1 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :
―――寒くなって、ついに冬も本番になってきた12月の事だった。
今日も木枯らしが吹き荒ぶ商店街をノリスケくんと歩く。
「―――いや、今日も寒いですね……」
木枯らしの中、ノリスケくんが切り出す。
それに言葉もなく頷くだけで答える。
「まあ、寒いから冬なんですよね。
ところで、今日、一杯どうです?」
とっくりを持つ手を真似、ノリスケくんが提案した。
その提案を却下する理由もないので、僕は承諾した。
―――しかし、僕はその時は気がつかなかった。
―――破滅への歩みは、始まっているというコトを―――
, '´ ̄ ̄` ー-、
/ 〃" `ヽ、 \
/ / ハ/ \ハヘ
|i │ l |リ⌒ ⌒}_}ハ それから?
|i | 从 ● ● l小N それから?
|i (|ミ ⊂⊃ 、_,、_, ⊂li|ノ ミ
| i⌒ヽ j (_.ノ ノi|__/⌒)
| ヽ ヽx>、 __, イl |::::ヽ/.
| ∧ 人l||l,三|:::::/l| |l||l 从
| l ( ⌒ ):::V::/ | ( ⌒ )
3 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 12:33:24.48 ID:DXVWD9hO0
到着してみれば、そこはいつも行く居酒屋ではなく、所謂”キャバクラ”というところだった。
「お! お兄さん方、よってかない?」
店の前で威勢良く客寄せをしている若者の顔をふと見てみると、その顔は―――
「―――サブちゃんじゃあないか!? なにしてるんだい?」
その顔は、本当に見知った顔だった。
名前は”東天宮寺三郎”、家の近くの三河屋という酒屋に勤めている好青年だ。
その彼がここで客引きをしているというコトは―――
「もしかして、三河屋が―――!」
「―――」
サブちゃんは答えない。
ただ俯き、その質問から逃れようとしている。
「本当に?」
ノリスケくんが続けて問う。
それに―――
「―――はい、三河屋が、潰れたんです―――」
と、泣きそうな顔で答えた。
4 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 12:50:44.75 ID:DXVWD9hO0
―――店の裏、薄暗いそこで僕等はサブちゃんの話を聞くことにした。
「それで、三河屋は本当に―――」
「はい、元々おやっさんには結構借金があったみたいで、ついに昨日―――」
―――どうやら、三河屋は近年になって始めた商店だったらしく、”その手”の酒屋にある”歴史”が
殆どない商店だったらしい。
故に、お客さんも対してつかず、赤字は増えて行く一方だった。
―――その結果、店の親父さんは、”帝愛金融”というヤミ金融から多額の借金をしてしまった。
それの利子も払えなくなってしまい、店は潰れ、店の親父さんは姿をくらました、という訳だ。
「―――それで、その借金は連帯保証人のボクが払いことになってしまったんです……」
……声が出ない。
……言葉もない。
こんな、不運。
なんて、悲運。
―――ここは”キャバレークラブ帝愛”。
夢を買って頂く――偽りの天国―――
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 12:52:30.05 ID:UrWYJkS4O
ぬるぽ
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 12:53:14.09 ID:iXuvx1ZOO
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 12:54:07.54 ID:HS/qHp5S0
wktk
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 12:54:34.57 ID:1KrT48vcO
がっ
みてる
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 12:55:40.64 ID:8i8hJDmyO
さぶちゃん哀れすぐる
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 12:57:35.64 ID:50/xD4JQO
期待上げ
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:01:42.42 ID:IPQELrnVO
wktk
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:03:11.43 ID:Jl3+Jzdm0
ふう・・・
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:03:18.00 ID:bRvv31cSO
なんだこの切なさ(笑)は…
14 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 13:03:56.08 ID:DXVWD9hO0
―――気分も悪くなり、店の裏から出るとサブちゃんが僕の腕を掴んだ。
「―――折角ここまで来たんですから、入って行ったらどうですか?
いや、ボクもこんなコト言いたくないんですが、お客さんを捕まえておいて、そのお客さんが
店に入らない、なんてコトがバレたら些か面倒なんですよ……」
サブちゃんの言い分も確かだ。
借金の為に働かさせてもらっているサブちゃんは小さなミスが本当の命取りになる。
故に、ここで入って行くフリでもしておかないと―――
「うん、解った。ノリスケくん、いいだろ?」
「ええ、僕はもとより入るつもりでしたから」
「あ、ありがとうございます!」
深々と頭を下げ、サブちゃんが礼を言ってくる。
―――入ってみると、其所は夢天国だった。
充満しているアルコールと香水の匂い。
女性とスタッフの声。
そのすべてが、外界とは違うモノだった。
「………あの、この店にはボクみたいな、借金のために働かされている娘が結構いるんで―――」
「うん。ありがとう」
小さな声で、サブちゃんが僕等に教える。
―――その助言は、確かに”本当”だった。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:09:09.82 ID:wqHjjJ540
wktk
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:13:37.38 ID:DZG2SzQ/O
キャバクラといっても絵はサザエさんなんだよな…
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:17:14.76 ID:k0AdbRQTO
うのまこと絵で脳内変換するか
18 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 13:19:26.26 ID:DXVWD9hO0
「―――」
席についてみると、すぐに僕等が初めてなのかを勘づいたのか女の子たちが集まってきた。
なにを言っているのか、よくわからないが、彼女たちも必死らしく、僕等に値段が高いお酒や果物
の盛り合わせを注文させようと躍起になっているように見えた。
”―――なんて、無様な”
男に媚を売る事しか出来ない、希望の持てない行為。
しかし、それが彼女たちの仕事であり、希望が持てる行為なのだ。
「―――!」
「ほうれい、お尻触っちゃうぞう!!」
―――と、すっかり酔いが回ったノリスケくんが一人の女の子の人臀部を撫でた。
その行為に関しては目をつぶろう。
しかし、それをされた女の子の反応はどうだ。なにをされたのか解らず、只、怯えている。
「お、おい! 何をするんだノリスケくん!!」
「なにって? お触りOKらしいですよ? ここ」
「OKって……その子厭がってるじゃ―――」
「―――そんなコト! ないで……す………」
力のない声で彼女が言う。
―――そこで、僕は理解した。
―――この子も、サブちゃんと同じ経緯でココに来た子なのだ、と。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:27:20.73 ID:Wj73o9vWO
ますお「大丈夫大丈夫、これもサブちゃんのため……さわさわ……フヒヒ」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:28:18.71 ID:8anX8QoDO
wktk
21 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 13:39:20.82 ID:DXVWD9hO0
―――先刻、サブちゃんが僕等にした忠告を思い出す。
”―――ココで働かされている娘もいるんで、厭がってる娘には出来たら気を使ってあげてください”
今、この場に来てそれを理解する。
20歳そこそこの女の子が、中年の脂ぎった手で無理矢理触られる。
その気持ち、僕にもある程度は想像がつく。
気持ちわるい。
気味が悪い。
否。悪すぎる。
そんなコトを毎日続けなくてはならない。
いつ終わるかも解らない借金を返す為に。
その借金が、自分の責任で作ったのなら良い。諦めもつく。
しかし、親や友人が作った借金で、ここまでの労働をさせられる。
それは地獄以外に形容できない。
「―――ああ。そうか」
ノリスケくんに半ば無理矢理肩を寄せられる姿を見て思う。
―――この娘は、”救い”が欲しいんだ。
言葉では言わずとも、その目が言っていた。
22 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 13:40:50.07 ID:DXVWD9hO0
少し休憩する。
>>30までkskされたら書き始める。
笑み社の欠点は遅いところ
貯めてからこい
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:42:13.07 ID:EVX+qTw1O
書くスピード上げてくれ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:46:41.00 ID:CPbITt8GO
ksk
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:47:35.57 ID:Wj73o9vWO
DQN
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:48:03.29 ID:C3Wv3nHv0
ksk
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:48:40.17 ID:gl+JUdXTO
わっほー
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:49:56.29 ID:56R2pZBh0
ksk
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:50:59.42 ID:C3Wv3nHv0
ksk
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 13:53:04.59 ID:6F08+wr30
シリアスな話だがあの絵で脳内再生されるのでギャップが激しすぎる
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:06:48.29 ID:+Lwo172QO
わっふるわっふる
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:10:52.60 ID:xOCIe23TO
早く書け
34 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 14:19:04.20 ID:DXVWD9hO0
「―――あの、それでなんですか?」
先刻サブちゃんと話した店の裏に女の子を呼び出す。
彼女はやはり警戒心が抜けず、オドオドとしていた。
「―――大丈夫、何もしないよ。
……君も、借金があってココに?」
聞きたいコト、それはコレだ。
というより、既に99%はそれだろう。
「―――」
僕の問いに俯いて答えない。
「その態度は、肯定と見ていいのかな?」
間違いない。
この子も―――
そして、この後の言葉は、言わない方が良かった。
何故なら―――
「―――僕に任せて、なんとかするから―――」
この言葉が、僕を縛る呪詛になるのだから―――
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:30:53.41 ID:56R2pZBh0
ほ
36 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 14:32:15.36 ID:DXVWD9hO0
―――それから一ヶ月。
僕は彼女と喫茶店で待ち合わせをした。
―――驚く事に、彼女は今日まで休みなく働いていたというのだ。
それ故、喫茶店で会った彼女は、どうしようもなく疲れていた。
「こんにちは、大丈夫?」
ならば、第一声がコレというのも仕方のない事。
間違いなく彼女は疲労していた。
「はい、大丈夫です。それよりも――先月仰ったコト……」
「うん。君の借金を、君と折半する話だろ?
書類はココに在る。大丈夫、コレで君はあんなところで働かなくても借金を返せるよ」
―――本当なら、他人の為にここまでしてやる義理はない。
でも、この娘は、何故か初恋の人によく似ていた。
”―――だから、か………”
……全てのコトが終わって、一人自嘲(わら)った。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:40:32.28 ID:xIRIdLfoO
ほ
38 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 14:40:43.86 ID:DXVWD9hO0
家に帰ると、いつものように妻と息子が僕を迎える。
「おかえりなさいです〜」
「おかえりなさい、今日はどちら行ってらしたんですか?」
コレもいつもと同じ。
それに―――
「公園に行ってきたんだよ」
―――無論、嘘だ。
女性と会っていたなんて、妻にバレたらと思うとゾッとする。
ましてや、今この時、僕に100万円の借金が出来たなんて、死んでも言えない―――
―――筈だった。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:43:26.76 ID:wqHjjJ540
わっふる
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:49:31.50 ID:Wj73o9vWO
サザェさんはこんな口調じゃない
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:54:17.98 ID:wqHjjJ540
42 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 14:56:39.30 ID:DXVWD9hO0
―――それから、また2ヶ月が過ぎた。
借金を、少しずつ、少しずつ返済していた僕に、その日は唐突にやってきた。
「ただいまです〜。パパ〜、リカちゃんから面白い事を聞いたです〜」
息子はいつもこの家の厄介事を運んでくる。ちょっとした疫病神だ。
その息子が機嫌良く、”誰かに何かを聞いてきた”というのは、当然今までの事を考えると
聞きたくないコトだろう。
「―――な、なんだい? タラちゃん」
「パパがこの間女の人と会ってたっていう話です〜」
「―――!」
……やはり、この愚息は僕には枷以外にない。
「そう、それで?」
ここで否定せず、話を続けさせてしまったのは僕のミス。否。命取りだった。
「―――パパがその女の人の”しゃっきん”を半分こしたです〜
リカちゃんがそこにいたから本当です〜。パパは”しゃっきん”をぼくには見せないですか?
見せてくださいです〜。見せないとママに言いつけるです〜」
―――今、この餓鬼を殺せたらどんなに樂か、僕は考えた。
―――確かに、それは樂なのだろう―――
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 14:59:33.26 ID:N22FHG2y0
既に浮気うんぬんでは済まない話になっている件
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:08:15.63 ID:Ma6+qC6PO
タラヲの扱いひどいなwww
45 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 15:08:22.16 ID:DXVWD9hO0
「―――それはね、見せられないものなんだよ。だから―――」
「見せられないですか〜。ママに言うで〜す!」
「な!」
餓鬼が走り出した。
その状況、頭と体が追いつかず、餓鬼に追いついたときには―――
「パパには借金があるですよ〜」
満面の笑みで、餓鬼は母親に言った。
「―――」
その言葉に、妻の表情は凍っていた。
そして―――
「あ、なた……本当?」
「ち、違うよ! 100万円なんて、どうやって作るんだよ―――」
「―――おかしいですね。ぼく、100万円なんて言ってないです〜」
―――その声を聞いて、妻は膝から倒れ、泣き始めた。
それを見て、耐えられなくなり、僕は外に飛び出した―――
46 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 15:20:20.18 ID:DXVWD9hO0
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:23:50.98 ID:8n1mJ0Q70
樂
楽
この二つの違いって何?
旧字体と新字体
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:26:27.99 ID:AXGSBxjW0
やべぇwwwww面白いwwwww
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:30:06.46 ID:DZG2SzQ/O
餓鬼ウゼェw
51 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 15:33:50.77 ID:DXVWD9hO0
「――――――――――」
走った。
奔った。
疾った。
どこに行くのかも決めていない。
ただ、この現実から逃れたい。その一心で走った。
「あれ? フグ田さん。こんにちは」
―――と、見知った顔に呼び止められた。
「―――え?」
「え? なんて、死人に会ったみたいに言うなよ」
確かに、この顔は――この人物は―――
「三河屋さん? どうして!」
―――その人物は、確かに三河屋の親父さんだった。
サブちゃんの話だと、借金地獄に耐えられず蒸発したという話だったのに―――
「あ、あの! お店は……」
「え? ああ。店なら今新しく来た奴が店番してるけどよ。
まったく、サブの奴。いきなり姿を消しやがって!」
―――え?
そんなバカな。
だって、だってサブちゃんは―――
「サブの奴、噂によると風俗の従業員やってるらしいんだ。
フグ田さん。あいつを見たら言ってくれな。”さっさと帰ってこいって”」
―――僕は、彼にだまされてたんだ。と、悟った。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:34:57.09 ID:AXGSBxjW0
な、」なんだってー
サブのやろう・・・
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:44:57.70 ID:YqsQUcSY0
続きwktk
55 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 15:48:12.82 ID:DXVWD9hO0
「―――いらっしゃい! いらっしゃい!!
あ! そこのお兄さん。寄ってかない?」
夜、彼が勤める”キャバレークラブ帝愛”に歩を進めた。
無論、彼と話をする為だ。
「あ! マスオさん!! 今日もどうですか?」
なんて、馴れ馴れしく話しかけてきた。
「ちょっと話がある。ツラ貸せ」
―――いつも家や町内でみせる顔は仮の顔だ。
僕が勤める”海山商事”は裏では”ヤミ金融”という側面を持っている。
その取り立てを任される僕等は、相手を威圧させる方法を熟知しているのだ。
……ただ、それによって泣いてきた人間の姿をたくさん見てきた。
故に、僕は人の情けに弱くなっていった。
今回のコトは、その情けが生んだコトだ。彼女には罪はない。
―――でも、それでも―――
―――その情けにつけ込んだ”この男”を赦せない―――
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:48:32.92 ID:Oaa73wBY0
なんという文学
57 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 15:49:05.14 ID:DXVWD9hO0
すまん。
>>65まで休憩する。
保守ついでに
>>46の感想でも書いてください。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:50:34.12 ID:YqsQUcSY0
まかせとけ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:52:10.89 ID:mEu2cQC2O
パソコン規制食らってるけどROMはしてるよ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:57:00.34 ID:YwkvFMMfO
面白い
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:57:55.58 ID:mEu2cQC2O
保守
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:58:45.70 ID:YqsQUcSY0
65までいそぐ
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:58:51.04 ID:502nHbBJO
星月夜
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 15:59:20.01 ID:AXGSBxjW0
マスオは早稲田だっけ?
結構面白いな
66 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 16:08:59.09 ID:DXVWD9hO0
「うっ!」
店の裏、ここに来るのは実に三回目。
しかし、今は状況が以前のそれとは全く違う。
その壁に彼を何度も叩き付けた。
「―――やめ、やめ……」
「―――やめてほしいか?」
この男には、死ぬ以上の屈辱を味わってもらう。
殺すのはまずい。
「―――おい、ココでシコれ」
―――と、男に命令した。
「―――」
「どうした? やれよ。やらなきゃ―――」
「―――わかった! やりますよ!!」
そう言って、男はズボンとパンツを下ろし、自慰行為を始めた。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:09:55.05 ID:AXGSBxjW0
アッー!!
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:16:28.12 ID:u4VUSFW8O
wktk
69 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 16:22:48.95 ID:DXVWD9hO0
「―――ハァ…はぁ」
男が果てようというとき、店の裏の扉が開いた。
「―――! 君は―――」
「フ、フグ田さん……」
その姿は、二ヶ月前、僕と借金を折半した彼女だった。
「イイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」
―――サブと呼ばれていた男は精液まき散らしながら走り去った。
その姿を見せまいと、彼女の目を手で覆う。
「―――あれって……」
「大丈夫、大丈夫だから。
でも、なんでまだココに?」
「―――」
俯き。そして口を開いた―――
70 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 16:23:02.26 ID:DXVWD9hO0
「―――ココは、入ったら借金を返すまで出られないんだって言うんです―――」
成る程。
それは確かに道理だ。
どこか他のところに勤めるよりもココにいれば逃げられる事はない。
故に、ココは強制労働を強いる。あの企業はそういう手なのだ。
「あの! フグ田さん!! バカなことを言うかもしれないけど……聞いてください!!」
―――彼女が泣きそうな顔で言う。
「私! フグ田さんが好きです!! 大好きです!! だから、だから私と付き合ってください
!!」
そう、言ってはならない筈の言葉を、彼女は告げた。
ココはゴミの匂いが充満している路地裏。
中は酒と香水の匂いが充満した夢天国。
どちらにも居たくない、彼女の心の叫びにも聞こえた。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:23:44.90 ID:AXGSBxjW0
女は全額肩代わりさせようとしてるだけか
だまされるなよ、マスオ
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:24:44.72 ID:mDHYoDh4O
イイイイイイイイィー!!!!!!!!
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:32:03.89 ID:u4VUSFW8O
帝愛ってあの帝愛だよなwww
74 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 16:35:44.67 ID:DXVWD9hO0
―――ベッドを照らす淡い照明。
ベッドに横たわるのは二人の男女。
その男が僕で―――
女が彼女”花沢凛”である。
彼女は一度性交した後であるにもかかわらず僕のモノをくわえこんでいる。
その口が余りにも僕のモノを心地よく刺激するので、僕のソレは既に臨戦状態だ。
「―――あれ? また固くなってますよ〜。大丈夫ですか〜」
にやにやとしながら僕のモノに話しかける彼女が、とても愛おしい。
「―――あの、本当に良いんですか? 私の借金全部肩代わりしちゃってもらって……」
「いいんだよ、君の為だから―――」
「―――ありがとう」
そう言い、再び僕のモノをくわえこむ。
―――こうして、僕の地獄は出来上がった。
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:37:19.44 ID:YwkvFMMfO
うわああ・・・
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:38:26.67 ID:AXGSBxjW0
マスオ終了のお知らせです
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:38:27.40 ID:YqsQUcSY0
wktk
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:39:20.14 ID:QQ7OtDGA0
別に200万の借金くらい大したことなくね?w
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:40:44.30 ID:YqsQUcSY0
80 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 16:44:37.38 ID:DXVWD9hO0
―――その日も、僕は家に帰らなかった。
彼女の家に転がり込み、毎日を過ごしている。
彼女もそれでいいらしく、僕が居る事を赦してくれていた。
―――聞けば、彼女には妹がおり、自分に似ず活発な子と言っていた。
今日は月曜日。会社に出かける為に駅に向かった。
その時―――
「おはようございます。”あなた”」
―――と、”地獄からの使者(つま)”が目の前に居た。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:45:48.41 ID:RyjUQ4jH0
―――を多用するきのこがいると聞いて
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:45:54.35 ID:yH8AD1mEO
地獄の使者wwww
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:47:15.12 ID:0GITo2FZ0
マスオはこの先生きのこれるのか
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:48:20.36 ID:QQ7OtDGA0
>>79 100万とられて家庭が壊れるのは怖いけど、借金の方ならやり直せるでしょ。
離婚したら、慰謝料+養育費+借金で大変だろうけどね。
1番怖いのは借金よりも、家庭が壊れることだな。
今後の展開に期待
ダッシュはこっちを使ってよ───
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:53:17.84 ID:SXuPn2CSO
イイイイイイイイイイぃ!!!!
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:55:48.35 ID:Wj73o9vWO
まぁたしかに一流企業なら一回のボーナスで返せるけどな
88 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 16:56:29.18 ID:DXVWD9hO0
「サ、ザエ―――」
その姿は、以前見た姿とは違い、その形相は鬼のそれだった。
「―――!」
―――なにか、鋭い痛みが腹部に走った。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
呪詛のような声が聞こえる。
「言った通りです〜。パパは”うわき”してたです〜」
餓鬼の声も聞こえる。
―――あの時、サブが逃げ込んだのは、我が家だった。
そして、サブは餓鬼に嘘を言った。
”―――パパは浮気をしている”と。
確かに、それは”その時点”では嘘だ。
しかし、今にしてみれば、確かにそれは本当だ。
―――なんて、因果。
―――薄れ行く意識の中、初恋の子に似た女の子の、にやりとした嗤いが見えた気がした。
―――きっと、それは、本当、だろう。
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:59:20.45 ID:M1Mi1G/XO
助詞の使い方がところどころおかしくてしらける
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 16:59:32.61 ID:B4NdL+Ur0
ダッシュ大杉ww
91 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:07:13.44 ID:DXVWD9hO0
Epilogue
ここは一体どこなのだろうか。
グチャリ。という音が耳朶に直接響く。
体に感覚は消失しており、只、耳は自分の総てだった。
その総てから、目蓋を開ける感覚のみが戻った。
―――目を開けると、そこは―――
フ グ 田 マ ス オ が 浮 気 に 踏 み 込 む そ う で す
END
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:07:36.90 ID:SXuPn2CSO
「サ、ザエ―――」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:07:52.07 ID:xIRIdLfoO
サ、ザエ―――
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:10:10.35 ID:X+P5EoyRO
えっ
95 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:13:05.00 ID:DXVWD9hO0
終わった。
終わった。
96 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:13:49.93 ID:DXVWD9hO0
>>110までで賛成の数が多かったら
以前書いた小説うpするぜ。
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:14:03.54 ID:6Mp4MMFLO
END…だと?
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:14:12.55 ID:QQ7OtDGA0
賛成
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:15:24.31 ID:B4NdL+Ur0
賛対
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:16:09.52 ID:X+P5EoyRO
賛成
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:16:13.86 ID:ZlV5+OIqO
賛成
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:16:31.34 ID:AXGSBxjW0
硫酸
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:17:44.98 ID:Uv96kL4+O
さ、そろそろラーメンの話をする頃だな
もちろん1番はしょうゆだよな?
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:19:05.05 ID:B4NdL+Ur0
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:19:06.91 ID:N+7ZV4heO
酸性
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:19:31.92 ID:yH8AD1mEO
賛成
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:21:28.44 ID:Lzr0MiKE0
賛成
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:24:30.79 ID:SXuPn2CSO
賛成
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:27:54.67 ID:N808GUDw0
賛成
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:31:04.04 ID:xIRIdLfoO
賛成
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:31:41.63 ID:bQIOK3H1O
賛SAY!!
112 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:33:46.99 ID:DXVWD9hO0
みんなありがとう!!
磯野ワカメが粋がるそうです
始めます!
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:37:03.51 ID:N22FHG2y0
男は黙ってとんこつたいっ!!
>>103 しょうゆ、いいね!
114 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:40:06.45 ID:DXVWD9hO0
―――私の年齢は14歳。
もう大人だ。
―――私は中学二年生。
もう大人だ。
―――私には友達がいる。
まだ子供か?
―――私の愛読書は恋空。
まだ子供か?
―――そんなことはない。
私は、大人だ。
115 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:40:26.39 ID:DXVWD9hO0
「ねえワカメ。やばいよ……」
「何ビビってんの? カオリさんもやってんじゃん」
ここは体育館の裏。
いつものメンバーと集まって座り込む。
「―――ふう、やっぱセブンスターでしょ」
このメンバーで唯一タバコの味を知っているのは私だけだ。
バレたら面倒だ。
だが、その反面バレればその分”武勇伝”になる。
それが”粋”なのだ。
私は不良で格好いい。
私をまねる後輩だっている。
私の憧れは兄と同い年のカオリさんだ。
あの人はカレシのバイクに乗って何度も警察に世話になっている。
―――格好いい。
だから、私も負けないぐらいの武勇伝を造るんだ。
116 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:40:52.02 ID:DXVWD9hO0
「ワカメ、バレたらやばくない?」
「はは、そうなったらカオリさんに言いつけるし。あの人マジかっけえし」
「ワカメはカオリセンパイ大好きだね」
「あ? あの人は憧れ。大好きとかと一緒にするなし、カオリさんに言うよ」
「……ごめん」
カオリさんの名前を出せば大体の奴が黙る。
それも、カオリさんに可愛がってもらってる私だけの特権だ。
「今日はカオリさんに貰った奴があるし」
そう言ってメンバーの一人が袋のようなものと注射器を取り出した。
「ちょっと、それクスリじゃない? やばいって!」
「大丈夫だし。すぐ辞めれるし」
メンバーの静止を振り切り彼女は注射器を準備した。
彼女の家は大きな病院だ。幼い頃から注射の打ち方も知っていたしその入手も容易だ。
「――――」
呆とその様子を私は眺めていた。
「ワカメもいる?」
「―――いるし」
そう、悪夢はここから始まった。
117 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 17:42:00.16 ID:DXVWD9hO0
すまんが、皆の意見を聞きたい。
1 一気にコピペしていく。
2 ゆっくりとコピペしていく。
>>120の意見を尊重する。
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:45:34.39 ID:jJ7MLn4P0
1
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:46:03.15 ID:mEu2cQC2O
ゆっくり
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:46:35.88 ID:ZuvpNdI60
2
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:46:59.00 ID:DXVWD9hO0
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:47:19.71 ID:AXGSBxjW0
ねtっとり
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:47:38.48 ID:DXVWD9hO0
>>120 おk
反応見ながらコピペする。
皆、ニコ動並のコメント数で頼むw
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:47:59.88 ID:DXVWD9hO0
「―――」
頭が真っ白になる。
頭の中が洗浄され、脳みそが軽くなる。
腕から入ってくる液体の冷たさが心地いい。
体を駆け巡る液体の成分が快い。
「―――どう?」
「――――」
声は聞こえていたが、その声に反応できない。否。したくない。
こんなに心地いいことを邪魔されたくない。
もっと浸りたい。
踝がふわふわとした気分がする。
脚が欠落した感じ。
次いで、腕が飛ぶ。
世界が反転し、洗練される。
―――その中でも聞こえる声が。
どうしてこんなに邪魔なのだろう。
「―――きゃああ!!」
まだ感覚があった左腕がメンバーの一人を殴る。
「なにやってんの? 辞めなよワカメ!!」
まだ聞こえる。
「―――あ」
ふと、正気に戻れば私はメンバーの一人に取り押さえられていた。
その隣りでは、私が殴った彼女が泣いていた。
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:49:00.52 ID:mEu2cQC2O
ワカメっていつもパンツ見えるよな
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:50:56.57 ID:HPEczd/B0
ずっとタエ子さんだと思ってた。
普通に考えれば魚だから当然、鯛子さんなんだけどね
なぜかタエ子さんになってた
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:53:48.27 ID:DXVWD9hO0
「―――なにこの手? うざいし」
「―――!!」
折角。折角浸っていたのに。と繰り返す。
すると、昼休み終了のチャイムが鳴り、私たちは気怠い授業に出る。
―――別に授業なんてでたくない。
だが二年生の女子が授業をサボれば三年の女子が黙ってない。
所謂シメられてしまう。
だが私は特別。
私にはカオリさんがいる。
あの人の名前を出せば三年も黙るしかない。
「くくく」
一人嗤う。無論、授業中だ。
周りが訝しんだ表情を見せる。
「見るなし」
そう言うと、皆が眼を背ける。
ふうと椅子に背を預けると、外には見慣れない連中が校内に入ってきた。
「―――あ」
その中には、あのカオリさんもいた。
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:55:36.42 ID:mEu2cQC2O
カオリktkr
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:57:00.89 ID:AXGSBxjW0
カオリってカッツォがほれてた美少女だよな?
