( ^ω^)ブーンは“バトルサッカー”で戦うようです
1 :
◆O.J9RVHh8s :
( ^ω^)ブーンは“バトルサッカー”で戦うようです
第1話「おいでませバトルサッカー部」
見渡す限り緑のコート。
無数の観客と、カメラが見守るその中央に――僕は居た。
( ・∀・)『さぁ! ついに7対7!
この大会は“8ポイント:ベーシックルール”を採用しておりますので、
どちらかのチームが後1点入れた時点で、そのチームの勝利となります!』
( ´∀`)『実況さん実況さん』
( ・∀・)『はい?』
( ´∀`)『解説はモナの仕事だからね』
(#・∀・)『アンタが仕事もせずに煎餅ばっか喰ってるから
ボクがわざわざ代わりに解説してんでしょーが…っと』
( ・∀・)『えー、申し訳ございません。 取り乱しました。
…それでは…ボール打ち出し機により、最後のボールが打ち出されます!』
( ^ω^)(いよいよだ…!)
コートの中央が開き、そこから筒状のものが沢山付いた機械がせりあがってくる。
どの砲台からボールが飛んでくるかは、完全に運任せ。
この“気まぐれ”で勝負の行方が大きく左右される事も少なくない。
3 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:17:59.82 ID:TMq4fz1b0
( ・∀・)『あーっと! 今! ボールが打ち出されたッ!
ボールは高く天を舞いそして――落ちた先は内藤だーッ!』
( ^ω^)「っと!」
完全にモノに出来る、いいボール。
いける。
これなら勝てる。
「内藤! 内藤! 内藤! 内藤!」
( ^ω^)(…よし!)
観客も、僕の名前を呼んで応援してくれている。
あとは、このボールを相手のゴールにぶち入れて――
( ^ω^)「長かったこの戦いを、終わらせるお!」
( ・∀・)『おーっと! 内藤選手、一気呵成に攻め立てたーッ!』
4 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:20:09.24 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)(いける…いける、いける、いける!)
風も、芝生も、観客も。
全部、僕に味方してくれている。
このまま、ボールをゴールに――
「内藤!」
( ^ω^)「ん?」
「内藤!」
なんだろう。
コールとは違う。
「…内藤!」
僕を呼ぶ――声?
爪#'ー`)y‐「ぅおら内藤ッ!」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 22:22:48.83 ID:hjzl2staO
支援
6 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:24:33.05 ID:TMq4fz1b0
( ;^ω^)「はいッ!?」
え? 何?
もしかして、夢?
爪#'ー`)y‐「ったく…毒島といい二階堂といいお前といい、
何でこう別方面のどうしようもない奴が揃ってるかねこのクラスは…」
( ;^ω^)「あ、えっと…」
爪'ー`)y‐「いいよお前、そんなに寝たかったら保健室で寝てらっしゃい。
その代わり今日の授業は友達に教えて貰えなハイさようなら!」
( ;^ω^)「けぺっ!!」
ああ、またやっちゃった。
先生につまみ出されたの、中学時代から換算して――これで何度目かな。
まぁいいか。
7 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:27:36.71 ID:TMq4fz1b0
――放課後。
グラウンドが一望できる大きな階段。
そこに座って、茜色に染まった空をバックに
青春の汗を流す運動部の連中を見るのが、僕の趣味だった。
( ^ω^)「ふー…」
「おい」
( ^ω^)「ん…?」
不意に、後ろから声がする。
この気だるそうな、いまいち生命力の感じられない声は。
( ^ω^)「えぇっと…ぶすじま。
毒島 一男(ぶすじま かずお)君…かお?」
振り返った先に立っていたのは――目の下に大きなクマを作った、ボサボサ頭の冴えない男。
('A`)「いちいちフルネームで呼ぶなもっさり…してて鬱陶しいんだよ。
俺に関してはドクオでいいって自己紹介の時に…言っただろ違うか?」
( ^ω^)「あぁ、そういえば…」
言ってたような、言ってなかったような。
そもそも、まだこの私立VIP学園入学して――同じクラスになって1ヶ月だって言うのに、
あだ名で呼ぶなんていまいちしっくり来ないって言うか、まぁいいか。
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 22:28:58.17 ID:hjzl2staO
支援
9 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:28:58.32 ID:TMq4fz1b0
('A`)「そうだニヤケ顔俺のフルネームを覚えてた…褒美だ。
お前の…フルネームも覚えてやるからホレ言ってみろ」
( ;^ω^)「あ…あぁ、うん」
それにしても、変な喋り方する人だな。
( ^ω^)「僕は…内藤。
内藤 大地(ないとう だいち)…だけど、
皆からはなんでか“ブーン”って呼ばれてるお」
('A`)「へぇ。
そんじゃ“内藤。 内藤 大地…だけど、皆からはなんでか“ブーン”って呼ばれてる男”。
ちょっと顔貸せよ話っつーかなんかそんな感じのもんがあったりなかったりだから…よ」
( ;^ω^)「最後の“お”は語尾…って言うか、
まさか今時そんな古典的な間違いをされるとは思わなかったお」
('A`)「…冗談だブーンでいいなホレ行くぞ」
( ;^ω^)「え? あ…う、うん」
なんだろう、この人。
悪い人では無さそうだし、まぁいいか…
…なんだか最近、“まぁいいか”が口癖になってる気がするなぁ…
10 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:30:17.07 ID:TMq4fz1b0
――学校の裏。
この私立VIP学園は結構広くて、割とフクザツなつくりになってる。
さっきまで明るかったのに、一歩奥に引っ込むと、そこはまるで路地裏。
嫌な感じの冷たい風が吹く、薄暗い場所になっていた。
( ^ω^)「で…話って何だお?」
('A`)「あぁ実はな」
こんな場所に誘い出さないと言えないような話なんだろうか。
怪しい薬なんて売られたらどうしよう。
いや、薬なら断ればなんとかなる。
もっと最悪なのがコイツがホモだった場合――
('A`)「…お前部活どこ入るんだよ」
( ^ω^)「はい?」
THE☆拍子抜け。
支援
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 22:31:56.57 ID:kn9ZEbFMO
支援
13 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:32:12.48 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「部活…?」
そういえば考えた事も無かった。
この学校には、部活が沢山存在する。
サッカー部、野球部、コンピューター部、茶道部華道部。
剣道柔道ジークンドー、クレー射撃お菓子作り星空研究etc...
('A`)「……。」
( ;^ω^)「…と、特には…」
とかなんとか言っちゃって、実は入る気なんてない。
なんてったって――どこの部活に所属しようが、実に面倒な“学校行事”があるからだ。
('A`)「よしじゃあ決まりだ」
( ;^ω^)「は?」
え、何?
なんでコイツ――
とんでもない力で僕を引っ張ってるの?
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 22:32:59.12 ID:hjzl2staO
支援
15 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:33:10.04 ID:TMq4fz1b0
('A`)「秋本先生一人連れて来ました」
※嫌がる人を力ずくで連行すると、場合によっては逮捕されます。
よい子は絶対に真似しないでね。
爪'ー`)y‐「おー、なんだ内藤か…」
( ^ω^)「は…あ?」
つれてこられた場所は、小さな教室。
そこに居たのは、担任の秋本先生。
爪'ー`)y‐「まぁ居ないよりマシだからな、よし入部しろお前」
( ;^ω^)「ちょ…ちょっ、まっ!
何だっていきなり! しかも何の部活か聞いてないのに!」
なんなんだ。
こんなめちゃくちゃな事が、今の世の中で許されるのか。
('A`)「あぁそうだなこの…ここの部活はな」
('A`)「“バトルサッカー部”だ」
16 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:34:08.82 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「は?」
バトルサッカー部?
( ^ω^)「いや…そんな部活、部活紹介の時には…」
爪'ー`)y‐「当たり前だ、オイラが今年作ったからな」
あぁなるほど。
( ;^ω^)「だったら余計入りたく…!」
爪'ー`)y‐「入ったら授業中の居眠りも見逃してやるのになー…」
( ^ω^)「な…!」
授業中の居眠りを…見過ごす!
これは…僕にとってはこの上無い好条件!
( ^ω^)「…その話…乗った!」
※自分の立場を利用して相手に何かを強要し、
それによって利益、もしくは不利益を相手に発生させると
場合によってはスクール・ハラスメントだか何だかで捕まります。
よい先生は絶対に絶対に真似しないでね。
17 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:34:37.98 ID:TMq4fz1b0
――自宅。
もうすっかり夜。
僕は部屋のベッドに倒れこみ、
ぼうっとしながらも今日の事を思い出していた。
( ^ω^)「ふぅ…」
部活になんて絶対入らないと思ってたのに。
まさか、こんな形で入ることになるなんて。
( ^ω^)「まぁ…いいけどね」
正式に“部活”として認められるためには、
うちの学校では“成績優秀者もしくは特待生一人”、
“部員合計5名以上”、“顧問の先生一人”が絶対条件。
今のままだと、どう考えても集まるワケがない。
( ^ω^)「ふふふ…」
このままいけば、特に活動なんてせずに、
ただ名前を登録しただけで、秋本先生のつまらない授業で寝れる!
