【ラノベ祭り】( ><)僕の非日常的日常【ようです】
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ラノベ祭り短編です
ちょっと長くなりそうなのでスレ立てしました
3本くらい投下します
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 18:31:05.57 ID:7hS/g8cdP
あ、間に合ってますんで。。。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 18:31:33.56 ID:kqZ+5O3t0
( ><)
(>< )
( ><)
( ><)「…誰もいない…」
( ><)+「………よし!」
( <●>(;><)「出かけるなら今のう…「何処へお出かけですかご主人様ぁ!?」
( <●><●>)b (><;)「きゃぁあああああああああああ!」
(*#‘ω‘ *) 「うるせーっぽ!黙れ!『てれび』の音が聞こえないだろっ!バカ!」
⊃て
(;><).。・*「あぶるぇあふ!」
(;<●><●>)「ああご主人様!ちんぽっぽ貴様!!」
(;><)「僕はご主人様なんかじゃねえ!! っていうかお前ら…」
(;><)「いい加減にしろ――――!!なんです!」
4 :
No.15:2008/08/29(金) 18:32:41.53 ID:kqZ+5O3t0
( ><)僕の非日常的日常
5 :
No.15:2008/08/29(金) 18:33:30.92 ID:kqZ+5O3t0
聞く人によると、僕のおじいちゃんという人は、どうやら僕と瓜二つの外見だったらしい。
僕自身が会うかなり前におじいちゃんは死んでしまったけど、お母さんが言うには
相当な変わり者で、”悪魔祓い”なんていう(世間的に考えて)ちょっと胡散臭い職業についていたと聞いたことがある。
正直、現代っ子である僕は極めてドライに「へぇ、で?」という感じだったのだけど、最近そうもいかない理由が出てきた。
話は、僕が夏休みの間、おばあちゃんの家の掃除を頼まれたときまで遡ることになる。
ちょっと長くなるけど、お付き合いしてもらいたい。
*
6 :
No.15:2008/08/29(金) 18:34:54.17 ID:kqZ+5O3t0
蝉がジィジィとうるさい真夏の最中。
鬱蒼と生い茂る木々に囲まれるそこは、まるで映画の中のような風景だった。
( ><)「相変わらずでっかい家なんです…」
今時珍しい洋館風の実家を見て、僕は大きなため息をつく。
もともと僕のおじいちゃんは西洋かぶれ的なところがあったらしく
ほとんど面識のない僕にまで配分された遺品には、小物一つまで洋風なものが多かったのを思い出した。
从=´ー`从「あら〜、ビロードちゃん、よくきたわねぇ〜」
そんなことを考えながら、ぼんやり家を眺めていると白い扉が開き家の中からおばあちゃんが出てきた。
嬉しそうに顔をくしゃくしゃにして笑うおばあちゃんは、年齢の割には僕の目から見ても
綺麗な人だと思える。
薄手のブラウスを身に纏い、か細い手で家へと招いてくれた。
7 :
No.15:2008/08/29(金) 18:36:14.04 ID:kqZ+5O3t0
( ><)「こんにちはなんです」
从=´ー`从「はい、こんにちは。あらあら、まぁ〜、本当におじいちゃんそっくりになって…」
( ><)「あはは、それ前来た時も言ってたんです」
从*=´ー`从「だって若いときのあの人そのまんまなんですもの…」
可愛らしい声をあげて言うおばあちゃんはまるで恋する乙女のようだったけど
これはここに来るたび言われる言葉だ。
僕は会った事もないし、写真を残すこともない人だったのでイマイチ実感はわかんないんだけども。
从=´ー`从「でもよかったのかしら?うちの整理なんて頼んでしまって
男手がないから助かるったら助かるんだけどねぇ〜…」
( ><)「いいんです!気にしないで下さい!」
申し訳無さそうにするおばあちゃんに向かって、僕はフォローするように首を振った。
そう、今日僕がここに来たのは古くなったこの家をちょっと改装したいということで、家の手伝いに来たのだ。
もちろん、ちょっとした下心もあって。
8 :
No.15:2008/08/29(金) 18:37:07.17 ID:kqZ+5O3t0
( ><)「その代わり、掃除の最中いらないものとかあったら…」
从=´ー`从「うん、いいよ〜、何でも持っていってちょうだい」
(*><)「ありがとなんです!」
計画通り!
そう、下心というのは「古い家に眠るお宝ゲット!」作戦である。
ネットが普及している今、こういう家にあるものは結構値が張るものが多いのだ。
最近ネットでアダルトサイトを見ているのがバレてお小遣い減らされたし…僕はにやつく頬を押さえながら、おばあちゃんにお礼を言った。
おばあちゃんもありがとう、といってくれたけど、それはこっちのセリフなんです。
9 :
No.15:2008/08/29(金) 18:38:13.06 ID:kqZ+5O3t0
从=´ー`从「ビロちゃんにはこの部屋を片付けて欲しいんだよ」
そういっておばあちゃんが案内してくれたのは、元々はおじいちゃんの部屋だったらしい、屋根裏部屋だった。
天窓からは空が見えて、中々に綺麗な景色である。
しかし部屋の中はそううまくもいかないみたいで、ワケのわからないものがあちこちに転がっている上
窓から差し込んだ光のせいか埃が光って見えた。
从=´ー`从「じゃあ、よろしくね〜」
(;><)「あ、はいなんです!」
箒とはたき、雑巾と洗剤を手に、僕はおばあちゃんへ手を振った。
さて…あとは頑張って片付けるだけなんです!
そしてお宝を見つけるんです!
ネットで儲けてウハウハになっている自分を想像しながら、僕は部屋の奥へと入っていった。
10 :
No.15:2008/08/29(金) 18:39:09.64 ID:kqZ+5O3t0
―――――――――
数時間後、そこには後悔している僕の姿が!!
(;><)「い…いくらなんでも埃ありすぎ物ありすぎのスペース無さすぎなんです…jk…」
頭に巻いていた三角巾を外して、僕はその場に座り込み、自分の考えがいかに甘かったかということを思い知っていた。
どうやら僕のおじいちゃんは本当に相当な変人だったらしい。
彼の遺品と思えるものは親戚一同で分けたのだが、ここにあるのは趣味のものは
遺品以上にわけのわからないものばかりだった。
( ><)「なんですかこの動物(?)の骨!鎖!羽!十字架!厨二が好む要素ばかりですよ!」
手元にあった物を弄びながら呟く。
新ジャンル『厨二おじいちゃん』
( ><)「……なんでも厨ってつけりゃいーもんじゃねーんですけど」
はぁ、とため息をついてから重い腰をもう一度上げる。
どうせ、ここでウダウダしてても始まらないんです。
11 :
No.15:2008/08/29(金) 18:40:29.55 ID:kqZ+5O3t0
元々この部屋はおじいちゃん以外は入れない部屋であって、どれを捨てていいのやらおばあちゃんもわからないんですから、いらなそうなものは捨てちゃって
なんか良さげなものは売っちゃうんです。
( ><)「よっこらセントジョーンズ!っと」
そもそもどうして僕がここに入れたのかというと、「おじいちゃん」にそっくりな僕だったら許すとおばあちゃんが言ってくれたからだ。
当人が死んでいなくなったのに、まだ部屋をそのままに残す気持ちは子供の僕にはよくわかんないが、思う所もあるのだろう。
( ><)「ハタキをかけて〜ルララルラルララルラ♪」
ちょっとでも楽しい気分になろうと、とりあえず歌いながらハタキをかけることにした。
まあ掃除の基本は上からだからね!天井から始まり、本棚、大きな棚、机……
( ><)「ん?」
しかし、そこで僕の手が止まった。
机の上に良くわからない本が散乱しているのだが、その中に小さく光る物が見えたからだ。
(*><)「これは、お……お宝!?」
上にあった本を全部下に落とし、目的の物を拾い上げる。
埋もれた本の中から出てきたそれは、銀で作られた20センチくらいの箱だった。
12 :
No.15:2008/08/29(金) 18:41:16.63 ID:kqZ+5O3t0
表面には天使と悪魔の精巧で綺麗な細工が成されていて
一見して価値のありそうなものだと僕は思った。
(*><)「うっひょう! これはキタんです! 中身は何かな!?」
万歳して箱を調べてみるが、どうにも開く場所が見つからない。中から音はするので何かが入っているのは確実の筈なのに。
カリカリと箱を削ってみるが、それこそ傷でもついたら大問題だ。
(#><)「う〜〜〜…なんですかもう…!」
しかし振れど叩けど箱は開かない。
僕は段々イライラしてきて、箱に向かって、つい大声で叫んでしまった。
(#><)「くそっ……もうっ……この…………あ〜〜〜〜〜〜
開け!!!!」
その、瞬間
……―――――――――――――バンッ!!!
13 :
No.15:2008/08/29(金) 18:42:27.63 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「!?」
何かが壊れるような音と共に箱が物凄い勢いで光を放つ、僕は目の前が真っ白になった。
(;><)「え!?えぇ!?」
えぇぇえぇええええ!?な、ななな何何何何!?何ぞこれなんです!?
ドッキリ!?
光の中に包まれ、辺りの音は何も聞こえないこの状況、パニくる以外に何の行動が取れようか!
(;><)「あば、あばばばばばばばばばばっ!」
情けなくもその場にしゃがみ込み、ただ時がすぎるのを待った。
それから一分、あるいは一時間かもしれない
一瞬にも永遠にも感じたその時間がすぎれば、心がちょっとだけ落ち着いてきた。
周りに何の反応もないので、僕が恐る恐る目を開けてみると、そこには
(;><)「……あ……」
14 :
No.15:2008/08/29(金) 18:43:38.50 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「開いてる……」
銀色の箱が開いた状態で床に落ちていた。
恐々と手に取ると、その中には二つの小瓶が赤い布の中に敷き詰められるように眠っている。
一つは、黒。
一つは、白。
相対するような小瓶はガラス製で不思議な輝きを放っていた
(;><)「…………………」
奇妙な胸騒ぎが過ぎるが、不思議なことに近寄りたくない心とは裏腹に
僕はその瓶へと手を伸ばしていた。
(;><)「な、なんなんだろ……」
正直怖くてたまらない、が人間とは元々好奇心が強い生き物だ。
怖いと思っても気になってしまう。それが人の本能だろう。
まさかおじいちゃんも自分の部屋に「開けたら死ぬ小瓶」とかなんて置いておくわけがないだろうし……。
15 :
No.15:2008/08/29(金) 18:44:24.70 ID:kqZ+5O3t0
黒い方の小瓶の木製コルクに手を伸ばし、その栓を………
(;><)「あ、あけちゃえ!」
キュポンッ!
―――――抜いた。
正直、箱の時みたいに中々開かないと思っていたから、こうもあっさり開いたことにちょっと驚いた。
しかし、驚きと言うのはあとからもっと凄いものがやってくるのである。
コルクを抜いた瞬間、瓶から何か黒いものが溢れ出てきたような気がした。
『…………やっと…やっと…ここから…!』
(;><)「!?」
それに伴ない、部屋に声が木霊する。例えて言うならRPGのラスボスみたいな!
ていうかな、何この声!
今度は一体なんなんです!?
