1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
――海岸、突端埠頭
末姫「いざ進めやキッチン〜めざすはジャガイモ〜」
末姫「ゆでたら皮をむいて〜グニグニとつぶせ〜」
末姫「はう、ひもじぃです」
末姫「さあ勇気を出し〜みじん切りだ包丁〜」
末姫「タマネギ目にしみても〜涙こらえて〜」
末姫「ううう。私が泣きそうです」
男「お前、歌うっまいなぁ!」
末姫「へ」
男「おう、そこのおまえだ。こんな夜更けに
堤防で子供が一人は危ないぞ」
末姫「はい? 何で危ないのですか?」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:27:49.93 ID:Xfo+jVjx0
>>197 はぁ?何をもって非処女だって断定してるの???
見たのか?それとも本人が直接そう言ったのか?
デビューからすべてとは言わないが、ほとんどの
イベントには参加してるし、メディアやグッズ物に
関してはすべてとってあるけど、そんな話は
一切聞いた記憶がない。
己の勝手な妄想で侮辱発言をするのは止めてくれない?
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:28:36.58 ID:e5xLxTZ40
やっぱスレ持たなかった。
もう一回だけがんばる。
今度こそ駆け抜けてみたいぜ。
とりあえず、1サル出るまでサクサク張ってみる。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:29:45.93 ID:e5xLxTZ40
男「そりゃぁお前。変質者とか強盗とかでたら怖いだろう」
末姫「へんしつしゃ……?」
男「俺は違うぞ」
末姫(くるくるきゅるるー)
男「腹減ってるのか?」
末姫「うー。はいです」
男「おでん食うか?」
末姫「おでんですか?」
男「コンビニのだけどな」
末姫「こんびに?」
男「まぁやるよ。よいせっと。ああ、海風だなぁ」
末姫「はいです」
男「さぁ、食え!」
末姫「いいんですか?」きらきら
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:30:29.63 ID:e5xLxTZ40
男「おう、いいぜ」
末姫「いただきますっ! もっきゅもっきゅ」
男「俺はビールでも飲むかなぁ」
末姫「もきゅもきゅ。美味しいです!」
男「そうかそうか! 俺も食うぜ」
末姫「この半透明のプルプルが美味しいです!」
男「コンニャクだな。おまえ小さいくせに渋い好みだなぁ」
末姫「お前じゃないです。末の姫です」
男「末姫か。なんだ、どっかのお嬢様か?」
末姫「お嬢様ではないです。お姉さまたちの妹です」
男「んぅ? まぁいいか」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:31:57.88 ID:e5xLxTZ40
末姫「この黒いものはまさか、まさかっ?」
男「こんぶだけど?」
末姫「美味しすぎます! ほっぺたがとろけそうです!」
男「とろけるもなにも、最初からプニプニじゃねぇか」
末姫「あむっ! あむあむっ! 美味しいです!」
男「涙ぐむほどかよ」
末姫「おでんとは素晴らしいものです!
アニソンに勝るとも劣りません!!」
男「アニソン好きなのか? さっきもキテレツ歌ってたけど」
末姫「はいです。姫はアニソンが大好きです。
アニソンを求めて長い旅の途中なのです!」
男「よぉ判らんな」
末姫「日本はアニソンの聖地なのです。
姫はサスライガーを歌うために流離っているのです」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:33:32.77 ID:e5xLxTZ40
男「おお! サスライガー!」
末姫「知っているのですか?」
男「おうともよ。J9シリーズ三部作の第三作目!
メカデザインとか色々言われることはあるものの
あれはあれでいいものだぜ。アダルトな雰囲気でな」
末姫「SOLARWIND♪ こころの帆に うけて♪
いま!! たびだちのぅさすらいの銀河〜♪」
男「おー! すげぇすげぇ!
ちっこいのにこんな懐アニソン、お前うまいなぁ!」
末姫「てへへ。それほどでもありません」
男「歌の褒美だ。卵も食って良いぞ」
末姫「これですか? もっきゅもっきゅ」
男「どうだ」
末姫「もふもふして美味しいです♪」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:34:20.19 ID:e5xLxTZ40
男「マニアックなちびっ子がいたもんだなー」
末姫「まにぁくですか?」
男「あー。相当な。もちろんそういうのが
好きなやつってのは少なくないが、お前の歳だと
かなりマニアックだろうなー」
末姫「アニソンはいいです。素敵な歌です。
人魚の世界でもなかなかああはいきませんです」
男「へ?」
末姫「あ。あーっと、その。私の国ではアニソンが
余り有名ではないのです。だから日本に来れて嬉しいです」
男「あー外国人か。そういえば、髪の毛の色とか青いもんな」
末姫「はいです」
男「ホームステイか?」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:35:23.76 ID:e5xLxTZ40
末姫「ほむすていって何ですの?」
男「えーっと、外国から来た人が、日本人の家に
寝泊りすることだ。お客さんっていうよりは、
しばらくの間居候というか、家族扱いだな」
末姫「そう、それです! 姫の目指すものは!」
男「目指す? よく判らんな。
で、どこの家に厄介になってるんだ?」
末姫「ありません」
男「え?」
末姫「ほむすてい、今から見つけます」
男「おいおい。もう夜更けだぞ」
末姫「でも、ほむすてい今知りました」
男「どこまで体当たりなんだよ」
末姫「若さは振り向かないことです」
男「ちょ」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:35:56.19 ID:e5xLxTZ40
末姫「ほむすてい探しします!」
男「あー」
末姫「?」
男(これはなんだか、とってもアレな感じがするし。
それに山勘だけどこいつただの外国人じゃないし)
末姫「なんですか?」
男「あー。末姫くん。君は実は我が家のホームステイなんだ」
末姫「!?」
男「僕は君を迎えに来たのだ」
末姫「そうだったんですか!?」
男「うむ」
末姫「探す前からほむすていが来るとは……。
日本はとっても素晴らしい国です」
男(なんか相当にちょろいやつだなぁ)
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:36:57.56 ID:e5xLxTZ40
末姫「不束者ではありますがよろしくお願いしますです」
男「どこで覚えたんだそういうの」
末姫「?」
男「しばらく家で世話するからには家族同然だよ。
だからそういう堅苦しいのは抜きにしようぜって話」
末姫「ん〜。家族は姉さましかいなかったのです」
男「全員女か?」
末姫「そうです。一番上の姉さまから、六番目の姉さままで。
姫は一番下なのです。いじめられるんですよ」
男「そっか。じゃぁ、男兄弟は初めてか?」
末姫「そうです。じゃぁ兄様ですねっ。
はいっ。兄様って呼ぶことにします!」
男「なんだか犯罪的だなぁ」
末姫「だめですか?」
男「いや、一部の男のロマンだ。許可しよう」
末姫「はい、兄様!」
男「んじゃ、とりあえず帰るかー」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:38:29.00 ID:e5xLxTZ40
――朝。男の自宅アパート
末姫「むにゅむにゃ〜」
男「くっ。やりたい放題な寝相だな」
末姫「おでーん」にぱー
男「よだれたらすな」
末姫「ZZZzzz……」にこー
男「まったく。……まぁ昨日は寝るまで
大はしゃぎだったからな」
末姫「ZZZzzz……」
男「おーい、そろそろ起きろー」
末姫「姉様、もうちょっと」
男「ダメ。起きなさい」
末姫「意地悪云うと、嫁きおくれちゃいま……」
男「酷い子ですな」
末姫「ZZZzzz……」にぱー
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:38:53.25 ID:e5xLxTZ40
末姫「ZZZzzz……」
男「おなか丸出しで、まぁ」
末姫「すぅ……。すぅ……」
男「まいったなぁ。時間もそろそろだし」
男「しかたないな。見捨てるか。
確か日本語はそこそこ読めるんだよな。
『ご飯は冷蔵庫の中』これでいーだろ」
末姫「ZZZzzz……うまうま」はぅー
男「微笑ってらぁ。なんか……」にこっ
末姫「むにゅむにゃ〜」
男「んじゃ、ちょっくら学校行ってくるかぁ」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:40:11.02 ID:e5xLxTZ40
――海の宮殿 in夢の回想
三姉「おーい。おいこら、ちびすけ」
くりっく、くりっく。
末姫「はい。三姉さま」
三姉「まったく。ちびすけは
毎日毎日インターネットとやらだな」
末姫「だって、楽しいんですっ」
三姉「よく判らないけどな。で、何してたんだ?」
末姫「ようつーべで歌を聴いてました!」
三姉「ふぅん。人間の? お前も変り者だなぁ」
末姫「そんなことありません。人間の歌は素晴らしいです。
花の子ルンルンとかマクロスとかは心が震えますっ」
三姉「ふーぅん。そんなもんかねぇ」
末姫「そうです! マジンガーの勇ましさといったら!」
三姉「……へぇへぇ。それはともかく」
末姫「はい?」
三姉「そろそろメシだよ。おいで」
末姫「はい。判りましたの!」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:41:04.23 ID:e5xLxTZ40
――朝。男の自宅アパート
末姫「ZZZzzz……」
末姫「ううう……」
末姫「?」
末姫「起きました! あれ、あれれ」
末姫「ここは宮殿じゃなくて。兄様の家です!
そうだ、兄様はどこですか?」
末姫「兄様ー。兄様ー。隠れてないで出てきてくださいー
まっくろくろすけでておいでー♪」
しーん
末姫「兄様が行方不明に!? うわぁん。兄様! 兄様!
もう勝手に画像フォルダあけたりしませんからぁ!!」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:41:46.17 ID:e5xLxTZ40
かさり
末姫「えっと、これは兄様のメモです。
『学校いってくる。食い物は冷蔵庫の中。
良い子で待ってること』です」
末姫「得心しました! 姫はお留守番をしているようです!
お留守番です。それなら得意です。
海でも姉さまがお出かけのときはいつもしていました!
頻繁に、というかほぼ毎日していました!!」
末姫「姫ほどお留守番の得意な子はいませんよ!
何しろ生まれてこの方全ての日々を
お留守番で過ごしてきたのです!」
末姫「もしお留守番に世界大会があるのなら
上位に食い込むこと無しです! お留守キングです!
いえ、お留守エンペラーです!」
末姫「……なんだか泣きそうになってきましたっ!?」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:42:10.59 ID:eJrnafzwO
落ちたのか?支援
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:42:56.64 ID:e5xLxTZ40
末姫「しかしくじけません。
お留守番を立派に勤め上げることによって
私をほむすていに招待してくださった兄様へ
家族の義務を果たすのです!!」
末姫「えーっと、お掃除とか」
きょろきょろ
末姫「お洗濯とか……」
くるくるきゅー
末姫「まず冷蔵庫を探検するのです……」
末姫「こ、これは!
ぷちんぷりん?
なんとなくですが魅惑的な名前です。
二姉様を思い出します。深い意味はありませんが!」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:43:57.36 ID:e5xLxTZ40
ぱかり
末姫「もきゅもきゅ。もきゅ!!??」
末姫「美味し〜〜ぃい♪」にこー
末姫「これは凄く美味しいものなのですっ。
うう、すごい。素晴らしいです!
地上はこんなに美味しいものがあるのですね。
泡イチゴよりも甘いのです」
末姫「とても美味しいのです。もきゅもきゅ。
そうだ。
ようつーべでゲッターを聞きながら食べましょう」
光をうばって〜僕らをおそう♪
悪魔のゴールの〜黒い影ッ♪
末姫「リョウよ〜ハヤトよ〜ムサシよ走れ♪
今だ〜今こそ〜合体だッ♪」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:45:23.96 ID:e5xLxTZ40
――夕方。男の自宅アパート
男「たっだいまぁ」
末姫「ZZZzzz……」
男「うっわ。まだ寝てるぞ、こいつ」
末姫「むにゅむにゅ」
男「寝てると本当にぷにぷにだな」
末姫「ZZZzzz……」
男「んー。なんだろ、部屋の掃除したのかな。
整理されて小奇麗になって。
お。洗濯もして有るぞ!! 働き者だな! 姫!」
末姫「にゅー……」
男「で、疲れて寝ちゃったってところかな」
末姫「ZZZzzz……」
男「仕方ないな。夕飯は何かちゃんとしたものを
食わせてやらずばなるまいっ。材料買って来たしな」
末姫「むにゅぅ」にぱー
男「……って俺の秘蔵コレクションが整理されて
ジャンル別に並べられてるッ!?」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:46:03.97 ID:e5xLxTZ40
末姫「むにゃぅ……。ZZZzzz……うに?」
男「起きたか?」
末姫「はいです?」
男「顔洗え」
末姫「はいです」
もそもそ、とことこ
男「おーい。末姫。お前、カレー食えるのか?」
末姫「かれーですか。食べたことありませんです」
男「だろーなぁ」
末姫「ぷちんぷりんは食べれます」
男「知ってる。みっつも食いやがって」
末姫「あれは!
だってあれしか食べ方判らなかったのです……」
男「いや、べつにいいよ」
末姫「もしや、ぷちんぷりんは
十年に一度取れるかという幻の果物だったですか!?
姫は許されぬ大罪を犯してしまったですか!?」
男「あー」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:46:18.73 ID:RsiPqVc20
支援
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:47:41.77 ID:e5xLxTZ40
末姫「どうりで余りにも甘くて柔らかくて
頬っぺた蕩けそうになりました!!」
男「最初からぷにぷにじゃねぇか」
末姫「きっと珊瑚と真珠を百万個集めても
買えないほどの宝物だったのです……」
男「110円だっての」
末姫「……?」
男「気にするな。晩飯にしようぜ」
末姫「はいです!」
男「今日はカレーです!」
末姫「かれーです!」
男「うむ。文化を学ぶに当たって素直な態度は大事だ」
末姫「いい匂いです」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:50:12.91 ID:e5xLxTZ40
男「カレーは大正期に発明された代表的な和食だ。
野菜と肉、時には魚介などをスパイスで煮込んだ料理で
それをこのように……」
男「ご飯にかけて食べる。ご飯は別名、羅居簾(ライス)だ。
ゆえにこれはカレーライスという。
他にもカレーうどん等がある」
末姫「はうはう!」
男「カレーは国民食なので日本では全ての人間が
一日一食はほぼ必ずカレーを食べる」
末姫「あぅ! 知りませんでした!」
男「問題ない。しかしカレーは奥深い。
基本的に辛い料理なのだが、厳格な身分制度によって
食べられる種類が決まっているのだ」
末姫「身分制度ですか?」
男「うむ」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:50:53.66 ID:cMBjE+XnO
また最初からするというその覚悟と優しさに泣いた支援
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:51:15.27 ID:e5xLxTZ40
末姫「姫は姫なので一番すごいカレーです!」
男「馬鹿者がッ!」
末姫「!?」
男「新参者がえらそうな口をきくな。
おまえのようなへなちょこは
まずはこの初心者用のカレーから始め
長いカレー坂を上り始めるのだ!」
末姫「わかります! ジャンプ漫画的根性路線ですね!」
男「そうだ!」
末姫「わくわくします!」
男「では食おう。いっただっきまーっす!」
末姫「いただきます!」にこー
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:53:13.83 ID:e5xLxTZ40
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ♪」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅ♪」にこー
男「美味いか?」
末姫「美味しいです」
男「辛いのは平気なのか?」
末姫「これくらいどんとこいです。
このもふもふしたのが美味しいです」
男「じゃがいもか」
末姫「オレンジ色のも美味しいです」
男「それは人参だ」
末姫「はうはう♪」
男「もぐもぐ」
末姫「暑くなってきましたぁ」
男「カレーを食べるとそうなるんだ。
麦茶を飲むと更に美味しいぞ」
末姫「はいです!」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:54:43.02 ID:e5xLxTZ40
男「うむ、美味かった!」
末姫「美味しかったです!!」
男「ご馳走様」
末姫「ご馳走様♪」
男「よいせっと。ん。なんだ?」
末姫「姫も後片付けを手伝うのです」
男「そうか。でもおまえちっちゃいからなぁ」
末姫「チビスケじゃありません!」
男「じゃ、この台つかっていいぞ。お前、拭く役な」
末姫「はいです!」
男「……」
末姫「はるか〜はるかな時のながれ〜♪
刻まれた〜こころ〜幾千万のかなたより〜よみがえる♪」
男「お前どんだけシブいんだよ」
末姫「これは名曲なのです!」
男「歌はうまいなぁ、ほんと」
末姫「褒められました!」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:56:15.28 ID:e5xLxTZ40
くそう、支援すげぇ嬉しいぜ。
お前ら有難うございます。
ママレードサンドやる。
100くらいまでは書き溜めあるんで、
がんばって張る。その先は状況次第だっ。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:56:46.38 ID:e5xLxTZ40
じゃーじゃー。ふきふき
男「カレーは好きか?」
末姫「はいです!」
男「うむ。今日のカレーは『星の王子様カレー』だ」
末姫「星の王子様カレー?」
男「うむ。カレー坂の登竜門ともいえるカレーだな」
末姫「そうなのですか」
男「アンパンマンカレーなどが更に格下として存在するが、
カレーとカレー風味シチューを一緒にされては困る」
末姫「はうはう」
男「よし、お前は今日、カレー坂の一段目を踏み出した!
カレー称号『星の王子様』を与えよう!!」
末姫「!?」
男「はげめよっ!」
末姫「はいですっ」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:58:40.42 ID:e5xLxTZ40
男「明日は今日のカレーの残り食べれば良いからな」
末姫「はいです。お留守番ちゃんとしますです」
男「おう。えらいぞ。
でも、もうちょっと気を抜いても良いからな」
末姫「いっぱい寝ました」にこー
男「うむ」
末姫「窓のところに猫さんが来ました」
男「いつもいるんだ」
末姫「明日もきますか?」
男「うん、そだな」
末姫「猫さん可愛いです」
男「うん」
末姫「一緒にカレー食べていいですか?」
男「それはいじめだからやめておけ」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:59:31.30 ID:lMe+cCczO
芝村舞かと思ったら違った
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 18:59:58.45 ID:e5xLxTZ40
男「さーって、寝るかー」
末姫「はいですー」
ぱちん!
末姫「えへへ」もそもそ
男「何もそもそしてるんだ?」
末姫「布団が嬉しいのです」
男「そうなのか?」
末姫「そうなのです」
男「変なやつ」
末姫「えへへ」にこー
男「明日留守番したら、明後日はお休みだからどっか行くぞ」
末姫「お外ですか?」
男「うん」
末姫「楽しみです!」
男「うむ」
末姫「ホムステイは素敵なことです!」
男「そっか」にこ
末姫「……おやすみなさいです」
男「お休みさん」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:02:09.82 ID:e5xLxTZ40
――人魚の宮殿、六畳間in夢の回想
三姉「そろったかー? んじゃ食うぞ〜」
五姉「いただきまーっす」
四姉「いただきまーっす」
末姫「いただきますっ」
三姉「おう、召し上がれ!」
五姉「もぐもぐ」
四姉「もぐーもぐー」
末姫「もきゅもきゅ」
三姉「ん。……今日も美味いな」
五姉「メニューは同じだけどね」
四姉「わたしは好きだよ。海草サラダ」
末姫「美味しいです」
三姉「ホタテもあるんだ。食え、食え。ちびすけども」
五姉「ボクはチビじゃないっ」
四姉「わたしもです(もぐもぐ)」
末姫「当然わた」
五姉・四姉「あなたは」「お前は」「「チビ!」」
末姫「ううう」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:03:08.30 ID:e5xLxTZ40
三姉「まぁまぁ。チビスケがチビなのは
別に今始まったことじゃない」
五姉「まぁねー」
四姉「もぐもぐ」
末姫「むー」
三姉「一杯たべな?
望みは薄いが胸がでかくなるかもしれないぜ?
二姉みたいにな」
五姉「二姉は?」
四姉「どうせデートですわ」
三姉「ああ。なんかそんな事いってたな。
南洋のシーフォークのボンボンとだとか」
四姉「あらあら。また乗り換えたんですね」
五姉「節操ないなぁ」
四姉「乗り換え可能なくらいモテる。ということですわ」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:04:56.79 ID:e5xLxTZ40
末姫「二姉様はおむねが大きいからです」しょぼん
三姉「無駄にな」
五姉「いや、あれは暴力だね」
四姉「殿方はそういうのが好きなんですよ。
五姉ちゃんも育成したほうが良いですわ」
五姉「双子のあんただってまったく同じサイズだろうっ」
四姉「私のほうが綺麗なピンクですわ」
末姫「あ、あううう」
三姉「ほらほら、甘い泡イチゴやっから!
