1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
知ってるかい、江戸にゃあ兎がいるんだぜ
兎つっても、可愛らしい耳もったアレじゃねぇぜ
そりゃもう、すげぇ兎なんよ
悪党退治はお手の物
築いた屍、星の数って話だ
どんなのか分からねぇって?
しょうがねぇ、ちょいと兎について語るとするか
耳かっぽじって、よぉーく聞きやがれ
―――( ^ω^)唐傘男は団子好きのようです―――
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:37:29.82 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「このダンゴはたまらんお」
男は呟いたよ
串についた団子の残りカスも、うめぇうめぇと食べちまう
男の横には積み上げられた棒の山
食った団子の数、星さん数えるよりも困難でな
(,,゚Д゚)「うちのみたらしは美味いだろ?」
( ^ω^)「そりゃもう!こんなに美味い団子は食ったことないお!」
(,,゚Д゚)「言ってくれるねぇ!どんどん食いねぇ!」
そんだきゃ良い食いっぷり見せられちゃあよ
団子屋店主のギコも、たいそう上機嫌になってやがる
ほっぺに刺した赤い模様がその証拠さね
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:38:31.76 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「食った食った、たっぷり食ったお」
(,,゚Д゚)「いやぁ、一人でこんなに食った客さんは初めてですよ」
( ^ω^)「僕は大喰らいで有名なんだお」
ぽんと腹を叩いた姿
まるでぽんぽこ狸の太っ腹さ
(,,゚Д゚)「ひっひっひっ、そいつは良いねぇ!
・・・・・・んで、会計の方なんだけどよぉ」
( ^ω^)「ところで店主さん
僕がこんな晴れた日にも唐傘持ってる意味が分かるかお?」
(,,゚Д゚)「いやぁ、皆目見当もつかねぇな。何でだ?」
首を傾げて尋ねたよ
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:39:28.14 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「そりゃあ、こうい時に便利だからだお」
突然、バッと傘を開かれたもんだからよ
ギコはビックリ仰天しちまって、その場で尻餅ついちまったよ
( ^ω^)「それじゃ、ご馳走様でしたお!」
(;,,゚Д゚)「ちょっ、まっ、食い逃げだぁあああああ!!!」
唐傘男の走る速さと言ったら
そりゃもう、下駄を履いてるのが信じられねぇくらいでさ
だけども、たった一つ言えることがあるんよ
ろくな奴じゃねぇって事をな
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:40:14.58 ID:+KjdU9BX0
悪党蔓延る江戸の世で
こんな事は日常茶飯事だからしょうがねぇ
むしろ、この程度なら嬉しいもんでさ
ひでぇ奴等は殺しに略奪、なんでもしやがる
食い逃げなんか、可愛いもんと割り切れや
そうじゃねぇと
この世を生きるにゃ、ちょいと厳しい
(;,,゚Д゚)「参ったなぁ・・・・・こいつは参った・・・・・・」
(;,,゚Д゚)「まぁた、アイツにどやされちまうよ参った・・・・・・」
不思議なのはコイツでさ
食い逃げなんかよりよっぽど怖い事があるってよ
それが何かって?
wktk
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:41:49.37 ID:+KjdU9BX0
(*゚ー゚)「まぁた、黙って食い逃げ許そうとしてんのかい・・・・・?」
(;,,゚Д゚)「ひっ!」
ギコの後ろに立った、この女
これが何より怖いんだとよ
(#゚ー゚)「男のくせに、何て不甲斐ないんだろうね!」
(;,,゚Д゚)「すまねぇ、面目ねぇ!」
尻に引かれるたぁ、この事よ
男の頭はそう簡単に下げるもんじゃ無ぇっていうのに
(*゚ー゚)「しょうがないね・・・・・・いつも通り私が何とかするから・・・・・・」
(*,,゚Д゚)「よっ!さすがしぃ!日本一!」
(#゚ー゚)「調子に乗るな!」
ギコの頭は、ぱんと叩かれたさ
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:41:56.83 ID:57SvDlXf0
面白い
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:42:29.80 ID:+KjdU9BX0
団子屋の女――しぃは走る為に構えてさ
たった一言、言ったんよ
(*゚ー゚)「うちの団子をただで食おうなんて百年甘いよ」
ドドンと音を響かして、あっという間に見えなくなっちまった
カッコイイねぇ、姐さん
唐傘男に負けねぇ、走りっぷりだよ
(,,゚Д゚)「いやぁ、流石しぃだねぇ。
・・・・・・あ、いらっしゃいませーー!」
この男が尻にひかれるのもよーく分かる
巷じゃしぃの事をこう言うらしいぜ
団子屋の『団子鬼』ってね
センスの欠片も感じねぇよ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:43:10.18 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「ふいー、腹ぁ一杯だお」
そんな事は露知らず
呑気に男はぶらぶら歩く
時折ゲップをかましては
しぃーしぃ、楊枝を鳴らしてやがる
( ^ω^)「あの店主には悪いことしたお」
だが、にんまり笑顔を浮かべ
( ^ω^)「団子が美味いからいけないんだお」
まるで反省してないからな
唐傘振り回して遊んでるのさ
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:43:22.00 ID:RQdXbVyr0
支援
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:44:05.25 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「・・・・・お?」
そんな男が立ち止まる
耳に入るは異様な音の塊さ
ドドと何かが駆ける音やら
地響き唸るも甲高い声やら
聞いたこたねぇ、それらは耳にしたこたねぇ
( ^ω^)「なんだ、喧嘩でもしてるのかお?」
男は振り返ってみたのさ
そしたら、それはもう生きてて一番驚いたと
目ん玉飛び出るとは、このことかと思ったと
だって、着物来た女が空に浮いてたんだもの
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:44:32.86 ID:G/lKzsd+0
落語みたい
wktk支援
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:45:09.49 ID:+KjdU9BX0
(; ゚ω゚)「もるすぁ!!」
無様な悲鳴を上げて男は吹っ飛んだよ
一回二回と転がって
路上の木に体をぶつけて、ようやく止まる事が出来たってさ
もちろん、何が起こったなんて分かりゃしない
目の前で今も尚、繰り広げられてる光景が信じられないのさ
そんな男にしぃは言ったさ
(#゚ー゚)「団子の金、払ってもらうよ!!」
ちょっとだけ、うさを晴らして満足気
ふぅと息を吐いた後のことだったよ
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:46:14.36 ID:lRg+dTOD0
わくてか
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:46:19.29 ID:+KjdU9BX0
(;^ω^)「団子屋の女房かお!?」
(#゚ー゚)「そうよ、旦那が頼りないから私が代わりよ」
(;^ω^)「女が、そんな乱暴なのはいけないお!」
(#゚ー゚)「私は団子の為なら女を捨てるよ」
唐傘男の背筋が凍ったね
しぃの瞳に本物の鬼を見たんだもの
(;^ω^)「・・・・・・すまねぇ!すまねぇお!」
だから素直に謝ったんだよ
(*゚ー゚) 「しょうがないねぇ、今なら金を払えば許してあげるよ」
そいつは甘いんだよ、姐さん
慈悲はそう易々と与えていいもんじゃねぇんだ
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:47:12.90 ID:+KjdU9BX0
(;^ω^)「・・・・・・無いんだお」
(*゚ー゚)「へ?」
(;^ω^)「僕は、一銭も金を持って無いんだお」
だって、こいつは性根っからのクズだもの
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:48:46.93 ID:+KjdU9BX0
.
