青春夕焼物語

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1コシシシ ◆35U60SIiYA
今日もいつもとなんら変わらない一日が始まった…
俺はいつものように起き、朝食も食べずに学校へと向かった。
「まったく…自転車通学オーケーにしてくれりゃいいのに……」
白い息でブツブツと愚痴をこぼしながら学校への道を歩く。
気がつくと辺りには同じ服を着た人間ばかり見かける。
三〜四人で群れを作る人間ばかりだ。
「どいつもこいつも群ればかりだ…」
2コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:28:19.00 ID:NJteSoZ10 BE:622887438-2BP(1237)
学校に着くとそこには見慣れた顔がいくつもある。
俺は靴を脱いで箱の中に放り込み、スリッパを地面に投げる。
「今日も冷てぇな…」
左右からはおはようと声を掛け合うのが聞こえる。
俺は一人階段を上り、自分の教室へと向かった。
教室に入ると昨日と何も変わらない光景が広がる。
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 20:29:26.70 ID:3z0P4GWO0
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4コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:29:30.71 ID:NJteSoZ10 BE:648840555-2BP(1237)
「でさ〜そんときマスダ君が〜」
いつものように明るいメグミがみんなと話していた。
俺は毎日のことだがうるさいと思う。
もう少し女らしくなりゃ可愛いのにな〜
まっ、どうせこのクラスに女らしい奴なんて一人も居ないけどな
そんな事を思いながら俺は椅子に座った。
5コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:30:35.88 ID:NJteSoZ10 BE:467165063-2BP(1237)
「あ、コシシシ君おはよー。」
いつも俺に挨拶してくるトモコだ。
こいつとは昔からの腐れ縁だ。
「ああ…」
俺はいつもこれで済ます。
少しシャイでクールな性格なんでね…。
6コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:32:00.27 ID:NJteSoZ10 BE:622886483-2BP(1237)
朝礼というのが終わったらしい。
俺は窓の外をずっと眺めていた。
「この寒いのに鳥はご苦労なことだ…」
中庭にはツバメの飛ぶ姿が見えた。
ツバメも同じように日々を過ごしている。
俺なんかよりもっと単調な毎日だろう。
7コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:34:01.26 ID:NJteSoZ10 BE:1090051676-2BP(1237)
授業というのが始まった。
数字やアルファベットばかりを見る。
ちなみに俺は国語が好きだ。
習字は嫌いだ。
体育はもっと嫌いだ。
どこの誰かも知らない奴らとの
遊びに付き合うのはゴメンだ。
8コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:34:56.94 ID:NJteSoZ10 BE:259536825-2BP(1237)
そしてくだらない時間は過ぎていく、昼の休みだ。
部屋のざわめきから逃げるように
俺は一人外に出て行った。
そして駐輪場で持っていた火薬銃を鳴らした。
パーン!パーン!パーン!
あたりに爆音が響く……
9コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:35:57.64 ID:NJteSoZ10 BE:311443362-2BP(1237)
「ヘッ、ムカついた時はこれだな」
俺は最近良く腹の立つことがある。
小さいことでもすぐに腹が立つ
そしてなかなかその事を忘れない
常に機嫌が悪いようなもんだ。
その腹いせに火薬銃を使うことが最近ある、
ストレスをためると体に良くないからな……。
10コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:37:36.01 ID:NJteSoZ10 BE:467166029-2BP(1237)
キーンコーンカーンコーン
チャイムだ、俺は火薬銃を内ポケットに潜め
ゆっくりと教室に戻っていった。
教室に戻ると予鈴が鳴ったというのにざわめきは消えていない
これだから困る。この騒々しさがまた俺の機嫌を損ねる。
だから白髪も増える。
11コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:39:14.93 ID:NJteSoZ10 BE:207629524-2BP(1237)
俺は自分の席まで歩いた。席の斜め後ろでは
