「ごめんなさい、のび太さん……」

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
 のび太は絶望を感じた。この世の終わり。人生の終幕。芸術と文化の崩壊。それら全てがのび太一人に襲い掛かって来た。
「ごめんなさい。わたし、のび太さんの事友達としか見られないの」
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:07:42.49 ID:Bi0/A2WP0
           ____
  .ni 7     /⌒  ⌒\
l^l | | l ,/)   / ( ゚ )  ( ゚ ) \     .n
', U ! レ' / / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\  l^l.| | /)
/ 終  〈 |       ヘ  /      |   | U レ'//)
     ヽっ     ` ⌒´    /  ノ    /
 /´ ̄ ̄ ノ   またね    \rニ  了 |
                      `ヽ   l
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:09:42.47 ID:H2Erqg5W0
 この短い台詞で、のび太は殺された。心を抉られ五臓を溶かされ六腑を裂かれる。足元から砂に埋まっていく。ゆっくりと呼吸が出来なくなり、苦しみを味あわされる。
 未来は変えることが出来る。変わることがある。変わってしまうことがある。以前のび太の見た未来の世界。それは幸せな家庭を築いていた自分の姿。元気な子供、憧れであったしずかちゃんとの生活。何不自由なく、小さいけれど幸せな人生だった。
 その未来が暗く深い闇に飲み込まれていくのを肌の表面を伝う冷や汗が教えてくれている。目の前が真っ暗になった。
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:10:45.72 ID:H2Erqg5W0
「しずかちゃん!」
 そこに現れたのが、出来杉だ。のび太の同級生であり、ライバルでもある。
それはのび太が勝手に思い込んでいるだけなのだが、それも仕方の無いことだ。しずかちゃんの心は今、出来杉にしか向いていない。
出来杉を見ている。ああ、僕のことは見ていない。見てくれない。見ようとしてくれない。僕は駄目人間か。人間としての器が小さいでのか。
テストの点数が悪いからですか。スポーツが出来ないからですか。親にいつも怒られているからですか。いつも寝てばかりいるからですか。
ジャイアンにいつもいじめられているからですか。泣き虫だからですか。眼が悪いからですか。いつも同じ服しか着ていないからですか。
いつもドラえもんに頼ってばかりいるからですか。
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:13:58.99 ID:H2Erqg5W0
「おいのび太!」
 背骨をぐんにゃりと曲げながら空き地の前を通りかかると、ジャイアンとスネ夫が駆け寄ってきた。
スネ夫の表情が暗い。ジャイアンの手元には小さな紙切れが束になって握られている。
「お前も手伝えよのび太」
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:15:27.69 ID:UMz/3lmgO
産業で
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:17:04.76 ID:r5CPq7cQO
ケツかゆい
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:17:56.13 ID:VsByiLpCO
つまらん
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:18:14.90 ID:H2Erqg5W0
>>6

「…なにを?」
 声を出す元気も無かったが、歯の隙間から声を絞り出すように、何とか声を出した。その声はこぼれて、地面に落ちた。
「明日俺の新曲披露のリサイタルをやるからよ、お前も皆にチケット売るのを手伝え!」
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:18:37.13 ID:7KZMs1eI0
とりあえずwktk
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:18:41.81 ID:jRzcQhFk0
西尾っぽい
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:19:11.27 ID:VsByiLpCO
>小さいでのか。
>小さいでのか。
>小さいでのか。
>小さいでのか。
>小さいでのか。
>小さいでのか。
>小さいでのか。
>小さいでのか。
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:20:18.83 ID:H2Erqg5W0
>>12
ごめん。



「あの〜、僕明日は塾でリサイタルには行けそうに無いんだけれど…」
 スネ夫の暗い表情の理由が分かった。けれどスネ夫の表情より、僕の表情のほうが影を帯びて、
黒い絵の具を塗ったみたいになっているだろう。
「お前、俺のリサイタルと塾どっちが大事なんだ? あ?」
「あ、あー! そういえば明日は塾休みなんだった! よかったー、これで明日リサイタルにいけるよ!」
 スネ夫の額に脂汗が浮かんでいる。でも、そんなことはどうでもいい。
「…イヤだよ」
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:22:20.45 ID:H2Erqg5W0
「あ?」
 ジャイアンの顔が一変した。小学五年生の表情じゃない。阿修羅か羅刹。鬼か悪魔。妖怪か怪物。
「ジャイアンの歌は超が付くほど下手だからさ。聴いていると吐き気がするんだよ。
頭も痛くなるし、眩暈も。
なんていうか毒電波? もう結構。地球のためにも歌わないでくれよ。この生物兵器。バイオウエポンミュージックマシーン。
いや、雑音ラジオ? とりあえず自然破壊はやめてくれよ」
 スネ夫の顔はどんどん青くなるが、ジャイアンはその反色の赤に染まっていく。血液の沸騰する音が今にも聞こえてきそうだ。心臓の音、呼吸音。崩れていく理性。
 そして…。途切れる記憶。
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:23:49.47 ID:fundOSMsO
長文でも構わんが、他人に読ませる文の立て方というものがあってな・・
駄文オナニーはチラ裏へ
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:24:56.50 ID:H2Erqg5W0
>>15
勉強になる。
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:27:10.60 ID:H2Erqg5W0
「ドラえもん・・」
 奥歯が折れている。片方の目が腫れていて開かない。右腕が上がらない。
「わ! どうしたのさ、のび太君……」
 もうこんな世界はごめんだ。目の前の全てが不要物に見えて仕方が無い。
消えて欲しい。無くなって欲しい。未来なんて知らない。
「お医者カバンを、出してくれるかい?」
 そう言うとドラえもんは少しだけ考えてから、何かを決心したような顔をした。
そしてポケットからお医者カバンを取り出す。これなら、直ぐに怪我も治るだろう。
 意味のなさそうな聴診器を当て、処方された液体薬を飲み流し、体が熱くなるのを感じる。
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:27:24.25 ID:tWVdq8zLO
こういう文章嫌いじゃない。wktk
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:29:06.89 ID:H2Erqg5W0
「調子はどう?」
「うん、良くなったよ。ありがとう」
 ドラえもんはのび太の様子を見た後、手に持っていた本を再び読み始めた。
 のび太は押入れを開け、スペアポケットを取り出した。気づかれないように、そっと、あれを取り出す。
ためらいは無い。驚くほどにスムーズに腕が動く。お医者カバンから出た薬のおかげだろうか。
自分の腕じゃないみたいとは、こういうことか。
「ドラえもん?」
「え、何……」
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:29:30.80 ID:UMz/3lmgO
産業で
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:31:11.22 ID:H2Erqg5W0
>>20

 腕に伝わった衝撃が、重かった。
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:32:43.62 ID:H2Erqg5W0

 まさかこんなに簡単だなんて。空気砲一発を頭に打ち込んだだけで、頭部全てが弾けとんだ。
大きな破壊音。行き場を無くした電流の飛び迷う音。そして、横たわるドラえもん。
ドラえもんはきっと僕を止めるだろう。だから最初に破壊しておく。僕の世界の中で、一番初めに壊れた部分だ。
パズルのピースでいう、あの一番端っこの部分。周りから囲って作っていくなら、あの部分は必要不可欠だし、
中心から作っていくなら、最後に埋めなければいけないピース。
 まあ、結局パズルは1ピースでもかけたら完成は出来ないってこと。その一つをゴミ箱に捨てたってことだよ。
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:33:34.36 ID:UMz/3lmgO
一行とかお前wwwww
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:34:59.99 ID:LRVBiYxbO
wktk
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:36:06.88 ID:H2Erqg5W0
「のび太!」
 一階から誰かが駆け上がってくる。誰だかは分かっている。
空気砲を入り口に密着させる。そして、開いたところを一発だ。
「今の音はなんなの……」



 さようなら、ママ。
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:37:32.04 ID:H2Erqg5W0

 僕は無敵だ。先程もしもボックスにお願いしておいた。
 僕に、人外の力があれば……。
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:40:41.95 ID:H2Erqg5W0
僕はまず空き地へ向かった。あいつが相当の馬鹿なら、まだそこにいるはずだ。
足枷を掛けられたみたいに重い足を持ち上げ、一歩一歩前へ進む。
「おいのび太!」
 スネ夫の声だ。振り向くとスネ夫が血相を変えて走ってくる。
「お前大変なことをしたぞ! ジャイアンの機嫌が凄く悪くなって、今にも殺されそうだよ!」
「じゃぁ、先に死んでいれば、問題ないよね?」
「え?」
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:43:29.07 ID:7KZMs1eI0
なんか熱戦銃みたいな道具があった気がするんだ
ビルも一撃で破壊するってやつ
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:44:08.56 ID:H2Erqg5W0
>>28
       _l      -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
      \   / /" `ヽ ヽ  \    ・
      <  //, '/     ヽハ  、 ヽ  ・
      / 〃 {_{ノ    `ヽリ| l │ i|  ・
         レ!小l●    ● 从 |、i|  え
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│   っ
          |ヘ   ゝ._)   j.  | , |
          | /⌒l,、 __, .イァト|/ |
.          | /  /::|三/:://  ヽ |
          | |  l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, |
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:45:28.54 ID:iJdZWS/DO
なんでこんな回りくどいやり方すんの?
地球破壊爆弾で一発じゃん。
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:47:26.39 ID:Ai6+SHosO
はやく続きを
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:48:39.79 ID:H2Erqg5W0
>>30
自分の手で壊していく快感が、僕は好き。ジェンガとか、ちょっとずつ壊すの好き。


 右手をスネ夫の胸に当て、トンと押してやる。
スネ夫の背中が一瞬で膨れ上がり、水風船を破裂させたみたいに弾け飛ぶ。
内臓、骨、脂肪、血液。全てが飛び散りビシャビシャと音を立てて地面へと沈む。
空っぽ同然になったスネ夫の体が倒れてくる。その体を蹴り飛ばし、塀へと衝突させる。
まるで子供にもてあそばれている人形だ。もっとも、それより作りも悪い、粗悪品だけれど。
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:49:24.53 ID:XW8uYIHTO
「いつも同じ服〜」で吹いたww


続きwktk
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:50:17.42 ID:ku953pO20
改行ヘタすぎwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:51:48.12 ID:H2Erqg5W0
>>34
横に、にょーんって文字伸びるのが、嫌いなんです。


 のび太は頬に飛びついたスネ夫の血を拭い、唾をはいた。ムカつく。不快感。倦怠感も少し混ざっている。
こんな世界は消えればいい。全世界のあ中心はこの僕だ。生きている人間本人が、全ての中心だ。
それは誰でも同じように、僕の人生の中心は僕だ。僕の思い通りにならない世界や未来なら、この手でぶっ壊してやる。
僕の納得いくまで破壊してやる。
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:54:33.44 ID:H2Erqg5W0
 作り直すことは出来ないだろう。でも、この世界のまま生きていくなら、いっそ壊してしまえばいい。未来なんて信じない。
僕の見たあの未来が一つの形だと言うのなら、それを破壊してやる。スネ夫は運が悪かっただけだ。僕の目の前に現れたから。ただそれだけだ。
スネ夫の未来はもう無い。あるのは屍だけだ。だらしなく口を開き、眼をぱっくりと見開き、背中に大きな穴を開けて塀にもたれかかって座っているただの死体。
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:55:06.30 ID:H2Erqg5W0
 そして、空き地には誰もいなかった。
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:55:19.38 ID:Ai6+SHosO
もっとはやく
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:56:48.31 ID:H2Erqg5W0
>>38
『さるさん』ってのがよくわからなくて、ペースがつかめないんです。


 ジャイアンを見つけた。目の前をのそのそと歩いている。なるほど、機嫌が悪いようだ。
両手で小さな四角を作り、その中にジャイアンを入れる。こうしてみると、小さな檻にジャイアンが閉じ込められているみたいだ。
少し力を入れれば直ぐにつぶれてしまうような、小鳥ではない、虫だ。
 ほら、虫が機嫌悪そうに辺りを見回している。獲物が捕まらないんだね。
アリとキリギリスの二匹は、働き者と怠け者で構成されているんだ。
アリの未来は来年へと続き、明るいもの。キリギリスの未来は無い。
でも、その二匹も踏み潰されればそれまでなんだ。
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:59:03.55 ID:H2Erqg5W0
 大きいものが小さいものの未来を握っている。
それはとてももろくて、少し力を入れてしまえば簡単に崩れ落ちて、砂のようになって地面と同化してしまう。
それくらい、自然界の上下関係って厳しい。
 のび太は人差し指をジャイアンへと向ける。そして人差し指の先にふっと息を吹きかける。
するとその小さな気流は人差し指を離れると、銃弾のような音を立ててジャイアンへと突き刺さっていった。
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 01:59:39.90 ID:H2Erqg5W0
「グアアァァア!!」
 ジャイアンの体を突き抜けていった空気の銃弾はどこまでも飛んでいった。そして、塀にぶつかり消える。
「な、なんなんだよぉ〜」
 赤ん坊みたいに弱々しく、情けなく、惨めな声を上げてジャイアンは地面へと崩れていった。
急所には当たっていないから死ぬことは無いはずだ。もちろん、わざとやったんだけれど。
ジャイアンとのび太の視線がぶつかった。
ジャイアンは初め何が起こったのだか分からないようだったが、のび太の冷ややかな表情を見て察したようだ。
「お、お前、何してんだよぉ!」
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:00:09.53 ID:FtPhQ7V/O
これはドラミが未来から来るんだろうな…

んできっと「私、のび太さんを信じてる。あなたに私は打てない」とかドラミが言うんだけど、のび太は打って、
ごめん、ドラミちゃん。僕はもう戻れないんだよ。

だろwwwwwwwww

>>1つまんねぇんだよ。氏ね
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:00:26.85 ID:H2Erqg5W0
 腹部から溢れ出てくる血流を押さえながらも、のび太を睨み付けるジャイアン。腹部からあふれる血は映画の中で見る血みたいにキレイな赤だ。
嘘みたいに柔らかで、さらさらと流れる血液。もっとドロッとしているものだと思ったけれど、水みたいに柔らかい。
「何って、壊してるんだよ?」
「は?」
 ジャイアンの眼には涙があふれている。痛み、苦痛、憎しみ、それらが混沌と溶け込んだ涙だ。色を付けるとしたら真っ黒な色。
「だって、こんな世界僕には必要ないと思ったから、君も必要ないと思ったから」
 のび太はジャイアンの頭を両手で掴むと、少しだけ力を入れた。みしみしと骨のきしむ音が手に伝わる。
激痛が神経を滑走し脳に走る。体が本能的に避けようと動く。けど、動けない。異常なほどの握力に押えつけられている。
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:02:32.76 ID:H2Erqg5W0
>>42
ごめんちょっと違う。つまんないは、勉強になる。



「い、イタ! イテェ! イテエエェエ!」
「痛い? それは生きている証。血が通っている証拠。脳が正常に働いているという根拠。
神経が仕事をこなしている証明。骨が割れていっているという現実」
「アアァァアア!」
 腹部からの血流は止まらない。頭が割れる。吐き気がする。考えることが出来ない。
何だこれ、混乱しているのか? 違う、脳が考えることを拒否しているんだ。脳が痛みで埋め尽くされているんだ。
「……死んじゃいなよ?」


 脳の感触は、まるで肉の脂身。
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:02:38.83 ID:Ai6+SHosO
いいよいいよ
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:03:21.99 ID:ERAtXSLs0
>>42 お前文才あるんじゃね?そっちでストーリー書いてくれ
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:04:43.57 ID:H2Erqg5W0
 その時はたまたま運が悪かった。ジャイアンの首が無くなった所を、あの出来杉に見られた。よりによってあの出来杉だ。
「の、のび太君……こ、これは、いったい?」
 もう面倒くさい。まあ、元々こいつもゴミ箱へ捨てる予定だったんだ。それが早くなるか遅くなるかの違いだ。
「出来杉君、君も不要物なんだよ」
「な、何を言ってるんだい? それに、たけし君をどうして……?」
 出来杉も目の前の現実が信じられないといった感じだ。当たり前だろう。こんな光景、夢と思わない限り頭が狂ってしまいそうだ。
いや、もう僕は狂っているのかもしれない。僕は自分を改善することが出来なかった。自分で自分を改善するのは難しい。
なんせ体の中の歯車が一個動かなくなっただけで、全身が不自由するんだから。それが僕の場合頭の中だったってだけなんだ。
だから自分を改善することは出来なかったし、今もこんなことをしているのかもしれない。
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:05:28.04 ID:g1Ogcbf20
俺も物書きだけど、こういう文て書くんじゃなく書けるんだよね。
テンションとか内面とか、そういうのがあるときにだけ書ける。

今俺はこういう文を書くことは出来ないのでwktk
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:06:51.68 ID:5zlRtXcM0
文章量の割りにちっとも話が進まんな
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:07:14.43 ID:H2Erqg5W0
「こんなの、狂ってるよ……」
「狂ってる? そうさ狂ってるさ。僕の頭の中も世界の歯車も指針も未来への地図も、全部狂っているのさ。
正常なんてこの世界には有り得ないだろ? だって全てが正常なら世の中に犯罪や貧富の差が起きるはずも無いだろ?
正常と言うことは事故不具合なく動くということなんだ。不具合の無い世界なんて、皆が皆同じ顔をしているようで、吐き気がするね」
 狂った世界の狂った歯車。もうこの世界は僕らには治せない。壊れたおもちゃは自分では治せないんだ。
だったら、どうせなら粉々に粉砕して跡形もなくしてやればいい。そうすれば狂っていたなんて事実は意味をなくしてしまうんだから。
「どうしてこんなことをするんだよ!」
「出来杉君は頭が良いと思っていたけれど、実は大馬鹿なんだね」
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:09:16.19 ID:H2Erqg5W0
 のび太は薄ら笑いを浮かべると出来杉君へゆっくりと歩み寄る。出来杉君は足が地に根を張ってしまったように動くことが出来ない。
蛇に睨まれた蛙。蛙は蛇に一口で飲み込まれてしまう。蛙は蛇には勝てない。逃げるしかないが逃げることも出来ない。
生命の危機。脳内を走り回る今までの人生。走馬灯という奴だ。
「僕が破壊する理由は一つしかないよ」
 人差し指を出来杉君の右目へと当てる。
「必要ないから」
 そういってのび太は人差し指を思い切り、まぶたの上から突き刺した。
クチュリと音を出し、白っぽい液体を出して瞳は貫かれた。激痛、鈍痛。痛みには変わりない。
視界が急に狭くなった。当たり前だ。片方なくなったのだから。
「あっはは! いい音!」
「ああぁあ! 眼がぁ、眼がぁあ!」
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:10:22.56 ID:H2Erqg5W0
 つぶれた瞳を押さえ、出来杉はのた打ち回る。まるで水上げされて、息絶えそうな魚だ。
正常な呼吸が出来ないだろ。脈が速くなり、心臓が痛いくらいに血液を体中へと送り込む。
「さ、もう遊んでいる時間は無いんだよね。この世界は無駄に広いからさ」
 出来杉君の胸へと人差し指を突きたてる。このまま力を入れれば心臓を一突きだ。
今は血流が早いから、直ぐに出血多量で死ぬだろう。
「バイバイ。出来杉く……」
「出来杉さん!」
 のび太の心臓が破裂しそうになった。激しい痛み。浮き出る脂汗。背中に張り付く寒気。そこに現れたのは……。
「しずかちゃん! 来ちゃ駄目だ!」
 出来杉君が叫ぶ。うるさい。ウルサイ。ウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイ!!
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:13:14.69 ID:7KZMs1eI0
>>51
お前は急に何を言い出すww
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:14:51.58 ID:H2Erqg5W0
>>49
すごみ



「のび太さん! なんてことをしているの!」
「し、しずか、ちゃん……」
 今一番会いたくない相手だ。この女の所為で、僕の歯車は完璧に外れてしまったんだ。この女が、この女が。
出来杉君はのび太が隙を見せたところを狙い、足を振り上げ顔を思い切り蹴り上げた。メガネが飛び、地面に落ちて割れた。
「出来杉さん!」
「逃げようしずかちゃん!」
 しずかちゃんの手を握り、走り出す出来杉君。その場にほうけているのび太。
メガネは割れたが、もしもボックスのおかげで視界は良好だ。
 視線を二人に移すと、すでに遠く離れてしまっているが、あんな距離、直ぐに追いつける。
のび太は地面を蹴り上げると、猛烈なスピードで走り出した。
視界に入る風景は解け落ちるように流れ、直ぐに出来杉君の真後ろまでやってくる。
しずかちゃんと繋いでいる手を蹴り上げると、出来杉君の腕は空高く舞い飛んだ。
血液が尾を引くように流れ、まるで旗を振っているように見える。
「ああぁああああ!」
「で、出来杉さん!」
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:16:39.52 ID:Bi+1avJbO
のび太は、いつからこんな難しいセリフを言えるようになったんだ
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:16:59.74 ID:H2Erqg5W0
 出来杉君はその場に倒れこんだ。片腕と片目をなくし、完璧な五体不満足へと化した。
腕からは血が止まらない。断面はスポンジを引き裂いたみたいに不揃いで、再び繋げることは困難だろう。
「のび太さん、こんなことをして良いと思っているの!?」
「こんなこと?」
 そのときののび太の耳に入っている全ての音は、ノイズが掛かったように聞き取りにくくなっていた。
曇ったような音ではない、ましてや聞こえないわけでもない、純粋に雑音が掛かっているのだ。
「こんなことって、いやな言い草だ」
 のび太は落ちてきた出来杉君の腕を拾うと、地面へと叩き付けた。トマトのようにベシャリと崩れ、骨が砕け飛び散る。
「こんなの、ドラちゃんが許すとでも……」
「あぁ、もういないよ。ドラえもん」
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:17:24.64 ID:yvyRFVYr0
のび太「速さが足りない!!」
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:18:24.81 ID:H2Erqg5W0
>>55
すごみ


 しずかちゃんの顔が一気に青ざめる。口が震えて、歯が音を立てる。
純真な恐怖心。そしてのび太に対する哀れみ。複雑な感情が入り乱れる。
「ドラえもんなんて、ただの人形同然さ。何の役にも立たない。道具がなければ、それこそぬいぐるみさ」
 のび太は再び出来杉君に視線を移すと、横腹に足を当てた。
「さ、サッカーボールみたいに蹴り飛ばしてやろう。僕はサッカー苦手だからね。ちゃんと飛ぶか分からないよ」
 のび太が足を振りかぶる。叫ぶしずかちゃん。人生を諦めた出来杉君。のび太は、笑いを浮かべる。
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:19:49.87 ID:H2Erqg5W0






「……あれ?」
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:20:17.06 ID:yvyRFVYr0
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:21:14.95 ID:g1Ogcbf20
ずーっと読んできて>>59で吹いたじゃねえかww
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:21:46.77 ID:H2Erqg5W0
----------------------------------ここまで厨二----------------------------------




----------------------------------ここから厨二----------------------------------
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:22:31.77 ID:H2Erqg5W0
「……あれ?」
 それはあまりにも弱々しい蹴りだった。サッカーボールを遠くへ飛ばすことすら困難な蹴りだ。
まるで、元ののび太に戻ってしまったかのように。
「あれ、どうして? どうしたんだ?」
 何が起こったかわからない。突然自分が弱々しくなってしまった。どんなに蹴っても、出来杉君は吹っ飛ばない。それどころか、微動だにしない。
 視界が少しぼやけている。めがねは、割れてしまったんだっけ。あれ、ぼやけている。
「……間に合ったみたいね」
 後ろから誰かが声をかけてきた。どこかで聞いた声だ。
 後ろを振り向くと、そこには一人の少女がたっていた。
「のび太さん。あなたの思い通りには行かないわ」
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:22:38.02 ID:Ai6+SHosO
おせーよチンカス
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:23:54.52 ID:H2Erqg5W0
>>64
.           / ̄ ̄ ̄`‐- 、
            / /    ヽ   \
        ノ , '/  '   ヽ   、  ヽ
        〃  {八人  八ハ人ハ l .|
        {ハ人{`レリ Vヽノリ| l   リ ・・・ごめんなさい
         从 リ●   ● 从|ノハリ
            |ヘ⊃ __ ⊂⊃| |/
          レ/⌒l,、 _  ,イァレ
.           /  /::|三/:://  ヽ
.           |  l ヾ∨:::/ ヒ::::彡,




 黄色いワンピースに赤いリボンの少女がのび太をまっすぐと睨みつける。年は中学生くらいか、まだ幼顔が残っている。
「もしもボックスはしまっておいたわ。もうあなたは普通の人間」
 少女は呆れた笑いを浮かべている。乾いた、人を見下す笑顔だ。その笑顔がのび太の心の中をかき乱す。屈辱だ。
「おまえ、何?」
 なるべく平静を装っておかないと、相手に負けてしまう。なるべくなめられないようにしなければ。さっきまで体の中に潜んでいた力を感じることが出来ない
もしかしたら、本当にもしもボックスをしまわれたのかもしれない。けれど、相手はただの人間のはずだ。
「私のお兄ちゃんも今もう直ぐここに来るはずよ。その時まで、あなたにいいことを教えてあげる」
 人差し指をいじりながら少女は話を進める。人差し指の付け根には銀色の飾り気が全く無い指輪がはまっている。
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:24:33.17 ID:H2Erqg5W0
「未来について、知りたいとは思わない?」
 未来。その言葉にのび太は大きく反応した。自分の未来は、自分ではもう治せないくらいに壊してしまっている。
もう治す気もしない。治せる気もしない。この年齢だけれど、もうすでに三人とドラえもんを破壊している。そんな僕に未来?
僕はもう直らないよ。そんな話に意味なんて無い。
「時間は有限といわれているけれど、それは生きている動植物たちにだけ存在する概念。
それが命の無いものにとっては無限であって、特に気にするほどのものでもないのよ」
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:25:09.36 ID:H2Erqg5W0
 時は金なり。そんな言葉があるけれど、それは事実だ。過ぎた時は戻らないし、一度やってしまったことは取り繕うことは出来ない。
人間や動物、生きるもの全てにとって時は命の長さに比例している。命が減れば、それと一緒に時も減り始める。
 それは未来に繋がる道の一つ。時がある限り、未来や過去は一身について来る。
「たとえば、同じ日を何度も行き来すれば、時間という概念はどうなると思う?
それが生物ならなんら変わらないけれど、生の無い者は永遠と同じ時を過ごすことになるの」
 言っている意味がわからない。そもそも生物でないものが同じ日を行き来して、時間の概念がなくなるということ自体が有り得ないことである。有り得ないことであるはずだった。
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:26:39.47 ID:H2Erqg5W0
「あ、……タイムマシン……」
 気づいてしまった。僕の周りは普通では考えられない事が起こっている。
ある日その非日常は机の引き出しから現れた。今までの常識や日常を突き破り、現れた。あの、ドラえもんとかいう非日常が。
「君は、いったい……」
「お兄ちゃんが、もう直ぐ来るよ」
「ドラミちゃん!」
 しずかちゃんが叫ぶ。そうだ。この声、この服の色やリボンの色。確かにドラミといえばそれに近いものがある。
じゃあ、こいつは今何を言っているんだ。タイムマシンを使って有限の時間を無限にする。いや、無限の時間が未来にどう繋がるかだ。
僕ら生物に無限の時間は有り得ない。ただ、こいつらならあるいは有り得てしまうことなのかもしれない。
 たとえば、今日という日と未来の今日。この二日間を行き来していれば、ドラえもんたちは定期的なメンテナンスで無限的な時間を過ごすことが出来るかもしれない。
 その同じ日を何度も体験しているわけだから、危険を冒すようなことも無いだろうし、どう過ごせば壊れないで過ごせるかも分かるんじゃないか?
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:27:53.37 ID:HDnRBCDH0
この後ちゃんとドラミも吹き飛ばしてくれるんだよな?
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:29:26.45 ID:MnERAyG60
ドグォドグォ
ウゲァウゲァ まだー?
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:29:38.40 ID:H2Erqg5W0
「お兄ちゃんは、何度もあなたを止めようといたのよ」
「ドラミちゃんよね!」
「そ。私はドラミ。今日はのび太さんを止めるためにこの人形のボディを使っているけれど」
 しずかちゃんはドラミちゃんが来たことによって安心した表情になっている。出来杉君は痛みで気絶しているし。
クソッ! 完璧に不利な状況だ。もしもボックスを家に置いたままにしておいたのがまずかった。未来から来たドラミだ。
なぜ人形になっているのかは正直よく分からないが、最悪だ。さっきドラミが言ったじゃないか。お兄ちゃんがもう直ぐ来るって。
「のび太さん。あなたは何度も同じことをしてきた。そして、何度も同じことを繰り返す。
未来は変えることが出来るはずなのに、私とお兄ちゃんに十分な力が無いせいで同じことを繰り返している。
けれど、もう直ぐ。少しずつ変わってきているもの。ちゃんと未来は開けるわ」
 何度も、僕が同じことをしてきた? 何言っているんだこいつは。意味がわからない。
勝手に自分で話を進めるな。独走なんてするんじゃない。どうして皆僕を置いて走っていってしまうんだ。
どうして僕には未来を変える十分な力が無いんだ。どうして僕は自分を変えることすら出来ないんだ。
 眼球が痙攣している。震える視界の中でドラミちゃんが突っ立っている。しずかちゃんは地べたに座り込んだままだ。
その傍には出来杉君。あぁ、しずかちゃんは出来杉君から離れない。僕じゃ駄目なのか。僕じゃ、僕じゃ駄目なんだ。