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 22:37:11.54 ID:oBxbCmdv0
wktk
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 22:38:36.76 ID:hjzl2staO
支援
20 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:38:51.96 ID:TMq4fz1b0
――そう考えていた時期が、僕にもありました。
(ヽ^ω^)「バトルサッカー部…入りませんか…」
断言しよう、世の中に甘い話なんて無い。
あれからというもの、基礎練習の走りこみ、他の部活の偵察。
果てはまるでどこぞのいかがわしい店の呼び込みのような勧誘。
わたくし内藤大地、心身共にクタバりそうで御座います。
そんな時でした。
「やめろ! 離せよっ!」
爪;'ー`)y‐「いいだろ、別に…!」
わたくしの耳に届いたのは、可憐な女子の叫び声と
そしてあれは間違いなくにっくき秋元の声でありましょう
振り向くと秋元めが可憐な女子の手を引いて何かほざいておるやうでした
( ゚'ω゚')「!!!!!!111」
【わたしののうないかいろ】
女子の嫌がる声→手を引く秋本→秋本セクハラで逮捕→この地獄から開放ヒャホーイ
21 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:40:48.55 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「秋本先生! いやこのロリコン! やめるんだお!」
爪;'ー`)y‐「は…はぁ!?」
(*゚∀゚)「っしゃ!」
僕が叫んだ瞬間、秋本は掴んでいた手を緩めた。
そしてそのスキに、髪の毛を真っ赤に染めた、いかにもな不良少女がこっちに走ってくる。
( *^ω^)(よしそのまま僕の胸にダイb)
(*゚∀゚)「わりーなっ!」
え?
ちょ、なんか背中にすごい衝撃g
( ;^ω^)「おぉぉぉぉッ!?」
爪;'ー`)y‐「うわあぁ!!」
え? なに?
なんか身体がすごい勢いで前に進んd
爪;'ー`)゚'ω゚'; )三 「ばびろんっ!?」
フェイストゥフェイスここに極まれりー!?
零距離DA★ZE秋元ちゃん!!
22 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:42:18.08 ID:TMq4fz1b0
( ;^ω^)「うーん…ごめんなさいお」
爪;'ー`)y‐「ったく…早とちりにも程があるわボケ」
なるほど。
アレは勧誘だったのか。
つーかちょっと考えれば分かりそうなものを。
追い詰められると人って怖いね。
( ^ω^)「ところで…さっきの子は?」
爪'ー`)y‐「…二階堂 翼(にかいどう つばさ)…
うちに入ってくれれば、間違いなく戦力になる女だ」
( ^ω^)「へー…」
なんかちょっと細くてひ弱そうだったのに。
まぁ、体格だけで強さなんて分からないけど。
なんてったって、“能力”が強いかもしれないからね。
23 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:44:29.79 ID:TMq4fz1b0
――校庭。
やたらめったら広いこの校庭でも、
放課後は多数の運動部でほぼ一杯になる。
だからこうして、まだ公認されていない部活が
こうして場所を取れるのは、本当に珍しい。
爪'ー`)y‐「さて…やっとこさ校庭が取れたんだ。
お前らの“能力”がどんなモンか、見せて貰おうか?」
( ^ω^)「把握したお!」
('A`)「マンドクセ」
マンドクセ…面倒くさい、か。
あれ?
( ^ω^)(そういえば僕…何でこんなにノリノリなんだお?)
最初は、絶対嫌だって思ってたのに。
まさか…これが洗脳ってやつか。
まぁ、楽しければいいか。
24 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:45:59.36 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「んじゃブーン…ほれ」
( ^ω^)「っと」
僕のところに、ボールが飛んでくる。
そういえば――この感じ、あの時の夢と似てる。
…もしかすると、決まってたのかもしれないな。
( ^ω^)「それじゃ…いきますお!」
僕がこの、“バトルサッカー”をやる事になるって言うのは。
( ^ω^)「おぉぉぉっ!!」
まるで脚払いをするように、ボール“より少し離れた場所”を蹴る。
爪'ー`)y‐「!?」
25 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:47:11.47 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「へー」
('A`)「ほーう」
( ^ω^)「どうだお!」
これが、僕の生まれつき持ってる能力。
能力の中では弱い部類かもしれないけど、この競技ではきっと役に立つ。
('A`)「すごいな、ボールに触れずに飛ばすなんて…超能力か?」
爪'ー`)y‐「違うよ、見てなかったか?
あいつ、足から“衝撃波”を出したんだ。
…ま、この競技にゃそこそこ役に立つ能力だと思うぜ」
そう。
衝撃波を出すのが、僕の能力。
昔はバカにされたっけな。
皆火を出したりとか、空飛んだりとか。
そういうカッコいい能力の中で、僕だけ衝撃波。
それが、やっと役に立てるかもしれない。
そう思うと、なんだか心の底からじわじわと…うん、楽しくなってきた。
26 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:49:41.97 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「さて、次はドクオだ、ほれ」
('A`)「…あー」
ボールを渡されるが、何故かドクオは動こうとしない。
もしかして、いまさらやりたくないなんて――
('A`)「ブーン」
( ^ω^)「へ?」
何だろう?
僕にボールを渡して、何を――
('A`)「オレにボール取られないようにあそこまで…ドリブルしてみ」
( ^ω^)「へ?」
何?
ますます分からなくなってきた。
まぁいいか。
( ^ω^)「よーし…!」
僕のドリブルテクニックを見せてやる。
これでも中学校のときはサッカー部だったんだ。
…ずっと補欠で、2年生の途中で辞めたけど。
27 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:50:22.62 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「ボールは友達だーい!」
それにしても、ドクオはやる気があるんだろうか。
さっきからぜんぜん追ってくる気配が――
('A`)「ほいっとさ」
( ;^ω^)「へっ!?」
なっ
('A`)「取ったぜ」
( ;^ω^)「えっ? あ…えっ?」
一体何が起こった?
確かに、ドクオどころか、誰も近づいては来てなかった――
( ^ω^)「もしかして…それがドクオの能力?」
('A`)「あぁ」
('A`)「“影”に溶け込む能力だ」
28 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:52:22.04 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「!」
爪'ー`)y‐「ほほう…」
影!
影に溶け込まれたら、気配は無い。
それどころじゃなく、攻撃を当てる手段も少ないから、とても厄介だ。
( ^ω^)「すごいお! すごい能力だお!」
爪'ー`)y‐「あぁ…こりゃ予想以上だな」
後はええっと。
普通の部員が2人と、優秀な人が1人。
それさえ集まれば…きっと僕らは誰にも負けない!
そう。
毎年校内で行われる、
“全部活対抗バトルサッカー大会”でも!
29 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:53:16.62 ID:TMq4fz1b0
――。
( ;^ω^)「という訳で、お願いしますお!」
(;*゚∀゚)「いーやーだーっ!」
屋上に追い詰めたんだ。
これで逃げ場は無い。
あの秋本先生が、間違いなく戦力になるとまで断言した女。
どうやっても、この子をうちに引き入れないと。
( ^ω^)「ね! ね! 入ってくれたらさ!
秋本先生もさ! 無断欠席とか大目に見てくれるって!」
(;*゚∀゚)「いやだっ! オレはバトルサッカーなんてしたくないっ!
だいいちそーゆーのはアレだ! あんま良くないんだぞっ!」
( ^ω^)「君、名前“翼”だお!
サッカーするために生まれてきたような名前だお!」
(;*゚∀゚)「イミわかんねぇよなんだよそのこじつけっ!」
ぬう。
これは…これは!
( ^ω^)「なら…入ってくれたら
プリン買ってあげるお!」
30 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:53:54.19 ID:TMq4fz1b0
(*゚∀゚)「!」
( ^ω^)「……。」
お?
ダメもとで言ってみたけど――これはもしかして!
(;*゚∀゚)「ばっ…バカっ!
プリンなんて要らねぇよバーカ!」
( ^ω^)「…上に生クリームが乗ってても?」
(*゚∀゚)「!!」
(;*゚∀゚)「い…いらんっ!」
( ^ω^)「果物がついても?」
(;*゚∀゚)「…う、うー…」
(;*゚∀゚)「い…いや! いやだっ! ムリっ!
オレは“こんな能力”、ぜってー使いたくねーんだよっ!」
( ^ω^)「!」
能力? …こんな能力?