16 :
No.15:2008/08/29(金) 18:45:36.93 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「だ、誰ですか!?一体ど、何処から……」
そ
「出れたぽイヤッホォオオオオオオ!!!!」∩(*‘ω‘ *) つ;><)「聞こえてくぁwせdrftgyふじこlp;p!!」
突然の圧力に僕はそのまま床にひれ伏し、地面とキスするハメになった。
うぅ…一体何が…!?なんて、混乱する暇も僕にはないらしい。
(;><)「!?!?な、ななななな何」
ズン、と背中に圧力がかかった。
(;><)「あいたぁっ!重い!」
(*#‘ω‘ *) 「ワカンナインデス…、てめぇよっくもこのアタクシ様をこんな中に閉じ込めてくれたっぽね……!」
作家の人か
18 :
No.15:2008/08/29(金) 18:47:09.74 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「ぎゃんっ!」
蹴られた犬のような声をあげると、髪を引っつかまれ無理やり頭を向けさせられた。
(*‘ω‘ *) 「覚悟はいいぽか?ワカンナインデス?」
(;><)「……わば、わばばばごめんな、さ………?」
すると目の前にいたのは、僕と同じ年頃のような女の子だった。
淡いピンクのお団子髪に胸元がバッチリ開いた黒の服、下は黒いフリルのスカートを穿いている。
可愛らしい容姿に僕はうっかり今の状況も忘れ見惚れてしまった。
(*><)「……………」
(*‘ω‘ *) 「うふ」
女の子はにっこりと笑うと、緑と黒の縞々ニーソで僕の顎をなで、蹴るスタンバイに入って……ってばげふっ!
(。><)「い……痛い……」
(*‘ω‘ *) 「痛くしたんだぽ」
顎を押さえながらしくしくと泣いた。
そもそもどうしてこんな危機的状況で僕は女の子に見惚れてしまったんだろう。
ここは気をしっかり持たなくちゃ!と思うのに女の子はやけにノリノリで僕に迫ってくる。
19 :
No.15:2008/08/29(金) 18:49:05.13 ID:kqZ+5O3t0
(*‘ω‘ *) 「さぁ、閉じ込められていた間の仕返し、たっぷりさせていただくっぽワカンナインデス!」
(;><)「ちょ、ちょちょちょ、ちょっと待ってくださいなんです!」
(*‘ω‘ *) 「なんだっぽ?この期に及んで命乞いかぽ?」
(;><)「命!? 僕命とられるの!? そうじゃなくて、僕はワカンナインデスなんて名前じゃないんです!」
その言葉に、少女は思い切り顔を顰めた。
_,
(*‘ω‘ *) 「お前…このアタクシ様が今更そんな言い訳信じるとでも思ってるのかぽ?
まずはその目出度い頭カマで思い切りかち割ってやろうか」
(;><)「GYAAAAAAAAAA! いやマジです! 本当です! 僕はビロードって言って
ワカンナインデスは僕のおじいちゃんの名前なんです!本当です!ごめんなさい!」
どこから持ち出したのか、本当に紫色の鎌を掲げ出したのを見て僕は土下座した。
恥も外聞もなにもない、そもそも今本当に生命の危機のような気がしてきたからだ。
つうか怖ぇええええええええええええ!!この現代社会に鎌って君!かち割るって君!
(*‘ω‘ *) 「…………嘘付けっぽ、お前その顔どう見てもワカンナインデスだっぽ
アタクシ様をあのチンケな瓶に閉じ込めたっぽ!」
20 :
No.15:2008/08/29(金) 18:50:26.78 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「に、ににににににてるってよく言われるんですけど別人です!本当です!
僕おじいちゃんとは会ったこともないんです!」
ガタガタ震える僕を鬱陶しそうに見ると、女の子は叫んだ。
(*#‘ω‘ *) 「嘘つくな!じゃああいつは、ワカンナインデスはどこ行ったっぽ!」
(;><)「お、おじいちゃんはもう死んじゃったんです! いないんです!」
(*‘ω‘ *) 「!え………」
その言葉に、少女は動きを止め、信じられないような目でどこか遠くを見つめていた。
なんだかよくわからないけど、ショックを……受けてる……?
唇をかみ締めている少女に、悪いけど正直これはチャンスだと思った。
ともかくこの部屋から逃げなくちゃなんです!
(><;) コソコソ
音を立てないようにと足を動かし扉の方に向かったが、どうやら神様は僕がちょっと嫌いなようです。
(* ω *)「ワカンナインデスが……死んだ……?いない?」
21 :
No.15:2008/08/29(金) 18:52:50.35 ID:kqZ+5O3t0
――――――パリンッ
(;><)「うげっ!やば!」
(*‘ω‘ *) 「!お前、どこ行くっぽ!」
(;><)「うひぃ!見つかった!」
足元に合った何かを踏んでしまったらしく、その音に気づいた少女が再び鎌を振り上げてきた。
やばい!やばいやばいやばいやばいんです!
(;><)「きゃぁあああああああああ!助けてー!」
(* ω *) 「うるさぁい!!また……またアタクシ様を一人にする気ぽかぁ!!」
大きな風が巻き起こり、少女の背中からは大きな漆黒の羽根が生え、辺りに有るものを次々に壊していった。
もったいない、なんて思ってる場合じゃない。
僕は逃げるのに必死で、もうなりふりなんてかまっていられなかった。
しかし恐怖のためか思うように足が動かなくて
怒った、それでいて悲しそうなその顔がもう眼前まで迫り、振り下ろされる鎌に反射的に目を瞑った。
短い人生だと思ったんです。
(* ω *) 「また、あの孤独を味わうなら……一人になるくらいならぁぁぁぁぁああああああ!」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 18:53:20.95 ID:dPYorsBz0
支援
23 :
No.15:2008/08/29(金) 18:53:58.18 ID:kqZ+5O3t0
(;> )「……………!」
耳にだけ、鎌の風を切る音がした――――
「―――――我が主人に何をしますか」
(;><)「…………!?」
最初に見えたのは、光。
次に見えたのが真っ白く大きな羽根。
そして、舞い散る羽の中まるで神父のような黒い服に身を包んだ黒髪の男が、僕の前に護る様に立っていた。
( <●><●>)「大丈夫ですか……?我が君、ワカンナインデス様」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 18:54:54.53 ID:dPYorsBz0
支援支援
25 :
No.15:2008/08/29(金) 18:55:33.35 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「あ……………」
振り向いて笑う男の顔は優しく、嬉しくてたまらないという様相で
僕は名前を否定するのも忘れこくこくと頷いた。
( <●><●>)「そうですか、よかった。貴方様に何かあったならば
このワカッテマス、地獄に落ちようかという所存でした」
恭しく頭を下げる彼に、僕はおじいちゃんではないことを言いづらくなってしまった。
そして否定する間もなく、彼は目の前にいた少女へと振り向き、僕に向けた笑顔とは180度違う笑顔で少女に笑いかけた。
(*‘ω‘ *) 「ワカッテマス……かっぽ」
( <●><●>)「久しぶりですねちんぽっぽ。ワカンナインデス様に鎌向けるなんて相変わらずアッタマ悪いんじゃないですか
君の顔を見るのも不快なんでさっさと消滅してください」
(;><)(く、口悪ーーーー!!)
(*‘ω‘ *) 「テメェがしろっぽこのクソ天使」
( <●><●>)「自堕落な悪魔に言われたくありません」
(*‘ω‘ *) 「あん?」
( <●><●>)「なんですか?」
26 :
No.15:2008/08/29(金) 18:57:16.38 ID:kqZ+5O3t0
二人の間に、火花が散るのが見えた気がする。
僕は逸る心臓と逃げたいという本能を抑えながらも、様子を見守ることにした。
だってここで口挟んだら、僕なんか死にそうな気がしますもん。
(*‘ω‘ *) 「大体テメェもアタクシ様と一緒に封じられたくせに、守護者ヅラしてんじゃねぇっぽタコが」
( <●><●>)「私はご主人様が望むことならなんだってしますよ、願いも契約も叶わなかった悪魔が
ナメた口を利かないで欲しいものですね」
(*‘ω‘ *) 「命令聞くくらいなら犬でも出来るぽ?独創性のないやつだっぽ、これだから天使って嫌ーい」
( <●><●>)「君のようななんの力もないダメ悪魔に言われたくないです」
もしかしたら今逃げれるんじゃないだろうか…
そんな言葉が頭の中によぎったけれど、どうせ見つかったらまた捕まって
今度こそモザイクな展開になってしまうかもしれないんです。
僕は大人しくその場で三角座りして見守り続けることに決めた。
(*‘ω‘ *) 「うぜぇんだっぽ!昔からワカンナインデスワカンナインデス!あいつは私が先に契約してたっぽに!」
( <●><●>)「穢らわしい悪魔なんぞにあの方を渡すわけないでしょう、消えなさい」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 18:58:05.36 ID:k7cjWWs1O
愛してる支援
28 :
No.15:2008/08/29(金) 18:58:29.69 ID:kqZ+5O3t0
(*‘ω‘ *) 「うるさいバカてめぇが消えろ!大体、ワカンナインデスはもう死んだっぽ!!!」
( <●><●>)「何を言ってるんですかこのクズは。ワカンナインデス様ならここにいるじゃありませんか。ねぇ?」
そう言ってにこやかに笑いかけてくる顔は穏やかで、とても僕に危害を加えるようには見えなかったが
僕が当人じゃないと知ったらどうなるんだろう…?
ごくりと生唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえた。
(;><)「あの、えっと……」
(*‘ω‘ *) 「そいつ、さっきワカンナインデスは死んだって言ってたぽ。それともあれはやっぱ嘘だったぽか?」
キラリと、少女の目が光った気がした。
(;><)「い、いえ僕はおじいちゃんの孫で、ビロードって言いますです……
あの、おじいちゃんはもういなくて……ごめんなさ………」
( <●><●>)「!!!!!!」
(;><)ビク
その言葉に、ワカッテマスと言われた青年がガックリと床に膝を着いた。
29 :
No.15:2008/08/29(金) 18:59:48.66 ID:kqZ+5O3t0
真っ白い羽がひらひらと舞う姿は中々に幻想的だけど、今はそんなものに見とれている場合ではない。
ていうかさっきからギリギリ一杯、精一杯なんです。
(;<●><●>)「そんな……冗談でしょう?ご主人様?」
ふらりと駆け寄ってきた青年は真っ青で、僕はどう答えてよいのかわからなかった。
(;><)「ご、ごめんなさい……」
( <●><●>)「謝らないで下さい。嘘ですよね?」
(;><)「あの………」
((;<ー><ー>))「貴方に一生付き添うつもりで、私は貴方の守護者になったのですよ?」
(;><)「…………」
((;<●><●>))「それが私の生きがいだったのです。
それなのに………それなのに貴方が一人で逝くわけないでしょうが!!」
強く肩をつかまれた。
(;><)「ひぃ!」
彼の羽が、先ほどの少女のように辺りの物を風で吹き飛ばす。
僕はもしかしてとんでもない地雷を踏んでしまったんですか……!?
