やる夫で学ぶ柳生一族（その２）

　このスレは、「柳生新陰流」を担った剣豪の一族「柳生一族」を
史実をベースとしつつ、適当にエピソードを盛り込んでいく形で紹介するスレです。

　基本、史実ベースではありますが、史実においても意見が分かれていたり、
当方の知識がまだ不足しているところなんかもあるので、
「大体こんなもん」程度に捉えて頂ければ重畳ー。

■　ネタバレは一応避けて頂ければ重畳。
　ネタバレの境界線がややこしいところもあるとは思いますが、
　現在進行形で進めている事件の結末とか、次に何が起きるかを書くとかは勘弁、てなとこを基準に。
　(例：立ち合いシーン中、「ああこれ○○が勝つよ」とか）

■　質問や雑談については、避難所を作って頂けましたので、そちらでお願い致します。
　次、何時スレ立てするかも、そちらで告知します。

　【やる夫で学ぶ柳生一族(避難所)】
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1220736325/

■　以下、過去のまとめを載せて頂いてるサイト様です。
　ありがとうございます。

　【やる夫観察日記】
　　http://yaruokansatu.blog44.fc2.com/

■過去スレ
　【やる夫で学ぶ柳生一族】(前スレ)
　　http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1220714127/

　では、はじめます。

　これは、江戸時代前半において「天下一の流派」と呼ばれた剣術流派
「柳生新陰流」を担った「柳生一族」についての物語である。


【現在の主役：柳生新左衛門宗厳】
　　　 　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／⌒　　⌒＼
　 　　　　／（ ●） 　（●）＼　　　　　柳生家の当主
　　　　／ ::::⌒（__人__）⌒:::: ＼　　柳生新左衛門宗厳だお！
　　　　|　　　　　|r┬-|　　　　　|　　
　　　　＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／
　　　　　 >　　　　　　　　　<
　　　　　（　|　　　　　　　 / ）
　　　　　　`|　　　　　　　/'
　 　 　 　 　|　　(u)　　/
　　　　　　　ヽ　　ヽ／
　　　　　　　　>__ノ;:::......


【前回までのあらすじ】
　大和国柳生庄二千石の小豪族、柳生家の当主、柳生宗厳(のちの柳生石舟斎)は、
永禄六年(1563)の六月、宝蔵院にて新陰流の上泉伊勢守秀綱一行と立ち合い、敗北。
己の未熟を悟った宗厳は、秀綱に弟子入りし、新陰流に入門した。

神無月さんｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!

　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／ ⌒　　⌒＼
　　　　　 ／　（⌒）　 （⌒） ＼　　　　上泉先生！
　　　　／ 　 ///（__人__）/// ＼　　　どうか我が柳生庄に留まり、新陰流の御教授をお願いしますお！
　　 　 |　　 　 　 `Y⌒y'´　　　 |　　　　一族を挙げて歓待させて頂きますお！
　 　 　 ＼ 　 　 　 ﾞー ′　　,／
　　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ
　 　 　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　|　ヽ〆　　　　　　　　|´　|
　　　　　　　　　柳生宗厳

　前回の立ち合いの結果、すっかり秀綱と新陰流に惚れ込んだ末、弟子入りした宗厳は、
３日間、宝蔵院にて秀綱に稽古を受けた後、
秀綱一行を柳生庄に招き、更なる新陰流の教授を願った。
（この際、馬一頭、平樽酒二、塩鯛五、昆布五把、赤飯一荷を進呈したというが、
　入門前の挨拶の時点で進呈したとも言われており、詳細は不明）

　　　 　 　　 　 　　 　 _____
　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　ほっほっほ。
　　　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　それでは、お言葉に甘えて、宿をお借りさせて頂きます。
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　　それがし如きがお伝えできることなら、如何様にも。
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　上泉秀綱

　一方の秀綱も、この申し出を快諾し、一行は柳生庄へ向かった。

こっちにも来たぁ！

　　　　　　　　　　上泉先生ワッショイ！！
　　　　　　　＼＼　 上泉先生ワッショイ！！　／／
　　　+　　　+　＼＼　上泉先生ワッショイ！！／+
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　+
.　　　　　+　　 ／■＼　　／■＼　 ／■＼　　+
　　　　　　　　（　´∀｀∩（´∀｀∩）（　´∀｀）
　　　+　　（(　（つ　　　ノ（つ　　丿（つ　　つ　)）　　+
　　　　　　　　 ヽ　 （　ノ　（　ヽノ　　）　）　）
　　　　　　　　　（＿）し'　し（＿）　 （＿）＿）

　父・家厳を始めとした柳生一族、そして柳生庄の住人達は秀綱一行を歓待した。
秀綱自身も柳生庄が気に入ったらしく、その後、半年以上逗留し、
永禄七年(1564)の正月をここで過ごしている。

　　　 　 　　 　 　　 　 _____
　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　　　　学びたい方であれば、
　　　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　　　どなたでも教授致しますよ。
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼

　逗留している間、秀綱は宗厳だけではなく、
新陰流を学びたいと申し出る者に対して、惜しみなく指導を施したという。

安西さんに教わるなら頑張れる気がする

わっしょい

　　　　　　　　　　 ''';;';';;'';;;,.,　　　　
　　　　　　　　　　　　　''';;';'';';''';;'';;;,.,　　　弟子入りにきました
　　　　　　　　　　　　　　;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
　　　　　　　　　　　　　;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
　　　　　　　　　 vymyvwymyvymyvy、
　　　　　　ヽ(ﾟдﾟ)vヽ(ﾟдﾟ)yヽ(ﾟдﾟ)v(ﾟдﾟ)っ
　⊂( ﾟдﾟ )　と( ﾟдﾟ ) 〃ﾐ ( ﾟдﾟ )っ ( ﾟдﾟ )つ　　弟子入りにきました
　　 ゝηﾐ ( ﾟдﾟ )っ ﾐ）　⊂( ﾟдﾟ ) 　(彡η ｒ
　　　 しu(彡η ｒ⊂( ﾟдﾟ ) ゝηミ）　　i_ﾉ┘
　　　 　　 i_ﾉ┘　 ヽ　ηミ）　しu
　　　　　　　　　　 （⌒） |
　　　　　　　　　　　 三`Ｊ

　結果、噂を聞いてやってきた周辺の者達により、
一時、柳生家の道場は、上泉道場となったかのような趣であったという。

　　　　　　　　　　　　 ／　　 ::　　／,r",　／　ｲ ｲﾚ r'ﾉ /|//|ii | |"iり､ヽヽﾘﾊﾊ　ヽ ｀''-､　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 ,/ r" :::::"　 /　// ／r／i| /|/ﾊ/,/||//:::|| | i､ヽ::::t､ i t从从 ､tヽヽヽ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 tri //'"　　i　// i　／/iﾚ // ||/ '||||iij::::ﾘ|::|ﾘ::i i':::::|ﾊ ﾘﾐii|| i|从|| iti｀''
　　　　　　　　　　　 ヽi（､　（i　/ ﾉ/／/|/,,,//､('-､ﾘ､／:::::::::|'り/::ﾉﾉ＿|ﾘｿi ミ |! i从|i|ﾘミヽ　　　　　
　　　　　　　　　　　　　 ﾉ,　 ）| /|/彡/::||":| i､､:::|it,||;~ﾉ､,,､::::ヽﾘﾆ/-ｰｰ､||i ミヽ乂从　ii|ヽ　　　　　　フフフ…新陰流！
　　　　　　　　　　　　,ノ'"　::::j/　y i人::::::ﾐ| |''r=ｭヽ|､;;;:::::::i;;"､ｼ,ﾆ,-ﾐ ､､;;ｿﾘ）ミt从川从iit　　　　　　この美しいオレ様にふさわしい剣よ！！
　　　　　　　　　,､-'"､''"　 ::::{ t／r､､|:::::::::ﾚ￣~~~~"~　 :::i';;t'''''''''ｰ弐'"/'"ﾘ）t|))从ﾚt从| t
　　　　　　　　（ ,r'／"　　ﾉ:::〉, |（|　,t|iiii""""'''''''"　,,､- ､,r-､""'''''::::::::"::::::|'"i,i||i从ﾚt|tt|　ヽ　　　　
　　　　　　　　 t// y　　/　::::〉 iヽ（;;;i|}iii　　,,:::::: ． "ｰ"ﾉ;;'"ﾉ' ､　,,,,,,　:::　ﾘﾉ:i i;;ヽjj}从|i|　|| t
　　　 ,r '''''''ｰ-､､」　 ｿ彡::::::/ :: ヽ｀'-i iiiﾘ　"::､,,,_,,､-ｰ'''ヽr'''ｰ､::: ヽ::::::::　/-'ﾝ　::::）;;;;;i|||　|||　　　　　
　　,r"'":::''""　　　　ﾂ 彡,r''|　　ﾘ~'''ｰiﾘﾘ 　　ヽ'､￣,,二二ニこy'ｰｧ"::　/,／ |　:::/ヽ;( ''ii i
　 /　::　　 彡'''"　,,彡ツ（ y;ヽ　/ ,,r､;;i ', 　　　ヽ;;⌒ヽ;;;;;;;rｰ､",r" /:　,':::t''-､,ヽ/:::::ﾘ､,,iii,,从　　　　　
　ﾉ　::　 '""　,,,,,,::::::::''",､-'t,Y:::| ::::):::::;;i,　　　　　ヽ;;､　　''"　,,､'　　'' 　i':::::i;;ヽ," ヽ, /::::::i||iijj ｯ､
"　::　　　::::''"　　,,,,,:::j|jjii:::t|　ﾘ r"::::::::;;ヽ　　　　ヽ､,,~~''''''''"ノ:　　　, "::''"i;;;r'~''-､ヽ　 ﾘ⌒)|| |ﾘ　　　 / /
　:::　 :::::""／iijji'"／-､iii　 i ノ~i::::::::::::::::::;;ヽ　　　　~~''ヽ:::::"::　　 , ":::　　|;;|::::::::　 ヽ,,,i" ノヽ| |　　　 ・ ・
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　　　　　　　ﾘr'⌒i||ii'　ﾘノ-ｺ;;|　　　　::::::::::::::::::ヽ　　　:::"　 /'"::::::::::　　　|り　,,､- "､- ''"　 ''''''ｰ- ､,､-'''~
ｰ -､-ｰｰ-" /､,,,,,,|　 ノ,,､ '"ヽ|,,,,　　　　::::::::::::::::::~'''''ｰｰｰ''"::::::::::::::　　　,r'',､- '"　 ,､- '"彡彡　　 /"
ｰ ､:::　- ､　　　　　~''''ｰ-（､ ﾐ;i　 ~ '' ｰ ､;:::::::::::::　　 :::::::::::　　::::::::::　　 ,/'"　　,､-'",""彡""　　 ／､ '"
｀ヽヽ:ヽ　　~'''ｰ ､　　　　　　~ '''ｰ ､　　　 ~' ､::::　　　 ::::::　　 :::::::::::;､ '"　 ､-'"　,r";r'''"　　　 ／"
　　ヽ,ヽ;::ヽ　　　 ~'' ｰ ､,,　　　　　　~~'''ｰ ､　~' ､　　　"　::::::::::;､ '"　 ,､-"　 ,､ "／　　　　／ ,,､ -'"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　松田織部

