('A`)ドクオはあのゲームに巻き込まれてしまうようです
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
修学旅行へ向かうVIP中学の生徒達。
しかし、バスの中に催涙ガスが……。
彼らが目覚めた時、そこに待っていたのはあのゲームだった。
「これから、皆さんに殺し合いをしてもらいます」
('A`)ドクオはあのゲームに巻き込まれてしまうようです
期待
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:07:36.10 ID:SMusApkMO
なんという既出ネタ
しかし支援だ
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:08:41.50 ID:K8RlSeSR0
死
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:10:13.97 ID:K8RlSeSR0
KRISSR
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:10:34.97 ID:9AdfM0300
(;'A`)「な、なんだって!?」
ξ゚听)ξ「どういうこと……! ちょっと、ちゃんと説明しなさいよ!」
(´・ω・`)「……」
教室のような場所で、全員訳が分からず騒いでいる。
( <●><●>)「君達も中学生なら、わかるでしょう?貴方達は選ばれました」
('A`)「まさか……憲法十八条のあの法律……!!」
憲法十八条。
毎年、一つの中学校の一クラスが選ばれ殺し合いをさせられるという法律だ。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:12:11.69 ID:CLhr/XhFO
し
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:13:12.78 ID:9AdfM0300
(;´∀`)「う、嘘モナ!!」
大声を上げたのは委員長のモナーだ。
(;´∀`)「僕の親は市長なんだぞ!! その息子である僕のいるクラスが選ばれるわけがない!!」
( <●><●>)「人間は平等だ!!このクズが!!」
(;´∀`)「ひぃ!」
モナーは震えながら席に座る。
地面に黄色い液体を漏らしながら……。
( <●><●>)「わかっていますね? これは現実です。夢でも冗談でもありません」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:15:46.26 ID:P7eY0VwcO
しえ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:16:21.63 ID:9AdfM0300
(;'A`)(クソ……まじかよ。まだ死にたくねーよ)
( <●><●>)「では、ルールを説明します」
ルールは簡単だった。
この島の中で殺し合い、生き残りが一人になった時点でゲーム終了。
また、制限時間内に決着がつかなかった場合、首につけられた爆弾が爆発する。
そしたら、優勝者は無し。つまり全滅だ。
( <●><●>)「それぞれリュックと武器が支給されます。ククク、せいぜい頑張ってください」
こうして、このクソッタレゲームが開始された。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:16:47.73 ID:7M8xlFimO
し
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:17:18.40 ID:BXUrN2mL0
ね
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:17:18.90 ID:AN/P1qhQO
既に2作品以上同じネタあるな
まぁ支援
おもしろけりゃいい
期待はしてないが
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:19:10.38 ID:9AdfM0300
(;'A`)「ハァハァ……ちくしょう」
俺は森の中を走っていた。
(;'A`)「殺されたくない殺されたくない……!!」
恐怖から逃げるように走り、
森を抜け、海岸に出る。
そこにいたのは、
ξ゚听)ξ「っ!」
('A`)「うわっ!」
ξ゚听)ξ「あ、あんた……ドクオ?」
(;'A`)「あ、は、はい。そうです」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:23:31.65 ID:9AdfM0300
そこにいたのはツンだった。
影ではクラスの女王と呼ばれるほど、お高くとまっている女子。
なんでも親が社長らしく、大金持ちらしい。
って、そうじゃない! 今は殺し合いの最中なのだ。
早く逃げないと、こいつに殺されてしまう……!!
(;'A`)「ま、待て! 殺さないでくれ!」
ξ゚听)ξ「……ちっ。よりによってこいつか」
('A`)「え?」
ξ゚听)ξ「アタシは武器なんて持ってないわよ」
('A`)
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:25:55.62 ID:9AdfM0300
(;'A`)「な、なんだ。よかった。殺されたらどうしようかと……」
ξ゚听)ξ「そんなことより、あんたはどうなの?」
('A`)「え?」
ξ゚听)ξ「あんたはアタシを殺そうとしないわけ?」
(;'A`)「するわけないだろっ! 人殺しなんてできるかよ」
ξ゚听)ξ「ふぅん。じゃあこのゲームに乗る気はないってことね」
('A`)「ま、まぁ……」
ξ゚听)ξ「じゃあアタシに協力しなさい」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:27:57.57 ID:53L0KlYO0
支援
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:29:37.91 ID:9AdfM0300
―――
( ,,゚Д゚)「星が綺麗だな」
(*゚ー゚)「うん……」
ギコとしぃは島の端にある崖の上に座っていた。
(*゚ー゚)「ギコくん、ありがとう。手紙くれたとき嬉しかった」
( ,,゚Д゚)「……でも、よくきてくれたな。もしかしたら俺がお前を殺す為の
罠だったかもしれなかったんだぞ?」
(*゚ー゚)「ううん。私はギコくんを信じてるもの。絶対大丈夫だって」
( ,,゚Д゚)「そっか。ありがとな、しぃ」
二人は星を見つめる。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:31:26.78 ID:9AdfM0300
(*゚ー゚)「ねえ、見て。あの灯り。あの中に私達住んでたんだよね」
( ,,゚Д゚)「ああ」
(*゚ー゚)「殺し合いをしてるなんてうそみたい。嘘だったら、いいのに……」
( ,,゚Д゚)「しぃ……」
ギコはしぃの体をそっと抱きしめた。
( ,,゚Д゚)「大丈夫、しぃは俺がまもるから」
(*゚ー゚)「ギコ君……」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:33:23.94 ID:9AdfM0300
ぱらららら!!!!
(*゚ー゚)「きゃっ!」
( ,, Д )「っ!!!」
(*゚ー゚)「何、今の音……ギコ君?」
(*゚ー゚)「ギコ君……? ねえ、ギコ君!!」
ぱらららららら!!
(* ー )「あ……」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:35:25.63 ID:9AdfM0300
ミ,,゚Д゚彡「へ、へへへ。本当に死んじまいやがった」
茂みから出てきたのは、マシンガンを手に持ったフサギコ。
ミ,,゚Д゚彡「お、お前が悪いんだぜ。しぃを俺から奪ったから……。
しぃも、ギコなんかに惚れやがって……ひゃははは!!!」
ミ,,゚Д゚彡「正義はかつんだよぉ!!!ざまぁねなギコ!!!」
ギコ・しぃ死亡
23 :
(;´Д`)ノθ゙゙ ◆6BKAMI/GH. :2007/11/21(水) 17:36:44.76 ID:/2jbYGJw0 BE:149467032-2BP(510)
保守しとく
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:36:57.45 ID:dHEyvIG0O
憲法なのに法律とは
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:37:37.92 ID:AN/P1qhQO
あの、もしかして書きながら投下してないか?
1レスが短く感じるんだが…
あと
ぱらららら!
じゃなくて
突然、背後から銃声音が響いた
とか…さ
シリアスな場面ぽいが
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:38:22.40 ID:aLitDa5F0
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:38:22.29 ID:9AdfM0300
―――……
(´・ω・`)「まさかクーさんと手を組む事になるとはね」
川 ゚ -゚)「意外か?」
民家の中をあさる二人の男女。
共に成績トップクラスのショボンとクーだ。
(´・ω・`)「ああ。てっきり群れないタイプだと思ったんだけどね」
川 ゚ -゚)「こういう事態の時は、誰かと組んだ方が有利なのさ。
……む、見つけたぞ」
クーはノートパソコンを手に取る。
(´・ω・`)「こんな村でも、探せばあるもんだね」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:38:24.72 ID:BXUrN2mL0
コレはつまんないな
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:40:41.00 ID:9AdfM0300
川 ゚ -゚)「後は電気が必要だな。どこかにバッテリーなどがあればいいが」
(´・ω・`)「……外に車があったはずだ。そこのバッテリーを使えばいいと思う」
川 ゚ -゚)「よし、じゃあそれを」
その時。
(´・ω・`)「伏せて!!」
川 ゚ -゚)「!!」
ぼかぁぁぁん!!!
爆発が起こった
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:41:11.40 ID:53L0KlYO0
いいよ 支援
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:41:38.06 ID:I07YAGZBO
正直にいうとつまらない
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:43:40.34 ID:9AdfM0300
(´・ω・`)「手榴弾……!?」
川 ゚ -゚)「また来るぞ!!」
ショボンとクーは民家から出、森へ逃げる。
その後、トラックの陰から出てきたのはドクオとツンだった。
('A`)「や、やりすぎじゃない?」
ξ゚听)ξ「これくらいやらないと反撃食らうでしょ。
さ、まずは食料や武器になりそうなものを集めるわよ」
('A`)「う、うん」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:45:44.26 ID:9AdfM0300
ξ゚听)ξ「ちっ! やられた!!」
(;'A`)「どうしたの?」
ξ゚听)ξ「パソコンがなくなってる……。これじゃ首の爆弾を解除できないわ」
(;'A`)「ええ!? じゃあどうするの? 逃げる計画は!?」
ξ゚听)ξ「このままじゃおじゃんよ! あの二人を追うわ!」
('A`)「わ、わかった」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:49:34.22 ID:9AdfM0300
ちょっとめしいってきます。
保守よろ
年々バトロワ系が酷くなってないか?
恐ろしいことに去年のクラスメイト〜の方がまだ良く見えてくる
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 17:59:28.17 ID:IDGJNy9C0
え?これネタでやってるんじゃないの?
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:01:06.82 ID:JyalGahJO
( ^ω^)おっおっおっ
書き込むなよ・・・
飯行ってる間に落とすのが平和的解決方だったのに
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:03:36.40 ID:AN/P1qhQO
まぁもう少し見てみるよ
あと余計な指摘すまなかった
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:15:23.26 ID:6f203QNIO
名言がでないかな( ^ω^)
酷い文だ
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:21:01.15 ID:/1OJh6cWO
書くの下手な人の典型だな
自己満足だけ意識してる希ガス
まぁネタだよ、某スレで毒吐いてるし…
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:35:33.44 ID:9AdfM0300
ネタじゃない。ただ面白くなさそうだから逃亡するね
('A`)「かったー!」
fin
もう二度と書くなよ^^
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:39:41.95 ID:En0B3ygEO BE:495024236-2BP(125)
こいつは惚れ薬でFA?
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:39:43.35 ID:IPA0cd+vO
( ´_ゝ`)「弟者、待ってろよ」
兄者は黒馬の手綱を握る。轟々と唸る風が耳を撫で過ぎ去って行く。
動くものは時折あらわれる石塔に這うとかげ、もしくは一羽淋しく飛ぶ鳥くらいか。
およそ人の気配は無く、野獣の類もいる様子は見受けられない。
( ´_ゝ`)「はぁっ!」
黒馬に手綱をいれ、無尽の荒野を疾走しながら彼は腰に手をあてた。
そこには、黒い染みがまだらについた汚れた服には不相応な、凛とした佇まいの一振りの剣。
愛する家族を救える唯一の光。
この世の理を覆すための狂気。
仲間だったはずの村のニンゲンに贄とされた。
体が冷えきり動かなくなった弟者は、今も物言わず祭壇に横たわっている。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:43:02.94 ID:9AdfM0300
何勝手に書いてんの?しねよ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:45:13.25 ID:IPA0cd+vO
祭壇にすがり付き、泣き崩れる兄者に囁きかけたのは神か、あるいは悪魔だったか。
厳かに声は告げたのだ。
( )「助けたいなら、この地に祭られし像を貫け。全てが為されたならば、望みは……成る」
と。
( ´_ゝ`)「摂理? 道徳? 倫理……おまえが再び歩くなら、踏み躙るのに躊躇いなぞ無い」
荒涼とした砂地は、いつしか苔蒸す岩と木々の揺れる緑地へと姿をかえていた。
呼吸の度に取り込まれる空気は微かに湿っぽく、冷たい。
50 :
神崎士郎 ◆kvjQF3uzTU :2007/11/21(水) 18:46:43.60 ID:3wk6gNpS0
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:47:31.75 ID:CLhr/XhFO
ありゃ?おわりか
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:47:37.86 ID:9AdfM0300
文才ねーな。
ブーン系なめてんのか?
>>48 文才なし
性格悪すぎ
ぼかあぁぁぁぁんって…
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:49:04.20 ID:9AdfM0300
は?擬音とかブーン系じゃよくあるし。
文才(笑
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:49:07.39 ID:2xcoD1tX0
だからvipは恐ろしい
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:49:59.24 ID:9AdfM0300
ゆとりどもしねよ。
新参が
59 :
神崎士郎 ◆kvjQF3uzTU :2007/11/21(水) 18:50:05.86 ID:3wk6gNpS0
ぼかぁぁぁん!!!アタシは死んだ。 スイーツ(笑)
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:50:29.24 ID:IPA0cd+vO
( ´_ゝ`)「そろそろか」
幾百年の風雨が穿ったのであろう天然の空洞を抜けた先。
眼下に途方も無く広大な草原があらわれた。垂直に切り立った崖から落ちた小石が、呼吸三つを数えて地に砕ける音を幽かに上へと届ける。
静まり動かぬ時が外界と隔離されていた。
はるか下に広がる空間には植物以外の息吹は感じられず、耳が痛くなる程の静寂が辺りに満ちている。
( ´_ゝ`)「まるで墓場の静けさだな。弔われるのは俺か? 笑えんな」
言い終え鞘から剣を抜き放つ。冷えた柄が軽く汗ばんだ手のひらに心地よい。
( ´_ゝ`)
無言のまま剣を掲げ陽の光を刀身に集める。
剥き身の刃が反射した光は傾きを変えるに従い、やがて一点に向かい収束していった。
( ´_ゝ`)「……そこか」
視線は光の集中する先から動かさぬまま、手綱と足で愛馬に命ずる。
主人の意向を読み取った黒馬が四つの蹄で地を蹴りつけた。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:50:33.24 ID:9AdfM0300
クソコテはうせな。
スレがくせええくせえwwwくせーーーーー!!
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:51:04.06 ID:2xcoD1tX0
以 下 罵 り 合 い
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:56:17.79 ID:F+U8VAulO
どっかで見た文だな
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:56:21.99 ID:r6KxLTwtO
>>1を素直に支援できない意地っ張りな姉だと考えると……
( ゚д゚)ウッウー
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:56:34.36 ID:IPA0cd+vO
雑草の根を抉り、小石を跳ねさせながら一足ごとに加速し風と同化していく。
( ´_ゝ`)「跳べ」
広場の中央に地下墓への入り口のような穴が、盛り上がった土の横っ腹に開いている。
命令と併せて引かれた綱、その意味が馬に伝わる。
軽い上り坂になったそれの上を、羽が生えたように軽やかに飛び越え、奥へ奥へと走り続けた。
村一つそのまま入りそうな草原の最奥地点、崖が両側に迫る袋小路に徐々に歩みを緩めながら辿り着く。
決して曲げず見る視線の行方、途方もない大岩が鎮座していた。
(♯´_ゝ`)「ふうっ……ふぅぅっ……」
顔は冷静に見える反面、呼吸が荒い。疲労によるものではなく興奮でだろうか。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 18:57:25.21 ID:9AdfM0300
ちのぶん多すぎでよめましぇーんwwwww
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:02:12.93 ID:MI05ZZoR0
じのぶんじゃなかったのか
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:02:50.33 ID:IPA0cd+vO
上気した頬を両手で叩き、彼は大きく息を吸いこんだ。
(#´_ゝ`)「バケモノよ聞こえるか! 貴様を葬るためやってきた! 弟者のため、俺と……俺と殺し合えぇっ!」
喉も裂けようかという怒声が 轟 と谷間に響き渡る。
それに呼応する音が生まれぬまま、かすかなこだまを残した静寂があたりに満ちていく。
だが兄者は剣を握り直す。柄が皮膚に擦れ、ザリ、と鳴った。
それと同時。
不意に緑広がる大地が、谷全体が大きく揺れる。
地響きの衝撃に耐えられず雨の様に降る巨石。
そして異変の主である最奥の大岩が、身にまとった岩石をふるい落とし空へ空へと伸びていく。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:03:20.92 ID:etEUYfdo0
支援
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:03:31.68 ID:bttFsnNAO
中々どうしてワンダと巨像だw
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:03:40.37 ID:r6KxLTwtO
これがゆとり板の本領か(((゚д゚;)))
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:03:58.42 ID:ypVwtOPYO
私女だけど
>>1の書いたの普通に面白いじゃん!
文句言うやつは書き込まなければいいのに
>>1さん続き書いてくれませんか?
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:04:15.28 ID:F+U8VAulO
これいつだったか総合に投下されてなかったか?
もしくは似たようなものが
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:04:53.82 ID:fPx59yLu0
>>69 お前もしかして最近現行ほったらかしてね?
バトルの
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:08:35.75 ID:DjUC+4JOO
>>1は文句言うなら終わらせんなよ
というか
>>1はながら投下だろ
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:09:23.93 ID:/1OJh6cWO
>>1続きが気になります><
がんばって下さい
いろんな意味でな(´_ゝ`)
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:10:15.86 ID:IPA0cd+vO
(;´_ゝ`)「はっ……はははは。人間一人を相手に容赦や加減を知らんのは毎度のこと、か。数度目とは言え、この感覚には慣れられそうも無いな」
独白は岩の落下音にかき消され、ほとんど己の耳には届かない。
(;´_ゝ`)「だが、それでもやらねばならんのだ。禁忌だろうが何だろうが、もう踏み出したのだからな」
矮小な侵入者の紡ぐ声を落石の破砕音で千切り取りながら、大岩は更に成長を続けていく。
その頂は木々の先端を優に越え逆に全てを見下ろし、座る形に折れていた四本の足は一脚ずつ大地を突き全体を持ち上げる。
上空遥か高く、霧に纏われた目がゆっくりと開かれた。
そこには意志を汲み取れぬ無表情な瞳が二つ、鈍く青く光る。
(;´_ゝ`)「これは……」
目の前に現れたその姿は『馬』そのものだった。
その桁外れの巨躯は兄者の乗る黒馬と、象と蟻に等しい絶望的な差を見せ付けたが。
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:12:36.21 ID:F+U8VAulO
支援
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:14:04.24 ID:IPA0cd+vO
至る所に装飾を施された岩で覆われた巨像。大地を一歩ごとに貫く四肢の先は蹄では無く、槍の穂先を連想させる凶器。
(;´_ゝ`)「アレで動かなきゃまるで塔だな。生きてるのが信じられん」
『造られた』その岩の所々からは毛がなびき、首筋にはたてがみが風に泳いでいる。
巨像の動きは止んだ。
無感情な青の両目は兄者を凝視し、それが何なのかを見定める様。
いっときの静けさ。鼓動が煩く聞こえる無音時間。
兄者の背中を冷えた水滴が一筋、伝っていく。
巨大な像とあまりにも小さな人間の対峙を破ったのは兄者の黒馬だった。
後脚で立ち上がり前脚を振り上げ高くいななく。それに数瞬遅れ、巨像の瞳が橙に変わった。
同時に巨像から見えぬ殺気が噴出し場を埋め尽くしていく。
>1
とりあえず気になったんだが
催涙ガスだと寝るわけがないと思うんだ
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:15:42.33 ID:F+U8VAulO
支援
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:16:01.83 ID:CLhr/XhFO
とりあえず支援
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:16:13.24 ID:hdDYC/8L0
みじけwwwwwwwwwwwwwwwww
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:16:22.52 ID:zUNBHEVl0
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:22:00.91 ID:IPA0cd+vO
(;´_ゝ`)「こいつらが出す殺気はたまったもんじゃ無いな。体が勝手に死を求めやがる。恐怖は意識でねじ伏せられるんだがな」
肌が濃密な害意でチリチリ焼けるような感覚に襲われる。間接の神経が切れた様に、手に膝に力が入ら無くなりそうになる。
そこから主人を離そうと黒馬が反転し地を蹴った。
振り上げられた神殿の柱の様な巨像の脚。
風となり背を向け走る、小さき者に振り下ろされる。
(;´_ゝ`)「ちいいぃぃっ!」
手綱を力任せに右に振り、進行方向を無理矢理変える。
その場から二歩進み、三歩目を黒馬の右前足が踏み込む刹那、数瞬前迄いた空間に暴力的な質量をもった槍が突き刺さった。
(メ´_ゝ`)「ぐうっ あああああっ」
めりこむ先端から無数の石が放射状に散り、爆風に似た衝撃波が兄者と馬を吹き飛ばす。
兄者が塵の様に宙を舞う。着地しても勢いは衰えず十数回地面に叩きつけられようやく慣性から解放される。
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:23:57.86 ID:F+U8VAulO
支援
つかやっぱ見覚えある
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:24:28.73 ID:NwM/MfnM0
ぼかぁぁぁん!!!
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:24:34.45 ID:IPA0cd+vO
(メ´_ゝ`)「がはっ……ごふぅっ」
胸を強打し肺がその機能を失った様な感覚を、口の中の砂利を吐き捨てながらねじ伏せる。
ほんの数歩で彼方まで走り去った【馬】が大きく弧を描きこちらに向き直る。
土煙で霞む視界の遥か先、爛々と光る橙の目だけが確かに見えた。
(メ´_ゝ`)「まずい! 隠れる場所をっ!」
頭によぎったのは地下墓の入り口。
まだ揺らぐ眼で辺りを探る。
(メ´_ゝ`)「ざっと30歩……間に合ってくれよ」
痛む胸を左手でつめを立て握り、右腕をもげる勢いで振る。
巨大な害意が遠くで膨らみ、猛烈な速度で接近を始める。
小さな人間にとって霞む程の距離も、岩の馬にとっては10歩ほど。
その一歩が絶望的な距離を縮める。
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:26:39.39 ID:NwM/MfnM0
あれ・・・携帯・・・?
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:27:58.45 ID:r6KxLTwtO
支援
できればタイトルを入れてくれんか、名前欄にでも
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:28:05.15 ID:IPA0cd+vO
(;´_ゝ`)「来いっ」
肺を破く程空気を一気に吸い込み指笛を鳴らした。
切り裂く様な音が、砂埃と殺意の空間を駆け抜ける。
肉薄する四本の石柱。突き刺さり、引き抜かれた跡には優に大人が10人は入れそうな穴が開く。
(;´_ゝ`)「こんなところで死んでたまるかぁっ!」
だが機械的に巨像の最後の一踏みが頭上に振り上げられる。
丸く巨大な影は、青年の動きに合わせ移動しながら一気に振り下ろされた。
もうもうとあがる土煙。仕留めた脚をそのままに、残りの脚で大地を抉りながら滑り、無理矢理巨像は動きを止める。
強烈な圧に負けた岩石がいびつな音を立てて割られ、慣性に従って深い溝が三本刻まれた。
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:28:18.67 ID:fPx59yLu0
オリジン様何やってんすかwww
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:28:31.06 ID:F+U8VAulO
携帯
95 :
◆F.3UxNYoyA :2007/11/21(水) 19:39:02.84 ID:Wi8p33gAO
覚えてる人いるかな
支援
96 :
( ´_ゝ`)突き立てるようです:2007/11/21(水) 19:40:17.31 ID:IPA0cd+vO
【馬】が捉えた脚を覗き込む。めこり、と音をさせながら引き抜いた。
地面に穿った穴から巨鎚を退け、その全容を顕にする。
その中でぐしゃぐしゃにひしゃげ、脳獎や髄液、血液を飛び散らせた死体を見るため。
しかしそこには何も無く、かわりに後方に盛り上がった丘の上から、生きた馬のいななきが聞こえた。
その生を高らかに歌うように、自分達の存在を知らせるように。
馬上には右腕をダラリと落とし痛みに歯を食い縛りながらも笑う兄者の姿。
(メ´,_ゝ`)「あれだけのチャンスで腕一本か化物よ。ぷっw」
言い放ち、残った左腕で腰に携えた弓を構え、口にくわえた矢をぎりぎりと引き絞る。
(メ´_ゝ`)「ふっ」
放たれた矢は風を切り裂き、吸い込まれるように橙の眼に突き刺さった。
空から苦悶の咆哮が降り注ぐ。
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:44:31.53 ID:r6KxLTwtO
投下間隔が……支援せねば
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:45:03.81 ID:IPA0cd+vO
(メ´_ゝ`)「さぁ、知恵比べと行こうか怪物よ」
オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙と響く怒声を背に、黒馬の腹に踵を打ち付けると軽やかに丘を飛び降りた。
兄者は馬の着地と同時に身を翻し、丘に開いた地下墓の入り口に立つ。
(#´_ゝ`)
丘が目隠しになり兄者からはあの岩の化物の姿は見えない。恐らくは、あちらからも兄者はみえていない。
一定のリズムで、非常識な揺れが足に伝わる。
しかし青年の目からは恐怖が消え失せていき、その姿を地下墓へと消した。
怒り狂った巨大な馬が入り口の真上に陣取ったのはその直後。
鋭い前脚で人間の消えた付近を中心に、滅多刺しにしていく。
そこにまだいると確信しているように何度も何度も。
なだらかで脛ほど迄の雑草に覆われていた地面が、一突き毎に醜い土くれであふれかえっていく。
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:48:02.89 ID:IPA0cd+vO
そして十度目の巨槍が引き抜かれた。ばらばらと石が辺りに落ちていく。
先程獲物を捉えたか確認したときと同じように、巨像がゆっくりと身を屈めていく。
それこそが希望の道。
淡く微かな一筋の光明。
生死を賭けた薄氷の道は、兄者に目的成就へのルートを確かに見せた。
もし地下墓が地下でつながっていなかったら
もし巨像があの場にとどまっていなかったら
もし地面を貫く衝撃で地下道が崩れていたら
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:48:04.88 ID:biB1uabM0
支援
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:54:14.95 ID:F+U8VAulO
支援
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:55:20.40 ID:IPA0cd+vO
(メ´_ゝ`)「どうやら、まだ風は俺達に吹いているようだな」
自分に背を向け尻尾を垂らす巨像に走り寄る兄者。
背後から近づく聞き慣れた蹄の音に気付くと、視線を前に向けたまま躊躇なく横に跳んだ。
そこへ滑り込むように現れた黒い毛並みの愛馬。
(メ´_ゝ`)「流石だろ? 弟者」
空中で手綱を握り、腕の力のみで体を手繰り寄せる。強引に鞍へ飛び乗り、その背に立った。
黒い一陣の風は真っすぐ、狙いに向かい、走る。
(メ´_ゝ`)「行くぞ弟者! もうすぐ終わらせる!」
想いが伝わったのか。風を切る速度が増した。
だが兄者は揺るがず両足に力を込める。
信念を、溜める。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:57:17.06 ID:IYZ1JqsLO
どんまい
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 19:58:38.54 ID:biB1uabM0
支援
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:00:15.71 ID:IPA0cd+vO
(メ´_ゝ`)「ぉああああああっ!!」
おそらくは一度きりの大博打。
尻尾を形づくる大岩のわずかな突起を左手で掴めなければ、不様に落ちそのまま潰され終わる。
動かぬ右腕を無視し左手を全力で前に出す。
中指が岩肌を捉え、続け様に感触を得た人差し指と親指に渾身の力を込め握った。
両足を乱暴に岩壁に叩きつけ足掛かりを瞬時に探る。
(メ´_ゝ`)「ぐっ……ぬぅぅぅっ」
全体重を引き受ける腕が悲鳴をあげる。
(#´_ゝ`)「あ゙とっ……す こ しっ……」
右足が足場を見付けた。そこに爪先を収め、残る足でさらに探す。
足が触れ揺らいだ岩を蹴り落とし、空いた窪みに左足を乗せた。
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:05:14.96 ID:IPA0cd+vO
(メ´_ゝ`)「神よ、いるなら一度で良い。俺を守れ。あとの道は俺が創る!」
膝を曲げて足腰に力をこめ、握り潰さんとする勢いで左手が岩を掴む。
顔を上げ、空を見上げた。
(#´_ゝ`)「だああぁぁっ!!」
垂直に跳んだ。
馬巨像の岩だらけの背に生える僅かな毛。それを手がかりにすれば背に乗れる。
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:07:55.90 ID:KLlcWMZO0
携帯つまんねーぞ
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:08:13.90 ID:hNsifyUuO
催涙ガスwww
バス内地獄絵図www
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:09:32.31 ID:biB1uabM0
支援支援支援!!
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:14:36.03 ID:biB1uabM0
支援
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:16:16.21 ID:IPA0cd+vO
左手の指がまばらに生える数本の毛を握り締めた。手のひらの中にざりざりとした質感が広がる。
(メ´_ゝ`)「ぐっ……」
それを手がかりに腕を曲げ、体を持ち上げた。顔の真横にピンと張った命綱が来る。
(*´_ゝ`)
初めて彼の顔に喜びが浮かんだ。
しかし油断したその時、突如巨馬が立ち上がり、駆け出す。
張り詰めていた緊張が緩んだその一瞬を突かれ、掴んだ毛が手から離れていく。
コマ送りのように急激に緩やかになる時間の流れ。
遥か下に見える大地。手から希望が抜けていく感触。
明滅する死の一文字。
真横を通り過ぎようとする毛の先端。弟者の命をつなぐ最後の命綱。
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:16:35.64 ID:7cMzrp0o0
これ総合に投下されてたやつじゃないかwwwww
書いた本人もいい迷惑だな
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:16:57.21 ID:r6KxLTwtO
さるか!!くそっ……支援
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:18:25.17 ID:F+U8VAulO
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:19:14.92 ID:IPA0cd+vO
(#´_ゝ`)「がああぁっ!」
完全に無意識内での反射だった。毛の端に食らい付く。しかし馬巨像は虫けらを振り落とそうと、右へ左へ出鱈目に走り始めた。
(#´_ゝ`)「ぐぅっ……ぃぎぃぃっ」
顎や歯のみしみしと軋む音が頭蓋に直接響く。
口内に錆び臭い味が広がっていく。
命を支える圧に負け折れた歯が、一本舌のうえに転がった。
兄者は必死に手を伸ばし毛を、命綱を掴もうとする。だが振り子になった己のからだが上下左右に振れ、狙いは定まらない
二度三度と手を伸ばし、ようやく触れた毛を指に絡め手のひらに握り締めた。
そのまま体を上に引き上げ、掴んだ部位より上にもう一度噛み付く。
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:20:09.26 ID:biB1uabM0
総合wwwwwwwwwwwwwwww
orz
117 :
投下した本人です。手直しながら投下。:2007/11/21(水) 20:22:17.66 ID:IPA0cd+vO
(;´_ゝ`)「ふうぅぅぅ……ふぅぅ」
死ぬわけにはいかない。かならず、かならずもう一度。
眼前に広がる巨像の背。
背骨のような、白く、兄者の背丈程の大きさの岩がずらりと並ぶ。
無言のまま腰の剣を抜くと頭目がけて駆け出した。
(メ´_ゝ`)「いかに化物と言えど、頭を貫かれては生きていられんだろう?」
まわりの風景が横に流れる線にしか見えない程の速度で走る巨像。
揺れ続けるその上をつまずき、手をつきながら前へ前へ駆け抜ける兄者。
(#´_ゝ`)「おるぁぁあああ!!」
到達した首筋に深く剣を突き立てる。痛みに一瞬下がった頭に跳び、しがみついた。
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:23:01.42 ID:F+U8VAulO
え そうなの?
酉ないから判別できねーや
AAぐらい作れよと言いたい
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:24:43.40 ID:IPA0cd+vO
遥か上空に見えたあの橙の瞳は今や小さい人間の眼下にある。
(メ´_ゝ`)「最後の根比べだ。お前が倒れるまでおれは決してここを動かんからな」
這いつくばりそこに生えた毛を、口と左手で折れた右腕に結び付ける。
どんなに振られようが絶対に負けない信念を込めて。
(#´_ゝ`)「ああああああっ!!」
白刃が頭部にずぶりと沈む。
甲高い悲鳴の様な鳴き声に合わせ兄者のからだが大きく振られる。
空へ落ちるような、土へ飛ばされるような。
気を失いそうになるが、体をつなぎ止める右腕の激痛が意識をそこに繋ぎ止める。
(#´_ゝ`)「まだまだッッ!!」
無茶苦茶に体を宙に浮かされながらそれでも、渾身の膂力を込め脳天を何度も何度も貫いていく。
すでに右腕は原型を留めないほど複雑に折れていた。しかしそれすらも無視し剣を振るう。
(#´_ゝ`)「これで最後だ糞馬ッ! 死にさらせぇっ!」
真っ黒の体液に染まりどろどろの剣を振りかざした。
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:25:56.31 ID:IPA0cd+vO
その瞬間。
巨像は足を止め首を大きく上に振りあげた。
ぶちぶちと千切れる音と共に、体を繋ぎ止めていた毛が切れ、遥か高く高く兄者の体が宙を舞う。
生身の人間が到達しえない異常な高度。鳥類だけが知る視界。
だがそれでも兄者の意識は揺るがない。
脳天に剣を突き立てる一点のみに集中している。
( ´_ゝ`)「く た ば れ っ !」
自由落下は兄者の速度を飛躍的に上げる。一瞬ごとに大きくなる巨像の頭。
逆手に持った刀身が根元まで埋まった瞬間、馬巨像の脚が力なく折れた。
http://i.pic.to/g378d
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:26:11.84 ID:biB1uabM0
sien
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:26:35.33 ID:rC2Fp3nnO
支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支
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支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:26:39.02 ID:F+U8VAulO
支援
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:27:21.66 ID:7cMzrp0o0
ログ見つけたあああああ
今年の6月21日の総合に投下されてるwwwwwww
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:27:59.22 ID:biB1uabM0
mokubawwwwwwwww
127 :
ひみつの文字列さん:2024/11/13(水) 23:38:17 ID:MarkedRes
日本国またはアメリカ合衆国、もしくはその両方の著作権法に触れる内容であると疑われることから表示できません。
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:29:55.63 ID:F+U8VAulO
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:30:58.88 ID:d8Paf5HZO
今北
プロローグで挫折したのは恋空以来です
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:31:21.68 ID:IPA0cd+vO
終わりです。
ずいぶん前に投下したものなのに、覚えていてくれた人がいた事に驚きました。
ありがとうございます。
当時酉も何もしてなかったので、本当に本人かどうか、と言われて納得行く答えを出せないかもしれません。
一応、これの別巨像バージョンをやるつもりだったので、いくつかオチの写真は撮ってあります。
酉代わりとして、見ますか?
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:34:02.45 ID:7cMzrp0o0
>>130 グロ画像フラグか!?釣られん、俺は釣られんぞ
うp
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:34:11.73 ID:F+U8VAulO
>>130 いや、いいよ
ただこれで終わり? ってな感じがある
倒して弟者復活してHAPPYエンド?
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:35:37.88 ID:F+U8VAulO
言い忘れた乙
しかし何故スレ乗っ取りなのかわからんな
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:36:37.99 ID:7cMzrp0o0
あれ、そういや最後まで投下してないんじゃね
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:37:37.11 ID:biB1uabM0
見ます
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:38:12.86 ID:7cMzrp0o0
ああ、把握した
最後ら辺ちょっと変えたのか
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:38:37.56 ID:d8Paf5HZO
>>130 途中から別の奴に変わってたのか
原作名とか最初に書いた方がよかった
スレ違いだが
前に投下した奴って、
兄者に話し掛けたのは黒い触手?
岩馬は番人みたいなので弟者は触手の贄
番人は勝手に封印解かれないように体内に触手封印
触手そろそろ外に出たいから兄者そそのかして岩馬ぶっ壊し
んで乗っ取られバッドエンド
勝手な解釈
なんか言いたかった
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:45:40.44 ID:d8Paf5HZO
>>138 勝手な解釈ってか触手以外ゲームまんま何だが
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:46:17.56 ID:F+U8VAulO
ん? 何かのゲームと被ってたか?
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:47:09.40 ID:tTAcx12xO
あ
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:48:05.37 ID:IPA0cd+vO
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:48:17.90 ID:d8Paf5HZO
>>140 被るも何もゲームの二次創作だろこれ
ワンダと巨像は神ゲー
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:49:55.26 ID:d8Paf5HZO
>>142 画像見にくいけど頑張ってるなww
原作知ってたけど面白かった乙
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:50:36.47 ID:F+U8VAulO
マジか知らなかったすまん
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:51:14.20 ID:7cMzrp0o0
ID:IPA0cd+vOは新作を書いてくれwww
いつかの流石兄弟VS猪もよかったぜ
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:52:55.65 ID:IPA0cd+vO
>>138 えと、以前投下したものの中には触手は一本も出ておりません。
他作者の話かと。
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:55:47.01 ID:F+U8VAulO
今元ネタ読んできた
>>147 あれ? もしかして俺間違えて他の人の読んだんかな?
すまないが投下した月日を教えてくれないか?
猪も
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 20:57:21.74 ID:7cMzrp0o0
俺の手元にあるログと今日投下されたもので少し違いがある
ついでに言うと
>>147の発言にも矛盾がある
あれれ〜?
150 :
>>125:2007/11/21(水) 20:59:39.69 ID:IPA0cd+vO
彼はこの密林の主
蹂躙を許された唯一の者
大岩を思わせるその巨躯は、後光差さんばかりの荘厳さに満ち溢れ
大地をえぐるその四肢は、あらゆる障害を踏み躙る槌となる
貫く眼光は、対峙する勇気をひねり潰し
天を仰ぐ純白の双牙は、命を刈り取る鎌となる
縄張りに愚かにも踏み込むなかれ
それ即ち轢死体への秒読み宣告
決して気付かれてはならない
何があろうと怒らせてはならない
自らの生物としての脆弱さを自覚し、畏怖せよ
嵐の様な暴虐に、ただただ怯え涙せよ
人に抗う術無き彼の者の名は
大地の暴君【大猪】ドスファンゴ
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:01:31.27 ID:IPA0cd+vO
(´<_`;)「まったく。これだから俺は嫌だと言ったんだ」
腰の高さほどまで自由奔放に伸びた雑草。
耳に届く羽音は遠くなり近くなりながら、煩く響き続ける。
視界を至る所でさえぎる熱帯の植物。
滝のように流れる汗が下着を過剰に湿らせていて、肌にぺっとり張りついている。
独り言でも言ってなければ溶けてしまいそうになる密林。
そこに立つ弟者。
(´<_`;)「暑さと湿気だけで気力体力減るってのに、その上肉食獣や小型竜に見つかったら面倒臭い事この上無いんだが」
立ちこめる熱気とむせるような植物の臭い。
不快指数は初めから限界ぎりぎりだ。
まして全身に重い金属性の防具を着込んで、馬鹿でかくて糞重いハンマーを持ってれば+αには十分だろう。
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:01:38.77 ID:F+U8VAulO
え? どうなってんだコレ
投下した日って6月31日じゃなく6月21日でいいんだよな?
それにやっぱ最後で触手出てるぞ
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:02:24.74 ID:IPA0cd+vO
(´<_` )「なのに」
目の前の地面に視線を落とす。
(´<_` )「こいつときたら」
嫌味を込めて、そこにいるモノに声を投げる。
真っ赤に塗られた鎧がもそもそと蠢いていて、声は軽くシカトされた。
(´<_` )「いい度胸だ糞兄者」
もちろん返事は無いのだが。
(*´_ゝ`)「もうおらへんのんか? まだ隠れてんのとちゃうんか、んん〜?」
(´<_` )「おい兄者」
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:03:05.76 ID:IPA0cd+vO
(*´_ゝ`)「ほーら、こんなトコに隠れてた☆ さぁおいで、お兄さんが優しくして あ げ るっ」
(´<_`#)「兄者」
(*´_ゝ`)「おや? 君もうちょっと上手く隠れなきゃね。お尻だか頭だかがコンニチワしているよぉ」
( <_ #)「おい」
(*´_ゝ`)「あはっ☆ 僕の手がそんなに嬉しいのかい? しょうがないなあ、おまえもおいで」
地面に這いつくばって一心不乱にミミズを地中から引き抜く男。
両膝で小さな壺をはさみ、獲物をぽいぽいと放り込んでいる。
( <_ #)
無言でハンマーの柄に手を掛ける
頭を腐葉土にめり込ませていた塊が無造作に引き抜かれ、土がぼこりと音をたてた。
(*´_ゝ`)〜♪
もちろん赤いのは気付かない。
(´<_`#)
持ち手の滑り止めががっちり握られ、苦しそうな音を立てた。
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:03:45.03 ID:IPA0cd+vO
そのまま変態赤鎧の頭をこづく。鈍い音がしたが弟者に気にする素振りは無い。
(´<_` )「兄者、気味の悪い独り言を吐くな。ミミズごとすり潰すぞ」
( ゜_ゝ゜)「ぅぐっ!? 痛っぁなんだ何事だ!??」
振り返りそこに立つ仁王に初めて気付いた。
脳みそが急激に働いたのか。
氷点下の視線と声の主を理解し、お花畑からゲンジツに帰って来たらしい。
頭への衝撃でよたつく視線のまま、震えながら血を分けた兄弟を見上げる。
(;´_ゝ`)「おおおお落ち着け弟者」
(´<_` )「心外だな兄者。俺はいつでも冷静だ」
ゴッ ゴッ と頭部を殴りながら冷徹に返す。
(;´_ゝ`)「聞け弟者! 俺は今侵グフッ……侵略者なのだ。平穏と信じガハッ……信じていた日常を蹂躙する快感は誰にゴフゥッ……も止めらガッ……止められんメメタァ」
兄者のたわけた返事を聞いて殴る手がとまる。
かわりにぎちぎちと掴んだ滑り止めが鳴き、腕の筋肉が更に固まった。
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:05:26.94 ID:7cMzrp0o0
支援
やっぱこいつ偽物かな
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:07:18.44 ID:F+U8VAulO
わからん
支援
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:13:07.73 ID:IPA0cd+vO
(´<_`#)「言いたい事はそれだけか兄者」
( ´_ゝ`)「もちろんこれだけじゃ無いぞ」
先程までのダメージが即座に夢散したように、ハツラツとした声。
一瞬にして四つん這いワンワンスタイルから正座に移行し、弟者に向き直る。
その目は純真無垢な子供だけが持つキラキラで満ち溢れ、今にも話しだしそうな空気を作り出した。
実に気持ち悪い。
(*´_ゝ`)「語らせてくれるのか弟者。お前にしては殊勝な心がけだな。よし、ではどこから話そうか。生態か? 交尾か? 擬人化方法論か?」
(´<_` )「……っ……」
( ´_ゝ`)「ん? 何かな弟者君。よく聞こえないぞ?」
(´<_` )「……っとべ」
( ´_ゝ`)「なんだ弟者、おいしい米との炊き込み方についてか?」
(´<_`#)「吹っ飛べアホがぁぁぁっ!!」
(;´_ゝ`)「ちょっwwwwおまwwwwww」
弟者の手には蒼い岩石に鉄棒を突っ込んだだけの、巨大で粗雑なハンマー
それがパラパラと土を落としながら持ち主の頭上で静止した。
(´<_`#)「ぉあああああぁぁぁっ!」
塊は上から左へ、左から下へ遠心力を蓄えるように弧を描く。
真下に来た時に鈍器は横への運動をはじめた
(;´_ゝ`)「アッー!!!」
容赦なく振りぬかれるハンマー
その勢いは兄者を前方上空へ吹き飛ばしただけに納まらず、通過点の草、虫、土を根こそぎ蹴散らす。
(´<_`*)
会心の手応えに弟者が口の端だけ持ち上げ軽く笑う。
巨大な鈍器は円運動を保ちながら勢いを徐々に緩め、背中でぴたりと止まった。
(´<_` )「流石だな、良い当りだ」
上昇運動を終え、墜落運動に入った兄者を見ながら呟く弟者。
放物線を忠実に守る空飛ぶ赤鎧が、ぐんぐんと終着地点に近づいて行く。
必死に手足をばたつかせ滞空時間の延長を試みてはいるが、そこはやはり人。
勇気と根性だけで空を飛べる筈も無い。
ほんの一呼吸置いて
(メ゜_ゝ。)「ぐえ」
大岩に激突した音と踏まれた蛙の様な声が、虫の羽音やざわめく木々に紛れてかすかに聞こえてきた。
墜落しその上で伸びてしまった兄者を眺めながら、加害者はそばに落ちているクチバシを模した赤い槌に手をのばす。
(´<_` )「糞兄者、お前の死は無駄にはしない。墓標に貰っていくぞ」
槌の頭を支点にし、倒れていた持ち手に指を掛けて柄尻を上に向ける。
(´<_` )「……これは」
視線の先。
丸く平たい柄尻に【さすが あにじゃ】と拙い手彫で刻んである。
(´<_` )「流石だ兄者。死した今でも想像を絶するキモさだな」
悲しみの混じる声で亡き兄への追悼の意を示す。
別れを惜しみながら遺された品に手をかけた。
そのまま、持ち上げようとして
(´<_` )「ふっ……!?」
異常に気付いた。
握る左手に力を込め持ち上げ、肩に担ぐ予定だったのだがそれは適わない。
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:15:43.53 ID:7cMzrp0o0
猪ktkr
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:16:26.31 ID:IPA0cd+vO
(´<_`;)「な……なんだ!?」
自分の槌を下に置き、両手で無理矢理持とうとするのだが、ほんの僅かも土から浮かない。
極端に重いのである。
(´<_`#)「こ の や るぁぁぁぁ!」
絶叫と筋肉が共鳴し赤い槌がわずかに浮いた。
だが、こぶし一つ分もあがらない。
(´<_`#)「が……ぎぎっ」
歯をくいしばり、足を踏張るが敢えなく槌は地面に落ちた。
衝撃が足に響く。めこりと音を立てて頭が半分土にめりこんだ。
(´<_`;)「兄者こんなものを振り回していたのか?」
認めたくはないがヤツは漢だったのではないか。
そうつぶやきながら何気なしに御遺体の方をちらりと見た。
((( _ゝ )))
動いてなさる。
事故により逝去した赤鎧ではなく、そのしたの岩が。
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:19:46.44 ID:F+U8VAulO
支援
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:20:02.13 ID:biB1uabM0
shien
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:24:19.75 ID:biB1uabM0
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:25:47.09 ID:7cMzrp0o0
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:32:39.78 ID:oB+T6/H5O
なんかさ、地の文を無駄に堅くしてるよね
逆に読みにくい
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:41:13.50 ID:F+U8VAulO
マダー?
>>169 このぐらいで無駄に堅くとか言ってたら何も読めん
文の流れを壊してなけりゃ大丈夫だろう
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:49:10.72 ID:IPA0cd+vO
おさるになったので、たいやきおかずにしてにゅうめんたべてました。
つづきいきます。
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:49:27.04 ID:F+U8VAulO
さるじゃあないよな
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:50:03.04 ID:IPA0cd+vO
大の字に倒れた兄者をゆらゆら揺らしながら
少し持ち上がっては、すとんと落ち
少し持ち上がっては、ぽとんと落ち
そのたびに力の入らない両手足がぶらぶらと動いている。
(´<_`;)どうなっている?
弟者は小さく自問した筈だった。
だが声は出ず、ただ、かすれた息が唇から漏れ出たに過ぎない。
((´<_` ))!?
不意に膝が笑い始めた。
がくがくと揺れるからだは言う事を聞かず、力なくその場にへたりこんでしまう。
ねっとりとした脂汗が額を背筋を伝っていく。
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:51:29.95 ID:F+U8VAulO
さるだったのか
支援
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:51:42.26 ID:IPA0cd+vO
(´<_`;)「んん……ぐっ……」
乾いた喉が水分を欲しがり、無理矢理唾を飲みこんだ。
(´<_` )「……最悪だ」
辛うじてノドが声を絞りだす。
心が拠り所を求め、座り込んだまま無意識にハンマーの柄を引き寄せ、握り締めた。
(´<_` )「うかつだったな……テリトリーだったのか……」
言葉はあくまで冷静に。
しかしそれとは裏腹に片膝を折った態勢のまま、膝はそれでも震え続ける。
(´<_` )「……っ」
云うことを聞かない足を無理矢理抑えつけた。
僅かながら震えが小さくなったのを感じ、体の恐怖を強引に理性でねじ伏せ、両膝の抗議を無視して立つ。
ふらつく体。傍にはえている木の幹に乱暴に手を付き、安定を得た。
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:53:09.58 ID:F+U8VAulO
支援
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:53:57.73 ID:IPA0cd+vO
(´<_` )「逃げられそうには無い……か」
すでに自分の存在も知覚されているだろう。
目前の光景が強制的に、自分が生物として弱者であると自覚させる。
(´<_` )「絶対絶命というやつか。ツイて無いなまったく」
いまだ震え続ける膝に喝を入れ奮い立たせる。
そして、全体重をかけ右足を一歩前に踏み込んだ。
大地を踏みにじってめり込む感触が、制御を失っていた利き足の主導権をあるべき所に戻す。
(´<_` )「しかし愚痴ってもなんともならんか……来るなら来い、化け猪」
その名を出して、ひしゃげかけた心に杭を打つ。
折れぬ心は幾千の兵器に勝ることを彼は知っている。。
(´<_` )「密林の主、暴虐の王……ドスファンゴ」
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 21:54:43.34 ID:F+U8VAulO
支援
その双牙は鈍く光る白。
先割れの黒い蹄が植物を踏み潰し、地面を抉りながらゆっくりとこちらに向き直る。
小さな山にすら見えるその姿は、王の異名に相応しく巨大で威圧的だった。
ヒトの腰までのびた雑草は、彼の膝にも届いていない。
弟者は肺に限界まで酸素を取り込んでいく。
軽く息を止め、ヘソの奥に力を込めた。
(´<_`#)「いい加減起きろぉっっ!! いつまで寝ている糞兄者ぁぁぁぁっ!」
途方も無い声量、開戦の怒号をあげた。
その声に合わせ大小無数の鳥が一斉に飛び立ち、地表に羽ばたきで起きた風が吹く。
支援
突風に目を細める弟者。しかし睨む相手からは決して外さない。
いや、外せなかった。
鳥の声は耳に届かなくなった。
頬を撫でる風が止んだ。
虫どもの這う音も、羽音も消え去った。
気味の悪い静寂の中、暴虐と通り名された者の視線が、完全に弟者を捕捉する。
その瞬間、烈火のような敵意が目に宿った。
自分だけの物である縄張りを侵し、入り込む敵への単純にして純粋な悪意。
瞬き一つの間にそれは殺意へと昇華され体中から吹き出した。
(´<_`;)「っぐ……あ!?」
猛烈な威圧感と悪意が固体化し、空気に取って代わったような錯覚。
それは日々をのうのうと生きる【ヒト】が遠い過去に置いてきた、野性の敵意。
自然の中に身を置いて数多の敵に身を晒し、日常として命を削りながら生きる者の害する意志。
彼らのそれは時に風を渦巻かせ、時にそれは直接的に心身へと影響を及ぼす。
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:01:35.94 ID:biB1uabM0
支援
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:01:58.03 ID:IPA0cd+vO
( <_ ;)「っあ……が…………が」
突き刺さる様な空気が呼吸を止める。
意志が肺に伝わらない。
延髄につららをねじこまれ抉られる様な
心臓を真っ赤に焼けた鉄で直接締め付けられる様な
全身に絶え間なく落雷を受け、その身が焦げ続けているような
そんな絶望としか言い様の無い感覚が神経を蝕む。
ヒトとしての日常だけを生きる者なら、その異常の中に居るだけで絶命に至る。
強者に命を握られているということは、通常耐えられる事ではない。
( < )「ぁ……あ……!」
酸素を求め口が大きく開き舌が突き出た。
為す術無く意識が薄れ始め、再び膝から崩れ落ちる。
秒と云う単位が[分]にも[時間]にも感じられる苦悶を与える、凍り付いた弟者の時間。
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:03:27.32 ID:IPA0cd+vO
ぼやけた脳みそで、死ぬことを覚悟したその時だった。
(*´_ゝ`)ノシ「呼んだか弟者ぁぁーっ」
小山の上で蘇生した死体が、場に充満している空気を読まずにぶんぶんと大きく手を振り呼び掛ける。
殺意を垂れ流す獣の上で、兄者はこれ以上無く兄者だった。
(#´_ゝ`)「お゙ーとーじゃーっっ!!」
霞掛かった頭に聞こえた耳慣れた声。
異常の中に得た日常が、心臓を鷲掴みしていた恐怖をわずかに緩める。
(#´_ゝ`)「俺がミミズたん達を独り占めしたのがそんなにショックだったなんて気付かんかったーっ!! すまーん!!」
兄者の声が恐れを拭っていく。
呼吸が、肺の機能が戻ってくる。
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:04:48.76 ID:F+U8VAulO
支援
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:05:48.39 ID:IPA0cd+vO
( ´_ゝ`)「兄としてっっ! 弟のお前の望みを察してやれなかった事が非っ常に悔やまれるっ!!」
ぼやけた頭が言葉に合わせて徐々に透き通り、体に自分の意志が通い始めた。
( ´_ゝ`)「そこで私は決意した! 断腸の思いではあるがっ! 弟者お前にこの壺を託すっ!」
馴れ親しんだ兄者の言葉が、極度の緊張で固まりきった筋肉に染みる。
ぎしぎしと音を立てながら動きを取り戻してきた。
視界が鮮明になっていくのがわかる。
( ´_ゝ`)「さぁ、受け取れ弟者よ! 兄者の思いをこの壺といっs……ぬぅをぉぉぉぉっ!?」
流石家長男、流石兄者。本日二度目の大飛行。
緊急フライトは、猪の首振り一つで実現した。
振り上げた首をゆっくりおろす猪
弟者を睨み付け、前足で土を掻く化物のはるか後ろ、再び見事な軌跡が描かれていく。
一瞬弟者は兄者の行方を目で追った。その隙を、野性は見逃さない。
爆発したような加速で巨猪が突進する。
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:09:29.78 ID:IPA0cd+vO
(´<_` )「ぅおおおぉぉ!?」
気付くのと同時、体をねじり右に飛び避けた。
間髪を置かず、今まで居た場所を強烈な衝撃波を伴った固まりが駆け抜ける。
突進に巻き込まれたハンマーが吹き飛び、くるくると宙を舞う。着地と同時にその頭を土にめりこませた。
衝突は避けられたが勢い余って土の上を転がる弟者。手のひらにべったりと泥が着く。
(´<_`;)「……なんて速さだ……」
後ろを振り返る。
大猪が前脚を突っ張り急停止をしようとしている。
それだけならまだ良かったのだが。
(´<_` )「これはいかんな」
両手を土に付けたまま唖然とした。
突っ張った前脚を支点に、四足獣の後ろ足が地面を抉りながらスライド。
土が削れる音と共に半円の溝が出来上がっていく。
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:11:09.03 ID:F+U8VAulO
支援
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:16:20.65 ID:IPA0cd+vO
(´<_`;)「突進の勢いを利用して体を反転させる気か」
その場から飛び出しながらつぶやき、跳ねとばされていた蒼鎚に目を向けた。
目標まで距離にして30歩程。
(´<_` )「あんなとこまで飛ばされたか」
左手に敵意を感じながら正面、土から生えた柄を睨む
(´<_`;)「間に合ってくれよっ」
あらんかぎり腕を振り腿を上げ、僅かに残っていた体の違和感を絞りだす様に加速を始める。
それと同時に左耳に土が弾け飛ぶ音が、その一瞬後に駆ける音が届いた。
(´<_` )「う……ぅおおおっ」
疾走の慣性を勢いに乗せて、目の前の泥に飛び込む。
弟者が踏みきって残した足跡が、跳んだ直後に重量を伴った暴風にたやすく踏み躙られた。
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:17:16.12 ID:F+U8VAulO
支援
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:17:17.18 ID:IPA0cd+vO
(´<_`;)「ぐっ……」
泥混じりの唾を吐き、再び加速態勢に入る弟者。
一歩目が土に触れる寸前、右から聞いたことの無い轟音が響いた。
(´<_`;)「……化け物め」
経験したことが無くとも理解できる事はある。
ありえなくても、受け入れなくてはならない。
(´<_`;)「あの大木をへし折ったのか。直撃なら死ねる……な。冗談にすらならんぞ」
顔にぶつかる向かい風が呟きも後ろに吹き飛ばしていく。
鎚まであと12歩
また蹄が土を抉っていく音が聞こえる。
あと9歩
土の削れる音が止んだ。
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:17:57.55 ID:F+U8VAulO
支援
あと8歩。
あと6歩。
あと4歩。
(´<_` )「届く!」
だがその声に土の爆ぜる音が重なる。
あと3歩。
人と獣の駆ける音
あと2歩。
左手をのばす
あと1歩。
指が柄に触れた。
背後の気配が、距離を異常な速度で詰めて来る
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:18:41.18 ID:F+U8VAulO
支援
指を柄に掛け、第一関節だけで引き寄せ握り締めた
鎚の重量で勢いを殺し、同時に左手を支点に体を反転させる
(´<_` )「ぐっ……あああああ」
足を大地に突き刺さんばかりに踏張り、その場に急停止。
そのまま左手で柄の根元を、右手で柄尻付近を握る。
突進を避ける気は無かった。
もとより崩れた態勢からの回避行動で避け切れる訳が無いことは、一度目の攻撃で理解っている。
(´<_` )「それなら」
足場を確保し、柄をこれ以上無い力で握り締める。
(´<_` )「全力で殴るまでだ」
武器の頭を土に埋めたまま振り上げる動作に入る。
(´<_`#)「おおおおおおっ」
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:19:29.85 ID:F+U8VAulO
支援
ごりごりと土を抉る感触が両手に伝わる。
巨鎚に、両腕にかかっていた猛烈な負荷が土を抜けた瞬間0になった。
(´<_`#)「喰らえええええっ!」
蒼い鉱石が跳ね上がり、猪の顎にめりこんだ。
だが猛進の勢いはそんなことでは失われない。
巨砲の砲弾と化した塊に弟者は遥か後方へ跳ねとばされ、木に体を打ち付けた。
獣の眼が猛烈な怒りにそまる。
口から血をだらだらと垂らしながら、視界には弟者以外見えていない。
(´<_`メ)「あ……が……」
背中の衝撃に止められた呼吸。
憎悪の固まりが膝を曲げ、後ろ足が土にめりこむ。
手負いの獣がとどめの追撃に奔る。
双牙を敵に向け加速。一歩ごとに泥が散る。
距離が瞬く間に無くなっていく。
動かぬ身体、とっさに目を瞑る。弟者の額に牙の先端が触れた。
支援
刹那。
(#´_ゝ`)「俺の弟者たんに何する気じゃーい!!」
緊張感皆無の怒声が響き渡り、同時に空気が裂け震え爆ぜる
ひと呼吸置いて大地が揺れた
( <_` )
弟者が片目を開けて見た物、それは左側に転がる巨大な猪と、目の前に滑り込んで来て正座した赤鎧。
支援
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:34:22.07 ID:F+U8VAulO
し
やべ眠い
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:44:22.37 ID:biB1uabM0
支援
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 22:45:02.81 ID:HfN8Sd3L0
しかし、と弟者は兄者の赤いハンマーを見やる。
大猪の傍らに落ちているそれは、自分では持ち上げることすらかなわなかった物。
(´<_` )「アレを狙って投げられるのか」
尊敬に値するな、と心で呟いた。
だが声には出さない。浮かれて空も飛びかねないから。
(´<_` )「ま……まぁ、その。なんだ。兄者よ」
( ´_ゝ`)「なんだ弟者。改まって気色悪い」
それでも、言いたくは無いが言わねばならない時もある。
(´<_` )「助けてくれて有難う」
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:00:17.28 ID:biB1uabM0
支援
( ゚_ゝ゚)
兄者、停止。
(´<_` )「どうした兄者」
(;´_ゝ`)「い……いや、お前に礼を言われるのは生まれて初めてなもんで、一瞬思考力を失っただけだ」
(´<_` )「ああ。二度と兄者に礼を言わずに済むよう気を引き締めとくよ」
ぽりぽりと頭を掻く弟者。
( ´_ゝ`)「ところで聞かせてもらいたいんだが。あの猪肉はなんだ?」
顔だけ向けて顎で差す。
引っ繰り返った猪が脚をぴくぴくさせている。
(´<_` )「あれは……たぶん、ここの主だ。兄者あの距離で殺気を受けてよく平気だったな」
( ´_ゝ`)「母者が殺意の波動に目覚めた時に比べれば、そよ風みたいなもんだからな」
(´<_` )「何かしでかしたのか」
( ´_ゝ`)「ああ。生涯忘れられぬ日だ」
(´<_` )「説明よろ」
( ´_ゝ`)「妹者の苺ぱんつゲット&装備
実は母者の
瞬獄殺ktkr
」
(´<_`;)「……壮絶だな」
ふう、と息をついて先程兄者によって投擲の的になった獣を見やる。
( ´_ゝ`)「ああ……壮絶だ」
つぶやく兄者の後ろ。
気を失っていた猪が目を覚まし、ごろりと転がった。
そのまま立ち上がり、無造作に身を振るう。
付着していた砂粒や木片が放射状に飛び散っていく。
(´<_` )「あにじゃ」
巨獣が口から具象化した怒りを吐き、ごりっごりっと蹄で土を掻いている。
(´<_`;)「うううしろ」
( ´_ゝ`)「え、何?」
(´<_`;)「後ろだ兄者! よけろっ!」
弟者は横に飛ぶ。兄者は振り返る。
文字通り、猪突猛進。
槍のような牙が体に風穴を開け、一瞬の後三度空に招待された兄者が宙を舞う。
はずだった。
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:07:34.24 ID:biB1uabM0
支援
だがその予想はすぐに覆される。
猪の目前から凄まじい土煙が立ち上り、植物の焦げる匂いが辺りに充満していく
( ´_ゝ`)「い い 加 減 に し ろ よ く そ 猪」
轟々と唸る異音の中で、兄者の声が凛と通る。
聞こえるはずの無い声が届いたように感じたのは血肉を分けた分身だからか。
双子の片割れの姿は、まだもうもうと煙る泥の霞に紛れている。
徐々に擦過音が小さくなる。巨獣の猛進が不自然に減速していく
(´<_`;)「!?」
土まみれの体を引き上げ異変に気付く弟者。
彼が見る先。獣が脚を出すも普段の半分すら進まない。
顔をあげた数秒後には勢いが停止直前まで衰え、四肢が土を掻く動作も前進する力に変化する事は無い。
その蹄はただいたずらに地の溝を深くしていく。
晴れていく土煙、姿を現す赤鎧。
( ´_ゝ`)「調子に乗り過ぎたな、肉」
両手に握られた殺意を込められていた双牙。
赤い具足はぶすぶすと煙を立てながら二本の溝の終着点で土にめりこみ、敵の前進を拒んでいる。
( ´_ゝ`)「お前はこの世の禁忌に踏み込んでしまったよ」
濃い怒りを押し殺した静かな声。一言発するたびに空気がしんと凍てついていく。
( ´_ゝ`)「楽に逝かせんぞ。粗末な畜生の脳で最大限、悔やみ詫びるんだな」
周囲の景色がぐにゃりと曲がる。陽炎が兄者から立ち上る
( ´_ゝ`)「原型残さずおまえの全てを擦り潰す。肉一片、毛一条残ると思うなよ」
言いおわりと同時兄者は深く息を吸った。
赤い兜が投石機を思わせる動作で後ろへ仰け反り
(#´_ゝ`)「あああっ!」
怪物の鼻面に頭突きをたたき込んだ。
(´<_`;)「な……」
目に映る光景は異様だった。
人間のパチキが野性に勝った瞬間。
顎を地に着けひれ伏す巨獣。
足元の王を睨む細身の変態。
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:14:12.51 ID:BnwmM9WcO
おっぱい「( ^ω^)」
おぱい「\(^o^)/」
おっぱいぱいもみお「( ^ω^)」
もみおぱいもみ「\(^o^)/」
その時だった・・・
おっぱっいおっいぱい「(;^ω^)」
もおっぱっぱいみもみ「/(^o^)\」
おっぱいぱいももみみ
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:15:10.64 ID:IPA0cd+vO
(#´_ゝ`)「弟者っ!」
自分の名だけの命令文が不意に聞こえ、茫然としていた頭が一気に回る
それを反芻するより先に腰の蒼鎚を構え、兄者の紅鎚に駆け寄った。
もとは同じ細胞の二人。
その関係に主語はおろか、時には言葉さえ不要。
(´<_` )「把握した!」
紅鎚の前に止まり、足場を確認しながらぎりぎりと体をねじる。ハンマーの頭がゆっくりと兜の裏まであがる。
そして
(´<_`#)「受け取れぇぇっ!」
貯めた力をねじれの解放に併せ、弧を描かせて鎚を上から振り下ろした。
兄者を吹き飛ばしたじゃれあいの一撃とは大きくかけ離れた、正真正銘全力のフルスイング。
鼓膜を痛め付ける激烈な衝突音と共に、紅鎚は持ち主の方向へ一直線に飛んでいく。
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:15:43.29 ID:IPA0cd+vO
( ´_ゝ`)
睨み合いを続けたまま、右腕を弟者の方へ無造作に向ける。
鎚はいまや風車の様
頭は風車の芯になり
柄は風車の羽となる
目で追い切れぬその羽を
( ´_ゝ`)「ふっ」
一度も確認する事無く確かに掌に捉え、過ぎ去ろうとする紅鎚を己の膂力のみでそこに留めた。
弟者に持ち上げる事すらできなかった超重鈍器
さらに遠心力で数倍に膨れ上がったはずの質量を、兄者は片腕で表情を変えずに御する。
さるは別のレスをはさめばかからない
もちつけ
( ´_ゝ`)「俺の大切な」
ハンマーが頭の上に掲げられる。紅鎚のクチバシが陽に光る。
( ´_ゝ`)「ミミズたん達を」
一層握りを強め、来たる衝撃に備える左右の手。
巻かれた布が握力に絞られぎちぎちと鳴く。
( ´_ゝ`)「粉々に踏み潰した報いを」
体を逸らして力を蓄める。円を描いた軌跡の為で無く、力強く、ただ振り下ろす為。
(#´_ゝ`)「その身で償えこのど畜生がぁあぁっ」
振り下ろした紅鎚が猪の鼻を殴り付ける
骨の砕ける薄ら寒い音と共に、王の頭部が半分土に埋まる
(#´_ゝ`)「あああああ゙っ!」
二撃目が寸分違わず同じ場所にめりこんだ。
完全に埋もれた猪の絶叫が土中を震わせる。
shien
(#´_ゝ`)「コレがワシの愛したあの娘達の分じゃああぁぁっ!!」
心底愛した萌対象への想いが、ヤツへの憎悪を天文学的に加速させている。
一撃目、二撃目とは異なる円運動の三撃目。
大地を穿ち泥ごとかちあげられたハンマーの一撃に、埋まった顎を撃ち抜かれ数度地響きを立てて巨獣が転がっていく。
(´<_`;)「おぉ……」
可能不可能を問う以前の状態、あまりの有り得無さに言葉につまった。
めりこんだ跡、削り取られた大地、動かぬ巨体。
兄者がヒトである確証が音をたてて崩れていく気がする。
(´<_`;)「兄者はバケモノか」
思わず口に出る疑問。しかしそれを聞き逃すはずが無く
( ´_ゝ`)「誰が何だ弟者たん」
(´<_`;)「おおおおおお兄さま!?」
( ´_ゝ`)「落ち着け弟者、そして聞くがいい」
(´<_`;)「はっ、はいぃっ」
( ´_ゝ`)「俺はこれからあの娘達の葬式をしてくる。あいつをぶん殴れて気は済んだ。あとは任せた、頑張れよ」
(´<_` )「は?」
( ´_ゝ`)ノシ「じゃ」
そう言い残し、残像すら残る速さで砕かれた壺と亡骸を拾い集める兄者。
まったく把握できない青鎧。
茫然と見守っているうち兄者は緑色の煙り玉を足元に投げ付け、姿を消した。
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:29:07.58 ID:biB1uabM0
shien
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:36:16.02 ID:biB1uabM0
shien
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:44:25.59 ID:biB1uabM0
ho
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:48:42.43 ID:biB1uabM0
ho
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:51:40.03 ID:biB1uabM0
...
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/21(水) 23:57:01.51 ID:biB1uabM0
ho
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 00:00:19.04 ID:rtZ+avXk0
も
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 00:00:53.53 ID:J0rsJqQLO
残されたのは沈黙と瀕死の獣と弟者。
(´<_` )「は……はは」
よろめきながら起き上がる巨体。眼は憎しみでぬりつぶされている。
(´<_` )「逃げては狩人の名が泣くか」
心に芯を打ちこみ、鎚を振りかぶる。
一本になった牙をこちらに向け、時折よろめきながら巨獣が突っ込んでくる。
(´<_` )「ああああああああああっ!!」
蒼鎚が風を切り、脳天をとらえた。
http://m.pic.to/hs6gu
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 00:02:21.07 ID:J0rsJqQLO
本当に本当に保守支援ありがとうございました。
度重なるさるさんでご迷惑をかけました。
読んでくれてありがとう。
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 00:29:45.04 ID:3H6O9eXKO
今から読むほ
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 00:31:54.95 ID:2CV8/8Es0
お疲れ
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 00:53:33.95 ID:0xIBwQPbO
ほ
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 01:16:53.85 ID:J0rsJqQLO
まだ何か投下しろと言うことか?
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 01:23:15.16 ID:VEV/EwIO0
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
今さらだが
>>88-
>>89の流れに何故かフイタ