1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
代理
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:11:25.96 ID:BZQYwimJO
代理乙
顔が変なのはご愛顧ってことで
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:15:13.74 ID:BZQYwimJO
風が吹いた。雪風が舞う季節がやってきたのだ。深々と降り注ぐ雪が今年もこの地を白く、白く染める。
摂氏零度を下回る寒気の訪れが、生きとし生ける物に眠りを促す。
十月から三月まで雪で閉ざされるこの町で、少年と少女は出逢い、そして別れた。
降り注ぐ雪は哀しみ。幼い愛を引き裂いたことを悔やみ、神が流した涙。
しかし、まだ誰も知らない。
雪は溶ける。いつか、必ず溶ける。
この冬の訪れは、また新たな芽吹きの季節、春の到来が近いことを知らせる指針でもあるのだ。
―――( ^ω^)ブーンは旗を立てるようです―――
第一話 あら、お久しぶり……なによ?別にアンタの傘に入れほしいだなんて思ってないんだからねっ!!
おほっ
正直スマンカッタ
支援
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:17:17.29 ID:BZQYwimJO
すきま風が頬を撫でた。長月の風が僕を心地よ
(;^ω^)「って寒っ!!なんだお、この異常な寒さは!!」
カレンダーを見て納得した。
( ^ω^)「もう九月なのかお」
山の中腹に位置するVIP市では一年の凡そ半分、つまりは十月から三月までを雪で覆われながら過ごさねばならない。
まだ雪こそ降っていないものの気温はかなり低いだろう。
( ^ω^)「はぁ、また雪掻きの季節がやってきたわけだが」
別に寒さが苦手なわけでも雪が嫌いなわけでもない。ただ、雪掻きというのはまったくもって好きになる要素が見つからない。
女性は家で暖かい食事を作り、男衆は外でせっせと雪掻き。
これは雪国に生まれた人間に課せられる一種の宿命だ。
( ーωー)「ふぁーあ」
まだまだ寝たりないなぁ。
両親は居ない。幼い頃に事故で亡くなったとばあちゃんからは聞かされていた。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:18:58.18 ID:BZQYwimJO
( ^ω^)「もう一眠りするかお」
僕を育ててくれたのは婆ちゃんだった。
両親の事は殆ど覚えてはいないが、婆ちゃんと初めて会ったときの事は鮮明に残っている。
『ブーン、今日から私がアンタの母親だ。ママとお呼び!!』
変わった人だった。
明るく、勝ち気で、素直じゃなくて、凄く優しかった。
そんな婆ちゃんも去年亡くなってしまった。
今では僕だけが一人この家に住んでいる。
婆ちゃんと二人暮しの時でも異常に広く感じたこの家は、一人になってさらに大きくなった。
生活にも不自由はしていない。
謎多き婆ちゃんが大量の遺産を僕に残してくれたらしい(代理人の方に聞いただけで良くは分からない)。
だがこうして何の不自由もなく暮らせるのは、全て婆ちゃんのお陰だった。
( ^ω^)「飯でも……作るかお」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:21:03.30 ID:BZQYwimJO
僕が生活に困ってない理由のもう一つ。まぁこれも婆ちゃんのお陰なんだが。
家事が出来る。
掃除、洗濯、食事は勿論、裁縫から着物の着付けまで一通りはマスターしてる。
これは婆ちゃんが
『私の息子たる者、立派に自立できるだけのスキルを持っていなければならない!!』
と僕に問答無用で家事一般を押しつけたのが原因だ。
まぁそのせいか、一人には大きすぎるこの家は世間一般から見ても片付いていると思うし、この年にして異常なまでの料理スキル、それによって外食することも殆ど無かった。
まぁ、こういう実用性のある部分ではあまり苦労していないのだが、僕には一つ悩みがあった。
( ^ω^)(どうして彼女が出来ないのかお?)
僕の痛切なる悩み。そう、一部のリア充以外が誰しも一度くらいはぶつかるであろう壁。
年齢=彼女居ない暦という不名誉極まりない方程式が成り立ってしまうのは何故なのか?