　その中には、近隣の豪族・戒重家の家臣で、後に松田新陰流を起こす松田織部の姿もあったという。

支援

　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　
／ 　　 （●） 　（●） ＼　　 　　新陰流の剣の要諦は「転(まろばし)」にあり、と。
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　 　ふむふむ。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 | 　
　　＼ ／＿＿＿ ／

　ただ、盛況の中とはいえ、秀綱は宗厳に特に注力して稽古をつけた。
無論、招き主であることもあったとは思うが、
それ以上に、宗厳の才能を見込んでいたからと思われる。


　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ 　 ヽ_＼
　　　／（ ＞） 　（＜）＼　　　　　　新陰流…素晴らしいお！
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼　　
　 |　　　 　|r┬-/ 　 　　　|
　 ＼ 　 　 `￣'´　　　 　／

　その期待に対応するが如く、
宗厳はみるみるうちに新陰流を己のものとしていった…。

この前のスレも見てたぜ〜
今回も期待

　　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　　　　今回はちゅるやさんが解説役をするにょろ。
　　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
　　　 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|　　　剣術としての新陰流の特徴は、
　　　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i|　　　「転(まろばし)」と呼ばれる「相手に応じて形を変える円転自在の剣」であり、
　　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│ 　　　めがっさ大雑把に言えば、「相手の動きを読んで、これを打つ」というところにあるんだにょろ。
　 /⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !　　　（前回の宗厳と秀綱・疋田豊五郎の試合も、おそらくそのパターン）
　＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│
　 　 /:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |　　これを「活人剣(かつにんけん)」というんだにょろ〜。
　 　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|

　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　　　　なお、ここでいう「活人」は、
　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　　　いわゆる人を殺さず云々、という類のものではなく、
　 〃 {_{　　　 　　　ﾘ| ｌ.│ i| 　　「人(=相手)を活かして(=動かして)勝つ」という、技法的な話なんだよ。
　 ﾚ!小ｌノ　　　 ｀ヽ 从　|、i|　　　つまり、相手の動きにあわせて打つ、ということさね。
　 ヽ|l　●　　　●　 |　.|ﾉ│　 　　更に突き詰めれば、「相手を自分が打ちやすい行動をするように仕向ける」ことも含んでるんだね。
　　 |ﾍ⊃ ､_,､_,⊂⊃j 　|　, |.　　　
　　　|　/⌒l,､ __,　イァト |/ |　　 厳密には違うけど、「後の先」の、めがっさ凄いものとでも思ってくれれば、わかりやすいと思うにょろ。
　　 | /　 /::|三/::/／　 ヽ |
　　 | |　　l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, |

　　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼　　　　　　ただ、この「活人剣」にまったく思想的なものはなかったか、というと、
　 /　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ　　　　　　そういうわけでもないんだよ。
　 |i │ ｌ |ﾘノ　　 　 ＼}_}ハ　　　「相手の動きにあわせて」の剣だから、相手が剣を振るってこなければ、
　 |i　|　从 ●　　　 ● ｌ小N　　　　自分も剣を振るわずに済むわけで、無用な斬り合いをしなくても済むにょろ。
　 |i （|　⊂⊃　､_,､_, ⊂lｉ|ノ　　　　
　 | i⌒ヽ j　　 （_.ノ 　 ﾉi|__／⌒)　　　　あくまで相手が斬りかかってきた時の為の剣、護身の剣、
　 | ヽ 　ヽx＞､ __,　イｌ　|::::ヽ／.　　　即ち、生きるための剣＝活人剣というわけなのさっ！
　 |　∧__,ﾍ}::ﾍ三|:::::/ｌ|　|',:::::ﾊ
　 |　ヾ_:::ッﾘ :::∨:／　|　| >'''´

猿さん除け
支援

　　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼　　　　　　あと、「活人剣」とは別に
　 /　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ　　　　　「殺人刀(せつにんとう)」というものもあるにょろ。
　 |i │ ｌ |ﾘ　　　　　　 }_}ハ　　　こっちは言うなれば「先の先」で、自分から打ち込む剣の事なんだね。
　 |i　|　从 ノ　　　　＼ｌ小N　　　大声出したり、威嚇のポーズ取ったりして、相手を威圧して斬りかかるのさっ！
　 |i （|　　i ●　　　 ● lｉ|ノ　　
　 |　 i ⊂⊃　､_,､_, ⊂ﾉi|　　　　新陰流をちゃんと説明しようとすると、めがっさ長文になるから、
　 | 　l　　x＞､ __,　イｌ　|　　　ここでは「秀綱の活人剣」に関してだけ大雑把に説明させてもらったにょろ。
　 |　 ｌくﾐヽ::::ﾍ三l:::::ﾉl　lヽ　　他の点については、また必要に応じて随時説明するつもりだよっ！
　 |　 l( ⌒ )..::::V::／　( ⌒ ) 　　

支援

支援

前回分ってどっかにあるのかね

ごめん>>1見てなかった

やっぱ剣道に通じる部分があるなぁ

　こうして秀綱による宗厳への新陰流の教授は翌年の２月まで続いた。
そして、

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　宗厳殿、現時点でそれがしが伝えられることは、
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 　全てあなたに伝えることができました。
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　　やはりあなたの才は素晴らしい。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　 　 　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　　 　 　 　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼


　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（ ●） 　（●）＼　　　　　　ほ、ホントですかお！？
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼ 　　
　 |　　　　　|r┬-|　　　　　|
　 ＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　なので、それがしは上洛し、
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 更に新陰流を広めてこようと考えています。
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　近々、柳生庄を発つつもりです。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　 　 　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　　 　 　 　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼


　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／ノ 　 ヽ､_＼
　　　／（ ○）}liil{（○）＼　　　　　な、なんですと！？
　 ／　　　 （__人__）　　　＼　　　　何か…何かご不満でもございましたかお！？
　 |　　　ヽ　|!!il|!|!l|　/　　　|　　　　仰って頂ければ、即刻あらためますお！
　 ＼　　　　|ｪｪｪｪ| 　 　 ／

ラブリー

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　 　今回、この話をしましたのは、
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　　　 　それがしが再び柳生庄へ戻るまでの間に、
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　　　　宗厳殿に解いて頂きたい公案(=課題)があるからです。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　 　 　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　　 　 　 　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼


　　　　　　＿＿＿_
　 　 　 ／_ノ　ヽ､_ ＼
　　　oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo　　　　　も、戻って頂けるのですか…良かったお…。
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::::＼　　　では、その公案というのは…？
　 | 　 　 　 |r┬-|　　　　　|
　 ＼　　 　 ｀ー'´　　 　 ／

宗矩ばりの長キセルで紫煙( ;ﾟДﾟ)y────────────────┛~~

しえーん

　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　　　　「無刀の太刀、如何に」
　　　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　　　
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼


　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／　　 　 　＼
　　　／　─　 　 ─　＼　　　　　　　無刀の…太刀？
　 ／ 　 （○） 　（○） 　 ＼
　 |　 　 　 （__人__）　　　　|
　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　それがしも、刀槍を取りて数十年、
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 些かながら得るものもあり、新陰流を編み出しましたが、
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　未だ、「無刀を以って敵を制する術」を考案するに至りません。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　…いや、正しく言えば、
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 それがし自身は「無刀の太刀」を会得していますが、
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　これを、余人に伝える工夫がつかないのです。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼

　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　　　「無刀の太刀」こそは活人剣の究極。
　　　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　　　宗厳殿。そなたなら、この公案を解いてくださるものと、
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　この秀綱、信じて託すのです。
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼


　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／　　 　 　＼
　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　　　　か、上泉先生…！
　 ／ 　oﾟ⌒　　　⌒ﾟo　 ＼ 　　　　　この宗厳にそこまで…！
　 |　　　　 （__人__）　　　　|　
　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／

支援

　 　　　　　　 　 　＿＿＿_
　 + 　 　 　　 .／ ＼　　／＼　ｷﾘｯ
　 　　　　　 ／　（●） 　（●）＼　　　　　わかりましたお！
　 　　　　／　　 ⌒ﾉ(､_, )ヽ⌒　 ＼　　　　　この宗厳、「無刀の太刀」なんとしても編み出してみせますお！
　　　 　　|　　 　　 ｀-=ﾆ=-　 　 　 |
　　　　　 ＼　　 　　 `ー'´ 　 　 ／ +



　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　　　ありがとうございます。
　　　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　　　お頼み申しますぞ、宗厳殿…！
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼

　こうして、宗厳に「無刀の太刀」の公案を託した秀綱は、
永禄七年(1564)２月、柳生庄を発ち、京へ上った。

　　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼　　　　　この「無刀の太刀」の公案を科した話は、
　 /　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ　　　　　　新陰流の他の弟子達の流派には伝わっていないんだにょろ。
　 |i │ ｌ |ﾘノ　　 　 ＼}_}ハ　　　　そういう意味では、これは宗厳に対する秀綱の期待の現れ、とも取ることができるね。
　 |i　|　从 ●　　　 ● ｌ小N　　　　
　 |i （|　⊂⊃　､_,､_, ⊂lｉ|ノ　　　　ちなみに、秀綱自身が「無刀の太刀」を使えたかどうかは、実際のところは不明なんだよ。
　 | i⌒ヽ j　　 （_.ノ 　 ﾉi|__／⌒)　　　不意に襲い掛かってきた刺客の刀を真剣白刃取りした、という逸話があるけど､
　 | ヽ 　ヽx＞､ __,　イｌ　|::::ヽ／.　　　良くも悪くも「技」じゃなくて、剣豪・秀綱だからできた、という扱いなんだにょろ〜。
　 |　∧__,ﾍ}::ﾍ三|:::::/ｌ|　|',:::::ﾊ　　　
　 |　ヾ_:::ッﾘ :::∨:／　|　| >'''´　　　　

支援

紫煙

このあたりの話は忍者武芸帖のイメージが強いなー。

　　　　　　　　　　　＿＿,..-――- ､　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　／/rﾆミﾐヽ彡ﾆミﾐヽ＼　　　　　　　　
　　　　　　　　////ｲﾐ､ヾ､∨frヽヽ ヽヽ＼　　　　　　
　　　　　　　 l　　/｜　,,,,,　|　　 |‖　 ヽヽヽ　　　　　　
　　　　　　　|　　‖|　 ii　/ |　;;;　|‖　　　　ﾍ　　　　　　　
　　　　　 　 !　‖ ||,.ノﾍ に,|-､,＿|‖‖ 　 　ﾊ,　　　　　　
　　　　　　 |ii‖‖ir_rユ〉 ､,|∠rュ,|‖‖i i i ii‖　　　　　　
　　　　　　‖‖ | |ト r'/　 ｀|　 ヽ, r|‖‖‖‖||　　　　　　
　　　　 　 ‖‖‖| i ! ﾄ､ｰ､ |　　 !i｜‖‖‖‖|　　 　　　　
　　　　 　 ‖‖ | | u　_二..._ |　　ii ‖‖‖‖‖|　　　　　　　
　　　　 　 ‖‖| | 　 i┘└┴|;　 ii ‖‖‖‖‖|　　　　　　　　
　　　　 　 ‖‖ ||、　'~￣￣` |　 ij｜‖‖‖‖ |　　　　　　　
　　　　 　 ‖　‖ハ　　　　 　 |_,. -|‖‖‖‖‖|　　　　　
　　　　 　 ‖　 ‖ |ヽ、＿,. -'"|::: /ｲ‖　　　　　‖　　　
　　　　 　 ‖i i‖‖ﾊ:::::::::::::::::: | //ﾉ‖　　　　　‖　
　　　　　　ヽヽヽヽヽ ﾊ　::::::::　　ﾚ//|‖‖j j j j jﾉ
　　　　　　　＼＼＞'''ﾊ　　　　　　　 |,>'´　　　　
　　　　　,..　- ''´ 　 　 ,.|　　　　/ _,. '´　　　　
　　　 ／　　　　　　／/　　　　／　　　　　　
　　 /　　　　　　 ／ /　　　　　>　　　　　
　　　　　　　　　　　　　上泉秀胤