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・
あれから三日が過ぎたかね
唐傘男の姿が団子屋にあるそうな
(#^ω^) 「くそっ、何で僕がこんな目に・・・・・・」
(#゚ー゚) 「黙って手を動かしな!」
(;^ω^) 「す、すいませんお!」
(,,゚Д゚) 「ヒヒヒ、良い気味だな」
(*゚ー゚) 「アンタもだよ!!」
(;,,゚Д゚) 「ご、ごめんなさい」
良い体した男が二人もいるのによ
女の下で、口を縛って皿洗いと団子焼き
こいつぁ、傑作な笑い話よ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:49:49.72 ID:RQdXbVyr0
支援
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:50:31.67 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「なぁ、アンタこんなとこに居ていいのかよ?」
( ^ω^)「そう言うなら、さっさと解放してくれお」
(,,゚Д゚) 「それはしぃが居る限り無理な話だ。
・・・・・でもよ、家のもんとか心配すんじゃねぇのか?」
( ^ω^)「心配しなくていいお、僕は根無し草の旅人だお」
ギコがほぉと唸ると
唐傘男は自慢の傘を掲げたさ
( ^ω^)「連れのもんはこいつだけ!
一匹狼の唐傘男、それが僕なんだお!」
(#゚ー゚)「そんなとこで傘を振り回すな!!」
(;^ω^)「ひぃ、すいません」
ギコは思ったね
こんなやつが旅して生きていけるのかって
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:52:10.63 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「一文無しの旅人なんて聞いたこたぁねぇよ」
( ^ω^)「お人よしに助けてもらんだお。
・・・・・アンタ達みたいな」
(,,゚Д゚) 「うっはっはっ!そいつぁ笑えねぇ冗談だ!」
(*゚ー゚) 「なら、笑うなっての!」
たいそう仲が良い夫婦さ
誰が見ても、そう思うだろうよ
(*゚ー゚) 「でもさ、本当にそんなんじゃいつか、の垂れ死ぬよ?
おちおち、夜も眠れたもんじゃないでしょ」
( ^ω^)「いざとなったら、コイツがあるから大丈夫だお?」
(,,゚Д゚) 「・・・・・・傘?」
真っ赤に染められた唐傘はよ
とてもじゃないが、高価なもんには見えなくてな
ズタぼろ、おんぼろ、雨も凌げるか分かりゃしない
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:53:30.38 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「・・・・・曲芸でもするのかい?」
( ^ω^)「そんなところかも知れないお。
こいつを使って、ちょいと舞を踊るんだお」
(*゚ー゚) 「へぇ、そいつぁ見てみたいもんだね」
( ^ω^)「・・・・・出来れば、見せたくないもんだお」
ハハと唐傘男は笑って言ったけれども
おしどり夫婦には意味は通じていないみたいさね
そん時、聞こえた声に声
どううやら客さん、大勢来たらしい
(*゚ー゚) 「おっと、話してる場合じゃないね」
(,,゚Д゚) 「団子を焼くぜ!」
( ^ω^)「皿を洗うぜ!」
息はピッタリじゃないか
無駄にね
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:54:25.21 ID:+KjdU9BX0
.
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
たまに、男二人が団子つまみ食いする以外にはさ
特に問題無く、時間は過ぎていったね
日もとっぷりと暮れちまってよ
おてんとう様も疲れたと休みたがってやがる
茜色に団子屋も山々も染まったさ
(*゚ー゚) 「そろそろ、店じまいかね」
( ^ω^)「いよっしゃ、今日も一日働いたお!」
(,,゚Д゚) 「皿洗いで過ぎる一日って嫌なもんだな」
嫌な皮肉だね、まったく
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:54:45.73 ID:RQdXbVyr0
支援
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:55:06.87 ID:+KjdU9BX0
(*゚ー゚) 「ほれ、私からのサービスだよ。
よーく味わって食べるんだね」
( ^ω^)「うは!こいつぁたまらん!」
しぃが差し出したのは甘蜜たっぷりかかったみたらし団子
粋だねぇ、泪もんだねぇ
(,,゚Д゚) 「好きだねぇ、団子」
( ^ω^)「そりゃもう、3度の飯より団子だお」
(*゚ー゚) 「3度の飯は団子、の間違いだろ?」
ちげぇねぇ、ちげぇねぇ
ほっぺたに蜜つけて美味そうに頬張ってるからよ
夫婦の顔も自然に綻んでくるのさ
みたらしが煌いて、そりゃもう綺麗なこと
黄金色とはよく言ったもんだよ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:55:59.76 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「ここの団子は本当に美味いお。
色んなとこで食ったけど、ここほど美味い団子は無かったお」
(,,゚Д゚) 「それは嬉しいねぇ、目指せ日本一だからな」
( ^ω^)「うはは、夢じゃねぇお」
こんだけ美味けりゃ、皿に残った蜜も舐めるさ
意地汚いなんて、無知の言う戯言さね
(*゚ー゚)「日本一、どころか江戸に飲まれちまいそうだけどねぇ」
(,,゚Д゚) 「ひっひっひっ、飲まれるたぁ怖い怖い。
俺達を食ったら腹下すに決まってるのになぁ」
(*゚ー゚)「江戸のお偉いさんの腹は、鋼鉄で出来てるんだろうね」
夫婦は笑っていたけどもさ
不思議だな、なんだか寂しく映ってるんだよ
夕日で出来た影のせいなんかじゃ無いんだよねぇ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:57:15.63 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「なんか、訳有りかお?」
(*゚ー゚)「・・・・・なぁに、最近のご時世じゃよくある話さ」
(,,゚Д゚) 「流れる時の流れについていけない団子屋ってとこかね。
ひひっ、全く最近のスイーツとやらは意味がわかんねぇよ」
( ^ω^)「スイーツねぇ・・・・・みたらしには遠く及ばないもんだったお」
唐傘男の舌には合わなかったみたいで
んだが、こいつも時代についてけねぇ奴らの一人だからねぇ
(,,゚Д゚) 「唐傘なんかより、カラフリなパラソリとやらが流行ってるそうだぜ?」
( ^ω^)「カラフルなパラソル、だお」
(*゚ー゚)「やだねぇ、見栄を張ろうとするから」
つまり似たもの同士なのさ
変わらない事を取り得にした、古き良き馬鹿なのさ
傘はこの形が完成系、ってのと同じなんだねぇ
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:58:12.36 ID:+KjdU9BX0
.
・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
明くる日の事さね
今日も唐傘男が元気に皿を洗ってたらよ
がしゃんと、皿の割れる音が聞こえてきたのさ
(,,゚Д゚) 「店頭・・・・・か?」
( ^ω^)「客さん、皿を落としちまったのかお?」
しぃが何とかするだろと二人が思ったんだがな
皿割れた音より、もっとでけぇ怒鳴り声が響いてきてよ
んだもんで、自分の仕事ほっぽって二人は行ったのさ
ああ、団子が焦げちまうよ、もったいねぇ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:59:20.79 ID:+KjdU9BX0
駆けつけた場所で騒然としたよ
しぃが地面に伏してたんだがらな
<ヽ`∀´>「甘味所のくせに団子しか無いだと・・・・・?
馬鹿にするのも大概にしろや」
(;゚ー゚)「はん、嫌なら帰ればいいだろうがよ」
おや、しぃの口の端が青紫になってらぁ
<ヽ`∀´>「ふざけんな!俺はてぃらみすとか、もんぶらんとかが食いてぇんだ!
いいから、さっさと持ってこいや!」
どうやら、しぃを殴ったようだねぇ、この男
それにしてもキレる内容の程度の低さと言ったら
この男の高が知れるってもんだ
・・・・・・まぁ、だからこそ厄介なんだよ
ちょっと頭のネジが外れた奴、これほど怖いもんはないねぇ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 19:59:28.98 ID:u/CHjm2q0
支援
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:00:46.85 ID:+KjdU9BX0
(#,,゚Д゚) 「やいやい!俺の嫁に手ぇ出すとはな!
表に出ろや、そこの角ばった顔した奴さんよ!」
<ヽ`∀´>「あぁん?俺は客だってのに良いのかよ?」
(#,,゚Д゚) 「黙れや!たとえ何千両つまれようともなぁ!
