ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
乙!
乙っす
ハルヒ「乙なんだからね!」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/23(土) 23:30:24.95 ID:2W/VdKIf0
乙
いちおつ
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/23(土) 23:55:59.30 ID:DPA+7cAUO
●<森さんラヴ!!
9 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:06:55.12 ID:hUY8uubM0
>>1乙
SS投下していい?
少し長めだから支援お願いしたいんだが
支援
11 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:09:35.34 ID:hUY8uubM0
じゃあ、次から。
一応、まとめに、悪くない人生、悪くない家族計画の題名で
載せてもらってるやつの続きです。
12 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:10:53.74 ID:hUY8uubM0
まだか……。ちくしょう。
なにも出来ない自分の無力さに苛立ち、腹が立ってくる。
くそっ、ハルヒはあんなにも苦しんでいるってのに……なにか出来ることはないのか……。
有「おとうさん。」
キ「…っと、すまん、なんだ?有希。」
有「…落ち着いて」
そこで、今、自分が意味もなくウロウロと歩き回っていることに気が付いた。
さっきまでそこの長椅子に座っていたばずだったがいつのまにか立って歩き回っていたらしい。
そんな自分の行動にも気が付かないほどおれは落ち着きを無くしていた。
今、おれと有希は病院にいる。そして目の前にある扉の向こうにいるハルヒのことを案じているわけだが、
別になにか大きな怪我をしたとか病気なわけではない。扉には分娩室と書いてある。
そう、おれと有希はハルヒとおれの子供が産まれてくるのを今か今かと待ちわびているわけだ。
ふぅっ…。ひとつ深いため息をつき再び長椅子に腰を下ろした。
いつのまに買ったのか、有希が缶コーヒーをひとつ渡してくれた。まだ暖かい。
有希はおれの隣に座りもうひとつの缶コーヒーを開け、一口飲むとじっと、中にハルヒのいる扉をジッと見つめている。
たぶん有希には中の様子が全てわかっているのだろう。その姿からは多少心配しているのがみてとれるが、
焦りのようなものは感じられない。
おれは渡された缶コーヒー口をつけた。暖かさが体に染みていくように感じる。そういえば、ずっと何も口にしていなかったけな。
そのコーヒーの暖かさと有希の姿に少し気持ちが落ち着いていくのが感じられた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
13 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:13:39.99 ID:hUY8uubM0
人生で一、二を争う重大な決断を迫られるはずの二件の案件を僅かの検討の時間も与えられず流されるまま決断してしまった
嵐のような高校の卒業式の日から3ヶ月あまり、おれの家に共に住み始めたハルヒと有希だったが、
宇宙的、未来的、超能力的騒動も起こる気配を見せず、なんの問題も起こらず日々の生活を送っていた。
家ではハルヒがおふくろとどちらが美味しく造れるかと競いながら愉しそうに日々の食事作りにいそしんでいる。
おれから見ればどちらも遜色ないのだが、ハルヒ曰く、「くやしいがまだまだ敵わない」らしい。
まぁ、おれとしてはどちらも美味しくいただけるのでまったく問題はない。
有希に関しても妹がいつぞやの朝比奈さんに対して以上になついており、
今や日課のように毎日一緒に風呂に入るほどの仲の良さぶりでこちらもなんの問題もない。
おれはそんな穏やかで平和な日々を満喫していたのだが、どうもハルヒにはなにか心に引っ掛かるものがあったようだ。
その日、いつもの様に妹と有希が風呂に入っているとき、おれとハルヒは部屋でのんびりした時間を過ごしていたのだが、
毎度のごとくハルヒが唐突に話し出した。
支援
支援
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 00:15:23.69 ID:hSLtmGD70
支援
17 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:15:44.07 ID:hUY8uubM0
ハ「ねぇ、キョン、これでよかったのかしら。」
キ「なんだ?主語なくいきなり聞かれてもなんのことだかわからんぞ」
ハ「あたしの旦那ならそれくらい察しなさいよ、有希のことよ」
キ「無茶言うな。で、有希がどうかしたのか?」
ハ「養子のことよ。本当にこれでよかったのかしら?」
キ「ずいぶんと今更な疑問だな、それなりに楽しそうに見えるし、おれは特に問題有るようには思えんが?」
ハ「それはそうなんだけど、たまに有希があたしたちに遠慮してるように思えるときがあるのよ」
キ「そうか?そんな風には思えんが…」
ハ「なんて言うか、前より距離があるような違和感みたいなものを感じるの」
キ「おまえの違和感がどういうもんなのかよくわからんが、まあ、有希にしても今まで一人で暮らしてきたんだ、
それがいきなり大勢の家族と暮らすようになったんだ、そりゃ戸惑うこともあるだろうさ」
ハ「そんなもんかしら」
キ「なんならおれが有希と話してみるよ、それにおまえまで変に気を使ったら余計有希が遠慮とかするんじゃないか?」
ハ「それもそうね、じゃあ有希のことはあんたに任せるわ、頼むわね」
ちょうどハルヒとの話しが終わるタイミングで風呂から上がった有希が部屋に入ってきた。入れ替わりにハルヒが風呂に入りに行き、
いつもの様に本を読み出した有希に話しかけた。
支援。
ちょっとまとめで前作読んでくるわ。
19 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:18:07.00 ID:hUY8uubM0
キ「有希、ちょっといいか?」
有「なに?」
キ「その、なんだ、この家に来てなにか言いたいこととかないか?」
有希はそう聞いたおれの顔をみながらまるで質問の意味がわからないといった感じで少し首かしげる
キ「いや、今更な話しなんだがあんな風にいきなり養子のこと決めてよかったのかとハルヒが気にしているみたいなんだ。」
有「特に言いたいことはない。わたしは自分の意思でここに居る。」
キ「なら、いいんだが、ほかになにか不満やら不都合に思うことはないか?」
有「ない。元々わたしの最優先任務はおとうさんとおかあさんの保全。今の状況は都合がいい。不都合はない。特に不満もない。」
なんと言うか、聞きたかったのはそういうことじゃないんだが・・・。有希は話は終わったと判断したのかすでに読書に戻っている。
まぁ、しかし、ハルヒが感じている違和感とやらの正体が解った気がする。
有希はなに一つ変わったわけじゃない、ハルヒの中で有希との関係性が変わったのにも関わらず、そのなにも変わらない有希との距離感に
ハルヒ自身が違和感を感じている。近くなったはずなのに変わらない。それをハルヒは遠慮や距離が出来たと感じたのだろう。
なんつーか、難しい問題だな、今すぐとうこう出来る事でもないし、まだまだおれたちは本当の家族には成れていないようだ。
やはり時間をかけて様子みるしかないだろう……。やれやれ。
そんな少しのわだかまりの残しながらも、まぁ、平和な日々を過ごしながらしばらくたったある日のこと、
朝、いつも通り起こしにきた妹のボディプレスに悶絶し目を覚ました。
しかし、妹も外見はまだまだ幼いながらさすがに中学生ともなると体もでかくなってきているわけなのだから
いい加減この起こし方は本気で辞めてもらいたい。まぁ、言って辞めるならとっくに辞めているだろうから多分言っても無駄だろうな。
そんな感じでいつも通り着替えて朝飯にありつくため、リビングへ降りるとなんだかいつもと少し様子がちがう。
いつもは先に朝飯をかっ食らいながら「遅いわよ!バカキョン!」なんて激が飛んで来るのだが、
一体どうしたことか、当の本人はリビングの椅子でチビチビと牛乳を飲んでいるだけだった。顔色も悪い。
20 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:21:13.22 ID:hUY8uubM0
キ「どうした?もう食べ終わったって感じじゃないな、具合でも悪いのか?」
ハ「別に…、少し食欲がないだけよ」
キ「なら、いいんだが、大丈夫か?顔色も悪いし、今日は学校休んだらどうだ?」
ハ「平気、すぐ治るわ」
キ「無理はするな、一日ぐらい休んだってどうってことないだろ、念のため医者に診てもらったほうがいい。」
ハ「・・・・・・そうね、やっぱりそうしようかな。キョン、悪いけど今日休むわ。有希と二人だ行ってきて」
ハルヒはなにか言いたそうだったが少し思案したあとめずらしく素直におれの言葉に従うことにしたようだ。
しかしなんだ、今、医者という言葉になにか反応したように思えたのは気のせいだろうか。
キョン母「なら、部屋で休んでなさい。後片付けはやっておくから」
ハ「ん。ありがとう、お義母さん。そうさせてもらう。キョン、あたしが居ないからってさぼっちゃだめよ。有希、キョンのことお願いね。」
そう言ってハルヒは部屋に戻っていった。ハルヒがあんな具合悪そうにしているのはあまり記憶にない。さすがに少し心配になってくる。
ないとは思うが、一応、大学で有希や古泉にハルヒの周りでなにか厄介ごとでも起こっているのか聞いてみたが
やはり閉鎖空間なども発生はしていないらしい。やはりおれの考えすぎか・・・。
夕方、家に着き、玄関を開けるとなにやらハルヒがすごい勢いで二階からかけ降りてきた、どうやら体調不良はもういいみたいだな。
ハ「おかえり!待ってたわよ。」
待たれていたのは素直に嬉しいがしかし、なにをそんなに慌ててるんだ?
21 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:23:07.04 ID:hUY8uubM0
ハ「話したいことがあるの。有希、悪いけど夕飯の支度の手伝いはお願いね」
有「わかった。」
有希はそのまままっすぐ台所に向かう。おれはハルヒに手を引かれ部屋に戻った。
キ「それで改まって話ってなんだ?」
ハルヒはしばらく言いづらそうに沈黙していたがやがて意を決したように話し始めた。
ハ「今日、病院に行ってきたのよ…。」
キ「どうした?どこか悪かったのか?」
ハ「そうじゃないの、……その、……………たのよ。」
キ「ん?なんだって?」
ハ「だから……………………してたのよ。」
キ「すまん、声が小さくてよく聞き取れないんだが。」
ハ「妊娠してたって言ってんのよっ!ちゃんと聞きなさいよ、バカキョン!」
キ「そうかすまんすまん、………………って、今なんと?」
ハ「赤ちゃん出来てたって言ったの。まったく。まぁ、ちょっと前からもしかしたらって思ってたんだけどね。」
22 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:25:24.58 ID:hUY8uubM0
キ「・・・・・・マジか?」
ハ「こんなこと嘘つくわけないじゃない。それでどうしようかと思って。」
キ「いや、すまん、そうじゃないんだが、それより、どうしようかってのはなんのことだ?」
ハ「産むべきかどうかってことよ。」
キ「・・・いやいや、ちょっとまて。おれとおまえはまがりなりにも夫婦だ。夫婦間に子供が出来てその選択肢は正直おかしくないか?
まさかおれが中絶しろと言うとでも思ってるのか?」
ハ「あんたがそんなこと言うわけないことくらいわかってるわよ。」
キ「じゃあなんだ?」
ハ「だって、今あたしたち、生活や学校とかなにからなにまでお義母さんとお義父さんに頼りきりじゃない。
ただでさえ負担かけてるのにこんな状況で子供まで産まれたらどれだけ大変かわからないわよ。……それに有希のこともあるし」
キ「有希がどうかしたのか?」
ハ「なんか今の状態で子供が産まれたら、ますます有希との距離が離れそうな気がして・・・・・・」
支援
24 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:28:18.46 ID:hUY8uubM0
そう言ってそれきりハルヒは黙り込んでしまった。
なんかハルヒが"らしく"ないと逆に俺のほうが冷静になってくるな。
たぶんハルヒは不安なんだろう。今の状況で子供が生まれてはたして周りに祝福してもらえるのかと。
子供が出来た実感もまだ無いんだろう、だから喜びよりもさまざまな不安のほうが先立つ。
・・・こうして見るとハルヒもやはり一人の女の子なのだと実感するな。
しかし、こいつをこんな不安な気持ちにさせるなんて、ほんと、情けない奴だな。おれは。
キ「なあ、ハルヒ」
ハ「・・・なによ」
キ「たしかに生活のことは無視出来ない大きな問題だ。しかしそれはおれが大学をやめて働けばいい。おれたちや有希の食い扶持くらいは何とかなるだろうさ。」
ハ「・・・キョン」
キ「有希のこともおれたちがそんな変な気を使って中絶なんてしたらあいつはきっとおれたちを一生許してくれないぞ。おれやおまえの親だってきっとそうだ。」
ハ「・・・・・・。」
キ「周りの面倒事はすべておれがなんとかする。だからおまえはそんならしくない心配なんかせず、元気な子を産むことだけ考えていてくれ」
ハ「・・・・・・たしかにあたしらしくなかったわね。わかったわ。あたしはこれから色々大変になるから面倒なことは全部あんたがなんとかしときなさい!」
キ「ああ、まかせとけ」
そう言ってハルヒはいつもの100Wの笑顔を見せた。そうなんだ、こいつにはいつだってこの笑顔が似合う。
25 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:31:08.96 ID:hUY8uubM0
ハ「・・・みんな喜んでくれるかしら?」
キ「当たり前だ。」
ハ「あんたは喜んでくれる?」
キ「答えるのが馬鹿らしいくらい当然だ。」
ハ「あたし、あんたと結婚出来てよかったわ」
キ「そりゃ、おれのセリフだ」
おれはハルヒを抱きしめ、ハルヒもおれの背中に腕をまわす。
こんな甘い雰囲気はそれこそおれたちにはらしくないかもな。でもたまにはいいだろう。夫婦なんだし。
ゆっくり瞳を閉じておれはそっとハルヒにキスをした。
ガチャ、妹「キョンくーん、ハルにゃーん、ごはんだっt・・・、はえ?・・・・・・おかーさーん!キョンくんとハルにゃんがちゅーしてるー!」ドタドタドタドタ
妹よ・・・、中学生にもなってその反応はないんじゃないか?おれはおまえをそんなベタな子に育てた覚えはないぞ。
その後、夕食のときにおふくろと親父にハルヒの妊娠のことを告げた。ハルヒは多少緊張した面持ちだったが二人の喜び様にホッとした様子だ。
連絡を入れ、さっそく駆けつけてきてくれたハルヒの両親も揃い、その場でおれは大学を辞めて働く意志を伝えたのだが、
双方の親からはそのことは気にせず、逆にちゃんと大学を出てから生活基盤を作るようにと諭された。
まったく、ありがたくて下げた頭が上げられない。いつか頭を上げて胸を張れるようになりたいものだな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
26 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:33:56.59 ID:hUY8uubM0
ふと、時計を見る。時間は深夜3時過ぎ。
かれこれ6時間はこうして待っている。おれは手にもった少し冷めたコーヒーを一気に飲み干した。
そう言えばまだ全然名前を考えていない。そもそもハルヒの"先にわかったら楽しみが無くなる"という理由で
子供の性別などのことは一切知らされてないからな。まあ、無事生まれてくれればどちらでもかまわんのだが。
しかし、やはり立ち会えばよかったな。まあ、ハルヒにあんたがいてもどうしようもないでしょ、なんて拒否されちゃ仕方がないか。
その時、つい、と袖が引っ張られた。見るとずっと分娩室の扉を凝視していた有希がおれのほうに向き袖を掴んでいる。
キ「なんだ?有希」
有「・・・生まれる」
有希の言葉が終わるか終わらないかのうちに扉の向こうから微かに、でもはっきりと力強い泣き声が聞こえてきた
キ「・・・・・・生まれた?」
有「生まれた。」
泣き声が聞こえる。たしかに聞こえる!生まれたっ!そうかやっと生まれたかっ!・・・そうだ、ハルヒは無事なのかっ?
有「おとうさん」
キ「有希!ハルヒはっ?ハルヒは大丈夫なのかっ!?」
有「まだ終わっていない」
キ「へっ!?」
直後、扉の向こうからもう一つの力強い泣き声が聞こえてきた
支援。キョンが男前だな。
28 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:36:39.69 ID:hUY8uubM0
数分後、分娩室の中から年配の女性看護士が出てきておれに告げた。
「旦那さん?おめでとうございます。元気な双子の赤ちゃんですよ。男の子と女の子。」
案内され分娩室に入ると台に横たわり、今まで見たことの無いほど疲れ果て、やつれた顔のハルヒ力ない笑顔で迎えてくれた。
キ「ハルヒ、大丈夫か?よくがんばったくれたな。」
有「お疲れ様」
ハ「さすがにしんどかったわ・・・。しかも二人だしね・・・。」
そう言ってため息をつき二人の赤ん坊に目を向けたハルヒの瞳はなにか今までと違って見えた。
結局、そのときはハルヒの消耗が激しいということでおれと有希は早々に病院を後にした。
朝一でおふくろとお義母さんが病院に駆けつけてくれると言うので少し休ませてもらい、おれと有希は昼ごろ再び病院を訪れた。
ちょうど昼食の最中だったハルヒだったが、見てるこちらが心配になるほどの食欲をみせていた。
・・・つーか、いきなりそんなに食べて大丈夫なのか?
ハ「なによ。食べないと体力回復しないでしょ。」
キ「体の方はもう大丈夫そうだな。」
ハ「そうね。まだちょっとだるいけど。」
キ「おふくろとお義母さんはどうしたんだ?」
ハ「なんかベビー用品買い揃えるって張り切って出て行ったわ。
それより食べ終わったら赤ちゃん連れてきてくれるんだって!あんたたちも楽しみにしてなさい!」
30分ほどたったころ、看護士さんが病室に赤ん坊を連れてきてくれた。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 00:37:53.72 ID:hSLtmGD70
支援
30 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:40:06.65 ID:hUY8uubM0
「こちらが女の子の赤ちゃん。お母さんに似て美人よ。男の子は優しげな目元がお父さんそっくりね」
おれとハルヒは看護士さんから。おれが男の子、ハルヒが女の子を赤ん坊をうけとった。・・・・・・似てるのか?よくわからん。
「じゃあ、1時間ほどしたらまた来ますね。なにかあったらすぐ呼んでください」
おれは礼を言って、赤ん坊に視線を戻した。・・・ちっちゃいな。しかし、本当におれに似てるのか?さっぱりわからん。
ハルヒは優しい笑みでジッと赤ん坊の顔を見つめている。
ハ「なんか、やっと実感湧いてきたわ。さっきまで全然なかったのに」
たしかにおれも全然実感はなかった。しかし、包まれている布越しに伝わってくる体温がおれを父親だと実感をさせてくれる・・・。
有希の方へ視線をやると、いつもの無表情でジッと赤ん坊を見つめていた。
おれはベットの傍らにある椅子に座るよう促し、有希に言った。
キ「有希、おまえの妹と弟だ。抱いてやってくれないか?」
おれは自分の抱いていた赤ん坊を有希に渡すと、有希は抱えるようにそっとうけとる。
有希はまるで不思議なものを見るようにそのクリアブラックの瞳でジッと自分の抱く赤ん坊の顔を見つめ続けていた。
赤ん坊の包んでいる布が少しはだけた所から小さな、小さな手が見えている。
有希が指先でそっとそのちいさな手に触れる。赤ん坊の小さな儚げな手がそれでも力強く有希の指先を握り返す。
おれもハルヒもなんとなく目を離せずその光景を見つめていた・・・。
ハ「・・・有希!?あなた今・・・」
キ「おまえ・・・」
有希は驚いているおれたちの声にも振り返らず、赤ん坊を見つめつづけてる。おそらく自分でも気付いていないのだろう。
その赤ん坊を見つづける自分が、いつもの無表情ではなく、優しく微笑んでいることに。
支援
32 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:43:11.79 ID:hUY8uubM0
有「おとうさん、おかあさん。」
キ「なんだ?」
有「・・・・・・この子たちは」
ハ「なに?」
有「この子たちは、わたしがかならず守り続ける」
そう言った有希の瞳は今まで見たことのないほどの意志が感じられた。
辺りも暗くなり、面会時間が終わって、名残惜しかったがおれと有希は病院を後にした。
帰り道、並んで歩く有希に話し掛けた。
キ「なあ、有希」
有「なに?」
キ「これからはおれとハルヒにもっと甘えてくれないか?おれたちが困るくらいのわがまま言ったっていい。
おれもハルヒもおまえの為にもっとなにかしてやりたい。そう思ってるんだ。」
有「そう。」
有希は一言そう呟くと少し視線を俯かせた。
キ「さて、おふくろも今日は浮かれて飯の支度も忘れてるかも知れんな、何か食べて帰るか?」
有希は微かに首を横に振るとおれの顔を見て少し躊躇いがちに言った。
支援
34 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:46:02.95 ID:hUY8uubM0
有「・・・今夜は」
キ「ん?」
有「今夜は、おとうさんの作ったカレーが食べたい」
おれが少し驚いて言葉を失っていると、真っ直ぐにおれを見ながら小首を傾げる。
それがまるで「だめ?」と言ってるように見えた。・・・くそ、かわいいじゃねえか。
キ「いいぞ、とびっきりのやつ作ってやるからな。いっぱい食べろよ。」
有「食べる。楽しみ。」
そう言った有希の頭をおれはくしゃくしゃと撫でた。
その時、ふと、理解出来たんだ。今日やっと、おれたちは本当の家族になれたんだ、ってな。
おわり
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 00:47:26.51 ID:ILV8sPnx0
乙
36 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:48:59.01 ID:hUY8uubM0
終わりました。支援ありがとうございました。
ラストが先に思い浮かんでから書いたんで全体的にまとまりがないですが、これが限界でした。
乙。面白かったですじゃ。
そして続きができたので俺も投下して良いかな?
