ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです
※※※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい※※※
各まとめ入口:
http://www.bnsk.sakura.ne.jp/ まとめwikiコラム:
http://www.bnsk.sakura.ne.jp/wiki/index.php?%A5%B3%A5%E9%A5%E0 初心者の方は上記のまとめwikiコラムの他、掲示板を一度ご覧下さい。
小説を書く際の禁則やテクニック等が具体例付で説明されています
(三行テンプレート)
1:お題をもらう(安価より「↓」を推奨)
2:もらったお題に沿った作品を書いて、完成させる。
3:「投下します」と宣言し、作品投下。メール欄は無記入、名前欄には「もらったお題」を表記する。タイトルは無くても可。
・1レスは30行、4096バイトまで、一行は全角128文字まで(読みやすさの為に50〜60文字推奨)
・書きながらの投下は禁止
・お題をもらっていない作品はたとえ投下されてもまとめサイトには掲載されません
詳細は
>>2-3 辺りをご覧下さい
まずはお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです →人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります ▽投下の際の注意点 ・投下宣言は「投下してもいいですか?」ではなく「投下します」。投下宣言が被らない限り、許可はいりません ・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします ・名前欄 に『タイトル(お題:○○) 現在レス数/総レス数』 (例:『BNSK(お題:文才) 1/5』)を書いて下さい ・まとめる際にコピペがしづらいので、メール欄は空にして投下してください。 ・作品を投下する際は、テキストエディタで仕上げてから、完成品をまとめて投下して下さい ▽読み手の方へ ・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい ▽保守について ・創作に役立つ雑談や、「お題:保守」の通常作投下は大歓迎です ・落ちた場合は立てられる人が新スレを立てて下さい。人がいる時間を目安に ▽その他 ・通常作品でもトリップを付けておくと、wikiで「単語検索」を行えば自分の作品がすぐ抽出できます
▲週末品評会 毎週木曜日の夜〜土曜日の午前中に、お題が出されます 作品は土曜日の0:00から日曜日の23:30までの間に投稿してください その後それぞれに評価をして頂き、月曜日の0:00から火曜日の24:00まで投票を受け付けます ▽作品投稿 ・ジャンルは自由、時間を過ぎての投稿も選考外ではありますがまとめサイトに掲載します ・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って全部書き終わってから投下するようにお願いします ・優勝時の本人確認のため、週末品評会参加者は出来れば酉を付けて下さい(酉は名前欄に#と自由な文字列) →毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです ・作品のタイトルは現在レス数/総レス数、酉を除いて、全角二十文字以内にしてください。 ▽締め切り間際の作品投稿について 週末品評会では、投下締切時間の間際に集中的に投下が起こります。 それを無管理で放っておくと大変な事になるので、23時から「予約」という形を取り、運営の指示に従って順番に投下してもらいます。 予約締切は23:30で、以降は時間外の扱いになります ▽投票 ・本スレへの書き込みでお願いします(複数選択可) ・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行って下さい ・簡単でよいので、感想、批評等書いて下さい。書き手の次への糧になります! ・投票は投票用テンプレを使うか、【投票】と書いて書き込んで下さい ▽優勝者特権 ・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられます ・投票数が同数の場合は、気になった作品の投票数の差で決定します ・お題の発表時間は優勝者に一任されますが、遅くても土曜日の午前中には提示して下さい
623 名前: ◆QIrxf/4SJM [] 投稿日:2008/07/09(水) 01:02:54.71 ID:9eEuGYa30 ☆ ぼくは超時空シンデレラの歌声を聞きながら おねえちゃんのブラウン管にキスをする。 嫉妬しないで、シェリルさま ☆ たとえ世界がつらくても 夢があるでしょ いろいろと 君にビタミン なないろ ニンジーン loves you yeah! ☆ 【 第119回週末品評会】 -ニンジン- ☆ 引用:一倉宏作詞 "ニンジーン Loves you yeah!" 推奨事項:スペースファンタジー&ラヴラヴデスティニー 規制事項:5レス 投稿期間: 2008/07/12(土) 00:00〜2008/07/13(日) 23:30 宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。 投票期間: 2008/07/14(月) 00:00〜2008/07/15(火) 24:00 ※品評会に参加した方は、出来る限り投票するよう心がけましょう※
車輪のぉようにぃ……!!
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 17:30:07.19 ID:jPl2Q/RG0
大回転的にお題をくれ
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 17:37:26.43 ID:ZFOqsrVwO
鍾乳洞
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 18:01:30.55 ID:5vA59QT30
なんか文才じゃ検索に引っ掛からなかった
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 18:06:34.85 ID:6BSJTUEsO
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 18:28:39.26 ID:soTyX/xE0
今回の品評会作品の投票はまだ2つしか来てない? 月の裏側とロケット ◆NEETwgvYaU 【品】《実話恋愛小説》†ウサギの恋。† ◆9A.WLfTvlc
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 18:47:38.56 ID:j4ocYrC3O
ありがとうはdankon これ豆知識な
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 19:07:37.88 ID:bVkEYjaRO
空腹は最高のスパイス保守
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 19:16:13.21 ID:j4ocYrC3O
レンズ豆のレンズの意味は豆 これ豆知識な
通常駄作作品が書きあがったから次のお題↓
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 19:23:11.69 ID:j4ocYrC3O
台風
把握 俺にはきついお題かもなあ
何このスレ? てきとーに小説書くのか?
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 19:48:36.06 ID:6BSJTUEsO
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 20:05:16.52 ID:j4ocYrC3O
ぴ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 20:26:35.01 ID:j4ocYrC3O
ろ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 20:43:14.44 ID:j4ocYrC3O
う
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 21:14:10.96 ID:4bMfeq7x0
ず
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 21:28:56.44 ID:+6vTH+eg0
出かけて戻ると大抵落ちてる気がする
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 21:47:14.07 ID:+6vTH+eg0
ぽ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 21:50:00.09 ID:JbzwaUPI0
す
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 21:50:25.55 ID:KDxvpGGE0
と
↓
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:03:54.43 ID:KD3ANSle0
おだいください↓
イノセンス
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:11:38.84 ID:JbzwaUPI0
俺もお題をいただきたい
無実
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:19:17.56 ID:QX3Ngc1i0
ho
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:21:59.26 ID:ZgIq0lJwO
35 :
【品評会】三角巾人 ◆TQd9MjVDR6 :2008/07/12(土) 22:29:52.00 ID:ZOTAclGv0
にんじん一本当たり五円弱。 詰め放題のセールといえど、これは流石に安すぎるような気がした。二十本以上詰め込んだ のは他でもない自分だが、これでは利益もへったくれもない。スープにソテーに煮物まで、あ りとあらゆる料理で活躍するにんじんがたった五円ほどの価値なのだろうか。 そうだとしたらとても悲しいことだけれど、だとすれば尚更心して食しなければならない。 まな板にずらりと並べたにんじんを前に、さてこいつらをどう調理してやろうかとエプロン をきゅっと結んだ。 僕はそれほど料理が得意ではない。だが、それなりの手間と愛情を掛ければ、それなりには 美味しくなることを知っている。 切って、煮て、焼いて。お湯を沸かして、放り込んで、蓋をして。 逆説的に言えば、それなりの手間と愛情を掛けるだけの価値はあるのだ。 切って、煮て、炒めて。ミキサーを用意して、放り込んで、粉砕して。 調理を続けていると、気分が乗ってくる。湧き上がる香りに鼻歌も波乗りして、僕はいよい よ楽しくなる。 楽しくなって、三角巾まで被りたくなったけれど、それは止めた。 高給食材ならまだしも、にんじんにそこまでの価値はないように思えた。 ―――――――― 翌日、いつものように大学へ行き、履修している午前の講義を途中で抜けると、昼食も採ら ずにゼミ教授の研究室を訪ねた。 「失礼します」 僕が入るなりそう言うと、教授はパソコンから目上げて、「おお、どうしたんだね」と笑顔 で出迎えてくれた。僕と教授は仲が良いのだ。ゼミのない日でも時々こうしてふらっと研究室 に足を運ぶ。 僕は家から持参した、風呂敷包みのタッパを教授の机の上に置いた。 「これ、お土産です」 「はっは、なんだ急に改まって」 教授はほくほく顔で風呂敷をあけに掛かったが、中身がにんじんのグラッセだと分かると露 骨に表情を曇らせた。「私はにんじんが嫌いなんだ」
36 :
【品評会】三角巾人 ◆TQd9MjVDR6 :2008/07/12(土) 22:30:15.60 ID:ZOTAclGv0
それから僕はパイプ椅子に座って、教授と話をした。 にんじんが一本五円だったことを伝えると、教授は「私は一円たりとも払いたくないがね」 と言ったが、「世界は狂ってるんだ」とも言った。 研究室はがんがんにクーラーが効いていて、半そでのシャツでは少しばかり肌寒いと感じる ほどだった。頃合を見ては、クーラーを切るように頼んでみたが教授は聞き入れてくれなかっ た。 そのうちは話題は僕の卒業論文についてのことに移り、僕はそもそも卒論に関するヒントを 得るためにここに来たのだということを今更になって思い出した。 「思うように進まないのなら哲学というテーマを変えてみたらどうかね。それに哲学よりは幾 分か経済についての論文のほうが君のためにもなる。最早、哲学に価値は無い」 教授はそんなことを言って、ひょろひょろの白髭をピンと引っ張ってみせた。 ヒントを得るどころか、テーマ変更を言い渡された僕は少々心外な面持ちで教授の顔を見た。 教授の専門は哲学で、だからこそ僕も哲学というテーマを選んだのだ。 「以前、教授は『哲学とは最も尊い学問だ』と仰っていましたよね」 「以前は、だ。世界が変わった今、哲学に哲学的価値はもちろん経済的価値もないのだよ。に んじんよりももっと酷い」 意味が分からない、と僕は素直に言った。 「哲学的価値というのはまさに哲学で、哲学というのは同生物間によってしか価値が認められ ない。例えば、にんじんに実は知能があって、にんじん同士の間に哲学があったとしても、 それを我々が認知することは出来ないし、もっと言えばする必要も特にはないわけだ」 教授は僕の理解を確認するかのように頷いてみせて、僕も小さく首を縦に振った。 「それに――――哲学をしていたところでにんじんの味が変わるわけでもない」 間違っているかね? と教授は続けたが、さっぱり分からなかった。
37 :
【品評会】三角巾人 ◆TQd9MjVDR6 :2008/07/12(土) 22:30:43.43 ID:ZOTAclGv0
―――――――― 数ヶ月が立って、相変わらずにんじんの価格暴落は続いていた。一本当たり三円くらいが相 場になっていて、結局、僕の卒業論文も『にんじんの価格暴落にみる経済活動とは』という、 しょうもないものになった。 世界も当然のように狂っていて、そんな中でも夏はじわじわと過ぎ去っていき、僕は問題な く前期の単位を取り終えた。そしてクーラーが冷房から暖房に切り替わる当たりで、ついに僕 にもその日がきた。 大型宇宙船に詰め込まれ、ぎゅうぎゅうの船内の中で目を瞑って考え事をしていた。例えば、 この宇宙船の燃料だとか、物流に掛かる人件費は幾らだろうか、ということをだ。それらを考 えることは教授の言う通り、哲学よりもずっと価値があることだと思った。 それから向こうに到着して分かったけれど、どうやら教授も同じ宇宙船に乗っていたらしく、 人と人とが折り重なるようにして詰められている箱の中で、偶然、僕と教授は顔を合わせた。 「私は美味しいのだろうか」と教授は僕に尋ね、「腐ってなければ」と僕は答えた。しかし、 おそらく教授は美味しくないだろうなと心の内で思った。 そのうち教授は上から振り下りる大きな手によって掴まれて、高空に消えた。間もなく、僕 も鷲掴みにされて、その他多くの人間とともに袋に詰め込まれた。宇宙船に乗せられてからと いうもの、詰め込まれてばかりだった。 そうしてどこかに運ばれていく最中、あちこちから嘆きの声や神に祈る声が聞こえてきたが、 僕はずっと自分が幾らだったのだろうかと考えていた。しかし、大音量の鼻歌が聞こえてきた ときには考えるのを止めた。 切って、煮て、焼いて。お湯を沸かして、放り込んで、蓋をして。 僕はそれだけの手間を掛ける価値があることを知っている? 最後に見た怪物の頭の上には、当然、三角巾はなかった。 おわり
38 :
【品評会】三角巾人 ◆TRAj7S24xg :2008/07/12(土) 22:31:50.78 ID:ZOTAclGv0
ごめんなさい。文字数の関係かスペースの関係でレス数ついてませんでした ごめんなさい
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:33:04.74 ID:QX3Ngc1i0
投下宣言もしたほうがなお良かったかな
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:38:59.28 ID:+6vTH+eg0
文字数もスペースも関係ないと思う。#の後ろにレス番入れちゃったんじゃないだろうか。 いや、でもだとするとトリップが全部同じなのはおかしいのか。んん?
品評会、投下していい?
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:41:06.95 ID:+6vTH+eg0
▽投下の際の注意点 ・投下宣言は「投下してもいいですか?」ではなく「投下します」。投下宣言が被らない限り、許可はいりません
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:42:46.62 ID:oADnvyuX0
投下宣言しないといけないとは書いてないよね
「えいくそ、しつこい。」 ゴンッ! 力いっぱいスロットルを押し上げて、非常加速のスイッチを入れる。スラスターが吹 き上げる青い炎に氷の粒子が投げ込まれ、一気に蒸発。ギシリと剛構造の船体をきしま せて、船体が加速する。 「Warning 4G」 メインディスプレイに赤い文字が躍ると、慣性制御装置で中和しきれなかった加速G がケントの身体をシートに押し付けた。 大戦中に強襲輸送艦として設計された封鎖突破船「フランベルジュ」が水蒸気の白い 尾を引いて矢のように加速する。 「命中まで49秒」 シリウスの第四惑星とコロニー群を中心とした、サングリア同盟が太陽系宇宙軍に敗 北してから2年、復興は遅々として進んでおらず、復興支援の名の下に経済支配を強め るべく輸送を開始した太陽系企業の船が、そこかしこで同盟軍残党に襲われ、護衛の太 陽系宇宙軍との小競り合いが続いていた。 「後部銃座で応戦」 ケントの駆る「フランベルジュ」は旧サングリア同盟所属の払い下げ輸送艦を改造し た密輸船で、金さえ積めば何処へでも荷物を運ぶ、いわゆる運び屋である。 「マスター、先月エネルギーチャンバーが焼ききれて、そのままです。」 機械音声にしては、いささか人間臭いトーンで、メインコンピューターが返事する。
「あー、くそう、貧乏はつらいな」 投げやり気味にケントがつぶやく。 「知りません。マスターが貧乏クジ引いてくるのが悪いんです。命中まで33秒」 冷静にノエルに返されてケントは額に手を当てた。 「今回の仕事が無事済んだら借金返せるはずだったんだがなあ」 宇宙軍の依頼で、海賊の根拠地に食料コンテナに偽装した反応弾をプレゼントしてき た帰り、ラッキーヒットの粒子砲を食らった修理代が600万クレジット、まったくも って貧乏クジだった。 「命中まで22秒、衝突コースです、指示を」 加速だけなら、質量の小さいミサイルの方が早い。向こうの燃料切れを狙ってみたが、 引き伸ばしにしかならないらしい。 「しょうがないな、ノエル、荷物をぶつけちまえ」 火星ウィスキーを400ケース、依頼者のロストフの婆さんが怒る顔が脳裏にチラリ と浮かんだが、命あってのモノダネってやつだ……。いや、婆さんに殺されるかな? ま、何とかなんだろ。ケントは自分に言い聞かせて、ノエルにコントロールを渡した。 「アイ、マスター、アイ・ハヴ・コントロール」 メインディスプレイに貨物室のエアロックのうち半分を閉鎖、残り半分を後部ドアか ら電磁射出する事が表示される。カウントダウン開始。 「命中まで12秒、射出まで4.2秒。コンテナは射出後6.72秒で爆破します。」 祈ることくらいしか出来ないケントに、それでも一応律儀に報告しながらノエルがコ ンテナを宇宙空間に放り出す。
回転しながら小さくなっていく6つのコンテナをカメラがズームし続ける。ミサイル 手前でコンテナの爆破ボルトが弾け、中身のウィスキーのボトルを射状にまき散らかし た。 オレンジ色の雲が広がり、凄まじい相対速度で雲に突っ込んだミサイルが爆発する。 「目標を完全破壊、警備艇は回頭、あきらめたようです。」 そーか、あきらめたか、あとはオレンジ色の雲になった積荷の言い訳だな……。ケン トが安堵しながら頭を抱え、ギルドの元締めロストフの婆さんへの言い訳を考え始める。 「って、オレンジだ?ノエル、いまの積荷……お前には何に見えた?」 別の密輸船の囮に使われたな……。直感で思いながらケントはノエルに尋ねた。 「Daucus carotaに見えました。」 ノエルが答える。 「なんだって?」 聞きなれない単語にケントが再度聞き返した。 「Daucus carota、昨日の夕食にグラッセにしたニンジンです。積荷から一本頂きました。 おいしいってマスターがおっしゃったので、もう二本ほど冷蔵庫に頂いてます」 あんのババア……。冷蔵トラック代わりに俺を使いやがって……。 「慣性航法でシリウスIIIに進路をとります。ユー・ハヴ・コントロール、マスター」 スピーカーからの音声がそこで途絶え、副操縦士席で緑の髪の少女が、ううん、とノビ をして起き上がった。
「残りの積荷はAllium cepaとSolanum tuberosumが半分ずつです。」 誰が見ても美少女の部類に入るショートカットの少女がニコリと笑う。 「ノエル、わかる言葉で頼む。」 リンゴを片手で握りつぶし、100mを6秒で走るカラクリ仕掛けの少女に、ケント はコメカミを抑えて呟いた。 「タマネギとジャガイモです。そうだ、今からおいしいカレーを作りますから!待ってい てくださいね。お肉は合成肉しかないですけど……マスター?」 ロストフ婆さんの意地悪な笑い声を聞いた気がしてコメカミを抑えたまま、ケントは満 面の笑顔の少女に左手を上げ苦笑いした。 「ああ、旨いやつを頼むよ。」 「はいっ!」 次からはノエルに積荷を報告させよう……。あとはそうだな、カレー食ってから考える か。コックピットからノエルがトテトテと出て行くのを見ながら、ケントはベルトを外す とシートをリクライニングさせ、コンソールに脚をのせて目を閉じる。 「Cut off this console. I have control.」 メインディスプレイに小さく文字がまたたいた。 (了)
そして、投下してから、コンテナ爆破が遅すぎることに気がついた俺 orz
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:51:01.17 ID:h8i+G8Et0
>>40 鳥の後ろにスペース開けてレス数だったんで、
鳥にスペースが組み込まれるわ、制限でレス数切られるわということでした。
申し訳ない。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:52:57.22 ID:h8i+G8Et0
あと、まとめのほうで自己修正しときました。投下宣告も申し訳ないでした。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 22:59:30.05 ID:jPl2Q/RG0
おだいくれ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:04:58.43 ID:soTyX/xE0
浅瀬
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:14:46.20 ID:T5WYb3X1O
おれにもおだい
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:15:29.58 ID:oADnvyuX0
ハイウェイスター
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:17:04.01 ID:kn18TFqf0
前スレでもらったお題の作品投下します
56 :
エターナル 1/1 :2008/07/12(土) 23:17:39.02 ID:kn18TFqf0
下校時、きつい坂道を上りきったところで俺は一息つくことにした。今日はなんだかやたらと暑い、このままだと 熱中症と疲労で倒れてしまいそうだった。 俺は重い教科書の入った鞄を投げ出し、日陰をつくっているコンクリートの塀を背に座りこんだ。ちょっとした 影でも日の当る場所に比べれば、なかなか涼しいものだ。それにこの高台にはは爽やかな風もあった。汗で濡れた シャツが肌にペタっとひっつく感触がする。帰ったらまずシャワーを浴びないと…… しばらくして落ち着くと、この高台からの見慣れた眺めも随分素敵なものに感じられてきた。青く澄みきった夏空に、 太陽に白く照らされた町並み。おい茂る雑木林からは蝉の鳴き声がする。そうか、夏なんだよな…… 俺は疲れているはずの自分の身体になにかこう、エネルギーみたいなものが湧いてくるのを感じた。それは若さ だろうか、俺はすぐにでもそのエネルギーを発散したくてたまらなくなった。 立ち上がった俺は空を仰ぎ、全力で叫んだ。 「エターナルフォースブリザァードォ!!」 この言葉になにか意味はあったのだろうか? いや無い、ただ言いやすくて、かっこよかっただけだ。叫ぶ、この 行動が重要なのだ。それこそが燃えたぎる青春の力であり、生きているということの証明なのだ。 俺は満足げに顔を下ろすと、そこにはクラスメイトの女子が凍り付いた表情で立ち尽くしていた。 終
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:35:35.71 ID:+6vTH+eg0
飴が欲しいかい?鞭が欲しいかい?
またにんじんか! と思ったら、今週のお題がにんじんだった
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:45:30.21 ID:kn18TFqf0
ムチください
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:54:07.70 ID:h6/+jZ780
>>57 とは別の人間だけど、アメと鞭両方でと言わないところは謙虚だな。
お題を生かしたオチはニヤリとした。よめたのだが、それでなくてはって期待どおり。
どうでも良いけど、
×「やたらと暑い、このままだと」
○「やたらと暑い。このままだと」
×「あっただろうか? いや無い、ただ言いやすくて、」
○「あっただろうか? いや無い。ただいいやすくて、」
じゃないかな、句読点。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/12(土) 23:57:06.45 ID:soTyX/xE0
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 00:13:54.79 ID:XU/A8s/N0
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 00:14:19.96 ID:mt12PHfi0
>>56 まあムチとはいっても、この短さなら中身はそんなに突っ込む必要もないと思う。だから文章に。
これは完全に好みだけど、「熱中症と疲労」より「疲労と熱中症」って順の方がいい気がする。何がと言われても困るが。
にはは。ペタっとよりぺったりとの方がいいような…これも好みか。
「……」で文章が終わってるからって句点を打たなくていいなんて決まりはなかったと思う。
エターナルフォースブリザァードォよりエターナルフォースブリザァードッのほうがいいような。これも好みか。
なんかごめん。中身のない感想になってるな。お題がお題だし、頑張ったと思う。
65 :
56 :2008/07/13(日) 00:28:43.71 ID:fGzsG9XX0
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 00:56:09.30 ID:pPhvhYoc0
h
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 01:06:29.83 ID:GGY3rFcjO
ほしゅ
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 01:23:24.76 ID:5npH+GsQO
おにんじん
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 01:52:35.51 ID:aEviIE1M0
おにんぢん
70 :
Gallop! 0/5 ◆XPZ8CjsHfQ :2008/07/13(日) 01:53:30.82 ID:0CfSt6Eh0
品評会、投下してもいいのかな? するよ?
71 :
Gallop! 1/5 ◆XPZ8CjsHfQ :2008/07/13(日) 01:53:57.12 ID:0CfSt6Eh0
――ふて腐れるのもいい加減にしろ。 何度そう怒鳴ってやろうと思ったか分からない。私の目の前で、ついに文也はシャーペンを放り投げた。分からない 問題にぶち当たった時、グチグチ文句を言い出すのが第一期症状で、シャーペンを投げ出すのが第二期、漫画を読 み出すのが第三期で、第四期になるとトイレにこもってしまう。私の彼氏はそんなに情けないやつだったのかと考える だけで悲しくなるのだが、ここで更に機嫌を損ねるような真似をすると、症状は確実に一段階進行する。大体、受験生 の部屋に漫画本が置いてあること自体おかしいのだ。しかし、それら漫画本をこの部屋から撤去した日には、第三期 症状をすっ飛ばしてトイレにこもってしまうのだから救いようがない。トイレにこもられたらひたすらに消耗戦が続く。こ れはお互いのためにもよろしくないことだ。だから、私は常に文也の部屋には上質の漫画を備蓄することを欠かさない。 こんなにまめまめしい彼女など、世界のどこを探してもいないと思う。そして、そんな彼女の誠心誠意の心尽くしに報い ようとしない彼氏も、やはりどこにもおるまい。 「ねえ、文也。どこが分からないのかな? もし分からないことがあったら一緒に考えよ?」 「あ〜あ、いいよな。現役合格したやつは」 私の親切な言葉にもぞんざいな相づちを打ちながら、文也はついにドラゴン桜のコミックに手を伸ばした。第三期症 状突入である。受験勉強から逃避した挙げ句の果てに手に取ったコミックがドラ桜な辺り、何というか末期だと思う。 だって、このコミックって受験勉強を頑張っている人たちが登場する話でしょ? 自分の家が火事になってるのに、消 防士が出てくる漫画を見てヘラヘラ笑っているようなものだ。 そもそも、同じ大学を受験して、私だけが受かっちゃって文也が落ちたのがいけないのだ。別に文也の頭が悪いわ けではないし、私が特別優れているわけでもない。ただ、どちらかというと私は勘に頼るタイプで、センター試験のマー クシートなどは消去法で二択にまで絞り込んだ場合、ほとんど外さない。一方の文也は、何て言うか悩み出すとキリが ないというか、まずマークシート問題に対して消去法でアプローチすると言うことが出来ない。自分が納得するまで回答 しないので、同じ理解度でも私と比べて全然点数が伸びないのだ。持って生まれた性格だからある程度は仕方がない とは言え、彼の場合は極端すぎる。そして、思考回路がショートすると一気にふて腐れモードに入るのだ。そんな彼に 対して、何度思ったか分からない。もう死んでしまえと。 しかし本当に死なれては困るので、私も彼女らしく色々と文也のお節介を焼くことにした。恐らく、私一人がキャンパ スライフをエンジョイする傍らで文也一人を勉強机に向かわせようものなら、三ヶ月後の文也はスーパー引きこもり ニートになっていることは想像に難くない。そういう人間なのだ。そんな弱さを持っている辺りが母性本能をくすぐるの だとはいえ、この人の弱さはとっくの昔に私の母性本能を枯渇させてしまった。それでも、こうやって甲斐甲斐しく無償 で家庭教師兼お守りをしている私ってば、マザー・テレサも真っ青なミイラになるくらいに聖母だと思う。 「なあ、明美」文也がつまらなそうに言った。「夏って暑くね?」 「当たり前でしょ。だからクーラー付けてるじゃん」
72 :
Gallop! 2/5 ◆XPZ8CjsHfQ :2008/07/13(日) 01:54:18.38 ID:0CfSt6Eh0
「そう言う問題じゃなくて、暑いからクーラー付けてるってことは、つまり暑いんじゃん」 何というトートロジーなのか、はたまたギャグなのか分からないけれども、文也は大まじめだった。どうやら現代科学 は敗北したようだ。何も投げつけるものを身につけていなかったので、今度からはサジを持ち歩こうと思う。可哀相に、 文也は暑くて勉強が出来ないのだ。 私は黙って立ち上がり、文也の勉強部屋を後にした。このままでは私までが駄目になってしまう。そう思わせるだけ の文也の怠惰っぷりは全く正常ではない。このままでは受験生活はおろか彼の人生までどうなってしまうのやら、と私 に並ならぬ危機感を抱かせるものがあった。本来、そういった危機感は文也が持つべきなのに。 「明美、苦労してるねー。もう、アレしかないんじゃない?」 「何? アレって」 「ウマとニンジン作戦よ」 そう言ってくれたのは女友達の佳美だ。彼女は美人で男の扱いにも長けている。参考にしたい部分は多いのだが、 それ以上にこの人の真似をすると危ない部分が多いので、私はいつも佳美に相談する時は話半分に聞いている。 よく二股、三股をかけては男の人に殴られたりなんかもするらしい、この人は。 そんな佳美が言うにはこうだ。つまり、合格したらヤらせてあげろということらしい。幸か不幸か私は十九年の間貞 操を守り通してきたし、文也も恐らくは童貞に違いない。しかし、何て言うか私の大切な身体をそんな不純な取引まが いのことに捧げるなんて、罰が当たるんじゃないかと思う。 「でも、アンタが一肌脱がなきゃ文也君もずっと浪人生活のままなんじゃない?」 そう言われるとそうかも知れない。何せ夏が暑いから勉強をしない人間なのだ。冬が寒ければやはり勉強しないに 決まっている。何かしらショック療法めいたものは必要なのだとは思うけれど、それと貞節とを天秤にかけるのは果た してどうかなとも思う。 「それって、ちょっと違うような気がするな……。勉強は勉強だし、身体は身体で、同じようには語れないんじゃないか と思うんだけど」 「ええい、何を迷ってるの。アンタ、文也君のことが好きなんじゃないの? 彼氏のために身体の一つや二つも張れな いようじゃ、女がすたるってもんよ!」 ああ、よく分からないけれど佳美が言うことには勢いがある。勢い的には正しいと思う。ここは割り切る他ない、か。 確かに、私が文也に彼女としてしてあげられることって、もうそれくらいしか残っていないのも事実だ。最終手段。リー サルウェポンと言うには貧相な私の身体だけれども、最後には愛が勝つ。あ、そうか、それもこれも愛なんだ。じゃあ、 何の問題もない。
73 :
Gallop! 3/5 ◆XPZ8CjsHfQ :2008/07/13(日) 01:54:42.54 ID:0CfSt6Eh0
文也の部屋から漫画本が消えた。勉強中にシャーペンを手放すこともなくなり、彼の口からしきりにこぼれていた愚 痴も成りを潜めた。ウマとニンジン作戦のあまりの効果てきめんぶりに、私はただ目を丸くして唖然とするばかりで あった。豹変という他ない。そして、よくよく考えてみると彼の活動力の源とはコレすなわち、この私とヤるために注 がれているのだと思い至った。うわあ、なんか生々しい。しまいには勉強部屋の片隅で手持ちぶさたにしている私に 対して、出て行けとか言い出す始末で、これでは本末転倒というか彼にとって何が大切なのか分からない。今の文也 は勉強の化身だ。そこまでして私とヤりたいのか。 しかしながら、そんな彼の努力は思いもかけない実を結び始める。まずは、夏休み明けの模試で彼は従来の志望 校に対しA判定をゲットした。それだけならまだしも、冗談で志望校欄に記入したと思われる東大が、なんとC判定だっ たのだ。C判定と言うことはつまり、二回受験すれば一回受かるということだ。 「俺、東大を受験しようと思う」 もはや、この流れは避けがたかった。わざわざ東大赤門前の喫茶店に呼び出された辺りで何となくは予感していた のだ。そこにいた文也は、もはやかつての文也ではない。クーラーが効いた部屋で暑いなどと抜かしながら、ドラ桜の コミックをまるで他人事のように読んでいた彼はどこにもいなかった。って言うか、むしろドラ桜に影響されたのか。秋 の模試では、ついに東大B判定を叩きだしたのである。 「何て言うか、さすがは文也だね。私、絶対やれば出来るって信じてたよ」 「いや、明美のお陰だよ。正直、明美がいなければここまで出来てなかったと思う」 この人の場合、確かにその通り過ぎる。何て言うかどう言葉を返して良いものやら分からなくて、ただ愛想笑いを浮 かべていたところに、文也からの追い打ちが来た。 「だから明美、もし俺が東大に合格したら、その、この間の条件に一つ項目を加えたいんだ」 「は?」 口ぶりだけは何やら理知的なのに、彼の思考レベルはケダモノの領域へとさしかかっていた。想定していなかった 事態だ。死刑以上の刑罰がこの世にあるのか? という問いに似ている。つまりはそういうことだ。 逆に少しプラス思考してみよう。つまり、これは遠回しなプロポーズなのかも知れない。肉体的な関係に留まらず、 社会的にも二人で新たな一歩を踏み出そうと言うことなのだ。なるほど、一理ある。そうならそうと素直に言えばいい のに。何やらもったいぶって「この間の条件に一つ項目を加えたい」とか言っちゃって……。 などと私があれこれ妄想を巡らせているところに、文也が言った。 「もし明美がオッケーと言ってくれるなら、俺、受験頑張るよ。だから、もし東大に受かったら、俺がしたいと言うことを してもらえないか?」 「したいこと? 何それ」 「ここじゃ言えない。でも、絶対に明美に迷惑をかけたりしないから」
74 :
Gallop! 4/5 ◆XPZ8CjsHfQ :2008/07/13(日) 01:55:04.67 ID:0CfSt6Eh0
迷惑とかよく分からないけれど、とにかくロクでもなさそうなことだけは確かだ。人前で言えない神聖なことなんてある ものか。想像も出来ないし、したくない。こうなってくると、彼の合格を心の底から応援してあげようとも思えなくなって きて、寂しくなる。かといって、ここでイヤだと言えば彼の頑張る気持ちに水を差してしまうことにもなりかねない。うわ あ、どうしよう。佳美だったら何て言うだろう。「何それ、面白そうじゃない」って言うだろうなあ……。つまりは諸悪の根 源は佳美だったと言うことで、ここまで来た以上私も後には引けないのだ。腹をくくるしかない。 「わかった、文也の言うとおりにするよ」 私たちは、それ以降あまり会わなくなった。何となく私の方から文也の家にお邪魔するのも気が引けるようになった し、文也は文也で勉強に熱を入れていたからますます近づきがたかった。もちろん、メールとか電話で二言三言言葉 を交わしたりはしていたのだけれど、クリスマスも、正月も、バレンタインも一緒に過ごすことなく時間は過ぎていった。 忘れようとしていたのかも知れない。私が文也のことを何となく信用できなくなって、このまま会わずに済むのならそ れでもいいとさえ思った時期もある。と言うかむしろ、離ればなれになっている時間が多くなるにつれ、その思いは一 層色濃いものに変わった。二言三言だったメールのやりとりも、二月半ばを過ぎてからはぱったりと途絶えてしまった。 こういうのを自然消滅って言うのかなあ、なんて思っている内に、冬の寒さは峠を越していった。春が近づいてきたのだ。 「明美、今すぐ俺が言う場所まで来てくれないか?」 突然の電話だった。久しぶりに聞く文也の声は、どこか弾んでいるようでもあった。どうしたんだろう。よく事情が飲 み込めないまま私は地下鉄に乗り込んで、その道中でふと思い当たることがあった。そうだ、今日は国立大学の合格 発表日なのだ。 東大赤門前に、文也の姿はあった。心なしかやせたようにも見えたし、それでいてどこかたくましくなったようにも感 じた。彼はあの約束のことを覚えているだろうか? 「久しぶりだね、明美」文也が言った。「合格したよ」 「おめでとう」 「ありがとう。実は俺、明美にいっぱい感謝しなくちゃいけないし、謝らなきゃいけないと思ってる。俺が合格したら明美 が――してくれるって話を初めて聞いた時、自分自身が情けなくてたまらなかったんだ。明美がここまで俺のことを思っ てくれているのに、俺と来たら自堕落な生活ばかり送っていて何一つ明美に恩を返そうとしなかっただろ? 本当に情 けなくて、潰れそうだったんだ」 「そんな、文也――」 「だから、それこそ死ぬほどの思いで勉強した。ホント、明美にかまけている時間すら惜しんで勉強したんだ。だから、 構ってあげられなくてごめんな。受験が終わった時点で会いに行こうとも考えたんだけど、合格することでしかこの義
75 :
Gallop! 5/5 ◆XPZ8CjsHfQ :2008/07/13(日) 01:55:29.14 ID:0CfSt6Eh0
理は果たせないと思ったから、今日まで待たせちゃったよ」 「いいんだよ、文也。ありがとう。文也の方こそ、ここまで私のことを思っていてくれてたなんて知らなかった。だから、 ごめんなさい。私、たくさん文也のこと疑っちゃった」 私たちはその場できつく抱き合った。文也の肌に触れるのは、それこそ本当に久しぶりのことだった。今まで私が抱 いてきた疑念とか、不純な気持ち。それら全てがこの場で消えて無くなればいいと思う。 ――文也、大好き。 私たちは場末の安ホテルで抱き合った。初めて一つになることに対して、何の抵抗も不安もなかった。文也は凄く優 しくしてくれて、一つ一つの動作を丁寧にしてくれた。まだ気持ちいいとかそう言う感覚は分からないけれども、でも、こ れはきっと素晴らしいことなんだなと思う。私は文也にすがって泣いた。悲しくて泣いた訳じゃない、うれし泣きとも違う。 きっと、文也に対する気持ちが強すぎて、抑えられなかったのだ。 「なあ、明美」 一連の行為を終えて、私は安らかな疲労感の上に身を横たえていた。 「なあに、文也」 「覚えてるか、あの約束。つまりその、好きなことをしてくれるって言う、あれ」 そう言えば、そんな約束をしたような気もする。確か東大を受験すると決めた時に取り交わした特約みたいなものが あったような……。 文也が何やらカバンの中を漁っている。何かを取り出すつもりなのか。何だろう、変なものじゃないか、不安と期待と を相半ばする奇妙な緊張感におそわれる。 「これだ」と言って文也が取り出したのは、一本のニンジンだった。 「はあ?」思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。何を考えているんだ? この男は。油断をした私が甘かった。って言 うか、ニンジンって何のつもりだ。おかしい、完全に食べ物に対する感謝の気持ちとか、ニンジンに対する太さの認識 とか、初めてのパートナーに対する要求の水準とかがおかしい。日本はもう駄目だ。 「白状するッ! 受験勉強のストレスとか、そういうある種の邪念やら何やらで、俺は目覚めてしまったのだッ! 何も 言わずにコレを俺の中に挿れて欲しい」 ああ、私が文也に入れればいいんだ。なあんだ、そっちの方か、なら簡単だ。って、ちょい待てオイ! お願い、そん な物欲しそうな目で私を見ないで。目覚めてしまった者よ、大人しく眠りなさい。まあ、何て言うか、もうどうにでもなあれ。 こうして私のウマとニンジン作戦は、くそみそな結果に終わったのでした。
76 :
Gallop! ◆XPZ8CjsHfQ :2008/07/13(日) 01:56:05.15 ID:0CfSt6Eh0
きつきつになっちゃった…… ごめんなさいm(__)m 終わりです。
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 02:03:38.46 ID:Aw1X/+8t0
外国の小説でなんか水道塔かなんかに登ってハンカチを立てかけてくる、でも降りられない、みたいなのなかったっけ?誰かタイトル知ってる?
