【秘密】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【だよ?】
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
<<スレのルール>>
●『「コテ」を付けての投稿/書込は禁止です』
名前覧は空白もしくは投稿SSの題名で書込してください。これは「コテハン」を否定しているのでは無く、「コテ」による投稿/書込が荒れる原因になりやすい為です。
●『性的に過激な描写は禁止です』
そのようなSSは別のスレ(エロパロ等)に投稿して下さい、現在性的描写のボーダーラインは少年誌レベルまでです。*少年誌レベルでもNGワードを付けるようにして下さい。
●『未来アンカーやリレー小説は禁止です』
スレストの原因になったり投稿し辛い空気になり、スレの衰退を加速するのでやめましょう。
●『ローゼンメイデンの作品に登場しないキャラを使用するのはなるべく控えて下さい』
他のキャラやオリジナルのキャラを使う場合は下記の項目を参照してNGワードを付ける等の配慮を御願いします。
なお同年代の男性キャラを登場させる場合には【ベジータ】【笹塚】を使うのがスレの慣例となっています。*この二人を使う場合はNGワードは不要です、二人の性格等は@wikiや過去ログ参照の事。
●『以下の項目に該当するSSを投稿するときは冒頭に注意文を付けて下さい』(例「○○ネタだから注意」「○○系につき苦手ない人スルーよろ」)
また「メール欄」に、あぼーん用の特定のNGワードを付記するなどの各自配慮をお願いします、特に<<NGワードは全てのレスに入れる必要がある>>ので注意して下さい。
○現在のNGネタは以下のとおり ( )内はNGワードです
百合(yuriyuri) 死を扱う(sinineta) 男色(uhouho) グロテスクな表現(guroino) 性的描写を含む(biero)*少年誌レベル ネタバレ(netabare)*基本的にコミックになるまで 他作品のキャラを登場させる(hokakyara) オリジナルキャラを登場させる(orikyara)
<<スレのマナー>>
・スレ・作品と関係ない雑談は控え、気に入らない作品や書込並びに荒らし等は無視して下さい。相手をすれば自分も同罪です。
・長編でレスを大きくまたぐときや前スレからの続きはタイトルやあらすじ、アンカー等付けると読者に優しい職人になれる。
・まとめWikiはなるべく自分で編集しましょう。(簡単な説明の項目の通りである程度できます)
・携帯しか無い、wikiの操作方法がわからない等、どうしてもまとめられない方は
>>1から行ける休憩所の「wiki掲載依頼スレ」で依頼して下さい。
・投稿時の「投下いいかな?」等の確認は不要です、また投稿終了後の「自分の投稿を卑下するような書込」も不要です。もっと自信持って投稿しよう!
・投稿/書込の前にはログの再取得を心がけて投稿/書込が被らないように注意しましょう。
・数レスに跨る投稿の場合は、メモ帳やテキストエディタ等で書き貯めてから投下するのが基本です。
●上記の他、
>>1にリンクしてあるWikiの「簡単な注意事項」を読んだ上、分からない質問などは
>>1のリンクから行ける休憩所で聞いて下さい。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 20:04:08.06 ID:wAJDfKc6O
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 20:08:37.88 ID:UjSdl5Nt0
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 20:33:57.38 ID:Ocvm7BnR0
乙!
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 20:58:15.62 ID:OsedxzqOO
いちおつ
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 21:01:33.83 ID:5FtHlFti0
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 21:02:09.64 ID:DMOnCbBp0
,,,,,,_
,,,,,iiiilllllllllllllliii,,,,
,,,,,_ .,,,,,,,,,,iiiiiiillllllllllllllllllllllllllllllllllll丶
゙llllllllliiillllllllllllllllllllllll!!!!llllllllllllllllllllllll!!゙
゙!llllllllllllllllllll!!!゙゙゙° ,,illllllllllllllllllll!゙゜
゙!lllllll!!l゙゙’ .,,illlllllllllllllll!!゙゜
^ .,,illllllll 山
,,illlllll iiiiiiiiiiiir
,,illllllllヽoOOO''o_-
,,illlllllll( <:::::::乙::::::::>ヽ
,,illllllllll!/ ,|:::::::::::::::::|ヽ ゝ
,,illllllllll!゙ ,< )ヽ,━━./ ( / liiii,,
,,illllllll!゙゜ ,lヽ i /::::::::::::::ヽ i .r 'llllllli,,
,,illllllll!゙ !!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| !!, lllllllllli,,
,illlllllll゙ |::::::::∧::::::::| ,lllllllllllllii,
llllllllllli,_ .|::::::::| |::::::::| ,,,,illlllllllllllllllli, こ、これは
>>1乙じゃなくて
!llllllllllllllliiiiiiiiiiiiii,,,|::::::::| |::::::::|llllllllllllllllllllllllllll 瞬獄殺なんだから
゙゙!!llllllllllllllllllllllllll|::::::::|. |::::::::|lllllllllllllllllllllllll 変な勘違いしないでよね!
゙゙゙゙!!!!!!llllll_ ノ;;;;;;;;r. |::::::::レ_lll!!!!!!!l゙゙゙゜
'ーー" "ーー'
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 21:22:05.48 ID:UjSdl5Nt0
ほ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 21:34:16.43 ID:3pfZzA51O
保守
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 22:01:23.17 ID:wAJDfKc6O
もうこんなに佐賀ってるのか!保守
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 22:03:03.17 ID:ohCA2sL90
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 22:20:05.48 ID:OsedxzqOO
保守
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 22:39:24.07 ID:G20QHNNB0
もう550だとぉ
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 22:51:24.46 ID:gm9QvARpO
なななな、なにが秘密なのかな!!??
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 23:01:52.74 ID:QnJtvkpxO
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 23:03:59.48 ID:G20QHNNB0
>>15 「僕ほんとは女の子なんだ」
まって石投げないで
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 23:07:24.74 ID:Ocvm7BnR0
ねるほい
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 23:16:51.28 ID:UjSdl5Nt0
スレとは、こんなにも早く下がるものなのか……!
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 23:20:36.74 ID:KCuOIfyNO
いつおつッ!
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 23:30:28.42 ID:wAJDfKc6O
寝る前にageるわぁ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/29(火) 23:44:58.75 ID:QnJtvkpxO
保守
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:04:50.02 ID:qb3YQCUIO
保守。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:06:07.36 ID:Ks25OCjY0
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:16:27.36 ID:KILD6QRI0
保守
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:24:25.49 ID:9p1IZsi3O
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:25:45.82 ID:KILD6QRI0
>>26 ローゼンの男性キャラはほとんど一人称が「僕」な件
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:47:57.27 ID:EJROI9bfO
ジ「僕ほんとは男の子に興味あるんだよね」
ラ「ブラボォ!素晴らしく感動的な台詞です!」
槐「やはり舞台はこうでなければ」梅「さあ桜田!一緒に薔薇屋敷へ行こうじゃないか!」
てな想像した。吊ってくる
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:50:45.30 ID:KILD6QRI0
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:52:51.70 ID:dz+cma4u0
31 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/30(水) 00:54:16.47 ID:dz+cma4u0
―※―※―※―※―
幾つものメスが巴の頬や髪を掠っていくが、どれもまともにダメージを与えられない。
浮かべた分のメスを撃ち終えたのを確認し、巴はめぐへと木刀を地面に振るい衝撃波を放った。
地面を穿ちながら迫り来るそれをかわし二人とも息を整える。
「逃げ回ってばかりで、あなたらしくないわね」
「無駄に攻めるばかりが能じゃないわ。もっとも、ジャンクなあなたにそういうのは理解できないでしょうけど」
「ジャンクって言うな!!」
ジャンクと言われ怒っためぐは、今度は自分ではなく巴の足元から幾つものメスを飛び上がった。
いきなり足元からメスが飛び出してきたことに若干驚き、その隙に背後にあったメスが巴に撃ち出される。
巴はそれにギリギリで気が付いたが、反応が遅れて二の腕が切り付けられ痛みが走った。
「チッ…! 私とした事が…」
「見くびっていたからよ、そのままハリネズミにしてあげるわ!」
傷を押さえ、体勢が乱れた巴に四方八方からメスの雨が降る。
巴はそれを木刀で弾き返したり避けたりしてかわすが、いくつかはどうしても防ぎ切れずに腕や足にメスが突き刺さっていく。
全てのメスが撃ち終わった頃には、体のあちこちからメスが生えていた。
崩れ落ちそうになる体を木刀で支える巴に、めぐは憎悪の視線を向ける。
「…今こそ一葉の仇と水銀燈を侮辱した事の恨みを晴らさせてもらうわ」
「フン…これぐらいで負けるわけ無いでしょう、バァカ…」
ボロボロでありながら巴は顔を上げ、侮蔑の表情でめぐの神経を逆撫でする。
「…まだそんな笑顔が浮かべられるのね」
「これぐらいの傷で粋がるなんて…ジャンクの極みねあなた」
「あんた…!」
「あの女…水銀燈って言ったっけ? ジャンク同士でお似合いだったわ。契約破棄してもったいないわね」
「……っ! また言ったわね!!」
またしても水銀燈を侮辱され、めぐの中で何かが切れた。
それと同時に地面が地響きを起こして揺れ始める。
「地震…nのフィールドで!?」
32 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/30(水) 00:55:11.32 ID:dz+cma4u0
巴が困惑していると地割れが起き、めぐの後ろの地面が音を立てて浮かび上がった。
巨大な土の塊が宙に浮かんだ事に、巴も動揺が隠せなかった。
「そんな、めぐにこんな力が…!」
「消えろ!!」
腕を巴の方に向けると、巨大な土の塊が勢い良く巴の方へと放物線を描いて向かって飛んでいった。
「やばっ…!!」
巴のその声が聞こえたと同時に土の塊が巴がいた所に落下し、激しい衝撃と砂埃が辺りに広がった。
めぐは腕で顔を覆い、それからガードしながら薄目を開けて巴の様子を見る。
激しい砂埃でよく見えないが、あれを喰らってもう戦えるはずが無い。確実な勝利だ。
「やった…一葉、水銀燈…恨みは…」
勝利を確信して警戒を解いた瞬間、鋭い痛みが肩に走った。
肩を見ると、自分が飛ばしたメスがそこに深々と突き刺さっている。
(これ、私が飛ばした…何で…!?)