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:58:10.53 ID:88wIXEMTO
見るなしww
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:58:16.89 ID:DXVWD9hO0
何をしにきたのか?
カオリさんはガラの悪そうな男性のバイクにまたがり校庭を闊歩する。
バラバラという音は不良ぶった男子の心を躍らす。
「あれかっけえ!! ヤマハだぜ!!」
中学生の不良ぶった男子は自分が乗れない分、その知識は豊富だ。
知識を貯え、自らがそれに乗ったような気分になりたいのだ。
「ぎゃはははははははは!!!!」
頭の悪そうな声が響く。
その騒ぎに気づいてか、体育教師の林が彼らに近づく。
「―――」
その一瞬。
恐らくは全校生徒が目撃した一瞬。
飛び散る鮮血。
それでも進むバイクはさながら弾丸。
―――そう。
体育教師は、彼らのバイクに轢かれ、その命を落としたのだ。
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 17:59:44.53 ID:XTzCBCb10
wwwwwww
面白いww
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:01:18.65 ID:mEu2cQC2O
これは中学の話なのか?
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:03:22.89 ID:DXVWD9hO0
「―――!!!」
先刻まで騒ぎに騒いでいた生徒たちは一気に静まり返った。
その一秒後。その静寂は悲鳴に変わった。
皆があの惨状を理解するのにそれだけの時間がかかった。
人が死ぬのを目撃するのは、つめるところそうなのだ。
―――死。というものは常に客観的視点でしかない。
いくら親が死んでも、結局は自分自身が死んだ訳ではないのだから、その痛みは解らない。
故に、人は慣れない。
人の死に。
常に違う。新しい死に。
「かっけえ……」
それでも、私の口からはこんな言葉が出た。
ためらいなしの殺人に、愉悦を覚えたのだ。
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:07:56.81 ID:AXGSBxjW0
ワカメ崩壊wwwwwwwwww
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:08:08.98 ID:DXVWD9hO0
人一人の死を観て満足したのか、カオリさんたちは帰っていった。
その後、警察が来て、私たちは放課となった。
「マジキモイし」
帰り道、ヒロミが口を開いた。先刻私を抑えていた女だ。
「あ? かっけえしカオリさんまじかっけえし。
寧ろ、キモイのは林だし」
死者を侮蔑するような事を平気で言う。
それが格好いいのだ。
異端が格好いいのは今や常識だ。
普通なんて見てもやっても楽しくない。
凡庸な行動は誰でも出来る。
しかし、異端は誰にでも出来る訳でもない。
故に、イカしてる。
これが粋だ。
「―――そう、か」
どうしようもない吐き気を覚えたのか、ヒロミはその場で踞る。
大丈夫? とサエが声をかける。
「何? あれぐらいで気分悪くなんの? まじきめえし」
「だって……あんなのって………」
「は? カオリさんに言うし」
「―――――」
やっぱりこの名前は偉大だ。
優越感に浸っていると――――
パチン、と自らの肌が叩かれた音がした―――
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:09:46.52 ID:tjcZw5gH0
ワクワクだぜ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:11:18.67 ID:nzdYVJ98O
これは期待
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:11:44.62 ID:DXVWD9hO0
「―――?」
理解できなかった。
どうして自分が叩かれたのか。
「何するし!! カオリさんに―――」
また、パチンと言う音と、頬に痛み。
「あんた、そんなで楽しい? 人のこと莫迦にして、そのくせ自分は何もしないでカオリさん
カオリさんって、哀しくない? 馬鹿らしくない? そんなだから―――」
今、トモダチがいないんだよ。と続けた。
―――ああ。そうだった。
私には仲間も、トモダチもいない。
否。必要ない。
結局、友も仲間もその場限り。
そうだ。
「―――死ねし」
と、一言だけ告げて一人で帰路についた。
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:13:30.60 ID:B4NdL+Ur0
死ねしwwww
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:13:31.36 ID:ZHKyQoLD0
こんなこと言ってるワカメちゃんも、
下半身は潔いまでにパンチラしてるんだからな・・・
モエス
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:13:44.37 ID:wOhXKPFCO
wktk
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:14:39.32 ID:DXVWD9hO0
我が家はずっと変わっていない。
「あ。ワカメお姉ちゃんです〜。おかえりです〜」
今年で8歳になるタラヲが出迎える。
「うぜいし、です〜。です〜」
思い切り、満身の侮蔑を込めて言った。
「あ〜。マジお腹減ったし」
そう言いながら、タラヲの手に握られていたキャンディを奪い取る。
「あ―――」
声はするが、抵抗はしない。
毎日の事で、この阿呆も理解したのだろう。
「まずいし……」
そのキャンディは、昨日まで甘かったものだった。
それが、何故がしょっぱい。
それに、水っぽい。
手でキャンディを取り出そうと口に手を添えたときに気がついた。
―――私は、泣いていた。
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:17:08.76 ID:DXVWD9hO0
「―――」
声はでなかった。
只、友人をなくしたということに、私は耐えられなかった。
「―――ああ、そうだ」
忘れていた。
ヒロミは、ヒロミの名字は――――
「林。だった―――」
そう、そういうことなのだ。
ヒロミは、たった一人の父親を喪ったのだ。
それを私はなんと言った?
”マジキモイし”
そう、言った。
―――ああ。私の阿呆者。
「そんなんじゃ、しょうがないよね……」
私は、メールで謝罪の文章を送った。
その五秒後。
ユーザー不明のメールが届いた。
アドレスを変えられていた。
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:20:49.06 ID:DXVWD9hO0
―――翌日。
私は異常な気怠さを感じていた。
布団から出たくない。
兄は既に高校に向かった。
毎朝の日課はなしか。と残念だったが、今はそんな事を考えるのもだるい。
「―――なんだろ。これ」
頭がふわふわする。
気分が悪い。
「寝れば治るし」
―――二時間後。私は強烈な吐き気で起きる事になる。
「は――あっ」
トイレに縋るようにして嘔吐する姿のなんと無様な事。
「これって……」
昨日の、軽い気で打ったクスリの副作用―――?
”すぐ辞めれるし”
そう言ったサエ。
「―――嘘吐き」
軽蔑だ。
私は悪くない。
彼女がすぐ辞められると言ったからやったのだ。
「―――」
ダメだ。
考え事をすると吐き気が、怖気がする。
「ワカメ? どうしたの?」
姉の声がする。
私の異常な容態に気がついたのだろうか。
「うざいし」
と、一言斬って捨てた。
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:22:04.07 ID:AXGSBxjW0
これは・・・
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:23:41.13 ID:ZHKyQoLD0
毎朝の日課ってなんだよwwww
カツオwwwwwww
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:23:42.16 ID:DXVWD9hO0
―――誰も頼らない。
それでも、お小遣いは親にもらう。
その矛盾。
そのお金で街へ繰り出す。
「―――そこのお嬢ちゃん」
にやにやとしながら男が寄ってくる。
ピアスに金髪の男だ。
パンクな服装が私の心を揺らす。
「なんだし」
「やらない? 5万で」
なんて、簡単な男。
結局はヤルことしか頭にない。
「10万ね」
「いいよ。女子中学生なんてめったにありつけないからね」
「いいし」
その三時間後。
夕日が綺麗な中。私は10万円と共にホテルから出てきた。
―――ああ。
私は格好いい。
これを明日にでも後輩に自慢しよう。
不思議と、吐き気はなくなっていた。
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:24:37.75 ID:AXGSBxjW0
鉛鉱ktkr
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:26:34.42 ID:DXVWD9hO0
―――次の日。
私はあの男に言い寄り、先日打ったものと同じクスリを調達した。
料金は中出し一回分なのだからタダみたいなものだ。
なんといっても、ヤッた後にコーラで洗えば妊娠しないと、カオリさんに聞いたからだ。
「―――」
男が立ち去った後、私は家でクスリを満喫した。
この感覚。
腕も、脚も、全てがバラバラになる感覚。
―――ああ。
これが、クスリ―――
私は、クスリを知り、男を知った。
こんな粋な女子中学生が他にいるだろうか。
否。いよう筈がない。
「―――あ」
そう言えば、最近カオリさんとメールしてない。
それは偉い事だ。
あの人が私を忘れないように、定期的に胡麻をすっておかなきゃ。
「マジやべえし」
「なにが?」
ガラリと戸が開き、兄が部屋に入ってきた。
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:29:00.10 ID:AXGSBxjW0
カッツォktkr
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:29:09.00 ID:DXVWD9hO0
「あ? なんだし」
「いや、自分の部屋に来るのはダメか?」
「いいし」
「じゃあいいだろ」
兄は自慢じゃないが、小池徹平似のイケメンだ。
そのイケメンぶりでは当然、連れてくる女が毎日違うのは道理だ。
だが―――
「あれ? 今日は誰もいないの?」
「毎日女を連れ込む男みたいに言うなよ……」
「ごめんし」
「いやいいけど、それよりも―――」
自分の布団に招き入れるように兄の手が動く。
「―――今日、いい?」
―――今日も、私は兄に―――
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:30:27.67 ID:B4NdL+Ur0
イケメンww
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:30:51.52 ID:cDkMRyHsO
まさかの近親相姦
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:31:27.48 ID:AXGSBxjW0
予想外w
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:32:16.02 ID:88wIXEMTO
イケメンし!!!ww
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:33:26.62 ID:DXVWD9hO0
―――それから、どれぐらいの時間がたったか。
クスリは毎日続けている。
無くなれば男に調達してもらい、その度に体を差し出せば私は快楽を手に入れられた。
兄との性交も週に一度程度になったが続いている。
―――そうして、そうだ。二ヶ月経った。
「―――え?」
妊娠検査薬の結果に、私は愕然とする。
「嘘……」
確かに、体調は悪かったけど、それはクスリが切れた所為で、妊娠なんて―――
「どうだった? ワカメ」
そう、トイレの扉の向こう側にいる兄が検査を勧めたのだ。
ならば、私は悪くない。
悪いのは兄だ。
「―――まさか……」
「うん……できてたし」
兄の顔が歪む。
そして、口を開いた。
「―――誰の子だ?」
なんて、アリエナイことを言い出した。
「誰の子なんだよ!! どうせお前は外でもヤリまくってんだろ!? だったら僕の子じゃない
よな!? 他の男の子供だろ!?」
私は、何も言えなかった。
―――事実だから。
―――兄が言った事は、紛れもない本当だから。
僕は関係ないと念仏のように繰り返しながら姿を消す兄の後ろ姿が、妙に気持ち悪かった。
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:35:18.36 ID:DXVWD9hO0
―――ある日。我が家に招かざる客がやってきた。
「あの。ワカメさんいらっしゃいますか?」
母に遠慮がちに話す少女はヒロミだった。
それに簡単に応対し、母は彼女を自室に連れてきた。
「―――なんだし」
険悪なムードの中口を開く。
「何って、ワカメの事が心配で……」
白々しい。何を言っているんだか。
「アドレス変えた裏切り者が心配? うけるし」
「あれは―――! あれは……」
申し訳なさそうに、また納得いかないようにヒロミは怖気つく。
「あれはなんだし。カオリさんに言うよ」
まただ。
最近、カオリさんはどうもヤバい事に手を出しているらしく、既に警察も本格的に動いたらしい。
―――まじかっけえし。
「あれは。お父さんのこと―――」
「―――ああ。あのきもい奴? 今もそう思ってるし」
「――――!!」
あの日流した涙の意味は、今も解らないが、自分を曲げるつもりはない。
異端は格好いい。
「―――何だし。なんか文句あんの? あるんならカオリさんに言うし」
「……もういいや。ワカメ。お腹目立つ前にサエの所行った方がいいよ。それだけ」
「あ? 何言ってるし」
「わかるんだよ? 私だって女だもん」
そう言って、ヒロミは私の目の前から姿を消した。
そうして、私はもう、ヒロミに逢う事はなかった。
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:36:48.70 ID:AXGSBxjW0
語尾にしをつければいいのかw
なるほどし
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:38:30.90 ID:DXVWD9hO0
「―――で、ガキできたんだ。俺の子?」
「わかんないし。どっちにしてもお金貰うからね」
「へいへい」
クスリが無くなり、例の男と会い。子供の話をする。
「これでいいよな? お前の兄貴も金出すんだろ?」
「出さないし」
「はあ!? 馬鹿じゃねえの?」
兄はあの日から色んな所を泊まり歩き、所在がつかめない。
故に、形だけでもこの男に頼るしかないのが私の現状だ。
―――なんて、無様。
「―――まあいいや。それで、今月の分な、気をつけろよ。最近サツの奴も本腰入れてるしな」
「関係ねえし、もしヤバかったらカオリさんに言うし」
「……ああ。そのカオリさんがいの一番に捕まる寸法なんだがな」
少し困ったように男が言う。
「カオリさん捕まんねえし」
根拠なんてないが、あの人が捕まる筈がない。
―――あの人。かっけえし。
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:41:28.44 ID:DXVWD9hO0
「―――貴女。マトモじゃない」
開口一番。サエの病院の医者に言われた。
「だまれし」
診療中でもipodは外さない。倖田來未の心地よい唄が鼓膜を刺激する。
「で、私の羊水腐ってんすか?」
「ふざけないで。貴女、このままじゃ死にますよ」
「死なねえし、お前、カオリさんに言うよ」
「―――まあ、堕胎手術は受けてもらいます。ここに貴女と子供の父親の印紺を」
「は? 知らねえし。勝手にやれし」
「そう言う訳にも行かない。一度お引き取り願います」
そう言って、極めて事務的に医師は私を病室から追い出した。
「―――しょうがない。あいつに連絡するし」
と、例の男のケータイに電話すると
『おかけになった電話は―――』
なんて、むなしい声が聞こえた。
―――あの男が逮捕されたという事実を知ったのは、それから2時間後の事だった。
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:43:02.71 ID:6/j8GwT60
これはおもしろい
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:43:29.11 ID:cDkMRyHsO
支援
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:44:08.38 ID:DXVWD9hO0
テレビから流れて来るのは麻薬販売で逮捕された。そう、あの男だ。
「―――」
声が出ない。
段々と、自分にも迫ってきている気がした。
破滅。
終焉。
迫る。
日進月歩だ。
もう、すぐ後ろかもしれない。
そうして、私は布団の中で怯え、震えていた。
「―――ワカメちゃん?」
その姿に異常を感じたのか、マスオ兄さんがやってきた。
「どうしたの? 最近変だよ?
「なんでもないし」
マスオ兄さんは幼いときから私を可愛がってくれた。
しかし、そんな人でも今の私は邪険に扱う。
「……なにか。あったんだね?」
「……」
「あったんだね。よかったら、僕が―――」
という言葉と同時に、マスオ兄さんの手が、私の胸を弄った。
「慰めてあげるよ。辛いときはこれが一番さ」
「―――」
どうしてか。抵抗が出来なかった。
―――ああ。新たな命を宿しても、この身は汚れる。
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:45:25.35 ID:B4NdL+Ur0
サザエはどうした!
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:45:45.00 ID:AXGSBxjW0
ちょwwwwマスオwwwwwwwwww
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:47:09.47 ID:cDkMRyHsO
近親相姦多過ぎwwwwwwwwwww
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:47:51.60 ID:DXVWD9hO0
―――数ヶ月後。私は適当な名前で堕胎手術を受けた。
命というものの儚さを学ぶよりも、私はクスリに溺れていった。
「ワカメちゃん……」
溺れていくのは私だけじゃない。
マスオ兄さんも、クスリに溺れていった。
―――そして、その日がやってきた。
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:48:33.76 ID:WjWJJNLx0
マスオwwwwww
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:49:22.35 ID:bQIOK3H1O
波HEYまでえらい事なってそうだなwww
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:49:27.78 ID:88wIXEMTO
マスオやんちゃしすぎwwww
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:51:22.33 ID:DXVWD9hO0
「―――ワカメ。そこに座りなさい。」
と、ある日突然、姉が私を呼びつけた。
「は? 何のようだし」
「いいから座りなさい!!」
初めて経験する、姉の怒号に萎縮する。
今まで、兄にも向けられる事がなかった怒りだった。
それは、明らかに兄へのものとは全く異質のもので、確実にその目は私を蔑む目だった。
「―――なんでこうなったか説明して」
その場には、マスオ兄さんがいた。
いつも家族で囲むテーブルには一本のテープ。
「―――」
何も言う事なんてない。
いつか訪れる事だ。
「これなんですか〜?」
と、突然タラヲが現れ、そのテープをレコーダーで再生した。
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:52:15.07 ID:B4NdL+Ur0
タwラwヲw
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:52:32.11 ID:WjWJJNLx0
ここでもタラヲがニクイキャラに発展しそうな件ww
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:52:49.98 ID:bQIOK3H1O
ここ一番でやっぱりタラヲかwww
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:55:25.03 ID:AXGSBxjW0
タラヲかよw
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:57:37.53 ID:DXVWD9hO0
―――そのテープには、今まで私たちがしてきた所業が録音されていた。
私たちの性交風景。
私たちの服薬風景。
その悉くがテープに音として記録されていた。
「―――」
マスオ兄さんは放心状態だ。
そして―――
「僕は悪くないぞ!! この女がやったんだあああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
と、ついに発狂した。
追いかける道理もない。
なぜなら彼は家を出てすぐにトラックに撥ねられて即死したのだから――――
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:57:59.68 ID:AXGSBxjW0
死にすぎwwww
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:58:17.43 ID:6/j8GwT60
なんだこの展開wwwwwww
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 18:58:56.46 ID:88wIXEMTO
死んだし!!!!wwww
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:00:38.19 ID:WjWJJNLx0
この展開おもしろし!www
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:00:48.41 ID:DXVWD9hO0
―――葬儀は締めやかだった。
彼の人望に比例してか、葬儀はそれなりの人が集まった。
「フグ田くん。君のことは、永遠に忘れないいいい!!」
最期の、穴子さんのスピーチが終わり、マスオ兄さんは煙になった。
「パパはどうしたですか〜?」
タラヲが空気を読まずに聞いてくる。
ベタな質問をして可哀想な子供を演出したいのだろう。
「は? うざいし」
うざい。
五月蝿い。
この餓鬼の声はどうしてこんなに苛立つのだろう。
―――しかし、私が考えているのは他の事。
あの、マスオ兄さんだったものを見て、なんの感慨もわかなかったこと。
「きもいし……」
誰に言うでもなく呟く。
そして、その三日後。
私はもう一度葬儀に参加する事になる。
―――兄、磯野カツオが自殺したからだ。
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:00:53.34 ID:H/wnaa8F0
スイーツの進化形だなww
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:01:12.15 ID:r+nJ5MJpO
ちょww
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:02:01.24 ID:WjWJJNLx0
カッツオwwww
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:02:41.30 ID:ZHKyQoLD0
アナゴのセリフが脳内再生されたwwwwwwwww
カッツオ自殺www
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:03:55.46 ID:AXGSBxjW0
カッツォもかよwww
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:04:23.95 ID:y//fBDL50
VIPのサザエさんスレはいつもタラヲ氏ねだなwwwww
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:04:54.47 ID:B4NdL+Ur0
何この昼ドラ
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:06:05.48 ID:mEu2cQC2O
カwッwツォwwww
192 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 19:07:02.48 ID:DXVWD9hO0
―――どんどん死ぬ。
私の周りの人間が死んでいく。
―――私の所為?
否。そんなことはない。
―――私の所為?
否。そんなわけないだろ。
―――私の所為?
ああ。その通りだよ。
「こんにちは、ワカメ」
そう、つぶれそうになった時。彼女がきてくれた。
「―――カオリさん……」
そう、私が全幅の信頼を置く島田カオリだった。
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:07:46.80 ID:cDkMRyHsO
カオリさんキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:08:00.43 ID:WjWJJNLx0
あこがれのカオリきたし
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:08:12.37 ID:AXGSBxjW0
カオリはワカメから搾り取るつもりと予想
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:09:08.19 ID:B4NdL+Ur0
カオリ反省していい人か
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:09:45.59 ID:mEu2cQC2O
カwwwオwwwリwwwwwwwww
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:10:17.40 ID:DXVWD9hO0
「なにしてんの? 顔色悪いよ」
そんな、優しい声が、私の心に直接響いた。
「―――」
声が出なかった。否。出せなかった。
「ん? アンタ、クスリ始めたの?」
「あ―――」
流石だ。お見通しだ。
「アタシはそんな事しないよ、まあ関わっちゃったけどね〜」
―――ああ。
この人の声を聞くと、私が弱い事を露呈するみたいで、実のところ気が引ける。
しかし、その反面弱くなって、とことん弱くなってしまいたい気持ちも在る。
「―――ああ。そういうことね。アンタ、随分壊れたね」
ニシシ、といつもの笑いで場を和ませる。
―――違う。
私は壊れてない。
そう言いたかったが、彼女の言葉に遮られた。
「―――でも、いいよ、アンタ。もうアタシも要らないね」
その言葉の直後。
辺りは光に包まれた――――
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:10:53.90 ID:AXGSBxjW0
殺された?
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:11:16.78 ID:ZHKyQoLD0
なんだってええええええwwwwwwwww
201 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 19:12:10.74 ID:DXVWD9hO0
”―――島田カオリ!! お前は完全に包囲されている。大人しく出てこい!!”
私たちが居たレストランは、完全に彼らに囲まれていた。
「ありゃりゃ……」
決して慌てず、来るものを受け入れる穏やかな表情で彼女が言った。
「―――」
「あ、そうだ。安心して、ここでアタシが出て行けばアンタは捕まらない。じゃあね」
―――行ってしまう。
あの人が行ってしまう。
―――行かないで―――!!
「―――ああ。アタシが居なくてもアンタは大丈夫。色んなものを乗り越えて、アンタは今
いい女だよ? 鏡見てみなよ」
そんな声が聞こえた後、私の唇に温もりが加わった。
「アンタもいい男捜しなよ。今度はちゃんとした男ね。
あと、アタシみたいになるなよ」
そして、彼女は去っていった。
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:12:14.36 ID:mEu2cQC2O
な、なんだってー!!
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:12:15.74 ID:WjWJJNLx0
爆弾ktkr
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:13:31.55 ID:bQIOK3H1O
急展開ktkrwwwwww
205 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 19:16:17.70 ID:DXVWD9hO0
Epilogue
―――それから2年後。
私は16歳になった。
もうクスリも辞めた。
もう粋を目指すのも辞めた。
今、私はちゃんとした女子高生をやっている。
レベルは高くないがちゃんと就職もできる学校だ。
恋人は居ない。
あの人を待っている。
―――ああ。そもそも、私はあの人に憧れていたんじゃなくて。
本当に、恋していたんだ。
獄中にいるあの人を待つ。
そして、一番に言ってあげよう。
「―――お帰りなさい」
って――――
磯 野 ワ カ メ が 粋 が る そ う で す
FIN
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:17:17.72 ID:cDkMRyHsO
乙
面白かった
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:17:17.63 ID:SXuPn2CSO
波HEY・・・未出演
カッツォ・・・自殺
サザエ・・・死をそそのかす発言あり
マスオ・・・事故死
タラヲ・・・氏ね
フネ・・・未出演
サブちゃん・・・イイイイイイイイイイぃ!!
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:17:23.43 ID:mEu2cQC2O
なんという神小説
乙!!!!
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:17:49.12 ID:mq0d/5O0O
すごいな
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:18:27.59 ID:SXuPn2CSO
神だな
乙!!
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:19:06.09 ID:WjWJJNLx0
面白かったしw
常にマッスオとタラヲがキーマンなんだな
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:19:39.63 ID:xOCIe23TO
乙
もう終わり?
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:19:59.74 ID:9HEnBuke0
他にも話ないの?
もっと読みたいし
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:20:21.45 ID:ZHKyQoLD0
おもしろかったしwwww
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:20:59.11 ID:WjWJJNLx0
キャストサザエもんで別の内容アンコールw
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:21:03.52 ID:SXuPn2CSO
読みたいしww
頑張れし
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:21:28.92 ID:AzBB/GTm0
乙だしwww
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:24:04.24 ID:WjWJJNLx0
語尾に 〜し が流行る悪寒・・・
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:26:39.28 ID:Xx0JZ8N00
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:27:46.05 ID:L7fKzgUzO
次回作期待だし
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:32:09.81 ID:bQIOK3H1O
もっと書けだしwww
書かないとカオリさんに言うし
222 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 19:32:13.65 ID:DXVWD9hO0
<重大なお知らせ>
とりあえず、こちらの事情があって俺はしばらく書き込めない。
――――――――――――――――――――――――――――――
しかし、皆が俺の作品を読みたいのであれば、”今日の夜9時30分”まで保守して頂きたい。
以前書いたサザエさん小説をうpする。
出来れば時間まで俺の作品について語り合ってくれたら正に恐悦至極。
P.S.
俺、プロデビュー決定しますた。
だったらいいのに………
は?面白かったし
早くスピンオフ書けだし
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:33:42.38 ID:L7fKzgUzO
何のプロだよしwwww
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:34:45.34 ID:SXuPn2CSO
俺の脳内でプロデビューしてるし
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:34:48.91 ID:bQIOK3H1O
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:37:14.55 ID:WjWJJNLx0
作品は神だし
リピーターが沢山いるし
なんか最後になるみたいなこと言うなし
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:38:19.79 ID:Iw0wcuVQO
ワカメとやりたいし
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:40:07.37 ID:TqzoHQzzO
なみへいとフネは?
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:42:02.54 ID:SXuPn2CSO
波HEY出演希望
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:42:59.91 ID:ZHKyQoLD0
そりゃ保守するし
当たり前だし
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:52:29.51 ID:SXuPn2CSO
波HEY
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:53:56.52 ID:bQIOK3H1O
痴呆波HEY 〜タラヲにバッカモーン言われる編〜
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:57:46.98 ID:RDsqm8FUO
保守だし
【動画名】
ニコニコで見たニコ厨の痛い発言集めてみた
【動画】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2493553 ランキング1位にするには?
■宣伝で人集め→再生数ウマー
■コメントは10秒間に5回以内で連投
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この動画でのニコ厨のコメント集
・キモいならコメント非表示にしろよ
・糞vipなんかがランキング1位とれるわけねえだろwwwwwww
・どこが痛いの? 普通じゃん
・こうして見ると俺等ホントキモいな
※1人3スレに宣伝!宣伝!
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:58:37.39 ID:zC2Z+ww80
今読み終わったし
マジ面白かったし
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 19:59:52.23 ID:SXuPn2CSO
タラヲ、フネに反抗
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:05:11.72 ID:SXuPn2CSO
カッツォ登場に期待
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:05:21.67 ID:v9Ynik9UO
ちょっと書かせてもらうわ
波平が人生について考える
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:09:55.47 ID:e8DuVvoMO
タラヲがヒキコモリになった話なかったっけ?
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:11:32.41 ID:v9Ynik9UO
私の人生は一体なんだったのだろうか。
実直
誠実
勤労
大人で必要な要素は全て兼ね備えてるつもりだったのだろう、今頃大事なことに気づいた。
私は己に甘くなかったのだ。
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:12:24.67 ID:TZUMKOCmO
いつも同じvip板にはお世話になっております。
以下のスレで認定キチガイたった君を収容していたのですが、現在大暴れしてます。
お暇な方いらっちゃいましたら、落ち着かせる為に果物をたった君にあげてもらえませんか?
書き込みはsageで以下のようにお願いします。
たった君バナナあげる
たった君みかんあげる
たった君リンゴあげる
たった君ミヤギあげる
ご来園お待ちしております。なお当園は鑑定は受け付けておりません
勇気が無くて見られない鑑定スレ初心者板79
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/qa/1206205
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:21:19.01 ID:L7fKzgUzO
ほー
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:25:47.20 ID:v9Ynik9UO
目の前には湯気で白む光景、私は初春の寒さに晒した足を慰めるべく、磯野だけにいそいそと湯に浸かった。
「結構、結構☆」
極楽だ。
マスオ君たちより先に独占した湯。
そう考えてみると一家の主である権限を想起する。
「びゃー」
思わず大きなため息をついて、落ち着くと不覚にもせよ私の恥部が働いてしまった。
(いかん…治るまで湯からでれんわい、いつ人がきても…)
その時、背中に当たった。
間違いなく人肌である。
「すみません…」
後ろから綺麗な声がした。
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:29:16.43 ID:SXuPn2CSO
波HEY浮気なのか・・・?