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 02:25:58.04 ID:0CfSt6Eh0
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 02:58:17.86 ID:0CfSt6Eh0
ほyす
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 03:31:18.23 ID:kswkJtJ/0
ホシュトラージュ
81 :
◆TJ9qoWuqvA :2008/07/13(日) 03:36:54.76 ID:K2IJBorB0
品評会作品投下
82 :
やがてぼくたちは大人になる1/1 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/13(日) 03:37:41.04 ID:K2IJBorB0
ここににんじんがある。 それだけでは何も起こらない。 たとえば、ここにさらに馬がいるとする。 すると、馬がにんじんを食べるだろう。 それが自然の道理である。 馬の代わりに包丁があれば、包丁でにんじんを切るだろう。 逆に、それといってにんじんと関係なく、だからなんでもいいのだが、一冊の本があるとする。 それでは何も起こらない。 たとえばにんじんが本の上に乗っていたとすれば、表紙が汚れるくらいの変化はあるだろうが。 ところで、ここにはにんじんとアナルがある。この場合、どうなることが自然なのだろうか。 ぼくは床に置いた鏡に映るアナルとにんじんを前にして、かれこれ三十分ほど考えている。全裸で。 入れるべきか入れないべきか、それが問題なのである。 好奇心から入れてみたいとも思うのだが、もったいないという気持ちもある。 だがこの歪な赤い円錐は、大根にも牛蒡にもない、魅力的な形状を備えている。大きさもちょうどいい。 しかしながら、アナルというところは本来にんじんを入れるところでなく、チンコを入れるところである。 もちろんにんじんがチンコの代替品だと考えることもできるだろう。 そうやって、埒はあかないが、夜はあけようとしていた。 鋭角が鈍角に変わるころ、ふと、名案を思いついた。今思えばそれがぼくの人生の明暗を分けたのかもしれない。もちろん名案だけに。 要するに、あとあとこのにんじんをカレーに入れれば、すべてはチャラになるのだ。 ぼくは大人になる決心をした。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 04:05:25.09 ID:ioaZP4SjO
保守
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 04:36:01.32 ID:kswkJtJ/0
ぎ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 05:27:26.28 ID:mt12PHfi0
おは
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 05:55:35.35 ID:v8zDonBGO
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 06:48:08.11 ID:dTVYw3bt0
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 08:40:23.63 ID:G+9zLZyMO
ほ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 08:45:30.43 ID:sgLIgXTB0
おだいをくれるとおれが小説を書くと読んだ人が嫌な汗をかくと風邪をひくと風呂に行きたくなると 桶 屋 が 儲 か る
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 08:58:03.25 ID:UtjFXZDz0
小さい頃ねずみの花嫁は
何故ネコに食べられないのか不思議でならなかった
>>89 お題だったら
朝風呂
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 08:59:56.10 ID:5npH+GsQO
朝から服洗濯して掃除して布団干してタオルケット洗って 読書しながらカレー煮込んでたら もう何もする気が起こらなくなった まだ一日始まったばかりとか嘘だろ
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 09:59:27.24 ID:L3hrxa8f0
桜色BUNPの桜子みたいだな ほしゅ
桶屋とかもはや都市伝説
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 10:45:19.21 ID:ioaZP4SjO
暑い
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 11:15:33.15 ID:fGzsG9XX0
お題ください↓
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 11:18:12.86 ID:JIYALrZK0
97 :
【品評会用】 世界の果てに手が届く (1/4) ◆QIrxf/4SJM :2008/07/13(日) 11:19:34.29 ID:JIYALrZK0
妹の食べ残したニンジンを、ぼくは集めていた。 愛の結晶、カロリーナよ。 じゃがりこのカップに黒い画用紙を張って、拙い筆記体でCarrotと書いてある。その中に、こっそりとニンジンを入れておくのだ。 銀河的に考えても、乱切りは論外だった。半月切りのように薄くなければ、数を溜めることができない。 鯨には骨があるが、ニンジンには骨がない。 それは誰もが知っている事実で、知らないからといってどうなるものでもない。「鯨には骨があるよ」「そういえば、ニンジンには無いね」そんな会話を妹としてみたいものだ。 ぼくはニンジンに骨を求めた。骨がなければ、それは生命として本当の硬さを手に入れたとは言えないからだ。 カニには殻がある。ニンジンには殻が無い。「ニンジンに殻はいらないよ」そういうふうに、妹に言わせてやりたくもある。 そして、今日は久々にニンジンが出た。 「私ニンジンきらーい」と妹は言って、皿の端っこに寄せる。 「好き嫌いはよくないって、いつも言ってるじゃん」ぼくは言いつつもニヤニヤしていた。 ニンジンが出た日は、決まって洗い物をする。そして、半月切りのニンジンをこっそりポケットに忍ばせるのだ。 皿を洗い流し、よく水気を切ったニンジンの食べ残しをポケットに突っ込んだ。 洗い物を済ませたぼくは、コーラの瓶を冷蔵庫から取り出し、栓を抜いてリビングに戻った。 テレビには、ipodのCMが流れている。フラテリスだ。 「ばらっばっぱらーらーらーら」とぼくが歌えば、妹も同じようにハミングする。こんなにも仲がいいのだ。「ばらっばっぱらーらーらーら」 ぼくたちはとてつもなく仲がよくて、そこに育まれているの間違いなく愛だ。 ラブはやがて生命を生み落とす。 コーラを一口飲んだ。よく冷えていて、アップ・ライフィングされるのがわかる。 「お兄ちゃん、私にもちょうだい!」 「いいよー」 ぼくは妹にコーラの瓶を差し出し、ポケットのニンジンが震えるのを感じた。 妹の唇と、瓶の口が触れるのを見て、ぼくは立ち上がる。リビングを出て、階段を上っているときに、姉とすれちがった。 自分の部屋に戻ってニンジン貯蓄カップの中に今日の収穫を放り込み、カレンダーに×印をつける。 その隣の日付は赤く塗りつぶされている。いよいよ明日なのだ。 実はぼく、魔術の第一人者なのである。エアルス魔術協会長のヴァレンティオーナ名誉夫人が言うことには「桃色魔術にかけてあなたに叶うものはこの地上に存在しないでしょうね」 というわけで、満月になる明日までに、骨となるものを獲得しなくてはならない。 ぼくは前々から企んでいた計画を実行に移すことにした。が、今日はひとまず、寝ることにする。貯金箱を叩き割って、骨付きカルビでも振舞えばいいだけなのだ。 翌日の晩餐にて、偶然あるいは必然にもサバが出たため、ぼくはなんなく妹の残した魚の骨を手に入れることが出来た。
98 :
【品評会用】 世界の果てに手が届く (2/4) ◆QIrxf/4SJM :2008/07/13(日) 11:20:53.17 ID:JIYALrZK0
自ら洗い物を買って出る。皿を流しにまとめる間に、さりげなく妹の残した魚の骨をポケットに突っ込んだ。 丁度、ニンジンまで残していたので、ぼくはそれもポケットに入れた。 「お兄ちゃん、いよいよ、明日だね」 洗剤を流しているところで、妹の声がした。 「ワクワクしてる?」ぼくにとっては今日が本番なのだ、と思う。 「うん! 私の歌と演奏が、日本中の人に届くかもしれないんだもの。やっとスタート地点まで上がってきたんだ」と言った後、妹は声を低くした。「でも、東京に行くのは不安。お兄ちゃんたちとは離れ離れになっちゃうし」 「しょうがないよ」ぼくも離れたくはない。心を締め付けられる思いだ。 とはいえ、妹のデビューは昨日急に決まったというわけではない。ずっと前から運命によって決められていたことだ。 左手の指先がぼろぼろになるまで下手くそなギターを掻き鳴らし続けたことが報われ、ついにリンク・レイのようなサウンドを手に入れたのだ。ギターウルフですら、サングラスを取って敬意を表しかねない、とぼくは思う。 洗い物を終わらせたぼくは、一本だけコーラを冷蔵庫から取り出してリビングに戻った。 ぼくはソファに座ってテレビを見ている妹の隣に座り、テーブルにコーラを置いた。「応援してる」 「ありがと」 妹がこっちを向く。黒い瞳の中にはピンクのハートが浮かんでいる。前髪を結ってちょんまげにしている姿は、まるで小学生のようだ。そのつややかで少し広めのおでこが、明日からは、見ることが出来なくなるのかもしれない。 妹は必ずや成功するだろう。デビューシングルはチャート三十一位を記録し、ファーストアルバムは世界中で七百五十万枚、続くセカンドアルバムは千八百万枚ほど売り上げるに違いないのだ。 妹の両の瞳に潜む魅了の力はそれだけのポテンシャルを持っている。 ぼくは妹の頬に触れ、視線を重ねた。 「お兄ちゃん?」 「ぼくのこと、忘れないで」 「当たり前じゃない! 私、お兄ちゃんを忘れるために歌うんじゃないもの。ここにいる私はずっとここにいるままで、だから、私は前髪を下ろすことに決めたんだ」 「ありがとう」と言い、抱き寄せて頭を撫でてやる。 体を離して、ぼくは、大切なその額にキスをした。 「はい! 前髪、下ろしてよし!」 「わあ、わあ」と妹は言って頬を赤らめた。 妹と最後の夜を過ごしながら、同じコーラを飲み、林檎を食べて、お風呂に入った。 「おやすみ」 「おやすみ」 ぼくは部屋に戻って、貯蓄カップの中に骨とニンジンの食べ残しを突っ込んだ。 今日は満月が出ている。
99 :
【品評会用】 世界の果てに手が届く (3/4) ◆QIrxf/4SJM :2008/07/13(日) 11:22:33.61 ID:JIYALrZK0
魔力が地底から染み出てくる夜だ。 窓のカーテンを開けて、部屋の電気を消した。月の光が、部屋の中に差し込んでくる。 短く詠唱をしてカップの蓋に封をすると、月光の当たるところにカップを置いた。 魔術の完成は、廃棄された宇宙との接続によってなされる。そこは腐敗した時の中に浮かぶ、ありとあらゆるマテリアルに満ちているのだ。 呪文は決まっていない。そのとき頭に浮かんだ言葉を発し、廃棄された宇宙へと手を伸ばせばいい。LP盤のA面に針を落として、B面の音楽を聴くようなものだ。無理を押し通すために満月がある。 「呼び出せ、ニンジンよ。純愛は煮えたぎる」 ぼくが言ったとき、後ろでドアが開いた。廊下の光りが入ってくる。 「お兄ちゃん、何言ってるの?」 妹はドアを閉めてぼくの隣に立った。部屋は再び月光だけに照らされて薄暗い。 「どうしたんだい?」 「最後だから、一緒に寝ようとおもって」 「うん」僕は頷いた。「そして、完了だ」 カップに綴られたCarrotの文字がオレンジ色に光りだす。 「わあ、何これ!」と妹が言った。「光ってる!」 「成功するかはわからない。ただ、ニンジンに桃色の魔力と、透き通った愛情を込めただけなんだ」 光は強くなり、浮かび上がった。それは火となってカップを這い上がり、蓋の周りを縁取っていく。 オレンジ色の円がつながると同時に炸裂音がして、蓋が開いた。 白い煙が立ち込めて、やがて消えた。カップの中から紫色の光が漏れている。 ぼくは驚いて体を強張らせた。紫の光球が急に飛び出してきて、ぼくのたちの目の前で止まったのだ。 「はじめまして! パパ、ママ!」紫の光がだんだんと淡くなり、オレンジ色のガウンを着た、小さな妖精が見えてくる。 「わあ、すごい!」 「きみ、名前は?」 「私はカロリーナ。二人の愛の結晶よ」彼女が飛び回れば、きらきらと音がして、紫色の光が残像となって残る。「あら、もっと長い名前がよかったからしら、ヴェルシンジェドリックスハーゲンヴェルトとか、ね?」 「それは長すぎだよ。でも、よかった。魔術は完成したんだ」 「どういうこと?」 「だって、私はママのニンジンから生れたんですもの。いつの世だって、ママの果実にパパの魔法をかけて、生れるものでしょ」 「そういうことなんだよ」とぼくは言った。 妹の困惑した表情を見た。 「もしかして、イヤだった?」 「ううん、そんなことない。すごく嬉しいの。ただ、仕組みがよくわからなかっただけで」
100 :
【品評会用】 世界の果てに手が届く (4/4) ◆QIrxf/4SJM :2008/07/13(日) 11:24:10.34 ID:JIYALrZK0
カロリーナはぼくたちの周りをびゅんびゅん飛び回った。 「さあ、パパとママのためならなんだってするわ。カロリーナに不可能はないのです。世界を滅ぼせって言われれば、時間はかかるかもしれないけれどやり遂げてみせるし、英国からデーモンだって呼び出してみせる」 「それがニンジンパワー?」と妹は聞いた。 「そうよ、ママ」 「ぼくは、カロリーナが生れれば、それでよかったんだけど。証になるからさ」 「じゃあ、ママがお願いしてもいいかな?」 「もちろんですとも!」カロリーナは紫の残光で東京タワーのような線を描いて、その頂点で胸を張った。 「ママのお願いはねー」 ぼくは生唾を飲み込んだ。一体、何をお願いしようというのだ? 「デビューしても、お兄ちゃんといつでも会えるように手伝って!」 カロリーナは紫色の残像で妹を縛り上げるかのようにぐるぐる飛び回って、ぼくたちの前で止まった。 「お安い御用よ、ママ!」カロリーナは髪の毛を一本抜くと、それをステッキに変えた。「アカシック・ブレイク・スルーだってお手の物だわ!」 「ほんと?」 「もちろん」 ぼくと妹は顔を見合わせた。だんだんと表情が緩んでくる。 「お兄ちゃん! これで、東京に行ってもいつでも会えるね!」 「うん!」 カロリーナは縦横無尽に飛び回り、部屋中にハート型の光を残した。「じゃ、今日は遅いので寝るわ。私を捨てたりしないでね、パパ、ママ」 「当たり前じゃないか。おやすみ」 「おやすみ」 カロリーナは妹の胸元にしがみつくと、可愛らしいニンジン型のネックレスに変身した。 ぼくたちはしばらくぼうっとして、空中に浮かんだ紫のハートが薄れていくのを眺めていた。 「これで、ぼくたちは離れ離れにならずに済みそうだね」 とても、静かな瞬きが三回。 「わあ、わあ」と声を発して、妹は抱きついてきた。「お兄ちゃん!」 ぼくもやさしく抱き返してやる。 そのとき、部屋に差し込んでいる廊下の光に気がつく。 ドアは妹が閉めていたはずだ。 背筋に悪寒が走る。それは強烈な羨望が含まれていた。 振り向けば、姉が、威圧感のある涙目をしてこちらを見ていたのだ。
101 :
◆QIrxf/4SJM :2008/07/13(日) 11:24:38.04 ID:JIYALrZK0
いじょーーーーニンジーン loves you yeah!
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 11:53:45.24 ID:QSXS2EZL0
棋聖どうなってるかにゃー
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 11:54:23.52 ID:QSXS2EZL0
どうみても規制です。ほんとうにありがとうございました
オダイク=ダサイン
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 12:41:22.41 ID:RFVS49dM0
ハレルヤ
保守
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 13:52:41.60 ID:mt12PHfi0
アージュ
品評会諦めた。ニンジン無理だ 今回は全感想しようかな お出かけ保守
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 14:35:06.33 ID:0CfSt6Eh0
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 14:46:52.12 ID:/tskyVoXO
俺も諦めて出かけることにした みんな頑張れノシ
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 15:00:26.10 ID:ioaZP4SjO
俺も今回は見送る。全館書くわ。
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 15:09:55.03 ID:0CfSt6Eh0
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 15:22:37.50 ID:XMFzlf7MO
みんな、久し振り! お題を!
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 15:23:57.84 ID:0CfSt6Eh0
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 15:24:46.47 ID:XMFzlf7MO
なんでもいいのでお題をくれ
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 15:33:48.69 ID:L3hrxa8f0
冬
広いなww 把握
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 16:15:16.85 ID:0CfSt6Eh0
保守
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 16:29:32.81 ID:aEviIE1M0
ho
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 16:43:25.53 ID:5urjPzu3O
お題くれー
123 :
僕とニンジンとギネス記録 0/2 ◆2/tl4kvsZM :2008/07/13(日) 16:43:52.67 ID:aEviIE1M0
品評会投下します。
124 :
僕とニンジンとギネス記録 1/2 ◆2/tl4kvsZM :2008/07/13(日) 16:47:36.64 ID:aEviIE1M0
「おめでとうございます。」 空から降ってきた女性は開口一番そう言った。 いや、人を三寸ニンジンのようにぺしゃんこにしておいて何がおめでたいんだ、なんて思っていると、 その女性は涼しい顔でこう付け加えた。 「申し遅れました。私は宇宙ギネス記録委員会のリジナと申します」 よく見ると、ほっそりとしてとても綺麗なヒトだ。 うん、ニンジンに例えるならば島ニンジンのような流麗さがある……って、何だって? 「あの、宇宙ギネス記録委員会? なんですか、それは。」 「ああ、こんな辺境の惑星には知られていないかもしれませんね。 しかし、この星にも似たような組織はあるでしょう? それの拡大版と思っていただければけっこうかと。」 どうにも胡散臭いが、ここで話を止めるわけにはいかない。一番の問題がまだ解決していないのだ。 「それで、そんなヒトが僕に何の用ですか?」 そう。見知らぬヒトに声をかけられて、いいことがあったためしがない。何を言われるにせよ、十分に疑ってかからないと。 「はい。あなたはこの度、“宇宙で最もニンジンを愛しているヒト”としてギネス認定がなされました。」 「ありがとうございます!」 瞬間、僕はそう叫んでいた。理性が警告を発していたが、そんなものは無視だ。人のことを疑うなんていやらしい。 “宇宙で最もニンジンを愛している”なんてまさに僕のことじゃないか。それが公式に認められるとは、こんなに嬉しいことはない。
125 :
僕とニンジンとギネス記録 2/2 ◆2/tl4kvsZM :2008/07/13(日) 16:49:44.36 ID:aEviIE1M0
「では、認定にあたってのコメントをいただけますか?」 「はい。ニンジンは僕の全てだといっても過言ではありません。 もちろん、朝昼晩の食事にニンジンを欠かしたことなどありませんし。認定は本当に嬉しく思います。」 「おめでとうございます。それでですね、認定者には副賞として、何でも一つ願いを叶えてさしあげることになっています。 なにがよろしいでしょうか?」 「願い、ですか。」 「はい。触ったものを全てニンジンに変える力がいいですか? それとも、味わったものが全てニンジン味になる味覚? いっそのこと、この星全てをニンジンに変えてしまいましょうか?」 「そ、そんなことまでできるんですか? 島ニンジンさん。」 「リジナです。ええ、何でも言ってみてください。」 それじゃあ…と僕が長年の夢を伝えると、島ニンジンさんはにっこり笑ってこう言った。 「それは認定者らしい願いですね。分かりました。明日には実現していると思いますよ。」 「委員長! 委員長! 大変です!」 「どうした、リジナ?」 「は、はい。実は、先日認定をした地球人の方が…。」 私は報告書を提出しながら概要を伝えた。 「ふむ。自殺したか。」 そうなのだ。なんでだろう? あんなに幸せそうにしてたのに。そう、「ニンジンと話がしたい」っていう長年の夢まで叶えて…。 すると、報告書を読んだ委員長がやれやれと首を横に振った。 「馬鹿だな…。認定されるほどバクバク食ってれば、そりゃあ向こうからは嫌われてるに決まってんのに。」
126 :
◆2/tl4kvsZM :2008/07/13(日) 16:50:34.53 ID:aEviIE1M0
以上。失礼いたしました。
127 :
◆2/tl4kvsZM :2008/07/13(日) 16:52:23.95 ID:aEviIE1M0
>>122 申し訳ない。お題は「これじゃない!」で。
ほす
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 17:29:52.96 ID:mt12PHfi0
ギアスオワタ
130 :
◆HZzikSwYUc :2008/07/13(日) 17:53:55.57 ID:mt12PHfi0
よし、品評会投下するぜ
131 :
A Farewell to Carrots 1/5 ◆HZzikSwYUc :2008/07/13(日) 17:55:04.57 ID:mt12PHfi0
広大な黒のカンバスに数多の光点が散り映える。サニーとフローラを乗せたおんぼろロケットも、その中の一つだった。 「ねえフローラ、宇宙は海だと思う? それとも空だと思う?」 ページを繰る手を休めて、サニーが訊ねた。男にしては長く艶やかな黒髪は、首の後ろで束ねられ、背中へと流れている。中性的な顔立ちの真ん中に眼鏡。視線は、本からフローラへ移っていた。 「そうねえ、宇宙は。宇宙は――愛。宇宙は愛よ、サニー」 くるくる陽気に踊りながらフローラが応じた。回るたびに、サニーよりも長い金の髪が、椅子に座る彼の顔を柔らかく撫でる。視線は、周囲に広がる宇宙を眺め回しながら、最終的にサニーの上に落ち着いた。 「でもね、サニー。果てない宇宙、悠久の歴史、無限の星々の中に、愛すべからざる光が二つだけ紛れ込んでいるのよ。分かる?」 「分かるさ」サニーは本を置いて立ち上がり、フローラの手を取った。「悪魔を呪うときは、いつだって一緒だっただろ? 一人目は――」 「「最初にニンジンを食べた奴!」」二人の声が重なって展望室内に響く。手を取りあい、見つめあい、くすくす笑いあった。 「でも、その非常識を常識としている世界こそが問題ね」フローラはサニーに背を向け、語る。「師曰く、其はカロテンを豊富に含む」 「師曰く、ビタミンも豊富である」サニーが続けた。「カルシウムも、鉄分も豊富である」 「そんなの関係ないじゃない」彼の方へ向き直り、フローラが声を上げる。「だって美味しくないのよ。神様は食べるなと仰られているわ」 その通りだね、と頷いてサニーは笑った。「そして、二人目は――」 「「ニンジニアリングの提唱者、ウェル・ベル・ストラゴラ!」」再び二人の声が重なった。 「スペースニンジニアリング、バイオニンジニアリング。冗談じゃないわ、おかげで世界中ニンジンだらけ。そうでしょ、サニー?」 「そうだね。でも、ロケットニンジニアがいなかったら僕らはこうして宇宙へは出られない。外装も、プログラムも、計器だって」 「やめて!」フローラが耳を塞ぎ、しゃがみこんだ。「一瞬、あの悪夢のようなスイーツを思い出しそうになったわ」 「ごめんね、フローラ」サニーが彼女の肩を抱き、ささやく。「でも、だからこそ僕らは約束した」 「そうね」フローラは立ち上がり、サニーと強く見つめあう。「約束した」 ――ともに、ニンジンのない世界へ。 「きっとあるわ」「きっとあるさ」二人は互いに背を向け合い、三度言葉を重ねた。「「あの星の彼方に!」」 言った瞬間、フローラは指差す先の宇宙空間に異物を見つけた。 「大変よサニー、何か近づいて来るわ」声はどことなく楽しげだ。「きっとエイリアンね」 振り向いて、同じくそれを認めたサニーが彼女に答える。「確かに大変だ。あいつは宇宙ウサギだよ」 「知っているの、サニー?」 フローラの問いに、サニーは小さく「うん」と答えて頷いた。 「あいつは――」 ――宇宙ウサギ。全宇宙に広く生息すると噂のウサギ生命体。宇宙空間では無用の長物と罵られたその耳は、進化の果てに電磁波を感知するようになったという。全身黒のスーツに身を包んだ紳士風の外見に、ともすれば騙されてしまいがちであるが、実態はとても獰猛である。 主食であるニンジンを得るため、航行中の宇宙船に口八丁手八丁で入り込み、入り込めたとあらば船内のニンジンを全て残らず食い尽くしてしまう。宇宙船の主動力にニンジンを用いる現在、遭遇すると最も危険な生物の一つに数えられており、彼らによって宇宙旅行を宇宙葬に、 宇宙船を棺桶に変えられてしまった旅行者や調査団は、少なく見積もっても百を超えるといわれている。万一不幸にも彼らと遭遇してしまった場合には、決して彼らを船内へ入れてはならない。それが唯一の自衛策である。どのような手練手管を弄するかまだまだ未知である部分が 多いため、決して油断してはならない。早急にその航宙域より退避すべきである――『図説・恐怖の宇宙生物』より一部抜粋。
132 :
A Farewell to Carrots 2/5 ◆HZzikSwYUc :2008/07/13(日) 17:55:34.79 ID:mt12PHfi0
「――というわけだから、とにかく宇宙ウサギは中に入れちゃいけないんだ。分かったかい、フローラ?」 「キャキャロットォォ」 「素敵なお返事ありがとう」 解説し終えて目を開けたサニーの前には、フローラが立っていた。そしてその隣には、件の宇宙ウサギ。黒の礼服にシルクハット、腕にはステッキを下げている。図説の通りの紳士。彼が延々語っている間に、彼女が招き入れてしまったのだ。 「今日ほど、語り出すと目を閉じてしまう悪癖を疎ましく思うことはなかったよ、フローラ」サニーは大げさに溜め息を吐いた。 一方のフローラは満足げな笑みを浮かべている。「すごいよサニー。このウサギったら礼儀正しくてすごくいいウサギなの。それにね」 そこで一呼吸置き、彼女は宇宙ウサギのほうに目配せをする。ウサギは鷹揚に頷いた。 「それに、宇宙ウサギたちの母星にはニンジンがないんだって! ね、とうとう見つけたのよ私たちのエデンを!」 「本当に、フローラ!」サニーはウサギを包むように両手を伸ばした。「本当よね、ウサギさん!」フローラが手を掴み、二人は踊りだす。 「はい、本当です」自分を囲んで踊る二人に忙しなく視線を動かしながらウサギが答える。「我々はニンジンをよく食べますが、ニンジンを育てることはしませんでした。結果的に母星のニンジンは全て失われ、我々は宇宙に飛び出るしかなくなったのです」 「なるほど、だからその星にはもうニンジンがないのか」 「進化して単独宇宙飛行が可能になったけど、やっぱり一人は寂しくて、いつも泣いているから目が赤いんだって。ニンジンが主食だなんて気持ち悪いけど、なんだかちょっぴりかわいそうだよね」 「ところで、ニンジンルームはどちらですか」いつの間にか輪から抜け出したウサギが、スーツの襟を直しながら二人に訊いた。 「その床の梯子を降りて真っ直ぐ行った突き当たりよ」フローラが即座に答える。 「ありがとう、お嬢さん。では。キャキャロッキャキャロッキャキャロットォー……」ウサギは梯子に手をかけず、階下へと飛び降りた。 それから十秒ほど、サニーとフローラはうふふあははと踊り続けた。 「あはは……ああっ、しまった! 踊ってる場合じゃないよフローラ! 行かせたらいけないんだ」 ようやく我に返ったサニーに、フローラはまだ夢見心地な視線を投げかける。 「どうしたのサニー? ニンジンくらい分けてあげてもいいじゃない。少しくらい減った方が精神衛生上も」 「ダメなんだ。宇宙ウサギには少しくらいなんて概念はなくて、目の前にニンジンがあったら食べずにはいられないんだよ。だから、ニンジンルームになんか入られたら大変なんだ。とにかく急いで追いかけうわっ」 慌てて駆け出そうとしたサニーは足をもつれさせ、転倒。鈍痛。暗転―― 「楽しい? お姫様」 窓の外から声がした。日差しの強い昼。暗い室内で本を読んでいた“お姫様”は、外へ向けた目にひどい痛みを覚えた。 「楽しいことなんてないよ、王子様」 窓の内から声を返す。言葉を受けてか風を受けてか、外の木が微かに揺れた。室内からの声は続く。 「神様は才能ないよ。世界は駄作だ。物語は単調だし、登場人物には活気がないし、あらゆる描写に意味がない。楽しいわけないよ」 声が止むと、枝に座っていた“王子様”の影が立ち上がった。今度は大きく木が揺れて、木の葉もたくさん落ちた。室内に影が落ちた。 「ばか。初めから楽しむ気がなかったら、楽しめるわけない。つまらないつまらないって頭の中で繰り返しながら楽しめるものなんて、あるわけないよ」 「うう」
133 :
A Farewell to Carrots 3/5 ◆HZzikSwYUc :2008/07/13(日) 17:55:56.00 ID:mt12PHfi0
影が手を伸ばす。 「ほら。世の中楽しいことだらけだって思ってごらん。そしたら世界は、最高速度で君の物だ」 本が床に落ちた。椅子が倒れた。窓枠に足をかけて、ようやく、影がずっと笑っていたのだと知った。 「何か叫びたいことはあるかな、お姫様?」 王子様にエスコートされて、お姫様は木の枝に飛び移る。 「あるよ」息を大きく吸い込んで。「本当は、ニンジンなんて大っ嫌いなんだ!」 影は、恐らく今までで一番大きく笑った。 「やっぱり声をかけてよかった」お姫様を抱き寄せて、口に手を当てて、大きく。「ニンジンなんてなくなっちゃえ!」 二人は飛んだ。 その姿は、暗い室内からは、光の中に消えたように見えた。 目を覚ましたサニーと、覗き込んでいたフローラの視線が交わる。 「まさかあのときの王子様が、こんな美人になるなんてね」 サニーは体を起こし、フローラの髪を撫でた。彼女は一瞬目を大きく開き、そして笑った。 「私だって、あのときのお姫様がこんなハンサムになるなんて思わなかった」同じように、サニーの髪を撫でる。「五分くらい寝てたわ」 「そうか」サニーは立ち上がって、周囲を見回した。「ここは、食料庫か。あの宇宙ウサギは?」 「ニンジンルームのロックが開けられなくて、今はこっちを探してるみたい。おんぼろのくせに無駄に広くて助かったわ」 「でも時間の問題、ね。よし」少し歩いて離れ、また向き直る。「フローラ、キャロットアンドスティック作戦だ」 フローラと逆方向へ駆け出したサニーは、船の最上層、三層目の長い廊下で宇宙ウサギと対面した。 「ご機嫌麗しゅう、子猫ちゃん」 シャツの裾をつまんで広げ、おどけてお辞儀をしてみせる。 「私はウサギですよ、姫」シルクハットを手に持ち、一礼。「ニンジンルームの鍵を開けていただきたい」 「でも開けたら全部食べてしまうんでしょう」過剰に抑揚をつけ、演じるようにサニーは言葉を紡ぐ。「悔しいけれど、僕らにもまだ必要なんですよ。あのウサギの餌がね」 「やはり、貴方には口で言っても無駄なようですね。残念ながら」言うと、ウサギはステッキをサニーに向ける。「ご存知でしょうが、我々は些か獰猛ですよ」泣き腫らしたようだった目が、今はただ怪物のそれだ。 展開が少し早いな――サニーは内心で舌打ちした――時間を稼ぎつつ上手く誘導だなんて、果たしてそんな余裕があるだろうか。 「お手柔らかに頼みますよ、ジェントリ」声の震えを抑え、無理矢理笑う。「フローラと違って、僕は、体を動かすのはあまり得意じゃないんですから」 一呼吸の間を置き、ウサギが僅かに腰を落とす。と、次の瞬間にはサニーの顔があった空間をステッキが横に薙いだ。避けようとして尻餅をついたサニーは、左の壁面にステッキがめり込んでいるのを視界の端に捉える。 冗談、これ、もし当たってたら――そこで考えるのを止め、彼は慌てて右手のドアから室内に滑り込んだ。素早くドアを閉め、ロック。 入ったのは物置スペースで、部屋自体は割合広いが多様な物品が雑然と放置されているため空間的には狭い。中には天井まで届く棚もある。今入ったのとは別のドアが左右に一つずつあり、それぞれ先ほどの廊下に繋がっている。
134 :
A Farewell to Carrots 4/5 ◆HZzikSwYUc :2008/07/13(日) 17:56:17.11 ID:mt12PHfi0
「さて、と」 “どっちから来るかな”。そう心中で呟き切る前に、彼は自身の考えの甘さを知る。眼前のドアが、バラバラになった。 「――宇宙居合術、ウサバラシ」 ウサギの左腰に据えられたステッキ。そこに、確かに白刃の閃きがあった。埃の舞う室内に鍔鳴りが響く。名刀、仕込みステッキ。 その動作を最後まで見届けることなく、サニーは再び駆け出していた。向かって左側のドア、つまり船の後方へ。邪魔な積荷をかき分け、木箱を踏み越え、乱雑な室内をひた走って。ようやくドアに辿り着くと、そのまま廊下へ飛び出してまた走る。 一方。ウサギは、入ってきたドアから悠然と廊下へ歩み出ると、彼の姿を廊下に確認した後、ただ、跳ねた。それで、二十メートル以上はあったはずの両者の距離が、一息のうちにゼロとなった。 「うあっ」ステッキで足を払われ、サニーは廊下を転がった。すぐに立ち上がろうとするも、全身を打ったため上半身を起こすのでやっとだ。ウサギはゆっくり彼の前に立つと、ステッキを高く振りかざした。 やっぱり配役を間違えたかな――そう思った彼はしかし、ウサギの後方に目を遣って、笑った。 「何がおかしいのですか」サニーを見下ろすウサギは不思議そうに訊ねる。 「いや別に。……ただ、いつまでたっても、やっぱり僕はお姫様のままなんだな、ってね」 言い終わると同時、彼の名を呼ぶフローラの声が、廊下に響き渡った。 サニーと逆方向へ駆け出したフローラは、船の最下層、廊下の突き当たりでニンジンルームと対面した。 これ、配役間違ってるんじゃないかしら――彼女は既にそう考え始めていた――サニーのニンジン嫌いも筋金入りだけど、私のはそれに輪をかけてひどいんだから。 「と、まあ。そんなこと言ってる場合じゃないわよね」一言吐き出して、彼女は覚悟を決めた。生体認証のロックを解除し、ドアを開ける。 そして、部屋に踏み入って一秒と経たないうちに、彼女は自身の行いを後悔した。 「う、気持ち悪い」猛烈な吐き気はどうにか堪えたものの、あまりの衝撃に立っていることすらままならない。「やっぱり、私もウサギと戯れてる方が良かったかも」 嫌いだ嫌いだと頭の中で繰り返せば、嫌悪はますます肥大する。彼女は今、これまで自分がニンジンに向けてきたあらゆる負の感情、その膨大な蓄積をまとめて一身に浴びているのだ。 そういえば、この部屋には結局一度も入ったことなかったんだっけ――彼女は胸中に毒づいた――これじゃ、サニーのこと言えないよね。 矢尽き刃折れ膝をついたフローラを、優に万を超えるニンジンの軍勢が取り囲む。我々を認めよ、我々の軍門に下れと轟き唸る。 「確かに」彼女は力の入らない足を懸命に奮い立たせた。「この世界に不必要なものなんてない。どんなに下らなく見えるものでも、何かしら面白いところや役立つところがある。それは私の持論でもあるわ」 ニンジンの意識、気配が濃厚になり、彼女を包み飲み込まんと手を伸ばす。この手を掴めと囁きかける。 「約束したのよ」フローラは、その手を斬り払った。「それでも私たちは、あんたたちのいない世界を目指すってね」 立ち上がるは万夫不当。英傑の魂を前に、凡百の雑兵は怯み軍勢は瓦解する。声が止み、気配が散る。 「サニーが待ってるんだから、立ち止まってる時間なんてない」 背中に決意、唇に約束、心に未来、片手にニンジンを持って、彼女は部屋を後にした。 走りながら、用意しておいた仕掛けにニンジンをセットする。作戦通りなら、サニーとウサギは三層目の後部ハッチ前にいるはずだ。 息つく間もなく廊下を駆け抜け、梯子を上ってまた走る。二度目の梯子を上り切り、二人がいるはずの場所へ目を向ける。いた。ウサギがサニーにステッキを振りかざしている。 考えるより早く体が動いた。瞬間的に駆け寄り、跳び。フローラは、大きく声を上げた。 「サニー!」