何が起こったか分からず困惑していると、砂埃の中から更にメスが数本連続で飛んできて両肩に突き刺さった。
避ける間も無く全てを喰らって激痛が走り意識が飛びそうになったが、聞こえて来た声によって覚醒する。
「なかなか凄かったわ。まともに喰らってたらさすがの私も負けてたかもね」
「巴…! 喰らってなかったのね…!」
痛みを堪えて砂埃の方を見ると、中から肩にメスが一本刺さったままの巴が嘲笑を浮かべて現れた。
巴はそのメスを抜くと、弄ぶようにそれを指で回す。
「私があれぐらいで負けると思ってたの? ちょっと不利なマネしたら調子に乗っちゃって、ホントにバカね」
「貴様…っく…」
倒れそうな体を必死に支え、巴を睨みつける。だが、既にもう体力は残っていない。
「あはは、力使い切っちゃったのね。ホントに力のセーブとか出来ないんだから…昔っからすぐ暴走しちゃって」
「うるさい…!!」
「過去のミーディアムからも力吸い過ぎちゃったりして…そんなんだからジャンクなのよ。この失敗作」
「黙れ!」
33 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/30(水) 00:55:49.20 ID:dz+cma4u0
神経を逆撫でされ、めぐはメスを浮かび上がらせて巴へ発射する。
だが既に力を使い果たしためぐのメスは勢いがほとんど無く、それらはいとも簡単に巴に全て奪われてしまった。
「こんなんで私に勝てると思ってる?」
「くっ…!」
手の中で数本のメスを弄びながらめぐを見下す。
そしてフッと鼻で笑うと、メスを持っている手を横に薙いでメスを飛ばした。
「跪きなさい」
「あぁっ!!」
めぐは巴が飛ばしたメスをかわす体力も残っておらず、それらは全て右膝に突き刺さり完全に球体関節を破壊してしまった。
球体関節が破壊された事と激痛でめぐは立っていられなくなり、右膝を押さえてその場に跪いた。
「あぐっ…うぁ…!!」
「良い様ね、めぐ」
もう立ち上がることの出来ないめぐへと近付き、歪んだ笑みを浮かべて見下ろす巴。
その影に気が付き、めぐは見上げて強い憎悪の念を巴へと向ける。
既に戦う事は不可能なのは分かっているのに、その念は戦う前よりも強くなっている。
巴はそれが気に入らず、めぐの腹を蹴って吹き飛ばした。
「ぐぁ…!」
「…そろそろその顔も飽きたから、ローザミスティカ貰ってさよならするとするわ」
「ふざ…けるな…!」
木刀を構える巴に立ち向かおうとするが、壊れた球体関節では立ち上がることも出来ず膝立ちになるだけだった。
そのめぐを巴は冷たい目で見下ろす。
―※―※―※―※―
「だめ!! めぐ逃げて!!」
「戦いの最中によそ見するものじゃないわ!」
ボロボロのめぐに気を取られた隙に、空間に穴が開きレーザーがみつに放たれ喰らってしまい吹き飛ばされた。
34 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/30(水) 00:56:28.49 ID:dz+cma4u0
「くっ…!」
みつは受身を取って体勢を立て直すが、同時にオディールが目の前に瞬間移動してきて攻撃をガードするしかなかった。
槍でオディールのレイピア攻撃を防いだものの、急な攻撃に対処しきれず槍は弾き飛ばされてしまう。
「しまった!」
弾き飛ばされた槍は放物線を描いて飛んで行き、それは落下地点にいた巴の手に収まった。
槍を手にした巴はそれを見てニヤリと笑みを浮かべる。
「そうだ、お友達の武器でやられるってのもいいかもね」
「…こんな所で…!」
「させない!」
めぐへトドメを刺そうとする巴へとみつは駆けて行くが、それは目の前に現れたオディールに押し倒される形で阻止された。
圧し掛かられたみつはそのまま倒れこみ、馬乗りになったオディールが胸にレイピアを突き立てようとするの防ぐしかなかった。
めぐの元へと向かおうと、必死に体を起こそうとするがそれから抜け出せるはずが無い。
「めぐ! どきなさいオディール!!」
「あなたの相手は私だって忘れたのかしら? 大人しくめぐの最期を見てるが良いわ」
「どきなさい! どけぇーっ!!」
みつの絶叫も虚しく、巴はみつの槍をめぐへと向ける。
「最期に何か言いたいことはある?」
「…あんたなんか…」
「何?」
「あんたなんか、きっとジュンが倒してくれる…それまで怯えてるがいいわ…!」
恨みのこもった台詞を聞くと、巴は呆れたように溜息を吐いて槍を持つ手に力を入れる。
「言いたい事はそれだけね。あと、ジュンなんか本気出せばあっさり返り討ちにしてみせるから。…さよなら」
35 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/30(水) 00:57:17.47 ID:dz+cma4u0
台詞を言い切ると巴は槍を一気に下ろし、それはめぐの背中から胸へと一気に貫いた。
「あっ…ぐあぁ…っ!!」
串刺しになっためぐは痙攣を起こし、巴が槍を抜き取って蹴り飛ばすとそのまま動かなくなってしまった。
しばらくするとその体から紫色に輝くローザミスティカが出てきて、そのまま巴の手に収まった。
それを見て、巴は恍惚といった表情で眺める。
「うふふ…二つ目のローザミスティカ、やっと手に入れたわ…」
その光景を、オディールに抵抗しながらみつは眺めていた。
「嘘、そんな…! めぐ、めぐーっ!!」
「悲しまなくたって、あなたもすぐ同じ運命辿るわよ!」
より力を込めてオディールのレイピアが喉元に降りてくる。
それを手で押し返そうとするが、こうなっては完全に振りだ。
めぐも助けられず自分も負けるのかと、みつの目から悔しさと悲しさで涙が溢れてきた。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 00:59:50.65 ID:dz+cma4u0
一旦ここまで。
…ドールの破壊って死ネタに入ったのだろうか?
バトルの表現は難しいし、新しいキーボードはまだ使いづらい\(^0^)/
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 01:04:07.83 ID:KILD6QRI0
>>36乙!
本文にもあったけどこれは不利すぎるwww
後、二度と動くことが無いなら死ネタになるのかもしれない
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 01:28:32.42 ID:dz+cma4u0
保守
>>35 ×それを手で押し返そうとするが、こうなっては完全に振りだ。
○それを手で押し返そうとするが、こうなっては完全に不利だ。
だったorz
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 01:46:33.40 ID:dz+cma4u0
干す
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:12:14.80 ID:CJIAIg2/0
バーンと
>>1乙です。
>>36 ああ……めぐ、なんてこと……
やはり巴さんがそこはかとなく冷徹かつ残酷。
こちらも参ります。
【揺り籠から】【墓場まで】
>>201からの続きです
スレを跨いだのであらすじのようなもの。
――
一浪の果てに大学合格を果たしたジュンの家で開かれたパーティ。
しかしそれは地獄変への怪しい誘いだった!
