( ^ω^)ブーンがマウンドに立つようです

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:15:55.51 ID:0dnbnPjU0
代理
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:17:20.00 ID:NnGR8ETt0
>>1
ありがとうございます。

先行く道も分かりませんが、宜しければお付き合い下さい。
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:17:52.25 ID:NnGR8ETt0
 実況「ピッチャー内藤、振りかぶって投げた!」

 ―――その白球は僕の頭上の遥か上を越えていったんだお。




              ( ^ω^)ブーンがマウンドに立つようです




4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:19:14.29 ID:NnGR8ETt0
【第1話:白球を追って】


――ある秋の朝――


J( 'ー`)し「ブーン、ほら起きなさい。ブーン!」

 それでも起きないなら…とカーチャンは部屋のカーテンを勢いよく開けた。
 外からは強い光が差し込んできて、まさに快晴と言わずして何と言うと言うほどの空模様だった。
 あまり目覚めの良い朝では無いが、重い瞼をこすりながら布団から身体を起こす。

( -ω-)「カーチャン、おはようだお。そしておやすみなさい。」

J( 'ー`)し「ほら、ブーン。はやく起きないと入寮式に送れちゃうわよ?」

 入寮式?はて、何のことだろうか…と考えながらも重い瞼が閉じていく…。

(;゜ω゜)「うわああああああああああああ!?」
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:19:34.43 ID:TSmWn8y90
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6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:20:17.31 ID:NnGR8ETt0
J( 'ー`)し「大丈夫よ、まだ七時だからどうってことないわ。」

( ^ω^)「それならよかったお、今日だけは絶対に遅れられないんだお。」

 さすがカーチャンだ、と思いながら身支度を整えて食卓へと向かう。
 そう、今日は僕がプロ野球選手としての第一歩を踏み出す大切な日なのだ。
 食卓にはいつもと変わらずご飯に味噌汁、焼き魚なんて物が並んでいた。
 質素な料理だとは思うが、カーチャンの料理はやっぱり美味しい。

J( 'ー`)し「でもまさかあんたがプロ野球選手になるだなんて思ってもいなかったわ。」

( ^ω^)「自分の気持ちに整理がついたから決心できたんだお。」

 そうしてカーチャンと二人で朝食を済ませると、急いで玄関へ向かった。

J( 'ー`)し「ブーン、頑張りなさいよ。体には気をつけて。」

( ^ω^)「わかってるお、それじゃあいってくるお。」

 外の日差しが妙に心地よかった。
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:21:50.84 ID:vDuUPVLxO
まぁガンガレ
支援
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:22:46.54 ID:NnGR8ETt0
――ヤラナイカ寮――

( ゜中゜)「よし、これで全員だな。私がヤラナイカヴィッパーズ2軍コーチの丸中だ、宜しく。」

 宜しくお願いします、と揃って返す。
 この場に集まった選手らしき人数は4人足らずだった。
 さすがに人材が豊富と謳われているヴィッパーズのことはある。

( ゜中゜)「そしてこちらがここの寮長を務めて下さっているクーさんだ。」

川 ゚ -゚)「みんな今日から宜しく。何でも気軽に相談してくれて構わない。」

 腰の辺りまで真っ直ぐに伸びている黒い髪が特徴的でとても整った顔立ちをしている。
 僕と同じぐらいの歳だろうか?
 しかし、その若い見た目に兼ね揃え大人びた雰囲気を放っていた。

( ゜中゜)「とりあえず説明はこれくらいでいいだろう、他に質問はあるか?」

\(^o^)/「僕の部屋はどこですか?」

 それを聞いた途端に丸中コーチの顔が引きつった。

(;゜中゜)「それは寮長の方から聞いてくれ。」
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:25:03.76 ID:NnGR8ETt0
川 ゚ -゚)「あぁ、そうだね。まずは君達の部屋から案内しようか。基本的に2人で1部屋だからそれだけは覚えておいてくれ。」

( ^ω^)(絶対に彼とは一緒になりたくないお…。)

 願いは虚しくも数秒後に散った―。

\(^o^)/「同じ部屋だね、宜しく。人生オワタ」

(;^ω^)「よ…よろしくだお。」

 この先やっていけるんだろうか、そんな事を思っていると、カバンの中の携帯電話が鳴った。
 幸いにも自由時間を与えられていた為、その電話をとった。
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:28:04.15 ID:NnGR8ETt0
('A`)「あ、ブーン?オレオレ、俺だよ。」

( ^ω^)「なんだお?今さらオレオレ詐欺かお?それに僕はおじいちゃんじゃないお!」

('A`)「相変わらずだな、ブーン。ドクオだよ、ドクオ。」

( ^ω^)「なんだ、ドクオかお。そうならそうと最初から言って欲しかったお。」

('A`;)「お前もしかして素で俺だって分からなかったのか?昔からの親友だと思ってたのに!」

( ^ω^)「嘘だお、本当はちゃんと気付いてるお。伊達に20年も友達やってないお。」

 彼はドクオ、今日から同じチームメイトになる。
 僕よりも4年早くプロ入りして、今やチームの主軸を打つ一流選手になっていたが、やっぱりドクオはドクオだった。

('A`)「ほっとしたぜ…今日からまた一緒に野球ができるな、お互い頑張ろうぜ。」

( ^ω^)「ありがとうだお。また集合があるみたいだからそろそろ切るお。」

 こんないつでも言える些細なことを言ってくれるドクオの細かい気配りが大好きだった。

( ^ω^)「そうだお…今日からまたドクオと一緒に野球ができるんだお。」
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:32:35.74 ID:NnGR8ETt0
 そんな喜びを噛み締めていると、また携帯電話が鳴った。
 今度はなんだろう?と思いながら電話を手にとった。

( ゜中゜)「あぁ、内藤か?そういえば、お前今から一軍に合流してくれ。」

( ^ω^)「わかりましたお。ところで、一軍はどこで練習してるんですかお?」

 今オフは投手陣が相次いでケガで二軍行きになっているというのを聞いていたため、一軍というものに抵抗は無かった。

( ゜中゜)「あぁ…それなんだが、今から宮崎まで飛んでくれ。」

(;^ω^)「え、宮崎ですかお!?」

 そんな唐突に無茶な、そう思ったがここで口に出してはいけない。

( ^ω^)「わかりましたお。今日の夜には着くように急ぎますお。」

( ゜中゜)「あぁ、そうしてくれるとありがたい。じゃ、そのように頼むぞ。」

 生憎と荷物はまだ整理していなかったので、これをそのまま空港まで運ぶだけということもあり移動は非常に楽だった。
 しかし、ブーンは肝心なことを忘れていた。
 生まれてこの方、飛行機などに乗ったことが無かったのだ。
 空港についたはいいが、どうしようか?
 ドクオに電話しようか、コーチに電話しようか、カーチャンに…は聞いても無駄だろう。
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:36:16.44 ID:NnGR8ETt0
ξ゚听)ξ「あ…あの。どうかしました?」

(;^ω^)「あへっ?」

 突然声をかけられた為に声が裏返ってしまった。
 どうやらあまりにも挙動不審だった為に心配になって声をかけてくれたみたいだ。

ξ゚听)ξ「いや、少し不審な動きをされていたので…。」

 えらくストレートに言われてしまったが、せっかくのチャンスだ、と思い聞いてみることにした。

(;^ω^)「実は飛行機に乗るのが初めてなんですお…。だからどうすればいいか分からなくて。」

ξ゚听)ξ「どこ行きの便に乗るの?」

(;^ω^)「み…宮崎ですお。」

ξ゚听)ξ「あら、奇遇ね。私もこれから宮崎行きの便に乗るわ。もしよかったら一緒にどう?」

( ^ω^)「是非、お願いしますお。」

 いい人に出会えてよかった、そう思った。
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:37:41.19 ID:NnGR8ETt0

ξ゚听)ξ「べ…別にアンタの為じゃないんだからね!」

 そう思っていたのに、唐突にこんなことを言われてしまった。
 どうしてだろう?