「僕じゃ、駄目なのか……」
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:30:56.89 ID:H2Erqg5W0
のび太は両の手をポケットにねじ込んだ。ドラミはその様子をじっと見ているが、僕のする行動が読めないらしい。
チャンスだ。お前らに見せてやる。僕の唯一の得意分野だ。人に誇れる部分だ!
のび太はポケットからすばやく手を取り出すと、軽く手を前へ突き出し、すべての指先に付けられた空気ピストルをドラミちゃんへと向けた。
「空気ピストル!」
 ドラミちゃんがそれを確認するのは、決して遅くは無かったが、それよりも先にピストルが発砲された。のび太の特技である、射的。
超高速で突き進む小さな乱気流の弾丸。鋭く尖った槍のように、ドラミちゃんの体へと衝突する。
「キャアァア!」
 ドラミちゃんの体は後ろへと弾けとんだ。しかし壊れちゃいない。成る程。人形のボディはあの丸い体とは違うらしい。
「また、少しだけ変わった……」
「少し? 何も変わっちゃいないよ、ドラミちゃん。僕は変わらない。変われないんだ」
「いえ……変わっているわ。前はこんな攻撃をしなかったもの」
「前?」
 ドラミちゃんの記憶がおかしいのか、僕の記憶がおかしいのか。もっとも僕の頭の中はすでにおかしい状態だ。
ガチャガチャ歯車のきしむ音が聞こえる。何か詰まったか、噛み合わせが合わなくなったか。
どっちにしても、ぐったりとしてしまっているドラミちゃんにトドメを刺すだけだ。
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:31:42.35 ID:Ai6+SHosO
はやく沙都子だせや
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:32:19.75 ID:H2Erqg5W0
「じゃあね。バイバイドラミちゃん」
「ドラミちゃん!」
 ドラミちゃんにピストルを向けた瞬間だった。
目の前がはさみでポッカリくりぬかれたみたいに、切り取られてしまったかのように、真っ黒になった。真っ黒に影が落ちた。
 その影は空間に綺麗に開いていて、中からは寒気があふれてくる。これは、穴だ。
「お兄ちゃん!」
「ドラちゃん!」
 中からは真っ青の腕が伸びてきた。それでも手は真っ白で、妙に筋肉質だ。
聞こえてくる虎の鳴き声のような唸り。穴から突き出される頑丈な足。
姿を現したのは、面白くもおかしい、八頭身で筋肉質のドラえもんだ。
 けれど顔だけ見ていればモンスターと変わらないくらいに牙をむき出しにしている。
ドラえもんはネコ型ロボット。なるほど。虎の表情だ。
「ドラえ……もん」
「のび太君。未来を一緒に変えよう」
 ドラえもんは確かに破壊したはずだった。
けれど、もしドラえもんがこうなることを知っていたなら、ダミーを置いておいたかメモリのバックアップを取っていたかもしれない。
 ああ、そういうことか。何度も止めようとしたっていうのはこういうことか。
つまり、ドラえもんは何度もこの『今日』を体験しているんだ。何度も、僕が同じように壊れてしまっているのを見ているんだ。
それを何度も止めようとしていたけれど、結局は今のところうまくいっていないらしい。
 だって、僕はすでに壊れてしまっているから。
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:33:33.38 ID:H2Erqg5W0
「のび太君。もう少しなんだ。もう少しなんだよ」
 ドラえもんはゆっくり近づいてくる。優しい声とは裏腹に、野生の殺意をむき出しにしている。
「以前、一番最初ののび太君はもっと酷かったんだから。今はまだましな行動を起こしている。
少しずつだけれど、未来を変えているんだよ」
 少しずつ未来は変わっている。それが本当だとしたら、まだ望みはあるのかもしれない。
けれど今の僕には無理だ。何せもうこの世界のピースを壊してしまっている。もう直すことが出来ない。
修復不可能の世界を作り上げてしまったんだ。
 ドラえもんの殺意に足が崩れ落ちそうだ。まるで足が言う事を聞かない。
この世界の僕はきっともう不要物なんだ。
ドラえもんは過去にさかのぼり、再び僕と生活を共にし、僕の未来を作っていくんだ。
 今まで何度も失敗していたんだろう。それを教訓にして、少しずつ未来を変えていたんだ。
僕は知らない内に助けられていたんだ。きっとその事を、前の僕も気がついていなかった。
未来が良い方向へ向かうなら、この次の僕はもう少し良い未来へと足を向けているかもしれない。
「でも、ドラえもん。僕はもう駄目だよ」
「解ってるよ、のび太君」
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:35:06.69 ID:H2Erqg5W0
 僕は思い切り足に力を込めた。後方へ飛びのき、ドラえもんとの距離を開けるが、ドラえもんも素早く行動を起こした。
僕の後を直ぐに追い、距離を詰めてきた。空気ピストルの全てを撃ち、ドラえもんの腹部へとダメージを与える。
映画の中で戦車に銃弾を当てるみたいに、硬い金属音が鳴り響く。
 ドラえもんは銃弾に物動じせず、そのまま腕を振りかぶり僕にラリアットを喰らわせる形となった。
その威力は凄まじく、激しく重心を崩し、軽く吹き飛んでしまう。地面へと倒れこんだ僕をドラえもんは直ぐに持ち上げた。
片手だ。一体ドラえもんはどんな凄いボディを使っているんだ。まるでモンスターだ。
 そんな状態でも僕は何度もピストルを打ち込んだ。激しい金属音の連続。
しずかちゃんは恐怖に顔を引きつらせている。ドラミちゃんはそれを楽しそうに見ている。
もしかしたら、ドラミちゃんも壊れているのかもしれないと思ったけれど、僕の体は宙ぶらりんなままでどうしようもなかった。
 塀へと叩きつけられ、僕の首を締め付けるドラえもん。頚動脈の圧迫。うまく出来ない呼吸。
頭が膨らんでいくような感覚がする。ボーっとしてしまう。唾液を飲み込むことが出来ない。声が出ない。ピストルの銃弾は全く効果が無い。
「のび太君。君の未来は、きっと素敵なものになるから」
 もう駄目だ。そんな考えが頭の中に浮かび上がった。僕の人生はここで幕を引く。
未来へと続く架け橋をぶち壊す。インストール中のデータを強制的に中断させる。心音がやけに大きい。
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:35:36.39 ID:H2Erqg5W0
 流れ行く走馬灯の中に、僕は自分の姿を見た。
何も知らずに楽しそうに走り回る自分。
テストの点が悪くて怒られている自分。
裏山で遊んだ時間。
恐竜のピー助。
古代帝国を築いたイチ。
雲の王国で環境について考えているキーボー。
怖かったけれど、優しかったママ。
暴力的だったけれど、いざという時は頼りになっていたジャイアン。
なんだかんだ嫌味を言うけれど、仲間思いのスネ夫。
誰にでも優しく、頭のいい出来杉。
僕の大好きなしずかちゃん。
 僕のわがままを聞いてくれて、いつも助けてくれたドラえもん。
 
 そして。
気味が悪いくらいに人生を楽しんでいる僕。
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:36:13.34 ID:qm7YLyIB0
のび犬には期待してる。
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:36:18.40 ID:HW/lcVXF0
パパキングカワイソス
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:36:49.21 ID:H2Erqg5W0

「……ドラ……え……もん」
 僕は最後の力を振り絞って声を出した。口が回っているかどうか、よく分からない。
「あのさ……僕の未来は……変わるかな?」
 もう周りの言葉も、視界も、すべてが真っ暗で、無音に近い状態だ。何も見えないし何も聞こえない。
ただ、ドラえもんの手の感触だけが痛いくらいに伝わってくる。闇に落ちていく。空に上っていく。そんな感覚だ。
体中の神経が麻痺したみたいで、温かい海の中に浮かんでいるような浮遊感。決して気分が悪いものではない。むしろ心地よい。
これが、死ぬ瞬間。
 ドラえもんが何て答えたかは解らないけれど、ドラえもんが言ってくれる言葉は手に取るように解る気がするんだ。
そうか。じゃぁ、またがんばってくれる?のび太は空気ピストルを自分のコメカミに当てた。そして、死をかみ締める。
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:38:02.27 ID:H2Erqg5W0


 銃声が響き、世界が終わった。
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:39:16.98 ID:Bi+1avJbO
めでたし、めでたし
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:39:26.40 ID:H2Erqg5W0

 元旦。家の前では女の子たちが羽子板なんかをしている。こんな寒い中、よく遊んでいられるよ。
僕は家の中であったかくして漫画本を読んでいればそれでよい。勉強? めんどくさいしね。きらいだし。
それにお正月くらい、勉強を休んでもいいと思うんだ。いつも休んでいるけれど。
 僕は床へ寝転んだ。こういうけだるい日は昼寝が一番。あ、今日は親戚のおじさんが来るんだ。
その後はおばさんの家へ。お年玉、いくらもらえるかな。おじさんが来るまで寝ていよう。

 ガラ!

 急に机の引き出しが開いた。突然の物音にびっくりして飛び起きた僕は、直ぐに中を覗き込んだ。
怖いくらいに真っ暗で、落ちたら帰ってこれなさそうだ。
「いったい、なんでこんなも……」
「バア!」
「うわあ!」
 突然引き出しの中から真っ青な物体が飛び出てきた。そいつは床へ降りると、妙な足音を立てて、僕の方へ歩いてくる。
「君が、野比のび太君だね?」
「そ、そうだけれど、君は?」
 青い物体はにっこりと笑い、ヒゲを揺らしてしゃべり始めた。
「僕ドラえもん。22世紀から来た、ネコ型ロボットさ!」

 そのネコ型ロボットは、妙に筋肉質だった。




おわり
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:39:41.58 ID:H2Erqg5W0
>>82
そうだね。
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:40:35.48 ID:kdHlq2lR0
えっ終わり!!
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:40:53.02 ID:qm7YLyIB0
ちょwwのび犬はやってくれると思ったのに
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:40:58.70 ID:Ai6+SHosO
しょうもないわ
時間の無駄
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:41:21.31 ID:H2Erqg5W0
>>2のAA、使いまわしても良いんだよね。
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:41:25.65 ID:HDnRBCDH0
まだしずかも出来杉も殺してないのに終わり?
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:41:51.36 ID:kdHlq2lR0
せめて未来変える回だけは書いてくれい
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:42:01.47 ID:DqXkRZXT0
>>83
羽子板してるのってジャイ子と誰だっけ?
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:42:55.57 ID:H2Erqg5W0
>>90
未来を変えるのって、すごく勇気とか、時間とか、必要だと思うんだ。彼らの世界は。
変わるとしても、のび犬くんは変わっていることに気づかないから。
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:43:17.72 ID:uvkgce8d0
解説頼む
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:43:58.54 ID:H2Erqg5W0
>>93
ループ
少しずつ
のび太更正
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:45:52.01 ID:UMz/3lmgO
読み終えた。
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:46:29.16 ID:H2Erqg5W0
>>91
だれだっけ。
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:46:57.74 ID:Bi+1avJbO
この事件を思い出した

【埼玉】「何見てんだよ!」 大学生の男性、傘で目を突かれ重体 犯人の男は逃走★4
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1184518424/
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:47:19.86 ID:4vu8JsMQO
古代帝国を築いたイチの所で思い出して泣いた
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:48:02.65 ID:HW/lcVXF0
>>96
しずか
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:48:09.95 ID:H2Erqg5W0
           ,.,,,.--;;,.、
          ,.-':::::::::::::::::::\
         j';;:::::::::::::::::::::::::::::ス
        l':::::r',l,.,っ:;-;:::;:(゙ 、;、
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        目がぁーーーー!
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:48:21.96 ID:du5P67kaO
セワシくんも一緒にやってくるはずだが
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:49:02.72 ID:g1Ogcbf20
面白いコンセプトだな。
webで読む短編として読める部類だったのは僥倖。
まぁ、狂気ENDも読んでみたかったけど。
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:49:47.26 ID:H2Erqg5W0
うわ100だ。


>>97
ガクブル。
>>98
イチ……。
>>99
あー、だっけ? 何気に仲いいのね。
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:51:38.00 ID:qm7YLyIB0
狂気ENDだせよ
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:53:30.99 ID:H2Erqg5W0
>>101
セワシ君はワンテンポ遅れてちゃったんだよ。きっと。
>>102
狂気エンドかー。

>>104
狂気エンドかー……。
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:54:12.31 ID:yvyRFVYr0
結局ドラえもんは何なの
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:54:13.16 ID:HDnRBCDH0
ドラえもんがいなけりゃ、のび太が超人的な力で暴れることもないんだけどな。
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:55:02.76 ID:+yYK2lCd0
なんというループもの
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:55:17.47 ID:7CKTpRRxO
つまんね
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 02:57:35.38 ID:G43wkUaHO
  |
  | ∧         ∧
  |/ ヽ        ./ ∧
  |   `、     /   ∧
  |      ̄ ̄ ̄    ヽ
  | ̄7月17日火曜日 ̄)
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.\
  |ヽ-=・=-′ ヽ-=・=-   /
  |::    \___/    /   こにちわ、パットの弟のケヴィンです!
  |::::::::   \/     /
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:00:04.89 ID:H2Erqg5W0
>>106
ドラちゃんはセワシ君の犬。

>>107
そこはセワシ君だもん。
きっといなかったら精神病院とか。

>>108
\(=ω=)/

>>109
そっか……。
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:00:32.53 ID:H2Erqg5W0
>>110
こんにちは。
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:01:24.70 ID:G6wvaDea0
楽しめたよ乙
でもノート写す時間なくなったから死んでくれ
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:03:04.14 ID:H2Erqg5W0
>>113
逆に考えるんだ。
写すべきものがノートだったt

ねえな。ごめんね。
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:03:43.18 ID:CmVxpENuO
肉欲企画の方が1億倍面白い
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:03:46.27 ID:AylHfQRZO
非常に興味深い内容だった
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:05:16.77 ID:ptRYgGrkO
なかなか深い話だったな、おつかれ
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:05:43.83 ID:H2Erqg5W0
>>115
ぐぐってきます。

>>116
ありがとうございます。
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:05:48.59 ID:A0KtVPsoO
おもしろかった乙

でも、バッドエンドを繰り返してたならセワシ君は産まれてないんじゃない?
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:06:54.07 ID:CmVxpENuO
勉強してこい。
もう書くの嫌になるから
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:09:10.94 ID:H2Erqg5W0
>>119
いつかきっと……!!

>>120
勉強はする。書くのもいやにならない。
そんな自分が理想です。
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:11:01.64 ID:UMz/3lmgO
>>1
さっきから対応簡素じゃね?
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:12:16.54 ID:A0KtVPsoO
ああ、なるほど。
最終的にハッピーエンドになって
その時に産まれたセワシがドラエモン送りこんできたってことか…?
深いなw
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:12:18.82 ID:H2Erqg5W0
>>122
そんなことないよ。
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:13:05.07 ID:CmVxpENuO
とりあえず肉欲企画読んでみろよ。
それで圧倒的な差を感じられなかったら才能ない。
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:14:05.47 ID:H2Erqg5W0
>>125
いまよんでます。
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:19:02.16 ID:H2Erqg5W0
おもしろいですね。にくよくさん。
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:22:59.47 ID:H2Erqg5W0
>>123
そうそう。
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:23:57.79 ID:lacSvcFuO
道具悪用して他人の未来捻曲げたてらタイムパトロールとかが来るから結局無駄
とつまらないマジレス
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:24:20.95 ID:CmVxpENuO
君の書くものは一人よがり。
オナニー。
君しか面白くないわけ。
作家のスタートラインにも立ててない。
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:28:04.97 ID:tKilcXRO0
このスレの携帯率に噴いた
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:28:16.23 ID:H2Erqg5W0
>>129
マジ疑問なんだけど、タイムパトロールってどうやって時間を監視してるんだろうね?
時間は枝分かれして、さまざまな可能性に分岐すると思ってた。一本なのかな?
道は一本だけなのかな?

>>130
すごくありがたい言葉。ありがとうございます。
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:28:19.13 ID:ikp/z8Zj0
>>130
変なところで思考停止してるね。
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:29:51.60 ID:H2Erqg5W0
>>131
ホントだ、今見てみたけど、多いね。

>>133
(´・ω・`)?
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:31:58.28 ID:ikp/z8Zj0
うわ、こっちに誤爆してたか。スマネ
上のはスルーしてくれ

結構面白かったよ。乙
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:33:17.43 ID:UMz/3lmgO
>>1は男?女?
それによって俺のハァハァが変わる。
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:35:43.42 ID:H2Erqg5W0
>>135
ありがとうございます///

>>136
対応変えられたくないから、どっちでも良いじゃないと言う。
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:37:21.80 ID:ERAtXSLs0
うん、ひぐらし好きの俺はこういうの好きだが
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:37:53.90 ID:UMz/3lmgO
なんか他ないの?
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:40:29.77 ID:H2Erqg5W0
>>138
ありがとう。
ひぐらしって、結構前からあったよね?
なんで最近色んなところで見かけるようになったのかな。


>>139
PCに眠ってるのがあったりなかったり。気持ち悪いのが。
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:42:39.53 ID:UMz/3lmgO
気持悪いのうp
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:45:31.50 ID:H2Erqg5W0
>>141
きもちわるいよ?
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:49:31.37 ID:H2Erqg5W0
----------------------------------ここまで書き込みあり----------------------------------




----------------------------------ここから書き込みなし----------------------------------
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:50:11.17 ID:7qGhMjkv0
ガチ恋愛小説なドラえもんか
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:50:57.20 ID:kdHlq2lR0
よし気持ち悪いのこい
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:53:54.43 ID:H2Erqg5W0
書き込みなしって言っただろうに……。

ドラじゃないのとドラどっちがいいの?
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:55:34.17 ID:kdHlq2lR0
あえて対抗してドラで
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 03:57:34.89 ID:H2Erqg5W0
鬼だ。鬼がいらっしゃる。

まってて。
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:03:05.13 ID:H2Erqg5W0
あったけど、まじうp?
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:04:23.63 ID:kdHlq2lR0
あったりめえよ!!
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:07:23.08 ID:qm7YLyIB0
ごめんなさい、のび太さん私・・・男なの
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:07:36.72 ID:H2Erqg5W0
さぁ、死にたくなってまいりました。
最初に言い訳。多分酔って書いた。学生時代の黒歴史。
じゃぁ、投下する。
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:09:46.00 ID:H2Erqg5W0
>>151
ウホッ



「キャー! のび太さんのエッチィ!」
 体に襲い掛かる熱湯にもくじけず、のび太は一歩、一歩とゆっくり前進する。
体中に張り付く湿気。気をつけなければ直ぐに滑ってしまいそうな足元。そして裸状態のしずかちゃん。
 のび太。懲りずに風呂場に乱入。
「違うんだしずかちゃん! ホントに偶然で・・・」
「いいから出て行ってよー!」
 再び被さる熱湯。もう駄目だ。今日はこのくらいにしよう。
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:10:40.15 ID:H2Erqg5W0

「お帰りのび太君」
 どこでもドアで風呂場から脱出すると、待っていたのは顔をニヤ付かせたドラえもんだ。
手にはメモ帳と鉛筆。そして妙にテンションが高いようにも見える。
 風呂場との出入り口、どこでもドアをしまい込み、早速といった感じでドラえもんはのび太に急接近する。
「それで、どんな感じで?」
「いや、その……」
「具体的には?」
「な、なんつうの? フ、ファンジー?」
 のび太の言葉を一字一句漏らさぬようにドラえもんはすばやくペンを動かす。
 のび太は体がぐっしょりと濡れているにもかかわらず、畳の上で正座して話を続ける。畳に悪い。カビが生える。
155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:11:22.18 ID:H2Erqg5W0
「それにしても、そろそろヤバイよドラえもん」
「まだ、まだ大丈夫だって!」
「でも僕、最近学校でしずかちゃんと会話をしていないんだ」
「大丈夫。まだいける。ギリ!」
 すでにアウトとは誰も言ってくれない。
この二人、毎日同じ時間にどこでもドアを使ってしずかちゃんの入浴シーンを拝むという破廉恥極まりない、
むしろ犯罪的な行為をしているのである。今日はどこでもドア。昨日は通り抜けフープ。一昨日はタイムマシン。
もう覗きレベルではありません。
「じゃぁよ、のび太とりあえずジュース買って来いよ」
「あれ、僕パシリ?」
「ったりまえだろ? 誰のおかげで毎日メスの裸見てるんだよ?」
「ドラえもん、言葉に気をつけようね」
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:11:48.03 ID:GzkGUBNc0
元々がバッドエンドならセワシはうまれてないはず。
というか、セワシがいなきゃバッドエンドにはならない。
あ、のびたジャイ子結婚→セワシドラエモン送り出す→バッドエンドになる→セワシ誕生からループか。

んでも、いちいちドラエモンがきたところからやり直す必要がない。
それ以前の問題として、セワシタイムパトロールに捕まるよね。

原作自体がセワシは必ず捕まるフラグ立ってるけどw
157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:12:04.88 ID:kdHlq2lR0
これは気持ち悪いwwwwwwwww
158以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:12:18.26 ID:lTqMWRvoO
>>1の小説は面白くなかった
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:12:42.95 ID:H2Erqg5W0
 コーラを二つ手に持って帰り道を急いでいると、目の前にしずかちゃんが現れた。
のび太の額には嫌な汗が一瞬で浮かび上がる。
「毎日毎日、一体どういうつもりよ!」
 手に持っているコーラを落としそうになる。調子に乗りすぎたか? どうしよう。
でもドラえもんがやれって言うから、でも僕もいいもの見せてもらいまし……イヤイヤ! 違うよ!
「ホンット、のび太さんサイッテー!」
 落とした。手に持っていたコーラを足の上に落とした。しかも小指の上だ。痛い。痛くて涙が出る。心が痛い。
「絶交よ!」
 え、絶交? 絶好? あぁ、絶交。もういいよ。心が痛い。否定もできない。
うう、楽しんでいた自分が恨めしい。やっぱり女の人の裸を覗いたりするのは犯罪なんだ。悪いことをすると自分に返って来るんだ。
 しずかちゃんはそのままどこかへ去っていってしまった。のび太は震えた。
涙を流して肩を震わせ、歯を鳴らし、もう見ていてかわいそうになるくらい泣いている。でも自業自得。
「ど、ど・・・」
 こういうときののび太の行動は単純だ。でも思い出して欲しい。彼が今頼ろうとしているのは、共犯者。
「どらえも〜〜〜〜ん!!」
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:13:49.17 ID:H2Erqg5W0
のび太は走った。落としたコーラを拾うことも忘れずに、走った。
途中何度も転びそうになりながらも体勢を立て直し、これまでの自己ベストを塗り変える勢いで走った。
「おう、どうしたのび太!」
 家に着いたのび太は直ぐに自分の部屋へと入り込む。そしてドラえもんにことの説明。
「何とかしてしずかちゃんとの中を修復できないかな!!かな!!」
「出来ないこともないさ。ほら、俺未来から来たんだぜ?」
「じゃぁ、じゃぁ早く仲良くなれる道具出してよ!!」
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:15:18.44 ID:H2Erqg5W0

「いいかいのび太君。この薬を一口でも飲ませる、もしくは浴びせる、いや、塗りこむ?
とりあえずそんな感じでしずかちゃんに使えば、後はもうメスになるだけさ」
 ドラえもんが秘密のポケットから取り出したのは妙な小瓶に入った薬だった。
薬局で売っている薬のビンのような物の中に、ピンク色の液体が入っている。
 のび太はそれを丁寧に受け取り、覗き込んだり振ってみたりする。
「おっと、余計な詮索は駄目だぜのび太。その薬についての質問は無しだ」
 ドラえもんが妙に男勝りな声を出しているが、のび太はそれよりも、妖しい薬に夢中。なにこの色。明らかに大人の薬。
「いいかのび太。しずかちゃんに使用するんだ。
夕方5時に俺は空き地にいるから、その薬を使うのに成功したら空き地に呼び出すんだ。いいな?」
「は、はい……」
 妙に迫力のあるドラえもん。妙に鼻息の荒いドラえもん。
ひょっとしたら彼は故障しているのかもしれないが、今ののび太にとってはどうでもよかった。
「し、しずかちゃんと、仲良く……」
 所詮男のび太。
 家から出て、街中を歩き回る。何人もの人とすれ違うたびに、妙な罪悪感に駆られる。
これから自分のすることは、小学生の僕にとってきっと重要なことだ。何か知らないけれど、大人の階段を上っている気がする。
その僕を、皆が邪魔してきそうだ。
 のび太はおびえている。手に握ったままの小瓶を落とさぬよう、手汗を何度も拭いながらしっかりと握る。そこへ・・・。
162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:16:05.06 ID:H2Erqg5W0
「オウのび太! 元気か!?」
 ジャイアンである。のび太びっくりして小瓶を落としそうになる。と言うか落とした。
 ビンは割れなかったものの、ジャイアンの足元へと転がっていった。
幸い、ジャイアンは気づいていない。
 のび太は心の中で叫ぶ。動くなジャイアン!
彼は口にするのを必死でこらえ、平静を装おうとする。
「どうしたのび太、妙にかおが青い…って言うか緑に近いぞ?」
「へ、そ、そそそう? か、風邪かな〜? アッハハハハハ!」
 違う。風邪で顔は緑にならない。と言うか、人間顔は緑にならない。
「それに、何だか足も震えてるぞ? アスファルト削ってるし?」
「ウェ! あ、ききっと、そんな季節なんだよ?」
 疑問系。さらに、そんな季節は無い。そんな季節あったら、町中が穴だらけだ。
 のび太に平静は装えなかった。彼の小さな神経と心臓で、今の状況は打破できなかったのだ。
ちっぽけ人間のび太。
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:16:31.33 ID:qm7YLyIB0
阿部さんが現れた
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:16:59.47 ID:H2Erqg5W0
「お、何だこれ?」
 そんなのび太の願いもむなしく、ビンは発見される。いとも簡単に発見されたビンはジャイアンの手に包まれる。
「あああぁぁぁ!」
「うわ! な、何だよのび太?」
「そ、それ、それそそれれれ!」
 口が回らないのび太君のことを気にせず、ジャイアンはビンを観察する。そして、喉がなる。
「な、なに? 今の『ゴクッ』て音…」
 のび太の疑問はさておき、ジャイアン君口から涎を垂らしています。
アホ面といいますか、ご馳走を目の前にした感じです。
 ジャイアンの瞳はキラキラと輝き、まるで宝物を見つけた赤ん坊のような眼をしている。
純粋な、純粋すぎる眼だ。
165以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:17:48.39 ID:H2Erqg5W0
>>163また、またなのか!!??

 そして、
 おもむろに、
 ふたを開けて、
 飲む!

「ごっくん」
「ああああぁぁぁあぁああ!」
 のび太驚愕。ジャイアン満足。
「じゃ、ジャイアン!」
「ん、あ〜、悪い悪い。お前にも分けてやるべきだったか?」
「いりません(即答)」
 ジャイアン薬を飲んでしまった。これはまずい。
しずかちゃんに使うべきものをジャイアンに使ってしまった。このままじゃ、ジャイアンと仲良し。
「あ!」
 突然ジャイアンが叫ぶ。叫ぶと同時に体が震えた。
 ジャイアンが妙な反応を見せた時、のび太の背筋には冷たい汗が滴り落ちた。
 綺麗なジャイアン。
 ジャイアンの眼は潤んでいる。頬は紅潮し、呼吸が荒い。
「じゃ、ジャイアン?」
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:19:12.23 ID:jTTrhLdwO
綺麗なジャイアンwwwww
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:19:56.72 ID:kdHlq2lR0
きれいなジャイアンwwwwwww
どうして>>1の書くものはこうも俺の期待から逸れていくんだ・・・
168今永:2007/07/16(月) 04:20:42.82 ID:UXf06WJu0
スネ汚「もういい加減諦めろよのびた。」


ジャイアン「しずかは俺様のもんだああいひひひひひh」
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:20:51.32 ID:H2Erqg5W0
「じゃ、ジャイアン?」
「・・・・行かなくちゃ」
「ど、どこへ?」
「ドラえもんのところ」
 今のジャイアンの顔。それは、恋をした男の顔だ。どんな逆境にも耐えて、愛した人を全力で守る戦士の顔。
「ど、ドラえもんは、たぶん空き地に…」
「ありがとうのび太!」
 ジャイアンはそういって走っていった。凄いスピードで走る。商店街を走る姿は、手に入れることの出来ない何かを必死に追い求める姿に似ている。
 手に入れることが出来ないから、追い求める。追い求めることに、意味がある。その意味こそが、生きる糧。
 ジャイアンは今、生きている!
「・・・・・・・・・・・・・」
 その場に取り残されたのび太はどうすればよいのだろうか。
「あ、5時だ」
 現在時刻 5時01分27秒
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:22:01.87 ID:ihkK0YZV0
wktk
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:22:25.55 ID:H2Erqg5W0
さるさん喰らって泣きそうになった。


「やめろぉお!」
「まって〜ドラえも〜ん!」
 ドラえもんがジャイアンに追いかけられる。鹿を狩るライオンみたいだ。あ、捕まった。
「ロボットと人間でも、愛ははぐくめると思うであります隊長!」
「誰が隊長だぁ! そ、そこに触るんじゃねぇ! やめろ、やめ、やぁ!」
 ドラえもん、マジ泣き。
「ああぁあ! バッカヤロォォ!」
「ドラえもん! 俺、俺!」


おわり
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:22:40.79 ID:ZuFg3F6b0
じゃいあん  死んじゃいあ〜ん
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:23:23.60 ID:H2Erqg5W0
>>172
それせっかく本文から削除したのに、まるで私が書いたみたいじゃないか。
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:24:31.58 ID:kdHlq2lR0
>>1おつッス
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:25:13.06 ID:UMz/3lmgO
書いてあったのかよwwwww
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:26:48.73 ID:H2Erqg5W0
汚された……。もう、結婚できない。
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:28:56.95 ID:UMz/3lmgO
だから女かショタならおれが。
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:29:23.09 ID:Qj3Nm1dIO
スネ夫「しかし柊つかさの私服はダサい」
179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:31:57.18 ID:UMz/3lmgO
じゃあドラじゃないヤツうp
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:34:25.61 ID:H2Erqg5W0
>>179
もう君以外ひとおらんじゃろ。
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:36:36.03 ID:ikp/z8Zj0
│ω`) …
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:39:19.69 ID:H2Erqg5W0
>>181
ご、ごめんね。
私はどうしたらいいですか。
183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:42:22.32 ID:UMz/3lmgO
だからうp
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:43:37.90 ID:H2Erqg5W0
これ以上吐き気を催したいのでしょうか。
185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:45:11.02 ID:ikp/z8Zj0
嫌いじゃないぞ。
つーかそんなに昔のもんじゃないだろ?w
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:45:11.35 ID:x1zdBGghO
|ω・`)
187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:47:15.78 ID:H2Erqg5W0
>>185
まだ若い。きっと若い。

>>186
やめてそのAAとか>>181のAAはかわいすぐる。心をつかんで離さない。
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:50:07.46 ID:H2Erqg5W0
いいよ。もう自分だってVIPPERのはしくれ。
死んでくる。まってて。なんか投下する。
189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:54:01.26 ID:UMz/3lmgO
よし、wktk
190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:54:45.69 ID:ikp/z8Zj0
>>1の素の文面が可愛すぎる

意識朦朧
191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:56:58.78 ID:H2Erqg5W0
「手が冷たい人は、心が暖かいんだって」
 自分の手が冷たいのは冷え性なんかでは無く、心が温かいから仕方ないのだと言って、沙織は笑う。
コタツに深く体を潜らせ、顔だけ出してのほほんと、冬の冷たさがゆっくりと部屋の中に侵入する今、
沙織はコタツから出る気なんて小さな雪一粒ほども無かった。
「灯油はまだ?」
「明日仕送りが入るから待っていなさい」
「電気代は払えるのに?」
「電気代は月末に引き落としなの」
192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 04:57:50.61 ID:H2Erqg5W0
 本来ならついさっきまで、コタツに潜っていたのは僕自身だったのに、今ではすっかり沙織の甲羅になってしまっている。
それはつまり、体の一部、という事で。僕はというもの、住処を奪われたヤドカリみたいで、布団を新しい住処として、まだ冷える布団の中体を丸めて震えている。
「返してください」
「灯油買って着たら良いよ」
 改めて確認しておこう。ここは僕の部屋だ。
このように僕の部屋に突然遊びに着て、コタツを奪って灯油を買ってきなさいなんていう娘が、心温かいなんて筈が無い。
今僕が入っている布団の隅のほうみたいに、ひんやりとして冷たいに決まっている。そう決め付けてやろう。
193さるさんくらうー:2007/07/16(月) 04:58:53.40 ID:H2Erqg5W0
 テレビの中ではタモリが「今日また一段と寒いですね」なんて言っている。
それにあわせて沙織は「そうですねー」って。まるで我が家だ。いや、僕の部屋だ。彼女の部屋ではない。
「お、これ新作?」
「違う、旧作。新作はそっち」
「えっと、スラッシュ?」
 テレビの前に放置していたゲームのパッケージを、服の袖に手を包みながら掴み取る。
布製品に包まれた手では旨く持てないらしく、何度かゲームのパッケージを手から滑り落とす。
「とって」
「やだ」
 頬を膨らませながら「いいもんいいもん、いいともー」と訳の解らない愚痴を零し、
ゲームのパッケージをゆっくりと自分のところへ引き寄せる。袖から手を出し、パッケージを開く。
中の説明書に目を通し、直ぐに飽きたのかコタツの上に放り投げる。
194さるさんくらうー:2007/07/16(月) 05:01:43.09 ID:H2Erqg5W0
「さーむーいー!!」
「コタツに入っていて何を言うか」
 再び服の袖の中に手を避難させ、コタツの中へ退却。また、コタツから顔だけ出た状態の妖怪コタツ女の出現。
小さな声で灯油とブツブツ繰り返しているのを、僕は聞き逃さない。
「……しょうがないなぁ」
 布団から出て、コタツの方へ歩み寄る。コタツに近づくと沙織は、入れませんなんて目で訴えかけてくる。
そんな沙織の縄張り防衛術を無視して、沙織の隣に無理矢理押し入る。
この隣というのは、つまり正方形の一辺、沙織の居る辺の隣辺という事ではなく、真に沙織の隣、である。
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:02:34.90 ID:H2Erqg5W0
「ちょっと、せまーいよ」
 確かに、狭かった。去年の冬に買った小さなコタツの一辺に、
成人間近の人間二人が入るとなれば、なるほど狭かった。
それでも僕は沙織の体を押しのけ、コタツの中に入り込む。
体の小さな沙織がその体を丸めてやっと納まるほどのコタツ。
僕は体を丸めることなんて出来ず、狭くて入りきらない足は、隣の辺から出してやった。
「うわ、さみぃ」
「せーまーいー」
「我慢しろ」
 コタツの中でもぞもぞと僕を追い出そうと体をゆする沙織の手を掴み、袖から出して、僕は優しく握った。
「こっちの方が、袖に入れるより暖かいんじゃねぇの?」
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:03:42.65 ID:H2Erqg5W0
 コタツの中に溜まっていた暖かな空気は、僕が出した両足と掛け布団の間から、ふわりと逃げて行ってしまった。
それでも沙織は、手を握り返してくれた。
「……暖かいかも」
「だろ?」
「でもさ、手が暖かいと、心は冷たいんだよ!!」
「心の冷たい人は、人の手を握りません」
 しばらく灯油を買わなくても良いかもしれない。コタツの中で、僕はそう思っていた。
「いいともー!!」
「せっかく良いムード作ろうとしているんだから、静かにしてなさい」
「恥ずかしいからヤダー!!」
 全く、沙織は子どもなのだ。
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:04:05.17 ID:H2Erqg5W0
これはこれでおわりだよ。
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:06:18.87 ID:ikp/z8Zj0
実にいい感じだ。
しかしこの時間のこのテンションで見るには・・・俺には毒だった

空が清々しい
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:07:21.26 ID:H2Erqg5W0
つづきがあるよ。
200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:08:47.78 ID:G6wvaDea0
寝るわ乙
201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:09:17.30 ID:H2Erqg5W0
おやすみー
202以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:09:43.06 ID:ikp/z8Zj0
見届けてから死ぬことにする。
203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:11:33.96 ID:H2Erqg5W0
じゃあ投下する。
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:11:37.49 ID:x1zdBGghO
そろそろ寝たいよ…でも、それ以上に続きを見たいよ…
205以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:12:49.57 ID:H2Erqg5W0
 じっと見られる事が、こうも辛い事だとは思わなかった。
冷蔵庫のプリン、買った記憶も無いのにここにあるという事は、明らかにおかしいでは無いか。
買って置いてあった事を忘れていたのか。第三者が買って、勝手にこの冷蔵庫の中に置いておいたのか。
後者は無いだろう。悔しいが、自分はプリンを買っておいた事を忘れていたらしいという事にしておいて、
僕はその買った事を忘れてしまっていたプリンを食べていた。
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:15:09.60 ID:H2Erqg5W0
>>202>>204
(・ω・`)ヾ(・ω・`)



 いつもの如く沙織が遊びに着て、部屋に彼女を入れた途端、この娘は突然叫びだしたのだ。
「私のプリン!!」
 お前かい。第三者が買って、勝手に人の(他人の)冷蔵庫にプリンを入れるなんて、非常識極まりない。
「お前の?」
「私の!!」
「なんでここに?」
「私の冷蔵庫、いっぱいだから」
 個人的理由である。超を頭に付けて良い程の個人的理由で、我が家の冷蔵庫の中には他人様のプリンが入れられていたのである。
僕の脳はまだアルツハイマー予備軍にも手は届いていないらしい。それは、喜ばしいことである。
 頬をほんの少し膨らませ、沙織の目はじっと僕の瞳を捉えて離さなかった。
知らなかった、女性の目というのはこんなにも力強くて、こんなにも男の目を捉えて離さないなんて。全く目を離す事が出来ない。離したら、何か言われる気がする。
207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:16:18.54 ID:H2Erqg5W0
「何か言う事は無いんですか?」
 どうやら言われる前に僕の方から何かを言わなきゃいけないらしい。
「何で僕の冷蔵庫に、勝手に入れるかな」
「さっき言ったでしょ」
「そうで無くて……」
 まだ見ている。じっと見ている。止めてください。
僕は全力でその目に訴えかけたけれど、その目は明らかに許してはくれなかった。
裁判長がよく手に持っているあの木槌を、目の中に住む小さな沙織は持っていて、それを何度も叩きつけて「有罪です、有罪です」と叫んでいる。
「あのね、悪いことしたら、謝るのが普通なんだよ?」
「……他人の冷蔵庫に勝手にプリンを入れるのは悪いことですか?」
 瞳の中の沙織が叫んでいる。「有罪です、有罪です」どうやら自分が悪いなんて粉微塵も思っちゃ居ないらしい。
それは、道徳的に多大な問題があると思うのだが、大丈夫なのだろうか。
208以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:17:30.28 ID:H2Erqg5W0
「えっと、勝手に食べた事は、じゃあ謝る」
「じゃあ?」
「……ごめんなさい」
「はいよろしい」
 何一つよろしくない。よろしい事なんて何も無い。
「亀田スーパー地下の洋菓子店」
「はい?」
「ダッシュで」
 亀田スーパーなんて、地下鉄乗り継ぎで6駅。往復720円。プリンを買いに行くためだけにこの720円は高すぎやしないだろうか。
それとも僕の中の金銭的価値観が間違っているとでも言うのだろうか。沙織の目は許してはくれない。
それにしても、こうしてじっくりと沙織の目を見ることなんて無かったかもしれないと、不覚にも思ってしまった。
「ダッシュ」
 ダッシュと言われても、今は動けない。何故なら強い力で足に根をはられてしまったからだ。
根をはった本人はその強力な力に気付いていないらしく、未だじっと僕の事を見つめる。あぁ、沙織は目が大きくて、一重なんだ。
改めての確認である。
209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:17:48.71 ID:Ka6fqQth0
ttp://diary.jp.aol.com/tqny6h8d/190.html

↑おはよー!!VIPPERあいさつしよーね。
210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:19:23.04 ID:2xLyMxrX0
何このスレ?
ジャイアンアッーでわろたw
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:21:27.32 ID:UMz/3lmgO
いいよいいよ
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:21:58.44 ID:ikp/z8Zj0
なんだろうなぁ。
なんかよくわかんないけど好きだなぁ
213さるさんくらった:2007/07/16(月) 05:23:23.86 ID:H2Erqg5W0
「お前、目大きいよな」
「ん?」
「一重だな」
「え、ひ、一重だけど、え、駄目!?」
「駄目じゃないけど」
 二重にも出来るよ、なんて焦りながら言って、瞼を力強く閉じる。
瞼が閉じられた瞬間、僕を縛り付けていた強い力は突然消え去り、僕の体に開放感が現れる。
「ほら、ほら!!」
 再び見開かれる瞳。瞼の上に薄い一本の線。二重だ。
でも、その即興の二重はゆっくりと消えていって、また一重に戻る。
「あれ、もう一回、もう一回チャンスを!!」
「いや、一重でも良いんだけどさ」
「あ、そうなの?」
 そう言いながらも、再び力強く目を瞑る。そして開く。
今度は、二重にはなっていない。失敗だ。
焦って目を瞑る時間を短縮した所為で、残念二重にはならなかった。
「良いからさ、行こうよ、亀田」
「え、私も?」
「モチ」
 丸く見開かれた瞳は、僕を捕らえて離さなかった。
だから、僕もこの自分の、自慢じゃないけれど二重の目で、沙織をじっと見つめる事にした。
720円とプリンの料金は、デートに使う料金だと思えば、格安だ。



おわり
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:26:23.70 ID:UMz/3lmgO
次は?
215さるさんくらった:2007/07/16(月) 05:29:27.97 ID:H2Erqg5W0
>>214

くそ、なんて時代だ。
新しいものを出せば出すほど、人はさらに新しいものをほしがるの!?

ねむくない?
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:32:46.86 ID:UMz/3lmgO
今日休みだしね
217さるさんくらった:2007/07/16(月) 05:35:17.84 ID:H2Erqg5W0
>>216
>今日休みだしね
くそ、なんて時代なんだ。
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:36:01.45 ID:ikp/z8Zj0
乙。
なんだ普通の方が余程良いじゃないか

他のも読みたいが、2徹明けの朝にはもう限界だ…
というわけでめーるでおねがいします。
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:38:22.13 ID:H2Erqg5W0
>>218
ひぃ、メルアド。
ごめんなさい、メールはごめんなさいです。
1対1の会話が出来ないので、ごめんなさいです。
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:38:44.34 ID:H2Erqg5W0
>>218
えっと、読んでてくれて、ありがとうございます。
221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:41:59.05 ID:UMz/3lmgO
保守
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:44:57.13 ID:H2Erqg5W0
>>221
あ、あうあう……。
223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:47:24.27 ID:/bWS8pj/0
>>1の文章の表現は結構光ってる部分もあるけど、基本的に自分の文章に酔ってるな。
224以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:48:45.41 ID:ikp/z8Zj0
他の奴も見たかったんだけど…残念。
なんていうか、ここで見れなくなってしまうのはすごく勿体無い気がしてというかなんというか

もう駄目だ頭まわんねーや
まってるかんね!
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:49:02.92 ID:H2Erqg5W0
>>223
勉強になります。
226以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:50:37.90 ID:H2Erqg5W0
>>224
あわわ、そんな、そんなこと言ってもらえるなんて。
多分、このレスだけで、自分ずっと勇気持っていられる。
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:51:39.86 ID:UMz/3lmgO
保守。
だから違うの投下しろ。
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:52:05.68 ID:x1zdBGghO
眠い!眠いよー!
229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:54:45.19 ID:H2Erqg5W0

 どうやら、快感シャンプー体験とやらにはまってしまったのか、
最近の有希には甘く胸に詰るような、バラの香りが纏わり付いている。
シャンプーなんてドラッグストアにある一番安いものしか使っていない僕にとって、
シャンプーの効果や香り、洗髪力に注意して選ぶなんて事が無い。
ハーヴァルエッセンスシャンプーの香りが初めて有希の髪から漂ってきた時は、
また珍しい香水を使うものだと思っていた。
「ちがーうよぉ、シャンプーだよ、これ」
 シャンプーからこれほどの強い香りが漂うなんて知らなかった。
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:56:26.36 ID:H2Erqg5W0
あ、やっちゃった。沙織じゃなくて、有希だったのホントは。でも、某長門と名前かぶったから、変えてたんですよ。
もう一回やり直す。


 どうやら、快感シャンプー体験とやらにはまってしまったのか、
最近の沙織には甘く胸に詰るような、バラの香りが纏わり付いている。
シャンプーなんてドラッグストアにある一番安いものしか使っていない僕にとって、
シャンプーの効果や香り、洗髪力に注意して選ぶなんて事が無い。
ハーヴァルエッセンスシャンプーの香りが初めて沙織の髪から漂ってきた時は、
また珍しい香水を使うものだと思っていた。
「ちがーうよぉ、シャンプーだよ、これ」
 シャンプーからこれほどの強い香りが漂うなんて知らなかった。
231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:58:09.90 ID:H2Erqg5W0
 シャンプーからこれほどの強い香りが漂うなんて知らなかった。
床に座り、ベッドを背もたれにしてヘアカタログの雑誌を読み耽る沙織。
今度はどんな髪型にするのと聞いても、「予定は未定」と言って教えてはくれなかった。
「僕の好きな髪の毛にしてよ。あ、これ僕好きだな」
「こういう女の子が?」
「イヤイヤ、こういう髪の毛が」
 髪型を指差す僕に、皮肉を込めて、写真の女性の顔を指差す沙織。
これは良いヤキモチを妬かせる事が出来るかもしれないと思ったけれど、
話を長引かせるのも気が引けた。雑誌に指差そうと、ベッドの上から体を出すと、
沙織の髪の毛から漂う甘い香りが、不覚にも僕の鼻と心を刺激してしまうからだ。
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 05:58:37.17 ID:UMz/3lmgO
某チョウモンwwwww
233読みかた間違ってるよ。ナガモンだよ。:2007/07/16(月) 06:01:48.83 ID:H2Erqg5W0
「そのシャンプーっていくらしたの?」
「私が買った時は、300円では買えないよ」
 買う気にもなれない。
触れる気にもなれないシャンプーの値段に驚きを隠せないけれど、
またこの沙織の髪の毛から漂ってくる香りに体をつかまれてしまったのも、
悔しいけれど本当の事で。
「僕がさ、こんな香り漂わせたらモテモテですかね?」
「引きます。私ものすごく引きます」
「まぁ、女の子な匂いだもんね」
 少し悔しい、というのは秘密にしておいて、僕は沙織の髪の毛をいじって見る事にした。
「抜かないでね」
「今の半分の量にしてやろう」
 冗談交わしながら沙織の髪の毛をいじる。相変わらず、痛みの無い髪の毛だと思う。
僕の髪の毛は、染髪や脱色で痛んでしまってすべりが悪く、硬い。
沙織の髪の毛は、僕の髪の毛とは全く違って、滑り滑らかで柔らかかった。
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:02:26.84 ID:Y4/rck4q0
しずかちゃんって残酷だよな、のびたが仲間ハズレにされているのにスネオの家でゲームすんだもんな あの女
235読みかた間違ってるよ。ナガモンだよ。:2007/07/16(月) 06:03:35.81 ID:H2Erqg5W0
「おぉー、手入れしてる?」
「結構気使うんだよ」
「ストレス無いのなお前」
「いや、私ストレスは胃に来るの」
 絶対嘘だ。こんなに気ままに生きているような人間がストレスを感じるはずが無い。
雑誌を読みながら亀田スーパー地下の洋菓子店で買ってきたプリンを、スプーンで抉っていく。
「そういえばさ、子どもの髪の毛って、凄い柔らかいよな」
「解る、あれ、凄く細くて柔らかいよね。うらやましーよー」
「もう俺らのような歳じゃ、無理だな」
 沙織の髪の毛を指に巻いてみる。
何だか妙な感覚に体が震えたような気もしたけれど、口には出さない。
「凄く良い匂いするね」
「快感シャンプー体験はね、シャンプーしている本人じゃなくて、
髪の毛を見せる相手に与えるんだよ、快感」
「見せてくれるために?」
「これ以上はしゃべらなーい」
 またむくれる。
236読みかた間違ってるよ。ナガモンだよ。:2007/07/16(月) 06:04:48.82 ID:H2Erqg5W0
>>234
お風呂>>>ゲーム>>>>>>越えられない壁>>>のび犬



どうにも沙織は恥ずかしがり屋で、僕が必至に良いムードに持っていこうとしても、誤魔化してしまってうまく行かない。
強制的に持っていく方法も無い事は無いけれど、後々沙織の機嫌が悪くなるのも面倒だ。
「そのシャンプーさ、明日もってきてよ」
「え、これするの?」
 これ、と言って自分の髪の毛を手櫛で撫で下ろす。こういう仕草って、結構可愛い。
僕を見上げながら髪を撫でる沙織の姿をこのまま見ているのも悪くない。
肩に手を回し、そっと沙織を抱き抱える。
「離せよー」
 僕の手から逃げて沙織は足だけ正座の格好のまま、上半身を尺取虫みたいに床に這わせる。
また逃げる。沙織はずるいな。
「髪の毛を見せる相手に、快感を与えるんだろ?」
「女の子はそのシャンプーで快感を覚えません」
 じゃぁ駄目か。



おわり
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:09:02.43 ID:UMz/3lmgO
さあ、次は何をみせる。
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:09:25.55 ID:8Ou0DGUiO
すごく好き
239読みかた間違ってるよ。ナガモンだよ。:2007/07/16(月) 06:11:52.87 ID:H2Erqg5W0
>>237
おにぃ……。

>>238
ありがとうございます。うれしいです///
240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:14:05.79 ID:UMz/3lmgO
お兄ちゃんて呼ばれた!!
お兄ちゃんて呼ばれた!!
241読みかた間違ってるよ。ナガモンだよ。:2007/07/16(月) 06:17:19.60 ID:H2Erqg5W0
>>240
漢字で書くと、鬼ぃ……。
242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:18:18.71 ID:J6TruBIC0
黒歴史以外全部呼んで追いついちまった・・・
俺詳しいことあんまわかんないけど >>1の文いいと思う
最後の特に
243読みかた間違ってるよ。ナガモンだよ。:2007/07/16(月) 06:21:08.10 ID:H2Erqg5W0
>>242
ありがとうございます。
黒歴史は、読まないほうが良いよ。僕のために。おねがいします。
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:24:35.99 ID:UMz/3lmgO
どうした、俺はまだ元気だ。
次来いや。まさかネタ切れか?
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:27:02.69 ID:J6TruBIC0
>>243
あと、長門好きとかじゃなくて普通に有希って名前好き
だから有希がよかったけどまあどうでも良いよごめんなさい
246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:29:01.96 ID:H2Erqg5W0
>>245
有希って名前いいよね。響きが素敵だよね。すんっと通って、『き』のところであがるの。

>>244
あなたはSですね。私はMじゃないのですが。
まだ投下する必要あるなら投下する。
どうせ仕事は午後だし。
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:32:36.57 ID:H2Erqg5W0
もうスレッドタイトルが無意味化してる件。
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:34:02.16 ID:NesSeqqm0
>>245に同意

yukiさま・・・(´;ω;`)
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:35:50.75 ID:H2Erqg5W0
>>248
テキストをコピペ⇒ワード等に貼り付け⇒検索と置き換え⇒沙織→有希⇒うまー。
パソコン使おうよ、目の前にあるじゃない!! ねっ!?
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:36:29.08 ID:H2Erqg5W0
でも、有希って名前のほうが、よかったかも。変える必要なかったのかな。
251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:41:28.10 ID:ikp/z8Zj0
やっぱ気になって眠るに眠れん。
頼む、俺をたまに気の向いた時で良い、このほのかに幸せな気分に浸らせてくれ
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:41:51.80 ID:UMz/3lmgO
君に残された道は、うpだ。
いいか、これは警告だ。
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:47:11.32 ID:H2Erqg5W0
>>251
じゃぁ、もしかしたらあるかも。
だから、今は眠って。体に悪いことはしないで。お願いだから。

>>252
ぎゃぁ。
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:49:10.72 ID:H2Erqg5W0
 町から西に電車で30分のところに、小さな丘があった。
小さな丘から見る景色はあまり遠くまで見渡す事が出来ないし、夜になれば百万ドルの夜景が見れるという訳でもなさそうだ。
ただ、そこから空を見上げると、空はいつもよりも高く、広く、深く見えた。ここだ。先日死んだ愛犬のユウタは、ココで眠るべきだ。
ユウタの墓を立てる場所を探すために、僕は三日間町の近辺をくまなく探した。焼かれたユウタの骨を埋め、ユウタへの手紙と花を置く。
犬が日本語で書かれた手紙なんて読めるわけが無い。けれど、これは僕の気持だった。小さい頃から一緒の布団で寝ていたユウタに伝えたい思いは、いっぱいあった。
大好きな家族のユウタ。大好きな友達のユウタ。僕は一時間その丘で空を眺めてから、その場所を後にした。
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:50:29.81 ID:H2Erqg5W0
 それから三日後。ユウタが死んで一週間がたった。初七日のために、僕はユウタの埋まっているあの西の丘に向かった。
電車で30分。花を持って丘を上ると、そこには一人の女性がいた。ちょうど、ユウタの埋まっている所の前で、手を合わせている。
 いや、誰だ? 僕はここにユウタを埋めた事を誰にも喋っていない。そもそも、ユウタが死んだ事は、家族ぐらいしか知らない。
ユウタの体は僕が焼いたし、この丘の事は家族にも言っていない。そっと後ろから近づいたつもりだったけれど、その女性は直ぐに僕に気付いた。
「あの、何か?」
「いや、そこに……」
 僕はユウタの埋まっている所を指差すと、女性は納得したようだった。
「あぁ、お参りに、来てくれたんですか?」
 来てくれた、というのは変な表現だと思った。僕は、ユウタと一番親しいのが僕だと胸を張って言えるし、ここにユウタを埋めたのは他ならない僕だ。
彼女の事を僕は寸分も知らないし、彼女もユウタの事は知らないはずなのだ。
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:54:03.49 ID:H2Erqg5W0
「ユウタ。ユウタのために来てくれたんですよね?」
 ユウタ。違った。彼女はユウタを知っていた。けれど僕は少なくとも彼女を知らない。
彼女がユウタと会っていたという事も知らない。ユウタは外に出して鎖に繋いで飼っていたわけではなかった。
部屋の中で、自由に動き回らせていた。外に出る時は、僕が首に鎖をつけて歩いていたから、ユウタが外で誰かと会うことはない。
「あの、ユウタとは……」
「私の、恋人でした」
 恋人。酔狂な。何故犬を恋人というか。そもそも人ではない。これは、犬に日本語で手紙を書くことよりも可笑しな事だ。
僕は彼女の事に疑問を持ちながらも、ユウタに花を添えて、手を合わせる。そして、手紙は今日も持ってきた。
「読めないだろうけれど。気持だから」
 一つ呟く。すると、それに答えたのはユウタではなく、女性だった。
「ユウタだって、手紙くらい読めますよ」
「え?」
 本当に、この人はユウタの何を解っているのだろう。もしかしたら、心は伝わる、と言っているのだろうか。
そうだとしたら、何て言葉足らずなのだろう。
257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:54:34.52 ID:ikp/z8Zj0
ありがとう・・・
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:54:37.69 ID:UMz/3lmgO
お前はやるヤツだ。信じてた。
259以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:57:11.39 ID:H2Erqg5W0
「ユウタは、その花が好きだったんですか?」
「いえ、あいつは鳥の骨が好きでした」
「え? 鳥の骨なんて、固くて噛めませんよ」
「いや、犬なら大丈夫でしょう」
 すると、女性がここで始めて不思議そうな顔を見せる。
僕はずっとこの女性に対して不思議そうな表情を浮かべているつもりだったけれど。
手紙を置いて、立ち去ろうとすると、彼女は口を開いた。
「あの、ユウタ君って、犬なんですか?」
「それ以外に、何か?」
 普通の会話じゃないか。それなのに、その一言で、女性の瞳から一筋の涙が流れる。
そして手で顔を覆いながら、本当に、声を出して泣き出すのだ。
「あの、どうしたんですか?」
「違うの。違うんです。ユウタじゃないんです。ユウタなんです」
 意味がわからない。最初から関らないほうが良かったのか。彼女は泣き止まない。とりあえず、ポケットの中に押し込めてあった出会い系サイトの広告ビラの入っているポケットティッシュを彼女に手渡す。
けれど、申し訳ない事に、そのティッシュは中身が3枚程度しかなくて、直ぐに使い切られてしまった。
「私のユウタじゃ、無いんですね。あなたのユウタなんですね」
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 06:59:49.82 ID:H2Erqg5W0
「あの、大丈夫ですか?」
「すみませんでした。ほんとうに、ごめんなさい」
 彼女は泣き止んだ。空の色が、少しだけ澄んだ茜を帯びてきた。
5時。何処かからエーデルワイスのメロディーが響いてくる。5つの鐘の音とエーデルワイス。
そして鼻を啜る音。
「あなたのユウタ君だったんですね」
「一週間前に、ここに埋めました」
「私、手紙を拾ったんです。土を掘り返した跡があって、その上に、湿った手紙があったんです。これ、あなたのでしょう?」
 彼女がポケットから取り出したのは、僕の書いた手紙。
僕がここに手紙を置いてから一日程度日がたってから拾ったのか、夜露か朝露か何かで湿った跡があり、妙な凹凸を作った手紙。
彼女はその手紙を、ユウタの埋められた場所へ、そっと戻した。
「この間、死んだんです」
「その、ユウタっていう、人がですか?」
「手紙に、ユウタへって書いてあったから、あぁ、ここがユウタのお墓なんだって」
 先日発売したばかりの、マルボロのウルトラライトに火をつける。紫色の細い煙が揺らめき、オレンジの明かりの中ですっと色を染めて空と同化していく。
この人は、何て勝手な人なんだろう。
「ユウタのご両親は、私にお墓の場所を教えてくれなくて……」
「いいですよもう」
「え?」
 紫色の煙を吐き出す。エーデルワイスのメロディはもう止まっているのに、耳の中で跡を残している。
カラスの鳴き声も聞こえてきた。もう帰る時間だ。
「ユウタって人の墓でもいいですよ。どうせ、墓なんて形だけなんです」
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:01:59.92 ID:H2Erqg5W0
 心にも無い事を言った。そうでないと、この人があまりにも不憫だから。
とても勝手で、とても弱くて、とても可愛そうな人だと。結局この人は、何か、ユウタという人と繋がるための場所が欲しかっただけなんだ。
そこで見つけた僕の手紙が、彼女がこの場所だと認識させてしまった。その死んだユウタという人がどんな人だったかわからないけれど、
彼女が手を合わせて拝む時に見せていた、あの優しい笑顔を向けられる人なら、悪い人じゃなさそうだ。それに……。
「そのほうが、ユウタも、ユウタも寂しくなさそうじゃないですか?」
 靴のかかとを直して、僕は丘を降りていった。彼女は僕の最後の言葉に、また涙を流していた。
もうポケットティッシュもハンカチも無いんだ。何もすることの無いまま、僕は丘を降りる。
「あの!!」
 涙で湿った声が、僕を呼び止めた。
「また、お参りに来ますよね!?」
「……二七日に」
「一緒に、お参りしてくれますか? ユウタに。私も、ユウタ君におまいりさせてください!!」
 聞いたかい、ユウタ。僕のほかに、お前の事をお参りしてくれる人が増えたんだよ。
聞いていますか、ユウタさん。今度から僕も御参りさせていただきます。あと、ユウタが寂しく無いように、一緒に遊んでいてくれますか。
僕は彼女に手を振った。空はもう茜色。僕は駅へと向かって歩き出し、一言だけ、誰に言う訳でもなく零した。

「また、墓参りしましょう」
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:02:20.41 ID:H2Erqg5W0
これはこれでおわりだよ。
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:05:01.70 ID:UMz/3lmgO
信じてた。お前を信じてた。
264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:06:02.91 ID:DqXkRZXT0
出来杉>>>>>>>>。>。。お風呂>>>ゲーム>>>>>>越えられない壁>>>のび犬
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:07:40.12 ID:H2Erqg5W0
>>263
私はあなたを信じられなくなってきています。

>>264
あるあ……あるあるあるあるwwww
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:10:42.65 ID:UMz/3lmgO
男は度胸、女は豊胸。だろ?
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:11:30.34 ID:W9Kx5CY30
>>1の文章好きだけど、別に小ネタははさまんでもいいと思う。吹いちゃうから。
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:15:10.91 ID:H2Erqg5W0
>>266
あぁ、次はしょんべんだ。

>>267
好きって言ってくれてありがとー。
みんな、ぷふーって吹いて幸せになれば良いと思うお。
269以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:15:38.94 ID:JUwBn7LFO
いいなぁ。
270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:16:13.95 ID:FSmYSs/b0
271以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:16:47.93 ID:4XTCd/7GO
だめだ>>1がかわいすぐる
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:17:33.92 ID:7KZMs1eI0
>>1は俺の嫁
さて、次も期待してるぞ
273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:17:56.42 ID:UMz/3lmgO
さあ、人も増えた。
うpだ、
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:21:13.50 ID:eF0zq2WZ0
なにこのダークネスドラえもん
275以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:21:16.29 ID:H2Erqg5W0
>>269
ありがとうございます。

>>270
ハァハァしたほうがいいかな。

>>271
かわいいとか、ちょwww

>>272
性別おんなじだったら、大変なんだぞ。

>>273
ねー。増えたね。


ちょっとまってて。
276以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:21:38.22 ID:H2Erqg5W0
>>274
いっつ、ダークネス。
277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:22:54.85 ID:7KZMs1eI0
>>275
同じでもいいよ
278短いよー。2レスで終わるよ。:2007/07/16(月) 07:24:07.88 ID:H2Erqg5W0
 自宅喫茶店。そんな遊びを数日前から始めている。
紅茶やコーヒーは全てインスタントだし、ホットケーキだって子ども、でもホットプレートで簡単に作れるモノ。
店としての雰囲気を出すために、100円ショップで買ったクラシックCMを小ボリュームで流す。
「ホットケーキはハート型がいいな」
「うるさいなぁ。遊びに付き合ってあげているんだから文句言わないでよ」
 彼女には悪いけれど、この遊びが楽しくて毎回付き合ってもらっている。これをやるたびにふて腐れる彼女だけれど、
なんだかんだ言いながらホットケーキを作ってくれるから、可愛いなと思う。
「ちょ、ハート型に焼くって難しいよ」
「斬れば良いよ」
「やーだー。恥ずかしいー」
 インスタントコーヒーのお代わり。
角砂糖二つが僕にとってはちょうど良い。紅茶はレモンとスティック砂糖半分。
ミルクの場合は、角砂糖二本。このこだわりが、彼女にはわかってもらえない。
毎回スプーン目分量で砂糖を投入する彼女が、少しだけ信じられない。
 フライパンでホットケーキを焼く良い匂いが漂ってくる。この間に、僕は冷蔵庫からバターとメイプルシロップを取り出す。
北海道バターを使う安いこだわりも忘れてはいけない。
「やっぱり普通でいいね」
「おーい。ハートがたー」
 出されたホットケーキはまん丸の普通の形。つまらないなーと呟く僕のことなんて知らん振りして、
彼女は自分のホットケーキも焼き始める。エプロン似合ううね、なんていうと、無言になってふてくされる。
こう、キッチンに女の子がエプロンをつけて立ってくれるだけで、この部屋が華やかになった気がする。
279短いよー。2レスで終わるよ。:2007/07/16(月) 07:25:45.54 ID:H2Erqg5W0
「じゃぁ、この部屋に私が来ても華やかにはならないんだ? キッチンに立たないと駄目なんだ?」
 あ、またふてくされた。取り繕うも、聞いてくれない。焼きあがった彼女のホットケーキに、シロップを掛けるのは僕の役目だ。
もう既に自分のホットケーキには、シロップとバターをかけ終わっている。
「あ、何それー」
 彼女が僕のホットケーキを見て驚いている。
ホットケーキには、シロップで描いたハートマークと、その中心にバター。
同じく彼女のホットケーキにも、ハートマークを書いてやる。
「ちょ、恥ずかしいよこれ」
「いいじゃん。誰も見て無いって」
「あーもー……」
 頬を膨らませている様子が可愛い。早速僕は焼きあがったホットケーキを縦に切り、小さく分けて口に運ぶ。
その様子をずっと彼女が見ているんだけれど……。
「どうしたの?」
「……ハート割った……」
 どうにも、ハートマークを割ったのが気に入らなかったようで、その事を恨みがましく見ている。
「ハート割ったら駄目なのに……」
 あぁ、なるほど。だからこそ、彼女はハートマークを作らなかったのか。
中々、普段見られない彼女の可愛いところが見れた。けれど、ハートマークを割ったことがそれほどいやだったのか、
じっと僕の事を見ている。素直じゃないな。易いBGMの流れる中で、ホットケーキの香りに包まれて、僕らの僕らの喫茶店は今日も二人だけの空間だった。


おわり
280以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:27:05.98 ID:H2Erqg5W0
>>277
ξ*゚听)ξ
281以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:31:44.99 ID:7KZMs1eI0
>>280
(*^ω^)
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:31:48.64 ID:H2Erqg5W0
このスレのタイトル、『「ごめんなさい、のび太さん……」』なんだぜ……。
283以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:33:03.17 ID:H2Erqg5W0
>>281
やっぱり、ツンとブーンはかわいいよね。
なんかさ、ちっちゃい二人描く人VIPにいたよね。
あの人の絵が好きなんだ。
ξ*゚听)ξ (^ω^*)
284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:34:55.54 ID:UMz/3lmgO
さっくり読めるね。
285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:38:38.16 ID:H2Erqg5W0
>>284
さっくり読んでくれてありがとう、Sの人。
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:39:28.97 ID:4XTCd/7GO
案外面白いと思うよ
てかドラえもん以外は恋愛物なのな。書きやすいのかな
ドラえもんみたいに何かの作品を使った作品が読みてぇ
287以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:40:05.87 ID:7KZMs1eI0
>>284
だよな
次も期待してるぞ
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:40:51.43 ID:H2Erqg5W0
アンパンマン書いたことあるけれど、自爆して削除した記憶がある。
289以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:45:06.77 ID:UMz/3lmgO
探すんだ
290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:45:49.14 ID:7KZMs1eI0
3分間だけ待ってやろう
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:47:46.88 ID:H2Erqg5W0
>>289
今見た。ないっぽい。

>>291
バルス!!
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:48:19.22 ID:H2Erqg5W0
           ,.,,,.--;;,.、
          ,.-':::::::::::::::::::\
         j';;:::::::::::::::::::::::::::::ス
        l':::::r',l,.,っ:;-;:::;:(゙ 、;、
         l:l'j -' l/,''-ァ- y lぃ
.         ゙l   ′' /j''゙l  ,l'  ,.-、
.       ,.......゙,   ,''ニ__;.l   ゙y 〉::::::`:::::-::、
      /::::ヾ 、 ,ィ'゙-- ' ,゙-、 / /::::::::::::::::::::::::`:::-
     /:::::::::::::::,ィ゙ - 、=,ッ''l:::゙、ケ入::::::::::::::::::::::::::::::::
   r'ス::::::::::::::::::/:l゙ -ッ=---、:::::゙l,;;;;;;;;` -、::::::::::::::::::::
  ,l'::::::::::::::::::::/:::::::゙、,j::::::'.:ヾ.:.:.`.、:::::` :y;;;;;;;`::-、:::::::
,./::::::::::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;j::::::'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.゙、::::::::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/:::::::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,l::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;.:-イ:::::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
        目がぁーーーー!
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:50:26.83 ID:UMz/3lmgO
どんな内容だったの?
ざっくり説明プリーズ。
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:50:44.63 ID:DqXkRZXT0
     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  ─   ─ \) ;;;;) 
/    (●)  (● /;;/  
|       (__人__) l;;,´|    
/      ∩ ノ)━・'/    
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |     
  \ /___ /
295以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:51:02.06 ID:UMz/3lmgO
お前そのAAすきだろwww
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:54:47.03 ID:H2Erqg5W0
えっと、どうせ僕は食べられるだけだしーとか、愛と勇気しか友達いないしーとか、
カバ夫は何もする気無くてアンパンマン食べるだけだしーとか、ジャムおじさんボケ進んだしーとか、
チーズも老衰し始めてるなーとか。
メロンパンナなんて年頃で遊び始めてるし、カレーはDQN化だし、食パンは疲れてきてるしみたいな。
ロールはロールで放浪癖あるし、バタコなんてお前少し自重しろって感じな文章。
297以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:56:07.47 ID:vacgxEtdO
>>296
アンパンマソフラッシュみたいだな
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:56:56.63 ID:7KZMs1eI0
>>296
それでフラッシュ作ってみればいいと思うよ
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 07:59:57.61 ID:H2Erqg5W0
んで、バイキンマンが暴れるけれど、もうやる気無いアンパンマン。
バイキンマンちょっとオドオド。ドキンちゃんグラマラス。戦い中断でパン工場の煙突にて二人きりで話し合い。
「いやほら、お前はさ、よくやってると思うよ?」
見たいなバイキンマンの説得とか。じゃぁ、立場逆になってみるか、みたいな。
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:03:07.15 ID:H2Erqg5W0
でも結局、バイキンマンのアジトカビ多すぎていらんないよ、って感じです。
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:03:33.10 ID:DqXkRZXT0
あれ?ホラーマンの出番なし?
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:06:06.54 ID:H2Erqg5W0
ホラーマンってほら、骨だもん。
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:08:12.23 ID:H2Erqg5W0
あ、チーズに食べられた。完璧。
304以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:10:14.58 ID:7KZMs1eI0
さて、一段落したところで次の作品うp
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:10:26.84 ID:UMz/3lmgO
よくわかった。
さあ、準備は整ったな。
306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:15:05.78 ID:H2Erqg5W0
>>304>>305
息ぴったりのSだ。

まってて。
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:20:54.01 ID:H2Erqg5W0
 もし、今この日本に聖者が落ちて来るとするならば、僕らはこの狭い国のどこに逃げればよいのだろうか。
空を見上げれば浅く涼しい青色を引き裂くように、淡く白い一筋の切れ目が走っていた。
あれは聖者の行進だ。あれがこの地面にたどり着いた頃に、この国は浄化されるのです。
 太陽が降りて、遠くで景色を揺らめかせ、鋭く赤い光を生んでまるでそれの爆発を思わせるかの如く、
丸く半円を描いて、落ち着いていった。逃げ場はどこにも無いのだと、太陽は僕に教えてくれた。
ならば、死ぬしかないのでしょうか。
きっとこの国の地下には誰も知らない、政治家が自分たちだけが助かるように作った秘密の避難場所があるに違いない。
僕らはそれを探すべきだ。
 スコップでいくら穴を掘っても見つからない。公園の砂場の砂を深く掘っても、
何も出てこなかった。絶望した。土が固くなり色を変えて僕の前に立ちふさがる。
この地面の下に、行こうとしても無駄だと落ち着いた口調で語っている。
電気が体を走った。それからはもう、部屋の中で泣くだけ。今だから、好きな人に何でも言ってしまおう。
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:21:10.54 ID:H2Erqg5W0
「もしもし、あの、俺だけど」
「どうしたの? なんか泣いているじゃん」
「俺たちさ、もう死ぬから、駄目だから、助からないから」
「は? 何いってんの?」
「もう終わりなんだ。どこにも逃げられない。逃げられるはずが無いんだ」
「ちょっと、わかんない。本当にどうしたの?」
「ずっとさ、スキでした。それだけ。本当にそれだけ。あとは死ぬのを待つだけ」
「は? ねぇ、ちょっと、ちょっと!!!!」
309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:21:23.97 ID:H2Erqg5W0

 世の中は黒いペンキで塗りつぶされる。片田舎のこの町、道路を照らす明かりも少なく、町は暗闇だった。
当てもなく歩いている僕が夜空を見上げると、ソコには光る聖者が筋を作って走っていた。逃げ場はどこにも無い。
学校の避難訓練でも教えてくれない。僕は姿勢を低くして、広いところへと向かった。
 公園の砂場に掘った小さな穴の中で、僕は一晩泣いた。
巨大な光と、轟音の中、震えて大声で泣いた。助からない。
聖者は何人も空を走る。もし、もし本当にあなたが聖者なのだとしたら、
慈悲深い聖者なのだとしたら、僕だけは助けてください。
 光が連続的に世界を照らす。この国を照らす。何も教えてはくれなかった。誰も。誰も教えてくれはしなかった。
こういうときは、どうすればよいのですか?
310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:21:56.56 ID:H2Erqg5W0
おわり。たしかミサイルがどうとかって時に衝動的にやった。反省はしてない。
311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:24:32.87 ID:7KZMs1eI0
深いな
312以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:26:08.98 ID:H2Erqg5W0
絶対みんな、ミサイルとか来たら、自分だけは……!!って思うよね。
たすけてーって。愛している人とか、家族とか、二の次にしちゃうのが現実かなーって。
313以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:28:55.68 ID:4XTCd/7GO
ちゃんとした終わり方じゃないのが深い…のかな?
取り敢えず>>1で抜いた。抜いて抜いて抜きまくった。ごちそうさまでした。
314以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:30:39.27 ID:H2Erqg5W0
>>313
えええぇぇぇぇ。
さっきも書いたけど、性別おんなじだったら大変なんだよ?
315以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:32:00.42 ID:7KZMs1eI0
>>314
問題無い
バイだから
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:32:57.62 ID:UMz/3lmgO
お前はもう俺らの奴隷さ。
さ、投下するんだ。
317以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:36:29.55 ID:H2Erqg5W0
>>315
それはそれで問題が、ごにょごにょ……。

>>316
ご主人様はいじわるです……。
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:38:14.22 ID:4XTCd/7GO
男か女かなんて、些細な事なんだぜ?
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:39:56.28 ID:H2Erqg5W0
>>318
でかいでかい、でかいよ。


あ、愛には形がないということですか!!


じゃぁツンデレ喫茶店投下する。
320以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:45:48.98 ID:UMz/3lmgO
ご主人様モエス。
wktkが止まらないぜ。
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:45:57.54 ID:H2Erqg5W0
 地形の所為で、この町には冷たい風が強く吹く。北からの風を山道が鋭く研ぎ澄まし、僕らの町は一日で凍える。
雪が降って一日。たった一日で、雪の厚さは四十センチを越し、何所の家の玄関先も足跡が深く力強く残っている。
旦那と子どもが家から離れると、各家庭のご婦人方はママサンダンプで除雪に精を出す。
 それよりも早く、小さな商店街の店前は、除雪が済まされていた。
それはこの喫茶店も例外ではなく、既にこの時間帯には除雪が済まされ、ドアノブにはOPENのプレートがかけられ、甘い蜂蜜の香りが漂っていた。
 朝食にホットケーキなんて、ちょっとだけお洒落な気がした。ふっくら狐色のケーキに、甘く輝く琥珀色の蜂蜜。
そして上でとろけるバターを想像すると、お腹の虫は現金な態度を取り出し、わいわいと騒ぎ立てる。
 ドアノブを捻り、扉を開くと、扉の上に付けられていたベルが振るえ、からからと乾いた空気に澄んだ音色が浸透して行った。
カウンター席に座り、メニューを手に取ろうとすると、ビターチョコみたいにほろ苦い少女の声が投げかけられた。
「いらっしゃい」
 ませ。とは、後ろにつけない。黒いエプロンをしてカウンター奥から眠そうな目を擦り出てくる。
「こんな寒い時間に。面倒くさいな」
 入ってきたばかりの客を出迎えるセリフとは思えないものが、彼女の口から発せられた。とりあえず、食べたいモノを食べてさっさと帰ろう。
心なしか、彼女の視線が痛い。
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:46:12.42 ID:4dfvIGcz0
>>1
出版しる
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:47:34.70 ID:H2Erqg5W0
「ホットケーキと、コーヒー。ミルクとガムシロップは無しで」
「まだ聞いていない」
 空気が凍ったかと思った。
まさに、いま町の空気は氷柱の先っぽの様に鋭く冷たい空気に満ちていたけれど、
それとはまた違う鋭い空気が、この喫茶店に似つかわしく無いほどに満ちた。
「あ、す、すみません」
 謝罪。だが、無視される。
「注文は?」
「あ、いや。さっきのを」
「……聞いたんだから答えなさいよ」
 再び、零下。この人は、客商売には向いていないと、鈍い僕にも解った。
「……ホットケーキと、コーヒー」
「砂糖は?」
「ミルクも砂糖も、ガムシロップも無しで」
「じゃぁブラックって言いなよ。面倒くさい」
 二度ある事は、何とやら。仏の顔もほにゃららとは良くいうけれど、僕は大人であるつもりだ。こんなところで怒ったりしない。
 で、この人は、今こうして注文を聞いている間にも、自分でいれたのかコーヒーを淡々と飲み続けている。
本来それは、客である僕に優先されて出されるものであって、店員が客の前で注文を聞きながら飲むものでは無い筈なのだ。
「直ぐいれる。ホットケーキは待ってて」
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:49:39.78 ID:4XTCd/7GO
>>1はホットケーキ好きなのかwww
よし、官能小説かけ!
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:50:55.74 ID:H2Erqg5W0
 言われた通りだった。彼女はコーヒーを飲み終わると、
自分の使っていたカップともう一つのカップに、コーヒーを入れ、コーヒーの満たされたカップを僕に差し出してきた。
「お代は後で。冷めないうちにどうぞ」
 心の篭らないどうぞほど、冷淡に聞こえるものだ。しかし、これは本当に飲んで良いのだろうか。
「どうしたのさ。早く飲みなよ」
「いや、でも、これ……」
「まさか、注文しておいていらなくなったとか? それとも、私の入れたコーヒーじゃ不満?」
「不満は無いですけど」
「変な奴だなぁ」
 変な奴はどっちだろうと心の中で呟きつつ、カップを手に取る。
さて、カップを半回転させ、左手で持ち飲もうとするが、その不審な動きを彼女は見逃さなかったのだ。
「別に、飲み口は全部綺麗に洗っているつもりだけれどね」
「いや、多分そうなんでしょうけれど……」
「じゃぁ、その行動に意味は無いはず。気に障るわね」
 なぜここの喫茶店の店員は、こんなにも雰囲気が悪いのだろう。部屋に置いてあるストーブのおかげで、部屋の温度は最適のはずだ。
それなのに、彼女の接客態度が空気を冷やす。
 仕方なしに、再びカップを半回転。右手に持ち、しばしコーヒーを眺めるも、
彼女の睨みに近い視線の方が気になるので、恥ずかしながらもゆっくりとカップに口をつけ、コーヒーを口の中に満たした。
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:54:15.08 ID:H2Erqg5W0
「……飲めるじゃないか」
「いや、そりゃぁ」
 カップをカウンターに置くと、カップの中で揺らめくコーヒーの水面をじっと見つめ、
そして視界をずらそうとしたときに、あるものに彼女は気付く。
「……あんた、口紅は?」
「……していません」
 暫くの沈黙。ストーブが温風を吐き出す緩やかな音と、コーヒーメーカが鳴らす温かな音が混ざり、
ほのかに僕の頬も熱くなった。それは、彼女も同じだったようで、彼女の頬も見る見るうちに赤くなっていった。
「……そのカップは?」
「……使用済みですね」
 彼女の使っているカップは、先ほどまでは洗ったばかりのカップであった。
今僕が使っているカップは、彼女の手の中にあるカップとデザインは同じでも、淵に着いた薄いピンク色の口紅の跡があった。
彼女の唇と全く同じ色のその口紅は、つまるところ彼女の使用済みである事を指す。
 すぐに僕はこれに気づいたけれども、彼女の急かしに逆らえず、口紅の跡を避けようとしたものの、
彼女にその動きは不愉快だと遮られ、僕の恥ずかしながらの抵抗は遮られ、今に至るのだが(もちろん少しばかりずらし、口紅に口はつけていないけれど)。
「そ、それ!!」
327以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:55:57.35 ID:H2Erqg5W0
 彼女はカップを手から落とし、床でカップは高い悲鳴を上げてはじける。
のけぞる彼女とは対照的に、もう悲しげな愛想笑いを浮かべる僕と彼女との間で、冷たい空気が少し様変わりをした。
ストーブやコーヒーメーカーの音が耳から遠のく。
「いや、ちょっと待て。なんて事を!!」
「飲むの躊躇ったんだけど」
「何故言わない!!」
「自信満々で綺麗に洗ってるって言われちゃ……」
「〜〜〜……!!」
 それから、彼女は無言の抗議と共にカウンターの奥のほうへと引っ込んでいった。
五分たっても奥の部屋から出てこないので、きっともう接客する気は微塵も無いのだろうと思い、
コーヒーの代金をメニューから読み出し、財布から百円玉二枚と十円玉を二枚。とっておきのギザ付き十円玉を謝罪のつもりでレジ横に置いておいた。
 上着を着なおし、ぴんと張り詰めた外の空気を窓から眺め、出口のドアノブに手をかけると、甘い蜂蜜の香りがゆっくりと近づいてくる事に気付いた。
あぁ、朝食を食べに来たのだった。
「ちょ、これはどうするんだよ?」
「すみません。忘れてました……」
 明らかに一瞬怒りの色が瞳の中で燃えたのを確認すると、直ぐに僕は出口から一番近い席に腰を落とし、上着を再び脱いだ。
「こっちじゃ、無いのか?」
「いえ、ココでいいです」
 あまりまともに顔が見れないというのもある。こういうのって妙に気恥ずかしい。
高校時代に、もうこういった経験は諦めていたけれど、なかなかどうしてまだ僕も純粋であるらしい。
 向こうはもう気にしていないのかもしれない。テーブルの上に運ばれてきた蜂蜜とバターがたっぷりのったホットケーキ。
ナイフを付きたてると、一瞬の弾力による抵抗の後、ゆっくりとナイフがケーキの中に埋まっていく。
そして、一口サイズに切り分け、フォークを突き刺し、蜂蜜とバターをもう一塗りし、口に運ぶ。
328以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 08:58:22.42 ID:H2Erqg5W0
>>322
したいねー。
でも、形は違うけれどしてるよー。

>>324
ホットケーキすきー。
書いてみたいねー。あんあん言うの書いてみたい。




 ちらっと横目で彼女の事を見てみる。そっぽを向いて、こっちを見ようとしていないのか、コーヒーを飲みながら壁に掛けられたメニューを見ている。
気にしてないわけじゃないようだ。かなり、気にして視線を合わせないようにしている。そうだ。そうだよ。
考えてみれば、僕はこうしてただの変態的な行動を取った客じゃないか(悪いのは向こうだけれど(多分))。そんな人間とはあまり目を合わせないだろう。
「あまり速く食べるな。ケーキでも喉を詰らせる」
 こちらを見ずに、怒り口調でのアドバイス。そんなの、食べ方なんて自由じゃないか。さすがに、もう色々言われて僕の心もストレスが溜まってきたらしい。
反抗心が芽生え、僕は大きめに切り取ったホットケーキを、一口で口の中に放り込んだ。噛む回数も幾分減らし、喉の中へ送り込む。すると、喉にあの柔らかいケーキがつっかえたのだ。
329そろそろさるさん?:2007/07/16(月) 09:00:24.96 ID:H2Erqg5W0
「んぐ……!!」
「ちょ、何して!!」
 喉を押さえる僕。コーヒーや水などの飲み物は無い。
その様子を見て、慌ててコップに水道水を注ぎ込み、急いで僕に手渡す。
「ひゃっ!!」
 少し手が触れた。というか急いでいた僕は思い切り、彼女の腕ごとコップを掴んだ。
その様子に驚いたのか、手が離れる瞬間、彼女は自分の手を直ぐに引っ込めた。
彼女からひったくるような形で、コップを奪い取る。水を一気に流し込み、喉に詰ったパンケーキを流し込む。
 詰り物が胃の中に落ちていくのが解ると、大きく呼吸する。今日はあまり良い一日にはならなさそうだ。
慌てず行動しろという事かな。外ではゆっくりと白く小さい雪が降り始める。
「まだ降るのか」
思わずそうもらしてしまった。これでは、折角除雪した家の前も、また元通りになってしまう。
けれど、続けざまに除雪していかないと、家の扉が開かなくなってしまう。
「今日はこの後、昼から夕方にかけてまた雪が降るんだ」
 僕の横で彼女は話しかけてきた。寒いのか、手を握りながら、少しだけ頬が朱色に染まっている。
二人して窓の外を眺めていると、降り積もっていく雪と時間の感覚が、離れていってしまう。
たまに、降り注ぐ雪を眺めていると、時間が短くなっている事がある。
「今晩のうちにまた除雪しておかないと、客が入れなくなる」
「こういうお店って、やっぱり入り口の除雪には、気を使いますよね?」
「何所だって店は同じだと思うけれど……」
 やっぱり、ここはれっきとした喫茶店だったんだ。ちゃんと、店の人も客に雑談を持ちかけようと一応努力してくれている。
けれど、その雑談も長くは続きそうに無い。
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:00:52.55 ID:4dfvIGcz0
>>328
kwsk 一般か?
331そろそろさるさん?:2007/07/16(月) 09:02:41.02 ID:H2Erqg5W0
「ご馳走様でした」
「……ぁ」
 ホットケーキが鎮座していた真っ白な皿の上には、もう何も乗っていない。
小さなスポンジのクズと、掬い取れなかったハニーシロップとバターが残っているだけ。
「もう食べたんだ」
「ハニーシロップとバターのおかげで、結構進みました」
「ふぅん」
 僕の今言ったセリフなんてどうでも良かったのか、ずっと空っぽになった皿を見てる。
そして、カウンター後ろに行くと、黙ってコーヒーメーカから一杯のコーヒーを注いだ。
コーヒーを淹れる音が流れてくる。
「……これ、サービス」
「あ、どうも」
 なんだかんだ言って、サービスの一杯が出てくるところが少し嬉しかった。
既に席から立ち上がっていた僕は、壁によしかかって、窓の外で降り積もる雪を見ていた。
だいぶ、ここが居心地よく感じられる様になってきたのかもしれない。
332そろそろさるさん?:2007/07/16(月) 09:03:18.58 ID:H2Erqg5W0
「そんなに雪が好き?」
「え、どうかな。今は好きかも」
「そう……」
「……どうして?」
「もう十分も微動せず、雪をずっと見ているからね」
 時計を見てみると、確かに時間の進みが速い。コーヒーも幾分温くなっている。慌ててコーヒーを流し込む。
「でも、慌てる事は無いよ」
 そのとき、ちょっと気付いたのだけれど、僕が微動だにしなかったって事を知っているというのは、この人はずっと僕を見ていたのかもしれない。
「ご馳走様でした」
「……どうも」
 と、思っていたのだけれど、最後の挨拶のときも、彼女は先ほど割ったカップの掃除のほうに目が行っているようで、こちらを見たりはしなかった。
コートを羽織って、ドアノブに手をかけると、彼女が掃除の手を休めるのが音で解った。
「次は、その、もう少しサービスするよ」
 で、また掃除が始まる音。こういうのも悪くは無いかもしれないと、降り続ける雪の町に、僕はゆっくりと身を入れる。
少しだけ顔が熱いなと思ったのは、コーヒーの所為だと思う。




おわり
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:04:20.47 ID:4XTCd/7GO
>>1はホットケーキ好きなのかwww
よし、官能小説かけ!
334そろそろさるさん?:2007/07/16(月) 09:05:01.54 ID:H2Erqg5W0
>>330
特定怖いなー。えっとね、形は違うんだ。文章じゃないんだ。
こう、出版って言うか、作る側、みたいな。
毎日パソコンでマウスころころカチカチしてるよ。

あと、規制強くなってから、18歳未満は買えなくなったよ。
335そろそろさるさん?:2007/07/16(月) 09:05:59.23 ID:H2Erqg5W0
>>333
ちょ、2回目wwwww
そんなに僕を辱めたいですか。
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:07:18.85 ID:4XTCd/7GO
間違って前のやつ書き込みしちまったorz
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:08:27.95 ID:4dfvIGcz0
>>334
そか、dクスwwww
338さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:12:02.65 ID:H2Erqg5W0
>>336
なんて書こうとしたのかがすごく気になります。

>>337
いつか文章で出版したいよねー。今の会社の人たちを、見返してやるんだ!!
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:14:24.02 ID:4dfvIGcz0
>>338
ガンガレwwwwPN晒したら買うぜwwww
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:15:17.12 ID:4XTCd/7GO
別に何もレスしようとは思ってなかったけど携帯だから指滑ったんだよ…
むしゃくしゃするから>>1に顔射するわ
341さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:17:33.07 ID:H2Erqg5W0
>>339
まだPN晒せるほど成長してないの。
……あ、うそです、調子に乗ってスレなんて立てないよ。

>>340
はぁぁ、顔に、熱いのがぁ、熱いのがぁって、ないよ。ないよ。ないよ。
342さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:18:35.03 ID:H2Erqg5W0
>>341
>まだPN晒せるほど成長してないの。
>……あ、うそです、調子に乗ってスレなんて立てないよ。

一行抜けた。この間に、「出版したら『出版したけど質問ある?』ってスレ立ててみたい」
って、書きたかったです。
343以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:22:14.45 ID:4XTCd/7GO
>>342
ミス萌えスwww
つか腹減ったからホットケーキ作ってくれ
344以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:22:45.27 ID:UMz/3lmgO
寝てた。
次は?
345以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:23:00.42 ID:4dfvIGcz0
>>342
wwwwd゛マイwwww
346さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:26:48.70 ID:H2Erqg5W0
>>343
フライパンこの間捨てちゃった……。

>>344
>>344が見えない。

>>345
もう、落ち込まない。
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:31:35.10 ID:4XTCd/7GO
眠くなってきたから>>1一緒に寝ようぜ
348さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:31:53.48 ID:H2Erqg5W0
ふ、古い詩を見つけてしまった……。
349さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:32:30.09 ID:H2Erqg5W0
>>347
ぼく今日は午後に仕事だから寝ないよ。
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:32:55.45 ID:UMz/3lmgO
よし、うp
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:33:43.75 ID:UMz/3lmgO
ねえちゃんの詩を晒したら、出版したってやつ、あるだろ?

もう分かってるな、>>1
352さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:36:26.17 ID:H2Erqg5W0
>>351が見えない。

というかなにその話?
kwsk
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:38:46.77 ID:7KZMs1eI0
不覚にも寝ていた
>>352
うはwwねーちゃんの詩発見ww

スレ建て公開

出版決定
354さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:42:16.84 ID:H2Erqg5W0
>>353
え、それ、釣りですか?
本当に出版されたの?
amazonで通販できるとか。
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:44:00.49 ID:7KZMs1eI0
>>354
http://moura.jp/liter/neechan/
確かこれだったと思う
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:44:37.39 ID:4dfvIGcz0
本タイトルは「ごめんなさい、のび太さん……」でFA?
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:46:04.20 ID:7KZMs1eI0
358さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:47:32.50 ID:H2Erqg5W0
>>355
あわ、あわわわ。
ぐぐったら、カジ速さんにそれっぽいのが。

>>356
もうタイトル意味無いよね。
359さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:49:29.50 ID:H2Erqg5W0
>>357
>この商品を買った人はこんな商品も買っています
>となりの801ちゃん 小島 アジコ

ちょ……。
360以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:50:07.67 ID:UMz/3lmgO
さ、君もうpだ。
361さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:54:05.45 ID:H2Erqg5W0
>>360
これは孔明の罠。
まってて。
362以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:54:54.48 ID:7KZMs1eI0
3分間だけ待ってやろう
363さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:57:59.16 ID:H2Erqg5W0
>>362
バルス!!
364さるさんこわい:2007/07/16(月) 09:58:21.26 ID:H2Erqg5W0
           ,.,,,.--;;,.、
          ,.-':::::::::::::::::::\
         j';;:::::::::::::::::::::::::::::ス
        l':::::r',l,.,っ:;-;:::;:(゙ 、;、
         l:l'j -' l/,''-ァ- y lぃ
.         ゙l   ′' /j''゙l  ,l'  ,.-、
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   r'ス::::::::::::::::::/:l゙ -ッ=---、:::::゙l,;;;;;;;;` -、::::::::::::::::::::
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        目がぁーーーー!
365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 09:59:59.73 ID:7KZMs1eI0
お前ムスカ好きだなwww
366さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:01:22.04 ID:H2Erqg5W0
知っていることを全て話してくれるのなら
私はまず私の生まれた理由が知りたいの
私が私であるためにどれだけの苦労をしたのか
あなたはそれを知っていますか 答えられますか
そっと触れた手の感触が忘れられない
暖かな優しさに私はすっかり身を縛られた
知っていることを全て教えてくれるのなら
私はそう私のことを全てを知りたいの
私が私であることにどれだけの涙を流すのか
あなたはそれを知っているのね 答えられるのね
きっと濡れた身の冷たさは忘れられない
細やかな世界に私はすっかり身を縛られた
私は私のために何か出来るのだとしたら
私は私でないあなたのために
何か出来るようになりたい
それでもしかしたら
私は知ることが出来るかもしれないから
for me
And for you......xxx
367さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:05:34.09 ID:H2Erqg5W0
ムスカ好き。
さっきから好きになった。
368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:06:59.64 ID:7KZMs1eI0
>>367
俺h……いやなんでもない、続けてくれ
369さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:08:31.39 ID:H2Erqg5W0
>>368
(´・ω・`)? わかった。




ねえ雨男、明日の天気は?
ねえ雨男、明日の天気は?
聞かなくても解っているよ。
明日は雨。灰色空から降り落ちる宝石。

ねえ雨男、明日の天気は
ねえ雨男、もちろん雨よね。
言わなくても解っているよ。
明日は雨。銀幕舞台を飾る小粋な演出。

ねえ雨男、ねえ雨男。

370さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:11:32.77 ID:H2Erqg5W0
ありがとう
あなたという存在がこの世界にいてくれて
あなたという存在が私のそばにいてくれて
私の声は届いていますね? 私の姿は見えていますね?
私にはあなたの声が姿がはっきりと聞こえて見えています
私は知っています
あなたがあなたという存在に自信が無いことを
あなたがあなたという存在に疑問を持っていることを
けれど私には解っています聞こえています見えています
どうしても解らないなら私のそばに来て
どうしても解らないなら私に聞いて
それがあなたの望む答えかどうかはわからないけれど
私はあなたの疑問に答えられない不安なんてありません。
だからあなたは私の声を聞いていてください
だからあなたは私のことを見ていてください
どうしようもないほどに頼りないことは知っています
けれど私はあなたの声を聞きたい姿を見たい
そして私はあなたのそばにいたいのです
そばにおいていてくれるのなら、私はそれでいいのです
恋なんて愛なんてそんなことは言いませんから
けれどもしそれが許されるのなら許されるとしたら
私は恋なんて愛なんて言葉に酔いしれて
私は恋なんて愛なんてしてみたいと言うのでしょう
ありがとう

ありがとう
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:12:45.00 ID:7KZMs1eI0
お前も詩集出せ
372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:12:57.64 ID:H2Erqg5W0

いつまでも私は待ちます 会える日まで私はあなたの全てを信じる
声の届かない距離は信頼の強さに比例できるから
私はいつまでも待ちます あなたが私の手を握ってくれる日まで

だけど

もしあなたの口から全てが語られたとき
私はそれを信じなければなりません
涙枯れるほどに悲しい事実も
声が枯れるほどに悔しい現実も
私はあなたの口から発せられた言葉全てを信じなければなりません

それが怖いのです それだけに毎日怯えています
あなたを信じるからこそ あなたの全てを信じるからこそ

私は涙を毎日流すのです

私は涙を毎日零すのです
373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:15:19.67 ID:4dfvIGcz0
詩趣を保守
374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:19:32.66 ID:z63DDCoyO
俺も詩集出す

やらないか?
君がノンケだったとしても掘りたくなる

やらないか?
ただベンチで下半身をさらけ出すだけじゃおさまらない

やらないか?
君がいつかホイホイついて来るまで俺はベンチで待ち続ける

地震こええな
375さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:21:00.96 ID:H2Erqg5W0
 天の川が雲に隠れる頃に、私は空に上りました。
 ゆっくり、町の光たちを見つめ、その内のどれか一つに君がいるんだなぁ。
あいたいなぁ。無理か、こんな体じゃもう無理ですか、にへへ。って、笑いながら私は川に飲まれた。
 光たちが、本当に流れているわけじゃ無いけれど、私の体が不安定に、ゆらゆら揺れて、
体が水の中にいるよりも軽くて、周りの景色が、視界が流れた。
 光たちは溶ける様に流れて、尾を引きながら、残像を残して、私の視界に焼きついて、
目をつむっても、ボンヤリ七色に染まった光がうかんで、ゆっくりと暗闇に飲まれていった。
 あれが織姫と彦星ですかね?
 いっそうに輝く星が、いえ、目があるわけじゃ無いけれど、視線を見る事が出来るわけじゃ無いけれど、
見つめ合って、お互いがお互いを必要として、悲しいくらいにまぶしい光を放った。
 私はこんなにもあなたの事が好きなんです、って、目に涙をうかべた様な光が、
彦星に放たれて、放たれて、放って。彦星は、愛しそうに、じっと、
織姫を見つめて、優しい光が、お互いぶつかって強い光を放った。
 そう言えば。私はとても小さな川の近くに住んでいて、その川はそんな天の川なんて呼べないくらい、
と言うか呼べません。あんな、コンクリートで舗装された川。
 その向かい側に、君が住んでいて、いつも通学時間になると、目があって、
その度私は小さな橋を渡り、おはよう!って。言ってた。
 織姫と彦星みたいに、一年に一度しか会えないなんて事は、まず有り得なくて、
毎日君とであって、その度におはよう。です。
376さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:23:16.07 ID:H2Erqg5W0
いま雲に隠れてしまって町を見渡す事は出来ないけれど、光が、
私が不安定なせいでゆらゆら揺れて、尾を引いて、動いて、流れていた。
 川の流れに身を任せるように、私は、流れた。もう戻れない。私はもうあの場所に行く事すら、おはようを言う事すら出来ない。
そうなると、一年に一度会える、織姫と彦星がとても羨ましく思う。
お互いに光を放ち、お互いに引き合い、お互いを求め合う、あの二人がとても羨ましい。
 川が私を包んだ。光が、私を包んだ。
 あの小さな川でも、私が小さい頃に、猫を引き込んで、包むように猫を沈めて、流して、しまった。
 もうあの猫は何処にいるかわからない。私も、川に流されて、どこに行くのかわからない。
本当は流されていないのかもしれない。猫も沈んで浮かんでこなかっただけ。かもしれない。
 川は、ゆっくりと足に絡みつき、ゆっくりと、確実に引き込む。
そしてゆっくりと、きつく締め付ける。光が私に絡みつき、私を沈めていく。
 町の光がどんどん消えていって、もうそんな時間なのだと、私に告げて、消えた。消えた。消えた。沢山消えた。
 それでも私を引き込む光はまったく消えず、むしろ強くなって私をきつく締め付ける。
 おなかが圧迫されて、肺にたまっていた空気が、口を無理矢理こじ開けて外に、
出ようとする。と言うか出た。思い切り。
 お風呂の中に、洗面器に空気をためて沈めて、洗面器を傾けると、ぼこっ。って。
大きな音を立てて、水上に逃げていくみたいに、大きな音を立てて、私から逃げていった。
 あんたの体、きついからいらんないよ。じゃあね。って言って。
 肺の中に光が流れ込んできて、急に苦しくなって、咳をしても、入ってくるのは光だけで、何度苦しくって咳をしても、止まらない。
377さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:24:48.16 ID:H2Erqg5W0
 光が私の中に入ってきて、私に染み込むように、溶け込むように、私は、私は。
 町に光が一個だけ付いているのが見えて、あ、きっと君がそこにいるんだね。って、
君の光に問いかけたけど、帰ってくるのはチラチラ頼りなく帰ってくる切れそうな豆電球みたいな光り。
頼りない光り。私はね、星になるんだ。だからね、君をずっと見ていられる。でもね、もう会えないんだ。
おはようを言う事も、橋を渡って君のところに行くのも、君と目をあわせる事さえ出来ないんだ。
こうなるとね、織姫と彦星が羨ましくてたまらないんだ。
 もう、光がね、私がね、川になっちゃうの。天の川。短冊とか流れる、あの川。
 もしね、君の短冊が届いたら、君のを一番に叶えてあげる。絶対。
 でも、頼りないのよ、天の川。
 だって去年の七夕、覚えてる?流したじゃ無い。小さな笹と短冊。二人分。
願い叶わなかったもん。あれ。二人、ずっと一緒にいようね。って。
 だってもう、私、駄目だから。これじゃあ。
 私はもう、川だから。光だから。会えないよ。

 でもやっぱり。ね。織姫と彦星みたいに、なりたいのは事実。なの。
378さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:26:00.30 ID:H2Erqg5W0
>>371
だしたいねー。

>>373
ありがとー。

>>374
ベストセラー作家の光臨です。ははー。
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:30:15.06 ID:UMz/3lmgO
おれもおれも



台風がきたから
三連休はお前と一緒
あいしてるよ、蒼い子。
380さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:33:32.11 ID:H2Erqg5W0
風呂に長く入っていると、底に溜まった長い頭髪のうねりが気になり出す。
まるで、バスタブの底がひび割れて、今にも崩れて私を暗いどこかへ引きずり込んでしまう、
そんな美しい未来を私の脳内へ叩きつけるものだから、私は心音を一際大きくさせる。

死にてぇのかなぁ、などと半分湯に浸かった顔で、呟いて見るも、湯に言葉を食われ破裂する。
曇った鏡も、私を綺麗には映してくれないものだから、余計に滑稽だ。
換気扇の、獣が威嚇するような声も気にせず、湯の底でうねる髪は、日曜の私のように、ぐうたらであった。

早く連れて行け、私を。三泊四日で。
381さるさんこわい:2007/07/16(月) 10:34:10.46 ID:H2Erqg5W0
 私はあなたをあいしています

 だからうたいます あいをうたいます

 全てが夜明けみたいに 神秘的ならよいのにね

 地平線から浮かぶ太陽 群青の空が消える瞬間

 恋が始まり想うあなた 素敵な恋が消える瞬間

 最初から最後まで それら全てにあいがあれば

 大丈夫 神様はきっと知っている

 全部が嘘だと 私も知っている

 もちろんあなたも

 大丈夫 あなたはずっと知っている

 全部が嘘だと 私は知っている

 もちろんいつでも
382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:36:12.45 ID:UMz/3lmgO
なんかもう現時点で、>>1って失恋しまくりな気がしてならない。
383以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:41:32.24 ID:UMz/3lmgO
そんなわけで、>>1はこれから俺と楽しい性生活だ。
384以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:45:19.37 ID:UMz/3lmgO
あれ、>>1寝た?
さるさんくらった?
385さるさんくらった:2007/07/16(月) 10:48:31.55 ID:H2Erqg5W0
えっと、付き合った人数少ないけど、そのうち一人と、
こう、なんていうか、うだうだしてたりだったり。
(´;ω;`)ウッ……。



性生活はしないよ。蒼い子と寝てなさい。
386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:50:07.66 ID:7KZMs1eI0
>>383
残念だがもう俺としている
387さるさんくらった:2007/07/16(月) 10:53:53.97 ID:H2Erqg5W0
>>386
朝のベッドに残る香りは、貴方のものなのね。
いやいや。


長いの見っけたから投下しようか迷ってる。というか、ここまで来たら私もVIPPER。無断で投下する。と、思う。
388以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:55:47.45 ID:7KZMs1eI0
>>387
昨日相当酔ってたから覚えてないんだろう

そして長いの投下頼む
389さるさんくらった:2007/07/16(月) 10:56:42.51 ID:H2Erqg5W0
              '-,     ||
                '-,_   '!!   |''''''-..,,_,.r-..,,__    _
                 `'-,,_ '!,! ]     `'''' ,`'\''" `!
                    `''-..,'_,| ,:`-,  , `-,`''-._`'-_ `i,
                    r''''''"  `'''`-._,ヽ_`'-_ `'-.,`-,`'!,
                    | ;;;'' , ,'! ,,. `'-,ヽ,\ ,`'-,'-,`'.,
                    | ;;i ! !`! `'-,'-,,\-.,iヽ, '-, `ヽ.,,`'-,
                    | ,!i ;|, '!,',-,'''`.',,,.x---;;-...,,,''';;,,, `-,,,ヽ
                    | |] ;レ-''!''''_ヽ,_`!,ヽ;_'-.ヽ-!,_;;,,,\;,,,`'-..,\
                    | i Y"| `!_L...,'- `'\r''''''''''''"|"i,_,;,,\,;;\-,''ヽ,  さるさんキマシタ!!
                    | | ;レr-'"   `      〃  ,レ,ハヽ;;,,\:;;'-,.,
      ,.-,             | | ;| ;;トヽ,〃  .,,,,',....-.   ,.!'";;;;'!,ヽ'\`,\',`,
     ,! |     /"i    | | ;;| ;;|`'ヽ,   !"  `|  /i;;;|;;|;;;',.,'!',`!ヽ, 'i
     |  !    /  i    | |'!;;|,;;;|.,';;','`''t.,_'---"/|;;;;|i;,'!;!';;| 'i 'i `!'i
     '!  ',  /  / ,,....--L.'.|\|''>" ̄'''''''''''''---'L...レ|レ
      '!  ! ,,./ ,f--"-`'r'i  '"""`-.     ::::::::::::::::::ト-,...,,
  ,,....--.,! 'i__f /`''''-., '''''''ヽ ..:: .:   ''''' '''':::::>''''''''' ̄'"''''''' ̄''''''ヽ,
| '!  , '     /,  `'ヽ  ....V'.:''                         / ヽ
| ]  h,     |`'., ::::::::: ::::/ '                    ,ヽ_ ::/.. `,
 '-t--'"    L:::/::::::;:,!::r"                       |:.. 'y"::::::::. ヽ
   -.,,_,.......,,_ '''--.,_/;f"...,_                    ::!/ "''''---..\_
      `'-.,,_,...-'`-,_,.>i:::::::::::::`'--._               ::::|::::::..   `-.;;;::::::::|
         "'''''''''"   ''!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...:::::|;;;;;:::::..    ``"``'-,
                 ,|:::;:::::::::::::::::::::::|'|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ_;\::::.        \
                  |::/:::::::'''''''''''''''''| |:::::::::::::::::::::::::;::::::::/   `'-_ヽ:::. ..       \
                  !/ '"       ..! i::  '''''':::::::::::|:::::/       \-,:..'::..       \
                ,/'          :::| '!:     '''::::'|::/          \.,..:::::...       \
                /           ':::| ',       ': k             '-;:::::::''r-.,_     \
              / .::/           ':|  '!       '::〉             `''..'"'''''"      .::::.i,
              | :::/            '          '〈           _,r"..フ        .::::::::ノ
390以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 10:57:07.67 ID:hg2oro1q0
イケメン      for     VIPPER
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1184549924/
>>16にイケメン降臨中
ガチイケメンだぞ
391さるさんくらった:2007/07/16(月) 10:58:02.31 ID:H2Erqg5W0
↑あれ、なんかゆがんでない?

>>388
何も無かった。僕はずっとここにいた。何も無かった、何も無かったんだ……。
392ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:01:14.31 ID:H2Erqg5W0
小さい頃はずっとユキちゃんユキちゃんと言って遊んでいたけれど、いつの間にかユキちゃんはユキさんになっていて、
ユキさんもずいぶん大人になっていた。大きくなったら僕はユキちゃんと結婚すると言っていたあの頃の自分は、
馬鹿みたいに毎日を楽しんでいて毎日ユキちゃんをユキちゃんと呼んでいた。
ユキちゃんはいつも物静かでいつも何考えているかわからなかったけれど僕はそれでもユキちゃんが好きだった。
だから僕とユキちゃんが一緒に海に行った時はとても楽しかった。波打ち際でユキちゃんは泳げないと言って足を水に浸しているだけだった。
僕はユキちゃんよりも一つ深い所でユキちゃんを眺めていた。

「ユキちゃん、楽しい?」

「楽しいよ。なんで?」

 ユキちゃんは足を水に浸しているだけだったけれど、波が一つ来る度に微かに微笑んでいた。
僕はそれを見ているだけで満足だった。海の近い町はいつも静かでいつも楽しかった。母さんたちの帰る世の声で、
僕の楽しかった海での時間は終わった。二つ上のユキちゃんは幼かったにしろ僕より大人で、僕より人間ができていた。
そんなユキちゃんが大好きだった。

「僕はユキちゃんと結婚したい」

 何度もそう言う度にユキちゃんは頷いてくれた。「いいよ」、って、他愛のない将来の約束は軽くてすぐに浮んでしまうものだけれど、
僕にとってその「いいよ」は、毎日が二重にも三重にも楽しさを膨らませてくれる魔法の言葉だった。魔法の言葉を聴きたくて、僕は何度もユキちゃんに結婚したいとせがんでいた。
393ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:03:04.10 ID:H2Erqg5W0
 ユキちゃんとは、彼女が小学生になってからあまり話さなくなった。
僕の知らない女の子たちと笑いあっているユキちゃんを見る度に、
何度も声をかけようとしたけれど、背中に背負ったあの赤いランドセルが僕を遮った。
僕が一年生になって、ユキちゃんと色違いのランドセルを背負ったけれど、彼女はすっかり変わっていた。
おとなしかった事は変わっていないけれど、髪の毛が伸びていた。僕らが保育園児だったときは短かったその髪の毛が、
僕とユキちゃんの間に、暗幕として現れた。そのまま、僕らは少し会話する程度で、ユキちゃんは中学に上がり、
僕も中学生になると、ユキちゃんはユキさんになっていた。

「ユキさん、生徒会の、プリント」

「ん、ありがとう」

 幼い頃の微笑み混じりの会話はなくなっていた。ユキさんは生徒会の副会長になっていた。
僕は放送の仕事に就いたけれど、彼女と会話する機会なんてなかったし、その頃になると、僕はユキさんと会話しないことが普通になっていた。
毎日体験していたあの楽しい日々は確実に僕の元から去ってしまっている。あるいは、僕のほうがあの楽しかった季節と離れてしまったのかもしれない。
心にあった恋心もどこか冷めてしまっていたけれど、そのことに対する罪悪感のようなものだけはあった。誰に対するか。そんなのわかっている。
小さい頃の僕に対してだ。

 高校に入り、ユキさんは誰か知らない男の人とよく歩いていた。たぶん彼氏だろうとは思っていたけれど、ユキさんに彼氏がいるなんて話は聞かなかった。
後に、その人は同じ生徒会の副会長だって聞いた。ユキさんは生徒会の書記で、いつも大抵生徒会室で会報のようなものをまとめて書いていた。
ユキさんの髪の毛は長くてきれいで、あの海で見たさっぱりとした短さではなかった。おとなしいのは相変わらずで、こちらが話しかけないと話をしないという事はよく聴いている。
394ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:05:00.95 ID:H2Erqg5W0
 そして、違う大学と、違う地域へと僕らは離れた。
医療系の学校へ行ったらしいユキさんと、情報系の学校に入学した自分。今でもたまにユキさんのことを思い出す。
あの短かった髪の毛と、海の青さ。楽しかった記憶は、今ではもうその楽しかったときの心の振動すら思い出せない。
あの楽しかったときを思い出すだけで、心が重くなる。

 冬休みに実家に帰ると、偶然にもユキさんとであった。白いマフラーを巻いたユキさんが、初詣に来ていた。
ユキさんの髪の毛はさっぱりと、再び、あの頃のように短くなっていた。僕は声をかける事ができなくて、
どうしようか迷っていたけれど、意外にもユキさんのほうから声はかけられた。

「久しぶり。どう?」

「あ、ユキさん……」

 久しぶりに出会ったユキさんは相変わらずおとなしそうで、かわいらしかった。
素手では痛いほどの熱さを持つジョージアをおごってもらった。知らなかったけれど、ユキさんはラッキーストライクを吸うらしい。

「あの、専門、卒業したんですよね?」
「してないよ。中退」
「え?」
「私、いまニートなの」
「そ、そうなんすか」
「仕事探しているの。バイトしているけれど、結局仕事じゃないし」
「大変ですね」
「うん。早く仕事したい」
395ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:06:39.98 ID:H2Erqg5W0
 ジョージアのプルタブを起こすと、少しばかり中身が飛び出て、僕の親指に飛びついてきた。
エメラルドマウンテンのラベル、緑と青の入り交ざる空の中で大きな山が、静かにたたずんでいる。
ユキさんのタバコから上がる細い煙が、すっかり短くなっていた前髪に触れて空へ消えていく。
小・中・高と長くなっていた髪の毛はどこかへ消えた。今首周りをにぎわせているのは、
白いマフラーと細い鎖と、指輪のかけられたネックレス。ユキさんはどんな夢を抱いて医療の道へ進もうとしていたんだろう。
やることもわからず結局妥協して進んだ情報の道。僕には掃いて捨ててもいい道だったけれど、ユキさんは、どうだったんだろう。

「私さ、結婚するんだ」

「……え?」

 少し、胸が痛んだ。心臓の辺りが重たくなって、その所為で、胸の辺りが地面に向いて、自然と顔も下に向けられる。
重たい胸を支えるために、今精一杯力を振り絞っている。少しでも気を抜くと、落ちそうなんだけれど、
何故なんだろう、何故未だにこんな気持ちになるんだろう。僕はまだユキさんが好きなのかもしれない。僕はまだ、ユキちゃんが好きなのか。

「あんまりね、愛してくれてないんだ」

「大変……ですね」

「……うん」

 小学生だったときも、中学生だったときも、高校生だったときも、髪の毛の長さなんか関係なしに、僕はユキさんを見ていた。
髪の毛がカーテンに見えていたのは、僕の目の錯覚か、僕の弱気からきたものかわからないけれど。

396ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:08:13.31 ID:H2Erqg5W0
 エメラルドマウンテンを一口、口に含んだ後にはいた白い息は、タバコのそれとは違って鋭くなく、やわらかい姿で空へと上っていった。
さっき買っておいたおみくじをまだ開いていないことを思い出すと、ポケットから折り曲がってしまったおみくじを取り出し、多少の破れを気にすることなく僕は開いた。

「どう?」
「中吉ですね。特にうれしいことは……」

 待ち人:近くに
 恋愛 :成就

「あー。どうしましょうか」
「何が?」
「いえ……」

 再び、エメラルドマウンテン。ユキさんはタバコをフィルターギリギリで吸い終わると、赤い携帯灰皿のふたを開けて、その中にタバコをねじ入れた。
すぐ近くにゴミ箱を見つけると、そこまで歩いていき、携帯灰皿とタバコを何の抵抗もなしにその中へ落とした。

「良いんですか?」
「タバコ、もう止めよっかなって」
「それが良いですよ」

 ユキさんもジョージアのプルタブを開く。開くだけで飲もうとする素振りを見せない。ぬるくなったジョージアの缶を握り締め空を仰ぐ。
マフラーを首から解くと、丁寧にそれを折りたたみバッグの中へとしまう。待ち人、近くに。恋愛、成就、か。
小さな子供が目の前を駈けて行く。小さな女の子と手を取り合って、神社の鳥居を抜け出し垣根の向こう側へと消えて行った。
397ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:09:43.04 ID:H2Erqg5W0
「……あの、結婚って」
「うそだから」
「は?」
「ほら、指輪とか、してないしょ?」
「首のやつじゃ?」
「これは母さんの貰ったの」

 首元で光った指輪は、飾り気も何もない銀色のリング。装飾もない、文字すら書いていない指輪。
キーホルダーの飾りをとめるような安いキーチェーンにぶら下がり、鎖骨の上でゆれる。
もし今僕が動いたらどうなるのだろうかと考えると、重くなっていた胸が今度は締め付けられる。
結婚はしない。うそ。それならばと浮きかけた心臓だ。再び突き落とすのも哀れかとも思ったが、
ここで動いて成功したならば、この心臓は再び重くなることはないのかもしれない。

 それにしても、別れた、か。いったいどんな男の人が、ユキさんと一緒にいたのか。
小さい頃のユキさんを頭の中で描くと、その隣にはいつも自分が立っている。
けれど、今こうして大きくなったユキさんを頭の中で描くと、その隣には誰もいない。
誰かがそこにいたはずだと教えられても、どんな人物か想像もつかない。
顔も、髪型も、体系も、身長も、服装も、なにもわからないその人物に、僕は確かに嫉妬しているし、憎しみを含んだ怒りだって感じている。
398ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:11:50.49 ID:H2Erqg5W0
「あの……」
「……ん?」

 どうしようと思った時には、既に口は開いていた。寒いのに、体は汗をかいている。
エメラルドマウンテンを握り締める手に力が入り、少しばかり缶を凹ませた。
冷たい気温に犯されたエメラルドマウンテンは、もう暖かくない。
実際、ユキさんとの会話は少なく、僕らはこうして流れる時間の中で、ただ二人で座っていることのほうが多かった。
考えている時間のほうが長くて、まだ僕はユキさんとの久しぶりの会話を十分には楽しんでいない。
もしかしたら、これを言ってしまったら今日、この会話は終わってしまうかもしれない。
だとしたら、それはひどく残念なことだ。

「ユキさん、今、付き合っている人は……」
「うん……いない」

 少しばかり、呼吸が加速した。緊張するな。
小さい頃ユキちゃんと会話するとき、こんなことはなかった。会話することが自然で、
呼吸よりも簡単で楽しく行えた行動であったのに、今はそれがこんなにも、こんなにも難しい。
大好きだよと簡単に言えていたあの時の自分がうらやましい。
あの時は信じられないくらい純粋で、思ったことに嘘なんて無くて、目に見えるもの全てが真実で輝いていて、
全てが宝石以上に価値のある日常風景で、変わらないと思えていたもう手に入れられることの無い、あぁ、そうだ、あれは全て……。

「その、付き合ってもらえませんか?」
「……私と?」
「ユキさんと、僕と」
「……ごめんね」
「……はい」
399ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:13:08.61 ID:H2Erqg5W0
 そして空気は一変した。重くのしかかる真実。それは嘘ではない。
嘘にして土に埋め隠してしまいたいことだけれど、紛れも無い事実で、あるいは輝いているかもしれない言葉。
沈黙は長かった実際空に浮かんでいた雲が僕の目に映ってから消えうせるまで、それくらいの時間はあった。
風の強い日だけれど、雲の流れの早い日だけれど、それは長かった。

「小さい頃から、そうやって、言ってくれていたよね」
「ずっと好きでしたから」
「ごめんね」
「謝ることなんて無いです」
「うん。ごめんね」

 冷え切ったエメラルドマウンテンを、最後に喉に流し込む。
ほろ苦い泥色のそれは僕を落ち着かせてくれる薬になんてならず、ただ、僕の呼吸を妨げる拷問具にしかならなかった。
空いた缶を、さっきユキさんが携帯灰皿を捨てたゴミ箱に、分別を無視して放り投げた。やるせない。頭と心臓が重い。
目線はずっと下を向いている。ユキさんも下を向いている。手には、エメラルドマウンテン。そして、赤く彩られた綺麗な爪。

「あの、メールアドレスとか……」
「あ、いえ、いいで……す」

400ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:15:18.95 ID:H2Erqg5W0
 断った。もしかしたら繋がる事ができるかも知れないそれを僕はわざと放り投げた。
メールアドレスを貰ったって、僕はきっとメールを出せない。返信すらできないと思う。
電話もで着ないのに、メールも打てないのに、アドレスを貰ってもしょうがない。
どうせ無駄なら、どうせ振られてしまったのなら、とか考えていたけれど、やっぱりユキさんは小さい頃の、
ユキちゃんの面影を残していて、僕が恋していた、純粋に恋していたあの頃の影とかぶさって、景色が滲んで来た。

 涙を流す男は情けない男だ。あふれてきた涙を必死に拭う。拭っているのではなくて、前髪を直しているようなそぶりを見せて、
涙を悟らせてはいけない。僕は大好きな、今でも好きなユキさんに涙を見せたくない。
小さい頃から、ユキちゃんには涙を見せない、かっこいい男を演出してきたのだから。

 木枯らしが音を立てる。僕はそのままユキさんに顔を合わせないまま、じゃ、さようならと、
なんでもないような振りをして別れの台詞を投げかけた。その台詞は、ちゃんと受け取ってもらえたのだろうか。
せめて、別れの台詞くらいは、受け入れてもらいたい。

 そういえば、たぶんこれが僕の唯一の救いなのだろうけれど、ユキさんは、小さい頃からそうやって言ってくれたよねといってくれた。
覚えていてくれていたんだ。僕がずっとユキさんのことが好きだったこと。僕がずっとユキちゃんのことを好きだったことを。
単なる遊びではなくて、本当に輝いていた、ユキちゃんへの恋心だったということを。



おわり
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:16:35.78 ID:7KZMs1eI0
____   r っ    ________   _ __
| .__ | __| |__  |____  ,____|  ,! / | l´      く`ヽ ___| ̄|__   r‐―― ̄└‐――┐
| | | | | __  __ |  r┐ ___| |___ r┐  / / | |  /\   ヽ冫L_  _  |   | ┌─────┐ |
| |_| | _| |_| |_| |_  | | | r┐ r┐ | | | /  |   | レ'´ /  く`ヽ,__| |_| |_ !┘| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|‐┘
| r┐| |___  __|. | | | 二 二 | | |く_/l |   |  , ‐'´     ∨|__  ___| r‐、 ̄| | ̄ ̄
| |_.| |   /  ヽ    | | | |__| |__| | | |   | |  | |   __    /`〉  /  \      │ | |   ̄ ̄|
|   | / /\ \.   | |└------┘| |   | |  | |__| |  / /  / /\ `- 、_ 丿 \| | ̄ ̄
 ̄ ̄ く_/   \ `フ |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |   | |  |____丿く / <´ /   `- 、_// ノ\  `ー―--┐
           `´ `‐' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`‐'     ̄          `  `´          `ー'    `ー───-′
402ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:16:43.26 ID:H2Erqg5W0
ちょうど400でこのテキスト終わったね。
403ペース落ちたらさるさん:2007/07/16(月) 11:17:59.47 ID:H2Erqg5W0
>>401
えへへ。


あぶなかった、400とられるところだったよ。
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:19:18.21 ID:7KZMs1eI0
ところで実話に見えてしょうがないんだがそれは流石に無いよな?
そして大好きだ>>1
405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:22:48.65 ID:UMz/3lmgO
ごめんなさい、のび太さん……からどう来ればここにつくんだよwwwwwww
406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:22:55.03 ID:bfgItvh1O
>>1の文章は好きだけど馴れ合いはやめたほうがいい
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:23:40.90 ID:ROmFKDU10
このレスを見たあなたは確実に交通事故に会います



逃れる方法はただ一つ
↓このスレに行き
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/ff/1182041846/



ゾディアーク>>>>>ヤズマット



と書き込んでください。書き込まなければ確実に明日交通事故にあいますよ
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:24:50.83 ID:e90aQUMqO
実写版のしずかちゃんかわゆす
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/occult/1184549890/
409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:27:37.08 ID:UMz/3lmgO
>>408
ああああぁぁぁぁ
410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:30:13.85 ID:UMz/3lmgO
>>406
どの程度のレベルまで下げれば……。
411さるさん……くやしい!! でも……ビクビクッ!!:2007/07/16(月) 11:30:32.36 ID:H2Erqg5W0
>>404
どっちにとってどう解釈しても良いよ。
所詮、僕が書いた小さな文章だから。貴方にとって、どういう存在であっても良いんだ。
だいすきありがとー。僕もだいすきさー。

>>405
人には、踏み外さなきゃならない道もあるんだ。

>>406
おk。自重する。

>>407
ゾディアーク>>>>>ヤズマット
412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:30:34.39 ID:hM4LIhT6O
ムスカ好きの>>1がいると聞いてきますた
413さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 11:35:25.80 ID:H2Erqg5W0
      /:::::::::::::::::::::::::::::::    ::: ,; ノ:.:.:.:.:ヾ:::::::|
     /:::::::::::::::::::::::::::   , __/"~:.:.:.:.:.:.:.:.:! ::::::|
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      ヽ:::::/__ヾ,| 一ー-、__      , .-‐、|:::/
      ヽ:::i/;;; ヘ、__ゝ-‐―--、__  ,-‐―-、и
       ヾ ;;;;  :.:.:.:|      リーf    ノ/
        ヾ、  :.:.:.:.ゝ------‐":.:.:.|`ー-‐"y
        λヽ、 :.:.:.        :.:|    |
         ヾ~`|, .:.:.        , .j    .i
          yゝ:.:.:   _          /
           | ヽ:.:.   `ー‐-----   /
           |:.:.:ヽ.:.      __   /
          Y、_.:. ヽ      .:.   /
          || `‐-、_y_        /  |、_
       /~ |‐-、_   " ̄ ̄ ̄ ̄´ノ´~|_;;;;; ̄`ー-、_____
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414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:43:51.57 ID:UMz/3lmgO
ほしゅ
415さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 11:47:50.71 ID:H2Erqg5W0
>>414
あともう高校時代の絵本テキストしか残ってない気がするよ。
416以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:50:22.30 ID:7KZMs1eI0
>>415
じゃあ次はそれだな
417さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 11:54:25.49 ID:H2Erqg5W0
ほわぁ、まだいた。
もう完璧人いないと思ったのに。


まってて。
418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 11:56:36.29 ID:UMz/3lmgO
wktk
419さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:00:38.10 ID:H2Erqg5W0
 昔々の、遠い、遠い、此処ではない何処かの、此処からは見る事が出来ない何処かの、小さな国の物語。

 山があり、川があり、大地があり、四季があり、生命があり、人が生き、歌が響き、文字と言葉が紡がれる、
確かな人々の、確かな夢がある。生活は豊かで、平和と言う言葉が良く似合う。

 お腹がすく。眠たくなる。優しさの事をちゃんと知っていて、太陽の温かさと、雪の冷たさ、川のせせらぎと山の偉大さを知る人達の住む、小さな国の物語。

 その小さな国には、ある悪い噂がありました。その国の王様は、とても意地悪な人だと言う噂です。
その噂は他の国にも渡り、沢山の人が知っていました。知らないのは、その王様ただ一人だけです。
王様は毎日、誰かを牢屋に閉じ込めています。何も悪い事をしていないのに、王様は気に入らないことがあると、誰でも構わず牢屋に入れてしまうのです。
晩御飯のメニューに、嫌いなトマトが入っていると、わがままを言って、料理人を牢屋に閉じ込めてしまいます。
優しい大臣が王様に、「好き嫌いはいけませんぞ」といっても、王様は聞く耳を持ちません。
420さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:01:38.35 ID:H2Erqg5W0
王様が町へ出ると、必ず誰か一人を城へ連れて行くのです。
そして、王の暇つぶしのために、面白い話をしろと、連れて来た人に無理やり面白い話をさせるのです。
その話が面白くないと、王様は直ぐに牢屋へ閉じ込めて、一年間も牢屋から出す事は無いのです。

あの王様は意地悪だ。自分が楽しければそれでいいのだ。自分がよければそれでいいのだ。
噂は毎日遠くへといきわたります。そんな噂を聞きつけた一人のある旅人が、王様の住む城へとやってきたのでした。
旅人は意地悪な王様にこういいました。

「王様。あなたの意地悪は国を越え、山を越え、海を超えて私の住む国へまで届きました。なぜ民に意地悪をするのですか?」

 王様は初めて、自分のよくない噂を知りました。しかし、もちろん王様はそんな噂を信じません。

421さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:03:02.76 ID:H2Erqg5W0
「だまれだまれ!! そんなうそ、わたしはしんじないぞ!」

「王様。嘘ではございません。意地悪をされた人の事を、考えた事はありますか?
大切な人を牢へ入れられ、一年間もあえない人の寂しさを知っていますか?」

「ええいだまれ! へいしよ、こいつをろうへいれてしまえ!!」

 なんと、王様は旅人までをも牢屋へ入れてしまったのです。
旅人は素直に牢に入り、兵士にこう言ったのでした。

「もう直ぐで、あの王様は優しさを知る事が出来るはずです。
信じてください。その時は、王様の力になってあげてください」



 旅人が牢に入れられてから、一月ほどが立ちました。その間も、ずっと牢の中の人は増えるばかりです。
王様の意地悪は相変わらずで、民も、兵士も、大臣も妃様も呆れてしまいました。
妃様はついに耐え切れず、王様にもうすこし優しくなるようにとお願いしたのです。
しかし王様は、そんな妃様の態度に怒ってしまい、なんと、妃様までをも牢屋に入れてしまったのです。
妃様は牢屋で沢山泣きました。何故あの王様は優しくなってくれないのかと。なぜ、人にやさしくすると言う簡単なことが出来ないのかと、嘆き悲しみました。

422さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:04:42.65 ID:H2Erqg5W0
 旅人はそんな妃様に言いました。

「王様は寂しさを知らなさ過ぎたのです。けれど、もう安心です。
王様は もう直ぐで優しくなられるはずです」

 そういう旅人の目は優しく、多くの寂しさを知る目でした。

 次の日、王様が朝、目を覚まし、大臣を呼びました。しかし、大臣は一向に来る気配がありません。
仕方なく、一人で着替えを済ませ、王座へと行きます。その間、不思議な事に、王様は一人も兵士を見かけませんでした。
何かがおかしい。王様は不安になりました。そんな不安を感じながらも、お腹がすいた王様は料理長を呼びます。
けれど、やはり、料理長も来ません。お腹がすいて仕方の無い王様は、一人で調理場へと向かいました。
誰もいない調理場の冷蔵庫の中を探すも、食べ物はありません。
王様は、一人で料理した事が無いので、食べられるものがあっても、どう食べてよいかわから無いのです。

 唯一どうやって食べて良いかわかるパンを見つけて、一人で寂しい朝食を済ませた後、王様は馬に乗り町へとおりました。
しかし、どうしたことでしょう。町にも誰も人はいなかったのです。コレはおかしいと、さすがに王様も怖くなりました。
街の真ん中の噴水広場で叫んでも、声は遠くへ消えるだけで、誰も返事をしてくれません。

423さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:05:51.87 ID:H2Erqg5W0
 その時、王様の心の奥底で、何かがコトン、と、音を立てて落ちました。
王様は今まで、こんな感情を味わった事はありませんでした。
不安と、恐怖が王様を襲いました。王様は直ぐに馬に乗り、城へと戻りました。
城の中で泣きそうになりながら、王様は当ても無くうろうろしていました。
すると、いつの間にか牢屋にたどり着いていたのです。もちろん、牢屋の中にも誰もいません。
いえ、一人。たった一人だけいました。

「どうしたのですか? 王様」

 それは一ヶ月前にやってきた、旅人でした。王様は直ぐにこのことを旅人に話しました。
街に誰もいないこと。城にもいないこと。自分がたった一人になってしまったことと、この心にしみこむえもいえぬ怖さの事を。

「たびびとよ。これはもしかして、びょうきなのか。わたしはなにか、わるいびょうきになってしまったのか。
このこわさを、わたしはいままであじわったことがない。いったいこれはなんなのだ」

 すると旅人は、悲しい眼をして言いました。
424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:07:32.83 ID:UMz/3lmgO
保守
425さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:08:15.19 ID:H2Erqg5W0
「王様。それは、寂しいと言う感情でございます。
王様は今まで、寂しいという事をしらなかった。しっかりと胸に焼き付けてください。
それが、寂しいという事なのです。牢屋に入れられた人たちも、この感情を毎日味わっていたのです」

 王様はついに耐え切れず泣いてしまいました。誰もいない、寂しさ。
いつも目に映っていた何気ない人たちの大切さ、いるだけで感じる温かさ。安心できる歌声。
それら全てが消えてしまった事に、深い悲しみを抱きました。

「みんなは、みんなはどこへいってしまったのだ。わたしも、できることならそこへいきたい」

 泣き崩れる王様に、旅人は言います。

「王様。しっかりしてください。誰もいないなんて事は無いのです。
みんな此処にいます。王様が、見えていないだけなのです。感じてください。
今も王様の周りで、みんなが王様の事を心配しています。王様、目を閉じてみてください。
みんなの事を、しっかりと思い出してください」
426さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:09:38.11 ID:H2Erqg5W0
 王様は涙で濡れた瞳を閉じました。真っ暗になった空間の中で、王様は必死にみんなの顔を思い出します。
街の人々、兵士達に大臣。料理長に妃様。みんなの顔を思い出すと、そこには笑顔が沢山ありました。

「王様、大丈夫ですか? 王様?」

「王様、私たちは此処にいますよ」

「王様、しっかりしてください」

「ねぇ、もう、怖い事なんて無いのですよ」

 聞き覚えのある声が、沢山聞こえてきました。安心できる優しい声に、王様ははっと目を開きます。
すると、そこにはいなかったはずのみんなが王様の周りを囲んでいました。
みんな王様を心配してくれているのです。王様はそれを見ると、嬉しくなってまた、大泣きしてしまいました。
それを見た旅人は、ゆっくりと、城から出て行ったのです。

 それから数日後、世界には意地悪な王様がいるなんて噂は消えてなくなってしまいました。
変わりに、とても優しく、綺麗な笑顔を見せる王様がいると言う噂が、国を越え、山を越え、海を超えて、他の国まで行きわたっているそうです。




おしまい
427以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:10:31.69 ID:we7ydgR1O
泣いた
428以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:10:55.66 ID:D2qjAQjT0
何このグリム童話www

王様ざまぁwwwwwwwww
429さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:12:25.80 ID:H2Erqg5W0
>>427
>>428
見たこと無いIDの人がいるよ?
430以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:15:33.51 ID:UMz/3lmgO
おれもいるよ
431以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:17:07.34 ID:we7ydgR1O
朝からずっとロムってましたが王様に泣いてしまい思わずカキコしてしまいました
432さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:19:39.37 ID:H2Erqg5W0
>>430
見えない

>>431
いたんだねー。人。
433以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:20:38.95 ID:x1zdBGghO
眠い眠い言いながら結局起きたまんまなんだよ?寝させて?
434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:23:32.33 ID:1dy0Ta6I0
今北wktk
435以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:24:02.99 ID:UMz/3lmgO
なんか俺にそっけなくない?
436さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:25:39.90 ID:H2Erqg5W0
>>433
うわぁ、ごめんなさい、呪わないで。

>>434
い、今からwktkかぁ……。手厳しいこと……。

>>435
いやほら、>>406様が馴れ合うなって言うから。
437さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:30:00.74 ID:H2Erqg5W0
 クリスマスには赤い雪が降る。
これは五年前からの恒例行事で、町の過疎化に悩んだ役場の人たちが、
一体どうすれば町に人が戻ってくるかを話し合った末で出した結末だった。
ちょうどその時はクリスマスで、役員の一人が「おれもサンタになりてぇな」
なんて気の抜けた一言からが始まりだったらしい。
「サンタになってみたら、面白いんじゃないのか?」
「誰かがサンタになるんじゃなくて、みんながサンタになれるとか?」
「赤い服を売りまくるとか」
「いや、これなんてどうだ?」
 話しは進み、どうやってか、町は赤い雪を降らせる事に成功した。
洗えば直ぐに流れ落ちる赤い顔料を使って、空から降り落ちる雪に色づけ。
そして雪の日当日に、街で白い毛糸のコートを大量に売り出す。
空からは幻想的にも赤い雪が降り注ぎ、町のみんなは白いコートを赤く染め、
サンタクロースの完成、というわけだ。
 これが大当たりで、一ヶ月前からの告知で、既に話しは全国に広まっていた。
小さな町のFMラジオから、地方テレビと全国ネットへの展開は、そう難しくはなかった。
珍しいものに、人は大変関心を示す。
438さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:30:19.06 ID:H2Erqg5W0
地方ポスターに描かれた、赤い雪のメッセージは、予想以上に人々の興味の対象になった。
 テレビに出て赤い雪の解説をする町長が、そのときばかりは威厳に満ちた顔で、
まるで総理大臣にでもなったかのように綺麗なスーツを着て、力強く喋っていた。
今は、町長は違う人に変わってしまったけれど。
 それからというもの、毎年12月24日は、
不思議な、幻想的な景色を作り出すこの町に人が溢れ変える。
人口も増え、観光としても優秀。
赤い雪をモデルにした赤い雪だるまのキャラクターグッズも、売り上げは評判。
イチゴやバラ、ローズヒップの果汁を混ぜた大福、『赤いかまくら』も大好評。
 自然にも、人体にも、無害。
そんな赤い雪は、毎年沢山のサンタを生み出し、たくさんの笑顔と感動を人々に与えた。
もちろん、感動したのは僕だって同じだ。去年見た、あの空から降る赤い雪。
白い地面を次第に覆っていく幻想的ながらも背徳的な光景に、寒さも忘れ魅入っていた。
体を見ればいつの間にか真っ赤なコートに身を包み、サンタクロースの仲間入り。
だから、今年は彼女と一緒に行こうとずっと前から決めていた。
439さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:30:54.59 ID:H2Erqg5W0
「ここ、ここでコートを売っているよ」
 町の広場は既に沢山の人で賑わっていた。観光資源である赤い雪からこの広場の名前は、
『赤い雪広場』とマンマな名前で、ビートの畑を潰して作っていた。
高台は人が苦しくなるほどに入っており、その場所から見る、
徐々に赤く染まっていく景色は格別なのだという。
「サイズは、Mだよね」
「うん。ねぇ、私もう待てないよ」
「もう直ぐだから。8時まであと10分だろ。それまで、じっと待っているんだ。
その待っている時間も、中々良いものだよ」
「そんなものなの?」
「そんなものさ」
 肩で切りそろえた髪の毛を揺らしながら、彼女は空を眺める。
二人分の白いコートを購入して、直ぐにコートを羽織った。
毛糸で出来ているだけあって、これを羽織るだけで寒さなんて邪魔にならない。
お互いに手を繋いで、広場から少し離れた街道に出る。
広場で沢山の人ごみの中にいるよりも、こうして街道に出て、
赤く染まっていく町並みを見るのも良いものだ。
それを知っている人は僕以外にもいるようで、結構な人数が街道を歩いていた。
「広場よりもすっきりしているね」
「うん。それに、こっちに来たのは、他に見せたいものもあるからなんだ」
「え、何?」
「すぐそこだよ」
 広場から街道を歩いて一分ほどすると、十字路を右に歩く。
マンションを一つ越して、二つ目のマンションの前で、足を止める。
「ほら、これだよ」
「わぁ、ココなの?」
440さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:31:12.41 ID:H2Erqg5W0
 僕達の新しい住居。この町の美しい赤い姿に見ほれた僕は、
彼女と話して、来年の正月からここに住もう、という事になっていた。
僕は以前下見でここに来た事があったけれど、彼女は今日見るのが初めてだった。
「鍵はあるんだ。このマンションは出来たばかりでね、まだ誰も人はいないよ」
 マンションの五階。程よく街の景色が見渡せる、僕らだけの城。
中は意外と温かくて、上着を脱いでも平気なほどだった。
「わ、結構広い」
「そっちに行ってごらん。君の欲しがっていたカウンターがある」
「え、わ、もしかしてあれ?」
 カウンターの方へいそいそと足を勧める彼女は、目をまん丸に輝かせて子どもみたいだった。
『まもなく、皆様の上空から、夢と希望に満ち溢れた赤い雪の結晶が……』
「始まるみたいだ。毎年このセンスの無いアナウンス、流しているのかな」
 広場から少し離れていても、十分にそれは聞こえた。
「ほら、ベランダに出ないと。折角コートを買ったんだから、赤く染めよう」
 ベランダに出ると、ちょうど赤い雪が空に見えた。
地上からライトアップされた空から赤い雪が降り落ちる様子は、本当に幻想的だった。
「きのこの胞子みたい」
 そんな表現をする彼女に、僕はつい笑ってしまった。
ロマンチックも、何も無いねって笑いながら、桃色から赤く染まり行く町を見下ろして、
僕達はゆっくりとサンタクロースになっていった。ベランダでキスをしながら、
メリークリスマスと、抱き合って、強くキスをした。ムードも良くなってきたところだったのに、
ふと目を開いた僕は、広場の横にあるゴミ捨て場で動く何かを見つけた。
「……あれ?」
「ん……どうしたの?」
「あれ、何?」
「え、どこ?」
 僕が指差しても、彼女は目が悪いらしく、僕が見ているものが見えていないようだ。
「ね、それよりもさ、あの……」
「あ、あぁ……」
441さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:31:35.05 ID:H2Erqg5W0
 彼女をマンションにおいて、コンビニで飲み物でも買ってくると言い、僕はあの場所に向かった。
何が動いたのか。忘れてしまえばよかった。ただ、その光景は脳裏に強く焼きついていて、
全く離れなかった。
 人が、人を殴っているように見えた。それも集団で一人の人間に対して。
赤く染まった道路を踏むと、下に敷き詰められた白い雪とが混ざって、ピンク色の足跡を残した。
道路に降り落ちた赤い雪は、通る車が散らしてすでに茶色く変色して、夢は既に終っていた。
 広場横のゴミ置き場は、役場の裏にある。
真っ暗になった役場の建物の不気味さが、祭りの後の静けさと溶け込みあって、
小さい頃怯えた夜中の学校と同じ空気を作っていた。
 もう広場には誰も残っていない。降り落ちる雪の色は白に戻って来ている。
赤い雪を、まるで祭りがあったことすら忘れてしまうかのように白く戻った雪が降り隠す。
ゴミ捨て場まで来ると、白い雪が何を隠したがっているのか、それは明確にわかってしまった。
 黒いゴミ袋が赤い雪に塗れ、一体それは何が入っているのか、想像すら恐ろしかった。
まして、目の前に腹を開き、顔面を潰した現町長の死体が転がっていたら、なおさらだ。
赤い雪は、血の色なのか、それともさっき降っていた赤い雪なのか、全くわからない。
途端に、腹の中に見えた臓物に反応して、胃液と夕食が逆流して来た。
赤い雪にも溶け込まない、茶色い色をした僕の胃の中にあったそれが、赤い雪の上にぶちまけられた。
この赤い雪は、どっちだ。白い雪が、ゆっくりと赤い雪を隠している。赤い雪は、何を隠している?
 今着ている赤く染まったコートから、するはずのない血の臭いが漂うこの錯覚が、
無性に体を痒みで襲わせた。
442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:31:35.57 ID:OYBmHUVl0
>>500過ぎたら>>1うpね。
ということで。











ネル
443さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:31:57.72 ID:H2Erqg5W0
「わ、わぁぁ、ああぁぁあああ!!!!」
 着ているコートがおぞましくなり、急いで脱ぎ捨てる。
脱ぎ捨てられたコートの赤い色が、もう血のそれにしか見えない。
自分は、何を着ていた? サンタクロースだって?
みんなが、サンタクロースになって、楽しいクリスマス?
 前の町長はなんで町長を辞めたんだっけ。病気? 入院?
もしかして、もういないのか? 五年前からのこの行事、五年前から?
ずっと、何を隠してきた?
 恐怖と怯えから辺りを見回してみると、それはじっと僕の事を見つめていた。
真っ暗になった役場の窓、二つの眼球が二本の指で隙間の出来たブラインドの間から覗いていた。
 ごめんなさい。それが、精一杯の言葉だった。誰に対して?
誰でも良い。誰でも良かった。

 翌日、僕は直ぐにマンションの管理人に電話をして、引越しを取り止めた。
彼女の誘いを毎年断り、あの赤い雪の降る町に、僕は二度と行かなかった。
444さるさんマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:32:40.46 ID:H2Erqg5W0
>>442
1うpってどういう意味?
似顔絵? 写真? 動画? 夢?
445以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:34:51.23 ID:OYBmHUVl0
>>444
己の顔写真を凝視しつつ描いた似顔絵で良いよ。
それがダメなら夢で良いや。
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:38:12.03 ID:UMz/3lmgO
>>500目指せ。
みんな、おらにチョビッとだけ、レスをくれ!!
447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:38:38.91 ID:cME0Z4a20
愛だろ。
448君たちマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:39:32.26 ID:H2Erqg5W0
500いったらねー。そうだねー。違うことしてみようかー。
お風呂はいりたーい、はいってくるー。


これなら残らない。じゃ、ちょっとちゃっぷんしてくる。
449君たちマジ怖い。:2007/07/16(月) 12:39:51.24 ID:H2Erqg5W0
>>447
愛か。
450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:42:12.12 ID:4yn6G/VCO
途中まで読み進めてきたけど>>48で爆笑できたからもう読まなくていいや
451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:43:21.14 ID:UMz/3lmgO
>>448は俺宛てか?
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:43:42.99 ID:UMz/3lmgO
ちげ、>>447な。
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:46:15.01 ID:cME0Z4a20
>>1の愛をうp。

さーて、せっかくじっくり読んできて追い付いたんだ。
保守するか。
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:47:46.31 ID:UMz/3lmgO
>>1は落ちて良いと思ってるのか。

俺はよくない。
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:49:13.88 ID:vNRPOy4a0
wkwk
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:52:45.36 ID:qm7YLyIB0
俺ジャイアンのとこでねちゃたよ。
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:53:33.85 ID:UMz/3lmgO
綺麗なジャイアン
458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 12:59:05.48 ID:UMz/3lmgO
保守ってこのくらいのペース?
459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:00:43.75 ID:ikp/z8Zj0
まだ残っていた。起き抜けに泣いた。
460以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:09:03.72 ID:cME0Z4a20
10分くらいでいいかな。保守は。
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:09:39.27 ID:O6JTjvRPO
age
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:18:26.80 ID:UMz/3lmgO
でも500なんないと、似顔絵が・・・・。
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:19:01.37 ID:cME0Z4a20
んじゃksk
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:19:20.51 ID:7KZMs1eI0
じゃあkskしてみるか
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:19:45.75 ID:cME0Z4a20
愛がkskする!
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:19:46.66 ID:7KZMs1eI0
ksk
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:20:07.22 ID:7KZMs1eI0
ksk
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:20:29.75 ID:cME0Z4a20
ksksk
469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:21:07.37 ID:7KZMs1eI0
ksk
470以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:22:26.20 ID:7KZMs1eI0
ksk
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:23:00.79 ID:cME0Z4a20
俺はkskするぞー!!ジャジャイアンーーーー!!!!
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:23:45.07 ID:7KZMs1eI0
ksk
2人しかいないのか><
473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:24:24.15 ID:7KZMs1eI0
kskなんだぜ
474以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:24:31.78 ID:ikp/z8Zj0
いるけどkskする必要は無いかなって。
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:25:13.51 ID:cME0Z4a20
んまぁ、多分>>500いってたら>>1は引くだろうしな。
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:25:31.36 ID:UMz/3lmgO
ksk

なんか頭グラグラヤバい
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:27:06.71 ID:x3HgcjEnO
のぶ太『ふぅー…はぁーもう、学校も家も嫌だ!皆居なくなれば良いのにな』


笑うセールスメン『ホッホッホッホwwwwwww クルクルドーン!!』


のぶ太『あれ、本当に皆が居なくなってる!ってか、知らない町に来ちゃった。』

ジャイアン『うホッ、なんだお前?
おーい、ドラえもん変な奴がここにいるぞ!』

のぶ太『ええっ、ここは一体何処なんだ?』

ドラえもん『糞ネズミが‥…これでも食らえーピカドン! 

ピカッ☆……

んっ、あっ…ヤベッ…ジャイアンも死んだwww』


のぶ太『これが…最後って奴か…母さん…ルーベン‥ス…の二枚………
ガクッ …』

ドラえもん『追っ手が来る前に‥…トンズラだ‥』

478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:27:08.96 ID:cME0Z4a20
寝とけ。
>>1のことは俺が見ててやる。
多分仕事いったんだろうと思うし。
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:27:26.90 ID:qRU42xJ30
480以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:28:36.87 ID:UMz/3lmgO
あれ、風呂って書いてなかった?
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:35:02.79 ID:cME0Z4a20
風呂って言ったけど、午後から仕事だとおも言ってなかったか?

そんなことより>>479の一番下の画像の右上から二番目の写真の子が、
俺の好みど真ん中でワロタwwwwwwwwwww
482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:44:24.75 ID:7KZMs1eI0
483以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:57:01.10 ID:7KZMs1eI0
484以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 13:58:51.46 ID:cME0Z4a20
485以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:06:07.79 ID:cME0Z4a20
486以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:14:31.80 ID:7KZMs1eI0
487君たちマジ怖い。:2007/07/16(月) 14:18:16.37 ID:H2Erqg5W0
うわぁ。
488絵師様(笑):2007/07/16(月) 14:19:42.21 ID:H2Erqg5W0
じゃ今から描く。500いってないけれど良いや。


まってて。
489以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:20:12.25 ID:cME0Z4a20
よしよし、律儀にスレに現れる君はいい奴だな。
490以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:22:03.28 ID:7KZMs1eI0
頑張れ><
491絵師様(笑):2007/07/16(月) 14:22:37.31 ID:H2Erqg5W0
一時間も長風呂したらさすがに落ちてると思いました。
492以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:23:10.36 ID:/zb7iNzY0
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493以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:26:20.03 ID:cME0Z4a20
>>491
俺の愛をなめるな。
494以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:27:00.13 ID:FcpyxrMYO
wktk
495以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:28:11.22 ID:XeKzHlIsO
1からずっと見て来たんだが1の才能に嫉妬した。
496以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:30:55.79 ID:7KZMs1eI0
>>493
俺達、だろ><
497絵師様(笑):2007/07/16(月) 14:34:57.08 ID:H2Erqg5W0
マウスでゴリゴリしてる。まってて。
498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:35:11.75 ID:cME0Z4a20
>>496
お前とのオナニーのし合い、楽しかったぜ。
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:40:02.67 ID:7KZMs1eI0
>>498
お前出るの遅いから苦労したぜ
あの後手が凄く痛くなったんだぜ
500絵師様(笑):2007/07/16(月) 14:42:47.72 ID:H2Erqg5W0
エッチなのはいけないと思います

初心者にありがち、目がかけないに突入。何回も、釣りですたって描きたい誘惑が。
501以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:44:52.27 ID:cME0Z4a20
何が釣りになるんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:45:19.73 ID:7KZMs1eI0
>>500
君は釣りだなんて言うような人じゃないよね
僕は信じてるよ
503以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:52:58.23 ID:J/2IRpF9O
wktk
504絵師様(笑):2007/07/16(月) 14:53:50.11 ID:H2Erqg5W0
描いた。どこにうpしようかな
505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:56:45.95 ID:LSPpqPe8O
http://x20.peps.jp/aniland
http://87.xmbs.jp/luckyluckystar/
携帯厨の同志達よ!
↑のサイトに凸して『転載とか死ね』と書き込むんだ。今こそ害虫厨二魂が試される!!
506絵師様(笑):2007/07/16(月) 14:57:37.91 ID:H2Erqg5W0
http://www.uploda.org/uporg907599.gif
へたっぴだからwktkされてもこまるんだ。
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:57:47.60 ID:EJ4K6bQZ0
流れ切ってサーセンwww

http://yaplog.jp/yumirin-sora/

こいつのブログまじ痛すぎだおwwwwww

見た奴は必ずブログの記事にコメントよろしくだお( ^ω^)
508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 14:59:34.81 ID:cME0Z4a20
なんという色使い。
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:01:05.28 ID:4XTCd/7GO
>>1ハァハァ…>>1ハァハァ…うっ!
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:01:42.38 ID:7KZMs1eI0
>>506
途中で諦めてぐちゃぐちゃにしようとしたろ
左の方
511絵師様(泣):2007/07/16(月) 15:06:00.85 ID:H2Erqg5W0
>>508
間違いなく何も考えていないのがわかります。

>>509
いやまてまてまておいおいおいあーーーーー。

>>510
僕には絵なんて無理だったんだよ。
512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:07:53.27 ID:cME0Z4a20
お前はほんとに可愛いな。
頭なでてやる。
513以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:08:29.24 ID:7KZMs1eI0
じゃあ俺は抱いてやる
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:09:06.46 ID:XeKzHlIsO
>>511
そんな事無いよ。凄い抽象的で素晴らしいよ。
515辱められた。:2007/07/16(月) 15:11:06.61 ID:H2Erqg5W0
頭なでられるのはリアルで好きです。
516辱められた。:2007/07/16(月) 15:12:33.07 ID:H2Erqg5W0
ぎゅーってされるのも好きです。

抽象じゃなくて、描けてないっていうのをよく知ってるから……。

おっと、暗い空気にだけはしたくないぜ。
517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:12:34.55 ID:4XTCd/7GO
つかなんで1は前の方で私って言ってたのに今は僕って言ってんだ?
518辱められた。:2007/07/16(月) 15:13:48.55 ID:H2Erqg5W0
>>517
わたし
ぼく

三文字と二文字では、こんなにも打つスピードが変わるなんて。
私は知らなかったんです。
519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:14:16.15 ID:cME0Z4a20
ってか、俺は目しか描けない。
十分いいぜあれは。
520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:16:49.16 ID:XeKzHlIsO
俺はてっきり1は僕っ娘かと…。
521辱められた。:2007/07/16(月) 15:16:54.29 ID:H2Erqg5W0
>>519
これが、涙……?