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:34:20.73 ID:7k9RST0dO
今北産業
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:38:54.75 ID:4imfCEOU0
スレ主か?
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:39:46.55 ID:7k9RST0dO
いや違う
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:40:51.00 ID:zC2Z+ww80
とりあえずwktk
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:41:44.19 ID:SXuPn2CSO
わっふるわっふる
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:46:23.04 ID:v9Ynik9UO
ちょっとお風呂す
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:46:37.46 ID:4imfCEOU0
まだー?
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:47:28.09 ID:v9Ynik9UO
>>252 書いたはずの内容が反映されてないので書き直します
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:53:50.04 ID:AXGSBxjW0
飯食ってる間に進んでるしwwww
早く追いつかないといけないしwww
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:57:21.39 ID:SXuPn2CSO
次楽しみだし
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 20:59:34.31 ID:v9Ynik9UO
「いやいや私も誰もいないと高を括ってしまい、傍若無人に…」
と振り返った先には、一瞬女性ではないかと思わせる端正な顔した人がいた。
よく見ると、胸板堅そうではあるが平たい。男だ。刹那、女湯と間違えしまったのかと疑うような、女性な風貌である。ワカメがみたら卒倒だ。
「いや私こそ、ご無礼を…お一人なんですか?」
綺麗に響く声は麗しい唇から流れてくる。
「友人とちょっと旅行でね、あなたは?」
若者は、のぼせた表情で答えた。
「私は…一人旅みたいものです」
のぼせた表情だが、愛想はしっかりしている。躾がよろしい。
「そうか、一人旅ですか、若者はしっかりモラトリアムを満喫するべきですなぁ」
「あはは!面白いかたですね」
笑い顔も愛嬌がある。長髪の若者はチャラチャラしたイメージがあったが、しっかりとしている。
「私は熊和高(くまかず たか)と申します」
「おや珍しい名前ですな、私は磯野波平と申します」
私は軽く会釈した。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:00:06.78 ID:Wj73o9vWO
死ね死
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:00:20.95 ID:7k9RST0dO
笑み社まであと30分
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:01:24.78 ID:SXuPn2CSO
波HEYガチホモ説浮上!!
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:03:36.62 ID:4imfCEOU0
笑み社
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:07:40.06 ID:YqsQUcSY0
波HEYでてないのか
これだから携帯は・・・
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:08:40.89 ID:v9Ynik9UO
それから若者と年配の異形な光景が水気ある空間を支配した。
熊和はとても教養のある若者だ。政治から囲碁、盆栽まで多彩な趣味も持ち、私の関心を得た。
暫くして
「磯野さん、そろそろあがったほうが…のぼせてますよ?」
「そうですな…」
と上がろうとした時気づいた。
恥 部 が 勃 っ て い る で は な い か
「ま、まだ浸かるよ、あんまり年寄り扱いするでない」
「そうですか…」
危うく初対面の若者に晒す所であった。タオルでは誤魔化せるサイズではないのである。
しかし私は頭に異常を感じていた。
頭髪ではない、そうのぼせているのだ。
「磯野さん…大丈…」
「大丈夫大丈…まだわしは…ひぇ…」
「磯野さん!!磯野さん!いそ…」
若者の声が遠くなった。
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:09:19.93 ID:ZHKyQoLD0
笑み社こい
携帯しね
ID:v9Ynik9UOは何やってんの?
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:10:32.27 ID:ZHKyQoLD0
ID:v9Ynik9UO空気読めよ
おまえお呼びじゃねえんだよカス
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:11:03.73 ID:X4CHc7TV0
携帯死ね
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:11:22.49 ID:YqsQUcSY0
うーむ^^
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:11:24.15 ID:SXuPn2CSO
波HEY「あぼーん」
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:12:15.46 ID:v9Ynik9UO
ダメか
断念
なんでもかんでもガチホモに持ってったら面白いみたいな
そういう考え方は良くないと思うぜwww
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:15:04.44 ID:v9Ynik9UO
>>271 波平が人生外れること考えてたからなぁ
浮気に薬に妊娠
そんなつもりはなかったんだ
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:22:01.19 ID:7k9RST0dO
笑み社までもうすぐ
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:27:58.13 ID:SXuPn2CSO
後ちょっと
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:30:09.98 ID:4imfCEOU0
笑み社ー!!
276 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:34:24.91 ID:DXVWD9hO0
ただいま帰りました。
みんな!
保守してくれてありがとう!!
じゃあ、投下するぜ。
磯野波平が修羅場をくぐるそうです
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:34:52.26 ID:4imfCEOU0
キター!!
278 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:35:31.79 ID:DXVWD9hO0
”聞こえるか? 磯野上等兵!”
無線から伝わるのは上官の声。
それに聞こえていると一言のみ返す。
”―――そうか。では、これが最期の通信だ。死ぬなよ”
プツリと切れた通信。
別に驚きもしないし、慌てない。
もとより解っている事。
―――ああ。そうだ。先刻、どうやら上官は言い間違えたようだ。
本当はこういいたかったんだ。
「お国のために死ねってな」
これが戦争なのだ、と一人嘲笑(わら)った。
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:35:46.10 ID:SXuPn2CSO
波HEYだ
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:36:57.19 ID:cDkMRyHsO
波HEYキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:37:14.88 ID:JsF8LUd10
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:38:17.52 ID:ZHKyQoLD0
待ってた!
キターー!
283 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:38:27.84 ID:DXVWD9hO0
―――そう。ここは戦場なのだ。
今は1944年。太平洋戦争が激化し、我々一般の男も戦争に参加し始めた。
私自身。今ここに居るのも偏にその所為である。
戦場に来たからには、死の覚悟が必要だ。さもないと足手まといになる。
だが、今ここであっさり死んでやる程、私は愛国心に満ちあふれていない。
そんなのは守る物が”国”しかない輩が考える、愚考だ。
その点私は違う。
私には家族がある。
守りたい、本当の輝きがある。
…ここで死んだら一体―――
―――誰があいつらを守るってんだ――――!!
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:39:54.58 ID:ZHKyQoLD0
波HEYかっけえwwww
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:40:53.18 ID:SXuPn2CSO
ISO野波HEYカッコいい
286 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:41:11.73 ID:DXVWD9hO0
首に下げてある家族で最期に撮った写真を眺める。
家族を持っている軍人はこうして士気を高める。
家族の姿以上に志気が上がる事なんてない。
正直、今ここに天皇陛下がいらっしゃっても家族以上に私を鼓舞する事はないだろう。
「何をしている! 呆とするな!」
…と、隣りで叫んでいるのは伊佐坂難物上等兵。
所謂私の”竹馬の友”で、階級も私と同じだ。
白兵戦から謀略戦と、その才能は多方面に渡っている。上の連中も彼には一目置いているのだ。
「―――ああ。すまん。少し、家族の事を…な」
「家族の事が心配か? 当然だな。私も君と同じだからな」
「さよう。ここで死ぬわけにはいかないという点に於いて、な」
「ああ、その通りだ」
銃弾が飛び交う戦場に於いて、ここまで会話を楽しんでいるのは私たち二人のみだろう。
「今、どうしてこんなに会話してるのか。不思議だと感じたか?」
別に頷く訳でもなく、目で同意する。
「―――道理だ。しかし、我々二人なら、誰も手をだせんさ。そうだろ? 海王兵サマ」
「ああ。全くその通りだよ。鬼神兵サマよ」
二人の通り名で呼ぶ合うや否や、我々は飛び出した。
―――時は1944年、三月。まだ肌寒い日だった。
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:43:49.27 ID:SXuPn2CSO
ISASAKA先生
288 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:44:31.98 ID:DXVWD9hO0
銃弾が飛ぶ。我々も飛ぶ。
米軍の兵士も我々の正気を疑っただろう。
そして蔑んだだろう。
只の二人で自らの前線を特攻してきた彼らを―――
そしてそのコンマ5秒後、認識を改めただろう。
前線の兵士をなぎ倒し、今眼前に迫っている”鬼”と”王”を―――
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:47:15.87 ID:ZHKyQoLD0
ふしぎ!
波HEYがかっけえwww
290 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:47:25.48 ID:DXVWD9hO0
「おい海王兵! 動きにぶったんじゃないか!?」
「そういう鬼神兵こそ先刻の動きは制裁を欠いていたぞ」
そうお互いの動きを見ていられるほど、彼らには余裕があった。
米兵の表情は絶望に似る。
当然だろう、最強と称される米軍が、たった二人の日本兵に前線突破を赦したのだ。
「……ジーザス」
その場の監督を任されたシルバード伍長も、その時呟き、感嘆した。
―――その美しさに。
それと同時に、不思議とその身は”敬礼”の姿勢をとっていた。
それは、彼が、初めて相手に敬意を表する姿勢だった。
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:48:15.04 ID:SXuPn2CSO
あの二人は戦友だったのか
292 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:50:10.56 ID:DXVWD9hO0
「―――痛むか?」
先刻の戦闘で銃弾がかすったのか、伊佐坂は腕に傷を負っていた。
「大した事はない。唾でも付けていればなおる」
僅かに微笑んで平気な風に振る舞う。
―――この戦場は我々日本軍が制圧したらしい。
しかし、他の戦場は間違いなく―――
いや、こんなことを考えたって無駄だ。
私たちは前を向いていないと。
「ところで、お前に司令官の誘いが来ているそうじゃないか。聞いたぞ?」
ニヤリと笑うのは我が友。
その通りだ。
今までの戦歴から、私は軍の司令部から誘いが来ている。
しかし私には性に合わない。という理由で辞退していた。
―――そんな事、できるものか。
友を残して、戦友を置いて―――
―――安全な場所から指示だけ飛ばす、そんな人間には断じてなれない―――
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:50:35.41 ID:+dfyGG+XO
支援
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:53:07.32 ID:Wj73o9vWO
監督伍長っすか
295 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:53:17.33 ID:DXVWD9hO0
「―――寒いな」
夜になると流石に我慢しがたい寒さがこの身を襲う。
制圧した地に於いて、我々前線の軍人が出来る事と言ったら次の命令が下るまで鋭気を
養う事ぐらいだ。
「なあ? 今何年だったっけ?」
こんな問答もよくある事だ。実際、戦場に居る者には時間なんて掴めない。
只、朝が来て―――
―――只、夜が来る。
そんな中で、逐一日付を気にする余裕なんてない。
「えと、1944年。3月3日です」
「そうか……」
自分から聞いたのに、その日付を聞くと一気に気持ちが落ちる。
3月3日。日本なら”桃の節句”と呼ばれる日だ。
―――そういえば、娘にはひな人形も買ってやれなかったな。
我が娘。サザエには、考えてみれば父親らしい事なんてしてあげられなかった。
故に、私は死ぬわけにはいかない。
しかし、その反面。私自身”明日は生きて眠れるか”という不安が大きくなっていた。
戦場では、いつ隣りの奴が死ぬか解らない。
そうして、次の日。
私が日付を聞いた若者は米軍兵士の反乱によって戦死した。
296 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:56:08.06 ID:DXVWD9hO0
―――別に涙なんて出ない。
戦争とはそういうもの。
そうやって完璧に割り切れば、戦友の死なんて大した事はない。
「今日も、か」
そう、今日もだ。
そう、明日もだ。
そう、戦争なんだ。
これは何者でもない。
これは他に比肩しない。
人間の醜い殺し合いなのだ。
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:57:23.69 ID:Wj73o9vWO
そういやサザヱさんって戦後の四コママンガなんだよな
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:58:23.19 ID:88wIXEMTO
ついつい真面目に読んでたけど
顔サザエさんなんだよなww
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 21:58:25.91 ID:SXuPn2CSO
新聞の四コマだっけ?
300 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 21:59:08.51 ID:DXVWD9hO0
”貴様ら部隊に告ぐ! これより南下し、かの憎き米軍を駆逐するのだ!!”
こうして、次の命令が下った。
ここから南下すると、現在最大の激戦区がある。
そこで戦う同士の助太刀に行くというのだ。
ここで間違えてはならないのは、決して救助などではないこと。
我々は彼らと共に戦うのだから、そんなことを考える事すら禁忌に触れる。
「磯野上等兵! 貴様にこの隊を率いてもらう!!」
「はっ!! 了解しました!!!」
「また、伊佐坂上等兵にも同等の権限を与える!!」
「はっ!! ありがたき幸せ!!」
こうして、私たち二人に全ての権限を預け、通信は切れた。
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:00:53.53 ID:Wj73o9vWO
初期サザヱさんは闇市とか出てくる
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:01:16.11 ID:JsF8LUd10
なんというヒューマンドラマw
303 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:02:19.01 ID:DXVWD9hO0
その道中、別段おかしな事はなかった。
只一点、気になる点があるとするとなれば、米軍が新しい爆弾の発明を進めているという噂を耳に
したぐらいだ。
しかし、前線で戦う我々にとって、その噂はにわかには信じられないものだった。
―――戦場は、静まり返っていた。
その姿はまるで墓地のようだ。
その喩えで行くならばそこで刺さっているライフルは墓標だろうか。
それほど、その場は異様だった。
「……これは」
その場にいた我が隊の人間の目が点になった。
そこに―――
「失礼します!! 磯野上等兵様でいらっしゃいますね!? 我々は貴殿をお待ちしていました
どうぞ中へ」
と、見た所二十歳そこそこの若者が迎えてくれた。
―――そう、既に国は学生すら戦争に向かわせた。
”学徒出陣”である。 あ
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:03:52.15 ID:SXuPn2CSO
顔は想像していません。
305 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:05:10.09 ID:DXVWD9hO0
テントに入ると、そこは出迎えのムードは一切なく、人間のうめき声だけがそこを支配していた。
「―――来たか」
その中で一際大きい男が近くに寄ってくる。
「確かあなたは……」
そうだ、間違いない。この男こそが、前線将軍の異名を取る”東天宮寺天照軍曹”だ。
「はっ!! 失礼します! 東天宮寺軍曹!!」
その並々ならない覇気に、おもわず直立不動の姿勢で答える。
「まあそう肩を張らなくていい。我々は戦場に居るんだ。そんなものは邪魔にしかならない」
一言一言に絶対的な存在感がある。それが彼だ。
「歓迎の杯を交わしたい所だが、今はそんな状況じゃあない、さっそく敵地に出陣しよう」
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:06:55.99 ID:BZ6a3ntO0
三河屋www
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:08:37.68 ID:SXuPn2CSO
東天宮寺って三河屋だよねイイイイイイイイイイぃ!!
308 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:08:38.36 ID:DXVWD9hO0
―――これはどういう道理か。
軍曹が提案した作戦はつまるところ”強行突破”。
その上、その隊は僅か三人。
私と伊佐坂と軍曹の、司令塔三人のみなのだ。
これで全滅なんてしたらこの場は間違いなく制圧される。
しかし、逆を返せばこれ以上の奇襲作戦なんて、ない。
故に、他の者は自らの仕事を果たしやすくなる。
「―――ああ。そうだ。これを預かってくれないか?」
と、作戦開始直前に、軍曹は何か、写真のようなものを私に渡した。
「これは?」
「家族の写真さ。俺が死んだら、家族に届けてほしい。」
声もなく頷く。
死ぬ事はないなんて言えないし、言わない。
ここは戦場。
理由なんて、それだけだ。
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:10:09.15 ID:a0OPJEFJO
死亡フラグwwww
310 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:11:36.55 ID:DXVWD9hO0
「―――」
解りやすい。
余りにも解りやすい強行突破。
その単純さは寧ろ誰も予想できない最大の奇襲。
伊佐坂の銃器の音が炸裂する。
鮮血にまみれたのはここにいる全員だ。
「あ!」
しくじった。
まさか軍人の服に油が塗ってあるなんて―――
全くのドジ。
それに滑り、転倒した私の姿を射抜くなんて容易だ。
”死”
覚悟した。
そして、国に残した家族に謝った。
―――死がコンマ一秒後に迫った瞬間。
何か、大きなものが自らの前に立ちはだかった。
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:13:47.28 ID:4imfCEOU0
wkてk
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:13:56.43 ID:SXuPn2CSO
波HEYぃー!!
313 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:14:13.50 ID:DXVWD9hO0
「――――」
声が出ない。
その大きなものというのは、先刻まで我らの先頭を切っていた東天宮寺軍曹に他ならない。
「ばかもん…戦闘時における罠ぐらい覚えておけ」
その胸には弾痕。
まさしく必殺の位置。
「!!」
驚きの声は伊佐坂だった。
一瞬。
僅か一瞬のうちに、伊佐坂の腕が銃弾に貫かれる。
それでも引き金を引く事を決して止めない。
この男は解っているのだ。
軍曹は助からない。
故に、ここで止まってはいけない。
「―――」
私だって解っている。
足がガクガクと震える。
その時―――
「ばっかもん!! 貴様は死ぬな!!」
最期に彼が向けた言葉は家族へ向けられず。
戦場に於いて、最も甘い言葉を、私に向けた。
それが、前線将軍の最期の言葉だった。
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:15:43.19 ID:SXuPn2CSO
軍曹・・・
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:17:13.83 ID:BZ6a3ntO0
ばかもんっ!はここから来たのか…
316 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:17:24.62 ID:DXVWD9hO0
「ばかもん…か」
最期の言葉を胸に、私は走った。
爆風であろうが、私たちの歩を阻むものではなかった。
伊佐坂の傷が気がかりであったが、今は気にしている場合ではない。
あと数十メートルで司令室だ。
ここまでたった三人で来れるとは敵軍も予想していなかっただけあって警備が緩かった。
「―――――」
ここから先は、よく覚えていない。
只、気がついたら上空をヘリが旋回していた。
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:17:48.98 ID:SXuPn2CSO
波HEY「さよう。」
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:17:59.31 ID:88wIXEMTO
今回は重めだな
319 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:20:09.36 ID:DXVWD9hO0
それから、五年後。
戦争はおわった。
日本軍がポツダム宣言を受け入れ、敗戦した。
もっと早くにその宣言を受け入れていれば、広島と長崎はあんなことにはならなかった。
「ここ……か」
今、私が前にしているのは東天宮寺軍曹の実家だった。
「ごめんくださ〜い」
挨拶すると、奥から一人の女性がやってきた。
「あの? どちらさまでしょうか?」
見た所、軍曹の娘のようで、その娘に写真を渡す。
「遅れてもうしわけありませんでした…」
頭を下げると娘が口を開いた。
「いえ、父も覚悟をしていた筈ですから、それよりも、軍人さんはこれから―――」
「ええ、家族が待つ世田谷に戻ろうかと」
「…あそこには私の弟が酒屋で働いてます。どうか会ってあげてください」
少し驚き、娘は私に懇願した。
「はい。それで、弟さんの名前は…」
「三郎。三男だから三郎、名字の割に名前は普通なんです」
僅かに微笑んだ顔を美しいと感じた。
―――東天宮寺三郎。
通称サブちゃんである。
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:20:59.34 ID:bQIOK3H1O
次に米兵は「BA…cameon!!」と言う
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:21:39.14 ID:SXuPn2CSO
サブちゃんキター!!
322 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:23:27.60 ID:DXVWD9hO0
それから、また五年。
日本は見事な発展を遂げ、私自身。新しい家族”磯野ワカメ”を加えた五人で毎日を過ごしている。
「この子は戦争を知らない。だから―――」
教えてあげよう。戦争の悲惨さ。
教えてあげよう。隣りで友が死ぬ哀しさ。
「―――ああ。もうすぐ春か」
戦場を駆け抜けた三月が終わり、四月がもうすぐだ。
そのとき、二つの大きな足音。
「カツオ〜!!」
その騒々しさに思わず叫んだ。
「―――ばっかもん!! ワカメが起きるだろ!!」
―――ああ。あの軍曹の口癖。そして、自らに向けられた最期の言葉を自分が使う事で、
軍曹はまだ自らの心と、隣りの家の伊佐坂、否。伊佐坂先生の心に残る。
―――桜が舞う。あの日は銃弾が舞った。
今は、こうして美しい花びらが舞っている。
磯 野 波 平 が 修 羅 場 を く ぐ る そ う で す
FIN
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:24:44.94 ID:y//fBDL50
5年後に終戦ってwww
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:25:01.50 ID:ZaCIJe0X0
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:25:27.80 ID:YqsQUcSY0
面白かった
ずっと見てたぞ お前才能あるな
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:25:33.25 ID:bQIOK3H1O
次、タラヲで
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:25:45.58 ID:BZ6a3ntO0
イイハナシダナー
328 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:26:21.82 ID:DXVWD9hO0
読んでくれてありがとう!
さらに調子に乗って、
>>335までで”賛成”が多かったら
またサザエさん小説うpする。
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:26:43.34 ID:ZaCIJe0X0
賛成
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:26:47.23 ID:jfAqACZFO
賛成
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:09.32 ID:6pCxAaCsO
賛成
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:13.12 ID:a0OPJEFJO
賛成!
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:17.72 ID:UluJ65x20
追いついた
面白いね 賛成
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:26.00 ID:jJ7MLn4P0
賛成に決まってる
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:28.35 ID:SXuPn2CSO
笑み社最高だ!!
タラヲを頼みたいんだが
よろしく
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:32.82 ID:YqsQUcSY0
三世
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:36.04 ID:9HEnBuke0
賛成
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:43.13 ID:YqsQUcSY0
るぱん三世
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:44.42 ID:BowLayC/O
ガチで泣きそうだ
vipでこんなの初めて
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:47.54 ID:ZaCIJe0X0
賛成が過半数越え!
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:52.07 ID:X4CHc7TV0
最高だ
賛成
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:27:52.80 ID:eatD+t3iO
茄子好きの俺にはたまらんぜ。賛成
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:28:20.56 ID:YqsQUcSY0
結構ROMってたんだな
本当におもしろかった
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:28:21.55 ID:SXuPn2CSO
もちろん賛成
345 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:28:32.60 ID:DXVWD9hO0
ありがとう!!
じゃあ、リクエストにお応えして―――
フグ田タラヲ 17歳
346 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:29:33.79 ID:DXVWD9hO0
ちなみに、これは初期に書いた作品だから洗練されていないのは勘弁してくれ。
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:29:54.14 ID:lUtHTq2ZO
賛 成
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:30:10.10 ID:X4CHc7TV0
先に言わせてくれ
タラヲ死ね
349 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:30:12.39 ID:DXVWD9hO0
居間から聞こえる皆の声。
かつて自分もその中にいた。
でも今は―――――――
「カツオ兄ちゃん、また怒られてます・・・・」
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:30:31.29 ID:GCfYPg5O0
607 名前:メイク魂ななしさん[sage] 投稿日:2008/03/26(水) 00:55:37 ID:/miBPzJWO
全体的に汚らしい
608 名前:メイク魂ななしさん[sage] 投稿日:2008/03/26(水) 01:33:10 ID:aLMmn5LG0
だってVIPPERだし
609 名前:メイク魂ななしさん[sage] 投稿日:2008/03/26(水) 02:16:19 ID:pwhTNK0L0
2ch用語?vipper用語?かわからないけど、そういう言葉使いまくりのブログが売りなんだろうね。
どこで調達してくるんだろう。いつもどんなスレ見てるんだろうねw
610 名前:メイク魂ななしさん[sage] 投稿日:2008/03/26(水) 02:17:57 ID:ZFL3W4Ca0
VIPの自分のスレ見てるらしいよ
VIPPERの要求にブログで答えてるんだって
614 名前:メイク魂ななしさん[sage] 投稿日:2008/03/26(水) 09:44:35 ID:/miBPzJWO
>>610 そうなんだ
気持ち悪いね
http://life9.2ch.net/test/read.cgi/female/1203943875/ このスレでしょこたんとVIPPPERが馬鹿にされてるお(^ω^#)
皆で突撃だお!!
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:30:48.40 ID:ZHKyQoLD0
賛成にきまっておろう
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:30:56.36 ID:mEu2cQC2O
乙
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:30:55.72 ID:bQIOK3H1O
タwwwwwwラwwwwwwwwwwwwヲwwwwwwwwwwwwwwwwww
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:32:56.35 ID:E/1w+epP0
355 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:33:12.09 ID:DXVWD9hO0
皆の楽しい声を聞いてると、おなかがくーくーなりました。
皆の笑い声を聞いてると、僕も行きたくなりました。
届かないと分かっていても手を伸ばそうとしてしまう。
自分の愚かさが嫌になりました。
「――――――そんなの、無理だって分かってるじゃないか。」
そう、無理なのだ。お前の人生なんて――――――
とうの昔に終わったようなものなのだから
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:33:29.51 ID:sUPRJMCt0
たらーーー!!!
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:35:29.57 ID:mEu2cQC2O
風呂の前に言っておく
タラヲ死ね!!!!
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:35:41.57 ID:SXuPn2CSO
たらーーー!!!
359 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:36:38.90 ID:DXVWD9hO0
「ご飯、ここにおいとくわね。タラちゃん。」
タラちゃんなんて呼び方やめてくれ。
そんな風に呼ばれると甘えたくなる。
そんな風に呼ばれると泣きたくなる。
そんな風に呼ばれると・・・・・・。
やめよう。こんなこと考えるなら、もっと他のことを考えるべきだ。
「考えることなんてないくせに・・・・」
その通りだ。もとより、フグ田タラヲが思考することなど、なにもないのだ。
――――――14年前は、皆が自分をかわいがってくれた。
おかしくなったのは10年前。僕が小学生にあがったころだったか。
いや、9年前だったかな?
人の記憶なんて曖昧で不確かだ。その上、なにもない、空っぽの生活を送っている自分にとって
してみれば、10年前も9年前もさして変わりはない。
本音を言うと、幼き日の僕は、なにをしても怒られるカツオ兄ちゃんのことを見下していた。
毎日のように、否。毎日同じようなことで怒られているカツオ兄ちゃんを尊敬の念を抱いたことは
一度としてなかった。
――――――そう、一度もね。
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:38:48.09 ID:bQIOK3H1O
タラヲひきこもりwwwwww
361 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:39:07.09 ID:DXVWD9hO0
その日もカツオ兄ちゃんは祖父に叱られていた。
内容はなんてことはない。
ただ、スイカの種を埋めると、スイカがなるということを僕に教えてくれただけ。
――――――――そんなこと嘘だって分かってた。
――――――――カツオ兄ちゃんに恥をかかせるため、近所に言って回った。
「もうすぐスイカができるからおすそわけするですー」と。
うらのお爺ちゃんも子供の話にのってくれた。
イササカ先生ものってくれた。
祖父にも言ってみた。
「庭にスイカがなるですー」
祖父は驚いた顔で色々聞いてくる。
そういうとき、僕は決まってこういうんだ。
―――――カツオ兄ちゃんが教えてくれたです。
そういえば大人なんて簡単だ。
いつものようにカツオ兄ちゃんは和室に連れて行かれる。
祖父の怒号が家の中に響く。
僕は笑いが止まらないから部屋を走っていた。
そう、いつものように可愛らしくね。
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:39:42.27 ID:sUPRJMCt0
tara--!!
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:41:28.03 ID:lUtHTq2ZO
タラヲ・・・
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:41:30.92 ID:SXuPn2CSO
tara--!!
