( ^ω^)と川 ゚ -゚)が現代戦を闘うようです
1 :
afo ◆2z7bKNbsWo :
. -- 、
, ´ ヽ
/ l (●) (●)l
. | | ,、___,,}
、 l { _j ハ おひさしぶり
` ー--ヘ  ̄ ̄ ノ(
. `7 T \ `ヽ
/ { ヽ J
{ ノ }
. } ( 丿
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:37:59.87 ID:0xHK/fBf0
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:38:54.67 ID:yJRZPePvO
最…終…?
最終話かよwwwwはえぇwwww
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:39:04.17 ID:2YOFQfAU0
wktk
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:40:38.51 ID:0xHK/fBf0
〜 2009年11月5日 2320時 〜
遠く南のほうからは、あいかわらずこだまを伴った戦闘騒音が聞こえてくる。
だが、ここ北山通は静かだ。
(,,゚Д゚)「異常なーし…なーんもなし…なーんにも……」
いかれギコが、ブツブツと口の中で呟く。
ミ,,゚Д゚彡「こちら側の通りではネコが散歩をしていまーす…」
フサがいつもの軽口を始めた。
クーの小隊は前進を停止し、補給を待つあいだ警戒任務を命じられていた。
というよりも、今のクー隊にはそれ以外の任務を遂行する余力がなかった。
第四分隊は全滅していた。他の分隊も相次ぐ戦闘で負傷者を多く出していたし、
兵士たちは携行していた弾薬のほとんどを撃ち尽くしてしまっていた。
なにより、みんな死ぬほど疲れていた。肉体も、そして精神も。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:45:19.13 ID:2YOFQfAU0
支援
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:45:46.12 ID:0xHK/fBf0
----チラ裏:--------------------------
いちおう三話構成で考えてたのですww
でもちょっと気に入ったかもこの設定
------------------------------------
月の出ている夜は屋上に出てはならない。
そんな夜は空が明るく輝いているから。
敵から見れば、明るい空にこちらのシルエットを浮かび上がらせることになるからだ。
なので、クーの部隊でも、それぞれが建物の中で警戒配置についていた。
(,,゚Д゚)「なーんにも……なーい…」
窓から外を監視しながら、いかれギコがM4ライフルを裏拳で叩きリズムを取る。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:46:19.03 ID:0xHK/fBf0
窓ガラスは取り外されている。外で爆発が起こったときに割れた破片で怪我をするのを防ぐためだ。
むき出しの窓から入り込む11月の風は寒かった。
ミ,,゚Д゚彡「ひゃあ、敵が100億まん人ほど来たー…(棒)」
別の窓を見張るフサが、機関銃から離した手を寒そうにすり合わせながら呟いた。
三人だけになってしまった第一分隊は、北山通沿いの五階建てのビルに陣取り、
敵の反撃に備えて見張りを続けていた。
クー、いかれギコ、フサは、仕切りをとっぱらったただっぴろいオフィスビルの、
それぞれ方角のちがう窓に張り付き、周囲を監視していた。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:49:07.45 ID:fXIikhdUO
支援
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:50:40.71 ID:0xHK/fBf0
ミ,,゚Д゚彡「なあクー、もう敵は来ないのかな」
フサが首をひねってクーのほうを向き、たずねた。
川 ゚ -゚)「バカ、道路から目を離すな」
ミ,,゚Д゚彡「ほいさ」
フサは再び目線を窓の外に向けた。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:51:28.27 ID:0xHK/fBf0
川 ゚ -゚)「…どうだろうな。この地域のゲリラの主力メンバーは高野川で殲滅したはずだ」
(,,゚Д゚)「敵さん、もうとっくに市内から逃げ出してるに違いねぇよ」
いかれギコが振り向いた。
フサは肩をすくめた。
ミ,,゚Д゚彡「でもあいつら、少人数になっても戦力差にかまわずホイホイ襲ってきやがるからなあ」
道路から目を離さずに、フサが言った。
(,,゚Д゚)「いかれてやがるんだよ、あいつらは」
まったくだ。いかれギコが言うんだから間違いない。
クーはクスッと笑った。
(,,゚Д゚)「あ、お前いま…」
川 ゚ -゚)「うるさい。私語はやめて見張りをしろ。いかれたゲリラが襲ってくるぞ」
クーのほうを向きかけていたいかれギコは、ブツブツいいながら自分の担当する窓に向き直った。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:53:27.51 ID:2YOFQfAU0