手から逃れると必死に身を屈め、物に当たらないように叫んだ。
30 :
No.15:2008/08/29(金) 19:01:08.80 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「や、やめてください!やめてくださいなんです!!」
( <○><○>)「嘘です!嘘です!嘘です嘘です!」
( <◎><◎>)「絶対に認めません!あの方が死ぬわけがないのです!私を置いて、一人にするなど……っ!」
( < >< >)「認めるものですかぁ!!!」
(;><)「ひぁあああああ!!」
(*‘ω‘ *) 「………………」
物が僕の体にばしばし当たってくる。
もう彼は周りがまったく見えてないようで、ただ悲しそうに叫んでいるだけだった。
その姿はさっきの少女に通ずるものがあって、なんとなく同情してしまいそうになるが
命を天秤にかけてまで同情するほど僕はお人好しではない。
(;><)(誰か……誰か助けて……!)
身をかがめて、必死に祈ると、今度の願いは通じたようだった。
部屋の扉がこんこんとノック音を立てたのだ。
(;><)「!!」
「ビロードちゃん?さっきからすごい音してるけど大丈夫?お片づけが疲れたならちょっと休憩しようか」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:02:07.08 ID:k7cjWWs1O
支援
32 :
No.15:2008/08/29(金) 19:02:58.78 ID:kqZ+5O3t0
( <●><●>)「!!」
(*‘ω‘ *) 「!!」
その声に、今まで暴れていた二人が不自然に動きを止めたが、今の僕に気にする余裕などない。
これは千載一遇のチャンスなんです!
(;><)「お、おばあちゃん助けてー!」
叫ぶと同時に扉が開き、おばあちゃんが心配そうな顔で駆け込んできた
从;=´ー`从「ど、どうしたの〜ビロードちゃん!?」
入ってきたおばあちゃんに僕は情けなくも縋りつき、必死で彼らを指差す。
(><。)⊃「あ………あれ…………」
( <●><●>)「……………」
(*‘ω‘ *) 「……………」
しかしおばあちゃんは首を傾げるばかりで、黒い羽根の生えた少女も、白い羽を散らす青年にも興味を示そうとはしなかった。
从=´ー`从「何もないけど? それにしてもあらあら…こんなに散らかしちゃぁ危ないわよ〜?」
(><;)⊃「え……!」
33 :
No.15:2008/08/29(金) 19:04:35.29 ID:kqZ+5O3t0
もしかして、見えて、ない?
从=´ー`从「助けて、なんていうからおばあちゃんびっくりしちゃったわ〜。
やっぱりあとでおばあちゃんもやっぱり片付け手伝おうかな」
(;><)「あ、あの、そうじゃなくて……!」
从=´ー`从「下にクッキーと紅茶があるから、一緒に食べましょうか。
お片づけはまた後にしましょう〜、ね?」
(;><)「あ、あぁあ……」
おばあちゃんに押されて、僕は無理やり部屋の外へと追い出されてしまった。
ちらりと捕らえた目の端には、真剣な表情をした二人が立っている。
けれど、もうこちらに対して何かをしようという顔ではなかった。
ただ、悲しそうに、そして
( <●><●>)「……………」
(*‘ω‘ *) 「……………」
何かを考えているような顔だった。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:05:57.34 ID:dPYorsBz0
支援
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:06:13.22 ID:K+i20ejyO
支援
36 :
No.15:2008/08/29(金) 19:06:21.74 ID:kqZ+5O3t0
――――――――――――
それからのことは、正直よく覚えていなかった。
おばあちゃんに振舞ってもらったクッキーもよく味わえなかったし
おばあちゃんが話していたおじいちゃんの話もなんだかうろ覚えで
ただ僕はあの時起こったことが現実のことなのかをずっと考えていた。
結局、確かめるのが怖くて片付けはまた今度という約束をして、おばあちゃんの家から帰ってきてしまったのだが。
( ><)「………」
そして、帰ってきた僕は自分の部屋でネットへと勤しむのだった。
( ><)「検索ワード……「悪魔 天使」と……」
グーグル先生に聞いてみるが、情報量が膨大すぎてとてもじゃないが調べられる気にはならなかった。
というかそもそも彼らが調べて出てくる存在なのかも疑問だ。
( ><)「あー……わっかんねーんです……」
パソコンの電源を落とし、自らのベッドへと身を沈めた。
ふわふわ心地よい柔らかさにこのまま身を委ねてしまいそうになるけれど、夢と判断するには現実的すぎた。
肩にはまだあの青年につかまれた痕も残っている。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:07:20.81 ID:k7cjWWs1O
支援!
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:08:45.04 ID:Ki8nPd5JO
こういうの好き
支援
39 :
No.15:2008/08/29(金) 19:10:26.59 ID:kqZ+5O3t0
( ><)「……どうしよ……」
ごろり、と横になったとき携帯がバイブ音を鳴らした。
表示を見ると学校の先輩からだったが、今は全く出る気にはならない。
無視しているとそのうち携帯の震えは止まる。これからどうしよう……やっぱり忘れるべきだろうか……
そんなことを考えていた。
( ><)「はぁ〜〜〜………ん?」
その時、ふと上を見ると
vvv( <●><●>)vvv「こんばんは」
(;><)「ぎゃぁああああああああああああ!!!!!!」
昼間の白い羽根をはやした新婦服の青年が、天井に羽根を出した状態で張り付いていた。
忍者かよ!
( <●><●>)「昼間は失礼致しました」
(;><)「ふ、普通に話し続けるんだ!? 怖いからやめてくださいなんです!
ていうか気がつかなかった僕がスゲーばかみたいです!」
( <●><●>)「失礼」
思っているのかいないのか、言葉と共に羽根を仕舞うとそのまま男はベッドの上に降りてきた。
降りてきたというのにベッドは沈みもしない。
やはりこいつは人ではないんだろう。
40 :
No.15:2008/08/29(金) 19:12:09.24 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「あ、あわわわあわわわわ……」
( <●><●>)「私、名をワカッテマスと申しまして、貴方のお爺様、ワカンナインデス様に使える一天使でございました」
(;><)「は、はぁ……!?」
天使!?いや見た目でなんとなくわかってたんですけど、改めていわれるとやはり驚いてしまう
( <●><●>)「血縁のお方、しかもワカンナインデス様にそっくりな方に怪我をさせてしまうなど
このワカッテマス一生の不覚です、申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げてくる彼に、僕はぶっちゃけ引き気味だったが
どうやらもう危害をくわえてくる様子は無さそうだったので一安心だ。
しかし、安心してもまだ別の不安材料がある。
(;><)「そ、それで、何の御用なんでしょうか……?」
どうやらこのワカッテマスという男、かなりおじいちゃんに心酔していたようだし
コレクション売り払おうとしたことなら謝るからもう関わらないでほしいんです。
( <●><●>)「ええ、実はですね」
(;><)「はぁ」
( <●><●>)「私、ビロード様を御守りする守護天使になろうと思いまして」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:12:53.06 ID:k7cjWWs1O
新婦支援
42 :
No.15:2008/08/29(金) 19:13:19.96 ID:kqZ+5O3t0
スポーン!
><
//
( )
><
( )
スチャ
( ><)
(;><)
(;><)「……………は!?」
い、今なんだかとてつもなく不吉な言葉が聞こえたような気がするんですけど気のせいでしょうか
気のせいですよね!?
(;><)「い、今なんて……!?」
( <●><●>)「四六時中貴方のお傍にいようかと」
(;><)「さっきと変わってるじゃないですか!」
なんか内容がストーカー気質になってる!
しかし至極まじめな顔で近付いてくるワカッテマスに、僕は何も言えそうになかった。
……………いや、いやいや!だめだめ!ここで挫けたら僕の平穏な生活が消え失せるんです!!
43 :
No.15:2008/08/29(金) 19:15:17.03 ID:kqZ+5O3t0
実質今までもそこまで平穏かと言われてば微妙だけど、それでも天使に取り付かれるなんて冗談じゃないんです!
そんなことになったら僕のプライバシー崩壊じゃないですか!もうエロゲも出来ないじゃないですか!
(;><)「い、意味がわからないんです! 僕はおじいちゃんじゃないんですよ!?」
( <●><●>)「わかってます。先ほど渡辺様とご主人様が会話しているのを
不届きながら聞かせて頂いたので、理解しました」
(;><)「お、おばあちゃん…?」
ていうかさり気なくご主人様とか言うな。
( <●><●>)「奥方が言うなら、間違いないのでしょう。あの方は、もうどこにもいないのですね……」
悲しそうに俯くワカッテマスにちょっとひるんだが、それも一瞬だった。
(;><)「あ……わ、わかってるならどうして! 第一僕には守護されるほど危険なんて……!」
( <●><●>)「ありますよ。世の中危険が一杯です。
……それに、その後ろの悪魔が貴方を付けねらうかもしれませんから」
(><;)「へ?」
(*‘ω‘ *) 「……………」
振り向くと、締めていたはずの窓はいつの間にか開いていて
その窓のふちに座るように昼間の女の子が立っていた。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:16:23.14 ID:dPYorsBz0
支援
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:16:35.47 ID:k7cjWWs1O
支援
46 :
No.15:2008/08/29(金) 19:17:05.16 ID:kqZ+5O3t0
白いカーテンが風に靡いてひらひらと揺れている。
(><;)「うわわっ………!」
( <●><●>)「ご安心ください、私が貴方を護りますので」
(*‘ω‘ *) 「おいクソ天使、そいつはワカンナインデスじゃねえっぽ」
( <●><●>)「黙りなさい、わかってますと言っているでしょう」
(*‘ω‘ *) 「バーカ」
そういって女の子は僕の目の前に降り立ちました。相変わらずベッドは沈みもしません。
今度は一体なんだってんだ……
(*‘ω‘ *) 「オイお前、ビロードとか言ったぽね」
(;><)「は、はひっ………」
(*‘ω‘ *) 「アタクシ様は悪魔のちんぽっぽ様だっぽ。
今日からここに住むことにしたから、これからはお前アタクシ様に仕えろっぽよ」
(;><)「えぇ!?」
(#<●><●>)「何身分知らずなことほざいてんですかこの悪魔は」
(*‘ω‘ *) 「うるさいっぽ、文句があるならこの首狩るっぽよ?」
にやりと不敵に笑い、ちんぽっぽちゃんは僕の首に鎌を突きつけてきた。
……って何で僕に!?