365 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:42:07.09 ID:DXVWD9hO0
違うんだ。
カツオ兄ちゃんは言う。
―――――ざまあみろ。
いつもそう思う。
世界がぐるぐる回ってゴーゴー。
楽しいったらありゃしない。
そんな楽しい日々も、あと4年しか続かないってことも知らずに走り続けた。
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:42:35.40 ID:1Pne5ox6O
タラヲをぶち殺してやりたい
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:44:01.02 ID:a0OPJEFJO
あれ?これ前にも読んだような
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:44:26.12 ID:A/nSazLD0
なんという文才wwwwww
369 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:45:13.07 ID:DXVWD9hO0
夕飯を口に運びながら思い出す。
天国から地獄に落とされたあの日を―――――――
「明日から一年生ですー」
買ってもらったランドセルを背負ってはしゃぐ。
皆が笑っている。
今思えば馬鹿にしたように見ていたのだろう。
カツオ兄ちゃんは中学3年生になり、野球部のエースだ。
ワカメ姉ちゃんも中学1年生で僕と同じく明日が入学式だ。
「明日から1年生ですー」
もう何度繰り返した言葉だろう。
それでも飽きずに繰り返す。
学校があんなにも楽しい(つらい)ところだということも知らずに―――――
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:47:39.05 ID:jJ7MLn4P0
これはどこかで読んだきもするがwリメイクかな
371 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:48:12.72 ID:DXVWD9hO0
家ではおぼっちゃんで育てられたこともあってか、僕はずっと「自分が世界の中心」という考えが
定着していたようだった。
故に、授業中は狂ったように挙手をしたし、
クラスメートに飽き足らず 上級生のささいないたずらをも先生や母に告げ口した。
正義感が強いと言えば強いのだろう。
――――しかし、その分自分には徹底的に甘かった。
給食では皆で一斉に食べるところを自分だけ食べ始め、食べ終われば片付けもせずに遊びにいって
しまう子供だった。
今まで両親にも祖父母にも、まともに叱られた経験がなかったため自分は決して叱られないと妙な
ことを信じきっていた。
まったく笑える。
自分がどれだけ馬鹿か。
そんなことにも気がつかなかったなんて。
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:50:10.21 ID:bQIOK3H1O
タラヲはガチで死ね
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:50:30.94 ID:ZHKyQoLD0
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:50:58.92 ID:jfAqACZFO
タラヲじゃなかったら波HEYがDQN親になる 実に面白い!
375 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:51:11.52 ID:DXVWD9hO0
僕の人生を終わらせた「その日」はやってきた。
校長室には、大きくて、値段も高い壷がある。
僕は同じクラスに友人がいなかったため、いつもは幼なじみで学年が2つ上のリカちゃんと、
誰もいない校長室に忍び入り、遊んでいた。
しかし、その日、リカちゃんはこなかった。
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:53:38.12 ID:SXuPn2CSO
波HEYヘーィ!!
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:53:43.30 ID:AXGSBxjW0
相変わらずwktkしてくれる
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:53:44.16 ID:ZHKyQoLD0
タラヲの不人気具合に吹いたwwwwwwww
379 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:54:08.89 ID:DXVWD9hO0
僕はいつものように、ソファーに腰掛け、校長室にあるテレビの電源をいれた。
いつものようにサングラスで、いつもマイクを離さなくて、
おもしろくないギャグを言うが若手のフォローで生きているおじさんが移される。
「タ○リよりも僕の方がおもしろいですー。」
いつものようにテレビにだめだしする。
いつものように自分のだめだしに自分で笑う。
そのとき、手が滑ったのかリモコンが自分の手から離れた。
それは一直線に壷目がけて飛んでいった。
壷は台から落ちていった。
まるでスローモーションだ。
壷が台から落ちていった。
こんなの嘘だ。
壷が床に落ちる。
こんなこと、カツオ兄ちゃんじゃなきゃやらない。
壷が割れるのと同時に聞き慣れた声がした。
「――――先生、フグ田くんが校長室にこっそり入ってテレビ見てました。」
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:55:42.14 ID:p9XxtwHBO
ざまあみろwww
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:56:34.05 ID:ZHKyQoLD0
ざまあwwwwwwwwwww
ニートタラヲしねよw
382 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 22:57:06.68 ID:DXVWD9hO0
―――――――――ウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ
初めてひとに裏切られた。
初めて人に叱られた。
壷の値段は実に300万円だそうだ。
よく聞こえない
よく聞こえない
声が音としか認識できない。
――――――家に帰って。
初めて祖父に叱られた。
初めて父に叱られた。
そんなときでも言ってみた。
―――――カツオ兄ちゃんが教えてくれたです。
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:57:23.23 ID:1Pne5ox6O
これはwwwwwwwwwwwwwwwwww
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:57:19.88 ID:bQIOK3H1O
存在の哀れ具合がタ○リより面白いがなwwwwww
タモリざまぁwwwwwwwww
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:58:08.81 ID:A/nSazLD0
タラヲwwwwwwwwwww
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:58:24.79 ID:1Pne5ox6O
リカちゃんGJ
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:59:05.06 ID:bQIOK3H1O
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 22:59:30.39 ID:ZHKyQoLD0
リカちゃんかよwwwwwwww
389 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:00:15.66 ID:DXVWD9hO0
あの日、いい子だったフグ田タラヲは確かに死んだ。
あの日から、皆のフグ田タラヲに向ける目が変わった。
あの日をもって、フグ田タラヲは虚言者として祭り上げられた。
中学校にあがってもその目は変わらなかった。それどころか
「フグ田のしゃべり方ってきもくね?」
いじめの始まりである。
>>389 やばい吹いたwwwwwwwwwwwww
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:01:45.45 ID:ZHKyQoLD0
これはスカッとするw
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:02:01.80 ID:SXuPn2CSO
フグ田タラヲから
福田多良雄です
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:02:50.14 ID:y//fBDL50
タラヲざまぁwwwwwwwww
394 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:03:10.58 ID:DXVWD9hO0
教科書には心ない落書き。
机には穴だらけ。
「こんなことしたのはだれですかー?やめてくださいでですー」
毎日教室で言った。
今思えば、自分のこの態度が原因なのだろう。
「僕は君たちとは違うのですー。僕は特殊な眼を持ってるんですよー」
毎日皆を恐れさせるために言った嘘。否。当時の自分は本気で自分は選ばれた能力を持っていると
信じていた。
自分を地獄から解放してくれる能力がもともとあって、それがまだ開花していないのだ。
――――――そう思ってないと、保てない・・・・・・・・
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:04:18.22 ID:V5GdaO2v0
邪wwwww気wwwwwwwww眼wwwwwwwwwwwwwwwwww
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:04:25.50 ID:ZHKyQoLD0
タラヲ本気できめえwwwwwww
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:04:35.06 ID:qtMyP7K5O
特殊な目=魚眼か?
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:05:25.20 ID:bQIOK3H1O
偽邪気眼タラヲwwwwww死ねwwwwwwwww
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:05:44.72 ID:lUtHTq2ZO
ですぅwwwwwwwwwwwwwwww
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:05:47.56 ID:SXuPn2CSO
タラヲやばいだろwww
現実逃避しすぎww
401 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:06:06.86 ID:DXVWD9hO0
普段昼夜逆転の生活を送っている僕にとって、ときおり聞こえる
カツオ兄ちゃんと花子義姉さんの喘ぎ声は耳障りでならない。
「気づいてないとおもってるんですかねー?」
無論、独り言だ。最近さらに独り言が多くなっている。人と関わっていないせいだろう。
「寝るです・・・・」
昔を思い出して疲れたらしい。僕が暗いうちに眠るなんて久しぶりだ。
interlude
「花子・・・・ウッ!」
白濁液を花子の膣内にぶちまける。早漏なのは昔からだ。
「カツオはいつも早いね」
何のためらいもなく仕事を終えた「彼」のモノを口に運ぶ。
もう何度この行為を繰り返したのか、もう慣れている。花子はまだまだできるようだ。
花子に絶頂を経験させたことのない「彼」は自虐的に笑う。
「しかし、下手だねどうも・・・・・」
interlude out
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:06:38.03 ID:V5GdaO2v0
花子義姉さんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:06:53.60 ID:AXGSBxjW0
花沢さんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:07:07.31 ID:A/nSazLD0
結局結婚したのかwwwwwwwwwwwwwwwwww
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:07:11.39 ID:1Pne5ox6O
邪気眼wwwwww
吹いたwww
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:07:53.69 ID:SXuPn2CSO
花沢さん「おだまりー!!」
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:08:44.10 ID:y//fBDL50
邪気眼wwwwwwwww
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:08:52.05 ID:ZHKyQoLD0
早漏wwwwwwwwwww
409 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:09:03.55 ID:DXVWD9hO0
朝に目覚めるのは久しぶりだ。
昼夜逆転をしていると毎日あっただるさは今日に限ってない。誕生日ぐらいは健康でいたい。
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
ここまで大きな声で叫んでもなにも言われない。
皆、もう自分の相手なんてしない。
それもそうだ。僕は誰にも叱られないんだからさ。
「今日はリアルタイムでおはすたが見られるですー」
いつもはビデオでとってあるおはすただが今日はリアルタイムで見られる。
おはガールで抜くのは起床後の恒例だ。
「山ちゃんうざいですー。」
最近は女に飢えすぎて南海キャンディーズのしずちゃんすら可愛く見えてしまう。
「タラちゃん、今日は早いわねー。たまには皆で朝ご飯食べましょう」
母の声がする。
いつものように無視する。
母はそれ以上何も言わずに居間に戻っていく。
――――――朝から盛りまくっているバカ二人の声もよく聞こえた。
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:09:58.17 ID:68XUwqTn0
フグ田タラヲ復活ッッ!!
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:10:38.61 ID:p9XxtwHBO
朝からwwwまたお前らかwwwwww
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:11:31.69 ID:1Pne5ox6O
タwwwラwwwヲwwwwww海wwww王wwwww
413 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:12:03.53 ID:DXVWD9hO0
おはすたを見終わり、使用済みティッシュを処分し、扉の向こうあるはずの朝食を取りにいく。
「ないですー」
ない。朝食がない。そのかわり置き手紙があった。
―――――朝ご飯は居間で食べなさい。と
カチンときた。この家では自分が最強なのだ。そう自負していたしネトゲーでも最強だって
皆が言ってるんだ。
「ゆるせないです・・・・」
プライドが傷ついた。母ごときが自分に指図するなんて許せない。
僕は台所に乗り込んだ。
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:12:41.06 ID:68XUwqTn0
「ないですー」
wwwwwwwwwwwwww
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:12:43.62 ID:SXuPn2CSO
フグ田タラヲ復活ッッ!
416 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:14:06.36 ID:z7QYbrsJO
おもしろい
417 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:14:18.35 ID:AXGSBxjW0
寝られなくなってきた
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:14:32.03 ID:ZHKyQoLD0
「ないですー」wwwwwwwwwwww
ざwwwまwwあwwwwwwwwwwww
419 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:15:04.65 ID:DXVWD9hO0
「ふざけろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーです!!!!!!!」
素晴らしいかけ声と効果音とともに僕は台所で楽しく話している母と祖母に近づいた。
「おはようタラちゃん、朝ご飯なら居間にあったでしょう?」
さらに腹が立つ。ビビらせるためのかけ声なのにこいつは全く動じない。
「朝ご飯は置いとけと言ったですーーー!!!!!!!!!!!!!」
さらに大きな声で言う。
「早く食べちゃいなさい。」
老いぼれの祖母がいつものように言い放つ。
――――――なんでビビらないのか。
当然だ。
僕は大きな声なんてもともと。
―――――――出してなかったんだから
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:16:38.63 ID:n2q8SEtZ0
もーイや! です
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:17:34.94 ID:SXuPn2CSO
タラヲ「ふ・・・ふざけろ・・・です・・」
波HEY「ばっかもーん!!!」
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:17:51.20 ID:88wIXEMTO
現代社会を如実にあらわした作品だな
423 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:18:12.36 ID:DXVWD9hO0
朝食をとり、自分の部屋に帰ってきた。
「僕は最強なんだからあんな奴に本気は出さないです。正義は僕なんですー」
我ながらカッコイイ。
そういえば、僕の特殊な眼に名前をつけました。
「直死の魔眼」
あらゆる死の線を視ることが出来るです。
月姫ってゲームをやってから身につけたです。
そのおかげでいつだってママだって殺せるです。
今だってよく線が見えます。
「試しにカツオ兄ちゃんたちをぶっ殺すですー。」
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:19:35.09 ID:88wIXEMTO
ゲーム脳?これがゲーム脳?
425 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:21:05.08 ID:DXVWD9hO0
カツオ兄ちゃんの部屋の前まで来て迷う。
否。もう迷いなんてない。武器なんてない。
「この眼があれば武器なんていらないですー」
ノックもなしに開けるとやはり二人は盛っていた。
僕が入っていったのにも関わらずやめようとしない。
さらに腹が立つ。
襲った。
自分でもなにを言っているかわからない。
カツオ兄ちゃんもようやく気づいたようで義姉との営みを中断した。
何の考えもなしに殴り掛かった。
線が視えてるんだから楽勝だ。
――――――初めて空を飛びました。
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:21:43.01 ID:n2q8SEtZ0
どっちにやられた!!!?!?
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:21:59.12 ID:0q5GFZdXO
飛びましたwwwww
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:22:36.79 ID:ZHKyQoLD0
何と言うゲーム脳wwwww
ニートってこんなんか?w
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:23:20.84 ID:SXuPn2CSO
フネ「来週のサザエさんはタラヲ宙に舞う・カッツォ中田氏事件の二本です」
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:23:25.75 ID:AZ+5hVX/O
飛びましたwwwwwww
431 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:24:04.29 ID:DXVWD9hO0
カツオ兄ちゃんからプレゼントを貰いました。
空を飛ばせてくれました。
「直死の魔眼が通用しなかったですー。」
魔眼が通用しないのは当然だ。
そんなものないんだから。
妙な不安をかき消し、久しぶりに外に出てみようと思った。
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:25:08.14 ID:ZHKyQoLD0
直死の魔眼ってなんなんだよwwwwwww
433 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:27:09.06 ID:DXVWD9hO0
外はくだらない。
空気が汚い。
人が目障り。
「そうだ、直死の魔眼は右目で左目は写輪眼ですー」
新たな必殺技が生まれた。さらに最強を極めた。
早速使うため、目を思い切り見開いた。
「あいつ何だよ。きめぇwwwww」
ゴミが騒いでる。この眼がどんなものかも知らずに愚かな奴だ。
でも喧嘩を売ったりはしない。この眼は正義のために使うものなのだ。
「到着(つい)たですー」
駅前のゲームセンターに到着した。
今日も二つの魔眼で皆を八つ裂きにしてやる。
一時間後。
リアルストリートファイトで八つ裂きにされた。
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:28:55.48 ID:ZHKyQoLD0
やwwwwwwwwwつwwwwwwwwざwwwwきwwwwwwwww
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:28:55.73 ID:SXuPn2CSO
DQNを応援
写輪眼wwwww
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:29:36.55 ID:0q5GFZdXO
写輪眼wwwwwww
438 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:30:03.87 ID:DXVWD9hO0
一時間前。
いつものように格ゲーで屑どもをほふりまくった。
自分が最強だ。
現実でもゲームでも。
自分が最強だ。
そんな幻想も、一瞬で砕かれた。
「あのー、ちょっとよろしいですか?」
体がひょろひょろのガリ勉タイプがやってきた。
「なんですかー?」
ゲーム中に話しかけてくるような非常識とは話したくないのだが仕方ない。
「今から僕、乱入するんですけど、普通にやったんじゃつまらないんでお金かけませんか?」
笑いそうになった。
最強である僕に勝負を挑むならまだいい。
こともあろうにお金を賭けるなんて、バカ以外何ものでもない。
「フヒヒヒヒヒ、いいですよー」
クールに笑いながら挑戦を受ける。
ガリ勉がニヤリと笑った気がするが気にせずゲームを始めた。
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:30:59.61 ID:AXGSBxjW0
ちょwwwアウアウアwww
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:31:18.89 ID:xJS3PTgJ0
フヒヒヒヒヒヒwwwwwwwwwww
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:33:01.39 ID:SXuPn2CSO
あぼーん
442 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:33:04.91 ID:DXVWD9hO0
3ラウンド中2ラウンド先に取った方が勝ちの格ゲーで勝負をすることになった。
というより、自分がプレイしていたゲームだが。
ゲームの名は「メルティブラッド」自分はこのゲームで負けたことはない。
僕は「七夜志貴」をいつも選択する。同じ直死の魔眼使いだしなんとなく見た目も性格も似ている
からだ。
ガリ勉は「アルクェイド」を選択した。さすがヲタクだ。萌え系キャラを使う。
―――――――惨敗だった。
1ラウンドを先取したもののそれで自分の実力を計ったのか2、3ラウンドはパーフェクトで
敗北した。
「そんな馬鹿なですー・・・・・」
落ち込んでいた僕にガリ勉は言った。
「賭け金10万渡せ」
443 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:34:07.47 ID:AXGSBxjW0
10wwwwwwwwwwwwww万wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:34:12.11 ID:NMYZ8q/V0
ガリGJ
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:35:49.64 ID:nY26t6AMO
とりあえず記念
446 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:36:06.72 ID:DXVWD9hO0
負けるはずがない。そう思ってたから10万なんて大金持っていない。否。もう100円すら
持っていない。
「そんなお金ありませんですー。なんのことか分からないですー」
知らない振りをした。
「チッ。持ってネェの?」
ガリ勉の態度がどんどん悪くなっていく。
ガリ勉の後ろには体格のいい、屈強な男たちが控えていた。
殴られながら思った。
――――――うほっ、いい男 。
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:36:20.67 ID:V5GdaO2v0
アッー!
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:36:42.99 ID:SXuPn2CSO
DQNなオタクだなおい
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:37:08.97 ID:xJS3PTgJ0
アッー!
450 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:39:03.26 ID:DXVWD9hO0
傷だらけで帰ってきた。
誰も心配なんてしない。
「転んだだけですー」
誰も聞いてないのにアニメのような台詞を言ってみる。
部屋で初めて気がついた。
―――――自分には、魔眼なんてないんだ
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:40:08.82 ID:SXuPn2CSO
アッー!
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:40:54.44 ID:1Pne5ox6O
タラヲもうgdgdだな
454 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:42:12.78 ID:DXVWD9hO0
魔眼がないというだけなのにこんなに辛いなんて。
もういっそ自殺してしまいたい。
「もうすぐドラえもんが始まりますー」
自殺の話は後回しだ。しずちゃんで抜かなくては。
「タラちゃん、ご飯よー」
朝と同じように母が自分を呼び出す。
朝と同じように無視をする。
何か居間が騒がしい。
不愉快だ。
――――――眠くなった。寝よう。
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:45:13.40 ID:ZHKyQoLD0
しずかで抜けるなんてどんだけだよwwwwwwwwwww
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:45:35.07 ID:xJS3PTgJ0
457 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:45:41.10 ID:DXVWD9hO0
目が覚めると夜中だった。
「お腹が減ったですー」
朝と同じく扉の裏に朝と同じ張り紙があった。
冷蔵庫を見ると、見慣れない白いものがあった。
「タラちゃん17歳おめでとう」
そう書いてあるチョコプレートがささったケーキだった。
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:46:40.37 ID:X4CHc7TV0
サザエ・・・
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:46:50.54 ID:mEu2cQC2O
風呂上がり追い付いた
タラヲ死ね
460 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:46:57.03 ID:ZHKyQoLD0
17歳にもなってwwww
家族で誕生日会wwww
461 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:48:08.27 ID:DXVWD9hO0
嬉しかった。
自分のことを誰も構ってくれなかった。
むしろ自分から距離を置いていたのに。
「はもももももももももですー」
食らった。
口に鋭いものが刺さったことなんて気にも留めなかった。
はもももももももwwwwwwwwwwwwwwww
463 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:49:42.96 ID:kGmxe4Q+O
wktk
針キター?
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:50:35.70 ID:mEu2cQC2O
テラひぐらしwww
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:50:46.20 ID:SXuPn2CSO
鋭いものが刺さったwwwwww
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:51:20.74 ID:NMYZ8q/V0
ずいぶんまえにひぐらしとサザエさんの
コラボあったな
468 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:51:57.19 ID:DXVWD9hO0
次の日。
僕は朝早く家を出た。
昨日のケーキに入っていた針はおかしい。
思考が回らない。
体がうまく動かない。
舌がほとんど回らない。話しにくい。
朝立ちもない。
こんな状態でも分かるのは。
「こんな、ところに、いたら、ころされる、ですー」
それだけだ。
逃げる場所を求めて歩いた
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:53:33.39 ID:X4CHc7TV0
タラヲざまぁww
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:53:55.01 ID:BZ6a3ntO0
どうせチョコプレートだろ…
471 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:55:11.49 ID:DXVWD9hO0
結局、ここしかなかった。
「波野イクラ」
彼はまだ信頼できる。
幼い頃から時から自分を兄のように慕ってくれる彼ならまだ―――――
「タラちゃんさん?どうしたの?」
この呼び方はあまり好きじゃないが。さんを付けてくれるのは彼だけなので許している。
「かくまっ、て、ほしい、ですー」
事情も説明せず頼んだ。
「・・・・・いいよ。あがりなよ」
イクラくんの表情が曇ったような気がしたがとにかくありがたい。
「あら、タラちゃん久しぶりー」
僕の人生を壊した張本人(うらぎりもの)がいた
タラヲが雛見沢症候群に・・・
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:56:07.01 ID:R2ylUVpK0
追いついた!
んでリカktkrwww
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:56:36.56 ID:mEu2cQC2O
タイコか?ノリスケか?
475 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/26(水) 23:57:09.56 ID:DXVWD9hO0
なんで・・・
「結構前から付き合ってるんだよ。昔からリカさんとはよく遊んだしね」
僕の表情から察したのかイクラくんは説明しだした。
「今イクラくんのご両親。旅行中でいなんだって。だからご飯作ったりしてあげるために
お泊まりしてるのよ。」
リカも話しだした。
「まあ座りなよ。久しぶりに話でもしようじゃないか。」
飲み物を持ってきてイクラくんは言う。
ソファに座ると、寝室がちらっと見えた。
丸まったティッシュが散乱していた。
interlude
「あら?タラちゃんがいないわ。どこいったのかしら」
まあいいかと付け足しながらタラヲの部屋に入っていく。
「うわッ!くさッ!!」
雨戸も締め切り、ベッドのシーツもまったく変えていないので部屋は汗と精の液の臭いが充満
していた。
その臭いに耐えられないのか、体が勝手に侵入を拒む。
その最中、思ったことがある。
―――――――どうしてあんな子になっちゃったんだろう。と
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:58:40.06 ID:R2ylUVpK0
テシュさwwwんwwwらwwwんwwwww
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/26(水) 23:59:11.73 ID:cGLfiHiw0
478 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:00:08.35 ID:1Py8HSgX0
そんなことの答えはすでに出ている。
私のせいだ。そういうことだ。
確かに、私のせいではある。小さい頃からほとんど、否。まったく叱った記憶がなかったのだ。
傲慢な子供になるのも当然だ。
今でも忘れない10年前。
タラヲは初めて人に責め立てられた。
そのとき、我が子の中でなにが起こったのか、なんとなくは分かる。
世界に拒絶された。
幼い身ではそう感じてしまうのも仕方のないことと言えよう。
世界から拒絶されたから。
我が子は世界を拒絶した。
だから――――――
もう一度世界が好きになるように誕生日を祝福したかった。
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:00:19.47 ID:rJh7VC3EO
おっタラちゃんのは前見たぞ
480 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:01:04.94 ID:6UnMp7pdO
リwカwちゃwんwwwwww
481 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:01:21.15 ID:F1hujGSP0
んで針入りかよwwwww
482 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:03:06.67 ID:1Py8HSgX0
ケーキをまた昔みたいに皆で囲んで食べたかった。
皆が笑って食事をしたかった。
一家勢揃いで食事がしたかった。
また幸せになりたかった。
「まあ、針を入れときながらそれはないか。カツオー。ワカメー。
タラちゃん探してきてー」
我が子の幸せはあの世にあるわけだしいいか。
母の表情はいつも通りだった。
interlude out
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:03:15.08 ID:BTKwadAaO
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:04:25.59 ID:F1hujGSP0
サザエwwwww
485 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:04:37.58 ID:OT4S1AY1O
サザエひでぇwww
486 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:07:00.84 ID:1Py8HSgX0
「そういう、ことで、僕、は、逃げて、きたですー」
どんどん話しにくくなっている。
事情をちゃんと説明できたのがある意味奇跡とも言える。
イクラくんとリカちゃんはお互い顔を合わせ頷き、イクラくんは席を立ちパソコンに向かった。
「なに、して、るですかー?」
答えてくれない。
しばらくすると。イクラくんは一枚の何かが印刷された紙を持ってきて言った。
「タラちゃんさんに盛られた毒はこれ、読める?」
目はかすむがなんとか見える。
「ヤドク?」
そういえば聞いたことがある。
猛毒のカエル。その中のフキヤドクだ。
大昔は吹き矢の毒として使われたものだ。
これを見る限り・・・・・僕はもう・・・・
「助からないです・・・・」
認めたくないがこれが現実だ。
487 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:08:16.59 ID:F1hujGSP0
イクラちゃん知的杉www
488 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:08:42.62 ID:Ift8sBgQO
毒www
どwwwwwwwwwwwwwくwwwwwwwwwwww
490 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:09:42.14 ID:1Py8HSgX0
「タラちゃんさん。ここにいるよりも病院に行ったほうがいいよ。たどり着けるかの保証は
ないけど」
悲しそうにイクラくんは言った。やはり彼は信頼できる。
「だめ、です・・・外に、行っ、たら、家の、人に、見つかったら、殺さ、れちゃいますですー」
肉親に殺される。これに勝る恐怖は果たしてあるだろうか?
「わかった。質問を変えようか。」
イクラくんは座り直して切り出した。
「ここにいたら確実に死ぬ。病院に行くならもしかしたら助かるかもしれない。こう言ったら?」
僕はそれでも前者を選んだ。
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:10:38.28 ID:F1hujGSP0
シリアスな展開ですぅ
492 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:10:43.79 ID:ksTwyuo+0
イクラって女の子だったような気が・・・・・
493 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:12:09.34 ID:1Py8HSgX0
「そうか・・・・」
イクラくんは心底寂しそうに呟いた。
リカちゃんはずっと俯いてる。何も話さない。
しかし
「ごめんなさい・・・・」
リカちゃんが突然謝ってきた。
僕はもう話すのが嫌になっていた。
そんな僕に構わず、リカちゃんは続けた。
「私のこと、恨んでるよね?」
当たり前だ。
「私なんて嫌いだよね?」
当たり前だ。
頷くだけで答える。
「私も、あなたが大嫌いだった。いつも自分が一番正しいみたいな顔しててさ。
気に入らなかった。」
―――――やっぱりそうだったんだなあ
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:12:29.01 ID:6UnMp7pdO
495 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:13:20.67 ID:F1hujGSP0
リカちゃんwwwwww暴露キタwwwwwww
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:13:57.83 ID:3oPSDs7a0
しんみりしてきたなw
497 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:15:04.50 ID:1Py8HSgX0
「だから、校長室で遊んだのも、本当はタラちゃんを追いつめるためだったの。」
分かってるさ。
「壷が割れちゃったのは私も予想外だった。だから、あの後。私も自分を―――――」
聞こえなくなってきた。
「―――――――」
リカちゃんが泣いてる。
「―――――――――――」
イクラくんが席を立った。誰かと電話してる。
「―――――――――――――」
「―――――――――――――。―」
「―――――――、――――ー」
「はい。タラちゃんさんならうちにいますよ。サザエさん」
そこだけが、何よりクリアに聞こえた。
498 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:15:08.31 ID:ZQUNCWBOO
追いついた
マジ面白かし
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:16:28.44 ID:F1hujGSP0
サザエの行動がきになるw
500 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:16:53.59 ID:CPINzxWnO
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
「フグ田タラヲ復活ッッ!!」
501 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:17:27.27 ID:ksTwyuo+0
真面目にたらをを死ぬまでいじめ抜く
SSが読みたくなることがある
502 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:18:28.89 ID:1Py8HSgX0
interlude
フグ田タラヲが来るのは分かっていた。
朝、サザエさんからメールは来てたし、自分も彼が辛くなったらここにくるのも予感していた。
まったく、あの一家はなにかとうちに入り浸る。
デリカシーもなく上がり込み、デザートを食べては帰る。
そんなタラヲが大嫌いだった。
磯野一家からタラヲ抹殺の話を聞いたとき、僕は本当に楽しそうだと思った。
まあ、タラヲの唯一の逃げ場という役割は気が進まなかったけどね。
リカも今は泣いているが実際は嘘泣き。
タラヲを安心させるためさ。
しかし、サザエさんも変だ。
どうせもうすぐ勝手に死ぬのに、サザエさんは何を考えているんだろうか。
もうすぐカツオさんかワカメさんが来る。
どっちが来るのかな?
カツオさんだな。ここに逃げ込む頻度が最も高かったから近道も知ってるだろう。
すべてが終わったら、リカともう一回ヤルか。
ムラムラしてきた。
interlude out
503 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:18:38.86 ID:qZxefBof0
なんでタラちゃんって死ねとか言われてんの?