支援
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:53:37.72 ID:fXIikhdUO
支援
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:55:52.74 ID:0xHK/fBf0
クーの左脇に吊った携帯無線が鳴った。
「こちらレコナンス・グループ。クー中尉どうぞ」
川 ゚ -゚)「クー中尉だ」
「これから二輪車で北山付近の偵察を行います。
指揮下の部隊に発砲に注意するよう指示を出しといてください」
ア ウ ト
川 ゚ -゚)「了解した。通信終了」
クーは小隊に無線チャンネルを合わせる。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 19:57:51.47 ID:0xHK/fBf0
(,,゚Д゚)「何だ? 斥候が来るのか?」
いかれギコが振り返った。
ミ,,゚Д゚彡「この寒いのにツーリングだってよ」
フサも振り返った。
クーは空いている左手で追い払うしぐさをして、二人を窓辺の監視に戻らせた。
川 ゚ -゚)「クーより各分隊。味方のバイクが偵察に来る。各自発砲には注意せよ」
二つの分隊からほぼ同時に返信が来た。
「第三分隊、了解」
「第二分隊、了解」
(,,゚Д゚)「異常なし…なんにも…」
いかれギコが、またぶつぶつと言い出した。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:03:52.84 ID:0xHK/fBf0
いくらか時間がたった頃、東の高野橋のほうから、くぐもったエンジン音が聞こえてきた。
クーは音のしたほうを見る。
そのバイク兵は意外に近くまで接近していた。
軍用の高性能消音マフラーをつけた、250ccのオフロードバイクだった。
ヘッドライトを消していたので近くにくるまで気づかなかったのだ。
バイクは、クーたちのビルの角で左折し、南に向かって走り出した。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:04:38.67 ID:0xHK/fBf0
クーが見張りについている窓の下あたりをバイク兵が通り過ぎたとき、
何本かの光の筋がバイク兵を貫いた。
やや遅れて、小銃の甲高い発砲音が遠くから響く。
川 ゚ -゚)(!!!)
クーはすばやく無線のチャンネルを開いた。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:06:42.27 ID:0xHK/fBf0
南側の窓で警戒についていたフサが叫んだ。
ミ,,゚Д゚彡「赤いビルで発砲炎だよ! あの四階建てのやつだ!」
川 ゚ -゚)「応戦しろ、フサ!!」
クーはまずフサに叫んで、それから無線にむかって叫んだ。
川 ゚ -゚)「クーより全分隊、南側の赤い四階建てビルより敵の発砲あり。制圧射撃開始」
クーは窓から下を見た。
バイクはその場で転がってエンストを起こしていた。
倒れたバイク兵の下には、液体の水溜りができていた。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:07:09.11 ID:2YOFQfAU0
支援
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:07:33.09 ID:FVBVOxRR0
ずっと規制されてた俺が支援
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:10:37.68 ID:0xHK/fBf0
いかれギコが、顔をクーのほうに向けた。
(,,゚Д゚)「クー、俺もフサ側の窓にいくか?!」
川 ゚ -゚)「いや、現在位置を離れるな。お前はその西側窓から別の道路と建物を見張って、
ゲリラの別働隊を警戒していろ」
(,,゚Д゚)「そ、そうか、わかった」
いかれギコはふたたび西側の窓から索敵をはじめた。
クーも東側の窓から動かず、東側の索敵を行っていた。
これだけの警戒をしておけば、敵の別働隊に背後を突かれる恐れはあるまい。
だが…
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:16:14.75 ID:0xHK/fBf0
クーにはやはり、ひとつだけ気がかりが残っている。例の「空とぶ兵士」だ。
ついさっきまでは警戒任務に飽きてぼんやりと空を眺めていた隊員たちも、
いまでは全員が南の赤いビルに集中していることだろう。
間違っても、部下たちに「空とぶ兵士を警戒しろ」なんて命令は出せない。
川 ゚ -゚)(ならば、それの監視は私の役目だな…)
「空とぶ兵士」はいつも何をするかわからない。
空への警戒だけは、クーが一人でなさねばならない事なのだ。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:19:50.20 ID:2YOFQfAU0
現代戦とか好きなジャンルなのに…最終回かよ…
支援
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:20:06.96 ID:0xHK/fBf0
ミ,,゚Д゚彡「この! 当たれ!」
叫びながら、フサは南の窓からミニミ機関銃を撃ちまくっていた。
敵からも激しい銃撃が続いている。
第二、第三分隊も赤い建物に銃撃を浴びせている。
あたりはたちまち銃声でいっぱいになる。音の飽和状態。無声映画の世界。
こうなってはお互いの会話は、インカムのヘッドセットを通じてしかできなくなる。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:23:19.51 ID:XiIGqmXGO
何故急にひらがなの「とぶ」なのか支援
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:23:30.65 ID:0xHK/fBf0
川 ゚ -゚)「ギコ! そちらの窓からは何か見えるか!」
クーはインカムのマイクに向かって叫んだ。
耳に当てたヘッドセットから、雑音交じりにいかれギコの返事が聞こえる。
(,,゚Д゚)「異常なーし!」
川 ゚ -゚)(私の窓からでは東側の空しか警戒できない…。
全周囲を警戒するためには屋上に上るしかないが、ここを離れるべきかどうか…)
クーは迷っていた。
それで、ヘッドセットから聞こえたフサの間抜けな声に対しても、反応が一瞬遅れてしまったのだ。
ミ,,゚Д゚彡「あ…?」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:30:50.74 ID:0xHK/fBf0
クーはとっさにフサのいる南側の窓を見た。
黒い影が、いた。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:31:24.40 ID:0xHK/fBf0
影は、窓に立ちふさがるように立っていた。
窓枠に右足を乗せ、もう片方の足をフサの持つ機関銃の上に乗せていた。
そして右手をまっすぐにフサの鼻先に伸ばしていた。
拳銃が握られていた。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:32:53.12 ID:0xHK/fBf0
半開きの口のまま黒い影を見上げていたフサの真正面で、閃光が走る。
クーは、フサの後頭部から液体が飛び散るのが見えた。
黒い影はそのままの姿勢でわずかに右手を動かし、西の窓で警戒しているいかれギコの背中を三回撃った。
いかれギコははじかれたように飛び上がり、そのまま両膝が折れて、崩れた。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:33:19.00 ID:FVBVOxRR0
支援
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:34:21.71 ID:0xHK/fBf0
クーは抱えていたM4ライフルを構え、ろくに狙いもつけずに黒い影のほうに向け、引き金を引いた。
かちり。
…引き金は硬かった。
川 ゚ -゚)(しまった!安全装置…!!)
信じられないほど初歩的なミス。黒い影の右手がクーのほうを向いた。
クーの目に映る閃光。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:36:36.96 ID:0xHK/fBf0
窓辺から飛び降りるように後ろにとんだ黒い影が、西のほうに向かって遠ざかる。
クーはそれを目で追いながら、無意識に左手で自分の脇腹を押さえていた。
衝撃。それから鈍痛。
やがて、心臓が脈打ち新しい血液が送り込まれるたびに、鋭い痛みが脇腹を襲うようになる。
川 ゚ -゚)(やられた…かな…)
クーは押さえていた左手を離し、手のひらを眺めた。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:39:04.57 ID:0xHK/fBf0
予想に反して、手は綺麗だった。
クーはナイトビジョンをヘルメットの上に押し上げて、もう一度肉眼で自分の手を見た。
血はついていない。
上半身にまとったボディーアーマーが、拳銃弾の貫通をなんとか食い止めていた。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:42:28.67 ID:0xHK/fBf0
クーは顔を上げる。
ナイトビジョン越しの緑色の映像でしか見てなかった室内が、
現実の色と質感をもってクーの目に飛び込んでくる。
どす黒い水溜りの上に仰向けに転がるフサ。
薄暗い部屋の隅に、ぴくりとも動かず倒れているいかれギコ。
震えが止まらなかった。
こんなことは初めての経験だった。
「素直クール」と呼ばれた自分が…
M4ライフルを拾って部屋を飛び出すクー。
ほとんど飛び降りていくように、階段を駆け下りる。
涙の雫が、クーの後ろに点々と残されていった。
噛み締めた奥歯からはわずかに音がしていただろう。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:47:19.51 ID:0xHK/fBf0
ビル入り口まで駆け下りたクーは、そのまま表通りに飛び出す。
倒れているバイク兵を乱暴に脇にどかす。250ccのオフロードバイクを起こし、飛び乗る。
始動は一瞬だった。クーはアクセルターンで向きを変え、そのまま西のほうへ向かった。
黒い影の飛び去った方向へ。
走り始めてすぐに、西の空に漂う黒い影を発見した。
影はちょうど、ある建物の屋上に降りていくところだった。
川 ゚ -゚)(大学の校舎だろうか…)
クーは迷わずその建物を目指して、バイクを走らせる。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:51:09.05 ID:mBg8863hO
支援
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:52:07.58 ID:0xHK/fBf0
建物の前でバイクを乗り捨てる。
中は真っ暗だ。クーはナイトビジョンを装着し、M4ライフルの安全装置を解除した。
入り口すぐ前に大きな階段がある。やはりここは大学の校舎だったようだ。
川 ゚ -゚)(影がこの建物に降り立ってから、まだそんなに時間は経っていない…)
影は上にいる。
クーはそう判断して階段を上ることにした。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:52:49.42 ID:0xHK/fBf0
クーは二回目のミスを犯した。
どこの警察軍事学校でも、「進入時の目線は常に床などの上を這わせるべき」と教わる。
優等生であったクーも、当然その基本に忠実に行動していた。
しかし、クーは忘れていた。
この基本原則は、「兵士は床に這うことはできても、空を飛ぶことはできない」ことを根拠としている…
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:54:44.47 ID:dpAUrbzZ0
音がしないってことは何か噴射してるわけじゃないんだな
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:56:39.70 ID:0xHK/fBf0
階段の踊り場に差し掛かったクー。
ナイトビジョンの画面上方に、わずかに影のようなものが映った。
びくりと身を縮めて、上を見る。
「黒い影」がいた。
はっきりと相手の表情がわかる距離に。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:57:17.39 ID:0xHK/fBf0
クーはM4ライフルを持った腕を咄嗟に頭の上に上げ、守る。
影は突き出した両手で、クーのライフルを握った。
クーもライフルを持つ両手に力をこめた。
力と力が拮抗する。
「…お前…だったのかお……」
影の声。
押し合う中で、クーには相手の顔が見えた。
川 ゚ -゚)(…え?!!)
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:59:20.41 ID:0xHK/fBf0
ナイトビジョン越しに浮かび上がる緑色の顔。
たしかに記憶にある。
防大時代…
川 ゚ -゚)「…内藤、ブーンか?!」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:02:19.75 ID:0xHK/fBf0
ブーンは答える代わりに、ライフルを持った腕を引き寄せ、そのまま前に進み出るように踏み出す。
川 ゚ -゚)(…杖取り!)
古武術の技だ。このままではクーは投げ飛ばされ、ライフルをブーンに奪われる。
この狭い踊り場で投げられては壁に叩きつけられる恐れもある。
クーはM4から手を離し、ブーンの右手を思い切り蹴り上げた。
( ^ω^)(!!!!)
M4はブーンの手から跳ね上がり、くるくると回りながら階段の下へと落ちていった。
クーはすばやく後ろに飛びのき、ブーンから距離をとる。
右肩のカミラス・コンバットナイフを引き抜いた。
対峙するクーとブーン。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:02:48.86 ID:3YdQkIPKO
支援
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:06:06.43 ID:0xHK/fBf0
( ^ω^)「なるほど、おまえだったのかお…」
川 ゚ -゚)「きさま…」
クーは考えていた。
できればこいつとの格闘戦は避けたい。体格も筋力も、女であるクーはブーンにかなわない。
川 ゚ -゚)「内藤、なぜ国を裏切る」
ナイフを正面に構えながら、クーは尋ねた。
ブーンは半身に構えたまま動かない。
川 ゚ -゚)(投げ技を狙っているのだろうか…)
( ^ω^)「クーこそなぜ国に従うお。多数派といういんちきな観念に何度もだまされ、裏切られつづけてもなお…」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:08:15.28 ID:FVBVOxRR0
支援
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:09:30.37 ID:0xHK/fBf0
クーは無言でブーンを睨みつける。
クーの視線を受け止めたブーンは、自分の粗末なゲリラ服の腰に手を伸ばした。
川 ゚ -゚)(拳銃?!)
クーはすばやく間合いをつめて、ナイフをまっすぐに突き出した。
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:11:03.14 ID:0xHK/fBf0
ブーンは拳銃に伸ばしかけていた手を止め、わずかに上体を反らしてナイフをかわす。
のけぞり気味になるブーン。
川 ゚ -゚)(…いける!)