( ^ω^)(……わからんお)
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:25:04.16 ID:BZQYwimJO
テレビをつけると時刻は午前九時。
お気に入りのお天気お姉さんが元気に天気図を解説していた。
(*^ω^)「うはーwwwあいちゃん今日も可愛いおwww」
あいちゃん『今日は夕立がありそうですねー、今日が始業式の子供達にはアンラッキーな日になりそう』
うはーwwwやっぱり萌えるwwwお天気お姉さん且つどじっ子属性を併せ持つこの人は破壊力満点だ。
( ^ω^)「夕立とかwwwゆとりざまぁwwww精々濡れて帰んなww」
まぁ、この辺りで気付いてはいたんだ。
自分の失態に。
(#゚ω゚)「ってふざけんなおー!!!」
なんてことだ、今日から九月。つまりは新学期じゃないか。
ごめんなさい、ゆとりさん。真性は僕の方でした。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:29:45.72 ID:BZQYwimJO
(;^ω^)「あーあ、確実に間に合わないお」
というかもう朝礼は始まっている時間だ。
ここからいくら走っても二十分はかかるだろうし。
( ^ω^)「……仕方ない」
僕は歩いて学校に向かった。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:36:19.42 ID:BZQYwimJO
困った。非常に困った。ここに至までにかなり複雑な事情があったのだが、そんな事はどうだって良い。
端的に言えば、私は迷子だった。
ξ;゚听)ξ「おかしいわね。この道であってたと思うんだけど」
久しぶりに来た故郷は思った通り、全く変わっていなかった。
あの子と行った駄菓子屋も、あの子と遊んだ川原も、あの子と別れた公園も、全部そのまま残ってた。
ξ;゚ー゚)ξ「油断してたわね」
ここまで変わってないなら自分一人で行けるだろうと、付いてこようとした兄貴を蹴飛ばし、家を出たが
ξ;゚ー゚)ξ「これは完全に迷ったな」
溜息を吐いてそばにあったガードレールに腰掛ける。
ξ゚听)ξ「はぁ」
久しぶりに訪れた故郷、こっちに居たのは二、三年だけど今でもはっきり覚えている。
だって多分その三年は私の十八年の歴史の中で最も明るい、暖かい日々だったから。
それも、これも
ξ゚听)ξ「……あの子のおかげ……かな?」
ぶーん
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:41:39.53 ID:BZQYwimJO
父の仕事の関係で転校を余儀なくされたが、あの時の荒れ様は今思い出してもかなり酷かった。
―――出来れば、一生思い出したくないな
だが父の会社の社宅が完成したことにより、こちらに戻ることが出来た。
父は泣いて引き止めたが、私も母もこちらに戻るという決意は固かった。
母は、自分の生まれた家を捨てられなかった。
私は、ここで過ごした楽しかった日々を捨てられなかったんだ。
まぁ、今はそんな事より
ξ;゚听)ξ「VIP高校ってどこなのよー!!」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:42:48.98 ID:BZQYwimJO
( ^ω^)「という訳で、九月から学校が始まると知らなかったゆとりがただ今到着しましたお」
(´・ω・`)「よし、お前、表に出ろ」
( ^ω^)「 だ が 断 わ る ! ! 」
(´・ω・`)「いいだろう、二学期の成績は期待してろ」
( ^ω^)「ショボンさんかっけぇっす!マジリスペクトっすよ!!」
( ・∀・)「もう良いから、話が進まないよ」
(´・ω・`)^ω^)『さーせんwwwwww』
教室に入ると始業式も終わり、みんな大掃除しているところだった。
(´・ω・`)「まぁ掃除しているのを見て帰らなかった事は評価してやる」
( ^ω^)「あーざすwww」
(´・ω・`)「……それに引き替え……」
(゚A゚)「………」
( ・∀・)「それ、死んでんじゃないですか?」
(´・ω・`)「いやいや、コイツが悪い。遅刻したうえに、掃除してるのを見て逃げ出したんだからな」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:49:33.49 ID:BZQYwimJO
クラス担任であるショボン先生。垂れ下がった眉毛が特徴的は彼は、普通に生徒を殴る。
今のご時世によくこんな教師がっと思うかもしれないが、割合生徒達も普通に殴られている。
いや、腹が立っている人もいるだろうが
『先生、うちの馬鹿息子が変な事したら迷わずぶん殴ってやってくださいな』
なんて言われていたら、言える文句も言えなくなる。
( ^ω^)「モララー、そいつどうするのかお?」
( ・∀・)「ううん、とりあえず保健室にでも連れてくか」
彼はモララー、クラス委員長を務める、今時珍しいイケメン委員長だ。僕とは小学校からの腐れ縁。
頭も良く私立の高校に行くと聞いていたのだが、蓋を開けてみれば再び同じ学校に通う事になっていた。
( ^ω^)「……やっぱり二枚目は無口で謎が多いほうが合うお」
( ・∀・)「ブーン、そのエロゲ的思考は止めるんだ」
(;^ω^)「えええエロゲちゃうわっ」
( ・∀・)「おもっきり吃ってんじゃん」
口が悪いのが玉に瑕だが、これが地なのだろう、それに悲しいかな、イケメンは大体何をしても咎められない。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:53:54.92 ID:BZQYwimJO
( ^ω^)「……やっぱり敵だお」
( ・∀・)「なにが?」
( ^ω^)「いやいや、なんでもないお」
( ・∀・)「とりあえずそっち持ってよ、ブーン」
( ^ω^)「把握したお」
僕とモララーはドクオの両肩を支えながらポトポトと保健室に向かった。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:54:38.96 ID:BZQYwimJO
ξ゚听)ξ「あーあ、ついてないなぁ」
まったく、今日は散々だなぁ。結局まだ学校にもついてないし。
こんな事ならちゃんと確認しとくんだった。
ξ゚听)ξ「ん……」
道の端っこに立て掛けられていた看板に目をやる。