円になるように、女子達が奇声を上げながらスカートめくりをやっていた。
まったく下品なやつらだ、予鈴もなったというのに。
エリ、メグミ、トモコ、アスカ、アヤコなどだ、
まぁ俺にはカンケーの無いことなんだけどな
と思いながら俺は席に着こうとした。
その時トモコが俺にぶつかってきた
12コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:40:04.45 ID:NJteSoZ10 BE:1868659889-2BP(1237)
「おおっと…」
俺は少しよろめき、机に手をついた
危うく転んでしまうところだったが、なんとか持ち直した。
「あ、ゴメン、、、」
トモコは俺の方に向き直って謝る、
「ああ…」
俺は無愛想に返す、態度で感情を表すのが俺だ。
13コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:41:10.05 ID:NJteSoZ10 BE:311443643-2BP(1237)
「もーなにするのよ、、、、キャッ!!」
トモコが後ろを向いたと同時に、メグミにスカートをめくられた。
「あはは、トモコパンツ見えてたよ♪」
「もう!なにするのよ!!、、、、ねぇコシシシ君見えた?」
「あ…いや…」
「よかったぁ、、、」
14コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:42:22.30 ID:NJteSoZ10 BE:830516148-2BP(1237)
本当は見えていたがあえて見えて無いと言った。
白で腹の辺りにレースがついていて全体的に少し模様が入っている。
案外可愛いの履いてるな、と俺は思った。
「コラーー!!!」
トモコはメグミを追い掛け回す。
俺はやれやれと思いながら、静かに席に座った。
15コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:43:37.89 ID:NJteSoZ10 BE:1401494696-2BP(1237)
まぁそれはいいとして
俺の前で群れないでもらいたいものだ、少々めざわりでね…
そして午後の授業があっという間に終わり掃除だ、俺はだるいからよくサボる。
「コシシシちゃんと掃除やれよー」
「だまれ…」
メグミいつもクソ真面目でうざいぜ。
そして君付けで呼べ、君付けで。
俺は今日で四度目のイラつきを感じながら中庭へと逃げた。
16コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:44:57.84 ID:NJteSoZ10 BE:700747193-2BP(1237)
中庭の噴水の前に腰掛け、俺はツバメ達を眺めていた。
どうやら近くに巣があるみたいだ。
行っては帰り、行っては帰り
忙しそうに飛び回る。
トゥートゥトゥトゥトゥートゥートゥー
掃除の終わりを告げる放送を聴き、
俺は教室へと足を進めた。
「次は終礼か…まったく面倒だ。」
終礼が終わり、ここに居る人間は一斉に部屋から出て行く。
無論俺もだ。
17コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:45:42.76 ID:NJteSoZ10 BE:908376375-2BP(1237)
「コシシシー一緒に帰ろうぜー」
シュンジが声をかけてきた。
こいつとは普段は特に話さないが、下校の時だけ仲が良い
「ああ、帰るとするか」
シュンジに加えサトル、タクヤ、と自然といつもの4人メンバーになり
俺達は帰ることになった。
18コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:47:04.24 ID:NJteSoZ10 BE:700747193-2BP(1237)
「今日もだるかったなー」
「まぁいつもの事だ、学校なんて面倒なものだ」
シュンジとの何気ない会話をしながら場の空気を一定に保つ。
俺は冷めた空気がひどく苦手だ。
「今日もサトルの家で遊ぶか!!」
タクヤが言う。早く帰れる時はよくサトルの家で遊んでいるが
今日の俺はそんな気分ではなかった。
19コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:48:04.93 ID:NJteSoZ10 BE:726701647-2BP(1237)
「すまんな、今日俺は無理だ。」
「えー!いいじゃんいいじゃん!!」
タクヤはしつこい。そしてうるさい。
「コシシシは無理かーじゃあ3人で遊ぼうかー、てかサトルは大丈夫なの?」
「んぉう、いいぞんぞん」
サトルはいつも暇そうだ。
「じゃあ俺はここで失礼するか、3人で楽しんでくれ」
3人に別れを告げ、俺は一人残りの道を帰る。
20コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:49:07.64 ID:NJteSoZ10 BE:415258728-2BP(1237)
しばらく帰り道を歩いていると、後ろから着けてくる気配を感じた。
俺は少し足を速め角を曲がり、マンションの駐車場で止まった。
人影が見えた。見慣れない顔だ。
「俺に何か用か?」
俺が待っていたことに気づいたようだ。
見慣れない顔の5人は少し驚きながらも口を開いた。
21コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:50:04.31 ID:NJteSoZ10 BE:726701074-2BP(1237)
「おい2年、その頭は染めとるんか」
3年か、どうやらこの5人は先輩らしい。
「どうなんや」
そういえば俺は夏の休みに髪を金にした。
ただの好奇心からだ。
その後黒に戻して、それが落ちて日に当たると赤色に見えるようになっていた。
俺は厄介な事になりそうなので無視して帰ろうとした。
22コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:51:22.30 ID:NJteSoZ10 BE:1090051867-2BP(1237)
「おい!馬鹿にしとるんか!やっちまうぞ!」
俺より歳が上のくせに子供みたいな奴だ。
「うるさい…」
「あーん!!んだテメー!!」
3年はキレたらしく俺の首辺りを掴んできた。
とっさに相手の股間を蹴る。
23コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:52:26.23 ID:NJteSoZ10 BE:1661030988-2BP(1237)
フノ!と奇声を上げ3年の一人はその場にうずくまった。
「い"って"ぇ〜、お"いなめ"んな"よぉ!!」
相手は五人、多数に無勢、これは無理だと思い俺は逃げた、脱兎の如く。
これでも50m走は7,30だ。
当然3年は追いかけてきた。
「まったく…ついてないぜ…」
俺は心の中で呟き、なおも走った。
24コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:53:53.15 ID:NJteSoZ10 BE:778608465-2BP(1237)
俺は全力で逃げたが相手のほうが早いので追いつかれた。
「おい!何してくれるんじゃい!!」
急所を蹴ったはずの一人も走って追いかけてきていた、狙いが外れたか。
「やられる前にやっただけだ」
「な"んやと"!!なめんなら"ぁ!」
相手は奇声を上げながら殴ってきたが
それを俺はしゃがんでかわし股間を殴った。
流石に今度は会心の一撃だろう。
だが当然、残りの四人が襲ってくる。
25コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:54:54.80 ID:NJteSoZ10 BE:778608656-2BP(1237)
とっさに俺は持っていた火薬銃を相手の顔の前で鳴らした。
一人は耳を押さえたが、残り三人が襲い掛かってきた。
「オ"ラァ!」
バキ!俺はその内の一人に顔を殴られた。
が、俺だってこのまま黙ってはいない、
「フンッ!」
俺は相手を殴り返した。
ドグ!!
相手の一人はよろめいたがすぐにまた殴り返してきた。
26コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:55:53.82 ID:NJteSoZ10 BE:259536252-2BP(1237)
「クッ!マズいな、相手は三人だ、何か良い方法は…」
また俺は逃げた、残る体力をしぼり全力で逃げた。
「お"い!!待てやァ!!!」
三人はまだ追いかけてくるつもりらしい。
勝ち目の無い戦いは避けるのが基本だ。
ジグザグに角を曲がってみたが、振り切ることは出来なかった。
そして公園まで辿り着いたところで俺の体力は尽きた。
27コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:57:05.30 ID:NJteSoZ10 BE:726701647-2BP(1237)
「クッ…なにか武器になるものはないか…」
都合のいい事にそこには木の棒が落ちていた、
幸いなことに少しは頑丈そうだ。
俺はそれを拾い上げて、追いかけてきた三人に構えた。
「おい2年、ん"なんで勝てると思っとるんか!!」
弱い動物は群れる。弱い犬ほどよく吠える。
「勝てるかどうかはアンタ達が身をもって体感しな…」
「や"った"るわァ!」
28コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:58:14.10 ID:NJteSoZ10 BE:311443362-2BP(1237)
襲い掛かってきた二人を相手に俺は戦った。
相手のパンチや蹴りをかわして捧で殴った。
木の棒は予想に反してすぐ折れた。
使いにくいから別にいいだろう。
素手で殴り、蹴り、反撃をした。
もちろん何発かはこっちも食らった、
いや…俺の食らった方が多かっただろう…
「クソ!こんな二匹にてこずるなんて……」
29PTA会長 ◆jz9fTg5PTA :2007/12/09(日) 20:58:23.00 ID:FFlaVzD2O
文 庫 化 決 定
30コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 20:59:17.58 ID:NJteSoZ10 BE:622887146-2BP(1237)
ガバ!その時俺は後ろから腕をつかまれて動けなくなった。
「しまった!もう一人いたことを忘れていた!」
俺が動けない間に残り二人が俺を袋叩きにする。
「グァ!ウグ!ウォア!」
腹や顔を数箇所殴られて俺は離された。
その場に倒れこむ。顔は痛いがまだ動けるだろう。
31コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:00:38.90 ID:NJteSoZ10 BE:415257582-2BP(1237)
「お"ら2年!もう俺らに逆らったりするんじゃねーぞ!!」
3年は満足したのか帰っていく…
だがここまでやられたからには後に引くことは出来ない。
俺はゆっくりと立ち上がった。
「おい、ちょ…待てよ…」
「お〜ん、まだやんのか?」
「わかってるじゃねーか…オラァーーー!!」
俺は我を忘れて本能で相手に向かっていった、
痛みが体中を駆け巡る。
32コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:01:42.75 ID:NJteSoZ10 BE:155722223-2BP(1237)
そこから先は何も覚えていない。
気がついたら俺は一人、公園のベンチにもたれ掛かっていた。
「俺は…負けたのか?」
そっと顔に手をやってみる…。
手に血がついた。
顔中あちこち怪我している。
体中もあちこちだ。
33コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:02:47.57 ID:NJteSoZ10 BE:622887438-2BP(1237)
「クッ…俺ともあろう者が…」
打撲、足に痣、服はホコリまみれだ。
「奴らはもういないのか…」
周りを見回してみたが例の3年どころか子供一人居ない。
公園の時計を見るともう6時を過ぎていた。
「帰るか…」
痛みに耐え立ち上がろうとしたその時、公園の遠い入り口から
俺に向かって声が飛んできた。声の主は真っ直ぐ俺の元へ走ってきた。
34コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:04:34.34 ID:NJteSoZ10 BE:934329694-2BP(1237)
「コシシシ君!どうしたの!?怪我してるじゃない」
「トモコ!?何故ここに!?」
「私の帰り道、、、こっちだもん、そんな事よりその怪我はどうしたのよ!」
「いや…ただのケンカだ、大した怪我じゃない」
無様な姿を見られてしまった。それに怪我だって大層なものだ。
35コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:05:47.29 ID:NJteSoZ10 BE:207629142-2BP(1237)
「ウソ!いっぱい血が出てるじゃない!病院連れて行こうか、、、?」
「このくらい水で洗って絆創膏を貼れば問題ない、気にせず帰ればいい」
「ダメよ!せめて家まで送っていくわ」
トモコは言い出したら他人の意見なんて聞いちゃいない。
ここは素直に従っておくべきだ。
「分かったよ、それじゃあ家まで頼む」
36コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:07:15.18 ID:NJteSoZ10 BE:700747193-2BP(1237)
「クッ!」
立ち上がろうと思ったが足がもつれてしまった。
「ほら!肩貸してあげるから」
「すまないな…」
俺はトモコに体を半分預けながら立ち上がる。
「イテテ…」
「なんでケンカなんてするのよ、、、もっと自分のこと大事にしなきゃ」
「好きでやったわけじゃない」
37コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:08:31.78 ID:NJteSoZ10 BE:934330649-2BP(1237)
トモコはいつもいつも説教くさい。
俺が小学生の頃も、ウサギの世話をサボったくらいで
先生にチクり、下校時間が過ぎたというのに説教をされた。
当のトモコと言えば、俺の説教が終わるまで校庭で待ち
一緒に帰ろうなんて言い出す。理解しがたい。
その時は頭に来て、俺は一人走って帰ったんだけどな。
38コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:09:52.26 ID:NJteSoZ10 BE:311443362-2BP(1237)
帰り道をよろよろと二人歩く。
「なんかこんな事、、、前にもあったよね?」
「ん?そうだったか?」
肩を貸してもらいながら俺は答える。
「そうよ、小学5年生の時に」
俺は思考を巡らす。そういえば確かにあったような…
39コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:10:56.15 ID:NJteSoZ10 BE:1635077197-2BP(1237)
小学5年の時、俺とトモコは2年ぶりに同じクラスになった。
クラスが変わったばかりでまだ知ってる奴があまり居ない状態で
トモコは俺に話しかけてきた。
「ねぇねぇ、友達出来た?」
「別に友達なんていらないから」
当時の俺も今とあまり変わっていなかった。
「えー、、、、寂しいね」
そう言われた事にムカついて俺は教室から出て行った。
当時の俺も今と変わらずカルシウムが足りていなかった。
40コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:12:32.67 ID:NJteSoZ10 BE:1167912959-2BP(1237)
小学5年になって日々が過ぎたが、トモコはあまり友達が出来なかった。
それは俺も同じだが。
そして席替えがあり、トモコと同じ班になった。
男子三人女子二人。
もう一人の女子はトモコとあまり仲がよく無いらしい。
そのせいで授業中にもトモコが俺に話しかけてきていい迷惑だった。
41コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:13:53.37 ID:NJteSoZ10 BE:363350472-2BP(1237)
ある日、昼の休みが終わり、俺が教室に帰るとトモコが机で泣いていた。
男子の一人がトモコの筆箱に落書きをしたらしい。
そいつは友達と何事も無いように喋っていた。
何故か俺はムカついてそいつを蹴り飛ばした。
当然その男と、取り巻きとケンカになった。
42コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:14:57.67 ID:NJteSoZ10 BE:467165063-2BP(1237)
俺はボコボコになった。椅子が飛んできた。
下校時間が過ぎても先生に叱られた。
結局形だけの仲直りで解散した。
校庭に行くとトモコが待っていた。
「ごめんね…痛かったでしょ…」
「大したこと無いし」
俺はそのまま帰ろうとした。
43コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:16:02.95 ID:NJteSoZ10 BE:467166029-2BP(1237)
「ねぇ一緒に帰ろ。」
「女子と一緒に帰りたくないし」
「でも私のせいじゃん…それにもう帰る人いないし…」
ちらっとトモコの顔を見るとなんか泣きそうだ。
女の涙ほど恐ろしいものは無い。
仕方ないから一緒に帰った。
44コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:17:14.53 ID:NJteSoZ10 BE:467165063-2BP(1237)
「コシシシ君って静かな人かと思ってた。」
「別に普通だし、お前も案外泣き虫だったんだな」
トモコは泣いた。一緒に帰った意味が無い。
とりあえず何度も謝った。少し泣きやんだ。
「ごめん…」
「良いよ…私のために仕返ししてくれたもん」
「そんなつもりは無かったんだけどね」
45コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:18:35.58 ID:NJteSoZ10 BE:1635077197-2BP(1237)
そんなことを言いながら、家の近くまで来て別れた。
「じゃあね、ありがと、明日はケンカしないでね」
「うん、それじゃ、明日ちゃんと来いよ」
俺は一人で残りの帰り道を歩く、
何故トモコのことでケンカしたのか
そもそもトモコのためにケンカしたのか
自分の感情について考えてた。
後ろを振り返ると、トモコがこっちを見ていた。
手を振ってきた。俺は軽く手を上げただけだった。
46コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:20:00.19 ID:NJteSoZ10 BE:1167912195-2BP(1237)
昔話を思い出してる内に俺の家の近くまで着いた。
「もうココで良いよ、大丈夫だ」
「大丈夫?歩ける?」
「問題ない、すまなかったな」
「そっか、じゃあお大事にね、明日ちゃんと来るんだよ?」
「ああ、動けそうなら行くよ、ありがと」
トモコは来た道を引き返していく。
俺はまた昔話に思いを巡らせ、しばらくその後姿を目で追っていた。
47コシシシ ◆35U60SIiYA :2007/12/09(日) 21:21:53.95 ID:NJteSoZ10 BE:908376375-2BP(1237)
トモコが急に振り返る。俺はびっくりして軽く手を上げ挨拶した。
トモコは手を振ってきた。
「大きくなったように見えて、本当は何も変わってないんだな」
ふと思い、呟いた。
再びトモコの背中が見えた時、同じように俺も背を向けた。
二人の距離は広がっていく―――――。
48コシシシ ◆35U60SIiYA
                              終わり