喧嘩しちゃダメだぞ。まったくお前らと来たら」
五姉「もぐもぐ」
四姉「もきゅ」
末姫「あむあむ♪」
三姉「末姫は美味しそうに食うなぁ」
末姫「はいっ♪ 美味しいです」
五姉「それはそうと。一姉と六姉はどこいったの?」
四姉「そういえば」
三姉「ああ。今日は六姉のデビューだからな」
末姫「!!」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:06:12.05 ID:e5xLxTZ40
五姉「ああ。六姉も十五歳かぁ」
四姉「そんな季節ですねぇ」
末姫「デビューです。羨ましいです!」
三姉「まぁ、ほれ。六姉も引っ込み思案だから。
海面に出ても歌も歌えないで帰ってくるのは
目に見えてるじゃん」
五姉「ああー」
四姉「そうですわね」
三姉「だから、一姉が案内してさ。
今日は海面社会科見学ってわけ」
四姉「そうでしたの」
末姫「羨ましいです。どこに行ったのでしょうか。
西の島へ行ったんでしょうか?
それとも北の海でしょうか?」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:07:17.54 ID:e5xLxTZ40
三姉「なんか、東の島国って言ってたよ」
五姉「へー」
末姫「そ、そ、それって日本ですか!? 日本なのですか!?」
三姉「な、なんだよ。突然目をキラキラさせて」
末姫「日本って言えばアニソンの聖地ですよ!
全世界の優れた歌曲の95%を作り出す歌謡大国ですよ!」
三姉「へー」
末姫「アニソンは心の歌謡にして地球の至宝なのです。
足元にからみつく〜赤い波を蹴って〜♪
マシンが叫ぶぅ〜狂った朝の、光にも似たぁぁああぁ♪」
三姉「なんか物騒な歌だなぁ」
末姫「これは日本の大人なら誰でも聞いただけで
涙ぐむ国宝級の歌なんですよ!?」
五姉「それは知らなかったな」
四姉「人間の歌なんて関係ありませんわ」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:08:13.43 ID:e5xLxTZ40
末姫「うわぁん。羨ましいです! 妬ましいです!
私も日本にいっていっぱいいっぱいアニソンを
聞きたいです! キャラオケーというものにも
行きたいです!!」
五姉「キャラオッケって何だ?」
四姉「たしか個人用の楽団だとか」
三姉「へぇ! 個人で楽団もてるのか。
人間ってのも随分歌にいれこむんだな」
末姫「いいなぁ、いいなぁ。凄いですっ」
五姉「そんなにいいものかぁ、地上って」
末姫「だって、だって五姉様だって四姉様だって、
地上は良いって云ってたじゃありませんか」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:09:24.60 ID:e5xLxTZ40
五姉「あー。そりゃな。モノによっては、ってことだよ。
南の果ての果てのさ。
トロリと油を流したようにゆったりした海に、
熱くて大粒の雨を運ぶスコールがやってきて、
暗い夜空を稲妻が切り裂くんだ。
そういうのは海の底ではちょっとお目にかかれない
すげー格好よさだとは思うな」
四姉「北の凍える寒いほどの海の白い流氷に腰をかけて
古い古い子守唄を歌うと、ぬいぐるみみたいな
白熊の親子がやってきて耳を傾けてくれますの。
オーロラに照らされた独唱会ですわ。
澄んだ鐘のような響きを立てて氷河が崩れると
それがオーロラに木霊して幾重もの輪唱になりますの。
そういうのは確かに素敵ですわね」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:10:09.26 ID:e5xLxTZ40
末姫「うわぁん、うらやましいです!」
五姉「でも、ボクらは人間にはそんなに興味はないぞ?」
四姉「二本足で歩くなんて気持ち悪いですわ」
末姫「えぇー。そうですか? 良いと思うんですけど」
三姉「……」
五姉「だってあいつらってば猿から進化したんだよ?
それって信じられないよー。絶対に変!」
四姉「そうですわ」
末姫「うー」
三姉「私は昔、人間の歌を聴いたことがあるよ」
末姫「えっ!? どんな歌ですか? どこでですか!?」
三姉「随分と昔だよ。あちこちほっつき歩いて
色んなものを見ていた頃さ。どこだか忘れちまったけれど
人間の作った港町をね。眺めていたのさ」
五姉「初耳だ」
四姉「ですわ」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:12:02.40 ID:uKwbHCOJ0
朝仕事前に見てた
初見の人向けに再度初めからやるなんて優しいな
支援
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:12:03.84 ID:e5xLxTZ40
三姉「夜だった。星が沢山出ていた。星ってわかるか?」
末姫(ふるふる)
三姉「空……頭の上のほうさ。そこには水がなくて
世界の果てまで広がる大きな泡の中の様なものなんだ。
その遥かな上のほうに海ほたるみたいな光が
無数に浮かんでいるんだよ。
手を伸ばしても届かないけれど
一つ一つが磨いた金貨のようにピカピカしているんだ。
それが綺麗でさ。私は海に浮かんで眺めていた。
港町にも星があるんだ。いっぱい群れてピカピカしてね。
人間は地上の星の群れを街と呼ぶらしい。
その一個が、海のほうまで近づいてきた。
うごく星は人間だったり車ってやつだったりする」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:12:42.39 ID:e5xLxTZ40
五姉「それで?」
四姉「どうしたんですの?」
三姉「別にどうもしないよ。あたしは浮かんでいた。
そうしたら歌が聞こえ始めたんだ。その車からね」
FateiskindShebringstothosewholove♪
ThesweetfulfillmentofTheirsecretlonging♪
末姫(ああ……)
五姉「んで、んで?」
三姉「あたしはすぐに覚えて、歌ったよ。
一緒に歌った。人間の星と歌ったよ」
四姉「どうなったんですの?」
末姫「どうなったんですか?」
三姉「いや。それで終わりさ」
五姉「ぇー」
四姉「つまんないです」
三姉「たいした話じゃぁないのさ」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:14:04.14 ID:e5xLxTZ40
――学校、昼休み
幼馴「やっほーぅ」
男「おす」
幼馴「うり、うり。元気がないぞぅ、男」
男「普通だ。お前が無駄に元気なだけ」
幼馴「そんなことはないよぅ」
男「そうだっての」
幼馴「うっわー! 卵サンド発見! 略奪っ!」ぱくっ
男「おまえなー」
幼馴「もにゅもにゅ♪」
男「……お前な」
幼馴「不機嫌な顔しないでよー。
せっかく幼馴染の私が来てあげたんだからさぁ。
親友じゃない?」
男「それと卵サンドがどう関係するんだ」
幼馴「親友の維持コストだよー」
男「なんか釈然としねぇ」
幼馴「うひひ。そういえばロリコンになったんだって?」
男「ぶふっ」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:15:06.30 ID:e5xLxTZ40
男「な、なんだ!? そりゃー!」
幼馴「あんたが10歳くらいの美少女連れて
コンビニ来てたってうばちーが云ってたよ?」
男「うわ」
幼馴「どうよ、どうよ。どうなのよ。
新しい彼女? まさか援助交際? にくたいかんけー?」
男「女が肉体関係とかいうな。生々しい」
幼馴「なによぅ。お姉さんに教えなさいよぅ」
男「膨れたってダメだ」
幼馴「むきー。教えれー!」ぽかぽか
男「……なんでこういうことに。とはは」
幼馴「ほらー。あたしのブルーベリーサンドあげるから
早いところ親友様に白状しちゃいなさいよ」
男「……。んー。ホームステイだよ」
幼馴「ホームステイ? だってあんた一人暮らしじゃない」
男「あー。まぁ親戚のところで預かるはずだったのが
巡り巡ってウチに来たんだよ」
幼馴「ふぅーん」
男「もぐもぐ」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:15:41.77 ID:lMe+cCczO
支援する
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:16:09.99 ID:Raaw4ZNG0
支援
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:16:25.82 ID:e5xLxTZ40
幼馴「可愛い? その娘」
男「小さいな」もきゅもきゅ
幼馴「小さい、かー。どうよ? もう揉んだの?」
男「あーのーなー。まだ三日目だぞ。
それに俺はロリじゃありません。
心細い外国からの訪問者に手を出すほど鬼畜でもありません」
幼馴「いやーん。あれだよね、あれだよね
なれない外国滞在で心細さに震える少女。
大丈夫だよ。僕が守ってあげるからね」
男「始まったよ」
幼馴「大事なものだからこそ籠の中に閉じ込めたい。
逃げ出してもいいんだぜ、俺のことが嫌いなら。
お前を傷つけたい。俺の事が忘れられないように」
男「お前、その腐れ趣味どうにかならんの?」
幼馴「はっ」きょろきょろ
男「ん?」
幼馴「いや。この趣味だけは男くん以外には内緒。
気付かれた様子は無いようね」
男「疲れるやつ」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:17:28.78 ID:e5xLxTZ40
幼馴「でもさー」もきゅ
男「ん?」
幼馴「年頃の娘さんの世話って大変じゃない?
日本語とかどうなの?」
男「ああ、べつにな。よく出来た娘でさー。
目を離しても別に平気だしさ。
知識に偏りはあるけれど、日本語はほぼ完璧だよ」
幼馴「そっかー。事前勉強したのかな?」
男「そうじゃね?」(相当マニアックな勉強だけど)
幼馴「もきゅもきゅ」
男「もぐもぐ」
幼馴「あのさ」
男「うん」
幼馴「カレー食べさせた?」
男「うん」
幼馴「どう?」
男「まだ『星の王子様』」
幼馴「そっか」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:18:23.41 ID:e5xLxTZ40
幼馴「うばちーが美少女って断言してたもんなぁ。
わくわくだよ。どんなのか興味あるよう」
男「はー」
幼馴「幼馴染でもあり親友でもある男くんが
高校卒業を待たずに甘酸っぱい同棲生活に突入っ。
そこには明らかに禁断と背徳の愛が存在していることは
確実なわけでしょ!?」
男「ないよ」
幼馴「ちぇ。つまんない」
男「つまんなくても良いの」
幼馴「だってさー。もきゅもきゅ」
男「日曜買い物行くぞ。生活用品とか」
幼馴「ふーん」
男「お前も一緒に見物に来ればいいじゃねぇか」
幼馴「へ?」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:19:17.12 ID:e5xLxTZ40
男「どーせ俺の家のトイレ関係用品とか水周りとか、
お前の権力範囲じゃん。一緒に来て一緒に選べば
荷物運ぶの一回で住むし、お前はウチの居候見れるよ」
幼馴「え、いーの? そうゆうの普通、隠したがらない?」
男「なんで?」
幼馴「えっ? いや、なんでだろ」
男「隠すなんて面倒な」
幼馴「もきゅもきゅ」
男「もぐもぐ」
幼馴「どんな娘?」
男「うーん。何を話せばいいのさ?」
幼馴「なんでもだよー。食事時の雑談だしさ。
一緒に買い物行くならちょっとは
知っておきたいじゃない?」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:20:38.26 ID:e5xLxTZ40
男「歌がうまいな」
幼馴「へー? どんなの歌うの? お国の歌?
英語かな、聞いて判るかな??」
男「聞けばすぐ判るよ」
幼馴「そかそか、それで?」
男「仔犬のようなやつだなぁ。何でも美味しく食べて
元気が良くて、風呂も好きらしいな」
幼馴「ふむふむ」
男「で、よく寝る」
幼馴「うっわ。そういえば一つ屋根の下だ!
木漏れ日が気層の光となって差し込む目覚め!
男がうっすらとまぶたを開くと
そこには桜色の唇をした美少女がッ」
男「とまれ」ごちん
幼馴「痛っ。むー。暴力反対」
男「露見の可能性を摘んでやったんだ」
幼馴「むー。むー」ぷんすか
男「まぁ、そんな感じ」
幼馴「判ったよー」
男「日曜にな。昼ごろに来い」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:21:56.43 ID:e5xLxTZ40
――夕方。男の自宅アパート
かちゃり
男「たっだいまぁ」
末姫「おかえりなさーいですっ」
男「おっす、元気いいな」
末姫「はいです!」
男「今日は何してた?」
末姫「拭き掃除をして、よーつべで魔女っ娘メグを
聞いて、猫さんを待って、猫さんと一緒にお散歩しました」
男「そっか。カレーは食べたか?」
末姫「食べました!」
男「お風呂も入ったか?」
末姫「入りました!」
男「そっか。うむ、全部こなしてるな。
ただ、まー。さすがに服はがばがばだなー」
末姫「兄様のは大きすぎます」
男「Tシャツがパジャマくらいにしか見えないな」
末姫「はいです♪」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:23:08.81 ID:e5xLxTZ40
男「なんか楽しいのか?」
末姫「姫は他の服を着た経験が少ないのです。
海……故郷では、服の種類が多くないのです」
男「ふーん」
末姫「このTシャツは大きいのです」
男「まぁな。夏だから良いようなものを」
とてててて♪
末姫「こうやって走ると、
お尻のところがはたはたして風で膨らむのです♪」
男「ぽかっ」
末姫「あうっ!」
男「それはダメ」
末姫「は、はう?」
男(たしか、もう1サイズ小さい
長袖シャツあっただろう、探すか)
男「えーっと、会議の結果。
このTシャツは禁止になりました」
末姫「えー? そうなのですか!?」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:24:08.11 ID:e5xLxTZ40
男「そんなわけで、姫はもう一回
お風呂へいってきてざっと汗流してきて」
末姫「はいなのです」
男「おれは着替え用意してご飯作っておくから」
末姫「わーい♪ わかりました!」
とてててて。
男(なんだか本当に子供なんだなぁ、あいつ)
末姫「兄様、兄様!」
男「なーにー?」
末姫「兄様も一緒に入りませんかー?
お風呂はすごく素敵な発明ですよー?」
男「本当に女と引き合わせても大丈夫なのかなぁ」
末姫「姫はお手々で水鉄砲出来るようになったんですよー」
男「……」
末姫「その威力はマクロスキャノン並みですよー♪」
男「君はがんばって任務を遂行したまえ」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:25:39.59 ID:e5xLxTZ40
――男の自宅アパート。末姫の風呂上り。
末姫「ちょこん」
男「よし、じっと座ってること」
末姫「はいです」
ふきふき、もふもふっ
男「姫は髪の毛細いなぁ」
末姫「そうですか?」
男「うん。タオルでくしゃくしゃすっから、
目をつむってろな?」
末姫「はいです」
くしゃくしゃ、もふもふ。
男「色もな、綺麗なセルリアンだ」
末姫「せるりあんってなんですか?」
男「海の青だよ」
末姫「海の色ですか! 海は綺麗です」
男「そうな。海辺の街に生まれて、普段は考えないけど。
海は格好よくて綺麗だよな」
末姫「はいです!」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:27:37.71 ID:e5xLxTZ40
ふきふき、もふもふっ
男「よし、こんなものかな」
末姫「はいです、もう良いですか?」
男「ちょっとまて。梳かしてやるから」
末姫「はいです? 櫛ですか?」
男「そうだよ」
末姫「兄様は櫛もってるんですか?」
男「普通持ってる」
末姫「そうですか!? 姫は持ってませんでした。
姉様たちのを借りてたんです。
姫はまだ十五になってないので櫛をもてなかったんです」
男「へー」
するん。するん。
末姫「五姉様のは黒珊瑚、四姉様のは白珊瑚の櫛なんです。
貸してくださいってお願いするけれど、断られちゃうんです。
だから使ったことがないんです。
困っていると、いつも三姉様が夕焼け茜色の櫛を
貸してくれました。三姉様は怖いんですけれど、
いつも貸してくれるんです」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:32:40.27 ID:e5xLxTZ40
>>59 うわぁん。すまねぇ。
みたらなんか誤字とか変なトコとかあって
最初から始めちまったよぅ。
でも、すげぇ感謝。
フライング土下座。
ぢゃなくて、ママレードサンド(´∇`)やる!
>>支援してくれた人
感謝。一人だと寂しい。
サルになると補陀落渡海したくなる。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:34:42.39 ID:Raaw4ZNG0
もうちょいゆっくり投下してくれてもいいんだぜ
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:35:07.24 ID:e5xLxTZ40
するん。するん。
男「姉妹仲は良かったんだな」
末姫「はいです」
男「なんだなんだ。ホームシックか?」
末姫「仲は良かったですけど
姫は見にきたかったです」
男「日本か?」
末姫「えっと、はい。――アニソン♪」
男「マニアめ」
するん。するん。
末姫「だってアニソンはロボット格好よいです。
ドラゴンボールもセーラームーンも好きですっ」
男「はいはい、判ったから興奮してじたばたしないの」
末姫「はいです」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:38:32.22 ID:e5xLxTZ40
男「まぁ、幸いうちは、パソあるしな。
あんまり変なところ行かなきゃ
あれで音楽を聴いたり勉強すれば良いさ」
末姫「変なところ?」
男「まぁ、ネットの世界にはいろいろあるのだ」
末姫「おうちのパソコンは
古くていけない場所が沢山ありました」
男(それはいわゆるチャイルドロックなんじゃねぇかな)
末姫「そういえば今日すごいHPを見つけました!」
男「ん、どんなところ?」
末姫「『双子のメガネ先生おっぱい実習授業』です!!」
男「ぺちっ」
末姫「あうっ!」
男「履歴をあさってはいけません!!」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:40:32.01 ID:e5xLxTZ40
末姫「うー。うー」
男「なにか?」
末姫「兄様、おでこ痛いです」
男「デコピンで済んで感謝したまえ」
するん。するん。
末姫「よく判らないのです」
男「判らないでよろしい」
末姫「むー」
男「詮索無用」
するん。するん。
男「よし出来た!」
末姫「出来たですか?」
男「ばっちり。髪の毛さらさら。風にたなびくキューティクルだ」
末姫「わーい♪」くるくる
男「どうだ」
末姫「髪の毛つやつやです♪」
男「んじゃ、ご飯にするか!」
末姫「はいなのです♪」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:42:06.62 ID:e5xLxTZ40
――男の自宅アパート。食卓。
男「じゃーん!」
末姫「わぁ!」
男「本日の夜ご飯は秋刀魚でぃーす!」
末姫「秋刀魚大好きです!」
男「お、知ってるのか?」
末姫「美味しいです!」
男「じゃいただきます」
末姫「いただきます!」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ」
男「今年は大豊作らしいぜー」
末姫「大豊作?」
男「あー。いっぱい取れるってことさ」
末姫「秋刀魚さんは今年は子沢山だったのですね!」
男「そういうことだな!」
風にたなびくキューティクルの場面は絵が浮かんでくる
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:43:54.46 ID:e5xLxTZ40
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ♪」
男「もぐもぐ」
末姫「はぅはぅ♪」にこー
男「秋刀魚はどうだ?」
末姫「美味しいです♪」
男「そっちの故郷でもやっぱり
大根おろしとかで食うのか?」
末姫「生でが多かったです。たまに茹でたりです」
男「茹でるのか?」
末姫「サラダにします」
男「世界って広いな」
末姫「はうはう♪」
男「もぐもぐ」
末姫「表面がパリパリして美味しいです。はむはむ」
男「脂のとこにレモンをさーっと絞ってだな」
末姫「はいです!」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:45:48.67 ID:e5xLxTZ40
男「ごちそーさま」
末姫「ご馳走様です!」
男「西瓜食うか!」
末姫「はいです!」
しゃく、しゃくっ。
男「明日さ」
末姫「はいです?」
男「一緒にお出かけって行ってたじゃないか」
末姫「はいです」
男「俺の友達も来るからさ」
末姫「友達!」きらきら
男「どうした?」
末姫「友達といったら友達ですか?」
男「そうだよ」
末姫「親友ですか!?」
男「うーん。そうかな、そうかもな」
末姫「スグルとテリーマンみたいな感じですか?」
男「こいつほんとマニアックだな」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:47:26.08 ID:e5xLxTZ40
末姫「楽しみです!」
男「男のやつと、女のやつで、二人だよ」
末姫「二人です♪」
男「そうそう。ちょっと灰汁が強いけれど、
そんなに悪いやつじゃぁない、多分。
男のほうが安全度は高い」
末姫「女さんは危険なのですか?」
男「危険じゃないんだが、なんというか」
末姫「?」
男「すぐ判るよ」
末姫「はいです?」
幼馴「もう登場してるのだー♪」ばーん!