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:18:52.24 ID:MqUzuH4aO
505 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:19:29.64 ID:F1hujGSP0
カッツォktkrwwwww
506 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:21:03.30 ID:1Py8HSgX0
頭が錯乱している。
今イクラくんは何て言った?
理解できない。
リカちゃんはすでに泣き止み、薄く笑いすら浮かべている。
理解できない。
「イクラちゃん、大丈夫だった?」
ワカメお姉ちゃんが見える。
何を言ってるんだろう。
「はい。大丈夫ですよ。見ててください、今しばらくすれば―――――――」
いくらくんとわかめおねえちゃんとりかちゃんからあかいものがでてる。
わかんないや。
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:21:57.04 ID:Ww95+jYsO
追い付いたしwww
続きに期待
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:22:05.79 ID:ksTwyuo+0
血の涙か?w
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:22:27.39 ID:F1hujGSP0
目から血?
タラヲ暴走か?
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:23:27.05 ID:8w1s2OPFO
刺したか?
512 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:24:12.49 ID:1Py8HSgX0
もうすこししたら「おかあさん」がくるんだ。
ぼくをころしにやってくる。
ぼくはまってるよ。
「しろいくるま」にのって、たくさんひとがやってきました
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:25:02.82 ID:ksTwyuo+0
白いくるまって作業用の白いワゴンか
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:25:09.27 ID:F1hujGSP0
これは・・・助かるのか?
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:25:17.23 ID:PZS9EKNX0
なんか野崎コンビーフの小説みたいな感じ
516 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:25:17.24 ID:ifuWeRSdO
wktkが止まらないし
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:25:35.49 ID:8w1s2OPFO
パトカーじゃね
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:25:44.65 ID:0IQfNFiwO
逮捕
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:25:52.19 ID:ZQUNCWBOO
山狗カモン
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:26:38.27 ID:CPINzxWnO
QQ車か
521 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:27:07.09 ID:1Py8HSgX0
おんなじかっこうをしたひとがたくさんやってきました。
そのなかに「おかあさん」がいました。
しにたくないから「したい」をみんなになげました。
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:27:41.65 ID:6UnMp7pdO
黙れ小僧!!
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:28:00.47 ID:F1hujGSP0
ちょwwwwwタラヲ覚醒wwwww
524 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:28:30.30 ID:mqHyfNQ8O
追いついた
なす好きだからおもろい。
シロウ頑張って下さいし
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:29:45.45 ID:WAyT9YH90
魔眼発動wwww
526 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:33:04.86 ID:1Py8HSgX0
epilogue
「この部屋がタラちゃんの部屋よ。」
自分のへやが与えられたとき、すごく嬉しかった。
「タラちゃんはえらいわねぇ」
褒められたとき、すごくうれしかった。
「タラちゃんがしゃべったわ!!見て見てーー!!」
自分でしゃべれたとき、すごくうれしかった。
「タラちゃんが立った!タラちゃんが立った!!」
自分の足で立てたとき、すごくうれしかった。
「この子の名前はタラヲしよう。」
自分の名前がついた日、すごくうれしかった。
「まあ、かわいい男の子!!」
自分が生まれた日、すごくうれしかった。
527 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:33:18.51 ID:KwUmaDXPO
お
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:34:26.42 ID:F1hujGSP0
走馬灯なのか?
529 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:36:22.33 ID:1Py8HSgX0
いつかきっとここに来るママを待っていよう。
そして来たら言うんだから。
「ママー、お腹が減ったですー。」
フ グ 田 タ ラ ヲ 1 7 歳
FIN
530 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:37:13.08 ID:1Py8HSgX0
読んでくれてありがとう!
>>540まで賛成が多かったらまたサザエさん小説うpするぜ。
531 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:37:34.50 ID:cArBTGH80
賛成せざるを得ない
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:37:51.94 ID:ZQUNCWBOO
酸性
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:37:54.27 ID:8Dx/+I6P0
賛成
534 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:37:59.88 ID:zEKsICvf0
賛成!!!!!!!!!!
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:38:01.55 ID:CrNQktIYO
賛成
536 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:38:21.10 ID:6UnMp7pdO
乙乙乙
もう寝るけどまだ読みたい人がいるから賛成
537 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:38:24.13 ID:F1hujGSP0
538 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:38:40.88 ID:XomWylis0
賛成
539 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:38:55.07 ID:3oPSDs7a0
賛成
540 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:39:02.36 ID:mqHyfNQ8O
賛成すぐる
541 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:39:33.38 ID:AC6kEcS6O
賛成
かっけーし
542 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:39:38.94 ID:1Py8HSgX0
皆ありがとう!!
―――それじゃあうpしますのは―――
磯野カツオがヒーローになるそうです
543 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:39:44.41 ID:CPINzxWnO
お前いくつストックあるんだよwww
544 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:39:50.73 ID:ksTwyuo+0
賛成
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:40:20.23 ID:F1hujGSP0
カッツォキター!
546 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:40:42.98 ID:cArBTGH80
まだまだ寝れねえwwwww
wktk
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:41:20.22 ID:6UnMp7pdO
ストック数教えてくれwww
548 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:41:21.44 ID:2LLxwZE60
ストックありすぎワロタwwww
549 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:42:32.50 ID:1Py8HSgX0
”―――この子の名前はカツオにしよう”
だれかが言っている。
”まあ、どうしてですか?”
その近くでも声がする。
”いや、特に大きな理由はないが、強いて言うならば、カツオは皆に好かれる魚、
ならば、この子も皆に好かれる人物になると思ってな”
”成る程、そうですか、カツオ。いい名前じゃありませんか”
”それとな、母さん。カツオという名前にはもう一つ意味があってな―――”
「―――ん」
ふと、目が覚めた。時刻はきっかり午前二時。外には光は無く、
隣りでは妹も寝ている――――
筈だった。
550 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:43:34.81 ID:VCoYT+on0
wktk
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:44:10.90 ID:T2JhhKFm0
俺を寝かせない気だろ
わかったよ読むよ
読ませてくださいおねがいします
552 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:45:16.44 ID:F1hujGSP0
筈だった。ですでに引き込まれるオレがいる
553 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:45:20.06 ID:1Py8HSgX0
その時、僕は理解が出来なかった。
いつもなら安眠している筈の妹の存在が見当たらない。
「―――まだ暖かい」
布団にはまだ体温が残っていた。ならばまだ遠くに入っていない筈だ。
「どうしよう、どうしよう」
しかし、僕はどうすればいい? ここで姉や両親に助けを求めるか? それとも警察か?
今、僕の思考はパニックに陥り、既に正常な思考をすることすら出来なくなっていた。
―――ああ。確かにこの時、僕は錯乱していたのだろう。
この手で、妹を取り戻そうと思ってしまったのだから――――
554 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:45:30.03 ID:zEKsICvf0
眠い、けど読みたい
というわけでwktk
555 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:46:12.33 ID:NXwCf72XO
これは期待
556 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:48:03.80 ID:1Py8HSgX0
外に出てみると、そこは冗談のような冷気を覆った”異界”だった。
いつも賑やかなこの町にも、こういった夜の側面があるということを、僕は幼い心で理解した。
「―――ふう」
一息、たった一息の呼吸ですら肺が凍るような冷たさ。気温は恐らく零度かそれ以下であろう。
寒いのは分っている。この夜に冷え込むのは当たり前だ。
それよりも他のことを考えなくてはならない。
まず、妹が行きそうな場所に行ってみようと思ったが、生憎、僕が妹のことを知っていることには
限界があった。
しかし、まず行動してみよう。そう思って、僕は初めて、夜の盛り場へ足を運んだ。
557 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:48:18.69 ID:kA3lSVLt0
wktk
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:49:15.62 ID:F1hujGSP0
ワカメの行動に期待w
559 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:51:38.14 ID:1Py8HSgX0
考えても見れば、妹はまだ九歳。夜の盛り場に足を運ぶ年齢には些か以上に幼すぎた。
そう、その筈だったのだ。故に、今、目の前を横切った少女の姿を僕は直視できず、その周りにいる
男共にも目をくれてやることもなかった。
「? あれ、お兄ちゃん? どうしたの?」
だから、今話しかけてきた少女の姿も、声も、その呼称も無視し、現実から逃げ出したかった。
「ああ? なにしてんだワカメ」
周りの男の一人が妹に話しかける。
その名前も今や聞きたくないものになっている。
「なんかお兄ちゃんがついてきちゃったみたいなの。ねえ、お兄ちゃんも今日は一緒にいようよ」
やめてくれ。
今、僕を兄と呼ぶのは―――
「……やめてくれ………」
膝をつく僕を、半ば強引に一人の大男が連れて行った。
560 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:52:41.14 ID:F1hujGSP0
だれだ?
561 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:53:31.18 ID:ZQUNCWBOO
NTR!NTR!
562 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:54:04.73 ID:1Py8HSgX0
到着したのか、僕はその忌々しい大地に下ろされた。
―――そこはゲームセンターだろうか、今となっては珍しい対戦筐体の音声が耳を劈く。
「ま。固くならねえで、な。”お兄ちゃん”」
僕を抱えていた大男が馴れ馴れしく話しかける。どうやら、連中の目的はゲームではなく、
その奥にあるようだった。
連中が通る道には人なんていない。なかなかに栄えてたゲーセンではある故に、皆彼らのことを
知っていた上で、皆が道を空けていた。故に、彼らの道に人もいなければ邪魔も無い。
「おお、今日もかい? ボクも混ぜてほしいもんだねえ」
このゲーセンの店長らしき人が気さくに話しかけてくる。
どうやら彼も連中には一目置いているらしい。
奥には、古い筐体が犇めく場所だった。どうやら倉庫のようだった。
「じゃあ、始めようか」
563 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:55:30.90 ID:1Iq3h23P0
SIEN
564 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:55:53.96 ID:F1hujGSP0
帝愛なのか?
565 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 00:57:06.63 ID:1Py8HSgX0
リーダーらしき男、恐らく年齢は十九か二十歳あたりの男が合図すると、皆、そこらに無造作に
置いてある注射器を手に取り、その中に液体を注いでいた。
「―――あれって、まさか」
麻薬? 若しくは覚せい剤だろうか。彼らは何のためらいも無くそれを体内に注入した。
―――制止する時間すらなかった。そう、なかったのだ。
その時、我が妹が禁忌に触れていても、そのときの自分は、何も出来なかった。
只、呆と見ているだけの、弱者にしかすぎなかった。
「あはははははははははははははっはははははははははははははははははははは」
若干の間の後。倉庫内は狂気の笑いが充満した。その様は喩えるならば”煉獄”だった。
天国では決して無い。
しかし、そこは彼らにとってしてみれば地獄ではない。
ならば、そこは煉獄だろう。
ここまでならばいい。
ここまでなら、まだ妹の手を取って逃げ去ることも出来た。
しかし、この後の―――
―――この後が、”地獄”だった。
566 :
フェンリル ◆be/xFEN/R. @株主 ★:2008/03/27(木) 00:57:14.16 ID:XEGAIg7j0 BE:258999252-BRZ(10823) 株主優待
ここまでつまらなすぎるスレは久々
vip全盛期なら確実に1で落ちてた
vipも地に落ちたもんだな。この屑馴れ合い厨共のせいで
567 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:57:31.95 ID:WQg6Jg8vO
また帝愛なのかwwwwww
568 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 00:58:54.00 ID:1Iq3h23P0
>>566 こんばんは。良い(よい)天気(てんき)ですね。
()の中(なか)は読み方(よみかた)です。
569 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:00:13.94 ID:1Py8HSgX0
「じゃあ、今日の主賓をお迎えしろ」
リーダーが言うと、大男が一人の女性を連れてきた。
「やめ、やめて……」
その顔は、目隠しされていてよく見えなかったが、確かに怖がっていた。
「これから何すると思う?」
近くにいた男が僕に聞く。僕はのどが震えて声すら出ない。
「ふふ、まあ最初はそんなものか。まあよく見ているといい」
そう言った時、その場にいた何人かの奇声と、女性の悲鳴が聞こえた。
その声は声になっていなかった。そう、これは音だ。
只の雑音であり、只の騒音。
「こうやってないと、俺らはダメなんだ。
あの薬、どうやら打った後、人を痛めつけたくなっちまうみたいでな。」
そんなふざけたことを本気で言ってくるあたり、この男も彼らと同類だ。
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:02:14.14 ID:F1hujGSP0
もしかして・・・ナカジマ絡んでるんじゃ・・・
571 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:03:58.19 ID:1Py8HSgX0
その場を埋め尽くすのは血液と女性が失禁した異臭。
その中で、悪質で、残虐な暴力は繰り返されていた。
「――――」
もう息も絶え絶えの女性は、抵抗も思考も止め、今や死を待つのみの人形になっていた。
「ひゃひゃひゃひゃひゃ!!」
それでも、それでもこの外道共は暴力の手を休めたりはしない。
このグループ人数にして六人。忌々しいことに、僕の妹も数に入れた人数だ。
「―――、――」
声がまだでない。否。出そうとしない。
体が動かないのも既に分っている。
「なあ、そろそろ終わらせようぜ。
おい! ワカメ!! お前にやるよ」
リーダーの言葉を聞き、妹は見たことも無い、歓喜の表情を浮かべる。
その姿は悪魔そのものだった。
「――――ッ!!」
思わず目を覆う、見たくない。妹が、他の誰でもない妹が血塗れの鉄パイプを女性に振りかざした
姿など、僕は――――
―――見たくない――――!
572 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:06:03.42 ID:F1hujGSP0
バイオレンスだな・・・
573 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:07:11.85 ID:1Py8HSgX0
血。
血。
血。
ここは鮮血の舞台(ステージ)。
ここに散らばるのは嘗て、僅か十秒前までヒトだったもの。
その赤はなによりも醜悪で、醜かった。
ここには死しかない。
肉体も、精神もズタズタにされて死んだ女性の死と。
既に人としての生き方を破棄した外道の、ヒトとしての死が同居していた。
足下に付着しているのはプリンのように柔らかい脳の欠片。
それはこの部屋の至る所に付着していた。
脳漿はぶちまけられ、さながらバケツをひっくり返したかのような惨状。
「―――」
気持ち悪い。
しかし、目の前の絶対的な死を、僕だけは、せめて僕だけでも、
―――覚えていようと思った。
574 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:08:45.05 ID:ZQUNCWBOO
タイガー道場が現れてもおかしくない
575 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:09:37.53 ID:qHPYUyGxO
誰かセガールを読んでくれ
576 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:10:06.96 ID:1Py8HSgX0
響き渡る声。否。これを声と評すことは断じてない。
阿鼻叫喚。獣以下の畜生共の中に妹が加わっている。
妹の様相は明らかに常軌を逸しているものであった。
その口から出てくる音は何が可笑しいのか笑いしか無い。
「どうして……」
ようやく、時間にすれば一時間ぶりに、僕は僕自身の声を聞いた。
「―――見た? ”お兄ちゃん”。楽しかったでしょ」
近づいてくる妹の顔には血液の化粧が施されていた。
「楽しいわけないだろ!? そうしちゃったんだよワカメ!!」
「だっさ。今お兄ちゃんのセンスって昔からださすぎだよね。否。あの家族全員ださすぎ。
そもそも名前を付けるにあたって今時”ワカメ”はないよね。もっとエロカッコイイ名前に
しればいいものを、”東天宮寺天照”とか、そんな名前がよかったよ」
「――――」
もう言葉も無い。
声が出なかった訳じゃない。
そう――――こいつには、何を言っても無駄だと思ったんだ。
577 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:11:04.05 ID:htuXlWtt0
ワカメ九歳って設定だよな?w
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:11:42.68 ID:T2JhhKFm0
エロカッコイイ(笑)
つかwwwwwwwサブちゃんwwwwwwww
579 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:11:49.93 ID:EBW1aa8zO
今このスレ見てるヤシ挙手ノ
580 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:11:57.01 ID:F1hujGSP0
サブちゃんがよかったのか?ワカメwwwwww
581 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:13:04.82 ID:8P5N/kfHO
582 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:13:10.07 ID:1Py8HSgX0
その夜。僕はたった一人で帰宅した。
本来なら、僕は生きて帰って来ることさえ怪しかっただろう。
しかし、僕は今、自室の布団に包まり、朝を待っているのもワカメの兄だからという理由に尽きる。
確かに、常にワカメと共にいる僕は警察などに先刻の状況を通報したりは出来ない。
生きて帰ってきたという点に関してのみ、僕は妹に感謝する。
「早く、朝にならないかな」
朝になれば、全てが元通りになる筈だ。
そうだ。きっとそうだ。
こうして、夜は更けていった。
583 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:14:52.02 ID:C3Gb/MXZ0
>そうしちゃったんだよワカメ!!」
ああキーボード見てわかった
584 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:15:38.80 ID:pxaliAYo0
すまん。
>>1にはもう少し頑張って欲しい。
展開が淡白すぐる。
585 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:16:03.37 ID:1Py8HSgX0
―――朝になった。
少し眠ってしまったのか、帰ってきてすぐの記憶が無い。
「―――ッ!」
隣りで、先刻までは居なかった。ソレが寝息を立てて眠っているのを見て、僕は言葉を失った。
「なん…で」
「ん―――。そりゃ、自分の家に帰ってくるでしょ常識的に考えて」
僕の呟きに返答するように妹が体を起こす。
「カツオ。ワカメ。朝ご飯食べちゃいなさい。」
僕の驚きを余所に、姉が食事のために僕らを呼びにきた。
「「は〜い」」
いつものように二人一緒に返事し、着替えを済まし、居間に移動する。
その時――――
「分ってるよね? ”お兄ちゃん”」
そんな、悪魔の声を聞いた。
586 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:16:24.25 ID:kA3lSVLt0
>>583 そういうの心のなかにしまっておけだし
カオリさんに言うし
587 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:16:27.57 ID:T2JhhKFm0
>>584 どういう展開がいいんだよ
皮肉とかじゃなく、純粋に疑問に思っただけだけど
588 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:18:03.74 ID:WAyT9YH90
前読んだぞwww
ワカメねらーかよw
590 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:18:20.70 ID:1Py8HSgX0
朝食もまずまずに、僕は学校への道を歩いていた。
―――冗談じゃない。
何故今日に限って妹と共に登校しなければならないのだ。
「いい天気だね」
「―――ああ。そうだね」
「明日も晴れるかな」
「ああ。そうだね」
「……」
「ああ。そうだね」
「何も言ってないんだけど」
「ああ。そうだね」
全く分らない。
妹はどうして、あんなことがあった朝だというのに、こんなにも冷静なのだろう。
今までの人生に於いて、これほどまでに苦しい登校もなかった。
そして、ようやく僕たちは学校に到着した。
591 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:19:22.54 ID:pxaliAYo0
>>587 携帯小説読んでるみたいな感覚になるんだよね。
恋空とかあんなクソ見たいな小説の作風に似てる気がしたからさ。
593 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:21:04.11 ID:1Py8HSgX0
時刻は夕方四時。しかし僕にしてみればまだ早い帰り。
「全く気が休まらない。――――ッ――!」
ふと、昨夜の”死”を思い出す。すると、胃から夥しい量の胃液が溢れてきた。
帰り道を胃液が汚す。その黄色の液体は僕にには、あの人の血のように見えた。
「―――ダメだ……」
気がつけば僕は膝をつき、ズボンに胃液が付着した。
―――あ。
―――あ。
――――ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
これは脳漿? 否。なんてことはない胃液だ。
これは血液? 否。なんでもないから今は寝ろ。
その時、後ろからの衝撃が僕の意識を刈り取った。
594 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:21:53.92 ID:pxaliAYo0
>>592 面白い奴だな。
とりあえずageようぜ?
話はそれからだ。
595 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:22:08.87 ID:haUkS5Be0
眠りたいけど面白いから眠れないし
最後まで見れなかったらカオリさんに言うし
596 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:22:37.20 ID:F1hujGSP0
カッツォピーンチ!
597 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:23:03.93 ID:1Py8HSgX0
時刻は夕方四時。しかし僕にしてみればまだ早い帰り。
「全く気が休まらない。――――ッ――!」
ふと、昨夜の”死”を思い出す。すると、胃から夥しい量の胃液が溢れてきた。
帰り道を胃液が汚す。その黄色の液体は僕にには、あの人の血のように見えた。
「―――ダメだ……」
気がつけば僕は膝をつき、ズボンに胃液が付着した。
―――あ。
―――あ。
――――ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
これは脳漿? 否。なんてことはない胃液だ。
これは血液? 否。なんでもないから今は寝ろ。
その時、後ろからの衝撃が僕の意識を刈り取った。
598 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:23:18.91 ID:1Py8HSgX0
「―――ん? ここは」
目が覚めると、僕は自室の布団に横になっていた。
「確か―――僕は―――」
そうだ、何者かによって気絶させられたんだ。
それが誰か、何となく想像はついたがわざと考えないように、僕はもう一度眠りについた。
599 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:24:12.94 ID:1Py8HSgX0
interlude
なんとなく、虫の報せというのか。それは私に確信に限りなく近い憶測を与えた。
”兄が普段より早く帰る”といった感じの知らせだ。
正直、兄が死のうが、私にはどうでもよかった。寧ろあの場で殺してしまいたかったぐらいだ。
兄の声が反芻される。全く気分が悪い。
あの人はいつもそうだ。
頭が悪いくせに兄を気取る。
―――ああ。殺してしまいたい。
否。そういうわけにもいかない。あの莫迦はまだ使い道がある。
あの莫迦がそれをやってくれるにはもう少し時間がかかるがそれまでは我慢だ。
「ん?」
そんなことを考えていると、目の前を歩いていた兄が突然嘔吐した。
思わず吹き出してしまいそうになった。おそらく昨夜のことを思い出したのだろう。
今日の夕日は確かに鮮血のように朱い。
このまま見ているのも悪くは無いが、このまま倒れて救急車が来たりすると面倒だ。
―――だから、私が兄の意識を刈り取り、家に運んだ。誰にも見られていない筈だ。
「―――」
そう、たとえ物陰から中島とかいう馬鹿が見ていたとしても、それは無視する。
interlude out
600 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:25:01.01 ID:T2JhhKFm0
>>591 それは俺も思った
説明できないけどどこか似てるんだよ
技術は天と地ほどの差だと思うけど
601 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:26:40.39 ID:1Py8HSgX0
また夜がやってきた。
眠るのが早かった僕は昨日と同じような時間に目が覚める。否。少し早かったようで―――
「あれ? 起きちゃった? 今日も来る?」
行くわけないだろ。と言いたかった。
「―――行く」
どうしてか、僕はあの場へもう一度行ってみたくなった。
602 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:27:12.53 ID:pxaliAYo0
>>600 それ。
>>1には悪いが、何か違和感を感じるんだよな。
純文学とか言われる程の評価は妥当とは言えないんじゃないかと思ってさ。
603 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:28:19.62 ID:1Py8HSgX0
「あれ!? お兄ちゃんじゃね?」
頭の悪そうな男が話しかけてくる。
「今日も来たいって言ってたから連れてきちゃった」
今日も昨日と同じ場所。しかし、今日は痛めつけられる人間が男だ。
その男がそこに現れた時、僕は目の前が真っ暗になった。
「―――磯野…」
そう、その男は中島だった。
誰でもない僕の親友がそこにいた。
「あれ? お兄ちゃんの知り合い?」
「――――」
ここで”そのとうり”と言えば、もしかしたら中島は助かったかもしれない。
でも、僕はどうにかしてる。だって――――
「―――知らない。そんな人知らない」
こんなことを口走っていたのだから――――
604 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:29:26.45 ID:C3Gb/MXZ0
最初面白かったのに何か同じような話ばっかで萎えた
605 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:30:12.76 ID:1Py8HSgX0
それからは昨日と同じ。全く同じ。どうやら彼らは男女の違いなんてどうでもいいらしい。
でも、最期は違った。
「おいお兄ちゃん。今日はお前がとどめさしてやりな」
悪魔。否。鬼の言葉に、僕は一瞬耳を疑った。
「そうだな。昨日は妹だった訳だし、今日はお兄ちゃんだな」
それに便乗するように周りが囃し立てる。
「まさか、出来ねえのか? あ?」
その声に、僕は正気を失ったらしい。
出来ないことなんて無い。
僕に出来ないことなんて――――
「あるものかあああああああああああああ!!!!!!!」
ぐしゃりと、おかしな音と共に中島の頭はまるでスイカのように飛んだ。
606 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:30:43.91 ID:rWFSkxwLO
じゃあ読まなきゃいい
607 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:31:02.44 ID:pxaliAYo0
>>604 ナミヘイのノリは結構好きだったがな。
同じ作者だから雰囲気は近いものになるだろうが、
そこらへんは少し考慮をして欲しかった。
マンネリはな。
608 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:31:41.58 ID:pxaliAYo0
609 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:32:06.95 ID:1Py8HSgX0
昨日は妹が、この舞台(ステージ)の主役だった。
しかし、今日の主演はどうやら僕のようだ。
鮮血。鮮やかな赤色。
それにあてられていたのか。頭が呆とする。
「はははははははは!!!やっちまったな!”お兄ちゃん”。これで俺たちと同類(おなじ)だ」
耳障りなリーダーの声が響く。だが、今はどうでもいい。
―――ああ。気持ちがいい。人の頭を潰すという行為がこんなにも心地よいものだとは
思わなかった。
「はは、いいスイングだったじゃねえか」
先刻、話しかけてきた頭が悪そうな男が近寄る。
―――邪魔だ。
610 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:32:07.09 ID:zEKsICvf0
とりあえず空気読んで
611 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:32:21.26 ID:6UnMp7pdO
中島wwwwwwwwwwww
>>607 >
>>604 > ナミヘイのノリは結構好きだったがな。
> 同じ作者だから雰囲気は近いものになるだろうが、
> そこらへんは少し考慮をして欲しかった。
> マンネリはな。
613 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:33:10.20 ID:pxaliAYo0
614 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:33:40.94 ID:0J7FnKbkO
>>607 評論はいいけど、空気を悪くしないでね…
615 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:34:10.72 ID:1Py8HSgX0
男の頭もはじきとんだ。
真っ赤な血液。
ピンク色の脳。
白濁した脳漿。
その全てが僕を奮い立たせた。
「―――――」
連中も何が起きたか理解できていないようだった。当然ワカメも面食らった表情だ。
何故か? 簡単なことだ。
こいつらは、近しい人間の死を目の当たりにしたとが無いのだ。
故に、今のこいつらのこといったら、ない。
「……何、してんだよ……」
リーダーがふと我に返ったように呟く。
「別に……五月蝿かったから。こいつ」
その通り。五月蝿かっただけ。
こいつ(とはいっても見る陰も無いが)は恍惚感に浸っていた僕の邪魔をした。それだけ。
「何したか分ってんのか!! ああ!?」
―――ああ。こいつも馬鹿だ。と。僕は思った。
616 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:35:02.20 ID:T2JhhKFm0
今は過去書いたやつを投下してるんだし、
それを望んだのは俺らだろ
別に文句言うようなことじゃなくね?
617 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:35:24.53 ID:pxaliAYo0
>>614 良いんなら言うなよ。
なるべく言葉は選んでいるつもりだが?