47 :
No.15:2008/08/29(金) 19:18:00.36 ID:kqZ+5O3t0
( <●><●>)「あぁ嘆かわしい嘆かわしぃ! ご主人様、ご安心ください、私だけは貴方の味方ですからね
毎日護って!差し上げます!」
(;><)「え、あの、ちょっと……」
人の話を全部無視して話を進め始めた天使を止めようとしたけれど、すでに手遅れのようだった。
ちんぽっぽちゃんがニヤニヤ笑いながら僕の肩を叩く。
(*‘ω‘ *) 「その男、思い込んだら一直線だから無理無理っぽ、大体私はお前のじーさんに酷い目に合わされたんだっぽ
その報いはお前に返してもらうっぽ!」
( ><)「…………………な…」
(;><)「なんでーーーー!!?」
夜の住宅街に、僕の叫び声だけが木霊した。
48 :
No.15:2008/08/29(金) 19:20:11.11 ID:kqZ+5O3t0
*
と、それが先週起った出来事。
長々とありがとうございましたなんです。
(;><)「はぁ……」
というわけで、今僕の部屋には天使と悪魔が居候しているわけだが、一週間付き合ってみてわかったことがいくつかある。
まず最初にこの二人、どうやらおじいちゃんと何か「契約」というのを交わしていたようで、それを果たさないといけないらしい。
次に、その契約は何故か僕が果たさなくてはいけないということ。
まぁこの辺は二人も詳しく話そうとはしないので、僕も突っ込んで聞けないのだが……
それより問題はこの二人の性格である。
( <●><●>)「ご主人様、肩凝っておりませんか?何かしてほしいことなどは?」
( ><)「べ、別にないんです………」
( <●><●>)「何かあればいつでもどうぞ」
( ><)「はぁ………」
( <●><●>)
( ><)
( <●><●>)「…………喉渇いてないですか?」
(;><)「いやだから大丈夫ですって!」
49 :
No.15:2008/08/29(金) 19:21:12.83 ID:kqZ+5O3t0
まずはワカッテマス。
一言で言うと鬱陶しい。
僕がもしおじいちゃんで彼を封じた理由があるとしたらウザかったからに他ならない。
四六時中といった彼の言葉に間違いはなかったようで、本当にどこでも僕についてくるのは止めて欲しいんです。
僕の中にいなくなってしまったおじいちゃんを見ているのか、時々悲しそうな顔になるのも、正直見てて辛い。
(*‘ω‘ *) 「どーでもいいけど、そのぱそこん、早くこっちに貸せっぽ」
(;><)「こ……壊さないで下さいよ?」
(*‘ω‘ *) 「うるさいっぽ、お前のものはアタクシ様のものだっぽ」
バキーン
(;><)「僕のパソコンー!」
次にちんぽっぽちゃん。
ロリ顔巨乳の悪魔っ子が同居ってこれなんてエロゲ?と当初はちょっとwktkしてたけど
彼女の僕に対する扱いがミジンコ並だったので最近は夢も覚めてきた。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:22:24.34 ID:K+i20ejyO
支援
51 :
No.15:2008/08/29(金) 19:23:46.12 ID:kqZ+5O3t0
とにかく電子機器が珍しいらしく、あちらこちらに触るのはいいけど
僕が自作で作ったパソコンを壊したり、ゲームのデータ消したりするのは止めて欲しいんです。マジで
(#><)「いい加減にしやがれなんです!僕だって自由は欲しいんですよ!?」
( <●><●>)「解りました、どこでもお連れ致しましょう」
(#><)「解ってねぇ!別に誰も知らない場所に僕を連れだしてとかそういう自由じゃねんですよ!」
(*‘ω‘ *) 「切れやすい男はモテないっぽよ? そうでなくてもお前オタクっぽいのに」
(#><)「どこでそんな言葉学んだんですか!」
( <●><●>)「大丈夫ですご主人様、貴方はいつでも輝いてます。『こんびに』にだって負けないくらい24時間輝いてます」
(#><)「うるせぇー!」
( <●><●>)「ああっ」
ワカッテマスを振り切って、僕は外へと飛び出した。
今日はいい天気だからあいつらのいない所に行くんです!
つーかなんでこんなことになったのかもわかんなんいんです!
52 :
No.15:2008/08/29(金) 19:24:35.16 ID:kqZ+5O3t0
(。><)「青い空のばかやろうーーー!!」
(;<●><●>)「ご主人様ー!」
(*‘ω‘ *) 「バカじゃないのアイツ」
*
家を飛び出した僕はひとまずコンビニにでも行って時間を潰そうかと、とぼとぼと道を歩いていた。
しかしその途中、公園に見知った顔を見つけ思わず足を止める。
( ><)「あれ……?」
川 ゚ -゚)
公園のブランコに揺られているのは、学校の先輩であるクー先輩だ。
僕の部活の先輩でもあり結構親しい、というか使いっぱみたいな関係である。
行ってて悲しいが勿論僕が使いっぱ。
( ><)「クー先輩ー!」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:24:51.47 ID:rMB6HfHW0
支援
54 :
No.15:2008/08/29(金) 19:26:10.70 ID:kqZ+5O3t0
大声で名前を呼ぶと、クー先輩がこっちを向いた。
相変わらず外見だけはやたらと綺麗な人だ。
川 ゚ -゚)「おや、ビロードじゃないか」
( ><)「こんにちはなんです」
川 ゚ -゚)「ああ、それより君先週私の電話無視しただろう?ふざけんなよ一生恨むからなアレ」
クー先輩は舌打ちをしながら僕を睨みつけてきた。
(;><)「い、今更先週のこと持ち出されても……!」
どんだけ粘着なんだよこの人!
大体あの時は悪魔やら天使やらで精一杯だったのだから、ちょっとは勘弁してもらいたいもんだ。
川 ゚ -゚)「安心しろ、1割冗談だ」
( ><)「すみませんでした……」
ほぼマジだったのかよ……
このままじゃマジで呪われると思ったので、僕は早々に話題を変える事にした。
ていうか粘着すぎる。
(;><)「そ、それより、ここで何をしているんですか?」
川 ゚ -゚)「……猫を待っている」
( ><)「猫?」
55 :
No.15:2008/08/29(金) 19:27:30.69 ID:kqZ+5O3t0
川 ゚ -゚)「ああ、………………おっと、噂をすれば帰ってきたようだ」
クー先輩が指差した先には、真っ白い猫が面倒そうにのたのたとこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
クー先輩、猫なんて飼ってたのか
∧∧
('A`)「……ニャー」
川 ゚ -゚)「帰ってきたか、ドックン」
(*><)「クー先輩猫飼ってたんですか!可愛いですねー、触っても大丈夫ですか?」
川 ゚ -゚)「ああ、大丈夫だ、ドックンは人懐こいからな。引っかいたりしない」
(*><)「本当ですか?」
ワクワクしながら僕は猫の頭へと手を伸ばした。
元々猫は大好きなのだ。最近癒されることもなかったし、ここらでいっちょアニマルセラピーといきたいんです!
( ><)「ドック……」
∧∧
(#'A`)「フーーーーーーッ!」
ガリッ
(;><)「いてぇー!!」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:29:14.11 ID:rMB6HfHW0
支援!
57 :
No.15:2008/08/29(金) 19:29:54.59 ID:kqZ+5O3t0
思いっきり引っかかれた!
川 ゚ -゚)
(><;)「ちょ、クー先輩話が違う……!」
川 ゚ -゚)「……だから言っただろう、容易に触ると危ないって
人の話をきちんと聞かないからそういうことになるんだ」
(><;)「アンタさっきと言ってる事違うぞ!」
怒鳴ると、クー先輩は胸に猫を抱えて立ち上がった。
気のせいか猫がやけに僕の方を威嚇している。
僕が一体何をしたってんだ……。なんだかもう踏んだり蹴ったりな気分だった。
川 ゚ -゚)「さて、私はこれから用があるから君とはここでお別れだ。また明日学校でな、ビロード」
(;><)「に、逃げる気ですかー!」
川 ゚ -゚)「逃げるよ、私はか弱い女の子だからな」
さらりと言ってのけて歩き出した。
高校では鉄の女とか、最強とかいわれてる人が何言ってんだ。
しかし人の話を聞かないのがデフォルトな人なので、もう何も言うまい。
公園を出る途中でクー先輩が振り返った。
58 :
No.15:2008/08/29(金) 19:30:52.86 ID:kqZ+5O3t0
川 ゚ -゚)「ああでも、ビロードは男の子だから逃げたりしないよな?」
(;><)「え……?何言って」
唐突に意味のわからないことを言い出したクー先輩は、いつも良くわからないことを当たり前のように言ってのける。
(゚- ゚ 川ノシ「いや……別に。まぁ頑張りたまえ、私達は頑張ることで生きているのだよ」
しかし僕が何か言う前にクー先輩は走っていってしまった。
そういえばクー先輩の家はこの地域よりも遠く離れていたのに、一体何しに来ていたんだろう?
追いかけようかと思って僕も公園を出てみたが、そこにはすでに先輩の姿などなかった。
………クー先輩、歩くの早いなあ………
( <●><●>)「妙な女でしたね」
(><;)「まあ変わってますけど……ってうおおおおおおお!」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:31:24.13 ID:dPYorsBz0
支援支援
60 :
No.15:2008/08/29(金) 19:32:11.79 ID:kqZ+5O3t0
何気なく返してしまったけど、背後にピッタリくっついたワカッテマスの言葉に僕はずっこけた
生まれてはじめてずっこけを体験した。
(;><)「びびびびびっくりしたあぁぁぁあ!」
( <●><●>)「申し訳ございません」
(;><)「いつの間にきたんですか!そもそもどうして此処がわかったんですか!」
(*‘ω‘ *) 「天使ってのは人の色を見分けることができるんだっぽ。しょっぼい能力」
( <●><●>)「黙りなさい。だいたいご主人様のは特別です」
(;><)「ち、ちんぽっぽちゃんまで……」
面倒くさそうに空を飛ぶちんぽっぽちゃんの羽は、初めて会ったときよりも大分小さくコンパクトにまとまっていた。
どうやらこれが標準らしい。
(*‘ω‘ *) 「ビロード、腹へったっぽ、じゃがりこ食べたい」
( <●><●>)「君は草でも食ってなさい」
(;><)「はぁ…………」
結局ついてきてしまった二人に、僕はしゃがみ込み心底ため息をついた。
これじゃあ僕の自由なんてあってないようなモンなんです。
そもそもどうして僕がこんな風に付きまとわれなくちゃいけないんです?
僕はおじいちゃんじゃないってのに……
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:33:16.69 ID:rMB6HfHW0
草wwwww
62 :
No.15:2008/08/29(金) 19:33:58.66 ID:kqZ+5O3t0
考えていると、段々ムカムカしてきた
( <●><●>)「どうしたんですか?具合でも悪いのですか?」
( ><)「どうしていつまでも僕についてくるんですか……おじいちゃんはおじいちゃん、僕は僕なんですよ?」
( ><)「僕はビロードなんですよ!?」
あれから、毎日ついて歩くこの二人、別に初めて会った時のような恐怖はもうないし
被害といえば僕の家の電化製品だけだけど、それでもどうして僕についてくるのかと思ってしまう。
( <●><●>)「……理解しています。しかしビロード様」
( ><)「いい加減面白半分につきまとうのは止めてください!僕だって僕の生活があります!
行くところがないなら僕以外の人に取り付けばいいじゃないですか……!」
(;<●><●>)「ビロード様、私は別にビロード様を困らせるつもりでは……」
( ><)「じゃあなんだっていうんですか!?僕について回る理由が他にあるんですか!?」
言い過ぎてしまったかもしれない、と自分でも思った。
だって彼らの封印?を解いたのは僕で、彼らに行くあてがないのも知っていたはずなのに。
それでも、我慢できなかった僕はもしかしたらおじいちゃんの身代わりにされているのがちょっといやだったのかもしれない
言葉は止まらない
( ><)「ないんならもうどこかに……!」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:35:02.16 ID:rMB6HfHW0
ちょっと切ない支援
64 :
No.15:2008/08/29(金) 19:35:14.21 ID:kqZ+5O3t0
(*‘ω‘ *) 「アタクシ様達は、あの封印が解かれた100日後に消えるぽ」
(;><)「え?」
しかし、突然とんでもないことを言い出したちんぽっぽちゃんに、僕は顔を上げた。
隣でワカッテマスがサッと顔色を変えたのが解る。
(;><)「ど、どういうことですか?」
そんな話は初耳だった。
もともとあの瓶から放たれた時点で、彼らは自由なものだと思っていたから。
あの瓶に封じられた理由も知らず、どうしてそんなことを思ってしまったんだろう。
(;<●><●>)「いえ、その」
(*‘ω‘ *) 「アタクシ様達はお前のじーさんに契約を叶えて貰えなければ消える
そういう運命だったんだぽ、そういう約束だったんだぽ」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:36:13.17 ID:rMB6HfHW0
支援
66 :
No.15:2008/08/29(金) 19:36:20.66 ID:kqZ+5O3t0
消える?彼らが?