末姫「!!」
男「『お邪魔します』くらいは言えよ」
幼馴「何よう、私と男くんの仲じゃない」
男「どんな関係だよ」
幼馴「イングランドとアイルランドのような?」
男「酒場で血まみれで喧嘩する仲かよっ」
幼馴「友情は血であがなうのよ」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:48:21.35 ID:lMe+cCczO
さる防止
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:50:36.90 ID:e5xLxTZ40
男「まぁいいや。コイツが幼馴。
さっき話した友達の女のほう」
末姫「はいです! あの、末姫です。
よろしくお願いします」にこーっ
幼馴(ドスっ!)
男「ぐはっ、腹にっ」
幼馴(小声で)「ちょっと何よ、あんた。
ばりばりの美少女じゃない! 本物ですよ!?
すごいよ、すごすぎ! 星みっつよ」
男「訳わかんねーよ」
末姫「あ、あの」おろおろ
男「なんでもないんだ、末姫」
幼馴「そうそう、平気だからね。姫ちゃん」にこ
末姫「はいです♪ 兄様のおうちでお世話になってます。
日本はとても素敵で楽しいです♪」
幼馴(ドスっ!)
男「鳩尾っ、って、おま」
幼馴(小声で)「『兄様』ってなによ、あんた!
『兄様』って誰が突っ込み入れなくても
私が突っ込み入れなくてどうするってのよ!!」
男「貫き手は勘弁してください、マジで」
ノ`Д')ノシヾ(゚∀゚*) ベチベチベチ
こんな仲か
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:56:40.83 ID:e5xLxTZ40
男「だいたい何でお前がいるんだよ」
幼馴「遊びにきたの」
男「どうせ明日遊ぶだろうが」
幼馴「どうせ明日も遊ぶから
今日からでもいいかなって」
男「電話でもかけてこいっての!」
幼馴「うひひ〜」にこっ
末姫「うへへ〜♪」にぱっ
男「真似しなくていいんだからな?」
末姫「はいです?」
男「もういいや。言い合うのも面倒だ」
幼馴「扱いが悪いぞぅ」ぷんぷん
男「すわって西瓜食えよ」
末姫「どうぞです」
幼馴「ありがとう。いや、姫ちゃん可愛いね!」
末姫「あ、ありがとうです。初めて云われました」
幼馴「美少女ですよ! うん。
お姉さんが保障しましょう!」なでなで
男「もぐもぐ」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 19:58:12.72 ID:e5xLxTZ40
幼馴「ふーん。じゃぁ姫ちゃんは随分南から来たんだ」
末姫「はいです。珊瑚の綺麗な青い海からです」
幼馴「でも、お肌真っ白ね」
末姫「?」
男「もぐもぐ」
幼馴「日焼けしないのね、ってことね」
末姫「五姉さまは綺麗な日焼けしてます。
私はあんまりおうちから出なかったのです」
幼馴「そっか。姉妹沢山なの?」
男「もぐもぐ」
末姫「私を入れて、七人なのです。お姉さまたちは
すごーく美人なのです♪」
幼馴「うわぁ。この娘に美人って言われるってどうなのかな。
私のプライドはもはやジンバブエドル並なんですけど」
男「もぐもぐ」
末姫「お姉様も美人です」にぱぁ
幼馴「うっわ。ね。嬉しい! うわぁん、可愛い!」
男「もぐもぐ」
幼馴「ちょっと男くんは話聞くくらいはしなさい!」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:00:57.60 ID:e5xLxTZ40
男「お前ら西瓜食えよ」
末姫「美味しいです♪」しゃく
幼馴「甘いわね、美味しい〜」
男「そうだろ。西瓜に失礼だ。ちゃんと食え」
末姫「姫はこの食べ物は初めてです♪」
幼馴「へー! 夏の風物詩だもんね」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ♪ こくん」
幼馴「あっ」
末姫「はいです?」
幼馴「もしかして、姫ちゃん。
西瓜の種、飲んじゃった?」
末姫「……? はいです」
幼馴「この黒いのは、西瓜の種なのよ。
つまり、西瓜の赤ちゃんなの」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:01:59.71 ID:e5xLxTZ40
幼馴「それを飲み込むとね、
西瓜の種はおなかの中で正体を表すの」
末姫「へ? へ?」
幼馴「姫ちゃんのこのすべすべおなかの中にたどり着いた
西瓜の種はやがて芽を出し、根を張り、成長して……」
末姫「へ? えぇ!?」
幼馴「身体中の穴という穴から緑の蔓を伸ばして
姫ちゃんのからだを貫き! 養分にしながら
成長をするのだ。異形の食人植物としてッ!!!」
末姫「ひぇ! うわあぁぁーーん!?」
男(ぽかり!)
幼馴「はうっ!!」
男「いい加減嘘で苛めるのはやめろ」
幼馴「ちぇーっ。可愛い冗談なのに」
末姫「びっくりしました!」
幼馴「びっくりだね!」
男「お前がやったんだろ……」
末姫「西瓜が奇怪な植物だと思いました!」
幼馴「トリフィドカーニバル!」
男「……疲れる」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:04:26.00 ID:e5xLxTZ40
ちりーん。
幼馴「あ。あの風鈴、使ってくれてるんだ」
男「ああ」
末姫「?」
幼馴「あそこのガラスの鈴が、風鈴って云うんだよ」
男「金魚の絵のやつな」
末姫「はいです!」
幼馴「なんか涼しそうな音でしょ?」
末姫「はいです」
幼馴「だから夏には窓のところに下げておくんだよ。
そうすると、夜の風で鳴るんだよ」
男「暑さには気休めだけどな」
幼馴「馬鹿だなぁ。男くんは。それでもいいの」
末姫「とっても綺麗な音です」
幼馴「うん」
末姫「テンダリーぃ♪ 金色の夏の蜃気楼〜♪
SOMEDAY、SOMEDAY♪ 素肌にくちづけてぇ
どーうーぞー恋人と呼ばれる朝に♪」
幼馴「うわ! すごい声だぁ〜!!」
やる男から芽が出てるAA思い出した
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:07:10.10 ID:e5xLxTZ40
男「歌、上手いだろこいつ」
末姫「えへへ」にぱー
幼馴「うんうん、すごいすごーい!
なんかすごい声だねっ。透明でのびのびしてて!
キラキラ上っていくみたいな声だね!!」
男「まったくだな」
末姫「照れるのです」にこにこ
幼馴「で、アニソンなんだ。これは盲点だった!」
男「うん、でも、いい趣味だよな。
姫はこれで日本語も覚えたらしいよ」
末姫「はいです!
アニメで日本語も日本の歌も覚えました。
まだ判らないこといっぱいですけど」
幼馴「そっかー。そう考えるとアニソンもありよね。
海外でも沢山放送してるって言うし」
男「グレンダイザーとかすごかったらしいしな」
末姫「グレンダイザーは海に来るスペイザーが
ちっとも海に来ませんでした」
幼馴「どんだけマニアやね」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:08:27.56 ID:e5xLxTZ40
幼馴「さぁってと。そろそろ帰るね!」
男「おう」
末姫「明日も一緒に遊べるですか?」
幼馴「うんうん。姫ちゃん、一緒に買い物行こうね!」
男「おー。なんか安く服を見繕ってくれ」
幼馴「アウトレット行こうかー」
男「こんな街にそんな小洒落たモンがあるのか」
末姫「アウトレットってなんですか?」
幼馴「安く売ってくれるお店だよ」
男「いろいろな」
末姫「カレーの材料も買うです♪」
幼馴「あははは」
男「笑うなよ。ナイスアイデアだ」
末姫「えへへ」にぱ
幼馴「んじゃ、明日のお昼ごろに来るね。
友君もそれくらいには来るかな」
男「来るだろう、云っておいたから」
末姫「おやすみなさいです♪」
幼馴「おやすみ、姫ちゃん」
男「気をつけて帰れよ」
幼馴「云われなくても。べー、だ♪」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:10:43.58 ID:e5xLxTZ40
――海の宮殿、渡り廊下 in夢の回想
三姉「ただいまーっと」
とててて。
末姫「三姉様っ。お帰りなさい♪」
三姉「おう、ちびすけ。ただいま」にこっ
末姫「チビじゃないです!」
三姉「ははは。何かあったかい? 今日は何してた?」
末姫「何も無いです。いるかさんが
お魚持ってきてくれました。
今日は珊瑚林のお掃除して過ごしました♪」
三姉「お。えらいぞ!」
末姫「えへへ〜」
末姫「海の底の昼さがり〜そっと耳を澄ませてごらん♪
虹色のサンゴ礁の向うから〜♪
きこえてくるよ海の底のオーケストラ!」くるくる
三姉「まったく」にこにこ
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:12:29.04 ID:e5xLxTZ40
末姫「エレキギターはシビレエイ♪
どんどこクジラのドラムかん♪
ピーヒャラ横笛、ウナギくん♪」
三姉「ちびすけは本当に人間の歌が好きだなぁ」
末姫「はいです♪」
三姉「お、そうだ」
末姫「はいです?」
三姉「そんなちびすけにお土産だ」
末姫「なんですの?」
三姉「これだぜ」ほいっ
末姫「オルゴール?」
三姉「おお。人間の作ったオルゴールだぞ」
末姫「すごいです♪ 何が入ってるのかな」
三姉「南太平洋で沈没したのだからなぁ」
ぱかっ。
……ろん、ろろろん♪
…………ろろろん。ろろろん♪
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:14:19.17 ID:e5xLxTZ40
末姫(うわぁぁ)
三姉「ん?」
末姫「嬉しいです!!」
三姉「目、きらきらさせちゃってもう」
末姫「『炎のたからもの』です」
三姉「へ?」
末姫「そういう曲です」
末姫「〜♪ 〜♪」
三姉「……」なで
末姫「三姉様っ。ありがとうございます!」
三姉「おう。……なんだ。
気にすんな。ゴミみたいなもんだ」
末姫「ゴミなんかじゃないです!
『たからもの』です!」くるくる♪
三姉「……そうか」にこ
末姫「はいです!」
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:14:29.35 ID:Cpe7OBA10
おー、スレ復活してた
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:15:43.99 ID:e5xLxTZ40
三姉「そういうのが好きなら魔女が詳しいぞ」
末姫「魔女さん?」
三姉「東の海溝の近くに住んでるだろ?
白い岩の塔を海溝にたてて住んでいる。
一姉のパーティーで会っただろう?」
末姫「はいです」
三姉「あいつは詳しいぞ。人間のことはな。
なんせ、元人間だからな」
末姫「人間なんですか?」
三姉「ああ、そう云ってたぞ」
末姫「すごいです〜! 絶対話を聞きに行くのです!」
三姉「そか」
末姫「わ〜い♪」くるくる
三姉「ちびすけ」
末姫「はいです?」
くるくる
猿除
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:38:44.25 ID:7X/8JacH0
スレ主です。代理で頼みました(>_<)
Dion規制、キターーーー!!!
前回に引き続き規制に轢き殺されるの2回目 orz
俺どんだけダメ人間やね。
もうね、腹切って死ぬ。
猿じゃなくて規制か
ショボーン
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 20:51:07.55 ID:qDH+ymGT0
支援
まとめの修正だけしておこうと思ったけど
修正分がどこか分からなかったオウフ
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 21:04:03.06 ID:Cpe7OBA10
ショボーン
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 21:40:13.89 ID:reRE4mcFO
保守。楽しみで楽しみで仕方ないんだ
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 22:04:55.00 ID:RsiPqVc20
ほ
ほ
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 22:46:50.56 ID:Cpe7OBA10
♪
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 22:58:40.76 ID:reRE4mcFO
ほ
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 23:31:46.80 ID:uKwbHCOJ0
ほ
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 23:45:49.46 ID:ylrpah3s0
ほーたるこい
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/18(木) 23:57:14.36 ID:reRE4mcFO
こっちのみ〜ずは
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 00:23:14.34 ID:bM9zgqJj0
あーまいぞ
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 00:52:44.68 ID:0JNZbbUn0
こっちのみ〜ずは
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 01:01:10.31 ID:Ofyvq3z8O
残像だ
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 01:06:48.89 ID:0JNZbbUn0
なにィ!いつの間にかみずがあっちに!
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 01:20:31.57 ID:0JNZbbUn0
あ、あっちのみ〜ずは
かーらいぞ
ほ
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 02:15:12.64 ID:e8idj7dh0
ほ
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 02:28:48.01 ID:bM9zgqJj0
み、水が・・・蛍を食ってる!
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 03:01:13.30 ID:0JNZbbUn0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
『攻撃』ッ! これは『スタンド攻撃』だッ! ヤツは既に攻撃を終えている!
なんですぐ規制してしまうん?(節子風に)
ほしゅ
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 05:29:10.78 ID:bM9zgqJj0
ほし
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 06:20:44.09 ID:bM9zgqJj0
h
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 06:45:22.95 ID:RqPz+ZeRO
ほ
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 08:56:20.63 ID:0JNZbbUn0
ほ
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 10:18:01.50 ID:f+mpGtNDO
支援
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 11:51:18.87 ID:0JNZbbUn0
かえってこないかなー
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 11:52:01.82 ID:/sZ9EzusO
規制だからなぁ
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 12:15:39.73 ID:RqPz+ZeRO
規制ってやっぱ長いの?
保守
ほふ
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 14:53:42.04 ID:Ofyvq3z8O
ほ
ほ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 16:47:15.21 ID:4SptTsVO0
ほ
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 16:48:06.29 ID:O9vZ0cw5O
あれ、舞じゃないのか
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 17:09:42.10 ID:RqPz+ZeRO
ほ
保守
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 18:30:26.44 ID:cRqKFaWs0
スレ主です。代理でカキコ頼みました(>_<)
Dion規制ですです。こんなに保守してもらってごめんね。
おいらがちんこみじかくてごめんね。
なんかDionから運営に返事のメール来たみたいなんで
解除されるなら今晩?かな。
今晩になっても再開されなかったら流しちまってください。
皆々様に申し訳ない。ママレードサンドやる。
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 19:15:07.37 ID:gwM9G0XXO
よし、俺たちにできることは…
野郎共!
空間を、時空を、時間を越えた魂の歌を歌えぇい!
ほ
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 19:18:17.87 ID:K2to0jp2O
気まぐれに保守
hoshu
ほしゅ
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 20:49:39.64 ID:ElQwYt2X0
ほ
し
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 21:45:51.04 ID:mH0itk+G0
三姉「人間の歌が好きなのは良いけれど、
あんまり人間には関わらないほうが良いぞ」
末姫「はう?」
三姉「人間ってのはおっかないんだ。
ちょっと前まではガリオンとかいって
木造の船でふらふら外洋に出ていたから、
呪歌のひとつでも歌ってやればすぐに難破したけれど
いまじゃ船の先っちょに槍を打ち出す装置をつけて
クジラも一発で殺すんだぞ?」
末姫「クジラさんはあんなに大きいのに!?」
三姉「そうなんだよ。まったくおっかないぞ」
末姫「ふえぇぇ」
三姉「まぁ、そんな訳だからな。
もっともチビスケは14まではまだまだだ。
地上は見に行けないけれどな!」
末姫「ちびじゃないですもん!」
三姉「はははは。さ、メシにするか、な?」
末姫「はいです〜♪」
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 21:49:33.39 ID:mH0itk+G0
解除きたですよ。
再開します。むしろ絨毯爆撃の勢いで。
保守感謝。需要は知らんが恩は
投 下 で 返 す ぜ っ !
よっしゃ猿除
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 21:53:36.08 ID:mH0itk+G0
――市の中心部。衣料品アウトレット。
幼馴「どっこかなー?」
男「あいつは時間に遅れないだろう」
末姫「どきどき」
幼馴「姫ちゃん街のこっちは初めて?」
末姫「はいです!」
幼馴「迷子になったりしちゃダメだよ」
末姫「くっついて行きます」きゅ
幼馴「うわ。お姉さんに任せておくのだ!」
友「やほー」
男「お。友。そこか?」
友「こんにちはー。男ー。女ちゃん。
それから、始めましてね。姫ちゃん」
末姫「はいです!」
男「これが友人の友だ。イイヤツだ。カレーランクも高い」
幼馴「目が細い以外にはキャラ立ちの薄いやつだよ♪」
友「ひどいなー。女ちゃん。僕はこの中では良心的な人間だよ」
末姫「べー、だ♪」にこ
友「女ちゃん、ご機嫌だね」
男「末姫に姉ぶれて嬉しいんだろ」
支援
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 21:56:58.00 ID:mH0itk+G0
末姫「始めまして、友のお兄さん」にこっ
友「うわー。うわうわー。
僕、弟だったからお兄さんって言われるの
なんか感動だなぁ!」
幼馴「男はみんなこれだもんねぇ」
末姫「こっちはお姉様です」きゅ
幼馴「うわー。うっわ、うっわ。
小さくて可愛いよう。私一人っ子だし
なんか感動するぅ〜」
男「お前らレベルが完全に一緒だよ」
幼馴「なによぅ文句あるの?」ぶーぶー
友「ま、ま。女ちゃん。今日は姫ちゃんいることだし」
男「そうだな。ちゃきちゃき行かないとな」
末姫「はいです♪」
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 21:57:42.52 ID:4SptTsVO0
お、解除おめー
待ってたぜw
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:00:06.52 ID:mH0itk+G0
友「で、本日はどういう作戦なの?」
男「あー。姫の衣料品が無いのだ。どうにかしないとな」
末姫「お世話になるのです」
幼馴「まぁ、昨日も相談したんだけどね。
私のお古でよかったら持ってくるわけ。
昨日の夜出しておいたから、後で友が運ぶね!」
友「僕ですか〜? 了解」
幼馴「でも、下着とか肌着とかはやっぱり必要でしょ」
友「下着も肌着も一緒じゃ」
げしっ
幼馴「まぁ、その辺を中心に
今日は買出しをしようって事なわけ」
男「そういうこと」
友「うう。痛いよ」
末姫「友お兄さん大丈夫です?」
友「え、はい。だいじょぶだいじょぶ!」
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:01:44.79 ID:mH0itk+G0
幼馴「大げさね。さぁ、行くわよ!」
男「つぅか、下着だろ?」
幼馴「そうよ」
男「俺らが行ってもな」
友「うん、だよね」
末姫「兄様こないですか?」
男「男向きのことじゃないしな」
末姫「でも、兄様の本棚に女の人の下着が
沢山乗ってる雑誌が何冊もぎゅー。もぎゅーっ!?」
男「それは国家機密なんだ、姫」
末姫(こくこく)
友「もうバレバレなんだけどねー」にやにや
幼馴「まぁ、そこのエロ男子は放っておいて。
それもそうね。あんたたち〜。ここで待ってなさい。
ちゃんと荷物運ばせてあげるからね!
姫ちゃん、いくよ!」
末姫「いってきますです〜♪」
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:03:53.29 ID:mH0itk+G0
――衣料品アウトレット。ぱんつ屋。
幼馴「まったくあいつらエロエロだなぁ」ぷんぷん
末姫「よく判らないです」おろおろ
幼馴「いや、いーのいーの。
こっちのことです、ホントに」
末姫「はいです」
幼馴「で、と! このへんで下着を揃えよう!」
末姫「はいです♪」
幼馴「うっわ、これ可愛いね!」
末姫「可愛いです♪」
きゃいきゃい。
幼馴「こっちもいいぞぉ!」
末姫「うわぁ、小さいです♪」
きゃいきゃい。
幼馴「でっかいぶらじゃー怪獣!
でっかいぶらじゃー怪獣だぞ〜!」
末姫「お姉様〜」おろおろ
エロ本が簡単に見つかるようじゃ教育に良くないなwww
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:06:54.15 ID:mH0itk+G0
1時間経過
幼馴「う。何も決まらない」
末姫「楽しいです♪」
幼馴「楽しいけどね」にこっ
末姫「はいです」
幼馴「で、姫ちゃんはどういうのつけてるの。
どういうのが好きなのかなぁ? うりうり」
末姫「うぅぅ」
幼馴「どしたの?」
末姫(ぱんつはこの間始めて履きました、って
云うのは多分だめなのですよね。
ばれちゃうです……)
末姫「えっと、うんと。七人姉妹の末妹なのです」
幼馴「あー」
末姫「だから……」
幼馴「そっか、お下がりばっかりなんだ」
末姫「はいです」
幼馴「そうかぁ。じゃぁ、可愛い自分専用は初めてなんだ」
末姫「はいです♪」
幼馴「よし、気合を入れて選ぶぞ!」
末姫「お願いしますです♪」
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:09:14.08 ID:mH0itk+G0
幼馴「よし、このへんかな。パンツ5枚、シャツ3枚」
末姫「じー」
幼馴「ん?」
末姫「え?」わたわた
幼馴「むむ。ブラジャーも欲しいですか?」
末姫「えーと、えーと。(そぉっ、確認)
――まだいいですぅ」
幼馴「自分のを確認して泣きそうにならないでよ〜」
末姫「いえいえ。発展途上なのです!
