ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :
2008/03/06(木) 21:24:51.20 ID:JjgeAyXW0
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/06(木) 21:25:36.27 ID:JjgeAyXW0
3 :
みるく ◆MILKELR6d6 :2008/03/06(木) 21:27:59.61 ID:SQbaY8Iq0 BE:184163832-PLT(12073)
(_ ('t__`!.f.、 ; ``!ソ }テ"`! ';ト-- 、} ク └`- `-} ヾ' `` !‘.... ν ク チ ヽ ..ノ .ィ ,.;;;iiii|||||||) チ ュ `-、/,,!ii||||||||||||||i、_ ュ ィii||||||||||||||!!'''" } (( ● `|||||||!'''" _... `; _..., / /|||!'"// _.. ` 、 _..f ./!、 ● )) /l||!'/ --==  ̄ / _i l_/_. × i i|!〃..-- 、、_ / (└ィニ、_/- !r;;、 l i!' ,;ii||||||||||||||||iii;ソ ×/``ニ`ヾ!||||i;、,,.. ,ィ!ニヾ!!|||||||||||||||||||! ムヽ、 _ / し=" `ーィi|||||i;,、<〃!、ヽ 〉||||||||||||||||/ .ノ:: ヘ::゛ -:##-#/#(/、 /|||||||||||||||||ii;;;i、ソ||||||||||||||||/ 'r:´::::::::::::::::::::: ̄ニ―^ヽ-'ー"T|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||/ ,'==─-::::::::::::レ/_ル===', i||||||||||||||||||||||||||||||||||||/ i::::イ::::iゝ、ハハハ/_ルヽ::::::i.::::|::::::::::::::::::::::::::1 _人人人人人人人人人人人人人人人人_ i::リイi (ヒ_] ヒ_ン ) |::::::::i:::|::::::::::::::::::::::::::::i > ゆっ!ゆっ! くりゃ! くりゃっ? < レV!!"" ,___, "" .|::::::::i::::|::::::::::::::::::::::::::ノ ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ i.', ヽ _ン ノ::-=:|::::|::::::::::::::::::::,ノ ル:ノヽ、 ,イ|::::ルノ::::',─ ー ´ レ.ルν` ー--─ ´ ルノνレハ
4 :
保守 :2008/03/06(木) 21:32:35.08 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
保守
6 :
保守 :2008/03/06(木) 21:45:50.13 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
7 :
保守 :2008/03/06(木) 21:47:08.01 ID:JjgeAyXW0
とりま書き手来て盛り上がるまで、自動15分間隔で入れとくんで
8 :
保守 :2008/03/06(木) 22:00:49.46 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
いちおつ
いちもつ
11 :
保守 :2008/03/06(木) 22:15:49.71 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
一乙
13 :
保守 :2008/03/06(木) 22:30:49.80 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
数レス戴きます。
私は長門有希。対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースの長門有希。…二回言ったのに理由はない。 私の仕事は涼宮ハルヒの観察。しかしそれに支障をきたす問題が発生した。 帰宅中朝倉涼子を目撃。 朝倉涼子が再びここに送られてきた情報は確認できない。 情報統合思念体に詳細を確認。やはり送られてきてはいない。 おそらく姿を現したのは一瞬。それについても理解不能。わざわざ私に存在を確認させる意味が無い。 情報統合思念体はこのことを危険と判断。朝倉涼子の再度情報連結の解除を最優先事項とする。 情報の痕跡より追跡を開始。 現在午後11時53分18秒。私達にとって時間の概念はさして重要ではない。 しかし涼宮ハルヒの観察をここまで長く中断することは今後の活動に支障をきたす。 彼と涼宮ハルヒのやりとりについて観察できないのは私という個体のエラー発生の原因ともなる。 ……とはいえ見たとしてもエラーが発生し無いとは限らない。 「それはね。エラーじゃなくて感情っていうんだって。」 突然の声に私は驚いた。顔を上げると私の目の前彼女が笑顔浮かべ立っている。
周りの情報変換……。察知できなかった。これは完全に私の油断によるもの。 「私には感情なんてもの理解できないわ。それにしてもうかつなのね。この時を待ってたんだけど。まさかこんな簡単に引っ掛かるなんて思わなかったわ。」 「…どういうこと」 してやったりという顔で彼女…朝倉涼子はまた笑った。 「長門さんならすぐわかると思ったんだけど。エラーの量が多すぎるんじゃない?早くなんとかしないと処分されちゃうわよ?」 「…………」 「まあここで私があなたを消すから関係ないんだけどね。」 あまりにもおゃべりな彼女の雰囲気は余裕そのもの。そして彼女は話を続ける。 「本当はね。彼を消しちゃえば簡単なんだけど、今彼は涼宮さんと一緒にいるの。それにあなたにも感付かれるのはわかってた。」 「………」 「だからね。あなたを先に消してそれから彼、ついでに朝比奈みくると古泉一樹も消しちゃおうって思ったの。」 彼女が余裕である意味がようやくわかった。この空間において私の能力は極限まで制限されている。 「わざわざあなたに姿を見せたのもそのため、この空間よくできてるでしょ?」 そう言いながら彼女はいつかのナイフを取り出してきた。
「そんな物で私は消せない」 「そうね。でもいいこと思いついちゃった。あなたを再起不能なまでにズタボロにして彼の前に曝してあげる。」 「なんのために」 「彼の驚く顔を観察したいのよ。タイミングはそうね。彼が死ぬ直前くらいがいいしら。」 インターフェースとして非効率な方法。一体彼女は何を考えている? 「長門さんが助けに来るのを信じていた彼の前にあなたを出せばどうなると思う?完全に希望を無くしちゃうわよね。」 朝倉涼子が殺人鬼という概念に興味があるとは思えない。彼女の行動には何か引っ掛かるものがある。 「それじゃあそろそろおゃべりは止めて目的を達せ「WAWAWA忘れもの〜」 おかしな歌とともにチェック全開の男が表れた。 「「「……………」」」 この光景を言語化する場合的確な表現は『空気が死んだ』だと思われる。この流れで始めに話しだしたのは珍入者。 「うお。なんだこの状況は?」 「それはこっちのセリフなんだけどなぁ。」 「……ははーん。わかったぞ。これは夢だな。そうだ。でなけりゃカナダに転校した朝倉がいるわけなねぇ。」 そう考えるのが人間として至極当然ではある。しかし問題はコレがどうやってこの空間内に侵入したかということ。
おっと支援
「そうだよ。じゃなきゃ俺様的美的ランクAA+の朝倉涼子とAマイナーの長門有希が一緒にいるわきゃない。」 ……この男の固有名詞はこれより馬鹿。先程から蓄積する私のエラーにさらに拍車を掛ける存在。 「まあ長門さんより私の方が美人っていうのは覆せない事実よねぇ。」 「………」 私を馬鹿にするように笑う朝倉涼子。何がしたいのか理解できない。 エラーが…………………………………… 「…パーソ……ネーム……朝……子……谷口………を敵性…判…」 「あれ?な、長門さん?どうしちゃったの?」 エラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラーエラー 「当………の有………連結を…除……」 「ちょっと!?なにこの展開?長門さん?冷静に……。」 「んっ?なんかあったのか?」 エラーエラーエ(ry 「情……結の解……開…」 「おかしいでしょ!?あなたの能力は制限されているはずよ?」 「げっ俺の足消えてる!?なんでぇ?」 ………?…約1分21秒機能停止。その期間の記憶媒体の欠落を確認。 「完敗だわ長門さん。………本当ね。私の目的はあなたのエラー除去だったのよ。それが癪だったから意地悪してみたんだけど…ふふ。まるで人間みたい。本当私って馬鹿よね。」
「…情報統合思念体からそのようなことは聞いていない。」 「本人に教えたらエラー除去にならないでしょ?このまま計画を実行するのもよか「まてまて俺の腕戻ってこいぃ!?って朝く…あが…」 うるさい馬鹿を彼女が一蹴。つまり彼女は何をしたかった? 「ふぅ、まだ足が残っててよかったわ。私の筋書きではこの空間の穴を長門さんが見つけて私が負けるだったのよ。」 「……それは……」 「いいのよ。実際この馬鹿が来なかったら私のやりたい様にしてたかもしれないし。時間はたっぷりあげたしね。」 彼女から感じた違和感。無理にしゃべり続けていた理由。私への猶予期間。 「それにしてもエラーを全部エネルギーにしてぶつけてくるなんて思わなかったわ。あなたもまるで人間よ?」 「そう……?」 「自分では気付いてないのね。まあいいわ。長門さん、もう私が猿芝居するような舞台を作らないでよね。もう時間みたい。」 彼女の体はもう胸辺りまで消えている。本当にもう時間が無い。こういう時何を言えばいい? 「………善処する。…さようなら。」 「ええ。次は私の思うとおりになるといいなぁ。」 「それはさせない」 「あら残念。じゃあ私が出ないように頑張ってよね。……じゃあね。」
ちょっ谷口wwwwww 支援
23 :
保守 :2008/03/06(木) 22:45:49.91 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
彼女は最後にそう言い光の粒子となり消えた。それとともに彼女の空間も消失。そこは私の部屋。 ……彼女には迷惑をかけてしまった。そういえば…あの馬鹿は? いない……。完全に消してしまった?そう考えている時私の携帯が鳴った。 「………」 いつも通り素早く出る。画面を確認したところ電話の主は古泉一樹。 『長門さんですか?』 「そう」 『こんな時間に突然電話してすいません。少し相談したい事があるのですが、今よろしいですか?』 「……………いい」 そう言われ時間を確認したところ時刻は0時を回っている。それから少しおいて古泉一樹は話し出した。 『…………というわけで谷口くんが消えてしまったわけです。』 「…………」 まとめるとこちらも馬鹿が消えてしまったらしい。しかし人間は一度消えたら死ぬ。二度消えることはまず無い。だから 「問題ない」 と言っておく。おそらく本当に問題は無い。 『問題ない。とはどういうことでしょうか?長門さんには何か妙案でも?』 「違う」 『なんと……違うんですか。ならどういうことなんでしょうか?』 理由……はない。がかならずあの馬鹿は生きている。これは感というものだと推測する。
「………うまく言語化できない…しかし大丈夫」 『それは確証があってのことでしょうか?』 そう。 感ではあるが古泉一樹を安心させておいた方がいい。確証は今検索中……。 『ならいいでしょう。長門さんが確証を持っておっしゃっているのならば……。』 「……」 その後早急に電話を切り馬鹿の情報を検索。原因は不明だがあの馬鹿は無作為転移を4回ほど繰り返し、今は自分の自宅で睡眠中。 さらに検索。馬鹿が転移した先を一ヶ所を覗き特定。不明ヶ所は検索不可能。 これについても原因は不明。ただなんとなく……わかる。これも感。 「………感」 ……原因究明は学校で。 放課後まで動く必要がある問題は発生していない。私が動く必要があるのはこれから。 古泉一樹が部室に入ってきた。やはり時間が無いのは彼も承知している。 「長門さん。昨日の件……っと言いましても午前零時を回っていましたから今日の件と言うのが正しいでしょう。に関してご説明して戴きたいのですが……」 「おそらく原因は涼宮ハルヒ」 「っといいますと?」 「昨日の午後11時24分5秒から今日の午前0時42分38秒。馬……彼の肉体は無作為転移し続けた」
支援
「無作為転移ですか?つまり瞬間的に他の場所に移動したっということですね。それも何度も。」 …危うく馬鹿と言ってしまうところ。古泉一樹はそれに気付かず何か考えるように俯く。 いつものように色々な憶測を考えているのだろうか?しかしそれを私が待つ意味は無い。 「無作為といっても涼宮ハルヒの認知している場所のみ」 「それで無作為は何度ほど行なわれたんですか?」 「確認したかぎりでは3回。内わかっているのは…」 彼に告げだ場所は閉鎖空間、谷口くんの自宅。私の元へきたのを古泉一樹に教えれば彼にも伝わる。 そうすればかならず彼は私の身を案じる。それは危険。だからそのことは伏せて話を続ける。 「おそらく昨日の仲直りの仕方が原因」 「彼と涼宮さんのですか?」 「そう」 困ったものですねぇ。と古泉一樹は言う。たしかに困ったもの。観察できなかったのは残念。 喜緑江美里が代行したらしいが、彼女はなぜか教えてくれない。………いじめ 「聞いてみればわかる……それについて私は観察していない」 「そうですか。」 古泉一樹はそのまま黙り込んでしまった。彼の到着を待っているだと推測する。私もそれに習い待機モードに移行する。 続く
たしかに数レス頂戴しました。
乙! 続きの展開にwktk
30 :
保守 :2008/03/06(木) 22:55:24.27 ID:JjgeAyXW0
乙ですー WAWAWAが最近せり出してきてるなww
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/06(木) 22:59:16.70 ID:7Q7AmgXnO
みくる「キョンきゅん…(!!か、噛んじゃった///)」 キョン「キュン」
32 :
保守 :2008/03/06(木) 23:00:50.18 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
33 :
保守 :2008/03/06(木) 23:15:50.15 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
34 :
保守 :2008/03/06(木) 23:30:50.27 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
35 :
保守 :2008/03/06(木) 23:45:50.40 ID:JjgeAyXW0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
どうもご苦労なこって。
37 :
保守 :2008/03/07(金) 00:00:50.57 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
38 :
保守 :2008/03/07(金) 00:15:50.77 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 00:26:29.36 ID:Ob3WiPCOO
キョンの初恋の人の記述って従姉のねーちゃんでおk?
40 :
保守 :2008/03/07(金) 00:30:50.93 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 00:32:28.08 ID:29fkK8EB0
>>39 だったと思う。
んで、知らない男と駆け落ちしてショックだったとか……だっけ?
初恋とは言ってなかったような・・・ 憧れとは書いてあったけど(消失P52より) 他に書いてあったらゴメン。
44 :
保守 :2008/03/07(金) 00:45:51.04 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
45 :
保守 :2008/03/07(金) 01:00:51.15 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 01:13:49.90 ID:xbrBPFI4O
15分間隔は流石に早くね?
47 :
保守 :2008/03/07(金) 01:15:51.20 ID:29fkK8EB0
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48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 01:16:48.93 ID:ljhkYF/KO
歯が痛くて寝れねぇ…orz 明日もバイトなのに
49 :
保守 :2008/03/07(金) 01:30:51.42 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 01:43:23.84 ID:29fkK8EB0
>>46 20分ぐらいにしとく?
真夜中なら30分とか1時間でも良いんだけど、夕方から12時くらいまではかなり早くしなきゃいけないのさ
51 :
保守 :2008/03/07(金) 01:45:51.58 ID:29fkK8EB0
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52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 01:51:23.62 ID:W3zj6Y550
なんてこった。エロ本ですらこんな衝撃は受けたことがない。 なんと、俺が目を離した、まさにその一瞬の隙にハルヒのブラが
>>50 あ、自動で24時間やるのか。ゴメン、よく見てなかった。
なら15〜20分くらいは必要か。
55 :
保守 :2008/03/07(金) 02:00:51.73 ID:29fkK8EB0
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56 :
保守 :2008/03/07(金) 02:15:51.82 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 02:25:10.81 ID:NS1YN9q0O
自動で保守するとはこのスレも過疎化している証拠か 人がたくさんいた昔が懐かしい
58 :
保守 :2008/03/07(金) 02:30:51.98 ID:29fkK8EB0
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ってか本当は自動保守はしない方が良いんだよね。 自動保守に頼りすぎると人が居なくなるからさ。
捕手上地
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 02:43:32.06 ID:29fkK8EB0
確かになぁ。でもそれで落ちちゃったら本末転倒な希ガス 今は投下する人がいないから仕方ないってことで
62 :
保守 :2008/03/07(金) 02:45:52.11 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
ごめん、こんな時間だけど誰か相談に乗ってください。 2月にヴァレンタインねたやったから、もうすぐホワイトデーねたもやろうと思うんだけど、誰視点で書こうか悩んでる。 古長でキョンハルってか、教科書文通の後日談なんだけど、 野郎どもがギャーギャー言いながら、ヴァレンタインのお礼の品を選ぶとして、 1、いつもどおり、へたれた古泉 2、いや、やっぱキョン 3、大穴で谷口もしくは国木田 4、二次創作最大のタブー、オリキャラ山田 5、敢えて、長門に観測させる どれが一番読みたいですか?
64 :
保守 :2008/03/07(金) 02:56:05.42 ID:29fkK8EB0
6、神人
1〜3のどれかが良いと思う どれも見たいから決められない。 書きやすいので。←結論
66 :
保守 :2008/03/07(金) 03:00:52.27 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
たまにはキョンでもいいと思った。なんとなくだが。
ID違うけど、
>>63 です。
>>64 ちょw 斬新すぎるw
一人称すら想像できないw
>>65 やっぱり、1〜3が基本か……
書きやすさで言えば古泉がダントツだけど、冒険してみたい気もするジレンマ。
>>67 キョンかぁ。ある意味一番苦手だけど、敢えて挑戦するのも修行かも。
こんなに時間なのにみんなありがとう。もうちょい考えてみる。
……当日に間に合うと良いなぁ
69 :
保守 :2008/03/07(金) 03:09:52.34 ID:29fkK8EB0
>>68 期待してます。とりあえずバレンタインの奴読んでないから読みたいな
んじゃついでに。 どうでもいいことに詰まりまくってるんで誰か何も聞かずに鶴屋さん、喜緑さん、森さんの順番を適当に決めて。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 03:44:23.90 ID:xbrBPFI4O
保守
74 :
保守 :2008/03/07(金) 04:00:13.18 ID:29fkK8EB0
_ -──- . ' ´ ` 、 / ヽ \ , ′ | ヽ / , |\ ヘ / / | | \. i ∧ . ,′′ | | | \.__ |、 | ∧ ′i. | | ,ム.‐ ¨ ̄ヽ | i ! i i | ! |/ N レ l | | !,. ィ弋¨ l/′ ,x==k, Yヽ | | ∨ |, ヘ 、ヘ \ / fヘn__,ハ|’ | } | ! ∨ 'ヘ.、ヘ.>=k` ゞ- ' | ∨ ∧ '. ヽ \ ヾi代、_,小. | | ∧ ∨ \___、__>ゝー'´ 、 j | l ト、ヘ ∨ ヽ. \ __. ' / / / ∧| ` . i ー\ /! ,ムイ./ . | | \ ` 、ー- .. _/ |/ ´ l ト、\__、ト---`ー─| ヽ . | ∧トゝ  ̄ / ` ._ _ j/ / `7 ンー- 、 ,ィ / j , ′ ヘ ,. く.{ {/ ∧ /´ ',} __. -一1 ∧ / 厶 -一 ' ´ | ハ { / __. -一 ´ : | | ,'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ |
75 :
リバーシブル :2008/03/07(金) 04:15:27.79 ID:atB5bzAd0
初投下しようかと思ってる。
76 :
保守 :2008/03/07(金) 04:18:47.19 ID:29fkK8EB0
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 04:18:49.83 ID:vt7zX3h3O
かもん
78 :
リバーシブル@(1/6) :2008/03/07(金) 04:19:29.42 ID:atB5bzAd0
今日も平凡な一日。そう思っていたんだけどな、今朝目を覚ますまでは。 事の始まりは多分あの日だ。今を遡る事約一週間。その日もやはり平凡で何やらハルヒもおとなしくそれはそれで平和ではあったものの、日常とはちょっとズレた日のことだった。 平和で平凡なその日だったが、実のところ平和ではあったが平凡ではなかったのかも知れない。なぜならすっかり懸案事項と言う名が定着しつつある可愛いらしいレターセットが俺の下駄箱に混入されていたからである。 そしてここもすっかり定着してしまった男子トイレ個室。ここ以外では何だか読むのがおっくうになる。頭のイカれた神様がどこで見てるか分からんからな。しかしここも安全ではないのかも知れないと時々不安になる。あいつはこの程度物ともしない気がする。 そんな事を考えつつも、俺の少々足りない頭では他に良い場所など思いつかず毎度ここに足を運ぶことになるのだが、しかし自分で足りないなんて言うのはどうなんだよ。 肝心の手紙の内容はこうだ、 「必要になるまで取っておいて」 ハートまで添付されたとあっちゃあ断る理由なんぞ長門の親玉でさえ導き出せないだろうが、しかしこれは何ですか朝比奈さん(大)。 今のメッセージが一枚目。二枚目には呪詛のごとき文字がビッシリ羅列されている。 手紙があった時点でこの先良くないことが起こるであろう事を想像するのは容易だ。その為のヒントであるのも大変ありがたいし、実際何度もそれによって救われている。しかしもっと分かりやすくはして貰えないんですかね。 どこからか『禁則事項です』と聞こえた気もしたが間違い無く幻聴であり、これから起こる事件の前ぶれでもあった。
79 :
リバーシブル@(2/6) :2008/03/07(金) 04:21:28.82 ID:atB5bzAd0
そして今日。最新の懸案事項を受け取ってから一週間が過ぎた今日。ついに必要になる時がやって来たらしい。 それは突然やってきた。最初に異変に気づいたのは朝、妹に起こされた時だ。いや正確に言えば起こしに来たのは妹ではなかったのだが。 「あーさーだーよー。おーきろー!」 いつも通りの声が響き夢心地から否応なしに引きずり出され、今日も一日が始まる。 「シャミもおはよー!」 ああ分かった。連れてって良いから俺の上に乗るな。 妹は新曲『シャミと朝ごはんを』ひっさげ部屋を出て行った。 俺の日課と言えばまずは寝起きの状態でのわずかな間、このカタルシスを楽しむ事であるのだが、今日はそんな気分にはなれなかった。 それは今まで非日常に晒され続けた俺の体が発した警告だったのかも知れない。
80 :
リバーシブル@(3/6) :2008/03/07(金) 04:28:34.19 ID:atB5bzAd0
朝起きたらまず何をする?俺は歯を磨く。妹と並んでな。 ギリギリまで寝ていたい俺に朝食を流し込む時間などあるはずもない。 毎日古代エジプトの強制労働さながらの急勾配を、切り出した石材の様な足を引きずりながら上るのは、毎朝朝食エネルギーがエンプティーを指している俺には正直きつかったが、遅刻もゴメンだし睡眠時間が削られるのはもっとゴメンだ。 よってやはり朝食は抜くしかなく、食べたいんだったらもっと早く寝れば良いとも思うのだが、健全な高校生に無茶を言うなとも思う。 現在ピラミッド造りは強制労働ではなく公共事業だったと言う説が有力なのは、この際無視だ。紀元前の遠い国の話なんて俺には知ったこっちゃ無い。 しかし今日は例のカタルシスは訪れずいつもより若干早起きな俺は、今優雅に朝食なんぞ食っている。 慣れない事をして体は戸惑っているのか、何やら歩きづらい。しかも何だか家が若干大きく見える。戸惑っているのは頭の方かもな。 朝に飯を食うのなんて久しぶりだ。何だか見た感じ量が少ない様な気がしたが、ちゃんとした満腹感を得られたので気のせいだったのだろう。 そしてやっと歯を磨く。いつもと違う気分で鏡の前に立つと、何だか違う人間になった様な気分にさえなる。鏡に映る自分の姿もまるで別人のようだ。ここで気づいた。 そこに写っていたのはまさしく別人だった。髪形も違うし、身長も違う。顔つきだってまるで違う。そして何より、性別が違った。
81 :
リバーシブル@(4/6) :2008/03/07(金) 04:30:08.42 ID:atB5bzAd0
鏡の中の俺は女だった。女になった俺が驚いた表情を作っていた。散々非常識爆弾の直撃を受けてきた俺の精神だったが、核兵器に耐えうるほどのシェルターはまだ建設途中だ。よって俺のメンタル面は大打撃を受けまともな思考が働かなくなっていた。 でなければ俺は洗面所に歯を磨きにやってきた妹、もとい弟にこんな質問をする事は無かったはずだ。 「おい、俺は誰だ?」 「んー?なーにーキョンくん?」 ダメだ話にならん。どうする?いや、原因は分かっている。こんな事を出来るのは、そしてこんな事をしようと思うのはあいつしか居ない。くそ、声まで女ってのは何か気持ち悪いな。 なんにせよ話をせにゃならん。ハルヒとじゃなく、他団員三人とな。じゃあまずは学校か。学校に行かねば。俺は意外とと冷静だった。 俺は歯も磨かず2階へ駆け上がりクローゼットの戸を開けた。なにやらひどい音を立てたがこの際だ、気にしない。と言うか気にしている所の話ではない。気に出来ない。 クローゼットの中に見慣れた制服は無かった。馬鹿げてる。そこには見慣れてはいるものの、このクローゼットの中で見るのは初めてな、制服には違いない服がいつもはブレザーが掛かっているハンガーにぶら下がっていた。
82 :
保守 :2008/03/07(金) 04:30:12.46 ID:29fkK8EB0
_ -──- . ' ´ ` 、 / ヽ \ , ′ | ヽ / , |\ ヘ / / | | \. i ∧ . ,′′ | | | \.__ |、 | ∧ ′i. | | ,ム.‐ ¨ ̄ヽ | i ! i i | ! |/ N レ l | | !,. ィ弋¨ l/′ ,x==k, Yヽ | | ∨ |, ヘ 、ヘ \ / fヘn__,ハ|’ | } | ! ∨ 'ヘ.、ヘ.>=k` ゞ- ' | ∨ ∧ '. ヽ \ ヾi代、_,小. | | ∧ ∨ \___、__>ゝー'´ 、 j | l ト、ヘ ∨ ヽ. \ __. ' / / / ∧| ` . i ー\ /! ,ムイ./ . | | \ ` 、ー- .. _/ |/ ´ l ト、\__、ト---`ー─| ヽ . | ∧トゝ  ̄ / ` ._ _ j/ / `7 ンー- 、 ,ィ / j , ′ ヘ ,. く.{ {/ ∧ /´ ',} __. -一1 ∧ / 厶 -一 ' ´ | ハ { / __. -一 ´ : | | ,'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ |
83 :
リバーシブル@(5/6) :2008/03/07(金) 04:31:50.55 ID:atB5bzAd0
どうやって着たら良いかも分からん服にどうにか袖を通し、ニーソなんかも履いてカーディガンを羽織り、何やら下半身がスースーするものの自転車にまたがりいつもの通学路を飛ばす。 朝比奈さんほどの長さの髪は当然ポニテ。ヘアゴムなんか使ったこと無いからうまく行ったかどうかは甚だ疑問ではあるがな。 途中何人か追い抜いたが見覚えの無い顔ばかり。俺の不安は膨れ上がった。愛車をいつもの駐輪所にとめて歩き出す間も不安は膨らみ続けた。 通常数十人で運ぶ石材を一人で引きずっている様な気分を味わいつつ坂を上る間も膨らみ続け、それが頂点に達したとき、 「おっはよー!キョン!」 腰が抜けた。いやマジで。悲鳴のような声を上げてその場に座り込んでしまった。これではまるで本物の女ではないか。 「ちょ、ちょっと、大丈夫!?」 俺の肩を叩き、腰まで抜かせやがったその女が上から覗き込む。 「もー、どうしたってのよ?立てる?」 「……誰だ?」 「…ホントにどうしたのよ?何か変よ?」 いや、だから誰だ。そんなに威勢よく俺の肩を叩くのはハルヒか谷口ぐらいなもん………。 「…………谷口?」 「何よ?」 何が冷静なものか。妹が弟に成り果てていたのだから、このことも予見できたのではないのか。 つまりこう言う事か。全員の性別が入れ替わったと。そう言う事なんだな?
