日曜はまだ先だが官僚の俺が独り言を書いてみる・その3
1 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :
2 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/05(水) 23:44:29.30 ID:ajtG3O9Z0
といっても、今回は俺の昔話ではないw
日露戦争の話だ。
3 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/05(水) 23:47:40.15 ID:ajtG3O9Z0
日露戦争で、日本の勝利とって決定的となった戦闘の一つに、
旅順攻略戦がある。
ロシアの太平洋艦隊が母港としている旅順を、
日本軍は多大な犠牲を払って攻略し、陥落させた。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/05(水) 23:48:07.40 ID:2Mp71ya80
今日はリアルタイム遭遇記念日w
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/05(水) 23:49:41.14 ID:luX7EjHKO
おーあの人かぁ
勉強になります。いいぞもっとやれ
6 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/05(水) 23:51:32.26 ID:ajtG3O9Z0
この旅順攻略戦の日本側指揮官は、乃木希典大将。
後に学習院長となり、昭和天皇の教育係を務めた。
明治天皇大葬の際、夫婦で殉死したことは当時の国民に衝撃を与えた・・らしい。
俺は当然よく知らないんだがw
7 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/05(水) 23:54:41.38 ID:ajtG3O9Z0
で、旅順攻略戦に勝利した乃木大将は、
敗軍の将であるロシアのステッセル中将とともに、記者会見を開いた。
戦闘が終わった後に、両者並んで記者会見を行うというのは、
現代の感覚からいえば非常にカオスである。
例えて言うなら、ブッシュとフセインが並んで記者会見するようなものだろうw
8 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/05(水) 23:56:50.76 ID:ajtG3O9Z0
>>4 >>5 アザース。今日はこれまで以上に途中で息切れするかも知れないがw
続き。
この記者会見を、俗に水師営の会見という。
水師営の会見での乃木の態度は、世界を感銘させた・・らしい。
俺は当然よく知らないんだがw
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/05(水) 23:57:14.67 ID:e6F/IqIrO
やっぱ東大卒は違うな
10 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:00:22.55 ID:Tm7B5xps0
乃木は、敗軍の将であるステッセルを始め、ロシア側に帯剣を許した。
また、記者達に、ロシア軍と並んだ写真は一枚しか取らせなかった。
普通なら、世界で初めてアジア人が白人を破った快挙を世界に大々的にアピールするため、
惨めなロシアと誇らしい日本という画を大量にばら撒きたいと思うだろう。
11 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:03:37.53 ID:Tm7B5xps0
このような乃木の態度は、世界に日本軍人の凄さを広く発信することになった。
そして、日本が世界の尊敬を得ることにつながった。
奴らはただのイ●ローモ●キーではない、と。
まあこれは全部聞きかじりなんだがw
12 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:06:26.62 ID:Tm7B5xps0
このように、戦争というのはその当事国に対する世界の見方に大きく影響する。
幸いにして、戦後60年にわたり、日本が外国と直接戦争することはなかった。
だが、その代わりに日本がずっと悩まされてきた「戦争」はあった。
いわゆる貿易摩擦などの、経済戦争である。
13 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:09:03.01 ID:Tm7B5xps0
>>9 これまでの話は聞きかじりだから適当かもしれないw
これからようやく実体験に基づく話をしたい。
続き。
貿易摩擦を語る上で欠かせないテーマがある。
最近は良く語られるようになったので知っている人も多いかもしれない。
それは、アメリカの年次改革要望書だ。
14 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:11:34.77 ID:Tm7B5xps0
年次改革要望書。
小泉・竹中はこの年次改革要望書のとおり日本を「改革」した、
アメリカの犬、売国奴だ・・という文脈で良く出てくる。
これからしばらくこの話をしてみる。
15 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:14:22.87 ID:Tm7B5xps0
日付が変わってしまった・・
早くしないと明日の仕事に影響するので、なんとかぱっと切り上げたいw
続き。
いわゆる年次改革要望書とは、
「日米規制改革及び競争政策イニシアティブ」という枠組みの中で、