もしかすると、直接的な原因は…サッカーじゃなくて、そっち?
31 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:54:48.29 ID:TMq4fz1b0
なら!
( ^ω^)「…聞いてくれお!」
(*゚∀゚)「は?」
( ^ω^)「僕の能力は、衝撃波を出す能力。
見た目的にも強さ的にも、地味ーな能力だお…」
(;*゚∀゚)「うん、まぁ、確かに…」
( ^ω^)「友人には火を出す能力とか空を飛ぶ能力とか、
すごくカッコいい能力があるのに…僕だけ衝撃波!
僕は自分の不運を呪った! そしてこんな能力を与えた神を恨んだ!」
( ^ω^)「でも…バトルサッカーに出会って僕は変わった!」
( ^ω^)「こんな地味な能力でも、バトルサッカーにおいては強力な能力だったんだお!」
( ^ω^)「君だって、秋本先生が“入ったら絶対戦力になる”って言ってたお!
君が君の能力にどういうコンプレックスを持ってるかは知らないけど、
きっとバトルサッカーを通じてそのコンプレックスも解消されるはずだお!」
名づけて“怒涛の演説作戦”!
32 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:55:40.70 ID:TMq4fz1b0
(*゚∀゚)「うーん…」
よし。
きっと、僕の演説に心が揺れてるはず!
( ^ω^)「ね? 君に損は無いお?」
(*゚∀゚)「そーだなぁ…」
よし来た!
来ましたよコレ!
(*゚∀゚)「…まー、プリン買ってくれるなら
試しに入ってみてやってもいーかな…」
( ^ω^)「……。」
(*゚∀゚)「…?」
( #゚'ω゚')「結局プリンかい!」
あの演説の時間を返せ!
33 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:56:15.01 ID:TMq4fz1b0
――バトルサッカー部部室。
先に待っていた二人が、
予想外の出来事にとても驚いた顔をしている。
爪'ー`)y‐「へー…ついにあの能力を解禁する時が来たか」
(*゚∀゚)「…そんかし、1試合ごとにブーンにプリンおごってもらうからな!」
なんつー契約料だ。
いや、それより。
( ^ω^)「先生、つーの能力を知ってたんですかお?」
爪'ー`)y‐「ああ、まぁいろいろあってな…
…それより、お前らに朗報がある!」
朗報?
( ^ω^)「朗報って何だお?」
(*゚∀゚)「親睦会でケーキバイキングとか!?」
( ;^ω^)「いや、それはねーお」
('A`)「…あんまりいい予感はしない…な」
支援
35 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 22:58:44.29 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「なんと! 明日練習試合出来る事になったぞ!」
爪'ー`)y‐「ん、どした? 嬉しくないのか?」
( ^ω^)「い…いやいやいやいや!」
だってバトルサッカーは最低4vs4だお?」
(*゚∀゚)「そーだぜ! 一体どうやって…」
爪'ー`)y‐「ま、その辺りは心配すんな」
('A`)「ん…どういうことだ?」
( ;^ω^)「心配すんなって言われても…」
爪'ー`)y‐「フフ、聞いて驚くな? オイラだって何もしてなかったワケじゃない。
…すでに1人…これ以上ないぐらい、頼もしい助っ人を用意してあるんだぜ!」
次回に続く!
36 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:00:03.72 ID:TMq4fz1b0
第一話おわり。
支援ありがとう。
それにしても今日VIP重いな…なんか気が滅入るわ。
3話まで投下予定だが少し休憩する。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:01:03.07 ID:Wue5waPx0
なんか懐かしい匂いがするな
んでもって意外と面白いのでがんばってくらさい
いいんだけど…名前が気になる
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:03:07.83 ID:PtscDxrJ0
ちょっとこれからを期待するお
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:05:11.09 ID:Bpx4aqZk0
おもしろかった
しえん
41 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:05:13.46 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)ブーンは“バトルサッカー”で戦うようです
第2話「対決! 格闘部!」
42 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:06:04.83 ID:TMq4fz1b0
――土曜日 VIP市内 小競技場。
VIP市内に数ある“バトルサッカー”の競技場の一つがここだ。
ギリギリ試合が出来る広さで、ボール打ち出し機も無いけど、
学校のグラウンドを試合に借りられない僕らのような非公認部にとって、
あまり高くない料金で借りられるこういう場所はとてもありがたい。
爪'ー`)y‐「うおっし、集まったかお前らー」
( ^ω^)「はーい」
('A`)「へーい」
(*゚∀゚)「ほーい」
先生は何故か背中に“正義”と書かれた赤ジャージ、
僕は高校の体操服、ドクオは寝巻きと、たいがいバラバラな格好だけど。
( ^ω^)「…つー」
(*゚∀゚)「んぁ?」
( ^ω^)「それで…サッカーするのかお?」
つーの服装は…
平らな胸元にドクロの絵が描かれた、黒い大きめのシャツと、腕に箱のついたバンド。
そして黒いニーハイソックスに、赤い運動靴。
…それだけ。
43 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:06:58.17 ID:TMq4fz1b0
( *^ω^)「それじゃパンツ見えるお!」
(*゚∀゚)「…しゃーねーだろ、これじゃないと能力使えないんだよ!
だからバトルサッカーなんてしたくねーって言ったんだよボケっ!」
( ;^ω^)「ちょ、痛い痛い! 蹴るな!」
青のみずた…いや、乱暴な子だな!
それにしても、つーの能力って何だろう。
服が限定されてるって事は、服に関する能力…?
爪'ー`)y‐「おっと…そろそろ相手さん、来たみたいだぜ」
( ^ω^)「え!?」
ちょ、ちょっと待って。
相手来たってアンタ、まだ――
( ●炎●)「どうやら…逃げずに来たようだな!」
爪'ー`)y‐「…そりゃまぁ、練習試合だからな」
( ;^ω^)「うお…!」
なんてこったい。
あれは…格闘部部長の米良 雷同(めら らいどう)…
通称“炎の格闘家”メララーじゃないか!
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:07:32.87 ID:PtscDxrJ0
四円
45 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:08:09.50 ID:TMq4fz1b0
( ;^ω^)「ちょ、ちょちょっちょちょっちせんせん先生!」
爪'ー`)y‐「どうした、ラップに目覚めたのか? 絶望的に下手だぞ?」
( ;^ω^)「ちがうわ! 聞きたい事が二つ!」
爪'ー`)y‐「何?」
( ;^ω^)「まず一つ! 何で相手に対する攻撃がアリなこの競技で
わざわざ初戦を格闘部なんかと戦わなきゃならないんですか!」
爪'ー`)y‐「練習試合を受けてくれる部がここしかなかったから」
なんじゃそりゃ!
…まぁそれはいい、それより。
( ;^ω^)「それより…助っ人は!?
これじゃうちのチームまだ3人ですお!?」
爪'ー`)y‐「…あぁ、助っ人?」
爪'ー`)y‐「オイラだよ」
47 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:09:48.00 ID:TMq4fz1b0
終わった。
僕の人生は終わった。
この明らかに弱そうなメンバーの目の前には、いかにも百戦錬磨な漢達。
( ●炎●)「押忍! お願いします!」
中でもこいつ。
米良 雷同…メララー。
赤と黄色の髪の毛を逆立たせて、額に炎の文字まで書いて。
首なんて下手するとつーの太ももより太いし、っつーかもう筋骨隆々。
能力抜きで考えたら、どう考えても勝てるはずが無い。
( ●炎●)「そうだ、戦いの前に自己紹介と行こうか」
まぁ、こういう人だから…わざと怪我するような事をしてくるとは思えないけど。
とか色々考えてるうちに、メララーの後ろに控えている人たちが前に出てきた。
「オス! 郷田です! 自分、柔道やってます!」
「ごっつあんです! 相撲の天道でごわす!」
柔道、相撲!
なんだよなんなんだよもう
基礎的な部分ですでに負けてるじゃんかもう
48 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:10:36.76 ID:TMq4fz1b0
空手、柔道、相撲…と来たら何だ!?
次に出てくるのは…あれ?
ξ゚听)ξ「……。」
( ●炎●)「おいツン、ちゃんと挨拶せんか!」
暑苦しい漢共に気を取られてぜんぜん気づかなかった!
あんなワンピース水着みたいの着たかわゆい女の子が居たなんて!
ξ゚听)ξ「津出 玲奈(つで れいな)…通称ツン。 プロレスやってるわ」
プロレスか、なるほど!
関節技かけられたい!
爪'ー`)y‐「…ブーン」
( ;^ω^)「ち、ちがっ! 誰もやましい事なんて!」
爪'ー`)y‐「やましい事考えてたんだな。
まぁそう言う事じゃなくて…ホレ」
ホレ? …え、何?