酔っ払いゲーマー巴さんの猛攻を乗り切れジュン!
――
以上! ……うん?
さあいきましょう。
今回、ちょっと早めに潰れていたあの方が復活。
【お酒と、僕と、愉快な仲間たち】トゥモエさん地獄変〜なぜかさんかいめ〜
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:13:36.25 ID:CJIAIg2/0
>>40 ぽつぽつと、言葉をお互い零している。
会話の中身といえば、そりゃあ実になるとは言いがたいものだったのかもしれないけれど、なんだか楽し
い気分だった。
「ちょっとね、感慨深いな、って思う」
「ん?」
「昔から桜田君はしってるひとで……こうやってお酒が呑めるって。なにか不思議だし、――多分素敵なこ
とだよね」
「んー、まあ、そうかも」
言われて見ればそうなのだ。こうして、昔馴染みと酒を呑むということ。
それは僕らが、それだけ年をとったという証でもある。
なんでこれほどの呑兵衛が揃ってしまったのかはあまり考えたくない。
「雛苺と金糸雀は、かわいいほうじゃない?」
「あいつらはいいんだよ。むしろあれで酒乱になられたら手に負えない」
そう、あれでいい。酒に強くない、という事実を。お子様である、と同義にするほど僕は幼くない。
こういった空間を、共有できるということ。その場の空気を楽しんでくれること、それが大切なことだと
思う。本人が居て苦痛な空間は、何も酒の席に限らず、良い結果をうむとは思えないし。何より、すすんで
足を運んでくれることなど、ないはずなのだから。
「ちょっと、羨ましいかな」
「何が?」
一言二言交わす間に注がれる液体に狂気を感じる。
「私、ひとりっ子だから。家族と呑むこともあるけど、両親は下戸だし」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:15:34.15 ID:CJIAIg2/0
>>41 じゃあなんでお前はそんな有様なんだ、という言葉をぐっとこらえる。
「こんなパーティまで開けるなんて。のりさん、勉強家だから……お料理も、すごく上手だしね。本を見て
よく勉強してるの、知ってる。でもそれだけじゃ駄目だっていって、新しいレシピに挑戦して、失敗を繰り
返して……私も、翠星石もそれに付き合って勉強させてもらってるけど。桜田君のお姉さんは、本当にすご
いひとだよ。気もよく利くんだから」
……
姉ちゃんが料理を失敗するところなんて、ちょっと想像がつかない。気が利きすぎてるというのは、同意できるが、
……
杯が乾いた瞬間に次を注ごうとするお前も相当なものだと思う。インターバルなしか。
「多分姉ちゃんは、居心地のいい場所を『パーティ』と称して作り出したいんじゃないかな」
それは多分、間違っていない筈。実際の場で、死の行進を発動させるのはとりあえず置いとくとして、だ。
「……そうね。あれほど世話焼きで、気の利くパーティホストは、見たことがないわ」
「真紅。酔いは冷めた?」
そこには、足元が割としっかりしている真紅が居た。
欠伸をかみ殺してはいるものの、酔いによる眠気ではないと感じられる。
「お陰様で。毛布ありがとう、ジュン」
「どういたしまして」
「さぁ、私の相手もして頂戴?」
「はい、グラス」
手際よく柏葉が杯を渡す。
はじめに姉ちゃんの渡したグラスの数があってなかったのはこのためか……
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:16:39.22 ID:CJIAIg2/0
>>42 「じゃあ改めまして」
乾杯。
なんだか、大分いい気分になってきた。多分天国が近い。
「呑んでる最中に頭が痛くならないのは僥倖ね」
確かに。僕も呑み合わせが悪かったりするとたまに痛くなるが、そうなるととてもじゃないがまともに酒
に手をつけられる気がしない。
僕はそれを、俗に「身体が酒を裏切った」と称している。
「お酒があなたを裏切ったんじゃないの?」
「馬鹿言うな。酒は絶対に僕を裏切らない。僕の身体が耐えられなかっただけだ」
「重症ね……」
はあ、と溜息をつく真紅。
失礼なやつだな。
「真紅も大分、酒に強くなったんじゃないか?」
「そりゃあ、これだけの面子に囲まれればね……でも、『酒に強くなる』という表現には、若干の間違いが
あるわ」
「そうなの?」
「そう。一般的に『弱かったひとが強くなる』のは、単に『お酒に慣れた』だけなの。呑んでも潰れないよ
うな、上手い具合の呑み方や、間の取り方。そういったものを学んで、それが結果的に『強くなった』と周
囲に言わしめるのね。呑める許容量、その限界値はそうそう変わらないわ。それこそ、体内酵素が突然変異
でも起こさない限り」
そんなものか。でもまあ、実際あまり量自体は多く摂れなくても、うまく酒に付き合えることが出来るひ
とって居るのだろう。眼の前に居る人物が、その好例となる。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:17:48.80 ID:CJIAIg2/0
>>43 「雪華綺晶は、下戸とも呼べないけど、私と同じくらいかしら。まあ沢山食べるわね。お腹にものを入れて
おくと酔いを和らげると言うし」
あいつの胃袋は宇宙だからいつも満たされていない気もするが。
「薔薇水晶の強さも同じくらい……庭師のふたりは、回復力に目を見張るものがあるわ。雛苺と金糸雀はか
わいらしいもので、水銀燈は元々呑めるほう。まあともかく、そうした点を考慮すると」
真紅が僕らふたりに視線を投げる。
「異常なのはあなた達の方ね」
「失礼な」
「失礼ね」
――――
「宴も酣かしら?」
真紅の一言だった。
「残念ながら、それは少し相応しい言葉ではない」
「あら、どうして?」
「参加者の大多数が眠っている状況に、『たけなわ』なんて表現は似合わないから」
言いつつ、僕もかなり眠いのだ。宴自体は、もう既に収束しているような、そんな雰囲気。
しかしながら目の前に美味しいお酒が残っている限り、もうちょっと続いてもいいかなと考えてしまうあ
たりは自分でも異常だと思う。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:18:52.63 ID:CJIAIg2/0
>>44 「またこれからも、ずっと続くといいわね」
ふと、そんなことを言い出した彼女に、柏葉が言を返す。
「それは今、の話ではなく?」
「そう。今だけ、の話ではなく」
杯にちみりちみり口をつけつつ語る眼の前の彼女は、今まで話をしてきた経験から知り得る限り、現実を
見るパーソナリティの持ち主だった。そんな彼女が、希望的観測に近い言葉を零している。
「それは、私の願い」
視線が、どこか遠い向うを漂っている。虚ろな、空気の向う。未来は、たとえ一秒先のものでも、いつだ
ってそんな空気の向うにあるんだ。それは、望む望まないに関わらず、ひっそりと近付いてくる。ひっそり
と僕らは、それを通り過ぎる。大きな目立つ出来事が発生しなければ、まるでその時間は無かったことのよ
うになる。僕らは大概、そういう時間を過ごしている。
「少し違うわ、真紅」
杯に透明を注ぎながら柏葉が言う。もうここに居るメンバーはみんな手酌だ。逞しいことこの上ない。
「きっとそれは、私『たち』の、願いだと思う」
……僕「たち」か。確かに、それも良い。何だかんだ言いながら、僕は姉ちゃんの開く「パーティ」を楽
しんで居る。
いつまで続くかは、杳として知れない。知ることが出来ないのなら。ぼんやりとした映像として、空気の
向う側にある未来を、僕たちは描こうとする。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:20:28.10 ID:CJIAIg2/0
>>45 「悪くない」
僕も杯を傾けながら、言う。
「本当、悪くないわね」
「うん、本当に」
二人はそう返して。また僕らは、グラスを付き合わせる。
そう、悪くない。不確定の未来のことだからこそ、不覚に酔っ払っている今だからこそ、出来る思考。
「お姉さんを、大事にしなさい」
姉ちゃんか。酒好きで、物好きで、いつもパーティを開きたがる姉ちゃん。もう、向うの宴は酣になった
のだろうか。
「努力はする」
「殊勝な心がけね」
お互い、にやりとした笑みを口元に浮かべる。
浪人していた一年間、仲間たちにも随分助けられたけれど。一番世話になったといったら、やっぱり姉ち
ゃんだと思う。
「……」
ちょっとだけ距離をおいて、柏葉がこっちを見ている。
「ん、どうした?」
「負けないわ……!」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 02:22:23.37 ID:CJIAIg2/0
>>46 くぃー、と杯を一気に煽って唐突な宣言。ああ勿体無い……
「あら。別に勝負にもっていく必要があるのかしら?」
すす、と。真紅は柏葉の隣へ移動。即新しい酒を注ぐ。鬼か。
「うう……、だって……」
「そういうことを気にしている内はまだまだね、巴。これから、まだ時間はあるのだから」
「そうかな……」
「ええ。これからめくるめく、キャンパス案内もできることだし」
あー、あの大学、無駄に広いからな。案内してもらうとかなり体力を消耗しそうだけど、ありがたいかも
しれない。
「目一杯連れまわすから覚悟しなさいな」
「うーん……順番考えないとね」
不穏ながら嬉しいかもしれない真紅の発言に、思案顔の柏葉が加わる。
「案内してもらう場所の?」
「ううん。エスコート役の」
―――
>>47 時間がゆっくり流れることって、きっと本当にあることなんだと思う。
楽しい時ほど早く過ぎ去るなんて、勿体無い。本当に、勿体無い話だ。
だからさ。
地獄変とかそういうのって、なるべく早く過ぎ去るに越したことないと思うんだよね。
「そこは譲れないわ……! もう眠っちゃってるみんなは後でどうにかするとしても……!」
「ふふ。酒で決着が着かないなら、あとは拳で語り合うしかないようね!」
あーあー。無濾過原酒、あんまり呑めなかった……勝負にもってく必要はないとか、誰かさん言ってなか
ったっけ?
