( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです。

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
てけとー
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/28(月) 20:16:19.28 ID:ujdaUIO30
__
    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄
           -=ニニニニ=-


                          /⌒ヽ   _,,-''"
                       _  ,(^ω^ ) ,-''";  ;,
                         / ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;,'
                     (.゙ー'''", ;,; ' ; ;;  ':  ,'
                   _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'  ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) ./| _ノ  __ノ
3 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:18:55.88 ID:DkMfxPFv0
代理ありがとうございます。

ぶった斬るの代理スレ立てなんてするから立てられなくなるんですね。まったく。

まとめサイト
http://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-7050.html  1話
http://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-7124.html  2話
http://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-7220.html  3話


では投下開始します。
4 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:20:06.21 ID:DkMfxPFv0
( ´_ゝ`)「OK。そのままレバーを握り続けてくれ。」

( ^ω^)「わかりましたお。」

リザードマンを倒した三日後。
ブーンは、以前クーと戦った広い空間に居た。
本来は訓練場なのだが、訓練の時間以外はこういった研究などに使われることが多い。

ブーンはMP4ゼロ機に乗って、双子兄弟の実験に付き合っていた。

(´<_` )「まだあがるな。」

( ´_ゝ`)「ああ。とっくに俺たち以上のMPになってるな。」

モニターのMPを示すメーターはほぼ限界を指している。
MP3のパイロットでもここまでは上がらない。
それほどブーンは莫大なMPを有しているのだ。

( ´_ゝ`)「よし、次の研究に移るぞ。」

(´<_` )「Lhasaを顕現してくれ。」

( ^ω^)「Lhasa・・・えっと・・・」

この前クーに言われたことを思い出す。
一度出したのなら簡単だ。
その時のことをイメージして・・・MPをこめて・・・
5青菜に塩 ◆PakIe5fTJQ :2008/07/28(月) 20:20:09.33 ID:YtPrBiHd0
エアアンカーですねわかります
6 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:22:20.46 ID:DkMfxPFv0
ゼロ機の手が眩く発光してゆく。
Lhasaの顕現は成功した。
白き大剣がその手に握られている。

( ^ω^)「できたお!」

( ´_ゝ`)「上出来だ。しかし凄い素質だな。」

(´<_` )「俺たちでもLhasaの顕現には3年かかったんだが・・・
       ブーンはその日に生成してしまったからな。ホント、化物だよ」

(;^ω^)「なんか褒められてる気がしないお・・・」

( ´_ゝ`)「じゃ、実験に移ろう。
       順番に砲撃をしていくから、それを剣で受け止めてほしい。」

( ^ω^)「ちょっと怖いけど・・・了解ですお。」

(´<_` )「それじゃ、始めるぞ。」

弟者がスイッチを押した。



第4話「しっかりしろよな」
7 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:23:46.80 ID:DkMfxPFv0
( ´_ゝ`)「まぁ大体クーの報告通りか。」

研究を終えた双子は、取ったばかりのデータを交互に見合っていた。
コンピューター室のイスに座って出した結論を弟者が述べた。

(´<_` )「弾丸など物理的な攻撃に対する防御反応はないが・・・
       エネルギー・・・つまりビーム系統の攻撃はすべて消滅できるってところか。」

(;^ω^)「なる・・・ほど・・・。」

大砲やマシンガンやレーザー砲の攻撃を剣で受け止める動作はかなり疲れた。
その場を動かず、剣を構えるだけだが・・・衝撃がそのまま伝わってくるので手が痺れた。
エネルギー系統でも気を抜けばぶっ飛んでしまうし、MPも消費するのでかなり疲れる。

( ´_ゝ`)「防御向きのLhasaだな。
       ただ『UM』のレーザーも消滅できたわけだ。
       エネルギーを扱うヤツに対してはブーンが出る方がいいかもな。」