(*‘ω‘ *)「そんでじーさん、ビドーロは必ず叶えるって約束したっぽ」
(;><)「あ……」
( <●><●>)「ちんぽっぽ、やめなさい」
(*‘ω‘ *) 「でもお前のじーさんは契約を叶えてくれなかった。おまけに、あんな瓶に封印しやがったっぽ」
( <ー><ー>)「……ちんぽっぽ」
(* ω *) 「信じてたのに裏切られたっぽ! あんな瓶に入れて、アタクシ様の寿命を延ばした気になってたっぽか!?
ふざけるなっぽ!!」
( <○><○>)「ちんぽっぽ!!」
(*‘ω‘ *) 「っ………!!」
( <●><●>)「やめなさい、彼はワカンナインデス様ではありません」
(*‘ω‘ *) 「……お前だって裏切られたくせに」
(;><)「……………」
( <●><●>)「私はあの方に付き従うのみです。騒ぎ立てして申し訳ございませんでした、ビロード様
ご迷惑をかけるつもりなどありません、ただ、お傍におりたかったのです」
68 :
No.15:2008/08/29(金) 19:37:46.18 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「いや…………」
まさかこんなことを暴露される展開になるなんて思いもしなかった。
しかし、自分のおじいちゃんのこととはいえ、なんだか悲しい気持ちになってくる。
じゃあ、あと少しでこいつらは消えてしまうのだろうか?
綺麗サッパリ、跡形もなく?
胸にもやもやとした物が湧き上がってくるのをなんとなく感じた。
(;><)「ち、ちなみに……契約ってなんだったんですか……?」
( <●><●>)「……………」
(*‘ω‘ *) 「……………」
その言葉に、二人は顔を見合わせる。
果たして僕に言ってくれるのだろうか?心臓を抑えながら待っていると、二人は口をそろえてこう言った。
( <●><●>)「 」(*‘ω‘ *)
(;><)「え……………!!」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:38:13.77 ID:rMB6HfHW0
支援
70 :
No.15:2008/08/29(金) 19:38:36.83 ID:kqZ+5O3t0
*
あれから、二人はどこかに行ってしまった。
僕がその内容に何も言えないでいたからだと思うけど、すごく辛そうな顔をしていたのだけは覚えている。
( ><)「……………」
いつかと同じように、ベッドに寝転がって考えた。
ネットもゲームもしないで考えた。
このまま何もしなければ、彼らは普通に消えるのだろう、もしかしたらもうここに帰ってこないかもしれない。
それが一番だ、だって僕は普通の人間だし、おじいちゃんでもない。
天使や悪魔に付きまとわれる理由なんて無い。
だけど
( ><)「別に……そんな、消えて欲しいとまで思うほど嫌いじゃなかったんです……」
情が移ったというには過言だけど、道端の小石だって家に持ち帰って2週間一緒に暮らせば愛着もわくわけで……
うん、別にこれは同情なんかじゃない、ただの正義感なんです!
( ><)「第一、僕のせいで消えるっておま……僕どんだけ酷いんですか!」
気になるな
72 :
No.15:2008/08/29(金) 19:40:33.57 ID:kqZ+5O3t0
自分に突っ込みを入れて立ち上がった。
机の上にあるカレンダーに目的の印と、×印。
( ><)「………まぁ、乗りかかった船だし、それにほら、いろんな経験をつむのも悪くないじゃないですか」
言い訳するように呟きながらも、ちょっとだけ決意した。
( ><)「クー先輩も逃げるなって言うし、仕方ないんです」
現代のドライっ子ぶりを発揮しつつも、頑張ってやるんです。
超常現象が日常なんてちょっと引くけど、そんな非日常すら僕の日常にしてやれば問題もなくなる。
その時、後ろで、窓の開く音がした。
きっと彼らが帰ってきたのだろう。
( <●><●>)「申し訳ございません、最後に一言、お別れを……」
(*‘ω‘ *) 「…………フン」
その言葉に答えることはせず、僕は振り向き、言ってやった。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:41:34.48 ID:rMB6HfHW0
支援! 支援!
74 :
No.15:2008/08/29(金) 19:42:14.79 ID:kqZ+5O3t0
( )
(*‘ω‘ *) 「……………」
( <●><●>)「……ご主人様、あの」
クルッ
彡( ><)「―――……お前らが まで、あと86日なんです」
( <●><●>)「…………は?」
(*‘ω‘ *) 「何言ってるんだっぽ?このバカ」
(*><)「け、契約、僕が叶えてやるって言ってるんです!
格好よく決めたのに察しろ!なんです!」
ポカンと驚いた彼らの顔に、僕はちょっとだけ笑ってしまった。
ちょっと後悔もあるかもしれないけど、まあ、別にいいんです。
仕方ないから、ちょっとだけ付き合ってあげるんです。
75 :
No.15:2008/08/29(金) 19:43:41.62 ID:kqZ+5O3t0
二人が消えるまでに残された時間は、あと86日と、12時間。
それまでに必ず、契約を完了させてやるんです。
終わり
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:43:42.29 ID:k7cjWWs1O
支援!
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:44:29.59 ID:dPYorsBz0
終わり('A`)!?
78 :
No.15:2008/08/29(金) 19:44:43.02 ID:kqZ+5O3t0
というわけでNO.15の話はこれでおしまいです
素敵な絵で話を書かせていただきありがとうございました
いきなり長くなってしまって自分でもドン引きです
ちょっとご飯食べてきます
もうちょっとだけ続くんじゃ
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:46:38.51 ID:k7cjWWs1O
おおお乙!
そしてホッシュ
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 19:54:49.08 ID:kqZ+5O3t0
戻りました
というわけで2つめ行きます
ちなみにNo.16で書かせていただきます
登場人物が多少リンク
…と思ったらまさかの猿さん
もうちょい休みます
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:00:01.49 ID:k7cjWWs1O
さるめ!
支援
83 :
No.16:2008/08/29(金) 20:03:03.59 ID:kqZ+5O3t0
川 ゚ -゚)「最近、誰かに付けられている気がするんだが、気のせいだろうか?」
∧∧
('A`)「ナーゴ」
川 ゚ -゚)「ドックンもそう思うか? そうだよな、見つけたら八つ裂きだよな」
∧∧
('A`)「ニャゴニャゴ」
川 ゚ -゚)「何、それだけだったらまだ足りないだと?ふふん、言うじゃないか」
∧∧
('A`)「ニャオ〜〜ン」
川 ゚ -゚)「ふははははは、お主も悪よのう!」
(;><)「何やってるんですか先輩……」
川 ゚ -゚)「見て解らないのか、恋の相談だ」
∧∧
('A`)「ニャ」
(;><)「わかんねーよ!」
84 :
No.16:2008/08/29(金) 20:03:48.42 ID:kqZ+5O3t0
川 ゚ -゚)は言葉を撃つようです
85 :
No.16:2008/08/29(金) 20:05:12.60 ID:kqZ+5O3t0
私の名前は素直クール
他人からは鉄仮面やら鉄の女やら最強やら絶世の美少女やらいろいろ呼ばれているが
やはりこの名前が私に一番馴染むところだろう。
今は授業も終わり放課後の教室で会議中だ。
( ><)「そんなことしてないで、次の文化祭に間に合うようにしてくださいなんです」
川 ゚ -゚)「小生意気な」
(;><)「そ、そういうことは思ってても口に出さないで下さいよ」
この小生意気な後輩はビロードという、私が所属する文芸部の部員だ。
今年は入部希望部員が少なかったから、知り合いのよしみで無理やり入部させた。
泣きながら勘弁してくださいとか言っていたのも今では良い思い出だ
( ><)「つうかですね、部室ににゃんこを入れるのはどうかと思うんです」
川 ゚ -゚)「なんだと、お前それでも猫好きか?」
(;><)「猫は好きですけど……、ドックン僕に懐いてくれないんですもん」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:06:12.36 ID:rMB6HfHW0
支援
87 :
No.16:2008/08/29(金) 20:06:15.96 ID:kqZ+5O3t0
∧∧
(#'A`)「フーーーーッ!」
川 ゚ -゚)「そりゃお前、気持ち悪いからだよ」
(;><)「ストレートに!? クー先輩はもうちょっと他人の気持ちを考えやがれなんです!」
川 ゚ -゚)「はいはい、ごめんなさいね、ビビデバビデブー」
(;><)「ちくしょー!」
この後輩は実に気持ちの良い反応をしてくれるので、私も悪いとは思いつつ
ついついからかってしまう。
( ><)「もういいです!それより文化祭用の配布冊子、出来たんですか?」
川 ゚ -゚)「あとちょっとってところだな、内容と表紙とあとがきと部の内容状況とか書けば完成だ」
(;><)「それはもしかして全然書けてないのでは!?」
川 ゚ -゚)「まぁこの私にかかればちょちょいのちょいやで!」
( ><)「……先輩、その言葉忘れないでくださいよ」
ちゃかす私を不満そうに見つめて、ぼそりと呟いた後輩の言葉は聞か無かったことにした。
88 :
No.16:2008/08/29(金) 20:09:03.60 ID:kqZ+5O3t0
川∩゚ -゚)
(;><)「聞けよ!」
川 ゚ -゚)「そういえばビロード、お前この間ばあちゃんを騙して家の物ネットオークションで
売りさばくってはしゃいでたけどそれどうなったんだ?」
(;><)「!い、いいじゃないですかそのことはもう! つうかその言い方僕最低な奴なんですけど!」
何故か急に早口になると、後輩はそのままの勢いで席を立った。
まったく、挙動不審な男だ。
(;><)「もう遅いしぼ、僕はもう帰りますけど、先輩はちゃんと冊子完成させてくださいね!
僕のところはもう終わったんですから!」
川 ゚ -゚)「把握したが了承はしない」
(;><)「どっちだよ!ああもう先輩と喋っていたら埒があきません!
