1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :
2008/01/09(水) 15:50:36.07 ID:BH3GdSt+0 ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです
※※※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい※※※
各まとめ入口:
http://bnsk.daa.jp/ まとめwikiコラム:
http://bnsk.daa.jp/wiki/index.php?%A5%B3%A5%E9%A5%E0 初心者の方は上記のまとめwikiコラムの他、掲示板を一度ご覧下さい。
小説を書く際の禁則やテクニック等が具体例付で説明されています
(三行テンプレート)
1:お題をもらう(安価より「↓」を推奨)
2:もらったお題に沿った作品を書いて、完成させる。
3:「投下します」と宣言し、作品投下。メール欄は無記入、名前欄には「もらったお題」を表記する。タイトルは無くても可。
・1レスは30行、4096バイトまで、一行は全角128文字まで(読みやすさの為に50〜60文字推奨)
・書きながらの投下は禁止
・お題をもらっていない作品はたとえ投下されてもまとめサイトには掲載されません
詳細は
>>2-3 辺りをご覧下さい
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 15:50:57.60 ID:BH3GdSt+0
まずはお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです →人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります ▽投下の際の注意点 ・投下宣言は「投下してもいいですか?」ではなく「投下します」。投下宣言が被らない限り、許可はいりません ・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします ・名前欄 に『タイトル(お題:○○) 現在レス数/総レス数』 (例:『BNSK(お題:文才) 1/5』)を書いて下さい ・まとめる際にコピペがしづらいので、メール欄は空にして投下してください。 ・作品を投下する際は、テキストエディタで仕上げてから、完成品をまとめて投下して下さい ▽読み手の方へ ・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい ▽保守について ・創作に役立つ雑談や、「お題:保守」の通常作投下は大歓迎です ・落ちた場合は立てられる人が新スレを立てて下さい。人がいる時間を目安に ▽その他 ・通常作品でもトリップを付けておくと、wikiで「単語検索」を行えば自分の作品がすぐ抽出できます
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 15:51:22.45 ID:BH3GdSt+0
▲週末品評会 毎週木曜日の夜〜土曜日の午前中に、お題が出されます 作品は土曜日の0:00から日曜日の23:30までの間に投稿してください その後それぞれに評価をして頂き、月曜日の0:00から火曜日の24:00まで投票を受け付けます ▽作品投稿 ・ジャンルは自由、時間を過ぎての投稿も選考外ではありますがまとめサイトに掲載します ・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って全部書き終わってから投下するようにお願いします ・優勝時の本人確認のため、週末品評会参加者は出来れば酉を付けて下さい(酉は名前欄に#と自由な文字列) →毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです ・作品のタイトルは現在レス数/総レス数、酉を除いて、全角二十文字以内にしてください。 ▽締め切り間際の作品投稿について 週末品評会では、投下締切時間の間際に集中的に投下が起こります。 それを無管理で放っておくと大変な事になるので、23時から「予約」という形を取り、運営の指示に従って順番に投下してもらいます。 予約締切は23:30で、以降は時間外の扱いになります ▽投票 ・本スレへの書き込みでお願いします(複数選択可) ・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行って下さい ・簡単でよいので、感想、批評等書いて下さい。書き手の次への糧になります! ・投票は投票用テンプレを使うか、【投票】と書いて書き込んで下さい ▽優勝者特権 ・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられます ・投票数が同数の場合は、気になった作品の投票数の差で決定します ・お題の発表時間は優勝者に一任されますが、遅くても土曜日の午前中には提示して下さい
きめぇ
∩ _rヘ / ヽ∩ . /_ノυ___ιヽ_ \ / / /⌒ ⌒\ ヽ \ ( く /( ●) (●)\ > ) お前の頭は \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' / ヽ| |r┬-| |/ \ `ー'´ / (( (ヽ三/) (ヽ三/) )) . (((i ) ___ ( i))) / / /_ノ ヽ_\ ヽ \ ( く /( ●) (●)\ > ) くるくる \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' / ヽ|  ̄ |/ \ / ∩∩∩ . ∩∩∩ .∩_:||_:|_:| |_:||_:|_:∩ │ ___ つ ⊂ ___ │ ヽ ノ ___ ヽ ノ / / /_ノ ヽ、_\ ヽ \ ( く o゚((●)) ((●))゚o > ) パーだおwwwwwwwwwwwwwwwwwww \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' / ヽ| |r┬-| |/ \ | | | / | | | `ー'´
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 15:53:19.81 ID:BH3GdSt+0
週末品評会について −−−−ここから転載−−−−− 813 名前: ◆D7Aqr.apsM 投稿日: 2008/01/09(水) 00:14:49.19 ID:fN+Vou6w0 書き込めるかな? 運営の人たちお疲れ様です。 えーと、なんか優勝してしまいました。 気に入ってくれた人が多かったみたいで嬉しいです。 ありがとう。 実はいろいろ粗があるんですけど。その辺、今年は キッチリ直していきたいなあ。 お題の発表は木曜日の夜に。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:02:26.58 ID:ak9s2KJV0
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:04:57.87 ID:TF5ByUBDO
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:05:42.12 ID:BH3GdSt+0
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:08:54.37 ID:ak9s2KJV0
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:23:30.19 ID:kTrdQpb30
俺以外がこのスレタイで立ててるの久々に見た
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:23:50.48 ID:qHUpfQahO
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:26:02.48 ID:5xodSh1P0
スレたて乙 久々にお題くれ
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:27:05.40 ID:ak9s2KJV0
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:40:06.47 ID:HDkI4ZlU0
あれほど、連続で同じスレタイは……あれ? 微妙に違うのかw
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:47:59.38 ID:3MXcTzrNO
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:51:53.89 ID:2Q63Vg8f0
>>15 このお題で俺も参加してみてもいいかな?
小説書いたことないけど
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:51:57.50 ID:5pfOOTRN0
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:55:02.04 ID:5pfOOTRN0
>>19 やっぱり自分で選ぶのはまずいんでないかい?
よかったら「高原」というお題をあげるが
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 16:58:24.04 ID:2Q63Vg8f0
>>21 おぉ、ありがとう。
小説に初挑戦してみるぜ。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:00:41.44 ID:HDkI4ZlU0
>>2 →人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります。
ってことで、別に他の人のお題を使って書いても大丈夫なんだぜ?
最近は少ないけど。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:05:26.94 ID:5pfOOTRN0
>>23 そうなんだ、知らなかったよ。
スマンな、よくわからずに偉そうなことを言ってしまった。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:07:02.12 ID:5pfOOTRN0
と言うかテンプレ読めってことか……馬鹿だ、俺……
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:10:49.66 ID:u1mQPFSUO
おれも「草原」でかかせてもらいますね かんたんなのがほしかったんだ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:25:51.83 ID:bDXgg08dO
お題くらさい
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:38:55.02 ID:u1mQPFSUO
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:44:21.15 ID:2TYK4XZF0
お題をください
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:50:41.56 ID:gX/4Nw9C0
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:52:00.21 ID:ATJxGfxo0
お題くれ
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:52:42.22 ID:gX/4Nw9C0
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 17:56:56.30 ID:5pfOOTRN0
お題クレ
34 :
草原0/6 ◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:11:04.43 ID:sGUFPnzB0
一時間半でできてしまった 投下します
35 :
草原1/6 ◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:12:10.24 ID:sGUFPnzB0
私がその馬と出会ったのは友達にせがまれて一緒にいった動物園の中だった。 その馬、というよりも「彼」と言った方が正しいのではないか。 彼は、私を見るなり近づいてきて、「君は、僕の言葉が聞こえるだろう?」 そう語りかけてきた。
36 :
草原2/6 ◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:12:47.23 ID:sGUFPnzB0
「おっと、声に出さない方がいい。馬に声をかけてる変人と思われたくないのならね。 念じるんだ。僕に向かって、君の伝えたいことを」 「なんで馬が喋ってるんだ」 「喋っちゃいないさ。伝えてるんだ。君なら分る筈だ。これが声でないことは」 「お前の言う『伝える』ことができるなら、サーカスにでも行けば人気者になれるぜ」 「残念ながら、この思いは君にしか届かない。 周波数が合わないと伝えることができないんだ」 「お前馬なのにどうしてそんな言葉知ってるんだ」 「ここで生まれ育ったのだからね。大概の言葉は理解できるし、 僕自身の語彙にもちょっとした自信がある」 「まあいい。どうして俺なんだ。俺に何か超能力でもあるのか」 「ある、というより合う、と言った方が正しいかもしれない。 さっきも言ったろう、周波数と。僕は思いを波にしてばら撒く。 その波を捕まえることができるのが君だった、というだけだ」 「他に同じようなことができた奴はいたのか」 「残念ながら君が初めてだ。 僕にはわかるんだよ。君たちの言う『野生のカン』というやつでね。」
37 :
草原3/6 ◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:13:37.82 ID:sGUFPnzB0
友人は一人じゃつまらないと俺を誘ったのだが、入場してからは目を輝かせてどんどんひとりで進んでいってしまった。 お陰で俺は「彼」と納得するまで会話することができた。 「だが、どうして俺に話しかけたりしたんだ」 「それは初めて僕の思いが伝わる相手を見つけた、という好奇心から。 でも、本当の理由は他にある」 「彼」一呼吸置いてから、「写真が見たいんだ」と伝えた。 「僕はこの狭い世界で生きてきた。そしてこれからも変わることはないだろう。 でも飼育員や客の話を聞いていると、僕はどうやらここではない、 本当の故郷があるみたいなんだ」
38 :
草原4/6 ◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:14:22.39 ID:sGUFPnzB0
翌日、俺は数枚のプリントを持って動物園を訪れた。 適当に「草原」で画像検索して見つけ、プリントアウトしただけのお粗末なものだった。 「彼」はほかの馬と見分けがつかなかったが、俺の姿が見えたようで、 「彼」の方からこちらに近づいてきた。 「驚いたな。こんな馬の希望を聞いてくれたのかい?」 「持ってこない方が良かったか?」 「とんでもない。早速見せてくれないか」 俺は持ってきたプリントの一枚を「彼」の目の前に広げた。 傍から見たら変人には違いないだろう。 だが、「彼」のことを思うと、そうしないわけにはいかなかった。 自分がこんなところに閉じ込められて、見せ物にされて、 そのまま一生を終える、なんてことを思うと何かしてあげたかった。
39 :
草原5/6 ◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:15:04.67 ID:sGUFPnzB0
「彼」はそのプリントをじっと見ていた。 その間は、「彼」は何も伝えることをせず、身動きもしなかった。 どのくらい経っただろうか。そのあと彼は「ありがとう」と言った。 「これが本当の居場所だったんだよね。いいところだね……。 この外に、その景色はあるのかい?」 「遠いところにある。海を越えなきゃそこにはつけない。 お前には無理だ。そこへ辿り着くのは」 「わかってる。いくらもがいても、僕はここから出ることはできない。 でも、何もしないのはあまりにももったいないことじゃないか? 景色は確かにこの世界のどこかにあるのに」 「……お前のしたいようにすればいい。俺は何も言わない」
40 :
草原6/6 ◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:16:31.22 ID:sGUFPnzB0
翌日、近所の動物園から一匹、馬が逃げたとニュースがあった。 市街地へ向かっていたということで被害を恐れたため、射殺を余儀なくされたそうだ。 さらに翌日、俺は動物園へと向かった。 馬のいるスペースに着いたが、こちらへ寄ってくる馬はいなかった。 「彼」はもうこの世界のどこにもいなかった。 尋ねてみたいとこがあった。 お前は幸せだったのか、と。 「後悔はしてないよ」 どこからか思いが伝わってきた、気がした。 End
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 18:16:53.31 ID:CqOx//J40
42 :
◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 18:17:12.39 ID:sGUFPnzB0
以上になります 感想なども待ってます
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 18:24:29.86 ID:5pfOOTRN0
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 18:36:13.79 ID:TRxLRslt0
ほ
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 18:46:05.58 ID:XvLoSAEY0
>40 えーっと、こういう文体をどういうのだろう。よく分からないけど。 ストーリーとしては起承転結がそれなりについてて、いいんじゃないかと。 ただ、情景や心理の描写がすごく少ないのね。 例えば、馬がどういったもので隔離されているのか分からないし、体の色 も分からない。周囲は人がいっぱいなのか、友人以外誰もいないのか。 晴れているのか雨が振っているのか。 ほぼ会話のみでストーリーを進めているけど、読む側が情景を脳裏へ浮 かべるのはちょっと苦しい気がする。
お題くださいな
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 18:56:23.19 ID:mtp+VUZRO
アルビレオ
了解
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:03:59.71 ID:g6QESElm0
俺個人の意見なんだが
>>40 の話は別に雨が降っていようと晴れていようと構わない話だし
細かく書く必要あるのか
読者が自由に情景を思い描けるのが活字媒体の特徴なわけで
何故意味もなく情景を固定しなきゃならないのかわかんね
50 :
◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 19:05:29.70 ID:sGUFPnzB0
>>45 感想ありがとうございます
情景ですか……そうですね。
あまりにも材料が少ない気がします
草原のプリントもなにが素晴らしいか書いてなかったし。
今度はその辺も気をつけていきたいですね。
51 :
◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 19:09:29.43 ID:sGUFPnzB0
>>49 >>45 さんは情景を重視しながら読む方だと思うんです。
最低限の描写は必要だったと感じています。
ただ、私は
>>49 さんのようにそうでなくとも
作品を読める質なのだと思います。
どちらにしても、いい刺激になることには違いありません。
感想ありがとうございました
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:11:15.00 ID:gaNNiVWUO
>>49 情景を自由に想像出来るだけの情報も入ってないだろ。
大体、脳内補完ってのは、作者が描かなかった部分を読者が自由意思で妄想するから良いんだよ。
初めから読者に脳内補完を強要されてたまるか。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:11:46.39 ID:TRxLRslt0
>>35-40 一通り読んだ。いい話なんだけど、なんか勿体ない。全体を通して話が駆け足なように
感じた。なんというか、会話と会話の『間』が表現されてないから、どうしても話してる
二者が無表情に感じられてしまって、感情移入できなかった。
で、気になった部分。
> 私がその馬と出会ったのは友達にせがまれて一緒にいった動物園の中だった。
読点があった方がいいかな。冒頭は特に読みやすくしないと、全感想で「一行目まで読
んだ」なんて言われちゃうかも。
> その馬、というよりも「彼」と言った方が正しいのではないか。
この書き方だと、自分以外の誰かが「その馬」と呼んだのを否定しているように思わせてし
まう。「その馬」と書き出したのは主人公なのだから、ちょっと不適切じゃないかな。
>「お前の言う『伝える』ことができるなら、サーカスにでも行けば人気者になれるぜ」
細かいけど、なんかおかしいような。
>友人は一人じゃつまらないと俺を誘ったのだが、入場してからは目を輝かせてどんどんひとりで進んでいってしまった。
> お陰で俺は「彼」と納得するまで会話することができた。
なんでこの情報をここに入れたんだろう。違和感が。
> 自分がこんなところに閉じ込められて、見せ物にされて、
> そのまま一生を終える、なんてことを思うと何かしてあげたかった。
主人公の思いがいまいち伝わってこなかった……。
>そのあと彼は「ありがとう」と言った。
どのあと?
> 市街地へ向かっていたということで被害を恐れたため、射殺を余儀なくされたそうだ。
なんか違和感。
> 尋ねてみたいとこがあった。
大事なところで!
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:12:05.81 ID:TRxLRslt0
抜き出しながらもう一通り読んだけど、やっぱり主人公と馬の描写が足りないように思 う。 たとえばここ。 >「おっと、声に出さない方がいい。馬に声をかけてる変人と思われたくないのならね。 >念じるんだ。僕に向かって、君の伝えたいことを」 >「なんで馬が喋ってるんだ」 動揺するとかの描写がないから、即答したように見える。この状況で即答は普通できな いんじゃないかな。 あと、 >「わかってる。いくらもがいても、僕はここから出ることはできない。 >でも、何もしないのはあまりにももったいないことじゃないか? >景色は確かにこの世界のどこかにあるのに」 こういうところ。地の文をはさんで、タメを作ると効果的じゃないかと思う。 ネタ自体はいいと思った。会話の内容も悪くない。ただ、もっとおもしろくできる作品 なんじゃないかな、と思う。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:16:32.86 ID:g6QESElm0
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:19:14.03 ID:uZedv0bJ0
小説買ったらあとがきから読んでしまう俺は異端なんだろうか
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:23:44.23 ID:gaNNiVWUO
>>55 分かってないな。
いきなり設定を投げっ放しにする小説なんてあるか?
特に短編で設定を放棄するような行為が許されるわけない。
俺は別にこの作者に文句は言わない。
これで学んでいきゃいいと思うし。
ただ、お前さんの意見が正しいと思って欲しくないだけだ。
58 :
◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 19:24:19.35 ID:sGUFPnzB0
>>53-54 感想ありがとうございます
>>53 の最後を見て「やっちまった!」と悶絶しております。
おかしいと思われた部分は、自分でも感じていたところが
あったのですが、直す文章力がなかったように感じています。
勉強してきます。
えー……と、議論が白熱しているようですが、
私は全員に共感してもらえるような作品を作るつもりはありません。
自分の目指すものは決して他人と同じではないはずなので。
そこを欠点と見るか長所と見るかは、個人の判断に委ねます。
ただ、そのことで他人を卑下するのはどうかとおもうのですが……
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:24:39.53 ID:CqOx//J40
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:27:20.80 ID:BH3GdSt+0
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:27:38.26 ID:WqVtvjvz0
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:27:39.69 ID:mtp+VUZRO
ワロタwww よく言われるけど、素人ブログにありがちなのは、描写が足りなくて説明不足。 知らない人には想像の余地も与えない自己満足日記になっている。ってね 例えば、「富士山に登ったら寒かったけど神々しい景色がみれた。すげー感動した」 なんて言われても、富士山を知らない人には景色が想像できない。 神々しい以外に例えもないから、類推すら難しい。 これを読み手の想像力の欠如というなら、仲間内の馴れ合いサイトで小説さらすことをお勧めするね
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:31:36.57 ID:uZedv0bJ0
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:32:03.07 ID:BH3GdSt+0
>>63 落ち込まないでくれ、きっといつか宝くじ当たるって
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:33:35.33 ID:kTrdQpb30
あとがきから読む人ってそれなりにいると思うけど
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:34:31.97 ID:gaNNiVWUO
>>63 乙一なんかは後書きから本を読むらしい。
少数派かもしれんが、別に変とは思わないよ。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:35:14.47 ID:mtp+VUZRO
宝くじを10枚連番で買って当たらなかったら神だな
68 :
◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 19:35:31.52 ID:sGUFPnzB0
>>62 私の目指す小説が「情景描写のない」ものだとはいっていません。
描写の必要も感想から見るにあると考えています。
自己満足は一番やってはいけないことだとも思っています。
これ、私に言ってるんですよね?
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:37:23.02 ID:BH3GdSt+0
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:40:08.28 ID:BH3GdSt+0
>>68 いや、
>>68 に対してではなくてモノの例えじゃないか?
意図して風景や気持ちを書き込んでいないっていうのは見ててわかる
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:40:48.78 ID:5pfOOTRN0
>>62 それにはすごく同意する。ただ、
例えば「すごく良いものが入っているよ」と、言われて渡された箱の中身を、
wktkしながら想像するのと何が違うのかなって思った。何も知らないことに
変わりはないし。
良く解らないからこそ、想像する楽しみもあると思うんだ。
いや、気になったんだ。気を悪くさせたなら謝る。
おっとっと こういった議論は泥の掛け合いになるからやめたほうが得策なんだぜ?
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:42:54.07 ID:mtp+VUZRO
>>68 ああ、違う違う
申し訳ないけど作品まだ読んでないんで、さすがにああまで言わないよ。
レス安価端折って誤解させて悪かった。ごめん
多分、
>>55 あたりへのレス
まぁ、 な、携帯だろ? ってことで勘弁してくれw
74 :
◆NEETwgvYaU :2008/01/09(水) 19:44:44.53 ID:sGUFPnzB0
>>70 ありがとうございます。その通りです。
何かの本で、事実だけを書いて、心情は読者に想像させる
ということが書いてあったもので。
ただ、やはり情景は必要だったと痛感しています。
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:45:13.35 ID:2VZoYK3A0
その作品についてもっともよく知っているのは作者 背景も情景も登場人物の呼吸音さえもしっかりわかっているのは作者だけ 作者は読者にも自分の見ている物を見せられるよう努力したい ただし、読者も最低限書いてある描写をイメージする程度の努力はしたい どちらかに偏るのは良くないよん☆ ということじゃね?
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:47:18.15 ID:kPlSIefB0
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:49:07.94 ID:5pfOOTRN0
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:51:04.02 ID:BH3GdSt+0
>>76 背表紙のあらすじだけ読んで本買わないなんてしょっちゅうだぜ?
本屋で山田悠介の本を見るたび、おもしろくないわけないだろ!!っと思っても
結局買わないんだよなぁ
あらすじがおもしろくて中身面白くなかった本ってある?
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:51:16.09 ID:kPlSIefB0
だって最後どうなるのか分からないと不安じゃないか
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:53:40.27 ID:mtp+VUZRO
むしろ帯の煽りとあらすじを読んで、残りは妄想して楽しむな
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:54:14.51 ID:5pfOOTRN0
>>79 いや、気持ちはすごくわかるよ?
わかるけどさぁ……ああ、でも俺も一緒か。
エロゲのネタバレとか先に見てから買うもんな……
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:55:09.95 ID:2VZoYK3A0
あとがきは最近あんまりオチとかの致命的な情報載っていないから (ラノベだがキノの作者はあとがきでネタバレしない主義らしい) あとがき読んで買う方法も異端ではないっつーか普通だろ別に。特別でもなんでもねー。 ただ恐ろしいのは解説付き。容赦なく内容に踏み込んでくれるからな 文豪のとか、注釈のページの前後に入ってたりして泣けるぜ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 19:58:35.95 ID:SDf60btD0
お題ください
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:01:04.80 ID:5pfOOTRN0
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:01:36.14 ID:SDf60btD0
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:02:40.88 ID:6CN2jYrJ0
通常作品投下します
87 :
お題 歓喜1/2 :2008/01/09(水) 20:03:18.33 ID:6CN2jYrJ0
それがこの世に呪われたる生を受けたのは、ある朽ち果てた古城の地下室であった。 当初、それは知恵をもたず、ただ獣のように振る舞った。光届かず腐れ果てた地下室を這いずり まわりながら、蟲や鼠を喰らって成長した。 そうした生活を続けるうち、それが生れ落ちた瞬間に持ち合わせていたいくつもの感覚は退化し、 別のモノへと変わり果てていた。 より速く、より正確に。そのようにそれの体は変質していくにつれ、それの姿は人知に及ばざる 奇形となっていた。しかし、それは思考を放棄したわけではなかった。少しずつその奇形たる姿に 見合う知恵をつけていったのだ。より多くの獲物をとらえるための、歪んだ進化であった。 およそ神が創造したとは思えぬその思考と姿を持った異形は、しばらくすると古城の獲物を全て 狩り尽くした。それが必要とするほどの量はもう、古城のどこを探しても見つからない。 やがてそれは、狩場を移すことにした。しかし、かつてあった光を感じる器官は既に退化した身 では、太陽の下に出る事は叶わなかった。そして、それは己の住む深遠の如き暗闇に世界が染まる のをじっくりと待った。 何者も気づけぬよう、息を殺し、存在を地下の暗がりへと押し込んだ。そう、人も、獣も、もち ろん神ですら気づかぬように。 それが活動を再開させたのは、月が雲に隠れ、一寸先ですら見通しが利かぬほどの圧倒的な暗が りの気配を、それの鋭敏な鼻が嗅ぎつけてからだ。 時が満ちたのだ。それは考えた。今こそが己のための時間であると、そういわんばかりにそれは 地下を飛び出すと、恐ろしい速さで野を駆けた。 この世に存在する何者よりも早く、風を切り、地を踏みしめた。ついにそれは地下室以外の世界 を知ったのだ。 しかしそれに感慨などはない。知能はあったが、その思考が向いた先にあるものはただ獲物のみ であった。今まで己が狩ってきたものよりも大きく、栄養価のある獲物を。
88 :
お題 歓喜1/2 :2008/01/09(水) 20:07:12.99 ID:6CN2jYrJ0
それがこの世に呪われたる生を受けたのは、ある朽ち果てた古城の地下室であった。 当初、それは知恵をもたず、ただ獣のように振る舞った。光届かず腐れ果てた地下室を這いずり まわりながら、蟲や鼠を喰らって成長した。 そうした生活を続けるうち、それが生れ落ちた瞬間に持ち合わせていたいくつもの感覚は退化し、 別のモノへと変わり果てていた。 より速く、より正確に。そのようにそれの体は変質していくにつれ、それの姿は人知に及ばざる 奇形となっていた。しかし、それは思考を放棄したわけではなかった。少しずつその奇形たる姿に 見合う知恵をつけていったのだ。より多くの獲物をとらえるための、歪んだ進化であった。 およそ神が創造したとは思えぬその思考と姿を持った異形は、しばらくすると古城の獲物を全て 狩り尽くした。それが必要とするほどの量はもう、古城のどこを探しても見つからない。 やがてそれは、狩場を移すことにした。しかし、かつてあった光を感じる器官は既に退化した身 では、太陽の下に出る事は叶わなかった。そして、それは己の住む深遠の如き暗闇に世界が染まる のをじっくりと待った。 何者も気づけぬよう、息を殺し、存在を地下の暗がりへと押し込んだ。そう、人も、獣も、もち ろん神ですら気づかぬように。 それが活動を再開させたのは、月が雲に隠れ、一寸先ですら見通しが利かぬほどの圧倒的な暗が りの気配を、それの鋭敏な鼻が嗅ぎつけてからだ。 時が満ちたのだ。それは考えた。今こそが己のための時間であると、そういわんばかりにそれは 地下を飛び出すと、恐ろしい速さで野を駆けた。 この世に存在する何者よりも早く、風を切り、地を踏みしめた。ついにそれは地下室以外の世界 を知ったのだ。 しかしそれに感慨などはない。知能はあったが、その思考が向いた先にあるものはただ獲物のみ であった。今まで己が狩ってきたものよりも大きく、栄養価のある獲物を。
89 :
お題 歓喜2/2 :2008/01/09(水) 20:07:38.71 ID:6CN2jYrJ0
しばらく走った後、それはちょうどいい獲物を見つけた。まばゆい光で己が歩く道を照らしなが ら、獲物はおぼつかない足取りで歩いている。それは目を失っていたが、目の代わりである器官が、 そのまばゆい光を捉えたのだ。 それは狂喜した。あのように大きな獲物、自分が住んでいた地下には存在していなかったためで ある。しかし、それはその獲物が強烈な臭気を放っている事が気になった。嗅いでいるだけで気分 が悪くなるようなその匂いは、それの気分を大いに害した。 「ヒック。ちいとばかし飲みすぎちまった。こりゃ、帰ったらかあちゃんに怒鳴やされるな」 獲物が、ブツブツと何かを呟く。その言葉を聞いたそれは、自分自身が見つかったのではないか と驚き、草むらへと隠れた。がさりと木が揺れる。 「なんだぁ? 野犬か何かか? ヒック」 獲物はゆるゆると辺りを見回した。それはその瞬間を好機と捉えた。あっという間に獲物の喉笛 に喰らいつくと、獲物が気づけぬほどの速さでその箇所をちぎり取った。 獲物は、最後までなにが起こったのかすら分からぬまま。くひぃという吐息を一つ漏らし、絶命 した。 それは砂を噛むように臓物を喰らい、血の一滴ですらその肺腑に収めた。そしてそれは全てを終 えると歓喜の叫びを上げた。その叫びは山々に響き渡り、地を揺らし、森をざわめかせた。それ以 外の生き物はその恐ろしき声を聞くやいなや、己の巣穴に潜り込み、決して見つからないよう気配 を消した。 しかし、多くの命がそれの胃袋に収まるのに、朝日を待つ必要はなかった。 そして、それは得た。だだのそれという存在から、魂ごと胃の腑に収める恐ろしき名を。人はそ れを悪魔と呼び、獣は天敵として恐れた。 それは怪物となったのだ。怪物はその名を呼ばれるたびに、歓喜の叫びを上げる。恐怖を振りま き、怯え竦む獲物を喰らうために。ただ、それだけのために。 了
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:08:37.18 ID:6CN2jYrJ0
二度書きごめんなさい……
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:09:44.68 ID:UfJjOzan0
前スレのdat、893までみたいなんだけど、誰か持ってる人いますか?
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:11:00.61 ID:2Q63Vg8f0
やっと出来た。小説って書くの難しいんだな。 すごい時間がかかった。 投下していいですか?
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:12:23.50 ID:vsj+iKJ+0
いいとも
94 :
お題:高原 1/2 :2008/01/09(水) 20:15:31.59 ID:2Q63Vg8f0
投下出来ない?
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:17:34.13 ID:TRxLRslt0
改行制限にひっかかった?
96 :
お題:高原 1/2 :2008/01/09(水) 20:17:54.05 ID:2Q63Vg8f0
音が聞こえる。 強く吹く風が周囲の草花を揺らしている。 伊代はその様子をジッと見つめていた。 目を閉じて体中に澄んだ空気を纏わせ深く呼吸を繰り返す。空を見上げて目を開けば自分の住 む町と同じ青い空がある。 こうしていると自分が自然の一部なんだと強く感じる。私は自然と一体化するのが好きだった。 「お祈り、しっかりしないとね」 もう一度目を閉じ、神々と共にあり祝福されますようにと。山々に祈った。 こういう場所に来ると本当に神様はいるんだって気持ちになれる。 夏では下界はうだるような暑さが続いているが、千メートルを超えたこの高原は半袖では肌寒 く感じるくらい涼しい。 伊代は数ある霊峰の一つに休みを利用して来ていた。 周りは木々に囲まれ草花が足元を覆うこの場所は、車で近くまで来れるが今は人がいない。遠 くを見渡せばたくさんの山が見えた。 お母さんやお父さんは目線の少し先で弟の相手をしてボールで遊んでいる。 私はやわらかな草の上にそのまま座り、持って来ていたノートを膝の上に載せて、筆箱は隣に 置いた。今も気持ちのいい風が吹き、鳥も気持ちよさそうに飛んでいて、それだけでなんだか嬉 しくなってくる。ノートを開き何も書いていないページをめくる。何を書こうか。ここに来た感 想を書いてみるか?ちょっと詰らない。それともなにか話を書いてみようか。様々な案がグルグ ルと浮かんでは消える中で最後に残ったのは、無難にこの景色を描いてみることだった。 白いノートに線を引く。私には山や草木を描くのは難しかった。消しゴムで何度も消しながら 絵を描いていく。少しづつ世界が出来上がっていくのは面白かった
97 :
お題:高原 1/2 :2008/01/09(水) 20:19:01.79 ID:2Q63Vg8f0
不意に名前を呼ばれた。オレンジ色の光が鋭く照らして目に眩しい。山は日が暮れるのがとて も早い。気づけば冷たい風が吹き付け、寒くなっていた。鳥ももう見当たらない。お父さんがも うすぐ帰るぞと声を掛けてくれる。 「わかった」 逆光でお父さんの顔は見えないけど、短く返事を返す。絵は自分では中々の出来だった。ちょ っと不格好で崩れた木もあるし、家族が遊んでる様子までは描けなかったけど、気持ちを入れて 描けたと思う。 お母さんは弟とまだ遊んでいるけど道具は片づけられていて、帰る準備が出来つつあるようだ った。最後に何かノートにと思い、絵を描いた裏のページをめくる。絵を描く時間は無い。何に しよう。素直に短く感想を書くことにする。 「自然と一体になれる大切な場所。 もう一度ここへ来たい」 弟はお父さんが帰るよと言っているのにまだふざけている。 私はふと思いつき、今まで書いていたページを破り絵を表にするようにして紙飛行機を作り、 よく狙って弟の方へ飛ばした。 弟の方へ向かっていた飛行機が弟の手前で風に煽られる。風を羽に受けた飛行機はフワリと浮 き上がり弟の頭上を遙かに越して高く高く舞い上がっていく。 「うわぁ」 思わず声が出た。飛行機は高度を落とそうとする度に風を受けてさらに高く舞い上がりずっと 遠くへ飛んでいく。絵に描いていた木々の背も超えて見えなくなった飛行機に家族も驚いたよう に飛行機を見詰めていた。 私は帰り道の車の中で、外を見ながら考えていた。やっぱり神様はいると思うと。さっきの出 来事は、私の願いが書かれた飛行機が神様へと届いたんだと思う。きっともう一度あの場所へ行 ける。そんな確信に似た気持ちが私の中にあった。車中から見つけた鳥が山の向こうへ飛んでい く。 end
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:20:54.65 ID:2Q63Vg8f0
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:26:24.48 ID:UfJjOzan0
>>88 表現が身の丈に合っていないように見える。
おおげさな言い回しをしようといかにも気張っているのに、ところどころ
おかしな表現が出てくるため、作者の狙ったのであろう効果よりも、
間抜けさの方が目立ってしまう。
>かつてあった光を感じる器官は既に退化した身では、〜
文がねじれている。「〜退化した身。もはや太陽の下に出ることは〜」
のように、二文に分けると良い。
>自分が住んでいた地下には存在していなかったためである。
ためである、という言い回しが格好悪い。格好をつけた文章なのだから、
しっかりこだわって欲しいところ。
>それは砂を噛むように臓物を喰らい、〜
砂を噛む、という言葉の意味を間違って覚えているんじゃないだろうか。
歓喜するシーンで使う言葉ではない。
設定も甘い部分が多い。
いくつもの器官が退化、とあるが、退化したのは(読み取れる限り)目だけ。
それならば、視覚を失った代わりに、鋭敏な鼻や、虫の這う音すら聞き分ける耳を手に入れた、
とかいった風に書いた方がそれっぽい。
また、光を感じ取れないから昼間活動できない、というのもおかしな話。
後半では目の代わりに光を感じ取る謎の感覚を持ち合わせていることが判明するし、
むしろ、少ない光の下で動くのに慣れたから、光に目(謎の感覚)が灼かれる、とかの方が説得力がある。
こういう話を書きたい気持ちも分かるけど、まずは身近な話を
平易な日本語で書いてみることをお勧めする。
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:30:13.78 ID:2Q63Vg8f0
>>88 初心者な俺には素直にすごいとしか言えない。
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:34:55.56 ID:A0qI/5690
>>99 ID変わりましたが、
>>88 です
はい、もっと精進しようとおもいます。
無駄のない指摘ありがとうございます。
>>100 >>99 の方にの指摘のように、やはり
いくつも甘い場所は見受けられるため、精進しようと
思います。
ですが、読んでいただいた事素直に感謝いたします。
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:44:12.69 ID:UfJjOzan0
>>96 初体験おめ。
段落の頭を一字下げる、という作文の作法が守られていて、好印象。
このお話で一番違和感を覚える部分は、途中で人称が変わっていること。
最初は「伊代は〜」という書き方がされていて、三人称なのだが、
途中から(ノートを膝の上に載せた辺りから)は「私は〜」という一人称になっている。
なにがしかの効果を狙ってやるのなら良いけれど、たぶん作者さんは無意識に
やってしまったのだと思う。
途中で急に人称が変わると、読みにくく、また文章の統一感に欠ける。気をつけてみたい。
>オレンジ色の光が鋭く照らして目に眩しい。
文がねじれている。「眩しいオレンジ色の光が、鋭く目を照らしている」など、
違和感の少ない書き方を目指してほしい。
> 「うわぁ」
字下げミス。投下前に見直しを。
個人的な好みの話なのだけど、「うわぁ」と驚くのは姉よりも弟の方が似合っている気がする。
ここまでの姉は独特の感性を持った、おとなしい少女として書かれているので、
うわぁ、という感情のあらわし方に、ちょっと首をかしげる。
むしろ、驚く弟や両親を見ながら、にっこり笑いながら「やっぱり神様はいると思う」と
ひとりごちてくれたりすると、俺はにやにやすると思う。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:44:26.46 ID:yQPHYiIw0
お題ぷりーず
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:45:30.39 ID:5NE00CZ80
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:46:19.64 ID:yQPHYiIw0
把握
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:48:21.42 ID:pZED3/O50
早くあとがき読む派の俺が登場 冒頭少し読んだらあとがき読む
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:48:39.12 ID:gKaEKEge0
初挑戦。お題お願いします
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:49:28.21 ID:pZED3/O50
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:49:50.27 ID:gKaEKEge0
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:55:37.67 ID:UfJjOzan0
昨晩の全感想、俺が持ってるところ(807)までまとめ済み それ以上持ってる人、ロダに上げてくれるとありがたいです。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:57:02.66 ID:5NE00CZ80
>>96-97 似たお題ってことで、初めての感想を。
少女の一人称によるさわやかな物語。
豊かな情景描写の力は俺にはうらやましい。
ただ、少しだけ気になったのが
>家族が遊んでる様子までは描けなかった
の後で
>きっともう一度あの場所へ行ける
というのは、家族のいない旅を予感させてしまうと思う
俺だけか?
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 20:57:27.06 ID:uZedv0bJ0
>>106 でも最初からじゃないだろ?
やっぱ俺異端www
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:00:06.41 ID:2Q63Vg8f0
>>102 読んでくれてありがとうございます。
まずは、これからも続けていければいいなぁ思います。
今は非常に疲れてぐったりしてますw
指摘された箇所をよく読んで、これからよい文を書ければ良いなぁと思います。
でも今は、自分の書いた文に対して感想が返ってきたことに対して舞い上がっている
状態なので落ち着いたらゆっくり見直していこうと思います。
読んでいただきありがとうございました。
>>112 異端でいたそうなところ悪いが、俺も最初に後書き読む
本屋で迷ったらすぐに読める後書きで判断
ラノベとかだったら、テンション高すぎなのイヤなんだ
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:12:13.46 ID:2Q63Vg8f0
>>111 読んでいただきありがとうございます。
文章は書いて消して考えて、そのあと他の文とつなげてみたりして悪戦苦闘
しながら書きました。少しでも場面が目に見えたらうれしいです。
主人公は大人になってからもう一度あの場所へ行くのかなぁ、とか自分で考えながら
書いてました。でもまた伊代は家族と行くのかもしれません。自分でも書いてて
楽しかったです。
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:25:36.60 ID:TRxLRslt0
ほ
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:26:21.36 ID:u1mQPFSUO
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:41:34.47 ID:u1mQPFSUO
ほ
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:41:36.37 ID:3Gghl39J0
創作意欲がガンガンな俺にお題ください
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:43:47.62 ID:5n3u2I7W0
傷だらけのヒーロー
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 21:44:52.84 ID:3Gghl39J0
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:02:47.26 ID:u1mQPFSUO
ほ
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:18:22.10 ID:u1mQPFSUO
ほ
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:28:39.02 ID:XBW6B4kj0
話題暮れ
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:28:52.32 ID:ns1qu77x0
ウイルス
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:29:49.68 ID:fN+Vou6w0
半袖
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:29:52.45 ID:XBW6B4kj0
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:30:01.83 ID:XBW6B4kj0
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:32:33.97 ID:FjLWAiGr0
よければお題くだしあ
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:32:59.24 ID:yjOwt57q0
クーデター
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:34:46.25 ID:FjLWAiGr0
132 :
ドーナツ(お題・回転体) 0/7 :2008/01/09(水) 22:39:19.68 ID:5pfOOTRN0
投下しますニダ 正直お題を使いきれてるかわからん。 指摘された、文章のギャルゲっぽさも抜けてないかもしれない。 でも……読んで……下さい……
133 :
ドーナツ(お題・回転体) 1/7 :2008/01/09(水) 22:40:14.70 ID:5pfOOTRN0
「たとえばさ、この煎餅を例にするじゃない?」 そう言って目の前の女、牧田祐美はコタツの上に置かれた皿から煎餅を取る。一枚目は口 に運び、もう一枚を右手にとり、左手で皿を俺のほうに寄こす。 「この煎餅を、この鉛筆を軸にして動かしてみるのよ。ほら、こんな風に」 祐美がやって見せたのは、煎餅とは少し離れた場所に鉛筆を立て、それを中心にして煎 餅を動かすというもの。ちょうどドーナツのような形が出来るように動かすのだ。うむ、 それは解る。 「だから、その図形の体積の求め方を教えて欲しいんだよ……ドーナツの作り方なんて俺 だって解ってるんだ」 煎餅を口に運び、バリボリと咀嚼する。口の中に程よい胡麻の香りが広がっていく。ん、 お茶が無くなってしまった。急須はどこだっけ……? 「もう、ちゃんと聞いてるの? 修一!」 「聞いてるよ……おう、あったあった」 急須にお湯を注ぎ、お茶を淹れる。あぁ、良い香りだ……流石は高価なだけあるな、他 の安物とはわけが違う。味も香りも一級品だ。小遣い全額投資した甲斐があったよ、全く。 「あ、私にもちょうだいよ、お茶」 湯飲みを突き出された。何様のつもりか。苦労して手に入れた最高級の茶葉をコーラか 何かと一緒にしないで頂きたい。狭山茶だぞ? 日本三大銘茶の一つだぞ? 「色の静岡、 香りの宇治、味の狭山」と謳われる、あの……! 「そんなの一介の高校生の私にはわからないし。そんなの覚える暇があったら公式の一つ でも、その足りない頭ん中にブチ込みなさい」 「……」 なんで俺はこんなことになっているのだろう。こんな罵詈雑言に耐えてまで、俺は何が したいんだろう? 話は昨日に遡る。
134 :
ドーナツ(お題・回転体) 2/7 :2008/01/09(水) 22:41:00.41 ID:5pfOOTRN0
「三年B組吉野修一君。第二職員室まで来なさい」 放課後のことだった。六時限目の日本史の授業が終わり、掃除当番でもなかった俺は級 友とだべりつつ、帰宅の準備をしていた。そろそろ掃除も始まるし、邪魔になるだろうか ら帰ろっかな〜、なんて考えていた矢先の呼び出しだった。 「お前……このままだと進学どころか、卒業も出来ないぞ……」 「へ?」 担任からいきなりの死刑宣告。意味が解らない。なんで? 俺、そんなに成績悪かった っけ?自慢じゃないが、学年順位はかなり良い方だぞ? 「確かにお前は順位も上だし、生活態度にも問題は……まあ、目を瞑れる程度に収まって はいる。ただな……いや、順位だけを見て安心してた俺にも不覚は有ったんだが……」 「はい?」 軽く放心状態だったので、間の抜けた返事をしてしまった。担任は俺の成績表らしきも のを見つめ、それを二つに折りたたみ、俺に渡してこう言った。 「お前……数学が壊滅的にやばかったんだな……」
135 :
ドーナツ(お題・回転体) 3/7 :2008/01/09(水) 22:42:31.95 ID:5pfOOTRN0
卒業くらい、したいよなぁ……。 そして今。俺の部屋で年頃の若い男女が二人きり、コタツでぬくぬくしている。左手に 煎餅、右手に湯呑。うむ、元旦にふさわしい光景だ。惜しむらくは…… 「だから、このドーナツの体積をVとするでしょ? そのとき、V=2πの2乗掛けることの……」 この煎餅は、食べるためではなく勉強のためにあるということか。祐美は鉛筆と煎餅を あーだこーだと動かして、食えもしないドーナツを大気中に量産している。……ああ、生 産性の無い行動というのはこういうことなんだなぁ……こいつは勉強よりも大切な何かを、 俺に身をもって教えてくれているのだ。もう面倒くさいから、もう本物のドーナツ買って こいよ……お金やる……から…… 「この……寝るなっ!!!」 「いでぇ!?」 ちょ、まて! 煎餅は殴るためにあるんじゃない! ……まじかよ、うっすら血が出て んだけど。煎餅が凶器になるとは思わなかった。 「あんたって男は……人が、せっっっっっかく正月に来てやってるってのに……」 祐美の右手からミシッという音が聞こえた。ここで湯呑からその音が聞こえたら流石に ビビるが、あいにく握られているのは鉛筆……でもない。煎餅だ。 「煎餅くらい、割れよ……」 「っ……うるさい!!!!」 顔を真っ赤にして煎餅を齧る祐美。まったく、からかい甲斐のある奴だ。ほれ、とお茶 を渡すと、熱いのにも関わらず、ズズッと一気に飲み干した。高いって言ってんのに…… 「……ふん、美味しいじゃない」 「だろ? 俺を甘く見るな。伊達にお茶マニアを自称しているわけじゃねえぞ」 「……それ、自慢?」 「……いや、別に」 さて、もう充分に休憩はしたし、そろそろ本腰を入れて勉強しないと。進学はともかく、 卒業はしたい。というか、留年というシステムに意味はあるのだろうか。正直、教育の名 を騙った、都合の良い諭吉先生回収システムとしか思えないのだが。まあ、学生である以 上そのシステムに従わなくてはならない。辛いところだ。
136 :
ドーナツ(お題・回転体) 4/7 :2008/01/09(水) 22:45:06.53 ID:5pfOOTRN0
取り敢えず傷口は放置しておいた。別に大した傷じゃないし、ほっといても治るだろう。 ドーナツ、もとい回転体の体積を求める公式は改めて教えてもらった。が、解らないもの は解らない。もともと俺の脳味噌は数学対応型ではないのだ。出来ることならバージョン アップしたいが、どうやら自力でやる他に方法はないらしい。ああ、電脳化社会が待ち遠 しい。何十年後かは解らないが。とにかく、今の俺には参考書片手に問題集をひたすら解 くしか出来ない。 「どこかわからない問題、ある?」 本格的に勉強を始めてから一時間ほど経ったとき、煎餅片手に雑誌を読みながら、祐美 が訊いてきた。くそ、完全な優等生め。結局ドーナツの公式しか教えてもらって無えじゃ ねえかよ。何しにきたんだ、こいつは。元旦にいきなり電話掛けてきて「一年の計は元旦 に有りって言葉、知らないの? 元旦から勉強してれば、神様だって少しは同情してくれ るんじゃない?」なんて言って、十分後には家に来ていた。こいつも暇だな。俺と一緒に 神様に同情してもらえ。 「別にねぇよ。つーか、お前何しに来たんだよ!」 少しばかりイライラしていたので、乱暴に言葉を返す。だがそれをまるで気にしないか のように、こいつはしれっと、 「暇つぶし。ついでに漫画読みにきた。別にそんなに怒ることじゃないでしょ」 とか言いやがった。何か怒る気力もうせた。いや、本来は感謝するべきなんだろうが、 こいつの態度をみていると、その、なんというか。 (……要は、自分勝手なんだよな、こいつは。昔っから) 家が近所なこともあって、こいつとは幼い頃からの付き合いだが、ずっと振り回されて ばっかりだ。腐れ縁もここまで来ると呪いだな。 また一時間ほど経った。ああ、忘れてた。そういえば…… 「なぁ」 そういえば聞きたいことがあった。祐美はダルそうに「なぁにぃ?」と返事をした。ど うやら寝ていたらしい。せめて一言言ってくれ。さっき別件で話しかけたのに返事がなか ったのはそういうことか。まあいい。
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 22:45:42.30 ID:fN+Vou6w0
さるよけ
138 :
ドーナツ(お題・回転体) 5/7 :2008/01/09(水) 22:46:46.19 ID:5pfOOTRN0
「おまえ、雅紀先輩と付き合ってなかったけ? 一緒に初詣とか行かねえの?」 「あぁ〜……そういえばあったね、そんな話」 またもダルそうに返事が来た。言い方がまるで他人事だな。 「なんだ、別れたのか。カッコいい人じゃん、勿体ない」 たしか去年はバスケ部で、今は関東の大学に行っていると聞いたが、やっぱり遠距離は つらいって訳か。勉強になるなぁ。まあ、俺には無理だろうな。 「うーん……て言うか、別に付き合ってなかったし……なんか妙な噂が立ってるけど」 へえ、付き合ってなかったのか。俺ならその噂を逆手に取るけどな。噂立ってますし、 取り敢えず付き合ってみません? みたいな感じで。いや、そんな噂立ったこともないが。 「ま、そのうちいい男が見つかるさ。焦ったら負けだ」 「……」 また寝たのだろうか、返事はなかった。ならいいやと、再び参考書に目を落としたとき、 「……初詣いこっか」 と、腕枕に顔を伏せたまま、祐美が言った。初詣か。ここ何年か行ってなかったな。ここ ら辺だと電車で二駅先の八幡宮神社か。 「いってらっしゃい」 そんな遠出してられるか。今必要なのは神頼みじゃない、努力だ。神様には申し訳ないが、 正直時間の無駄だ。 「なによ……別にいいじゃない。気分転換よ、気分転換」 ぶすっとした顔をあげ、駄々をこねてきた。 「気分転換ねぇ……」
139 :
ドーナツ(お題・回転体) 6/7 :2008/01/09(水) 22:47:38.06 ID:5pfOOTRN0
気分が滅入っている訳じゃないが、確かに正月から部屋に篭りっぱなしっていうのもどう かと思う。……だが、どうしても気分が乗らない。というか、コタツから出たくない。だっ て、外は雪だぞ? 吹雪ではないが、それでも抜群に寒いことに変わりはない。 「……ふん、どうせ私と行っても面白くなんてないわよ……」 また顔を伏せた。……やれやれ。結局こいつには、最後の最後で甘くなってしまう。目の 前でふて腐れるのも、いい気分ではないしなぁ……ったく。 「あぁもう。わかった、わかったよ。行くから泣くな。とりあえず、この問題解いてからな」 「……最初から、そう言え……バカ」 こうなったら、さっさと問題を解いてさっさと行くしかない。天気はだんだんと晴れてき ているようだし、吹雪にならないうちに神頼みでもして来よう。 神社は、やはり混んでいた。電車に乗ったときから薄々と感づいてはいたのだが、乗客の 大半が同じ駅で降りる様をみると、なんとなく初詣に来たなぁ、という気分になる。 「結構並んでるのね……」 「ああ、神様も大変だな」 見ただけでざっと二百人は並んでいるか。人の列に沿うように、様々な出店が並んでいる。 ここまでくると、初詣も一種のお祭りのようなものなんだなぁと思う。 「最後尾は……あそこね。早く並びましょう」 鳥居からはみ出て歩道まで延びている列の最後尾に、俺たちは並んだ。ご丁寧に、そこま で出店も付いてきた。列の消化が遅いため、店のオッサンの視線が結構突き刺さる。買えよ、 的なオーラが伝わってくる。 「八個入り、二パック下さい……」 負けた。視線に負けた。まあ、これさえ買っておけば、他の店の視線も気になるまい。一 つは自分用に、もう一つを祐美に渡す。 「……負けたわね」 「言ってくれるな。それよりも感謝の言葉はないのか」 「冗談よ、ありがと」
140 :
ドーナツ(お題・回転体) 7/7 :2008/01/09(水) 22:49:55.72 ID:5pfOOTRN0
二人してたこ焼きを頬張る。中々美味かった。全て食い終わる頃には、境内の中に入り、 そろそろ俺たちの番が来る頃だった。 「修一は、何をお願いするの?」 祐美がそんなことを聞いてきた。そういえば決めてなかった。まあ、ここは無難に。 「卒業できますように」 「うわ……見も蓋も無いわね」 「そんな事言われても、したいものはしたいさ。お前は何なんだよ」 そう聞くと、んー、と悩んだようなそぶりを見せた後、 「やっぱり女の子は恋愛成就じゃない? ベタだけどね」 そう言って、財布から小銭を取り出した。 神様に見も蓋も無い願事をして、俺たちはおみくじを引いた。結果は二人とも大吉。 「でも、これって大半が大吉よね」 「おまえ……素直に喜べよ。そうかも知れんけどさぁ……」 でも、くくりつけられているおみくじは、大半が中吉と小吉だった。やっぱり大吉は結構 少ないらしい。その後も甘酒を飲んで、出店の飯を食ったり、りんご飴を買ったりして、そ ろそろ帰ろうかなぁ、と思ったとき、祐美が何かを見つけた。 「へえ、最近の出店って、あんなのも売ってるんだ」 その視線の先にあったもの。ドーナツの出店だった。なんだか一気にテンションが下がる。 今の俺はああいうものを見ると、即座に公式が頭に浮かぶのだ。あのドーナツは厚さが二セ ンチくらいだから……体積は……
141 :
ドーナツ(お題・回転体) 7/7 +α :2008/01/09(水) 22:51:02.31 ID:5pfOOTRN0
「……ばかね、気分転換って言ったでしょ?」 横を見ると、祐美が苦笑していた。どうやら考えていたことが顔に出たようだ。 「……そうだな。じゃあ、気分転換にアレ買って帰るか!」 無駄に元気良く、出店に走る。後ろから「ちょ、ちょっと、待ってよ!」なんて声がする が気にしない。二パックくれと注文すると、これまた元気のいいオッサンが「あいよ!」な んて、ドーナツ屋には全く似合わない掛け声で作ってくれた。 「はぁ……はぁ……まったく、いきなり走んないでよ」 やっと祐美が追いついた。人ごみの中を掻き分けてきたんだろう、服が所々乱れている。 「運動不足だ、太るぞ。あと、服を直せ。色々見えそうだ」 「っ……この!!!」 「!!!!!!!!!!」 も、ものすごい勢いで……急所を蹴られた……。ちょ、待て……立ってられない……。 「ふん、先行ってるわよ!!」 そう言って、祐美はさっさと境内の外に向かった。取り敢えず立ち上がって、おっさんに 金を払う。パックから揚げたてのドーナツのいい香りがする。やはり本物のほうがいいな、 なんて思いつつ、俺は祐美の後を追った。 了 申し訳ない。規制に引っかかった。
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:02:27.59 ID:kKJgrB360
ほす
>>141 主人公はそのまま死ねばよかったのに。
ドーナツの求め方って、体積から体積を引くんじゃないの?
公式なんてあったっけ?
というか、一つの教科が悪いからって卒業できなくなるものなのかな。
ごめんね、こんなことしか言えなくて。
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:16:08.63 ID:SDf60btD0
>>141 くう、主人公を呪い殺したい。
まぁそれはおいといて、主人公は恋愛感情はないのかな?
やっぱ殺す……!
面白かったです。
内容的にも、面白さ的にも御馳走様でした。
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:18:07.70 ID:ChSmutKvO
初体験の俺にお題を
146 :
「お茶漬け」0/5 :2008/01/09(水) 23:18:08.94 ID:SDf60btD0
投下します お題「お茶漬け」
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:18:32.78 ID:UfJjOzan0
>>133 自己申告しているとおり、お題が弱い。回転体というよりドーナツの話になってしまった。
もう一ひねり、回転体を活かしたエピソードをいれてみたい。
ギャルゲっぽい文体、とのことだけど、一人称だし、話のノリとも合っているので、
そこまで深く気にする必要はないかもしれない。
書ける作品の幅を広げたい、というのなら、女性の一人称あたりから攻めてみるのも
良いと思う。
この話の目的は結局、裕美が主人公に惚れている、ということを読者に感づかせて
にやにやさせることにあるのだけど、1レス目からその狙いがばればれで、山場らしき
ものもなく予定調和的にオチまでたどり着くので、平凡な印象しか残さない。
裕美の彼氏候補であるバスケ部の先輩も、名前だけではいかにも弱く、その上裕美
自身がさっさと否定してしまう。
そして、こういった付き合っている噂があるエピソードは、主人公がヒロインに対しての
恋愛感情を自覚していなければ、盛り上がらない。主人公が落ち込みも悩みもしない
ので、こういうエピソードを絡ませる必要性が疑問になってくる。
良い雰囲気は作り出せているので、恋愛話の定石をしっかり押さえた、王道な話作りを
目指してみるのも良いと思う。
ところで、急所を蹴られた痛みは、とりあえずの一言で置いておけるようなもんじゃないだろう。
148 :
「お茶漬け」1/5 :2008/01/09(水) 23:18:45.20 ID:SDf60btD0
突然だが、吾輩は猫である。名前はもうある。 さて、さらに突然だが、諸君等に悩みがあるだろうか? まぁ諸君等人間のような凡族などには悩むという高尚な機能などあるはずもなかろう。 日々空の彼方に万物の真理を想い、日々の糧の量に懊悩とする我ら貴族とは根本的に違う。吾輩も、昔はそう思っておった。 だが、それはどうやら過ちであると近頃気付いた。諸君等人間も悩むようである。少なくとも、吾輩の主は、ここ一年ばかり随分悩んでおるようなのだ。 まぁ人間如きが悩むことなど、とてもおこがましいことであるのだが、ここ一年、主は人知れず溜息をついてばかりおるし、毎日のように夜分遅くまで起きておる。 そしてその症状はどんどん悪化しておるから余計に性質が悪い。 一日に一回だった溜息は、最近では一分に一回になっておるし、近頃は睡眠時間が足りないせいか目にクマまでできておる。 そして何をやっているかというと、何とひたすら机にかじりついて何やら必死になっておる。 何よりけしからんのは吾輩を構ってくれぬことである。 一昔であれば、学校から帰ってくるなりに吾輩に擦り寄ってきたし、そうでない時も、吾輩が少しばかり甘えた声で恫喝してやれば、相好を崩して相手をしてくれたものだ。 しかし最近はいくら甘えても喉を少し撫でてくれる程度、誠につれないものである。 今日も今日とて主は机に向ってずっと何やらペンを走らせておる。時々ぶつぶつ呟いたり、突如として呻きだしたりで、吾輩がいくら鳴いてもお構いなしである。
149 :
「お茶漬け」2/5 :2008/01/09(水) 23:19:20.96 ID:SDf60btD0
本来吾輩のような貴族は、人間のような凡族のことなどは歯牙にも掛けぬのだが、如何せん一応とは言え主の事となれば、そのようにも言っていられぬ。 何より吾輩の世話という主の仕事が疎かになっているという現実を最早看過してはおれぬ。 主が構ってくれねば、吾輩といえばせいぜい主のベッドで丸くなる位しかないではないか。 ということで、吾輩は暇つぶしもかねて主の救済策を講じることにしたのであった。 まずは、主は何故悩んでおるのか、そこを鑑みる必要がある。 だが、こういうものは昔から相場が決まっている。 ずばり色恋沙汰であろう。この程度であれば吾輩の明晰な頭脳によれば、むしろ解けない方がおかしいというものである。 主は齢十八、数えで十九になるはずである。人間では、そろそろ輿入れの頃と聞いた。 それに吾輩の主であるからには、吾輩の高貴なる気配というものが主にも少しばかり漂っていてもおかしくはないものである。 ただの凡族である人間の男共が、光に群がる蛾の如く、高貴さが香る主に求婚してきていてのではあるまいか。 かく言う吾輩も最早枯れた身であるが、昔は浮名を世に轟かしたものである。夜に酔い、月に酔い、マタタビに酔い、若さに溺れた日々も今となっては懐かしき限りである。 おっと、話が逸れた。ここは吾輩の甘酸っぱい青春談義よりも、主の問題を解決すべきではあるな。 主も年頃が年頃である故、仕方がないことでもある。だが、それで主の本分が果たせぬのであれば問題である。 よし、これから主の三親等以上の男が近づいて来たら、とりあえず引搔くか噛みつくかしてやることにしよう。
150 :
「お茶漬け」3/5 :2008/01/09(水) 23:20:06.37 ID:SDf60btD0
「……っと。よし、ちょっと休憩しよ。」 吾輩が知恵を絞ってやっているというのに、当人ときたら吞気なものである。 「今日はどうしよっかな〜。わさび〜。海苔〜。それともシャケ〜?」 そんな吾輩の心を知らずか、主は訳の分らぬことを口走りながらノリノリで立ち上がり部屋から出ていく。 いつものことである。いつもこの時間帯になると、嬉しそうに部屋を出ていくのである。あのような主の嬉しそうな顔は、最近ではなかなか見ることができないのである。 しかしこのような夜更けに何をするのであろうか。しかも嬉しそうに。 ふむ、夜更けに、嬉しいことか……。夜更けに嬉しいことのう……。 もしや……逢引きか? ならば主の嬉しそうな顔も合点が行く。 そうか、逢引きか、主も隅に置けぬのう……って待て? これはかなりまずいのではないか? どうしよう? どうするべき? どうする時、どうすれば、どうしろ、どうすんのー!?
151 :
「お茶漬け」4/5 :2008/01/09(水) 23:20:52.11 ID:SDf60btD0
だが、これはチャンスやもしれぬ。 主を誑かし、吾輩に迷惑をかける不届き者をこの手で成敗できるのではなかろうか。 主はもう部屋にいなかった。 もう時間はない。主の後を追い、不届き者に怒りの肉球を喰らわせてくれるわ! 吾輩は一陣の風を纏い、開いたドアをすり抜けた。 階段を二段飛ばしで飛び落ちると、台所から主の鼻歌が聞こえた。 ここまで誑かせおって。いや、それよりも驚くべきは、こんな夜更けに間男が家に入り込んでいるという事実の方であろう。 もしや物ノ怪や幽霊の類かも知れぬ。吾輩はそんなものは信じてはおらぬが、可能性として否定できる根拠も生憎持ち合わせておらぬ。 ならば吾輩も慎重に行かねばなるまい。足音を殺し、息を殺して、吾輩は光が漏れる台所をそっと窺った。 主の後ろ姿が見える。他の誰もいないようだ。もしや、いや、もしかしなくても本当に物ノ怪や幽霊なのやも知れぬ。吾輩は周囲を警戒しつつ、そっと主に近づいていく。 ゴボゴボゴボ。 突如主から妙な音が鳴り響く。そして主の方からほんのりとだが確かに生暖かい湿った空気が流れていく。 そう、主は今まさに取りつかれようとしているのだ。これはいかん。非常にいかん。何が何でも阻止せねば。
152 :
「お茶漬け」5/5 :2008/01/09(水) 23:21:33.14 ID:SDf60btD0
「ニ゛ヤ゛ア゛アアアァァァァ!!!!!」 吾輩は叫び声をあげた。もう腹の底から目いっぱい、口も裂けよ言わんばかりに叫んだ。 恐怖か勇気か分らない。いや、おそらくはジェントルだ。我ら貴族は戦う時には雄々しく戦うことが義務付けられているからな。 「あら、ニャー助? どしたの?」 主が驚いたようにこちらを見てくる。いつもと変わらない声、瞳に吾輩はほっとした。どうやら主は無事らしい。 「ああ、もしかしてニャー助もお茶漬け食べたかった?」 主が笑顔でこちらを見てくる。全く吞気で世話の焼ける主である。吾輩がついていなければどうなっていたことやらだ。 「でもダメ、これで我慢しなさい」 主が私に掌を差し出した。掌には黄色い沢庵が乗っておる。ふむ、どうやら報償ということらしい。 本来ならばマタタビ級の褒美を献上してくれるべきなのだが、まぁ吾輩も安心できるというものだ。これで許してやるとしよう。 かくて今日も我が主の平和は救われた。まさしく吾輩のおかげである。 追記・受験生の諸君。最後まで頑張るように。
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:22:04.71 ID:kKJgrB360
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:22:09.72 ID:pZED3/O50
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:22:46.71 ID:ChSmutKvO
156 :
「お茶漬け」END :2008/01/09(水) 23:22:51.33 ID:SDf60btD0
ありがとうございました。何かご意見がありましたらご教授お願いいたします。
>>145 肉まんなどどうでしょう?
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:27:17.57 ID:kTrdQpb30
odaikure
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:28:17.62 ID:n6zrC5xw0
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:28:37.30 ID:5NE00CZ80
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:30:33.52 ID:xR/K3qLg0
最近ぼんやりしている俺にお題もらえますか
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:32:27.89 ID:kTrdQpb30
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:37:58.75 ID:fN+Vou6w0
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:39:47.92 ID:7tlSca2A0
>>148 読みました。批評というか感想ということでレスします。
文頭から有名作からの引用で読む人を惹きつけるのは感心しました。
語彙も多くて卓越されてる感じがします。
主人公の猫もキャラが立っていて良いと思います。
全体的にかなりと完成度だと思います。面白かったです。
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:40:21.73 ID:xR/K3qLg0
??162 はあく?
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:41:39.70 ID:v1W0Akft0
風邪で死にそうな俺にお題plz
>>165 のど飴
それはともかく、ちゃんと寝て治せよ
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:43:04.95 ID:1Sbl5HHc0
昨夜もらったお題で書いたものを投下します。 思いの外長くなってしまった。
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:44:05.18 ID:v1W0Akft0
169 :
「逆立ち」1/5 :2008/01/09(水) 23:44:45.91 ID:1Sbl5HHc0
彼が視線で示したその先には、思わず凝視してしまうほどの整った横顔があった。 「美人だな」 素直にそう述べると、田村は「まあな」と自分の業績であるかのように得意気になった。数段前の席にいる彼女は、講 壇のホワイトボードと自分の手元へ交互に目をやりつつ、生真面目にノートを取っている。俯くたびにセミロングの黒髪 がさらさらとこぼれ、それを耳にかき上げる度に、真冬の朝に積もった淡い雪のような頬や額が覗いて見えた。その何気 ない動作までも、女優がする映画のワンシーンのようだ。 「もてるだろうなぁ、あれは」 僕は彼女に見惚れている田村と彼女を見比べながら、さらに素直な感想を伝えた。 「うむ。もてる上に、ガードが超固いのだ」 そう呟くと彼は、ただでさえあまり整ってはいないひげ面をさらにくしゃくしゃにした。聞けば、何のサークルにも属 していない彼女との唯一の接点が、この「文化経済学」の講義だという。そのために、なるべく近くに座ったり、消しゴ ムを借りたり、時には話しかけてみたりと、彼なりに仲良くなろうとしたが、結局友達はおろか知り合いにさえなれずじ まいだった。講義もあと数回とテストを残すのみであり、俺はあんなに心惹かれる女にはこの先もう二度と会えない気が する、とまで言って彼はジーンズのポケットから財布を取り出し、二枚の紙をこちらへ見せた。それは映画の前売り券で あった。 「おぉ、その映画、丁度見たかったんだよ」 「誰がお前にやるか。これは、彼女と俺が見に行くのだ」 田村は手に持ったチケットをひらひらさせながらにやついた。デートを夢見る若者、というよりは、悪巧みをする海賊 のような顔つきである。 「とりあえず、まずひげを」 剃ったほうが、と言い終わる前に、講義の終わりを告げるチャイムが鳴り、僕の声はかき消けされた。田村はといえば、 あたふたとテキストやらノートやらを鞄に押し込み、早くも彼女の方へ駆け出そうとしている。 「水本さん、水本美奈さん」 タッチの差とはまさにこのことだろうか。彼女に声を掛けたのは僕の友人ではなく、見知らぬ青年だった。白っぽいシ ャツを爽やかに着こなす、線の細い感じの男で、海賊風な田村とはまるで対極にいるようなタイプだ。不意を突かれた僕 らは期せずして、水本美奈と爽やか青年のやり取りを見守る形となってしまった。
170 :
「逆立ち」2/4 :2008/01/09(水) 23:46:37.41 ID:1Sbl5HHc0
振り返った水本美奈は訝しげに青年を見つめた。それは目が合った人は誰でも、君は神に愛された泉のほとりに咲く一 輪の薔薇のようだよ、とでも言わせてしまうような強力に美しい瞳で、現に青年は言葉を失くしてぱくぱくと口を空回り させている。あの、その、と何回か繰り返して、ようやく彼は喋りだした。 「貴方のことが気になって夜もなかなか寝付けません。一度でいいので僕と食事に行きませんか」 やけに大きく平坦な声でそう言ってのけたかと思うと、ぎくしゃくとした動作で彼女の前に紙切れを差し出した。はっ きりとは見えないが色合いから言ってそれは、まさしく田村が誘おうとしていた映画の券である。横で小さい舌打ちが聞 こえた。 半ばおじぎをするような形で頭を低くして券を差し出している青年を、彼女は見つめていた。それはとても長い時間の ように思えた。しばらくして、美奈が口を開いた。 「悪いけど」 そう言って彼女が軽く頭を下げて去ろうとした瞬間、青年が次の行動へ出た。元々低くしていた頭をさらに下げ、床に 手をついたのである。 「この通り、お願いします。一度でいいから」 思いがけない彼の土下座に、それとなくこの場を見守っていた僕らを含むギャラリーは、一瞬騒然となった。おいおい まじかよ、と苦笑している人もいる。美奈はいよいよ困ってしまったという表情だ。 「お願いだから、そんなことしないでください」 消え入るような声でそう告げても、青年はますます後に引けなくなったのか、ちっとも顔を上げようとせずに懇願して いる。まるでお姫様と家来だ、いや平民か、などと隣へ話しかけると、あいつやるな、と歯を食いしばって真剣に展開を 見守っている田村がいた。 やがてお姫様はあきらめたのか、小さく息をついた。 「じゃあ」 男の肩がぴくりと震える。一言も聞き漏らすまいと耳だけをぴんと立てる柴犬みたいだ。 「逆立ちをしてください」 講堂の中は、さっきの土下座の時よりも、しーん、となった。顔を上げた男が、「え?」と聞き返す。美奈がもう一度、 はっきりと言った。 「逆立ちを、してみてください」 心なしか彼女の目は、期待に満ちているかのごとくきらりと輝いた。
171 :
「逆立ち」3/4 :2008/01/09(水) 23:47:32.44 ID:1Sbl5HHc0
「……俺、体操部にでも入ろうかな」 うなだれた田村がそう呟いたのは、あの青年が土下座と逆立ちをした日から数日経ってのことだった。スルメを細く裂 き、奥歯でいつまでも噛んでいるその姿は、もはや海賊というより落ち武者に近いものがある。 「それより、あの映画ならいつでも付き合ってやるよ」 僕はテレビの上に置かれてあるチケットを指差した。田村の部屋は彼の風貌からは想像つかないくらいに、わりと片付 いている。 「ばがやろう。あれは、美奈たんと俺で、見に行くのだ」 田村は真っ赤な顔で、スルメを振り回した。見かけによらずこの男は僕よりも酒に弱い。 「よく言った。でもお前、逆立ち出来るのか?」 それは正確に言えば、「美しい」逆立ちが出来るのか、ということだった。あの日の、土下座男の逆立ちを思い出す。ギ ャラリーが息を飲んで見守る中で、彼は逆立ちをやってのけた。それも講壇の上で、だ。その勇気だけでも賞賛に値する、 と僕は思う。しかし彼の逆立ちは、雪の女王の心を溶かしはしなかった。水本美奈は逆さまになった挑戦者を、最初は嬉 しそうに見つめていたが、やがて彼の足が傾き、体を支える腕が曲がり出すと、悲しそうに表情を曇らせ、そして言葉も 無く講堂から出て行ってしまった。逆立ちフェチか……、誰かがそう言ったのが耳に残っている。 いつまでもピンと張った、半永久的な逆立ちを彼女は見たいのだ。女は永遠の愛とか誠意とかが好きだからな。僕は好 き勝手に田村に吹き込んだ。結局のところ、さっさと諦めて映画のチケットをくれないだろうか、という下心があったこ とは否めない。男二人で焼酎一本を開ける頃になって、田村が「逆立ちぐらいは出来る。出来るはずだ」と独り言のよう にぼやいていたのはうっすらと覚えている。 それからさらに数週間ばかり経った頃だろうか。衝撃的なニュースが、さまざまな人の間を渡り歩いて僕の元へ届いた。 水本美奈を、射止めた男が居るというのである。それはなんと、あの田村だというではないか。あまりに驚いた僕は、す ぐさま田村へ電話をかけた。 「田村、ついに逆立ち出来たのか?」 開口一番にそう言うと、田村はおー、と嬉しそうな声を出した。 「それはお前、バリバリよ。逆立ちバリバリ伝説よ」 酔っているのか。そりゃ、あんな美人と付き合えたら酔いまくるだろう。などと茶化すと、田村が笑って続けた。 「まあな。逆立ちは、バリバリ出来なかったけどな」 「え? しなかったのか」 「ほとんど出来なかった。ものの数秒でさ。出来たのは一瞬だけ」 ということは、彼女は逆立ちフェチではないのか。しかし、どういうことだ。僕は頭を捻った。
172 :
「逆立ち」4/4 :2008/01/09(水) 23:49:19.47 ID:1Sbl5HHc0
「ちょっと待って。かけ直すから」
そう言われるとほぼ同時に通話がプツリと切れ、しばらくして手の中の携帯電話がブーンと震えた。田村からのメール
だ。添付ファイルを開くと、相変らずの海賊とも落ち武者ともつかない、口の周りにひげを生やしたワイルドな顔が画
面いっぱいになった。すぐにまた携帯電話が震える。今度は彼からの着信だ。
「この画像を待ち受けにしろというのか。魔除け?」
「それ、逆さにしてみろよ」
僕は言われるがままに、手の平で液晶を逆さまにしてみた。見慣れた友が逆立ちをしている。
「どうだ」
「どうだと言われても」
どう見てもただの顔である。
「ひげのせいで、別の生き物みたいだな」
そうとしか言えない。すると、田村は意外にも弾んだ声で答えた。
「そうだ。別の、生き物。別の顔だ。」
それを聞いた瞬間、僕の視点が切り替わった。今まであごひげに見えていた部分は新たな顔の眉になり、口はまぶたに、
鼻の穴は目に、そしてつながりかけている眉毛は口となった。逆さにしても顔に見える顔、これを彼女は求めていたのか。
でも、なんで。謎を解いてやっと箱を開けたと思ったら、また新たな謎が出てきた。僕はそんな気分に襲われながら、良
く知っているけど知らない友人の顔を見つめた。
水本美奈がかなりのファザーコンプレックスの持ち主であり、付き合う人の条件は父親に似ている人、つまり子供の頃
の彼女が泣いていたら、ほら美奈、見て御覧、顔だよー、と逆立ちしてくれるような人だった、というのは後に田村から
伝え聞いた話である。あの講義が終わる時に、うっかり「ひげを剃れよ」なんて言わないで本当に良かったと思ったのは
僕だけの秘密だ。それと、映画のチケットは残念だったけどおめでとう、と思ったことも。
了
>>169 の1/5は1/4の誤りでした。すみません。
>>169-127 面白かった
高嶺の花の彼女がファザコン、というオチはちょっと弱いかなと思ったけど、
そこへ至るまでの田村と僕のやりとりが妙にほほえましい。
美奈のキャラクターが端的ではあるが、すっとんきょうな要求を出すが
女王様ではないともある程度分かるし、良いもの読めました、ありがとう
174 :
ドーナツ(お題・回転体) 7/7 +α :2008/01/09(水) 23:52:40.55 ID:5pfOOTRN0
拙い文章でしたが、皆さん感想有難う御座います。
>>143 公式の話は、俺もうろ覚えなんでウィキで調べた。ぶっちゃけ解らない……
あと、俺の友達に居たんだよ……一教科の成績が悪すぎて卒業式にでれなかった奴が……
>>144 今は無い。
ただ、俺の脳内設定では、二人は八年後、結婚します。
>>147 言い訳にしか聞こえないかもしれないけど、ちょっと難しいお題だったんだよなぁ……俺文系だし……
内容が平凡か。確かにそうだな。主人公が少し恋愛に関して無感情すぎると思う。
それにお互い煮え切らない感じで、正直恋愛モノとしては面白くはないかもしれない。
でも、この主人公は結構気に入っているんで、これからこういったキャラを自分の中で確立させていきたいと思う。
あと、股間のくだりは、もう少し丁寧に書くべきだった。最後の最後でヘマをした。
最後に、改めてお礼をば。
読んでくださった方々、感想を下さった方々、どうも有り難う御座いました!
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:55:11.33 ID:sd9l763fO
品評会お題マダー
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:59:06.41 ID:fPcJNMT20
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/09(水) 23:59:15.87 ID:0/UXr+Hs0
今週は通常作品多いな。
179 :
ドーナツ(お題・回転体) :2008/01/09(水) 23:59:46.68 ID:5pfOOTRN0
>>154 実は俺も飲んだことがないのは秘密だ。
インターネットってすばらしーね。
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:00:20.06 ID:4M0IW+WD0
お題ください↓
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:00:57.47 ID:tyxA3Zm8O
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:01:00.43 ID:6DOcSZ8i0
就職童貞
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:01:04.94 ID:dPUEDNOh0
キュビズム
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:01:11.92 ID:0PPpNL610
>>163 感謝です。ネコのキャラがちょっとぶれてしまったのが個人的に気がかりでしたが
>>172 うう、すごいすらっと読めた。面白いです。
質問なんですが、田村さんは水本さんがファザコンっていうのをどこで知ったんだろう
水本さんから聞き出したのかな?
顔を真っ赤にしながら「実は……」と語る水本さんには相当萌えそうだ。
後細かいけど田村が「〜たん」って言ってるのが想像できないです。
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:01:41.59 ID:4M0IW+WD0
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:03:59.18 ID:4edzRCaI0
書きたいけど、書けない。 限界だーとか叫んだりもうやめゆーとか慟哭する自分の映像が頭の中でリフレイン お題(EHERO)クレ(イマン)
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:04:08.56 ID:dPUEDNOh0
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:04:32.93 ID:jwGoql+30
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:04:53.29 ID:4M0IW+WD0
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:04:54.58 ID:GWCEObfM0
さて、品評会のお題が発表される前に 全力で感じた事を偉そうに自分を省みることなく述べるアレをやりたいと思います。 6レスくらいいただきたい。 好き勝手言ってるだけなので、あまり気にしないでね。
191 :
◆IPIieSiFsA :2008/01/10(木) 00:05:40.76 ID:GWCEObfM0
No.01 奇妙な似顔絵 1/5 ◇VrZsdeGa氏 落ちてないような。うやむやで終わるならそれでいいんだけれども、そうではなく死なせている。 かといって、作中の「参」と関係があるかといえばそうでもない。三週間と三日は経っているが。 なので、読み終えたという感覚が得られなかった。 気になったのは、語り手の区別がなされていない点。 聞いた話を記しているのに、その時話していた人物の動作がそのまま繋げられている。 冒頭できっちりと区別がなされているのに、曖昧になっているのがもったいない。 No.02 夜が来ない朝はない1/5 ◇zsc5U.7zok氏 世界観が掴めないのだが、まあ、話そのものにはそんなに影響しないのだろう。 何より気になるのは段落が滅茶苦茶なところ。字下げしてたりしてなかったり。 さらには『「」』にまで字下げが使われている。作者の持ち味といえばそれまでだが、 あまりにも一般とかけ離れていると、それだけで大きなマイナス要因になる。 十字架だったという発想は上手いと思う。ただそれだと、気づかずに見たとき 彼女が腕を広げて待っているように見えるはずで。そうすると先の言葉と矛盾してくる。 そのあたりの矛盾を解消できる一言でも欲しかった。 夜の次は朝だけれど、朝の次はやっぱり昼だよね。タイトルとしては面白いけど。 No.03 憂鬱な朝 1/5 ◇wb/kX83B4.氏 なんとなく雰囲気は感じられる。理解し難いことはあるが、そこに触れるのは野暮というものだろう。 そう考えた上で何を言えるかというと、最低限、賞味期限は欲しいよね。 最初から気になったのだけれど、「インスタントコーヒーが切れかかっていたのでたくさん飲んだ」これ。 切れかかってるのにたくさん飲んだってどういうこと? その後に出てくる「切らしていた」もわからない。 「切らした」なら通じるけれど。さらには「普段は買わない」という。これも『野暮というもの』なのだろうか。 だとすると、あまりにも読み手に何もさせなさ過ぎる。そうすると、ただ最後まで読んで終わるだけになってしまう。 No.04 Morning received with ペット 1/5 ◇IPIieSiFsA 1レス目テンポ悪すぎ。読むのがしんどくなる。もっと軽やかに見せられるように努力を。 言葉の使い方でいまいち納得のいかないところがある。 もっと頑張るように。
192 :
◆IPIieSiFsA :2008/01/10(木) 00:06:11.27 ID:GWCEObfM0
No.05 死の夜明け1/4 ◇CoNgr1T30M氏 ちょっと展開についていけない。 いきなり密室に爆弾と閉じ込められてると言われても。 なんというか、どうしようもない。 ただ「生き残りのコード」のところは良かった。この辺りの発想というか表現は好きだ。 No.06 変身 ニート編 1/1 ◇T7geDg2bAc氏 カフカの変身の詳しい内容を知らない。虫になるという程度しか。 それを踏まえての作品だったら何も言えない。 そうじゃなかったら、「気がかりな夢」とか「違和感」とかの正体がわからぬままで、もやもやする。 No.07 同じ顔 1/5 ◇7BJkZFw08A氏 どちらにもこう、何かしらの病的な感じ、不安定さを覚える。 そのあたりを意図しているのかどうかはわからないけれど。 ただ、カエルの件は必要なのだろうか。閉じ込められたカエルを自分と置き換えて、 カエルとは違うという事を言わせているのだが、その実、同じだ。 カエルは叩くしか出来ず、死を迎える。主人公は叩く以外の道として死を選んでいる。 主人公にこそ、叩くしか道は無かったのではないだろうか。 そもそもの理解が間違っていたら、ただただ穴に入るだけだが。 No.08 Morning Tide 1/4 ◇LBPyCcG946氏 最後はなるほどと見事に思わされた。ただそれだけだけれども。 というか、時間の設定をミスってないだろうか? 作中の時間というのは主人公の言う地球時間のはず。 『コーラシュの一日=24時間』『地球の一日=72時間』として書かれている。 なのに、コーラシュ人は恐らく8時間で一日の生活リズムを取っている。 これは24時間の1/3であって、主人公の一日の1/3ではない。 あと、一日の長さを決めるのは公転じゃなくて自転。公転は一年の長さ。
193 :
◆IPIieSiFsA :2008/01/10(木) 00:06:41.43 ID:GWCEObfM0
No.09 All right, this world 1/5 ◇EQP3Ercj1w氏 雰囲気が良い感じだとは思えるんだけど入り込めない。文体のせいもあるんだろうけど、 それ以上に主人公の独りよがりが見えすぎている気がする。 一人称なんだから当然なんだけれど、それでもどこか一方的過ぎるような。 多分ラストのせいなんだと思う。女子高生に慰められた主人公が、なぜか女子高生を案じている。 女子高生に悲哀は見られなかったのに。これなんだと思う。 まあ、きっと的外れなんだろうけどね。 No.10 僕のお祖父さん 1/5 ◇wWwx.1Fjt6氏 良いお話の類。いや、本当に良いお話かどうかはわからないが。 ただ言えるのは、村オサはとても優れている人だということ。 でも、なんで間違った数の数え方を覚えたのだろうか。 番をする人は間違っておぼえているわけはないし。ミステリー。 No.11 三角のカタチ 1/3 ◇/YI2FnXeqA氏 わかり難い。関係が。タイトルからして三角関係なのだろうけど、なんかハッキリとしていないイメージ。 というか、三角関係は成立しているのかどうか。それすらも曖昧。 それに加えて意味深な会話をするので、ますますもって複雑に。 冒頭のプロフィール云々もどう絡むのかわからなかった。 No.12 祝福の陽 1/2 ◇TblQCYSE6A氏 誰がヴァンパイア? ぼく? 少女? 話を読むと少女。しかしラストを見るとぼく。 その疑問のみが残る。 No.13 Space Wonder Morning 1/5 ◇D8MoDpzBRE氏 壮大な話。というか、間違いなく宇宙船的なものだろう、これは。 航空機のレベルは超えてるんじゃないかな。それはさておき。 二人の関係性というか、詳しい描写がないので、スゴイ宇宙船の発進を見たという印象が強い。 最後の種明かしも淡々としていて、説明のみで終わっているのがもったいない。
194 :
◆IPIieSiFsA :2008/01/10(木) 00:07:13.33 ID:GWCEObfM0
No.14 僕が泥棒で、泥棒が彼女で 1/3 ◇uu9bAAnQmw氏 なんかよくわからない。 結局泥棒だったの? 記憶は失ったまま? 展開というか、登場人物の思考が飛ばし飛ばしになっているみたいな。 No.15 僕らの夜 1/4 ◇p/4uMzQz/M氏 この作品における最大の疑問は、彼女が何故彼の事を苗字で呼んでいるのかということ。 苗字で呼ぶというのは、当然関係に距離があるわけで。同棲までするような間柄なのに、 心では名前で呼んで、実際には苗字で呼ぶというのはどうなのだろう。 話自体は甘いもの。俺が言うのもあれなんですがね。 No.16 なめくじ男と探偵たち 1/2 ◇/sLDCv4rTY氏 わけがわからない。 No.17 「朝」 1/2 ◇ZetubougQo氏 朝というのは十時半くらいまでか。 彼を熱心に見つめる様子に、もう少し人間らしさというか、臭さを出せれば、 もっと最後で驚かせられたんじゃないかと。 普通の人としては違和感のある表現というか、書き方だったので。 No.18 冬の朝、スプーンを 1/5 ◇D7Aqr.apsM氏 この話を読み終えた時、何故か『騎士の捧げし供物は』が脳裏に浮かんだ。 調べてみると、同じ作者だった。なるほど、同じ人物が出てくるのね。 正直、俺は他人の作品というのを積極的に記憶しようとはしない。 酉についても同様。しかし全く意識せず、以前の作品が思い起こされた。 多分、それだけ作者の作品が好きなんだろう。 感想でもなんでもないな。
195 :
◆IPIieSiFsA :2008/01/10(木) 00:07:44.49 ID:GWCEObfM0
No.19 夕暮れから、夜明けまで1/5 ◇667SqoiTR2氏 総ては最後の二文に。 これを心に俺も頑張ります。 No.20 そうしたら、朝顔は笑う 1/5 ◇/7C0zzoEsE氏 当然、予想がついて、そして予想通りに終わる。 それでもいい。だからこそいい。 予想通りでありながら、それでも読み手に充足感を与えられる、 こういう作品を俺も書きたい。 No.21 街中の野生 1/5 ◇nsR4m1AenU氏 そりゃ叫びたくなるw なんで最初はダミ声だったんだろう。すこし気になる。 こういう発想は面白くて好きです。 No.22 朝迎えるために 1/4 ◇lNiLHtmFro氏 浩太の気性について述べているところで色々と書いているが、十歳の子供ならそんなもんじゃないだろうか。 そんなにどうこう言うようなことではないような。 素敵な儀式。こういう子供の育て方とか、今の世の中に必要なのだろうね。 ただ、進められてる時計って、貰ったその時に見てしまったらもう終わりじゃないの? No.23 morning bell 1/2 ◇moera/AXG2氏 こういう発想が欲しい。 なかなか面白いとは思う。けど主人公の一人称で、自分で目覚ましを買ったのに、 『あろうことか』っていうのはどうだろう。自分で買ったんだから、わかるだろうに。
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:08:14.11 ID:6DOcSZ8i0
さるい
197 :
◆IPIieSiFsA :2008/01/10(木) 00:08:14.96 ID:GWCEObfM0
No.24 朝の日課 1/4 ◇VXDElOORQI氏 今日も今日とて妹。 うん。哀しい結末じゃなくて良かった。いや、もちろん騙されましたよ? けどまあ、妹という存在に対して特にどうこう思っていないので、良かったです、くらいしかいえない。 No.25 朝を迎えに行こう、二人で 1/4 ◇RikiXMX/aY氏 「これ以上誰かに頼るわけにはいかないんだ」とあるけれど、何故それがバイトをする事に繋がるのだろうか。 ひとりで生活をしているのだろうか。だから深夜バイトをしているのだろうか。 「私の生活習慣があれだったから」あれって言われてもわからない。深夜バイトをしていることなら、 「あれだった」ではなくて「こうだから」だろうし。 でも、「立ち寄るようになった」と古い事を言ってるわけでもないし。 話自体はまあ、ゴースト系の話。橋本さんを先に出しておくとより効果的だったかも。
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:08:46.25 ID:GWCEObfM0
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:13:40.31 ID:M7PNkKJb0
前スレまでの通常作品、過去スレ、過去ログ、全て編集完了致しました。 ∧,,∧ 総作品数:4056作品 :::::::::::::::(´・ω・). 総スレ数 :401スレ ::::::::::::::/ つと 現 在 :402スレ目 :::::::::::::ゝ._JJ 備 考 :今日の誕生花……スノードロップ 花言葉……希望
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:14:38.42 ID:g3v5vnsi0
乙様です
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:15:56.17 ID:jwGoql+30
スノードロップには慰めという花言葉もある
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:17:39.71 ID:wVLLHsQ30
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:20:15.15 ID:GWCEObfM0
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:20:30.00 ID:+HjJe9x10
205 :
「逆立ち」 :2008/01/10(木) 00:25:52.59 ID:gO0sblT70
感想まじでありがとうございました。
>>173 美奈に関してはもうちょっと突っ込んだエピソードを入れれば
よかったですね。もっとスタミナ付けます。
>>184 >田村さんは水本さんがファザコンっていうのをどこで知ったんだろう
ピロートーk・・いや、二人がくっつくのをどう書こうかと迷いました。結局楽な手法に・・
田村は酔うとちょっぴり甘えん坊になる設定です。
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:27:09.75 ID:6DOcSZ8i0
お題は明晩と信じて寝る
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:36:05.97 ID:puvmZerA0
投下します。
209 :
「クーデター」1/2 :2008/01/10(木) 00:37:12.72 ID:puvmZerA0
全ての人間が平等だと神様が保障してくれているこの国に、クーデターが起こった。 確かに教王様をはじめとした一部の特権階級は確かに存在しているけれども、それも神様に捧げる祈りのために必要なものなのだからそれを妬む必要も何も無いと思うのに。 彼らは全て神様のためにあるのであって、そこに優劣など存在しないはずなのだから。 そんなことを考えながら広場に落ち葉のように撒き散らされた号外を一枚拾い目を通す。 彼らの目的は、神様からの脱却だった、らしい。 ここまで曖昧な言い方になっているのは私があまり読み書きが得意でないのと、何より彼らのクーデターは失敗に終わってしまったからだ。 難しい言葉で書かれた犯行声明を私なりに斜め読みすると、彼等は人として立派にやっていけるのだから神様に従う必要はないらしい。 絶対神政と彼等に揶揄されているこの国の習慣は、確かに神様を中心に回っていると言ってもいい。 朝起きたら神様に祈り、朝ご飯で神様に祈り、昼ご飯で神様に祈り、 夜ご飯に神様に祈り、寝る前に神様に祈る。 雨の日でも晴れの日でも私達は神様に祈る。 それが生まれてからの習慣なのだ。 神様を疑う、神様と離反する。 そんなこと今まで私が生まれてから1度も考えたことも無かったことだ。神様がいるからこそ私はこうして生きていられるのだから。
210 :
「クーデター」2/2 :2008/01/10(木) 00:38:31.47 ID:puvmZerA0
この国の神様にはちょっとした由来がある。 6つの小さな国が争って、それらが多くの血によって統合されてようやくできた国。 けれどもせっかく国ができてからも小さな争いは無くならなかったという。 いつまでも起こる争いに悩む初代国王様。 ある日遠くの国から来た商人に相談した。「この国はどうやったら平和になるのだろうか。」 商人は少し悩んだ後、こう言った。 「それならば私の国の神様をお売りしましょう」 商人がやって来た国はこの国ができるもっともっと昔から存在しており、多くの人々が暮らしており、何より商売が盛んであった。 彼らはお金になるものは何でも商品にした。 朝汲んだお水が昼汲んだお水より高かったり(なにやら純度や味が違うらしい)、時間なんてものも扱ったりと種類もとにかく豊富だった。 そしてあらゆる物を売る彼らが、いつの日か手を出したのが神様だった。 そしてその新しい商売の相手が私達の国だったというわけだ。 どうやらそれも彼らなりの宗教を広めるための新しい手段であったらしいのだが、それこそ神様にでも縋りたい王様は数え切れないほどの金貨を商人に支払って神様を買ったのだ。 どうして私達がそんなお金で買ったような神様を信じるのかって? この話には続きがあって、神様を買ったこの国は以来絶えなかった争いが無くなって、こうして私達が幸せに暮らしていけるから。 …なんて美しい話だけではなく、その商人の国は私達の国に神様を売った後滅んでしまったからだ。 神様が売られていなくなってしまった国は滅び、神様を買った私達の国は救われた。 それ以来私達は神様を手厚く迎え信じ祈るのだ。 もしあのクーデターが成功していたらどうなったのだろうか? 有り得ない事だけれど、その時私は神様を信じ続けていられるのだろうか。 有り得ない事だけれど、その時この国は存在しているのだろうか。
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:43:02.81 ID:6DOcSZ8i0
やっぱ寝る前にお題↓
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:43:47.95 ID:+HjJe9x10
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:43:50.30 ID:32SBw1Rh0
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:44:01.95 ID:dHkEtF7u0
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:45:08.70 ID:6DOcSZ8i0
まとめて把握。おやすみ
216 :
お題「傷だらけのヒーロー」 :2008/01/10(木) 00:48:45.34 ID:ShFEqsqu0
お題投下します まだ人いるかな〜
217 :
お題「傷だらけのヒーロー」1/2 :2008/01/10(木) 00:49:49.00 ID:ShFEqsqu0
名前はメイ。本名は知らない。 性別、女。年齢、二十二。 職業、ミュージシャン。 幼少時、虐待経験あり。施設育ち。 父親、死去。母親、不明。 彼女は俺のヒーロー。 ありふれた日常を、ただ流れるように生きていた俺の目に釘を打ったのは、顔を歪め、 ギターを掻き鳴らし叫ぶ女だった。ちいさな四角の中から俺を睨み、暴れ出すようなメロ ディに乗せて、「笑わせるな」と吐き捨てる。周りの世界が一瞬でモノクロになり、鮮や かに色付くのは四角の中だけになった。女の名前が、ゴシック体のまま俺の脳に焼き付く。 「メイ」。 「ねえ、昨日の歌番見たぁ? メイっていう人が出ててさぁ、超良かったよ!!」 世間と俺の心を一瞬で攫ったメイは、メディアという御輿に乗って、一躍時の人になっ た。今になって思えば、流れるまま生きていた俺が、メイに目を付けることは「流れ」だ ったのかも知れない。 メイの歌う歌詞はどれも刺激的だった。鮮やかな世を闊歩する若者達を「SEX中毒者」、 人間を「この地を犯す悪魔」と歌った。自殺者が急増した時期なんかには「負け犬の運命 は所詮、負け」などと歌い、少々世間の反感をかっていた。だけど、俺は分かっていた。 辛辣な言葉の中に散りばめられた本当の意味。「本当にそれだけなのか?」、「本当の敵 は自分達」、「それでも私は生き抜いている」。メイは顔を歪めてそう歌っていた。 歌番組で多くメイの姿を見る時期になったころ、ファンの間に一つの疑問が膨れだした。 「メイってさぁ、左腕と、右の肩にスゴイ傷あるけど、あれ何なの?」 メイの過去の内容を綴る文章が、多くの週刊誌の表紙に舞った。
218 :
お題「傷だらけのヒーロー」1/2 :2008/01/10(木) 00:50:24.98 ID:ShFEqsqu0
「虐待受けてたらしいよ」 「マジで!? なんで!」 想像だけが猛スピードで進む世間に、メイだけ置いてけぼりになっていた。それでもメ イは不敵な笑みを浮かべながら、ギターを弾いていた。「ちょっと違うくらいが丁度いい」 とか、「上手くいかないときだってあるよ」、そんな歌を歌いながら。 世間の目がメイの身体から離れるころ、雑誌のインタビューで、メイは、「お涙ちょう だいで、歌を聴かれるのが嫌だったから隠してたんだけど…だからって身体の傷を隠して 歌うのも、違う気がしてた。でもまあバレちゃったもんはどうしようもないし、別に平気」 そう語っていた。 俺は、両親はどちらも健在で、うっとおしいくらい元気だ。生活だって別に不自由もなく、 ゆるゆると流れる時にゆったりと身を預けている。人並みに悩むことはあるけれど、これと いって問題はない。本当になにもない。そんな俺が、メイに共感するなんてありえない。本 当にありえないのだが、どうしてか俺は、メイの歌詞で切なくなったり、メイの人生を思い、 メイと同じように心を痛めていたりしていた。 傷だらけの身体を晒して、大声で叫び、世間を批判して、色とりどりのライトを浴びて暴 れ回る。そして時に無邪気に笑う。そんなメイは、「なにもない」、そんな俺にとってヒー ローだった。俺は男で、メイは女。憧れるのなら俺は、鮮やかに生きるメイに恋なんかをし て、心のヒロインにするのが普通なのかも知れない。 だけど、メイはヒーロー。モノクロの俺に色を付けてくれる、乱暴で鮮やかなヒーローだ。 現在、午後五時三十分。場所、ZEPP東京。 気温、六度。だが、服装、Tシャツ。 右手には必死で掴んだ夢のチケット。 俺は今日初めて、ヒーローに会う。 おわり
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 00:51:06.29 ID:j6lYkVgcO
>>207 仮面品評会の優勝作品じゃんw
よく見付けたな……っても、仮面品評会であるが故に誰も本人証明出来ないのがまたw
それを狙っての丸パクりなのかねwww
220 :
お題「傷だらけのヒーロー」 :2008/01/10(木) 00:51:56.65 ID:ShFEqsqu0
やいやい、2レスめは 2/2 でした。すみません。 感想、どんなものでもお待ちしております。
他サイトに転載されるぐらい、品評会はレベルが高かったのか。 そりゃ、俺が優勝出来ない訳だ。
222 :
109 :2008/01/10(木) 00:58:55.16 ID:O4eZD55S0
ゆでたまご投下します。時間がかかってしまった割に拙いです 実際に書いてみて分かる物書く側の大変さ。自分も上手く茹であがりたいものです……
俺は溜め息をつきながら預金通帳をカバンに仕舞った。 独り暮らしというものが、まさかこれほど経済面に振り回される生き方だっとは。 既に調理された、あるいは加工する必要がある食べ物はどうしても割高だ。 例え住む場所がどんなに安普請であっても、やはりある程度の自炊能力は必須なのだ。 そろそろ空腹を覚えた僕は、しかし先ほどの預金残高を目にした手前、コンビニ弁当を買いに行く気は起きない。 冷蔵庫に何かあったかなと開けてみれば、安売りしてたから衝動買いした卵パックとおいしい水しかない次第。 えーままよと、僕はパックの隙間から生卵を一個引っ張り出した。 「こいつを――ゆでたまごにする!」 それは冒険だった。 恥ずかしながら、僕には料理人としての熟練度が星マーク半分ほども怪しい。 というより、生まれてこの方まともに調理という物をしたことがなかった。 実家にいたとき、台所の手伝いだけはとうとうしなかった。 小学校の家庭科の時間は、全て同じ班の女子に任せきりにしていた。 中学校のときは、家庭科室中をうろついて器用にサボっていた。 しかし独り暮らしを始めてついに、立ち向かわなければならない壁に阻まれたのだ。 生卵よりゆでたまごの方がお腹一杯になれるから! ひとまず生卵を脇に置いて、パソコンのキーボードを叩く。 卓越したタイピング能力で颯爽と「ゆで卵の作り方」と打ち、検索。 その通り、なんと俺はゆで卵の作り方さえも知らなかったのだ。
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:05:46.08 ID:TCjIGv6R0
他人の批評は良くも悪くも本当に面白いなあ
225 :
◆g0gl8y6g92 :2008/01/10(木) 01:08:12.19 ID:O4eZD55S0
おかしいな 書き込みが終わりましたって出たのに書き込まれてないぞ…
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:11:19.64 ID:yxjOg4qiO
お題ちょうだいな
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:11:49.37 ID:8Ytq3fOD0
>>209 正直引き込まれないとしかいえない。
突然でてきた興味の無い国の話を延々聞かされるだけではなんとも。
辛口スマソ
228 :
◆g0gl8y6g92 :2008/01/10(木) 01:11:52.94 ID:O4eZD55S0
おかしいなぁ もう何度も投下したんだけどやっぱり書き込まれてナス また今度うpします
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:15:18.22 ID:32SBw1Rh0
>>228 まとめ掲示板の、本スレ規制者救済スレッドに投下してくれれば転載するよ?
230 :
◆D7Aqr.apsM :2008/01/10(木) 01:18:41.58 ID:32SBw1Rh0
あ。ごめん。待った? わざわざこんな所まで来てくれて、ありがとう。 こんな時間に。ごめんね? えーと。 は? か、顔が赤い? 赤くないよ! ちょっと暑いだけだよ! うるさいな! もう! え? 用がないなら帰る? まってよ! あるんだよ! えーと。 その。……ね? キミのこと――――――。 第九十三回品評会 お題:告白 規則事項: ・5レス以内 ・お題の言葉の意味としては「恋愛感情を恋する相手に告げること」とします。 ・ハッピーエンド限定 投稿期間: 2008/1/12(土) 00:00〜2008/1/13(日) 23:30 宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。 投票期間: 2008/1/14(月) 00:00〜2008/01/15(火) 24:00 ※品評会に参加した方は、出来る限り投票してください ※それ以外の方の投票、感想の投下も大歓迎です。
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:20:59.82 ID:8Ytq3fOD0
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:21:42.66 ID:TCjIGv6R0
大っ嫌いだッ!
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:22:26.07 ID:/YY5wynZ0
むっはああああああああああああああああ
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:22:40.63 ID:WeQqY5To0
黒歴史を刻め、と?
うお、ちょうど発表か …告白とかしたこともされたことねぇやwww よし、エロゲ脳全開で取り組むかwww
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:23:38.24 ID:+HjJe9x10
みなぎったwwwこれは参加するwww
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:24:28.84 ID:TCjIGv6R0
実はホモオチ禁止。実はレズオチも禁止。
しかもハッピーエンド限定かw ハッピーエンド大好きな自分はあんま困んないけど、頭抱える人も出てくるんだろうなぁ
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:25:35.18 ID:WeQqY5To0
そういや、性別について規定がないな。
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:26:44.87 ID:9MKzPx7L0
そういや最近恋愛系しか書いてないから、そろそろ脱却しようかと思った矢先にwww
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:29:58.82 ID:B3okIG2CO
鬱嗜好の俺涙目www
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:32:29.46 ID:IZWXc4RU0
「やらないか」は告白ですか?
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:34:49.61 ID:WeQqY5To0
単なる性欲と性欲のぶつかり稽古じゃね?w
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:34:58.13 ID:plVybF7k0
同じお題なのに全然違った「ものがたり」が書かれるってすごいことだよな。 成人式あるから書けるかな・・・
王道からいかに意外性を引っ張ってくるか タイトルと合戦になるのかドキキュン萌え合戦になるのか…… 王道過ぎて想像もつかん
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:36:34.35 ID:O1ADUIWyO
俺が長門にに告白される話ってハッピーエンドでいいんだよな?
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:37:57.70 ID:9MKzPx7L0
>>246 それ5レス以内に収まるようじゃまだまだ愛がたりなくね?
奇をてらいすぎて、擬人法にいってしまった未来の俺が見える。
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:43:26.39 ID:+HjJe9x10
ミクは可?
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:43:41.72 ID:yxjOg4qiO
アイデアはあるが、お題無理やり消化しただろと言われる自信がある
252 :
◆D7Aqr.apsM :2008/01/10(木) 01:44:56.35 ID:32SBw1Rh0
>>250 それは、初音さん? 可ですよ?
メルトとかいいですよねー
253 :
記録にチャレンジ :2008/01/10(木) 01:46:32.83 ID:4M0IW+WD0
投下します お題は
>>182 就職童貞
朝食を食べて朝の準備を整えて、玄関先でスニーカーの紐を結ぶ。
うすっぺらいこれから向かう先には関係のないものしか入ってない鞄は、
それでも重要な「しゃかいてきみぶん」というもののために必要なので忘
れてはいけない。玄関に下げられた20センチ四方の鏡を見れば、今日もお
れは格好良い。よし上出来だ、と納得して扉を開ける――のだが。その前
に、軽い深呼吸をするのは、忘れない。
気合のようなものだ。この先にあるものを忘れないようにするためだ。
「いってきます」
一番最後に家を出るおれには必要のない言葉だけれども、幼い頃に躾け
られたせいでやめられない癖だ。
ぱたん、と扉を閉じて鍵を閉めれば、朝の空気は気持ちよかった。
典型的な住宅街にあるおれの家は、隣三軒どころか一区域ほぼ全部同じ
つくりをした家ばかりが並んでいる。住んでいるのも自分と同じような歳
の子供を持った、比較的若い世帯ばかりだ。そんな中、ひとつだけ間違え
たか? と問いたい男の一人暮らしがまぎれていた。ちょうど、おれの隣
の家だ。高校へ向かう方向にあるそこは、ざわざわとしたそれなりに賑や
かな朝の景色からはぽつり取り残されている。
だが、おれは別に気にしない。
スーツ姿の男が出入りしている訳でもなく、時折スーパーに姿を現す住
人は、まだ若いようだ。と、言うか実際若い。
「おーい、起きとけよ! 朝だぞ!」
自分の遅刻はどうでもいいのだが、おれは閉じられていることをついぞ
見た事ない門を通り抜け、とっくに壊れて用を成さない呼び鈴も無視して
直接扉へ殴りかかった。手が痛くなれば足に切り替えて、都合五分も繰り
返しているうちに、ガチャリ、と内側から扉の開く音がするので毎朝の義
務をおれは果たし終える。
朝食を食べて朝の準備を整えて、玄関先でスニーカーの紐を結ぶ。 うすっぺらいこれから向かう先には関係のないものしか入ってない鞄は、 それでも重要な「しゃかいてきみぶん」というもののために必要なので忘 れてはいけない。玄関に下げられた20センチ四方の鏡を見れば、今日もお れは格好良い。よし上出来だ、と納得して扉を開ける――のだが。その前 に、軽い深呼吸をするのは、忘れない。 気合のようなものだ。この先にあるものを忘れないようにするためだ。 「いってきます」 一番最後に家を出るおれには必要のない言葉だけれども、幼い頃に躾け られたせいでやめられない癖だ。 ぱたん、と扉を閉じて鍵を閉めれば、朝の空気は気持ちよかった。 典型的な住宅街にあるおれの家は、隣三軒どころか一区域ほぼ全部同じ つくりをした家ばかりが並んでいる。住んでいるのも自分と同じような歳 の子供を持った、比較的若い世帯ばかりだ。そんな中、ひとつだけ間違え たか? と問いたい男の一人暮らしがまぎれていた。ちょうど、おれの隣 の家だ。高校へ向かう方向にあるそこは、ざわざわとしたそれなりに賑や かな朝の景色からはぽつり取り残されている。 だが、おれは別に気にしない。 スーツ姿の男が出入りしている訳でもなく、時折スーパーに姿を現す住 人は、まだ若いようだ。と、言うか実際若い。 「おーい、起きとけよ! 朝だぞ!」 自分の遅刻はどうでもいいのだが、おれは閉じられていることをついぞ 見た事ない門を通り抜け、とっくに壊れて用を成さない呼び鈴も無視して 直接扉へ殴りかかった。手が痛くなれば足に切り替えて、都合五分も繰り 返しているうちに、ガチャリ、と内側から扉の開く音がするので毎朝の義 務をおれは果たし終える。 「……へ、へえ、そう」 「そうだ。生まれてこの方、働いた事はない。この先もない」
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:47:12.52 ID:TCjIGv6R0
たとえば、パリの街に恋をした、とかの擬人的な恋は可?
256 :
記録にチャレンジ :2008/01/10(木) 01:47:59.59 ID:4M0IW+WD0
「金持ちのボンボン?」 「いや、両親なんかとっくにいないし、遺産はマイナスだったから放棄した」 「は?」 「それでも生きてけるもんだなー」 そこで、リミットが来た。 なんだ、そりゃあ。国のお世話になってるってことか? とは思ったが、そんな気配も感じなかった。 あの家はどうやって手にいれたのだろう。どうやって毎日食べてるんだろう。 やっぱ保護受けてんの? と思うけどまさか就労できませんなんんてガタイ でも、短い間に接触した人格から受けた印象からも、ありえない。 なにやってんの? とは、知り合って早5年近くにもなるのに、結局は謎が深まるばかりだった。 終了 タイトルに1/3とか入れ忘れたすません!
257 :
季節先走り戦線 0/3 ◆D8MoDpzBRE :2008/01/10(木) 01:53:04.96 ID:NFhNGSMu0
通常作投下します お題:半袖 タイトル:季節先走り戦線 レス数:3かな
258 :
季節先走り戦線 1/3 ◆D8MoDpzBRE :2008/01/10(木) 01:53:21.30 ID:NFhNGSMu0
季節というものは先取りしてこそのものだ、と巷のトレンドは教えてくれる。 例えばこうだ。クリスマスシーズンというものは、僕たちが思ったよりも早く街に訪れる。街頭に、ショーウィン ドウに、歩道脇のイルミネーションに。十月の末頃からそのライトアップなりデコレーションは着々と進められて、 十二月に入る頃には既にいつ聖夜がやって来てもいい程にクリスマス一色になっているものだ。 しかしながら、僕はさほどトレンドなどに敏感な方ではない。どちらかと言えば元旦を迎えてから慌てて年賀 状を投函するようなタイプだ。流行に関しても、僕のアンテナは周囲の熱が冷めようかとする頃になってようや くその流れを関知する、といった具合なのだ。ゆえに、僕の中で密かにブームを迎えているような物事は、大 抵世間では二ヶ月前にその賞味期限を終えていたりなんかして歯がゆい。 今、季節は春である。今日は陽気が暖かいな、なんて感想が違和感なく言える頃合いである。相変わらず 夜になると冷えることはしばしばであったし、寝るときは毛布のお世話になっている。しかしながら、流行に敏 感な人間は既に夏のことを考えていなければならない時期でもあるのだ。鬼に笑われそうな話である。 「お兄ちゃん」と妹は言う。「買い物に行こうよ」 「何を買うんだ」 「服」 「春服ならいっぱいあるだろ」 「夏服を買いに行くんだよ」 妹は、ピンクの長袖のブラウスと焦げ茶色のロングスカートという出で立ちで僕の部屋に現れた。桜の花を イメージした色彩だろう。季節の装いというものが自然になされているようだ。妹は高校生で、学校では制服 を指定されていたから、オシャレを楽しめるのは今日みたいな休日しかない。 かという僕は、恋人のいない大学生である。流行に後れていてもとやかく言われるような立場にはないし、 休日は家でゴロゴロしているからそもそも流行というものを知らない。知る気もない。 「一人で行ってこいよ」 僕はベッドに突っ伏して動かないことにした。僕にとっての現実世界はここだ。 「そんなんだから彼女が出来ないんだよ」 「そういう耳に痛いことは言うな」 「私がお兄ちゃんに似合う服を見つくろってあげるから」 「いや、まだ足りないな」 別に服が欲しいなどとは思っていないので、残念ながら妹について買い物に出かける気はまだ起きない。そ もそも服は着回せる。去年、夏が来ていたとしたら、去年の夏に着ていた服を着ればいいだけの話だ。かつ て人類が経験し得なかった新しい季節の襲来にあって、そのために新たなる衣類が必要になるというわけで
259 :
季節先走り戦線 2/3 ◆D8MoDpzBRE :2008/01/10(木) 01:53:43.01 ID:NFhNGSMu0
は全然ない。ゆえに僕は動かない。 「もういいよ。お兄ちゃんには頼まない。タカシ君でも誘うことにするよ」 僕はむくりと起き上がる。 「仕方ないから一緒に行ってやるよ。そこまで頼まれちゃ断れないからな」 「……」 春の陽気は柔らかい感触を景観に与えていた。繁華街は羽毛のような暖かみに包まれていた。僕にとって の現実世界を、すこし外側まで広げてみて良かったと思う。春は来るべき太陽の季節の予感を漂わせていた。 世界は意外に間口が広くて、決して僕のような人間を見捨ててはいなかったのだ。 僕たちは肩を並べてアーケード街を歩いた。休日なだけあって歩道は混み合っていた。 そんな中、妹が僕の腕にしつこく腕を絡ませてくる。肘の所に胸が当たる感触が分かる。正確に言えば、胸 そのものの感触ではなくて胸のサイズを水増しするのに使われている何かの感触なのだが。 「私たちって恋人同士に見えるかな」 「結構俺ら顔が似てるらしいから、兄妹にしか見えないんじゃないか?」 「私、お兄ちゃんみたいに眉毛太くないもん!」 「お前はいつも眉毛手入れしてるもんな。いわば人工的な細さだよ」 その後はキーという叫び声と共に冷静さを失ってしまった妹を、何とかなだめるように引きずりながら目的 地を目指した。 OIOIをマルイと読むなどとはつゆ知らず、僕はそのデパートみたいな造りをした建物に足を踏み入れた。 相変わらず電波な奇声を上げ続けている妹が、辛うじて「先週まではここで春物のセールをやってたんだよ」 という意味の言葉を言ったような気がした。しかしながら、現在この建物内は見事なまでに夏真っ盛りである。 夏夏夏。一人のまともな僕と九十九人の夏男をこの建物内に押し込んで、「夏だねえ、兄弟」「ああ、夏だ。 どう見ても夏だ、ブラザー」なんて会話を繰り広げられたら、いくらまともな僕であっても季節は夏だと認識せ ざるを得ないだろう。俗にいう洗脳である。 「さあ、張り切って買い物するぞー」 ひとしきり暴れた後ようやく平静を取り戻した妹が、今度はショッピングの魔力に取り憑かれる。どうも彼女 たちは効率的な買い物をするのが苦手らしい。パッと見て自分に似合うものがどれなのかを即座に判断す るとか、決定的に欠いている。そうとしか思えない。アレでもない、コレでもない。慌てたときのドラえもんが中 々目当ての秘密道具を出してくれないのは、まあ緊迫した状況だし許せないでもない。しかし、妹を筆頭とし た世の中の女どもは、悠然とアレでもない、コレでもない論議を繰り返す。緊迫感は皆無である。
260 :
季節先走り戦線 3/3 ◆D8MoDpzBRE :2008/01/10(木) 01:54:00.61 ID:NFhNGSMu0
「お兄ちゃん、コレ似合う?」 「ああ、バッチリだ」 って僕が答えてあげてもなお気に入らないらしく、不毛な迷走を続けている。僕はこうしている間にも日が暮 れてしまわないか心配しなければならない。買い物だけで休日を終えるつもりは最初からなかった。テレビゲー ムに関しても僕なりのノルマをこなさねばならないし、まず見たいアニメの放送時間に間に合わないという事 態は最も優先的に避けなければならない。時間がない。 「ああ、どうしてもこの中から絞りきれない。お兄ちゃん選んでよ」 「じゃあ、コレとコレ」 この一言で決まると思ったら、甘かった。そうかな〜、とひとしきり考える仕草をした後に、こともあろうか僕 が選んだやつを全部戻して、新しい服を何着か選び直して再び頭を抱えている。待て待て待て。本当に頭を 抱えたいのは僕だ。 そんな戦いが恐らく二時間くらいは続いたのだろうと思う。結局妹が選んだのは、半袖のブラウスを二点と ノースリーブのワンピースを一点、ショートパンツを一点、とそんなものだった。特別度肝を抜かれるような奇 抜なセレクションでもない。 「じゃあ、これからお兄ちゃんのを選んであげるね☆」 第二ラウンドのゴングが鳴った。僕は第一ラウンドでテクニカルノックアウト負けを喫しているのに試合続行 の判定とは何と無情なレフェリーなのだろう、と世の中を恨んだ。 「……お兄ちゃんのバカ!」 あの買い物に行って以来、僕も妹もまだあの日買った洋服を着ていない。そればかりか、しばらくは着る機 会もないだろう。僕たちは大変なことを忘れていたのである。妹の口ぶりを借りるのであればそれは僕のせい なのだそうだけれど、全然そんなことはないと僕は思う。 「もう頭に来た。今日という今日は着てやる」 「ちょっと待てって。こんな日にそんな薄着で出かけたら風邪引くぞ」 「いいもん。お兄ちゃんなんて知らない」 白い半袖のブラウスを着て、妹は玄関の扉を開けた。六月の気候はまだまだ薄着を歓迎してはくれそうに もない。僕は、あわてて妹の後を追いかけた。薄着の上からでも羽織れるようなガウンを持って、傘立てから 一番大きな傘を取りだして、梅雨空の下をやけくそになって駆け回る妹に置いていかれないように。
すいません、投稿むちゃくちゃになってたんで
>>753 以降を修正して
再度投稿させてくだい…orz
朝食を食べて朝の準備を整えて、玄関先でスニーカーの紐を結ぶ。
うすっぺらいこれから向かう先には関係のないものしか入ってない鞄は、
それでも重要な「しゃかいてきみぶん」というもののために必要なので忘
れてはいけない。玄関に下げられた20センチ四方の鏡を見れば、今日もお
れは格好良い。よし上出来だ、と納得して扉を開ける――のだが。その前
に、軽い深呼吸をするのは、忘れない。
気合のようなものだ。この先にあるものを忘れないようにするためだ。
「いってきます」
一番最後に家を出るおれには必要のない言葉だけれども、幼い頃に躾け
られたせいでやめられない癖だ。
ぱたん、と扉を閉じて鍵を閉めれば、朝の空気は気持ちよかった。
典型的な住宅街にあるおれの家は、隣三軒どころか一区域ほぼ全部同じ
つくりをした家ばかりが並んでいる。住んでいるのも自分と同じような歳
の子供を持った、比較的若い世帯ばかりだ。そんな中、ひとつだけ間違え
たか? と問いたい男の一人暮らしがまぎれていた。ちょうど、おれの隣
の家だ。高校へ向かう方向にあるそこは、ざわざわとしたそれなりに賑や
かな朝の景色からはぽつり取り残されている。
だが、おれは別に気にしない。
スーツ姿の男が出入りしている訳でもなく、時折スーパーに姿を現す住
人は、まだ若いようだ。と、言うか実際若い。
「おーい、起きとけよ! 朝だぞ!」
262 :
記録にチャレンジ2/4 お題:就職童貞 :2008/01/10(木) 01:55:21.37 ID:4M0IW+WD0
自分の遅刻はどうでもいいのだが、おれは閉じられていることをついぞ 見た事ない門を通り抜け、とっくに壊れて用を成さない呼び鈴も無視して 直接扉へ殴りかかった。手が痛くなれば足に切り替えて、都合五分も繰り 返しているうちに、ガチャリ、と内側から扉の開く音がするので毎朝の義 務をおれは果たし終える。 「こんな子供に起こしてもらうなよ…おはよう」 「ああ…おはよう……」 半ば以上眠っている彼は、寝起きの不機嫌さだったが隣家住民の好意へ 腹立ちを向けることは出来ないらしい。 二十台半ばの彼は、何をやっている人間なの知らない。 ほぼ一日家にいるらしいことだけは知っている。いつだって見かける姿 は百歩譲って身形にかまわないとは言え外出はできない姿だろうからだ。 下着にTシャツ。おれと同年代の女子も多いのだから、そんな格好でふらり と出て行けば、すぐさま警察のお世話になるだろう。 「起きろよ、二度寝すんなよ! じゃあな」 「ああ、いってらっしゃい」 まだ夢の半ばであるような声がぼそぼそと送られてきた。 彼の正体はさっぱり知らない。 うちが引っ越してきたより後に越してきたようだが、挨拶もなにもなかっ たので気付いたら生活していたようなものだ。 町内会のおばさんたちが気味悪そうにしていたし、自分だってもちろん気 持ち悪がっていたのだけれども、バイト帰りに出会った彼がコンビニ袋をぶ ら下げて、バイトもう一個しないか、と声を掛けてきた。 ホモか変体か、逃げるか? 殴っとくか? コンマ二秒で頭をめぐったそれは、残念ながらどれも不正解で実行も出来 なかった。
263 :
記録にチャレンジ3/4 お題:就職童貞 :2008/01/10(木) 01:55:47.90 ID:4M0IW+WD0
隣のヤツだよな、朝すげえ弱いから起こしてくれればそれだけで日給五千 円出すと言われたので、胡散臭さは更に増し、無言で去ったのは半年前だ。 その後も何度か助けを求めるようなお願いを持ちかけられ、だが金を持ち出 されると一気に気持ち悪くなるので、これはご近所づきあいの一端だと自分 に言い聞かせ、ついでにその頃にまでなれば何をやっているのかさっぱりわ からない男への好奇心もまして、無報酬で起床手伝いを買って出た。 毎朝玄関の前だけでやり取りされる起床通知は、もちろんお互いへの感心 があれども区切られた時間では掘り下げることもできないまま、日にちだけ が過ぎて行った。 彼は何をしているのかは、分からない。 まあ、働いてはいないんだろうなあとの当初の印象は覆らない。もしかし たら在宅で行える仕事――作家とか。絵描きとか。そんな、ちょっと格好良 いかなと思われる職種かもしれないとの期待はないでもないのだけれども、 探るほどの接触もない。たるい学校から帰った後でお邪魔してもいいかなー とも思うけど、なんでわざわざ?と思えば二の足を踏み、そして踏み続けて いる。 ヒントらしきものを得れたのは、地元の大学に進んで、毎朝定時に学校へ 向かわなくても良い頃だった。 つまり、それまで毎朝の儀式めいたものは続いていたのだ。 「お前さ、疑問持たないの?」 珍しくおきていたらしい彼は、一度目の呼びかけにすんなり扉を開いた。 「……ああ、いっぱいありすぎるからもうどれから尋ねていいのやら」 そういうもの、と認識してしまっていたから、改めて問われると困るとい うのが現状だった。 彼は起きてはいたものの、やっぱり毎朝と同じように半ば夢の住民のよう な曖昧な表情をしている。 「学校は?」 「今から必須」
264 :
記録にチャレンジ4/4 お題:就職童貞 :2008/01/10(木) 01:56:46.32 ID:4M0IW+WD0
「そうか。じゃあ、そのあと適当に来いよ」 えええ、とはあからさまに声には出さなかったが、表情にはばっちし出て しまったようだ。 「別にお前がなんでも今更どうでもいいんだけどなあ」 玄関先、腕時計を見ればバスの時間は迫っている。 「じゃあ、何やってるのかだけ。それだけ教えて」 後5分以内にな、と付け足せばむぅと眉間にしわを寄せた彼が自分を見た。 「働いてない。働かない」 「そんなのは分かってる」 なんだ、作家じゃなかったのか、と少し落胆したのは内緒だ。 「働かずにどこまで生きて行けるのか、現在チャレンジしてる」 「……へ、へえ、そう」 「そうだ。生まれてこの方、働いた事はない。この先もない」 「金持ちのボンボン?」 「いや、両親なんかとっくにいないし、遺産はマイナスだったから放棄した」 「は?」 「それでも生きてけるもんだなー」 そこで、リミットが来た。 なんだ、そりゃあ。国のお世話になってるってことか? とは思ったが、そんな気配も感じなかった。 あの家はどうやって手にいれたのだろう。どうやって毎日食べてるんだろう。 やっぱ保護受けてんの? と思うけどまさか就労できませんなんんてガタイ でも、短い間に接触した人格から受けた印象からも、ありえない。 なにやってんの? とは、知り合って早5年近くにもなるのに、結局は謎が深まるばかりだった。
265 :
記録にチャレンジ4/4 お題:就職童貞 :2008/01/10(木) 01:57:04.54 ID:4M0IW+WD0
終了。そしてすいません。
266 :
◆D7Aqr.apsM :2008/01/10(木) 01:58:35.35 ID:32SBw1Rh0
>>255 それが恋愛、と言う風に読み手に意識づけられて、告白ができれば。
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 01:59:35.08 ID:jwGoql+30
作中で告白しないとダメなの?
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:00:10.21 ID:+HjJe9x10
>>252 ピンポイントで気が合うなwwwいい友達になれそうだwww
269 :
◆D7Aqr.apsM :2008/01/10(木) 02:04:19.76 ID:32SBw1Rh0
>>267 読み手が「ああ、告白の話だなあ」と思えるように、
お題としてクリアしていただければ結構です。
……出題者の個人的な要望としては、作中での告白を
見てみたいですけど、ルールとしては規定していません。
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:16:51.83 ID:+HjJe9x10
とりあえず、お題くれないか? 品評会の参考になりそうなもので頼みたい。
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:17:20.78 ID:NFhNGSMu0
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:17:31.60 ID:jwGoql+30
国策
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:21:28.34 ID:WeQqY5To0
売国
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:21:47.88 ID:+HjJe9x10
二つとも把握。 今日の午前中までには投下したいな……
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:22:24.47 ID:O1ADUIWyO
野菊
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:24:41.72 ID:3G4XT9rE0
ああ恋愛物なんて苦手な物を……。書いてて恥ずかしくなるんだよなあ。
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:27:32.66 ID:+HjJe9x10
訂正、四つ把握wwwなんかカオスだなwww
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:28:56.69 ID:+HjJe9x10
>>276 実際、書いていて悶え死にしそうになるぞ俺。
でもそこがいいwww
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:30:07.80 ID:9MKzPx7L0
通常作投下しようか思ったけど、今は感想付きそうにないから寝よう俺。
>>276 謝れ! 毎週悶えて死んでた俺に謝れ!
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:31:32.48 ID:3TZIGTKv0
安直な恋愛要素を入れる嫌いがあるから 今度は恋愛絡まないの書こうと思ってたのに
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:37:31.14 ID:NFhNGSMu0
>>265 よく分からなかった。
>結局は謎が深まるばかりだった。
というのと同じ感想です。何も明かされないことを余韻として残したかったのかな。
文章にかなり読み辛い点があった。
例
>たるい学校から帰った後でお邪魔してもいいかなーとも思うけど、なんでわざわざ?と思えば二の足を踏み、そして踏み続けている。
文の情報が過多だと思う。
たるい、というフレーズもいらないと思う。
「学校が終わった後にお邪魔することも考えた。
しかし、なんでわざわざこちらから行かなければならないのだろうか、と思うとつい二の足を踏んでしまう。
そして今に至る」
とか、文章を区切った方が伝わると思うなあ。
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 02:56:31.24 ID:+HjJe9x10
ほほっ
283 :
sweet,and,sour 0/3 :2008/01/10(木) 03:05:00.87 ID:9MKzPx7L0
寝ようか思ったけど寝れないんで通常作投下。お題は「喉飴」
284 :
sweet,and,sour 1/3 :2008/01/10(木) 03:05:16.24 ID:9MKzPx7L0
バスの窓から見える景色は──って考えたけれど、温度差で白く曇っていて、正直何も見えなかった。 だから俺は登校中の暇時間を、のんびり携帯でメールでもしながら潰そうと考える。 タイミング良く、同じく登校中の筈の同級生からメールが届いた。 『おはやうー。今日は寒いな、頑張って学校行けよー』 こいつ学校来る気ねぇじゃん! サボりを決め込んだ友人に恨み言を返信してまた暇になった俺は、しょうがなくバスの中を観察することにした。 どうでも良いが、人間観察が趣味なんて奴は大抵まともな人間じゃないと思う。自分含めて。 バス停で止まった時に身体を反転させる。俺がまず一番前の運転手のすぐ後ろの座席。んで俺の後ろにお婆ちゃんが一人に、 その通路挟んだ横にサラリーマンっぽい男の人が一人。それに更にその後ろ二つは空席で、その後ろの乗車口から…………げっ。 目が合ってしまった、と実感して、急いで前に向き直るまでにわずか一秒。でも旋回する視界の端に、 嬉々としてこちらに向かって来る彼女の姿も確かに映っていた。そして数秒後に俺の横の空きスペースに勢い良く座る女が一人。 「やぁやぁ京くん。おはようおはよう。でもひどいなぁ、いきなり見て見ないふりするなんて。私たちの仲じゃないかっ」 俺の記憶に拠ると、俺たちの関係はただの同級生なんだがな。 「うわぁ吃驚だ、おはよう宮崎。いつの間に乗って来たんだい。全然気が付かなかったよ俺は」 肘掛に頬杖を付き、白いだけで何も見えない窓の方を俺はずっと見ていた。 「素晴らしい程に棒読みだね。でもいいよ、私は久しぶりに京くんに朝から会えただけで嬉しいし」
285 :
sweet,and,sour 2/3 :2008/01/10(木) 03:05:27.18 ID:9MKzPx7L0
カラカラ、と彼女が口の中で飴玉を転がす音がする。 二人がけの席に更に荷物を置いている為、中学生の身体とはいえ、些か狭くて、距離が近い気がする。 駄目だ。このままじゃ持たん。早く着け。早く止まれ。バス停よ早く来い! 「朝ご飯は何だった? 私はね、昨日の残りのカレーだったよ。致し方ないのは分かるのだけれどねぇ、 好きなものでも連続で食べるとどうしても飽きてしまうと思わない? ちなみに私はカレーの量よりも多くなるくらいに福神漬けを入れて食べるのが好きでね…………」 柚子か、檸檬か。彼女の口からであろう。柑橘系の香りが漂ってくる。 おいまだかバス停。遅いぞ学園前停留所。何だかむずむずして、どうしてもこの時間が好きになれない。 「……んー、少しは京くんも喋ってくれない? 私だけ喋りっぱなしというのもどうにも、ね」 知らない。俺は知らない。お前が勝手に俺の横で喋ってるだけじゃないのか。 「だって、別に、喋ることないし」 どうにか俺の口から出た言葉は、果たして宮崎の耳まで届いただろうか。 そしてその時、俺の祈りが通じたのか、車内放送が次に目的のバス停に止まることを伝えた。 俺は聞くなり窓際のベルを押して、カバンの中の定期を取り出しながら立ち上がった。まだ座ったままの宮崎の前を通って通路へ出る。 前を通る時彼女に「じゃあ、また」とだけ小さな言葉で伝えた。伝えたつもりだ。 「ねぇ、京くん!」 手を、掴まれた。いや、手に何かを握らさせられた? 振り向くと変に真面目そうな表情をした彼女がいて、手を空けると小さな喉飴が握られていた。 「あ、あげる。またね!」 そう言ったが早いか、彼女は立ち上がると俺の横を通って定期を振りかざしながらバスから駆け下りていった。 「え? あ……何?」 取り残された俺は、手の中の喉飴を眺めたまま、危うくバスに発車されるところだった。
286 :
sweet,and,sour 3/3 :2008/01/10(木) 03:07:54.45 ID:9MKzPx7L0
うっはwwwあと1レスなのに書き込めなくなったwwwwwwwwwwww
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 03:12:38.95 ID:3TZIGTKv0
一行の文字が多すぎるとか
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 03:20:03.80 ID:9MKzPx7L0
それは無いっぽい……。確認は一応したから。 誰か気が向いたら甜菜よろしく……
289 :
sweet,and,sour 1/3 :2008/01/10(木) 03:22:14.65 ID:3TZIGTKv0
バスの窓から見える景色は──って考えたけれど、温度差で白く曇っていて、正直何も見えなかった。 だから俺は登校中の暇時間を、のんびり携帯でメールでもしながら潰そうと考える。 タイミング良く、同じく登校中の筈の同級生からメールが届いた。 『おはやうー。今日は寒いな、頑張って学校行けよー』 こいつ学校来る気ねぇじゃん! サボりを決め込んだ友人に恨み言を返信してまた暇になった俺は、しょうがなくバスの中を観察することにした。 どうでも良いが、人間観察が趣味なんて奴は大抵まともな人間じゃないと思う。自分含めて。 バス停で止まった時に身体を反転させる。俺がまず一番前の運転手のすぐ後ろの座席。んで俺の後ろにお婆ちゃんが一人に、 その通路挟んだ横にサラリーマンっぽい男の人が一人。それに更にその後ろ二つは空席で、その後ろの乗車口から…………げっ。 目が合ってしまった、と実感して、急いで前に向き直るまでにわずか一秒。でも旋回する視界の端に、 嬉々としてこちらに向かって来る彼女の姿も確かに映っていた。そして数秒後に俺の横の空きスペースに勢い良く座る女が一人。 「やぁやぁ京くん。おはようおはよう。でもひどいなぁ、いきなり見て見ないふりするなんて。私たちの仲じゃないかっ」 俺の記憶に拠ると、俺たちの関係はただの同級生なんだがな。 「うわぁ吃驚だ、おはよう宮崎。いつの間に乗って来たんだい。全然気が付かなかったよ俺は」 肘掛に頬杖を付き、白いだけで何も見えない窓の方を俺はずっと見ていた。 「素晴らしい程に棒読みだね。でもいいよ、私は久しぶりに京くんに朝から会えただけで嬉しいし」
290 :
sweet,and,sour 2/3 :2008/01/10(木) 03:22:44.30 ID:3TZIGTKv0
カラカラ、と彼女が口の中で飴玉を転がす音がする。 二人がけの席に更に荷物を置いている為、中学生の身体とはいえ、些か狭くて、距離が近い気がする。 駄目だ。このままじゃ持たん。早く着け。早く止まれ。バス停よ早く来い! 「朝ご飯は何だった? 私はね、昨日の残りのカレーだったよ。致し方ないのは分かるのだけれどねぇ、 好きなものでも連続で食べるとどうしても飽きてしまうと思わない? ちなみに私はカレーの量よりも多くなるくらいに福神漬けを入れて食べるのが好きでね…………」 柚子か、檸檬か。彼女の口からであろう。柑橘系の香りが漂ってくる。 おいまだかバス停。遅いぞ学園前停留所。何だかむずむずして、どうしてもこの時間が好きになれない。 「……んー、少しは京くんも喋ってくれない? 私だけ喋りっぱなしというのもどうにも、ね」 知らない。俺は知らない。お前が勝手に俺の横で喋ってるだけじゃないのか。 「だって、別に、喋ることないし」 どうにか俺の口から出た言葉は、果たして宮崎の耳まで届いただろうか。 そしてその時、俺の祈りが通じたのか、車内放送が次に目的のバス停に止まることを伝えた。 俺は聞くなり窓際のベルを押して、カバンの中の定期を取り出しながら立ち上がった。まだ座ったままの宮崎の前を通って通路へ出る。 前を通る時彼女に「じゃあ、また」とだけ小さな言葉で伝えた。伝えたつもりだ。 「ねぇ、京くん!」 手を、掴まれた。いや、手に何かを握らさせられた? 振り向くと変に真面目そうな表情をした彼女がいて、手を空けると小さな喉飴が握られていた。 「あ、あげる。またね!」 そう言ったが早いか、彼女は立ち上がると俺の横を通って定期を振りかざしながらバスから駆け下りていった。 「え? あ……何?」 取り残された俺は、手の中の喉飴を眺めたまま、危うくバスに発車されるところだった。
291 :
sweet,and,sour 3/3 :2008/01/10(木) 03:23:56.63 ID:3TZIGTKv0
バスからどうにか降りて、校門を潜り、校庭を横切っていると、前方にサボりの筈の友人を見つけた。 「やっほ、駒崎おはやうー」 「おいお前。なんで居るんだ。サボりじゃなかったのか」 「べ、別にアンタが来いって言うから来たんじゃないからねっ!」 「きもいわアホ」 チョップをかましながら横に並んで校舎へ歩き始める。 「ん、何その手に持ってんの。飴?」 「あー」 そういや右手に持ったままになっていた。『ハイシュガーハイカロリーのど飴!』 「凄い名前の飴だなおい、どうしたんだこれ? 俺にくれんのか?」 「やらねぇよ」 そう言って、袋を破いて口に放り込んだ。 「…………すっぺぇ」 だろうよ、と友人が隣で笑った。 後日談。 しばらく経って、彼女になんでわざわざ喉飴を渡したのか聞いてみた。 「え、いや、ね。お婆ちゃんに、仲良くなりたい子が居るけど、どうしたらいいかな、聞いたら。 普段舐めてるお菓子でもあげたら? って言われて…………あの、その」 あー、はいはい。キミ、お婆ちゃんっ子だもんねぇ。 終
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 03:25:11.93 ID:9MKzPx7L0
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 03:25:29.39 ID:3TZIGTKv0
甜菜したが 3レス目の一行目に改行入れると書き込めなかったから やむなく削りました すいません
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 03:33:26.29 ID:9MKzPx7L0
>>293 マジっすか。30行越えてないしセーフと思ってたんだが……。いや全然構いません、ありがとうです
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 03:38:54.20 ID:3TZIGTKv0
てすと
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 03:40:23.19 ID:3TZIGTKv0
あれ?一行目の空白改行で弾かれてるのかと思ったが普通に書き込めた 良く分からないな……
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 04:06:37.89 ID:/YSdwLnE0
ふが
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 04:37:28.91 ID:9MKzPx7L0
保守
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 05:26:42.33 ID:3TZIGTKv0
ほ
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 05:27:45.38 ID:b02DrNENO
ネタはあるのに成人式とクラス会で参加できなすorz ↓おだいくり。
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 05:31:19.78 ID:g3v5vnsi0
宴
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 05:50:42.53 ID:e7Dsy1OV0
書きつつほしゅ
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 05:53:47.38 ID:dVAPuzIYP
ちょwwwなにこのお題wwww俺涙目www
>>193 感想ありがとう
数をああやって間違える子が実在してるもんだから使っちゃった
あんまりよろしくないね
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 06:00:39.04 ID:GjNd4L4V0
. ,,〜.. .,,-- ''":::::::::::::::::. `ヽ f'::::::::::::::::::::。::::::::::: 〉 ',:::::。::::::::::::::::::::::::::;;、 ; }:::::::::::;:::、::::::::::::: ゜:..`ミ /○:::(◎ ):::::::::::::: `ヽ、 / . -;7〜、::::::○::::::: ;> ム ´{_{ノ ヽ、_ ,--:ソ レ!小l● ● 从 |、i| 僕は自動的なんだよ。 ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ スレに異変を察知したときに浮かび上がらせるんだ。 /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! \ /::::::| l>,、 __, イァ∧ /│ だから名を不気味な保守<ブギーホッシュ>という。 . /:::::::::| |::::;´(・:`::::::::::::: V::ノ | <::::::::::::| |::::ヽ・)ノ::::::::::::::::::::::: |
305 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 0/6 :2008/01/10(木) 06:25:29.75 ID:e7Dsy1OV0
出来たんで投下します。 疲れた……どうか読んでやって下さい。
306 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 1/6 :2008/01/10(木) 06:26:07.97 ID:e7Dsy1OV0
五年前、私の国はある政策を発表しました。 二十歳以上四十歳未満の男女に結婚を義務付ける法律、結婚強制法。通称「婚制法」。 当時私は二十三歳で、独身でした。でも恋人は居ましたし、その人とは結婚を誓った仲 でした。ですから、特にその法律を意識してはいませんでした。 勿論、おかしな話だな、とは思いました。結婚は当人の同意を持って成立するものです し、そこに国が介入するなんてもってのほかです。それに反対する人々はデモを起こし、 当時は大変な騒ぎになったものでした。マスコミでも勿論大きく取り上げられ、その内容 の大半は、否定的なものでした。 でも、そのような法律を制定しなければならないほど、この国は追い詰められていたの です。 出生率の低下。それが単なる社会問題に収まらないほど、この国の子供たちは少なくな っていたのです。十歳以下の子供の人口の割合は、総人口の僅か一パーセント。百人に一 人の割合です。少ないでしょう? 合計特殊出生率は0.96。一人の女性が一生に何人子供 を産むかを示す数値ですが、よく解らない数字ですね。一人産むか産まないか、そんなと ころでしょうか。2.08で人口は横這いになるそうですから、このままだと人がいなくなる、 ということは理解して頂けると思います。ちなみに、私に子供はいません。その話はまた 後でしますね。 要するに、このままではこの国からヒトがいなくなってしまう、ということです。ええ、 このような懸念はだいぶ昔からありました。2000年代頃から騒がれていたと聞いています から、もう五十年以上も前からこの話はあったのでしょう。当時の人口は一億三千万人程。 現在は九千万人にまで減ってしまいました。一体国は何をやっていたのでしょう。育児施 設の充実を図っても、それを使う人がいなければ意味がないでしょうに。いくら補助金を 出してくれても、産む決意が出来るほど私たちの生活は豊かではありません。産んだ後よ り、産む前の生活をどうにかして欲しかったのですが。それはまた別の話ですね。 さて、色々とよくわからない政治について語ってしまいましたが、そろそろ私自身のこ とについてお話させていただきます。
307 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 2/6 :2008/01/10(木) 06:27:07.24 ID:e7Dsy1OV0
私の恋人は、三年前、国を売りました。 と言うよりも、敵に回した、と言った方が的確でしょうか。 諸外国からも厳しく批判された、この「婚制法」。そのきっかけを作ったのが、他でも ない、私の恋人でした。 「愛の無い結婚なんて、中身の無い無駄話にも劣る。それを強制するこの国は、それこそ 無駄話をするための喫茶店の代わりにすらなりはしない、意味の無い場所だ」 これが彼の持論でした。中々ロマンチックじゃありませんか? 元々作家志望だった彼 は、こういった言い回しが得意でした。プロポーズの言葉も、それはもう文学的で、言わ れた私が思わず赤面してしまいました。勿論今でもしっかりと覚えていますが、ここで皆 さんに発表するのは止めておきます。だって、彼が、私のためだけに考えてくれた言葉な んですから。これからプロポーズしようと思っている方は、ちゃんと考えてくださいね。 相手の心に一生残るような、素敵な、貴方たちだけの言葉を。 また話が脱線してしまいました。話題を戻しましょう。 彼は、様々な国に渡りました。各国の高官と面会し、当時の国の状況を必死に伝えまし た。法律が制定されてからの二年間、一体何があって、世の中はどうなってしまったか。 皆さんも知ってのとおり、わが国は十年ほど前から鎖国状態です。あの忌まわしい戦争で、 まさかの敗北を喫したこの国は、この小さな島国に閉じこもってしまいました。しかも、 本土のみ、かつて北海道、四国、九州、沖縄と呼ばれた島は、もはやこの国の領土ではあ りません。取り残された人々は、いまだ本土に渡ることも出来ず、かといって他の国に移 住することも出来ずに、苦しい生活を送っているそうです。 そのような状況も含め、彼はありのままを伝えました。固く禁止されている、国内写真 の持ち出し、音声、映像記録の流出。殆ど彼が行なったものです。高度に栄えたインター ネット技術も、この国では殆ど意味を成しません。国外への回線は全て切断されています から。国内のネットワークも全て検閲され、うかつな事は書けません。 そんな彼が国に追われるのは当然のことでしょう。重大な法律違反です。ですが、母国 に追われた彼を、他の国が庇ってくれました。治外法権を駆使し、この国の警察の介入を 認めず、出来るだけ軽い刑で済むように取り計らってくれました。 彼の主張は、衛星を通じ、全世界に届きました。反応のなかった国もありましたし、彼 に敵対する国も、勿論ありました。
308 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 3/6 :2008/01/10(木) 06:27:42.04 ID:e7Dsy1OV0
それでも彼は訴え続けました。法とは何か、平和とは何なのか。きっかけは一つの法律 でしたが、彼の主張は法を超え、世界中の人々に訴えかけたのです。 愛とは、何か。 その後も彼は世界中をまわりました。ある時は街角で、ある時はバーで。そしてある時 はテレビの前で、演壇の上で。自分の考えを一人でも多くの方に理解して貰うために。そ れがどれほど危険な行為か、彼は知っていました。自分はいつか捕まって、投獄されるだ ろう。反逆罪に問われ、死刑は免れないだろう。彼は私への手紙の中で、、時々そんな弱 音を漏らしていました。 「そうかもしれないわね。でも、貴方が死んでも、私がいるわ。だから、安心して捕まり なさい、死になさい」 そのような時、決まって私はこの言葉を彼に贈りました。酷い女だと思われる方もいる でしょう。でも、この言葉を言うと、彼は安心したのです。 「そうか、そうだよな。うん、僕は果報者だ」 と。 彼が国に反逆してから一年と八ヶ月が経った頃、彼は殺されました。フランスで、街頭 演説をしている最中でした。 実は、全然悲しくなんてありませんでした。だってそうでしょう。私は彼に、安心して 死ね、と言ったんですから。そんな私が流す涙に、一体何の意味があるでしょう。 彼が死んで一週間ほど経った日、私宛に、彼から最後の手紙が来ました。月に一回ほど、 彼と手紙のやり取りをしていたのです。電話は回線が切られてますし、手紙なら、専門の 方に頼めば何とか届けてくれます。 その手紙には、こうありました。
309 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 4/6 :2008/01/10(木) 06:28:42.65 ID:e7Dsy1OV0
愛する君へ。 今度、フランスで街頭演説をすることになった。フランス語は正直苦手だが、何とか皆 に僕の考えが伝わるように頑張るよ。 日本は、そろそろ秋かな。世間では売国奴と言われている僕だが、やはり故郷の風景は 懐かしく感じる。もう三年以上帰っていないからな。君が好きな菊の花も、そろそろ見頃 だろうか。いつか二人で、ゆっくりと見たいものだ。君が幼い頃、二人で駆け回った野原 に咲く沢山の野菊を。 ああ、でも桜もいいな。実家にあった桜の木、まだあるだろうか。君が作った団子でも 食べながら、色々話がしたい。最近は手紙でのやり取りが殆どだからね。無性に君の声が 聞きたくなる。 この前の手紙、読んだよ。また弱音を吐いて済まなかったね。でももう大丈夫だと思う。 思うっていうのは、やっぱり自信がないからなんだ。僕はいずれ殺されるだろう。それは いいんだ。ただ、これっぽっちの事であの国は果たして変わるのだろうか。どうやら日本 は、妙な方向に先祖返りをしてしまったようだしね。本来日本と言う国は、外界に対して 寛容だったと僕は思っていたんだが……。 いつの日か、日本人に眠る侍の血が、この国を良い方向に導いてくれると信じている。 そして願わくば、君と僕が、本当の意味での結婚ができるようになる日を信じて。 第百二十六代内閣総理大臣 神山修司
310 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 5/6 :2008/01/10(木) 06:29:32.23 ID:e7Dsy1OV0
そう、彼は若干三十五歳にして総理大臣になった男でした。ご存知の方もいらっしゃる かと思います。彼と私は一回り以上歳が離れていました。今ではそれも年々縮まりつつあ りますが。 彼は私にとってよき兄であり、よき恋人でした。正義感の強かった彼は、あの法律に我 慢がならなかったのでしょう。内閣の中でそれに反対したのは、彼だけでした。 当時の閣僚の判断についてなら、それを悪く言うつもりはありません。あの時はそれが 最良だと思えたのでしょうから。先程も言いましたが、私に政治はわかりません。 ただ、彼らは卑怯でした。総理大臣が首を縦に振らない限り、法律は国会に提出されま せん。即ち、法が成立しないという事です。そこで彼らはクーデターを起こしました。彼 を総理大臣の椅子から引き摺り下ろし、新たな内閣を立て、あの法案を国会に提出したの です。結果は、全会一致の可決。ただの出来レースでした。 自分たちには関係のないことだと思ったのでしょう。四十歳未満の閣僚、国会議員は、 彼を除いて他に居ませんでした。それもあったのでしょう、総理が自分のために法案を否 定していると思われたのかもしれません。ですが、それも今となってはどうでもいいこと です。 彼が成そうとしていた事は、決して復讐などではありません。ましてや己の利益のため になど。それだけはわかってください。彼は自分の国を愛していました。愛したがゆえに、 自ら国の敵となったのです。 そう、彼は愛に満ちていました。国への愛、世界への愛、そして私への愛。そのどれも が暖かく、安らぎに満ちたものでした。 先程も言ったように、彼と私の間に子供はいません。こういっては誤解を招きそうです が、あえて言います。必要ないのです。勿論、愛の証として子供を授かるのはとても素晴 らしい事です。私も、そのような方々と子供たちは心から祝福します。おめでとう。 ですが、私たちの場合、子供のカタチと言うか、愛の表現の仕方が他の方とは若干異な ると思うのです。
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 06:30:48.39 ID:5U94f12iO
さる
312 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 6/6 :2008/01/10(木) 06:31:09.34 ID:e7Dsy1OV0
皆さんが心から愛した人と、本当の意味での結婚が出来る国。それこそが私たちの愛の 結晶であり、私たちの大切な子供なのです。今はまだこの世に存在すらしていなく、いつ 生まれるかもわからない。だけど、いつの日か必ず、この国で産声を上げると信じている。 名前もまだ決まっていないけど、それでも私は必死に、この子を産もうと頑張っていま す。相当な難産ですけどね。 もしかしたら母体は死んでしまうかもしれません。いえ、死ぬでしょう。そう遠くない 未来、私は死にます。かつて、夫と呼びたかった人が殺されたように。 この手紙を読まれた方は、全世界でどれほど居るのでしょうか。全世界に配信しました から、結構な人が目にすると思うのですが。日本語がわからない方、誰かに翻訳してもら ってくださいね。彼と同じで、私も語学に疎いですから。ごめんなさい。 これから私は世界に出ます。かつて彼がやったように、私が、彼が愛した国を変える為。 もしかしたら、意味の無いことなのかもしれません。私一人の力では、この国を変える ことは出来ないでしょう。それは充分承知しています。 ただ、この意味の無い行動が、私が知らない誰かの原動力となってくれれば、これほど 嬉しいことはありません。そのときは、あなたが名付け親になってください。私たちの子 供にふさわしい名前を。出来るだけかわいい、女の子みたいな名前がいいな。 私が考えたのは、野菊。ちょっと古い感じだけど、奥ゆかしくて素敵でしょう。 さて、そろそろ出発の時間です。願わくば、我が母国がかつての繁栄と信頼、そして愛 を取り戻さんことを。 了
313 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 6/6 :2008/01/10(木) 06:38:16.12 ID:e7Dsy1OV0
自分で書いておいてあれだが…… 小説では、ないな……
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 06:45:57.86 ID:MuVv57+z0
小説かどうかはともかく、俺は好きだったぜー。でも敢えて突っ込む。 >さて、色々とよくわからない政治について語ってしまいましたが 全世界への政治的な訴えの手紙でこれは無くね?www あと法律の名称で強制、って言葉は無いと思った。その程度。あとは本当大好き
315 :
最後の手紙(お題・手紙 国策 売国 野菊) 6/6 :2008/01/10(木) 06:59:43.42 ID:e7Dsy1OV0
>>314 おお、こんな時間に感想を頂けるとはwwwどうもありがとう!
指摘された点はもっともだな。矛盾している点があるし、わかりづらい書き方も幾つかあった。
「おまえ政治犯になろうとしてるんだろ? なら政治くらい知っとけ」みたいな。
法律に関しては、2レス目にあったとおり、この国は戦争を経験して、鎖国状態に入った。
少子化も進んで、かなり崖っぷちだったんだな。
もうどうしようもなくなって、それじゃいっそ戦前よろしく、国民に何かを強制させてでも、
国の保全に走ろうとしたってわけ。
ここで解説しなきゃいけないこと自体、俺の書き方が悪いってことだけど、
一応言い訳というか、そういったものをさせて頂く。すまん。
でも気に入ってもらってよかった。改めて感想有難う!
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 07:21:53.43 ID:e7Dsy1OV0
保守してちょっと寝るか……三時間ほど
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 07:32:09.03 ID:JbcxvoHt0
>>312 大丈夫、小説であることは間違いないと思います。
以下に個人的な感想を書かせていただきます。
お題を四つ消化しようとしたのは少々冒険しすぎのような気がします。
そのせいか設定があまりにも穴だらけで、話に入り込むのは困難でした。
例を挙げれば、
・物語の大前提である、婚制法の実効性や運用実態が、さっぱり判らない。
・鎖国状態なのに、反政府主義者を支援するような他国に治外法権を認めている。
・「国を売った」といっているが、亡命しただけで何ら売国行為をしていない。そもそも国を売るための敵がいない。
などなど……。
すべては妄想癖のある女性の手紙だった、ということならば納得がいきますが、たぶん違いますよね。
しかしながら、納得いかない部分が数多くあるにもかかわらず、すらすらと読めたのは少々驚きでした。
この作者さんには、地の文章力があるのだろうと思います。
じっくりと練った舞台設定での次回作を、お世辞抜きで期待しています。
頑張ってください。
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 08:07:11.67 ID:Alw9S13b0
お題が告白 これはもう登場人物が決まったな
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 08:51:12.22 ID:j6lYkVgcO
始業前保守
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 10:13:46.79 ID:MuVv57+z0
ほ
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 10:53:56.14 ID:0OVhT9SeO
ほしゅ
hosyu
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:01:36.01 ID:2HCBG3xk0
しごとだりぃ
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:14:40.34 ID:GTRBXDKI0
こっそりプロットを練るのだ
325 :
最後の手紙 :2008/01/10(木) 12:22:28.40 ID:e7Dsy1OV0
>>317 感想どうもありがとう!亀レスでスマン。
指摘の通り、お題四つはいささか無理があったと思う。ただ、せっかく頂いたものだし、
少しばかり無茶をした。それが結果的に物語に穴を作ってたんだな。もっと構成を練るべきだった。
正直、法律に関しては素人なので、「なんだこれ?」みたいな部分は多々あると思う。
ある程度は調べたんだけど、それでもまだまだだな。やっぱり、色々勉強不足だ。
今度はしっかりと構成を練って、ちゃんと読めるものを書いていきたい。
色々と感想ありがとう!今後ともよろしく。
と言うことで、また書きたいのでお題下さい。
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:31:48.95 ID:GTRBXDKI0
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:35:38.78 ID:e7Dsy1OV0
>>326 把握。出来るだけスイートなやつ書いてみる
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:43:29.49 ID:2HCBG3xk0
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:44:57.53 ID:e7Dsy1OV0
プロットはほとんど作らないんだが、やっぱり作った方がいいのかな?
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:49:43.74 ID:5U94f12iO
>>329 ものはためしだやってみて損はないだろう
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 12:53:10.64 ID:e7Dsy1OV0
>>330 そうか……やってみるよ。
プロットに悩んでるってのも妙な話かも知れんが。
あんま考えずに一気に書くタイプだからなぁ
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 13:41:21.39 ID:e7Dsy1OV0
ほしゅ
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 13:49:45.91 ID:BZauEk1k0
保守ついでにお題plz↓
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 13:51:17.33 ID:GTRBXDKI0
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 14:34:37.13 ID:yxjOg4qiO
ほ
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 15:08:08.62 ID:pYEW/tQb0
h
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 15:25:04.77 ID:F+wgGp9E0
みんなはこの話を書いてみよう、って思い立つきっかけって何だ? 書きたいテーマがあるから?魅力的なキャラクター?ストーリーの展開? 何故書くのか、って考えすぎるのはよくないが、どうしてもなぁ。
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 15:34:28.68 ID:GTRBXDKI0
>>337 書きたいテーマがあるから、かなあ。
品評会とかお題があるときは、お題の意味から考え始めて、
テーマを決める。それからテーマを表すのに考えられる手法・手段を考える。
探した中から、人の目に耐える物、読んでもらって楽しそうなものを考える。
「XXが好きそうな人向け」という読み手も想定する。それから、
尺が合いそうな物、ふさわしいキャラクタ、シチュエーションを考える。
キャラクタとシチュエーションとテーマはそれぞれ影響しあうから、そこの中で
後は尺と合わせて微調整。
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 15:41:23.04 ID:e7Dsy1OV0
>>337 俺は自分の妄想を文面に表しているだけ。
こう言うとオナニー小説のようだけどなwww
でも、まず作り手が楽しむことが大切だろ?
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 15:58:58.62 ID:F+wgGp9E0
>>338 そういう考え方の出来る人って、やっぱり書き手として優秀だと思うんだな。
俺はどちらかといえば
>>339 のスタンスなんだけど、意味を時々見失っちゃう。
オナニーだって果てたらどうでもよくなるぐらいだし。
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:07:06.24 ID:DG/y8auFO
>>340 オナニーたって、やっぱり読者を意識することはあると思いますよ?
読者を意識するからこそ、こういう所に書き込んで批評・感想を貰うんだと思います。
もし、ただ自分が書きたい物を書くだけで後はどうでもいい…と思うなら、それはもう小説ではないと思いますしね。
それぞれどこに重きを置いているかというだけで、根本は同じかと。
ちなみに俺は書きたいシーンから話を組み立てるタイプです。
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:09:22.61 ID:O4eZD55S0
というより極論言えばアマチュアの小説なんて全部オナニー改め自己満足だよ 趣味に留めているうちは
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:11:41.30 ID:AfVTnJnz0
小説書くの初めてな俺に何かお題を
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:14:09.24 ID:e7Dsy1OV0
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:15:43.79 ID:AfVTnJnz0
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:19:46.27 ID:y+cxyJstO
このスレ結構極端じゃね? 趣味は趣味なんだろうけど、方法論をある程度持っている人と、そうでない人の差が 開きすぎてる気がするよ。
347 :
居眠り 0/4 :2008/01/10(木) 16:29:46.04 ID:BZauEk1k0
とりあえず投下 お題は「居眠り(授業中)」で
348 :
居眠り 1/4 :2008/01/10(木) 16:31:18.68 ID:BZauEk1k0
今日はなんだか無性に眠たい。いや、今日に限らず何時でもだ。とは言えネットのやり過ぎと言われればそこまでだが。 そもそも昼食のすぐ後に古典の授業だなんてふざけている。辺りを見渡すと、運動部の連中は皆夢の中だ。ホント朝っぱらから練習なんてご苦労様なことだ。 ああ、ダメだ。眠気を抑えきれない。僕は思わず机の上に突っ伏した。 気が付くと窓から差し込んでくる夕日。何処からともなく聞こえてくるブラスバンドの音色。時刻は午後五時すぎ。 なんだ、いつの間にか学校終わってしまったんだ。それにしても誰も起こしてくれないなんて、うちのクラスは薄情なやつばかりだ。僕は手早く帰る支度をした。 と、窓側後から二列目の席に人影がチラリ。僕はこの席に座っているクラスメイトを知っている(懇意ではないが)。 名は伊藤里香。クラスでも目立たない方に分類される女子で、いつも決まった友人達数名で行動している。顔はパッと見地味だが、よく見ると悪くない。 いや、むしろかわいい方だと思う。大きな丸い目と長く綺麗な黒髪は男好きしそうだ。なんといってもスタイルがいいのだ。すらりとした体躯は、実に僕好みと言える。 どうやらぐっすりと眠っているようだ。……なんだか眠っている女子と二人きりで同じ個室(教室だとしても)にいるなんて、非常に妙な気分だ。とりあえず声をかけてみることにする。 「……伊藤さん?」 全く反応がない。今度は語気を強めて。 「伊藤さん。学校終わったよ。起きなくてもいいの?」 ピクリとはするものの、起き上がる気配はない。今度は肩をつかんで体を揺すぶってみた(……華奢な肩だ)。これでも反応はゆるい。 この調子ではちょっとやそっとで起きるわけないか。その時、自分の頭にある邪な考えがよぎった。 って、何を考えているんだ僕は。これではまるっきり変態じゃないか。しかし意識すればするほど、その考えは頭の中で広がっていった。 「ちょ、ちょっとだけ触ってみるだけさ。バレやしない、バレやしないさ……」僕はおもむろに彼女の胸の辺りに手を伸ばした……。
349 :
居眠り 2/4 :2008/01/10(木) 16:32:49.57 ID:BZauEk1k0
とその時、ドアを勢いよく開ける音が教室内に響き渡った。思わず振り返ると、そこにはクラスメイトの安藤尚の姿があった。 「山本君、今なにをしようとしていたんだい?」 「いやっ、なにって……。ほっ、ほら。伊藤さんが寝てるから起こそうとしていただけだよ」 僕はかなり焦っていた(山本とは僕の性だ)。この安藤という男はつかみ所のない男で、何を考えているのか分からないところがある。 「言い訳はやめなよ、山本君。僕は見てしまったんだ。君が無抵抗を良いことに、クラスメイトを慰み者にしようとしているところをね」 すっかりバレてしまっている。僕は冷や汗が脇の下を伝っていくのを感じた。 「ふーん、真面目そうな君がこんなハレンチ極まりないことをね。実に意外だよ。人は見かけによらないものだね。それとも内面で変態嗜好をおさえこむタイプなのかな?」 「そっ、そんなこと……。やってないよ! そもそも、なにを証拠にそんな……」 「証拠もなにもこの目でしかと見たのさ。いわゆる現行犯ってヤツだよ。君が彼女の胸に、そのいやらしい手を指しのばすところをね」 するとこの騒ぎに乗じてか、眠っていた彼女がノソノソと起き上がってきた。 「うーん、よく寝た……。あれ、山本君に安藤君じゃない。なにしてるの?」 「ああ、目覚めたようだね、伊藤さん。僕はつい先ほどここで行われたハレンチ行為を断罪しているところさ」 「って、何を言っているんだ、安藤! ぼっ、僕はそんなハレンチだなんてそんな!」 僕はもう無我夢中で、自分でも何を言っているのか分からない状態にまで陥ってしまっていた。すかさず安藤が僕に耳打ちした。
350 :
居眠り 3/4 :2008/01/10(木) 16:34:12.60 ID:BZauEk1k0
「……ここで彼女に告げてもいいのだよ。たとえ眠っていたとしても、おそらく何らかの違和感を覚えたはずだ。あんなところを弄られてしまってはね」 その瞬間血の気が引いた。確かに寝ている最中だとしても違和感は覚えたかもしれない。いや、間違いなく覚えただろう。彼女にバレると、僕の学園生活は終わりだ。 「たっ、頼む。黙っていてくれ。後生だから。なんでもする。なんでもするから」 「ほう、何でもすると言ったね。しかし、生憎君にしてほしいことなんて何もないね」 「……いくらほしい?」 僕は財布を取り出し、教科書代のために持ってきた万札を二枚安藤に握らせた。 「ふん、金で解決かい? 学生にしてその態度では先が思いやられそうだ。しかし、まぁあと三枚ほどあれば僕の気も変わるかもしれないね」 「明日に必ずもってくるから。今日のところはこれだけで勘弁してくれ……。頼む」 僕今にも泣き出しそうな表情で安藤に懇願した。その光景を怪訝な面持ちで見つめている伊藤さん。 「いずれにせよ期限は厳守してもらわねばね。明日の昼までに三万だ。……いいね?」 「……わかってるよ」 僕はカバンを握ると、足早に教室を去っていった。ああ、いやらしい気を起こしたばかりに……。
351 :
居眠り 4/4 :2008/01/10(木) 16:36:04.02 ID:BZauEk1k0
閑散とした教室に残った二人。静寂を破るように、伊藤里香が口を切った。 「ちょろいもんね」 受け答えるは安藤尚。 「これで五十万か……。このクラスで目星の男子からはほとんど徴収したね。もっとも三七で分けるのだから、僕の取り分はたった十五万に過ぎないけどね」 「あら、分け前を決めたのはあんたじゃない。もっとも体を触らせるのは私だし、三七は妥当な線だと思うわ」 「はは、そうだね。そうだ、今度からは教師の連中から徴収するってのはどうかな? 仮にも彼らは社会人だし、生徒達よりかよっぽど稼げると思うよ」 「いいわね、体育の源田なんていやらしそうだし、格好のカモだわ」 「よし、これからの標的は教師連中だ」 終わり
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:39:03.31 ID:e7Dsy1OV0
>>346 方法論はともかく、いろんなタイプの人がいるっていうのは事実だろうな。
書き方然り、技術然り。
そういった人たちがお互いに刺激しあって切磋琢磨していくのがこのスレだと思う。
品評会だってそうだしな。自分で書いて、人の作品を読んで、色んなものを培っていくんだろう。
だから、いろんな人が居ていい。むしろ居てくれなきゃ困ると、俺は思う。
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:55:03.93 ID:y+cxyJstO
いろいろな人がいるのは刺激になるのは同意。 切磋琢磨ならいいんだけど、切られてばっかだとモチベーションあがんねwww 0−0連続は堪えるwww M館はおっかねえんだよなあ……
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 16:55:21.74 ID:y+cxyJstO
いろいろな人がいるのは刺激になるのは同意。 切磋琢磨ならいいんだけど、切られてばっかだとモチベーションあがんねwww 0−0連続は堪えるwww M館はおっかねえんだよなあ……
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:01:41.94 ID:LrUbz3MN0
ハッピーエンド限定か… フフフ……
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:02:52.33 ID:aOji50PM0
>>348 昨日から書き始めた新米なので変なこと言ってても許してください。
感想としては、せっかくの一人称なのに主人公の心境の描写が少ないのかなぁ
と思いました。主人公の感じた主観が一人称では一番大事なところだと自分は思う
ので、描写が少ないのは残念に思いました。
何かお題をください。
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:03:38.92 ID:patzA3Zo0
退屈な指令
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:04:09.16 ID:aOji50PM0
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:07:15.41 ID:patzA3Zo0
起承転結がある程度できれてれば、関心1くらいはもらえると思うけど あとは話に矛盾がないかとか、強引な展開じゃないかと気をつければ まあもらえて関心1の俺が言っても説得力ないけどね
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:08:25.92 ID:F+wgGp9E0
Oh Die!!Oh Die!!
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:09:38.33 ID:patzA3Zo0
立つ鳥跡を濁さず
>>359 起承転結考えて推敲してるのに関心0がデフォな俺はどうしたらいいですか?
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:13:09.09 ID:F+wgGp9E0
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:16:28.30 ID:patzA3Zo0
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:18:26.49 ID:BZauEk1k0
>>354 初めて一人称で書いてみたんですけど、非常に難しいですね
もっと精進します
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:22:11.00 ID:BZauEk1k0
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:28:30.41 ID:OSFicNfL0
おっしゃーお題プリーズ! 一番近いので
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:32:25.89 ID:e7Dsy1OV0
>>367 初体験
※性的な意味だけでなく、広い意味で
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:33:43.57 ID:OSFicNfL0
>>368 性的にしか取れませんよ・・・・。
書いてくる・・・・
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:35:38.52 ID:e7Dsy1OV0
がんばれ。
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:38:59.01 ID:Z2bqZIH10
たくさんお題ください
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:45:33.02 ID:e7Dsy1OV0
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 17:49:35.86 ID:j6lYkVgcO
つ『俺をたくさんって呼ぶな、俺はすぐるだ!』
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:07:25.96 ID:e7Dsy1OV0
>>371 もっと欲しいみたいだからもう一つ
コンビニ
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:09:13.06 ID:/YSdwLnE0
ニートピエロ
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:09:22.44 ID:Q5A8ZRa10
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:10:22.01 ID:MMVQWMKQO
口裂け女ー
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:14:10.99 ID:Z2bqZIH10
はーくー
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:15:14.14 ID:e7Dsy1OV0
>>378 大丈夫か? 結構きついと思うんだが……
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:16:21.28 ID:XpymmyZm0
俺も書いてみようかなと思ったのでお題を下さい。 書いたこと無いから短いと思うけど。
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:18:51.92 ID:Q5A8ZRa10
つ「コイン」
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:26:00.57 ID:aOji50PM0
俺も昨日初めて書いたばっかり。 がんばれ
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 18:47:31.75 ID:e7Dsy1OV0
ほしゅ
384 :
109 :2008/01/10(木) 18:53:47.86 ID:O4eZD55S0
昨日投下できなかった分を投下します
>>229 ご厚意感謝します。これでダメだったらお願いしてみることも考えます…
385 :
俺のクッキング・クエスト序章(お題:ゆでたまご)1/4 ◆g0gl8y6g92 :2008/01/10(木) 18:55:33.70 ID:O4eZD55S0
俺は溜め息をつきながら預金通帳をカバンに仕舞った。 独り暮らしというものが、まさかこれほど経済面に振り回される生き方だっとは。 既に調理された、あるいは加工する必要がある食べ物はどうしても割高だ。 例え住む場所がどんなに安普請であっても、やはりある程度の自炊能力は必須なのだ。 そろそろ空腹を覚えた僕は、しかし先ほどの預金残高を目にした手前、コンビニ弁当を買いに行く気は起きない。 冷蔵庫に何かあったかなと開けてみれば、安売りしてたから衝動買いした卵パックとおいしい水しかない次第。 えーままよと、僕はパックの隙間から生卵を一個引っ張り出した。 「こいつを――ゆでたまごにする!」 それは冒険だった。 恥ずかしながら、僕には料理人としての熟練度が星マーク半分ほども怪しい。 というより、生まれてこの方まともに調理という物をしたことがなかった。 実家にいたとき、台所の手伝いだけはとうとうしなかった。 小学校の家庭科の時間は、全て同じ班の女子に任せきりにしていた。 中学校のときは、家庭科室中をうろついて器用にサボっていた。 しかし独り暮らしを始めてついに、立ち向かわなければならない壁に阻まれたのだ。 生卵よりゆでたまごの方がお腹一杯になれるから! ひとまず生卵を脇に置いて、パソコンのキーボードを叩く。 卓越したタイピング能力で颯爽と「ゆで卵の作り方」と打ち、検索。 その通り、なんと俺はゆで卵の作り方さえも知らなかったのだ。
386 :
俺のクッキング・クエスト序章(お題:ゆでたまご)2/4 ◆g0gl8y6g92 :2008/01/10(木) 18:56:35.60 ID:O4eZD55S0
「まずっ、鍋を用意する!」 台所の戸棚をバンと開け、一度も使われてない新品の鍋達をぐるりと見渡す。 しかしそこで早くも最初の難関にぶつかる。 「鍋ってどんな鍋だ」 そもそも、鍋って簡単に言うけど――普通こんな種類が多いものなのか? ここでぶっちゃけ。俺は中華なべとフライパンの区別がつかない。 「そこでイメージ検索ですよ」 僕は「ゆで卵 鍋」で検索し、ウェブ上でアップされている、ゆで卵作りに適した鍋の写真を探し回った。 厨房を放置すること数分、ようやく目的の鍋を選び出す。ふう、危うく初っ端からつまづくところだった。 「次に……鍋に水と卵をいれる!」 これは自信があった。 冷蔵庫をバンとあけ、「おいしい水」のペットボトルをつかみ出す。 キャップ開封、鍋へと放水! 鍋がいっぱいになるまでたっぷりと入れる。 続いて生卵を一個投下。表面張力を超えたせいで水が溢れる。 まずい、コンロの中に水が。大丈夫かなこれ。 「そして次に……『強火で沸騰させる』だと?」 いきなりの料理用語の出現にうろたえる。いやうろたえるな落ち着け。ここが正念場だ。 とりあえず、コンロの付け方は何とか知っている。 「ファイア!」 点火。 「おっと強火ってのはこれのことか。ククク燃えろ」 つまみをグリンと回し最大火力を設定する。思ったよりも余裕だ。何だかノリノリになってきたぞ。 「ふふふさぁて次は〜? え、待つだけ?」
387 :
俺のクッキング・クエスト序章(お題:ゆでたまご)3/4 ◆g0gl8y6g92 :2008/01/10(木) 18:57:14.90 ID:O4eZD55S0
僕は水が沸騰するまで鍋の前で待機状態に入った。 さすがに暇だ。しかし今僕は料理の真っ最中。一時たりとも鍋から目を離すことはできない。 鍋が沸騰するその時まで。 「……泡が出てきたぞ」 鍋の縁に小さい気泡が生まれ、それが浮き上がり消えていく。 それは眺めているだけで今までの労苦が吹き飛びそうなほど、のどかで和やかな現象だった。 「このまま沸騰して、俺の冒険は終わりか。――俺、お疲れ様……」 一人で勝手に呟き、鍋に見入りながらしばし幻想的な気分に浸った。 ところがゆで卵というモンスターは、最後まで俺に平穏を与えてはくれなかった。 しばらくして俺は違和感に気付いた。 ゴボゴボと湧き上がる泡。次第に騒がしくなる鍋の中。現れ始めた湯気。 それはゆっくり、しかし確実に――煮えたぎっている! 「え、な、なに?」 すぐに理解した。ついに「沸騰」が起こったのだ。 いやしかし、大丈夫なのか? この激しさはなんか知らんが物凄いぞ。 泡と音は溶岩を、立ち上る湯気は火山灰を彷彿させ、何も分からない俺にとって今の鍋は火山そのものだった。 暴走は止まらない。中の生卵はとっくに泡で見えなくなり、音は一段と騒々しくなり、ついに泡が鍋からこぼれ始めた。 ま、まさか「沸騰」はとっくに終わったんじゃないのか? 「沸騰」の状態を超える何かに突入してしまったんじゃあないのか!?
388 :
俺のクッキング・クエスト序章(お題:ゆでたまご)4/4 ◆g0gl8y6g92 :2008/01/10(木) 18:57:52.41 ID:O4eZD55S0
俺は何も手が付けられず、固唾を飲んでただただ見守っていた。 その時、一掬いの水のかたまりが一気に零れた。やばそうな蒸発音が厨房にひときわ響く。 「うわあぁ、噴火した!!」 俺は屈み込み、そのまま慌ててコンロを切った。急速に勢いが落ちていき、大人しくなる鍋。 だが俺は油断はしない。退避の体勢を保ったまま、安全が確保されるまでそのまま悠久の時の待ち続けた。 実際には一分とかからなかったが。 ふと気がつけば、今までの騒音が嘘であったかの様にすっかり静まり返った台所が。 「お、終わったのか……?」 俺はビクビクしながら身を起こし、手で防御壁を作りつつそっと鍋の中を覗き込んだ。 そこには――宝玉のように神秘的な純白が一つ、神々しくたゆたっていた。 「おぉ……ゆでたまご……」 かくして俺の冒険は終わりを告げた。 否、冒険は始まったばかりだった。強敵だったゆでたまごも、所詮は尖兵に過ぎない。 俺はこれを機に、これから待ち受ける様々な料理を相手に挑戦の日々が続くことだろう。 しかしそれらの艱難を乗り越えたとき、俺は独り暮らしという旅路に安心して腰を下ろすことができるのだ。 ――ただ、今だけはこのゆでたまごの味に、全てを忘れることとしよう……。 「うげっ、ゆで上がってない」 完
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 19:12:24.46 ID:5U94f12iO
ほ
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 19:13:24.92 ID:eRW/kWOVO
さるがっそー
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/10(木) 19:13:31.08 ID:xodL7D8a0
>>385-388 読みました。
一人称を統一しようぜ!
あとはまあ、預金通帳より、財布の残金27円とかいう方が良かったかな?
ゆでたまご作成をさも大冒険のように書き進めるには、所々でコミカルすぎる部分があったりして、
ここをこうすれば良かったのにぃぃぃ! 的な感想でした。
でもゆでたまご食べたくなったよ?
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,658秒 :2008/01/10(木) 19:16:19.64 ID:P5NtHN7A0
前スレの全感想まとめ済み
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,653秒 :2008/01/10(木) 19:16:59.11 ID:XpymmyZm0
>>381 いつも山本は唐突に話を始める。そしてその頻度が一番高いのは学校の帰りだった。
「硬貨の中にマイクロフィルムが有るって話なんだっけ?」
俺はしばし悩んだが、小説で見た事があるよという脳内会議の決定を伝える。
「江戸川乱歩にあったな・・・、それが何?」
実は作品名が思い出せず恥ずかしかったので、俺は話を誤魔化した。
「それが昨日ゲーセンの自販機で秘密の有りそうな硬貨を見つけたんだよ、ほら。」
そう言って山本は財布から一番大きな硬貨を取り出して見せた。
「おい、これ変造500ウォン硬貨じゃねーか!!」
ボコボコと穴が開いた円盤状の物体は、マイクロフィルムが入っている可能性が一番低い偽金だろう常識的に考えて。
警察に届けても、金と交換して貰えるのだろうか?
そんな事を考えながら山本にどうするのか聞くと、記念に取っておくと答えた。
飽きて使わない事を祈りたい。
俺はシャツの裾で「自分の指紋を拭いてから」山本に返した。
>>391 すみません、一人称は統一してたんですが今回偶然トラブルがあったので
推敲したのとうpしたのがズレちゃいましたorz
財布の残金はなるほど、コミカル過ぎることに関しては全然意識なかったので
客観的なご指摘は有難かったです。
読んでいただいてありがとうございましたm(_ _)m
じゃあ今からゆでたまご食ってきます
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,504秒 :2008/01/10(木) 19:19:50.89 ID:XpymmyZm0
初めて書いてみたけど難しいな。 もっと人の表と裏みたいなテーマにすれば良かったと思った。 まあそんな腕なんて無いんだけどな。
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,653秒 :2008/01/10(木) 19:24:32.40 ID:e7Dsy1OV0
>>398 読んだ。
何というか、話が伝わってこない。この作品のテーマも、オチすらも微妙に感じる。
初めてだから仕方ないのかもしれないけど、
せめて話の起承転結はしっかりと考えた方が良いと思う。
全てが唐突すぎる印象。
>いつも山本は唐突に話を始める。そしてその頻度が一番高いのは学校の帰りだった。
この一文だけではどうしてもカバーしきれない唐突さがあるような気がした。
感想は以上。偉そうなことを言ってしまったが、出来ることなら書き続けて欲しい。
仲間が増えるのはとても嬉しいことだから。頑張ってくれ!
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,125秒 :2008/01/10(木) 19:25:25.32 ID:xodL7D8a0
>>393 読んだよ!
昔自動販売機のおつりで出てきて変造硬貨を店のおばちゃんに見せたら、
俺が疑われたっていうどうでもいい事件を思い出したよ。
それはそれとして、硬貨の中にマイクロフィルムが〜という出だしに対して、
変造硬貨を山本に渡したところで終わっちゃうのは消化不良かなあ。
もし続きを書いてくれるなら是非プリーズ。
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,051秒 :2008/01/10(木) 19:25:53.00 ID:e7Dsy1OV0
すまん、安価ミスった。
>>393 だった。申し訳ない。
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,009秒 :2008/01/10(木) 19:26:38.15 ID:5U94f12iO
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,125秒 :2008/01/10(木) 19:27:33.40 ID:eRW/kWOVO
ごめんね、次からは物語性を意識して書くようにするね。
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,995秒 :2008/01/10(木) 19:28:20.82 ID:XpymmyZm0
>396 ありがとう。 何か読んで貰えるのって嬉しいな。 ブーン系小説とか投下する奴の気持ちが、 ちょっとわかったような気がしないでもないような気がしてきたような気がするぜ!! 次のお題なんか下さい。
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと38,215秒 :2008/01/10(木) 19:28:54.01 ID:XpymmyZm0
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,993秒 :2008/01/10(木) 19:30:47.13 ID:5U94f12iO
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,995秒 :2008/01/10(木) 19:32:52.68 ID:XpymmyZm0
書き出しのルール 感嘆符・疑問符のルール 句点のルール 沈黙のルール 数字のルール の『全て』に違反し、 ダッシュのルールは使ってないから違反してないだけの俺って、ものすごく才能あるっぽい気がしてきた。マジで。
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,863秒 :2008/01/10(木) 19:34:19.63 ID:tyxA3Zm8O
品評会だが同性ネタ禁止?
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,995秒 :2008/01/10(木) 19:35:09.02 ID:e7Dsy1OV0
>>404 俺も最初テンプレ読まずに投下してしまった。
次から気をつければいいのさ
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,995秒 :2008/01/10(木) 19:35:36.25 ID:EBGebezN0
ルールを知ってても知らなくても、面白ければいいよ
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,111秒 :2008/01/10(木) 19:43:22.87 ID:P5NtHN7A0
>>385 既に指摘されているけど、人称ミスは痛い。推敲後にもう一度見直しを。
> えーままよと、僕はパックの隙間から生卵を一個引っ張り出した。
わざとかもしれないけど、一般的には「えーい(ええい)ままよ」
あと、パックの隙間から卵を取り出すのに違和感。
> 恥ずかしながら、僕には料理人としての熟練度が星マーク半分ほども怪しい
文がねじれている。「星マーク半分ほどもない」あるいは「星マーク半分ほどあるかも怪しい」
> 台所の戸棚をバンと開け、一度も使われてない新品の鍋達をぐるりと見渡す。
料理をまったくしたことのない人間が、そんなにたくさん鍋を持ってるかなあ。
申し訳程度に一つあるかないかだと思うんだけど。
わかんないからとりあえず全部買ってみた、というには、このキャラの設定は貧乏すぎる。
>泡と音は溶岩を、立ち上る湯気は火山灰を彷彿させ、〜
脱字「彷彿とさせ」
> 俺はこれを機に、これから待ち受ける様々な料理を相手に挑戦の日々が続くことだろう。
文がねじれている。「俺はこれを機に、これから待ち受ける様々な料理へと挑戦していくのだろう。」など
>俺は独り暮らしという旅路に安心して腰を下ろすことができるのだ。
腰を下ろすということは歩き出すために休んでいるのだから、むしろ料理へ挑戦している日々の
例えとして使われるものだと思う。乗り越えたのなら、ちゃんと歩き出さないと。
とても微笑ましい話。あるいは馬鹿馬鹿しい話。
たった一人でここまで盛り上がれるというのもある意味素敵。
動揺や感動を分かち合える誰か(友人でも家族でも)がいれば、また違った味わいが出てくると思う。
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと37,267秒 :2008/01/10(木) 19:47:54.57 ID:P5NtHN7A0
>>405 ・お題の言葉の意味としては「恋愛感情を恋する相手に告げること」とします。
だから、同姓だろうと近親だろうと獣だろうと異星人だろうとロボットだろうと、
フィギュアや二次元の嫁だろうと構わないんじゃね?
二次元の嫁に告白してハッピーエンドってどんなだよ、って感じではあるけどw
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと36,791秒 :2008/01/10(木) 19:50:08.64 ID:0PPpNL610
お題下さい
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと36,791秒 :2008/01/10(木) 19:50:45.59 ID:wVLLHsQ30
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと36,573秒 :2008/01/10(木) 19:53:40.97 ID:0PPpNL610
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと36,405秒 :2008/01/10(木) 19:55:51.39 ID:eRW/kWOVO
俺、この結婚が終わったら戦争に行くんだ
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと36,369秒 :2008/01/10(木) 19:58:57.02 ID:e7Dsy1OV0
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと36,298秒 :2008/01/10(木) 19:59:40.95 ID:P5NtHN7A0
>>393 起承転結や作文作法については既に指摘されているので、それ以外のことを。
情報が足りていない。
変造500ウォン硬貨がなんなのかを知らない人間にとっては、舞台が日本なのに
なんでウォンなのか。使うなよ、って言っても日本じゃ使えないだろ、という風に、
疑問しかわいてこないだろう。
作中で、変造500ウォン硬貨が自動販売機で旧500円硬貨と誤認される(されていた)ことを
伝えなければ、この話の数少ない面白み(わざわざ指紋を拭き取ったこと)が活きてこない。
また、時間の設定が2000年以前(新500円硬貨普及以前)でなければ、そもそも使い道がないので、
指紋を拭き取るという行動にも疑問が見えてくる。
そういったところを地の文でフォローした上で初めて、友人であるはずの山本へあえて伝えない主人公の
ちょっとひどい性格が見えてくるんじゃないだろうか。
なんにしても、オチが弱いのは確かなので、やはり面白みが足りない。
416 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,989秒 :2008/01/10(木) 20:00:19.92 ID:dVAPuzIYP
どうでもいいことだけど 俺は卵はパックの隙間から引っ張りだす派
417 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,890秒 :2008/01/10(木) 20:02:13.86 ID:P5NtHN7A0
>>411 前後の文脈から「と」が入る部分かな、と思ったんだ。
作者が意図してやったのなら悪いことをした。
>>385 そうだったら、ごめんね。
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,890秒 :2008/01/10(木) 20:02:31.96 ID:e7Dsy1OV0
この秒数何?
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと36,298秒 :2008/01/10(木) 20:04:00.73 ID:EBGebezN0
2ch閉鎖までのカウントダウン
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,881秒 :2008/01/10(木) 20:05:01.15 ID:dVAPuzIYP
>>418 明日の夕方から12時間、2ちゃんが止まるんだって噂だよ
サーバメンテだとかなんとか
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,563秒 :2008/01/10(木) 20:08:12.54 ID:e7Dsy1OV0
>>420 そうなんだ。知らなかったよ、有難う。
早めに書き上げて投下しよっと。
422 :
響く :2008/01/10(木) 20:08:42.90 ID:XpymmyZm0
投下します
423 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,990秒 :2008/01/10(木) 20:09:01.82 ID:wVLLHsQ30
夕方ではなく、朝6時の模様
424 :
響く :2008/01/10(木) 20:09:14.07 ID:XpymmyZm0
朝日太郎は軍靴の音で目を覚ます。 わざわざお気に入りのmp3を設定出来る奴を使っているのだ。 そして日本一誠実な新聞を読み、戦争が起こっていないかチェックするのだ。 こんな事をするのも朝日太郎にはブルジョアジーの搾取から労働者を守る使命が有るからなのだ。決して戦争を忘れてはならないという熱い決意が彼をそうさせるのだ。 平和憲法を守り、ビラを配って理解を広め、愚衆を啓蒙してあげる。 時にはさきいかの万引きなどと言う名目で警察に不当逮捕をされることもあるが、 国家権力には断じて屈しないのだ。 しかしそんな朝日太郎の親切を踏みにじる右翼の手先が増えてきた。 ネット右翼!!人呼んで2chねら〜の奴らだ!! 無防備都市宣言の何が理解できないというのか!! 愚民に理解できないのならば、一部のエリートが指導するべきだ!! 人民は養わなければならない!! そんな馬鹿の壁を乗り越えるために、朝日太郎は今日も戦う。 いつか中国共産党の歌を日本の国会で鳴り響かせるために!!
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,563秒 :2008/01/10(木) 20:10:44.33 ID:XpymmyZm0
反省点 人の心に響く一言とかそういうので考えてみたけど無理だった。
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと35,563秒 :2008/01/10(木) 20:11:47.39 ID:JbcxvoHt0
>>393 読みました。
一行目と二行目を入れ替えてみたらどうでしょう?
「山本が唐突な話をする」ことを先に説明をするよりも、いきなり唐突なセリフを投げかけた方が、セリフのインパクトが強くなると思うのですが。
感想短くで済みません。
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと34,791秒 :2008/01/10(木) 20:22:12.47 ID:wVLLHsQ30
ほすほす
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと34,789秒 :2008/01/10(木) 20:23:01.16 ID:dVAPuzIYP
>>423 あーそうだそうだ朝だ
ごめ、思いっきし間違えた
訂正ありがと
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと34,789秒 :2008/01/10(木) 20:25:45.69 ID:y+cxyJstO
>>424 まず、読み手の心に響かないとなあ。
これだと朝日なんとかの紹介文だね。
読んだ人にどんな反応をさせようとして書いたのかな?
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと34,440秒 :2008/01/10(木) 20:35:13.11 ID:P5NtHN7A0
>>424 段落の頭を一字下げる、ということの意味を間違えて捉えている。
>>306-312 の字下げが見やすいので、違いを確認して欲しい。
おそらくテンプレをチェックしてきたのだと思うが、感嘆符(!)の後の
空白を忘れている。
また、「!!」や「!?」といった書き方は、あまりお勧めしない。
記号に頼らずに、語調の強さを文章の言い回しで表現する練習をしておきたい。
>わざわざお気に入りのmp3を設定出来る奴を使っているのだ。
意味が読み取れない。目覚まし機能がついていて、決まった時間に鳴り出すmp3なのかな。
そうであっても、そうでなくても、読者に理解できる表現を心がけたい。
話の内容は、とてもコメントしづらい。
俺には共感できないし、また、あえて読者から反対の反応を引きだそうと試みているにしては、
文章が極端であからさますぎる。
読者のつっこみありきで作品を成り立たせるのは、難しい。
例えば、2chねら〜を登場させて実際に議論させてみたり、そこに一般人を持ってきて、
いや、どっちもおかしい、と言わせても良い。話に起伏をつけてみたい。
「読者を意識する」という視点を持つのは大事。迎合するという意味ではなくてね。
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと34,127秒 :2008/01/10(木) 20:37:41.10 ID:XpymmyZm0
>>429 全然考えてません。
響けばいいかなと。
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,761秒 :2008/01/10(木) 20:38:15.62 ID:GeHsrYf80
全感想まとめに感想が重複してる。それになぜか投票用紙もある
433 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,816秒 :2008/01/10(木) 20:38:20.28 ID:XpymmyZm0
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,659秒 :2008/01/10(木) 20:39:02.74 ID:Z2bqZIH10
ニートピエロってなんだよwww
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,816秒 :2008/01/10(木) 20:41:46.81 ID:yM++ktGq0
お題くださいませ
436 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,816秒 :2008/01/10(木) 20:44:06.87 ID:wVLLHsQ30
季節外れ
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,348秒 :2008/01/10(木) 20:46:06.62 ID:yM++ktGq0
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,529秒 :2008/01/10(木) 20:47:44.15 ID:UJyN2plZ0
お題くださいな
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,529秒 :2008/01/10(木) 20:49:29.18 ID:dVAPuzIYP
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33,020秒 :2008/01/10(木) 20:50:43.85 ID:UJyN2plZ0
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと32,594秒 :2008/01/10(木) 20:57:28.64 ID:aOji50PM0
やっと出来たよ。初の一人称で記念すべき二作品目です。 お題:退屈な指令 投下します
442 :
お題:退屈な指令 1/2 :2008/01/10(木) 20:58:46.36 ID:aOji50PM0
周りから聞こえる音なのか、自分の体の状態が原因で聞こえる音なのか自 分ではもうはっきり判断できない。 「もう無理」 かれこれ二時間以上も立ちっ放しだった。肩に食い込む重い荷物を背負い、 靴底が固い靴を履いている。いい加減ふくらはぎは痛いし、荷物のせいで背 中は鉄板みたいに凝って頭に血が上ってこない。愚痴の一つや二つ吐きたく なるもんだとボーっとした頭で思う。頭に血を送るために歯を食いしばり、 気付けば落ちてくる瞼と暗くなってくる視界に耐えながら体を棒にして立 つ。 「その言葉何回目?」とすぐに後ろから呆れたような声が聞こえる。 「知らない」 間髪入れずに返事を返す。返事など期待して言ったのではない。何か話さ ないと意識はブラックアウトしそうだし、やってられなかったからである。 何でこんなことをしてるんだろうと、また思考がループした。 「まだ終わらないのか」 うんざりしたように言ったつもりだったが、出た声はぶれてか細く、情け ない声だった。 「…………まだまだ終わんないと思うよ」 しばらくして返ってきたのは気のない返事だった。
443 :
お題:退屈な指令 2/2 :2008/01/10(木) 21:01:16.14 ID:aOji50PM0
シャカシャカという音が辺りに響くのを耳が再び捉える。初めからずっと 音は響いていたんだろうが、頭に血が上っていない状態では途切れていたよ うに感じる。 「なんでこんなことしてんだろう」 何度も思ったことがついに言葉にしてでた。 「原因は好奇心だね」 当然といった感じで返事が返ってくる。 「俺はお前に付き合ってこんな事してんだぞ?ちょっとは感謝したらどうだ」 と少しムッとした気持ちで言ったら、「ありがとう。もう少しお願いね」と俺 が何か考えるよりも速く返事が返ってきやがった。 俺はこいつのお願いに弱い。逆らえないというべきか。こいつのお願いは俺 にとっては命令と同義であり、この上下関係はいつから出来たんだろうと回ら ない頭で考える。 「あなたは私がやりたいことは出来ないでしょう?それに女性にそんな重い物 を持たせるつもり?あと、私は私で頑張ってんだから」 冷たい言い方をしすぎたと思ったのかすぐに言葉を重ねてそう言った。 答えは簡単だった。俺は女性に弱い。特にこいつにはめっぽう弱いだけだと 返ってきた返事を受けて答えにたどり着く。つまり出会ったその時からだった。
444 :
お題:退屈な指令 2/2+1 :2008/01/10(木) 21:02:25.84 ID:aOji50PM0
「……でもな、これだけは言わせてくれ。俺が背負ってるパソコンの電気は、 コードでも引いてくればいいだろう。それに自家発電する必要などない」 俺の背負っているこのパソコンはかなり高性能なのか知らないがかなり重い。 しかも画面を揺らさないように直立不動をしていれば疲労困憊になるのも当然 だった。 「荷物が多くなるから無理。それに自家発電機なんてあるわけないでしょ?」 また当然と言ったように返事が返ってきた。 俺達は、こいつが自分の作った飛行機の模型の実験データを取りたいからと 俺にパソコンを背負わせて、必要最低限の道具を持ち自転車で人のいない広い 場所までやってきたのだ。 「ノートパソコンとかあるだろう」 思わず言葉が出る。顔は見えないが背中のパソコンについている様々なコード は自転車につながり、こいつはそれを必死に漕いでいるはずだ。 「性能が低いからやだ。しかも高いし。何も知らないんだから少し黙ってて。 操作ミスるでしょ。片手で模型操作して、片手でパソコンいじるの大変なんだ から」とやや辛そうな声が聞こえてきた。 「…………いつ終わるんだよ」 声を聞く限りではあいつも辛いんだろうが俺ももう限界だった。 「……まだまだかかる。終わらなかったらまた明日もね」 頼りにされるのはうれしいけど明日からのことを考えると意識が遠くなった。 end
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと32,187秒 :2008/01/10(木) 21:05:20.59 ID:XpymmyZm0
なるほど、一文節ごとに下げるのか。 俺の理解力って人並みだよね。 ではお題の投下をおながいします。
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと32,043秒 :2008/01/10(木) 21:08:03.69 ID:aOji50PM0
途中で改行制限に引っ掛かって 3つになってしまいました。 すみません
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと31,890秒 :2008/01/10(木) 21:13:23.79 ID:e7Dsy1OV0
>>445 一文節と言うか、そこは物語の流れで臨機応変にした方がいいよ。
つ週刊誌 で、どうだろう
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと31,374秒 :2008/01/10(木) 21:21:08.44 ID:P5NtHN7A0
>>432 すまん、ちゃんとスレ確認してなかった。
2Lの人のは、下半分が感想として投下されてたから、微妙にまとめてみた。
小説書いてみたいんでお題ください
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと30,734秒 :2008/01/10(木) 21:33:20.35 ID:UJyN2plZ0
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと30,589秒 :2008/01/10(木) 21:34:05.69 ID:jqYMcCnU0
このスレ見たら書きたくなった お題下さい
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと30,734秒 :2008/01/10(木) 21:36:25.73 ID:wVLLHsQ30
処女航海 俺も貰おうかな
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと30,306秒 :2008/01/10(木) 21:36:35.02 ID:XpymmyZm0
投下しまっす。 お題:週刊誌
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと30,213秒 :2008/01/10(木) 21:37:05.82 ID:XpymmyZm0
名前はあったが人には言いたくない。人に知られてもいけない。 何故なら俺はテロリストだからだ。 だが爆弾を仕掛けるような種類の工作じゃない、テロルといえども種類がある。 俺の仕事は、日本の子供達の未来を万力のように締め上げていくタイプで、 時間がかかるし忍耐力も必要だ。 だがこういった工作には、俺のように比較的自由な時間が多い立場の者が志願する。 破壊工作の詳しい内容は伏せねばならないし、その手法は様々だが、 重要な点はただ一つ、こちらの悪意を明確に伝えると言うその一点に尽きる。 イスラムの謎の武装勢力だってそうだ、誰だってそうする。 だがこちらの悪意を伝えつつ、正体を隠し、工作を続けられるとしたら? 俺は目的の公園に着くと当たりを見渡して、人が居ないことを確認し、そっと週刊誌を目の届きやすい草むらに置いた。 全国の子供達に性急な性教育を施し、世の中を乱れさせ、この俺をニートにした社会に復讐するのだ。 俺は崇高な目的をもって公園にエロ本を置き続ける。断じて捨てる場所に困ったわけではないのだ。
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと30,120秒 :2008/01/10(木) 21:44:23.06 ID:jqYMcCnU0
・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします
>>454 オチついてる……よな?
>>452 よくわからないけど、やってみようかな
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと30,120秒 :2008/01/10(木) 21:46:54.49 ID:XpymmyZm0
>>456 なるほど。
最後にENDとでも入れることにします。
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと29,527秒 :2008/01/10(木) 21:53:29.21 ID:H/Kkix4D0
品評会お題出たけどこんな話の方向性が限られるお題なんて出して面白いのか?
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと29,351秒 :2008/01/10(木) 21:56:21.48 ID:GeHsrYf80
面白くないと思う人は、参加しないだろうから別にいいんじゃない?
460 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと29,351秒 :2008/01/10(木) 21:56:32.41 ID:e7Dsy1OV0
俺は抽象的なのは苦手だから助かるが。 まあ、ベタなのは否定しないが、それこそ腕の見せ所じゃないか?
461 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと28,993秒 :2008/01/10(木) 21:59:48.07 ID:Ld4G5v0Y0
まぁ言いたいことはすごくよくわかる
462 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと29,136秒 :2008/01/10(木) 22:00:00.77 ID:dVAPuzIYP
王道で真っ向勝負しようかと思ったけど5レスじゃ収まんないや
463 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと28,805秒 :2008/01/10(木) 22:02:21.89 ID:wVLLHsQ30
俺、スルーされてる…? おおおおお題が欲しいんですが
464 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと28,647秒 :2008/01/10(木) 22:02:53.18 ID:WZkZxFwn0
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと28,557秒 :2008/01/10(木) 22:04:37.05 ID:wVLLHsQ30
おk、把握!
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと28,681秒 :2008/01/10(木) 22:06:30.14 ID:dVAPuzIYP
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと28,681秒 :2008/01/10(木) 22:08:48.92 ID:wVLLHsQ30
>>466 いえいえ
関係ないけど、カウントダウンが
増えたり減ったりしてるにはなんでなんだろなぁ
468 :
◆D7Aqr.apsM :2008/01/10(木) 22:10:27.73 ID:GTRBXDKI0
>>459 ぶっちゃけ、もっと縛りをきつくして、男女間のみ、とか、舞台は学校のみ、とか
時刻は夕暮れのみ、とかやりたかったのだけれど、それをやるとあまりに辛そう
だからやめた。
これまでの品評会を見ていると、もしそこまで縛っても、書く人はきっと書くだろうし。
このくらいだろうなあ、と予測した範囲や方向性を飛び越える人が出てきていたし。
それが読みたいなあ、と思って。
捌きにくくて、ごめんね?
469 :
◆D7Aqr.apsM :2008/01/10(木) 22:10:55.78 ID:GTRBXDKI0
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと28,526秒 :2008/01/10(木) 22:12:42.31 ID:5L0IzeGx0
告白なんて恋愛のお題をもらうと、百合しか浮かばない自分は恋愛経験0。 百合大好きだけどそれチックなのをもう何本か投下してるから、 一本調子にしかならないんだよなあorz
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,898秒 :2008/01/10(木) 22:16:41.41 ID:aOji50PM0
文章書くのでいっぱいいっぱいな俺は 恋愛ものなんて書けそうにないorz
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,898秒 :2008/01/10(木) 22:18:09.04 ID:+rPo5ND+0
俺もお題にはびっくりしたぜ 告白だから罪の告白、病気の告白 どんな告白にしようかと思ったら 恋愛絡みオンリーとは……それでも捻ってやるんだから! ところで名前にあるあと○○って何?
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,685秒 :2008/01/10(木) 22:21:22.17 ID:aOji50PM0
2chがサーバーのメンテに入るみたいだよ?
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,489秒 :2008/01/10(木) 22:23:00.03 ID:WZkZxFwn0
いっそ、そのまま閉鎖してくれればいいのに
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,522秒 :2008/01/10(木) 22:25:38.46 ID:dVAPuzIYP
>>468 書くときはいいんだ
読むときがちょっと、ね
書く人は書くと言っても大半は似通ったものになるだろうし、
似たのが並ぶと読む方はげんなりしてくるじゃん
もしかしたら感想・投票は減るかもしれんね
それでも王道でいこうか迷い中だけどw
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,275秒 :2008/01/10(木) 22:26:15.74 ID:UwQLwIJe0
VIPでやるな 文芸書籍でやれ
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,490秒 :2008/01/10(木) 22:28:24.07 ID:GeHsrYf80
文芸書籍板なんかないよ
478 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,275秒 :2008/01/10(木) 22:28:24.85 ID:5L0IzeGx0
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,490秒 :2008/01/10(木) 22:29:15.80 ID:Ld4G5v0Y0
VIPでやるなってのなんか久しぶりに見た気がする
文才無いなら絵を描こう
481 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,204秒 :2008/01/10(木) 22:31:52.53 ID:aOji50PM0
482 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,053秒 :2008/01/10(木) 22:31:58.88 ID:A/+p9eUI0
文才無いから行けないんだよ
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,396秒 :2008/01/10(木) 22:32:26.01 ID:dVAPuzIYP
>>478 最短1秒 最長12時間
とν即+か運営かそこらへんで見た
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと26,770秒 :2008/01/10(木) 22:34:22.95 ID:aOji50PM0
みんな苦労してるみたいだな。かくいう俺もだが。プロットは大まかなものは出来たが問題は文だ。 台詞回しとか厳しいなぁ…。これはなかなかの荒行だぜ。
486 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと27,053秒 :2008/01/10(木) 22:38:34.61 ID:e7Dsy1OV0
なんかお題貰ってかいてたら、品評会向きの作品になった。 まあ、今日中には投下するけどさ。品評会とかはまた別に考えよ。
487 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと26,604秒 :2008/01/10(木) 22:39:04.95 ID:XpymmyZm0
お題を下さいな。
488 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと26,770秒 :2008/01/10(木) 22:39:58.65 ID:+rPo5ND+0
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと26,770秒 :2008/01/10(木) 22:42:28.85 ID:XpymmyZm0
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと26,090秒 :2008/01/10(木) 22:47:06.36 ID:dVAPuzIYP
ところでハッピーエンドってどこまでがハッピーエンド? 三人称の三角関係とか
492 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと25,852秒 :2008/01/10(木) 22:53:57.65 ID:WZkZxFwn0
493 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと25,771秒 :2008/01/10(木) 22:54:26.84 ID:dVAPuzIYP
あんまり例を出しちゃまずいのか 俺自重
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと25,771秒 :2008/01/10(木) 22:55:14.71 ID:WZkZxFwn0
書き込む前に送信してしまった 視点次第でハッピーかどうかなんて変わるから、好きに描けばいいような
495 :
お題「シャットダウン」0/3 :2008/01/10(木) 22:57:07.48 ID:0PPpNL610
投下します お題「シャットダウン」
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと25,771秒 :2008/01/10(木) 22:57:31.81 ID:UsA8Kns/0
ハッピーエンドかバッドエンドかは読者が決める ウルトラマンの活躍で怪獣をやっつけても、 戦いで死んだ人がいるなら完璧なハッピーエンドではない
497 :
お題「シャットダウン」1/3 :2008/01/10(木) 22:57:54.30 ID:0PPpNL610
昔、10年位前だろうか、宿題を中学校に忘れてきたことがある。 私は親友の俊夫と一緒に忍び込んだ学校は、とても怖く、二人でガタガタ震えながら帰ったことを思い出していた。 そして、大人になり教師となってからも、それは変わらなかった。 職員室で残業をすれば、夜の学校の雰囲気というか、独特の雰囲気には、いくら部屋を明るくしても、どこか背筋が冷える思いをしていたものである。 だが、夜の職員室で残業をしている今、それがあまり気にならないのは決して疲労感のせいではなかった。 私は来週の期末テストの問題を作り終え、パソコンの電源を落とした。長く続いた残業が終わった瞬間だ。だが、達成感はなかった。 輝きを止め、鈍く光るモニターに女が映っている。その女の顔は虚ろな目でこちらを見ていた。 その女は虚ろな目で記憶の糸を辿っていた。ゆっくりと手繰り寄せられていく思い出の波が、私を呑みこんでいった。 「だから、そう簡単にいかないんだってば!」 馴染みの喫茶店で、私はコーヒーを飲みながら俊夫と話していた。 「だって、そうだろ? 口で言っても分らん奴には、そりゃあもう実力行使しかないだろ?」 俊夫もコーヒーを啜りながらヘラヘラ笑っている。俊夫は私のご近所兼幼馴染兼同級生で、パソコンが恋人のダメ男である。 「そんなことしたら私が体罰で訴えられちゃうわよ! 仕事やめたら食べていけないわよ!」 「そうなったら諦めておれの嫁になればいい。そうだ。そうしよ、そうしよ。万事解決、オールグリーン!」 「それが言いたいだけでしょうが、全くもう」 全く、俊夫には教育というものの難しさが分かっていない。いや、むしろ分かっていないのは社会の厳しさだろうか。 流石元NEETと言うべきか、思考回路がお気楽過ぎる。もう社会人なのだから、もっと大人の思考を持ってもおかしくないのだが。 親友としては、ここらでガツンと説教してやるものなのかもしれないが、長年の腐れ縁の末なのだろう、俊夫には色々な弱みを握られている。 特にパソコン関係では、「シャットダウンって何?」って聞いた時のことなど俊夫に見せた醜態は、正直数えたくもないほどあった。
498 :
お題「シャットダウン」2/3 :2008/01/10(木) 22:58:56.93 ID:0PPpNL610
「ところでそっちはどうなのよ? 結構忙しいみたいだけど?」 毎度恒例のプロポーズなど正直どうでもいいことをさっさと流して、俊夫の近況を報告させることにする。 「まぁ忙しいことは確かなんだけど、やることがないよりかはよっぽど良いしね」 「へえ」 はにかみながらそう答える俊夫を意外に思いながら、最近の俊夫との付き合いを振り返る。 俊夫とはこうして喫茶店でコーヒーを飲みながらしょっちゅう話す仲なのだが、俊夫が持ち前の趣味を生かしてSEになってからは会う機会も少なくなっていた。 まぁお互い社会人なのだから、当然だと言えばそれまでなのだが。 「結構きついんだけど、周りも頑張ってるしね。おれだけじゃないから泣きごとも言ってられないよ」 「おお、なかなか殊勝な事言うようになったじゃない」 「だろだろ? 惚れるだろ? 今なら婚姻届もついててお得だよー?」 懲りない奴だ。今日はいつも以上にしつこかった。まぁ半分本気で半分冗談なのだろうが。 「ま、私の年収追い越したら考えてあげるわよ」 「よし、今の言葉覚えたぞ。頭洗って待ってろよ?」 それを言うなら首だ、バカ。やっぱり俊夫を俊夫のままのようだった。私は安堵と侮蔑を籠めて俊夫の言葉を鼻で笑い飛ばしてやった。
499 :
お題「シャットダウン」3/3 :2008/01/10(木) 23:00:04.46 ID:0PPpNL610
改めて思うと、まさしくバカだった。こんな自分自身を納得させる為の嘘しか言ってくれない俊夫も、そしてこんな自分自身も求めている言葉に応えてあげない私も。 そう、私はこんな日がいつまでも続くと思っていた。 俊夫はずっと私の傍にいて、私も俊夫も笑っていて、それが当然だと思っていた。 しかし、それから俊夫と会う機会はなかった。電話をしてみても留守電ばかりで、送ったメールは律儀にも大抵一日遅れて帰ってきていた。 俊夫も頑張っている。だから私も頑張らなきゃ。そう納得して寂しさを押し止めていた。 そう、俊夫は頑張っていた。 そして頑張り過ぎて、俊夫は死んだのだ。 俗に言う過労死というものである。二十連勤、残業時間二百時間以上、俊夫が追い詰められていた惨状に、私は言葉がなかった。 何も知らなかった。 何も教えてくれなかったから。いや、何も知ろうとしなかったから。 だから俊夫は死んだのだろうか。 鈍く光るモニターから女が睨んでくる。親友を殺された怒りと、想い人を失った悲しみが女を包んでいる。 楽になりたい。この悪夢のような現実から逃げてしまいたい。このどうしようもない鬱な世界から消えてしまいたい。私の心が叫んだ、気がした。 そして私はまたパソコンの電源をつけていた。 そうだ、宿題プリントに、教育委員会への書類、保護者へのお知らせなど、まだやることはたくさんある。 体に充満している疲労感が私を止めようとした。が、その警告はが尚更私の心を奔らせるだけだった。 そうだ。俊夫が味わっていた苦しみは、辛さは、こんなもんじゃないんだ。 私の手は動き続けている。マウスが仕事を駆り立て、キーボートを打つ手がそれを叩き潰していく。乾いていた。喉も、目も、心も、何もかも。 そうだ、俊夫に殉じれば楽になれるのかもしれない。私が俊夫が追い詰めたように、今度は俊夫が私を追いつめる番なのだ。 もうこちらを睨んでくる女はいなかった。私は泣きながらキーボートを叩いていた。 手も、涙も、止まらなかった。 私の電源はまだまだ止まらないようだった。そして止まってしまった俊夫を残して、世界は動いていく。
500 :
お題「シャットダウン」END :2008/01/10(木) 23:00:42.45 ID:0PPpNL610
ありがとうございました。何かご意見がありましたらご教授お願いいたします。
501 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと25,422秒 :2008/01/10(木) 23:02:07.75 ID:WZkZxFwn0
とりあえず一般的には「ご教示願います」だと思うな
502 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと25,422秒 :2008/01/10(木) 23:04:31.90 ID:dVAPuzIYP
503 :
お題「シャットダウン」END :2008/01/10(木) 23:05:21.59 ID:0PPpNL610
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,883秒 :2008/01/10(木) 23:07:47.62 ID:j6lYkVgcO
最近やけに新規さん増えたね。 それはいい事だけど、もし増えた人の大半が受験や卒業を諦めた学生だったらと思うと……。
何かお題をお願いします。
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,668秒 :2008/01/10(木) 23:10:39.11 ID:GTRBXDKI0
骸骨
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,794秒 :2008/01/10(木) 23:10:49.21 ID:GeHsrYf80
電動
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,667秒 :2008/01/10(木) 23:11:15.56 ID:e7Dsy1OV0
ライター
ソーダ水、骸骨、電動、把握しました。やってみます
多いwwwww
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,884秒 :2008/01/10(木) 23:12:36.03 ID:WZkZxFwn0
>>504 人生を諦めたニートならここにいますが
>>503 教示はできないけど、とりあえず読んでくる
今北産gy
>>408 ここまで細部を指摘されたのは初めてです
小さなことでも、いや小さなことだからこそ勉強になることだらけです
大変ためになりました。本当にありがとうございました
>>411 気になって調べてみましたが、やはり「彷彿させる」でもおkみたいです
文章を書く以上、辞書を傍らに置いてでも言葉は正しく使うよう心がけたいですね
>>416 自分も引っ張り出します。
普段の自分の仕草を参考に文章に置き換えても、
読者が共感してくれなかったら失敗になってしまうのでしょうね
ライターも込みで!
品評会のネタ考えたら同性愛に走った俺はどうすれば
516 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,354秒 :2008/01/10(木) 23:16:09.58 ID:GeHsrYf80
ハッテン場に取材に行く
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,265秒 :2008/01/10(木) 23:17:57.69 ID:+rPo5ND+0
>>497 夜の学校が怖い、モニターに女がっていう展開で頭はホラーの展開を予想してしまった
結局は自分自身が映っているだけなんだよね
1人称を変えるから読む側からするとかなり混乱した
一文が長いところはとにかく読みづらい。
関係詞、副詞節が頻繁にでる英文を直訳したみたいになった印象。
主題もどこ向いてるかわからないのが辛い
最後に記述されている部分が物語の核なんだろうけど
結局は何を言いたかったのだろう
俊夫を死に追い詰めたこと?
俊夫が死んでも頑張らなくちゃいけないこと?
肝心な部分への描き込みが少なくて
読み手としては登場人物がいきなり泣き出したりして
おいていかれた感じがします
518 :
「季節外れ」1/1 :2008/01/10(木) 23:20:16.08 ID:yM++ktGq0
暖炉のある部屋でロッキングチェアーに座るのが、冬のほとんどの日における夜の過ごし方だった。傍らにうずくまる犬がまどろみ 始めた頃に、妻が暖めたワインを持って来てくれる。 「あら、また子供達からの手紙を読んでいたのね」 「何度見ても飽きないものだよ。これなんて、傑作だ。 『象さんよりも大きい犬がほしいです。でも、うちの庭よりはちいさくしてほしい です』 だとさ」 まぁ、と妻が小さく笑う。犬、という単語に反応したのか、足元のベスが、ひょいと顔を上げた。パチ、パチと薪のはじける音が心地 良く響いている。 「この暖炉も、もう随分古びてきたこと」 初めてこの煙突に潜った日から、もうずいぶん長い時が経つ。私の足腰も年々、錆が付き始めていたが、感慨深そうに目を細める 妻の顔は、いつだってすぐに少女時代へと戻った。 「冬が終わったら、念入りに手入れしてやらんとなぁ」 「ええ、あなたも、オフシーズンは、たっぷりと休んでくださいね。今年も、おつかれさま」 そういって妻は肩にぽんと手を置き、暖炉の火の様子をちらりと確認し、部屋を出て行った。ドアを閉める間際に、「そのまま寝入っ てしまわないで下さいね。あとで起こすの、大変なのよ」と念を押すのも忘れなかった。ベスが床にべたりと顔を伏せたまま、尻尾だ けをはたはたと振った。 私は再び、健気な文字が綴られた可愛らしい手紙に目を落とした。色とりどりの封筒や飾りの付いたカードはまだまだ沢山、チェス トの中にしまってある。背もたれいっぱいに寄りかかって白く伸びたひげに鼻先まで埋めると、しんとした夜に振り続ける雪の夜空が 思い起こされた。今日は妻に甘えてここで居眠りすることにしよう。また来年の十二月に会える子供達を楽しみに待ちながら。 (了)
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと24,076秒 :2008/01/10(木) 23:23:17.19 ID:dVAPuzIYP
>>500 日本語でおkになってる箇所が結構目に付く
けどしっかり校正すれば大丈夫な範囲だから気を付けませう
死が題材だけれど妙におセンチになるだけではなくてよいね
登場人物にも好感持てるし
たいした感想言えないんだよな、俺
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと23,884秒 :2008/01/10(木) 23:26:37.87 ID:0PPpNL610
>>517 ありがとうございます。
いや、もう痛い所直撃です。
女の件は、最初主人公が女っていうのを読む人が知らないことを完全に失念してました。
肝心な所が書かれてないのは、集中力切れですね。申し訳ないです
あの、質問なんですが文も変なのはどう解消したらいいでしょうか?
自覚してて、結構悩んでるんですが、どうにも良い解消法がなくて困っています。
徹底的に文を分けていくしかないんでしょうか?
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと23,760秒 :2008/01/10(木) 23:26:49.52 ID:dVAPuzIYP
522 :
お題:おコメ拳 0/4 :2008/01/10(木) 23:30:16.33 ID:Wiw6iF900
亀ですが、投下します。 お題:おコメ拳
523 :
お題:おコメ拳 1/4 :2008/01/10(木) 23:30:35.03 ID:Wiw6iF900
小さな船着き場に船が入ってきます。船の倉庫にはお米がたくさん積まれています。 今年は豊作の土地と不作の土地の差が大きいので、豊作の土地の人たちは 船に余ったお米をたくさん積んで、運河や大河を通じて売りに行くのです。 さて、船着き場のある土地ではお米の出来があまり良くありませんでした。 豊かな人はおなかいっぱいに食べられますが、中くらいの人は月の半分はできません。 貧しい人は言わずもがなです。船着き場には何かもらえないかと、人がたくさん集まってきました。 でも、期待した表情をした人はほとんどいません。これまでやってきた船の商人たちは誰も恵んでくれなかったからです。 今度の商人も何の喜捨もしてくれません。群がる人たちを追い返しています。 お米を売って欲しい人もいたのですが、さらに作付けの悪い土地では何倍もの値段で買ってくれるので売ってくれませんでした。 とぼとぼと、何ももらえなかったり買えなかったり人たちが帰りだして、 商人が切れかかっている副食品や酒を買いに使いを出したところで、鶴のようにやせた老人が船の方に歩いてきました。 頭はテカテカ光っていて、あごに白い立派なヤギひげがあります。服装は動きやすそうな上下に分かれた服です。 ただその服はものすごくくたびれています。太陽の下で、きらきら輝くような目をした老人に、皆注目しています。 やがて、老人は立ち止まると船に向かって大きな声で何かを言い始めました。 「船主様、船主様、この老いぼれめに米を一袋恵んで下さらぬかな?」
524 :
お題:おコメ拳 2/4 :2008/01/10(木) 23:30:58.32 ID:Wiw6iF900
ちょうど船の主である商人は様子を見るために甲板にいたのですが、見向きもしませんでした。 商人も老人を敬う気持ちは全くなかったわけではないのですが、 この大きな商機をつかむのに頭がいっぱいで、人にものを恵むつもりは全くありません。 商人の召使いが主人の意を察して老人に怒鳴りつけます。 「買うでもなしに、恵んでくれだと?とっとと家に帰られよ、ご老体」 その言い方に、少しのお金を持っていた人が声を挙げ出しました。 「ご老人にあまりの言いようではないか、その老人は古希は超している。あなたは敬意を払うべきだ。」 この言葉に、召使いが不作の土地と同じ価格なら売ってやると返しました。この土地の十倍もの値段です。 「この船の人々は古希の老人にも敬意を払わないひどい連中だ、 ここで道徳をわきまえた人がどのように動くべきか見せてやろうではないか」 と誰かが声を挙げました。 その声に呼応して、船着き場に集まっていた人々が、お金を出し合い、老人にお米を一袋買いました。 召使いは苦い顔をしました。米一袋にどうしてこんなにイヤな思いをさせられなくてはならないのかと。
525 :
お題:おコメ拳 3/4 :2008/01/10(木) 23:31:38.49 ID:Wiw6iF900
お米をもらった老人はおもむろに袋を裂くと、両手で一握りずつ米を握りました。 それから手をゆっくりゆるめはじめました。お米が小さな音を出しながらこぼれ落ちました。 どんどんこぼれます。どんどん、どんどん。そのうち、皆気づき始めました。 こぼれ落ちた量がはじめに握った量をはるかに超しているのです。ざわざわと声が起こりだします。 老人の拳から出てくるお米はどんどん勢いを増してゆきます。皆があっけに取られて見ていると、 一人の子供が、走り出て、お米を自分が持っていた袋に収め始めました。その子を皮切りに、 人々は自分の袋にお米をいっぱいに詰め始めました。袋を持っていない人は服の懐にお米を詰めました。 お米の勢いは衰えません。異様な歓声を聞いて、船の主人も船縁から身を乗り出して様子をうかがっています。 さて、集まっていた人々が自分のもてる限りのお米を持ったところで、老人が手を広げると、 お米はもう出てきませんでした。老人の足下には、初めにあったのと同じだけのお米が残っています。 そこで、老人は周りにいる人を見回しながらしゃべり始めました。 「さて、皆様、これぞ私が編み出しし、おコメ拳。この拳法に関わる人は皆幸せになれる拳です。 お金を出して下さった方とそれを応援して下さった皆様、今持っているお米がこのおコメ拳のあなた方への配当です。 船の皆様、ここにあるお米一袋をあなた方への配当といたします。」 そう言うと、恭しく拱手して後ろに回転しながらどこかへと去ってしまいました。 土地の人々が歓声を挙げながら家路につく中で、船の召使いが残された米袋を持って帰りました。 召使いは主人から責められました。もし、恵んでいたらすべての配当が自分のものだったのに、と。
526 :
お題:おコメ拳 4/4 :2008/01/10(木) 23:32:21.31 ID:Wiw6iF900
さて、出航の前に船倉を調べると、積み荷のお米が三分の一ほど無くなっていたそうです。 その責任を取らされて老人にお米を売った召使いは暇を出されましたが、彼は使えている間に蓄えた銀を使って独立したそうです。 そして、この船着き場での出来事が誇張して伝わり、船倉の中身すべてを土地の人に喜捨したというお話になりました。 そのため、不作の土地からの帰りの船をねらう盗賊にこの船がねらわれることもありませんでした。 こうして、おコメ拳に関わる人は皆幸せになりました。 了 ところで、おコメ拳って何ですか? ググったけどよくわからない。
527 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと23,416秒 :2008/01/10(木) 23:32:59.23 ID:WZkZxFwn0
>>497-499 んん、このプロットで20ページくらいの短編だったら、俊夫の死はありだったかもしれない。
ただこの文量ではその死を描ききれてないかな。感情移入ができない。
主人公と俊夫は25歳前後でしょ。
デスマを何度も経験してきた身としては、それくらいじゃ死なないだろ、と思っちゃうので、
なにか具体的な理由を付けて、説得力を持たせて欲しかった。
例えば、持病のせいでひ弱なくせに、とか。
悪い言い方をすると、行間のない日記を読まされているような感じたった。
このサイズだったら、人の死を扱うよりも生かして未来へつなげる方が読みやすいかな、と。
プロットに新しさはないけど、悪くないと思う。余韻の残しかたもよかった。
欲をいえば、冒頭の夜の学校のくだりを、文章の後半で強調して対比したのが読みたかったかな。
単なる暗示じゃなくて、もっと分かりやすく物語のテーマに沿わせて欲しかったように思う。
後、この作品のタイトルが「シャットダウン」だったとしたら、もっと含ませる部分が必要かもね。
何をして「シャットダウン」なのかを読者に考えさせるような要素が欲しかった。
文章的にはもうちょっと推敲重ねたほうがいいかな?って気がする点と、
日本語小説は基本縦読みと考えて、算用数字はできるだけ漢数字に。
アルファベットはできるだけ全角で。書いてくれると嬉しいかも知れない。
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと23,241秒 :2008/01/10(木) 23:33:00.35 ID:+rPo5ND+0
>>520 フルボッコになってしまってごめんよ
徹底的に文を分けて行くというよりも
主語と述語を近くすると読みやすくなると思うよ
本多勝一の日本語の作文技術っていう本読めば、
読みやすい文章の書き方はわかるかと
ただ、あれ、本当に読みにくいから注意ね
あそこまで文法ごりごりなのも考えものだと思う
読みづらいと思ったらやっぱり切ったらいいと思う
ただ、斬り過ぎると文章が幼くなるからこれも注意
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと23,005秒 :2008/01/10(木) 23:38:36.94 ID:5L0IzeGx0
二、三日前にもらったお題で書きました。 プロットめちゃくちゃですが、投下させてもらいます。
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと23,241秒 :2008/01/10(木) 23:40:03.39 ID:0PPpNL610
>>519 ありがとうございます。日本語でおkを心掛けます。
>>527 ありがとうございます。「読者に考えさせる」感覚ですか。確かになかったですね。
その他も至言、感謝します。
>>528 フルボッコ上等です。読み直して自分でも赤面でしたから。
本教えてくださってありがとうございます。今週末あたり探してみます。
531 :
サボタージュ :2008/01/10(木) 23:40:17.91 ID:5L0IzeGx0
ああ、うんざりうんざり。 繰り返される同じような日々に。なんの変哲もない高校生活に。 毎日同じ教室で適当に作った友達とおしゃべり。わけのわからない授業にうとうとと現を抜かす。 気づけば私は授業をさぼり、一人屋上へと来ていた。 ヘアピンでがしゃがしゃとドアノブの鍵部分をいじれば簡単に開き、私は一人柵にもたれかかり、ぼんやりと下に見える校庭を見ていた。 体育の授業をしている。体操服で走り回る女子。楽しげな笑い声が聞こえた。 傍から見ればあんなにも楽しそうな彼女たちも、それぞれに色んなことを思って悩みを抱えているのだろうか。それぞれに感情があるのだ。 「きもちわる」 私は一人そう呟いて校庭から目を逸らした。ふっと顔を見上げれば空が青い。 目に染みるほど強い日差しは、もうすぐ春が来るのだと私に思わせた。 二月の半ば。憧れていた三年生の先輩はもう学校には通っていないし、卒業するのももう目と鼻の先。 そうやって年上が出てけば必然的に私たちは三年生になってしまう。 私は入学してから全く変わっていないのに、時間の経過だけが過ぎていく。 「死んじゃおっかな」 両手を広げた。あまりにも空が青くって虚言を吐いてみたくもなる。 青い青い空。飛んでいけたらどんなにか気持ちよいのだろう。 私は目を瞑り想像してみる。今ここから飛び降り、一瞬でも空が飛べる自分の姿を。 死、か。
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと22,806秒 :2008/01/10(木) 23:41:37.43 ID:+rPo5ND+0
>>530 文庫で出てるからお求め安いお値段ですよ
533 :
サボタージュ :2008/01/10(木) 23:41:49.42 ID:5L0IzeGx0
「死ぬ前に、あたしを殺してよ」 ゆっくりと目を開け流れていく雲を見ながら両手を広げている私の横から声が聞こえた。 さっきまでいなかったはずの私の横に立っていたのは小柄な女の子。私と同じ制服を着てにっこりと微笑んでいた。 「なに、あんた」 私は一瞬飛び上がりそうなくらい驚いたがすぐに冷静を取り戻して手を戻し彼女に問うた。 「死ぬんでしょ。その前に、これ」 女は一歩私に歩み寄って、カッターナイフをブレザーのポケットから取り出した。 「それでなにしろっての」 瞬間ぶわあっと風が吹き、私の髪は舞い上がる。 「あたしを殺して」 顔にかかった髪のせいで彼女の顔はよく見えない。でも多分笑っていた。わけがわからない。殺す?誰を?彼女を? この女、正気なのだろうか。見た感じ普通の子に見えるが、危ない。 「なに言ってるの? わけわっかんない」 「だってあなたこっから飛び降りて死ぬんでしょう?じゃあ、その前にさ、あたしのこと殺してよ。ね? 構わないでしょ」 おかしい。この子はおかしい。相変わらずにこにこと屈託のない表情で私に話しかけてくる。 「いやいやいや、待ってよ。さっきの独り言なら冗談。死ぬなんて本気で言うわけないじゃん」 当たり前だ。死ぬような理由が、私にはない。 私がさらりとそう言ってしまうと、彼女の笑顔が無表情になった。 「あたしは今日も死ねない、か」 独り言のようにそう呟き、彼女はピンク色のスケルトンカラーのケースにはいったカッターをまたブレザーへとしまい込んだ。 「じゃあさ、お話ししよ」 彼女は言った。
534 :
サボタージュ :2008/01/10(木) 23:42:10.88 ID:5L0IzeGx0
「あたし、保健室登校でさ、友達もいないし学校に来てもつまんないの。 あ、名前教えるね。サトコ」 サトコと名乗った女は、ぺたりと屋上の床に座り込んでしまった。小柄な体に似合わずあぐらを欠きながら、遠くを見ているようだ。 「ねえ、あなたの名前は?」 サトコは私に尋ねた。 「私は、ミヨ」 「へえ。かわいい名前。ね、一緒にこっち座ろ」 手招きをされるままに、私は隣へと座った。同じようにあぐらをかいて。 「こうしてるとさ、学校とか世間とかそういうものと、切り離された気持ちにならない?」 ゆるやかな風がサトコのスカートを膨らませた。それを気にするでもなく穏やかにサトコはそう言った。 「わかるよ。なんか、全部どうでもよくなっちゃう。友達とか勉強とか進路とか」 皆はこの狭い校舎の中で小さな机に向かって勉強をしているのだろう。黙々と、淡々と。 私はただこうして名前しか知らない女の子と屋上で風に当たって座っているだけ。 それが私にとっては非日常で、それでいて周りの皆よりも素敵な時間を過ごしているように感じられた。 「でしょ。なんかもう、どうでもいいなーいじめられたこととか」 あはっと吐き出すように笑ってサトコは私の肩に頭をもたげた。 瞬間ぎょっとしたけれどあまり気にしないことにした。 「あたしね、いじめられてるの。同じクラスの女子共から」 彼女はブレザーのポケットをごそごそしながら小さな声でそう言った。 「だいっきらいよ、あんな奴ら。殺してやりたいほどに」 白く細いサトコの手は、気づいたらカッターの刃先を出していた。安そうなピンクのカッターはキチキチと小さな音を立てながら、銀色の刃先を太陽の光できらきらと輝かせている。
535 :
サボタージュ :2008/01/10(木) 23:42:55.49 ID:5L0IzeGx0
「悔しい。悔しいよ、あたし。殺せないことが、悔しいの」 未だ私の肩に乗っているサトコの髪がふわりと私の頬に触れた。バラの香りがした。 「死にたい……死にたいよお、ねえ、ミヨ、一緒に死のうよ、ね?」 消え入りそうな小さい声と共に嗚咽が聞こえた。ひっくひっくとしゃくりあげるような声が聞こえて、彼女は泣いているのだ。 死にたいなんて、泣きながら横で言われたのに私には妙な穏やかさがあった。 「いいよ、べつに。死んでも」 雰囲気に呑まれていたのだと思う。思いもしない言葉が口を吐いた。 サトコは驚いたように私の肩から顔を上げ、黒目がちな目で私を見た。 「死ぬの? ミヨ、死ぬの?」 「なによ、あんたが死のうって言ったんじゃない」 ミヨの目をぼんやりと見つめながら私が言うとミヨは突然泣き崩れた。 うわんうわんと止まる様子もなく泣き続けるミヨ。戸惑う私。 ああ、なんて非日常な光景なんだろう。ただ、授業をさぼっただけなのに。
536 :
サボタージュ :2008/01/10(木) 23:43:04.99 ID:5L0IzeGx0
「あたしね、ひとりで死ぬ気なんてほんとはないのよ」 突然泣き出したかと思えば数分後にケロっと泣き止んだミヨはすました顔でそう言った。 「じゃあなんで死のうなんて言ったのよ」 こつん、とまたミヨは私の肩に頭を乗せた。鼻孔をくすぐるバラの香り。 「ただ、サトコと仲良くなりたかっただけ。一緒に死ねたら、親友にでも、なれるかなって」 ミヨは私の頭に手を乗せた。 「あたし、ずっと、見てたの。サトコのこと、保健室から」 「え?」 「サトコはね、毎日つまんなそうな顔して、保健室の前の廊下を通っていくの。 それを見てあたしびっときちゃった。この子と一緒に死ねたらいいのにって」 私の頭の上に乗っているミヨの手は、ゆっくりと私の茶色がかった髪を撫でていく。 「ねえ、気持ち悪い? あたしって」 授業の終わりのチャイムが聞こえる。パタパタと、校庭から去っていく足音が聞こえる。 私は動きたくなかった。居心地がいい、この空間。 私の耳元で小さく聞こえるミヨの息遣い。ゆっくり、ゆっくりと私の髪を撫でる手。 「私、おかしいのかも」 少しだけ声を張り上げていった。チャイムの音と重なる私の声。 「あんたとなら死んでもいいって一瞬思っちゃった、私」 そうミヨの目を見ながら言ったあと、十年後くらいならね。と付け加えておいた。 ミヨは、息を吹きかけたような風に髪を揺らしながら、 「ありがとう」 と笑った。 end
537 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと22,616秒 :2008/01/10(木) 23:44:06.60 ID:5L0IzeGx0
久しぶりに書いて文章の拙さに愕然としています; 感想、アドバイスありましたらぜひお願いします。
538 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと22,412秒 :2008/01/10(木) 23:50:06.98 ID:orGxnGQO0
>>518 上手いなぁ。これ2時間ちょいでしょ。すごいね。
>私の足腰も〜
>背もたれいっぱいに〜
の文は、ちょっと違和感あったかな。
>>521 も言ってるように、お題というかタイトルが良い。
1レスの短さだからこそ強まる面白さがあるかもしれません。
大喜利的な仕掛けでああ、こういうことか、とストンとピースが
カチリとはまったような心地の良さを感じたよ。そんで、ほのぼの
とした優しい話を読んだ満足感が、激しく増した。
ステレオタイプな冬の暖炉のある家の情景描写は
読んでいて楽しめた。話と統一感があるから、よいよい。
これは良いホンワカ掌編を読ませてもらいました。
539 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと22,654秒 :2008/01/10(木) 23:50:13.13 ID:dVAPuzIYP
540 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと22,206秒 :2008/01/10(木) 23:50:50.63 ID:+rPo5ND+0
>>531 狂気が見え隠れする構成
意図的にやってるなら上手い
中二病な匂いが強すぎるのが残念かも
勢いがつきそうな部分で失速してる
もうちょい狂った展開になることを期待したけど
落ちついた終わり方してしまって残念
541 :
スイーツ(お題・チョコレート) 0/10 :2008/01/10(木) 23:54:13.04 ID:e7Dsy1OV0
何とか今日中に仕上げられたんで、投下します。 マジで疲れた……あと書いてて思った。スイーツ(笑) 長いかも知れんけど、読んでくれると有難い。
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと22,130秒 :2008/01/10(木) 23:54:52.30 ID:5L0IzeGx0
>>539 ああ、ほんとだ・・・
的確な指摘ありがとう
>>540 中2病は意識したけれど、高校生設定にしては幼すぎたと思う;
ありがとう……。ほんとはもっと狂気な話しにしようと思ったのだけれど、
構成力のなさで断念したんだ・・・。
543 :
スイーツ(お題・チョコレート) 1/10 :2008/01/10(木) 23:54:57.02 ID:e7Dsy1OV0
「チョコレート……ねぇ……」 学校から帰ってきて部屋に戻った俺は、制服のままベット仰向けに寝転がり、小さな袋を 眺めていた。ピンクのリボンで結ばれた、薄い水色の紙袋。蛍光灯にかざすと、うっすらと 中身が陰になっている。小さな塊が三つ程、袋の中に転がっている。 (やばいな……嬉しいぞ……嬉しすぎる……!!) 貰った相手はクラスメイトの美穂。と言うか従姉妹。と言うか好きな人。貰ったときは本 当に嬉しかった。調理実習で作っただけのものでも、贈り物に変わりはない。正直、その場 で「ヒャッホーーーーー!!!!」と叫びたかった。勿論我慢した。公衆の面前だ、そんな ことできるか。第一俺はそんなキャラじゃない。無口で冷静なクールガイ。それがクラスメ イトたちの俺に対する印象だ。彼らの夢を壊してはならない、うむ。 でもまあ、このキャラも所詮は作り物。中学時代の友人は口を揃えて、 「おまえ、キャラちがくね?」 と言う。当たり前だ、作ってんだから。でも仕方ないじゃないか、これも恋の為なんだ。 例えば、好きな人に理想の男性像があったとしよう。その時、男ならどうする? それに 近づけるように努力するだろう? それだよ。 「私? やっぱりクールな人かなぁ……とにかく乱暴な男は絶対に嫌。昔の隆二みたいな」 ……実際言われてみろ、かなり堪えるぞ。 だが、今日俺はまた一歩前進したのだ! 好きな相手の手作りのお菓子。思春期の男を喜 ばせるのには充分な破壊力を秘めている。それを……俺は遂に……!! (ヒャッホーーーーーーー!!!!!!!) 口に出すのも憚られたので、心の中で思う存分に叫ぶとしよう。 中学校時代、俺は結構荒れていた。別に家庭環境に不満があったわけでも、ましてや社会 に不満があったわけでもない。家に帰れば温かい飯はあったし、当時の俺は社会に関心なん てなかった。 ま、大した理由じゃない。そこら中に居る年頃の男子と同じで、不良がカッコいいと思っ てたんだ。全く馬鹿だな。勿論反省している。
544 :
スイーツ(お題・チョコレート) 2/10 :2008/01/10(木) 23:56:16.03 ID:e7Dsy1OV0
ただ、当時の俺は少しばかりやりすぎた。今でこそ反省もしてるし、問題なんて起こして ないが、昔はよく制服の方々にお世話になった。言っておくが、決して犯罪なんてしていな い。まあ、傷害といわれればそうかも知れんが、詰まる所、喧嘩だ。一応、母校の名誉を懸 けた重要な喧嘩だ。 しかし、それも他人から見たらただの殴り合いで、見た目はまんま不良。良い印象なんて これっぽっちも有りはしない。 美穂の目から見てもそう映っていたのだろう。俺がパトカーに乗って家に送られてくる様 子を、すごく悲しそうな目で見ていた。そこまで深刻になるような事でもないのだが、ここ は男と女の考え方の違いということだろうか。別に差別じゃないぞ。 とにかく、そんなことが割りと頻繁に起こるもんだから、美穂も俺に少しばかり近付き辛 くなったんだろう。会話する機会はグッと減った。美穂はクラスの女子とよく話していたが、 俺の話題が出ると、少し辛そうな顔をしていたそうだ。これは当時のクラスメイトの女子か ら聞かされた話だ。今思い出しても、当時の自分のそこだけには、本気で腹が立つ。 そして俺はというと、なんとも間が悪いことに、美穂に惚れていた。きっかけは忘れた。 ただ、気がつくと彼女のことばかり考えていた。今でこそ仲は元に戻ったが、当時はすごく 悶々としていた。話したいのに話せないこの気持ち、わかる奴はいるだろうか。 ―コンコン― 部屋のドアがノックされた。同時に聞き慣れた声が俺を呼ぶ。 「隆二、電話ー。さっさと出なさい」 姉貴だ。もう仕事から帰ってたのか。考え事に夢中で気付かなかった。 「あぁ、今出る」 ベットから起き上がり、紙袋を机の上に置く。別に誰も入らないだろうし、見つかったと ころで勝手に食べる人間は我が家にはいない。暑苦しい上着を脱ぎ捨て、受話器に向かう。 「はい、もしもし?」 我ながら無感情な声だと思う。クールぶっているのはいいが、ここぞという時に感情を表 に出せないのも結構つらいものだ。本当ならテンションは最高潮なんだが。 「あ、もしもし、隆二? 私、美穂だけど」 少しだけ鼓動が高鳴ったが、電話自体は別に珍しいことじゃあない。親戚同士ということ も考えれば、我が家に電話が掛かってくるのも不思議ではない。だが、今日は何で俺を指名 したのだろう?少しの期待と共に、俺は受話器に話しかけた。努めて冷静に
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと21,827秒 :2008/01/10(木) 23:57:02.28 ID:WZkZxFwn0
>>523-526 敬体だし、児童文学っぽいな、とおもた。
様子がよく伝わってくるところがとてもよかた。
ただ一つの文章が長くて、軽さやスムーズさに欠けたところは残念。
内容的には滑稽で面白かった。
ちょっと話が強引にみえるところも、昔話的な寓話とみれば十分あり。
こういう方向に話を持っていった発想力は好きだなぁ。
ちなみに今更、おコメ券のタイプミスだとは言えないだろうよ。あの携帯厨は。
まったくなんてヤツだろうね。
546 :
スイーツ(お題・チョコレート) 3/10 :2008/01/10(木) 23:57:13.69 ID:e7Dsy1OV0
「ああ、どうした。わざわざ俺に電話か。何か用事でもあったのか?」 「うん、まぁ、そんなとこ。ほら、今日調理実習あったじゃない?」 「ああ、あのチョコレートか。わざわざそれで電話を掛けるなんて、どうしたんだ」 また一瞬、鼓動が高鳴った。本当にどうしたんだろうか。 「ん、まあ、どうしたって訳でもないんだけど……あれ、食べた?」 ……こういう場合、どうしたらいいのだろう。勿論食べてない、もったいないから。でも そう言ったらあいてを傷付けはしないだろうか? どうしよう……こういった展開は勿論初 めてだし、どうしたら良いのかわからない。……仕方ない、ここは一つ…… 「ああ、結構美味かったよ。ご馳走さん」 仕方あるまい。嘘をつくのは確かに気が引けるが、何となく食ってないと言うのは申し訳 ない気がする。結局言い訳に過ぎないのだが。 「そっか、良かった。結構不安だったんだけどね……」 「まあ気にするな。別に妙なものが入ってたわけでもない、ごく一般的なものだ」 「うん、ありがと。まあ、用事はこれだけだったから。ゴメンね、わざわざ電話して」 「ああ。じゃあ、また明日な」 「うん、じゃあね」 時間にして十分も無かったか。でも良かった、話すことが出来て。つーか、俺もそろそろ ケータイ欲しいな……家の電話だと…… 「なに、美穂ちゃん? どう、最近仲良くやってるぅ?」 なんて、姉貴の要らない茶々が入るのだ。思春期の男子にこれはよろしくない。また非行 に走ってしまうぞ。いいのか。 「そん時は、あたしがあんたをブチのめすから。それでもいいなら、どうぞご自由に?」 「……ごめん」 俺の姉貴は空手有段者だ。はっきり言ってそこらへんの男ではまず太刀打ちできない。俺 が中学生の頃は他県の大学に行っていたので、当時の俺を詳しくは知らない。だが、俺にと ってこの人は恐怖の代名詞で、そのせいもあり、決して殴られるような事はしてこなかった つもりだ。
547 :
スイーツ(お題・チョコレート) 4/10 :2008/01/10(木) 23:57:57.39 ID:e7Dsy1OV0
「だらしないわねぇ、まったく。一体いつになったら、この軟弱者はあたしを乗り越えてく れるのかしら」 無理ですよ姐さん。 「まったく、いつまでもうじうじと……殴っていい? 元不良少年?」 これ以上ここにいると本当に殴られそうだ。さっさと自分の部屋に戻って、勿体無いけど チョコを食べてしまおう。 部屋に戻って制服を脱ぎ、部屋着に着替える。制服をハンガーに掛け、机の椅子に座る。 置いてあった袋はさっきと同じ様子で、誰かが弄った様子も無い。少なくとも食べられて はいないだろう。 「さて、では頂きますか。……しかし緊張するな……なんでだろ」 リボンの結び目を丁寧に解き、袋からチョコを一粒取り出す。見た目は至って普通の、 所謂トリュフと呼ばれるものだろうか。丸っこい形で、全体にココアパウダーが塗してある。 少々歪だが、問題なく食べられそうだ。 「では、改めまして……頂きます」 親指と人差し指で摘んで、口の中に放り込む。 「…………」 やばい、感動で泣きそうだ。これがあいつの作ったお菓子か……うん。とても、美味い。 続いて二粒目を頬張る。ああ、やっぱり美味い。なんというか、口の中で溶けて無くなっ てしまって、それでも香りが口の中に程よく残って、何ともいえない恍惚とした余韻に浸ら せてくれる。 三粒目、これでどうやら最後だ。名残惜しいが、存分に味あわせてもらおう。一息ついて、 最後の一粒を口にする。噛み砕かず、口の中で溶かすように味わう。ココアパウダーの乾い た舌触りが、徐々に湿り気を帯びて、やがて口の中全体にカカオの味が行き渡る。その下に あるやや固い部分を丁寧に溶かし、やがて中の柔らかい部分の感触が舌に伝わる頃、俺は口 の中の異変に気付いた。
548 :
スイーツ(お題・チョコレート) 5/10 :2008/01/10(木) 23:58:45.75 ID:e7Dsy1OV0
何か、別のものが混じっているような違和感があった。気のせいかとも思ったが、チョコ が口の中で溶けていくにつれて、その違和感は確かなものになった。 「……なんだ?」 舌で器用にそれを唇に押しやり、手にとって確認する。 紙切れが、入っていた。 「おいおい……いくらなんでも紙なんて入るか? 普通」 せっかくのチョコが台無しだ、と思った矢先、俺は先程の電話を思い出す。 (ん、まあ、どうしたって訳でもないんだけど……あれ、食べた?) こんなものが入ったら、作っているときに気がつく。それでもあいつは俺に確認した。 食べたのか、と。 慌てて紙を確認する。小さく八つに折りたたまれた、厚めの紙だ。それを丁寧に開き、俺 はその中身を見た。 「こんなところに入れてゴメンね。びっくりした? でも、食べてくれてありがとう!まあ、 あんたのことだから、食べるのは何時になるか解らないけど、一応書いておくね。口ではど うしても言えないから。 好き。放課後、調理室で待ってる」 チョコで若干汚れていたが、はっきりと解った、好きの一言。あいつ、こんな手紙を中に 忍ばせておいたのか……で、……俺は……さっき、なんて言った? (ああ、結構美味かったよ。ご馳走さん) (まあ気にするな。別に妙なものが入ってたわけでもない、ごく一般的なものだ) (ああ。じゃあ、また明日な) 急いで電話の元に走った。さっきあいつはケータイから掛けていた。履歴に残っている番号 に、いそいそと電話を掛ける。だが、電話は一向につながらない。機械音声のアナウンスが流 れるだけだ。俺は力なく受話器を置く。
549 :
お題:おコメ拳 4/4 :2008/01/10(木) 23:59:07.90 ID:Wiw6iF900
さる
550 :
スイーツ(お題・チョコレート) 6/10 :2008/01/11(金) 00:00:43.51 ID:18IVwAu+0
「なに? どうしたのよ、そんな慌てて」 姉貴が牛乳片手に訊いてくる。 「姉貴……」 「なによ?」 「俺は……本当に馬鹿だな……」 電話の前で項垂れながら、俺は言った。前々から自覚してはいたが、流石にこれほどとは思 っていなかった。そもそも、どうしてあんな嘘をついたんだ? いままで、喧嘩はしても嘘は 絶対につかなかったのに…… 「……なに、いきなりどうしたの?」 「……」 返事は出来なかった。涙が出てきて、いつの間にか俺は低く唸りながら、泣いていた。他に するべき事が有るだろうに、俺は泣くことしか出来なかった。 「……まぁ、何があったかは大体想像付くけど……ねえ、隆二?」 「……なんだよ?」 泣きながら返事をする。我ながらみっともないが、涙が止まってくれない。 「あのね……?」 姉貴は俺の頭をそっと撫で、頬に優しく手を添えると、 「女の子を泣かせるようなクズヤローが……」 今まで見た事が無いような……恐ろしい笑顔を、俺に向けて、 「いっちょまえに泣いてんじゃねええええええええええええええ!!!!!!」 「ぶはっ!!??」 左頬を、思いっきり殴った。俺の体が三メートルほど吹っ飛ぶ。あ……顎が…… 「ったく、ほんっと情けないわね、あんたって男は! いくらあんたがヘタレでも、女の子を 泣かすなんて下衆なマネはしてこなかったから見逃してたけど、今日という今日は許さん!!」 「……あね」 「さっきのやり取りとあんたの態度で分かったわ。美穂ちゃん、あんたに告白したんでしょ。 どんな方法かは知らないけど、あの子もあれで奥手だから、ややこしい方法使ったんでしょうね」 ……この人は、何でも知っているのだろうか。もしかしたら、俺の気持ちも。
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと21,893秒 :2008/01/11(金) 00:00:47.95 ID:FLqhbD7t0
サルディニア
552 :
スイーツ(お題・チョコレート) 7/10 :2008/01/11(金) 00:01:19.59 ID:18IVwAu+0
言葉が出ない。姉貴の言っていることは、本当のことだった。胸が抉られるようだった。 「しかも一番大事なトコで、あんたはまた何もしようとしない。ああ、イライラする……ったく、 そんなとこで這いつくばって、みっともなく泣いてる暇があったら……」 姉貴は俺の襟首を片手で掴むと、 「さっさと迎えに行けええええええええええええ!!!!!!!!」 玄関から、俺を外に放り投げた。おい、待てって!飛んでるんだけど!? ガハッ!? 痛っ、 背中打った……クソッ。 振り向くと玄関の扉は閉められ、ガチャリと鍵を閉める音がした。迎えにいくまで帰ってくる なということだろう。 その音で、俺の決意は固まった。あいつは恐らく、まだ学校にいる。根拠は無いが、そんな気 がする。 「……ごめんな」 そう呟くと、俺は学校に向けて自転車を漕ぎ出した。 校門はもう閉められていた。当然だ、今は夜八時。警備員と用務員くらいしかもういないだろ う。校門を乗り越え、敷地に入る。夜の学校というのは初めてだ。昼間とはまるで別の場所のよ うに感じる。 美穂は調理室で待っていると言った。調理室は校舎の三階の一番端にある。どこか中に侵入で きる場所は無いか探したが、一見それらしきものは見つからない。だが俺は知っている。この学 校で唯一鍵が閉まらない場所を。 校舎の裏手に回り、辺りに人影が無いか確認する。……よし、誰もいない。俺は配水管に足を 掛ける。靴は履いてこなかった。着の身着のまま放り出されたからな。まあ、特に問題は無いだ ろう。配水管を伝い、上へ登っていく。その先にあるのは、男子トイレだ。ここの鍵は壊れてい るので、年中開きっ放しになっている。二階に有るため、警備員も少しばかり油断してしまうの だろうが、それが今はとても助かる。 男子トイレに侵入し、改めて校内の人影を探る。ここにも人はいない。当たり前だろうが、用 務員などは意外と神出鬼没なので油断できない。だが、ここでも裸足でいるのが役に立った。足 音が殆どしない。これならいける、と思い、俺は調理室を目指した
553 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと21,649秒 :2008/01/11(金) 00:01:32.65 ID:eSpdmqpt0
このペースでこの投下量なら、さるられてはいないだろうけど、一応さる。
554 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:01:43.74 ID:cnIhhn9X0
まとめサイトの、通常作品の鳥が、 ◇になってる人と◆になってる人がいるんだけど、なんか意味あるの?
555 :
スイーツ(お題・チョコレート) 8/10 :2008/01/11(金) 00:02:41.61 ID:18IVwAu+0
調理室の前に辿りつく。途中警備員とニアミスしたものの、何とか無事にここまでこれた。し かし、今頃になって不安がよぎる。もうあいつは帰ってしまったのではないかと。普通、この時 間まで残る奴はいない。いくら居残っても七時が限界だ。それに仮に残っていたとしても、警備 員に見つかるだろう。 「……ええい、ここまで来たんだ、何をためらうってんだっ!」 自分に活を入れ、教室のドアを開く。 月明りに照らされた教室の中には、誰もいなかった。 「…………まあ、あたりまえか……」 一気に体中の力が抜けた。疲れがどっと出てきて、取り敢えず適当な椅子に座る。 「……結局、こういうオチか……ハハ……」 自嘲気味に笑う。全ては俺が情けなかったせいだ。自分から責めることを恐れて、都合のいい 自分を演じて、ただひたすら気に入られようと思って……その結果がこれだ……自分で自分を笑 うしかない。 「大体、キャラ作って、結局どうなるってんだよ……そんなの、俺じゃねえじゃんか……」 もっと、ありのままの自分を、アピールするべきだったんだ……だってそうだろう? 俺と美 穂は従兄妹なんだ。昔から一緒にいたんだ、今更何を繕うってんだ……バカが…… 「……はぁ……帰るか……」 教室を出る。 (また、明日な) さっきの電話での一言がリフレインする。?一体どうやって? どんな顔であいつに会えばい いんだ……? 「……隆二?」 ……気のせいか? 今、声がしたような…… 「隆二? ねえ、そこにいるの!?」 「……美穂?」 慌てて振り向く。クソッ、月が隠れたのか、暗くてよく見えない。手探りで電気のスイッチを 探り当て、教室の照明を灯す。 華奢な人影が、窓際に立っていた。 「おまえ……帰ったんじゃ……」
556 :
スイーツ(お題・チョコレート) 9/10 :2008/01/11(金) 00:03:44.76 ID:18IVwAu+0
これは夢か。あいつがまだそこにいた。でも、何で……? 「アハハッ……ちょっと眠っちゃった……」 本当に寝ていたのだろう、声が少し枯れている。 「バカか……風邪でもひいたらどうするんだ……」 入り口に立ったまま、そんなことしか言えない自分にまた腹が立った。一体何をやってるんだ、 俺は。姉貴に言われたこと、何も解ってないじゃないか……。 「大丈夫よ、そんなに寒くなかったし……隆二?」 俺は無言で美穂に近付き、 「嘘付け……こんなに冷えてんだろうが……」 思いっきり、その体を抱きしめた。 「……」 美穂は何も喋らない。俺も、次に何を言うべきか迷っていた。だが、それでも言葉はどんどん 出てくる。理性とか感情とはまた別の、まるで他の誰かが俺の代わりに喋っているような感覚だ った。 「ゴメンな……俺のせいで……こんな……俺……」 それでも、溢れる涙には勝てなかった。もっと言いたいことがあるのに、涙がそれを邪魔して しまう。 「さっきも……嘘、付いちまって……ホント……俺……バカで……バカで……っ!」 「……うん」 「俺……おまえのこと、好きなのに……中々……言えなくて……」 「………うん」 「手紙、気付いて……それでも、俺……おまえのとこに行くの、躊躇って……」 「…………うん……っ!」 気付けば、美穂も泣いていた。お互い抱き合ったまま、夜の学校でずっと泣いていた。
557 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:04:30.45 ID:EY5VPBiu0
さる
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:04:33.72 ID:cnIhhn9X0
>>545 児童文学は自分でもよく思います。
意識してるわけではなく、拙いからです、はい;
ああ、なんか褒めていただいて申し訳ない。
有難うございます。
もう少し、スムーズに物語を運べるようにできたら良かったのですが……
559 :
スイーツ(お題・チョコレート) 10/10 :2008/01/11(金) 00:04:36.88 ID:18IVwAu+0
「あんた、色々とやらかしたんだってぇ?」 後日、帰ってくるなり姉貴がそんなことを言ってきた。 「……何が言いたいんだ?」 「学校への無断侵入、深夜の徘徊、器物損壊その他諸々……ま、あんたにしちゃあ良くやったわよ」 あの日、取り敢えず落ち着いた俺たちは、とにかくここから帰ろうということで、学校の中を 彷徨っていた。俺が使ったのは二階の男子トイレだが、美穂にまでそこを使わせるのは流石に危 険だ。ということで、俺たちは他の出口を探していたのだが…… 「まさか、学校の警備システムがあそこまで厳重だったとは……」 運よく警備員を避け、校舎の裏口に回りこんだ俺たちは、そっと扉の鍵を開けたのだが。 「警報システムにビビッて花瓶を割るなんて、あんたも相当なヘタレねぇ〜」 「うるせえな……仕方ないだろ? ああいうモンには慣れてねんだよ……」 その後警備員が駆けつけ、俺はあえなく御用となった。美穂は先に逃がしたので、見つからず に済んだ。それだけが唯一の救いだ。 「ま、これであんたも少しはマシな男になるでしょ。何か顔つきも変わったし。何か、昔に戻っ たみたいよ?」 当然だ。俺はもう自分を偽ることはやめた。これが俺なんだ、他人がなんと言おうと、それは 変わらないさ。 「でも、美穂ちゃんは昔のあんたみたいな性格、嫌いなんでしょ?」 「あいつは俺が喧嘩するのが嫌なだけだったんだ。むしろ最近の性格の方が、俺にはあってない って言ってたぞ」 結局俺は、無駄な努力しかしてなかったのだ。でも、決して無意味ではなかったはずだ。 「それはいいとして、悪いがちょっと出かけてくる。夕飯までには戻るから、先に食ったりしな いでくれよ?」 自分の部屋に戻り、かばんを置いて制服を着替える。今日はちゃんと靴を履いて出かけよう。 「なによー、遊びに行くのー?」 姉貴が扉越しに話しかけてくる。ジャケットを羽織ながらそれに俺は答える。 「この前のリベンジって事で、またチョコを食わしてもらうんだよ。本人は出来が気に入らなか ったみたいだからな」 了
560 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:04:48.77 ID:FLqhbD7t0
サルも然るもの。さっさと去る。
561 :
スイーツ(お題・チョコレート) :2008/01/11(金) 00:05:36.16 ID:18IVwAu+0
以上です。 ああ疲れた……改行規制っていまいちわからん……
562 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:07:31.81 ID:l3eI8zOS0
どなたかお題を頂戴な
シンデレラ
564 :
確率変動と麒麟 :2008/01/11(金) 00:09:17.68 ID:C8nMvhXM0
投下します。
565 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:09:21.92 ID:l3eI8zOS0
566 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:09:48.75 ID:t1s5CUDA0
567 :
確率変動と麒麟 1/2 :2008/01/11(金) 00:09:54.19 ID:C8nMvhXM0
俺が煙草を止めたときの話をしよう。 誓ってドラッグなんてやってなかった。 でも今思えばその日は、パチンコで有り金を全部スッちまって冷静ではなかったと思う。 まあパチンコで負けたクズってのはどいつもこいつも似たような物だ。 酷い負け方をした時の吐き気を抑えて店を出た、最後まで希望がなかった事を世の中の理だと信じ込んだ。 「電車賃を節約しなきゃいけない不幸」に耐えて歩くのに疲れ、俺は公園のベンチに座って煙草を咥えた。 五回擦っても付かねえ安物のライターに軽い苛つきを覚えながら、それでも煙草に火をつけようとしている時、俺に向かって底抜けに明るい声がした。 「運命を変える為に3つの質問を許そう」 声がした方に目を向けると、鬣を生やした60センチ位のピンク色の鹿が居た。 俺は理性の範囲内で異常と判断されるであろう物見ても逃げようとは思わなかった。 パチンコで負けた世界で一番不幸な俺は、死んでも別に良いと思ってたからだ。 俺は上手く頭が働かず「なんだお前?」と呟いた。
568 :
確率変動と麒麟 2/2 :2008/01/11(金) 00:10:25.21 ID:C8nMvhXM0
「第一の質問に関する回答 = 『麒麟である』あと2つ」 そのピンク色の麒麟とやらが答えた。 ロボットか何かを使った悪戯だろうと思ったが腹は立たなかった。 漠然と自分の惨めさを再確認する作業が癖になっていたからだ。 「俺は何をすれば良いんだ……。」 期待はしてないがそう言った。だがその答えに対しての回答は長かった。 「第二の質問に関する回答 = 『汝は英雄では無いが故、天命も無い。寿命の限り、生き方を天にすら束縛されぬ』あと1つ」 これは幻覚だろうと思った。ロボットで悪戯するにしても感覚が普通じゃない。 まあ騙されたって金なんか持ってねぇ、人に笑われたって当然の負け犬だけど……でも頭が悪いからだろう、そんな物が有るはず無いと思いながらも、俺は少しだけ希望を持って訪ねた。 「俺は……変われるだろうか? 人生の生き方を変えられるだろうか?」 「第三の質問に関する回答 = 『可能である』4つめの質問については規定数を超えている」 そう答えると、麒麟はくるりと後ろを向いて歩き出し公園を出て行った。 俺はそのままゴミ箱まで歩いて行って、煙草とライターを捨てた。 あれ以来、煙草は吸っていない。
569 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:10:36.35 ID:EY5VPBiu0
>>545 童話を目指してやりました。
おコメ拳って何だろうと考えたあげく、これを思いついたので。
この話は、柿売りのあくどい商人を仙人が引っかけるお話を改変して作りました。
ところで、話の流れのどこを強引だと思いましたか?
>>558 あなた誰?
>>561 乙
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:12:43.34 ID:WdRghE7n0
>>554 酉をそのまま名前欄にコピペすると四角の色が白くなる
571 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:12:48.32 ID:FO/D9bNIO
お題は告白かー。 恋愛感情じゃないと駄目て、恋愛感情の幅はどれくらい認められてるんだろ。 狂気とか、異常な独占欲とか。
572 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:13:04.51 ID:l3eI8zOS0
>>565 把握。ありー
えらく正反対でもないけど、方向性迷うもの持ってきたね……
573 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:13:35.08 ID:l3eI8zOS0
574 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:17:23.59 ID:4+0nXN3z0
じゃなくて◇は酉表記なしの人のIDで、◆は酉なんじゃ?
575 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:17:33.34 ID:3/vHIlbY0
>>571 そこで調節していくしかないと俺は思っている
ストーカー、同性愛ネタの応酬な予感しかしないんだ
どうひねろうか考えるよね
576 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:21:00.51 ID:q036UzA1P
今日の投下ラッシュは何事?
品評会書く暇ねえw
>>543 クール気取ってる割にはよく喋る男だね
9レス目は三点リーダー減らせないかな?
ちと読みにくい
>>567 これ好き
577 :
スイーツ :2008/01/11(金) 00:21:42.31 ID:18IVwAu+0
つーか、書いてて思ったんだが、 レス制限ってきつくね?話がまとまる気がしないんだが。
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:23:27.89 ID:3/vHIlbY0
>>577 構成力をつける訓練だと思うんだ!!
無駄を省き、伝えるべきとこを強調する
長すぎたら読む側が疲れるってのが一番かも
579 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:23:57.38 ID:q036UzA1P
>>577 そうなんだよなー
でも長いのたくさん読むのも大変だしねー
580 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:26:44.35 ID:EJFkcpnZ0
581 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:26:57.63 ID:vzFU9Lzs0
いつまでスイーツつけてる気だwwwww
582 :
スイーツ :2008/01/11(金) 00:27:53.22 ID:18IVwAu+0
583 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:28:29.54 ID:FLqhbD7t0
>>558 >>569 ちょwwwwどっちが本物なのか区別がつかんwwww
強引だと思ったのはエピローグの部分ね。
召使いが銀を使って独立とか、盗賊に狙われることがないという行とか。
ま、昔話にはありがちな終わり方なんで、全然ありなんだけど。
物語中に伏線として、召使いが主人の銀をくすねてたとか、
布石として盗賊の存在を序盤で知らせて欲しかったかなぁ、なんて思ったのです。
584 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:29:02.84 ID:q036UzA1P
585 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:31:15.09 ID:FO/D9bNIO
なにこのカオス。 とりあえず、意味のないコテは外した方がいい。
586 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:32:04.83 ID:EJFkcpnZ0
587 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:32:13.87 ID:DFjm06HX0
昔は三レスが主流だったんだぜ・・?
588 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:33:14.05 ID:EY5VPBiu0
>>583 なるほど、ありがとうございます。
盗賊や銀については、書く隙間を見つけられなかったので書きませんでした。
どうしても話の流れを切りそうでしたので……
もっとキチンと練るべきでした。
589 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:33:20.39 ID:eSpdmqpt0
>>569 545の人でないけど、
・首にされた召使いがなぜ幸せになったのか
・なぜ主人が米の全てを喜捨したいい人として話がひろまったのか
は唐突で、それに果たして皆幸せになった、というのはどうかな?
とかはふしぎで強引さを感じた。
船倉1/3だけ無くなってるとか、商人側の心情を語ってるところ。特に
「米一袋にどうしてこんなイヤな思いを〜」
で悪人ではない普通の人なんだなと良く伝わってきた。こんな部分から
だれも不幸にさせない話を書きたい優しさを感じられオチの方向と良く
合っていてよかった。
人生訓もなく、奇跡の話で寓話じゃなくて童話だよね。
良くできてると思う。そんな視点でいうと、漢字の開きは気を払っているけど
「喜捨」や「古希」は難しい言葉じゃないかなとも。
590 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:33:44.78 ID:FLqhbD7t0
俺品評会じゃ三レス以上の作品一回しか書いたことないな
591 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:33:55.90 ID:eRVtW7qB0
なんとなーく質問 叙述トリックとかメタとか、色々テクニックはあるけど なにかそれ系のオヌヌメを教えてくれ 難しいけど、やりがいある奴がいい
592 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:34:18.83 ID:vzFU9Lzs0
俺は2レス以上書けない病に侵されているんだ……
593 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:35:06.27 ID:lT1H6eDz0
俺今日感想一つももらえなかったorz 読んでもらえる話を作るのは大変だぜ
594 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:36:33.64 ID:i9y2wJox0
ここ見てたら自分も何か書きたくなってきた 何かお題ください
595 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:37:26.40 ID:FO/D9bNIO
>>591 劇中劇、作中作とでも叙述と組み合わせなされ。
俺はややこしすぎて嫌いだけど
596 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:37:32.16 ID:C8nMvhXM0
597 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:37:55.33 ID:eSpdmqpt0
598 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:38:28.24 ID:VugfGTMDO
>>591 ダントツで難しいけど、決まるとカッコいいのは伏線張り→オチでしょう。
上手く決まらないと、この上なくダサいけど。
599 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:38:33.24 ID:nhQBWjoZ0
5レス以下の作品はほとんど作らない俺がいる
600 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:38:40.53 ID:0dL6a+yu0
>>594 あいあい傘
投下前にテンプレ
>>1-2 あたりをチェックすると
感想とか批評とかもらいやすいかも。
601 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:39:28.84 ID:WLVe2wIv0
>>592 俺は1レス以上の作品書けないんだぜ・・・
602 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:40:25.45 ID:q036UzA1P
>>593 どれよ?
読解の方の文才も感想書くほうの文才も無い俺が読んでやんよ
604 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:41:24.50 ID:i9y2wJox0
605 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:42:12.26 ID:EY5VPBiu0
>>589 ご評価・ご指摘ありがとうございます。
おっしゃるとおり、絵本に載っているようなおとぎ話のつもりで書きました。
最後にみんな幸福になった、というのは、
だれも不幸にはならなかったというくらいの意味です。
確かに強引なので、もっと良く練って説明が付くようにすべきでした。
【古希】については、代えるべき表現が見つかりませんでした。
【喜捨】については、もう少し考えるべきだったと反省します。
606 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:42:47.78 ID:eRVtW7qB0
>>595 >>596 >>598 把握だぜ
劇中劇+叙述、ミスリード、伏線張りオチか。
特に最後のはおれが最も苦手とするタイプだが、頑張ってみようかな
607 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:42:51.07 ID:lT1H6eDz0
宣言して、名前にお題を入れて、endも入れたんだけどなぁ まぁ、作品が詰まらなかったということで、これから頑張ります。
608 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:43:57.74 ID:3/vHIlbY0
609 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:44:04.56 ID:q036UzA1P
だからどれさw
610 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:45:27.52 ID:Pa+sYWcC0
お題plz
611 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:45:52.81 ID:C8nMvhXM0
612 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:46:08.17 ID:nhQBWjoZ0
そうめん
613 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:46:12.57 ID:3/vHIlbY0
614 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:46:57.66 ID:lT1H6eDz0
615 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:47:32.00 ID:C8nMvhXM0
616 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:49:13.54 ID:lT1H6eDz0
読んでくださる方、ぜひよろしくお願いします。
617 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:50:22.17 ID:C8nMvhXM0
>>614 退屈どころか主人公は女といちゃついて喜んでる・・・ハッ!!のろけか!!畜生羨ましいぜ!!
そんな感想www
618 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:54:20.67 ID:lT1H6eDz0
>>617 読んでいただきありがとうございます。
実は一人称は初めてで文がきちんと伝わるかがまずは心配でした。
このお題でこの内容なったのは自分でもよくわかりませんw
気付いたらこんな関係になってました
>>614 淡々と進んでいって、最後も特に盛り上がりもオチも無く淡々と終わる、そんな感じがした
前半でその「指令」の内容をひた隠しにしてた割りに、後半であっさりばらしてしかも特にそれも意味がない気がしたし
文のつながり、言い回しはよかったんじゃないかと思うけど、それだからこそ平坦な展開が浮き彫りになったと言うか
620 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:57:08.19 ID:C8nMvhXM0
>>618 気にするなって、俺は三人称を書いたことがない。
てか、ここって長文とか投下するプロの卵みたいな人が多いのか?
自分がVIPに居るって事を忘れかけた。
でも殺伐としてるのも良いよな。
621 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 00:59:05.34 ID:l3eI8zOS0
ん、俺も深夜に投下したせいで感想貰えてないんだが、この流れなら言っていいのかな?
>>289-291 なんですけど
622 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:00:03.69 ID:lV1RA4u30
>>620 いや、俺は単に起承転結がついてないと気持ち悪くて
ズルズル長くなっていくだけだ
623 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:00:47.64 ID:3/vHIlbY0
>>444 作者が表現したいのって
女性にこき使われる男の滑稽さだよね
最後に疲れている理由のネタ晴らしする構成になってるけど
そこにいくまでの過程に物語の実がない
極端な話、カメラを引いて見ていたら
出落ちだよね
物語としてはあまりにも希薄すぎやしないだろうか
構成の根本的な考え方を見直した方がいいと思う
面白い設定は最初の段階に出して、それを軸にして
624 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:02:04.63 ID:lT1H6eDz0
>>619 読んでくださりありがとうございます。
自分でも書いていて盛り上がりに欠けて、惹きつける内容がないなぁと
書いてて悩んでいました。
文の最後に「俺の視界の隅で、あいつの作った模型が蛇行しながらフラフラと
空を飛んでいた」
という一文を加えれば少しはマシになるのかなぁと自分では思ったしだいです。
625 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:03:42.95 ID:C8nMvhXM0
>>621 見た。
キャラクターがアニメみたいだと思った。
「究極超人あ〜る」が好きな感じがした。
626 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:04:22.37 ID:q036UzA1P
>>442-444 ね。
設定が強引じゃね?
テーブルでも持っていけばいいのに、と。
したら発電を男に任せられるじゃん、と。
1レス目の1行目が余計。削りたくなければもう少し分かりやすく書くべき。浮いてる。
「返ってきた返事」←文法上どうなのか詳しくないけど、返の字が被ってるっしょ、
これが何回も使われてるからうざいというかちょっと気になる。
被ってるのは他の言葉でも結構あるから探してみ。
女の子はそこそこ可愛い。(俺の好み的に)
二人のやりとりも悪くない。
あとは眠いからごめん。
627 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:04:53.95 ID:VugfGTMDO
>>620 文章力に限って言えば、下手なラノベ書きより上手い人は何人かいる。
その人達がプロを目指してるかは知らんけど。
ただ、小説って文章力だけじゃ良い物にはならないよね。
タイピングの音を子守歌にしたいのでお題plz
629 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:07:22.31 ID:3/vHIlbY0
>>621 読んできたよー
キャラが強烈、主人公の冗長あふれる脳内解説、どうもハルヒのキョンを思い出してしまう
ただ、前半のポンポン話を振ってくる宮崎のパートと、残りのパート、なんか断裂してる気がする…
それと最後の飴の味、宮崎のことを象徴してたのかな?よくわかんなかった
631 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:09:18.09 ID:lT1H6eDz0
>>623 読んでくださりありがとうございます。
ご指摘のとおり疲れている理由を落ちとして使用しました。
一人称で書くことによって面白さがでるかなぁと思って書きました。
これからも構成を試行錯誤して読んでもらえる作品を書ければ良いなぁと
思います。
ありがとうございました
632 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:10:20.53 ID:HLzxpvq50
>>621 なんという特別な存在
個人的には嫌いじゃないけど、最後のたたみ掛けのテンポが早いのと
女の子の性格が最初と最後で違ってるようで違和感あったな
633 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:14:15.89 ID:lT1H6eDz0
>>624 読んでいただきありがとうございます
テーブルを持って行けばいいのは自分も思いました。
なのでキャラに「荷物が多くなるから無理と」喋らせてみました。
重なっている言葉は指摘されて初めて気付きました。
ありがとうございます
>>627 たしかに、読んでて「これは価値のある文だなぁ」って思う話は結構ある、と思う
感想つける人も、ただ読んで好き勝手にあーだこーだ言うだけじゃなくて、ちゃんと的を射た指摘してくれる人多いし
一般文学とか新人賞狙うとかまで行くとわかんないけど、ここでかなり認められればラノベ程度の文はかけると思うなぁ
まあ自分はこのスレの最底辺を担う輩なんだけど
あー品評会作品書けねー
635 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:14:42.49 ID:l3eI8zOS0
読んでくれてどうもでしたー
>>625 アニメっぽくキャラ立てて書こうかなと思って失敗したので……
あと、「究極超人あ〜る」は全く何か分からないです、ごめんさい
>>630 パートの断裂、ってのがよくわかんないですが、宮崎側も恥ずかしがりながらも頑張って話し振ってたのに、
乗ってくれなくて失速しているっつーことかな。多分。
あと飴の味はファーストキス(間接)の比喩的表現みたいなもんのつもりです
636 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:15:22.25 ID:C8nMvhXM0
>>634 品評会で良いって言われたら、何かあるの?
637 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:15:44.23 ID:eSpdmqpt0
>>614 うんん。正直にいうとつまらないと思った。
書き出しのところ主人公は音が気になってるのに
ほったらかしから始まって、5W1Hがわからない。情報伏せすぎ。
きみのレスの仕方にも現れているかもしれないけど、
一々もったいぶりすぎだとマイナス印象を持ってしまいます。
ノートパソコンじゃなくてデスクトップPCを担いでたのですって
話にして笑いを取るには余計な部分が長すぎ。
そもそもモニタが見たいのならモニタだけ見せればいい話で
・液晶時代のこのご時世、、そんなに重いかなとか
・人間が自転車一生懸命回しても大した発電できません。
とか作りの甘さもあるし、まぁ特に後者はそんなのこの系統の話で
真面目に考える方が野暮だろと言われるかもしれないけど、
状況の作り込みの甘さがあって、作者は多分わかってるんだろうけど
読んでるこっちはわかんねぇよなぁって気分にさせられてしまうわけです。
会話自体にはコミカルなキャラが感じられてイイ
一人称の思考は関連内容が続くのでもっと文章を削っても伝わるかなぁ。
そしたら盛り上げたいところとかとメリハリがつくと思う。
> シャカシャカという音が辺りに響くのを耳が再び捉える。
> 冷たい言い方をしすぎたと思ったのかすぐに言葉を重ねてそう言った。
ここは客観的でいわゆる視点のズレを指摘されることがあるかも。
と思ったけど、話のバカバカしさがあるから、文章の粗を探すのもあれだという
気になるのでここらへんでやめときます。
638 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:16:55.74 ID:lT1H6eDz0
639 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:17:01.15 ID:l3eI8zOS0
>>632 読んでくれてありです。ヴェルタースじゃないです。
本人がキャラを作っているキャラ、ってのを短い文章で書くのが難しいな、ってことで。
テンポの早さは、きっと書いたときの風邪のせいです、すみません
640 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:18:13.79 ID:C8nMvhXM0
他の人は感想も本格的だな。 20行とか書いてたら、、立派な感想文だと思う。
641 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:22:15.91 ID:VugfGTMDO
>>636 多少なりとも自分の文章に自信が持てるようになるんじゃね?
結構大きいことだと思う。
あとは、期限内に作品を書き上げるのは、何下に良い練習だよ。
ダラダラ何も考えずに書くよりは、目的意識も持てるし。
>>636 何があるかって?
モチベーションあがりまくりんぐじゃんかよーッ!
さあ、成人式を言い訳に早速品評会毎週参加の目標破ろうとしてる自分にお題を!
643 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:24:32.08 ID:lT1H6eDz0
>>637 感想ありがとうございます
小説は書いた量が2作品目ということで、絶対的に少なく
素直な感想も指摘もとても参考になります。
アイディアが浮かばなくて作りこみが雑になってしまったということは
あると思います。
読む人にとって読み易い作品を作っていきたいです。
ありがとうございました
644 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:24:40.87 ID:es1VSzKE0
就職童貞
645 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:24:45.01 ID:C8nMvhXM0
646 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:31:00.60 ID:JbPJQTQc0
お題くりゃれ?
647 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:31:26.10 ID:L4xUV1zX0
商人
648 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:37:25.77 ID:eSpdmqpt0
>>621 テンポのある文章。一人ツッコミを所々に挿む独り言芸。
いかにも作り込んだ無理のある楽しい会話。読んでて楽しい。
駒崎君の一人称なのに、「宮崎!? ナイナイ、ありえん」な
と他人へ本音を隠すような心理描写が続くのは、あまりに露骨で
ちと無理があるのではないですかとかとも思うのですが。
だからハイシュガーなのど飴を口に入れて「すっぺぇ」は
あざといなぁとニヤニヤ。まぁそれも楽しいんですけど。
やっぱり宮崎を好いておったのか。とここでわかる良い話だから。
変に真面目そうな彼女→のど飴後日談
つかみで出てきたメールの友人→最後に出てきて軽口を交わす
とか、締め方うまいなぁ。面白かった。
649 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:37:36.62 ID:EkbyuS8l0
つ桃の蜂蜜漬け
650 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:37:48.26 ID:RTZsGnh50
小説というか原稿用紙みたいなソフト配ってるところないかな? 真っ白な紙に書くのはなんだかツカレチャッタヨ
651 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:41:20.61 ID:EkbyuS8l0
>650 いまいち把握できんが、原稿用紙のイメージで入力できるエディタを 所望かな? 「open office」で検索するか、microsoft office製品あたりじゃなかろうか。
652 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 01:44:51.37 ID:eSpdmqpt0
>>650 ワード等のワープロソフト。
校正支援機能が便利。基本お節介機能は切ること。
これを機に使い方に慣れとくのも損ではない。
各種エディタ。
縦書きができるのもそれなりにあるよ。
フリーからシェアまで。好きな物をどうぞ。
654 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 02:07:58.76 ID:qhn/ZbDF0
品評会お題難しいな ハッピーエンドっていっても幅は広いし。
投下します。
「お茶とか、水とか、何かあるでしょう。普通はさ」 気泡が詰まった未開封のペットボトルを1本取り出して、冷蔵庫のドアを閉ざす。 「なんでいつもソーダオンリーかな」 「嫌なら飲むなよ」 突っ込まれた直後に勢いよくキャップを捻り、空気の抜ける音を室内に響かせる。 「もう開けちゃったもん」 甘ったるい刺激を喉に滑らせながらベッドに腰を下ろして、 ディスプレイに齧りついたままの広い背中を眺めた。 彼は黒い画面を幾つも並べて、ピアノを弾くみたいにひたすらキーボードを叩き続けている。 指の動きに合わせて白い文字が勢いよく流れているが、日本語どころか文章ですらない。 「……無理」 情報の共有を試みるものの、目がチカチカしてきたところで挫折した。 飲みかけのペットボトルをテーブルに置いて、ため息を零す。 暇を潰そうと携帯を開いても、新着メールの告知はない。 8畳の空間にあるのは、小さなテーブルと、ベッドと、パソコン、それだけ。 ウィークリーマンションにだってテレビくらいは置かれているのに―― 「おっ」 最後、壁しかないと思っていた背後に視線をやると、備え付けの棚にぬいぐるみが一体座っていた。 少し前に自分がUFOキャッチャーで獲得して彼に押し付けた、コミカルな骸骨のキャラクター。 大きな黒目(正確には穴だけれど)が愛らしいが、身に纏った縞馬柄のスーツはちょっとダサい。 手を伸ばして掴みあげると、想像していたより重たかった。 こんなのよく獲れたな、と、当時の自分に感心してみる。 「それ持って、今日はもう帰れ」 「へっ」 唐突に声をかけられたものだから、変な声が出てしまった。 咄嗟に視線を戻すと、キーボードにしがみ付いていたはずの彼の身体がこちらを向いている。 「言ったろ。俺、忙しいんだよ」 けれど、煙草を咥えた不精髭の顔は、自分ではなく、手元のライターを見ていた。
「これ、あげたんだよ」 「俺の部屋には合わないだろ」 紫煙がゆっくりと小さな部屋を包み込んでいく。 煙草に火が灯り、既に用済みになったはずのライターを、彼はまだ手放さない。 ……3万もしたジッポだかなんだか知らないが。 「いつも自分のことばっかり」 「は?」 「もういい」 言われたとおりに髑髏を鞄へ放り込んで立ち上がり、玄関で傾いているロングブーツに足を突っ込む。 「何怒ってんだよ」 おそらく彼は今、自分の背中を見てくれているのだろう。 でも、濡れた目尻を見られたくなくて、振り返ることが出来なかった。 外はまだ明るい。公園では小学生が元気に駆け回っている。 "今日は遅くなる"なんて大口を叩いて家を出てしまった手前、真っ直ぐ帰ることもできない。 近くのカフェに入って、潤ったばかりの喉にコーヒーを流し込む。 鞄から顔を覗かせるドクロの微笑みが今は憎らしく思えて、白い頭にチョップをお見舞いした。 「痛っ」 ところが、体勢を保つための芯でも入っていたのか、予想外の硬さに自分が痛い目を見る。 やり場のない悔しさが込み上げて、再び涙が溢れだした。 盛大なパーティーを期待していたわけじゃない。せめて一言、 『誕生日おめでとう』 「そう言ってくれるだけで……」 『いつも、うまく気を使ってあげられなくて、ごめんな』 「……!?」 一体誰が自分の心の内を読んだのかと思ったら。目の前の骸骨から、彼の声が聞こえてくる。 『今日は仕事が忙しくて遊べないけど、来週はお祝いしよう』 見た目に惹かれて獲ったものだから、こんな機能があるなんて知らなかった。 頬ずりをされた骸骨の顔には、うれし泣きで溶けたマスカラがこびりついていた。
すみません、本文内での完結表記抜け落ちました 2レスで終了です スレのテンプレしか見てなかったからまとめwiki見て赤面 お題下さった方、ありがとうございました!
659 :
628 :2008/01/11(金) 03:25:27.23 ID:+xQEndqj0
>>629 難解なお題くれやがって! 書く時間も内容も長くなっちまった!
投下しますー。
660 :
鎮魂歌1/3 :2008/01/11(金) 03:26:24.09 ID:+xQEndqj0
その日、ジョン一郎の事務所に珍しく来客があった。 客は長身の男で、皮のジャンパーにサングラスをかけて葉巻をくわえた、どことなく時代錯誤な旦那といった風情である。 「ここが鎮魂屋さんかい」 旦那は開口一番にそう言って、事務所の奥のデスクで使い古した扇風機に当たっているジョン一郎に、サングラスを向けた。 「へえへえ。ジョン一郎鎮魂相談所ってなぁこちらでやす。アタシゃ店主のジョン一郎ってなもんで」 もみ手まじりに自己紹介をしつつ、ジョン一郎は接客の態勢に入った。 「ご不幸がありましたか、葬儀代はウチだとあんまりお安くないですよ、へえ、他に葬儀屋もありゃせんが。それとも霊魂の機 嫌取りでしょうか。あ、誰か殺っちまったんならアタシン所じゃなくて教会の懺悔室が担当でやす」 「テメーこのスットコドッコイ。全部ちげえ、ちょいと遠くで死んじまったダチ公に歌の一つでも送って欲しいのよ」 旦那はたいそう失礼なジョン一郎の物言いを歯牙にもかけず、葉巻から吸い込んだ煙をぷかっと吐き出しながら、手短に用 件を告げる。歌を依頼されたジョン一郎は、まず真っ先に、その喉をう、うんと数回ならした。 「鎮魂歌をご所望ってことで、へえ。お安いごようでやすが、お相手はどちらでお亡くなりになりゃあしたか。ご近所ですか」 「アフリカだぃ」 この返答にジョン一郎はちょいと面食らって、はて、と首をかしげた。 旦那も待ちの構えに入っていたため、ジョン一郎はそのうち手持ちぶさたにり、とりあえず扇風機を止めて、どうにかこうにか 二の句を継いだ。 「……遠いでやすな。なんでまたそんなところに」 そう質問された旦那は、突然、派手な音を立てて鼻をすすり、サングラスを指で上げるとその下の目頭を押さえた。 「あいつァ動物好きでなァ。ムツゴロウをライバル視しててよぉ。そいで、ムツゴロウがライオンに噛まれて『かーわいかーわい』 ってやるのを真似しようと、本当にアフリカまで行っちまってよぉ」 なんとも浮き世離れした人もいるもんだ、とジョン一郎はそう思ったのだが、そこは長年培った客商売の妙。よけいなことは口に しない代わりに、依頼主の言わんとすることを読みとって合いの手を出す。 「ははあ。さてはそれで、その方本当に食べられてしまったと」 「いや、ライオン探してる途中でカバにはねられてバラバランなったらしい」 「あ、さいで……」 ダチ公氏のアクロバティックな死に様にジョン一郎は眉をひそめたが、旦那は眼がかすんで見えないのか、それとも器が大き いのか、特に気にする風もなく、そのやりきれない思いを口にした。 「畜生め。野郎、本懐遂げられなくてさぞかし無念だろうなぁ。なあジョンさんよ、野郎はこの町の生まれなんだ。野郎からよく聞 いていた、この町唯一の鎮魂屋で、そりゃもう大した『鎮魂魂』の持ち主だって」
「へえ、まあ、口はばったいようですが、この町で鎮魂ともうしますとアタシを通さないことにゃ始まりやせん」 「そこ見込んで頼むぜ。ダチ公を慰めてやってくれぃ。歌が好きだったからよぉ、ふるさとに伝わる歌でも送ってやりてぇのよ」 「合点合点合点合点……」 某有名テレビ番組で使われるフレーズを連呼しながらジョン一郎が取り出したのは、これまた時代錯誤な、ウォークマンにマイ クがついたタイプのハンディカラオケ。マイクが二股にわかれてデュエット曲にもバッチリ対応の優れモノ。 ジョン一郎は一切もったいつけずに再生ボタンを押し、コホンコホンと喉の調子を整える。 「へえ、歌は世につれ世は歌につれ、ささっと歌いますんでどうぞ心おきなく聞いてってつかさい。曲は『津軽海峡冬景色』、どう ぞ……ウェーノハツノヤコーレッサオリタトッカラァー」 「ちょ、ちょいちょい、ちょいとまったジョンさん。待った、ちょいと待った」 流れに置いてけぼりをくらった形の旦那が、ここで慌てて止めに入った。さすがの旦那も、まさか目の前で町内会の宴会芸が 始まるとは思っていなかったようである。旦那は、ジョン一郎がしぶしぶテープを止めたのを見て、こいつァ夢かと確かめるように、 自分の頬を何度か叩いた。 「どうも夢じゃあねェらしい……ジョンさん、あんたの鎮魂歌ってなぁその、いっつもこんななのかい?」 「へえへえ、さいにござんす」 さらっと答えたジョン一郎に、旦那の顔色はますます曇っていく。 「ちょいと待ちゃあがれィ。鎮魂歌なんざ俺もそう何度も聞いちゃいねェが、もっとこうおごそかなもんじゃねぇかい。メリケン語で 『レクイエム』ってんだろい、俺ァしってんだ。そんな横文字の領分になんで石川さゆりが出しゃばってくるんでィ」 「はあ……まあ説明するのも野暮ってもんだとは思いやすが」 コホン、と喉をならしたジョン一郎。「ぺぺんぺん」などと浪曲風の音を口で言いつつ、己の鎮魂歌について説明を開始する。 「旦那さん、アタシゃこの町で唯一の鎮魂屋なんでございますよ」 「おうよ、だから俺が来たんじゃねェかい」 「この町で鎮魂……まあ要するに人死にに関するドーダコーダ……と言ったら、まずアタシを通さぬことには始まらないんでやす」 旦那はうなずく。 「つまりアタシを通すとなんでも鎮魂になるってぇ寸法でやす」 「なにっ。するってぇと……」 「へえご明察。この鎮魂屋のアタシが歌いあげるのでやすから、それはもうその時点で鎮魂歌として成立するんでやすよ」 「なんてこった! そんなカラクリがあったとは!」 「これが論理学ってもんでやす」 「すげぇ! ジョンさんあんたぁ、鎮魂屋でありながらでれェ学者さまだよコイツぁ!」
旦那はジョン一郎の解説に関心することしきりで、口調にも妙な熱がこもりはじめた。あんまり興奮してしゃべるものだから、くわ えていた葉巻がどこかにシュシュポーンとすっ飛んでいってしまった。 「へえへえ、そんなに言ってもらって恐縮でやすが、仕事でやすのでとっとと続きをいきとうござんす」 そう断ったジョン一郎は、しっかりテープを巻き戻してから、再び津軽海峡へと旅立っていく。 「おお、こいつァ……」 すっかりジョン一郎の信者になってしまった旦那は、もう横やりを入れることもなく、ジョン一郎の残念な歌唱力に耳を傾ける。 歌は、恋しい人と別れて北の地へ帰る女の、冷え切った心境や寂しさ、切なさを歌い上げる。 そしてやがて女は一人、連絡船の上で海を越えるのだ。ああ、津軽海峡冬景色…… 「グスッ……ちきしょう、青森ァ寒かろうに、やけにあったけぇ歌声だよコイツぁ……」 ジョン一郎の歌が二番に変わる頃、旦那の体にも変化が現れた。 まず体が光りはじめ、次に服が透けるように消えていき、代わりに白い装束がその身を包む。終いには頭にわっかまで浮かんできた。 「俺ァよぅ、まだやりてェことややんなきゃなんねェことがいっぱいあったように思っていたが……ああ、割とどうでもいいことばっ かりな気がしてきたぜ……へへ……ジョンさん、俺ァあんたに会えてよかったぜ……なぁジョンさん……」 旦那があれこれと語りかけるが、ジョン一郎の方は歌に夢中で聞いちゃいない。そのうち旦那も呼びかけるのをやめて、わかった風 な笑顔を口元に浮かべた。 「へへ……そうだよな。北へ帰る人の群は誰も無口で……ってか」 光り輝く旦那の足は床を離れ、何処からともなく差し込んできた陽光に包まれて、天へと上っていく。純白の装いにサングラスをか け、合掌して昇天していくその様は、お世辞にも神秘的とは言えない光景であったが……。 とにかく、ジョン一郎の歌が終わったとき、そこには旦那の姿はなく、ただかすかな葉巻の匂いだけが漂っていた。 ジョン一郎はハンディカラオケの巻き戻りボタンを押し、旦那の消えていった蛍光灯の先を見つめて、小さくつぶやいた。 「……魂が静まりゃ、どうでもあの世に行きたくなる。これが論理学ってもんでやすよ、旦那」 ジョン一郎は事務所の奥のデスクに戻り、扇風機のスイッチを入れた。 ちょうどテープの巻き戻しが終わったので、ジョン一郎はもう一度再生スイッチを押した。 ところが、巻き戻していたつもりがどうも早送りにしていたらしい。テープが終わったことを関知したハンディカラオケは、自動的 にA面の再生を開始する。 B面にカラオケが入っているなら、A面はご本家の歌入りに違いない。ジョン一郎は扇風機の微弱な風に当たりながら、石川さゆり嬢 の小節に耳を傾けた。 -了-
663 :
628 :2008/01/11(金) 03:33:01.78 ID:+xQEndqj0
あーなんか色々テンプレに則ってないですね申し訳ない。 レス番に対する名前欄は↓で…… 660(鎮魂歌1/3) 661(鎮魂歌2/3) 662(鎮魂歌3/3) 眠気がヤバスなので寝ます。失礼をば。
664 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 03:35:29.59 ID:eSpdmqpt0
>>658 このスレでは完の表記よりもむしろメール欄にsageを入れないことの方が
重要視されているよ。というのはおいといて女性一人称にしては、ちょっと堅いかなー。
むしろいろんなキャラが混じって語りが安定してないのかなぁという印象。
例えば「気泡が詰まった〜」の”気泡”。”泡”の方が柔らかい感じが
するよねとか、「突っ込まれた直後」は軽めで男性的。「室内に響かせる」。
こういうのは三人称的な客観的な表現っぽい。シマウマを縞馬って書くかな普通とか。
こういった二人のすれ違いなちょっといい話系だと一人称で主人公の性別、性格、
その心理に応じて地の文の言葉選びがされていれば、雰囲気をよく感じるのです。
逆に話が悪くなくても一人称なのに言葉選びの荒さが出ると、雰囲気が感じられ
ないし、むしろ三人称で書けばいいじゃん。とか思う。そう言う意味であともうちょい丁寧にと。
「情報の共有〜の」文で彼女は彼の仕事と価値を理解できていないのだとわかるの
だけど、彼女は彼のこういった姿はコレまでの付き合いで当然飽きるほど見ていたは
ずだよね? そんで初めての目にしたような反応なのが不思議。自分で持ったことが
あるジャック?の人形なのに、目で見て”想像”していたよりも重いんじゃなくて”記憶”
にあったより重かったんだよねとか、どうにも彼と彼女の培ったこれまでの関係を感じ
させない文章がマイナス。
オチとしては悪くないけど、彼が「ごめんな」と人形に吹き込んだのはいつなのかを考えて
みれば、その日の「何怒ってんだよ」と言う前、彼女が部屋に来る前のことです。すると
彼は彼女が不機嫌になる理由がわかっていて、それでそのことにゴメンと吹き込んだ後
にも関わらず、彼女に不機嫌なのはどうしてと突きつけているわけで、なんだかなと。
そんな心理の動きの辻褄のあわなさや、先に触れた言葉選びの雑さがあって、作者は
きっとおおざっぱな話の流れを決めた後で、場当たり的に埋めなきゃといけないと、思い
ついたことを書いたんじゃないのかな? とか思ってしまうわけです。
お題消化と話の筋はイイ!と思いましたが、もうひとこえ。丁寧に書けば雰囲気や厚み
が出て一段とそれが活きた話になるはずでしょう。な、練りの足り無さな感じがするわけでした。
辛口でゴメンね。
665 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 04:18:41.07 ID:znKSMtqA0
眠れないから何か書く。お題くれ。
666 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 04:25:51.52 ID:eSpdmqpt0
>>660 ジョン一郎でジャンルがふざけた話ですってのがつかめて良いネームセンス。
「どことなく時代錯誤な旦那」まで読んで……旦那?旦那な風情ってなんだよと
一人ツッコミでニヤニヤ。「接客の体勢に入った」もニヤニヤ。
時代か芝居がかった会話の口調は強烈で冒頭からこれだとちょっとウザイ。んだけど、
この口調じゃないと「さいで」とか「合点合点」とか出てくるわけがないよね。ここのところ
で十分口元が緩んだし。会話文で放り投げずに続きを読んだ元は十分取れた。
「これが論理学ってもんでやす」元ネタの論理性の欠片もない馬鹿な掛け合いは、
「芝刈り機をもってるかい」「するとホモだな」の馬鹿馬鹿しさを彷彿とさせてくれて
ニヤニヤ。
ここがオチへ繋がる布石にもなっているのは面白い。慣れてるなぁと。
ただ、オチの部分で疑問がわいてしまったのです。旦那が死んでましたって伏線が
出てきたっけ? それともジョン一郎は、故人だけではなく、友人の死で地獄の底に
いるかのような絶望、嘆き悲しむ人の心=魂をも昇天させる癒しの能力を持ってま
したってオチですか? と気になってしまって話が落ちたと思えないのでありました。
テープ裏面の説明は、テープ?と聞いてピンと来ない世代の若い人にも良くわかるし
「ジョン一郎は扇風機の微弱な風に当たりながら石川さゆり嬢の小説に耳を傾けた」
の最後の文は余韻作るの慣れてるなぁと。ポイント押さえて適度な室内の描写もイイ。
オチの不可解さとか話の流れはやや散漫にも思える点があるのだけど、文章が好き。
上手いなぁと思いました。
667 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 04:26:38.29 ID:eSpdmqpt0
668 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 04:45:11.54 ID:LCTQmVTbO
ど素人で普段通常作品の投稿すらしてないが今回の品評会に参加してみようかな… ニートだしこれからは通常作品もどんどん頑張ってみよ 周りにリア充が大量にいるのを活かしてみよう
669 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと1,126秒 :2008/01/11(金) 05:41:23.57 ID:7RenWCehO
メンテ入るなら保守意味ないか ほしゅ
670 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと638秒 :2008/01/11(金) 05:51:19.87 ID:JbPJQTQc0
昔むかし受けた、先生手作りの理科のテスト。 「あなたは無人島に流れつきました。のどがかわきましたが海水は飲めません。 どうすれば水が飲めますか」 海水を熱して蒸気を冷やして水にする、 「蒸留」の手順を書けってことだった。 けど、その下に、 「大ヒント!リュックには以下のものが入っています。 試験管、ビーカー、アルコールランプ、(中略)、冷やす氷水」 「冷やす氷水とやらを飲む」と書いたら 「ゴメン」というコメントつきで丸だった。
>>670 なんかデジャヴだがワロタww
教師の頭に海水で冷ますという選択肢はなかったのかw
672 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと33秒 :2008/01/11(金) 06:04:17.18 ID:JbPJQTQc0
_|_ /_\  ̄|U ̄ ∧_∧ /ミヽ、 ( ・ω・) ノミシ三 `~゚ (っ ≡つ=つ゚ ゚ ./ ) ババババ ( / ̄∪ _|_ /_\ ヒュン  ̄|U ̄ ∧_∧ _∧ /ミヽ、 ((( ・ω・)三ω・) ノ ヽ `~゚ )) (_っっ= _っっ゚ ゚ ヽ ノ ヒュン ( / ̄∪ ラストかな
673 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと124秒 :2008/01/11(金) 06:05:09.78 ID:kOfh4Uf10
(´・ω・`)
674 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと1秒 :2008/01/11(金) 06:09:14.95 ID:JbPJQTQc0
675 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-612秒 :2008/01/11(金) 06:12:49.76 ID:XT1UlOR40
この切り替え作業が予定通り進みましたら、約1秒のダウンタイムで切替が完了します この切り替え作業が予定通り進みましたら、約1秒のダウンタイムで切替が完了します この切り替え作業が予定通り進みましたら、約1秒のダウンタイムで切替が完了します 約1秒
676 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-3,509秒 :2008/01/11(金) 07:01:59.67 ID:JbPJQTQc0
h
677 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-4,909秒 :2008/01/11(金) 07:26:58.19 ID:vOIGHKqj0
品評会…どうしよ…
678 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-6,229秒 :2008/01/11(金) 07:51:35.93 ID:QsdejIhpO
規制中だから昨晩携帯から見てたんだけど、品評会のお題出てた?
679 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-6,706秒 :2008/01/11(金) 07:53:21.53 ID:q036UzA1P
680 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-6,706秒 :2008/01/11(金) 07:56:56.62 ID:QsdejIhpO
>>679 トン。
そっか、確かに木曜の夜だな……
681 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-6,534秒 :2008/01/11(金) 07:58:07.08 ID:XAmtWOfHO
おはようございます お題下さい
682 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-7,272秒 :2008/01/11(金) 08:02:33.29 ID:7643aej30
逆行催眠
683 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-7,272秒 :2008/01/11(金) 08:04:18.35 ID:XAmtWOfHO
684 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-7,883秒 :2008/01/11(金) 08:12:35.09 ID:XwiVcYwm0
久々に品評会出ようかと思ったけど全感はおろか投票さえ面倒だなあ
685 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-8,168秒 :2008/01/11(金) 08:25:08.49 ID:eNVHZNRt0
>>660-662 面白い。石川さゆり、とかメリケン、とか、所々がツボw
こういうテンポを出せるのってうらやましいなぁ。
普段落語とか聞いていたりするのでしょうか。
てs
687 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-10,845秒 :2008/01/11(金) 09:06:27.17 ID:duBA8AGI0
688 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 09:17:23.83 ID:i0p3loJg0
689 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-12,048秒 :2008/01/11(金) 09:22:14.15 ID:0YmCBCTq0
このスレは相互扶助で成り立っています
690 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-12,845秒 :2008/01/11(金) 09:35:32.08 ID:WpZXVjXuO
いつもコメディ調なのしか書かないから今回は尻assに攻めようかな
691 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-15,209秒 :2008/01/11(金) 10:22:50.87 ID:7643aej30
ほ
692 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-18,671秒 :2008/01/11(金) 11:13:22.25 ID:nWrX10e2O
保守
693 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-18,750秒 :2008/01/11(金) 11:13:52.77 ID:Wr932BQqO
品評会作品途中まで書けたけど時間切れだー。 成人式なければ完成させれるのにー。残念保守
成人式出たくない保守
695 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-21,849秒 :2008/01/11(金) 12:09:22.42 ID:zvNS9A/f0
でも一度きりだしなぁ保守
696 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-22,215秒 :2008/01/11(金) 12:11:34.86 ID:q036UzA1P
成人式なんてでなきゃいいじゃん 飲み会だけ行きなよ
697 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-23,606秒 :2008/01/11(金) 12:34:43.84 ID:q036UzA1P
復活した? 一応保守
698 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-24,415秒 :2008/01/11(金) 12:49:25.42 ID:18IVwAu+0
なにかお題くださいな
699 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-24,624秒 :2008/01/11(金) 12:55:31.64 ID:lV1RA4u30
浜辺
700 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-27,829秒 :2008/01/11(金) 13:46:23.24 ID:18IVwAu+0
701 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-28,303秒 :2008/01/11(金) 13:57:45.92 ID:6ciS8Sp30
お題が欲しいんだが
702 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 14:01:30.86 ID:i0p3loJg0
さくらんぼ
703 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-28,766秒 :2008/01/11(金) 14:02:37.49 ID:6ciS8Sp30
704 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-31,078秒 :2008/01/11(金) 14:43:48.42 ID:WpZXVjXuO
保守が必要かい?
705 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-31,320秒 :2008/01/11(金) 14:45:03.44 ID:r3BK4UcQ0
ほ
706 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-32,667秒 :2008/01/11(金) 15:07:22.72 ID:18IVwAu+0
さて、今日も寂しく保守っと……
707 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-32,667秒 :2008/01/11(金) 15:07:54.73 ID:Lxp6kaM20
ヒマつぶしに書いたやつとか投下しちゃってもいいの? お題とかなかったんだけど・・・。
708 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-32,895秒 :2008/01/11(金) 15:10:31.32 ID:jr+iCtzRO
709 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-32,895秒 :2008/01/11(金) 15:12:15.21 ID:OcRlDAXe0
もう今週のお題とか出たの?
710 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-33,173秒 :2008/01/11(金) 15:16:09.80 ID:Lxp6kaM20
>>1 にしっかりと「お題無し×」って書いてあったな。
残念。
711 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-33,449秒 :2008/01/11(金) 15:19:28.92 ID:7643aej30
三日落ち?
712 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-34,663秒 :2008/01/11(金) 15:39:44.75 ID:NFg2BgCQ0
早漏おつ
713 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-34,663秒 :2008/01/11(金) 15:42:12.50 ID:nWrX10e2O
>>709 でてるよ。
ちょいとさかのぼって見ておくんなせえ。
714 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-34,922秒 :2008/01/11(金) 15:43:28.15 ID:OcRlDAXe0
715 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-35,691秒 :2008/01/11(金) 15:56:46.68 ID:2D5qUH8l0
お題をおくれよ
716 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-35,691秒 :2008/01/11(金) 15:57:03.53 ID:Lxp6kaM20
717 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-35,931秒 :2008/01/11(金) 15:58:55.05 ID:3/vHIlbY0
718 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-35,452秒 :2008/01/11(金) 15:59:31.34 ID:2D5qUH8l0
719 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-37,309秒 :2008/01/11(金) 16:27:20.57 ID:2D5qUH8l0
ほ
720 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-37,227秒 :2008/01/11(金) 16:29:44.80 ID:dFhMmJ/c0
お題ちょうだい
721 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-37,422秒 :2008/01/11(金) 16:29:50.02 ID:gBNdj7R60
ほ
722 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-37,781秒 :2008/01/11(金) 16:30:36.73 ID:gBNdj7R60
723 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-38,884秒 :2008/01/11(金) 16:57:13.79 ID:2D5qUH8l0
ほ
724 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-40,959秒 :2008/01/11(金) 17:23:32.64 ID:q036UzA1P
もう金曜の夜じゃん…
725 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-40,959秒 :2008/01/11(金) 17:23:47.10 ID:18IVwAu+0
ho
726 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-41,512秒 :2008/01/11(金) 17:36:46.70 ID:dFhMmJ/c0
727 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-41,905秒 :2008/01/11(金) 17:41:57.52 ID:jr+iCtzRO
T.M.N.T.思い出した俺おっさん
728 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-43,551秒 :2008/01/11(金) 18:11:11.32 ID:ltoebXkfO
ほ
誤爆小説につられてここまで来てみた 面白そうなので書き上がらないかもしれないけどお題をください
730 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-44,713秒 :2008/01/11(金) 18:28:50.53 ID:2D5qUH8l0
732 :
628 :2008/01/11(金) 18:50:05.97 ID:+xQEndqj0
>>666 >>685 遅レスになってしまいますが感想ありがとー。少しでも気に入っていただけたようで光栄です。
666さんが感じたオチの不可解さ(旦那故人という事実)は、ひとえにあっしの力不足からくる描写不足に思えます。
一言二言、旦那がまっとうな人間じゃなさそうなことをジョン一郎に言わせてみたり、描写しておけばよかったかもと。
あと、ところどころのニヤニヤ語は大目にみてやってください。
それと685さんがお聞きの落語の件ですが、ちっとも聞きません。昔JAL飛行機内のラジオチャンネルで聞いたくらいですねー。
実は投下は初だったんですが、読んでくれる人がいるってのはいいもんですね。
また時々遊びにこさせてください。それでは名無しングー。
733 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-46,324秒 :2008/01/11(金) 18:56:52.86 ID:wzwnRmboO
ほ
734 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-47,270秒 :2008/01/11(金) 19:13:05.59 ID:EezYjg5/0
人がもらったお題って使わせてもらっていいんだっけ? 「浜辺」で一本書いちゃったんだけどさ。
735 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-47,740秒 :2008/01/11(金) 19:15:48.47 ID:lV1RA4u30
736 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-47,740秒 :2008/01/11(金) 19:15:51.90 ID:140/kTg70
* * * OKです + n ∧_∧ n + (ヨ(* ´∀`)E) Y Y *
737 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-47,348秒 :2008/01/11(金) 19:17:02.14 ID:EezYjg5/0
>>735 まじか。
お題もらった人がまだ投下してないから、その辺どうなのか分かんないけど投下する。
738 :
はまべ1/4 :2008/01/11(金) 19:18:45.50 ID:EezYjg5/0
冷たい潮風が、香織の頭上を通り抜けた。 ふと顔を上げると、空も海も朱に染まっていた。 この砂浜に腰を下ろしてから、それほど時間は経っていないはずだ。やはり、冬は陽が短い。 香織は、立てた膝を抱える腕に顎を沈め、小さく息を吐いた。 ――毎年、一度は必ずここに来よう。 そう約束し合った男は、もういない。 広大な海の彼方に目を向けると、自分はひとりぼっちになったのだなと何故か実感した。 体がかすかに震えた。寒さによるものではない。香織は、服の上から自分に爪を立てた。 愛し合っていた。 結婚を控え、新居も決めた。 式場はどこにしようかと、下見を重ねた。 何度目かのその帰り、男の携帯電話が鳴った。 仕事の急用。すぐに戻るから――戻らない。繋がらない電話。ようやくの着信。聞き慣れな い声。病院。交通事故。 それからの事は、よく覚えていない。 泣いて叫んで、それだけで時が過ぎていったような気がする。 ただ、月命日がもうすぐという時になって、今年分の約束を果たしていない事を思い出した。 約束など、もう何の意味もない。そんな事は分かっている。しかし香織は、発作を起こした かのように家を飛び出し――他に誰もいないこの浜辺で、海を見ていた。
739 :
はまべ2/4 :2008/01/11(金) 19:19:18.54 ID:EezYjg5/0
行き戻りを繰り返す波の音は、二人が出会ったあの時と変わらない。 付き合いを始めて月日が過ぎる中、二人にとっての出発点であるこの場所を、何度となく訪 れた。 だが、その一つ一つを思い出そうとすると、上手くいかない。自分で自分を苦しめるだけだ からと、心が勝手に閉じてしまったのだろう。 そんな中、ある夏の出来事だけは思い起こされた。 日本語でメッセージを刻印できるという、珍しいペアリングを作った。男は、メッセージの 内容を秘密にしようと香織に懇願し、香織は不可解ながらも渋々承諾した。 そのリングを身に付けてこの浜辺へ来て――男が、何かの拍子に紛失した。 香織は、鬼のような形相で男を問い詰めた。泣いていたかもしれない。男は懸命に探したが、 香織がリングのメッセージを知る機会は、失われたままだった。 (今更、そんな事) 後ろ向きな事しか思い出せない自分が嫌になって、香織は目を閉じた。 深く、長く溜息を吐き、それからゆっくりと立ち上がる。 帰ろう。 この浜辺に何かを求めて来たわけではない。ただ何となく、来てしまっただけなのだ。 幸せな思い出に浸って自分を慰める事も、悲しみに涙する事も出来なかった。 ひとりぼっちの浜辺は――香織にとって、ただ海水と砂がそこにあるという、それだけのも のだった。
740 :
はまべ3/4 :2008/01/11(金) 19:20:00.73 ID:EezYjg5/0
踵を返した香織の背後から、強い風が駆け抜けた。 長い髪が舞う。驚いて、目を見開いた。 顔にまとわりつく髪を払いながら、振り返った。水面は穏やかなまま、夕日を受けてきらき らと輝いている。 緩やかな波の音がして、視線を落とした。海水に洗われたばかりの黒い砂浜に、何か―― 駆け寄った。 波がそれをさらってしまう前に、急いで拾い上げた。 姿勢を戻した香織の足元を、波が覆った。しかし、香織は気にも留めなかった。 手のひらに乗せたリングを見つめて、香織は呆然とした。 黒ずんではいるが、間違いない。あの時、無くしたはずの――
741 :
はまべ4/4 :2008/01/11(金) 19:20:41.76 ID:EezYjg5/0
しんでも ぜったい あいしてる リングの内側にしっかりと刻印された、知る事が出来ないと思っていたメッセージ。 (どうりで、秘密にしたがるわけだ) 香織は笑った。笑いながら、涙が浮かんだ。しかし泣いてはいけないような気がして、歯を 食いしばった。それでも、涙があふれた。 他人が見たら、おかしな顔だと笑われるかもしれない。いや、多分あの人は笑っている。見 られちゃったなあと恥ずかしがりながら、なのに喜んでいるはずだ。 見慣れた笑顔を思い出した途端、香織の心の中で、花のつぼみが次々と開くかのように、幸 せの記憶が鮮やかによみがえった。 わずかに濡れたリングを握り締め、香織は目を閉じた。 会いたい、と叫びたかった。一人にしないで、と頽れたかった。 しかし、それは違う。 香織は、子供のように手の甲で目元を拭い、真っ赤になった鼻の頭をすすりながら、精一杯 の笑顔を浮かべた。 「ありがとう。でも、ちゃんと天国に行ってよね?」 少し意地悪な表情でそう言うと、冬にしては暖かな風が、香織の髪を優しく撫でた。 おしまい(´∀`)
742 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-47,740秒 :2008/01/11(金) 19:22:03.84 ID:EezYjg5/0
ふらっと書いちゃったけどどうなんだろう。 感想くれると嬉しいなあ。描写とか色々アレなんだけど(´・ω・`)
743 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-47,811秒 :2008/01/11(金) 19:25:19.78 ID:18IVwAu+0
>>742 気にせんでちょうだいな。
お題貰ったの俺だけど、まだ書けてないからさ。
というか今書いてる途中。
744 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,380秒 :2008/01/11(金) 19:27:46.62 ID:EezYjg5/0
>>743 ありがとう(´∀`)
うp期待してるんだぜ。
745 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,459秒 :2008/01/11(金) 19:28:36.07 ID:hx4a8srRO
>>742 読んだ。
二段落目の描写、好きだぜ。
にしても男、もうちょっとロマンチックな言葉考えられなかったのかw
正直吹いちまった。
746 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,274秒 :2008/01/11(金) 19:29:16.43 ID:BsEj1sZP0
題 みかん あれ?これなんだろ? あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?あれ? あれ?これアレじゃん。神社にあったんだな。川沿いの公園にも。 おしまい
747 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,459秒 :2008/01/11(金) 19:29:27.85 ID:lV1RA4u30
748 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,379秒 :2008/01/11(金) 19:31:02.31 ID:18IVwAu+0
>>747 よろしくお願いします!
今日中には投下できると思うんで。
749 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,380秒 :2008/01/11(金) 19:32:39.14 ID:fC/DcLDt0
お題ください
750 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,456秒 :2008/01/11(金) 19:33:33.79 ID:lV1RA4u30
751 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,456秒 :2008/01/11(金) 19:33:38.26 ID:EezYjg5/0
>>745 きっとあれだよ「英語?俺日本人だからイラネ」的な男だったんだよ。
読んでくれてありがとう(`・ω・´)b
752 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,380秒 :2008/01/11(金) 19:36:08.76 ID:EezYjg5/0
753 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-48,969秒 :2008/01/11(金) 19:39:05.42 ID:fC/DcLDt0
754 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-49,369秒 :2008/01/11(金) 19:43:39.56 ID:lV1RA4u30
>>738-741 読んだ
婚約者を亡くした女性の
絶望から立ち上がるまでの話
ストーリーも言葉回しも目立ったミスはないようで
すらすら読めた気がします
この女性はきっともう恋はしないのだと思います
だからハッピーエンドかは決めかねますね
755 :
通報人: ◆TSUUHOU.UE :2008/01/11(金) 19:44:12.10 ID:oEN66QDC0
756 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-49,862秒 :2008/01/11(金) 19:52:30.44 ID:M73/yYrH0
保守、ついでにお題くださいな↓
757 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-49,715秒 :2008/01/11(金) 19:53:58.97 ID:7RenWCehO
株価
758 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-50,443秒 :2008/01/11(金) 20:04:14.73 ID:eH9dm66uO
759 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-51,196秒 :2008/01/11(金) 20:15:04.84 ID:L4xUV1zX0
初めて品評会に手を出したけど5レス以内ってのが難しいね
760 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-51,841秒 :2008/01/11(金) 20:24:27.92 ID:q036UzA1P
俺も収まらずにうめいてるわ
761 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-51,775秒 :2008/01/11(金) 20:26:42.53 ID:u9C8PCod0
お題下さい
763 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-52,153秒 :2008/01/11(金) 20:29:37.15 ID:18IVwAu+0
764 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-52,181秒 :2008/01/11(金) 20:30:49.89 ID:u9C8PCod0
765 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-52,181秒 :2008/01/11(金) 20:36:39.39 ID:nHsE041/0
通常作品投下します
766 :
お題 別れ1/5 :2008/01/11(金) 20:37:33.71 ID:nHsE041/0
「あの、質問いいですか?」 私は、目の前でクルクルと愛らしく鳴く、白いボールのような形状をした生物を見て、父に聞く。 「いいですよ。なんなりとどうぞ」 父はにっこりと微笑みながら、快くそれを承諾した。どのように言ったものだろうか、そう考え ている間、私の細い目がいつもより細くなる。 「この生き物はなんですか?」 結局、一番シンプルな質問にする事にした。なにより、この生物が何であるかが、私にとって一 番の疑問だったからだ。父は先ほどの私同様、少し考えるとぼんやりと空を見て、こう言った。 「おそらく宇宙生物です。もしくは新種のUMAです。空から降ってきたので拾ってきました」 父の答えは、いつも自分の考えの斜め上をいき、かつ説得力がない。私は時々思う、こういう性 格の人は、生きることに悩みなど持たないのだろうと。 「お父さん。早くこの生き物を拾ったところに返してきなさい」 私はそれ以上父に問うことなく、そう断言した。変なものを拾われて困るのは私だ。それも生態 系すら識別不可能な生き物となると、何が起きるか分からない。 「い、嫌だ! イヌを拾ってきても、猫を拾ってきても、いつも魅兎はそうじゃないか。私は生き 物が飼いたいんだ! そのためにペットOKのアパートを借りたのに……」 私の言葉に父が猛反対する。どうせ、父のことだ。仕事の忙しさで、ペットの世話など出来るは ずがない。そうなると私がこの不可解な生き物を世話しなくてはならない。それはごめんだ。今で すら、家事などは私が行っているのだ。これ以上、負担をかけられたくない。それに、ペットを飼 うと掃除も大変だし。 「いいから捨ててきなさい! 世話かけないの!」 身長差が頭2つは違うであろう、父を仁王立ちになって睨む。父は捨てられてなるものかと、妙 な生き物を後ろ手に隠した。この人はいい年をして何をしているのだろう…… 「早く! ご飯抜きますよ!」 さすがの私も言葉が荒くなる。父はぷいと横を向き、私とは目線すら合わせない。 「別にいいですよ、外食するし。魅兎のごはんなんて要りませんもん」 こうなると売り言葉に買い言葉、父はより意固地になってしまった。まったく、可愛げのない大 人だ。こんな人が、大学で教鞭を執っているなど信じられない。 どう懲らしめてやろうか、そう考えていたときだった。人の頭ほどの白い毛玉が、すねの辺りに 絡み付いていた。先ほどの妙な生き物だろう。
767 :
お題 別れ2/5 :2008/01/11(金) 20:38:26.65 ID:nHsE041/0
毛玉は、きゅるきゅると鳴くと、うるうるとした瞳を私に向けた。 「な、なんですか……そんな目をしても、絶対に飼いませんからね」 私が凄むと、毛玉はくるりと体を丸めて、うるうるとした瞳だけを私に向けた。まるで白いヘル メットから目だけが覗いているように見える。 「酷いよ、魅兎。私は小さい動物を苛めるような子に君を育てた覚えはありません!」 父が毛玉をかばいながら、私を非難気に見る。これでは私が全面的に悪者ではないか…… 「なッ……そんなに言うなら勝手に飼ってください! 私は絶ッ対に世話しませんからね!」 私は捨て台詞を吐くと、鼻息荒く自分の部屋へ向かい。バタンと大きな音を立ててドアを閉めた。 ドアの向こうからは、嬉しそうな父の声が聞えてくる。まったく、納得がいかないとはこういうこ とだ。 次の日、私は顔に妙な重みと温かさを感じて目を覚ました。瞼を開いてみるが、暗くて何も見え ない。まだ夜なのだろうか? 昨日はハラワタが煮えくり返るような気分だったので、さっさと寝 てしまった、そのため早く起きてしまったのだろうか? しかし、この顔に何かが乗っかっている ような重みはなんだろう。それに息も出来ない。これが金縛りというものだろうか。 思わず、私は顔に手を伸ばす。すると、ふわふわの手触りと、温かみを感じた。すぐにそれがな んであるか私は気づいた。昨日の生物が私の顔に乗っている。そしてそれは、私の呼吸を妨げてい る。なるほど、納得した。私は安心し、そのままゆっくり深い眠りへと…… 「って、このままだと死にます!」 すぐに私はそれを顔から払い落とした。ボールのような形状で、私の部屋をころころと転がる毛 玉。この遊星からの物体Xめ…… 朝から命の危機に直面した私は、思わずこの毛玉を踏んづけてやろうかとも思ったが、先ほどの 衝撃で起きたらしい毛玉は、クルクルと機嫌の良さそうな鳴き声で私のベットに再び飛び込んでく ると、今度は布団の中に潜り込む。悪気のないその仕草に、なんとなく怒りがしぼんでいく。 「ふぅ……」 ため息をつく。朝からどっと疲れてしまった。時計を見ると、6時半過ぎ。起きるにはちょうど いい時間だ。私は毛玉をベットの中に放置したまま、父のお弁当を作るためにベットから起き上が った。 簡単な拭き掃除などを終え、私は寝ぼけ眼の父に挨拶して、そのまま中学校へと向かった。やっ と異常な状況から解放されたのだ。そう思うと、学校へ向かう足取りは、とても軽やかだった。
768 :
お題 別れ3/5 :2008/01/11(金) 20:39:05.42 ID:nHsE041/0
授業中、一定のリズムを刻んで話す教師の声は、より私の眠気を誘った。思わず、女の子らしか らぬ大あくびをしてしまう。これではいけないと思い。少しでも眠気を取るため、しばらくの間外 を眺めることにした。 外は雲ひとつない快晴だった。青い空がどこまでも続き、冬らしからぬ日差しに、のんびりとし た気持ちになる。考える事は、私達のアパートで一緒に暮らす事になった居候のこと。これからど うしたものかと、ぼんやりと考える。 「里親を探すにしても、あんな変な生き物に貰い手はつきませんよね……」 思わず呟く。ふと、青一色で塗られたような空に、ぽつりと白い点が見えた。妙に思い、よく目 を凝らす。そして次の瞬間それが何かを理解し、私はふきだした。 「とんでるッ!」 確かに家にいるはずの毛玉だ。あの宇宙生物がふわりふわりと風に流されるように浮遊している のだ! 航空力学など完全に無視したおそろしい現象が起きている。私は戦慄した。常識的な私が、 なぜこのような不条理に出会わなくてはならないというのだろう。 「貝塚、貝塚魅兎。何が飛んでいるんだ」 「毛玉が、毛玉が飛んでいるんです。風に身を任せるかのように!」 思わず、返答を返す。声のほうを見ると、鬼のような形相の先生が私を睨みつけていた。 「そうか、哲学的だな……先生、感動したよ」 私は引きつった顔で笑うと、鬼と化した先生もその形相のままにっこりと微笑んだ。 放課後、私は心持ちやつれた顔で職員室から退出した。お昼の一件で、こってりと絞られた私は、 ぼんやりとした頭で考える。世の中にはたくさんの不思議があって、それは今更驚くような事じゃ ないのだと。気にしないようにしようという言葉を3回、念仏のように唱えた。 「……ふぅ」 疲れた。ただ疲れた。早く家に帰って眠ってしまいたかった。空を見る。私の心とは裏腹に、綺 麗な夕暮れに染まっていた。 家に帰ると、私を迎えてくれたのは白い毛玉。体にまとわり着き、大変鬱陶しい。 「離れなさい。今ご飯の用意をしますから」 毛玉を体からベリベリと引き剥がし台所に立つ。完全な球体で手など持っていないはずだが、な ぜ物にくっついたりできるのだろうか。疑問には思うが、そもそも地球上の生き物ではないので、 考えるだけ無駄かもしれない。
769 :
お題 別れ4/5 :2008/01/11(金) 20:39:43.94 ID:nHsE041/0
こうやってご飯を作っていると祖父の家に住んでいたときの事を思い出す。祖父の家には大きな 黒猫が住んでいて、私はよく祖父や猫と一緒にご飯を食べた。忙しい父とはなかなか合う事が出来 く、寂しい思いも沢山した。しかし、それと同じくらい楽しい思い出が多かった。 「おじいちゃん、元気にしてるかな」 なんとはなしにそう呟く。小学校1年生のとき、父の仕事場が遠くに離れ、引っ越さなくてはな らなくなってしまった。一緒に住もうと、その時父は再三祖父を誘ったが、祖父は実家から離れる ことを頑として受け入れなかった。祖父にとって、祖母との思い出が残る家から離れるのはどうし ても嫌だったのだろう。 それが、私にとって祖父の家に住む猫との最後の別れになった。次の年、お盆に祖父の家に行く と既にあの黒猫の姿はどこにもなく、祖父は「遠くに行ってしまったよ」とだけ私に告げた。 もう、死という概念を知っていた私には、猫がもうこの世にはいないのだと、そう理解できた。 それからだろう。私が生き物というものを飼うのを嫌がるようになったのは。 生きていたときに沢山の思い出を残せば残すほど、いなくなったときのダメージは大きいのだと、 そう気づいたからだと思う。 気づくと、鍋から出る黒い煙が換気扇に飲み込まれていた。 「って、焦げてる!」 慌てて、コンロの火を止める。どうやら今日の夕飯はカップラーメンになってしまいそうだ。い つもの自分らしからぬ失敗に、ガックリと肩を落とす。 足元には、いつのまにか接近していた毛玉が張り付いて、きゅいきゅいと鳴いていた。 「はぁ……」 もうため息しか出ない。やる気の失せた私は、父が帰ってくるまでの30分、毛玉を観察する事 にした。 とりあえず、手で毛玉を転がしてみる。キュウイとおかしな鳴き声を上げて、部屋の端まで転が っていく毛玉。壁にぶつかると、私の近くまで床を滑るようにして戻ってくる。よく見ると、毛に 隠れているが、小さな足が見えた。どうやら毛玉の移動手段は足を使うようだ。新たな発見に小さ な感動を覚えた私は、なんとなくもう一度毛玉を転がす、また戻ってくる。転がす、戻ってくる。 それを数回繰り返し、私はなんとなく満足した気分になった。 「なんか、面白いですね」 思わず顔が緩む。そしてあることにハッと気づき、毛玉に向かってこう言った。 「べつに、君に情が移ったわけじゃないですから!」
770 :
お題 別れ5/5 :2008/01/11(金) 20:40:07.41 ID:nHsE041/0
それを聞いた毛玉は、クルクルと喉らしきものを鳴らして体を傾けた。これでは私はただの痛い 子ではないか、そう思い。再び落ち込んだ。 それからも、父が帰ってくるまで毛玉をいじり倒した。 カップラーメンは父に大変不評だった。ぶうぶうとうるさくグチる父を睨みつけながら、私は麺 をすする。昨日は私の作ったご飯などいらないと言っていたくせに、と内心納得がいかない。 「おや、それにしても魅兎はゲンゴローと仲良くなってますね」 私の肩にへばりつく毛玉に気づいた父は、不思議そうな顔でそう言った。はて、ゲンゴローとは なんだろうか? 「父さん、ゲンゴローってなんですか?」 「ああ、私がその生物につけた名前です。かわいいでしょう?」 ニマニマと気色悪く微笑みながら、父は私に同意を求めた。 「ダサい」 私は一言で切り捨てた。世の終わりのような顔をしてガックリと項垂れる父。しかし、はっきり 言ってダサい。センスの欠片も感じられない。 「そんなことないですよね? ゲンゴロー」 父はどうしてもそれを理解したくないようで、私の肩にくっついているゲンゴローに手を伸ばす。 カプリという音を立てて、父の手は毛玉に噛まれていた。どうやら、毛玉は父の事があまり好きで はないようだ。 「ひぎぃ!」 妙な悲鳴を上げる父。可哀想なので、毛玉を引き剥がしてあげた。途端、「ばーかばーか、魅兎 のばーか」と低レベルな罵声を私に浴びせ、父は泣きながら自分の部屋に引っ込んでしまった。 そのアホらしい姿を見送りながら、思う。この妙な生き物との生活はもうしばらく続きそうだ。 里親を見つけるか、本来の住処に戻すか、そんなことを考えながらふとある疑問が浮かんだ。 「それにしても、この生き物は何を食べるんでしょう……」 昨日から何も食べていないのに元気そうな毛玉を見て、私はそう呟いた 了
771 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-53,481秒 :2008/01/11(金) 20:53:11.34 ID:cnIhhn9X0
品評会のお題ってどの程度使えばいいんだっけ? ストーリーにはあまり関係なくても、主人公が告白をしたって行動 が書かれていればそれだけでいいのか?
772 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-53,910秒 :2008/01/11(金) 21:02:00.48 ID:JOBw9Zrd0
>>770 読んだ。
雰囲気がいい。大変に心が温まる。こういう動物愛好ものは外れがないと良く言われるけれども、その格言は
健在だと思わされる。雰囲気の面では少なくともケチを付ける人間は余りいない。
で。まずお題を消化しきれているか。これに関しては、まずその構成に着目することから考察してみる。これは、
白い毛玉と父と主人公が登場するエピソードだ。全体を俯瞰してみれば、我が家に白い生き物が一匹増えた、
という一文に集約することが出来る。そしてこれを修飾するかのように黒猫と祖父の回想が挿入される。「別れ」
というお題は、むしろこの黒猫の回想に対するものだと理解される。黒猫との別れを経験しているだけに、主人
公はペットを飼うことを良しとしないのだ。だがちょっと待って欲しい。そう言った過去を持つ主人公と白い毛玉と
の間には、かつて主人公が受けたと思われるトラウマを想起させるようなイベントが発生していないのだ。結果、
過去のエピソードと本編の流れとの間に、決定的に繋がりが欠けてしまっている。
分かりやすく言うとこうだ。主人公は過去にペットを失っている。そして今、ペットを(仕方なく)飼い始めている。
もし「別れ」というテーマを軸にこの話を発展させたいのであれば、主人公と毛玉の間に、一回でも「別れ」を連
想させるようなイベントを用意しないといけない。例えば、となりのトトロで迷子になるメイのように、白い毛玉を
一瞬行方不明にするだとかして。そんでもって、「別れ」を読者に強く印象づけた後に再会のドラマを用意して
おけば、まあ読んでいる方も気持ちよく感涙に浸ることが出来る。
773 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-54,537秒 :2008/01/11(金) 21:10:11.59 ID:nHsE041/0
>>772 なんだかすごく読み込んでいただいたようで、大変恐縮です。
はい、つながりが欠けている点は、私も気づいていました。
しかし、それを書くとどうしても尺が足りなくなり、5レスで書き
きれなくなってしまうのです。
通常作品ですから、そういったことは気にしなくても良いとは
思うのですが、自分のポリシーとして出来る限り5レスに収め
たかったのです。
これは素直に私の構成力の不足が招いた事態であり、読ん
で頂く方が、共感できにくくなってしまったとしたら本当に申し
訳ないです。
そう行った点を含め、精進していきたいと思います。
指摘、ご指導ありがとうございます。
775 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 0/7 :2008/01/11(金) 21:16:59.28 ID:18IVwAu+0
投下します。
776 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 0/7 :2008/01/11(金) 21:17:35.09 ID:18IVwAu+0
空は快晴、波は穏やか。遠くに一つの浮島を眺める此処は、とある海岸。ウミネコが空を飛び、 辺りに人影は無く、穏やかな時間が流れるこの場所に於いて、ただ一人、尋常ならざる殺気を孕 む男が居た。肌は赤黒く、筋肉は猛り、その牙は岩でさえ簡単に噛み砕くだろう。右手には鉄棍、 左手は固く握り締め、その身に纏う虎の毛皮は、その男の荒々しさを充分に示している。 「……遅い。一体奴は何をしているのだ」 男は忌々しげに海の彼方を見る。其処にあるのは一つの浮島。かつて、男が王として君臨して いた場所。目に浮かぶのは嘗ての盟友たちの姿。自分を慕い、最期まで共に戦った、友と呼べる 男たち。 「長い道程だったが……これでやっと……」 自分の人生に、決着を付ける事が出来る。辛い道程だった。人生で初めての敗北を喫したあの 日、男は全てを失った。自分の国、掛け替えの無い親友、そして大切な家族さえも、男は失った のだ。あの日の光景を思い出す。逃げ惑う人々、倒れてゆく仲間たち。……目の前で殺された最 愛の妻と息子。何も守ることが出来なかった自分を呪った。自分が鬼なら、奴は悪魔だった。無 慈悲に、何の躊躇いも無く、唯ひたすらに首を狩るあの男は、正しく絶望の体現者だった。 「……来たか」 男は更なる殺気と怒気を纏う。辺りに生物の気配は無くなっていた。本能が察したのだろう。 此処はやがて、この世の地獄に変わり果てると。 松木林の奥から、獣たちの声がする。聞き覚えのある声だ。獣ながらにして人語を解する彼ら もまた、同様に悪魔なのか。 「ふん、これはこれは。随分と懐かしい顔だな、赤鬼」 最初に現れたのは、犬だった。純白の毛皮は、それでも尚血の匂いは薄れていない。此処に来 るときに食事でもしたのだろう、その牙は赤く濡れている。 「黙れ狂犬。貴様の顔なんぞ、とうの昔に忘れた」 声の主には目もくれず、男は一言返す。 「やれやれ、つれないな……」 犬はつまらなそうに前足の毛繕いをする。血に染まった舌で前足を舐めても、更に毛皮が赤く 染まるだけだった。 「なら、俺の顔は覚えてるか? 負け犬さん?」 「む?」
777 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 2/7 :2008/01/11(金) 21:18:42.57 ID:18IVwAu+0
犬の傍に生えている松の木の上から、今度は猿が話しかけてきた。いつも他人を見下したよう なその顔は、あの日から少しも変わっていなかった。 「ああ、覚えているとも。相変わらず奴の腰巾着のようで何よりだ」 「なんだと……っ!」 そのすぐにカッとなる性格も全く変わってはいない。実力が無いくせにやけに他人を見下した がるのは、この男が小物である何よりの証拠だ。あの戦いの時も、この男は物陰に隠れているだ けだった。 「すまないが、私までこいつと一緒にされるのは、聊か不本意だな」 今度は頭上から声がした。声の主は言わずもがな、雉である。 「久しぶりだな、かつての敵よ。その様子を見ると、随分と苦労したようだ」 その言葉に嫌味などは感じられなかった。確かに、雉まで一括りにするのは失礼だと、男は思 った。この美しい翼を持つ男は、人並み外れた知略と実力を兼ね揃えていた。それは充分承知し ていたし、その点については、赤鬼も一目置いている。 「確かに失礼をした、謝ろう。そう言う貴様は壮健のようだな」 「そうでもないがな。財宝なんてものはあの道楽夫婦が食い潰してしまったし、元々そんなもの に興味は無かった。私は唯、奴の強さに惹かれただけだ」 地面に降り立ち、翼を休める雉は、 「あの、鬼をまるで赤子のように扱う、悪魔の化身にな……」 遠い目をしてそんなことを言った。 燃え滾る業火の中、男は必死に戦った。妻子を殺され、腕を折られ、脚を折られ、それでも尚 男は諦めなかった。鉄棍片手に、無我夢中で悪魔に向かっていった。悪魔はそれをものともせず、 徐々に男を追い詰めていった。悪魔は尚飽き足らず、遂にその刃が、鬼の首を掻き切ろうと鎌首 を擡げた。男は死を覚悟した。心中でひたすら謝罪した。己が非力の為に、皆を死なせてしまっ たこと。自分なんぞが王になったばかりに、この様な結末を招いてしまったのだと。 「諦めるな! 赤鬼!」 声がして、男は我に返った。悪魔の放つ刃は、すんでの所で防がれていた。
778 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 3/7 :2008/01/11(金) 21:19:33.92 ID:18IVwAu+0
「貴様が諦めてどうする! 人間なんぞにいい様に殺されて、一体誰が納得できる!」 「青鬼!」 刃を防いだのは、男にとって唯一無二の親友、青鬼だった。幼い頃から共に修行に励み、男に とって最大の理解者でもあった、掛け替えの無い存在。 「此度の戦乱の責任、確かに責任はおまえにも有るだろう。だが、それでも俺達は殺されて良い 訳が無い!」 青鬼は一旦距離を離し、続ける。 「俺達はいつだって平和を望んでいた! 人間の脅威から免れるため、今回の独立戦争は最後の 手段だった。それでも犠牲を出さないために、何度も話し合いの申し入れを行なった!」 悪魔が刀を構え直す。今度こそ、その首を掻き切ってやろうという気迫が伝わる。 「だが人間共はそれに応じなかった。大軍を送り込み、俺達が苦労して貯めた財宝を根こそぎ奪 っていった! それならまだしも、女子供まで容赦なく切り殺し、挙句の果てにはあんな悪魔ま で寄こしてきやがった!」 青鬼も剣を構える。互いの殺気がぶつかり合い、炎の渦となって周りを囲む。かつての社は見 る影も無く、灰となって崩れてゆく。 「それは正義と言えるのか? これは唯の虐殺だ! 力無き者、異形の者がが淘汰されるような 世の中は、あってはならないんだ!」 「そんな事は解っている! 解っているが……」 「ならさっさと逃げろ、諦めるな! 此処でお前が死んだら、誰も浮かばれない!」 解っていた。男もそんな事は充分に承知していた。彼は王なのだから。この小さな島で、誰も が幸せに暮らせるような国を築きたかった。それだけの理由で此処まで来て、この様な事態を招 いた。なぜなら、自分を信じてくれたから。この島に住む鬼が、危険と解っててもついて来てく れたから。 「すまない、青鬼……最期まで、心配かけたな」 「気にするな、親友……死ぬなよ。鬼の血を絶やすな!」 男は無言でその場から走り去った。生まれて初めての逃走。悔しくて、悲しくて、無念で、涙 が出た。それでも振り向かず、走り続けた。鬼族の未来のため、ひたすらに逃げた。 「ハハッ……まったく、最期まで心配かけさせやがって」
779 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 4/7 :2008/01/11(金) 21:20:04.80 ID:18IVwAu+0
剣を握り締め、悪魔と再び対峙する。先程、一瞬だが剣を交えた。そこで悟ったのは、自分で は決して敵わないという事。この悪魔を倒せるのは、たった今逃げ去った、あの赤鬼だというこ と。そして、これを倒さない限り、鬼族の未来は無いということ。 「先に地獄に行ってるぜ……あと百年は顔見せるんじゃねえぞ……!」 「……フッ、俺は赤子か。成程、勝てぬわけだ」 青鬼は死んだだろう。それはもう解っている。あの戦乱が収まった頃、男は再び鬼ヶ島へ戻っ た。燃え尽きた社にあったのは、青鬼が愛用していた剣と腕輪。かつての住居にあったのは、妻 と息子から貰った首飾りだった。 再び小島を見つめる。かつてあの島には一千人以上の鬼族が暮らしていた。それも今は自分唯 一人。もはや純粋な鬼の血は残す事はできない。 「おまえはまだいい、失うものがあったのだから。奴は、そんな物すら持っていなかった」 そう言ったのは雉だった。感慨深げに海を見つめながら、雉は続ける。 「結局奴は、人間でもなければ、悪魔でもなかった。道具だったのさ、金儲けのためのな。あの 老夫婦は欲にまみれていた。偶然拾った赤子がとてつもない力を秘めていると知った瞬間、彼ら はお上に直訴し、ありもしない鬼族の陰謀をでっちあげた」 そのことについては、男も知っていた。戦が始まる直前、諜報部から連絡を受けたのだ。 「お上も勿論調べただろうが、財宝に目が眩んだのだろう。すぐに大規模な軍を組織した。全て あの狡猾な老夫婦の企みとも知らず」 終戦後、当時の朝廷は、またも老夫婦によってでっち上げられた陰謀説により都を追われた。 その後の行方を知るものはもういない。関係者は全て打ち首になった。 「あの老夫婦も、今では都で五本の指に入る権力者だ。そして鬼退治のきっかけを作った英雄扱 い。真実を知るものは我々三匹の獣と……あの、悪魔だけだ」 その話をしている間、他の二匹も少し辛そうな顔をしていた。それぞれに思うところがあるだ ろう。男には、それが何なのか解った。人語を話す獣だ。それだけでおおよその察しはつく。 「……それで、あの男はどうしている。いまだ現れないが、壮健でいるのか。俺は奴と決着を付 けに来たのだ」 そう、あの悪魔、桃太郎の姿がいまだ見えない。既に日は昇りきっている。約束の時間は朝方 のはずだ。
780 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 5/7 :2008/01/11(金) 21:20:56.87 ID:18IVwAu+0
「やはり……知らなかったのだな……」 雉が言う。何の事か、男には全く解らない。 「……どういう事だ? 奴はここに来るのか?」 「……」 雉は答えない。犬と猿に目を向けても、彼らは目を合わせようとしない。 「言え! 奴は今どこにいる! 答えろ!」 雉は言おうか言うまいか迷っているようだった。だが決心したのだろう。男の目を見て、 「奴は死んだよ。あの戦の後、すぐにな……」 と言った。 「……なんだと? いま、なんと言った!?」 「奴は死んだ、と言ったんだ。いや、殺された、と言うべきか」 男にはそれが理解できなかった。あの悪魔が死ぬなんて、しかも殺されるなどという事がある のだろうか。あの化け物じみた強さは自分の思い込みなどでは無い筈。 「馬鹿な! あの男を殺せる人間がそうそう居るものか! 出鱈目を言うな!」 「事実だ! 確かにあの男を殺せる人間なんぞこの世には居ない! 赤鬼、貴様も含めてな」 雉の目には怒りがあった。その怒りは、決して赤鬼に向けられたものではない。男は瞬時に最 悪の状況を頭に浮かべた。 「まさか……あの、老夫婦か……?」 雉は肯定の意味を込め、視線を逸らした。 「なんという……桃太郎は、彼らの息子ではなかったのか!? 一体奴等は何をした!」 男の中に怒りが燃える。倒すべき相手が居なくなった事に対する怒り。そして何より、己の息 子をその手にかける事への、途轍もない怒り。狂ってしまいそうだった。無理も無い、今までの 己の人生が、あの老夫婦によって全て狂わされてしまっていたのだ。 「元々桃太郎は養子だ。如何に息子と言えども、所詮は他人。それに、血がつながっていようと、 彼らは必要あらば躊躇無く殺すだろうな」 雉の代わりに犬が答えた。猿を背に乗せ、こちらに向かってくる。続けて猿が言う。 「酷いもんだったぜ……あいつら、黍団子に毒を盛りやがったんだ。あいつの大好物だった。唯 一親が作ってくれた、思い出の味だったのにな……」
781 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 6/7 :2008/01/11(金) 21:21:43.31 ID:18IVwAu+0
その時赤鬼は、未だ見ぬ老夫婦の顔が途轍もない悪鬼のように思えた。息子の好物に毒を盛る 時、彼らは何を考えていたのだろう。まるでネズミ捕りの毒団子を作るような、そんな気持ちだ ったのだろうか。それとも、何も感情など無かったのだろうか。激しい怒りが彼の中を渦巻く。 「済まないな……おまえが奴を探していると知っていれば、真っ先に伝えたものを」 雉が本当に申し訳無さそうに呟いた。 「俺たちもあの後はお払い箱になったからなぁ。ま、殺されないだけマシってか?」 猿が言った。明るく振舞ってはいるものの、その声色は明らかに悲しみに満ちていた。卑怯者 だと言われているが、それでも桃太郎についていき、あの戦乱を共に生き延びたのだ。かつての 主人を偲ぶ気持ちはある。 「俺達は他の獣とは違う。同族からは異端として除け者にされ、人間共は気味悪がる。居場所な んて無かったのさ。貴様と同じでな……」 よく見ると、獣たちの体の所々に傷がある。刀傷のようなもの、鈍器で殴られたもの、噛み付 かれた痕。雉に至っては銃創まであった。 男は思った。かつて自分は全てを失った。だが、生きる目標までは失わなかった。たとえそ れが復習で、今となっては果たすことは出来ないとしても、目標があった。だが彼らはどうだろ うか。あの戦いで何も得ず、仲間を失い、周囲の目から逃げるように、それでも死んだ仲間を想 って今まで生きてきた。彼らと自分は、似たような存在なのだと。かつての敵は、これほど自分 と似ていたのだと。 「……貴様らは、これからどうするのだ」 男は三人に尋ねる。猿、犬、雉の順に彼らは答える 「どうするって言われてもなぁ……やることなんて無えし?」 「生きるためとはいえ、同族を食らうのは忍びない……」 「空を飛べば、いつまた撃たれるかわかったものではない。静かに暮らすだろうな」 最早彼らは、戦士としての生き方を捨てたようだった。 それが、男には我慢ならなかった。 「……貴様ら、恥を知れ! 戦友が理不尽に殺されて、何とも思わないのか!?」 獣たちが驚いたように赤鬼を見つめる。 「んなこと言ったって、俺達は獣だぜ? 人間様に太刀打ちなんて出来ねえよ……」 「確かに、悔しい気持ちはある。だが、一体どうすればいい? せいぜい噛み付くのが関の山だ」 猿と犬がそう言う中、雉だけが他とは違う目の色をしていた。
782 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-55,163秒 :2008/01/11(金) 21:21:54.62 ID:ltoebXkfO
さる
783 :
赤鬼物語(お題・浜辺) 7/7 :2008/01/11(金) 21:22:28.71 ID:18IVwAu+0
「赤鬼……貴様、もしかして……」 雉が男に問う。どうやら雉には、男の考えがわかったらしい。 「俺は俺の目的を果たす。それだけだ」 男は鉄棍を握り締め、浜辺を後にする。 「どうやら、真に倒すべき相手は、他に居たようだ。俺は行く。貴様らはそこで野垂れ死んで居 ればいい」 「赤鬼……」 獣達はしばらくその姿を見つめていたが、やがて雉が 「まて、私も行く。道案内が要るだろう」 と申し出た。少し間をおいて、それに犬と猿が続く。 「やれやれ、美味いもの食わせてくれるんだろうな。せっかく付いて行ってやるんだ」 「俺は……あのババァ達ぶちのめせるんなら、それでいいや!」 男の肩に雉が乗り、犬が傍につき、猿が毛皮に捕まる。 「懐かしい視点だ……あのときを思い出す」 雉が呟く。他の二匹も同じ気持ちだった。 「だが本当にいいのか? 死ぬかも知れんぞ?」 雉に問われ、男は少しだけ考えた。自分は鬼族最後の生き残りである。自分の死は即ち鬼族の 地が絶えるという事だ。青鬼は言った。絶対に死ぬなと。自分はその約束を破ろうとしているの だ。だが、男は言う。 「確かに俺が死ねば鬼はもういなくなる。だが、俺には皆の敵を討つ義務がある。俺は王だから な」 強い決意を込めて、男はそう言った。迷いなど微塵も無い、力強い声だった。 「……都に行く前に、一つ寄りたい場所がある」 そのまま男は言った。犬が気だるそうに答える。 「どこだ? あまり遠くない場所で頼む。疲れるのは御免だ」 そう言いながらも、再び主人を得たその声は、少し弾んでいた。 「奴の墓があるなら、案内してくれ。報告をしたいんだ、おまえの親を殺しに行くと」 一人の男と三匹の獣が浜辺を後にする。かつての故郷を背に、男は新たな旅に出る。 了
784 :
赤鬼物語(お題・浜辺) :2008/01/11(金) 21:23:12.68 ID:18IVwAu+0
以上。感想等あったら是非。
785 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-56,538秒 :2008/01/11(金) 21:42:49.62 ID:cz9I02Qy0
ほしゅ?
786 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-57,043秒 :2008/01/11(金) 21:54:39.98 ID:JOBw9Zrd0
>>784 >>784 言うまでもなく桃太郎のパロディである。そして僕には、この話で何をしたいのかがさっぱり分からない。
パロディには原典がある。そして、原典となる話にはそれぞれにメッセージがある。桃太郎は、そのメッセージ
性等を鑑みるに、極めて単純明快な構造をしている。悪対善。勧善懲悪のストーリーである。
そして、この作品はどうだ? 「悪魔」と呼ぶ桃太郎に一族を根絶やしにされた哀れな主人公、赤鬼。そして、
勝ち組として意気揚々と凱旋したはずにも関らず一転裏切りに憂き目にあった犬、猿、雉。当の桃太郎は謀殺
され、真の黒幕であるかの老夫婦が高笑いをするのみ、というのが登場人物たちの関係だ。黒幕がいる、そし
て被害者がいる。真に悪どい人間を移動させたのみで、このストーリーには原典を超えうる何らかのメッセージ
は内包されていない。原典を天の邪鬼な見地から見て(配役を倒置して)、やや文語調に翻訳したというだけの
内容に終わっている。サイドストーリーとして成立しうるほどのリアリティも兼ね備えておらず(この手の話にリア
リティを持ち出す時点で間違っているが)、結局パロディ化してまで何を意図していたのかが見えないのだ。
ギャグにも徹しきれていないし、新しい切り口も見えないので、こういうパロディは単なる二次創作的なものとし
か映らない。勿体ない。
一つ、僕からお薦めできる図書があるとしたら、太宰治の『お伽草紙』という作品だ。
787 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-57,293秒 :2008/01/11(金) 22:01:45.95 ID:pcqa0R+I0
>>784 読んだよ(´∀`)
復讐が復習になってたりと細かい部分で勿体ない箇所があったけど、セリフ回しが個人的に好みでした。
ただ、浜辺っていうお題と作品とを照らし合わせると、その点ではどうかな・・・?
桃太郎の続編、みたいな印象が強くて、浜辺はどこにいったのかなあと思いました。
それにしてもじじばば悪い奴だ(`・ω・´)
788 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-57,419秒 :2008/01/11(金) 22:02:16.65 ID:C8nMvhXM0
品評会は今日の夜12時からですか?
>>784 熱い!!
俺アクション物とか大好き、どんでん返しがあるって良いよね、と思った。
789 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-57,482秒 :2008/01/11(金) 22:04:09.38 ID:cz9I02Qy0
>>784 カッコイイ話。
なんとなく、やりたかったことがわかる気がする。
ただ、当然桃太郎ありきで読み進めるので、面白いかと言われれば、否と答えるしかない。
>>782 がひどく効果的で笑えた
790 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,291秒 :2008/01/11(金) 22:13:19.39 ID:C8nMvhXM0
>>773 父親との会話が変な親子だと思った。
くっつくのはヤモリの原理かなと興味が湧いた。
あと生物学的に分類できない生き物は怖い、と思った。
791 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-57,946秒 :2008/01/11(金) 22:15:30.74 ID:No/siwbi0
お題ください
792 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,096秒 :2008/01/11(金) 22:16:32.70 ID:C8nMvhXM0
793 :
赤鬼物語(お題・浜辺) :2008/01/11(金) 22:17:16.49 ID:18IVwAu+0
皆感想有難う! うん、厳しい意見が沢山でてるね。 いいんだ、もっと言ってくれ。文才無いのはわかってる。 今回書いたのはパロディ物、それは読んでいただけたらわかると思う。 じゃあ何でこんなのわざわざ書いて投下したのってことだけど。 書いてみたかった、としか言えないんだ。申し訳ない、ただのオナニー作文だな。 で、今回は何がしたかったのかというと、皆が知っている作品を壊して、どれくらい別のものに出来るか、 それがやりたかった。最近ネタに困ってるから、色々なことをやってみたかったんだ。 この様な駄文に時間を割いていただいたこと、本当に申し訳ないと思う。改めてごめんなさい。 ただ、はっきりと「つまらない」と言っていただけて、本当に良かった。感謝します。 何だかすっきりしたんで、またお題下さい。 今度は真面目な、オリジナルを書きます!
794 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:18:59.77 ID:cz9I02Qy0
795 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:19:11.97 ID:n9mKf58s0
796 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:19:28.33 ID:C8nMvhXM0
>>793 テーマって鬼の側の視点だったんじゃないの?
昔話には主人公視点しかないし。
俺は良いと思ったよ。
797 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:19:40.06 ID:A/Aoruo/0
ここの人って掌編小説しか書かないの? それとも、ある程度長いのはどっか別スレだったり投稿したり?
798 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:19:40.99 ID:No/siwbi0
799 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:21:27.11 ID:C8nMvhXM0
800 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,768秒 :2008/01/11(金) 22:21:39.88 ID:n9mKf58s0
>>797 もし、投下するなら、まとめからいける長編掲示板に投下して、
このスレにお知らせをするとみんな読みに行くよ。
長いのを書いてる人はぼちぼちいるみたいね。
801 :
赤鬼物語(お題・浜辺) :2008/01/11(金) 22:21:56.55 ID:18IVwAu+0
802 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:25:08.39 ID:A/Aoruo/0
803 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,701秒 :2008/01/11(金) 22:26:15.51 ID:cnIhhn9X0
誰か771に答えを。。。
804 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-58,944秒 :2008/01/11(金) 22:28:57.04 ID:WLVe2wIv0
自由に書けばいいよ。活かすも殺すも作者次第 極論、お題なんか無視して、レス数制限を無視したっていい 後は読み手が判断する
805 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,168秒 :2008/01/11(金) 22:29:14.51 ID:18IVwAu+0
806 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,333秒 :2008/01/11(金) 22:29:41.74 ID:JOBw9Zrd0
>>803 読む人の判断。お題が上手く消化されてないと判定されれば、それだけ読み手に評価をさっ引かれる。
807 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,396秒 :2008/01/11(金) 22:30:23.83 ID:n9mKf58s0
>>771 うん、それでも投下はできるねえ。
でも、それでその話が「告白」をお題とした、と言えるかどうか。それが問題。
投票の時の事を考えると、「お題にどれだけ取り組んでるか」を投票の
要素そして重要視している人は結構いるから、そういう人たちの票は
すっぱりと切り捨てられるならそれも良し。
そうでなければもう少し頭を捻るしかない。かな。
808 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,333秒 :2008/01/11(金) 22:30:24.93 ID:WLVe2wIv0
>>806 そんなことより、お前仕事大好きそうだな
809 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,408秒 :2008/01/11(金) 22:30:45.25 ID:C8nMvhXM0
>>803 書いてみて評価して貰えば良いんじゃない?
面白かったらそれで良いと思う。
810 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,408秒 :2008/01/11(金) 22:30:52.98 ID:hx4a8srRO
レス数超過って時間外と同じ扱いになるんじゃないの。
レス制限無視したら選考外じゃあ
812 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,333秒 :2008/01/11(金) 22:32:08.47 ID:n9mKf58s0
>>810 そだね。だから、レス数超過してもいい、って言い方は、まあ、極論だね。
813 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,408秒 :2008/01/11(金) 22:32:27.55 ID:C8nMvhXM0
>>807 そんなガチの猛者が集う場所なの?
あんまり脅かすなよ。主に俺をwww
814 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,408秒 :2008/01/11(金) 22:33:07.91 ID:JOBw9Zrd0
>>808 丈夫だからな どんな仕事にも耐えられる
815 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,170秒 :2008/01/11(金) 22:33:26.90 ID:A/Aoruo/0
ごく稀にしか投稿しないけど、 5レスとかでみんな良く書けるなw 短く書ける人尊敬するぜ
816 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,619秒 :2008/01/11(金) 22:37:20.38 ID:2IaXlHU40
ぶっちゃけ長いのかける奴のほうが尊敬できる 体力と気力もたんべや
817 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,618秒 :2008/01/11(金) 22:37:46.14 ID:n9mKf58s0
>>813 脅かすつもりはないんだけどw
「書いて満足」ならチラシの裏でOKだけど、まあ、みんな割と
真剣に読んで真剣に感想くれたりする。
票や評価を気にして多少なり向上したいんであれば、いろいろ考えないとね?
もしかして、初参加かな? なら、とにかく一発書いてみるか、
まとめから過去の品評会の雰囲気を見てくるのもいいかもしれないよ。
818 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,333秒 :2008/01/11(金) 22:38:45.38 ID:n9mKf58s0
長いのを書くのと短いのを書くのはある意味別のスキルだと思う。
819 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,847秒 :2008/01/11(金) 22:40:13.16 ID:hx4a8srRO
>>813 正直結構ガチっぽい奴もいる気はするw
もっと気楽に行こうぜと言いたくなることあるしな
820 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-59,542秒 :2008/01/11(金) 22:40:29.42 ID:C8nMvhXM0
821 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,024秒 :2008/01/11(金) 22:43:32.56 ID:2IaXlHU40
ガチで楽しく!
822 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,024秒 :2008/01/11(金) 22:44:12.87 ID:sFb2OguP0
自分……まじめにふまじめですから……
823 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,212秒 :2008/01/11(金) 22:51:44.38 ID:PW9pK5L30
>>766 お題や構成についての感想は
>>772 の人が十二分に語ってくれてます。あえて加えるならば、
無駄を省く点について考えてみました。それは3/5の学校でのエピソード。
話に動きを与える、学校の場面を入れることで世界をひろげる、そして魅兎に『世の中には
たくさんの不思議があって、それは今更驚くような事じゃないのだと。』と思わせた。ことが伺えます。
しかし話の流れで使われていませんので丸々省いてしまっても良いかも知れません。
>どのように言ったものだろうか、そう考えている間、私の細い目がいつもより細くなる。
まだ冒頭の肝要な部分だからこそ、この一文はいただけない。『言った(らよい)ものだろうか、』は
あれこれいじってるうちに脱字になった凡ミス? それよりも『私の細い目がいつもより細くなる。』
とはどんなもんでしょうか。まず本人が目が細くなるのを確認できるかどうか疑問。だれから見た
様子なのでしょう? ってのが視点ブレの問題。加えて、ここで訝しげな感情の表現と思われる
”目を細める”も問題。愛おしさを覚える慣用的な表現と被っていて、紛らわしい。
冒頭は掴みなのでとても重要です。冒頭部は結と共に投稿の直前にも誤字脱字の校正漏れ
が無いかの点検を。
アニメに出てきそうな中学生の女の子のキャラと一人称文体により和み雰囲気がよく出ています。
地の文に対してセリフはやらせすぎたキャラの感有りですが、許容範囲に思えました。
実在しない生き物の外見描写はハードル高いと思うところで、『毛玉』はイメージがしやすく、十分
に可愛いと思えてしまえて上手い。それに『転がす、戻ってくる』の繰り返しはかなり効きました。
贅沢言うなら、わかりやすくてお約束的な2chで手癖の付いた表現『「べつに、〜から!」』とか
『ひぎぃ』などを使うのは悪いとは思いませんが、物語の山に思える魅兎の感情の変化の場面
で現れたので白けてしまって残念。求めすぎ?
824 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,526秒 :2008/01/11(金) 22:53:00.04 ID:cz9I02Qy0
825 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,212秒 :2008/01/11(金) 22:53:15.52 ID:ToJWQgHk0
この中に電撃リトルリーグに応募した奴何人いる?
826 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,769秒 :2008/01/11(金) 22:54:30.61 ID:cz9I02Qy0
>>825 何、その魔球サンダーボールとか出てきそうな少年野球
827 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,526秒 :2008/01/11(金) 22:55:14.87 ID:ToJWQgHk0
828 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,994秒 :2008/01/11(金) 22:58:03.11 ID:18IVwAu+0
電撃大賞とはちがうんか。いろいろあるな。
829 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,649秒 :2008/01/11(金) 22:58:48.82 ID:WLVe2wIv0
読者参加企画か・・・読者じゃないから参加できないな
830 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,125秒 :2008/01/11(金) 22:59:00.16 ID:2IaXlHU40
>>827 一番最初にそこのお題で思いついた言葉が人生の卒業宣言
やることやったから俺は死ぬぜ! うおおぉぉぉぉおおおお!
みたいなイメージだった
今回の品評会、今度こそゼロ票かなーと思いながらも参加するぜ!
題おくれ↓
832 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,151秒 :2008/01/11(金) 23:00:24.19 ID:wzwnRmboO
833 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,245秒 :2008/01/11(金) 23:00:56.13 ID:ToJWQgHk0
834 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-60,994秒 :2008/01/11(金) 23:00:56.81 ID:WLVe2wIv0
835 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,151秒 :2008/01/11(金) 23:02:33.69 ID:18IVwAu+0
ビタミンKなんてあったっけ?
作法を知らないんだけど、こういう場合三つ全部を組み合わせるべき?
837 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,420秒 :2008/01/11(金) 23:04:38.50 ID:PW9pK5L30
838 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,307秒 :2008/01/11(金) 23:05:04.03 ID:JOBw9Zrd0
839 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,151秒 :2008/01/11(金) 23:06:12.35 ID:18IVwAu+0
840 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,613秒 :2008/01/11(金) 23:07:46.34 ID:JOBw9Zrd0
>>839 生まれたての赤ん坊はビタミンK不足の陥ることがたまにあるので、ケイツーシロップというビタミンK配合剤を飲まされる。
841 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,634秒 :2008/01/11(金) 23:07:58.52 ID:WLVe2wIv0
そんなに驚かれるなんて、383もビックリだな
842 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,776秒 :2008/01/11(金) 23:10:03.99 ID:2IaXlHU40
きっと今年最大の驚きだろうな
843 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,526秒 :2008/01/11(金) 23:11:09.74 ID:18IVwAu+0
ほんとだ、あったよ……(by wiki) 高校以来化学には一切手をつけてないんで、全然知らんかった。 しまった、馬鹿さ加減を素で露呈してしまった
844 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,374秒 :2008/01/11(金) 23:11:40.94 ID:cz9I02Qy0
>>827 なるほど。ありがと。
でも読者じゃないしなw
845 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,954秒 :2008/01/11(金) 23:13:27.75 ID:A/Aoruo/0
ビタミンを全部覚えたのは良い思い出
846 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,776秒 :2008/01/11(金) 23:14:05.24 ID:sFO+VgB90
しかし、卒業宣言 なんて絶妙な所をねらってくるよね 「卒業」に比べてはるかにテーマが狭まってしまう。
847 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,954秒 :2008/01/11(金) 23:14:31.19 ID:2IaXlHU40
ビタミンなんて食卓の彩りを考えて献立を考えてれば勝手にバランス取れるから考えたこともないよ! ないよ!
848 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,776秒 :2008/01/11(金) 23:15:44.63 ID:wzwnRmboO
ビタミンとかビターミントの略語だろ?
849 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,977秒 :2008/01/11(金) 23:16:47.21 ID:C8nMvhXM0
>>835 厳密にはビタミンじゃないけど、骨を助けるビタミンっぽい動きをする栄養素だったと思う。
850 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,201秒 :2008/01/11(金) 23:17:07.35 ID:WLVe2wIv0
ビタミンを擬人化したスレをどこかでみたような気がするな 後は君は僕のビタミンさってセリフとか
851 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,776秒 :2008/01/11(金) 23:17:11.41 ID:sFb2OguP0
ビタ民
852 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-61,776秒 :2008/01/11(金) 23:18:15.41 ID:18IVwAu+0
ビターミントなんてビターなミントの略語だろ? なにこのビタミンスレwww
853 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,311秒 :2008/01/11(金) 23:19:30.18 ID:3/vHIlbY0
ビターミントなんて!ビターミントなんてぇぇぇぇ!
ビの字がハロに見えてきた
855 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,372秒 :2008/01/11(金) 23:23:08.94 ID:JOBw9Zrd0
ゲシュタルト崩壊してる奴がいる
856 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,622秒 :2008/01/11(金) 23:24:45.65 ID:sFb2OguP0
857 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,534秒 :2008/01/11(金) 23:25:32.83 ID:18IVwAu+0
858 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,533秒 :2008/01/11(金) 23:27:09.57 ID:3/vHIlbY0
ゲシュタルト崩壊ってなんだ! シュタッケルベルグ均衡なら知ってるけど
859 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,533秒 :2008/01/11(金) 23:28:16.02 ID:sFb2OguP0
860 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,622秒 :2008/01/11(金) 23:29:14.17 ID:WLVe2wIv0
もういいからお前らググれ
861 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,533秒 :2008/01/11(金) 23:29:22.97 ID:cz9I02Qy0
862 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,533秒 :2008/01/11(金) 23:30:21.46 ID:nHsE041/0
流れ切ってごめんね
>>823 指摘、感想ありがとうございます。
3/5は世界観を広げる意味と、主人公を精神的に疲れさせるのが目的でした。
疲れさせる事で、父とケンカさせず、かつ毛玉を追い出そうという気が薄れるか
と思いましたので、
冒頭の部分ですが完全に凡ミスです。そして、目の部分、これはおっしゃる通り
視点のブレが起きています。申し訳ありません。校正をしっかりしなくてはと
再認識いたしました。
手垢のついた表現は、申し訳ないですが、自分の語彙力のなさだと痛感いたし
ます。
こういった作中以外で作者がものを語るのは、大変見苦しいと思いますが、
丁寧に批評していただいたため、恥ずかしながら弁解させていただきました。
大変参考になりました。ありがとうございます。
863 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 23:30:25.83 ID:4iM3Opy60
お題
864 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,622秒 :2008/01/11(金) 23:30:42.95 ID:18IVwAu+0
>>859 見えた!!!
すげええええええええええええええ!!!!
865 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-62,874秒 :2008/01/11(金) 23:31:01.07 ID:eRVtW7qB0
866 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/11(金) 23:31:25.14 ID:4iM3Opy60
867 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-63,061秒 :2008/01/11(金) 23:32:54.69 ID:eRVtW7qB0
うわああああああああああああああああああ 品評会! どうしよう!
868 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-63,621秒 :2008/01/11(金) 23:41:19.24 ID:eH9dm66uO
妹に今ずっと書いてた小説消された。本気でショック 泣きたい…………………………
869 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-63,891秒 :2008/01/11(金) 23:46:10.21 ID:2IaXlHU40
妹って打とうとしたら忌もう徒になった あとはわかるな? 何を我慢している? お前は今、泣いていい
870 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-63,781秒 :2008/01/11(金) 23:47:07.54 ID:eH9dm66uO
>>869 いいよね、泣いても……………
嗚呼…………
最悪だ……………………
871 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-63,871秒 :2008/01/11(金) 23:47:15.75 ID:cz9I02Qy0
涙は流すためにあるんだぜ?