しぃの顔に傷付けたややつぁ、殺しても許してなんかやらねぇぞゴルァ!!」
(*゚ー゚)「アンタ・・・・・・!!」
顔を赤らめてる場合じゃねぇぞ
<#ヽ`∀´>「上等だぁ!くそまじい団子なんか二度と作れねぇ体にしてやるからな!!」
(#,,゚Д゚) 「俺の団子をまじぃっていう奴はもっと許せねぇなぁ!!
それに俺は口だけになっても団子作るから、無理な話だなぁ!!」
<#ヽ`∀´>「なら、体全体八つ裂きにしてやるよ!!」
(#,,゚Д゚) 「やってみろやぁあああ!!」
ありゃりゃ、過激なこって
お侍さんは団子屋で刀なんか振り回すもんじゃあないぜ
支援
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:01:34.28 ID:+KjdU9BX0
外に出て行くゴロツキとギコをよ
唐傘男は黙って見てたのさ
( ^ω^)「・・・・・・・・・」
(*゚ー゚)「どうしたんだい?」
( ^ω^)「ギコ、このままじゃ殺されるお」
(;゚ー゚)「えっ!?」
唐傘男の目がよぉ
今までに見せた事ない達観してものになってたからよ
しぃも怖くなって尋ねたのさ
(;゚ー゚)「ど、どういうこと?」
( ^ω^)「あのゴロツキの刀は現役、血の臭いがするお。
・・・・・・でも、ギコのは眠りについてしまった刀の臭いだお」
つまりは錆びの臭いがするって事らしい
そりゃ団子焼いてるだけで、刀の手入れなんか全くだからねぇ
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:02:28.15 ID:+KjdU9BX0
(;゚ー゚)「じゃ、じゃあギコを助けておくれよ!」
( ^ω^)「それは、ちょいとばかし難しい相談だお。
ギコは決闘をするんだお。純粋な男の闘いだお。
それに横槍入れる事は、双方を馬鹿にしている事に他ならないんだお」
(;゚ー゚)「でも、ギコは殺されちゃうんだろ!?」
( ^ω^)「決闘っていうのは、死を覚悟して赴くものだお
・ ・・・・・こうなった以上、本人達が戦意を失うか、それとも」
(;゚ー゚)「・・・・・・片方が死ぬまでは?」
( ^ω^)「決闘は、終わらない」
しぃが崩れ落ちたね
さっきまでとは、うって変わって真っ青な顔だ
顔からポロポロ零れ落ちてくるものがあるだろ
・・・・・・涙さ、大粒の。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:03:50.61 ID:+KjdU9BX0
(*;ー;)「あんな奴に殺されちまうのかい!?
豆腐の角に頭をぶつけるよりも、嫌な死に方じゃないのさ!」
( ^ω^)「今の世の中、それぐらいの事は覚悟して生きないと駄目なんだお」
(*;ー;)「だからって、見殺しにするって言うのかい!?」
( ^ω^)「ギコだって、分かっててやってる筈なんだお。
・・・・・・団子と連れを馬鹿にされて、黙っていられないみたいだお」
ちらと横目をやりゃあ
外でゴロツキとギコが睨みあってるのが見えたね
(*;ー;)「そりゃあ怒るさ、アイツは怒っちまうよ・・・・・・」
( ^ω^)「何でだお?」
(*;ー;)「・・・・・・私はねぇ、子供が産めないんだ」
( ^ω^)「・・・・・・お?」
仲良し夫婦に隠された秘密よ
この秘密があるからこそ、仲良しなのかも知れねぇがな
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:04:48.69 ID:+KjdU9BX0
(*;ー;)「だから、私の分までとか言って団子を作ってるんだ。
子って文字が入ってるっていう理由だけでねぇ・・・・・・ホント、馬鹿だろ?」
( ^ω^)「それは確かに馬鹿だお」
(*;ー;)「だけどよ、そんな馬鹿だから私はアイツが好きなんだよ。
そんな馬鹿に付き合って団子を作ってたら、本当に幸せになったんだよ。
・・・・・自慢の子供達になってんだよ」
なんてこたぁ無いよな
馬鹿にされて怒ってたのはギコだけじゃねぇんだ
しぃだってよ、子供を馬鹿にされて怒らねぇ訳なかったんだ
・・・・・ただ、女だからな、守ってもらう事しか出来ないのさ
(*;ー;)「馬鹿なのは私もって事だね」
( ^ω^)「・・・・・・本当に夫婦揃って馬鹿だお」
唐傘男はよ、この状況でフッと笑ったんだ
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:05:17.89 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「なら、僕は阿呆だお」
(*;ー;)「・・・・・・え?」
唐傘広げて、背負いやす
下駄がカランコロンと響きやす
竹串口にくわえやす
ここに阿呆と馬鹿が競演ですぜ
常識、理性、なんのその
唐傘くるくる回れや、回れ
阿呆の花道、彩れや
ほうら、馬鹿を助けに阿呆が行くぜ
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:06:25.98 ID:+KjdU9BX0
すまん、ちょいとばかしお待ちくだせぇ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:06:45.91 ID:HyzNdK14O
こういうの好きだよ
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:07:34.12 ID:YaCfojM0O
支援
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:07:49.83 ID:gIDEKYwlO
もひとつ支援
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:08:39.54 ID:PI8TccOhO
この軽いような軽快な語りがいいね
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:09:25.42 ID:iTPylsoFO
期待
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:11:11.94 ID:ZtIbXxVqO
支援
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:13:21.99 ID:yYdmgKpFO
クソつまんね
ギガつまんね
スーパーつまんね
アルティメット面白くない
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:14:44.48 ID:zQUYrrtP0
wktkwktk
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:15:18.30 ID:fGKbt4faO
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:18:23.82 ID:+KjdU9BX0
今戻ったすまないねぇ。
作中に出てくる江戸ってのはあくまであっしの考える江戸でさぁ
色々とおかしな所もあるが、気にしないでおくれ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:19:32.89 ID:+KjdU9BX0
<ヽ`∀´>「あひゃひゃ、お前は本当に馬鹿だ!
団子と女の為に、命を捨てようなんざなぁ!」
(#,,゚Д゚) 「嫁と息子を馬鹿にされて、黙ってる父親がいるかぁ!!