( ^ω^)「? あの・・・『UM』って?」

(´<_` )「敵だよ。Unknown Monsterで『UM』だ。
       外見は神話に出てくる生物に近いものばかりだから、個々の名前はつけれるが・・・
       総称は決めてなかったからな。勝手につけた。」

( ^ω^)「・・・・・・あいつらは・・・一体何なんですお?」

( ´_ゝ`)「・・・・・・それは俺たちも研究している。」
8 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:25:51.75 ID:DkMfxPFv0
(´<_` )「今の段階ではなんともいえないな。ただ、予言が現実になったのが事実というだけ。
       予言を信じず、何も対策を講じてなかったよりは全然マシな結果だがな。」

( ^ω^)「・・・・・・。」

( ´_ゝ`)「そうだ。Lhasaがあるなら名前をつけなければな。」

( ^ω^)「お?」

(´<_` )「ゼロ機を名づけたのと理由はほぼ一緒だよ。
       特性から考えると・・・んー・・・。」

( ´_ゝ`)「・・・デスぺラブレードとかどうだ?
       消滅の剣とかそんなニュアンスで。」

(*^ω^)「・・・・・・なかなかかっこいいお!」

(´<_` )「そうかそうか。ならそれで登録しよう。」

カタカタと目の前のコンピューターをいじっていると、部屋の自動ドアが開く音が聞こえた。

出てきたのは痩せ型の少年。
白いTシャツに『ROM』のマーク。黒いタンクトップパーカーと迷彩柄の7分丈ズボンをはいている。

黒いスニーカーでツカツカと双子に歩みよっていった。

( ´_ゝ`)「どうしたドクオ。」
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/28(月) 20:27:23.88 ID:7Mr9ZZYGO
来たな!!
10 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:27:27.95 ID:DkMfxPFv0
('A`)「・・・修理室の鍵を貸してくれ。」

少年は小さな声で答えた。

('A`)「・・・エアロ機のブースターの調子がおかしい。」

(´<_` )「そうか。ほい。」

ポケットから鍵の束を出した弟者が一つ外してドクオと呼ばれた少年に投げてよこした。

( ^ω^)「きみが・・・ドクオかお?」

ふと、ブーンは思い出して話かけた。
ショボンがブーンに似た能力をもつ人のことを話してくれたことがある。
名前は・・・そう、ドクオだったな。この少年で間違いはないはず。

('A`)「・・・」

( ^ω^)「きみも機械のことがわかるんだおね?」

('A`)「・・・・・・」

(;^ω^)「・・・?」

返事もせず、ただじっと気だるそうな表情のままブーンを見るドクオ。
何を考えているんだ・・・?
11 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:29:07.92 ID:DkMfxPFv0
('A`)「・・・オレのことならその二人に聞けよ・・・オレより詳しいはずだぜ」

とだけ言うとドクオはすぐに部屋から去っていった。

( ´_ゝ`)「悪態をつかれたな。」

(´<_` )「間違ってないこともないが・・・ああいう言い方されていい気分はしないな。」

( ^ω^)「どういうことですお?」

( ´_ゝ`)「ブーンほどじゃないが、ドクオもかなりのMPを持っていてな。
       小さい頃から・・・といってもまだ子供だがな。
       ずっと研究に協力してもらってたんだ。」

(´<_` )「ドクオに対する研究が終了した今はそうでもないが・・・
       研究中はほぼ毎日一緒に居たんだ。」

( ^ω^)「へぇ・・・。」

( ´_ゝ`)「ちなみにドクオはクーの弟だぞ。」

( ^ω^)「クーさんって弟いたんだ。へー・・・。」

( ^ω^)「・・・・・・」

(;^ω^)「・・・・・・・弟?」

( ´_ゝ`)「あぁ、弟。」
12 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:31:40.37 ID:DkMfxPFv0
・・・・・・たしかに無表情なところとか似てるし
口が悪いところも似てる気がする。

