ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです
※※※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい※※※
各まとめ入口:
http://bnsk.daa.jp/ まとめwikiコラム:
http://bnsk.daa.jp/wiki/index.php?%A5%B3%A5%E9%A5%E0 初心者の方は上記のまとめwikiコラムの他、掲示板を一度ご覧下さい。
小説を書く際の禁則やテクニック等が具体例付で説明されています
(三行テンプレート)
1:お題をもらう(安価より「↓」を推奨)
2:もらったお題に沿った作品を書いて、完成させる。
3:「投下します」と宣言し、作品投下。メール欄は無記入、名前欄には「もらったお題」を表記する。タイトルは無くても可。
・1レスは30行、4096バイトまで、一行は全角128文字まで(読みやすさの為に50〜60文字推奨)
・書きながらの投下は禁止
・お題をもらっていない作品はたとえ投下されてもまとめサイトには掲載されません
詳細は
>>2-3辺りをご覧下さい
2 :
◆uoOoOoOKhw :2008/02/25(月) 18:45:24.49 ID:l/DEUJzr0
_,.. -───- 、..
,. ‐ '"~´ / ̄ ̄`~`''‐ 、 `` 、 貴様!!
, '´ / / `''‐、 \
, '‐''"~´ ̄ ̄`~`ヽ、 / \ ヽ スレッドが氏んだんだぞ!
. /  ̄``''‐.、 ∠>ヽ./\ ヽ いっぱいスレッドが氏んだんだぞ!!
. / _____ \ /゚ / ヽヽ
〈 ,. ‐''"~´ l ``''‐、 ヽ. / [ [[[ ヽi 遊びでやってんじゃないんだよっ!!
. ヽ. /ヽ、_,. -┴─-== __=-'_、_, \、_/ _l
. | / 、.__/ ノ!ヽ、._ー-‐''⌒,r=-─ゝノ|| ‖  ̄ ̄ ̄ | スレは…スレは力なんだ
! { / ,イ{ ヽ ( 〈、_,.ィrヮー< _,リ_|| ‖ ! スレはこの2chを
ヽ :ヽ _{. 〈.'`ァrッ‐、- - ,, ヽ-‐='..ゞ.{_.|| ‖ :l 支えているものなんだ!
. `‐、\\ヽヽ-‐ツ ''´ `{_ |! ‖ ! それを…
: |{_ ヽ.i. 〔ー- { !. |!__ ,' それをこうも簡単に失っていくのは
. : |{_ _)l `,ィ-─_、 // | 0| ___/ それは、
: |{_ ミ. ! ヽ ̄,.-‐) .// /l ̄ __/ それはひどいことなんだよ!!
: |{ ,.`ヽ. `ー '´.∠‐'´ /'´ ̄ノ,ノ/ 何が楽しくてクソスレ立てるんだよ!!
,l ‐''"~´ ̄ ̄ ̄l~´ /-──<´
| 「 --┘ |___/ `! | 貴様のような奴はクズだ!
L.. -─ ''_""~ ̄‐''"~´l | | 生きていちゃいけない奴なんだっ!!
 ̄「 | | | _,,.⊥_-‐ `
まずはお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです
→人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります
▽投下の際の注意点
・投下宣言は「投下してもいいですか?」ではなく「投下します」。投下宣言が被らない限り、許可はいりません
・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします
・名前欄 に『タイトル(お題:○○) 現在レス数/総レス数』 (例:『BNSK(お題:文才) 1/5』)を書いて下さい
・まとめる際にコピペがしづらいので、メール欄は空にして投下してください。
・作品を投下する際は、テキストエディタで仕上げてから、完成品をまとめて投下して下さい
▽読み手の方へ
・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい
▽保守について
・創作に役立つ雑談や、「お題:保守」の通常作投下は大歓迎です
・落ちた場合は立てられる人が新スレを立てて下さい。人がいる時間を目安に
▽その他
・通常作品でもトリップを付けておくと、wikiで「単語検索」を行えば自分の作品がすぐ抽出できます
▲週末品評会
毎週木曜日の夜〜土曜日の午前中に、お題が出されます
作品は土曜日の0:00から日曜日の23:30までの間に投稿してください
その後それぞれに評価をして頂き、月曜日の0:00から火曜日の24:00まで投票を受け付けます
▽作品投稿
・ジャンルは自由、時間を過ぎての投稿も選考外ではありますがまとめサイトに掲載します
・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って全部書き終わってから投下するようにお願いします
・優勝時の本人確認のため、週末品評会参加者は出来れば酉を付けて下さい(酉は名前欄に#と自由な文字列)
→毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです
・作品のタイトルは現在レス数/総レス数、酉を除いて、全角二十文字以内にしてください。
▽締め切り間際の作品投稿について
週末品評会では、投下締切時間の間際に集中的に投下が起こります。
それを無管理で放っておくと大変な事になるので、23時から「予約」という形を取り、運営の指示に従って順番に投下してもらいます。
予約締切は23:30で、以降は時間外の扱いになります
▽投票
・本スレへの書き込みでお願いします(複数選択可)
・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行って下さい
・簡単でよいので、感想、批評等書いて下さい。書き手の次への糧になります!
・投票は投票用テンプレを使うか、【投票】と書いて書き込んで下さい
▽優勝者特権
・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられます
・投票数が同数の場合は、気になった作品の投票数の差で決定します
・お題の発表時間は優勝者に一任されますが、遅くても土曜日の午前中には提示して下さい
445 名前: ◆p/2XEgrmcs [] 投稿日:2008/02/21(木) 20:45:14.50 ID:/ev5tHQd0
梶井基次郎の『ある心の風景』。
ハンス・ベルメールの関節人形。
ペイヴメントの『サマー・ベイブ』。
安永知澄の『やさしいからだ』。
ルイス・ブニュエルの『昼顔』。
これらのように、「それ」が鮮やかに描かれているものを見せてください。
第九十九回週末品評会:お題『からだ』
規則事項:4レス以内。平仮名だけど、あくまでボディとしての『からだ』ね。
投稿期間: 2008/02/23(土) 00:00〜2008/02/24(日) 23:30
宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。
投票期間: 2008/02/25(月) 00:00〜2008/02/26(火) 24:00
※品評会に参加した方は、出来る限り投票してくだせえ。
※それ以外の方の投票、感想の投下も大歓ゲイ。
440 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/25(月) 00:01:21.45 ID:NgpzEI7V0
にゃんと。
現在、週末品評会99thの投票受付中です。今回の品評会お題は『からだ』でした。
投稿された作品は■まとめ
http://yy46.60.kg/bnsk/ -週末品評会99th- にてご覧頂けます。
投票期間は2008/02/26(火)24:00:00までとなっております。
感想や批評があると書き手は喜びますが、単純に『面白かった』と言うだけの理由での投票でも構いません。
毎回作品投稿数に対して投票数が少ないので、多くの方の投票をお待ちしております。
また、週末品評会では投票する作品のほかに気になった作品を挙げて頂き、同得票の際の判定基準とする方法をとっております。
ご協力ください。
投票には以下のテンプレートを使用していただくと集計の手助けとなります。
(投票、気になった作品は一作品でも複数でも構いません)
******************【投票用紙】******************
【投票】: <<タイトル>>◆XXXXXXXXXX氏
―感想―
<<タイトル>>◆YYYYYYYYYY氏
―感想―
気になった作品:<<タイトル>>◆ZZZZZZZZZZ氏
**********************************************
携帯から投票される方は、今まで通り名前欄に【投票】と入力してください。
たくさんの方の投票をお待ちしています。
時間外の方も、月曜中なら感想、関心票のチャンスがあります。書き途中の方は是非。
441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/25(月) 00:01:47.28 ID:TjSmfQzs0
第99回週末品評会 「からだ」 作品一覧
No.01 ある事件と俺の悪夢 ◆CFP/2ll04c
No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI
No.03 『浮き』 ◆ka4HrgCszg
No.04 いらないもの ◆gNIivMScKg
No.05 しおりのノクターン ◆QIrxf/4SJM
No.06 それはみにくかった ◆ynAdbGZ23c
No.07 狐 ◆ibD9/neH06
No.08 鉄の時雨の中で眠る ◆ID:kLJlcknK0
No.09 曖昧な境界線 ◆Kq/hroLWiA
No.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok
No.11 男と女の『めかにずむ』 ◆0CH8r0HG.A
No.12 その間十秒 ◆p/4uMzQz/M
No.13 耳鳴り ◆fSBTW8KS4E
No.14 わたしのからだ ◆7BJkZFw08A
No.15 鬼畜 ◆5GkjU9JaiQ
442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/25(月) 00:01:58.38 ID:TjSmfQzs0
No.16 死人のからだとしにんとえきたい ◆/sLDCv4rTY
No.17 恋人は ◆LBPyCcG946
No.18 他意識過剰 ◆jhPQKqb8fo
No.19 唐揚げ ◆wWwx.1Fjt6
No.20 パワーの大切さ ◆wXNIieV/7o
No.21 happned ◆1BpHlrONwc
No.22 コンプレックス ◆IPIieSiFsA
No.23 Mare Fecunditatis ◆jnvLTxNrNA
No.24 「キセカエ」 ◆ZetubougQo
No.25 貧相だから ◆h97CRfGlsw
No.26 かけがえなきもの ◆HkDez0eBAE
No.27 自分自身 ◆daFVkGT71A
No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ ◆/7C0zzoEsE
No.29 ピグマリオニック ◆2YSq4YJJBc
No.30 つんつん ◆VQKJgiezS6
No.31 にゃあ ◆VXDElOORQI
おわり。立てちゃって良かったんだよね?
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 18:49:46.87 ID:55BW9RYFP
乙乙
おkおk
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 18:50:48.69 ID:RziDMesbO
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 18:52:56.23 ID:7dZSmdvQ0
おついち〜
今日って三日目だっけ?
三日目だけど、時間はまだ来てなかったから、過疎で落ちたんじゃね
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 18:58:54.02 ID:7dZSmdvQ0
過疎落ちって久々に見た気がする
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 19:05:43.28 ID:WXC2NP2GO
ほ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 19:16:30.66 ID:rGBtvlIyO
おまんまん
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 19:24:52.77 ID:S3/94JW3O
ほ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 19:33:43.96 ID:55BW9RYFP
一時は盛況だったのに元に戻ったね
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 19:51:31.70 ID:6OqDkazfO
保守(笑)
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:01:17.52 ID:T5sosi7fO
題くださ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:04:07.16 ID:6OqDkazfO
縁側
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:07:30.65 ID:T5sosi7fO
把握
お代暮れ
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:23:04.45 ID:7dZSmdvQ0
腕
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:23:12.50 ID:Ls1pF0OY0
スランプ
把握した
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:37:03.59 ID:G/bRk3rU0
前スレの過去スレ、過去ログだけうp完了致しました。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:40:41.79 ID:7dZSmdvQ0
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:45:49.55 ID:ponPRtp6O
前スレ最後はこれ?
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]
2008/02/25(月) 17:33:57.66 ID:peAJygpP0
把握
変に混ざりそうなお題だぬ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:49:46.64 ID:MDXqO6JH0
ロリータアナルを観もしないで偉そうな口利いてんじゃねえよ
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:55:58.06 ID:7dZSmdvQ0
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:56:06.46 ID:0lbWhpSJ0
変態だー(AA略
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:57:42.02 ID:V6Ir+41K0
二つぐらいお題暮れ
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:58:26.90 ID:6OqDkazfO
博物館
白髭
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:58:46.15 ID:Vx0403NZ0
海月
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:59:52.87 ID:VcsDiwbR0
むぅ…!
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:02:05.86 ID:V6Ir+41K0
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:17:28.53 ID:hivxGrgJO
ほ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:23:42.97 ID:ponPRtp6O
>>31 thx
>>32 ロリータアナル
妻「アナタ、口、リール」
夫「すまない。ここらへんは釣り人が多いのを忘れていたな」
こうですか? わかりません(>_<)
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:26:02.44 ID:ponPRtp6O
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:28:45.23 ID:ponPRtp6O
42 :
◆IPIieSiFsA :2008/02/25(月) 21:32:02.31 ID:F98HqMR40
全感というかなんかそれに準じてるっぽいものを投下します。
投票含め5レスでおさまります。
暴言です。
>>1乙です。
43 :
◆IPIieSiFsA :2008/02/25(月) 21:32:25.28 ID:F98HqMR40
No.01 ある事件と俺の悪夢 1/2 ◇CFP/2ll04c氏
グロい。
知らない。考えようとも思わない。主は頭でも身体でもなく心だと思う。
衝動を抑えるから人なのだろう。
No.02 ジゼルとルネ 1/4 ◇pxtUOeh2oI氏
ゾーンと呼ばれる世界の話。多分、メダリストの多くはこういう世界を体験しているのだろう。
綺麗にまとまっているのだが、ところどころにミスが目立つ。
1レス目の2行目が長すぎて、いきなりつまづいた。
No.03 『浮き』 1/4 ◇ka4HrgCszg氏
話自体はおもしろい。
なんていうか、もうちょっとすっきりと読みたかった。
まあ、殺さなくてもいいんじゃない? とは思った。
No.04 いらないもの 1/1 ◇gNIivMScKg氏
わからない。
赤ちゃんだろうか。
そう思ったら哀しくなった。
No.05 しおりのノクターン 1/4 ◇QIrxf/4SJM氏
童話のような絵本のような。
話はわからないでもないが、意味がわからない。
可愛らしさは伝わってくる。
No.06 それはみにくかった 1/4 ◇ynAdbGZ23c氏
怪我してる人が醜いっていうのが意味がわからない。
カギカッコの頭を字下げすると途端に読みにくくなる。
44 :
◆IPIieSiFsA :2008/02/25(月) 21:32:43.45 ID:F98HqMR40
No.07 狐 1/2 ◇ibD9/neH06氏
最初の大前提は必要なのだろうか。
狐が本来の狐じゃ駄目だったのだろうか。
No.08 鉄の時雨の中で眠る 1/1 ◇ID:kLJlcknK0氏
わからん。わかるのはタイトルだけだ。
No.09 曖昧な境界線 1/3 ◇Kq/hroLWiA氏
ヒロの将来が心配だ。
好きな話。ただ、性同一性障害という言葉は出さない方が良かった。
No.10 ゾックズ・ポートレート 1/4 ◇zsc5U.7zok氏
どの辺がポートレートだったのだろうか。そう思い調べてみると「文章による人物描写」という意味もあるのだそうだ。
やっぱりポートレートじゃなかった。
No.11 男と女の『めかにずむ』 1/3 ◇0CH8r0HG.A氏
そうか。でも奥さんじゃないからどうしようもないな。
読んでると「母ちゃん」は母親じゃないと思ったんだけど気のせいだったみたいだ。
No.12 その間十秒 1/2 ◇p/4uMzQz/M氏
発想が面白い。なんだかこんがらがりそうだけど。
普通に車にはねられて、腸が出てくるものなのだろうか。はねられた事ないからわからないけど。
No.13 耳鳴り 1/2 ◇fSBTW8KS4E氏
耳なんだから、付き合う経緯はわかりそうなものだが。
その辺きちんとして書いてたらえらい事になった気がする。
No.14 わたしのからだ 1/2 ◇7BJkZFw08A氏
わからん。
状況はわからないでもないけど、いきなりそんな結末を示されても。
45 :
◆IPIieSiFsA :2008/02/25(月) 21:32:58.96 ID:F98HqMR40
No.15 鬼畜 1/4 ◇5GkjU9JaiQ氏
三味線弾きというのが聞きなれない。琵琶法師じゃなくて?
その三味線弾きの意図がわからないのが不満。
話自体は好き。
No.16 死人のからだとしにんとえきたい 1/4 ◇/sLDCv4rTY氏
ともすればNG指定をしてしまいそうなアレ。
グロい。
No.17 恋人は 1/2 ◇LBPyCcG946氏
フランキーの右手が美鳥ということか。
No.18 他意識過剰 1/4 ◇jhPQKqb8fo氏
ブラックジャックの顔の傷跡を綺麗に出来るのはブラックジャックだけ。
だから彼の顔には傷跡が残ったまま。
No.19 唐揚げ 1/2 ◇wWwx.1Fjt6氏
唐揚げを手掴みで食べるのは手の所為じゃないだろうか。
No.20 パワーの大切さ 1/4 ◇wXNIieV/7o氏
何がしたいのか。主人公がブルーベリーの瓶と会話が出来るというだけ。
叙述トリックを狙ったつもりなら、勉強した方がいい。壊滅的にトリックでもなんでもない。
蓋が開かないことと期限が切れてることはなんか関係あるのだろうか?
No.21 happned 1/1 ◇1BpHlrONwc氏
わからん。
とりあえず五階の住人が腕四本になってる。
No.22 コンプレックス 1/4 ◇IPIieSiFsA
中途半端。
46 :
◆IPIieSiFsA :2008/02/25(月) 21:33:19.88 ID:F98HqMR40
No.23 Mare Fecunditatis 1/4 ◇jnvLTxNrNA氏
結末がない。
とても幼い印象を受けるけどどうなんだろう。
No.24 「キセカエ」 1/3 ◇ZetubougQo氏
ホラー。昌樹くんが転校生とかってあると良かった。
さすがに一つの場所にはいられないだろうから。
でも上手く出来てる気がする。
No.25 貧相だから 1/4 ◇h97CRfGlsw氏
絵里の第一声とそれ以降にひどく違いがある気がする。
>〜私はどちらかというと細身のほうが好きだ。俺もね。
この「俺もね。」は何なんだろうか。
もう一人を探してみたけどやっぱりいないみたいだし。
No.26 かけがえなきもの 1/4 ◇HkDez0eBAE氏
状況説明。
最後の一文の意味がわからない。
No.27 自分自身 1/4 ◇daFVkGT71A氏
なんか、こう、わけがわからないというか。
唐突に始まって唐突に終わったというか。
どんな風に待遇は良かったのだろう。
No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ 1/4 ◇/7C0zzoEsE氏
なんだかよくわからんが、お父さんが助けたらいいのに。
きっとデブ専なんじゃない?
No.29 ピグマリオニック 1/4 ◇2YSq4YJJBc氏
なるほど。友人は妹萌えか。
47 :
◆IPIieSiFsA :2008/02/25(月) 21:33:42.13 ID:F98HqMR40
No.30 つんつん 1/4 ◇VQKJgiezS6氏
タイトルをみてアラレちゃんを思い出した。
話が無駄に長い。結局は「つんつん」だけなんだから、離婚云々はいらないと思った。
No.31 にゃあ 1/4 ◇VXDElOORQI氏
猫は好きだ。見る分には。
猫耳はどうでもいい。尻尾は好きかも。
「にゃ」は好き。
何となく思ったこと
このお題を見て、川本真琴の「1/2」が頭に流れた。
流れた以上、そういう話は書けないと思って、誰か書くかなーと思ったけどなかった。
残念だった。
印象として、後ろ向きな物が多かった気がする。
自分もどちらかと言えば後ろ向きな作品だった。ハッピーエンドではあるけど。
あと、今回の感想らしいものを書いていて思ったことがある。
一方的なこちらの判断ではあるが、小説かそうでないかで書いてることが区分される。
ような気がしている。実際は知らない。
とりあえず思ったのは、小説が読みたい、ということ。
あとは丁寧なつくりの小説が書きたい。
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.09 曖昧な境界線 ◆Kq/hroLWiA氏
気になった作品:No.15 鬼畜 ◆5GkjU9JaiQ氏
No.25 貧相だから ◆h97CRfGlsw氏
**********************************************
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:34:07.90 ID:F98HqMR40
失礼致しました。
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:35:00.75 ID:Hyo+Kky10
空気読まずにお題plz↓
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:36:39.60 ID:peAJygpP0
妹
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:37:25.57 ID:7dZSmdvQ0
全感乙〜
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:38:43.52 ID:Hyo+Kky10
>>50 妹か・・・把握した
まぜるからもう1個お題くだしあ↓
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:39:00.67 ID:7dZSmdvQ0
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:39:45.90 ID:Hyo+Kky10
>>53 ^^
これはひゅーまんな物語を書けって事ですね把握
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:45:18.52 ID:7dZSmdvQ0
いままで弟だと思って接してきたのに、身体に異変が……
胸は膨らみ、声変わりは無く、その体つきはまるで……
こいつの様子が最近おかしい。
「兄ちゃん……ボク、最近変なんだ……」
こんな展開を期待した俺はもう吊ってくる
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:59:54.74 ID:7dZSmdvQ0
二時間で書くからお題ちょうだい。
あと無視しないで。変な事書いたのは謝るから……ごめん
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:01:01.19 ID:hivxGrgJO
怪鳥
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:01:24.95 ID:7dZSmdvQ0
おk
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:03:28.30 ID:F98HqMR40
>>56 まあ、あんまり書いちゃうと作者の選択の幅を狭めるかな、とw
弟と妹の不適切な関係に悩む兄の話とかさ。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:03:55.45 ID:7dZSmdvQ0
>>59 じゃあお題を含みつつ、そんな感じで……ねーよwつーか無理だよw
まぁ、二時間後に戻ってくるよ。んじゃ
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:12:32.78 ID:7dZSmdvQ0
ちょっと聞きたいんだけど、
真面目な感じのモノとラノベ風味なモノ、どっち読みたい?
こういうのを指定されるのもいい勉強かなと思って。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:13:47.91 ID:oXUYfv1X0
ラノベ風味なものを書いても文章力は成長しないと思う。
主観だけれども。
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:15:40.31 ID:peAJygpP0
真面目というよりも小難しく、抽象的なものよりもキャラや物語がおもしろいものが読みたい
お題からラノベぽいものが、作りやすそうだから真面目なもの希望
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:16:23.14 ID:7dZSmdvQ0
おk、把握した
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:23:19.21 ID:F98HqMR40
こちらにも何かお題もらえます?
67 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:25:47.91 ID:bwOLW2ca0
全感の仕上げ\(^o^)/ 今から投下します
出題者のクセに割とハズレ気味の内容かつアホな量です
さる回避してもらえると助かるっす
>>63 正直、文章力云々というよりも、ジャンルが違うだけだと思う。
芥川がラノベを書けたのか? 多分否。
理由は書きたくないだろうから。
小説と詩ってくらいには、分野の違いがあると思う。>ラノベと純文学
文章力とかそういうのは、単なる偏見。
ラノベだって、原稿用紙に1万枚書けば絶対文章力は上がってる。
69 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:27:51.35 ID:bwOLW2ca0
No.01 ある事件と俺の悪夢 ◆CFP/2ll04c
「以下は俺の悪夢――」こういうジャンプは人を選ぶけど、俺は好きだな。
全体的に「からだ」をグロテスクな方向にフューチャーしてるから、「悪夢」とかダッシュのような
クサめな表現も噛みあってるし、冗長になりがちな筋も2レスでよくまとめられてる。「悪夢」という夢想も
古典的ながらなかなか真に迫ってて、書き手はしっかりイメージをしたんだなと思った。
ただ良きにつけ悪しきにつけ、序盤からの説明に主観が入っちゃってるよね。
疑問なんだけど、主人公は「彼の頭」なのかな? そう読むと自然なんだけど、最初は単なる他人として読んだから
混乱してしまった。そこの線引きも曖昧に感じるし、ある事件の説明、ってんならヘンに主観的描写を
入れると、読み手がハテナマークを浮かべがちだと思うな。
それと、個人的にはタイトルをもっと捻ってほしかった。案外それだけで作品全体がしまる気がする。
No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI
よく出来た梗概だし、「余さず伝えよう」って気概が伝わってきて好感触。
ただ、俺自身そうしがちだから言うんだけど、物語は全部伝えようとしては全部伝わらないと思う。
この作品は伝えるべき情報がいっぱいあるんだけど、だからこそ余さず伝えようとすると、ガチガチになっちゃう。
「集中していたから怪我が分かった」っていう最大の見せ場は、説明はしちゃいけないんじゃないかな。
読んでいてよく分かるのは良いんだけど、だからこそ「幅が狭いように」感じてしまう。
それと、ジゼルの心情を明らかにする表現も、カッコで区切るなりしてもっと峻別してほしい。
「イケる」っていう表現も、自分のエゲレスへのイメージと重ならなくて違和感を覚えた。
話に対して気遣いの出来る書き手だな、とは思わせてくれた。より多角的に話を見るともっと良くなるんじゃないかしら。
「からだ」がリンクしたり、怪我を「からだの異常」と捉えたり、というのは、イイなあ、と思ったんだけど、
ここにこそもう少し分量を注いでほしいかな、バランスとしては。
70 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:28:47.74 ID:bwOLW2ca0
No.03 『浮き』 ◆ka4HrgCszg
ダッシュが所々多くなるとかそういう指摘は、まああんまり気にならないからいいとして。
ネタバラシ、しかもあそこまで言語的なネタバラシを最終レスでいきなり出すって構成は失敗だと思う。
結びの感覚描写がなかなか秀逸だから、特にそう感じる。
人体の飛行、ってんで安部公房の『笑う月』の一篇を思い出したなあ。アレは結局彼の夢の話で
抽象的なまま終結するんだけど、浮遊っていう普遍的な割に突拍子も無いアクションは、
科学とかで説明すると、読み手がさめてしまう側面があると思う。少なくとも俺はさめた。
地の文の言い回しとかは、サックリしてて全く読みづらくないし、主人公の思考描写もきめ細やかで好感触です。
お題の使い方はちょっと雑かな。もはや「浮遊」がメインテーマだもの。
No.04 いらないもの ◆gNIivMScKg
bnskではウケないスタイルだとは自覚していようから、そこには触れないでおきます。
これは「胎児」なのかな? というのが一番最初の印象。
そうすると、光に痛みを感じてまた暗闇に戻る、というのも分娩っぽいなと思ったけど、
最後では、一連のアクションが丸きり終わったような表現があって、輪廻も表してるのか? と思ったり。
はじめから暗闇に在ったわりに、水とか砂とかボキャブラリーが豊富なのも、ちょっと違うんじゃ、と思う。
勿論そんなところからボカし始めたら、文章が抽象的過ぎておかしくなっちゃうんだろうけど。
まあ何にせよ、こういう話を書くならもっと激烈な美しさが欲しいかなあ。
世界観の貫徹は出来てるし、決して文章がそれを殺してるわけではないんだけど。
「からだ」が書かれてねえじゃん、と思ったけど、文章全体でそれを表してるのか、という気がしてきている。
No.05 しおりのノクターン ◆QIrxf/4SJM
リコリス……吉田秋生のマンガぐらいでしか見たことの無い名詞でした。
人とは違うルールを持つ、っていうのは生きづらいよなあ、と、色んなところに向けて思ってしまった。
文章の個性を持つ作家はえてして好きなので、俺はあなたの文章がかなり好きです、以前から。
「理解して楽しむタイプではないと分かっている上での読み」しか出来ないのだけれど、
やっぱり一つ一つのピースを味わおうとすると、ぞわっとしてしまう。今の俺には「ケーキはすごくおいしい」なんて
見事な言い回しと、それを「見事」と成立させる運びは出来ないと思う。
お題の使い方はちょっと稀薄かな、と思うけど、まあ良しか。好きな作品です。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:29:20.99 ID:Vx0403NZ0
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:29:33.45 ID:F98HqMR40
さるさるさ
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:29:38.26 ID:dhPGyYovO
お題
中学生の少女が、好きでもない冴えない男と気まぐれでセックス。そして妊娠してしまった。
もちろん相手の男とは付き合う気なんてさらさらない。
堕ろすのは恐くて嫌。しかし産んでも育てるつもりはない。
こうして里親を探すことになった話。
74 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:29:59.91 ID:bwOLW2ca0
No.06 それはみにくかった ◆ynAdbGZ23c
4レスを、すごくスムーズに読めた。起伏が激しくなく、筆致も淡々としてるからなんだろうけど、
そういうのを差し引いても巧さが伝わってくる。だからある程度の見場を求める読者には受けないかもしんない。
俺はとっても好きです。戦場とかライフルとかってボキャブラリーが侵食しない、どこか童話然とした世界。
No.02で書いたのと同じことなんだけど、主人公が最後に思い浮かべる言葉は、No.02と同じで、ちょっと
読み手に優しすぎるかな。明らかにしないのは、伝わらないかもしれなくて恐いんだけれど、
俺のようなタイプの読者は「もっと邪魔されずに感動したい」なんて不遜なことを考えてしまいます。
「読者は事件と自分の間に、語り手や案内人を介在させたがらない」という言葉があるように。
モティーフとしての「からだ」、戦争のような正邪で量られるモノを芸術の手で捉えようって姿勢自体にも共感。
乱歩の『芋虫』を単なるグロだっていう作家もいるけど、俺はその批評こそナンセンスだと思う。そんな感じです。
No.07 狐 ◆ibD9/neH06
書き出しは好きじゃないな。やや悪い形で古めかしいし、クロニクルみたいな壮大さを感じてしまった。
それと、こういう叙述する際、ルビが無いのってやっぱり不利だと思った。
ビジュアルとして漢字を使ったほうが美しいけど、詰まりの危険性を回避しきれないってのは辛いだろうなあ。
鮮やかに自然物を描いてるし、オノマトペの使い方も巧くって感心する。でもなあ、
えーと、結局主人公は、人間の知覚を持ってないんだよね? そうなると彼は「狐になるべくしてなってる」のと
本質的に変わらないと思う。あ、それとも「やや人間だからノイズが生まれちゃってる」のか?
梗概に派手さが無いけど文章だけで物語を作る、ってタイプは、俺はやっぱり好きなんだな。
だからこの作品にも悪い印象は、正直あんまり持ってません。
No.08 鉄の時雨の中で眠る ◆ID:kLJlcknK0
ゴメン、「濫觴」と「捷い」調べたwww文系なのにサーセンwww
ある程度のインテリジェンスが無ければ書けない作品だし、アナクロとかbnskぽくないとかは
俺が言ったりしてもしょうがないやね。「戦争」って言葉を全く使わないところに矜持を感じます。
でも当時 (アレ、一応この舞台はあの大戦だよね?) 四月に「虚言が跋扈する」習慣ってあったの?
それとも作者の茶目っ気なのかしら。うむむ。
なんつってもタイトルが美しいやね。
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:30:33.13 ID:KM4I3FY/0
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:31:19.93 ID:bwOLW2ca0
No.09 曖昧な境界線 ◆Kq/hroLWiA
ぬわーっ、言っちゃったよ「セイドウイツセイショウガイ」って! それが俺には汚点と見えてしまいます。
情景とかはいいんだけどさ、やっぱり言っちゃうと作品がそれに支配されちゃう気が……。
せっかく、女の子が言う「帰ろうぜ」に (いいなあ!) って思ったのに、それにケチつけられた気分。
というのは俺の個人的で勝手な意見なんだけど。
「ブラジャー」とかって単語が、ちょっと即物的すぎるきらいがあるけど、俺はヒロのスタンスは割と好きです。
美波がそこはかとない優しさとか鋭さを彼に求めてることにも納得。まあ泰然としすぎてはいるんだけど。
こういう、割と低年齢の絡みって難しいっすね。俺もいつだかここで書いたけど。この作品では、
現実感は稀薄ながら、自然とした交流になっていて、好きです。
しかし防波堤とジュブナイルのマッチは異常だなあ。なんかそれだけでグッときました。
こういう「からだ」の使い方は来ると思ってたけど、もう少しエグい形で欲しくなっちゃいます。
そうすっと作品には馴染まないんだろうけどね。
No.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok
鮮烈な社会的ムーヴメント。欲しいね、出来れば善的なバイブレーションのやつ。
こういう話を読むとどうしても『ザ・ワールド・イズ・マイン』を思い出して比較しちゃうんだけど、
良かったです。なんせ展開がスペクタクル色バッチリなもんで。
読んでて違和感があったんだけど、本来こういう話は、刑事か犯人か、とにかく主観性を下敷にしないと
結局報告だけになっちゃって、あまり読み手が酔えない形になってしまうんだね。
最初からエディの呪いは存在しなくて、すべてのエディ・フォロワーたちは社会に流布した
エディの殺人による強迫観念の傀儡になったに過ぎない、っていう読み方をしたんだけど、合ってるんだろうか。
締めくくりにはハテナマークがついた。「心臓」を、何か影響力のある器官にしようとしたのかもしれないけど
「マネキン殺人」みたいな、「からだをないがしろにする」行為を経ちゃうと、心臓もまた意味の薄い
器官になってしまうんじゃないかな。書き出しとの噛み合いも、ちょっと不自然になっちゃうし。
ところでタイトルは酉とのヒッカケ? だとしたらちょっと面白い。
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:31:24.24 ID:F98HqMR40
>>71 了解
>>73 それ以上に何か必要なのか?
八割は完成してるじゃないか。
78 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:32:23.80 ID:bwOLW2ca0
No.11 男と女の『めかにずむ』 ◆0CH8r0HG.A
こういう「からだ」の使い方をしてくるかwww
ヤンチャ丸出しの主人公が母ちゃん大好きだったり、運動はからっきしだったりするのが気持ちいいギャップ。
文章の崩し方もなかなか堂に入ってて、好きです。
「まあ、それだけの話なんだけどさ」なんて言われると、普通は「ああ、そうかい」ってなっちゃうんだけど、
なんかそれがイヤではないんだな。不思議な魅力。
No.12 その間十秒 ◆p/4uMzQz/M
「からだ」が「相手」、っていうのは想像もしてなかった。うまい。
奔放な筆致も、全然悪い印象を持たせないし、とても好きです。
俺は三歳ぐらいのとき、自分のからだは、からだの中にいるちっちゃいパイロットが動かしてると思ってました。
意識とか知覚とか体感とか、クオリアを重視した作品とか、重視する作家っていうのは、大好きなんですね。
この作品ではヒッジョーに分かりやすい形でそういうものが描写されてて、っていうかそれが主題で、
面白かったです。最後の心情吐露も、まあ安いといえば安いんだけど、全然気にならなくて。
書き方に関しては、あんまり言うことないです。俺がアドバイスできるタイプでもレベルでもないと思う。
もちろん褒めてます。
No.13 耳鳴り ◆fSBTW8KS4E
あー、この書き出しはすごいよ。いい、すごく。
感官がそれぞれに感官を持っているという設定は、最初戸惑ったけど、馴染むと面白く感じました。
こう捉えると、からだというものはすごく自足的で、そこにあるものだけで全て賄えてしまうのかなと思う。
右手と右耳なんていうのは、平凡な見方をすれば、連結したものなのに、両方が(っていうかからだ全体が)
「キャラクター」であるのは、とっても気持ち悪くて、すごく好きです。
ところで「アルバム『耳鳴り』」はどっかで聞いたことあるな、と思ったらチャットモンチーですな。
「これ、ある種のオフィス・ラブだな」とか思って本当ごめんなさいorz
79 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:33:24.26 ID:bwOLW2ca0
No.14 わたしのからだ ◆7BJkZFw08A
こういう抽象性は、嫌いではない。「星にあげれば」とかの突拍子の無さも。
何より「いっぱいもらったのに自分はあげられない」苦しみとか、
「からだ」を配分して、生命自体を永らえさせるという構図とかがやるせないほどグロテスクで、
なんていうか、そういう「からだ」のグロの魅力を伝えてもらった気分です。
あんまり説明を足しても、作品としていい形にはならないと思うので、形としても好きです。
というかこの主人公自身、グロい容貌をしているんだろうなと思うと、作者のイヤラしさが伝わってきてイイ。
身も蓋も無い言い方すると、手塚的ですな。
ラストで鳥瞰的になるのは、仕方ないと思えど、ちょっと違和感。
No.15 鬼畜 ◆5GkjU9JaiQ
あ、三味線なんだ、琵琶じゃないんだ、というのがちょっとつっかえたかな。
鬼、っていう設定はすごく繊細だから本当は読むのが恐かったんだけれど、
案外スッキリ且つしっかりしていて、良い作品でした。
でも、読み方としては、お題が全く無いようにも見られる。鬼のからだ=容貌が鬼を鬼たらしめてる、でいいのか?
仮にそうだとすると、「見えなきゃ分からない」という描写が入ると、その「見る」っていう動作にこそ
重点が置かれてしまって、鬼の容貌が物語中の主題から遠ざかっちゃうんじゃないかな? と思った。
ラストの切なさは見事だし、「〜〜なってやっても良い」なんていう台詞回しは重厚で素晴らしい。
No.16 死人のからだとしにんとえきたい ◆/sLDCv4rTY
『ガロ』マンガじゃないんだから! まあ『ガロ』大好きなんですけどね。
俺はすごく好きな作品です。こういうのを日頃好んで読むし、好んで書くし。ただやっぱり
少数派受けであることは自覚しておられるだろうね。だって、これもうアート・フィルムの世界だもん。
……こういう作品の評価が難しいのは、「何がどう取られるかわからない」っていう当たり前の事実が
重要過ぎて、自分が感じた面白さが他人のつまらなさであり、その逆も平然と有り得てしまうから。
だから、俺はこの作品が好きだ、ということ以外にあまりモノを言えない。良いとか悪いとかは。
球体生物とでも言うべき「それ」は、やっぱり主人公の体躯の結晶なんだろうか?
意識の中で「それ」を感覚する描写は、本当に好きです。あとはタイトルをもう少しスマートにして欲しいかな。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:34:14.97 ID:F98HqMR40
おさるさま
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:34:17.85 ID:Vx0403NZ0
さるも辞さぬ
さるあるあっさsるさsるあるrさうすあるあするさらうrすあるさうsrすあsるあううらするあっさる
適当に打ったら、思いのほかさる成功が少ないw
83 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:34:52.01 ID:bwOLW2ca0
No.17 恋人は ◆LBPyCcG946
なんというオチ! キレイですなあ。読み始めたときは、「発想が面白いのにタイトルがなあ」とか考えていたけど
こうきたら、タイトルにも納得しちまいます。
まあ、細かい構図の想像が難しいっていうところはあるし、こういう書き方って、真相が明らかでない時点でのイメージが
「物語上正しくない」イメージだってことで、本当は俺はそういうのを好きでない。
発想を尊重するあまり、物語になってなかったりする作品が多いからかもしれない。
でも読めるし、よく出来てるなーと思うのだから、きっとこれは良い作品なのだ。
なんでもない表現なんだけど「螺旋の階段を下るように眠りに落ちて行く」が、心に残った。
No.18 他意識過剰 ◆jhPQKqb8fo
発想はすごく面白いんだけどなあ。文章がそれについていけていない感じ。文章っていうか叙述?
2レス目と3レス目の間にジャンプがあるけど、ちょっと唐突。
そこはかとなく医療の専門性が匂うんだけど、それなら意識を持たせるべきなのはまず肝臓だと思う。
最後の「aaaa……」なんかもクドいと思う。
なぜか今回、何度もこういう結びの形に出くわすなあ。いきなり視点を第三者のものにしてオチ、っていうの。
映像作品のラストシーンで、俯瞰になったりロングショットになるのをイメージしてるんだろうか、皆。
あんまり効果的でない気がする。この作品にしろ、他にしろ。
No.19 唐揚げ ◆wWwx.1Fjt6
「君」との共有物としての唐揚げなのか? それにしたって、この「唐揚げ」は唐突だなあ。
言い訳に終始する、っていう筋自体は面白いと思う。でも、どうやら詰問されているという状況が
最後にほんのちょびっと出てくるだけ、っていうのは説得力に欠けるんじゃないかなあ。
お題を考えたときに、こういうのは出てくるんじゃないかと思った。この作品の「からだ」は「パーツ」だよね。
手であったり口であったり。そこには「御しきれないもの」っていうイメージが通底はしているけど、
それらの物語上での発出の仕方っていうのが「手」「口」「足」だと、「からだ」がお題とは言い難いかなと思う。
84 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:35:57.10 ID:bwOLW2ca0
No.20 パワーの大切さ ◆wXNIieV/7o
タイトルがめちゃくちゃよく機能してるのは認めるwww
もう指摘があるみたいだけど「既に人として機能していない」は良くないね。
大仰な言い回しがギャグとして充分機能するのは知ってるけど、この作品は、その大仰さが
わざとらしいと言えばいいか、「大仰」然としすぎてるというか、ギャグに転化するって分かってるから
あんまり笑えないんだよね。背景が綴られずブルーブルーと名前だけ連呼されてれば
ある程度のオチも見えてきてしまうし。本来ギャグでないだろう「スポーティな生活」って言い回しが一番笑えました。
No.21 happned ◆1BpHlrONwc
うーん、とらえどころのない感動を生みたかったんだろうか。でもやっぱり唐突過ぎる。
作者にはドラマが見えているんだけど、それを筆に乗せると失敗する・もしくは書かないで終わる方が美しいと
判断したタイプの作品……という風に読めた。もしそうだとしたら、やっぱしそれは逃げだよね。
前に全感した時も書いたけど、面白い作品って、面白い箇所が「面白いと思えるほどの分量がある」ものだと思う。
1レスでは、生めるドラマにも余情にも限界があると思う、やっぱり。
パーツの交換で過不足ない生活を送られる構図が素敵だな、と思えど、その構図は失われちゃうし、
管理人は最終行で初登場だし。どうにも説得力に欠けてしまう。
No.22 コンプレックス ◆IPIieSiFsA
発育、っていう「からだ」の性質が生むドラマをうまーく捉えてると思います。青春悶絶風味で、話も好み。
すごく似てる筋の話を読んだことがあったから、理解が捗っちゃったこともあるのかな。
ただオチに破壊力が無いかな。内的なりにエネルギーがある登場人物の交流があって、最後の「お悩み」も結構
ショッキングではあるんだけど、なんかうまくオチっていう瞬間にリンクできてない感じがある。
4レスって制限しといて何なんだけど、もう1レス欲しい作品。話がスルスル進んじゃって、
こっちがつかまれないまま終わっちゃうんだよね。沙弥香と和也の会話が一番その憂き目にあってて、
難しい感情をやり取りするはずなのに、ポンポン関係が進んじゃう。もっとしどろもどろになるのが自然なんでは。
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:36:18.03 ID:Vx0403NZ0
さるばと〜れ
86 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:37:05.64 ID:bwOLW2ca0
No.23 Mare Fecunditatis ◆jnvLTxNrNA
タイトル調べた。いいよね、月。ラテン語なのかな?
ああ、すげえな、って思ったのは、ハンカチをたたむ動作の描写。「汚れを内側に」する心理が素敵。
こういうの書けないから羨ましい。俺はこれを女性的ってとったんだけど変な読み方なのかな。非モテカワスリムなのかな。
昼間の電車の描写、シンパシーを覚えました。「引力から取り残されている」ように、俺にも映る。
俺はそれを怠惰とか休憩だと思うんだけどね。あー、何だろ、すごくいいよこの作品。
「秋の海は〜」とか「おそろしく古めかしい、焦げ茶色の表紙」とか、イメージに真実味がめちゃくちゃ強い。
自分の知覚にずわっと流れてくる力があって、切なげで、すぐにほどけてしまいそうな雰囲気が伝わってくる。
ここまでの作品を読んでみて一番良いと思える。これが優勝になるのかもな、って作品。個人的には。
お題の使い方は弱いかもしれないね。ぬいぐるみと人形の比喩(ただ、ここはすごく好き)のところだけで、
息遣い等の描写は、断片的過ぎて「からだ」らしくない(でもそこの描写もすごく好き)。
No.24 「キセカエ」 ◆ZetubougQo
なるほどガチャピンか!
いじめられっ子の心理を慎重に描いてて、ほほうこれはなかなか、なんて思ってたらこのオチ。見事。
あそこで物語を切れる度胸も評価したい。もうちょっと短くても長くても成立するんだけど、いいよコレ。
読み終わった後で「(神様が)こっそり持ってくる」っていうような言い回しがあったのを思い出して、ちょっと戦慄。
この淡々とした描写なら、人物の外見なんかを簡潔に描写するといい味になるんじゃないのかな?
あと段落分けなんかはしっかりしてもらうと読みやすいかも。しかしすげえ酉だな……。
リベンジ
さるさるさsるあすあうらすあsるさあうるうさうさうるさうあするうあうsrさsるあさするさあうすあああうるさうあすあうあうあうっすあえるさうさうあう
orz
88 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:37:58.20 ID:bwOLW2ca0
No.25 貧相だから ◆h97CRfGlsw
この作品に限ったことじゃないんだけど、俺はあんまり他のところから言葉を持ってきてほしくない。
「頭がパーン」のような。「見てあげなきゃです」も本質的にはそうだと思う。
ある程度、それぞれの地平で慣習的に使われて、それなりの意味を持っちゃった言葉を、物語の中で使うっていうのは
パロディとか洒落っ気、パスティッシュじゃ済まない筈。 それは書き手がどういうモチベーションを持ってるか、
読み手がどういうモチベーションを持ってるか、どういうモチベーションを持つべき場かで正否が問われる問題だけど。
えーと、『ドラえもん』のくだりはそういう危険のある表現だと思う。『ドラえもん』みたいに知名度の高すぎる作品を
引き合いに出しては、人物相関図に普遍的なイメージを持たせられるかもしれないけど、読み手は『ドラえもん』を
読む気になっちゃう。話の中で動き(人のアクション)が多くて読んでいて楽しいけど、説明し切れてない箇所もある。
2レス目途中とかね。いきなりチューハイで濡れていて、そのあと美香が立ち上がった描写が入る。
これだけで呼ぶ混乱っていうのもあるんじゃないかな。「俺もね」に関しては敢えて何も言わない。
No.26 かけがえなきもの ◆HkDez0eBAE
黒子が中指にあることだけが疑問。どういう意味があるんだろう?
三人称だからこそ、ってんだろうけど、道彦の感情があんまり綴られないのが、良くもあり悪くもあり。
一つ一つの出来事は、物語として・カットの関係としては連結してるんだけど、どうにも
主人公の感情でも繋がれてくれないと、あんまりカタルシスが感じられない。だからこそ
タイトルにある「かけがえなきもの」の実像がいまいちつかめないんだなあ。お題もちょっと弱い。
ただ話の出来事だけを見ていくと、とんでもなく悲劇的な割にいやらしくなく、素晴らしいと思う。
ジャンプの仕方も巧いね。省略が巧いとリズムが良くなって、結果面白く読める。
なんだかんだ言って、好きです、この作品。
No.27 自分自身 ◆daFVkGT71A
脈絡の無い話ならこうは言えないんだけど、結局何を言いたかったんだ、と思ってしまった。
これでは女が主人公。模範奴隷だった男が「暴走」してしまう、これが物語のメインであるなら、
男がこの後どうなったか。処刑されたなら処刑されたでいいし、暴走の終息までを描くべきだと思う。
あのシーンを結末とするなら、無感動な呟きを漏らすだけだと、オチとしては頼りない。
デドラマティゼーションなのかとも思ったけど、あそこでそういう手法をとるのは失敗じゃないかな。
娼婦の使い方はうまいと思うよ。あ、「からだ」が娼婦にかかってるから、
娼婦をしっかり主人公として書いたほうがしっくりくるんじゃないかと思うのかもしれない。
さる?
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:38:47.78 ID:Vx0403NZ0
猿去る
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:38:49.77 ID:F98HqMR40
去る去るサルあさる佐浦去る朝生ラッサ浦dさえ裏佐浦うだるあうあるあるあうらすああづ
こんなんなるんだけどw
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:38:50.67 ID:Yl6Ks7N30
マンキー
93 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:39:24.59 ID:bwOLW2ca0
No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ ◆/7C0zzoEsE
デブチンが主人公っていうのは今までbnskにあっただろうか? まあそれはいいんだけど、
太っているからこそ生まれた話なのに、「痩せて帰ろう」になっちゃうのが勿体ないように思う。
飛ぶ際のキメ台詞は、確かに決まってるんだけど、だからこそ浮いちゃってるなあ。
割とコメディックに話が進んでいくのに、ガチッとしたキメ台詞が入っちゃうと、シーンがシリアスになる以上に
浮いちゃうように感じた。「走馬灯」「天使が見たい」でリードしちゃうのも展開丸分かりだし、
ぼかした方がいいと思う。後は、汗かくって分かってるならシャツは着ようぜ! ってぐらい。
破綻は無くて、すいっと読めました。ただ、「からだ」っていうより「羽」なのかな。
No.29 ピグマリオニック ◆2YSq4YJJBc
なるほど、ピグマリオン効果……。勉強になった。
なんていうか話の耐久度が低い。個々の描写は面白いのに、結局そういうオチか、と思ってしまう。
ああいう構造にした理由がイマイチ分からない。そして「夢」ありきの「からだ」だしね。
「友人は書きかけの〜」ってことは、一応ヒロユキも存在してるってことでしょ?
それならヒロユキのドラマがどう進行していったのかを完結させるべきだし、どこからどこまでが
作中の真実なのかも不鮮明になっちゃう。主人公の扱いが雑って言ったらいいのか。難なく読めはするんだけどね。
これが作者の私小説だったら、あの、何ていうか、そんな想像してゴメン。
No.30 つんつん ◆VQKJgiezS6
話も叙述もすんごく軽くて、これでいいのか? と思ってしまうんだけど、オチで笑ってしまったのだから
俺にとっては、これでいいのだ。
そんなに劇的な感動は見込めないし、そもそもそうやって作られてないだろうから、俺の感動で、まあいいはず。
雰囲気が一貫してていいね。人物の外見とか部屋の情報とか、すっごくそれらが乏しいのに
「緑茶」「せんべい」「ポット」「急須」、図らずも統一的になっちゃったけど、それらアイテム群が醸しだす
共通のイメージみたいなものがある。それがすんごい生々しさを生んでる。面白かったです。
これも「からだ」というよりは「頬」かなあ。でもまあ、つんつんは、いいね。
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:40:03.73 ID:Vx0403NZ0
なんで朝生www
96 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:40:21.06 ID:bwOLW2ca0
No.31 にゃあ ◆VXDElOORQI
これは俺の素朴な疑問なんだけど、猫耳ってそんなにクるものなのか?
万能アイテムみたいな扱われ方してるけど、いまいちよく理解出来ないんだよな……コスプレとかもコないし。
しかしなんという微笑ましさ……いつも「クソ真面目」とか「地味」「分かりにくい」と言われる俺に
このスナック感覚とスマイル・バイブレーションを分けてくれよ。
割とシステマティックな変態像なんだけど、テンポが独特だからか面白さばかりが伝わってくる。
ただこれを「からだ」ととっていいか非常に迷う! 面白いから好きなんだけどさ!
余談だけど、いい歳のオトコが語尾に「にゃ」をつけると、すんごいエッセンスを生むよね。
・はじめての総評
「からだ」は色んな見方の出来るものだと思ってお題にしました。
「道具」「生き物の一部」「常に自分のそばにあるもの」。そういう色んな解釈が出たのは嬉しかったです。
俺は「からだ」からグロの魅力を強く感じるので、そういう魅力がある作品が出たのも面白かった。
アイデア単発ものが増えるかな、と思ったけど、割と平均的な量のようだし。
ただ、一つの作品に対して「あー、こりゃ優勝だわ」という実感が湧かなかった。強く「面白い!」と思っても
票は集まんないかな、とも思ってしまう作品ばかりだったような。だから投票〆切が楽しみです。
そういえば『やさしいからだ』イメージして書いてみようか、って言ってた人、参加してるのかな?
投票は次レス。
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:41:17.08 ID:F98HqMR40
>>94 ぐぐってみたら、ラッサ熱ってあるみたいよw
98 :
◆p/2XEgrmcs :2008/02/25(月) 22:41:17.85 ID:bwOLW2ca0
******************【投票用紙】******************
【投票】: No.05 しおりのノクターン ◆QIrxf/4SJM
No.06 それはみにくかった ◆ynAdbGZ23c
No.16 死人のからだとしにんとえきたい ◆/sLDCv4rTY
No.23 Mare Fecunditatis ◆jnvLTxNrNA
いずれも、個人的には手放しに面白いといえる作品です。
No.05 感想にも書いたけど、個性から。
No.06 人物の姿勢に魅せられたって感じかな。
No.16 心から戦慄した箇所があったのはこの作品だけです
No.23 作品をかたちづくる雰囲気が魅力的。
気になった作品:No.01 ある事件と俺の悪夢 ◆CFP/2ll04c
No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI
No.12 その間十秒 ◆p/4uMzQz/M
No.13 耳鳴り ◆fSBTW8KS4E
No.22 コンプレックス ◆IPIieSiFsA
No.26 かけがえなきもの ◆HkDez0eBAE
No.30 つんつん ◆VQKJgiezS6
「面白い!」の後に、弱く「けど……」をつけてしまう作品。
投票が憚られるってだけで、それぞれかなり好きではある。
**********************************************
以上です。さるさけさんたちありがとー
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:42:56.48 ID:Vx0403NZ0
ぜんかのつ!
おつー
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:44:24.22 ID:F98HqMR40
>>98 全感乙です。
No.22 コンプレックスですが、レスが足りないw
そりゃ、しどろもどろにさせたかったさ!
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:48:01.82 ID:bwOLW2ca0
>>101 サーセンwww
でも4レス読みやすいんだ……いつかまた優勝出来たら4レスにしてやるっ
「そんなもん、ちゃんと見てみなきゃわかんねーだろ」
という俺の声は、やはり明らかに震えていたと思う。
そうだよね、と、弱々しく答える弟の声は、そろそろ声変わりも始まっていてよさそうな歳
だというのに、でもいまだ綺麗なソプラノのままだ。戸惑った様子の『彼』は、しかし俺の提
案に対して、特に疑念を挟むようなことはなかったらしい。それがはたして幸運だったのか不
運だったのか、もう俺には判断のつけようがなかった。
「兄ちゃん、その……あんまり、見ないで」
もじもじと恥じらう様子で、しかし潔く脱ぎ去られたSサイズのTシャツ。それを覚束ない
手つきでたたみながら、弟はちらちらとこちらを伺っている。どこか胸元を庇う様子なのは、
決して俺の見間違いではないはずだ。
なに言ってんだよ、と、つい言葉に勢いがこもってしまう。
「俺に見せるために脱いでるんだろ? ほら、早く横になれって」
と、俺は大胆にもベッドを指さしてみた。さすがに抵抗するかと、そしてもしそうなら「冗
談だよ」と笑って済まそうと思っていた俺の思惑は、しかし全くの空振りに終わった。弟は素
直に頷くと、その小さな体をベッドの上に下ろし、そしてそのままゆっくりと横になった。横
に背けた顔が少し紅潮していることから、彼なりに何らかの羞恥を感じてはいるのだろう。で
も幼い彼にはまだその正体はわからないらしく、その証拠に、俺の言葉にはなんの疑念も挟む
ことなく、ただ言われるがままになっている。力なく胸の上に投げ出された細い腕が、その下
の“不自然なふくらみ”を押し隠しているのがわかり、そして俺は、その手首を掴む。
「兄ちゃ……!」
反射的に抵抗しかける様子をみせて、しかしすぐにおとなしくなる。その目は少し潤んでい
るように見え、また落ち着きなく瞬きを繰り返していた。彼の混乱は、なんとなく読み取るこ
とができた。『どうして抵抗してしまったのか、それも、信頼する兄の行為に対して』――。
本能から出たのだろう自分の行動に、弟は戸惑いを隠せない様子だった。
「大丈夫。俺に任せとけって。俺は、お前の兄ちゃんだろ?」
そう声をかけてやると、弟はようやくこっちを向いた。うん、と頷く、その精一杯の笑顔が、
俺の胸にグサリと突き刺さった気がした。今にも泣きそうな顔のまま、それでも必死に俺を信
頼しようとするその柔和な微笑みは、とても少年のそれとは形容しがたい。弟、なんて呼び方
さえ、少なくとも俺にとっては、事実ではなかった。いま、俺の目の前にその未成熟な体を晒
(省略されました。続きを読むにはわっふるわっふると書き込んで下さい)
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:56:30.54 ID:bwOLW2ca0
わっふるわっふる
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:57:10.76 ID:7dZSmdvQ0
>>104 著作権使用料10億万円頂きますね。
つーかおっきした俺の息子をどうしてくれる!
もうゲーム化しろ! ばかぁ!
107 :
【投票】 ◆5GkjU9JaiQ :2008/02/25(月) 22:58:06.50 ID:6OqDkazfO
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.21 happned ◆1BpHlrONwc氏
畜生、最後の投げやり感がどうしようもなくツボだった。
気になった作品:なし
************************************************
丁寧に描いてある。よく考えられてある。センスギラギラ。
そんな作品は多々ありました。と言うか、殆どそんなとんがった作品ばっかりでした。そういう意味では個人的に大満足。
全感想は、今週中に間に合わせようと思います。気長に待って下さい。
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:14:35.59 ID:7dZSmdvQ0
>>108 もうやった……って、こんな調子じゃ二時間で間にあわねえ!
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:22:03.78 ID:peAJygpP0
なんともリレー小説のようなものがwしかも完結してない
これは誰かが続きをかけとのお導きか否か
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:23:04.23 ID:6YKl8dSCO
全感乙、21の作者です。
本当は管理人は住人にパーツを奪われたってオチだったんだけど、分かり安く書くにはどうしたら良かったんだろうか?
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:24:16.75 ID:S3/94JW3O
てか弟かよ。
どうせなら、妹で書けばいいのに。
世界中の妹たちの背中にサブイボが出来そうなやつ。
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:27:38.37 ID:mhgokL7RO
>>104の続きが気になって眠れないんだがどうすればいい?
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:34:33.26 ID:DFVDOwB7O
なんでリレー小説してんだよw
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:35:25.49 ID:peAJygpP0
>>112 そこから燃え萌えな妹展開になるんだからいいんだろ・・・
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:43:58.54 ID:7Im0Dvlp0
>>111 なんとなくだけどオチ見えてたよー。
けど、確信もてずにもやもやしてたw
単純にやりとりの中で「あれ、足りなくね?」的なことになるとか
(一瞬腕の重複がそうなのかと思ったけどwwwwwwww)
最後の一文をもちょっと違うものにするとか
(「ひなたぼっこをしている」と断定しちゃうとそれ以外の考えもてなくなるかも)
「ある日を境に」の「ある日」をもっと印象強くするように書いてみるとか
人のことだと思うといろいろ言えますねサーセンwwwwwwwwwwwwwwwww
でも最後の段落でぞぞぞっとさせられるところ、すごいなぁと思います。
118 :
お題・怪鳥、変化(0/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/25(月) 23:49:36.53 ID:7dZSmdvQ0
おk、二時間に間に合ったんで投下しますよ。
やっぱ書き方を制限されるのはきついわw
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:49:48.26 ID:Hyo+Kky10
ふぅ、必死こいて設定を考えていた俺なんだが、
ちょっと目を離したら、ものっそ盛り上がってやがるな・・・・
バーローwwwそんな萌え萌えな奴絶対書いてやるもんか><
120 :
お題・怪鳥、変化(1/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/25(月) 23:50:15.95 ID:7dZSmdvQ0
曰く、この空の遥か上、天を越えた天にはもう一つの大地がある。
その大地は木々に覆われ、色とりどりの花が咲き乱れ、それはまさしく極楽であると。鳥は歌い、
獣はその生を謳歌し、花はその美しさを誇る。その様はまるで、穢れた下界を嘲笑うかのよう。神
々の島ともいわれたその大地は、最早過去の遺物と成り果て、人々から忘れ去られた忘却の土地。
だが確かに存在する、名も無き永遠の大地。
其処に一羽の怪鳥が棲んでいる。いつから其処に存在したのかも解らない。昨日生れ落ちたのか、
千年前から天空を翔けていたのか。そのような事は、彼にとっては最早考えるに値しない事。其処
に「今」いるのは確かな事。それよりも、彼には考えるべき事があった。
自分は何を為すべきか。それを彼は知らなかった。あの小鳥のように美しい歌声も無ければ、獣
のように己の生を楽しむわけでもない。巨大で黒ずんだ翼は、決して綺麗なものとは言い難い。尖
った嘴に鋭い爪。翼を広げれば竜巻を起こし、その影は大地を覆う。
彼は己を恥じた。このような醜い存在を、心から罵倒した。何を為すべきか解らない。何の為に
存在しているのか解らない。彼は死を望んだ。この肉体を大地の糧とすれば、この存在に意味を見
出せると思った。
「私の肉を欲するものはいるか」
彼は獣に問いかけた。獣が吼える。
「貴方の肉は硬すぎて、私達のひ弱な牙では食らう事が出来ません」
彼は小鳥に問いかけた。
「私の嘴を欲するものはいるか」
小鳥が歌う。
「貴方の嘴は鋭すぎて、私達の舌が切れてしまいます」
彼は大地に問いかけた。
「私の身体を欲するものはいるか」
草木が風に揺れる。
「貴方の身体は大きすぎて、私達は潰されてしまいます」
彼は落胆した。何という事、彼は誰からも求められていない。しかも悲しいかな、彼は死に方を
知らない。この島に彼を殺せる者などいるはずも無い。今まで何一つ口にした事の無い彼は餓死す
ることも無く、鋼の羽で覆われたその身体を貫ける牙を持つ者もいない。彼は絶望のうちに眠りに
ついた。小鳥と共に歌い、獣と共に翔け回り、草木と共に戯れる夢を見た。
121 :
お題・怪鳥、変化(2/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/25(月) 23:51:05.25 ID:7dZSmdvQ0
ある日、大地に異変が起きた。天の天上であると思われたこの大地よりも遥か天、神と呼ばれた
者達が降りてきた。獣でもなければ鳥でもない。奇妙な四肢を持つ彼らは、怪鳥に言った。
「我々は神である。この大地は神の御許にあるものであるから、神の大地である」
怪鳥は答える。
「神など知らぬ。この地を荒らす者であるなら容赦はしない」
彼は羽ばたき、突風を巻き起こす。神々は天上へと引き返した。引き返した彼らを待ち受けてい
るのは、神を束ねる者。神々は口々に訴える。
「あの怪鳥は突風を巻き起こし、その嘴はあらゆる物を引き裂き、その羽は何も通すことはありま
せん。その爪にかかれば、我々はいとも簡単に喰われてしまうでしょう」
束ねる者は答える。
「我々は神である。神とは万能の存在であるから、その万能を以って怪鳥を懲らしめよ」
大地に雷が降り注ぐ。木々は引き裂かれ、大地は燃え、獣たちは逃げ惑う。怪鳥は怒りに燃えた。
その巨大な身体で大地を覆い、雷を一身に受け止めた。その突風で炎を消し去り、羽を落として獣
たちの隠れ家にした。怪鳥は叫ぶ。
「おのれ神々よ。貴様等がその万能を以って私を殺すなら、私はこの身体を以って貴様達を引き裂
いてくれよう」
怪鳥は飛び立った。天の天、神々の棲む場所へと翔け上がった。
「神に仇なす者よ、神の名を以って罰してくれよう」
「神など知らぬ、貴様らなど私の爪で引き裂いてくれよう」
三日三晩、彼は神々と戦った。雷を受け、無数の矢をその身に浴び、神の力を存分に味わった。
だが神々も同じ事。ある者は無残に引き裂かれ、ある者は喰われ、ある者は突風に吹き飛ばされた。
束ねる者は恐れ戦く。
「何という事、神々がこうも殺されてしまうとは」
そう言葉を発した後、彼もまた、怪鳥の爪に引き裂かれ、嘴の餌食となった。
122 :
お題・怪鳥、変化(3/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/25(月) 23:51:48.39 ID:7dZSmdvQ0
四日目の朝、彼は大地に降り立った。彼は知った。もうじき自分の命は潰えると。怪鳥は尋ねる。
「私の肉を欲するものはいるか」
獣が答える。
「我々が頂きましょう。貴方の様な、強靭な肉を持つ為に」
怪鳥が尋ねる。
「私の嘴を欲するものはいるか」
小鳥が歌う。
「我々が頂きましょう。貴方の様な、勇敢さを得る為に」
怪鳥が尋ねる。
「私の身体を欲するものはいるか」
草木が風に揺れる。
「我々が頂きましょう。貴方の身体を、この大地の糧とする為に」
彼は満足した。この身が必要とされている事に、いたく感動した。涙を流した。その涙は大地に
降り注ぎ、新たな草木を芽生えさせ、獣たちの喉を潤した。その身は大地の糧となり、その翼は風
となって大地を翔ける。
彼は夢を見た。小鳥と共に歌い、獣たちと翔け回り、草木と共に戯れる夢を。
了
123 :
◆c3VBi.yFnU :2008/02/25(月) 23:52:48.75 ID:7dZSmdvQ0
以上。やっぱりボクっ子は正義だろ
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:09:40.38 ID:3ZNY1bcK0
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:11:10.25 ID:GEzb6E550
↓御題くr
ロリータコンプレックス
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:13:21.96 ID:OO8UVs8t0
シエスタ
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:13:51.50 ID:3ZNY1bcK0
>>123 ボクっ子が出てこないので詐欺だと思いました。
てか、カッコイイ。二時間でこんな話書けるなんてスゴイな。
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:15:35.93 ID:GEzb6E550
>>126 把握、ナボコフの小説のタイトルだな
こういうと卑猥に聞こえない! 不思議! ……行ってくる
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:15:50.54 ID:IrKir/qE0
>>117 ありがとうございます
腕の重複は不作為でした。
しかし、そう言う展開もアリだったとは思います。
また、最後の一文も読み返すとさりげなさすぎるようにも思います。
いずれにせよ、読者に多くを求め過ぎている書き方だと反省していますが、
投票して下さった方も無意識にこの話の底意地の悪さのようなものを汲んでくれたのだと信じたい気持ちも否めません。
今回はひとりよがりになってしまったと思いますが、お二人の期待に応えるべく今後とも精進させて頂きます。
あかん、酒飲んで文章なんか書くもんじゃない…
131 :
お題:縁側 0/2:2008/02/26(火) 00:17:36.23 ID:xSfPmBOh0
投下します
132 :
お題:縁側 1/2:2008/02/26(火) 00:18:16.21 ID:xSfPmBOh0
午後三時、まだ元気のある太陽が春の空気を暖め、その家の縁側にやわらかい風を吹かせた。
夏に向けて充電し始めたばかりの、強すぎず弱すぎず、非常にのどかな日差しの下、19路盤を挟
んだ二人の老人が縁側の中程に座っている。
「のどかですね」
と、痩せた、優しそうな顔つきをした方の老人が言った。もう一方の、恰幅のいい老人が、体型に
合わない厳しい顔を向けて「そうですね」とうなずく。「しかし世間はそうでもないみたいですがね」
「どういうことです?」と、優しそうな方は首を傾げた。最近の世の中はいろいろと物騒になった、と
厳しそうな方は言う。
「やれ偽装やら、職務怠慢やら、人殺しやら…私は何を信じたらいいのでしょう」
優しそうな方は「そうですね……」と少し考えた後、「私にもわかりませんね」と答えた。
「もう私は何も信じられませんよ」
そう言って厳しい顔をさらにしかめる相手に、優しさを含んだ笑みで「報道は信じてるみたいです
ね」と返す。相手は厳しい顔に自信を浮かべて言った。「彼らは信用が売りですから」
「食品もそうだったらいいんですけどね」と、優しそうな方は少し悲しそうに首を傾けた。
133 :
お題:縁側 2/2:2008/02/26(火) 00:19:03.34 ID:xSfPmBOh0
風が木をゆする音が聞こえる。静けさが心地よい。
「そういえはこの間」
ふと、優しそうな方が切り出した。従兄弟の孫がちょっと事故に遭いまして、と、ニュースを淡々と読
み上げるかのように続ける。「それで目がかなり悪くなりましてね」
「それは気の毒に……」
厳しそうな方は心底同情しているみたいに、声を暗くした。
「まるでサングラスをかけたかのように、全てが黒いフィルターを通して見ているようだと」
「実に酷い……」
「酷いものです」
不意に吹いた強い風が、会話を途切れさせた。わさわとなびいた草はすぐに動きを止め、また別
の静寂が訪れる。
少しして、一人が、厳しかった顔を同情に塗り変えて言った。
「私に何か出来ることはありますか」
もう一人が、優しそうな顔に心からの笑顔を映して、
「目の前の詰め碁を解くくらいじゃないでしょうかね」
と返し、横に置いてあったお茶をすすった。
春の暖かい風が、撫でるように縁側を通る。はるか上に存在している太陽が、ちっぽけな二人の
老人を見下ろしていた。
完
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:19:38.14 ID:xSfPmBOh0
以上です。
135 :
◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 00:27:54.49 ID:xNlxqQo50
>>128 ボクっ子が出てこないのは仕様です。
つーか二時間はきついって。いや、自分で言ったんだけどさ。
書きたいことを充分に書ききれない。正直困ったよ。
いや、自分で言ったんだけどさ。
なんか聖書っぽいというか、古代文書みたいになってしまった。
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:35:53.58 ID:qAj0L48F0
>>135 ジャンルを指定したのは自分だから読ませてもらった、感想書くぜよ
テンポがいいな、1レス目と3レス目の怪鳥からの問いかけやら対比もよかった
内容もわかりやすかったし、語り部から聞くような話というか、個人的には好きだ
褒めてばかりもなんなので、気になったところを…書こうと思ったが…見つからん。強いて言えば死を望むのが性急かなとか
もう少し、死してその存在を意味のあるものとする前にもっとも模索やら尋ねたりとかがあってもいいかな…とか
……いや、なんでもない聞き流してくれ、いい意味でも悪い意味でも淡々としてた
137 :
お題:腕 スランプ (0/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:52:29.68 ID:UA15Jdgl0
投下しますか
138 :
お題:腕 スランプ (1/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:53:11.64 ID:UA15Jdgl0
一
太陽はとうに沈み、明かり一つ無い部屋の中。時計のチクタクという規則的な音だけが
鳴り響いている。
キャンバスに向かってかれこれ五時間。未だに絵の具一つ付いていないソレが、余計に
少女の苛立ちを募らせる。
少女は貧乏揺すりをぴたりと止めると、はあとため息をついた。病院の個室。少女は座
っていたベッドから立ち上がる。窓際へ移動し、右手でぎこちなく窓を開けて、外の空気
を思い切り吸い込んだ。
「ダメね」少女はくたびれたように呟くと、目をつぶる。そして思い出す。一週間前の
出来事を。
昼下がり。ガードレールを突き破って進入した一台の車が、一人の少女を突き飛ばし、何
事もなかったかの様に走り出す。その間たった数十秒。ほんのわずかな時間だったが、一
人の人生を壊してしまうには十分過ぎた。
結果、彼女は利き腕を無くした。画家として、致命的だった。
その後まもなくして、彼女の世界は色を失った。色彩感覚の欠如。心因性によるものだ
と医者が言っていたのを思い出す。もう何も見えない。もう何も描けない。
かつての神童は、死んだ。
重い瞼を瞼を開け、「何を考えているんだ」と、ひとり苦笑する。窓を閉め、左手にギ
ブスをはめたまま病室を抜け出して外へ出た。
病院の持つ独特の匂いから解放されて、少し気分が良くなったのか、少女は頬を緩める
と、闇夜を一人散歩することにした。泉を取り囲むようにして咲いている花壇には、色と
りどりの花が咲いている。彼女は、花の色を一人想像しながら眺めていた。そのとき、
「すみません」
不意に背後から声をかけられて、驚いて少女は振り返った。「なんでしょう」
立っていたのは少年だった。自分と同じくらいだろうかと彼女は思った。
「こんな夜中にどうしたの?」少年は言った。
「散歩です」少女は答えた。「キミこそどうしたの? こんな夜中に」
「僕も同じですよ」緊張が抜けたのか、少年は言った。「少し話しませんか。そこら辺
139 :
お題:腕 スランプ (2/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:54:15.41 ID:UA15Jdgl0
のベンチにでも座って」
特に何をするという目的も無かったので、彼女は承諾すると、二人でベンチに腰を下ろ
した。
それから二人はたわいもない世間話をしていた。暫くして、「そういえば」と少年が切
り出した。「腕、どうしたの?」
少女はたじろいだが、別に隠す理由もないので、「車にぶつかったの」と答えた。
それをきっかけに、彼女はポツリポツリと過去のことを話した。かつて絵を描いていた
こと。その絵が有名になったこと。利き腕が使えなくなったこと。眼が見えなくなってし
まったこと。そして、今ではもう絵が描けなくなってしまったことも。
少年はずっと黙って聞いていた。彼女の話が終わると、やっと口を開いた。「実はね、
あと一ヶ月しか生きられないんだよ」
そんな彼に、不躾だと思いつつも少女は尋ねた。「怖い?」
少年は、苦虫をかみつぶしたような顔で、「いいや」と答えた。「もう何千、何万回と
考えたことだし、諦めぐらいついてるさ。治らないものは治らない。仕方ないよ」
少女は言った。「私は羨ましいな」
「何だって?」
「心底羨ましい。私は何度も何度も死にたいと願ってた。この壊れた左腕じゃ何も描けな
いもん」言って、それから悲しそうに笑った。
しばらく無言の時間が続いた。静寂だけが闇夜を支配している。数十秒して、少年はぼ
そぼそと呟いた。「そんなこと言っちゃ駄目だよ」席を立って、足早に院内へと描けてい
った。少女はその後ろ姿を呆けたように眺めていた。
140 :
お題:腕 スランプ (2/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:55:09.53 ID:UA15Jdgl0
二
翌日、少年は彼女の病室を訪れた。部屋の中には真っ白なキャンバスと、ソレと睨めっ
こしている少女の姿。
少年に気づくと、少女は可愛らしく微笑んだ。「昨日はどうも」
少年は少しばかり照れたように笑い、彼女の方へ歩み寄った。
「何してるの?」少年が尋ねた。
少女は、ああ、と困ったように言った。「絵を描こうと思ったんだけど、やっぱりもう
駄目ね。昔みたいには描けないわ」
「そんなに気張らなくてもいいだろう」少年は彼女の隣に腰を下ろすと、尋ねた。「描
いてみてもいいかい
「どうぞ」
少年は筆を執って、おもむろに絵を描き始めた。それから数十分後、ようやく一つの絵
が描き上がった。
彼女はその絵をみて、あっと小さく声を上げた。
そこに浮かんであったのは、紛れもなく彼女の顔だった。
「ゴメン。うまく描けなくて」少年が謝った。
「確かにそうね」彼女は笑いで肩を揺らしながら言った。「だけど、センスがいい」
少年の絵は、お世辞にも上手とは言えない、稚拙な絵ではあった。しかし確かに彼女の
特徴を掴んでいる。
「そうだ」少年が言う。「今度は君が僕のを描いてよ。どんなに下手でもいいから」
えっ、と彼女は言葉を詰まらせたが、「いいわ」と答えて筆を執った。
やはり右手で描くのは相当慣れないものがあるのだろう。線がガタガタと歪んでいる。
そのたびに彼女は筆を投げ捨てたくなるが、少年に励まされ、書き続けた。
長い事時間がかかって、やがて一枚の絵が完成した。小学生の描いたような絵だった。
黒い線から色がはみ出しているし、色遣いも無茶苦茶だ。少年とはまるで似つかない。が、
少年はけっして笑わなかった。
「やっぱりダメね」笑って彼女が言う。「もうあきらめた方がいいのよ、どうせ」
無理して笑っているのが逆に痛々しく、余計に少年の心を締めつけていく。
「そんなことないよ」少年は、静かに、かつ力強い口調で言った。「君にはまだまだ時
間があるじゃないか。諦めるにはまだ早いよ」
141 :
お題:腕 スランプ (4/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:56:15.22 ID:UA15Jdgl0
少女は、そんな少年の言葉に驚いたような表情をしていた。かまわず少年は続ける。
「もう片腕残っているんだから、今からでも十分に間に合うよ。僕もできるだけ手伝う
から。ね?」
彼女はそんな彼に気圧されたのか、「ええ」と答えると、少し照れたように笑った。何
度か口をモゴモゴさせて、口を開く。
「ありがと」
その日から二人は朝から晩まで絵を描き続けた。少年も横に並んで座り、一緒に絵を描
く。
あるときは窓の外の空の絵を、またあるときは外に出て、花壇に咲く花の絵を描いた。
少年は少女に描き方を教わりながら、少女は少年に励まされながら、お互いがお互いを補
い合うように絵を描く。少女は間違いなく少年に惹かれていたし、間違いなく少年も少女
に惹かれていた。幸せな時間。彼女の眼も、やがて少しずつ色を取り戻していった。
『特訓』と称した二人の行為は、少年が死ぬその瞬間まで続くのだった。
142 :
お題:腕 スランプ (5/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:56:52.18 ID:UA15Jdgl0
三
深夜零時。ベッドの上。少女は膝を抱えて、ひとり考え込んでいた。
もうすぐ彼がこの世から居なくなってしまう。
それは否定しようのない、紛れもない事実だった。実際、彼の体力は日に日に衰えてい
き、今では立つ事すらままならない。
初めから分かっていたことだったのに、死にゆく彼が羨ましかった筈なのに、今では彼
の死が怖くなっていた。
少年が死ぬ、ということは、少女にとって、どこか遠い国での出来事のような、曖昧で
不確定なことのように感じられた。それが、日ごとに現実味を帯びるにつれ、少女は焦燥
感を感じていた。どうしようもなく息苦しかった。
キャンバスに向き直る。描くべきものは決まっていた。筆を執り、右手で線を描く。今
度はぶれない。頭の中にあるイメージを、流れるように筆でなぞる。
朝になったらこれを見せよう。そう心の中で呟くと、黙々と作業を続けた。
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:57:10.52 ID:OO8UVs8t0
さる!
144 :
お題:腕 スランプ (6/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:57:23.60 ID:UA15Jdgl0
四
朝からあいにくの悪天候だった。しとしとと雨が降り、窓の外をカラスがカアカアと鳴
きながら飛んでいく。
少女は、少年の病室を尋ねていた。もはや体を起こすことも、返事をすることも難しく
なっていた少年のそばで、少女は少年に語りかけていた。
「ねえ。今日は絵を描いてきたの。何の絵だと思う?」
少年はしばらく唸っていたが、やがて微かに唇を動かした。『わからない』
少女は満足そうに笑うと、手にした絵を彼に見せた。
その絵をみた少年は、心底驚いたようにその絵を見ていた。それから、微かに笑った。
「だいぶ上手になったでしょ? あなたのおかげ。本当にありがとう。あのままだった
ら私、自殺してたかも」少し照れくさそうに言う。「だいすきでした」
少年はニコリとして、少女の右手を、弱々しいその手で握った。『僕もだよ』口を動か
す。
彼女は、ゆっくりとその唇にキスをした。5秒程度の時間だったが、永遠に感じられた。
心臓がバクバクしている。
それから少年は喋った。「頑張って」かすれた声で精一杯の気持ちを伝える。堪えきれ
なくなったのか、少女の頬を涙が濡らした。
それが最後の力だったのか、そこで少年は事切れた。
145 :
お題:腕 スランプ (7/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:58:04.73 ID:UA15Jdgl0
五
かつての少女は再び画家となり、世間を風靡する。
しかし、彼女が生涯かけて公開しなかった作品がひとつ。
『初恋』と名付けられたその作品に切り取られているのは、少年と少女が夕日を背景に
手を繋ぎあった絵。お互いに頬を紅色に染め、恥ずかしそうにうつむいている。
そんな二人は、どこまでも初々しく、幸せそうだった。
了
146 :
お題:腕 スランプ (8/7) ◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 00:59:38.15 ID:UA15Jdgl0
フルボッコ希望
147 :
「通常作」元旦の二人 0/4:2008/02/26(火) 01:15:29.36 ID:7sDI/HXO0
さて、空気を読まずに通常作を投下しますよっと。
御題は
祭りの後の祭り
ニーソックス
の2本です。
148 :
「通常作」元旦の二人 1/4:2008/02/26(火) 01:16:05.64 ID:7sDI/HXO0
元旦三日目の朝。
頬をわずかに赤くした斎藤直樹は、大き目のベンチコートを羽織り玄関前で立っていた。
「和歌子さーん」
白い息でそう呼びかけてしばらく待つ。玄関のノブががちゃりと音を立て、ゆっくりとドアが開かれた。
強張った表情で丸メガネの女の子、吉本和歌子が薄暗い中から姿をあらわした。
「直樹、やっぱ来たんだ」
「やっぱって。和歌子さんが大学受験の祈願に行きたいって電話かけてきたから」
唇をとがらせ白い息を吐きながら直樹は答えた。
「はいはい、行きますよ」
不満そうな声で返事をする和歌子。玄関から体を出し後ろ手でドアを閉めた。
彼女はピーコートを羽織り、チェックの膝下スカート、それと茶色いローファーを履いている。
直樹は見慣れないローファーへと視線を向けた。普段はバスケットシューズだということを覚えていたのだ。
そのローファーからは紺色のソックスがすっと伸び、長いスカートに遮られている。どのくらい続くものなの
か直樹には分からなかった。
「長い……ソックス、はいてる」
何気に直樹はつぶやいた。
チャラチャラしたことが嫌いな彼女を知っているだけに、ニーソックスが意外だったのだ。
その言葉に和歌子はみるみる表情を険しくする。
「やっぱ、ちょっと待ってて」
眉をひそめながら和歌子はくるりと背中を向けた。少し遅れてスカートがふわっと広がる。膝を覆うソックス
の切れ目が否応なしに直樹の目を引き付けた。それも次の瞬間には静かに舞い降りるスカートの裾で覆い隠され、
つかの間の非現実的な景色が落ち着いた光景へと戻った。
一連の現象にしばし呆ける直樹。だが彼はその出来事から意識を無理やり振りほどいた。
直樹は彼女を止めようと手を伸ばす。指先だけで柔らかく肩へ触れた。
感電したかのように和歌子は振り向く。セミロングの髪をふわっと広げながら険しい表情を見せた。耳まで桜
色に染めながら今にも泣き出しそうだった。
「え?」
直樹は驚いた。どうしてソックスと言っただけでこれほどの感情を動かすのだろうか、と。
「変、なんでしょ?」
そう言って上目使いで睨む和歌子。
149 :
「通常作」元旦の二人 2/4:2008/02/26(火) 01:16:31.94 ID:7sDI/HXO0
直樹は言葉を詰まらせた。和歌子は間違いなくここで『変だ』と答えて欲しくて言っているのではない。『変
じゃない』と言って欲しいは明らかだった。しかしそう簡単ではない、言葉を選ばなければ。
つとめて真面目な顔を作りながら直樹は口を開く。
「すっげえ似合ってる。可愛い系の女の子でこういう格好を見るけど、和歌子さんも似合ってるよ」
わずかに表情をゆるめる和歌子。だがそれもすぐに不機嫌へと戻っていった。
「ふーん、『和歌子さん、も』なんだ」
直樹は地雷を踏んだことを悟った。そして混乱した。一体どう言えばいいのだ。どうしてこんな突っかかりか
たをするのだ。クリスマスの時、両家族でパーティーを開いた時も幼馴染らしく仲良くおしゃべりをしていたの
に。
「ごめん。和歌子さんがそんなソックス履くのを見て、可愛いからちょっと驚いちゃったから」
子猫を驚かせないほどのやんわりとした口調で直樹は言った。
彼自身、何を言っているのだろうかと少々恥ずかしくなってきた。しかし直樹は和歌子の性格をよく知ってい
る、ここはこういわないとダメなのだと。そもそもこれほどの堅物である彼女がニーソを履くこと自体が奇跡的
な出来事なのだ。この機会を大事にしないと何かを失ってしまう、そんな気がしていた。
「……本当に?」
顔を少し伏せて和歌子が尋ねる。
「いや本当だって」
「変じゃない? ほら、『絶対領域』っていうの? うまく見せられないし。そうじゃないとメイドさんみたい
に可愛くなれないんでしょ?」
必死な表情で彼女は左右へスカートを軽くつまみ上げた。
直樹は釣られるように足元を見つめる。いびつに広がるチェックのプリーツスカート。そこから細く伸びる二
本の足。確かにここまでやればニーソの裾は見える。絶対領域とやらを見せるには今のスカートが長すぎるのだ。
だが、ミニにすると今度はオーバーニーにしなければならない、バランス的には物凄く短いスカートを履くこと
になる。そんなスカートを彼女が履くか? 無理だ。アニメと現実とでは色々と違いすぎる。
そもそも、可愛さの比較対照として『メイドさん』って何だ?
軽い頭痛を覚えた直樹は後頭部をぼりぼりとかいた。
「いや、そんなところにこだわらなくても。充分いい線いっていると思う」
「そう?」
疑わしそうだが先ほどよりも和歌子の表情は緩んでいる。
「まあ、まずはお参りに行こうよ」
150 :
「通常作」元旦の二人 3/4:2008/02/26(火) 01:17:06.95 ID:7sDI/HXO0
作り笑顔で直樹は家の向こうを軽く指差した。
少し歩くと地元の神社がある。
二人は一緒にそこの鳥居をくぐった。
昨日まで賑やかだったであろう、参道の左右にポールを刺した穴ぼこや、屋台の食べ物らしき包み紙がいくつ
か落ちていた。見通せる範囲に人はいない。
「今、一応元旦期間、だよね?」
不安げに和歌子はつぶやいた。
黒ずんだ木の階段を数歩昇って社の正面に立つ直樹と和歌子。大きく開かれた扉の上には真新しいしめ縄が這
い、真っ白い稲妻状の紙が風に煽られていた。社の中は暗く、奥はほとんど見えない。
「やっぱ遅かった」
昨日までなら屋台で買い食いくらいはできたのに、と直樹は心の中でぼやいた。
そんな彼の言葉を無視して和歌子はコートのポケットへ手を突っ込む。手を引き抜き指先でつまんだ小銭を賽
銭箱へ投げ込んだ。拍手をパン、パンと景気よく鳴らす。
「直樹は何をしに来たの? お祭り騒ぎの神社? それとも私の合格祈願?」
両手を合わせ目を閉じながら和歌子は言った。
かすかに眉をひそめる彼女の表情。その意味を読み取った直樹はいそいそと財布を取り出した。小銭を賽銭箱
へ投げ込み、拍手を打ち、目をつぶって口の中でつぶやく。が、そのつぶやきを取り消すかのように首を左右へ
振り、再び何かをつぶやきなおした。
「何をお祈りしてんの。首を左右に振ったりして」
和歌子の言葉に直樹は大きく目を開いた。拍手を降ろし、かすかな動揺を顔に浮かべる。
「いや別に。屋台が無いからちょっと残念だったなって」
「あんたバカでしょ。神前でそんなこと言う?」
両手を後ろで組んで和歌子はくるりと背中を向けた。スカートの裾がラッパ状に広がる。かろうじてニーソの
裾が直樹から見えた。
下りの階段へ彼女は右足を踏み出そうとする。が、直前でそれを引っ込めた。
肩越しに振り返る和歌子。
「そういえば合格のお祝いって、やってくれるの?」
早すぎるだろと直樹は思った。しかしここまで機嫌を取り戻した和歌子を再び不機嫌にしたくもなかった。
「お祝いは家でやってよ。まあプレゼントくらいなら。ミニスカとオーバーニーを買ってくる」
151 :
「通常作」元旦の二人 4/4:2008/02/26(火) 01:17:40.90 ID:7sDI/HXO0
口が滑った。『絶対領域』に意識がこだわりすぎていた。よりによって鉄の女と呼ばれる彼女へなんてことを
言ってしまったのだ。
これは地雷を踏んだと直樹は直感した。
「ふーん」抑揚のない声で和歌子は言った。「直樹が、ねえ。本当にあんたがミニとオーバーニーをおそろいで
買って来たら」彼女は言葉を一旦切る。「履いて、あげる」
いたずらっ子のような笑顔で和歌子は白い歯を見せた。
意外な返事に直樹が逆に動揺した。てっきり怒ってこのまま帰ってしまうのでは、と思ったのだ。しかしこの
ままでは本当に婦人服売り場でそれらを買わなければならなくなる。そう思って直樹は更なる秘策を練った。
「じゃあプレゼント増量。フリルつきワンピースと同じくカチューシャもつけるよ? それでも欲しい?」
どうだ、とばかりに勝ち誇った笑顔を見せる直樹。
口をへの字に曲げ、あきらかに嫌な表情を浮かべる和歌子。しかし彼女は負けなかった。眉間に皺をよせなが
らも口元で無理やり笑いを作る。
「いいよ? 全部直樹がプレゼントしてくれたら着てあげる」
その直後、和歌子は表情こそ崩さなかったが耳を少しずつ桜色に染めていった。
「それじゃあ」更に掛け金を上げようとした直樹は言葉を止めた。このままエスカレーションしたら意地の張り
合いでとんでもないことになる、そう思ったのだ。
「分かったよ。合格したら耳揃えて買ってくる」
まいったなあ、そう思いながら直樹はジーンズの両ポケットへ指先を突っ込む。和歌子の横をすり抜け、肩を
ゆさぶりながら階段を降りていった。
「絶対買いなさいよ!」
そんな直樹の背中に追い討ちをかける和歌子。苦笑しながら直樹は片手を挙げて応じた。
正月の祭り騒ぎは終わったというのに、これから再び祭りを起こしそうな、そんな二人の一日だった。
152 :
「通常作」元旦の二人 0/4:2008/02/26(火) 01:17:58.49 ID:7sDI/HXO0
失礼しました。
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:21:58.50 ID:jc2m2g6p0
規制とけてるかな
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:22:11.64 ID:jc2m2g6p0
よっしゃお題くれ!
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:22:19.18 ID:ISEokflH0
新参なんだが感想つけていいのか
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:23:58.81 ID:jc2m2g6p0
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:24:34.16 ID:FqGlu9Q50
>>148 元旦三日目の朝
という最初の一文が気に入った。
狙って書けたら凄い文だと思うんだけどきっと天然なのが惜しいところ。
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:26:02.01 ID:OO8UVs8t0
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:27:42.92 ID:jc2m2g6p0
>>159 把握。アメリカ横断ウルトラクイズ思い出した
161 :
◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 01:27:50.65 ID:xNlxqQo50
>>136 ちょっとコンビニ行ってて、レス返すの遅くなってしまった。
感想サンクス。恒例の言い訳タイム始めるよ〜。
>いい意味でも悪い意味でも淡々としてた
まぁ、ずべてはここに集約されると思うんだけどさ。
確かに、怪鳥の描写(死にたい云々)に関しては薄かった。
指摘の通り、淡々と描くことを目的としたわけだけど、ちょっとやりすぎたよ。
淡々と描く事ってのは、薄く描く事とは違うからね。反省してる。
>>137 ついでに、フルボッコおじさんから素敵な贈り物を。
事故ったら、普通腕だけじゃ済まないんじゃね? ピンポイントで腕だけっていうのは
おかしいと思う。つーか出血多量で死ぬ。そういう意味で、最初からリアリティが感じ
られない。
>少女はその後ろ姿を呆けたように眺めていた。
目、見えないんじゃないの? つーかこういうミス多すぎ。もっと考えて書こうよ。
俺が思うに、こういった話は現実味があって初めて作品として完成すると思う。設定上の
矛盾なんてもっての外。要は、もっと推敲しろよって事だ。
はっきり言って、読む気がしない。
以上。じゃあまた来週も、フルボッコおじさんにチャンネル・セット!
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:44:50.39 ID:QQ3Acqcn0
ほしゅ
お題くだしあ
ビギナーズラック
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:47:11.22 ID:ihixiVyv0
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:47:45.19 ID:mbc6pUFc0
お、お題は?! お題はまだなの?!
>>161 感想thx
腕のあたりはどうやれば良かったかなぁ
あと眼に関しては色彩がない(=グレースケールで見えてる)だけだからOKだと思うんだが。
言葉の使い方がまずかったかな
>>162 憧れ
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:54:05.58 ID:7sDI/HXO0
>165
ああ、イサキはもう少し先の漁場だ、きっと大漁だよ。
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:54:34.39 ID:xNlxqQo50
>>166 色彩ね。勘違いしてたよ、スマン……
腕に関しては、別に無理矢理車の事故にしなくても、別の要因でよかったと思う。
不謹慎だとは思うけど、通り魔とか。熱湯で火傷して、神経がやられてしまったとか。
俺に思いつくのはこのくらい。まぁ、実際書くとなると難しいよね。
ついでに俺にもお題くれ。また二時間で書く
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:54:59.23 ID:ISEokflH0
んじゃあ感想書かせてもらうわ。
>>138 まず目が見えなくなったのか、世界がモノクロになったのかよくわからない。
花を見ながら色を想像したりしているところから、色を失っただけとわかるものの、
>もう何も見えない。
>眼が見えなくなってしまったこと。
など視力そのものを失ったような説明が多々あるので混乱する。
さらに、これは批評ではなく個人的な感想なのだが、
少年の死が完全に「感動のためのアイテム」としてしか書かれていないのが
純粋に、気に食わない。
主人公の少女は基本的に自分の事しか考えていない。少年の死に際しても
彼の不幸を悲しんだりせず、自分にとって彼が失われるか否かという、
損得の面からしか見ていない非常に利己的な人格が伺える。
である以上、この物語は、少女が少年の死を貪っているようにしか思えず
なんとも後味の悪い読後感が残る。
もっと少年の死を少年自身のものとして書いて欲しかった。
このままでは、少年はラストの「涙チュー」のために殺されたとしか思えず
あまりにもキャラクターが救われないのではないだろうか?
と思った。
>>168 いやいや参考になってうれしいっす。
ありがとうございました
お題:いじめ
>>169 まさにその通りで耳が痛い。
誤解させるような描き方も不味いな。感動のためのアイテムっていうのも……確かにそうだよな。
利己的な性格っていうのも今見直したらそうだな。
キャラクターの性格とか次からは最初にちゃんとしたプロットを練ってから書きます。
ありがとうございました
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:09:09.28 ID:xNlxqQo50
いじめ把握
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:09:57.55 ID:xNlxqQo50
あと何個かお題くれると幸せになれる気分
おやじ狩り
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:12:00.59 ID:GmyDClfU0
異世界
>>172 こんな時間から書き始めるって凄いな……体壊すなよw
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:13:28.04 ID:xNlxqQo50
把握した。書いてくる
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:20:52.62 ID:jc2m2g6p0
>>146 構成設定キャラは王道というか、良くも悪くも無難な感じがした。
文章は描写が足りないかな。動作以外にも具体的な描写をすると話に入り込みやすくなるんじゃないか、と。
たとえば最後の絵、二人はどこにいるんだろう。病院か、それとも元気なら行けたはずの海か。風景がいまいち見えない。
そういうところに作者さんならではの具体性が盛り込んであると、一気に引き込まれたりする。
心に残ったのは四レス目。
死ぬ直前まで絵の勉強しようとする少年、いいね。少女のためなんだろうけど、何かこう美しいものがあるよ。気に入った。
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:27:06.23 ID:u2c27TgZ0
おでも書こう
おだいprz
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:27:33.41 ID:HcW32pU/O
お題を! 一心不乱のお題を!!
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:28:40.74 ID:xooMeHBC0
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:29:05.93 ID:OO8UVs8t0
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:52:48.09 ID:xNlxqQo50
ほ
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:54:58.47 ID:QQ3Acqcn0
投下しまふ
184 :
ビギナーズラック・2ちゃんねる1/3:2008/02/26(火) 02:55:54.27 ID:QQ3Acqcn0
手元にある酒を煽る。唇にあたる杯の感触が非常に気に食わない。安物の陶器であるのだから致し方がないのではあるが。
どうしたものかな、と僕は呟いた。じつをいえば、小説を書くのなんてはじめてなのだ。
ただたまたま、昨日TBSでやっていた情熱大陸で桜庭一樹が取材されていたものだから、よしいっちょう小説でも書いてみようか、と思っただけで、だから僕には小説の書き方なんかわからない。
vipperの、ひいては2ちゃんねるの皆さんごめんなさい。つい、だったんです。出来心だったんです。
とはいったものの書き込みをした手前どうにかして小説を書き上げてしまいたい。
なにをどうしたら小説というものができるのかはさっぱりわからないけれど、なんとかして小説を――すくなくとも小説らしきものを――書かないといけない。
僕は普段ちょいちょいと小説を読みはするが小説を書くとなるとこれまた道理がちがうことを、こうやってキーボードを叩きながら実感する。生みの苦しみというのはこういうのをいうのだろうか?
ともあれ、文才のあるなし以前に小説初心者の僕は、とにかくビギナーズラックを頼ってどうにかこうにか小説を書こうと思う。
185 :
ビギナーズラック・2ちゃんねる1/3:2008/02/26(火) 02:56:33.43 ID:QQ3Acqcn0
……こういうふうに書き出して、僕は既にお題を消化してしまっていることに気づく。
どうしよう。これからいったいなにを書けばいいんだろうか。
このスレッドでは、どうやら出されたお題に準じた内容のものを書かないといけないようでは必ずしもないようではあるが、
しかし書きたいように書け、といわれても、どうしたらいいのかわからなくなってしまう。
指針がなければ、右も左もわからない僕にはとるべき道がわからない。
僕は小説が書きたくて書きたくて仕方がないような人間ではないのであって、なにか書きたいことがあるかと問われれば答えは否なのだ。
186 :
ビギナーズラック・2ちゃんねる3/3:2008/02/26(火) 02:57:08.77 ID:QQ3Acqcn0
上のところまで書いて、僕は三〇分ほど筆を放って、酒を飲んでいた。
しかしそれにしても不味い酒だ。もう残りも少ないが。
そういえば昔の文豪というやつは酒ばかり飲んでいたイメージがある。小林秀雄然り、坂口安吾然り……いや、そんなにいなかったか。もしかしたらほかにもたくさんいたのかもしれない。浅学にして僕は飲んだくれの作家をあまり知らないようだ。
さて、それで小説、小説。
……小説もしかし飽きた。疲れてきた。なにより書くことがない。
書くことがない、ということを書いたというのは二葉亭四迷だそうだが、『平凡』を一度流し読みしただけの自分にはよくわからない。あれも閉じ方がひどく強引だった記憶がある。まあああいう小説があるのも許されるのだろう、程度に思ったものだが。
というわけで僕も強引にここでこの独り言を終わらせようと思う。読み返してみても明らかにこんなものは小説と呼べないのだが、とにかく書けないのだから仕方がない。
許してほしい。
酒も切れた。
最後に『平凡』の最後の文句を借りよう。こうなっている。
二葉亭が申します。此稿本は夜店を冷かして手に入れたものでござりますが、跡は千切れてござりません。一寸お話中に電話が切れた恰好でござりますが、致方がござりません。
187 :
ビギナーズラック・2ちゃんねる4/3:2008/02/26(火) 02:58:53.17 ID:QQ3Acqcn0
了。
2レスでいけたorz
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 03:10:51.13 ID:8MdVSW2fO
まぁよくある手だわな。
「書くことが無いという自分」を書く。
文法的なことを言えば、時制の不一致が気になるかな。
単語云々は指摘自体が馬鹿馬鹿しいから、自分で気付いたり指摘されたら直せばいい。
内容は正直つまらない。作家の名前とか言葉の引用も取って付けたみたいに浅はかだ。
それにこれはイマイチお題のラックとは違うんじゃないか?
文章自体はちょっと磨けばすぐに通用すると思うので、次は物語性の強い作品が読みたいな。
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 03:22:05.39 ID:ISEokflH0
>>170 いやまあやろうとしてることはすげーわかるんだ。
がんばってつかさい。
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 03:36:59.17 ID:FqGlu9Q50
>>184-186 案外読めた。
結構考えられて作られているように思う。
レスごとにフィクションのメタレベルの階層が上がっているところとか、
一レス目だと小説なんてほとんど読んだことがないような印象を受けるのに
三レス目には古典を読んでいることが示されていたりとか。
しかもその三レス目すら、小林秀雄をおそらくわざと文豪と称していたり、
あげくの果てには次のレスで階層ごとに奇麗に分けられていたはずの小説のレス数に自ら不満を持っていたり。
徹底して現実の作者のイメージを乱そうとしているような印象がある。
となれば、さらにここに寄せられる感想すらその作品の一部に取り込んでしまおうという
作者の意図があるように思われるのは、いささか考え過ぎなのだろうか。
191 :
お題・いじめ おやじ狩り 異世界(0/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 04:06:20.53 ID:xNlxqQo50
出来たんで投下します。そして寝ますおやすみなさい
192 :
お題・いじめ おやじ狩り 異世界(1/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 04:07:05.37 ID:xNlxqQo50
夢を見た。なんだかとってもカオスで、恐ろしい夢だった。
俺はコンビニに行って、弁当とタバコを買っていた。財布には千円札が一枚、小銭が少し。充分な
金額だ。俺はから揚げ弁当を手に取り、レジに並ぶ。店員にタバコの銘柄を伝え、会計を済ませ店を
出る。店の前に、見るからに柄の悪い若者、まぁ俺と同年代だろう、二十代前半の輩が数人たむろし
ている。だからといって俺に関係は無い。無視してその場を去り、自分のアパートに戻る。ドアの鍵
を開け、部屋に入って弁当を貪り、タバコに火を点ける。
そうするはずだった。ドアが開かない。鍵を開けてドアノブを捻っても、びくともしない。おかし
いなと思うが、ドアが開かないのは事実だ、仕方ないので体当たりを実行する。一歩半の距離をとり、
肩からぶつかる。身体がドアに触れる。これから起こる事は容易に想像できる。ドアが壊れるか、俺
の肩が痛くなるか、もしくはその両方か。
決して、ドアをすり抜けるなんて結果が待っているとは考えないだろう。
しかし、これは夢なのだ。何が起こっても不思議ではないのが夢であり、それゆえに夢は夢たりえ
るのだ。空を飛んだり、いきなり金持ちになったり、異性にもてたり。そう、夢というものは、一般
的に都合の良いものとして解釈される。悪夢もやがては覚める。その意味では都合が良いと言えるだ
ろう。
「そう、夢なんだよ」
ドアの向こうは見たことも無い世界が広がっていて、もう二度と元の世界に返れないとかいうふざ
けた悪夢も、やがては覚めるのだ。そうだ、そうに違いない。じゃなかったら死にたくなる。つーか
死ぬ、マジで。
「いい加減に認めなさい。夢じゃないわよ」
アホか。ドアの向こうには真っ青な空が広がっていて、尚且つ地面というものは無くて、今まさに
俺は地面に向けて落下中なんて現実、俺は認めない。断じて認めない。これはアレだ、橋から落ちる
とかそういう類の夢だ。ああいう夢って妙に現実感があるからな、ハハッ……
「いいからはやく、翼とか出しなさいよ。そのために呼んだんだから」
「出せるかボケェ!」
一体何なんだ、この女は。夢ならもっと、おしとやかで上品な女の子を出してくれ。そもそもなん
で俺の部屋はこんなになってんだ? 俺は部屋を床抜けにした覚えは無いぞ。大体俺の部屋は一階だ、
地面までこんなに高度があるはずが無い。一体どれくらい落下してんだ? かれこれ五分は経ってる
と思うんだが。五分あれば、大抵の物体は地に激突するだろうに。
193 :
お題・いじめ おやじ狩り 異世界(2/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 04:07:55.90 ID:xNlxqQo50
「はぁ? それってどういうことよ! 飛べなかったら助からないじゃない、バカ!」
「知るか! 大体呼んだって何の事だよ!」
「言葉通りよ! ああもう煩いわね、いいわ、自力で何とかするわよ!」
「なんでテメェがキレてんだよこんちくしょうがぁ!」
って、なんだか地面らしきものが見えてきましたよ? ちょっとまずいんじゃないのか、そろそろ
目が覚めてもいい頃だぞ? さぁ、早く目覚めるんだ、俺! ほら、もういい感じに地面が迫って、
このままだと俺は激突してミンチになること請け合いで助けてええええええええええ……!
「なに寝てんのよ、起きなさい!」
……ん、やっぱり夢だったか。布団とは違う硬い感触、どうやらベットから落ちたらしい……うん、
ベット? 俺の部屋にそんなものは無かった筈……
「はっ!?」
なんだここは、どこだここは? 少なくとも俺の部屋では無い。だって土だもん。俺は部屋の中で
ガーデニングなんてやってない。うわ、服が土まみれだ。洗濯しないと。
「やっと目が覚めたわね。さぁ、さっさと行くわよ」
「行くって何の事だよ……つーかここどこだよ」
一つだけ断言できることがある。絶対に地球じゃない。なんかもう星とかそういうものを超越して
るよ、コレ。だっておかしいもん。
「なんだ、あれ……?」
おっさんがいじめられてる。というよりも狩られてる。何かの喩えじゃなく、本当に「狩られて」
いる。殺伐とした光景だが、なんかシュールだ。不思議なのは、誰もそれを止めようとしないこと。
かといって楽しむわけでもなく、作業の如く狩っている。
「何見てんのよ、さっさとしなさいな」
女が苛立たしげに俺に話しかけるが、そんなことより目の前の光景の方が気になる。
「なぁ、あれって何してんの……?」
おっさんと取巻きを指差す。女は呆れたような、間抜けな声で答えた。
「何って、おやじ狩りに決まってるでしょ。他に何があるのよ」
「いや、それは見れば分かるけどさ」
俺が聞きたいのはそんなことではない。
194 :
お題・いじめ おやじ狩り 異世界(3/3) ◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 04:08:42.15 ID:xNlxqQo50
「なんであんな事してんの? つーか止めないの? おっさん助けようよ」
女は再び呆れたように口を開く。そして驚愕の一言を放った。
「なんで止めるのよ。あんなの只の食べ物じゃない」
俺は耳を疑った。今こいつは食べ物といったか? あのおっさんを食うのか? バカな、確かに肉
付きはいいが、あんなビール腹を食って何になる。つーか本当に喰うのか?
「なによ、あんなの只の家畜でしょ? 一々同情なんてしてられないわ。さっさと行くわよ」
女は歩き出す。森の中でおっさんが狩られている奇妙な状況を、俺は未だ把握できない。
だが、一つだけ解ったことがある。
これは、どうやら夢じゃない。爪の間に挟まった土の不快感が、俺にそう告げている。後ろではお
っさんが相変わらず痛めつけられている。そして気付いた。おっさんは先ほどから一言も言葉を発し
ていない。悲鳴は上げるが、それだけだ。どうやらあれは、人であって人では無いらしい。
そしてあの女。後姿から確認できるのは、長さ五十センチほどの尻尾。
夢なら、本当に覚めてほしい。これは悪夢だ。しかもとびきり上等の、残酷な悪夢になるだろう。
「さっさと来なさい!」
女が振り返る。その瞳は、まるで猫のように鋭く、その口からは鋭い牙が垣間見えた。
「早くしないと、そのうちアンタも狩られるわよ……?」
了
195 :
◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 04:10:03.06 ID:xNlxqQo50
以上です。なんかもうカオス過ぎてわけわからん。
もう調子に乗るのはやめよう。感想返しは今日の午前中には何とか。
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 04:18:58.35 ID:QQ3Acqcn0
うおレスついてるサンクス
>>188 うん、くだんねーもんをくだんねーふうに書いたなーって意識はある
「全然つまらねえwww練り込みも足りねえwww」っていわれるのが妥当だわなwww
拙いもんに感想くれてありがとう。
>>190 書いてる途中までは3行目の辺りはちょっと考えてたんだけどな、
分割の表記間違えてテンパったからか投下したら全部忘れてたw頭使うの苦手なんだw
小林秀雄も素www別に評論家が文豪でいけないのかなとも思うけどなw
なんていうか、言い方はあれだが深読み乙ってことになっちまうなあ。素でアホでサーセンwwwありがとうwww
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 04:28:08.83 ID:jc2m2g6p0
>>195 全く何がどうなってるのかわからない。とにかくわからない。
どうして女は落ちてるとか、どうやって助かったとか、そんなのは些細なレベル。
読んでて、どんな場所で何が起きてるのか良くわからないのが一番困った。普通なら省略してはいけない所を省略してる。
フルボッコですまんが、頭の中に描いたものをちゃんと伝えられているか、一度文章を見直してほしいと思う。
いや、不思議なハイテンションぶりは正直面白いと思ったけどさ。加減てものがあるw
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 05:26:01.52 ID:pqdUX9Jq0
保守。
それは我々に遺された尊き理性。
保守。
それは我々に託された偉大なる魂。
保守。
それは我々に課された大いなる使命。
保守。
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 05:31:09.86 ID:Aabk6NbN0
お題くだ↓さい
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 05:35:21.38 ID:m5kewRFdO
BNSK虎の巻
スカートの裾
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 05:36:50.01 ID:Aabk6NbN0
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 06:04:16.49 ID:rEjBuuiGO
今更ながらに全感乙
耳鳴りの作者です
チャットモンチーとかぶってたのは知ってたんだぜ
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 07:04:47.36 ID:p/P56cS6O
おはようほ
205 :
(お題:BNSK虎の巻)1/2 ◆LBPyCcG946 :2008/02/26(火) 07:05:47.73 ID:Aabk6NbN0
まずは一番手、爆破の達人ゴンザレスの登場だ。プラスチック爆弾から核爆弾まで、何だって
扱うスペシャリスト。火薬の臭いが付きまとい、耳から時計の音が離れない、そんな爆弾中毒ゴ
ンザレス、今日の仕事は金庫破りだ。厚さ1mの鉄板を、粉々に打ち砕く爆弾が必要なんだってよ。
全く、無茶言ってくれるぜ。けっ、正にオレにしか出来ない仕事だな。
何せ相手はロケットランチャーも跳ね返す程の怪物だからな、BNT火薬と亜硫酸、それに……、
おっと、こんな話素人に言ってもしょうがないな。とにかく爆弾の事なら俺に任せとけ。ホワイ
トハウスだろうがピラミッドだろうが、一点突破でぶっ飛ばしてやるぜ!
シー、静かに。任務に必要なのは何よりも忍耐だ。私の名前は神谷。忍者の血を引く忍耐のプ
ロだ。灼熱のゴビ砂漠でも、極寒の地シベリアでも、どこだって何週間でもテント張ってキャン
プしてBBQしてやろう。今はとある豪華な屋敷の庭にある池で、酸素ボンベ担いで合図を待っ
てる。仕掛けたド級の爆発音が鳴れば、いよいよ俺の出番だ。
金庫に忍び込んで、馬鹿でかいダイヤを掻っ攫う。この寒い真冬に、水の中で5時間待機、そ
の後すぐ機敏に動く。こんな任務、私にしか出来ないだろうな。おっと、今音が聞こえた。それ
じゃ、行くとしようかな。
情報戦を制する物が、この世界を制するのさ。そうだな、俺の名前はMr.D、とでもしておこう
か。冷戦時代、某国のスパイを勤めていた情報工作技術は伊達じゃないぜ。FBIの機密情報から、
お前の家の今晩のおかずまで、何だって調べてやろう。そんな俺の今日の任務は、この豪邸にな
んとか潜入し、金庫の前に爆弾を仕掛けて逃げる。
ふぅ、欠伸が出る程簡単な仕事だな。これで時価数十億のダイヤが手に入るのだから、これほ
どおいしい仕事もない。さて、何に化けて進入しようか。保険屋か投資家か……おっと、ここで
言ったらバレてしまう。
206 :
(お題:BNSK虎の巻)2/2 ◆LBPyCcG946 :2008/02/26(火) 07:06:19.45 ID:Aabk6NbN0
なんだかんだ言って、この世で一番強いのは国家権力なのさ。1日中部屋に引きこもって爆弾
作ってる気ちがい野郎は近隣住民の通報で即逮捕だし、池の中で何時間も待ってるドMの変態は
音を鳴らせばすぐ出てきた。俺らのフリして屋敷に忍び込もうとした奴は一発だ。何せ知らない
顔だったし、指名手配の写真にもろ顔が写っているからな。
いいか、犯罪なんて犯すもんじゃないぞ。何かを盗めば法律で裁かれる。それがこの国の仕組
みという物だ。チンピラ風情が調子こいてんじゃねえ。でもあんたが善良な市民なら、異変が起
きたらすぐ呼んでくれ。俺達警察、頼れる法の番犬だ。
爆破! 忍耐! スパイ! 警察! BNSK、虎の巻!
207 :
400越え保守:2008/02/26(火) 07:56:28.49 ID:CaNZogvY0
【勝手に
>>55,104の続き】
すのは、どう考えても立派な「少女」――それも言うなれば、俺の、妹にあたる子なのだろう。
「兄ちゃん。その……どうだった?」
そう訊ねる彼の――いや、『彼女』の声は、もうほとんど涙声に近かった。自分の体に起こっ
た異変、その不安に耐えられないのだろう。なによりその異変を、俺にどう思われるかという
点を気にしているようにも見える。俺は彼女の不安を取り除くべく、笑顔を作ろうとして――
そして、考え直す。
「大丈夫だ」
覆い被さるように抱きしめて、そして彼女の頭を優しく撫でる。華奢なその体が俺の下で、
小さく、でも確かに震えているのがわかる。頭を互い違いに交差させる形になった、その俺の
耳元で彼女が息を飲む。なにかを言おうとして、でも声が出ない――きっと、そんな感じだ。
俺は、彼女に自分の顔を見せない。ただ、抱きしめるだけだ。その行為が、なにも知らない
彼女の心に、いったいなにをもたらすのか。もう、考えるまでもなかった。
「俺が、治してやるから。少しくすぐったいかもしれないが、我慢するんだ。できるな?」
思ったよりも早く、頷く気配があった。まだ幼く小さな指が、ぎゅっ、と俺の服を握る気配。
真剣な俺の態度に、彼女の不安が大きくなっているのがわかる。そして、いま信頼できる唯一
の存在、自らの秘密を打ち明ける相手として選んだ兄に対し、まだ幼い彼女はやはり、疑念の
一つも感じてはいない。おとなしく言うとおりにしてたら、きっと兄ちゃんは助けてくれる――
そんな弟の、いや、もう『妹』である彼女の、その思いを。
俺は、黙殺する決意を固めた。
「……ぁ」
ため息のような、あるいは嗚咽のような。か細いその声は、やはり幼い少女のものだ。皮膚
の上を蠢く実の兄の指に、その信頼とは裏腹の戸惑いを隠せない。すっかり身を固くし、そし
て全身を紅潮させた妹は、しかし「抵抗」という選択肢を持たなかった。彼女が怯え、そして
戸惑いを感じるのは、自分自身の体の異変だ。そしてそこから逃れるために、彼女はその身を
俺に投げ出している。その願いを、唯一の希望を、俺の指が荒々しく踏みにじる。
「――痛っ」
力強く食い込んだ指が、彼女に悲鳴を上げさせる。大丈夫、と囁くと、彼女はそれ以上の不
安を堪えるように唇を結んだ。指の中の、まだふくらみかけの小さな感触。まだ成長の途上に
(省略されました。続きを読むにはわっふるわっふると書き込んで下さい)
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 08:30:20.70 ID:rEjBuuiGO
ほっしゅるほっしゅる
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:33:54.52 ID:j3Iy4IknO
>>206 テンポいいね
冒頭と、ゴンザレスの独白への切り替わりが、少し気になった
スキ
↓もだいもくれれれ↓
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:38:49.41 ID:rEjBuuiGO
どもり教師
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:42:09.42 ID:j3Iy4IknO
はははあく
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:43:00.33 ID:Aabk6NbN0
>>209 確かに冒頭人称が混じってるな
特攻野郎Aチームっぽく書こうと思ったらこうなっちまった
これもってってくれ っ「巨人」
213 :
(お題:スカートの裾)1/1 ◆LBPyCcG946 :2008/02/26(火) 09:44:32.51 ID:Aabk6NbN0
腰をくの字に曲げながら、左手は必死につり革を掴む。夏の朝特有の、あの何とも形容しがた
い臭いから、コーヒーと新聞と、あと香水に汗、それらを全て織り交ぜた電車内。もはや乗車率
は200%を超え、さながら地獄のような景色だ。だが地獄にも、救いという物はある。
私の目の前にいる女子高生。短めの髪を後ろで結び、白い制服からすらりと伸びた肉付きの良
い腕と滑らかなうなじ。思わず私は生唾を飲みこむ。更に視線を落とせば、スーツとスーツの間
にすっぽりと挟まっている少し乱れたスカート、その下にあるのは……。
私の中から込み上げる衝動に耐えかね、私は思わず視線を外してしまった。電車内に吊り下げ
られた広告を見ると、「痴漢教師」の名前が踊っていた。流れる滝のような汗は、この暑さだけ
のせいではなさそうだ。早く目的地までと思えば思う程、鼓動はテンポを上げていく。
その時、前にいた女子高生からふわりと、良い匂いがした。泡立てた石鹸のような、そんな若
くて青い匂いだ。私の右腕は、その未熟な果実の香りに誘われるように、女子高生の体へと伸び
る。何も痴漢をしようという訳じゃない。ほんのちょっとだけ、女子高生の背中に私の手のひら
を当て、その体温を感じればそれで満足できるはずだ。
私の手が女子高生の背中へと辿りつく。ごく自然に、バレないように、あるいはバレても「満
員電車だから」と言い訳できるような範囲で、秘密のスキンシップを続ける。女子高生の鼓動が、
私の手のひらを通して伝わり、それに呼応するように私の息は荒くなっていく。吐いた息が女子
高生のうなじを伝い、少しだけ制服の襟を膨らませた。気のせいか、女子高生が少し震えたよう
に見えた。私にはその仕草がどうしようもなく愛おしく、そして更なる愛撫を求めているように
思えてならなかった。
私は改めて、電車内に視界を戻した。眠そうな顔をしたサラリーマンから、汗で化粧が溶け始
めているOLまで、誰1人として私の方を見ている者はいない。膨らむ衝動はやがて抑えられな
い巨大な怪物と化し、私の自制心をペロリと平らげる。
私はスッと女子高生のスカートの中へと、右手を運んだ。未知なる領域を探検し、楽園を目指
す冒険家のような、そんな気分だ。私の脳裏に、家族やら仕事やら、そんな最早どうでも良い事
が一瞬浮かんで、すぐに消えた。私は哀れな囚人になろうとも、この止め処も無い欲望に身を任
せようと決心した。
その絹へと手を触れた瞬間、私は物凄く強大な力で右手を引っ張られた。叫び声をあげる暇も
なく、私はスカートの裾を通り、中へと吸い込まれた。そこは何も無い空間で、私は蜃気楼のよ
うに、ただひたすら揺れていた。
こうして、満員電車に1人分の空きが出来た。
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:45:24.24 ID:Aabk6NbN0
次のお題くれい↓
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:48:58.72 ID:rEjBuuiGO
ブラウスの袖
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:49:17.68 ID:Aabk6NbN0
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:58:13.75 ID:IaVpByfH0
お題をおくれ
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 10:03:01.70 ID:j3Iy4IknO
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 10:41:47.84 ID:rEjBuuiGO
いるなら↓
ほっけ
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 10:43:42.23 ID:IaVpByfH0
221 :
◆GuyGCtaaJY :2008/02/26(火) 11:40:42.69 ID:xeWeGOi+0
お題くれ
>>177 具体的な描写ですか……心がけます。
どうも自分の苦手な部分らしいです。
ありがとうございました
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 11:53:16.74 ID:4k2jWY5d0
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 11:53:20.56 ID:rEjBuuiGO
把握した
シロナガスって鯨かよ
難しいなwwww
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 12:38:16.39 ID:rEjBuuiGO
がんばれほ
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:21:23.78 ID:rEjBuuiGO
ほ
ほし
ほしゅ
ほしゅう
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:36:39.48 ID:j3Iy4IknO
巨人ネタで、人間の国に来た魔法少女メイドフィギュア書いてるけどこれ、果たして面白いか?
読売ジャイアンツの二軍でくすぶってる選手が、降り注ぐ隕石をことごとく打ち返すとかバッファローズ星人のノモーが繰り出すトルネード隕石との対決とか面白いくないよな?
ある日一部の男達の胸が膨らみだして、嫉妬に刈られた女性達に狩られる暗黒時代、微乳を愛した巨乳人類の闘争を描いた、ある巨人達とか面白くないよな?
えーと保守がてらそんくらい。
んじゃ書いてくるが完成しないかも
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:38:44.17 ID:EPFRTsy60
そう僕に出来ることは、二日に一つお題くださいと云うだけである
******************【投票用紙】******************
【投票】: No.06 それはみにくかった ◆ynAdbGZ23c
No.14 わたしのからだ ◇7BJkZFw08A
No.17 恋人は ◇LBPyCcG946
No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ ◇/7C0zzoEsE
気になった作品 No.08 鉄の時雨の中で眠る ◇ID:kLJlcknK0
No.10 ゾックズ・ポートレート ◇zsc5U.7zok
**********************************************
取り急ぎ投票。
全感はもうちょいかかりそうです。
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:57:46.81 ID:rEjBuuiGO
主題ください
232 :
◆c3VBi.yFnU :2008/02/26(火) 14:10:07.95 ID:xNlxqQo50
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 14:47:14.26 ID:j3Iy4IknO
この俺に…保守しろと言うのか……ッ!
235 :
(お題:ブラウスの裾)1/3 ◆LBPyCcG946 :2008/02/26(火) 14:49:50.54 ID:Aabk6NbN0
ついこの間、私の体験した不思議な体験を話そう。とても信じられないような出来事だけれど、
私はこの事を、これから一生忘れないと思う。
その日は、前々から約束していたデートの日だった。天気もよく、彼氏と一緒に某遊園地へと
行った。私はこの遊園地が好きで、子供の頃、お父さんとお母さんによく連れて行ってもらった
のを覚えている。
彼は、お見合いパーティーで出会った人で、職業は青年実業家。年収は1000万と言ってい
たし、それに背も高く顔も良くて、私は真剣に結婚を考えていた。彼も「その内に」と言ってい
たけれど、仕事が忙しいみたいで、式の段取りをするのに手間取っていた。
久々の遊園地は本当に楽しかった。ジェットコースターに乗ったり、一緒にポップコーンを食
べたり。彼氏も楽しそうだった。
異変が起きたのは、園内のレストランから出た時の事だ。私は彼と腕を組んで、次のアトラク
ションに向かおうとしていた。すると、私のブラウスの裾を、誰かが引っ張っている。私は驚い
て、反射的に後ろを振り向いた。視線を落とすと小さな女の子がいる。赤い服を着た、長い髪の
女の子。
私は彼の手前、その女の子を邪険にも扱えず、猫なで声でこう言った。
「どうしたのかな〜?」
女の子はその質問に答えず、ただ黙ってそこに立っているだけだった。辺りを見回しても、女
の子の親らしき人はいない。迷子だろうか。
「お父さんとお母さんはどこかな〜?」
と聞いてみるも、やはり女の子は何も答えなかった。ただじっと、私の目を見て、口をへの字に
しているだけだ。
私は困り果てて、彼の方を見た。何やら青い顔をして、私の顔を伺っている。私が彼の言葉を
待っていると、彼は思いがけない言葉を吐いた。
「……何してんの?」
私はその言葉の意味が分からなかった。
「迷子センターってどっちだったっけ? 届けてあげないと……」
私がそう言うと、彼はゴクリと唾を飲み込み、こう言った。
「そ、そこに何かいるのか?」
236 :
(お題:ブラウスの裾)2/3 ◆LBPyCcG946 :2008/02/26(火) 14:50:25.32 ID:Aabk6NbN0
彼の顔は益々青ざめている。彼の指差す方向には、女の子が立っている。女の子は彼の方を見
ている。今思えば、その横顔に、なんとなく見覚えがあった。
「え、何言ってんのよ。冗談でしょ?」
私は内心うろたえながらも、必死に平静を装った。引きつった笑顔が私にもわかる。
「俺には何も見えないけど……」
元々私は霊感の強いほうではない。それに、そこにいる女の子は幽霊とかの類の物にしては妙
にはっきりと存在感があった。でも、彼もふざけている訳ではなさそうだ。私は彼の手を取って、
早歩きで振り返らないようにその女の子から離れた。
彼が何か言いたげに、私の表情を伺ってきたが、私は取り繕う事も出来ずに、ただ黙っていた。
どうしたら良いのかわからなかったからだ。
「次、何乗ろうか」
上ずった彼の言葉。私が「そうね……」と答えた時、また裾が引っ張られた。
恐る恐る振り返るとやはり、あの女の子がいた。私は背筋に悪寒を覚えながらも、彼の方を見
た。彼は私の事を、怪物を見るような目で見ていた。
次に私は、周りの人に適当に声をかけた。子供連れの家族4人組み、きっとお父さんの家族サ
ービスなんだろう。至って丁寧に、普通に声をかけた。
「あの、この子を迷子センターに連れてってもらえないでしょうか」
その家族連れは4人とも同じような顔で私を見ていた。それはやっぱり彼と同じ表情で、私に
とって好ましい物ではない。
「えっと、どの、ですか?」
家族のお母さんが私にそう言った。彼がふざけていた訳じゃないようだ。私がそれ以上言葉を
発せずにいると、家族連れは逃げるようにどこかへと去っていった。
「な、なあ、今日はもう帰らないか? きっと疲れてるんだよ、お前」
彼が私に気を使いながらそう言った。私はコクコクと頷いた。またその女の子を置いて、離れ
ようとすると、裾を引っ張られる。
「ごめん……」
気づくと私はそう呟いていた。泣きそうな顔をしていたと思う。私は女の子の手を掴んで、彼
から離れた。彼は私を止めてはくれなかった。
237 :
(お題:ブラウスの裾)3/3 ◆LBPyCcG946 :2008/02/26(火) 14:50:57.40 ID:Aabk6NbN0
それから私は、女の子を連れて園内を歩き回った。迷子センターに行った所で、彼と同じ反応
をされるのが関の山だろう。女の子の親を早く見つけて渡したい。いるのかどうかはわからない
けれど、そうしなければ、私から離れてくれないようだ。
勿論、女の子を置いて家に帰る選択肢を選ぶ事も出来たけど、私がそうできなかったのは、昔
私も、この遊園地で迷子になった事があるからかもしれない。そんな思い出がふいに蘇り私は女
の子の顔を良く見た。やはり、この女の子は私に似ている気がする。いや、私の子供の時そのも
のなように思える。
私は迷子になった時の記憶を必死に手繰り寄せながら、園内を歩いた。あの時、迷子になった
私を助けてくれたのは、ブラウスを着た女の人だった。私は何も言えずに、そのブラウスの裾を
引っ張った。
もしかして、と私は思った。その記憶の中にいるブラウスの女の人は……。
そうだ、記憶の中の女の人は園内を歩き回った後、何かを思いついたようにある場所へ向かっ
た。それは、園内にある大きなティーカップの所だ。
私は女の子の手を引っ張って、ティーカップを目指した。そこに両親がいるはずだ。心配そう
に顔を俯かせるお母さんと、辺りを見回すお父さん。やはり、いた。今、実家にいるお父さんと
お母さんよりも随分と若い。
お父さんとお母さんが私にお礼を言いながら、子供の私を抱き寄せた。私は何か言いたい衝動
にかられながらも、逃げるようにその場所から離れてしまった。数メートルほど歩いた後、後ろ
を振り返ったら、子供の私とお父さんとお母さんは消えていた。
これが、私の身に起きた不思議な出来事だ。その後、彼との関係は自然に消滅した。頭のおか
しな奴だと思われたのかもしれない。だけれど、昨日、友達からこんな事を聞いた。友達の友達
が結婚詐欺師に引っかかり、数百万円を騙し取られてしまったらしい。その結婚詐欺師の名前は、
私の元彼の名前と同じだった。
私が子供の私を助けたように子供の私も、今の私を助けてくれたんじゃないかと、私は思う。
終
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 14:52:21.73 ID:Aabk6NbN0
次のお題くれー↓
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 14:54:11.16 ID:8JsmsbH50
空港
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 14:54:27.70 ID:Aabk6NbN0
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 15:15:46.50 ID:T2fX6EM90
ウマー
242 :
転載:2008/02/26(火) 15:23:01.66 ID:tEu4hmc/0
転載お願いします
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.05 しおりのノクターン ◆QIrxf/4SJM氏
1〜3レス目が4レス目で収束するところがすばらしい。
気になった作品:No.11 男と女の『めかにずむ』 ◆0CH8r0HG.A氏
どうしてかわからないがすごく印象に残っている。
**********************************************
からだの一人称は問答無用で切った。
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 15:48:58.66 ID:jc2m2g6p0
>>213 最後「えええ」て言っちまったw
そういうオチかあ。まあアリか。うん、アリだな。生々しく緊迫感が伝わって来て、良かった。
最後一行は「私」が言ってんのかな? 妙に客観的で、怖い。ちょっと面白い試みに思えるけど、ミスかもしれないとも思ったり。どうなのか。
ともあれ面白かった。
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:12:09.20 ID:j3Iy4IknO
ははあ…保守、で、あるか
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:29:40.37 ID:jc2m2g6p0
>>237 一レス目、きっちり伏線張ったうえで事件を起こし、読者の興味をひいてる。
一レスに収めるのはけっこうキツイだろうにそれを感じさせず、上手いな、と。
男の怖がりかたとかベタっちゃベタなんだけど、効果的に台詞が使われてるおかげで話の短縮に一役買ってる気がする。この辺も上手い。
展開はありがち、安心して読めるとも言えるかな。あと最後の一行「私」が多すぎて混乱する、大事な部分なのでなんとかしましょう。
246 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:33:03.57 ID:clGH7vq/0
全感いきます。
計七レス。
247 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:33:27.85 ID:clGH7vq/0
No.01 ある事件と俺の悪夢 2/2 ◇CFP/2ll04c
一言で言うと、わからない。これに尽きます。
オチがわからない、なぜ事件の描写があるのかわからない、テーマがわからない。
何もかもが余りにも漠然としているという印象を受けました。
いきなり自分の理解力のなさに絶望。
No.02 ジゼルとルネ 1/4 ◇pxtUOeh2oI
とてもいい話でした。専門的な知識がきっちりと細部まで説明されていて、
まったく知識のない僕にも楽しめました。
ですが、中盤の描写が細かすぎて、逆に作品全体のテンポを崩してしまっているように思えます。
専門的な話は難しいですね・・・・・・。
No.03 『浮き』 1/4 ◇ka4HrgCszg
おもしれえええええ!
最初の一文で惹きつけられ、そのままテンポの良さと起伏のあるストーリーによって
最後まで読まされてしまいました。
気になる点は、寄生された人たちを殺すだけで秘密が守れるのでしょうか? 目撃もされるだろうし・・・・・・。
また、最後の炸裂音は栞が自殺した音だと思うのですが、これから寄生される人はどうするつもりだったのでしょう?
・・・・・・とはいえ、粗探ししようとしないと見つからないぐらいにサクサクと読ませる筆力には尊敬の一言です。
No.04 いらないもの 1/1 ◇gNIivMScKg
これは出産の話でしょうか。タイトルも含め、一つの世界を作りつつ読者に想像させる程度にヒントを
置いているのがすごいです。僕には作れない話だなあ。
一つ気になったのが、
>僕は、僕になったんだね。
>これから僕は、僕になる。
この二文が連続するということは、この話における「僕」は三段階あるということでしょうか。
この話から受けた感覚では、「僕」になった「僕」はまた最後に「僕」に戻る(なる、ではなく)んじゃないかなあと
思われたのですが・・・・・・。
まあ僕の読みが完全的外れならしょうがないのですが。ともあれ徹底した暗喩の世界、楽しく読ませていただきました。
248 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:33:45.55 ID:clGH7vq/0
No.05 しおりのノクターン 1/4 ◇QIrxf/4SJM
これは・・・・・・何というのだろう、普通なら「わかりません。ごめんなさい」なのだけど、
これは分からなくて良かったというか、深く考えずにこの世界観にのぼせていたいというか。
全体に統一されたムードがあって、それは例えば数字の表現だったり、突然挿入される☆だったり、
なんか捉えようとすればするほど逃げていくような、ううむ、見事です。
手放しで褒めているのに投票していないのは、そうですね、あまりにも飛びぬけた世界にいるために
他の作品と同等に評価するのを躊躇われたというか、これに投票しちゃったら他のに投票できねーみたいな。
なんというかあれです、審査員特別賞を受賞するのはきっとこういう作品なのでしょう。
No.06 それはみにくかった 1/4 ◇ynAdbGZ23c
画家としてのスタンスとそれに魅せられた男、だからこそ必然的に迎えた結末、
そしてそれを丸ごと受け入れた男の描写が、まっすぐに素直に描かれていて、ああすごいなと。
戦場という舞台にある意味そぐわない暖かいムードを、徹底した技術で書き上げている点も素晴らしいです。
No.05が個性の意味での目標だとしたら、これは技術の意味での僕の目標となる作品です。
お見事でした。
余談ですが「うなづく」の違和感をどうしても拭えず、「うなずく」じゃないのかと思って調べてみると
どちらの使い方もあるようで。一つ勉強になりました。
No.07 狐 1/2 ◇ibD9/neH06
ごめんなさい二回目です。
結局どういうことが伝えたかったのか読み取れませんでした。
彼が狐であることがところどころで強調されていながら、人間の心を持っているかのような描写もあり、
しかも最後に思いっきり投げっぱなしみたいな。
うーん、全体から受ける陽炎のようなムードは凄く好きなのですが・・・・・・。
No.08 鉄の時雨の中で眠る 1/1 ◇ID:kLJlcknK0
お題を使い尽くそうとする姿勢が素晴らしく、全体のムードもとても好みです。
終わらせ方もすごいなあ。でも個人的にはこう終わらせるのなら
月の流れにもこだわって欲しかった。急に十月が入り込んでるのがどうにもノイズに思えてしまいます。
249 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:34:09.18 ID:clGH7vq/0
No.09 曖昧な境界線 1/3 ◇Kq/hroLWiA
なごみました。全体的に薄暗く隙のない今回の品評会にあって、のんびりした話はそれだけで目を引きます。
自分をかたくなに定義する見波と、彼女をまるごと受け入れているヒロの対比も凄く好きです。
No.10 ゾックズ・ポートレート 1/4 ◇zsc5U.7zok
何回も読み返したくなる作品。つまりは色々な解釈を可能とする余地を残していて、
それでいてきっちりオチも付けてきているのが凄い。
ただ、余地を残しているがゆえに、色々な疑問が浮かんできてしまうのもまたしょうがない所でしょうか。
物語全体の報告書のようなムードと相まって、もやもやした気分になってしまいました。
No.11 男と女の『めかにずむ』 1/3 ◇0CH8r0HG.A
あー、駄目だ。負けた。僕には絶対書けない。
まっすぐに叙述しているだけなのにこのムード。注文をつけること自体が無粋と思わされる作品です。
あまりにもそのまま過ぎて投票には至りませんでしたが、でも好きです。
No.12 その間十秒 1/2 ◇p/4uMzQz/M
この文体と状況の切迫さの間にあるギャップが、不思議にコミカルなようなシリアスなような。
>自らふとした発想で生を終わらせようとするような
ここがちと気になりました。回避を躊躇ったような描写もなかったし。
読み飛ばしてたり感じられなかったりしてるだけならほんとごめんなさいですが。
No.13 耳鳴り 1/2 ◇fSBTW8KS4E
うーん、学生は
>君は音楽以外まるで駄目だな
といっていたはずなのに、後で
>彼女の音は、僕が近づけば近づくほど、鈍くなってゆき、魅力を無くしていった。
と言っているのは何故なのでしょう。別れるための方便というわけでもなさそうだし・・・・・・。
耳鳴りの解釈とかとても好きなのですが、それが気になって素直に楽しめませんでした。
250 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:34:40.72 ID:clGH7vq/0
No.14 わたしのからだ 1/2 ◇7BJkZFw08A
ああ、これはたまらない。
漠然としていながら要点を捉えた描写と、あらゆる人から臓器を受け継ぐという
いっそ神秘的な発想。広がった物語がラストに向かって収束していく小気味良さと、美しさ。
背景の大部分の解釈を読者に委ねているにもかかわらず、それで納得してしまうのは、
やはり描写の巧みさの為せる業なのでしょう。見事です。
No.15 鬼畜 1/4 ◇5GkjU9JaiQ
少数派であるがゆえの孤独と迫害の切なさが全体に染み渡っていて、楽しめました。
完成度高いです。特に何も言えることも無いほどに。
No.16 死人のからだとしにんとえきたい 1/4 ◇/sLDCv4rTY
なんだこれは。えげつないまでに意味不明で、それでいて首尾一貫のテーマ。
星新一の定義した「ムード派」を地で行くような作品。
こういう訳の分からなさが素直に受け入れられるのも、やはり「死」というテーマの
持つ力なのだろうなぁ、とか思いました。漠然と。
いや、これは実際何も言えることがないです。凄い。
No.17 恋人は 1/2 ◇LBPyCcG946
これは完全にやられた。ラスト一行が強烈すぎます。
最後の鮮烈なオチに向けての物語の組み立てが見事。本当に好きですこれ。
星新一の定義するところの「技巧派」ですね。この二つが並んでいるのがまた面白い。
No.18 他意識過剰 1/4 ◇jhPQKqb8fo
僕です。
自分に言うことがあるとすれば、もっと下調べしろということですね。
No.19 唐揚げ 1/2 ◇wWwx.1Fjt6
なぜにタイトルが唐揚げ?
構成やネタは面白いのですが、ラストが弱い印象を受けました。
251 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:35:15.55 ID:clGH7vq/0
No.20 パワーの大切さ 1/4 ◇wXNIieV/7o
これはwww
もうギャグってだけである意味輝いてます。これ以上ないほどに「からだ」だし。
最初からギャグであることが透けているのが残念。
No.21 happned 1/1 ◇1BpHlrONwc
ラストがわからない・・・・・・。
最後の二行で今まで組み立ててきた世界が完全に壊されているというか、
それまでは面白く読めていただけに残念。
No.22 コンプレックス 1/4 ◇IPIieSiFsA
思春期の悩みをまっすぐに描いていて、とても好感が持てます。
オチがちょっと急なような・・・・・・。
No.23 Mare Fecunditatis 1/4 ◇jnvLTxNrNA
>大切な家族のために、ちぃちゃんが全部を諦めてここにいるってことも。
ここがちょっとわからない。ここにいることが家族のため?
でも二人の関係は世間に認められないはずだし、姉妹かと思ったけどそうでもなさそうだし・・・・・・。
これも僕の理解力のなさが原因なのでしょう。ごめんなさい。
描写はとても好きです。
No.24 「キセカエ」 1/3 ◇ZetubougQo
うわこえええええええ!!
才能がからだに宿るものという捉え方は僕の発想の外側にあるもので、素直に唸らされました。
しかもそこまでの過程がオチを全く読ませないのにオチを読んだ後納得してしまうという見事な構成。お見事です。
No.25 貧相だから 1/4 ◇h97CRfGlsw
あー、だめだ。三度目のごめんなさいです。
なにが申し訳ないって、日常の中に何かが隠れていそうなのにそれが分からないということ。
かくれんぼの鬼になったのに見つけられなくて帰ってしまったときの罪悪感というか。
252 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:35:47.51 ID:clGH7vq/0
No.26 かけがえなきもの 1/4 ◇HkDez0eBAE
動けるものと動けないもの、人間と猫、子供と大人などなど、あらゆる対比が効果的にちりばめられていて
楽しめました。
道彦の思考の描写があまりにもないのが残念ですが、でもお陰で読者たる僕が好き勝手なことを思えるので、
これはこれでありです。好きです。
ただ黒子だけがわからない・・・・・・。位置的に重要であるだろうので、かなり残念です。自分の理解力のなさが。
No.27 自分自身 1/4 ◇daFVkGT71A
第一印象は、「ここで終わるか・・・・・・」でした。
女性に影響されたはずの主人公が何のアクションも起こしていないので、結局彼が伝えられたものがそのまま
物語の終了と共に消えてしまい、こちらに届いて来なかったです。
No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ 1/4 ◇/7C0zzoEsE
笑いました。笑ったので僕の負けです。そんな感じ。
全体に流れるギャグチックな空気、なんでもない描写でまで笑わせてしまうというのは
もう一つの武器だと思います。オチはちょっと弱いかな、と思うけど、なんか決め台詞がもう
馬鹿馬鹿しくて面白くて、それだけでいいんじゃないかなと。
面白かったです。
No.29 ピグマリオニック 1/4 ◇2YSq4YJJBc
タイトルググりました。面白いなあ。
緊迫感・リアリティのある描写は見事の一言。
ただ最後を友人にする必要はあったのでしょうか。そこでひっかかってしまいました。
No.30 つんつん 1/4 ◇VQKJgiezS6
かわいい!
結構重い話してるのに、途中で現れる「つんつん」のどうしようもない軽さに物語全体が
支配されてて、そのまま終わるから、いやあ、素敵ですね。
むしろ途中の話はなんだったんだwwwww
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:35:56.88 ID:jc2m2g6p0
さるうう
254 :
◆jhPQKqb8fo :2008/02/26(火) 16:36:27.07 ID:clGH7vq/0
No.31 にゃあ 1/4 ◇VXDElOORQI
すげえ愛が伝わってくる・・・・・・。これが最後だというのがまた素敵。
会話文の連続とか、描写とか、なにもかもが、なんというか・・・・・・。
思わず何度も突っ込みを入れてしまいました。いやあ、うん、素敵ですw.
例によって垂れ流しヘボ感想です。
正直的外れな部分もあるかと存じますが、寛容な心で受け止めていただければ・・・・・・!
投票ですが、今回「わからん! けどすげえ!」というようなものに関しては投票を自粛させていただきました。
これは僕の未熟さゆえなのですが、わからんのに投票していいものかなと。
また今回は「わからんけど投票せざるをえない」という作品がなかったのです。
まあぶっちゃけるとただの好みなのですが、それもまた大事かなと無責任に考えたりも。
ともあれ、参加者、読者のみなさん、まとめの方、お疲れ様でした。
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:37:19.87 ID:jc2m2g6p0
全巻おつ
以上です。
さるよけさん有難うございます。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:55:38.31 ID:Nzyi/rDuO
全感乙。
お前を愛してる
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:10:20.12 ID:WsmQYzbdO
ぜーんーかーんーーーおーーつー
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:23:45.45 ID:WsmQYzbdO
ほーしゅー
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:32:41.62 ID:KKoBDbt40
毎度、転載です
91 名前: ◆ynAdbGZ23c [] 投稿日:08/02/26 17:29:31 ID:r0Qvu6H8
転載お願いします
バイトが忙しくて感想書けずスマソ!
帰ってからまた書きますのでどうか。
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI
気になった作品:
No.09 曖昧な境界線 ◆Kq/hroLWiA
.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok
.23 Mare Fecunditatis ◆jnvLTxNrNA
.25 貧相だから ◆h97CRfGlsw
**********************************************
261 :
転載:2008/02/26(火) 17:34:12.63 ID:WsmQYzbdO
91 ◆ynAdbGZ23c 08/02/26 17:29:31 ID:r0Qvu6H8
転載お願いします
バイトが忙しくて感想書けずスマソ!
帰ってからまた書きますのでどうか。
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI
気になった作品:
No.09 曖昧な境界線 ◆Kq/hroLWiA
.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok
.23 Mare Fecunditatis ◆jnvLTxNrNA
.25 貧相だから ◆h97CRfGlsw
**********************************************
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:36:30.69 ID:WsmQYzbdO
うわ、やっちゃった。ごめんなさい
携帯なのに転載なんかしようとするから……
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:40:17.91 ID:KKoBDbt40
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:44:18.61 ID:ODSh5C+E0
さすが天才
投下 5レス
どもり先生 3レス お題 どもり教師
巨人の食卓 2レス お題 巨人
265 :
どもり先生 0/3 お題:どもり教師:2008/02/26(火) 17:45:08.37 ID:ODSh5C+E0
どもり先生 1/3
私は、先生のことが好きだ。
彼、ツチモリ・Jは、英語の先生だ。日系イギリス人で、26歳。さらりと流した黒髪に、薄い色素の瞳が映える。
性格もいい。寡黙ではあるけれど、生徒の悩みを懸命に聞いてくれるし、真摯な態度が印象に残る。イギリス紳士とい
うより、実直な武士、あるいは騎士の印象を受ける。さすがに、王子様みたい、とまでは言えないけれども。
実のところ、私はあまり、彼のことが好きではなかった。他の女生徒と同様に、影でからかいの種にしていたくらい
なのだ。理由は、彼の言葉使いにあった。英語を使う時は、さすがイギリス育ち、と関心する程堪能に話すのに、日本
語で会話を始めると、とたんに意思疎通が困難になる。日本語会話に自信がないのだろうか。語尾を濁す。曖昧に話す。
私達女子高生の、英会話のごとくに話すのだ。常日頃から、異質に会話をするかの先生は、女学生の暇つぶし相手に値
する人間なのだ。彼の名であるツチモリに「土森」と漢字を当てて、皆、どもり先生、あるいはどもりんと呼んでいた。
あれは確か、二年生の冬、だったと思う。梅が綻んでいたから、春の少し手前だったのだろう。私は三階の教室から、
窓の外を眺めていた。最後尾で窓際という、絶好の席に座っていたため、授業中は大抵、外を見ては暇を潰していた。
その時も、色の薄い空を見つめていたように思う。どもり先生の授業だった。来年のことをつらつらと考えて――例えば
クラス替えであるとか、受験であるとか、人生の意味であるとか、真実の友達であるとか、そう言った、多感な世代に降
りかかる諸々の、理不尽すぎる厄災について――、少しメランコリックになっていたのだと思う。何も起こらない、退屈
した自分の人生に、嫌気が差していたのかもしれない。涙が一筋、頬を伝っていることに気が付いた。
慌てて涙をぬぐい、クラスメイトに見られていないことを確かめた。その時だった。先生と視線が、絡み合った。先生
は軽く微笑んで、何事にも気が付かなかった様子で、授業を続けていた。今思えば、運命的な出来事だったのだ。この年で、
学校で涙を流すなんて初めてのことだったし、その一度きりの機会を、先生に見られていたというのも、偶然にしては出
来すぎている。今だから、そう考えてはいる。その時は、失態を見られたことを、恥じて小さくなっていただけなのだけれど。
266 :
どもり先生 2/3 お題:どもり教師:2008/02/26(火) 17:45:40.49 ID:ODSh5C+E0
どもり先生 2/3
その日の放課後、どもり先生に呼び出された。下校のため廊下を急いでいると、先生に出くわしたのだ。どうやら、
待ち伏せていたらしい。いつもの不確かな日本語で、指導室まで付いてくるようにと、促された。きっと、授業中の事
なのだろうと思い当たった。正直、自分の中ではすでに大した問題ではなく、忘れかけていた事項であったので、面倒
でしかなかったのだ。とはいえ、相手は先生である。そう無碍に断るということは、優等生としてネコをかぶっている
つもりの一生徒として、難しいのだ。
夕方、西陽が射し込み始める時間だった。指導室の窓から見える空は、教室から見える空と同じだった。薄く、どこか
白々しいのだ。先生は、私の隣の椅子に腰掛けた。リラックスさせるためか、下手な日本語を使いながら、いくつかジョ
ークを披露した。イギリスの冗談で、いまいち意味を理解出来なかったのだけれども。拙い言葉使いと、普段寡黙だと言
うのに、必死に伝えようとしている態度のギャップが面白くて、つい顔を綻ばせてしまったのだった。その後しばらく、
他愛のない話をしていただろうか。不意に、先生がまじめな顔をして告げてきた。
君の力になりたいのだ、と。
そう告げたきり口を閉ざし、私を真剣な表情で見つめる先生の顔が、夕陽に照らされていた。彼の言葉は、しっかりと、
はっきりとした日本語で、私の心に響いた。短い言葉だけれども、真摯な思いが伝わってくるのを感じた。何気ない、
授業中の仕草一つだけで、ここまで心配してくれるのだ。陽射しで、薄紫に染められた彼の瞳が、透き通り、輝いていた。
彼の寡黙さが、心地よかった。彼と共有するこの紫の西陽に彩られた世界が、いとおしく感じられた。一筋の涙が、運命を
劇変させた事を、私はこの時に、理解したのだ。
薄闇に塗り替えられる空の下で、梅が静かに咲いていた。
267 :
どもり先生 3/3 お題:どもり教師:2008/02/26(火) 17:46:36.16 ID:ODSh5C+E0
どもり先生 3/3
あれから一年。機会を得られず、想いを募らせた。いや、違う。自分に嘘を付いて、どうにかなるものか。断られるのが
嫌で、否定されるのが嫌で、逃げていただけの一年だったのだ。あの日から、空はあんなにも青く、輝き始めたというのに。
私はくすんで、薄いままだった。だから、今日だけは。今日こそは。勇気を振り絞って、伝えたい。そう、しなくてはならない。
私は今、指導室へ向かっている。話したいことがあると、先生を呼び出したのだ。もうすぐ卒業を控えた私は、この想いを
伝えたかった。想いも告げずに卒業だなんて。何もせずに逢えなくなるだなんて。私には、耐えられはしない。断られよ
うとも、構いはしない。打ち砕かれようとも、くじけたりするものか。のし掛かる重圧に耐えながら、指導室の前に到着した。
あの日の先生のように、自分の言葉を伝えられるだろうか。ドアの前で、躊躇する。疑念がよぎる。泣き出したくなる。
それは私の自信のなさだ。伝えるのだ。私の想いを。真摯に、真っ直ぐに。ただただ、愚直に。あの日先生が、私に伝えたように。
勢いよくドアを開く。窓辺に佇む先生を、夕陽が紅く染めていた。
紅に輝く世界の下で。
あの梅は、今日も咲き誇っていた
268 :
巨人の食卓 1/2 お題:巨人:2008/02/26(火) 17:47:29.55 ID:ODSh5C+E0
巨人の食卓 1/2
俺は巨人にならねばならない。
大きく大きく成長して、巨人にならねばならない。なぜならそれが使命であり運命であり勅命であり俺の全てであるからだ。
地球は、危機が危ないのだ。一般人の知らない所で、着々と、侵略が侵されている。宇宙人だ。変身したり、巨大化したり、
ロボットに乗ったりする宇宙人が、地球を攻め滅ぼそうとしているのだ。あるいは移住するために人間を滅ぼしたり、人間牧
場を作ったりしようとしているのだ。だから、俺は巨人にならねばならぬのだ。
先生に聞いた。先生は、そのとおりだ、と言った。ニュースも見た。赤と白に彩られた巨人が、宇宙人達を打ちのめすニュース
だ。だから、本当だ。地球は危ない。あの巨人も、いつまでも戦い続けてはいられないだろう。先生も、持って一年だろうと
言っていた。そして、その後を引き継ぐ巨人が必要なのだ。それが、俺だ。だから、巨人になるのだ。
ラーメンを食べる。唐揚げを食べる。天丼を食べる。食べ続けるだけでなく、適度に運動を行う。部屋に用意されたばかりの
マシーンで、肉体を改造するのだ。先生に改造手術を頼んだ所、安易な改造は肉体にも精神にも影響を与えると言われた。確か
にそのとおりだ。運動をすると、心が落ち着いて行くのが判る。自分で出来ることは自分でしなければならぬ。地球のために。
一定の運動量を超えると、マシーンは使えなくなる。動かなくなるのではなく、床に吸い込まれるように消え去る。代わりに、
食卓が浮き出てきて、豪勢な食事が並ぶのだ。メニューは決まっていない。適当に出てくるが、大抵は俺の好きな、旨そうな物だ。
それはそうだ、早く巨大に成長しなくてはならぬのだから、モチベーションの維持が不可欠なのだろう。スパゲティを食べる。
ピッツァを食べる。焼き肉を食べる。
実際の所、こう食事ばかりしていては、鼻につくというか、どんなにうまいものが出てきたとしても、飽きてしまう。それだ
けでなく、味覚すら麻痺してしまうのだ。最近では、風味も、味も、感じることはない。だが俺は巨人になるのだ。地球を守るのだ。
朝起きる。一日を食事に費やしている俺に、すでに時間の間隔はなく、ただ起きた今が朝でしかないのだが、鉄格子の向こう
から先生が声をかけてきた。何を言っているのか、相変わらず理解できない。この先生はどうやら、日本語が話せないらしい。
仕方がないので、いつものとおり、彼の言葉に圧縮された六角言語を脳裏に展開して、黒い脳細胞フィルターにかける。『巨人にな
るのだ。選ばれた君は、そうであらねばならぬのだ』先生はそう言っている。俺は認識した自らの使命を認めて、力強く頷き返した。
そして豪勢な食卓に、俺は赴く。
269 :
巨人の食卓 2/2 お題:巨人:2008/02/26(火) 17:48:54.75 ID:ODSh5C+E0
巨人の食卓 2/2
「飼育はどうかね、先生よ」
後ろからかけられた六角言語に、鉄格子の前に佇む、先生と呼ばれた男は振り返り、苦笑した。
「やあ、工場長。私を先生とは呼ばないでくださいよ」
「だが、あれには先生という暗示をかけているだろうに」
鉄格子の向こうで、何かを必死に貪る、でっぷりと太った男を揶揄して、工場長はそう告げた。
「知的生命体を飼育するには、やはり暗示はかかせないからな。味気ない飼料に文句を言わないというだけでなく……」
「見返りも大きい、と」
その言葉に、工場長はうむ、と頷いた。
「わざわざ調理する寸前に正気に戻して、喰われる狂気を味わうというのが、本星のここ数世紀の流行文化だからな。まったく、
外星系の人権屋が跋扈してくれるお陰で、こちらもいい商売ができる」
「宇宙くじらは喰えなくなりましたが、ですね」
地球の人間には、ありえない姿をした二人の巨人は、檻の中で飼料を貪る家畜を尻目に、高笑いを続けた。
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:49:46.12 ID:w8te6CPM0
小説で使われてるだいたいの語彙はわかるけど
それを日常や作文で使えない
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 17:50:35.75 ID:ODSh5C+E0
どもり先生
巨人の食卓
いじょうう
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:02:39.80 ID:uOjMapGM0
読むときの語彙は知識で
書くときの語彙は経験
初挑戦ですが御題を頂きたい
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:06:38.54 ID:OIJbszdi0
クッキー
途中送信失敬。遅筆なんで忘れたころに書くかも
↓
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:06:49.62 ID:Nzyi/rDuO
チョコレート
278 :
投票:2008/02/26(火) 18:10:25.92 ID:v0GqTkeTP
時間ないー ので今回は投票のみで
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.15 鬼畜 ◆5GkjU9JaiQ氏
一番印象に残ったこちらに一票。
【関心】:No.03 『浮き』 1/4 ◆ka4HrgCszg氏
なんてことない(失礼!)んだけど面白く読んだ。
No.16 死人のからだとしにんとえきたい ◆/sLDCv4rTY氏
グロいのがね。もう少しソフトなら入れたかなあ。
**********************************************
総評:走馬灯大杉ワロタ
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:33:01.02 ID:xNlxqQo50
おだいくれ
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:34:48.86 ID:4k2jWY5d0
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:35:07.53 ID:uOjMapGM0
モネ
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:51:20.73 ID:Nzyi/rDuO
保守
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:52:49.60 ID:xNlxqQo50
遅ればせながら把握
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 19:08:30.87 ID:C0qdjcZW0
保守代わりにお題ください
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 19:19:02.85 ID:KKoBDbt40
外回り
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 19:23:18.72 ID:C0qdjcZW0
>>285 把握
はて、営業か…山手線か…ラジオ体操か…
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 19:33:43.79 ID:KKoBDbt40
>>286 そこはお好きに、色々考えてほしいのですよ
え? 全部詰め込む? ムチャしやがって…
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 19:39:32.80 ID:C0qdjcZW0
>>287 ラジオ体操が趣味で家の外回りをするのが日課である
サラリーマンが山手線の外周りで営業に行く話か…
無茶なんてしてないさ
これは無茶苦茶だよ
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 19:42:22.55 ID:C0qdjcZW0
>>288 間違えたぜ
「家の外回りをする」じゃなくて
「家の外回りを掃除する」
まぁ、どうだっていいけど
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 20:03:54.86 ID:Nzyi/rDuO
保守
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 20:13:08.23 ID:9eI4V+LD0
過疎ってるねぇ
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 20:24:01.31 ID:8MdVSW2fO
ほ
ほ
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 20:52:01.76 ID:m5kewRFdO
も
295 :
スイーツ(笑):2008/02/26(火) 21:05:15.05 ID:Atvu+Ly10
「僕は昔っから、日本人はワサビの辛さと抹茶の苦味さえわかればいいんだ、と言っていた気がするけど…?
しかもなんだい、そのちぐはぐな組み合わせは…?」
彼は怪訝そうに私が差し出したお盆の上を見ていた。
ガラス製のごく普通のティーポットには濃く入れたバニラ風味の紅茶が湯気を立てて入っていて、それを彼と私のお気に入りの湯飲みに淹れようとしていた。
お茶菓子も、安物の赤い漆器の中に、手作りのチョコレートやクッキーが入っていて、神棚の飾られた座敷に相応しいとは言えない。
「うん、この前試してみた作り方、前のよりずっといいものが出来たから、食べてみてほしいなぁって…美味しいわよ?
いつもあなたは、あまーい栗饅頭ににがーい抹茶を飲んでいるけど、遠い遠い海の向こうの人も、あまーいクッキーににがーい紅茶を飲んでいるの。
やっていることは同じでしょ?…これ、香りほど甘くはないらしいわ」
そう言って私は彼の湯飲みに紅茶を注ぐ。いつもの急須を扱っているみたいに。
「けれども僕はこういう食べ物は嫌いだ」
「知ってる」
「じゃあなんで…?」
「変わってほしいからよ」
私は紅茶を、ついいつもの癖で音を立ててすする。
小春日和の午後、ぽかぽか陽気の中、甘い香りの漂う室内でお茶を飲む。でも苦い。思ったより苦い。
「あなたが神様になってから…あなたは変わらなくなっちゃった…」
私は部屋の角にかけられた、彼の遺影を目にする。
296 :
スイーツ(笑):2008/02/26(火) 21:06:34.52 ID:Atvu+Ly10
「僕が神様になってから…?でも僕はこうしていつも君と話す。
君が借りてきた本をよく聞かせてもらうし、勝手に部屋のテレビをつけたりもする。でも…そうだね。僕は自由『人』ではないのかもね」
冗談のつもりで言っているのか、彼はぐるっと宙返りして笑ってみせる。電灯に足があたって微かに揺れ動く。
私は彼の不真面目な態度に少し腹が立った。
「違うの、そういうことじゃないの。あなたは変わっているわよ。幽霊が年老いた昔の恋人の所に会いに行くのとは違う。根っこが。
でもあなたは自分が神様になった時に、きっと変な使命が与えられていると思ってしまったのよ。
家を守れとか、土地を守れとか。私を一生守るとかなんとかカッコイイこと言った癖に、それを忘れて
…でも自由に振舞って…だから、私はあなたにこのお菓子を作ったの。
だからこれは、一種の賭け事ね。あなたがこれを食べれば、きっとあなたは私との使命を思い出してくれる。
だって、あなたが思い込んでいる神様としての使命じゃないもの。しかも、あなたの意思でもない。私が望んだことなんだから」
いつの間にか彼は苦笑しながら顎肘をついて私の前にいた。少し乗り出して喋っていたので、顔が近い。
「わかった…要は我侭を聞いて欲しいんだな」
「そういうストレートな言い方は好きじゃない」
「じゃ、君は僕に甘ったるいロマンチストになってほしかったのか」
「それも嫌」
「我侭だな…」
私はふくれっ面で彼を睨んだ。せっかく腕によりをかけてこしらえたのに…
彼はいつもそれに手を付けようとしなかった。今度だって、冗談半分で言っているのがよくわかる。
「わかった。食べる、食べるから…だから、機嫌直せよ、な?」
「じゃあ食べてくれるのね」
私はすかさず起き上がり器を差し出した。
「わかった。わかったから、そう押し付けるな…それにしても…」
彼は自分の神棚に目をやる。
「神様に使命を果たさせる人っていうのは、一体何者なんだろうね?」
「さあねー」
そう言って私は紅茶を飲み干し、残ったお菓子と紅茶を神棚に供え、少し大げさに手を二回叩き、目をつぶって小さく一礼。軽い足取りで部屋を後にした。
途中で話が斜め四十五度に方向が変わった。想像以上に怪作になった。終了
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:22:27.20 ID:xr3hOxVj0
>>297 感覚で読んだ。
遠い遠い〜のところは好き。なるほど、と思った。
ただまあ、使命云々を出したんだから、それにけりをつけて欲しかった。
あと、名前欄にお題も入れてね。レス数も。
テンプレに則る気配も無いものって、読む気が起こらないから。
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:30:53.20 ID:Atvu+Ly10
>>298 感想感謝。至らない点があったのは申し訳ない。以後気をつけます
使命云々は神様という存在の矛盾というか、北欧や日本の神様って好き勝手できる神様だから
こそこういう双方向の関係が成り立ってしまうんだよなーというのを入れたかったけど無理ですた。次がんばります
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:38:43.89 ID:W8RF9xrg0
…(三点リーダ)は基本的に二つ一組で使う。つまり「……」みたいに。
?の後ろにはスペースを入れる。
つまり、
「僕が神様になってから……? でも僕はこうしていつも君と話す。
とする。
って文学の神様が言ってた。
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:43:08.75 ID:dksJ1UMwO
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:45:24.71 ID:rEjBuuiGO
」
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:45:41.22 ID:WsmQYzbdO
>>300 コラムに詳しく書かれてるよ。
>>1にあるから
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.05 しおりのノクターン ◆QIrxf/4SJM
No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ ◆/7C0zzoEsE
気になった作品:No.15 鬼畜 ◆5GkjU9JaiQ
**********************************************
次点はこの二作
No.08 鉄の時雨の中で眠る ◆ID:kLJlcknK0
No.11 男と女の『めかにずむ』 ◆0CH8r0HG.A
総評とか後で書くかも。
あとわざとかもしれないけどID:kLJlcknK0はトリップつけなよ
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:46:14.36 ID:WsmQYzbdO
明日までに何か書きたいから御題下さい
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:03:32.63 ID:WwZa1kQz0
308 :
◆wXNIieV/7o :2008/02/26(火) 22:12:35.70 ID:yLm/930i0
******************【投票用紙】******************
【投票】: No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ ◆/7C0zzoEsE
文章上手い
気になった作品:No.18 他意識過剰 ◆jhPQKqb8fo
序盤は気に入った
No.22 コンプレックス ◆IPIieSiFsA
読みやすかった
**********************************************
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:15:53.78 ID:GCRqspsE0
ho
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:19:40.23 ID:Aabk6NbN0
>>243,245
遅くなったが感想ありがとう
何て的確で冷静な突っ込みなんだ!
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:31:52.48 ID:1IS/yGY60
谷崎潤一郎っぽい女性賛美とゴシック合せた小説を一本書きたいとおもってるんだけどゴシックっていったらどんなのがあるかな?
やっぱ人外とかが基本かな?
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:51:25.17 ID:rEjBuuiGO
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:10:33.41 ID:imeGQJQH0
******************【投票用紙】******************
【投票】: なし
気になった作品:
No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI氏
今回最も投票に近かった作品。
このレス数でマイナー競技を違和感なく書いていると思う。
詳しい人が見るとまた違うのかもしれないけど、俺には
十分だった。これくらいきっちり書いてくれると、それだけでも
評価の対象になりえると思う。
もう少しドラマがあれば投票してた。
No.13 耳鳴り ◆fSBTW8KS4E氏
あー、もったいない。シチュエーション重視の作品が多かった
今回の品評会で、群を抜いて上手いシチュエーションを持ってきていた。
それだけに、ラストの元彼に視点が移る部分が雑味。
これは主と彼の話ではなくて、右耳と右手の物語なのだし
(少なくとも俺はそう思って読んでいた)そこにきっちり焦点を
あてて欲しかった。
**********************************************
なんというか、雰囲気を作る前に物語りを作って欲しい。
今回の品評会はシチュエーションやキャラの紹介ばかり
という気がして、飛び抜けて面白い、と言える作品が無かった。
描写の練習、という意味では雰囲気を追求するのも
良いかもしれないけど、やはり小説である以上、シナリオの
面白さはなによりも優先して評価したいと思う。
とか言いながら関心票は別の所に注目して選んだけど。
次レスに関心候補作品への感想を書かせてもらいます。
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:10:47.85 ID:imeGQJQH0
No.09 曖昧な境界線 ◆Kq/hroLWiA氏
恋愛ものは好きなのだけど、好きだからこそ厳しく見てしまう。
ヒロがあまり男らしくないので、美波がヒロとつるむ理由が弱い。
顔を赤くしたり、好きと言われて慌てるだけでは、女の子らしさが足りない。
最後の台詞の説得力のために、もう少しギャップをもたせたい。
あと、ヒロがブラジャー云々の話で冷静すぎる。それこそ顔を赤くさせたり
慌てさせたりして、それでもぼそっと美波が好きだから〜と言わせて欲しかった。
No.22 コンプレックス ◆IPIieSiFsA氏
上に同じく。厳しい目で。
好きになる要素が弱い。
短編では物事への動機付けを上手く書かないと、なんでこのキャラは
こんなことしてるの? と思ってしまって、話を楽しめない。
高橋が河原を好きになるのは、告白されたから(いろいろ問題点だらけの自分を好きになってくれたから)
ということで納得できるけど、河原が高橋を好きな理由が弱い。
胸を張っているような自信のある、あるいは開き直っている描写は特にないし、
また、そういう描写があったとしても、顔も名前も知らないというレベルの相手が、
背が高くて胸が無いことを高橋が悩んでいると知っているというのもなんだか気持ち悪い。
恋する男の子パワーなのかもしれないけど、悩みとか引っ張ってくるなら、
せめて同じクラスの友人くらいには近しい存在でないと不自然な気がする。
あと、ラスト。なぜ生えてないなんていうネタに走ったかと。もったいない。
No.29 ピグマリオニック ◆2YSq4YJJBc氏
言いたいことはいろいろあるけど、たぶん総括すると俺の好みの展開にならなかった、
という我が儘なものになると思う。
途中まで、友人は女だと信じて読んでいた。
感触云々の話が出てきた時にはもう絶対にさらっと「なら私のを触ってみるか」
とか言ってくれると信じてた。
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:17:07.55 ID:lqH/+Dtb0
星新一よんだらまたここに来たくなった
ショートショートっぽいのを書いてみる↓
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:17:41.19 ID:xooMeHBC0
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:22:36.00 ID:IrKir/qE0
もずく
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:24:47.35 ID:lqH/+Dtb0
じゃあ歩くでやるわい
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:26:03.53 ID:IrKir/qE0
じゃあもずくで書くわい
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:27:49.74 ID:xooMeHBC0
歩くもずくでおk
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:30:52.59 ID:xr3hOxVj0
全感者に投票者乙です
>>316 No.22です。
感想指摘ありがとう。まさに言うとおりで何も返すことないw
ラストは迷ったんだけど、やっぱり違う方が良かったか。
どうしてもこういうことをしちゃうんだよね。性格的に。
あと、悩みを共有させたいというのも多少あったけど。
本当にありがとう。次こそは丁寧な話作りが出来るように頑張りたい。
324 :
317:2008/02/26(火) 23:46:35.77 ID:lqH/+Dtb0
星新一テイスト。オチがありがちかも
「動物は、植物と違って有機物を体内で作ることが出来ない。だから、有機物を探すために
動き回らなくちゃいけないんだよ」
「じゃあ人間に足があるのは有機物を得るためなんだね」
子供は、「有機物」という言葉がよく分らなかったけれど、動物にも植物にも生きていくことに
必要なものなんだということはなんとなく分った。
子供は、眺めていた図鑑から顔を上げて父親に尋ねた。その図鑑には、四足歩行の猿が、
次第に二足歩行になって人間に進化していく様子が描かれている。
「ぼうやは頭がいいね」
父親はにっこりと笑い息子を褒めた。
胴体の下にキャタピラを生やしたベロロ星人の子供は、父親に甘えるためキュルキュルと音を立てて
近寄ってきたので、父親はベロロ星人の侵略部隊が地球を侵略したときに地球の図書館から押収した
SF小説を閉じ、息子の頭をやさしくなでた。
******************【投票用紙】***************
投票No8,9,10
関心No28,31
**********************************************
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:50:21.20 ID:8MdVSW2fO
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.08 鉄の時雨の中で眠る ◆ID:kLJlcknK0
No.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok
気になった作品:No.18 他意識過剰 ◆jhPQKqb8fo
No.31 にゃあ ◆VXDElOORQI
**********************************************
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:50:41.83 ID:xr3hOxVj0
93 名前:文才無しさん[] 投稿日:08/02/26(火) 23:48:03 ID:sqNjgZX7
転載よろ
******************【投票用紙】***************
【投票】
No.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok
関心と迷ったけど投票。
普段よりもレス制限がきつい中、こういう話を書くことを選んだことに敬意を込めて。
No.31 にゃあ ◆VXDElOORQI
にやにやにやにやにやにやにやにやにやにやにや
気になった作品
No.05 しおりのノクターン ◆QIrxf/4SJM
とりあえず、文才自重しろ
**********************************************
328 :
317:2008/02/26(火) 23:53:20.61 ID:lqH/+Dtb0
楽しくなってきたw
感想なくても次ぎ行くぞw
↓
>>328 雨
あー失敗した。
もう少し早く投票しおけばよかったs¥orz
330 :
◆7BJkZFw08A :2008/02/26(火) 23:58:02.74 ID:OIJbszdi0
******************【投票用紙】******************
【投票】: No.21 happned ◆1BpHlrONwc
俺の思う「からだ」のお題のこなし方に一番近いような気がした。
あとは、このシュールさが気に入った、かな。
気になった作品:No.07 狐 ◆ibD9/neH06
雰囲気が好き。
文体に情緒が感じられる。
**********************************************
体と存在はまた別な気がするんだぜ。
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:58:18.26 ID:xr3hOxVj0
>>324 ガンタンクを思い浮かべたのは、今ギレンの野望をやってるせいだ。
まあなんだ、名前欄はお題を入れてくれるとアレだ。
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:58:22.11 ID:pqdUX9Jq0
******************【投票用紙】******************
【投票】:
気になった作品:
No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI
No.08 鉄の時雨の中で眠る ◆ID:kLJlcknK0
No.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok
No.16 死人のからだとしにんとえきたい ◆/sLDCv4rTY
No.23 Mare Fecunditatis ◆jnvLTxNrNA
**********************************************
時間までに全部読みきれないから投票は自粛します
読めなかった人が同票だったらごめんなさい
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 23:58:51.04 ID:imeGQJQH0
>>324 オチがありがち、という問題よりも、
前振りが短すぎるので、オチで驚くことさえできない。
もっとしっかりとこの親子は人間である、とミスリードさせる
伏線を張らないと、オチは活きてこないと思う。
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:00:24.20 ID:PuxFrfGL0
しめきりー
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:03:48.83 ID:Xl2yrdGi0
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:09:12.69 ID:cqVMwMeqO
100回目は参加したいから早めにお題発表希望。
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:11:20.02 ID:gkzYYJVc0
いっそ日曜の午後
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:13:15.99 ID:49DNr1070
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:14:04.32 ID:4EBQeMTZ0
ゾックっぽい
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:14:17.15 ID:IfpZ9sMZ0
100回目ー?
341 :
◆LoliDvEipA :2008/02/27(水) 00:16:33.97 ID:49DNr1070
投 関
− 1 No.01 ある事件と俺の悪夢 ◆CFP/2ll04c氏
1 3 No.02 ジゼルとルネ ◆pxtUOeh2oI氏
− 1 No.03 『浮き』 ◆ka4HrgCszg氏
− 1 No.04 いらないもの ◆gNIivMScKg氏
4 1 No.05 しおりのノクターン ◆QIrxf/4SJM氏
2 1 No.06 それはみにくかった ◆ynAdbGZ23c氏
− 2 No.07 狐 ◆ibD9/neH06氏
3 2 No.08 鉄の時雨の中で眠る ◆ID:kLJlckn氏
3 1 No.09 曖昧な境界線 ◆Kq/hroLWiA氏
4 3 No.10 ゾックズ・ポートレート ◆zsc5U.7zok氏
− 2 No.11 男と女の『めかにずむ』 ◆0CH8r0HG.A氏
− 1 No.12 その間十秒 ◆p/4uMzQz/M氏
− 2 No.13 耳鳴り ◆fSBTW8KS4E氏
1 − No.14 わたしのからだ ◆7BJkZFw08A氏
1 4 No.15 鬼畜 ◆5GkjU9JaiQ氏
1 2 No.16 死人のからだとしにんとえきたい ◆/sLDCv4rTY氏
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:16:53.58 ID:49DNr1070
1 − No.17 恋人は ◆LBPyCcG946氏
1 2 No.18 他意識過剰 ◆jhPQKqb8fo氏
− 1 No.19 唐揚げ ◆wWwx.1Fjt6氏
− − No.20 パワーの大切さ ◆wXNIieV/7o氏
2 − No.21 happned ◆1BpHlrONwc氏
− 2 No.22 コンプレックス ◆IPIieSiFsA氏
1 2 No.23 Mare Fecunditatis ◆jnvLTxNrNA氏
− − No.24 「キセカエ」 ◆ZetubougQo氏
− 2 No.25 貧相だから ◆h97CRfGlsw氏
− 1 No.26 かけがえなきもの ◆HkDez0eBAE氏
− − No.27 自分自身 ◆daFVkGT71A氏
3 1 No.28 ファットエンジェルは空を飛ぶ ◆/7C0zzoEsE氏
− − No.29 ピグマリオニック ◆2YSq4YJJBc氏
− 2 No.30 つんつん ◆VQKJgiezS6氏
2 2 No.31 にゃあ ◆VXDElOORQI氏
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:17:04.62 ID:IfpZ9sMZ0
zsc5U.7zok氏おめでとー
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:17:08.48 ID:49DNr1070
以上転載でつ
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:17:27.31 ID:bkDckycB0
百年前から続いた品評会もとうとう100回目
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:17:32.51 ID:H+gN/qPa0
ゾックってあのゾック?
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:17:49.21 ID:yLTNXjWU0
今週は二票か、関心票以外を貰うのは初めてだ。
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:18:44.90 ID:49DNr1070
zsc5U.7zok氏おめー
お題発表日時とかいつー?
ゾックの人、おめー
100回目だからおもしろいお題、期待するぞー
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:19:15.70 ID:QoVam+uY0
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:19:25.35 ID:4EBQeMTZ0
同じだな。てことは間違いないか。
◆zsc5U.7zok氏に祝福を
運営やまとめた人や頑張った人に労いを
おめでれ様
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:20:02.45 ID:3uMGCCRe0
◆zsc5U.7zok氏オメ☆
記念すべき100回目はド派手にいこうぜ!
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:20:40.74 ID:Jvc56Md10
やっぱ書いててテンションの上がらない作品はダメだな
◆zsc5U.7zok氏おめでとさんです!
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:21:11.67 ID:8lbixTtAO
テスト
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:22:44.18 ID:3uMGCCRe0
>>353 書いてる途中に制限4レスだったことに気がついた
あの時のテンションって言ったら無えよ、もう。
模試でマークシート塗るとこ間違えたのに気付いたとき並みだね、あれは。
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:22:59.59 ID:HBIU7VRr0
◆zsc5U.7zok氏おめー
今回は結構割れたなー
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:23:00.63 ID:IfpZ9sMZ0
100回目だから100さk
いや……なんでもない……
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:25:17.10 ID:nZ0u+l2C0
zsc5U.7zokさんおめでとーございます。
半年振りで書き方とかぶっ飛んでたけど1−2貰えて個人的には満足。
次は負けねー! と気合だけを抱く。
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:28:08.01 ID:nEgqX/pC0
◆zsc5U.7zok氏おめー!!
中の人超乙!!
お題マダー!!!
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:31:00.65 ID:yLTNXjWU0
俺、今週優勝したらお題はプロポーズにするんだ…。
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:31:56.83 ID:IjoWcobH0
◆zsc5U.7zok氏超おめ。
そしてみんなお疲れさまでした。
俺も久々の参加で2票もらえてウレシス。
反省すべき点は多々あるがorz
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:35:49.63 ID:IfpZ9sMZ0
>>360 勝手にしろww
俺、今週優勝したらお題はアオボーズにするんだ…。
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:37:50.51 ID:C19EI3Gz0
俺、今週優勝したらお題は「 」にするんだ…。
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:46:03.21 ID:49DNr1070
優勝者まだすかwwwww
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:53:13.21 ID:gkzYYJVc0
寝てるんじゃないかな
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:53:17.45 ID:XNqIIUaE0
品評会のお題の連鎖を断ち切るために優勝者がお題を出さないならおもしろい
品評会の死を宣言する。
これ以降小説を書くのはおまいらの勝手だ、みたいな感じで。
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:55:25.54 ID:0QxHVWgo0
実際優勝した人がボイコットした回ってないの?
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:58:30.93 ID:nEgqX/pC0
参加者は優勝者決定の瞬間に立ち会わんといかんの?
この時間にバイトが入ってる人だっているだろうし…
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 00:59:35.33 ID:m6H1s6U10
ことばの回がなんだかカオスってた模様だけど、
みんな律儀にお題出してるよなー
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:01:14.71 ID:C19EI3Gz0
土曜日の朝にようやく優勝者が登場してお題を発表しても俺たちは責める権利を有していない。
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:04:25.70 ID:gkzYYJVc0
まあ、気長に待つか
おーいつの間にか100回か
リハビリにお題くれ
↓三つ
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:17:45.34 ID:sYm0OsKAO
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:17:50.12 ID:yLTNXjWU0
四つ
やけどの跡
thx
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:19:00.48 ID:yLTNXjWU0
俺にもお題くれ
3つほど
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:19:36.56 ID:C19EI3Gz0
太っちょのオバサマ
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:20:27.61 ID:nEgqX/pC0
小麦
典型
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:22:20.71 ID:yLTNXjWU0
把握
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:25:44.90 ID:7zkAhfNO0
うはw鳥つけ忘れてごめんよw
基本通常しか書いてないからw
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:37:41.83 ID:Xl2yrdGi0
世界が脱構築を始めた頃。天候は決まって雨だった。
僕はキリンの首の中身を切り抜いて作った寝袋の中で
その雨音を聞きながら、手と足の爪の成長差と食器洗い乾燥機
の所有率との関連について考えていた。
これは、ことしの宇宙大学の兵器開発学科で出題された
入試問題で、僕の友人の教授がこの問題を作ったのだが、回答が
分らず、模範解答の作成を僕に依頼してきたのだ。
「・・・以上のことは、死人心理学的にも明らかであるが、ここで
生じる唯一の矛盾は、金剛力士像には視力がないということである・・」
この一週間ぼくの筆はまったく進んでいない。
いらいらしながら、湿気でつぶれたキリンの首毛をなでていたとき、
電話がなった。
「遊びにこいよ。俺はいま情熱大陸にいる」
電話の声の主に聞き覚えはない。
「この雨の中を?」
「雨が降っていないと出来ないことなんだ。雨を
逆さに降らせる方法を思いついたんだよ!」
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:38:07.80 ID:Xl2yrdGi0
それから三年間。僕は書きかけの模範解答とキリンの寝袋
が入ったカバンを背負い情熱大陸を歩き回った。
情熱大陸では、あらゆる言葉は全く逆の意味に捉えら
れる。情熱大陸の人々は言いたいことの対義語で会話
をすることに情熱を燃やしていた。
しかし、情熱大陸の「情熱」も僕たちの地域で言う「冷静」
ということであり、彼らの燃やす情熱も、徹底して対義語を
使うという、いわば「冷静さ」である。
僕は情熱大陸の各地を放浪し、電話の主を探し回ったが、
三年目のある日、山奥の部族を尋ねたときだ。年老いた酋長に
電話の主について訪ねると酋長は静かにいった。
「彼はいま情熱大陸にはいない」
僕は落胆して情熱大陸を去った。
雨の中三年間も情熱大陸を放浪したことは無駄ではなかったと思う。
電話の主には会えなかったが、僕は雨を逆さに降らせる方法を一つ
思いついたのだ。それは、「逆立ちをして外を歩く」というものだった。
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:40:25.34 ID:Xl2yrdGi0
空気読まず投下
お題は「雨」
あべこうぼうっぽいのを考えてたんだけど
全然違うわ。
もう一本↓
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:44:17.69 ID:7zkAhfNO0
・(中黒)は怒られるよ。三点リーダ二つ(……)にするとよいかも。
そう言えば、麒麟と人の首の骨の数は同じって題を前にもらったことがあったな。
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:51:17.27 ID:nEgqX/pC0
>>385 ひなげし
空気は読まなくてもいいけど、テンプレは読んだ方がいい
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 01:55:01.57 ID:7zkAhfNO0
続き。
文章の雰囲気自体はいい感じ。好き。
オチもありふれてるっちゃあありふれてるオチだけれども
まあ文が(自分にとっては)巧いのでそれほど悪くは感じなかった。
「彼はいま情熱大陸にはいない」
あなたは、僕が「彼がいま情熱大陸にいるか?」と訊くと「はい」と答えますか?
って訊きたくなるね。
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 02:19:01.54 ID:Xl2yrdGi0
>>388 サンクス。
でもこういう教訓がありそうでない文章って
以外に簡単にかけるんだよね。内容がないから。
テンプレ読んでもういっちょ
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 02:30:53.93 ID:Xl2yrdGi0
ひなげしギブアップw
花に無知だから書けませんでした。
もう一題↓
樽
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 02:39:03.39 ID:l+idA0Vb0
クロフツ
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 02:40:07.51 ID:llqi6j480
便乗して御題もらふ↓
394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 02:42:19.00 ID:RW2Xulii0
山羊
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 02:45:22.14 ID:llqi6j480
↑把握
396 :
樽:2008/02/27(水) 03:07:13.11 ID:Xl2yrdGi0
投下します。
ネットカフェの個室ブースを出て時計を確認すると8時間が経っていた。
受付に200円払いシャワー室の鍵を借りた。
温水と冷水を交互に浴びると、すこし気分が冴えた。
シャワー室を鏡を擦り曇りを取って、顔色を確認する。
樽を買おうと思ったのはその時だった。
ネットカフェで注文した樽は一週間ほどして自宅に届いた。自分の身長ほど
もある大きな箱で梱包されていた。
一週間の間に樽に入れるものは全て用意そろった。財布、携帯、原付の鍵、
四桁しか貯金されていない通帳……自分を自分と証明するもの全てである。
それらを、樽の中に詰め込んだ。樽にはまだ四分の三ほどの空間が残っている。
最後に樽の中に自分も入り込む。ギリギリ頭まで入った。
樽には、円形のふたがついて来た。注意書きには、樽を密栓したい場合は、釘を
樽の外側から打ちつけろと書いてあった。
樽の中でふたを持ったまま一時間ほどぼんやりしていたが、のそのそと樽から出
樽の中身を全て戻し、樽は今ゴミ箱として使っている。
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 03:08:19.76 ID:Xl2yrdGi0
了
短くまとめすぎたせいで
文章が下手だなぁ、、、
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 03:18:21.46 ID:zhdeCBNNO
>>397 いや、どこで楽しめばいいかわかんなかった
どこで?
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 03:32:06.02 ID:RW2Xulii0
>>396 落とし方のしょんぼり具合が好き。
SSはほとんど読まないからこういうのがありきたりなのかとかはしらないけど
一段落目の最後に樽という単語が出てくるわけだけど、これがちょっと突拍子もない
まさかネットカフェ店内に樽が置いてあったわけじゃなかろうし、
どういう連鎖で樽ってアイテムが主人公の頭に浮かんできたのかほのめかしたりとかしたら
もうちょっと一段落目が強くなるんじゃないかなと思った。
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 04:20:23.86 ID:XVdkr5I+O
お題をくれないかい?
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 04:21:04.52 ID:gGXNWmOp0
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 04:31:40.92 ID:bkDckycB0
火
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 04:42:20.19 ID:XVdkr5I+O
なんだ、厨二な事書けばいいのかコレ……? 把握した
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 04:43:26.70 ID:HBIU7VRr0
テスト勉強秋田から御代呉
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 04:44:26.61 ID:qV3IE/aO0
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 04:46:45.38 ID:HBIU7VRr0
まんま把握
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 05:19:47.51 ID:8lbixTtAO
保守
408 :
お題:テスト勉強:2008/02/27(水) 05:25:16.56 ID:HBIU7VRr0
明日は期末試験だ。流石にそろそろ机に戻らなくてはならない。そんなことはもちろん分かりきった
ことなのだが、どうにも気が乗らない。いつものことといえばその通りなのだが、やはりここはその理
由を明確にしておくことこそが今後のためになるだろう。
まず、試験というものについて考えてみよう。これはとても簡単だ。今まで学習したことについて、そ
の成果を証明するという、学校の勉強に限らずどの分野においてもスタンダードな方法である。では
試されるもの、つまり学校の勉強について考察してみよう。学校教育というものは、基本的には社会
に出るまでに蓄えておきたい知識や知能、円滑な人間関係を形成するための社会性を磨いていくこ
とに主眼が置かれている。その中で定期試験というのは主に前者の能力を測るための定例儀式の
ようなものだ。しかしながら、出題範囲は限定されているし、過去の問題の傾向の分析や、いわゆる
ヤマがあたるかどうかによってもその結果が大きく変わってくることから、この試験結果がすなわち
学力、ということにはならない。
そうなると、もう一度試験というものについて考え直す必要が出てくる。試験とは成果を試すもの。
しかし、結果が成果とは完全に結びつくものではないことも事実である。では、試験とは何のための
ものなのだろうか。誰が、誰のために、このようなことを行っているのか。身も蓋もない言い方をして
しまえば、それが決まりだから、ということなのだが、そこに真意があるわけではないだろう。ではその
真意とは――
だめだ、分からない。一体、試験って何なんだ。疑問がもやもやとした塊となって脳を、そして全身
を縛り付ける。こんな状態で明日のテストが乗り切れるはずがない。そう簡単に解明できる謎ではな
いことは分かっていたが、試験とはここまで精神を蝕んでしまうものなのか。今日はもう寝よう。これ
以上は体も持たない。体調を崩して試験を受けられなくなっては本末転倒もいいところだ。
部屋の電気を消して、少しひんやりとする布団に潜ると睡魔が急速に圧し掛かってくる。やっぱり限
界だったのだ。判断は間違ってなかった。目蓋を閉じて意識の落下を感じながら、最後に思ったこと。それは――
――また、赤点だな……
机の上では広げられたままのまっさらなノートが笑っていた。
おわり
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 06:08:36.19 ID:gGXNWmOp0
ほ
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 06:14:32.40 ID:nEgqX/pC0
転載するます
94 名前: ◆p/4uMzQz/M [] 投稿日:08/02/27 05:25:04 ID:18RxlhSC
転載お願いー通常作。
お題:火、風
レス数:2
411 :
old(お題:火、風) 1/2 ◇p/4uMzQz/M:2008/02/27(水) 06:15:38.20 ID:nEgqX/pC0
そういえば、と思い出して、戸棚から線香を取り出した。
様式なんざ分からないから、適当に三本程取って、ライターで火をつけた。
家の外からは虫たちの鳴き声が聞こえている。幼い頃は、どうしてあんなに憬れていたんだろうか。
今考えると、ただ煩いだけのものに過ぎないというのに。
もう建ってから古いこの家は、廊下を歩くと何処も軋む音がする。線香を供えた後、
台所へ行って、元栓を捻り水を入れたヤカンを火にかけた。燃える音が背景に加わった。
夕暮れが近いらしく、曇りガラスの外はもう赤く染まっていた。壁に掛かった時計を見て、
それから大きく一つ、溜め息を吐いた。針を刻む音も加わった。
じいちゃんが死んだのは、もう二ヵ月程前の事になる。
詳しい病名は知らない。聞かなかった。でも歳の方は九十近くだった筈だし、寿命ってことなのだろう。
顔も忘れかけていたじいちゃんの事を、俺は自分の中でそう片付けた。
最後に会ったのは、俺が中学に上がる時だったか。早くに妻を亡くし一人でこの家に住んでいたじいちゃんは、
俺が母と訪ねると、さも気にしてない風に頑固な表情を保ったまま、でも一度だけ嬉しそうに笑ってくれたっけ。
小さい頃はこの家に預けられる事も多かったから、この家の処遇の話に俺は気が付いたら口を挟んでいた。
愛着、も有ったのだろう。それか、ただじいちゃんが生きていた証の一つが壊れるのが我慢ならなかったかだ。
冷蔵庫の扉を開けると、中には缶ビールが二本、あとタッパーに入った煮物が少しだけ有った。
買い物にでも行くかな、と思って、やっぱいいか、と思い直した。ビールを両方とも取り出し、扉を閉める。
コンロの火を消して緑茶のパックを放り込むと、俺は再び廊下へと戻った。火と時計は消えた。
412 :
old(お題:火、風) 2/2 ◇p/4uMzQz/M:2008/02/27(水) 06:16:15.68 ID:nEgqX/pC0
断続的に響く、ギシギシ、という軋む音が俺の記憶を細く長く刺激する。
あの頃廊下を何度怒られても、懲りずに走り続けたものだが、その時はこんな音じゃなくもっと軽いものだった。
あれから何年の月日が流れたかを、否が応でも感じさせる音が。俺は辟易すると同時に、少し悲しい気持ちになる。
今でも廊下を曲がると、あの堅物そうな顔が見える気がして。
居間の襖は開けたままにしておいた。俺は仏壇から立ち上る細長い煙を見て、それから縁側の穴の開いた障子を開け放つ。
秋風が部屋の中に吹き込んで来た。寒いな、と。もう冬が来るのか。じいちゃんが死んで、月日は流れて行ってしまうのか。
俺は居間から出て、ゆっくりと縁側に降りた。目の前に有るのは記憶の中とは違う、荒れ果てた小さな庭。
あの頃はここには小さな菜園みたいなものも有って、俺も収穫を手伝っていた覚えがある。トマトだったか、じゃがいもだったか。
あぐらを掻いて、腰を下ろす。手に持っていたビールを其処に置いた。
外に出ると、虫たちの合唱が更に煩く聞こえる。夕暮れの空気が、それでも静かに流れている。俺は何だか泣きたい気持ちになった。
いつだったか、じいちゃんと此処に座って夕日を見ていた事が有る。
二人とも前を向いて、何を喋るでもなくじっとしていたっけ。あの時も虫が騒いでいたな。
自分の左に座るじいちゃんが、何を考えているのかも分からなくって。小さい俺は、大人しく赤い空を見ていたんだった。
俺は眼鏡を外して床に置いて、それから顔を腕で拭った。
片方のビールのプルタブを開け、俺はそれを自分の左手側に置いた。
自分の分のビールを手に取って開いて、必死に奥底から言葉を搾り出した。
精一杯笑って、置いたビールに自分のをぶつけながら。
乾杯、と。
あの時一度だけ見た、じいちゃんの笑い顔が見えた気がした。
虫はもう煩くない。夕日がゆっくりと沈んでいった。
終。
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 06:16:47.48 ID:nEgqX/pC0
以上転載終わり
外寒い・・・
まずは、品評会終了時にこの場にいなかったことをお詫びします。
昨日の7時くらいの時点で「無いな」と思っていたので、出掛けちゃってました。
運営の方、参加した方、投票してくれた方、全感していただいた方、読者になっていただいた方、すべてのこのスレに関わっ手いる方に感謝を。
お題ですが、今日の夜から明日の朝にかけて出したいと思います。
生暖かい目で待ってやってください。
416 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 06:31:32.80 ID:Uvi/UIwtP
◆zsc5U.7zok氏おめおめ!
遅くなったけど
感想くれた人、読んでくれた人ありがとうー
みなさま乙
417 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 06:31:51.59 ID:HBIU7VRr0
またすごい時間にでてきたなwww
とりあえず把握した
あとオメ
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 06:33:16.42 ID:abaVg3x2O
>>415 優勝オメデトー
センスのひかる100回を期待するぜ
自分もいま起きたので、全感、投票、転載、運営の方々に乙です
今回は関心票が2つ入っててびっくりした
群を抜いてなんて言われると調子のるな
100回は投票2票貰えるようにがんばる
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 06:43:19.11 ID:a602FgKqO
朝帰り乙
いい夢見ろよ
からだで書いてみたんだが、このタイミングで投下してもおk?
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 07:32:22.02 ID:DkEnm9LAO
帆
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 07:36:23.31 ID:Uvi/UIwtP
>>420 おkじゃね?
通常作扱いで出したことあるよ
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 07:45:03.27 ID:LsR72fvt0
「ねぇ、私の右小指って貴方より少し長くない?」彼女はストローを指先で持て余しながら、そう言った。
僕は答える。「そう?同じ位じゃないかな?」
彼女のグラスが鳴っている。
カラン、カラン
携帯に着信があったのは、お昼前。ご飯に行こうよと、彼女に誘われランチに来ていた。落ち着いた店内には、この付近のOLであろう女性や若いカップルで混雑していた。
僕たちは暖かな窓側に座っている。運良く混む前に座れたのだ。僕はペペロンチーノを、彼女は温野菜のスパゲティを頼んでいた。
カラン、カラン
「そう、同じ位じゃないかな?」さっきまで牧場に行きたいって言って話してたのに、次の言葉はこれだ。女心とは分からないものだ。
「そんなことないわよ。右手を出して」「どうぞどうぞ」右手を彼女に差し出す。彼女がその手に右手を重ねる。
「あれ?」彼女の小指は僕より長くなかった。それどころか、少し短かった。
「ほら、言った通りだろ」「おかしいわね。貴方の指を見てたら、絶対に私の方が長いって思ったのに」「そんなところで争っても仕方ないだろ」僕は微笑む。「そうなんだけど……勝ってると思ったのに負けると、どうでもいいのに悔しいわね」彼女も微笑む。
「私、子供の頃は大きい方だったのよ。それがコンプレックスだったの。」「うん、前にも言ってたね」「そうね。でも、最近思うのよ。いつの間にか、周りが大きくなって、私は普通になって、もっと大きな人がいて、コンプレックスだったのに寂しく思えちゃったの」
カラン、カラン
「結局人って……無い物ねだりなだけなのね」彼女は優しく微笑む。「そうかもね」僕も微笑む。
「お待たせ致しました。ペペロンチーノと温野菜のスパゲティになります」「「ありがとうございます」」「ごゆっくりどうぞ」店員は軽い一礼とともに去っていった。
「ねぇ、左手を出して」「どっちも変わらないよ」僕はまたも微笑む。「いいからいいから」僕は左手を差し出す。彼女は左手ではなく右手を合わせる。
「それじゃ、比べられないだろ」彼女はにっこりして言う。
「いただきます」
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 08:19:42.42 ID:Uvi/UIwtP
>>424 このスレのルール
名前欄に お題:○○(1/1)といれるといいかも
文法
>彼女はストローを指先で持て余しながら、
なんか変じゃね? 冒頭におかしなところがあると読まない人が増えるよー
内容
言われてみればあるあるw 彼女の言うことわかるわー ちょっと目から鱗
雰囲気もいいね
でも普通大きさ比べって右手と左手でやらないかな? 俺だけかな?
たいしたことじゃないかもしれないけどオチに絡むから気になった
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 09:09:51.43 ID:abaVg3x2O
ほしゅしときますよ
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 09:48:52.21 ID:EG4IPyuBO
保守
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 09:52:34.93 ID:hMybJQU+O
はらへった保守
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 10:15:43.78 ID:z0poDL+V0
資料が欲しい……
金持ち達のパーティーのシーンがうまく描けんorz
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 10:17:13.32 ID:9gaX6gLS0
吐くために食べ、食べるために吐く
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 10:44:36.91 ID:qy+jH0WzO
金持ちのパーティといったら、豪華客船借り切って開く乱交パ
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 10:59:30.61 ID:z0poDL+V0
金持ちになりたいぜ
433 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:04:16.99 ID:wC7kjHGu0
日本人の開くパーティーって結婚披露宴くらいしか思いつかないなぁ、イメージ的に
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:05:31.44 ID:9gaX6gLS0
>>433 お誕生パーティーとかに呼ばれない側の人間ですね分ります
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:07:49.56 ID:wC7kjHGu0
>>434 お誕生パーティーなんぞ小学生の時以来呼ばれてないなw
436 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:09:25.84 ID:z0poDL+V0
ちなみに今描いている設定は、
大企業の社長の生誕六十周年パーティーを、ホテルで行っているって感じなんだけど、むずいわー
お誕生日パーティーとか、俺も全く無縁だしw
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:09:49.87 ID:9gaX6gLS0
みんな私側なんですね分ります
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:18:34.60 ID:wC7kjHGu0
>>436 とりあえずローストビーフのバイキングとかが並んでて、
高級コンパニオンが呼ばれていそうだとしか考えられないんだぜ・・・庶民だぜ・・
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:26:54.59 ID:z0poDL+V0
ありがとう
白いテーブルクロスを掛けた丸円卓も登場させておくよ
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 11:33:50.03 ID:z9I+u93BO
豚切り投下失礼。
あまりにも誰かに聞いてほしくて今朝起こったことを小説風にしてみた。
今朝、この上ない快晴が広がる空よりの光が、窓から射して目が覚めた。外を見下ろすと、アスファルトやそこを走る車が全て白く見えるほどに日光を反射している。
二日酔いではあったが、一日の始まりとしては悪くなかった。
ロフトベッドから降りてミルクパンで牛乳を温め、冷蔵庫を漁る。ベーコンを炒め終わり、スクランブルエッグをフライパンで溶いているとき、何気なく―――
そう、何の気無しに。
いつも通りに何もおこる筈がない、そんな軽い気持ちで私は放屁した。
―――臭い…!!!
信じられないほどの臭いだった。
うんこ本体より臭い屁などありえない筈…しかしうんこは出ていない。
私の直腸にはいくばくか屁が残っていたので緊張しつつも二度目の放屁をしてみた。やはり臭い。もはや屁というカテゴリーにくくれない程臭い。
私は何故これほどまでに今日の日の屁が臭いか、思い当たるふしを考えてみた。
昨日食べたもの…ワンタンスープ…ハンバーグ…
飲んだ酒…ビール…ウォッカ…テキーラ…ジン…ラム…
いつもと特に代わり映えはない。酒なんかは毎日判で押したように同じ物ばかりを潰れるまで飲んでいる。
炭水化物をとっていないせいか?いや違う。そもそも私は二日に一回しか炭水化物は口にしない。
何故…何故こんなに臭いのか。これは神が私に与えた試練なんだろうか。
様々な思いが頭を飛び交っていたが、三度目の殺人的な屁が放出され、臭いで我に返った。
卵は焦げていた。
ていうかもう臭いがひどくて食欲が失せたから全部捨てた。
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 12:04:18.71 ID:AFr0+/Bi0
社長の生誕 っていうのにそこはかとない違和感を感じるのは俺だけ?
442 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 12:08:05.19 ID:z0poDL+V0
うーん、ど、どうなんだろ
生誕は六十周年記念パーティーに掛かってるから大丈夫かなーとは思ってるんけど、不安だ
443 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 12:19:27.11 ID:z0poDL+V0
あと、テーブルにつく。って表現的に正しいかな?
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 12:54:26.77 ID:JNrovcIF0
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:01:51.61 ID:IfpZ9sMZ0
そういえば、初めの一行空けってどうなの?
空けてない人もいるっていうか空けてない人のほうが多いような気もする
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:03:15.04 ID:9gaX6gLS0
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:03:31.35 ID:HBIU7VRr0
俺のもあっさりスルーされてるから大丈夫
そんなことくらいじゃ誰も泣かないさ
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:09:15.14 ID:IfpZ9sMZ0
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:09:39.34 ID:JNrovcIF0
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:14:01.94 ID:XNqIIUaE0
詰め碁って縁側でほのぼの二人でやるものなのか?
という感想だけ持って、そんなこといちいち書くのもなんだなーとスルーしたやつだ。
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:16:42.99 ID:JaRgZpQLO
携帯からスミマセン。
>>424です
>>425 感想に指摘、有り難う御座います。
言われてみると入りの文が汚いですね
「彼女はストローを持て余し…」の方が良かったかな
>>132 言葉遊びは上手いと思った
報道は信じる〜、碁を解くだけ〜っていう部分は上手いなぁと関心
けど、そういう部分に余って悪い部分が多い
主述の関係がおかしくなってるところがあったり
形容の仕方に違和感を覚えるときもあった
一番まずいのはキャラが完全に没個性化していて
どっちが何を喋っているのか、もの凄く注意して読まないと
全くもってわからなくなるところ
あと、地の文にも注意して欲しい
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:32:25.03 ID:JNrovcIF0
>>453 ありがとう
没個性化…前も言われたなそういえば
自分自身を登場人物に投射してほしい場合ってどうすればいいのかな
地の文ってどういうことでしょうか
>>454 短い会話とはいえ、地の文の中に台詞が組み込まれていたり
>>133の一行目には地の文で「心地よい」っていう誰の気持ちかわからない
下手したら作者の気持ち?とさえ思わせるような部分があったり
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:38:14.02 ID:JNrovcIF0
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 13:48:48.28 ID:nZ0u+l2C0
ほ
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 14:17:51.09 ID:/9iYDANy0
お題
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 14:21:57.06 ID:nZ0u+l2C0
わさび
460 :
二つの日記 【お題:夜に咲く向日葵、手帖、花びら】 0/2:2008/02/27(水) 14:23:54.11 ID:IfpZ9sMZ0
投下します
461 :
二つの日記 【お題:夜に咲く向日葵、手帖、花びら】 1/3:2008/02/27(水) 14:25:21.24 ID:IfpZ9sMZ0
6月10日 くもり→はれ
今日はひまわりのたねをうえました
ぐんぐんそだってほしいな
7月31日 はれ
お母さんにいいことをおしえてもらいました
ひまわりは太ようの方こうをずっとむいているそうです
だからあんなに花が大きくなるのかなぁ
槇島悠樹はこの日記を書いた一九九九年七月三十一日の次の日から言葉を失った。
朝から日が暮れるまでずっと向日葵を見続けた。
しかし、六時半になるまでにおうちに帰ってくるという約束は律儀に守り続けた。
もちろん家族は心配して困惑した。彼らの言葉は槇島悠樹の耳にはまるで届かないようだ。
そんな槇島悠樹の気持ちが分かるのは向日葵の観察日記だけだった。
8月1日 はれ
お母さんのいったことは本とうでした
雨の日どうなるんだろう
8月4日 はれ→雨
今日は12じくらいから雨がふった
つぼみはしたをむいてしまいました
じゃあ、よるはどうなるのかな
462 :
二つの日記 【お題:夜に咲く向日葵、手帖、花びら】 2/3:2008/02/27(水) 14:26:32.76 ID:IfpZ9sMZ0
8月5日 くもり
おかあさんすいませんすいませんすいません
ぼくはわるいこです
すいませんすいませんすいません
八月四日までは今までとあまり変わらない、そんな印象を受けました。
しかし、次の日の日記にはたくさんの「すいません」が書かれている。
その謝罪文の前の日の日記の「じゃあ、よるはどうなるのかな」という一文が気になる。
しかし、その夜もしっかり六時半には帰っていたと槇島祐樹の母は証言していた。
槇島祐樹は何を恐れていたのだろう。
その次の日、槇島祐樹の枕元にはどろまみれの一枚のはなびらが……。
8月6日 はれ
きのうのよるゆめをみました
ひまわりがきれいにさいていました
だけど、1本のひまわりはきれいにさいていませんでした
今日みにいったら本とうにさいていました
ビックリです
うれしいです
463 :
二つの日記 【お題:夜に咲く向日葵、手帖、花びら】 3/3:2008/02/27(水) 14:27:28.29 ID:IfpZ9sMZ0
8月7日 はれ
あれ?1本たらないたらないたらない
すいませんすいませんすいません
すいません、すいません、すいません。
月光が反射する一輪の花を盗んだのは僕です。
2.27.2008
464 :
二つの日記 【お題:夜に咲く向日葵、手帖、花びら】 3/3:2008/02/27(水) 14:28:20.23 ID:IfpZ9sMZ0
以上です。
どんな感想でもいいのでくだされ。
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 14:48:15.46 ID:XVdkr5I+O
>>411-
>>412もスルーされてるから出来ればお願いします(泣)
優勝者の帰還に被ったのが不味かったのか
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:09:43.43 ID:9gU5TL830
>>465 読んだ。
雰囲気を感じるお話。
なのだけれど、一文が長かいものがあったり、または変な一文があったり。
一番違和感があるのは、二行目の「様式なんざ」。ここで粗野な言葉遣いをイメージしたのに、
それ以外は大人しく普通の口調だった。
一度だけ見た笑い顔がいつのことかも少し気になる。
でも雰囲気は感じれる。
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:15:38.99 ID:9gU5TL830
>>464 手帖を書いている人間は幾つなのだろうか。
普通に考えると夜抜け出したのだと想像がつくのに、そこに気づいていない。
けど難しい漢字を書ける。
まあ、観察日記だな、というくらいしか。
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:17:45.84 ID:vUU7syoF0
文才なさすぎますけどお題ください
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:18:01.68 ID:9gaX6gLS0
屑
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:19:16.50 ID:R9bEhm3K0
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:20:20.39 ID:/9iYDANy0
カツよりマシ
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:21:56.31 ID:Kj3F98yo0
>>464 私の読解力の無さが原因なんだが、何が書きたいのか良く分らなかったです。
・小さい子が親に対して謝るなら、ごめんなさい、の方が適切な気もする。
・1レス目の大ヴァージョンの文だけど、もっと句点を使ってほしい気もする。
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:29:37.64 ID:IfpZ9sMZ0
>>467 最後の「すいません、すいません、すいません。」
に読点がついてるのがポイントなんだ。
分かりにくかったな。
>>472 確かにごめんなさいのほうが自然だな。
句点か。そっか。
じゃ、お題ください。
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:34:37.44 ID:9gU5TL830
>>473 ごめん意味がわからない。
全然読解力ないな、俺。
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:35:09.14 ID:Kj3F98yo0
>>473 すまん、読点の間違い。1レス目の大ヴァージョンって読点って一個しかないのが気になって。
お題は「カメ」
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 15:42:52.52 ID:IfpZ9sMZ0
>>474 すいません、すいません、すいません。
月光が反射する一輪の花を盗んだのは僕です。
ってところを書いてるのは、あなたが言う手帖を書いている人
そして、 2.27.2008 に日記を書いている槇島悠樹
駄文につき合わせて悪い
読解力じゃなく俺の文章力の問題だ
これで分からなかったらスルーしてくれ
>>475 把握
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:22:21.02 ID:m6H1s6U10
ほほほ
478 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:28:47.21 ID:JtyjWVu30
今日も書くかー
お題くれー↓
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:29:50.27 ID:bkDckycB0
じゃあそっちを見なければいい
480 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:30:28.61 ID:JtyjWVu30
481 :
1:2008/02/27(水) 16:39:06.61 ID:Uz/gBY4I0
お題ください
482 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:39:45.65 ID:Uz/gBY4I0
名前欄ミスった
お願いします
↓
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:43:14.06 ID:vUU7syoF0
1番目
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:45:49.94 ID:Uz/gBY4I0
お題plz↓
486 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 16:49:27.80 ID:9gU5TL830
488 :
485:2008/02/27(水) 16:58:32.40 ID:3mfLD4N90
「七変化は買い取れないよ。うちは五変化で間に合ってるから」
そう断られて、俺はすごすごと店を後にする。
ため息をひとつつき、カゴの中を見ると、七変化が申し訳なさそうな扮装で俺を見つめる。
「まあ、いいさ。お前のせいと言うわけでもないさ」
誰ともなしに俺は呟き、車に乗り込んだ。
卒業シーズンであれば、七変化でもなんとかなるだろうと思っていた俺が甘かったのだろうか。
その答えは出ないまま、俺は次の水面へ向けてアクセルを踏み込んだ。
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:18:11.77 ID:XVdkr5I+O
>>466 遅くなったが読んでくれて有り難う。
雰囲気だけにこだわったから、それは感じて貰えたなら嬉しかった。
笑い顔に関しては、ちゃんと書いてるんだごめん。
490 :
(お題:じゃあそっちを見なければいい)1/2:2008/02/27(水) 17:22:09.05 ID:JtyjWVu30
「最近よく、幽霊を見るんだ」
菊谷はそう切り出した。いつになく真剣な表情で、声が少し震えている。
「そうなのか」
山岸は興味なさそうに、呟いて答えた。菊谷はなんとかその恐ろしさを理解してもらおうと、
身振り手振りを加えて話しだす。
「この前なんかは、俺が夜中起きたら青い顔したお婆さんが馬乗りになってたし、その前は道路
の真ん中に目玉の飛び出た小学生が立ってたんだぞ。1週間に3度も首吊ってる男を見るし、も
うノイローゼになりそうだ」
思い出しても恐ろしいという具合に、身を震わせる菊谷と、天井にある蛍光灯を見つめながら、
ぼんやりと聞き流す山岸。それを見かねて、菊谷が問いかける。
「怖くないのか? お前、幽霊見た事あるのか?」
「いや、前に1度だけあるが、怖くは無いな」
山岸の予想外の解答に、憤慨する菊谷。
「はぁ……お前はいいよな。そういう性格、俺はうらやましいよ」
確かに山岸という人間は、菊谷の知る限りでは変人だった。いつもボーっとどこかを見つめて、
まるで世界に何の興味も持たないように、のんびりとした暮らしをしている。小心者の菊谷と、
マイペースな山岸の友情は、とてもアンバランスながら10年も続いている。
「どうして幽霊が怖いんだ?」
山岸が菊谷にそう尋ねた。菊谷はその質問の意味さえ、最初は理解出来なかった。
「どうしてって……怖い物は怖いだろう」
「どこが怖いんだ?」
菊谷には、山岸が何を言わんとしているのかがよくわからなかったが、言われてみれば、幽霊
を怖がる理由とは何だろう?
先日見たばかりの幽霊の顔を引っ張り出しながら、菊谷は懸命に考えた。死んでいる者が、生
きている者に干渉してくるから怖いのか。いや、それなら生きてる者の方が、よっぽど余計な干
渉をしてくる。それに今まで見てきた幽霊は、菊谷を驚かすものの、命を取ろうとまではしてい
ないようだった。
491 :
(お題:じゃあそっちを見なければいい)2/2 ◆LBPyCcG946 :2008/02/27(水) 17:22:39.38 ID:JtyjWVu30
例えば呪いとか、霊障と言った物が、具体的にどのくらい恐ろしい物なのだろう。少なくとも、
知り合いに幽霊に取り殺された物はいない。けれど、殺される殺されないの問題ではなく、幽霊
がいるというだけでただ怖いと、菊谷は感じる。それに大事なのは見た目だ。幽霊はいつも青い
顔をしていたり、派手な怪我をしていたりする。菊谷はそれを見ると、首元から氷をつらりと垂
らされるような気分にさせられる。菊谷の幽霊考察は行く着く所まで行き着き、出た結論はこう
だった。
「怖い物は怖いんだ。幽霊を見ると、俺は震えが止まらなくなる」
山岸は菊谷のその言葉を聞いて、あっけらかんと言い放った。
「じゃあそっちを見なければいい」
何と子供じみた解決策だろう。菊谷はそう思った。だけれど、ある意味真理でもあるかもしれ
ない。見なければ、つまり、そこに存在を認めなければ、いないのと同様という意味だろうか。
山岸のその解答は、菊谷を益々混乱させたが、やはり譲れない。
「見なくたって、そこに居る事自体が怖いんだ」
山岸は何も言わず、ただ蛍光灯を見ているだけだった。2人の間に静寂が流れ、それを破るよ
うに、菊谷が山岸に尋ねた。
「なぁ、お前の見た幽霊の話、聞かせてくれよ」
山岸は少しも躊躇う事なく、こう切り出した。
「ある日急に、尋ねてきたんだ」山岸の口調は、怪談話をするそれとは随分と違う「それで、相
談事があると言った」
「幽霊が相談事? 何だ?」
と、菊谷が訝しげに問う。
「最近、幽霊をよく見るんだとさ」
山岸は菊谷を見ずに、そう答えた。
終
492 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:25:23.31 ID:JtyjWVu30
1個目トリ付け忘れちまった。あ〜あ〜
一応次のお題くれ↓
493 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:26:37.77 ID:9gaX6gLS0
アイギス
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:28:29.93 ID:JtyjWVu30
495 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:46:46.35 ID:hMybJQU+O
お題くれない?
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:48:03.34 ID:9gaX6gLS0
軍事衛星
497 :
ベア3% (お題;春闘) 0/6:2008/02/27(水) 17:53:08.93 ID:N+WlJU0l0
通常作品投下します。
6レス頂きます。
498 :
ベア3% (お題:春闘) 1/6:2008/02/27(水) 17:53:37.09 ID:N+WlJU0l0
「仕事終わったら、春闘に行かないか?」
仕事がひと段落してコーヒーを飲んでいると、別部署の同期の友人が声をかけてきた。
聞き覚えはあるものの、それがなんであるかを思い出せず返答に困っていると、友人はそれに気づいたようだった。
「何だ、春闘に行ったことないのか?」
私は止む無く頷く。こういう時、学生時代にちゃんと勉強をしておけばよかったと思う。
「って言っても、俺も去年先輩に連れて行ってもらって、初めて知ったんだけどな」
そう言って友人は笑う。
となると、社会人になって経験するものだったろうか。考えてみるが、一向に思い浮かばない。
思い浮かばないという事実はそのまま好奇心に繋がる。私は「是非連れて行ってくれ」と彼に頼んだ。
もとより誘ってきたのは彼だから、二つ返事で快諾してくれた。
そして彼は「じゃあ、仕事あがったら迎えに来るから」そう言って自分の部署へと戻って行った。
私はそれを見送り、残ったコーヒーを口に含みながら、まだ見ぬ春闘について考えを巡らせる。
『春の闘い』というからには『闘い』を観戦するのだろうか。あるいは、こちらが『闘い』に参加する側なのだろうか。
そう考えた時にふと、毎年この時期になると新聞や何かで『春闘』という文字を見ていた事を思い出す。ただ、それが何
を意味するかまでは、熱心に新聞を読む性質ではなかった私には想像もつかなかった。
しかしそうなってくると、全国的な、多くの日本人が関心を持つようなものなのかもしれない。
そのような事を知らなかったというのは、大きな損をしていたのではないだろうか。
そんな風に『春闘』について好奇心を膨らませながら、残った仕事を片付けるべく、僅かに残ったコーヒーを飲み干した。
「お待たせ」
友人が私のデスクへとやって来たのは、七時を少し回った頃。さして遅くもないのだが、まだ見ぬ『春闘』に遅れるので
はないかと、少しばかり焦っていた。
その旨を道すがら彼に伝えると、彼はにこやかな笑みで答えてくれた。
「心配しなくても大丈夫だって。春闘の開始は八時だから。今から行けば、七時半には着く。余裕があるくらいだ」
それを聞いて安堵した。しかしそれも束の間、今度は財布の中身が心配になった。
確か昼に定食を食べた時に、残りが五千円だった気がする。軽く飲むには充分だが、正体の知れぬ『春闘』である。どれ
くらい資金が必要なのだろうか。
しかしそれにも彼は快活に答えてくれた。
「何、気にするな。基本的には二千円があればいい。もっとも、より楽しむにはそれ以上必要になるがな」
最後に浮かべたニヤリとした笑みが気にはなるが、私は胸を撫で下ろした。ともあれ、コレで『春闘』を楽しめるらしい。
499 :
ベア3% (お題:春闘) 2/6:2008/02/27(水) 17:54:07.00 ID:N+WlJU0l0
「おっ、あれだあれ」
そう言って彼が指差す先は、いたって普通のオフィスビルだった。
こんなところで? と私が疑問に思っていると、ひとり、またひとりとビルの入り口へと姿を消していった。
どうやらここが件の場所であるのに間違いはないようだ。
「ほら、俺達も行こうぜ」
友人に促され、私は彼の後についてビルへと入っていった。
入った先には、奥へと続く通路。エレベーター。そして階段。後はビルに入っているテナントの一覧だった。
何とはなしに一覧に記された名前を見ていると「おい、こっちだ!」と呼ばれ、見ると友人が階段の前に立っていた。
階段は二階へ上るものと、地下へと下りるもの。友人は地下への階段の前にいる。
「地下なのか?」
頷き、友人は降りていく。私も後を追い、階段を下り始めると何故か、空気が変わった気がした。
キョロキョロと、何の変哲もないコンクリートの壁を眺めながら降り切った階段。そこには重厚感漂う両開きの大きな扉。
「ここだ。この向こうで、春闘は行われている。じゃあ、入るか」
友人が扉を押し開く。徐々に漏れてくる光は今いる所よりもはるかに強くて眩しく、私は思わず目を細めた。
光に慣れてきて開けた私の視界に飛び込んできたのは、多くの照明に照らされたステージだった。
ステージの周りに多くの人影が見える。きっと彼らも『春闘』を見に来た客なのだろう。座席はなく、全員が立っている。
どことなく、スタンディングのライブハウスを連想させる。
「いらっしゃいませ。ようこそ春闘へ」
不意に声をかけられ、右へと首を回す。そこには黒いスーツに身を包んだ男性が、カウンター越しに立っていた。
友人は「こんばんわ」と気軽に声をかけ、財布から野口五郎を二枚抜き、男性に手渡した。
二千円を受け取った男性は、変わりに一枚のカードを手渡して告げた。
「こちらが本日のカードです」
日毎に渡されるカードが違うのだろうか。今日は赤だが、明日は青とか。
私も彼に倣い、二千円を渡してカードを受けとった。
受け取ったカードには『フォレスト・ベア VS シューティング・タイガー』の文字が大きく書かれている。
なるほど。カードというのは札ではなく、対戦カードということらしい。
よくはわからないが、この二つが闘うのだろう。それが『春闘』か。
「ステージの近くへ行こう」
友人について歩きながら周囲を観察する。客の多くは男性。女性は数えるほどしかいない。『春闘』とは男性に人気らしい。
ステージ近くのテーブルで立ち止まった友人は、近くを取り掛かったウェイターにビールを二つ注文した。
500 :
ベア3% (お題:春闘) 3/6:2008/02/27(水) 17:54:33.59 ID:N+WlJU0l0
「ビールでよかっただろ?」
私は頷く。照明の所為か、ここは暑い。周囲の人がビールやワインを口にしているのがとても羨ましかった。
と、友人が先程受け取ったカードに何やら書き込んでいる。
「何をしているんだ?」
尋ねる私に友人は見せてくれた。それはカードの裏側で、彼の氏名と三千という数字が彼によって書かれていた。そして
『フォレスト・ベア』と『シューティング・タイガー』の名前が記されていて、後者の方にチェックがされていた。
「これは賭け札なのさ。ベアとタイガー、どちらに幾ら賭けるかを記入して係員に渡す。で、馬券や舟券みたいに購入した
事を示すカードを受け取る。そして後は、試合を楽しむ。これが『春闘』の楽しみ方だ」
ニヤリと笑みを浮かべる友人。
そうか。ここはいわゆる賭博場なわけか。競馬場や競艇場とは違って、落ち着いた大人の雰囲気はあるが。それに、だか
ら女性の姿が少ないのだろう。
「まあ、お前は初めてだから、別に賭けなくてもいいと思うぞ。全然わからないだろうし」
確かに彼の言うことはもっともだ。そもそも何が闘うのかもわからない。けれど、せっかくという気もある。
「わからないけど、賭けてみるよ。どっちかなわけだから、当たるかもしれないし」
私はそう言って、『フォレスト・ベア』にチェックをつけた。金額は千円。
「知らないから無理もないけど、ベアは止めとけって。アイツは絶対勝てないから」
だが私は忠告を無視して係員にカードを渡した。とはいえ特に理由があったわけではない。友人と反対を賭ければ、どち
らかが当たるだろう、という程度の考え。付け加えるなら、『フォレスト・ベア』という名前が『森のくまさん』を思い起
こさせたから、というどうでもいい理由だ。
そしてそれから十五分。友人と仕事の話などをしていると、途端にステージの照明が消され、会場は薄闇に包まれた。
突然のことに私は驚いたが、友人は至って平然としている。周囲も騒ぎ出すところか静まり返っている。どうやら、演出
の一環の様だ。
『レディースエーン……ジェントルメーン!! 本日は、『春闘2008』へお越しいただき、誠にありがとうございます』
アナウンスが響く。
『ただいまより本日の対戦カードへの投票率をお伝え致します。シューティング・タイガー97%。フォレスト・ベア3%
となりました。残念ながら、タイガーが勝ちましても、賭け金が戻るだけとなってしまいましたが、ベアに賭けた皆様には
喜ばしいことです。勝てば大量のキャッシュバックが見込まれます! どうぞ盛大な声援をお願い致します! では、両選
手の入場です!!』
直後、スポットライトがステージの左側に集まり、リズムのいいアップテンポの曲が流れ出した。
501 :
ベア3% (お題:春闘) 4/6:2008/02/27(水) 17:54:57.61 ID:N+WlJU0l0
その光景を見て私は『まるで格闘技イベントか何かみたいだな』などと思ったが、よくよく考えてみれば格闘技イベント
そのものではないかと気づく。ルールの程はわからないが、おそらくは二人の男が闘い、それをショーとして見せつつ賭博
も行う。『春闘』とはそういうものなのだろう。
そう結論付けてしまうと、およそ格闘技に興味のない私は、途端に興醒めしてしまった。友人に、格闘技に興味がない事
を何かの折にでも伝えておけば良かったな、などと後悔しつつビールを煽った。
『皆様、ステージ左側をご覧ください。シューティング・タイガーの入場です!!』
アナウンスの声と同時に、ステージ左側に勢いよくスモークがたかれた。なかなか演出は凝っているな、と横目で見てい
ると、煙の中から現れた人物に私は驚かされた。
それは、さながらタイガーマスクを髣髴とさせるような虎のマスクを被り、虎柄のビキニを来た女性だった。
彼女の登場と同時に観客から『タイガー!!』の合唱が飛ぶ。
タイガーは悠然とステージに上がり、両手を振って声援に応えている。そんな彼女がこちらに背を向けた時、私はさらに
驚かされた。ビキニのお尻からは虎の尻尾が生えていた。
そして彼女にスポットライトを一つ残したまま、今度はステージ右側にライトが集中して、先程とは別の曲が流れる。
流れてきたのは『森のくまさん』で、何人かの客が曲に合わせて歌っている。
『続きましては、フォレスト・ベアの入場です!!』
アナウンスの後にスモークがたかれて、中から現れたのは、やはり女性だった。クマを模したマスクを被り、茶色の毛皮
のビキニを着ている。
こちらにも観客の声援が飛ぶ。その事に私は首を傾げた。先程の賭けでは全然支持されていなかったはずだが。
しかしそんな私の疑問も当然ながら誰も気にすることなく、ベアも両手を振って声援に応えていた。やはりお尻には、ク
マの尻尾がついていた。
二人が登場したためだろう、スポットライトは消され、ステージが通常の照明に照らされた。
この段になって私はようやく、友人に話しかけた。
「これが『春闘』なのか?」
「おう! 興奮してくるだろ!?」
そういう友人はすでに興奮しているようで、鼻息が荒い。
しかし私はというと、元より格闘技に興味がない上に、闘うのが女性となれば迫力も望めないだろうから、ひどく醒めた
気分だった。
「そんなものか?」
だからそんな返事を返したのだが、それに対して友人は意味ありげな笑みを浮かべた。
「まあ、見てろって。絶対お前も気に入るから」
502 :
ベア3% (お題:春闘) 5/6:2008/02/27(水) 17:55:16.14 ID:N+WlJU0l0
そしてそれきり、私の方を見ることなく、ステージに集中してしまった。
ステージ上では、タイガーとベアの二人が準備運動をして身体をほぐしている。
『それでは『春闘20008』、シューティング・タイガーVSフォレスト・ベア。レディィィ……ファイッッッッ!!!』
唐突にアナウンスが流れて、どうやら試合が始まったようだ。
様子見など考えていないようで、二人は弾けたようにお互いに向かってダッシュ。がっしりと組み合った。
殴ったりはしないのだな、さすがに女性だからか。などと考えていると、タイガーが動いた。
するりとベアの背後に回り込むと、「行きますよー!」と叫ぶや否や、ベアのビキニのトップを剥ぎ取った。
観客から『おおおおおおぉぉぉぉっ』というどよめきのような歓声がおこる。
タイガーはベアから離れると、持っていた茶色のブラを観客めがけて投げた。
それに群がる観客たち。
なんだ、これは? 一体何が行われているのだ?
目の前で展開される、およそ私の理解を超えた光景に、私はただただ呆然とするだけだった。
ふと友人の方を見ると、彼も食い入るようにステージを見ていた。
今話しかけたとしても、返事は得られないだろう。私は仕方なく、ステージで行われているソレを眺めることにした。
試合は一方的だった。
タイガーがベアを蹂躙している。時にベアの胸を弄ったり、プロレスの技をかけたり、口の両端を引っ張ってみたり。
もはや私は呆れるしかなく、ビールを飲むピッチが早くなった。
そしてついに決定的な瞬間が訪れた。ステージに倒されたベアの上にタイガーが乗っかり、ベアのパンツを脱がしたのだ。
観客のボルテージは最高潮に達した。
タイガーは手に入れたそれを、ぐるんぐるんと振り回し、やはり観客に向かって投げた。
ほとんどの客がパンツに殺到する。見ると、友人も目の色を変えて飛び込んでいた。頭が痛い。
タイガーはその光景を満足そうに見ている。客もそれに集中していて、ベアを見ていたのは多分私だけだっただろう。
すくっと立ち上がったベアは全裸を隠す事もせず、悦に浸っているタイガーの背後に忍び寄り、そのマスクを剥ぎ取った。
「あっ!?」
タイガーが悲鳴をあげた。その顔は、信じられないほど綺麗だった。
『マスク剥ぎ取りにより、フォレスト・ベアの勝利!!』
アナウンスが響き、それによって初めて、客たちはステージに視線を戻した。
そこには、座り込んで顔を両手で覆うタイガーと、タイガーマスクを手に全裸で飛び跳ねるベアの姿があった。
そして、『春闘』は終了した。
503 :
ベア3% (お題:春闘) 6/6:2008/02/27(水) 17:55:32.48 ID:N+WlJU0l0
帰り道、パンツを手に入れる事もできず、賭けにも負けた友人は肩を落としていた。
隣の私は、ベアが買ったことで転がり込んできた臨時収入に顔を綻ばせていた。
「ビギナーズラックだな。まさかベアが勝つとは……」
口惜しそうに話す友人。確かに実力差はあったが、タイガーには油断があった。それは自分の方が強いという驕りだった
のだろう。そこをすくわれたわけだ。勝負とはえてしてそういうものである。
そして私は、会場にいるときから気になっていた疑問を口にした。
「ところで、なぜ『春闘』という名前なんだ?」
「ん? ああ。春画ってあるだろ、江戸時代のエロ本。あれと同じだよ」
友人のその言葉に、私はなるほどと頷かされた。
―了―
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:59:18.83 ID:g/e4D2Ot0
やっと受験おわったー
久々にお題ください↓
505 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 17:59:39.90 ID:9gaX6gLS0
享楽
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:05:22.53 ID:g/e4D2Ot0
はあく
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:27:00.06 ID:Uvi/UIwtP
ほ
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:35:11.91 ID:Xl2yrdGi0
↓
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:35:52.99 ID:N+WlJU0l0
↑
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:36:27.07 ID:l+idA0Vb0
K
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:42:17.65 ID:Xl2yrdGi0
お題くれよん
↓
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:42:35.54 ID:9gaX6gLS0
クレヨン
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 18:47:48.32 ID:IfpZ9sMZ0
A4
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 19:00:42.13 ID:Y2PyIW+E0
御代産業
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 19:02:28.10 ID:Xl2yrdGi0
>>512 お題「クレヨン」
に見えたのか?ww
把握
516 :
思索のごみ溜め (お題:歓喜)1/2:2008/02/27(水) 19:04:51.60 ID:T+vkoUA70
奇妙な夢だった。
数千人は入るかと思われるほどの巨大なホール……非常灯がついておらず真っ暗な人気のない観客席の最奥部に、私は腰掛けていた。
青白く爛々と輝くステージ上、そのおどろおどろしい照明に負けず劣らず狂気に満ちた表情で、楽団は音を奏でる。
狙われた動物の群れのような出鱈目な地響きを立てる打楽器、ガラスが割れるかのような不協和音を奏でる金管楽器、他の楽器とリズムが明らかに違う弦楽器、不規則に音の上下を繰り返す金切り声の合唱団
……そういう演出なのか……? 現代音楽を理解し得ない自分には全く理解できない。
思わず耐え切れず退席しようとすると、今まで焦燥感や威圧感を感じずにいられなかった演奏がピタリと止んだ。
指揮棒を滅茶苦茶に振り回していた指揮者が、クルリと観客席の方に顔を向けた。逆光が眩しくて、顔がよく見えない。
「ご清聴ありがとうございます。ただ今演奏しました曲は、フリードリヒ・クリストフ・フォン・シラー作詞、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲の、交響曲第九番『歓喜の歌』、その第一楽章でございます。
ご存知の通りこの交響曲は、ベートーベンの最後にして最大の作品であり、特に日本では一九六〇年代から年末の恒例行事として親しまれています……」
なんだって?これが第九?馬鹿な、第九というものは自由への喜びと神への畏敬を、荘厳かつ華麗に奏でるものではなかったのか?
私も簡単なメロディくらいは思い出すことはできる。もちろんこんな禍々しい曲ではない。
「そう、そうですともお客様。この曲は、あなたが想像した第九ではないのです!しかしこれは歓喜の歌なのです。お手持ちのプログラムの通りに、本日は演奏しております」
不意に、大げさな手振りを見せつつ指揮者が語った。明らかに私の方を見つめている。
観客が私の他にいないのか、はたまた私の心を見透かしているのか……何故かその指揮者が、私を見下すように笑ったかと思えた。
「作詞家であるシラーがこの詩を著したのは一七九〇年頃とされています。まだシラーが若かりし頃です。
しかし年を経、作詩ばかりでなく歴史哲学にまで自らの思索を深めていくにつれ、自らがかつて著した詩を『若気の至り』として見るようになってしまっていたのです。
彼はこの詩の改定も行っています。……世界は明らかになるにつれ私たちは煌々と輝く未来が見えなくなりつつあります。
神は死に絶え、芸術は歪み、現代と名のつくものは皆歪んでいます。
しかしそれでも……その幻想を信じた、あるいは信じずにはいられなかったのがベートーベンなのです。
彼は恐らくシラーのこのような心境の変化についてご存知だったはずです。しかし自身に降りかかった災厄を振り払うかのように、この原詩を用い、あなたの仰る第九を完成させたのです。
人が持つ秩序に則した理想を体現したのがかつての芸術ならば、この場はまるで人の本来の姿を現した現代の芸術。あるいは……」
ステージの照明が薄暗くなる。それと同時に彼の顔がぼんやりと露になる。
「深層心理……」
不敵に笑うそれは、私と瓜二つの人間だった。私は身震いした。
517 :
思索のごみ溜め (お題:歓喜)2/2:2008/02/27(水) 19:06:27.74 ID:T+vkoUA70
「これが、僕の心理だと言うのか……?」
「心当たりが無いとは言わせません。
人へのほんのちょっとした不信感、永遠に続く底なし沼を歩くような、将来に対する漠然とした不安、すがるべきの神も無く、自由も無い、束縛された人生。
君が目を逸らし続けたものが、ここに詰まっている。さあっ!」
「私」は再び楽団の方へ向いた。照明が再び不快な色を発する。その光によって彼が譜面をめくり指揮棒を手にする様が痛いくらい目に焼きつく。
「せっかくの機会だ。君は君の全てを知った方がいい。君の心の、全てを……」
……こんなことはありえない……私は確かにこのような不安を持っていた。
この曲を聴くたびに、鉛のようなものが腹の中に溜まっていくのがわかる。
しかしこんなにも暗く、憂鬱で、悲しみに満ちたものではないはずだ。彼は一体何者なんだ……?
……いや………………私は、何者なんだ……?
彼が私の本来の心なら、私は何者なんだ……?ハッと、私は全てを悟り、突然立ち上がる。
もう演奏が始まろうとしていた。かまうものか。私は思いっきり叫んでやった。
「私はこんな……こんなものだけが……私の訳がない!私は言葉を吟味し、人に語りかける。
ここは、その時に浮かんだ様々な思索のゴミ溜めだ!
私はこの中で様々な困難、不安、悲しみを見ただろう。
世にはびこる様々な快楽、娯楽も、私は不快なものであると切り捨てた。
けれど、私はそれを時として心底楽しんでいる事だってある。世界はいずれ滅ぶとか、人間はいつか死ぬだとか、そういう大それた悩みだってある。
けれども、それを心底どうでもいいかのような、どうにかなるだろうという楽観もある。深層心理と言うものは、そういった心も含めて心理なんだろう……?
なら、歌ってやろうじゃないか。今、私が思っていることを……不安に満ちた人生を楽しみながら歩み、こんな馬鹿げた茶番に付き合っている滑稽さを……!」
私は大きく息を吸い込んだ。何故だか自然と、頭の中にメロディが浮かんでくる。
ベートーベンが書いた本当の歓喜の歌が。たまには、こんな形で思索のゴミ漁りをやるのも悪くない
……そんな事を思いながら、私は深い眠りに落ちた。
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 19:06:42.07 ID:T+vkoUA70
以上
保守
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 19:42:03.48 ID:5G1PZamrO
ほしゅる
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 19:45:23.63 ID:Y2PyIW+E0
すみませ〜ん、お題一つもらえますか〜?
蘭
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 19:57:30.23 ID:Y2PyIW+E0
あざーす
524 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:25:02.96 ID:SzmTLTO80
お題ください
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:25:37.29 ID:9gaX6gLS0
ジェナ
526 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:32:24.54 ID:SzmTLTO80
>>525 あの……ジェナってよく分からないんでぐぐったら女優の名前出てきたんですけど…。
お題難しすぎます。もう一度お題要求してもいいのかな……。
527 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:32:38.52 ID:4Hf9MhU40
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:39:18.35 ID:abaVg3x2O
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:43:02.62 ID:noogX0X40
お題くれ
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:45:31.83 ID:TR9wDHvo0
録画
531 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:48:50.15 ID:noogX0X40
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 20:51:19.09 ID:abaVg3x2O
遅いけど感想書く
>>490 SSにはありきたりなオチ
けど丁寧に書かれてていて自分は好きだ
ただ淡泊すぎるかな
ミスリード入れたり、もっと主人公の素振りを徹底したらおもしろくなったと思う
>>498 地の文が上手いなぁ
ただ自分はすぐにキャットファイト(一般的にはそうだよな?)かなって思ったから、
普通の日記みたいに読んだ
あとオチというか着地点がずれてる気がする
6レス引っ張って春闘の意味をばらすような話では無い気がする
ベアの勝ち方もしっくりこない
ある程度はショーとしてやってるんだろうから、地味に終わることはないだろう
ちなみに春闘って労働組合の賃上げ要求闘争なんだね
賢くなった
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/27(水) 21:14:29.82 ID:Xl2yrdGi0
「クレヨン」で出された者だが挫折
もう一回出して↓
ハム
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
太郎