　なお、この頃、嫡男の秀胤が上野国にて討ち死にしてるんだにょろ。
この知らせを聞いた秀綱は、帰郷のために柳生庄を出たとも言われているのさっ。
ただ、実際には秀綱自身は京に上洛して、
上野国へ戻ったのは従者のみだったという話もあるんだけど、詳細は不明なんだにょろ〜。

なんか宇強の大空を思い出すな

まにあにはたまらん

陰の流れ疾風剣を重太郎に伝授するんですね

　　　　　　　　　　　　　　_,,,,------,,,,,,,,,_
　　　　 　 　 　 　 ,,-‐'ﾞ⌒　　　　　　　　 ﾞﾞ'''ｰ-,,、
　　　　　　　　,,-'""　　　　　　　　　　　　　　　　 `''-､
　　　　　　 .／　　　　　　　,,-r‐―‐r‐-､,,,、　　　　　ﾞ,!
　　　　　　/　　　　　 ＿,-'l°　　　 |　　　｀ﾞ''-､,,、　丿
　　　　　./　　_,,―''""＾　　 .|　　　　 ﾞl　　　　　　 `''イ
　　　　 .,},,,-'""｀　　　　　 ,,ﾉ　　.,､―く,,、　　 .ｨi､　　.|
　　　　.lﾞ　　　　　　 .,,-‐″　　.ﾞｰ''¬､,""'-,、 .|.ﾞl'ﾞ,!　.|
　　　　lﾞ　　_、　　 ,/｀　　　　　　 .,,,,,,,,,,ﾞ''-,""'-,と,i´　ﾞl
　　　 .lﾞ　,,i´:`''i､ │　　　{￣ﾞﾞ'''-,,ﾞｰヽi""''i､`'x,ﾉ　.y-∧
　　　 .|,,i´` l, | .|　}ｨ¬．　＼　　 ｀'-,,,_｀ﾞ__r'′ ./''l/'''ﾌ　　　　
　　　 .|lﾞ　　.,∠`-ﾟ ﾞ---)、　＼　　　　￣　 ._、 .ヽﾍ.,/
　　　 ｛ ﾞヽ　| .ﾞl　　　　　 ヽ　 ﾞl　　　　　.,-',＿,　. ﾞ'⊥
　　　 .|　丿 .ヽlﾞ　　　　　　‘　lﾞ　　　　　Z""｀　｀ ‘'''/.7
　　　 .レ'ﾞ'ﾞl,　　　　　　　　　 ｛　　　　 /ン''''''''¬ｰ"",l
　　　,i´　　‘ヽ,,,,ｙ　　　　　　 lﾞ　　　　 ＿,,,,--､,,_　 ,l
　　 .lﾞ　　　　　 |″　　　　　 ,""　　 .ｒ'""｀,--‐t―,,`'丿
　　 lﾞ　　　　　 .|　　　　　　 .lﾞ　　　 ＼　`'--,,,,""'ﾞ‐',!
　　,i´　　　　　 |　　　　　　 .|　　　　　ﾞl,_.,r‐-i､,ﾞl　,!
　.,/　　　　　　 ″　　　　　 .|　　　　　　ﾞ""''ｰ､,,ﾌ /
　 |　　　　.|ﾞ＼　　　､_　　　 `i､　　 　 　 　 　 　 |
: ,/　　　　lﾞ　 .ﾞl　　　 ﾞ''ｰ-,_　 ＼、　　　　　　　 ﾞl
. l　　　　 .|　　.|　　　　　　 ｀''-,,,,｀．、　　　　　 ,l
.lﾞ　　　　 .lﾞ　　|　 /''-,、　　　　 ｀`ﾞ「,,,,,,,,二ﾆ,／
　　　　lﾞ　　.|　.|　　`'-,, `'-,,,_　 .丿
　　　　　 ′　 ` ｀　　　　｀'　　 `'''""`
　　　　　　　　　　　　　疋田豊五郎

　あと、この時、疋田豊五郎は既に印可を受けて廻国修行に出ていたので、供に連れたのは鈴木意伯のみと言われているにょろ。
（逆に、疋田が柳生庄に残って宗厳の指導を続けた、という説もあり、詳細は不明）

　　　 　 　　 　 　　 　 _____
　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　　　　我が新陰流を学びたい方であれば、
　　　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　　　どなたでも教授致しますよ。
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼

　上洛した秀綱は、早速新陰流の伝播に努めた。
秀綱は過去にも何度か上洛しており、そのため、京においても既に多くの弟子がいたという。

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 誰か,丸目殿を呼んできてくれませんか。
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼

　そして、京に腰を据えた秀綱は、弟子の一人、丸目蔵人佐長恵を呼んだ。

支援

義輝まだー

　　　　　　　 ､　riiili(ﾐ《i(zliﾞi|ﾐiﾞ|;;||||》;||ﾉl《.ﾐ》ﾘﾐ7y'.　　　　　
　　　　　　 ､vﾐr〔..')zh)l!'（;|i巛工巛!ﾚ|(《｝ﾞ|》ﾘ|ﾐi(ﾄ=､.　　　
　　　　　､､二r;, ソ〔W》l|)ﾘ|||《ﾄﾐ|r|)|ﾄl||》;》'|||)||i《(　　　　　
　　　　 :;:工〔､〕r（z｛llﾄﾐ||(|;》《;;|lizl(ﾐ)||ﾘ|》》ﾉ《|厂^'i.　　　　
　　　 .工∧.(!.ﾞﾐl,爻i|;|;||;;》|;「卅:|′　　　　　 .＼　　　　　　
　　　.ア|）v;'｛ﾄ.》iﾉ《ﾐ||ﾐ「 ″ ﾘイ　　　　　　　　.┐　　　　　
　　　.rﾚ＝ﾐ|||l||;l|r|;|《|,　　　　‐　　　　　　　　　 ｛!　　　　　
　　.'^ﾉﾘr「巛》;||;;|||;;;;|;;;iy　　 ,_,,,,uyyu,,,,,,,,,,__　.iil《!　　　　
　　　:<ﾘ'巛工;;|;;;;;l《|;|l》^　 ¬^ﾞ¨¨ﾞﾞ^ﾘﾘﾘﾘ干　.;ﾚ|ﾄ　　　　　　　　　おお、オヤジ！それにメガネくん(?)も！
　　　.ﾞ/乂巛l《》|l;l||i;l|「　　　　　_yz!i厂ﾘ!'ｰ　　.＼.r　　　　　　　　上洛してたのかよ！！
　　　.i|||ﾐ》巛i;li;;;||;;;;|ﾄ　　　　　　ﾞﾞ^^冖'¨ ′　　　.ﾞ＼,　　　　　
　　　.「〔|y|!lil(;》ﾐl;|;l;;|　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾉ　　　
　　　　ﾞﾘW!i|《|;;)|;;|《;|､　　　　　　　　　　　　　 .r''ﾞ./ﾞﾐ　　　　　
　　　　 ﾞﾞﾘ|ﾄ||ﾐ》〔》ﾘl;||.　　　　　　　　　　　　　　　＜:］　　
　　　　　 (||,|｝|ﾌ《ﾉll|ﾞ^｝　　　　　　　　　　　　　_,.--l《′
　　　　　　 '《;》(|人.》W<　　　　　　　　　 .--=冖'''二/′　
　　　　　　　ｱﾘl|三ｰ″.ﾞz_　　　　　　　　　　　'ヾ'^¨ﾞ｝　　　
　　　　　　　　 ﾞ'巛;lllhlllilll;)v　　　　　　　　　　　　　 ｛　　　
　　　　　　　　　 .ﾞ「|;|「ﾞ'巛):人,　　　　　　　　　　　　.ﾉ　　　
　　　　　　　　　　　｛(.　　.¨ﾞ'v.アlｧzuy,_　　　　　 _,ノ′　　
　　　　　　　　　　　 〔=_　　　 ¨'=_″ ￣ﾞﾌliiiillliﾘﾘ′　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　丸目蔵人佐長恵

　呼ばれた丸目蔵人はすぐさま秀綱の元へ赴いた。
後にタイ捨流を起こすこの人物は、永禄元年（1558年）の19歳の時、
宗厳と同じく、ひきはだしないによる立ち合いで秀綱に敗れた後、
新陰流に弟子入りした人物である。

おもしろいなぁ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　コニ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _人_
　　　　　　,,､　,j､ij'' ヽ'^~^^ ヽ-､,,　　　　　　　　 　−┬−
　　　　,,jY'　ﾞ~　　　　　､　　　　 ー､　　　　　　　　 　 |`
　　　,.j　ヾ　　　ゞ　ゞ　　　ゝ　　　 ''ヽ,　　　　　　　−−−
　　 ,〉　　　　ゞ　　 ,,r''""￣ﾞヽ　ゞ　　　 i
　　 '),､　　　 ,ir''~^　　　　 ┴､　　　　　ﾞt　　　　　 ーｧll
　　　ゞ　`,,j''ﾞ　　　 　 ,／ﾞ　　 ＼　　　　`r　　　　　 （__
　　　 'i　 i　　　ir　 ,r''＿,r　　　i!　 ／＼ヽ
　　　　ヽ,j　　　ヾii'' (_ﾞiﾂﾞ　　　 ﾞV""f~ヽ. ﾄ,'　　　　　ｰ十
　　　　　ﾄ―ｧiiｧ　ヽ- ""　　　　　.li　じ　,ﾊ　　　　　　 O
　　　　　　Y_,iﾂﾞ　　　　　　　　　 !　ヽ,/ﾞ (　　　　　　　_ﾉ
　　　　　　 !　 ､,,r==　　　　　　 　 ir=ﾊ　,ﾄ
　　　　　　 i.　　Ｙ"",,.:--‐'　　　　　ﾉ　ﾞ八!　　　　　　＿|_
　　　　　　 ヽ.　;r‐' _,r‐　　　　　,/　 j! 　i　 　 　　 　 ノ _）＼
　　　　　　　 ＼ ''ｰ""　　　　　 ／/　 レ' ﾍ
　　　　　　　 　 ＼　　　　　 ,/,,j""　　/　　　ヽ　　　 　　| ヽ
　　　　　　　　　　 ヾ　　.::／　　ﾞ!　/　　　　　 ＼.　　　　 し､
　　　　　　　　　　　　￣ﾞく　　　　ﾚ""_,r≦三-､￣´~^ヽ._ ノ
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　／~　　　　　~＼_　　　~ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,)''""　　　　　　　　　ヾ＼　　　　ヽ._
　　　　　　　　　　　　　　 ／''　　　　 　 　 　 　 　　＼＼　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　 　 　 　　＼＼　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　,i　　　　　　　　　　　　　　　 ,;: 　　ヽ.ヽ