空き瓶が空しく、床に転がっている。
なんかこう、僕の案内する役割の順番決めをするのに争いが起こった。説明するのめんどくさい。
「そう。私は遠慮なく獲物を使わせてもらうけれど」
柏葉、どっから持ってきたその竹刀。
「傍ら」
「答えになってるようでなってない」
「剣道三倍段、とか言われるわね。しかしそれを以てして、私の拳が止められるとでも?」
ファイティングポーズをとりつつ、相対する柏葉の姿を見るや否や、真紅は驚愕の表情を浮かべた。
「☆流れ……!」
ぎりっ、と歯を食いしばる。うるさい。僕は秘奥義見ても悉く周りの人間の目を潰そうとか思わないから
さ。あ、僕しかいないじゃないか。もっと駄目だ。
さるにかかったときようにメル欄にも入れときましたが、
>>48にて一区切りです。
とりあえず次回は事態を収束させる意味も込めて、投下ラストになります。
お読みいただいた方、ありがとうございました。それでは、また。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 03:00:06.43 ID:YADPfaU8O
おもしろー乙
ねるほ
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 04:02:10.36 ID:9p1IZsi3O
ほし
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 06:06:36.35 ID:iqDEnzysO
ほしゅ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 06:50:19.55 ID:WHbewMHQ0
ho
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 07:47:09.54 ID:3+dwdZEfO
>>49 相変わらず楽しそうだね。
巴と真紅のじゃれあいが始まるのか?
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 08:06:32.00 ID:uwAxUiJjO
>>36 お疲れです、
すみません、ちょっと質問なんですが…ジュン達って作られた順番は
第一めぐ
第二みつ
第三一葉
第四巴
第五ジュン
第六オーディル
でいいんですよね?
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 08:21:16.28 ID:dz+cma4u0
おはほ
>>55 ああ、そういえばその辺しっかりしてませんでしたね。
一応原作のドールズと同じ順番(この話だと一葉が双子じゃないから繰り上がるけど)なのでそれだと
第四ジュン
第五巴
になります。
一度細かい設定資料集みたいなの作ろうかな…。
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 08:31:53.14 ID:3+dwdZEfO
>>56 ジュンは四番目…だけど第五ドール
このへんにまだwktkがありそう、続きが楽しみだ。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 09:03:40.73 ID:dz+cma4u0
>>57 あ、そう言えばジュン初登場時に自分で第五ドールって言ってた…。作者の癖に忘れてたorz
となると
>>55の通りになるかな…いい加減な奴ですいませんorz
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 09:43:35.36 ID:YADPfaU8O
保守
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 10:11:58.46 ID:YADPfaU8O
保守
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 10:39:49.49 ID:YADPfaU8O
保守
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 10:54:04.59 ID:KILD6QRI0
おはよう保守
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 11:05:13.10 ID:dz+cma4u0
寝るホ
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 11:36:39.05 ID:iqDEnzysO
眠いほ
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 12:30:59.68 ID:iqDEnzysO
保守
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 13:06:54.23 ID:dz+cma4u0
おはようほ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 13:38:51.60 ID:KILD6QRI0
ほ
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:03:06.40 ID:dz+cma4u0
し
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:13:46.04 ID:tRA9BOmy0
い
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:22:43.35 ID:3+dwdZEfO
真紅はジュンの嫁になる前の話し
「真紅さん私と付き合って下さい」
「ジュン…クスクス」
「なっ…なんで笑ってるんだよ」
「だって、似合わないわ…クスクス」
「…やっぱり…僕なんか真紅には釣り合わないよな…」
「ち、違うわ、ジュンが急に【私】なんて使うから」
「僕は元ヒキコモリだし身長も…ハハ」
「だから違うわ」
「時間取らせてごめん、じゃあ」タタタ
「ちょっと、ジュン待ちなさい…もぅ!」
「まったく人の話はちゃんと聞きなさいと何時も言ってるのに…」
「これは再教育が必要ね」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:24:26.11 ID:3+dwdZEfO
>>70 ━━桜田家━━
ピンポン
「はぁーい、あら真紅ちゃん」
「こんにちわのりさん、ジュンは居ますか?」
「ジュン君ならお部屋よぉ、上がって頂戴、ジュ」
「のりさん呼ばなくていいわ、部屋に寄らせていただくから」
━━ジュンの部屋━━
コンコンコン
「ジュンおじゃまするわ」
「真紅…何しに来たんだよ…」
「ジュン、人の話はちゃんと聞きなさいと何時も言ってるでしょう?なんで逃げ出したの?」
「それは…真紅に振られたから」
「私は振った覚えは無いわ」
「だって似合わないって」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:26:56.37 ID:3+dwdZEfO
>>71 「それはあなたが格好付けて【私】なんて言うからよ」
「え?」
「だいたい私があなたからの告白を断る訳が無いでしょ」(////)
「それって」
「勿論OKよ」(////)
「よかった〜」
「ちょっと何で机に突っ伏してるのよ、さっきのをやり直ししなさい」(////)
「え〜」
「早くしなさい、さあ立って」
「おい引っ張るなよ」
「これで良いわ、始めなさい」
「…」
「…」
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:27:29.55 ID:EJROI9bfO
ジ「お前がほしい」
翠「な、ななな・・・・そんなこと言われたら困っちまうですぅ」ポッ////
紅「翠星石ったら一人でブツブツ言いながらクネクネして・・
盆踊りの練習かしら?」
蒼「夏のせいなんだよ。見なかった事にしてあげて」
紅「・・・そうするわ」
こんな想像するのも夏のせい
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:29:05.45 ID:3+dwdZEfO
>>72 「真紅さんわt…僕と付き合って下さい。」
「やり直し!」
「真紅さん!僕と付き合って下さい!」
「喜んで」
「やった!」
「ちょっといきなり抱きつかないで頂戴」
「真紅好きだ…」
「私もよ…」
「キスして良い?」
「まったく無粋な男ね、黙ってするもののだわ、ん…」
ガチャ「真紅ちゃん、紅茶を淹れて…き…」
「…」(////)
「…」(////)
「…お邪魔しました」バタン
「今日はお赤飯よぉ」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:31:10.50 ID:jlf2x/BZ0
病気だwww
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 14:34:34.86 ID:EJROI9bfO
>>74スマン!この時間で割り込むなんて思ってなかった
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 16:18:28.45 ID:3+dwdZEfO
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 16:55:08.40 ID:KILD6QRI0
あぶほ
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 17:38:48.16 ID:qb3YQCUIO
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 18:04:18.93 ID:cKiNjsdn0
保守
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 18:35:59.32 ID:qb3YQCUIO
保守。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 18:54:54.20 ID:3+dwdZEfO
落ちが早い時間になって参りました!
保守
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 19:28:05.13 ID:3+dwdZEfO
保守
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 19:28:47.01 ID:qb3YQCUIO
更に保守
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 20:11:35.47 ID:3+dwdZEfO
アブ保守
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 20:19:35.49 ID:W6iKZhOg0
ho
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 20:45:37.30 ID:3+dwdZEfO
守りたい
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 20:47:24.12 ID:iqDEnzysO
ほしゅ
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 21:02:07.32 ID:uetJMbap0
ほ
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 21:29:51.95 ID:YADPfaU8O
保守
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 21:54:10.47 ID:b0hMUe3s0
レシーブ!