さあ、軌道を戻そう。
ナニスレ、ここ? そう、僕のテキスト晒しスレ。




ちがう、ドラえもんテキストスレだったんだ。ホントは。
522辱められた。:2007/07/16(月) 15:18:43.08 ID:H2Erqg5W0
>>520
男に見える?
女に見える?
たぶんどっちも嘘。
どんなにがんばって書いても、色んな人物あんな感じになる。

だから、貴方が信じる視点で見て良いよ。
僕は性別を晒したわけじゃないし、ここはネット、掲示板だから。
貴方が自由に信じていい。



辱めはやめて。
523以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:20:22.50 ID:UMz/3lmgO
起きた。見た。


じゃ、次もうpだ。
524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:20:43.35 ID:kcBvYi2m0
さてPCに移ったわけだが・・・
>>1ハァハァ・・・そんなに俺のアナル触っちゃらめええええぇぇ///
525524が、524が……。:2007/07/16(月) 15:26:49.02 ID:H2Erqg5W0
>>523
ね、寝てればよかったに!!

>>524
うわああぁぁぁぁあぁ!!!!


>>459
あ、おはよーございます。
大丈夫?
526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:27:47.09 ID:kcBvYi2m0
>>1に癒される
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:28:01.83 ID:cME0Z4a20
事実と虚偽の間で楽しめるものがネットだしな。
ただ単に俺は>>1の文章が好きなだけだ。
528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:28:25.70 ID:7mHqeAeN0
なんという良スレ…
王様の話で涙してしまった
俺は間違いなく涙もろい
529以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:30:48.61 ID:XeKzHlIsO
そうだな。確かに男女なんて関係無いな、作品が面白ければ。

だから早く次をうpするんだ。
530以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:30:58.41 ID:UMz/3lmgO
人がみてる。
さあ、俺たちの気持、わかるな?


うp
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:33:11.87 ID:kcBvYi2m0
即興で官能小説書いてくれよぉ
532以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:36:50.65 ID:ikp/z8Zj0
>>525
残っていて嬉しいよ。
むしろ午後仕事だとどっかで見たが大丈夫なのか?
533詩で良いかな。:2007/07/16(月) 15:40:14.01 ID:H2Erqg5W0
>>526
僕も君に癒されるー。

>>527
こんな事言ってもらえるなんて。チョー。チョーが着くほどうれしいです。

>>528
涙してくれる人がいるなんて。

>>529
ま、まってて。

>>530
み、見られてるのに、ビクビク。

>>531
エッチなのはいかないと思います。
あんあん。

>>532
夜に行こうかなー。
534以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:43:39.91 ID:kcBvYi2m0
仕事っていつ行ってもいいのか?www
よし次まってるぜ
535以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:45:01.89 ID:cME0Z4a20
仕事アバウトすぎwwwwwwwwwwwwwwwww
536以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:45:24.66 ID:H2Erqg5W0

 思いが伝わらず、自分に苛立ちを覚える。
 私が人を愛することよりも世界は早く回る。
 私と世の中の間にはきっと大きな溝がある。

 君の目は死んでいると何度も言われる。
 進路とか就職に炎を燃やし彼らはペンを走らせる。
 やりたい事は無し。夢を見る事も無し。希望も無し。
 唯一つ、恋に生きて行こうと思った若い自分の姿。
 暗い部屋のディスプレイの前で見ているのは文字の羅列。

 私は既に死んでいる。
 死して屍拾うもの無し。
 私は既に死んでいる。
 手のひらに浮かぶ細い道。
 濁った視界と伸びた爪。

 私は、出来の悪い人形なのだ。

537以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:46:44.35 ID:H2Erqg5W0
気付かないふりとか私はそんなに器用ではないから

あなたが来てくれることばかりをずっと待っていて

空に投げ出された思いは遠く 月よりも彼方に飛んでいく

あなたの目に見えないところで それは弾けて星になる

夢を見ていた全てが変わる日を 全てが叶う日を

私は涙を流したのでしょう 私は大声で叫んでいたのでしょう

全てはあなたが来てくれる事を 気付いてくれることを

願うことだけが私が私へ施せる唯一の救いだから

流した涙の量すら私はもう覚えていないから

枯れた喉の事に気付いたのもそう遠くない最近のこと

538以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:47:16.55 ID:H2Erqg5W0
今日は休日出勤なの。
顔出さないといやな顔出されるから顔出すの。
539以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:51:23.36 ID:7KZMs1eI0
じゃあ保守しとくか
540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:51:41.87 ID:XeKzHlIsO
1はどんな時に小説とか書いてんの?
541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:52:29.23 ID:cME0Z4a20
もう一緒に顔出しに行きたいわ。
542以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:54:32.77 ID:H2Erqg5W0
>>539
いいよーべつに。

>>540
学生時代は放課後。
今はほとんど描く暇無くて笑えます。
休日利用して書くことも出来るけれどね。
休日なんて、昨日と今日しか覚えてない。

>>541
たぶんぽかーんってなる。
543以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:56:28.16 ID:H2Erqg5W0
 降り、積もり、敷き詰め、覆い、雪は街を白くする。赤と緑のイルミネーション。
特別な日を冠したセール広告の小さな旗。ショーウインドーの端に取り付けられた電球。どこか暖かい笑顔の人々。
駅前にいたっては、大きなモミの木に眩しい程の飾りつけと、天辺の輝く星。
 クリスマス。毎年この時期になると、皆浮かれる。恋人と過ごす甘い夜。
ブッシュドノエルの上に座る甘いサンタクロースも、その無邪気な笑顔。変わらないね。毎年。いつだって、いつでも。いつになっても。
 真っ赤なコートを着て街を歩く。白い雪のようなマフラーと手袋。
先月、来る寒さに備えて購入したこのコート、色がキツすぎて周りからの評判が悪いけれども、私は大好き。
膝下20センチまですっぽり覆ってくれるこのコートは暖かくて、それに雪に映える。
 もしかしたら、私もこのクリスマスの空気に浮かれているのかもしれない。
今日は特に、この雪に映える赤が綺麗に見える。気を抜くと鼻歌まで歌ってしまう。
何処かから聞こえるジングルベルに、下手な鼻歌だけれどメロディを合わせて。
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:56:54.07 ID:kcBvYi2m0
長門のかわいさってさ、異常だと思うんだ。
545以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 15:57:49.78 ID:H2Erqg5W0
「……ちょっと、ねえちゃん?」
「…え、はい?」
 心地よい鼻歌を邪魔された。突然、私の一人演奏会の邪魔をした不届き者は、店と店の小さな隙間にダンボールを敷いて座っている変な男だった。
着ている服もボロボロだし、髭も鎖骨辺りまで伸びている。あぁ、浮浪者か。
「ねえちゃんさ、俺の話し聞いてくれない?」
 見ず知らずの、怪しい男の話を聞く義理なんて私には無い。何事も無かったかのように私は鼻歌を歌い、再び歩き出す。
ジングルベルのメロディが、さっきよりも浮かれていないのは、突然の中断者の所為だ。
「無視は良くねぇよな無視は。話し聞くくらい良いだろがよ」
 男は立ち上がり、私の後を追ってくる。気持悪くなり足取りを速めるが、男の歩調も早くなる。
怖くなった私は叫ぼうとしたけれど、叫ぶ前に男の方が転んでしまったようだ。
「あいだぁ!!」
 後ろを振り返ると男が鼻血を必死に拭っている。しかしその拭ってはいないもう片方の手には、私の白いマフラーが握られていた。
「か、返して!!」
「はいよ」
 力強く必死に叫んだ私の事なんかお構いなしで、以外にすんなりとマフラーは私の元に返ってきた。
呆気に取られてマフラーを手に取ると、男はやっと空いたもう片方の手も使って鼻血を拭っている。
546以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:00:17.56 ID:rMxrXnLA0
泣いてなんかねぇよ・・・雨だよ
547以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:00:24.93 ID:H2Erqg5W0
>>544
僕の嫁は長門。僕の婿はZAPPA。


「俺な、こんなん要らん。その、赤いコート貸してくれへん?」
「や、ヤですよ!! 何であなたなんかに貸さなくちゃいけないんですか!!」
「あーやっぱりなー。んじゃ良いわ」
 またも、男はすんなりと。私の予想では、「な、ねえちゃんそこを頼むわ」みたいな事を言って数十分ほど食い下がるのかと思いきや。
その鼻血を拭う姿があまりにも滑稽で、私の恐怖心はどこかに消えてしまっていた。
「いやな、俺、サンタになろうとしてん。でも、ほら、サンタって赤い服着てるやん。俺持ってないねん。だから、貸してもらおうとな」
 鼻血が少し止まりかけてきたのか、男は雪をすくって鼻を冷やしている。男の足元には赤く染まった雪が楕円を描いている。
「サンタになって、どうするんですか?」
「絶望届ける。うん。絶望」
 男が冷やすために使っていた雪を投げ捨てる。
ポケットに手を突っ込み、クシャクシャになった緑のマルボロの箱を取り出し、一本口に咥え、火をつける。
しけっているのか、綺麗に火は付かず、大きく息を吸ってからやっと綺麗な赤い炎の色が浮かび上がった。
煙を吐くと、白い吐息とはまた違う、筋のような白い気体が空に昇り、掻き消えた。
「俺さ、もう駄目なんだわ。借金まみれで生きていくにも苦労ばっかり。だから、誰かにも絶望、教えてやろうかと」
 肺の中に煙を詰め込めるだけ詰め込み、暫く中で煙を馴染ませてから一気に吐き出す。
それがこの男のタバコの吸い方のようだ。
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:02:25.28 ID:kcBvYi2m0
>>547
長門の画像見てると萌えすぎてなんか涙でそうなることもある。
あー長門可愛すぎてだめだ。
長門が>>1の嫁なら俺は>>1ごともらう
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:02:34.60 ID:H2Erqg5W0
「ほら、銀行、あるやろ? そこに拳銃持って突入するんよ」
 男が指差す先には、最近建て直しされた真っ白い外壁の綺麗な銀行があった。
もちろん、赤と緑のイルミネーションと電球に彩られているのは、どこだって同じ。
違うのは、ショーウインドーなんか無くて、大きな窓を見れば、そのまま中の人が見えるってだけ。
「銀行強盗、ですか?」
「ばっか、それやったら捕まるべ? 犯罪なんて犯さんて」
 そう言って男は再び手をポケットに入れる。タバコの箱は空なのか、力強く握り潰し、路上に投げ捨てる。
「じゃーん。ほれ、これ。チャカ」
 男の手にあるのは正真正銘の拳銃だ。おまわりさんが携帯しているような小さな拳銃。
よく見ると、男の腰にはベルトが巻きつけられていて、拳銃にはぐるぐるとねじられたようなコードがベルトについて固定されている。
ただ、何故それをポケットに入れるのか。
 初めて、テレビのブラウン管や雑誌、マンガではなく、
こうして目の前に、フィルターのない状態で見せ付けられた拳銃は、玩具みたいで、鈍く光を反射していた。不思議な事に、それが人の命を奪う道具であるにもかかわらず、私の心の中には、何の恐怖も無かった。むしろ、その拳銃に対する興味だけだった。
「俺さ、こう見えても元警官でよ、辞めた時にこっそりと、な。わかんべ?」
 男は拳銃を構え、以前警官だった頃の自分の姿を思い出しているのか、構える動作を一つ行う度に、目からは小さな輝きが零れているように見えた。
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:03:36.85 ID:H2Erqg5W0
「コレでよ、絶望、教えてやるのよ。姉ちゃんは見んなよ。ねえちゃん優しそうだしさ、知らないほうがいいよ」
 そう言うと男は、小さく「ごめんな」といって銀行へと向かっていった。
知らない方が良い。そう言っていたけれど、私は無性に、彼の背中を見ると、
拳銃を見ても起こりえなかった不安が、突如として襲い掛かってきた。
死への不安とは違う、何か解らぬ不安。こっそりと後を追いかけ、銀行の窓の外で彼の姿を見ていた。





「動くなぁ!! 動くと、俺が死ぬぞ!!!!!」
551以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:06:59.14 ID:H2Erqg5W0
 彼のとった行動は、一見するとクリスマスに浮かれて馬鹿な行動をとった人間にしか見えない。
拳銃を自分の右こめかみに押し付け、カウンターの上に仁王立ちの状態。
店内にいる客、店員は、この状況が全く飲み込めておらず、口を開いて彼の姿をただ凝視していた。
「いいか、動くんじゃねえぞ!! お前らが動いたとたん、俺は死ぬからな!!」
 ふと、店の奥にいた店員の一人が突然あわて始めた。
大声で叫び、男に何かを言っているが、旨く呂律が回っていないために良く聞き取れない。
客の人たちの中にも、「馬鹿じゃない、何あれ、おかしいんじゃね?」
「これ、超キモイ。ハハッ、写メ撮って皆に教えてやろうぜ」と、反応が大きく見えてきた。
「きき、君!! 馬鹿な真似はやめて、その拳銃を下ろしなさい!! 命は粗末に擦るんじゃない!!」
「これムービーの方が良くない? あっは、マジキモイ」
 店員が諭し、女子高生が馬鹿にし、老婆の客がなんだかわからない状況におどおどしている。
男の目の前にいる女店員も、ゆっくりと彼から距離をとる。
「動くんじゃないよ。おれ、死んじゃうよ?」
「あ、す、すいません…」
 ゆっくりと元の位置に戻り、女の店員さんは、ただ彼を見ることしか出来なくなる。
あいも変わらず女子高生は五月蝿いし、あぁ、男の店員も五月蝿いか。
男の店の外にも聞こえていたからか、ショーウィンドウには二〜三人の野次馬が貼りついていた。
私の隣には、クリスマスキャンペーンの看板を持ったサンタクロースが立っている。
552以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:07:29.75 ID:7KZMs1eI0
>>548
駄目だよ、>>1はもう俺が貰った
553以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:08:31.90 ID:H2Erqg5W0
「い、いいかい? 命は、い、い、いい一度きりなんだ。君が死ぬことで、かか、悲しむ人がいるだろ?」
「店員さん、あんた優しいんやね。でもな、俺が死んだ方がいいんよ。おれ、借金まみれだしさ。
俺が死んで、俺の息子、いるんだよ。妻ももう死んでいるからさ、俺が死んであいつが財産権放棄すりゃ、借金から助かるだろ、あいつ」
 そういうと男はカウンターから下りて、銀行の中央に立つ。女子高生達が相変わらず携帯のレンズを男に向けている。
「何、何言ってんのあいつ?」
「良いんだよキチガイの言う事だから気にすんなって。あ、もしもしカナ? ○○銀行来てみー、マジおもしれーから。」
 男は女子高生に目を向けた。視線を感じ、女子高生達は「キモッ」と笑った。男はジングルベルの鼻歌を歌いながら、女子高生に近づく。
その鼻歌は、私のジングルベルとは違い、綺麗で、とても素敵なメロディだった。
「マジ、ちょ、近づくなよおっさん!!!」
「……動いたな?」
「あ!? あー動いたら死ぬんだっけコイツ?」
「動いてやれよハッハハハ!!!!!」
「き、君たち止めなさい!! 彼が死んでしまうぞ!!」
 ソファの上で馬鹿みたいに手足をぶらつかせる女子高生の反応を、男は嬉しそうに見ている。
ジングルベルの鼻歌が止み、目を瞑り、ポケットの中に手を突っ込んだ。
「…あー、さっき吸っちまったんだ。もったいねー。ま、いいや。メリクリ。プレゼントだ」
 そういって、男は、女子高生の目の前で、携帯のレンズが捕らえる中で、携帯のディスプレイの中で、発砲した。
554以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:10:10.61 ID:H2Erqg5W0
 バンッ、と音が響き右から左に弾丸は抜けて、一気に血液が噴出した。
その発砲の勢いに捕まれたかのように、男の体は傾き、地面へと倒れる。
床におびただしい血液が溜まりを作り、女子高生の足元を汚した。
 そして、悲鳴。女性店員の悲鳴と、女子高生のけたたましい叫び。
男店員が女子高生に向かって、お前の所為だと叫んでいる。
それに対し、女子高生は、だって、だって、と、涙を流し、何度も携帯の中に写る男の死の瞬間と、男の死体とを交互に見ている。
どうやら、カメラのシャッターが、その、あの瞬間にきられたらしい。
 私は急いで銀行の中に入り、男の死体を見つめた。手に握られた拳銃が、ゆっくりと手から零れていく。
地面の血溜まりは、先程の男が作った、鼻血の溜まりの形によく似ていた。
「メリクリ。プレゼントだ」
 突然耳にその声が響いてきた。男の目がこちらを見ている。
「メリクリ」
 そして、手から拳銃が落ちた。
「絶望、ねえちゃんは知らない方が良いよ」
 ジングルベルの、男の歌ったジングルベルのメロディが遠くから聞こえた。
そして、鈴の音が銀行の中に大きく響く。誰にも聞こえてはいないらしいその鈴の音が、私には酷くやさしい音色に聞こえたのだ。





おわり
555以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:11:28.10 ID:XeKzHlIsO
なにこの>>1争奪戦
556以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:11:28.18 ID:8t8SSFrC0
今北産業
と思ったらちょうど終わってたw
557以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:15:04.85 ID:0s9iuzjd0
何か色々考えさせられるなぁ
558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:15:27.30 ID:H2Erqg5W0
>>555
ていそうの危機!!

>>556
ドラえもん文章うpが
なぜか
>>1を辱める会に
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:16:20.33 ID:H2Erqg5W0
>>557
でも個人的にはあたまからっぽで夢詰め込んで読んでほしい。
(僕が)らくーにいこうっていう。
560カゲロウ:2007/07/16(月) 16:20:23.04 ID:H2Erqg5W0

いつかの約束が徐々に色褪せていくよ
セピア色の君はいつでも笑顔で私のたからもの
もう君の声にノイズが混じるよ 雨音みたいに

残酷なほどに記憶はゆっくり消えていく
君と歩いた夏の坂道が陽炎のように消えて
そう まるで地平線を揺らす陽炎みたいに

さみしいよ 全部私から奪われてしまいそうで
だいすき 今でもいつまでも 届かない思いを胸に抱いて
もう通じることが無い 心をカタチに出来ないままに


別れの言葉が頭に響いて止まない
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:22:21.88 ID:XeKzHlIsO
幻想的な表現且つ分かりやすくて読みやすいね。
とても興味深い文章です。
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:22:25.76 ID:ikp/z8Zj0
リアルに1冊くらい短編集出せそうだな
俺なら買う
563以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:23:10.18 ID:cME0Z4a20
絶望詰め込んだぜ。
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:23:44.71 ID:H2Erqg5W0
 反響。共鳴。そして私の元へと届く声が、私を突き動かす。
 反響。共鳴。そして私が力強く叫んだ声が、何処かへと届く。
 長い距離を、果てしない距離を、遥か彼方遠くにいるあなたの元へ。遥か彼方遠くにいる私の元へ。世の中は一層便利になり、世の中は一層見苦しくなる。それでも、私の声は、真実である。それでも、あなたの声は真実であると信じていたい。
 距離なんて関係ない。見えるか見えないかの問題ではない。実際この世界にあなたと私がいるのかが問題であり、それが全て。私とあなたが、お互いを確認できる術があるか、無いのか。それが重要。
 世界をドーム上に包んだ丸い天井のそれは、私の声を反射し、縦横無尽に世の中を駆け巡り、やがてあなたの耳へと侵入し、脳を犯す。
 世の中を目まぐるしく走り回るこの黒い糸を伝って、声は疾走し、私の元へと絡みつき、耳を包み、私の脳を溶かす。
 大丈夫、まだいける。私はあなたの声を聞くたびに、生きることを望む。あなたの声が途切れることがあるならば、私はこの世界にいることを躊躇うだろう。直ぐにでも、旅立てる準備は出来ている。
 けれど、あなたの声が届くと信じているから、この不恰好な荷物もいまだ手に掴まず、部屋の隅にと放置されている。
565よこにびゃーって伸びるの嫌いだから改行バージョン:2007/07/16(月) 16:25:09.67 ID:H2Erqg5W0
 反響。共鳴。そして私の元へと届く声が、私を突き動かす。
 反響。共鳴。そして私が力強く叫んだ声が、何処かへと届く。
 長い距離を、果てしない距離を、遥か彼方遠くにいるあなたの元へ。遥か彼方遠くにいる私の元へ。
世の中は一層便利になり、世の中は一層見苦しくなる。それでも、私の声は、真実である。
それでも、あなたの声は真実であると信じていたい。
 距離なんて関係ない。見えるか見えないかの問題ではない。実際この世界にあなたと私がいるのかが問題であり、それが全て。
私とあなたが、お互いを確認できる術があるか、無いのか。それが重要。
 世界をドーム上に包んだ丸い天井のそれは、私の声を反射し、縦横無尽に世の中を駆け巡り、やがてあなたの耳へと侵入し、脳を犯す。
 世の中を目まぐるしく走り回るこの黒い糸を伝って、声は疾走し、私の元へと絡みつき、耳を包み、私の脳を溶かす。
 大丈夫、まだいける。私はあなたの声を聞くたびに、生きることを望む。
あなたの声が途切れることがあるならば、私はこの世界にいることを躊躇うだろう。直ぐにでも、旅立てる準備は出来ている。
 けれど、あなたの声が届くと信じているから、この不恰好な荷物もいまだ手に掴まず、部屋の隅にと放置されている。
566以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:26:27.82 ID:H2Erqg5W0
>>561
ありがとうございます。素直にうれしいです。

>>562
でたら僕も三冊買う。間違いない。保存用と観賞用と普及用で買う。

>>563
ぜ、絶望した!!
567以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:26:30.09 ID:7KZMs1eI0
びゃーって表現に萌えた
568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:26:59.12 ID:H2Erqg5W0
>>567
ぐーんの方が良いかな?
569以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:30:03.84 ID:H2Erqg5W0
 暖かな、空間。揺らぐ、空間。まるで酒に酔ったかのような、この感覚。
ゆっくりと進むも、中々前には進まない。周りには、似たような表情をして歩く人々。
手を繋いで歩くものも居れば、一人の手を奪い合っている人達もいる。
 陽射しは、暖かだ。雲は、緩やかだ。中々に、太陽は大きく、雲は、広く。
大きな胸の高鳴りに苦笑するが、なに、直ぐにおさまる。
 暫く進むと、舗装された道路の脇に植えられた木々の枝や葉が、
まるでトンネルを作るかのように手を繋いで、空をさえぎっていた。
木漏れ日が心地よい。風に揺られて、葉が歌いだす。
 さて、そこを潜ると、手を繋いでいる人々は見えなくなる。
もちろん、そんな人物達は初めから居ないことなんて知っている。
そういう可能性を見ていたんだと、僕は知っている。皆は、ただ一人なのだ。
 そうして歩いていると、僕は一人の女性を見つける。
公園の先の噴水広場で、一人、ベンチに座って誰かを待っている。ああ、こんな暖かな日だもの。噴水が良く似合う。
570タイトル:セッ○ス:2007/07/16(月) 16:31:23.54 ID:H2Erqg5W0
 中々進まなかったからだが、少しずつ自分の思い通りに進むことが出来てきた。
まず、噴水広場の噴水を眺めてみる。天高く上った水流が飛沫となり、僕の体に降りかかる。
虹が、うっすらと見える。
 緩やかな曲線を描いた虹が、僕の目の前でぼやけて見える。今日はいい日だ。
こんな暖かな日差しの中で、体に柔らかな水を浮け、虹を見ることが出来た。
 振り返ると、ベンチに座っていた女性も、細かく散布した水の中に何かを見ている。
その瞳は、少しだけ眠たそうで、それでも億のほうで、虹の姿を見て子どものように嬉しがって、澄んでいる。
 虹が、見えますか?
 思わず声をかけると、女性は微笑み、小さく頭を下げた。
 此処なら、もっと良く見えますよ。涼しいし、気持がいいです。
 女性はもう一度虹が見えるほうを向くと、目を瞑り、ゆっくりと立ち上がった。
そして柔らかな飛沫の中に身を置き、虹を見上げた。
 それは、気だるい、土曜日の午後のような、感覚。何故か他と違うような、昼下がりのような空間。
ゆっくりと彼女の手を取ると、もう手は離れなかった。
暖かな手のぬくもりに安心していると、空間はゆっくりと淡い光を放ち、真っ白になった。
 そして、光は届かなくなる。周りに居た人々はそこで足を止め、ただ一点を見つめる。
本来そこには太陽があった場所だが、今底に太陽は無い。胸に少しだけ圧迫感。それも直ぐに消えた。
 重たい何かが肩から離れたような感覚が、何所か懐かしい。
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:31:35.66 ID:7KZMs1eI0
>一人、ベンチに座って誰かを待っている。
これで阿部さん思い出した俺は末期
572以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:31:49.15 ID:cME0Z4a20
どぅーん!!が
573以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:35:10.72 ID:H2Erqg5W0
飾られたインスタントミュージック
彩り豊かなスタントプレイ
誰一人知らないオリジナルストーリー
私はここにいるよ
新しい音・動・生を纏って

あなたもここに来て
そこはもう嘘ばかり
感動の無い世界
あなたそこにいるのに
574以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:36:02.59 ID:H2Erqg5W0
>>571
書いている時点で想像していた僕は手遅れ。

>>572
横にどぅーん!!って伸びるのが嫌いなんですよ。
575以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:37:21.16 ID:cME0Z4a20
村上乙。


元々書いてたのは詩みたいなものが多いんだな。
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:37:30.75 ID:UMz/3lmgO
いいペース。
577さるさんきましたよー。:2007/07/16(月) 16:38:47.01 ID:H2Erqg5W0
>>575
村上って、村上春樹のこと?
こんど読んでみる。まだ未読。

>>576
少し借りるぞ。




青く染まる
足先から頭の天辺まで
音を飾りながら
確実にすばやく

声も届かない
飾られた音に阻まれて
あなたの声は
もう遠い青の中

突き出す 遠くへ
突き放す 遠くに
離れていく 遠くへ
私はもう 心地よい青の中
578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:39:35.51 ID:H2Erqg5W0
届かない今のうちに
どこか遠くへ飛んでいけるように
透き通る空の空気が
肺に満たされる
そんな素敵な夢を

部屋の明かりを消して
いま その夢を見るよ
あなたの元へ
飛んでいけたなら
それだけですこしだけ
今が楽しくなるのに

誰かの手が届かないうちに
飛んでいけたなら
今が少しだけ
楽しくなれるのに
579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:39:42.85 ID:cME0Z4a20
ショージの知名度舐めていたぜ……。
580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:40:01.20 ID:H2Erqg5W0
既存の歌詞とか書き換えて別物にするのが好きで、
そのときのあまりものでこういうの作ってます。
581以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:40:08.27 ID:X975PTgi0
ほげちゃ
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:40:45.04 ID:ikp/z8Zj0
インスタントミュージックってのがpillowsっぽくて好き。
583以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:41:05.97 ID:H2Erqg5W0
>>579
そっち……orz
584以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:42:26.81 ID:H2Erqg5W0
>>581
ほ、ほげ?