(´<_` )「普段はあんなのだが、クーと話す時は普通の子供みたいなんだぞ」

( ´_ゝ`)「誰かいると恥ずかしがって素気ない態度だがな。」

(;^ω^)「それなんてツンデレ・・・」


( ^ω^)「・・・・・・んー・・・でもさっきのを見た印象じゃ子供みたいってのはちょっと想像できませんお・・・。
       どちからといえばマセガキって感じ・・・」

( ´_ゝ`)「んじゃ今から見に行くか?」

( ^ω^)「へ?」




川 ゚ -゚)「ドク。」

('A`)「!」

廊下にて・・・
ブースターの修理を終えたドクオは自分の部屋へ戻ろうとしていた。
扉を開けて入ろうとした矢先、後ろからクーが声をかけた。

すると・・・
13 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:33:10.97 ID:DkMfxPFv0
('A`)

('∀`)

ダルそうな表情が見る見ると晴れやかに変わっていく!
育ち行く花を倍速で見る気分。
もっとわかりやすくいえばフニャチンがカイザーブレードへ進化する様のようだ!
何? 余計わかりづらいだと!?

('∀`)「何? 姉ちゃん!」

川 ゚ -゚)「ブースターは修理したか? さっき言っておいたはずだが・・・」

('∀`)「うん! ちゃんと直してきた!」

川 ゚ -゚)「そうかそうか。偉いぞー、ドク。」

(*'∀`)「へへへ・・・。」

頭を撫でると顔が少し赤らむドクオ。
ちなみにドクとはクーだけが呼ぶドクオのあだ名だ。

川 ゚ -゚)「よし、じゃあ今からお姉ちゃんとご飯食べにいこうか。」

(*'∀`)「うん!」

ドクオは手をつないでクーと共に食堂の方へ仲良く歩いていった。


(;^ω^)「・・・マジだお」
14 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:36:33.21 ID:DkMfxPFv0
(´<_` )「だろ。」

物陰から三人はその始終を見つめていた。
少し離れた目で見れば男三人がくっついて物陰から覗くなんて変態と間違えられても仕方ないだろう。

( ´_ゝ`)「否定はせんよ。」

(´<_` )「誰に言ってるんだ兄者?」

( ^ω^)「・・・しかし、クーさんもああいう所あるんですおね。
       もっと冷たい人だと思ってたお・・・。」

( ´_ゝ`)「唯一の肉親だしな・・・。両親は既に他界してしまってるんだ。
       ドクオも今の年齢ならこんなところで訓練なんかしてないで、遊んでて欲しいんだがな。」

(´<_` )「姉のクーが生粋の軍人だからな。影響されてドクオもそっち方面にばかり関心がいってしまうんだよ。」

( ^ω^)「・・・・・・なんか・・・悲しいですおね。」

自分の妹のしぃもそうだ。
遊んでて欲しかった。もっと自由で楽に生活させてあげたかった。

それが自分のヘマで人質になってしまった・・・。
・・・・・・悔やんでも悔やみきれない・・・。

( ´_ゝ`)「子供は子供らしくあってほしいもんだよ。
       戦争はとっくに終わってるのに・・・な。」

( ^ω^)「・・・」
15 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:40:16.48 ID:DkMfxPFv0
(´<_` )「ブーンもだよ。」

( ^ω^)「へ?」

( ´_ゝ`)「まだ16才だろ? ドクオの二つ上ってだけだ。
       俺たちから見たらブーンも子供だ。」

( ^ω^)「子供じゃないですお!
       ちゃんと自分のことは自分でできますお!!」

( ´_ゝ`)「そうやってすぐムキになるところとか、まだまだ幼いよ。」

(;^ω^)「むぐ・・・・・・。」

(´<_` )「さて、なんか辛気臭い話になったな。
       俺たちも飯食いに行くか。」

(*^ω^)「おっおっおっ!」

( ´_ゝ`)「・・・やっぱ子供だな。」

(;^ω^)「お・・・。」

カラカラと同じ声で笑う双子の後ろをブーンはついていった。
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/28(月) 20:42:22.49 ID:GUirUSlp0
ドクオかわいいよドクオ
支援
17 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:43:36.56 ID:DkMfxPFv0
王の間にて。
オペレーターのツンデレが今さっき作成したデータを王に渡していた。