618 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:36:04.09 ID:1Py8HSgX0
こいつも馬鹿。それが確信に変わったのは僕への制裁の仕方。
自分一人では勝てないから子分を使って僕に制裁を加えようとしている。
全く短絡的で厭になる。
当然、僕にはこの部屋唯一の武器を持っている。負ける道理が無い。
鉄パイプが唸る。
力一杯にフルスイングされたそれは触れた者全てを破壊する宛ら”サイクロン”。
それにわざわざ向かってくる彼らは果たして生きていられるか。
それは否。
この暴風に触れた者の悉くが肉塊に変わっていく。
腕がちぎれ暴れる者もいれば―――
足がはじけ飛んだ時点で気を失った者も居る。
―――この絶対破壊の中。リーダーと妹は完全に傍観に徹していた。
619 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:36:12.42 ID:pxaliAYo0
620 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:36:50.35 ID:kA3lSVLt0
お前ら自分で賛成っつって投下してもらってんのに
喧嘩してんじゃねえよwww
腹減った
621 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:37:33.24 ID:T2JhhKFm0
622 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:37:43.76 ID:pxaliAYo0
>>620 すまん。
来たのさっきだ。
一応、流しで読んだ。
623 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:38:06.71 ID:1Py8HSgX0
程なくして、僕に向かってきた馬鹿共の悉くが地に伏せた。
その姿の殆どが既に人の形をしていなかった。
早い話が、僕は三名の人間を殺戮した。
本来ならば他人に咎められ、自らに罪悪感を覚える所だが、僕に関してそれは違う。
「いてえ、いてえよう……」
大男が情けなくリーダーにすがる。嘗ての巨漢も脚がなければ小学生並みの身長になる。
それを――――
音も無く、大男の胸に何かが突き刺さった。
それはナイフ。ナイフにしては長い、刃渡り三十センチに及ぶランボーナイフだ。
「―――ああ。成る程。こうやって殺すのか。人ってのは」
624 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:38:14.46 ID:AmzONBbgO
625 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:38:15.17 ID:pxaliAYo0
626 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:39:07.81 ID:pxaliAYo0
627 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:40:06.47 ID:1Py8HSgX0
ランボーナイフというものは、一般的にはサバイバルナイフと呼ばれるものの一種だ。
本来、サバイバルナイフというものは実用性を重視するのが常だ。
しかし、このランボーナイフはナイフにしては長い。
長い故に、あまり使う者はいない。
だが、こと殺傷能力に関しては”疾さ”と”重さ”を両立させた、優秀な武器といっていい。
それを持ち歩いてる時点で本来は法律に触れる。
しかし、警察だって暇じゃない。
そうそう一般市民の持ち物検査をやっていられないのも事実だ。
ならば、今この場で彼がナイフを持っていたって、それは別段珍しくもないし、
驚くことでもない。
だが驚くべきはその判断力と行動力。
つい先刻まで身内の死に関しては全くの素人であった彼は今は、間違いなく仲間を手にかけた。
それが恐ろしい。
故に――――
「あんたは来ないの?」
なんて、つい話しかけちゃったじゃないか――――!!
628 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:41:37.16 ID:T2JhhKFm0
>>625 だって既に書いたもの投下してるのにマンネリとか言われてもって思うじゃん
629 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:42:05.07 ID:1Py8HSgX0
「言われなくても――――ねえ!!」
一気にその間合いを詰め、リーダーはナイフを振るう。
その早さ、本来なら視認することさえ難しい。それを――――
完璧。その言葉がぴったりの回避を見せ、鉄パイプはカウンターの要領でリーダーの脳天に閃く。
また、それを感知してのことか、リーダーも半歩横に避け、ことなきを得る。
これで充分。僕たちの戦力は計りきった。
あの武器を用いた俊速の斬殺を、リーダーは狙い。
鉄パイプを用いた鈍重の撲殺を、僕自身が狙う。
これだけだ。早さでは一歩以上、間違いなく遅れを取るが、一撃の重さで僕に分がある。
それがどういった意味をもつか、僕らは理解している。
リーダーは急所を狙い、一撃の下で決着させなくては自分が一撃で殺される。
僕は先手を取ることを捨て、リーダーの一閃に対して必殺の一撃で殺す。それができなければ死。
何とも分りやすい。一撃で終わるじゃないか。この殺し合い。
630 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:43:30.43 ID:F1hujGSP0
ゴクリ・・・
631 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:43:51.88 ID:pxaliAYo0
>>628 これ全部新規書きじゃねぇの?
それ前のいくつかだけなんじゃ?
勘違いだったらすまん。
632 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:44:07.29 ID:1Py8HSgX0
―――直線―――!!
そう悟った僕は、剣道でいうところの”正眼の構え”をとった。
剣道において、如何なる攻撃に対しても対処できる。万能の型。
しかし、所詮はルールのうちに生まれた”型”。
剣道に関して、素人の僕がこの構えによって対処できるのはまっすぐに相手が飛び込んできた場合
に限られる。
故に、仮定(もし)、リーダーが後ろに回り込んだりしたら、間違いなく僕は死ぬ。
”そんなことはない―――相手は忍者なんかじゃないんだから”
そう奮い立たせ、相手からの攻撃を待つ。
633 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:45:00.12 ID:PUaakz0S0
そうか、「ようです」検索じゃひっかからないものもあるのか・・・
634 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:45:30.56 ID:F1hujGSP0
新規書きならなおさら神と思うのはオレだけ?
635 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:46:06.34 ID:1Py8HSgX0
呼吸を落ち着かせ、敵を見据える。
その姿は明らかに落ち着きを欠いている。なにか、別のなにかに怯えているような。そんな感じだ。
この男は間違いなく、今体調が優れていない。
当然と言えば当然だろう。
この男は、今日も含めて、恐らく随分長いことあの薬にお世話になっているのだろう。
薬というものの厄介な点というのは、繰り返し服用することで体にできる免疫による、
効果持続時間の短縮化に他ならない。
この男の状態は、一般的に言う所の”ヤクがキレた状態”であろう。
その際に視える幻覚が、彼の精神状態を犯しているのだ。
幻覚。そう思った時、僕は決定的なことを失念していたことに気がついた。
ヤクがキレた状態は、周囲の人間にも危害を及ぼす。
例えば、”被害妄想”。周り全てが敵に見えるのだ。故に――――
「――――」
奴が近くにいる妹に標的を変えるのも自明の理だった。
636 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:46:38.12 ID:T2JhhKFm0
637 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:47:18.23 ID:F1hujGSP0
ワカメ逃げて−−−!
638 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:47:47.39 ID:rWFSkxwLO
ワカメー!!!!
639 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:48:15.85 ID:1Py8HSgX0
「――――」
妹は恐怖に声がでない。しかし、今はそれが幸いしている。
今、妹が声を出せば、間違いなく男はそれを合図に妹の喉にナイフを突き刺す。
男と僕の距離は約十メートル。全力で走れば一〜二秒で到達できる距離だ。
しかし、その距離よりも男に近い妹が殺される時間なんて、その半分に満たない。
ならば、僕がとる行動なんて決まっている。
「ワカメ――――」
捕われの妹に宣告する。
「――――死んでくれ」
僕のために――――
640 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:49:37.33 ID:T2JhhKFm0
なんというカツオ・・・
小5かほんとにwwwwwww
あれ?小6だっけ
641 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:49:45.89 ID:6UnMp7pdO
( ゚д゚)
( ゚д゚ )
642 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:50:18.80 ID:1Py8HSgX0
涙なんか流さない。
もとより、この場を血に染めたのは他ならぬ僕自身だ。
ここいらに転がる肉塊の家族を思えば、僕は妹が目の前で殺められても寂寥の思いなんて無い。
あっちゃいけない。
僕は男に向かっていく、その早さは今までの比では無い。
喩えるならばそれは雷。
それに迎撃する男は正気を失っている。ならばその男が起こす行動なんて限られる。
人質を殺す? 否。
逃げる? 否。
それは只一つ、向かってきた敵を迎撃することのみだ。
643 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:50:21.76 ID:T2JhhKFm0
644 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:50:30.97 ID:D1qNnOkP0
>>636 マジかよ。
盛大に誤爆。
こういう言い方はどうかとも思うが、
他にもマンネリを感じてる香具師はいるみたいだし、
そろそろ雰囲気違うのを望んでる奴も隠者ね?
それだけ。
645 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:50:53.96 ID:D1qNnOkP0
646 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:51:22.33 ID:KwUmaDXPO
>>641こっちみんなし カオリさんに言ってやるし
647 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:52:02.85 ID:D1qNnOkP0
648 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:52:25.24 ID:1Py8HSgX0
男の迎撃は、先ほどの攻防とは打って変わり、制裁を全く欠いた。不完全なものだった。
―――勝敗は一瞬で決まった。
男は鉄パイプの一撃で頭蓋の骨を砕かれ、絶命していた。
踏み込みが甘かった所為か、即死ではなかった。否。それでも即死に近かったが、少しでも激痛を
感じさせてしまったことが僕の中に罪悪感を生んだ。
「ははっはははははははっははははははははははははははははははっははっはははあっはは」
嗤いが止まらない。
決して可笑しい訳じゃない。
なのに、僕は酸欠になるまで嗤った。大声で。
そして、嗤い終えた後。僕はリーダーのナイフを手に取った。
それを――――
自らの喉に突き刺した。
649 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:52:58.89 ID:rWFSkxwLO
650 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:53:13.44 ID:F1hujGSP0
カツヲなにしてんのー!!!!
651 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:53:22.03 ID:D1qNnOkP0
652 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:53:40.06 ID:6UnMp7pdO
えぇーっ
653 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:53:49.34 ID:T2JhhKFm0
>>644 まあ確かにマンネリっぽいし作者にはいい機会だったのかも
よし終了。
654 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:54:31.93 ID:D1qNnOkP0
655 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:54:36.08 ID:1Py8HSgX0
「―――か!」
冷たい刃が喉に刺さる。その痛みを痛みとして感じる間もなく僕の意識は消え――――
”る、わけには行かない……”
自分だけが逝くのならいい。このまま消えてなくなろう。
しかし、今、目の前に妹が居る。その前で、只では死ねない―――!
「わか…め……」
喉を突き刺したのにも関わらず、不思議と声が出た。
「―――――」
その反面、妹は声が出せないようだ。当然だな。
「僕、お前を守ってやれなかったな。馬鹿だったな。」
息も絶え絶えで話す。妹は泣いている……のか? もう目も見えない。
「ただの罪悪感だけで死ぬんじゃないぞ。僕は、あの世でもあんな奴が居るかもしれないから、
ちょっと出張するだけだ―――だから――――」
顔に冷たいものが落ちる。
―――ああ。泣いてくれてるんだな。
「―――お前がこっちの悪い奴を懲らしめるんだぞ」
―――ああ。答えは分ってる。さようなら。
656 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:54:49.75 ID:T2JhhKFm0
カツオおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
657 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:55:54.47 ID:rWFSkxwLO
658 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:56:08.77 ID:1Py8HSgX0
Epilogue
あれから、十一年が経ち、私は成人した。
大学進学はしていない。私は他にやりたいことがある。
それは分りきったこと――――
「ワカメ、死んでくれ」
あの時、兄が言った言葉は、決してリーダーに刺されて死ね。というわけではない。
これから、僕が居なくなった世界、心を殺して守れ、という意味だったのだ。
それに気がついたのはいつだったか。今はどうでもいい。
まずは世界の紛争を止めなくちゃならない。
兄のような、力ずくではなく、私自身のやり方で。
「だから、見ててねお兄ちゃん」
659 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:56:10.87 ID:F1hujGSP0
カツヲお兄ちゃん死んだらだめですー
660 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:56:29.46 ID:8Dx/+I6P0
カッツオオオオオ
661 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:56:32.52 ID:D1qNnOkP0
662 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:57:02.56 ID:rWFSkxwLO
カツオー
663 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:57:57.45 ID:T2JhhKFm0
664 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:58:03.49 ID:1Py8HSgX0
磯野家の墓には、英雄が眠っている。
過去、二十名以上の民間人を殺害していた少年グループを単身によって壊滅させた鮮血の英雄。
とらえようによっては、彼も猟奇的殺人者なのかも知れない。
しかし、太古の英雄というものの殆どがそんなもの。
絶対的な殺戮を以て幾多の争いを終結させた。それが英雄ならば彼もまた英雄だろう。
しかし、彼の血を分けた妹が、今度は武力を持ち得ずにして争いを終わらせようとしている。
それは愚かか? 否。それもまた、一つの”英雄”の姿なのだから――――
今日も、一陣の風が吹く。
小さな、それでいて美しい”英雄”の出発を祝うように。
磯 野 カ ツ オ が ヒ ー ロ ー に な る そ う で す
FIN
665 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:58:20.07 ID:6UnMp7pdO
カッツォ( ;∀;)イイヤツダナー
666 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:58:31.47 ID:D1qNnOkP0
相変わらずタラヲは誠あつかいなのな。
667 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:59:07.47 ID:T2JhhKFm0
カツオがヒーローってそういうことか!
かっけえ!
668 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 01:59:14.63 ID:1Py8HSgX0
終わった。
終わったからしばらく皆と語り合いたいぜ。
669 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:59:41.20 ID:kA3lSVLt0
タラヲ嫌われすぎですー
670 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 01:59:53.60 ID:F1hujGSP0
671 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:00:19.60 ID:D1qNnOkP0
>>668 新しい風をキボン。
図々しいが一応具申してみる。
672 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:00:31.67 ID:1Py8HSgX0
なにか俺に質問ある?
673 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:00:37.67 ID:6UnMp7pdO
674 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:00:43.32 ID:kA3lSVLt0
>>1 乙
タラヲに何かうらみでもあるのか?
扱いがひどすぎるww
675 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:00:58.61 ID:5x4i06Sp0
乙!楽しませてもらった
676 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:01:07.42 ID:F1hujGSP0
677 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:01:15.44 ID:hhEKo9+cO
678 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:01:43.73 ID:rWFSkxwLO
679 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:01:54.08 ID:8Dx/+I6P0
おもろかった
680 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:01:58.50 ID:T2JhhKFm0
タラヲってあらゆるところでひどい扱いうけてるよな
タラヲ「道草って食べられるですかー」(アニメ内での発言)
↑
まあ俺もこれにはカチンときたけどな
681 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:01:59.30 ID:NXwCf72XO
よくサザエさんでここまで書けるな。尊敬する
682 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:02:18.22 ID:1Py8HSgX0
>>673 もうサザエさん小説はないんだよwごめんw
>>674 タラヲうぜええええええええええええええ
>>676 マスオ以外は以前立てたスレのモノだよ。
683 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:02:20.78 ID:D1qNnOkP0
684 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:02:31.58 ID:T2JhhKFm0
>>1乙!
マンネリだのなんだの言ったけど、技術は凄いと思う
685 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:03:29.60 ID:htuXlWtt0
>>1が書いた中で誰も死なない幸せな物語とかないの?
686 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:03:35.94 ID:KwUmaDXPO
687 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:03:39.47 ID:8P5N/kfHO
688 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:03:52.12 ID:1Py8HSgX0
689 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:03:56.34 ID:D1qNnOkP0
>>684 どんな技術の事を指しているのかは分からんが
>>1のSSは楽しめた。
690 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:04:16.67 ID:F1hujGSP0
>>1 文才あるよな
オレは文才ないから
>>1みたいな能力がウラヤマシス
691 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:04:29.77 ID:T2JhhKFm0
なんか同じ系統ばっか書いてるのは何か理由があるのか?
それともサザエさんに恨みでもあんのか?w
692 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:04:45.71 ID:1Py8HSgX0
>>1乙
続きが気になって眠れなかった ただでさえ寝不足なのに
おもしろかったよ
みんなおやすみノシ
694 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:05:27.61 ID:1Py8HSgX0
695 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:05:36.03 ID:D1qNnOkP0
696 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:06:48.34 ID:1Py8HSgX0
697 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:07:09.20 ID:D1qNnOkP0
見事にスルーされてるが泣かない。
698 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:07:36.05 ID:rWFSkxwLO
サザエ一家が夢に出てきそうw
699 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:08:02.13 ID:T2JhhKFm0
続きが気になって結局全部読んでしまった。
たのしかった!
おやすみ!
700 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:08:33.57 ID:T2JhhKFm0
701 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:08:36.83 ID:8LgK8m3aO
泣いたらだめデスー
702 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:09:00.68 ID:PpheyMMDO
乙!!
これで寝れる
703 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:09:05.52 ID:8LgK8m3aO
704 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:09:07.28 ID:1Py8HSgX0
705 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:09:17.23 ID:6UnMp7pdO
サザエさん以外の書き溜めとかあったりする?
俺も眠い
706 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:09:24.53 ID:D1qNnOkP0
707 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:09:35.93 ID:T2JhhKFm0
>>701 デスデス言ってんじゃねえよお前こそDEATH
708 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:10:03.76 ID:1Py8HSgX0
709 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:10:08.59 ID:F1hujGSP0
日曜日の18:30からの30分は、
フジテレビの番組をまともに見れなくなるだろうなw
特にワカメとカオリさんのしゃべるシーンとかww
710 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:10:33.56 ID:1Py8HSgX0
>>705 一応あるが――俺ももうすぐ寝るw
すまん!
711 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:10:35.94 ID:D1qNnOkP0
712 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:10:54.57 ID:T2JhhKFm0
今度からカオリさんって言わないといけないし
713 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:10:55.62 ID:8LgK8m3aO
714 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:11:10.63 ID:neREyuqLO
カツオが受験する話なかったっけ?
715 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:11:16.70 ID:6UnMp7pdO
中島不憫すぎwwwwwwwwwwwwwww
716 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:11:25.82 ID:D1qNnOkP0
717 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:11:44.42 ID:rWFSkxwLO
718 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:11:59.05 ID:F1hujGSP0
719 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:12:08.61 ID:T2JhhKFm0
>>713 ちょwワカメに毒されてんなw
カオリさんに言うし
720 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:12:09.48 ID:RBcWsrstO
今北
サブちゃんのフルネームがやたらかっこいいなwwwww
>>1かなり乙。wktkしながら続き読んで来る
721 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:12:57.18 ID:8LgK8m3aO
>>716 すまんはしゃぎすぎた
今度こそみんなお疲れ様ノシ
722 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:13:13.98 ID:D1qNnOkP0
723 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:13:24.07 ID:T2JhhKFm0
そういやサブちゃんの本名読めなかったな
ああゆとりだとも。
724 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:14:05.94 ID:D1qNnOkP0
725 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:15:07.56 ID:1Py8HSgX0
え〜と。
皆が盛り上がっているが俺は失礼ながら落ちるw
こんなに伸びたスレは久しぶりで凄く嬉しかったぜ。
それも皆のお陰だ。
みんな、朝になってこのスレがあったら――なにかが起こるかも?
―――なんて、望み過ぎかw
じゃあ、これからケータイでROM入るから皆はカオリさんトークでもタラヲトークでもしてくれ。
―――じゃあ、おやすみなさい!!!
726 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:15:49.60 ID:8LgK8m3aO
727 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:15:54.17 ID:1Py8HSgX0
ちなみに、サブちゃんの本名は―――
”ひがしてんぐうじ さぶろう”だよ
728 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:16:43.33 ID:F1hujGSP0
よく考えれば、マスオの浮気編は新規だということは
ストックを書いた過去作品よりもレベルが上がってることって事だよな。
少なくともマスオ編を読んで他作品を希望したわけだし
729 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:16:48.68 ID:6UnMp7pdO
>>725 お前の文章ならここまで伸びても妥当だよ
本当に乙だぜ!!
タラヲ死ね
730 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:16:51.34 ID:D1qNnOkP0
731 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:17:11.18 ID:L89Q1krd0
今北産業だし
732 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:17:50.05 ID:D1qNnOkP0
733 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:17:57.84 ID:htuXlWtt0
>>725 12時には寝るつもりだったのに・・。お前のせいだし
まじ明日寝坊したらカオリさんに言いつけるし
乙、楽しかったよ
734 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:18:03.98 ID:F1hujGSP0
>>1 マジお疲れ様でした!楽しかったし!
また読ませろし!
735 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:18:29.65 ID:T2JhhKFm0
>>731 おまw
産業しなくてもいいほどに読んだだろww
736 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:18:49.94 ID:8LgK8m3aO
みんな聞くデスー
さぶちゃんの本名は「ひがしてんぐうじさぶろう」 デスー
わかったかゆとりどもデスー
737 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:19:31.23 ID:F1hujGSP0
738 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:19:51.38 ID:FUwEsI6hO
739 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:19:51.67 ID:T2JhhKFm0
>>1 たのしかった!
サブちゃん名前壮大すぎwwwwww
出来る限りは保守する
もっと読みたい
740 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:20:07.29 ID:D1qNnOkP0
>>737 おいw
スルーしてやれよ。かわいそうだろうがw
741 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:20:36.22 ID:T2JhhKFm0
>>736 だまれw
誠と一緒にNice boat.してこいw
742 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:21:11.39 ID:D1qNnOkP0
743 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:22:27.28 ID:8LgK8m3aO
今度はワカメおねーちゃんとあなるふぁっくデスー
744 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:23:09.32 ID:T2JhhKFm0
745 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:23:17.26 ID:F1hujGSP0
746 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:23:44.25 ID:L1D8saIM0
>>1 こんどスレ立てる時が来たら呼んでくれよな
楽しみにしてるぞ
お疲れ様でした
747 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:24:23.48 ID:D1qNnOkP0
748 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:25:50.18 ID:8LgK8m3aO
>>745 キャップじゃないデスー将来の夢は2代目フルボッキ17センチマンデスーおっきぃデスー
……本当だし
749 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:26:57.64 ID:F1hujGSP0
さてオレもそろそろ眠るわ
テシュ丸めてから
750 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:28:05.14 ID:T2JhhKFm0
751 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:28:21.08 ID:F1hujGSP0
>>1 ありがとう!楽しかった!
そしてみんな乙だし!
早く寝ないとカオリさんに言うしノシ
752 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:29:25.35 ID:6UnMp7pdO
753 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:29:46.65 ID:D1qNnOkP0
754 :
ケータイ笑み社♯あ:2008/03/27(木) 02:29:56.89 ID:EBW1aa8zO
て
755 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:30:30.82 ID:8LgK8m3aO
>>751 最後かまってくれてちょっと嬉しかった
乙ノシ
756 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:30:31.52 ID:D1qNnOkP0
>>752 アレじゃ無理だろw
多分、花沢義姉さんのとこだ。
757 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:30:59.42 ID:T2JhhKFm0
758 :
ケータイ笑み社 ◆3zNBOPkseQ :2008/03/27(木) 02:30:58.80 ID:EBW1aa8zO
す
759 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:31:33.73 ID:D1qNnOkP0
つ
先取り
760 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:32:06.82 ID:8LgK8m3aO
>>756 いや多分イササカ先生と波HEYのとこだ
761 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:32:10.28 ID:T2JhhKFm0
762 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:32:10.27 ID:6UnMp7pdO
763 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:32:42.03 ID:T2JhhKFm0
764 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:32:57.02 ID:D1qNnOkP0
>>760 抜く要素が薄い髪の毛くらいしかねぇww
765 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:33:27.91 ID:T2JhhKFm0
766 :
ケータイ笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:33:37.11 ID:EBW1aa8zO
あ、朝まで残ってたらかなり初期に書いた最後のサザエさん小説うぷする。
シコシコ小説な部類さ
767 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:34:18.63 ID:D1qNnOkP0
768 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:34:31.85 ID:L89Q1krd0
>>732>>735 は?カツオの話とか読んで泣いてなんかいねーし。
あんまりほざいてるとカオリさんにいうし
769 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:34:35.08 ID:T2JhhKFm0
こ れ は 徹 夜 フ ラ グ
俺を寝かせない気だな・・・もう・・・
771 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:35:06.28 ID:2Q45CFlvO
なぁ、マジでサブちゃんの本名って東天宮司三郎って設定なの?
>>766 だいたいでいいんで時間を教えてくれYO
773 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:35:42.18 ID:D1qNnOkP0
774 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:35:48.26 ID:L89Q1krd0
>>766 待ってるし
うpしねーとカオリさんに言うし
775 :
ケータイ笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 02:36:33.14 ID:EBW1aa8zO
もし、1000行きそうになったら
>>990が次スレ尾根!
我が儘言ってごめんなさい!
776 :
タラヲ復活:2008/03/27(木) 02:36:35.93 ID:8LgK8m3aO
777 :
◆3zNBOPkseQ :2008/03/27(木) 02:36:58.19 ID:L1D8saIM0
そうだねえ
778 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:37:45.41 ID:D1qNnOkP0
779 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:37:47.72 ID:2Q45CFlvO
タラヲ編の最後を誰か簡単に頼む!
780 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:38:11.21 ID:D1qNnOkP0
781 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:38:18.21 ID:T2JhhKFm0
次スレタイはこれと一緒?
それとも他のがいい?
俺も携帯にうつろうかな
782 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:39:10.40 ID:2Q45CFlvO
>>776 いや、もう30のオッサンなんだがマジで知らない。
783 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:39:56.21 ID:D1qNnOkP0
784 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:40:37.82 ID:8LgK8m3aO
>>779 一生懸命読んで名前まで入れたのに眠くてリアルにもう忘れちゃったデスー
785 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:41:17.62 ID:2Q45CFlvO
786 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:42:12.08 ID:D1qNnOkP0
>>785 なんかゆとりとか失礼な事言ってゴメンね
788 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:43:14.38 ID:D1qNnOkP0
>>787 おまいのノリはもう皆つかめてるから気にスンナ。
789 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:44:40.31 ID:D1qNnOkP0
そろそろ落ちるわ。
みんな乙。
>>1も乙。
次に大いに期待して眠りにつく。
>>788 眠すぎてナチュラルハイ
>>1みたいな文才ほしかったな〜完全に才能だもんね
791 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:45:33.86 ID:2Q45CFlvO
>>787 いや! 別に気にしてないよ。
新作も初期作品も楽しみだな!
792 :
タラヲ:2008/03/27(木) 02:46:22.50 ID:8LgK8m3aO
793 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:47:40.96 ID:Q+WiYjbMO
文才さえあれば論文書くのに困らないよな。
そういうもんでもないのか?
794 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 02:50:27.35 ID:D1qNnOkP0
>>792 あぁ。タラヲ氏ねな!
>>793 文才じゃ論文は書けねえよww
それだったら俺の場合、提出さえ出来んわw
795 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 03:20:10.68 ID:PUaakz0S0
ほ
796 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 03:26:31.62 ID:NXwCf72XO
ほしゅ
797 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 03:39:15.51 ID:T2JhhKFm0
ほしゅだっぜ
798 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 03:48:14.31 ID:T2JhhKFm0
保守だし
読みたいし
799 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 03:57:40.40 ID:xap7Yaiw0
12時に寝てしまった
800 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 04:00:39.55 ID:FPkq6dDWO
保守
801 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 04:19:01.26 ID:4329EKr60
保守だし
802 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 04:22:41.58 ID:8kHsxLSB0
保守だし
カオリさんに言うし
803 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 04:52:48.37 ID:fXT+yd6hO
保守だし
804 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 05:12:00.97 ID:OinoREPKO
保守だし
805 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 05:25:04.95 ID:T2JhhKFm0
ほしゅほしゅだし
806 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 05:28:51.64 ID:6eJzQy0I0
保守とかうざいし
807 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 06:14:19.49 ID:AzAUhPZaO
徹夜してしまったwww
保守
808 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 06:24:29.91 ID:tIfsltafO
保守するし
809 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 06:44:35.30 ID:T2JhhKFm0
ほしゅし
810 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 08:27:55.52 ID:1Py8HSgX0
ただいま!
みんなおはようございます!!
811 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 08:29:27.71 ID:h3uTYGHWO
きたぁぁぁぁあああああ
812 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 08:31:08.54 ID:eC+XjBO8O
813 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 08:31:45.76 ID:1Py8HSgX0
ところで、なんか先刻からサーバー停止してなかった?