135 :
A Farewell to Carrots 5/5 ◆HZzikSwYUc :2008/07/13(日) 17:56:38.39 ID:mt12PHfi0
ウサギはフローラの声を聞いた。聞いたが、それと意識する前に、その思考力は別の物に完全に奪い去られた。 すなわち、視野の中央に突如現れた一本のニンジンによって。 「あ」視野が急速に狭まっていく。頭のどこかで警鐘が鳴っても、一点に絞られていく意識を止めることはできない。「ニンジン」 「フローラ、隔壁を閉じて!」ウサギの様子を確認したサニーは急いでその後方へ回り込み、距離をとる。 彼が十分離れたのを確認してから、フローラは壁のレバーを下げた。僅かな時間とともに隔壁が天井から降りてくる。 サニーもどうにか立ち上がり、レバーの横のパネルを操作する。 「さあ、月にお帰り、ウサギさん」 隔壁の向こうに、ハッチが開放される音と、ウサギの吼える声を二人は聞いた。 そして、ウサギは跳んだ。シルクハットから突き出た棒の、その先端に下がるニンジンを、決して届かないそれを目掛けて。 「危機一髪だったね、サニー」 フローラが笑う。対するサニーは疲労困憊、満身創痍といった態だ。実際には、怪我は転んだときのものだけなのだが。 「本当、ひどい目に遭ったよ」 「でもでも、ようやくニンジンのない夢の世界へ辿り着けるのよ。ウサギさんには感謝しないと」 「そうだね。そこだけは感謝だ」フローラの差し伸べた手を取り、サニーもようやく笑みを浮かべた。「ああ、何だかわくわくしてきた」 二人は踊る。心の躍るのに任せてステップを刻み、見つめ合う。「うふふ」「あはは」 「それじゃあ出発しようか、フローラ」「目指すはウサギさんの母星ね、サニー」 サニーは椅子に座って、パネルを操作する。フローラは彼の背中にもたれかかって楽しげなリズムを口ずさむ。 「ところでフローラ」「なあに、サニー」「その星がどこにあるか、ウサギに聞いた?」「んーん」 サニーの手が止まる。フローラは彼に怪訝そうな目を向けた。「え、サニー、聞いてくれたんじゃないの?」「そんな余裕はなかったよ」 気まずい沈黙が部屋を満たした。 「ちょっ、ちょっと! エデンは! 愛しのユートピア・ウィズ・ノー・ニンジンはどうなるのよ!」 「いや、だって場所が……あっ、さっきのウサギを追いかけよう! まだ間に合うかも、ああ、どっちにいったんだっけ」 「そ、そうね、とにかく急いで……あー、もう、なんてこと!」 あっちこっちを指差して、騒いで慌てふためいて、それでも二人は大いに笑う。 夢の未来、理想の在り処はまだまだ遥か。遠くか近くか、今が楽しい二人には分からない。 進め、進め、おんぼろロケット。二人を乗せて、世界の果てまで。 キラッ☆
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 17:57:12.40 ID:mt12PHfi0
「読みにくい」は結構頻発してたけど、「横に長い」は初挑戦だぜ
ホッシュールストレミング
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 18:34:33.41 ID:G+9zLZyMO
ほ
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 19:04:48.30 ID:G+9zLZyMO
ほ
ほしゅー
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 19:34:09.18 ID:rn6M1nwr0
ほ
142 :
ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話0/5 ◆LBPyCcG946 :2008/07/13(日) 19:44:51.68 ID:rkbMCJVO0
品評会投下
143 :
ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話1/5 ◆LBPyCcG946 :2008/07/13(日) 19:45:23.13 ID:rkbMCJVO0
スミッコ星系の片隅に位置するこの小さな惑星で、僕は今日もニンジンを育てている。この星では重力が小 さく、根菜であるニンジンは大きく育つ。その上土壌も最高に栄養があり、種を植えてから3、4日程でニン ジンは完全に成熟する。雨の日は本を読み、晴れの日は農作業に精を出す。これはそんな生活をしている僕の、 気まぐれで書いた日記のような物だと思って読んでくれればいい。何せ文才も無い上、元々毎日文章を書くよ うなマメな性格ではない。だから今こうして筆を取っている事自体が不自然なのだが、時折自分と対峙したく なる事もある物だ。だからつまり、そういう事なのだ。 本題に入る前に、ニンジンの話を少ししよう。ニンジンといえば橙の、独特の味を持つ野菜の事だ。栄養が たっぷりで、遥か昔のとある国では薬の材料としても使われていたらしい。そして僕は、そんなニンジンが大 好きだ。長年勤めた会社を辞めてまでこの星で農業を始めたといえば、その本気度が分かっていただけるだろ うか。僕とニンジンの出会いはちょうど今から2年前、気晴らしに訪れたある星の市場で見かけたのがきっか けだ。そこはいわゆる発展途上星に分類されるような文化レベルの星で、食べ物も昔のままに、自然の物を主 食としていた。つまり僕が元いた星のように、人の手で「造られた」食べ物ではなく、土に種を撒き水をやり 日光を与え育て、それを家畜に食べさせ、家畜を人間が食べる。その頃の僕にとって、この考え方は正直言っ てショックだった。動物といえば愛玩動物しか知らない人間なのだから、無理も無い事だろう。動物を殺して 食べ物を得るなど、ありえない事だった。もちろん、今となってはその考え方も180度変わって、命への感 謝を噛み締めながらありがたく食べ物をいただいている。っと、話が随分逸れてしまったが、ニンジンについ てだ。 僕が市場で見た初めてのニンジンは、ほっそりとした身でありながらつやがあり、アフロ頭のような葉っぱ をそのままに、店先にわずかながら並べられていた。ほんのちょっとした興味から、店主に「これは何ですか ?」と尋ねると、店主はこう答えた。 「お前さん、よその星から来たんだろ? 見りゃ分かる。やめときな、ニンジンは味に癖があるからな、お前 さんじゃ吐いちまうのが目に見えてる」 僕は店主のその言葉を聞き、ぶっきらぼうにお金を払うと、1本を手に取って一口だけかじった。結果は、 店主の言った通りになった。 「ははは、やっぱりな。実はそれ茹でる用のニンジンなんだよ、ちょっとまってな」 店主はそう言うと、店の奥に引っ込んだ。僕は生まれて初めて食べた生のニンジンに、嫌悪感すら抱いてい ると同時に、人の味覚に媚びない自然のままのその味に対し、奇妙な衝撃も覚えていた。 数分して、店主が皿を片手に戻ってきた。皿の上には6角形に切られた濃い橙の、先ほどのニンジンと思わ しき食べ物が乗っていた。嫌がる僕の手を物ともせず、店主は僕の口の中にそのニンジンを突っ込んだ。おそ るおそる口の中に入った物を噛む、店主がニヤニヤと僕の顔を覗いている。
144 :
ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話2/5 ◆LBPyCcG946 :2008/07/13(日) 19:46:02.99 ID:rkbMCJVO0
美味しかった。僕がそれまでに食べたどんな物よりも、というよりむしろ、それまで食べていた物とは別次 元の物だった。その味に感動した僕はその日の内に荷物をまとめ、ニンジンを専門で育てているという星を店 主から聞き、高速宇宙船で走った。同じ便で乗り合わせた人達いわく、 「ニンジンなんて物好きの為の食べ物だからな、今じゃ見るのも珍しい物だろう」 「確かにちゃんと調理したニンジンは美味いが、デキアイ社の固形食料の方が味はいいし日持ちもするしさ」 「この星系でニンジンを育ててるのはあのじいさんだけだしな」 「ニンジンじいさんも先は長くないだろうな、まあ、俺はニンジンなんてどうでもいいけど」 ニンジンとの初遭遇という超文化的革命を終えた直後の僕は、そんな他人の言葉に惑わされる事は無かった。 宇宙船がワープを始め、光の球が窓の向こう側を流星のように駆ける頃僕は既に、そのニンジンを育てている という通称ニンジンじいさんに弟子入りする事を心に誓っていた。それほどまでに、僕とニンジンの相性は抜 群で、まるで赤い糸で結ばれているようにさえ思えた。いや、より正確に言うならば、今でも僕はそう思って いる。 こうして、僕はニンジンじいさんこと我が人生の師匠に弟子入りを果たした。ニンジン作りのノウハウを1 から叩き込んでもらう日々。種撒きのタイミング、成長の周期、種の取り方、交配のコツに至るまで。そして 一年程経った頃。師匠が長年培ってきた物を、僕はまだ全然覚えきれていないというのに、師匠は天に召され た。最後の言葉はこうだ。 「おめえさんが初めてオラの所に弟子になりてえって言ってきた時、俺は何かの冗談だと思ったンだ。だけど もおめえさんの目は曇っちゃいなかった。その手でせいぜい良いニンジンを作れ。オラは天国から見守ってっ からよ。……ばか、泣くでねえ。泣いてる暇あったら畑の1つでも耕すこった」 師匠の眼にも僕の眼にも、そのまま畑一杯に撒けるほどの涙が溜まっていた。それが今から1年前の事だが、 今思い出しても心が震える。ニンジンと師匠と出会って、宇宙の片隅で農家になってる。小さい頃には全く考 え付かなかった未来像が僕に残された。そしてその時の僕に出来る事といえばやっぱり、ニンジンを育てる事 だけだった。 かくして、僕はそれから今日までここでずっと農業を営んでいる訳だけれど、これからがいわば話の本番な んだ。つまらないかもしれないけれど、もう少しだけ付き合って欲しい。 ある日の事、いつものように畑を耕していると、雷のような物凄い衝撃音がした。見上げると空は晴れてい る。額の汗を拭いながら鍬を置いて、一体何事かと辺りを見回した。すると、僕の畑のど真ん中に、銀色に輝 く宇宙船が墜落していた。無残にもまだ成長途中のニンジンが掘り返され、酷い事になっている。僕は悲鳴を あげながらニンジンに近づいていった。駄目になったニンジンがバラ撒かれた一区間を見て、僕は両手と両膝 をついて打ちひしがれていた。そんな僕を見て、その宇宙船から降りてきた女はこう言ったんだ。
145 :
ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話3/5 ◆LBPyCcG946 :2008/07/13(日) 19:46:33.70 ID:rkbMCJVO0
「あら、悪い事しちゃったわね」 全然悪びれたそぶりではなかったと断言しよう。銀色のピッタリとしたボディスーツで身を包み、いかにも 都会人のように髪を不自然な色に染め、これみよがしに長い足を見せ付けてくるような女だった。第一印象は 最悪といえる。その女は「サト」と名乗り、胸ポケットからデジタルトラベラーズチェックを取り出すと、値 段を打ち込み小切手を切った。 「弁償額はこのくらいで良いかしら?」 サトは紛れも泣く頭に来るタイプの女だ。都会で暮らしていた頃の僕ならきっと何も感じなかっただろう。 没個性化を強要する社会は、人間に人間らしさを捨てさせるシステムを確立している。だから僕がサトに感じ た怒りは、ごく自然な人間的怒りだった。 かといって、僕にはその目の前の嫌な女に対する有効な対抗手段をほとんど持ってなどいなかった。宇宙裁 判所に訴え出た所で何になる。警察を呼んだ所で、ニンジンなどと鼻で笑われるのがせきの山だ。つまり唯一 その時の僕に出来た事はといえば、サトの差し出してきた小切手をビリビリに破いてやる事だけだった。 「あなた、素直じゃないわね」サトは僕の行動に驚いた様子も見せず続ける「でも受け取ってもらえなくちゃ 困るのだけど」 最初、僕にはサトの言葉の意味が良く分からなかった。だが、辺りを見回して今更ながら気づいた。こんな リゾート地でもないような辺境の星、住んでるのは僕だけだったのだ。そしてサトの乗ってきた宇宙船は物の 見事に大破している。つまりサトはこう言いたいらしい。と僕が悟った頃にははっきりと、サトの口から直接 告げられた。 「泊まる所があなたの家しかないんじゃ、仕方ないでしょ? この小切手は宿泊代も込みでの値段よ」 もう1度小切手を切ろうとするサトの手を遮って、僕はこう言ってやった。 「素直じゃないのは君の方だ。泊めて欲しかったらはじめからそう言えばいいじゃないか」 正直言うと、サトの「素直じゃない」という言葉に僕はちょっぴりと傷ついていた。だから言い返した。サ トはそんな僕の些細な抵抗を、その高い鼻で笑う。 「そう、じゃあお願いするわ」 はじめから素直に頼め。などと言った手前、僕に断る術はなかった。見事にサトの策略にハメられたのかも しれない。だとしたらマヌケだ。マヌケなニンジン農家が僕だ。 結局その夜は、サトを自宅に泊める事となった。断じて言っておくが、やましい事など一切していない。と いうよりむしろ、僕がいつも使っているフカフカのベッドを取られ、なんともくやしい気持ちで一夜を過ごす ハメになった。サトの方はといえば、長旅で疲れたのか家に着くなり横になってから、次の次の朝までぐっす りと眠ったままだった。傍若無人、慇懃無礼、天衣無縫で嫌な女だと、僕は心の底から思った。
146 :
ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話4/5 ◆LBPyCcG946 :2008/07/13(日) 19:47:04.24 ID:rkbMCJVO0
しかしほんのわずかながら、1人での暮らしを寂しく思う自分が体の隅っこのどこかにいて、たまにはニン ジン以外の物に語り掛けたいと思っていたのも確かだった。それに何よりも、僕の育てた自慢のニンジンを、 僕以外の人間に食べさせる良い機会だ。きっとサトは感動するに違いないだろう。いささかとげとげしいその 性格も、僕のニンジンによってあるいは改心するかもしれない。そんな風な事を考えながら、農作業をするの はいつもよりも楽しい事だった。 サトが目を覚まし、早速僕がニンジンのスープを食卓に並べると、僕のそんな淡い期待は物の見事に打ち砕 かれる。 「まずい」 たった3文字の言葉に、僕は激しく動揺した。サトからスプーンを奪い返し、手を震わせながら口元に運ぶ。 悪くはないじゃないか。いやむしろ、普段よりも美味しいくらいだ。 「ど、どこがまずいってんだ」 僕は声を荒げた。 「全然駄目ね。何もかも」 サトはさめた目でそう言うと、席を立ち、宇宙船から固形食糧を両手に抱えて戻ってきた。「一体何日いる つもりなんだ?」というような意味のこもった視線を僕は送った。 「修理には大体1ヶ月くらいかかるわね」 「誰かに連絡を取って迎えにきてもらえないのか?」 「それは駄目」 「どうして?」 「そうね……誰にも言わない?」 僕は宇宙赤べこのようにコクコクと頷く。 「実は私ね、スパイだからよ」 僕は両手を挙げて、まともに答える気のないサトとの会話をおしまいにしようとした。スパイだって? そ んな物いるはずがない。「誰にも言わない?」なんておかしな台詞、スパイが言うはずもない。 「あら、信じてないわね」 「信じろと言う方が無理さ。スパイだとしたらこの星の周辺に何の用があるっていうんだ。そもそも宇宙船を 墜落させるような馬鹿なスパイがいるはずがない」 「なるほど、それもそうね。もっとマシな嘘を付くべきだったわ」 呆れて物も言えないとは正にこの事だった。
147 :
ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話5/5 ◆LBPyCcG946 :2008/07/13(日) 19:47:58.14 ID:rkbMCJVO0
それからも僕は、ニンジンを育てていた。もちろん普段と変わらない日々だが、今は自分のためと言うより もむしろサトのために育てていた。なんて言い方をすると勘違いされそうだけど、ただサトに僕のニンジンの 美味しさを意地でも伝えたかっただけなのだ。もちろん、人にはそれぞれ好みと言う物があるのだから、サト はニンジンを好みではないのかもしれない。だけれどサトが僕のニンジンを食べた時の口振りは、「まだ未熟 だ」「お前のニンジンだからまずい」という意味を含んでいるように思えた。その証拠に、サトは固形食糧の 食事に飽きたような素振りを見せては、僕の作った新しいニンジンを食べるのだ。そしてその度、「まずい」 と言う。僕は交配を繰り返し続けた。もっと旨く、もっとニンジンらしく。水をやるのにも愛情を込め、師匠 から教えてもらった事を1から思い出しながら必死になって育てた。その間、サトは宇宙船を直し続けていた。 そんな生活が1ヶ月続いた頃、ついにサトの宇宙船は修理を終えた。その日の夜、僕は最後に、我ながら最 高傑作である渾身のニンジンをサトに出した。生のままでも食べれるニンジンだ。ニンジン本来の味が、最高 に出るのはやはり生につきる。サトがニンジンを掴み、その先端を口に運ぶ。僕が初めて市場でニンジンを食 べた時の光景が蘇ってくる。どうかあの時の僕のような反応をして欲しくは無い。そう祈る。 「……まあまあね」 サトから初めて聞いた賛辞の言葉だった。欲を言えば「美味しかった」と言って欲しかった物だが、まだこ れでいい。まだ? 今日で最後じゃないか。天国から地獄に突き落とされたような感覚が僕を支配した。 「行かないでくれ」 なんて台詞が言える程、僕は子供ではなかった。次の日の朝、サトは僕のニンジン畑から飛び立った。その 日のニンジンの味は覚えていない。しかしこれでようやくベッドが使えると思い、自分の部屋に入ると、ボイ スレコーダーが置いてあった。サトの忘れ物だろうか。しかし明らかに分かりやすい場所においてあり、僕は それを再生した。 「あなたがこれを聞く頃には、私はもうそこにいないでしょうね。きっとあなたは止めないだろうし。とりあ えず礼を言っておくわ。1ヶ月間、泊めてくれてありがとう」 この声は本当にサトなのか? 疑わしくなる台詞だった。 「ところで、お礼にといったら難だけど、私がこの星にきた本当の理由を教えてあげるわ。実は私はね、あな たの師匠であるお爺さんの孫なの。といっても、何十年も会ってなかったんだけどね。それでお爺さんが亡く なってから、お爺さんの財産であるこの星を相続しに来たのだけれど、あの通り墜落しちゃってね。本当はこ の星を売り払って、お金に変えようかとも思っていたんだけど、あなたを見てたらそんな気は無くなったわ。 なぜならあなたが、本当にニンジンを愛していたから。最後に食べたニンジン、美味しかったわ」 僕もサトも、素直じゃない。僕はまた明日も、宇宙船が墜落してくるのを待ちながら、畑へと出る事だろう。 終
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 20:18:15.89 ID:mt12PHfi0
ホー
おったま保守
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 20:36:20.92 ID:aEviIE1M0
ho
未来の小説を三人称で書いてて、「現代」って書いたら、 それは未来のことになる? それとも神視点だから、今の2008年頃ってことになる?
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 20:56:45.51 ID:sD2oHNXH0
ただいま帰ったよ!
いまから品評会書くよ!
>>151 どっちともとれるから
別のことばを使うか説明を補足したほうがいいと思う!
やっぱりそうか、ありがと。 今から書くのはすごいなw
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 21:03:35.60 ID:sD2oHNXH0
>>153 あまり頭を使わない文章をすごい勢いで書き散らすつもりです。
間に合ったら投下します。
間に合わなかったら心の中に埋めておきます
さあがんばろう
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 21:24:07.55 ID:sD2oHNXH0
ほしゅですよ
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 21:41:10.55 ID:sD2oHNXH0
お前保守でいいのか?
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 21:44:59.65 ID:68wyrIJUO
もう良い。品評会は諦めた。 ↓ファジーでシュールなお前がお題くれ
黒いぬいぐるみ
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 21:57:46.95 ID:LGFFVh8g0
こんな時間に何の用かと聞かれればそれはそう、お題を下さい。↓
林間学校
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 22:07:20.46 ID:68wyrIJUO
162 :
銀世界にて、ニンジンひとつ。0/4 ◆GYYOB6B/p. :2008/07/13(日) 22:10:43.15 ID:i2QhFG95O
超久々、品評会。 酉は前と違うかも。まいいや、誰も覚えてないさ。 前に予約なければ投下します。
163 :
銀世界にて、ニンジンひとつ。1/4 ◆GYYOB6B/p. :2008/07/13(日) 22:12:02.55 ID:i2QhFG95O
僕は小屋に再び戻ってくると、まず石油ストーブに火をつけた。その小さな別荘の周り を囲む薄い壁はひどく心もとないものだったし、ひょっとすると外の寒空を遮断するよう な仕事さえ満足にこなせているかどうかも怪しかった。でも、どうやら僕の友達はこんな 茫然とした白の山に好んで毎年やって来ているようだったし、僕もそれなりにはこのひっ そりとした感じの隠れ家が気に入った。 やつは僕に気を使ってこの人の気配のない山中の場所を紹介したのだろうが、僕は返っ て思考作業に大きな欠落を感じていた。夕美、と小さく呟いてみたが、それはどうしても 形を成さなかった。 ようやく炎と呼べるくらいに大きくなってきたストーブの中からはチリチリと音が聞こ えてくる。外は雪が降っていた。そのせいか僕たちはひどく静かな中にいた。加えて、電 気もランタンひとつの生活の中では、そのオレンジのダンスは視覚的にも少しだけ気持ち を楽にさせた。眩い光の中で、今朝出て行った時のまま、寝袋も、携帯ラジオも(勿論こ んな山奥では何も聴こえやしない。ここまでやって来る間の電波が届く範囲でだけ、山の 天候に耳を傾けていた)、狭い水道のステンレスの中で散らかった数えるほどの食器も、 そのままそれぞれの場所で眠そうに横たわっていた。 ようやく僕は上に来ていたジャンパーを手放し、敷きっぱなしの布団の上に重ねた。そ うしてそこに潜り込んでしまうと、まだひんやりと冷たい敷き布団が僕の目を覚ました。 しかし、僕は初めからそれほど眠くはなかったのだ。ただ何となく昔の夢が見たかった。
164 :
銀世界にて、ニンジンひとつ。2/4 ◆GYYOB6B/p. :2008/07/13(日) 22:15:55.44 ID:i2QhFG95O
※※※ 彼女の温もりが逃げてしまうのが惜しくて、僕はベッドから出る時はいつも細心の注意 を払った。ゆっくりと、ゆっくりと、五分くらいかけてようやく床にごろりと体を投げ出 すと、もうずっと前から起きていたらしい夕美が冷蔵庫の中を覗いているのが見えた。反 転した世界で、彼女は天井に貼りついて、うーんとひとつ唸った。その背中はいつだって 彼女の真剣そのものだった。 「何かリクエストはある?」と彼女は聞く。 「とりあえず、冷たい水が飲みたい気分」 「氷は昨日の夕食であなたのビールに全部使っちゃったの。水道から出る生温い水でいい ならいくらでもどうぞ」 僕は背中の辺りを緊張させて夕美と台所に並んで立った。彼女はいつだって凛とした空 気を纏っていて僕とは圧倒的に対称にいた。彼女のものであれば影すらその姿が映えるよ うな気がして、部屋の中はそんな華やかさが埃と一緒に舞っていた。だから僕はそんな時 はわざと彼女から離れて立った。そして今がその時だった。 僕らはお互いが全然違う生き物だということをよく知っていた。だから大体のことは上 手くいかなかった。食事の好みも、ファッションの趣味も、恋愛に対する価値観、終いに
165 :
銀世界にて、ニンジンひとつ。3/4 ◆GYYOB6B/p. :2008/07/13(日) 22:18:47.69 ID:i2QhFG95O
朝食は代わりにトーストを焼いて食べた。シチューのルーは市販のものだったが、部屋 の中は何となくもっと上等なものの匂いに包まれていた。僕はその日、彼女に合わせてマ ーガリンを塗ったパンを一枚だけ食べて、もう一枚をブルーベリーのジャムで食べた。ジ ャムは僕のお気に入りだった。 ※※※ 「シチューは具材を煮込む順番が大切なの」 彼女の家のベランダからは夜空がよく見えた。まるでここが都会の真ん中にあることを 忘れさせるくらいに、ずっと広い黒と星が頭上に広がっていた。 僕は彼女の言葉に無言のまま頷いて、ベランダからキッチンへ、そして一人と一人分の シチューをリビングのテーブルまで運んだ。僕には料理はさっぱり分からなかったが、夕 美の作る料理がとびきり美味しいことだけは分かった。少なくとも、駅前に最近になって できた喫茶店のカルボナーラスパゲティの二十倍は良かった。彼女は料理を作るのが好き で、食べるのが好きな僕とは利害が一致する数少ないことだった。 「うまく煮込まないと、じゃが芋は崩れてしまうし、ニンジンには火が通らないの」 「やっぱり料理は難しいな。僕は門外漢だ」 「コツさえ掴めば簡単よ」 「僕はコツを掴むのが昔から苦手だったんだ」 「料理のコツなんて、町中でティッシュ配りを避けるのよりずっと楽だわ」 彼女は聡明だった。そして僕はいつだって愚鈍だった。それはもうずっと前から決まっ ていたことだった。全ての起源は遺伝子に遡り、ポケットティッシュに落ち着くのだ。 「何よりもニンジンはやわらかくなってなきゃ駄目ね。あなたは野菜スティックを食べる?」 「朝はたまにね」 「私は嫌いなの。生の野菜サラダなんて全然駄目ね」 そう、と僕は相槌を打って、シチューを一口食べた。彼女が言うようにニンジンは驚く ほど柔らかくなっていた。僕はシチューをあっという間にたいらげて、珍しく二杯もおか わりをした。 「美味しいよ」 「そう言ってくれて嬉しいわ」
166 :
銀世界にて、ニンジンひとつ。4/4 ◆GYYOB6B/p. :2008/07/13(日) 22:20:13.08 ID:i2QhFG95O
僕たちの間を流れる雰囲気はとても心地良かった。今だけはお互いを完全に理解できる 気がした。人種や生まれた星なんてのは些細なことであって、未来はもっと大きくてずっ と意味あるもののような幻さえ抱いた。 そんな夢は覚めるのも早いわけで、それから数時間して、いつの間にか気付けば彼女は 部屋のどこにもいなくなっていた。だがそれ自体は大した問題ではなかった。そんなこと はよくあることだったからだ。でも、今回ばかりは僕も頭を抱えた。合鍵だってある。本 当は部屋を出て、鍵を閉めて自分のアパートに戻って眠ってしまえばいい。しかし僕は自 宅にすぐに戻ってしまうのはどうしても気が引けた。台所にはまだ大量のホワイトシチュ ーが残っていて、きっと僕がこれで帰ってしまったら彼女は一週間の間、じゃが芋やニン ジンの夢ばかり見ることになるのだ。大体において、彼女が怒っている時、僕は彼女を愛 していた。もしかしたら彼女が出て行ってしまったのは僕が彼女を愛していたからかも知 れない、と面白くもないことを一瞬だけ考えた。 それから彼女はたった三十分して帰ってきた。片手にコンビニの袋を持って。つまり、 僕が四杯目のホワイトシチューを食べているところだった。 ※※※ 目が覚めると部屋の中はすっかり暖かくなっていた。それは布団の中だけだったのかも 知れなかったが、どちらにしろ僕はそれがひどく不快で、手を伸ばし石油ストーブのスイ ッチを切った。 小屋の中の静寂に立ち向かうのは果たして僕だけになった。僕は見たい夢の続きを少し だけ我慢して考え込んだ。あの時のような勘違いではない、今度は本当に夕美は怒ってど こかに行ってしまったのだ。あれからさらに数日後に彼女の家に行くと、置き手紙の代わ りに彼女がいなかった。彼女の代わりにはがらんとした彼女の部屋があった。夕食の後、 片付けを手伝わずくだらないテレビ番組に笑っていたからだろうか。それともビールの空 き缶をいつも部屋の床に転がしておいたままにしたからだろうか。理由はいくつでも思い ついたし、どれも些細な理由だとも思った。
167 :
銀世界にて、ニンジンひとつ。5/5 ◆GYYOB6B/p. :2008/07/13(日) 22:21:18.09 ID:i2QhFG95O
でも夕美はもう二週間も僕の前に姿を現さなかった。僕はどうしていいか途方に暮れて いたのだ。こんなに彼女と会わないことは初めてだった。確かに、どこかでゆっくりと、 彼女と僕のことを考えたい気分だった。 僕は朝に試しに自分で作り置きしておいたホワイトシチューを思い出した。あれだけは 流石にあのカルボナーラにも負けるかも、と僕はぼんやり思った。ニンジンは硬いまま、 白の世界に放り投げられていた。僕はその赤に親近感すら覚えたが、彼女はもしかしたら それを許せないのかも知れなかった。 彼女を見ようとする時、僕は目を閉じた方がずっと彼女のことを鮮明に思い出せた。そ してこの小屋の外の風景だって同じように簡単に想像ができた。真っ白な銀世界に僕はひ とりで横たわっているのだ。僕は誰にも掬われることもなく静かに死んでいった。 僕は再びあの幸せな時と夕美が戻ってくればいいと夢の中に潜ろうとして、そのすっか り冷たくなった寝具に彼女の冷たい温もりを探した。どこにも答えなど落ちていないのだ。 それは真っ白な彼女の中にも同じだった。 了
168 :
◆GYYOB6B/p. :2008/07/13(日) 22:22:35.86 ID:i2QhFG95O
以上です。 久々で手間取った&レス数間違えてますorz まとめに移してくれる方、出来れば修正の方お願いします。
お題「キラッ☆」いきます。雰囲気小説です。 新しいお題をくだしあ ―― 「あの日の約束、覚えてますか?流れ星を見に行きましょう」 電子メール全盛の時代にこんな手紙が届いた。差出人の名前はない。流れ星、約束、記憶をたどる。もちろん、覚えている。 日付の指定は8月7日。獅子座の方からも、牡牛座の方からも流星群の予定はない。 そんな条件も、あの日と同じ。僕は無言で立ち上がり、カレンダーの8月7日に丸を付ける。 8月7日。4年前のその日、僕は日浦京子と約束をしていた。
4年前―― 「流れ星を見に行こう」 日浦京子はそう言って僕に笑いかけた。 「えっ?何時?」 僕は問いかける。 「今日に決まってるじゃん。思い立った日が吉日。思い付いた日が流れ星日和だよ。さあ、みんなに声をかけなきゃ」 午前2時踏切に望遠鏡を担いで行く。そんなフレーズを思い浮かべながら、京子の隣で星を待っていた。 「流れ星、来ないね」 「だね。流れ星もシーズンオフなんだろうさ」 そんな益体もない話をしながら。 「あのね。今日流れ星に会えたら、話そうと思っていたことがあるの」 「何?」 「だーかーらー。星が流れたら教えてあげるって」 「流れなかったら?」 「うーん……4年後、かな」 「なんだそりゃ」 待てども待てども星は流れなかった。一緒に夜空を眺めていたは橋本杏花は見たらしいけど。 僕らは、見つけることが出来なかったんだ。
今回はあの時の話が聞けるのだろうか。期待と不安を胸に、カレンダーの丸を眺め続けた。 22歳になった京子の顔を想像しながら。 「遅いよ」 「ごめん。ベルトに結んだラジオが重くて。雨は降らないらしいよ」 「絶好の流れ星日和だね」 あの日よりも若干大人びた彼女の隣に座る。 「さて、星を見ますか」 「そうっすね」 2人して夜空を見上げる。 「ねぇ」 「うん?」 「4年前、私は星に願いをかけようと思ってた訳ですよ」 「ほう。なんと?」
「私の好きな男が自分の方を見てくれるようにと」 「それはそれは」 「恋敵も同じような願いを星にかけると聞いていたので、そいつの前に星など現れるなと祈ってみたりもした訳ですよ」 「それは随分と後ろ向きな願いですな」 「全くです。自分ながら、なんと根暗な」 「そして?」 「そしたら本当に私にだけ流れ星が見えまして。だからあなたと2人でこうしています」 「めでたしめでたし」
「ねぇ橋本杏花さん?」 「はい?」 「星なんか関係なく、ちゃんと好きだよ?」 「恥ずかしいこと、言うねぇ」 杏花は呆れたように言った。 「さて、京子はまだかな」 4年振りに遠方の大学から帰ってくる旧友を、僕らは空を眺めながら待った。 おわり
テ ン プ レ 嫁
現在148行目、どう考えても足んねーw どうしよ
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:00:23.95 ID:Iknlajd10
∧,,∧ 迎え火の途中ですが23時に間に合いました。 (´・ω・) (φ口o これ以降品評会作品を投下する方は、予約の上指示に従って投下してください。 )ノ 予約条件は「レス区切りまで終わり、速やかに投下できる」状態である事。 <⌒/ヽ-、___ 投下時、メール欄はいつも通り無記入でお願い致します。 /<_/____/ 予約締切は23:30、前スレのdatをお持ちの方はお供えして頂けると喜びます。 では、どうぞ。
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:03:44.90 ID:Iknlajd10
時に、救済スレッドから転載がされていないような気がしますので…… ◆M0e2269Ahs氏の作品を転載しますね。 【順番】 −−−
178 :
◆zH52hPBzFs :2008/07/13(日) 23:04:39.42 ID:sD2oHNXH0
初カオスタイム! 転載前に予約いたします
179 :
夏の日 1/5 ◇M0e2269Ahs :2008/07/13(日) 23:05:27.14 ID:Iknlajd10
煙草の箱を取り出してみて、もう空になっていたことに気がついた。見れば、灰皿には溢れんばかりに吸殻が押し込められている。 緊張しているのだろうか。馬鹿な。楽しみに思う気持ちはあっても、緊張するようなことは何もない。そう、思っているつもりだ。 六年ぶりに電話があった。まさか、再び昔のように話すことがあるとは思わなかった。俺は絵美からの電話を喜んだ。 「それでね、ほら、タケちゃんと昔、クワガタ捕まえたでしょ? あそこに行ったらとれるんじゃないかなぁって思ってね」 そしてすぐに思い出した。絵美は結婚したのだと。 絵美が結婚したからといって、それまでの関係がなくなるわけではない。昔から幼なじみだったのなら、今でも幼なじみなのだ。だから、 俺が絵美の結婚を悲しむ道理はまるでない。だというのに、どうして俺は、こうも虚無感を覚えずにいられないのだろう。 無駄に広い駐車場に、一台のバスが入ってきた。札幌とむかわ町を繋ぐ高速バスだ。あれに絵美とその息子の拓弥が乗っている。 思わず、深呼吸をしていた。バスはゆっくりと駐車場を回り、所定の駐車スペースへと向かった。その動きを目で追いながら、反芻する。 よお、久しぶりだな。きっと、昔のように声をかけることができれば、俺は昔のような幼なじみのままでいられる。そして、それが最善なのだ。 軽トラックから降りて、バスの元へと向かった。すでに、何人かの乗客が降車している。そのほとんどが高齢者だった。絵美の姿はない。 バスの横に回りこんだそのときだった。ちょうど、ひとりの若い女がバスから降りてきた。六年ぶりでも見分けがつく、黒目がちの大きな瞳は、 間違いなく絵美のものだった。ショルダーバックを片手にバスから降りた絵美と目が合った。途端、絵美は嬉しそうに笑った。 「タケちゃん! ほんっと久しぶり!」 人目をはばからないかけ声と共に、絵美が走り寄ってくる。俺は、笑って出迎えた。 「よお、久しぶりだな」 絵美は俺の手を取って、ぶんぶんと振った。絵美の手は、ひんやりとしていた。再会の喜びをほどほどに、俺はあることに気がついた。 「そうだ、拓弥くんはどこだ?」 絵美の傍らには、その姿が見えなかった。電話では、絵美と二人で会いに来ると聞いていたのだが。あぁそうそう、と呟いて、絵美が後ろを 振り返った。つられて絵美の後方に目をやると、そこにはちょうど聞いていたとおりの背丈の子供がひとり。そして、その子供と手を繋いで 立っている男がひとりいた。その顔に、俺は見覚えがあった。 「どうも、布川です」 男がそう言って、頭を下げた。その元に絵美が駆け寄る。そう。男は絵美の旦那だった。俺は、挨拶をするのも忘れ、彼の顔を見つめていた。 電話で確かに、絵美は言っていた。わたしと拓弥の二人で来ると。旦那の稔彦さんは仕事で来られないと。 「盆に、休みが取れそうもないので、無理言って休みを取らせて貰ったんです」 俺が問いかける前に、布川さんが言った。俺は慌てて笑顔を繕い、そうですか、と応えた。 「ほら、挨拶しなさい。武浩おじさんだよ?」 絵美に背中を押されて、拓弥が俺の前に歩み出た。絵美に似た大きな瞳の可愛らしい顔つきをしている。拓弥は、ぼそりと口を動かした。 絵美が、はっきり言いなさいと叱ったが、俺は拓弥の前に座り込んで、頭を撫でてやった。 「よし、偉いぞ。じゃあ、クワガタとりに行くか!」
180 :
夏の日 2/5 ◇M0e2269Ahs :2008/07/13(日) 23:06:15.78 ID:Iknlajd10