ξ゚听)ξ「これが前回と前々回のUMのデータです。
      機能停止に陥ると気化するので、詳しいデータは取れませんでした。」

( ´∀`)「UMが消滅した一帯の大気の回収はしたのか?」

ξ゚听)ξ「はい。
      ですが、窒素や酸素といった物質に変化してしまうようで有力なデータは何も・・・。」

( ´∀`)「そうか・・・。」

王座に肘をかけながら王はデータに目を通していた。

大体は先ほど兄者達が言っていたのと同じだ。
地球上には存在しえない生物・・・
だが姿は神話に登場するモンスターにそっくりだ。

( ´∀`)「・・・なぜ襲ってくるか・・・理由がわからんな。」

ξ゚听)ξ「言語を話せるほどの知識もなさそうですから
      理由を教えてもらうこともできませんね。」

( ´∀`)「だが前回のリザードマンは武器を使っていた。
       戦闘に関してだけは優れているのかもしれん。」

ξ゚听)ξ「・・・」
18 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:46:22.57 ID:DkMfxPFv0
( ´∀`)「太陽系には我々以外、知能をもった生物はいない。」

突然違う話を王は振ってきた。

ξ゚听)ξ「? あ、そうですね。
      水金地火木土海冥、生物が存在するのは地球だけです。
      もっとも、詳しくは調査されてませんが・・・。」

( ´∀`)「・・・・・・となるとだ。
       少し飛んだ話になるが・・・何者かが毎回UMを送り込んでいることになるだろうな。」

ξ゚听)ξ「・・・なるほど。」

( ´∀`)「だが太陽系には生物はいない。
       ZIPの技術を応用すれば火星程度なら行けるかもしれないが・・・我々では所詮その程度だ。
       つまり、」

ξ゚听)ξ「地球よりも優れた技術をもった生命体がいて、地球を狙っている・・・?」

( ´∀`)「地中から現れた痕跡も、空から飛来した痕跡もない。
       転送装置か何かを持っているのだろう。
       そんな技術は我々でもまだ未踏の地だ。
       もし敵方が本気になれば地球なぞ一瞬で消し飛ぶかもな。」

ξ;゚听)ξ「・・・・・・。」

( ´∀`)「しかし、今現在ではちゃんとUMの撃退に成功している。
       それに一体ずつというのもひっかかるのだ。
       本気になれない理由というのがあるかもしれん。」
19 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:47:54.27 ID:DkMfxPFv0
ξ゚听)ξ「諦めたらそこで試合終了・・・ですね。」

( ´∀`)「最後まで足掻いたものこそが勝者になれるのだよ。」

警報機が鳴った。
国外の至る所に仕掛けてあるセンサーが反応したのだ。

( ´∀`)「噂をすればなんとやらだな。」

王の間は一瞬にして司令室へと変形した。




( ^ω^)「・・・今度は・・・ユニコーン?」

モニターには少し異形な馬が映っていた。
真っ白なの身体、銀のたてがみの間からは金色のツノが生えていた。
ひづめで地面を掻きながらブルルと唸っている。

そして吼えながらツノを振り下ろすと、銀色の光線が発射され爆発を起こした。
煙が晴れると、大地には丸く焦げた大穴が開いていた。

第一級戦闘配置を命令したあと、王は続ける。
20 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:51:35.05 ID:DkMfxPFv0
( ´∀`)「・・・・・・出撃はブーンとドクオだ。ドクオはバックアップ。いいな。」

('A`)「了解。」

(;^ω^)「え・・・」

( ´∀`)「軍人ならば命令には了解と答えろ。躊躇いは死を招くぞ。」

(;^ω^)「・・・・・・。」

ドクオを見ると、何の動揺もなくダストの方へ歩いていっていた。

(´・ω・`)「相手はビームを使うみたいだし、ブーン君との相性は悪くないはずだ。」

( ´_ゝ`)「こちらから一応、指示は出す。心配はするな。」

(´<_` )「それに、お前は一人じゃないだろ。」

弟者がブーンの腰のポケットを指した。
中にはキーくんが入っている。

最近出番がなくて寂しいと呟いていたキーくんだ。みんな、覚えているかな?
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/28(月) 20:53:54.66 ID:a84HR6uK0
支援
22 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:54:40.43 ID:DkMfxPFv0
(;^ω^)「わ・・・わかりましたお・・・。」

ロボットに乗るのは楽しい。
でも戦闘となると・・・怖くてしかたがない。
一歩間違えれば死ぬかもしれないのだ・・・。怖くないわけがない。

軍人と言われたけど・・・そんな覚悟・・・自分には・・・・・・。


ダストを降りる前、クーがドクオの頭に手を置いた。
そしてドクオにだけ聞こえるような小さな声で言った。

川 ゚ -゚)「初めての戦闘だ。バックアップとはいえ・・・大丈夫か?」

('A`)「・・・大丈夫。ちゃんと訓練はしてきたし。」

川 ゚ -゚)「そうか。頑張ってこい。」

('A`)「あぁ。」

素気なく返し、ドクオはダストへ滑り落ちていった。
ブーンも後に続く。

(;゜ω゜)「んひゃあああああああ!!!!」

思ったよりも垂直に落下していく。
すぐに傾斜になるも、結構な角度だ。
23 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 20:59:32.77 ID:DkMfxPFv0
(;^ω^)「うわっ! とっ!」

(;゜ω゜)「あいたっ!」

またダストを出た途端に転がっていった。
しかし、2度目なら・・・とちゃんとした着地を試みたが勢いを増したまま壁にぶつかっただけだった。

(;^ω^)「いてて・・・」

落下の衝撃で袋からキーくんが出てきていた。
テクテクとその足でブーンのもとへ歩くと、前足でブーンの頬をベシッと殴った。

[ ◎]「ギ・・・マスター・・・アソンデル・・・ジカン・・・ナイデス。」

(;^ω^)「あ、遊んでるわけじゃないお! わかってるお!!」

急いで立ち上がって、格納庫の扉を開ける。
最初の格納庫にはMOVとMP2がいる。
訓練機のMOVは全部揃っているが、MP2は空っぽだ。

MP2は戦闘にまわった2機が荒野で対処しきれなかった場合に備えて、すべて国内の到るへ配置してあるからだ。
そこで何とか時間を稼ぎ、別のMP3を出動させるのだ。

( ^ω^)「よし、っと」
24 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:03:07.76 ID:DkMfxPFv0
P3の格納庫へ。
急いでかかとのボタンを押してコクピットへ入る。
ドクオは既に出撃していた。

従業員と思われる人が、出撃ボタンを押す。
ゆっくり横へスライドしていき、停止する。
と、その前にブーンは従業員へ話しかけた。

( ^ω^)「あの。」

( ・∀・)「なんでしょう。」

( ^ω^)「モードは?」

( ・∀・)b「急進です。」

( ^ω^)p

ものすごいGを感じながらブーンは上昇していった。

グラグラしながらシャッターを出る。

[ ◎]「ギ・・・ザヒョウ・・・X・・・446・・・Y・・・-334・・・デス。
     ディスプレイ・・・ニ・・・ダシマス。」

真ん中のディスプレイに、ユニコーンがいる場所が映し出される。
MP2の居場所と自身の現在地も表示されている。
25 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:06:02.99 ID:DkMfxPFv0
キーくんは機械自身とコネクトしてるため、簡単な操作なら勝手にやってくれるのだ。

( ^ω^)「MP4ゼロ! 発進だお!!」

[ ◎]「ギ・・・ナンカ・・・ハズカシイ・・・。」

(*^ω^)「・・・。」

アクセルを踏んで、上昇するゼロ機。
前回より手馴れた感じで、ブーンは鋼鉄の巨人を操り敵のもとへ飛んでいった。


ユニコーンは度々ビームを発射しながら国へと走っていた。
大きさは通常の馬の5倍はある。
速さも通常の馬と比べると倍以上だ。

( ^ω^)「見つけた!」

空中で草摺を展開し、サブマシンガンを取り出す。

狙いを定めて、トリガーを握るが速すぎて全く当たらない。

[ ◎]「マスター・・・ヨク・・・ネラッテ・・・」

(;^ω^)「わかってr・・・」

急いでレバーを動かして、身体を旋回させる。
ユニコーンがビームを放ったのだ。
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/28(月) 21:06:38.32 ID:a84HR6uK0
支援
27 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:08:34.41 ID:DkMfxPFv0
(;^ω^)「おっおっ!?」

再填が早い。
以前のゴーゴンヘッドと違って発光がない。
ツノを振り下ろせばすぐにビームが飛んでくるのだ。

避けて避けて、しまいには地面に着地してしまった。

ブーンが降り立つと、ユニコーンは足を止めた。
ブーンの前でブルルと唸っている。
様子を伺ってるようだ。

( ^ω^)(・・・あんなに綺麗なのに・・・倒さないといけないのかお?
       他に方法はないのかお?)

ふと見とれてしまっていた。
神秘的な容貌は見るものを魅了し、思考を停止させる。

ブーンはツノが振り上げられたことに気づかないまま呆けていた。

[ ◎]「マスター!」

(;゜ω゜)「! ま、マズッ・・・・・・!!」

避けるには遅い
デスペラブレードの顕現も間に合わない!
ブーンは目をつぶってしまうことしかできなかった。
28 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:11:32.49 ID:DkMfxPFv0
ビームが爆発を起こす。
爆心地はゼロ機のあった場所だ。



(;>ω<)「・・・・・・」

[ ◎]「ギ・・・マスター・・・メ・・・アケテ・・・クダサイ」

(;^ω^)「お?」

目を開けると、荒野しか見えなかった。
どこだ?
生きてる・・・のか・・・?

「しっかりしろよな」

後ろから拡声器越しの声が聞こえた。
ドクオの声だった。

緑色の細くてシャープな機体。
ドクオ専用カスタム『エアロ』機だ。
肩を抱えるようにしてブーンを救っていたのだ。
29 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:14:22.69 ID:DkMfxPFv0
(;^ω^)「す、すまんお。」

('A`)「こんなに早くバックアップが出るとは思わなかったぜ。」

(;^ω^)「う・・・」

('A`)「スピードがあるUMみたいだし、オレが前線に出る。」

今までと比べて饒舌ではっきりした口調になっている。
戦闘時ということで気持ちが昂っているのだろうか。

(;^ω^)「で、でもドクオはバックアップ・・・」

('A`)「最初に出たヤツが戦闘できない場合はバックアップが前に出るんだよ。
    基本だろうが。」

(#^ω^)「ま、まだ戦えるお!」

('A`)「サブマシンガンもさっきの攻撃で消失、まだMP4はカスタムしてないだろ。
    Lhasaもビームなら防げるだろうが、あのスピードを捉えるのは不可能だ。
    状況をちゃんと分析しろ。オレが前に出るのが得策だ。」

(#^ω^)「ぐ・・・」
30 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:17:19.82 ID:DkMfxPFv0
戦うのは嫌いだけど・・・
年下に舐められるのはもっと嫌いだ。
だが・・・今はドクオが言ってることが正しい・・・かもしれない。

