1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
卵を前に呆然と立ち尽くしていた。
2 :
抜く水 ◆YUmseIc7HE :2008/06/03(火) 20:39:20.62 ID:fTD4Dh+O0
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:40:16.65 ID:INTJnD6m0
卵をレンジに入れちゃいけないって知らなかったのか!
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:41:43.29 ID:J21JQNXtO
妹「たま…ゆで…」
ゾンビ乙。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:42:49.22 ID:J21JQNXtO
顔をくしゃくしゃにしたかと思うと、泣き出した。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:43:56.24 ID:J21JQNXtO
邪魔だったから押し退けた。
泣き声が大きくなった。うるさい。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:45:27.80 ID:J21JQNXtO
俺は餃子が食べたくなったから台所まで来たのだ。
JTの冷凍餃子はうまい。
電子レンジいれんな
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:47:07.99 ID:J21JQNXtO
電子レンジを開ける。
中は卵にまみれていた。
妹「ごめっ…ごめんなさ…」
あ、少し静かになった。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:49:43.15 ID:J21JQNXtO
俺は餃子が食べたいのだ。今すぐに食べたい。
台所を探って、キッチンクリーナーを見つけた。
電子レンジの内部をきれいに拭く。
妹はすっかり泣きやんで、きらきらとした目を俺に向けていた。
うるさい。や、うるさくないんだけど。視線が。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:51:42.93 ID:J21JQNXtO
餃子をチンした。
電子レンジ「ぴっぴろぴろぴろりー」
チンっていえよ。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:51:56.38 ID:ICqcVi20O
私はその能力を『キラークイーン』と名付けた。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:53:32.39 ID:OTRj/eEJ0
おっぱい触りたい
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:54:06.45 ID:J21JQNXtO
俺は妹の名を呼んだ。
俺「食うか?」
妹「食う!」
俺「なんだその言葉遣いは!」
妹は泣いた。面妖な。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 20:57:36.96 ID:J21JQNXtO
ふと流しに目をやると、水を張ったたらいの中に
ちぎったレタスが何枚か浮かんでいた。
まな板の上にはスライスされたきゅうりがあった。
包丁は出ていない。スライサーがあった。
安心した。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:01:15.72 ID:J21JQNXtO
妹の泣き声が、また少し小さくなった。
俺は食器棚から小鉢を取り出し、妹に向かって手招きする。
妹はしゃくりあげながらも素直に俺の近くへ寄ってきた。
ひっくひっくうるさい。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:04:30.11 ID:J21JQNXtO
俺「途中だろ」
レタスときゅうりの殺害現場を指差して、言う。
妹は口の端をひん曲げて首を横に振った。
妹「だめ」
なにがじゃ。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:05:53.59 ID:J21JQNXtO
妹「たまご、のっけるのに」
俺「あー」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:08:12.13 ID:J21JQNXtO
仕上げにゆでたまごをのせたかったのに、卵は爆発してしまった。
これじゃあ完成しない。妹は言う。
俺「大丈夫。芸術は爆発だ」
妹は首をかしげた。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:10:34.89 ID:J21JQNXtO
妹の低すぎるツッコミスキルに辟易しつつ、
俺は冷蔵庫の野菜室からプチトマトを出した。
妹「だ、だめー」
鳴くな妹平安京。
妹はトマトが嫌いだ。好き嫌いイクナイ。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:12:28.80 ID:J21JQNXtO
俺「卵の代わりだ」
妹「やだ…」
妹が、ばかでかい瞳をうるませる。
俺は野菜室にプチトマトをしまった。
今日はトマトを食う気分じゃないからだ。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:13:23.83 ID:J21JQNXtO
冷蔵庫を探る。
探る。
探る。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:14:48.71 ID:J21JQNXtO
ハムを見つけた。
妹に見せると、顔を輝かせて大きくうなずいた。
よし。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:18:46.46 ID:J21JQNXtO
レタスときゅうりとハムの残骸を妹が皿に盛りつける。
サラダができた。
妹「できた!」
俺「うん」
妹「できた!」
俺「おう」
妹「できた!」
俺「…すごいすごい」
卵を爆発させたくせに、なにを偉そうに。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:24:33.34 ID:J21JQNXtO
冷蔵庫から、今度はご飯を発掘する。
これも電子レンジであたためて、茶碗によそった。
妹の茶碗は小さい。
ちょっとふちが欠けている。
新しいのを買ってやろうかと尋ねると、
妹は生意気にも嫌だと言う。
生意気なので、髪の毛をぐしゃぐしゃにかきまわしてやった。
妹はきゃっきゃと笑い声をたてた。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:26:53.38 ID:J21JQNXtO
● きょうのごはん ●
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
白飯
冷凍餃子
サラダ
なにこのスレきゅんってなるんだけど
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:27:58.53 ID:J21JQNXtO
俺「いただきます」
妹「いただきます」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:29:00.71 ID:J21JQNXtO
俺「…………」
餃子はすっかり冷めていた。
俺「ごめん」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:29:49.22 ID:J21JQNXtO
妹「おいしいよ!」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:30:47.34 ID:TUvdEz+h0
腹筋腹筋・・・
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:35:09.73 ID:J21JQNXtO
冷めた冷凍餃子は皮が固くて、
そのくせ、具はぐちゃっと水っぽい。
情けない。
俺はもう一度頭を下げた。
妹「大丈夫、芸術は爆発なんだよ!」
俺の妹は生意気だ。
俺「何言ってんだ、ばか」
あまりにも生意気だから、
俺は妹の小鉢にハムを一枚つっこんでやった。
妹は、あんがと!と言って、笑った。
俺もつられて笑っていた。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:36:09.88 ID:J21JQNXtO
おしまい。
おしっこ行きたい
文才あるじゃん。乙
俺「隣の」
妹「となりの」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:43:22.55 ID:J21JQNXtO
俺「柿は」
妹「かきは!」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:44:49.28 ID:Wflhh9LwO
このスレ最高なんだが続かないかな?