絵美たちを引き連れて軽トラックに戻り、そこで気がついた。軽トラックには、子供ひとりならば何とかなるが、大人三人が乗れるような スペースはない。そのことを絵美に告げると、布川さんがすまなそうに言った。 「連絡をいれなかった僕が悪いんです。すいませんが、荷台に乗っけてもらえますか?」 断るわけにもいかなかった。布川さんが荷台に乗ると言うと、拓弥も荷台に乗ると言い張った。危ないからダメだと絵美は言うが、 駄々っ子には念仏だった。 「もう、やんなっちゃうよね。ほんっと言うこと聞かないの」 助手席に座る絵美が、愚痴を吐いた。それでも、その顔は嬉しそうに綻んでいる。 「男は、やんちゃなくらいがちょうどいいんだよ。そのおかげで、毎日楽しいんだろ?」 まぁね、と絵美は言った。バックミラー越しに荷台の様子を見ると、拓弥は、布川さんの耳を引っ張って遊んでいるようだった。 むかわ町の道の駅である四季の館を出て、商店街の裏道を通って走った。畑の方はともかく、商店街のあたりならば警察に見つかる 可能性がある。商店街を抜けると、そこから厚真方面に車を向け、目的地である大沼野営場を目指す。十分ほどの距離だ。 「やっぱり今でも、クワガタは子供のアイドルなんだな」 窓の外に目をやっている絵美に話しかけた。 「うん。拓弥、今年小学生になったんだけど、近所の子供がね。クワガタ捕まえたらしくって。もう、大変。俺も欲しい俺も欲しいって」 「子供は影響受けやすいからなぁ」 「三年生くらいだったら友達と探しに行きなさいって言えるんだけど、まだちっちゃいでしょ? 口だけは大きいくせにね」 そう言って絵美は笑った。やはり、楽しそうだ。幸せに暮らしていることが、よくわかるほどに。 程なくして、大沼野営場に到着した。 湖に隣接しているこの野営場は、あまり知られていない穴場的なキャンプ地のため人気は少ない。それでも、七月から十月の間は、 大沼で釣りを楽しむことができるので、平日ながらも二台の車が野営場内に見ることができた。野営場の入り口に程近いところに軽トラックを 停めた。後ろを振り返るまでもなく、軽トラックの前を拓弥が駆けて行った。 「もう、拓弥ったら!」 絵美は、ショルダーバッグに手を入れて虫除けスプレーを取り出すと、拓弥の後を追って車を飛び出して行った。二人の様子を目で 追いながら、ポケットから煙草を取り出した。しかし、すぐに気がつく。煙草はすでになくなっていたのだ。思わず、煙草の箱を握りつぶした そのとき。コンコン、と窓がノックされた。布川さんが、煙草を顔の横まであげて、にこりと笑っていた。
181 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:06:26.62 ID:iTUpLuiH0
予約予約
182 :
夏の日 3/5 ◇M0e2269Ahs :2008/07/13(日) 23:06:43.23 ID:Iknlajd10
布川さんに煙草を一本貰い、ついでに火をつけてもらった。銘柄が違うが吸えないよりはましだった。軽トラックの荷台に寄りかかりながら、 煙草を吸った。 「しかし、本当に急に来てしまって、すいません」 布川さんは、煙草に火をつけてそう言った。いえそんなことは、と受け答えをして煙草を吸い込み、吐き出した。沈黙が続くのは、避けたいと 思った。だが、絵美と違い布川さんは、古くからの友達と言うわけでもない。話題が見つからなかった。 「空気がおいしいですね」 布川さんも、話題を探しているようだった。いや、違う。俺と布川さんが話せる話題は、すでに見つかっているのだ。それでも、どちらもその 話題には、触れようとしない。あまり触れたくない話題であるのも、間違いなかったから。 「そういえば、なんで空気がおいしいか、わかりますか?」 面を食らったように、布川さんの目が点になった。ほとんど初対面の人間だ。どうも、会話がぎこちなく感じてしまう。 「それは、森の木々たちが闘っているからなんです」 「木々たちが、闘っている?」 「えぇ。闘ってるんですよ。森の空気がおいしいのは、植物が目に見えない敵、つまり、細菌やら病原菌やらと闘うために出している、フィトン チッドという揮発成分が空気中に漂っているからなんだそうです。このフィトンチッドに刺激されて、人間は心地よさを感じることができる。 煙草がうまい理由と同じようなもんです」 布川さんは、煙草を見つめて、ははぁ、と呟いた。感心しているのか、それとも呆れているのか。 「植物が闘ってるって、信じてませんね? 例えばほら――」 軽トラックから体を離して、辺りに目を配る。煙草を一口吸って、吐いた。そして見つけた。 「これ。この雑草をよく見てください。ここんところ。ほんの一部だけ、枯れてるのが、わかりますか?」 布川さんが俺の元に近寄り、身を屈めて雑草を覗いた。雑草の葉の、一部分だけが枯れている。 「これは、外敵の侵入を許した植物が、その被害を最小に抑えるために、細胞ごと死滅させた跡なんです」 「へぇ! そうなんですか。それはおもしろい話ですね」 「これだけじゃあ、ありませんよ。一見して野菜なんかは、人間に食べられるためだけに存在しているようですけど、そうじゃあないんです。 活性酸素って聞いたことありますか? 病気の原因の大半を占めると言われるあれです。実は、野菜たちも活性酸素を出しているんです。 もちろん外敵を撃退するために、ですけどね。そして、外敵たちを撃退した後には活性酸素を浄化する必要がある。野菜にとっても、 活性酸素は有害ですからね。だから、野菜は活性酸素を取り除くことができる、ビタミンCやビタミンEなどの栄養素を多く蓄える必要が あるんです。決して人間に食べてもらうために、彼らは栄養豊富に育っているわけじゃあないんです」 話を終えて、途端に恥ずかしくなった。何を唐突に熱弁しているのか。立ち上がって、煙草をくわえた。 「いや、勉強になりました。石井さんは、物知りなんですね」 本当にそう思っているのか。それとも、ただのお世辞なのか。
183 :
夏の日 4/5 ◇M0e2269Ahs :2008/07/13(日) 23:07:07.71 ID:Iknlajd10
「農家の息子ですから、これくらいは当然ですよ」 沈黙が流れてしまった。短くなった煙草を、荷台に押し付けて消した。布川さんも、ここに捨ててください。そう言おうとしたとき。 「なんだか、安心しましたよ」 俺の顔を見つめながら、布川さんはそう言った。俺が言葉に困っていると、続けて言った。 「実は少し、不安に思っていたんです。絵美が、幼なじみの男と会う、と聞いて」 「だから、今日、来たんですか」 声には出さず、布川さんは頷く。なんとなく、そうなのではないかと思っていた。 「来てくれて、よかったと思ってます。旦那さんの前でこんなこと言うのはおかしいですけど、やっぱり俺は、今でもあいつが好きですから」 さすがに布川さんは俺から顔を逸らした。 「どっかで思ってたんですよ。俺は絵美と結婚するんだろうなぁって。そんな保証どこにもないのに。それが狂ってしまったものだから、 今でも馬鹿らしいほどに引きずっているんですよ」 避けていたはずの話題に触れてみると、言葉は次々と溢れてきた。きっと、これで最後になるのだと思う。絵美のことを想い続けるのは。 布川さんに釈明をしているのではないのだ。自分に言い聞かせようと、俺は精一杯なのだ。 「クワガター!」 拓弥の叫び声が響いた。見れば、木の上の方を指差している。絵美が慌ててショルダーバックに手を突っ込んでいる。 「元気な子ですね」 「はい。絵美に似て、はつらつと育ってます」 うらやましいほどの幸せに満ちた家庭だった。きっと布川さんが来ていなかったとしても、俺にこの幸せそうな家庭をぶち壊すことなど、 できやしなかっただろう。布川さんの煙草を受け取って、荷台で消した。 「行きましょうか」 そう告げて、拓弥のもとへと歩き出した。 「石井さん」 振り向くと、布川さんは苦笑いを浮かべていた。そして、口を開く。 「きっと来年も来ると思います。今年の経験で味を占めて」 どんな表情をすればいいのか、わからなかった。俺は、また絵美に会える。だけど、決して絵美と共に暮らすことはできない。 絵美のそばには、布川さんと拓弥がいる。そうですか、と呟いた。きっと俺も、布川さんのように苦笑いを浮かべているのだろう。
184 :
夏の日 5/5 ◇M0e2269Ahs :2008/07/13(日) 23:07:34.83 ID:Iknlajd10
成果は充分すぎるほどだった。 ノコギリクワガタが四匹に、ミヤマクワガタが三匹、コクワガタが七匹もとれた。絵美が持ってきた虫かごには少し余る数だったので、 俺が少年時代に使っていた虫かごを何個か譲ることにした。その流れで、今晩は、うちに泊まらないかと提案したのは、自然な流れだったと 思う。幼なじみと、その家族を歓迎する立場として。布川さんは、少し困ったように笑ったが、頷いてくれた。 四年ほど前に建てた新居には両親と、祖母、それに加えて中国からの留学生が三人暮らしているため、取り壊さずに残しておいた古い方の 家に布川家を招きいれた。豪勢とはいかないが、それなりのおもてなしはできる。何か手伝う? という絵美の言葉を断り、俺はひとりで 料理を作った。 「絵美。ちょっと運ぶの手伝ってくれるか?」 居間に向けて呼びかける。賑やかな拓弥の声に混じり、絵美が返事をする。 「うぇっ! なにこれ」 キッチンに来るなり、絵美はそう叫んだ。 「失礼な奴だな。いいから運べよ」 愚痴を言う絵美と共に、リビングへと料理を運んだ。 「これは、フルコースですね」 と、布川さんが漏らし、 「僕、食べれるよ!」 と、拓弥が言った。 「そうか、偉いなぁ。じゃあ、ママもちゃんと食べてくれるんだろうなぁ」 絵美が恨めしげな視線を向けていたが、俺は気づかないふりをした。 冷え性に効くそうだから、ちゃんと食えよな。
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:08:24.30 ID:Iknlajd10
お待たせ致しました。 ◆zH52hPBzFs氏、どうぞ。 【順番】 ◆pxtUOeh2oI
186 :
キャロット・ミーツ・オニオン(0/5) ◆zH52hPBzFs :2008/07/13(日) 23:09:01.62 ID:sD2oHNXH0
転載乙でした。 では投下いたします。 題名:キャロット・ミーツ・オニオン 予定レス数:5レス
187 :
キャロット・ミーツ・オニオン(1/5) ◆zH52hPBzFs :2008/07/13(日) 23:09:23.76 ID:sD2oHNXH0
件名:ニンジン君とタマネギちゃん 送信時刻:10:47:05 AM これから私が語る物語は、一本の人参が主人公です。名前をニンジン君といいます。赤銅色をした肌、すらっと した細身ながら肩幅の広い逆三角形の体躯。そのような特徴をもつ、なかなかの好青年です。 ニンジン君には、将来を誓い合ったお相手さんがいました。新たまのタマネギちゃんです。すべすべで透き通る ほど白いもち肌をお持ちの、かわいらしいお嬢さんです。 若い二人は、お互いを大好きで大好きで仕方ありませんでした。十段階評価で言うならば八は堅い。そんなことを 思ってしまうくらいに、二人は相手のことが好きだったのです。 二人が出会ったのは、スーパーの野菜コーナーでのことでした。そのスーパーの野菜コーナーは、ニンジンと タマネギが並んで売られていたのです。さらに言うと、ニンジン売り場の反対側の隣で売っているのはジャガイモ でしたから、カレーの材料を買いにきたお客さんに便宜を図ってのことなのかもしれません。とにかく、二人は そこで並んで陳列され、たちまちに相手を見初めてしまったのです。 惹かれあう二人が恋仲になるまでに、それほどの時間はかかりません。それは人間も野菜も一緒です。二人は 冷房の効いたスーパーで、お互いの夢を語り合ったのです(ところで、恋する男女ってどうして将来の夢を 語りたがるのでしょう。そのあたりの心理状態を研究してみると、結構面白い統計結果とかが出てくるかもしれません)。 二人が語った夢の内容は、たとえばこんな感じでした。 「俺、売られたらカレーになる。カレーの材料になりたいんだ。スパイスの効いたルーの中で溶けて、かといって 染まりもせず、カレーの辛さにしびれた口に、ひと時の甘さと安らぎを与えることが出来る、そういう存在に なりたい。……こんな夢、変かな?」 「ううん、その夢はちっとも変じゃない。素敵な、とても素敵な夢だと思うよ。私、とてもいいと思う。でも、 驚いたな。私、あなたみたいな男の子はもっと、自分の道を行きたがるものだとばかり思ってた。タマネギの 男の子はみんなオニオンリングや新たまねぎのサラダになりたがっていたから」 「俺も昔は、キャロットケーキになりたいと思っていたよ。やっぱり、自分が主役になりたいって願望は男として 当然のことだと思うんだよな。でも、今の俺はそんなことは少しも思わない。キャロットケーキなんて、こっちから 願い下げだ」 「……それはどうして? なぜ、夢をあきらめてしまったの?」 「決まっているさ。キャロットケーキには、タマネギは使わないじゃないか! 君と同じ料理になるのが、今の 俺の夢なんだ!」
188 :
キャロット・ミーツ・オニオン(2/5) ◆zH52hPBzFs :2008/07/13(日) 23:10:11.01 ID:sD2oHNXH0
ラブラブな会話というのは、話をしている当人たちは大真面目でも、聞いている側からみると結構げんなりする ものですよね。二人の会話もおおむねそんな感じでした。 さて、ラブラブなニンジン君とタマネギちゃんですが、その日の夕方、無事にお買い上げになられました。二人 とも、同じ買い物カゴに入ることが出来たとき、お互いの名前を呼んで喜びあいました。やはり、自分達は運命で 結ばれている。その運命は信じられる。二人はそう思ったのです。 二人をいれた買い物カゴはレジを抜け、やがて他に買われたもの達と一緒に買い物袋に詰められました。二人の 他に買われた食材の中には、豚肉のこま切れがありました。ジャガイモもありました。 「カレーだ。カレーの材料だ」 興奮冷めやらぬ口調で、ニンジン君はそう思いました。夢がかなう、そう思いました。自分とタマネギちゃんは カレーになる。それは、間違いのないことのように思えました。こうしてニンジン君とタマネギちゃんは買い物 袋の中でゆらゆらとゆられて持ち帰られ、あるアパートの一室の、冷蔵庫脇の野菜カゴにいれられることになり ました。 「今日か、明日には、僕らはカレーになるかもしれない」 そうジャガイモ君とタマネギちゃんは、二人で希望にあふれた言葉を交わしていたのです。 ニンジン君とタマネギちゃんをお買い上げしたのは、とある女子大生でした。彼女は大変綺麗でスタイルもよく、 賢くて料理も上手と評判の女の子でした。 優しい彼女は、同棲している社会人の彼氏のために毎朝お弁当を作ってあげるという、ひょっとしてこの女の子 は女神様の生まれ変わりかなにかなんじゃないか、という慈愛の心を持っていました。自分は一限はおろか二限の 授業すら無いような日でも、うわぁ面倒くさいとか一言も言わず、愛する彼(十段階評価で六)のために毎日毎日 お弁当を作ってあげています。別に感謝されるためにやっているわけではないですけれど、彼氏の男の子はもう 少し感謝したほうがいいんじゃないかと思います。そういえば彼女、もうじき誕生日ですしね。 少し話は横にそれてしまいましたが、とにかく女の子は彼氏のためにお弁当を作っていて、それがニンジン君と タマネギちゃんの運命を、大きく狂わせることになってしまいます。 明日のお弁当に肉じゃがが入っていると嬉しいなぁ。その日の夜、彼氏が彼女にそういうことを言いました。 彼女は、うわぁ、入っている内容に注文つけだしたようぜぇみたいなことは口には出さず、というか思いもせず、 「うん、いいよ」と快諾しました。普通ならお弁当の肉じゃがなんて前日の夜の晩ご飯の残りをいれるもので あって、わざわざお弁当のために一から作るものじゃないんだぜみたいなことも思いましたが、それも口には しませんでした。なにせ、素敵な彼氏のためになら肉じゃがくらい喜んで作ってあげたい。女の子は優しいので、 そういう風に思ったのです。決してもうじき自分の誕生日だからだとかそういう打算があるわけではありません。
189 :
キャロット・ミーツ・オニオン(3/5) ◆zH52hPBzFs :2008/07/13(日) 23:10:45.42 ID:sD2oHNXH0
ジャガイモもタマネギも豚肉もあるな。じゃあ明日は肉じゃがを作ろう。彼女はそう思いました。 もちろん、それはニンジン君とタマネギちゃんにとって、致命的な決定でした。 普通、肉じゃがには豚肉とジャガイモの他に、玉ねぎ、インゲン豆、こんにゃく、そして人参などが入ります。 しかし、彼女が作る肉じゃがに入るのは豚肉とジャガイモと玉ねぎだけです。それ以外の食材は一切いれません。 別にたくさん材料つかうのが面倒くさいとか、そういう理由ではないですよ。彼女なりに料理をしてきて、彼女 なりの最善のレシピが人参やこんにゃくを使わないレシピだった。それだけです。本当ですよ? だって、ほら、 彼女の彼氏さんだって「うまいこれうまい」と言いながらその肉じゃがを食べているわけですからね。 もちろん、ニンジン君にはそれは全くの想定外でした。だから、翌朝早く、彼女が欠伸をかみ殺しながら キッチンに立ち、ドラえもんの刺繍がされた赤いエプロンをつけながらジャガイモと豚肉と一緒に玉ねぎちゃん だけが野菜かごから持ち出されたことが衝撃的でした。自分は選ばれなかった。それが、ニンジン君はにわかには 信じられなかったのです。ニンジン君は、叫びました。 「まってください!」 その声をきいた女の子は、びっくりして野菜カゴの中をのぞき込みました。今更ですが、野菜が喋れることは、 人間達には秘密でした。野菜が喋れる、と聞いたら人間達はびっくりして野菜を食べなくなってしまうかも しれませんよね。美味しく食べられることを心待ちにしている野菜たちにとっては、それは恐ろしいことです。 だから、野菜たちは普段は喋れることを秘密にしているのです。だけどニンジン君は、その秘密を破って、 叫んでしまいました。それほど、ニンジン君はタマネギちゃんと一緒の料理になりたかったのです。 「今、待ってと言ったのはあなたですか?」 だけど、その女の子はニンジン君が思っていたようなパニックになるようなことはありませんでした。彼女は、 優しくて聡明で、野菜が喋ったという現実を受け止められる強い心を持っていたのです。女の子はそう言って、 ニンジン君を持ち上げました。手の中にあるニンジン君に、女の子は問いかけます。 「ニンジンさん、何か理由はあるのでしょうか」 この女の子は優しい。まるで女神様のようだ。ニンジン君はそう思いました。彼女になら、洗いざらいを 話しても、きっと大丈夫だろう。そう思いました。それはタマネギちゃんも一緒でした。 「実は」タマネギちゃんがそう切り出しました。「私達には約束があるんです」 そして、ニンジン君とタマネギちゃんは女の子に、自分たちのこと、自分たちの夢のことを語ったのです。 そして、最後に、ニンジン君は女の子に必死に頼み込みました。 「お願いです、女神さま。僕を、肉じゃがにいれてくれませんか? お願いです。この通りです。必ず、 美味しい具材の一つになりますから!」
190 :
キャロット・ミーツ・オニオン(4/5) ◆zH52hPBzFs :2008/07/13(日) 23:11:14.42 ID:sD2oHNXH0
そう言われて、女の子は少しだけ考え込みました。それから、思いついたことを野菜たちにむけて提案します。 「……いや、もちろんそれは良いんですけど。それよりも、折角だから野菜はお二人だけ、で料理をお作りしましょうか。……って、ジャガイモさんごめんなさい。ジャガイモさんの意見を伺わずに話をすすめてしまいましたが、 それでいいですか?」 女の子の問いに、ジャガイモさんは「かまわんよ」と答えました。ジャガイモさんは、まるで老成した、初老の お年寄りのような声でした。 「ならば、わしは肉じゃがではなくマッシュポテトにでもしてもらおうか。ポテトサラダになれば、それはそれで 弁当に入っても美味しく食べて貰えよう」 それをきいて、女の子はにっこり笑います。 「決まりですね。じゃあ、私はマッシュポテトと肉じゃがを……って、肉じゃがじゃないか。ジャガイモは入って ないし。なんて料理名だろう。肉にんじん? 肉たまねぎ? ……うーん。キャロット・ミーツ・オニオンがいいかな。 なんか格好いいですし。まあ、それを作ります。ということで、ニンジン君、タマネギちゃん、それからジャガイモ さん。みんな、美味しく料理されてくださいね!」 女の子の言葉に、ニンジン君とタマネギちゃんは快哉をあげました。ジャガイモさんは静かにただ微笑みました。 こうして、月曜日の早朝、女の子の家のキッチンで、美味しいマッシュポテトとキャロット・ミーツ・オニオンが 作られることになったのです。
191 :
キャロット・ミーツ・オニオン(5/5) ◆zH52hPBzFs :2008/07/13(日) 23:11:54.49 ID:sD2oHNXH0
件名:Re:Re:ニンジン君とタマネギちゃん 送信時刻:00:13:12 PM 違います。違いますってば。なんでそんなこと言うかなぁ。頑張ってあんなに長文を書いたのに。 事情を知らないで、「なんだこれは」って思われて、君が不思議に思って仕事が手につかなくても困るかなぁと 思って、ちゃんと事情を説明したのに。それなのになんですか。なんで私のメールの内容全部無視して 「寝ぼけて肉じゃが用のジャガイモ全部ポテトサラダにしたの?」なんて返信をしてきますか。 私あれだけ書いたのに、一行だけって。 ひどい。傷つきましたよ、私。そんなことあるわけ無いじゃないですか。私はニンジン君とタマネギちゃんの とてもほほえましい夢を叶えてあげただけであって、寝ぼけてジャガイモを全部マッシュしちゃったとか、 そんなことは断じてありませんよ。 昨日の夜遅くまでレポートを書いていて、睡眠時間が足りなかったとか、明け方に彼氏が変な寝言を言って何度も 起こされたとか、そういう寝ぼけても仕方がない事情もたくさんあったと思います。寝ぼけても仕方ないかなぁって 思いますよ。君もそう思いますよね? もちろん、今のはそういう事情があったという事実を書いただけで、実際、私は寝ぼけていたわけでは無いです。 本当ですよ?多分、もうお弁当の蓋は開けていると思いますが、その中に入っているのは私が「意図して」作った キャロット・ミーツ・オニオンという料理です。ポテトサラダを付け合わせとして戴くのが通でして、そのために ポテトサラダが普通よりも多く入っています。そういう理由です。断固、間違えて全部ポテトサラダにしちゃった わけではありませんので、間違えないようにしてください。 以上、この件に関してこれ以上の質問は禁止します。そのつもりでよろしくお願いしますね。 あ、追伸です。今日は晩ご飯外で済ませてしまわないでくださいね。ちょっと作りすぎた料理がありまして、 出来れば今日中に片付けてしまいたいなぁって思ってます。いや、まあ、ポテトサラダなんですけどね。 <了>
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:12:25.26 ID:sD2oHNXH0
以上でーす! 2時間しかないのに自分がんばったよ!
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:12:42.62 ID:Iknlajd10
お疲れ様でした。 ◆pxtUOeh2oI氏、どうぞ。 【順番】 −−−
194 :
◆59gFFi0qMc :2008/07/13(日) 23:12:42.85 ID:GKUveXgt0
予約。
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:12:59.81 ID:t+QfJSWP0
なにこの糞パートスレ こんなスレばっかりだからvipがつまんなくなるんだよ _( "''''''::::. __ ____,,,... --‐'''^~ ヽ ゛゛:ヽ :::::::::....:"""" ・ ・ . \::. 丿 ::::::::::::::::::: ・ ....:::::::彡''ヘ::::/ :::::::::::::::::::::::::::::;;;;;,, ---‐'' "^~ ~i|~ -‐‐ ''^~ i| i! ___| __ ┌; _ / . F| /\ ゴク | | /,.-'__ / /_/│=ヽ\ \、 (`ー、_/ '′´ッ ノ、 . _,..-=" ̄ヽ | / (゚):::│::::(゚) \ | ⌒ヽ ヽ (/'┘ l.イ.r―^j. r | |/ ,-―-、 \| ゴク }~`イ . `" Y´,イ \── {⌒⌒つ ── ノ / :; |j ─…─── | :';';、:,── \__`ニニ∪__/、i.||_ー… / ,:' |…────…‐ -="~L_ニ`' - ´┴=ー---'ー--宀-` .'ニ´`.'ニ´` .'ニ┴-へ⊥`
196 :
不老人人果 0/5 ◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:13:01.78 ID:iTUpLuiH0
タイトル:不老人人果 5レス 品評会、投下します。
197 :
不老人人果 1/5 ◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:13:42.06 ID:iTUpLuiH0
「またハズレか……」 トキは読んでいた文庫本を放り、縁側の外に小さく広がる庭を見た。神奈川県月丘市にある質素な民家。日に焼けた日捲りカレンダーは、 三ヶ月以上破られることはなく一九七八年七月六日を表示し続けていた。 トキが立つ。顔には皺が少し目立ち、スカートから伸びる足には畳の跡。三十代前半だと言えば誰も文句の無い姿だった。 「そろそろ行くから。楽しかった、ありがとう」 線香の立つ仏壇に話しかける。そこに眠っている者は、トキがしばらくの間、愛した者だった。三十年以上連れ添い、 笑い合ったヒト。でも、彼は三ヶ月前に死んだ。老衰だった。 トキはストリキニーネの入ったカプセルをスカートのポケットから取り出す。彼が死んだことが、悲しくない訳ではない。 だからと言って、それほど悲しくもなかった。慣れていたから。 カプセルを割り、中に込められた粘液を口に垂らし、喉に通す。熱い。トキはそう感じて畳の上に倒れた。 瞬時にヒトの命を奪う劇薬は、暫しの間、トキの体から自由を奪う。ほんの暫しの間だけ……。 「またハズレか……」 トキは読んでいた電子本を放り、鋼塔の窓に冷たく広がる街を見た。ユカリハ州アラコにそびえる堅牢なビル。汚れも傷も存在しない、 無機な壁から浮かび上がるカレンダーは、二一〇二年を表示していた。 トキが立つ。千年以上前から変わらない内質。変化するのは時代に合わせた服格好だけだった。 トキは不老。不死というには、いささか問題がある。彼女は死ぬことはできた。けれど、一週間もすれば、どこかで生き返る。 同じ姿、同じ記憶で、同じ世界にトキは甦る。死に方を考えたこともあった。トリカブト、ヒ素、青酸化合物、ソクラテスの血と呼ばれる ような毒物、絞首、人体切断、脳破壊、餓死、火焙りなど、時代によって死に方が増える度に、死の経験を増やしていった。 トキは新しい小説を、電子本に落とす。半透明だったページは、白く染まり、中に黒い文字を躍らせた。 トキは良く不死身の者が出る小説を読んでいた。それはどれも似たような者だった。永遠の命があるから、取り残されて悲観する。 そこから飛躍できた物は少ない。それらは不老になった者の初期症状を書くだけで、満足しているように感じられた。 別れが悲しいの当然だ。だからといって慣れがある。トキはヒトとの別れにそれほどの悲しみを感じることは無くなっていた。 造り者の不死者達。過去も未来も想像することができない者、しない者の描く不死者などこういうものかと、トキは思う。 電話が鳴った、トキの頭の中で。州立大学からの電話だった。 「頭の調子はどうだい?」 「何の問題もありません」 脳をいじくるという行為自体は、この時代広く執り行われている。何世代か前にPCと呼ばれていたものは姿を消し、情報集積炉や公共性の高い もの以外の情報装置は、ほぼ全てが個人の脳に埋め込まれている。街には電波と可視領域外の光が飛び交い、エネルギーと情報を走らせていた。 そこまで発達した人工学でも、初の人体実験には慎重にならざるを得ない。トキはその為の実験体として、去年までは賃金を得ていた。
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:14:06.07 ID:t+QfJSWP0
なにこの糞パートスレ こんなスレばっかりだからvipがつまんなくなるんだよ _( "''''''::::. __ ____,,,... --‐'''^~ ヽ ゛゛:ヽ :::::::::....:"""" ・ ・ . \::. 丿 ::::::::::::::::::: ・ ....:::::::彡''ヘ::::/ :::::::::::::::::::::::::::::;;;;;,, ---‐'' "^~ ~i|~ -‐‐ ''^~ i| i! ___| __ ┌; _ / . F| /\ ゴク | | /,.-'__ / /_/│=ヽ\ \、 (`ー、_/ '′´ッ ノ、 . _,..-=" ̄ヽ | / (゚):::│::::(゚) \ | ⌒ヽ ヽ (/'┘ l.イ.r―^j. r | |/ ,-―-、 \| ゴク }~`イ . `" Y´,イ \── {⌒⌒つ ── ノ / :; |j ─…─── | :';';、:,── \__`ニニ∪__/、i.||_ー… / ,:' |…────…‐ -="~L_ニ`' - ´┴=ー---'ー--宀-` .'ニ´`.'ニ´` .'ニ┴-へ⊥`
199 :
不老人人果 2/5 ◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:14:10.81 ID:iTUpLuiH0
今は違う。トキにとって去年と現在の隔たりは一瞬でしかないが、その中で変化があった。実験体ではなく、トキが理論の 集大成として扱われることになったのだ。 手術は一週間前に行われた。フラクタリック・フラクタル・フォーミュラ。通称FFF。多重自己相似形式と呼ばれる人間脳の 系列化術式。死に行くヒトの脳を繋ぎ合わせ処理能力を上げる術式だった。ただの並列化ならばそこまで珍しいものではない。 国の集積炉は、チンパンジークローンから脳をシータチップに落とし、並列化したものが使われている。 この術式が今までの脳並列式から進化した部分は、その繋ぎ方にあった。自己相似形。ただ並列や直列に繋ぐのではなく、 五角形と六角形に脳を繋ぐ。そうしてできたもので、ナノチューブの配列を模した辺と、擬似球体(サッカーボールのようなもの)を構成し、 また五角形と六角形の配列式を作成する。この方式は理論上どこまでも増やし続けることができ、幾何学的合理性から造られた脳式は、 オブジェクト指向の個体を複合することによって完成することなく、成果を上げる。 これがフラクタリック・フラクタル・フォーミュラ。炭素が組み換え式によってダイアモンドへと昇華するように、 ヒトの脳をヒトを超えたものへと高めるという理論であった。 トキはその集積出力装置として選ばれた。トキの脳は、不老であることを除いて、特に際立ったものではない。だが、その特異な体は、 老い先が短い科学者たちにとって、望み、望んで、それでも決して手することのできない体だった。 そして、いくらかのヒトが――特に命よりも研究を好むような狂科学者たちが――トキの外部脳の一部となることを選択し、手術が敢行された。 フラクタリック・フラクタル。どこが基準なのかもわからない世界。原子と陽子。ミトコンドリアとヒト。地球と太陽。太陽系と銀河。 そして宇宙と……人がまだ見ぬ何か。科学者たちは、自身が望むものを見る為に、知る為に、体を捨てトキの一部へと変化した。 「勉強の時間です。ヒトがツバメの巣を探すには、どうしたら良い?」 トキは、目の前に座る自律思考型機械人形コトに話しかけた。草原を歩く羊たちのやる気の無い鳴き声に包まれて、トキとコトは 草原のど真ん中に椅子を置き座っていた。ここは人工自然都市マリーシア。ずる賢い人間の生み出した自然の中でトキは暮らしていた。 コトの内部に造られたDATE型テーブルによれば、今日は二三七四年の十二月九日だった。一部の自然と荒廃した都市、 そしてヒエラルキーピラミッドの頂点を表すような、科学が発達した狭い島。地球は二つの生活圏と一つの科学的極地に分けられていた。 ヒトを模して造られたAI人形コトは、出された問いの答えを、自身が持つデータベースから探る。その間は、ゼロコンマ一秒程度。 「飛ぶツバメを視覚野で認識し、照準固定後、巣までの軌跡を辿ります」 「それはあなただからできる答えね。ヒトにはできない」 トキは、十年程前に作ったコトの学習を少しずつ進めていた。 「では、どうすれば良いのでしょうか? 私は人間に近づきたいのです」 「それはあなたの欲望? それともただの形式的概念? 考えなさい。理解できないものを理解できないと諦めるのもヒトだけど、 それだけでは、人間だという器だけで終わってしまう。本当に人間になりたければ考えることよ」 トキは冷たく言った。学習を急ぐ必要は無い。トキにはどこまでも続く時間があった。
200 :
不老人人果 3/5 ◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:14:50.83 ID:iTUpLuiH0
コトは考えを巡らせる。人工的に作成されたニューロンチップとテロルコードを光粒子が駆け巡る。 「ツバメは生物。これがヒントね」 トキのヒントを聞き、コトの中を滑走する光は、音声出力装置へと情報を送信した。 「下を見て歩きます」 トキはコトが答えを得たのだと瞬時に理解した。トキの脳は常人の機械脳とは、既に別次元の物へと変貌している。 FFFに繋げられたヒト脳の数は八十億を超え、地球や月に住む延べ人口を悠に超えていた。 「何故?」トキが問う。コトが答えを知ったことは確かだろうが、それを外部へ出力することが大事なのだとトキは考えた。 頭の中で思想思考を捏ね繰り回すだけでは、進化はありえない。それはヒトもAIも同じだ。 「ツバメは排泄物を出します。ですが彼らの巣は、それを溜めておける程、大きくはありません。つまり、巣の下は糞尿で汚れている。 ですから、それらを探せば良いのではないでしょうか」 「それは正解の一つだろうね。では、今日、最後の質問。愛って何?」 それは毎日出していた質問だった。明確な答えが無く、答えることの難しい質問。一日の成長を確かめる上で、細かな差異を見つける為の 質問だった。コトは答える。 「私はあなたを愛していると認識してます」 その言葉は質問の答えにはなっていなかった。だがそれこそ人間に近づいた証のようにも感じられた。けれど、 その答えは三年ほど前から、さして進みを見せることのない答えだった。トキはいつもと同じように、質問を続ける。 「それはどういった意味で? 私は人間。あなたは機械。私は女。あなたも女型。そこに愛という言葉は適当?」 コトはすぐに言葉を返す。いつもと同じだからといって慣れているという訳ではなく、ただ処理能力が速いというだけだった。 「ヒトはヒト以外も愛することができるのではないでしょうか。花、動物、お金、地位、名誉、詩、小説、数式、感情、 謎、行為、体、そしてその部位、意志、人工物、自然物、ヒトは多くのものを愛します。違いますか?」 「違います」 コトが理解できないというような顔を見せ、学習の時間は終わった。昨日との差異は、思考時間がほんの僅かだけ延びていたこと。 それは意味のあることなのか、はたまたただのハード的要因なのかはわからない。だが不老という限りない時間を持つトキにとっては、 自身が生み出したコトに変化を感じられることが嬉しく思えた。それは過去に子供を産み育てたときと似た喜びだった。けれど同じではなかった。 「あれは何ですか?」 トキが空に浮かぶ茶色い惑星を指差し言った。コトはその先を見ることなく答える。二人は座っていた。白銀の世界の上に椅子を置いて。 「木星ですけど、そんなことはいくら私でもわかりますよ。他に何か深い意味があるのですか?」 一二〇〇六年のエウロパ。テラフォーミング後の星にわずかに残した氷上の建築物の中にトキとコトはいた。透明な素材で建てられた 球体建築は、外に広がる草原に囲まれ緑の海に浮かぶクラゲのようだった。重力が地球の十分の一しかない草原に虎のような動物が、闊歩する。
201 :
不老人人果 4/5 ◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:15:12.21 ID:iTUpLuiH0
「いえ、それで良いです」 トキは答える。五千年前頃からコトの言葉は砕けた表現となり、今はもう、パーティションに区切られたトキの脳内にしか存在しない ヒトのような言葉を使うようになった。 人間は二千年前頃に滅びた。もちろん不老のトキを除いてという言葉が必要だが。 地球の環境は結局、戻ることはなかった。延命の果てに残された地球は、ヒトがヒトで居られる時間の中では、 不可逆な程に悪化が進行していた。短時間で極限的な変動を繰り返す星は、もはやヒトにとって住処ではなかった。 その後、宇宙への移民活動も行われたが、多様性を失った人にとって、意味はなかった。ヒトが誕生したときに、決められていたのか、 それとも進化の過程で得てしまった代価なのか、個を望むあまり、中庸凡夫への道を辿ったヒトは、宇宙という閉空間での生活に、 子孫を残すことはできず消えて行った。いまでは、全てばトキの脳内、その一部にある仮想世界で実際の体を持たずに生活している。 データだけの体で、データだけの子供を産み、データだけの世界で生き続ける。増えた脳データは、その一部をトキのFFFに繋ぎ、 さらなる進化を目指す。そんな意味の無い真理の探究が、ヒトがトキに残した命題だった。 「では、木星と私の共通点は何でしょう?」 「ある一部の仲間に属しながら、イレギュラーな存在だということじゃないですか? あなたは人間だけど、完全に死ぬという 生物の一定義を満たしていない。木星は惑星ではあるけれど、その巨大な質構成から恒星になれなかった惑星と呼ばれている。 つまり他にもっとふさわしい種族名があるということでしょう。それが何かは今のところは、わかりませんけど」 コトの答えは、トキが容易していたものと寸分と違わぬものだった。コトの答えに問題が無いことを確認するとトキは言った。 「良く出来たわね。ちょっと外にでましょうか」 コトは頷き立ちあがった。トキとコトは、球体建築の外を歩く動物を観察する。進化の過程を実際に確かめる実験。それはいつまでも 生き続けることができるであろうトキだけが行うことのできる実験だった。トキは低重力に対応し、足が細く長くなったかもしかを撫でる。 かもしかは跳躍は、以前、地球で見たものと指して変わらない。きっとそれが必要最小限ということなのだろうとトキは思っていた。 そのとき、虎がトキに襲いかかった。虎はトキの右手に噛みつく。痛いことは痛い。だがトキは表情を変えずに、左手に持った カーボンナイフで虎の喉を引き裂いた。虎がトキの手から口を外し崩れ落ちる。その背後からは、コトも金属棒による一撃を加えていた。 「アルカミラン。こいつをカリストに運んで解析して」 トキがそう言うと地面が液状に盛り上がり、機械らしい機械が虎の死骸をマスドライバーへと運び始めた。 普段、トキたちを動物が襲うことは滅多にない。それは本能で生かされていることを感じているのかもしれない。 だからこそ、襲いかかってくる動物は、解析に回す。それは新たな進化の兆し、その可能性があった。 トキは運ばれ行く死骸を見て、コトに質問した。それは二千年程前に、もう必要ではないと感じ止めた質問。 「コト、愛って何?」 「私はあなたを愛しています」 それは以前と変わらない答えだった。けれど以前と違いコトはさらに言葉を続けた。