('A`)「危なくなったらLhasaで防いでおけよ。」

(#^ω^)「・・・・・・!!」

背中を押される。
ユニコーンがビームを放ったのだ。
爆風で転がっていくブーン。
エアロ機はすでにユニコーンと対峙していた。

('A`)「・・・」

左右の草摺を展開する。
そこからクナイを取り出した。
指に挟み込み、投げていく。

だがユニコーンは右、左とよけつつエアロ機との距離をつめていく。
そしてツノでエアロ機を突き刺そうとするが、エアロ機もそれを簡単にかわす。

スピード重視のエアロ機だからこそ回避ができたのだろう。
ゼロ機ならとっくに串刺しだったかもしれない。
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/28(月) 21:17:42.73 ID:a84HR6uK0
支援
32 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:20:18.33 ID:DkMfxPFv0
('A`)「スピードは互角ってとこか。
    なら・・・。」

両手を真横に突き出すドクオ。
そしてレバーにMPをこめていく・・・。

手を中心に緑色の光が回るように収束していく。

('A`)「ウィンドチャクラム」

両手には少し大きめの薄緑色のチャクラムが握られていた。
ユニコーンを見据えるドクオ。

('A`)「いくぜ。」

スッと手のひらを広げる。
両方のチャクラムが手のひらから少し浮いて回転していた。

('A`)「はっ!」

手を振ると、チャクラムが勢いよく飛んでいった。

だがユニコーンは回避する。
捉えるにはまだスピードが足りない。
33 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:23:20.31 ID:DkMfxPFv0
('A`)「あめぇ!」

手のひらを握りこむと放ったチャクラムが一直線にドクオの元へ返ってくる!

これがエアロ機のLhasa『ウィンドチャクラム』の特性だ。
MPをこめると自動で浮遊、回転し投擲が可能になる。
そして放ったチャクラムは手のひらを握ると直線軌道を描いて戻ってくるのだ。

予想外のチャクラムの動きに反応しきれなかったユニコーンは攻撃を受けてしまう。
体側にザックリと切り傷を負ってしまった。

('A`)「まだまだ!」

逆の手のチャクラムを投げる。
今度は初見じゃないせいか、二回とも避けられてしまう。
しかし今までよりスピードは落ちている。
決まるのも時間の問題かもしれない。

すると、ユニコーンがツノを振り上げた。

回避のために構えたが、全然見当違いの所へ攻撃した。

('A`)「?」

するとどんどんビームを連発し、爆風を巻き起こしていく。

('A`)「目眩ましか。」
34 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:26:35.18 ID:DkMfxPFv0
真ん中のディスプレイを確認する。
だが・・・ユニコーンの反応は消えている。
ビームの効果だろうか。
煙の中に居ると、反応をキャッチできないみたいだ。

いくら相手が傷を負ってるとはいえ、スピードはまだまだある。
一気に来られたら危険だろう。

('A`)「ほっ!」

とりあえずチャクラムを投げてみる。
だが手ごたえはなし。
リターン時も手ごたえはない。

('A`)「・・・」

それを何度も何度もドクオは繰り返す。
爆煙が晴れるまでやろうとしたが、すぐさまビームを打つので効果はない。

ウィンドチャクラムを放つ。
またもや煙に消えていくだけだった。

しかし、今度は違う。
煙の中からユニコーンが飛び出してきたのだ。
それも背後から!
35 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:29:48.38 ID:DkMfxPFv0
ツノをコクピットめがけて突き立てる!
だがエアロ機は紙一重でそれをよけた。

('A`)「やっぱりな。
    いくら姿は消してても足音は消せない。特に四本足だからなお前は。
    見えなくても音で居場所はわかってたぜ。」

かわしたついでにエアロ機がユニコーンの顔の前で手を握る!