38 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 00:53:22.30 ID:hUY8uubM0
>>37 ありがとうございます。
セカンド・キス続編待ってました!
それでは失礼して。10レスほど借ります。
前回までのお話は→
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4325.html 4
雨は既に上がっていた。今日の天気はくもりだ。
今日は祝日であったはずなのに、俺は朝から自転車をえっちら漕いで駅に向かっている。
訳をお話しよう。
昨晩、古泉から電話があった。
―「夜分遅く申し訳ありません。ですが、何分事態は急を要してまして。
あなたにお話したい事があります。明日の午前9時にいつもの駅前で。」
とのことだ。
予想はしてた。今回の一件で閉鎖空間が発生したとあらば古泉から文句の一つでもでるだろうと。
うんざりだ。そんなもんお前がどうにかしてくれ。
俺の頭の中は既に考えることがありすぎてパンク寸前だ。
「せっかくの祝日に申し訳ありません。しかし緊急事態なんです。」
俺は渋々同意した。緊急事態ってなんだよ。―
文句を言いつつ古泉の言いつけ通りこうして駅までやってきてしまうのだから、俺も相当お人好しだと我ながら思う。
時刻は九時五分前。ギリギリセーフ。
古泉はすでに到着済みで、いつもの微笑を顔に浮かべつつそこで俺を待っていた。
「おはようございます。すいませんねえわざわざ。」
謝るくらいなら呼ぶな。
「取り合えず場所を移しましょう。立ち話もなんですから。」
俺たちはいつもの喫茶店に入り、窓際の禁煙席へと案内された。
コーヒーを2杯注文する古泉。
「コーヒーはいいから、早いとこ本題に移れ。緊急事態って何だ。」
俺がそう言うと古泉は、
「無論そのつもりです。事態は急を要しています。」
と前置きしいつになく真剣な表情で語り始めた。
「あなたと涼宮さんの間に何かがあったことは、既に予想しています。大方あなたがクリスマスイブにデートに誘われたとか、そんなとこでしょう。」
いきなり図星かよ。
「二日前の放課後から涼宮さんの精神は非常に不安定な状態にあります。閉鎖空間の発生頻度、大きさ、神人の出現数など、どれを取っても過去に類を見ないほどに。これは危惧すべき事態です。」
俺は息を飲んだ。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 01:03:25.60 ID:hSLtmGD70
支援
「過去に類を見ないっていうのは・・・あの時よりヤバイってことなのか。」
俺はハルヒと共に閉鎖空間に閉じ込められた時のことを思い出していた。
「その通り。一昨日の午後9時ごろから、約2時間半周期で閉鎖空間が発生し続けています。これは異常です。
あの時は長い時を経て積もり積もった涼宮さんの日常への怒りや不満が爆発した、という感じでしたが、今回は違います。
それまでは非常に安定していた精神が、一昨日の放課後を境にして急激に不安定化しています。
おそらくその時涼宮さんにとって信じたくない、許しがたいことが起きたということでしょう。」
それがあの一件か。
「やはり心当たりが・・・あるようですね。」
ああ、あるさ。
「俺にどうしろと?」
俺の問いに対して古泉は意外な反応を見せた。
眉を寄せ困った顔を作った古泉は申し訳なさそうに言った。
「明確な解答を差し上げることはできません。しかしこの事態はもうあなたにしかどうすることもできないでしょう。
我々の抵抗も、もはや時間稼ぎでしかありません。」
「また前みたいなことが起きるってことか?」
灰色の空間に取り残される俺とハルヒ・・・破壊の限りを尽くす神人・・・新世界の構築。
43 :
とりあえず無題:2008/02/24(日) 01:07:22.18 ID:hUY8uubM0
支援
「近いうちに、必ず。僕としては最悪の事態は未然に防ぎたいものです。あなたにならそれができる。僕はそう信じています。」
信じられても困るんだが。
「申し訳ありません。何分事態の発生から悪化までが急過ぎるので、『機関』としても次に何が起こるのか予想がつかないんです。不甲斐無いことこの上ありません。
しかし、あなたならこの事態を収拾できるはずです。僕にはそう思えてならない。」
そんな話をされても、どうすりゃいいかなんて俺には皆目検討もつかん。またハルヒと二人で閉鎖空間はごめんだ。
「ちなみに最悪の事態が生じた場合前回と同じようにあなた達がこちらへ戻ってこられるか、と問われると保証はできません。
以前のようにこちら側から僕や長門さんが閉鎖空間内に干渉できる可能性は限りなく0に近い。」
「なんでだよ。」
「免疫ができてしまっているのですよ。僕や長門さんは涼宮さんの作り出す新しい世界にとってはイレギュラーな存在。つまり、ウイルスのようなものです。
体内に一度侵入したウイルスに対しては免疫ができる。それと同じことです。」
俺は絶句した。マジかよ。なんてこった。ラブレターの一件がこんな事態を生み出すなんて。
万が一もう一度あっち側の世界に閉じ込められた場合、俺は長門や古泉の助言なくして戻ってこれる自信なんてない。
コテ消し忘れスマン支援
「ですから、最悪の事態は未然に防ぐべきなんです。僕は今回、機関の人間としてでは無く一親友としてあなたにお願いします。この世界を、SOS団を救ってください。」
一体どうやって?俺はお前のような超能力者ではない。未来人でもなければ、宇宙人でもないんだぞ。
「それはあなたにしかわからない。いえ、あなたは既に『答え』を持っているはずです。気づいていないだけだ。」
ウエイトレスがコーヒーを運んでくる。
「残念ですがあなたとコーヒーを飲んでいる時間はなさそうです。そろそろ僕も仲間たちのもとへ向かわなくては。
代金なら僕が持ちますのでご心配無く。失礼します。」
そう言い残し、古泉は喫茶店を後にした。取り残された俺は一人呆然と座り込む。
一親友としてお願いします、か。なんだかその言葉はむず痒い。
『答え』を持っている・・・俺が。なんのこっちゃ。
結局俺も古泉の注文したコーヒーには口をつけず早々に喫茶店を後にした。
世界崩壊の危機。今しがたの古泉の話は俺の心に重くのしかかった。
どうすればいい?いくら頭を捻ってみてもわからん。
もう考えたくない。
俺の精神だってここ最近はアンバランスだ。きっとハルヒと同じくらい。
これ以上懸案事項を抱えたくはない。
支援
支援
まっすぐ家に帰る気にはならなかった。
帰っても何もすることがないし余計な考え事をしてしまいそうだ。俺はなんとなく駅前をぶらつくことにした。
昼前時の駅前は祝日とあってそれなりの賑わいを見せ始めていた。
目の前を過ぎる人々の晴れやかな笑顔とは裏腹に俺の心は憂鬱だ。俺の横を4,5人の女子中学生らしき集団が通り過ぎる。
と、その奥に見覚えのある後姿が見えた。北高の制服に簡素なダッフルコートを羽織ったショートカット。
「長門!」
人ごみの中に対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースがひっそりと紛れ込んでいた。
俺の声に気づいた長門がゆっくりと振り返る。
「何してんだ?こんなとこで。祝日にお前と出くわすなんて珍しいな。」
その場から動かない長門に俺は自分から近づいていって声をかけた。
「プレゼント、」
長門は俺の目の前に赤の包装紙と金のリボンでラッピングされた包みを差し出した。
「買いに。」
そうか。そう言えばプレゼント交換がどうのこうのとハルヒが言ってたな。
それにしても何を買ったのだろう。
「内緒。」
正論だな。ふと、思い立つ。
「良かったら昼飯いっしょに食わないか?おごるからさ。」
俺の問いに長門はコクリと頷き、「いい。」と同意を示した。
支援
俺たちは手ごろなハンバーガーショップを見つけそこで昼食を取ることにした。
しばしお互い無言でハンバーガーとポテトを貪る。はたから見たら恋人同士・・・には見えそうもない。
「なあ、長門。」
チマチマとポテトを頬張る長門に俺は声をかけた。
「聞きたいことがあるんだ。」
俺は長門に先ほど古泉から聞いた話をところどころ割愛しつつ話した。
ハルヒと俺の間に何があったかは極力ボカしつつ、閉鎖空間がこれまでにない頻度で発生していること、
このままだとまた前回の様な事態が発生する恐れがあること、その場合もとの世界に戻る可能性は0に近いということ。
「なあ、お前はどう思う?」
無機質な瞳で俺の顔を捉えた長門はこう答えた。
「一昨日の午後9時からいずれも涼宮ハルヒが発信源である中規模の情報フレアが定期的に観測され続けていることは我々も認知している。
古泉一樹の言うことは恐らく正しい。近日中に涼宮ハルヒによって再び新世界の構築が成される可能性は高い。」
「マジか。」
「マジ。このことに関して統合思念体の急進派の一部は強い関心を示している。
しかし多勢はこれは危惧すべき状況であり事態が発生する前に収拾をつけるべき、という意見が占めている。」
そう言いつつも長門の表情からは焦りなどが感じられない。もともと無表情で何を考えているかなんてわかりかねるが。
支援
支援
「長門、お前ならなんとかできるのか?ハルヒが世界を創り変えちまう前に。」
「それは無理。何故ならこれは涼宮ハルヒの不安定化した精神が生み出した事態。我々は涼宮ハルヒの精神に干渉する術は持っていない。
この事態に収拾をつけるのは、」
長門はそこで言葉を区切り俺を指差した。
「あなた。」
また俺か。古泉といい長門といい。
しかしさっきから長門の様子はおかしい。言ってることとは裏腹にこいつ自身は何も危機感を感じていないように見える。
今日だってのん気にクリスマスプレゼントの買い物なんかしてる場合じゃなかったんじゃないのか?
「わたしという個体は今回の事態に焦燥感や危機感を覚えてはいない。この事態はあなたと涼宮ハルヒが生み出したもの。二人の問題。私の力ではどうすることもできないのが事実。
それにあなたはもう『答え』を知っているはず。」
古泉と似たようなことを言い出しやがった。なぜそんなことが言い切れる。
「あなたを信じているから。」
信じている、か。淡々としたいつもの口調だがその言葉には重みがあるな。
「あなたはあなたの思うまま行動すればいい。自分の気持ちだけを信じればいい。」
俺の、気持ち?
「わたしもあなたを信じる。」
長門はそう言ったきり口を閉ざした。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 01:25:08.08 ID:hSLtmGD70
支援
支援
―長門と別れた俺は自宅に戻り、自室で二人の話を思い返していた。
俺が既にこの事態を収拾する『答え』を持っている。長門と古泉は口を揃えてそう言った。
その答えがなんなのか俺には検討もつかない。
どうすればいい?自問を繰り返す。
ハルヒめ。あいつは何を思って灰色の無人空間で巨人を暴れさせているんだ。
俺がたった一通ラブレターらしき文書を受け取っただけじゃねえか。
ハルヒの泣き顔と電話での台詞が同時に蘇る。
『あんたの好きにしていいわよ。』
お前はそう言ったじゃねえか。
世界を創り変えるくらいなら、俺の襟首をつかんで離さなければいいだろ。
俺のネクタイを引っつかんで、またあの部室に引きずり込めばいいだろ。
泣きべそをかいたあげく俺のことを突き放すなんて、お前らしくないんだよ。
ならば俺はどうなのだ。
この場合俺らしい行動っていうのは一体なんだ。
ラブレターを貰ってクリスマスイブに女子とデートなんて既に俺らしいとは言えないんじゃないのか?なあ俺よ。
でも俺はこういう高校生らしい恋愛に憧れていた。違うか?
違うな。違う。断じて違う。思い出せ、俺の隣にはいつも誰がいた?
俺の手を引き、魔法以上にユカイな世界へといざなってくれたのは誰だ?
そうか、俺は。
俺は自分の気持ちに初めて気がついた。これが『答え』なのかどうかはわからないが。
と、4は以上です。ご支援テラサンクス。次回完結予定です。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 01:30:05.61 ID:hSLtmGD70
支援
>>57 乙。焦らしがうまいなw
次回wktkして待ってる
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 01:45:24.13 ID:hSLtmGD70
>>36 GJ!
台本形式じゃなくても大丈夫なような気がするのは俺だけだろうか。
>>57 乙!
ちなみに俺も冒頭部とラストシーンだけ先に考えてから間のストーリー考えてる。
そっちの方が書きやすい。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 02:07:33.04 ID:hSLtmGD70
保守
保守
保守
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 02:41:23.95 ID:7yL8vmh70
保守
保守
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 03:36:32.01 ID:nxaDtZz1O
つるにゃん、あさくらたん、もりさま
なんてこたぁない、好きな娘たちを並べただけだ
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 04:31:51.58 ID:ZG2eslW70
hosu
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 05:11:13.81 ID:oeHDV1ve0
h
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 06:01:30.19 ID:B82KbNdPO
保守
驚愕が発売されて読んだ夢を見た保守
内容も驚愕だった
o
/()\
┗タ^ワ^オ┓ タワオ
┏┗
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 07:54:22.03 ID:szP1W2DkO
☆
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 08:50:33.73 ID:B82KbNdPO
保守
☆
wktk保守
暴風の中出かける前保守
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 10:35:10.15 ID:9BPoCYYc0
時間は止まったり、動いたり、逆行していることが判明!!!!
保守
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 11:36:04.46 ID:9BPoCYYc0
翠星石「なら、人間の気のすむまでここを舐めやがれですぅ・・・」
保守
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 12:26:03.95 ID:sXlGq+5C0
保守
☆
俺が住んでいる街は割合規模が大きく、デフォルメされた犬だかよう分からんマスコットキャラを
常時闊歩させておける程の、来場者数と敷地面積を誇る遊園地なんかも経営している。
しかし、冬ともなれば遊園地なんてのは畳半畳分のコタツよりも足を伸ばされない物である。
が、本日はそんな遊園地にハルヒ、長門、谷口そして俺の四人で訪れている。
何故か。その答えに含まれる物の一つは、谷口が長門に対してはっきりしないからだ。
…もっと詳しく言えば、長門はあの消失事件以来、徐々にコスモサイキックな能力を自制し、
段々と人間味を帯びてきていた。そして、谷口と一緒に居る時間が増えてからというもの、
その傾向は先日のバレンタインの時のように態度にも顕著に表れ始めた。
俺は、それはとても良い事なんだろうと思う。相手が谷口なのは、何とも言い難いのだが…
まあ近頃の谷口を見る限りでは、そこまで遺憾を覚える事は無いかと思う。
そしてもう一つは、丁度俺もハルヒと一緒に遊園地なんて所にでも行ってみるかと検討していたからだ。
つまり、そう。何を隠そうものか現在俺とハルヒは、いわゆる恋人同士という関係になっている。
ん?なんだって?…長門と谷口より俺達の恋愛事情が知りたい?
一つ言っておこう。そんなもんを聞いちまった奴は、きっと引っくり返ってこう叫ぶだろう。
「なんてヘタレな奴だ!」と。
つまりハルヒというじゃじゃった放れ駒は、手綱を誰かに握られているいまいに関わらず、
常に脳内イメージの人参を求めて特攻的猛進を貫くのであるからして、
ヘタレという言葉が成す意味の通り、俺の術でハルヒを制御せしめる事など到底出来やしないのである。
それに実際はハルヒの頭の上に人参が乗っかっている様なものなので、
あいつが匂いを感知して興奮しっ放しなのは仕方が無い事といえばそうなんだろう。
え?じゃあ付き合ってても今までと変わらんじゃないか?という事になると思うが、
それが今までとはちょっと違う。…俺もハルヒも、お互い隠していた所を見せ合える程に、
少しだけ素直になる事が出来るようになったのさ。といっても、別に変な意味じゃあない。
むしろその、なんだ。キ、キ…それすら口に出せない程度だ。
って、そんな自滅的な話に陥っている場合じゃ無かった。
今回のこの遊園地での遊楽の目的は、未だに友達以上恋人未満の状態から昇華出来ないでいる
長門と谷口に、ここで何かしらの変化をみさせるって事の方が大きいのだから。
…もしかしたら俺のこの狙いは、ピンポイント爆撃系統の長門に恐らく付いているであろう
コアなファンが、俺を贄にあげて長門神に捧げる儀式を行う理由になり得るかも知れないな。
なので、注意喚起しておく。今回、この遊園地の中で長門と谷口の関係を昇華させるどころか、
存在が予見される長門ファンの前から俺が蒸発しなければならないような事態が発生した。
…実はこの遊園地でのイベント中、俺はセレブ人が愛玩犬と散歩をするかの如く心に安寧を持って過ごしていた。
何故ならこのイベントの流れは俺が握っていたからで、いつものように俺が振り回される事は無かったからだ。
しかしそんな中、俺が握っていたリードから忽然と姿を消したように、遥か彼方へ、いや、
宇宙の始まりにまでぶっ飛んでいき「お父さんただいま!」とでも言わんばかりの行動にまで
及んでしまった人物がいる。誰か。…それは既に分かっているかも知れない事であるし、
またすぐに分かる事なのであえて名前は伏せておこう。
あと、ちなみに俺は今、観覧車のゴンドラの中でハルヒと二人っきりという状況にある。
ここから話を始めるのも何なので、まずは俺達四人が園内に足を踏み入れた時の事から辿っていこうと思う。
俺達は園内で待ち合わせ、そして合流後すぐさまハルヒと谷口は……
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ちょっと谷口!あんたが何でここにいるのよ!」
「おっ俺だってキョンに呼ばれて来てるんだよ!
それにこの遊園地に来るなんて、聞いてなかったしだな…」
入場ゲートを通ってすぐの園内広場のど真ん中で、ギャアと言えばワアと返しているのはハルヒと谷口だ。
施設内は休日のおかげで寒さが厳しかろうとも程々に人がごった返しているんだから、
あまり騒いでると道行く人々の視線を引っ掛けてしまうぞ。二人とも。
「キョンっ!これどういう事?早く訳を話しなさい!」
あちちっ、火の粉が飛んできた。しかしこうなるのは分かっていた事さ。
「まあ、落ち着けハルヒ。確かに黙ってたのは悪かった。
でもいいじゃないか。長門もいるんだし面子の数も丁度良いだろ?」
「それはともかく、谷口とここの遊園地ってのが嫌なの!
中学の時に一回こいつに誘われてここに連れてこられたんだから」
なるほど。谷口、じゃあまた明日学校でな。
「そ、そりゃないだろキョン!…って、有希もそんなに睨むなよ…」
長門の目から「ふうん」という言葉がプレッシャーをかけられて谷口に向けられている気がする。
谷口はその視線が突き刺さってオドオドしながら、
「っていうか涼宮、昨日は普段にも増してご機嫌だと思ってたら、
遊園地でキョンとデートするからだったんだな?お邪魔して悪かったよ」
「――べっ別に!久々に遊園地なんて行くもんだから少し期待してただけよ!」
「でもお前、中学の頃に俺と来た時は遊園地なんてつまらないって言ってただろ?」
「あんたと来たからつまんなかったのよ!」
「じゃあ、やっぱりキョンと来るから楽しみにしてたんじゃねえか」
「なっ!ちっちが………馬鹿っ!もう行きましょ有希!」
おお、珍しい事にハルヒが捨て台詞を吐いて口論が終わった。
…って、いそいそと長門と二人で歩いて行ってどうする。
「ハルヒ。俺と谷口で遊園地巡りをさせるつもりか?
俺としては男女ペアで行きたいんだが」
「だって有希が可哀相でしょ」
谷口が可哀相である。
「…いい」
否定では無く肯定の色で発音された長門のこの言葉に、
「へっ?」と言う顔でハルヒと谷口が長門に視線を向ける。
「私は構わない」
そう話した長門をハルヒがまじまじとした目で見回し、
「…有希って最近谷口とよく一緒に居るみたいだけど、
あんなバカがアホの皮被ってマヌケな踊りをしてるよーな奴のどこがいいの?」
「…いや流石にそれはバカ過ぎるだろ…」
谷口が声を漏らす。
確かにまずそんな皮を被って何に擬態したいのか不明だし、またそんな踊りを舞っていれば
もはや全ての行動目的が不可解である。
そいつはおおむね変な物が落ちてるのを見つけて、被ってみたら何だか楽しくなって踊り出したのだろう。
…なるほど。つまり、何も考えてないって事か。山田君を呼ぼう。
などと俺が妙な感心を抱いていると、
今までずっと何かを考えていた長門が得心したような面持ちでハルヒの質問に返答した。
「…暖かいところ」
「…へっ?」
長門の言葉を聞き、俺とハルヒの頭上には小さなのクエスチョンマークが浮かぶ。
谷口もまさか自分の体温を褒められるとは思っていなかったらしくポカンとしている。
どうやら長門が谷口を好きってのは、湯たんぽと同等の意味合いでしか無かった様だ。
…って訳じゃないだろうな。多分。
おそらく長門の言葉には、元気が良いとか明朗とかいった要素が含まれていそうだ。
「そっそうなのか…?じゃあ手でも繋いで行くか?」
何気に谷口がどえらい頑張りを見せている!