クーは手首を返し、上から振り下ろすようにナイフを打ちつける。
ナイフの切っ先がブーンの肩に触れた。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:14:11.32 ID:0xHK/fBf0
だが、ブーンはそれを待っていた。
まるで飛んでいるかのように、音もなく、華麗にクーの懐に入り込んでいたブーン。
ナイフを振るうクーの腕を取り、的確に体を沈みこめていく。
川 ゚ -゚)(四方投げかっ!)
ブーンの得意技だった。
学生時代の格闘技教練では、何度この技を食らったことか。
そして、学生時代のブーンは、クーにこの技を掛けるときはいつも、
ちゃんと受身を取ることができるよう腕の極めを緩めてくれていたのだが。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:17:46.22 ID:0xHK/fBf0
川 ゚ -゚)(受身が…とれない)
クーは、左肩から叩きつけるように、硬いコンクリートの上に落とされた。
冷たく高い踊り場の壁に、ぼきり、という音がはっきりと響き渡った。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:18:44.98 ID:CAnByO/JO
支援
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:19:05.25 ID:k0fjGJ4nO
しえ
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:19:27.43 ID:cL8URTan0
支援
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:20:31.36 ID:0xHK/fBf0
ブーンはすぐに極めていたクーの手を離すと、二階への階段を駆け上がる。
川 ゚ -゚)「まて…!内と…ぅ……」
激痛に顔を歪めながら、クーもその後姿を追う。
力無く垂れる左腕を、右腕で支えながら。
二階フロアの窓際で振り返ったブーンは言った。
( ^ω^)「クー、お前がこっち側に来るというのなら…漏れは…」
二人の視線が合った。
にらみつけるクー。その白い額に、鮮血が一本の細い赤い筋をつけていた。
見開いた瞳に映っていたのは、憎悪、あるいは敵愾心だろうか。
ブーンはそれ以上は何も言わず、後ろ向きに、二階の窓を蹴って夜空に舞った。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:20:38.88 ID:mBg8863hO
支援
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:21:47.53 ID:FVBVOxRR0
支援
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:23:03.86 ID:cL8URTan0
○
 ̄| ̄\<あれ?
/\
○<ぎゃー!!
ー|ー血
/\ 血
血血血
血血血血血
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:25:05.87 ID:0xHK/fBf0
寒々しい二階フロアーに一人残されたクー。
ブーンの飛んでいったほうを眺め続けていたが、やがてその視界が霞み始める。
--どさり。
広いフロアーに訪れる一瞬の静寂。
月明かりに照らされ、倒れこんだクーの胸から、携帯無線が雑音とともに声を発する。
「こちら第二分隊、赤い建物は沈黙。クー中尉、指示願います」
「こちら第三分隊、……」
「……」
( ^ω^)と川 ゚ -゚)が現代戦を闘うようです
最終回「始まりの終わり」ここまで〜
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:25:42.46 ID:cL8URTan0
__
/ ○ \
| ̄| ̄|<この小説最初からみてぇ
\/\/
 ̄
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:26:20.00 ID:cL8URTan0
__
/ ○ \
| ̄| ̄|<この小説最初からみてぇ
\/\/
 ̄ ̄
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:27:32.92 ID:k0fjGJ4nO
続編マダー
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:28:03.21 ID:gSg73AJZ0
まだ続く・・・よな?楽しみにしてんぞw
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:28:32.66 ID:cL8URTan0
続いてクリッ!!
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:29:37.86 ID:0xHK/fBf0
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:30:20.85 ID:cL8URTan0
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:30:22.13 ID:0xHK/fBf0
続編というか、
ギコとクーはまだ生きてるという設定wwwwwww
さらにわざわざタイトルも「始まりの終わり」なんかにしちゃったりしてwww
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:31:16.89 ID:i/Yp/R+U0
乙ー。
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:34:29.24 ID:0xHK/fBf0
続編と言ってもらって
なんかまた書きたくなりました
またいい場面が思い浮かんだら続編をはじめたいです。
乙をありがとう。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:38:42.26 ID:POEX4NPoO
四方投げwww
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:40:06.90 ID:cL8URTan0
乙
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:41:55.76 ID:FVBVOxRR0
乙!
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:44:03.44 ID:cL8URTan0
ブーン小説はおもろいな
乙
乙!
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:28:59.09 ID:Q58G72lQ0
乙!
危ねぇwwwww危うく見過ごすところだったwwwww
本格的に過去ログどうやって検索するか考えないと……
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:30:18.54 ID:bnMdfb3fO
乙
78 :
ME ◆S17ST6B1NU :