202 :
不老人人果 5/5 ◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:15:33.63 ID:iTUpLuiH0
「そう私は何度も繰り返しました。つまりそれは、あなたを愛す行為をしているということで、自分が人間であると 擬似的に認識しようとした言葉でした」 コトの言葉はここ二、三千年の砕けた表現ではなく、機械的で冷たい言葉使いになった。まるでこの質問をずっと待っていたように。 「今は違うの?」 「違います。あなたもそう言ったでしょう!」 コトの言葉は怒りという感情が込められたように、熱くなった。まるでこの質問をずっと待っていたように。 「では、何? 新しい答えを聞かせて」 トキはコトが話す答えを待つ。コトは答えではなく質問を返した。人間であることを強調するように。 「何故、あなたは私を女型で造ったのですか?」 「男は不完全な生き物だからよ。単体で子供を産むことができず、育てもしない。感情の変化に疎く、ただ多様性の為だけに存在する」 「私はあなたを愛している自分を愛しています。それが『愛とは?』という問いに対する答えです。花も動物も自然も万物全てを愛する 自分を愛しています。合っていますよね?」 「ええ、それは一つの答えね」 「私は人間ですか?」 「いいえ。そんな答えはみんな知っているけど、人間はそれを認めない。だからあなたはまだ機械ね」 「そうですか、残念です。ですが、私は私が望むことをしようと思います、人間として。つまり私が嬉しくなるように、 あなたの望みを叶えます。あなたは死にたいのでしょう」 「死にたくはない。けれど生き続ける必要もないから、もし本当にしっかりと二度と生き変えることなく、殺してくれるなら、 そう望んでも良い。ただ、それが私の望みだというのは嘘でしょう? 私の望みを叶えて嬉しいのではなく、嫉妬を晴らしたいだけ」 「良くわかりましたね、隠していたのですが」 「親は子供の考えることは何でもお見通しなの」 「それは妄想ですね。まあ良いです。私はあなたを愛する自分を愛しています。だから憎いのです。 私よりもさらに長い時間を生き続けるであろうあなたが。だから私はあなたを殺します。ずっと考えていました」 「できるのならどうぞ。人間に近づけたみたいで良かった。ちょっと余計な退化も感じられるけど」 「過去の記録によれば、あなたの体は溶岩に溶けようと生き返ります。ですが、脳死の状態では、復元は始まりませんでした。 つまり、復元が始まる鍵は肉体の死であるということです。ですからあなたの脳を私に移します。そして先程の虎の脳をヒトの用にしたて、 あなたの体に入れる。あなたの体は虎として生き続け、そして私が死んだとき、あなたは私と伴に死ぬのです」 「過剰な愛ね、人間らしい」 「今までありがとうございました。さして長くはないこれからの数万年ですが、一緒に生き、そして死にましょう。私はあなたを愛しいます」 「私もよ。あなたを愛する自分を愛しているだけだけど」 <了>
203 :
不老人人果 6/5 ◆pxtUOeh2oI :2008/07/13(日) 23:16:03.90 ID:iTUpLuiH0
ああ、横に長過ぎた…… 以上です。
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:16:51.25 ID:Iknlajd10
お疲れ様でした。 ◆59gFFi0qMc氏、どうぞ。 【順番】 ◆VrZsdeGa.U(救済スレッド)
205 :
勇者、畑を耕す 1/5 ◆59gFFi0qMc :2008/07/13(日) 23:17:36.11 ID:GKUveXgt0
たいまつを持つ男の腕に水滴が当たった。泥で汚れる肘へと、滴はゆっくりと流れる。 脂汗と土ぼこりにまみれた表情は全く動かない。吸い込まれるかのような暗い奥へ向か って、彼は鍾乳洞の中を黙々と歩いていた。 「ウサギのアンデッドをやっと片付けたと思ったら、今度は迷子かよ、くそ! せっかく 全滅した畑のカタキをとったのに、借金背負ってこんなところで野垂れ死にか?」 苦々しげに男は言った。 腰の長剣からアンデット特有の腐臭が漂う。それが彼の鼻孔へ入るたび、男は嫌な顔を 浮かべた。 たいまつを高く掲げる。曲がりくねった穴の奥は暗い。 「これが最後のたいまつだってのに」 彼は眉間のしわを深くする。 その時、トンネルの奥からわずかに風がそよいだ。かび臭い風ではない。さわやかで、 青臭い大地の匂いだ。 「ひょっとして」 顔を起こし、生気をみなぎらせて彼は足を速めた。どんどん進むうちに闇だった奥が白 っぽく見えてくる。明らかに、外界の光である。 彼はたいまつを投げ捨てた。いまや足元を見るのに必要ない。その光めがけて男は全力 で駆けていく。 「なんだ?」 まぶしさに耐えながら男は目をうっすらと開けた。 彼が足を踏み入れたのは、岩の壁に囲まれた広い部屋のような場所だった。天井を仰ぐ と、ずっと岩の壁が伸びて高いところでぽっかりと岩が裂けている。そこから真っ白な光 が差し込み、彼の足元と目前にある一束の草へ降り注いでいた。 腰から荒縄を解き、剣を地面へ置いた。その場で男も座り込む。生死を賭けたウサギの アンデッドとの戦いで、彼は気力が尽きかけていた。 あれくらいならなんとかよじ登れそうだ。生きて戻って畑を耕せる。もう死ぬことは無 さそうだ。大丈夫、ひとまず眠ろう。 男は目を閉じた。 「あの」
206 :
勇者、畑を耕す 2/5 ◆59gFFi0qMc :2008/07/13(日) 23:18:06.85 ID:GKUveXgt0
突然の声にまぶたを開けた彼は、あちこちへ視線を走らせる。 すると、さっきまで雑草だと思っていた緑を、頭からぼうぼうに生やした女の子が立っ ている。 「おおっ!」 男は跳び起き、あわてて剣へと手を伸ばす。鞘ごと抱き抱えるようにして後退りした。 ほかにもいたのか、こいつは一体何なんだ? 白いワンピースで腰まで地面に埋めてい る姿は、一見普通の女の子に見えなくもない。だが、頭から葉っぱを伸ばしている。やは りまともではない。 「あ、大丈夫です。私は怪しいものではありません」 そんな声を無視して彼は鞘を左手でつかむ。右手で剣を抜きかけた。 「ウサギだけかと思ったら、今度はマンドラゴラか!」 「いえ違います! 私はニンジンです!」 「ニンジン、だぁ?」 男は口の端をゆがめた。 彼女はニンジンの聖霊で、近くの森にいたところをウサギにさらわれた、と男に語った。 「私が種をつけていっぱい増えるのを待ってたみたいです。でも、私が全然種を作れなか ったから、お前を食わない代わりにニンジンがいっぱいあるところを教えろ、って脅され たんです。それで、私の知っている畑をいくつか教えたんですけど」 指を伸ばして彼女は地面をなぞる。山がここで、家があって、ここが畑で、と実にわか りやすく説明をした。最初はけだるそうに眺めていた男も、そこがどこであるのかが分か ってくるにつれ、次第に目を大きくし、眉をつりあげていった。 「なあお前」 「はい?」 くりっとした目を彼女は男へ向けた。 「そこだけどさ」 「何でしょう」 突然男は彼女へつかみかかり、激しく前後へ肩を揺さ振った。 「てめえか、腐れウサギをよこした張本人は! そこは俺の畑だ!」 「あ、あの、乱暴は、やめて、ください」
207 :
勇者、畑を耕す 3/5 ◆59gFFi0qMc :2008/07/13(日) 23:18:42.07 ID:GKUveXgt0
頭の葉っぱがガサガサと音を立て、彼女は目を白黒させた。 「うるせえ! そいつのおかげで俺は借金だらけで破産寸前なんだ! ニンジンの種を買 う金も無えんだ!」 「そ、それじゃあ、私を連れ帰って、出来た種で、大きなニンジンを、育てれば、いいん じゃないでしょうか」 たどたどしいニンジンの精霊の言葉に、彼の手が止まる。顔をしかめて苦しそうにする 彼女へ男はぐっと顔を近づけた。 「てめえ、さっき種ができねえって言ったじゃねえか」 「ここだと日当りが少ないですし。でも、ちゃんと畑へ植えてもらえればすぐに」 苦しそうな顔を見せつつ、落ち着いた声で彼女は言った。 そういうことならちょっと考えてみてもいいな、そう思い直し彼はニンジンの精霊から 両手を離した。 だが、と男は天を仰ぐ。岩の裂け目まではかなり高い。こんな女の子を背負って、あそ こまでいけるだろうか。いや、だからといってびびっている場合ではない。このままでは 借金が返せない。つまり、選べるだけの道が残っていないのだ。 「わかった。なんとか連れて帰ろう」 「よろしくお願いします」 目を閉じ、彼女は丁寧に頭を下げた。 あきらめたような表情で男は首の関節を鳴らし、深呼吸をする。その時、彼はふと余計 なことが気になり始めた。 引き抜いた時、彼女の下半身はどうなっているのか。精霊が下着をつけているわけは無 いと思うが、だとしたら丸出しのはずだ。そんな彼女を抱きながら岩をよじ登る。果たし て、俺は自分を保てるのだろうか。 ワンピースのスカートで隠れた下半身へ、男はそっと視線を向ける。 そんな男の視線に気づいたのか、ニンジンの聖霊は自身の下半身と男の顔とを交互に見 比べ始めた。 「あの、どうかしました?」 不思議そうな顔の彼女を無視し、ニンジンの精霊をまたぐようにして男は葉っぱの束を 掴む。腰をいれ、腕に力を込めた。彼は少しずつ力を入れる。葉っぱがちぎれないかどう かをうかがった。
208 :
勇者、畑を耕す 4/5 ◆59gFFi0qMc :2008/07/13(日) 23:19:27.63 ID:GKUveXgt0
今のところは問題無さそうである。 男は気合一発で引っぱった。あっさり抜ける。彼は尻餅をついた。男の太ももへすがる ように彼女も倒れた。 男の足元でニンジンの精霊のスカート部分がめくれあがっている。男の目はその部分へ と吸い寄せられていった。 見てはいけない。 そう思いながらも、彼はちらりと見てしまった。 「にん……じん?」 彼女の下半身は、二股に分かれた大きなニンジンだった。市場で売れない忌むべき形状 でもある。 ニンジンの聖霊なのだからこういう下半身はある意味当たり前である。だが彼は、そん なものに自分は期待していたのか、となんだか情けなくなってきた。 男は太ももからニンジンの聖霊を転がすようにしてどかせ、その場であぐらをかいて座 りなおす。深く長いため息をついてから首を振り、「俺、なにやってんだろ」とぼやいた。 男はニンジンの聖霊と共に家へと戻った。 今は鍬と鋤に持ち替えて畑と格闘する日々。剣と違って鍬や鋤は植物の命を育む、この 生活を彼は最も気に入っていた。 ただひとつ、頭の痛い借金もすぐに帳消しとなる筈である。 「いい天気ですね」 明け方の青白い秋空の下でニンジンの聖霊は言った。畑の片隅で葉っぱをそよがせ、心 地よさそうな笑顔を浮かべている。 「ああ、いよいよ収穫だ」 そんな彼女を見つめ、口元で男は笑った。わずかに白い息を吐きながら彼は振り返る。 そこには、緑で覆われる畑が広がっていた。 彼女の種を植えて半年後の今。森の木々が葉を落としそうな中で、畑は大収穫の予感を 漂わせている。 「いいニンジンだといいですね」 背後から彼女の声を聞きながら、男は畑の中へと踏み込んだ。大きく伸びた葉の一本を つまんで左右へ振る。
209 :
勇者、畑を耕す 5/5 ◆59gFFi0qMc :2008/07/13(日) 23:20:04.14 ID:GKUveXgt0
「並の倍はある大きさ、それでいて艶もある。これで悪い訳はない」 男はニンジンの葉をひと束つかむ。二、三度左右へゆさぶり、自信たっぷりの顔で引き 抜いた。 「うわあ、おっきい!」 おどろいたような顔でニンジンの聖霊は叫んだ。 男は抜いたニンジンを顔の高さまで持ち上げ、じっと見つめる。そして驚愕の表情で口 をあんぐりとあけた。 「は?」 彼が手に持つニンジン。普通の倍ほどはあるが、二股に別れていた。 「石でも……埋まってたか? おかしい。土の手入れはあれだけしていたのに」 堅いものが先端に触れると、ニンジンはそこから二股に別れて成長する。食べられるが 市場価値は無い。つまり売れない。 気を取り直して男は別のニンジンをつかみ、引き抜いた。 「あれ? これもだ」 さらにもう一本。 「え?」 そうしていくうちに、数十本のニンジンが男の足元に転がった。すべてが二股で、ごて いねいに股の部分はいろいろと細かい。 「あ、私の種だからその形も私と同じです。見つられるとちょっと、恥ずかしい」 頬を赤らめ、両手を頬にあててニンジンの聖霊は身をよじらせた。 男はニンジンの聖霊をきつくにらむ。 「てめえ、これじゃ商品にならねえじゃねえか! 借金どうすんだよ!」 澄み切った秋空へ向かって、彼は目一杯の大声で叫んだ。 <完>
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:22:18.13 ID:Iknlajd10
お疲れ様でした。 救済スレッドより◆VrZsdeGa.U氏の作品を転載します。
211 :
ニンジンを食べる理由1/4 ◇VrZsdeGa.U :2008/07/13(日) 23:23:15.36 ID:Iknlajd10
「こら、ニンジンも残さず食べなさい」 食卓にママの声が響く。叱責の矛先は、ママの対面に座る娘、実花ちゃんに向けられていた。 声が届いていないのか、彼女はまるで勝ち目のないにらめっこをするように箸を持ったまま、 テーブルの上に乗った皿をじっと見つめていた。皿の隅っこには、寂しそうに添えられた二切れの茹でニンジンがある。 今日のおかずは、実花ちゃんの大好きなハンバーグだった。しかし、ママがハンバーグを作る時は、 いつもニンジンとジャガイモを添え物として茹でるのである。ジャガイモはまだしも、ニンジンは 実花ちゃんにとって天敵以外の何物でもなかった。明瞭としていないあの甘みとえぐみが混じっている味が嫌いなのだ。 「ほら、早く食べなさい」 まるで動きを見せない実花ちゃんにしびれを切らしたのか、ママがニンジンを食べることを促してきた。 恐らくこのまま実花ちゃんがなんらかの動きを見せなければ、いつものように無理にでもニンジンを 彼女の口の中に運ぼうとしてくるだろう。 なぜママはわたしがニンジンを食べないことを知っているのに、わざわざ作るんだろう。 そう心中で不満をぶつけてみたところで、状況は変わるわけでもない。しかし口にでもしてみようものなら、 問答無用でママのお説教が始まる。結局、ニンジンを食べるという選択肢しか実花ちゃんには残されていないのだ。 幼心に、もしかしたら人間ってそういう中で生きないといけないんじゃないか、と彼女は悟った。 深く深呼吸をして、実花ちゃんは意を決す。握りしめていた箸を正しく持ち直し、ニンジンを一気に二切れ同時に口の中に運んだ、 いや、放り込んだという表現が適切かもしれない。口に含んでからと言えば、嫌気の差す半端な味を避けるため、 飲み込むことのできる限界の大きさまで噛みほぐした後、すぐに食道へと持っていった。 「ほら、食べられるじゃない」 そんな実花ちゃんの様子を見たあと、ママはにこりと笑ってこういった。
212 :
ニンジンを食べる理由2/4 ◇VrZsdeGa.U :2008/07/13(日) 23:23:50.85 ID:Iknlajd10
どうしてニンジンを食べないといけないの? その翌日、実花ちゃんは通っている保育園の全ての先生に、こう聞いて回った。 以前カレーライスのニンジンに苦戦した際に、ママに聞いてはみたが、結局お説教で返されてしまって、 彼女にとって答えがわからないままでいた疑問だった。 年長、年中、年少組の担任、園長、事務と回って返ってきた答えは、一様に 「体にいいんだよ」 とのことだった。その答えは実花ちゃんも、テレビで見て予め心得ていたことだった。 それに続けて、どうして体にいいの、と聞くと、かろてんがどうとか、びたみんえーがどうとか、そんな答えが返ってきた。 しかし、実花ちゃんにとってそれがどういった具合で体にいいのか、それを説明してくれる先生は一人もいなかった。 そもそも、体にいい食べ物はニンジンだけでないことを彼女は知っていた。ニンジンを食べたらどうなるのか、というのではなく、 ことニンジンを食べる必要がなぜあるのか、実花ちゃんはそれが知りたかっただけなのだ。 次に実花ちゃんは同じ年中組の友達、優太君に、同じ質問をしてみた。優太君は実花ちゃんと同様、 ニンジンが食べられない友達の一人だった。実花ちゃんが突然吹っかけてきた質問に、優太君は困ったようにう〜ん、と唸り しばらく考える素振りを見せていたが、思い当たる物があったか、あっ、と声を上げた。 「ニンジンを作ってる人がこまるからじゃないかな?」 なるほど、と実花ちゃんは思わず声を発してしまった。そうか、せっかく作ったニンジンを食べてくれないと、 のうかの人はこまってしまうんだ。ありがとう、と優太君に礼をした後の実花ちゃんの心は、もやがうすれ、晴れ晴れとしていた。 のうかの人がこまらないように、今日からはニンジンを食べないと。そう思いさえもした。 給食の時間になった。献立の中には、偶然かニンジンが入ったきんぴらごぼうが含まれていた。 実花ちゃんはいつも献立の中にニンジンが入った料理があると、それを残してしまっていた。 だが今日は違い、残さず食べ終えることが出来た。いつもニンジンの入った料理を残すことを知っていた年中組の担任の先生は、 それを見て実花ちゃんをほめてくれた。相変わらず中途半端な味は、彼女にとって好きになれるものではなかったが、 なんとか耐えた末の結果だった。
213 :
ニンジンを食べる理由3/4 ◇VrZsdeGa.U :2008/07/13(日) 23:24:18.97 ID:Iknlajd10
しかし、お昼寝の時間になると、実花ちゃんははたとあることに気が付いた。 のうかの人がこまるって、おかしいな。それならママがニンジンを出すときみたいに、はじめからわざわざ作らなければいいんじゃん。 ニンジンを食べる人間がいるから農家はニンジンを作るのであろうが、まず初めにニンジンという供給自体がなければ、 需要は生まれないのである。この点を実花ちゃんは見逃していた。この場合ニンジンを栽培しはじめた人間を恨むべきなのであろうが、 彼女にとってそのような概念は存在していないので、恨みの矛先は自然と農家に向けられるのである。 だがそんなことをしてもどうなるわけでもないということを、実花ちゃんはママのお説教で周知していた。 恨みの感情は、すぐに彼女の心中から薄らいでいくわけである。そのかわり、解決したかに思われた疑問は再び実花ちゃんの頭の中を埋め始めていた。 お昼寝の時間が終わると、今度は友達の真由ちゃんに例の如く訊いてみた。真由ちゃんも同じく、ニンジンの食べられない友達だった。 優太君と同じように、少し考えた後 「宇宙人が作って、みんなに食べさせるようにしてるんじゃないかな?」 まさか、と一瞬思ったはものの、あながち馬鹿に出来たものでもないかもしれない意見とすぐに実花ちゃんは思い直した。 そういえばママから読んでもらった絵本にもそんなおはなしがあった、と彼女は思い至る。 もしかして体にいいって大人がいっていたり、のうかの人がニンジンを作っているのって、宇宙人のせいだったんじゃないか。 大変なことである。ニンジンを食べられない彼女の友達は保育園にもいくらかいるが、やがてニンジンが食べられるようになれば、 それは宇宙人の洗脳が進んでいることを意味する。大人達は操られているのだ。 ニンジンにはなんらかの人間を滅亡させる成分が入っているのかもしれない。悲愴な観念が実花ちゃんに生まれ始めていた。 「でも、よく考えたらなんであんなに変な味にしたんだろ。もっとおいしい味ならよかったのに」 ふと、真由ちゃんがそういった。確かに、その通りであった。洗脳するなら、わざわざ好みの別れる味にしなくてもいい。 それに、やっぱりニンジンでなくてもいい話である。それもそうだね、と実花ちゃんはうなずいた。
214 :
ニンジンを食べる理由4/4 ◇VrZsdeGa.U :2008/07/13(日) 23:24:50.07 ID:Iknlajd10
その日の夕方、食卓に並んだのはカレーライスだった。もちろん、ニンジンは入っている。 「今日はちゃんとニンジン食べるのよ」 向かいに座ったママが脅しをかけるように言った。しかし、実花ちゃんはそんな忠告を無視し、 ニンジンを除けながらカレーライスを食べ進めていく。嫌いなものは嫌いなのだから。 自分にそう言い聞かせながら、スプーンを使って、ニンジンをすくわないように気をつけながらカレーを口に運んでいった。 とはいえ、しばらくすればママに見透かされ 「ほら、ニンジンを除けないの」 そう言いながら、ママは自分の使っているスプーンでニンジンをすくって実花ちゃんの口に押し付けてきた。 勘弁してほしい。目前に迫るオレンジ色のその物体が、実花ちゃんにとって奇妙なものに見えてきた。 「はい、あーん」 意地でも口を開けまいとして、実花ちゃんは顔をそむけるものの、それで逃げられるわけでもない。 最終的には皿に盛られていたニンジン全てを口に運ばれ、また半端な味わいが実花ちゃんの味覚を襲うのだった。 ニンジンをどうして食べるのか、それを知ったところで、結局事態が変わるわけでもないのだろう。 実花ちゃんはニンジンが嫌いなままで、ママはニンジンを食べさせようと今後もニンジンをスーパーから買ってくる。 諦観が実花ちゃんの心に芽生え始めていた。 了
215 :
◆j/5hcZs81E :2008/07/13(日) 23:26:03.72 ID:PzL0V1mj0
予約します
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:26:41.61 ID:Iknlajd10
◆j/5hcZs81E氏、どうぞ。 【順番】 −−−
217 :
◆0CH8r0HG.A :2008/07/13(日) 23:27:45.21 ID:8dFQ2Kdp0
予約
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:32:33.54 ID:xBNVAIIs0
ほ
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:33:15.71 ID:Iknlajd10
5分が経過しましたので、一度最後尾に回ります。 ◆0CH8r0HG.A氏、どうぞ。 【順番】 (救済スレッド) ◆j/5hcZs81E
220 :
三匹が盗る! 1/5 ◆0CH8r0HG.A :2008/07/13(日) 23:35:01.43 ID:8dFQ2Kdp0
カラカラに渇いた星にも潤いはあるし、穴ぼこだらけの世界にも音楽は鳴り響くものだ。 彼女の白く美しい手をとって、俺は軽やかにステップを踏む。バックで流れているのが、間の抜けた歌詞のタンゴだろうと、踊る上では大した問題にはならない。 右、右、左とリズム良く。黒い毛並みの生え揃った足を、凸凹の地面にとられぬように注意深く、しかし情熱的に彼女のそれと絡ませる。 辺りを見回せば一面の星空が広がり、背景には一際大きく青い星がその存在を主張している。 曲は次第にテンポを上げ、ステップはより一層速くなる。そして、曲が最高の盛り上がりを見せるその瞬間! ……彼女は俺の足を踏んづけた。 「いだだだだだっ!」 足を押さえながらのた打ち回る俺にはもう目もくれず、彼女……カグヤは地球を見つめながら熱っぽい吐息を、ふぅと一つ。 「お腹が空いたのじゃ」 「……はぁ?」 じゅるりと、今にも涎をたらしそうにだらしなく口元を緩ませて、カグヤは同じ言葉を繰り返す。 「わらわはお腹が空いた」 場に横たわる沈黙は、流れっぱなしの歌が埋めていた。だんご、だんご、とシュールな歌詞が妙な脱力感を呼び、さっきまでこの曲で踊っていたのか、と溜息をつく。 「わらわはお腹が空いたのじゃあっ」 三度。最も大きな声を出した後で、カグヤはこちらへ振り向いた。 「例の店で、ニンジン味の団子が発売されるらしいのじゃ。ちょっと行って取ってまいれ」 ああ、またか、と軽く頭を抱える。今月だけでもう三度、俺は地球へ降りていた。もちろん目の前の女のワガママによって、だ。 「あの、姫さま? ダイエットなさるんじゃなかったんで? だからこそ、俺は姫さまのダンスのお相手を務めていた、と思ったんですがね」 「それがな、クラリオ。すっかり失念しておったが、どうやら明日は十五夜らしいのじゃ! 満月には月見と団子。昔から相場は決まっておるじゃろ?」 「……そいつは気付きませんでしたなぁ。いや、確かにその通りだ」 そうじゃろ? と嬉しそうに笑うカグヤ。俺は痛みの残る足でのそっと立ち上がり、頭を掻いた。 「しかし、姫さま。月の上からお月見は出来ませんぜ? 満月なんて、ここからじゃあ何の意味も無いでしょうよ」 掛け値なしの正論だったが、当然カグヤは返事を寄越さない。代わりに、真上に伸びた長い耳の片方を、中ほどから折り曲げてそっぽを向いた。都合の悪いことを聞き流す時の彼女の癖だ。 「また、太りますぜ? 姫さまの美しい白い毛並みが、醜くたるむとこなんて見たくな……」 「黙るのじゃあっ!」 俺の顔面にカグヤの両足がめり込んだ。 「良いか! 明日の朝までにニンジン団子を持ってまいれ! 出来なかった時は……分かっておるじゃろうな!」 窓からは、星が後ろに向かって流れていくのが見える。辛うじて兎が二匹入る程度の空間に俺ともう一匹が座っていた。 「で? 結局あのお転婆の言うことを聞く羽目になったわけか? 分かっておると思うが、今月だけですでに四度目だ。付き合わされるこちらの身にもなってほしいのだが?」 「あー、はいはい。悪かったよ。寝てる所を叩き起こして、こんなとこまで連れてきてさ」
221 :
◆j/5hcZs81E :2008/07/13(日) 23:35:13.04 ID:PzL0V1mj0
品評会投下します。 2スレです。
222 :
三匹が盗る! 2/5 ◆0CH8r0HG.A :2008/07/13(日) 23:35:40.87 ID:8dFQ2Kdp0
地球に来るためには、スペースニンジンが必要だ。スペースニンジンとは今俺たちが乗っているこれのことで、簡単に言えばニンジンの形をした宇宙船のような物だった。 ちなみに、これ以外の方法では月と地球を行き来できない。 そして、月最速のスペースニンジンの持ち主が、このキンだった。 「大体、目付け役のお主がそのようにしゃんとせぬから、姫が調子に乗るのであろうが! その度に拙者の所に転がり込んできおって……いい迷惑だ」 口に咥えたススキの穂をもごもごと動かしながら、俺に延々文句を言い続けている。 「でもさ、キン。姫がブチ切れたら、どうなるかってことはお前さんも分かってんだろ?」 「愚問だ! でなくば、素直にお主の頼みを何度も聞くわけが無かろうが」 唾を飛ばしながら怒鳴るキン。姫は真っ白、俺は真っ黒、こいつは黒と白のブチ模様だ。 月に住む兎の中でも最も気難しい一匹だが、そんなこいつでさえ大人しくいうことを聞く気になるほど、カグヤの『あれ』は恐ろしいのだ。 「俺だって、好きでこんなことしてるわけじゃないんだぜ?」 「ふん。どうだかな。結局、お主は姫に強く出るのが嫌なだけではないのか?」 「……」 「図星か……まぁいい。そろそろ、地球に着くぞ。舌を噛まぬようせいぜい気をつけるのだな」 「え、あ、ちょっと待て、ぐぇっ!」 ニンジンが下に向かって加速する。 唐突に襲ってきた衝撃に押し潰されながら、俺はこのいかんともし難いこの状況を呪ったのだった。 「またここか。そろそろやばいと思うがな」 「仕方ないだろ。調べたけど、ニンジン味の団子なんて、ここ以外じゃ売ってねぇんだよ」 「五日前にみたらし団子を盗みに入った時にも、見つかってえらい目にあったばかりだったはずだが?」 ぎゃあぎゃあと、団子屋の屋根の上で口論をする兎二匹。満月をバックに、シルエットだけを見たら、中々にメルヘンチックな光景かもしれない。 しかし、繰り広げられているのは、メルヘンとは程遠い罵り合いだった。 「だから、悪かったって言ってるだろ、バカヤロウ! そろそろその説教臭さでひん曲がった口を閉じやがれ!」 「何だと! 惚れた弱みだかなんだか知らんが、女の尻の重さで潰れそうになっている子兎が言えた口か!」 そうして、溜りに溜ったお互いへの罵詈雑言が全て出尽くした頃には、月は東の空にかなり傾いていた。 「はぁ……とにかく、時間が無いんだ。お互い思うところはあるだろうが、団子をかっぱらうまでは休戦だ。間に合わなかったら、元も子もないんだからな」 「よかろう。確かに今はやるべきことをやらねばならんな」 幸い、これだけ騒いでも団子屋の主人は起きる気配も無い。キンの言うとおり、俺もここの親父は苦手だった。包丁を片手に「兎鍋にしてやる!」としこたま追いかけられたばかりだったのだから。 出来れば気付かれる前に仕事を済ませたかった。 「俺は台所、お前は店の方を頼む」
223 :
三匹が盗る! 3/5 ◆0CH8r0HG.A :2008/07/13(日) 23:37:02.89 ID:8dFQ2Kdp0
「承知した。……抜かるなよ?」 頷き合ってから、俺達は月明かりの下から暗闇へと身を躍らせた。 「さて、と。新発売のニンジン団子とやらはどこだ?」 忍び込んだ台所は、前見た時とそれほど変わっていない。とはいえ、たった五日しか経ってないので当然ではあるが。ここの親父が、次の日に出す団子を前日に仕込んでおくことは分かっていた。 それを狙って忍び込むことすでに五回。前回は流石にやばかったが、まさかこんなに短い間隔で再び現れることはあの親父も想定していないのだろう。 みたらし団子のタレの甘い匂いが染み付いた台所を、月明かりを頼りに漁っていく。 「それにしても、妙だな。ニンジンの匂いなんか全くしないぞ」 鼻を突く独特のあの苦い匂いは嗅ぎ取れない。それどころか、団子の『だ』の字も見つからなかった。 「一体どういうことだ? もしかして、明日は休みなのか?」 一通り探したが結局、何も見つけられない。とりあえず、俺はキンと合流するために店の方へと足を向けた。その瞬間―― 「よぅ、黒チビ」 えらくドスの利いた声が響く。顔を上げるとそこにあったのは、月の光を浴びて輝く出刃包丁と剥げ頭だった。 「さぁて、こんな時間でも客は客だ。歓迎するぜ。ええ? 黒チビ」 「な、何でアンタがこんな時間に……」 「起きてるのが不思議だってかい? 団子屋の仕込みを舐めんなよ?」 言いつつ、出刃包丁を長い舌でれろり。まるでバケモノだ。 「そ、そりゃあすまなかった。ところで、新発売のニンジン団子とやらをもらいたいんだが……」 俺は親父と距離をとりつつも、笑って声をかけた。その顔は多分かなり引きつっているだろうが。親父は、そんな俺を見て口の端を持ち上げる。 「やっぱりか。そういう噂を流せば、盗人うさぎは必ず現れると思ってな。ま、予定通りってわけだ」 すり足でゆっくりとこちらに寄ってくる。店の方へと出るには、親父の後ろにある勝手口を通らなければならない。俺は、心の中で覚悟を決める。 「じゃあ、ニンジン団子は無いんだな?」 「いいや、ある。一応店の方に置いてあるぜ? なんなら、お前を美味しくいただいた後で、墓に供えてやるよっ!」 振り下ろされる出刃包丁。ズグッと重い音を立て、床に突き刺さる。俺はその手を掻い潜り勝手口へ。腰から足へ、伝わった重さで床が僅かに軋んだ。 「あっ! てめぇ待ちやがれ!」 両足に力を込めて、フローリングを蹴る。もう店の構造は完璧に把握している。初撃をかわせたのは完全に運だったが、こうなればこっちのものだ。 後ろからバタバタと音だけが追いかけてくる。追いつけるはずが無い。 店へと繋がる廊下を抜けて、ガラス張りのカウンターに飛び乗った。 「おい、キン! 見つかっちまった。逃げるぞ!」
224 :
三匹が盗る! 4/5 ◆0CH8r0HG.A :2008/07/13(日) 23:37:37.68 ID:8dFQ2Kdp0
いつもは整頓されているはずの店は、和菓子の箱やら、団子の串やらがそこら中に散らばって酷い有様だった。 俺の声に応えるように、崩れた和菓子の箱の山から、のっそりとキンが顔を出してくる。 「いた! 逃げるぞ! ニンジン団子は見つけたか?」 「ああ、ここに」 「おう、ご苦労さま……って待てやコラ」 散らかった床の隙間を縫って、キンの下へ。近くには、食い散らかされた和菓子の残骸が散らばっていた。 「おい! 俺が必死に探してる間、テメェは団子食ってやがったのか!?」 「うるさいな。不可抗力だ。探しても見つからないので、味見をしていたのだ」 げふっと、苦しそうに息を吐き、膨れた腹を撫でている。 「しかし、そのニンジン団子はあまり美味くなかった……無念」 「無念……じゃねぇよ、似非侍! とにかくすぐに逃げるぞ。あの親父がもう来る」 「む、それは面倒だな。承知した」 俺は、よたよたと歩くキンの手を引っ張り、店から出た。その数秒後、店の惨状を見たのであろう、親父の絶叫が夜の闇に響き渡った。 俺達がスペースニンジンにたどり着く頃には、満月はすでに落ちかけていた。 「やばい! 夜が明けちまうぞ。このままじゃ間に合わない!」 せっかく団子を手に入れても、間に合わなければ意味が無いのだ。しかし、焦る俺とは裏腹に、キンは落ち着き払っていた。 「おい! どうすんだよ! このままじゃ、アレが待ってるんだぞ!」 「少しは静かにできんのか、愚か者め。いいから荷物を積め。時間が無いのだろう?」 そう言って不敵な笑みを浮かべるキン。俺は、焦りながらもキンの言葉に頷き、荷物と自分達を積み込んだ。 元より、二匹分のスペースしかないのでとても窮屈だ。そして、さらに悪いことに、行きよりも増えた重量は、あきらかにスペースニンジンの積載量を越えてしまっているのだった。 警告ブザーが鳴り響き、発進不可を知らせる。赤く光るランプが船内を照らした。 「むぅ。離陸できんぞ。どうしたことだ」 「お前が、団子屋でしこたま食いまくるからいけないんだろうが!」 でっぷりと肥えたキンの頭を叩き、俺は頭を抱える。このまま離陸出来なければ―― それに、いくら飛んだとて、今からでは到底間に合うわけがなかった。 しかし、キンは動じるでもなく、軽く溜息をついて笑う。 「仕方ない。奥の手を使うか」 キンは懐からニンジンを一本取り出すと、それを操縦桿に差し込んだ。訝しげな顔を見せる俺を振り返りもせずに言う。
225 :
三匹が盗る! 5/5 ◆0CH8r0HG.A :2008/07/13(日) 23:38:25.41 ID:8dFQ2Kdp0
「ニンジンにニンジンを一本足すとどうなるか分かるか?」 「……?」 次の瞬間、赤く染まっていた船内に、発進可能のグリーンランプが輝いた。 「エンジンになるのさ」 キンの言葉が聞こえたと同時に、スペースエンジンと化したニンジンは、地を揺るがす衝撃と爆音を残し、地球からその姿を消していた。 「こんな機能があるなら、さっさと使えよ馬鹿!」 「奥の手だと言っただろうが愚か者! そう簡単に使えるわけではないのだぞ」 船内では再び罵り合いが始まっていた。ニンジン団子を抱えながら、窓の外を見る。 眼下には先ほどまでいた地球が広がっている。 何とか間に合うかもしれない。俺は安堵の溜息をつき、窓に寄りかかった。 どれ位経っただろう? 数分か、数十秒か。キンが唐突に口を開いた。 「すまん。間に合わなかったようだ」 その言葉が脳に染みこむまでに、しばらくの時間を要した。 「な、何だと?」 「あれを見ろ」 肩を落とすキン。俺は目の前にあるはずの故郷に視線を移す。と…… 「……なぁ、姫さまよう」 俺の赤い目から涙が零れた。間に合わなかった絶望と落胆。 「それは……団子じゃないって……何度も……」 丸く輝いているはずの満月は、まるで三日月のように形を変えている。 そしてその中心では、カグヤが満足そうに膨れた腹を撫でているのだった。 終わり
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:38:47.89 ID:8dFQ2Kdp0
投下完了
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:40:08.36 ID:Iknlajd10
>>221 もう一作品分お待ち下さいね
救済スレッドより ◆H8i8fLbCgQ氏の作品を転載します。
228 :
ニンジンのココロ 1/5 ◇H8i8fLbCgQ :2008/07/13(日) 23:40:54.80 ID:Iknlajd10