「調子にのるなっ。あんたに有希は渡さないんだから!」
そして潰えた。
「…………」
…長門の手は微動だにしていなかったが、
俺には、長門は出そうとした手を引っ込めた様に見えた。
「…まあそろそろ動き出そう。そうだな、まず…」
ジェットコースタ、
「お化け屋敷ね!」
「お化け屋敷だな!」
「…………」
…ああ。そう言うだろうとは思ってたさ。
なんせそこら中に「絶叫と戦慄の廃病院!ついに建設完了!」
とかいう何だか矛盾した内容を広告しているのぼりが立てられているんだから。
しかしな、お化け屋敷か……
「何よ?あんたお化けが怖いの?」
「違う。お化け屋敷は、子供の頃に飛び出してきた人形で顔面を強打してから好かん」
「じゃあ別に良いじゃねえか。早く行ってみようぜ!」
……行くのか?
「なに言ってんのよキョン!むしろあたしは本物のオバケと友達になりたい位だわ。
どっかに紛れ込んでたら面白いのにね!」
今にも施設内アルバイト脅かし役の悲鳴が聞こえてきそうである。
新設のアトラクションに早くもオカルト要素が付属されそうだなと思っていると、
ハルヒは持ち前の馬鹿力で俺を廃病院まで牽引し、行き渋る俺を施設内へと引きずり込んだ。
「…俺達も行こうぜ。有希」
「…………」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…お化け屋敷が作られた理由なんてのは一つしか存在せず、極めて単純だ。人を驚かせる為である。
そこに入る理由も単純で、平凡なる日々から脱却し、戦々恐々とスリルを味わう為だ。
だから俺のように日常が非日常な輩にはお化け屋敷なんてもんは必要なく、
それに恐怖を味わいたいのならハルヒにNOと言えば良いだけなのであって…
「キョンっあれ見てよ!あの受付の看護士さんって人形かな?」
「……ど、どうだろうな………」
早速病院のロビーには血みどろのナース服を着用した女性という、
絶対にお世話になりたくないランクで断トツであろう風体の人物が鎮座している。
「ちょっと見てくる!」
…おいおい、そういった仕掛けってのは近づいたら作動するもんだから一気に近寄ると…
「……きゃっ、」
「っおわあああああああああああああああ!!!!」
「…………………。」
…………ハルヒが俺を見ている。
…まさか看護士が走ってくるとは思わなくてだな…
「…じゃあ次っ!」
何かを仕切り直さんとばかりに、ハルヒは病棟の廊下をズイズイと歩いて行く。
だからそんなに早く歩くと…
(バンッ!!!!)
「ひゃっ、」
「っなああああああああああああああああ!!!!」
「…………………。」
……ハルヒがジト目で俺を見ている。
…いきなり病室のドアが開いて顔面包帯男が出てくるとは思わなくてだな……
「……もうっ!ほら!さっさと行く!」
何故か拗ねたような態度でハルヒが俺の腕を掴み、奥の通路へとグイグイ引きやる。
『…うおあっ!!……』
…後方から谷口の悲鳴がこだましてきた。
あいつも突進ナースの洗礼を浴びた様だ。…何だか妙な仲間意識を感じるな。
「キョンっ!何してんのっ」
「あ、ああ……」
-長門と谷口バージョン-
「…うおあっ!!…お、お前いきなり抱きつくとびっくりするって!」
「……不意を突かれた」
「そりゃあ突くだろ!?…まさか、お化け屋敷苦手なのか?」
「……得意」
「そっそうか…。怖かったら、俺を掴んでてもいいからな!」
「…………」
………
……
…
「…おわっ!!ゆっ有希、だから急に抱きつかれると心臓止まるって!」
「…予測の範疇を超えている」
「うん?」
「あの肉体は活動の限界を超えているはず。動くのは妙。」
「…確かに内臓見えてるけど、あれ着ぐるみだろ?」
「…………」
「…お前、顔が赤いぞ?…可愛い奴だな!」(ポンポンと長門の頭に触れる谷口)
「…………」
『…っおわあああああああああああ!!!!』
『うっさい!…』
「…涼宮とキョンの奴、一体なにしてんだ?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「なっさけないにも程があるわっ!
そんな調子じゃ、宇宙人や未来人や超能力者を見つけた時が思いやられるってものよ!」
俺が何故ハルヒから糾弾を受けているのか。その理由は、俺にとっては施設に入る前から分かっていた事だ。
前述の通り、お化け屋敷なんてのは人を驚かせる為に存在している。
そして驚かせる仕掛けなんてのは大勢の一般的な民衆に効果があるように仕向けられているのであり、
その一般的という広い範囲のど真ん中に位置する程中庸な俺には、そんな仕掛けの狙いが見事にクリーンヒットし、
もはや投げれば場外ホームランを打ち出される投手の様に簡単にダメージを受けてしまうのだ。
なのでさっきの廃病院内での俺はもはや歩く絶叫マシンでしかなく、また奇声を発するだけしかギミックのない
俺という絶叫マシンをハルヒが楽しむ訳も無く…という事だ。そろそろ泣いていいかな?
…しかし、未知との遭遇に関しては、俺には耐性が充分付いてると思うから大丈夫さ。
「その自信は一体何処からくるのよ?是非教えて欲しいものね。
それにさっきのお化け屋敷であんたが驚かなかったのってドラキュラだけじゃない。
しかもあれ、単に突っ立ってただけだったし」
…昭和の風情が漂う病院に、どうして耳をとがらせた黒衣の男というコンセプトクラッシャーが
いたのかについてハルヒは疑問を持たなかったようだ。
俺は当然その疑問を抱いたのだが、恐らくあの男は家族で遊園地に遊びに来ていて、
子供が空腹を訴え出したので「よーしお父さんがご飯を買ってきてやるぞ!」とかいって、
ついつい習性で病院にパック詰めの物を取りに来てしまったんだろう、という結論を得て納得した。
あれの素性や何処から来たのかを深く考える事は、ここではナンセンスである。
「…まあいいわ。面白そうな事も見つかったし」
などと、ハルヒはまるで新しい玩具を貰った子供がそれをどう弄ぶか企んでいる様な目で俺を見てくる。
もはや教室での位置関係が恐怖でしかなくなっていると、
「…………」
長門がジェットコースターを望んでいる。
「…よし、次はジェットコースターだな」
…ジェットコースターでは谷口が「WA、WAAAAA!!」っと魂を置き去りにしてきそうな
悲鳴を上げ、長門は小さく感慨詞を発しそうな程度に目と口で小円を作り、
俺とハルヒは降車後の記念写真で笑ってしまう位に同じ顔で楽しそうな顔をしていたのを見た。
その後俺達はソフトクリームを食べながら園内をねり歩き、
その間も谷口のアイスを長門がじっと見ていて谷口が試食を勧めてはハルヒがそれを阻止する等があった。
一通りアトラクションを楽しんだ俺達は、最後の締めにと当遊園地が誇る大観覧車へと向かった。
「…谷口」
「なんだよ?」
「お前も、そろそろはっきりしといた方が良いように思うが」
「…なにがだよっ」
「だから、それだって」
「ぐっ…まさかお前からそんな事を言われるとは思っても無かったぜ…」
「…気張ってこいよ」
俺は長門と谷口を先にゴンドラへと向かわせ、
その後に俺とハルヒは後続のゴンドラへと乗り込んだ。
――そしてそれが起きたのは、俺達を内包した観覧車が夕焼けの空に一番近付こうとしていた時だった。
-〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あのな、…聞きたい事があるんだ。良いか?」
「…………」
「…もう半年になるかな。俺が有希に声をかけ出してから。
でな、答えにくいとは思うんだけどな……嫌、じゃなかったか?」
「…………」
「ふぅっ…ひと安心だぜ。首が縦に振られたら…正直、どうするか考えて無くてな。
…ありがとよ。それとな、実は…あと一つあるんだ。聞きたい事が」
「…………」
「それはな、本当は一番最初の…、
あの時、俺が文芸部室に入る前に…聞いとかなきゃいかん事だったかもな。
…まず、な。俺が好き好んでずっと喋り掛けてたのはさ…
何だかお前が…俺には、えらく悲しそうだった様に見えたからなんだ。
そして、だ。俺があの部屋に入り浸るようになったのは、
こんな俺の話でも…聞いてくれている有希の顔に、段々生気が戻ってきた…ていうか、
何だか楽しそうにしてくれてるみたいで…嬉しかったんだ。だからな、俺さ…」
「…お前の傍に、…居ても良いか?」
支援
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 13:21:16.51 ID:B82KbNdPO
支援
「…」
「……いやっ!駄目ならいいんだ!
俺は鬱陶しいだけの奴かもしんねえし、
お前みたいな美人と俺が一緒に居るなんておかしい……って、
…なななっ!有希!?どうし……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…観覧車も、恋人と乗るなら暇にはならん物だな。
俺はそんな事を、はしゃいでいるハルヒを柔らかい視線で見ながら考えていた。
「…ちょっとキョン!聞いてんの!?あんたも見てみてよ!ほら!…」
「ああ、すまん。お前を見てた」
「―ぐっ!?い、いきなり何言ってんのっ!」
「…思えば、ただ向き合うだけの時間ってのは、
こういったゴンドラの中にしか無いような気がしないか?
いつだって一緒に居ても、顔を見合わせるのは
喧嘩してる時とか飯食ってるだとかで、意外と少ないもんだ」
「へっ?…う、うん…。」
「…良いよな。こんな時間ってのも」
支援
俺のそんな気の抜けた言葉に、目前のハルヒは
「……。じゃ、じゃあ…言わなくちゃいけない事…あるんじゃないの…?」
…ああ。今の俺なら素直に言える。
「…ハルヒ。愛し――って、…なんだそりゃあっ!?!?」
「もういい」
「まっ待て!ハルヒ!違うんだ!」
ちょっと待て!あれは何だ!?よっよし落ちつけ……ふう……なんだありゃあ!!!!!
……あれは長門と谷口が乗っているゴンドラだよな?
俺達より先に乗り入れた筈だから、俺の目の前のゴンドラがそれの筈だ。
あの後頭部は谷口だよな…長門は……。
…ほう。なるほど。長門もちゃんと目を閉じるんだな。
あいつの事だから、それの時もマネキンみたいに近づいて来るのかと心配だったんだが。
うん?指を揃えた両手で谷口の頭を持っているのは…
ああ、目標を固定する為か。さすが長門だ。仕事が確実である。
だが、何をしているんだ?長門。それじゃまるで、お前が身を乗り出して…
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 14:05:10.57 ID:9BPoCYYc0
ハチミツを多く食べた幼虫は強くて美しい女王になる
「…キッ、キス!!??」
「―ばっ!?馬鹿っ!ち…違うでしょ!?このエロキョン!」
「す、すまん!誤解だハルヒ!違うんだ!」
「…?あんた一体何見て……」
…いかん!ハルヒが見たら色々とまずい!
「……ハルヒ!」
「?、なによ……ってキョン!?あんたなんで近づいて…………わぶっ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「………ぶはっ!!」
「…………」
「…!?なっ、どどどどうした有希っ!?何でお前……」
「…………」
「……?」
「…相互の認識に、齟齬が発生した」
「…はっ?」
「…言葉を用いて情報伝達を行う際、人は情報を圧縮した形式に変換し、
それらの情報を言語に伝達する場合がある。
そして、私は今までそれらの形式を認識する事が出来ず、
その情報はエラーとなって私の中に積み上げられてきた。
そんな中、あなたが私にもたらした多くの理念、概念は、
私の中にある情報と寄り添い、関連付けされ、
そして遂には新たなプログラムの形成にまで至った。
だから、私は…あなたに感謝している」
「…?そっ、そうか…」
「しかし先程、あなたは私から疎んじられていると誤解し始めた。
…私は拡大していく齟齬を修正する為、
あなたによって作られたプログラムで蓄積されていたエラーを解析し、
現状を打破する為の対策を試算した。
そして、この問題を言葉によって解消する事は困難と判断した為、
私があなたに抱いている感情を表すのに相応しいと思われる行動を実行し、あなたに示した」
「…わかったような、良くわからんような……って、お前っ!何で泣いてるんだ!?」
(長門有希はいつもと変わらぬ表情を顔に貼りつけていたが、
その瞳からは粒々と涙が溢れ出されていた。そして、
その姿をみて動揺していた谷口に、彼女はこう言い放った)
「…泣いてない。これは…………雪。」
「…ゆき?」
「……私の心は虚無だった。
故に、私の心の中で何かが音を立て、
心に響く事などは無かった。
しかしある時期を境に、
私の胸の中では、雪が降り出ていた事に気が付いた。
…それでも、それが音を立てる事は無く、
次第に私はその降り積もる雪の中に埋もれて、
自分の姿をも見失おうとしていた。
どれだけもがこうと、降り積もる雪は丈を増し、
…そして私は、姿を無くしてしまった。
…そんな私を救ってくれたのは彼だった。
自分でも見失っていた私の姿を、彼は見つけ出し、
そして…元の居場所へと連れ戻してくれた。
…その時に感じた温もりによって、
私は、自分が…凍えていたという事を知った。
でもそれに気が付いてしまったとしても、
私は、人の温もりを感じられる所へなど…行けない。」
「…そこへ現れたのが、あなた。
あなたがずっと私の傍に居てくれた事で、
あなたの温もりが、私の心の中へと伝わり、
…降り積もった雪を解かし出してくれた。
そして今、解かされた雪は私の中で奔流を起こし、
ついには胸の内で抑える事が出来なくなってしまい、
あなたを見ている目から…溢れた。
だから…この暖かい水は、雪。」
「…な、なるほど。…でも良かったぜ、ホッとしたよ。
あとな、もう、どうしても伝えたい事があるんだ。」
「なに?」
「…俺な、有希の事が……」
「…………」
「…好きだ」
「…………」
「……私も、」
(長門有希は双鉾に『雪』を残しながら、頭を刹那ほど右へと斜に傾け、彼に微笑みかけて、
次の言葉を紡いだ)
「……大好き.」
-〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ん……んくっ…………コクン………」
俺とハルヒは身体の境界線を無くしてしまおうかという程、互いに身を寄せ合わせていた。
俺の肩を掴むハルヒの手の力が、徐々に強みを増していく……。
「んっ……むぐっ!んむむぅ〜〜〜〜〜〜!…ぷはっ!
――ちょっとキョンっ!…いきなり何すんのよ!?」
「……?」
…はて?今、俺は何をして………うん?ハルヒの顔が真っ赤だ……あれっ?………へっ!?!?
「――ななっ!何してんだ俺っ!?」
「そ、そんなのこっちが知りたいわよっ!あたしを窒息させて殺す気!?」
「こっ殺すつもりは無いんだ!信じてくれ!」
「…………は、はぁ?」
ハルヒは俺にキョトンとした表情を向け、プクプクと笑い出した。
「何言ってるのよキョン。すっかり毒っ気が抜けちゃったわ。
てか、あんたさっきからオカシイわよ?」
「あ、ああ…すまん」
すると、先程まで笑っていたハルヒが急にふくれっ面になり、
sien
「……いや、只で済むもんじゃないわっ!
いきなりあんなじゃ、味も素っ気も無いじゃない!許さないからね!」
味も、の単語に俺はギクリとした。その反応をハルヒが見て顔を焼けた鉄の様に赤く染める。
…俺の顔からも、打ち頃の鉄のような超高温を感じる。
「だからっ、」
そう言ってフイッと面を横に向けたかと思うと、
すぐさま俺の方へ視線と右手の人差し指を向けて、
「やり直しっ!もっ、もう一度チャンスをあげるわっ!」
「………」
…そうだな。ちゃんと仕切り直そう。
「…ハルヒ。………また今度な」
「…キョンっ!」
「もう終着だ」
ハルヒは視線を下降させ、
まだ朱に染まっている顔にぶすくれた表情を浮かべて、こう呟いた。
「……じゃあ、明けイチで貸しにしとくから…」
…じゃあ、十日程返済を待ってて貰うとするか。
「…馬鹿っ!エロキョン!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…おいキョン。涼宮と仲睦まじいのは結構だしな、場所もいい選択だと思うぜ。
けど、もう少し時を考えてみたほうが良かったんじゃねえか?」
ゴンドラから地へと足を運んだ俺達から俺を捕まえ、谷口が話しかけてきた。
「…何の事だ?」
「せっかくの観覧車なのに、あんな地面に近くなった頃までずっとキスしてたんじゃ
周りの観衆から丸見えだぜ?」
…なるほど。谷口、オートマグを持ってきてくれないか?
今の俺なら迷わず自分に引き金を引ける。いや、やっぱり出来ない。
俺はハルヒとの約束を果たすまで、死ねないんだ。
「何言ってんだよキョン?…混乱してるのは分かるけどな」
「………」
ズバリ谷口の言う通り、俺は混乱していた様だ。…というか、結構前から。
俺は自分の情事が衆目の的に晒されていた事実と、
先程まるで瀕死の勇者が再度魔王に戦いを挑む際の決意表明紛いの事を口走っていたの事を、
脳内ファイルにまとめてゴミ箱にぶち込み、それを無かった事にして冷静を取り戻した。
…そして谷口よ、
「…元はといえば、お前等がテロ行為じみた事をしていたからじゃないか」
「…はあ?」
「良かったな。長門とキス出来て」
「…なぁっ!お前、見てんなよ!?」
「俺はもっと見られて………無かったな。そういえば」
「いやお前は今でも周りから見られてるぜ」
「…まあ、聞くまでも無いとは思うが、長門とは上手くいったのか?」
「……ああ、まあな」
「…?なんだ、歯切れが悪いな?」
「いや、…有希な。泣きながら……」
俺は谷口から、長門が話したという雪の話を聞いた。
こいつは長門の涙が少し気がかりで、素直に喜べていないようだ。
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 14:30:15.48 ID:Tuw44yADO
おぅ!いぇー!支援
…その雪の話は、あの事件以来の長門の心境の変化を表しているに相違ないだろう。
泣いていた理由は、きっと、
「こらキョンっ!あと谷口!女の子を待たせるんじゃないのっ!早く行くわよ!」
…俺と谷口は目で言葉を伝達し、そしてその言葉を声に出してハルヒ達へと歩き出した。
「…そうだな。」
オレンジ色のスクリーンを背景にハルヒはこちらへと手を振りしだき、
その横で、長門がまぶしい物を見るかの様に目を細めている姿は…
見ているこっちが眩んでしまいそうな程に、輝いていた。
fin.
乙! 今帰ってきたんで、支援できんかった。
読んでくる。
乙!!!!
またさるってましたwww
支援感謝&さる申し訳ありませんでしたw
実はこの話の最初の段階では少しスパイスの効いたネタを織り込もうと思っていたんですが、
そのネタは別の話に派生して行きそうで、また書き応えのある内容になりそうだったので割愛しました。
なので修正やらの工程で、完成までに今まで以上に時間がかかって大変でしたw
ご拝読ありがとう御座いました!
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 15:14:54.87 ID:9BPoCYYc0
今から全○でコンビニ行ってくる
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 15:48:02.17 ID:XlJROkbU0
捕手 吉永
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 15:57:00.42 ID:8NMbgzXK0
このスレはナンバリングで言うところの
ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」300
になります。
記念すべき300スレ
久しぶりに1000に届いて欲しいと願ったりなんかしちゃいます。
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 16:08:47.66 ID:nxaDtZz1O
ハルヒ「キョーン」
キョン「ん、ハルヒ?」
ハルヒ「ムニャムニャ」
キョン「なんだ寝言か(寝てるときは反則的にかわいいんだよなぁ、こいつ)」
ハルヒ「キョーン……やん、エッチ……」
キョン「へ」
ハルヒ「にゃ、にゃん……あ……」
キョン「ゴクリ」
ハルヒ「や、やめてぇ……」
キョン「ハッ」
キョン「おい、大丈夫かハルヒ!」
ハルヒ「う……む……」
キョン「ふぅ、大分うなされてたぞお前」
ハルヒ「え、あれ夢……」
キョン「大丈夫か?」
ハルヒ「あ、うん」
キョン「しかしハルヒよ」
ハルヒ「なに?」
キョン「体持て余してんならいつでも俺にヘブッ」
ハルヒ「な、ななななな! このエロキョーン」
長門「ほ」
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 16:09:58.61 ID:0xBrjlnIO
捕手吉本亮
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 16:19:44.51 ID:nxaDtZz1O
ハルヒ「ううっ、エロキョンエロキョンエロキョン!!」
キョン「それなんてシャナ?」
長門「パルプンテ鳥越保守!!」
古泉「彼はショートです」
ハルヒ「オープン戦が始まったわ」
キョン「そうだな」
ハルヒ「今年のホークスは斉藤和巳がいないの。正直痛いわね」
キョン「だが先発の頭数自体は問題ないだろ?」
ハルヒ「それはそうね。とりあえず杉内は盤石よ。それに復活をかける新垣、大隣。新人の大場。頼れる助っ人ガトーさんにリッジさん。成長著しい高橋徹、大田原。4月の半ばには和田も帰ってくるわね」
キョン「改めて言われると凄いな。抑えには馬原もいるんだろ」
ハルヒ「馬原はやる気満々よ。目標は防御率0点台、40S!」
キョン「はー、打線はどうなんだ?」
ハルヒ「松中と多村は調子がいいわね。少なくとも去年のような不甲斐ない結果はないわ」
キョン「若手で誰か有望株はいないのか」
ハルヒ「若手なら去年頭角を現した松田がオススメよ。それに外野にはいい若手がたくさんいるわ。城所、江川、中西、長谷川、井手とかね」
キョン「城所は毎年聞くな。内野はどうだ?」
ハルヒ「明石、福田かしら。ま、本多が開幕に間に合わなかったらのときだけどね」
キョン「へー」
ハルヒ「われらーのわれらのーソフトバーンクホォークス」
>>120 もう300スレかw
超長編でも来ない限り1000は難しいだろうな……
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 16:40:52.24 ID:rvNBptuU0
保守
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 16:42:06.81 ID:WxJ8+LpT0
127!Daaaaaaaaaaaaaaaaaaa!