日本とアメリカが互いの国の規制について文句を言うものだ。
アメリカから日本への要望書ばかり取り上げられるが、
日本からも一応アメリカに対して要望書を出している。
16 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:16:47.91 ID:Tm7B5xps0
そもそもなぜこんな内政干渉まがいのことをしているのか。
それは、日米それぞれの企業や国民が、
相手の国で活動を行うときに、なるべくスムーズにできるように、
という大義名分があるからだ。
つまり、これは内政干渉ではなく、国益を守り、向上させるための、
全うな主張なのだ。
17 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:18:25.63 ID:Tm7B5xps0
とはいえ、外国からいくら文句を言われようが、
ウンと言わなければいい。
だが、この年次改革要望書には、相手をウンと言わせる仕掛けがある。
それをちょっと説明したい。
18 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:19:55.95 ID:Tm7B5xps0
>>15で書いたとおり、要望書は一方的に相手国に突きつけるのではなく、
日本とアメリカがお互いに交換する。
この要望書の交換は、普通は秋頃に行われる。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:20:08.32 ID:NL7fFPqK0
全力で支援
20 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:22:56.28 ID:Tm7B5xps0
要望書が交換された後、両国政府の間で交渉が行われる。
交渉を行うのは、両国の官僚だ。
通常は、事実関係の確認に始まり、
相手の言っていることがおかしいと反論し、
反論された側はそれに対してさらに反論する。
こんなことを延々と繰り返す。
21 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:24:26.48 ID:Tm7B5xps0
このままではなかなか交渉は決着しない。
が、交渉を終わらせなければならない期限が存在する。
それは、次の年の5月から6月に行われる、日米首脳会談である。
22 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:27:30.80 ID:Tm7B5xps0
>>19 txs。
続き。
お互いに提出した要望書を受けてどのように対応するかは、
報告書にまとめられ、
>>21で書いた日米首脳会談の場で、
日本国総理大臣とアメリカ大統領に報告される。
つまり、この首脳会談までもめ続けると、
日米首脳の間の大将戦に勝負が持ち越されるわけだ。
23 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:31:14.82 ID:Tm7B5xps0
「あんたが大将なんだから、一人で突撃なんてダメですよ!」
と号泣した政治家がいたのは覚えているだろうか。
年次改革要望書でも、外務省は同じことを考える。
つまり、大将である総理大臣に突撃させるわけにはいかない、
なんとか日米首脳会談までに話を穏便に収めなければいけない、と。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:31:59.40 ID:NL7fFPqK0
vipでやると盛り上がらないけどブログにのるとすごい反響だよね。
やっぱゆとりが多いのかね。
25 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:34:21.45 ID:Tm7B5xps0
だから、外務省は必死で交渉する。
と同時に、
「我が省の規制がおかしいはずはない、アメリカは言いがかりをつけている」
と息巻く各省に対して、
「いい加減アメリカの言うことを聞いたらどうだ、首脳会談をぶち壊す気か?」
とプレッシャーをかける。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:35:37.82 ID:Ni+32OtqO
27 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:37:34.58 ID:Tm7B5xps0
>>24 なんか書くことが義務のように感じてる最近w
でも、俺自身もこうやって書くことで頭の整理をしてる。
そういや誰かがそんなことコメントしてたが、図星だw
続き。
こう書くと、外務省はリアル売国奴のように思えるかもしれない。
それは半分当たってるw
でも、別の理由もある。
28 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:40:49.55 ID:Tm7B5xps0
>>26 あらかじめ原稿作ったりしてるわけじゃないので、
書くのは結構キツい。
誰か間を持たせておいて欲しいと思いながら書いてるw
続き。
まず、交渉の体制だが、日本側の中心になるのは外務省だ。
それに、要望書で挙げられた問題を所管している各省が参加する。
アメリカ側も、日本の外務省に相当する国務省が参加はしている。
でも、中心になるのは通商代表部、いわゆるUSTRだ。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:43:23.25 ID:1+FQ7MHw0
USTRの地位ってどうなの?