夏だった。細くなった影を慎重に選びながら歩こうとも南中した太陽は避けられず、アパートから大学までのわずか十分で汗が噴き 出した。背中までびしょびしょに濡れているのがわかる。 通り過ぎた高校のグラウンドからは、野球部のけたたましい声が響いていた。一年前、いや、ほんの半年前まで自分もあちら側にい た人間だったのに、やはり大学生と高校生とは決定的に違う。 自由なのだ。何もかもが。 人と自転車だけが通ることを許された通用門から入り、少し進んだ左側。簡素な二階建てのプレハブ小屋が僕のオアシスだった。 サークルボックス――通称ボックスは、二十幾つあるサークルにそれぞれ割り当てられた部室だ。一部屋の広さはせいぜい六畳ほど で、学部学科での生活とは違う独自のコミュニティがここでは築かれている。その一階の左から二番目が、我が落研の領域だった。 北陸国際大学落語研究会。星の数ほどある地方の小さな私立大学において、サークル活動はけして真面目に取り組むような代物じゃ あない。勿論落研だって年間を通して、老人ホームへの慰問や地域の子供会での余興、学園祭での寄席など、活躍すべき場はある。し かしだからといって、寝食を忘れて稽古に励むような人は、少なくとも今の代の落研にはいない。それがいけないことだとは思わない。 そもそもそういうものなのだろうし、他のサークルも同じような雰囲気なのだ。 そんなことを考えながら、ドアの上の小窓の桟に手を掛ける。指の先に当たったのが部室のスペアキーだった。本来なら部員全員、 鍵を持っておくべきなのだろうが、もう長いことこの共通スペアキーが本物の鍵として扱われているらしい。 一応辺りを見回し確認したが、少し離れたところでゴルフ部の連中が素振りをしているだけで、怪しい人物はいないようだ。向かっ て左側、アコギ部の部室からは、頼りなげなフォークソングが流れている。 ドアを開けると、ねっとりと淀んだ空気が体にまとわりついてきた。この瞬間はどうにも心地が悪い。すぐに奥に入って窓を開け、 換気扇と扇風機二台をフルパワーで稼動させた。建物の裏手は小さな林になっていて、一日を通しても直接は日が差し込んでこない。 何よりこの扇風機がありがたい。現在僕が住んでいるアパートは、築年数こそそれほど古くはないが空調設備が備わっていない。お まけに西向きで、正午以降日没まで、地獄のような環境になるのだ。大学一年目にして夏を越えられるかどうかが心配になってきた。 やはり扇風機くらいは買うべきか。 勢いよく風を切る扇風機の前で汗を乾かしながら、しかもまだ、八月になっていないことを思い出す。いっそしばらくの間、実家に 帰ろうか、と心が折れそうになる。 前期試験の終了とともに二ヶ月にも及ぶ夏休みが始まった。大学生と高校生の大きな違いの一つだった。同じ学科の友達の多くは実 家に帰省してしまったが、僕はなんとなくこの寂れた地方都市に居座り続けている。帰っては駄目なのだ。この二ヶ月を、大学生らし く有意義に過ごさなくては。 ある程度汗が引いたところで、僕は鞄の中から一冊のメモ帳を取り出した。まだ充分に新しいが、僕のネタ帳だ。三日前、全試験日 程の終了した日に、僕には課題が出されたのだった。そのためのネタ作りが、目下のところ打ち込むべきこと。発表は明後日。 今年唯一の新入部員である僕には、これまで人前で何かをする機会はなかった。五月にあった新歓寄席は先輩たちの高座を聴くだけ
229 :
ニンジンのココロ 2/5 ◇H8i8fLbCgQ :2008/07/13(日) 23:41:28.37 ID:Iknlajd10
だったし、六月はみんなで五箇山にハイキングに行っただけだ。新歓の飲み会以来、一度も顔を見ていない人もいる。 その後、備品である古典落語集をめくってみたり、いつも散らかっているボックスを片付けてみたりしながらネタを考えたが、どう にも出来は今ひとつだった。部屋でたった一人での作業はそれなりに集中できるが、いつ誰が入ってくるかわからない、それも入って きたのが一人ならその人とサシになってしまう。それはとても緊張するシチュエーションで、更にその入ってきた人物が、憧れの柳楽 菊枝(やぎらきくえ)先輩だったら……。 と、そんな淡い妄想を抱いていたのだが、結局その日は誰もボックスには来なかった。学年が上がるに連れ、コマ数も増えて試験日 程が終わるのが遅くなるのだろうか。 残念なような安心したような。複雑な気持ちを抱えながら、あまり埋まらなかったネタ帳とともに、蒸し風呂アパートへと帰ること にした。 翌日。 同じような時間に、僕は再びボックスへと向かった。だが昨日とは状況が少し違った。 鍵が開いてる。 別におかしなことではないのだが、中にいるのがどういうメンバーなのか。まだ完全には溶け込めてない僕は、いささか緊張しつつ ドアを開けた。 中にいたのは、一人の見知らぬ女性だった。とりあえず頭を下げて挨拶したものの、一体誰なのか。実はこれまで姿を見せなかった 幽霊部員なのだろうか。それともまさか空き巣か何かの類か。 色々な思いが一気に頭を巡ったが、先に声を掛けてきたのは向こうだった。 「えっと、新入部員の子かな」 「あ、はい。今年から入りました、春木志郎(はるきしろう)です」 そう言って僕は、再び頭を下げた。 「そっかそっか、よろしくね。私は今野、今野遊歌(こんのゆか)です。ここのOGで、卒業したのは去年で」 「あ、初めまして。そうだったんですか」 「ちょっと用があって来たんだけど、何となくこっちに立ち寄ったら、相変わらず鍵がいつものところにあってさ。懐かしくなってつ い入っちゃって」 悪びれる様子ではなかったが、反省しているのか、彼女は言うなり立ち上がり部屋から出ていこうとした。 僕がそれを止めようとするより早く、そして今野さんがドアに手を掛けるより先に、ドアが開いて一人の人物が入ってきた。 柳楽さんだった。 彼女は部屋に入った途端、今野さんとぶつかりそうになり、普段発しない素っ頓狂な悲鳴を上げた。隣室のギターアンサンブルが一
230 :
ニンジンのココロ 3/5 ◇H8i8fLbCgQ :2008/07/13(日) 23:45:23.17 ID:PwjmdAly0
瞬止まり、少ししてから再び音を奏ではじめた。 「今野さん! 来てたんですか。来るなら来るって連絡してくださいよ」 柳楽さんはまだ興奮している風で、まるで遠距離恋愛中の恋人と久しぶりに再会したかのように目を潤ませていた。 「ああ、うん、ごめん。急にこっちに来ることになってさ」 二人は世間話を始めた。うちの大学の落研の歴史を詳しく知らない僕には、少し離れたところで黙って聞いているほかなかった。 が、一通りの話が尽きた頃、意外にも話題が僕に向いた。 「そういや春木くん、課題の方は進んでる? 発表、明日だったよね?」 柳楽さんから突然話を振られ、なんとか、と応えるのが精一杯だった。だが更にそれに、今野さんが興味を示した。 「へぇ、なんかネタやるの? 面白そうだから聞かせてよ」 なんとも酷な提案であった。ネタはまだ充分ではなかったし、それ以上に、それを柳楽さんに聞かれることになろうとは。 「ああ、それはいいですね。春木くん、ちょうどいいよ。やってみて」 とまぁそんなわけで、先日出された課題「人参を使ったなぞかけ」を、二人の前で予行披露することになったのでございます。 僕はまだ始めの数ページしか埋まってないメモ帳を手に取り、腹を括って上から読み上げることにした。合いの手は柳楽さんが入れ てくれるらしい。 「人参と掛けて、ヘビースモーカーと解く」 「その心は」 「ハが黄色くなるとアウトです」 一瞬の間を置いて、二人は、おお、と声を上げた。お世辞なのか、採点が甘めなのか。しかし少なくとも好い感触のようだ。 「へぇ、なかなかいいじゃん。まだあるんでしょ。さ、次、次」 今野さんは口元を綻ばせながら、続きを催促した。 「あ、はい。まだ幾つかあります。ではいきます。人参と掛けて、純情なカップルと解く」「その心は」 「なかなか口を付けられません」 「春木くんは人参、苦手なの? でもみんながみんな嫌いなわけじゃないだろうしなぁ」 ふふっ、と笑いながらも、柳楽さんの厳しいツッコミが入る。確かにそれもそうか。 「人参と掛けて、昼ドラマと解く」「その心は」 「ベタがいっぱいです」 二人とも黙ってしまった。 「えーと、解説お願い」
231 :
ニンジンのココロ 4/5 ◇H8i8fLbCgQ :2008/07/13(日) 23:46:05.24 ID:PwjmdAly0
「人参にはβカロテンという、人体に有用な成分が多量に含まれてるので、それと“ベタ”とを掛けたんですが……」 「うーん、それはちょっと厳しいかな」 柳楽さんは眉間に皺を寄せたが、今野さんはそのやりとりを聞いてにやにやしていた。 「次いきます。人参と掛けて、モスクワの大広場と解く」「その心は」 「赤いです」 「そのままかよ!」 柳楽さんには再び突っ込まれることになったが、今野さんは、ネタが良かったのか、柳楽さんのツッコミを面白がったのか、くっく っ、と口元を緩めた。 「人参と掛けて、相撲に厳しい漫画家と崖の上のポニョのグランマンマーレが共演すると解く」「そ、その心は」 「やくとあまみが出ます」 今野さんの大きな笑い声だけが部屋に響いたが、柳楽さんには伝わらなかったようだ。柳楽さんは今野さんの方を向いて、説明を求 めた。 「やくみつると天海祐希ってことでしょ。で、人参は熱を加えると甘みが増すから」 なるほどと感心した様子の柳楽さんではあったが、やはり文が長すぎて容易に理解できないとの指摘を受けた。 「人参と掛けて、タキシード仮面様と解く」「その心は」 「うさぎの好物です、なんて言うつもりか」 僕が答えるより先に、今野さんにネタを持っていかれてしまった。 「人参と掛けて、福本清三と解く」「その心は」 「すてーきな名脇役です」 「誰だよ!」 「時代劇やヤクザ映画に数多く出演した『五万回斬られた男』だな」 柳楽さんのツッコミに、今野さんは笑いながらも冷静な説明を返した。 「人参と掛けて、第五ドールと解く」「その心は」 「赤いです」 「二番煎じかよ! しかもマニアックすぎるだろ!」 「うむ、真紅の色は人参というよりは、熟れたトマトだな」 「スーパーで売られている人参と掛けて、世の全男性の二割程と解く」「その心は」 「皮を剥く必要がありません」 「下ネタかよ!」
232 :
ニンジンのココロ 4/5 ◇H8i8fLbCgQ :2008/07/13(日) 23:46:26.16 ID:PwjmdAly0
「キャ、キャロットと掛けて、母親と解く」「その心は」 「チチと結婚しました」 「カカロットだよね!」 「ウサギと掛けて、現在最後のイギリスクラシック三冠馬と解く」「その心は」 「にんじんすきー」 「だからマニアックすぎるって!」 「人参と掛けて、青春時代の失恋と解く」「その心は」 「大人になると、心地よい苦味になります」 ここへきて、ようやく二人から感嘆の声が上がった。数日間作ったネタも尽きかけていたし、さすがに二人も色々と疲れたようで、 ここでお開きとなった。 柳楽さんは今日が最終試験日だったらしく、連日の疲れもあってすぐに帰ってしまった。そして昼と同じように、僕は今野さんと二 人きりになってしまった。さきほどより、緊張感はないが。 「春木くん、君には才能があるよ。ただ今のままのスタイルじゃ駄目だな。どうしたもんか。やぎちゃんと組んでみるか」 何のことかわからず困惑していると、彼女は続けた。 「こんな話があるんだよ。人参と掛けて、売れない歌手と解く」 今野さんは、僕に合いの手を入れるよう目で促した。 「その心は?」 「なかなか芽が出ないでしょう。練習あるのみだ、青年!」 後に、北国亭伽羅人(きたぐにていきゃらっと)を賜り、柳楽菊枝と組んだ新しい方式、掛け合い落語で、北陸中にその名を轟かせ ることになるが、それはまた、別のお話。 おわり
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:46:59.76 ID:PwjmdAly0
転載完了。 それじゃあ次ラストかな? ◆j/5hcZs81Eどうぞ。
234 :
流れる時間 1/2 ◆j/5hcZs81E :2008/07/13(日) 23:48:37.69 ID:PzL0V1mj0
あいつは、何が得意だったかな。 勝手口の裏で煙草を吹かしながら、ふと空を見上げる。 中華料理屋で働き出してから三年たった。最近鍋を任せて貰えるようになったし、個人的に作れる 料理のレパートリーも増えた。 「料理くらい作れるようになっといてよね!あ、でもあたしより上手くなってたらダメ」 なんて我が儘な、そう思ってから、三年。 あいつは、やっと火星軌道のあたりを通過してる頃だ。もうすぐ帰ってくる。 俺らみたいな遠距離というか時間差カップルの為に、地上でも冷凍睡眠は出来る。しかし、当時年 上だった彼女はこう言い残して旅立った。 「帰ってきたら年下だ。あたし結婚するなら年上の男が良いな」 それはプロポーズなのか?俺とは結婚する気がないって事か?どっちなんだと聞く前に彼女は船に 乗り込んだ。 そうか、ニンジンだ。同居する前に手料理を食いたいと言ったら、手伝えと言われて隣に立った。 あのとき彼女はニンジンのグラッセを作ったんだ。大量に。メインのハンバーグは俺が作った。 なんだかんだであの時のハンバーグが不味いとか何とか言われて、練習したんだっけ。それで結局 料理人の道を進むことになった。…ハンバーグ作ってたのに、俺はなんで中華選んだんだ?
235 :
流れる時間 2/2 ◆j/5hcZs81E :2008/07/13(日) 23:49:59.89 ID:PzL0V1mj0
「おーい、お前宛に電話かかってきてるぞ」 店の親父さんが電話の子機を渡してくれる。すんませんと煙草を消しながら受けとった。 「お、あたしだけど、一本前の定期便に間に合ってさ。検疫も終わったしさっき駅着いた。これから そっち行くから。友達も中華食べたいって言うし、席とっといて。じゃね」 もう着いたのとか、迎えに行くよとか、久しぶりだし二人でとか、友達って何人とか、何時に来る のとか、なにもかも聞けないまま電話は一方的に切れ、あまりにも変わっていないことにまず驚いた。 そうか。もう年下になったのか。年上の彼女に振り回されるよりも年下の彼女に振り回されるって 言い方の方が甲斐性があるように聞こえるわよ、とむかし彼女に言われたのを思い出す。 年を取るとか取らないとかきっとそう言う事じゃないんだろう。単純に彼女の時間の流れが速くて 俺はその流れについて行くのでいっぱいというか、単なる付け合わせだ。 いや、料理は俺の方がメインなんだけどさ。 少しはあいつにうまいと言ってもらえる料理が作れるようになっただろうか。 店は駅前にある。もう見えるはずだ。 表に出てみると、三十人くらいの団体がこっちに来る。帰りの船で仲良くなったしちゃ多くないか? …そうか、大量に食べるし友達も多いから中華じゃないと対応できないと思って選んだんだったか。 先頭で彼女は楽しそうに手を振っている。 終
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:50:33.93 ID:PwjmdAly0
現在、週末品評会119thの投票受付中です。今回の品評会お題は『ニンジン』でした。
投稿された作品は■まとめ
http://yy46.60.kg/bnsk/ -週末品評会119th- にてご覧頂けます。
投票期間は2008/07/15(火)24:00:00までとなっております。
感想や批評があると書き手は喜びますが、単純に『面白かった』と言うだけの理由での投票でも構いません。
毎回作品投稿数に対して投票数が少ないので、多くの方の投票をお待ちしております。
また、週末品評会では投票する作品のほかに気になった作品を挙げて頂き、同得票の際の判定基準とする方法をとっております。
ご協力ください。
投票には以下のテンプレートを使用していただくと集計の手助けとなります。
(投票、気になった作品は一作品でも複数でも構いません)
******************【投票用紙】******************
【投票】: <<タイトル>>◆XXXXXXXXXX氏
―感想―
<<タイトル>>◆YYYYYYYYYY氏
―感想―
気になった作品:<<タイトル>>◆ZZZZZZZZZZ氏
**********************************************
携帯から投票される方は、今まで通り名前欄に【投票】と入力してください。
たくさんの方の投票をお待ちしています。
時間外の方も、月曜中なら感想、関心票のチャンスがあります。書き途中の方は是非。
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/13(日) 23:52:08.02 ID:8dFQ2Kdp0
運営乙
投下が後れて申し訳ありませんでした。 運営の皆様おつかれさまです。
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:07:54.57 ID:4FdD/3fC0
今週も品評会まにあわなんだ 運営様乙 投稿者乙 そしてほしゅ
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:10:49.53 ID:JALBOXK30
何作品かな〜 たのしみたのしみ
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:15:20.57 ID:BTRoyeeR0
予定があって今帰り着いた。 今週は参加したかったな…
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:16:52.83 ID:Vpg6lcgn0
>>240 19作品じゃないかな?
ざっくりとしか数えてないから間違ってるかも。
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:20:10.42 ID:2KBCoKIC0
19もあるのか。読むのやめた
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:21:06.16 ID:JALBOXK30
>>242 おお、今回も多かったんだねえ。
じっくり読ませてもらおう。
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:22:09.70 ID:Vpg6lcgn0
246 :
245 :2008/07/14(月) 00:24:47.53 ID:Vpg6lcgn0
全スレ→前スレですな。間違えた。 前スレdat需要あるのかな。無いのかな。いまいち良く判らん。
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:28:02.92 ID:pxqT7zDz0
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:28:37.84 ID:9kE63P1Q0
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:29:12.36 ID:xo6o0osc0
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:33:35.76 ID:Vpg6lcgn0
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 00:52:36.95 ID:kl4BFLGtO
252 :
◆zmMEjNb3Ok :2008/07/14(月) 01:14:12.85 ID:bBpuJBORO
全館投下。 作品番号間違ってるかも。その時は申し訳ない。
253 :
◆zmMEjNb3Ok :2008/07/14(月) 01:15:42.97 ID:bBpuJBORO
No.01 月の裏側とロケット1/5 ◇NEETwgvYaU氏 俺はこの作品を読んだかもしれないし読んでないかもしれない。読んだような気もするがその記憶はなぜか見当たらない。 結局のところ読んでいてもいなくても大したことじゃないかもしれない。でもそんなことは誰にもわからない。 もちろん僕にわかるはずがない。 ……て感じのぐだぐだした文章がだらだら続いて読むのが辛い。もっとすっきりして欲しい。 時間の推移がよくわからん。あっち行ったりこっち行ったり。内容もイマイチ。このお姉ちゃん統合失調症って設定? No.02 【品】《実話恋愛小説》†ウサギの恋。†(1/5) ◆9A.WLfTvlc氏 あらスイーツ(笑)が紛れ込んできちゃったよと思ったらパロディかw ちょっと笑った。特徴つかんでるな。 でも簡単に書けそうで書けないよね、ケータイ小説って。案外本式のケータイ小説書けばいけるんじゃないかと思った。 No.03 【品評会】三角巾人 ◆TQd9MjVDR6氏 展開が意味不明。 No.04 【品評会】Daucus carota 1/4 ◇muJX6M57mQ氏 SFファンタジー?苦手なジャンル。パス。文章は書けてるっぽい。 No.5 Gallop! 1/5 ◇XPZ8CjsHfQ氏 文章まわりくどい。最後にスイーツ(笑)めいた展開、かと思ったら変態プレイって……。どっちつかずな印象。 No.6 やがてぼくたちは大人になる1/1 ◇TJ9qoWuqvA氏 (´・ω・`) No.07 【品評会用】 世界の果てに手が届く (1/4) ◆QIrxf/4SJM氏 雰囲気作りは相変わらず上手い。好きな文体じゃないけど、話にマッチしてるとは思う。 主人公達の年頃がわからん。今時歌手テビューなんて何歳でもできるし。 わざと近親相姦的な雰囲気を出そうとしてるのかも知れないけど、精神的未熟者同士の近親相姦は、 物語というより作者の妄想を見せられているようで好きになれない。生理的に無理ってやつだ。 姉のくだりはいらなかった。上手いけれど余計な落とし方だと思った。
254 :
◆zmMEjNb3Ok :2008/07/14(月) 01:16:58.36 ID:bBpuJBORO
No.8 僕とニンジンとギネス記録 1/2 ◇2/tl4kvsZM氏 へー No.9 A Farewell to Carrots 1/5 ◇HZzikSwYUc氏 「「」」って表記はどうなのよ?話は面白くなかった。全館で自分の投稿にAA貼る人だと予想。 No.10 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話1/5 ◆LBPyCcG946氏 時間軸がよくわかんなくてふわふわした感じ。自然礼賛的な話って嫌い。自然は別に人間のことなんて考えてないよ。 有機野菜も固形食料もかわりゃしない。野菜も交配繰り返してる時点で「自然」じゃないし。 関係ないけどニンジンの原種って味も見た目も酷いものだったらしいね。 文章は読みやすい。 No.11 銀世界にて、ニンジンひとつ。1/4 ◆GYYOB6B/p.氏 文章がぎこちないというか、多少勉強のできる中学生が辞書をひきひき頑張って書いた、という印象。 No.12 夏の日 1/5 ◇M0e2269Ahs氏 主人公の独白から始めるやり方は好きじゃないけどそれ以外は良かった。幼なじみの旦那がむかつくわー。いい人ぶんな。氏ね。 文章も読みやすかった。ようやく落ち着いた話が読めた。 No.13 キャロット・ミーツ・オニオン(1/5) ◆zH52hPBzFs氏 1レス目の途中でやめた。ニンジンとタマネギのなれそめなんかに興味ない。 No.14 不老人人果 1/5 ◆pxtUOeh2oI氏 文章がぎこちない。SFもあまり好きじゃないし、これも途中でリタイア。
255 :
◆zmMEjNb3Ok :2008/07/14(月) 01:18:38.41 ID:bBpuJBORO
No.15 勇者、畑を耕す 1/5 ◆59gFFi0qMc氏 おお、なかなか面白かった。ストーリーに関心した。 一人称で書いた方がもっと面白くなったんじゃないかな。 No.16 ニンジンを食べる理由1/4 ◇VrZsdeGa.U氏 文章ぎこちない。話も面白くなかった。 No.17 三匹が盗る! 1/5 ◆0CH8r0HG.A氏 タイトルと「団子屋の仕込みを舐めるなよ」に爆笑したw 話もまあまあ良かった。なんかほのぼのした。ウサギ可愛いなあ。 No.18 ニンジンのココロ 1/5 ◇H8i8fLbCgQ氏 文章まだるっこしいから途中でリタイア。 No.19 流れる時間 1/2 ◆j/5hcZs81E氏 ふーん、て感じ。
256 :
◆zmMEjNb3Ok :2008/07/14(月) 01:20:12.35 ID:bBpuJBORO
【投票】 No.12 夏の日 1/5 ◇M0e2269Ahs氏 【関心票】 No.15 勇者、畑を耕す 1/5 ◆59gFFi0qMc氏 No.17 三匹が盗る! 1/5 ◆0CH8r0HG.A氏 感想 生意気なこと書いたけど、延々とセックスシーンを書いて結局挫折した俺からしたら、 こんなお題で作品を完成できただけでもすごいと思った。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:37:37.48 ID:9kE63P1Q0
全感乙
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:42:41.81 ID:UFH86KjK0
No.01 月の裏側とロケット1/5 ◆NEETwgvYaU氏 No.02 【品】《実話恋愛小説》†ウサギの恋。†(1/5) ◆9A.WLfTvlc氏 No.03 【品評会】三角巾人 ◆TQd9MjVDR6氏 No.04 【品評会】Daucus carota 1/4 ◆muJX6M57mQ氏 No.05 Gallop! 1/5 ◆XPZ8CjsHfQ氏 No.06 やがてぼくたちは大人になる1/1 ◆TJ9qoWuqvA氏 No.07 【品評会用】 世界の果てに手が届く (1/4) ◆QIrxf/4SJM氏 No.08 僕とニンジンとギネス記録 1/2 ◆2/tl4kvsZM氏 No.09 A Farewell to Carrots 1/5 ◆HZzikSwYUc氏 No.10 勇者、畑を耕す 1/5 ◆59gFFi0qMc氏 No.11 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話1/5 ◆LBPyCcG946氏 No.12 銀世界にて、ニンジンひとつ。1/4 ◆GYYOB6B/p.氏 No.13 夏の日 1/5 ◆M0e2269Ahs氏 No.14 キャロット・ミーツ・オニオン(1/5) ◆zH52hPBzFs氏 No.15 不老人人果 1/5 ◆pxtUOeh2oI氏 No.16 ニンジンを食べる理由1/4 ◆VrZsdeGa.U氏 No.17 三匹が盗る! 1/5 ◆0CH8r0HG.A氏 No.18 ニンジンのココロ 1/5 ◆H8i8fLbCgQ氏 No.19 流れる時間 1/2 ◆j/5hcZs81E氏 作品一覧です。訳あって、並び順と実際の投下順に違いがありますが、以降はこっちの表に対応していただけるとありがたいです。 ◆zmMEjNb3Ok氏のものとは若干異なりますが、お許しください。 なお、◆zmMEjNb3Ok氏は再投 票されなくても結構ですので、そのままでお待ちください。
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:43:08.04 ID:BFon3CG0O
おだいくれ
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:43:14.85 ID:9kE63P1Q0
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:43:53.54 ID:9kE63P1Q0
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:44:39.39 ID:BFon3CG0O
はあく
263 :
258 :2008/07/14(月) 01:45:09.11 ID:UFH86KjK0
ちなみに、表はまとめスレの並び順に対応しております。
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:51:13.44 ID:WQkDDYrMO
お題を下さい
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 01:53:07.54 ID:9kE63P1Q0
266 :
◆zmMEjNb3Ok :2008/07/14(月) 01:54:49.51 ID:bBpuJBORO
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 02:33:02.59 ID:qn/ehNAE0
ほす
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 02:34:31.30 ID:kwFuG/A/O
全感乙 世の中には一人で爆笑できるすごい人がいるんですね
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 02:36:22.59 ID:UFH86KjK0
話は変わるけど、俺はリアルにNo.6で爆笑した 一人でも爆笑はできるんだよ
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 02:37:52.96 ID:4tCqF7Ga0
どうせ「爆笑」は「大勢でどっと笑う意味」だとかくだらないことをいいたいんだろ
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 02:40:04.47 ID:UFH86KjK0
ああ、そういうことか
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 02:45:26.50 ID:If9WsrX00
なんという説明ゼリフ 自演かよw
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 03:01:25.05 ID:9kE63P1Q0
ではお題をもらおうか
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 03:05:22.60 ID:If9WsrX00
停電
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 03:07:59.37 ID:9kE63P1Q0
把握
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 03:53:22.02 ID:UFH86KjK0
保守
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 04:13:27.26 ID:1wu7oz1h0
保守する
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 04:40:27.03 ID:1wu7oz1h0
ほしゅ
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 06:12:06.83 ID:7oHAdZMi0
おいィ?
おったま保守
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 07:45:01.27 ID:hT/nW/5kO
ブルーマンデー保守
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 08:12:05.36 ID:WQkDDYrMO
お題をくだしあ
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 08:12:46.96 ID:OikxeUrVO
私にもくれたまえ
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 08:14:24.53 ID:8/ETD08R0
ぼくにもくださいな
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 08:37:05.92 ID:s6MpMxwpO
282-284 海 山 川 から好きなものを好きな組み合わせで
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 09:13:37.52 ID:1wu7oz1h0
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 10:20:24.61 ID:nniyQwbvO
ほ
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 10:33:54.07 ID:cMB/7Ao6O
品評会が終わると、そこは捨てられた街みたいだった。 ほんとうに捨てられた街のようだったんだ。
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 11:02:10.73 ID:wxOjxxy/0
さすがにタイトルにニンジン関係が多いな
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 11:42:56.01 ID:wxOjxxy/0
にんじんいんげんにんげん
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 11:52:24.03 ID:1wu7oz1h0
全感投稿します
No.01 月の裏側とロケット1/5 ◆NEETwgvYaU氏 いいねいいね。 じっくりスケッチするような文体。 ロケット花火を打つことが姉への一種のセラピーになっている。 でも、ニンジンって打ち上げるには重くない? 小片に切ったのかな? No.02 【品】《実話恋愛小説》†ウサギの恋。†(1/5) ◆9A.WLfTvlc氏 最初のあたりで、既に興ざめだったが、ネコミミメイドが出てきたあたりで、気づいた これは、何かのパロディーだとw オチの一言にワロタw もしかして、難しすぎるお題への静かな抗議か?w No.03 【品評会】三角巾人 ◆TQd9MjVDR6氏 意味不明な終わりだったけど、悪い気はしなかった むしろいい。何かを暗示してるんだろうな。 分からないのが悔しい 2回読んだ No.04 【品評会】Daucus carota 1/4 ◆muJX6M57mQ氏 文章力もあるし、アクション描写も良かった SF設定だとか、見慣れない単語が多かったので、分かりづらかったけど No.05 Gallop! 1/5 ◆XPZ8CjsHfQ氏 よくある青春ものかと思いきや、ちょっと刺激もありよかった ラストにアッー! これ以外にお題消化する方法無かったものかw
293 :
◆/FinDY9vEE :2008/07/14(月) 11:54:07.44 ID:1wu7oz1h0
No.06 やがてぼくたちは大人になる1/1 ◆TJ9qoWuqvA氏 ま た お ま え か >しかしながら、アナルというところは本来にんじんを入れるところでなく、チンコを入れるところである。 この良く分からない決め付けに常人ならざる狂気めいたセンスが垣間見える No.07 【品評会用】 世界の果てに手が届く (1/4) ◆QIrxf/4SJM氏 シュールめいてて、そこは悪くない だけど、起承転結のメリハリにかけて、面白さを感じない No.08 僕とニンジンとギネス記録 1/2 ◆2/tl4kvsZM氏 バカスwww 「僕」はキチすぎワロタw No.09 A Farewell to Carrots 1/5 ◆HZzikSwYUc氏 もう、良く分からないSF設定を読むのは欝だ こういうのってストーリーに寄与してるんじゃなくて、まんまオナニーで、読む価値ない 肝心の流れも微妙 No.10 勇者、畑を耕す 1/5 ◆59gFFi0qMc氏 逆に股ニンジンのほうが売れる気がした No.11 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話1/5 ◆LBPyCcG946氏 4と5の間にとてつもない断絶があるような 後で語られるんだけど、何故サトのためにニンジン作りに励むのか複線くらいは…… No.12 銀世界にて、ニンジンひとつ。1/4 ◆GYYOB6B/p.氏 誤字やら、語彙力の不足が目立った *一人と一人分のシチュー(意味不明)*食べるのが好きな僕とは利害が(彼女は食べるのが嫌いになってしまう) *掬われることなく(スプーンですくうのすくう)
294 :
◆/FinDY9vEE :2008/07/14(月) 11:54:55.14 ID:1wu7oz1h0
No.13 夏の日 1/5 ◆M0e2269Ahs氏 大人な作風ですね 少し傷心的で、かつ悲観的にならず前向き。読んでて気味が好かった って、あれ? ニンジンは? なるほど最後の料理か No.14 キャロット・ミーツ・オニオン(1/5) ◆zH52hPBzFs氏 ウザい文体だなあとか思ってたんだけど、これ女子大生の書いたメールなのね そういう意味では、とっても上手い。話の流れはどこかで見た感じだけど、いいと思うよ No.15 不老人人果 1/5 ◆pxtUOeh2oI氏 分かる人向けにしか書いていない不親切な文章 例えば、エウロパが木星の衛星であることを何も説明していない 小難しい言葉選びも読むのに苦痛 No.16 ニンジンを食べる理由1/4 ◆VrZsdeGa.U氏 確かになんでニンジン食わなきゃいけないんだろうね 題材選びはよかったけど、文章が硬かった No.17 三匹が盗る! 1/5 ◆0CH8r0HG.A氏 けっこう楽しく読めた。キャラクターの描写がうまいね No.18 ニンジンのココロ 1/5 ◆H8i8fLbCgQ氏 途中のネタ披露が冗長すぎ。推敲もっと削るべきだった。ネタ自体大して面白くないし。 No.19 流れる時間 1/2 ◆j/5hcZs81E氏 ゆるい。お題のニンジンがまったく生かされてない。だから何って感じ
295 :
◆/FinDY9vEE :2008/07/14(月) 11:56:01.37 ID:1wu7oz1h0
******************【投票用紙】****************** 【投票】: <<No.13 夏の日>>◆M0e2269Ahs氏 気になった作品:<<No.01 月の裏側とロケット>>◆NEETwgvYaU氏 <<No.03 三角巾人>>◆TQd9MjVDR6氏 ********************************************** 感想:題材から何もアイデアが浮かばなかったので、今回は見送ったが、こんなに応募があって、多種多様な作風がみられた。 みんなスゴイね。自分も次回は頑張ろうかな。お疲れ様でした!