僕はこれで失礼するんです!」
そういって後輩は私がまるで話の通じないバカ女のように扱うと、部室を出て行った。
時折背後を気にするような動作をしていたのは私の気のせいではないのだろう。
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)「ふん、私にかかればこんなもの、簡単だ」
89 :
No.16:2008/08/29(金) 20:10:29.45 ID:kqZ+5O3t0
未だ手付かずの真っ白い原稿、細い指先でなぞるとそこはキラキラと輝いて見えた。
窓の外では赤い夕日が沈みかけ、ゆっくりと暗い青が迫っているのが見える。
川 ゚ -゚)「もうそろそろか……」
川 ゚ -゚)「なぁ、ドックン」
ドックンはニャア、と一声だけ鳴いた。
*
この世界には、前と後ろがあるらしい。
私達の住む、この日常を『前』だとしたら、それ以外が住む世界を『後ろ』というのだと、彼は言う。
90 :
No.16:2008/08/29(金) 20:11:56.70 ID:kqZ+5O3t0
表と裏とは違う、前と後ろの世界。
日常を日常と思えなくなる、そんな世界に私は時たま迷い込むことがある。
いや、迷い込むというのは適切な表現ではないな。
”うっかり入り込んでしまう”のだ。
日が沈みかけた逢魔ヶ時、魔に最も出会いやすいという時間帯。
私はビロードがいなくなった教室にただ一人、立っていた。
教室から窓の外を覗くと、もうすでに殆どの生徒は下校しているようだ。
川 ゚ -゚)「気配がするな、ドックン」
「ドックン言うな」
後ろにいる飼い猫に背後を見ず呟いたら、返ってきたのは可愛らしい猫の声ではなく
男にしてはちょっと高めの、ぼそぼそとした声だった。
うんざりしながら振り向くと案の定。
川 ゚ -゚)「……なんだ、もうその姿を解いてしまったのか、つまらんな」
('A`)
ひどく不健康そうな顔をした男が、そこにいた。
('A`)「……つまらんとか、そういうひどいこと、言うな」
川 ゚ -゚)「私は猫の姿の君の方が好きなのだが」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:12:10.76 ID:rMB6HfHW0
支援
92 :
No.16:2008/08/29(金) 20:12:47.28 ID:kqZ+5O3t0
('A`)「俺は嫌いだよ」
川 ゚ -゚)「気が合わないな」
('A`)「当たり前だ、気の合う奴なんて存在しない、存在したとしたらそれは勘違いだ」
真っ白いセーターには不釣合いなほどぼさぼさとした黒い髪を揺らしながら床に座る男に
私は内心ため息をついた。
川 ゚ -゚)「はぁああ〜〜〜〜」
('A`)「…………」
川 ゚ -゚)「はっきり言うと、お前のその姿は可愛くないから嫌いだ」
('A`)「そう」
男はどうでもいいようだった。
私もどうでもいい。
元々私達はそういう関係だ。
('A`)「じゃあ始めようか」
川 ゚ -゚)「そうだな」
頷いて私は、鞄に入っているそれに手を伸ばした。
93 :
No.16:2008/08/29(金) 20:14:34.31 ID:kqZ+5O3t0
私と彼が出会ったのは2ヶ月ほど前のことになる。
小さな野良猫たる彼と生粋の美少女である私の間にどんなほのぼのストーリーが展開されたかは
今は語るところではないが、唯一つ言えるのは、彼にも私にも目的があるということだ。
そして私達は別に仲良しこよしさんでもなんでもないということ。
川 ゚ -゚)「今回の標的は?」
('A`)「中型、あと、……美味そう」
前髪の隙間から見える虚ろな目を細めて、楽しそうに笑う姿は心底気持ち悪いとしか思えないが
まぁ我慢できる範疇だ。
私は鞄に入っていたそれ………ずしりと思い拳銃を装備した。
真っ黒く、飾り気も無いのにやたらと重みを感じる。
川 ゚ -゚)「どんな奴?」
('A`)「形は男、けっこうでかい」
川 ゚ -゚)「そうか。では………」
川 - -)
すぅ、と息を吸い込んで、目を閉じた。
リボルバーを引き、そこに口元を寄せれば、銃器が熱を帯びていくのを感じる。
94 :
No.16:2008/08/29(金) 20:15:40.80 ID:kqZ+5O3t0
熱い、しかし頭の中はいたって冷静だ。
キラキラとした光の粒子が私を包み、そして――――
川 ゚ -゚)「素直クールが言葉を封じる その名を身よ言の葉の弾と成れ "刺"」
言葉が、音もなく拳銃の中に吸い込まれていく
妙な輝きを放った拳銃を持ち直すと、ドックンが言った。
('A`)「クー、くる、かも」
川 ゚ -゚)「把握した。位置は?」
('A`)σ「みぎ」
なるほど、と頷き、私は自分から向かって右に位置する扉に銃を構える。
カツンカツンカツンカツンカツンカツ…………
リノリウムの床に響くような足音が段々と近付いてくる。
近い。
これはもういつでも撃てるように準備しておかなければ
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:25:02.26 ID:dPYorsBz0
支援
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:26:02.10 ID:9gEsU+K4O
支援
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:28:08.96 ID:9gEsU+K4O
支援
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:34:44.97 ID:rMB6HfHW0
支援だよ
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:35:55.92 ID:7kIQHN+d0
支援
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:36:20.99 ID:EZqU2do90
ほ
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:36:39.94 ID:7kIQHN+d0
支援
102 :
強制さる解除:2008/08/29(金) 20:37:12.02 ID:7kIQHN+d0
支援
103 :
強制さる解除:2008/08/29(金) 20:37:47.92 ID:7kIQHN+d0
支援
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:37:50.49 ID:rMB6HfHW0
さるかね
支援
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:38:04.03 ID:uW3XocMpO
支援
106 :
強制さる解除:2008/08/29(金) 20:38:19.16 ID:7kIQHN+d0
支援
107 :
強制さる解除:2008/08/29(金) 20:38:51.95 ID:7kIQHN+d0
支援
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:39:23.52 ID:7kIQHN+d0
支援
109 :
強制さる解除:2008/08/29(金) 20:39:54.97 ID:7kIQHN+d0
支援
110 :
強制さる解除:2008/08/29(金) 20:40:27.26 ID:7kIQHN+d0
支援
111 :
No.16:2008/08/29(金) 20:41:38.43 ID:kqZ+5O3t0
カツンカツンカツンカツン
川 ゚ -゚)
カツンカツカツン
カツ
ガチャ
( ^ω^)「オイスー!お邪魔しま
ドン!
「えい」川 ゚ -゚)っy=ー 三゚ω゚;)「ぎゃぁぁあああああ!痛ぇえええ!!」
銃口を入ってきた人物に向け思い切り引き金を引いた。
バトル描写?そんなもの皆無だ。
光の粒子がそのまま彼に付き"刺"さる
私の目論見どおり入って来た奴はもんどりをうって床に倒れていたが……
ふむ、どうやら手加減しすぎたようだ。
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:41:59.03 ID:9gEsU+K4O
支援
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:42:07.51 ID:LPvDs5gSO
支援
114 :
No.16:2008/08/29(金) 20:43:55.88 ID:kqZ+5O3t0
川 ゚ -゚)「なんだ、まだ動けるのか "殴"」
再びリボルバーの中に言葉を封じ、その男へと標準を合わせた。
(;^ω^)「ちょちょちょちょちょっと、ちょっと待ってほしいお!」
川 ゚ -゚)「ん?なんだ? 神に祈る時間は終わったぞ」
(;^ω^)「貰ってないおそんな時間!いや、その前に僕は……ってま、まずはそれ下ろしてもらえないですかお?
あの、僕本当悪気があってきたわけじゃないんですお……」
川 ゚ -゚)「と、言っているが」
私が彼に視線を向けると、彼はあまり聞いていないようだった。
ただ目を血走らせ、楽しそうに踊るだけだ。
(゚A゚)「クヒ、クヒヒヒヒヒ、悪魔、悪魔、悪魔!肉!俺の肉!食料!糧!」
(;^ω^)「怖ぇー!!」
川 ゚ -゚)「マジきもい "眠"」
ターン!
川 ゚ -゚)っy=ー (;'A`).。・
(;^ω^)「こっちも怖ぇおー!」
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:44:52.68 ID:rMB6HfHW0
支援
116 :
No.16:2008/08/29(金) 20:45:17.67 ID:kqZ+5O3t0
*
その男、いや『悪魔』は内藤と言った。
鬱陶しくなったので眠らせたドックンを傍らに置き、私が男の話を聞くと
彼はその肥えた体をちぢ込ませながらぼそぼそと呟くが、そもそも私に殺戮趣味はない。
(;^ω^)「お話を聞いてくださるようで、ありがとうございますお
話の中では怖い人たちだと聞いていたので、安心しましたお……」
川 ゚ -゚)「いや、聞いてくだらなかったらその上で出来るだけ苦しいように撃ってやろうと思って」
(;^ω^)「あ、安心できなかった!全然安心できなかった!」
川 ゚ -゚)「冗談だ」
(;^ω^)「冗談に思えませんお……」
川 ゚ -゚)「それより、どうして私達のことを知っている?君は、私達が何をしているのか知っているのか?」
その言葉に、内藤はさ迷わせていた視線を私に向けた。
( ^ω^)「知ってますお、割と有名な話ですから」
117 :
No.16:2008/08/29(金) 20:46:54.74 ID:kqZ+5O3t0
川 ゚ -゚)「ほう?」
( ^ω^)「悪魔の願いを叶える女と、悪魔を食う男がいること、ですお」
低い声で呟く内藤に、私は笑みを向けた。
川 ゚ -゚)「その話は正確ではないな」
( ^ω^)「お?」
川 ゚ -゚)「願いを叶えるわけじゃない、そいつに」
('A`)
川 ゚ -゚)「食われた悪魔は願いが叶うんだ」
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:51:00.06 ID:rMB6HfHW0
支援
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:52:17.53 ID:3C9JmhBRO
支援
書いてくれてありがとうございます><
嬉しくて目から塩水が…
120 :
No.16:2008/08/29(金) 20:52:37.43 ID:kqZ+5O3t0
*
私と彼が出会ったのは2ヶ月ほど前のことになる。
小さな野良猫たる彼と生粋の美少女である私の間にどんなほのぼのストーリーが展開されたかは
今は語るところではないが
彼と交わした契約だけは、私の心に記しておこうと思う。
それは、私が『彼が人となるために、悪魔を食らう』手伝いをすることだ。
彼が言うには、地上にいる悪魔や天使は皆、人になりたいと願うらしい。
だからそのために、人間と契約するのだそうだ。
しかし、そんな人生を狂わせるような契約を交わす酔狂な人間なんて、そういない。
いるとすれば、とんだお人好しだ。
私はもちろんそんな酔狂な人間でもお人好しでもないのだが、唯一つ、やっかいな性質を抱え込んでいた。
それは人間だれしもが持つもの、すなわち"好奇心"
('A`)「俺と、契約すると、いいことあるかもよー」
川 ゚ -゚)「マジで?やるやる!」
そんな感じで、私はこの悪魔『もどき』と契約してしまった
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:53:37.42 ID:9gEsU+K4O
軽いなw
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:54:12.71 ID:rMB6HfHW0
川 ゚ -゚)「マジで?やるやる!」
wwwwwww
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:54:27.39 ID:7kIQHN+d0
支援
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 20:54:49.62 ID:dPYorsBz0
