【もう】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【離さない】
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 20:01:48.21 ID:PdzLV8UH0
・『原則「コテ」禁止』
コテハンの人の書き込みが悪いんじゃなくてコテを付いてるということが荒れる原因になりやすいので原則コテは禁止で。
・スレ・作品と関係ない雑談は控え、気に入らない作品や書き込みはスルーお願いします。
・非常時はまずWikiや雑談所で状況を確認してください。(本スレの消失など)
・投下するときは「○○ネタだから注意」とか「○○系につき苦手ない人スルーよろ」などと付けた上、さらにNGワード指定するなどの各自配慮をお願いします。
例:yuriyuri(百合) sinineta(死) uhouho(男色) guroino(グロ)
・長編でレスを大きくまたぐとき(前回の投下は
>>51で今回は
>>462とか)や前スレから の続きはタイトルやあらすじ、アンカー等付けると読者に優しい職人になれる。
・なるべく自分でWikiを編集できるようになりましょう。どうしても編集できない場合は雑談所の掲載状況スレで依頼しましょう。(簡単な説明の項目の通りである程度できます)
・性的描写はエロパロで。(投下するなら少年誌レベルぐらいまで)
・投下混雑時以外の「投下いいかな?」は不要。投下終了後の「やっぱグダグダだったorz=3」とかも不要。もっと自信持って投下しよう!
(目安として:投下ラッシュは大体22時前後。それ以外なら特に混む事は無し。)
・投下時、他の人と被るが嫌なら投下前のログの再取得は必須!
・未来アンカーやリレー小説はスレストの原因になったり投下し辛い空気にしたりするので控えてください。
・上記の他、Wikiの「簡単な注意事項」を読んだ上、分からない質問などは
>>1のリンクから行ける雑談所やWikiでお願いします。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 20:05:12.58 ID:exRpwTyMO
乙かレンピカ
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 20:23:54.06 ID:PdzLV8UH0
ほ
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 20:37:31.44 ID:exRpwTyMO
保守
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 20:38:52.06 ID:TKwm/M1nO
紅「水銀燈!貴女に言いたいことがあるのだわ!」
銀「何よぉいきなり…」
紅「今まで私のことを散々不人気不人気と言ってきたけど…これを見なさい!!」
銀「ん〜?これ…このスレのまとめページじゃない。
これがどうかしたのぉ?」
紅「良く見なさい…ここ!この短編数の差を!!
私のほうが貴女より5も多いのだわ!これこそが貴女より私のほうが人気があるという何よりの証拠なのだわ!だわ!!」
銀「あーはいはい。何かと思えば……」
紅「な…何よその反応は!?」
銀「真紅ぅ…それはね、人気云々よりも貴女にそれだけいじり所が多いってだけじゃなぁい。
いい?私のキャラはというと…お姉さん・巨乳・乳酸菌。
でも貴女は、貧乳・不人気・ワガママに絆ックルにくんくん・紅茶中毒……ね、私が言いたいことわかるでしょ?」
紅「そ…そんなこと…そんなこと……」
ジ「厳しいかもしれないがお前の負けだよ、真紅…。」
銀「ギャグキャラ…」ボソッ…
紅「う…うわぁあああああああああん!!」ダーッ!
…え?真紅は好きですよ?
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 20:48:15.10 ID:exRpwTyMO
>>7 泣くんじゃない真紅!
でも確かにギャグキャラになりつつは…
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:08:43.51 ID:WfDLx3dEO
>>1 乙ぅ!
>>7 援護したいのは山々ですが、書いた真紅の短編がほとんどソレなので…すまぬ真紅
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:08:50.56 ID:ohSPxbdt0
1おつ
真紅様は美しいです。
異論は認めない。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:12:33.13 ID:TKwm/M1nO
み「くぅ…くぅ…zzz…」
金「あぁみっちゃんったら、座ったまま寝ちゃってるかしら。…ん?」
みっちゃんの目の前の机には数枚の書類。どうやら彼女は家でも仕事をしていたようだ。
金「みっちゃん…お仕事頑張ってるのね。」スッ
金糸雀はみっちゃんの背中にこっそりと毛布を掛ける。
金「お疲れ様、みっちゃん…ん?」
そのとき金糸雀はみっちゃんの体にあるものを見つけた。
金「枝毛かしら…あ、ここにも…ここにも。」
そういえば普段忙しくしているためか、最近みっちゃんが美容院に行っているところは見ていない。
そのとき金糸雀の頭にある考えが浮かんだ。
金「そうかしら、カナがみっちゃんの毛先を整えてあげるのかしら!
普段お世話になってるみっちゃんへのささやかな恩返しかしら♪
そうと決まれば…ハサミハサミっと…」
金「う〜ん、見当たらないから工作用のハサミで妥協するかしら。
それでは早速…」チョキッ
金「う〜ん、やっぱ結構多いのかしら…」チャキチャキ
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:14:00.54 ID:TKwm/M1nO
金糸雀はそうぼやきながらみっちゃんの枝毛を丁寧にカットしてゆく。
だがそのときであった…
み「ん…んみゅぅ……」ゴロッ
『ジャキッ…』
金「あ゛…」
突然体をよじったみっちゃん…その瞬間手元が狂った金糸雀は予定を上回る量の髪を切断してしまっていた。
金(はわわわわ…こ…これは想定の範囲外かしら!!)
金糸雀は危うく出しそうになった声を慌てて押し込む。
しかしその顔面は自分がしでかしてしまったミスのために真っ青だ。
床には無残に切られた無数の黒髪が散乱し、みっちゃんの後頭部の一部の髪は工作鋏により真っ直ぐ不自然に切りそろえられている。
金(いいえ…落ちつけ、落ちつくのよ、カナ!
幸いみっちゃんはまだ起きる気配はないわ。やってしまったからにはここからいかに挽回していくかよ!
えと…周りを少しずつ整えてぇ…)チョキチョキ
金(あ…あれ?今度はこっちのバランスが…)チョキチョキチョキ
金(あぁ!また切りすぎたかしら!)チョキリンチョ
み「ZZZZ…」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:15:12.09 ID:TKwm/M1nO
【2時間後…】
み「んぅ……はれ?私…寝てた?」
目を覚ましたみっちゃんは寝ぼけ眼で辺りを見回す。
み「んぅ〜!よく寝たぁ!…ん?」
みっちゃんは背中に掛けられた毛布を手に取ると、自分を気遣ってくれた金糸雀のことを考え優しく微笑んだ。
み「カナったら…お礼言わなきゃね。
カナ〜〜、どこー?」
…しかし家の中から金糸雀の返事はない。
み「あれ?出かけちゃったのかな?…ま、いっか。顔でも洗ってこよっと。
…それにしても、なんかさっきから頭の辺りが軽いような涼しいような…気のせいか……な……」
そして洗面所を開け鏡の前に立つみっちゃん……
み「い…嫌ぁあああああああああああああッ!!!!」
マンション中に響く程の絶叫…
それもそのはず、鏡の中には自慢の長い黒髪をポニーテールにしてあったはずの自分ではなく怪奇番組に出てきそうな市松人形の如き見事なおかっぱ姿の自分がいたからだ。
みっちゃんが洗面所で意識を失っている頃、あるだけの資金を手に地方へと向かう長距離電車に飛び乗る金糸雀の姿があったことはまた別の話である…。
オハリ。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:20:37.94 ID:aOjav0zUO
みっちゃんかわいそうです(´;ω;`)
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:27:06.75 ID:u9HJsNyhO
みっちゃんが最近不憫に思えてきたがギャグ以外のネタが・・・ねぇ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:33:29.24 ID:PdzLV8UH0
みっちゃん・・・
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:37:23.91 ID:exRpwTyMO
おかっぱ…なんて不憫な…
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:40:43.02 ID:ohSPxbdt0
でも
ありじゃね?
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:56:40.76 ID:TKwm/M1nO
【取り調べ乙女】
ここは桃種警察署内にある取り調べ室…
銀「で…なんで旦那さんを殺したのぉ?」
マツ「普段から夫には度々辛く当たられていまして…」
銀「ふぅん、例えばどんな?」
マツ「夕食の支度が遅れると……『いつになればできるんだ!』って怒鳴られて…」
金「…鉄腕アトムかしら?」
銀「……」
マツ「挙げ句の果てにはいつも手が飛んでくるんです!」
金「…マジンガーZかしら?」
銀「うっさい!アンタはちょっと黙ってなさぁい!!」
結局今日も取り調べはグダグダでした。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:56:54.76 ID:CW3ayPqS0
>>13 一応おかっぱにまで整えた上で逃げ出すのがカナらしいwww
おかっぱみっちゃん…アリじゃないな!
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 21:59:03.99 ID:ohSPxbdt0
滑稽な保守を致す
ブロロロ……キィィィィィィィッッッッ――!
「………なぁ、さっきから下の駐車場が騒がしくないか?」
「ええ、耳が痛いのかしら。………あれは…車の音じゃない?」
「僕もそう思うんだけど………何所の暇人だ、あんな騒々しい音出す人は」
「夜中ならともかく、昼間の学校にはあんまり来ないと思うのかしら」
「そうなんだけどさ。排気音はともかく、ブレーキの音は異常じゃないか?」
「ひっきりなしになっているのは確かね。――先生たちに注意してもらいましょうか?」
「………だいじょーぶ。アレは、パラリラパラリラの人達じゃない…」
「んぁ、薔薇水晶、じゃあ、誰が乗ってるんだ?」
「………多分、お父様とみっちゃん先生。………ごめんなさい」
「薔薇水晶が謝る事じゃないかしら。………でも、なんであんな音が…?」
「………『運転の練習をする』って、みっちゃん先生が教えてくれた」
「………草笛先生………豪快な運転で…。――ちょっと見に行こうか」
「え、でも、みっちゃんは………あ、ちょ、ちょっと待ってほしいのかしら!ほら、薔薇水晶もっ」
「うん、金糸雀は正しい。――はぁ………」
「そっちはブレーキ!って、『B』でアクセルを踏む――!?」
「あああぁぁぁぁぁぁぁぁ、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――!?」
「また………派手にやってるなぁ………って、あれ?」
「――みっちゃんはMTでもATでも運転上手なのかしら。自分では『悲しいわぁ』って笑ってたけど」
「だぁぁ!晴天の日にワイパーなんて邪魔なだけなんですから、付けないでください、――槐先生!」
「しかし、草笛先生!?付けたのではなく勝手に付いたんだもんっ!」
「『もんっ』じゃありませ―!?前前前まえーー!?」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」(キキキキキキィィィィィィッッッッ!)
「………うん、だから。ごめんなさい………はぁ………」
このスレきたの1年ぶりだぜ…
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:05:40.56 ID:hcMsh8hnO
だからなに?それは報告しなくていいです
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:08:58.37 ID:CW3ayPqS0
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:09:14.01 ID:VDMJYwCg0
>>13みっちゃん…
金「あれ?みっちゃん、なんだかうれしそうなのかしら!」
み「わかる?今日はお見合いなのよ!」
金「それはすごいかしら!がんばるかしら!」
み「絶対に物にして見せるわ!」
み「えーと、ここね。」
相手「あ、こんにちは。今日はよろしくお願いします。」
み「あ、こちらこそ。」(うほっいい男)
相「それにしても、草笛さん遅いですねぇ。」
み「え?」
相「待ち遠しいな…」
み「あの…。私が草笛みつですが…」
相「ええ!?仲人さんじゃないんですか!!??」
み「はい……」
相「そんな………」
み「あの?」
相「すみません、この話はなかったことに!」ダッ!
み「え?ちょ、ちょっとぉ!」
金「みっちゃん…。お見合いはうまくいかなかったのかしら?
でも、まだ返事をもらったわけじゃ…。」
み「返事?ふん!お見合いまでもこぎつけなかったわよ!
男は狼だっていうけどね、私に言わせればみんな腑抜けの羊よ!
さっさと誰か私に食いつきなさいよぉ!!」
金「………かしらぁ」(うん。明日の話の種はこれで決まりかしら)
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:15:11.98 ID:CW3ayPqS0
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:16:07.67 ID:+/2yy2xX0
>>26 狼だって好き嫌いはあるし選ぶ権利も(ry
いえ、みっちゃんは魅力的ですよ? っていうか金糸雀wwww
ついで投下します。
【軋轢】
彼女が彼を待っている。待ち遠しそうに、しあわせそうに。
どうして待つだけの時間がこんなにもしあわせに感じるのだろう。それはひょっとしたら、とても不思議なこと。
だって、時間は待ってくれない。どれだけ哀願しても、どれだけ悔やもうとも。なのに、そんな時間を無駄にすることが、しあわせだなんて。
「無駄なことしかないっけ。そういえば」
そうだった。世界はそんな無駄なことしかないのだった。なら、それはそれでいいのだろう。
だけど、だからこそ、世界を彩ってほしいと思う。何もない世界は、嫌いではないけど、我慢できそうにないから。
せめて、貴方が居てくれるなら、大丈夫。きっと、しあわせ。
そして、ふと気配を感じた。直後、ドアが開く。
「ジュ、」
「はぁい。残念でしたー。雪華綺晶の愛しい愛しい、ジュンではありませぇん」
部屋の中に入ってきた水銀燈を見た瞬間、彼女の色が、がらりと変わった。温かい白ではなく、無機質な白になった。
「ふぅん。ジュンの前と、私たちの前では、そんなに態度が違うのね。そういうの、嫌われるわよぉ」
「…………」
「これにも反応なし。でも、ジュンはそんな女の子を好きになるのかしらね。ほら、ジュンって、何だかんだで、どっかの真っ赤なヤツを好きじゃない?」
くすくすと、水銀燈が嘲笑した。
お前では届かない、お前には、ふさわしくない――そんな意味を、言外に雪華綺晶は感じ取った。
「おお怖い。そんな目で見ないでよぉ。事実を言っただけでしょう?」
「その事実が怖いから闇にまぎれる臆病者に言われたくはありませんわ」
「……言うじゃない」
水銀燈の哄笑があまりに耳障りだったから、つい反応してしまった。
「でも残念。私は、別に、そんなことどっちでもいいのよ。ただ、友達がどうにかなるのは嫌だし、一応の友達が悲しむのも嫌なわけ」
「好きな人じゃなくて一安心です、独りぼっちの方」
「あら嫌われたものね。私は、貴方のそういう、どこまでも穢れを知らない真白のところ大好きだから、早く消えてほしいわ」
「私も、貴方のそういう、穢れることが怖いから真黒に染め上げた曖昧さが大好きですので、どうか早く消えてください」
じゃないと、ジュンが来てしまうじゃないか。時間は、無駄に出来ない。
「でも」
水銀燈の瞳が細められる。観察を、しているようだった。
「貴方に、ジュンは必要かしらね?」
「……それは、どういう意味でしょうか」
「あはは。だって、だって貴方ったら、もうとっくに“完結”してるのに。あはは。なのに、今更、人が恋しくなった? 私みたいに?
――馬鹿じゃないのぉ? 何を狂ったか知らないけど、貴方の何もない世界に、ジュンまで巻き込まないでもらえる? あの赤いのが泣くのよ。人が恋しいなら、別にジュンじゃなくてもいいじゃない?」
静かに、激情がぶつけられる。教室の空気を伝播するほどの激情。
だけれど。
「――何を勘違いしてるの? 私は、ジュンだからいいの。ジュンだからこそ、“ほしい”に決まっているじゃない」
それは、雪華綺晶が、ジュン以外の人間に対するパーソナリティを忘れるくらいに、当たり前のことだった。
「あはは、まあいいけど。あのねえ、水銀燈? 私がただの無数の選択肢から、ジュンを気まぐれで選んだとでも思ってるの?
そんなはずないでしょう? 私だよ。この、雪華綺晶が選んだ人間だよ。選択肢なんて、一つしかないに決まっているじゃない」
「へえ、そう。意外。だけど、無数の中から一人を選ぶ方が、すごいことだと思わない?」
「所詮、無数でしょう。私の選択肢は、ゼロかイチ。その差は、どんな数の差よりも大きい」
ゼロとイチの違いは、在るか、無いか。
それは単純な違いだけど、だけど、その違いは、どんなものよりも、重い。
「そうやって依存し続けるのね」
「依存の何が悪いのかしら。独占欲の何がいけないのかしら。たかだかそんなことも出来ない貴方には、羨ましいのかしら」
「たかだか何もない世界が我慢できない欠陥を抱えた完結品に言われたくないわ」
相容れない存在、というのは確かに存在する。
鏡の向こう側のような自分との対極ではなく、カードの裏表のような、自分との対極。
「……いいよ。何なら、私を消してみる? やれるものならやってみなさい、水銀燈。貴方の闇を、影に堕としてあげる」
「ふぅん。消していいわけ? ……でもやらなぁい。どうせ消すなら、ジュンのことを消した方が、面白そうだもの」
瞬間。世界の音が消える。
「――お前、今、何て言った」
それは殺気と呼ばれるものだった。具体性を持って、現実世界に干渉する暴風だった。世界が、荒れ狂っていた。
「ほぉら。面白い」
その中に居てなお、水銀燈は笑っていた。捻れきった微笑み。
そして、世界が、終わってしまいそうだった、そのときに。
「――あれ、お前ら何してるんだ?」
あっけなく、世界が正常に戻った。
「ジュン! もー、遅いよー。何してたのさー」
「いや、別に僕は雪華綺晶と約束しているわけじゃないだろうに」
「何それ! ここ最近、毎日来ているのはどこの誰さ!」
「行かなかったら、雪華綺晶が来るまで携帯に電話やらメールやらを延々と入れ続けるからだろうが。もう携帯の履歴は雪華綺晶一色だよ」
「私一色……なんかえっちぃくもあり、しあわせでもある響きだね!」
「いや、それは笑って言うことじゃないだろう。それより、水銀燈、スマン、話の邪魔したか?」
「いいえ……そんなことはないけどぉ」
驚いた。何にって、世界の色の変わりように。
「それよりって何さー! 待たせた上にそんなこと扱いとはいただけないー!」
「ああ、そうだ。今日は、一緒に残れないことを伝えに来たんだ」
「……え、ちょ、待って。何、え、今何て言ったの……?」
「いや、真紅と約束しちゃったからさ。ごめんな。ていうか、そんな世界の終わりのような顔をしなくても」
「し、真紅と私、いったいどっちが大切なんだよぅ!」
「どっちっていうか、約束。約束は守らなきゃダメだろう」
「う、うわーん! やだやだー! 私も構えよー! 私を捨てて他の女とデートに行くなんてー!」
「誰も捨ててないだろうに」
「うるさい黙れ! いいじゃん。どうせ真紅とは家が隣同士なんだし、いつでも会えるんだから、そんな約束反故にしちゃえよー」
「そういうわけにはいくか。雪華綺晶だって、約束は大事だって言ってただろうに」
「…………く、くっそー! ジュンの馬鹿! 浮気者、甲斐性なし! こうなったらやけクレープ食いしてやるー! バナナとクリーム大目でよろしくー!」
「あ、ちょ、雪華綺晶!? ……うわ、行っちゃたよ。しかも最後の、意味わからないし」
まったく、と呟くジュンを見て、水銀燈はふと思う。
「ジュン。貴方って、すごいのねえ?」
「すごい? 何が?」
もしかしたら、桜田ジュンという人間は、全てを理解しているのではないか。だからこそ、雪華綺晶は、狂おしい愛を捧げているのではないか――。
(だけど、それもどうでもいいことかしらねぇ)
大事なのは、今だった。時間は、待ってくれないから。今を、謳歌しなければいけなかった。
「それじゃあ、私もついていくけど、いい?」
「え? ついていくって、どこに?」
「真紅とジュンによぉ。別にいいでしょ?」
「……う、うーん。真紅がいいって言ったらな」
困り顔のジュンを見て、少し胸が躍った。
こんな世界も、やっぱり悪くは無い。
‡
【resentmentという英単語はフランス語読みをするとルサンチマンになります】
「怨恨とは得てして逆恨みになりがちだ。それは、世界には弱者と強者が居るからだ。
だけど弱者とは死力を尽くしてなお弱者だったもののことだ。何もしない弱者はもはや弱者ではない。
夢と夢を繋げるのは無意識。現と現を繋げるのは意識。一色の石木に意識はない。あるのは、それ“じたい”。
『Also sprach Zarathustra』
夜になる寸前に一瞬だけ映える夕焼けを見上げろ。世界は美しい。視線を“おろす”な。世界は穢れている。
それは、永劫の中でなお有限なものの表れだ」
‡
【ぞうお:に】
ほしい。ほしい。ほしい。
しあわせがほしい。あいがほしい。ゆめがほしい。あのひとが、ほしい。
だから、みんないらない。みんなみんな、きえちゃえ。
――うそだよ?
35 :
紅薔薇:2007/12/02(日) 22:20:23.73 ID:r92VZ64c0
真紅様は美人。紅茶が好きとか上品すぎる。
かわいい。綺麗。最高。
投下終了です。
きっと、神は死んだと言った人だって、神様のことが嫌いだったわけじゃないと思います。
37 :
野郎共ぉ!!真面目にみっちゃん書いてみたわぁ!!:2007/12/02(日) 22:26:11.37 ID:rnFb099DO
今日は被服関連のイベントの開催日です。
み「キャー!!凄い色々な服があるわ!!」
ジ「ちょ、ちょっと、落ち着いて下さい!!素数を数えて!!」
み「1、2、6、24、120、720、5040、40320、362880、3628800、39916800…えーっと、この先は…」
ジ「みっちゃんさん、階乗ですよ、それ。まあ、落ち着いたら良いんですが。」
一時間後
み「うわ……めっちゃ欲しい………でも高い………もう色々買っちゃったから………家計も……」
その服はそこそこの値段がついていた。しかし、無理をすれば決して買えない値段ではない。
み「買おうと思えば買えるけど……ダメ、カナに苦労はさせられない……」
ジ「みっちゃんさん…いつもはそこで借金してまで買ってSSのネタにされるのに…………あ、もしもし?金糸雀?みっちゃんさんの誕生日って近い……いや、そっか。ちょっとクリスマスの前に、どこかで会えるよう予定を空けといてくれるかな?」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:28:00.26 ID:VDMJYwCg0
>>36 雪華綺晶が女番長っぽいな
水銀燈が黒くて素敵
ニーチェなぁ…
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:30:22.04 ID:PdzLV8UH0
ジュンいい奴だな・・・
みっちゃん計算能力すげえw
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:33:30.87 ID:TKwm/M1nO
>>26 みっちゃん…しかしみっちゃんみたいないい女なら間違いなく狼になって飛びつきたいけどなぁ。
>>38 珍しくみっちゃんがマトモだ…いい子ね、ジュン。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:35:09.61 ID:uE5eEOoQ0
>>36 二人のやり取りにゾクゾクしました。かっけなぁ。
特に「あら〜〜」からの流れが怖くて格好いい!GJです。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:41:43.63 ID:ohSPxbdt0
>>36 修羅場というレベルではない・・・
なにこの恐怖空間。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:47:36.77 ID:CW3ayPqS0
>>37 ジュンがいい男、みっちゃんが思いやりあるいい女
GJ!
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 22:59:28.48 ID:PdzLV8UH0
ho
質屋のお客達(返済編)7
本気で言おう。僕の腕はもう限界だ。大きな金属二つに無駄に多い薔薇の花束二つ。半ひきこもりにこれはきつい。
ついでに言うとチャイムが押せないという罠にハマってしまったのだ。さて……どうしようか……。
「ジュン何をバカやってるのですか?玄関の前で止まられると困るですぅ。」
「おっ翠星石か。見ての通り両手が塞がってるんだ。ドア開けてくれよ。」
「はぁ〜やっぱりジュンはバカですねぇ。プレゼント持ってきてくれるのは嬉しいですが…。」
「もうバカでいいから早くしてくれ。」
「わかったですよ。」
取り敢えず両腕を失うことなく家に入ることができた。
大袈裟にいいすぎか…。
「蒼星石〜〜ジュンが来たですよ。」
「そんな大声出さなくても下にいるよ翠星石。水銀燈達はまだだけどね。」
「ふぅ。早めに渡しとくけどコレ返す。」
放り投げたのは翠星石の如雨露だけ。さすがに鋏を投げるのは危ないからね。
「こらジュン。翠星石の如雨露投げるんじゃねぇです。というか…」
「これがプレゼントなの?」
「ああ。プレゼントだから金は取らないよ。」
「あ、当たり前ですぅ。まったく…楽してるんじゃねぇですぅ。」
「まあまあ翠星石。ありがとねジュン君。」
まっもうあんまり時間ないしな。ちょうどよかったってのもあるけど。
>>45 「後その花束なんですか?」
「あ〜ベジータのプレゼントだ。」
「……さすが生粋の筋肉バカですね。ベジータは脳みそも筋肉でできてるんじゃないですか?」
「翠星石。そんなに言わなくてもいいじゃないか。」
まああいつは脳みそだけじゃなく臓器すべてが筋肉でできてそうだけとな。
「それでベジータ君は来れなくなったの?」
「そうですぅ。これは文句を言わないと気が済まないですぅ。」
「だから翠星石。そういうことじゃなくて……。」
「…あいつなら梅岡に呼び出されて仕事に戻った…。」
この話なんとなく言いにくいんだが………なぜだろう?
「あっ……そ、そうですか……ならいいですぅ。」
「ベジータ君…まだ先生に追われてるんだ…。」
「らしいな…。……しかし水銀燈達は遅いなぁ?」
さすがに社会人になってまであれだと同情しちゃうよなぁ。学生の時はよくけしかけてた翠星石でも。
「そろそろ来るですよ。…まあ来年はあいつも呼んでやるですよ。」
「というか今年呼んでなかったの翠星石?」
「えっ?まあ………………気にしたら負けですぅ。」
「ちょっとそれどう言うことだい?逃げないでよ翠星石!?」
……まああいつなら呼ばれなくても来るよな。仕方ない仕方ない。しかし本当に水銀燈達は遅いなぁ……。
続く
いつもまとめてくれてありがとうございます。今回もまたよろしくお願いします。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:16:20.02 ID:exRpwTyMO
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:33:51.68 ID:CW3ayPqS0
ほ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:35:01.02 ID:exRpwTyMO
みんなで温泉旅行の番外編を投下します。
星
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:37:23.29 ID:exRpwTyMO
みんなで温泉旅行
幕間
薔薇乙女達は部屋に運ばれて休んでいます
「じゃあちょっとトイレ行って来るけど、ちゃんと休んでろよ?」
ガラガラ…バタン
ふう…疲れた…
額の濡れタオルをいじりながら溜め息を一つ。
まさか雛苺にやられるとわねぇ…
ぐらつく体をなんとか起こした時、唐突に名を呼ばれた。
「…銀ちゃんちょっと…」
振り向くと、顔色は良くないけど立ち直ったらしい薔薇雪華姉妹が並んでいた。
何を言い出すのかと警戒する。
「一体何よぉ?」
「ものは相談なんですが…私達と組みませんか?」
「…はぁ?」
「私達…ジュンを狙ってるけど…その…銀ちゃんの事も…」
顔を赤くして俯く薔薇雪華。
えーと…?
「って何!?私にそっちのシュミはないわよぉ!?」
「…いいんですか?」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:38:26.75 ID:exRpwTyMO
>>51 妖艶な笑みを浮かべて雪華綺晶が妙な余裕で聞いてくる。
「私達は欲しい物は必ず手に入れますわ。何よりお姉様は御自分が如何に不利な立場か理解されていない御様子ですね?」
「言ってくれるじゃない。私のどこが不利なのよ?」
「…あれ」
薔薇水晶の指差す方を見ると、金糸雀と巴と雛苺が固まって何か話している。
「…翠星石と蒼星石は言わずもがな…銀ちゃんと真紅だけ…一人は不利だよ?」
「それに…私達の元に来て頂けるなら、私達はジュン様の愛人というポジションで我慢致しますが…」
「…拒むなら…ジュンをゲットした後に…銀ちゃんは手込め…私達無しでは…いられない様に調教…」
顔赤らめて恥じるのは可愛いけど…えげつない事を言ってれるわねぇ…
正直なところ、この子達は嫌いじゃない。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:41:42.26 ID:exRpwTyMO
>>52 何より…真紅にだけはジュンを取られたくない。
「…いいわ。ただし、貴女達とのカンケイはひとまず保留よ。私にだって心の準備は必要だし」
「流石はお姉様!歓迎致しますわ♪」
「ちょ…抱きつくふりしてどこ揉んでるのよぉ!?」
「…大丈夫…時間をかけて…開眼させる♪」
「貴女達止め…なさ…ぁい…」
「水銀燈が息も絶え絶えになるなんて…まるで盛りのついた猫みたいですぅ」
「僕も負けられないな(ボソッ)」
バタン…ガラガラ
「あれ?もう起きて大丈夫なのか?」
真紅とめぐさんはまだうなされて、水銀燈は『私ジャンクになっちゃったわぁ…』なんて涙目だが、何があったか…深く考えないでおこう。
真紅達が復活したら…そうだな、最初はどこへ行こうか。
翠星石がいれてくれたお茶を飲みながらパンフレットを広げたのだった。
本編に続く
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:42:37.99 ID:exRpwTyMO
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:50:30.21 ID:exRpwTyMO
保守
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:52:40.63 ID:CW3ayPqS0
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/02(日) 23:54:21.84 ID:tlRSh80jO
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:01:41.82 ID:oxQ4ByTtO
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:08:56.39 ID:qhfEj2qnO
>>53 最近は受銀燈もいいな…って思えてきたなぁ。
本編をwktkしてます。
さて、久々にJUN王伝説投下します。しばしお付き合いのほどを…
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:10:16.73 ID:qhfEj2qnO
『新説JUN王伝説〜序章〜』第30話
厳に秘められた過去…それを知ったジュンに突きつけられた決断。
それは何かを守るためには非情に徹しなければならないという現実。
そのことを考え眠れぬ夜を過ごしたジュンは翌日もまた煮え切らない表情であった…
ジ「宜しくお願いします…。」
厳「うむ。」
今日もまたいつものように厳との修行に挑むジュン。
だがその拳には昨日のような覇気はなかった…
ジ「ぐぁああっ!」
当然そんな拳が厳に通用することはなく、ジュンはいつもに増して冷たい地面に叩きつけられる
厳「……」
ジ「くっ…まだまだ…」
泥を拭い立ち上がろうとするジュン。
だがそんなジュンを見据えながら厳は静かに言った
厳「やめだ…」
ジ「…え?」
厳「やめだと言ったんだ。そんな腑抜けた気持ちでは、やるだけ時間の無駄だ。」
ジ「そ…そんなことは…!」
厳「ないとでも言うのか?それはお前自身がよくわかっていることだろう。」
ジ「!」
図星であった。あれからずっとジュンの頭にはあの事が絡み付き、拭い去ろうと思えどその思いは迷いとなって知らず知らずのうちに拳に現れていたのである
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:11:21.80 ID:qhfEj2qnO
ジ「すみません…師範の言う通りです。
頭ではわかっている…でも、その場に立った時僕に本当にそれが出来るのかわからないんです…
僕は……臆病者です…。」
そう言って顔を伏せるジュン。
厳「ジュンよ……
甘ったれるなぁっ!!」
ジ「ぐぁああっ!!」
瞬間、厳の鋭い蹴りがジュンの体を吹き飛ばした
ジ「ぐ…ぁ…」
厳「言った筈だ!一度闘いを決意したのなら非情に徹しろと、そうしなければ無駄な血が流れると!!
それがまだわからんのか!?」
ジ「し…師範…でも、僕は…」
厳「本当に何かを守りたいのなら、それに伴う重荷を背負うことを恐れてどうする!
守るべきもののためならば、例え己の手が罪に汚れようと厭わぬことが本当の強さというものだ!!
自分だけ何も背負わず何かを救おうとなど、詭弁以外なんでもないのだぞ!?」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:12:10.81 ID:qhfEj2qnO
ジ「守るために…背負うもの…」
厳「その覚悟もなしに何が闘いだ!
その覚悟すら持てぬようなら今すぐここから立ち去れ!!」
そう言い残しジュンに背を向け去ってゆく厳。
一人残されたジュンは地面に伏したままただ無言で俯き続けた…
その夜、自室に戻ったジュンは一歩も外に出ることなく考え続けていた
ジ「僕は…どうしたらいいんだ…」
この修行の日々の中で味わう最大の挫折。
それはジュンが誰よりも優しいためにのしかかる重圧なのである
ジ「例えこの手を汚し誰かを守れたとしても、そんな僕をみんなは…姉ちゃんはどう思うんだろうか?」
出口の自問自答、いくら考えても答えは出ずついにジュンは二日目の眠れぬ夜を明かした。
そして翌日…
厳「その様子だと、まだ迷いを振り切れていないようだな。」
ジ「……」
対峙した厳の言葉に何も言い返せないジュン。
どんな言い訳を紡ぐより、その沈黙こそが問い掛けの答えを雄弁に物語る
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:13:05.36 ID:qhfEj2qnO
厳「お前には見込みがあると思っていたが…
どうやら俺の買い被りだったようだな。
ならば…致し方あるまい。」
静かに目を閉じる厳。だがその直後…
厳「覇ぁあああああああああッ!!」
ーー轟ッ!
静けさを打ち破り厳の体を紅煉の焔が走る。
それは獅子吼焔流の使い手が本気になった証であった
ジ「くっ……師範…何を!?」
両腕で体を守りながらもその膨大な熱量はジリジリとジュンの肌を焼くように突き刺さる。
凄まじい闘気をその身に纏いながら厳はジュンに向かいゆっくりと構えを取り言った
厳「そのような甘い思慮の者をこれ以上闘わせる訳にはいかん…
せめてもの情けだ、お前がSODOMの者に殺される前に師である俺の手で葬ってやろう!!」
ジ「なっ…!?」
ジュンはその言葉に驚愕する
厳「ゆくぞ、てぇああああああああああッ!!」ドンッ!
ジ「!?」
直後、如き勢いで厳が一瞬でジュンの眼前まで間合いを詰めた
ジ「くっ!」
とっさに両腕を交差しガードを固めるジュンであったが…
厳「覇ぁあああっ!!」
ジ「ぐぅうっ…うわああああああああッ!!」
厳の拳は防御した腕ごとジュンの体を大きく殴り飛ばした
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:13:53.04 ID:qhfEj2qnO
ジ「ぐあぁっ!」
受け身も取れぬ程の衝撃に地面に叩きつけられるジュン。
だが苦痛に歪む顔を上げたその眼前からは大地を深々と切り裂きながら見えない力が猛然と迫っていた
ジ「…っ!!」
ジュンはとっさの判断で素早く前へと飛ぶ。
ーー直後、その力はつい今までジュンがいた場所に断層を作り、ついには後方にあった大木を真っ二つに切り裂いた
ジ「あ…ぁ…」
大きく引き裂かれた地面と鈍い音を立てながら左右に倒れる大木を見ながらジュンは体からサァッと血の気が引いてゆくのを感じた。
ジュンにはわかっていた。
今の一撃は当たれば確実に命を落としていたことを…
そして厳は何の躊躇いもなくそれを自分へと向け放ったということを…
厳「本気で来なければ、死ぬことになるぞ…?」
ジ「師範…本気……なんですか?」
荒ぶる獣のような表情をたたえ冷酷な言葉を浴びせる厳にジュンは問う
厳「言った筈だ…俺はお前を葬ると。
死にたくなければ…この俺を殺すことだな!!」
ジ「!?」
厳の口からはっきりと放たれた明確な答え…
それはジュンにとってあまりにも非情な選択であった
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:14:41.04 ID:qhfEj2qnO
厳「無駄口はここまでだ…ゆくぞ。」
ジ「くっ…」
ジュンは未だその現実を信じたくなかった。
しかし先程の自分へ向けた拳撃は厳の言葉が偽りないものだということを何よりもはっきりと物語っている。
しかし、だからといってこの場でみすみす殺されるわけにはいかない。
ジュンは焦りや戸惑い…いくつもの感情を抱えたまま静かに構えを取った。
続く…。
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:15:21.36 ID:qhfEj2qnO
本日はここまでです。
お手数ですが、どなたかいつものようにwikiにまとめていただけると幸いです。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:23:51.91 ID:vMDP2KvYO
>>66 いよいよって感じがビリビリ来る。
ジュンがなんと答えを出すのか…
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:26:45.75 ID:QRWn1K0z0
>>65 ジュンの覚悟か
さてどうなるんだろう・・・
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:32:31.00 ID:rSAWsoeiO
ほ
70 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:32:47.87 ID:3w79t9xq0
翠星石は今日もそれなりに荒んでたらしい。部活中に友達から聞いた。
やっぱり、喧嘩のことが響いてるのかなぁ。
こんな些細なことで翠星石を孤立させるのは酷だ。
翠星石の意見にも耳を傾けなかった僕も悪いし、
僕から謝ろう…
それにしても、だ。
今日はいつもより向こう側からの風当たりが厳しかったような気がする。
ジュン君が入院したという情報が余計に燃料を与えてしまったのか?
しかし何で僕らのクラスの3組にはジュン君の事は何も知らせないんだろう。
話を聞く限り、翠星石のクラスの1組の人にだけしか知らされて無いようだ。
う〜ん。
奴らがお祭りムードってのが納得いかない。
何らかの防衛機制でも働いてるのだろうか。
兎にも角にも、僕たち陣営が不利な状況には変わり無いか──
顧「──おい!そこ!ぼーっとすな!!」
あっ…
蒼「すみません」
巴「…」
k「…」
〜〜〜〜〜
71 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:36:07.02 ID:3w79t9xq0
>>70 部活の帰り。
明日は遠征だから…と今日の部活は早い目に切り上げらたものの、
やっと鬱な1日が終わったという気持ちだ。
黄昏時というのは、どうも物悲しい。
部活中以外は常にアウェーだ。
登校中も、
授業中も、
休み時間も…
翠星石なんて同じクラスの殆ど全ての奴が“向こう陣営”なんだから、
もっと肩身の狭い思いをしているに違いない。
せめて休み時間ぐらいはこっちのクラスに来てもいいのに、
ジュン君が苛められるようになってから全然来なくなってしまった。
まだ僕のクラスの方が、巴も居るし“こっち陣営”の比率も少しはマシなんだから、
居心地も良いはずなんだけど…
それが気になって、今日の昼休みに翠星石を見に巴と1組へ行ったら、
翠星石は必死でノートに何か書いていた。
僕は相当な衝撃を受けた。
あの翠星石が熱心に勉強してる…
殺気立ったその雰囲気に、僕ですら足がすくんだ。
あと、翠星石が何を書いているか、想像はついたが確信は持てなかった。
今日家に帰ってから聞いてみようかな──
72 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:36:38.07 ID:3w79t9xq0
>>71 ──と、校門を出る直前に、いきなり誰かに肩を叩かれた。
S「よ」
蒼「…あ」
巴「あっ、久しぶり…」
〜〜〜〜〜
蒼「ただいま」
あぁ、何かもう快晴の大草原のど真ん中にいるような気分だ──
母「おかえり」
翠「おかえりです〜…今日は早いですね」
翠星石…
君には伝えたいことが山ほどあるんだ…
蒼「うん。翠星石と一緒に帰れるかも!って思ったぐらいだったしw」
…いつ伝えようか。
いつ伝えよう…。
今日中じゃないとダメだよなぁ。
母「蒼星石も行ってあげなさい。集中治療室から一般の方に移ったみたいだから」
──え?ジュン君、一般病棟に移ったんだ…
お母様からはただの風邪とは聞いたけど、結構順調っぽいね。
…こんな時に部活の遠征かぁ…帰って来るのは夜になりそうだし…
73 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:38:46.20 ID:3w79t9xq0
>>72 蒼「う〜ん…明日は遠征だから…明後日の日曜の午後に行くよ」
母「あ、でもその頃には退院許可が下りて退院してるかも…
結構順調らしいから…」
翠「…」
蒼「じゃあ、翠星石は明日も行ってもいいんじゃない?」
一緒に行けない僕を気遣ってるんだろうか──
戸惑う翠星石に僕は背中を押すように言う。
園芸部は基本、土日は休みなんだし、
行ける時に行けばいいんだと。
だって…
蒼「そういうことだよ。翠星石…」
翠「え?」
うん、そういうことだよね?
翠「…いっ、嫌ですよそんなことっ!」
蒼「そ、そんなムキにならなくても…」
翠「い〜や〜で〜す〜!!!」
僕だって行きたいさ。でも行けない。
私事で部活のメンバーに迷惑を掛けたくはなかった。
少し悔しいけど、早くジュン君を励ましに行ってほしい。
そう思った。
薔「私も行きたい!」
雪「私も…出来れば…」
74 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:39:49.60 ID:3w79t9xq0
>>73 ──そこへ翠星石の叫び声を聞いたのか、
寄ってくるばらしーときらきー。
そして真紅たち。
金「ずるいかしら〜!カナも行かせてもらうわ!」
紅「それなら私も監督責任で見に行く必要があるようね」
雛「ジュンのとこっ♪ジュンのとこっ♪」
薔「じゃああとは水銀燈だけだね!」
翠「へぇええっ…?」
翠星石を他所に、勝手に話が進んでいく。
助け舟を出した方がいいのかな…
紅「そうね。じゃあ日曜にみんなで行きましょう」
翠「ちょ…ちょ〜っと待つです!」
薔「待たない」
翠「お前は黙れです」
薔「…」
翠「あの…そんな大勢で見舞いに行ったらジュンにも病院にも迷惑掛けるです」
薔「え〜っ?…でも──」
蒼「そうだね。それに、病院は騒ぐ場所じゃない」
翠星石はこれを言いたいのかな…?
…と思って少しフォローした。
75 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:42:14.62 ID:3w79t9xq0
>>74 金「そんな失礼な話あるかしら!?」
翠「そこです!きらきーはともかく、お前とばらしーが一番怪しいです!」
金「あぅ…」
薔「…お見舞いの時はちゃんとするって…だから…」
蒼「まぁ、心配しなくても退院したら会えるんだから…」
紅「…そうね。じゃあ、私たちを代表して行ってらっしゃい」
金「真紅ぅ…」
紅「仕方ないわ。残念なことだけれど、受け入れなさい」
蒼「病院は色んな意味で冗談の通じないところだからね…」
金「…分かったわ。もう…」
薔「…」
妹たちが相次いで理解を示していく一方、
ばらしーだけが頬を膨らまして俯いていた。
まるで何年か前の翠星石を見ているようだった。
翠「ばらしーも落ち込むなです。またあいつが元気な時に会えばいいんですから」
薔「…」
翠「どうせあのチビ人間のことですから、週明けには元気になってますよ」
薔「…」
翠「……ね?」
薔「…うぅ…分かったよぉ。じゃあ病院に行かない」
雪「ば…ばらしーちゃんが行かないのなら私も行きませんわ」
翠「そうです。それでこそ翠星石の妹ですぅ〜」
薔「それで、ジュンが元気になったら、私を心配させた罰としてジュン登り──」
翠「そうです。さすがは翠星石の…」
…間が空いた。
僕は笑いを堪えるので精一杯だった。
76 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:43:16.66 ID:3w79t9xq0
>>75 翠「違うです!」
薔「違わないよ♪だって翠星石がいつも言ってることだしぃ〜」
翠「なっ…」
薔「きゃっ!逃げろ〜〜〜」
翠「まっ…待ちやがれですぅ!!」
はしゃいで2階へ逃げる薔薇水晶を、顔を真っ赤にして追う翠星石。
雛苺を含め、下の4人が五月蝿いのは翠星石の影響なんだろうなぁと思う。
この間、お母様は何も口を出さず、
そっと見守るように僕たちを見つめていた。
その目は、潤っていた──
薔「ほら!翠星石だって十分五月蝿いじゃん!」
ここで初めて、お母様はフッと笑って階段を見て言った。
母「そうねぇw…じゃ、行くのやめる?」
翠「それだけは勘弁ですぅ!」
〜〜〜〜〜
夕飯が終わり、今日は僕が家族で一番初めにお風呂に入った。
明日は遠征だし、早く寝よう…
──ゆっくり湯船に浸かりながら考える。
部活中だったSから聞いた事、早く伝えなきゃなぁ。
77 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:44:01.77 ID:3w79t9xq0
>>76 対ABC包囲網計画か…
サッカー部をこっち側に寄せる事が出来るのは強みになるなぁ。
…STUとは小学校から一緒でホントに良かった。
あ、あと喧嘩の事も謝らないと──
翠『こっ…こんなもん…くれてやるです!』
唐突に浴室の中にまで響いてきた怒声に、僕はビビった。
銀『あらあら、もう話さなくてもいいのぉ?』
翠『結構です!話す気なんか失せちまったです!』
銀『あっそ。ありがと…いい加減素直になればぁ?』
翠『キィィィィィィィ!!!』
どんどん浴室に響いてくる2人の言い争い。
…いやちょっとこれ…止めに入らないとマズいなぁ…
──浴槽から出て、浴室を出て、バスタオルを巻いて…
その間にも『黙りなさい!中二病!』などと水銀燈が声を荒げている
正直言うと、本気で怒った水銀燈はちょっと苦手なんだけど…
僕は脱衣所を兼ねた洗面所のドアを静かに開け、
開いているリビングのドアから見える中の様子をじっと窺った。
水銀燈は受話器を耳にして怒っていた。
翠星石はその後ろで黒い笑いを浮かべ、妹たちはリビングで固まって怯えていた。
お母様も宥めに入ろうとしているが、2人とも聞こえていないようで…。
78 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 00:45:10.88 ID:3w79t9xq0
猿対策入りまーす
前回の事を踏まえて、今回は20分開けようかと。
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:46:40.32 ID:/c7feDbG0
しからば保守
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 00:51:01.28 ID:ePgP1J6l0
同じく保守。
81 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 01:07:01.77 ID:3w79t9xq0
>>77 銀「身の程を知るがいいわ…」
母「…?」
銀「フン!」
ガシャン!
荒っぽく受話器を戻した水銀燈。無言のまま全く動かない。
この静けさが一番苦手だ…
銀「……」
水銀燈はまだその場から動く気配を見せない。
銀「元に戻りやがった…」
この角度からじゃ…表情がよく見えないなぁ。
銀「……」
翠「そ〜ですか!水銀燈好みのジュンに仕上がったんですかぁ〜♪」
ん?…あぁ。
さっきの電話はジュン君からだったのかな。
──あ、いや、だ、ダメだよ翠星石…挑発しようとするなんて!
翠「ね?」
銀「…ふん、おばかさん!──」
わっ、水銀燈がこっちへ向かって走ってくる!
ド…ドアを閉めなきゃ…
82 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 01:07:35.99 ID:3w79t9xq0
>>81 …あれ?…階段を上っていった?
──ふぅ。
でも何となく事情は分かった。
金「水銀燈…ジュンが泣かしたかしら!」
そろそろリビングに行こうかな。
翠「水銀燈も素直じゃないですねぇ──」
き…君が言うか…w
蒼「…ククッ」
翠「はっ!…笑ったですね!?」
──だって仕方ないよ…w
むしろ僕から君にその言葉を言ってあげたいよ…
翠「…って、いつ風呂から上がったですか?」
蒼「水銀燈と言い争ってた時からだよ。お風呂の中まで声が響いてきたから見に来たら…」
翠「…」
蒼「素直になるのは翠星石も一緒だね」
翠「…そんなんじゃねーです」
蒼「この際なんだから、ジュン君とつき…」
翠「きゃっ…」
蒼「つき…」
翠「なっ…な…何を言うですかっ!」
83 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 01:08:56.57 ID:3w79t9xq0
>>82 翠星石は僕のバスタオルを引っ張ろうと手を伸ばした。
が、僕はそれを何とかかわし、急いで風呂へ戻ろうとした。
それでも僕を追いかけてくる翠星石。
蒼「ちょっと!追いかけて来るのは無しだよ!まだバスタオル一枚なんだよ?