爪'ー`)y‐「相手さんが丁寧に自己紹介してんだ、お前もしやがれ」
あぁ、そう言う事か。
49 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:11:21.85 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「どーもどーも、僕は内藤 大地…ブーンって呼ばれてますお!」
('A`)「毒島…あぁいいや、ドクオって呼んでくれ」
(*゚∀゚)「二階堂翼! つーって呼べよな!」
爪'ー`)y‐「んで、オイラが顧問兼助っ人の秋本 きつね…通称フォックスだ」
( ●炎●)「うむ、ではよろしくな!」
爪'ー`)y‐「よしゃ…じゃあやるか!」
全員の自己紹介が終わると、それぞれ自分のコートに散っていく。
まぁ、きっと大丈夫。
この感じだと、向こうだってスポーツマンシップにのっとって試合してくれるだろうし、
何より、強い相手と戦った方が練習になる。
と思う。
むしろ願う。
50 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:12:05.54 ID:TMq4fz1b0
バトルサッカーって言うのは、
根本となるルールがサッカーに由来しているだけで、
実のところ、ほとんどがサッカーとは全く異なる。
爪'ー`)y‐「よっしゃ、んじゃオイラがGK、
ドクオが後衛、ブーンが中衛、つーが前衛な」
まずは人数。
公式ルールでは、最低4対4から7対7まで。
そして試合に出る人数に関わらず、先発補欠あわせて10人まで。
そして役割。
GKはそのままだけど、あとはFWとかMFとかじゃなく、
サッカーを知らない人にも分かりやすく「前・中・後衛」と呼ばれている。
爪'ー`)y‐「ドクオは影になって待ち伏せ、
ブーンはボール持ってる奴が近づいてきたらひたすら衝撃波。
そんでつーは…そうだな、まずは“チャイナ”で行っとけ、いいな?」
何より一番違うのが、戦闘。
ボールを持っている人は、戦闘を行う事が出来る。
攻撃側がボールを使って攻撃したり、逆に守備側がボールを奪うために攻撃したり、だ。
それより…チャイナ?
なんだろう、どういう能力なんだろ。
ますます気になって来た。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:13:07.93 ID:17Jg5v9F0
能力モノか・・・・wktk支援
52 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:13:03.25 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「2点マッチだから一点重いぜ。
あと、KOにも気をつけろ…よし、以上」
あとは、決着方法。
バトルサッカーでは、「最初に決められた点数を取る」か、
「試合人数と同じ数の相手をKOする」と勝利になる。
…よし。
頭の中でルールを整理するだけで、大分気持ちも楽になるな。
爪'ー`)y‐「さて、つー。
そろそろ能力見せてやれや」
(*゚∀゚)「…わーったよ、もうハラくくるわ…」
おお。
早速、つーの能力が見れるのか!
( ^ω^)「wktk」
(*゚∀゚)「…んじゃ、行くぜ」
そう言うとつーは、腕の箱から一枚のカードを取り出して、
自分の平らな胸にくっつけた。
( ^ω^)「うおっ!?」
53 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:15:44.84 ID:TMq4fz1b0
びっくりした。
つーがカードを付けると、急に身体が光りだして――
それが収まった頃には、つーはミニのチャイナドレスを身に纏っていた。
( ^ω^)「えっと…」
(*゚∀゚)「…よし…準備完了っと!」
準備…着替える事に何か意味があるんだろうか。
着せ替えカードなんてものが発明されてなけりゃ、生着替えをゲフンゲフン
しかし、一体どういう能力なんだ? ますますわからなくなってきた。
( ●炎●)「おい! そっちまだか!」
爪'ー`)y‐「あーわりーわりー!」
爪'ー`)y‐「ってワケで、詳しい話は後!
とっとと試合始めるぜ野郎共!」
( ^ω^)「そうだ…よし! 行くお!」
('A`)「へぁーい」
(*゚∀゚)「っしゃぁ! もう吹っ切れてやるっ!」
54 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:16:38.50 ID:TMq4fz1b0
――初試合。
そう、これが初試合なんだ。
最初は無理やり入部させられて、流されるままにやって来たけど、
もしかするとそれは、何か大きな力に動かされての事かもしれない。
最近、そう思うようになってきた。
(´・ω・`)「えー…この試合、私ショボンが立会人…審判兼進行役を勤めさせて頂きます」
(´・ω・`)「それでは…各自、準備して下さい!」
この競技場の従業員のショボンとか言う人の合図で、僕らは決められた位置につく。
( ^ω^)「へーえ…」
相手は、柔道の郷田さんと相撲の天道さんが前衛、
プロレスのツンちゃんが中衛、メララーさんがGKと、攻撃的な布陣。
つー1人に任せて、大丈夫だろうか。
まぁ、先生には迎撃に専念しろって言われてるし、
あんまり勝手な事はしないようにしよう。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:17:30.50 ID:PtscDxrJ0
私怨
56 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:20:18.87 ID:TMq4fz1b0
(´・ω・`)「それでは…レディー・ファイッ!」
立会人のショボンが、ボールを高く投げ上げる。
ここから、試合は始まる。
「うっしゃ! 行くでごわすよ郷田どん!」
「オッス!」
( ^ω^)「な…!」
何だあのフォーメーション!
天道さんが郷田さんを肩車して、郷田さんがそこからジャンプして…
「ボール取ったりー!」
( ;^ω^)「あ、足ではさんで取ったぁ!?」
アリですかそれ。
いや、アリでしょうけど! 足だし!
でもどうしよう。
一体、どうやってボールを――
57 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:21:02.09 ID:TMq4fz1b0
(*゚∀゚)「ちょあ!」
「ぐばぁっ!?」
へ?
( ●炎●)「な…何いぃぃッ!?」
「ご…郷田どーんッ!?」
( ;^ω^)「えぇぇっ!?」
一瞬自分の目を疑った。
けど、間違いない。
つーが…あの郷田さんを、
蹴り一発でぶっ飛ばした!
58 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:22:10.24 ID:TMq4fz1b0
「あが…」
ボールごとゴールにぶち込まれ、ピクピクと痙攣する郷田さん。
唖然とする一同。
(*゚∀゚)「これが…オレの力だ!」
すごすぎる。
まさか、ここまで強かったとは。
( ^ω^)「…ん?」
そこでもう一つ、僕は違和感を感じる。
唖然とする一同の中で、ただ1人だけ…
ξ゚ー゚)ξ「……。」
ツンだけが、何故か笑みを浮かべていた。
(;´・ω・)「ご…ゴール!
そして郷田選手、ノックアウトです!」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:22:54.47 ID:AsBNLGG9O
少林サッカーの劣化と聞いて
60 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:22:49.86 ID:TMq4fz1b0
ξ゚听)ξ「メララー部長」
( ●炎●)「…ん?」
ξ゚听)ξ「あたしを前衛、部長が後衛…天道先輩はGKでお願いします」
( ●炎●)「…止むを得ん…か」
( ^ω^)「……。」
何か話し合って、位置を移動してる。
バトルサッカーでは、メンバーをKOされる度にポジションを変えられるから、
至って自然な事ではあるけど…何か、何かが不安だ。
(´・ω・`)「えー…それでは!
格闘部チームのポジションチェンジも終了したので、次のセットに入ります!」
ショボンはそう言って、ボールを構える。
そして、高く投げ上げたボールは――
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:23:13.79 ID:hjzl2staO
支援
62 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:23:31.77 ID:TMq4fz1b0
(*゚∀゚)「…?」
ξ゚听)ξ「どうぞ?」
( ;^ω^)「!?」
どちらも手をつけず、つーの方に転がった。
(*゚∀゚)「あ?」
ξ゚听)ξ「だから…攻めてくれば? って言ってんのよ」
どういう事だ。
相手に攻めさせるなんて。
(*゚∀゚)「後で…文句言うなよっ!」
つーはそう言うと、足元のボールを蹴り、前に進む。
対するツンは――
ξ゚听)ξ「……。」
それを、黙って見過ごした。
63 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:25:13.86 ID:TMq4fz1b0
(*゚∀゚)「っしゃ、このままゴールに…」
ξ゚听)ξ「……。」
!!
( ;^ω^)「つ…つー! 後ろーッ!!」
慌てて叫んだけど、遅かった。
(;*゚∀゚)「な、なっ…!」
ξ゚听)ξ「甘いわね…」
急に動きを止めたつーの背後には、ツン。
その繊細で、しかしどこか力強さを感じる腕は、つーの細い腰を抱え込んでいる。
(;*゚∀゚)「な…」
ξ゚听)ξ「ジャーマン…」
ξ゚听)ξ「…スープレックス!」
64 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:25:57.05 ID:TMq4fz1b0
(* ∀ )「ぐぎゃっ!?」
( ゚'ω゚')「!!」
パンツ丸見…じゃなかった!