そんなw
125 :
No.16:2008/08/29(金) 20:59:41.72 ID:kqZ+5O3t0
一つ、彼が私に渡したのは「言葉」を封じ込める拳銃だ。
彼は自らが悪魔もどきであるため、自分から同胞を傷つけることは出来ないようになっているらしい
その辺は詳しくは知らん。
しかしそのため、私にこの銃で「悪魔」を動けなくなるまで撃たなければならない。
"言葉"を封じ込めて。
('A`)「フルボッコしたらおいしくいただきます」
川 ゚ -゚)「悪魔可哀相です」
('A`)b「大丈夫、大丈夫」
二つ、どういう原理だか知らないが、彼にその身を食われた悪魔はたった一つだけ『願い』を叶えることが
できるらしい。
もちろん、それにも制約はあるらしいのだが
それは多分、食虫植物が獲物を寄せるために甘い匂いを発するのと同じ原理だと、私は思う。
そんなわけで、私は彼が悪魔の気配を感じたら、この銃でフルボッコにしたりしているのだが
この悪魔もその運命を辿るのかと思うと、いささか同情の念も沸いてくる
( ^ω^)「僕、一度でいいから女性とキスしてみたくて」
川 ゚ -゚)「"死"」
( ゚ω゚)「危ねぇえええええええ!」
チッ外した
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 21:02:14.79 ID:rMB6HfHW0
支援
127 :
No.16:2008/08/29(金) 21:02:34.64 ID:kqZ+5O3t0
デブのくせにその身を捩じらせかわした悪魔に私は舌打ちした
(;^ω^)「い、いきなり何をするんですかお!?」
川 ゚ -゚)「てっとり早い言葉を撃った」
(;^ω^)「チートにも程があるだろうお!制限しろ!」
川 ゚ -゚)「うるせぇピザ」
(;^ω^)「!!」
川 ゚ -゚)「?」
その言葉に、内藤の動きが止まった。
ブルブルと震えだし、私の肩を掴んできやがった、心底気持ち悪いので金的を食らわしておいた。
( ;ω;)「お、おお……」
川 ゚ -゚)「どうした、大丈夫か?」
( ;ω;)「いつも……そうなんですお……」
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 21:06:35.10 ID:rMB6HfHW0
支援
129 :
No.16:2008/08/29(金) 21:09:42.35 ID:kqZ+5O3t0
何言ってるんだコイツ。
と思ったが言葉を挟むのもなんだか悪い気がしたのでおとなしく聞いておくことにしよう。
( ;ω;)「ぼ、僕が太っているから…いつもイケメン天使に好きな子取られたり…
チョイ悪な悪魔にガールハントかまされたり……」
川 ゚ -゚)「デブ……」
( ;ω;)「内藤ですお……」
私はどうにかして彼のことをはげましてやりたかった
恥ずかしい話だが、私は超美少女なので外見で差別されるやつの気持ちがわからない。
だから、背一杯の気持ちを込めて言葉を送った。
川 ゚ -゚)「……いいか内藤、よく聞け」
( ;ω;)「おっ……?」
川 ゚ -゚)「外見で嫌われるってのはまず中身も悪い奴にありがちなことなんだよな
大体デブって自己管理できてないから太ってるんだろ、まず痩せろよ
色々あるだろ、努力すべき点が、それを怠るからだめなんだ
そういうだらしない性格だからそこまでぶくぶく太るんだぞ、まずその性格を
直すところからはじめろこのピザ
がんばれ、お前はやれば出来る男だ」
( ;ω;)「最後のセリフだけ言ってほしかったおーーーーー!」
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 21:10:49.95 ID:rMB6HfHW0
支援www
131 :
No.16:2008/08/29(金) 21:15:38.78 ID:kqZ+5O3t0
そういって内藤は走って教室を出て行ってしまった。
しまった、何が悪かったのかはわからないがどうやら彼の逆鱗に触れてしまったようだ。
どうやら私は昔から思ったことをなんでも素直に言ってしまう癖があるらしい。
自分ではわからないが、それが相手を傷つけることもあるのかもしれない。
失態だ、私としたことがふざけんなよあのピザ!
川 ゚ -゚)「おい起きろドックン、あのピザに目にものみせてやるぞ」
∧∧
('A`)「にゃご……」
川 ゚ -゚)「やべっ!猫に戻っている!可愛い!」
喉をゴロゴロと撫でてから、私はドックンを頭に乗せて走り出した。
彼が人っぽい姿を保っていられるのは少しの時間らしく、この姿に戻ってしまったら
ただの悪魔嫌いな猫に成り下がるのだが、今はそんなことはどうでも良かった
とりあえず、この銃であのピザをしとめなければどんな被害が広がるか解らない。
私はすっかり暗くなり月夜に照らされる教室を飛び出した。
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 21:20:22.57 ID:rMB6HfHW0
支援
133 :
No.16:2008/08/29(金) 21:22:04.90 ID:kqZ+5O3t0
*
∧∧
('A`)ニャー
川 ゚ -゚)「おいおい、真っ暗で何も見えないぞ」
教室を出て廊下を走り回っているが、さっきから暗くてよく見えない
こんなことでは転んでしまうではないか。
青いスカートを翻しつつも、私は走る
右手に銃を握り締め、そこに言葉を封じ込めた
川 ゚ -゚)「"光"!」
それを上にむかって撃ち放つ。
眩しいくらいの光が学校を包んだ。うむ、我ながら良い案だ
川 ゚ -゚)「よし、見えるようになった。さて、早いところあのピザ探さなくては……」
「―――――!!」
川 ゚ -゚)「む?」
気のせいか今、どこからか叫び声が聞こえた気がした
川 ゚ -゚)「……気のせいか?」
134 :
No.16:2008/08/29(金) 21:27:11.41 ID:kqZ+5O3t0
「―――け―――お!」
川 ゚ -゚)「………………」
気のせいではない、やはり聞こえる。
なんかこうー、ちょっと助けを求める系の声が
川 ゚ -゚)「………」
「たす…―け―お!」
川 ゚ -゚)「おや」
廊下の先から、豚が走ってくる
いや、正確には豚っぽい悪魔が、何かに怯えるようにコチラに向かってくるのだ
どどどどど、と地響きが鳴りそうなくらいに大きな音を立てて
( ;ω;)「助けておぉぉぉおおおおおおお!」
川 ゚ -゚)「豚が泣いてる!」
( ;ω;)「あんたさっきから酷すぎるおぉぉおおおお!」
135 :
No.16:2008/08/29(金) 21:31:26.89 ID:kqZ+5O3t0
「クー先輩!」
川 ゚ -゚)「ん?」
さっきからどうしてこんなに泣いているのかと思えば、後ろには見知った後輩が息を切らしながら
走ってきた
(;><)「はぁ……はぁ……」
川 ゚ -゚)「君変態みたいだぞ」
(;><)「開口一番がそれですか!違いますよ!変態じゃないんです!」
川 ゚ -゚)「変態は皆そういうんだ」
(;><)「どこまで僕を変態にしたいんですか…ていうかこんなところで何してるんですか!?」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「妖精と話していた」
( ><)「先輩、それは可愛い子じゃなくてただの電波です」
チッ
うるさい後輩だ。
川 ゚ -゚)「そういうお前こそ何していたんだ」
136 :
No.16:2008/08/29(金) 21:37:46.89 ID:kqZ+5O3t0
すると後輩はひるんだように視線を泳がせた。
きょろきょろと、後ろの方ばかり気にしている。
(;><)「ぼ、僕はその…ちょっと忘れ物があって……」
( ;ω;)「イケメン天使怖いおー!ビッチも怖いおー!」
(;><)「!!」
川 ゚ -゚)「…………」
ビロードがその言葉に焦ったようにまた視線を泳がせたが、私は特に気にするつもりはなかった
私は豚の言うことはなんとなく解ったが、それについては特に言及するつもりもないからだ
川 ゚ -゚)「ビロード、私の後ろにきて目を閉じろ」
(;><)「え……?」
ただ今やるべきことはただ一つだ。
川 ゚ -゚)「素直クールが言葉を封じる "消"」
ただ、右手に持つ銃を握り締め、リボルバーに軽く口付けをすると共にトリガーを引いた。
(;゚ω゚)「おっ!?ちょ、ま……!」
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 21:38:20.13 ID:k7cjWWs1O
支援
138 :
No.16:2008/08/29(金) 21:49:47.12 ID:kqZ+5O3t0
光の粒子が内藤を包む
言葉を聞き終える前に、豚こと悪魔こと内藤の姿は消えていた。
∧∧
('A`)ニャァ
川 ゚ -゚)「………」
ドックンが少しだけ悔しそうな顔で私を見て、一声鳴く。
まぁ、そう残念がるな、また機会はあるだろう。
( ><)「クー先輩?目、あけていいんですか?」
川 ゚ -゚)「ああ、いいぞ。ハイパーエロエロタイムは終わった」
(*><)「そ、そんなことしてたんですか!?」
律儀に目を閉じていたらしい思春期のビロードを置いて、私は歩き出した。
(;><)「あ、ちょっと!クー先輩!」
川 ゚ -゚)「何をしているんだ、早く帰るぞ」
(;><)「待ってくださいなんです!」
慌てて追いかけてくる後輩を笑って、学校を後にする。
正直ドックンを人間にしたところで私にどんな見返りがあるのかはわからないが
それでも気になってしまうものは仕方ない。彼は私をバカな人間だとでも思っているのかもしれないが
ちらりとドックンの方を見ると、彼はまだ不服そうに私の髪に爪を立てている
( ><)「クー先輩?」
139 :
No.16:2008/08/29(金) 21:50:52.68 ID:kqZ+5O3t0
川 ゚ -゚)「……せいぜい気を付けろよ、ドックン」
好奇心は猫をも殺すというからな
ちょっとした笑みを漏らして、聞こえないように呟いた。
カシャ
∧∧
('A`)「…………にゃー」
終わり
140 :
No.16:2008/08/29(金) 21:52:07.45 ID:kqZ+5O3t0
これでNO.16は終わりです
素敵な絵で書かせていただきありがとうございました
そして付き合ってくださった方ありがとうございます
もうちょっと休んでから三つ目いきます
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 21:52:46.10 ID:dPYorsBz0
まとめサイト的なものはあるのかい
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 21:54:22.13 ID:k7cjWWs1O
乙!!
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 22:13:49.20 ID:k7cjWWs1O
☆
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 22:13:54.15 ID:mQ+OEvlx0
保守
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 22:18:22.79 ID:jtfnBBft0
期待
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 22:22:26.24 ID:fVu0BaJnO
クーの性格いいなあ
乙支援
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 22:35:01.68 ID:kqZ+5O3t0
投下再開します
したらばで宣言しなかったんですが、No.63で書かせていただきます
148 :
No.63:2008/08/29(金) 22:35:44.69 ID:kqZ+5O3t0
从 ゚∀从「おい」
(´・ω・`)「何です?」
从 ゚∀从「ネタだ」
(´・ω・`)「はぁ」
从 ゚∀从「ネタがねぇ」
(´・ω・`)「はぁ」
从#゚∀从「ネタがねぇっつってんだよ!!」
(*´・ω・`)「はぁはぁはぁはぁ、あー先輩可愛いなー、今日は何柄ですかー?あ、水玉」
从#゚∀从「ひっ、人のスカートめくるんじゃねぇえええええ!!」
(#)´・ω・`)「あいてっ」
从#゚∀从「さっさと ネ タ を、持ってこい!!!」
149 :
No.63:2008/08/29(金) 22:36:47.90 ID:kqZ+5O3t0
从 ゚∀从と(´・ω・`)は探るようです
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 22:37:44.67 ID:rMB6HfHW0
支援
151 :
No.63:2008/08/29(金) 22:38:49.73 ID:kqZ+5O3t0
机にふんぞり返った先輩は僕の頭を掴むと、すごむような顔でそういった。
赤茶の髪が揺れて僕の顔にかかるのがくすぐったく心地よいのと、夏服で袖の隙間から見えるブラに僕の視線は
釘付けだ。
ああ、顔が近いですよ先輩、そんなに顔を近づけると……僕……
「………ん〜」(((*´・3・`) 从∀゚ 从「…………」
ぶん殴られた。
イテテテテ(´・ω・`>⊂从∀゚#从 キメェンダヨ!