　後に、愛宕山、誓願寺、清水寺で『兵法天下一』の高札を掲げたりするなど、
破天荒な行為も多かったが、新陰流門下でも屈指の実力の持ち主であり、
後に秀綱より免許を受け、その出身である九州一帯で、大いに新陰流を広めた。
また、蔵人が創始したタイ捨流は、薩摩藩の御留流たる示現流の流祖、東郷重位も修めていた流派である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,.........,,,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;,丶
　 　　 　ﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟ… /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.,ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 i' ' ' ' ' ' ' ' 'i;:;:;:;:;:;:;:;:;.,|
　　　　,.-‐¬￣-､¨¬‐､　　|＼,.　､／　 L:;:;:;:;:;:;.;.l　　　　　　　　「来るなら来るって先に言えよな！
　　 ／／／／""""`'""""''l=・=　=・=　　ヽ:;/¨iﾉヽ、　　　　　　　　出迎えの準備くれーしたってのによ」
　　//////」　　-=＝＝ }　　|　　　　　　　　　,ノ./lllll/、　　　　　　「ほっほっほ」
　　i//ﾉｿ,._______,.""""'　 '"".i,　　l　`_　　　　 .／lllll/　 ヽ
　　ヽ彡i.6￣￣i.,__ﾉ⌒i.,_ﾉ　..::ゝ.,_____,,,...-　／llllllll/　　　 ヽ
　　/ヽ　ゝ'　　　　,rti.l.l.l.､）ゝノlllllllllゝ.,__,ノlllllllllllllｿ　　　　 .}
⌒`ヽ､ヽ　li　　　　　　　./ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllliゝ /　　　 /
､　　 V ヽ　ゝ　 _,......__ ノﾉ　 ヽllllllllllllllllllllllllllllllllli／　　　 ./
丶､,.､,ヽ　　　　 ミ三　　 ` ¬ ‐‐---‐¬　¨￣"
　　　　　　　 (（　　￣￣ ¨¬‐- ..,_
　　　　　　　　　　l 川 |

　この当時、蔵人は御所を守る北面の武士の任にあった。
そのため、上洛した秀綱は容易に彼を呼びよせることが出来たのである。

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　 　
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 　丸目殿、今回そなたをお呼び立てしたのは、
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　頼みたいことがあるからです。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼


　　　　　　　, , , , , ,.,.,.,.,.,
　　　　.,,.,..:;:;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;,.,.
　　 .;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:,
　　;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.,
　　;;:;:,' ' ' `' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ''':;:;:;:;:;:;:;:;:;
　　|;:;:,　　　　　　　　　　　':;:;:;:;:;:;:;:;:;:　　　　　　　　　ん？なんだ？
　　i ,,_　　　　 l!　　　　　　, ' :;:;:;:;:;:;:;...,_　　　　　　　　何でも言ってみろよ。
_,.- } ""`_''=;;,　 !,;;=＝¬''""　　　',:;:;:;:' ‐‐/￣ '' ~-
::. ,;; 〉`'-ﾟ-''ヽ　　`ﾆゐﾌ’　　　/⌒i;:　/;;, .::::::::::..
::. ,;;.l!　　　 /　　　""''　　　　　 ;彳/　/;;, .:::::::::::..
::.. ,;;;} 　　/　　　　　　　　　　 /ノ　 ﾉ;;, .:::::::::::..
::.. ,;;;iヽ　 ゝr-　　　　　　　 ／　　/,;;, .:::::::::::::..
::.. ,;;;;l　ヽ'‐‐'--‐‐‐　　　／.::　　/,;;; .::::::::::::::..
::::.. ,,;;ヽ　`r￣￣　　　／..::　　 ノ,;;;; .:::::::::::::::..
:::::::.. ,,;;;＼ ` ‐-､-‐ '　　　　／,;;;;;;; .:::::::::::::::::..

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　 　
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 　今度、将軍足利義輝様の御前で新陰流の兵法を上覧することになりました。
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　ついては、そなたに剣術披露の際、打太刀(型を見せる際の相手役)を頼みます。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼


　 　,ｧ'''""~~￣~~ﾞ^ヽ,,
　　,ﾞ　　　　　　　 　 ﾞ;
　　i ;r────‐┐ i
　　l j　　＼_ii_／　ヽ j
　r‐Y ニ･ニ^ニ･ニ.Y‐┐なんだと！？
　l Jl ""　　　　　　　 | r,j
　＞l (二ニﾆニ二)_,l＜.
　l　｀ii￣ﾞー--‐'￣ii´　.l
　|　/ SINKAGERYUヽ.　|

　将軍の前での剣術上覧は、当時の武芸者にとってかなりの栄誉であり、
また、己と、己の流派の名を上げる絶好の機会でもあった。
ここで認められれば、武芸者としても、流派としても、世評の上がることは間違いない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,.........,,,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;,丶
　　　　ﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟ… /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.,ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 i' ' ' ' ' ' ' ' 'i;:;:;:;:;:;:;:;:;.,|
　　　　,.-‐¬￣-､¨¬‐､　　|＼,.　､／　 L:;:;:;:;:;:;.;.l　　　　　　　　「そういう嬉しいことは先に言えよな！
　　 ／／／／""""`'""""''ヽl ＾ 　 ＾ 　　ヽ:;/¨iﾉヽ、　　　　　　　　そーか、この天才・丸目が天下一になる時がきたか！」
　　//////」　　-=＝＝ }　　|　　　　　　　　　　,ノ./lllll/、　　　　　「ほっほっほ(いや、上覧するのは私なんですが…)」
　　i//ﾉｿ,._______,.""""'　 '"".i,l　[二ニニ]　　 .／lllll/　 ヽ
　　ヽ彡i.6￣￣i.,__ﾉ⌒i.,_ﾉ　..::ゝ.,_____,,,...-　／llllllll/　　　 ヽ
　　/ヽ　ゝ'　　　　,rti.l.l.l.､）ゝノlllllllllゝ.,__,ノlllllllllllllｿ　　　　 .}
⌒`ヽ､ヽ　li　　　　　　　./ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllliゝ /　　　 /
､　　 V ヽ　ゝ　 _,......__ ノﾉ　 ヽllllllllllllllllllllllllllllllllli／　　　 ./
丶､,.､,ヽ　　　　 ミ三　　 ` ¬ ‐‐---‐¬　¨￣
　　　　　　　 (（　　￣￣ ¨¬‐- ..,_
　　　　　　　　　　l 川 |

　なおこの時、何故、目上の弟子である鈴木意伯ではなく、丸目蔵人を選んだのか、その理由は謎である。
（秀綱の息子、秀胤が討ち死にしたことに絡んで、意伯が故郷へ派遣されていたため、
　実はこの時、一緒ではなかった、という説もあり）

AAが絶妙だｗ

実際にこんなんだったら微笑ましいなｗ

　　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼　　　　　　
　 /　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ　　　　　　
　 |i │ ｌ |ﾘノ　　 　 ＼}_}ハ　　　　ちなみに、この上覧については、柳生庄にいた時、呼ばれたので上洛した、というものと、
　 |i　|　从 ●　　　 ● ｌ小N　　　　上洛したところで将軍の耳に入り、呼ばれた、と複数説があるけど、詳細は不明なんだにょろ。
　 |i （|　⊂⊃　､_,､_, ⊂lｉ|ノ　　　　　
　 | i⌒ヽ j　　 （_.ノ 　 ﾉi|__／⌒)　　　まあ、呼ばれて上覧をしたこと自体には変わりはないんだけどねー。
　 | ヽ 　ヽx＞､ __,　イｌ　|::::ヽ／.　　　
　 |　∧__,ﾍ}::ﾍ三|:::::/ｌ|　|',:::::ﾊ　　　
　 |　ヾ_:::ッﾘ :::∨:／　|　| >'''´　　　　

剣豪将軍ktkr

　そして将軍上覧の当日、秀綱と蔵人は、足利幕府13代将軍、足利義輝の前に参上した。

　　　　　　￣￣二二二＼／───　＿
　　　　　／￣二　　　　　　　　　　　　 　　Ｘ
　　／￣　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼＼
　／／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＼
／/メ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メ＼＼
／／/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
／メ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　/メ/　　　 |　　　　 　　　　 |　　　　 |　　　　　　メ＼
　/ /メ　/　∧λ|　λ　 λ ∧　ﾍλ∧ |　　　　　＼ヽ
/　//　/　/-十册ﾒ || ||| || | ┼|┼ﾒ ﾘﾘ＼＿　メ＼ ＼　　　　　遠路ご苦労であった。
　　///|∧||　<ﾏﾌヽ|从||从|　ﾘ∠無 　|　||∧||＼＼　　　　　　　上泉伊勢守よ。
　　　ｿ |（F|| ´''￣´　　|　　　　 ヾ彡　　　 /ﾌ）＼
　　　　　＼ヽ　　　　　|　　　　　　　　 　 /|／　　　　　　　　　　　「ははっ」
　　　　　　 ﾘ|　　　　 ﾉ　　　　　　　　 　 /Ｙ||　　　　　　 　
　　　　　　从ヽ　　　 ヽ-＾　　　　　　　 /从|＼　　　　
　　　　　／　 ∧　　 __立__　　　　　　 /| ヽ　 ＼　　　　　
　　　　　|　　/ | ＼　└ -　　　　　 ／　|　 ＼　 |　　　　　　
　　　　┤　/　 |　　＼　　　　　 ／　　　|　 　|　　|＿
　　 ／/　 / 　|　　　　ヽ-─／　　 　　 |　 　 |　 |　　￣
　￣　/　　| 　|　　　　　　　　　　　 　　＼　　|　 |
　　　　　　　　　　　　足利義輝

　義輝は「剣豪将軍」の異名を持つほど剣術に執心しており、
塚原ト伝より、新当流の秘剣「一の太刀」を授かるほどの腕前であった。
それだけに、名高い新陰流の太刀を見ることができる機会を逃すまい、と
今回の上覧となったのである。