子供はなぁ、親の背中を見て育っていくもんなんだよ!!」
<ヽ`∀´>「・・・・・こいつ、頭の中に団子が詰まってやがるよ、あひゃひゃ!!」
実はよ、ギコも無謀なんざ百も承知なんだぜ
だが引くに引けねぇ、男の意地ってやつがあるんだ
馬鹿と一言で片付けるには、ちょいと悲しいもんがあるよな
<ヽ`∀´>「団子屋の店主には刀なんか荷が重いと思わねぇか・・・・・?」
(,,゚Д゚) 「ひっひっ、あんまり野暮な事は言うもんじゃねぇぞ。
男はなぁ、生まれた時から死ぬまで、心は侍で在るもんなんだぜ?」
<ヽ`∀´>「・・・・・・その心意気は良し」
ゴロツキがスッと鞘から抜いた刃はよ
銀色どころか、七色に光ってさえ見えたな
ギコもよ、流石に震えが収まらなかったさ
支援
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:20:39.27 ID:+KjdU9BX0
<ヽ`∀´>「江戸に生まれた事を後悔するんだな。
ここいらで、生意気な口叩いたら生きていけねぇよ」
(,,゚Д゚)「喧嘩ってのは腕っぷし張ってやるもんだと思ってたがな・・・・・・。
いやはや、決闘なんてのはメンドクサイったりゃありゃしない」
<ヽ`∀´>「安心しろ、一瞬で三途の川に送ってやるよ」
(,,゚Д゚)「そうかい、あの世ってのを見るのも悪くないかもねぇ」
弱気だねぇ、ギコさん
それは負ける事を考えた男の台詞だよ
(,,゚Д゚)(・・・・・・あの世で団子は作れるのかねぇ)
ありゃ、本当にこいつはもうダメかもね
死ぬ事を前提に考えてやがるじゃねぇか
・・・・・・つまり、思ったより冷静なのさ
本物の侍に、団子屋が勝てる訳ないんだからな
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:21:46.84 ID:+KjdU9BX0
<ヽ`∀´>「じゃ、早速だが」
ゴロツキは駆け出したよ
見た目とは裏腹に素晴らしい脚だね
一瞬で間合いは零になってよ
その刀が振り下ろされるっていうんだから
(,,゚Д゚)(あ、これは無理だわ)
ギコはさ、刀を動かそうともしなかったよ
ただ、痛くないようにしないでって願うだけだったね
いや、もう二つ三つ、もっとあったかね
しぃよ、元気でやっとくれ
しぃよ、泣かないでおくれ
しぃよ、団子を作っておくれ
願いは底無しに増えてくけどよ
最後にたった一つだけ、決めたみたいだな
『しぃよ、最後に会いたかったな』
ってな
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:22:36.10 ID:+KjdU9BX0
願い空しく、夢と散る
右手の刀は落としちまってよ
ニダーがニヤリと笑ってたな
白刃が振り落とされて
びゅうと風が唸る
刹那が無限に広がっていった後
紅い線が空間に描かれたさ
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:23:11.41 ID:6u2GjRZY0
支援
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:23:22.17 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚)「・・・・・・?」
そうさ、刹那が広がったのは錯覚なんかじゃねぇ
ギコは生きてたのさ、今も心臓はドクンドクンと跳ねてるのさ
<;ヽ`∀´> 「・・・・・なんだ、お前は!?」
ゴロツキは慌てふためいて言うけどよ
唐傘男は眉一つ動かず言ったそうな
( ^ω^)「・・・・・・ただの皿洗いだお」
紅い線は男の唐傘
閉じた傘を刀に見立て
切っ先向けるはゴロツキの頭
唐傘男の瞳は語る
見事、切り捨ててご覧になりませう
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:24:32.02 ID:G0SS4F5eO
支援
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:24:32.39 ID:1xggPTyoO
支援
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:24:36.35 ID:+KjdU9BX0
(;,,゚Д゚)「おめぇ・・・・・・」
( ^ω^)「ギコは下がってるお」
言われたとおりにギコさん下がったけどよ
ちょいと男の品格下げてる気がするよ
<#ヽ`∀´> 「てめぇ、男の決闘を邪魔するたぁ良い度胸じゃねぇか!!」
( ^ω^)「それより早く、僕にはお前に決闘を申し込む資格があるんだお」
唐傘男がキラリと光るものを投げてよ
ゴロツキがそれを確認したさ
<ヽ`∀´> 「・・・・・皿?」
( ^ω^)「言ったお?僕は皿洗いだって。
一生懸命洗った皿を割られちゃあ、黙ってられないんだお」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:25:23.69 ID:+KjdU9BX0
ゴロツキの血管が切れる音がしたね
怒りやすい男はもてないっての
<#ヽ`∀´> 「つまり、お前は俺に切られたい馬鹿って事でいいんだな?」
ゴロツキが刀を掲げたからよ
( ^ω^)「それは違うお」
唐傘男も傘を構えたね
支援
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:26:17.62 ID:+KjdU9BX0
<#ヽ`∀´>「ぶっ殺してやるよぉおおお!!」
( ^ω^)「『馬鹿』なんかじゃ、ないんだお」
刀振りかざし迫れども
唐傘男は冷静さ
腰をずんと落として構えてよ
凶刃、傘で受けてたつ
目を奪われたはギコやしぃさ
ゴロツキの刀が空から落とされて
唐傘切ったと思いきや
刀、カラリと音立てて
ゴロツキと共に、崩れ落つ
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:26:48.79 ID:+KjdU9BX0
たった一閃
傘が腹を打ったのさ
されども、その一閃
刃よりも危険な代物でさ
そうさ、唐傘男の一撃はよ
大砲よりも効くんでな
刃じゃねぇと、甘く見ちゃいけなかった
ゴロツキが目を覚まさないのを確認して
最後にポツリと零したと
( ^ω^)「馬鹿じゃなくて、阿呆なんだお」
決めもバッチリたぁ、粋だねぇ
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:27:47.47 ID:6u2GjRZY0
支援
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:28:02.82 ID:OrZm97k20
支援
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:28:21.97 ID:+KjdU9BX0
.
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・
(*;ー;) 「生きてるねぇ、良かったねぇ!」
(,,゚Д゚)「そりゃ生きてるがよ・・・・・いてて、あんまりくっつくなって!」
ゴロツキ路上にほっぽって
店も終いで祝勝会さ
団子と茶しかねぇ粗末なもんだがな
( ^ω^)「決闘の邪魔したのは納得いかないけど・・・・・・。
まぁ、二人が嬉しそうだから良しとするお」
(*゚ー゚) 「そうだよ、何も出来ないけど団子くらいはあるからね。
たっぷり食べておくれ!」
( ^ω^)「言われなくても、食べまくるお!」
アホ面引っさげて団子食う姿はよ
さっきまでと同じ人物とは思えないね
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:29:05.61 ID:+KjdU9BX0
(*゚ー゚) 「アンタも、もう無茶はしないでおくれよ」
(,,゚Д゚)「そうは言ってもだなぁ、男にはやらにゃいかん時が・・・・・」
(*゚ー゚) 「そういう時でも!それでも!」
(,,゚Д゚)「それでも?」
ほんのり頬を赤らめて
上目遣いでしぃは言ったさ
(*゚ー゚) 「アンタがいなくなったら・・・・・私は生きていけないよ」
(,,゚Д゚)「・・・・・ああ、そうかい、わかったよ」
ギコも恥ずかしくて苦しいみたいだがよ
今、この状況で一番苦しいのは唐傘男に違ぇねぇ
団子食って、切り抜けるしかなかったとよ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:29:53.66 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚)(それにしても・・・・・・)
チラと目をやってみたらよ
団子を喉につまらせてむせてやがった
とりあえずは、見なかったことにしな
(,,゚Д゚)(本物の侍に勝つだなんて、しかも傘で。
コイツは一体、何を隠してやがるんだ・・・・・?」
疑問は浮かべど、尋ねはしねぇ
黙ってるのにな、聞くのは野暮ってもんだろ
ギコもそれぐらい百も承知よ
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:30:14.10 ID:+KjdU9BX0
ギコ(そういや、最近巷で噂の『兎』
正義の味方とか何とか言ってたな)
もう一度見てみたらよ
今度はお茶の熱さにヒーコラ言ってやがった
ギコ(・・・・・まさかなぁ)
これは兎っていうより、狸だな
そんなこんなで、ギコも考えるのを止めたよ
狸ねぇ
失礼だが、的を得てるねぇ
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:30:51.11 ID:dxM3dzjiO
支援
70 :
↑修正:2008/04/06(日) 20:30:54.84 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚)(そういや、最近巷で噂の『兎』
正義の味方とか何とか言ってたな)
もう一度見てみたらよ
今度はお茶の熱さにヒーコラ言ってやがった
(,,゚Д゚)(・・・・・まさかなぁ)
これは兎っていうより、狸だな
そんなこんなで、ギコも考えるのを止めたよ
狸ねぇ
失礼だが、的を得てるねぇ
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:31:55.41 ID:6u2GjRZY0
支援
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:32:23.61 ID:+KjdU9BX0
ここまで前編ってことで・・・・・・
じゃあ次いくさね
支援
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:32:52.34 ID:+KjdU9BX0
草木も眠る丑三つ時
廃れた寺にざわめく影やら音やら灯やら
どいつもこいつも、いかつい顔してやがってよ
傷だらけ、なんてのも珍しくはなかったねぇ
その中心、どすんと座ったやつはここいらじゃ、ちょいと有名
もちろん悪名高いって意味でな
( ゚∀゚)「おめぇら、酒が足りねぇぞ!!」
小津杯のジョルジュたぁ、こいつの事よ
小津杯の意味は聞いちゃあ、いけないぜ
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:34:05.10 ID:+KjdU9BX0
('A`)「兄貴・・・・・」
( ゚∀゚)「んお、どうしたよ」
('A`)「ニダーの野郎がよ、ちょいと・・・・・・」
( ゚∀゚)「・・・・・呼んでこいや」
貧相な男が連れてきたのはよ
どうやら、団子屋に現れたゴロツキのようだな
<ヽ`∀´>「・・・・・・兄貴」
( ゚∀゚)「おうおう、どうしたどうした!景気が悪ぃな!