('A`)「あばよ」

返ってきたチャクラムが綺麗にユニコーンの首を切り落とした。
鮮血が舞い散り、エアロ機を赤く染めていく。
ドサドサっと首と身体が分離した一本角の白馬は地面に崩れ落ちた。

転がった首と身体ははしばらくすると気化していった。
エアロ機に付着したユニコーンの血も一緒に空気へと変化していった。

('A`)「ちぇ。ユニコーンの血って不老不死とかになれるって聞いたんだけどな。
    もったいねぇ。」

ウィンドチャクラムを消して、ドクオはさっさと帰っていった。
傍で見ていたブーンは、呆然とするしかなかった。
36 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:32:24.00 ID:DkMfxPFv0
(;^ω^)(・・・・・・なんて強さなんだお・・・
       ぼくより年下なのに・・・凄いお・・・)

ふと自分の存在意義がわからなくなる。
ただMPが高いだけの人間じゃないか。
他のZIPたちで十分戦えている。

・・・本当に自分は必要なのだろうか・・・?

帰還する最中、キーくんが話しかけていたがブーンには聞こえていなかった。


川 ゚ -゚)「よくやったぞ、ドク。」

('A`)「別に。訓練の通りにやっただけだよ。」

川 ゚ -゚)「それでいいんだ。とにかくよくやった。」

MP3の格納庫で、ポンポンと頭を叩きながら無表情でクーは弟を褒めていた。
ブーンもその場に居合わせていたが、無視して帰ろうとした。

川 ゚ -゚)「おい。」

背中から平坦な口調のクーが話しかけた。
37 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:33:27.16 ID:DkMfxPFv0
(;^ω^)(・・・・・・なんて強さなんだお・・・
       ぼくより年下なのに・・・凄いお・・・)

ふと自分の存在意義がわからなくなる。
ただMPが高いだけの人間じゃないか。
他のZIPたちで十分戦えている。

・・・本当に自分は必要なのだろうか・・・?

帰還する最中、キーくんが話しかけていたがブーンには聞こえていなかった。


川 ゚ -゚)「よくやったぞ、ドク。」

('A`)「別に。訓練の通りにやっただけだよ。」

川 ゚ -゚)「それでいいんだ。とにかくよくやった。」

MP3の格納庫で、ポンポンと頭を叩きながら無表情でクーは弟を褒めていた。
ブーンもその場に居合わせていたが、無視して帰ろうとした。

川 ゚ -゚)「おい。」

背後から平坦な口調のクーが話しかけた。
38 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:34:59.10 ID:DkMfxPFv0
川 ゚ -゚)「明日から訓練を始めるぞ。覚えておけ。」

(  ω )「・・・・・・」

訓練なんかしたって無駄だ。
自分より強い人たちがたくさんいるのに・・・
鍛えたって無駄なのに・・・なんでそんなに苦しめるんだ。

返事をすることなく、ブーンは格納庫を後にした。








第5話へ続く・・・
39 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:38:33.83 ID:DkMfxPFv0
8月半ばとか言いましたが、ぶった斬る('A`)ようです。がなんかハイペースで更新してるので
なんか勝手に対抗心燃やしてスピード更新しました

次回こそ8月半ばになると思います。
人居ないみたいなんで質問タイムはいらないかな?
今日はさっさと予告投下しますかね。
40 ◆jOnMQUNVXQ :2008/07/28(月) 21:41:18.14 ID:DkMfxPFv0
ヤツらは来る

( ;ω;)「もういやだお! 家に帰してくれお!!」

安息の間すら与えずに

川 ゚ -゚)「甘ったれるな。お前の家はここだ。
     帰る場所などここ以外ないんだぞ。」

降り立つ敵に立ち向かう

( ´_ゝ`)「いくぜ弟者!!」

双子兄弟 赤き狼

(´<_` )「おうよ兄者!!」

今こそ叫べ、『合体だッ!!』

次回( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです。
第5話「やっと出番か…」
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/28(月) 21:43:23.81 ID:GUirUSlp0
合体……だと…?
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします