164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:09:05.10 ID:sZT5X2Fl0
支援
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:09:20.89 ID:HQf4RIrF0
支援
支援
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:10:11.28 ID:F2Tu/Gru0
( ゚ω゚)「!!!!!!」
まず、からだが震えた、次に血の気がひいた。
うっすらと見えるもやの先、不意にとてつもなく大きな影が浮かび。
それを突き破るように現れたのは……赤茶色をした、何か巨大な塊。
ひび割れた、赤土の大地を模すような頭部。
クチバシのような口の周りには、大量の触手のような髭。
そして、全身を毛のような何かが覆い、そこから大量の黒煙を漏れさせ。
身を隠すようにしながら、海をつらぬき、黒の中に消えていった。
「!!!」
次いで、前足をいきなり何かに掴まれ、
ぼくは驚きのあまり海水をおもいきり飲みこんでしまい。
そのまま意識を失ってしまった。
支援
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:11:13.61 ID:HQf4RIrF0
支援
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:12:44.76 ID:mKDfY9ChO
支援
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:13:09.69 ID:F2Tu/Gru0
その後、意識をとりもどした僕の視界にとびこんできたのは、
心配そうに上から覗きこんでいる、みんなの姿だった。
中にはフサの姿もあって、横になりながらも安堵の息をもらす。
ちなみに、僕らはヒートさんに助けられたらしい。
ノハ♯゚ ゚)「ふっ、さんは要らない、サラマ、いや、ヒートでいい、それより無事でなによりだ」
( ^ω^)「ありがとうだおヒート…ていうかその仮面は…」
ノハ♯゚ ゚)「ん、これか、これは…」
ノパ听)つ♯ スッ
ノパ听)「大丈夫か!!」
(;^ω^)「あ、あれ…え?」カメンガ キエタ?
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:13:47.01 ID:sZT5X2Fl0
支援
支援
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:15:28.41 ID:F2Tu/Gru0
ノパ听)「なんだ!!」
(;^ω^)「いや、今仮面が…」
ノパ听)「しらん!! それよりフサ!! どうしたんだ!!」
彡,,゚д゚ミ「……え?」
と、態度がひょうへんしたヒートも気になるが、
フサもフサでなにやら様子がおかしい。
なんだか常に呆けていて、話しかけても上の空。
何かあったのだろうか?
とまで考えて、あの海のなかで見た異形のすがたを思いだし。
もしかして、フサもあれを見たのかもしれない。
そう考えて問いただしてみるも、やはり呆けた様子は変わらない。
結局、フサが海の中でなにを見たのかはわからず。
様々な謎をのこしまま、僕らはその海域を離れていくのであった。
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:16:01.94 ID:sZT5X2Fl0
支援
支援
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:17:17.48 ID:F2Tu/Gru0
∧∧
ミ*゚∀゚彡 < キンソクジコウデス
ミ,,,,,,,,,,ミ
蒼季 86節
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:18:28.44 ID:n8snSgHd0
支援
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:19:06.75 ID:F2Tu/Gru0
太陽がよこに落ちて、夕陽になってオレンジに周囲をそめるころ。
フサは船首よりの手すりに体を預け、相変わらず黙ったまま、どこか遠くを見つめていた。
近づいて、隣でおなじように身を乗りだすと。
ちょうどその先に夕陽が輝いて、ぼくは目を細める。
響くさざ波の音はいっそう強まり、ひんやりとした風は頬をなでた。
ミ,,゚Д゚彡「…おれさ」
すると隣から、話しかけてるというより、独り言のようにつぶやく声が聞こえてくる。
僕は、なんとなく返事ができず、黙ってその独白を聞いていた。
支援
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:20:43.54 ID:HQf4RIrF0
支援
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:21:09.55 ID:F2Tu/Gru0
ミ,,゚Д゚彡「サーペントテールだっけ、あいつらを最初に見たとき…本当はすっげー怖かったんだ、
興味のほうが強かったのはみとめるけど、でも……本気で怖いとおもったんだ」
ミ,, Д 彡「夜の闇にまぎれてさ……赤い眼がそこらぢゅうで動いてて…まるで、悪魔みたいだ、って」
フサは両手をのばし、手すりから体を離すと、
すこしだけ、悲しそうな表情でゆっくりと思いを吐露していく。
ミ,,゚Д゚彡「でもさ、ただ生きてるんだよな、生きるために生きてるだけで……
それを俺たちは、ただの迷惑ってのをりゆうに、身勝手に殺して、殺すだけで」
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:22:18.85 ID:V0XVc409O
追いついた支援
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:22:39.25 ID:sZT5X2Fl0
支援
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:23:18.47 ID:F2Tu/Gru0
ミ,,。。彡「……まるで、悪魔は俺たちのほうじゃないか…って、そう思っちまった
だからツィールに突っかかった、本当は…ただ、同意してほしかったんだと思う
でもそのせいで、嫌なおもいさせちまった」
ミ,,。。彡「こんなの、そこに住んでるわけじゃない、安全な位置にいる奴のあまい考えで
俺は言うだけでなにもしない、何もできない、何を言える資格もない…
それに弱肉強食が常なら、それだって同じことだ、わかってるのに、なのに……」
ミ,,゚Д゚彡「俺……バカだから、やっぱり、それが良い事には思えないんだ
どうしても、他になにかあるんじゃないかって、きっとあるはずだって…そう…思って」
