1 :
以下、代行人にかわりましてVIPがお送りします。:
『ジャーン!ジャーン!』
遠くのほうから、なにかを叩く音が聞こえてくる。
金属を叩く音…。
鐘…?
『うるさいなぁ…もう少し寝かせてくれよ…』
僕は心の中でそう呟く。
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:52:45.38 ID:PX2Od9X7O
…。
…?
鐘の…音…?
ゆっくりと上半身を起こし、重い瞼を持ち上げ僕は目を凝らす。
『外?だろうか…?』
吹き付ける砂塵に視界を奪われながら、お尻が触れる感触がいつも僕が寝起きするベッドではなく、
土の上であることを感じさせる。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:53:37.80 ID:PX2Od9X7O
「え…?」
声にならない声で、呟く。
砂塵にも、慣れてきたのだろうか…
僕は少しずつクリアになっていく視界に眼を凝らす。
『ジャーン!ジャーン!』
依然、鐘らしきものの音は遠くで木霊しているようだ。
悪い夢でも見ているんだろう。
今時、マンガでもやらない仕草で頬をつねる。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:55:44.66 ID:PX2Od9X7O
「確かに…現実…。」
視界が完全に開けた僕の眼には、
否応なしにも、所々に木々の点在する、黄土色のどこまでもつづく広陵なる大地が飛込んでくる
そして、その大地のはるか遠くに映るのは雄大なる山々。
僕の住んでいた街では見掛けた事もない、雄大なる山々…。
寝起きだからだろうか…
視界に入るこれらの情報を脳内で処理する事もままならず、
僕は相も変わらず固い大地に座り込む。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:56:44.26 ID:PX2Od9X7O
『ジャーン!ジャーン!』
再び、
鐘の音が聞こえる。
『さっきより近い!』
その音色は、先刻のそれよりも、大きい音で木霊する。
僕は、自分の置かれた状況を整理する事もできぬまま、
音のする方へと眼を向ける。
風の仕業なのか…
視線の少し遠くでは、細かい砂の粒が舞い、まるでモヤがかかったかのようである。
次の瞬間、
僕はありえないモノを目撃する事になる。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:57:30.87 ID:PX2Od9X7O
距離にして100メートルは離れていただろうか…
舞い落ちる砂塵の中からゆっくり姿を現したのは、
無数の人!人!人!
僕は呆然としながらも、
再び頬をつねる。
『やっぱり夢じゃない。』
頬に鋭い痛みを感じてはいるものの、
眼前のこの風景がまだ現実のものとは感ずる事もできず、ただただ僕は無数の人を見放ける。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:58:38.61 ID:PX2Od9X7O
潮の満ちるかの如く、
少しずつ近くに見えるその人々を見て、
僕は再び驚愕する事になる。
人々の格好はまるで、甲冑のよう。
しかし、僕の知る日本の甲冑とは少し異なる。
どうやら西洋の甲冑とは似ても似つかぬ所を見ると、東洋の甲冑なのだろうか。
「なん…で…」
必死に記憶を呼び覚ます。
ここはどこなのか?
なぜここにいるのか?
そして…、
これは現実なのか?
存外、それらの問いに対する答えは、ある事実を目にする事ですぐに手に入れる事となる。
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:59:22.33 ID:CqMatcP6O
ゲェー
コウメイ!
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 15:59:56.84 ID:PX2Od9X7O
彼等の集団の中程よりやや後方あたりであろうか、
二頭の馬にひかれ、堅牢なる鉄の檻が進んでいく。
「ドラ…えもん?」
鉄の檻の中にいたのは、まぎれもなくあのドラえもん、その人であった。
「ドラえもん!!」
僕は自分の身の危険も省みずドラえもんがその身を入れられている檻へと走り出す。
『Ω£仝ゝ∞!!』
連中が僕にむかってなにかを叫ぶが、僕はそれらの声をふりほどいて、鉄の檻へとしがみつく!
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:00:45.48 ID:PX2Od9X7O
「ドラえもん!ドラえもん!!」
ドラえもん「…?スネ夫君じゃないか!?無事だったんだね?本当に、本当に良かった…」
スネ夫「ドラえもん!ここはいったいどこなの?ママは?僕んちにはいつ帰れるのさ?」
見知った顔を見て、緊張の糸が切れたのか、矢継ぎ早にドラえもんに質問をぶつける。
僕らを囲む、甲冑の集団は数を増やし、いつしか周囲を囲まれているようだ…
ドラえもん「いいかい?スネ夫君。落ち着いて聞くんだ。僕らはこの夏休み、のび太君たちの案で大昔の中国に自由研究の材料探しの旅にきたんだ。」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:01:39.29 ID:PX2Od9X7O
うっすらと…
僕の記憶も鮮明になってくる。
ドラえもん「そこで…タイムマシンに乗った時に、次元に歪みができてそこに呑み込まれてしまって…」
スネ夫「ドラえもん!のび太はどこにいるの?それに皆は!?」
ドラえもん「ごめんよ、スネ夫君…僕も気がついた時にはこの檻の中にいて…。ホンヤクコンニャクを使って話を聞いてみたんだけど、どうやらここは中国の漢という時代、場所は中国の東端にある徐州という場所らしいんだ…」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:02:13.75 ID:dB+KCjr5O
これは第二弾が!!!!!!
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:02:46.23 ID:PX2Od9X7O
スネ夫「ここがどこだって関係ないよ!みんなを連れて早く日本に帰ろうよ!」
ドラえもん「スネ夫君、それがダメなんだよ。」
スネ夫「どうしてなの!?たずね人ステッキを使って3人を探して、またタイムマシンで帰ればいいじゃない!?」
ドラえもん「ごめんよ、それが気付いたら檻の中にいた僕には、タイムマシンの出口がどこあるのかわからないんだ…それに通常のタイムマシンの出口じゃなく、次元の歪みからできた出口からこの世界にきてしまったから、もし出口が見つかって帰る方法は…
ないかもしれないんだ。」
スネ夫「でも…、でも、どこでもドアとか、タケコプターとか…なんでもいいから秘密道具を出してよ!!」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:03:32.13 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん「それがね…、この旅行は昔の中国を見物だけしてすぐに帰る予定だったから…どこでもドアも、たずね人ステッキだって持ってきちゃいないんだよ…」
ドラえもんがそう話終えるのが早いか、周囲を囲む甲冑の集団は何事かを話し、鈍く光る剣を抜きはじめる…
ドラえもん「スネ夫君!!あぶない!!」
瞬間、ドラえもんは四次元ポケットから空気ピストルを取り出すと、四方八方へと空気の塊を放つ!
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:04:16.48 ID:PX2Od9X7O
空気ピストルは殺傷能力は無いものの、それでも連中を驚かすには充分であったようだ…
しゃがんで空気の塊をかわした僕が次に目にした景色は、四散し逃げ惑う連中と、悠々と通り抜けフープを使い檻から抜け出ようとするドラえもんの姿であった。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:05:59.50 ID:PX2Od9X7O
― あれから丸1日がたった。
今、僕らは近くの小さな街の空き屋に身を寄せ、当てもなくのび太君や皆を探していたのであった。
あれからドラえもんから聞いた話を整理すると、
タイムマシンの出口がわからない事、そして仮に出口がわかっても次元の歪みからこの世界にきた僕らにはどうしようもない事。
現実の世界に戻るにはタイムパトロールが僕らを発見してくれる事くらいしか可能性がないものの、
次元の歪みからきてしまったこの世界が、もといた世界と同じ軸に存在している世界がわからぬ、いわゆるパラレルワールドである可能性が高く、
タイムパトロールに発見してもらうのは現実的には不可能である事。
頼りの秘密道具も、
タケコプターこそはあるものの、それを使い日本に戻っても、日本はようやく弥生時代が終焉を迎えたばかり…、
それに皆を置き去りにしたまま僕ら2人だけが日本に帰る訳には行かない事。
などの現実をドラえもんから聞かされる事となった。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:06:53.39 ID:PX2Od9X7O
ちなみにドラえもんの四次元ポケット内にあるものは、
タケコプター 5つ
空気ピストル 3丁
とおりぬけフープ 1つ
やまびこやま 4台
ホンヤクコンニャク 4つ
ころばし屋 1人
だけであった。
今、ドラえもんは寝食を惜しんでみんなの安否を確認すべくタケコプターで徐州内を探索している。
一方の僕は…
これらの受け入れ難い現実から逃避するかの如く、このふきっさらしのカビ臭い小屋に閉じ籠っているのであった…。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:07:55.99 ID:PX2Od9X7O
時を隔てても、場所が幾千里離れていようとも夏はやってくるようだ。
陽射しはそれほど強くないものの柔らかな暖かさが小屋を包む。
すると…
突然!
その静寂を打ち破るかの如く、息を切らしたドラえもんが小屋へと駆け込んでくるのであった…
ドラえもん「スネ夫君!大変な事が起こっているんだ!!」
徐州の辺境。
このカビ臭い小屋に籠城していた僕のささやかな安らぎを打ち破るドラえもんの声。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:08:48.45 ID:PX2Od9X7O
そして、その声はなおも続く。
ドラえもん「徐州一帯のありとあらゆる道には、徐州の州軍が僕らを手配する高札が掲げられていたんだ!」
スネ夫「…?手配…?高札?」
ドラえもん「つまりだね、スネ夫君。僕ら2人は理由はわからないけどこの地域から指名手配されてしまったんだよ」
スネ夫「そんな…じゃあ、もうどうすればいいの!?ママは!?パパは!?いつになったら僕んちのあったかいふかふかのベッドで寝れるのさ!?」
ドラえもん「スネ夫君…。」
暫しの沈黙が小さなこの小屋を支配する。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:10:01.51 ID:PX2Od9X7O
古い廃屋だからだろうか、時折吹き付ける隙間風の音のみが微かに響き渡る。
ほどなくして、
最初に口を開いたのはドラえもんであった…
ドラえもん「スネ夫君。本当にごめんよ…本来なら僕はみんなの保護者として、しっかりみんなをもとの日本へ送り届けなければならないんだって言うのに…」
スネ夫「…。」
ドラえもん「それなのに、君にはこんな辛い思いをさせ、他のみんなに至っては無事かどうかさえわからない…本当に僕は役立たずのポンコツロボット…、」
はたしてロボットにも涙という概念は存在するのだろうか…
僕にはその答えはわからない。
しかし今目の前にいるこの青いポンコツロボットの両目からは、たしかに涙がこぼれ落ちていいるのであった。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:10:53.33 ID:PX2Od9X7O
スネ夫「…。
ドラえ…もん?」
ドラえもん「ご…めんよ…スネ夫君。」
スネ夫「いいんだ、ドラえもん!辛いのはドラえもんも一緒なんだね、僕も弱音は吐かないよ!」
そう、誰よりも責任を感じ、押し潰されんばかりの重圧に苦しんでいたのは他ならぬこのドラえもんなんだから…。
ドラえもん「スネ夫…君。」
スネ夫「僕にいい考えがあるんだ!」
ドラえもん「いい…考え?」
スネ夫「うん、僕らが手配されているんなら、あちらの望み通り捕まってやればいいのさ!」
ドラえもん「そんな事をしたら…!」
スネ夫「ドラえもん!餅は餅屋って言うだろ?この徐州とかいう土地のことなら徐州の偉いやつに聞けばいい!」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:11:48.39 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん「たしかに君の言う事もわかるよ…のび太君たちを探すならそれが一番早いんだろうけど…」
スネ夫「僕らがこうしてる間にもみんなが危険な目にあってるかもしれない。それに危なくなってもとおりぬけフープと空気ピストル、それにタケコプターがあればなんとかなるよ!」
ドラえもん「スネオ君。」
スネオ「うん!」
ドラえもん「行こう、徐州のお城へ!」
こうして僕らは自ら徐州の城へと赴くのであった。
ポケットに、秘密道具を忍ばせて…。
第1話 完
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:12:26.33 ID:p9vX94zDO
これは2chブログに間違いなく載るっっ!
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:12:38.01 ID:PX2Od9X7O
続いて第二話投下するざます
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:13:34.17 ID:PX2Od9X7O
― 徐州城 城門
兵士1「貴公達、これより先は徐州城であるぞ、一般の…」
スネ夫「そんなのわかってるんだい!」
兵士2「ん…?その顔、どこかで…」
兵士3「手配中の2人組だ!」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:14:11.26 ID:PX2Od9X7O
兵士1「えぇい!何をしておる!この者どもを召しとれい!」
兵士2&3「はっ!」
ドラえもん「早く城の中へ案内してよ!」
僕らが抵抗をしなかったせいもあるのだろうか…
兵士達の慣れた手付きにより僕らはものの十数秒で縛りあげられたのであった。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:15:07.67 ID:PX2Od9X7O
兵士1「自ら縄にかかりにくるとは見上げたものだな…某(それがし)の名は糜芳(びほう)。貴公らは何と申すのだ。」
ドラえもん「僕ドラえもん」です
スネ夫「スネ夫…、骨川スネ夫だい!」
糜芳「ふむ、ドラえもんと、骨川と申すか。貴公ら2人には今からこの徐州城の主、陶謙(とうけん)様と会ってもらう。」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:15:45.03 ID:PX2Od9X7O
スネ夫「この城の主…?」
先ほどまでの威勢はどこへやら…
急に膝から下が震え、汗は溢れんばかりに滴り落ちてくる。
てっきり、その辺の小役人だとばかり思っていたのに…
糜芳は2人の縄をひき、この豪華絢爛たる徐州城の広い廊下を進み続ける。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:16:25.50 ID:PX2Od9X7O
糜芳「うむ。この徐州の牧、陶謙様が自らお会いなさる。貴公らがどのような罪を為したのかは知らぬが、心しておくがよい。」
スネ夫「…」
それからしばらく歩いただろうか…
一際大きく、一際絢爛たる扉の前で糜芳は歩みを止める。
糜芳「糜芳にござりまする!!予てより手配中の2人を連れ申してござります!!」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:17:46.23 ID:PX2Od9X7O
『ギギィっ』
重苦しい音をたて、扉が開くと中にはさらに広く眩いばかりに飾りたてられた部屋が姿を現す。
糜芳「陶謙様!この2人、予てより手配中であったドラえもんと骨川にございます」
すると、部屋の中央に座る、この絢爛さとは正反対の小柄で柔和な雰囲気の老人が口を開く。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:18:46.72 ID:PX2Od9X7O
陶謙「ふむ、糜芳よ大儀であった。」
糜芳「ありがたきお言葉!」
陶謙「この者の縄を外してやるがよい。」
糜芳「御意に!」
スネ夫「…?」
ドラえもん「???」
陶謙「ドラえもんと骨川と申しましたな。」
スネ夫「そうだい!」
ドラえもん「僕ドラえもんです」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:19:32.77 ID:PX2Od9X7O
陶謙「徐州北端の郊外で、幻術を用い、黄巾の残党を追い払ったのはそなたらで間違いないな?」
柔和な表情を崩さずに、
陶謙と呼ばれる老人は僕らに問いかける。
スネ夫「…。」
あの時の事を、ドラえもんが檻から抜け出たあの時の事を言っているのであろうか…
手元の、
いざという時のために隠しもっていた空気ピストルの存在を確かめる。
スネ夫「はい、僕達です。」
陶謙「ふむ、やはりそなた達であったか。」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:20:35.23 ID:PX2Od9X7O
陶謙は長い顎髭を手でなぞりながら話を進める。
糜芳や他の兵士達は、僕らの会話に耳を傾けているのか直立不動で佇んでいる。
陶謙「実はじゃな。民に二心無しと申すように、黄巾党のような幻術なぞを使いよる連中が国内にいると、政事(まつりごと)の虐げになる。」
スネ夫「黄巾党…?」
ドラえもん「スネ夫君?知っているのかい?」
スネ夫「うん、詳しくは知らないけれど家庭教師の社会の先生に教えてもらった気が…たしか大規模な反乱…」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:21:08.68 ID:PX2Od9X7O
ちょっとトイレ休憩ざます
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:21:50.71 ID:PNhvdeQ40
神速vip行き決定
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:25:58.77 ID:sRnaBtSl0
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
+. (0゚∪ ∪ +
/ヽと__)__)_/ヽ +
(0゙ ・ ∀ ・ ) ワクワクテカテカ
(0゙ ∪ ∪ +
/ヽと____)___)_/ヽ + +
( 0゙ ・ ∀ ・ ) ワクワクデカデカ
( 0゙ ∪ ∪ +
と_______)_____)
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:30:38.17 ID:gb2yG8XI0
観客席|・ω・)
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:32:01.31 ID:PX2Od9X7O
再開ざます
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:33:20.83 ID:PX2Od9X7O
その時、
会話をかき消すかのように、
兵士「貴様ら!慎め!陶謙様の御前であるぞ!」
陶謙「まぁ、よい曹豹(そうひょう)。」
曹豹「はっ」
陶謙「それでじゃな、第二の黄巾党を作らんためにも、幻術をもって国を惑わすものは、民衆のため断罪としなければならん。」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:34:26.11 ID:PX2Od9X7O
スネ夫「そんな!あれは幻術じゃなくて、秘密道具…」
陶謙「秘密…道具とな?」
ドラえもん「スネ夫君、この時代の人達に説明は無理だよ!」
陶謙「まぁよい。そこで貴公らを断罪にせねばならんのじゃが、貴公らが追い払った黄巾党は、青州から逃れ、この徐州に攻めいらんとする賊だったのじゃ」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:37:42.90 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん「そうすると…」
陶謙「此度の殊勲に免じ、貴公らに機会を授けようと思うとる」
曹豹「陶謙様!気は確かであられますか!?かのような幻術を使う者を用いるとは」
陶謙「曹豹よ、国を思うそなたの気持ち、わからんでもない。」
曹豹「はっ、ありがたきお言葉。」
今北前スレあるなら教えてくれ
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:40:12.42 ID:PX2Od9X7O
陶謙「しかしじゃな、この者達はあの黄巾の残党すら一人も傷つけなかったという」
曹豹「しかし…」
陶謙「その優しい心を、まずは信じるべきではないのかな…」
曹豹「…」
糜芳「曹豹殿、陶謙様はお考えがあっての事だ。徳信されよ」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:42:55.02 ID:PX2Od9X7O
>>42 スネ夫ですが大変です
でぐぐったら夏の無人島編がでてくるかもざます。
ちなみに今は嵐の三国志編ざます。
でも恥ずかしいからあまり見るなざます。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:45:51.70 ID:PX2Od9X7O
曹豹「それでは私は何も申しませぬ」
言葉に真から納得したのであろうか、
曹豹と呼ばれる小柄で醜面の男は一歩ひき下がる。
陶謙「ドラえもん殿に、骨川殿。見苦しい物をお見せしてもうたな。
それで機会と言うのはじゃな、お主らが退けた黄巾党が再び徐州に攻めいらんとしている。」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:47:19.74 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん「それじゃ、その黄巾なんとかって人を…」
陶謙「そうじゃ、三度この徐州の地を踏まんようそなたらの幻術でもって滅して欲しい。」
スネ夫「なんで…僕らが?」
陶謙「徐州は平地が続く土地柄、まともに当たっては多くの血が流れてしまう。極力それは防がねばならん」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:50:06.82 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん「陶謙…様!」
陶謙「ふむ、なんじゃ?申すがよい。」
ドラえもん「陶謙様は、僕らのような一風変わった服装の子供を見ませんでしたか!?」
陶謙「ふむ、話は聞かぬな。糜芳!どうじゃ?」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:52:24.18 ID:PX2Od9X7O
糜芳「それがしも、何も存じませぬ。」
スネ夫「それじゃ…それじゃあ!僕らがその黄巾党を追い払ったら、徐州の軍隊で探すのを手伝ってくれませんか!?」
陶謙「うむ。民衆の血を流さぬよう力を貸してくれるそなたらの頼みであれば聞きいれよう!糜芳!!至急手配をしてやるように。」
糜芳「承知つかまつった。ドラえもん殿に骨川殿、黄巾の残党は徐州の東の郊外に陣を構えているらしい。今日は城外で休息をとられ、今後に備えるがよい。」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:54:26.92 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん&スネ夫「ありがとうございます」
そう言い残すと、僕らは足早にこの部屋を後にするのであった。
― 徐州城 廊下
スネ夫「なんとか…なった…」
僕の指を覆う空気ピストルは多量の汗で今にも指から滑り落ちそうに、頼りなく指にぶら下がっている…
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:56:32.48 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん「でも…、でもスネ夫君のアイディアのおかげで、少しのび太君達に近付いたよ!」
スネ夫「へへん!僕だってやる時はやるんだい!」
久方振りに、2人に笑顔が戻る。
徐州軍の兵士だろうか…
途中、ひっきりなしに剣を帯た人達とすれちがっていく。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 16:59:59.74 ID:PX2Od9X7O
そして照り付ける太陽を真上に臨み、希望を見い出した2人は城外に続く扉をすぎる。
スネ夫「…?」
ドラえもん「スネ夫君?どうかしたかい?」
スネ夫「今の耳の長い人と、その後ろにいたとてつもなく大きい2人…。」
ドラえもん「僕も見たよ。古代の中国にもあんな大きい人っているんだね!」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 17:04:08.14 ID:PX2Od9X7O
スネ夫「ドラえもん!そうじゃないんだ。あの風貌…。家庭教師の先生に教えてもらった通りだ!」
ドラえもん「スネ夫君?」
スネ夫「あの3人こそ、この時代の主役!劉備とその兄弟だよ!」
ドラえもん「そうなのかい!?確かめようにももう見失ってしまったよ…」
スネ夫「劉備は人情に厚い人なんだ!今度あったら手を貸してくれるよう頼んでみよう!」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 17:05:12.95 ID:PX2Od9X7O
ごめんなさい。
ふりがな無かったざます。
劉備は劉備(りゅうび)ざます。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 17:05:30.51 ID:+NgqxaijO
まとめは?
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 17:15:54.86 ID:PX2Od9X7O
ドラえもん「うん!そうだねスネ夫君!!」
― 同時刻 徐州城内 陶謙の部屋
曹豹「陶謙様、あれで良かったのでしょうか?」
陶謙「うむ。近頃淮南の袁術(えんじゅつ)が力を増し、孤将呂布(りょふ)も不穏な動きを見せておる。」
糜芳「それでは…」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/27(木) 17:17:07.28 ID:PX2Od9X7O
>>55 そんなだいそれたものは無い気がするざます。
陶謙「わしの命もそう長くはない。義に厚き者は必ずや国のためとなる」
曹豹「しかし…」
陶謙「曹豹よ、わかっておる。糜芳よ、ドラえもん殿と骨川殿を監視するのじゃ。」
糜芳「ははっ」
陶謙「もし、わしの眼に狂いがでれば、その時はこの徐州の民衆のため…2人とも斬り捨てるがよい…」
糜芳「至急、手配を整えまする。」
第二話 完
59 :
◆0obpCpWbbU :
かってざますが、
この2話で予告編終わりとさせていただくざます。
えいい制作中ざますが、
ウザかったらスレ落としてくれざます。