 その後、彼女は慣れた手つきでチケットを取ってくれた。
 どうやら気を使ってくれたようで、飛行機内の座席も隣同士にしてくれたようだ。
 やけに手つきがいいが、彼女の仕事はなんだろう?
 そんなこんなで飛行機に乗ったはいいが…。

(;゜ω゜)「ウッ…気持ち悪いお。」

ξ;゚听)ξ「ちょ、ちょっとアンタ、何してるの?大丈夫!?」


 ――その後のことはあまり覚えていない。

14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:39:59.15 ID:NnGR8ETt0
――宮崎キャンプ地――

( ^ω^)「やっとついたお…。」

 ほんの数時間飛行機に乗っていただけのに、何日ぶりに地上に帰ってきたのか分からない。
 それぐらいに嬉しさを隠しきれなかった。
 しかし、それと同時に飛行機にも馴れないといけないのか、そう考えると気が重くなった。

 そうしていると、50後半くらいの男性が声をかけてきた。
 ユニフォームを着ている辺りを見ると関係者だろう。

( ´D`)「あぁ、君は内藤君だね?僕は一軍総合守備コーチの辻だ。」

( ^ω^)「宜しくお願いしますお。」

( ´D`)「丸中コーチから話は聞いていると思う、今日から宜しく。」

 軽く挨拶を交わすと、辻コーチは練習場に案内してくれた。
 その中にはよく野球中継で出てくる選手がたくさん居て、思わず名前を呼んでしまいそうになってしまった。
 改めて自分がプロ野球選手になったんだと再認識していると、遠くから僕の名前を呼びながら駆け寄ってくる選手がいた。
 ドクオだ。
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:42:33.04 ID:NnGR8ETt0
('A`)「おーい、ブーン!」

( ^ω^)「ドクオかお?今日から宜しくだお!」

('A`)「監督から聞いたぜ、一軍スタートだってな。」

( ゚∀゚)「お、こいつがドクオの言ってたルーキーの内藤ってヤツか。」

 風が吹いても微動さえしないぐらいに固めた金髪が特徴的な長岡ジョルジュ選手だった。
 無類のおっぱい好きとしても有名な選手だ。

( ^ω^)「おっおっ、あのジョルジュ選手かお!?宜しくお願いしますお。」

( ゚∀゚)「おう、宜しく。お前もおっぱい同盟入らないか?」

('A`)「ブーン、止めておけ。その同盟に入ったら最後、そのシャツでキャンプを過ごすことになる。」

 よくよく見てみるとジョルジュの着ているシャツの背中には「おっぱい命」などと書いてある。

(;^ω^)「そ…それは遠慮しておきますお。」

 なんだ残念、といわんばかりの表情を浮かべたジョルジュに対して若干の申し訳なさも感じたが、こればかりは仕方が無い。

( ゚∀゚)「それじゃあ気が変わって入りたくなったらいつでも言ってくれ。」

( ^ω^)「考えておきますお。」

( ´D`)「ほら、内藤。話を交わしてないで監督や他のコーチに挨拶してこい。」

( ^ω^)「わかりましたお。それじゃあジョルジュさん、ドクオ、また後でですお。」
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:42:57.91 ID:NnGR8ETt0
 これから上手くやっていける。
 そんな自信が心の内から湧いて出てくるようだった。














 第1話 終わり
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:44:12.65 ID:NnGR8ETt0
>>7
ありがとうございます。

やっぱり文章の少なさが際立ってますね。
とりあえず書いて評価が欲しかったんですが、短編に仕上げるのはどうも難しくて総合には出せませんでした。
すみません。

また練り直して出直すことにします。
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/29(土) 19:46:03.21 ID:HkzakAK90
盛り上がりもなんも無くて1話が終わっちゃったらどこに惹かれて次の話を待つようになるのかね
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
>>18
そうですね、盛り上がる点に欠ける第1話では惹かれるものが何も無いですね。
参考になります、ありがとうございます。

同じ話か別の話かは分かりませんが、もっと工夫してみます。