ミ,,゚∀゚彡「なんてな、はは…何も知らないくせにさ、ほんと、自分で言ってて情けないから…」
支援
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:24:47.50 ID:HQf4RIrF0
支援
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:24:58.60 ID:V0XVc409O
支援
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:25:08.84 ID:F2Tu/Gru0
最後に「やだなぁ」と呟いて、フサは黙り込んだ。
何がただしくて、何がいけないのか、それは僕にだってわからない。
けど、一つだけ、わかる事もある。
それを判断するのは、いつだって心だ。
もしも心がなかったなら、どんなに酷い事をしても、誰もそれを酷いと見てはくれない。
心があるから、いけない事もするし、よいこともできる、だから。
( ^ω^)「……それで、いいと思うお」
ミ,,。。彡「……」
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:25:27.20 ID:sZT5X2Fl0
支援
支援
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:26:19.65 ID:HQf4RIrF0
支援
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:26:28.07 ID:n8snSgHd0
支援
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:27:05.21 ID:F2Tu/Gru0
( ^ω^)「思う事も、感じる事も、きっと自由なものだお
あの人たちにとって、あの行為は正しいことかもしれない
けどフサにとっては違う、それでいいじゃないかお」
( ^ω^)「人が、何かを思う気持ちは、ときに迷って、たまに変わってしまう事もあるお
でもそういう時は、難しく考えないでいいんじゃないかと思うんだお」
( ^ω^)「この瞬間の自分の気持ちだけは、きっと正しいものだお、今はそれでいいじゃないかお」
きっと心は、複雑にからまりあった糸のようなもので、
無理に一方から解こうとすれば、余計にからまってしまう。
だから焦らず、色んな方向からながめて、ゆっくりと見ていけば、きっと。
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:27:56.39 ID:sZT5X2Fl0
支援
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:28:35.21 ID:HQf4RIrF0
支援
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:29:06.77 ID:F2Tu/Gru0
今は何もわからなくても。
いつかは、単純なものだって、気付ける日がくる。
なら、僕らはバカでいい。それがいいんだ。
ミ,,゚Д゚彡「俺…間違ってないのかな」
( ^ω^)「間違ってないお」
ミ,,゚Д゚彡「……そうなのかな」
( ^ω^)「そうだお」
ミ,,。。彡「……」
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:30:07.54 ID:n8snSgHd0
支援
しえん
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:30:24.74 ID:HQf4RIrF0
支援
支援
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:31:03.16 ID:F2Tu/Gru0
こうして船は、あらたな仲間を乗せて、針路をなおし、目指すは一路、芸大陸。
青い海をわたっていけば、そのうち、またお供のイルカも寄ってくるだろう。
こうして旅は。
ぼくらの心に少しづつ。
目に見えない種を落としながら。
「そっか」
「そうだお」
目に映らぬなにかを求めて、まだまだ、続いていくのであった。
第二章 「広がりゆく世界のミチノリ」 終
乙!
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:33:52.66 ID:V0XVc409O
乙!
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:33:52.70 ID:HQf4RIrF0
乙ー
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:34:49.68 ID:n8snSgHd0
乙ー
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:36:40.77 ID:qNREUIieO
乙
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:36:56.86 ID:sZT5X2Fl0
乙。
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:37:03.07 ID:F2Tu/Gru0
以上でした。長い時間ほんとうにありがとうございました。
嫌がらせなくらいトラブルだらけで泣きたくなりましたが、おかげ様でどうにかです。
チラ裏としまして、行数制限にはなんどもひっかかり。
さるって、10分たっても書き込めず、そのあと書き込めたらまたさるった時はもう
助けをもとめて友人に電話したら番号変わっててショックを受けてみたり。
メッセの知り合いに相談しようとしたら途端に書き込めて迷惑かけたりと、色々ありました…。
ですが、どうにか暖かな支援のおかげで完結させる事ができました。嘘ですが。
残り二章、どうにか早めに投下したいと頑張る所存であります。
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:38:43.32 ID:sZT5X2Fl0
改めて乙
楽しみにしてるよー
211 :
追記:2008/02/02(土) 19:41:24.14 ID:F2Tu/Gru0
>>92 ブーンはおにゃのこだったのか・・・
( ^ω^)「違うお、そのへんは書き忘れたけど
ぼくらはペット的なあつかいってだけだお」
( ^ω^)「ちなみにショボがツィールにびびって逃げたから
僕だけがそっちに別れたんだお」
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:45:23.03 ID:mKDfY9ChO
乙
空気メンバーが活躍出来るのか心配だww