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:45:32.20 ID:J21JQNXtO
俺「よく客食う柿だ」
妹「よきゃぐがだ!!」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:46:29.60 ID:J21JQNXtO
俺「…………」
妹「言えた!?」
俺「言えてない」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:49:12.20 ID:J21JQNXtO
俺の妹はひとりじゃ何もできない。
妹「ぜんぶできるようになります」
俺「それは良い心がけだ」
妹「だから教えてください」
ググれカス。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:52:01.06 ID:6QgOkpUg0
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:52:07.55 ID:J21JQNXtO
妹「まずは早口言葉から」
俺「はい」
妹「教えてください」
俺「はい」
俺「…あっごめん聞いてなかった」
このような経過をたどり、今に至る。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:54:59.15 ID:J21JQNXtO
俺「赤巻紙」
妹「あかまががが」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:56:21.14 ID:J21JQNXtO
俺「青巻紙」
妹「あごまいがみ!」
俺「黄巻紙」
妹「きまきまき!!!」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 21:59:54.63 ID:J21JQNXtO
俺「…………」
妹「言えたかなあ!?」
俺「むしろお前はなぜ言えたと思うのか」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:01:50.09 ID:RP4SMKmYO
ニンジンの人?
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:02:29.85 ID:u9q65eM+O
やるじゃん
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:03:22.67 ID:J21JQNXtO
妹「どうしたら早口言葉がじょうずになるの」
俺は考えた。
別に妹のためではない。
『早口言葉が上達する方法』というものが存在するのか、
存在するとしたら、どのような方法なのか。
それらが気になっただけだ。
考える。
考える。
考える。
イヒ出た。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:07:29.06 ID:J21JQNXtO
一音ずつ、ゆっくり区切って発音する。
それをだんだん早くしていけば、きっと上達するにちがいない。
そのことを、ばかな妹にも理解できるように教えてやった。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:09:02.77 ID:J21JQNXtO
俺「手術中、って言ってみろ」
妹「じゅるっじゅー!」
新種のポケモンか。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:11:00.34 ID:J21JQNXtO
俺「しゅ」
妹「しゅ!」
俺「じゅ」
妹「じゅ!」
俺「つ」
妹「つ!」
俺妹「ちゅー!」
被せてくるな。
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:12:54.15 ID:J21JQNXtO
俺「しゅーじゅーつーちゅーうー、ハイ」
妹「しゅーじゅーつーちゅーうー、ハイ!」
ハイは要らない。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:16:09.15 ID:J21JQNXtO
俺「しゅーじゅーつーちゅーうー」
妹「しゅーじゅーつーちゅーうー」
俺「うん、今は言えてるよな」
妹「言えてる?」
俺「うん。だからしばらくそれで練習しろ」
ばかみたいに大きな目をもっと大きくさせて、
妹は小刻みにうなずいた。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:20:46.72 ID:J21JQNXtO
妹「しゅーじゅーつーちゅーうー! しゅーじゅーつーちゅーうー!」
妹は練習を始めた。
なぜか両手を広げて一音ごとに指折り数えている。
なんの効果があるのかは知らない。
だが本人が集中できるならいいだろう。
手持ちぶさたになった俺はトイレに向かった。
まだ今日の朝刊を読んでいないのを思い出したのだ。
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:22:19.32 ID:Cwhqkp9a0
くっ・・・
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:24:16.18 ID:J21JQNXtO
トイレから帰ってくると、妹は飽きずに練習を続けていた。
スピードは先程に比べまるで変わっていない。
少々呆れながらも、練習の成果を見てやることにした。
妹「しゅーじゅーじゅーじゅーゆー! しゅーじゅーじゅーじゅーゆー!」
待て妹よ。
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:28:10.95 ID:J21JQNXtO
俺「待て待て待て」
俺は思わず妹を遮った。
不思議そうな顔の妹が俺を見上げてくる。
首をかしげるなこのばかが。
俺「もういっかい言ってみ」
妹「しゅーじゅーじゅーじゅーゆー」
曇りなき目で俺を見るな。
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:33:35.08 ID:J21JQNXtO
俺「あのなあ」
俺はおおげさに溜息をついた。
俺「言わなきゃいけないのは『手術中』だろ?」
妹「うん!」
うんじゃない、お前は言えてない。
俺「今お前が言ってたのだと、『しゅじゅちゅぢっ…」
妹「……?」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 22:54:55.35 ID:J21JQNXtO
俺は沈黙した。
沈黙せざるをえなかった。
口の中に広がる鉄の味。
舌を思いきり噛んでしまった。
痛さに顔が上げられない。
妹はしばらく俺の顔をのぞきこんでいた。
やがて、俺が痛みに耐えているのがわかったのか、
妹「いたいのいたいの、とんでけー」
俺の頭をぐりぐり撫ではじめた。
そこは痛くないのに。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:03:20.15 ID:iyZpl5lG0
ん?終わり?
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:04:03.14 ID:J21JQNXtO
妹「痛いのは赤巻紙にくるむんだよ」
なんだそれは。
妹「隣の柿を食べれば治るよ」
勝手に取ったら泥棒だ。
妹「ねえ、まだ痛い? しゅじゅぢゅちゅする?」
俺「…もう痛くない」
言って、顔をあげる。
眉がこれ以上ないほど垂れ下がった妹と目があった。
俺は余裕を見せて笑ってやった。
俺「手術、な」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:07:57.92 ID:J21JQNXtO
俺の妹はひとりじゃ何もできない。
妹「とーきょー! とっきょ! きょきょきょきょ!」
俺「許可局」
妹「きょかきょる!」
でも、ベホマズンが使えるのだ。
俺「…特許庁」
妹「とっきょちょー!」
俺「言えたな」
妹「言えた!!!」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:09:52.51 ID:J21JQNXtO
おしまい。
東京都庁は育ってます
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:10:35.79 ID:2JH/goJc0
ちょwラーメンズww
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:16:45.85 ID:rste71x/0
乙!
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:17:18.44 ID:J21JQNXtO
妹は、俺のすることになんでも興味をもつ。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:18:17.97 ID:Cwhqkp9a0
可愛い年頃だなー
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:20:24.10 ID:6QgOkpUg0
乙。妹いくつ?かわいいな
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:20:56.87 ID:J21JQNXtO
妹「なにしてるの?」
俺「課題」
俺は妹に教科書を見せてやった。
妹「字がいっぱい」
率直な感想をありがとう。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:22:05.10 ID:2gY5dzkkO
妹と二人暮らし設定か?
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:24:41.09 ID:T0+lWBn0O
涙出てきた・・・素直に感動した
妹「勉強する!」
俺「そうか」
課題をやっている最中にまとわりつかれるのは邪魔だ。
俺はノートから白紙のページを一枚破って渡してやった。
それから、マークシート用に買った鉛筆も。
俺「これを使え」
妹「ありがてー!」
江戸っ子ww
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:26:44.87 ID:UwwekbdpO
ありがてー(`・ω・´)
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:28:06.25 ID:6QgOkpUg0
あああああんもうかわいいいいいい
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:32:04.27 ID:J21JQNXtO
妹「教科書は?」
妹は遊びにも全力投球だ。
仕方がない。
今は使わない英語の教科書を貸してやった。
妹「英語!」
俺「うん。何か喋れるか」
妹「はろー」
俺「はろー」
妹は将来、海外で成功するかもしれない。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:34:46.06 ID:whYHvgTGO
俺の妹にもこんな時期があってだな
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:35:28.08 ID:J21JQNXtO
俺「ほかには喋れるか」
妹「さんきゅー」
俺「ゆあうぇるかむ」
妹「まいねみずぺん」
俺「お前はペンか」
やっぱ無理だ。
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:41:19.96 ID:J21JQNXtO
課題が終わって、隣を見る。
妹は真剣に英語の教科書を読んでいた。
口唇をとがらせたその表情は
まるでひょっとこのようだ。
吹き出しそうになるのをこらえて、妹に声をかける。
俺「面白いか」
妹「勉強はたいへん」
俺「そうか」
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:42:02.19 ID:Cwhqkp9a0
すこしよつばみたいだなw
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:44:16.37 ID:vhcqJShfO
癒される・・・
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:45:44.26 ID:zTSmwBnv0
今北 なにこのきゅんきゅんスレw
続きは・・・ 続きはまだなのかっ!?
生意気なことを一丁前に言う妹に腹が立った。
俺は妹の持つ教科書を奪い取る。
妹が今にも泣きそうになる。
泣くとうるさいので、俺はあわてて口を開いた。
俺「お前がちゃんと勉強できたかどうか、今からテストをする」
妹「テスト?」
食いつく妹。単純な奴だ。
88 :
1 ◆QGdMsqjVJg :2008/06/03(火) 23:51:21.43 ID:J21JQNXtO
俺「俺が今から言う単語を英訳しなさい」
妹は、俺が立てた人差し指をじっと見ている。
俺「聞け」
妹「たん…をえいやく…」
ばかな妹には問題の意味がわからなかったらしい。
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:54:48.80 ID:J21JQNXtO
俺「俺の喋るのを、お前が英語にするの」
妹「わかった!」
右手を高々上げて言う妹に、
俺は厳かな雰囲気を漂わせてうなずく。
今ここに、俺と妹の仁義なき戦いが幕を開けた。
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/03(火) 23:59:43.50 ID:J21JQNXtO
俺「りんご」
妹「あっぷる!」
うむ。我が妹ながら、やりおる。
俺は腕組みをして低くうなった。
しかし、ここは格のちがいを見せつけてやらねばなるまい。
手をたたいて喜ぶ妹をにらみつけ、
俺は更なる攻撃を繰り出した。
俺「いぬ」
妹「わんわん!」
決着はあっさりついた。
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:01:29.15 ID:j8pgOHsx0
妹可愛すぎるだろwww
92 :
1 ◆QGdMsqjVJg :2008/06/04(水) 00:03:33.51 ID:CalFA36qO
俺「…わんわん?」
妹「わんわん!」
俺は手元の和英辞書を引いた。
犬はdogだった。
俺「お前、負け」
妹「ねこはにゃーちゃん!」
俺「きゃっとです」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:05:12.12 ID:j8pgOHsx0
辞書引いて確認すなw
俺「勉強が足りない」
妹「もっとがんばる…」
下を向いた妹は、本当に残念そうにつぶやいた。
その姿は同情を誘わないでもなかったが、
しかしこれは勝負なのだ。
俺「罰ゲームだ」
妹「何するの?」
俺「俺のと、お前のと、ふたりぶんのジュースをこぼさないように持ってくること。今からおやつだから」
勝負の世界は厳しい。
妹「行ってくる!」
…罰ゲームなんだから、そんなに跳びはねるな。
危ないとかそういう心配をしているわけでは決してないが。
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:12:17.87 ID:j8pgOHsx0
その妹くれよw
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:21:27.54 ID:CalFA36qO
妹が台所へ行くのを見届けてから、
俺はテーブルの上に視線を戻した。
妹が帰ってくるまでに片付けなければならない。
課題に使ったノートや教科書を鞄にしまう、
妹に貸したのも同じようにしようとしたところで、不意に、視界に入る。
ノートから破りとられた一枚の紙切れ。
かろうじて人間とわかるような奇怪なバケモノが、
紙いっぱいに描かれていた。
おそらく口だろうと思われる部分が
恐ろしいほどにとがっている。
そのバケモノの正体がわかった瞬間、
俺は口元をおさえて、
頬がゆるみそうになるのを隠した。
バケモノの横には、いびつな文字で
『おにいちやん』と書かれていた。
俺「英語の前に、ひらがなから教えないとな」
しかし俺は誉めて伸ばすタイプだ。
鞄にしまったペンケースから赤ペンを取り出して、
大きな花丸を描いてやった。
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:21:58.68 ID:rTSFumUqO
なごむわー。
イヒッ
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:22:43.80 ID:4mM/QOojO
可愛いな妹
もおまえも
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:23:20.32 ID:CalFA36qO
おしまい。
即興でネタ考えるのはよくないな
既に浮かばない
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:23:22.03 ID:j8pgOHsx0
うゎ 何か泣ける・・・素敵すぐる
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:24:28.44 ID:YOpGmqsi0
乙
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/06/04(水) 00:26:23.27 ID:/zR8BkgJ0
乙。
おまえみたいなお兄ちゃんほしかったわー
お読みくださりありがとうございます
親指が痛い痛い言うので
今日のところはここまでにしておきます
初めてスレ立てたのですが思った以上に楽しかったです
それではまたどこかで