根性論です! これからどうなるかは神のみぞ知るです!」
幼馴「いや普通に大きくなるよ」
末姫「安易な慢心は禁物です!」
幼馴「いや小さくなったりはしないよ」
末姫「じー」
幼馴「な、なによぅ。姫ちゃん。」
末姫「羨ましいです」
幼馴「これはあげませんっ。私の財産です」
末姫「ブラジャーつけてますか?」
幼馴「つけてるわよ、そりゃ」
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:11:40.24 ID:mH0itk+G0
幼馴「あー。そっか、そかそか!」
末姫「?」
幼馴「ブラジャーつけてみたいんでしょ」
末姫「!」
幼馴「ふふふふ〜ん。そういうことですか」にこにこ
末姫「違いますよ? 全然違います。
ないものねだりではありませんもん。
ちびじゃないですっ」
幼馴「いやいやいや。
姫ちゃん真っ赤になって可愛いです」なでなで
末姫「うぅうー」
幼馴「お姉さんに任せなさーい。
入門用はこの辺に」
ごそごそ
幼馴「これにしよっ! ソフトブラ付きタンクトップと
キャミソールだよ。これいいでしょ?」
末姫「可愛いです〜」はぅはぅ
幼馴「良い?」
末姫「はいですっ♪」
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:14:28.07 ID:mH0itk+G0
――アウトレット前、噴水公園。
友「お待たせー。夏蜜柑ソーダでよかったかな?」
男「おう。悪いな」
友「いやいや。気にしないでよ」
こくんこくん。
男「まだまだ、あっついな」
友「まぁねー。でも台風が来るたびに、涼しくなっていくよ」
男「今年は多いな」
友「うん、多いねー。お祭のときくらいは
晴れて欲しいけどね〜」
男「そうだなぁ」
こくんこくん。
友「女ちゃんははしゃいでたね」
男「うん。そうか? いつでもだろう」
友「いつもどおりに、はしゃいでたね」
男「ああ」
こくんこくん。
友「あのさ。――姫ちゃんって人間?」
友は勘いいな
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:16:36.86 ID:mH0itk+G0
男「いや。違うんじゃね?」
友「だよねー。あははは」
男「髪の毛青いもん。
で、突端堤防で家なき子してたからさ」
友「そっか」
男「なんだかなぁ。よく判らないけどさ。
おい黒猫。知り合いなのか?」
友「どうなの?」
黒猫「にゃー」
友「いまさら猫の振りしたって」
男「そうだそうだ。喋れるくせに」
黒猫「えー。おほんおほん。
拙者は正真正銘の猫なのだ。多分」
友「知り合いなの? 姫ちゃんと」
黒猫「知り合いではない」
男「ちゃんと聞かなきゃ、ちゃんとは答えられないよな。
末姫のこと、知ってるのか?」
黒猫「黙秘」
友「夏蜜柑アイスたべる?」
黒猫「うむ、答えよう」
化けてるだけならともかく、身体がほんとに猫なら柑橘系はダメじゃないのか?w
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:20:43.77 ID:mH0itk+G0
黒猫「拙者、さる高名なご夫人の住処にて
食客というか客分のような扱いを受けているのだが」
男「客分ってなんだ?」ぼそぼそ
友「居候ってことだよ」ぼそぼそ
黒猫「まぁ、そのご婦人が職業的な意味で
超常現象を扱っていてな」
男「うわ、まじもんだ」
黒猫「そのご婦人の御友誼のある家の令嬢の一人、
と、まぁ。簡単に云えばそんな次第だ」
男「つまり、どういうことだ?」ぼそぼそ
友「居候先の大家さんの友達の娘だってさ」ぼそぼそ
黒猫「キミたちは何でもあけっぴろすぎだにゃー」
男「で、つまり末姫はなんなのさ?」
黒猫「それは」
友「それは?」
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:24:47.20 ID:mH0itk+G0
黒猫「別に拙者口止めも受けていないし、
何の義理もないゆえ告げるに否やはないのだが」
友「うんうん」
黒猫「それってそんなに重要なことかね?」
男「……」
黒猫「そもそも、そんなに知りたいのかね?
知って何かが変わるのかね?
何か得をするのかね?」
友「あー」
男「……」
黒猫「余りの暑さゆえアスファルトの上で
ベイクド・キャットになりかかっていた所を
おぬしたちに助けてもらった。
だから拙者はおぬしたちに恩返しがしたいのだが」
友「えー。あれはいいよ。普通のことだよ」
男「助けたことそのものより、その後食べた
夏蜜柑アイス半ガロンのほうが恩返し対象だろう」
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 22:27:57.40 ID:mH0itk+G0
黒猫「聞きたいかね?」
男「やめとくわ」
友「うん。……だね」
黒猫「にゃぁーおう」のびのび
友「黒猫さんは本当に猫っぽいなぁ」
男「猫臭い演技だ」
黒猫「拙者は猫なのだ」
友「姫ちゃんは良い子だよね。
僕は姫ちゃんには感謝してるんだ」
男「なんでさ」
友「やっぱり男はここ半年くらい、
張り詰めた感じがしてたよ」
男「そんなことはない」
友「そうかな。これで男がまったりしてくれればさ」
男「俺は変わらないさ」
黒猫「ぺろぺろ」
友「なら、いいけどさ」
黒猫「夏蜜柑アイスのお代わりを所望したいにゃ」
nya-
支援支援
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:02:21.54 ID:mH0itk+G0
サルでした。深呼吸で落ち着いて
ペース落とすなり。
>>155 そうなんだよな。
前回も指摘があったが盲点だったぜ。
猫狩ったこと無いからな。
いや飼ったこと無いからな。
しえん
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:08:49.96 ID:mH0itk+G0
男「ほれ」
黒猫「かたじけない。ぺろぺろ」
友「黒猫さんは本当に好きだね、それ」
黒猫「この港の夏蜜柑アイスは格別だにゃ。
拙者余り地上にはこないのだ。
ご厄介になっている家があるゆえな。
このアイスゆえに抜け出してくるのだ」
友「そうなんだ」
男「ふーん」
黒猫「買い占めたいところだが、猫ゆえ財力がない。
それでおぬしらに付き合いつつお情けにすがっておるのだ。
由緒正しい騎」
男「お情けとは酷い言われようだな」
黒猫「――いや、あいすまん」
友「黒猫さんは猫だから、暑気には弱いんだよ」
黒猫「うむ。がさつな犬とは出来が違うからな」
男「似たようなもんだと思うんだがなぁ」
黒猫「ん。どうやら連れが戻ったようだな。
拙者は本日は退散するぞ。さらばだっ」
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:15:54.77 ID:mH0itk+G0
――市の中心部。繁華街。
男「買い物はうまくいったか?」
幼馴「あったりまえですよー。
もっと私を信用しなさいよ」むー
友「いいの買えた?」
末姫「可愛いです♪」
幼馴「ばっちりよ!」
男「そりゃ良かったな」
末姫「兄様には後でぱんつ見せてあげるです♪」
友「……」
幼馴「……」
友「……まじですか」
幼馴「……多分天然なだけなんだけどね」
友「……やってられないすね」
幼馴「……てやんでーだね」
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:20:44.34 ID:mH0itk+G0
男「案外早く片付いたな」
末姫「そうなのです?」
男「もっと暗くなるまでかかるかと思った。
女の買い物は長いって言うからな」
友「あはは。女ちゃんは女性にしては気が短いから」
幼馴「もうぅ。聞き捨てならないわねぇ。
私はちゃんと繊細なんですよーだっ」むぅ
男「どっか遊びに行くか。そうだ、お前らさ
今日つきあってくれたから、夕食奢るよ。
うちでカレー作ってやるからさ」
末姫「カレーです♪」きらきら
友「わ! 男のカレー久しぶりだ!」
幼馴「いいわね、ご馳走になるなる!」
男「じゃぁ、まぁ。材料は買って帰るとして
それでもちょっと時間が余るか……」
末姫「あ、あ。あれ、兄様!」
友「カラオケ?」
幼馴「カラオケじゃない」
男「あー。あれ行きたいのか」
末姫「はうはう!」
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:25:23.04 ID:mH0itk+G0
――カラオケボックス
友「うわぁ、涼しい」
幼馴「エアコン効いてるわね」
末姫「兄様、兄様! キラキラしてます!」
友「大興奮だね」にこ
幼馴「可愛いわねー」
男「おちつけ」
末姫「凄いです! あれはパソコンですか?」
男「あれはカラオケの機械」
幼馴「パソコンは判るんだ」
男「いや、判るというか。それしか判らないというか」
友「どうゆうこと?」
男「テレビもビデオもパソコンだと思ってるんだ」
友「あー」
末姫「わくわく♪」
幼馴「わかったわかった。お姉さんが入れたげるからね」
末姫「はいです♪」
え、それも駄目なのって食べ物多いねこ
そろそろ限界だ。
明日まで残ってるか、7×に続きが載りますように
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:38:50.19 ID:mH0itk+G0
うぃん。〜♪ 〜〜♪
末姫「わ、始まりました♪」
幼馴「嬉しそうね」にこにこ
男「いや、本当好きだな。あ、マイク」
末姫「のーりぷらーぃ琥珀の砂時計人はこぼれた砂よ♪
せいまーくつぅ〜優しさが生きる答えなら、いいのにね〜♪」
友「うわぁ……」
幼馴「わぁ……」
男「……」
末姫「夢よりも鮮やかに、愛よりも密やかに♪
見えない意志がささやく〜星屑が眠る海ぃ♪」
友「すごいね」
幼馴「マイクもないのに」
末姫「金色の無言に生命の花びら♪
指でそっと触れたひとはだあれ〜♪」
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:40:18.68 ID:Ofyvq3z8O
とりあえず土鍋置いといて猫が入るの待ってよう
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:42:53.04 ID:mH0itk+G0
友「嬉しそうに歌うんだ。
それにこの声……。金色の花びらが舞ってるみたい」
幼馴「これはちょっとした奇跡よね」
末姫「のーりぷらーぃ宇宙の迷い子たち♪
胸に抱いてあげたい♪
せいまーくつぅ〜優しさが生きる答えなら、いいのにね〜♪」
〜♪ 〜〜♪
〜〜♪
末姫「じゃん♪」
友「すごいすごい! 姫ちゃん歌すごく上手!」
幼馴「上手だったよう、姫ちゃん惚れるね!」
末姫「ありがとうです!」
男「上手いぞ! 末姫」
末姫「はいです♪」にぱー
友「アニソンとはねー」
幼馴「私もびっくりしたけどね。これが大好きなんだって」
男「しかも、なぜかロボアニメに強いんだ、こいつ」
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:47:09.38 ID:mH0itk+G0
末姫「ロボットじゃないのも歌えますです」えへん
友「どんなの歌えるの?」
末姫「えっと」ごにょごにょ
友「おっけー。じゃ今度は僕が入れてあげる」
幼馴「はいです♪」
うぃん。〜♪ 〜〜♪
男「そうくるか」
末姫「どこから見ても、スーパーマンじゃない♪
スペースオペラの主役になれない」
幼馴「なになに?」
友「これは名作だったんだよ」ほろり
末姫「危機一髪も救えないっ♪
ご期待通りに現れない、ため息つく程イキじゃない♪」
男「ったく。こんなにはしゃいじまって」
末姫「〜♪」くるくる、にぱー
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:51:12.08 ID:mH0itk+G0
――カラオケボックス、廊下
末姫(おろおろ)
男「ん? どうした姫?」
末姫「おトイレ判りません」おろおろ
男「泣くなよ。お馬鹿だなぁ」
末姫「おトイレ判らないのは一大事ですっ」
男「そりゃ一大事だけどさ。
確かこのフロアには無いんだ。ついて来て」
末姫「はいですっ」
男「姫。楽しいか?」
末姫「はい! カラオケ楽しいですっ!」
男「そうか」
末姫「アニソンがいっぱい入ってます。
みんなと一緒に歌うと楽しいです。
お姉さまとキャンディキャンディも歌いました。
友のお兄さんとドラゴンボールも歌いました♪」
男「聴いてたぞ。上手だったな。二人とも楽しそうだったぞ」
末姫「はいです♪」
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/19(金) 23:55:55.33 ID:mH0itk+G0
男「ここだよ。行っておいで」
末姫「はいですっ」
とててて。
男「……」
とててて。
末姫「あの、兄様。その……」
男「待ってるよ」
末姫「はいです♪」
とててて。
男「――まったくお子様だなぁ、末姫は。
ちびすけって言われてたのもよく判るよ。
もっとも嫌われてたわけじゃないだろうけど」
男「まぁ、姉妹皆でからかって遊んでたんだろうな。
あのキャラってのはいじりがいがあるからなぁ」
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:01:28.19 ID:dRCsfjf+0
さるか?
なに…支援
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:26:16.01 ID:3PakTKU4O
セイレーンボイスなら、是非「荒野のヒース」が聴きたいなあ
なんて妄想しながら支援
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:31:49.23 ID:bYbY9aRN0
(姫ちゃんって、……人間?)
男「それはこの際、横に置くとして。
あいつはカレー修行中のうちの居候だ」
男「アニソンが大好きで、風呂と猫が好きで、
意外に働き者で料理以外の家事は得意で。
睡眠時間がかなり長めな、小さい居候だ」
男「それで、いいよな。
――女も、喜んでる」
がちゃり。
末姫「おわりましたー♪」
男「おつかれさん」
末姫「姫は大変すっきりしましたっ!」
男「報告はいいから」
末姫「?」
男「戻ろうか。なんか入れてたろう?」
末姫「はいです♪ 兄様、一緒にガイキングを歌うのです♪」
男「いっちょ歌うか!」
#サルだった。うきゃー。もんきー。
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:36:25.42 ID:bYbY9aRN0
――カラオケからの帰り道。
末姫「ZZZzzz……」
友「完璧寝ちゃってるね」
幼馴「もう、ぐっすりね。おんぶされて」
男「子供なんだよ。エネルギー限界まで遊んで、
電池切れたように眠りやがって」
末姫「むにゃぁ……」
友「すごく楽しそうだったもん。無理も無いよ」
幼馴「うんうん。はじけてたもんね」
男「まぁな」
友「それにしても、姫ちゃんの歌、すごいね。
声もさ。不思議な声だけど、魅力があるって云うか」
幼馴「上手く言葉にならないけど。
可愛くて透明感があるのに、迫力もあるしね」
男「うちの居候は無類のアニソン好きだからな」
友「そうそう。ドラえもんをあんなふうに
歌うとは思わなかったよ!」
幼馴「あれは傑作だったわね!」
男「勉強はもうちょっとしたほうが良いんだよな、コイツ」
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:41:57.37 ID:bYbY9aRN0
末姫「むにゅう……」
幼馴「ああん。まったく可愛いわ、この子」
友「女ちゃんめろめろだねっ」
幼馴「あったりまえよ。一緒にパンツ買って
お姉様っていわれた仲なんですからねっ!」
友「あ、あはは。それってそうとうアレな発言に
聞こえちゃうんだけど」
幼馴「アレとはなによっ。
自分を慕う後輩の憧れの視線を受けて
普段は清楚な年上の私の心にも
微弱な電流にも似たときめきが走り抜けるのよ。
きゅん、としてしまうのっ」
友「……」
男「いつものロマンチック病だ。ほっとけ」
幼馴「眠りに落ちた後輩の安らぐ額に
流れた前髪を書き上げた私は囁くのっ。
いい夢を見てるのかしら、仔猫のような寝顔ね。
って。そしてそのさくらんぼのような唇を
そっとなぞって……」
友「うん……。放置しておくよ」
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:44:19.43 ID:cQ2ieXcq0
にゅう
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:46:11.19 ID:bYbY9aRN0
末姫「ZZZzzz……」
友「大丈夫? 変わろうか?」
男「いや。もうちょいだし。
なんかコイツすげー軽いんだよ」
幼馴「うわ。云いましたよ。
『すごい軽いんだよ』だって。」
末姫「……すぅーっ。すぅーっ」
友「今日は、このまま寝かせてあげようよ」
幼馴「うん、そうね」
男「悪いな。カレー作ってやろうと思ってたけど」
友「気にしないでよー。僕らの仲じゃない」
幼馴「気にしてよね。今度絶対うめあわせ!
カレーパーティーするんだからねっ」
男「判ったよ」
末姫「……じゅる」にぱー
幼馴「寝ながらカレーに反応してるの?」
友「カレー検定の資格は十分だね」
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:50:28.94 ID:bYbY9aRN0
――自宅アパート前。
男「わり。鍵開けてくれる?」
友「判った」
がちゃ、がちゃん
幼馴「中はいるね。布団出してあげる」
男「さんきゅな」
末姫「ZZZzzz……」
友「食材は冷蔵庫にしまっておくよ〜」
幼馴「エアコンつけてっと」
男「よし、末姫。布団だぞ。……もう寝ろ」
末姫「……すぅーっ。すぅーっ」
友「聞き分け良い子だもん。もう寝てる」にこっ
幼馴「ほんっとに。
男もこれくらい可愛げがあれば良かったのにねー」
男「はいはい」
友「じゃ、今日のところは引き上げるよ」
幼馴「うん。男、姫ちゃんにちょっかい出したら許さないからね」
男「判った判った。いいから帰れ! 今日はあんがとな」
やった!! 未読分来てる
お疲れ様
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:55:24.53 ID:bYbY9aRN0
――海の宮殿、前庭 in夢の回想
末姫「あっあっ、あらしっぃ〜♪ あっあっ、あらしっぃ〜♪
ゲームセンターぅ♪ あ・ら・しィ♪」
とててて。ごしごし。
末姫「真っ赤な帽子にキラッと光る♪
チャンピオンマークだ、インベィダー♪」にぱ
ごしごし。
末姫「巨大な出っ歯がピカッと光りゃ♪
炎のコマが燃え上がる〜♪」くるくる
末姫「――そこで母君のノーブラ・ボイン撃ちなのです♪
あらしもノックダウーン! 母君強し! なのです」
きょろきょろ
末姫「姫のおむねはささやかなのです。
……五姉様と四姉様は何か特訓をするとか言ってましたけど、
姫のほうが小さいから
姫のほうが特訓するべきではないでしょうか。
ううう。また苛めにあっているのです!」
一姉「末姫? 末姫?」
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:59:33.15 ID:bYbY9aRN0
末姫「はいです、一姉様!」
一姉「何をしてたの? 柱の掃除?」
末姫「はいです♪ お歌を歌いながら磨いていました」
一姉「うん。末姫は真面目で良い子です」にこ
末姫「褒められました♪」にぱ
一姉「でもここは四姉の担当のはずだけど」
末姫「四姉様はお勉強があるそうなのです。
難しい本を抱えていましたです」
一姉「まったくあの娘は。だからといって
掃除をさぼっていいわけでもないでしょうに」
末姫「姫は掃除好きなのです。お歌を歌いながら
くるくるお掃除してるととっても楽しいのです♪」
一姉「そう」にこっ
末姫「なのです♪」
一姉「では末姫にはこの飴を上げましょう」
末姫「もきゅ。おいひぃでふ♪」にぱー
一姉「四姉はあとで蝋燭責めです」
末姫「はいです?」
一姉「末姫は良い子だから気にしなくて良いですよ?」
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:04:45.54 ID:bYbY9aRN0
とてて、ごしごし。
末姫「ムーンサルトだぁ空中回転〜ッ♪
風よ! 雲よ! 天までぇ届っけぇぇ〜♪」
一姉「……」
末姫「〜♪ 〜♪」
一姉「末姫は」
末姫「はいです?」
一姉「本当に人間の歌が好きなのね」
末姫「はいです♪」
一姉「でも、人間は恐ろしいのよ?」
末姫「はいです……。二姉様も言っていました。
大きな銛銃でクジラを殺しちゃうって」
一姉「そうよ。人間は残酷なの」
末姫「……」
一姉「それにね。人間はこう信じているの。
私たち人魚の肉を食べると不老不死になれるってね」
末姫「え?」
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:08:59.42 ID:bYbY9aRN0
一姉「私たち神話執行者は古から続く血脈だから。
その身には魔力が宿ると考えているようね。
だから、殺して、生き血を啜り、肉を喰めば
寿命は消え果て、不老不死を得るのだと。
そう信じているの」
末姫「そんな」
一姉「昔は一族の娘たちが何百、何千と
人間に狩られたのよ」
末姫「……」
一姉「もちろん私たちにだって罪はある。
役目とはいえ私たちだって外洋の秘密を守るために
何百という船を歌声で沈めてきたわ。
だから善悪ではないし、私も人間を恨みに思うなんて
無いようにしているわ」
末姫「姉様……」
一姉「でも、それでも。善悪ではないとはいえ、
人間は恐ろしいのよ?
