('A`)が武器で、もとい('A`)と武器で戦うようです
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
代理
2 :
突撃ひとり:2008/02/03(日) 21:45:30.79 ID:BBf9pi9S0
終了
3 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:46:26.46 ID:OenX0gi+O
4 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:48:08.14 ID:OenX0gi+O
('A`)が武器で、もとい('A`)と武器で戦うようです
第八話 「忠誠」
5 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:49:07.19 ID:OenX0gi+O
(;'A`)「………は?」
ツチに入ってもらう。兄者は確かにそう言った。
予想外だった。いや、今考えればこれしかなかったのかもしれない。
だが、何故わざわざ俺達を選んだのかが分からない。
(;^ω^)「なんでだお!?」
( ´_ゝ`)「ドクオ、お前ジョルジュって奴倒さなかったか?」
(;'A`)「ジョルジュ………? いや、知らないが……」
(*゚∀゚)「黒い大砲持った、頭の悪そうな奴さー」
その言葉を聞いて、すぐに分かった。
一番始めに神社で戦った、あいつ( ゚∀゚)だ。
(;'A`)「あぁ、あの大砲男か。たしかに戦ったが、それと何の関係があるんだ?」
( ´_ゝ`)「あいつはな、ツチだったんだ」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:49:34.00 ID:Jog4ttPHO
支援
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:49:40.83 ID:4pa36NXNO
支援
8 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:50:36.32 ID:OenX0gi+O
(;'A`)「あいつが!?」
あの大砲男がまさかツチだったとは。
考えてみれば、大砲の威力は直撃すれば一撃でやられるようなものだったし
あの男がツチの一員だと言われれば、納得出来るかもしれない。
しかし、やはり変だ。
フサギコが注意すべきだと言っていたグループにも関わらず
まだ武器を手にしたばかりの俺が倒せたのだから。変だ。
( ´_ゝ`)「あいつは武器自体の強さが脅威的だった。もともと銃器系の武器はレアなんだ。
遠距離から攻撃が出来るという特徴は、ペア行動を取る上で大きな戦力となるしな」
しかし、と兄者は続ける。
( ´_ゝ`)「ジョルジュ自身が駄目だった。俺の力は強いから一人でも行動できる。
そんなことを言って、ペアも組まず一人で武器持ちを倒し始めた。
何人かは倒せたようだが、すっかり自分の力を信じきっていたあいつは
その油断でお前に負けた」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:51:47.51 ID:65NrSL/m0
支援
10 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:51:48.84 ID:OenX0gi+O
兄者はやれやれと呆れた表情を浮かべたあとに
息を吐いて、俺と視線を合わせた。
そして、再びその手に持った紙をバサリと揺らした。
( ´_ゝ`)「ジョルジュというメンバーがいなくなった以上
その不足分を補充しなければならない。新しく武器持ちを探すのも一つの手だが
物事はなんでも要領よくやるものだ。どうせならジョルジュより強い奴。
つまり、ジョルジュを倒した武器持ちをスカウトすればいいんだ」
(;'A`)「それで俺を………」
作り上げられた「ツチ」というブランド。
そのブランドを駆使し、有能な武器持ちをメンバーに加えている。
ここまで機能するブランドを作り上げるためには
あらゆる人間を魅了するカリスマ性か、全てを強制的に従わせる絶対的な力が必要だ。
おそらく後者。あるいは両方を、兄者と弟者のどちらかが持ち合わせているのだろう。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:51:49.49 ID:Jog4ttPHO
支援
12 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:52:51.42 ID:OenX0gi+O
ここまで目をばちくりさせて聞いていたブーンだったが
兄者の話が途切れたことを確認し、慌てて手を挙げる。
(*゚∀゚)「はいブーン君!」
(;^ω^)「え、えっとあの、今の話を聞いてたら
ドクオが連れて来られた理由はなんとなく分かったんですけど