　　　　　　　 　/ ,ﾆ三―=三ﾃ　　　　　　　　　　 !
　　　　　　 　 //ﾆ二　 ‐=三　　　_二ニ＿ ニニ !　 　 　 　 　
　　　 　 　 　 ﾚ／／/／／　　　 ,.=＝== ､　　,　ﾊ　　 　 　 　
　　　　　　　 iﾋ-､＿_／＿＿--≠rﾃ宏,.｀Y==f辷示､　 　 　 　 　
　　　　　　　 Y⌒ヽ三￣￣　｀　　!｀ニﾗ　r厂`ゞｨ { ﾘ　 　 　 　では、未だ至らぬ術ではございますが、
　　　　　　　 ! ﾉrう,　　　　　　　　 `ー―ﾈ　　　}ーY　　　　　我が新陰流の勢法をご覧に入れまする。
　　　　　　　 { {　 （　　　　　　　　　　　ノ{_rっ ｨﾉ、　!　　　　…丸目殿。まずは三学の一、一刀両段(※)。
　　　　　　　 ||ﾄ⌒'　　　　　　　　　　r{i!i｛｛从仆ﾘ　,'　　　　
　　　　　　　_|{!､ゞ ‐ｧ　　＼　　　　　　　　 `::::: 　 /　　　　　　　
　　　　　　 / ＼ゝ　　＼　　ヽ　　　　　　　 　 　 /
　　　／￣/　　 ＼　　　ヽ　　ヽ　　　　　　　　 Ｙ
　／　　　 ヽ　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　人
　　　ヽ　＼　　　　　 ＼＼　　　　＼　　　　イ　　＼

ほっほっほ

　　　　　　　, , , , , ,.,.,.,.,.,
　　　　.,,.,..:;:;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;,.,.
　　 .;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:,
　　;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.,
　　;;:;:,' ' ' `' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ''':;:;:;:;:;:;:;:;:;
　　|;:;:,　　　　　　　　　　　':;:;:;:;:;:;:;:;:;:　　　　　　　　　　おう！
　　i ,,_　　　　 l!　　　　　　, ' :;:;:;:;:;:;:;...,_　　　　　　　　
_,.- } ""`_''=;;,　 !,;;=＝¬''""　　　',:;:;:;:' ‐‐/￣ '' ~-
::. ,;; 〉`'-ﾟ-''ヽ　　`ﾆゐﾌ’　　　/⌒i;:　/;;, .::::::::::..
::. ,;;.l!　　　 /　　　""''　　　　　 ;彳/　/;;, .:::::::::::..
::.. ,;;;} 　　/　　　　　　　　　　 /ノ　 ﾉ;;, .:::::::::::..
::.. ,;;;iヽ　 ゝr-　　　　　　　 ／　　/,;;, .:::::::::::::..
::.. ,;;;;l　ヽ'‐‐'--‐‐‐　　　／.::　　/,;;; .::::::::::::::..
::::.. ,,;;ヽ　`r￣￣　　　／..::　　 ノ,;;;; .:::::::::::::::..
:::::::.. ,,;;;＼ ` ‐-､-‐ '　　　　／,;;;;;;; .:::::::::::::::::..

　こうして、秀綱と蔵人は、次々と新陰流の剣術を披露した。

　※　新陰流の剣術のうち、基本となる「三学円之太刀」という勢法(形)のことで、
　　その中の一つの太刀名義(技名)が「一刀両断」という。

　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　　　…これにて、新陰流の勢法は全てご覧に入れましてござる。
　　　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　　　
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼

　　　　　　￣￣二二二＼／───　＿
　　　　　／￣二　　　　　　　　　　　　 　　Ｘ
　　／￣　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼＼
　／／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＼
／/メ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メ＼＼
／／/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
／メ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　/メ/　　　 |　　　　 　　　　 |　　　　 |　　　　　　メ＼
　/ /メ　/　∧λ|　λ　 λ ∧　ﾍλ∧ |　　　　　＼ヽ
/　//　/　/-十册ﾒ || ||| || | ┼|┼ﾒ ﾘﾘ＼＿　メ＼ ＼　　　　　………紙と墨を持て。
　　///|∧||　<ﾏﾌヽ|从||从|　ﾘ∠無 　|　||∧||＼＼　　　　　　　
　　　ｿ |（F|| ´''￣´　　|　　　　 ヾ彡　　　 /ﾌ）＼
　　　　　＼ヽ　　　　　|　　　　　　　　 　 /|／　　　　　　　　
　　　　　　 ﾘ|　　　　 ﾉ　　　　　　　　 　 /Ｙ||　　　　　　 　
　　　　　　从ヽ　　　 ヽ-＾　　　　　　　 /从|＼　　　　
　　　　　／　 ∧　　 __立__　　　　　　 /| ヽ　 ＼　　　　　
　　　　　|　　/ | ＼　└ -　　　　　 ／　|　 ＼　 |　　　　　　
　　　　┤　/　 |　　＼　　　　　 ／　　　|　 　|　　|＿
　　 ／/　 / 　|　　　　ヽ-─／　　 　　 |　 　 |　 |　　￣
　￣　/　　| 　|　　　　　　　　　　　 　　＼　　|　 |

　秀綱と蔵人は、一通りの新陰流の勢法を義輝の前で無事演じ終えた。
食い入るようにしてこれを見ていた義輝は、演武が終わるのを見て、
小姓を呼び寄せると紙と墨を持ってこさせ、一つの書付を書き上げた。

　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　 /ヽ＿_／/
　　　　　　　　　　　　/　 /　 /
　　　　　　　　　　　 /　 /　 /
　　　　　　　　　　　/　 /　 /
　　　　　　　　　　`/　 /　 /
　　　　　　　　　　/　 /　 /
　　　　　　　　　　￣￣￣￣

　「上泉兵法、古今比類無し。天下一というべし。
　　並びに丸目打太刀、これまた天下の重宝たるべきものなり。

　　三月十日　義輝（花押）

　　上泉伊勢守殿
　　丸目蔵人佐殿」

　※　なお、日付に関しては、６月１８日という説もあり、詳細は不明。

　　　　　　　＿'＞＝=ミヽ.　　　
　　　　　_／　　　　　　　　｀ー- ､.　　　　　
　　　 ,彡　　　　　　　　　　　ﾞ=､　ヽ､　　　
　　／　　　　　　　　　　　　　 ミ　　ミ_.　　
　 /　　　'~""ｰ=､　　　　　　　　　　　 ミ､ 　
　ｲ/ j　　　､　　　　　　　　　　　　　　 ﾐ　　　　「見事だ、伊勢守よ。
　　川　ﾄ､ヽ＿≧､_,,ヽ＼　　　　　　　 ﾘ　　|　　　そなたの兵法、まさに天下一の名に相応しい。
　　　 川ﾄ;〕　 ''ﾆｴF　　 l　　,-､　　　　|. 　 　　　是非、余にも教授をお願いしたい」
　　　　 .ﾗ'　　　　　　　　|　/　 ヽ　　 /　　 　　
　　　　く,､　　　　　　　　 '' ,ゞ ／　 ,/.　　　
　　　　 ﾉ_＿　　　　　　　,､_／　　 ﾉ　　　
　　　　 ヾ.　　　　　　　 /　　//　 /
　　　　　 |　　　　　_,.ｧ'""　i　　/i ｢
　　　　　 ヽ-==‐　""/　　 !　　　八
　　　　　　　　 ヽ　/　　　　　　　　＼_
　　　　　　　　　 V　　,r==-､＿＿_／べ=--､
　　　　　　　　 _ノ-‐'""＝==､＿_ー‐'""_,.r―'""＼
　　　　　　_ﾉ二＿＿　　　　　 ￣｀＝''　　　　　 ＼
　　　　　ノ彡ニ＝==三ミヽ.　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　／""~　　　　　　　　ヾ､＼　　　　　　　　　　　　|li
　　_,!'　　／　　　　　　　　　i　ヽ

支援

　　　　 　 ／⌒ヽ
　 　　　　（　＾ω＾）　　支援
　　　　　 （　⊃┳⊃　
　　　　 ε(＿)ﾍ⌒ヽﾌ　　　　
　　　　 （ 　　（　＾ω＾）
≡≡≡　◎―◎⊃⊃

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,.........,,,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;,丶
　　　　ﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟ… /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.,ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 i' ' ' ' ' ' ' ' 'i;:;:;:;:;:;:;:;:;.,|
　　　　,.-‐¬￣-､¨¬‐､　　|＼,.　､／　 L:;:;:;:;:;:;.;.l　　　　　　　　「聞いたかオヤジ！
　　 ／／／／""""`'""""''ヽl ＾ 　 ＾ 　　ヽ:;/¨iﾉヽ、　　　　　　　　俺達天下一だぞ！」
　　//////」　　-=＝＝ }　　|　　　　　　　　　　,ノ./lllll/、　　　　　「ほっほっほ」
　　i//ﾉｿ,._______,.""""'　 '"".i,l　[二ニニ]　　 .／lllll/　 ヽ
　　ヽ彡i.6￣￣i.,__ﾉ⌒i.,_ﾉ　..::ゝ.,_____,,,...-　／llllllll/　　　 ヽ
　　/ヽ　ゝ'　　　　,rti.l.l.l.､）ゝノlllllllllゝ.,__,ノlllllllllllllｿ　　　　 .}
⌒`ヽ､ヽ　li　　　　　　　./ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllliゝ /　　　 /
､　　 V ヽ　ゝ　 _,......__ ノﾉ　 ヽllllllllllllllllllllllllllllllllli／　　　 ./
丶､,.､,ヽ　　　　 ミ三　　 ` ¬ ‐‐---‐¬　¨￣ "
　　　　　　　 (（　　￣￣ ¨¬‐- ..,_
　　　　　　　　　　l 川 |

　　　　　　　＿'＞＝=ミヽ.　　　　　　 　 　 |　　　　 ┃┃┃
　　　　　_／　　　　　　　　｀ー- ､.　　　　　|　　　┏┻━
　　　 ,彡　　　　　　　　　　　ﾞ=､　ヽ､　　　 |　　　┃
　　／　　　　　　　　　　　　　 ミ　　ミ_.　　 |　　　┗━━
　 /　　　'~""ｰ=､　　　　　　　　　　　 ミ､ |　　　━━┓
　ｲ/ j　　　､　　　　　　　　　　　　　　 ﾐ　　|　　　　 ┣┛
　　川　ﾄ､ヽ＿≧､_,,ヽ＼　　　　　　　 ﾘ　　|　　　　 ┛
　　　 川ﾄ;〕　 ''ﾆｴF　　 l　　,-､　　　　|. 　 |　　━╋━
　　　　 .ﾗ'　　　　　　　　|　/　 ヽ　　 /　　 |　　┛┃┗
　　　　く,､　　　　　　　　 '' ,ゞ ／　 ,/.　　　|
　　　　 ﾉ_＿　　　　　　　,､_／　　 ﾉ　　　 人＿＿＿＿＿＿＿
　　　　 ヾ.　　　　　　　 /　　//　 /
　　　　　 |　　　　　_,.ｧ'""　i　　/i ｢
　　　　　 ヽ-==‐　""/　　 !　　　八
　　　　　　　　 ヽ　/　　　　　　　　＼_
　　　　　　　　　 V　　,r==-､＿＿_／べ=--､
　　　　　　　　 _ノ-‐'""＝==､＿_ー‐'""_,.r―'""＼
　　　　　　_ﾉ二＿＿　　　　　 ￣｀＝''　　　　　 ＼
　　　　　ノ彡ニ＝==三ミヽ.　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　／""~　　　　　　　　ヾ､＼　　　　　　　　　　　　|li
　　_,!'　　／　　　　　　　　　i　ヽ