例え殺されなかった場合でも、正体がばれれば
良くて見世物にされるか、実験と称して生きたまま
解剖されてしまうかもしれないの」
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:13:14.90 ID:bYbY9aRN0
一姉「人間の歌が好きなのは良いわ」
末姫「はい……」
一姉「私も古い古いアリアを人間から貰ったことがある。
今でも月の明るい夜には思い出して歌うわ」
一姉「でも、人間に気を許しては駄目よ」
末姫「……」
一姉「あなたも後数年もすれば成人。
十五になれば海面に行くことも許される。
そうなれば人間の島に近づいたり、
船に出会ったりすることもあるでしょう」
一姉「それでも、人間に気を許しては駄目。
六姉は引っ込み思案だから、例え勧めても
人間の船には近寄りたがりません。
だから安心しても居られますけれど、
あなたは人間も人間の歌も好きなように見える。
だから注意しておきたいのです」
末姫「はいです……。一姉様。
怖い人間には近寄りませんです……」
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:17:51.23 ID:bYbY9aRN0
――深夜。男のアパート。
(はいです……。一姉様。
怖い人間には近寄りませんです……)
末姫「……むにゅ」
男「くー。くかー」
末姫「んぅ……。んぅ……。
おトイレです……。むー」ふらふら
むにゅ。
末姫「……むにゅ? ……!?
あやうくお兄様を踏んでしまうところでしたっ!」
男「くー。くかー」
末姫「踏んでしまったらホームスティとして
切腹しなくてはならないところです。
危ないところでした」
男「くー。くー」
末姫「眠いです。……おトイレしてもっと寝るです」
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:23:06.74 ID:cQ2ieXcq0
つC
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:23:55.43 ID:bYbY9aRN0
じゃー。じゃじゃぁー。かちょり。
末姫「すっきりなのです。これでまた夢世界へ
チェイングできます……。わ。兄様」
男「くー。くー」
末姫「兄様はすでに夢のなかで
カレーパーティーですか? にこにこです」
男「くー」にぱ
末姫「一姉様……。人間は怖くないです」
男「すぅー。すぅーっ」
末姫「……」なで
男「すぅー」
末姫「兄様は怖い人間じゃないです。
姉様も友のお兄ちゃんも、楽しくて、優しくて。
――人間はお日様に照らされた波みたいに、
キラキラしてて、暖かいです」
くー。きゅるる。
末姫「あれ。そういえば。あれれ?
夕ご飯を食べた記憶がありません!」
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:28:28.78 ID:bYbY9aRN0
末姫「兄様、兄様は皆さんとカレーたべたですか?」
男「すぅー。すぅーっ」
末姫「もしかして姫が居ないところで
ご馳走カレー大盛りでしたかっ?
姫はカレー検定受け損なってしまいましたかっ?
カレー浪人ですか? 落ちこぼれですかっ?」
男「すぴー。すぴぴー」
末姫「うぅぅ。そんな兄様はタオルケット没収です」
がばっ。
男「くー。くー」
末姫「姫のご飯抜きなんかするからです♪
とはいえ、ちょっと可愛そうです。
姫が一緒に寝るです♪」
男「すぴー」
末姫「兄様暖かいです……。
一姉様……。人間は暖かいです……」
末姫「カレーは……美味しい……です……」
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:32:36.02 ID:bYbY9aRN0
――朝。男のアパート。
ごちんっ!
末姫「はうっ!?」
男「末姫ーっ」
末姫「はうう。おでこが痛いです!?
何故ですかっ? 三姉様の投げた高速サザエが
おでこに大リーグボールしましたかっ!?」
男「末姫はなんで俺のところで寝てますか?」
末姫「はう?」
男「末、姫、は、な、ん、で」
末姫「はうはう」
男「――」
末姫「夜中に……その、おトイレに……」
男「おトイレに」
末姫「それで、あの……帰ってきたら」
男「帰ってきたら」
末姫「姫の布団に……」
男「布団に?」
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:37:07.91 ID:bYbY9aRN0
末姫「巨大な妖怪人間ベムが……」
男「指三本かっ」
末姫「白イタチのノロイ様が……」
男「怖いわっ」
末姫「お寝み中のカビゴンが……」
男「たべのこしくれるわっ」
末姫「ふぇええ」
男「まったく」
末姫「お兄様と一緒に寝たら
どんな気分かなぁって思ったのです」
男「最初からそう云いたまえ」
末姫「許してくれるですか♪」
ぺちんっ。
男「それとこれとは別っ」
末姫「おでこヒリヒリするです」
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:42:04.18 ID:bYbY9aRN0
男「とにかく。人間社会、じゃなくて、えーっと
『日本』では、男女は同じベッドに入らないのっ」
末姫「姫は兄様居なかったからよく判らないです」
男「まぁ、今回は許す。でもそういう決まりなの」
末姫「兄様、兄様」
男「なに?」
末姫「でも、兄様のNet_jpgフォルダには」
ドぺちんっ!!
末姫「はうぅうー!?」
男「ううう。プライバシーの尊重を主張するぞっ。
仮にも年頃の男子としてだなぁっ!!」
末姫「ううぅ。一姉様、やっぱり人間は
残虐超人かもしれません……」
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:44:48.64 ID:YeOwM069O
白イタチw ガンバww
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:47:13.18 ID:bYbY9aRN0
男「いただきまーっす」
末姫「いただきます♪」
男「早寝したから早起きしちまったなぁ」
末姫「はいです」
男「なんだまだ拗ねてるのか?」
末姫「おでこヒリヒリです」
男「しょうがないなぁ」
末姫「なんで一緒に寝ちゃ駄目です?」
男「……」ぎろり
末姫「あ、いや。あの。もうしないです!
本当ですよ。でも、姫は、嵐が来た夜とかには
姉様と一緒に寝たりしていました。
なんで兄様とは駄目なんですか?」
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:07:26.50 ID:F//IJfFtO
保守だな
困りつつもニヨニヨ
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:23:44.93 ID:bYbY9aRN0
男「んー」もぐもぐ
末姫「……」もきゅもきゅ
男「そういうのはさ、恋人とすることになってるの」
末姫「恋人……」
男「姫の歳だとまだちょっと早いけどさ。
そろそろ準備の年齢でしょ。
だから、そういうのは姉妹とか女性とならいいけど
男性とはやっちゃダメ」
末姫「掟ですか?」
男「違うよ。――そういうんじゃないよ」
末姫「?」
男「説明難しいな。でも、そのうち判るよ。
姫に恋人が出来て、大好きな人が出来て、
その大好きな人が他の女の子と仲良くしてたら
胸がちくちくして『しちゃいけない』って
わかる時が来るよ」
末姫「……??」
男「まぁいいや。ほら、末姫も朝ごはん食べよう」
末姫「はいです♪」
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:25:15.29 ID:Xl9+qy5ZO
きもいなあ
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:28:25.88 ID:bYbY9aRN0
――昼。男のアパート。
きゅっ。きゅっ。
末姫「だばだば♪ だばだば♪」くるくる
末姫「びろんびろ〜ん♪」にぱー
きゅっ。きゅっ。
末姫「おトイレぴかぴかです!」
末姫「お風呂よーし、おトイレよーし、
台所よーし、お部屋よーし♪」
末姫「今日もぴかぴかです♪」
末姫「お留守番帝国の丞相兼、参謀長兼、清掃将軍として
この家のぴかぴかを一手に引き受けるのです。
あ。汚れ発見♪」
ごしごし。きゅっ。きゅっ。
末姫「次は何をしますか? うーん」
末姫「食器を磨くです♪」
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:30:23.38 ID:GFceT5U40
しえん
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:32:30.62 ID:bYbY9aRN0
きゅ、きゅっ。
末姫「赤い色はあまえんぼうの夕焼けよ♪
ほらねお山におんぶしてるでしょう〜♪」
末姫「これは兄様のカレー皿です。
大きいです。姫の顔が全部映るですっ。
兄様はカレーが大好きです♪」
末姫「だいだい色は真冬に燃える♪
暖炉の火、ほらね淋しい心あたためる♪」
きゅ、きゅっ。
末姫「こっちは姫のカレー皿です。
買ってもらいました♪ あんまり大きくないです。
でも水色のギザギザ模様が波みたいで可愛いです」
末姫「黄色はあの娘がお皿割った音♪
ほらね黄色い可愛い声がする♪」
末姫「――姫はお皿割ったりしないのです。
プロフェッショナルですもん。
お皿磨きならいますぐ検定一級なんですけど……」
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:38:04.70 ID:bYbY9aRN0
きゅ、きゅっ。
末姫「ぴかぴかです。いいなぁ。
早くこのお皿にカレーよそいたいなぁ〜。
姫の顔が映るくらいピカピカですのに」
きゅ、きゅっ。
末姫(にぱー)
末姫「お皿の中もにこにこしてます♪
やっぱり兄様にカレーを作ってもらうのです」
末姫「兄様早く帰ってこないかなぁ」
くー。きゅるるん。
末姫「お昼ごはんです! お昼がやってまいりました!
冷蔵庫の中に、大根おろしうどんがあるって
兄様が云ってましたっけ」
ごそごそ、がちゃ。
末姫「兄様早く帰ってこないかなぁ。
今日は一緒にテレビ見て、遊ぶのです♪」
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:43:24.67 ID:bYbY9aRN0
――昼。男のアパート。
末姫「一緒に踊ろよ♪ 手を叩いて♪
私たちがやってるみたいに♪」きゃっきゃ
かちゃり。
末姫「左にいくつかステップ踏んで♪
聴いて覚えて、チャンス逃さないで♪」きゃっきゃ
男「ただいまー。って、夢中だね」
末姫「私たち今〜Caramelldansen〜♪」んぅー
くるくるりん。しゅたん。
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪
う〜う〜っうま♪ うまっ♪ あぁぅ♪」くるくる
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪
う〜う〜っうま♪ うまっ♪ あぁぅ♪」にぱっ
男「末姫は踊りも上手なのな」
末姫「兄様だ〜♪ お帰りなさい♪」
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:48:45.05 ID:bYbY9aRN0
男「ただいまだぞー」
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」
男「ご機嫌だな」にこ
末姫「はいです♪ 今日も楽しかったです」
男「踊ってたのか?」
末姫「ようつーべで勉強しました♪」
男(まさか、生ウマウマが見れるとは。
末姫、GJ。お前は末恐ろしいヤツだ)
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」ぴょこぴょこ。
男「お気に入りか?」
末姫「はいです♪」
男「じゃぁ、俺はカレー作るか」
末姫「あ。姫も一緒に作りますっ」
男「遊んでてもいいぞ?」
末姫「カレー作るの楽しそうです」
男「そっか」
末姫「兄様と一緒です」にぱ
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:54:22.83 ID:bYbY9aRN0
男「えっと、では」
末姫「はいです」
男「今日はトマトとアスパラの夏野菜カレーを
作ることにする」
末姫「??」
男「以前にも話したが、この地球上の食の王様といえる
カレーには、数万、数億のレシピがある。
季節ごとの食材を使いこなしてこその
カレー道だと云えよう」
末姫「はいです」
男「トマチとアスパラは、カレーに入れには
比較的ポピュラーな野菜だ。他にもカボチャ、
ジャガイモ、なす、ウリ、なんてのも美味い」
末姫「はうはう」
男「とりあえず、野菜を洗う」
末姫「はいです! 洗うのは得意です」
男「では、末姫にお願いする」
末姫「了解なのです♪」
支援
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:59:04.01 ID:bYbY9aRN0
男「肉は控えめに豚バラにする。安いし」
末姫「はうはう?」
男「で、野菜が洗い終わったら」
末姫「終ったのです」
男「こうやって切る」
しゅたたん。
末姫「早いです」
男「慣れだな」
末姫「スロー再生でもう一度お願いです」
し…ゅ…た…た……ん………。
男「って、何をやらせるんだ!!」
末姫「えへへへ〜」にぱ
男「油断も隙も無いな。とにかく切ったら、
こっちの豚バラを炒めてたフライパンで
一緒に炒める」
末姫「鍋じゃないですか?」
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:03:57.59 ID:bYbY9aRN0
男「本日は炒めカレーだ。二人だったら量も手ごろだし
大振りなフライパンで作ったほうが
火の回りも速いということはある。
ジャガイモは茹でてあるのがあるしな」
末姫「はいです♪」
男「んで、粉カレー粉をいれてひととおり炒まったら
お湯とブイヨンの元を入れてちょっと煮る」
末姫「はうはう」
男「少し待っててな」
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」
男「美味そうか?」にこっ
末姫「美味しい匂いがしてきました!」
男「そうだな」
末姫「う〜う〜っうま♪ うまっ♪」ぴょこぴょこ。
男「煮立ったら、カレールーをいれるんだけど」
末姫「はいです?」
男「むー」きらん
末姫「??」
男「いや、ここが試験官としての腕だ」
末姫「はう?」
男「本日はバーモント中辛とするっ!!」
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:08:46.96 ID:bYbY9aRN0
男「バーモントカレーは
アメリカ・バーモント州のバーモント健康法を取り入れて
作られたリンゴと蜂蜜によるマイルドな味わいの
カレールーだっ!!!」
男「昭和38年の発売開始時から爆発的な勢いでヒット!
生産が間に合わないほどの人気を博した!
子供の口にも合いながら本格的なコクをももつ
日本を代表するカレールーと云えよう!」
末姫「はうっ」
男「しかも、その『中辛』ッ!!!
甘口はなんだかプライドに触るが辛口はちょっとね、
という日本人特有の消費者心理を狡猾に射抜く
そのネーミングセンスにはもはや
ただただ恐れ入るしかないこの商品は
日本のカレー市場の中心核、本丸とも言える価値があるっ」
男「このあいだの『星の王子様カレー』が
サン=テグジュペリの同名傑作のイメージを巧みに借りた
子供向けカレーだとすれば、このバーモントは家族のカレーだ」
末姫「えへへ。家族ですっ」
カレー食いたくなった
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:12:54.18 ID:bYbY9aRN0
男「本日は末姫のカレー修行第二段階として、
この普及の傑作カレールー、バーモント中辛を
採用することにした!!」
末姫「わーい♪ 家族カレーですっ♪」
男「では投下ッ」
とぷん、とぷん。
末姫「うわぁ、カレーの匂い〜」
男「すぐ出来るからな。お皿にご飯盛ろう」
末姫「姫が出すです!」
男「おう。……ああ。お皿、ぴかぴかじゃないか」
末姫「えへへ〜」
男「偉いぞ、末姫」撫で
末姫「はいです♪」にこーっ
男「ご飯をよそって〜」
末姫「わくわく」
男「カレーを乗っける。上にトマトが来ると綺麗だ」
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:17:19.36 ID:bYbY9aRN0
男「いただきますっ!」
末姫「いただきますです♪」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅ♪」にこー
男「美味いか?」
末姫「美味しいです♪」
男「これくらいの辛さはどうだ?」
末姫「この間の王子様よりは、ちょっと。
でも、全然美味しいから平気です。
もっと辛くても大丈夫です!」
男「お。大きく出たじゃないか。大人だからか?」
末姫「そうです。ちびすけじゃありません」むー
男「そうだな」にこっ
末姫「トマトは美味しいです♪」
男「勉強したなー。ちびっこ」
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:22:31.23 ID:bYbY9aRN0
末姫「昼間、インターネットでお野菜を調べました。
トマトは果物ではありませんです」
男「そだな」
末姫「もきゅ♪」にこー
男「もぐもぐ」
末姫「海に沈む夕焼けみたいな色です」
男「随分雄大なカレーになった!」
もぐもぐ。
もぐもぐ。
おかわり!
男「うむ、美味かった!」
末姫「美味しかったです!!」
男「ご馳走様」
末姫「ご馳走様♪」
男「よいせっと。ん。腹いっぱいだな」
末姫「後片付けするです」
男「そうだなー。先に水に沈めないとな」
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:26:57.88 ID:bYbY9aRN0
末姫「兄様!」
男「なんですか、末姫」
末姫「姫のカレー検定です♪」
男「あー。そうかそうか。そうだよな」
末姫「はいです♪」
男「はじめてのバーモントカレーだもんな」
末姫「♪」
男「よし! バーモントカレー中辛を
完食できた功績を讃えて、末姫には
カレー称号『バーモントカレー中辛』を与えよう!」
末姫「やりました! 大人の階段上ったです♪
姫はまだシンデレラです♪
カレーは兄様がきっと運んでくれると信じています♪」
男「なんだか釈然としない云われようだが
まぁいいや。めでたいぞ。励めよ!」
末姫「はいです♪」
男「で、あとはプリンを」
末姫「ぷっちんですか!?」
男「ああ、そうだけど」
末姫「はうはう♪」きらきら
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:29:05.70 ID:VttP8rWq0
うp主書き溜めしてないのかな?
まったりでいいしがんばってくれー
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:34:52.86 ID:bYbY9aRN0
いや、書き溜めしてるんだけどさ
4分に一度以上投稿すると、
サル規制に引っかかって30分強制規制になっちゃうんだ。
じれったいぜー。じぶんでも。
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:39:06.90 ID:bYbY9aRN0
男「食べたいのか?」
末姫「はいです♪」
男「風呂の後な」
末姫「75秒で入ってきます」
男「いや、そんなに早いと食べさせない」
末姫「うー」
男「おちつけ」
末姫「うー」そわそわ
男「末姫は子供ですか」
末姫「ちがいますです。レディですっ」
男「じゃぁ深呼吸」
末姫「うー」ぱくぱく
男「あははははっ」
末姫「あ」
男「ん?」
末姫「兄様、笑ってます」
男「どうして?」
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:40:34.47 ID:cQ2ieXcq0
マクロスF見直しながら、つC
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:43:27.51 ID:bYbY9aRN0
末姫「ちゃんと笑うのは珍しいです」
男「そうかな」
末姫「はいです」にぱ
男「……」
末姫「はう?」
男「まぁいいや。よし、末姫は風呂!」
末姫「はいです、兄様!」
男「新しいパンツもってけよ」
末姫「了解です」
とてててて。
男「なんだかなー」
とてててて。
末姫「兄様! 兄様!
ふりふり付きのパンツ見せてませんでした!!」
男「いいから風呂はいれっ!!」
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:49:23.76 ID:bYbY9aRN0
――男のアパート。お風呂。
ちゃぷん、ちゃぽん。
かぽーん。
末姫「もう、うわさはききましたか?
そしてその目でぇたしかめましたか〜♪」
ましたか〜♪
末姫「お風呂は木霊つきなのですっ」
末姫「どっきりするほどきれいな瞳ぃ
びっくりするほど〜あふれるロマン〜♪」
るロマン〜♪
ぷくぷくぷく。
末姫「今日はお掃除して、食器を磨いて、
うどんを食べて、猫と遊んで、野菜を調べて
ウマウマを踊って、カレーも食べたのです♪」
さり気ない子ネタが思い出ブルーに引き込みやがるぜ
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:09:02.41 ID:EdkvZZYgO
つづきまだなんですかー?