不細工な顔が、余計に気持ち悪く見えるってもんだ!」
ガハハと大きな笑いだよ
豪快な男さね
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:34:46.83 ID:RQdXbVyr0
支援
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:34:56.27 ID:6u2GjRZY0
支援
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:35:25.86 ID:PI8TccOhO
支援
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:35:41.46 ID:+KjdU9BX0
<ヽ`∀´>「すまねぇ、決闘に負けちまった」
( ゚∀゚)「・・・・・あん?」
だがよ、ニダーの一声で笑いは止まったよ
鷹よりも鋭い眼光がよ、ギラリと光ってやがる
胡坐を組みなおして、ボリボリ頭を掻いてよ
そんな仕草にも不穏な雰囲気纏ってんだ
( ゚∀゚)「どこの奴にやられたんだよ?
幕府のお抱えの奴らにやられちまったかい?
それとも、俺達みたいな行く当て無しの流浪民かい?」
<ヽ`∀´>「それが、その・・・・・・団子屋の皿洗いに・・・・・・」
ジョルジュはスッと立ち上がってな
ニダーの元へと一歩、二歩さ
支援
支援
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:37:42.06 ID:+KjdU9BX0
<;;;`∀´>「ニダアアアアアアアア!!」
そんで躊躇いなしに拳を振るってよ
ニダーが断末魔みてぇな悲鳴あげやがった
それもそうさ、ジョルジュの拳はさ
空気との摩擦で火がつくんじゃねぇかって勢いだったからな
(#゚∀゚)「団子屋だぁ!?皿洗いだぁ!?
てめぇ、侍のくせに何やってやがるんだ!!」
<;ヽ`∀´>「そうは言いましても、めっぽう腕が立つやつでして・・・・・・」
(#゚∀゚)「ふざけんなよ、ニダー。
もっと許せねぇのはお前が負けたくせにノコノコ帰って来やがったって事だ。
死ぬ覚悟もねぇのに決闘なんかしたのか・・・・・・?」
むんずと胸倉掴んで言ったさ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:39:04.11 ID:+KjdU9BX0
<;ヽ`∀´>「俺だって、決闘に命張るくらいは常識持ってますぜ!
だがよぉ、相手が傘で決闘なんかしやがるから・・・・・・」
( ゚∀゚)「傘・・・・・・?」
ぱっと急に腕を放したからよ
ニダーも思わず、腰を抜かして座り込んじまったな
( ゚∀゚)「そうか・・・・・傘・・・・・・」
<;ヽ`∀´>「あ、兄貴・・・・?」
( ゚∀゚)「・・・・・・ヒヤハハハハハハ!!こいつぁ面白くなってきやがったぜ!!」
ニダーの声なんか聞いちゃいねぇよ
深く考え込んでいたかと思えば、これだもんよ
近所迷惑考えず、不気味な笑いが夜を裂いたとさ
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:40:37.45 ID:+KjdU9BX0
.
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
唐傘男が団子屋に着てからどれぐらい過ぎただろうねぇ
御天道様が昇って落ちてを7回以上繰り返してたけどねぇ
んで、どうなったかって話だけどよ
(,,゚Д゚) 「皿ぁ!!」
( ^ω^) 「あいよぉ!!」
素晴らしい流れ作業でさ
プロ顔負けの皿洗いっぷりだよ
(,,゚Д゚) 「皿ぁ!!」
( ^ω^) 「よいしょお!!」
まぁ、プロの皿洗いって何だって話だがな
支援
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:41:26.17 ID:HyzNdK14O
支援
支援
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:42:57.00 ID:+KjdU9BX0
そんなこんなで今日も一日働き詰めだよ
旅人とは言え、暇人も良いとこでさぁ
(*゚ー゚)「はいよ、お疲れさん」
たっぷり蜜のお団子さ
仕事の終わりにゃ、相も変わらずこれのみさ
( ^ω^)「うほほ、今日も変わらず団子が美味いお!」
(,,゚Д゚) 「ひっひっひっ、食い逃げなんかで食べる団子よか、よっぽど美味いだろ」
( ^ω^)「いやぁ、あれのスリルもなかなか・・・・・・」
(#゚ー゚)「馬鹿な事言うんじゃないよ!!」
ぼか、と頭を叩く音とさ
ギコの引いた笑いはいつしか、当たり前の流れになってたよ
紫煙
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:44:24.41 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「・・・・・・ところでよ、アンタが来てからもう一週間は経つよなぁ」
( ^ω^)「おっ?」
唐傘男は内心、ドキリときたね
いよいよ、出て行けと言われるんじゃねぇかと思ったのさ
(,,゚Д゚) 「んで、しぃと話したのさ。
これからの事とか、色んな事をさぁ」
( ^ω^)「・・・・・・お」
(*゚ー゚)「こんな事言うのも、何だけ申し訳ないんだけどねぇ。
何しろ、今のご時世じゃ色々と大変だからさぁ」
( ^ω^)「・・・・・・お」
内藤の顔も真っ暗さ
んで、しんとした空間に一息置いてギコは言ったよ
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:45:04.05 ID:PI8TccOhO
支援
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:45:35.31 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「アンタさぁ、うちの用心棒やってくれねぇか?」
(;^ω^)「お・・・・・・おお!?」
これにゃあ、流石の内藤もたまげたね
93 :
修正orz:2008/04/06(日) 20:46:10.60 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「アンタさぁ、うちの用心棒やってくれねぇか?」
(;^ω^)「お・・・・・・おお!?」
これにゃあ、流石の唐傘男もたまげたね
支援
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:47:07.06 ID:PI8TccOhO
支援
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:48:30.82 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「とは言っても、賃金やるほどの余裕は家にはねぇ。
あげられるものなんか、団子と寝る場所と普通の飯ぐらいのもんさ」
(*゚ー゚)「それに、この前みたいな事なんて滅多にないからねぇ。
皿洗いだけは今と同じようにやってもらおうと思ってるよ」
真剣そのものさ
本気で夫婦は唐傘男に語ってるのさ
(;^ω^)「でも、それじゃあまるで・・・・・・」
(,,゚Д゚) 「まるで?」
(;^ω^)「まるで・・・・・・」
言えなかったね
根無し草の自分にそんなことはと思ったのさ
『家族になってくれと言ってるのか?』
なんて事はさ。
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:49:37.36 ID:HyzNdK14O
( ^ω^)
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:50:19.65 ID:+KjdU9BX0
唐傘男が黙って俯いててよ
沈黙の時間が過ぎてたんでさぁ
(,,゚Д゚) 「迷うのはよく分かる、だけどよぉ」
と、そこまで言ったところでな
団子屋の入り口の方からガタゴトと音が聞こえたんだよ
(*゚ー゚)「おかしいねぇ、店仕舞いの看板は出しておいたのに・・・・・・」
(,,゚Д゚) 「どれ、見て行ってこいよ」
(*゚ー゚)「偉そうに・・・・・はいはい、わかりましたよーだ」
ベぇと舌出して、しぃは文句言ってたさ
ま、ちゃんと言う事聞くのは良い子だねぇ
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:52:01.71 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「話戻すけどよ、悪い話じゃねぇと思うんだよな。
・・・・・お前さん、訳有りで旅してるとこなんだろ?」
( ^ω^)「まぁ、確かに・・・・・」
兄弟はいねぇ、両親も殺されちまってな
一匹狼の文句は伊達じゃねぇってことさ
(,,゚Д゚) 「ここいらで一旦、落ち着いてみたらどうだ?