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 22:08:31.61 ID:3+dwdZEfO
回転保守
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 22:33:53.37 ID:qb3YQCUIO
ほしゅ
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 22:55:32.69 ID:3+dwdZEfO
保守
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 23:11:51.77 ID:b0hMUe3s0
ほ
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 23:26:01.29 ID:iqDEnzysO
保守
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 23:43:16.40 ID:YADPfaU8O
保守
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/30(水) 23:59:51.79 ID:FDdBOh420
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 00:14:56.55 ID:ebxm/MLV0
hoooo!
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 00:38:51.43 ID:7Uafi9QMO
syuuu!
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 00:54:19.27 ID:0EJPbDJY0
寝ます おやすみなさい
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 01:25:41.94 ID:7Uafi9QMO
保守
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:20:01.34 ID:+rF5GbUVO
ほ
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:49:49.08 ID:ebxm/MLV0
一週間ほど投下しない。 すまんアレは 嘘だった
投下します
とある学園に籍を置く少女達が駆け抜けた青春の一ページ。
今日は、のんびり、ゆっくりな夏祭り編。
☆ これまでのあらすじ ☆
>特に無し
コノマチ ( ゚∀゚ ) ダイスキ!
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:50:21.15 ID:ebxm/MLV0
「むきー!来るのが遅いですぅ!! 」
玄関のチャイムを押すなり、部屋着姿の翠星石がそう叫びながら飛び出してきた。
「慣れない事はするものじゃないわね。少し手間取ってしまったのだわ 」
赤色の綺麗な浴衣に身を包んだ真紅。
「遅いって…まだ十分間に合うわよぉ? 」
大きな包みを持ち、ラフなTシャツ姿をした水銀燈。
てんでバラバラの格好をした彼女達には、その理由があった。
「そーゆー問題じゃないですよ!待つ時間は長く感じるですぅ!
ささ。オマエ達もさっさと入るですぅ!! 」
怒ったり笑ったりと忙しく表情を変えながら、翠星石が二人の手を引っ張る。
近所の神社で行われる夏祭り。そこへ浴衣を着て遊びに行こう。
全てはその一言から始まり、着付けの為に翠星石の家へと集合した。という訳だった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ この町大好き! ☆ 増刊号9 ☆ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:50:51.76 ID:ebxm/MLV0
「悪いね、真紅。わざわざ翠星石まで着付けてもらって 」
すでに青い模様の散りばめられた浴衣に身を包んだ蒼星石が、玄関先で出迎えてくれる。
その姿に、真紅は少しだけ目を丸くした。
「あら蒼星石。あなた、浴衣の着付けがでたの? 」
「色々教えてもらったり、自分でも勉強したりして、何とか自分のは出来るようになったんだけど……
どうも、他人の帯を結んであげるまでには到らなくてね 」
そう言い蒼星石は、少し恥ずかしげに背中を向け、自分の帯の結び目を見せてきた。
「何度も失敗しちゃったけど…とりあえずは人前に出られるようにはなってるかな? 」
本人はそう言うが、真紅の目には申し分無いように見える。
「ええ。大したものよ、蒼星石 」
思ったまま感想を口にし、着付けの出来ない二人を引き連れ、翠星石の部屋へと向かった。
◇ ◇ ◇
「どうです!?似合ってるですか? 」
真紅に浴衣の帯を結んでもらった翠星石が、嬉しそうにクルクル回る。
クルクル回りながら…不意に何かを思いついたのか、ピタリと止まった。
「そうです!『あ〜れ〜お代官様〜』ごっこをするですぅ! 」
そう叫ぶや否や、傍に居た蒼星石に飛び掛り……
「そーれそれ!回るですぅ〜!! 」
満面の笑みで蒼星石の帯を解くと、思いっきり引っ張りだした!
「ちょ!ちょっと翠星石!せっかく結んだのに……うわっ!! 」
抵抗も虚しく、翠星石に帯を引っ張られクルクルと回る蒼星石。
「ひーっひっひっひ…良いではないか良いではないかですぅ! 」
完全になりきってる翠星石の怪しげな笑い声が、やけにリアルだった。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:51:24.05 ID:ebxm/MLV0
◇ ◇ ◇
何故かやたらとテカテカしながら「むふー」と良い表情をした翠星石。
「ヒドイよ…姉さん……」と涙を浮かべながら、乱れた浴衣を着なおす蒼星石。
見る人が見たら、多大な誤解を招きそうな場面。
それを華麗に無視しながら、真紅は水銀燈へと向き直った。
「さあ。次はあなたの番よ、水銀燈。こっちへ来て 」
水銀燈に浴衣を着付ける為にそう声をかけるが…
「嫌よぉ…めんどくさい… 」
当の水銀燈は、乗り気ではない声を上げるばかり。
そのくせ、しっかり浴衣を持ってきて、尚且つ、時間にも遅れずに集合してる。
何で今になってヘソを曲げるのだろう?
でも、真紅もいいかげん、水銀燈との付き合いは長い。彼女がちょっとヒネてるのはいつもの事。
「いいから早くなさい」と言いながら、テキパキと浴衣の準備にとりかかった。
水銀燈は水銀燈で …―――
浴衣は着たいけど…それを着付けてくれる相手が真紅だというのが……
何だか恥ずかしいような、悔しいような、ちょっと腹立つような……やっぱり、恥ずかしいような。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:51:53.45 ID:ebxm/MLV0
そもそも、これが何のお祭りかは知らない。
でも、そんな事は関係無かった。
「全員、はぐれないように気をつけるですよ! 」
可愛らしい浴衣に身を包んで上機嫌の翠星石が、夜店の列を前にテンションを上げまくる。
「ははは…翠星石が一番はぐれちゃいそうだね 」
翠星石とは色違いの浴衣を着た蒼星石が、楽しそうに微笑む。
「せっかく皆で来たんですもの。はぐれたりしたら興が冷めてしまうわね 」
鮮やかな浴衣姿の真紅が、屋台の列に思いを馳せる。
「とにかく、さっさと行きましょうよぉ。時間は有限なのよぉ? 」
落ち着いた色遣いの浴衣に身を包んだ水銀燈も、楽しそうに目を細める。
「早速、腹ごしらえですぅ! 」
祭りの喧騒に負けない位に元気の良い声が、夜店の並んだ通りに響いた。
焼きソバ、たこ焼き、カキ氷にフランクフルト。
小さな体に全力で、祭りの雰囲気と一緒に詰め込む。
当たりが本当に入っているのか怪しいクジ引き。食べるのが勿体無い飴細工。
懐かしさが漂うお面。何故だか心引かれるヨーヨー釣りに、顔より大きな綿菓子。
そして…いつの時代もやっぱり一番は、金魚すくい。
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:52:21.78 ID:ebxm/MLV0
「この店はダメね。すぐに穴が開いてしまうのだわ 」
「…そうかな?ほら、こうやって…斜めに入れれば……ね? 」
一匹も金魚を捕まえられずに失敗する真紅と、小さな金魚をすくってみせる蒼星石。
「ふふふ…ほぉら……うふふ…逃げ惑うがいいわぁ… 」
金魚の頭上にポイ(金魚すくいに使う、例のアレ)をかざし、逃げる金魚で遊ぶ水銀燈。
「うぅ…救ってやるです……翠星石が全員、救ってやるですぅ…… 」
変な感情移入で半泣きになりながら、必死に金魚を追いかける翠星石。
ピリッ。あ、破れた。
「…あ!………オヤジ!もう一度ですぅ! 」
500円玉を屋台の店主に投げ渡す翠星石。正直、良いカモだ。
「この翠星石が救ってやると言ってるですよ!おまえ達もチマチマ逃げやがるなですぅ!……あ! 」
◇ ◇ ◇
右手に水ヨーヨー、左手に金魚の入ったビニール袋。
夏祭りの最強装備の翠星石が、満面の笑みで金魚を目の高さまで持ち上げた。
「この私に救われるなんざ、こいつには過ぎた幸せってやつですぅ!