それにまだお風呂終わってないし!w」
翠「そんなもん知るかです!」
蒼「それより追いかけるも何も、まだ言ってないじゃん!…つき…」
翠「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
翠星石が金切り声を上げてその場にうずくまってる間に、
僕は再び浴室に戻ることに成功した。
あぁ怖かった…。
〜〜〜〜〜
84 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 01:09:26.69 ID:3w79t9xq0
>>83 お風呂から上がり、パジャマに着替え、リビングへ入ると、
ばらしーときらきーとお母様がソファに座っていて、
翠星石はソファの上でぐったりしていた。
紅「お風呂、お疲れ様」
真紅はテーブルで紅茶を嗜んでいた。
蒼「…はぁ…大変だったよほんと…」
雪「ばらしーちゃんが何か聞きたいそうですよ?」
薔「ねぇねぇ、“月”って言うと何で翠星石が怒るの?」
蒼「え?あぁ…それはね──」
そういう意味じゃないんだよ…w
本当の意味は…ほら、翠星石の顔を見れば…
…ホントに魂が抜けたような顔してるからやめよう…。
蒼「──翠星石は月からやってきたからだよ」
雛「ほえ…」
──ごめん、翠星石…。
〜〜〜〜〜
85 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 01:15:06.60 ID:3w79t9xq0
>>84 時刻は既に夜の10時を回っていた。
翠星石がようやく回復してお風呂に入ってる間に、
僕は明日の遠征に備えて、早めに寝ようと部屋に入った。
明日の荷物の確認。
いつもの部活の用意はちゃんとある。あとは明日弁当をプラスすれば大丈夫…と。
さ、寝よう…
──と、ベッドへ向かおうとした瞬間、翠星石の机の上に目が留まった。
“数学”と書かれたノート。その横に“公民”と書かれたノートが置かれてある。
これ、もしかして昼休みのノートなのかなぁ…
それを思い出すと余計に気になってしまったので、
数学の方だけこっそりと捲ってみた。
捲っていきなり翠星石の似顔絵に吹き出しがあって
翠星石の言葉で所々で解説されてたのに吃驚したが…
──へぇ…。
──いやぁ…これは……。
僕も頑張らないとなぁ。
86 :
ずっと傍らに・・・激闘編 第八章〜蒼星石side〜:2007/12/03(月) 01:17:28.69 ID:3w79t9xq0
終わりだす
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 01:32:42.12 ID:/c7feDbG0
読み終わる前保守
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 01:35:25.93 ID:qhfEj2qnO
『親説JUN王伝説〜序章〜』外伝
第4話
あの日、ジュンが真紅たちの元を離れてひと月あまりの時間が流れた…
雛「真紅ー、ばいばいなのー♪」
紅「えぇ、さよなら雛苺。」
今日もいつものように授業を終え帰路へとつく乙女たち。
その中のひとりである真紅は雛苺たちと別れると帰り道が同じである水銀燈と共に日の暮れかけた道を歩いてゆく
銀「あーあ、ここ最近なんか退屈ねぇ…」
紅「そう?」
水銀燈の何気なく言った台詞に澄ました顔で答える真紅。
だが真紅自身も…いや、彼女の周りの多くの仲間は同じことを思っていた。
その原因は言わずもがな突然姿を消した一人の少年である
銀「退屈も退屈よぉ…ジュンがいない学校なんてつまんない感じぃ。」
紅「そう言うものではないのだわ、あと2ヶ月したらジュンはきっと帰ってくるわ。」
銀「だといいけど…はぁ、こんなつまんないんならいっそ学校サボってバイト生活でもしようかしらぁ。」
紅「貴女…ただでさえ出席ギリギリだったんじゃなくて?そんなことではジュンが帰ってきても貴女は来年度後輩になるわよ?」
銀「うっさいわねぇ…冗談よぉ、冗談。」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 01:36:13.21 ID:qhfEj2qnO
ジュンがいない寂しさを誤魔化すように他愛もない会話を交わす2人。
いつしか短い冬の日はとっぷりと暮れ、桃種市を暗闇が包んでいた
銀「ジュン…元気かしら?」
ふいにポツリと呟く水銀燈
紅「大丈夫よ、ああ見えてジュンは案外タフなのだわ。
今でも私たちと同じこの大地のどこかで己を磨いているに違いないのだわ。」
真紅は水銀燈の言葉にはっきりと答える。
その口調はどこか自慢げですらある…きっとその理由を問うと「ジュンはこの真紅の家来だもの。」とでも言いそうだ
銀「ふふっ…そうねぇ。
………あ、真紅ぅ、見てごらんなさぁい。」
紅「え?……まぁ!」
水銀燈が指差した先は上空…
そこを見上げた真紅の瞳には、ここ数年で見たことがないような満天の星が輝いているのが見えた
紅「…綺麗ね。」
銀「えぇ、こんなとこでもこんな星が見えたのねぇ。」
2人は凍える寒さも忘れしばしその星空に見入った
紅(ジュン…貴方もどこかでこの星空を見ているのかしら…?)
そんなことを思いながら北の方角に目をやる真紅。
するとそこには柄杓の形をした7つの星が煌めいていた
紅「北斗七星……。」
銀「えぇ…あれはジュンの星。」
かつて2人はこの星の名を持つ拳を使うジュンによって大切なものを守られたことがある。
水銀燈は親友であるめぐとの絆を、真紅は他でもない自らの命を…
北斗七星を見上げる2人の脳裏にはそのときの記憶が鮮明に蘇っていた
銀「ジュン…みんな待ってるから早く帰ってきなさぁい。」
紅「……さて、そろそろ帰りましょ。体が冷えてしまうわ。」
銀「そうねぇ。」
2人は再び前を向くと暗闇に落ちた通学路を歩き始める。
銀「ばいばぁい、真紅ぅ。」
紅「えぇ、また明日なのだわ。
…ふぅ。」
水銀燈と別れた後、再び空を見上げた真紅の頭上には相変わらずの星空と北斗七星が輝いていた。
紅(本当に綺麗な星空ね……北斗七星のすぐ横にある小さな星までよく見えるのだわ。)
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 01:40:58.11 ID:qhfEj2qnO
あぁ…いまさら誤字が…orz
『親』説ってなんだよ?
まとめていただく際には改めていただけると助かります。
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 01:45:11.91 ID:vMDP2KvYO
>>86 原作もこの位味方がいれば…ローゼンメイデンが始まらなかったんだろうなw
>>91 ちょっとまて!その星は…!?
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 01:47:06.26 ID:/c7feDbG0
と、投下ラッシュ…。
もうちと待ちたかったけど、明日早いので自分も投下ー。
数スレ頂きます。
《かくて少女は痛みと共に進み行く》
五つめ:《―――――――――――――――》
《かくて少女は痛みと共に進み行く》
学校が終わってから少し経った、青い空と白い雲の色が変わる頃。
私は小さな、今は人気のない公園で、人を、悪友を待っていた。
悪友は珍しく指定した時間から少し遅れている―10分程だが。
根が真面目な彼女だけに、少し心配し…――真正面から聞こえてくる凛とした声に、安心感を覚えた。
「いきなり呼び出して、何の用――水銀燈?」
「約束の時間に遅れておいて謝罪の一つもなし?礼儀がなってないわねぇ――真紅ぅ」
「『約束』って言うのは、一方的に押し付けるものではないと思うけど。しかも、『菓し状』」
「ぐ、いきなり精神攻撃とはやってくれるわねぇ、おチビさぁん」
そう言えば――悪友は今日、学級委員会があったな、とちらりと頭の中で後悔する。
律儀な彼女はわざわざ走ってきてくれた――隠してはいるが、肩が揺れている。
どれだけ遅れ様が、私は待っていると言うのに。
もっとも、それを踏まえた上で、彼女は駆けてきたのだろうが。
「私は幼稚な間違いを指摘しただけよ。――それと、私の背は同年代女子の平均的身長なのだわ」
「あらぁ、勘違いしないで頂だぁい。私が言っているのは、その絶壁の事よぉ」
「――随分言ってくれるじゃない。………それよりも、用件は?」
「随分言わせてもらうわよぉ――だって、用件は………」
悪態をつく私に、彼女は冷静に対処する。
それは、何時もの日常、何でもない遣り取り――そして、大切な私達の時間。
だから、一瞬、口ごもってしまった。
私の『用件』が、私達の時間を、遣り取りを、日常を壊してしまうと思ったから。
>>95 「用件はぁ、彼の事。もしくは、貴女の想い人の事」
「聞く必要はない様に思うけど。――付け加えるなら、貴女の想い人の事、ね」
「あるわよぉ」
「そう」
お互いに短い言葉で切り、真正面に向かいあって視線を絡ませる。
悪友の青色の瞳を見て、思う――あぁ、なんと凛々しく、可憐で、美しいのだろう。
何時ぞや冗談交じりにそう伝えたら、手痛い返しを食らった――『貴女の瞳の事?』。
――私と悪友は、同時に次の言葉を吐き出した。お互いに、毅然と。
「私は、水銀燈は『彼』が好きよぉ」
「私は、真紅は『彼』が好きなのだわ」
「――く、ふふふ、あははははははっっっっ、止めておきなさいよぉ、おチビさぁんっ」
「――気が合うわね、同じ事を言おうとしていたわ。勝てないゲームはするもんじゃないわよ?」
どうして、私は彼女と同じ人を好きになってしまったのだろう。
どうして、彼女は私と同じ人を好きになってしまったのだろう。
私達は、お互いを罵倒し、罵り、嘲った。
言葉が胸を刺す…そんな綺麗なモノじゃない――是は、言葉の殴り合いだ。
「――引く気はないのねぇ、紅茶中毒?」
「――折れた方がいいと思うけど、乳酸菌ジャンキー?」
「だったら、――」
「――仕方がないのだわ」
口を閉じ、右手を振り上げる私と悪友。
同時に振りかぶり、――直後、乾いた音が静かな公園に響き渡った。
―――パァァァンッ―――
私達はお互いの顔を一瞬だけ見てしまい…交差する――手と手を強く交わした痛みを感じながら。
>>96 「さようなら、私の大切な大切な大好きな、悪友―水銀燈」
「また逢いましょぉ、私の大事な大事な大好きな、親友。――幸運を」
「――祈るのだわ。貴女に」
「――幸多からん事を――真紅」
振り向く事なく、背中合わせの様な格好で言葉だけをやり取りし合う。
私も彼女も、今の自分の顔は見られたくないし、互いに見たいとも思わない。
――誰が見たがると言うのだ。
親愛なる友人『だった』者の泣き顔など。
私は痛みを受け入れた。
『失恋』と言う名の、別の痛みを拒否する為に。
きっと、其方を受け入れれば、彼女とも相反する事はなかっただろう。
何時か何所かでお互いを慰めあえたのだろう。
彼女は痛みを受け入れた。
共に切磋琢磨する、相手を待つ、楽しいゲームにする――そういう受け入れ方もあるだろう。
だけど、私と彼女はそれらを選択しなかった――それだけの事。
だから、私達は最後の言葉を交わした後、無言でその場を後にした――泣き崩れない為に。
乙女以前の二人は痛みを受け入れ――。
私と彼女は痛みを乗り越える為に――。
私達は、振り返る事なく前進する――。
そう、つまり――
五つめ:《かくて少女は痛みと共に進み行く》
――――《かくて少女は痛みと共に進み行く》 END
投下終ぉぉおわったぁぁぁぁぁ!
短編とはいえ、保守のサイドストーリとはいえ、一つの話を完結できた…。
拙い短編にお付き合い頂いた方、ありがとうございました。
このお話の最後に二つ。
ひとつ:二人のハイタッチが書きたかった。
ふたつ:タイトル書く時に、時々「かくてショジョはーー」と打ち間違えた。
「そりゃ痛いだろうなぁ」とか馬鹿な事を(ry。
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 02:10:13.52 ID:fXT8alYmO
>>98 いやはや、物語を完結させるのは並大抵のことじゃ出来ないからね。おめでとうですよ。
そしてまぁ…なんともカッコイイ場面だよ。本作も二人がこれくらいの関係だったらよかったのにな。
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 02:18:49.64 ID:Yi8kjPtaO
皆皆乙。ラッシュ凄すぎ
時間もっとあけるべきなんでしょうけど、眠りに落ちそうだから投下します。
数レス頂きます。
あなたに捧ぐ。
悪夢再来?
6月3日午後5時、京都府某コンビニエンスストアに突如、
拳銃を所持した男が押し入り、多額の現金を要求する事件が起こった。
この時、偶然近くを通りかかったパトカーがコンビニエンスストアの前を塞ぎ、
逃げ場を失った男はたまたまこの店にいた男子高校生を人質にとり、逃走用の車を要求した。
その後、男は警察隊によって射殺、男子高校生を無事救助。
しかし現在、男の身元は特定されておらず、警察も特定を急いでいる。
また、警察の発表によると、この男の左肩に、国際テロ組織“ローザミスティカ”を示す刺青があったことにより、残党ではないか、との見解がなされている。
専門家は“ローザミスティカ”の組織的関与は極めて低いと見ているが、今後、注意を払うべきではあると言う。
(2023年6月4日付け 朝刊より一部抜粋)
DIABOROS 第五話 「Metamorphoze」
昨日は本当に酷い目にあった。
強盗に襲われ走馬灯は走るし、そいつの死ぬ所を見るなんて。
その後は、警察署で、軽い事情聴取を受けて帰宅。
帰ったら帰ったで、のりが半狂乱で抱きついてくるし、
親は外国にいるせいか、何の連絡も寄越さず仕舞いだった。
本当にあの日は今までで一番酷い日だった。
学校、今日はサボろうかと思ったけど、そんなことをしたらあいつらが家まで押し掛けてきて、とどめをさされるかもしれない、
なんて考え学校へ来た。
学校では、色んなヤツラから心配され、注目されて、興味持たれて、本当に参った。
梅岡。止めろ。抱きつくな。暑苦しい。
正直、放っておいて欲しかった。
どんなことであれ、注目されるのは好きじゃない。
そんなこんなで嵐のように授業は終わり、夕方帰る段になって、アイツらが家まで送ると言い張った。
どうやって逃げようか、と思い巡らしていると、校門で一人の男に呼び止められた。
「桜田ジュン君だよね?」
「え、はいそうですが…」
「昨日は大変だったね。僕の顔覚えているかい?」
「え、えっと…。あ!犯人の気をそらしてた人ですよね?」
「よかった、覚えててくれてたんだ。僕は白崎。警視庁の物だよ」
そこに真紅が、
「誰なの?ジュン」
「昨日、僕が助かるきっかけを作ってくれた人」
「初めまして、お嬢さん方。白崎と申します。以後お見知りおきを」
と白崎さんは芝居がかった口調と大げさな動作であいさつをした。
意外とひょうきんな人なのかもしれない。
全員の自己紹介を軽く済ませた後、白崎さんは、
「ちょっと彼をお借りしてもいいかな?聞きたいことがあるんだ。ジュン君もいいかい?」
まぁ、どうせ、僕に断れるような代物ではないのだろう。
翠星石を除き、皆頷いたが、
「ジュンに、何もしないですよね?」
「大丈夫だよ、翠星石さん。彼のことは心配しないで」などのやり取りをした後に、翠星石はしぶしぶ認めた。
「じゃあ、借りてくね。皆も気をつけるんだよ」と言い、僕らは白崎さんの車に乗った。うわ、この車高いだろ。
「じゃあ出すよ」
「この辺り、自動操縦させられるんじゃないんですか?」
「うん。そうなんだけど客人を迎える時にはそれじゃ失礼でしょ?
だからね。久しぶりだなぁ、手動でするなんて」
その言葉に身体を強ばらせた僕に、
「はは。冗談だよ。仕事柄、運転する機会も多いし、僕自身も好きだからね。心配はいらないよ」
ほっとした僕は、一番重要な事を思い出した。
「白崎さん。どこに向かってるんですか?」
「うーん。言ってもいいけど、秘密にしておくよ。
驚かせてみたいしね。でも大丈夫。変な所じゃないから」
…どこだろう?驚くような所って。
大人の階段登っちゃうような所?いや、ない。というか、名曲は廃れないもんだね。
じゃあどこだろう?総理官邸?まさか。
そのまさかだった。
当たっていたことと、とんでもない所に来ちゃったことに唖然とする僕。
その顔をみて、白崎さんは実に楽しそうだった。
「まさか、そんなに驚いてくれるとはね。秘密にしててよかったよ」
そうして僕は門をくぐり、中へと入った。
おぉ、絨毯ふかふかだ。体が浮く。変な感覚だな。
そして急に、自分の服装が、ひどく場違いなのが気になった。
「あの、白崎さん」
「なんだい?」
「服装って…」
「ん?あぁ、気にしなくていいよ。突然連れて来ちゃったからね。
どうしても気になるなら着替えあるよ。
サイズはどうか分からないけどさ」
「いぇっ!結局ですっ!」
そんなことしたら余計気になってしまう。この場の空気から逃れたくて、話題をそらす。
「えっと、あの白崎さん。そういえばあなた警察だって…」
「うん。そう言ってたけど、実は内閣関係なんだ。今は警察にいるけどね。
だから、お願いがあるけど、このことは誰にも言わないでもらえるかな?仕事、しにくくなるからさ」
「は、はい。分かりました」
「ん。着いたよ。この部屋でちょっと待っててくれないかい?」
と、そこにある椅子を引く。
「あ、はい…」
そして、白崎さんはどこかに行ってしまった。
尻がムズムズする。なんなんだろうと、軽い不快感を感じて、十分後、奥にあるドアから人が二人出てきた。
一人は他でもない白崎さん。
もう一人は最近話題の人物だ。流石にこの僕でめ誰だか分かった。
でもそれ以上に現実離れし過ぎていた。
その人は一番奥の椅子に座り、
「初めまして。桜田ジュン君。私は結菱一葉だ。ニュースは見ているよね?」
とにこやかに話す人物。その人こそ、現総理、結菱一葉氏。
パニックに陥り、「は、はい、初めまして、よろしくお願いします…」と返したと思う。
頭の中には何を聞かれるのだろう、とか何故ここにいるのかすら分からなくなっている。
まだ白崎さんがここにいる分だけよかった。二人だけだったら、その混乱がずっと続いていただろう。
それでも混乱し続いていたのも事実。何を話していたのか覚えていない。
だが、結菱氏の、この、言葉が、僕を、壊す。
「失礼だけど、君の経歴を調べさせてもらったよ。君は戦災孤児なんだってね?」
…は?今なんて?
「な、なにいってるんですか。そんなことはありませんよ。僕の両親は海外にいて…。死んでるなんてうそですよ…」
そうだ。二人は生きているんだ。海外で働いているんだ。
その仕送りで僕らは生きているんだ。
「あれ?違ったかな?資料には君が小学校五年生の時行った旅行先で武装蜂起に巻き込まれたとかいてあるんだが」
ちがう。ちがう。ちがう。そんなことはない。
そんなことなんてなかった。
あれはぼくがつくったまぼろしだ。わるいゆめなんだ!
霧の向こうから声が聞こえる。
「確かその時、君は左肩に火傷をしたらしいんだけど」
吐いた。胃袋の中のもの全て。
胃袋の中に何もなくなってもずっと吐き続けた。
気が付けばいつの間にか白崎さんの車の中にいた。
「ごめんね。不快な思いさせちゃって」と謝る白崎さん。
「大丈夫ですよ…。気にしてませんから」
「本当に?顔色すごく悪いよ。少し寝るかい?着いたら起こすからさ」
「はい…。そうします…。」
外を見れば、すっかり暗くなっていた。
「あ…、のりに電話しなきゃ…」
「それなら大丈夫だよ。もうお姉さんには連絡してあるから」
「そうですか…。ありがとうございます…」
「じゃあ、お休み」
「はい…。お休みなさい…」
眠りにつくその刹那、僕には白崎さんの顔が、不思議の国のアリスに出てくる、アリスを導いた白兎と被って見えた。
DIABOROS 第五話 「Metamorphoze」 了
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 02:28:53.37 ID:Yi8kjPtaO
投下完了です。
オリジナル設定、シニネタ、グロ、いろいろとNGワードに引っかかりそうなので、勝手に付けました。
今度こそ失踪します。してみせます。
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 02:31:23.11 ID:/c7feDbG0
>>98 作品完結おめでとう。あなたの作品好きでした。特に金×薔。
しかし、なぜJOJO
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 02:53:49.79 ID:Yi8kjPtaO
>>86なんだかんだでジュンも恵まれてるよなぁ
>>91本格的にやばくなってきました!
>>98完結乙。時に明るく、時に切なく、とても面白かったです。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 03:36:03.65 ID:fXT8alYmO
ねるほなのぉ
「……久しぶりね」
「……そうだな」
とある、季節が冬の頃。
丘の上で、言葉を交す、男の子と女の子がいました。
少し冷たい風は、美しい金色の髪と、最早、黒と言っても過言ではない、茶色の髪をなびかせます。
と、同時に、二人の体温を奪っていきます。
「……いつ、帰って来たの?」
「……今日、かな。今日の朝」
「……そう」
女の子の言葉を最後に、言葉のキャッチボールは、止まってしまいました。
けれども、二人は無言だった訳ではありません。
女の子が、男の子の胸に顔を埋めて、男の子は、女の子を抱き締めたのです。
>>112 でもそれは、言葉を発したり、交した訳ではありません。
でも、お互い何を言いたいかなんて、手に取る様に分かったのです。
二人以外の、全ての人は分からないけれど、二人なら分かるのです。
それはたった、7文字の言葉。
『もう離さない』
それは、
大きくて小さく、
小さくて大きい。
そんな、言葉なのです。
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 03:51:56.17 ID:p8lcO5gl0
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 04:21:31.31 ID:p8lcO5gl0
ho
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 05:00:53.28 ID:qhfEj2qnO
保守
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 06:27:02.84 ID:fXT8alYmO
朝かしら〜
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 07:01:25.78 ID:H8IOtrpW0
ほ
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 07:17:54.32 ID:dyySDZJS0
ho
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 07:55:32.85 ID:jiKw7Af8O
ほ
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 08:08:20.08 ID:rSAWsoeiO
ほ
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 08:45:49.35 ID:/c7feDbG0
『保守かしら』
2007年8月17日
今日もおねえちゃんはお金の話をしてた。
5人くらいお客様が来てて、その中には槐さんもいたかしら。
カナはキッチンで卵アイスを作ってたんだけれど、時々応接室のお話が聞こえちゃって盗み聞きみたいになるし、
2階に行こうとしたの。
応接室の前を通ったら、おねえちゃんの「賛成できないわ」って低い声が聞こえたのね。
おねえちゃんが何かに反対していて、ほかの人たちが説得していたみたい。
お客さんたちが帰った後、おねえちゃんはすぐアトリエに入っちゃった。
カナが声をかけても返事もしてくれなかったし、すごく怖い顔をしてた。
どうしても気になって、槐さんのお店に聞きに行ったかしら。
槐さんはすぐに理由を教えてくれたわ。
お父様の人形を持っている人が、その人形を貸してくれることになって、人形展で展示することになったんだって。
けれどカナは不思議に思ったかしら。だって、お父様の人形なんて、うちにたくさんあるもの。
「水銀燈は屋敷に師匠の人形があることを秘密にしているんだよ」
「なんでかしら?」
槐さんはいつもの落ち着いた低い声で教えてくれた。
「ローゼンの人形展になってしまうことを避けたかったのさ。水銀燈は。
師匠の人形は個人所有が多くてね。あまり世に出てこない。その名声に反比例してね。
だからこそローゼンの人形展にならないように気を使っていたのさ。今回の出発点は僕や水銀燈、
今の人形師たちのものだから。実際、今も水銀燈は屋敷にある人形のことは秘密にしているよ。
けれど、ローゼンの人形が展示されるなら、出すお金も増やすと銀行の人にも言われてしまってね。
仲間にもこれで人形展が開催できると喜ぶものが多かった」
槐さんはうれしくなさそう。
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 08:46:56.36 ID:/c7feDbG0
その時、お茶を持ってきてくれた白崎さんがなぞなぞを出してきたのよ。
「そうそう、最近師匠の作品が競売に出たんだがいくらだったと思う?」
お父様は有名だったらしいから、すごく高いんじゃないかとカナは思ったの。
「1000万円くらいかしら」
「代表作でもない、小さな作品さ」
「じゃあ500万円くらい?」
白崎さんはちらっと楽しそうに笑ったかしら。
「5億だったよ」
「うえ!?」
凄すぎて変な声が出ちゃった。白崎さんは歌うみたいに続けたかしら。
「売りたくもないし、出したくもない。まぁ、僕好みの話かな」
他にも槐さんと白崎さんはお父様のことを色々教えてくれた。
お父様の作品は世界中に熱心なファンがいること。
一日に何万人も人が来る美術館の目玉になってること。
お父様とその作品のことを題材にしたテレビとか本も出てること。
今度本とか探してみようっと。おねえちゃんには人形展が終わるまで聞かないほうがいいのかしら?
『保守かしら』
2007年8月20日
今日もおねえちゃんはアトリエにこもりっきり。
お客様との打ち合わせの時くらいにしか出てきてくれないかしら。
最近は全然お話もできないかしら…。
アトリエに向かってヴァイオリンを弾くけれど、うぅ…おねえちゃんに会いたい。
今日は道を歩いていたら、かばんを持った真紅に見かけたかしら。
お話したら、
「あなたのおねえちゃんの人形展に貸しだす前に、見ておいてもらおうと思って。」
だって。
お父様の人形を貸してくれる人って、真紅のことだったのね。
びっくりかしら。
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 09:58:15.17 ID:H8IOtrpW0
ほ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 10:30:09.65 ID:qhfEj2qnO
毎度ながらカナが可愛いです。
しかし代表作以外が五億て…
雛「ジュンはトモエのこと、どう思ってるの?」
J「えっ…ど、どうって…なんだよ?」
雛「うー、えっと、その…好きとか、大好きとか、愛してるとか…」
J「…その中から選ばなきゃいけないのか?」
雛「うゅ…ジュンはトモエのこと嫌いなの?」
J「なんでそうなるっ!そういうわけじゃ…」
雛「ならはっきりいうのー。いつまでも今みたいな関係でいられるとは限らないのよ〜?」
J「な、なんだよそれ…そりゃ、柏葉のことは嫌いじゃないけどさ…」
雛「じゃあ好きなのね?」
J「え、いや、その……」
雛「うじうじしてんじゃねぇなの、玉ついてんだろこのヒキメガネがなのー」
J「はっ!?あ、いや…おまえ…」
雛「好きなのー?嫌いなのー?」
J「う…ああもう!す……す、す、好きだ!」
雛「よく言えましたなの!あとはそれをトモエの目の前で……」
巴「さ、桜田くん……」
J「か、柏葉!?」
雛「ちょうどいいところにきたのよ、今ジュンがねー……」
J「ばっ…おま、やめ…!」
巴「やめて…ききたくない、ききたくないから」
J「……柏葉?」
巴「そんな、桜田くんがまさか…雛苺のこと……」
J「ちょwwwwwお約束の擦れ違い展開wwwwwww」
雛「あんまり心配しなくていいのよ」
J「は?」
巴「いくら雛苺ととはいえ、三人でなんて……恥ずかしいよ……」
雛「ね」
J「なるほど」
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 11:54:07.83 ID:qhfEj2qnO
トモエメイデンの巴はばらしー以上の桃色乙女かwww
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 12:14:49.39 ID:oxQ4ByTtO
と萌
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 12:31:17.81 ID:4xkNC0o8O
休憩所に書き込めないからここで聞いてみるけど、何行を1レスにまとめるべき?
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 12:37:23.60 ID:qhfEj2qnO
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 12:45:42.91 ID:1C5pglpv0
MAX30行
分けかたは人それぞれ
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 12:53:18.09 ID:4xkNC0o8O
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 13:18:05.29 ID:/N7/MhMpO
ほ
ほ
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 14:19:55.52 ID:vMDP2KvYO
保守
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 15:18:30.41 ID:jiKw7Af8O
ほ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 15:24:22.02 ID:oxQ4ByTtO
名無しに変わりましてVIPが保守します
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r-―、 =ニ r''´ ゝ ∠_ ,.、 __ <''"二 ,-―' <77
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リ ヘェェェノ ', ■ ¨ ▀▀▀■▀▀▀ ▪ ■
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 16:02:14.41 ID:p8lcO5gl0
>>127 毎度だがこの雛は大好きだww
しかし巴おそるべし・・・
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 16:03:52.61 ID:oxQ4ByTtO
薔薇乙女がラジオ体操しています。
水銀燈 手を抜いているが完璧 震度4
金糸雀 本人は楽して完璧と思ってるが間違ってる 震度1
翠星石 こんなの真面目にやってられないですと言いながら実は一生懸命 震度3
蒼星石 一生懸命で完璧 震度3
真紅 一生懸命で完璧 震度1
雛苺 一生懸命だけどワンテンポずれている 震度6強
雪華綺晶 そつなくこなしている 震度3
薔薇水晶 一生懸命だけど左右逆 震度2
震度はノーブラ時計測(VIP調べ)
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 16:05:34.05 ID:oxQ4ByTtO
>>141 反省はしている、が後悔はしていな…やっぱりしてる。
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 16:08:41.01 ID:vMDP2KvYO
なんという震度w
3以上はぜひ見たゲフン、ゲフン…いや、健康的で良いね
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 16:12:09.11 ID:qhfEj2qnO
雛苺…家屋が倒壊しそうだwww
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 16:14:23.43 ID:1C5pglpv0
ああ、いい揺れだ・・・
震度4の土石流に埋まりたい 小一時間うずもれたい
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 16:40:30.98 ID:p8lcO5gl0
雛・・・・
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 17:08:57.47 ID:vMDP2KvYO
保守
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 17:28:41.13 ID:fXT8alYmO
ジュン の のしかかる こうげき!
薔「きゃっ…!ま、待ってジュン…!」
ジュン の まきつく こうげき!
薔「う…んん…!」
ジュン の きりさく こうげき!
薔「あ…!服が…!」
ジュン の したでなめる こうげき!
ばらしー は しびれてうごけなくなった!
薔「ひゃあ!そ、そんなトコ…汚いよぉ…」
ジュン の つっつく こうげき!
薔「あ!ん…!くはっ!」
ジュン の みずてっぽう こうげき!
きゅうしょ に あたった!
こうかは ばつぐん だ!
薔「ああああああー!!!」
ばらしー は きぜつ した!
薔「あ…は…がくっ」
ジ「…なぁ、さっきから何やってんだ?」
薔「一人ポケモン通信対戦」
ジ「…面白いのか?」
薔「凄いハマる」
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 17:35:42.14 ID:1C5pglpv0
妄想大爆発ですなw
不覚にも、おっきしちゃったぜ。へへ・・・
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 17:46:54.38 ID:oxQ4ByTtO
うは 変な電波受信した
豆知識
正面飛び バーを跨いで飛ぶ
ベリーロール バーを抱くように飛ぶ
背面飛び 体を反らせて背中から飛ぶ 記録が出る
薔薇乙女が走り高跳びをしています。
水銀燈 美しいベリーロール 記録学年三位
金糸雀 背面飛びだが足が引っかかって失敗 記録 クラス13/15
翠星石 美しい背面飛び 記録 クラス 5/15
蒼星石 完璧な背面飛び 学園新記録
真紅 見事な正面飛び 記録 クラス 4/15
雛苺 ベリーロールだか胸が当たって失敗 記録 クラス 最下位
雪華綺晶 優雅なベリーロール 記録 クラス6/15
薔薇水晶 正面飛びだかバーを揚げ足で蹴ってバーがぶっ飛ばす 記録 クラス10/15 しかしバーが飛んだ距離は世界新
(記録はVIP調べ)
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 17:47:09.43 ID:qhfEj2qnO
ばらしーwww
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 17:51:33.05 ID:oxQ4ByTtO
>>150 後悔も反省もしている
だが調子にも乗っている
>>149 ポケモンてこんなエロいの?教えてエロい人
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 18:26:38.57 ID:1C5pglpv0
「……?、雛苺、何をしているの?」
「うゆ?真紅、ジュン。ポケモンのレッドなのよ。一週間前、くじ引きで当たったの」
「へぇー、懐かしいなぁ。今ドコだ?」
「もうすぐ四天王なの♪」
「あら、随分早いわね」
「まだまだだな。僕は1時間でクリアした事あるぞ」
「す、すごいのー!」
「……ボソッ…前見た時にマスターボールが99コあったのは、気のせいかしら…?」
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 18:37:58.01 ID:oxQ4ByTtO
うは 安価ミス
吊ってくる
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:04:30.05 ID:fXT8alYmO
薔「通な人はルージュラに萌える…」
ジ「ごめん無理」
ほ
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:08:07.88 ID:DFiLLyB20
>>22 亀だがやはりこの2人の組み合わせは大好きだ。
しかし・・・B?ATだとバックはR、パーキングはPだよな・・・?
>>154 あったなぁ、こんな裏ワザwww
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:13:47.54 ID:5hYt7ezF0
真紅がポケモンをやっているようです
紅「カツラのおじさまに勝てないのだわ・・・」
ジ「? なみのり使えるなら楽勝だろ?」
紅「全員『はなびらのまい』使えるポケモンにしたら・・・」
ジ「うわ・・・草ばっかり。というか重複多っ!」
紅「・・・」
ジ「諦めろ」
紅「カツラおじさまを?」
ジ「そのパーティをだ!」
ほ
>>157 あー…まぁたやっちまったぃorz
はい、ご指摘の通り、BはRの間違いです。
訂正、ありがとうございます。
あと、遅かろうがなんだろうが、レスは嬉しいものですよ。
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:24:12.45 ID:vMDP2KvYO
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:26:01.35 ID:vMDP2KvYO
ポケモン便乗
ジュンが薔薇水晶に買い物の約束を忘れたのを謝っています
薔薇水晶の 怒り!
薔薇水晶の 怒りの ボルテージが 上がって いく!
ジュンは 怯えている!
薔薇水晶の はたく 攻撃!
ジュンは 吹き飛んだ!
薔薇水晶は うそ泣きを した!
ジュンは 必死に 謝っている!
薔薇水晶の ほしがる 攻撃!
許す 代わりに ジュンの 貞操が 狙われている!
ジュンは 逃げ出そうと した!
薔薇水晶 の 黒いまなざし!
ジュンは 逃げられない!
薔薇水晶の 悪魔のキッス!
ジュンは 目の前が 真っ暗に なった!
鍛えたポケモン達をコラッタに全滅させられたのはトラウマ保守
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:31:27.63 ID:5hYt7ezF0
>>161 いつもどおりのやりとりも、こうしてみると新鮮だな。
そしてコラッタにやられるって一体何があったんだ!?
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:34:26.24 ID:SyxmlOaY0
そして四天王の前の扉で波乗り→DSステーション
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:40:17.32 ID:DFiLLyB20
幼稚園時代・・・
先生「真紅ちゃん、雛ちゃん、さようなら。」
真紅「しょうならなのだわ。」
雛「せんせーばいばいなの〜。」
先生「ばらしーちゃんもまたね?」
薔薇「・・・・・・アリーヴェ・デルチ(さよならだ。)・・・・。」
先生「・・・」
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:43:48.27 ID:cMczWts9O
ポケモン便乗
銀「スリープ状態にしてご飯でも食べようかしらぁ…」
ジュン「あれ?俺のDSポケモン入ってる。誰の?抜いちゃえ」
銀「あれ…?え…?あれ…?グスン」
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:49:26.98 ID:5hYt7ezF0
>>163 ねー・・・あるあ・・・やっぱねーや
>>164 ねーよwwwwwwwwwwww
>>166 あるあるwwww
びんじょー
すいぎんとうの メロメロこうげき!
ジュンは メロメロになった!
紅「くろいまなざし」
翠「にらみつける」
薔「へびにらみ」
すいぎんとうは おかんをかんじた!
ほ
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 19:59:49.62 ID:cMczWts9O
ほ
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 20:09:32.31 ID:H8IOtrpW0
ほ
滑稽な保守を致すわぁ
「うん、水銀燈さん。僕が悪かった、悪かったから、笑顔で近づいてくるな……っ」
「うふふふふふ………だぁめ。きっちり………お仕置きしてあげるわぁ」
「お、お前のその手の笑い方は本気で怖いんだって!ぅわ、だから、化粧品両手に迫ってくるなぁ!」
「女の子のお化粧の時間が無駄って言った罪………身をもって償ってもらうわぁ」
―――「ステップ1:化粧下地→ファンデーション→おしろい」―――
「く、くすぐったいってば!ねちょねちょして気持ち悪いし………!」
「洗顔は飛ばしてあげたんだから我慢しなさぁい。ファンデーションはぁ………♪」
「ひょ、ひょひょふぉほほひゃひひゅるひゃー!(頬を玩具にするなぁー!」
「む、是だと…ベージュオークルの00!?肌のきめも細かいし…なぁんか癪ねぇ………」
―――「ステップ2:アイブロー→アイシャドー→アイライン→マスカラ」―――
「………貴方って、眉毛いじってたっけ?」
「いや、全然。面倒くさいし………あの、何を震えてらっしゃるのですか………?」
「く………お手入れなしのくせに、ブローの必要がないなんてぇ………!」
「えーと、つまり………ちょっとは束縛時間が短くなる………?」
「シャドーもきつくなっちゃいそうだから………えぇい、ラインは徹底的に入れてやるわぁ!」
「目が!目がぁぁぁぁ!?」
「マスカラもちょんちょん、と………え?ちょっと、是は………!?」
―――「ステップ3:口紅→ほお紅→フェースカラー→つけまつげ」―――
「こ、この前、清水の舞台を飛び降りるつもりで買ったMQのPK256を………あ、あぁ……!?」
「頼むから、自分でやっといて化け物見ている様な声を出さないでくれ………」
「い、いやぁぁぁ!もぅ嫌!後は自分でしなさいよぉ!?」
「…あー…行っちゃった。そんなに酷い顔になってるんですか、さっきから解説してくれている柿崎先生?」
「――『めぐ』」
「………めぐ先生?」
「えぇ、酷いわよ。――髪を………こうやって下ろせば、ショートの美少女出来上がり、と」
「へ?それって酷いんですか?………いや、女の子って言われても欠片も嬉しくないですけど」
「私達が、普段お手入れにどれだけ時間を費やしていると思っているの?――悔しいから、むにーーっ」
「先生もさり気に怒ってたんですね……ひゃ、ひゃからひたいですっひぇ!?」
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 20:27:28.90 ID:5hYt7ezF0
>>170 美女二人に開発してもらえるとは羨ましい限りです。
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 20:28:20.63 ID:p8lcO5gl0
なんかもう見ただけでめんどくさそう・・・
化粧って大変なのね
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 20:30:10.36 ID:vMDP2KvYO
更なる便乗
雛苺と雪華綺晶がポケモンで対戦しています
「ヒナのはしっかり育て上げたから強いの!」
「では参りますわ!手始めにやどりぎのタネ!」
雛苺のポケモンにタネを植え付けた!
「うゆ、雪華綺晶ひどいの!」
「続いてどくどく!」
雛苺のポケモンは猛毒に侵された!体力が吸い取られる!
「このままじゃやられちゃうの!」
「甘いですわ!」
雛苺はポケモンを交代した!間髪入れずに雪華綺晶のやどりぎのタネ!体力が(ry
「うゆ…やどりぎコンボで負けたの…」
「ヒナお姉様の時だけは、何故か使わずにはいられないんです…」
どくどく・やどりぎのタネ・メロメロ・かげぶんしんは最凶の嫌がらせ保守
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 20:33:47.49 ID:5hYt7ezF0
>>173 きらきしょう
わざ
かげぶんしん
やどりぎのタネ
てんしのキッス
しめつける
こんな感じだと思う
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 20:33:48.39 ID:vMDP2KvYO
>>170 水銀燈とめぐ先生が嫉妬する出来とは一体…
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 20:52:25.62 ID:yz3YWiX9O
ほ
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 21:05:38.05 ID:p8lcO5gl0
ho
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 21:15:52.26 ID:5hYt7ezF0
ho
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 21:29:51.31 ID:V8K0ZJYW0
>>170 ハァハァ
ジュンを開発したい……ハッ、俺はいったいなにを…
>>173 そして崩れる友情
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 21:37:35.66 ID:5hYt7ezF0
ho
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:03:29.37 ID:p8lcO5gl0
ほ
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:03:48.95 ID:fXT8alYmO
保守かしら
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:08:02.30 ID:qhfEj2qnO
ポケモンメイデン便乗
ベ「ゆけぃ!カイリキー!!」
薔「なら私は……君に決めた…」
ばらしーはダグトリオをくりだした
ベ「ふんっ!笑止、そんなもの俺のカイリキーの敵ではないで!」
薔「そうかな?やっちゃえ…“うめおか”。」
ベ「な…何ぃ!?」
薔「ただのニックネームだよ……えい、うめおかの『あなをほる』攻撃……」
ベ「うっ…うわぁあああああ!勘弁してくれぇええええ!!」ダッ
ベジータはにげだした。
薔「ニヤニヤ…こうかはばつぐん…。」
ジ「お前って奴は……」
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:22:18.27 ID:cMczWts9O
またまたポケモン便乗
銀「くっ…私のニューラを倒すとはいい度胸じゃなぁい?」
蒼「…」
銀「なら次はブラッキー…いや、ドンカラスでいこうかしらぁ…」
蒼「…無理にダークなポケモン使わなくていいんだよ?」
銀「え?い、いや…え?」
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:32:56.32 ID:vMDP2KvYO
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:34:10.13 ID:5hYt7ezF0
ビンジョーだぜ!
蒼「くっ・・・僕のチリーンを倒すとは・・・やるね!」
雛「・・・」
蒼「そうだな、次はヤドキング・・・それともウツボットにしようかな」
雛「無理に地味なポケモン使わなくてもいいの・・・」
蒼「ジミッテイワレチャッタヨ。ウフフフフ・・・ソンナツモリハナイノニナァ・・・ウフフフ」
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:48:00.55 ID:5hYt7ezF0
少女は塔をゆっくりと壊しては、積み上げてゆく。
倒れないように、崩れないように、壊してゆく。
他の誰かからみればそれは馬鹿げたことなのかも知れない。
欠伸が出るほど退屈なことなのかも知れない。
だけど、彼女の表情は真剣そのものだった。
風が、吹き抜ける。
脆い脆い塔は音を立てて崩れ落ちる。
別の少女がそれを嗤う。至極楽しそうに、心の底から、あざ笑う。
銀「あはははっ! 真紅また崩しちゃって! おばかさぁん」
紅「息を吹きかけるなんて、反則よ!」
雛「二人ともおちついてなの」
雪「まだ一回も私の番が回ってきてないですわ・・・」
薔薇乙女はジェンガをやっているようです。そんな保守。
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 22:56:07.76 ID:XlXpzJdW0
ho
ジェンガwwwwwwwwwwwwwwwwww
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:01:01.26 ID:n0r0UnPY0
>>187 ジェンガって、なにげにストレス溜まるよねー
炬燵を囲んで仲良くケンカしてる様子を想像して和んだ( ´∀` )
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:01:05.60 ID:qeLmQmflO
盛り上がってるとこ失礼します。「薔薇乙女家族その二」を投下させていただきます。
薔薇乙女家族その二
僕がまだ幼稚園に通っていた頃の話だ。
いつも先生が手入れしていたお花畑。そこに彼女がいる。
黄色や赤の花が咲き誇る中、お日様の光を受けて彼女はやさしく笑っていた。
彼女が微笑みを浮かべながら花と戯れるその様子を僕はずっと見ていた。別にそんな珍しくもない、ほんとに何気ない光景であったが、それに釘付けだったのをよく覚えている。
君がこれを聞いたらきっと笑うだろう。だから君には聞こえない様にそっと囁く。
「あの頃から、すでに君に惚れていたんだよな…」
一つのベッドで今日も今日とて愛の営みを終え、ぐっすりと眠りにつく彼女の頬に軽く口付けをする。
あの頃は清純そうな女の子だと思っていたが、まさかここまで扇情的な女になるとは予想できなかったなと、今さっきまでの彼女を思い出す。
そのセックスアピール満点の体で誘惑し、銀色の髪を振り乱して男に跨り、快楽を貪り喰らうその姿はまさにサキュバスを彷彿とさせた。
月明かりを身に受けてる白い肌は妖しく光り、目は僕の目を常に捉えていて視線を外せない。まるで金縛りにあったかの様な感覚に陥る事もあり、濃密なフェロモンが脳を過度に刺激しているのがひしひしと伝わる。
男の本能を刺激するその恵まれたボディを、男の本能を以て彩りたい、侵したいと脳がオーバーヒートを起こす。そして気づいた時には全てが終わっているといった事もあり、結婚する前の若かりし時は相当肝を冷やしたもんだった。
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:06:39.05 ID:qeLmQmflO
おまけに「サキュバス」は一度だけでは満足できず、繰り返し求めてくる。その都度に応じる体に鞭を打ちつけるハメになるのも多々あるが、彼女の誘いを断るほどの精神的な強さは持ち合わせていなかった。
「ふぅ…」
体の所々が筋肉痛の兆候を見せ始めているのを五感で感じつつベッドを後にしようとした時、足が何かを踏んづけた。彼女の下着だ。
…ついでに床に散らかった彼女の服を畳んでおいてやろう。
畳んだ服をベッドの枕辺りに適当に置いておく。彼女が相変わらず心地良さそうに寝ているのを確認してからドアに手を掛けた。
部屋を抜けて階段を下り、歩を進めた先は台所だ。冷蔵庫を開けてみる。ヤクルトにオレンジジュース、紅茶のボトルが何本か…ヤクルトが無くなってきたな。今日買ってくるか…。後はハムやらソーセージやらがある。
僕は適当にジュースと肴になりそうな物を取り出してパタンと閉めた。
テーブルに冷蔵庫からくすねた物を広げる。後は適当に喉を潤わし、適当に腹を満たす。
ふと窓を見ると、綺麗な満月が顔を出しているのが分かる。そう言えば昔はよく夜間に家を抜け出して、月明かりの下で散歩をしていたものだった。警察に見つかれば即補導されていただろうに違いないが。
テーブルの上で食い散らかした物をまとめて片付けて、フラフラとした足取りで玄関に向かう。
たまには昔みたいに、満月の下で歩くのも悪くないだろう。
「…結びかねたる露営の夢を、月は冷たく顔覗き込む…♪」
タイトルは忘れてしまったが、確かこんな歌だったよなと思い出しながら口ずさむ。メロディーラインも不確かなので音もテンポもずれているだろうが、誰が聴いているわけでもない、気にする事は無い。
歌詞すら分からない部分を適当に不格好なハミングでごまかしながらのらりくらりと歩く。
この道は朝は学校へと登校する子供達で賑わい、夕方は帰宅する子供達の楽しげに話す…内容は様々だ。恋愛話にテストの点数の競い合い、時折喧嘩する様子も伺える…声で冷たいコンクリートを和ませるが、日中は静かな通りだ。
民家が並ぶだけで、店という物も無いからだろうか。
街灯の数が少なくなってきた。頼りの明かりが無くなって、行く先が暗闇に包まれている。
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:14:11.87 ID:qeLmQmflO
そう、何も見えないはずなのだ。
そのはずなのに、何故僕の目前の暗闇に「彼女」が見えるのか。
「彼女」は暗闇の中にぼうっ…と浮かびあがって見える。暗闇というスクリーンが「彼女」を映写機で映しているかの様に。
「彼女」はその黒色のスクリーンの中で、膝を抱くようにうずくまっている。「彼女」は泣いていた。
きれいな銀髪の女の子、どうして泣いているの?
口が勝手に動いた…ような気がした。
「彼女」は膝の中から顔を出した。涙で頬をすっかり濡らしている。
みんなが私をいじめるのぉ…。みんなが…私の大切な…お人形さんを…壊しちゃった…のぉ…。
涙が止まらない。嗚咽を上げながら「彼女」が言う。
…見せてごらん。そのお人形さんを。
「僕」が言うと、「彼女」はお人形さんを見せてくれた。お人形さんとは、背丈三十センチ程のくまのぬいぐるみの事であった。所々が破れて綿を覗かせおり、右腕に至っては肩の辺りから千切れてしまっていた。
…少し待っててね。
「僕」はポケットから絆創膏を取り出した。お母さんが怪我をした時に使いなさいと言って持たせてくれた物だ。それを傷付いたくまのぬいぐるみ…特に、綿が露出している所…にペタペタと貼り付ける。腕は白いビニールテープで無理やりではあるがくっつけた。
かくして、(良かれと思ってした事ではあったのだが)くまさんは絆創膏だらけ、おまけに右肩に包帯ぐるぐる巻き状態という、マシになったのか余計酷くしちゃったのか分からない様な状態になってしまった。
ごめん…僕、ぬいぐるみのお医者さんって初めてだから…
「僕」が「彼女」に申し訳なさそうに謝る。女の子を助け、守らなければならない男としての面子は丸つぶれだった。
だが「彼女」は笑ってくれた。
きっとこの子は喜んでくれているわぁ。
そう言ってくれた。
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:19:04.22 ID:qeLmQmflO
ありがとぉ…。
くまのぬいぐるみを抱きしめながらお礼を言ってくれた。
その途端、「僕」はその可愛い笑顔に胸を射抜かれた感覚を覚えた。カッと頬を紅に染めた「僕」は、彼女にある約束をする。
僕、いつか服を作る人になるんだ。その時、そのくまさんを綺麗に直してあげられるかも…。あ、もちろん、君にもたくさん服を作ってあげる!
「彼女」はボッと頭に火がついた様に真っ赤な顔をした。「僕」は全く無自覚で、しどろもどろになる「彼女」を不思議そうに見つめていた。
………約束よぉ?
うん。約束するよ!
気づけば僕は、公園のど真ん中に立っていた。右を向いても左を見ても、公園の遊具…子供達の遊具による事故が多発したせいか、一部は撤去されたみたいだ… しかない。「彼女」も「僕」もいない。
…夢でも見ていたのか…それとも…。
夜空を仰ぐと、星空を統べる満月がこちらの顔を覗き込んでいた。僕は満月に化かされていたのかもしれない。
「…帰るか」
公園に背を向けて、また歩きだした。帰り道が妙に明るいと思ったら、行きの時は消えていた街灯が機能を取り戻していた。これも満月のせいだったのかは分からない。知る由もなかった。
帰り道を歩いている時、昔の記憶が頭の中に次々に流れてきた。
約束の指切りをした後、彼女は花畑にとてとて走り出して、僕の方へ振り返った。彼女は頬が濡れたままだったがもう泣いていなかった。花畑の真ん中で微笑みを浮かべていた。綺麗だと子供心にそう感じた。
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:24:03.47 ID:qeLmQmflO
その日から彼女と親しくなった。クラスは違ったものの、時間があれば彼女に会いに行ったし、彼女も会いに来てくれた。毎日毎日、彼女と話をしていた。
そう言えば、こんな話もしたなとふと頭に思いつく。
…コウノトリって知ってるぅ?
コウノトリ…?
コウノトリは幸せな恋人同士の所に赤ちゃんを持って来てくれるのよぉ。
…へぇ…そうなんだ…。
…私…の…にも…時か…。
……?
!何でもないわぁ!!
…??
…あの時彼女はなんて言っていたのかはよく聞こえなかった。
だがこんな昔の事、彼女自身だって忘れているに違いない。もう確かめる術はない。
溜め息を一つすると、突然目の前が眩しくなった。そして、例の愛しい人の声がした。
「どこ行ってたのよぉ!」
懐中電灯片手に、彼女がそこに立っていた。
彼女は一度寝たら朝まで起きないはずだ。それを知ってるから僕は度々台所の冷蔵庫をこっそり漁ったりするし、今回の様に深夜の散歩に出る事を決めた。正直、彼女がこんな時間に起きてくるとは誤算だった。
僕は彼女に詫びると、彼女は溜め息を軽くついた。
「せめて、メモくらいはしてほしいわぁ…」
なんだか、母親とその子供の会話みたいだ。思わず鼻で笑ってしまう。
聞こえない様にしたつもりだったが、彼女の耳にははっきりと届いたらしい。頬をふにっと摘まれた。
「本当に心配したんだからぁ…」
彼女の瞳に、少しだけ潤いを見た。
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:27:14.90 ID:qeLmQmflO
「…ごめん。ごめんよ…水銀燈」
僕はただ、彼女に詫びるだけだった。
それからしばらくは沈黙が続いた。
時折彼女の顔を覗き込んでみるが、少し俯いていて表情が読めない。彼女は何か考え込んでいるみたいだが、一体何を考えているのかはさっぱり分からない。かと言って、自分の落ち度もあって、彼女に尋ね訊くのも憚られた。
苦し紛れに周囲を見渡す。街灯には蛾や小さい羽虫が灯りに群がっている。一匹一匹の羽虫が街灯を中心に旋回飛行を続けているその様子は、一つの灯りの奪い合いをしている様にも見えた。
相変わらず民家しかないこの通りに、光を灯した建物は無い。みんな夢に浸っている頃なのだから当たり前なのだが、みんなが寝ている頃にただ僕達だけが起きて、こうして外を歩いているというのはなんだか不思議な気分になる。まるで世界が変わって見える。
今この一時だけは僕達二人だけの世界。そう言うと聞こえは良いが、この沈黙をごまかしてくれる人の登場にも期待できないのだから考え物だ。
空を見上げてみる。街灯があるせいで幾分かの星は光に隠されて見えないが、相変わらず満月はそこにあった。何も口を利く事もなく、ただこちらの様子を見守っているだけだった。
…それにしても、この気まずい時間は何時まで続くのか。
そう思った矢先の事だった。
「私、夢を見たわ…昔の夢…」
心臓がドキッとした。
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:29:46.32 ID:qeLmQmflO
「あなたはもう覚えてないでしょうけどねぇ…。コウノトリの話、覚えてるぅ?もう十何年も前の話だけどぉ…」
僕は軽く頷いた。確かに今まで忘れてしまっていたが、満月のいたずらのおかげでしっかりと思い出した。
「あの時の私ったら…「コウノトリさんは、私達の所にも何時か来てくれるかな?」だなんて言ってたのよぉ。私「達」よぉ?全く、ませたガキだったわぁ」
苦笑いして彼女が言った。
図らずも、頭の中の欠損したジグソーピースが見つかった。僕は「そうか、そうだったのか」と一人納得していた。
「でも…」
彼女が続ける。
「結局、コウノトリが赤ちゃんを運んでくるってのは嘘だったわねぇ」
僕はそれに直ちに答えた。
「でも、僕の所にはちゃんと来てくれたよ。コウノトリが」
彼女が合点のいかない様な顔をした。
「僕にとってのコウノトリは、水銀燈、君だ」
我ながらクサい台詞を吐いてしまった。それを聞くや、案の定彼女が吹き出した。
「じゃあ私のコウノトリさんはあなただった…と言うことねぇ、ジュン♪」
彼女が腕に抱きついてきた。
結局、幼い子供であった二人が夢見たコウノトリは、自分自身であり、彼女自身だった。すでに出会えていたのに、それが来てくれるのを僕達は待ち望んでいたのだから何だか皮肉な話だ。
「そういえば…水銀燈」
「なぁに?」
「よくこんな時間に起きたじゃないか。普段は…」
彼女が僕の唇を人差し指でおさえる。
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:33:25.83 ID:qeLmQmflO
「私が眠れるのは、あなたのぬくもりを感じられるからよぉ♪」
………それは卑怯じゃないか?
そんな事言われたら…僕は…。
「やだぁ、顔真っ赤じゃなぁい♪」
「………うるさぃ…」
何だか悔しいので、蚊の羽音よりも小さい声でささやかな抵抗をしてみる。無駄な抵抗そのものだった。
恥ずかしくて堪らなく…本日何度目かも分からないが…天を仰ぐ。
コウノトリがくちばしに揺りかごをくわえて、流星の如く駆け抜ける姿を見た様な気がした。
終
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:34:27.90 ID:My2/mGZY0
水銀燈・・・エロいな・・・
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:35:21.80 ID:5hYt7ezF0
>>198 らぶらぶなくうきがいい。
いい夫婦だなあー。
でも何だか流石にえろすぎやしませんか。
NGワード設定した方がいい気がする。
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:35:26.51 ID:CR6l4Mpt0
ああ、全くエロい……
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:35:55.46 ID:qeLmQmflO
薔薇乙女家族その二でした。最後まで読んで頂いた方々に感謝致します。
そして謝罪を一つ。
投下する際にいくつかのレスに分けていたわけですが、アンカー付け忘れていました…マジで申し訳ありません……。
203 :
二日ほど別の書いてたから、巴メイデンの追っかけはさぼってないです:2007/12/03(月) 23:37:21.08 ID:FppgICIuO
ポケモン便乗
めぐが色々な曲を聴いてるようです12
め「♪例え火の中水の中草の中森の中
土の中雲の中あの子のスカートの中」
銀「はがねのつばさ!!」
め「キャー!!」
銀「さて…めぐは何のポケモンが好きだった?」
め「いつの間に自衛能力を…えっとね、フーディンとメノクラゲが好きだったわ」
銀「…なんで?」
め「あの二匹が揃った時の不死身さが堪らなかったわ。ダメージスワップとおくびょうで毎ターン、メノクラゲの数の2倍ずつダメージが消えてくの。他にもライチュウのギガスパークとゲンガーののろいで一度に二、三匹ずつ敵をぶちのめすのも素敵だったわね」
銀「それはカードの話…すっごい貴女らしいわねぇ、そのデッキ…」
うん、曲が関係するの最初だけなんだ
使用曲
ポケットモンスターOP:めざせポケモンマスター
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:37:21.53 ID:n0r0UnPY0
いきなり官能小説な出だしで吹いたwww
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:37:44.41 ID:qeLmQmflO
あ…あと、(もう遅すぎるが)NGワード指定を忘れてた!!!!
…本当に申し訳ございません…。
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:46:41.69 ID:vMDP2KvYO
>>203 カード…柄が気に入ったのは未だに何枚かもってるな。
>>205 内容はGJだけど少々エロに傾倒しとるね。
今んとこ一番エロいんじゃなかろか?
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/03(月) 23:52:48.77 ID:7Ni0A+stO
ランナウェイ!投下するあらすじ
真紅と決戦
くんくん特攻
こうかは ばつぐんだ!
いってみようやってみよう
JUMのオディール逃避行は続く!だが立ち塞がる者が!しかも複数!
そのうえいかつい黒服男!アッー!
J「な、なにをするきさまらー」
オ「え!?有無を言わさず拉致!?」
ガチャッバタン
黒服「桜田ジュン、オディール・フォッセーの両名を確保しました…
…ハイ、直ちにそちらへ…」ピッ
ブロロロ…
JUMとオディールの運命や如何に!?次週へ続く!!
…なんて事はなく車はいかにも高級なホテルへと入っていきました
どうやら誰かが二人を待っているようですね
>>208 槐「やあ二人共、元気そうでなによりだ」
J「え、槐さん!?」
オ「知り合いなの?」
J「雪華綺晶と薔薇水晶のお父さんだよ」
槐「…手荒な真似をして済まない。しかし、娘達に気付かれぬよう
君達に接触するにはこうするしか無かったんだ」
J「…まさか、槐さんも…?」
槐「いや、そうじゃない。むしろ君達を応援したいんだ」
オ「応援…?」
槐「そうだ…君達が結ばれれば…」
きらきー&ばらしーが悲しむ
↓
そこで颯爽と登場、二人を慰める
↓
雪・薔『お父様優しいのね、大好き♪』
↓
イィィィヤッホォォォウ!!!
>>209 槐「どうだ!完璧だろう!!」ドーン
J「なんという策士!」
オ「いや…駄目でしょ…」
槐「という訳でこれを君達に渡しておく」サッ
J「何だこの黒いカード?」
オ「こ、これって戦車も買えるスペッシャルなアレ!?」
J「え?THE 戦車じゃなくて?」
オ「2100円くらい自分で出しなさい!」
槐「そのカードは好きなだけ使ってくれて構わない。戦車でも
THE 戦車でもいくらでも買ってくれ」
オ「いや、どっちもいりません(特にTHE 戦車)」
槐「とにかく、なんとしても逃げ切ってくれ!お互いの未来の為に!」
>>210 ―ホテル・ロビー
J「何から何までありがとうごさいます」
槐「気にする必要はないさ…さあ、行きたまえ。君達の旅の無事を
祈らせて貰うよ」
オ「それでは失礼しま…はっ!?」
J「来たか…!」
薔「…ジュン…見つけた…」
雪「やっとお会い出来ましたわね、ジュン様…」
J「薔薇水晶、雪華綺晶…」
雪「うふふ…私達から逃れられるとは思わないで下さいましね」
薔「ジュン…帰ろう…?」
J「断る…僕はオディールと添い遂げるんだ」
薔「ジュン…」
雪「…やはり、そう答えますのね…」
>>211 薔「どうして…?私達はただジュンとくんずほぐれついんぐりもんぐり
したいだけなのに…」
J「そーいうのがイヤなんだよ!僕は普通の恋愛がしたいんだ!
つーか少しは恥じらえ!」
雪「ならば…貴方がとるべき道はふたつ…ですわ」
薔「殺られるか…犯られるか…」ニヤリ
J「どっちも御免被る!」
オ「物騒な人達だなぁ…」
ザッ…
槐「ここは僕に任せて貰おう…」
オ「槐さん!」
槐「さあ、早く!」
J「槐さん…くっ!」ダッ
薔「お姉ちゃん…ジュンが…」
雪「今は放っておきましょう。それより…」
>>212 薔「お父様…」
槐「わかってくれ…これもお前達の為なんだ」
雪「とか言って結局ご自分の為なのでしょう?一緒にお風呂に入ろう、とか」
薔「お父様…きもい…」
槐「ふぐっ…と、とにかくどうしても行くというのならば……
お父さんを倒してから行け!!」
雪・薔「把握した」ジャキッ
槐「えっいや、今のはほんの冗だくぁwせdrftgyふじこlp;」
雪「さて、お父様の始末はつきましたが…」
薔「完全に見失っちゃったね…」
雪「仕方ありませんわ…一度戻って作戦を立てましょう」
二人の逃亡生活は続く!
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:02:28.79 ID:dEoS4F0VO
投下終了
薔薇雪華とジュンをもうちょっと絡ませたかった
え?THE 戦車は好きですよ?やったことないけど
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:08:17.06 ID:22W13qN/O
>>214 イィィィヤッホォォォウ!!!にフイタwwwwww
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:10:37.39 ID:7oiLKPMvO
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:11:01.58 ID:Z6tRTpUAO
星のカービィSDX
個人的に泣き虫な銀様だったら萌え死ぬ
銀「あらぁ…せっかくプラズマになったのにぃ…」
蒼「また死んだの?僕、ミラーの能力捨てたくないんだけど」
銀「いいじゃなぁい。ヘルパーとして手伝ってあげてるのよぉ?」
蒼「足引っ張ってばっかじゃん」
銀「カ、カービィの方だったら上手いのよぉ」
蒼「カービィの方は死んだら終わりなんだよ?さっきからヘルパーで3ケタは死んでるし、これじゃ雛苺の方が上手いよ」
銀「…う…そんなに…グス…言わなく…ても」
蒼「ゴ、ゴメンミラーあげるから…ね?ゴメンってば」
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:11:16.69 ID:7oiLKPMvO
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:14:31.13 ID:iZi5MaSg0
もしもジュンが紳士な召使だったら 水銀燈Ver
☆もはやジュンじゃない!
「承知いたしました。水銀燈様」
そういって笑顔を見せて去っていく。
-------------------------------
とある昼下がり。
山中の屋敷には水銀燈というそれは
気高く美しいお嬢様がいました。
そしてもう一人、ジュンという召使がいました。
その日はあたたか〜い昼下がりで、
水銀燈様はうとうとしていたんだそうな。
「水銀燈様。」
「ムニャ・・・ハッ!」
「失礼いたしました。眠いのですか?」
「う〜ん、そうなのよぉ」
「このような昼下がりですと、ムリもございません。
そうです、中庭にパラソルとテーブルを出しております。
紅茶を飲まれてはいかがでしょう?」
「そうねぇ、そうするわぁ。」
水銀燈さまは、中庭に出て、黒いパラソルの下の
白いイスに座りました。
「ふぁあ〜あ・・・」
眠いですね。
「紅茶を入れましたよ。
私はここへおりますので、紅茶を変えるなど
ご用件があればお申し付けください。」
「わかったわぁ」
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:15:02.83 ID:iZi5MaSg0
少なくとも水銀燈様はそのジュンという召使を気に入ってたそうな。
整った服に、正しい姿勢、誠実さ。
だけど一応気高いお嬢様。そんなことは言い出せるはずがありません。
「ねえジュン」
「なんでしょう?」
「なにか菓子がほしいわ。」
「承知いたしました。」
ジュンはすぐに菓子を持ってきました。
「うん、おいしいわぁ」
「左様で。」
暖かい日差しの中。
二人は無言のまま。
10分ほどたちました。
お嬢様は寝てしまいました。
それはもう気持ちよさそうな寝顔で。
ジュンはずっとそれを見ていました。
愛しそうな目で。
そっとジュンは菓子と紅茶を片付け、菓子も片付けました。
そして水銀燈を抱き、部屋へ連れて行きました。
やさしい手つきで。
水銀燈はまだ寝ています。
「んぅ・・・」
どうやら起きたようです。
そこは自分の寝室。
目をこすりながらゆっくりと降りていくと、
ジュンが夕食の準備をしていました。
「水銀燈様、お目覚めになりましたか。
じき夕食にしようと思います。」
「そうねぇ、いいわよぉ」
221 :
安価わすれてた:2007/12/04(火) 00:15:39.91 ID:iZi5MaSg0
>>220 夕食は難なく終わりました。
寝るようです。
「おやすみぃ、ジュン」
「おやすみなさいませ。」
ジュンは水銀燈を見送ってから、自分の部屋へ行きました。
本を読んでいると、ノックがします。
「ジュン、話があるのぉ」
「どうされました?」
扉を開けます。
そこにはパジャマ姿のお嬢様がいました。
銀髪はさらさらと解かれていました。
「散らかってて申し訳ございません」
「いいのよぉ」
水銀燈はベッドに座りました。
「イスがございますが。」
「イスにすわって。ここでいいのよぉ」
「承知しました。」
イスにジュンが座りました。
こう見るとジュンはいっそう男前に見えます。
小さなクリプトン球のランプが光っています。
「あのねぇ」
「・・・?」
水銀燈は黙り込んでしまいました。
そのとき
バン!
大きな音が窓からしました。
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:16:10.51 ID:iZi5MaSg0
>>221 「にゃあ!?」
水銀燈は変な声を出してびっくりしています。
どうやら外は嵐で、風による音でした。
「怖いわ、ジュン」
「ではどういたしましょう」
「・・・一緒に寝てくれる?」
「喜んで。」
ジュンは立ち上がって水銀燈の横へ行きました。
「ねえジュン、私があなたのことをスキだったらどうする?」
「そうですね。 喜んで受け入れましょう。」
「そう?」
「ええ。」
「じゃあね、いうわよ。
あなたのことが、好きなの。」
「私も愛しています。」
「ジュン・・・」
二人でベッドの中に入ります。
水銀燈はジュンに抱きつきます。
ジュンはやさしく抱いてくれます。
「あたたかい・・・」
夜はふけていきました。
fin.
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:20:13.54 ID:iZi5MaSg0
急いで描いたんで何かと変かもNE!
ちなみにジュンをジュンと思うんじゃない!
ほかのドールのシリーズも描いていくよ〜
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:22:58.24 ID:22W13qN/O
>>217 泣き虫銀様は良い、だがそこに出るイジメキャラは許せん。
>>223 これは良い銀様GJ!
だが、確かにジュンがジュンじゃないww
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:24:54.10 ID:22W13qN/O
寝る前保守
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:37:17.74 ID:7oiLKPMvO
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:40:30.52 ID:raWc+F7O0
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:40:38.69 ID:g1fkuSP40
>>223 注意書きに吹いた…のはともかく。
水銀燈、可愛いなぁ。
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:42:10.88 ID:dEoS4F0VO
THE戦車とか書いて思い付いた
薔薇乙女のメタルサーガ
蒼「名前を入力して、ゲームスタート、と」
蒼「…う〜ん、家業を継ぐのもいいかもね」
ジ「…で、開始5分もかからずにエンディングかよ」
蒼「予想GUYです」
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:43:52.35 ID:dEoS4F0VO
薔薇乙女のメタルサーガ
銀「なかなか面白そうねぇ…」
銀「…何この町?やたら汚いわねぇ」
ジ「そりゃジャンクヤードだからな…水銀燈?」
銀「私は…私はジャンクなんかじゃない!!」
ジ「落ち着け、お前の事じゃぶべらっ!」
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:47:26.26 ID:8Ni5uTFZO
薔薇乙女家族 〜保守編〜
水銀燈「今日はあなた達にぃ〜、一つ、テストをするわあ」
金雛翠「てすと!?」
娘達が騒然としている。
「いきなりなんですかぁ!」「反対なのよ〜」とブーイングする者も…。
水銀燈「母はそれを却下するわあ。問題は一つだけだから安心なさあい。ただし、不正解者は八苦留斗注入棒(という名のハリセン)の刑よぉ〜」
金雛翠「ガクガクブルブル…」
水銀燈「問題!日本の第一代目の総理大臣の名前は!?」
金糸雀「東條英機かしら!」
雛苺「イタガキタイスケなのよ〜」
翠星石「あのメガネを掛けた薄ら禿ですぅ!」
水銀燈「全員不正解!翠星石に至っては論外!母は悲しいわぁ…て事でデコを出しなさいデコをぉ!!」
「ヒェーーー!!!」
ジュン「どんなノリだよ…」
保守
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:49:23.50 ID:dEoS4F0VO
ってやった事ない人にはホントにわかんないネタだorz
>>217 銀様かあいいよ銀様
いじわるな蒼い子もイイ
>>223 「にゃあ!?」に萌えたwww
原作とかでも油断してたらこんな感じになるんだろうか
233 :
やっつけ1レス短編:2007/12/04(火) 00:56:31.06 ID:3ZQT0fGw0
「お願い・・・もう、やめて・・・よぉ」
・・・イヤよ。
「どうして?なんで、こんな事するの?」
・・・仕方ないのよ。だって・・・
「ひ!?やだぁっ!やめて、かし−−」
・・・“彼”とのフラグを成立させるには、もう形振りかまってられないから。
「助け・・・て。誰・・・か−−」
・・・蒼星石。あなたと、合体したい。
____ _________________
レ
巴「という感じに、いま流行の“一万年と二千年前からンギモッヂイイッ!”方法で、
ライバルを蹴落とすと同時に華々しくボクっ娘デビューしようかと思うんだけど」
ジ「・・・・・・いやぁ・・・・・・さすがに軽くヤバイだろ、それ」
巴「やっぱり?」
ジ「うん。って言うかさ。僕は、変わらないでいて欲しいよ」
巴「え?」
ジ「今のままの柏葉が、僕は好きだから」
巴「桜田・・・くん」
“彼”とのフラグは、とっくに立っていたようです。
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 00:57:41.69 ID:8Ni5uTFZO
薔薇乙女家族 〜保守編之二〜
雪「……」
薔「……」
ジュン「どうした二人共、いきなり抱きついてきて…。全く、甘えん坊さんだな♪」
水「………(同じく黙ってジュンに抱きつく」
ジュン「…水銀燈?」
水「ジュンは私のものよぉ…二人共…」
ジュン「…大人気ないぞ水銀燈」
そんな保守。
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:05:29.63 ID:CGtvgdQrO
甘ぁい保守を致しますわ
「う〜ん………やっぱり、見よう見まねじゃ上手くは作れないなぁ………」
「――1日に置いて3度ある至福の時間に、お一人で何の独り言ですの?」
「んぁ、雪華綺晶。たかが昼食に至福はいい過ぎ――いや、何でもない」
「口は災いの元………賢い選択ですわ」
「うん、身を持って知ってる。――んー、今日、姉ちゃんが寝坊しちゃってさ」
「あら、のり様、朝はお強そうですのに。――なるほど、それで、ご自分で」
「そ、弁当作ってみたんだ。だけどまぁ、結果は散々で………皆に見られるのも癪だし」
「ふふ、意地っ張りですわね。――ワタクシは………ご相伴しても宜しいでしょうか?」
「ばれちゃったし………笑わないなら」
「横、失礼いたしますわ(―ふわり)―一生懸命作られたのでしょう?笑う訳ありませんわ」
「べ、別にそんな頑張って作った訳じゃ………!」
「いいえ、作られた筈ですわ」
「………なんで、断言できるんだよ?」
「だって――貴方様お一人のお弁当ならともかく、のり様のお弁当でもあるのでしょう?」
「………ふん。――で、お前は何を食べるんだ?」
「五時間目が体育ですから…少なめに、スタミナ定食のみ……のつもりだったのですが」
「足りなけりゃ、終わった後にでも学食に行けば………ん?」
「え、えと、その――宜しければ、交換………して頂けないでしょうか………?」
「是と?」
「それと」
「腹壊しても知らないぞ。それに、美味しくないだろうし………」
「――有難う御座います。では、頂きますわ」
「躊躇なく食べるなぁ………。――なぁ、やっぱり、美味しくないだろ?」
「あら、美味しいに決まってますわよ――貴方様の、想いが込められているんですもの」
「………気にしてなかったから、髪とかは入っちゃってるかもな」
「ワタクシは気にしませんわよ?ついでに、調味料として………唾液も下さいな―――(ちゅく」
「ん………僕のにも、今の調味料、貰っていいか?」
「次に作られる時に、ワタクシを想っていただけるなら――幾らでも、お望みのままに―ふふ」
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:06:50.66 ID:8Ni5uTFZO
薔薇乙女家族 〜保守編之三〜
翠「健やかに〜伸びやかに〜♪」
翠星石がお花畑に水をやっているのが見える。声を掛けてみるか。
ジュン「いつもエラいな、毎日忘れずに…」
翠「…お花は生きているんですぅ。子供にご飯をあげるのと同じ様に、お花にも毎日あげてやらないと可哀想ですぅ」
ジュン「…うん。そうだな」
君が愛を捧げ、慈しむ事を忘れない限り、この花はきっと何時までも綺麗に咲き続ける。
翠星石。その誰かを愛し、慈しむ心を何時までも忘れるんじゃないぞ…。
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:06:58.59 ID:7oiLKPMvO
お母さんお母さんwww
「うゆ〜、寒いのー……」
「だから、上着持って行きなさいって言ったのに……、はい、貸してあげるかしら」
「ほぇ?それじゃあカナが寒いのよ……?」
「あ、姉として、当然の行為よ!だ、黙って受け取るかしらっ…」
「……ありがとう!お姉ちゃん、だぁーい好き♪」
「ちょっ……歩きにくいかしらぁ!もぉ……」
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:23:04.96 ID:8Ni5uTFZO
薔薇乙女家族 〜保守編之四〜
ジュン「似合っているよ、蒼星石」
蒼「父さん…僕には少し派手じゃないかな…?」
蒼星石は今、僕がつくったばかりのドレスを着ている。彼女に合わせて、青を基調とした、あまりヒラヒラしたようなイメージを避け、スラリとしたデザイン。
ジュン「そんな事ないよ。すごい綺麗だ」
蒼星石、お前は何かと腰が低く、周りから頼まれれば嫌とは言えない優しい子だ。
だが、お人好しも程ほどにな。
こんな心配はいらないと思うが、いざという時は自分の意志を鋭く、貫き通す事を…忘れるなよ。
あと、もう少し自分に自信を持つ事も…忘れずにな、蒼星石…。
蒼星石を着せ換えしたい
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:33:10.02 ID:oR9y3zDb0
「……あら、おはよう」
「あ、柏葉さん、おはよう」
「今日も寒いわね」
「本当だよ。翠星石が、布団から出たく無い!って、言うものだから、朝から大変だったよ…」
「ふふ、賑やかそうね。翠星石は後から?」
「うん。園芸部には朝練無いからね」
「少しうらやましいかも。私達は、剣道部の朝練、頑張らなきゃね」
「そうだね」
この二人の会話があんまり想像出来ない…orz
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:37:15.11 ID:O8Rf+8tuO
金糸雀探偵事務所投下して大丈夫?
誰か覚えてるかな?
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:41:10.84 ID:8Ni5uTFZO
薔薇乙女家族 〜保守編之五〜
雛「赤ちゃんはどこから来るの〜?」
彼女の姉達である金、翠、蒼、紅と同じ様に、とうとうこの子までこの質問をするようになった。
僕は妻である水銀燈と顔を合わせて、言った。
「コウノトリさんが運んできてくれる(のさ・のよぉ)♪」
雛「でも隣のクラスの○○くんは、キャベツ畑から生まれるって言ってたの〜」
水「雛苺〜?赤ちゃんはね、コウノトリさんが持ってきてくれるのよぉ♪」
雛「でも○○くんが………………………ぁいなの、いぇっさ〜なの」
ジュン「…水銀燈……」
保守
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:41:34.11 ID:O8Rf+8tuO
消滅した後編を書き直す中でだいぶ前に投下済の前編にも手を加えたのでまとめて投下します
少々長いので支援よろしく
前回の事件から一週間が経ちました。
ご主人はあの時の報酬で僕に立派な家を買ってくれました。なんと二階建・回し車付きです。
…僕はピチカート。カナリアです。断じてハムスターじゃありません。
ところで、あの日から事務所の中が散らかってきています。原因はご主人が買い込んだ洋服です。
『変装は探偵の基本』だそうですが、報酬を使い果たすほど買い込むのも探偵の基本なんでしょうか?
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:44:42.25 ID:O8Rf+8tuO
>>246 そんなある日。
事務所の電話が鳴り響きました。
「もしもし!金糸雀探偵事務所かしら!」
退屈していたご主人は物凄い速さで電話に出ました。
『もしもし!娘が!雛苺が!』
「お、落ち着いて!どちらさまかしら?」
『も、茂部です…猫探しでお世話になりました…』
あぁ、あの金持ちのおじさん……
「え!?お、お金なら返せないかしらぁ〜!」
報酬を全部使い切ったのは知ってますが、なんだか切ない台詞を吐かないでくださいよ…
『お金…?そんなことより娘が誘拐されて…とにかく来てください!迎えの車がすぐに着きますので!』
外を見ると黒い車が事務所の前に停まるのが見えました。
なんという手回しの良さ。さすがは金持ちのやることは違いますね。
急な事だったのでドタバタしましたが、ご主人はすぐに準備をして迎えの車に乗り込み、茂部さんの家に到着しました。
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:47:31.00 ID:O8Rf+8tuO
>>247 茂部さんの家は高い塀に囲まれた、とても立派な家でした。
門をくぐると、茂部さんが直々に出迎えてくれました。
「警察には連絡したのかしら?」
「いえ、警察に連絡したら娘を殺すと‥‥」
「‥なら探偵に連絡するのもヤバいんじゃないかしら?」
ですよね、ご主人。
「!!どどど、どうしましょう!」
このおじさん、何か抜けてます。
ひとまず茂部さんを落ち着かせて、事件について話してもらいました。
事件発生は今から二時間前。学校から帰った雛苺は庭でベリーベルと遊んでいた。雛苺の悲鳴が聞こえメイドの柏葉巴が急行すると黒服の男が雛苺とベリーベルを抱えているのを目撃。
『警察に連絡したら殺す』と残し、塀を乗り越え逃げた。
柏葉巴は慌てて茂部氏に連絡、一時間後茂部氏が帰宅。その直後、犯人から五億円の身代金を要求する電話が入る。
引き渡しは今夜9時。あと3時間後。
不安な茂部氏は数日前のことを思い出し金糸雀に連絡した。
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:50:30.83 ID:O8Rf+8tuO
>>248 「身代金は用意させました」
五億なんて大金を短時間で掻き集めるなんて茂部氏の財力は底知らずですね、ホント。
どうやらどこかの社長らしいですけど。
「犯人はここを乗り越えて逃げたかしら?」
ご主人は唯一の目撃者・柏葉さんに事件発生時の話を聞いています。
「はい。雛苺お嬢様とベリーベルを抱えて塀を乗り越えていきました」
「‥‥犯人の身体的な特徴は分かるかしら?それと、他の使用人は屋敷にいたのかしら?」
「特徴という特徴のない…男性だったかと…
使用人は私の他には運転手の新川さんだけです」
「あなた一人でこの屋敷の家事全般を?」
「まぁ‥一応」
ご主人に彼女の爪の垢を煎じて飲ましてやりたいですね。最近は部屋中散らかし放題ですから。
「ちなみに新川さんはそのときどこにいたか分かるかしら?」
「…旦那さまをお迎えに会社へ向かっていたはずです。いつも雛苺お嬢様をお迎えしたあとそうしておりますので」
「‥‥そう。分かったかしら。ありがとう」
柏葉さんへの聞き込みのあと、ご主人は塀の周りを徘徊し始めました。塀を見上げながら、ご主人は僕に話し掛けます。
「ねぇピチカート。あの子…雛苺ちゃんは確かに小さかったけれど、子供と猫を抱えてこの高さの壁を乗り越えるなんて出来るのかしら?」
そうですね…少なくとも僕には無理です。
そもそも人を抱えて飛べるような鳥じゃないです。
しばらくおでこをぺちぺち叩いて何か考えていたご主人でしたが、おでこを一際強く叩くと言いました。
「……うん。この事件の犯人がわかったかしら」
‥‥‥え?
犯人がわかった、ってどういうことでしょう?犯人は誘拐犯…分かり切ってることです。
当然ながら僕の疑問に答えてくれるはずもなく、ご主人は茂部氏や家の人たちを呼びに向かいました。
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:52:52.50 ID:O8Rf+8tuO
>>249 「今回の誘拐事件の真相が分かったかしら」
「それは‥どういう?」
ご主人の言葉に、うつむいていた茂部氏は顔を上げました。
「まず、この事件にはおかしな点があるかしら」
「おかしな点‥ですか?」
こくり、とうなづき、ご主人は話し始めました。
「『雛苺ちゃんとベリーベルを抱え、塀を乗り越えて逃走した』という点のことかしら。
この塀を“荷物”を持って越えるなんて不可能に近いかしら。動くうえに二つもあったらなおのこと。
本当に犯人は塀を乗り越えて逃げたのかしら?」
ご主人はそこで一呼吸つきました。
「ねぇ‥柏葉さん?あなたの証言は矛盾している。どういうことか説明してもらえるかしら?」
「う…」
柏葉さんは明らかに動揺していました。
「…犯人はあなたね?」
「……」
俯いて黙ってしまったところをみると、本当に彼女が犯人のようです。
「…柏葉!」
そんな彼女に茂部さんが掴み掛かろうとしましたが、新川さんが抑えました。
完全に頭に血が上ってるのか、意味の分からない罵声を吐き続けています。
それを気にも止めず…気にすべきだと思いますけど…ご主人が柏葉さんに問い掛けました。
「…なぜこんなことをしたのかしら?」
「っ…」
やはり彼女は黙秘を続け‥いや、言おうとした言葉を飲み込んだ感じでした。
「‥金糸雀様。脅迫電話の件はどうなるのでございますか?」
新川さんがついに喋りました。
彼の言うとおり、茂部さんが受話器越しに聞いた犯人の声は男性のものだったはずです。
さらに、脅迫電話があったとき柏葉さんは茂部さんの近くにいたはずですから、犯人が彼女のはずがありません‥
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:56:18.09 ID:O8Rf+8tuO
>>250 ‥やっちまいましたね…間違いを認めましょう、ご主人?
大丈夫、僕はこれからもあなたに付いていきますから‥
「新川さん、あなたも共犯よね?」
なんてこと言いだすんですか!どこぞの無能髭探偵もビックリだ!
謝れ!新川さんに謝れ!
「…!!‥なぜ分かったんです?」
…とても潔いです、新川さん。
てゆーか二人の使用人が犯人ですか。茂部さんが不憫すぎて‥涙が出てきますよ。
茂部さんといえば…やはりショックが大きかったのか、茫然としていました。
「事件の真相が分かったと言ったはずかしら」
二人の使用人による誘拐事件。これが真相ですか‥なんとも苦々しい事件でし
「ふぅ…まったくとんだ茶番かしら」
ちょっとご主人!人がきれいにまとめようとしてたのに!
オマエは鳥だろ…ってやかましい!
「雛苺ちゃん、お父さまをこんな方法で心配させるのは感心しないかしら」
ん?ご主人、今なんと?
「もう十分じゃないかしら?出てくるかしら」
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 01:58:53.89 ID:O8Rf+8tuO
>>251 「うゆ…」
背後の床が持ち上がり、雛苺が現れました……
…地下シェルター‥なんでそんなもんが…
「ひ、雛苺ぉ!」
茂部さんが雛苺を抱き締めました。鼻水を撒き散らしながらでなければ感動的だったんですが…
…すいません、正直茂部さんキモイです。
「お父さま、ごめんなさいなの‥全部、ヒナが悪いの…」
だから使用人二人を責めないで、と彼女は言いました。
そんなことより、僕には今の状況が理解できないんですが‥
「雛苺ちゃん。真相はあなたの口から話してほしいかしら」
誰でもいいから早く僕に状況を説明してください。
ご主人に促され、彼女はゆっくり話し始めました。
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:00:44.07 ID:O8Rf+8tuO
>>252 「…あのね。ヒナは、ベリーベルのことが大好きだけど、お父さまのことはもっともっと大好きなの。
ベリーベルがいなくなったとき、ヒナはとても悲しかったのよ?
そのときお父さまは、必死でベリーベルを探してくれたの。ヒナは嬉しかったわ。だけど、淋しかったの。
お父さまはいつもお仕事が忙しいのに、あのときはお仕事を休んでベリーベルを探していたから。
それで、ヒナがいなくなったらお父さまはヒナのために一生懸命になってくれるのか試したかったの。
全部、ヒナが悪いの。トゥモエも新川も、ヒナのお手伝いをしてくれただけなの。
お父さま、心配してくれてありがとう。心配させてごめんなさい。
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:02:31.61 ID:O8Rf+8tuO
>>253 話がおわると、茂部さんが鼻を啜る音だけが響いていました。
その沈黙を破り、最初に口を開いたのはご主人でした。
「茂部さん、あなたは前に言ってたかしら。『雛苺は自分よりベリーベルが大切なんだ』って」
「…確かに、そんなことを言いました‥
しかし、私は思い違いをしていたようですね」
茂部さんは雛苺をもう一度抱き締めました。
「雛苺も私も、互いに互いを一番に想っていたのに、すれ違っていたんですね」
娘の心に気付けないなんてダメ親ですよ、と茂部さんは苦笑していました。
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:04:30.22 ID:O8Rf+8tuO
>>254 人騒がせな偽誘拐事件を解決したご主人と僕は事務所へと送ってもらいました。
茂部さんからは今回の報酬に身代金として用意していた札束の山を渡されそうになりましたが、
ご主人は『誘拐された娘なんていなかった。それだけで十分かしら』となにやら痺れる台詞で断りました。
いや、一円も貰わなかったワケじゃないですけど。
あのあと茂部さんは、これからは雛苺と過ごす時間を大切にすることを約束し、
しかし人様に迷惑をかけたということで雛苺には一週間うにゅー?抜きという罰を与えた様子でした。
使用人二人へも罰は与えられました。
『一週間の有給』という罰が。
要するに一週間親子水入らずで過ごさせろ、ということでしょうかね。
ともあれ、めでたしめでたしです。
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:06:02.66 ID:O8Rf+8tuO
>>255 「久しぶりに本気を出したら疲れたかしら」
事務所に入るなり、ご主人はソファに倒れこみました。
「家族、か‥」ポツリとつぶやき天井を見つめたご主人は何やら遠い目です。
家族のことを考えているのでしょうか?
「みっちゃん…元気かしら‥」
初めて聞く名前でした。むしろご主人の家族の名前を聞いたことが今まで無いんですけど。
「…ZZZ‥」
気付くと、ご主人は眠っていました。ホントに疲れたんですね。
こんなところで寝たら風邪ひきますよ、とは思いますが僕にはご主人をベッドに運ぶことはおろか毛布をかけてあげることもできません。
だから僕は、ご主人の心地よい眠りのために謳うことにしました。
それが、僕にできる精一杯ですから。
おやすみなさい、ご主人。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:07:50.53 ID:O8Rf+8tuO
>>256 翌朝。突然の来客に僕は目を覚ましました。
「うぅ〜ん‥今開けますかしらぁ…」
寝呆け眼でご主人は事務所の扉を開け…
「きゃあッ!」
扉が開くと、何やら白い影が飛び込んできました。
その影は僕に向かって一直線に飛び掛かってきます。
本能的に命の危険を感じた僕はとっさに天井の蛍光灯へ飛び上がりました。
間一髪、さっきまで僕がいた空間に白い影はその鋭い爪を振るってました。
その姿は二度と忘れません。忘れられません。ヤツでした。
「こらー!勝手に入っちゃめっなのよ、ベリーベル!」
「ちょ、ちょっと雛苺ちゃん!あなたどうしてこんなところにいるかしら!」
僕と同じ疑問をご主人も抱いていたみたいです。
「ヒナ、家出してきたの!!」
ベリーベルを捕まえた彼女は向日葵のような笑顔でそう言いました。
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:10:58.73 ID:O8Rf+8tuO
>>257 ひとまず僕とベリーベルを隔離してもらい、そのあと事情を聞きました。
どうやら僕らが帰ったあと、いきなり親子喧嘩が始まったみたいでした。
「お父さまったら『最近は仕事を休みすぎだから親子水入らずは来年だ』なんて言ったのよ!信じられないの!」
いくら社長だからって、いやむしろ社長だからこそ、そう何度も何度も休みは取れないでしょうよ。
「だからヒナ、言ってやったの!『じゃあ来年まで探偵さんのところでお世話になるの!』ってね」
飛躍しすぎですよね。おかしいですよね。もっとこう、『“お父さまのバカー!”雛苺は家を飛び出した』的な展開が正しいと思うんですけど。
「そしたらお父さま、『あの探偵さんのところなら安心だ』って許してくれたの!」
もはや家出じゃないですね、それは。公認されてるじゃないですか。
「あ、いや、急に言われても困るのかしら…」
ご主人、もっと言ってやってください!
彼女の居候が決定すると僕の危険が危ないです!
「ヒナは探偵になりたいの。昨日の探偵さんは、すごくかっこよかったの。だから、よろしくお願いしますなの」
あ、これはマズイ。
「カナが…かっこよかった…?」
はぁ…ご主人、おだてに弱すぎです。
「まぁ…そこまでいうなら‥」
もう、カゴから出れないなぁ‥‥せめてベリーベルだけでも実家に帰してくれないかなぁ…
わーい、とご主人に抱きつく雛苺を見ながら、僕はそんなことを思いました。
……辞世の句でも、用意しておきましょうか‥
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:13:09.52 ID:O8Rf+8tuO
>>258 金糸雀探偵事務所File2『社長令嬢誘拐事件』投下終了です
ここでいうのもなんですが、wiki掲載のほうどなたかよろしくお願いします
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:25:00.20 ID:j+aGu/Va0
銀「真紅ぅ〜早く抜いてちょうだい///」
銀「いっ…痛い///」
紅「水銀燈あんまり動かないで血が出てしまうわ」
銀「だって中々抜けないし痛いんだものぉ///」
紅「やっと棘抜けたわよ」
銀「ありがとう///」
紅「それよりさっきから何で顔を赤らめてるのかしら?」
銀「こんな棘一つでしかも情けない姿だからよぉ」
真紅「そう」
難しいですな
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 02:44:57.26 ID:VYuh57cEO
>>259 とにもかくにも巴メイドがうらやましくてしょうがないw
あれ、ベリーベル。口から羽がぴょんと出てますよ?
アドバイスってほどじゃないけど、もう少し一レスに書き込んでもいいかも。猿くらうのも避けれるしね。
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 03:11:16.41 ID:O8Rf+8tuO
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 04:05:51.38 ID:raWc+F7O0
ほ
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 05:18:01.23 ID:raWc+F7O0
ほ
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 07:11:49.01 ID:21SjU166O
ほ
J「悪いな柏葉、わざわざ図書館で勉強教えてもらって……家だといつ邪魔が入るかわからないしさ」
巴「気にしないで。…あ、そこ違うよ」
J「うん…?へぇ、なるほど、そうするんだ、ありがと。……なんだろ、いつもと場所が違うってだけで…なんだか…」
巴「……さ、桜田くん……」
J「えっ?…うわぁっ!ご、ごめん!……いつのまにか顔すごく近付いてた…や、やば…」
巴「ドキドキ……休憩にしよっか……」
J「そそ、そうだな……あそこのベンチで休もうよ」
巴「うん…寒いから、自販機で何か暖かい飲み物買ってくるね」
J「あ!それならさ……ぼ、僕が奢るよ、ほら、こんなところまできてもらったんだし!」
巴「え…あ、それじゃあその……いただきます」
J「ああ、好きなの選んでよ」
巴「えーっと、それなら…」
J「ばかな…缶おしるこだと!?」
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 07:54:30.99 ID:22W13qN/O
>>230 …スマン、やった事ないからわからんぜ…だが何故かThe歩兵がイメージされた…
>>233 百合デビューはついでなのかw
>>236 雪華綺晶だと甘い上に絡め捕られるようだ…
>>239 二女なのに世話の焼ける妹扱いだからなあ…お姉さんカナは良いGJ!
>>240 真面目父親目線は珍しいな。銀ママ良いよ銀ママ
>>243 美味しい和菓子のお店や雛苺の事とかかな…?
>>259 回し車回すピチカート想像してやたら和んだw
>>261 真紅と水銀燈の温度差がw
>>267 もうそんな季節…お汁粉と巴は似合うかも
と、おはよう保守
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 08:10:55.57 ID:HDzxpt3iO
汁粉便乗
キムシジャンが雛苺の所に遊びに来てるようです
金「また韓国扱いかしら…」
雛「今日は寒いからおやつはうにゅーと缶おしるこなのー」
金「おしるこはしばらくストーブの上で暖めるかしらー」
†時間経過†
金「マ…マズいかしら…膨張に膨張を重ねて汁粉爆弾の完成かしr…雛苺、開けちゃダメかしらー!!」
プシッ!!小気味良い音と共に解放された圧力は、勢いよく甘く熱い迸りを噴き上げた。
雛「あ、熱いのー!!」
金「部屋が…かなりヤバいかしら…」
その後二人は巴、巴母からこっぴどく怒られたそうな。
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 08:39:22.26 ID:bHnXG9Q8O
缶汁粉好きな俺が保守
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 09:18:20.14 ID:bHnXG9Q8O
ほ
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 10:34:36.23 ID:7oiLKPMvO
も
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 11:14:47.72 ID:HDzxpt3iO
さらに投下 寒い日は温かい飲み物が欲しいよね
J「父さんから届け物があった。同封された手紙によるとお茶だという話だ。実際に紅茶の葉っぽい」
の「それじゃあ早速…」
真「淹れて頂戴」
J「…真紅、どっから湧いてきた」
翠「まあまあ、気にすんなです。スコーンも焼いてあるですよ」
J「お前もか」
真「では、頂くのだわ…ゴブファ!!マズ…ブフッ、ゲホッオェッ!!」
翠「あ゛ひ゛ゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」
J「オ゙エ゙ェ゙ェ゙...」
の「…………」ビクッビクッ
センブリ茶
激マズで有名なお茶。その味は『笑っていいとも』の罰ゲームに使われる程の苦さ。ただし健康には非常に良い。
センブリとは植物の名で、「千回煮出しても苦い」ので「千振り」と呼ばれた事から
1ヶ月近くのご無沙汰。てっきり続きを書いたものと思っていましたが
ぜんぜん書いていませんでした。
1章:【赤く燃ゆる】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【曼珠沙華】スレ 145-151
2章:【命短し】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【恋せよ乙女】スレ 76-80
†White blossom†-3章-
ごゆるりとお付き合い下さい。
「…で、どうなったんだ。」
電話口には例の男の声。
病院の外で翠星石が電話をかけた相手はジュンだった。
「なんとか…というべきか、一命は取り留めたです。」
翠星石の声はどこかほっとしたものだった。
同じくしてジュンも声のトーンがわずかにあがる。
「そうか…よかった。」
「とりあえず、1,2日調子を見て大丈夫だったら面会も解禁だそうですぅ…チビ人間は絶対に行かなきゃこの翠星石が殴るです。」
その声は冗談交じりだった。彼女なりに気持ちが楽になったのだろう。
「大丈夫だよ。」
「じゃ、切るですよ。」
―無機質な電話切断後の音が流れた。
「どうだった、って?」
ジュンの部屋の外では、様子を見守っていた のりが話しかけてきた。
「ああ、成功したそう。」
「よかったわね。」
彼女の顔もどこか喜んでいた。
「ご飯、出来たから。」
「…うん。」
いつもは反抗していたジュンがおとなしくなった。
†White blossom†-3章-
それから1週間後。
「チビ人間ー!早くするですー!」
蒼星石への見舞い品に加えその他いろいろを持たされたジュンは、
大声で叫ぶ彼女の後ろ100メートルほどにいた。
「ならお前も何か持てー!」
と返し。止まって叫ぶより歩いたほうが早いのだが。
一息つくと、彼女の元までダッシュ。
引きこもりな体にダッシュは辛いものがあった。
「外に出ないからそうなるです。」
肩で息をするジュンにずばり、の一言。
「余計なお世話だ。」
翠星石は蒼星石への「その他いろいろ」の荷物を奪うと、
そのまま一人先へ病院へと入っていった。
「…何かあったの?」
病室には、双子二人と、階段でさらに息切れを起こしたヘタレが一人。
「日ごろの運動不足の賜物ですぅ」
とどう考えても貶しているようにしか見えない発言が飛ぶ。
無論、ジュンは言い返せなかった。
「…で、体は大丈夫ですか?」
寝台から体を起こしている蒼星石に問う。
蒼星石の白い肌は相変わらずだったが、多少なり血色もいいようだ。
「うん。…大丈夫だって。悪化が心配だけど、って。」
「ほんとに…よかったです。」
翠星石は、白い手をとると、蒼星石の体を抱きしめ、多少泣いた。
入り口で佇んでいたが、その様子を見てなんとなくその場に居辛くなったジュンは、
一度部屋を出ると、空を眺めた。
秋空を通り過ぎ、冷たい風が気温をグっと下げている。
窓が閉まっているため、それを彼が感じることはなかったが。
―それから10分くらいか。
翠星石が、病室を出てくると、ジュンの首根っこを掴み、耳打ちする。
「チビ人間は傍にいてやるです。」
ジュンからの発言も待たず、彼女はそのまま病院をあとにした。
聞きたい事は山ほどあったが、それは後回し、と病室に戻る。
廊下との気温がかなりあり、眼鏡が多少曇った。
相変わらず寝台から上半身を起こしている体勢の彼女は、ジュンの方に向きなおる。
「なんか、ごめんね。」
それが何に対してか、は言わなかった。
「別に、気にしてないさ。」
それが何に対してか、も答えなかった。
「ところで、いつ退院できるか、知ってるのか?」
蒼星石は首を横に振る。
「わからない。聞くつもりもないけどね。」
多分、そのうち、でも彼女はいいのだろう。
「大丈夫。…ずっと此処にいても、君が来てくれるから。」
西日を避けるためのカーテンから、毀れる光に照らされる顔。
何処か悲しそうな顔をしていた。
体がいつまで持つか、彼女は知らなかったからだろう。だからといって、ジュンが知っているわけでもなかったが。
「お前も外に出たいって言ってただろ。」
ジュンは、あえて表情を変えなかった。本当なら、抱きしめてやりたいところだっただろう。
それでも、ぐっとこらえ、気丈に振舞った。
「優しいんだね。」
彼女は微笑む。
「…そうか?」
白い手が、ジュンの熱を受け取るように掴んだ。
「なんだよ。」
何処か恥ずかしそうに、ジュンが顔を背ける。
「なんでもないよ。」
嬉しそうな声が返ってきた。
カーテンから抜ける風が、二人の間を通り抜けていく。
先ほど翠星石が持ってきた花が、蒼星石の心を映したかのように、風に揺られていた。
―3章終―
3章終わりのあとがき。
はい。予告編がやっと出せました。よかったです。
次は忘れないように今年中に書きます。
まだ鬱要素は意図的に出してません。これからです。
急転直下を予定しています。
それではまた会いましょう。
4章〜5章・・・かな。
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 12:48:33.89 ID:VYuh57cEO
>>280 てことは急展開が待っていると…wktkっていうか、ハラハラして待ってるぜ
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 13:28:57.16 ID:Cl55kfaD0
ho
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 14:02:27.18 ID:Cl55kfaD0
ほ
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 14:32:53.07 ID:7oiLKPMvO
や
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 15:12:49.00 ID:SkDdPNSSO
ベ「桜田、久々に一緒に帰らないか?」
ジ「ん、良いよ」
ベジータとジュンが一緒に帰るようです
ジ「久々だな、一緒に帰るの。何時ぶりだろうな?」
ベ「お前が真紅嬢と付き合い出す少し前ぐらいからもう別々だったよな…」
ジ「ん、そのくらいか。気を遣ってくれたのか?」
ベ「そんなんじゃねぇよwあの場に俺が居たら…邪魔だろ?」
ジ「それを気を遣うってんだよwにしてもなんでまた一緒に帰ろうなんて?」
ベ「ん、たまにはな。男同士話したい事もあるさ」
ジ「…また水銀燈だな?」
ベ「うっ、鋭い奴だな…」
ジ「お前まだ告白できてないのか?」
ベ「仕方ねぇだろ!あんなキャラの人間、好かれる訳ねぇよ…」
ジ「だったらなんであんなキャラ作ってるんだよ?」
ベ「なんていうか…あれだよ、好きな人の前では素直になれないって心理」
ジ「なんだよそれwまぁ…試しにさ、普段のお前を見せてみたら?所謂ギャップってやつだよ」
ベ「成程…さすが彼女持ちは参考になるぜw」
ジ「ま、振られても僕は責任取れないけどなw」
ベ「その時はお前に地獄を見せてやるぜ!覚悟しろよw」
ジ「おぅ!望むところだ!ってな…wま、頑張れよ」
ベ「あぁ。お前に話したら自信が出てきたよ。ありがとな」
ジ「いやいや。僕の方こそ頼りにしてくれて嬉しいよ」
ベ「じゃ、また明日な」
ジ「あぁ。また明日」
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 15:20:41.97 ID:SkDdPNSSO
そして……
ベ「よし、少し練習するか…」
大切な話があるんだ。聞いてほしい。俺は君を…君をずっと見てた。目で君の事ばかり追い掛けてて、君が居ないときも君の事ばかり考えて…
ずっとその事から逃げてたけど、やっぱり自分の心に嘘は付けない。聞いてくれ。
俺は君が好き
梅「やっと…やっと分かってくれたんだね。待っていたよ?さぁ、これから二人で幸せの道を歩いていこう」
ベ「落ち着け…これは間違いだ幻覚だ錯覚だアッー!」
保守
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 15:21:31.86 ID:HsRQZXp5O
しね
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 15:27:38.38 ID:7oiLKPMvO
ベジータ…どこまでも哀れな男よの
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 16:12:01.11 ID:lPeyGcKjP
ほ
「……はぁ………」
これで何度目の溜め息だろうか。
ここのところ、溜め息が多くなった様な気がする。
――恐らく、彼女の事だろう。
理由は分かっている。
だが決して、彼女が悪い訳ではない。
自分が彼女の事を、一方的に思っているだけで。
――同じ性別、云わば同性愛なのだけれど。
「……私はぁ…変態、なのかしらねぇ?」
呟きは、いつの間にか降っていた雨音に、書き消された。
自分は、雨を遮る術を持っていない。
段々と強くなっていく雨に、ただ打たれていた。
だが、突然雨に打たれる感覚が無くなった。
「何やってるの?水銀燈」
「……蒼星石…?」
>>290 後ろを振り向くと、先程まで自分が呟いていた彼女が、立っていた。
持っていた傘で、雨を遮ってくれたらしい。
「風邪、ひいちゃうよ?」
「……別に、ひいたって良いわよぉ…。死ぬわけじゃ無いんだしぃ……」
「よ、良くないよ!それに、風邪は万病の元って言うよ……?」
確かに、そんな言葉を聞いた事がある様な、無い様な。
まぁ、ちょっとだけれど、寒気がする様な気がする。
「……――っくしゅん…!」
「――ほら、早く帰ろう?家まで送っていくから……ね?」
「……はいはい……」
くしゃみして良かった、と、思ったのは…内緒よぉ?
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 17:14:22.91 ID:lPeyGcKjP
ほ
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 17:17:09.97 ID:bHnXG9Q8O
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 17:19:17.18 ID:VYuh57cEO
>>291 意外と人気のこのペア。この二人だとたいてい水銀燈が可愛くなるから好きだw
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 17:22:13.29 ID:bHnXG9Q8O
>>286 久々の良いベジータかと思ったらテラアワレス
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 17:41:47.84 ID:lPeyGcKjP
ほ
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 18:18:18.07 ID:lPeyGcKjP
ほ
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 18:44:27.78 ID:lPeyGcKjP
ほ
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 19:18:12.81 ID:VYuh57cEO
ジュンが紅茶を飲むようです。
ジ「あれ、茶葉きらしちゃってたか…ん?なんだこれ…」
ガサガサ
ジ「『真紅専用』?一応紅茶みたいだけど…まぁ、いいか。たくさんあるし飲んじゃえ」
コポコポ
ジ「ぐっ…なんか妙な味だなぁ。なんでこんなの飲んでんだアイツは」
〜翌朝〜
ジ「なぁ!?胸が、僕の胸が大きくなってるぅうう!?」
真「はっ!貴方、さてはあの紅茶を飲んだわね!?でも、私は半年飲み続けてもちっとも効果が無かったのに…!」
翠「ジュンですら大きくなる薬が効かないとは…真紅の胸はもはや宇宙の摂理ですぅ…」
真「ジュン!主人として命令するのだわ!今すぐその胸をよこしなさい!!」
ジ「触るな揉むな引っ張るなー!!!」
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 19:42:36.76 ID:bHnXG9Q8O
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 19:59:38.97 ID:736g29DN0
保
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 20:27:58.84 ID:21SjU166O
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 20:43:45.10 ID:Cl55kfaD0
>>299 ジュンがどんなになったか見てみたい気もする・・・
さて保守するか
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:00:34.39 ID:mQ1Z2JBMO
〜〜のようですシリーズのようです。
水銀燈がPS3を買ったようです。
「水銀燈、PS3を買ったんだって?」
「そうよぉ〜。でもおかしいのよこれ。」
「何がおかしいんだ?」
「メモリーカードを差すところがないのよぉ。これじゃあPS2のゲームがやれないじゃない。」
「………水銀燈。ちゃんと説明書読もうな。」
「えっ?ちょ、ジュン?どういうことよ!」
金糸雀がPS3を買ったようです。
「金糸雀、PS3を買ったんだって?」
「そうかしら。ついでにPS2のメモリーカードを移すやつも買ってきたのかしら。」
「じゃあさっそく移したらどうだ?」
「わかってるかしら。……えっとこれにこれを差して…これをこうして……。あ、あれ?できないかしら!?」
「なんでだよ。やり方間違って……これ廉価版PS3じゃないか……。」
「かしら〜〜〜〜。」
翠星石がPS3を買ったようです。
「翠星石、PS3買ったんだって?」
「そうですぅ。ついでにソフトは三国無双5を買ってみたですよ。」
「そうなのか。じゃあ一緒にやってみるか?」
「そんなに言うならやらせてやらんこともないですぅ。(まさかジュンから来るとはおもはなかったですぅ///)」
「えっとコントローラは………無いな…。」
「えっ!?あっ……た、高かったから止めたの忘れてたですぅ……。」
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:02:06.08 ID:mQ1Z2JBMO
>>305 蒼星石がPS3を買ったようです。
「蒼星石、PS3買ったんだって?」
「そうだよ。ついでにソフトはレジスタンスを買って見たんだ。よかったら一緒にやらない?」
「いいぞ。あれなかなか盛り上がるからな。」
〜〜5分後〜〜
「………そこゆっくり行こう蒼星石。」
〜〜10分後〜〜
「………ジュン君。そこは左へ行ってみてよ。」
〜〜1時間後〜〜
「…………」
「…………」
「……(ダメだ。二人してミスが少ないから言うことが無い。)」
真紅がPS3を買っていたようです。
「真紅、PS3を買ったんだって?」
「何を言っているのジュン?私はもう買っていたわよ。」
「えっ?真紅のPS3僕は見たことないけど。」
「毎日見ているはずよ。」
「毎日見てる?そんなはずな……あっ。」
「わかったようね。」
「あれは僕が買った僕のPS3だーーー!!」
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:03:37.41 ID:mQ1Z2JBMO
>>306 雛苺がPS3を買ったようです。
「ヒナはPS3を買ったの〜〜。」
「聞く前に言うなよ雛苺。ソフトは何を買ったんだ?」
「オブリビオンなの。」
「あ〜あれか。今どんな感じなんだ?」
「暗殺ギルドでバシバシ殺ってるの。この前生首見つけたからぶん投げてやったのキャハ。」
「あの欝要素満載の暗殺ギルドでそんなことができるとは……。」
「裏切り者が見つかったらぶっ殺してやんのよ。」
「……さいですか…。」
薔薇水晶がPS3を買ったようです。
「薔薇水晶、PS3買ったんだって?」
「…YES…ガンダム無双のため…。」
「ちなみにガンダム無双にアッガイは出ないぞ。」
「…フッフッフ…。…私を誰だと思ってるの…?…改造してアッガイ出してあげる…」
「そうか……まあ壊すなよ。」
「…フッフッフ……」
雪華綺晶がPS3を勘違いしているようです。
「雪華綺晶、PS3買ったんだって?」
「はい。今お肉を焼いてますので少々お待ちください。」
「いや肉は焼けないぞ…。」
「えっ?でもお肉を焼けるとどこかで聞きましたよ。」
「それは確実に嘘だ。」
「どんな味がするか楽しみにしていましたのに…。」
「楽しみにするな!!」
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:05:13.17 ID:mQ1Z2JBMO
>>307 投下終わり。何かに似てる気がする?気にするんじゃない。
誰か暇な人まとめてください。
紅「JUN・・・JUNは何処?」
【探さないで下さい JUN、親愛なる真紅へ】
JUNがメモを遺して失踪してから2日経った。
真紅は探し続けている。
紅「JUNが居なくなったら・・・私は・・・」
考えられる所は全て探した、今日見つからなかった捜索願を出さなくてはならないかもしれない。
もしJUNの身に何かあったら・・・真紅は考ただけで涙が出てきた。
紅「JUNが居なくなったら、私は私は・・・・誰に紅茶を淹れて貰えばいいの」
JUN「真紅そりゃ無いよ」
電柱┃(エ)T) ウルルルー
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:10:48.63 ID:Cl55kfaD0
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:28:26.19 ID:Cl55kfaD0
ho
水「JUNはまだ帰ってこないのぉ?」
【探さないで下さい JUN、親愛なる水銀燈へ】
JUNがメモを遺して失踪してから2日経った。
水「そろそろ見つけないとだめねぇ」
水銀燈は指をぱちんと鳴らした。
ゾロゾロ
無数の水銀党員が集まった。
「JUNを探して連れてきなさい、連れてきたら私がウインクしてあげるわぁ」
水銀党員「「「「「「「「「「「「うぃ!」」」」」」」」」」」」」」」
水「生死は問わないわぁ」
水銀党員「「「「「「「「「「「「うぃ!」」」」」」」」」」」」」」」
JUN「殺される。」
>水「生死は問わないわぁ」
せめて生きたまま回収してやれw
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:38:32.96 ID:Cl55kfaD0
出てくなら今のうちだぞ、ジュン
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:38:34.67 ID:8Ni5uTFZO
お風呂前の保守。
薔薇乙女家族 〜保守編之六〜
水「………♪」
ジュン「水銀燈…あまり引っ付かれるとやり辛いんだけど…」
わんぱくな娘達はよく服を痛める。その修繕は水銀燈にできるはずもないから必然的に僕の仕事となる。
その仕事中に、我が妻である水銀燈は僕の背中にべったりと体をくっつけている。おかげで腕の間接が充分に回しきれない。要するに…その、嫌というわけではないのだが…邪魔。
水「…ジュンが冷たいわぁ…」
したら今度はこれだ。嘘泣きだ。こうなるともう厄介だ。
やれやれ、仕方ない…。
…………ちゅっ。
僕は水銀燈に口付けをした。恥ずかしいと言えば恥ずかしいが、これが一番手っ取り早い方法だ。
水「…うふふふ…♪」
ジュン「…全く…///」
金糸雀「またまたまたまたアツアツなのかしら…」
翠星石「何を見ているですか?姉さん…」
保守。
雛「うゆ〜JUNはまだ帰ってこないなの〜」
【探さないで下さい JUN、親愛なる雛苺へ】
JUNがメモを遺して失踪してから2日経った。
巴「心配ね〜JUN君帰ってこないつもりなのかしら?」
雛「きっとお腹がすいたら帰ってくるのなの」
雛「トモエ-うにゅーは?」
巴「ごめん売り切れてたの」
雛「いやなのぉ〜うにゅーが無かったら生きていけないの〜捜すなの山狩りなの」
壁┃(エ)T) ウルルルー JUN「うにゅう以下の扱いか」
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 21:52:26.34 ID:Cl55kfaD0
ジュンはいつでもどこでも苦労人だなぁ・・・
よろこばしいことであるのかもしれないけど。
蒼「JUN君はまだ帰ってこないみたいだね」
【捜さないで下さい JUN、親愛なる翠星石、蒼星石へ】
JUNがメモを遺して失踪してから2日経った。
蒼「翠星石、僕らも探しに行こうよ。」
翠「ちび人間なんか捜すだけ時間の無駄ですぅ、どうせ寂しくなってひょっこり帰ってくるですぅ。」
蒼「JUN君が心配じゃないの?」
翠「心配なんかしたら頭に乗るですぅ、将来尻の下に敷くには今から教育が必要なんですぅ。」
蒼「それもそうだね」
翠「じゃあ翠星石はちょっとコンビニに行って来るですぅ、5時間くらいで帰ってくるですぅ。」
蒼「やっぱり心配なんだね僕も一緒に。」
翠「馬鹿言うんじゃねえですぅ、ちび人間なんかどうなったって知った事じゃねえですぅ。」
翠「あ、赤ローソンに行ってあんこギュフェリを買ってくるだけですぅ」
電柱┃(エ)T) ウルルルー JUN「ギュッフェリ美味しいよなギュッフェリ」
ttp://www.natural-lawson.co.jp/recommend/toast/toast_060801_5/index.html
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:00:21.87 ID:Cl55kfaD0
イイコダネー
さすが双子
金「JUNは何処にいったのかしらかしら〜」
【捜さないで下さい JUN、親愛なる金糸雀へ】
JUNがメモを遺して失踪してから2日が経った。
金「これは薔薇乙女一の頭脳は金糸雀さまが楽してずるして見つけるかしら」
金「メモを良く見るかしら・・・・・」
金「これは! 親愛の親の字は 木の上に立って見る と読めるかしら」
金「つまりJUNは木の多い山に失踪したかしらすぐ山を探しに行くかしら」
JUN「以外と側にいたりして」
金 木
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:09:10.17 ID:iZi5MaSg0
Mid Night!
【深い深い闇の中にいとしい人がいる。
あなたは救えますか?】
急に目が覚めた。
夢は見ていない、だが何かを感じている。
------------------------------------
下へ降りて冷蔵庫を開ける。
あけると乳酸菌入りアップルと牛乳と玄米茶が入っていた。
乳酸菌アップルはおいしいが飲むと水銀燈に怒られそうだ。
というわけで牛乳を選択し、飲む。
少し濃い目だった。
ふと横を見ると、まるまると肥えた満月が闇を照らしている。
「たまには、夜外に出てみるのもいいかもな。」
一人でそうつぶやくと、着替えてから外に出た。
冬の夜空は澄んでいて、冷たい風がほほをなでた。
白い息が口から吐かれる。
ジュンはポケットに手を突っ込み、空を仰ぎながら
歩いていた。
5分ほど歩いただろうか、ふと人の気配をかんじた。
公園だ。
公園へと入っていくと、そこにいたのは蒼星石だった。
「よ。何してるんだ蒼星石」
「あ、ジュン君」
暗そうだった顔が、ぱっと明るくなったので、ジュンはびっくりした。
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:09:43.14 ID:iZi5MaSg0
>>321 「散歩してるんだけど、一緒に行かないか?」
「うん、一緒させてもらうよ」
蒼星石は立ち上がり、こちらへ歩いてきた。
いつもの服装ではあるのだが、それでは寒いだろう。
「そら、コレ着ろ」
「いいの?」
「ああ。」
どっかに薔薇乙女の一人がいたらアレだし、一応上着は持ってきていた。
たいてい夜中歩くと遭遇する。
「寒いね。」
「だからそれ着ろって」
「うん」
袖を通す。少し大きめなので、手が出ていない。
「そうだジュン君」
「ん?」
「水銀燈が、ヤクルト勝手に飲んだから今度怒る(オブラートに包んだいいかた)っていってたよ」
「あー・・・(うう・・・搾り取られる・・・)」
「ふふ・・・」
「?」
「いや、ジュン君はみんなと仲がいいんだなぁって思って。」
「あいつらが勝手なだけだよ。」
「そうかな? ふふ。」
「・・・。」
「・・・。」
無言が続いた。
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:10:13.66 ID:iZi5MaSg0
>>322 「ねえジュン君」
「何だ」
「好き、なんだ」
「・・・誰が?」
「君だよ」
「・・・。」
不意に蒼星石が抱きついてくる。
「・・・俺も好きだよ」
「本当?」
「ああ」
---------------------------------------------------
銀「見てしまったのだわ。
ジュン、今度こそは覚悟するのよぉ」
---------------------------------------------------
「!」
「どうしたの?」
「いや、なんでも・・・(殺気が・・・)」
END
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:11:14.59 ID:iZi5MaSg0
何を搾り取るのかはご想像に。
【闇の中から助け出そう。
導こう。光の中へ】
雪「JUN様まだ帰ってこないのでしょうか?」
【捜さないで下さい 親愛なる雪華綺晶、薔薇水晶へ】
JUNがメモを遺して失踪してから2日が経った。
雪「わたくし近所を捜してきますわ」
薔「・・・私が見つける」
雪「どうやって捜すのですか?」
薔「・・・呪い・・・呪いのアッガイにJUNのあそこの毛を入れて」
雪「家宝のJUN様の御毛毛を」
薔「五寸釘で・・・エイ」
JUN「ぐわぁ」
薔「見つけた」
雪「偉いですわ薔薇水晶」
薔「折角だから・・・拉致監禁」
雪「二度とこんな事をしないように調教しなくては」
雪・薔「「うふふ」」
JUN「助けて・・・qうぇrふじこぉ」
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:30:00.88 ID:Cl55kfaD0
冥福を祈る。
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:30:53.74 ID:iZi5MaSg0
ナムナム・・・
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:45:45.80 ID:614t5bPL0
ほ
架空長編 薔薇乙女宿命の決戦最終回を投下しません
あらすじ 真紅派、水銀燈派、そしてそれに挟まれて苦悩する双子。
いがみ合う薔薇乙女達、双子の仲直り計画も水泡に帰す。
しかしライバルの百合乙女の出現で協力しあう。
次々と立ちはだかるライバル達。水金燈、鶯、赤星石、黄星石、真緑、雪華結晶、百合水晶
強敵に次々と倒れる薔薇乙女達。
そしてついにラスボス肉苺の待つ部屋にたどり着いた。
最後に残った雛苺の運命やいかに。
wktkする住人
いや書かないから。
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 22:51:44.43 ID:iZi5MaSg0
真緑と肉イチゴに吹いた
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:14:12.43 ID:VYuh57cEO
保守ですWAWAWA〜♪
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:18:04.76 ID:mQ1Z2JBMO
〜〜のようですシリーズのようです。
水銀燈はドラえもんについて考えているようです。
「ジュンはドラえもんがいたら何してほしいのぉ?」
「何をしてほしいといわれてもなぁ。ん〜〜どこでもドアを出してもらうとかかな。」
「そうなのぉ?私はタケコプターがほしいわねぇ。」
「なんで?」
「飛べるからよぉ。」
「それだけ?」
「だけ。」
「……」
金糸雀はドラえもんについて考えているようです。
「おかしいかしら。なんでドラえもんはあんな冴えない眼鏡のところに何ていったのかしら!?」
「冴えない眼鏡……。それはセワシ君が頼んだんじゃなかったか?」
「結局はあの冴えない眼鏡を甘やかしてるだけかしら。」
「冴えない眼鏡……。甘やかしているといえばいるけどなぁ。」
「あの冴えない眼鏡は射的が得意。人間一つくらいは才能があるらしいのかしら。」
「冴えない眼鏡…………。一つくらい……」
「あれ?ジュンそんなに落ち込んでどうしたのかしら?」
翠星石はドラえもんについて考えているようです。
「翠星石はドラえもんがいたらもしもボックスを出してもらうですぅ。」
「その心は?」
「ジュンとのラブラブの世界を作る、ですぅ。……あっ…」
「………そうか。ま、まあいんじゃないか?」
「な、何を言わせやがるですかこのスカポンタン///」
「い、いやお前が勝手にいったんだろうが……。痛い、痛い。いた!?」
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:19:56.38 ID:mQ1Z2JBMO
>>333 蒼星石はドラえもんについて考えているようです。
「ジュン君。ドラえもんの道具は少しおかしくないかい?」
「なんでだ蒼星石?」
「だってあのタケコプター。本当にあれでやったら首が折れちゃいそうだよ?」
「まあ現実的に考えるとすべておかしいよな。」
「でももしもボックスはありだよね。」
「うん。あれは面白そうだよな。(双子そろってまったく……。)」
真紅はドラえもんについて考えているようです。
「真紅はドラえもんがいたら何を出してもらいたいんだ?」
「ビックライトね。」
「なんでだ?」
「む(ry」
「あれは体全体が大きくなるからな。胸を大きくするのは無理そうだけど。なんでだ?」
「大きくなってジュンをペチャンコにするためよ…。」
「それは止めてくれ…。」
雛苺はドラえもんについて考えているようです。
「雛苺はドラえもんがいたら何するんだ?」
「ねずみがいっぱい入った部屋に入れてやるの。」
「それは悪魔でもやらないと思うけどなぁ。」
「いじめるんじゃないのよ。ねずみ克服のためなの。」
「う〜〜ん。あきらかにいじめだけど……」
「気絶したら水をかけて起こしてあげるの。ヒナは克服するまでじっと耐えて待つの。」
「もはや鬼畜……。」
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:21:28.65 ID:mQ1Z2JBMO
>>334 薔薇水晶はドラえもんについて考えているようです。
「薔薇水晶はドラえもんがいたら何してもらうんだ?」
「…あの青狸?いらないよ…あんなの…。」
「いらないのか。」
「……いるのはあのポケットだけだよ…。」
「でもドラえもんがいないと道具がポケットのなかに無いぞ?」
「……くっ……それを考えていなかった。ならば友好関係を築きつつ道具をすべてかっさらう作戦を…。」
「なんでいきなりそんなことを?」
「えっ?…もちろんドラえもんの道具………」
「もういい。そろそろ脳内補完しろ。」
雪華綺晶はドラえもんについて考えているようです。
「ドラえもんがいたらスモールライトがほしいですわね。」
「なんでだ?」
「スモールライトで小さくなって美味しいものをお腹いっぱい食べたいのですわ。」
「ああ〜そういうことか。」
「後は四次元ポケットの中身をすべて食物で埋め尽くしたいですわ。」
「お前は食物のことしか考えてないな……。もういいよ。」
「後は食物が出る……」
「だからもういいって…。」
「後は食物で……」
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:22:40.19 ID:mQ1Z2JBMO
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:23:17.89 ID:Fr+cQ6Z/O
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:46:39.67 ID:raWc+F7O0
ほ
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:47:20.93 ID:Z6tRTpUAO
待ち続けて待ち続けて
最初はそれが目的だったのに
その目的すら忘れてしまうほど長い間待ち続けた
しかし今、それは叶おうとしている
長い間待ち続けた瞬間だった
銀「ひ…光る…ポケモン」
それは色違いのモンジャラ
普通の奴とどう違うのか一目ではわからない微妙な黄緑色をしている
だが、確かに光った
戦闘開始直後に確かに光った
銀「ボールは…ある。逃げるような敵じゃない…いける!」
正直モンジャラなんて捕まえても使わない
しかし水銀燈の頭には毎日のように色違いのビリリダマを自慢してくる真紅の姿が離れなかった
これでアイツに言い返せる
銀「眠らせたし体力も半分は削った…よぉし!ハイパーボールくらいなさぁい!!」
ボックスがいっぱいです
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:53:01.87 ID:22W13qN/O
>>339 光るコイキングに出会った時の脱力感は異常
…2回出会いました…
紅「ついに見つけたわこれで私の悩みは解決よ。」
雛「なにを見つけたなの?」
紅「魔法の呪文よ、魔法使いを呼びだして、胸を大きくして貰うのよ。」
雛「どんなの?」
紅「ほんとにほんとに 困ったんが〜〜 よ」
雛「たるの魔法は10分なの」
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:54:26.10 ID:gG0xrgTX0
>>334 タケコプターは反重力を発生させて空を飛ぶので、あのプロペラで飛んでるわけじゃないんだよ。
>>339 あるあるwwwwww
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/04(火) 23:56:31.68 ID:Z6tRTpUAO
>>340 羨ましいじゃなぁい?
やっぱり進化すると赤いギャラドスになるのかしらぁ?
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:04:05.26 ID:iHT7TVhCO
>>343 …金銀でだよ?
ストーリーの進行上…色違いギャラドスと…必然的に戦うのに…
銀ちゃん…それでも…欲しい?
>>341 どうやっても無理なんだな…
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:04:15.55 ID:GCJSKGSyO
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:11:26.39 ID:KeEs+Bf7O
>>344 そういうのはコイキングのままおいとくのよぉ
進化させるとコピーしたみたいじゃなぁい?
欲しいに決まってるじゃなぁい
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:27:55.86 ID:xnPMrkT50
ho
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:28:19.44 ID:gaQOAQqdO
色違いポケモンか…私は一度も見たことなかったなあ…。
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:29:59.71 ID:ozQeNXPw0
俺は蒼星石と結婚する
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:40:30.75 ID:iHT7TVhCO
会話をネタにポケモン便乗
薔薇水晶と水銀燈が話しています
「光るコイキング…2匹もいらない…」
「羨ましいじゃなぁい?やっぱり進化すると赤いギャラドスになるのかしらぁ?」
「ストーリーの進行上…色違いギャラドスと…必然的に戦うのに…銀ちゃん…それでも…欲しい?」
「そういうのはコイキングのままおいとくのよぉ。進化させるとコピーしたみたいじゃなぁい?欲しいに決まってるじゃなぁい」
「わかった…じゃあ交換しよ…?」
「これで私も光るポケモンゲットねぇ♪真紅に自慢してやるわぁ♪さあ、いらっしゃ…って何よこのコイキング!?」
「苦労したコだから…大事にね?」
「…レベル100って…よっぽど悔しかったのねぇ…」
はい、マジで苦労しました保守
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:41:01.27 ID:dQTbmqb30
>>309 ジュンよ、お前には真紅の一言に込められた悲哀がわからないのか?今すぐ戻ってやれ
>>323 ぶっきらぼうな文体から生まれる歯切れのよさというか、足りない感じのリズムが逆によかった
ただ最後の最後で、ジュンの一人称と水銀燈の口調間違えてるのが惜しい……
>>335 きらきしょう…つバイバイン
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 00:52:17.84 ID:DNwOHebn0
ジ「イーブイのたまご…これで50個目到達…」
翠「ジュン?イーブイなんてそんなに集めても意味無いんじゃねーですか?」
ジ「僕は色違いのグレイシアが欲しいんだよ。グ・レ・イ・シ・ア!」
翠「グレイシア?」
ジ「そうだよ。このポケモンだよ──」
翠「…へぇ〜。これがグレイシアっていうポケモンですかぁ?」
ジ「あぁそうさ。結構可愛いだろ?」
翠「…」
〜〜〜〜〜〜
翌日。
翠「じゅ〜ん〜」
ジ「ん?何?」
翠「あの…こっち向きやがれです…」
ジ「え?後ろ?……はっ」
翠「つ…ツインテールですぅ…」
ジ「なっ……」
翠「──似合うですか?」
ジ「お、お前…・」
翠「…率直な感想を聞きたいですぅ」
ジ「いつも通りでいてくれ」
翠「今日の晩飯ヌキですね」
ジ「…ごめん、やっぱ似合う」
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 01:01:45.27 ID:iHT7TVhCO
>>352 そこはリーフィアと言わなきゃ駄目だろジュン…
とりあえず保守(そう言えば ageって最近見ない希ガス)
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 01:10:50.46 ID:BykCDiQMO
み「こうやって飲むのも久しぶりですね。」
槐「そうだな…最近忙しかったからな。」
み「師走ですからねぇ…私もここんとこ残業続きですよ。」
槐「無理はよくないぞ……まぁ、僕も人のことは言えないがな。」
み「自営業もツラいみたいですね。
…そうだ、槐先生はクリスマスとか用事あるんですか?」
槐「そうだな…できれば薔薇水晶と一緒に……といきたいとこだが、最近あの娘も年頃のせいか友達と遊ぶほうが楽しいようだ。」
み「ふふっ、お父さんは大変ですね。」
槐「そう言う君はどうなんだ?やはり金糸雀君と過ごすのか?」
み「そう言いたいんですが…うちもそっちと似たようなもんです。」
槐「ふっ、お母さんも苦労してるんだな。」
み「カナは姪っ子です!私はまだそんなトシじゃありません!」
槐「それは失礼した。
だが…それもまるで僕が中年みたいな言い方だな……」
み「違うんですか?」
槐「五月蝿い!こう見えてまだ40前だ。」
み「あはは…まぁ、お互い色気ない年末みたいですね。」
槐「君はまだ一応20代だろう、僕以外に飲むような相手はいないのか?」
み「むっ…一応って何ですか?こんなピチピチ美女をつかまえて…」
槐「最近の若い女性ピチピチという言葉自体使わない気が……悪かった、悪かったから落ち着きたまえ。まずその振り上げている灰皿を下ろそうか?」
み「もうっ……そんな相手がいればこうして槐先生となんて飲んでませんよ。」
槐「なんてとか言うな。
そうか、それなら……」
み「?」
槐「独り身通し、クリスマスは何か食べにでも行くか?」
み「槐先生……それ、もしかして口説いてますか?」
槐「そんなのではない。どうせ暇なんだろ?」
み「うぐっ…悪かったですね。」
槐「嫌なら構わんが…どうする?」
み「わ、わかりましたよ。しょうがないですね…。
その代わり、一応年上の男性なんですし、奢ってくださいね!?」
槐「ふっ…君も素直じゃないな。」
み「ど、どっちがですか!?(///)
あぁもう、マスター!もう一杯ください!!」
槐「僕も貰おうか。
…では改めて乾杯といこうか。」
み「えぇ、その…一応楽しみにしときますから…(///)」
槐「ふふっ、努力しよう。
では……」
槐・み「「乾杯。」」カツン…
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 01:29:10.76 ID:BykCDiQMO
金「うぅ…今回のテストは絶対にヘマできないかしらぁ…。」
金糸雀は焦っていた。何故なら前回の定期試験では楽してズルしてとか言いながらカンニングペーパーを用意するも、肝心な本番でそれを家に忘れ、見事な赤い点数を連発してしまったからである。
金「今回ばかりは死ぬ気で頑張らないと留年の危機かしら……カナだけ一人ぼっちは嫌かしらぁ…べすべす。」
ジ「大丈夫だって金糸雀。」
薔「そう…心配しないで……。」
金「ジュン…ばらばら……ありがとうかしらぁ。」ジーン
ジ「もしお前が留年しても僕らは友達だからな?」ニコッ
薔「でも……学校では敬語を使ってね…?」ニコッ
金「かしらぁあああああああああああッ!!」
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 01:56:34.66 ID:1OdxMloV0
>>356 くっつきそうでくっつかない二人に乾杯
ばらしーひでえww
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 02:34:44.08 ID:1OdxMloV0
ほ
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 03:19:16.56 ID:1OdxMloV0
ほ
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 06:19:54.34 ID:BykCDiQMO
保守
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 07:25:19.06 ID:GCJSKGSyO
お早うのほす
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 08:38:58.52 ID:nyQuvjU0O
ほ
柏葉巴が本当に普通の人形だったら
J「おーい?…動かないぞ。この柏葉…息してない!」
雛「普通の人形なんだから当たり前なのよ」
J「人形!?これが?へぇ…よくできてるなぁ…質感とか本物そっくりじゃ…」
雛「……どこ触ってるなの?」
J「ど、どこも!ただちょっとどこまで出来てるのかなーって……」
雛「変態なの」
J「変態じゃない!…でもあれだな、サワ…反応ないしなんだか物足りないな…」
雛「やっぱり変態なのー」
J「違うってば!……いや、むしろこの無反応さがいいのか……」
雛「救いようがないの」
J「どうしろっていうんだよ」
雛「そんな人形もって手放さない時点でどうしようもないのよ」
J「じゃあ捨てろっていうのか!?…というかさぁ…」
雛「うゅ?」
J「この柏葉の人形、はいてるのかなぁ……」
雛「なんでそんなことばっかり気になるの」
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 09:04:28.74 ID:xfIhT0l90
そこら辺のチェックは常識だよな 男として
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 09:33:20.80 ID:Q2Miuq72O
>>357 カナwww
みんな冷たいw
>>364 JUMの一人舞台だ、釣り合いがとれるのはやはり巴かw
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 10:46:17.30 ID:zcgDOoWR0
ほ
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 11:17:32.24 ID:Qsb9agfXO
ほ
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 11:45:51.11 ID:P/XPJ47vO
めぐが色々な曲を聴いてるようです13
♪タイムマシンに〜お〜願い〜
銀「なんてゆーかこの作者、普通の曲は古いのばっかで、最近の曲はアニソンしか無いのぉ?」
め「ひとまず置いといて。今回は本当にタイムマシンにお願いしてみました。19世紀イギリスから、ジョナサンとその仲間です」
銀「はあ!?それはジョースターですか!?」
ジョナサン「にゃー(訳:いいえ、猫です)」
サラ「何!?何が起きたの!?…て、あなた水銀燈じゃない」
銀「めぐ?猫がメイン?」
サ「え、ちょ、スルー?」
め「うん。今日は水銀燈とバター猫プレイを…」
サ「貴女、何させようとしてるの!?やっておしまい!!」
ジョ「にゃー!!{訳:山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)}」
銀「…………」
使用曲
サディスティック・ミカ・バンド:タイムマシンにお願い
サラ復興を目指して投下
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 11:58:16.15 ID:GCJSKGSyO
「薔薇乙女達から貰ったプレゼントも多すぎて置く場所に困るな」
JUNは独り言を言いながら部屋を片付けているようです。
「貰っても30倍返しだから嬉しくないんだよな。」
そ、それは酷い。
「ん?これは?」
薔薇水晶に貰ったアッガイプラモですね、左目に眼帯がついてます。
「右目にレンズが…盗撮カメラだ」
たいへんな物が出てきました。
「他のも見てみよう。」
JUNが探すと出るわ出るわ、カメラ7個、盗聴器10個
JUN「あいつら〜」
続くかも。
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 12:26:26.49 ID:GCJSKGSyO
>>370続いた
JUNが翌朝登校すると薔薇乙女達が集まってひそひそ話をしています。
JUN「おまえ等に話がある。」
薔薇乙女「「「「「「「「ひっ!」」」」」」」」
JUN「内容は解っているな?」
紅「あ、あれは水銀燈が言い出したのだわ。」
水「ちょっと真紅ものりのりだったじゃないのぉ」
蒼「僕のは翠星石が勝手に。」
翠「なに言ってるですか?蒼星石なんか一日中見やがってたですぅ。」
金「カナは故障してて見てないかしら。」
薔「…ごめんなさい。」
雪「JUN様申し訳ありません」
JUN「雛苺以外は絶好だ。」
薔薇乙女「「「「「「「ひっ!」」」」」」」
雛「みんな酷いなの、JUN行こうなの」
巴「みんなそんなことしていたのね、がっかりよ」
JUN「雛苺、巴行こう。」
巴(セーフやらなくて良かった、漁夫の利♪)
雛(けっ見付かるような所に付けやがって間抜けが)
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 12:32:51.61 ID:UhMTFEpO0
どす黒いな
未だにこのスレでベジータの名前が出るたび噴く俺
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 13:03:24.27 ID:nyQuvjU0O
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 13:44:17.12 ID:DnOToA6vO
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 14:19:21.00 ID:KeEs+Bf7O
ほ
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 14:41:10.50 ID:BykCDiQMO
もw
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 14:41:50.04 ID:UhMTFEpO0
ほ
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 15:31:36.68 ID:UhMTFEpO0
水銀燈と真紅がポケモンで対戦中のようです
紅「なんだか貴女のパーティ、進化しきってないポケモン多くないかしら?」
銀「そうかしらぁ?」
紅「ゴーリキーゴーストユンゲラーゴローンストライクイワーク・・・」
銀「・・・」
紅「全員通信交換しないと進化しないじゃないの・・・
は! 貴女って・・・まさか・・・友達が・・・? ごめんなさい。
痛いところを突いてしまったわね・・・。痛々しいところかしら?」
銀「・・・言わないでよぉ・・・言わないでよぉ!」
ほ
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 16:16:03.68 ID:UhMTFEpO0
ho
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 16:36:07.66 ID:iHT7TVhCO
便乗
水銀燈と真紅がまた対戦しています
「私のブラッキーがぁ!?」
「貴女は後一匹。私は後6匹…降参する?」
「ふ…ふざけないでぇ!この一匹が奇跡を起こすわぁ!行きなさぁい、ヌケニン!」
「無様ね…」
「(めぐが選んだポケモン)…この子にかけるわぁ!」
「消えなさい!『かみなり』!」
ふしぎなまもりでヌケニンには効かない!
「な、なんですって!?」
「これが…めぐと私の力よぉ!」
ヌケニンのHPは1だが特性により効果抜群しか効かない
「『ふぶき』!『じしん』!…これも!?」
「つるぎのまいで攻撃力MAX…いくわぁ!『めざめるパワー』!」
「こ、これが…絆の…力…だ…と…」
「トレーナーになりきってるですぅ」
「見てる分には面白いの」
ヌケニンはめぐの愛用な気がする保守
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 16:47:24.99 ID:UhMTFEpO0
>>381 めぐはゴースト系は合うな。
性格とか性格とか性格とか。
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 16:54:37.69 ID:DnOToA6vO
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 16:54:49.97 ID:iHT7TVhCO
>>382 便乗させてもらいました。
真紅のポケモンは全て、トレーナー名がジュンになってそうな気がw
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 17:04:17.78 ID:iHT7TVhCO
>>383 めざめるパワーと絆の力がなんとなく被ったのと、めぐ=死にそうなのに死なない不思議パゥワーヌケニンが連想されたんで。
原作からのつもりでしたが
>>383さんが既に書いていたならすみませんでした orz
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 17:20:39.93 ID:gO7vwRY10
ポケモンメイデン便乗
声優ネタ・・・
金「ただいまかしらみっちゃ〜ん、今日のおやつは・・・な・・・に・・・」
み「ぷらぷらっ♪ぷらぁ〜♪」
金「み・・・みっちゃん?」
み「!!? や・・・やだ、カナ、いたの?(///)」
金「・・・・・・」
み「み・・・見ないでぇ!私をそんな目で見ないでぇええええっ!!!(///)」
みっちゃんの中の人がプラスルやってたという衝撃は凄かった・・・
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 17:28:35.90 ID:DnOToA6vO
>>385 いえ、違いますよ。ただ、原作と立場が逆だなwwwってことを書こうとして書き間違えただけです。
>>386 プラスル?
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 17:41:26.47 ID:B7r1X4mBO
>>386 mjd?
そうか…みっちゃんもとうとう人間を超越したか…
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 17:42:14.15 ID:gO7vwRY10
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 17:50:45.13 ID:iHT7TVhCO
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 18:10:21.65 ID:UhMTFEpO0
400台は保守したくなるよなぁ
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 18:45:28.37 ID:DnOToA6vO
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 18:46:39.30 ID:Qsb9agfXO
「みっつみっつにしてあげる〜♪」
「………(無言で茶をすする)」
「みっちゃんさん自重して下さい!金糸雀もせめて突っ込んでやれ!」
みっちゃんの元ネタ:初音ミク
394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:07:45.42 ID:KeEs+Bf7O
ポケモンバトル系便乗
銀「ふふふ…覚悟しなさぁい!すごい技を思いついたのよぉ」
J「何だって?」
銀「さっき"こころのめ"をくらったでしょう?その時から私の勝ちは決まってたのよぉ」
J「…つまり」
銀「次の攻撃で地割れを使うわ。お互いもうポケモンがないから私の勝ちなのよぉ」
J「…」
銀「いくわよぉ!地割れ!」
J「そりゃ悪手だろ。蟻んこ」
銀「!!」
J「先に道連れだ!」
銀「なっ…」
J「残念。同士討ちだね」
銀「でも…」
J「?」
銀「あなたに道連れされるなら…」
J「…お前…」
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:11:01.91 ID:UhMTFEpO0
>>394 ラストならどっちにしろ終わりだろwwwww
かっこつけてんなwwwwww
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:14:24.50 ID:DnOToA6vO
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:22:35.64 ID:gO7vwRY10
ベ「だっはっはっはwwww」
J「何一人で笑ってんだよ?気持ち悪いヤツだな・・・」
ベ「おう、ジュンか。ちとコレを見てみろよ。」
J「ん〜・・・?これは、初音ミクか?」
ベ「正解だ。この俺様が手塩にかけて調教したのだ!」
J「なんかお前が言うとヤだなぁ・・・で、これがどうした?」
ベ「まぁ見てろ・・・ポチッとな。」
『♪みっちゃんみちみちウ○コ垂〜れて〜♪』
J「うわぁ・・・綺麗な声でこれはないわ。」
ベ「だろwww他にも・・・ん?」
J「・・・・あ。」
み「ベジータくぅん・・・私がその歌大ッッッ嫌いなの知ってるかなぁ・・・?」ゴゴゴゴ・・・
J(な・・・なんという殺気だ!!)
ベ「い・・・いや・・・これはみつ嬢のことではなくて・・・!」
み「言い訳は・・・・・あの世で言えやゴルァァアアアア!!!!!!」
ベ「こ・・ここからが本当の・・くぁすぇdrftgyふじこlp;@!!!!!!」
J「南無・・・。」
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:25:45.05 ID:UhMTFEpO0
自業自得。
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:29:22.58 ID:BykCDiQMO
みっちゃんはう○こなんてしないよ?
…しないよ!?
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:32:39.29 ID:UhMTFEpO0
400っ
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/05(水) 19:36:01.97 ID:B7r1X4mBO
おう、完走まであと30分もないね。
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
雛「うゆ〜、この後ヒナがうにゅーをいっぱい食べる話が始まるの。」
雛「wktk10回して待つのなの」
紅「雛苺、嘘はいけないのだわ」
雛「ごめんなさいの嘘なの」
水「1、2、3…」
雛「水銀燈なにをしてるなの?」
水「針を1000本数えてるの147、148…」
雛「ひぃぃー」
水「飲みたくなかったら本当の事をおっしゃい。」
雛「ごめんなさいなの、本当は保守なの」