はやくしてくれないとねむくなってしまいますよ
ほんとです
はやくかいてくださいね
ねちゃだめですよ。おねがいなんです
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:23:16.91 ID:bYbY9aRN0
ちゃぷん、ちゃぽん。
末姫「話題独占♪ 人気独占♪ 大正時代の〜
チャーミング・レディぃぃ〜♪」
末姫「しかもこの後、兄様と遊ぶのです。
何が良いかな。歌とか歌うのが良いかな。
コンビニまでお散歩に行くのかな。
ウマウマでも良いです。あ、そうだ」
ぷくぷくぷく。
末姫「プリンがあるのでした♪」
末姫「はぁいはぁいはぁい♪
はいからさんが通る♪
やさしい心をふりまきながら〜」
末姫「やっぱち地上はいいなぁ。
地上の音楽は良いなぁ。
人間って、いいなぁ……。
毎日毎日こんなに楽しくて、すごいのです」
#またサルだったよ……
日本の食品メーカーは偉大だった
カレールーは世界に通用する
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:28:01.02 ID:bYbY9aRN0
――男のアパート。居間。
末姫「あがりましたぁ♪」
男「ご機嫌だね」
末姫「はいです♪」
男「こら。水滴ぽたぽただぞ」
末姫「ごめんなさいっ」
男「もしゃもしゃしてやる」
末姫「はいです」ちょこん
くしゃくしゃ、もふもふ。
末姫「兄様にタオルで髪の毛拭いてもらうの、
気持ちいいです♪」
男「あんまし動くな」
末姫「……」ぎゅーっ
男「いや、そんなに緊張しなくても良いけど」
末姫「難しいです」
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:29:33.29 ID:cQ2ieXcq0
狂乱見ながら、つC
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:32:45.32 ID:bYbY9aRN0
ふきふき、もふもふっ
男「よし、こんなものかな」
末姫「もう良いですか?」
男「櫛もする」
末姫「はいです♪」
するん、するん。
ギニャー!! ギギギギ! バツン! ドギャー!
末姫「兄様。このTVはなんですか?」
男「いや、見てたんだよ」
末姫「このお婆様は何でこんなに元気なんですか?」
男「悪魔の毒々おばあちゃんだからじゃない?」
ギャー!! 助けてぇ! ウギギ、ドブ、ゾブン!!
末姫「……えーっと」
男「??」
末姫「人間はこんなに暴れたりするですか?」
男「いや、これはほら。映画だから。
つまり、お話だから」
末姫「はう」
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:39:03.84 ID:bYbY9aRN0
ギニャー!! バツン! ゴロン! ブシャー!
末姫「何でこのお婆様は
こんなになってしまったんでしょう」
男「えーっと。魔女の呪いかなんかじゃないかなぁ。
前半見てないからよく判らないけれど」
末姫「魔女さんですか」
男「うん、こう皺くちゃの老婆町外れで
毒毒モンスターを作ってるようなイメージ?」
末姫「魔女さんは眼鏡を掛けた優等生タイプです」
男「そなの?」
末姫「はいです♪」
男「そっか」
末姫「それにすごく優しいのです。
お願い事をかなえてくれる上に、全ての魔法には
クーリングオフ制度がついていて安心なのです♪」
男「ほほう」
末姫「えーっと、だと思います。――きっと。
そんな事を、どこかで、聞いたような?」
男「……プリンたべよか?」
末姫「はいです♪」
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:43:19.73 ID:bYbY9aRN0
――魔女の家。
魔女「ぇくちっ」
黒猫「可愛いくしゃみだ」
魔女「――。噂された」
黒猫「そうか」
魔女「呪うか」
黒猫「噂されたくらいで呪ってはいけない」
魔女「まぶたの裏にかみそりの刃を突っ込むか」
黒猫「その危険思想を引っ込めるべきと思う」
魔女「ちぇ」
黒猫「拙者、主人を間違えたような気もする」
魔女「逃がさない」
黒猫「にゃ、にゃーん」
魔女「今晩はおなか伸ばして撫でる」
黒猫「今晩も、であろう。ぎにゃー!?」
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:48:42.44 ID:bYbY9aRN0
――男のアパート。居間。
末姫「美味しいです♪」
男「ぷりん、好きか?」
末姫「はいです♪」
男「ふむ」
末姫「冷たくて、ぷるぷるしてて」
男「うん」
末姫「甘くて美味しいです♪」にぱ
男「そうだな」
末姫「お歌も、ようつーべも、カラオケも、
新しいパンツも、ねこさんも、カレーも
ぷりんも、大好きです♪
姉様も、友のお兄ちゃんも大好き♪」にこにこ
男「そっか」
末姫「兄様も大好きです♪」ぎゅーっ
男「ん。俺も末姫のこと好きだぞ」にこっ
末姫「わーい♪」くるくる
男「ちびっこだなぁ」
末姫「チビじゃありませんっ」
男「食べ終わったら布団引くぞ〜」
どこかでみたような魔女&黒猫だ
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:53:43.56 ID:bYbY9aRN0
――海の宮殿、末姫の部屋 in夢の回想
JesusbleibetmeineFreude,
MeinesHerzensTrostundSaft♪
末姫(誰ですの? ……すごく甘い声)
JesuswehretallemLeide,
EristmeinesLebensKraft♪
末姫(透明で、艶やかで、甘くて、泣きたくなる声……)
MeinerAugenLustundSonne……
二姉「――。起こしちゃったかな。ごめんね、末姫」
末姫「二姉様……」
二姉「しーっ」
末姫「明かりもつけないで、どうされたんですの?」
二姉「ちょっと居させてよ。朝帰りでさ、ほら。
末姫の部屋だけは離れてるから。
廊下を通るとばれちゃうしね」
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:58:02.78 ID:bYbY9aRN0
末姫「はいです」
二姉「ん? どしたのかな。寝ててもいいよ?」
末姫「二姉様、甘い匂いします」
二姉「ああ。これは香水」
末姫「香水?」
二姉「良い香りでしょ。こうゆうのつけて、
男の気を引くわけなのよ。効果は抜群よ」
末姫「二姉様はとても美人だから」
二姉「ありがと」にこっ
末姫「それにお胸も大きいです」
二姉「あらあら。末姫もとうとう
おませなことを言うようになったのね」くすっ
末姫「それは四姉様が」
二姉「ふふふ。いいわ」なで
末姫「おでこ……」
二姉「ん?」
末姫「ひんやりで気持ちよいです」
二姉「そうね」
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 05:07:29.66 ID:bYbY9aRN0
末姫「……」
二姉「……」なでなで
末姫「姉さまはデートでしたか?」
二姉「そうね。翠色の小さな熱帯魚に囲まれてね」
末姫「羨ましいです。
姫は、ここ以外殆どどこにも行ったことがないです」
二姉「私たちは神話執行者だから。
……宮殿から出ないほうが正しいの。
一姉さんだって三姉さんだって
めったに出かけないでしょう?」
末姫「でも、二姉様は」
二姉「私は落ちこぼれ。
男を引っ掛けて遊びまわる遊び人の次女なのよ」
末姫「……」
二姉「……」なでなで
末姫「二姉様」
二姉「なに?」
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 05:17:23.85 ID:bYbY9aRN0
末姫「デートって、ううん。
男の人を、誰かを好きになるって云う気持ちって
どんな感じですか?」
二姉「――」
末姫「嬉しいですか? 楽しいですか?」
二姉「……。そうね」にこっ
末姫「?」
二姉「嬉しいし、楽しいかな。
わくわくして、どきどきして、何かをしたくなって
居ても立ってもいられなくなる。
自分でも何か出来るような気がして、
何かしてあげたくてたまらなくなって
相手を喜ばせてあげたい気持ちになるかな」
末姫「二姉様……」
二姉「どうしたの?」
末姫「末姫は、姉様たちのために
色々してあげたいけれどそれとは違うんですか?」
二姉「違うし、同じでもあるんだけどね」
末姫「判りません」
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 05:21:51.36 ID:bYbY9aRN0
二姉「もっと強くてキラキラした気持ちだから。
誰かが好きになったら判るわよ」
末姫「そうでしょうか?
自分でもうっかり見過ごしたりしないでしょうか?
姫はどじなので心配です」
二姉「好きになったらね」
末姫「はい」
二姉「その人に『好き』っていうたびに、
胸の中に満月で照らされた南の島の波がやってくるの。
浜辺いっぱいに押し寄せて、洗い流して、
くるくる渦を巻いて、溢れてしまうの。
だから判るわよ」
末姫「はいです……」
二姉「他の色ーんな気持ちも学んじゃうんだけどね」
末姫「はう?」
二姉「まぁそれはいいの。
好きになった後の話だからね」
末姫「??」
二姉「末姫も、いつかそういう相手と出会えたらいいわね」
末姫「はいです」
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 05:25:52.33 ID:cQ2ieXcq0
つC
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 05:25:58.72 ID:bYbY9aRN0
だめだ。さすがに眠い。
書きすぎた。切りもいいので、休憩します
支援してくれた人ありがとね。
サル怖くてろくにレスも出来なかったけど
居ないと続けられなかった。感謝。
起きてスレがあったら続くっ。
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 05:30:21.24 ID:cQ2ieXcq0
乙ー
また頑張ってくれるの期待してるぜー
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 05:42:55.39 ID:Eg/A2nsw0
カレーが美味そう過ぎて死ぬ…腹減った
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 06:41:30.88 ID:VttP8rWq0
乙ー。起きてる時間はチェックして保守するよ
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 07:37:59.56 ID:GFceT5U40
ほ
い
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 08:40:25.53 ID:VttP8rWq0
寝るんで後は任せた
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 08:43:26.60 ID:In0mdYZ0O
来てたのか
読むぞー
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 09:26:26.09 ID:yPAHfgE7O
追い付いた
いつぞやのハンバーグの人かな?
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 10:00:47.94 ID:NcRgU/68O
ほ
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 10:32:39.02 ID:NcRgU/68O
ほ
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 11:05:24.06 ID:GFceT5U40
は
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 11:25:48.23 ID:F//IJfFtO
とても続きが気になる
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 11:55:19.40 ID:Eg/A2nsw0
ほ
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 11:58:18.46 ID:Tv+a4e0AO
ぽーにょぽにょぽにょさかなの…
あれ?誰か家に入ってきたようだ。
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 12:21:37.41 ID:vfntDrLhO
h
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 13:14:14.96 ID:Eg/A2nsw0
ほ
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 13:52:06.61 ID:csEO3NmB0
h
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 14:03:07.52 ID:s2zbQSJ4O
保守
早め30分保守
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 14:40:38.23 ID:bYbY9aRN0
生き返った。
復活した。ハラヘッタ。再開するー。
保守あんがとなー。ママレードサンド(´∇`)つ やる
パヤオ「ほら見ろ。ポニョ売れたじゃねェか」
うわーん。まだ見てないのにー。
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 14:42:55.77 ID:27mSSB+30
ポニョ見てえ
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 14:49:30.83 ID:bYbY9aRN0
――男のアパート。お風呂。
きゅっきゅっ。
ごしごし。
末姫「心うきうきっでもさりげなく♪
あなたの腕にっつかまれば〜♪」
末姫「お風呂、磨きっ。楽しいなっ」
末姫「肩にこぼーれる、不思議なフィーリン♪
キュンと♪ ハートを♪ 痛くする♪」
きゅっきゅっ。
ごしごし。
末姫「お風呂っ。掃除っ。ぴっかぴかっ」
末姫「そうね、女の子♪ いくつになっても〜♪
恋した人の、プリティ・ベイビー♪」
末姫「好きな人、なのです」
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 14:54:51.96 ID:bYbY9aRN0
きゅっきゅっ。
ごしごし。
(兄様も大好きです♪)
末姫「云っちゃいますか?
云ってしまいますかっ。
今は誰もいませんよ、
絶好の実験タイムですよっ」どきどき
末姫「に、に、兄様
だ、だ大好きですっ♪」
末姫「云ってしまいましたっ。云いましたです!
うわ、ほんとだ。すごいんだ。
暖かい波が、胸に打ち寄せてきますっ。
ど、どうしよう。
どうすればいいのでしたっけ」おろおろ
末姫「とりあえずスポンジをおろして」
ぽい
末姫「じゃなくて掃除を終らせないと」
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 14:59:49.88 ID:bYbY9aRN0
きゅっきゅっ。
ごしごし。
末姫「わぁ。そうなんだ。そうだったんだ。
兄様のことが好きなんだっ。
うわ、急に恥ずかしいです。
こっ恥ずかしいですっ。
むやみにテンション上昇中!
ハートがウォーミングを越えてバーニングっ!」
末姫「姫としても動揺が隠せません。
隠蔽工作に無理がある鼓動の激しさです」
きゅっきゅっ。
ごしごし。
末姫「――毎日、キス・ミー。いつでもフル・タイム♪
見つめて、ラブ・ミー・スウィート♪」
末姫「キスミー!?」
末姫「そうだ、キスミーですよっ。
さすがの猿飛びの主題歌にあって私に無いもの、
目指すべき次の目標! それが多分キスミーですよ!」
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:05:28.05 ID:bYbY9aRN0
末姫「兄様、かぁ」
末姫「――突堤で拾ってもらったんでした」
末姫「遊んでくれて、撫でてくれて、お世話になって。
優しくしてくれて、色んな事を教えてくれて」
末姫「貰うばっかりです。
姫もなんか兄様にしてあげたいけれど」
(何かしてあげたくてたまらなくなって
相手を喜ばせてあげたい気持ちになるかな)
末姫「うわぁ。二姉様の云ったとおりです。
兄様に何かしてあげたいです。
じゃぁやっぱり姫は兄様のことが好きなんです。
いやぁ、そうじゃないかと思ってました。
コナンもびっくり名推理ですよっ」
末姫「うわぁ! 考えがあたふたして
まとまらないですよっ!?」
魔女「取り込み中か?」
末姫「はうっ!」
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:09:44.00 ID:27mSSB+30
ニヨニヨ
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:10:23.03 ID:bYbY9aRN0
――男のアパート。居間。
魔女「お邪魔する」
末姫「はいです♪」
魔女「――」
末姫「……」
魔女「――」
末姫「……」うずうず
魔女「――」
末姫「いらっしゃいませです、魔女さん」
魔女「どうか」
末姫「楽しいです♪ 今は兄様のおうちのここに
ホームステイしてますっ」
魔女「アニソンは聴けたか」
末姫「たくさん、たくさんですっ♪」
魔女「呪うか」
末姫「呪いませんっ」
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:14:32.78 ID:bYbY9aRN0
魔女「脚」
末姫「えっと」
魔女「クーリングオフ」
末姫「はいです」
魔女「今ならまだ人魚の鱗に戻せる」
末姫「人間の脚にするです」
魔女「戻せなくなる」
末姫「はいです」
魔女「人間になるか」
末姫「はいです♪」
魔女「人間に、300年の寿命は、無い」
末姫「はいです」
魔女「地上は騒がしくて、不潔で、恐ろしい場所」
末姫「そんなことは、ないです」
魔女「人魚には、魂は無い」
末姫「……」
魔女「魂が無いものは、地上に長くとどまれない」
末姫「はいです」
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:16:47.08 ID:27mSSB+30
うわー
いきなり重くなってきたー
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:19:19.13 ID:bYbY9aRN0
魔女「魂を貰わなければならない。
誰かから、愛する人から分けてもらわないと
十日も持たない」
末姫「兄様がいるです」
魔女「――」
末姫「兄様が分けてくれるです。
判ったんです。兄様のことが大好きです♪
兄様に何かしてあげたいし、兄様の近くにいたいです。
兄様の近くでカレーを食べて、兄様の住処を掃除して
兄様が笑ってる顔をいっぱいいっぱい集めるのです。
兄様の悲しい顔を全部全部掃除するのです♪」
魔女「――」
末姫「人間は怖くて残酷で恐ろしいって
聴いてましたけど、やっぱりそんなことは無いです。
兄様は暖かくて優しいです。
姉様も、友のお兄ちゃんもすごく良くしてくれます。
だから、大丈夫」
魔女「正体をばらしても?」
末姫「きっと」
魔女「――きっと」
末姫「なのです♪」
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:24:11.05 ID:bYbY9aRN0
魔女「仕方ない」
末姫「?」
魔女「私は止めることは出来ない」
末姫「はう?」
魔女「神話執行はみな人の話を聞かない」
末姫「……」
魔女「――」
末姫「大丈夫ですよ!」
魔女「――」
末姫「私が歌いますっ!
大空のウメボシに〜パパが祈るとき♪
トンボとカエルが結婚(結婚!)した〜♪
だから『トンボガエリなのだ』♪」
魔女「この娘の場合、話を聞かない上に馬鹿かもしれない」
末姫「これでいいのだ〜♪ これでいいのだ〜♪
これでいいのだ〜♪ こ、れ、でいいのだ〜♪」にぱー
魔女「これでいいのか」
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:28:51.73 ID:bYbY9aRN0
魔女「じゃぁ、本契約で脚をバージョンアップする」
末姫「はいです♪」
魔女「――」
末姫「……」
魔女「――」
末姫「……?」
魔女「もうした」
末姫「早いですっ!?」
魔女「人間脚mk2。時速4kmで歩行できる」
末姫「すごいですっ!!」
魔女「ハイキックをするとパンツが見える」
末姫「自慢できるわけですねっ!」
魔女「踏むと喜ぶ男もいる」
末姫「それはまだよく判りません」
魔女「努力すべき」
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:30:00.32 ID:dRCsfjf+0
それはわからなくてもいいです
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:34:18.13 ID:bYbY9aRN0
――昼間。突端堤防。
てくてくてく。
末姫「早速、お散歩、お散歩なのです♪」
末姫「ビッケ〜ビッケ〜♪
ビッケは海の子バイキング♪
ビッケは愉快な〜頓知のバイキング♪」
ざざーん。
ざざーーん。
末姫「ハルバルとうさんこわいけど!
ゴルムにファクセにスノーレチューレ♪
ざざーん。
ざざーーん。
末姫「今日は晴れてて、海が遠くまで見えるのです」
ぱしゃん!
三姉「末姫っ! 末姫っ! 心配したぞ」
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:36:12.99 ID:NcRgU/68O
支援。IDがバイバイと言ってるみたいだが、最終的にお別れENDなのか...?
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:39:35.71 ID:bYbY9aRN0
末姫「あ、三姉様です! お久しぶりなのです♪」
三姉「お久しぶりって。このちびすけ!
『日本へ行ってきます』の手紙一枚で
行方不明になりやがって!!
みんなすっごく心配してるんだぞっ」
末姫「うー。すみませんです」
三姉「帰るぞ! ほら!」
末姫「えっと」
三姉「どうした? チビスケ。一姉は怒ってるけど
あたしが一緒に謝ってやるからさ。
とにかく一回帰って謝り倒さないと」
末姫「帰れないのです」
三姉「なんでだよ!」
末姫「だって脚が」
三姉「脚が? あ。あぁぁぁああぁあぁ!!!」
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:43:12.69 ID:27mSSB+30
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:44:10.34 ID:bYbY9aRN0
三姉「そ、それ! 人間脚じゃないか!!」
末姫「なのです」
三姉「魔女だな? 魔女から買ったんだな!?
うわぁ。チビスケに魔女のことなんて教えるんじゃなかったっ」
末姫「……うー」
三姉「そうだ。魔女はクーリングオフつけてただろ。
早く呼び出せ! 返品だ。七日までなら大丈夫だっ」
末姫「えーっと」
三姉「待てよ。ひの、ふの、みーよー……。
まさか末姫!? まさかまさかっ!?」
末姫「さっき本契約しちゃいました」てへ
三姉「うううう。こらーっ!! ちびすけっ!」
末姫「はいですっ」びくっ
三姉「何でそういうことを相談も無く!」
末姫「うー」
三姉「まったく……。人間は怖いんだぞ!
あいつら人魚を食べたりするんだぞ?
夜中に包丁を研いだりするぞ!?」
末姫「そんなことないのに……」
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 15:49:07.22 ID:bYbY9aRN0
三姉「まったく。……今はどうしてる?
人間たちからは隠れているのか?
山狩りとかされていないの?