814 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 08:33:59.83 ID:1Py8HSgX0
とりあえずもう少し人集まったら作品うpするよ
815 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 08:37:25.57 ID:tIfsltafO
wktks
816 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 08:37:46.93 ID:1Py8HSgX0
自分でやるのもアレだがあげる
817 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 08:46:00.78 ID:8oKL10wk0
支援
818 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 08:47:03.22 ID:FPkq6dDWO
おはよう
819 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 08:51:27.18 ID:GoE9uxeFO
支援
820 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 08:57:11.16 ID:tIfsltafO
あげ
821 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:00:40.25 ID:1Py8HSgX0
そろそろうpする。
”花沢さんが本気を出すようです”
822 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:01:03.88 ID:1Py8HSgX0
「―――――磯野くん・・・・」
この名を何度口にしたのだろうか。
初めて会った日から「彼」に惹かれていた。
故に、幾度のアプローチを繰り返した。
それなのに、「彼」は振り向いてくれない。
それなのに、「彼」は私を見てくれない。
それなのに、「彼」は――――――
「もう、こんな切ない日はおしまいにしよう―――――――」
私は決意した。
823 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:03:02.20 ID:FPkq6dDWO
キター
824 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:03:10.09 ID:1Py8HSgX0
愛しい人の家は私たちが通ってる学校より約1キロのところにある。
今時珍しい、和風の家だ。私も何度か行った事がある。
「あら?花沢さん。どうしたの?」
いつもこうして話しかけてくるのは私の義姉―――もとい、「未来」の義姉になるであろう
サザエさんだ。
いつも私に気さくに話しかけてくれる。
その問いかけにいつものように答える。
「――――――カツオくんはいますか?」
そのあとに付け足すのはいつもとは違うコト。
「――――――大事な話があるんです」
825 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:04:08.77 ID:bT2Vs4qMO
花沢ktkrww
826 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:06:06.60 ID:1Py8HSgX0
近くの公園で待っていると伝え、彼を待つ。
―――――どんな風に告白しようか。
今はそれしか考えていない。
もとより、どのような告白をしたところで彼はこう言ってくれるだろう―――――
「喜んで―――――ってね」
ククッと笑みがこぼれる。
ようやく、今まで渇望してきた時間(とき)がやって来るのだ。気分が昂らぬはずがない。
私は周りからは結構美人と言われている。
否。言われた事はないが間違いなく「想われている」はずだ。
体育の着替えでは男子のみならず、女子の目も結構痛いのだ。
特に磯野くんの親友であり、私の幼なじみである「中島博」の目も。ここ1年で著しく
変わっているのだから、それはそれはこの身は人を引きつけるのだろう。
――――――待ち合わせにはまだ早い、今までの私の話をしよう
827 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:09:41.47 ID:1Py8HSgX0
――――思い返せば、昔から自分は周りとはチガウというのが分かっていた気がする。
同い年の男の子よりも体は大きかったし、
同い年の女の子よりは発育が早かった。
故に、私が周りとは違う事に気づくのに大して時間はいらなかった。
他人からは羨望の眼。
家族からは期待の眼。
しかし、不思議とそんな私に「愛の告白」をする者は在(い)なかった。
退屈だ。
退屈だ。
退屈だ。
―――――――退屈すぎる。
そんな日々に、「彼」はまさに稲妻のような衝撃を私にくれた。
828 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:12:10.16 ID:1Py8HSgX0
名前だけは知っていた。しかし、3年生になるまでクラスが違っていたから、話した事はなかった。
―――――一目惚れとは、このことを言うのだろう。
その日以来、「彼」は私にとって、特別な存在になった。
「一緒に帰りましょうよ」
「今日、遊びにこない?」
「今日、磯野くん家に行っていい?」
どんなに鈍くとも、このアプローチに気づかないはずはないだろう。
しかし、彼の鈍感ぶりには文字通り筋金が入っていた。
「今日は中島と帰るから―――」
「早く帰らなきゃ姉さんがうるさいんだよ―――――」
「今日は皆と野球するんだ――――」
こんな美女に誘われて、こんな返しをするのは。
間違いなく、世界中捜しても「彼」のみであろう。
「―――――そういうところも可愛いんだけどね。」
時間も迫ってきた。
―――――
↑これは多用しないほうがいいよ
830 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:15:16.93 ID:1Py8HSgX0
「おまたせーーーーー!!」
時間よりも5分ほど遅れて彼が来た。
時間にルーズなのも愛おしい。
息を切らしながら―――
「大事な話ってなに?旅行のおみやげぇ?」
彼は軽く「天然ボケ」が入っている。
もとより、旅行なんて行っていない。
「ここじゃ恥ずかしいからトイレで話さない?誰もいないし。」
あえて訂正せず、落ち着いて誘った。
46 名前:1 ◆33bYtdFcH. [] 投稿日:2007/09/07(金) 14:21:19.46 ID:nZqrdQJI0
「トイレ?おみやげぇ?」
しつこい。お土産をもらわなきゃ気が済まないのかと思ったがそれもまたいい。
トイレに男女が行くなんて普通じゃアリエナイ。
それを知ってか知らずか、はたまたお土産の存在を信じているのか。彼は付いてくる。
「付いてくれば分かるわよ。」
理性がはじき飛びそうなまでに緊張し、また興奮していた。
ここのトイレは、本当に人の目につかない事で有名だ。
故に、ここを使って盛るカップルも決して少なくない。
今でも女子トイレでは一組のカップルが使用している。
「――――邪魔しちゃ悪いから男子トイレで話しましょう。」
純真無垢な表情は未だ曇らず。
831 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:16:33.77 ID:1Py8HSgX0
>>830 ちなみにこの時はコテの名前が違っていた。
要望なら当時のコテでうpする。
832 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:18:08.99 ID:1Py8HSgX0
「さあ、ここでしましょう。」
自分の呼吸が荒れていることが分かる。
「なにをするの?花沢さ―――」
「花子って呼んで―――」
遮るように要求する。そして、彼。カツオの男性器に触れる。
「あ、ちょっと固くなってる―――可愛い―――」
いやらしく手を動かす。カツオの男性器はみるみるうちに手の中で大きくなっていく。
「アーッ!駄目だよ、こんなことしちゃ」
カツオが何か言っているが、何も聞こえない。
何も、聞こえない――――――――
833 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:18:28.42 ID:h3uTYGHWO
>>831 今のままがいいし
早く続き書かないとカオリさんに言いつけるし
834 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:21:45.80 ID:1Py8HSgX0
自身の右手がカツオのズボンのジッパーを下ろし、その「使ったことのない」モノが
顔を出した。
予想通り、皮も剥けていない。
予想通り、色もきれいだった。
予想通り、ソレは大きかった。
「今まで見たどんな男の子よりもおっきいよ。カツオ。」
そう言いながら、右手を上下に動かす。
さすが童貞だけあって、一度動かすごとにピクピクと蠢いている。
「カツオ、可愛いよぉ。もう出そう?くわえてあげるから、出していいよ。」
カツオのを口で奉仕する。
間違いなく彼は限界だ。
―――――白濁液は、私の顔をまるで化粧のようにきれいにしてくれた
ダッシュ使いすぎwwwwww
836 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:24:21.97 ID:1Py8HSgX0
「おいしいよ、それにいい臭い――――」
顔についたものをきれいに舐めとる。
「花沢さん。駄目だよ・・・・」
先ほどから呪文のように繰り返しているこの言葉もいとおしい。
「私のも見せてあげる」
そう言いながら、スカートとブラウスを脱ぐ。
「ほら、カツオの舐めてたらこんなになっちゃった。責任とって―――」
そう言いながら黒いショーツを取る。
そして自身のをカツオの口に近づける。
大便用のトイレに私が足を広げて腰掛け、カツオが床に立て膝で私を眺める状態だ。
「――――厭だよ・・・・こんなとこ、舐められないよ・・・」
「いいから舐めて。」
カツオの拒否を受け流す。
それでも―――――
「厭だよ―――」
あまりにしつこく拒否するので。
「いいから舐めろ!!犬!!」
思わず本音が出た。
837 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:27:02.20 ID:1Py8HSgX0
先ほどまで抵抗していたカツオも、すでに力なく私のを舐め続けていた。
「おいしいでしょ?おいしかったら犬らしく鳴いてみな」
私のを舐められる幸せを抱きながらね。そう付け足して言った。
「――――ワン・・・」
その声に絶頂が近くなってきた。
「じゃあ、セックスしましょうか――――」
838 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:30:21.59 ID:1Py8HSgX0
―――――カツオのモノが私の中に入って行く。
痛みなんてない。否。痛みを感じるであろう初めてのときはすでに済ませたのだ。
「気持ちいいわよ。早く動いて!」
私の言葉に忠実に、カツオは腰を動かした。
その姿はまさに恋人同士のソレであり、実際カツオは私に夢中になっていた。
「出る――――ッッ」
白い精は、私の中に放たれた。
839 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:31:09.89 ID:1Py8HSgX0
「早いのもすてきよ、カツオ」
既に我が物となった「恋人」に告げる。
「うわああああああああああああああ!!!!!!!!!」
自分がしてしまったことに気がついたのか、カツオは走って行ってしまった。
「―――――ああ。そういえば――――」
告白しなかったなあ。
私はちょっぴり後悔した。
―――――その顔は嗤っていた。
840 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:32:04.14 ID:1Py8HSgX0
――――あれから2ヶ月。
「やっぱり、出来ちゃった」
そのことを彼に告白しようと今、磯野家の前にいる。
「いそーのーくーん!!」
いつものように呼ぶ。
――――そういえば、あの日以来。カツオは学校に来なくなった。
精神的な病気を患ったそうで、今は病院で療養中だった。
「病院に行ってこよう」
841 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:33:02.70 ID:1Py8HSgX0
病院に到着した。
部屋を確認した。
―――部屋には、彼以外に誰もいなかった。
「こんにちは、カツオ」
にっこりと嗤って、挨拶した。
「――――――」
カツオは何も言わない。
「あのね、子供が―――――」
単刀直入に言おう。
「出来ちゃったの」
――――痛(くら)いオトがした。
842 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:33:58.81 ID:Fghn5wgrO
できちゃったwww
843 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:34:08.76 ID:1Py8HSgX0
私の言葉を聞いて、愛しい人は命を断った。
点滴の針を首に突き立て、頸動脈を切った。
針は、既に針の形を成していなかったそうだ。
子供も堕ろした。
あの人がいないとこんなもの、意味がないから。
――――まあ、いつまでも昔の事をひきずってちゃいけないな。
今日も公園で新しい彼を待つ。
新しい彼はカツオに似てとても素直だ。
カツオと同じく、時間にルーズだ。
「おまたせーーーーーーーーーーー!!です」
新しい彼が来た。
花 沢 さ ん が 本 気 に な る よ う で す 。
END
844 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:35:51.12 ID:TTkVN3q80
タラヲかよw
845 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 09:39:28.95 ID:1Py8HSgX0
―――深夜をも挟んだサザエさん小説スレはこれで終わり!!
皆の応援でココまで続けられた。
本当にありがとう。
―――そうじゃあ、今度俺のスレを見かけたら是非来てくれな!
さよ〜なら〜 ノシ
846 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:40:38.58 ID:8P5N/kfHO
乙
もう直視できんwww
847 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:41:45.08 ID:5ub0Vf1VO
やっと追いついた
って終わりかよ!
>>1 乙!楽しませてもらった!
848 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:41:53.16 ID:Fghn5wgrO
ありがとう笑み社!!
楽しかったぜ
849 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:43:14.29 ID:91f3UMCWO
乙
850 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:44:57.55 ID:gEzGrouaO
今北
851 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:45:56.54 ID:XJYvzOIf0
今北
852 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:47:13.04 ID:H8A08MNyO
乙!
853 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:51:21.68 ID:8P5N/kfHO
854 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 09:52:31.12 ID:OinoREPKO
乙!!
楽しませてもらいました
855 :
◆3zNBOPkseQ :2008/03/27(木) 09:59:41.46 ID:L1D8saIM0
おつかれ
856 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 10:01:02.70 ID:EBW1aa8zO
もしかしたら帰ってくるかも知れないあげ
857 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 10:24:28.51 ID:6ALl1nwOO
乙だし
おもしろかったし
858 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 10:30:56.58 ID:9s/Agm37O
おきたし。おはようし。
終わりかよ。
カオリさんに言うし。
乙だし。
859 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 10:46:11.62 ID:hdt71vMK0
ふぅ・・・
860 :
ID:F1hujGSP0:2008/03/27(木) 10:50:15.27 ID:9uitVp+z0
ただいましw
>>1乙!
花沢ストーリーで迂闊にもエレクチオンしたし・・・orz
861 :
ID:F1hujGSP0:2008/03/27(木) 10:54:39.98 ID:9uitVp+z0
期待あげ
862 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 10:56:18.68 ID:HzOg7Mh7O
タラヲォォォォ!!!!
863 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 11:01:39.82 ID:9uitVp+z0
保守だし
864 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 11:14:02.78 ID:eC+XjBO8O
カ
865 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 11:15:19.80 ID:gEzGrouaO
866 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 11:39:31.36 ID:Y0p0Lyn4O
age
867 :
◆3zNBOPkseQ :2008/03/27(木) 12:17:57.78 ID:L1D8saIM0
保守だし
なめんなし
868 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 12:22:19.49 ID:HzOg7Mh7O
波HEYとかマジかっけぇし
憧れだし
波HEYに言うし
869 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 12:43:27.39 ID:Y0p0Lyn4O
ひゃあ
870 :
◆3zNBOPkseQ :2008/03/27(木) 12:49:59.17 ID:L1D8saIM0
カッツォとかマジかっけーし
なめんなし
カッツォにゆうし
871 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 13:10:24.61 ID:EBW1aa8zO
ほ
872 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 13:27:30.21 ID:AFEg3wYcO
面白かったし
873 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 13:46:02.21 ID:Y0p0Lyn4O
ほ
874 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 14:03:17.03 ID:EBW1aa8zO
ほ
875 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 14:16:57.42 ID:EBW1aa8zO
笑み社はサザエさん以外にも書いてたな。
876 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 14:31:00.48 ID:EBW1aa8zO
ほ
877 :
タラヲ:2008/03/27(木) 14:31:12.18 ID:8LgK8m3aO
帰ってきたデスー
でも誰もいなそうだからまたいなくなるデスーし
878 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:32:02.35 ID:1Py8HSgX0
あの〜
サザエさん以外の作品うpしていいかな?
879 :
タラヲ:2008/03/27(木) 14:32:20.19 ID:8LgK8m3aO
保守デスー
880 :
タラヲ:2008/03/27(木) 14:33:55.73 ID:8LgK8m3aO
>>878 おはようデスー
ぜひとも書くデスーそのための保守だし
881 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 14:34:05.48 ID:FPkq6dDWO
いいよ〜
882 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:37:07.23 ID:1Py8HSgX0
ありがとう
じゃあうpするのは―――
”出来杉くんがいじめにあっているようです”
883 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:40:41.41 ID:1Py8HSgX0
「出来杉って休み時間いつもねてね?」
「寝てるんじゃなくって友達がいない現実から目を背けたいんだよ。」
そんな音(こえ)が聞こえる・・・
「出来杉って雑巾の臭いしね?」
「ははは。牛乳を拭いた雑巾じゃない?」
ソンナ音(こえ)が聞こえる・・・
剛田くん
骨川くん
のびくん
そして・・・・しずかちゃん。
「僕は――――――どこで間違えてしまったの?」
884 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 14:41:06.35 ID:fgCdruNz0
ktkr
885 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:44:35.67 ID:1Py8HSgX0
僕は出来杉英才。名門私立中学「秀才学園中等部」の2年B組。
自慢じゃないが、否。少し自慢になるかもしれないけど小学生までは神童と言われていた。
しかし、そんなのは「井の中の蛙」だったんだ。
クラスで当たり前のように一番だった僕。
クラスで当たり前のように中心だった僕。
クラスに当たり前のように友達がいた僕。
クラスで――――――――――――――。
もうこんな思考は意味を成さない。
僕は、アノトキノデキスギエイサイジャナインダカラサ
886 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:49:27.49 ID:1Py8HSgX0
死ね死ね死ね死ね死ね
ノートに書き染め抜かれた「死ね」の文字。
「まだ学校来れるんだ・・・」
「明日からは教科書に書こうか」
そうならないために毎日教科書は家に持ち帰っている。
重くてたまらない。
「のびくんも、毎日ランドセル持たされて辛かっただろうな・・・」
「うわっ。また独り言言ってるよ。きめぇwww」
僕は、あんな低能の相手なんてしない。
僕の友達は、しずちゃんみたいな子だけだ。
―――――否。もとよりその考えに至るのは根本的にまちがっている。
お前は、今やクラス1の。いじめられっこなんだから。
曰く、成績不能者
曰く、運動音痴
曰く、虚言者
こんな僕に、寄り付く人間なんて・・・・・
「いるはずないじゃないか・・・・・」
887 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 14:51:48.06 ID:fgCdruNz0
もしかして人いない?
888 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:53:19.11 ID:1Py8HSgX0
初めはよかった。
顔も悪い方じゃないし。
けっこう明るい性格だったから、人並みに友達はできた。
ただ、能力の違いを思いしらされたのは五月。
そう、のびくんなら憂鬱になり、剛田くんや骨川くんがのびくんをからかう。
体力測定だ。
いくら走っても差が埋まらない。
いくら頑張っても報われないジレンマ。
小学生のときには決して味わえなかった挫折。
それらが僕を襲う。
その次は中間テストだ。
自分は体力よりも頭の方が自信あったし、負けるはずないと、信じていた。
しかし―――――
その自信すらも、「奴ら」は見事に砕いた。
クラス順位。41人中41位
あり得ない。
ありえない。
アリエナイ。
なにかが壊れた。
889 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:55:00.70 ID:1Py8HSgX0
それでも・・・頑張ればなんとかなるさ。
のびくんに何度も向けたこの言葉の、本当の意味を。
僕はわかっていなかった。
まず、僕が感じたことは。
「頑張るって、なにをすることだろう?」
僕は今まで頑張ったことがなかったのだ。当たり前と言えば当たり前だ。
それでも、僕なりに頑張ってみた。
そんな時、クラスの中心である「意地目抜男(いじめぬきお)」が言った。
「出来杉ってキモくね?」
皆の蔑みの目が僕に向けられる。
時に虚言は真実を超越する。
そして、虚言は現実になる。
毎日のように、否。毎日繰り返されるイジメ。
辛いという「概念」すら消え去ったある日。
「あら、出来杉さん。」
かつて、自分が恋い焦がれたもの。
源静香の姿があった。
仕事中だが読んでるノシ
中学でそこそこできて高校いったら撃沈したwww
今では出身中学は4分の1が人生捨てて成績のために越境が来るほどらしい
892 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 14:56:34.47 ID:cArBTGH80
ここに読んでる奴いるし
893 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 14:57:53.79 ID:1Py8HSgX0
「しずちゃん・・・」
「覚えていてくれたの?うれしい!」
以前まで何度も見ていた笑顔がこんなに痛いなんて。
「そこの喫茶店でお話しましょうよ。」
小学生のときは、喫茶店なんて校則違反だった。
そのときの僕は、校則をちゃんと守るいい子だったし、別にそれを気取っている訳でもなかった。
そんな僕だったからこそ、のびくん達が羨ましかった。
毎日剛田くんに殴られては―――――に助けを請うのびくんがうらやましかった。
毎日剛田くんにおもちゃを取られては―――――に助けを請う骨川くんがうらやましかった。
毎日―――――に懲らしめられてもくじけず、自分の道を通したジャイアン。
そう、皆がうらやましかった。
そして何より。
才色兼備、いつもみんなのアイドルであり続けた。
源静香がうらやましかった。
894 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:00:43.05 ID:A/wDuykKO
読んでるし楽しいし
895 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:00:54.43 ID:1Py8HSgX0
「出来杉さん?」
ハッと我に返ると心配そうなしずちゃんの顔があった。
それに僕はなんでもないと、いつもの「作り笑い」で返した。
――――――何度この作り笑いを演じたんだろう
いじめが激しくなれば、当然両親も気づき始める。
その打開策としてこうじたのが作り笑いだった。
大丈夫と思わせるのは間違いだ。
「何もない」と思わせなくてはならない。
そんな笑いを作るのにひと月。
いつものように振る舞えるようになるまでまたひと月。
そんなことを繰り返せば、自我をなくしてしまうのもまさに時間の問題だ。
「ねぇ。久しぶりにのびたさん達とどこか遊びにいきましょうよ、出来杉さん、おどろくわよ?
のびたさん見たら。」
心底楽しそうに、目の前の少女は言った。
今の僕の状況を教えたら、皆が驚くだろうに。
もう誰かの体温は知りたくないと思っていたのに・・・・
「うん。喜んで、のびくんがどうなっているのかな〜?」
いつもの作り笑いで、脊髄反射で返事をしてしまった。
896 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:02:15.12 ID:fgCdruNz0
のびリア充化
897 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:02:23.86 ID:6eJzQy0I0
リアルタイムとかマジウケルし
898 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:03:19.06 ID:6eJzQy0I0
ぜってー静香レイプされるし
ドラえもんに言いつけるし
899 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:03:48.54 ID:1Py8HSgX0
次の日曜日。布津鵜之遊園地(ふつうのゆうえんち)に九時集合。
結局行くことになってしまった・・・いや行きたいと言ったのは自分だが。
明日からまた学校だが、来週、遊園地に行くことを考えると不思議と胸が熱くなる。
「いいものだな。友達って・・・」
友達なんて、今の自分にそんな単語が出るなんて自分を嘲笑(わら)う。
「英才ーー。ご飯よーーー。」
食事のじかんは憂鬱だ。いつ学校の話題が出るかわからない。
「そういえば英才今度の文化祭・・」
「わーーーーっ!!!!この肉じゃがおいしいなぁ!!!」
こんなごまかし方。今時子供でもしない。
「そう?どんどん食べてね」
それが通用してしまうのが僕の母だ。今までこんなこと言わなかったから嬉しいのだろう。
僕の家庭はいわゆる母子家庭だ。父はギャンブルに明け暮れ、いつの日だったか母と僕を残して
失踪した。まあ、漫画やドラマのように、多額の借金を残した訳でもないので、それなりの暮らし
はできている。
女手一つで僕を秀才に入れてくれたのにはすごく感謝している。
だから僕はたくさん勉強して偉くなって母を楽をさせてあげたい。
「――――――まあ、そんな夢(もの)は三ヶ月前に捨てちゃったけど」
900 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:06:17.89 ID:1Py8HSgX0
今日も辛い日が始まる。
秀才までは電車で15分。そこから徒歩で5分で到着する。
その登校時間が、僕が最も生を実感できる時間なのだ。
たとえ、持っているカバンが落書きだらけでも。
たとえ、持っている定期入れが壊されていても。
たとえ、着ている制服に無数のシミがついていても。
一人になる時間が幸せでならなかった。
秀才駅からは秀才生が多く見られる。
そこから僕の地獄はスタートする。
「なにあれ?チョーキモいんですけど」
頭の悪いコギャルの声はなれた。
頭の悪いギャル男の声はなれた。
でも。
「ママー。あのお兄ちゃんの服、変だよー」
―――この子供の声には慣れない。
急いでその声を静止する母親の行動がいたい。
その子供の目は静止されてなお「なんで?」と疑問の形を崩さない。
毎日の通学には、ナレテイタ。
901 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:09:26.97 ID:1Py8HSgX0
学校に着くと、まずは上履きの捜索。と思うだろう。
しかし、自分は馬鹿じゃない。毎日、教科書と上履きは持ち帰っている。
荷物が重いなと思ったのは最初だけ。
―――――学校に来ること自体。気が「重い」のだから。
教室に入って最初に目に映るのは考えられる全ての嫌がらせを文字通り「集約」させた机だ。
盤面には死ねという赤い文字。
花瓶に生けてある菊の花。
机の脇には、もうカバンは提げられない状態だ。
当然、ロッカーも同じような状況だ。
「はははははは―――――、―――は」
笑うしかない。ただし、みんなに聞こえないように、見えないように。
気を取り直し、椅子に座ると、痛みが走る。
画鋲が椅子においてあった。
いつものことなのに。払うのを忘れていた。
しずちゃんとの約束が、僕によけいなことを考えさせたのかもしれない。
席に座らば突っ伏して・・・・・いつものように、寝たふりを始めた。
902 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:12:06.46 ID:A/wDuykKO
セツナイし
903 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:13:32.49 ID:1Py8HSgX0
学校生活でなにが辛いって。それは昼休みだろう。
秀才は私立だ。給食はない。
皆、仲の良い友人同士で机をくっつけて各々食事を楽しむ。
意地目はいつもたくさんの友人と食事をとっている。
僕は、いつものように屋上に行き。一人寂しく食事をとる。
六月の下旬になると、十分暑い。
故に、もとより、立ち入り禁止の屋上にわざわざ来るような物好きは自分だけだろう。
「実際、去年は誰も来なかった訳だしな・・・」
誰に言う訳でもなく声に出す。
そう、誰も来ないんだ。
ここは僕の場所だ。
そう心の底から思ったとき。
そんな理想郷(もの)はまやかし何だと知った。
904 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:15:17.58 ID:1Py8HSgX0
「へぇ。意外にいいとこじゃん」
あの声は意地目の取り巻きである名栗鳥羽巣(なぐりとばす)だ。
あいつは取り巻きのなかでも一番の乱暴者で、小学生のときはガキ大将だったことを
聞いたことがある。
名栗だけじゃない。
取り巻き連中の大集合だ。
意地目も出てきた。
「出来杉がここに来てるんだって?」
「毎日ママが作ったお弁当を一人で食ってるんじゃね?」
「ママー。おいしいよーってか?」
笑い声が聞こえる。話してる内容も何となく聞こえる。
不快だ。
「英才ちゃーーん。どこでちゅかーーーーー?」
不快だ。
「あ、おーーーーーーーい。英才ちゃんここにいたぜーーーー!!!」
不快だ。
「お前は教室で食ってろ!!!!オラッッ!!」
不快・・・・・・・だ。
905 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:17:07.10 ID:fgCdruNz0
こういうの大好きだし
906 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:18:40.19 ID:1Py8HSgX0
目が覚めればそこはすっかり空気が冷たくなった屋上の隅だった。
漫画とかなら保健室とかで目覚めるんだろうが見つけられないのだから仕方ない。
「誰も探さなかったってこともあるんだろうけど・・・・ッ!!」
立ち上がろうとすれば全身が痛む。折れてはいないだろうが間違いなく殴られた跡がある。
「そうか―――――僕は―――――」
殴られたんだっけ。今まで肉体的ないじめはあるにはあったが、直接殴られたのは初めてだ。
「どうしよ・・・明日からどこでご飯たべよう・・・」
いっそ、トイレで食べようかななんて自分で嘲笑(わら)った。
「帰ろ・・・」
ズボンのなかがスースーするが気にする思考は残ってなかった。
下校も朝のクリカエシ・・・・
907 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:22:20.81 ID:1Py8HSgX0
長かった一週間が終わり、約束の日曜日がやってきた。
布津鵜之遊園地は名前に似合わずなかなかの規模を誇るテーマパークだ。
約束の三十分前に到着できたし、今日は小学生のときの「出来杉英才」に戻ろう。
「よう出来杉!」
声がした方を見ると、最後に会ったときよりもさらに大柄になった剛田剛。いわゆるジャイアンの
姿があった。
「上から読んでも下から読んでも同じなんだ」
小声でふと思ったことを口にする。
「久しぶりだな出来杉!」
後ろには骨川くんもいた。前よりも口がシャープに尖っている気がする。彼なりの気合いの
パロメータなんだろう。
約束の九時になったがまだ二人が来ない。
遅いなあいつらと怒るジャイアンを宥める。
「僕ってこんな人だったんだ・・・」
今あらためて実感した。
「おーーい!!!ジャイアン!スネ夫!!出来杉くん!!!」
ついに、「彼」がやってきた。
908 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:24:46.06 ID:1Py8HSgX0
「――――のびたさんあったら驚くわよ」
あの日、彼女は言った。
しかし、彼、野比のびたは僕が想像していたよりも、変わっていなかった。
いや、確かに背が伸び、ジャイアンと同じぐらいの長身になっていたのは驚きだが。
「ごめんなさい。電車が遅れちゃって・・・」
しずちゃんが申し訳なさそうに詫びる。
「いいんだよ。電車が遅れたんじゃ仕方ないさ」
完全女性専用のフェニミストぶりを発揮したスネ夫を先頭に遊園地に入った。
のびくんが変わった。それを実感したのはもう少し後だった。
909 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:25:13.29 ID:A/wDuykKO
のびたキタ━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━!
910 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:25:39.39 ID:fgCdruNz0
盛り上がってきたし
911 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:28:39.33 ID:1Py8HSgX0
「アイス買ってきたぜーーー」
ジャイアンと僕が人数分(某肥満児が俺の一人分は三人分だと変わらぬ暴虐無人ぶりを発揮したが)
これまで、ジェットコースターやメリーゴーランドに乗り、少し休憩がてらアイスでも食べようと
僕が言い出したのだ。
「学校じゃ誰も想像できないよな・・・」
それもそうだ。秀才学園の出来杉英才はいじめられっこであり、リーダーにはなれないのだ。
「次はお化け屋敷に入ろうよ。」
僕が知ってるのびくんなら絶対に言わないであろうトンデモナイことを言い出した。
そういえば、学区が違うからのびくんと骨川くん、ジャイアンは違う中学なのだ。
「のろまののびたがお化け屋敷ィ?」
案の定、二人は驚いている。しずちゃんはさすが同じ学校なだけに驚かない。
ここのお化け屋敷は理不尽なまでに怖いと有名だ。
何が怖いって屋敷が築120年なのだ。関東大震災を耐え抜いたのだ。
姉歯住宅もびっくりの耐震強度だ。
「わかった。のびたがそこまで言うならいいぜ。いってやるよ」
さすがジャイアン、漢らしい。
のびくんの恐ろしさはここで味わった・・・
912 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:30:35.86 ID:1Py8HSgX0
お化け屋敷には2:3の人数配分で入ることにした。
まず僕としずちゃん、それにのびくんが入る。
まず驚きなのはその暗さだ。本当にここは日本かと思ってしまうぐらい暗い。
シュッ
なにかが頬をかすめていった。
よくみると、カッターナイフだった。
冗談じゃない。客を殺す気か?
「あぶなかった。大丈夫だった?二人とも」
カッターが飛ばすなんてどこのカービィだ。そんなことを思いながら二人に聞いた。
無論見えないが。
「出来杉くん。このカッターの飛んでくる方向を見れば絶対に当たらないよ」
たしかに正論だ。どんな速球であろうが投手から投げてくると分かっていれば、バットに当てるな
んて考えなければ避けられぬ道理はない。
しかし、のびくんの言っていることには一つ。決定的と言える点がある。
「そもそもどこから飛んでくるかも見えないんだけど・・・・・」
913 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:30:46.88 ID:fgCdruNz0
こういう平凡な作品がどんどん壊れてくの大好きだし
914 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:33:30.23 ID:1Py8HSgX0
とにかく前に進む。
進む。
―――――――。
「なんで終わらないの・・・・」
いくら何でももう30分歩いてる。
暗いだけでたまになにか凶器じみたものが飛んできては避ける。これの繰り返しだ。
暗さもけっこう慣れてきては避けるのも簡単だ。
「のびくんは目が慣れやすいんだな」
先刻の不安を無理矢理はねのけ、進んだが全く進んでる感じがしない。
「もしかしてこれって・・・・」
「うん。樹海と同じだね」
しずちゃんとのびくんが話をしてる。
ひそひそ話は嫌いだ。
「なに話してるの?」
たまらず聞いた。
「出来杉くんは森に入ったことある?ぼくはあるよ。森で迷っちゃったって時、君ならどうする?」
おかしなことを聞いてくる。森に入ったことはないが僕の答えを述べてみる。
「目的地を見つけるかな」
「確かにそれはいい考えだね。でも、辺り一面森では目的地も見えない。だから遭難してしまう
のさ。しかも周りはずっと同じような景色。まっすぐ行っているように思えて実は違う。」
こんなふうに話すのは前まで僕の役割だったのに・・・
「本当はそこらをぐるぐる回っているってこと?」
少し悔しいが聞いてみる
「正解!このお化け屋敷はその現象をうまく利用してる。周りは真っ暗。同じ景色。
まさに樹海だ。だから・・・」
「だから?」
「横道があるのさ。ほら、あった。」
のびくんは、知能の面で僕を超越した
915 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:36:15.75 ID:6eJzQy0I0
そんなお化け屋敷あるわけねーし
大概にしとけし
916 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:36:20.03 ID:1Py8HSgX0
「のびくん・・・」
「ん?どうしたの?」
お化け屋敷から出てきて、のびくんを呼んだ。
もしかしたら、のびくんなら。
僕を
僕を
僕を
タスケテクレルカモシレナイ 。
917 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:38:52.32 ID:6eJzQy0I0
ドラえもんレギュラー陣はまともなのが救いだな
918 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:39:44.50 ID:1Py8HSgX0
「どうしたの?出来杉くん」
あのね。僕を助けて。
言えない
お願い。僕を助けて。
言えるはずない
頼むから、辛いよ。
言っちゃいけない
「出来杉くん?」
お化け屋敷みたいに真っ暗になって、なにかが落ちた音がした。
919 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:44:03.58 ID:1Py8HSgX0
目が覚めれば病室だった。
屋上じゃないことが安心した。
「英才?大丈夫?」
母の声がする。
大丈夫と答える。
「よかった。いきなり倒れたなんて心配したわよ。」
聞けば、のびくんが救急車と母を呼んでくれたらしい。
救急車がくるまでの応急処置も完璧だったそうだ。
母と医師に事情を説明した後、すぐに帰ってしまったそうだ。
「お礼言えなかったな・・・」
僕の症状はというと、倒れた際、頭を打っているから精密検査のため1週間ほどの入院だそうだ。
あまり実感がわかないが、1週間学校に行かなくてもいいのはとてもうれしい。
たまには羽を伸ばしてグラップラー刃牙とバキ、それに範馬刃牙を一気読みしようと思った。
「バキのキャラって、脇毛はえてないよな・・・・」
920 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:47:01.09 ID:1Py8HSgX0
「こんなに暇(たのしい)一週間はひさしぶりだなぁ」
しかし、一度楽しい味を知ってしまうと、さらにを求めてしまうのが人間というものだ。
「僕って、今まで彼女ができたことないな」
小学生でも付き合ってる奴は何人かいた。
小学生の場合、女子のほうがませているから告白もかなりの数を受けた。
当時は性欲だとか、そんなものを感じたことはなかったし、なにより彼女なんて、
まだまだ自分には速すぎると思ったのもある。
しかし、今は健常な中学2年生。人並みに自慰行為にだって及ぶ。
そんな少年にとって、一週間も我慢するには僕は些か若すぎた。
「やらせてくれる女いないかな・・・」
今までの自分は、こんなことを考えるはずがなかった。
やはり、いじめのストレスが僕をそうさせたのだろうか。
もしくは、頭をうったことが原因なのか・・・・
僕は、病棟を歩き始めた・・・・
921 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:49:19.04 ID:1Py8HSgX0
イライラする。
やらせてくれる女どころか。
「女の形をした化けもんばっか・・・・」
その後、僕はトイレでしずちゃんをおかずに抜いた。
冷静になった気がした。
922 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:50:50.28 ID:9uitVp+z0
出来杉コワレタw
やっとおいついたし
924 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:51:25.13 ID:1Py8HSgX0
検査の結果、異常なしということらしいので、また地獄に放り込まれることになった。
一週間ぶりに学校に来たが、何も変わってなかった。
死ね死ね死ね死ね
皆が言ってる
トイレでご飯を食べる。
おいしい。
僕の机はゴミ箱
否。
僕自身がゴミ箱扱い
「皆静かに。転校生の――――――」
何も聞こえない・・・・・
寝たふりの続き・・・・
「野比のびたくんだ。皆、仲良くしてやってな」
――――視界が一気にクリアになった
925 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 15:52:07.86 ID:9uitVp+z0
のびかっこいいしww
926 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:54:38.90 ID:1Py8HSgX0
のびくんはあっという間にクラスに馴染んだ。
のびくんの頭の良さとこのクラスの雰囲気がジョースター家の血とDIO並みにマッチしたんだろう。
当然、僕がいじめられているのものびくんに知られるはめになった。
それでものびくんは、友達と言ってくれた。
涙がでそうになった。
そういえば、いじめも軽くなった。というより、殆どなくなった。
「のびくんのおかげかな?」
何にも知らない僕は―――――
安心した顔で言った。
927 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 15:57:22.70 ID:1Py8HSgX0
意地目が死んだ。
そのニュースを聞いたのは、朝のおはよう日本でだ。
自室の椅子に座って、まるで眠っているように死んだそうだ。
その日から、クラスの中心はのびくんになった。
僕への日当りも良くなってきた。
期末テストでも39人中12位と、成績が上がった。
「39人?おかしいな・・・・・」
確かこのクラスは41人。意地目が死んでも――――――
名栗も死んだんだ・・・・
名栗はもともとやばい仕事を手伝っていたらしく、そのトラブルに巻き込まれ、殺された。
誰が殺したのかは明らかになっていない。
「のびくんが一番かぁ。」
当然のように思っていたが、やはりこの変わりようはおかしい。
確かにもともとセンスはあった。しかしこれは常軌を逸脱している。
「―――――の道具で―――――」
そんな声を思い出した。
928 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:01:24.52 ID:1Py8HSgX0
そういえば、かすかに覚えている。
もしもボックスという道具を覚えている。
「もしも〜〜だったら」という願望を具現化できる一種の「空想具現化(マーブルファンタズム)」
「それを使っているとしたら・・・・」
根拠はない。単にのびくんが頑張った結果なのかもしれない。
まずは確かめよう。
「ねえ、のびくん。もしもボックスって知ってる?」
929 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:03:21.07 ID:1Py8HSgX0
―――――聞かなきゃ良かった
後悔先たたず。まさにそれを象徴するような出来事が起きた。
「のびくん。もしもボックスって知ってる?」
「知ってるよ。」
「もしかしてのびくん・・・・」
真っ暗になった。何かが落ちる音がした。
―――――この感覚を前に味わった気がする。
―――――聞かなきゃよかった。
今、僕はのびくんの家にある古いベッドに縛り付けられている。
誰が、どうやったのかはもう知っている。
目の前にいる。
人形のような。
―――――意地目と名栗だ。
「死んだんじゃなかったの?」
答えない。
答えられないんだ。
もう、彼らは「人形」何だから。
「やっとお目覚め?まったく、のろまだなあ」
―――――アクマの声がした 。
930 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:05:06.00 ID:6eJzQy0I0
もしも出木杉と野比の立場が逆だったら、ってことか
931 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:05:56.29 ID:EReQHZDZ0
のびたこえーよ・・・
932 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:06:18.01 ID:1Py8HSgX0
「野比―――――のびた――――」
「おはよう。という時間じゃあないかな?もう午前二時だしさ」
長い時間眠っていたみたいだ。
「まったく、気づくの速すぎるよ。さすが『元』神童君かな」
元の部分をやけに強調するのが気に食わない。
「だとするとやっぱり・・・・・」
「もしもボックス?ああ、その話か。言っとくけど、もしもボックスは使ってないよ」
嘘だ。
「本当さ」
「!?」
驚きを隠せない。当然だ、野比のびたは今。
―――――心を読んだ。
933 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:07:13.80 ID:9uitVp+z0
やべwこの展開かなりおもしろしwww
934 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:09:25.64 ID:cElXsj7VO
懐かしいなぁww
935 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:09:38.39 ID:1Py8HSgX0
「心を読む、だと?」
思わず聞き返す、信じられない。
そんな事ができるのは―――――の道具だけじゃないのか。
それを、この少年(アクマ)が出来る筈が――――
「―――あ。」
唖然とした。
驚愕した。
そして――――
呆然した。
そう、少年(アクマ)の手に握られていたのは。
白い、ポケットのような袋だったのだから。
936 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:12:20.89 ID:1Py8HSgX0
「わかった?納得した?」
自慢げな面持ちで少年(アクマ)は近づく。
「―――、――――――」
声も出ない。
それも道理であろう。
目の前にいる者を人間として扱う事が出来ないのだ。
猛獣を前にした人間が。
蛇を前にしたカエルが。
動けなくなるのは自明の理と言えよう。
故に、この男には僕は対峙できない。
決して対等にはなれない。
なのになぜだろう――――
「――――それを、君がどうして持っている。」
この問いだけは、何よりもはっきりと言えたのは。
937 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:13:23.31 ID:9uitVp+z0
どらえもんwwwwのびにwwwwwぶっころwwwwww
938 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:13:29.95 ID:NXwCf72XO
wktk
939 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:14:50.13 ID:OinoREPKO
銅鑼柄門死亡
940 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:15:29.91 ID:1Py8HSgX0
「――――、―――」
アクマが驚いている。
その表情からするに、この拘束もなんらかの道具の効果であろう。
それが解ったなら安心した。
毒ガスか何かを吸わされていれば、動けないどころか命に関わる。
だが、道具が相手ならば勝機も残されている。
「どうしたのかな?答えられないかな?」
アクマを挑発する。
成る可くならギリギリまで怒れ。
隙さえあれば、そこに付け入る事も出来る。
「はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははは――――」
気でも触れたかというほどの笑い声が響く。否。気なんてとっくに狂っていた。
「バカだね!出来杉くん!!君は非常に馬鹿だ!!!」
笑い声が強くなる。
嗤い声が強くなる。
まったく、厭になる。
「あのね、出来杉くん。長く話すのは面倒だから、一つだけ教えてあげる。」
唇の前に指を立て言う。
「―――――――ドラえもんは、僕が殺した」
941 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:18:35.38 ID:1Py8HSgX0
「君が、ドラえもんを殺せる筈がない」
この少年は誰よりも『彼』を愛していた。
そんな少年が、『彼』を殺せる筈がない。
「いつまで情にほだかされているんだか・・・・」
心底あきれたようにため息をつく。
そのため息が、とてつもなく不快だった。
「あのね。僕がドラえもんを殺せないなんて誰が決めたのさ。」
「それは・・・・」
確かにそうだ。
彼を殺すなんてそれなりの力があれば難しい事ではない。
しかし、ロボットの抵抗する力は半端じゃない。
完璧な奇襲か、完全に信頼した相手じゃないとそれに至るのはつまるところ難しい。
「信頼――――――はっ!!」
気づいた。
最悪だ。
コイツは。
このアクマは。
そのポケットを手に入れるために――――
「ドラえもんと仲良くしただけだったってことか――――」
942 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:19:52.37 ID:9uitVp+z0
のび 最低だし
943 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:20:52.28 ID:NXwCf72XO
のびたKoEEEEEEEEE!!
944 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:21:06.37 ID:A/wDuykKO
うわぁ だし
945 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:21:34.16 ID:1Py8HSgX0
「大丈夫か出来杉!?」
声が聞こえる。
「僕らが来たからにはもう大丈夫だ。」
懐かしい声が―――――
「ジャイ・・アン?骨川くん?」
大きな後ろ姿と、拘束が外れた僕を支える姿があった。
「まさか・・・・君らが来るなんてね。地下牢に閉じ込めた筈だが・・・・」
殴られた部分をさすりながら立ち上がるアクマ。
「のびたさん・・・・もう・・・・やめて・・・」
怯えながら、否。泣きながら少女が出てくる。
「君か・・・・成る程ここを君に教えるべきじゃあなかったな」
「もう終わりだのびた!!大人しくタイムパトロールに自首しろ!!」
強い口調でジャイアンが言う。その声は震えていた。
そうだと同意する骨川くんも震えている。
二人とも、本当は怖いのだ。
なのに、こんな僕のために体を張ってくれる。
――――それがどんなに素晴らしい事だと思った。
946 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:24:12.87 ID:9uitVp+z0
友情パワーww
947 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:24:17.59 ID:1Py8HSgX0
「人が増えたのは面倒だが、殺す手間は同じ。皆死んじゃえ」
アクマは眉一つ動かさず、仕掛け部屋のスイッチを押す。
「家を作り替える道具か!?」
スネ夫の叫びと同時に四方より刃物が襲う。
「――――えもん!!」
声が漏れる。
「―――えもん!!」
涙は枯れている。
「―――ラえもん!!」
だから、言える。この名前を――――
”―――――助けて、ドラえもん!!”
948 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:26:19.36 ID:1Py8HSgX0
”――――ヒラリマント”
そんな声と共に、刃物の進行方向は逆になった。
例えるならそれは滝を逆行する鯉のように美しい。
「ドラ・・・えもん?」
アクマの顔が歪む、まさかと言った表情だ。
しかし、僕らの目の前に居る姿は『彼』のものじゃあない。
僕自身、聞いていたが見た事のない者だった。
ドラえもんより2回りほど小さな体。
頭にはかわいらしいリボン。
そして、黄金のボディを持った耳のある純正の猫型ロボット。
ドラミの姿があった。
949 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:26:40.92 ID:1Py8HSgX0
「怪我は?」
振り返らず、僕らに聞く。
「いや、おかげさまで。」
スネ夫が答える。
スネ夫の目には涙が浮かんでいる。
ここからでは見えないがジャイアンも同じなのだろう。
「ありがとう、目が覚めた。どうやら僕は惚けているようだ。
まさか、君をあのドラえもん(ガラクタ)と間違えるなんてね。」
「面倒だから用件だけ言うわ。貴方を逮捕する。」
感情がない。否。押し殺した声でドラミが言う。
「ま、やるっていうんなら相手になるけど、いいのかな?後ろの子供も巻き添えにして。」
大丈夫。巻き添えになんてなるもんか。
ヒラリマントさえあれば、僕らに攻撃は届かない。
「確かに、このままだと生きて帰れる人はいないわね」
なにか、ドラミちゃんは意味深なことを言った。
950 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:27:00.89 ID:1Py8HSgX0
「なんだ、知ってたんだ。つまらないな。」
アクマも意味深なことを言う。
「ねえ、どういうこと?」
気になって、ドラミちゃんに聞く。
「私たちが時間犯罪者を捕まえるのに使う道具は全部使い捨てな上、数も少ないの。」
確かに、それは頷ける。
時間犯罪者とは、未来の世界に著しい影響を与えた未来人または未来を熟知した者。
しかし、タイムパトロールがこれらの者を捕まえるのに多くの道具を使ってしまっては本末転倒だ
故に、ドラミちゃんが言ったように、条件付きの道具が支給されるのは必然だ。
「皆さん理解できたようだから、そろそろ殺し合おうか。」
アクマの両手が挙がる。
「Machine-gunning together(一斉掃射)」
951 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:27:16.97 ID:1Py8HSgX0
――――なにか、空気の塊じみたものが僕ら目がけて束になって飛んでくる。
それをドラミちゃんが神速の疾さを持って止める。
もう防具になる道具は残っていないのだろう。
移動手段である『どこでもドア』を防御にまわしている。
「空気ピストルの素・・・・ね。」
―――――空気ピストルの素。
それは指に塗るだけで完成する簡易的な空気砲だ。
「バン」と叫べば空気銃は発動する。
しかし、その弾丸は空気砲のように無制限なわけではない。
両手五指に塗るならば一本の指に各一発ずつ。
故に手ならば10発限定の弾丸。
それを言葉通り一斉掃射してきたのだ。
盾にしたどこでもドアも凹凸だらけになるほどの威力があるのは道理だろう。
「もう、移動用には使えないか・・・・でも、盾にはなるわね。」
「無駄だね。次は集中掃射。そのドアごと破壊する。」
アクマの両手が再び挙がる。
「―――避けるのならばそれでいい。だが、後ろの奴らは諦めろ。」
「Concentrated machine-gunning(集中掃射)”」
952 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:27:32.69 ID:1Py8HSgX0
――――ああ。
なにがあったんだ。
解らない。
判らない。
分らない。
――――それは、一瞬の出来事だった。
それぞれが弾丸じみた一撃は、何かによって止められた。
その道具が何か、それは僕には分らない。
ただ、時を止めていたかのようなドラミちゃんの動き。
僕らはそれに助けられた。
弾丸を一身に受けたドラミちゃんは、じきに動かなくなった。
分らない。
解らない。
判らない。
只、もとより冷たかった機械の手が――――
――――さらに冷たくなるのが、どうしようもなく哀しく。許せなかった。
――――ああ。
なにかが、はじけた。
953 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:27:49.31 ID:1Py8HSgX0
気がつけば、僕はアクマに肉薄し、力一杯殴りつけていた。
許さない。
赦さない。
怒りよりも狂気を込めた拳がアクマに二十余炸裂する。
このまま修羅になれば、この悲しみも苦しみも消えるのだろうか。
「―――――、――――」
殴りつけている拳から滴る血の量が危なくなったのか、意識がぐらつく。
「ふふ・・・・」
アクマがこの期に及んでまだ嗤う。
そして、それはなぜだろうか。
「駄目じゃないか。ちゃんと相手を見て殴らないと。」
虚空より声がし、自らの腕を握られ、拳を止められたのは。
954 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:28:03.55 ID:1Py8HSgX0
「僕は全ての道具を使うって言ったろ?君が殴っていたのは只の壁さ。」
嘘だ。
アクマは平然とした顔で話す。
「ま。君のその覚悟は買うけど。まだまだ、足りないな。」
「あ・・・あ・・・」
―――なぜだ。
なぜ、僕は道具を使う可能性を考えなかった。
以前の僕なら。
以前の僕ならば防げた事態じゃないか。
悔しい。
口惜しい。
「所詮劣化した存在。近づく事は出来ても、並ぶ事はない・・・・・か。」
つまらなそうな顔で右手をかざす。
「させるかああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
ひときわ大きい体がアクマをはね飛ばす。
そうだ。
僕には仲間が居る。
僕には友達が居る。
――――負けはしない。
955 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:28:18.18 ID:1Py8HSgX0
「出来杉!!俺がしばらくの間あいつを食い止める!!だから、その間に考えてくれ!!!
あいつを!のびたを倒す方法を!!」
「無理だよ!!僕には、そんな大層な事考えられない・・・」
「無理でもやるんだ!!お前は俺たちの中で一番頭がいい。思い出せ、小学生の時、お前はいつも
100点で、皆に好かれて、そして何より優しかったじゃねえか!!」
「それは昔の僕だ!!今の僕は――――」
クラスのいじめられっこだ。そう続けようとしたとき――――
「そんなことはどうでもいい!!お前は!お前は出来杉英才だ!!そのお前に、出来ない事が
あるなんて、俺は信じたくない!!だから頼む!!のびたを!!俺たちの友達を助けてくれ!!」
――――その言葉が、妙に体に駆け巡った。
「――――解った。考えるよ、僕に5分くれ。必ず答えを導きだす。」
―――僕の仲間が頷いた。
956 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:28:32.79 ID:1Py8HSgX0
目をつぶる。
こうすると頭がよく働く。
深呼吸する。
こうすると頭に酸素がいく。
考えろ。
考えろ。
考えろ。
目の前ではジャイアンと骨川くんが必死にアクマを止めている。
鈍い音が幾つも聞こえる。
痛いだろうな。
僕が受けてきたいじめなんて、どんなに小さい事だろうと思った。
でも今は。
五感全てを思考に集約する。
駆け巡ってくる記憶も破棄し――――
思考を遮る想いすら破棄する――――
結果を求めず。
ただ、信じた道を往く。
「なんだ!それだけのことじゃないか!!」
全ての思考を今、言葉にのせる。
「皆!!今解った!!のびくんが変わった理由が!!」
さあ、最期の戦いだ。
957 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:28:46.26 ID:1Py8HSgX0
――――のびくんが急に変わったのは他でもない。道具の力だ。
「それも、自分の身近にいる人間の才能を奪う道具。」
これならば始末が悪い。
そんな人間の長所を模倣すれば。
必ず、その者の短所も模倣することになるのだから―――――
しかし、模倣されている人間が誰か、今からそれを確かめる。
「のびくん。君は、ゲームが好きかい?」
質問をしてみる。
「嫌いさ、どのゲームも簡単すぎる。」
「そうか、ならば二つめ。君の夢は?否。嘗ての夢は?」
この質問が、アノ答えならば―――
仮定は確信に変わる。
958 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:28:58.75 ID:1Py8HSgX0
「――――そうだね。火星や月を探検したいかな。」
今、仮定は確信に変わった。
「成る程。君が模倣した者は、小学生の出来杉英才か!?」
そうなれば、あとは簡単だ。
嘗ての出来杉英才が――――
死ぬほど苦手だった。アレをぶつければ―――――
「やかましいな。こいつら・・・・」
いよいよ腹が立ったのか、アクマは二人に向かって手をかざす
959 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:29:10.92 ID:9uitVp+z0
トゥギャザーしよう し
960 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:29:17.63 ID:1Py8HSgX0
「やめて・・・・」
何かに抱きつかれたのか、アクマがぐらつく。
それが功を成し、二人は凶弾に倒れずにすんだ。
「――――お前・・・・は。」
アクマが仰天する。
当然だ。
自らに抱きついてきたのは他でもない、先刻まで震えて動けなかった源静香なのだ。
「やめて・・・・」
まさか、彼女が自ら動いてくれるとは――――
小学生の時、僕は彼女を泣かせたくなかった。
何よりも大切に思っていたし。
何よりも幸せになってほしい。
だから、僕は昔から君を笑顔にするために行動した。
人間の長所はつまるところあと付けだ。
良い所は生まれて、生きていく上で出来ていく。
故に、性格のいいという長所は変えられる。
しかし、それに対し短所は備え付け。
生まれる前から決まっている性。
故に、この部分は変えられない。
――――だから、出来杉英才を模倣したのびくんは、僕の長所であり短所でもあった。
『優しさ』に身を滅ぼしたんだ。
961 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:29:35.54 ID:1Py8HSgX0
「体が・・・・動かない・・・・」
これだけの道具だ。
恐らく、模倣した者の短所をつかれるとキャンセルされるのだろう。
それも、長時間、強力に模倣したのだ。
体への反動は半端じゃない。
「――――まさか、君に止められるなんてね・・・・・」
それは僕に言っているのだろうか。
かける言葉なんてない。
でも、今ののびくんは、アクマではなくて――――
―――間違いなく、野比のび太だった。
「そろそろタイムパトロールが来る。君もそこで反省し、更正してくれ。」
情けを見せず、言い放つ。
「――――困ったな・・・・」
何に困ったのかと問う。
「いや、くだらない事だよ、いや、くだらなくなんてないかな。」
「―――――しずちゃんのこと、頼んだよ。」
そんな、バカな事を、僕に告げた。
信じるように。
962 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:29:52.25 ID:1Py8HSgX0
――――この『野比のび太時間犯罪事件』は、これで一先ず幕を下ろす。
タイムパトロールが到着してからは、全てがあっという間だった。
連行されていくのびくんを見て、僕ら皆が涙を流した。
そして、のびくんは僕らに一つだけ言った。
「――――ありがとう」と。
皆が自分たちの生活に戻っていく。
僕も、嘗て地獄とも思えた場所に帰っていく。
僕が変わったのか、周りが変わったのか。
いじめはなくなった。
「――――なあ、出来杉。なにしてんだよ。昼飯行こうぜ」
「ん。ああ、アレ見てたんだ。」
指を指す先には大きな雲。
「アレがどうした?」
「なんでもない。じゃ。お昼行こうか。」
空には青と白のハーモニー。
気持ちのいい風が肌に当たる。
――――ああ。もうすぐ春なんだな。
出 来 杉 く ん が い じ め に あ っ て い る よ う で す
F I N
963 :
◆3zNBOPkseQ :2008/03/27(木) 16:32:59.92 ID:L1D8saIM0
お疲れさん
本当に才能あるなあ
もっとうp
964 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:34:14.60 ID:K1ELZPiI0
お疲れ!
しかしあれだ。のび太の無双エンドを望んでたのは俺だけじゃないはず
965 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:34:31.21 ID:fgCdruNz0
最高だし
乙すぎるし
966 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:35:07.07 ID:A/wDuykKO
泣いたし
967 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:35:38.76 ID:9uitVp+z0
968 :
◆3zNBOPkseQ :2008/03/27(木) 16:36:24.11 ID:L1D8saIM0
全俺は泣いたし
いい加減にしろし
もう、涙ですぎてやばいし
他の作品うpしろし
波HEYにいうし
969 :
FLH1Adi004.fko.mesh.ad.jp:2008/03/27(木) 16:36:48.13 ID:tDMmND7R0
s
970 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:38:05.86 ID:NXwCf72XO
971 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:39:00.49 ID:1Py8HSgX0
これから事情があってパソから書き込めない。
しかし、何時になるかわからんが必ずカムバックする。
俺もケータイから保守するが、1000まで行ったらアレなので、そろそろ次スレに行く?
972 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:40:03.99 ID:9uitVp+z0
ワカメの話は携帯小説サイトに名前だけかえて応募すれば受けるんじゃねぇ?
974 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:40:32.85 ID:6eJzQy0I0
今更だけど出来杉じゃなくて出木杉
すげー面白かった。乙
975 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:40:47.72 ID:A/wDuykKO
次スレいくし
976 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:41:34.00 ID:1Py8HSgX0
すまんが誰か次スレ立ててはってくれw
笑み社がとにかく小説をうpするスレ。 便宜上Part2
というタイトルで頼むw
977 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:43:14.17 ID:A/wDuykKO
>>1000 とったやつがたてればいいし
かおりさんがいってたし
978 :
笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2008/03/27(木) 16:44:34.96 ID:1Py8HSgX0
979 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:46:00.21 ID:vLBCEMZvO
おいついた
おもスレ
980 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:48:42.03 ID:FUwEsI6hO
よし
981 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/27(木) 16:48:52.34 ID:9uitVp+z0
982 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
予想してたけどかぶった