1 :
◆PL34tlmoTI :
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:06:26.32 ID:nGNUCgbB0
待ってたぜ、最近タイミングが悪かったからか全然見れなかったぜw
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:10:12.32 ID:nGNUCgbB0
と思ったけど親に勉強の事言われそうだから、今度まとめで見るかノシ
4 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:10:40.96 ID:LLzZCEAa0
ξ;゚听)ξ 「私とした事が、寝坊だなんて……」
私は走っていた。
理由は至極簡単、体育館にいち早く着くためだ。
ならば、何故いち早く体育館に着かなければいけないのか。
今日、VIP高校で、VIP対パー速での試合があるのだ。
試合といっても、私達の女子バスケット部ではない。
最近出来たばかりの、男子バスケット部の試合だ。
ξ゚听)ξ 「もうそろそろ後半始まる頃かな……」
本当なら、試合開始直後には着くはずだった。
だが、休日ということから寝坊をしてしまったのだ。
男子バスケの試合など、そんな無理して見る事もないのだが、
私を急がせる『何か』があった。
ξ゚听)ξ 「ついた……!」
体育館の二階のギャラリーに向う。
そして、そこから確認した得点板。
ξ゚听)ξ 「12対22……負けてる……」
5 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:12:04.31 ID:LLzZCEAa0
第十四話【第3クォーター】
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:12:12.97 ID:2cKvJoyHO
なんでまとめは6話なんだwww
7 :
訂正お願いします ◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:12:34.91 ID:LLzZCEAa0
第十四話【第3クォーター】 〜ξ゚听)ξ 〜
8 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:16:41.09 ID:LLzZCEAa0
慌ててコートを確認する。
コート上には誰も居らず、メンバー全員がベンチに座っていた。
ξ゚听)ξ (前半が終わってハーフタイムか……)
どうやら、ちょうど試合の中間の時に辿り着いたようだ。
試合は10点差で負けているが、まだ逆転可能な点数だろう。
ξ゚听)ξ (問題は、試合内容なんだけどね)
今表示されている点差だけが実力ではない。
残り16分を走りきる体力。メンバーのテンション。
今日のシュートの成功率。ミスの少なさ。
これらが、後半は目立ってくるものだ。
『ビーー!』
タイマーが音で後半開始を知らせる。
VIPメンバー、パー速メンバー双方が立ち上がり、コートへと上がりこんだ。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:19:33.61 ID:EfiSNIyIO
8分4本の試合なの?
それともミス?
支援
10 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:23:15.00 ID:LLzZCEAa0
( ゚д゚ )「さぁ、後半行くぞ!」
( ^Д^)「はい!」
パー速4番と13番が大きな声を出す。
他の選手達も、それに大きく頷いていた。
第3クォータースタートは、パー速のオフェンスからだった。
ポイントガードの8番と、キャプテンの4番でボールを運んでいる。
ξ゚听)ξ (ディフェンス頑張ってるじゃない)
思っていたよりも、VIPのディフェンスはまともだった。
ガード陣をドクオ君が抑えて、その他はカバーで補っている。
ブーンのところが少し穴だが、ショボン君がそれを補っていた。
ξ゚听)ξ (相手も攻めあぐんでいるわね……)
見始めたばかりだが、相手は随分と慎重に攻めているようだった。
パスを幾度も回し、相手の隙ができるのを狙っている。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:24:08.09 ID:Sj3l+h0RO
12 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:27:41.91 ID:LLzZCEAa0
('A`) 「ディフェンス!!」
24秒タイマーが残り10秒を切った時、ドクオ君のディフェンスが厳しくなった。
マークマンである4番が、苦しそうにパスを出す。
(;゚д゚ )「くっ……またんき、頼む!」
──バシッ
(;゚д゚ )「!!」
(´・ω・`) 「もーらいっと」
4番が出したパスを、ショボン君が機敏な動きでカットした。
チーム全員で相手を守る、上手いディフェンスの仕方だった。
( ><)「さぁ、こっちも一本決めるんです!」
ショボン君から、ビロード君へとボールが渡る。
そこで、一つの違和感に気付いた。
ξ゚听)ξ (ドクオ君に、ディフェンスが二人……!)
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:30:10.33 ID:EfiSNIyIO
支援
14 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:32:09.59 ID:LLzZCEAa0
( ゚д゚ )「ディフェンス!」
( ^Д^)「オッケーです!」
('A`) 「……」
二人のディフェンスが、ドクオ君を囲んでいる。
かなり近くで守っているため、ドクオ君もかなり動きづらいようだ。
ξ゚听)ξ (でもあれじゃ、ディフェンスの方が大変でしょうね)
一人を二人で守ると言っても、相手は全国一位のドクオ君なのだ。
恐らく、簡単に事は進まないだろう。
その瞬間、私の予感は見事に的中した。
('A`) 「ビロード!コッチだ!!」
一瞬の隙をついて、ドクオ君がマークマンを一人振り切った。
ゴールの方向へと走り出し、パスを貰おうと声を出すドクオ君。
だが、しかし──
(;><)「え?あ!!」
──パスを出す側が、反応できていなかった。
15 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:36:57.04 ID:LLzZCEAa0
(;'A`)「くっ……」
ビロード君が一瞬の隙を見逃した隙に、またもやドクオ君に二人のディフェンスがついた。
バスケットにおける『隙』というのは一瞬で、何度も作れるものではない。
だからこそ、その『隙』を活かせる人間が必要なのだ。
(;><)「ごめんなさいなんです!」
ビロード君は一年生。
しかも、中学の時の試合経験はほとんどないという。
そんな彼では、『試合慣れ』していないのは仕方がないことであった。
_
( ゚∀゚)「ビロード!」
マークがいないジョルジュさんが叫ぶ。
ノーマークでボールを手にするジョルジュさん。
しかし、パー速の誰も、それを慌ててそれを止めにいこうとしていない。
_
(#゚∀゚)「バカにすんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!」
ドリブルをついて、ゴールとの距離を縮める。
そして、勢いのついたレイアップを放った。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:36:57.91 ID:2pLrBe3y0
ばすけっとは新人合作参加しないの?
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:42:50.37 ID:ZdFC2imhO
いょうとモナーがいないぞ…
18 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:44:21.60 ID:LLzZCEAa0
──ゴンッ!
強く弾かれるボール。
それを大きくジャンプして、リバウンドするパー速センター。
(・∀ ・)「よし!!」
速攻を出そうして、前へのパスを狙ったが、
既にドクオ君がディフェンスとして戻っていた。
('A`) 「絶対速攻だけは出させるな!」
そう叫ぶドクオ君。
周りのメンバーがそれに応えた。
( ゚д゚ )(あいつには気づかれたようだな……)
パー速は速攻を主体とするチームだった。
相手にシュートを打たせ、リバウンドを取り速攻を出す。
身長が大きくないチームにとって、速攻は大事な武器であるのだ。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:44:39.74 ID:jEn7KSgmO
支援
20 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:48:50.42 ID:LLzZCEAa0
お互いシュートが決まらない時間が続く。
VIPの唯一の得点源であるドクオ君が抑えられ、
パー速は上手く繋がらないオフェンスに戸惑う。
──停止した得点に、ようやく動きが出た。
(;´・ω・`)「!」
(゚∠゚)「It's チャンス!!」
ブーンのカバーばかりを考えていたショボン君が、
本来のマークを見逃してしまったのだ。
ノーマークとなった 9番にボールが渡り、あっさりと点を取られてしまう。
点差が12に広がった。
('A`) 「一本だ!コッチも一本取るんだ!」
21 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:54:36.26 ID:LLzZCEAa0
ドクオ君の声が体育館に響く。
どうしても、どうしても1点が欲しい一言だった。
だが、現状は先ほどと変わらない。
シュートの入らないフォワード。
チャンスを見逃すガード。
二人を振り切れないエース。
攻めることができないディフェンスマン。
そして──
ξ゚听)ξ (あのバカブーン……!!)
ブーンにいたっては、ほとんど攻める姿勢が見られなかった。
完全に相手センターに抑えられ、攻め気を失っている。
不思議と、悲しみと怒りがこみ上げてきた。
(;><)(攻められないんです……)
ビロード君がボールをついて、パス相手を探している。
ほら、ブーン。思い切ってパスをもらいに行ってご覧よ。
動かなきゃ、パスはもらえないんだよ。
……。
………。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/01(月) 23:54:58.84 ID:EfiSNIyIO
支援
23 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/01(月) 23:58:11.86 ID:LLzZCEAa0
ξ#゚听)ξ 「こらブーン!!アンタも動きなさいよ!!」
(;^ω^)「ツ、ツ、ツン!?」
ξ#゚听)ξ 「何弱気になってんの!誰もアンタなんかに期待してないんだから、
当たって砕けなさいよ!!!」
(;^ω^)「……」
ξ#゚听)ξ 「この前のやる気はどうしたわけ!?私のアドバイスも無駄だったっていうの!?」
( ^ω^)「ツン……!」
ξ゚听)ξ 「……もっと、自信持っていいって言ったじゃない……」
気付けば叫んでいた。
言った後、思わず顔が赤くなる。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:04:41.86 ID:FRmFLy0uO
支援
25 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:06:08.84 ID:hca8yKj10
ξ///)ξ「わ、私何言ってるんだろ……」
思わず顔を隠したくなる。
体育館中の視線を浴びているような錯覚に陥った。
(*゚∀゚)「おやおや恋の予感って奴かい?」
ξ///)ξ「そ、そんなんじゃ……」
ξ゚听)ξ 「って、つー先輩じゃないですか」
私の隣に、いつの間にかつー先輩が立っていた。
本当にこの人は、行動が読めない。
(*゚∀゚)「内藤君だっけ?彼は……うん。いいお肉持ってるじゃないか」
ξ゚听)ξ 「いやいや違いますから。断じて。
というか、先輩は何してるんですか」
(*゚∀゚)「応援に決まってるじゃないか!」
ξ゚听)ξ 「ジョルジュ先輩?」
(*゚∀゚)「ドクオ君に決まってるだろ!」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:13:09.23 ID:FRmFLy0uO
支援
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:13:18.07 ID:amdHhiR70
支援
28 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:14:39.63 ID:hca8yKj10
そんなつー先輩をよそにおいて、私は試合に目を戻す。
先ほどとは違う、状況が変わっていた。
( ^ω^)「ビロード!コッチだお!」
ブーンが、ポストでボールを要求していた。
自ら、声を出して。
(;><)「ブーン!お願いなんです!」
ビロード君から、ブーンへとパスが出る。
身長が高いおかげか、すんなりとそのパスは通った。
(・∀ ・)(コイツが攻めるのは初めてだな……ま、動きは初心者だが)
( ^ω^)「……」
ボールを手にしたが、全く動かないブーン。
やはり、攻めることが出来ないのだろうか。
29 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:18:47.01 ID:hca8yKj10
──次の瞬間だった。
(;^Д^)「またんきさん!!」
(・∀ ・)「?……!!」
ブーンの大きな影から、もう一つの影が現われた。
その影は、ブーンから手渡しでボールを貰い、そのままゴールへと向う。
疾風のように、素早い影。
ξ゚听)ξ 「ドクオ君……!!」
('A`) 「っしゃぁ!」
そのまま、ドクオ君は誰もいないゴールへと一直線。
静かに、レイアップを沈めた。
(*^ω^)「ドクオ!」
('A`) 「よくやった!ブーン!!」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:19:48.39 ID:FRmFLy0uO
支援
31 :
まゆ ◆zCS1o.kilU :2007/10/02(火) 00:20:09.10 ID:4zpfxisj0
32 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:22:20.63 ID:hca8yKj10
ξ゚听)ξ 「……2人のディフェンスは……?」
二人のディフェンスは、いつ振り払ったのだろうか。
ドクオ君の動きに注目していなかった私は、それを知らないままだ。
(*゚∀゚)「スクリーンさ」
隣のつー先輩が、口を挟む。
(*゚∀゚)「内藤君の横スレスレを、ドクオ君は通っただろ?
それによって、ディフェンスは内藤君が邪魔で守れなくなるってことさ」
ξ゚听)ξ 「ディフェンスは、常にオフェンスの横についているから……。
スレスレを通られると、内藤君にぶつかっちゃうわけですね」
(*゚∀゚)「そのとーり!あとはそのままゴールに一直線さ!かーっこいい!」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:24:40.29 ID:FRmFLy0uO
支援
34 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:25:05.59 ID:hca8yKj10
これで、点差はまた十点。
少しだけ、勝利への入り口が見えてきた。
( ><)「ディフェンス頑張るんです!」
_
( ゚∀゚)「おうよ!」
(´・ω・`) 「カバーしっかり!」
メンバーも、それにつられて元気が出ている。
体力もなんとか残っているらしく、これからが期待できた。
それに対して、パー速。
こちらは、意外な反応だった。
(;゚д゚ )「はぁ……はぁ……」
(;^Д^)「くっそ……」
ドクオ君についている二人が、あきらかに息切れしている。
ここに来て、体力の限界に達してしまったのだろうか。
35 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:27:12.50 ID:hca8yKj10
──パァン!
ボールのはたく音が聞こえた。
それは、以外にも、ジョルジュさんの元から。
(゚∠゚)「オーマイガーット!!」
_
( ゚∀゚)「っしゃぁ!もう一本行くぜ!!」
そのとき、既に走っている人影があった。
それは、パー速のディフェンスではなく……。
('A`) 「ジョルジュー!!パス!」
ドクオ君だった。
36 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:28:11.07 ID:hca8yKj10
ジョルジュさんからドクオ君へのロングパス。
それを受け取り、軽くレイアップへ。
──パスッ
('A`) 「8点差!」
( ^ω^)「絶対に勝つお!!」
試合は、まだ終わらない。
第14話 終
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:28:40.69 ID:qc9ZKCymO
支援
38 :
◆PL34tlmoTI :2007/10/02(火) 00:28:49.94 ID:hca8yKj10
今回は用語解説を省略します。
支援ありがとうございました。
では、ちょっと用事があるので、早めに退散しますね。
ノシ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:29:05.08 ID:utbtzHxB0
乙
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:29:26.18 ID:TJ35w2nG0
お疲れ様です
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/02(火) 00:29:53.18 ID:wWwlH8l2O
乙!
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
乙
盛り上がってきたな