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 16:50:34.42 ID:nxaDtZz1O
鶴屋「オープン戦が始まったにょろ!」
みくる「そうですねー」
鶴屋「今回はセ・リーグ特集だよっ! そこのお兄さんも寄った寄った!」
みくる「セ・リーグは巨人がかなり補強したくらいしかわかりません」
鶴屋「みくるは勉強不足だね! 補強だけなら阪神も頑張ってるよ。不動の構えを見せたのはヤクルト、横浜、広島だけっさ!」
みくる「ああ、広島は黒田さんと新井さんが抜けちゃったんですよね?」
鶴屋「そうだよ! とりあえず黒田の穴はデカすぎるねっ」
みくる「やっぱりエースは黒田さんです!」
鶴屋「まあまあ、大竹とかマエケンとかに期待しようじゃないか」
みくる「横浜もクルーン、ヤクルトに至っては去年のローテ三人もいなくなったゃいましたよね」
鶴屋「巨人しか知らないんじゃなかったのかい? まあいいっさ。クルーンの代わりはいろんな人が名乗りを挙げているね。木塚なんてどうかな? あっはっは」
みくる「ヤクルトは?」
鶴屋「若い子たちに能力が高いのが多いから楽しみだね! 下手したら今シーズンから爆発するかもしれないにょろよ」
みくる「なるほど、なるほど」鶴屋「次回はセ・リーグ上位三球団について語るっさ!」
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 17:04:09.20 ID:nxaDtZz1O
鶴屋「セ・リーグ上位三球団の巻ー」
みくる「パチパチパチ」
鶴屋「上位三球団は一様に補強したね」
みくる「中日に和田さんって必要なんですか?」
鶴屋「やや、それはNGワードだよみくる。同じく巨人にラミレスが必要なのかってのも訊いちゃダメっさ!」
みくる「じゃあ巨人の外野の守備は……」
鶴屋「おおっと! すまないがそれもナシだよ!」
みくる「いろいろとNGは多いんですね」
鶴屋「しょうがないよ。さて、話を戻すにょろ。みくる、何か訊きたいことあるかいっ?」
みくる「うーん、どこが優勝すると思いますか?」
鶴屋「それは思い切った質問だねっ! みくるはどう思うんだい?」
みくる「やっぱり巨人かなぁ……。中日は五輪で崩壊するだろうし、また阪神はただでさえ先発が薄いのに頼みのJFKが五輪で消えるから」
鶴屋「ややっ! もう説明する必要がないじゃないか!」
みくる「じゃあ、次回はまったりと新人王は誰になるか予想しましょうね」
鶴屋「むー、みくるにおいしいとこ全部取られた気がするにょろ……。まっいっか! じゃあバイバーイ」
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 17:21:20.31 ID:nxaDtZz1O
ハルヒ「さて、新人王予想始めるわよ。とりあえずみんなの予想を教えて」
キョン「まあ長谷部だな」
長門「……加藤」
古泉「加藤ですね」
みくる「うーん、長谷部さんじゃないかなぁ」
鶴屋「というかみんなセパがバラバラすぎるっさ! あ、あたしは大場だよっ」
ハルヒ「ま、セパは置いといて理由を教えてもらおうかしら」
キョン「球速い」
長門「パーム」
古泉「顔が好み」
みくる「出どころ見にくい」
鶴屋「タフネスッ!!」
ハルヒ「古泉くんはどうしたのかしら。じゃあ注目の中田についてはどう?」
キョン「内角攻めでドンマイ」
長門「守備でドンマイ」
古泉「いい体です」
みくる「結構打ちそうですー」
鶴屋「うーん、わかんないや!」
ハルヒ「……また、次回」
キョン「あばよ」
長門「あばよ」
古泉「あばよ」
みくる「あばよ」
鶴屋「あっはっは」
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 17:40:43.92 ID:najrZv1fO
スレチだがコレだけは言わせてくれ
元西武、現中日の和田を悪く言う奴は許さん
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 17:52:49.99 ID:nxaDtZz1O
>>131 すまんwww
しかし悪くは言ってない
中日にはいらんと思っただけさ
>>132 貧打のハムがとれれば良かったと思ってる
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 18:14:24.80 ID:WxJ8+LpT0
>>132 守備力落ちるからな。しかも右打者。井端荒木ノリウッズ和田谷繁スタメン6人右打者じゃねーか。
お前らスレチだぞ。
清原頑張れー。
長門「外野の争いが最近の流行り」
古泉「そうですね。日ハム然り中日然り広島然り、っていうかほぼ全球団ですね」
長門「日ハムは工藤が怖い。どんな球でも打ちそう」
古泉「ああ、わかりますよその気持ち。でも去年よかったのに今年はレギュラー確約されてませんよね」
長門「日ハム外野イパーイ」
古泉「話は変わりますが、長門さんが今年注目してる選手は誰ですか?」
長門「松坂健、高井」
古泉「その二人は僕も注目してますよ」
長門「みんな頑張って」
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 18:29:06.84 ID:nxaDtZz1O
佐々木「じゃあ僕らはオリックスの話でもしよう。橘さんたちはオリックスについて何か知っているかい?」
橘「清原なのです」
くよー「――大久保……故障――」
佐々木「まあ、橘さんは期待してなかったよ。周防さん、大久保は絶望的だね」
橘「むー、他にも知っているのです! 大西さんです!」
くよー「――抑え不在――光原でも……試せ――――頼むぜ、ブラウン――――」
佐々木「橘さん、大西は横浜にいったよ。周防さんの情熱を少しは見習ったらどうだい?」
橘「くやしいのですくやしいのです」
くよー「――守備……守備――ピッチャー……泣いちゃう――」
佐々木「確かにあの守備はピッチャーにとってはいじめにも等しいよ」
くよー「――わたしのオーダー……聞いて――――1番……坂口――――2ば」
佐々木「長くなりそうだから今回はこのくらいで。またね」
橘「バイバイなのです」
藤原「金子……頼むぞ」
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 18:45:04.18 ID:WxJ8+LpT0
捕手杉山
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 18:49:33.76 ID:ZG2eslW70
保守
保守
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 19:28:35.28 ID:9BPoCYYc0
ア イ ラ ブ ユ 〜 包 茎 ?
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 19:54:42.43 ID:XlJROkbU0
捕手 木戸、山田、矢野、関川、浅井、狩野、清水
さて、どこでしょう 保守
保守
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 20:08:22.48 ID:nxaDtZz1O
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 20:08:28.00 ID:B82KbNdPO
ほし
朝倉
どこでしょう ほしゆ
朝倉「当てなきゃ刺すわよ」
野球ch行けよお前ら
不愉快
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 20:33:45.47 ID:AyWeImFw0
保守
保守
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 21:07:03.65 ID:9BPoCYYc0
貴様も農林省にしてやろうか!
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 21:35:03.38 ID:ILV8sPnx0
ほ
保守
眠いけど、頑張ってSSを書こうと思う保守
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 21:54:34.92 ID:0xBrjlnIO
ほ
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 22:21:00.42 ID:R/ywjQDD0
今日初めて「朝倉さんLOVE板」なるものがあることを知った。
保守
>>158 殆んど機能してないけどねw
まさに隠れ家。
ああ、あったね。たしか初代まとめの管理人が立てた板だっけ
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 22:47:46.14 ID:9BPoCYYc0
ここだけ輪姦学校
>>161 違う。今のwiki(www11鯖含む)方式のまとめじゃないまとめが昔はあった。
旧DAT保管庫が昔は初代まとめだった
>>161 まだDATしたまとめてなかった時代のね。
通称回収人。
SSまとめという意味では今の管理人さんが初代、だったっけ…?正直覚えてないw
「収穫人」じゃなかったっけ?
1年以上姿見てないがw
正直もう更新なさそうだし。
>>1のテンプレからも外してもいいと思うけどね
今のまとめが新まとめサイトとなってるのも新を取ってもいいと思うし
そうか……
いろいろ僕の知らない時代があるんだな……
時の流れを感じる。
でも、結構古参の人もたくさんいるんだな。
教えてくれて、ありがとうノシ
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 23:14:08.68 ID:O69HBL3k0
保守
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 23:16:11.50 ID:OzyiN/II0
名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2008/02/22(金) 15:37:06 ID:???
【国語教師の憂鬱】ライトノベルが国語教材に【教育委員会の暴走】
名古屋市教育委員会は来年度より、高校国語の教材として読みやすい文体で書かれた小説、いわゆる「ライトノベル」を導入することを決めた。
このような試みは全国で初。
湯川教育委員長は、
「ある程度の理解力のある生徒は古典文学も理解してくれるが、一部の生徒は文学そのものに興味を持たない。
ならば興味の持てる、理解しやすい作品を導入することにした」
とコメント。
ライトノベル作品の導入は現場の教諭の判断に任せるという。
角川文庫はコメントを差し控えている。
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/news7/1203341414/ 日本\(^o^)/オワタ
まあこれは\(^o^)/
>>165 それだ。すまん間違えた。
確か収穫人は漏らしてショックを受けて旅立ったままだったな。ネタだと思うんだがw
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 23:43:15.62 ID:9BPoCYYc0
青いベンチ/安部高和
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/24(日) 23:43:47.52 ID:O69HBL3k0
保守
自動車整備工の憂鬱/安部高和
●<阿部高和さん!
>>166 今見に行ってみたらサイトの更新はされてるんだなw
>>178 mjd?ここ1年どこか変わっているようには思えないんだが
>>179 「1年放置って・・・」の文字と朝倉さん板のアドが増えてるなと思って。ひょっとして前から?
>>180 「1年放置って……」は昨年末に書かれた気がする。
ここで空気を読まずに数レスあるいは十数レス投下してもいいだろうか
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 00:10:03.72 ID:7i9+aAYB0
どぞ
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 00:10:18.14 ID:YuIqZuzaO
どうぞどうぞ!
それでは書かせてもらう
即興で書くから投稿ペースが遅いかも
目覚まし時計が発する耳障りな音で俺は目覚めた。
何でコイツは毎朝律儀に俺を起こすんだ。
1日くらい鳴らないでいてくれても構わないんだぜ?
目覚まし時計を止めるべく目を開けて起き上がった俺は目の前の光景に少し驚いた。
何故なら俺が寝ていた場所ではなく、病室だったからだ。
あれ、いつの間に俺病院へワープしてきた?ハルヒのへんちくりんな神様パワーの仕業か?
何故俺が病院にいるのかという謎を解き明かすべく俺の少ない脳みそは思考を張り巡らせてくれていたのだが、
脳は「思い出す」という行動をした後、すぐに思考をやめた。
――そうだ。俺胃潰瘍で入院してるんだっけ。
【涼宮ハルヒの心配】
>>186 すまん、誤字があった
×俺が寝ていた場所ではなく
○俺が寝ていた場所は部屋ではなく
申し訳ない
支援 訂正は後でおk
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 00:17:46.80 ID:7i9+aAYB0
支援
朝っぱらから盛大に寝惚けてしまって疲れた俺は寝ることにした。
入院しているってのはいいな。二度寝してもいいだなんて。
少しばかり胃が痛むが。
流石は胃潰瘍だな。
がしかし胃の痛みなんざ二度寝が出来る幸せに比べればたいしたことではない。
それでは夢の中へレッツゴー…
――カチャリ。
おい誰だ。俺が眠りに入ろうとしたところに病室に入ってきた奴は。
場合によっちゃ暴力的な手段に出ないこともないぞ。
「おやおや、そんな暴言も吐けるほど元気になったんですね。それは何よりです。」
俺の安眠を妨害したのは0円スマイラー、古泉だった。
よし。暴力的な手段に出る。
「ちょ、ちょっと待ってください!大事なお話があるんです」
いつもの0円スマイルから急に殊勝な顔つきになった古泉。
なんだ、その様子だと何かあったみたいだな。聞かせてみろ。
書きながらはダメよ。
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 00:32:48.95 ID:SLIMOvwkO
それは絶望的に最悪だな
「実は……4日前から閉鎖空間が出続けているんです。
それも半端な数ではありません。軽く3桁を超えています」
3桁だと?100個以上もハルヒは閉鎖空間を発生させているっていうのか。
「そうです。正確には102個ですが」
4日間で100個以上っていうと…少なくとも1日に25個以上発生させてるのか。
1時間に1個以上…ずいぶんと迷惑な奴だ。アイツも機関の人たちをいたわればいいのに。
「そんな悠長なことも言ってられないんですよ」
古泉の殊勝な顔つきが真剣な顔つきに変わる。
何だ、忙しい顔面だな。
「今回の閉鎖空間は少しばかりやっかいな物でして」
どのあたりがやっかいなんだ?
「神人が今までのと比べ物にならないくらい強いんです。涼宮さんのストレスが限界を超えたのではないか、と機関は仮説を立てています」
どうしてハルヒはそこまでストレスを溜めているんだ?
「あなたが入院したからではないでしょうか。しかも、『胃潰瘍』という理由で」
意味がわからん。何故俺が入院したらハルヒのストレスが溜まるんだ?
「涼宮さんは、『もしかしたら自分のせいではないか』と思っているんです」
>>191 この時間なら保守代わりでアリじゃない?
もしかして書きながらなのか?
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 00:49:48.35 ID:SLIMOvwkO
今見たら最初に即興で書くってあったな
頑張れ
「おっと…そろそろ登校しなければいけない時間です。それでは、お大事に」
おい、ちょっと待て古泉。まだ話は終わっていな……
―出て行きやがった。話を終わらせてから登校しろよな。
まあいい。とりあえず状況を整理しよう。
ハルヒが俺の胃潰瘍を自分のせいだと思い込んでいる。
そのやり場の無いストレスが神人を暴れさせている結果となっている。
いやちょっと待て。ハルヒは入院を理由に団活に出てこない俺に怒っているだけじゃないのか?
ハルヒはそんな奴だしな。
……いや待て。
もしそうだったら見舞いに来て病室で団活を始めるはずだ。
俺が階段から転げ落ちて入院したときにもハルヒは病室で団活を始めていた。
つーことは…古泉説が有力か。
ったく、別にこの胃潰瘍はお前のせいじゃないんだぜ、ハルヒ。
多分オフクロが俺の目につくところにおいている学習塾のチラシのせいだ。
あれはストレスが溜まるんだよな。うん。きっとそうだ。
―コンコン。
おや、誰か来たようだ。
古泉とは違ってちゃんとノックしている。
この律儀さはきっと朝比奈さんだろう。
朝比奈さんボイスで「キョンくん大丈夫ですか〜?」なんて言われた日にはたちまち胃潰瘍なんか治るだろう。
そんな考えを巡らせながら俺は「どうぞー」と言った。
あぁ、よく考えればこんな時間だし朝比奈さんも流石に来れないよな。
だったら看護師さんか?
なんて思っていたが、そこに立っていたのはハルヒだった。
そういえばハルヒ、ここに来るの今日が初めてだな。
そんなどうでもいいことを考えながら、とりあえずフランクに挨拶してみた。
「よう、ハルヒ。学校へは行かなくていいのか?」
「学校なんか行けるわけないじゃないの!!」
フランクな挨拶で場を和ませようと試みたのだがどうやら不発に終わったようだ。
もう一回フランクに接してみようかと思ったのだが、それはやめておいた。
―何故なら、ハルヒが泣いていたから。
「ハルヒ…」
「ひっく…えぐ…」
とりあえず俺はハルヒを近くに呼び寄せた。
いつまでも廊下で立たせてやるわけにもいかないからな。
「どうしたんだハルヒ?」
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
ハルヒは俯いて謝り続けている。
とりあえず俺は「お前は悪くない」的な意思を伝えるために常套手段に出た。
「何で謝っているんだ?理由を言ってみてくれ」
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 01:14:54.98 ID:7i9+aAYB0
保守
「あたしがキョンを振り回して…ストレスを与えちゃったんだもん…」
ハルヒは実に簡潔な理由を述べ、黙りこくってしまった。
俯いているから表情はわからないが目に涙がいっぱい溜まっていることはわかる。
俺はハルヒに近づき、肩に手を置いた。
「お前に振り回されるのにはもう慣れてるよ。ていうか、それがないとむしろ物足りないくらいだ」
俺は笑いながら言う。
「そう…なの…?」
「ああ。胃潰瘍が治ったら、また不思議探索に行こうな?」
ハルヒの目から涙が溢れる。
「あり…がとう…」
ハルヒは顔を俺の胸に埋めて泣きじゃくった。
泣いてるハルヒも可愛いもんだな。笑ってる顔には及ばんが。
「あたし…キョンに嫌われたかと思って…すごく不安だった…」
「俺はお前を嫌うわけないだろ?ほら泣くな。可愛い顔が台無しだぜ?」
「なんで…そんなに優しいのよ…」
なんでって…そりゃあ…なあ?
「好きだからだ」
「えっ…?」
「もう一度言う。俺はお前が好きなんだ」
「キョン…」
ハルヒは涙の量を倍増させ、俺を抱きしめた。
俺はハルヒを抱き返し(正直胃が物凄く痛いのだが)、こう囁いた。
「愛してる」
fin
あとがき
ごめん即興で書いたから展開もオチもgdgdになってしまった
本当に申し訳ない
今度はじっくりと執筆してこれでもかってくらい推敲してから投稿しますんで
そのときはよろしくお願いします
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 01:44:01.52 ID:ZWnNcooo0
乙
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 02:10:20.76 ID:7i9+aAYB0
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 02:49:38.24 ID:AOnXd9woO
乙
乙 途中で転寝してたw
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 03:48:55.99 ID:cHMjuvA40
そりゃレニーってことかい?
保守
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 05:09:08.53 ID:cHMjuvA40
アンモニア猪木
4スレ程借りてもよろしいでしょうか?
スレじゃないスレじゃない、レスだってば
寝ぼけてる……
どうぞどうぞ!
おはよう保守
今日試験の人は頑張ってくれ。
>>211 どうぞ。
では。
風が強い。そして、寒い。
こうなるとわかっていれば、布団乾燥機で暖めてから眠れば良かったと嘆きつつ、
自分の体温で布団を暖めるしかない、真冬の夜のことである。
突然、真夜中に目が覚めてしまうってことがあるだろう。
まさしく、今、その状態なのである。
ったく、眠れやしねぇな…。
全力で目を閉じて、再び夢の世界へ旅立てるようにと試みるが、幾度となく失敗に終わる。
なんだ、なんだ?サイコポイントが切れちまったのか?
なんでもいいが、雪が降っていないことが不幸中の幸いか。
それにしても、とにかく温まらないと眠れないな。
こういうのを「人肌が恋しくなる」と言うのだろうか。
よし、シャミセンはどこだ?
いつもなら、こうやって足元に………いないのか。
こういうときに限って別の寝床で丸くなっているとは、全く猫はご主人思いじゃないねぇ。
自分の都合の良いように振り回すって、ハルヒみたいな性格だよな。
って、何を考えてやがる俺。
思わず、「あ」に濁点をつけたような声を上げつつ、頭をかきむしる。
しまった!ますます、頭が冴えてしまうじゃないか!
嗚呼、忌々しい…。
こうなったのも全てはハルヒの責任だな。そうに違いない。
脳内会議の結果、1秒にも満たない時間で眠れない原因はハルヒである。
ということが満場一致で決定された。
そこまでは良かったものの、ハルヒに反撃する策がまるで思いつかない。
竜頭蛇尾もいいところだな。真夜中では脳味噌が働いてくれないからだろう。
と無理やり納得しかけたとき、何故かハルヒに電話をしたくなった。
電話で起こして、睡眠妨害をして、眠れない辛さを味わわせようぜ。と悪魔。
ぐっすり眠るハルヒが可愛いと思ったのはどこの誰だい?そんなことをしてもいいのかい?と天使。
脳内会議と天使と悪魔は別の管轄だったのか。うかつ、俺。
そ・れ・に、ええい、天使め。どこの誰が、か、可愛いだと!?
気がつくと俺はムキになって、天使と反発し、悪魔と友好条約を結び、
携帯電話の着信履歴からハルヒの番号を探していた。
といっても、履歴の一番上に居座っているから、探す過程は省かれてしまった。
さて、いよいよ電話をしてやろうと発信ボタンを押そうとしたその時、
携帯が鳴り始めた。
って、こんな時間に誰だ?
閉鎖空間か古泉?
ディスプレイを確かめずに電話に出ると、
「キョン?電話に出るの早いわね。起きてたの?」
「ハ、ハルヒ??」
「何よ、その間抜けな声は。寝起きでもキョンは間抜けなのねぇ」
「はいはい、悪かったな。残念ながら寝起きではないぞ。だいぶ前から目が覚めていたんだ」
「あら、そうなの?奇遇ね。あたしも今日は眠れなかったのよ」
「これはこれは団長様、夜更かしはお肌の敵ですよ。」
「それはアンタに言われなくてもわかってるわよ。それで、また古泉君のマネのつもり?」
「いや、そんなつもりはないんだがな」
「じゃあどういうつもりなのよ!」
と、他愛のない会話を繰り広げた俺たちは、
小鳥たちの声で我に帰り、朝になったことにようやく気付いた。
あわてて支度をして、学校へたどり着くも、いかんせん睡眠不足だ。
それは、後ろの席の我らが団長さんも例外ではなかったらしい。
昼休みになり、ようやく脳味噌が重たい腰を上げて働き始めると、谷口が話しかけてきた。
「よう、キョン。午前中の授業は睡眠学習か?しかも涼宮と一緒に」
「ああ?いかん、全部寝てしまったのか…。ってハルヒもなのか??」
「あいつはお前よりも早くに起きて、もう学食へ行っちまったぞ」
んーーー、っと背を伸ばしながら谷口の台詞を聞き流す。
「しかし、二人して仲良く机に伏して、何があったのかねぇ?」
「ニヤニヤするな気持ち悪い。俺とハルヒは眠れなかったから電話をしていただけのことだ」
「はいはい、ごちそうさま。ったく昼飯が食えなくなるじゃねーか。おーい、国木田ー」
ごちそうさま?何を言ってるんだ谷口は。やれやれ。
書いてから思ったけれど、終わり方がなんか変かな
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 06:29:20.46 ID:eDmKeUf70
ほのぼのいい 乙
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 07:00:59.40 ID:SLIMOvwkO
乙
ていうか今日試験の人って……ああ、俺か
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 07:17:53.01 ID:WThkVT+7O
乙
保守
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 08:00:32.39 ID:qGgmdLxfO
乙
保守
ちょっと教えてください。
ルソーって雄犬?雌犬?
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 09:44:51.86 ID:cHMjuvA40
倉田真由美がどうしても好きになれない
保守
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 11:13:52.94 ID:cHMjuvA40
コミケってさ・・・
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 11:33:14.63 ID:WThkVT+7O
保守
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 11:54:53.32 ID:Us5reJS70
キャラのイメージが物故割れてるSSってお前らどう思う?
長門がツッコミに回ったりみくるがカツアゲするようなの書きたい
>>230 いいんじゃね?
妹のヤンデレとかバカ長門とかあるんだし。
人によってメアリー・スーの寛容値が違うからなwww
気になるならスルーしとけ。それで問題なし
いいけど、アナルの方が人気出るかも
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 13:03:34.89 ID:cHMjuvA40
節分に関係ある壁紙でも出していこうじゃないか
ほ
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 13:57:48.34 ID:22QtUmsfO
危ないぞー
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 14:23:01.69 ID:qGgmdLxfO
保守
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 14:53:26.28 ID:ZWnNcooo0
ほ
保守
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 15:24:00.12 ID:WThkVT+7O
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 15:32:31.17 ID:r/aZXOjG0
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 15:50:38.17 ID:WThkVT+7O
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 15:51:19.43 ID:SLIMOvwkO
246 :
245:2008/02/25(月) 15:55:19.90 ID:WThkVT+7O
うんこだった(´・ω・`)
わらったwwwww
花園に来た保守
パンジーしか咲いてねぇwww
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 16:20:30.48 ID:WThkVT+7O
ほ
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 16:32:32.82 ID:BhIL7zSGO
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 16:41:09.06 ID:iCvPzuUg0
開いたついでに保守
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 16:57:10.12 ID:WThkVT+7O
ほしゅー(・(エ)・)∩
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 16:57:56.62 ID:rrxeDFvC0
みなとらじお 君が主で執事が俺で 02
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2336941 伊藤静「じゃあ、次も」
後藤邑子「斬ったほうがいい?」
伊藤「次は斬る?」
後藤「どうする?」
伊藤「ペンネーム『心が綺麗な天使』から頂きましった(私はこの日本に住むのにはピュアすぎます。どのようにしたら天使のような私がこの今の日本に馴染めるのでしょうか?」
後藤「ウザい」
二人「キャッハハハハハ」
伊藤「ちょほんとさあ、大丈夫?」
後藤「おい天使、おいおい自称天使」
伊藤「自分が天使だと思ってること自体がちょっと間違ってんじゃないの?っていうね」
後藤「うん。ね。ちょっと軽く(精神病院に)通院してみたほうがいいんじゃないの?
もしくは今の日本に馴染めるようにちょっと汚れちゃえよ」
伊藤「それかもう日本出て行ったらいいんじゃないの?」
後藤「天使が住める国に なんかエルフの国とかに行ったらいいんじゃないの?」
伊藤「妄想の中とかに行っちゃえばいいんじゃないの」
後藤「こわいよーこわいよー」
youtube版
http://jp.youtube.com/watch?v=_ec_H8rnFSc
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 17:21:04.76 ID:qGgmdLxfO
保守
保守
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 17:52:20.45 ID:5/Ds06wb0
保守
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 18:20:59.74 ID:ZWnNcooo0
ほ
いつまでやるんだよ…
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 18:40:29.45 ID:3ihmBNj80
ほす
保守
一書き手としておまいらに聞きたい。
純粋に原作に忠実な設定のSSってもう需要ないかな?
まとめ見てても忍劇とかのバトルものとか
HFみたいなクロスものがウケてるみたいだし。
そもそもこういうスレに需要も何も無いと思う
書きたい奴が書きたいものかけばいいさ
>>261 ただの一時的なブーム、古長ブームとかと一緒。
むしろ忠実な方が差し障りなく広範囲に支持を集められるはず。
逆に言えば、ここであえて原作に忠実でできのいいSSを投下すれば、神職人の座をゲットできるかもしれない。
チャンスと見るべきか。
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 19:18:23.79 ID:3ihmBNj80
忠実なやつや、ほのぼのした方が受けるんじゃね?
奇抜なやつやクロスものって一度見たらそれで終わりだけど、
忠実なやつや、ほのぼのしたやつはまた見たくなるし。
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 19:47:21.95 ID:yEISBd3Y0
ハルヒ「気が付いた!!」
キョン「何に?」
ハルヒ「足りなければ他から取ってくればいいのよ!!」
キョン「だから何?」
ハルヒ「捕手よ捕手、里崎か倉あたりがいいわねえ。」
おまえはナベツネか!!
という捕手じゃなくて保守
HFはよく出来てるし期待はしてるけど、俺は原則としてクロスとか読まないしな。
そもそも雑談室とか個人がすっげー連投して褒めてんじゃん。
なんかノリで流行ってるだけにしか見えない。
そういや自分もクロス書いてることになるのに気づいたw
VIPは基本書き手中心で、好きなように書いてもらう場所だと思っている。
読み手は自分の気に入らない話はスルーする。
良い話ならそれなりに褒める。
書き手に文句を言う、あるいは質の向上を問うなら、他のスレで。
VIPスレで意見を言うべきではない。もし言いたければ既定のスレで。
そう認識している。
俺もそう思ってたけど最近はあんまり違いがない気もする。
奇抜なものやクロスものが主流になられても困る。
忍劇はわりと楽しみながら読んではいるけど、ハルヒキャラでやる必要性は全くない。皆無。
ああいうのは、クロスものみたいにわざわざハルヒキャラを当てるのとはまた別の次元だと思ってる。
設定崩して、その上新しく作るくらいなら、いっそオリジナルにしろよと言いたい。
ああ、こんなこと言うと変な人に絡まれそうだな。
忍劇とか長くなりそうだから時間あるとき見ようと思ったんだが、
雑談室の変な盛り上がり方みてなんか萎えた。
あの雰囲気のせいで他の作品の一行感想とか減ったし、
なんか空気読んでないみたいで、書き込みづらいのか?って思う
萎えたならスルーしとけ
ここで愚痴を吐くこと無い
自分が笑おうとしたら、他の人がめっちゃ笑って自分が萎える時ってあるよなw
わかるわかる。
難しいね……
嫌な話はスルー。
出来ずに暴言吐く人がいてもスルー。
VIPだけど、紳士な対応を求められるんだよね。
ハルヒ「ちょっとキョン!あたしとプリン食べたでしょ!?」
キョン「…(女体盛り?)」
ハルヒ「あ…ごめん間違えた////」
キョン「うん」
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:23:07.67 ID:cHMjuvA40
絵を描きたいけど描けない初心者・絵の練習したい香具師来い
長門「…………(わたしのプリンがない……)」
キョン「どうした? 長門。」
長門「わたしの、ない……」
キョン「ない? 何がだ?」
長門「…………」
古泉「悩むのは解かります。やはり胸がないと嫌なんですね。」
キョン「そうか、嫌なこと訊いちゃったな……って古泉顔近ッ」
古泉「これは失敬。」
長門「(……情報連結解除の申請中)」
という保守
へたくそだし短いけど投下しておk?
かもん!
夏の暑さもすっかり弱くなって過ごしやすくなった今日この頃。
涼しげな気持ちのいい風が並んだ木々の葉を揺らした。葉の触れ合う音とちょうど良い気温が秋の訪れを感じさせる。
今あたしはキョンと一緒に部室から帰ってるところ。
今日は珍しく有希もみくるちゃんも古泉君もみんな用事があるって言って帰っちゃった。
なんかこんなことが前にもあった気がするわね。もしかして何か企んでるんじゃないかしら。
…まあいいや。そのおかげでこうしてキョンと二人で帰れるんだから感謝しないとね。
キョンは「そうだな」とか「それは止めといた方がいいんじゃないか?」とか言ってあたしの話に相づちを打って、どんな突拍子もない事を言ってもちゃんと返事してくれる。
呆れたような気の抜けたような、でもそれでいて優しい笑顔で。
ねえキョン、こんなに近くにいるのに…こんなに好きなのに…どうしてただの友達なの?どうして好きって言ってくれないの?
キョンはあたしの事どう思ってるんだろ。いつになったらキョンと付き合えるんだろ。
自分から言えばいいじゃないかって?
あたしは…あたしだって好きって言いたいよ。でももしキョンがあたしのこと好きじゃなかったらギクシャクしちゃいそうなんだもん。
それならいっそ今の関係の方がいいかもって思っちゃう。それくらいならいつも通りの優しいキョンでいて欲しい。わかるでしょ?
282 :
二人で…:2008/02/25(月) 20:37:29.64 ID:4WBi2swY0
「だからそれは…ってうお!」
コケて木に頭ぶつけるなんて何ベタなことしてんのよ。
「何やって…ってちょっとキョン、血が出てるじゃない!」
キョンのこめかみから血が出てる。早く手当てしないと…。
「大したことねーよ」
「部室に行くわよ!」
キョンが何か言ってるけど今は治療が先よ。
あたしはキョンの小言を無視して手を掴んで走った。
確か部室に救急箱があったと思うけど…。
部室に着くなり手当たり次第に探した。
あ、やっぱりあった!
良かったぁ。家族が新しく買うって言ったから何かの役に立つと思ったのよね。
古いやつをここに持って来といて正解だったわ。
「そこ座って」
そう言ってあたしはキョンを椅子に座らせてこめかみの血を拭いた。
「ほら、消毒してあげるから」
「いて…それぐらい自分でできるって」
「ちょっと、動かないでよ」
「だから自分でやるって言ってんだろ」
そう言ってキョンはあたしが消毒するのを嫌がってる。素直じゃないわね。
「いいからあたしにやらせなさいよ!」
「ちょ、おい止めろって…うわ!」「きゃ!」
足が滑ったせいでバランスを崩して、気がつくとあたしはキョンにのしかかる体勢で倒れてた。
ちょうどいいわ。
あたしはその体勢のままケガの手当てをすることにした。
「これなら逃げられないわよ」
だけどキョンは急に抵抗をやめて大人しくなった。顔も赤いし…熱まであんのかしら。
283 :
二人で…:2008/02/25(月) 20:38:33.89 ID:4WBi2swY0
その時あたしはお腹の辺りにだんだん大きくなってく温かいものを感じた。
「あんた何発情してんのよ」
「だってお前…おれだって健全な男子高校生だぞ?好きな女にのしかかられたら誰だってこうなるさ」
…え?今何て?あたしのことが…好き?
自分でもわかるほど頭に血が昇って顔が赤くなってる。
やめてよ、目が合わせられないじゃない。
キョンの方はいつも通り冷静になったけど、相変わらずあたしの腹部辺りに触れてるものは収まる様子はないみたい。
「あんたそういうことしたいわけ?」
冷やかし混じりに聞いてみるとキョンは真顔で思いがけないことを口走った。
「ああ。お前じゃなきゃ駄目なんだ」
ほ、本気?…そんなことしたことないし…恥ずかしいけど…でも…キョンなら…。
284 :
261:2008/02/25(月) 20:38:48.94 ID:ixLwBXbn0
なるほど。
つまり書きたいものを書きたいように書いて投下すればおkってことでつね。
ここの住人は優しいので感謝してます。
やる気でてきた。ちょっと書いてくるノシ
285 :
二人で…:2008/02/25(月) 20:39:07.69 ID:4WBi2swY0
「い…」
「てのはウソピョンで、手当てがすんだら早く退いてくれ」
「な、バカ!」
パンッ!
頭に来たから平手喰らわせてやったわ。もー最悪。
「帰る!」
「おれのケガはどーすんだ?まだ血を拭いただけじゃねーか」
「自分で何とかすれば?」
「おい待てって」
鞄を持って帰ろうとしたらキョンに腕を掴まれた。
「何よ!?はな…」
振り向いて離せって言おうとしたけど言えなかった。
だってキョンの口であたしの口がふさがれたんだもん。
「ん…………」
沈黙が二人だけの空間を支配し、永遠のような一瞬が過ぎた。
このまま時間が止まってしまえばいいのに…。
そう思ったけどやっぱり現実は都合良く出来てない。
キョンったらすぐに唇を離すんだもん。
でも今度は真剣な眼差しであたしを見つめてこう言ってくれた。
「ハルヒ。やりたいってのは嘘だが好きだっていうのは本当だ。他の誰でもなくハルヒが好きなんだ…信じてくれ」
信じるも何もキスと順番が逆じゃない。
あたしは嬉しくて、もっとキョンの近くにいたくて、体を預ける様にしてキョンにもたれかかった。
「おっと。で、どうなんだ?まだ返事を聞いてないぞ」
もう…わかってるくせに…。
「信じるわよ。だって普通は好きだって言ってからキスするもんでしょ?あたしも…キョンが好き。大好き」
そう言うとキョンは優しく抱擁してくれた。
キョンとこんなに近づけた…それも恋人として。もう幸せ過ぎて死んじゃいそう。
それからすぐケガの手当てをしたけど今度は抵抗せずに大人しくしてくれたから早く済んだ。
十分うまい支援
287 :
二人で…:2008/02/25(月) 20:39:55.65 ID:4WBi2swY0
救急箱を片付けてから校門を出るまではいつも通り。
手でも握ってくれたらいいのに…。
そう思ってるとホントにキョンが手を握ってきた。
何これ、夢…じゃないよね?
あたしはキョンに見られないように爪で足を引っ掻いてみた。
痛いってことは夢じゃないみたい。
「もう付き合ってるんだからこうしたっていいだろ?嫌か?」
もし誰かに見られたらどうすんのよ。でも…
「…嬉しい」
思わず顔がほころんだ。
これからは今まで以上に楽しくなりそうね。
「ん?何か言ったか?」
「なーんにも。さ、帰るわよ」
いつもの調子であたしが先を歩いちゃった。そのせいでキョンが後ろから遅れて追いついてくる。
それを見たあたしは気付かれないようにペースを落とした。
そうだよね、もう恋人同士なんだから並んで歩いて行かなきゃね。
今も、そしてこれからも…ずっと一緒に。
−Fin−
久しぶりに王道中の王道を読めた。
乙w
289 :
二人で…:2008/02/25(月) 20:41:02.73 ID:4WBi2swY0
以上です。
支援ありがとうございました
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:42:32.67 ID:AOnXd9woO
支援
291 :
261:2008/02/25(月) 20:44:00.18 ID:ixLwBXbn0
>>279 割り込んでごめん。そして乙。
GJ!!!!こういうの好きだぜ・・・俺・・・。
293 :
二人で…:2008/02/25(月) 20:50:19.34 ID:4WBi2swY0
ちょっと季節外れだったかも;
結構前に書いたんだけど規制かかってて投下できなかったorz
なんか久し振りに良いの読んだ気がするw
GJ!
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 20:59:37.09 ID:3ihmBNj80
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:03:56.73 ID:yEISBd3Y0
ごめん
原作でキョンが古泉に「長門とつきあってみろ」みたいなセリフがあったような気がするが・・・
俺の妄想か、どっかのSSか、ほんとに原作にあったのか分からん。
おしえて・・・
>>297 あるぞ。退屈に。ミステリックサインでカマドウマの空間の時に古泉と長門の解説のしかたの息がぴったりで、キョンが「いいコンビだ、付き合うといい。」っていう部分が。
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:22:45.74 ID:3ihmBNj80
ほ
キョン「あれ? 俺のプリンがないな。」
古泉「それなら涼宮さんが先ほど食べていましたよ。」
キョン「本当か? って古泉顔近ッ」
古泉「失礼。」
キョン「おいハルヒ、俺のプリン食べたのか?」
ハルヒ「食べてないわよ。」
キョン「何? だって古泉が……って顔近ッ」
という保守
みくる「ふぇええ〜胸が大きくて困っちゃいますぅ〜」
長門「…………」
みくる「このおっきい胸邪魔なんですよねぇ、誰かに分けてあげたいくらいですぅ。」
長門「…………」
みくる「あ、長門さん。そういえば長門さん胸がまな板みたいでしゅねぇー羨ましいでしゅー」
長門「ッ……」
古泉「長門さんお気になさらず。いずれ大きくなりますよ。」
長門「……顔近ッ」
という保守
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:42:05.27 ID:UKKjR9EM0
保守
数百文字だけどデータ消えたorz
くやしから今日は寝る保守
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 21:54:06.48 ID:yEISBd3Y0
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:15:52.46 ID:qGgmdLxfO
ほ
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:36:36.62 ID:UKKjR9EM0
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 22:52:18.73 ID:WThkVT+7O
田淵
保守
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:15:42.91 ID:cHMjuvA40
■山本純貴のキモさは異常 その5248
HFはまだかのう
保守
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:41:25.14 ID:cHMjuvA40
平安堂いってくる
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:51:37.45 ID:WThkVT+7O
睡眠前保守
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/25(月) 23:52:48.05 ID:UFiea7Kc0
車に詳しい(笑)ゆとりがまたスレを立てました!!
__
 ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄
-=ニニニニ=-
/⌒ヽ _,,-''"
_ ,(^ω^ ) ,-''"; ;,
/ ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;,'
(.゙ー'''", ;,; ' ; ;; ': ,'
_,,-','", ;: ' ; :, ': ,: :' ┼ヽ -|r‐、. レ |
_,,-','", ;: ' ; :, ': ,: :' d⌒) ./| _ノ __ノ
このAAをこのスレ
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1203940390/ に貼ってください!お願いします!!
ほしゅ
保守
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:11:29.37 ID:6Em+4BGF0
保守
保守
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 00:39:03.82 ID:6Em+4BGF0
保守
保守
ぬおおお。でけたー!!完結!
遅いけど投下していいかな?
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:11:33.95 ID:6Em+4BGF0
どうぞ
では失礼して。
前回までのお話は→
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4325.html 5
終業式での校長先生の話なんてのは、大多数の生徒と同じように俺だって真面目に聞いたためしがない。
たいていは寝ているか隣のやつと話をしているかだ。
センター試験がどうのこうのとねっとりした口調で語る校長を尻目に、俺はぼんやりと考え事をしていた。
12月24日。クリスマス・イブ。今日で二学期が終わる。
そもそもクリスマスというのはイエス・キリストの降誕祭であり、
神様が人間としてこの世に降臨したことを祝うのが本質であるらしい。神様・・・ね。
古泉言わく神の申し子であるハルヒがキリストの生誕を祝おうとパーティを企画したのだから、
ある意味理に適っているように思える。
古泉と長門の話によると、近々その申し子によって世界改変が行われることはほぼ間違いないと見ていいらしい。
原因は俺。全ては一通のラブレターから始まった。
今日、俺はケリをつける。
昨日までの悪天候が嘘であったかのように、今日の天気は紫色をした冬の晴れ空だ。
今年もホワイトクリスマスにはなりそうにない。
支援
長かった校長の話も終わり、全校生徒はその場で解散となった。
途端に体育館の出入り口付近は生徒でごった返す。
俺は7組の列にならんでいた女子生徒を適当につかまえて聞いた。
「なあ、相沢っているか?ちょっと話したいことがあるんだけど。」
「相沢さんなら『大事な用があるから』って真っ先に出てったわよ。」
女子生徒は体育館の入り口を指差した。
俺は人ごみを掻き分けてその先の廊下へと今にも姿を消しそうな相沢の背中を確認した。
しまった。遅かったか。
追いかけようにも出入り口付近は生徒がたかっていて一筋縄じゃいかない。
やっと外に出られたときには既に相沢の姿はどこにも見えなかった。
「まいったな。」
思わず口に出る。迷ってるヒマはない。
待ち合わせは二時に駅前だったな。
俺は相沢を追って学校を後にした。
坂道を猛スピードで駆け下りつつ、俺はハルヒの事を想った。
支援
―「ただの人間には興味ありません。宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」
あの自己紹介からもう1年半以上経つ。
なんとなくあいつと話すようになったのが去年のGW明け。
なんだかよくわからんうちにSOS団設立に付き合わされて、
宇宙人と未来人と超能力者に出会って、様々な奇怪な事件に巻き込まれ続けてきた。
俺の隣にはずっとハルヒがいた。
振り落とされないように必死だった。
置いていかれないようにひたすら走った。
それは何故だ?決まってる。俺がそう望んだから。ハルヒがそう望んだから。
これからもずっとハルヒと一緒にいたい。
ハルヒに振り回される俺でいたい。―
息を切らしつつ駅前まで到着すると、相沢が俺を待っていた。
「キョンちゃん。やっぱり来てくれたんだ!」
笑顔で俺を出迎える相沢。違うんだ、相沢。俺は。
「すっごい楽しみにしてたんだあ。ねえ、どこ行こうか?」
「楽しみにしてた」というフレーズが俺の胸に突き刺さる。
「あれ?なんかキョンちゃん汗掻いてない?息切れしてるし、どうしたの?」
「ごめん、違うんだ。相沢。」
「え?」
一瞬、相沢の笑顔が怪訝そうに曇る。
「本当に申し訳ないと思ってる。でも俺、今日はやっぱり行けない。」
俺は正直に言った。
「・・・どうして?だって・・・約束・・・。」
突然の俺の言葉に相沢は何が起こったのかわかりかねているようだ。
「・・・ごめん。どうしてもやらなくちゃいけないことがあるんだ。」
「・・・今日じゃなきゃ、駄目なの?」
相沢はうつむいて震えながら俺に聞いた。瞳が潤んでいる。ここで負けてはいけない。『答え』にはたどり着けない。
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:27:55.25 ID:6Em+4BGF0
支援
「ああ。どうしても今日じゃなきゃ駄目なんだ。」
しばしの沈黙。
「そっか。」
「すまん。」
相沢は再び笑顔に戻って俺に向き直った。
「それじゃ、しょうがないね。」
何かを理解したように頷いた相沢はくるりと半回転し、俺に背を向けて、
「私はキョンちゃんが好きだけど、キョンちゃんが違うならしょうがない。」
と言った。
振り返って俺に極上の笑顔を向けた相沢は最後に、
「キョン、ファイト!頑張ってこいっ!」
そう言って俺に親指を突き出した。
「ああ、じゃあな。」
中学時代と同じ口調に戻った彼女の言葉に後押しされ、俺は再び学校への坂道を走り出す。
もう一度、あの部屋へ。
ハイキングコースを全速力で駆け上り再び汗だくの息絶え絶えになった俺は部室までやってきた。
中から物音などは聞こえない。
終業式が終わってから既に結構な時間が経っていた。
パーティはもう終わったのか?ハルヒはもう帰ってしまったのだろうか。
俺はドアを開いた。
ガラリとした部屋にただ一人ハルヒが団長机に突っ伏していた。
三日前俺と古泉がクリスマス風に飾りつけした部室はもう本来の姿を取り戻している。
パーティは既に終演したようだ。
俺が部屋に入る物音にハルヒはうつ伏せのまま一瞬ピクリと反応し、そしてゆっくりと顔を上げた。
「よお。」
「キョン!」
俺の顔を見つめるハルヒの瞳が驚きで大きく見開いていく。ついでに口も開く。アホ面。
「あんた、なんでここにいるのよ?デ、デートは!?」
よく見ると、ハルヒの目元は若干赤く腫れている。泣いてたのかこいつ。
「その事なんだが、やっぱり俺はデートには行かないことにしたよ。今断ってきた。」
「なんでよ?あたしは好きにしていいって」
「違うんだ。ハルヒ。」
ハルヒの言葉を遮った俺は、今だ驚きの表情を崩さないハルヒの元まで歩み寄った。
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:34:54.55 ID:rb7jcqQp0
支援
「な、なによ。」
その場で立ち上がり後ずさるハルヒ。
「話したいことがある。」
俺はハルヒの両肩をつかみ、目を見つめた。不安そうに瞳を潤ませるハルヒ。
この瞳には混乱のステータス異常を招く効果があるに違いない。頭がボーッとする。思わず抱きしめてしまいそうだ。
この場面で口にする言葉と言えば一つしかなかろう。
言うんだ。俺の気持ちを。『答え』を。
あとで殴られてもいい。俺の気持ちにハルヒが応えてくれるかなんて、どっちでもいいんだ。
『キョン、ファイト!頑張ってこいっ!』
相沢の言葉が蘇る。そうだ。今だ。言え。
しかし、やはり気が動転していたのだろう。俺は・・・
「ハルヒ、俺と結婚してくれ。」
アホな事を口走っていた。
ハルヒがキョトンとした顔で俺を見上げている。
緊張の糸が切れた。ハッと我に返る俺。おい、俺は今なんと言った?マズい!マジで殴られる!
「ぷっ」
ぷっ?
「プーッ!アッハッハッハ!け、け、結婚ってあんた何!?
珍しくマジな顔して何言うかと思ってたら、け、け、け、結婚って!」
ハルヒは咽返りながらヒーヒー腹を抱えて笑っていた。
ハルヒがこんなに笑っているところを見るのは初めてだ。
「やっぱあんた真性のアホよキョン!あたしにプロポーズするためにわざわざデート断ったわけだ!」
楽しそうに笑うハルヒの顔を見て、俺は本当に言おうとしていたことも忘れて安心した。
「はは・・・そうだな!アホだ!俺!ハハハハ!」
ハルヒにつられて俺も笑い出す。次の瞬間信じられないことが起きた。
「ハハハ・・・んぐ!?」
突然ハルヒが身を乗り出し俺の唇を奪った。ハルヒとの二度目のキス。
そのまま押し倒される俺。背中から床に倒れる。派手な音が部室内に響き渡る・・・
支援
支援
どれくらいそうしていただろう。ハルヒは俺の腹上に馬乗りになって俺と唇を重ねていた。
ハルヒが顔を離すまで俺は目を閉じることも忘れていた。
「っぷう・・・ってどうして目ぇ開けてるかな、あんた。」
「すまん。いきなりだったから。」
あまりのことに俺はそれ以外何も言えずにいた。
「好き・・・。」
「あ?」
「何度も言わせない!だーかーら!」
ハルヒは頬を赤く染め、か細い声で言った。
「好きよ、キョン。」
そうか。俺も好きだ。
「本当!?マジ!?」
マジ。本当。
俺は『答え』にたどり着いた。
支援
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 01:55:58.01 ID:4Ff74cja0
猿か?それとも寝落ち?
ごめんなさい↓サルりました(´・ω・`)
30分くらいしたら再開します。ちなみに携帯から。
支援だ。
通りすがり支援
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:20:18.27 ID:4Ff74cja0
支援
支援
俺たちはその姿勢のまましばらくお互い無言で見つめあった。
というよりマウントポジションを獲得したままハルヒが動かないので、俺も動けなかった。
「ハルヒ。」
「何?」
「そろそろ降りてくれ。重い。」
「ああ、ごめん。」
ハルヒは立ち上がってパイプ椅子に腰掛けた。俺も腰を上げる。よっこらっせと。
頭の中は意外と冷静だ。
「ああ、そういえば・・・。」
そう呟いたハルヒは自分のかばんを引き寄せ中から何かゴソゴソと取り出した。
ソレを俺から隠すように自分の背中に回し、俺の方に向き直るハルヒ。
「あんたのプロポーズ、考えてあげてもいいわ!ただし!」
ただし?
「あたしと付き合いなさい!話はそれからよ!」
ハルヒはいつもの命令口調+満面の笑みで俺にそう告げた。
俺の返答は決まっている。
頑張ってください。次は俺が投下します支援
支援
「わかったよ。団長様。」
俺の答えを聞いたハルヒはニヒーッと笑い、
「じゃ、はい!これ!」
俺の目の前に先ほどかばんから取り出した何かを突き出した。マフラーだ。驚いたことに、
「手編みなんだからね!大事に使いなさい!」
ああ、大事にするさ。俺は両手でそれを受け取り、自分の首に巻きつけた。
でもこれ、プレゼント交換用のやつだったんじゃないのか?どうしたんだ?
「くじ引きでプレゼントを決めたらね、あたしったら自分のに当っちゃったのよ。せっかくだからあんたにあげるわ。」
なるほどね。
俺は急にハルヒが愛おしくなって抱き寄せた。
「ちょ、ちょっと、何すんのよ。」
「なあ、もう一回だけ。」
「えっ・・・・?」
俺たちは3回目のキスをした。
ハルヒは1回目のキスを夢だと思っているから、2回目か?
ハルヒの唇は温かく、優しかった。
ここまで5。次からエピログ。
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 02:34:01.10 ID:4Ff74cja0
支援
支援
一ヶ月たった。
その後のことをお話しよう。
閉鎖空間の発生は収まり、ハルヒによって世界が創り変えられる可能性は消えた。
といのは古泉と長門の話だ。
「あなたのプロポーズがよっぽど嬉しかったんでしょうねえ。」
と、一ヶ月たった今でも古泉は俺のことをからかう。
長門に報告すると、まるで始めから全てを知っていたかのように
「そう。」
と一言呟いただけだった。
朝比奈さんに関しては、まだ本当のことを話してはいない。いつか話そうと思う。
>>350 終わったと勘違いしてた
スンマソ
支援
支援
支援
冬休みはなんてこともないいつも通りの冬休みだった。
去年と同じくSOS団で遊びほうけてたのみである。
鶴屋さん家のスキー場に足を運んだり、今年は初詣にも行ったな。おみくじも引いた。
俺は中吉と無難なところだったのだが、あろうことが他の4名がそろいもそろって大吉であり、
俺はビリということでハルヒから奢りを命じられた。新年早々ついていない。そもそもおみくじは勝負じゃないだろ。
このように、冬休み中ハルヒと会うときは必ずSOS団の面子が全員そろっていた。
俺たちは付き合ってから一ヶ月経った今でも一度も二人で会ったことがない。
と言うのも、付き合ってみたはいいが今までが今までだけにお互い恥ずかしがってデートになんか誘えないからだ。
俺たちは正式にカップルとなるにあたっていくつかルールを決めたのだが、
その中の一つには「お互いなるべく今まで通りを心がける」とある。
そうは言ってもカップルなんだぜ?たまにはデートくらいしたいだろお前も?なあ、ハルヒ。
耐えかねた俺はついにハルヒに電話をかけた。
支援
「おう。」
「ああ、キョン。何よ。何か用?」
「明日ヒマか?」
「うん。別に予定はないわよ。」
「じゃあ九時に駅前。」
「了解。じゃね。」
と、いうわけで今日が初デートの日ってわけだ。正直に言おう。楽しみすぎる。
ハルヒから貰ったマフラーを巻いていくべきか迷ったが、結局俺はいつものマフラーを選んだ。
なんだか恥ずかしいじゃねえか。
それにしてもハルヒとデートか。さて、どこに行けばいいだろう?
俺は30分以上早く駅前に到着したのだが、驚いたことに既にハルヒは仁王立ちで俺を待っていた。
「遅い!罰金!」
いつもの口調で俺にそう告げる。
だけどいつもとは違って憂鬱な気分にはならない。
なぜかって?
デートの金を彼氏が負担するのは当然だろ?
Fin...
終わり。これで完結です。途中サルって申し訳ない!
夜遅いのに読んでくれた方、支援してくれた方ありがとう!
ここの住人は本当優しいです。
SS書くのって大変でつね。書き手に回ってみて初めて気づいたよ。
でも楽しかったんでまたなんか書いたら気まぐれに投下します。
>>358 乙!完結おめでとうございます。楽しく読ませていただきましたです。やはり、ハルキョンは読んでてニヤニヤしますね。
個人的には相沢さんにもう少し粘ってもらいたかったな。結構可愛らしかったし。とにかく、次回作、期待しております。
さて、俺も完結させないと……っていつになるやら。それでは10分後に投下するので、都合の悪い方はレス願います。
GJ!
待ってたかいがあったぜ。
>>358 マジでGJ!!!
支援しようとしたらちょうど終わってたw
GJ!
またいつか糖分頼む
では、以下より。第8章までは
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4247.htmlを参照のこと。
今回も例によって前半部分までです。ではよろしくお願いします。
↓↓↓↓↓↓↓↓
「……もうっ!キョン、疲れたわ!!――だだっ広すぎるわよ、この草原!!」
カームを出たときには意気揚々と先頭を切って歩いていたハルヒが、もうこんな調子でブーブー
文句を垂れている。途中、ミッドガルエリアの東端にある峡谷で野営し、――知ってるか?今時の
テントは何だか分からん技術で携帯化でき、十や二十でも持てるんだぜ。敵ではあるが神羅の技術
力はさすがだ――俺たちはそれから半日以上何も無い草っ原をさまよい続けている。『グラスラン
ドエリア』とはよく言ったものだぜ。
――見渡す限り草、草、草……所々三本の爪の跡があるぐらいだ。建物ばかりのミッドガルとは
えらい違いだね。古泉も朝比奈さんも口にこそ出さないが、少々辟易しているようだった。長門は
……いつもながらの無表情なのでよく分からなかったが、こいつも同じだと信じたい。だって、俺
も、なんだからな。
「ねえ、ホントにセフィロス、こんなとこ歩いてるの?」
知るか。カームで仕入れた情報の通りに来てるだけだからな。それに、あいつはお前ほど飽きっ
ぽい性格ではなかったからな。
「何よ、キョン。――えらくあいつの肩持つじゃない」
だから、何でそうなる。あいつは敵だぞ――俺たちの故郷を滅ぼした。俺が朝倉の肩を持つ理由
なんて、何一つも無いじゃないか。
「だって……」
ハルヒは口をアヒルみたいに尖らせて、なおも何か言おうとしたが、その時、
「あ、あれ、何ですかぁ?」
朝比奈さんが指差した先の方を見てみると、石造りのサイロが立っているのが見える。あれは牧
場かな。
「ちょっと寄らせてもらいましょう。足ももうパンパンだし、行くわよ!」
そう言って、牧場のほうに駆け出すハルヒ。まあ、陽も落ちかけてきたし丁度良いが――って、
まだ元気じゃないか、おい。
『HARUHI FANTASY Z -THE NIGHT PEOPLE-』
第9章 ささくれ
支援あああ眠い
「クエっ!」
「クエェ〜」
俺たちが牧場に入ると、黄色い体毛に覆われた大きな鳥が数羽、柵の傍まで鳴き声を出しながら
走り寄ってくる。
「わぁ〜。かわいいチョコボさんですねー」
「結構愛嬌あるわね」
そう言いながらやけに人懐っこいチョコボと戯れている朝比奈さんとハルヒ。
「…………」
……長門も無言でチョコボの頭を撫でている。結構楽しそうだな。――さて、新生SOS団三人娘が
チョコボとしばし遊んでいる間に、一つ解説しておこうか。そう言えばチョコボについてまだ何も
説明してなかったからな。
チョコボっていうのは、体長が2メートルくらいある比較的大きな鳥なのだが、空を飛ぶことが
出来ず、代わりに2本の脚が異様なまでに発達し、物凄いスピードで大地を駆ける事が出来る。だ
から車を曳いたり、乗って走らせたり、人の生活に役立つ動物として、この世界ではメジャーな存
在になっている。神羅が自動車を市販するようになった現在でも、移動手段としてまだまだ色んな
所で使われているようだ。あと、これはまだ伝説の域を出ないが、急峻な山を軽々と越えたり、海
を走り渡るチョコボもいるというのだが、実際いたら是非お目に掛かりたいものだな……さて、解
説が長くなってるうちに、牧場の主が出てきたようだ。
「お〜い、君たちは旅の者かい?」
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 03:19:28.64 ID:tmFPO8byO
やばい、俺の好きな作品が連続で俺が投下お預けwwww
支援
「こんにちわ。すみません、勝手にお邪魔して」
そう言いながらハルヒが牧場主に頭を下げる。普段は常識の欠片も無いような振る舞いをするく
せに、こういう時には常識的な側面を見せる……よく分からん奴だな、ホントに。
「いや、いいんだよ。まあ、こんな所で立ち話もなんだし、中に入って休んでいきなさい。もうす
ぐ日も暮れて寒くなるしね」
主のありがたい申し出に甘えて、俺たちは牧場の納屋へとお邪魔することになった。知ってるか
?今は12月。真冬なんだぜ。年中魔晄エネルギーでポッカポカのミッドガルではそうは思わなかっ
たが、今となっては暖かい暖炉が恋しくなってしまうのさ。
5人は食堂に通され、主の勧めに従って思い思いに席に着く。
「これでも飲んで身体を暖めなさい」
眼鏡を掛けた物腰柔らかそうな外見をしている主――大森エイジロウ氏が温まったばかりの紅茶
を差し出してくれた。「いただきます」と一礼してから早速喉に流す。程よい温さが心地よく染み
渡る。
「すごく美味しいです。これ、何の茶葉を使ってるんですか?」
「ああ、これはね……」
朝比奈さんは大森氏とお茶に関するよく分からんトークを始める。――お茶、好きなんですか、
朝比奈さん?
「はい!昔からお茶を淹れるのが趣味って言うか、色々研究してたので」
支援!
372 :
HARUHI FANTASY Z 第9章 ささくれ:2008/02/26(火) 03:29:34.29 ID:w3xIpgDt0
本当に好きなんだろう。いつも以上に笑顔を輝かせながら朝比奈さんは言う。でも、そうなんで
すか。朝比奈さんのお茶、飲んでみたいな。きっと物凄く美味しいに違いない。
「ふふ、機会があったら必ず。楽しみにしててくださいね」
朝比奈さんにお茶を振舞われる光景を想像して幸せな気分に浸ってると、突然右足を横から誰か
踏んづけられる。痛ぇな、ハルヒ!
「……ニヤケ面」
俺が抗議すると、ハルヒは不機嫌な顔してそれだけ言うとそっぽを向く。って言うか、何怒って
るんだ。俺、何かしたか?そして、古泉。そのニヤニヤしながら『やれやれ』ってポーズしてるの
を止めてくれ。
――そんなこんなで、お茶の次に振舞われた手料理に舌鼓を打ちながら、楽しく(?)食卓を囲
む俺たち。
「美味しいわね、これ。ご主人が作ったの?」
「いえいえ。これはこっちの孫が作ってくれたものなんですよ」
ハルヒの言葉に、大森氏は横にちょこんと座っている、眼鏡を掛けた小さな少年を紹介する。年
の頃はマリンと丁度同じくらいだろう。その少年は俺たちに向かって礼儀正しく一礼する。見れば
見るほど利発そうな顔つきをしている。自己紹介のついでに二言三言言葉を交わしたが、凄くしっ
かりしている少年だ。マリンにも見習わせてやりたいくらいだぜ――そう言えば、マリン、ちゃん
と安全な所まで逃げたかな。などと成り行きでミッドガルに置いてしまったマリンの事を考えてい
ると、大森氏が改まって俺たちに向かう。
FF7やり直すかな。支援。
374 :
HARUHI FANTASY Z 第9章 ささくれ:2008/02/26(火) 03:37:15.93 ID:w3xIpgDt0
「ところで、君たちは何処に行くつもりなんだい?」
流石に朝倉のことを話す訳にもいかなかったので、適当に話を端折りつつ、黒いマントを被った
妙な女を追っていると告げると、
「それなら見ましたよ」
「「「「「!!!?」」」」」
至極あっさりとした調子で大森氏が重要な情報を告げた。俺たちは一様に驚いて互いに目を見合
わせる。
「本当なの!?それは何時?それで何処行ったの!!?」
ハルヒがドンと机を叩き、大森氏に捲くし立てるように聞いてくる。彼は少々面食らったようだ
が、
「ええ、今日の昼ぐらいでしたか。いつものようにチョコボの世話をしていると、ふらりと現れて
南西の湿地帯のほうへと歩いて行ったんですよ。こちらが話しかけても何も喋らない、不気味な方
だったねぇ」
南西の湿地帯――確かそこを抜けると『ミスリルマイン』という、かつて貴重な金属・ミスリル
が大量に採掘されていたが、モンスターの大量発生で泣く泣く廃坑となった鉱山に辿り着くはずだ
。なるほど、ミスリルマインか。目的地が決まったな。
「……ちょっと待って。君たち、この先の湿地帯を越えるつもりかい?」
「ええ、そうよ。何か問題でもあるの?」
375 :
HARUHI FANTASY Z 第9章 ささくれ:2008/02/26(火) 03:44:12.69 ID:w3xIpgDt0
ハルヒの疑問に大森氏は急に深刻そうなトーンに声を落とす。
「――あそこには出るんですよ」
出るって、幽霊か何かの類かよ。そんなオカルト話、魔晄科学全盛の時代に信じられるわけ無い
だろう。だが、大森氏の答えは少々違っていた。
「…………ミドガルズオルムが」
「ミドガルズオルム?」
聞きなれない単語に首を傾げるハルヒ。大丈夫だ、俺も知らん。どうやら他の三人も分かって無
いらしい。すると、大森氏は怪談話を語るように続ける。
「ミドガルズオルムとは……身の丈十メートルにならんとする蛇の化け物!!湿地帯を進むズボズ
ボ音を聞きつけ…ウギャーッと襲い掛かる!!!――あのマントの女性も、きっとミドガルズオル
ムにやられてしまったんでしょうな」
大森氏の迫力にしばし圧倒され呆然とする俺たち。すると、大森氏はニヤリと口元を歪める。
「そうならないためにも!大森牧場のチョコボをお買い上げください。チョコボで湿地帯を一気に
駆け抜けるわけです。これがミドガルズオルムに襲われない方法!!」
――ちょっと待て。これって商売だったのかよ。人の良さそうな顔してなんとまあ、したたかな
オッサンだぜ。すると、これまで黙っていた眼鏡の少年が口を開く。
「……おじいちゃん。チョコボは全部売り切れたよ。外にいるのは全部預かり物」
それを聞いた大森氏はがっくり肩を落とす。せっかく大口の客がネギ背負ってやってきたのに、
そのチャンスをみすみす逃すとは――と言いたげな顔だ。しかし、何かを思いついたらしく、急に
俯いていた顔を上げると、
「そうだ!チョコボなら野生のを捕まえればいいんだ。牧場の近くで三本の爪のあとを見ただろ?
アレがある所には野生のチョコボが必ずいるよ。ただし『チョコボよせ』がないとチョコボが現れ
ないんだよ。もともと用心深い生き物だしね。『チョコボよせ』はチョコボをおびき出すマテリア
さ。これを装備しておくと野性のチョコボに会える。逆に言うとこれを装備して無いとチョコボに
会うことが出来ないわけさ。今なら『チョコボよせ』を2000ギルで売ってあげるよ」
……転んでもただでは起きないとは、まさにこの事を言うんだろうな。
「ねぇ、キョン。どうするの?」
呆れた目をしながらハルヒが尋ねてくる。しかし、俺の答えはもう決まっていた。
「――断らせてもらう」
「……そうですか。襲われても知りませんよ」
大森氏はさも残念そうに呟いたが、そんなの知ったこっちゃ無い。2000ギルなんて高すぎるし、
第一、チョコボを捕まえる時間が勿体無い。そんな事してる間にも、朝倉が――
「――キョン君、どうしたんですか?ちょっと顔が怖いです……」
朝比奈さんの声にふと我に帰る。いけない。つい奴の事に頭が行き過ぎてた。俺は朝比奈さんを
心配させないように「大丈夫ですよ」と笑みを向ける。
「なら良いんですけど……」
朝比奈さんは更に何か言いたげだったが、大森氏が口を挟んでくる。
「でも、もう夜も遅いし、こちらに泊まったらどうですか?――そうですね、お茶や食事代含めて
100ギルで手を打ちましょう」
それも金取るのかよ……。最早言い返す言葉も無く、俺たちは大森氏に100ギル支払うと、導かれ
るまま、客用と思われる寝室に入っていった。ただ、カームのように二部屋以上もある訳なく、男
女5人同室だ。俺たちはハルヒの厳命により、ベッドを男性用と女性用に分けて出来る限り離す作
業をしていると、大森氏の孫の眼鏡少年が申し訳なさそうな顔をして入ってくる。
「すみません。祖父が大変失礼なことを申しまして」
いやいや、君が悪いんじゃない。それに、別に大森氏も悪人という訳でもない。ただ、多少――
いや、かなり――金にがめついだけだろう。
「そう言って頂けると助かります。……祖父もかつてはあんな風ではなかったんです。ただ、ミス
リルマイン周辺で大量発生したモンスターに……父と母を殺され、家族が祖父と僕、二人っきりに
なってしまってから、残された僕を必死に育てようとずっとあんな調子に。――だからあまり祖父
のこと悪く思わないで下さい」
そう言ってペコリと頭を下げる少年。悪く思うどころか俺は彼の態度に感心していた。家族思い
で非常にしっかりしている。やはりマリンにその十分の一でも見習わせてやりたい。それに、宝条
の被害者はこんな所にまでいるんだ、と改めて思った。すると、少年は部屋を出掛けに「ただ――
」と俺達の方を向き、
「――ミドガルズオルムは確かに祖父の言う通り危険な生物です。そのままで湿地帯に入ることは
あまりお奨め出来ません」
と言い残してドアを閉めた。俺たちは少しの間無言でドアの方を見ていたが、取り敢えず寝よう
という事になり、5人揃って布団を被り、寝息を立て始めた。――ミドガルズオルムが何だって言
うんだ。ただの蛇じゃないか。それよりも朝倉だ。早くあいつに追いつかないと――
――そう思いながら眠りについた俺が間違っていたことに、翌日全員気付く羽目になる。
「ウギャー!!」
湿地帯に足を踏み入れた途端、巨大な蛇が地の下を猛スピードで這って迫り、俺たちの前に姿を
現した。これがミドガルズオルムか――しかし、
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 04:06:25.16 ID:KqUftQmL0
ね…眠いが支援
「で、でけぇ……」
十メートルどころでは無いだろ、あれ。俺たちが呆然としてる間に、ミドガルズオルムはその緑
色の巨大な鎌首をもたげて長門の頭上を襲う!
「…………」
長門は唐突な奇襲に対応できず、まともに攻撃を喰らいその場に昏倒する。これまでの敵やモン
スターとは桁違いの衝撃だ。
「……これは、まずいですね」
次に繰り出される攻撃を辛うじてかわしながら、古泉が言う。確かにな。だが、こいつを何とか
しないと朝倉に追いつけない――!!
「朝比奈さん!長門を頼みます!!」
「は、ハイ!!――長門さん、しっかりして!『ケアル』!!」
朝比奈さんの回復魔法で長門が再び立ち上がったのを見届けると、俺はカームで買った新武器『
ミスリルセイバー』を振りかざす。ちなみに、バスターソードは未だに背中にぶら下げている。何
故か売る気がしなかったんだよな。どんな思い入れがあったのか忘れてしまっているのに――それ
よりも、あいつだ。
「くたばれ、『ブレイバー』!!」
だが、俺の渾身の剣撃は、ミドガルズオルムの硬い鱗にはじき返される。そして、
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 04:10:22.48 ID:tmFPO8byO
腹痛に苛まれながら支援
「行きますよ、『ヘビーショット』!ふんーーーもっっっふ!!!」
古泉も光球を放つが、大蛇は全くダメージを受けて無いかのように平然としている。当然ハルヒ
も自慢の拳で殴り続けているが、結果は同じだった。
「全く歯が立たないわ!!――こうなったら、あれしかないわね。『マトラマジック』!!」
ハルヒから放たれた無数のミサイルがミドガルズオルムに次々と命中し、爆炎と土煙でミドガル
ズオルムの姿が掻き消える。やったか――
――いや、ミドガルズオルムは更に鎌首を高く上げ、尾を勢いよく振り回す。
「ふぇぇぇーー!!!」
「うわっ!!」
「……!!」
それをまともに受けて朝比奈さん、古泉、長門が何処かへと吹っ飛ばされていく。そして、振り
子が揺り戻るように、その尾っぽは俺のほうにも――
「うぉっっっ!!!」
成す術も無く俺もその場から飛ばされて意識を失った……。
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 04:20:31.29 ID:KqUftQmL0
支援
グゥゥンンンンドドドドーーーーーンンッッッッッ
どれ程気絶していたのか――猛烈な爆音と衝撃波が襲い、俺は目を覚ました。さっきまでミドガ
ルズオルムと戦っていた場所から爆炎とキノコ雲が立ち昇るのが見える。何が起こったんだ!?―
―そう言えば、あそこにはまだハルヒが!!――俺は痛む身体に鞭打って元居た場所へと駆けて行
く。
「キョン君!!無事だったんですね。ふぇ……よかったぁ……」
爆心地らしき所に辿り着くと、朝比奈さんが俺の姿を見つけて泣きながら駆け寄ってくる。見る
と古泉や長門も一緒だ。何とか無事のようだな。
「ええ、あなたも。それより、涼宮さんです。姿が見えないようですが、もしかして今の爆発に…
…」
そうだった。ハルヒは何処に。もしや――爆心地の方を見渡してみると、俺の悪い予感は見事に
的中していた。
ハルヒは身体中に大火傷を負った状態でその場に倒れていた。
「ハルヒ!!ハルヒ!!」
ミドガルズオルムは既に姿を消しており、俺たちはハルヒの元に急ぐ。俺はハルヒの変わり果て
た身体を抱き起こし、何度か揺さぶる。しかし、全く反応が無い。顔を口元に近づける。……息は
してる。でも果てしなく弱い。
「――畜生、ハルヒ、ハルヒっ!!」
今にも死にそうなハルヒを起こそうと何度も、何度もその身体を揺さぶる俺。何やってんだハル
ヒ!起きろ、起きてくれ!!お前が、こんな所でくたばるなんて冗談じゃないだろ!!!――俺は
柄にも無く取り乱していた。それに気付いたのは朝比奈さんがハルヒを揺らす俺の腕を掴んだとき
だった。
「キョン君、落ち着いて!まだ何とかなるかも。任せて!!――『ケアル』!!」
朝比奈さんが魔法を使うと、ハルヒに刻まれた火傷が少しずつ癒えていく。だが、ハルヒの息は
弱くなる一方だ。
「『ケアル』!『ケアル』!!『ケアル』!!!……」
朝比奈さんは何度も魔法を放ち、その表情は疲労の度を深めていく。それでも朝比奈さんは魔法
を掛けるのを止めない。これでは朝比奈さんも……何だ、長門。この非常時に。俺は袖を引っ張る
長門に振り返る。
「…………これ」
そう言って俺に紅い色をした鳥の羽を手渡す。これって――
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 04:30:15.35 ID:KqUftQmL0
もう駄目だ…ラスト支援。そしておやすみ
「カームで買った『フェニックスの尾』ですね。これを使えば、もしかすると」
くそっ、気が動転してて気付かなかったぜ。サンキュー、長門。俺は早速フェニックスの尾に願
いを込めてハルヒにかざす。すると、それは神々しい光を放ち、ハルヒの身体を包み消滅する――
そして、
「う……うう……んっ――」
ハルヒの呼吸が次第に力強くなり、やがて意識を取り戻した。
「――あれ、キョン、ミクルちゃん……どうしたの?それに、あの蛇は?」
……その時の俺はどうかしてたんだろうな、きっと――気がつくと俺は、ハルヒを力一杯抱き締
めてたんだ。
「ちょ、ちょっと、キョン!!何してんのよ、く、苦しいよぉ……!」
「よかった……ハルヒ……生きてて、ホントに……」
「ハイ、……本当によかった、です……」
「ミクルちゃんまで、何泣いてるのよ……まったく」
支援
横で古泉がハルヒの無事を喜びながらも生暖かい視線を送ってきやがるが、そんなの知った事か
。……俺は自分が落ち着くまでハルヒを抱きしめてた。ちょっと涙を流して――今考えると、こっ
恥ずかしくて死にたくなるがな。
聞けば、ハルヒは俺たちが吹っ飛ばされた後、ミドガルズオルムの口から発せられた強烈な炎攻
撃の直撃を受け、そのまま意識をなくしたという。
「――あの時、『てきのわざ』のマテリアが光って、あの『ベータ』って技、覚えた筈なのに、マ
テリアからそのデータ消えちゃってるのよね。ああ、もうっ!!せっかくいい技覚えかけたのにっ
!!」
じたばたして悔しがるハルヒだが、そんな事言ってる場合じゃないだろ。生きてるだけでも御の
字だ。とにかくミスリルマインに――と思った瞬間、
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
地を這う不気味な轟音が前方から響いてくる。また来た――!俺たちはそれ以上どうしようもな
く、その場からもと来た道を命からがら逃げ出すことしか出来なかった……。
俺たちは仕方なく、大森農場へと引き返していた。ハルヒは流石に完全に回復したわけではなか
ったので、俺が負ぶって運んでおり、スヤスヤ眠っている――こうなるまでにはちょっとした一悶
着があったが、それについては省略しよう。ただ、ハルヒがトマトみたいに顔を真っ赤にする珍し
いシーンが見られたことだけは付け加えておく――すると、横から朝比奈さんがおずおずとした調
子で俺に話しかけてくる。
「あのぅ、キョン君……」
「?何ですか、朝比奈さん」
朝比奈さんは俺の顔をじっと見詰めている。少し、不安げに。
「――キョン君、焦ってます」
「な、何に、ですか?」
俺は僅かに走った心の動揺を出来るだけ悟られないように、答える。
「色々と、です。セフィロス――朝倉さんの話をしてから、キョン君、時々怖い顔してるもの……
イライラしてるの、分かるの」
俺はハルヒを背負って歩きながらも、図星を突かれて呆然としていた。――ああ、そうだ。確か
に俺は苛立っていた。朝倉のことを思い出してから、俺の心がちくりと痛むような焦燥感と恐怖感
みたいなものに苛まれていた。――早く朝倉に追いつかなきゃ、でも、追いついた時、俺はどうに
かなってしまうのでは――まるで小指に出来たささくれのように、そんな矛盾した思いが、痛みが
、じわじわと俺を責め立てていたんだ。
俺はどうにもならなくなって立ち止まり、朝比奈さんを見詰める。すると、朝比奈さんは――
「――もっと、落ち着こう、ね。きっと、だいじょぶだから」
あの誰もが恋に落ちる天使のような微笑を、そっと俺に向けていたんだ。俺は、西陽に照らされ
て輝くその笑顔を見るうちに、自分の中にあったささくれ立った思いが、少しずつ消えていくよう
な気がしていた……。
「どうしたんですか、早くしないと陽が落ちますよ」
前方を歩く古泉の声に「ああ、今行く」と返事しながら、俺は左手でハルヒを支えながら、右手
で朝比奈さんの手を取った。
「行きましょう」
「――ハイ!」
俺たちは、ちょっと駆け足で古泉たちに追いついて行った。俺も、朝比奈さんも笑顔で。ついで
に、何の幸せな夢を見てるか知らないが、ハルヒも寝顔で笑みを浮かべていた。
392 :
HARUHI FANTASY Z 第9章 ささくれ:2008/02/26(火) 04:56:32.08 ID:w3xIpgDt0
とりあえず、今回はここまでです。深夜ながら支援の皆様感謝です。
(余談)
今回の初登場人物は、
大森栄二郎(大森電器店の店長)=グリン(チョコボ農場の爺さん)
ハカセ君(ハルヒが家庭教師をやってる少年)=グリングリン、クリン(農場の兄妹。でもどっちかと言うとクリンの方が強いかも)
でした。この話を作るため、わざとミドガルズオルムと戦いましたが、あっけなく瞬殺……orz。中々難しいもんですね。
ちなみに、ウータイのあいつや、タークスの女は後半登場かな。それでは次回よろしくお願いします。
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 06:46:22.63 ID:3/6V/lHQ0
バター猫
まだまだ序盤……終わりは50章くらいか?
ぜひ頑張って欲しい
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 08:25:20.80 ID:TM6EYeUdO
保守
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 09:11:08.02 ID:TM6EYeUdO
保守
>>392 支援途中で気づいたら寝てたwww今起きた。
乙!
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 10:40:14.67 ID:x/BFo/13O
保守
401 :
みるく ◆MILKELR6d6 :2008/02/26(火) 10:41:41.18 ID:kW2/4Ixm0 BE:783149647-DIA(104529)
,. - ── - 、
r'つ)∠─── ヽ
〆⌒  ̄ ̄ ̄ \ \
,.イ ,イ \ \
ヾイ /{ { ヽ、ト、 \ l
{ .ト{\ヽ', メ __\ l _人人人人人人人人人人人人人人人_
ゝ |"ひ) \ イびゞ \ ヽ- 、 l > ちょっとメタミド取ってくれる!? <
ノ ト、" ´,. ー ノ /// | ,. ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
/. { ゝ / レ// |
{ ヽ ヽ⌒> / レ´ |
V{ \ └ ´ / ,.イ// |
V{ >ー┬|/ ! ,.l ∧ ノ
リヽイ>ヘ:「{ノヘ_>
,∠幵 {幵ブ⌒ヽ、
/ィ∬}`ー一''''´ {∬} ',
「} l l∬}|====={∬} 〃 ・
,Uヘ、 j .ノ V l
ト厶ィ \ _,,.. _,, . l l,,.._ | !
ゞニ> /,,r"i/ ,r"i/,,r"i| nh二二フ、_.| l
,.---| ト /#; / /#.; / /#; /.__|_\ゝ`ー' \_ !
ゞY´ニ|.」二二二二二r'└=デ' `ー─、 | `ー、.!
`| | _, ト、 ! l
| | ̄ `ー- ゝV |
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 11:04:41.38 ID:x/BFo/13O
ほ
ho
やったー
規制解除されてるyo!
そんなわけで投下するyo!
涼宮ハルヒの冬の放課後。
ハルヒかわいいの名前がなんだか知られてますけど、同名の同人誌があるので……こっちで覚えてyo!
「? 帰るのか? あぁ、じゃあまた明日」
「…」
ガチャ
「! あら、あんた一人?」
「悪いか」
「みんなは?」
「もう帰ったぞ」
「ふーん」
「外寒かったろ。お茶淹れてやるよ」
「あ、うん」
「…」
「…」
「やっぱいい。これを飲むわ」
「? あ、こら」
「んー……ぬるい」
「人の飲みかけを……」
「外、風が凄かったわよ」
「みたいだな。グラウンドから向こうが黄色くて見えない」
「おかげで髪がボサボサよ」
「仕方ないだろ」
「で、ドコに行ってたんだ」
「なに? 気になる?」
「いや別に」
「じゃあ言わない」
「ん」
「…」
「…」
「…」
ムギュ
「ちょっと、聞いてくれてもいいんじゃない?」
「……お前が言わないって言ったんだろ。重いから退け」
「重くないわよ!」
「……胸当たってるんだよ」
「あ、それが重いのかも」
「…」
「というわけよ」
「なるほど。で、そのなんだ……ミカン星人? ってのは居たのか」
「いなかったわ。かわりにほら」
ゴロゴロ
「なんだこの大量のミカンは」
「落ちてたから拾ってきた」
「子供かお前は」
「これ、食べても大丈夫かしら?」
「さすがに……」
「そうよね」
「かしてみろ」
「ほら」
「…」
「…」
「ほらハルヒ、あーん」
「!」
「なにぼーっとしてるんだ。あーん」
「ちょっ、なに言ってるのよ」
「いいじゃないか」
「そうじゃなくて、そのミカンは」
「ほら毒味だ。毒味」
「自分でやりなさいよ」
「あーんはいらないのか?」
「…」
「じゃあキョンも食べてよ」
「あぁ、お前が食べたら食べるよ」
「卑怯者。そうじゃなくて……はい、あーん」
「…」
「同時に。これならいいでしょ?」
「まあいいけど」
「ほら、あーん」
「あーん」
「ん!」
「!」
「どう?」
「おまっ、こら! 口開けろ」
「ふふっ、やーよ。ほら美味しい?」
「甘……じゃなくて。食えよ」
「嫌」
「……このやろっ」
「きゃっ!」
「おら、あーんしろ」
「ちょっ、こらキョン!」
「あーん」
「んっ、あは、ははっ! や、やめてくすぐったい!」
「あーんしろって」
「わ、わかったわよ! するからやめ、あははっ!」
「…」モゴモゴ
「どうだ」
「甘いわね」
「なかなか美味いな」
「ったく、キョンのセクハラ大王」
「卑怯女王に言われたくないな」
「なぁハルヒ」
「なに?」
「なんかお前、冬っぽい」
「……?」
「いやなんか、匂いっつーか」
「え? え?」クンクン
「臭いとかじゃなくて、冬っぽい」
「よくわかんないわね……」クンクン
「体?」
「さぁ。制服?」
「髪?」
「顔?」
「どの辺?」
「首の……ここかな」クンクン
「!! こらっ! や、やめきゃははっ!!」
あまりペース早いとすぐさるっちゃうよ支援
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 11:50:43.29 ID:PTJxWZ5XO
しえんほ
さるさん?
かな?
スレは逃げないし、もう少しゆっくり投下することを薦める。
1分1投下くらいのペースが良い。
それでも、支援がないと10レスくらいでさるっちゃうけど
「……変態」
「あぁ、ちょっとだけやりすぎたかもしれない」
「もぅ」
「グラウンドの土埃かな。多分そういうのだ」
「シャワー浴びてこようかな」
「運動部のか? でも怒られるんじゃ」
「別にいいんじゃない。何度か使ってるし」
「そうなのか」
「そこの戸棚、開けてみて?」
「?」
ガラッ
「……お風呂セット」
「だってこの季節、寒いもん」
「なんだこのアヒルは」
「雰囲気よ」
あらまぁ、すいません。
もっとゆっくり投下しますね。あんまり数がないけど。
「なんか」
「?」
「エロいな」
「な、なにがよ」
「いやだって、頻繁に学校のシャワー使ってるってお前」
「べ、別にいいじゃない! なんにもしてないわよ!」
「ほんとうかなぁ」
「当たり前じゃない!大体誰と……」
「そりゃ……さぁ」
「!! そ、そうじゃなくて……私はキョンとしか……しかも学校でなんか」
「なんだって?」
「!!!! あぁもう! いい! シャワー浴びてくるのっ!!」
ガチャ
「……可愛いな」
「…」
「……いや、ほんとに可愛い」
「あいつあんな可愛いかったっけ?」
「……もっとこう、とっつき難いヤツだった気が」
「うーん……」
「こうやってあいつと二人っきりの時間が多いのも」
「あいつのその……能力? のおかげなんだよな」
「…」
「大切にしろってことか……ったく。仕方ないな。うん、仕方ない」
ガチャ
「!!」
「? なに慌ててるのよ?」
「あ、や……べ、別になんでもない」
「?」
「いいお湯だったわ。ぽかぽか」
「そうか」
「ほら」
「なんだよ」
「なにって、ドライヤー」
「…」
「早く。寒い」
「座れ」
「熱くないか?」
「うん」
「……サラサラだな」
「そう?」
「あぁ、綺麗だ」
「!!」
「ん? なんだ、てれてるのか?」
「う、うるさいうるさい!」
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 12:09:21.86 ID:wyd6wX220
1000目指して保守
「ほら、できたぞ」
「リボンも」
「なんだよ。甘えるな」
「いいじゃない」
「……こっちむけ」
「ふぅ、さっぱりしたわ」
「そうか。それはよかったな」
「キョンも浴びてきたら?」
「いいよめんどくさい」
「さてと……ほら」
「?」
「もう冬の匂い? しないでしょ? 確かめてみてよ」
「……どれどれ」
頑張れ支援
「ほらほら」
「ん」クンクン
「どう?」
「んん」クンカクンカ
「…」
「んー」スンスン
「ちょっ、こら!」
「くすぐっ、ひゃっ! か、噛まないでよバカキョン!」
「うん。いい匂いだ。ハルヒはいい匂いだなぁ」スンスンクンカクンカカプカプ
「こら……やーめーなーさーい」
「いいじゃないか。たまにはこう……なぁ」
「もぅ……バカキョン」クンクン
支援
「…」
「……くすくす」
「ふふっ、学校で何やってんだろうな」
「キョンのバカ。くすぐったいって言ってるのに」
「お前があまりにも可愛かったから、その、なんだ」
「!」
「ほらハルヒ。ミカン食べるだろ? 熱いお茶も淹れてやろう」
「な、なによ急に」
「いいから。ほらここ座れ」
「?」
「あまりにもお前がいい匂いだから、可愛がりたくなったんだよ」
「! な、なに言ってるのよ!」
「いいだろ? お前ばっかりやりたいようにしてくるんだから、たまには交代だ」
「……し、仕方ないわね」
「ほらあーん」
「あーん」
「お茶飲むか」
「熱い。冷ましてよ」
「どうやってだよ」
「そりゃふーふーって」
「なんだって?」
「ふーふーって」
「…」
「ハルヒ?」
「んん、暖かくて眠くなってきちゃった」
「そうか。寝るか?」
「寝てていい?」
「いいよ。あとで起こしてやるよ」
「……なんか変なの。キョンが優しい」
「なに言ってるんだ。俺はいつも通りさ」
「……おやすみ」
「…」
「くぅ……」
「優しい……か」
「……にゃむ」
「そんなつもりはないけどな」
「zz」
「ただまあ……よくわからんが」
「くー……」
「俺の中には、お前への愛情ってのが生まれたんだよ」
「zzz」
「これもお前のその変な能力の所為なのか? ……ふん、なら仕方ないか」
ナデナデ
ほし
支援
またかい?
うーむ。
この時間はもっと空けた方がいいのか支援
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 12:37:20.88 ID:PTJxWZ5XO
一度age保守
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 12:55:00.67 ID:x/BFo/13O
支援
そろそろ復活支援
「起きろ。帰るぞ」
「……ふぁっ」
「ほら、しゃきっとしろ」
「……んー」
「ハルにゃん?」
「……気持ち悪いわよキョン君」
「そうか。ほら起きろ」
「うーん。なんだか幸せ」
「?」
「なんか今日は充実した放課後だったわ」
「そうか」
「ほら、キョン帰るわよ!」
「こ、こら腕を引っ張るな!」
バタン
まあそんな。
あとひとつでまたさるっちゃいましたwwww
キョン君あってのハルにゃんで
ハルにゃんあってのキョン君です。ハルヒかわいい。
それじゃまた。
wikiにまとめようと思いましたけど、時間がなかったですww
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:13:10.57 ID:CLs4tv+D0
乙でした!
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:13:46.37 ID:CLs4tv+D0
↑ミス
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:18:28.47 ID:PTJxWZ5XO
乙。
かわいいなぁ
442 :
440:2008/02/26(火) 13:20:26.05 ID:CLs4tv+D0
いやよかったのか。間違えた;
さるってまた続き投下しるのかと思った
改めて乙
乙!
やっぱ大好きだこのシリーズ
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 13:57:34.68 ID:PTJxWZ5XO
保守
>438
甘くて甘くて、身悶えたぜ!!
あれれ、そろそろ危ない?
>>438 乙!やっぱいいなコレw
時間があるときにでもまとめてくれるの待ってるぜ
保守
保守
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 15:32:47.30 ID:xfu+caM1O
438乙
ところで、俺はカキコは初めてなのだが一つ考えた話を投下してもよいだろうか?
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 15:43:33.15 ID:mjfTLlWV0
か
もん
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:11:50.31 ID:xfu+caM1O
しかし問題点がいくつか
1・いきなり一番の問題点だが、さっきも言った通り俺はカキコどころか、2ちゃんが初めて(迷惑かけるかもしれない)こと。
2・俺のSSはMGSの要素がかなり入っている(知らん奴は分かりにくいかも)
3・期末試験中なのであまり時間かなく第一部までである(完結はさせる)こと
以上の問題点があるがそれでも投下していいかな?
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:36:35.24 ID:xfu+caM1O
・・・反応が全くないがとりあえずうpさせていただく。興味ないひとはスルーで頼む。
では
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:39:12.76 ID:xfu+caM1O
涼宮ハルヒのスネーク!!
〜古泉一樹の動揺〜
休日、キョンの家で徹夜でMGS3をプレイしていたハルヒとキョン。
ハ「あ〜、全クリまで4時間もかかっちゃったわね…」
キ(ムービー全部みてて4時間は速すぎだろ)
ハ「なによ!あの火炎放射男!こっちが堂々と正面から挑んでるってのに、火傷させるだけ火傷させといて、こっちが撃つ段になったら飛んで逃げるなんて…、卑怯よっ!」
キ「攻略本があるのに見なかったお前が悪い。・・・しかし、それでもHARDでノーコンティニューはすごいな…」
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 16:44:58.88 ID:xfu+caM1O
ハ「ふんっ、あったりまえでしょっ!私を誰だと思ってるの?SOS団団長の涼宮ハルヒ様よ?わたしにかかれば、このくらい朝飯前よ!!」
ホントになんでもできる女だな、ハルヒは…
ハ「ところで私思ったんだけど…」
キ「どうした?ハルヒ?」
ハ「いやね、おまけムービーのMGS4をみてて思ったんだけどわたしはEVAで、TheBOSSは…そうねぇ、あんまり似てないけど森さんなんかはどう!?」
森さんがBOSSか・・・確かに顔はにてないが適役かもな…って、まだあと半年もさきの予定をもうたてるんじゃない!
ハ「別にいいでしょ。一年の計は元旦にありって昔の人もいってるじゃない。ところでキョン、なんで森さんがBOSS役に適役なの?」
キ「なんでもない、こっちのはなしだ」
ハ「なによ!教えなさいよ馬鹿キョン!」
こうして、二人のひと時は過ぎていった………しかしそのころ機関では…
>>438 >同名の同人誌があるので……こっちで覚えてyo!
そう思うならコテ変えろよ
458 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:03:15.24 ID:mjfTLlWV0
機関の建物の一室で神人を退治し終え、休息をとる古泉と新川、新川は疲れからか、ベッドで仮眠をとっている。
ふう、やっと終わりましたね…しかし涼宮さんは今日は一体どうしたんでしょうか?
べつだん機嫌が悪いようにはみえませんでしたが…。まぁ涼宮さんのことですから、
ゲームがうまくいかなかったとかで…
はは、さすがの涼宮さんでもそんな子供っぽい理由で閉鎖空間を生み出すことはないか。
キョン君と痴話げんかというのがもっともな筋書きでしょうね。
新川「…zzz」(ぱさ)
ふふ、風邪ひきますよ、新川さん。
・・・しかし、新川さんには僕が機関に入ったときからずっとお世話になってますね。
僕は機関に・・・いや、新川さんと森さんに出会わなかったら、もしかしたら自分の
力を自覚したあの時に、僕は死を選んでいたかもしれませんね…
459 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:07:27.59 ID:xfu+caM1O
457
アドバイスあり
携帯からのカキコだけだと時間かかるから、PCも使用することにしました
460 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:10:16.91 ID:mjfTLlWV0
(もう結構な御齢なのに…いつもありがとうございます)
そう思って僕は、ずれた毛布を新川さんにかけなおし、僕自身もそろそろ寝ようと思って新川さんのそばを離れようとしたそのとき、それは起こりました。
新川「zzz…ボスぅ!!!!」
!!?
古泉「新川さん!?どうしたんですか!?ちょっと、新川さん!?」
新川「ハッ…ここはどこだ?」
古泉(なんだ、寝ぼけただけか…)「ははは、やだなぁ、機関の仮眠室ですよ、新川さん寝ぼけないでください」
新川「機関・・・?なんだそれは?おまえはだれだ?俺をどうするつもりだ?」
古泉「何をいってるんですか新川さん?僕ですよ、古泉です。」
新川「こいずみ・・・?しらんな。それに俺は新川などという名前ではない。」
古泉「冗談はよしてくださいよ新川さ…」
新川「俺は新川なんて知らん!!俺はスネークだ!!」
古泉「す、すねーく?」
新川もといスネーク(以下スネーク「ふっ、若いの、睡眠薬で俺を眠らせ、武器を奪ったまでは良かったが、身体を拘束してないとは詰めが甘かったな!」
次の瞬間新川さんの両手が凄まじいスピードで僕に伸びてきました!間一髪で僕はそれを避けましたがその速さといったら、尋常ではありません。
スネーク「ほう、俺のCQCをかわすとは、なかなかやるじゃないか若いの。いいセンスだ。だが…今度は逃がさない!」
古泉(くっ、なんだこれは、どうなってるんだ?なんで新川さんが僕を襲ってくるんだ?スネークってなんだ?それにこの身体能力は…)
そう、古泉の知っている新川は機関の一員として一通りの護身術、戦闘訓練などは受けていたがここまで化け物じみた身体能力は持っていないはずであった。
しかし今の新川は何だか知らんがめちゃくちゃにパワーアップしている!
古泉(新川さんじゃないのか…?)
一瞬の油断が命取り。古泉がそんなことを考えた次の瞬間にスネークの腕が古泉を捕らえた!
古泉「しまっ…!!」どさっ!「ぐあっ!!…」
スネーク「悪いが若いの、お前さんにはしばらく眠っててもらう。なぁに安心しろ、俺はお前みたいな未来のあるやつを殺したりはしない」
首に回された新川さんの腕に力が入ったかと思うと、次の瞬間に僕の意識は闇に落とされてしまいました……
461 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:21:22.38 ID:mjfTLlWV0
待たせたな、俺のターンだ。
スネーク「さて…ここはどこだろうな…」
俺は今の騒動がまわりに知れていないということを確認したのち、ゆっくりと部屋を見回した。
足元にはいましがた気絶させた俺の見張りが転がっている。
この若者、いやこれは少年といったほうがいいな。
この少年、まだ若いのに割に合わん仕事をしているな…
状況を整理する。
俺はスネーク。今回のミッションは東側、ソ連に亡命したザ・ボスの抹殺だ。
ザ・ボス…、俺に闘いかた、生き延びる方法、そして俺に人生を与えてくれた俺の師匠…。その師匠をこの手で殺す、それが俺が今回与えられた任務だった。
ボス…なぜ祖国を裏切るような事をしたんだ……。いや、今はそんなことを考えている場合ではない、任務にもどらねば。
改めて自分を見る。
いま俺は捕虜であったはずなのになぜか寝間着を着せられてご丁寧にベッドで眠らされていた。
それだけじゃない、この床にたおれている少年は聞き間違いでなければ俺のことを「新川」などという名前で呼んだ。
どうやらその「新川」とやらは俺によく似ているらしい。これは俺にとって好都合だな。
その新川になりすませば、この建物を自由に動くことができそうだ。ドアは…鍵は開いているようだ。なおさら都合がいい。
俺はこの場所にまったく見覚えがない。だが……ボスはこの近くにかならずいるはずだ…。ボスがいる証拠なぞなにもなかったが、
俺の本能がこの近くにボスがいることを告げていた。
(ボスに挑むとしても、この姿ではたたかえない、まずは装備を調達しなければ…)
と、そこまで考えたとき、俺は突然あることに気づいた。
462 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:26:06.11 ID:mjfTLlWV0
ぬああ!!みんなスマン!
456に重大な欠陥を発見してしまった。
こっちがもとの文章だ
ハ「ふんっ、あったりまえでしょっ!私を誰だと思ってるの?
SOS団団長の涼宮ハルヒ様よ?わたしにかかれば、このくらい朝飯前よ!!」
ホントになんでもできる女だな、ハルヒは…
ハ「ところで私思ったんだけど…」
キ「どうした?ハルヒ?」
ハ「いやね、おまけムービーのMGS4をみてて思ったんだけど、オールドスネークって新川さんにそっくりじゃない?」
ふむ、言われてみればそうだな、背丈といい、あの顔つきといい、声といい新川さんはスネークに似ている。
ハ「でしょでしょ!あ、そうだ!今年の夏の合宿は古泉君の別荘でMGSごっこしましょ!新川さんがスネーク、わたしはEVAで、
TheBOSSは…そうねぇ、あんまり似てないけど森さんなんかはどう!?」
森さんがBOSSか・・・確かに顔はにてないが適役かもな…って、まだあと半年もさきの予定をもうたてるんじゃない!
ハ「別にいいでしょ。一年の計は元旦にありって昔の人もいってるじゃない。ところでキョン、なんで森さんがBOSS役に適役なの?」
キ「なんでもない、こっちのはなしだ」
ハ「なによ!教えなさいよ馬鹿キョン!」
こうして、二人のひと時は過ぎていった………しかしそのころ機関では…
463 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:30:09.00 ID:mjfTLlWV0
(はらへった……)
ううむ、最後に腹に食料を入れたのはだいぶ前になるからな…。ボスと戦うにも装備を調達するにも、まずは体力が必要だ。(何か食べ物は…)
もう一度部屋を見渡すと、俺のねていたベッドの横のテーブルに、なにか置いてあるのに気がついた。
(なんだこれは?…カロリーメイト?食えるのか…?)
箱から袋をとりだし、開けてみるとクッキーみたいなブロックがはいっていた。どうやらこれは調理せずにたべれるものらしい。
なんだかこんな簡単な食料はレーションを思い出させるな…あんな味は勘弁してほしいが…、まぁ期待せずに食ってみるか…パクッ………。
俺は思わず声をあげてしまった。
「うますぎるっっ!!」
ううむ、このカロリーメイトとやら、かなりいけるな…。少佐もこれを潜入任務の標準装備に入れてくれたらいいんだが…。
おっと、無駄な時間を過ごすわけにはいかない、任務に戻る。
(よし、外には誰もいないな…)
……そしてスネークは扉の外に誰もいないのを確認するといまだ気絶したままの古泉を一瞥し、闇と同化するかのような静かな動きで部屋から出て行った…。
464 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:34:35.88 ID:mjfTLlWV0
(これで、頼まれた買い物は全部ね…)
私は古泉と新川に頼まれた買い物リストをチェックして荷物を車に積み込んだ。
昨夜は真夜中に突然、閉鎖空間が発生したから二人とも寝不足で体力も消耗しているだろう。
二人が目覚めたら今日はなにかおいしいものを食べさせてあげよう。
森「さて、そろそろ帰りましょうか…」
そうつぶやいて車に乗り込もうとした時だった、唐突に私の頭に閃光のようなものが閃いたかと思うと、私の頭を支配するかのように、何かが重い声で私の頭に語りかけてきた。
森(な、何…?誰なの…?)
???(オマエハダレダ…?)
私が誰かですって…?
森(私は…森……)
(チガウ、オマエハ、「ザ・ボス」ダ
ザ・ボスなんて人、私は知らない。
森(何を言ってるの…私は森…。森…園生よ…)
???「森」デハナイ。オマエハ「ザ・ボス」ダ。オマエハ、ボス、ボス、ボス…
森(やめて!!)
私はザ・ボスなんかじゃない…私は…わたしは…
森(だれ…?私はだれ…?)
???「オマエハ『ボス』。『ザ・ボス』ダ」
ちがう…私は…ワタシハ…
森「わたしは……『ザ・ボス』…」
465 :
涼宮スネーク!!:2008/02/26(火) 17:40:28.52 ID:mjfTLlWV0
そう、私は森ではない。コブラ部隊隊長、ザ・ボスだ。
そのことを自覚した瞬間、私は一人の男の顔とともに、私の使命を思い出した。
私が手塩をかけて育てたきた最愛の弟子、スネーク。彼はいまも私の命を狙ってすぐ近くで活動をしているはず。
私は彼と決着をつけなければならない…。
ふっ、だがスネーク、今のお前では私は倒せない。今の未熟なお前ではな…。
まあしかし、奴も次こそは本気でかかってくるだろう。手を抜くことはできないな…。
では、戦士らしく、準備をととのえて待つとしよう。
スネーク、次にお前が私と会うときは、その時はお前が私を…
ボス「…待っているぞ、スネーク」
私は車に乗り込むと、彼との決着をつける準備をするため、いまだ明けぬ朝霧の道を疾走した…
国木田「あっ、谷口、またチャックが開いてるよ」
谷口「うおっ!?ちゃんと閉めてたはずなのに!?ううむ、なんか大事件が
起こりそうな気がするぜ・・・」
国木田(アホの谷口がまたなにか阿呆なこといってる・・・)
第一部 完 無論ToBeContinue・・・のハズ
第一部はここまでです。つたない駄文に目を通していただきありがとうございやした!!
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:00:47.27 ID:TM6EYeUdO
ほ
だいぶ時間があきますが、さるっちゃいましたか?
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:28:38.72 ID:GFMrqDoo0
ほ
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 18:47:22.80 ID:tmFPO8byO
し
ぞ
保守
472 :
小ネタ:2008/02/26(火) 19:48:23.51 ID:EfngbIBsO
「あんたって本当に何の取り柄もないわね」
突然ハルヒはそう言って溜め息をついた。
へーへー、分かってますよ。超優秀な涼宮ハルヒ様とは勝手が違うんだ、こっちは。
「ルックスも並、運動も並、思考と勉強に至っては確実に並以下ね」
お前な、人には言っていいことと悪い事があるんだぞ。
「大体俺にもひとつ位は取り柄があるだろ。ほれ、言ってみろ」
「!……〜〜!」
何故かハルヒは顔を真っ赤にさせた。
いや、まあ何と言うかそれをすんげえ可愛いとか思ったのは秘密だ。
それにしても何でこんな顔したんでしょうね、ハルヒさん?
「(…キスがとんでもなく上手いところ、なんて言えるわけ無いじゃない)」
っていう保守
保守
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 20:32:04.06 ID:TM6EYeUdO
ほ
>>472 キョンはさくらんぼのへたを舌で結べるタイプかw
おかしいと思ったwww
ドジった失礼w
保守
文章力に自信が無くなった保守
482 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 21:56:22.22 ID:SpFtFIXQ0
ほ
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:10:31.24 ID:TM6EYeUdO
ほし
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:22:13.32 ID:1fYEUdBK0
ほしゅ
300番目のスレでの1000達成は無理か…
今日の23時21分42秒までなのか…
ニコニコにあった男女逆転したSOS団の貧乳ポニテのキョンに萌え死んで妄想が止まらない。そんなんで昼間に携帯で即興で書いて雑談に書き込んだやつこっちにも貼ってみる。
誰かこれで長編書いてくれねぇかなぁ。俺には短編や小ネタが限界だ。
キ「わたし知ってるんだから。あんたがポニーテール萌えだって。」
ハ「はぁ!?」
キ「いつだったか、あんたがわたしのポニーテール褒めてたの聞いたんだから。」ハ「おまえ、いったいなに言って…」
身長差があって顔がとどかない、だからハルヒのネクタイ掴んでおもいっきり引き寄せた。
こういうときは目を閉じるのが礼儀だと思ってわたしもそれに倣った。
だからハルヒがどんな顔してたかなんてわからない。
でも本音は恥ずかしくて目なんか開けてられない。
わたしだって女の子だし、ファーストキスに夢くらいあった。
それがこんなシュチュエーションなんて思いもしなかったけど、
相手がハルヒならそれも悪くないかな…、なんてことをわたしは考えてた。
キ「おはよ。元気?」
ハ「元気じゃねぇな…。昨日悪夢を見たから」
キ「…あっそ。」
ハ「なぁ、キョン」
キ「なによ?」
ハ「前から思ってたけど、そのポニーテール似合ってるぞ」
キ「……ありがと。」
こたえ〜はいつもわたしのむね(ry 保守
>>486 これさっき見たやつだww
意外とキョンが可愛いかったw
保守
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:55:14.99 ID:9DYPtR+FO
>>486 すまん、いただいていいか?
受験復帰作として一つ書きたい
>>486 俺も見たぞ
頭のなかで憂鬱から性別転換により微妙に話かえながら再生してる
今は孤島症候群あたり
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/26(火) 22:59:23.82 ID:QgFiKzeb0
>>486 その動画見てないから素のキョンでセリフが再生されて吐きそうになった
見てこい
他はともかくきょんが女ならポニテなのは俺のなかでデフォ
ただ長身で胸もなかなかを予想してた
ニコ厨ウザイと言う
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: