( ^ω^)ブーンは人体実験の被験者にされたようです

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:31:09.81 ID:zrB+yh+oO
ktkr支援
3 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:32:08.71 ID:stkYXyt+0


探す気が無いのなら、俺一人で探しに行く

目の前が赤い……何だこれ……何も見えねえじゃねえか……


      ――彼には野望があった。
( ゚∋゚)

4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:32:50.80 ID:4r96lbn9O
こっちだったか
待ってました支援
5 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:35:46.36 ID:stkYXyt+0


君は何もわかっていない。死の上に成り立つ生に、価値なんて無いんだよ

もう、辛いんだ。誰かが死ぬのは、辛いんだ


      ――彼女には理由があった。
川 ゚ー゚)

6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:37:00.74 ID:7lLCPFKr0
支援
7 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:37:10.59 ID:stkYXyt+0


私が……私が死ぬ訳ない……ありえない……

ひひひひひひ! 帰る! 家帰る!


      ――彼には欲望があった。
( `・ω・´)


8 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:37:41.35 ID:stkYXyt+0


だっせえ……何がロックだよ……

ラブソングじゃ、誰も救えねえんだよ……


      ――彼には罪があった。
( ^Д^)
9 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:38:13.06 ID:stkYXyt+0


好きなこくらい守ってみせろ! キンタマついてんのか!

レモナ……世界で一番……愛してるモナ――


      ――彼には家族がいた。
( ´∀`)
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:38:19.94 ID:7lLCPFKr0
支援
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:38:25.49 ID:zrB+yh+oO
支援
12 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:39:09.33 ID:stkYXyt+0


そう言われる度に、私は言うの。アイドルは奇跡を起こす職業なんだよ……て

……どうして、こんな体で生まれたのかなあ……ブーン……


      ――彼女には夢があった。
ξ*゚ー゚)ξ
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:39:39.11 ID:7lLCPFKr0
支援
14 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:39:40.45 ID:stkYXyt+0


わかってます……わかってます……

わかって……いました


      ――彼には使命があった。
( <●><●>)
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:40:05.10 ID:zrB+yh+oO
支援
16 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:40:31.54 ID:stkYXyt+0


      それらを抱えたまま、みんな死んでいったのだ。


                    そして実験は
                    終局を迎えようとしていた――。

17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:40:32.72 ID:r2etj4VA0
これが今度の実験体か
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:41:16.12 ID:7lLCPFKr0
支援
19 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:41:24.53 ID:stkYXyt+0


――23時21分 甲板――



ブーンの荒れ狂う感情の矛先は、目の前のモララーに向かっていた。


( `ω´)「殺す……ぶっ殺す!」


ブーンは生きる目的が欲しかったのかもしれない。
彼は自分がまだ生きていることが許せなかった。

命をかけて守りたかった大切な存在を失った今、自我を保つには理由が必要だったのだ。
抑えきれない感情の高まりが、自分の心を壊し尽くしてしまう前に。

20 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:42:21.27 ID:stkYXyt+0


( ・∀・)「威勢だけはいいな……ブーン……!」

( `ω´)「殺してやる……お前だけは許せない……!」

( ・∀・)「ひひひひ! いい顔してんじゃん! そそるぜお前!」


ブーンは子供の頃から、何をやっても失敗ばかりしていた。
そんな彼が唯一他人より優れていたこと。
それが、かけっこだった。

運動会のリレーではずっとアンカーを任されていた。
中学校に上がり、陸上部に入った彼は、誰からも羨望のまなざしを向けられる程の才能を持っていた。
未来のオリンピック選手として、将来を有望視されていた。

グラウンドが、彼の唯一の居場所だった。
走ることは楽しかったが、それ以上に、走らないことが怖かった。

この世で唯一、自分が存在して良い場所。
その小さな世界を、守りたかった。

21 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:43:07.39 ID:stkYXyt+0


( `ω´)「おらあ!」

( ・∀・)「おせえんだよ!」

(; ω )「ぐ! うあああああ!」

( ・∀・)「ひひ。足を怪我してんだろ? 無理すんなよ、ひひひ」

(  ω )「黙れ……」

( `ωメ)「殺すって言ってんだろうが!」


ある日、その小さな世界が崩壊した時、生まれて初めて絶望を知った。
ずっと見えていた未来が、これから歩むはずだった道が、一瞬にして消え去ったあの日。

世界が消えて無くなればいいと思い始めたのは、その日からだった。

勉強して大学に入っても、どこか虚ろな現実を送っていた。
初めての一人暮らし、初めてのサークル、初めての彼女――そんな偽りの人生を送っていた。
どこにいっても、本当の居場所なんて無かった。
22 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:44:06.91 ID:stkYXyt+0


(#・∀・)「殺すつもりなら……一発くらい入れてみろや!」

(  ω )「ごふっ! あ……ぐぉ……」

( ・∀・)「ひゃはははは! 何本イったかな!?」

(  ω )「こ"ろ"し"て"や"る"……」

( ・∀・)「ああ!? 聞こえねえな!」

(  ω )「……ろす……殺す……!」

( `ωメ)「殺す! 殺す殺す殺す殺す殺す!」

( ・∀・)「いいね……お前……楽しくなってきたぜ……」


だから、ツンを好きになった。
絶望に飲み込まれたブーンに、傷だらけの手を差し伸べてくれたツンを。
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:44:31.74 ID:zrB+yh+oO
支援
24 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:44:57.80 ID:stkYXyt+0

ツンの笑顔が好きだった。
ツンの声が好きだった。
ツンの臭いが好きだった。
ツンの温もりが好きだった。

ツンの腕の中に、ツンの世界の中に、自分の居場所を見つけることが出来た。
ツンもまた、ブーンの中に自分の世界を見つけることが出来た。

彼らは二人で一人だった。
お互いがお互いの世界でしか生きられない、弱々しい生き物だった。


(  ω )「げぇ……! げぇぅご……ごほっ……ぇご……!」

( ・∀・)「ひひ! またイったな! 今度は腕を折るぜ。次は足だ……ひひひ!」


孤独な天才児、モララーもまた、生の理由を探していた一人だ。
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:45:12.55 ID:7lLCPFKr0
支援
26 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:45:51.51 ID:stkYXyt+0

誰よりも秀でていて、いつだって集団の中で圧倒的な存在感を持っていたモララー。
その彼がいくら頭を捻ってもわからなかった答え――自分という存在の意味。
しかし今、目の前の男と戦う中で、自己の存在理由を朧気にだが見いだし始めていた。


それは、戦うこと。
ブーンとではなく、ブーンと己を巻き込んだ運命、死の螺旋と戦うこと。


彼は人間には見えざる力が働いていて、その中でしか生きられないという考えを持っていた。
人はそれを運命と言い、彼は自分の運命とは何か、ずっと探していた。

規則に縛られること、誰かに命令されることを極端に嫌っていたのは、それの裏返しである。


(;`ωメ)「くそったれ……さっさと死ねよモララー……!」

( ・∀・)「ひひ……じゃあさっさと殺してくれよ……ブーンよお……」

27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:46:46.64 ID:zrB+yh+oO
支援
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:47:58.99 ID:pSWsIz5p0
支援
29 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:48:52.06 ID:stkYXyt+0


ブーンと出会ったこと。
ツンの体の中に鍵があったこと。
ブーンがツンを連れて逃げ出したこと。
自分がブーンたちを追ったこと。
ツンが死に、ブーンが自分を殺しにきたこと。

モララーはあまりにも、出来すぎていると思った。
最初から、決まっていたとしか思えなかった。


( ・∀・)(はは……はははは……楽しい……)


モララーは、自分の死が迫っているというのに、歓喜のあまり体を震わせていた。
運命とは、自己の存在理由を探していた彼が、唯一身を置ける場所だと思っていた。


(;`ωメ)「言われなくとも……ぐ……! 殺してやるよ!」


だから、ブーンの存在が嬉しかった。
彼と戦うこと、そこに運命を、自らが生きる世界を、見いだしたのだ。

30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:48:53.03 ID:QhHVSc1NO
支援
31 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:49:49.11 ID:stkYXyt+0


(;・∀・)「ひひひひ! いいぜ……良い感じだ……生きてるって感じだ!」


ブーンもまた、モララーとの憎しみの繋がり、宿命の戦いに身を置くことで、自分を保っていた。

彼らはブーンとツンがそうであったように、二人で一つとなった。
同じ世界を共有し、互いが互いを殺し合うことで、自分を保とうとしている。

互いの”死”こそが、彼らの”生”だった。


(#`ωメ)「うおおおおおおおおおおおおお!」

(#・∀・)「あああああああああああああ!」


32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:50:11.43 ID:QhHVSc1NO
支援
33 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:50:43.13 ID:stkYXyt+0



――――――――――――――――――――――――――――――――――――



(; _ )「ちくしょう……ちくしょう……」


ヒッキーは先ほど紫のコードを切り、中指を飛ばされたところだった。
これで無くなった指は三本。
この手でジャンケンは、もう出来ないだろう。


(; _ )「ふざけやがって……くそったれ……!」

34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:50:44.94 ID:zrB+yh+oO
狂ってる支援
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:50:55.19 ID:7lLCPFKr0
支援
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:50:58.72 ID:pSWsIz5p0
支援
37 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:51:36.90 ID:stkYXyt+0


切断された指から流れるどす黒い血は、ギロチンの土台を赤黒く染めていた。
痛みは波のように緩急があり、激痛がやってくる度に、いっそ起爆させてやろうかと彼は考えた。

何故こんな思いまでして、彼は生きたいのだろうか。


(;゚_゚)「白……白だ……次は白だ……」


彼が自分の部屋に引きこもっていた時、ここまで生に執着していた訳ではない。
むしろいつ死んでも構わないといったような、投げやりな考えさえ抱いていた。

それなのに、どうして今更になって生にしがみつくのか。


(;゚_゚)「ふう……ふう……切る……切るぞ……切るぞ……!」

38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:52:19.69 ID:pSWsIz5p0
支援
39 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:52:26.48 ID:stkYXyt+0


”死”が渦巻くこの船の中で、彼が見いだしたもの。
それが”生”の持つ希望。
失いかけて初めて気がついた、”生”が持つ無限の可能性だ。


(; _ )「おおおおおおおおおおお!」


自分の可能性に、賭けてみたかった。
絶望の淵からはい上がり、その先にあるものを見たかった。


『ブー。外れです』


六畳の世界から、外を目指して、彼は歩き始めたのだ。

40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:52:59.31 ID:7lLCPFKr0
支援
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:53:07.02 ID:zrB+yh+oO
ヒッキーすごいな……
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:53:29.98 ID:pSWsIz5p0
支援
43 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:53:30.37 ID:stkYXyt+0



――――――――――――――――――――――――――――――――――――



( ・∀・)「どうしたブーン……ひひ。もう終わりか……?」

(; ω )「ふう……ふう……ほざくな……!」

( ・∀・)「無理なんだよ……お前が俺に勝つなんて……それこそ奇跡でも起こらない限りな」

(; ω )「……お前が……奇跡を語るな……」

( ・∀・)「あ?」

(; ω )「奇跡なんてのはな……」

(;`ωメ)「起こしてみせるから、奇跡なんだよ!」


ゴッ――!

44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:54:01.76 ID:7lLCPFKr0
wktk支援
45 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:54:27.24 ID:stkYXyt+0


(; ∀ )「がっ……てめえ何処にそんな力が……!」

( `ωメ)「立て! かかってこい!」

(#メ・∀・)「……調子にのんじゃねえぞ!」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――



(‘_L’)「……」

研究員6「司令、ロマネスク様から通信が入っていますが……」

(‘_L’)「無視しろ」

研究員6「え?」

(‘_L’)「どうせ下らん用事だ。それより、お前も見ろ」

46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:54:37.83 ID:QhHVSc1NO
狂った支援
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:54:37.67 ID:zrB+yh+oO
支援
48 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:55:11.13 ID:stkYXyt+0


巨大なモニタは二分割されていて、それぞれヒッキーとブーンたちの姿が映し出されていた。


(‘_L’)「俺たちの研究が何を犠牲にしているか、目に焼き付けるんだ」

研究員6「……はい……!」


忙しなく作業をしていた研究員たちは、皆モニタに釘付けになっていた。
気がつけば誰もが心の中で、必死に生きようとする彼らを応援していた。


49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:55:19.23 ID:5TWmJVz40
なんだよアルファ厨かよ見るのやめるわごめんね
50 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:56:21.45 ID:stkYXyt+0



――――――――――――――――――――――――――――――――――――



(;゚_゚)「くそ……くそったれ……ぐぐ……んぎ……これで最後だ……」


目の前が霞んできた。
伸ばした手が、自分のものでないようが気がしてきた。

意識を失えば楽になるだろう。
狂ってしまえば楽になるだろう。

それをしなかったのは、ただただ生きる為だった。

51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:56:59.48 ID:zrB+yh+oO
支援
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:57:01.31 ID:7lLCPFKr0
支援
53 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:57:12.68 ID:stkYXyt+0


(;゚_゚)「青……海……母さんが好きな色だ……」


ニッパーで挟んだ手に、今一度願いをかけた。
しかし手に力が入らず、ニッパーの弾力にどうしても手が開いてしまう。


(  _ )「どうして……こんな時に……」

( ;_;)「お母さん……お父さん……」


何度も挑戦するが、どうしても切ることが出来なかった。
迫り来る死の影が、彼の覚悟を鈍らせる。

54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:57:33.62 ID:QhHVSc1NO
支援
55 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:57:53.24 ID:stkYXyt+0



誰を憎めば良い?



56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:58:21.95 ID:7lLCPFKr0
支援
57 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:58:24.67 ID:stkYXyt+0


(; ω )「はぁ……はぁ……そろそろ終わりにしよう……」

(; ∀ )「ふぅ……ふぅ……そうだな……」


膝をつき荒い呼吸をしていた彼らは、最後の時を悟ったのか、よろよろと立ち上がった。
手遅れになる前に決着をつけたかった。

58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 19:59:03.20 ID:zrB+yh+oO
支援
59 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 19:59:16.89 ID:stkYXyt+0



何を信じれば良い?



60 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:00:01.24 ID:stkYXyt+0


(;゚_゚)(こんなもの……いらない!)


ヒッキーは手に持っていたニッパーを投げ捨てた。
数回どこかに跳ね返った音がした後、下に落ちた音が聞こえた。

彼は空になった右手を青のコードに伸ばし、指に巻き付けていった。
コードを指で引きちぎるつもりだった。


(; _ )(クーさん……プギャーさん……ブーンさん……ツンさん……モナーさん……)

(;゚_゚)「……いきます!」


さっきまで力の入らなかった体に、不思議な力が流れ込んできた。
彼のキャンバスに、鮮やかな希望の力が描かれた。

61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:00:06.64 ID:7lLCPFKr0
支援
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:00:51.97 ID:zrB+yh+oO
支援
63 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:02:19.95 ID:stkYXyt+0



誰も間違っていなかった。




(#`ωメ)「おおおおおおおおおお!!!!!」(・∀・#)




誰も正しくなかった。




(;゚_゚)「いっけええええええええええええええ!!!!!」




ただ、答えを探すこと。


それはきっと、正しいことだろう。


64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:02:43.26 ID:QhHVSc1NO
支援
65 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:02:59.51 ID:stkYXyt+0


( `ωメ)「――――――!」




(#メ・∀・)「―――――!」




(;゚_゚)「――――――!」


66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:03:16.04 ID:7lLCPFKr0
支援
67 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:03:42.84 ID:stkYXyt+0















68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:03:53.86 ID:QhHVSc1NO
支援
69 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:04:16.67 ID:stkYXyt+0


それは、唐突にやってきた。


70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:04:33.47 ID:zrB+yh+oO
あああああ
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:04:33.63 ID:7lLCPFKr0
wktk支援
72 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:04:59.71 ID:stkYXyt+0


『ピーンポーンパーンポーン……』


( `ωメ)「……!?」

(;メ・∀・)「……何だ……?」



(;゚_゚)「え? え?」



デパートの店内放送のような間の抜けた音が、船内に響いた。


『あーあー。マイクテスト、マイクテスト』


それに続けて、甲高い女性の声が、何処からかスピーカーを通して流れてきた。
何が起こったのかわからず、ブーンたちの思考は停止する。

73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:05:35.17 ID:zrB+yh+oO
いったい何が
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:05:40.94 ID:7lLCPFKr0
これは予想外
支援
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:07:20.31 ID:QhHVSc1NO
何が起こったんだ?支援
76 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:08:06.56 ID:stkYXyt+0


『えーただいま爆弾の解除が確認されました。実験は終了しまーす。お疲れ様でしたー』


告げられるアナウンス。
間延びした声が、妙に耳に残った。


(;`ωメ)「……」

(;メ・∀・)「……」


助かったという安堵は無く、彼らはただ呆然としていた。

振り上げた拳は、どこへ下ろせばいいのか。
ブーンにも、モララーにも、わからなかった。

77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:08:48.54 ID:zrB+yh+oO
!!!!!
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:09:05.34 ID:iaMJ0t9W0
ヒッキーやりやがった!!!!
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:09:07.92 ID:7lLCPFKr0
ヒッキーよくやった
支援
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:09:11.71 ID:rZe7dcl+O
ヒッキー!!!!!!!!
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:09:45.01 ID:zrB+yh+oO
ヒッキー愛してる
82 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:10:25.06 ID:stkYXyt+0



(;゚_゚)「た……助かった……?」

                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :
                  :


23時31分。実験開始から7時間31分にて、起爆装置の解除を確認。
同時刻、実験は終了。

生還者、三名。



続く

83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:10:35.80 ID:QhHVSc1NO
まだなにかあるはずだ支援
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:11:05.32 ID:7lLCPFKr0
乙?
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:11:13.78 ID:zrB+yh+oO
ここで終わるかあああああ
乙!
86 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:11:47.45 ID:stkYXyt+0
第十二話終了です。残り二話にするか、長い最終話にするか迷ってます。



生還者 ブーン モララー ヒッキー

まとめ
ttp://boonnews.blog120.fc2.com/blog-category-48.html



質問があれば、受け付けています。
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:12:49.03 ID:HVGMbWJYO
乙!
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:13:01.98 ID:7lLCPFKr0

第五話の
>( ・∀・)「これもあんたのシナリオなのか?」
のあんたは「運命」ってこと?
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:14:26.78 ID:QhHVSc1NO
乙乙にしてやんよ


 ∧_∧
 ( ・ω・)=乙≡乙
 (っ ≡乙=乙
 /   ) ババババ
 ( / ̄∪

90 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:15:19.55 ID:stkYXyt+0
>>88
これはモララーが無自覚に言った言葉なのですが、
あんたとは運命を左右する絶対的な存在のことを意味しています。
広義の神さまのことですな。
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:15:20.98 ID:iaMJ0t9W0
>>86
もしも>>88が重要な伏線だったら答えないのも一つの手かと
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:16:15.31 ID:oFTLqtaI0

長い最終輪にしてくれ
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:16:49.51 ID:7lLCPFKr0
>>90
ありがとうございました
次回はいつごろですか?
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:17:51.09 ID:iaMJ0t9W0
>>90-91の流れ

('A`)ウツダシノウ
95 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:18:50.18 ID:stkYXyt+0
>>91
伏線と言えば伏線ですが、今回の話で消化したつもりの伏線なので、言っちゃったぜ☆

>>93
二話に分けるなら月曜日……長い最終話なら土曜日……かなあ?
少なくとも来週中に必ず次を投下します。
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:19:50.95 ID:7lLCPFKr0
>>95
wktkしながら待ってます
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:27:35.99 ID:7UqHhoiGO
乙!
98 ◆CnIkSHJTGA :2007/11/30(金) 20:30:33.99 ID:stkYXyt+0
危ない。言い忘れるところだった。

本当は>>21にブーンがやられる描写があったのですが、心理描写の合間に挟むと
流れが変になるので、省いた文があります。

省いた文↓


眼窩に指を突っ込まれ、そのまま腕を振り抜かれた。
盛大に倒れたブーンの左目は、上下が裂け、ぽっかりと穴が空いていた。

モララーは眼球をえぐり取ったのだ。


これです。という訳で今ブーンの左目はありません。
省いた文なので、大して重要ではない情報なのですが、一応ここに書いておきます。


NEWSさん、ここはいつも通りまとめなくて良いです。
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 20:53:20.26 ID:0ndcaDKVO
よむほ
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 21:05:59.46 ID:66ff0EKv0
乙ほ
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 21:09:01.83 ID:0ndcaDKVO
読み終わった乙
ところで棺死オサムの続きマダー?
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 21:14:59.42 ID:Qu//dMI60


やっと全部読み終わったがこれは良い
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 21:31:41.55 ID:9fAJQOwNO
相変わらず面白いな
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 21:40:13.33 ID:54f9FHRX0
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/30(金) 21:58:26.97 ID:WuJQ8qC8O
読むほ
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
乙!