　 　,ｧ'''""~~￣~~ﾞ^ヽ,,
　　,ﾞ　　　　　　　 　 ﾞ;
　　i ;r────‐┐ i
　　l j　　＼_ii_／　ヽ j
　r‐Y ニ･ニ^ニ･ニ.Y‐┐なんだと！？
　l Jl ""　　　　　　　 | r,j
　＞l (二ニﾆニ二)_,l＜.
　l　｀ii￣ﾞー--‐'￣ii´　.l
　|　/ SINKAGERYUヽ.　|

紫煙

　　　　　　　＿'＞＝=ミヽ.　　　
　　　　　_／　　　　　　　　｀ー- ､.　　　　　
　　　 ,彡　　　　　　　　　　　ﾞ=､　ヽ､　　　
　　／　　　　　　　　　　　　　 ミ　　ミ_.　　
　 /　　　'~""ｰ=､　　　　　　　　　　　 ミ､ 　
　ｲ/ j　　　､　　　　　　　　　　　　　　 ﾐ　　　　　「天下一は秀綱だ…。
　　川　ﾄ､ヽ＿≧､_,,ヽ＼　　　　　　　 ﾘ　　|　　　　お前は天下…ドシロウト」
　　　 川ﾄ;〕　 ''ﾆｴF　　 l　　,-､　　　　|. 　 　
　　　　 .ﾗ'　　　　　　　　|　/　 ヽ　　 /　　 　
　　　　く,､　　　　　　　　 '' ,ゞ ／　 ,/.　　　
　　　　 ﾉ_＿　　　　　　　,､_／　　 ﾉ　　　
　　　　 ヾ.　　　　　　　 /　　//　 /
　　　　　 |　　　　　_,.ｧ'""　i　　/i ｢
　　　　　 ヽ-==‐　""/　　 !　　　八
　　　　　　　　 ヽ　/　　　　　　　　＼_
　　　　　　　　　 V　　,r==-､＿＿_／べ=--､
　　　　　　　　 _ノ-‐'""＝==､＿_ー‐'""_,.r―'""＼
　　　　　　_ﾉ二＿＿　　　　　 ￣｀＝''　　　　　 ＼
　　　　　ノ彡ニ＝==三ミヽ.　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　／""~　　　　　　　　ヾ､＼　　　　　　　　　　　　|li
　　_,!'　　／　　　　　　　　　i　ヽ

流川ｗｗｗｗｗｗ

　 　,ｧ'''""~~￣~~ﾞ^ヽ,,
　　,ﾞ　　　　　　　 　 ﾞ;
　　i ;r────‐┐ i
　　l j　　＼_ii_／　ヽ j
　r‐Y ニ･ニ^ニ･ニ.Y‐┐　　　ド、ドシロウトだとう！？この天才・丸目を！？
　l Jl ""　　　　　　　 | r,j
　＞l (二ニﾆニ二)_,l＜.
　l　｀ii￣ﾞー--‐'￣ii´　.l
　|　/ SINKAGERYUヽ.　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
念のため書付一部再掲
　「丸目打太刀、これまた”天下の重宝”たるべきものなり」

>>78
ワロスwww

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,.........,,,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;,丶
　　　　ﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟﾀﾌﾟ… /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.,ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　 i' ' ' ' ' ' ' ' 'i;:;:;:;:;:;:;:;:;.,|
　　　　,.-‐¬￣-､¨¬‐､　　|＼,.　､／　 L:;:;:;:;:;:;.;.l　　　　　　　　「ほっほっほ」
　　 ／／／／""""`'""""''l=◇=　=◇=　　ヽ:;/¨iﾉヽ、　　　　　　「笑ってる場合じゃねー！
　　//////」　　-=＝＝ }　　|　　　　　　　　　,ノ./lllll/、　　　　　　　チクショー！」
　　i//ﾉｿ,._______,.""""'　 '"".i,l　[二ニニ]　　 .／lllll/　 ヽ
　　ヽ彡i.6￣￣i.,__ﾉ⌒i.,_ﾉ　..::ゝ.,_____,,,...-　／llllllll/　　　 ヽ
　　/ヽ　ゝ'　　　　,rti.l.l.l.､）ゝノlllllllllゝ.,__,ノlllllllllllllｿ　　　　 .}
⌒`ヽ､ヽ　li　　　　　　　./ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllliゝ /　　　 /
､　　 V ヽ　ゝ　 _,......__ ノﾉ　 ヽllllllllllllllllllllllllllllllllli／　　　 ./
丶､,.､,ヽ　　　　 ミ三　　 ` ¬ ‐‐---‐¬　¨￣"
　　　　　　　 (（　　￣￣ ¨¬‐- ..,_
　　　　　　　　　　l 川 |

　　　　　　　＿'＞＝=ミヽ.　　　
　　　　　_／　　　　　　　　｀ー- ､.　　　　　
　　　 ,彡　　　　　　　　　　　ﾞ=､　ヽ､　　　
　　／　　　　　　　　　　　　　 ミ　　ミ_.　　
　 /　　　'~""ｰ=､　　　　　　　　　　　 ミ､ 　
　ｲ/ j　　　､　　　　　　　　　　　　　　 ﾐ　　　　　
　　川　ﾄ､ヽ＿≧､_,,ヽ＼　　　　　　　 ﾘ　　|　　　　 　「…………ふっ」
　　　 川ﾄ;〕　 ''ﾆｴF　　 l　　,-､　　　　|. 　 　
　　　　 .ﾗ'　　　　　　　　|　/　 ヽ　　 /　　 　　
　　　　く,､　　　　　　　　 '' ,ゞ ／　 ,/.　　　
　　　　 ﾉ_＿　　　　　　　,､_／　　 ﾉ　　　
　　　　 ヾ.　　　　　　　 /　　//　 /
　　　　　 |　　　　　_,.ｧ'""　i　　/i ｢
　　　　　 ヽ-==‐　""/　　 !　　　八"
　　　　　　　　 ヽ　/　　　　　　　　＼_
　　　　　　　　　 V　　,r==-､＿＿_／べ=--､
　　　　　　　　 _ノ-‐'""＝==､＿_ー‐'""_,.r―'""＼
　　　　　　_ﾉ二＿＿　　　　　 ￣｀＝''　　　　　 ＼
　　　　　ノ彡ニ＝==三ミヽ.　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　／""~　　　　　　　　ヾ､＼　　　　　　　　　　　　|li
　　_,!'　　／　　　　　　　　　i　ヽ

　こうして、義輝に新陰流を指南することになった秀綱は、
その後、京を中心に更なる新陰流の伝播に努め、その名声を高めていったという。

紫煙

支援

だから、「○○新陰流」を名乗る流派が多いわけですな。なーる(｀・ω・´)

これで解除だ

きてたか
しえんだ

解除

ｼｴｰﾝ

しえん

　　　　　　　 ト､、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_,. -‐ '":;:;:;:;:;:;:;_,.ノﾐ'、
　　　　　　　 |:;:;:;:｀`'ー:;:;:;:''"´:;:;:;:;:;:;:_,. -‐='二三ｼﾊ
　　　　　　　 ト､＿:;:;:;;l:;:;:;:;:;__,. - '"´ 三三三三彡ﾉ!
　　　　　　　 l:::l　 二、― 'r―-,_ 　 _三三三彡彡ﾆヽ
　　　　 　 　 ヾi　 `ｰ′:.　`""´　　 ｀￣'三三彡片ヽl|
　　　　　　　　 '、 , - ､、　　 __,.. .. ,、_,　　'三彡'^> ﾉﾘ　　　　ホホホ、麻呂にも名高い新陰流をひとつ教えてたもれ
　　　　　　　　　l ｲで>､ヽ　 ':,ｨ'で'＞'"　　 三ｼ' f ﾉ /
　　　　　　　　　l ヾ二ﾌ ,!　　ヽ二彡'´　　　}ﾂﾘ ,､_ノ
　　　　　　　　　'､　　　 l　 　 ,.、　　　　　 i 川 ├ミ'、
　　　　　　　　　 ヽ　　 ,'　　 '__)ヽ、　　　 /｀`7>、
　　　　 　 　 　 　 ヽ　/`ー'i´　　　＼ 　 /　 ///>、
　　　　　　　　　　　ヽ'､ ､_,=＝ァ=-､_,｝ / /./////ﾄ､
　　　　　　　　　　　　＼ヾ二"´_,. ‐-.:.:/ /.//////:.:ヽ
　　　　　　　　　　　,. -/ゝ､':､_:' :、_ _:/ / //////:.:.:.:.ヽ‐- 、
　　　　　　　　　 ／　/:.:.'､ ヾ"ﾞ´￣ / / /////'′:.:.:.:.:.ｿ ﾉ ）
　　　　　　,. -―{　､/:.:.:.:.:ヽ ヽ.　　/ / /////:.:.:_,. - '"　／￣｀`丶、
　_,. -‐ '"´　　　ヽ ｀丶､r―--`'-/ / /////''"´　　　／　　　　　　 ｀丶、
'´　　　　　　　　　 丶､＿｀￣￣ / / ////'′　_,. - '′　　　　　　　　　 ｀丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　山科言継

　また後の話ではあるが、秀綱は公家の権大納言・山科言継と知己を得ている。
言継は日記（「言継卿記」など）をつけており、ここで京における秀綱の行動を読み取ることができる。

解除おめ！

しえん

しえんた

　お待たせしました。
２・３分開けてもさるさん食らうんです喃。

　　 　 　 　 ,. ‐''三ヾ´彡ｼ,=｀丶、
　　　　　／'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、"
　　　　/／.:;:彡:f'""´‐------ ｀`'ｒ=:l　　+
　　 　/〃彡_彡′,.=､￣￣ ,.=､　|ミ:〉　　　+
　　　'ｙ=､､:ｆ´===tr＝=､.___,. ==､._ゞ{　　　　　　従四位下、上泉武蔵守信綱です。
　+ 　{´yﾍl'′　　 |　　 /⌒l′　 |｀Ｙ}　　　　　　
　　　ﾞ､ゝ) 　 　 　 `''''ﾂ_　 _;`ｰ‐'ﾞ:::::ｌ{　　　　
　　 　ヽ.__　　　　　　,ｨnmmm､　　 .:::|!　
　　,.ィ'´ﾄ.´　　　　´｀""｀""｀ﾞ″　.::::;'
イ´::ﾉ|::::l ＼ 　　 　 　　　""'　　　:::/　　
::::::::::::|:::::l 　 ヽ、　　 　　　..::　 .:::/.､
:::::: ::: |:::::ヽ 　　 ヽ、.......::::／..:::／!＼＼
::::::::::: |::::::::ヽ　　　 ｀`''‐--ｧt''′ |!:::ヽ:::＼
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、 　 　 　 /i|iﾄ､　 |l:::::::ヽ:::::＼　　
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、　 　∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::＼

　その縁からか、元亀元年(1570)には正親町天皇の前で新陰流を天覧、従四位下武蔵守を賜る。
また、これに際して名を「伊勢守秀綱」から「武蔵守信綱」へ変えている。

しえん

残念ながら４〜５分あけても支援が少ないとさるっちまうんだ
ということで支援

　　　　 ／　/　　　 ｀ﾄ 、',　　　 ヽ
　＼　 /　 /　　　　　-ト y　 i　　 ｌ＼　　　　この官位と受領名は、半ば自称であった伊勢守と違い、正式なものなんだよっ。
　　　　l ﾊ l /　　　　　● l　 }-、 !　 ＼　　　一剣士が生前に受けた位としては、現代に至るまで歴代最高位でもあるんだにょろ！
　　　　l/i yi ●　 　 　,　⊂⊃ l　,!/.　　＼　　　（まあ、秀綱は元々一城の主だったので、厳密には一剣士の身とは言いがたいのだが。
　― 　　ﾚvl⊃　 r´｀´ヽ　 l　 }´/　ヽ　　　＼　　　それに、伊勢守の受領名も、親からの引継ぎですし）
　　　　　　i　、　　ヽ、_,ﾉ　 j　ト ~、　　　 　　ヽ　　
. ｒ- ,_　　　」　ヽ , _＿__,. イll 　lヽ＝_____　　　
. l、　 ~'''TTﾄ、 ﾊ,ヽ　 l===l l　l　　　　//- .,　　　　
　　ヽ、　 .l l l ',　', ＼ヽ l￣l l　l　　　//
　　　 ｀ｰ.l_l_l__',　',__　＼yV/ﾚ　　〈ー'ヽ

支援

「伊勢守」から「武蔵守」に変わってたのか！
ずっと、上泉伊勢守だと思ってたよ(´・ω・｀)

支援

　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､　　　　　　
　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　　　　　　…まあ、この新陰流の天覧については、真偽の程は若干微妙なんだにょろ
　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　　　　（天覧ではなく､足利義昭への上覧だったという説もあり）
　 〃 {_{　　　 　　　ﾘ| ｌ.│ i| 　　でも、官位と受領名を賜ったのは事実なのさよ。
　 ﾚ!小ｌノ　　　 ｀ヽ 从　|、i|　　　
　 ヽ|l　●　　　●　 |　.|ﾉ│　 　　　あと、「信綱」への改名は、実際はもっと前からで、
　　 |ﾍ⊃ ､_,､_,⊂⊃j 　|　, |.　　　信玄の誘いを断った際、他家へ仕えぬ証として、
　　　|　/⌒l,､ __,　イァト |/ |　　 　信玄の「信」の字を受けた、という説もあり、時期・理由ともに詳細は不明なのさね。
　　 | /　 /::|三/::/／　 ヽ |　　　　（ここではややこしいので秀綱で統一します）
　　 | |　　l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, |

支援

色んな説が絡み合ってるんだな

　時を戻すと、秀綱による義輝への兵法指南は、僅かな期間のみであった。
天下一の感状を受けた翌年、永禄八年(1565)５月、義輝の住まう二条御所を数千人の軍が取り囲んだ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ''';;';';;'';;;,.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　''';;';'';';''';;'';;;,.,　　　ザッ
　　　　　　　　　ザッ　　　　　　　　　　　　;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　vymyvwymyvymyvy　　　　　ザッ
　　　　　　　　　　　　　　ザッ　　　　　MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
　　　　ザッ　　　　　　　　　　　ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λ
　　　　　　　　　　　　　　　　　,/ヽ＿　/ヽ＿＿,.ヘ　/ヽ＿＿,.ヘ　＿,.ヘ　,.ヘ
　　　　　　　　　 |＼_／￣￣＼_／| |＼_／￣￣＼_／|　|＼_／￣￣＼_／|
　 |＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／|　▼　|_／　　　　　　
　 ＼＿|　▼　▼ |_／＼＼＿|　▼　▼ |_／　＼＿|　▼　▼ |_／.皿 ／＼
　　　　 ＼　皿 ／　　／　 　　＼ 皿 ／　／　 　　　＼ 皿 ／　　　　 ＼　|
　　　　 ／ 　　 ＼　 | | ／ 　　　＼ | | 　／ 　　　＼| 　.| |

支援

　 ヽ.､　　　　　　　　　　　,.:r―――､　　　　　　　　 ,ｨ
　　 ＼＼_　　　　　　　／　!　　　__　 ＼　　　　　 ／/
　　　　＼:.＼＿＿＿./　　 !　 _　l　!　　 ＼ 　 _／ ./
　　　　　　ヽ､_　　　　""ヽ　i!　l ヽj　し'ﾞl　 :..￣　　ノ
　　　　　　　／￣ﾞｰ‐-､　i i!　 ＼　 .／　 ::　_,.-‐{_
　　　　　 ／　..::　　　　 ﾞヽ._｣.　　ヽj'　　_,.r'""　　　.＼
　　　　 /T...::::　　　　　　　　　:.､　　　.::　　　　　　　 ﾄ､
　　　 ,ｲ　!　　　　　__,.--‐r'""-―＼／ '""ﾞﾄ‐-､_　　　 l　i
　　　,ﾊi　.!　　 ,r'""ー‐‐､r‐‐ー―――--ﾄｰ--ヽ.　　 l .ﾄ,
　　　i　l　l!　／ i""_,.-,ｨtﾝ;;二ﾞヽ､　　,,r-;=;;'ヾ､　　＼ ｣　!i
　　 ,i　.l　 Yﾄｰ! !.　　j=行｡t-､,....:::::iｲ.;r'f｡t''､_`1　　:｢.l　l]＿
　　｣,.-‐!　.!l!　,} !　　i`i""ﾞ二""´ﾞ　　 l!､ﾞ￣￣｀ﾞ::::!､　 l ,l ┌--ﾞi:､
　 i r―｣　 l l! ｣! :..　,j　　::::　　　 _. r:::""::..　　　::::!＿! l!　ﾄ--┘|　　　　 故あれば、私は裏切るのさ！
　 l. 二:-!　 !.｢ﾞ{　 !爪　　　　　　 ´:f""''　　　　　:::!　 l .l　[二ﾆ! l!　　　
　 l! L＿｣　 i l　}.　{. ｀　　　　;._,;r='ｰ;;;.､_　　　 :::;!　.,! l　F---:ﾉ　　　
　 ＼―へ　 i_ﾄ､}　ヽ:::::....　　　｀ﾞｰ;==''""　　　 .j--/ ﾉ .ハ__／　　
　　　`ｲ　 !:　 ー‐‐--､＿_　　.,＿＿::＿,.＿／_／'""　 / ,i!　　　　　
　　　　ヽ　ﾞi　　　　　　　　｢ーi.l　　　　 j､　ﾞT　　　　 i! /　　　　　　　　
　　　　　＼ヽ　　　　　　　l　　l ー――' l!　 l　　　　/ /
　　　　　　ヽ `:r―‐-.､　　!　 l!　｢￣￣l l!　 l　,rｰ-ｨ_/"
　　　　　　　ﾞヽL　＿＿＞j＿｣　i!　　　l! !--'""￣￣i
　　　　　　　　　 Y　　　￣　　｀ｰｰ‐tt十'r==='ﾃi　 ﾞi
　　　　　　　　　 l!　　　　　　　　　　i i i: .l ﾄ,.:＿｣　　i
　　　　　　　　　 L＿＿＿＿＿＿__｣｣｣＿;二:--‐‐‐'

　　松永久秀による謀叛である。
（厳密には久秀単独ではなく、三好三人衆も関わっているのだが）

しえん

支援

　　　　　　　＿'＞＝=ミヽ.　　　　　　 　 　 |　　　　 ┃┃┃
　　　　　_／　　　　　　　　｀ー- ､.　　　　　|　　　┏┻━
　　　 ,彡　　　　　　　　　　　ﾞ=､　ヽ､　　　 |　　　┃
　　／　　　　　　　　　　　　　 ミ　　ミ_.　　 |　　　┗━━
　 /　　　'~""ｰ=､　　　　　　　　　　　 ミ､ |　　　━━┓
　ｲ/ j　　　､　　　　　　　　　　　　　　 ﾐ　　|　　　　 ┣┛
　　川　ﾄ､ヽ＿≧､_,,ヽ＼　　　　　　　 ﾘ　　|　　　　 ┛
　　　 川ﾄ;〕　 ''ﾆｴF　　 l　　,-､　　　　|. 　 |　　━╋━
　　　　 .ﾗ'　　　　　　　　|　/　 ヽ　　 /　　 |　　┛┃┗
　　　　く,､　　　　　　　　 '' ,ゞ ／　 ,/.　　　|
　　　　 ﾉ_＿　　　　　　　,､_／　　 ﾉ　　　 人＿＿＿＿＿＿＿
　　　　 ヾ.　　　　　　　 /　　//　 /
　　　　　 |　　　　　_,.ｧ'""　i　　/i ｢
　　　　　 ヽ-==‐　""/　　 !　　　八
　　　　　　　　 ヽ　/　　　　　　　　＼_
　　　　　　　　　 V　　,r==-､＿＿_／べ=--､
　　　　　　　　 _ノ-‐'""＝==､＿_ー‐'""_,.r―'""＼
　　　　　　_ﾉ二＿＿　　　　　 ￣｀＝''　　　　　 ＼
　　　　　ノ彡ニ＝==三ミヽ.　　　　　　　　　　　　 ヽ
　　　／""~　　　　　　　　ヾ､＼　　　　　　　　　　　　|li
　　_,!'　　／　　　　　　　　　i　ヽ

　この危機に際し、義輝は伝来の鎧をまとい、
将軍家に伝えられた名刀の数々を畳に刺し立て、修めた新当流/新陰流の剣術でもって、
押し寄せる敵兵を次々と斬り捨て、刀が斬れなくなったら、また新しい刀を引き抜き…と、
まさに獅子奮迅の大立ち回りを見せたという。

　おそらく、日本の歴史を通じ,将軍自身が直接剣を振るって戦ったうちでは、
最も数多くの敵を倒したであろうと思われる。

しえん

　　　　　　￣￣二二二＼／───　＿
　　　　　／￣二　　　　　　　　　　　　 　　Ｘ
　　／￣　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼＼
　／／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＼
／/メ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メ＼＼
／／/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
／メ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　/メ/　　　 |　　　　 　　　　 |　　　　 |　　　　　　メ＼
　/ /メ　/　∧λ|　λ　 λ ∧　ﾍλ∧ |　　　　　＼ヽ
/　//　/　/-十册ﾒ || ||| || | ┼|┼ﾒ ﾘﾘ＼＿　メ＼ ＼　　　　　『五月雨は　露か涙か　不如帰　
　　///|∧||　<ﾏﾌヽ|从||从|　ﾘ∠無 　|　||∧||＼＼　　　　　　　我が名をあげよ　雲の上まで』
　　　ｿ |（F|| ´''￣´　　|　　　　 ヾ彡　　　 /ﾌ）＼
　　　　　＼ヽ　　　　　|　　　　　　　　 　 /|／　　　　　　　　
　　　　　　 ﾘ|　　　　 ﾉ　　　　　　　　 　 /Ｙ||　　　　　　 　
　　　　　　从ヽ　　　 ヽ-＾　　　　　　　 /从|＼　　　　
　　　　　／　 ∧　　 __立__　　　　　　 /| ヽ　 ＼　　　　　
　　　　　|　　/ | ＼　└ -　　　　　 ／　|　 ＼　 |　　　　　　
　　　　┤　/　 |　　＼　　　　　 ／　　　|　 　|　　|＿
　　 ／/　 / 　|　　　　ヽ-─／　　 　　 |　 　 |　 |　　￣
　￣　/　　| 　|　　　　　　　　　　　 　　＼　　|　 |

　まさに剣豪将軍の名に相応しい戦いぶりであったが、
衆寡敵せず、辞世の句を残し、遂に討ち取られた（自刃したという説もあり）
享年30（満29歳没）

義輝強えぇ((；ﾟДﾟ)

しえん

宮本昌孝氏の義輝はﾃﾗチート

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　 _ 　　　　　　　　　　 　 　 | 二条御所炎上中　|
　　　｀)）　　　　　　　　 　 　 　 |￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　ジ
　　　 　　 （ ）　　　 　 　 　 　 ∧　　　　　　　　　　　　　　ジ　ャ
　　　　　　（ ）　　　　　　　 　<⌒>　　　　　（⌒ ⌒)　　　　ャ　|
"　ｳｰｳｰ.（ .人　　　　 　 　　／⌒＼　　＼（　,,　　⌒）／/　|　ン"
"　　　 人／　 ヽ　　＿＿____］皿皿［-∧（　⌒　,,　　,,　）　 ン"
"　　　（ ( )(　)　 ）三三三∧_／＼_|,,|「|,,,! （　　,,　　　）　　 !!!
　　＿_|￣田￣田 /￣￣Π . ∩　 |'|「|'''|「（　　 　）
"　/＿_,|==／＼＝ﾊ,￣￣|「|ｶﾞｼｬｰﾝ |「| | *　　　+"
/_| ﾛ ﾛ 「￣￣￣ | |　田 |「|�箔c 田　|「|［［　*
"|ll.|ﾛ ﾛ,/| l⌒l.ｌ⌒l.| | 　 　|「| 　 　 　 　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ ++*:
　　　λﾜｰ　 ∧　　　　　λﾜｰ　　　λﾜｰ
　 λﾜｰ　　　| |　　λﾜｰ　　　　λﾜｰ

　義輝の死後、二条御所も炎に包まれた。
この久秀による将軍弑虐は、後の主家たる三好家の乗っ取り、東大寺大仏殿への放火等とあわせて、
松永久秀の三大悪事と称されることとなる。

ふにょき

　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　　　　　余談だけど、この義輝の最後は、ある意味剣術の持つ限界と言えると思うにょろ。
　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　　　　恵まれた才能と当代最高の師、そして名刀の数々と、一剣士として考えた場合、
　 〃 {_{　　　 　　　ﾘ| ｌ.│ i| 　　ほぼ最高の環境にあった義輝ですら、剣を振るって己一人生き残ることができなかった…。
　 ﾚ!小ｌノ　　　 ｀ヽ 从　|、i|　　　あと、時期は違うけど、同じくト伝より「一の太刀」を伝授されていた剣豪大名北畠具教も、
　 ヽ|l　●　　　●　 |　.|ﾉ│　 　　同じく刺客に倒されているんだよ。
　　 |ﾍ⊃ ､_,､_,⊂⊃j 　|　, |.　　　
　　　|　/⌒l,､ __,　イァト |/ |　　 　極論すれば、将たる者が剣術の腕を上げたところで然程意味がない、
　　 | /　 /::|三/::/／　 ヽ |　　　　　という結論にも繋がってしまいかねないわけだにょろ…。
　　 | |　　l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, |

しえん

それはそれで悲しい…

>>117
でも世の大名は、その後も、剣豪からの剣法指南と、印可目録を求めて修行したよね。
・・・ま、中には金を積んでもらった人もいたらしい（というかそっちの方が多い？）ですが。

　　　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼
　　　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　　　　　この義輝の最後は、その影響の有無が言及されているわけではないけど、
　　　　 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|　　　多くの人物、特に高位の武将に影響を与えたものと思われるんだにょろ。
　　　　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i|　　　　　
　　　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│　　　　　　そして、それは後の柳生家と密接な関わりを持つことになる
　 /⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !　　　　　とある大名も例外ではないんだけど、それはまだ後の話なのさっ！
　　＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│
　 　 /:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
　　　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|

しえん

（　＾ω＾）ほほぅ

> 将たる者が剣術の腕を上げたところで然程意味がない、

なんかシグルイでもそんなセリフなかったっけ？

さらば剣豪将軍義輝。
最後は一介の剣士として生をまっとうしたと信じたい。
支援

将軍家が秘蔵してた、古今の名刀もこのとき失われたとか聞くが、
戦場で終われば刀としても本望かもしれんなあとか。

　　　　　　　 iｲ彡　_＝三三三ｆ　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　 !ｲ 彡彡´_ -_=＝{　　　　二三三ﾆﾆﾆﾆヽ
　　　　　　　fｲ 彡彡ｨ　彡ｲ／　　　　ｨ_‐- ､　　￣￣ ヽ　　　　　
　　　　　　　ｆ彡イ彡彡ィ／　　　　　ｆ ＿￣ ヾﾕ　 fヱ‐ｫ　　　　
　　　　　　　ｆ／ミヽ＝＝＝＝＝＝<|-'いシ　lr＝〈ｆラ/ !ﾌ　　　 　上様…
　　　　　　　ｲｲレ､´彡ｆ　　　　　 　 ヽ 二 _rソ　　弋_ { .ﾘ　　　　
　　　　　　　ｆﾉ ／） 彡!　　 　 　 　 　 　 　 ｨ　　 　 ﾉ￣l　 　 　
　　　　　　　ﾄヾ__ら 'ｲf　　　　　ｕ　　　 ／_ヽ,,テtt,仏　 !　　　　
　　　　　　　|l|ヽ ｰ　 '/　　　　　　　　　 rfｲｆ〃ｲ川ﾄﾘ　/　 　 　
　　　　　　 r!lﾄ､{'ー‐　　　 ヽ　　　　　　´　 　 ヾミ､　 /　　 　 　
　　　　　　/ ＼ゞ　 　 ヽ　　 ヽ 　 　 　 　 　 　 　 ヽ /
　　　 　 ./　 　 ＼　　　 ＼　　 ヽ　　　　　　　　　　/
　　　／〈　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ

　この事件は秀綱にとってもショックだったと思われる。
なお、この事件の際、秀綱がどこでどうしていたかは不明である。
ただ、これに前後する時期、秀綱がある場所へ赴いていたことはハッキリしている。

　　柳生庄である。

>>124
「将」の定義にもよるんだろうけど、六韜三略とかでは、「将」の器として、
「猛将」とか、前線に立って武を尊ぶ将は、あんまり評価されてないからねぇ。
武人と、将とでは、求められている資質・能力が違う、ってことなんだろうね。

折れた剣とかを刀工あたりにもっていって再利用って出来ないのかね

　　　　　　 ＼ヽ,　,、
　　　　　　　　`''|/ﾉ
　　　　　　　　　.|
　　　　　＿　 　 |
　　　　　＼｀ヽ、|
　　　　　　 ＼, V
　　　　　　　　 `L,,_
　　　　　　　　　|ヽ､)
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　　 _,,....,,_　 /　　　　　　 　　　　　　　　　　 ヽYﾉ
-''":::::::::::::｀''.|　　　　　　 　　 　　　　 　　r''ヽ、.|
ヽ:::::::::::::::::::::|　:＼　　　 　　　　 　　　 　　 ｰ-ヽ|ヮ
　|::::::;ノ´￣ |　:::::::＼_,. -‐ｧ　　　　　＿_　　 ___`|　　 ＿_____
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_,.!イ_　　_,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7　　　'r ´　　　　　　　　　　ヽ、ﾝ、
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´　 　 ;　 ',　｀ヽ/｀7　,'＝=─-　　　 　 -─=＝',　i
r-'ｧ'"´/　 /!　ﾊ 　ハ　 !　　iヾ_ﾉ　i　ｲ　iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i　|
!イ´ ,' |　/__,.!/　V　､!__ﾊ　 ,'　,ゝ　ﾚﾘｲi (ﾋ_] 　　 　ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
`! 　!/ﾚi'　(ﾋ_] 　　 　ﾋ_ﾝ ﾚ'i　ﾉ　　　!Y!""　 ,＿__, 　 "" 「 !ﾉ i　|
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　（　　,ﾊ　　　　ヽ _ﾝ　 　人! 　　　　 | ||ヽ、　　　　　　 ,ｲ| ||ｲ| /
,.ﾍ,）､　　）＞,､ _____,　,.イ　 ハ　　　　レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ　ﾚ´　　　　一旦
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｄ⌒)　./|　_ﾉ　 __ﾉ

今日はここでおしまい？

乙

　申し訳ない。
ここでやっと今回の半分(というか本題)のところなのですが、
明日、朝から用事(道場見学)があるので、今日はここが限界なのです。
風呂もまだだし。

　てなわけで、この続きは明日やろうかと思います。
時間としては、また今日と同じくらいで。
月曜が祝日でよかった…。

　ところで、こういう時って、新スレ立てるのと、
ここを保守するのとどっちが良さそうなんですか喃？

おつかれ様です喃

これで義輝が実は生きてたとかノッカラされてたとか
そんな小説書かれたら泣く。

1乙！
残ってたら使えばいいし残って無かったらまた建ててみては？

乙です。
道場の見学って、やっぱり新陰流のですか？

>>133
「つまり剣豪将軍をノッカって一の太刀をパクったのが○○○○○だったんだよ！」
「な、なんだってー！」

　了解。
では、このスレ残ってたらここで、なくなってたら、新スレ立てるですよ。
どっちにせよ、告知はいつも通り避難所で。

　あと、いくつか質問に回答をば。

120>>
　その「何故役立たずなはずの剣術を修めようとするのか？」という疑問について、
柳生一族が関わってきている(というかある種の回答を出している)というのが
今んとこの当方の考えなので、その辺の話もしていきたいなあと。
（だいぶ先になりそうですが）

　尤も、「万が一の危機対処のため(全く役立たずってわけではないですし)」
「茶の湯や和歌なんかと同じ”芸”としてのスティタス保持のため」
「健康のため」とか、理由は色々あるんで、免許を欲しがったり、
剣術を習ったりするのは、普通にありだったと思うですよ。

124>>
　ものによっては、一応できるらしいですが、
刀としては使い物にならなくなるそうです。
（詳しい方がおられればよろしゅうー）

135>>
　また別んトコです。
新陰流の稽古も見学したいです喃。
尾張柳生直系(つまり新陰流正統)の宗家の方が直に講演とかされるそうですし。

乙であります。
明日が楽しみです喃。

鉄は延ばすものだからな。
刀は基本的には一つの鉄が延びたものなわけだ。
だから一度折れてしまうと、１つの塊が２つの塊になってしまうわけだ。
強度は大幅に下がるね。
槍とか包丁とかにした方がいいよ。

乙

追いついた　乙

折れた刀の先は、レーザー光線を跳ね返すために
懐に入れておくと良いよ

ほし

ほしゅ

>>142
マモー乙

保守