少なくとも郵政民営化の要望があった時代には
かなり地位が低かったって聞いてるけど
前川レポートの方が先だしね。
年次改革要望書に対する2chの批判はちょい過激な気がする
まあそれぐらい国のこと考えてるって肯定的にとらえることもできるけどw
30 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:44:27.24 ID:Tm7B5xps0
どこの国でも、外務省というのは売国的な要素はある。
中国ですら、餃子問題で日本側に原因があるかのような会見をした質検総局に対し、
外交部(外務省)が「日中首脳会談をぶち壊す気か?」と噛み付いた。
だが、USTRは違う。経済戦争において、戦うことが使命の集団だ。
だから、首脳会談をぶち壊すとかあまり気にせず攻めてくる。
31 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:48:51.52 ID:Tm7B5xps0
>>29 USTR代表は閣僚級。そんなに地位が低いわけではない。
でも、日本国内で年次改革要望書が過大視される結果、
USTRも過大評価されている面はあると思う。
続き。
理由その2。
そういえば何の理由かを書いてなかったw
日本が交渉に弱い理由だ。
交渉をやってる奴の年季が違う。
日本の官僚は2年ぐらいでポストが変わるが、
アメリカ側は5年とか平気でやってる。
だから問題の所在もよく理解してるし、相手の反論の仕方とかもわかってる。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:50:56.22 ID:1+FQ7MHw0
>>31 なるほろ なんかリアルでおらwktkするぜw っC
33 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:52:17.29 ID:Tm7B5xps0
理由その3。実はこれが一番大きいと思ってる。
ぜひ一度、日本とアメリカ両方の年次改革要望書を見比べて欲しい。
内容が全然違う。
アメリカ→日本の要望書は、金融の規制が悪いとか、三角取引がどうのとか書いてある。
ところが、日本→アメリカの要望書は、ビザの手続が面倒とか、免許証の手続がどうのとかが中心。
34 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:53:40.94 ID:Tm7B5xps0
つまり、アメリカは、企業が日本で活動する際の障壁について書いている。
一方日本は、アメリカで生活する人が活動する際の障壁を挙げる。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:53:47.09 ID:ufOqxdbz0
寝る前に気になって覗いたら3が立ってる!
こういう交渉の話はすごく面白い
今楽しく読ませてもらってます
36 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:56:01.66 ID:Tm7B5xps0
>>32 >>35 こうやって喜んでもらえると、頑張って書かざるを得ないw
で、続き。
このことは交渉のもっと大きな画とも関係する。
実は、交渉は日米の官僚同士の戦いではない。
バックにどれだけ大企業の後押しがあるかが重要だ。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:57:24.71 ID:1+FQ7MHw0
寝る前にあとひとつだけ質問
いま受験生で政治学科に進みたいんだけど
有力説を中心とした偏りないお勧めの本(できれば新書)探してるんだけど
なにがいいかな?おせーて
38 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 00:58:34.75 ID:Tm7B5xps0
結局、年次改革要望書を巡る日米の交渉は、チキンゲームである。
つまり、それぞれの首脳に一騎打ちさせるだけの度胸はあるかという根競べである。
その時に、バックに大企業がついているかどうかというのは重要な要素になる。
官僚が我を張っているだけなら、首脳に一騎打ちさせることはできない。
だが、大企業のプレッシャーがあれば、一騎打ちさせるだけの価値が出てくる。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 00:59:20.59 ID:Ni+32OtqO
このスレを読んでると、自分の未熟さを感じるなあ
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 01:04:17.64 ID:/86ulOWg0
ゴルゴ13のウンチクパートを読んでいるようなワクワク感
41 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:04:39.93 ID:Tm7B5xps0
>>37 サーセン。政治学の本はあまり詳しくないです。
かなり偏りあると思うけど、茅野修の『「見立て」の政治学』は、
官僚になった今でも珍しく有用な本だと思う。
続き。
アメリカでは、交渉を官僚任せにしない。
むしろ、企業がUSTRの官僚に対して、日本を攻めろとしつこく求め、
場合によっては要望書自体も作っている。
日本の企業はほとんど交渉を官僚任せにするから、負ける。
というか、海外市場に関心がないから、どうでもいいのかもしれないw
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 01:07:19.04 ID:1+FQ7MHw0
>>41 サンクス おやすみ〜
ちょっとの時間だけど知らないことたくさん教えてもらったお(^ω^)
43 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:07:22.17 ID:Tm7B5xps0
理由その4。
日本側は、実は一枚岩ではない。
交渉に臨む対処方針を決めるに当たって、調整が難航する。
それは、各省がそれぞれの省益を主張するからだ。
具体的な話は禁則事項だが、
別の省の足を引っ張るため、アメリカ側に密通してるなんてことすらあるw
44 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:09:11.53 ID:Tm7B5xps0
こんな風に、交渉というのは様々な力学が裏にある。
国内の政治力学よりも、もっと複雑だ。
ほかにどんな力学があるか、もう少し書いてみる。
45 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:11:18.41 ID:Tm7B5xps0
外交交渉の力学の基本を簡単に言うと、
「藻前がこんなことにこだわるせいで、全体をおじゃんにしていいのか?」
というプレッシャーをかけることだ。
年次改革要望書と日米首脳会談の関係も、これに当てはまる。
46 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:13:31.21 ID:Tm7B5xps0
年次改革要望書を巡る日米の交渉は、二国間交渉という。
そのほか、多くの国が参加して行う多国間交渉という形もある。
多国間交渉の場合、特定の国をより追い込むための力学は働きやすい。
だから、言うことを聞かない国に対して交渉をふっかけるときに、
多国間交渉に持ち込むという手段が用いられることがある。
47 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:16:09.69 ID:Tm7B5xps0
多国間交渉に持ち込むのに加えて、なるべく多くの課題を扱うというのも有効だ。
確かに、多数の国が多数の課題を扱うと、話がまとまらないこともある。
だが、特定の国が特定の問題にこだわっているような場合、この方法は効く。
北朝鮮を巡る六か国協議をみてもそうだ。
「日本が拉致問題にこだわるせいで、全体をおじゃんにしていいのか?」
とできるわけだw
48 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:19:48.57 ID:Tm7B5xps0
日本の外交交渉の問題を語る上で、どうしても言っておかないといけないことがある。
それは、「お土産」文化だ。
首脳や閣僚同士が、よく会談を行う。
そして、その際には相手に「お土産」を渡さないといけない、
というのがなぜが日本の文化になっている。
49 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:22:49.52 ID:Tm7B5xps0
ここで言う「お土産」とは、名産品のことではないw
外交的な意味での「お土産」、つまり協力の申し出や、問題の解決のことだ。
「何かお土産を渡すために、外国の首脳や閣僚に会う」というのならわかる。
だが、「外国の首脳や閣僚に会うために、何かお土産を渡さないといけない」
という文化がある。
50 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:24:13.00 ID:Tm7B5xps0
外国は必ずしもそうではない。
何の用もなく、単に桜が見たい、相撲が見たい、というだけで要人が来ることもある。
そんな場合にすら、日本は頑張って「お土産」を渡そうとするのだ。
51 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:28:15.99 ID:Tm7B5xps0
「お土産」を渡すのは、会談でネタがなければ困るから、という理由だ。
だが、そのせいで何の国益も戦略もなく、外国の言うことにホイホイと従ってしまう。
だから、総理や閣僚が外遊する、というときは注意して見ておいて欲しい。
その時こそ、日本の国益が損なわれる行為が行われる可能性が高い。
52 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:31:23.47 ID:Tm7B5xps0
外務省は、まだその点を理解している方だと思う。
特に問題なのは、外交素人な官庁に、
「○○に行ってみたい」などと能天気なことを言う閣僚が現れた場合、
その閣僚のご機嫌取りのために事務方が海外出張をさせるおかげで、
無邪気な売国行為が行われることがあるということだ。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 01:35:06.91 ID:NL7fFPqK0
C
54 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:37:58.71 ID:Tm7B5xps0
明日は仕事なので、今日は短く締めたいと思う。
最後に売国行為について書く。
年次改革要望書の話は、これまで書いてきたとおりで、
必ずしも小泉・竹中が好き好んでアメリカの言いなりになっていたわけではない。
郵政民営化の話もそうだ。
結局、国際物流で郵便局と競合するフェ○ックス、
郵便貯金の金を巻き上げたいシ○ィバンク、
簡易保険が強力なライバルになるA○Gといった並み居るアメリカ企業のプレッシャーに、
USTRは頑張って応えたのだ。
55 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:43:06.25 ID:Tm7B5xps0
実際、アメリカの言っていることは変な話ではないことが多い。
少なくとも、先進国では経済学的に理に適っていると思われていることを主張している。
日本の官僚は、その経済学的な理がわかっていないから、
独り善がりの屁理屈でしか反論できない。
もっとも、アメリカは自分の国の劣った製品が売れないのを日本の規制のせいにすることがある。
日本の官僚が経済学的な理をきちんと身に付けているだけで、
堂々と反論できることも多いはずだ。
56 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:46:28.45 ID:Tm7B5xps0
経済戦争の話はさておき、今度は政治の話を。
>>47で書いたとおり、北朝鮮の拉致問題については、日本はかなりまずい立場に置かれてしまった。
これは、六か国協議という枠組みの力学によるところも大きい。
だが、一番大きいのは、日本には拉致問題のような人権問題について、
もはや世界に対して堂々と主張できる立場ではなくなってしまったことだ。
57 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:48:31.89 ID:Tm7B5xps0
その原因は、従軍慰安婦問題にある。
強制連行と従軍慰安婦という非人道的なことをした日本に、なぜ拉致問題を非難する資格があるのか。
残念ながら、これが世界の世論だ。
だからこそ、俺は朝日新聞を許せない。
58 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:51:40.90 ID:Tm7B5xps0
アメリカを始めとする世界各国で、従軍慰安婦問題を非難する決議が行われているのは、
中国や韓国の頑張りが大きい。
だが、これこそが外交活動なのだから、ある意味仕方がない。
日本が外交戦争に負けているだけなのだ。
その外交戦争の中で、朝日新聞を始めとする勢力は、
無邪気に自国の足を引っ張っている。
59 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:52:36.51 ID:Tm7B5xps0
それでも俺は、朝日新聞が売国奴だとは思わない。
むしろ、朝日新聞が売国奴ではないことこそが、本当の問題だ。
60 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:56:04.74 ID:Tm7B5xps0
朝日新聞を始めとするマスコミは、政府批判に躍起になっている。
マスコミには権力を監視するという役割があるから、それは当然だ。
ただし、政府を批判するための手段として、外国の圧力を使っている。
つまり、自身は政府批判というあるべき役割を果たしていると思っているのに、
そのことが結果的に外国が日本に付け入る隙を与え、日本の国益を損なっている。
61 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 01:58:25.43 ID:Tm7B5xps0
俺は冒頭に乃木大将の水師営の会見の話を書いた。
戦争というのは、良かれ悪しかれ、日本を本当に国際的にしたと思っている。
戦争をしていたからこそ、日本人は外国に関心を持ち、
外国との関係において自国を位置付けた。
62 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:01:16.93 ID:Tm7B5xps0
戦後60年を経て、日本は国際化したと言われている。
確かに、昔であればとても無理だった海外旅行に簡単に行けるようになった。
留学する奴も増えたし、外国のニュースもすぐ入手できる。
だが、外国に関心を持ち、外国との関係において自国を位置付けるマインドはあるだろうか。
63 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:05:24.77 ID:Tm7B5xps0
アメリカでは今年、大統領選挙が行われる。
共和党が勝つのか民主党が勝つのか知らないが、
大統領に選ばれたリーダーに対しては、与党も野党も、
そしてそれぞれの支持者も、最大限の敬意を払うだろう。
大統領が議会に対して行う一般教書演説には、
議員は与野党を超えて耳を傾け、スタンディングオベーションを送る。
64 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:07:12.38 ID:Tm7B5xps0
一方日本では、野党は総理や閣僚の些細な一言の揚げ足を取り、
皮肉に満ちたコメントをする。
水師営の会見での乃木大将の振舞いとは、全くの正反対である。
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:07:18.01 ID:YoMGkbWTO
あちこちギスギスしてるんだね
支援
66 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:09:04.92 ID:Tm7B5xps0
>>65 アザース。そろそろ最後。
続き。
たとえ政治的立場が違ったとしても、
国のリーダーを徒に貶めるようなことはしてはならない。
それは、外国が日本を軽視し、つけいることにつながるからだ。
67 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:14:00.16 ID:Tm7B5xps0
これで今日の独り言は最後。
売国行為とは、国を売ろうという気持ちから出てくるのではない。
日本が国際社会の一員に位置付けられているという事実に対する無関心から生まれる。
だから、もっと外国に目を向けて欲しい。
外国を特別視するのではなく、同じ国際社会の一員であるという目で見て欲しい。
無関心な態度こそが、知らず知らずの内に、自身を売国奴にしてしまうから。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:14:51.33 ID:BlGTbh0CO
外務省専門職員に未来はありますかね?
キャリア官僚から見てどう?
69 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:17:31.74 ID:Tm7B5xps0
>>68 佐藤優は、やっぱり一つのモデルになると思う。
まず特定の語学のプロフェッショナルになること。
さらに、特定の国とそこの要人をより深く知ること。
これはキャリア外交官にはなかなかできないと思うよ。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:17:38.10 ID:Ni+32OtqO
いやあ色々と勉強になりましたよ
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:24:55.36 ID:BlGTbh0CO
>>69 ありがとうございます。
特定地域の専門家になりたければ外務専門職ですかね。
まあ東大ではないので国1は非現実的ですね。
72 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:27:22.77 ID:Tm7B5xps0
>>71 あんまり東大だからとか考えなくてもいいと思うよ。
世間が思っている以上に官庁は人物本位の採用をしてる。
ただ、だからこそ試験に合格するのが精一杯という人は、
なかなか採用されないんだけどね。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:27:37.71 ID:ObGeQK7I0
今日は何時から仕事なの?仕事あるんじゃ雑談は無理だよね。
74 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:29:55.41 ID:Tm7B5xps0
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:36:57.00 ID:BlGTbh0CO
>>72 ありがとうございます。
語学が堪能ではなくても採用されている事実があるのですが、そのような人達は将来性を評価されたのですか?
専門職の場合は2次試験は、1次で上位であるほど内定可能性が高まるのでしょうか?
人事課にいた経験はありますか?
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:39:35.43 ID:TF4vqs8ZO
なるほど。
単純な問題ではないな。
ふーむ。一応目指すところは官僚だったから大いに参考になった。
ん?例えば人権擁護法案なんて国連の勧告を言いように利用しようとしてる
法務省の一部に解放同盟がのっかかってるだけだと思ってたが、
違ったりする?
77 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:41:08.88 ID:Tm7B5xps0
>>75 人事課にいた経験の有無については、禁則事項w
で、キャリアの場合は語学はそれほど重視されない。
語学は入省してから身に付けるものとされてる。
やっぱり外交官って人付き合いの世界だから、そういう観点の方が重要。
専門職のことはあまりよく知らないです。サーセン。
試験の成績よりも人物本位という点は変わらないと思うけど。
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:42:12.57 ID:ObGeQK7I0
外圧を利用して自分達の主張を通すって発想は官民問わずあるのね。
外からの反応無くして意思統一できないってのは日本人特有の感性なのかな?
79 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:45:39.30 ID:Tm7B5xps0
>>76 おおむね合ってると思うけど、
法務省よりも一部政治家の意向が強いと思う。
で、その政治家の裏には勿論<自重>が・・
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:47:20.70 ID:ObGeQK7I0
>法務省よりも一部政治家の意向が強いと思う。
N中先生ですか?
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:48:03.90 ID:TF4vqs8ZO
>>79 なるほどねー。一個人としては法案にどういう問題点があると思う?
もしくはないと思う?
…個人的な質問だからスルーしてもらってもかまわないが。
82 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:48:21.28 ID:Tm7B5xps0
>>78 例えば郵政民営化の問題は、アメリカの圧力に押されて・・というよりも、
小泉や竹中の主張にアメリカが乗っかってきたという構図が正しいように思う。
やっぱり、リーダーがなかなかリーダーシップを取れないという問題があると感じる。
小泉のような大統領型首相だからこそ、外圧がなくてもできる。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:49:33.40 ID:BlGTbh0CO
>>77 禁則事項サーセンw
確かに、外務省員の方々と接する度に人柄には感銘を受けます。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:51:05.96 ID:ObGeQK7I0
>>82 外圧を自覚的に利用できればおkで、アサピーみたいに無自覚な鳥頭だとNGって事?
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:55:16.06 ID:BlGTbh0CO
将来的に在外の日本大使館数は今よりもどの程度増加すると思いますか?
地理的、経済的小国には大使館を置かずに、近隣国の大使館を兼務させていますが…
より細かな対応を可能にするには大使館を置くべきではないですか?
日本の広報という意味でも、未知の他国文化を日本に広めるという意味でも。
もちろん、少しでも多くの国の支持を得て常任理事国入りを目指す意味でも。
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:56:11.77 ID:BlGTbh0CO
アフリカなどに大使館を増やす目的で人員を増やす計画はあるらしいですが。
87 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 02:56:30.16 ID:Tm7B5xps0
>>80 禁則事項w
でも、2ちゃん見てれば大体わかると思う。
>>81 匿名だとはいえ、官僚という立場上、人権の問題ってなかなか話しにくいよね。
本当はこういう態度が問題なんだろうけど。
問題があるとは思っている。特に人権擁護委員の国籍の点とか。
でも、法の外で行われているかもしれないことを、法の中に位置付けるという意味で、
評価できる部分もあると思ってる。
かなりわかりづらくてサーセン。
>>84 外圧を自覚的に利用している奴の方がまだマシって程度かな。
自覚なく売国行為をしてしまうというのは本当に危険。
誰にでもその可能性はあるわけだから。
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 02:59:34.08 ID:TF4vqs8ZO
89 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 03:02:19.81 ID:Tm7B5xps0
>>85 >>86 大使館を増やすと、当然コストはかかる。
それに見合ったものになるかどうかだね。
今の大使館の活動からすれば、費用対効果は高くないと思う。
そんなことより、アニメやドラマでも配った方がいいかもしれない。
それに、日本が常任理事国を目指すことは絶対的に正しいように思われてるけど、
果たしてそうだろうかとも思う。
日本は常任理事国になって、何ができるのか。あるいは、何がしたいのか。
今のまま常任理事国になったとしても、自己満足に終わるような気がしてる。
だからこそ、支持が広がらないという面もあるんジャマイカ。
やべ、そろそろ寝なきゃ・・
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 03:04:15.63 ID:ObGeQK7I0
>>87 人権擁護法案に関しては、何度も反対派に潰されてるのに少し間を置いてから復活してるのが不気味。正直ゾンビより性質が悪いと思うわw
あの法案に関わってる議員先生達は何であんなに必死なんだろ?支援してくれてる団体の意向なのかな?
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 03:05:29.59 ID:BlGTbh0CO
>>89 ありがとうございますした!勉強になります!
人事課のFさん、Oさん、欧州政策課のOさんによろしくお伝えくださいw
サーセン
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 03:09:19.57 ID:NL7fFPqK0
乙!
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 03:11:58.76 ID:ObGeQK7I0
94 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 03:13:40.21 ID:Tm7B5xps0
これで本当に寝るw
>>90 それもあると思う。
ただ、この問題については、マスコミの態度の変化という要素も見逃せない。
当初、マスコミはメディア規制法だと騒いで反対したが、
法案にマスコミ適用除外条項が盛り込まれると、急におとなしくなった。
>>91 俺は外務省の職員だとは言ってないよw
その点は禁則事項だからw
95 :
1 ◆UFe7PhFKw2 :2008/03/06(木) 03:14:21.90 ID:Tm7B5xps0
あ、一言忘れてた。
遅くまで付き合ってくれたみんな、アザース。
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 03:17:49.47 ID:Hc01X8hN0
これはvipperから明日の日本を変える人材を輩出するスレかもわからんね
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 03:19:02.54 ID:BlGTbh0CO
>>95 アザース
禁則事項サーセンw
官僚って素晴らしいと思いました。
東大にコンプレックスを持つ早稲田生ですが、もはやコンプレックスは消えました。
東大生は比較対象にならないほどずば抜けてますね、サーセン
知識量、回転スピードが半端ない。
お疲れ様でした!
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 03:32:43.95 ID:ObGeQK7I0
>>94 >法案にマスコミ適用除外条項が盛り込まれると、急におとなしくなった。
その結果残った新聞が産経と赤旗だけってのも…両極端な新聞だけが残って日和見な連中は消えたのね。
質問に答えてくれてありがとう。おやすみ
>>1
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/06(木) 05:04:58.98 ID:YcC1hvaJ0
俺たちって友達だよな?
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
許せるパートスレってあるよな