でも…どーせなんで、名前の一つでもつけてやるですよ! 」
そう言い、ふよふよ泳ぐ金魚をじっと見つめる。
「…そうですね……赤いですし……真紅!今日からおまえは、金魚の真紅ですぅ!! 」
「やめて頂戴 」
綿菓子をもしゃもしゃ食べながら、すかさず真紅(人間・女性)が反論した。
◇ ◇ ◇
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:52:50.75 ID:ebxm/MLV0
皆で綿菓子片手に、屋台で彩られた通りをブラブラ。
そんな時 ―――
「あれは…くんくん探偵!? 」
真紅は射的の標的になっている、一体の人形を見つけた。
「そんな…くんくんを撃てというの?…ああ…そんな… 」
射的屋の前で、ガクガクと震えだす真紅。すると……
「……用件を聞こうか……ですぅ… 」
ココアシガレットを煙草みたいに咥えた翠星石が、殺し屋みたいな雰囲気ですっと横に現れた。
そして、景品になっているくんくん人形を一瞥すると……
「ほぅ……なかなかに、手強そうですが…翠星石にかかれば、一撃で眉間をズドン!ですぅ… 」
真紅の脳裏に、殺し屋(翠星石)に額を打ち抜かれた探偵犬くんくん、という絵が…
「嫌ぁぁぁ!! 」
叫んだ。そりゃあもう、心から。
と、そんな事をしている隙に……
「あいよー。じょうちゃん、大した腕だな 」と言う店主の声と、射的の銃を返す水銀燈と……
水銀燈の腕に抱かれた、くんくん探偵の人形。
「水銀燈!ああ!あなたが取ってくれたのね!? 」
真紅はそう言いながら水銀燈に抱かれた人形に手を伸ばす。
「何寝ぼけてるのぉ?お・ば・か・さん。これは私の物よぉ 」
だが水銀燈は、くんくん人形をしっかり抱きながら真紅の腕からひらりと身を遠ざけた。
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:53:27.01 ID:ebxm/MLV0
(まさか水銀燈…あなたも……あなたもくんくんファンだというの!? )
真紅の瞳に、嫉妬と驚きと、くんくん人形が手に入らない絶望が広がる…。
だが、そこで諦める真紅ではない。
無言で射的屋のカウンターにタン!と500円玉を叩き付けると、そのまま銃を借り、玉を詰める。
そして……水銀燈をポコポコ撃ち出した。
「きゃぁ!ちょっと真紅!何するのよぉ! 」
水銀燈の声を無視して、真紅はポコポコ撃ち続ける。
そして玉が尽き…そこにきて、ようやく口を開いた。
「…さあ、これで『あなた』は私の物よ。それは…あなたの物は、私の物、という事なのだわ 」
完全に頭のネジが飛んでる発言。
でも、半端じゃなく本気の目で、真紅は水銀燈に詰め寄る。
その頃、翠星石は翠星石で…
「オヤジ!もう一度ですぅ! 」
射的屋でまたしても浪費を始めている。
一体、どちらを先に止めるべきだろう。
蒼星石は苦笑いを浮かべながら、ぼんやりとそう考えていた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:54:04.20 ID:ebxm/MLV0
夜も更け、夏祭りも終わりが近づいてくる。
ドン パラパラ…… ドン ドン…
どこか遠くで、花火の上がる音が聞こえてきた。
「あれ?…そういえば今日って、花火大会の日だったね 」
蒼星石が思い出して、そう口にする。
隣の町で行われる花火大会。
日程が被ってしまったので、近かった夏祭りに参加した。という事も有るが…
翠星石には、また別の考えが有った。
「全員、神社の上まで全力で走るですぅ!! 」
皆に号令をかけると同時に、神社の上の方へ…高台になってる所を目掛けて走り出す。
◇ ◇ ◇
高台の上には他の見物人もちらほらとはいたが、それでも十分な空間が広がっていた。
そしてそこから見えるのは……遠くで鮮やかに広がる花火。
「ここならのんびり見れますし、祭りと花火の両方が楽しめるですよ!翠星石が発見した穴場ですぅ! 」
嬉しそうに言いながら、翠星石は遠くに上がる花火を指差す。
ほんのちょっと遠いけれど、それでも花火の音や振動も伝わってくる。
何より、目の高さと同じ所に上がる花火、というのは、随分と新鮮だった。
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:54:56.49 ID:ebxm/MLV0
「翠星石も、たまにはちゃんとした事を考えるものね 」
近くに見つけたベンチに座り、やっと一息ついた真紅。
「人ごみの中で見なくっていい、ってのが良いわねぇ… 」
その横に腰掛けながら、花火を見つめる水銀燈。
「うん。この距離なら十分楽しめるしね 」
蒼星石も楽しそうに、花火に照らされる翠星石の横顔に視線を向ける。
ドン パラパラ…… ドン…
「た〜まや〜!!ですぅ! 」
花火に合わせて、翠星石が突然叫びを上げた。
「ちょっと翠星石!急に叫ぶのはやめなさい! 」
周囲の目を気にして、真紅が止めに入る。
「……本当に『たーまやー』って言う人、初めて見たわぁ… 」
引き攣った笑みで水銀燈が呟く。
「これはこれで…正しい花火の楽しみ方かもしれないけど…… 」
困った表情で蒼星石が翠星石に話しかける。
「ごちゃごちゃ言ってねーで叫んでみるですぅ!楽しいですよ?ほら!…た〜まや〜!!ですぅ! 」
周囲の全てを華麗にスルーしながら、翠星石は花火が上がると同時に叫ぶ。
「た…たーまやー… 」
釣られて蒼星石も、やっぱりちょっと恥ずかしいのか小声で叫ぶ。
逆に聞いてる方が恥ずかしくなってきた。
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 02:55:36.57 ID:ebxm/MLV0
「もっとしっかり、腹の底から声を出すですよ!せーの!…た〜まや〜!!ですぅ! 」
満面の笑みで指導をする翠星石のテンションは、下がることを知らない。
そんな翠星石と、遠くに上がる花火。
二つを眺める内に…気が付けば、全員の頬が緩んでいた。
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 03:00:42.36 ID:ebxm/MLV0
終了です
ねる保
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 03:14:26.86 ID:D1nCTVKmO
>>116 乙なんだぜ
赤い金魚が真紅なら、黒い出目金あたりは水銀燈になるのかな
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 04:36:44.04 ID:7Uafi9QMO
>>116 乙です〜。
眠れなくてイライラしてたけど、読んだら気分転換できたよ!
ありがd
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 06:43:01.79 ID:7Uafi9QMO
J「なぁ蒼星石、お前、数学が得意だったよな?教えてほしい問題があるんだけど…」
蒼「うん、僕で良ければ…。
――あっ、そうだ。僕もJUMくんに教えてもらいたいことがあるんだけど、いいかい?」
J「いいけど…僕は数学は苦手だぞ?」
蒼「数学のことじゃないんだ。でも、これはJUMくんにしか解けない問題だから…。
――ちょっとこのノートの文章を読んでくれるかな?」
J「どれどれ?――『僕はJUMくんが好きです』。
……蒼星石、これって?!」
蒼「ずっと前から僕を悩ませてる問題だよ。これがなかなか手強くてね、
一人じゃどうしても解決方法が見つからないんだ。
JUMくん、もし良ければ君の答えを聞かせてくれないかな?」
J「僕は……答えはひとつだよ。僕も蒼星石が好きだ」
蒼「…本当に?」
J「本当だよ。学校のテストでは間違いもあるけど、この気持ちに間違いはないから。
これで問題解決になる…よな?」
蒼「うん。ありがとう、JUMくん。100点満点の答えだよ!