先輩の綺麗な足に踏み潰され、ほんのひと時至福を味わう。
ああ、幸せだなあ
从#゚∀从
この人は僕の一つ上の学年の先輩で、名前をハインさんと言う。
入学式の日、部の勧誘を受けた僕は一目で惚れてしまった。スイーツ(笑)
彼女のその好戦的な目も、薄い肢体も、ふくよかな胸も、ちょっとしたアニメ声も、総てが僕を虜にして止まない。
从;゚∀从「いーかショボン、お前今のウチの部の状況わかってるよな?」
先輩は僕の懐を掴んで、もう一度すごんだ。
ああもう懲りない人だなあ、そんなところも可愛い。
152 :
No.63:2008/08/29(金) 22:39:54.07 ID:kqZ+5O3t0
(´・ω・`)「先輩と僕のラブラブカップル部ですよね」
从 ゚∀从「殴るぞ」
(´・ω・`)「是非」
_,
从 ゚∀从「…………」
明らかにウザそうだったが僕はそんな先輩の顔も好きだから気にしない。
先輩もそんな僕に慣れているのか気にしないことにしたようだ、以心伝心とはこのことですよね!
从 ゚∀从「とにっかく、ネタがないんだよ!」
(´・ω・`)「はぁ、まあ僕としちゃ部が潰れても先輩と一緒に入れればそれでいいんですが」
僕は先輩とたった二人で新聞部に所属している。
本当は二人じゃ部の設立なんて出来ないのだが、先輩が頼んできたのであの手この手で無理やり設立させた。
というか僕にとって他の部員は邪魔以外の何者でもないので追い出した。
先輩の将来の夢はジャーナリスト。
僕の夢は先輩のお婿さんだ。
153 :
No.63:2008/08/29(金) 22:42:29.69 ID:kqZ+5O3t0
从 ゚∀从「部が潰れたらお前と一緒にいる理由なんてねぇよ!
つか、ここは上級生のクラスなのに普通に溶け込んでるお前がうぜぇ!」
(´・ω・`)「愛の成せる技ですよ」
从#゚∀从「バーカ!死ね!」
イーッと歯を出して僕の頬をつねってくる先輩。
ああ、先輩、どうして貴女はそんなに可愛いんですか……
僕のゲシュタルトが崩壊してしまいそうです。
从;゚∀从,,,「お前鼻息荒くて気持ち悪ぃよ……」
(*´・ω・`)「はぁはぁ……え?」
先輩の香りをモット近くでかぎたくて、目を閉じて鼻だけひくつかせていたら
いつの間にか離れられていた
そんな先輩も素敵だ。
从 ゚∀从「だから、一発ドカンと民衆が驚くようなネタを持ってこい!」
(´・ω・`)「民衆って先輩(笑)」
从#゚∀从「うぎぃ!!その顔ムカツク!」
154 :
No.63:2008/08/29(金) 22:50:44.65 ID:kqZ+5O3t0
先輩の拳が僕の顔に綺麗にめり込んだ
相変わらず無駄のない動きだった。
(#)・ω・`)「……すみませんでした」
从 ゚∀从「わっかりゃいーんだよ!わかりゃ!」
ふんぞり帰ってるけど、スカートを抑えるのは忘れない先輩は女の子だと思う。
ああ……見えそうで見えない!
(´・ω・`)「しかし先輩、ネタっていってもこの間アントニオ猪木似の男が
学校の前でライダンスしていたことしか記憶にないですよ?」
从;゚∀从「ちょっと待て、その話オレ知らないぞ!?」
(*´・ω・`)「その日先輩風邪で休んでましたから。先輩の悔しがる顔を見たくて黙ってました」
从 ;∀从「バカヤロー!」
回し蹴りが決まった。
ああ、先輩、僕の先輩……
(#)・ω・`)「好きです」
从 ゚∀从「うるせぇばか!」
155 :
No.63:2008/08/29(金) 22:56:53.99 ID:kqZ+5O3t0
*
从 ゚∀从「ま、元からお前にまともな案が出せるとは思ってなかったよ」
(´・ω・`)「はぁ」
从 ゚∀从「だからオレが先にネタを掴んできた」
(´・ω・`)「ネタ?」
そういうと先輩は口をにたりと歪ませ、僕の頭を掴んできた
小さな顔がちょっとだけ凶悪に染まる。
周りの生徒はドン引きしているような顔だったが僕にはちょっと子悪魔的☆な顔に見えるくらいだ
从 ゚∀从つ□「こいつだよ、こいつ」
(´・ω・`)「これは……」
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 23:02:09.04 ID:jtfnBBft0
支援
157 :
No.63:2008/08/29(金) 23:06:05.99 ID:kqZ+5O3t0
先輩が差し出してきたのは一枚の写真だった
そしてその写真には我が高校の有名人がピース姿で移っている
川 ゚ -゚)v
流れるような綺麗な黒髪
先輩には負けるが相当な美少女、素直クール。別名鉄の女
(´・ω・`)「彼女がどうかしましたか」
从 ゚∀从「ああ、この間隠し撮りしたんだが」
(´・ω・`)「ピースしてますけど」
シュバッ
从 //∀从三つ「う、うるせぇな!」
(#)・ω・`)「すみません」
从 ゚∀从「とにかく、その女が今回のネタだ!」
そういってハイン先輩は嬉しそうに笑った。超可愛い
从 ゚∀从「オレの勘だがな、そいつは何かすげえネタを持ってる気がするんだよ!
だからショボン、先輩命令だ。クーについて探って来い!」
(´・ω・`)「わかりました」
158 :
No.63:2008/08/29(金) 23:12:16.29 ID:kqZ+5O3t0
きっと今回も先輩の勘違いだと思うけど、彼女が言うなら僕がそれに逆らう理由もない。
愛しの先輩のため、今日も僕は頑張りますよ、と
カメラ片手に、僕は情報収集へと歩き出した。
*
( ><)「え?クー先輩についてなんです?」
(´・ω・`)「うん、ビロードくんって確か同じ部だったよね」
まず最初に目をつけたのは、彼女と同じ文芸部に所属するビロードくんだ。
都合のいいことに僕と同じクラスだし、部員が少ないと言う点でも同じの彼だが、
彼の場合別にクー先輩に心酔しているわけでもなさそうだから、そんな警戒はしないだろう
( ><)「うーん……まあ不思議な人だとは思いますけど…なんで突然?」
(´・ω・`)「いや、なんか生き別れの姉な気がして」
(;><)「思い切った嘘つきますねショボンくん!」
159 :
No.63:2008/08/29(金) 23:18:07.67 ID:kqZ+5O3t0
(´・ω・`)「というわけでクー先輩のこと教えてよ」
(;><)(スルーされた……)
ビロードくんは少し考えたあと、首をひねらせこう答える
(;><)「ていっても…僕もクー先輩のことなんてそんな知ってるわけじゃありませんし」
(´・ω・`)「使えないなあ」
(;><)「ショボンくんてハイン先輩以外には態度ぞんざいですよね」
(´・ω・`)「照れるな」
(;><)「褒めてません」
しかし困ったこれじゃあまったく情報が集められないじゃないか
(´・ω・`)「最悪監禁かなぁ……」
(;><)「!?な、何怖いこと言ってるんですか!?」
(´・ω・`)「あ、いやいやこっちの話。それよりビロードくん、今日は部活あるの?」
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 23:21:19.93 ID:jtfnBBft0
支援
161 :
No.63:2008/08/29(金) 23:23:23.37 ID:kqZ+5O3t0
(;><)「ありますけど………なんですか?」
(´・ω・`)「いや、ただ盗さ…ゲフン、なんでもないよ、聞いただけ」
( ><)「……………そうですか」
うん、どうやらまったく不信感を持たせることなく情報収集に成功したらしい
僕は早速このことを先輩に報告することに……
(´・ω・`)(いや、待てよ)
そこで、ふと思い直した。
ここで大きなネタを仕入れてきたら、先輩はどんな顔をするだろう。
もしかしたら超喜んで、「ショボン大好き!」とか言ってくれるかもしれない。
僕はニヤ付く頬をおさえて、再びビロードくんに問いかける
(´・ω・`)「ねぇ」
(;><)「ま、まだ何か?」
(´・ω・`)「部活って何時までやってるの?」
( ><)「………秘密なんです」
(´・ω・`)「ケチケチすんなよ」
162 :
No.63:2008/08/29(金) 23:26:47.86 ID:kqZ+5O3t0
( ><)「君に教えるとロクでもないことになりそうなんで秘密なんです」
扱いやすい奴だと思っていたのに、意外にも面倒くさい男だった。
まぁ、自分で調べればいい話だし。
(´・ω・`)「じゃあいいや、ばいばい」
( ><)「………部活、きたりしないですよね」
(´・ω・`)「しないよ?」
( ><)「…………」
最後まで僕を見ていたビロードに内心毒づいた。
今度のネタは彼にしてやろう、何か面白いネタが見つかって先輩が喜ぶかもしれないし。
しかしとりあえず今は素直クール先輩のことだ。
僕は今夜の構想を練りつつ、夜を待った。
163 :
No.63:2008/08/29(金) 23:33:26.16 ID:kqZ+5O3t0
*
その後、僕は信じられないものを見ることになる。
正直文芸部室のロッカーに忍び込んで何か秘密を探ってやろうと思っていたのだけど、
いつまでたってもクー先輩は帰らなかった。
いい加減ロッカーに潜むのも面倒になった頃、クー先輩の猫が人に変身したり、
奇妙な男が現れたり、クー先輩が妙な銃を発砲したりと次々に起こる奇天烈な出来事を、僕が写真に収めて
先輩に提出するのは次の日の話になる
最後に見たクー先輩の背中をカメラに収めて、明日のハイン先輩の笑顔を心待ちにすることにしよう
終わり
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 23:34:28.86 ID:kqZ+5O3t0
というわけで不完全燃焼ですがこれでおしまいです
各絵師様方、ありがとうございました
いつかまた違う形で書き直せたらなあと思います
では、支援してくださった方、お付き合いしてくださった方、ありがとうございました
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 23:37:04.38 ID:mQ+OEvlx0
え、終わり?
伏線だらけやん…
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 23:52:42.02 ID:ZNdsiX7M0
乙ですが…。何この続編を期待させるような終わり方?
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/29(金) 23:55:43.89 ID:rMB6HfHW0
乙!!!!!!
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/30(土) 00:03:01.14 ID:2X86WiHj0
乙!よむほ
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/30(土) 00:10:31.36 ID:rFP0mdLr0
乙
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
乙!