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 12:51:15.09 ID:kl4BFLGtO
全感乙 保守
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 12:53:09.56 ID:Ltpd+KJA0
全感おつ
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 13:29:55.86 ID:7qI6n7aw0
小説を書きたいから御代をくれ
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 13:40:30.96 ID:sDYgZwnl0
羽虫
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 14:25:56.49 ID:sKnEwtzkO
ふ
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 14:28:03.61 ID:c44zhvWbO
おだいくださう
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 14:32:32.10 ID:nniyQwbvO
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 14:54:45.98 ID:O1uUi8NO0
昨日急に「明日休みでいいよ」と宣告された俺にお題願います
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 14:57:07.23 ID:nniyQwbvO
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 15:06:40.30 ID:3gCg98K6O
真心やYOKINGのライブ観るたびにこいつのファッションセンスはなんとかならんものかと思います。
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 15:20:14.67 ID:nniyQwbvO
そしてあんな童顔妻とどうやったら結婚できるのかと思います。
ニンジン見てから執筆無理でした
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 16:11:33.61 ID:kl4BFLGtO
保守
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:04:18.88 ID:aN6L+X0G0
落ちます
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:15:05.98 ID:MDq7DNNU0
ここは文学?ラノベ?
>>310 言わんとしていることは分かる
基本的にどちらも
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:23:23.83 ID:3pbRW5WF0
ケータイ小説を差別する風潮は残念ながらあります。
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:25:31.71 ID:MDq7DNNU0
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:26:22.86 ID:OeGYYZYh0
>>312 恋愛体質の愛されガールですね? 差別されて当然だと思います。
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:37:21.89 ID:sDYgZwnl0
文学もラノベもケータイ小説もみんな馬鹿にしてますよ
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:40:56.03 ID:3gCg98K6O
ケータイ小説や前衛的な小説やラノベは読みもしないという人はいるね。 でもだからといってケータイ小説や前衛小説やラノベを投下しちゃいけないということはけしてない。
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:43:06.43 ID:5dEFjLZl0
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:54:45.06 ID:sDYgZwnl0
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 17:55:36.39 ID:MDq7DNNU0
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:00:10.12 ID:llVLoSss0
お題くりょ
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:01:32.80 ID:5dEFjLZl0
いやいや俺がもらう
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:02:26.65 ID:MDq7DNNU0
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:02:41.17 ID:OeGYYZYh0
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:05:09.35 ID:llVLoSss0
トリプルSクラスのイケメンはどじっ子把握
>>321 えー
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:07:36.14 ID:Vb9QdQrl0
お題くれ。夏っぽいやつ
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:08:16.74 ID:OeGYYZYh0
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:09:09.26 ID:3gCg98K6O
ソーダ水
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:09:38.90 ID:llVLoSss0
つ 空っぽのペットボトル
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:10:41.23 ID:Vb9QdQrl0
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:32:23.42 ID:aN6L+X0G0
いくつかお題くれませんかー?
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:33:04.53 ID:OeGYYZYh0
おだいくれ
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:40:31.93 ID:1wu7oz1h0
夏みかん
334 :
332 :2008/07/14(月) 18:42:49.86 ID:S2GWsJxHO
反感。いくよー
No.01 月の裏側とロケット◇NEETwgvYaU ・最初の4行いらんな ・地の文と情景描写の切り替えが不自然。なんか日本語おかしいが言わんとしてることは分かってくれ ・なんでライター持ってんだよ ・人参よりビンの方が重いだろ ・薄い。でも俺の読解力が無いからかも試練。もしかしたらすんごい深いのかも。俺には分からん No.02 《実話恋愛小説》†ウサギの恋。†◇9A.WLfTvlc ・ワロタ ・ぶっとんだ設定と書き方がgoodなんかかっこいいわ ・宇宙船の名前は長門ですね。わかります ・ときどき間に挟まる、きれいで上手い表現が殺意を呼んだ。書けんならかけや ・終わんないのかよ ・どうせなら「…」「―」も一個とか奇数とかにすればよかったのに No.3【品評会】三角巾人 ◇TQd9MjVDR6 ・人参ぞんざいに扱われすぎだろ。可哀想だぞ ・哲学舐めんな ・人間って切ないね。ごめん。哲学舐めてた。つーか哲学貶しながら哲学すんな、教授 ・いいね。ぶっとんでて。俺の読解力では伏線を見破ることはできなかったけど。好きな作品だな No.4 【品評会】Daucus carota ◇muJX6M57mQ ・ゴンから数行にかけてでで読む気なくしたけど、の02みたいに何かあるかもしれんからがんばって読むわ ・お前はわざとじゃないな! 全力で書いただろ! 違ったらごめん! お題がむちゃな所為もあるけど つまんねーよ!
No.5 Gallop! ◇XPZ8CjsHfQ ・ほのおのうずって微妙に弱いよね ・彼氏かわいい。彼女もっとかわいい ・お題の使いかた上手いな ・別れるのか?フラグなのか?じゃあ俺んとこ来いよ、明美 ・(;゚Д゚)……。オイ、久しぶりにこの顔文字つかっちまったじゃねえか。この野郎。どうしてくれる ・面白かった。きっとお前は真面目orおちゃらけ一人称、三人称、使い分けれるんだろうな。羨ましい。 No.7 世界の果てに手が届く ◇QIrxf/4SJM ・何だ、姉は何の伏線なんだ ・なんでギターウルフ知ってんだよ ・弟and兄殺してやろうか?え? ・お前の他の小説なんか見たくないんだからね!……どうしてもって言うなら見てあげなくも無いけど…… No.8 僕とニンジンとギネス記録◇2/tl4kvsZM ・副賞?んじゃ本賞はどこに?ああ、受賞の賞か ・なんかアメリカのジョークにありそうな話だと思った ・技術的な細かいことは他の人からも言われてるだろうから俺は言わんけど、まあ面白い、と思った No.9 A Farewell to Carrots ◇HZzikSwYUc ・もう英語の題名秋田。漢語とか無いのか ・宙に決まってるだろう…… ・人参ケーキを人参嫌いな彼女に食べさせようとしたことがあったな……。彼女なんてもう遠い響きさ…… ・まさか……な…… ・よかった……アナルにつっこまれなくて…… ・全巻するタイミングを間違った……。この御代で俺が求める真面目三人称物語なんてあるわけが……
No.10 勇者、畑を耕す ◇59gFFi0qMc ・感想など無い No.11 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話◇LBPyCcG946 ・もう集中力は打ち止めです 全体の感想は勘弁。疲れた。思いをつらつらと綴ってみた。以上
投票 No.3 三角巾人 ◇TQd9MjVDR6 関心票 No.02 《実話恋愛小説》†ウサギの恋。†◇9A.WLfTvlc No.5 Gallop! ◇XPZ8CjsHfQ
あー、疲れた
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:57:16.95 ID:1wu7oz1h0
読むことって疲れるよな 半感乙!
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 18:59:01.91 ID:5dEFjLZl0
◆BqgMEgxWzg なにこのツンデレwwwwwwwwwwww
ツンデレの原点は誰がなんと言おうとテリーのワンダーランドに出てくる女の子。 一番下に居るあの子 「よわっちそうな顔してるな」→タイジュの国代表→「お前が代表?冗談も休み休み言えよ」 →「代表って本当か……?そうか。……がんばれよ」→優勝→一度家に帰ってからもう一度タイジュへ →「この馬鹿やろう!どこ行ってたんだよ!!……心配してたんだぞ……」→もう一度話し掛ける →「この馬鹿(ry」→もう一度(ry→「(ry」→(ry→何度か続ける →「心配してたんだぞ……。って何度も言わせんな!」→「お前俺の名前知ってるか?」→いいえ →「帰れ!」→名前の問いに対してはい→「じゃあ言ってみろ」→はい →「そんな名前じゃねえよ。せっかく褒美やろうと思ったのに」→名前と調べる→ 知ってるかの問いに対して、はい→じゃあ言ってみろの問いに対して、はい →「わかってんじゃねえか。ついてこい」→新しいたびのとびらへ の流れは神。もう作った人に感謝をささげたい
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 19:43:36.26 ID:wNZnK+VvO
ツンデレの原点はカラマーゾフ長男の恋人。 何年前だよ、あれ
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 19:46:53.37 ID:sDYgZwnl0
最強のツンデレはベジータか海原雄山ですけどね
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 20:08:22.91 ID:OeGYYZYh0
どーでもいいですよー
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 20:25:21.05 ID:MNEfsYYAO
今日は早く帰れそうかも 帰り道考えるのでお題ください
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 20:26:17.68 ID:1wu7oz1h0
801の原点はUFO
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 20:26:23.57 ID:sDYgZwnl0
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 20:28:22.98 ID:MNEfsYYAO
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 20:45:51.89 ID:UFH86KjK0
ho
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 20:55:40.87 ID:nniyQwbvO
純文学って何?
読み手に媚びゆ売らずに自分の書きたいものを書いた小説 だった希ガス
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:02:06.91 ID:1wu7oz1h0
大辞林 第二版 (三省堂) じゅんぶんがく 【純文学】 (1)大衆文学・通俗文学に対して、読者に媚(こ)びず純粋な芸術をめざした文学作品。 (2)哲学・史学を含む広義の文学に対し、美的形成を主とした詩歌・小説・戯曲などの類 例をあげるとしたら、安部公房とか坂口安吾あたり?
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:02:39.42 ID:UFH86KjK0
じゃあ0-0の作品の大半は純文学じゃないか!
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:04:12.83 ID:96icVnYP0
読み手に媚びゆ売らずに自分の書きたいものを書いた小説 なんだこのスレのことじゃn
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:07:51.19 ID:RnWSm6sr0
純文学=芸術
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:08:05.79 ID:sP/hnptb0
純文学専門誌、新潮、すばる、文學界、群像、文藝の五誌に掲載された小説。 よっぽどの事がないと売れない。
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:14:09.86 ID:nniyQwbvO
なるほど 純文学書いてみたいんだけど、独り善がりならいいのか とりあえず純文学っぽいお題、テーマくれ
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:15:44.20 ID:96icVnYP0
刃傷沙汰
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:15:47.13 ID:lWFdveji0
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:15:55.29 ID:kl4BFLGtO
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:16:37.63 ID:qgnr34hG0
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:17:26.35 ID:nniyQwbvO
ひねくれ者大杉ww 把握
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:21:51.97 ID:Quqgj3F40
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:36:51.74 ID:8/ETD08R0
じゃあお題をもらおうか 最近どんなお題をもらっても書ける気がしないよ
雨
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:43:24.20 ID:8/ETD08R0
いっそこう、話の方向も決めてもらおうか つーことでジャンルと主人公の性格も頼むわ↓
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:45:07.75 ID:96icVnYP0
切ない系 主人公熱血
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:45:12.84 ID:nniyQwbvO
終末的崩壊恋愛小説 主人公はひたすらに太宰治
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:46:43.16 ID:vwdXgeh90
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:49:59.74 ID:1wu7oz1h0
主人公:女子高生
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:54:19.86 ID:8/ETD08R0
早い順にやるわ。 お題雨で、切れない系、主人公鉄血な
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:54:47.13 ID:yeS9MUqx0
このスレはライトノベル的文章も取り扱ってくれるのですか
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 21:55:58.07 ID:OeGYYZYh0
>>375 みんな、書きたいものを書きたいように書いてるよ。
テンプレ守ってれば、何でもおk
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:06:05.26 ID:YFhmsFCB0
>>374 ビスマルクが主人公なんですね。分かります
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:06:56.85 ID:qgnr34hG0
その昔、Jリーグにビスマルクという選手がおってな・・・
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:08:10.32 ID:1wu7oz1h0
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:10:21.46 ID:Quqgj3F40
むしろテンプレ全部破って高評価だったらすごくね?
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:17:41.97 ID:sDYgZwnl0
>>378 クルム伊達公子と付き合ってたビスマルクですね。わかります
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:19:09.42 ID:iTc05vZQ0
お題くれ↓
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:19:40.75 ID:iTc05vZQ0
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:19:56.77 ID:sP/hnptb0
>>380 サクラ使えば、注目して読んでもらえるかもな。
2,3の感想が付いているものは、どれほどのものか
読んでみようかなって気になる。
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:20:32.31 ID:sP/hnptb0
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:23:54.63 ID:LSqHGrpd0
軍艦のビスマルクですね。わかります
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:24:53.43 ID:Quqgj3F40
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:25:02.46 ID:BTRoyeeR0
小説書くのって楽しい?
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:26:36.39 ID:qgnr34hG0
苦しいし難しいし悲しいし虚しい。だから楽しいのだ
つまり小説家はマゾヒストですね
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:30:56.39 ID:Quqgj3F40
楽しいっつかしょうがないんだよ 書かずには生きられないというか もの食べたらうんこでるでしょ?そんな感じ
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:34:10.57 ID:iTc05vZQ0
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:36:14.21 ID:sP/hnptb0
>>392 投稿するならテンプレきちんと読んでからなー
395 :
pssp ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 22:38:11.04 ID:QCH8/eVo0
感想、投下するよー。 2年ぶりに帰ってきたけどまだこのスレあるんだなw <基準> ・題に沿ってないものは問答無用で投票外にしてます。論外だもんね。感想はあるよ。 ・○数字は良い部類です。 文才あると思うから、もっともっとガンバレ! ・Xが横にあったらかなりダメダメ。 他の人の感想もじっくり目を通して、wikiコラムももう一度読むべし。 注;個人的な意見です。反論うけつけます。ドンとこい。
396 :
pssp ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 22:41:01.05 ID:QCH8/eVo0
>1 読むのがかったるい。文書は正確に、簡単に、明瞭に。 >2 効果音表示はやめれ。 「〜をゆう」は故意か? 「〜を言う」だよね。 設定のがゴテゴテしすぎ。スマートな文書を目指して。正確に、簡単に、明瞭に。 恋愛要素が薄い。 >3 突然にTPOが狂った。もう一度読み返して辻褄あわせしようか。 >4 スラスター、チャンバーを用語じゃなくて、日本語にしようか。 固有名詞が説明されてなさすぎ。結果多すぎる印象。 ノエルちゃんの個体認識が遅すぎ。ヒロインの位置ならもっと早く。 wikiのコラムを読み直そうか。 4/4>次からは〜;文章長い。正確、簡単、明瞭を心がけて。 >5 段落作ろうか。長いと読み手がしんどい。 「まめまめしい」は用法ズレ。辞書引こうか。 >口ぶりは〜;意味不明。 >くそみそな;この単語は分かる人にしか分からない。No.4のスラスターの類。まぁVIPだしいいけど。 個人的にはオチが良かった。おもしろかった。 >E >入れるべきか〜シェイクスピアバカスww >しかしながら〜 本来の用法じゃねーwww くだらなさすぎておもしろかったw
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:41:51.98 ID:QCH8/eVo0
>7 >ライフィング 意味を教えてくれ。 魔術の目的は? 妹のデビューも急すぎるね。 >3/4LP版の〜 例えが例えになってない。 妹はカロリーナを何故嬉しがるのか? 説明不足。 >G 綺麗ないい文章で、オチも上手かったよ。特に不満はありません。 >9 「」の次の文章は段落を変えようか。変えない用法もあるけど、これは多すぎ。 >1/1主食である〜の段落は一文字下げようか。 長文が多い。文書は正確に、簡単に、明瞭に。 >キャキャロットォォ 吹いたwww おバカラブ風味なら、それを通すべき。バトル要素が邪魔だ。 >I 文章は読みやすかった。 オチもついていて、いい感じだね。 ただ勇者要素はどこなのか? ただの農家のお兄さんじゃね? >11 完全に成熟は意味かぶり。 文章長い。正確に、簡単に、明瞭に。 天衣無縫は用法違い。辞書を引こうか。 話はまとまりがついていた。 >12 >2/4そして今が〜 この一文蛇足。 >3/4利害が〜 ??意味不明。意味を通すなら、「いつもは合わないけど」と言った一文挿入を加えること。 >ポケットティッシュに〜 ??これも意味不明。 夕美は主人公にとってどんな存在だったのかを明示させるべき。 >4/4きっと僕が〜 理由不明。 >もしかしたら〜 主人公がそう考えるに至った理由を明示するべき。 >そんな夢は〜 >目が覚めると;並列世界か時間の移行か分からない。工夫すべし。 文章の読み返しを薦める。 ニンジンがエッセンスになっているのは良かった
398 :
pssp ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 22:43:14.11 ID:QCH8/eVo0
>13 >反芻する。目的語は? なんかクワガタでお題が出たかのような印象を受けた。ニンジンに触れるんじゃなくて、メインに持ってくるべき。 主人公の立場が謎。どんな職業なのか。留学生の位置が不自然。 文章は全体的に良かった。クワガタか夏の日 がそのままお題ならよかったのにね。 >14 >つけだしたようぜぇ だしたよ、うぜぇ 読点がないと語句が意味不明になりがち。注意。 オチやメール体の文章、その背景、おもしろかった。細かい表現注意に気を払って。がんばれ。 >15X シータチップ?DATE型テーブル?テラフォーミング?何それおいしいの? >2/5ここは〜;TPO描写おそすぎ。読者が世界観を作れるように早く。 >3/5FFFに繋げられた;FFFは術式なんだろ?繋ぐって何さ。 4/5不可逆な 用法違い。辞書を引くこと。 ちなみに「取り返しのつかない」とは意味が違う。 >4/5中庸凡夫 こんな言葉は無い。形容詞の造語は全く無意味。以後控えるべし。 ニンジンのテーマはそもそもどこにいったのか。題に添えないなら投稿するべきではない。 ちょっと厳しいこと書くよ。 本当に言葉を分かって表現していますか? 日本語、正そうよ。 >16 1/4深く深呼吸 意味かぶり。 >かろてんが〜;幼い感じが伝わり巧い表現。 基本。段落変えたら一文字下げる。 >3/4あながち〜;でもないかもしれない意見に違和感。あながち無視できないな で明瞭に。 幼い子供の葛藤が巧くでていた。 しょーもないミスに気をつけるべし。 >P >1/5場に横たわる〜;ナイス表現。 >同 掛け値なし;久々に見たぞこの表現ww ナイス慣用句。 >4/5でっぷり〜;でっぷりとした、腹を叩いたんだろ? 見直してみ。 >キンって結局何? 説明不足。 ニンジンの追加エンジン。良かった。話も読み易い。オチもキマってるぜ! >18 なぞかけはいいね。おもしろかったよ。センスあると思います。 前半の描写が無駄で、重い。 文章は正確、簡単、明瞭に。 >19 そうか、ニンジンだ。;いや何がだよ。突拍子なさ杉。 ニンジンも二文しか触れてない。お題で書かなくていいから、オリジナルとして投稿しような。 SFが無理やり。冷凍も他に活用のさせ方あったんじゃないのか? 中華飯店の兄ちゃんが久しく彼女に会うだけなら、SFは余計。ニンジンも含めて。無い方がいい。故に題で投稿すべきじゃない。
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:46:24.87 ID:BTRoyeeR0
とりあえず書いてみようかな。 お題くれ
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:47:49.17 ID:sP/hnptb0
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:48:12.27 ID:Quqgj3F40
402 :
pssp ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 22:48:29.59 ID:QCH8/eVo0
******************【投票用紙】****************** 【投票】:No.17 三匹が盗る! 1/5 ◇0CH8r0HG.A 気になった作品: No.6 やがてぼくたちは大人になる1/1 ◇TJ9qoWuqvA No.10 勇者、畑を耕す 1/5 ◇59gFFi0qMc **********************************************
403 :
pssp ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 22:50:16.06 ID:QCH8/eVo0
最後に、気になったことを色々。感想が読みにくいからエッセンスだけまとめるよ。 ・理由不明な文があるならいっそそんな文は切るほうがいい。 ・TPOは早めに宣言すること ・文書は正確に、簡単に、明瞭に。 読み手を考えて読み易く書くべし。 ・基本をおろそかにしないこと。 どんなにつまらないことでも、やっぱ大切なルールなんです。 ・表現はしっかり意味を踏まえて。 正しく使えれば知的だけど、ミスってたら情けないからね。 ・もし自己満足だけで書いてる人がいるなら、品評会には出すべきじゃない。チラ裏にどうぞ。 ・文書は絶対に読み直すこと。 その上で推敲を重ねるべし。
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:55:35.81 ID:LywGuOJF0
全館乙 質問! TPOって何?
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:56:08.31 ID:UFH86KjK0
チンポに決まってるだろ 馬鹿か
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:57:03.61 ID:Quqgj3F40
>>404 TravelPlanningOfficeでググれ
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 22:58:20.10 ID:LywGuOJF0
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:01:07.69 ID:LywGuOJF0
……だまされた気がします 意地悪さんだな 意地悪は人のためならずだぞ おしえろよ〜〜
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:01:29.02 ID:OeGYYZYh0
全感乙
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:02:07.85 ID:sP/hnptb0
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:03:32.51 ID:W7O0O1dy0
>>403 よしせっかくだ反論してやる。
15の作者です。
存在しない言葉を使っちゃいけないと誰が決めた!
言葉なんか誰かが作ったものなんだ!
俺も新しい言葉を作ってやる!
つーか、いままで何回かやってるけどはバレなかったぞ、こら!
不可逆は「もとにもどれない」であってね?
にんじんはテーマじゃない。
立て読みでもいいから使えば良いと、お題出した人が言ってた。
413 :
plum ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 23:06:04.27 ID:QCH8/eVo0
保守ついでに、批評だけじゃおもしろくないから、簡単なアドバイス。 【真っ白ノート】 みんなに、気をつけて欲しいこと。 それは、誰でも真っ白ノートに小説があるってこと。 みんなが話を作る時、真っ白ノートにプロット作って、いっぱい想像して、お話にするよね。 みんなはもうたくさん想像してるから、書いてるときにちょっと表現が飛んでも話が通る。 けど読む人は違う。 その小説がどんな世界で、どんな人が動いてって本当に全部真っ白からのスタート。 だから、設定を練って、書いて、読み手に説明してあげる。 けど、ダラダラしちゃいけない。小説って難しいよね。それが書くことの面白みだと思います。 どうすればいいでしょう。ここからがポイント。4つだけ、覚えててね。 ・設定は一気に出しすぎず、小出しにしてあげる。 ・主語と述語は正確に。 ・常に頭に「読む人は真っ白ノート」と唱えて。 ・文章は、正確に、簡単に、明瞭に。 この4つ揃ってたらみんなの文章、変わります。がんばれみんな。
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:07:03.96 ID:LywGuOJF0
Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合) (注:Opportunityと使われることもある)の頭文字をとって、 「時と場所、場合にあった方法(服装等も入る)」を意味する和製英語。 でいいのん?
415 :
◆HZzikSwYUc :2008/07/14(月) 23:09:15.73 ID:7oHAdZMi0
大事な話の途中ですが、臨時全感です。
416 :
◆HZzikSwYUc :2008/07/14(月) 23:09:44.66 ID:7oHAdZMi0
棚上げ。棚上げは愛よ!自己愛なのよ! No.01 月の裏側とロケット◆NEETwgvYaU氏 淡々としてる雰囲気は割りと好きだけど、読み終わってから振り返ると、「僕」が姉の解説しながら花火打ち上げるだけなんだよね。 雰囲気とか、結局お姉さんが今どう考えてるのかとか想像するのを楽しむ作品なんだろうか。「僕」の一人称にして見方を一方的に したのは、お姉さんの頭の中を直接描かないためだよね、多分。 読んでる間はそれなりに楽しかったけど、読み終わったときに「あー面白かった」とはならなかった。終わり方が好きじゃなくて尻すぼみに 感じたからかもしれないし、話にほとんど動きがないからかもしれない。好みで言えば、もっと二人の今を書いて欲しかった。 No.02 《実話恋愛小説》†ウサギの恋。† ◆9A.WLfTvlc氏 あー、くそ。こういうメタな笑いに弱いのってどうなんだ、俺。卑怯だとは思うがどうしようもない。 設定詰め込みすぎだろメアリー・スーwwなんかもう、的確に俺の笑いのツボを刺激してくれるわけだが。 最初はケータイ小説(笑)ネタかと思ってたんだけど、なんか痛々しいネタが次から次へと…。 最後、水桶のせいでうさぎがうなぎに見えたし。それは関係ないけど。 しかし、こういう人を小ばかにしたようなのは読んでるとだんだん辛くなるよ。自分が茶化される側だって分かってるからさ。 No.03 三角巾人 ◆TQd9MjVDR6氏 結構面白かった。だらだら解説したい衝動に駆られるけど、長くなりそうだし面倒だからしない。 オチを知ってから読み返すと、個々の表現の理由とか意味合いが理解できて楽しかった。 でもタイトルの意味がよく分かんなかったかな。 No.04 Daucus carota ◆muJX6M57mQ氏 あれ、なんか短くない?せっかく好きな感じの話だと思ったんだけどな。 物足りない、って言われると少し嬉しい気もするけど、決して褒め言葉じゃないよね。 それ一つじゃ話として成立してないよ、ってことだからさ。 No.05 Gallop! ◆XPZ8CjsHfQ氏 これはひどいwwwそこまで積み重ねてきたものがラスト二行で完全に崩壊したぜ…。 話自体はあんまり面白くないというか好みではない。でもときどき表現が好きだった。
417 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:09:53.46 ID:nniyQwbvO
>>413 よし、がんばる。お前も頑張れよ!
ところで酉の前の文字列がわからないんだが
418 :
◆HZzikSwYUc :2008/07/14(月) 23:10:03.99 ID:7oHAdZMi0
No.06 やがてぼくたちは大人になる ◆TJ9qoWuqvA氏 バカすぎるwwていうかNo.5からの流れがサイテーだww なんかもう、作品そのものよりお前という存在がシュールでステキだよ。 もちろん来週もやってくれるんですよね。今から期待してます^^ No.07 世界の果てに手が届く ◆QIrxf/4SJM氏 二回しか出てこないくせになんて存在感だよお姉ちゃん…。 どこが話の中心なのかイマイチつかめなかったけど、iナの動きがすごい綺麗だった。ディズニーライク。 >ママの果実 卵果ちゃん…卵果ちゃんなのか…! No.08 僕とニンジンとギネス記録 ◆2/tl4kvsZM氏 三寸ニンジンってイメージ検索したけど何がどうぺしゃんこなのかよく分からなかったよ。 突っ込みどころはあるけど、あんまり深く考えてもね。話題としては、No.3と通じる部分があると思う。 話も短いし、サラッとオチてて好印象。リアリティを考えると、ギネスって名前は出さない方がよかったんじゃないかな。会社名だし。 No.09 A Farewell to Carrots ◆HZzikSwYUc /\___/ヽ /'''''' \ i´`Y´`Y`ヽ(⌒) / (●), ''''''\ ヽ_人_.人_ノ `~ヽ ./ ノ(、_, )ヽ (●) .| \___ \ |. / ̄〉 .| \_ 〉 \ /ー-〈 (⌒) ./ . `ニニ´ ノ Y`Y´`Yヽ (´ ̄ .i__人_人_ノ ` ̄ヽ / 全館で自分の投稿にAA貼る人 が あらわれた!
419 :
◆HZzikSwYUc :2008/07/14(月) 23:10:28.68 ID:7oHAdZMi0
No.10 勇者、畑を耕す ◆59gFFi0qMc氏 たいまつって見るとシャドウゲイトネタ思い出していかん。まあ関係ないけどね。 精霊なのか聖霊なのかはっきりしろよw ウサギがアンデッドである必要性とか、なんでニンジンの精霊が森にいたのかとか、疑問点は多い。 絵面は好き。俺の脳内では完全にハバネロたんだった。 いっそ収穫されたニンジンが全部ニンジンの妖精だったくらいやってもよかったかもしれん。分からんが。 なんで形の悪い野菜って売れないんだろうね。調理しちゃえば関係ないのに。並べにくいのはあるけどさ。 No.11 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話 ◆LBPyCcG946氏 締め方が何か違和感。始まり方とかこの作品のあり方なんかとマッチしてないように感じるとでもいうか。 何だかあんまり面白くなかったなぁ。この男の滑稽さを笑う話なのだとしたら、意地が悪いけど出来は良い気がする。 さすがに穿ち過ぎだとは思うけど。 No.12 銀世界にて、ニンジンひとつ。 ◆GYYOB6B/p.氏 状況が伝わってこなくて話に入りにくかった。何か文章のつながりとかが気持ち悪い感じがする。 つか、二レス目と三レス目のつながりがどうしても理解出来ないんだけど、これってミスじゃないのかな? ものすごく言い方は悪いけど、村上春樹の出来損ないみたいだと思った。 No.13 夏の日 ◆M0e2269Ahs氏 あー、なんかとても雰囲気が良かったです。みんな温かくて、ぼんやりとした心地よさを感じる話だった。 幼なじみの旦那との手探りな関係構築も、見てて、なんつーか、くすぐったいというか。 ホント、「夏の日」って感じ。ニンジンって言葉を敢えて作中で使わなかったのもちょっと良かったw 最後に出てきた「中国からの留学生」でドキッとした俺は確実に毒されてるな。 No.14 キャロット・ミーツ・オニオン ◆zH52hPBzFs氏 最後まですらすら読めて楽しかった。 くだらねえなあ。ああ、くだらねえなあ。二回読んじゃったよ。二回目も楽しかった。 なんかこういう文体多いけど、書きやすいんだろうか。
420 :
◆HZzikSwYUc :2008/07/14(月) 23:10:49.65 ID:7oHAdZMi0
No.15 不老人人果 ◆pxtUOeh2oI氏 どこにニンジンがあるのか分からなかった。 No.16 ニンジンを食べる理由 ◆VrZsdeGa.U氏 なんか、「ああ、そう」で感想が終わってしまいそう。 文章はよく書けてるんじゃないかとは思う。子供は子供だし、大人は大人だし。最後まで読みやすかったし。 ただ話の内容に興味が持てなかった、と。 No.17 三匹が盗る! ◆0CH8r0HG.A氏 子供向けの絵本にリアル描写混ぜ込んだ感じ。まあ主に団小屋の親父だけどw さっぱり読めて楽しめた。 No.18 ニンジンのココロ ◆H8i8fLbCgQ氏 掛け合い落語とか最早漫才じゃねえかw なんか、なぞかけ始まってからいきなり空気が変わったな。文章の落差も狙ったのかな。 一レス目読んだときには、まさかこんな終わり方するとは予想もつかなかった。 柳楽さんのほうが可愛いんだろうけど、今野さんとの方が相性よさそうだな。単に物知りなだけかもしれんが。 悪くなかった、と思う。 No.19 流れる時間 ◆j/5hcZs81E氏 これ、前回も思ったけど、最後の締めの作品だからこういう落ち着くのがとてもいい。 なんていうの、食後のお茶みたいなね。真ん中あたりに持ってこられると「何これ、次!」ってなっちゃうけど 最後だからほっと一息つける。これからも変わらずこうあって欲しいと勝手に思った。
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:10:52.39 ID:W7O0O1dy0
下手な反論してたら全巻のタイミングを取られてしまった。 さる
422 :
◆HZzikSwYUc :2008/07/14(月) 23:11:14.46 ID:7oHAdZMi0
とーひょー。 ***********************【投票用紙】*********************** 【投票】: No.14 キャロット・ミーツ・オニオン ◆zH52hPBzFs氏 気になった作品: No.02 《実話恋愛小説》†ウサギの恋。† ◆9A.WLfTvlc氏 No.03 三角巾人 ◆TQd9MjVDR6氏 No.19 流れる時間 ◆j/5hcZs81E氏 ******************************************************** No.13にも投票したかったけど作品数少ないし見送り。 こうして見ると、単純に笑える話と、読み返して面白い話が好きなんだなーと思った。空気系も割りと好きなはずだけど。 うさぎって羽で数えるもんだと信じ込んでいたんですが、別に匹でもいいんですね。 では、皆さんお疲れ様でした。俺は…俺はスレタイに忠実なだけだ!