ご褒美のキスをあげるけど……みんなには秘密だよ?」
【秘密】【だよ?】
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 06:50:07.61 ID:Jq3ZBxln0
ho
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 08:14:55.03 ID:8OWQLLFqO
【保守】【だよ】
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 08:34:02.67 ID:v18NmBQAO
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 09:54:52.90 ID:8OWQLLFqO
【保守】【かしら!】
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 10:55:35.10 ID:8OWQLLFqO
【保守】【ですぅ】
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 11:28:14.52 ID:Q6TIaWDk0
【保守】【なのー】
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 12:11:45.14 ID:H4qoQbY80
【保守】【なのだわ】
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 12:14:24.75 ID:v/8NdnGCO
【保守】【かずき?!】
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 12:51:23.32 ID:H4qoQbY80
【保守】【ですわ】
>>41 はいまたクズのせいでスレの雰囲気が悪くなりましたー
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 13:35:16.74 ID:H4qoQbY80
【保守】【よぉ】
いつまで続くんだこの流れww
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 14:15:40.60 ID:8OWQLLFqO
【保守】【…ほしゅ】
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 15:13:53.57 ID:8OWQLLFqO
保守
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 15:46:25.28 ID:TbfFQnh+O
保守
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 16:09:58.10 ID:HxLCYRgeO
保守
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 16:42:23.17 ID:H4qoQbY80
保守
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 17:32:28.79 ID:8OWQLLFqO
保守
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 18:15:32.03 ID:og7PdRuu0
ほ
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 18:17:19.83 ID:V6/BcMFL0
【かしら】
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 18:43:06.67 ID:Q6TIaWDk0
ほ
ジ「広告がフリーダム」
巴「…というか、以前の形に戻ったというか…」
ジ「柏葉が必死に頑張っていた姿も、今となってはただのアホの子(cf:360,370)」
巴「……まったく反映されてないわけじゃないし…」
ジ「いいよどうでも」
巴「……まぁ……広告で刷り込み作戦は……成功とは言いがたいかな…」
ジ「作戦というのもおこがましいけどな」
巴「こうなったら…検索で釣り作戦にでるしか…!」
ジ「検索で釣り…?」
巴「wikiを見てるとね、『幸せなあなたのお人形』で検索にひっかかって巴メイデンにたどりついた人がけっこういるの」
ジ「ああ、なるほど。でもその検索ワードで来た人は詐欺にあった気分だろうな」
巴「そんな感じで、層を広げていこうかと」
ジ「あー…つまり、検索用ワードってことか…?」
巴「そう。じゃあとりあえず『水銀燈』『翠星石』」
ジ「なんという他力本願。水銀燈なんて出番すらこのSSじゃ数えるほどしかないのに」
巴「『蒼星石 女の子』」
ジ「ピンポイントだなおい」
巴「『あん いやぁっ』」
ジ「お前はどんな層を想定してるんだ!?」
巴「『ローゼンメイデン エロ』」
ジ「やめようそういう生々しいの」
巴「なぜ目を逸らす」
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 18:54:51.75 ID:8OWQLLFqO
>>141 ローゼンメイデン エロ は釣れそうだ(w
少なくとも俺とジュンは間違いないな
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 19:28:05.15 ID:H4qoQbY80
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R
の続きが完成したので投下します。これで5話も終わり。途中猿さん喰らうかも…。
144 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:29:09.47 ID:H4qoQbY80
>>35から
レイピアの切っ先が喉に触れ、いよいよ最期かと観念した時、不意に影がオディールの上空に現れた。
それは巴で、木刀を振り下ろしながら二人に飛び降りてきている。
オディールもそれに気付き、振り向き様にレイピアを巴へと向けてその攻撃を防いだ。
その隙にみつは転がって脱出しその場を離れる。
オディールはみつが逃げたことよりも、巴が急に攻撃を仕掛けてきたことに気が向いていた。
「どういうつもり? いきなり攻撃してくるなんて」
「何って、今度はみつのローザミスティカを奪おうと思って」
「みつは私の獲物よ、約束が違うわ」
「あら、別に分けるなんて言ってないわよ。二人とも倒せば二つとも得られる…そう言う訳」
「…そうか、あなた初めっからこのつもりだったのね」
「何のこと? 契約違反をしたつもりは無いけど?」
しれっと言う巴に、オディールは空間に穴を開けレーザーを放った。
巴はそれを宙飛んでかわしたが、オディールも飛びレイピアで追撃を仕掛ける。
それを木刀で防ぎながら地面に二人とも着地すると鍔迫り合いの状態になった。
「裏切り者め!」
「ちょうど良い、あなたも同じローゼンメイデン、あなたのローザミスティカも頂くとするわ」
「やれるものならやってみなさい、そう簡単に渡すつもりは無いけどね!」
激しく火花を散らしながら睨み合う二人を見て、みつはチャンスと倒れているめぐへと駆け寄った。
めぐを抱え起こし顔を覗きこむと、その顔は無念と悔しさに満ちているのが分かった。
その表情を見てみつは自分の無力さを呪った。もっと力があれば助け出せたかも知れないのにと。
「めぐ…ごめんね、助けられなくて…。…みんなの所に戻ろう」
もう動く事の無いめぐを抱き上げると、激しい攻防を繰り広げている巴とオディールを残してその場を去った。
145 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:30:04.43 ID:H4qoQbY80
―※―※―※―※―
nのフィールドから逃げてきて行き着いたのは真紅の部屋だった。
ジュンと真紅に訳を話し、みつとジュンでnのフィールドの安全なルートを使って水銀燈と金糸雀を連れて来た。
真紅の部屋に来た水銀燈はめぐの様子に気付くと、そのまま何も言えずにめぐの前に跪いた。
「…めぐ…めぐぅ…」
「…ごめんなさい、私が…私がもっと強かったら…!」
茫然自失といった様子の水銀燈に、みつは涙を流して頭を下げた。
その様子をジュンは憮然としたように見ていた。
「…なんで僕を呼ばなかったんだ」
「…呼ぼうにもオディールの力で空間が制御されてて…。それが解けたから逃げて来れたけど…」
そこまで言ったところでジュンが壁を殴りつけ、それにみつは思わず身震いした。
その顔は悔しさと怒りに満ちていて、誰も声を掛ける事が出来なかった。
「畜生…巴の奴、畜生…!」
「…言い訳なんかしても意味無いよね…ごめん、私のせいよ…! 私が甘く見たせいで、めぐは…!」
そこから先は嗚咽で何も言えなくなり、みつはその場に崩れ落ちて顔を手で覆い本格的に泣き始めてしまった。
そんなみつを、金糸雀はそっと抱き上げた。
「みっちゃんは良く頑張ったかしら。こんなにボロボロになるまで…みっちゃんが戻って来ただけでも、良かったかしら…」
「カナ…カナ…! うあぁ、ああぁぁ…っ!!」
「そうよぉ。みっちゃん、ありがとう。めぐを連れて来てくれてぇ…」
水銀燈は笑顔を浮かべると、ボロボロのめぐを抱き上げて頬を撫でた。
全身に付いた擦り傷と、抱き上げた時に感じた致命傷の傷が攻撃の壮絶さを物語っている。
「そんな状況でめぐを連れて来てくれて…感謝してるわぁ」
「水銀燈…」
「…めぐも良く頑張ったわねぇ。こんなになるまでぇ…。辛かったわねぇ…怖かったわねぇ…!」
ポタッとめぐの頬に涙が零れ落ち、それから堰を切ったように涙が止まらなくなりめぐをしっかりと抱きしめた。
「めぐ…お疲れ様ぁ…! めぐ…ゆっくり休んでねぇ…!」
水銀燈とみつの嗚咽が真紅の部屋に鳴り響き、それからもう誰も一言も発する事は無く重い空気だけが部屋を包んだ。
146 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:30:36.99 ID:H4qoQbY80
―※―※―※―※―
その頃、nのフィールド…。
「ほらっ!」
巴の振りかぶった一撃がオディールの脳天へと振り下ろされ、それをオディールは避ける間も無く喰らうように見えた。
だが、それは幻影で攻撃が当たった瞬間それは鏡となって粉々に砕け散った。
「変わり身…それがどうしたってのよ」
本物はどこかと辺りを見渡すと、幾つものオディールが自分の方を見て笑っているのが目に入った。
それを見て巴はおかしそうに笑って木刀を構える。
「変わり身の次は分身って訳ね。それなら全部破壊するまでよ!」
木刀を持つ手に力を入れると、その分身が映っている鏡を片っ端から破壊していく。
一枚二枚と次々と破壊していき、六体目の分身を攻撃しようとしたところでそのその鏡からレイピアが飛び出してきた。
その攻撃を木刀で防ぐと本物が鏡は自分で砕け、中から現れたオディールは後ろへと飛び上がった。
「死ねっ!」
掛け声と共にオディールの周りに穴が開きそこから幾つものレーザーが打ち出された。
巴はそれをバックステップでかわしたが、レーザーは地面に直撃して激しい爆風と砂埃が舞い上がって辺りを包み込む。
砂埃に視界を奪われそこから逃げようと飛び上がったが、宙に上がった刹那オディールが目の前に瞬間移動してきた。
「なっ…」
「空中なら避けようが無いでしょう?」
レイピアを巴へと振り下ろし、それを木刀で防いだがその勢いは殺せず巴は地面へとそのまま落下する。
何とか体勢を立て直したものの、それから木刀を構える間も無くオディールが降りてきて、木刀でレイピアを防ぐ。
鍔迫り合いになったものの落下の勢いがあったオディールの方が有利で、巴は今にも地面に膝が付きそうだ。
「あんな真似するからこうなるのよ。みつの代わりにあなたが持つ三つのローザミスティカを頂くとするわ」
「クッ…!」
「さあ、裏切った事を後悔しながら死になさい!」
レイピアに力を入れて巴を切り伏せようとする。
それに口を歪めて巴は抵抗する。だが、その様子に違和感があるのにオディールは気が付いた。
「ククク…」
「…巴?」
147 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:31:07.57 ID:H4qoQbY80
「ククク…アハハハハ!」
圧倒的に不利な状況でありながら、巴は口元を歪めて笑っていた。
オディールは何がおかしいのか分からず一瞬怯んだ。
「な、何がおかしい!」
「これが本当の私の力だと思ってるの? 忘れたわけじゃないよねぇ? 私には一葉とめぐのローザミスティカがあるの…」
「それが何?」
「もしこの二つのローザミスティカの力を全部解放したら…どうなるでしょうね?」
「っ…! まさか!」
今まで戦ってきていた巴はまだ実力を全部出していたわけではなかったのか。
オディールはこのまま危険だと判断し、その場から離れようとしたがそれは間に合わなかった。
「…百パーセント解放」
「うあっ!!」
巴がボソリと呟いた瞬間、木刀がピンク色の閃光と衝撃を放ち一気に光り輝く巨大な刀となった。
その衝撃で巴に覆いかぶさっていたレイピアは粉々に砕け散り、オディールも遥か後方へと吹き飛ばされた。
激しく地面を転がったオディールは何が起きたか訳が分からず、全身の痛みで立ち上がろうにも立ち上がれない。
「う…くっ…!」
「…形勢逆転。完全に私の勝ちね」
巨大化した木刀を持って、地面に転がっているオディールへと近付き歪んだ笑みを浮かべる巴。
オディールは巴に気が付き、息を大きく吸い込んで整えると睨んで立ち上がろうとする。
「…まだよ、私はまだ戦える…!」
そう言って地面に手を付き立ち上がろうとするが、手は宙を切ってバランスを崩しその場に倒れこんだ。
その様子を見て巴は可笑しそうに嘲笑う。
「くっ…なんで…」
「そんな状態で勝てると思ってるの? もっと良く見なさい」
巴にそう言われ腕に違和感を感じ、そこを見るとオディールの表情が恐怖に染まった。
148 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:31:37.79 ID:H4qoQbY80
「そ、そんな…! 腕が…私の腕が…!!」
両腕を見てみると、どちらとも肘から先の部分が消えて無くなっていた。
さっきの衝撃波で吹き飛ばされた時、レイピアもろとも粉々に吹き飛んでしまったのだ。
両腕を失くした事により、恐怖で戦意を完全に失ってしまったオディール。
そのオディールに、巴は木刀を振り上げる。
「腕がジャンクになっちゃったわねぇ。まあ、ローザミスティカが無事なら良いけど」
「ひっ…!」
「それじゃ、ジャンクには退場してもらいましょう。…ありがとう、あなたのおかげで楽に二つのローザミスティカが手に入ったわ」
一切の情けを掛けず、巴は一気にオディールへと木刀を振り下ろした。
―※―※―※―※―
「これでお望みどおりずっとミーディアムと一緒にいられるわよ。話すことはもう出来ないでしょうけど…」
ローザミスティカを抜き取ったオディールを鏡台の中から雪華綺晶の部屋に投げ捨て、歪んだ笑みを浮かべる巴。
部屋の中は真っ暗で、雪華綺晶は不在のようだ。
「よかったわね願いが叶って。二人仲良く暮らしなさい…」
そこで足音が聞こえてきて、巴は見つからない内にと鏡の中へと消えていった。
「それじゃ、お幸せに…」
巴がそこから立ち去ると同時に部屋の扉が開き雪華綺晶が入ってきて明かりが灯った。
「ふう、さすがにステーキ十枚とライス二十皿は食べ過ぎましたわ。お腹いっぱ…オディール?」
鏡台の前にゴミの様に打ち捨てられているオディールに気がつき慌てて駆け寄った。
抱き上げると両腕は完全に無くなっており、全身がボロボロだ。
「オディール!? どうしたんですかオディール!? しっかりしてオディール、オディール!!」
いくら名前を呼んで揺すっても返事があるわけ無く、雪華綺晶に悲痛な叫びがただただ部屋に鳴り響くだけだった。
149 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:32:07.14 ID:H4qoQbY80
―※―※―※―※―
「これで三個…あとはみつとジュンだけ。私がアリスになるのも時間の問題ね」
ミーディアムの部屋で、手に入れたローザミスティカを取り出し、巴はそれを嬉しそうに眺めていた。
部屋にはぬいぐるみやおもちゃが多くあり、冷酷な巴とは酷く不釣合いな雰囲気だ。
そうしてローザミスティカを眺めていると、不意に部屋の扉が開いて巴はそれを仕舞い扉の方を見る。
そこには小学校低学年ぐらいの、大きいリボンが可愛らしい女の子が立っていた。
その指には契約の証である指輪が付けられていて、少女は巴を見つけると嬉しそうに駆け寄ってきた。
「あ、巴、お帰りなのー!」
「ただいま雛苺。遅くなってごめんね」
駆け寄ってきた雛苺という少女に、巴は優しく微笑みかけた。
雛苺も同じように微笑み、巴の手を取った。
「ううん、いいのよ。それより一緒に遊ぼなの!」
「良いわよ。何がしたいの?」
「あのねぇ、えーとお絵かきしよう!」
「ええ、分かったわ。落書き帳と色鉛筆持ってくるわね」
「うん!」
そう言って巴は棚に置いてある落書き帳と色鉛筆を持ってこようとそこへ向かう。
やがてそこにあるのを確認し手に取ると、不意に後ろから声を掛けられた。
「あれ? 巴、お怪我してるの…」
「え? ああ、これぐらい大丈夫よ」
雛苺が巴の脚に付いた傷に気が付き、駆け寄ってきて心配そうにそこを摩る。
「痛いの痛いの、飛んでけなのー」
「…ありがとう雛苺。もう大丈夫」
「本当?」
「ええ。すっかり治ったわ。さ、お絵かきしましょう」
床に落書き帳を広げ色鉛筆の蓋を開け、二人はお絵かきをし始めた。
150 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:32:31.07 ID:H4qoQbY80
初めのうちは雛苺は鼻歌を歌いながら楽しそうにお絵かきをしていたが、しばらくするとその手が止まり鼻歌も聞こえなくなった。
巴も手を止め雛苺の方を見ると、さっきまでとは違う悲しそうな表情をしていた。
「どうしたの?」
「…巴は…」
「ん?」
「…巴は、ヒナの近くからいなくなったりしないよね…パパやママみたいに、いなくなったりしないよね?」
「雛苺…」
泣きそうな顔で巴の顔を覗き込む雛苺を見て胸が詰まった思いがした。
雛苺の両親は、巴と契約する一ヶ月前に事故で急死している。
今は親戚の家に引き取られているが、今でも孤独感を強く感じていて家に馴染めていない。
そんな深い暗闇の中現れたのが巴だった。
大好きなくんくん探偵の絵本にあった、真っ白なページにただ二言書かれた“まきますか、まきませんか”の文字。
それに子供ながらの直感的なものを感じ、クレヨンで“まきますか”の方に丸をつけたのが始まりだった。
契約したての頃は死んだ表情ばかり浮かべていて、こんなミーディアムで大丈夫だろうかと思っていたが、今では雛苺の姉と保護者みたいな存在で一緒に暮らしている。
巴のおかげで雛苺も本来の明るさを取り戻し、巴に良く懐いていた。
151 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 19:33:09.89 ID:H4qoQbY80
巴は泣きそうな雛苺の頭をポンポンとなで、優しい笑みを浮かべる。
「大丈夫。私はずっと雛苺のそばにいるから」
「本当…?」
「ええ。約束よ」
笑顔でそう言うと雛苺も笑顔になった。それを見て巴も安心する。
「そうそう、一つ雛苺に言わなきゃならない事があったわ」
「何なの?」
「前に言ったよね? 私はアリスになる夢があるって…それ、もうすぐ願いそうなのよ」
「そうなの!? 良かったねなの!」
「ええ。これも雛苺の応援があったからよ。ありがとうね」
「ううん、ヒナこそ、巴が来てくれてありがとうなの! 応援してるのよ!」
「ふふ、ありがとう」
それから二人とも笑い合ったが、雛苺の純真さとは裏腹に巴の中ではどす黒い思念がジュンとみつに向けられていた。
(みつ、ジュン…首を洗って待ってなさい…アリスになるのはこの私…)
そんな巴の冷酷さに雛苺は気付く事も無く、無邪気にお絵かきに夢中になっていた。
第5話 終わり
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 19:39:33.35 ID:+rF5GbUVO
さる食らったから携帯から。
五話はこれで終了。オディールが噛ませ犬に\(^o^)/
次が最終話になる予定。エピローグみたいなものも考えてるけど。
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 19:50:23.80 ID:OKXa8S8C0
ho
154 :
もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R 5話:2008/07/31(木) 20:08:11.76 ID:H4qoQbY80
syuuuu!
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 20:08:47.94 ID:H4qoQbY80
名前戻すの忘れてたorz
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/31(木) 20:31:00.47 ID:+rF5GbUVO
保守
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
152>>
乙です。
しかしこれは…水銀燈と雪華綺晶泣かないで……
次で完結ですか!密かに薔薇水晶と契約したエンジュが出てくると予想してたんですが…
まぁ次回も楽しみにしています!