ハルヒ「アナル、いじめ、シュールのSSはここまで来なさい!」
橘スレ自重wwwww
だが乙
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 21:48:50.81 ID:+3Dxidyo0
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 21:51:02.60 ID:/4XE2YAcO
なんで勝手に落ちるんだ?
1乙
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 22:06:25.80 ID:/4XE2YAcO
アッガーレ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 22:13:59.24 ID:jB5UW2Gs0
●<冗談はスパッツだけにしてくださいよ
朝倉涼子のグサデレ・日常編
第3話
朝倉「おはようキョン君♪」
キョン「よう」
朝倉「どうしたの?朝からそんな顔しちゃって」
キョン「朝が好きな奴なんてそういないだろ?」
朝倉「そうかしら、あたしは好きよ?」
キョン「朝が好きとは珍しいな。何か理由でもあるのか?」
朝倉「え…だって、朝になれば……その、キョン君に会えるじゃない(///)」
キョン「お前は朝から恥ずかしい気持ちにさせる奴だな」
朝倉「だって…(///)」
キョン「だがまぁ、おかげで俺も朝が好きになれそうだけどな……」
朝倉「え?何か言った?」
キョン「なんでもねぇよ。だがその考えでいくと休みの日は機嫌が悪いのか?」
朝倉「ん〜そうね。そういう時はね?休み明けにキョン君に会えるって考えただけで幸せな気分になれるの♪」
キョン「そ、そうか(かわいすぎるぞ朝倉…!)」
朝倉「でもね、やっぱりストレスもたまっちゃうときがあるの」
キョン「そりゃそうだ。生きてりゃ不満も募るだろうからな」
朝倉「だからねそういう時はね?……じゃ死んで♪」
キョン「ちょwwその解消方法チェンジwww」
朝倉「だめよ。あたしは休み中ずっと我慢してたんだもの♪」
キョン「(俺の欲求も解消してくれ…はぁはぁ)グフッ」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 22:20:15.34 ID:ZXeQek9g0
第4話
?「……ったくなにやってんのかしら。早く来なさいよね…あ、来た!!」
キョン「しかっし眠いな」
朝倉「しゃきっとしなきゃダメよ?」
キョン「無理な注文だな…ん?」
ハルヒ「あ、あら登校中に会うなんて偶然ねキョン!!…と朝倉?」
キョン「ようハルヒ」
朝倉「おはよう涼宮さん♪」
ハルヒ「どうしてあんたたち二人で歩いてるの?」
キョン「ぐ、偶然そこでばったり会ったんだよ」
ハルヒ「ふ〜ん。まぁいいわここで会ったのも何かの縁ね。一緒に登校してあげるわ」
朝倉「あら、いいわね。じゃあみんなで仲良く歩きましょ♪」
キョン「やれやれ…ハルヒなんでむりむり俺と朝倉の間に入ってくるんだ?」
ハルヒ「え!?あ、あらほんとね……そ、そんなのいいから早く歩きなさいキョン!」
キョン「変な奴だな」
朝倉「あらあら、涼宮さんは寂しがりやさんね」
ハルヒ「何言ってんのよ!そんなわけないじゃない!ほらさっさと歩く!!」
キョン「そういえば朝くr」
ハルヒ「キョン!」
キョン「なんだよいきなり大きな声なんかだして」
ハルヒ「え〜っと……そ、そう、今日は部室で何かしたいことある!?」
キョン「はぁ?そんなのお前が決めればいいだろ」
ハルヒ「そ、そうよね!!」
朝倉「それでキョン君さっき何か言いかけた?」
キョン「あぁ、今日h」
ハルヒ「あぁそういえばキョン!!!」
キョン「なんだよ?」
ハルヒ「き、今日は晴れるかしらね!?」
キョン「おまえ大丈夫か?なんか変だぞ」
ハルヒ「そ、そんなことないわよ!あたしはいつでも元気よ!?」
キョン「そうか……それで朝k」
ハルヒ「あ〜〜キョン!!!」
(以下ループ)
(学校にて)
キョン「はぁ…なんだったんだ今朝のハルヒは?」
朝倉「キョン君気づいてないの?」
キョン「何をだ?」
朝倉「もう……鈍感」
キョン「何のことだよ?」
朝倉「なんでもないわ」
キョン「何だよ言ってみろよ」
朝倉「いいの!今のままのほうがあたしには都合がいいんだから」
キョン「?」
朝倉「(それにそんなキョン君を含めて好きなんだしね♪)」
キョン「全くわからん」
朝倉「でも、ちょっとお仕置きが必要かもね」
キョン「は?」
朝倉「乙女心は大切にしなきゃダメよ、キョン君?じゃ死んで♪」
キョン「ちょwwわけわかめwww」
朝倉「よく考えてね♪」
キョン「(この理不尽さも俺は受け入れる…はぁはぁ)グフッ」
保守
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 22:22:32.74 ID:jB5UW2Gs0
●<一物!
グサデレktkr
グサデレktkr!
キョンの刺された後のひと言が毎回良いwww
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 22:30:41.73 ID:gzDyjdKt0
キョン「すまんハルヒ、これ4人用なんだw」
みくる「とても楽しいですねこれ♪」
長門「・・・好き。」
古泉「これは何かを彷彿させますね!」
ハルヒ「そんなぁ。。。」
●<一物!
グサデレktkr
>18
谷口・国木田「「かちぬけ」モードが有るじゃないか……」
ハルヒ「あたしはサムスね!」
谷口「俺はオリマーだ」
国木田「僕はリュカで」
ハ谷国「「「キョンはガチホモとみくる(ちゃん)と(長門)有希とスマブラをしながらイチャイチャすればいいのよ(んだよ)!」」」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/31(木) 23:17:02.32 ID:URILAU6QO
一乙!
●<ほほーい
グサデレキテタ
〜ふ・もっふ・もっふ3世〜
●<俺様、上機嫌だぜぇ〜!
キョン「それ俺の台詞……」
●<掘らせろぉ〜
キョン「アッー!!」
○<こっちのバージョンもイイネェ〜
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと885,598秒:2008/02/01(金) 00:07:05.86 ID:Eor/Lr6PO
今日はチャックあんの?
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと884,119秒:2008/02/01(金) 00:25:31.07 ID:GFsUXKcgO
むしろプリンに必要。
30 :
【小吉】 :2008/02/01(金) 00:45:07.95 ID:lvIbeHg0O
チャック
●<保守
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと880,084秒:2008/02/01(金) 01:40:09.82 ID:7XGx4mWM0
age
チャックいる?
過疎って無いし必要無いと思うんだが。
チャックチャックチャッァァァァァク!
長門「カーチャック、イル。ターザン、ココニイル。」
>>35 ちょwwwわろたwww
長門「吹替え版はヒロインのイギリス訛りが消えてしまってるのが勿体無い」
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと872,565秒:2008/02/01(金) 03:45:33.81 ID:GFsUXKcgO
長門が布二枚…だと…?
長門が昆布に巻かれるですと!?
古泉「僕は布一枚、ふんどしだけです」
キョン「分かってる。お願いだから服を着てくれ。さっきから長門が鼻息を荒くしてこちらをチラ見しながら物凄い勢いで何かスケッチしているんだよ。これは今のお前より危険な香りがするんだ。だから服を着てくれ」
「ホモが嫌いな女の子なんていません」By文化祭で九組の劇に来てた女子一同
今後もチェックは必要なのか否か聞きたい。
日付が変わっても2〜30分間隔で保守だけが続くくらいなら、チェックで書き込みがあった方が良いと思う。
もちろん投下があった場合は別だけど。
●<ほしゅほしゅ
●<なんかけっこう書けてるのでそんなにペース落ちないかも
●<では スッパーツ↓
新たな年が開けてから、もうすぐ丸一ヶ月が経とうとしている。
一年の締めくくりの十二月と、新たな希望の月である一月という二ヶ月間。俺たちは、雪山で遭難することも無ければ
何処ぞの誰かの作り出したたら・ればの世界に迷い込んでしまうことも無く
見ようによってはそれなりに平和な時間を送る事が出来た。
ただしかし。それはこの世界そのものという大前提的な箇所に決定的な非現実的要素を抱え込んでいる上での、ごくごく表面的な平和っぽさでしかない。
実質的な現状を言葉にするのならこうだ。
神様の力で異界と化したこの学校、この街から、俺たちはまだ抜け出せないまま、違和感でデコレーションされたパラレルDaysを送っていたのである……と。
具体的に言うと。あれ以降、俺たちに近い位置で、これといった噂の現実化は確認できていない。
しかしそれはあくまで俺たちSOS団の目の届く範囲には存在しないというだけであり
俺たちの知らないところでは、いったいどんな荒唐無稽な与太話が現実にされてしまっているのか分からないのだが。
(そもそも、噂が現実になると言われて真っ先にSOS団のメンバーに異変が起きる辺り、俺たちがどれだけ噂の的になっているのかが伺える)
さて。改変されたSOS団のメンバーだが……
あの雑誌の表紙を飾ってからというもの、古泉の人気は鰻上りで、ミニアルバムなんぞをひっさげて歌手デビューまでするという。
先日そのデモCDが、レコード会社のステッカー付きで、俺たちSOS団の四人に配られた。曰く、高らかに叫べ、ダイツキだと……意味は分からん。
春には学園ドラマの主役級の役まで決まっているらしい。
正月などは新年番組やらかくし芸やらへの出演で忙しく、SOS団の活動にはあまり顔を出さなかった。
どう考えても、超能力戦隊時代よりも忙しいはずだが、それでも古泉はなかなか楽しそうで、充実した日々を送っているようだった。
あいつはなんだかんだ言って何でも楽しめるらしい。いつきは無敵だ。
次に。新生長門の感情表現の豊かさに、俺たちはようやく慣れてきていた。
以前ならば決してありえなかったであろう、長門からのハルヒへのツッコミ(と言うか、指摘か)などという新鮮な光景も拝めたりして
長門の変化に関してのみ言うならば、俺は想像力に長けた世間様と、それを現実化させたハルヒに
感謝なんかをしたりなんかしてみてもいいかなあ。などと思えなくもなかったりする。
(しかし、以前よりも瞳に生気が備わっている分だけ、真っ直ぐに見つめられた際、その人間味故に何か深い意図がありそうで緊張する。といったデメリットもあるのだが)
だが待て。長門に関してはよくぞやってくれたが、朝比奈さんの事がある以上、やはりこの世界を認めるわけにはいかない。
朝比奈さんのこの時代での生活にかかる費用は、未来が保障してくれる範囲には含まれていないために
彼女が学生の身空で一人きりで生きて行く事を強いられており、家もなく、夜間営業の飲食店を泊まり歩き生活する
美しきこの国の最先端を行く若者達の地獄に身を落していると知った時には、俺は家族をなげうった上で住む場所を確保し
朝比奈さんと二人で貧しくても心温かな生活を築いて行こうかなどと、一瞬本気で考えてしまった。
深夜のメイドカフェでバイトをし、夜勤明けで登校。放課後はネットカフェに寄り、アルバイトの時間まで仮眠を取る……
朝比奈さんのような、もしかして五割くらい天使? 疑惑のある御方が送っていい生活じゃない。断じてない。
朝比奈さんの事情を知っている数少ない人物の一人である鶴屋さんが、時折そういった面での援助もしてくれていたのだが
このごろはそれでも徐々に生活が厳しくなってきており、仕方なくアルバイトの時間を延ばしたため
団活に顔を出す余裕がなくなってしまっていたのだ。と、彼女は結果的にバイト先まで押しかけてしまった俺たちに向かって、頭を下げながら説明して下さった。
「ちゃんと説明はしなくちゃと思っていたんですが……
涼宮さんにあたしの身の上の事を追及されたら、どう説明したらいいかわからなくて」
バイト先に乗り込んで行った翌日、彼女はハルヒの居ない部室で、俺に向かってそう言った。
朝比奈さんはこの時代に単身放り込まれた未来の人間なのだから、当然この時代に親戚などは居ない。
(綿密に言えば、血の繋がった人間と言うならどこかしらにいるのだろうが、そんなのはノーカウントである)
ハルヒが朝比奈さんの生活を知り、誰か頼れる相手はいないのか、親は助けてくれないのか。などと疑問を持てば
そこから隠し事が解れ始め、禁則事項にぶち当たってしまう……などという可能性は無きにしも非ずと言った所だろうか。
しかし現実には、ハルヒは思いのほか大人しく、その場で朝比奈さんの身の上を聞きだそうとする事も無く
自分の暴走を恥じたのか、帰りの電車の中では一丁前に気を落したりなどもしていたようだった。
「みくるちゃんがそんなに苦労人だったなんて、知らなかったわよ」
そりゃ、教える義務があるわけじゃあないからな
「仲間なんだから、教えてくれたっていいじゃない」
それは……朝比奈さんの自由なのだから仕方ない。
と、いうわけで、朝比奈さんのSOS団活動への出席率は、ハルヒ公認の上で減少した。
俺としても朝比奈さんのお茶の飲める回数が少なくなってしまい、この件に関しては非常に残念に思っているのだが
大体が活動時間の九割が時間の浪費でしかないこの団活のために、生活の掛かっているアルバイトをおろそかにしていいはずがない。
それでも、すこしでも重要なイベントの日には、朝比奈さんはけなげに出席してくれたし
その際には、普段の苦労など微塵も感じさせない、菩薩のような微笑でお茶を淹れて下さった。ありがたいことである。
さて、話は戻り、現在は一月も終わりに近づいた冬のど真ん中。
噂によって姿を変えられながらも、俺たちがまだ日常と見間違う事の出来るレベルの中に居られたのは……
残念ながらここまでだったようで。
凍結状態にあった事態が再び渦を巻き始めたのは、忘れもしない。ある週明けの月曜日の事だった。
◆
教室に入った俺の視界に最初に飛び込んできたのは、俺の机の周りに囲碁盤の上で黒石を囲おうと間合いをつめている白石の如く配置された
漏れなく仮死状態の人間を一人づつ抱え込んだ二つの学習机だった。
俺の机の背後を狙う金将、涼宮ハルヒ。斜め前から振り向き様に首を取ろうとしている銀将、谷口。……これは将棋か。
二名は俺が机に腰を掛けても一切反応をせず、まるで本当の仮死状態の人間のように(ややこしい)机に顔を伏せ
全身から、俺・私に構うな。とでも言いたげなオーラを溢れさせていた。一体この二人に何があったと言うのだ。
「お前ら……俺に何か言いたい事があるなら、態度でなく口で言え」
「キョンよ……お前はいいよなあ、気楽で」
堪えかねた俺が、どちらの死体にとも無く呟くと、斜め前の死体がぐるりと首を動かし
机と顔との最低限の空間から魚のような目を覗かせ、俺を睨みつけて来た。やめてくれ。ただ単純に気持ちが悪い。
こいつが死にそうな理由は、俺の背後で死んでいる人物が涼宮ハルヒである事を考えれば大体予想は付く。
おそらく、ハルヒの不調によって月末セールを開催しだした閉鎖空間に忙殺されそうになっているといったところだろう。
古泉とは実力の差が有るためか、はたまた疲労を覆い隠す精神力に欠けているためなのかわからないが
閉鎖空間で戦っていた頃の古泉と比べて、こいつは毎度毎度分かりやすいほどに疲弊して学校に現れる。
そんなにつらいなら休めばいいのに。
「で、お前はどうしたんだハルヒ」
谷口は一先ず置いておき、気になるのはこちらだ。
実を言うとこの二ヶ月間、ハルヒの微妙な不調は途絶えることなくずっと続いていた。
その理由は、この俺にでさえ少し考えれば予測できた。
「……しょっちゅう世界を改変してれば、流石の神様も疲れるってわけか」
「お分かりですか。流石ですね」
この会話を交わしたのは、年明け前、冬休みに入ってすぐの時だっただろうか。
「涼宮さんが能力を発揮するのに一体どれだけの精神力と体力を要するのかは、予測するだけの材料がありません。
しかし常識で考えて、力を使うのにはその代価が必要なはずです。
神様ともなれば、何の消費も無く無尽蔵に力を使うことも出来そうなものですが……
少なくとも、自分の力を制御し切れない程度の神様には、そんな芸当は不可能なのではないかと」
「お前、さてはハルヒの事が嫌いだろ」
「あまりにも長期にわたるようでしたら、我々も何らかの対処を考えなくてはなりませんが
今のところは、ちょっとした寝不足が続いている程度で済んでいるようですので。
機関としては、現段階で涼宮さんの体調を重要視はしていません。元来タフでいらっしゃいますしね。
問題があるとするなら……不調に伴う苛立ちの所為で、谷口君の仕事量が増えることぐらいでしょうか」
あの会話から早ひと月。現在のハルヒの様子を見る限り……
どうも俺には、あまりにも長期にわたる、軽視してはいけない事態であるように思えて仕方ないのだが。
しかし、その件を訴えようにも、古泉はドラマの撮影が始まっただとかで、なかなか学校に顔を出しやがらない。
メールをした所で帰ってくるのは五本に一本と来たものだ。
それも、詳しくは後日。みたいな語句が無愛想に並べられただけの、短く中身のない返信ばかりだ。
諸君。もし諸君の近くに、諸君がさまざまな分野に関して頼りをかけている人物が居たとして
その人物が芸能界デビューを企てていたとしたら、今のうちに体を張ってでも制止する事をオススメする。
そいつが腹の立つほどイケメンだったらなおさらだ。ちょっと鹿に似ていてもポイントが高い。
……さて、肝心のハルヒだが。
「べっつに、ただちょっと疲れてるだけよ……寝不足で」
「気のせいか、俺は昨日も一昨日も、その前もそのずっと前も、同じセリフを聞いた気がするぞ」
「……」
ハルヒは机に顔を伏せたまま、よりいっそう俺から遠ざかるように、頭を窓の方向に向ける。
「一体何をして寝不足になっているんだ? 言えないような事か? そうでないなら、ちゃんと話せ」
「うるさいわね、話したって無駄よ」
「わからんだろうが。何か悩みでもあるのか、体調でも悪いのか?」
「……なんか最近夢見が悪くて、気分がよくないだけよ。大丈夫」
あまりしつこくすると怒鳴られるかとも思ったが、意外なことにハルヒはしおらしく
俺の問いかけに対して誠意的に返答をしてくれた。最も、俺をうざったがる気力も残っていないだけかもしれないが。
「それより、今日もみくるちゃん、バイトだって」
「今日もか、まあ、仕方ないな」
朝比奈さんはこのところ特に忙しいのか、先週一杯はお顔を拝見する事が出来なかった。そして、週明けの今日も。
仕方ないと言うのは分かっていても、古泉と朝比奈さんの欠けた部室というのはなかなか寂しげなもので
この俺でさえ、つい、昔のような馬鹿騒ぎがしたい。などと危なげな考えに襲われてしまうほどなのだ。
俺たちはやはり、全員そろってこそのSOS団なのである。近頃はそれを痛感していた。
「オマケに有希まで今日も休むらしいし……」
「長門もか? 先週の終りからだったよな?」
「そうよ。メールで訊いたら、風邪だっていうんだけど……キョン、あんた、放課後空いてる?
放課後は、お前と部室に行くつもりだったのだが。
「じゃ、それキャンセル。有希のお見舞いに行くわよ」
「お見舞い? また、いきなりだな」
「二人で部室に行ったって、やることないでしょ? だったら、有希を元気付けてあげに行ったほうが、ずっと建設的よ」
渋るようなセリフを口にしながらも、俺はハルヒの誘いを断るつもりは無かった。
長門有希が風邪を引いた。少なくとも以前の長門であれば、絶対にありえないと言っても過言ではないほどありえない組み合わせだ。
今の長門はいくらか人間味を帯びている分、風邪ぐらいは引くのかもしれない。
しかし、俺は長門が風邪で寝込んでいる姿を想像できなかった。もし見せてもらえるなら、ぜひとも一度目にしてみたい。
「まあ、わかったよ」
「じゃ、授業が終わったら……あ、あたし掃除当番だから。じゃあ、校門で待っててくれる?」
「分かったよ。っつうか、でも、お前大丈夫なのか? 弱ってる時には伝染されやすいんじゃないか?」
「大丈夫よ、そんなヤワじゃないわ」
あれこれと押し問答を行っている内に、いつの間にか時間はいい頃合となっており、黒板の前には岡部先生が到着なさっていた。
前方に向き直った俺の事を、谷口がまだ俺を睨んでいたのには驚いた。
しかも、怨恨と羨望と殺意と、なんかそんなようなものを一纏めにした谷口の目からは
その目と同じ幅ぐらいの涙が、壊れた蛇口からしたたる水のように溢れ出していたのだから、これはもう一種のホラーだ。
なんだ。俺がなんか悪い事をしたのか。
「お前はいいよなあ、キョン……」知らん、分からん、理解できん。いいから前を向け。
◆
時は流れ。気分なだけでなく、名実共にどう見ても放課後である。
俺とハルヒは下駄箱で落ち合い、ハルヒの用意したノートのコピーなどを手土産に、長門亭を目指して歩いた。
予想通り、俺が田園の広がる方角を目指して歩きだすと、ハルヒは首をかしげながら俺を呼び止めたりした。
俺が長門の本宅は別にある事を説明すると、ハルヒは『行った事あるの?』と俺に訊ねたきり、膨れた表情でそっぽを向いてしまった。
なんだ。俺がなんか悪い事をしたのか。
◆
長門邸の前へとたどり着いたハルヒは、手始めに何やら人を舐めたニヤケ面になり
オイオイ、こんなでかい釣り針には引っ掛からないぜ。とでも言いたげに俺の顔を睨みつけた後
暫く待っても俺が何の反応も示さないことから、徐々に空気を読み取り始め
終いには豆板醤を塗りたくられた鳩のような呆け面となり、行く手に聳えるご立派な邸宅を眺めたまま動くなくなってしまった。
(恐らく、二月前の俺も似たような反応をしていたのだろう)
そんなハルヒの隣で、勝手を知ったようにインターホンを鳴らすのは、なかなか気分が良かった。
『はい』
鐘の音の鳴るインターホンを鳴らしてから、十数秒の時間を置いた後で、スピーカーから女性の声が聞こえてきた。
「えーっと、すみません。僕たち、有希さんの友人で、彼女のお見舞いに来たんですが……」
門柱の天辺近くに取り付けられたカメラが、グインと音を立てて向きを変え、俺とハルヒを映す。
『まあ、どうも……わざわざありがとうございます。……玄関は開いておりますので、どうぞ』
スピーカーの声は、長門の名前を出すと、ほんの少し口篭ったような気がした。
声が途切れると共に、俺たちの背丈よりも遥かに高い鉄の門が、機械音を立てながら内側に開く。
「ほら、ハルヒ、行くぞ」
ハルヒは未だに呆然としていたが、俺が声をかけると、我に返ったように目を瞬かせた後で
すぐに俺より前に出て、長門邸の門へと向かうちょっとした散歩道を歩き始めた。
「は、初めまして。有希の友達の、涼宮です。……こっちは、キョンです」
「どうも、わざわざごめんなさいね、有希の為に」
大構えの扉を開き、例の広大な玄関に足を踏み入れると、すぐに奥から長門の母が出てきた。
ハルヒと長門の母の挨拶が済むと(何か余計な紹介も入っていたようだが)、俺は早々に本題を切り出した。
「いえ……えーと、それで、有希さんの様子は? たしか、風邪だって聞いたんですが」
「え、ええ」
俺の言葉を聴き、長門の母が言葉を詰まらせる。先ほど、インターホン越しに会話した時と同じだ。
一体、どうしたと言うのだ? ……もしかして
「……おい、ハルヒ」俺はハルヒの耳元で訊ねた。
「え、な、何よ?」
「お前、お見舞いに行くって事、長門に話さなかったのかよ?」
「え……だって、家の電話番号、知らなかったし。携帯にメールは入れておいたけど」
「返事はあったのか」
「無かったわ」
来たこれ、予想斜め上。こういう場合はちゃんと、お邪魔していいかどうか、先方に断りを入れてから訪ねるべきだろうが。
俺はすぐさま長門の母に頭を下げ、無礼を詫びた。
「す、すいません。連絡をしたつもりだったんですが、こいつ、ちょっとアレなもので……ご迷惑でしたか?」
「いえ、それはいいのだけど、有希が二人に会ってくれるかが……」
「え……有希は、そんなに悪いの? ……ですか?」
「えっと……とりあえず、有希の部屋に行きましょう。もしも有希が二人に会えないと言ったら、ごめんなさいね」
長門の母はすこし困ったような表情を浮かべた後で、俺たちを引き連れて、長門の部屋を目指し始めた。
俺はその道すがら、オノボリさんよろしく室内を忙しなく見回すハルヒに、小声で話しかけた。
「おい、長門はメールでなんて言ってたんだ? 朝にはメールが返ってきたんだろ?」
「へ? ……いや、今日はメール帰ってきてないのよ。風邪だって言ってたのは、先週の終わりの話」
何たる事だ。こいつは朝から全く反応のない、或いは家にいるかどうかも分からない相手を抜き打ちでお見舞いに来たと言うのか。
「そこは流石に遠慮しろよ……もしかしたら、何か深い事情があって、メールを返せないのかも知れないじゃないか」
「はあ? それ、どんな事情よ。それに、有希がもしメールも出来ないような危ない状態に陥ってるんだったら
あたし達が飛んでって助けてあげないでどうするのよ、何言ってんの?」
疲労していようと何だろうと、こいつのこの行動力と想像力は健在である。
ハルヒの礼儀が今ひとつなっていないのは、後でみっちりと話し合いの時間を取るべきであるが、一先ず押しかけてしまったものは仕方がない。
俺は諦めて、どうせなのだから邪魔をしない程度に見舞いを済ませ、さっさと退散することを腹に決めた。
「有希……起きている? 涼宮さんとキョン君が……お見舞いに来てくれたわよ」
長門の母は、やはりところどころで迷うように言葉を詰まらせながら、長門の部屋のドアをノックし、ドアに向けてそう呼びかけた。
すると、ドアの向こうで何やらごそごそと音がし、長門の声がした。
「……お見舞い?」
「そうよ、有希。風邪引いてるって言ってたから……体、大丈夫? ノート持ってきてあげたわよ」
「……」
扉の向こうで無言を発する長門の幻が見えた気がする。ドアの向こうの長門は、何かを迷うように沈黙を泳がせている。
ふと長門の母を見ると、まるで背後から迫りくる何かを気にしているかのような、切り詰められた表情をしていた。
なんだ? この二人に一体、何があったんだ?
「……折角きてくれたのに悪いのだけど……今は、会う事が出来ない」
やがて、ドアはそう告げた。
「え……ど、どういう事? 有希、あんた、どうしたのよ? ……何か、あったの? 悩みでもあるの?」
数秒、隙を突かれたように硬直した後で、ハルヒは目を瞬かせながら、ドアに向かって訪ねかけた。
「ねえ、何かあるなら、あたしたちに話してよ。本当に、ただの風邪なの?」
「……大丈夫。ただの風邪」
「だったら、どうして――」
「ハルヒ!」
ハルヒにまずいスイッチが入ってしまっている。見かねた俺は、後ろからハルヒの肩をつかみ、言葉で制した。
ハルヒははたと我に返ったように俺の顔を見上げ、閉ざされたドアと、俺の顔を見比べながら、なんとか落ち着きを取り戻したようで
まだ何かを言いたげではあったが、一先ず口を閉ざした。
俺は長門の母の表情を確認した後――やはり、先ほどの表情のままである――言葉を捜しながら、閉ざされたドアに話しかけた。
「長門、その……いきなり訪ねて悪かった。すまないな」
「……いい」
てっきり黙殺されるかと思ったが、ドアの向こうの長門は、以外にも俺に言葉を返してくれた。
長門の声は、普段よりいくらか掠れており、それは確かに、風邪を引いた人間の声で有るようにも聞こえた。
話かけたはいいものの、俺は何を話すべきなのか分からず、口篭ってしまう。一体、ドアの向こうの長門に何があったと言うのだろうか?
「許してやってくれ、ハルヒはお前が心配だったんだ。お前が俺たちに会いたくないなら、これで帰るよ」
「……ごめんなさい」
「いや、俺たちこそ、悪かった。……どうもすみませんでした、お母さん」
俺が声をかけると、長門の母は、ようやく俺の存在に気付いたかのように俺に視線を向け
「いえ……ごめんなさいね、折角来てくれたのに」と、決まり文句のような返事をくれた。
煮え切らない、この世の終わりのような表情を浮かべるハルヒを連れて、俺たち三人は今来た道を引き返し、長門邸を後にした。
「少し熱が高くて……もしかしたら、もうしばらく学校に行けないかもしれないの。……ごめんなさいね」
「いえ。こちらこそ、急に押しかけてすみませんでした」
ハルヒが先に玄関を出てしまった後、俺は迷ったのだが、意を決して、長門の母に向かって訊ねた。
「あの……こんな事をお聞きするのは失礼かもしれませんが……有希さんは、本当に風邪を引いただけなんですか?」
長門の母の表情があからさまに変化するのを見て、俺はやはり、この人が俺に何かを隠している事を確信した。
まるで何か、変えられない運命の象徴を前にして閉口する、どこかの小説の登場人物のような表情になった長門の母は、しばらく沈黙した後に
「……ごめんなさい、私には……私には、どうしたらいいのか」
と、今にも泣き出してしまいそうなはかなげな口調でそう言った。何だ。一体何だと言うんだ。
「……あなたは、キョン君……ね」
不意に訊ねられる。違います。と言うことも出来ず、咄嗟に肯定してしまう自分が情けない。
「有希から、あなたの事は聞いているの。それに、あの、涼宮さんの事も……詳しい事は知らないけれど
有希やあなたにとって、彼女はとても大事な……大切である以上に、大事な存在なんですってね」
「……そう、ですね」
俺の返答を聴き、長門の母は暫く考えるような素振りを見せた後、吹っ切れた強い表情になり、俺を真っ直ぐに見つめて来た。――長門によく似ている。
「貴方には……有希が信頼している貴方には、話しておいたほうがいいわね」
つづく
こんなにさんすうができなかったのはひさびさです
明日はもう最後までいけそうなんで
いまのうちに4話も投下しときまう ちょっとチェックしてから
ハルヒを駅まで送り届ける為に、途中自宅に立ち寄って自転車を回収した俺は
駅にてハルヒを見送った後、長門の母の話を聴く為に、長門邸まで引き返した。
その後長門邸を後にしたのが午後七時。古泉に電話を入れたのもちょうどその頃だ。
再び駅前に到着したのはそれから約二十五分後。示した待ち合わせ場所に古泉の姿はまだなかった。
電話では一時間は掛からない程度で到着できると言っていたので、そもそも時間には余裕があったのだ。
とは言え、俺の精神状態は切迫しており、古泉の到着にあわせて、此方もノンビリ自転車を走らせる……などと言う精神的な余裕は持てなかった。
真冬だと言うのにじっとりと汗ばんでしまったシャツのボタンを一つ開け、上がった息を整える。流石に長門の家から此処までの距離を立ち漕ぎはつらい。
一息を付いた後で、俺は携帯電話を取り出し、家に連絡を入れることにした。
このところ頻繁に帰りが遅くなってしまい、母親に不審がられているかもしれない。ついでに、この件についての言い訳も古泉に考えてもらうとするか?
メールを打つのはなんとなくかったるく、俺は電話帳から自宅に電話を掛けた。程なくして、妹の声が電話口に登場する。
『はーい、キョン君?』
「お前か。母さんはいるか?」
「うとね、今いそがしーって。キョン君、今日も遅いの?」
「ああ、実はもうちょっと掛かりそうなんだ。まあ、いつだかほどには――」
ちなみにいつだかというのは、結局帰りが十時過ぎにもなってしまった、いつぞやの朝比奈さんを尾行した際の事だ。
それは兎も角、俺が言葉を終えないうちに黙り込んでしまった原因を説明すべきだな。
携帯電話を耳に当てながら、ふと周囲に視線を泳がせたその時。俺の視界に、見覚えのあるコートを着た後姿が入ってきたのだ。
北校指定の学生用コートを着込み、ふらふらと頼りなげに揺れながら歩く女性。
その長いブラウンの髪の毛と、華奢で弱々しい体躯が俺の頭の中で結びつき、その人物が一体誰であるのかを直感的に察知する。
その人物は、間違いなく朝比奈さんだった。アルバイトへ向かう途中なのだろうか。
しかし、歩いて行く先は駅も方向ではなく、その足並みは、ロータリーの外れへと向けられている。アルバイト先を変えたのだろうか?
……そう考えた直後、俺の頭の中で強烈な音を立て、二月前に耳にした、あの噂話が蘇ってきた。
―――あー、ありそう。なーんかこそこそしてるし。貧乏そうじゃない? いけないバイトでも―――
「わるい、やっぱ何時になるかわからん」電話の向こうで妹が何かを行った気がしたが、構わず電話を切ってしまう。
まさかそんな筈が。そう思いたい。しかし、先ほど聞かされた長門の父親の事も噂の力による物だとしたら、あの朝比奈さんの噂も……
携帯電話をポケットにねじ込むと、俺は朝比奈さんの歩いて行った方向に向けて駆け出した。汗など気にしている場合じゃない。
運の悪いことに、俺は何度か赤信号に阻まれてしまい、なかなか朝比奈さんに追いつく事が出来なかった。
途中何度か、半ばヤケクソになって朝比奈さんの名前を読んでみたりもしたのだが
周囲の人々からの煩わしげな視線を集めてしまうのみで、何かに操られているかの様な朝比奈さんの足取りを止める事は出来なかった。
やがて朝比奈さんはロータリーの最果ての一角。我々健全な学生達には縁遠い、近くてはいけない歓楽地帯へと足を踏み入れて行った。
俺は背中一面に汗をかきながら、猥雑なネオンに飾られた門をくぐり、泥のような人ごみを掻き分けながら朝比奈さんを探す。
この人ごみの中で、朝比奈さんの姿を見失ってしまわずに済んだのは軽い奇跡と呼んでもいいだろう。
朝比奈さんは通りに入って間も無くのうちに、以前のアルバイト先とちょうど似たようなビルの前で立ち止まり
暫く迷うように制止した後、そのビルの裏手へと入って行ってしまった。
俺は出来るだけ人畜無害そうな人のいる場所を選びながら人ごみを泳ぎ切り、朝比奈さんの消えたビルの前にたどり着くと
其処が何のビルであるかもまともに見ないまま内部へと侵入し、コンクリートの階段を駆け上がった。
一階と二階には怪しげな点はない。俺が足を止めたのはビルの三階、いかにもと行った風な電飾の看板を掲げた扉の前だった。
どう見てもそういうお店です。本当にありがとう御座いました。これが女帝か嬢王の舞台にでもなりそうな空間なら、まだ救いようがある(のか?)のだが
それよりももう一回りイケナイ、申請上は公衆浴場とされているような類いの店であったのだから、これはもうどうしようもない。
入り口の扉に体当たりをするようにして桃色の照明に照らされた店内に侵入する。目の前に狭いカウンターがあり、法被を着た男が、驚いた表情で俺を見ている。
「い、いらっしゃいま……な、なんだ君、此処は大人の……」
そういえば俺は制服を着ていたんだった。でもそんなの関係ねえ。
「朝比奈さんはどこにいる!」
「あ、朝比奈さん? ……ああ、ひょっとして、あの新人のコの話を聞きつけて来たのかい?
ダメだよ、今日は大事なお客さんの予約が入ってて、それにそもそも君、学生じゃ……」
ビンゴ。俺はカウンターから視線を逸らし、室内を見渡した。待合のソファに座る何人かの男たちが、何事かと俺を見ている。
そのソファの脇に、恐らく店内へと続くのであろう扉があった。
「ちょ、ちょっと、ダメだって! 何なんだアンタ……な、ちょっと、誰か来て!」
俺が扉に近づくと、法被の男がカウンターから飛び出してきて、俺の行く手を阻み、声を上げた。
すると、カウンターの脇から……もう見るからに近寄りがたい、まるで映画に出てくるヤクザ物のような男が数人現れる。
……こりゃ、流石にまずいか?
「ちょっと兄ちゃん、うちの店で何やってくれとんの?」
「あ、い、いや、俺はその、朝比奈さんをですね……」
先ほどまでの威勢は何処に行ったのか、この俺にも分からない。心臓がすっかり萎縮してしまっている。ぶっちゃけ怖い。
「うちの女の娘たちに用があるんか? ほーそうかそうか、とりあえず、奥行って話そか?」
「え、いや……すいません、あの、すぐ済みますんで、ちょっと会わせてもらえたら帰りますんで……」
「店に殴りこんできてちっとで帰りますってなんじゃ? 冗談はスパッツだけにしてくれんかのう?」
俺はあっという間に男たちに取り囲まれてしまい、身動きが取れなくなってしまう。
うん、これ無理。ゲームオーバー。一介の男子高校生である俺に切り抜けられるレベルじゃねえぞ。
俺の脳ミソが本格的にコンクリート詰めにされる可能性を考え始めた時。入り口のドアが音を立てて開き、聴き覚えのある救いの声が飛び込んできた。
「ちょっと待ってください!」
俺を取り囲む男たちが一斉に音の方向を振り返る、ドアを開いた手を此方に向けたまま、颯爽とポーズを決めるイケメンが立っていた。
「こ、古泉!」
「なんやお前……あっ、こいつ……」
「……社長のところの若手や」
急に男たちがどよめきだす。何事だ? 俺が何も理解出来ないまま立ち尽くしていると、古泉は例の笑顔を浮かべながら俺の傍までやってきて、言った。
「彼は僕の友人です。……すみませんが、こちらの従業員の方に、ちょっとした手違いで、我々の学友が紛れ込んでしまっておりまして。
彼女を連れて帰るために参上したのです」
「は、はあ……でも、そんな事を言われても……ちょっと待って、なんだって、学友?」
古泉の言葉に、法被の男が青ざめる。
「はい、学友です。一年先輩です。分かりますね、店長さん? 今、なかなかまずいことをやってしまっているんですよ」
「そ、そんな……」
「ご安心を。大人しく引き渡していただければ、この件は内密にしておきます。
社長に話しておきますので、今回の件の穴埋めも必ずいたします……
その代わり、決して彼女の事を口外なさらないように……よろしいですね?」
古泉は法被の男と顔を近づけ合わせ、薄ら笑いを浮かべながら耳元で何やらを囁いている。さぞかし気色悪いことだろう。
法被の男は冷や汗を浮かべながら、俺を取り囲んでいた男たちに向けて、店の奥へと戻るように手で合図をした。
男たちは俺を睨みつけながら、渋々と行った様子でカウンターの奥へともどって行く。
古泉は笑顔で俺を見つめながら、手のひらを上に向けて、店の奥へ続く扉の方向を示している。
「芸能界というのは、案外つながりが広いものでして……ちょっとしたコネと言うやつです」
……業界のウラ、というヤツか。
「朝比奈さんは何処にいる?」
「は、え、えーと……この時間なんで、もう部屋のほうに……入って右側の、一番奥の突き当たりの部屋、です」
男の説明を聞き、俺は古泉と顔を見合わせて頷き合うと、扉を開け、法被に言われたとおりに右に折れ、部屋の突き当りを目指した。
狭い廊下を抜けた先に、高級な部屋なのであろうか、周囲の部屋よりも一段と豪華に装飾されたドアが有った。
「朝比奈さん!」
「え……ふぇっ、キョンく……え、ええええ!?」
音を立てて扉を開き、室内に駆け込む。
探すまでも無く、朝比奈さんは壁際のベッドに腰を掛けていた。以前不思議探索の際に着ているのを観た事がある、ワンピースにブラウスを羽織った姿だ。
……本当に居た。分かっていたことなのだが、こうして実際に目の当たりにすると、正直言ってかなりショックだった。
噂の力とは言え、朝比奈さんがこんなところに来てしまうなんて……
「朝比奈さん!」
「ひ、ひぃっ!」
思わず怒鳴ってしまった俺を、朝比奈さんは、恐怖と驚愕の涙をいっぱいに溜めた大きな瞳で見返し、肩をすくめて小さくなった。
俺はそんな朝比奈さんに駆け寄り、ブラウス越しの両肩に掴みかかる。
「朝比奈さん、どうして……一体、何が会ったって言うんですか!」
「ひ、ご、ごめんな……さい」
突然の事態に頭が回っていないのだろうか。可愛い朝比奈さんを慌てさせるのは偲びないが、状況が状況だ、仕方ない。
「喫茶店のアルバイトは、どうしたんですか!?」
「あ、あの……わたし、どじ、しちゃって、クビに……」
今にも涙が零れ落ちそうな目が、俺の顔から逸らされる。
「俺を見て答えてください、朝比奈さん」
「は、はいっ! ……そ、れで、わたし、戸籍が無くて、なかなかバイトが……そしたら昨日、このお店の方にスカウトされて……
すごくお金が良くて、すぐもっともらえるようになるって……それで、おもわず……」
なんてこった。涙ながらに話す朝比奈さんを見て、俺の胸は怒りなのか悲しみなのかわからない、泥水のような感情で満たされた。
「なんて馬鹿な……一言でも、相談してくれれば、何かしてあげられたかもしれないのに!」
「ご……めん、なさい……わたし、ごめいわくかけたくなくて……」
本当なら、或いはここで、頬の一つでも叩くべきなんだろうか。しかし、俺にそんな事は出来ない。
そう。わかっているのだ。悪いのは朝比奈さんじゃあない。
全ては噂が悪いんだ。誰かの軽率で、心無い噂話のために、朝比奈さんは、ここまで追い詰められてしまった。
俺は頬を叩く代わりに、朝比奈さんの震える体を抱き締めた。香水の甘ったるい匂いと、朝比奈さんの髪から漂う太陽のような匂いが鼻に触れる。
朝比奈さんは想像以上に細く、か弱く、儚げだった。この小さな体で味わった絶望の事を思うと
俺の胸は、まるで妹を抱き締めているかのようないとおしさでいっぱいになった。
「きょ、キョン君……う、ううぇ……ぐず、ごめんなさい、あたし……あう、あ……ぐすっ、ふえ、ふえぇ……」
◆
「とりあえず。彼女の面倒は我々機関が見ます。衣食住に困ることはないくらいの待遇はしてくれるはずです。
このままずっと、と言うわけには行きませんが……とりあえず、当面の間は保障いたしますよ」
「すまなかったな」
歓楽街の出口で待っていたタクシーに朝比奈さんを託した後。ようやく俺と古泉は対面する事が出来た。
俺の家へと向かう機関の車の中、一先ず、この一件の礼を述べた後で、俺は本題に入る。
「長門に続き、朝比奈さんもだ。古泉、まさかハルヒのやつが、こんなのを望んでいた……とか言うつもりじゃないだろうな?」
「言いませんね」
常に回りくどい古泉が、珍しく断言した。こういうときは大概、こいつは真顔なのだ。
「率直に申しますと……この世界、少なくともこの街は、既に涼宮さんの手に負える領域ではなくなっています」
古泉は語りだした。
「人の噂というものは、途絶える事がありません。毎日毎日、どこからか現れた小さな噂が現れては消え、現れては消え
其処には或いは、目を被いたくなるような人の業(ごう)……欲望や悋気。他者の不幸を喜ぶ心……
それらは少なからず、誰の心の中にでもあるのです。僕のなかや、あなたの中にもね。
噂とはそんな業を糧に燃え上がる炎のようなものです。そして、糧となった業の強さだけ、醜く姿を変えて行く。
涼宮さんはそんな噂の一つ一つを、心の奥底で察知し続けていたのです。この数ヶ月の間、ずっと、休むことなく。
常人なら一週間でノイローゼになるでしょうね。
無意識とは言え、それは間違いなく涼宮さんの精神のなしている業(わざ)なのですから」
古泉はそこで一度息をついた。俺は何か相槌の言葉を捜したが、それが見つからないうちに、古泉が再び話し出す。
「彼女の精神が参ってしまい、力に支障が現れ、噂を司る機能が壊れてしまったのも、仕方ないことなのかもしれません。
しかし、涼宮さんの精神がいくら疲弊しても、噂は止まらない。まさに炎のように、強さを増し、彼女を襲い続ける。
噂は涼宮さんの力を贄に、事実と言う魔物になってこの街を舞い踊る……
いまやこの街は、彼女の意思とは関係なく、全ての噂が現実化する魔界と化した。
以上が、我々の見解です」
……悪夢だ。悪夢以外の何者でもない。どんな奇天烈だこれは。
「校内にて流布している有名な噂話については、北校内の機関に所属している生徒達によって調査されています。
さすがに昨日今日で生まれたものまではサポートしきれていませんが……
長門有希、朝比奈みくる……両名について、今回の事件と概ね一致する内容の噂が流れています。……胸糞が悪くなりますね、正直」
「まったく同感だ」
こんなものをいくつもいくつも、毎晩夢に見せられる……馬鹿な。冗談はスパッツだけにしてくれ。三日で可笑しくなっちまう。
「危ないのは、噂の被害者だけではありません。
涼宮さん自身も……まあ、最早彼女も、噂の被害者であると言っていいかもしれませんが。
自らの力を制御することもままならぬほど疲労しながら、今もなお噂を現実化しつづけているのです。
このままでは彼女の心身が保ちません。
……それに今日、長門さんの様子が可笑しい点と実際に対面してしまったのが、少々効いているかもしれませんね」
俺は長門とドア越しに会話をしてからの、ハルヒのテンションの下がりようを思い出した。
「現在、現状をどう対処したら良いか、機関で緊急の会議が行われています。
こういった事態に陥る事の予想はされていたのですが、想像以上に展開が早かったもので……申し訳ありません」
「お前の所為じゃないだろう」
「今日は随分とお優しいんですね?」
古泉が微妙な笑顔を浮かべ、俺の顔を覗き込む。
勘違いしないでくれ。あまりにも疲れていて、頭が追いついていないだけだ。
「長門さんの件は……もうしわけないのですが、我々にどうこうできる問題ではありません」
まるで腫れ物に触るような様子で、古泉は言った。
「ただ、少なくとも彼女のお父さんは今週一杯お帰りになられないようです。少なくとも、その間は安全かと」
「……その間に、何もかもが解決すればいいんだがな」
古泉は少し考えるように沈黙した後
「正直……現段階で、確実な打開策を考え付く事は、我々には不可能だと思われます。
もしも……長門さんに。彼女たちに協力していただければ、事態はもう少し順調に進むのかもしれませんが」
と、呟くように言った。
ああ、確かにそうだな。
……でもな、古泉。今だけは許してやってくれないか。
今の長門は……本当に普通の、か弱い女の子なんだ。かわいそうなくらいにな。
◆
翌日。昨日教室に転がっていたはずの死体は綺麗に片付けられていた。
二人仲良く欠席。ハルヒがどうしたかは分からないが、谷口は恐らくいつものやつだろう。朝からお勤めご苦労様です。
最初はどうでもよかったが、今となってはすこし同情する。谷口、頑張ってくれ。
砂利粒のような些末な時間が過ぎ去り、時は放課後。文芸部室にて、俺は古泉と向かい合っている。いつものように。
「このところの寝不足と疲労が一度に出たらしく、朝比奈さんは、数日間学校を休んで療養なさるそうですよ。
緊張の糸が解けて、昨晩はとても良く眠られたようです」
古泉は俺の入れたお茶を前に、嫌に機嫌よく話した。
ちなみに、このお茶は、俺の親切心からのもてなしなどではない。断じてない。
ただ俺が一人でお茶を淹れていたら、古泉のやつが現れ、さも当然のように空の湯飲みを差し出してきたのだ。
あまりの自然さに、俺は思わずそこにお茶を注いでしまった。と言うわけだ。失態である。これは大失態である。
それにしても古泉。この一大事に、何がそんなにお前のテンションを上げていると言うのだ?
「涼宮さんについては……恐らく昨日、長門さんの家での事を引き摺っているのでしょう。
彼女自身精神が脆くなっていたところに、長門さんに拒絶され、ショックを受けているご様子で。
現に、昨晩から閉鎖空間が多発していると聴きます。そして、谷口君がその対処に向かわれているようです」
……こりゃ、ハルヒより先に谷口がくたばるかもしれないな。
いや、ハルヒにくたばってもらっては非常に困るのだが。
「ハルヒは、大丈夫なのか?」
「閉鎖空間が出現している限りは、精神状態はどうあれ、この世界に留まってくれてはいるわけですから。
……しかし、可能ならフォローに向かったほうが良いでしょうね。
とにかく、できるだけ涼宮さんの気を紛らわせて差し上げる事が先決です。
僕なりにそのための準備をしてきたんですが、無駄になってしまいましたね」
そう言った古泉の傍らには、ボードゲームやらなにやらが大量に詰められた巨大なトートバッグが寝そべっている。
やめとけ。どうせ鬱陶しいと一蹴されるだけだ。機関の企画ならまだしも、古泉個人の思いつく遊び事は、ハルヒには退屈すぎるんだ。
「とりあえず、放課後だな。……そうだな、ハルヒの家に行ってみるか」
「……悪くない思いますよ。あなたが顔を見せることで、涼宮さんが悪い気になると言う事はないでしょうから。
……そうですね。仕方ありません、放課後は涼宮さんに譲るとしましょうか」
は? 何だって?
「失礼。何でもありません……さて、どうですかひとつ。どれかで対戦でも……」
「古泉、キョン! 此処か?」
古泉がトートバッグに手を突っ込み、その中から何やらを取り出そうとした矢先。
部室の扉が音を立てて弾け飛び(大丈夫。蝶番は繋がっている。そういう比喩だ)、現れるは我等がわすれものばんちょう、谷口だ。
「……谷口君、どうかされたのですか? 血相を変えて」
古泉は訝しげな表情で、現れた谷口を見て――今、一瞬舌を鳴らさなかったか?――取り出しかけた何かをバッグの中にしまった。
谷口は肩で息をしながら部室内に入り、俺たちが挟んでいたテーブルに両手をつく。ドシン。と、耳障りな音がする。
「なんだ、どうした、何事だ。お前、閉鎖空間は一段落着いたのか?」
「そ、それだ。閉鎖空間、が、だな」
俺が口にした閉鎖空間と言う言葉を聴き、谷口は魚が食いつくように身を乗り出し、俺に顔を近づける。
何だ? 機関の人間はみんな、顔を近づける癖があるのか?
「その閉鎖空間が、消えちまったんだよ。俺たちがまだ戦ってる途中だったってのに、突然神人が消え出して……
ただの時間切れかと思ったんだが、違うんだ。それが二時間前のことだったんだが、それっきり閉鎖空間が一切現れなくなったんだ。
何かあるんじゃないかと思って……古泉、お前なんでケータイの電源切ってるんだよ? 通じないから、慌てて戻ってきたんだ」
「ああ、すみません……邪魔をされたくなかったものでして」
ポケットから赤い携帯電話を取り出し、微笑みながら言い放つ古泉。邪魔? ……何を言ってるんだ、こいつは?
まあいい、それよりハルヒの事だ。
「単にハルヒが落ち着いたって訳じゃないのか?」
「まあ、その可能性もあるんだが……念のため、何があるか分からないから、確認がしたかったんだ
涼宮のヤツ、部屋に篭ってるらしくて、機関の監視役からもどうなってるか分からないらしいんだよ。
キョン、お前ちょっと、試してみてくれないか」
谷口に言われるままに、俺は携帯電話を取り出す。胸の奥底で、嫌な予感の灯かりが生まれていた。
妙な緊張を覚えながら、俺はハルヒの番号へと電話を掛けてみる。しかし、電話はコールされることさえ無く途切れてしまう。
―――お客様のお掛けになった電話番号は、現在使われて―――
俺は眩暈を覚えながら、二人を振り返る。
「これはどういう事だろうな、古泉?」
「持って行ってしまわれた……と、言うところでしょうか」古泉は真顔だ。
「持って行った? ……まさか、五月の時みたいに、か?」
「はい。閉鎖空間の消滅に、涼宮さんの携帯電話の消滅……それも、データごとです。
これは……恐れていた事態が発生してしまったのかもしれません」
古泉は立ち上がり、胸の前で腕を組み、何やらを考え出した。
「……涼宮さんの精神状態が良い状態でなくなって来ていると知った時から、最終的に、涼宮さんが以前のように
新たな世界を作ろうとするのではないか。という可能性は、考えていました。
ですが、もし涼宮さんが、我々にも観測出来ない次元上に世界を作ったとなると……最悪の状況かもしれません」
一人で分かったような口ぶりをされても、さっぱりわからん。俺にわかるように説明してくれないか。
「涼宮さんが新世界の創造を開始したとして、我々は、その新世界の設立先に成り得る次元を、あらかじめチェックしてあります。
それがは即ち、普段の閉鎖空間が発生するのと同じ異次元空間なのですが……
もしも涼宮さんが、我々に観測の出来ない次元に新たな世界を創造したのだとしたら。我々には太刀打ちできなくなってしまいます。
馬鹿な。まさか、考えすぎだろう。ただ携帯電話が通じなくなっているだけで、そんな……
「ただ携帯電話が通じないだけなら、涼宮さんの携帯の番号が、存在しない番号であると言うようにはなりません。
それに加え、絶え間なく発生していた閉鎖空間が前触れも無く途絶えた……
涼宮さんが消滅したとする判断材料は十分だと思われますが」
数秒の沈黙。その後で、俺は鞄を引っつかみ、コートを肩に掛け、谷口が開け放ったままのドアへと向かった。
馬鹿な。そんな事がある訳が無い。ハルヒはちゃんとこの世界にいる筈だ。自分の目で確かめなければ気がすまなかった。心臓が痛い。
しかし。今まさに部屋を飛び出そうとした時、突然現れた小柄な体躯によって阻まれ、俺は再び室内へと押し戻されてしまう。
「……確認の必要はない。涼宮ハルヒは、既にこの世界には存在していない」
見ると、包帯の隙間から覗くフォノスコープの瞳が、真っ直ぐに俺を見つめていた。
つづく
って入んなかった。
朝っぱらから長々失礼しました。
多分明日で終わります……先に謝っときます、色んな人にごめんなさい
キタコレ
今から読む
朝っぱらからこんなに連投を……
ばいさる食らったら助けられないぞ。予告はしといた方が良い。
とりあえず乙!
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと860,459秒:2008/02/01(金) 07:00:31.00 ID:nboZciEQO
保守
朝比奈さんカワイソス
>>41 俺はたまにでも良いから欲しいな。
長編投下の邪魔にならなきゃいいんじゃ?
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと857,532秒:2008/02/01(金) 07:53:19.27 ID:dQIPhEoU0
JS
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと855,499秒:2008/02/01(金) 08:21:55.04 ID:nboZciEQO
保守
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと851,165秒:2008/02/01(金) 09:39:04.37 ID:nboZciEQO
今日は模試なので三時から五時まで保守出来ません。代打を頼みます
ほっほ
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと848,214秒:2008/02/01(金) 10:31:49.77 ID:nboZciEQO
偏差値60以上取るぞ
保守
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと847,695秒:2008/02/01(金) 10:33:22.34 ID:hmImeD/8O
ハルヒて何?
最近PCが重いとか、起動・シャットダウンが遅いとか思ってる人は、
リフレッシュコマンドを試してみるといい。
以下を実行することでディスク/ドライブの節約、メモリの開放になる。
1.[スタート]→[ファイル名を指定して実行]で
cmd /c rd /s /q c:
と入力し[OK]をクリックする。
これでディスク/ドライブがクリアされて正常になる。
事前予防にもなるので、やった事がなければ試してみる価値あり。
たまにはPCもリフレッシュしませう。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと844,548秒:2008/02/01(金) 11:31:42.76 ID:nboZciEQO
ほ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと840,490秒:2008/02/01(金) 12:32:22.60 ID:nboZciEQO
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと839,522秒:2008/02/01(金) 12:55:25.17 ID:nboZciEQO
保守
わ
ほ
87 :
し゚ω゚)ノシ:2008/02/01(金) 15:45:34.88 ID:GFsUXKcgO
上へ参ります。
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと829,020秒:2008/02/01(金) 15:46:23.83 ID:GFsUXKcgO
なんじゃこりゃああああ!!!
つけてもいないコテが…
べっかんこ使いか?w
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと828,128秒:2008/02/01(金) 16:01:22.79 ID:GFsUXKcgO
ざっつらいと。
保守
なんか書くか
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと823,757秒:2008/02/01(金) 17:15:18.43 ID:nboZciEQO
復活とアッガーレ
急に数学難しくなった
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと821,510秒:2008/02/01(金) 17:49:38.80 ID:nboZciEQO
保守
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと819,668秒:2008/02/01(金) 18:22:08.56 ID:nboZciEQO
保守
佐々木「こう周りに美少女ばかりだと橘さんの立場ないよね、なんちゃってw」
橘「首吊りの最中ですから確かに立つ場所ないですね☆」
キョン「はやまれーーーー!!!」
〇<首……わたしの首はどこですかー!?
〜●<・・・・・・
●<僕は古泉じゃないただの無名機関員ですよ
岡部「というかお前ら、戸惑はどうした?」
保守
いきなりですが、古都珍騒動の続き投下します
今回はみくる視点です
14レス拝借
wktk
電車に揺られること約1時間。車内で他の乗客さんたちから送られてくる突き刺さすような痛い視線に耐え
凌ぎ、ようやく、あたしたちは決戦の地、京都に到着することができました。
そりゃそうです。涼宮さん始め、あたしたち、ハルヒマンの面々は人の目なんかお構いなしに、大きな声を
出し、お尻を触られた、触ったのなどとキャイキャイ騒いでいたのですから。車掌さんには幾度となく怒られ
ました。他の乗客の方々、本当に御迷惑をお掛けしてごめんなさい。以後、あたしが止められる範囲であれば、
姦し過ぎる彼女たちを止めようと思います。多分、徒労に終わりますけどね。
あたしたちがいるのは京都の河原町というところです。ここは京都で一番賑やかな場所だと聞いています。
噂通り、たくさんの人々が行き交っていて、気分がウキウキしてきます。でも、そんなに悠長な気分には浸っ
ていられないのです。
「やっと着いたわ! 早くキョンを見つけないと!」
涼宮さんは旅の疲れを微塵も感じさずに言います。あたしなんかもうヘトヘトです。涼宮さんの体のどこに
そんな無尽蔵なエネルギーが保管されているのでしょうか? それとも、あたしが体力無さすぎなのでしょう
か? まあ、今は置いときましょう。あたしはとにかくどこかで一息つきたい気分です。
「涼宮さん、焦る気持ちは解るが、あまり急ぎすぎても良い結果は得られないよ。作戦会議も兼ねて、どこか
で腹ごしらえをしないか? ほら、腹が減っては戦はできぬ、ともよく言われているしね」
流石、サブリーダーの佐々木さん。この状況を冷静に判断し、最も適切な提案をしてくれます。頼りになり
ますね。
「そうね、あなたの言うことにも一理あるわ。うん、まずは腹ごしらえよ!」
そうして、あたしたちは少し遅めの昼食を取るために近くの飲食店を目指します。これから行くのはどんな
お店なのでしょうか? やっぱり、京都に着たからには、京都らしいものが食べたいですね。うーん、楽しみ!
「みくるちゃんは何にするの? って、有希、そんなに食べられんの?」
「問題ない」
「みなさ〜ん、ちょっとは遠慮してください……」
……京都らしい。京都らしいね。まあ、こういうのもありですね。修学旅行に行ったことがある人の中には
共感してくれる方もおられると思います。せっかくいつもと違った場所に着ているのに、何故かいつもと同じ、
ファーストフードを食べるということ。別にファーストフードが嫌いということではないんです。ただ、何と
なく勿体無い気がしますよね?
支援
「ねえ! みくるちゃん、聞いてる? 何にするの?」
「へっ? あっ、じゃ、じゃあ涼宮さんと同じもので」
一通り注文を終えたあたしたちは、空いている席を見つけ席に座ります。はぁ。やっと座れた。電車の中で
は立ちっぱなしでしたから、足が痛かったんです。やっぱり、あたしは体力ないのかなぁ。
少しの間待っていると、店員さんがトレーを持ってこちらに歩いてきました。トレーの上にはハンバーガー
が山のように積まれています。そして、その店員さんの後ろからも同じようなトレーを持った店員さんが2人
続きます。嫌な予感がしてきました……。
「お待たせしました〜」
と、笑顔で店員さんたちは山積みのハンバーガーをテーブルの上に置きます。山積み×3。軽く見積もって
100個は超えています。店員さんたちは「ごゆっくり〜」と言って、戻っていきます。何故か無性にむかつ
きます。帰りがけに、ハンバーガーと同じ数だけスマイルを注文してやりましょうか?
「さあ、食べるわよ!」
「す、涼宮さん! 食べるって、あたしは何個食べればいいんですか?」
「みくるちゃんはあたしと同じだから20個よ。ちなみに、佐々木さんは10個。有希は50個ね」
む、無理に決まっています。20個なんて食べられるわけありません! はあ、佐々木さんと同じにしとけ
ば良かったなぁ。それでも10個ですけどね。長門さんは……もういいです。
「大丈夫よ。みくるちゃんは無駄におっぱい大きいんだから入るって。みくるちゃんは大きいしかないんだか
ら」
……涼宮さん、あたしのことそんな風に思っていたんですか? ひどすぎます! あたしだってほかにもあ
ります! 例えば……えーっと……やっぱりそれはまた別の機会にしましょう。それより、長門さんと佐々木
さん。睨まないでください。あたし、何かしましたか?
「大きすぎるのも不便というからね」
「乳魔人」
もしかして、あたしは嫌われているのでしょうか? 悪いことはしてないのに……。
「お腹空きました〜」
橘さんは涎を垂らしながら、あたしたちが食事する風景を見ています。食べないんですか?
「いえ、あたしは何も注文していません。電車代と言い、ここの代金と言い、もうあたしのお財布はすっから
かんなのです。自分のことにはお金は使えませんでした」
そう言えばそうでしたね。今回の旅行の代金は全て橘さん持ちでした。すっかり失念していましたね。どう
するんですか? あたしはそんなに持ち合わせていないですよ。
「取り敢えず、こちらの機関から借りてこの場を乗り切ろうと思います。はは、これからしばらくただ働きで
すね」
ばんがれ、橘さん。あたしも少しは手助けしたいのですが、お金のこととなると厳しいものがあります。な
ので、陰ながら応援させていただきます。橘さんを貧乏少女にするきっかけを作った佐々木さんは、悪びれた
様子を見せず「頑張って」と、一言。鬼です。
「どこから探すんだい?」
山積みのハンバーガーを片付けたあたしたちは、作戦会議に入ります。
ちなみに、あたしは全部食べ切れなかったので、残りは橘さんに全てあげました。あげたと言う言い方も可
笑しいですね。元々、橘さんのお金なんですから。
「んー、何も考えてないわ。有希はなんかある?」
「清水寺を推奨する」
「あのね、有希、遊びに来たんじゃないのよ。あたしたちは戦いに来たの! 清水寺はまた今度にしましょ」
ちょっと残念ですね。あたしも清水寺に行ってみたかったんだけどなぁ。またの機会ということですか。
「清水寺には恋愛が成就すると言われている滝がある。その水を飲めば――
「よし、清水寺に出発よ! さっさとしなさい!」
即答ですか。恋愛成就が効いたようですね。涼宮さんの目は血走っています。本気ですね。佐々木さんも鼻
息が荒くなっています。長門さんも少し嬉しそうです。橘さんは……まあ、いいでしょう。
早速、あたしたちはキョンくん捕獲、もとい恋愛を成就させるために清水寺へ出発します。清水寺はここか
らそんなに遠くなくバスで行けるようです。さあ、始まるざます! あっ、スマイルはちゃんと100個分お
持ち帰りしときました。どうなったかは、自分で試して調べてください。驚きの結果が得られますよ。間違っ
ても、古泉くん100人が付いてきたと思わないでください。それは気色悪いですからね。
「ここがかの有名な清水寺ね! さあ、キョン! 出てらっしゃい!」
「血祭りにしてあげるよ!」
支援
清水寺に到着するやいなや、開口一番、涼宮さんと佐々木さんは叫びます。他の観光客の方々の視線が痛い
です。旅行ってこんなにも他人の目が痛いものなのですか? なんかずっと変な目線で見られっぱなしです。
というより、佐々木さんの方向がずれてきている気がします。あたしたちはキョンくんを捕獲しにきたんじ
ゃなかったけ? 今のあなたはキョンくんを殺す気満々ですね。あたしたちが倒すべき存在は喜緑さんだった
はずですよ。どっちにしろ、野蛮なことに変わりありませんが。
「喜緑江美里を捕捉した」
他の人たちの聞こえないよう、あたしだけに向かって、長門さんが言いました。と言うことは、キョンくん
たちも清水寺にいるということですね。いきなり見つけ出すことができるとは、とれも幸先が良いです。あっ
けなく終わりましたね。ふふ、お仕置きの時間です。
「……エラー発生。喜緑江美里の情報周波数が途絶えた。これで彼女たちの居場所を特定することが極めて困
難になった。先手を打たれた。……ちっ」
そんな大きな音で舌打ちなんかしないでください。長門さんがやると余計に恐いんです。
先を越されましたか。相手方もこちらが捜索していると言うことに気付いたようですね。敵ながらあっぱれ
です。でも、勝負は始まったばかりです。相手が強ければ強いほど、こちらもやりがいがあると言うものです。
そちらに喜緑さんがいるように、こちらには長門さんがいるんです。戦力は五分五分と見てもいいでしょう。
負けませんよ、キョンくん。あなたは絶対あたしたちが捕まえますからね。
「キョンくんたちがここにいたことを涼宮さんたちに言いますか?」
「推奨はできない。涼宮ハルヒにわたしの能力が感づかれる恐れがある」
「そうですね。不安要素は少ないほうが良いですよね」
取り敢えず、あたしと長門さんは素知らぬ様子で、キョンくんを探すふりをします。いないと分かっていな
がら、キョンくんたちを探すのは虚しいです。
「有希、あれが例の滝?」
「そう」
あたしたちの目の前に、小さな滝が3本流れている所を見つけました。あたしたちがここに来た、真の目的
がある場所ですね。
「あれが例の音羽の滝と呼ばれるものだ。確か、左から、学問、恋愛、延命の滝だったかな。涼宮さん、分か
っているよね?」
「ええ、もちろんよ」
なにが分かって、何がもちろんなのでしょうか? 涼宮さんや佐々木さんの考えることはよく分かりません。
きっと、ノーベル賞受賞者もびっくりなくらい摩訶不思議なことを考えているのでしょうね。
あたしたちは音羽の滝に近づいていきます。ここは有名な観光スポットらしく、たくさんの人が列を作って
います。ちゃんと並ばないといけませんね。えっと、最後……尾は……って、またですか?
涼宮さんと佐々木さんは列を無視して、真ん中の滝、恋愛成就ですね、を真っ直ぐに目指します。手には2
リットルの空のペットボトルを持って。他の人に迷惑だから、順番抜かしはいけないんですよ! 長門さん、
あの2人を止めてください!
「大丈夫。情報操作は得意」
そんなお決まりのセリフをポーズを取りながら言わないでください! マンネリ化してきてます!
「迂闊」
あたしが涼宮さん、橘さんが佐々木さんを押さえ、他の方々に迷惑にならないようにしっかりと列に並ばせ
ます。ええ、もう恐いです。本当に恐いです。怒り狂うライオンを素手で押さえつけているような感覚がしま
す。実際そんなことはしたことがないんですが、あながち間違っていないと思います。
やっとのことで、あたしたちに順番が巡ってきました。脱兎の如く、2人は持っていたペットボトルに恋愛
成就の水を入れていきます。お腹下しても知りませんよ。一応、正露●は持ってきていますけどね。
さて、あたしはどうしましょうか。やっぱり恋愛ですかね。長門さんと橘さんも恋愛の水を選んだようです
し。あたしは恋愛の水を一口だけ飲みました。お腹は下したくありませんからね。恋愛……ライバルは多いで
すが、あたしも頑張ります! ファイト! みくる!
ちなみに、例の2人はペットボトルをラッパ飲みしてました。彼女たちには乙女の恥じらいと言うものが欠
落しているのでしょうか? いくら容姿が良くても、あれじゃ厳しいんじゃないかな。飲み終えた2人は、再
び水を汲むために並んでいます。誰かあの2人を止めてください……。
「くぅ、ちょっと飲みすぎたわ。お腹がタポタポ鳴ってるわ」
「流石に苦しいね」
言わんこっちゃありません。涼宮さんと佐々木さんがダウンしている間、残った3人で境内を見て回りまし
た。舞台から望んだ京都の景色はとても綺麗でしたね。やはり、このお仕事に就かせてもらって良かったです。
未来ではこんな景色をみることなんてできませんからね。どうにか、この清水寺をあたしの時代まで残したい
ですね。
支援
「長門さん、どうですか?」
「綺麗」
「ですよね! あたしもそう思います」
「また訪れたい。みんなで」
「みんなとは、SOS団の5人ですか?」
「そう。わたしのかけがえの無い仲間」
「絶対着ましょう! 約束です!」
「約束?」
「はい、約束です!」
「約束」
長門さん、約束は絶対に守りますよ。絶対に。そのためには。キョンくんと古泉くんを捕まえなければいけ
ませんね。うん、俄然やる気が出てきました!
「さあ、次の場所を探すわよ!」
復活した涼宮さんと共に、清水寺を後にし、キョンくん探しを再開します。しばらく歩いていると、人通り
が増えてきて、元の場所、河原町は祇園に戻ってきました。
「これだけ人が多いと探すのも一苦労だね。ここは二手に分かれて捜索しないか?」
「そうしましょ。そっちの方が効率が良いと思うわ」
上層部の決断により、二手に分かれることが決定しました。肝心の組み分けですが、例により、いつもの爪
楊枝での組み分けで決めます。涼宮さんはいつもその爪楊枝を持ち歩いているらしいのです。流石と言うか、
馬鹿と言うか。年季が入っていますね。
「グループは決まったわね! 任務はキョン捕獲、及び海藻討伐。じゃあ、出発!」
高らかに宣言した涼宮さんに続き、キョンくん探しに戻ります。ちなみに、班分けは、あたし、涼宮さん、
長門さんのグループと佐々木さん、橘さんのグループです。一番無難に収まって良かったぁ。仮に、涼宮さん
と佐々木さんたちと一緒になってしまったら、体がいくつあっても足りません。安全ピンの抜けた手榴弾を持
って歩けと言われているようなものですからね。本当に良かったです。
「キョン! どこにいるの!?」
「早く出てくるべき」
御二方の必死の捜索は続きます。頑張ってますねぇ。お姉さんは恥ずかしいので1メートル後方から見守ら
せていただきます。あなたたちと並んで歩くなんてできっこありません。あたしはまだ女を捨てたくありませ
んから。
「みくるちゃんもしっかり声だして!」
ですよねぇ。あたしだけ免除してくれようなんてことは無いですよね。はあ、分かりました。この朝比奈み
くる。SOS団の未来のためです。一肌脱がせていただきましょう!
「キョンくんや〜い」
「声が小さい!」
「ふぇ〜、キョンく〜ん」
やっぱり恥ずかしいです……あたしの決死の叫び声はキョンくんたちに届いたのでしょうか? 届いている
ことを祈ります。そうしないと浮かばれませんから。
その後も日が暮れるまであたしはずっと大きな声を出していました。喉の痛みはもう限界です。明日になっ
たら声がガラガラになっていることでしょう。そうなってしまったら、あたしのポジションは危うくなってき
ます。『ガラガラ声のみくるちゃん』なんて変ですよね? 長年培ってきたあたしのイメージがぶっ壊れちゃ
います。あたしは舌足らずな声が一番なんですから。
そろそろ捜索を切り上げようと思っていた矢先に、涼宮さんのケータイに着信がありました。電話に出た涼
宮さんは二言三言会話をした後、通話を終えました。どんな内容だったのでしょうか?
「ブルーから連絡よ。今日はもう終わりにして、宿で休みましょうって。心配要らないわ。宿はイエローがし
っかり人数分取ってくれたらしいから」
橘さん、またお金を巻き上げられちゃったんですね。いやはや、ご愁傷様としか言いようがありません。せ
めてものの情けです。そのお金分しっかり楽しませていただきましょう。
橘さんが取ってくれた宿まであたしたちはバスに乗って移動します。佐々木さんたちとは現地で合流する予
定です。バスで移動すること数十分。ようやく、あたしたちは旅館に到着することができました。看板には立
派な字で、『フシギ荘』と書かれています。それを見た涼宮さんは「フシギ荘って何て不思議そうな名前なの
かしら! きっと何かあるに違いないわ!」と。ここで親父ギャグですか。まあ、とても気に入られたようで
すね。
支援
「お疲れ様。成果はどうだい? まあ、表情を確認すればだいたいは察しがつくけどね」
「あなたの考えている通りよ。勝負は明日って言うことね」
リーダー、及びサブリーダーの間には妙な絆が生まれています。敵の敵は味方とでも言うのでしょうか?
海藻という強大な敵に立ち向かう2人の乙女。なんだか一大スペクタクルです。
旅館の中はとても上品で、まさに一流って感じです。ここのお値段は物凄く高そうですね。大丈夫かな?
「ここの旅館はあたしたちの機関の中でも有名で、超能力者御用達のものらしいのです。超能力者割引があっ
て助かりましたよ。そうでなければ、あたしはとっくに破産しています」
橘さんが話してくれました。超能力者割引って何なんですか。怪しい匂いがプンプンします。超能力者って
一体……。そう言えば、ほかにも超能力者の知り合いがいたと思うんですけど、まさかここに……なんてこと
は無いですよね。あたしが早計でした。
あたしたちが案内された部屋は5階の『花の間』というお部屋です。部屋はとても広く、5人で寝るには十
分すぎる大きさです。和風な部屋で心が落ち着いてきます。
「晩御飯の前にお風呂に行きましょ。ここは露天風呂らしいわよ!」
良いですねぇ。最高のシチュエーションじゃないですか。疲れた体を癒すにはもってこいですね。早速あた
したちは露天風呂まで移動します。
「あたしいっちばーん!」
ザブンという音と共に涼宮さんがすっぽんぽんで湯船に飛び込みます。それに続くようにあたしも……なん
てことはありません。涼宮さんだけです。佐々木さんや長門さん、橘さんも飛び込んだりはしてません。本当
にいちいち突っ込むのが面倒になってきます。滑って転んで頭を打っても知りませんよ?
「みくるちゃ〜ん、何身につけてんのよ〜?」
手をワキワキさせながら、いやらしい目つきで睨んでくる涼宮さん。えっ? 身につけてるって、バスタオ
ル巻いちゃいけないんですか?
「当然よ。女同士なのに何を隠す必要があるのよ? もしかして本当は男で、【禁則事項】でもついてんの?
そんなわけないわよねぇ?」
す、すす涼宮しゃしゃんん、ああなた、デ、デリ、デリカシーというもものががが……。
旅行という雰囲気のせいか、涼宮さんの暴走のベクトルはいつも違った方向に向いています。普段はもっと
まともな方だった気がするんですが。
支援
そして、朝比奈みくる、貞操の危機です。あたしの四方は涼宮さん、佐々木さん、長門さん、橘さんによっ
て固められ逃げることができません。四面楚歌という言葉がぴったりです。もちろんみなさんはバスタオルな
んか巻かず、すっぽんぽんです。バスタオルを巻いているのはあたしだけ。もうどんな展開になるか読めてき
ます。優しくしてくださいね……。
「かかれー!」
涼宮さんの掛け声と共に、4匹の獣があたしを襲ってきます。どんなことをされたかは割愛させていただき
ます。ここでは話すことができません。年齢制限に引っかかりますからね。ただ一言だけ、
「うぅ……お嫁にいけない……」
「気にしないの。みくるちゃんは可愛いんだから、いくらでも引き取り手がいるって。そんなことよりも、誰
が一番早く泳げるか競争しない? 優勝賞品はフルーツ牛乳ね!」
遊ぶだけ遊んで、必要なくなったらポイですか。腰が抜けているあたしをよそに、4人は湯船を泳いでいま
した。唯一、助かったことといえば、他にお客さんがいなかったこと。こんなの迷惑極まりないですし、あた
しの痴態も見られちゃいますからね。はぁ……家が恋しくなってきました。……ホームシックかな? こんな
ときに。
お風呂からあがったあたしたちは大広間に案内されました。既にお食事の用意ができているらしいのです。
メニューはカニのフルコースと聞きました。橘さん、お金無いって言ってませんでしたっけ? これも例の超
能力者割引ですか。まあ、カニが無料で食べられるんですから文句は言えませんね。久しぶりの御馳走です。
「えー、カニ? あたしカニは嫌いなのに〜」
確かにクリスマス鍋パーティの時にそんなことを言っておられましたね。我慢してください、涼宮さん。物
事が全て自分の思い通りにいくと思ったら大間違いですよ。あっ、でも、それって世界にとっては都合が良く
ないかもしれませんね。涼宮さんのイライラが溜まれば、少なからず世界に影響を及ぼすんですから。難儀な
ことです。
カニのお料理はとてもおいしかったです。こんなにもおいしいものを食べたのはいつ振りでしょうか? 橘
さんに感謝感謝です。長門さんは1人で10杯以上食べていましたね。あの小さな体にはどれくらい入るので
しょうか? 涼宮さんも悪戦苦闘しながら食べていました。剥くのは面倒くさいけど、美味しかったとのこと
です。
支援
食事を終え、あたしたちの部屋に戻ります。既にお布団が敷かれていて、寝る準備は万端です。やっと寝ら
れますね。あたし、もうくたくたです。
「ねえ、枕の数少なくない? 橘さん、もっと貰ってきてちょうだい」
「は、はい! わかりました」
橘さんはそう言って、部屋から出て行かれました。ちょっと、それ。どういう意味ですか? あたしの脳裏
には枕が飛び交ってる光景しか浮かばないんですけど。
「御名答! 枕投げをやらずして、旅行とは言い難いわ!」
やっぱりなるのですか……。あたしは嫌ですよ。疲労で体がいっぱいいっぱいなのに、これ以上体に鞭を打
てと。佐々木さんも長門さんも嫌ですよね?
「久しぶりに燃えてきたよ」
「のぞむところ」
こういう方たちでしたね。静かに闘志を燃やす御二方。橘さんもおそらく巻き込まれますでしょうし、枕投
げをやることは規定事項のようです。はぁ、やれやれです。
「枕、貰ってきましたぁ!」
橘さんが押してきたカートの中には、これでもかと言うくらいに枕が詰め込まれています。どんだけ持って
きているんですか! あなた馬鹿ですよね!
「うんうん。これぐらいあれば十分だわ。ではこれより、ハルヒマンプレゼンツ第一回枕投げ大会を執り行い
と思います!」
やんややんやとはやし立てるあたしを除いた3人。もう付き合っていられません。誰か助けてください!
「これを景気付けにして、明日こそはキョンを見つけるんだからね!」
枕投げをどうしたら景気付けに繋げることにできるのでしょうか? 訳ワカメです。それに今さらですが、
もう夜も遅いんですよ? 良い子は眠る時間です。
「涼宮さぁ〜ん、暴れたら下の人に迷惑ですよ〜」
そう言った瞬間、1つの枕が物凄いスピードで飛んできて、あたしの体に命中しました。ええ、痛いです。
とても痛いです。
「長門さん! いきなり何するんですか?」
「油断大敵」
支援
そうですか。既に枕投げは始まっていたんですね。分かりました。あたしは怒りました。もう許しません。
生きて帰れるとは思わないでください。覚悟!
「え〜い!」
本気で投げたつもりだったんですが、思ったよりもスピードが出ませんでしたね。自分の非力さが恨めしい
です。ですが、力が全てという訳ではありません。技術、知能も要求される、神聖にして高貴なるスポーツ。
いえ、戦いというべきでしょうか。ジハードです。枕投げはとっても奥が深いのです。
あたしたちの部屋、もとい戦場は収集をつけることが困難な状況に陥っています。もとより、つける気はさ
らさらありませんが。「キョンのアホ!」や、「喜緑ちねぇ!」、「ふんもっふ!」と言った、様々な声と共
にたくさんの枕が宙を舞います。勝負は白熱してきました。血が騒いできます。おや? 橘さんがよそ見して
います。これはチャンスです!
「橘さん、もら――
「隙あり!」
しまった! 涼宮さんの放った枕があたしの顔面にクリティカルヒットしました。それはそれは見事な音が
しました。その衝撃のせいであたしの意識はどんどん遠のいていきます。ここまででしたか……。無念です。
ここであたしはブラックアウトしました。
キョンくん、あなたは絶対にあたしたちが捕まえます。首を洗って待っていてくださいね。
きゅう。
※みくる気絶、及び就寝のため、ここからはセリフのみ
ハルヒ「あら? みくるちゃん寝ちゃった?」
佐々木「そのようだね。切りがいいからもう終わりにしようか」
ハルヒ「そうね。あたしも疲れちゃった」
みくるを布団に運び、4人も布団の中へ。消灯。
ハルヒ「みんな、もう寝た?」
橘 「まだなのです」
長門 「目が冴えて眠れない」
佐々木「何を言ってるんだい? 旅行はこれからじゃないか? 徹夜でお話はお約束だ」
ハルヒ「……ねえ、今だから効くけど、キョンのことはどう思っているの?」
橘 「女性の敵ですかねぇ」
長門 「わたしの婿」
ハルヒ「ちょっと、有希! それどういう意味よ?」
長門 「そのままの意味。過去にも合体したことがある」(嘘)
佐々木「おや? 奇遇だね。わたしも中学のときに何回かしたわ」(嘘)
橘 「さ、佐々木さん。それ本当ですか?」
佐々木「ああ、本当さ!」(嘘)
佐々木「涼宮さんはどうなんだい?」
ハルヒ「あたしは……当然よ! もちろん合体したわ!」(嘘)
佐々木「ふーん、どこで?」
ハルヒ「ど、どこって、どこでもいいじゃない!」
佐々木「わたしはキョンの家だよ」(嘘)
長門 「わたしは自宅」(嘘)
ハルヒ「何よ何よ! あたしは学校の屋上なんだから!」(嘘)
橘 「ふぇー、みなさん進んでいますね。羨ましいのです」
ハルヒ「橘さんはそういう経験とかないの?」
橘 「お恥ずかしながら無いのです。相手が見つからなくて」
佐々木「橘さんはどういう人が好みなんだい?」
橘 「それはあなたみたいな女性です!」
佐々木「……」
支援
122 :
◆FUYSNYFbfg :2008/02/01(金) 20:16:32.63 ID:3b0hwqawO
さるっちまった
あと2レスなのに……
猿の間に飯食ってくる
さるった?
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと812,425秒:2008/02/01(金) 20:21:21.47 ID:wj92v6tO0
あ
期待保守
支援
支援
支援
シエラレオネ
俺はまだ飯食えねえが支援
しえーん
ただいまです
では残り2レス投下します
ハルヒ「ま、まあ、人の趣味はそれぞれよ。気にすることないわ」
ハルヒ「みくるちゃんはどうなのかしら?」
佐々木「そりゃもう、ずっこんばっこん」
ハルヒ「本人に確認したの?」
佐々木「いや、ただの妄想だよ。こんな体してるからね」
長門 「無駄な脂肪の塊。理解不能」
ハルヒ「確かに、裏でいかがわしいこといっぱいしてそうね」
橘 「あたしも大きくなりたいなぁ」
長門 「あなたはまだまし。わたしは皆無」
橘 「いいじゃないですか。中途半端な胸よりも需要がありますよ」
佐々木「橘さん、それは……」
長門 「橘京子」
橘 「はい、なんでしょうか?」
長門 「いっぺん、死んでみる?」
橘 「ごめんなさい。ごめんなさい。あたしが悪かったです」
ハルヒ「キョンは今何しているのかしら?」
佐々木「案外直ぐそばにいるのかもしれないよ」
ハルヒ「かもね。灯台下暗しとも言われているし」
佐々木「そして、今頃喜緑さんといけない汗を流してたりね」
ハルヒ「縁起でもないこと言わないでよ。って、有希! どこ行くのよ?」
長門 「喜緑江美里をジェノサイド」
佐々木「嘘だから、落ち着いてくれ。ジェノサイドは明日するから」
橘 「そうなのです。今は体力温存ですよ」
佐々木「九曜さんは本当に流してるかもね。彼氏も一緒だし」
長門 「周防九曜を削除」
佐々木「だから冗談だって。すまない、もう言わないよ」
ハルヒ「そうかぁ。黒い娘には古泉くんがいたんだっけ」
長門 「羨ましい」
佐々木「羨ましいね」
ハルヒ「なんか腹立つわ」
橘 「彼氏には興味ないのです」
ハルヒ「早くキョンをあたしのものにしないと」
佐々木「聞き捨てならないね。もう既にわたしが唾つけてあるんだけど」
長門 「この泥棒猫」
ハルヒ「ふん! あんたたちには絶対譲らないんだから!」
佐々木「容赦はしないよ」
長門 「最後に勝つのはわたし」
橘 「男の素晴らしさは分からんのです」
乙女たちの夜はまだまだ続く……。
今回はここまです
猿のせいで迷惑を掛けたことをお詫びを。
支援感謝!
皆ぶっ壊れ過ぎだろwww
唯一まともなみくるが最後に参加してないから余計にwww
続きwktk!
女達恐ぇぇwww
キョンは捕まったら死ぬんだろうな……
続きwktk!
佐々木さんが黒いwww
やっと追いついた。全部GJ!
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと806,681秒:2008/02/01(金) 21:56:52.52 ID:dw9SoIF50
jp
素晴らしい黒さだ
●<保守
○<綺麗なお姉さ……! 遠慮しておきます……
●<最終回ほしゅ
●<18連投さる上等です↓
●<でももしなったら出来れば助けて
「情報統合思念体が観測したところ、既にこの世界に、涼宮ハルヒの生体反応は存在しない。
そして、以前涼宮ハルヒが世界を創造しようとした次元上にも、涼宮ハルヒは存在しなかった。
涼宮ハルヒは現在、その二つの次元の合間に位置する、非常に希薄な空間に迷い込んでしまっている」
ドアの前に立ち尽くす俺を避けるようにして部室に立ち入った長門は、右目で俺たち三人の顔を順番に見回した後
団長席の前まで歩いて行き、コンピュータの電源スイッチに触れた。
「この数ヶ月の一件で精神にダメージを負った涼宮ハルヒは、この世界を捨て、新たな世界を作り出したいと願った。去年と同じ様に。
しかし、人々の意識情報を処理し続けた涼宮ハルヒの精神に、既に新世界を創造するだけの力を使う余力は残されていなかった。
涼宮ハルヒは望む次元に辿りつくことなく、我々にとっては捕捉し難い、いわば路地裏のような次元に迷い込んでしまった。
更に、その次元にて世界を作り出すだけの力も無く……しかし、この世界へと帰ってくることも出来ない」
「自ら生み出した世界に閉じ込められてしまった……そういうわけですか」
「そう」
起動したPCに向かう長門に、俺は駆け寄る。
「ハルヒと連絡を取ることは出来ないのか? 前に、俺にメッセージを送ってくれたみたいに」
「先ほどから幾度か試しているが、現時点では成功していない。このPCならば可能かとも思ったけれど……不可能だった」
観たことも無い画面を映すモニタに向かって、長門は手早く何やらを打ち込み、暫く何かを試していたようだったが、やがて諦めたように手を離した。
「……情報統合思念体の力では難しい。その世界を観測する事は出来ても、そこに存在する涼宮ハルヒに干渉することは」
「観測は可能なのですか?」
不意に古泉が口を挟む。
「つまり……こちらからその世界へ、誰かが向かった場合、それが成功した事を確認する方法はある。そういうことですか?」
「可能。しかし、現時点で、この世界とその世界を行き来する手立ては」
「有るかもしれません」
古泉が不敵に笑った。
「神様が生んだ世界なら、神様の力を利用すればいいんですよ」
◆
時刻は午後五時二十分。気の早い冬の空は、既に夜の色合いを見せている。非常に端的に表現して、寒い。
俺は古泉の作戦を実行に移すべく、自宅から五十メートルほど離れた位置にある路地裏に身を潜めていた。
谷口のやつめ、一体何を梃子摺っていると言うのだ。もう三十分もこの場に放置されている。いい加減全身が冷え切ってしまっている。
「いいじゃないですか、あなたは。僕なんて生足ですよ?」
うるさい、お前は黙ってろ。俺の真隣には、例によって顔の近い副団長様が、いつもの笑顔で俺と似たように凍えながら待機している。
寒空の下で三十分間と言うだけできついのに、それに加えて隣にこの奇々怪々な生物が付きまとうというのだから
これはもう言語では説明しきれない不快さだ。
「本当に上手く行くんだろうな?」
「ええ、恐らく。いいですか、長門さんによって、こちらからそちらの世界を観測できる。これはかなり大事なことです」
古泉は合わさらない歯の根を無理やりに押さえつけながら語った。
「噂が現実化する。と言う事はつまり、現実化した事が誰にも知りようのない噂なら、実現しないと言うことです。
我観測す、ゆえに宇宙あり。今回の場合、僕たちは長門さんを通して、貴方があちらの世界に到達した事を知る事が出来るのです。
成功する条件は十分そろっていると思いますよ。っていうか、成功します、大丈夫です」
「……都合のいい屁理屈にしか聞こえないんだがな」
「お察しの通り、屁理屈です。そう呼んだほうが良いでしょう。
ところで近頃、僕らの周りで、屁理屈でない出来事なんて起きました?」
言葉を返す代わりに、腹の底からの溜息を返してやる。
「長門さんが、涼宮さんのいる世界を観測してくれなければ、この作戦は不可能でした。
本当に、感謝しても仕切れませんよ、彼女には」
横目で見た古泉の顔は、寒さに青ざめながらも、まるでこの世の限りを手に入れたかのように幸せそうな微笑に染まっていた。
その微笑を見て、俺は思わず呆れの溜息を漏らす。
「まだ成功したわけじゃないんだぞ。暢気な顔しやがって」
「ふふ、すみません」
笑い方が気色悪い。
「でも……僕は正直、もう何の心配もいらないと思っていますよ。何しろ、貴方が、涼宮さんの所に行ってくれるんですから。
どんな事があったとしても、悪いことにはならないでしょう。信じていますから。お二人の事をね」
うわ言のような古泉のセリフに、俺が文句を返そうとした瞬間。
俺のポケットで、谷口が歌い出した。長門からだ。
『現在、あなた達から直線距離で五十六.四二メートルの位置に、谷口・国木田の両名が接近している。作戦を決行するなら、今』
「分かった」
俺はそう返答した後、少し迷った後で口を開いた。
「長門……ありがとうな。本当に、感謝してる。でも…
……長門、あのな……もし世界が元に戻ったら、お前のお母さんは、もしかしたら……」
『分かっている』
俺の言葉が最後まで言い終わらないうちに、長門ははっきりとした口調で返事を返してきた。
『……お母さんの事も、お父さんの事も、分かっている。私の持っている、この記憶のことも』
長門は静かに語った。
『けれど、私はそれ以上に……私たちの本来の、あるべき姿に帰りたいと、そう願っている。
あなたの……あなたの知る私に戻れるなら、そうしたいと、私は願っている。だから、大丈夫』
「……そうか」
『時間が無い』
長門は言った。
『やって』
「おう」
通りの端に国木田と谷口の姿が現れたのを確認すると、俺は古泉の手を取り(気色悪いがこの際仕方が無い)、その様を見せ付けるかのように歩き出した。
…―――♪カンジルセーカーイヲーミーセーテーアゲータラー
from:谷口
Sub :谷口君情報
------------------------
キョンと涼宮に関する決定
的瞬間を対に目撃。なんと
撮影にも成功。これは下衆
な冷やかしではないでゲス
。速やかに知りあい全員に
この画像を送信すべし。こ
れは友人としてのお祝いの
儀式である。繰り返す、こ
の画像を流布せよ。涼宮の
背が妙に高いのは幻である。
-----------END----------
File:200X02XX0902...jpg
…―――♪Ah デキルコトナラ ムカシカイテ トチュウデー
from:国木田君
Sub :今、涼宮さんが
------------------------
キョンの家の前で、キョン
と手を繋いで家に入ってく
のが見えました。 森さん
も、二人のこと知ってるん
ですよね? 僕流石にびっ
くりしちゃいましたよ。
-----------END----------
支援
部屋に入るなり、俺は古泉の腕を引っつかみ、そのまま階段を駆け上がった。
途中、下で妹が何やらを言っていたような気がするが、妹の目にこんな汚物を見せるわけにも行かない。
とは言え作戦が成功するまでは外にも出せないため、こうして大急ぎで部屋に隠すべく走っているわけだ。
自室のドアを音を立てて閉め、古泉を部屋の中央に放り出す。その際に、セーラー服のスカートの裾からちらりと中身が覗く。
うわ、死にたい。今俺、猛烈に死にたい。
「乱暴ですね、気の早い男は嫌われますよ」セミロングのカツラを取り去りながら古泉が笑う。黙れ気色悪い。
「本当にあれで騙せたんだろうな? 国木田は其処まで阿呆だとは思えないんだが」
「大丈夫ですよ、遠目に見たらわかりません。この線の細さ、なかなかそれらしいでしょう?」
ハルヒ仕様のセーラー服を見に纏った古泉は、調子に乗って俺の前でくるりと一回転などしてみせる。誰か助けてくれ。
身長が違うじゃないか。と、そんな事を突っ込む気力も残っていなかった。俺は机の上に鞄を放り出すと、ベッドの上に仰向けに体を投げ出した。
「このごろは疲れてばかりいるぜ」
「これからもうひと仕事あるのですから、よろしくお願いしますよ」
「ああ、そうだったな……おい、何をしてる?」
「いえ、ですから、もうひと仕事ですよ」
「……お前、昼からすこし気になってたんだが、まさか……」
「おわかりですか? ですが、もう遅いですよ。僕を部屋に上げたのが運のつきですね」
全身から血の気が音を立てて引いて行くのが分かる。咄嗟に飛び起きようとするが、既に古泉の手によって、俺の体はベッドに押さえつけられている。
……俺の脳裏に、いつぞや長門が口にした噂の話が蘇ってくる。
「ま、まて古泉、早まるな! その、お前のそれは噂の所為でそうなっているだけでだな!?」
「さて、それはどうでしょうか? この想いが一時のマヨイであるかどうか……試してみれば分かるかもしれませんよ?」
「ちょ、やめ、意味が分からないし笑え……そっ、それをしまえ! ソレをしまえ!」
「はい、それ無理。こちらはもう放課後気分なんですよ。観念して下さい。
悪いようには致しませんとも! そーれ、もってけセーラーふんもーっふ!」
「そりゃ一体なんてエロゲの放課後だ!? や、やめろ、それだけは! あ、あ、あなr」
支援
あのセリフなのか!? ついにあのセリフを吐いてしまうのか、俺は!?
しかし。このどんでん返しのからくり芝居を遮るように、不意に俺の視界は、無数の光の粒のような物に覆われた。
これは……一体?
「チッ……もう始まったのですか。あのノンケども、仕事が速いですね」
古泉は俺の体を組み伏せたまま舌を鳴らし、吐き捨てるようにそう言った。
……古泉、お前は一体誰だ? 誰になってしまったと言うのだ?
俺の戸惑を他所に、古泉は俺を見下ろすと、百万ボルトの笑顔を作り、言った。
「王子様? 今回も忘れないで下さい。Sleeping Beautyです。……何なら練習していきますか?」
「うるさい黙れ顔が近いどけおm」
ティウンティウンティウン。そんな音を最後に、俺の意識は途絶えた。……ギリギリ触れる前だったと思う。
◆
−−−♪ワータシーツーイテーユクーヨードーンナーツラーイー
from:阪中さん
Sub :Re/キョン君知らない?
------------------------
>今日の日直なんだけど
>見なかった?
Tょωヵゝ涼宮±ωσ所レニ
レヽゑらUレヽσЙё
-----------END----------
File:200X02XX0902...jpg
支援
◆
目を覚ましたすぐ目の前に、地べたに座り込んで泣きじゃくるハルヒの姿があった。
昨日会ったばかりだと言うのに、随分と長い間会っていなかったような気がするのは何故だろうか。
周囲には何も無い。色をつける事を途中で投げ出された海の底のような無機質な光景が、ただただ何処までも広がっている。
気を抜くと、自分がどの向きの重力にひきつけられているのか忘れてしまいそうだ。
「ハルヒ」
俺は目の前で子どものように声を上げて泣くハルヒに向かって、小声で名前を呼ぶ。
二人だけの空間なのだから、このくらいの声で十分なのだ。
「全く、こんなところまで追いかけさせやがって……」
ハルヒの前にどっしりと胡坐をかき、ハルヒの顔を覗き込む。
ハルヒは依然、まるで俺など存在しないかのように、マイペースに泣き続けている。
「なあハルヒ。何がいやな事があったんだよ? 今度は」
何を話したものか。とりあえず、何も知らないふりを繕い、訪ねてみる。
「長門の事か? あれは、まあさ。長門も色々あって……ちょっと気分が悪かったのかも知れないだろ?
お前にだってあるじゃないか、何を言っても答えてくれないときとか。長門にだって、そういう時があるんだよ」
「違う」
俺の言葉に、ようやくハルヒが反応を見せる
「あれは、そうじゃないの。有希は……有希は、ホントにあたしの事、嫌がって……」
支援
何を言い出すかと思えば。
「長門がお前を嫌うわけないじゃないか。あいつは、あんなだけど、ちゃんとお前の事を心配してるし……」
「こんな、あたし、こんなことになるなんて、おもってなかった」
毎度の事ながら、俺の話なんか聞いちゃくれない。暴走列車のような感情だ。
「あたし、いつもどおりがいやって……なにか、不思議なこととか、おかしなこととか……
でも、あたし、みんなでいっしょにいたかったのに……
おかしなこととか、みんなで一緒に、楽しみたかったのに」
ああ、分かってるよ。ハルヒ。
「だから、もっと沢山の不思議が集められるように、少し頑張ってみたんだよな」
「……」
「でも、ちょっとだけ……それが、早かった。ちょっとだけ上手くいかなかった。ただそれだけじゃないか。
なあハルヒ。それで、お前は、みんなやり直しちまえって思ったのか?」
「……あ、たし」
しゃくり声が妙に耳に障る。ハルヒの声は少し掠れている。
どれだけ泣き続けていたのやら。
「あたし……こんな、何もできないあたしなんて、キョンだって相手にしてくれないって……
だから、もう……だめだって、思って」
何だそりゃ。
俺がお前を相手にしないって?
馬鹿言うなよハルヒ。俺はお前が神様だからって、お前と一緒にいるんじゃないんだぜ。
少なくとも、俺はそんなつもりはない。
支援
しえn
つまるところ、こいつはとことん子どもなのだ。
それが何だ、神様って。こんな神様いねえよ。
なあ、そう思わないか? お前も。
こんなか弱い女の子みたいな神様、居て溜まるかよ。
「ハルヒ。そろそろ、帰ろうぜ」
俺がそう言うと、ハルヒはようやく、俯いたままだった顔を上げ、俺の事を見た。
「何もがんばらなくていい。ハルヒ。お前がお前でいたら、なんだって好きなようになるから。
おかしなことも、みんな元に戻る。本当だぜ? 一瞬で元に戻るんだ、お前がそう願えば。
不可能なんてないんだよ、お前には。だから、帰ろう。楽しいこと、もっとたくさんするんだろ?
いいか、今以上なんてやろうとするな。今は今のままでいいじゃないか。
余計なことが聞こえるなら、耳を塞げ。見えるなら、目を閉じろ。
それでもダメだったら、大声で、好きなことだけ叫べばいい。他の事なんてどうでもいい、ほっとけ」
「……」
躊躇うように瞼を伏せ、唇を噛むハルヒ。
ったく、しょうがねえな。
「……ハルヒ! 冗談じゃない、このまま一人で逃げようなんて、俺は絶対に許さないからな!」
「っ……キョン?」
俺は叫ぶ。
「ったく、この馬鹿! どうでもいいことで頑張って、空回りして……
お前がうだうだ考えなければ、何もかもが上手く行くんだよ!
いっつも何も考えて無いくせに、こんな時ばっかり余計なこと考えやがって!」
目を丸くするハルヒの両肩に掴みかかり、呼びかける。
しえn
支援
しえn
支援
ちょうど10レス……さるったか。支援。
解除しえん
しえn
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/01(金) 23:29:01.39 ID:n9CpioEh0
あげ
支援
支援
やけに長いな。
しえn
家庭SIEN
シエラレオネ
「ほら、なんか言えよ! お前も……恥ずかしいぐらいの事、言っちまえ! そんで、元気出せ!
頼むよ、もうこんな世界、いいだろ! 前のトコならまだしも、こんなとこ、何も無いじゃないか!」
「あ、あたし……」
「何だ? 言いたい事があったら、もっとでっかい声で言えよ!」
「あたし……でも、あたし、あんな、あんなおかしくなったところ、嫌なの!」
「じゃあ、ここだったらいいか? こんな、何も無いところに、この先もずっと居たいかよ?」
「嫌! そんなの、もっと嫌!」
「だから、帰ろうぜって言ってるんじゃないか! 何度言わせんだ、向こうに帰ったら、何もかもが上手く行くんだよ!
ハルヒ、お前には不可能はないんだ! 信じろよ、いつもの自信過剰はどうしたんだよ!
頑張れ、ハルヒ、怖くない! だからこっち、帰って来い! そしたら何もかも上手く行くんだ!」
「本当? キョン、本当に何もかも元に戻るの?」
「ああ、そうだ。戻れるんだよ、ハルヒ! お前なら戻れるんだ!」
ハルヒの声が徐々に大きくなり、その目にも生気が戻ってくる。
「キョン……あたし、帰る! あたし、もう一回、あそこに戻る!」
「ああ、そうだ! 帰ろう、ハルヒ! ……ハルヒ?」
対にハルヒから望む言葉を聴けたのは良いんだが。
戻る。と宣言した直後に、目を閉じたハルヒ。まるで何かを待つかのように、頬を赤らめ……
……帰るのって、またこれやらないと帰れないのか?
――涼宮さんがそう決められたのでしたら、そうなのでしょう。
きっとあの男なら、そう言うんだろうな。
………
……よし。
覚悟決めるか。
1、2、の……
…
―――――……
しえn
支援
◆
自分を含んだ周囲の空間の全てが、縦横無尽に振り回されているかのような感覚が収まるのを待ってから、俺はゆっくりと目を開けた。
窓から射し込む朝日が、布団越しの俺の体の上に降り注いでいる。
カーテンを少し除けて窓の外を見ると、平穏、平和としか呼び様の無い、非常にのどかな冬の朝の空が広がっていた。
傍らの時計を見ると、妹が起こしに来るはずの時間よりも、二十分ほど早い時刻を示している。
俺が首を鳴らし、凝り固まった背筋を伸ばすために背筋を伸ばしていると、隣で布団を被っているハルヒが呻き声を上げた。
……さて。つまり俺たちは、無事この世界に帰って来れたらしい。
「う……ん………………あれ?」
不意に揺り起こされたアルマジロのような動きで体を起こしたハルヒは、腫れぼったい両目を擦った後、傍らの俺の顔を見上げ
一体何が起きているのか分からないと言った表情を浮かべている。これは今に、大騒ぎをされるだろうな。
その前に、言うべき事を言ってしまおう。
「おはよう、ハルヒ。……気分はどうだ?」
◆
「まだ全快とは呼べないが、涼宮ハルヒの精神は、順調に回復している。
そして少なくとも、貴方と共に希薄空間から帰還して以降、噂によるものと思われる世界の改変は行われていない。
……世界は救われた。そう考えて概ね問題はない」
片目では読みにくいのか、いつもよりも少し高い位置で本を開きながら、長門はそう言った。
しえn
「事件は、涼宮ハルヒが無意識の内に、自らの許容量を越える力を使おうとしたことから始まった。
あなたの説得によって、涼宮ハルヒは自分の無意識下の欲求をセーブする事を覚え、事態は収束した。
世界は、復活した涼宮ハルヒの願望にあわせ、再び以前のような状態へと回帰した。
しかし、修正は完全とは言えず、人々の意思によって改変された状態のまま放置されている要素も無数に存在する。
それらは涼宮ハルヒによって無害であると判断された要素であり、それらの要素が引き継がれることによって
人々の記憶や認識に矛盾が発生しないよう、意識の改変も為されている。
よってそれらの要素が修正されずに残されることによって、今後何らかの問題が発生する可能性は……ゼロではない。しかし、低い。
……私の持っているこの記憶も、引き継がれた要素の一つであると言える」
長門の記憶。そう。世界が修正された今も、長門には改変されていた世界の記憶が残されている。
それどころか、今でも長門の傍には……居るのだという。長門を十六年間見守り続けて来てくれた人たちが。
「……今の私の持っている記憶と環境は、あなたや、涼宮ハルヒの持つ記憶の中の私が持つべきものではない。
何故それらが修正されなかったのか……分からない」
「きっと、それが本来、お前が持つべきものだったんだ」
長門は本の上と俺の顔を交互に見比べ、少し考えるような素振りを見せ、その後で、確かな感情の宿った瞳で俺を見つめ、口を開いた。
「私は……この記憶を失わずに済んだ事を、私と言う固体は、とても、喜ばしく思って……いる」
長門が流暢でなく口を利いたのは初めてではないだろうか。
躊躇うような沈黙の後で、長門は本を閉じ、立ち上がった。
「今日は、これで……眼科の予約がある」
「ああ。早く治せよ、ものもらい」
「それは私の意思によって左右できる問題ではない。……しかし、完治まで時間はかからないと思われる。
……お父さんは、名医」
いつもより四ミリも余計に体を弾ませながら、長門は文芸部室を出て行った。
大丈夫だ、長門。世界はこの上ないくらい素敵に生まれ変わっているよ。俺にとっても、お前にとっても。
支援
しえn
◆
「やあ、今日はお一人ですか、王子様」
部室前の廊下にて、背後から声を掛けられる。振り向き様に繰り出してやった鉄拳は、妖怪わらいぶくろの右の手のひらによってあっさりと留められてしまった。
「どうも、先日は僕がご迷惑を掛けてしまったようで……どうか許していただけないでしょうか。アレは僕の意思ではありません」
何と言われようと、密室で起きたあの邪悪なスペクタクルの記憶を、俺の脳裏から取り去る事などできん。
「ええ、そのようですね。……実を言うと、僕はいまいち、何があったのか覚えていないんですよ。
ただ漠然と、こう、嫌がる貴方を組み伏せ、強引にこちらの欲求を満たそうとしたような気がするので、一応お詫びをしたまでです」
俺にトラウマを植え付けておきながら、その記憶をあっさりと失ってしまったと言うのか。
馬鹿な。JS。俺の純情の玩ばれっぷりったらない。
「……どうも、改変世界での僕は随分と過激なおいたをやらかしていたようですね。申し訳ありません、本当に謝ります。
お詫びと言うわけではないんですが、こちらを」
俺に差し出されたのは、大概見慣れたミニサイズの缶コーヒーだった。
「随分安いな」
「とりあえずです。埋め合わせはいたしますよ、また後日にね
ところで、今日は貴方に訊きに来たんですよ。僕は一体、昨日までの世界で何をしていたのか、ね。
なんだかとても気分のいい思いをしていた気がしてならないんですが、一体どんな事をしていました?」
俺は少し考えた後、目の前のそれに負けないくらいのニヤケ面を作って、言ってやった。
「知らないほうがいいぜ。戻りたくたって、もう戻れないんだからな」
支援
しえn
◆
「今回の件で、機関の中で、この世界と涼宮ハルヒについて新たな考えが浮上しましてね」
いつもの席にたどり着くや否や、古泉は藪から棒に口を開いた。
「何だ言ってみろ」
「すなわち、涼宮さんは本当に神と呼べるのか? ……そういう考えです。以前から囁かれはいたのですがね」
「ほう」
古泉は話しながら、俺に伺いを立てることも無く、勝手に将棋版盤を取り出してきて、駒を並べ始める。
「涼宮さんは確かに、この世界を改変する力をお持ちです。それは神の力と呼ぶほかありません。
しかし、涼宮さんはその力を、意のままに操る事が出来るわけではない。
自分の許容量以上の力を使おうとすれば、今回のようなバグを発生させてしまう。
果たして自らの力に溺れてしまうような存在を神と読んで良いのでしょうか?
或いは、涼宮さんとは、この世界と共に誰かによって創られた、雇われ店長のようなものなのではないかと」
俺と古泉の駒を打つ音が、狭い文芸部室内に響き渡る。
「つまり、僕らや涼宮さんの存在するこの世界とは別次元……と、言うより、一枚外側、ですかね。
そこにはこの世界を作った主であり、この世界を箱庭のように見下ろすことの出来る存在がいるのではないかと。
もしそんな存在が居たならば、それを何と呼ぶべきでしょうかね?」
神、か。
なるほど。確かにそう考えると、ハルヒは神というより、神様の力を手に入れてしまった、ただの子どもである。
しえn
支援
「ありえない話じゃあないかもな」
人間、想像の付かない物については、恐ろしく無責任な感想を抱いてしまう。
ちょうど双方の駒が並べ終わった時、俺たちの前に、緑茶の注がれた湯飲みが置かれた。
顔を上げると、いつものメイド服を身に纏った朝比奈さんが、満面の微笑を浮かべて立っている。
「どうもありがとうございます、朝比奈さん」
俺が改まって礼を述べると、朝比奈さんはすこし驚いた様子で、恥ずかしそうに頬を染められてしまった。
恐らく彼女も、昨日まで自分が身を置いていた状況の事は、全て忘れてしまっているのだろう。あの夜の事も。
そうだ。それでいいんだ。あんな出来事をいちいち覚えている必要なんてない。
「……そうなると。もう一つ、馬鹿に出来ない可能性が発生するんです」
急に低い声を出すな。別の意味でびっくりするだろ。
「その『神様』は常に、僕らの世界を見下ろしている。その方が一体何を思って世界を転がしているかはわかりませんが
恐らく、その神様は、まだこの世界を滅ぼすつもりはないのでしょう。
しかし、この世界を管理している神……涼宮さんです。は、あまりにも子どもじみていて、度々こういった事態が発生する。
そういった場合にすぐさま対処する為に、神様は涼宮さんを生み出すのと同じくに、彼女専用の特効薬を生み出していた。
それは即ち……涼宮さんを制御する為の、涼宮さんを上回る力を持った神様――外側のです。の、分身と言ったところでしょうか」
俺は古泉の顔を見る。笑顔なのか、真顔なのか分からない、とても微妙な表情を浮かべている。
しばらく沈黙した後、俺は一つ鼻を鳴らして笑い、歩の駒を進めた。
「笑えないと思いますよ、僕は。今回、貴方が噂の力の影響を一切受けなかったのが、その証拠になるかと」
古泉は言った。
「今までもそうでした。涼宮さんの力によって、貴方個人の意識が悪い方向へどうこうなった事は一度もない。
貴方に力が働く場合とは、それは貴方が涼宮さんを救い出してくる時です。五月の件や、今回のように。
……貴方には世界を改変する力は有りません。しかし。或いは、全てが涼宮さんの力に飲み込まれようとも
たった一人、変わることなく立ち止まり続け、全てを元通りに還す……いわば、再生の力があるのではないかと」
しえn
この古泉は、笑顔こそ浮かべてはいるが、頭の中はほとんどマジのようだ。
なんだ? 俺が、ハルヒの力に対抗する力を持ってるって?
「仮にそうだったら、どうするんだ? 俺を捕まえて解剖でもするってのか」
「はは、そんな話も出てくるかもしれませんね」
爽やかに微笑みながら、なんて事を言ってくれるんだ、こいつは。
「大丈夫ですよ。世界の崩壊を免れる事が目的の僕らにとって、貴方は救世主みたいなものです。手出しする理由がありません。
其れにもし、そんな輩が出てきたところで……お忘れなく。貴方には僕がついています」
ぞくり。微笑みとトラウマが悪寒となって、俺の背中を走る。
「ご安心を。僕が守ります。あなたの事も、涼宮さんの事もね」
◆
神様の分身だって? この俺が?
…………馬鹿な事を言わないでくれ。
それじゃあまるで、俺はその役目の為に、ハルヒの傍にいるみたいじゃないか。
古泉。自慢じゃないが、俺は俺がここにいる理由を、ちゃんと自分で分かってるんだ。
神様なんぞに仕立て上げられて、この気持ちを作り物にされたりしたら、たまったもんじゃない。
◆
支援
しえn
「不思議なことに、こないだあんたのうちに泊まってから、すっごく寝つきがいいのよ」
おなじみ、傾斜のきつい通学路を跳ねるように歩きながら、ハルヒは言った。
「ずーっと寝不足だったのよね、何か知らないけど。でも、あれからは全然。悪い夢も見なくなったし」
「悪い夢?」
わざとらしく、俺は聴いてみた。
「そりゃ、どんな夢だ?」
「毎晩違うんだけど、なんか……ドロドロした、すごく嫌な気分になる夢。ちゃんとは覚えてないわ。
何か最近、いまいち覚えてない事が多くって、イライラするのよね。そもそも、どうしてアンタの家に言ったのかも覚えてないし」
「奇遇だな。古泉もそんなような事を言ってたぜ」
「古泉君も?」
俺がその名前を口にした途端、はたと思い出したように、ハルヒは俺を振り返る。
その瞳には、何か珍しい生き物を目にしたときのような、奇妙な好奇心の光が灯されている。
嫌な予感が俺の背筋を這い回る。
「……どうした?」
「いや、小耳に挟んだんだけど、古泉君って」
……よーし、分かった。ハルヒ。もう何が言いたいか分かったから皆まで言うな。
そしてそれはただの噂だ。根も葉もない、噂話だ。
荒唐無稽で何の信憑性もない噂話なのだ。だから……
「女装癖があるって本当なの?」
「そっちかよ!」
やっぱり騙せなかったじゃねえか。
しえn
支援
◆
さて。そんなこんなで、この不思議な騒動は、一先ず解決に到った。
したがって、この物語は無事、エンディングを迎える事になる。
いつものように、俺たちにほんの少しの変化を齎して去って行ったこの事件……
それは、いつもよりも少しだけ、生々しい臭いのするものだったのだが
それでもまあ、終わりさえよければ全て良し。そう思わなければやってられない。
最後に、俺はと言うと。
いたちの最後っ屁のように残された最後の噂……即ち、俺とハルヒの平日お泊り事件(なんと下衆な見出しだろうか)について
下衆な好奇心をむき出しにして追求してくる谷口(ちなみにこいつは完璧にただの阿呆に戻ってくれた。
やはりそれでこそ谷口だ。ありがとう、谷口、フォーエヴァー……)やその他の生徒達を散らすのに少々労力を要した程度であり
今のところは、つかの間の平和と言うやつを謳歌している状態だ。
またいつぶっ壊れるかわからない世界だ。上手く暇を見つけて体を休めておかないと、本格的に身が持たないからな。
その時の為に英気を養っておかなくてはならない。
週に一度の不思議探索と、時々ハルヒが持ち込んでくるちょっとした騒ぎは、体を鈍らせてしまわない為のいい刺激と言ったところか。
つまるところ、当たり前の日常である。俺の追い求め続けたものだ。
しかし、多分。俺はそんな倦怠ライフに舌鼓を打ちながらも、心のどこかで待っているんだ。
また、誰かさんの巻き起こす不思議に巻き込まれる瞬間を。
情けないことに、結局俺は、この非日常を程よく織り交ぜた日々に、味を占めてしまったわけだ。
困ったものだ。
……ハルヒ。どうせお前は、これに懲りることなく、また面倒な事を始めようとするんだろうけどな。
いいさ、何度でもやってみろ。お前が何処にいっちまったって、俺は追いかけていってやる。
誰が神様だとか、そんなのは関係ねぇ。何処からだって、このSOS団まで連れ戻して、幸せな日常に引き摺り戻してやるよ。
お前がいなきゃ始まらないんだからな、SOS団は。
なあ、そうなんだろ、涼宮ハルヒ?
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/01(金) 23:51:37.18 ID:Eor/Lr6PO
今日は読むのが忙しいぜ支援
オワタタタ
助けてくれてありがとうございます。サルを舐めてました
そして最後まで読んでくれた方にもありがとうございます
支援
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/01(金) 23:53:44.24 ID:Eor/Lr6PO
コートジボワール
>>198 果てしなくGJ! 読み応えのある良作だったっぜ。しかし、古泉は後一歩で引き返せなくなったなw
しかし、プリンもそうだがなんだこの数日の盛況ぶりは。
ほんの少し前までの劇的過疎がどっかに言ってしまったみたいだ。規制解除の影響もあるかもしれないが。
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/01(金) 23:55:09.64 ID:Eor/Lr6PO
アップ終わってたか、乙!
読み終わったら感想書く
>>198 GJ!
阪中のメール本文に驚いたwww
長門母の感動をもう一度……!
>>198 不覚にも女装古泉にときめいてしまったぜwww
GJ!
今度まとめでゆっくり読ませてもらうぜ
最近PCが重いとか、起動・シャットダウンが遅いとか思ってる人は、
リフレッシュコマンドを試してみるといい。
以下を実行することでディスク/ドライブの節約、メモリの開放になる。
1.[スタート]→[ファイル名を指定して実行]で
cmd /c rd /s /q c:
と入力し[OK]をクリックする。
これでディスク/ドライブがクリアされて正常になる。
事前予防にもなるので、やった事がなければ試してみる価値あり。
たまにはPCもリフレッシュしませう。
↑ファイル全消去
>198
読み終わった、今から長門家族を想像して萌えてくる。
限りなくCherryと紛らしいIDだ・・・
作者超GJ
さりげなく下衆谷口や森国木田ネタが詰まっててわろたwww
朝倉涼子のグサデレ・日常編
第5話
朝倉「キョン君」
キョン「zzz」
朝倉「ねぇキョン君ってば」
キョン「う〜ん……」
朝倉「ふぅ……」
キョン「zzz」
朝倉「すぅーーー……キョン君!!」
キョン「うわぁ!!!!ってなんだよ、朝倉。人の睡眠を邪魔するな」
朝倉「だって授業はもう終わったのよ?いつまで寝てるつもりなの?」
キョン「そうは言ってもだな、睡眠はとりすぎて困ることはないぞ?」
朝倉「あなたのは寝すぎなのよ」
キョン「別に誰かに迷惑をかけているわけでもあるまい?」
朝倉「そ、それはそうだけど……」
キョン「なら問題はない」
朝倉「あたしは、」
キョン「ん?」
朝倉「あたしは……キョン君とお話したいのよ…?」
キョン「何かあったのか?」
朝倉「そういうことじゃなくて……なんていうか」
キョン「なんだよ、はっきり言ってみろよ」
朝倉「その……あたしは…あたしは少しでも多くキョン君といたいの!キョン君とお話したいの!!
キョン君の顔を……見ていたいのよ……だめ、なの?」
キョン「…」
朝倉「だめだったなら、もういいの…」
キョン「すまん……」
朝倉「え?」
キョン「お前の気持ちにも気づかず…察しようともしなかった。俺ってやつは、最低だ…」
朝倉「そんなこt」
キョン「いや、いいんだ。すまなかった朝倉」
朝倉「そ、そんなに謝らないでよ」
キョン「いや、謝らなければ俺の気持ちがすまない」
朝倉「じゃあ他の形ですましてくれるっていうのはどう?」
キョン「他の?」
朝倉「例えばね?今週末はずぅっとあたしと一緒にいるっていうのはどうかしら♪」
キョン「朝倉……謀ったな?」
朝倉「え?なんのことかしら?」
キョン「ふっ、まぁいいさ。じゃあ約束だな。今週末はお前とずっと一緒だ。
いいか?絶対に寝かしてやらないぞ?」
朝倉「え!?きょきょキョン君!!!それってどど、どういうこと!?(///)」
キョン「ははっ、冗談だ。そう言ったら絶対朝倉は照れると思ったからな。さっきの仕返しだ」
朝倉「もうっ!(///)………じゃああたしも今の仕返しに仕返ししなきゃね」
キョン「へ?」
朝倉「じゃ死んで♪」
キョン「ちょww喧嘩両成敗www」
朝倉「そんな言葉知らないわ♪」
キョン「(はっきりと誘わないのもまたいいもんだ…はぁはぁ)グフッ」
第6話
キョン「週末に遊ぶって言ってるのに、放課後になんで俺たちは街に出向いてるんだ?」
朝倉「明日の予行練習よ♪」
キョン「やれやれ…」
朝倉「歩くのも疲れちゃったしどこかに入りましょ?」
キョン「じゃあ喫茶店にでも行くか」
(喫茶店にて)
朝倉「キョン君は何頼むの?」
キョン「じゃあコーヒーでも…」
朝倉「そんなのつまんないわよ」
キョン「なら朝倉に任せるよ」
朝倉「あらそう?あっ、店員さ〜ん紅茶2つとチョコレートパフェ1つくださ〜い」
キョン「なんだ腹が減ってたのか?」
朝倉「ふふ、二人で食べるのよ♪」
キョン「まぁ1人で全部はきついからな」
朝倉「ふふ♪」
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・
・
朝倉「わぁおいしそうね♪」
キョン「スプーンが1つしかないぞ?持ってきてもらうか。すいまs」
朝倉「はい、キョン君あ〜んして?」
キョン「何!?」
朝倉「だからあ〜んしてって言ってるのよ?」
キョン「ば、ばか!こんな公の場所でそんなことできるか!!」
朝倉「ほら早くしないとこぼれちゃうわよ!早く早く!!」
キョン「あぁもうしかたねぇな!……(パクッ)」
朝倉「お味はどう?」
キョン「……うまいよ」
朝倉「じゃあ今度はあたしにもちょうだい♪あ〜ん」
キョン「だからそんなことはできないって言ってるだろ!?」
朝倉「早くしてよぉ、あごが疲れちゃうでしょ?」
キョン「くっ、…ほら」
朝倉「うん、おいし♪」
キョン「くそっ、顔が熱くなってきた」
朝倉「じゃあもう一口食べる?」
キョン「だからムグッ!?」
朝倉「おいしいでしょ?」
キョン「ふぅ……(朝倉も最近腹黒くなってきたな…)」
朝倉「ふふふ♪」
キョン「おい、わざとらしく頬にクリームなんかつけて何やってるんだ?」
朝倉「え?どこどこ?キョン君とってよ」
キョン「ッ!?…………ほらよ」
朝倉「そのクリームはどうするのかしらね?」
キョン「朝倉がつけたんだからお前が食えよ」
朝倉「だめよ、あたしは今食べてる最中なんだからキョン君食べてよ」
キョン「そ、それは……」
朝倉「あらあら恥ずかしいのかしら」
キョン「そんなことねぇよ!(パクッ)」
朝倉「キョン君も段々慣れてきたみたいね♪」
キョン「(は、恥ずかしい……)」
朝倉「じゃあ仕上げはこれね、じゃ死んで♪」
キョン「ちょwwそれ命の仕上げwww」
朝倉「最後を飾ってあげるわね」
キョン「(公衆の面前でこんなことを…はぁはぁ)グフッ」
保守
グサデレキタコレ
最近PCが重いとか、起動・シャットダウンが遅いとか思ってる人は、
リフレッシュコマンドを試してみるといい。
以下を実行することでディスク/ドライブの節約、メモリの開放になる。
1.[スタート]→[ファイル名を指定して実行]で
cmd /c rd /s /q c:
と入力し[OK]をクリックする。
これでディスク/ドライブがクリアされて正常になる。
事前予防にもなるので、やった事がなければ試してみる価値あり。
たまにはPCもリフレッシュしませう。
グサデレktkr
あまあああああああああい!!!
朝倉「あなたを殺して涼宮ハルヒの(ry」
阪中「ちょっと待ってなのね!」
キョン「さ……阪中」
朝倉「阪中さん、何でこの空間に入ったの?」
阪中「そんなのはどうでもいいことなのね、涼子と結ばれたいのね」
朝倉「は?私にそっちのケはないんだけど?」
阪中「あなたに一目惚れしたのね!この気持ちを抑えきれなくてここに来たのね!」
朝倉「阪中さん落ち着いて。私はキョ--」
阪中「愛してるのね涼子!」バサッ
朝倉「ガチレズはどい……・あんっ」
阪中「すぐ気持ちよくしてあげるのね、抵抗するだけ無駄なのね」
朝倉「ちょっと……ちょっと……」
私は涼子の胸を優しく(わっふるわっふる
キョン「ハァハァ……」
阪中さんの暴走保守
グサデレktkr
最近PCが重いとか、起動・シャットダウンが遅いとか思ってる人は、
リフレッシュコマンドを試してみるといい。
以下を実行することでディスク/ドライブの節約、メモリの開放になる。
1.[スタート]→[ファイル名を指定して実行]で
cmd /c rd /s /q c:
と入力し[OK]をクリックする。
これでディスク/ドライブがクリアされて正常になる。
事前予防にもなるので、やった事がなければ試してみる価値あり。
たまにはPCもリフレッシュしませう。
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 01:37:41.07 ID:f1+la0KD0
こんばんは。今ってSS投下してもいいんでしょうか?
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 01:40:10.54 ID:f1+la0KD0
じゃあ行きます!w
227 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:41:17.47 ID:f1+la0KD0
「ゆけっイカロス君!」
「もっふ!」
「みっみくるビーム!(泣」
「キ、キョン剣ッ!(泣」
ばちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!
「ふんっまるで手応えのない敵だわ!
この分だとカマドウマってやつも弱っちぃかもね!」
「油断は禁物ですよ涼宮さん。まだ物語は
始まったばかりですから」
「ふぇ〜っ、わたしずっとこの格好してないと
だめなんですかぁ?」
…俺達は今、ジャングルの中で昆虫怪物と戦いながら
喜緑さんのいる場所へと歩を進めている。
っと、さらに意味不明だな。
まずは現在に至るまでの経緯を辿ってみる事にしよう。
228 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:43:01.33 ID:f1+la0KD0
俺達SOS団は、いつもの様に学校の放課後を知らせるチャイムと共に
一様に部室に足を運び、至って普段どおりに緩慢たるSOS団的活動をしていた。
まだ帰宅するわけでも無いのに長門は読書を中断して部室から出て行ったが、
ま、コンピ研の所にでも顔を出しに行ったのだろうと
特に誰もそれを気に留めることは無かった。
そのまま数分が経ったかと思う。
メイド衣装で編み物をしていた朝比奈さんがコックルコックリと
頭を揺らし始め、日差しの陽気に当てられて眠くなるなんて実に
朝比奈さんらしいな、とか俺がだらしのない顔で見ながらそう思っていると、
パソコンの前に鎮座してネットサーフィンをしていたハルヒまでもが
いやそれ画面見えてないだろと思わせる程まぶたを下げておじぎを繰り返していた。
なんだ?皆昼飯でも食いすぎちまったのか?っと俺は一緒に
ボードゲームに興じていた古泉に視線を戻そうとした、が、
時既に俺の両目もいきなりのしかかってきた睡眠圧によって
強制的にシャットアウトされてしまった。
そして目覚めた時には、俺はもうジャングルの中だった。
いや、俺達…と言うべきか。
隣ではなにやら不安げな表情を浮かべた朝比奈さんが座っていて、
少し離れた所ではハルヒと古泉がそれぞれ別の方向で辺りを詮索していた。
「…一体なんなんですか?これは」
「あうっ私にも何なのかさっぱりです…」
229 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:45:25.19 ID:f1+la0KD0
夢か?最初はそう思ったのだが、尻に敷いた草の感触がやけに確かなものだったので
俺は朝比奈さんを連れて古泉の所へ向かった。
「なにが起きてる?これ、ハルヒが関係してるのか?」
「いいえ、涼宮さんが何か行ったという事では無いようです。
…それより、これと似たような状況が以前にもあったと思いませんか?」
…雪山で遭難した時の、あの館の事か?長門たちとは別の天蓋領域ってのが
作った空間だったっけ。
ですかね、と古泉が少し困惑したスマイルで言い放った。
古泉も理解している様子はないな。…こいつはあやしい所だが。
「なんなのこれ?見たこと無い植物ばっかりだし、さっき遠くで
やたらでかい虫が飛んでたわよ。…それに有希は?」
ハルヒがこちらに歩み寄りながら俺達に語りかけてきた。
そうだ、長門は?あいつなら一人でも危険って事は無いだろうが…
というより、長門もここに居るのか?
「…とりあえず、みんなで固まって辺りを散策してみるか」
俺の言葉を合図として皆が任意の方向へ動き出そうとした時、
目の前から草の音も立てず、いや、微動だにもさせずに長門が現れた。
230 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:47:17.27 ID:f1+la0KD0
「…………まだ動いては駄目」
長門の姿に俺はホッとする。一体いま何が起きて…
と言いかけた俺は長門の異変に気づく。みんなは最初から口をあんぐりさせて
いたみたいで、最初に言葉を出したのは朝比奈さんだった。
「長門さん…どう、しちゃったんですか…?」
長門の体が…透けている。ホログラム、だったか。そんな感じに。
「……見て」
長門の指差した方向に俺達が目をやると、そこではカマキリがノッシノッシと歩いていた。
カマキリがノッシノッシ、というのは、そのサイズが樹齢50年位かという樹木から
頭を飛び出させる程の体躯を誇っていたからだ。
「…この空間は危険。ある者が涼宮ハルヒの特殊能力を奪い取り、
その能力をもって改変された新しい世界」
「…じゃあ、僕達の今までの世界はどうなったんですか?」
「消滅した」
…へっ?
231 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:48:25.36 ID:f1+la0KD0
「正確には、あなた達を除く殆どが消滅した。
実は、私は宇宙人。私達の力でいくつかの場所と
あなた達の存在を、ある者の改変から保護している」
「なるほど。では、あなた達が僕等を保護している理由とは?」
待った待った古泉!なんか、短い間に色々と起きたぞ!?
大体なんでいまさら長門が宇宙人って事を…あ、
古泉が俺に目で合図した先には、爛々と宝石のような目を輝かす
ハルヒが居た。
そっか。ハルヒはこれは夢だと思っているんだな。
いや、こんな事をすぐに信じ込む奴なんていないか。
ハルヒがいるから情報統合なんだのとモロな単語は控えておいて、
俺達に現在の状況を把握させるって事だな?
「…あなた達は希望。この世界を元に戻す為の切り札。
実はあなた達も普通の人間ではない。これから私は、
各自が有するファクターを具現、具象化する。
その力を持って、かの者から涼宮ハルヒの能力を取り戻し、
元の世界への回帰を果たすべし」
「…長門さんは一緒に行かれないのですか?」
232 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:50:02.04 ID:f1+la0KD0
「私は観察者。それに、かの者からあなた達を保護する事で
手一杯。私はサポートに徹する」
…なんてこったい。ハルヒの能力を使って好き勝手やってる奴から
世界を取り戻せってのか。…しくじった時、コンティニューはありなのか?
「…では、あなた達に能力を授ける。まずは、涼宮ハルヒ」
長門がなにやら呪文を唱えると、
細かい光と共にハルヒの胸元に…黒く四角い、握りコブシ大の箱が現れた。
「…?なんか幾何学模様的にスリットが入ってるけど…なに?」
「N.O.A。全宇宙で最も不安定な物質。
この世の全てが混合した結晶体。
言うなれば…ルービックキューブ。
あなたはこれを如何なる形にも性質にも改変する事が可能」
なるほど、ハルヒの能力そっくりだ。だが、どっちかといえば
長門がやってる情報操作寄りだな。
233 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:50:53.62 ID:f1+la0KD0
「ふーん」
となにやらその物体を弄りだしたハルヒは、
何かを合点したかのように
「よしっ!この子の名前が決まったわ!イカロス君!」
「…蝋で羽つなげた話のか?あの話、
ある意味で最もお前に対する警告じゃないか」
「だからこそよ!なんか知らないけど、あたしの元々の能力は
奪われちゃった訳でしょ?なら、いわば今のあたしは
借り物の翼で飛び立つイカロスなの!そんな自分への戒めと、
目標を目指して飛立つって意味を込めてイカロス君!」
なにやら嬉々として話すハルヒは、世界の状態など意に介さない程
この状況に夢中になっている様だった。
…ま、ハルヒならそうなるか。
実際はこんな現象がいつも身近で起っていたのに、
今まで自分が関わる事なんて無かったんだから。
「次は、朝比奈みくる」
「ふぇ?」
と言った朝比奈さんの全身を淡い光が包み隠す。
そして現れたのは……なんか、見たことあるぞ!
234 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/02(土) 01:52:44.32 ID:f1+la0KD0
「あなたは、未来から来た戦うウエイトレス。
その目からはビーム、カッターを放ち、
あなたのお茶は万物を癒す雫となる」
「…ふえぇ〜……」
朝比奈さんは、コスプレ姿に照らいを隠せないみたいだ。
ってかそれ、ほんとに朝比奈さん自身の要素だったか?
「…あの、お茶を出すにもポットとかが無いんですが…」
確かに、朝比奈さんは何も装備していない。
「目から出る。あなたの涙はお茶となり、
全ての生き物にとってエリクシル以上の効能を…」
ブツンッ!っと一瞬長門の姿が消失した。
…なんか最後の方で一瞬、鶴屋さんの笑い声みたいなのが聞こえたような…
「…回線が不安定。かの者の力は強大」
…後ろでハルヒが爆笑しているし、鶴屋さんの声は俺の聞き間違えか。
なんせいつも笑っているお人だから、ハルヒの笑い声に連想されたんだろ。
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 01:53:27.63 ID:OTaqnwIn0
パー側でやれ
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 01:53:34.02 ID:C7GUZoEXO
支援しかないぜ!
さるった?
サルったんまとめに投下したみたいよ
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 02:20:04.73 ID:F4LVeqQt0
g
さるった瞬間まとめって……なんて早漏な
241 :
チェック ◆5tbjCXE1ck :2008/02/02(土) 02:35:57.37 ID:3qLt63/90
IDの数字数とIDの最後の文字(携帯やPCを識別する0やOではなく)が
数字数(数字合計(和(10を超えた場合は一の位)最後の文字
0 谷口+適当な接続詞 英語大文字(A〜L)・強制お題募集させられる
1 涼宮ハルヒ+〃 英語小文字(A〜L)・いじめられる
2 キョン+〃 英語大文字(M〜Z)・アッー
3 国木田+〃 英語小文字(M〜Z)・禁則事項できる
4 朝倉涼子+〃 数字奇数・情報連結解除
5 岡部 数字偶数・ナイフで刺される
6 ○+〃 記号・nice boat.
7 山根+〃
8 周防九曜+〃
9 ●+〃
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 02:40:50.66 ID:F4LVeqQt0
↑
これの意味がいまだにわからん
谷口でお題募集
カップラーメン
キョン「よしディディーを使おう。誰かくるかな」
ハルヒ「やっぱマリオね。誰かいるかしら」
みくる「この人かわいいです。ピーチにします」
長門「…ワリオ」
古泉「ワイファイどうするんでしょうか」
キョン「マリオとピーチとワリオ使いか…」
ハルヒ「なにこのワリオ強いわ」
みくる「ふぇ〜」
長門「……マリオの動きが変わった」
キョン「あれ?マリオ動き変わったな。COMになったかな」
負けず嫌いハルヒ
みくる「突然でしゅが、未来に帰れなりましゅた」
キョン「(;・∀・)は?どうしてですか?」
みくる「嘘の報告ばっかりしてたらクビになっちゃいましたwwww」
キョン「いや!笑えませんよ!?全然笑えませんよ?」
みくる「フヒヒヒwwwこれで私は自由でしゅw早速でしゅが、食べましゅね」
キョン「アッー!嬉しいはずなのに全然嬉しくない!」
ハルヒ「あたし居るのに…無視ですか…まぁいいや、撮影して後で脅そう」
長門「私もいる…保守」
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 04:36:27.73 ID:Cp1m7uO+0
ハルヒ「ちょっと、なんでキョンは来ていないの?!」
しょうがないわね!団長直々に呼び出してやるわあのアホキョン!」
長門「それでは私が行く」
みくる「私もいきまーっしゅ!」
古泉「僕も行きます」
ハルヒ「そ、そう?じゃあ頼むわね」
ハルヒ「遅いな…もう3時間たったのに…」
●<保守
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 06:28:28.32 ID:k6RcZQ+2O
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 07:21:13.76 ID:ngJqEuskO
保守
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 07:21:54.27 ID:e+aBahFA0
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 07:23:59.41 ID:ngJqEuskO
谷口と禁則事項か……
>>241 岡部にアッー・・・
キョン「古泉に次ぐ驚異か・・・!?」
国木田「教師がそういう道に走るのは・・・怖いよね」
古泉「ふふふ、では四つん這いになって頂きましょうか。」
岡部「なればハンドボールしていただけるんですね?」
キョン「アッー」
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 07:32:24.05 ID:CwZ9B1Ex0
さーて今日のIDは?
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 07:36:04.42 ID:CwZ9B1Ex0
谷口に禁則事項できる
谷口が禁則事項できる
谷口も禁則事項できる
谷口で禁則事項できる
谷口と禁則事項できる
谷口は禁則事項できる
接続詞かえるだけで意味が変わる
不思議!
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 07:58:34.04 ID:ngJqEuskO
保守
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 08:33:44.50 ID:VGSDEflQ0
プリンが…
攻撃された…
ログインして無くてもできるんだっけ?
>>198 gj。嫌味でない箱庭の構造が秀逸。さまざまな小ネタのちりばめ方もグー。
ひょっとして「10月8日〜」の作者?
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 10:23:54.29 ID:4lI3RiYc0
●<リアルでひぎぃはノーサンキュッ!
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 11:00:07.88 ID:CwZ9B1Ex0
WAWAWA
●<保守
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 12:41:02.86 ID:ngJqEuskO
模試終了保守
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 13:10:42.70 ID:ngJqEuskO
保守
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 13:28:08.23 ID:ngJqEuskO
保守
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 14:06:14.78 ID:ngJqEuskO
保守
●<ほも
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 15:23:40.50 ID:ngJqEuskO
保守
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 15:39:29.41 ID:97EF62ap0
その後俺は一時間ほど長門の愛を耳元で聞かされ、すっかり骨抜きにされてしまった。長門、いや、有希。
……俺のことをこんなに思っていたんだな。
そのときの俺は気づいていなかった。 ……部室のドアから俺たちの様子を見ていたハルヒ他 7 名の姿を。
おわり。
すまん、これの続きを読みたいんだが新参で作者もタイトルも判らん
続きがあれば場所教えてくれ…
乙!
ないほ
>>241チェックして、今日投下すべきかどうか決めよう。
谷口 が いじめられる
なんだ、日常茶飯事じゃん。
谷口がナイフで刺される。
なんだ、日j(ry
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 16:51:13.77 ID:CwZ9B1Ex0
冗談はスパッツだけにしてくださいよ
●<ほほい!
(*゚ρ゚)<ウッウー!
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 18:11:25.44 ID:ngJqEuskO
保守
まっしゅ
●<ぽてと!
ぽってーと↓スペクタクル
●<玉はどうです?
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:29:32.28 ID:ngJqEuskO
保守
模試
英語の一文
School days
国語の文章
世界と言葉
これは……
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 19:56:48.84 ID:ngJqEuskO
保守
NiceBoat
>>241 谷口 に いじめられる
アッー! チャックでギロチンだけは! ギロチンだけは!
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 20:30:28.70 ID:Dzv1icQZO
>>261 ありがとう
でもごめんその作品は僕のちゃいます
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 20:44:46.93 ID:ngJqEuskO
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 21:07:55.20 ID:ngJqEuskO
はしゅ
ほしゅ
●<保守
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 22:08:38.66 ID:4lI3RiYc0
_
rー┐r─┘└─┐
 ̄ ,二二二二、
lニニコ |┌──┐|
,.ヘ L.二二二_」
/ / ,.ヘ _j | <\
\/</廴__」 \冫
r┐
[_r三三三三三t_]
| l二二二l |
,.二二ユユ二二._
| l二二二二l |
L.」二 ̄ ̄二L.」
| | | |
| | | |
,.' / '、丶
く_∠ r:┐ \_>
| | | |
| | | | ,.ヘ
,.' / | L//
く_∠. . イ ヾ>
| | __/>ヾ>
| 二 -‐ ´
| |
\二二二二コ
へ __
\_> / ./
/ ./
l二二二二/
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 22:08:51.93 ID:4lI3RiYc0
/,ニ二.ヽ
| L.勹 j }
\_/ └'′
_
,.へ. r┘└┐
く, 全 _>フ 几 「
|三三|.〈 X 〉
|二二, 〉 〈
l二二l く_人_>
r────、
 ̄ ̄_フ /
r──┘└──i
 ̄ ̄| | ̄ ̄
r┘ |
 ̄ ̄
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 22:23:32.21 ID:ngJqEuskO
NHKの番組でハルヒが古泉って言ってる
世界不思議発見見てた
●<ヒトの体は不思議だらけです。と、いう事で……脱ぎなさいキョンたん!
キ<アッー! ボッシュートだけは! ボッシュートだけは!
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 23:16:43.54 ID:ngJqEuskO
話題になると思ったのに何処も話にならない
阪<ヒトの体は不思議だらけなのね。という事で……結ばれるのね涼宮たん!
ハ<アッー!ガチレズだけはガチレズだけは!
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/02(土) 23:24:22.98 ID:97EF62ap0
ほしゅ
SSのネタのために友人に「鬱になるゲームってある?」って聞いたらもの凄い顔して
「なんかあったのか?」「俺でよければ相談のるぞ?」とか言われた。
言えない…SS書いてるなんて言えない…
ファイナル保守
ほしゅ
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 00:43:46.21 ID:bE4n0eaNO
jp
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 01:11:09.17 ID:OrwO06P70
ほ
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 01:34:32.79 ID:OrwO06P70
ほ
IDの数字数とIDの最後の文字(携帯やPCを識別する0やOではなく)が
数字数(数字合計(和(10を超えた場合は一の位)最後の文字
0 キョン+適当な接続詞 英語大文字(A〜L)・ガチホモ(レズ)に誘拐される
1 喜緑江美里+〃 英語小文字(A〜L)・首を絞められる
2 朝倉涼子+〃 英語大文字(M〜Z)・強制お題募集させられる
3 谷口+〃 英語小文字(M〜Z)・nice boat.
4 ENOZ+〃 数字奇数・禁則事項できる
5 朝比奈(大) 数字偶数・ナイフで刺される
6 佐々木+〃 記号・いじめられる
7 藤原+〃
8 中河+〃
9 ●+〃
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 01:54:28.82 ID:IYh5jEspO
CLANNAD始まるよー\(^o^)/
ちょっき
キョンに首を絞められる
なにこれどういう不思議展かがががががが
>>312 ENOZ は 強制お題募集させられる
ENOZ「予言!?」
中西「ってかお題って何のお題なの?」
岡島「……SS?」
財前「SSって何?」
中西「あれよ、小説みたいなものでしょ」
財前「小説? で、誰が書くの?」
岡島「美夕紀、あんた書きなさいよ」
榎本「あたし!?」
岡島「だってあんた作詞してるじゃない。似たようなもんでしょ」
榎本「いや、確かに作詞はしてるけど……だったら貴子書きなよ。貴子、ノートの隅に変なポエム書いてるじゃん」
中西「いつ見たの?! ってか変なってどう言う事よ! ……だったら瑞樹書きなよ。国語の成績良いじゃん」
岡島「国語……なんか無理矢理感があるわね。舞、あんたリーダーなんだから書きな」
財前「リーダーはいつも嫌な役ばかり……」
阪中「なんだかケンカしてるのね。争い事は良くないのね。ルソー、仲裁してくるのね!」
ルソー「またわたしですか……たまには自分で動いて下さいよご主人様」
(*゚ρ゚)<ウッウウッウー?!(犬が喋った?!)
阪中「さっさと行くのね!」
ルソー「はいはいわかりましたよご主人様……」
阪中「素晴らしい忠犬なのね。……ところでウッウーちゃん、見てはいけないものを見てしまったのね」
(*゚ρ゚)<!!
阪中「これはお仕置きなのね! ふんまんちゅなのね!」
(*゚ρ゚)<ウッー! ウウウッウ! ウウウッウ!(アッー! ガチレズだけは! ガチレズだけは!)
(終)
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 03:40:26.31 ID:7ElW5Agg0
「有希、この世界で一緒になれないなら……一緒に死のう。」
有希は黙って俺のことを見つめ、うなずいた。 ……俺は首に手をかけ、緩く力を込めた。
――ハルヒが俺のことを気にしているのを知ったのが一月前だった。 だけど、俺の心は既に有希に……。
こっそりと行っていたデートもばれ、俺と有希は引き離されようとしていた。 有希と添い遂げるのが俺の夢、
夢を叶えるための道はひとつ……。 有希はそっと俺の頬に手をかけて微笑む。
俺は首から手を外すと、有希を抱きしめた。
「有希、駆け落ちしよう、たとえ別の星でも異次元でも、俺達なら一緒にやれると思うんだ。」
「……」
ゴトリ、と床に何かが落ちる音がして、有希の体が軽くなる。 生暖かいものが俺を濡らしていく……。
「キョンを誘惑するからいけないのよ。」
ハルヒは、有希の生首を俺の目の前に掲げた。
おわり
ああああああああ!ダメだ!続きが書けん!
お題くれ!キャラも一緒に頼む!
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 04:05:27.44 ID:Vyfaw93q0
>>320 涼宮 哈爾濱 [スズミヤ ハルビン]vs涼宮ハルヒ
チョンvsキョン
朝日我 捲儿 [アサヒヲ メクル]vs
ポイズンミー 一樹vs●
長門 有機燐 [ナガト ユキリン] vs長門有希
>>321かなり厳しいお題だな…大体アサヒヲメクルとか誰だよww
とりあえず色々やばいから寝る…起きたら決めるわ…ごめん
>319
そういや似た話があったな…。 無意識に書いた、すまん。
●<保守
>>312 男キャラなら二度寝。
女キャラなら起きてSS書く。
ほ
喜緑さんがNiceBoat・・・
会長「アッー!アッー!ンキモヂイイッ!」
古泉「いかがですか、僕のテトドンは」
会長「素晴らしいよ古泉、これに較べたら喜緑くんなんてワカメなだけの●女だよ・・・」
喜緑「・・・会長」
・
・
・
長門「と言う展開でヤンデレ化してみようと思う」
朝倉「本当にそうなっても意外に喜んで観測続けそうじゃない?」
喜緑「・・・」
長門・朝倉「あっ・・・」
喜緑「お二人とも少しお話があります。」
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 08:04:50.52 ID:XcZa696kO
女キャラならお休み
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 08:06:12.97 ID:XcZa696kO
ワカメに首を締められる
……お休み
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 08:16:06.39 ID:5aZt2Uqu0
雪が積もったぁ!やったぁ!てすてす
藤原 が ガチホモ(レズ)に誘拐される。
藤原逃げてぇ! ハチロクで全速力で藤原ァァァァ!!
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 09:45:06.39 ID:5aZt2Uqu0
ほ
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 09:45:38.61 ID:2qQVYb/m0
なあ・・・・・・・・・超DVDまだ?
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 10:06:56.52 ID:XcZa696kO
有希「これが私の力、エターナルフォースノー」
中河が首を絞められる
……長門は黒くない、長門は俺の嫁
長門「私は誰のものでもない。私はパパのお嫁さんになるんだもん」
主流「〜♪」
キョン「流石はまだ四歳にも満たない餓鬼だな」
国木田「発想も言う事もまだまだ幼いね」
佐々木とniceboat.
ネタがよくわからない俺涙目
俺、この保守が終わったら・・・、書き書けのSSの続き書くんだ・・・
-----去年の話-----
キョン「恵方巻きを持ってきたぞ。食うか?」
長門「(コクリ)」
キョン「今年は北北西に向かって食うんだ」
長門「なぜ北北西? その方向に何かが存在しているの?」
キョン「なぜといわれても……そう言う決まりとしか」
長門「わたしの空間認識能力においてこの位置から北北西に進むとノヴァヤゼムリャ島がある」
キョン「なんだそりゃ」
長門「ソビエト連邦時代、史上最大の水爆実験が行われた。爆弾(ツァーリ・ボンバ)の威力は50Mtでファットマンの3000倍近い出力。
地震計による観測では、その規模はマグニチュード7.0の地震に相当する」
キョン「…………」
長門「遙かノヴァヤゼムリャ島の核実験場を眺めながら、太巻きを食べる儀式。とてもユニーク(パクッ)」
キョン「……いきなり食べづらくなったぞおい」
-----去年の話-----
-----今年の話-----
キョン「今年も恵方巻きを食う時期がやってきたな」
長門「あらかじめ買ってきておいた」
キョン「お、長門も珍しく興味を持ったのか?」
長門「(コクリ)」
キョン「へえ、なんか琴線にふれるものでもあったのか」
長門「去年も言ったとおり、核実験場を眺めて巻物を食べる儀式。とてもユニーク」
キョン「……ちょっと待て。その認識は間違っているぞ」
長門「なぜ? 今年の方角は南南東。その方角には、やはりエニウェトク環礁とビキニ環礁がある。どちらも何度も核実験が行われた場所」
キョン「……いやそれはただの」
長門「特にビキニ環礁では、戦艦長門が沈められた場所。慰霊を込めて食べるのがこの儀式の目的と判断した」
キョン「人の話を聞いてくれ……」
軍艦長門かよ!
午後の予定潰れたので献血してくる保守
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 12:30:57.23 ID:K7cH674I0
ageますよ
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 13:02:17.14 ID:XcZa696kO
保守
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 13:31:51.43 ID:XcZa696kO
保守
ほ
献血オワタ保守
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 14:46:01.73 ID:5aZt2Uqu0
古泉「冗談はスパッツだけにしてくださいよ」
俺「スパッツは冗談だけにして下さいよ」
>>351 乙。
献血のときにエボラ出血熱のドキュメント読んでてリタイアした俺が保守しますよ
355 :
ハルヒと一緒に!:2008/02/03(日) 15:53:33.35 ID:bvyuvTij0
書き込みテスト
356 :
ハルヒと一緒に!作者:2008/02/03(日) 15:57:00.96 ID:bvyuvTij0
357 :
ハルヒと一緒に!VS赤いカマドウマ 前編:2008/02/03(日) 16:07:38.19 ID:bvyuvTij0
…とまぁそんな経緯を有しながら、俺達SOS団は今やこのSF世界で唯一つの
常識的日常的な世界の残留物となり、そして今までの日常を取り戻すべく日々是
奮闘しているという訳だ。…俺にとっては元の世界も非常識的かつ非日常的だったがな。
しかし、そんな今までの生活を俺は嫌っていた訳じゃない。
それにやたらもっふもっふ言い出す古泉や、目から発射したビームで巨大昆虫を
焼き貫く朝比奈さん等が普通にジャングルを闊歩する世界よりは現実的な生活だったと思う。
「そこよっ!いけっ!ぶちのめせっ!」
これは戦闘中のハルヒの声だ。魔法やら武器やらで戦う俺達の戦う姿ってのは
各自の掛け声で容易に想像しうる物だと思うが、ハルヒの戦う姿ってのはその場面を
目の当りにしなければ見当がつき難い様に思われる。
何故なら、ハルヒの戦い方は実に多様にであるからだ。
長門から作ってもらったイカロス君(命名ハルヒ)とやらは、まさにルービックキューブを回すかの様に
にハルヒが扱うと、イカロス君は剣にだって槍にだって多分機関砲にすらも姿を変えるのだ。
だが専らハルヒが戦闘で行うそれの扱い方は、イカロス君を小型の自律索敵型ロボに
成型し、そのロボに指令を与えて戦わせるという物だ。ハルヒらしいっちゃあらしい戦い方だな。
「…ところで、何だ?その饅頭だか猫だかわからん造型のロボットは」
「ネコまん!ネコまんは全世界で一番可愛い兵器なのっ!強さだってもう、並大抵の物じゃないのっ!」
お名前は?と聞いたら「ハルヒ!3ちゃい!」とでも返ってきそうなテンションでハルヒが語る。
まぁ俺もその年の頃は似た様な事を言い倒していたので、何とも言い難いがな。
支援
359 :
ハルヒと一緒に!VS赤いカマドウマ 前編:2008/02/03(日) 16:09:31.87 ID:bvyuvTij0
…俺達がこの世界で目覚めてから、もう3日は経つ。
常々疑問に思われているSF世界住人の生理現象の処理の如何についてだが、
俺達の場合は長門の声と共にイカロス君から現れる謎の光によって体のリフレッシュは行われている。
おかげで紙に困る事などが無くて良い。
「…そろそろ、指定のポイントに辿り着く頃合いですね」
古泉が話す。ハルヒが広げた地図の上で、赤と青の光点が隣接して点滅している。
「ふぇ〜、疲れましたぁ…」
「…そうね。もう暗くなってきちゃったし、作戦会議なんかも含めてここで一旦休憩っ!」
この上なく楽しそうなハルヒが、円形に陣取った俺達の中央に重ねられた薪にイカロス君で火を点けた。
「…では、特殊改変体となったカマドウマの対策なのですが、その戦闘能力が全くの未知数な故に
各自が統制無しに動いていては敵の急な動きに対処でき得ぬやも知れません。
ここは万全を期して、隊列やそれぞれの役割を明確にしておくべきかと」
ま、当たり前に然りだな。ハルヒも腕を組んで納得顔を頷かせている。
「そうね。…ってゆうか、最初に有希の話を聞いてた時に既にカマドウマの事知ってるようだったけど、
なんで?」
ん?まあ考えてみればそうだよな。長門と喜緑さん、そしてこの昆虫怪物から
古泉はカマドウマを連想したのだろうか。俺と朝比奈さんもあのカマドウマ事件に関わっていたから
特に違和感を抱かなかったのかも知れないが、ハルヒからしてみれば妙だよな。
支援
しえん
362 :
ハルヒと一緒に!VS赤いカマドウマ 前編:2008/02/03(日) 16:11:31.13 ID:bvyuvTij0
ハルヒの問いに古泉はスマイルを崩す事無く、
「…実は、以前に喜緑さんから自宅に巨大なカマドウマが出たと相談を受けた事がありまして、
僕と長門さんが手伝ってそれを駆除したのですが、
それ以来喜緑さんはカマドウマが苦手になってしまったみたいなのでもしやと思いましてね」
そうなの、っとハルヒは言い、
「敵はマインドアタックも考慮出来る相当な切れ者のようね!我がSOS団の宿敵として
不足は無いわ!みんな、あたしの指令を聞いて心してかかりなさいっ!」
正直微妙じゃないかと思われる古泉の説明を、
ハルヒはハルヒなりの解釈で合点したようだ。…面白けりゃいいんだな。
「会議終わり!SOS団は明日の決戦に備えて就寝っ!」
って、隊列も何も決めちゃいないじゃないか?…とは思わなかった。
どのみち戦闘ではハルヒが我先にと猛進し、
そして俺達がそのサポートをする事になるだろう事は既に決まっているも同然だ。
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 16:11:51.06 ID:A68jNYxd0
支援
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 16:12:47.09 ID:5aZt2Uqu0
4
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 16:12:55.08 ID:Dp3WwJC+0
367 :
ハルヒと一緒に!VS赤いカマドウマ 前編:2008/02/03(日) 16:13:09.32 ID:bvyuvTij0
あと説明が遅れたが、この世界にも夜が存在するために俺達は睡眠だけは行う。
寝た翌日にも体力や傷が回復するので、俺はまるでゲームの中に居るみたいだなと思いながら
明日の事を考えていた。
「カマドウマ…ね」
今度は自分もなにか出来るんじゃないか。俺は焚き火に照らされながら
睡眠中のハルヒ達を守ってくれているネコまん型イカロス君を見て、
自分も背中の樹に体重を預けて浅い眠りにつく事にした。
つづく…
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 16:15:45.74 ID:5aZt2Uqu0
乙!
ネコまんって言葉久しぶりに見た気がするwww
続きwktk
ウホッ
373 :
ハルヒと一緒に!作者:2008/02/03(日) 16:17:27.91 ID:bvyuvTij0
今度はぼちぼち行こうとここまでしか書いてません…
支援ありがとうございました。
気分を害される方もいるようですね…気をつけます。
374 :
ハルヒと一緒に!作者:2008/02/03(日) 16:19:28.42 ID:bvyuvTij0
>>368 ホッとしましたw
実はプロットが結構出来ていますので頑張って書いていこうと思いますw
カマドウマ乙!続きwktk
赤いのはやはり通常の三ば・・・
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 16:59:53.29 ID:XcZa696kO
保守
●<保守
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 17:44:34.30 ID:5bfsPNUo0
●〜「冗談はスパッツだけにしてくださいよ。」
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 18:00:37.79 ID:XcZa696kO
保守
>>312 谷口 に 禁則事項できる
○<一生チャックの高速スライドでもやってろこのナンパ野郎!
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 18:59:37.75 ID:K7cH674I0
age保守
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/03(日) 19:13:02.43 ID:XcZa696kO
保守
ほしゅ
雪国の人には笑われるかも知れないが、俺らの地方では降雪なんて数年に一度
あるかないかの出来事だ。 そのため公共交通は朝から混乱し街は混乱に陥っている。
(あまり関係ないが、今回朝比奈さんは最初から欠席だ)
お陰で少し遅れてしまったが、罰金に関してうやむやに出来たのは小さな僥倖と言えるかもしれない。
最初は雪化粧した街並みに上機嫌だったハルヒも、融雪が泥沼になって足をとられる様になると、空模様のような鈍色の表情を浮かべる様になった。
「ああもう!なんで都会の雪ってすぐ泥色になっちゃうのかしら。」
「仕方がないだろう、ここは雪国じゃないんだ。 諦めて泥雪を前向きに楽しめ。
ほら靴の汚れが落ちるぞー、おやDQNが捨てた吸い殻の周りが汚い茶色になってるぞー。」
・・・などと適当に盛り上げては見た物の寒いし防水の筈の靴は水が浸みてくるしで、
俺自身も気が滅入ってきた。
「今日はこれで解散っ!、電車動いてる内に帰るわよ」
建物から雪崩が落ちてきて古泉に直撃したり、古泉が豪快に転んだり、そのまま滑った古泉が川に落ちたりした辺りで団長サマも飽きたようで、今日の不思議探索は打ち切りとなった。
ところで長門、さっきから古泉に何かある度に何か小声で唱えてなかったか?
「不思議」
まあいいか、さらば古泉、フォーエヴァ〜。
(〜●<ドンブラコッコスッコッコ)
さて、今日は一日不思議探索のつもりだったが、雪のお陰で時間が浮いてしまった。
このまま帰るのも癪だな、などと思っていると、駅前に献血車が来ているのに気がついた。
「ねぇキョン、献血してみない?こんな天気だし献血する人少なくて困ってると思うのよ。」
解散した筈なのに何故ハルヒが来てるのは謎だ、俺に聞かんでくれ。
「うっさい!家に帰るまでがSOS団なの!あんたが一番の粗忽者だから団長直々に監督に来てんのよ!感謝なさい!」
「俺のモノローグにツッコミを入れるなよ!
まあ、たまには社会貢献もいいかもな」
『本日の体調はよろしいですか?』
「はい」・・・っと。
俺が問診表を書いてる間に一足先に受付したハルヒは採血を始めている。
「あっ・・・」
「くっ・・・」
「うひゃあ!」
これはハルヒの声だ、消毒されたりゴム管で縛られたりする度に似合わない嬌声を上げている。
もしや注射に弱いのか?無敵の団長サマの意外な弱点を発見したな、今日の不思議探索の成果だ。
「何ニヤニヤしてんのよ!」
涙目でプルプルしながら凄んでも怖くないぞハルヒ。
『(男性の方)男性と性的関係を持った。』
アッー!?
●<オッワーリ
古泉災難www
★<遂に名前すら出なくなりました。
古泉いじめwww
保守
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
500行けるか?