火あぶりの危険は無いの?」
末姫「そういうのはないのです。えっと、いまは
親切な人間のひとにお世話になってるです♪」
三姉「その人間は大丈夫なの?」
末姫「お兄様はいい人ですよ♪」
三姉「本当か? その人間には、そのぅ
正体はばれてないんだろうな?」
末姫「はいです♪ それに……」
三姉「?」
末姫(ばれても、きっと、兄様なら平気です。
兄様だったら、いつもの顔で、一緒にカレー食べてくれます)
三姉「そっか。それならまだ安心だけど」
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:00:08.46 ID:5Hwifjsl0
面白いから支援してみよう
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:21:46.42 ID:bYbY9aRN0
ざざーん。
ざざーーん。
三姉「まぁ、とにかく状況は判った」
末姫「心配かけてごめんなさいです」
三姉「とにかく、末姫は時間稼ぎするんだ。
その間に私が魔女と直談判して
何か手を見つけてくるからっ!」
末姫「え? え?」
三姉「いくらクーリングオフ期間を過ぎたからって、
何かしら手があるはずだから。
まったく、下手したら死んじゃうんだからねっ!!
逆呪文とか、対抗呪文とか、いや解呪かな?」
末姫「いえ、三姉様っ。姫は」
三姉「いいのいいの、判ってる。
三姉ちゃんがなんとかしてあげるからっ。
どんな人間だからって、絶対に絶対に
正体をばらしちゃダメだぞ!!」
ぱしゃん! ちゃぷん!
末姫「行ってしまいました。
――三姉様は心配性なのです」
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:22:45.24 ID:27mSSB+30
嫌なフラグの臭いがプンプンするぜ
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:25:59.00 ID:bYbY9aRN0
――学校、昼休みの学食。
友「姫ちゃん、様子どうー?」
男「ん?」
友「いや。もう居ついてから一週間でしょ?
ずいぶん馴染んできたかなぁ、って」
幼馴「そうね。それくらいね」
男「ああ。もう我が家の掃除部隊長だぞ。
こないだとうとう『バーモント辛口』の
称号もとったぞ」
友「あはははっ」
幼馴「あんた達のその称号システムだけは、
いまだに理解できないわ」
男「放っておいてくれ。男にしか判らない
浪漫の問題なんだ」
友「そういうものかな。あははは」
幼馴「うわー。なんかむかつく」むぅ
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:30:55.07 ID:bYbY9aRN0
男「もぐもぎゅ」
友「今年も、住吉の祭がくるね」
男「ああ」
友「あのさ。あのさ。今年は皆で行こうよっ!
姫ちゃんも入れてさ。神社の夜店行ってさっ。
お船謡みたり、花火見たりしようよっ」
幼馴「いいですよーん。かかってきなさいよっ
にひひ」にこっ
男「んじゃ、久しぶりに繰り出すか」
友「いいね! 僕、おじさんとこのかき氷食べたいな!」
幼馴「あそこ、夏しかやらないもんね。
どうやって暮らしたててるのかしら」
男「普段は氷屋なんじゃないのか?」
友「でも、縁側で脚ぶらぶらさせてたりするよ?」
男「まぁ、爺さんひとりだしなぁ」
幼馴「生チョコバナナかき氷♪」
友「僕、宇治金時!」
男「ひやし饅頭だろ」
幼馴「うわー。男、じじむさっ!」
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:35:42.18 ID:bYbY9aRN0
友「街にのぼりが上がってるとさ、
お祭の気分だよね……」
幼馴「まぁね。小さい街だから」
男「だな」
友「僕んち神社の近くだからさ、
町内会の子供たちがお囃子の練習しているの
聞こえちゃうしさ。なんだか炊きつけられるって云うか」
幼馴「炊きつけられるって?」
友「わくわくしちゃうんだよ」
幼馴「たしかにあの笛の音はね。
自動的に屋台の蒸気まんじゅうとかリンゴ飴とか
食欲がわいちゃう魔性の音色ね。もうっ」
男「何で甘いものばっかりなんだ」
幼馴「なによう。文句あるの? 脳を働かすためには
エネルギーとして糖分が必要なのよっ」ぷんぷん
男「そんなに糖分ばっかり取っても
成績があれって事は、糖分切れたら
どんだけ大暴落なんだよ」
友「あはは」
幼馴「あんた達ね。もう、べーっだ!」むー
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:40:55.33 ID:bYbY9aRN0
――放課後の教室。
幼馴「う゛〜う゛〜」
男「唸ってないで、手を動かす」
幼馴「だって判んないよっ」
男「be familiar ( ) 〜をよく知っている、精通している」
幼馴「at!」
男「ぽかっ」
幼馴「う゛〜」
男「お前、俺の課題横に置いて見てるじゃん」
幼馴「だけどさぁ」
男「すでに勉強じゃなくて、作業だろ、それ」
幼馴「判んないんだもん」
男「どこがさ」
幼馴「どこが判らないかも判らないっ」
男「……」
幼馴「う゛〜う゛〜」
男「アホナイキモノがいます」
幼馴「わうわうっ!」
男「うわ、凶暴です!」
幼馴「ぐるるる〜」
男「糖分が切れたのか?」
幼馴「それだっ!!」
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:45:41.83 ID:bYbY9aRN0
幼馴「私に足りないのは糖分だっ!!」
男「お前なぁ」
幼馴「苺ミルクオレ買いに行こうよ〜っ」
男「早く終らせろよ。面倒だ」
幼馴「横暴だー。
男は親友の私をを見捨てるのでぃすかー!?」ぷんぷん
男「見捨てるつもりなら
放課後に三時間も付き合ってねぇよ」
幼馴「がうっがうっ」
男「吼えるなよ」
幼馴「だってさ」
リーンゴーン、ローンクオーン……オーン……。
男「下校時間だな」
幼馴「うん……」
男「帰るぞ」
幼馴「待ってよ、ねぇ」
男「なんだよ」
幼馴「まだ終ってないよ」
男「ノート貸してやるよ。家で好きなだけ唸れ」
幼馴「う゛〜」
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:49:58.11 ID:bYbY9aRN0
――学校、下駄箱。
男「外のほうが、風で涼しいかー」
幼馴「まだ暑いけどねー」
男「だな」
かちゃ、ぱたん。
幼馴「自転車置き場、結構がらがらだね」
男「もうみんな帰ったんだろ」
幼馴「うん……」
がちゃ、かちゃん。
男「今日の晩御飯はなににすっかな」
幼馴「ぐるるー」
男「?」
幼馴「がう」
男「なんだよ?」
幼馴「別に」
男「そうか」
幼馴「がうっがうっ」
男「……なんだよ」
幼馴「送ってけ」
しえん
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:54:29.17 ID:bYbY9aRN0
幼馴「なによぅ。送っていきなさいよ!
別にいいでしょ、たいした寄り道でもないし。
どうせサンマート行くんでしょ」
男「そうだけど」
幼馴「ふふーん。ならいいじゃない。
たまには送らせてあげる。苺ミルクオレ万歳!」
男「……」
幼馴「決定! 大決定! さぁ行くよ!」
男「なんだってんだか」
幼馴「だってさー」
男「?」
幼馴「なんか寂しいじゃん。下校時刻だし。
誰もいないし。さっきまで遊んでたのにさ。
急に一人なんてさ」
男「遊んでたんじゃなく、お前の課題の面倒見てたんだ」
幼馴「なによぅ」むー
幼馴「あたしの送迎がそんなにいやなの?
あんたが胸の無いロリータにしか欲情できない
変態ハァハァ星人だって回覧板で回すわよっ」
男「なんだかなぁ」
幼馴「早く早く。自販機でオレかって行こーっ」
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 16:58:41.96 ID:bYbY9aRN0
――下校途中、突端堤防
幼馴「〜♪ 〜♪」
男「どした」
ざざーん。
ざざーーん。
幼馴「海っ!」
男「ああ、海だな」
幼馴「海おりるっ!」
男「子供か、お前は」
幼馴「いっくぞーっ」
ざざーん。
ざざーーん。
幼馴「お、思ったより綺麗だ」
男「こっちはビーチってほどじゃないからな。
観光客も来ないんだろう」
幼馴「そっか。そだね」
ざざーん。
ざざーーん。
男「あんまはしゃぐなよ」
幼馴「だって暑いんだもん」
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:04:14.12 ID:bYbY9aRN0
男「はしゃいだら余計に暑いっての」
幼馴「そうかなー。あ、靴もっといて」
ぱしゃん、ぱしゃん。ぱしゃぱしゃ。
男「あ」
幼馴「男くんもはいるー?」
男「うっわ、何考えてんだ。急に海入って!?」
幼馴「膝までだよ。平気、平気。涼しいよ?」
男「突発行動過ぎだ」
幼馴「超涼しいー♪ 最高ーっ」
ざざーん。
ざざーーん。
男「どうせ潮水でベタベタとかいって後でほえ面だろ」
幼馴「後のことはいいのよ。今涼しければっ!」
男「俺は遠慮する」
幼馴「んじゃ、しばらく見学してなさい」
男「おー」
幼馴「ひゃー。砂が動くーっ。波いかすー♪」
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:08:20.50 ID:bYbY9aRN0
男「子供か」ぼそ
幼馴「何か、云ったー?」
男「なんにもー」
ざざーん。
ざざーーん。
幼馴「気持ちいいよーっ」
男「それは良かったなー」
幼馴「うひひひ。いぇーい♪」ぱしゃーん、ぱしゃーん
ざざーん。
ざざーーん。
幼馴「でっかい貝〜♪」
男「足とか、切るなよ〜」
幼馴「この港町で何年暮らしてきたと思ってるのよっ」
男「俺と同じだけだろ」
幼馴「判ってるじゃない」
ざざーん。
ざざーーん。
男(ああ、はしゃいじゃってまぁ。
あんなに陽に透けて。きらきらして)
幼馴「ちべたいぜー♪ うはぁ」ぱしゃーんぱしゃん
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:12:24.11 ID:bYbY9aRN0
幼馴「うーん。堪能した」
男「遅ぇよ」
幼馴「まぁまぁ。ほら、男くんも
あたしの美脚を堪能できたわけじゃない?
これはお金が取れるサービスですよ。うへへ」にこっ
男「見飽きてるよ」
幼馴「まぁ、まぁ、そう怒らないでさ。
荷物持ってよ」
男「ああ」
さくっ、さくっ
幼馴「あっちで、足洗う。シャワーの先に水道あったよね」
男「蛇口取り外してるかもだぞ」
幼馴「平気平気。ほらあった」
さくっ、さくっ
男「お気楽だなー」
幼馴「いつもじゃないよ。でも、そんな気分だったんだもん。
ほら、肩かしてよ。洗うんだからさっ」
男「はいはい」
幼馴「ん〜。冷たいっ。幸せだねっ」
しえん
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:16:27.58 ID:bYbY9aRN0
幼馴「タオルとってー。スポーツタオル、荷物にある」
男「おう」
幼馴「ん。あんがと」
男「見えてる」
幼馴「ん?」
男「いろいろ」
幼馴「気にしちゃダメだよ。見飽きてるんでしょ」
男「なんかイヤな気分」
幼馴「私は気にしてないよ。男は昔も見たじゃん」
男「……」ぷい
さくっさくっ
幼馴「あー、待った。まったーっ」
男「……」
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:21:40.32 ID:bYbY9aRN0
さくっさくっ
幼馴「置いてかないでよっ。まだ靴はいてないんだから」
男「お前が悪い」
さくっさくっ
幼馴「……」
男「……」
幼馴「……うん。悪かった。反省する」
男「ならよし」
ぴたっ
幼馴「ごめん」
男「早く拭け。ほら、ここつかまっていいぞ」
幼馴「あんね、あんね。
苺オレあげっから機嫌をなおしてね。
うわぁん、まじで謝るからさぁ」おろおろ
男「別に、ものがほしくて肩貸してるわけじゃないだろ。
女はそうやって墓穴を掘りすぎだぞ」
幼馴「すまぬー」むー
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:26:04.06 ID:bYbY9aRN0
男「OKか? 帰るか」
幼馴「うん……」
ざざーん。
ざざーーん。
男「そろそろ夕暮れだな」
幼馴「うん。山のふちが、赤くなるね」
男「あ」
幼馴「?」
男「タイムセールだ」
ざざーん。
ざざーーん。
幼馴「うはははっ。なによ、男!
主婦みたいなこと言って!! あはははっ」
男「だって主夫だし」
幼馴「あははははは」
男「むかつくな。この馬鹿女」
幼馴「あははははっ」
男「帰るぞ」
幼馴「あー、わぁった。判った。待ってよ。あははは」
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:30:35.97 ID:bYbY9aRN0
――男のアパート。
男「おいーっす。ただいま」
末姫「お帰りなさいです。兄様♪」
とててててっ。だきっ。
男「どうしたんだよ。末姫。なんかあったか?」
末姫「なんでもないでーっす♪」ぎゅーっ
男「そか?」
末姫「はいですっ♪」
男「お、なんか可愛い格好してるな」
末姫「お姉様のお古です。でも、すごく素敵なのです」
男「へぇーーーっ」
末姫「どうしたのです?」
男「いや、あいつこんなの持ってたのか」
末姫「?」
男「いや、あいつとは古い付き合いなんだ。
狭い街だし、家も近所だしな。
あいつは昔から結構おてんばで、男と遊ぶことも多かったし
元気の良い格好しか覚えがないんだけどなぁ」
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:34:46.82 ID:bYbY9aRN0
末姫「レースのリボンでふりふりー♪ って云ってました」
男「内緒でこういうのを持っていたとはね」
末姫「こういうのばっかりですよ?」
男「あー」
(つまりはあれか。
あいつのロマンチック妄想癖は、
こっそり服を買って鏡の前でひとりにニヨニヨとする
レベルにまで高まっていたのか)
末姫「えへへ♪」くるくる
男「ほかに何か云ってたか?」
末姫「姫は似合っていいなぁって。
あれれ。ちょっとぐすぐすいってました」
男(半べそかよ)
末姫「宇宙の海は〜♪ おれのー海〜♪
おれのはてしな〜い〜憧れ〜さ〜♪」
男「おお、ハーロック!」
末姫「地球の歌は〜おれの歌〜♪」
男「おれのぅ捨てきれーぬーふるさとさ〜♪」
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:37:22.98 ID:cQ2ieXcq0
つC
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:41:05.01 ID:bYbY9aRN0
末姫・男「友よ♪ 明日のない星と知っても〜♪
やはりー守って戦うのだー♪
命を捨てて〜おれは生きる〜♪」じゃん!
男「いぇーい♪」
末姫「いぇーい♪」
男「相変わらず渋いぜ」
末姫「えへへー」
男「んじゃ。もう良い時間だし、ご飯作るか!」
末姫「あいあいさー」
男「水兵さんか?」
末姫「はいです♪ セーラーですっ」
男「そういや、襟がそうだな」
末姫「あいあいさー♪」
男「と、いって本日は簡単だ。
アジフライを買ってきましたっ」
末姫「あじふらい」
男「アジのフライだ。で、このまま食べても美味しいのだが」
末姫「ふむふむ」
男「このアジフライを、ご飯の上に乗っける!!
そしておもむろにサルサソースと温泉卵をかける!!」
末姫「おお!」
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 17:49:05.65 ID:bYbY9aRN0
男「彩として、お皿のわきにレタスとトマトを乗っける!」
末姫「かっこいいです!」
男「夏の簡単ご飯! 5分調理!!」
末姫「はやいですー♪」
男「いただきますっ!」
末姫「いただきますです♪」
男「もぐもぐ」
末姫「もきゅもきゅ」
男「美味いか?」
末姫「もきゅ♪」こくこくー
男「お前なー」
末姫「はいです?」
男「口の周りが、サルサソースだぞ?」
末姫「はうはう」
男「あははは」
末姫「うぅ」拭き拭き
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:00:27.56 ID:bYbY9aRN0
男「まだまだレディーには遠いか?」にこっ
末姫「チビじゃないですもん。兄様は今日の
姫のリニューアルを見て何か判らないのです?」
男「服が変わった?」
末姫「そうです。もぐもぐ
……ちがいますっ!!」
男「ソースふけって」
末姫「はうはう」
男「ご馳走様でした!」
末姫「ごちそうさまでした〜!」
かちゃかちゃ
末姫「兄様、兄様っ♪」
男「どした?」
末姫「じゃーん」ぴらっ
男「……」
末姫「♪」にこにこ
男「スカート下ろそうな」
末姫「はう?」
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:05:55.99 ID:bYbY9aRN0
男「で、何がしたいんだ?」
末姫「リニューアル足なのです!!
大破した下半身を新造したいわば姫Mk2なのです!!」
男「何で今日に限ってこいつら脚を
見せびらかそうとするんだちきしょうどもめ」
末姫「?」
男「いや、末姫。そういうのはみだりに見せちゃいけません」
末姫「兄様に見てもらいたかったのですもの」
男「あのね」
末姫「姫も一人前ですっ!」
男「そうかなぁ」
末姫「脚なんて飾りだとは云いますが、
結果ジオングは負けたのです。負け犬の遠吠えです。
世界は脚を中心に回っているのは明白です。
むしろ腕なんて飾りですっ。
頭の弱い子にはそれが判らないのです」
男「ビグザムは脚あっても負けただろ」ぼそ
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:09:39.37 ID:27mSSB+30
横にそれすぎだろwwwwww
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:10:44.65 ID:bYbY9aRN0
末姫「この脚さえあればっ!」すくっ!
男「はぁ……」
末姫「姫は『お姉さんの誘惑脚線美 黒タイツ編』
なんかにはもはや負けないのでっ」
ぺちんっ!
末姫「あぅっ!?」
男「君は一度脳を分解整備したまえ」
末姫「では『妹聖騎士 踏み踏みロックンロール』
などはもはや恐れるにたりっ」
ドぺちんっ!
末姫「おでこに彗星拳がーっ」
男「とりあえず食器洗おうな」
末姫「あいあいさーっ」
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:23:17.56 ID:bYbY9aRN0
――男のアパート。居間。
末姫「えへへ〜」
男「どうしたんだ?」
末姫「一緒にDVD見るのです♪」
男「おう、いいぞ。何が見たいのだ?」
末姫「えーっと、えーっと」
男「?」
末姫「これです」
男「掃除してて見つけたのか」
末姫「はいです♪」
男「お前ほんと好きだなぁ」
末姫「はいです♪」
ロッチナ「最も危険な罠それは不発弾。
たくまずして仕掛けられた地中の闇に眠る殺し屋。
それは突然に目を覚まし、偽りの平穏を打ち破る。
ウドは巨大な罠の街。そこかしこで、
信管をくわえた不発弾が目を覚ます!」
末姫「わくわく♪」
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:27:40.81 ID:bYbY9aRN0
ドカーン。チュドーン。
末姫「〜♪」
男「むー。これ、ちゃんと楽しんでるのか?」
末姫「はいですっ♪」
男「それならいいんだが」
末姫「〜♪」
男「えっと、末姫」
末姫「はいです?」
男「なんで膝の間に入る?」
末姫「特等席です」
男「ふむ」
末姫「兄様も麦茶飲むです?」
男「うん」
末姫「どうぞです♪」
男「……」
末姫「膝のまんなか〜特等席〜」
男「むー」
末姫「??」
男(どういう意図があるんだ。こいつのは?
つまり、天然なのか? 天然なのか!?)
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:31:51.21 ID:bYbY9aRN0
ちゅドーン。ドダダダダダ。グギャー。
ロッチナ「次回、素体っ。
ヂヂリウムのシャワーの中から、美女が微笑む!」
末姫「はうはう」
男「夢中だな、ちび」
末姫「はいです?」
男「楽しかったな」
末姫「はいです♪」
男「んー。お風呂はいってくるか?」
末姫「えーっと」
男「?」
末姫「もうちょっと」
男「もうちょっと?」
末姫「このままで麦茶飲むです♪」ぺとっ
男「そか」
末姫「えへへ」にぱー
男「甘えたい気分なのか?」
末姫「はいです♪」
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:36:50.19 ID:bYbY9aRN0
ちりーん
男「いい風だな」
末姫「はい。お姉様の風鈴です」
男「覚えたか」
末姫「もちろんですっ」すりすり
男「わんこみたいなヤツだな」
末姫「?」
男「いや」
ちりーん
男「週末は、祭があるぞ」
末姫「お祭ですか?」
男「うん、地元のな。一緒に行くか?」
末姫「はいです♪」
男「初めてだろ」
末姫「日本のは初めてです♪
でもちゃんと知ってますです。タコの入ってないたこ焼きと
あたりの無いクジをやってお賽銭を上げて初日の出を見ます!」
男「微妙だな」
末姫「屋台でご馳走が出ます! カレーの屋台もありますか?」
男「カレーのは無いよ」
末姫「がっかりです」
男「まったくだな」
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:41:04.75 ID:bYbY9aRN0
末姫「でも行きたいです!
兄様と一緒にお祭ですっ!」くるくる
男「よし、んじゃいくか。俺らは地元だからな。
末姫もお祭エリートの遊びに混ぜてやるぞ」
末姫「セレブですか!?」
男「おお、セレブだぜ! ……あれ、そうなのか?」
末姫「わーい♪」
男「まぁ喜んでるみたいだしいいか」
末姫「お祭でもアニソンあると良いです!」
男「そういえば、カラオケ大会もあったぞ」
末姫「うわぁ」きらきら
男「出たいのか?」
末姫 こくこく
男「そう云うだろうと思ったけど」
末姫「出たいです♪」
男「わーったわーった。まぁ、今日は風呂に入って寝るぞ」
末姫「あいあいさー♪」
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:48:26.15 ID:bYbY9aRN0
切りが良いところまでキター
QKしてくるー。つかアホほど書いた気がするよ
こんなん読んでるやつ居るのかよ
でもな、田舎町はいいぜ。
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 18:50:09.51 ID:cQ2ieXcq0
読んでるよー
のんびりやってくれー
よんでる
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 19:10:22.13 ID:27mSSB+30
あげ
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 19:13:08.10 ID:csEO3NmB0
しえん
お子様にボトムズは不味くないかね?
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 19:46:54.72 ID:YX0qb9ll0
保守
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 20:03:02.82 ID:4iKbcFxNO
ホントよんでないし
しかもつづきなんか期待してないから
ゆっくり休憩してていいよ
でも、最期までちゃんと書いてよね
すごくwktkして待ってたりなんかしないからね
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 20:20:27.18 ID:cQ2ieXcq0
ほ
し
の
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 20:58:01.84 ID:8Ddu6hu2O
お
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 21:00:18.19 ID:4iKbcFxNO
う
じ
さ
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 21:54:55.43 ID:8Ddu6hu2O
ま
ほっしゅ
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 22:29:26.80 ID:8Ddu6hu2O
バ
じぃ「どうも、ひもじぃです」
俺が前住んでたトコの祭りは近くのタイ料理店が屋台を出店しててカレーもあったぞ。
本格的なグリーンカレーだったんで姫にはカレー称号不足だろうけど。
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 22:44:40.18 ID:4iKbcFxNO
めずらしい出店っていったら
ドネルケバブが一回来たことかな
あれマジうまくて好きになったよ
シーフードカレーは和風よりココナッツミルクの入ったアジアンカレーの方が好きだ
00分前早め保守
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 23:16:42.06 ID:Pv/KVG4yO
ほ
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 23:22:17.33 ID:4iKbcFxNO
日曜18時半には終わるのかな?
ほ
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 00:28:32.36 ID:FyZq/JwU0
早めに終わって欲しいが
wktk
にょろ〜
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 01:15:00.75 ID:cXM8RIq7O
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 01:49:42.51 ID:zTzM0aDU0
にゅう
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 02:22:17.26 ID:9w0HQd2OO
今日は無しですか、そうですか
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 02:52:41.75 ID:UlPQfnOv0
ほ
し
ゅ
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 03:39:45.22 ID:zWfenVgJ0
保守
保守
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 04:48:08.73 ID:1HeJzh480
ほ
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 05:23:00.50 ID:IBNLt/4mO
さ
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 06:06:36.93 ID:UlPQfnOv0
ぎ
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 06:34:41.36 ID:zTzM0aDU0
し
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 07:08:18.92 ID:IBNLt/4mO
ぼ
ほー
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 08:52:40.70 ID:zMgCm6cBO
ほ
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 10:13:32.16 ID:UlPQfnOv0
はらへった
まだかなー
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 11:21:22.40 ID:zMgCm6cBO
ホントにいつまで休憩してんだ
しかたないやつだな
ゆっくりにもほどがあるぜ
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 11:21:34.53 ID:8J1C5oMRO
ほ
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 11:34:41.02 ID:qLFXHUq+O
し
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 11:59:33.14 ID:8J1C5oMRO
の
王
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 12:17:04.96 ID:8J1C5oMRO
子
投下する時はほぼ独りで頑張ってたからな
全部書き溜めてあって投下するだけでも疲れるよ
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 12:20:24.87 ID:qLFXHUq+O
さ
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 12:37:32.34 ID:8J1C5oMRO
ま
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 13:13:02.58 ID:qLFXHUq+O
末
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 13:48:22.30 ID:8J1C5oMRO
姫
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 14:16:57.99 ID:8J1C5oMRO
落ちるぞ
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 14:35:28.26 ID:/2fDIYC30
ほす
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 15:00:52.34 ID:8J1C5oMRO
別に
>>1の文が格別面白いとは言わんが
途中まで読んだら最後まで読まないとな
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 15:40:59.78 ID:1HeJzh480
そもそも戻ってくるんだろうか?
いつも思うんだけど、続き読みたいのに何でやる気無くさせるような事書くの?馬鹿なの?
おれは何か惹かれるものがあったよ
保守
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 16:32:55.73 ID:pdtnIq000
――お祭。古いかき氷屋。
男「おっす」
友「やー」
男「おじさんー。俺も宇治金時〜」
〜♪ 〜〜♪
友「今年も盛況だね」
男「ああ、すごいなー」
友「姫ちゃんどうしたの?」
男「あー。女が連れてった。
なんか、余ってる浴衣があるんだってさ」
友「サイズ合うのかな?」
男「もともと和服っては、そこそこフリーサイズなんだ。
帯のところとか、前あわせで調節するようになってる」
友「ふーん。そうなんだ」
しゃく、しゃく。
男「うめぇーっ」
友「美味しいね」
男「さすがに夏しか商売しないだけのことはある」
友「いや店だけでしょ、それは」
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 16:40:55.40 ID:pdtnIq000
末姫「これはなんですか?」
友「それはスーパーボール。
ゴムで出来てて良く弾むんだよ」
幼馴「男が体育館の水道の蛇口全部に一個ずつ詰めて
水道管破裂したかと思うぐらいポンプが爆発したもんね」
友「あの時はひどかったね……。
僕犯人だと思われて職員室でお説教されたよ」
男「少年時代の話だ」
末姫「これキラキラ綺麗です!」
幼馴「ああ、それはおはじき。女の子の定番玩具ね」
男「普通の女は先生の椅子のキャスター部分に接着して
滑って転ばせたりはしないけどな」
友「あの時はひどかったね……。
僕関係ないのにぶつかって捻挫したもん」
末姫「じゅる」
友「?」
幼馴「イカ焼きね。初手はこれでいきましょう。
おじさん、三っつ頂戴なぁ」
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 16:49:12.86 ID:pdtnIq000
うっわ、378みすみす。うひゃー。忘れろ。
展開飛んでる。書き溜めておくと
コピペミスしますよ。
>>318-376 すげーお待たせして申し訳ない。
おわらねぇぇ。書きすぎたー。
ラノベの半分くらい書いちまった。
あほかよおれ。
ぽにょ「ソースケ、ばかばーか」
いいぞ、もっと書け〜
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 16:57:44.55 ID:pdtnIq000
>>377から
子供A「おじさーん。ブルーハワイー」
子供B「おれ、レモンー」
男「くそ汚い店なのに結構子供来るのな」
友「あははは。それは云っちゃダメだって。
大体、僕らだって小学校のときから来てたじゃない」
男「そういやそうか」
友「うんうん」
男「あの頃とまったく変わらないな。あのへんの
メニュー短冊とか、10年間変化無しだ」
友「きっと剥がしたら、壁の色が昔のまま残ってるね」
男「街の新陳代謝が遅いんだ。
田舎だなぁ、俺らのところ。とこうゆう時に思う」
友「そう? 僕は好きだよ」
男「俺も嫌いじゃない」
しゃく、しゃく。
友「美味しいしね」
男「ブルーだレモンだは子供だ。男は宇治金時だ」
友「うっわ。差別発言だ」
男「美味いからいいんだよ」
友「うん。あー、なんかお祭っぽくなって来たー」
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:04:22.55 ID:pdtnIq000
〜♪ 〜〜♪
幼馴「ばんわーっす!」
末姫「兄様っ。友のお兄ちゃん♪」
友「うわー。ちゃんと着れたんだ!」
幼馴「信用しなさいよ。どうよ。どうよ。
姫ちゃん浴衣最高っしょ?」
友「うん。可愛いよ。似合う似合う!」
幼馴「姫ちゃん連れてったら
母さん狂喜乱舞しちゃってさ。
あっちが似合うとかこっちが良いとか
話してくれないんだもん参るなぁ」
友「あはははっ」
男「良かったな、可愛いぞ。末姫」
末姫「えへへ〜」
幼馴「良かったねー! 良い子だ」
男「女も似合うぞ」
幼馴「あ、ありがと。なにいってんのよ!」
友「去年は僕、女ちゃんの浴衣見そこねちゃったしね」
末姫「良い匂いです」
幼馴「ソースね。私にまっかせなさーいっ♪」
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:10:15.71 ID:pdtnIq000
末姫「わぁーっ。わぁーっ」
友「あんまり走ると危ないよー」
幼馴「今年も盛大ね〜」
男「ずいぶん屋台も出てるな」
末姫「兄様、兄様っ。これはなんですかっ」
男「じゃがバターだよ」
幼馴「缶にはいったアホみたいな量のバターが良いのよね」
友「身も蓋もないなぁ」
末姫「これはなんですか? ぴょろぴょろしてます」
友「カメレオン棒だ」
幼馴「巻いた紙くっつけただけの棒よ。
まったく子供だましね」
男「お前中学のとき
あれで三日も遊んだくせに何云ってんだ」
友「あの時はひどかったね……。
ぼくずっと後頭部つつかれてたよ」
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:17:11.10 ID:pdtnIq000
末姫「これはなんですか?」
友「それはスーパーボール。
ゴムで出来てて良く弾むんだよ」
幼馴「男が体育館の水道の蛇口全部に一個ずつ詰めて
水道管破裂したかと思うぐらいポンプが爆発したもんね」
友「あの時はひどかったね……。
僕犯人だと思われて職員室でお説教されたよ」
男「少年時代の話だ」
末姫「これキラキラ綺麗です!」
幼馴「ああ、それはおはじき。女の子の定番玩具ね」
男「普通の女は先生の椅子のキャスター部分に接着して
滑って転ばせたりはしないけどな」
友「あの時はひどかったね……。
僕関係ないのにぶつかって捻挫したもん」
末姫「じゅる」
友「?」
幼馴「イカ焼きね。初手はこれでいきましょう。
おじさん、三っつ頂戴なぁ」
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:23:50.18 ID:pdtnIq000
男「何で三っつなんだよ」
幼馴「私と姫ちゃんは半分こなの」
男「ふむ。やっとカロリーを気にするようになったか」
幼馴「半分こずつなら、色んな種類を
いっぱい食べられるもんねー♪」
末姫「はいです♪」
男「……」
友「……」
幼馴「さぁ、つぎはタコ焼き屋さんだぞーっ」
末姫「タコが入ってたらLOTOチャンスなのですっ」
幼馴「甘いわね。そういうのは素人に任せておきなさい」
末姫「はう?」
幼馴「私たち祭の玄人はね。確実にタコの入っている
屋台を狙うのよ。つまり狩人」
男「なにが玄人だよ。ただの地元民じゃねぇか」
末姫「すごいです!」
幼馴「つまり仕手戦なのよ。確定よ。
うひひ〜。タコの入っていないたこ焼きなど
観光客が食えばいいわ〜♪」
友「今は普通にタコ入ってるよねぇ」
あれっとおもったら、、そういう事か
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:29:55.57 ID:pdtnIq000
幼馴「うへへ」
末姫「えへへー」
男「お前らご機嫌だな」
幼馴「当たり前じゃない」
末姫「美味しいです♪」
友「よかったね」
幼馴「いやぁ。やっぱり祭の本懐は買い食いね!」
末姫「あむあむ」
幼馴「そろそろ甘いものも挟みたいわね」
男「何か俺たちって影うすくね?」
友「もう慣れたよ」
末姫「姉様、あれはなんですか?」
幼馴「おお。あれはチョコバナナね。食べたい?
あれにしようか。甘いんだよ」
末姫「プッチンプリンみたいですか?」
幼馴「うーん。似た感じかな」
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:34:47.27 ID:pdtnIq000
末姫「美味しいです!!」
幼馴「でしょー。このカラースプレーの
安っぽいトッピングが良いのよねー」
末姫「あむっあむっ」
幼馴「ん〜。懐かしい味だぁ〜」
男「おいおい、末姫」
末姫「はいです?」
男「くちのまわり、チョコでべとべとだぞ」
末姫「はうっ!?」
幼馴「よしよし。お姉さんが拭いてあげよう!」
友「姉妹みたいだね」
幼馴「まぁね。わたし妹居ないから。
姫ちゃんはお姉さん増えても問題ないもんねー」
末姫「はいです♪」
友「あはははっ」
幼馴「よし、これで綺麗になった!」
末姫「美味しいですっ」
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:39:47.89 ID:pdtnIq000
友「船神輿がはじまったよ」
幼馴「船神輿ってなんです?」
男「船を皆で引くんだよ」
末姫「??」
友「判りづらいかなぁ」
男「んー。あの船を見せびらかしながら
街の中をぐるぐる回るんだよ」
末姫「なんでです?」
幼馴「新しい服を買ったらダンスして
見せびらかすようなもんかな」
末姫「判りました!」
友「なんか違うような気もする」
男「おれも違うような気がする」
末姫「子供が乗ってます」
友「うん」
幼馴「町内会の子供ね。お囃子っていって
笛を吹いてるでしょ」
末姫「はいです」
幼馴「あれは住吉様って言って海の神様用の曲って訳。
海が安全でお魚いっぱい恵んでくれますようにってトコかな」
末姫「父様です」
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:47:50.02 ID:pdtnIq000
友「え?」
末姫「えと。あの。なんでもないです」
友「あの笛の音がさ、古い曲なんだけど
この辺に住んでる僕らには懐かしいんだよ」
幼馴「まぁね」
末姫「はいです♪ 素敵な曲です!」
どんっ
末姫「あわっ!?」
友「おっとっと、大丈夫」
幼馴「混んできたわね」
男「末姫は小さいからな」
末姫「ちびっこじゃありませんっ」
友「歩行者天国なんてお祭くらいだし」
幼馴「すごい人出よねー」
男「おい末姫」
末姫「はいです?」
男「ほれ」
末姫「つないでもいいですか?
お手々つなぎます♪」
友「そのほうがいいかもね」
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:53:31.43 ID:pdtnIq000
末姫「〜♪」
友「姫ちゃん、ご機嫌だね」
末姫「はいです。兄様とぎゅーです!」
友「あははっ」
男「歩きにくい」ぼそ
幼馴「うりうり。何言ってるのよ。
こぉーんな可愛い美少女に甘えられちゃって!
あんた果報者よ。もっと狂喜しなさいよう!」
末姫「〜♪」
友「こうやって見ると、兄妹というか歳の近い父子っていうか」
幼馴「ちがいますですっ!
姫は兄様のお嫁さんになりたいです〜っ。
兄様の恋人になりたいのですっ」
友「え」
末姫「姫は、兄様のこと好きですっ。
一緒にご飯を食べて、一緒に暮らして、
おうちでお留守番したり散歩したり
兄様に色んな優しさをもらって
兄様のことが大好きになりましたです。
兄様、兄様、姫を恋人にしてくださいですっ♪」
男「お、おま」
末姫「お願いしますですっ」
俺なら鼻血噴く
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 17:59:26.33 ID:pdtnIq000
――お祭。歩行者天国。
叔母さん「そういうわけなのよ。女ちゃん。
おほほほほほ。お母さんにもよろしくね。
男くんも一人暮らしだからって
遊んでばかりじゃだめよ。おほほほほ」
男「はい」
幼馴「よろしく伝えます」
――。
――――。
男「うざっ」
幼馴「だよねー。地元のお祭ってのもこれさえなければね」
男「お漏らししてた頃の話とか
高校生になっても持ち出すのってよ、
ある種のいぢめじゃね?」
幼馴「ハラスメントだーっ。あははっ」
男「さて、待たせたな。友」
幼馴「ごめんね、姫ちゃーん」
しーん
394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 18:03:35.87 ID:pdtnIq000
男「あらら」
幼馴「はぐれちゃったかな。
うわ、ど、ど、ど、どうしよう」
男「落ち着けよ」
幼馴「だって姫ちゃん小さいよ。初めての場所なのに
きっと泣いてるよ〜」おろおろ
男「おまえ逆境に弱いよな」
幼馴「姫ちゃんのことでしょ、
少しは心配しなさいよっ」ぷんぷんっ
男「友が一緒だろ。それにどこに行ったかも想像つくよ」
幼馴「へ?」
男「カラオケ大会のエントリだろ。
俺たち時間食われちまってたからな。
エントリ受付に間に合わないかもしれないって
さっき話してたじゃないか」
幼馴「あ! そっか!!」
男「だからうろたえるなよ」
幼馴「な、なによぅ。
べつにあたしは取り乱したりしてないっての」
男「どうだか」
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 18:08:43.19 ID:pdtnIq000
幼馴「えっと、どうしよ」
男「カラオケ大会は、市役所広場のほうだろ」
幼馴「だっけ?」ごそごそ
男「地図のチラシ持ってるのか」
幼馴「じゃーん。あたし用意の良い女」
男「おまえ結構小心者だしな」
幼馴「うるさいなぁ」
げしげしっ
男「いたっ。うっ」
幼馴「うらうらー。私がちゃんと
調べてあげるから感謝しなさいよ。
む! どうやらカラオケ大会は市役所広場ね」
男「だからそう云ってるだろ」
幼馴「行くわよ! 遅れないでついてきなさいっ」
男「俺が云いたい台詞だよ」
何を歌うかwktk
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 18:13:35.81 ID:pdtnIq000
〜♪ 〜〜♪ がやがや。
幼馴「さすがに、すごいね」
男「賑やかだな」
幼馴「一年で一番すごいかもね」
男「ああ」
幼馴「それにしても」
男「?」
幼馴「うりうりぃ。聞いたよ、聞いてしまいましたよ」
男「……」
幼馴「この耳で。熱烈告白っ。らぶらぶお惚気全開!
あんなかわいい娘に兄様呼ばせている
鬼畜男が禁断の告白をうける!
無垢な少女の熱い思慕の視線ですよっ!」
男「……」
幼馴「姫ちゃん小さくて可愛いよね。ね。
やっぱ家ではちゅっちゅいちゃいちゃしますか?」
男「……」
幼馴「はっ! まさかそれ以上の
あんなことやこんなことも!? こ、このエロ魔人!
姉としてそれはちょっと許せませんぞ〜」
男「だまれ」
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 18:17:52.80 ID:pdtnIq000
幼馴「なに云ってるのよっ。
あんな可愛い娘から告白されたんだし。
らぶらぶちゅっちゅでしょうが!」ぷんぷん
男「あのさ」
幼馴「なによ」
男「お前自分の立場わかってもの言ってるの?」
幼馴「判ってるわよっ」
男「なんだよ」
幼馴「あんたの……。
あんたの幼馴染で友達で親友よっ!!
恋人が居ないあんたの可愛い彼女を祝ってるのよ。
こんちきしょー。判りやがりましたかっ」
男「お前いい加減にしなっ」
幼馴「あたし友達だよね?」
男「……」
幼馴「あたし友達だよね?」ぎゅっ
男「……」
幼馴「あたしたち、ずっと、ずっと、友達だよねっ」
男「……おう」
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 18:23:37.68 ID:pdtnIq000
うは。
ここでまさかのスレタイムアップ36時間っ。
とちゅうで規制にひっかかったのが痛すぐる。
もうしわけない。ママレードサンドでごまかせるか?
ごまかせねぇか……。
ちょうどよい切りなんで、書き溜めに戻るぜ。
長くてごめんよ。
自分でもこんなに長いとは思わなかったんだ。
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/21(日) 18:25:54.91 ID:Lq86978m0
支援するぜ
ここまでまとめますた
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
つかあれですよ。
気の迷いで今、女騎士スレたててみたら
腹筋スレなのに瞬間的にいっぱいレスついちゃって
こんなの十時間も書いてた俺が鬱でママレードサンドですよ。
てやんでぇ。
やってられっか。
夏蜜柑アイスよこせ。