( ;^ω^)「つーッ!!」
僕の目の前で、つーは頭を思いっきり地面に叩き付けられていた。
足が頭と同じ位置にあって、その向こうでツンがブリッヂしてて…
(´・ω・`)「あーっと! これは…」
ξ゚听)ξ「…郷田先輩のお返しよ」
ツンはつーから手を離し、立ち上がるが、
つーは技を食らった状態のまま、ピクリとも動かない。
ξ゚听)ξ「これを食らって起き上がったヤツは居ないわ。
…さ、立会人さん、危ないからコートの外に…」
(*゚∀゚)「っだぁぁ!!」
ξ;゚听)ξ「!?」
65 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:26:54.10 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「つー!」
つーは死んでいなかった。
勢い良く起き上がったつーは、大きく伸びをすると――
(*゚∀゚)「まだ…試合は終わってないぜっ!」
ξ;゚听)ξ「!」
ツンに向かって、強烈な蹴りを放つ。
ξ;゚听)ξ「ぐああっ!」
ツンはなんとかそれを両手で受け止める…が、それでも衝撃により、かなりの距離を後ずさる。
(;´・ω・)「し…試合再開ッ!」
そして立会人のショボンが、コートから逃げるように出て行くと…
ξ゚听)ξ「やってくれたわね…」
(*゚∀゚)「先に手ぇ出したのは…そっちだろ!」
二人の戦いがはじまった。
66 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:27:37.52 ID:TMq4fz1b0
(*゚∀゚)「てやぁぃっ!!」
ξ゚听)ξ「フンっ!」
つーの高めの蹴りを、ツンが片手で受け止める。
ξ゚听)ξ「はぁッ!」
(*゚∀゚)「っしゃぁ!」
そこから開いた隙をついての強烈なパンチ。
しかしつーは、それを更に飛んでかわし――
(*゚∀゚)「っらぁーッ!!」
ξ;゚听)ξ「アガッ!!」
ガラ開きの即頭部に、目にも留まらぬ蹴りをブチ込んだ。
( ●炎●)「ツン!」
吹き飛んで行ったツンを、メララーが受け止める。
その目には――明らかに、“さっきまでとは違う闘志”が宿っていた。
67 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:28:13.31 ID:TMq4fz1b0
ξ゚听)ξ「ぶちょ…
…すいま、せん… 少し、私…
あいつの事…甘く、見てました…」
( ●炎●)「じっとしてろ…
…オレがカタキを取って来てやる!」
ξ‐)ξ「…は、い…」
ツンはゆっくりと目を閉じ――そして、眠るように意識を失った。
(´・ω・`)「ノックアウトー!
格闘部チーム、早くも二人をノックアウトされてしまいました!」
ショボンがコートの中に入り、ツンの意識が無いことを確認し、叫ぶ。
これで、こっちが圧倒的に有利になった。
有利になったはずなのに。
( ●炎●)「貴様ら…許さんぞ!」
何故か、全く勝てる気がしない。
68 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:29:39.39 ID:TMq4fz1b0
――そこから先の試合内容は、ひどいものだった。
まるで勝負にならなかった。
( ●炎●)「でやぁぁぁッ!!」
(* ∀ )「ぐが…ぁぶっ!?」
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
メララーがゆらりと動いたかと思うと、もうそこに彼の姿は無くて。
( ●炎●)「ふぅぅぅんッ!!」
( ;^ω^)「うわぁぁぁっ!!」
次に気が付くと、僕も吹き飛ばされてて。
( ●炎●)「ぜぇぇぇぇいッ!!」
(;゚A゚)「おぐふ…!」
気を失う直前に聞いたのは、ドクオの悲鳴だった。
( ω )「…あ、が…」
69 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:30:29.42 ID:TMq4fz1b0
――。
( ;^ω^)「…!」
ここは…
爪'ー`)y‐「おいおい…無茶すんなよ」
( ^ω^)「ん…」
上を見ると、心配そうな顔で僕を見る先生。
( ^ω^)「…ん」
下を見ると、畳の上に敷かれた布団。
( ^ω^)「……。」
('A`)「……。」
横を見ると、同じく布団に寝ているドクオ。
(*゚∀゚)「やっと目ぇさめたか! …ま、当たり前か!」
( ^ω^)「お…」
70 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:31:34.74 ID:TMq4fz1b0
( *^ω^)「……。」
(*゚∀゚)「ん?」
そしてその向こうには、ナース服を着たつーの姿。
爪'ー`)y‐「ったく…つーに感謝しろよ。
こいつの能力が無かったら、お前ら多分全治1ヶ月位なんだからな…」
そういえば…
あれだけ強烈な攻撃を受けたのに、骨が折れてないどころか、かすり傷も無い。
そこで、忘れかけていた疑問が僕の頭に浮かんでくる。
( ^ω^)「つーの…能力って?」
爪'ー`)y‐「まぁ…そうだな。
言うなれば、“コスプレ能力”ってやつかな…」
( ;^ω^)「コスプレ!?」
なんだそりゃ。
コスプレ能力?
ええと、それってつまり…
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:31:35.35 ID:PtscDxrJ0
紫煙
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:31:38.39 ID:8/exJYRcO
師炎
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:31:51.88 ID:9+ENr50fO
わたしえん
74 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:32:09.44 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「…さて…ところでだ!」
( ^ω^)「お?」
爪'ー`)y‐「お前らに、いい話と悪い話があるんだが…どっちから先に聞きたい?」
また古典的な…。
( ^ω^)「えーと、じゃあ悪い話から…」
爪'ー`)y‐「うん、それじゃ何か迫力ないし、いい話から話してやるよ」
じゃあ聞くなよ。
一体何のために聞いたんだアンタ。
爪'ー`)y‐「まずいい話だ。
…なんと…実は入部希望者が居るんだ!
今日の練習は都合が悪くて来れなかったんだけどな」
( ^ω^)「おぉ! それはいい話!」
これで、あと1人。
あと1人入ってくれれば、正式に部活として活動できる!
爪'ー`)y‐「そんで…悪い話だが」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:32:34.57 ID:gtzh2cddO
支援
76 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:33:07.57 ID:TMq4fz1b0
※どうやら投下順を間違えたようです
>>74は無視して下さい
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:33:34.34 ID:kBQEDr63O
少林サッカーですねわかります
78 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:35:00.24 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「着てる服によって、能力が違うって事かお?」
(*゚∀゚)「そーだよ」
なるほど…だからチャイナドレスで中国拳法(?)、ナース服で治癒能力ってことか。
( ^ω^)「じゃあ、ライダースーツとか着たら…」
(;*゚∀゚)「あー、それはムリ」
( ^ω^)「なんで?」
(*゚∀゚)「下がスカートじゃないと、何が気に入らねーのか
能力発動してくれねーんだ。 …何度やってもだめだった。
…正直、生まれてから今まで何度神のヤローを恨んだ事か…」
( ;^ω^)「…あぁ…」
だからバトルサッカーしたくないって言ってたのか。
なんか納得。
( ;^ω^)「あ…そういえば試合は!?」
(*゚∀゚)「…負けだよ」
まぁ、それもそうか。
あの状況で勝ってたら、それはそれでビックリだ。
79 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:35:35.00 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「…さて…ところでだ!」
( ^ω^)「お?」
爪'ー`)y‐「お前らに、いい話と悪い話があるんだが…どっちから先に聞きたい?」
また古典的な…。
( ^ω^)「えーと、じゃあ悪い話から…」
爪'ー`)y‐「うん、それじゃ何か迫力ないし、いい話から話してやるよ」
じゃあ聞くなよ。
一体何のために聞いたんだアンタ。
爪'ー`)y‐「まずいい話だ。
…なんと…実は入部希望者が居るんだ!
今日の練習は都合が悪くて来れなかったんだけどな」
( ^ω^)「おぉ! それはいい話!」
これで、あと1人。
あと1人入ってくれれば、正式に部活として活動できる!
爪'ー`)y‐「そんで…悪い話だが」
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:35:34.40 ID:pG+0lNtYO
ちょwww悪い話気になるwwwwww
81 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:36:11.65 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「……。」
悪い話…一体何だろう。
爪'ー`)y‐「…うちの学校、GWになると部活動休止になるんだよな」
( ^ω^)「あぁ…そういえばそんな事言ってたお。
爪'ー`)y‐「…明日から正式にGW…部活動は休止になる。
つまり、お前らを監視下に置く事が出来なくなった!
非常に残念でならない! …が、休養も兼ねて思う存分遊んで来い!」
( ^ω^)「イヤッホォォォォウ!!」
なんだよ先生、バリバリいい話じゃ…
爪'ー`)y‐「…と言おうと思ったが」
( ^ω^)「へ?」
爪'ー`)y‐「今日の試合でも分かるとおり、お前らまだ実力不足だ!
なので合宿を行う! 親御さんの許可は取った! 今から合宿だ!」
それから数分間、僕は開いた口が塞がらなかった。
次回に続く!
え、悪い話って負けた事じゃないのw
83 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:37:54.45 ID:TMq4fz1b0
2話終わに。
支援ありがとう。
このまま3話投下します。
その後寝ます。
84 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:38:30.44 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)ブーンは“バトルサッカー”で戦うようです
第3話「地獄の黄金合宿!」
85 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:39:10.03 ID:TMq4fz1b0
爪'ー`)y‐「よしお前ら! 着いたぞ!」
( ^ω^)「おー!」
先生の車で揺られる事2時間。
僕らは、広大な自然に足を踏み入れた!
(*゚∀゚)「風がきもちいい! 空気がうまいっ!」
(*'A`)「…見ろよブーン風が俺らに…味方してるぜ」
( *^ω^)「青と白のボーダー…」
(*゚∀゚)「ちょあ!」
(#)ω^)「…すいませんでした」
(#)A`)「でした」
ああ、なんか楽しいな。
家でずっとゴロゴロしてるより、よっぽど健康的だ。
こりゃ、来て良かったかもしれないな。
86 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:40:09.18 ID:TMq4fz1b0
――宿。
ちょっと年季の入ったその宿は、
なんていうか、まぁ…とても年季が感じられた。
だけど、それをカバーするかのように、
きちんと掃除が行き届いてて、すごく快適だった。
(*゚∀゚)「あー、やっぱタタミの旅館はいーなー!」
( *^ω^)「だお…」
先生がどこかへ行ってから、ドクオは押入れの中で熟睡。
そしてつーは畳でごろごろ。
その様子を足のほうから見てる僕。
それにしても、未だに信じられない。
つーと言いツンと言い、こんなに可愛い女の子達が、
あんなに強力な力を持ってるだなんて。
そう考えると、ツンのあれも能力なのか…?
そうだといいんだけど、もしあれが素で、他に能力があったら…
(*゚∀゚)「ブーンっ! 聞いてんのかよっ!」
( ;^ω^)「うわっ!?」
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:41:50.83 ID:hjzl2staO
支援
88 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:42:03.51 ID:TMq4fz1b0
気がつくと、僕の目の前にはつーの顔のドアップ。
そしてひざの上に多少の重みを感じる。
( ^ω^)「許可もなしに人のひざの上に乗らないでください」
(*゚∀゚)「お前がボケー…っとしてるからわりーんだろ!」
そんなにボケっとしてたんだろうか。
まぁ、考え事をしだすと止まらないってよく言われるし、そうなのかもしれない。
( ^ω^)「で、何の用だお?」
(*゚∀゚)「んーと、な」
なにやら意味ありげなまなざしで僕を見るつー。
まさか…まさかこれは!
(*゚∀゚)「ちょっと、お願いがあるんだ…」
これは!
( ;゚'ω゚')「な…なんでも言ってくれていいお!!!!1」
(*゚∀゚)「あ、マジで? んじゃぁ――」
89 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:43:55.77 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「……。」
ガコンと言う聞きなれた音。
拾い上げると、まるでこんな僕をあざ笑うかのような冷たい感触。
( ^ω^)「何で僕ってこうなんだろ…」
まさか女の子にまで使い走りにされるなんて、思ってもみなかった。
( ^ω^)「…そうだ、僕の分も買って…」
そう言って、財布から100円玉を取り出そうとした、その時だった。
「こ…困ります! お客様っ!」
「なんだい! アタシの言う事が聞けないってのかい!」
( ^ω^)「…お?」
これは…事件の香り!
そして何より女の子の叫び声!
男として…いや人として! 見過ごす事は! できない!
90 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:44:33.81 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「…ふむ…」
「お客様…本当にやめてください!」
从 ゚∀从「うるさい!」
どうやら、女性二人のつかみ合いのようだった。
片方は浴衣を着た――恐らく、この旅館の従業員。
そしてもう片方は、片目をぼさぼさの長い金髪で覆い隠した女。
クモの巣柄のミニのワンピース、そして網タイツ風のニーソが、
その妖しさというか、そんな感じのものを引き立てている。
( ^ω^)「うーん…」
それにしても、一体何を言い争っているんだろう。
いきなり飛び出してもなんだし、ちょっと様子を見て…
从 ゚∀从「こんな旅館、ブッ壊してやる!」
られねえ!
( ;^ω^)「ちょ…や、やめろお!」
91 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:45:50.55 ID:TMq4fz1b0
从 ゚∀从「あぁ?」
( ;^ω^)「…!!」
この女…怖い!
何も考えずに飛び出してきたけど、正直失敗したかもしれない。
从 ゚∀从「何だい、アンタ…」
まず、目が据わっている。 そして口調もゆっくりで、威圧感もかなりある。
この分だといつ攻撃してくるか、いや、何をするか分からない。
おまけに、顔も赤…赤?
( ^ω^)「…もしかして酔ってる?」
从*゚∀从「バーローあたしゃ酔ってなんかねーよ! ヒック!」
酔ってる!
この子間違いなく酔ってる!
( ;^ω^)「ちょ…従業員さん! この人どうにか…あれ?」
逃げてる!
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:46:21.20 ID:hjzl2staO
支援
93 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:46:43.24 ID:TMq4fz1b0
从 ゚∀从「そうだアンタ!」
( ;^ω^)「はい!?」
なんだよ。
何で僕はいつもこうなんだ。
面倒な事ばっかり降りかかってきて…くそっ!
一体何だ!? 何を――
从 ゚∀从「アンタアレか、バトルサッカー部!」
( ^ω^)「え? あ、はい、まぁ」
从 ゚∀从「なら…アタシらと勝負しろ! バトルサッカーでだ! ヒック!」
はい?
( ;^ω^)「え、でも…」
从 ゚∀从「今から一時間後! ここの広場でだ!
チームつれて来なかったら暴れるからね! …ウィック!」
そう言って…酔っ払いクモ女は、僕の前から姿を消した。
その場に残された僕は、しばらく呆然としていた。
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:47:12.56 ID:PdXOuipjO
シエンタ
95 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:48:04.24 ID:TMq4fz1b0
( ^ω^)「えー、と言うワケで…」
爪'ー`)y‐「なるほどなぁ…」
あぁ、何て言われるだろう。
余計な事しやがって、とか?
じゃなきゃ、バカかお前は、とか?
まぁ、何言われても仕方ないけど…
爪'ー`)y‐「よし、んじゃ行くか!」
( ^ω^)「へ?」
予想外だ。
この人の性格上、予想してたより酷い罵詈雑言を浴びせられると思ってたけど。
爪'ー`)y‐「実はさっき、“4人目”が急遽来れるようになったってんで、
わざわざ車で迎えに行っててな、丁度良いって言や丁度良いぜ?」
('A`)「まぁ俺も新しい戦術思いついて試したかったって…言うかな、丁度いい」
(*゚∀゚)「オレも! 新しい服試したかったしな!」
( ^ω^)「みんな…!」
それってつまり、そうでなかったら怒ってるって事だよね!
96 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:49:23.58 ID:TMq4fz1b0
―― 一時間後。
从 ゚∀从「どうやら、逃げずに来たみたいだね?」
( ^ω^)「誰が逃げるかお!」
広場で待っていたのは、さっきのクモ女。
水か何かでアルコールを抜いてきたのか、
顔は普通に戻り、さっきよりもだいぶ凛々しい顔つきになっている。
そして…その後ろには、彼女の仲間とおぼしき3人の女。
ミセ*゚ー゚)リ「…良い度胸ですわね」
蝶の髪飾りをつけ、煌びやかなドレスを着込んだ女性。
(゚、゚トソン「まー、それだけ強いのかもしれないっすけどね…」
緑の服に身を包んだ少女。
('、`*川「そうですね」
そして、何故か喪服の女の子。
( ^ω^)「…一体、何の集まりなんだお…?」
97 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:50:43.57 ID:TMq4fz1b0
从 ゚∀从「お、知りたいかい?」
( ^ω^)「まぁ、一応教えてお」
从 ゚∀从「アタシらは昆虫研究会! 略してムシケン!
そしてアタシはリーダーのハインリッヒ高岡だ!」
ミセ*゚ー゚)リ「副リーダー…ミセリ=フラワーロードですわ」
(゚、゚トソン「都村 美緒(つむら みお)…トソンって呼ばれてるっす」
('、`*川「ペニサス伊藤。 …あ、本名じゃないですよ?」
なるほど。
4人とも女の子か。
皆可愛いな…ハイン以外はツンやつー程じゃないけど、やっぱり可愛い。
もういっそ世の中僕以外みんなこういう可愛い女の子だったらいいのに。
男子が僕1人だったらたぶんきっとモテモテだろうな。
そんな世界にいきなり飛ばされたりしないかなぁ。
そしたら毎日可愛い女の子達とあんなことやこんなこt
(*゚∀゚)「てぁ!」
( ;゚'ω゚')「――!?」
98 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:51:19.17 ID:TMq4fz1b0
(*゚∀゚)「ったく…ブーン、お前もとっとと自己紹介しろっ!
お前以外皆終わってるぞ! このアホっ! 間抜けっ!」
( ;゚'ω゚')「こ、股間を蹴る事はないだろう
ここは男の最大の弱点なんだぞ」
あかん。
いくら可愛くても、こーゆー事を平気でする子はちょっと…
(*゚∀゚)「…顔、戻ってねーぞ?」
( ;゚'ω゚')「誰のせいだと思ってんだお!」
(*゚∀゚)「そんなに痛いのか…よし」
( ;゚'ω゚')「よしって何だー!?」
蹴る気だ! この子何かあったときに蹴る気だ!
从 ゚∀从「…おい」
あ、忘れてた。
( ;゚'ω゚')「あ…えっと申し遅れました
僕は内藤大地、ブーンって呼ばれてますお」
しかし、試合前に名乗ってしまうのは何故だろう。
なんかもう3回ぐらい名乗ってる気がする。
99 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:52:26.70 ID:TMq4fz1b0
( ゚'ω゚')「あれ?」
そういえば…
(*゚∀゚)「どした? つーか顔戻ってないぞ?」
( ゚'ω゚')「先生は?」
(*゚∀゚)「あぁ…なんか調子悪いとか言って
あそこに居る新入部員残してどっか行っちゃった
…それよりブーン、お前まだ顔戻ってないけど大丈夫?」
( ゚'ω゚')「まだじんじん痛むお」
(;*゚∀゚)「む…な、なんつーか、悪かったな」
( ゚'ω゚')「やさしく撫でてくれたら治r」
(#゚∀゚)「……。」
( ;゚'ω。,)「力いっぱい握るなぁぁぁぁぁぁ!!!」
(*゚∀゚)「あ、顔が更に酷くなった」
( ;゚'ω。,)「面白がってるだろ! お前面白がってるだろ!」
(*゚∀゚)「うん」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:52:36.58 ID:hjzl2staO
支援
101 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:53:15.35 ID:TMq4fz1b0
( ゚'ω。,)「…ところで、新入部員って?」
(*゚∀゚)「あー、あいつ」
川 ゚ -゚)「……。」
( ゚'ω。,)「!!」
こ…これは!
女物のスーツを身に纏ったその姿は、まさにクールビューティ!
つーやツン、そしてムシケンの彼女達とは全く別方向の美しさを感じるッ!
しかもアレだ。
胸がデカい!
( ^ω^)「あ、あの子の名前は!?」
(*゚∀゚)「クー、だってさ。
本名は教えてくれなかった…つーかいきなり顔戻ったなお前」
なんたるミステリアス!
そりゃ顔も戻るりますとも!
あかん! まともに喋れなくなってきた!
いや喋ってないけど!
102 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:54:23.48 ID:TMq4fz1b0
从 ゚∀从「おい」
( ^ω^)「はい!?」
あ、忘れてた。
これからこの人たちと戦うんだった。
しかしこれ、ドクオさえ居なかったらハーレムなのに…
从 ゚∀从「…場所変えるよ」
( ;^ω^)「はい!?」
場所を…変える?
確か、広場はここしかなかったような気が…
从 ゚∀从「ホラ行くよ!」
( ;^ω^)「あ…ちょ、ちょっ!」
止めようとしたが、思いとどまった。
もしかすると、もっといい場所があるのかもしれない。
まぁ、とりあえずついていってみるか…
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:54:34.59 ID:kn9ZEbFMO
支援
wktk
105 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:55:36.10 ID:TMq4fz1b0
――森の中。
僕らの普段住んでる世界と同じ世界と思えないぐらい、ここは綺麗だった。
木漏れ日、小鳥のさえずり、吹き抜ける風、そして揺れる葉の音…すべてが心地よかった。
老後はやっぱりこういう場所の近くに家を建てて、毎日こういうところに散歩に来て
(*゚∀゚)「おい」
( ;^ω^)「はっ!」
まただ。
また自分の世界に入ってしまった。
(*゚∀゚)「ったく…ボケっとしてんなよ」
( ^ω^)「へいへ…おっ」
急に、つーに頭を引き寄せられる。
つーは身長が低いから、頭の位置をあわせるのは結構大変だ。
(*゚∀゚)「もしかしたら…罠かもしれねーし、気ぃ張っとかねーと知らねーぞ」
( ^ω^)「へいへい」
ったく。
そんな事、わざわざ耳打ちする事でもあるまいて。
つーってば、大胆な性格のわりに心配性なのかしら。
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:55:42.95 ID:hjzl2staO
支援
107 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:56:18.09 ID:TMq4fz1b0
从 ゚∀从「さて…着いたよ」
( ^ω^)「…おぉ」
案内されて着いた場所は、いうなればまさに自然のコート。
木が切り倒され、丁度四角く平地になった広場の両端に、サッカーのゴールが置いてある。
でも、中央には巨大な木。
从 ゚∀从「さ、ここでやるよ!」
( ;^ω^)「ちょ…ちょっと待った!
こんなとこ、真ん中に木はあるし、地面もでこぼこで…」
川 ゚ -゚)「構わない」
へ?
川 ゚ -゚)「バトルサッカーと言うのは本来、ゴールとボール、各チーム4〜7名の選手、
そしてある程度の広さのある場所があればどこでも出来る競技とされている」
从 ゚∀从「そうさ…だから、ここも立派なコートなのさ!」
( ;^ω^)「そ…そう言う事なら、別にいいけど…」
何か僕、いつも丸め込まれてる気がするな。
まぁいいんだけど。
108 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:57:25.48 ID:TMq4fz1b0
「えー、それでは私、旅館の従業員の和泉が立会人を勤めさせて頂きます
ちなみにこの試合は4vs4、2ポイント先取ルールで進行させて頂きます!」
いつ出てきたんだアンタ。
「なお、このコートには中央に大きな木がありますので、
ボール権は“ポイントロス”形式で行いますのでよろしくお願いします!」
( ^ω^)「ポイント…ロス?」
川 ゚ -゚)「解説しよう。 ポイントロス形式とは、
コート中央から投げ上げるジャンプボール形式とは違い、
前回ポイントを取られたチームに必ずボール権が与えられるルールだ。
本来はこちらが正式なのだが、ジャンプボール形式の方が
駆け引きが面白いと言うファンの声により、市民権を奪われつつあるんだ」
( ;^ω^)「あ…か、解説どうも…」
川 ゚ -゚)「ちなみに最初のボール権は、じゃんけんで勝った方に与えられる
…あと…この試合ではブーン、お前がチームリーダーだ。
なんだかんだで私達に与えられた作戦タイムは後少しだからな。
とっととフォーメーションと作戦を決めて、じゃんけんをしに行ってくれ」
( ;^ω^)「わ…わかりましたお」
ああ。
何で僕の出会う女の子はこう、可愛いけどちょっとおかしな子ばっかりなんだろう。
すごく絡みづらいよこの子…!
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/11(日) 23:57:32.19 ID:hjzl2staO
支援
110 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:58:14.87 ID:TMq4fz1b0
――そんなこんなで。
( ^ω^)「えーっと…中央に木があるから、
ドクオとつーの二人が前衛のツートップは決定だお」
川 ゚ -゚)「いい選択だ」
( ^ω^)「で、後は僕とクーなんだけど…」
川 ゚ -゚)「私がGKになろう。
私の能力はGK向きだからな」
( ^ω^)「そっか…なら、僕は前衛が突破されても対応できる後衛に立つお」
川 ゚ -゚)「ふむ、それもいい選択だ。
腑抜けかと思ったが、判断能力はそれなりにあるようだな」
( ;^ω^)「褒めてるのか貶してるのかよくわからない言葉をありがとう」
川 ゚ -゚)「うむ」
('A`)「なぁブーン」
( ^ω^)「お?」
('A`)「…俺最近ほんとに…影になってる気がしてきた」
( ;^ω^)「…頑張れ…!」
111 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/11(日) 23:58:57.11 ID:TMq4fz1b0
――。
从 ゚∀从「さあ…試合始めるよ」
( ^ω^)「へいへいお」
次はじゃんけん。
ボール権を与えられると言う事は、
誰から、どのタイミングでも、好きなようにボールを打っていいと言う事。
つまり、大きく有利になると言う事でもある。
これは負けられない!
从 ゚∀从「じゃあいくよ!」
从 ゚∀从「じゃーんけーん…ポン!」(^ω^ )
……。
从 ゚∀从「チッ…しょうがない、アンタらから始めな」
よし!
さすが僕、運だけはいい!
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:00:26.99 ID:4Zd0n90DO
ドクオが最初に入った部活なのにブーンがリーダーとはこれいかに
支援
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:00:32.80 ID:KqAkjB4CO
支援
114 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:00:41.65 ID:tKOVvh8B0
「はいそれでは! 試合開始です!」
試合開始のホイッスル。
この瞬間は本当に緊張する。
特に始めて戦う相手だと、どういう能力を使ってくるのか…とか。
(*゚∀゚)「っしゃ行くぜっ!」
ボールを蹴りだしたのは、“くのいち”のコスプレをしたつー。
そういえば、今回は味方に関しても分からない事が多い。
クーなんて能力自体知らないし、それだけじゃなくて、
つーの新しいコスプレである“くのいち”も、どんな事が出来るのかわからないし、
ドクオや僕に関しては、実はまだ実践で能力を使った事がない。
ついでに言うと、こういう特殊なコートで試合をしたことも初めてだし、
自分がリーダーになって、指揮をとる事も初めてだったりする。
敵を知り己を知ればなんとやら、とは言うけど、
敵も己も知らないのに、勝つことなんて出来るのか。
(゚、゚トソン「そうは行かないっすよー!」
つーの前に立っていた、前衛のトソンがつーのボールを奪いに来る。
巨木が邪魔して見えないが、とりあえず見た限りでは相手も同じようなフォーメーションだろう。
だとすれば…後は単純に、個々の能力×チームプレーで勝負が決まる!
115 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:01:28.74 ID:tKOVvh8B0
(゚、゚トソン「しゅぁ!」
(;*゚∀゚)「!!」
トソンの腕が、大きな“鎌”に変わる。
これがあいつの能力か…いやそれより!
( ;^ω^)「あ…危ない!」
あんな大鎌で斬られたら、ただじゃ済まない!
( ;^ω^)「つー! 逃げ…」
(゚、゚トソン「もう遅いっすよォ!」
助けるヒマもなかった。
…トソンの大鎌が、大きく振り下ろされる。
ドスッと言う鈍い音が、森の中に木霊する。
( ;^ω^)「つ…つーッ!!」
(゚、゚トソン「あーあ、真っ二つになっちゃって…かわいそーに!
でも仕方ないっすね! バトルサッカー中だし、これは事故っすからね!」
( #^ω^)「じ…事故っておまえ!」
川 ゚ -゚)「その通りだ。
競技の性格上…例え死者が出ても、
試合中かつルールに違反してなければそれは殺人ではなく…事故になる」
116 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:01:56.95 ID:tKOVvh8B0
川 ゚ -゚)「だから、つー。
そいつの事は煮るなり焼くなり、好きにしていいと思うぞ?」
( ^ω^)「へ…?」
一体、クーは何を…
(*゚∀゚)「ああ…そーかもな!」
(゚、゚;トソン「あ…!?」
殺した筈のつーの声が聞こえ、トソンは動揺する。
いや、トソンだけじゃない。
僕だって、一体どうなってるのか…
(*゚∀゚)「後ろだよ」
(゚、゚;トソン「へぁ!?」
( ;^ω^)「!!」
ど、どういう事だ!?
斬られたはずのつーが…トソンの後ろに居る!
しかも、トソンを後ろから捕まえてる!
(゚、゚;トソン「ば…バカな! 確かに真っ二つに…あっ!?」
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:05:46.24 ID:4Zd0n90DO
支援
むしろドクオ、影うすry
って言うか空k(ry
119 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:06:28.71 ID:tKOVvh8B0
(゚、゚;トソン「…こ、これは…!」
( ;^ω^)「なんという…!」
トソンの足元には…真っ二つになった、“丸太”が転がっていた。
(*゚∀゚)「くのいちで良かったぜ!
…さーて…なんだっけ? 死んじまっても事故だっけ?」
(゚、゚;トソン「あ…あわわわわ…」
ああ恐ろしい。
つーの事だから殺す事はないにしても…
(*゚∀゚)「っしゃ…行くぜー!」
(゚、゚;トソン「うわぁー!!」
つーはトソンを捕まえたまま、すさまじい勢いで飛び上がる。
そして、空中で一旦停止し――
(*゚∀゚)「モズ…落としーッ!!」
( 、 トソン「ぎゃばッ!?」
すさまじい勢いで落下して、トソンの頭を地面に思いっきり叩きつけた。
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:08:13.24 ID:4Zd0n90DO
さっきからテクノスジャパンのあのゲームの音楽が頭に流れて仕方ないw
支援
121 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:08:14.51 ID:tKOVvh8B0
从 ゚∀从「……。」
('A`)「…ほー」
ミセ;゚ー゚)リ「トソン…!」
川 ゚ -゚)「ふむ、彼女もなかなかやるな」
(*゚∀゚)「…はい、お疲れさーん」
( 、 トソン「あ、がっ、が…かはっ!?」
つーが立ち上がると、トソンは崩れ落ちるように大の字に倒れ、
一度大きく咳き込み、血を吐き出すと――後はビクン、ビクンと大きく痙攣するだけになった。
「の…ノックアウト! ノックアウトですー!
ムシケンチーム、早くも1人ノックアウトされてしまいましたー!」
和泉さんがその様子を見て、大きな声で叫ぶ。
気分は実況か。 気楽なもんだ。
('、`*川「…仕方ないですね」
( ^ω^)「…?」
なんだろ、仕方ない…って。 …まぁいいか。
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:08:25.72 ID:KqAkjB4CO
支援
123 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:09:03.75 ID:tKOVvh8B0
「それでは、試合を再開してください!」
合図と共に、全員が臨戦態勢をとる、が。
(;*゚∀゚)「あれ!?」
( ^ω^)「ど、どーしたお!?」
(*゚∀゚)「ボールがねーんだよ!」
ボール…?
( ^ω^)「ボールなら、つーの後ろに転がってるお!」
(*゚∀゚)「あ、ホントだ…」
つーはそう言ってボールを追いかける、が。
(;*゚∀゚)「あ、あれっ!?」
( ;^ω^)「…??」
ボールはまるでつーから逃げるように、どんどんこちらへ転がってくる。
その勢いは、どんどん増していって…!?
(;*゚∀゚)「ちょ…待てよー!?」
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:09:17.27 ID:LEREh1Cb0
しえん
125 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:10:11.52 ID:tKOVvh8B0
川 ゚ -゚)「……。」
( ;^ω^)「ど、どーなってんだお!?」
すごい。
すごい勢いだ。
すごい勢いで…転がって来て、いや、なんか転がってすらない!?
でも勢いだけはすごい! このままじゃゴールしちゃうんじゃないの!?
( ;^ω^)「な、なんかよく分からないけど…!」
とりあえず、仕方ないから僕がボールを…
川 ゚ -゚)「ストップだ、ブーン!」
( ;^ω^)「へ!?」
え、何!?
川 ゚ -゚)「審判! …これは反則行為だ!」
「え…えぇっ!?」
次回に続く!
126 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:11:01.25 ID:tKOVvh8B0
3話終わり。
支援ありがとう。
今日はここまで。
質問とかあったら…
乙
まぁ、向こうにボール権ないからなぁ
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:13:32.12 ID:4Zd0n90DO
乙
ドクオは何故バトルサッカー部に入ったの?
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:16:47.84 ID:KqAkjB4CO
能力は必ず一人に一つあるの?
あと乙
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 00:17:32.94 ID:WCTVX0xa0
衝撃波とか普通にカッコいいと思うけどこの世界の奴って普通にカッコいい能力とかもってるの?
131 :
◆O.J9RVHh8s :2008/05/12(月) 00:20:53.02 ID:tKOVvh8B0
>>128 まだ話もはじめの方なので、
理由がよくわからないものはおそらく後々明らかになります。
ガチで考えてないときもあるので、
そういうのは指摘されればさりげなく作中で解説します。
>>129 基本的に1人に1つです
>>130 あの世界では地味なんです。
爆発とか炎とか起こせたり、触れたものを氷付けに出来た方がカッコイイでしょ?
そういうのを結構普通に持ってる人が居るんです
132 :
◆O.J9RVHh8s :
さて、眠くなってきた。
もう寝ます。
多分無いと思うけど、
もしまとめとかしてくれるなら許可なしで勝手にどうぞです
で、次にぼくがスレを立てた時にこっそり教えてくれると嬉しいです
おやすみなさい。