84 :
リバーシブル@(6/6) :2008/03/07(金) 04:33:00.88 ID:atB5bzAd0
「ねーキョン、遅刻するわよ?」 分かってるよ。俺もなんとしても学校に行かねばならない。 「あれ……?」 立てない……。 「どしたの?」 「いや……」 何と言うことだ。まさか立つことも出来んとは。周りの視線が痛い。そりゃ道端で座り込んでるヤツがいりゃ俺だって見るさ。 「ほらよ」 目の前には背中があった。ブレザ−の深めの緑で視界が一杯になった。 「乗れよ」 「あ、ありがと……」 この年で誰かに負ぶさろうなど何やら恥ずかしいがそんな事よりも何よりも、俺は学校に行かなくてはならないのだ。 どこの誰か知らないが世話になるとしよう。いや、親切な奴も居るもんだ。 「まったく、あんなとこで腰を抜かすなんて、団員にあるまじき軟弱さだな!鍛えなおす必要があるな、こりゃ」 俺を背負っている男は校門まで後20m程の所まで歩いた所でそう言った。 聞き覚えのある様な台詞を言い放ったその男は校門まで行った所で俺を降ろした。 「立てるか?」 「あ、うん…ありがとう…」 「別にお前の為じゃないからな。あんなとこに座られちゃ迷惑だと思っただけだ」 「あ、そう…」 果てしなくある人物を髣髴とさせるその男は去り際に、 「今日は大事なミーティングの日だから、遅れるんじゃねーぞ!」 と捨て台詞じみたことを言い残して走って行った。 俺は今日一日真後ろにあの男が居るような気がしてならなかった。
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 04:35:53.23 ID:vt7zX3h3O
TSもの大人気だなwwww
86 :
保守 :2008/03/07(金) 04:38:01.50 ID:29fkK8EB0
乙、すまん割り込んだな wktkせざるを得ない
87 :
リバーシブル :2008/03/07(金) 04:50:53.88 ID:atB5bzAd0
うーんw もう思いつかんww しかし書かねばw
88 :
保守 :2008/03/07(金) 04:58:17.72 ID:29fkK8EB0
ちょっと4レスもらいますよ
89 :
爆発(1/4) :2008/03/07(金) 04:58:28.44 ID:29fkK8EB0
イライラしている時に何かに八つ当たりしても意味がない、それをキョンは知っていたし、また八つ当たりしても大抵のイライラは、便器にこびりついた糞の様に脳味噌の裏ッ側にへばりついたままだという事も知っていた。 だから、思い切り蹴飛ばした長机は不意に銃で撃たれたみたくぶっ倒れただけ、オセロの白と黒の駒と、お茶とその他もろもろのものは床に散乱しただけで何も変わりはしなかった。"It's no use crying over spilt milk"覆水盆に返らず。その諺もキョンは知っていた。 全ての視点がキョンに注がれていた。キョンはこの感覚が嫌いだった。注目される事はあまり好きではなかったし、自分は、この世界を物語とするなら明らかに脇役だ、とも思っていた。 遠くからくぐもったように。 野球部のノックの音、合唱部のハレルヤ、複数人の笑い声が近づいて遠ざかった。 ――それなのにこっちは…… 俺は葬式の真っ只中で寝転がってる死人で、他の奴らは参列者。線香臭い文芸部室の中で、キョンはそんなことをぼんやりと考えていた。ぼんやりと考えた後、思い立ったように部室を飛び出したキョンの後姿を、SOS団員は見ていた。ハルヒを除く全員が。 古泉一樹は別のことを考えていた。 まずは涼宮ハルヒのご機嫌を伺う力仕事に従事しなければ。それから、長門有希と朝比奈みくるの3人で頭を付き合わせることも忘れちゃならない。 キョンの気持ちは分からなくも無く、むしろ賛同しても良い程だったし、事実この性格でなければ長机には僕の足跡が付いていたかも知れないな、とも古泉は思った。 しかし、残念ながら、そして幸運な事に、古泉は波風を立てずに事を運ぶやり方を把握していた。 「団長、僕は彼を追います。申し訳ないのですが後片付けをお願いできますか」 「……わ、わかったわ」 「あ、あたしも行きますっ」 「いえ、朝比奈さんと長門さんは団長と片づけを。男の僕が彼を窘めなければ」 古泉は自嘲気味に微笑しながらそう言い、踵を返した。 ドアの閉まる音。その場に残された3人は皆一様に黙っていたが、朝比奈の「ぞ、ぞうきん……持ってきますねっ」の号令を合図に動き出した。
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 04:58:31.51 ID:blKSMz8WO
>>87 GJ!いつまでもwktkしてるから気が済むまで考えてくれ
自動保守を見てソフトを作りかけだったことを思い出した。
1時間ごとに書き込み間隔と本文を変えれるんだが、Vistaだとたまに異常終了するんだよね
と、人が少ないからグチで保守
91 :
爆発(2/4) :2008/03/07(金) 04:58:55.91 ID:29fkK8EB0
「我慢できなかったのですか」 「……」 「涼宮さんも悪気があった訳では――いや、勿論そこが彼女の悪い所でもありますが」 「……ああ、わかってる。俺が抑えなければいけなかった」 「日頃の、あなたの自制心は相当のものかと」 「いや、その自制心を持ってしてでもこのザマだ……自制心なんて無いのかも」 「あなたは良くやっていると思いますが」 「前にもこんな事があったな。確か映画の撮影で」 「ええ、覚えています」 「あの時もあいつのワガママで、俺がキレた」 「……ええ、覚えています」 「しかしだな、今回は……物に当たるなんて、自分でもおかしいと思うぜ」 「あれは良くありませんでしたね。反省してください」 「わかってるよ……わかってるんだけど、どうしても許せなくてな……」 「僕は別に構わなかったんですけどね」 「……」 古泉は微笑した。あなたは本当に良くやっている。ただ、耐え過ぎてエラーが蓄積されているのですよ、そう――長門有希のように。 「ダメだ、格好悪すぎる。エラーの解消方法が長机を蹴る事だなんてな」 古泉は微笑を保っていた。それが人間というものですよ。 「お前も長机を?」 「それは禁則事項です」 「アホか」 キョンはようやく笑い、立ち上がった。中庭には風が吹いていて、髪を揺らす。 「みんなに謝らなくちゃな……あいつにも」 「そこが、あなたが"お人好し"たる由縁でしょうね」 「だろうな」
92 :
爆発(3/4) :2008/03/07(金) 04:59:20.31 ID:29fkK8EB0
キョンが謝る姿を見て、朝比奈は心が痛むのを感じた。 「すいません朝比奈さん。ついカッと……」 「いえ、あの……」 どんな反応をしたらいいのかな、と悩んでしまう。「しょうがないですよ」だと、涼宮さんを責めるようで可哀想だし、「気を付けて下さいね」なんてもっての他だ。言葉を選んで、とりあえず「大丈夫ですよ」とだけ言っておいた。何が? キョンは、他の団員にも謝る。 「悪かったな、ハルヒ……だがなぁ、やっぱアレには賛同できんぞ」 「……わかったわよ、あんたも気を付けなさいよね」 「ああ、わかってくれてありがたい」 「あっ……ええと、その……」 「ん?」 「……わ、悪かったわね、あたしも」 「何、お互い様だ」 キョンが笑う。続いて、「長門、悪かった」 「……いい」 「すまん」 長門の口が少し動いて、同じ言葉を繰り返す。 「古泉も悪かったな」 「いえ、気にしていません」 「助かる」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 04:59:33.29 ID:aQUSzRN10
>>87 長い話になりそうだが終わり方と全体の流れをよく掴んで
うまく書いてくれ。
>>28 誰か「感」ではなく「勘」だと教えてやってくれ…
94 :
爆発(4/4) :2008/03/07(金) 04:59:42.68 ID:29fkK8EB0
帰り道、本当に失敗した、とキョンは考えていた。ハルヒのワガママなんていつもの話で、要は俺に自制心が足りないせいだ。物に八つ当たりしても良いことはないのに。 優しく諭せばよかっただけなのに。まだ長机だっただけマシで、ハルヒの腹に足跡のスタンプを2つないし3つ付けずに済んだのは幸いだったし、あるいは机の上にあったカッターがハルヒの頬肉をえぐって制服を切り裂いてブラッドフェスティバ…… 「何ボーっとしてんのよ!」 「はっ、え、どうかしたか」 「帰るわよ! もう、だらしないわね」 「そ、そうだな」 「どうかした?」 「断じて何でもない。気にするだけ無駄だ……それより、どっか寄ってくか」 「えっ、ええと」 「いつもの喫茶店とかさ」 「だっ、団長のあたしを差し置いて何勝手に決めてんのよ! ……まあ、そこでも良いけど?」 「決まりだ」 何はともあれ、「古泉×キョン☆どきどきBLビデオ撮影会」は敢行されずに済みそうだ。キョンは胸を撫で下ろした。
95 :
保守 :2008/03/07(金) 05:00:12.63 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
96 :
リバーシブル :2008/03/07(金) 05:01:57.24 ID:atB5bzAd0
うまいこと書ける自信ないが気負わない程度にがんばらせていただきますw 全身全霊を注ぎ込んで……気負ってる?
97 :
保守 :2008/03/07(金) 05:01:58.31 ID:29fkK8EB0
以上。マジメとネタの中間ぐらいで。
>>90 完成させてくれたら使わせてもらいたい
>>94 割り込みすまん&オチに笑ったw
しかし地の文が三人称だとまたひと味違うな。乙
99 :
リバーシブル :2008/03/07(金) 05:03:42.42 ID:atB5bzAd0
>>97 完成したらどっかで公開するよ。今のところ未定だけど2日くらい集中すればどうにかなりそう
そしてSSも途中で止まってるorz
阪中なんてメインにするんじゃなかったぜ
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 05:19:31.49 ID:aQUSzRN10
>>94 俺も割り込みすまなかった。
SS読みながら原因は語られないだろうと思っていたらBLビデオとは…
ハルヒも腐女子ってことかいw
キョンのテレカの表情で古泉と絡んでいる状況を想像しかけてしまった。
102 :
保守 :2008/03/07(金) 05:30:12.91 ID:29fkK8EB0
_ -──- . ' ´ ` 、 / ヽ \ , ′ | ヽ / , |\ ヘ / / | | \. i ∧ . ,′′ | | | \.__ |、 | ∧ ′i. | | ,ム.‐ ¨ ̄ヽ | i ! i i | ! |/ N レ l | | !,. ィ弋¨ l/′ ,x==k, Yヽ | | ∨ |, ヘ 、ヘ \ / fヘn__,ハ|’ | } | ! ∨ 'ヘ.、ヘ.>=k` ゞ- ' | ∨ ∧ '. ヽ \ ヾi代、_,小. | | ∧ ∨ \___、__>ゝー'´ 、 j | l ト、ヘ ∨ ヽ. \ __. ' / / / ∧| ` . i ー\ /! ,ムイ./ . | | \ ` 、ー- .. _/ |/ ´ l ト、\__、ト---`ー─| ヽ . | ∧トゝ  ̄ / ` ._ _ j/ / `7 ンー- 、 ,ィ / j , ′ ヘ ,. く.{ {/ ∧ /´ ',} __. -一1 ∧ / 厶 -一 ' ´ | ハ { / __. -一 ´ : | | ,'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ |
103 :
保守 :2008/03/07(金) 06:00:13.09 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
104 :
保守 :2008/03/07(金) 06:30:13.41 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
105 :
保守 :2008/03/07(金) 07:00:13.57 ID:29fkK8EB0
_ -──- . ' ´ ` 、 / ヽ \ , ′ | ヽ / , |\ ヘ / / | | \. i ∧ . ,′′ | | | \.__ |、 | ∧ ′i. | | ,ム.‐ ¨ ̄ヽ | i ! i i | ! |/ N レ l | | !,. ィ弋¨ l/′ ,x==k, Yヽ | | ∨ |, ヘ 、ヘ \ / fヘn__,ハ|’ | } | ! ∨ 'ヘ.、ヘ.>=k` ゞ- ' | ∨ ∧ '. ヽ \ ヾi代、_,小. | | ∧ ∨ \___、__>ゝー'´ 、 j | l ト、ヘ ∨ ヽ. \ __. ' / / / ∧| ` . i ー\ /! ,ムイ./ . | | \ ` 、ー- .. _/ |/ ´ l ト、\__、ト---`ー─| ヽ . | ∧トゝ  ̄ / ` ._ _ j/ / `7 ンー- 、 ,ィ / j , ′ ヘ ,. く.{ {/ ∧ /´ ',} __. -一1 ∧ / 厶 -一 ' ´ | ハ { / __. -一 ´ : | | ,'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ |
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 07:27:32.83 ID:nlefhdwiO
ほ
107 :
保守 :2008/03/07(金) 07:30:13.75 ID:29fkK8EB0
_ -──- . ' ´ ` 、 / ヽ \ , ′ | ヽ / , |\ ヘ / / | | \. i ∧ . ,′′ | | | \.__ |、 | ∧ ′i. | | ,ム.‐ ¨ ̄ヽ | i ! i i | ! |/ N レ l | | !,. ィ弋¨ l/′ ,x==k, Yヽ | | ∨ |, ヘ 、ヘ \ / fヘn__,ハ|’ | } | ! ∨ 'ヘ.、ヘ.>=k` ゞ- ' | ∨ ∧ '. ヽ \ ヾi代、_,小. | | ∧ ∨ \___、__>ゝー'´ 、 j | l ト、ヘ ∨ ヽ. \ __. ' / / / ∧| ` . i ー\ /! ,ムイ./ . | | \ ` 、ー- .. _/ |/ ´ l ト、\__、ト---`ー─| ヽ . | ∧トゝ  ̄ / ` ._ _ j/ / `7 ンー- 、 ,ィ / j , ′ ヘ ,. く.{ {/ ∧ /´ ',} __. -一1 ∧ / 厶 -一 ' ´ | ハ { / __. -一 ´ : | | ,'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ |
108 :
保守 :2008/03/07(金) 08:00:13.95 ID:29fkK8EB0
_____ / ゚ω ゚;::::\ / /:::::::| | ./| 保守:::|::::| し|/::::::::|し' | ヽ | | | | | | | | | | | ハ | .しノ .しノ ::::::::::::::::::::: :::::::::::
自動保守は良いが、AAがうざい。 アナルみたいにする気か。
110 :
保守 :2008/03/07(金) 08:02:19.27 ID:29fkK8EB0
じゃAA外しとくわ 別段意味はないし
うるせークソバカ
変な奴きたぞ
113 :
保守 :2008/03/07(金) 08:09:20.53 ID:29fkK8EB0
うん、きたな じゃ保守間隔30で固定して寝ますんで、ヤバげだと思ったら保守し狂ってください。多分大丈夫だと思うけど
114 :
保守 :2008/03/07(金) 08:30:14.11 ID:29fkK8EB0
115 :
保守 :2008/03/07(金) 09:00:14.41 ID:29fkK8EB0
116 :
保守 :2008/03/07(金) 09:30:14.55 ID:29fkK8EB0
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 09:56:43.87 ID:ljhkYF/KO
歯が痛い保守
118 :
保守 :2008/03/07(金) 10:00:14.76 ID:29fkK8EB0
119 :
保守 :2008/03/07(金) 10:30:14.98 ID:29fkK8EB0
120 :
保守 :2008/03/07(金) 11:00:15.22 ID:29fkK8EB0
121 :
保守 :2008/03/07(金) 11:30:15.47 ID:29fkK8EB0
/ ̄\ | | \_/ | /  ̄  ̄ \ / \ / \ / ⌒ ⌒ \ よくぞこのスレを開いてくれた | (__人__) | 褒美としてオプーナを買う権利をやる \ ` ⌒´ / ☆ /ヽ、--ー、__,-‐´ \─/ / > ヽ▼●▼<\ ||ー、. / ヽ、 \ i |。| |/ ヽ (ニ、`ヽ. .l ヽ l |。| | r-、y `ニ ノ \ l | |ー─ |  ̄ l `~ヽ_ノ____ / ̄ ̄ ̄ ̄ヽ-'ヽ--' / オプーナ /| .| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/| ______ / ̄オプーナ/|  ̄|__」/_オープナ /| ̄|__,」___ /| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/オプーナ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄|/ オープナ /| / .| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/l ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/| / | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
123 :
保守 :2008/03/07(金) 12:00:15.63 ID:29fkK8EB0
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 12:11:34.10 ID:fUhRMAou0
125 :
保守 :2008/03/07(金) 12:30:15.85 ID:29fkK8EB0
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 12:33:24.49 ID:9qfEmeva0
なんかすごい過疎スレに見えてしまうから不思議だな保守 自動保守にしたらみんなROMってしまったようだな…
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 12:44:11.71 ID:cv9IsTN60
お題保守職人問題の時に反対したやつは誰だ?
そう言えばみんな当たり前で知ってると思うんだけど。 セリフの最後に「。」をつけない。 例「長門は俺の嫁。だが断る」 「!」「?」の後に文が続く場合はスペースを空ける。 例「ハルヒは漏れの嫁? だが断る!」 「…」三点リーダは、二つセットで使う。 例「……長門は俺の読め…………間違えた、俺の嫁」 まあこのスレだし、別にいいか。
129 :
保守 :2008/03/07(金) 13:00:16.16 ID:29fkK8EB0
>>128 SS書き始めてから知ったけど、これってやっぱり一般的なルールなの?
ふと漫画を読んだらそんな風に書いてあったし
131 :
保守 :2008/03/07(金) 13:30:16.15 ID:29fkK8EB0
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 13:42:30.31 ID:Ob3WiPCOO
一般的なルールじゃないのか? というか漫画って……
134 :
保守 :2008/03/07(金) 14:00:16.33 ID:29fkK8EB0
135 :
保守 :2008/03/07(金) 14:30:16.52 ID:29fkK8EB0
136 :
保守 :2008/03/07(金) 15:00:16.92 ID:29fkK8EB0
137 :
保守 :2008/03/07(金) 15:30:17.11 ID:29fkK8EB0
138 :
保守 :2008/03/07(金) 16:00:17.15 ID:29fkK8EB0
>>128 一般的どころか現在は半ば常識だけど、指摘すると叩かれるからみんな黙ってる。
140 :
保守 :2008/03/07(金) 16:30:17.43 ID:29fkK8EB0
保守
143 :
保守 :2008/03/07(金) 17:00:17.63 ID:29fkK8EB0
144 :
保守 :2008/03/07(金) 17:30:17.80 ID:29fkK8EB0
>>130 一度身についてしまうと中点連続(・・・・・)とか、一つしか使ってない(…)とか気になってしょうがないという。
守ってる人のは比較的良作が多い気がしないでもない。
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 17:50:18.47 ID:GfCDdzFVO
147 :
保守 :2008/03/07(金) 18:00:18.24 ID:29fkK8EB0
148 :
保守 :2008/03/07(金) 18:30:18.26 ID:29fkK8EB0
もう自動保守はいいんじゃない?