ブーンがなんでここに連れて来られたかは、分からないですお」
( ´_ゝ`)「ブーンに来てもらうつもりは、最初から無かった。
ただ、ドクオがここまで連れてきてしまったから、仕方なく。な」
(;^ω^)「ブーンはおまけってことですかお?」
(;´_ゝ`)「ん? おまけというか………秘密兵器………
そう。ツチの秘密兵器として来てもらったんだ」
(*^ω^)「秘密兵器ですかお。おっおっおっ」
嬉しそうにしているブーンをみて
喉まで上がってきた言葉を飲み込んだ。
13 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:53:45.87 ID:OenX0gi+O
( ´_ゝ`)「で、どうだ、一応聞いておくがツチに入るか?」
本当は入りたくないのだ。
最大の理由は、弟者。向かって来た武器持ちを大樹で迎撃した弟者。
人間を押し潰して、反応がないにも関わらず助けようとしない。
どうやら雰囲気から察するに弟者と兄者がリーダーのようだが
あんなにも冷淡な弟者のもとで戦うことを、俺は望んでいない。
しかしクーが言ったのだ。
『川 ゚ -゚)「どうにかしてそのグループに入れれば
一回戦は簡単に突破できるだろうな」』
どうにかして。その手段は見つからないと思っていた。
しかし今その手段がわざわざ向かってきている。
このチャンスを逃す手はない。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:54:03.47 ID:6VjTx8Oz0
支援
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:54:33.40 ID:4pa36NXNO
支援
16 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:55:11.50 ID:OenX0gi+O
('A`)「あぁ………入らせてもらうよ」
( ´_ゝ`)「ブーンも、いいな?」
( ^ω^)「おっおっ、もちろんだお。こんな強そうな人たちが味方なら心強いお」
( ´_ゝ`)「決まりだな。よし、じゃあ早速この紙を見てくれ」
兄者は今までバサリバサリと音を鳴らしていた紙を、俺たちに渡し
両手があいたところで、何故かは分からないが武器を発動した。
現れたのは巨大な槌だった。ブーンはおお、と感嘆の声をあげる。
俺よりも背の高い兄者よりも巨大で、かなり重そうだ。
やはり兄者は武器を発動したあと、肩にかけたりなどはせず、すぐ地面に置いた。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:56:12.23 ID:Jog4ttPHO
支援
18 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:56:26.82 ID:OenX0gi+O
('A`)「ツチの……掟?」
( ^ω^)「本格的だお」
( ´_ゝ`)「これだけの人数を指揮するのには、それなりのものが必要なのさ」
兄者に渡された紙に目をやると手書きの文字が、ずらりと並んでいた。
まず「我々ツチは仲間と自分の生存を第一とし」から始まり
箇条書きで、裏切らない。常に二人以上で行動する。武器持ちは確実に倒す。
など、わざわざここに書かなくても分かるようなことばかりが書いてあった。
しかし、その中で一つだけ理解出来ないものがあった。
('A`)「なぁ、この、任務をこなす。ってなんだ?」
( ´_ゝ`)「ん?それはだな、武器持ちを減らす任務だ。
武器持ちの目撃情報をもとに、それぞれペアになって
その目撃された場所に向かい、武器持ちを倒すわけだ」
('A`)「成る程な」
それ以外にめぼしいものはなく、俺は紙を半分に折り曲げた。
流石のブーンも理解できなかったところはなかったようで
紙の表面を腹に押し付けて、兄者と目を合わせた。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:58:28.69 ID:0pmbeS3jO
久しぶりに見たな
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 21:58:36.71 ID:Jog4ttPHO
支援
21 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 21:58:46.47 ID:OenX0gi+O
( ´_ゝ`)「読み終わったか?」
( ^ω^)「おっ、分かりやすかったお」
( ´_ゝ`)「じゃあ任務のことについて話すが………」
('A`)「なぁ兄者」
ダメもとでいいから聞いてみよう。このままじゃ、可哀相だ。
( ´_ゝ`)「ん? なんだ?」
(;'A`)「俺にもう一人仲間がいるんだが、そいつをここに連れてきちゃ駄目か?」
(;´_ゝ`)「うむ………もう一人か、弟者がなんと言うか……」
( <●><●>)「大丈夫です」
今までずっと黙っていたワカッテマスが声をあげる。
( ´_ゝ`)「大丈夫ってどういうことだ?」
( <●><●>)「弟者さんならきっとこう言うでしょう。
「こんな奴らに仲間が増えたところで、大した勢力にならない」と」
(;´_ゝ`)「ふむ」
少々癪に障ったが、俺たち二人はとても頼もしい人間には見えない。
こんな奴らがいくら集まろうと裏切りの恐れはない。というのはもっともな意見だ。
どんな理由にせよ、俺たちを擁護してくれるなら構わない。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:01:14.30 ID:Jog4ttPHO
支援
23 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:01:28.54 ID:OenX0gi+O
( ´_ゝ`)「………まぁいいだろう。近いうちに連れてきてくれ」
('A`)「あぁ、ありがとう兄者」
うまくいった。これでクーとも一緒に戦える。
( ´_ゝ`)「構わないさ。さて、任務のことについて話させてもらうかな」
人差し指を立てて注目させる。
( ´_ゝ`)「ドクオ、君は今すぐ任務に就いてもらう。
向かってもらう場所は、オカルトだ」
オカルトといえば、ここVIPと同じような都会と田舎の中間。
団地が密集しており、夜は白く淡い光で映し出されたそれが薄気味悪いと聞いている。
( ^ω^)「ブーンはなにもしなくていいのかお?」
( ´_ゝ`)「あぁ、とりあえずはな、もともと来てもらう予定ではなかったし」
24 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:02:59.12 ID:OenX0gi+O
ξ゚听)ξ「ブーンは私と一緒にここで待機ね。
ここを守るのも大切な任務の一つよ」
( ^ω^)「おっおっ、わかったお」
ブーンはツンのところへ駆けていき、ツンの隣。ソファーに座った。
そして渡された紙を再び広げ、また最初から読み始めた。
ツンが隣で何か言っているが、あまり聞こえていないようだ。
( ´_ゝ`)「さて、問題は誰と行ってもらうかだが………」
「俺が行こう」
振り返ると、木の陰からミルナが近づいてきた。
この男に対する不安感はいまだ拭えていない。
それゆえ、ミルナの声を聞いたとき自然と顔が強張った。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:03:03.25 ID:Jog4ttPHO
支援
26 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:03:54.83 ID:OenX0gi+O
(*゚∀゚)「お帰りー♪」
( ´_ゝ`)「ミルナ、早かったな。もう連れていったのか?」
( ゚д゚)「あぁ、しっかり連れていったよ」
( ´_ゝ`)「それより………いいのか?」
( ゚д゚)「なにがだ」
( ´_ゝ`)「ドクオとペアでいいのか?」
その質問に対して間をつくることもなく
ミルナはすらすらと自分の考えを述べ始める。
( ゚д゚)「別に俺は絶対に行きたいというわけではない。
ただ、ドクオが俺に不信感を抱いているというなら、行かなければならない。
不信感を抱いたままでは、協力して戦うなんてことは出来ないだろうからな」
27 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:05:09.26 ID:OenX0gi+O
('A`)「……………」
機械のような男だと思った。
感情に左右されず、ツチにとって最善の行動を選択する。
ツチへの厚い忠誠が伺えた。
兄者は俺に目配せして、俺の答を待っている。
不信感はいまだ消えていないが、自分はペアを選ばせてもらえるほど
良い立場ではない。そう考えれば自然と答は出た。
('A`)「俺も構わない」
( ´_ゝ`)「よし、いいだろう。お前ら二人に行ってもらう。
ただし無理はするなよ、危ないと思ったらすぐに引き返すんだ」
( ゚д゚)「あ('A`)「わかった」
( ゚д゚ )
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:05:49.43 ID:6VjTx8Oz0
支援
29 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:06:15.42 ID:OenX0gi+O
( ´_ゝ`)「これがオカルトまでの交通費だ。じゃあ頼んだぞ」
兄者のポケットから出てきた何枚かの硬貨を受け取り
見上げる形でミルナと目を合わせる。
ミルナが何も言わずに森の外へと歩き出したので、俺もそれについていった。
( ^ω^)「いってらっしゃいだお」
ξ ///)ξ「もうっ! 仕方ないわね! 言えばいいんでしょ言えば!
…………毎朝ブーンのために味噌汁作……って何言わせてんのよっ!! 馬鹿っ!」
(*゚∀゚)「気をつけるさー」
後ろからそんな声が聞こえたので、振り返って軽く手を振った。
・
・
・
30 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:07:16.53 ID:OenX0gi+O
・
・
・
電車に揺られてオカルトを目指す。
夏休みではあるが、平日三時の電車の中はガラガラだった。
ミルナは俺と同じ車両で
右斜め前の窓側の席に座って外を眺めていた。
( ゚д゚)「……………」
('A`)「……………」
ツチはもっと、なんというか、厳格なグループだと思っていた。
しかし実際は違った。庶民的で、俺たちと違った特別な存在。ではなかった。
ミルナも機械のような男ではあるが、血も涙もない男ではないだろう。
今考えるとそういう風に思えた。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:07:43.90 ID:Jog4ttPHO
支援
32 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:08:28.86 ID:OenX0gi+O
つー、ツン、兄者。この三人もどこか人間味に溢れていて、暖かい。
何故か勝手な思い込みで、ツチというグループを悪の集団だと決めつけていた。
実際は、悪ではなかった。やはり根っからの悪など存在していないのではないだろうか。
しかし
弟者とワカッテマスに関しては別だ。
得体の知れない狂気に満ちたオーラを纏っている。明らかに違う。
特に弟者だ。彼は常人ではない。一目見ただけでそう思った。
俺の考えでは悪=弱い正しさで、正義=強い正しさだ。
しかし、弟者は正義なのだろうか? 悪のように感じるが決して弱くはない。
俺の考えはどこかで大きな矛盾を生んでいる。少しだけそう思った。
( ゚д゚)「おい、いつまでボーッとしているんだ、着いたぞ」
('A`)「え? あぁ、ごめん」
気付くと電車はオカルト駅に止まっていた。
電車を降りるとVIPとは違う空気と景色が流れ込んできた。
33 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:10:08.97 ID:OenX0gi+O
('A`)「………で、どこに武器持ちはいるんだ?」
( ゚д゚)「詳しい情報についてのメモを兄者からもらっている」
そう言って右ポケットに手を入れるミルナ。
右のポケットを探したあと、左のポケットを探す。
左のポケットを探したあとは、ケツのポケットに手を入れる。
俺はただそれを見ていた
( ゚д゚)
(゚д゚ )
( ゚д゚ )
(;゚д゚;)
('A`)「なぁ、お前もしかして…………」
(;゚д゚)「なくした………」
('A`)「やっぱりか………」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:11:01.32 ID:6VjTx8Oz0
これのミルナかわいいなw
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:11:13.48 ID:Jog4ttPHO
支援
36 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:12:50.56 ID:OenX0gi+O
(;゚д゚)「捨てる紙あれば拾う紙ありってか………」
('A`)「お前それ何か色々間違ってないか」
( ゚д゚)「まったく仕方がないな………
こうなったら武器発動して、やみくもに探すしかないじゃないか………」
('A`)「俺のせいみたいに言うなよ」
( ゚д゚)「じゃあ、ドクオ、武器発動してくれ」
(;'A`)「何故俺なんだ」
( ゚д゚)「俺の武器は重い」
(;'A`)「なんだよそれ」
( ゚д゚)「ドクオ」
(;'A`)「なんだよ」
( ゚д゚)「ドクオ」
(;'A`)「だからなにって………」
( ゚д゚)「ドクオ」
(#'A`)「わかったよ! 発動するよ!」
37 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:15:13.47 ID:OenX0gi+O
渋々武器を発動することにした。
もう武器を発動することが呼吸と同じように自然と出来るようになり
自分が今武器を持っていることに違和感を感じなくなっていた。
そう思いながら武器を発動した。
その瞬間。感じた。
武器持ちがいる。
('A`)「っ!」
( ゚д゚)「どうした」
('A`)「もう既にいるぞ」
( ゚д゚)「本当か! 一体どこに………」
武器を発動した状態ならば、武器を発動していない武器持ち。
つまりは腕輪を装備している武器持ちの存在も察知することが出来る。
しかし、それは500m以内にいるということが分かるだけで
具体的な武器持ちの数、距離、方角は分からない。
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:16:33.34 ID:Jog4ttPHO
支援
39 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:17:21.16 ID:OenX0gi+O
(=゚ω゚)「あいつら武器持ちだょぅ!」
(´・_ゝ・`)「あいつらも二人か………良い勝負だね」
ここで待ち伏せしていたのか、白い剣を持った小柄な男と
赤茶のこん棒を持った鼻の高い男がそこには立っていた。
('A`)「見つけた。あいつら、二人か………」
( ゚д゚)「関係ないさ、ツチが負けるはずなどない」
(´・_ゝ・`)「ツチだって? そんな奴らがここに来るなんてね」
(=゚ω゚)「悪いけど、ツチだろうがなんだろうが勝たせてもらうょぅ」
( ゚д゚)「ツチの強さをまだ分かっていないようだな」
ここまでツチの名は知れ渡っているのか。
伊達に強豪グループを名乗っているわけではないようだ。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:18:31.74 ID:Jog4ttPHO
支援
41 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:18:48.41 ID:OenX0gi+O
(=゚ω゚)「君達ほどではないけど、僕達だって結構有名なんだょぅ?
特に此処オカルトで、ぃょぅとデミタスの名を知らない奴はいないょぅ」
(´・_ゝ・`)「僕たち二人が、なんと言われているか知っているかい?
「二豪」だよ。ここオカルトで僕たちに勝てる奴はいないだろうね」
自慢げに言い放つのは、こん棒を持った方の男。
それを聞いたミルナは鼻を鳴らし言う。
( ゚д゚)「知るか。二豪だか二合だが知らねぇが、お前らが負けることに変わりはない」
(=゚ω゚)「………仕方なぃょぅ。倒させてもらうょぅ」
剣を持った小柄な方がそう言うと、二人は右と左。
二つの方向に向かって走り出す。どうやら意図あっての行動のようだ。
42 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:19:33.69 ID:OenX0gi+O
( ゚д゚)「逃げるのか!」
(´・_ゝ・`)「逃げるわけないだろwwwお前達相手に!」
(=゚ω゚)「悔しかったらついておいでょぅ!」
二人は俺たちからどんどん離れていく。
俺たちを完全に見下したその笑い声は、俺の耳にキンキンと響く。
ミルナは舌打ちを一つしたあとに、鼻の高い男を追いかけようと走り出した。
( ゚д゚)「ドクオ、テメェはちびを追え! 俺はあいつを追う! 頼んだぞ!」
俺は返事をしながら、小柄な方へと足を向ける。足が速い。距離がなかなか縮まらない。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:19:42.32 ID:Jog4ttPHO
支援
44 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:20:18.17 ID:OenX0gi+O
(;'A`)「速ぇな畜生!」
団地の密集地域からどんどん離れていく小柄男。
しばらく走ると、今まで直進だけしていたのが、道を外れる。
小柄男が道を外れたところまでくると
景色はすっかり変わっており、売地。と書かれた看板がぽつんと立っていた。
その看板が立てられている広大な土地の真ん中にそいつは立っていた。
(;=゚ω゚)「ふう…………ふう…………」
(;'A`)「はぁ………ったく、なんでこんなところに………」
見渡す限り何もない。
地面は平らではなくでこぼこで、地面はコンクリートではなく土。
土は乾燥していて、足で擦るとガリガリと音がする。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:20:29.45 ID:6VjTx8Oz0
支援
46 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:20:55.28 ID:OenX0gi+O
(=゚ω゚)「お前………名前はなんだょぅ?」
息がまだ切れていたので、呼吸を整えつつ
睨むような形で小柄男をじっと見た。
('A`)「俺はドクオだ、お前は………デミタス、か?」
(=゚ω゚)「僕はぃょぅだょぅ。デミタスはもう一人の方だょぅ」
静かに白い剣を自分の顔の近くまで持ってくるぃょぅ。
俺は大剣を盾のように構え警戒した。
(=゚ω゚)「ドクオ、何故僕がここに連れてきたか分かるかょぅ?」
('A`)「さぁね、まぁ、周りに迷惑はかかんないわな」
(=゚ω゚)「それも理由の一つ。でも、もう一個理由があるんだょぅ」
47 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:21:46.82 ID:OenX0gi+O
そう言ったあとに、ぃょぅはかがんで、白い剣の影に触れる。
そして、掴めるはずのない影を掴み、地面からずるずると引き出す。
地上へと影が出現していく様は、今まで見た能力の中で最も不思議だった。
右手に持った白い剣よりも少し長さのある剣が、地面から取り出される。
長さも違うが、最も違うのは色。真っ黒な影の色をした剣はぃょぅの左手に握られる。
(;'A`)「なんちゅう能力だ、影が剣になるのか………」
(=゚ω゚)「もしも昼間なら、まだ対等に戦えたかもしれなぃょぅ。
でも、もうすぐ四時。悪いけど………」
ぃょぅは白い剣の剣先を俺に向けて言った。
(=゚ω゚)「君は絶対僕には勝てないょぅ」
('A`)が武器で、もとい('A`)と武器で戦うようです。
第八話 「忠誠」 終
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:22:54.29 ID:6VjTx8Oz0
乙
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:23:08.51 ID:Jog4ttPHO
乙
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:23:36.77 ID:65NrSL/m0
乙
51 :
◆Ez.6FOopuQ :2008/02/03(日) 22:23:51.06 ID:OenX0gi+O
投下終わりです。
支援ありがとうございました。
もしかしたら、次の投下は二週間後くらいかもしれないですごめんなさい
描写足りなくて、分からない部分があったら答えます
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 22:30:11.37 ID:7QlWj+Vy0
乙
>>29のツン
それまでの数レスの間に何があったのかと