872 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-63,891秒 :2008/01/11(金) 23:47:45.62 ID:wzwnRmboO
男なら我慢しろ 女でも我慢しろ 幼女なら俺の胸でn(ry
873 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-64,342秒 :2008/01/11(金) 23:52:35.38 ID:n9mKf58s0
874 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-64,311秒 :2008/01/11(金) 23:53:42.92 ID:WLVe2wIv0
深夜、一人泣き濡れるID:eH9dm66uOの部屋に妹がやってきて、 「お兄ちゃん、泣いてるの?・・・ごめんね。でもお兄ちゃんが悪いんだよ。 いつも私のこと無視して、相手にしてくれないから・・・だから、わたし・・・」 って展開になるんだろ。まったくなんてヤツだ。
875 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-64,566秒 :2008/01/11(金) 23:58:11.08 ID:2IaXlHU40
全くだ。俺らはこうしてまるで春のきそうもない日々を送りながらお題告白で書くという、 まさに無理難題をこなしているというのに。 自分の激甘にしたら冷静になったとき鬱になる
877 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-64,476秒 :2008/01/12(土) 00:00:36.75 ID:G9IBUvX80
あと-64,751秒とか名前の所に書いて有るのは何なんだろう?
878 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-64,449秒 :2008/01/12(土) 00:01:27.50 ID:hiSWxcrC0
さーて土曜になったしプロットでも練るか
879 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと-64,751秒 :2008/01/12(土) 00:01:35.70 ID:A3s8a4Lo0
わかってるんだ、俺はモテない。 だからせめて、小説の中だけでも…… 俺は、幸せに、なりたい。
880 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:02:03.93 ID:qjjyLZA70
品評会投下
881 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:02:59.22 ID:Dqb5d6tq0
ハッピーエンドなんてむず痒くて書けるか!! 俺は部屋に戻るぜ!!
「いいかい? 六郎、旅にでるとき一番気をつけることは身の安全だ」 しわがれた老人の声が、暖炉の火がはぜる音とともに室内に響く。 「はい、お爺様。しかしどのような危険があるというのでしょう」 今度は成人したてのような若い男の声だ。どうやら彼はこれから旅にでるのかもしれない。お爺様が質問に答える。 「それを一つ一つ教えるのはお前の旅の楽しみを奪うことになる。 それに危険な物はそこら中にある。何が危険と決め付けてはかえって危険を増やすことになるのだ」 六郎は要領を得ないといった顔をする。 「片方を危険と決め付けては、もう片方に安心してしまうかもしれない。 しかし、そうだな……この地方では雪に気をつけなさい」 「雪、ですか? あのどこにでもある?」 六郎はさらに困惑した表情をうかべる。無理もないかもしれない。六郎にとって雪とは年中一緒に遊んでいる友達のようなものだ。 しかしお爺様は言う。 「雪を舐めてはいかんぞ。この村では安全かもしれんが、雪は色々に姿を変える。 危険はどこにでもある事を忘れてはならん」 お爺様の話を聞き六郎は不安げに唾を飲み込んだ。しかし目には好奇心とも対抗心ともとれる、やる気に満ちていた。 ――唐突に鐘のような音が鳴る 「そろそろ出発じゃな。最後にこれを持って行きなさい」 そう言ってお爺様は親指くらいの大きさの小さい包みを渡した。 「これは?」 「お守りじゃ。過信してはいかんが常に持っているといい」 最後に別れの言葉と餞別の言葉を交わし、六郎はお守りを受け取り荷物を抱えて旅に出た。 晴れた雪道を六郎が歩いている。旅に出てから三年が経ち、六郎は一度自分の村へ戻ろうとしていた。 「今のところ大した危険もなかったし、良い旅だった」 六郎はそんな独り言をもらす。次の村でまた補給してさらに数日歩けば自分の村へ帰れる。 「もう随分歩いたな。あと少しで次の村につくはず」 目の前に見える丘を登り眼下を見ると 村が壊滅していた。
六郎は目の前の光景が信じられないといった様子で息をのむ。立ち尽くしているうちに、いつのまにか雪が降り出していた。 急いで村へ向かう。 このあたりに他に村はない。 その村で食料を得れなければ旅が終わってしまう。 旅だけではなく命も。 息を切らしながらもう村とは呼べない場所にたどり着いた。 家だったものは巨大な氷柱に破壊され、そこらじゅうに人の形をした氷像が在る。 「生きてる人はいないのか!?」 必死に辺りを走り探し回る。――いた。一人いた。 「おいここで何があったんだ?」 振り返ったソレは六郎がみとれるほどの美少女だった。しかし服装がおかしい。 この雪景色の中、衣一枚ほどしか着ていない。六郎はソレの雰囲気に背筋を凍らせる。 「お前は……」 「人間。いい男。欲しい。手に入れる」 ソレが何か言っている。無機質で冷たい声だ。 ソレが近づいてくる。 「く、来るなっ」 六郎は逃げ出したかった、しかし恐怖で動けない。 ソレが雪を右手からはき出した。そこら中に在った氷像にされてしまうのかもしれない。 目を瞑る。ポケットに入っていたお守りが熱くなるのを感じる。十数秒ほどたった。 「何故。人間。凍らない」 ソレが言う。六郎は目を開けるが体には何も変化がない。ソレは酷く動揺しているようだ。 六郎は何か尋ねようと声をかけようとする。しかし、ソレはどこかに飛び去っていってしまった。 いつのまにか空は暗く、雪が吹雪いていた――。 どうして彼は凍らなかったんだろう。いままでは欲しい男がいたら凍らせて魂を手に入れてきた。 しかし、今度の彼は手に入らない。こんな事は初めてだ、いらいらする。
雪女としての力が使えない。人間の彼は今何をしているだろうか。人間? 人間があの吹雪の中大丈夫だろうか。 私が全て凍らせてしまったあの村に一人で。気になる、しかし会った所でどうするのか。 人間とほとんど話したことがない。私の話す言葉は上手いとはいえない。 彼は酷く恐怖していた。あの村の人間も皆恐怖していた。 恐怖した人間を凍らせて魂を奪う。これでいままで満足していた。けれど、手に入らない今思い直すとそれは一時の満足だったのかもしれない。 外は心地よく吹雪いている。こうして悩んでいる間にも彼は……。 あの村へ戻ってみよう。 六郎が倒れている。辺りは降り積もる雪によってさらに白く染まっていく。 六郎の体が頭以外雪に埋った所でソレが現れる。ソレはどうやら雪女だったようだ。 悲しそうな表情でで雪女は言う。 「男。倒れている。しっかりして」 六郎を抱え荷物と共に空へ飛ぶ雪女。六郎の体はぴくりとも動かず酷く冷え切っている。 雪女が向かっている先は洞窟のようだ。 吹雪いてる雪を気持ちよさそうにうけながら、けれど六郎を心配し物凄い速さで空を飛んでいく。 洞窟にたどり着いた。雪女はすぐに六郎の荷物を開き火を起こそうとする。 「火。でも雪山。大丈夫なはず。これくらいの火。ここでの私は弱らない」 火が苦手なはずの雪女だが、なんなく火を起こす。そして、六郎の体についた雪を払い六郎の体を火に近づける。 数時間ほどたっただろうか。温かくなった洞窟の中で六郎は目を覚ました。 「ここは?」 六郎には見慣れぬ場所。自然と出た声に別の声が重なる 「大丈夫?」 声のしたほうへ目を向けるとあのときのソレがいた。 「な、お前は何故ここにいる? ここはどこだ? お前は何者だ? 村をどうした?」 恐怖からか矢継ぎ早に質問を投げかける。 「もうすこし。ゆっくり。喋って」 どうやら相手は言葉があまり得意ではないらしい。まず、聞いた。
「お前は何者だ?」 今度は伝わったようだ。 「私。この辺り一帯。雪の化身。雪女」 「ここはどこだ?」 「洞窟。あの村から数キロ先の」 「何故ここへつれてきた?」 「死にそうだった。それにあなたの事。気になる」 六郎は言葉に詰まる。目の前の美少女にそんな事を言われたらそうなってしまう。 しかし相手は雪女だと言う。それにあの村を壊滅させたのも。 恐怖が再び心を支配する。 「村をどうした?」 「欲しい物。手に入れるため。ああした」 冷たく言い放った。しかし表情はどこか悲しげで、言葉の通りの非情さがあるようには見えなかった。 「すぐにもとの場所に帰してくれ」 「無理。あなたの体。自分が思ってるより、弱ってる。危険」 帰してくれる気はまだないようだが、心配してのことらしい。 恐怖が少し和らぎ旅人として好奇心が勝り始めた。 「しょうがない。ここに居るよ」と言うと 「よかった」 雪女は微笑むのだった。 洞窟にて雪女との奇妙な同棲が始まってはや一週間。 食事は雪女がウサギ等を獲ってきてくれた。雪女のくせに火が起こせたり、人間と居るのを喜んだり変な奴である。 言葉も大分ましになってきた。一週間もたてば色々な事を話した。 名前も聞いた、雪音というらしい。 俺としても結構楽しかった。体は治っていたけどもっと一緒にいたいと思い始めていた。 もし雪音が良かったら自分の村で一緒に暮らせるかもしれない。
楽しい。いままで何も話さず凍らせてきたから、人間と居る事がこうも楽しい事だとは思わなかった。 彼は旅で見てきた色々な話をしてくれた。魂を無理やり手に入れて一時の満足を得るよりも、 楽しい状態が長く続く今の状態のほうが良かったと気づいた。でも彼の体調は既に良好だ。 いまにも出て行ってしまうかもしれない。 そうなる前に言っておきたかった。 「あのさ、雪音」 六郎が何か言いかける。それを聞いた雪音は、出て行くのかと思い慌てて言葉をかぶせた。 「駄目。ずっと一緒がいい。あなたの事愛してる」 雪音は震えながらしかしはっきりと言った。 六郎は驚いた。こちらが言おうとしていた事を先に言われたようだった。 言われた言葉を聞き間違いじゃないかと思い返し、言った。 「俺もだ」 了
887 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:06:50.07 ID:G9IBUvX80
品評会のお題、投下しても良いの?
888 :
◆D7Aqr.apsM :2008/01/12(土) 00:07:37.41 ID:stOVT9tA0
おくれました。 第九十三回品評会 お題:告白 開催です。
889 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:11:58.19 ID:VLXlIfMm0
890 :
賽切 ◆dHfRem3ndk :2008/01/12(土) 00:15:52.43 ID:G9IBUvX80
投下します。 お題:告白
891 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:18:16.23 ID:G9IBUvX80
? 投下できない
892 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:19:21.66 ID:hHlDafFB0
行数大丈夫?
893 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:20:04.85 ID:G9IBUvX80
楽しいときは笛の音。 あの人を好きになってから鳴り続ける笛の音。私の心の中だけの音。 誰にも邪魔されない笛の音。 好きだと言えなくても、あなたを好きであるだけで楽しいから。 ずうっと隠している笛の音。目線で追ってバレないように。 わたしの体は放送室、わたしの皮膚は防音壁、音は外に出さないように、目線で追ってバレないように。 挨拶ができて良かった。一緒に掃除が出来て良かった。同じ教室で良かった。 今日が晴れてて良かった。曇りでも雨でも良かった。笛の音が途切れなくて良かった。 他の女の子があなたのことを好きじゃなくて良かった。 同じ時間を生きていられて良かった。誕生日が近くて良かった。 家庭科のあまったクッキーを食べてもらえて良かった。 三年間おなじクラスで良かった。でも勇気がないのは悲しかった。 時々泣きたくなって悲しかった。でも笛の音だけは鳴り響いてて、わたしはどうして良いか解らなかった。だから多分あれは運命だった。 「でね? あなたとわたし以外、みんな気づいてたんだって。何でだろうね?」 わたしはそう言ってあなたの顔を見る。瞳をのぞきこむ。 あの時の放課後、2人きりになった時からずっと変わらない笑顔を、一番近い場所からのぞきこむ。 勇気を出せて良かった。あなたが答えてくれて良かった。 とても幸せな笛の音、あの時から鳴り響く2重奏の笛の音。 おわり
894 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:21:28.34 ID:G9IBUvX80
出来ました。 何だったんだろう?
895 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:22:57.01 ID:2ceHQ/Ms0
書き込みに成功してるのに、ちゃんと反映されてない って感じ? 俺も以前なったなぁ 原因はよくわからんけど
896 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:23:26.13 ID:hiSWxcrC0
なんか特定の行数でどうこうじゃなかったっけ kwskは知らないけど・・・
897 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:24:14.31 ID:stOVT9tA0
ごめん、以降品評会作投下する人、
名前欄に 「タイトル」 「レス数」 「酉」 って入れてね。
たとえば、
>>893 の人の場合、
賽切 1/1 ◆dHfRem3ndk
みたいになるように。
まとめの人がやりやすくなるから。
898 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:26:45.24 ID:G9IBUvX80
>>897 ごめんなさい、初参加で解りませんでした。
次回から気を付けます。
899 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:29:21.62 ID:stOVT9tA0
900 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:35:50.41 ID:Dqb5d6tq0
初心者といえばあれだな レスごとに酉が変わる
901 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:38:31.54 ID:stOVT9tA0
おれなんて何を隠そう酉の付け方を知らなかったしw
902 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:42:03.37 ID:A3s8a4Lo0
903 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:43:56.73 ID:stOVT9tA0
>>902 #適当な文字列
シャープは半角。かな?
904 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:44:07.12 ID:Dqb5d6tq0
名前欄に#入れて後ろに適当な文字を入れる
905 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:44:52.64 ID:qUyW9RPL0
>>902 半角の#っていう記号と好きな文字列を名前欄に書けばおk。
例:#bnsk
土日図書館に行って品評会書くかなあ。もし黒メガネかけてるマカーが
小説書いてるのを見かけたらテキトーにニヤニヤしてくれwww
まあbnskerが俺の地域にいる訳無いけどなw田舎だから。
906 :
さびしいどうし0/5 ◆NEETwgvYaU :2008/01/12(土) 00:44:53.26 ID:ePhWr89X0
品評会「告白」投下いたします!
907 :
さびしいどうし1/5 ◆NEETwgvYaU :2008/01/12(土) 00:45:19.08 ID:ePhWr89X0
とある城下町に、一人の旅人が訪れた。 旅人は器用な男で、アコーディオンの音を旅の話と共に響かせ、紙と鉛筆があれば絵を描き、 それで足りなければ日雇いの仕事で路銀を稼いでいた。 旅人は人通りの多い場所を見つけ、慣れた様子で芸を始める。この日はいつになく客が喜んだ。 おかげで銭入れの袋はいっぱいになった。 旅人は久々に酒場に行くことにした。すっかり日の暮れた街、騒がしい屋内。旅人はそこで人の温もりを感じる。 旅は孤独を纏い、どこまでもついてくる。しかも慣れることは無い。 だが、旅人は旅を止めない。旅の経験こそ、自分の存在価値であると信じている。 だから、旅人は歩き続ける。それを運命だとでも言うように。 「おお、ラックじゃないか」 旅人は自分の名前を呼ばれて振り向く。そこには知り合いである行商人の男がいた。 「久しぶりだな、三か月ぶりだっけ?」 言いながら男は隣の席に着いた。この男と知り合ったのは男の言うとおり三か月ほど前で、 そのとき旅人の芸に感動し、宿まで貸してくれた。ラックという名前もそこで教えたのだ。 「聞いたぜ。また腕を上げたんじゃないか?」 ラックは首を横に振って、まだまだだよ、という仕草をした。そこからは仕事の愚痴や芸の感想、 その他の雑談を酒を飲みながら交わした。 「でよお、ラック。お前さんに預かってほしいものがあるんだ」 ここには無いということで、会計を済ませて男の馬車へと向かった。 石畳の道を歩くたびに喧騒が遠のく。街は酒場以外は深い静寂に包まれていた。 馬車に辿り着くと男は荷台から何かを取り出した。始めは暗くてよくわからなかったが、 その正体に気づいたとき、ラックは言葉を失った。 心臓だった。しかもそれ単体で脈を打っている。
男の話によると、始めは別の行商人の荷台の中に紛れ込んでいて、 粗末にするわけにもいかないからと、彼らの間を行き来していたそうだ。 「だが、このままってわけにもいかんだろう?旅人のあんたなら、なにか知っているかもと思ってな」 夜が明けて、ラックは城下町を後にした。得体のしれない心臓と共に。 歩くだけで一日が終る。それはラックにとってよくあることだった。 この日も沈みそうな夕陽を背にテントを張っていた。 テントの中、ラックは心臓をずっと眺めていた。 生きているのか、これ自体が生き物なのか、それすらわからない。 だが触れてみると確かに体温はある。独りの夜、ラックは心臓を胸に抱いて眠りについた。 旅は続く。得体のしれない温もりと共に。 街で芸をしている時も、胸ポケットに心臓を入れながら行った。 さびしい夜は優しく抱いて鼓動を確かめた。 心臓は、ラックにとってかけがえのないものへと変わっていった。 ラックの旅の話は客を満足させることが第一であったため、 ある程度の嘘や過大な表現は含まれているが、 事実のみを基本として作っている。 ある夜、テントの中で心臓を抱きながら旅の話を何の気なしに口ずさんでいると、あることに気づいた。 「悪魔の町」という話がある。 心やさしい女の子が悪魔に魅入られたせいで、心を持っていかれてしまった、という話。 この心臓と関係があるかもしれない。 ラックは地図を広げる。話の出所は書き込んでいる。 あまり思い出せないが、なにか手がかりがあるかもしれない、そう思った。
909 :
さびしいどうし3/5 ◆NEETwgvYaU :2008/01/12(土) 00:45:49.17 ID:ePhWr89X0
ラックは心臓を胸ポケットの内側に入れてから、目的の町に足を踏み入れた。 町の人の話を聞いていると、どうやらただのおとぎ話ではなく、本当に心のない少女がいるらしい。 言われたとおり、ラックは教会を訪ねることにした。 神官に心臓を見せると、驚いた様子で、 「私は先々代から伝え聞いたものですから……まさか、これが鍵なのか……」 と、心ここにあらず、といった感じで言った。 とにかく、数十年の時を持ってしてなお、伝説は続いているのだそうだ。 神官はラックについてくるように言い、礼拝堂の奥へ続く廊下を抜け、 さらに階段を降りて、ランプを灯しながら古い地下道を進んだ。 埃っぽい道を抜け、錆びた扉を目の前にする。神官は 「心臓をかかげてください」 と言った。言われたとおり心臓を持ち上げると、扉の外から光が漏れた。 『お前は……彼女を……守れるか…………』 そんな声と共に扉は開かれた。
910 :
さびしいどうし4/5 ◆NEETwgvYaU :2008/01/12(土) 00:46:02.12 ID:ePhWr89X0
室内は光で満たされていて心臓は手を離れて宙に浮いた。 そしてその向こうには年月を思わせない凛とした姿で、少女が台の上に仰向けになっていた。 やがて心臓は少女の体の中へと入っていく。 少女が目を覚ました。 少女はラックを見て、 「あなたが私を起こしてくれたの?」 と言った。ラックは頷く。彼はもう心臓はもう自分のものではないと思った。 「わたし、あなたと一緒に居たい」 少女は起き上がり、ラックの手を取ってそう言った。 「悪魔さんがね、ここには君の敵しかいないからって言ってここに連れてきてくれたの。 悪魔さんは『いつか君を迎えに来てくれる勇者様を待つんだ。それまでお休み』って言った。でも」 少女は一呼吸おいて、 「でも、私は悪魔さんが言わなくても、あなたとずっと居たい。そう思ったはずなの。だって、この心が教えてくれるもの」 少女は胸に手を当てた。 「あなたはいつもあったかくて、うたも上手で、やさしくて、 でも、さびしがり屋さんで、口下手で、だから、だから」 ラックは少女の泣きそうな顔を見、震える声を聞き、その心臓を感じてみたくて、 少女を抱きしめた。少女ももう、何も言わなかった。
911 :
さびしいどうし5/5 ◆NEETwgvYaU :2008/01/12(土) 00:46:15.71 ID:ePhWr89X0
「悪魔の町」という話は、身寄りのない少女が働きながらも 懸命に生きる姿を見て放っておけなくなった悪魔が、 自らの力のすべてと引き換えに少女の時間を止めて、 ふさわしい人物が現れるまで扉を開かなかった、という話が本当のところらしい。 その伝説の少女を隣に置いて、地図に印をつける。 やさしい悪魔の顔のマークを描くと、少女は嬉しそうに笑った。 (守ってみせるさ) 少女にせがまれて、ラックはアコーディオンを手に取り、語りだす。 語り続ける、二人のストーリー。
912 :
◆NEETwgvYaU :2008/01/12(土) 00:46:56.10 ID:ePhWr89X0
ああ、終わりって書くの忘れた! 以上です! 感想待ってます!
913 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:51:19.30 ID:A3s8a4Lo0
914 :
◆Konmai..bc :2008/01/12(土) 00:53:05.90 ID:Dqb5d6tq0
916 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:56:56.00 ID:R+BATB1g0
パっとでの素人なんだけど品評会参加してもいいんだよね?
917 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:57:39.36 ID:BcqyHA3G0
テンプレが読めるのであればどうぞ
918 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 00:58:18.90 ID:stOVT9tA0
ありがとう、神経質でテンプレ読んでも確認したくなっちゃうんだ
920 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:01:43.52 ID:G9IBUvX80
まてよ?作品にタイトルをつけなきゃ駄目なのか? う〜む。
よし、お題くれ!
カオス
かぼす把握
924 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:04:44.40 ID:G9IBUvX80
>>921 品評会中も、普通にお題貰って文章書いても良いの?
926 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:06:17.53 ID:G9IBUvX80
>>925 いや、最近来たばっかりでよく知らないんだ。
927 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:06:49.13 ID:3oechMAT0
別によい
お、いいのか、 じゃあ俺も先にお題ください↓ 何この新参ワールドw
空気
空気了解した
931 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:14:27.19 ID:W/wm9WSy0
品評会開催中なら別に(ry ↓だが御題くれ
932 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:14:57.82 ID:A3s8a4Lo0
そろそろ次スレの季節か……早いもんだ。 思えば俺は、このスレだけで一体いくつの作品を投下したのだろうな。 まぁ、それも最早どうでも良い。 品評会の作品を書く。 それが俺に残された唯一の道……俺の生きた証…… 告白か……いい言葉だ さて書くか
933 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:15:13.06 ID:Di7m2JDJ0
934 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:15:19.45 ID:Y/X/NuuMO
935 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:15:35.11 ID:A3s8a4Lo0
936 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:19:32.91 ID:W/wm9WSy0
937 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:28:28.30 ID:W/wm9WSy0
80行じゃまとまんねぇ\(^o^)/ 持ち時間そのままに行数指定を「150行以上180行以内」に変更
938 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:30:08.67 ID:E6+Jmrr80
(( (ヽ三/) (ヽ三/) )) . (((i ) ___ ( i))) / / /_ノ ヽ_\ ヽ \ ( く /( ●) (●)\ > ) 空気?いいえ、ケフィアです。 \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' / ヽ|  ̄ |/ \ /
939 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:44:18.92 ID:A3s8a4Lo0
いちおう保守
940 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 01:46:10.60 ID:stOVT9tA0
もう一発
941 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 02:02:47.75 ID:kCWwOa650
保守ついでに投下しますん お題、カオス 3レス予定
942 :
顔、擦りむいたよね? 1/3(お題:カオス) :2008/01/12(土) 02:04:24.77 ID:kCWwOa650
夏。 世間では盆と言われる頃合。 縁側で寝ていた僕は、近くに人の気配を感じて起き上がる。 「……気のせいか」 「何が?」 「うわっ」 背後から声。 幼なじみのユカリである。 「おはよう、来たよ」 そう言ってユカリは、目を細めて笑う。掲げた手には、缶のコーラが握られていた。 「どうせ、また振ってあるんだろ?」 以前こいつから貰ったコーラは力いっぱい振られていて、プルタブを開けたところで噴出してきた。 それを見てこいつは下品な声を出して笑っていたのだ。 生涯僕は、そのことを忘れないだろう。 「やだなぁ。同じネタを何度も繰り返す、あたしじゃないよ!」 嘘をつけ、と思った。証拠に、ユカリはコーラを背中に隠した。
943 :
顔、擦りむいたよね? 2/3(お題:カオス) :2008/01/12(土) 02:05:11.75 ID:kCWwOa650
「紫外線、浴びまくりだね」 「夏だしな」 「皮膚癌! チアノーゼ! カレー曜日!」 「……夏だしな」 「その内、宇宙から萌えビームとか出るんじゃない?」 「それはやばいな」 よく分からないけど、猛然にやばいと思う。それはもう、怒涛の勢いで。 「まあ、今日来たのには、特に意味は無いのよ」 「いつものことだな」 「うん」 ユカリは言って、縁側から家の中に入ってどこかに向かう。 勝手知ったる何とか。迷うこともないだろうし、放っておくことにした。 しばらくして、ユカリは何かを持って戻ってくる。 白い冷気を放つそれは、冷凍庫でキンキンに冷やされたアイスキャンデーだった。 「ユカリはいいものをみつけた!」 どこの勇者だ。 僕は項垂れつつも、差し出されたそれを受け取る。 「これ、何の味?」 頬張ってみてもよく分からないらしい。ユカリは首を傾げた。 「確か、コーラ味」 僕は記憶を頼りに、そう答えた。というか、パッケージに書いてある。 「そんな気もしてきた」 「僕のはソーダ味みたいだけどな」 「コーラが良かった?」 「どっちかと言うと」 悪態をつきつつも、僕はソーダ味のアイスを食む。 ソーダもコーラも変わらない。 そう思ったのだ。
944 :
顔、擦りむいたよね? 3/3(お題:カオス) :2008/01/12(土) 02:06:21.12 ID:kCWwOa650
「ね、こっち向いて」 「ん――?」 言われたように、僕は反射的に顔を向ける。 直後、僕の唇には柔らかい何かが触れて、咥内にはコーラ味の何かが流れ込んできた。 「ばっ、お前っ!」 僕は咄嗟のことに動揺しながらも、飛び跳ねるように後ずさった。 「……どう? コーラ味、美味しい?」 ユカリは自分の唇を人差し指で押えて、そう言った。 心臓が脈を打つ。今まで感じたことの無い動悸だ。 「ねえ、どう?」 再度、ユカリが問うた。 ソーダとコーラの混じったアイス。 本当のところ、もう飲み込んでしまって分からなかったのだけど。 残った舌の感触。 チリチリと痺れるように痛い。 「……カオスな味がする」 そう答えるのが精一杯だった。 「えへへ」 何が嬉しいのか、馬鹿みたいに笑うユカリ。 夏。 僕の幼なじみは、太陽のような奴だった。 <おわり>
945 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 02:06:55.55 ID:kCWwOa650
以上です お疲れ様でした
946 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 02:19:59.38 ID:Di7m2JDJ0
なんか凸凹した文章だな
947 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 02:39:09.34 ID:DTsNk9BSO
今週の品評会は、いつもと違った書き方で挑むぜ 保守
948 :
布団の手記 0/4 ◆wb/kX83B4. :2008/01/12(土) 02:46:32.58 ID:wuSVZEOk0
投下します。
949 :
布団の手記 1/4 ◆wb/kX83B4. :2008/01/12(土) 02:49:05.70 ID:wuSVZEOk0
僕は人付き合いの下手な人間だ。僕が考えるに、自己中心的な人間だからだろう。 もっとも、僕を自己診断してそう思った訳じゃない。周りからそう言われるから そのように思うだけだ。自分で気付くなら自己中心的とは言えないに違いない。 もうずっと前から自己中心的な生き方だ。というのも、保育園生の時から、 先生からたくさん叱られたり、習い事で隔離されたりしていたから、15年の間 ほとんどそんな生き方だったに違いない。 そんな僕の生き甲斐と言えば、自分の醜悪さを指摘されたときに開き直って、 だからなんだと強情を張ることだ。何かを盗んだり、脅し取ったりすることが 無いのだからこれくらい当然だとでも思っているようにしてね。 「君の言うとおり、僕は自分勝手だよ、だから何だってんだよ。きっと将来は道ばたで凍死しているのさ」 なんて言葉は何度も言ったからもう覚えてしまった。そんな阿呆な事を言っていても、 お茶の一つでも出されれば機嫌を直すような手合いだから救われない。この点、 通りすがりに僕のおしりをバットで殴っていくような不良の方がきっと立派に違いない。 少なくとも彼は僕みたいに簡単に機嫌は直さないだろう。そして、そんな彼を 分別があるつもりの人は「不良」なんて呼ぶんだろう。僕はそんな栄えある呼び名を付けてもらうことは無い。 そういうことを思っているというのに、生きながらえているのは、実は自分が誰よりも聡明で、 有能で高潔だなんて思っているに違いない。 さて、そんなつまらなくて傲慢な人間である僕だから、自分にしか話せない事と言えば 自分のことしかない。 ロケットの飛ばし方の概要なんかを話すのも好きだけどね。聞いてくれるかな? 僕は誰と聞かれたら、個性に乏しい中学生だと答えるだろう。先生の言うことを キチンと聞いて、高校受験に邁進していたね。それだけ聞くと誰のことかわからない中学生、 それが僕だ。さて、今日、志望校の合格発表があって、誰のおかげさまか合格していたんだ。 その後、両親が鯛の活け作りを出前で取ってくれて、その後少しして布団の中にいる。眠いからではないよ。 眠くも無いのにどうして布団にいるのかって?特に理由はないよ。疲れただけなんだ。
950 :
布団の手記 2/4 ◆wb/kX83B4. :2008/01/12(土) 02:49:54.34 ID:wuSVZEOk0
そのころ、去年の11月だったかな。教室の中を歩くだけでも、みっともない自分の顔と 歩き方を他人が見たらどう思うだろうと想像して、焼かれるような感触が背中に広がってた。 自分なんて、教室にいる将来の希望にあふれた人士に比べれば、何に例えようもない ものすごく矮小な存在だとしか思えなかったからだ。なるほど、僕は同級生や下級生の誰か よりは聡明で有能にして高潔かもしれないけれど、何かをすれば笑いものにされる 人間以下の何かでしかなかった。人付き合いがひどく苦手な僕はそんな存在だった。 さて、何の集まりだったかは忘れたけれど、教室で集会が開かれたんだ。 その時司会をしていた女子生徒、天野さんと言う人が、集会の始まりを告げた。 席から立ち上がると、彼女の顔が数メートル先にあった。別に目が合ったわけではないし、 まして彼女が僕の方を見ていた訳ではないのだけれど、目の前が真っ白になりかけて 膝ががくがくした。うん、きっと彼女の事を美しいと思ったからだろう。 ウソを言うのは好きではないから白状する。 彼女の全人格を知っていたわけではないけれど、「好き」だったのは間違いない。 それから3日くらいしてから、だったかな。自分とも彼女とも仲がそれなりにいい男 と彼女とでおしゃべりする機会が出来た。自習の時間で、どういう流れかそんな風に なったんだ。彼女とほとんど話すことは無かったけれど、「**君だっけ?」と言う風な、 神経をえぐられるような質問はされなかった。変人の特権で名前だけは知られてたからね。 初めのうち、いろいろたわいないことを話した。テレビの事とかね。普段テレビは 見ないのに、その前の夜だけ人気バラエティを見ていたおかげで盛り上がったよ。 そのうち、まあ、胸の大きな女の子はエッチだ、とかそう言ううわさについて話が向かってね。 女の子って、結構リアルな話をするもんだなって思った。 それが一段落すると、各人についての話になってきた。「好きな人いるの?」とかそんな感じ。 彼女は好きな人がいるって言った。もう一人の男は、その時席を外してた。僕は、 好きな人がいるけれど、つきあってくれるかどうか不安だ、というような事を言った。 その時彼女が言った台詞は良く覚えている。 「**君、かっこいいから大丈夫だと思うよ」
951 :
布団の手記 3/4 ◆wb/kX83B4. :2008/01/12(土) 02:50:23.17 ID:wuSVZEOk0
うん、言われなくてもわかってる。社交辞令だって。だから、ありがとうって言ったんだ。 自信が付いたって。でも、その時に言いたかった言葉はほかにありそうな気がするんだ。 それが何なのか今でもわからないけれど。 その後、とりとめのない話をしているうちに自習が終わって、会話も終わった。 さて、僕の数少ない友人の中で一番かっこいいやつで山村というやつがいるんだ。 山村は言ったね。好きな人に好きって言うんだって言って。見た目優男風だけれど、 純粋なやつなんだ。そいつがね、みんなの前で、天野さんに告白したんだ。 結果は撃沈。仲間内でパーッと騒ぐことにしてソーダやらポテトチップスやら買い出しに 行こうって事になった。そんなことを校舎の外れのほうで話し合っていたら、ぽつりと山村が言ったんだ。 「生まれて一番、凹んだ……」 みんなしんみりして黙り込んでいると、吉岡君が歩いてきた。彼は成績はほぼトップだし、 体育はそれなりで、かなり容姿がいいというやつだ。普段、颯爽としている彼が、少し 憔悴していたので、みんな隠れて様子を見ていた。吉岡君にはうわさがあった。女子の ほとんどが彼に恋をしているって。そのほとんどには天野さんも含まれている。 その後の展開は予想が付くだろうね。 そう、彼女、天野さんがやってきた。 吉岡君は山村が告白したのを見て、不安でたまらなくなったらしい。 そして、告白 起こったのはハッピーエンド……
952 :
布団の手記 4/4 ◆wb/kX83B4. :2008/01/12(土) 02:51:07.60 ID:wuSVZEOk0
その時はね、うれしかったんだ。あんなにうれしそうな表情の天野さんを見たことが無かったから。 それに、本当は受験勉強に専念しているべき時期だったんだ。だから、天野さんの事を忘れて 勉強できたんだ。毎日7時間は時間を割いたと思う。その間、自分をコントロール出来ているって ずっと有頂天だった。 何とかは忙しさに紛れるって言うよね。結局それだけだったみたいだ。合格がわかって ほっとして、鯛の活け作りなんて食べてたら、天野さんの最高の表情が頭から離れなく なったんだ。それで、情けなく、布団に籠もってるってわけさ。 ああ、今、わかったよ。天野さんに「**君、かっこいいから大丈夫だと思うよ」って 言われたときに言いたいと思った言葉を。 「だったら、俺と付き合ってくれ。」 そう言いたかったんだ。もし、言っていたらどうなっていただろうか。きっと、 天野さんがイヤな思いをしただけだろうね。きっと、それがわかるから、その言葉を 引っ込めたんだろう。 これは、誇れること、成長なんじゃないだろうか。だって、僕は自分勝手な人間だ。 その人間が天野さんの事を考えて行動したんだよ。 やった、やった。僕は成長したんだ。 ついに、人の事を考えて行動できるようになったんだ。 あれ?ほんとにそうなのかな。 いや、違う。僕は自分が振られて傷つくのがイヤだっただけだ。彼女の事を考えていたなら、 山村みたいに告白すれば良かったんだ。あのとき、僕が彼女の思い人の可能性は低かった けれど、もし、そうだったなら、彼女を幸せにすることが出来たんだ。 失敗しても深く傷つくのは僕だけ。成功すれば、僕も彼女も幸せになる。本当に天野さん のことを考えていれば、告白すべきだった。彼女に大きな迷惑がかかるのでなければ。 結局、僕は自分のことしか考えていない自分勝手な人間だ。なんの成長もしていない。
953 :
布団の手記 ◆wb/kX83B4. :2008/01/12(土) 02:51:38.85 ID:wuSVZEOk0
以上、品評会の作品でした。
954 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 03:27:27.73 ID:ePhWr89X0
ほ
お題くれ
956 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 03:30:24.98 ID:BcqyHA3G0
料理
957 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 03:51:54.77 ID:7QRSFxdk0
959 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 03:59:49.82 ID:7QRSFxdk0
>>958 うはwwwwwばれたwwwww
けど小説あんまり書いた事ないwwwww
空気投下しますー
961 :
空気 1/1 :2008/01/12(土) 04:07:12.90 ID:R+BATB1g0
すぅーっと、息を吸う。僕は珍しくないが空気と喋れる能力がある。 「ねぇ、どうしたの?」 いつも聞いてくる、僕はそんな浮かない顔をしてるのだろうか。 「大丈夫だよ」 って答える。いつも通りの他愛のない会話をしていた。 ところが僕は溺れてしまった、空気のない場所で足をつってしまった もう死のうかな……なんて考えも浮かんできてもうダメだと思った。 でもたまに空気に触れてそんな考えが飛んだ、また頑張ろうって思った。 そして自ら強い意志を持って溺れることに臨めた、とても幸せなんだと思っている。 どんなところだって空気に会えれば水たまりに違いない。 それでも僕は空気清浄機を買ってきてしまった。新しい空気に触れたいと思った 「何考えてるかわかってるの?」 聞く。 「ごめん」 としか言えなかった。また空気を泣かせてしまった。僕は空気清浄機を押入れにしまった。 空気は帰ってこなかった。いつもは自然と帰ってきてるのに。 あぁ、そういうことか。僕は理解した 何で帰ってこないかわかったよ。空気が僕を拒んで、空気が首を絞めているからだ。 僕は首を絞められているかぎり何も伝えられないから、 もしはっきり言葉にできても伝わらないかもしれないから、反省はしっかりとしておく。 じゃあね。
アッー!終わりって書くの忘れた!
963 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 04:30:54.63 ID:IFGCRLX20
>>961 ひとつめの空白はいらないと思う
つながってるのが分からなくて最初の文が意味不明に見えた
最後の段落がまだ理解できず困ってる所だが、もう眠いので諦める
よく読むと面白いかもしれない、気がする
空気清浄機の所が良かった
964 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 05:04:17.84 ID:BcqyHA3G0
駄目だ、アルコール入れないと書けない身体になってしまった。 中島らももそうだったっけな。 しかもこの時間が一番筆が進むから困る
965 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 05:29:11.92 ID:2ceHQ/Ms0
夜中にアイデアを思いついたときのテンションの高さは異常 この勢いのまま書きはじめるとするか でも寝て起きたら大抵、しょぼーんてなるんだよな… 久しぶりに1000行きそうね
966 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 05:49:21.77 ID:kF6BGRKd0
ほす
967 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 06:16:48.64 ID:+IfJVqMg0
ほすほす
968 :
('A`) :2008/01/12(土) 06:41:52.50 ID:kF6BGRKd0
ほすほすほす
969 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 06:42:20.40 ID:kF6BGRKd0
……ミスった
970 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 07:17:16.97 ID:rZU/Wh+n0
〜と言う事って場合の「言う」と「事」は開くのが正しいんだっけ?
971 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 07:20:13.53 ID:HDwpTDxX0
ん? どういう事?
972 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 07:21:21.29 ID:rZU/Wh+n0
「〜と言う事」じゃなくて「〜ということ」だったかな、と
973 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 07:27:11.59 ID:HDwpTDxX0
どっちでも間違いではないと思うけど 広辞苑にも「言う事を聞かない」と言う文例があるしねえ 個人的には、動名詞的な「言うこと」と伝聞的な「いうこと」「云うこと(事)」などは、 分けた方が分かりやすいかな、とか考えたりしますが あくまでも個人的な意見ということで……
974 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 07:29:59.25 ID:rZU/Wh+n0
なるほど ありがとう
975 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 07:50:08.72 ID:kF6BGRKd0
ほ
976 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 08:02:42.89 ID:BcqyHA3G0
ほ1 し2 ゅ3 つ4 い5 で6 に7 テ8 ス9 ト10 し11 て12 み13 る14 か15 ら16 ち17 ょ18 っ19 と20 と21 お22 り23 ま24 す25 ね26 ん27 ご28 ろ29 。30
977 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 08:22:52.96 ID:kF6BGRKd0
保守
978 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 08:44:04.98 ID:kF6BGRKd0
ほ
979 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 08:45:46.11 ID:htc1wuYv0
いうこと→しゃべるの類語 言う→話すの同義語 事→内容の同義語 こんな感じかね
980 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 08:51:57.23 ID:AX2O5/s1O
携帯小説書く お題くだしあ
981 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 08:54:18.08 ID:HDwpTDxX0
ソロモンの指輪
982 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 08:55:35.26 ID:AX2O5/s1O
把握
983 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 09:16:15.94 ID:kF6BGRKd0
ほ
984 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 09:46:35.68 ID:HDwpTDxX0
ころも保守てふあまのはしだて
985 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 09:49:35.24 ID:HDwpTDxX0
かくやまだったぜ
986 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 09:51:42.91 ID:yKPQgogy0
あきのたのかりほのいおのとまをあらみわかころもては 血に飢えている
987 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 10:03:01.32 ID:VaBTn/V2O
ネタはあるけど書く気が湧かない またぞろ日曜の夕方から慌てて書き始めるんだろう
988 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 10:04:44.03 ID:yKPQgogy0
>>987 書き始めて三行で空腹のため今鶏肉を焼いている俺もいる
989 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 10:33:31.13 ID:KbI2A/0D0
>>965 その感じよくわかる!
昼とかに起きてだらだら〜ってネットしてるとき突然書きたくなって、そのまま夜まで
書いてしまうときとかあるよな
何か憑いてるっていうの? 小説って気分とかじゃかけないよな〜
990 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 10:53:14.14 ID:stOVT9tA0
品評会作品、とりあえずここまでまとめに転載ずみー。 読み直したりする時間考えるとあと一日半くらいですねー。 書いてる人がんばれー。
991 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 11:00:04.96 ID:Di7m2JDJ0
>>961 接続詞の使い方がおかしい
会話も補完を強要する部分が多いので理解しにくい
992 :
外罰的な、あまりに外罰的な0/5 ◆Br4U39.kcI :2008/01/12(土) 11:09:12.15 ID:gw1Pvfnx0
品評会作品投下します
993 :
外罰的な、あまりに外罰的な1/5 ◆Br4U39.kcI :2008/01/12(土) 11:09:54.17 ID:gw1Pvfnx0
僕はペドだ。ペド野郎だ。 そういう人種は、祖父の時代には賤民などと呼ばれて忌み嫌われたらしい。 だが祖父も小児性愛者だった。加えて本能に忠実なハンターだったのだ。 祖父はフランス人だった。 かつてフランスの種馬と呼ばれた血が騒いだのかもしれない。貪りに貪った。 投げかけられる誹謗中傷をかいくぐり、父を経由して、その性癖を僕にもたらしてくれた。 とんだ害人である。 僕はこれまで平凡で屈託にまみれた、ゆえに楽しい日々を送ってきたつもりである。遊ぶ友人だって両手で数えるぐらいは居る。 西洋人風の顔立ちのせいか、告白だって何度か受けた。 告白に準えて酷薄な返しを、という混血ジョークを理解されず、殴られたことも少なくない。 努めて平常者のように振る舞っていたつもりだ。 ゆえに飢えていた。 ペドフィリア。幼少の頃の印象としては、ピカレスクヒーローのようなものだろうかとも考えていた。 管見というやつだろうか。良い感じに頭が悪い。 まあ今でもあまり重大なことと、捉えきれていない嫌いはあるけれども。 だからといって、軽々しい理由で友人に性癖を披瀝しようなどとは塵も思わない。 幽かに萌え出た叡智の一端が、『人生やめますか?』と凄んでくるからだ。 この逞しい理性が居なければ、今頃悪漢犇めく少年院へ護送されている。 卑しい欲求が本能制御室に入り込んだことを起因として、炉心溶融が起こりかける度、 ギャル男風情な理性修理工が、『ちょい、マジ勘弁して欲しいんすけど』と軽口を叩きながらも、知的外郭を修復してくれている。 無論手抜き工事というおまけ付きで。
994 :
外罰的な、あまりに外罰的な2/5 ◆Br4U39.kcI :2008/01/12(土) 11:10:35.26 ID:gw1Pvfnx0
少子高齢化が悪化の一途を辿る今日にあって、可愛げに溢れた子供達は危急種と呼べる。 限定品には目がない日本人。発揮されるロミオとジュリエット効果。犯罪者増える増える。 しかし僕にとっては少子化など、鍋の縁にこびり付いた麹味噌レベルの、すなわち取るに足らない問題でしかない。 何故なら僕は、幼女から幼男、そして同年代の小柄男子までを、性的欲情の対象として幅広くカバーできてしまう度量の持ち主だからである。 メリットとして、通常のペド野郎に比べて、同年代小柄童顔男子限定とは言えども、視野が数倍へと膨れあがる。この優越感は決して分かるまい。 つまり僕はペドでありバイでもあるのだ。我ながら凄まじい十字架を背負っているではないか。 一時期ネクロフィリアにも目覚めかけたが、なんとか踏みとどまってよかった。 そんなプチ汚れた僕なのだが、昨年、クラスメイトの浦河君に岡惚れしてしまった。 垢抜けしきらない男子である。 学校祭終わりの下校中に、ホテル街への誘導計画を企ててしまうくらいに惚れ抜いていた。 やあ災難だったな浦河君。僕は君が好きで好きで堪らないぞ。 だがその告白は心中に留まり、なかなか湧き上がってはこない。 好ましい物体は独占したい。汚したい。大事にして壊したい。 人間心理の鉄軌をなぞるように、僕の心理は邁進している。 そして制御不能な場所まで来てしまった。頼りの理性すらも兵糧攻めの憂き目に遭い、戦々恐々と防衛戦線より離脱してしまったのだ。 一日五分の妄想が積もり積もって、結果的に箍を外すこととなったのであろう。 今の僕は限りなくフリーダム。 そのくせ切羽詰っていた。
995 :
外罰的な、あまりに外罰的な3/5 ◆Br4U39.kcI :2008/01/12(土) 11:11:19.94 ID:gw1Pvfnx0
困窮した僕は、弟想いな姉に、好きな人が出来た旨を相談してみることとした。 「ふん、これが相手の尊顔ですね」 「はい」 写真を注視しつつ、時折こちらへと視線をよこす。僕は専ら相槌業に従事。 「これはなかなか……」 「はい」 「とてつもない不細工ですね」 その台詞はさすがに同意しかねた。 「冗談です」 姉は目を瞑り、仕切りなおすように一度長い髪を梳いた。 「……で、馨さん」 馨とは僕のこと。フルネームは八千草馨。 「はい」 「なぜ男性?」 不意に質され、目にも止まらぬ速さで顔を背けてしまった。 お父さん譲りのバイなんです。とはさすがに言えなかったからだ。 我が父は結婚を性癖の隠れ蓑としたのである。ちなみに祖父と僕以外は、パートナーである母もこのことは知らない。 もしかして我が家の男は変態しか生まれない血統なのだろうか。 てっきり姉さんなら自分の性癖を熟知しているのでは、と淡い期待を込めて告白したのだが、存外盲目の方らしい。 「あの……なにを?」 「日記です」 姉がベッド下から古めかしい日記帳を取り出し、黄ばんだ紙をペラペラ捲っていく。 心なしかどこかで見たことのあるようなカバーなのだが、一体どこ―――。 「『5月2日 ぼくは、いつかお姉ちゃんとケッコンします!』」 ―――!!?
996 :
外罰的な、あまりに外罰的な4/5 ◆Br4U39.kcI :2008/01/12(土) 11:11:59.79 ID:gw1Pvfnx0
「『チューにつぐチュー。チューチューざんまいな、エッチなまいにちを、おくります! やちぐさかおる』」 「あばばばば……」 「『おくります!』」 「あいっ!」 過去の自分が仕掛けた時限式トラップのお陰で、体中がひきつけを起したように不自由だ。 このうえまだ癒えぬ傷口を深く抉られた場合、僕の家庭内権威は限りなく残念なこととなる。 「おや、もしかして私、弄ばれました?」 今気づいたと言わんばかりに、あら驚いたというジェスチャー。件の日記をくるりと丸め、凍結乾燥した僕の頭をぽんぽんと小突いてくる。 「この記述によると、チューチューざんまいなエンジョイライフを提供してくれるんじゃなかったでしたっけな」 「も、物持ちは良いほうで?」 「なんのために私は未だ清いままなんですか。来年二十歳ですよ。こうなるんだったら我慢せずに襲っとくんでしたかっ」 おでこ辺りを、ぐさぐさ刺してくる。若気の至りとは恐ろしい。加えて何故だか告白されている。 「十年以上も待ち侘びた結果がこれですか。ホモですか」 我輩はバイである。あまつさえロリコンである。 「いいですか馨さん。家族とはゴジョです。いつだってゴジョらなければならないのです」 「ド……ドントマインド。ドントマインドということでここはひとつ!」 「とかく家族とは―――」 独立した感情面へと過剰なアプローチによって、強烈にスイッチが入ったらしく、強烈な説教が始まってしまった。聞く耳なんてどこかに置き忘れてしまったかのよう。 というか姉さんが重度のブラコンだったことを、僕は終ぞ知らなかった。てっきり多少過保護な良き姉様のだとばかり。 「なにか弁解したいことあります?」 「若気の過ちに代表される酷薄なこくは……嘘です嘘です……」 「躊躇わず言ってたら、さすがにブッ飛ばすところでしたよ……?」 視線が交わった瞬間、本気で殺されるかと思った。しかし何故だろう。下腹部で蛇蝎の如き昂りが鎌首をもたげたのが鮮明に分かるのは。 その後も彼女の私情丸出しな説教は、延々続いていく。そんな辛らつな言葉ひとつひとつに神経が毛羽立ち、喜ぶ。この感覚には幾分かの公然性が認められた。 誰もが何かしらの欠陥を抱えて、地上を這っているということだろうか。
997 :
外罰的な、あまりに外罰的な5/5 ◆Br4U39.kcI :2008/01/12(土) 11:12:47.17 ID:gw1Pvfnx0
姉さんは円形脱毛症を経て、間もなく引きこもった。精神状態は芳しくなく、扉の向こうから母を怒鳴り散らす始末だ。 それを契機に、僕は父から『クラッシャー』という二つ名で呼ばれるようになるし、様相は滅茶苦茶と呼ぶに値した。 これが姉の性癖を拒絶したことによる反動だと捉えるなら、告白とは酷く恐怖に値する事象なのだと分かる。 例えそれが子供の何心ない戯言だったとしても、時として対象者の心を陰惨に穿つこともある。 同時に、単に姉が弱かっただけなかもしれない。とも考える。 首を傾げる僕に、祖父は言った。 体内で膨張する危うい風船が破裂しかかるとき、人は追い立てられるように、未熟にも事を成そうとするのだと。 実感こもり過ぎである。ドサクサに紛れて過去に遺棄してきた罪業すら正当化しようとしていないか。 そんなことを主な反論材料として、努めて事務的に攻め込んでみた。 「孫が苛める……」 祖父は間もなく母に泣きついた。年のためか最近やけに涙もろい。 次の日、えらくご機嫌な父から、新たに『爺クラッシャー』の二つ名を授かった。年寄りをいびるのが楽しみとは、父も些か悪趣味な人である。 「……良いわね、若さって」 いつしか母も多量の罵詈雑言を浴びているうちに、懐古の詰った海で溺水するようになっていった。 こうして実に個性豊かとなった家庭には、普遍とは異なった形の安寧の兆しが充満している。 不安定でいて安定している姿は、やじろべえを思わせた。 張りつめた環境には、そこはかとない充足感がある。幸せとはこのことだと断言されれば、否定しきれない。 さて、これから僕はどんな指針を手にすれば、清澄な一歩を踏み出せるのか。 ドタバタしているうちに春休みとなってしまったため、近頃は浦河くんに会うこともない。 伴い一時期パンパンに膨らんだ情欲も、萎みがちである。性癖の告白と好意の告白をセットで行う体力が、著しく不足している。 もう気運が高まることはないのかもしれないが、別にそれならそれで構わない。興味は元からなかったものとなる。 僕は刹那的に好きなもののみを愛でるのだ。 なんにせよ地盤の確かな逃避路が見つかるまで、告白という選択は控えておこうと考え、鼻歌混じりにヨーグルトを頬張った。 〈了〉
998 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 11:13:07.85 ID:gw1Pvfnx0
以上です。ありがとうございました
999 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 11:16:37.69 ID:0LAy+mRq0
1000 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/12(土) 11:18:03.32 ID:BcqyHA3G0
1000ならみんなの文才が俺に吸収される
1001 :
1001 :
Over 1000 Thread /\___/\ / ⌒ ⌒ ::: \ | (●), 、(●)、 | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ,,ノ(、_, )ヽ、,, | < A Happy New Year ! 2008 お正月 | ト‐=‐ァ' .::::| \_____ \ `ニニ´ .:::/ /`ー‐--‐‐―´´\