150 :
保守 :2008/03/07(金) 19:00:18.62 ID:29fkK8EB0
>>145 正しい書き方のほうがいいってのには同意だが、荒れるから良作云々は心の中にしまっておいてくれ
152 :
保守 :2008/03/07(金) 19:30:18.65 ID:29fkK8EB0
正しい書き方なんかあったのか。今度からそうやって書くことにしよう。
154 :
保守 :2008/03/07(金) 20:00:18.80 ID:29fkK8EB0
「只今より第一回SOS団2時間耐久鬼ごっこを開始するっ!」 「はあっ?」 放課後の文芸部室。SOS団団長のハルヒコの奴がまたくだらん事を言いはじめた。 「よしっ!みんなジャンケンしようっ!鬼はキョンだけどなっ」 じゃあ一体なんの為のジャンケンだっての。私はジャンケンもしないし鬼もやらん。 というかまずそのゲームに参加拒否の意思を申し立てるね。 「じゃっ、早速ルール説明に入るっ!鬼はくちびるを奪われたら負け!以上っ!」 人の話をまったく聞いてな……って、 「ちょっと待て。言ってる意味がわからん。説明しろハルヒコ」 ハルヒコはニンマリと、 「だから、さっき説明したろ?お前が逃げて、俺達が捕まえる。そしてくちびるを奪う」 「いや全部まるっきり分かりかねるが、そしてに続く言葉の意味がとくにわからん」 ガタン、ガタン、ガタン。 「お……おいっ?どうしたお前等?」 何故か長門ゆうきと朝比奈、そしていっちゃんが次々と席から立ち上がりだした。 「ほう。知りたいか?」 ハルヒコが団長机から離れ、一人座ったままで驚きの表情を浮かべている私に近づき、 「つまりだ。団員全員がキョンとキスしたいって事さ」 「い、いや……だから私は鬼ごっこなんてしないって言って……」 ズイ、ズイ、ズイ、と他の三人も私のまわりに近寄ってくる。 おろおろと困惑する私に、 「じゃあ鬼ごっこはしなくてもいい。ただ……」 ハルヒコは100Wの明るさで。 「俺達はキョンさんを追っかけるから♪」 朝比奈は無邪気に。 「逃げ切れたら今日はあきらめますよ♪」 いっちゃんはいつものスマイルで…ってあんたも女の子だろうが。 「…………3秒待つ」 私は脱兎の如く廊下へと逃げ去った。
「って、……ちょっと待て!?なにが起きてる!?」 廊下に出た私がそう叫びながらキョロキョロと不審な動きを取っていると、 「逃がさんぜ!キョンっ!」 「安心して♪キスしかしないから♪」 「ふふっ。いつまで僕から逃げ切れるかな?」 「…………イチコロ」 団長含む団員みんなが意味不明(特に長門ゆうき)な事を言いながら迫ってくる! ――こうして、私にとって恐怖の鬼ごっこが開幕の狼煙をあげたのだった。
157 :
保守 :2008/03/07(金) 20:06:04.69 ID:29fkK8EB0
良い時間帯になってきたんで、人も来ると良いなぁ 保守外します?
ノッてるものには乗っていこうと言う事で、 こんな性転換ネタを書いてみようと思います。 早ければ今晩、遅ければ日曜日までに仕上がる予定です。
>>158 キョン子の容姿は脳内補完できてるからかなりwktkだw
あと、!と?の後のスペースは個人的に違和感を感じるので意識的に省略していますw スミマセンw
書き方のルールというか原作の書き方ってことね 三点リーダを二連続で使うのは原稿のルールだけど
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 20:47:43.11 ID:uo5E5tSFO
あ〜、のどが渇いたな…。 部室にきてそう思った俺は家から持ってきたカルピス(原液)を取り出すと、 これまた家から持ってきたマイグラスにカルピスを入れた。 さて、ここに水をいれればただのカルピスだが、原液をかってまで俺はノーマルのカルピスを飲む気はさらさらそこで俺が取り出したのは、そう、牛乳だ。俺は牛乳カルピスのあの濃厚な甘さを思い浮かべながら、牛乳を注ぐ… と、そこにアイツがやってきた。 「みんな〜!!いる〜…って、なによ、あんたと有希だけ?」 なんだ、俺と長門だけじゃ不満なのか?ハルヒよ。 「べつにそんなことはないけど…って、あっ〜〜〜〜〜!!!あんた何 カルピスに牛乳なんて混ぜてんのよ!カルピスに混ぜるのは水でしょーが!!」 そんなの人の勝手だろうが、飲みたいやつが飲みたいように飲む。それがカルピスだ。 「いーえ、牛乳MIXのカルピスなんて飲み物じゃないわ。なによ、あんな 甘ったるい飲み物はカルピスじゃないわ!」 「あっ、お前言うに事欠いて、牛乳カルピスは飲み物じゃないなんていいやがったな! なんだ、ただの水割りのカルピスなんざ味も色気もあったもんじゃねえじゃねぇか!」 俺の反論に団長様の怒りにも火がついたようだった。しかし、ここは相手がハルヒで あろうと、俺は持論をまげるつもりはない! 「言ったわね〜。よ〜し、なら有希!あんたはカルピス飲むんだったらどうやって 飲む!?当然水割りよね!?そうよね!?」長門!!」 長門は無言で読んでいた本を閉じ、顔だけこっちに向けるとこう言った。 私は、炭酸割りが好き」 ハルヒ・キョン (゜д゜ ) 君はどれ派だ!保守 「いや、牛乳だ!牛乳の方がうまい!そうだよな、
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 20:50:18.42 ID:uo5E5tSFO
しまったあ! 書き込みみすっちまった保守
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 21:08:29.90 ID:29fkK8EB0
保守
保守
最近みんなピリピリしてるね ちょっとした反対意見も黙殺するなんてまるで独裁だね
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 21:36:28.73 ID:qsny4CL00
保守
保守
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 21:54:39.15 ID:28g3wetQ0
おいしいお茶を飲みたい。 どっかに朝比奈さん落ちてないかな。 アールグレイはフォートナム&メイソンよりもフォションの方がおいしい保守
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 22:06:08.70 ID:vt7zX3h3O
>>166 どれのこと言ってるのかkwsk
人が少ないだけかもしれんぞ
朝比奈さんにほうじ茶を煎じてほしい保守
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 22:21:02.51 ID:28g3wetQ0
朝比奈さんに茶摘みのコスプレをさせてみたい保守
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 22:34:07.37 ID:rDQ6txG50
ほ
保守
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 22:57:36.00 ID:qsny4CL00
保守
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 23:15:21.66 ID:qsny4CL00
保守
最近何も書いてないなあ そんな保守
保守
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 23:40:02.65 ID:RZjZVSdH0
ここは糞スレ
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/07(金) 23:49:40.75 ID:vWn9aE8I0
いま桜を御題にしてSS書いてるんだが 佐々木と国木田ってどう書き分けたらいいですか・・・?
>>181 両方とも頭はいいけど、国木田はショタっぽい喋り方
佐々木は知的っぽい喋り方
俺はこうしてるw
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 00:15:39.94 ID:m/+/lKE50
保守
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 00:15:59.20 ID:GoHP+qWP0
このスレってまだあったんだ
保守
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 00:41:08.05 ID:nO7N2byg0
>>182 サンクス
ショタがわからん俺には難しい書き分けだw
>>156 の続き
「うわっ!?い、いきなりなんでこんな事に………んっ?」
――そういえば、昨日……
「だから、俺の能力の方が強えって!本気だしゃあ花咲かじいさん程度のモンじゃ済まねぇんだぞ!?」
「……あんたの能力はオレの力で奪う事が出来る。それに、映画撮影の為にと桜を無闇に咲かすものではない」
「待って下さい二人とも。どっちみち俺のTPDDが攻守共にバランス取れてて一番なんだから、無駄なケンカはしないでよ」
暇でしょうがないSOS団の放課後の活動中、男性陣は全くもって生産性が皆無な論議を繰り広げている。
ほんとに、どうして男ってのはこうも幼稚なのかつくづく疑問に思うね。
そんな異種能力最強トーナメントの結果に一体なんの価値があるというんだか。
「大いにあるね!」
「……何物にも変えがたい」
「ん〜、こればっかりは譲れないかなぁ」
宇宙人未来人それに変人が揃って他にやる事はないのかと言いたい。
「おいハルヒコ。せっかくSOS団なんて作ったんならもっと有意義な事をやるといいじゃないか」
「要は盛り上がればいいんだっ!キョンよ!」
ハルヒコは馬鹿なのである。
――SOS団。それは涼宮ハルヒコが設立し、宇宙人や未来人や超能力者と遊ぶ事を目的とした変態的な団体である。
なんでそんなに目的が奇抜で変態的なのかと言えば、涼宮ハルヒコがとびっきりの変態だからという理由の他にないだろう。
それに、ハルヒコは何で私をSOS団に入れたんだろうか。私は至って平凡な人間なのに。
「キョンが好きだからだっ!」
ハルヒコは馬鹿なのである。
私があからさまに顔を引きつらせていると、
「まあ、どうだっていいじゃないですか。あなただってこの生活を楽しんでいますし♪」
一緒にトランプをしている正体は超能力者のいっちゃんが、ハルヒコにドン引きしている私に話かけてきた。
……確かに、宇宙人や未来人や超能力者と一緒にいて楽しくない訳が無い。
それにハルヒコだって、ヤンチャ坊主なところが可愛いといえばそうなのかなと思う程度には私は見ているんだし。
などとそんな事を考えている時、いっちゃんはハルヒコに向かって、 「でも確かに、このメンバーの中では誰が一番強いんでしょうか?僕だって自信があるんだけどなっ♪」 なにを参加表明しとるんだあんたは。それに、そんな戦いが巻き起こりでもしたら世界は灰燼に帰すだろうが。 どーでもいい事で宇宙規模の迷惑をかけるもんじゃないって。 「そうか?じゃあ何かゲームでもやって最強を決めるか……」 いやそれ能力的要素関係ないだろと思ったが、私はハルヒコがアホである事を知っていたので、 そんなにいちいち言葉を挟まないのであった。 ――そして今日。私は鬼ごっこ……というか、只のゲームの的にされている。 「あのハルヒコ野郎!」
っとここまでですw 書いていたら予想以上に長くなりそうだったので切りのいい所で。 WIKIには少し修正したものを載せる予定です。 いまは団結SSを書いているんですけど、文庫本で溜息だけが無くて少し滞っていますw これは息抜きに伸び伸びと書いていこうかと思ってます。
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 00:50:44.93 ID:f8TIu6900
乙です 逆転ネタ多いのはやっぱあの動画のせいなのかねー…
TS人気だなw
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 01:24:04.25 ID:USHk0SQ/0
居酒屋店主です。
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 02:02:18.81 ID:m/+/lKE50
保守
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 02:06:55.71 ID:f8TIu6900
86900wwwwww
SSは初投下なんだけど数レス借りていいかな? しかも、微妙にイメージソングっぽいのがあるんだけど、書いた方がいいのかな。
>>196 歌は最後でいいんじゃないか?
ネタバレになるかもしれんし
198 :
197 :2008/03/08(土) 02:21:18.55 ID:qAyMpn6LO
訂正 歌は書くなら最後でいいんじゃないか?
了解しました。じゃあ投下^^ ****** 情緒不安定 歩くテポドン それが去年までのあたしの代名詞だった。 失礼しちゃうわね。と言いたいところだけど真実なのが悲しいわね。 ついた溜め息が真っ白な湯気となって消えた。 一年前にさよならした部室は当然のように元のあるべき姿に戻っていた。 なんの変哲も無い、只の文芸部室。 棚の中を覗き込むと有希が読んでいたあの分厚い何だかよく分からない本が置いてあった。 手に取るとずっしりと重い。 あの華奢な身体には不釣り合いだろう。けどそれが普通だった。 ふと窓際を見やってもかの無口少女はいない。 ……それが普通なのだ。 今のあたしを彼等が見たら何と言うだろうか。 古泉くんは「らしくないとは思いますが」なんて言うかしら。 けど彼の事だ。それも素敵ですと微笑んでくれるだろう。 みくるちゃん、はそうね。 戸惑うに決まっているわ。もしかしたら泣き出してしまうかもしれない。 有希……は、無言かしら。 そうね、きっと無言ね。 あいつ……キョンは、
そう思いかけた所であたしは思考に急ブレーキを掛けた。 特に意味は、無い。 窓の外を見るといつの間にか雪が降り始めていた。 窓ガラスが氷の様に冷たい。 そういえば傘を持ってきていただろうか。 もしもの時は職員用の置き傘でも拝借しようかしら。 ……いや、辞めておこう。あの古臭い茶色の傘を見るのも今は辛い。 --- 「キョン!雪よ!雪だわ!」 部室にはもうキョンとあたししか残っていない。どころか学校自体に二人だけしかいないのではないんじゃないかしら。もうそんな時間なのね。そんなことを思わせる位静かな校舎。 あ、でもさっきトイレに行った時にお隣はまだ電気が点いてたみたいだからコンピ研もまだいるはずだけどね。 あいつらは居ても居なくても同じ様なものだから除外、対象外ね。 で、本当は普段通りに有希の本の合図で解散の予定が、まあこのバカが眠り呆けちゃったせいでこんな時間になっちゃったわけ。 古泉くんが鍵を掛けておきますよ。と言ったけど、こんなバカのために残らせるのも悪いじゃない? それに部室の鍵の管理は団長の責任だもの。 しかもこいつ、なんで眠り呆けてたと思う? いつものように商店街までお使い頼んだだけなのよ? 全くだらしない。 そう思いながら自分のカーディガンを掛けるあたしも大概バカね。
まあ、お約束の様に掛ける寸前に目を醒ますもんだからタチが悪いわ。 ……あんた、あの雨の日もこんなタイミングだったわよね。まさか起きてんじゃないしょうね。 だから苦し紛れにこんなことを言ってみるわけ。 雪が降ってるのなんてさっきから知ってるわけだし、今更騒ぐことじゃないけど。 「本当だ」 キョンが億劫そうに立ち上がって窓際まで来る。 ちょっと、あんた近くない? 耳に掛かる息がくすぐったくて、恥ずかしい。 「む、結構降ってるな。傘忘れた気がするんだが」 「心配しなくても借りてきたわよ。一本で十分でしょ。」 そう言うと何故かキョンはプッと吹き出した。 何か可笑しい事言ったかしら?気に食わないわよ。その顔。 窓ガラスが冷たい。のに、背中から感じる暖かさで身体が火照るのを感じる。 本当に、あたしったらどうしちゃったのかしら。 「ハルヒ、お前手冷たくないのか。窓、結構冷たいぞ」 あたしの気持ちも知らないでキョンがあたしの手をとって両手で包み込む。 ハアッと息を吹き掛けたりするもんだから、あたしの頭は一気にショートする。 ちょっと、まだ寝惚けてるんじゃ無いでしょうね。 言っておくけど、あたしは涼宮ハルヒよ。みくるちゃんじゃないわよ。 ……まあ、みくるちゃんにこんなことしてたら死刑だけど。
支援
----- ふと携帯を開く。 待ち受けは……SOS団だ。 未練がましいかしら。 撮影は古泉くん。 肌けたメイド服のみくるちゃんをセクハラするあたし。 みくるちゃんは泣きながら嫌がってるように見えるけど、ほんのちょっとだけ口角が上がってるのをあたしは見逃さない。 有希は、分厚い本を読んでいて部屋と一体化している。 ……キョンは、あたしを羽交い締めにしてみくるちゃんを助けようとしている。 何でも無かったあの日々が今は遠い。 今は、あの自作の「SOS団」の表示は無くて、只「文芸部」とだけ書いてある。 あの紙は卒業と同時にあたしが破った。 そうするのが一番いい気がしたから。 ---- 「もう、会えないのか」 じっとあたしの目を見つめてキョンは言う。 うん、と頷いた顔が上がらない。 町で会うことすら、無い気がする。 もちろん、連絡を取る気なんて毛頭無いわ。 そうか、とだけ言ったキョンの顔は見たこと無い顔だった。 笑っているような、泣いているような、変な感じ。
支援
支援
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 02:46:49.58 ID:USHk0SQ/0
くぎゅううううううううううううううううううううううううううううう
支援?さるじゃないだろうし
携帯からもやってみたんですが、どうやら投稿出来なくなってしまったみたいです;; 明日の昼ごろ続きを投下したいと思います。 なんだか、使い勝手がよく分かってなくて申し訳ない´・ω・` 支援ありがとうでした!
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 03:11:34.53 ID:2HcIPw4S0
ササキョンでみんなのお勧めってなに? ちなみにおれは間違いだらけの文化祭なんだが
>>208 もしかして1行目に改行が無いか?
もしそうだったら投稿は反映されないみたい。
>>210 そうなのか!確かあった気がする・・・
試しに改行消して投下できたら最後まで投下します。ありがとう!
部室は卒業パーティーの後でとんでもなく散らかっていた。 だから"雑用係の"キョンを残して掃除させた…っていうのは口実で、二人っきりになりたかったの。 古泉くんもみくるちゃんも有希も何となく分かってたみたいね。 名残惜しむ様子も見せずに去っていった。 それはそれで寂しい気がするんだけど、有難いわ。 最後くらいキョンの手伝いをするかな、そう思って紙の食器をごみ袋に放り込む。 その時だった。 肩に温かさを感じて振り返る。 予想はつくわ。 この部屋に今いるのはあたしとキョンだけだもの。 珍しく真面目な顔をしたキョンの顔が近づいてくる。 いつもこんな顔してりゃマシな方なのにとか下らない事を考えているうちにあたしの唇は奪われた。 ああ、前にもこんなことあったっけ。 でもあの時は夢の中だったから、そうね、これはファーストキスなのね。 目を開けたままでは何となく気まずい気がしたから目を閉じる。肩に掛けられた手に力が入るのを感じる。 もう少し、もう少しだけこのキスに酔っていたい。 そう思ってキョンの背中に手を回そうとした瞬間に唇が離れる。 どちらのものとも言えない唾液が名残惜しそうに糸を引いて、切れた。 「もう、会えないのか」 そんな顔して欲しく無いのに。
支援
---- なんであの時言えなかったのだろう?自分のふがいなさに腹が立つ。 キョンはきっといつまでも一緒よって言って欲しかったはずなのに。あたしも言いたかったのに。 ……言えなかった。 もう、SOS団の仲間でいることは不可能だって分かってた。 でも、恋人になるのは怖かった。 こんなあたしだから、いつかは愛想を尽かされてしまう。 そう思うと言えなかった。 あたしの傍若無人さは、あの時からすっかり消えてしまった。 街で会った谷口が「本当に涼宮なのか?」と不安そうに聞いてきた位だ。 それは、高校3年間がどれだけ楽しかったかを示していた。 あたしは、世界であたしの周りが一番楽しいって思えた。 そう思ったら一気に気が抜けちゃって、世界が灰色になっていった気がした。 もう、なんでもいいや。ありがとう。離れたくない。けどお別れ。 そんな気持ちがごっちゃになって、あたしの核は抜けてしまった。 情緒不安定、歩くテポドン。 懐かしいあたしの代名詞。 今だけ、思い出してもいいでしょう? 慣れた手つきで11桁の番号を入力する。 ひとつ息を大きく吸ってコールボタンに指を伸ばした。
支援
「!?」 急に画面が光って表示される電話番号と名前。 それは今まさに電話を掛けようとしていた人物のものだ。 なんで?なんで? 少し遅れて震える携帯を握り締めて辺りを見回す。 どうしよう?どうしよう? そんなこと考えたって仕方ないのに。しっかりしなさい! ごくり、と生唾を飲み込んで電話に出る。 「もしもし」 「……よお」 ああ…どうしよう。泣きそうだ。 違う、泣きそうなんじゃない。泣いてる。 言いたい。この気持ち。 恥ずかしいとかそういうのを一切放り出して、伝えたい。 お願いだから、同じ気持ちでいて欲しい。 「好き。好きすぎてどうにかなっちゃいそう。どうにかしなさい」 頭の中で何かが弾けた気がした。 あたしの長い長い憂鬱がようやく解消された気がした。 涙が延々と流れる。 なんでだろう。悲しいんじゃない。嬉しいんでもない。 ホッとした。気持ちを伝えられたことに? それとも・・・ 電話口からは何も聞こえない。 うん。でも、分かってる。あんたの気持ち。全部。 あたしの背中に感じる温かさが全部語ってる。 「俺も、どうにかなっちまいそうだ。」 END
以上です。 SS投下は初めてだったから使い勝手もよく分からず、申し訳無かったです; 夜遅くなのに支援ありがとうでした! ちなみに最初に言っていたイメージソングは Crystal Kayの think of Uとlead me to the endでした。 お粗末さまでした。
>>216 乙!
最後キョンかっこいいな。ドラマみたいだ
良いねぇ、こんな恋愛…… しかし初めてとは思えないな。上手い。 GJ!
乙…ああ、別にキャラソンとかじゃないのね
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 04:17:01.67 ID:USHk0SQ/0
【命】.*:.。.:*・゚逮捕された゚・*:.。.:*【命】
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 04:55:08.91 ID:WI0/eg8vO
保守
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 05:42:09.12 ID:O1NdigR5O
ほーしゅー
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 06:17:33.39 ID:WI0/eg8vO
今日は自動保守ないのか 保守
おはよう保守
昨日あれほどうざいだのいらないだの言ってたのに、ないと落ち着かない自動保守 これって・・・恋・・・?
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 07:50:17.23 ID:WI0/eg8vO
むしろ自動保守あるからいいか、って油断してた。 いらないって意見もあったのか。
>>227 そうやって人がいなくなるから反対だって意見もある
便利だが、使いどころは難しいな
>>228 俺の場合は深夜から朝にかけてよく保守やってるからあると便利なんだけどな。
どうせネタ出来たら自動保守やってても保守ネタ書くし。
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 08:18:23.92 ID:mllZtGan0
スレ立て直後の落下防止にはいいと思う。落ちると時間ずれたりして面倒だし。
連載中のSSがあるというのに違う電波が来てしまった場合はどうすればよいものか
>>229-230 そうか。じゃあやっぱり時間指定機能は必要か。参考にさせてもらうよ
起動から一定時間、とかなら楽なんだけどなぁ
それだと他にもあるから何を今更だけどさ
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 09:21:26.32 ID:WI0/eg8vO
とりあえず寝る保守
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 09:32:01.88 ID:mllZtGan0
ATOKが勝手に英数に変わるのは何でなんだーd(
保守
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 10:46:44.76 ID:USHk0SQ/0
VIP妹工場
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 11:15:24.47 ID:5wDz0N3bO
保守
保守
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 11:55:34.84 ID:mllZtGan0
ハルヒは逆境に脆い子だと思いますか保守
>>239 逆境の度合いによるんじゃないか?
軽度なら燃えそう
キョンに対する件以外の逆境には強い気がする保守
逆だと思う。 軽度ならやる気上がらないけど、困難の方が燃えるだろ。
そうかー 雪山で明らかに異常なのに古泉の仕掛けなんじゃないかとか 意外に日常にしがみつくような印象があったんだが。
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 12:49:36.28 ID:USHk0SQ/0
暇だし、メイプルストーリーやろうぜ!ツインテールAはガチ
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 13:29:35.55 ID:m/+/lKE50
保守
保守
SS書いてたら、古泉と長門の台詞がやけに長くなる(しかもSFもの)。 元々、短編のつもりで書いてたのにorz
保守
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 14:39:17.07 ID:m/+/lKE50
保守
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 14:44:11.94 ID:ltDwIplyO
なんかこのスレ俺がいっぱいいるなw 俺もニコ動でハレ晴レダンスを見てハルヒに興味をもって、ハルヒを見たらとことんハマってしまい 続けて、らき☆すた、ひぐらしと見て今はCLANNADとひぐらし解を見てるからなw 完全にアニヲタだわww
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 14:49:51.67 ID:mgLtoG6j0
あまり好きじゃない言葉だけど言わせてもらうよ。 これは釣りだろ…
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 15:16:09.86 ID:m/+/lKE50
保守
保守
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 16:00:37.92 ID:USHk0SQ/0
もしかしてトロロって死神でサツキやメイを冥界に連れて行こうと・・
コピペにマジレスとは恐れ入るなお前ら
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 16:37:23.34 ID:KRmDzBlz0
ほ
保守
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 17:08:34.51 ID:nO7N2byg0
>>256 そんなお前に「逆境ナイン」という映画をオススメする
ところでさ、長門って有名人で言うと誰に似てると思う?
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 17:41:22.12 ID:VC8AsnByO
ほ
ほしゅ
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 18:22:47.57 ID:USHk0SQ/0
中華人民共和国産人用殺戮兵器「餃子」.mp3
>>261 そんな人間が居たらその人を崇め通してやりたい。
強いて言うなら掘北真希じゃ?
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 18:27:17.84 ID:Zc1881DW0
保守
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 19:16:41.62 ID:USHk0SQ/0
安価で架空の生物を書いてみる
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 19:17:35.51 ID:iC87iFaoO
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 19:34:47.25 ID:jG++OC0u0
ほ
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 19:51:37.71 ID:jG++OC0u0
jp
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 20:11:26.11 ID:jG++OC0u0
3/14 兵庫県公立高校一般入試 3/19 結果発表 誰かが書いてくれると信じて保守
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 20:18:31.70 ID:f8TIu6900
兵庫ってわりと遅いのな。
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 20:57:33.14 ID:USHk0SQ/0
今週のH2O感動したわぁ・・・
保守
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 21:18:57.23 ID:m/+/lKE50
保守
これより数レス頂戴します。
俺はキョンだ。自分で言うのもなんなんだが……本名がなぜか禁則事項になっちまう。だからキョンだ。すまん しかしなんだ?このけだるい運動会のリレーでバトン渡された直後みたい雰囲気は? …まあいい。そんな雰囲気適当にあしらって学校に行くとしよう。どの道俺はバトン持って走る気なんてさらさらないからな。 いつもの坂道を歩きながら俺は考えていた。何をかって?俺が考え悩むこと何ていえばハルヒについてに決まってるだろ。 いや長門や古泉、それに朝比奈さんについて悩むことだって無いわけじゃないぜ? しかしだ。元をたどればあいつらの悩みの種は全部ハルヒに行き着いちまう。 だからさっき言った通り、俺が悩むって言えばハルヒのことなんだ。不本意ながらな。 「よぉキョン。朝からどうしたよ?」 「谷口か。お前こそ朝から無駄に元気だな」 「なんだなんだ機嫌悪いな、別に昨日の事は気にしちゃいないぜ?お前が涼宮と付き合ってるなんて……ってこれ前にも言ったか?」 「さぁな。だが谷口。これだけは言っておく。ハルヒと俺は付き合っちゃいない。第一そんな関係になろうとも思わん」
どこをどう間違えればそんな考えが浮かんでくるんだ。もしだ。もし俺があのハルヒと付き合うことがあったとするならば、その時俺の脳みそが何らかの影響で味噌になってしまったと思ってくれて構わない。 「じゃあ夕日が照らす教室で二人っきりで何してたんだよ?」 ぐっ、き、今日のおかず一つを生け贄に捧げ、黙秘権を全力で発動する。 「おかず一つか。いいだろう。それに想像するのは簡単だ」 ありがたいね。一生懸命俺の弁当を作ってくれる母に謝罪する機会を作ってくれてな。 ついでに想像が簡単ってなんだ。…いや余計な詮索をすると自分の首を絞めるような気がするな。話題を変えよう。 「それよりどうしたんだ谷口?目の下に隈なんか作って」 「これか?いやなんか朝になったらできててなぁ」 「勝手にできるわけないだろ。遅くまで起きてなんかしてたんじゃないのか?」 「いやそれが昨日はきっちり寝たはずなんだよ。嘘じゃないぞ?」 いやそこまで必死になる必要はない。それにそこまで谷口の隈に興味もない。無い無い尽くしだよ。 「そういえば昨日見た夢はかなりリアルだったんだよ。なんかな…」 「なんで隈のことから夢のことになるんだよ」
支援
他人の夢ほどつまらない話もなかろう。俺は適当に聞き流しモードで教室を目指した。だから谷口の話は微塵も聞いちゃいなかった。 後になって後悔したよ。この時谷口の話をもっと真剣に聞いていればまだ心の準備というものができたのかもしれない。 まあ心の準備ができたからってどうにかなるもんでもないんだがな。 教室に到着するまでの間、谷口の話をすべて上手く右から左へと受け流し俺は無意味な達成感を得ていた。我ながら本当に無意味だな、おい。 「おはようキョン。ついでに谷口」 「おいおい、国木田ついでってひどくないか?」 「おぅ。おはよう国木田。ひどいか?谷口はついでで十分だろ?」 そうだね。と国木田。さらにわめく谷口。まったく朝から元気で結構なことだ。まだハルヒは来てないようだ。 んっ?ありゃ古泉か?こんな時間からあいつの顔を見るなんて今日は厄日かな…。ふぅ、面倒ごとが起こってなけりゃいいんだが…… 「何してるんだ古泉?ここはお前のクラスじゃないぜ。それともまたなにかあったのか?ハルヒの機嫌は直しておいたはずだが」 昨日は本当に色々あったんだが最終的にハルヒの機嫌は直ったはずだ。俺と別れた後の事はしらんがな。
っと昨日のことを思い出しながら古泉に話し掛けたわけだ。珍しい事に古泉が少し動揺している。やっぱり何かあったのか? 「え、ええ。涼宮さんの精神は安定しています。まあ少し気になることがありましたが…」 「はっきりせんやつだな。問題発生したなら発生したといえよ。」 ハルヒに関しての問題を俺が解決しなきゃならんのはもはや規定事項らしいからな。隠されても困る。 「今は貴方に報告するような問題は起きていません」 「そうか。まあ俺が苦労するようなことがないならいいさ。ハルヒの機嫌も直ったようだし。まったく人騒がせな奴だよ」 まあ無いに越したことはない。しかしなんだ?古泉のやつもういつものにやけ顔が復活してやがる。 何がそんなにうれしいんだ?っとそんなことを考えている間に俺の負担の元凶が、機嫌よさそうに現れた。 「あら古泉君。こんなとこにいるなんてめずらしいわね?キョンか私に何か用?」 ハルヒがこの様子なら問題は無さそうだな。古泉は結局気色悪い微笑を見せに来ただけかよ。 「いえ、ただの気紛れですよ。」 「ふ〜ん。古泉君でもそんなことあるのね。まあいいわ。」
古泉といえど人間だ。気分が変わることもあろだろう。てか言うことはそれだけかハルヒ? ハルヒのやつさっさと机にいきやがった。もう少し話してやるのが友人としての…んっ?時間か。 「お前もそろそろ自分のクラスに戻れよ。ホームルーム始まっちまうぜ?」 「了解しました。」 古泉のやつはいつもの顔で廊下を早足で駆け抜けていった。早いな。まあ古泉も遅れたくはないんだろう。 ……なんだ?何か、おかしい。う〜む、なんだろう?まあいい。別に深く考えることでもないだろう。 「ハルヒ。古泉との会話短すぎやしないか?」 「古泉君となら放課後いっぱい話せるじゃない。だからいいのよ」 「そりゃあそうだが…」 ちなみにこれは俺が机に座るまでの会話だ。 ……まあ俺だってハルヒ関連じゃなきゃ話さないかもしれないとは思う。別にひどくはないぞ? 「それより…キョン昨日の…………え〜っとや、やっぱりいいわ」 なんだ?言い淀むなんてハルヒにしてはめずらしいな。昨日……あれか? なんだよ。さんざん怒鳴り散らしたくせに。あの後俺がお前の機嫌を取るためにどれほど苦労したと思ってやがる。 っと岡部の到着だ。ハルヒも何故か黙りモードに入っちまってるし。しかたない会話はここで中断だ。
岡部の熱弁を適当に受け流し、授業の大半を寝て過ごした。まあそんな日もある。 毎日じゃないのか?と言われたりするとそうかもしれんし、成績がどうのこうの言われるとかなり痛い。ナイフで刺されたような気分だ。 だが眠いんだから仕方ない。毎日ハルヒのことで四苦八苦してるんだからこれくらいは許されるはずだよな? 「それは許されるんじゃないかな?結局後で痛い思いをするのは自分なんだからね」 「国木田それ前半はいいが後半心にグサッと来るぞ」 「そうかな?」 ああちなみに今は昼休み。いつものメンバーで飯を食ってるところだ。しかし国木田もズバッとくるやつだな。 「それは言えてるな。涼宮なんかに毒されるからいけないんだぜキョン」 「谷口、お前にだけは言われたくない。それにお前も爆睡してただろうが!」 「これだもんね。二人が成績悪いのは仕方ないってやつだよ」 「「く、国木田てめぇ」」 ……やべぇ。よりにもよって谷口とハモってしまった。さてなんか忘れている気がするが忘れていたほうがいい気がするので忘れていよう。 「おいキョン。おかず一つはどうした?」 「おかず?キョンとなんか約束してたの?」
ちっ、谷口のやつ覚えてやがったか。忘れていればよかったものを……。貪欲なやつめ。 「仕方ないな。どれでも取れよ。ただし一つだけだぞ」 「よしよし。じゃあこの唐揚げを戴くぜ」 おい谷口…お前今日のメイン簡単に取りやがって…血も涙もない男だな。 「なんだよ?じゃあ昨日のこと話すか?」 「へぇ。昨日何かあったの?僕も聞きたいな」 「ちっ、わかったよ谷口。唐揚げやるからそのおしゃべりな口を塞げ」 俺が話さなくても谷口がある程度話せばそれで勘違いされるからな、たぶん。唐揚げくらい…や、安いもんだぜ。 なんだよ国木田。そんな残念そうな顔をするんじゃない。 「そういえばキョン。あの〜古泉とか言ったか?あいつなんで俺のことチラチラ見てたんだ?」 「んっ?いつの話だ?」 「今日だよ今日。朝来てただろ?」 そういえば目がチラチラ別の方に行ってたな。あの時の違和感はこれか。 しかし理由は何だ?……古泉にはガチホモ疑惑がある。ということは谷口を狙ってる? 「しらんな。お前の気のせいだろ」 「そうか。ならいいけどよぉ」 谷口が古泉に狙われようと俺の知ったこっちゃねぇ。まあせいぜい頑張れ谷口。
その後は特に目立ったこともなく、放課後まで進んだ。げ、今日は俺が掃除の係りかよ。めんどくせぇなぁ。 「ハルヒすまんが先に行っててくれ。終わりしだいいくからよ。」 「そうねぇ。まあそれでもいんだけど、今日は待っててあげるわ」 「はぁ?」 何を言ってるんだこいつは?いつもならさっさと自分の作ったアジトに飛んでいくくせに。 「そんな気分なのよ。なんか文句あるの?」 「いや、別に無いが」 っとそんな適当に待たせたのが俺の面倒事をさらに面倒にしてしまった原因だ。 「ほらそこまだゴミがあるわよ。あ、ここも埃が積もってるし」 「ぎゃあぎゃあうるせぇ。黙って待つか、手伝うかしろよ」 「嫌よ。こんな時こそSOS団雑用係りを扱き使わなきゃ」 いつも扱き使われてる気がするのは俺の気のせいか。ああ朝比奈さんのお茶を飲むにはもう少しかかりそうだ。 「さぁ。行くわよ。思った以上にかかっちゃったわね。これ以上遅れたらダメ、昨日は休みにしちゃったんだからね」 「遅れた理由はお前だろう」 「いいから早く行くわよ」 一通り人を働かせたらこれだ。早く朝比奈さんのお茶で癒されたい。おいハルヒ、あんまり腕を引っ張るな。腕が千切れるだろうが!?…はぁ…やれやれ 続く
たしかに数レス頂戴しました。次回より話がやっと進みます。
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 21:34:38.65 ID:f8TIu6900
乙
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 21:39:15.33 ID:Mh/NVLYwO
乙
乙!
谷口後ろに気をつけろwww
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 22:08:19.20 ID:USHk0SQ/0
福島って何があるの?
さるった@アナル\(^o^)/
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 22:30:48.95 ID:m/+/lKE50
保守
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 22:31:23.09 ID:mgLtoG6j0
ぼ くらのー
最近書く気力が無いんだが… なにか良い方法がないだろうか保守
良く見たら誤爆してる・・・。
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 22:52:32.26 ID:m/+/lKE50
保守
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 23:01:30.90 ID:Xv0HzeCcO
拙作「孤島症候群の行間」投下おk?
おk
いくぞい いくらハルヒでも朝比奈さんが海に落っこちようとする前には助けるだろう。 俺は天井を見上げてそう願い、鞄を枕にして横たわった。 朝も早かったことだし、少し眠らせてもらうことにする。 −−−−−−−−−−−−− こ、こいつは…!まさか…本当に巨大イカが現れるなんて… なんて、本気具合30パーくらいの驚きコメントを出してから、 俺は先程のハルヒの言葉を思い出す。確かこうだ。 『−船ごと流氷に激突するとか、巨大イカに襲われるとか…』 あいつの言葉通り、今俺達の乗っているフェリーは巨大イカの襲撃を受けていた。 勘弁してくれ。 −−−−−−−−−− 「おや、眠ってしまいましたね」 「…」 「どこでも眠れるというのはある種の才能だと思いませんか」 「適度の睡眠は体力を回復させる。しかし睡眠にもエネルギーを要する」 「あまり寝過ぎるのは良くない、ということですか」 「…そう。よくない」 −−−−−−−−−−−
巨大イカは船体に吸盤で引っ付き、うねうねとうごめいていたが突如動きを止め、 嘘みたいにいびきまでかきやがる。 「おや、眠ってしまいましたね」 古泉は相変わらずの気取った身振りで、これまた相変わらずの無表情に語りかける。 「…」 「どこでも眠れるというのはある種の才能だと思いませんか」 「適度の睡眠は体力を回復させる。しかし睡眠にもエネルギーを要する」 二人とも何を呑気に話しているんだ。 二人にとってはたいした問題でなくとも俺や朝比奈さんには大問題なんだ。 言っておく。俺は高校一年の若さで海の藻屑にはなりたくないぜ。 とりあえず、甲板にいるハルヒ達を呼び戻さなければ。 −−−−−−−−−−−
しえn
「…ハル…ヒ」 「…ふふっ…これはこれは…寝言ですよ長門さん」 「ユニーク」 「…あっ!ちょっとキョン何やってるのよ!」 「涼宮さん」シーッ 「な、なに?」 「…ハルヒ」 「な…!」 「わぁ、キョンくん…涼宮さんの夢でも見てるんでしょうか」 「静かにするべき」 「ひぇ…」コクコク −−−−−−−−−−− 「ハルヒ達を呼ばないとまずいだろ!」 「ふふっ…これはこれは…寝言ですよ長門さん」 「ユニーク」 な…何だって?自分の耳と目を疑う。 こいつらは確かに俺とは『違う』存在だ。 だが、一応はハルヒを気遣かっていたはずじゃなかったか? この悪意に満ちた顔は何だ?
今回のこの合宿、まさかこの為に… ハルヒに危害を加えるために計画したのか…? 巨大生物の襲撃を望むことを見越して…? いや、ハルヒはそんな事本気で望んだりはしない。あいつは… 「ちょっとキョン!何やってるのよ!」 ハルヒ! 「涼宮さん」シーッ 「な、なに…?」 振り返るとニヤケ野郎が俺の首筋にナイフを突き付けてやがる… 「ハルヒ…逃げろ!」 「な…!」 「わぁ、キョンくん、涼宮さん…夢でも見てるんでしょうか」 「静かにするべき」 「ひぇ…」コクコク 長門!お前まで…朝比奈さんを脅すとは。
−−−−−−−−−−− 「…ながと…おま…あさひなしゃん…」 「…愚か」 「このアホキョン!このぉっ!」 「待ってください涼宮さん!」 −−−−−−−−−−− 「…愚か」 く、くそ…超能力野郎と得体の知れない宇宙パワー使い… 暴れて勝てる相手じゃない…のは、あの夕暮れの教室と灰色の空間の経験で (どっちも二度と行きたくないな)、分かり切ってる。 諦めるしかないのか… 「このアホキョン!」 ハルヒが動いた。畜生、忌ま忌ましい事にこいつは二人のプロフィールを知らない。 特攻しても無意味なんだ!ハルヒ! 「待ってください涼宮さん!」 古泉の手に力が込められるのがわかる。 どっちにしろ死ぬなら、覚悟を決めるしかない…か! …うぉぉ!?
「キョン!ぶっ飛ばすわよ!」 「わ、わわキョンくん!」 「涼宮さん!やめて下さい」 「揺れ動く船内でその行為は推奨しない」 −−−−−−−−−−− ガクン、と船が揺れた。体ごと揺さぶられるような揺れだ。 うぇ、気持ち悪い。巨大イカがどうやらお目ざめのようだ。 不幸中の幸い、俺は揺れを利用して古泉から逃れる事ができた。 ハルヒの声が響く。 「キョン!ぶっ飛ばすわよ!」 あぁ、やってやるさ。 その声に対する俺の反応はすごいもんだったぜ。 一足飛びでロッカーにあったモップを引っつかむと、すぐさまハルヒと合流。 「わ、わわキョンくん!」 朝比奈さんにも驚いて頂けたようだし、何より。 「涼宮さん!やめて下さい」 「揺れ動く船内でその行為は推奨しない」 立ち塞がる二人は完全にびびってやがる。いくぜハルヒ。 二人まとめて血祭りにあげたあと、巨大イカ焼きでも食うか。
江ン
「ハ…ルヒ 二人まっ…めて…ぇっちまつり…イカ焼き…」 「ふふっ…くくく…」 「何がおかしいのよ古泉君…こいつには厳罰が必要だわ… みくるちゃん!カメラ!」 「は、はぃ」カシャカシャ… −−−−−−−−−−− 「ふふっ…くくく…」 ふん、繕うように余裕の笑いか。無駄だぜ。 「何がおかしいのよ古泉君…こいつには厳罰が必要だわ… みくるちゃん!…メラ!」 「は、はぃ」カシャカシャ… ざまぁみやがれ。ハルヒと朝比奈さんは俺が守ってやる。 安心してあの世へ行きな。 …ん?カシャカシャ?カシャカシャってなんだ?メラはもっと炎っぽい音じゃないのか? あれ…ハルヒは…朝比奈さんはどうしたんだ? 俺が朝比奈さんの放ったメラの効果音に違和感を感じた途端、世界が暗転した。
−−−−−−−−−−− 「ノンレム睡眠に入った」 「乗り継ぎの島に着いたようですよ」 「キョンくんかわいかったですね、えへっ」 「…」 「特に最後のセリフはいつか彼が起きている時にも聞きたいものです」 「古泉君、みくるちゃん、有希。荷物をまとめなさい! あたしはバカキョンを起こすから」 「はぁい」 「わかりました」 「…」 『ハルヒ…さ…は俺…守って…やる』 −−−−−−−−−−−
支援
しえn
−−−−−−−−−− 夢の中では何かファンタジーなことをしていたような気がするのだが、 記憶に定着させる前に俺は叩き起こされ、ハルヒからの命令電波を受信した。 「何寝てんのよバカ。さっさと起きなさいよ。 あんたは真面目に合宿するつもりあんの? 行きの船の中でそんなことじゃこれからどうするつもり?」 おしまい
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 23:29:49.46 ID:USHk0SQ/0
彼氏が電波になってしまったorz
寝キョンかと思ったぜw
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 23:32:03.20 ID:f8TIu6900
良い・・・良いぞ!
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/08(土) 23:49:19.35 ID:m/+/lKE50
保守
保守
保守
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 00:16:53.98 ID:PSizGzObO
保守
保守
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 00:38:42.25 ID:RqWIxVqn0
保守
保守
みくる「し、宿題が終わらない・・・」 みくる「!!!そうだ!未来のわたしを呼んで手伝ってもらおっと!」 ・・・ ・・ ・ みくる「じゃあみんなで終わらせちゃいましょう!」 みくる2「わたしがやります!」 みくる3「いやいや、わたしが!」 みくる4「何言ってるんですか!ここは1番未来からきたわたしにまかせてください!」 みくる「え?じゃ、じゃあわたしが・・・」 みくる234「どうぞ、どうぞ」 みくる「あれ?」
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 01:08:11.55 ID:fVugSS7Q0
仮にニートできるなら何したい?
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 01:27:28.25 ID:RqWIxVqn0
保守
331 :
自動保守 :2008/03/09(日) 01:38:14.11 ID:ICmq9m/70
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 01:49:38.07 ID:RqWIxVqn0
保守
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 02:03:03.88 ID:XGPK/CMa0
保守
334 :
自動保守 :2008/03/09(日) 02:08:13.33 ID:ICmq9m/70
335 :
自動保守 :2008/03/09(日) 02:38:13.53 ID:ICmq9m/70
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 02:39:03.07 ID:RqWIxVqn0
保守
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 03:04:43.60 ID:2xly1bYyO
キョン「掃除してたはずが朝比奈さんのパンツを盗んじまったぜ」
338 :
自動保守 :2008/03/09(日) 03:08:13.75 ID:ICmq9m/70
339 :
自動保守 :2008/03/09(日) 03:38:14.00 ID:ICmq9m/70
どうも。昨日はお世話になりました。 調子に乗って昨日のアンサー版書いたんで数レスお借りします。 とんでもなくゲロ甘でキョン目線なのにキャラ崩壊のカオス状態なので注意です。
かもん!
もう3月か。カレンダーを捲ると俺があのハチャメチャな3年間に終止符を打った日付が目に入る。 何してんだろうな、あいつ。 大学でも同じような事やってんのかな。 まだ、あいつの周りには朝比奈さんや長門、古泉みたいなのがいるかもしれん。 ……俺みたいなのもな。 信じたくないが。 SOS団卒業パーティーの後、俺はハルヒにキスをした。 思い出しただけで顔を覆って死にたくなるようなそんなやつをな。 古泉曰くどうやらそれが引き金になったらしい。 ハルヒの力が、消えた。 だからだろうか。朝比奈さんは未来に帰ってしまい(あの時の事を考えるだけで3時間は落ち込める)、長門は行方不明、古泉とは時々連絡 を取り合っていたが、それも最近はご無沙汰だ。 もちろんハルヒにも会っていない。 そりゃ俺だって会おうとしたさ。一人暮らし先を探したり、根気強く電話したりな。(そこ、ストーカーとか言うなよ) でもあいつは俺に会おうとはしなかった。 見つからない家、繋がらない電話。それは俺を困惑させるのに十分だった。 なあ、お前も同じ気持ちじゃなかったのか? 一緒にいたいって思わなかったのか?なあ、ハルヒ。
と、こんな事をずっと考えながら俺は提出を迫られているレポートに朝から向かっているわけだ。 同じ行を何回も読んでいるような気がするが、気のせいでは無いだろう。 とにかく進まんのだ。 頭の中であの黄色いカチューシャがチラついてな。 「マッガーレ↓」 ああ、これは俺の携帯の着信音だ。気にするな。長門がいつもの笑えない冗談で勝手に登録しただけさ。 未だに別のものに変えられない俺も俺だが。 ……もうあれから1年か。と、さっさと出ないと。携帯がキョンたんとか言い出しかねないからな。 あのニヤケスマイルが頭をよぎる。 「何だ古泉」 「お久しぶりです。キョンたん」 「切るぞ」 訂正。よぎるんじゃなくて、こびり付いてる。何のつもりだ、気持ち悪い。 でもこんな古泉の笑顔でさえ懐かしいんだ。いや、変な意味じゃなくてだな。 「今日はあなたに協力をお願いしたくて電話を差し上げたのですが……もうお分かりですよね?」 ハルヒか。そう言おうとしたが喉が妙に粘ついて声にならなかった。 そんな俺に構わず古泉は話を続ける。 「涼宮さんです。彼女の能力が消えてからは僕達と彼女との無意識の連絡は途絶えていました」 無意識の連絡ねえ……誰かお前に空想スピーチコンテストを紹介してやってくれる人はいないのか。お前ならきっと良い成績を収めて帰っ てくるだろ。ああクサイ台詞大賞でもいいぞ。 「それは……無理ですね。これは事実なので。それに僕は恥ずかしくてクサイ台詞なんてとても」 少し困った様に肩をすくめる(気がした)。 まあ、そうだろうな。クサイ台詞云々は置いといて、事実なんだから仕方ない。なに、懐かしくて少しからかってみたくなっただけさ。 「で、本題なのですが」
――――――― なんてこった。 ハルヒがそんなふうに考えていたなんて。 俺は椅子に掛けてあったコートをひっ掴んで家を飛び出した。春とは言っても夜はまだ寒い。息が白い。 高校の時から愛用しているママチャリのペダルを乱暴に蹴る。変な音がしているが気にしている場合ではない。お願いだ。少しの間でいい 。壊れないでくれよ。 ハルヒが今どこにいるかなんて知らない。だがわかっている。 夢中でペダルを漕ぐ。 なあ、言うぞ。 好きなんだ。ハルヒ。お前が。友情とか恋愛感情とか愛情とかそんなの関係無い。好きなんだ。お前の我が儘も自己中心的な言い分も上げ たらキリがない悪行も……100Wの笑顔も、全部。 「う、わああああああ!!!」 普通、こんな風に叫びながら自転車漕いでる奴見たらどん引きするだろ。と頭の隅でやれやれ。と言ってる奴がいたが、気にしないことに する。 ぴちゃ、ぴちゃぴちゃ 顔に何か冷たいものが当たる。雨か?始めはそう思ったが違うらしい。雨はこんなに冷たくないはずだ。 勢い良く上を向いた。 白い、粉のようなものが自分に向かって降って来る。 「キョン!雪よ!雪だわ!」 どこかで聞こえた気がした。いや、今のは確実に幻聴だろう。 あいつが今どこにいるか位わかってるつもりさ。
支援
――――――― 「・・・・・・閉鎖空間か?」 「そうです。一年ぶりの」 相変わらずのニヤケスマイル(想像)は指を組んで俺を見つめてくる。(これも想像だ) 「しかし、以前とは違うことがひとつ」 何だ?それは。 「神人はそこにはいませんでした。しかし、」 勿体ぶらないで早く言え。 「はい。・・・・・・そこには、北高の制服姿の涼宮さんがいたんですよ。一人で。」 何だって?大体、閉鎖空間はハルヒが力を失くしたんだから消えたんじゃないのか? 「ええ。ですが、その仮説自体が間違っていた様なのです」 俺は呆然とした。仮説は所詮仮説という事なのか。 古泉曰く、ハルヒは力を失っていなかった。しかし、何故力を失っていないにも関わらず閉鎖空間を生み出さなくなったり、非常事態が起 こらなくなったかというと、ハルヒが”普通の女の子”になりたいと思ったかららしい。 そして今回、寂しさが極限まで達したハルヒが閉鎖空間で擬似北高を作り上げ感傷に浸ってた、と。まあこれも仮説だがな。 「ええ。でも確かに力はずっと発動していました。その証拠が僕達です」 俺の頭の中で話す古泉(実際は電話で)は少し困ったような、でも嬉しそうな顔をした。 「何故、あれほどまで団結していたSOS団がバラバラになったと思います?」 「涼宮さんが望んだから。ただ、それだけです」
はあっと溜息を漏らすのは俺だ。あいつは自分なりにけじめをつけようとしたつもりだったのかね。微妙にずれているような気がしないで もないが。 ということはあれか。 「長門も、朝比奈さんも、そこにいるんだろう?」 「よく解かりましたね」 少しびっくりしたような声を上げる。わかってるぞ。それ、演技だろ。俺はお前の声よりも朝比奈さんのエンジェルボイスが聞きたいのだ が。 「キョ、キョンくぅん・・・お久しぶりですぅ・・・」 泣かないでください。朝比奈さん。って泣いてる俺が言えないけど。 「・・・私もいる」 分かってるよ。長門。ところでお前一体どこにいたんだ? 「・・・禁則事項」 ・・・そうか。本当はもっと再会(声だけだが)を味わっていたいがそうもいかなくなった。 「涼宮さんは、あなたに最も会いたがっています」 「早く行ってあげて下さい!」 「・・・迅速に」 それぞれが俺にエールを送りだしたからな。エールというか、催促というか。 それにしても、なんてこった。 俺はてっきり嫌われていると思っていたのに。 ハルヒは俺に会いたがってる?一番に?
―――――――― 夜の学校に忍び込む、なんて周りくどいことは俺はしなかった。まあ、今のハルヒならそうしないだろうな。と思ったからな。 真っ先に事務室に向かい来賓手続きを済ませる。名簿には確かに「涼宮ハルヒ」と書いてあった。 何だか、俺の知ってるハルヒじゃないみたいだな。 足繁く通った部室への道のりを簡単に忘れるほど俺の身体も馬鹿では無かった。 何も考えずに、実際はハルヒにあった時に何て言うかを考えながら歩いてたら自然と元SOS団の部室の前に来ていたからな。 今は文芸部と書かれた表示を見ると胸が詰まる。これが正しいはずなのにな。俺にとっちゃここはSOS団の部室なんだ。 朝比奈さんにお茶を淹れて貰い、長門が本を読んでいるのを横目で見つつ、古泉とゲームに興じ、団長様の我が儘に振り回される。 俺にとってはそんな空間なのさ。 恐る恐るドアを少しだけ開ける。いるのは分かってるさ。さっき電気が点いてるのを見たからな。 そこに居たのは、ポニーテールをした、憂いを帯びた目の女性だった。 気絶しそうだ。本気でな。 そりゃあハルヒが美人だってことは知ってたさ。でもな。これは反則だろう。 ポニーテールな事は俺個人の趣向だからな。置いておこう。 だがな、あの横顔はまずい。伏せた目が睫毛で覆われている。 すまん、正直たまらん。
349 :
自動保守 :2008/03/09(日) 04:08:14.26 ID:ICmq9m/70
さて、その女性もとい涼宮ハルヒは先ほどからずっと携帯の画面と睨めっこ状態だ。 どうしようか。とりあえず電話でもしてから考えよう。 数え切れないほど目にしたナンバーを軽快なテンポで押してゆく。 何故だ?何だかワクワクしている。不謹慎だな、まったく。 携帯のコール音が俺の心臓と合唱している。 それに続いてハルヒの携帯のバイブレータが入ってくる。 そして最後にハルヒの足音だな。随分うろたえてるな。らしくないぞ。 とうとう覚悟を決めたらしいハルヒはひとつ大きく息を吸った。 「もしもし」 「・・・・・・よお」 久しぶりに聞くハルヒの声は今の俺にとって爆弾だった。 しかも、必死に泣いてるのを隠してる姿なんか見せられたら更に、な。 すぐにでも抱きしめたい。そんな衝動に駆られる。 どれだけでも言ってやるよ。好きだって。 でも、情けないことに先に言われちまった。 「好き。好きすぎてどうにかなっちゃいそう。どうにかしなさい」ってな。 いや、どうにかしなさいって言われてもな。 どうするもこうするもこうするしかないだろ。 俺は勢い良く部室に転がり込むとすかさずハルヒの背中を抱きしめた。 そこ、ドラマみたいとか言うなよ。実際はそんなんじゃないぞ。現実に一回ドアに躓いたしな。 ハルヒの体温を感じようと、ぎゅうっと力を込める。お前、身体冷たくないか? そうそう、お前に何言おうか考えても思いつかなかったからこれでいいよな? 伝わってるだろ? 「俺も、どうにかなっちまいそうだ」 ってな。 END
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 04:10:21.97 ID:fVugSS7Q0
オナニーしようと思ったら呼び出しくらった
乙・・・
ここまで読んでいただいた方お疲れ様でした。 昨日投下したものの裏話的なものを無理矢理キョンに語らせてみたらこうなってしまいました。精進しますorz 途中改行が変になったりとかなり面白いことになってます。すみません。 ちなみに自分は古泉はnotガチに一票です。 お粗末さまでした。
>>353 確かに改行マズいけどアレだね、やっぱ甘いっていうか切ない話は良いですね
356 :
自動保守 :2008/03/09(日) 04:38:14.42 ID:ICmq9m/70
357 :
自動保守 :2008/03/09(日) 05:08:14.63 ID:ICmq9m/70
358 :
自動保守 :2008/03/09(日) 05:38:14.85 ID:ICmq9m/70
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 05:38:38.54 ID:fVugSS7Q0
世界で一番おいしいチョコの食べ方
360 :
自動保守 :2008/03/09(日) 06:08:15.06 ID:ICmq9m/70
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 06:33:09.59 ID:/8YdQZYTO
あげとく
362 :
自動保守 :2008/03/09(日) 06:38:15.23 ID:ICmq9m/70
363 :
自動保守 :2008/03/09(日) 07:08:15.53 ID:ICmq9m/70
364 :
自動保守 :2008/03/09(日) 07:38:15.67 ID:ICmq9m/70
365 :
自動保守 :2008/03/09(日) 08:08:15.82 ID:ICmq9m/70
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 08:18:11.44 ID:IFjGH31bO
尻穴落ちた?
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 08:37:04.09 ID:Trr4NAo1O
みたいだよ
368 :
自動保守 :2008/03/09(日) 08:38:16.05 ID:ICmq9m/70
369 :
自動保守 :2008/03/09(日) 09:08:16.28 ID:ICmq9m/70
370 :
自動保守 :2008/03/09(日) 09:38:16.52 ID:ICmq9m/70
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 10:02:38.88 ID:fu03dfrD0
アナル落ちた
372 :
これを見ろ!! :2008/03/09(日) 10:03:00.48 ID:AEF2KBPu0
>830 :FROM名無しさan:2008/03/02(日) 17:05:55
>VIPでも荒らしに行くか
>874 :FROM名無しさan:2008/03/03(月) 16:37:43
>VIPが死んでくれたら日本の経済は回復して再び高度経済成長期に入るよ
>192 :名無しでGO!:2008/02/02(土) 16:06:14 ID:nVI22F+GO
>VIPとかキモ、 首吊って死ね
>348 名無しでGO! sage New! 2008/01/13(日) 15:44:48 ID:aegMdUnz0
>VIPPERってカスの集まりだな
>集団でしか行動できねーのかよ
http://money6.2ch.net/test/read.cgi/employee/1180445332/ JR西日本の社員がvipperを煽ってるお(^ω^)許せないよ↑にAA突撃だお(^ω^)
373 :
これを見ろ!! :2008/03/09(日) 10:03:10.16 ID:AEF2KBPu0
>830 :FROM名無しさan:2008/03/02(日) 17:05:55
>VIPでも荒らしに行くか
>874 :FROM名無しさan:2008/03/03(月) 16:37:43
>VIPが死んでくれたら日本の経済は回復して再び高度経済成長期に入るよ
>192 :名無しでGO!:2008/02/02(土) 16:06:14 ID:nVI22F+GO
>VIPとかキモ、 首吊って死ね
>348 名無しでGO! sage New! 2008/01/13(日) 15:44:48 ID:aegMdUnz0
>VIPPERってカスの集まりだな
>集団でしか行動できねーのかよ
http://money6.2ch.net/test/read.cgi/employee/1180445332/ JR西日本の社員がvipperを煽ってるお(^ω^)許せないよ↑にAA突撃だお(^ω^)
374 :
自動保守 :2008/03/09(日) 10:08:16.61 ID:ICmq9m/70
375 :
自動保守 :2008/03/09(日) 10:38:16.79 ID:ICmq9m/70
376 :
HARUHI FANTASY Z 第10章 カーニヴァルの夜 :2008/03/09(日) 10:58:34.49 ID:/obptClm0
遅くなってすみません。第10章の続き投下します。例によって10分後に。 前半は既に落ちてますが、後半と一緒にまとめに上げるので、ご了承の程を。
377 :
自動保守 :2008/03/09(日) 11:08:17.04 ID:ICmq9m/70
では、以下より。第9章までは
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4247.htmlを参照のこと ↓↓↓↓↓↓↓↓
入り江に着くと、ミヨキチが落ち着いた佇まいで俺を待っててくれていた。
「お兄さん、ちょっと見ていて下さい」
ミヨキチが手にしていたホイッスルを可愛らしくピッと吹くと、海中からさっきのイルカが現れ
、華麗に十数メートルの高さまで飛び上がった。俺がその光景に驚嘆していると、パチパチパチと
左手と右腕の銃で器用に拍手しながら(どうやってるんだ?)古泉が優雅に階段を下りてきた。
「見せてもらいましたよ、イルカのジャンプ、すごいものですね」
古泉の賞賛の言葉に、ミヨキチは少し照れくさそうに笑うも、何故かその笑顔は俺のほうに向い
ていた。
「……このホイッスルを吹くと、イルカさんがジャンプしてくれるんです。それで……ホイッスル
をお兄さんにプレゼントします」
いきなりホイッスルを俺に手渡してきた。しかし、プレゼントって……どうしろって言うんだ?
「海に入ってホイッスルを吹くと、イルカさんが柱の上までジャンプさせてくれます」
柱の上までジャンプ!?――何とまあ突拍子も無いことになってきたぜ。
「柱の上の方に、ボウが突き出てます。位置を合わせてジャンプすれば、ボウに乗って、上の街ま
で上れるはずです」
支援。てか第10章でまだジュノンてことは相当な長編になるな
380 :
HARUHI FANTASY Z 第10章 カーニヴァルの夜 :2008/03/09(日) 11:15:49.98 ID:/obptClm0
俺は柱のはるか上を覆う要塞の底部を見遣る。結構高いな。さっきのイルカジャンプを見る限り 確かに可能性はあるかもしれんが、失敗したら即御陀仏だ。……ところで古泉。お前今更何しに来 た?まさか手伝ってくれるとか。――だが、奴はにこやかに首を振って、 「いえいえ。涼宮さんが決めたSOS団の今後の方針をお伝えしようかと思いまして」 今後の方針って、何か嫌な予感しかしないのは気のせいではあるまい。 「……聞きたくも無いが言ってみろ」 「つまりですね、あなたが上手く上の要塞都市に潜入できたら、我々も後から続くということにな ったんですよ。頑張ってくださいね。期待してます」 形だけのスマイル(少なくとも俺はそう見える)を浮かべながら言いたい事だけ言って、古泉は 階段を優雅に登って去っていく。――すまん、本気で殺意が湧いたぞ。しかし、ハルヒは元より朝 比奈さんや長門まで俺を見捨てるとは。何したっていうんだ。……そして入り江には俺とミヨキチ の二人きり。ミヨキチは今のやり取りを前にして、どうしていいのか分からずオドオドしているよ うだ。 ――わかったよ。やればいいんだろ、やれば。 俺は海の中にジャブジャブと入って、さっきのイルカのジャンプを思い描きながら、上手くボウ に乗れるような位置を頭の中で計算してそこまで泳いでいく。――少しでも間違えたら高圧電流で 黒焦げだ。ミヨキチは本気で心配そうに泳ぐ俺を見詰めている。ミスしたら俺はもとよりこのいた いけな少女まで心労で死にかねんな。俺は慎重に飛ぶ場所を選ぶ。……よし、この辺りだ。
381 :
HARUHI FANTASY Z 第10章 カーニヴァルの夜 :2008/03/09(日) 11:20:03.48 ID:/obptClm0
首からぶら下げていたホイッスルを口に当て、そっと鋭く一息。ホイッスルによって変換された 甲高い笛の音を合図に、俺の真下からイルカが急速浮上し、俺を背に乗せて大きく飛び上がる。そ して、最高点まで来たところで俺はその背中から脚に力を込めさらに高く跳ぶ。―― 一瞬の間を置 いて要塞から突き出たボウの上に俺は無事着地する。ずっと下では擦り寄るイルカの傍らでハラハ ラしながら俺を見ていたミヨキチ。無事な姿を見て幾分ホッとしているようで、俺は手を振って笑 いかけ、そのままボウまで降りてきたタラップをよじ登って、ジュノン要塞へと侵入した。 最初に目にしたのはだだっ広いアスファルトの平原、神羅空軍の輸送艇『ゲルニカ』そして、全 長200メートル以上にも及ぶ神羅自慢の高速飛空挺『ハイウインド』――すなわち空港だった。会長 の歓迎式典で人手が割かれているのか見張りの兵士すらいない殺風景な滑走路を駆け抜け、航空機 用の巨大なエレベータに乗って空港の通路に入ると、 「新社長、歓迎、歓迎!」 「エッホ、エッホ」 「いそげいそげ」 何人もの神羅兵が忙しなく通路を行き来していた。侵入者の俺を見咎める暇も無いくらいに。こ この軍隊にとって、会長――もといルーファウス新社長の出迎えは一大イベントらしいな。俺が暫 くその光景を眺めていると、赤い軍服を着た男が俺の手を掴む――しまった!? 「こらっ!ま〜だ、そんな格好しているのか! こっちゃ来い!ほれ、部屋に入らんか!」 そう言うや否や、俺の腕を引っ張って兵士の控え室みたいな場所に連れ込まれた。 「今日は新社長ルーファウス様をお迎えする大切な日だってのに! ほらっ、着替えろ!制服はロッ カーに入っている。早く着替えろ!!」
382 :
HARUHI FANTASY Z 第10章 カーニヴァルの夜 :2008/03/09(日) 11:23:57.62 ID:/obptClm0
……どうやらこの隊長格の男、俺のこと神羅兵と勘違いしてるらしい。少なくとも怪しまれては いないので好都合だが、一応元ソルジャーの身の上としては少々複雑な気分だな。俺は適当にロッ カーを開けると、そこには青い神羅兵の制服一式とマシンガンが入っていた。俺はそのあまり肌触 りが良いとは言えない制服を手に取る。 「懐かしいな……」 訳も無く湧き上がる感情に暫しぼうっとしてると、 「無駄口叩くな!はよせいっ!」 俺は隊長の怒鳴り声に急かされる様に青い服に袖を通す。――神羅の制服か……初めて袖を通し たとき誇らしく思ったっけ。いつからだったか…こいつを着るのが堪らなく嫌になったのは……。 とにかく着替えは完了。俺の服は背中の背嚢に入れて隊長の方に向き直った。 「ほ〜う! 似合っとるじゃないか! お前、お迎えの仕方は覚えてるだろうな!」 当然、そんなの知る筈も無い。すると、隊長は呆れた顔をして大げさに溜め息を吐く。 「……忘れたって顔だな。しょうがない!教えちゃる!……自分と同じようにやるんだぞ」 隊長は妙に張り切って俺の前に立つと、何をするつもりなのか仰々しく構えて深呼吸をしている 。すると、勢い良く控え室のドアが開き、二人の神羅兵が駆け込んできた。 「隊長!! 自分らが手伝うであります!!」 二人の神羅兵は隊長の傍まで駆け寄ると、そのままポジション(?)について、 「見本であります!」 「歌うであります!」
「おうっ! 見せてやれぃ!!」 隊長の許可を貰って二人のテンションは更に上がる。 「まずは行進!! 歓迎パレードであります!」 「ではっ! 自分の歌声に合わせるであります!」 俺から見て右側の兵士がマシンガンを頭上に掲げる。 「静粛に〜!! ア〜ッ〜!ア〜ッ〜! こりゃこりゃ!さんはいっ」 神羅兵のカウントに続き、隊長が号令を掛ける。 「行進始めッ!!」 すると、左側の兵士がその場できびきびと行進を開始し、右側の兵士が朗々とした声で以下の歌 詞を唄い出した。 ♪ル〜ファウス〜 ル〜ファウス神羅〜 わ〜れらが〜 神羅カンパニ〜 あ〜たらしい社長〜 おっ〜 おっ〜 神羅〜 おっ〜 おおっ〜 神羅カンパニ〜 ニュ〜エイジ〜 時代をきずく〜 ル〜ファウス新社長〜 おっ〜 おっ〜 神羅〜 おっ〜 おおっ〜 神羅カンパニ〜 ニュ〜エイジ〜 時代をつくる〜 これからも、神羅がいちばん〜
……なんつーアホな歌だ。作詞者の神経をマジで疑うぜ。何が『ニューエイジ』だ。ふざけるの も大概にして欲しい。って言うか、これに合わせて行進するのか、俺。……しかし、左側の兵士は そんな俺の心境を知ってか知らずか、行進をしながら俺に解説してくる。 「隣の兵士と歩調を合わせて、厳かに勇ましく歩くであります!みんなの歩調が合ったら銃を掲げ るであります!」 隊長もギロリと見てくるし、仕方ない。俺もその兵士に合わせて行進してみせる。……数分後、 その様子を見て隊長は満足そうに一度頷くと、 「わかったか!」 と言って来たので、いい加減に飽きた俺は「完璧です!」と答えておくと、 「よろしい! 本番でも頑張るんだぞ!」 隊長は更に上機嫌になって俺の肩をポンポン叩く。無駄に痛いのだが。すると、また控え室のド アが豪快に開かれ、別の神羅兵が敬礼して入ってきた。 「ルーファウス様、到着です! 準備完了です!」 それを聞いた兵士たちは、それきたという風に駆け足で部屋を出て行く。そして隊長も、 「さあ、本番だ! 失礼の無いようにな」 と言ってその後を追って勢い良く出て行った。俺はいつものように「やれやれ」と溜め息を吐い て、ゆっくりとした足取りで隊長に続いたのさ。
385 :
自動保守 :2008/03/09(日) 11:38:17.18 ID:ICmq9m/70
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 11:39:27.65 ID:zweRKx400
_/ ̄ :ヽ : :~ヽ //o ̄; ̄~\ :. :.:.ヽ //〆. . . ( :.:.. ヽ |.| ; . ;; : U \\.: ,| || U;. .; ;∵: ;.. ; ;. ̄~|.. . | ∠二> ; ∠二>;∵ | .. | |/<・>|= /<・> |==== | .. | /|二二/ ヽ二二__/:∵ |. : . . . | |∵: /;ヽ:; ;∵:∵:∵:| | / ̄ ̄ ̄ ̄ |.∵. (* *):∵.:U∵: ./ ∨~ノ/ | コノ .| 〆《巛ミヾ:;;:∵:∵ | | || < スレ |∵; |三三三>"ゞ∵ ;| |__ノj | クサイナ .\_;_─∵,,; ; ,ノ ∵;丿丿丿 ヽ-|---<.. ̄ /\j /\__----
空港の通路を出ると、ビルが立ち並ぶでっかい大通り。いつの間にか夜になっていたらしく、ミ ッドガルのウォールマーケットとは違う上品なネオンサインや街灯が燦然と輝く。これがジュノン か。ビル群のあちこちにルーファウスを讃える赤い垂れ幕が掛けられている。報道ヘリも飛び、ま さに歓迎ムード一色だ。……しかし、気になるのはこの通りに人っ子一人全く見当たらないことだ な。隊長はその光景を見て慌て出す。 「いか〜ん!! 誰もおら〜ん!遅刻した〜!? こらっ!新入り!! お前がモタモタすっから!! 」 俺にあたり出す隊長を諌めるように、俺に模範行進を示してくれた神羅兵が進言する。 「隊長!! 近道するであります!」 「うむ! それはいい作戦だ。こっちゃ来い!!」 隊長の号令一下、俺と神羅兵のご一行はアルジュノン――海から見て神羅ジュノン支社の右 (Right)に位置することからそう呼ばれる――のビルとビルの間の小路に入っていった。すると、 さっきまでの大通りとはまさに正反対に、無意味にすました面をした会長――じゃない、社長だ― ―を乗せたオープンカーを先頭に、整然と並んだ大勢の神羅兵のパレードが続き、沿道はそれを見 送る民衆で埋め尽くされて、さながらお祭りの様相を呈していた。
支援
支援
俺と神羅兵たちはビルの陰に隠れて機会を伺っている。 「いいか! このパレードは全世界の神羅TVで生中継されておる! 無様な格好を晒せばジュノン軍 隊全体の恥とな〜る。そこんとこ、肝に銘じて行動せい! んだば!! 自分が合図したら列に忍び こ〜め! さりげな〜く、後ろから! 列を乱すな! 前から行こうとしてもダ〜メだぞ! よしっ! ! 駆け足準備!!」 隊長の密やかな号令で、俺たちは駆け足を始め、 「よしっ! 先行けっ!」 の声で、他の二人の兵士が順々にパレードに紛れ込んでいく。 「よしっ! 最後はお前だ!」 再び隊長に肩を強く叩かれる俺。だから痛いんだって、それ。……とにかく、ヘマして目立って しまうと色んな意味で厄介だな。俺はタイミングを見計らってパレードの空いている列目掛けて駆 け出して行った――
「はぁい、レモンティー三つお待ちどうさまです〜」 ウエイトレスの格好をしたミクルちゃんがあたしやユキ、それからキョウコが座ってるテーブル に今しがた注文した温かい紅茶を運んで来る。 「ありがとう。……それにしても似合ってるわね、その格好」 「すごく可愛いのです。憧れちゃいます」 あたしの言葉にキョウコも同意する。ホント、持ち帰りたいくらいカワイイ。この店に来ている 人――デレデレしている男共は元より、女の子もみんなミクルちゃんに見惚れてる。心なしか、お 客さんの数もどんどん増えてる気がする。ミクルちゃん効果ね、きっと。――キョンもやっぱりこ ういう女の子がいいのかな……って、何考えてるのよあたし! 「どうかしたんですか、涼宮さん?顔、真っ赤ですよ?」 「……な、なんでもないわよっ! それより、ミクルちゃん、向こうでお客さん呼んでるわよ」 丁度注文を頼もうとしているカップルの姿を見つけたあたしはミクルちゃんの注意をそちらに向 けてみる。するとミクルちゃん、「ふわっ、只今参りますぅ〜!」と慌てて向おうとするけど、案 の定と言うか、その場に躓いてずて〜んと転んでしまう。ちょっと涙目のミクルちゃん……ホント 可愛いわ。周りから笑いがこぼれるけど、失笑と言うのではなく、どことなく微笑ましいって雰囲 気が流れるのは人徳、よね、きっと。 さて、今あたしたちがいるのはアルジュノンのメインストリートに面したちょっと洒落た喫茶店 。え?どうやって上の街に侵入できたかって?――それを言うとキョンが怒りそうだから今は止め ておくわ。とにかく、キョンとは別ルートであのバカ会長――もとい社長が乗る船に密航すること になって、変装用の衣装を古泉君が手配しに行って、あたしたちはここで待っているっていう訳。 ホントはあたしたちも行くつもりだったんだけど、古泉君が、
392 :
みるく ◆MILKELR6d6 :2008/03/09(日) 12:00:34.93 ID:r7XQB4tpO BE:447513582-DIA(110111) 株優プチ(news4vip)
シエスタ
393 :
みるく ◆MILKELR6d6 :2008/03/09(日) 12:00:48.47 ID:r7XQB4tpO BE:699240555-DIA(110111) 株優プチ(news4vip)
シエスタ
394 :
みるく ◆MILKELR6d6 :2008/03/09(日) 12:01:00.44 ID:r7XQB4tpO BE:251726933-DIA(110111) 株優プチ(news4vip)
シエスタ
『あまり大勢で行動すると怪しまれます。ここは僕に任せてジュノンの夜景でも楽しんでいてくだ さい』 って言うから、その言葉に甘えさせてもらい、女の子4人でジュノンの街を歩いてみる事にした 。センスのいいブティックや小物屋なんかがたくさんあったけど、あんまりお金なかったし、その なけなしのお金も、武器や道具を買うのに使っちゃったから、何も買えなかった。でも、ウインド ウショッピングは十分に楽しんだわ。服なんか買いもしないのに色々試着してたから、店員さん、 ちょっと困り顔だった。 でもねでもね。ミクルちゃんだけじゃなくて、ユキもキョウコも何着せても似合っちゃうのには 驚いたわ。ユキって普段無愛想だけど、フリルの付いたスカートを穿かせるとすごくカワイイの! いつもは活動的なショートパンツ姿のキョウコも、まるでお姫様みたいだった。これだけカワイイ 女の子に囲まれて旅できるんだから、キョンも大いにありがたがりなさいよね。それを……何よ、 あんな小さな女の子にデレデレしちゃって!!情けないったら無いわっ!……ああっ、もう!思い 出しただけでも腹が立つ!! 「――隣、失礼しますね」 そんな風にあたしが心の中で怒り狂っていると、ミクルちゃんがウエイトレス姿のまま隣に座っ てきた。実は、この喫茶店に入ったとき、店長が『お客がたくさんで手が回らない〜。お願いだか ら誰か手伝って!! 給料払うから〜』と泣きそうな顔で言ってきたので、ミクルちゃんが臨時のウ エイトレスになってたって訳。でも、逆にお客さんが増えて更に大変になったのはあたしの気のせ いかしら。ちなみに、これ以上給料が払えないと言う理由で、あたしたちは手伝わせてもらえず、 こうして喫茶店の片隅に座って、ミクルちゃんのお仕事を眺めてたんだけどね。 「ミクルちゃん、お仕事、もういいの?」 「はい。お客さんの数も大分落ち着いたし、少し休んできていいって」 「そうなの。お疲れ様。ミクルちゃんの分のお茶、頼もうか?」
396 :
自動保守 :2008/03/09(日) 12:08:17.40 ID:ICmq9m/70
ミクルちゃんはちょこんと頭を下げて礼を言う。イチイチ可愛い。やっぱりキョンも(以下略) って、またあたし(以下略)!! 「……どうしたんですか? 涼宮さん。さっきから怒った顔したり、頬を真っ赤にしたり……ひょっ としてキョン君のこと考えてます?」 !!?――ミクルちゃんの言葉に、あんまりにもビックリしたから口に含んでた紅茶を少し噴い ちゃった。ちょっとキョウコにかかったみたいで、「涼宮さん、ひどいです〜」とちょっとだけ恨 みがましくあたしの方を見てたけど……ホントごめん。だけど―― 「ななな、何であいつの話がここで出てくるのよ!!」 ……何言ってるの、あたし。これじゃまるで動揺してるみたいじゃない。するとミクルちゃんは 全て見透かしてるようにニッコリ微笑む。 「違うんですか? ミヨキチさんのことでまだ怒ってるのかな、と思っただけなんですけど」 そ、そうよね。ロリコンに走ってるキョンが情けないって思ってるだけなんだから。それしかな いんだから。何、変に意識してるの、あたし……。 「それとも、ヤキモチ、なんですか……?」 一瞬、ミクルちゃんの目が真剣になったのをあたしは見逃さなかった。それにあたしはすごくド ギマギしてしまう。だから、周りの事も考えずに椅子から立ち上がって叫んでしまう。 「ちっ、違うわよ!何であいつにヤキモチ焼く理由があるのよ。前も言ったけど、あいつはただの 幼馴染っ!絶対のぜ〜ったいそういうんじゃないんだからねっ!!」 「……だったら、あたしにもまだチャンス、あるかな」
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 12:17:37.49 ID:2EkvWWv60
……えっ、いま何て――? あたしはミクルちゃんに今の言葉をもう一度聞こうとした。すると、 タイミングいいのか悪いのか、キョウコが不意に立ち上がって叫ぶ。 「あ、あれ――キョンさん!?」 ……噂をすれば影って、本当にあるのね。敢えて無視していたバカ社長のパレード。その神羅兵 の列の中で一般兵の格好をしてウロチョロしてるキョンの姿を見つけた。 「何してるんでしょうか……」 「……神羅軍のパレードに紛れ込もうとしてる」 「長門さん……そりゃ、場面だけ見ればそうでしょうけど……あっ、キョンさん、いまコケました !……何かカッコ悪いのです」 あはっ……何やってんのよ、あいつ――でも、何をしていいのか分からず、見様見真似で周りの 兵士に合わせて一生懸命行進するフリをしているあいつを見てると、さっきまでの怒りが少しずつ 消えていくような気がした。――ちょっと、可哀相な事、したかな。見ると、ミクルちゃんもキョ ウコも笑みを必死に堪えつつも漏らしてる。そして、ユキも――ほんの一瞬だけど――クスッと微 笑んでいたように思えた。 「……さて、キョンも無事に上に登れたみたいだし、古泉君が合流したら出発するわよ」 「分かりました。じゃあ、店長さんにこの服、返してきますね」 そう言って席を立つミクルちゃんをあたしは呼び止める。 「ミクルちゃん、その衣装、とっても似合ってて可愛かったわよ」 改めてそう言うと、ミクルちゃんは全ての男を恋に落とせそうな微笑を浮かべた。
作者さん、投下する時は投下に集中してくれよ……wikiなんかいじってないでさ と言うかあなたは間隔あけすぎ
「ふふ。ありがとうございます……涼宮さん。今夜はとっても楽しかったです。またいつか、ここ で、みんなで買い物したり、お茶飲んだりしてみたいですね」 「当たり前じゃない。全てにケリつけたら、またみんなで遊びに来ましょう」 「――はい! 楽しみにしてます」 ミクルちゃんはそのまま店長がいる方に走って行く。それと入れ替わるように古泉君が店の中に 入ってきた。 「いやあ、探しましたよ。皆さんお楽しみだったようですね、よかった。……例の物が用意できま したので、そろそろ行きましょうか」 あたしたちは、ミクルちゃんが店長にウエイトレスの衣装を返して――今思うと貰っておけばよ かったわ――給料を頂くのを待って、密航作戦を開始するために店を出て行った。その時、喫茶店 の側に陣取ってパレードの模様を中継していたテレビ局のプロデューサーとADがモニターの前で何 やら言い合っていたけど、……関係無いからいいか。 「何だったんだ、あの兵士は?」 「さあ?」 「数字は上がったのか?」 「ズタボロです! ボク……クビですかねえ?」 「なぬ!! お前はクビ〜!! あの兵士には爆弾でも送っとけ〜!!」
>>400 …すみません。サルっちゃわないように気をつけてたのですが、無駄に開けすぎましたか。
2、3分ぐらいがいいのかな?
では、以下より再開
↓↓↓↓↓↓↓↓
「うっし!間に合った」
ここはジュノンの街から神羅ジュノン支社へと昇るリフトの発着場だ。……何とか本隊に追いつ
いた俺は、そ知らぬ顔で隊列に並んでいる。だが、さっきのアレはかなり恥ずかしかったな……。
まさか何万の観衆の目の前でコケてしまうとは。各所から失笑が漏れてたしな。さすがに死にたく
なったぜ。不幸中の幸いは、ハルヒたちに見られていない事だな。もし見られてたら……と想像す
るだけでゾッとするぜ。
「おっおっ!ルーファウス様!ほれ、静かにならんどれ!一歩たりとも動くなよ!」
隊長の緊張がかった叫び声を聞いて、前を見ると、ルーファウスが治安維持部門統括の多丸ユタ
カを従えて悠然と歩いてくるのが見えた。
「ご苦労――飛空挺はどうしたんだ?」
ルーファウスの言葉に、多丸は言葉を一瞬詰まらせ、取り繕うように笑う。
「……大陸移動可能な飛空挺はまだ準備中なんですよ。もう3日待っていただければ」
「空軍のゲルニカもか?」 「…………すみません、会長」 言った瞬間、多丸はハッと口をつぐむ。ルーファウスはそれを聞き逃さず、切れ長の眼鏡の奥の 瞳をギロリと光らせる。 「『会長』と呼ぶのは止めろ――叔父とはいえ、もう親父の時の様にはいかないからな」 「はっ……」 ……神羅ビルで戦ったとき、『恐怖で支配する』とか言ってたが、着々とその通り実行している みたいだな。親戚でも容赦ない。多丸の身体は若干震え気味だ。 「船の準備はいいのか?」 「それはすぐに、はい」 その言葉に特に反応を示さず、ルーファウスはリフトに乗り込む。それを見届けた後、取り繕う ように笑う多丸。あわせて笑う神羅兵。しかし、笑わなかった俺を鋭く見咎め、何も言わず急に近 づくと、両の頬に容赦ない平手打ちを浴びせやがった。……野郎。瞬時に湧いた殺意を必死に押し 込める。ここで暴れたら全てが無駄になる。 多丸はそれで気が済んだのか、ルーファウスを追いかけるように自分もリフトに乗り、リフトは ジュノン支社に向かって上昇していった。すると、周りにいた神羅兵たちが俺に声を掛けてくれた 。 「災難だったな」 「多丸はイライラしてるからな」 「黒マントの女が街をうろついているのに発見できないんだ」
支援
――黒マントの女? やはり、朝倉はここに来てたんだ。で、そいつは? 「2、3日前に現れたんだ。そいつに兵士たちが何人か殺されてなぁ」 「その後、行方不明さ。あの英雄セフィロスだって噂だぜ」 更に話を聞こうとしたが、後ろから隊長の怒鳴り声が飛んできて、 「こら〜っ!速やかに解散せ〜っ!」 兵士たちは蜘蛛の子を散らすように散開してしまった。チッ、折角の情報が手に入りそうだった のに……。だが隊長は、そんな俺の内心の愚痴に構う事無く詰め寄って来る。 「おいっ!お前っ!軍隊をなめとるんか?」 ……なめるとか以前に、全く興味ないんだがな。それが表情に出ていたんだろうな。隊長は真っ 赤な顔を更に赤くして、 「たるんどる!!お前は休み時間な〜し!!こっちゃこ〜い!」 俺の腕を強引に引っ張って何処かへと連れて行った。 「軍隊をなめちょるな!! 本日!! 次の指令は、港でルーファウス様のお見送りだっ! 時間まで 、みっ〜ちり指導しちゃる!」 再び空港近くの兵士控え室。すっかりやる気全開になって俺に説教を続ける隊長。すると、さっ きの神羅兵二人が勢い良く入ってくる。
「手伝うであります!」 「同じくであります!」 「よ〜っし!! 自分の号令に合わせてお見送りのキメポーズをするのだ! 本日の号令はフォーメ ーション名になっちょる! よっ〜く、覚えとけっ!」 隊長はそう言うと、ポジションについた神羅兵たちに号令を掛けた。 「それでは行くぞっ! ジュノン軍隊式お見送り始め!」 「サークル」「クロス」「トライアングル」「スクウェア」「レフトターン」「ライトターン」 ……目まぐるしく変わるサインに神羅兵の二人は流れるようにポーズを変える。……何か、これだ けを一生懸命やってきたかのようだな。他にもやることあるだろうに。あの戦争以降平和になった 証拠なのか、それとも平和ボケって言うのか。 「おっす!!」 一通りポーズを実演して見せると、隊長は今度は俺のほうを向く。 「うっし!お前もやってみそ!」 隊長の掛け声と共に、俺もたどたどしいながらも、さっきのポーズをこなしてみせる。 「どうだ!わかったか?」 「完璧であります!」 「よ〜し! 本番でもがんばんだぞっ!」
409 :
自動保守 :2008/03/09(日) 12:38:17.62 ID:ICmq9m/70
支援 投下ある時は自動保守外したほうがいいと提案したい
また俺の肩を強く叩く隊長。だから、痛いんだって、それ。すると、俺から見て左側にいた神羅 兵がスクッと右手を挙げる。 「隊長!!本日のスペシャルポーズは?」 「んっ?……決めてない――よしっ、新入り!! 特別にお前に決めさせてやる! 得意のキメポー ズ、やってみろ!」 ――キメポーズ、ねえ。そうだな……。俺の得意なのは――俺は敵と戦ったときについ癖でする 、剣を高く掲げて振り回し、背中に収める行為を見せてみる。 「おおっ〜!」 「かっこいいであります!」 二人の神羅兵は感動したかのように俺を見ている。そんなに良かったか、これ? 見ると、隊長も 満足そうに頷いている。 「よしっ!! 本日のスペシャルはこれに決まり! よ〜くっ!練習しとけっ!」 「はっ!!」 「はっ!!」 「では! 港に集合!! 遅れるな〜!! すわっ!解散っ!!」 その言葉と共に、隊長も神羅兵たちもそのまま控え室から駆け去って行く。……自由行動か。丁 度いい。朝倉がまだこの街にいるかもしれん。探してみるか。
>>404 時間帯が時間帯とはいえ、支援入るからあんなに開けなくてもいいかなと
うん、ただ先が早く読みたいだけなんだ
支援
しまった。コテハン外し忘れてたorz 支援
アルジュノンからエルジュノン――左(Left)のジュノンという意味だ――にかけて立ち並ぶビ ルに入って朝倉を捜し求める俺。だが、一向にその姿の欠片さえも見つからなかった。 そう言えば、兵舎らしき所に入った時のこと。 「ひどいんですよっ! 先輩たち起こしてくれないんだもん! ロッカーに入れといた制服も見当た らないし、どこかに忘れてきたのかなぁ……」 両半身下着姿の男が、泣きべそ掻きながらウロウロしている。その制服って、今俺が着ている奴 ……だろうな。恐らく、その格好のまんまジュノンの街を駆けっていたんだろう。……スマン。だ が、そのまま知らん顔して兵舎を出たけどな。 それから、神羅の会員制BARに入ると、見たくも無かった顔を見る羽目になった。――タークスの 国木田に阪中、それからアホの谷口だ。……もう復帰してやがったのかよ。 「俺たちが来たからには社長の警備は万全、と」 そう言いつつ、ワインを湛えたグラスを口に含んで傾ける谷口に、阪中は呆れたような視線を向 ける。 「谷口君、つまらない仕事だとすぐサボるのね」 「阪中、それはあんまりな言い草だぜ、と。……ところで国木田。中河の奴は何処消えたんだ?」 「さあ……『煩悶する胸の高鳴りを……』とか何とかブツクサ言ってどっかへ消えて以来みてない なあ。何か、ミスリルマインでキョンたちに会ってから、変だよね、彼」
支援
支援
すると、谷口は口元をイヤらしく歪める妙な笑い顔を見せた。 「……恋だな、ありゃ。間違いないぜ、と」 「恋だって? 年中盛ってる君とは違うんだよ」 「そうなのね。あの質実剛健な中河君が、谷口君みたいなお猿さんになる筈が無いのね」 言いたい放題言われて、谷口は落ち込みながらも一気にグラスをあおる。 「……お前らな。――まあ、いい。中河に負けてられるか、と。ナンパしようぜナンパ。今日はカ ーニヴァルの夜だ。女子連中もみんな開放的になってるぜ。私服着ている女が狙い目だ。3人ぐら いで固まり歩いている連中に声を掛けたら意外にホイホイついて来る。俺の経験によって知りえた 法則だぞ、と」 「……あの、谷口君。あたしが女の子な事、忘れてない?」 「まず谷口、今日はカーニバルじゃなくて新社長のパレードだよ。それに君の限りなくゼロに近い 経験則なんて役に立つ筈無いじゃないか――まあ、いいか。谷口はこれから一人で頑張ってくるみ たいだし、阪中さん。これから別の所で飲み直さない?」 「え?……いいの? いえ、いいんですか?」 「谷口が迷惑かけたからね。僕が奢るし」 国木田はそう言うと、「う、嬉しいのね」と顔を輝かせる阪中の手を取って店を出て行く――俺 の姿には気付かなかったようだな。 「おい、ちょっと待て、と。いつの間にそんな関係になってんだ、お前ら〜!!」
支援
支援
一人ぼっちにされた谷口だが、同情の念はこれっぽっちも持たないね。俺は正体がばれないうち にそのBARを離れることにした。ちなみにその後、夜の街に消えた国木田と阪中がどうなったかって 俺の知ったこっちゃ無いね。 結局、朝倉を発見する事無く、定刻になったので、ルーファウスが乗る船が停泊している桟橋に 向かうことにした。辿り着くと丁度、奴がやってくる刻限だったらしく、隊長が「よーし、時間だ っ!」と叫んでいると、 「ルーファウス……様、到着よ」 ……えっ? 今の声って朝比奈さん……だよな? どうして神羅兵の中から――しかし、それを確 かめようとする間も無く、隊長の掛け声が掛かる。 「整列っ〜! いざっ本番!! ジュノン軍隊式お見送り〜! 軍人らし〜く 元気よ〜く さんはい っ!」 ……仕方ない。俺はさっき教えられたとおり、お見送り用のポーズを周りの兵士と共に演じてみ せる。 「すわっ!最後は決めるぞ!スペシャルポーズ!!」 最後に、俺オリジナル、銃を高く掲げてクルクル回すあのポーズを、タイミング合わせて決める 。見ると、ルーファウスは上機嫌な笑みを浮かべている。 「上出来だ。今後も我が神羅カンパニーのため、全力を尽くしてもらいたい」
支援
支援
ルーファウスは俺たちにねぎらいの言葉をかけると、船に乗り込もうとするが、その前にふと立 ち止まり、 「セフィロスがここに来たという噂が広まれば、キョンたちも現れるはずだ」 「見つけ次第捻り潰します!」 さっきと同じく、金魚のフンみたく付いて来ていた多丸ユタカが自信満々に応える。すると、ル ーファウスは含み笑いを浮かべ、 「邪魔をされてはかなわんからな」 「お任せ下さい! 会長! ハハハハハ!」 「『会長』は止めろと言ったはずだが……」 今の今までとは打って変わった憮然とした表情で船に乗り込むルーファウス。……そんなに嫌な のか、『会長』と呼ばれるの。 「ハハ……」 高笑いを凍りつかせていた多丸は、また俺の姿を見咎めて殴りかかろうとしたが、発船ベルが鳴 り、慌てて船に乗り込んだ。 「よーしっ!解散!」 隊長の合図を聞くと、また周りの神羅兵が俺に声を掛けてきた。
支援
「危なかったな」 「多丸はイライラしてるからな」 「なんでも本社の宝条が会社を辞めると言い残して行方不明になったらしいんだ」 「多丸はその捜索も任されたらしいからな」 「こらーっ!解散だと言っとろうが〜!」 隊長の怒声でヒソヒソ話をしていた兵士たちは一斉に散開する――だが、一人どさくさに紛れて 船に飛び乗る神羅兵が……あれ、朝比奈さんの声をしていた奴だったよな。 「あと片づけが残っちょる!はよせいよ!」 その後姿を眺めていた俺にそう声を掛けて、隊長も走り去る。――何なんだ、一体? 訳も分から ずその場に立ち尽くしていた俺に、まだ開いている運搬船の中から、神羅兵の姿をした誰かが呼び かける。 「急いで。あとはあなただけ」 ……って長門かよ! お前、どうやって来たんだ? 他のみんなは? 「イルカに乗せてもらって港から侵入した。あなたが柱を登った後、あの少女がが思いついた。… …彼女は『申し訳ない』とあなたに謝っていた。……悪く思わないで」 イルカで港からって……確かにそうすりゃ簡単にジュノンに侵入できたじゃねえか。俺だけわざ わざイルカでジャンプして、柱登って、神羅兵とパレードしたり、見送りポーズなんかしなくても ――という事は、 ……今までの俺の苦労は、一体。
俺は盛大に溜め息を吐きたい気分だったが、発船のベルがうるさく鳴り響く。とにかく、このこ とについて奴らに問い詰めるのは後にするしかないようだな。俺が船に飛び乗ると同時に、運搬船 の頑丈な扉が閉まり、桟橋をゆっくりと離れていった。 俺たちは新たな大陸に向け、海を渡る。神羅の軍服に包まれながら―― ...to be continued
支援
乙ー。
429 :
HARUHI FANTASY Z 第10章 カーニヴァルの夜 :2008/03/09(日) 13:01:00.04 ID:/obptClm0
取り敢えず、10章はここまでです。支援の皆様ありがとうございます。あと、投下間隔について指摘された方にはここでお礼とお詫びを。 (余談) ついに10章! 大台に乗せられました。これもひとえに読者の皆様の暖かい支援のお陰です。……でもね。10章でまだジュノン。予定の三分の一も終わってないのですorz。 本当に終わらせられるのか不安になりますが、一つ一つ着実に進めていく所存なので、気長に読んでいただけたらと思います。 あと、10章到達ということで、まとめに上げた文章を一気に修正してます。読み返してみると、あまりに酷い間違いもあったので。さっきの投下間隔もそうですが、 このスレでは『HF』が処女作なので至らぬところは多々あると思います。もし気になるところがありましたら、指摘していただけたらと思います。出来る限り対処しますので。 それでは、次回またお会いいたしましょう。次のお話は、お船の旅と浜辺のバカンス、になるんじゃないかな。
>>410 本人がPCの前に居るとは限らんぜ
支援
>>429 あー、何かそう言われると罪悪感がヒシヒシと……
投下中に失礼しました
HFキテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!! 亀ですが乙&GJw
434 :
自動保守 :2008/03/09(日) 13:08:18.05 ID:ICmq9m/70
435 :
自動保守 :2008/03/09(日) 13:38:18.03 ID:ICmq9m/70
436 :
どんどこどい :2008/03/09(日) 13:45:28.74 ID:+z3zet9C0
乙 大作ktkr
437 :
どんどこどい :2008/03/09(日) 13:46:20.54 ID:+z3zet9C0
乙 大作ktkr
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 13:52:22.55 ID:59/8peak0
初投下いいっすか?
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 13:56:33.08 ID:NhOF70VEO
なんかこのスレ俺がいっぱいいるなw 俺もニコ動でハレ晴レダンスを見てハルヒに興味をもって、ハルヒを見たらとことんハマってしまい 続けて、らき☆すた、ひぐらしと見て今はCLANNADとひぐらし解を見てるからなw 完全にアニヲタだわww
440 :
自動保守 :2008/03/09(日) 14:08:18.29 ID:ICmq9m/70
>>438 駄目と言ったらどうすr(ry
どうぞ。
あざーす、いきます あたしは焼却炉にゴミ袋を投げ込んだ。 今は放課後。そしてあたしは掃除当番。面倒だけど仕方ないわ。 サボってもいいけど、それを口実にSOS団の活動を妨害されたらつまらない。 「ん?」 昇降口に戻って上履きを取り出すと紙が落ちた。 なにかしら。手紙? 「えーっと『北口駅前の喫茶店で待ってる』」 シンプルな白の便箋にはそう書かれていた。 ちょっと待って、これってまさか……ねぇ。 「どうかしたの?」 「うひゃう!」
慌てて振り向く。声の主は朝倉涼子だった。 「ったく、驚かさないでよ」 「ふふ、ごめんなさい」 朝倉が鈴を転がしたような声で笑う。 今更だけど、名前の通りさわやかな娘よね。 「……って、いつまで笑ってるのよ」 「ふふふ、ごめんなさい。でも涼宮さんがあんなにかわいい悲鳴を上げるとは思わなかったから」 「う……」 意味もなく恥ずかしくなる。 ……あの角度ならこれは見られてないわよね、たぶん。 あたしは咳払いをして呼吸を整えた。 「ちょうどいいわ。あたし急用ができたから帰るってみんなに言っておいてくれる?」 「急用?」 「頼んだわよー」 朝倉の返事を待たずにあたしは教室へ戻った。
「ふぅ」 カップを戻す。 注文したコーヒーの残りは半分以下。どうも早く来すぎたみたいね。 「キョンの奴……わざわざここに呼び出すなんて、一体何の用だろ」 つまらない話だったら即罰ゲームね! さて何にしようか……ん? バカそうな客の顔を見てピンと思いつく。 そうね、また新しい映画でも撮ろうかしら。 ちょっと時期的に早いけど、準備期間は多いにこしたことはないし。 キョンには空でも飛んでもらおうかしら。あいつの頭って軽いからそういうの得意そうよね。 あ、でもそれ楽しそう。あたしがやりたい。 ……んー、そうね。紐なしバンジー。これなら罰ゲームになるわ。 あー、でもそれも楽しそうよね。 と、あたしはあれこれ考えながらまたカップを手に取る。 「ふぅ」 コーヒーの残りは1/3。
起き抜けざまに支援
キョンside 俺はノックをして部室のドアをやる気なく開ける。 ……あれ?なんだ? 「いらっしゃいキョン君」 はっと俺は我にかえる。部室には見慣れない奴がいた。 「朝倉? めずらしいな」 「涼宮さんの代理なの」 「ハルヒの?」 あいつが来ないとは。まさか風邪でもひいたか? いや、でも六限目はいつも通りだったよな。 「急用らしいですよ。というわけで今日はみなさんでモノポリーでもやりましょうか」 「やらん」 俺は短く答えていつもの席に腰掛ける。 古泉はうさんくさい笑みを浮かべて、テキパキとボードゲームの用意をしていく。 まったく、こいつといい俺の周りの人間はどうして人の話を聞こうとしないのか。
「キョン君、お茶どうぞ」 「ありがとうございます」 かわいらしい俺の精神安定剤兼女神様兼唯一の常識人は、今日もせっせとメイドの働きをしていた。 うむ、相変わらず朝比奈さんの茶はうまい。 「では始めましょうか」 ゲームの用意ができたらしい。気のせいか古泉の笑みがパワーアップしたように見える。 朝比奈さんは、待ってくださいーと慌てて席に着いた。 いつの間にか長門もスタンバッている。 「長門もやるのか?」 コクリと頷く。まあ止める理由はない。 「ねぇキョン君」 いつの間にか、朝倉は俺の左隣に移動していた。 団長机の前がカラになっている。 「私よくわからないからいっしょにやってくれる?」 「ああ、いいぞ」 「ふふっ、ありがとう」 朝倉が笑う。名前の通り爽やかな奴だった。
ハルヒside 放課後。 あたしはゴミ捨てを終えた。 昨日よりさらに乱暴にゴミ袋を焼却炉に突っ込んでやった。 今日のあたしは一日中ふつふつと怒りを溜め続けていた。 「キョンの奴、授業中も、昼休みもいつもと同じ様子だったわ…… 昨日あれだけ人を待たせておいて何考えてるのかしら。許せないわ……ん?」 下駄箱を開けて上履きを取り出すと紙が落ちた。 「『昨日と同じ場所で待ってる』って……人をおちょくるにも大概にしなさいよ!」 手紙を地面に投げ捨てて踏み潰……しはしなかった。 まぁ、一応行こうかしら。弁解くらいは聞かなくちゃね。 手紙を拾い上げ、ぱっぱと払う。 団長たるもの、広い心を持たねばならない。
キョンside ノックをしてドアを開ける。 ……はて? なんなんだろうこの違和感は? 「ん? 朝倉、今日もいるのか」 部室を見回すと、俺以外のメンバーは揃っていた。 ただし、ハルヒと朝倉が入れ替わって、だが。 「ふふふ。お邪魔してます」 「涼宮さん、今日も急用らしいですよ」 古泉がトランプを念入りに切っている。 ゲームに弱い割りに、こういった動作はサマになっていた。 「へぇ。ま、あいつにもいろいろあるのかね」 俺は席に着くと同時に、朝比奈さんのお茶をいただく。 今日も相変わらずお美しい。そして茶はうまい。 「ではみなさん、今日は大富豪でもしましょうか」 「はいよ」 昨日は否定。今日は肯定。 明日はどっちの返事にするかなと思いながら、俺は古泉の飛ばすカードをぼーっと見ていた。
……って五人分? 視線を上げると、朝比奈さんと長門、そして俺の左に朝倉。 長門が二日連続参加とは……と、待てよ。 「朝倉、ルールわかるか?」 モノポリーを知らなかった奴だ。大富豪がわからん可能性も…… 「ふふ、心配してくれてありがとう。でも大丈夫。それに私、結構強いわよ」 朝倉が不敵に笑う。 まぁ、古泉が配ってる時点で気づくべきだ。そういった不手際をするとは思えんしな。 「なら今日は俺がお前の後ろでサポートでもするかな」 「ダメ。昨日の恩を仇で返すわ」 「お前な……」 言い返そうとしたが、朝倉の顔が妙に嬉しそうで、 出掛かった言葉をなぜか俺は引っ込めてしまった。 ちなみに、結果は朝倉の宣言通り妨害をされまくり、 俺は古泉にすら後れを取るハメになった。 昨日の協力プレイはどうやら夢だったらしい。
ハルヒside 翌朝。 登校中のバカの頭にあたしの鞄がクリティカルヒットした。 「ぐぉ!?」 「ちょっとキョン! 昨日一昨日と一体どこ行ってたのよ!!」 「いててて……どこって、部室行って帰ったんだが」 「はぁ!? ちょっと来なさい!」 いつかのようにネクタイを引っ張って、人ごみ離れた脇道に連れて行く。 堪忍袋の中では核融合を起こしていた。 「おいハルヒ。離せ。苦しい」 何も言わずに手を離す。 さて、この超巨大バカはどんな言い訳をするのかしら。 「あんたねぇ、自分の行動には責任持ちなさいよ」 「何のことだ?」 「とぼけないで。この手紙……」 「ん?」 「………」
ポケットに突っ込んだまま、あたしの右手が止まる。 ちょっと待って。ちょっと待ってー。 確かあの何の飾り気もない便箋には…… 『北口駅前の喫茶店で待ってる』 『昨日と同じ場所で待ってる』 うん。そうね。そうだわ。それだけ。 ……差出人なんてどこにも書かれていないわ。 そして様子を見る限り、 「どうした?」 うん、絶対に違うわね。 「おーいハルヒ」 「……なんでもない」 「はぁ? あ、おいハルヒ!」 外部の音を完全に遮断してダッシュする。 あぁ、今なら東京タワーから飛び降りてもいいわ。
454 :
自動保守 :2008/03/09(日) 14:38:18.52 ID:ICmq9m/70
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 14:49:46.53 ID:RqWIxVqn0
保守
規制くらった。続きそんなないのに orz また後で乗っけますね
やっぱ自動保守のせいで人が居ないな。 支援
458 :
自動保守 :2008/03/09(日) 15:08:18.68 ID:ICmq9m/70
キョンside 「……馴染んできたな」 放課後、部室に入ると今日も朝倉はいた。 「ふふふ、こんにちは」 「涼宮さんはまた急用みたいです。一体どうしたんでしょうね」 ふーん、と適当に返事をして席に着く。 と、ここで俺はやっと違和感に気づいた。そうだ、部屋が広いんだ。 「あぅ……キョン君」 朝比奈さんが小型犬よろしく俺を見上げる。 ああ、この人のためならどんな願いでも聞けるね俺は。 「ごめんなさい。茶葉を切らしてしまったみたいです」 なんだ、そんなことですか。とは口に出さずに俺は席を立つ。 「別に構いませんよ。なんなら俺がひとっ走り行って買ってきますよ」 「そ、そんな!悪いです!」 「いいですって。じゃ行ってきますね」 朝比奈さんが後ろで何か言っていたが、聞こえない振りをした。
キョロキョロと周りの風景を確認しながら歩く。 「えーっと、前に朝比奈さんと行った店って向こうの通りだったよな。 茶葉はよくわからんが……まぁ店の人に適当に選んでもらえばいいか」 「前に朝比奈さんと行ったってデート?」 「そのような違うような……って朝倉!?」 こいつ、足音全くしなかったぞ。 まあ長門の同類だしな。なんでもありか。 「へー。意外とスミに置けないね」 朝倉はニコニコ笑う。 イヤミには見えない。顔のいい奴は得だな。 「お前、部室で待ってればいいだろ」 「まぁまぁ」 なおも笑う。帰る気はなさそうだ。 俺は嘆息して、仕方ないかと気持ちを切り替える。 別にあの店が俺と朝比奈さんだけが知ってる場所だったのになぁと、 子供じみたことを思ったわけではない。たぶん。
無事茶葉を買い終えて学校へと続く道を歩いている途中、 朝倉がぽつりと言った。 「ねぇ、どうして学校出てきたの?」 「お前はこれが見えんのか」 茶葉の入った袋をぺしぺし叩く。 まっすぐ前を見て歩いていた朝倉が、俺に視線を合わせる。 「そんなの口実でしょ」 朝倉が立ち止まる。 「本当は涼宮さんの家に行って、様子見に行きたかったんじゃないの?」 朝倉の瞳には、はっきりと俺の姿が映っていた。 俺は心の内がすべて覗かれているような気がして、 できるだけ自然に視線をはずしてから歩き出した。 黙秘権は憲法によって保証されているのだ。
支援
「ふふふ。わかりやすい」 朝倉はちゃんと俺の後をついてきた。 そしていたずら好きな子どものような顔をして言った。 「ねぇ。種明かししてあげよっか」 「なにがだ?」 「今朝、涼宮さんに手紙がどうのって言われたでしょ」 そういえばそんなこと言っていたような。 「昨日一昨日とね、谷口君が彼女の下駄箱に入れてるの見たの」 「え、それって……」 いや、でも谷口が? ハルヒに? いやいや、それはないだろう。 「彼、手紙を入れる場所を勘違いしてたんじゃないかしら。 隣の下駄箱の子。確か以前彼に遊びに誘われてたって言ってたし」 ……すばらしいポカミスだが、あいつならやりかねんな。
「それに昨日も一昨日も二人して駅前の喫茶店にいたわ」 「教えてやれよ」 「い・や」 100%否定の言葉を満面の笑みで言う。 さすが、笑顔で俺を殺そうとしただけのことはある。 「それに嘘だしね」 「は?」 「いくら彼の注意力がなくても、二日も続けて間違えると思う?」 谷口ならやりかねんと思ったが朝倉の笑顔からすると違うようだ。 どうやらこいつは、つまらないことをしたらしい。 「お前、優等生の割りに何気にひどいよな」 「本当ならもう少しいろいろして、彼女の様子を見ようと思ったんだけどね」 「……何をする気だ?」 「そんなに警戒しないで。ただのかわいい嫌がらせよ」 嫌がらせはかわいくないだろう。 それにどうせとばっちりで迷惑するのは俺だ。 「安心して。もうする気はないから」 朝倉はくすっと笑って、歩く速度を上げる。 俺は外人よろしく一度肩をすくめてから朝倉を追いかけた。
しぇん
次の日の放課後、ハルヒは何事もなかったかのように部室にいた。 朝比奈さんも長門も古泉もいた。 朝倉はいなかった。帰ったのだろう、それがあいつがこの学校に戻ってきてからの日常だ。 部室の隅は相変わらずガラクタ置き場になっていて、まともな空間を侵食していた。 団長席でハルヒは得意気にくだらん思い付きを披露している。 「ん?」 ハルヒに気づかれない程度に辺りを見回す。 ふと、別の声が聞こえた気がしたのだ。 ほんの一言。 ……次の機会はいつかな、と。 ―終―
駄文失礼&支援どもでしたー
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 15:36:57.38 ID:Trr4NAo1O
保守
469 :
自動保守 :2008/03/09(日) 15:38:18.93 ID:ICmq9m/70
>>467 乙!
こんなに視点が変わるのは久しぶりに読んだぜ。
朝倉かぁいいよ朝倉。
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 15:58:09.00 ID:2EkvWWv60
472 :
自動保守 :2008/03/09(日) 16:08:19.12 ID:ICmq9m/70
さるについて考察。 一人で連続10レスすると、11レス目にはかなりの確率でサルになる。 支援が一人はいると20レスまでOKになる(経験上)。 以上は1〜2分間隔での投下の話。もっと間を空けたら増えるかもしれない。 とはいえ、条件は可変のため、違う結果になることもある。 毎時間0分になると解除されるため、単純に考えて6分おきに投下すれば支援なしでもさるは起きないはず。 ・・・だが、さすがに間を空けすぎだと思う。 結論として、やっぱり支援は必要ですねって言う保守。
474 :
自動保守 :2008/03/09(日) 16:38:19.37 ID:ICmq9m/70
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 16:41:48.23 ID:0398SS7F0
ほす
枕元のめざまし時計がけたたましく朝を知らせる。 全くもってよろしく無い。 あと10分、そう思って目覚まし時計を止めようと腕を伸ばした。 ……無い。 重たい瞼をこじ開けて上体を起こす。 ……えらい美人がそこにいた。 「あんたもパパに似て朝寝坊ね。キョン子」 ……その名前で呼ぶの止めて、ママ。 もしもキョン×ハルヒ=キョン子だったら保守
ハルキョンです。 キョンは名前すら出ないしハルヒも電話口だけだし 本編には影も形もないオリキャラしか出てきませんが ハルキョンです。 ハルキョンです。 では投下
When he is 38. -What the Gran'ma!- (ぴんぽーん) あら? 誰か来たみたい。 (パタパタパタパタ) 対応するまでもなく上がり込み、廊下を歩く少し早足な軽いスリッパの音。 思い当たる人物は一人しかいない。もうすぐ、顔を出す。 「おばーちゃーん」 「いらっしゃい。お茶とコーヒーどっちにする? それとも紅茶がいい?」 「紅茶!」 この子は近所に住む息子の長女で、来年中学生になる。 近所に住んでいることと、私もあの人も孫に甘いものだからよく遊びに来てくれる。 「それで、今日は遊びに来てくれたの?」 差し出された紅茶のカップをありがとうと言って受け取り、ちょっと傾けて 慌てて砂糖を入れてかき混ぜながらその子は言った。 「今日はね、ちょっと聞きたいことがあって来たの」
あら。あの子たちじゃなくて私のところに聞きに来るなんて、ねぇ。 この子ももう中学生になるのだし、これからも増えるのかしら。 「あらま、何でしょうね」 「ぇとね、お父さんとお母さんのこと」 私は少し首を傾けて、先を促す。 「この前、お父さんの誕生日だったの」 「そのときお母さんがね、『今日はじきこんしき』って言ってたの」 ああ、もうそんなになるのね。でも、磁器婚式って何年だったかしら。 「それであたし調べてみたの。そしたら20年だって」 「すごいよね。だってお父さん38歳だって言ってたもん」 「18歳になってすぐお母さんと結婚したのよね」 あのときはあの子たちも若すぎたから、私たちも不安だったわねぇ。 悪い結果にならなくて本当によかった。 「いくらほーりつで18歳から結婚できるって言っても、おばあちゃんたちは反対しなかったのかなぁ……」 カップを両手で抱えて、少し心配そうな上目遣いで私の返事を待つ少女の仕草に、私はピンときた。 本当に、女の子は早く大人になるのね。もう少しゆっくりでもいいのに。 思わずつきそうになった溜息をお茶と一緒に飲み込んで、ゆっくりと答えた。
「もちろん、反対したわよ。若すぎたし」 「それに、結婚して本当にあの子が幸せになれるのか疑ってもいたから、なおさらだったわね」 「あの子って、お父さんのこと?」 私はうなずいて、肯定の意を示してから続けた。 「あの子が婚約したいと言い出したのは、あなたのお母さんが両親を事故で亡くしてすぐだったの」 「それに、これは後で聞いたんだけど、ハルヒさんを引き取りに来た親戚というのが悪い人でね」 「私たちはあの子がハルヒさんに同情して、それを愛情と勘違いしてると思ったわ」 「もし、同情とか、愛情以外の何かで結婚しても不幸になるだけ。だから反対しました」 最後は特にきっぱりとした口調で言い切ってから、お茶をひとくち。 期待していたのとは違ったでしょうね。すっかりしおれてしまって。 でも、まだ続きがあるの。それを思い出して。 「……お父さんたちは、反対されたまま結婚したの?」 いいこ。よく気づきました。 内輪だけの、ドレスも何もない、入籍だけの結婚式。 あの子たちの祝福に集まってくれた友達の多さには、私もあの人も驚いたわ。 あの時のことを想うと、今でも幸せな気持ちが湧きあがってくる。 「いいえ? 私にも、おじいちゃんにも、大勢の友達にも祝福された結婚だったわよ」 「どうして? 反対してたんじゃないの?」
しえn
いよいよ核心といったところかしら。 「ええ、反対してたわ。でもね、あなたのお父さんとお母さんはとてもがんばったの」 「本当に愛し合っていること。お互いの幸せのためにお互いが必要だと言うこと」 「周りが納得せざるを得ないほどの真剣さで」 私はあの子たちがどれほどがんばったのか、詳しいことは知らないけれど 一介の、たった17歳の高校生があれほど大勢の人を味方に付けられるなんて今でも信じられない。 人数だけじゃない。中には、しっかりとした社会的地位の人もいた。 「だんだんと、二人の幸せを後押しする人が増えてきて」 私たちの子供が、いつもでも子供じゃないんだと思い知らされたのはあの時だったかしら…… 今思えば、反対していた私たちの方こそ、子離れできない愚か者に思えてしまって溜息が出る。 「とうとう、私たちも二人のことを認めることにしたの」 真剣な表情で私の言葉を吟味する少女にお茶のおかわりを勧めて、 紅茶を甘くするためスプーンをかき回している少女に爆弾を投げた。 「だからね、あなたも好きな人ができたらちゃんと言って。真剣な言葉は真剣に聞いてもらえるわ」
ガチャン! 「いやだ、おばあちゃん! そういうのじゃないったら!」 「あらあら大丈夫? こぼれてない? やけどしなかった?」 ふふふ。真っ赤になって。わかりやすいったら。 「じゃあ、約束してくれる? 『そういうの』になった時は、きっと私に相談してくれるって」 そういって、右手の小指を立ててみせる。 「うん。約束する」 少女と指切りを交わし終わるのとほとんど同じに、電話が鳴った。 「きっとお母さんだと思う」 「もしもし?」 『もしもしお義母さん、ハルヒです。うちの子そちらへお邪魔してないでしょうか』
「ええ来てるわ。いま二人でお茶してたところ」 時計をみると、そろそろ暗くなってくる時間だった。 「ごめんなさい。いつのまにかこんな時間だったのね。もう帰らせるわ」 少女はカップを急いで飲み干して、片付けを始めた。 急いでいても丁寧だこと。 「後片付けはいいから、あなたはもうお帰りなさい。急がないと暗くなるわ」 「ごめんなさい、今度来たときはちゃんとするから!」 「じゃ、おばあちゃんバイバイ! またくるねー」 「気をつけてね」 「今、玄関を出たわ」 『すいません。ありがとうございます』 「いえいえ。楽しかったわ。それに……どうしようかしら。口止めもされなかったし」 『はい?』
「これから私が言うことは、一応、聞かなかったことにしてね?」 『はぁ……? はい……』 「あの子もね、そろそろ恋を知る年頃になったみたいよ?」 『はぁ……? えええぇぇぇぇぇぇ!?』 「それじゃあ、ハルヒさん、また」 電話を置いて、『そういうの』になった時のことを想像してみる。 あの子が相談にくるまで、あと何年あるのかしら。 あまり待たなくていいかもしれない。あの子たちは17の時だった。 「ただいまー」 ハッと現実に戻る。 いけない、まだご飯作ってなかった。 「ごめんなさい、あなた。まだご飯の用意できてないの。少し待って」 「お客様だったのかい?」 好きな人のために台所に立つ、日々の営み。日々の幸せ。 あの子にも、幸せな未来がやってきますように。 (fade out...) fin.
GJ! 第三者の視点で語られるのも良いねぇ。
487 :
自動保守 :2008/03/09(日) 17:08:19.49 ID:ICmq9m/70
(*^ー゜)bグッジョブ キョン子純情だな
489 :
自動保守 :2008/03/09(日) 17:38:19.72 ID:ICmq9m/70
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 18:03:16.46 ID:kioXluFf0
保守
492 :
自動保守 :2008/03/09(日) 18:08:19.97 ID:ICmq9m/70
>>490 乙です。
このスレで投下されたうち、未登録だった「リバーシブル」「爆発」「朝倉涼子の再構成」、計3作をwikiに登録しておきました
リバーシブルの作者さん、続きを登録するときは既存の下に付け足していって下さい
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 18:31:18.98 ID:2O6sdhL70
ID確認ついでに保守
495 :
自動保守 :2008/03/09(日) 18:38:20.38 ID:ICmq9m/70
気付けば最後に書いてから2ヶ月が経過していた 何か書こうかしら
そして翌日。 結局神になれなかった俺は朝からハルヒの口すっぱい苦言を雨あられと背中に浴びる覚悟を決め、 登校中も土砂降りの酸性雨に見舞われた為に既に辛酸をなめるような気持ちでいた。 そして下駄箱でも憂き目に合いながら教室へ辿り着き自分の席へと腰を下ろした俺は、 ハルヒから他の意味でぎくりとさせられる言葉を掛けられる事となった。 「ねえキョン」 「…何だ?ポエムの進行状況が知りたいんなら、 スマンがまだ少ししか出来ちゃいないぞ」 嘘をついた俺に、 「それは急いで仕上げなさいよね。学校は明日までなんだから。どうしても出来ないってんなら、 土曜の不思議探検までなら待ったげる」 なんて、20段の跳び箱が19段になった所で無茶な指示に変わりゃしないぜ。 俺は失敗が怖くて動けないといった根性は無いつもりだが、派手に転ぶとわかっていて「やります」とは到底言えず、 そして当然の如く「出来ません」など言える訳もなく、「ああ、ありがとう」という自分では何がありがたいのか分からん ながらも感謝の言葉で対応した。しかしハルヒが聞きたかったのは別の事だったらしく、「それじゃなくて」と続け、 「佐々木さん、元気してる?」 「……ん、ああ。してると思うぞ」 そう、っと特にどうでもいいといった感じで静まるハルヒ。 ――俺は佐々木の名を聞いて、まず、佐々木に群がったアイツ等の事を思い出した。 まず、橘京子。こいつは朝比奈さんをとりあえず誘拐してみたというオイタをやり、 尻が液状化するまでペンペンの刑に処すべき奴だった。ハルヒに俺と佐々木について要らん入れ知恵を してハルヒを無駄に惑わせようとしたり、佐々木の下に周防九曜と藤原を集めたのもこいつだ。 目的は、ハルヒの能力が佐々木に移り変わる事だった。 次いで周防九曜。 情報統合思念体が意識の塊なら天蓋領域は無意識の塊といった所で、俺の無意識下に秘められている何かについて 興味をひかれていたらしい。周防九曜曰く、時の流れが遅いものだそうだ。俺にはそれが何なのかさっぱりだが。 むしろ分かったらそれは意識上の物になるわけで、結局のところは誰も与り知る事ではないのだ。
>>496 ホワイトデーネタは多そうだ。
アインシュタインの誕生日も3/14。
ハ「光速って超えられないのかしら」
長「……それは……禁則事項」
円周率の出だしも3.14。
『コンタクト』では地球外知性体の発信する電波情報に円周率が使われた。
ひょっとして俺の中に秘められた物とは古泉のそれより分かり易いサイキックパワーなのでは無いかと思い、 無駄に壁を凹ませたり「ほあっ!」の一言で自分へと射出された弾丸を摘み取る等が出来るのかと考えたが、 「それはありません」という古泉と喜緑さんの純然たる否定詞によって思考の停止を余儀なくされた。まあ、それはそれで嫌だったし。 そして……曲者だったのが藤原という未来人だった。 こいつは朝比奈さん達とは違って機械文明が発達した未来から現代に渡ってきた未来人らしく、 現代にやってきた目的は、TPDDより以前に成立していたという別の物質的手段に基づく時間遡行法の検分だった。 その検分中にハルヒの能力に対し関心を持ち、そもそも物質的な手段での遡行方法が成り立たなくなったのはその能力の発現のせいだとし、 浦島太郎タイムスリップ説、光と時間の関連性とその二面性についてなどの講釈を俺達に垂れ、こいつの組織は 時間平面理論を構築したらしいハカセ君の命を狙ったり、佐々木を手篭めにしてハルヒの能力を巡り直接的に俺達と衝突した。 目的としては時間平面理論及びハルヒの時空改変能力の消去で、この男の話によると、この二つのいずれかが消滅してしまえば別の理論が成立し、 ハルヒが引き起こしたという次元断裂を越えて以前の様に過去に行けるようになるとの狙いがあったらしかった。 しかし、それらの企みは失敗に終わった。なぜかって?それは俺達を相手にした事より、自分達に起因する事が多い。 俺達SOS団は時空改変能力よりもハルヒ本人に目を向けていたのに対し、 あいつらは能力が先で佐々木自体はどうでも良いと捉えていた為に佐々木から総スカンを食らったのだ。 それによって今まで安定していた佐々木の閉鎖空間に《神人》ならぬ《神獣》が発生し、 俺達SOS団が橘京子によって佐々木の閉鎖空間に招き入れられ、それの討伐と世界の調整に当たったのだった。 その後だ。佐々木の《神獣》の消滅によって閉鎖空間も消失し、それと共に橘京子の超能力も無くなったらしく、 橘達の組織は古泉の所属する機関に吸収合併される事となった。 周防九曜はハルヒよりも元々俺に関心を寄せていた為、遠巻きにおれを観察しつつ自分も喜緑さんに監視されるという ストーカーにストーカーが連なるような妙チクリンな事態になってしまった。 何が一番変かと言えば、俺も含め三人全員がその状況に対し意味が良く解っていないという事だ。 連なる三者の頭上にクエスチョンマークが浮かんでいるように、これには全く意味が無いんじゃねぇかという疑念が隠しきれないね。 まったく。 ――俺は回想しながらそんなアホらしさを胸に抱きつつ、未来人藤原の最後の言葉を思い出し、 ざらりと口の中に砂の粒子が混じっているような苦々しさを感じた――
501 :
自動保守 :2008/03/09(日) 19:08:20.49 ID:ICmq9m/70
『……僕の《規定事項》はこれで終わった。あとは、君達の《規定事項》に従う事にする』 ――はたして未来人の《規定事項》に、俺達の意思が介在する所はあるのだろうか……? そして、忘れちゃならないのが渦中の中心となった人物であり俺の旧友……佐々木だ。 佐々木は自分自身を別の位置から見つめられる聡明さと思慮深さを兼備した女の子なのだが、 まずその要素からは考えられないような目的で藤原達と行動を共にしていた。 今から省みるに、そうなってしまうような会話が佐々木と藤原の間で交わされたのは、 いつもの喫茶店で俺が最初に佐々木達と会合した後、藤原と佐々木の二人を残して帰った時だったのだろう。 もし俺があの時佐々木の側に居たなら……いや、もっと佐々木の話を聞いていたならば、きっとアイツはあんな真似など……。 なんて、仮定法過去的な文に希望的観測まで入れちまって我ながら情けない事この上なく思う。こうなったのは俺にも至らぬ部分があったのだ。 そのまま事実だけを話すなら…… 佐々木は、過去を変えようとしていた。 そして佐々木が思う通りに過去を変えた場合でも藤原の目標は達成され、なおかつ世界に大した変化は起きないという話だった。 ……だがしかし、その際に生じる少しの変化は俺達にとって最大級に全力で忌避される事態だった。 なぜなら佐々木が選んだ分岐を世界が辿った場合、古泉達に超能力が付加される事はなくなり、情報統合思念体にとってもハルヒは 観測対象にはなり得ず、時間平面の断層によって過去に遡行出来なくなった未来人が現代に降りてくる事もない世界になってしまう。 つまり、ハルヒの能力が《発現しなかった場合の世界》を迎えてしまうからだ。 でも一体それで何が困るのか。非常に困る。大問題だ。考える余地すらない。 ――それでは、俺達のSOS団が結成されないじゃないか。 そしてそうなってしまえば、俺とハルヒが……今のような関係になる事もなかっただろう。 しかし結局世界は今までの様相を継続させる事とあいなった訳であり、 全てが終わってみれば誘拐未遂犯や未来からの教唆犯、そして俺に付きまとうストーカーといった変態トリオも何処か憎めず、 まあ刑務所行きとはいわずに拘置所程度で勘弁してやるかという結果に落ち着いたのだった。まあ実際はなんもしちゃいないがな。
だが、この時点でも解決していない問題がある。今回の騒動で連鎖的に生じたようなものだったが、これが一番重要な問題だった。 それは、『何故、佐々木は過去を変えようなどと思ったのか?』だ。 これは……俺からは何だか言い難い原因があったので、事件後の俺と佐々木の会話を聞いて貰いご理解頂こうと思う。 ――それはあいつの閉鎖空間が消滅する直前、少しゴタゴタしていたときに俺が佐々木に話しかけた事によって始まった会話で―― 「……佐々木。良かったら教えてくれないか?お前がなんで、過去なんて変えようと思ったのか」 割れていく空。かつての穏やかな雰囲気とは一変して灰色に染まった空間。そして《神獣》。 それの崩壊を……諦観のような、それでいて納得したような面持ちで見つめる佐々木に、俺は問いかけた。 佐々木は俺の方へと顔を向け、泣き明かした後のような切なさが映る笑顔で柔らかに答えた。 「キョン。僕はね、山月記の李微によって教導されるように、心の中に猛獣を飼っていたんだ。 それがこんな形で具象化するなんて……皮肉以外の何物でもないが、おかげで感得する事が出来たよ」 そう話す佐々木からは、やはり何処かいつもとは違う覇気の無さを感じられる。しかし、 「心の中の猛獣だって?それこそお前には似つかわしくないし、俺はそんな事は無いと思うぞ」 佐々木は少しだけ普段を取り戻したように独特の笑いを発して、そしてまたすぐに哀愁を呈し、 「まあ、李徴ほどの人物と僕なんかを比喩するのは相応しくなかったね。僕には彼ほどの才知は備わっていない。 それに僕にあったのは愚昧な臆病心だけだったのだから」 自嘲する様な笑いを挟み、 「まさか僕の嫌悪する所の人体と同じものを自ら抱いていたとはね。恥じ入るよ。 でもそれに気付けなかったのは、今では当然な事のように思う。全部僕のせいだ」 「何言ってる。こんな事が起きちまったのはお前を担ぎ上げた奴等と……俺が原因だ。すまなかった」 たまらず俺が口を出すと、佐々木は「それも遠からず起因しているね」と答え、継ぐ言葉を失った俺に、 「でも違うんだ、キョン。これは僕が中学生の時から存在していたものだったんだから。 気付いたのが現在なだけであってね。むしろそれに気付かせてくれた彼等……特にキョンには感謝しているよ」 ありがとう、という佐々木の言葉に俺はいたたまれなさを感じ、そして気付いた。 「……ちょっと待ってくれ。そもそも俺の質問に答えが出ていないじゃないか? 言いたくないのならもう聞く事はしないが、はぐらかさずに教えてはくれないか? 俺だって、お前の力になりたいんだ」
俺の言葉に佐々木は、見て取れる程度に微小な悲しみを顔に浮かべ、 「……中学の頃、僕が恋愛感情は精神病の一種だという見解の話をしていた事を覚えているかい?」 忘れやしないさ。今でも同じ考えの奴が俺の身近にいるからな。 「それは涼宮さんの事かな?……だったら、僕がこれから話す事を彼女にも伝えてくれないか? きっと彼女にとっても有用な情報になると思う。多分、それは君にとってもね」 「……わかった。すまないな」 それを聞いた佐々木は、目をつむりながらすうっと一息ついて、 「僕はね、恋人のような関係性にはまるで意味が無いと思っていた。互いを見つめ合って、周りが見えなくなるようなものにはね。 ただ、人生の伴侶のように、二人が同じものを見つめて歩いていく事に関してはその限りでは無かった。 実はね、中学生の頃にキョンと肩を並べて歩いていた時に、僕はそれに似た感情を持っていたんだよ。これは正直な気持ちだ。 そして僕はその状況に満足していた。その関係を変えることなど考えもしなかった。それは恋人というものに意味は無いと 思っていたのもあったが、そもそも、僕はキョンの誰に対してもどんな場所であっても普遍的な人柄が気に入っていたからね。 自分にも無理に変わろうという気持ちは生じなかったんだ。……そしてそのまま、僕達は高校に入ってそれぞれ違う道を進む事になった」 佐々木は俺の理解度を確かめるような間を置き、続けて、 「……それから一年以上が経過して、先日僕達が久しぶりに駅で鉢合わせた時、僕としてはキョンの顔を見て沸き出でる喜悦の情を禁じ得なかったんだ。 でもその時ですら、僕はそれを、好意を寄せていた君に対して生物としての本能が感じさせたものだと思っていた。 そして正直な所……あの時僕は塾の時間までには暫くの間があってね。もっとキョンと昔のように話をしたかったんだ。 言い訳がましく学校の憂さ等を語っていたがね。実はそうなんだ」 「じゃあ俺達と一緒に喫茶店まで来たら良かったじゃないか。あいつらだって佐々木なら喜んで迎え入れてくれるし、 茶の支払だって俺がいつも一括して担ってるから佐々木の分が増えたところで変わらん。お前が来てたなら奢らせてもらったぞ?」 俺の言葉を聞いて、佐々木はくっくっと嬉しそうな声色で笑い、 「それは勿体無い事をした。唯一の心残りだ。でも僕はあの時涼宮さん達を目に入れて、そんな余裕や厚かましい態度を取れる程 心が平静ではなかったからね。態度には出さないように努めたが、あれで結構戸惑っていたんだよ」 「そりゃあ全く気付かなかった。でも何に戸惑う事があったんだ?」 「……僕自身も、その時は何故そんな動揺を抱いてしまったのか分からなかった。でもね、今なら理解できる。 僕はあの時キョンは中学生の頃とそう変わっていないと思っていたが、君と彼女達をみて、以前とは違うところを感じたんだろう」 俺がイマイチ得心出来ないでいると、 「ふふっ。これはキョンには分からない事かも知れない。まさに僕からの目線で感じる事だからね」 それが何かと言えば、と続けて、
「きっと君の見ているものが以前と変わっていたんだ。僕はそれを感じて、今まで並んで歩いていたと思っていたキョンが 何処か別の場所へ行ってしまったように思い、無意識の中で寂寥とした侘しさを抱いたんだろう。 だが僕の自意識はその感情を否み、それらが心底で葛藤を繰り広げていたんだと思う」 …………………。 急に不思議な静寂が広がる。俺が何事かと尋ねようとした瞬間、 「……ここまで、キョンは何か気付かないか?」 いんや。まだ良く話を聞かん事には何とも言えんし、すまんが話の内容以上のものは分からん。 「そうか。じゃあ話を続けよう」と佐々木は、 「少しだけ話を戻そうか。恋愛は精神病の一種だという見解についてだ。 ……現在僕が考える所の恋愛感情による病的症状というのは、万人がそう言うように、盲目という障害を発生させるものなんだ。 そして、それは何も恋愛にとりつかれる事によって恋人にしか目を向けなくなるという事や、 それによって周囲の状況を正常に認識し得なくなる事だけではない」 「それ以外になんかあるのか?俺にはまったく想像がつかないんだが」 ふわり。……佐々木が浮かべた笑顔に、俺はそういった音を聞いた気がした。 「――僕も想像すら出来なかった。それに、僕がそれら以外のものに気付いたのは本当につい最近で、 しかもこれは僕自身が実際に体験する事によって認知出来たものなんだ。 ……質問の答えが遅くなってすまない。僕が過去に行きたかった理由は、それを以前の僕に教えてみたかったからに他ならない。 僕はそれに気付く事が出来て良かったと思っているけど、時期が遅すぎた事に対しては率直に後悔の念を隠せないんだ。 でも、そんな僕の愚考による浅劣な行動を君達が止めてくれて、嘘偽り無く心から感謝しているよ。 おかげでもっと大事なものに気付く事ができたからね」 皆にはすごく迷惑をかけてしまったけど、と佐々木は微笑みながら話していたが、俺にはまだ分からない点があったのでそれを言葉に表した。 「佐々木。そのお前が気付いた『それ』っていうのは何なんだ?あと、もっと大事なものってのも」 佐々木はキョトンとして俺を見つめ、すっかり元通りになった独特の笑い声を漏らし、 「……既に九十九パーセントの部分を言ってしまっているような物なんだがね。出来ればその段階のまま終わらせたかったよ。 しかし、これも僕が論じる確率論と照らし合わせると全く言っていない事と同義だ。すまなかった。謝ろう」 いや、謝るべきなのはいつだって俺さ。それに聞いてばっかりで申し訳ない。 「――だが、考え方にとっては、これはお互い良い方向に進めるきっかけになるかも知れないな。 『それ』を明確に答える事によって、僕が抱えてる九十九パーセント答えが判明している懸案と、君が抱える疑問に答えを出す事が出来るからね」 「……他にも悩みがあるのか?」 俺の言葉に、
「なに、悩みという程の事も無い。あえて悩みという言葉で表現するなら……そうだな、 百五十億年かけて壁にぶつかれば、一回は素通りできるんじゃないかという希望を否定しきれない僕の弱さに悩ましさを覚えるよ。 だが、それもすぐに解決する。君の疑問の『それ』に対する答えとなる……次の僕の言葉によってね。 これには、今までのように錯雑に言語を交えて紛らわせる事はしない。そのままの言葉を受け取って欲しい」 俺が教会で神の御言葉を代弁する教皇に向けるような厳粛な態度で沈黙すると、 ――佐々木から、俺が持つ想像力を遥かに超えた言葉が飛び出した。 「わたしね、ずっと前からキョンの事が好きだったんだよ? ……今まで自分でも気付かなかったのは、きっとわたしがその気持ちに背を向けていたからなんだと思う」 突然佐々木らしくない言葉でこれまたらしくない事を言われては、俺の天地が崩壊して意識がブッ飛ぶ事態を起こすのに何ら障害は無い。 ――が、俺は体の支えを失って倒れこむなんてな真似は到底出来なかった。出来る筈がない。やる奴がいるとしたらそいつは俺以上のフヌケだ。 ……佐々木の瞳はしっかりと俺の眼へと向けられ、その言葉に冗談なんてものは微塵も入ってないと訴えかけていた。 つづく
ここまでです。これは驚愕の次の話の予想で、最終回的なSSになっています。 これは書くのに非常に時間がかかってしまいますので、ある程度まで書けたら投下していこうと思います。
予想SSを読むと余計に原作の行方が心配になるw 乙!
509 :
自動保守 :2008/03/09(日) 19:38:20.70 ID:ICmq9m/70
GJ! ササッキーに惚れそうだ…佐々木かわいいよ佐々木
佐々木はかわいい。 これは鳥が空を飛び、魚が水を泳ぎ、阪神タイガースが負けるくらい当然の自然の摂理だ。 #阪神タイガースが勝っている!?ゴルゴムの仕業だ!
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 20:01:26.06 ID:8JD+FC+K0
保守
513 :
自動保守 :2008/03/09(日) 20:08:20.83 ID:ICmq9m/70
目覚ましがけたたましく朝を告げる10分前に起床。 よしっ。今日も絶好調。 顔を洗って歯を磨く。 寝癖を整えて制服に着替える。 ん、完璧。 親父が眠そうな声で朝食を食えと言ったけど、そんな余裕も無さそうだ。 朝食はいらないから。そう言って家を飛び出した。 別にアイツを100Wの笑顔で出迎えてやろうなんて考えてないからな。 ただ面白いことを思い付いたからアイツも巻き込んでやるって思っただけさ。 「あいつはどうもハルヒに似すぎて無いか。顔つきから何まで」 「もしかしたら好きになる女の子はキョンみたいな子かもね」 「……(ご愁傷様)」 もしキョン×ハルヒ=ハルヒコだったら保守
515 :
自動保守 :2008/03/09(日) 20:38:21.01 ID:ICmq9m/70
保守
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/09(日) 20:53:02.82 ID:8JD+FC+K0
保守
521 :
自動保守 :2008/03/09(日) 21:08:21.17 ID:ICmq9m/70
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