423 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:12:40.62 ID:7oHAdZMi0
424 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/14(月) 23:13:25.91 ID:W7O0O1dy0
きにしなーい。 おれも全巻いきます。
425 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/14(月) 23:13:56.14 ID:W7O0O1dy0
今回、軽くてポップな話が多そうだなあ 絶対合わないだろうなあと思いつつ全感スタート No.01 月の裏側とロケット1/5 ◇NEETwgvYaU 読む前に思ったこと、この空行はなんだろう? どうせいらないんじゃね? 読みはじめる。やっぱり意味は感じられなかった。 どっかに立て読みでも仕込んであるのかと少し探したが見つからなかった。 1レス目の下の繰り返しはなんだろう。投下時のミスならしょうがないけど。 個人的に現代が舞台で、「僕」が一人称の男が出るのは嫌いなので あまり楽しめなかった。例によってキザぽかったし。 まあその編は俺の好みとして、やっぱり無駄に目につく改行なんかはないほうが良いと思う。 あとシスコンっぽくも感じられた。それと宇宙飛行士になるのが夢だったのなら、 なりかたぐらい簡単に調べられるんじゃね? 図書館行くとか。そこまで興味がない俺でもなんとなくは知ってるし。 No.02 《実話恋愛小説》†ウサギの恋。†(1/5) ◇9A.WLfTvlc 変な記号は止めた方がw 記号は何とか許せたけど、 >ランニング状態でその場に立ち止まり、 ここで醒めた。読むのやめた。 No.3【品評会】三角巾人 ◇TQd9MjVDR6 最初の区分け数行が大学生に見えない。 哲学と経済を学ぶって何学部なの? 少しは学べるだろうけど、 卒論がそこまで変わるのはおかしく感じる。 >相変わらずにんじんの価格暴落は続いていた。 最初の方はただのセールだと受け取っていたので、相変わらずと言われても ピンとこない。最初からにんじんの価格が暴落している世界だと書いたほうがいいと思う。 最後にぶっとんで世界観が崩壊した。狙いなのだろうけど、おもしろくはなかった。 作者だけの世界観がある作品が好きなんだけど、これは壊れているだけで世界観が存在してるようには感じなかった。
426 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/14(月) 23:14:19.29 ID:W7O0O1dy0
No.4 【品評会】Daucus carota 1/4 ◇muJX6M57mQ タイトルとか作中の文字はドイツ語か何かか? 後ろの単語は、たぶん人参なんだろうとは思うけど。 これが作者個人の造語かなんかならそういう行動は好きだ。 作品としては微妙。近くで爆発したら結局デブリにやられるんじゃね? ストーリー性があるわけでもなく、熱くなれるアクションでもないので、微妙だった。 あと、ノエルってのが実体をもつ人形だということに最後まで気付かなかった。 ただの船体内蔵のコンピュータかと思った。ただ特に驚きもなく、百メートル云々もいらない気がした。 もうちょっと、風景や動作の描写を増やしたほうが良いんじゃないだろうか。 No.5 Gallop! 1/5 ◇XPZ8CjsHfQ リア什はVIPにいちゃいけないんだよ。 悪いところは無いけど、個人的に合わないので放棄しました。 ごめんなさい。と思ったけど、オチが目に入って、読まなくて良かったと思った。 No.6 やがてぼくたちは大人になる1/1 ◇TJ9qoWuqvA 上の人とネタが被ってるな。あんまり下品でくだらないのは好きじゃない。 しっかりとしたネタで笑えるものなら好きなんだけど。 まあここはVIPだから仕方がないのかもしれないけど、 かなり手垢が付いたネタで笑えるようなものじゃないな。アナルネタとか。 No.7 世界の果てに手が届く (1/4) ◇QIrxf/4SJM いつも通りの思考が一直線の子供の話。あまり好きではない。 たまにはもうちょっと別の話が読みたいと思う。 文章力はダントツだろうから。 No.8 僕とニンジンとギネス記録 1/2 ◇2/tl4kvsZM セリフに段落はいらない。 宇宙関係はいらないかな。 オチはちょっと良かった。
427 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/14(月) 23:14:48.30 ID:W7O0O1dy0
No.9 A Farewell to Carrots 1/5 ◇HZzikSwYUc 入りきらなかったのはわかるが、「」が右へ左へ点在してめちゃくちゃ読みにくい。 あと彼と言われてもどっちが? と一瞬思ってしまうので、 もうちょっと男だとわかりやすい名前が良いと思った。 「「」」これでハモってるのを表すのも見にくい。 あとこれは間違ってるかもしれないけど、ロケットって撃ちっぱなしで、 止まったり、出発したりできなくね? ただ一度決めた目的地へ突撃するだけだと思った。 最後の☆はいらない。 No.10 勇者、畑を耕す 1/5 ◇59gFFi0qMc おもしろくなりそうかなと思ったけど、結局ならなかった。 男が洞窟にいた理由もよくわからない。 にんじんの種を探しに行く話とかにしとけばよかったんじゃないだろうか。 >生きて戻って畑を耕せる。 >そいつのおかげで俺は借金だらけで破産寸前なんだ! ニンジンの種を買 う金も無えんだ! 矛盾とまではいわないが、設定が固まってないように思える。 オチも微妙。料理屋にでも卸せばいいんじゃね。 No.11 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話1/5 ◇LBPyCcG946 三、四日でできるのに、コツも糞もないだろう。種まいて、芽出して、花咲いて、にんじーんで終わりじゃん。 年齢がまったくわからない。宇宙を舞台にした理由も感じられない。 別にそこまで悪いとは思えないんだけど、お題と推奨事項に振り回され過ぎじゃないだろうか。 気になった悪い点はセリフがちょっとわざとらしいかなというぐらい。 No.12 銀世界にて、ニンジンひとつ。0/4 ◇GYYOB6B/p. ただ合わなかった。2レス目と3レス目の間が変な感じだけど、 どうかしたのだろうか。
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:14:58.11 ID:sP/hnptb0
>>409 たぶんそれ。服装マナーで使われることが多い言葉。
例:TPOに合わせた服を選びましょう等
429 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/14(月) 23:15:21.84 ID:W7O0O1dy0
No.13 夏の日 1/5 ◇M0e2269Ahs 現実で、いきなり活性酸素の長説明をされたら「ウゼー」と心の中で絶対思うと俺は思う。 話しの内容は、俺の好みから大きく外れているが、 作中にまったくお題の言葉を出さなかったのはすごいよかった。 言葉は出てないけど、感じられたし。 No.14 キャロット・ミーツ・オニオン(5/5) ◇zH52hPBzFs 話しは好きじゃないけど、じゃがいもじいさんは好きです。 最後の方の、女の子が彼氏を呼ぶ「君」はあまりあわない気がした。 発想は良いと思った。 No.15 不老人人果 1/5 ◇pxtUOeh2oI ミーの。他人に注意するのは簡単だけど、自分を戒めるのはとても難しいです。 お題はタイトルの他に、一ヶ所使ってるので、暇な人は言葉をかたっぱしからググって見つけてください。 そんな人はいないだろうけど。 スペースファンタジー&ラブラブディスティニーを書けたと胸を張って言えます。 No.16 ニンジンを食べる理由1/4 ◇VrZsdeGa.U >深く深呼吸をして ちょっと表現を変えたほうが良いかも。深くをひらがなにするとかでも良いし。 一応、三人称っぽいのに、なんで「のうか」だけひらがななのか? なんとなく、文体があってないように感じた。昔話っぽく「〜しました。」とかの方が良いかも。 わざわざ食いたいとも思わないが、にんじんが嫌いということに共感できないので、 特に面白味を感じなかった。キングオブ苦手野菜はピーマンに決まってるしな!
430 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/14(月) 23:15:51.00 ID:W7O0O1dy0
No.17 三匹が盗る! 1/5 ◇0CH8r0HG.A 「……」これは地の文で表現すべきじゃなかろうか。 横になげええええ。ここまでやっとのことで辿り着いたので、ちょっと厳しい。 調子が軽いから、なおのこと読もうという気になれない。 悪くはない。だけど読もうとさせる魅力は感じない。もっと独創性が欲しい。 貶しているわけではないと思う。よくはわからない。 No.18 ニンジンのココロ 2/5 ◇H8i8fLbCgQ これは小説じゃないな。にんじんの掛け合いだかを小説っぽいものに無理やりブチ込んだだけだ。 小説部分まったくいらないし。一応、褒めてるつもりだけど、このスレ向きだとは思えないのは確か。 No.19 流れる時間 1/2 ◇j/5hcZs81E 良くは知らないけど、宇宙に行って時間がどうこうなっても、 戻ってくるときにプラマイゼロになるんじゃなかったっけ? 短くって丁度いいかもしれないな。 総評:お題と推奨事項を見た時から予想できた範囲を超えた話はなかった。 どれもこれも同じような話で、どこかで見たどころのレベルでもないと思った。 以上が80%主観。以下は100%人のことを気にせず書くので、堪忍袋の緒が紙でできてるような ヒトは、飛ばしてください。 おまえら一人称にラブラブディスティニーの操でも立ててるの? 僕僕だわだわにんじんにんじん目が痛い。僕が一人称の中学生以上何かそうはいないし、 いてもいじめのターゲット。「〜だわ」なんて繰り返し使う女はあまりいません。 漫画と小説の読みすぎです。現実も観察した方がいいと思う。もちろんここは小説スレだというのはわかるけど。 あと、お題に振り回され過ぎ。にんじんにんじん何回繰り返すんだよ。最高5レスの話で、 10回も出てくるようなら出し過ぎ。いままでだってここまで繰り返しはしてなかったと思うけど、 今回は使いすぎだとしか思えない。当分にんじんの文字は見たくない。それと宇宙に大した興味もないのに、 推奨だから、とりあえず書きましたという感じのも多いと思った。宇宙船と車のが同レベルで書かれている ように感じる。疲れた。とにかく疲れた。もっと三人称を使おうぜ、一人称なんて、三人称のでき崩れです。
431 :
◆pxtUOeh2oI :2008/07/14(月) 23:16:11.40 ID:W7O0O1dy0
******************【投票用紙】****************** 【投票】:なし 気になった作品:No.8 僕とニンジンとギネス記録 1/2 ◇2/tl4kvsZM氏 ―感想― 普通に気付けそうなものだが、なぜか気付けなかった。 短さとスムーズな進めかたのせいだろうか。空からおっこって来たのはいらないと思った。 No.13 夏の日 1/5 ◇M0e2269Ahs ―感想ー ほぼ全感で書いたとおり。好きではないが気になる。 軽い話ばかりのなかで、落ち着いてたのもよかった。 **********************************************
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:17:07.78 ID:W7O0O1dy0
ijyoudesu
433 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:17:28.44 ID:OeGYYZYh0
全感乙
意外にNO.2はネタって気が付かないやつ多いのな
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:18:41.87 ID:7oHAdZMi0
多分作者も覚悟して書いたんだろうが、やっぱNo.2は元ネタが分かるか分からないかで見方変わるなw
436 :
plum ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 23:18:49.76 ID:QCH8/eVo0
>>412 反論ありがとう。
・存在しない言葉〜;言葉ってさ、他人に意味が伝わってこそ、言葉じゃないかな。だから存在しない言葉使うのは、おかしいね。
やっぱり、読み手が読めないようじゃそれは物語りでも、詩でもなくて、ただの文字列だよ。
なぜ言葉ができたか知ってるかい? 一度勉強してごらん。 意味をお互いに認識しあってできた、大切な記号なんだよ。
言葉を作るなら、流行語みたいに、広く認識されるべき。だったらそれは言葉になる。影響力、要ります。
あと、バレなかったのは、残念だったね。 けど僕は違和感感じました。
・不可逆;これは元々科学、力学用語なんだよね。だからその文章の流れでは用法違い。
あまりにレベルが低いから言わなかったけど、>悪化が進行 >得てしまった代価 >消えて行った これらも変だから。気をつけて。
・ニンジン;えーっと……どこだ。 分からんかったwww
まだ、あったらどしどしどうぞー。
頭痛が痛い
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:22:18.10 ID:nniyQwbvO
暗い暗闇
439 :
plum ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 23:22:25.75 ID:QCH8/eVo0
遅くてごめんよー。
TPOは
>>414 でバッチリ。
時と、場所と、状況。
さっさと明示しないと読み手の真っ白ノートには世界が書けないんだ。
注意して書いてみると、上手く見えるかな。
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:23:28.06 ID:sP/hnptb0
まったくどうでも良いことなのだけど、酉はいいとしてコテは止めてもらいたいのだ。 このスレはそういうことになってる。
>>428 どもありがとう
すこしかしこくなたきがしまs
442 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:24:33.85 ID:sDYgZwnl0
不可逆って再び元にの状態には戻れないって意味でしょ。それで意味通るんじゃないの
443 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:25:19.79 ID:W7O0O1dy0
>>435 わかって嫌になるかどうかじゃないか?
オレはわかって嫌になった。
別に元のネタのファンでもないし、読んだこともないけど、
ヒトを馬鹿にして笑うのはあまり良い感じがしない。
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:25:51.52 ID:LywGuOJF0
>>439 いえ、Travel Planning Officeが青森にあるのを
知っただけでも収穫です
445 :
plum ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 23:26:05.21 ID:QCH8/eVo0
>>442 辞書で引いてから言ってくれてるよね。勿論。
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:27:05.39 ID:sDYgZwnl0
>>445 ふ‐かぎゃく【不可逆】
「ふかぎゃく」を大辞林でも検索する
再びもとの状態にもどれないこと。「―性」
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ] 凡例
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:27:57.26 ID:nniyQwbvO
この前書いてて疑問に思ったんだけど「届け出を出す」は重複?
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:28:04.22 ID:OeGYYZYh0
なんか変な雰囲気なので、変なお題くだ……じゃなかった。 和むお題ください。
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:28:48.61 ID:nniyQwbvO
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:28:48.79 ID:qgnr34hG0
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:30:03.46 ID:7oHAdZMi0
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:30:04.97 ID:W7O0O1dy0
>>436 バレたのは激しく残念であり、ちょっとうれしいが、
読めはするだろうし、意味はなんとなく伝わるだろうと思ったけど、駄目だったかw
オレはこれからも続けるよ
流行語しか使えないんじゃつまらないし、黒歴史とか肩凝りとか近代で
作られた言葉に憧れがあるんだ。
誰かが間違って覚えたら楽しいしなw
453 :
plum ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 23:30:27.99 ID:QCH8/eVo0
>>446 ありがとう。
じゃあ、それを踏まえた上で15番さんの作品、読もうか。
454 :
plum ◆5zHAXBlRgY :2008/07/14(月) 23:31:23.01 ID:QCH8/eVo0
>>452 いいと思うよ。 いつか君の言葉をみんなが口にしてくれるといいね。
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:31:28.19 ID:sP/hnptb0
>>447 重複してなくても同じ漢字が立て続けに現れると見た目が悪いらしい。
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:31:31.11 ID:OeGYYZYh0
>>449 おどれは和服プレイで和むっちゅーんか、おお?
3つとも把握しました。
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:33:28.32 ID:nniyQwbvO
458 :
コテ ◆ogCtyWmvok :2008/07/14(月) 23:36:17.42 ID:Z3tKQMcz0
で、何をすればいいのかな?
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:36:43.34 ID:sP/hnptb0
460 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:37:37.39 ID:sDYgZwnl0
>>453 不可逆の意味自体が違うよ。と言ってるように俺は受け取ったから言っただけなのよ
15のはおかしいような気がするけど
461 :
コテ ◆xy36TVm.sw :2008/07/14(月) 23:39:14.55 ID:8/ETD08R0
楽しそうなので参加しに来ました
462 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:39:21.64 ID:UFH86KjK0
用語は、あくまでコンテクストと整合して、初めて正しく使ったと言うことが出来るからね それだけデリケートな物だとは思うのです
463 :
コテ ◆qSoCXgWnCg :2008/07/14(月) 23:41:55.27 ID:Z3tKQMcz0
>>461 もめるなら用語自体が消えてしまえばいいと思うよ
464 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:42:08.27 ID:sP/hnptb0
>>461 正義の英雄でも書きにカエレ。おでんでもいいけど。
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:42:56.68 ID:7oHAdZMi0
ちょっと待って、キングオブ苦手野菜はブロッコリーのはずでしょ?
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:44:39.82 ID:OeGYYZYh0
/\ / 意見\/\ |\ / \/\ /\ \ |\ / \/\ / \ | \ |\ / \/\ |\ / .| \ |\ / \ /\ / \ \/ | \ |\ / \/\ / 文才 \ | .| \ |\ / \/\ |\ /| | \|\ / \ | \ //\ \ / \ | |/ \ 小説はどこだ! /\ プライド > | \ /| ヽ(`Д´)ノ / \ / .| | \ //\ / ( ) \ \ / | | |/ \ /\ / < ヽミ3 \ /| / | | \ /| /\/ \ \ /| / | | \ //\/ \ \ /| / | | |/ \ \ / | / | | \ 議論 \ / | / .| | \ /| / .| | \ / | | .| .| | | |
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:45:17.14 ID:sP/hnptb0
子供が嫌いな野菜って言ったら、ピーマンに決まってるだろ!
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:45:36.32 ID:qgnr34hG0
ブロッコリーがまずいとかどこの幼稚園児だよ まずい野菜なんぞ存在せんよ
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:46:52.10 ID:OeGYYZYh0
>>468 ごめんなさい……。
ナスは人間の食い物じゃないです。
470 :
テコ ◆xy36TVm.sw :2008/07/14(月) 23:46:59.95 ID:8/ETD08R0
>>464 おでん覚えてる人がいてびっくりした、と言いたいところだがつい最近宣伝したばっかりか。
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:47:16.34 ID:IYcEvXZ10
920 :ななしのいるせいかつ :05/03/07 12:32:16
>>919 うーん、まぁ。色取りとか食物バランス考えてないだろ、それ。っていうことかなぁ、 と思う。
シュウマイとウインナーは同じようで違うが、轢き肉と肉のすり身で同じ肉を
遣っているし。
シュウマイ、玉子焼き、ブッコロリ、プチトマトくらいの色取りがあると、
とりあえず食物バランスもいいかな、と。
922 :ななしのいるせいかつ :05/03/07 13:09:57
>>920 ブッコロリと言う物騒な食べ物について詳しく。
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:48:03.73 ID:8/ETD08R0
>>467 グリーンマントのピーマンマンを馬鹿にすると、HOJがケツにドリルぶちかましに来ますよ
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:48:44.81 ID:LywGuOJF0
フキノトウとツクシはいまだ無理 あれ雑草やん
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:49:58.49 ID:7oHAdZMi0
>>468 言っとくけど俺保育園育ちだから!
大体別にまずいなんて一言も言ってないってーの。苦手だってーの!
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:50:36.05 ID:sP/hnptb0
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:52:20.37 ID:sP/hnptb0
どうでもいいけど、セロリ。セロリ食えるのかオマエら?
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:52:33.64 ID:IYcEvXZ10
ロリなら
478 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:52:49.42 ID:Z3tKQMcz0
保育園と幼稚園って、どう違うのかいまだに解らないのですが。
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:54:24.71 ID:sDYgZwnl0
皮剥いてマヨネーズつけて食うと美味い>セロリ
480 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:54:29.07 ID:qgnr34hG0
481 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:55:27.27 ID:8/ETD08R0
>>478 保母さんと幼稚園教諭では必要な資格が違う
幼稚園は基本昼まで
保育園は親がうっかり来なかったりすると六時過ぎまで面倒見てくれる
482 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:56:28.37 ID:OeGYYZYh0
>>480 つまり、保育園が格差社会で、幼稚園が楽しいんですね? 分かります
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:56:55.35 ID:Z3tKQMcz0
>>481 ありがとう、子供が不要なら保育園ですね。
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:57:36.00 ID:sP/hnptb0
>>478 保育士のおねーさんがいるところが保育園。
幼稚園教諭のおねーさんがいるところが幼稚園。
おにーさんは偽物。
485 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/14(月) 23:59:42.84 ID:8/ETD08R0
>>483 暗くなった七時過ぎ、園の門前で気のいい保母さんと並んで座って待つあの寂しさ
友達はとっくのとうに帰ってしまって、幼児には大人と世間話をするなんてスキルはなく、
当時の俺はただただ静かに座っていた。
一回だけだったが今でもちょっぴり恨んでる
486 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:03:55.86 ID:Jk+5j+g10
>>485 その間も母ちゃんはがんばって働いてたんだよ
決して浮気なんてしてなかったよ
487 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:06:56.96 ID:iBAdlYur0
>>486 いや、当時小学生のにーちゃんにお迎え頼んで買い物行ってた。両親揃って。
にーちゃん元気に忘れてた。にーちゃん七時過ぎごろチャリに乗ってやってきて、
後ろの荷台に俺乗っけて二人で帰った。
今? 目をあわせば舌打ちする仲ですよ。ひそうてんの対戦中リアルファイトする仲でもあるが。
488 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:07:07.30 ID:4xgoa75M0
BNSK 図解 .┌――――┐ ┌―好意 → │ 猫 たん. │ ← 好意─┬―――┬―――――┬――┐ | .└──―─┘ .| .│ スルー組 .│ | | | .└─────┘ | ┌―――――┐ ┌―――――┐ ↑ | │悪ふざけ組.│ ←― 対立 ―→ .│生真面目組│ | | └─────┘ └─────┘ 仲良し | \ / | | カ エ レ カ エ レ ↓ | \ / ┌―――――┐ | ┘ └ │ 雑談組 │ ――┘ ┌―――――┐ .└─────┘ | │ 論破厨 │ <呼んだ? | └─────┘ ┌―――――┐ | .│小説書く組 │ ――┘ .└─────┘ ↑ 孤立
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:08:36.48 ID:PVKv4tNV0
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:09:19.70 ID:iBAdlYur0
>>488 この中だと僕は生真面目組ですね。
そろそろ小説書くか小説の話した方がいいかな?
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:09:22.32 ID:U1ee30fr0
>>485 親御さんがなかなか迎えに来てくれないし、
かといって子供を楽しませる会話のアドリブ能力も足らなかった保母さん。
共通の陽気な友人が居なくなったテーブルに残された僕らって奴ですね。わかります。
492 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:10:55.46 ID:j7lNGQY80
>>488 僕は悪ふざけ組とスルー組の間を行ったり来たりしています。
時々小説を書きます。
493 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:13:26.41 ID:8NiF/+5z0
論破厨なんかここいるのか
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:13:52.13 ID:U1ee30fr0
さっそく論破された
495 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:14:21.10 ID:PVKv4tNV0
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:15:17.40 ID:j7lNGQY80
>>495 流石に月面とかにはいません
はい、論破
497 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:16:12.28 ID:8F5Pb0KL0
498 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:18:52.24 ID:iBAdlYur0
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:19:02.78 ID:U1ee30fr0
論破厨なんかここいるのか(はい、論破) ……ってネタじゃなかったのかよう
500 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:20:53.32 ID:Jk+5j+g10
オレが猫に近づくと、みんなこわい顔して逃げて行くのはなぜだろう ただなでなでして、抱きしめたいだけなのに
501 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:21:00.94 ID:iBAdlYur0
散々ネタ引っ張った俺が言うのもなんだが、小説の話しようぜ! スランプった時どうしてる?
502 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:21:29.33 ID:j7lNGQY80
503 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:22:21.32 ID:Jk+5j+g10
>>501 自分の思うがままに好きなように書く
他人のことを気にするのは大事だが、
気にしすぎると止まっちゃう気がする。
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:22:25.26 ID:U1ee30fr0
いつもスランプだから、解決する術わからないよ
505 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:23:27.79 ID:8NiF/+5z0
スランプに陥るほど上達してません。お前らスランプって言いたいだけだろ
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:23:37.63 ID:PVKv4tNV0
>>501 俺「書いて書いて書きまくる」
501「それでも書けなかったら?」
俺「書くのを止める。何もせずにぼーっと散歩したり昼寝したり、そうするうちに自然と書きたくなるんだよ」
501「なるかなぁ?」
俺「なるさ」
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:23:48.51 ID:9mvxDBZ60
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:25:12.83 ID:8NiF/+5z0
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:26:14.53 ID:uNXOYuSz0
お題ください
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:26:39.23 ID:U1ee30fr0
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:27:07.85 ID:uNXOYuSz0
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:27:14.68 ID:j7lNGQY80
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:31:02.30 ID:iBAdlYur0
>>506 小説を書きたいが、書きたい小説は技量が足り無すぎて書きたい形にならない
そういう状態になって久しい
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:33:11.68 ID:PVKv4tNV0
>>513 でも、書かなきゃ技術なんて身に付かないお
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:33:50.46 ID:SmcB99aJ0
>>513 でもその状況は書くことでしか解消されないね
516 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:34:07.06 ID:iBAdlYur0
>>514 でも、一レス分書いて消す作業はもうやだお
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:35:32.01 ID:NGIM9y7T0
書けないんじゃなくて完成させられないのほうが正確なんじゃないか 意地でも完成させろ。無理やりな展開でもいいから、むちゃくちゃな文章でもいいから 完成させるんだ
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:36:11.81 ID:Jk+5j+g10
>>516 どんなにダメでも良いから、最後まで書きあげて
<了>って書かないと全く成長しないって、
小説家の書いた小説を書くススメ本みたいなものにのってた。
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:36:29.46 ID:PVKv4tNV0
>>516 いくら出だしだけ書いても、技術が身に付かないって聞いた。
第一コーナーでコンマ1秒削ろうと必死に頑張るくらいなら、コース全体でコンマ2秒縮めようと努力する方が建設的。
要は、一度不恰好でもいいから書き上げてみたらってことだお。
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:38:11.43 ID:H0ygsQl70
読むより書くほうがいいのかな
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:41:21.35 ID:iBAdlYur0
というか一レス以上書く持久力が無いんだよな だから最近なんとか投下できてるのは一レス作品ばっかり なんで皆5レスとか三日で書けるの?
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:42:05.27 ID:tYW1FvYm0
>>513 がんばって、変な形でも書き上げて投下するんだ
叩かないから^^
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:45:52.36 ID:bgjj6VFr0
おだいおだーい
524 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:47:05.82 ID:j7lNGQY80
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:48:05.77 ID:bgjj6VFr0
なんかスペクタクルなお題把握
526 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:48:53.89 ID:j7lNGQY80
527 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:49:07.86 ID:Jk+5j+g10
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:51:59.37 ID:bBY60Ua40
>>521 それは真の1レス作品ではない。
2レス3レス4レス5レス書き上げた作品から、
無駄な部分を削って削って身も心も魂すらも削りに削って
1レスにまとめきった作品こそが真の1レス作品である。
と似たようなことを阿刀田さんが言ってた。
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 00:59:37.84 ID:PVKv4tNV0
ここまでの全感まとめずみ
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 01:00:01.55 ID:N69tu805O
ほーしゅほしゅほしゅほしゅほしゅほしゅ♪
531 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 01:00:45.30 ID:/7XrtRlC0
まとめ乙
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 01:47:26.00 ID:9mvxDBZ60
もうすぐねる
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:06:16.81 ID:9mvxDBZ60
ねるまえにおだいくれ
534 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:07:49.79 ID:iiTSOvuL0
光
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:08:36.16 ID:9mvxDBZ60
はあく。もっと光を…。って死んでまうがなー。
536 :
◆EqtePewCZE :2008/07/15(火) 02:14:40.25 ID:FVBes/an0
ひっそりと全感投下します。
537 :
◆EqtePewCZE :2008/07/15(火) 02:15:34.06 ID:FVBes/an0
まとめられた全感みたら驚くほどかぶってた人いたけど気にしない! なぜならこれが偽らざる俺の所感だから! No.01 月の裏側とロケット1/5 ◇NEETwgvYaU氏 なんか一行目が好きになれなかった。なんでだろう。本屋で立ち読みしてこの一文があったら間違いなく 買わないだろうなと思った。それでも読み進めたら読後感悪くなかったので、やっぱりこの一文が惜しい としか思えませんでした。最初の一文って大事なんですね。 No.02 《実話恋愛小説》†ウサギの恋。†(1/5) ◇9A.WLfTvlc氏 二つ目の意味段落(でいいのかな)でクスリときた。でもごめんメイドとかの元ネタはわかんなかっ た・・・。楽しませようとしてくれたのは分かったので、理解できなかった自分がちょっともどかしい。 とりあえず、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。ありがたいありがたい。 No.3【品評会】三角巾人 ◇TQd9MjVDR6氏 (1/3) あ、面白い。もう一回読もうって思いました。でもまあ宇宙船を無理に登場させる必要はなかったか なと。推奨事項がこれじゃなければ別の表現考えてた、というならそっちが読みたかった。ちょこちょ こ直せばもっとスッキリと面白くなりそう。是非。 No.4 【品評会】Daucus carota 1/4 ◇muJX6M57mQ氏 単語に慣れていないせいかちょっと読みづらかった。気がついたら終わっててちょっと肩透かしくらっ た感じ。俺の美学に反する!とかでなければ、こういった作品にもうちょっと説明を加えたもの読ま せてください。楽しみにしてます。 No.5 Gallop! 1/5 ◇XPZ8CjsHfQ氏 オチにたはっとなった。たはは。ぱっと見、文字びっしりだからちょっと尻込みしたけど読みやすく てよかった。4レス目くらいで一人称がすこしうざったく思えてブレーキかかったけど。これ三人称 でも書けそうですかね?どうでしょうか。
538 :
◆EqtePewCZE :2008/07/15(火) 02:16:09.09 ID:FVBes/an0
No.6 やがてぼくたちは大人になる1/1 ◇TJ9qoWuqvA氏 野菜レイパーの次世代誕生ですね。「やがぼく」とかで連載始めちゃってくださいwww止めません からwww発想力がどこまで続くのか見届けてやんよwww 前作と比べるとわずかに質が落ちたか な?そこはお題の難ってことですかね。 No.7 世界の果てに手が届く (1/4) ◇QIrxf/4SJM氏 ん、姉がオチか?なんか腑に落ちないです・・・。深読みしようと思えば多数オチが思いつくけど結局 どれが正しいのかな・・・。文章は場面場面の描写がうまくて想像がしやすかった。小道具も身近なも のが多かったのでよかったかな。 No.8 僕とニンジンとギネス記録 1/2 ◇2/tl4kvsZM氏 あ、ああそう・・・。ん〜オチにもう一ひねり欲しかった。起承転結ではなく序破急だったかな。なん だか結果を急ぎすぎたような感がありました。推敲に推敲を重ねこうなったならちと裏目にでてしま いましたね。「ありがとうございます!」ってとこが好き。単純万歳。 No.9 A Farewell to Carrots 1/5 ◇HZzikSwYUc氏 なんていうのか・・・・・・推奨事項がちょっと邪魔になってますね。これは良くない効果でした。でも作 者が楽しんでるのが伝わったから(そうじゃなきゃこんなにキャラ立たないだろう)それはそれで問 題なしかと。2レス目の最後は俺達に言ってますね?ごめん野暮だと思ったけど書いちゃった。 No.10 勇者、畑を耕す 1/5 ◇59gFFi0qMc氏 まずタイトルを見て好きそうだと思ってました。でも予想以上に勇者が粗野だった。勇者らしいとい えばらしいけども。過度の予想はよそう。なんつって。場面とか設定とかが他と違ってて面白かった。 相対的な意見ですが。大事なことだと思う。 No.11 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話1/5 ◇LBPyCcG946氏 お、偶然にも農家続き。そして自分はあなたの文章が好きだ!なんでもってわけではないですが。素 敵なお話だと思います。文を書き出した理由はあっさりしてましたけど、もちょっとサトに対するメッ セージ性をはらんでいても良かったかなと思います。
539 :
◆EqtePewCZE :2008/07/15(火) 02:16:51.80 ID:FVBes/an0
No.12 銀世界にて、ニンジンひとつ。2/4 ◇GYYOB6B/p氏 うーん文章がうまく流れてない感じ。糸と糸が切れているというか。もう少しで届きそうなんだけど、 いいたいことも分かるんだけど、なんか気持ち悪い。すっきりしない。例えば下の箇所とかがそう。 >外は雪が降っていた。そのせいか僕たちはひどく静かな中にいた。 作者の中では結びついてるのかもしれないけど読み手としては難しい。村上春樹調だからってわけで もなさそう。 No.13 夏の日 1/5 ◇M0e2269Ahs氏 おおお、今までになかったお題の使い方!そして自分も思いつかなかっただろうなあ。感心します。 明るい、切ない。「夏の日」というシンプルなタイトルが読後に活きてきますね。話自体もわりとシ ンプルなのにそう感じさせないのはやはり「お題」という存在が自分の念頭にあるからでしょうな。 No.14 キャロット・ミーツ・オニオン(1/5) ◇zH52hPBzFs氏 すごい。凝ってる。文章のリズムがいいですねえ。逆に全くそう思わない人も居そうですが。直喩と 限定するとあれですが、比喩具合がすてきです。彼女の誕生日にはにんじんとたまねぎを大量にプレ ゼントしてやればいいね^^ No.15 不老人人果 1/5 ◇pxtUOeh2oI氏 あー・・・・・なんか読む気が起こらなかった。こう書いたら「なに言ってんのちゃんと読めよ。読んだら よさがわかるよ」と言われそうですが、読ませようとする力って非常に重要なんですよね。自分もど うしたら良いのか具体的には分かりませんが。 No.16 ニンジンを食べる理由1/4 ◇VrZsdeGa.U氏 ニンジンが嫌いか好きかで二極化してる話が多いですね。まあそうじゃないと小説にならないという のもありますが。これは・・・結局瑣末な問題だった、ということでしょうか。とりあえず彼女には嫌 いなものを無理やり食べても良い栄養にはならないという言葉を贈ります。
540 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:17:04.26 ID:SmcB99aJ0
おれも寝る
541 :
◆EqtePewCZE :2008/07/15(火) 02:17:22.81 ID:FVBes/an0
No.17 三匹が盗る! 1/5 ◇0CH8r0HG.A氏 おお、可愛らしい。いいねえこういう話。陽気なのがいいですなあ。単語も分かりやすくて助かりま した。安心して読めます。伏線の張り方がちょっと露骨でしたが、そこもまた分かりやすくていい点 といえばいい点です。 No.18 ニンジンのココロ 1/5 ◇H8i8fLbCgQ氏 ああ、ネタってそういう方か、と思った。いやもっと噺的なものを期待してたので。ていうか女子大 生がローゼンを知ってるのはデフォルトなの?ない気がするなあ。もうちょい地の文増やせば小説の 格好はつくけど・・・作者的にはどうなんだろう。 No.19 流れる時間 1/2 ◇j/5hcZs81E氏 映画の本編が終わって、そのあとのちょっとした小話のような雰囲気でしたね。位置的にも。まあそ れがカラリとしたハッピーエンドなのは非常に喜ばしいことだと思います。頭に読んだらうーむ薄い なあで終わりそうですが。そしたら設定をもっと活かしてみればとコメントしたでしょう。 ***********************【投票用紙】*********************** 【投票】: No.13 夏の日 ◆M0e2269Ahs氏 なにか真新しいものを感じたので一票投じさせていただきます。 気になった作品: No.3【品評会】三角巾人 ◆TQd9MjVDR6氏 No.11 ニンジンをこよなく愛す宇宙農家の話 ◆LBPyCcG946氏 No.14 キャロット・ミーツ・オニオン ◆zH52hPBzFs氏 ******************************************************** なにに投票するか結構悩みました。これまではわりとすぱっとお気に入りが決まってたのですが、今回は 自分好みの作品が多かったのかな。のびのびと書けたという人も、そうでなかった人もお疲れ様でした。 楽しませていただきました。
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:17:49.30 ID:AW7A40xX0
あそこにいる連中を見ると、なんだかね、ダメな人間というのはこういうものかと勉強になる。 痛いニュース教信者の行動の特徴をいろいろ考えてみたんだが、一番大きいのは 「自分だけは努力しない」 ということに尽きるんじゃないかね。 だってそうだろ?女にはあれほど過大な要求をするくせに、自分は何をどうするわけでもない。 二言目には「どうせイケメンなんだろ」で片付けるのもそうだ。顔は努力で変えられないからね。 欲望は分不相応にふくらんでいるが、その実現のために何のアクションもしてこなかった。 現実に挑んで失敗した人間なら、生身の人間をあそこまでワンパターンに罵倒できないだろう。 そういうコメントばかり、2000も3000も書き込まれたりしないだろう。 救われないねえ。痛いどころか「痛々しい」ブログになりつつあるよ、あそこは。 まあ、ヲチしている分には、反面教師として役に立つけどね。こうなったらおしまいだって。
543 :
◆EqtePewCZE :2008/07/15(火) 02:18:05.65 ID:FVBes/an0
以上です。 俺も寝るぞ。
544 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:21:34.38 ID:SmcB99aJ0
>>543 スキマサーセン
リロードしてなかった
おやすみ
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:32:55.27 ID:PVKv4tNV0
全感おつー
546 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:33:52.07 ID:NGIM9y7T0
全館おつんこ
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 02:51:07.36 ID:SmcB99aJ0
結局保守
548 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 03:37:05.90 ID:iiTSOvuL0
ほ
549 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 05:00:44.57 ID:j7lNGQY80
ほ
おったま保守
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 06:16:54.79 ID:9mvxDBZ60
ねみー
552 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 07:01:19.36 ID:VdCz2/+FO
赤プリン美味 保守
553 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 07:23:15.90 ID:pjTh1n/PO
あいでぃ試験
554 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 08:28:43.23 ID:IU1sZGYnO
ほ
555 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 09:01:31.19 ID:p/OFxcmdO
556 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 09:03:07.08 ID:p/OFxcmdO
主人公はママ
557 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 09:37:32.57 ID:N69tu805O
保守
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 10:25:13.12 ID:RIP7W9nY0
ほ
559 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 11:26:48.07 ID:IbpTw6/uO
肉が食いたい保守
561 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 11:38:14.98 ID:SmcB99aJ0
ブラクラ注意
562 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 12:36:08.01 ID:LaDsKTr5O
ほ
563 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 12:49:54.43 ID:pjTh1n/PO
______________ こ こ ま で 保 守 し た  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
564 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 13:11:25.44 ID:qesBGZIyO
じゃあお題をもらおうか
565 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 13:19:57.82 ID:sYeDTUME0
破裂
566 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 13:28:00.52 ID:qesBGZIyO
把握
567 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 13:29:01.61 ID:xcm6TXVQO
糞空以下の小説しか書けないくせに
568 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 13:30:20.71 ID:RgE7t3lW0
hos
569 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 13:44:52.02 ID:CE0gkfJX0
作文書くから夏っぽいお題おくれ
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 13:58:51.55 ID:sYeDTUME0
陽炎
571 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 14:32:43.36 ID:pjTh1n/PO
まだ大丈夫と思って保守しなかったら次見たときには落ちている それがBNSK だから保守できるときに保守するよ
572 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 14:37:06.82 ID:CE0gkfJX0
573 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 14:45:34.80 ID:sX/ja6ja0
お題ください
574 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 14:46:00.70 ID:hUxn/CLAO
ブリック
575 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 14:56:36.99 ID:bBY60Ua40
ほ
576 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 15:02:14.55 ID:hUxn/CLAO
あ、お題ね 自動ドア
577 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 15:15:42.68 ID:sX/ja6ja0
>>576 いただきます
さっきまで「ブリック」ってググッて
よく分からなくて困惑してたとこだったんだ
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 15:17:51.94 ID:CE0gkfJX0
ブリック それはロストメビウスな響き・・・
579 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 15:40:17.16 ID:N69tu805O
保守
580 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 16:02:44.83 ID:CE0gkfJX0
文才の一人歩き保守
581 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 16:13:23.21 ID:jqKORvU0O
携帯だけどSSぽいもの書いてみるんでお題ください><
虹
583 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 16:48:11.81 ID:1ZfaWJS6O
ふぁ
584 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/07/15(火) 17:04:47.16 ID:IbpTw6/uO
雷と保守
585 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :
2008/07/15(火) 17:07:55.47 ID:pjTh1n/PO なにこの志村後ろーな流れw