その年頃なら嫁さんだって欲しいだろうに」
( ^ω^)「僕の嫁は、この唐傘ですお」
(,,゚Д゚) 「浮気は出来ないってか、笑わせるなよ」
女にゃ興味ないんだと
花より団子の極みってやつさ
支援
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:52:56.73 ID:1xggPTyoO
支援
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:53:09.82 ID:RQdXbVyr0
支援
支援
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:53:44.04 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「それによ、何より俺達がお前には此処に居て欲しいんだ」
( ^ω^)「どういうことだお?」
(,,゚Д゚) 「聞いたんだろ。しぃは子が産めねぇとよ。
俺達はこの先、二人で生きていくしかねぇんだ」
( ^ω^)「・・・・・・僕を子として扱う気かお?」
(,,゚Д゚) 「ひっひっひっ、子というより弟くらいの年齢だけどな」
相も変わらずの引き笑いはよ
今はちょいと寂しく感じられたなぁ
(,,゚Д゚) 「団子ならいくらでも食わしてやるぜ?
それくらいしか出来ないとも言うがねぇ」
( ^ω^)「ここの団子は飽きもしないし、だお・・・・・・」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:55:27.59 ID:+KjdU9BX0
実はよ、唐傘男も内心じゃ嬉しかったんだよ
久しぶりに感じた人の心の温かさってのにやられちまったんだねぇ
家族だって欲しいと思ってるさ
ただ照れ屋の唐傘男にゃあ、ちょいと荷が重い話でさぁ
( ^ω^)「・・・・・しぃさん、ちょっと遅くないかお?」
でもんで、こうやって誤魔化すしかなかったね
まったく意気地無しったりゃありゃしない
だがこいつにも最後の一歩のを踏み出せない理由はあるからよ
一概に駄目と押し付けるのは勘弁してやれや
支援
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:56:52.35 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚) 「そういうや遅いなぁ・・・・・・」
( ^ω^)「ちょいと見に行くだけだのはずだお・・・・・・」
自分で言っといてなんだけどよ
唐傘男は胸騒ぎがしてきたらしいぜ
(,,゚Д゚) 「おーい、しぃ何やってんだぁ!?」
入り口に向かって吼えたがな
まるで反応無しさね
(,,゚Д゚) 「しぃ・・・・・・?」
( ^ω^)「どうしたんだお・・・・・・?」
ここで二人はまさかと思ってな
急いで店頭に駆けて行ったのさ
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:58:09.54 ID:+KjdU9BX0
店頭出てみりゃこりゃ不思議
人っ子一人、いりゃあせん
桜散り舞う花びらが
嫌に目に付き、春日和
だけども心は踊りゃせん
隣に妻の姿無し
忽然消した、どこ行った
愛するものはどこ消えた
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:58:56.78 ID:Tbg/n52P0
支援
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:59:00.35 ID:6u2GjRZY0
支援
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:59:02.22 ID:AWy4dde80
こういうの大好き
支援
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:59:16.05 ID:+KjdU9BX0
(;,,゚Д゚)「しぃ・・・・・!?」
( ^ω^)「ギコさん、ここに手紙があるお」
二人が見てみりゃその手紙にはよ
汚ぇ字、乱暴にこう書いてあったのさ
『女は預かった 』
『返してほしけりゃ唐傘男 』
『今夜お前一人で、荒れ野の寺にやってきな』
小津杯のジョルジュよりってな
(,,゚Д゚)「小津杯のジョルジュっていやぁ、ここいら仕切ってる悪党じゃねぇか。
何でアイツがこんな所を・・・・」
( ^ω^)「この前のじゃないかお?」
(,,゚Д゚)「あ?」
( ^ω^)「この前、僕が退治した悪党がジョルジュの手下だったんだお。
それでここの奴にやられたってちくったとか・・・・・・そんなとこだお」
おっと、なかなか勘が鋭いねぇ
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 20:59:56.67 ID:HjNqPRQqO
支援
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:00:33.17 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「しょうがねぇ、行くしかないお・・・・・・」
(;,,゚Д゚)「お、おい!?
いくらお前さんでも、ここで行ったらひとたまりもねぇだろ!!
奴さん、たっぷり手下従えて待ちわびてるんだろうからよ!!」
( ^ω^)「僕が行かなかったら、しぃさんはどうなるんだお?」
(;,,゚Д゚)「・・・・・・・くっ」
何も言えないよなぁ
人間のエゴだろうがよぉ
自分の連れより大事なものなんてありゃしないんだよ
ギコが引き止めねぇのは、至って当然の結論なのさ
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:00:55.34 ID:RQdXbVyr0
支援
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:02:02.33 ID:+KjdU9BX0
(,,゚Д゚)「・・・・・・こういう時によ、正義の味方とか来てくれりゃあなぁ」
( ^ω^)「正義の味方なんて、夢見がちだお」
(,,゚Д゚)「そうでもないぜ?
最近、ここいらじゃ『兎』って名前の正義の味方がいんのさ」
( ^ω^)「兎ねぇ・・・・・」
唐傘背中に担いで言ったさ
( ^ω^)「兎は正義の味方じゃないんだお。
ただ、満月の日に踊るだけなんだお」
(,,゚Д゚)「・・・・・・何言ってるんだ?」
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:03:31.01 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「兎は満月の日に踊るんだお。
そうすると、観客から報酬にお月見団子を貰えるんだお。
兎は正義の味方なんかじゃない、ただ団子が欲しいから舞を踊るだけなんだお」
(,,゚Д゚)「・・・・・アンタまさか!?」
おっと野暮な事は言うもんじゃねぇ
正体不明、分かっているのは団子好き
だから、兎ってあだ名がついてるんだぜ
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:04:20.00 ID:RQdXbVyr0
支援
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:05:34.34 ID:PI8TccOhO
支援
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:05:47.75 ID:+KjdU9BX0
.
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
時は廻って、またも丑三つ時
こいつらは変わらず蠢いてやがる
( ゚∀゚)「そろそろ、時間だねぇ」
(*゚ー゚)「・・・・・・アンタら、人質なんかとって格好悪いとは思わないのかい?」
<ヽ`∀´> 「またその質問かよ・・・・・その口切り取ってやろうか?」
刀が鈍く光るさ
月光が反射して妖しくな
( ゚∀゚)「まぁいいじゃねぇか、答えてやろうぜ?」
<ヽ`∀´> 「ですが兄貴」
( ゚∀゚)「なんだい、俺に逆らおうってのかい?」
ニダーも渋々下がったね
おっかないったりゃ、ありゃしない
支援
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:07:30.17 ID:yrUDAN15O
支援
支援
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:07:52.61 ID:+KjdU9BX0
( ゚∀゚)「さて、質問の答えだがよぉ。
当然、俺らだって人質なんて無粋な事はしたかねぇんだよ」
(*゚ー゚)「だったら!」
( ゚∀゚)「だがよぉ、俺らは半端もんだからなぁ。
汚い真似して生きるほうが性にあってると思うんだよねぇ。
正々堂々なんて言葉より、卑怯なんて方がよっぽどの褒め言葉だね」
(*゚ー゚)「なんだそりゃ、悪党の美学か何かかい?」
( ゚∀゚)「そうかも知れないねぇ」
ジョルジュは少し笑った後にさ
だが、と続けたのさ
( ゚∀゚)「俺には望んでるものがある。見たいもんがある。
それを見るためには、こういう風にするのが一番なのさ」
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:09:43.09 ID:+KjdU9BX0
(*゚ー゚)「何なんだい、その見たいものってのは?」
( ゚∀゚)「それはな、たいそう美しいもんなんだよ」
聞こえるかい?
からんことんと鳴る下駄の音
(*゚ー゚)「美しい?アンタには似合わないと思うんだがね」
( ゚∀゚)「言うねぇ、だが俺達にもぴったりのもんなんだぜ?
俺も初めて見た時にゃあ、心が躍ったね」
知ってるかい?
満月の日に現れる正義の味方
(*゚ー゚)「へぇ、それは是非とも見てみたいもんだね」
( ゚∀゚)「見れるさ、俺が舞台は整えた。
これから始まるんだよ、兎の演舞がな」
見えるかい?
真っ赤に染められた唐傘がくるくる回ってるのがよ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:11:21.42 ID:RQdXbVyr0
支援
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:12:11.93 ID:+KjdU9BX0
( ゚∀゚)「よう、兎さんよぉ、こんばんは」
( ^ω^)「ここで踊れば団子が貰えると聞いてね。
意気揚々と来たんだけど・・・・・・」
チラと唐傘男は目をやった
20は超える男共が飛び掛ろうと構えてやがる
( ^ω^)「これは楽な演目になりそうだお」
まるで気にしちゃ無い様だがな
そんなの聞いちゃあ男達も怒るけどよ
ニダーが前に出てスッと腕出して押さえ込んだんだ
<ヽ`∀´> 「相変わらず、生意気なやつだ・・・・・・」
( ^ω^)「おや、アンタはどちら様で?」
<#ヽ`∀´> 「しかもとびっきりの、な」
おいおい、抑え役まで憤慨してどうするんだよ
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:14:10.34 ID:+KjdU9BX0
( ゚∀゚)「ヒヤハハハ、面倒くせぇこたぁ言わねぇよ。
この女を返して欲しいなら、俺達をぶっ倒せ。
・・・・・・簡単だろ?」
( ^ω^)「簡単すぎて、申し訳ないくらいだお」
( ゚∀゚)「言うねぇ・・・・・んじゃ早速だな」
ジョルジュの右手が上げられて
( ゚∀゚)「てめぇら、いきな」
振り落とされる、これが合図さ
何の合図かって?
決まってるじゃねぇか
兎の演舞が始まる合図さ
支援
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:15:59.32 ID:+KjdU9BX0
バサリと唐傘閉じられて
一挙に武器に早変わり
男、幾重も襲い来る
けれども兎は冷静さね
二、三の刀を受け止めて
一度に全てを吹き飛ばす
唖然とする暇ありゃしない
兎はその隙、見逃さねぇ
相も変わらぬ俊足で
ドカンと一撃叩き込む
喰らって立つなぞ不可能さ
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:17:39.92 ID:+KjdU9BX0
(;'A`)「こ、こいつ滅茶苦茶強いじゃねぇか!!」
<#ヽ`∀´>「ひるむな!!俺らの人数考えれば負ける訳がねぇだろうが!!」
ジョルジュの手下共はへっぴり腰さ
どいつもこいつも、殺ろうって気迫がまるでねぇ
( ^ω^)「・・・・・ところで小悪党。
僕が何で傘を武器にしてるか分かるかお?」
<#ヽ`∀´>「知るかボケェ!!」
(#^ω^)「なら答えてやるお。
お前達みたいな屑に御天道様の光を浴びせねぇ為だお!!」
自分の食い逃げ棚に上げといて、よく言うさね
だが、コイツの演舞は本物さ
瞬きする暇すら与えねぇよ
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:19:50.78 ID:+KjdU9BX0
兎は躍る、月夜に踊る
真ん丸月様 夜空に浮かぶ日にゃ
悪党退治に兎が舞うさ
銀の光の輝きも
赤い闇には敵わねぇ
真紅に染まった唐傘は
一撃の名の下 悪党の意識を吹き飛ばす
兎よ、よっぽど団子が欲しいのかい
今日の張り切り、一騎当千の働きだねぇ
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:20:12.10 ID:PI8TccOhO
支援
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:21:16.92 ID:+KjdU9BX0
兎は躍る、月夜に踊る
真ん丸月様、背中に背負い
下駄をからんころんと響かせて
唐傘用いて悪を断つ
それは殺戮なんかじゃねぇ
人っ子一人、死にはしねぇ
それは争いなんかじゃねぇ
兎は無傷で暴れるからな
それは演舞に他ならねぇ
目を奪われるたぁ、この事よ
纏った闇は漆黒で、浴びた月光 純白さ
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:21:21.53 ID:zQUYrrtP0
支援
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:21:43.06 ID:HjNqPRQqO
支援
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:22:27.99 ID:+KjdU9BX0
演舞開始からほどよい時間が過ぎた頃さ
兎の周りにゃ、誰一人として立ってる人間はいなかったね
ただジョルジュとしいがよ
目を奪われて立ちすくんでるだけだったと
( ゚∀゚)「ヒヒハハ、流石だなぁ兎さんよぉ」
( ^ω^)「言った通り、楽なもんだったお。
・・・・・・さっさと、しぃさんを解放するお」
( ゚∀゚)「あ?ああ、こんな奴はどうでもいいんだよ」
(;゚ー゚) 「痛っ!!」
しぃは投げ捨てるようにされてな
唐傘男が手を差し伸べてやったよ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:24:04.94 ID:u/CHjm2q0
支援
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:24:05.62 ID:RQdXbVyr0
支援
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:24:43.89 ID:+KjdU9BX0
( ゚∀゚)「お前も丸くなったなぁ、兎・・・・・いや、白夜叉」
( ^ω^)「お前は随分と堕ちたじゃないかお、ジョルジュ」
どうやら、二人は知り合いらしいね
( ゚∀゚)「その傘、思いっきり振るっても人を殺せないだろ?
だから、そんな物で戦ってるんだろ?」
( ^ω^)「だったら、何だってんだお?」
( ゚∀゚)「別に・・・・・・昔のお前からしたら考えられねぇなってよ。
俺と一緒に、幕府の犬と戦ってた時からしたらよ」
( ^ω^)「・・・・・・忘れちまったお、そんな昔の事」
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:25:48.22 ID:+KjdU9BX0
( ゚∀゚)「唐傘で戦う正義の味方、侍よりも強いって聞いてよ。
真っ先にお前のことが思い浮かんだぜ」
( ^ω^)「それはまた、光栄なことだお」
( ゚∀゚)「だからよぉ、ここいらで終わりにしたいと思ったんだ」
ジョルジュが取り出した刀はよ
よーく研ぎ澄まされた、そりゃあ美しいもんだったよ
( ゚∀゚)「白夜叉の無敗伝説はここで終いだ。
ずっと憧れてた背中は俺がたたっ切って終わらせる。
白夜叉は、俺の中だけで生き続けるさ」
( ^ω^)「そりゃあ、ちょいと困るお」
反して、こいつの唐傘はよ
何度見ても、ズタボロの穴だらけなんだなぁ
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:27:23.97 ID:+KjdU9BX0
( ^ω^)「白夜叉が死んだら、兎まで死んでしまうじゃないかお」
だけどよ、それは綺麗なんだ
見ためにゃ分からねぇ美しさってのがあるんさね
刀よりも、お月さんより、ずっとずっとな
( ゚∀゚)「ヒヤハハハ、決闘さ!男と男のな!」
( ^ω^)「男ねぇ・・・・・まぁ受けて立つお」
二人は少しの間だけ睨みあってよ
ヒュウと風が吹きぬけた後
全く同時に駆け出したんだ
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:28:20.78 ID:+KjdU9BX0
兎と踊る相手はよ
そりゃもう獰猛な顔した獅子さんでな
これでもかって牙を尖らせて
兎を食いちぎろうとしてやがる
だけどもちょいと甘かった
兎に牙が通らない
紅い牙が受け止めて
紅い牙が、獅子の体を食いちぎる
たった一瞬の出来事だったでさぁ
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:29:24.85 ID:+KjdU9BX0
(;゚∀゚)「ヒヒハハハ・・・・・・獅子より強い兎なんざ聞いたこたぁねぇなぁ・・・・・・」
それだけ言い残してジョルジュは崩れ落ちてな
だが、その面は幸せそうだったとよ
( ^ω^)「・・・・・・白夜叉の名前を捨てる気はないお」
だがまぁ、と言ってな
( ^ω^)「狼の牙は抜け落ちて、今じゃ可愛い兎だお。
この赤い唐傘は、狼の牙の代わりだお」
それは綺麗に満月が見える夜でな
何の因果か、笑ってるようにさえ見えたってよ
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:29:28.94 ID:RQdXbVyr0
支援
支援
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:30:48.61 ID:+KjdU9BX0
.
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
あれから何年か過ぎた桜の季節なんだがよ
江戸の町にゃあ、不思議な団子が流行ってるらしいねぇ
('、`*川 「おやっさぁん!!」
(,,゚Д゚) 「へいへい、何ですかね?」
('、`*川 「この文団子ってのは一体なんだい?」
(,,゚Д゚) 「ああ、ブーン団子ですね。
ちょいと装飾施した、可愛らしい団子ですぜ」
('、`*川 「へぇ・・・・・・じゃあこれ1個頂戴」
(,,゚Д゚) 「毎度!」
ギコの働きっぷりにも磨きがかかってるってもんよ
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:30:54.86 ID:ZtIbXxVqO
かっけぇ支援
支援
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:32:27.59 ID:+KjdU9BX0
(*゚ー゚) 「へい、お待ち!文団子だよ!」
('、`*川「・・・・・・何これ?」
女が疑問に思ったのは無理もねぇ
竹串のてっぺんに傘がついてるからよ
団子が食い辛いったりゃ、ありゃしねぇ
(*゚ー゚) 「日本一の団子を目指してますからね、同じ日本一にあやかって付けてみたのさ」
('、`*川「へぇ、この傘は何の日本一なんだい?」
(*゚ー゚) 「日本最強さ」
('、`*川「おおう!随分と物騒じゃないか!」
大阪の御人もびっくりの突っ込みっぷりさね
支援
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:32:41.38 ID:rQOhTi6RO
五臓六腑の人?
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:33:16.46 ID:RQdXbVyr0
支援
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:34:33.50 ID:+KjdU9BX0
(*゚ー゚)「まぁ、団子は美味いから食べておくれよ」
('、`*川「どれどれ・・・・・・」
女は食べてみて驚いたね
本当に日本一でおかしくないくらい、美味かったんだから
(,,゚Д゚) 「美味いだろ!美味いだろ!」
(*゚ー゚)「アンタはさっさと皿を洗いなさいよ!!
(,,゚Д゚) 「へいへい、もう一人くらい居ると便利なんだがねぇ・・・・・・」
('、`*川「・・・・・・じゃあ!!」
その美味さと言ったらね
この店で働いてみたくなるほどでな
・・・・・・また、この団子屋も五月蝿くなりそうでさぁ
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:36:42.14 ID:YCUOb6BN0
支援
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:36:55.76 ID:+KjdU9BX0
なんだ、唐傘男のその後が聞きたいってか。
そうだなぁ・・・・・・アイツは自由奔放だからよ
あんまり詳しくは分からねぇんだよなぁ
言える事は少しだけだねぇ
あの後すぐ、団子屋に自分がいると、危ないって言って涙の別れしたんだよ
過去に色々背負った奴だったからなぁ
『家族』の為を思ったのさ、泣かせるじゃねぇの
誰にも言わなかった名前も、家族だけには明かしてったよ
何で今まで言わなかったのかって?
恥ずかしかったんだってよ
ブーンなんでお間抜けな名前で呼ばれるのはよ
可愛い理由さね
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:37:55.47 ID:+KjdU9BX0
すまねぇ、俺にはそれぐらいしか分からねぇ
だから、兎の話もここいらで終わりにしようや
アイツはどこかで元気に生きている
それで良いじゃねぇか
・・・・・・何だよ、そんなに兎のその後が気になるか
そんなら良い事教えてやる
自分で兎のその後を見れる画期的な方法さ
耳を澄ましな
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:38:03.34 ID:YCUOb6BN0
支援
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:38:31.97 ID:+KjdU9BX0
『食い逃げだあああああ!!!』
ほら、来た
―――( ^ω^)唐傘男は団子好きのようです―――
支援
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:38:57.88 ID:ZtIbXxVqO
支援支援
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:39:09.20 ID:YCUOb6BN0
支援
乙!!面白かった!
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:40:09.62 ID:6u2GjRZY0
乙
面白かったぜ
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:40:42.57 ID:u/CHjm2q0
乙
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:41:34.78 ID:7VQLkX/80
おつ!!
すごく読みやすい作品だった!
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:42:30.19 ID:W3Pip9kL0
テンポと投下速度が良いな
乙
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:42:54.33 ID:PI8TccOhO
乙〜
続かないのか?
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:42:57.96 ID:HjNqPRQqO
乙!
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:43:29.82 ID:+KjdU9BX0
イメージ的にはジャンプの読みきり漫画かねぇ
ついでにジャンプのある漫画の影響受けまくりさ
江戸の話って言ったら、バレバレだろうけどよ
展開早い感じするのはさ
元々、長編用のプロットだったからねぇ
色々、迷った結果、こんな話になったんだなぁ
地の文はよ、戦闘のとこの唄を誤魔化すためにこんな風にしたのよ
ちょいと可笑しくなるとこもあって、自分で笑ったさぁ
ま、長々と見てくれて感謝さね
お疲れさんでした
171 :
◆xmNFXyaAwA :2008/04/06(日) 21:44:17.39 ID:Tbg/n52P0
花束です
まとめてもよろしいでしょうか?
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:45:08.55 ID:ZtIbXxVqO
最初サムライ兎のパロかと思ったwww
面白かった!!!!乙!!!!!
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:45:27.12 ID:HjNqPRQqO
惚れた
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:46:07.73 ID:RQdXbVyr0
乙
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:46:30.76 ID:+KjdU9BX0
>>171 いつも感謝してます。
無論、お願いいたします。
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:47:32.32 ID:YCUOb6BN0 BE:644301397-2BP(123)
>>171 なるほど
さっきからどこが一番いいか考えてたんですが、花束さんという手がありましたわね
私も試してみていいですか?
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:48:56.46 ID:zQUYrrtP0
乙
おもしろかった
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:50:34.56 ID:H47KexNyO
乙〜
白夜叉のくだりで銀魂思い出した
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:51:38.06 ID:+KjdU9BX0
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 21:53:51.66 ID:7VQLkX/80
もうこのスレまとめてるやつがいるぞ
手が早いやつだ
これ以外に書いた作品はありますか?
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 22:04:19.66 ID:5mMdQWYqO
乙!
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 22:07:49.76 ID:OrZm97k20
乙でした
乙でした!
白夜叉で銀魂だと思ったw
凄く読みやすかった。
乙
テンポも良かったし、読みやすかった。
>>1乙
ただ、
>>1の力量ならもっと七五調にまとめることもできたのでは?
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 22:47:41.12 ID:igOKxhTIO
読むほ
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 23:01:24.15 ID:igOKxhTIO
今前編読んださ
語り口調面白いじゃないの
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 23:18:20.35 ID:0FkYPyMZO
こういう感じの面白くて引き込まれる作品を読みだすと、明日テストだってのに最後まで読んでしまう
いちおつ
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 23:19:36.14 ID:igOKxhTIO
読み終えた。
ありがとよ
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 23:38:25.24 ID:mcgl5RWL0
ここまで引き込まれたのは久々だった
乙
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 23:44:03.18 ID:BSttAKahO
ほ
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/06(日) 23:54:51.79 ID:BSttAKahO
乙
面白かった。ときどき読みたい
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/04/07(月) 00:02:24.54 ID:S0JcQGTPO
ちょい読む
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
乙
とてもおもしろかった。
こういう作品とても好きだ。