ξ*゚听)ξ「おっ、ラッキー!」
VIP高校はこちら、と丁寧に矢印付きで書かれている。
やっと運が向いてきた。これでなんとか転入手続きは済ませることが出来そうだ。
ξ*゚听)ξ
自然と歩幅も長くなる、もう少しで学校が見える、彼の通う学校が。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:57:41.79 ID:BZQYwimJO
ξ゚听)ξ「いきなり会っちゃったりとか」
あっ、ブーン君!
君は――ツンかい!?
うれしい、覚えていてくれたの?
忘れるわけ無いじゃないか、なんたって君は
私は?
――僕の初恋の相手なんだからね
ξ//д/)ξ「ちょっ、流石にありえないわよ!こんなのっ!!」
八年間も離れ離れだった。もしかしたら私のことなんて忘れてるかもしれない。
もし、忘れてたら、どうしようか?
ξ゚听)ξ「いいえ!ツン!!ここはポジティブに考えるのよ!!」
忘れてたってきっと思い出してくれる。いや、絶対思い出させる。
ξ゚听)ξ「おっ、見えてきた」
視界の端っこに、大きな建物、これから私が通うことになるVIP高校が見えてきた。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 02:01:06.68 ID:ETWpiDWh0
支援
バイ猿か?
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 02:56:29.03 ID:ETWpiDWh0
ほ
馬鹿め!逃亡しよったな!
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 03:05:33.80 ID:D/L4CwB4O
馬鹿野郎が読んでたってのに…
支援しなかっただけで
一人で支援するっていうのは恥ずかしいので自重してました
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 03:29:39.29 ID:ETWpiDWh0
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 05:06:55.43 ID:ETWpiDWh0
ほ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 05:45:29.77 ID:5J6HQG1+0
さあて保守するか
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 06:06:56.67 ID:p3+Z9o8EO
ほ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 06:11:21.80 ID:kQx+YFjQ0
見てるなら支援してあげろよwww
逃げたのかは解らんが・・・
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 06:45:00.71 ID:5J6HQG1+0
頼む、続きを書いてくれー!せめて一話目ぐらいは完結させてくれ!
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 07:15:40.53 ID:ETWpiDWh0
ほ
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 07:28:07.22 ID:ETWpiDWh0
ほ
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 07:38:58.32 ID:BZQYwimJO
ごめん、意識ぶっ飛んでた
仕事あるからまた後でやるかも
保守してくれた人に、代スレしてくれた人さんくす
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 07:56:55.47 ID:5J6HQG1+0
ほし
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 08:08:08.36 ID:ETWpiDWh0
おお復活か、ずっと保守ってた甲斐があるな
今度はさるらんようにゆっくりやってくれ
今北
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 08:56:05.56 ID:Z9pYipd50
無理するなよー
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 09:15:57.63 ID:ETWpiDWh0
ほ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 09:34:35.90 ID:ETWpiDWh0
ほ
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 09:58:56.19 ID:yfrcnl4LO
守
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 10:27:23.46 ID:ETWpiDWh0
ほ
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 10:47:58.43 ID:/dem8BYk0
なんか面白そう
保守
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 11:44:02.89 ID:ETWpiDWh0
ほ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 12:14:00.64 ID:ETWpiDWh0
ほ
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 12:16:37.88 ID:jmhNDZgAO
ほ
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 12:25:24.49 ID:RMjJ892+0
ほす
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ほ