>>582
僕はストレンジカメレオン。
ハイブリットレインボウ最高じゃない?
585以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:44:52.25 ID:H2Erqg5W0
向かいの住人はナイフを忍ばせている
だからあんたはいつまでも扉を開けられない
土で出来た風車は乾燥して崩れる
あんたの部屋にはいつだって虫が湧いている

今日は良い日だ 窓を開けてごらん
子供たちが騒いでいる
何にも気づかず 何にも負けずに

アルコールにキスして今日は終わろう
ベッドにもぐればいつだって幸せだ


隣の住人は銃を隠し持っている
だからあんたはいつまでも外に出られない
水の壁は風に吹かれて散っている
あんたの心にはいつだって虫が湧いている

今日は良い日だ 窓を開けてごらん
ご婦人たちが笑っている
何にも気づかず 何にも目を向けず

ドラッグとセックスして今夜は眠ろう
0時を過ぎれば嫌でも明日になる

ミネラルウォーターの生活も
もうそろそろ飽きた頃だろうから
俺はあんたに言ってやる
今日はとても良い日だよ
586以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:51:46.28 ID:UMz/3lmgO
ピロウズはネイキッドシャッフル良いね
587さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 16:52:31.42 ID:H2Erqg5W0
 ソファに座っていると、床でnon-noを読み耽っていた彼女がそっと手をつないできた。
特集号のページ右手にいじっている手とは反対の左手を。はて、一体これはなんだろうと考えふけってみる。
何か言いたい事でもあるのだろうか。何かして欲しい事でもあるのだろうか。何かいって欲しい言葉があるのだろうか。
 手をつないでくる理由を考えてみる。さてそうなると、普段歩いているときに、つながれるこの手の理由も考えてみなければならないのだろう。
あれは二人の歩く距離の差を広げないため、だと思っていた。そう、手をつないでいれば、歩幅の違いを埋めることが出来る。
早すぎれば、引いて歩幅を遅くさせることが出来るし、遅ければ、ちょっと引っ張って早めることが出来る。役割がある。
588さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 16:53:58.52 ID:H2Erqg5W0
 ではこれは? 今この場で僕らは動かない。という事は、動き以外のことだ。
何かして欲しいなら、口で伝えるのが早い。何か言って欲しいなら、それを言えば良いじゃないか。
何かして欲しいなら、発言すればよい。
 乙女心、というものなのだろうか。いや女心か。そもそも、乙女心と女心は違うものなのだろうか。
どちらにしろ、それらの類なのだろう。つながれた手をじっと見つめていると、彼女の親指が小さく動いているのが解る。
考えるのに夢中で、気付かなかった。
 これは、ひょっとしたら、ただ単に手持ち無沙汰なだけなのではないのだろうか。
口が寂しいといって、タバコを吸う感覚か。手が寂しいということなのか。手をつなぐ以外に方法はないのか。
 いや、手をつなぐ事に意味があるのかもしれない。
口が寂しいといってタバコを吸う人に、キャンディーを渡しても無意味なように。
これは、手でなければいけない理由があるのだろうか。
 じっとみつめる。親指の動きが面白い。少し意地悪をしてやろう。
携帯をいじるのをやめて、ちまちま動く親指をぎゅっと握ってやる。
589さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 16:54:50.58 ID:H2Erqg5W0
「あー」
 あーって。そういって別段何をするでもなく、何をいうでもなく、何を欲するわけでもなく。もう一度握る。
「どしたのー?」
 どしたのー。いやどうしたの? 疑問は疑問で返される。
これは、彼女は自分から何かをしているという感覚がないのか。僕のほうから何かしている感覚なのか。
「いや、手、握ってるから」
「安心するねー」
 安心、って、それだけ? 手を握ることで安心するのか。なるほど、それは楽だ。
これだけの事で彼女は安心するのか。彼女が欲していたのは、僕の手で得られる安心だったのか。
それならば、彼女は発言せずとも、ただ手を握るだけで、目的を完遂することが出来る。
 考えるまでもなかったのだ。それが答えだったのだから。ただ変に考えすぎていただけか。
「安心するか?」
「するー」
 まるでネコだな、この顔は。
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:56:33.36 ID:kcBvYi2m0
数えたら今やってるアニメ19本見てたわ。びっくりだ。
591以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 16:59:30.87 ID:cME0Z4a20
あー、幸せだねー。
592以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:01:28.66 ID:0s9iuzjd0
ネコみたいな子=>>1の図式が成り立った俺はこの滾る思いを何処にぶつければ
593以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:02:22.76 ID:cME0Z4a20
>>1のお尻に。
594さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:03:15.24 ID:H2Erqg5W0
「君が一番好きなもの、なんだい?」
「お金じゃないかな?」
 というわけで、僕は今銀行でお金10万円を下ろしている最中。
誕生日のプレゼントに、彼女の大好きなものを買って上げようとしたのに、まさかお金って、
いや、そういう自分に正直なところも好きだよ。
 僕は考えていたんだ、君に聞く前日まで。君の一番好きなモノを、
今一番に欲しいモノをプレゼントして、「ありがとう」と言われるのを、正直に言おう。期待していたんだ。そんな場面を。
 それがどうだろう。僕は君に10万円を渡し、君に「ありがとう」と言われるのだ。何かが違う。何かが違わないか?
それは何かが間違っている。大体、不健全だ。こう、香水やバッグ、オルゴールにサングラス化粧品靴服日用品と、色々在るではないか。
それを手に入れるための、『お金』。いや、正直な君も好きだよ?
 もしかしたら、あなたがいてくれれば何もいらないとか、あなたがこの世の中で一番好きなモノと言ってくれることも考えた。
それくらいドラマチックな展開も嫌いでは無いし、むしろ声を大にして言いたい。望むところだと。
595以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:03:24.14 ID:7KZMs1eI0
ネギを。
596以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:03:39.87 ID:7KZMs1eI0
誤爆><
597さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:04:23.86 ID:H2Erqg5W0
 さて、彼女の誕生日、僕は10万円持って彼女の家にやってきた。
部屋に上がり、彼女からコカ・コーラを渡され、僕はカバンから10万円を取り出す。
「はい、これ」
「え、どうしたの?」
「欲しいっていったから」
「わぁ、ありがとう!!」
 あーあ。受け取っちゃった。どうしてくれるんだ神サマ。
もうちょっとドラマチックな展開は無いのか。見てください神サマ、彼女のあの心底嬉しそうな顔。
いや、好きですけれど、大好きですけれど、あの笑顔は。
 複雑な心抱えてコカ・コーラを流し込む。僕はペプシコーラの方が好きなのだけれど。
10万円を嬉しそうに振り回す彼女を見ていると、それも言えない。
「ねぇ?」
「ん?」
「君が一番好きなモノって何?」
「いや、お前がいればいいよ」
 僕は正直者。
「それじゃぁ、この10万円の使い道が決まらないじゃない」
 僕は幸せ者。
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:04:59.45 ID:0s9iuzjd0
>>596

593 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/07/16(月) 17:02:22.76 ID:cME0Z4a20
>>1のお尻に。

595 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/07/16(月) 17:03:24.14 ID:7KZMs1eI0
ネギを。


こう並べると誤爆っぽくなくなる。ソレだけですゴメン。
599以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:05:45.22 ID:cME0Z4a20
これは有名な髪飾りと……えっと……何かの話だな。
600以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:06:53.43 ID:7KZMs1eI0
>>599
確か髪飾りと時計だか腕輪
601さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:07:54.74 ID:H2Erqg5W0
うそみたいな誤爆ですね。

あー、髪の毛と時計?
602さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:09:03.81 ID:H2Erqg5W0
 小さい頃、お父さんの手はとても大きくて、ゴツゴツしていて、固くたくましかった。
僕を引っ張ってくれるその力強い手が、お父さんの強さをそのまま形にしていた。
色黒く焼けた手は、僕には到底持てない網を振り回し、船から遠く離れたところへと投げだされた。
 網の中には、沢山の魚が跳ねていて、それをお父さんは腕をパンパンに膨らませて引っ張る。
お父さんの手助けをしようと、網を僕が引っ張ってもびくともしないのに、お父さんはそれを引っ張ることが出来る。
「お父さんの腕には機械が入っているの?」
「おう。俺の腕にはな、機械が入っているんだ」
「すげぇー!!」
 僕は目を輝かせた。以前テレビで見た改造人間。悪の組織に改造された全身機械人間を。
お父さんは、あんな感じで体を改造したのだろうか。
「悪い人に改造されたの?」
「俺が自分で改造したんだよ」
「すげぇー!!」
 お父さんはヒーローだった。僕がいじめられて泣いているとき、お父さんはその腕で僕を抱きしめてくれた。
大きくて、太くて固くて、あったかい、その腕で。
603さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:10:14.86 ID:H2Erqg5W0
 先日、その父が死んでしまった。漁師を継いだ僕は、父と一緒に沖に出て、ホタテの稚貝の入った網を引き上げていた。
父さんは、年をとっても、相変わらず重たい編みをらくらくと引いていた。僕の腕も、あの時憧れていた父の腕に近いものとなった。
けれど、まだまだ父のような腕になったのか、自信がもてない。
「なぁ、父さん。おれ、うまくやっていけるかな?」
 父に教えられた事は数知れない。多くの事を学んだ。結婚して、子どもが出来たとき、子どもを抱いた父は心底嬉しそうにしていた。
良くやったと、妻と僕の腕を握り締めた。今でも温かく大きな手で。けれど、僕の方が、少し、少しだけ手のひらが大きくなっていたのが、悲しかった。
「ねえお父さん?」
「なんだい?」
 息子と手をつないで、父が出棺されるのをじっと見ている。手をつないで、父を見送る。
「お父さんの手ってさ、おじいちゃんとそっくりだよね」
「……え?」
「おっきくてさ、形とか、何か同じ」
 息子の言葉に、涙が出てきた。情けなくもその場に崩れ、何度も父さんと声を漏らした。妻が肩に手を乗せて、一緒に泣いてくれている。
「父さん、父さん、ねぇ……」
 息子がそんな僕を見て、何度も腕を引っ張る。
 ありがとう、父さん。さようなら、父さん。父さんの大きな手はもう無いけれど、あなたの手の温かさに、
驚くほどにそっくりな手が、いま、僕の手の中にあります。この子は、父さんの孫なんですね。
 止まらない涙の中で、父が笑いかけてくれているような、そんな姿が見えました。
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:12:24.41 ID:cME0Z4a20
やべ、これは泣いた。

>>601
髪の毛ktkr
605さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:12:45.14 ID:H2Erqg5W0
 事切れた人間は、どんなに頑張っても起き上がること在りません。
白い布をかぶせられた母の遺体は、悔しいほどに安らかな顔をして眠っています。
あぁ、こうやって、眠っているなんて愚かな表現を使うあたり、私はまだ母の死を認めていないのでしょう。
 叩けば直るのよ。古いラジオが動かなかったときに、母はこう言ってラジオを斜め45の角度から、自称空手チョップをかまします。
「お母さん、電源入っていないだけだよ」
 私は笑って「スイッチON」とおどけて、ラジオの電源をつけます。案の定、ただそれだけの理由で、ラジオは動かなかったのです。
聞こえてくるかぐや姫の声の美しさに母は酔いしれて、先ほどの空手チョップをかます人間とは思えないほどにおしとやかになる。
「ものは大切にしなさい」
 二人して大笑い。おどけあう私たちは周りから見ても中が良かったと思います。
「叩けばなおるの?」
 そうだとしたら、私は何度でも母を殴る。涙を流しながら母を両の手でたたく私を見て、回りの人は涙を流す。
夫は私の腕を止め、抱きしめてくれる。けれど、そんなことじゃ母は動かないの。蘇らないの。
 だれか、次の言葉を言って。次の、いつもなら私がいうはずだった言葉を。


「電源が入っていないだけだよ」
606さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:13:45.57 ID:H2Erqg5W0
 じゃぁ、スイッチは何所にあるの。母の体をさすり、さがすもそんなものは何所にも無い。
あるはずが無いのです。私は再び母を殴る。精一杯の罵声を浴びせながら。
葬式なんてしません。母は死んでいません。叫んでも、誰もが私を哀れむだけ。葬式は普通に行われ、母の体は焼かれる。
 叩いても治らない。スイッチも無い。人間って、なんなのでしょう。いつ電源が入って、いつ電源が切れるのかわからない。
叩いても治らない。むしろ、壊れやすい。あのときのラジオはもうありません。母が叩きすぎて壊れました。
 母はもう寿命だったのです。寝ている間に、誰も知らない間に母は冷たくなって、電源が切れてしまったのです。
ラジオも、テレビも、いつの間にか壊れている。知らない間に、ふっと。
 何度叩いても、何度泣いても、呼びかけても、体をさすって温めようとしても、母は動き出さないことなんて、知っています。
ただ、昔のように、お互い笑い合って、子どもみたいな二人で、いたいだけだったのです。
 家に帰ると、部屋の電球が切れていました。叩くと、割れて、白い粉が出てきた。腕からは血が流れ、夫が私を叱ります。
どんなに大泣きしても、「電源が入っていないだけだよ」とは、言ってくれませんでした。
607以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:15:15.78 ID:7KZMs1eI0
これは切ない
608さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:15:21.19 ID:H2Erqg5W0
>母はこう言ってラジオを斜め45の角度から、自称『空手チョップ』をかまします。

自由に置き換えてください。
母はこう言ってラジオを斜め45の角度から、自称『空中元彌チョップ』をかまします。



かーちゃん……。
609さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:18:11.74 ID:H2Erqg5W0
 大きなのっぽの古時計の歌を知っていますか?
おじいさんと一緒に、チクタクと動いていた、あの大きな時計の歌です。
百年間、休まずに働き続けた時計は、おじいさんが死んで、動きを止めます。
 我が家にも古い時計があります。大きな、柱時計。
おじいちゃんがずっとネジを巻き続け、出かけてネジが巻けない時は、私の息子にネジを巻くようにと、言いつけていたのです。
 時計はチクタクと秒を刻み、長い年月、動き続けました。
おじいさんが生まれたときに買ったらしいこの時計も、立派な年です。おじいさん以上に動き続けています。
 そう。おじいさんは、数年前になくなりました。それでも、この時計は動き続けています。
おじいさんが外出するたびに、息子にネジを巻いておいてくれと頼んでいたのですが、
息子は、おじいさんが死んでからも、ずっとネジを巻き続けているのです。
 お葬式のときにも泣かなかった息子が、毎日、決まった時間にネジを巻き、時計を止めないようにと、秒を刻ませているのです。
「もうネジを巻かなくてもいいのよ?」
 そういっても、息子は何も言わず、ネジを巻き続けます。
一体何故、そんなにこの時計に固執するのか、私には解りませんでした。夫も、首を捻っていました。
610以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:18:54.90 ID:UMz/3lmgO
>>608
テメェwwwww
611さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:19:53.04 ID:H2Erqg5W0
「どうしてネジを巻くの?」
 息子は黙ります。何も言いません。やがて息子も小学校に上がり、ランドセルを背負うようになりました。
それでも、まだネジを巻き続けます。毎日、毎日決まった時間に。けれど、それも終わる時が来ました。
 ある日、ネジが突然巻けなくなったのです。ネジを巻いても、から回るネジの音しか聞こえない。
どこかで、何かが外れてしまったのでしょう。必死にネジを巻き続ける息子ですが、時計は、ネジが巻けず、その一時間後に止まってしまいました。
 ずっとネジを巻き続けたのに、それが駄目になってしまったと知ったとき、息子は涙を零して、大声で泣き叫びました。床に手を付いて、柱時計を見上げて泣くのです。
「どうしたの? 何で泣くの?」
 そう聞くと、息子は驚くことを口にしました。
「おじちゃんとの約束なのに!!」
 私は初めて、その行為がなんだったのかを知りました。そして私も涙を零してしまったのです。
この子は、おじいちゃんとの約束を、ずっと守っていたのです。おじいちゃんがいない時は、ネジを巻いてくれ。
息子は、この柱時計を動かし続けることで、ずっとおじいちゃんの死を否定していたのです。
 泣き叫ぶ息子に、どうしてやることも出来ず、私はずっと息子を抱きしめていました。
葬式に泣くのを我慢するほどに、この子はずっと耐えていたのです。
柱時計は、そんな私たちを見下ろしながら、眠りに付きました。
612以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:20:56.08 ID:XeKzHlIsO
あれ?なんか目から汗が…。
613以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:21:21.86 ID:7KZMs1eI0
親は何も判ってくれないものだ
これ読んでると大きなのっぽの古時計聞くたびに泣くようになるわ
614さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:27:53.90 ID:H2Erqg5W0
 クラスの同級生二人が死んだ。二人はいつも一緒に笑っていて楽しそうだった。友人でもなんでもなかったけれど、
同じクラスにいて一緒に時間を共有していた奴が二人もいなくなると、何かポッカリと胸に穴が開いてしまったみたいに虚しい。
 いつもそこにいた二人がいなくなる。二人の頭の所為で見えなかった黒板が、今ではすっきり見える。
教室に響く声が少ない。ロッカーが二つ分空っぽになって、班で掃除をするにも作業分担が今までとは違う。
 これは、悪い夢なんだ。彼らが死んでからの二日間はずっとそう思っていた。三日後には、逆に彼らに憧れを持った。
 死って、どういう事なんだろう。例えばそれは僕の手首を疾走する細い肉の筋と同様なのか、それともまた次元の違う
ものなのか。風呂場の床を汚すこの赤い色と、アスファルトに沁み込んでいたあの赤は同じものなのか。
そう思ってからは毎日あの場所へ足を運んだ。互いに手を繋いで、街灯に照らされ死んでいた二人の死体は
もう無いけれど、目を瞑ればその様子ははっきりと思い出せる。明かりに照らされ艶めく赤。血を失い青ざめる顔と
紫に濁る唇。彼らは正真正銘の死体で死そのもの。
615さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:28:45.54 ID:H2Erqg5W0
 雪が降った。初雪が体に刺さる。天気予報を見ずに僕は自転車で登校してしまった。冷たい風に体を裂かれる。少ない街灯に
きらめく刃。このまま僕を裂いてくれれば良い。粉々に裂き、地に沈めてくれればどれほど楽か。ためしに、手を離し
羽ばたくように、そう、黒い制服って言うのも面白い。黒い服には雪がつくと綿毛のように輝いて、こんな僕でも、
少しでも輝いて見せる事が出来るから不思議だ。
 で、案の定の転倒。体は綿毛にまみれ、今正に僕は天使だ。背中は泥に塗れているけれど、情けない顔をして
今にも泣きそうな天使だって良いじゃないか。背中が痛い。皮を剥ぎ取られたみたい。羽を、毟り取られたのかな。
 情けない。最低だ。情けない。最低だ。ついには涙まで出てくる。車の音が遠くで聞こえる。このままいたら
簡単に死ぬことが出来るんじゃないだろうか。
「何してるんですか?」
 遠くから声をかけられる。恥ずかしい。声も出ない。
「寝てると、殺しますよ?」
 ぞっとした。この冬の寒さじゃない。心臓から冷やされ突き放された気分だ。急いで起き上がり体の雪を払う。
目の前には少女が一人。街灯に照らされる深い黒髪、漆黒の瞳、コート。全てが真っ黒に塗りつぶされている。
この降り積もる雪の綿が一つもついていない。
「死にたいんじゃないの? ずっとそこに寝ていたら直ぐに連れて行ってあげたのに」
 怒っている。酷く怒った少女が目の前にいる。この黒、街頭の光をポッカリとくりぬいて出来た空間。
「殺してあげるからさ、ほら、そこに寝てなよ」
「な、何ですか?」
「死にたいんでしょ? 無意味に手首傷つけて。死ねばいいんだよここで」
 寒い。北海道はこんなにも寒かったか。ぽっかりと空いた闇は不自然に白い歯を見せて笑っている。どうにもその少女が
悪魔に見えてならないのは僕だけだろうか。黒い装束にこの笑顔。悪魔がいるんだとしたら、この少女なのだろう。
616さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:29:16.97 ID:H2Erqg5W0
「何で、知ってるの?」
 それよりもだ、無意識に僕は手首を力強く握っていた。何故この少女は僕の手首に傷跡が付いている事を知っているのだろうか。
体育の時だってリストバンドをして隠していたのに、見つかる事はないと思っていた。
「見つかる事はない? 違う見て欲しいんでしょ? 気に止めて欲しいから。誰かにかまって欲しいから」
 雪が大粒になってきた。今年の北海道の雪は直ぐに積もりそうだ。僕の姿はもう真っ白。あいも変わらず真っ黒な少女。
「何で知ってるの?」
「私なんでも知ってるよ。でね、はっきりしないのってムカつくの。死ぬんなら連れて行くし、死なないなら私は帰る。
だからそのどっちつかずな態度をとられると、帰るに帰れないじゃない、私。早く死になよ。ノルマもこなしたいし」
 悪魔だ。あの二人の死体。僕が最初に発見したんだ。二人が死んでいて、乾いた血がべっとりと付いた
上着は喪服に似ていて、気持が悪かった。悪魔が最近の若者の格好をして街に潜んでいるとしたら、あんな格好なんだろうと
一人で想像していた。その、その悪魔がこの少女なのかもしれない。コートに身を包んでいるけれど、
乾いた血のような色をした喪服を彼女も着ているのかもしれない。
「死にたい、とか、死ね、とかさ。お前ら使いすぎなんだよね。本意じゃないのに使うな。死ぬなら今すぐ死になさいよ」
617以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:31:36.68 ID:7KZMs1eI0
黒い天使思い出した
618以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:32:54.20 ID:PYaZddAA0
あれ…なんだか目から…
619以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:33:04.79 ID:UMz/3lmgO
黒い天使kwsk
620さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:33:52.03 ID:H2Erqg5W0
 普段僕らは相手を罵るときに「死ね」と言って、気に入らないことがあると「死にたい」と口にする。
もしかしてその言葉の重要な意味を僕たちは知らなかったのかもしれない。乾いた血の喪服。青い顔。紫に濁った唇、
氷のように詰めたい手が、僕の首を絞め、体を押し倒す。
「っつあ!!」
 少女は笑って僕の首を絞める。力強く、冷たく、小さな、細い腕。白い、雪のように白い綺麗な手だ。
「死ねば良いじゃん。死にたいなら。死にたいなら死んですっきりするといいよ。身も心も開放されなよ」
 僕が死んだら、葬式が開かれて、誰か一人くらいは泣いてくれるのかな。母さん、母さんが泣いてくれるかもしれない。
恋人がいたなら恋人だって泣いてくれるかもしれない。それ以外には、誰か、誰か泣いてくれるのか?
 僕の遺品は燃やされるんだろうか。これは息子の思い出の品なんです、と言ってくだらないものが保管されるかも。
弟が僕の腕時計を欲しがっていたな。だいぶ前か。今は携帯電話の時計機能に身を寄せているから、腕時計は使わないか。
 ああ、僕が死んだらその後がどうなるのか、知りたい。知りたい、その後の世界が知りたい。もし僕が死んだら、誰かその後の事を教えてくれないだろうか。
「……ばーか」
 少女は手を離す。手を離された首が急激に熱くなり、酷く咳き込む。そうだ、苦しかった。苦しかったな。
「お前、もう駄目だわ。基本的に私が手をかけちゃ駄目なのよね。あんた、今すぐあそこから飛び降りなよ。見ててあげるから」
「…悪魔のくせに、人を殺しちゃ駄目なのかよ」
「悪魔? おまえ何言ってんの?」
 少女が黒いコートを脱いだ。そこには真っ白な羽に包まれたからだと、白い服が輝いていた。街頭の光を反射するんじゃなくて、
自らが発光するかのごとく輝いている。高級なガラス細工のような羽を広げると、彼女はゆっくりと空に浮かぶ。
「私ね、雪蟲だし」
 そういうと彼女は高いところまで飛んで行ってしまった。雪蟲、天使じゃないのか。そうなのか。
 いつの間にか雪は止んでいた。結局僕は天使にもなれないし天使に見放されるどころか、触れるだけで儚く
消えてしまうような雪蟲にまで見捨てられてしまった。
 そういえば、彼女は雪蟲だといっていたのに、あんなにしっかりと僕の首に触れていたのに。
 もしかしたら、まだ何とかなるのかもしれない。体に付いた雪が綿毛みたいに輝いていた。その輝きを失わないように、
ゆっくりと自転車を押して帰った。
 喉が、裂けるように痛むのは、たぶん気のせいだ。
621以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:33:53.86 ID:7KZMs1eI0
>>619
ググれば一番上に出てくる
622以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:33:59.76 ID:cME0Z4a20
でも生きてるから使えるんだよなー。
にんともかんとも。
623以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:34:44.08 ID:edaFD4jL0
抽出 ID:H2Erqg5W0 (297回)
624以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:35:49.40 ID:7KZMs1eI0
この雪蟲になら殺されてもいい
625さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:38:33.15 ID:H2Erqg5W0
>>623
がんばってる。
私がんばってる。


あれ、涙が。
626以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:41:02.26 ID:cME0Z4a20
>>625
おま……、早く涙を拭け!!!
飲まれるぞ!!!!!
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:41:37.31 ID:BIyImATK0
>>1は北海道の人?
628さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:43:14.85 ID:H2Erqg5W0
 その一線に込められた思いと言うのは、一体何だったのだろう。
 体がぐしゃぐしゃになって、原型が殆ど確認出来無くなっていた矢野さんの、何とかその綺麗だった体の部分を唯一残していたのが、
事故現場から吹き飛ばされた一本の左腕だった。綺麗だった矢野さんのその左腕には、いつも安物のピンク色のベルトで締められていた腕時計がはめられていた。
あの腕時計は、去年の修学旅行で見つけた小さな露店で買ったものらしい。事故で壊れて動かなくなったその腕時計を外すと、目新しいリストカットの傷跡が走っていて、
事故で傷が開いたのか、傷の真ん中から血を流していた。それがまるで涙を流しながらも閉じられた矢野さんの目にも何所か似ていて、何とも皮肉な傷跡だとも思った。
 矢野さんに突っ込んだトラックがどかされた。トラックがビルの壁から離れると同時に彼女の体の中にあった内臓器官が音をたてて地面に零れ落ち、彼女の死体が解放された。
その姿を見た矢野さんの母親は絶叫。絶叫しながらゆっくりと地面に崩れ落ち、そのまま気絶していく。矢野さんの父親も、目玉を突き出す勢いで瞼を開き、がくがくと震える顎と体を支えきれず、
地面に膝をついた。
629さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:46:24.37 ID:H2Erqg5W0
>>626
飲まれるってwwww

>>627
生まれも育ちも北海道。道産子。



 トラックの運転手はひしゃげたトラックと死体を見ながらタバコをふかしていた。その姿に彼女の両親が気付く事は無かったけれど、僕は見逃さなかった。
周りの野次馬数人も彼の態度に腹を立てたのか、二〜三人で固まり彼に何かを叫んでいたが、タバコをふかす彼のその余裕と小さな声で、
僕には聞き取れなかった反論を聞いて再び野次馬集団は人ごみの中にすごすごと帰って行った。タバコをふかす彼はフィルターの根元までタバコを吸うと、地面に落としかかとで磨り潰した。
そして警察の人に何かを確認したと思うと、潔くパトカーの中に乗り込み何処かへ連れて行かれた。といっても、そのどこかが何所であるかは考えなくてもわかる。
 矢野さん。当の矢野さんといえば、いつも学校では控えめな感じだけれど、決して人間関係が悪かったわけではない。いつも周りには友達が数人居たし、成績だって良かった。
笑顔がとてもかわいらしくて、微笑むときに口元を手で隠して笑う慎ましさとかとても女性らしい。
630さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:48:07.70 ID:H2Erqg5W0
 彼女が何故リストカットをしていたのか、知っている人なんて一人もいないんじゃないかと思う。わざわざ腕時計で隠していた傷跡。
一体何で彼女はリストカットをしていたのだろう。赤の他人の僕だけれど、手首に線が走っているって事だけは、彼女と僕との共通点だ。
僕はいつだって世の中に絶望している。どうしてこんな世の中に生まれてしまったのだと毎日考えて毎日結論に辿り着けない。
ただ、その過程の中にはいつだって『大人が悪い』という考えが浮かぶ。こうして自分は無理やり大人たちが悪いとこじつけて、
勝手にその怨恨を大きくして大人は汚いとか今の世の中が悪いのも大人のせいだとしている。そんな自分に嫌気が差してきた。
結局悪いのは自分だと。自分がいなくなればきっと世の中は綺麗になるし、僕なんて要らない人間だからとリストカットに励む。
 消えてしまえばいい。矢野さんも同じ考えだったのかな。

631さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:49:49.73 ID:H2Erqg5W0
 矢野さんが死んでから一週間が経った。クラスの雰囲気も少しずつ元に戻りつつある。なんていったってあんな死に方だ。
翌朝に先生から矢野さんが死んだと初めて知らされた生徒達は、まず言葉を失い、次にそれを『嘘』と置き、自分の脳内を整理して、
次に、もし本当に死んでいるとしたらという考えをよぎらせる。本当に死んでいるとしたら。と。何故今日矢野さんは教室にいないのか。
矢野さんが死んだ事を知る数人が黙り込み、涙を流したところでスイッチが入り、教室の中の全ての人間が矢野さんの笑顔を思い浮かべる。
 僕といえば、矢野さんの死体の様子が頭に叩きつけられた所為でもう矢野さんの笑顔が掠れてきている。彼女が死んでから数日は彼女の笑顔ばかり思い出せた。
慎ましい笑顔を思い出せた。それがこの一週間と言う時間の経過の所為で、その笑顔の奥にグチャグチャの内臓が被って見える。
 僕は矢野さんに恋をしていたと思う。いつも遠くから見ているだけだったけれど、いつも彼女に声をかけることは無かったけれど、いつも彼女の声を聞いているだけだったけれど。
632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:51:04.14 ID:BIyImATK0
>>629を見る前に、今>>616見て確信したっけやっぱりか
個人的には灯油買ってくるくだりでピンときますた
633さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:51:36.46 ID:H2Erqg5W0
 僕があの日、コンビニから出て行くところの矢野さんを見かけて、しばらく目で追っていたあの時、確かに僕は矢野さんの横顔に胸を打たれていた。
白くて綺麗な肌に、小さく一つだけニキビが出来ていた事までも確認していた。そして、信号を無視したトラックが矢野さんに向かって行き、
矢野さんは直ぐそれに気付いて歩道へと戻っていった。その歩道へと戻っていった矢野さんを、トラックは追い、ビルとの間に挟んでしまった。
後に聞いた話だけれど、矢野さんをよけようとしてハンドルを切ったら、その方向に矢野さんが引き下がって行ってしまった為に、こういう結果になったとか。
 あの瞬間。矢野さんがビルとの間で潰れる瞬間、何かしゃべっていたような気がした。けれど、その喋っていた何かが思い出せない。
喋っていたあの言葉を思い出そうとすると、直後のあの衝突音だけが頭に響く。そして次に、また内蔵。走る傷口。
 もし僕があの時ちょっとだけ勇気を出して矢野さんを引きとめて「今日はどうしたの?」と一声掛けていたら、矢野さんは死んでいなかったと思う。
僕が矢野さんの事が好きだと告白したところで、恋人同士になんてなれる筈は無かっただろうけれど、それでいたってこんな彼女が死んだ後にうじうじ後悔することは無かっただろう。
僕の左腕にあるこの傷口が、最近は良く開く様になった。僕は勇気も体力も知力も無い駄目人間だけれど、何も出来る事は無いと思うけれど、どうして僕じゃなくて矢野さんが死んだのだろう。
僕が死ねば矢野さんは助かったし、僕が世の中から消えた方がきっと何もかも良い方向へ向かって行ったのではないかと思うと、また、あ、傷口が開く。
634さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:55:01.47 ID:H2Erqg5W0
 矢野さんは図書委員だった。おとなしくて、長い黒髪で、本を読むのが好きだという漫画みたいな典型的図書委員だった。
僕は放課後一人図書室に入り、校庭で近々行われる野球部の新人戦へ向けての熱心な練習姿を見ていた。帰宅部の僕にとってあの頑張りは意味が解らない。
何でみんなあんなに頑張っているのだろう。家に帰って部屋でゲームをしていた方が絶対に楽だし、楽しいと思う。夜遅くまで頑張って、泥まみれになって、
痣を沢山作って、朝早く起きるのだってしんどいのに。なんであんなに顧問の先生に怒鳴られてまで彼らは頑張るのだろう。
 見ていても疑問は解けない。適当に図書室をうろついていると、一冊の本が、棚の中に陳列されずに、棚の上に置かれていた。
隠すわけでもなく、棚に入りきらなかったわけでもなく、ただそれは不気味な存在感を主張していた。
埃を被っていないその本は、人間の体の仕組みについて詳しく記してある、医学書のようなものだった。
筋肉の動きと内臓の構造や仕組み。全ての骨の形。骨の内部。様々な事が記してあったけれど、その中でもひときわページがくたびれ、
開きやすくなっているところがあった。人間の血管の位置。動脈と静脈についてのページ。これは、多分矢野さんが普段読んでいた本だ。
緑色のハードカバーをよく教室で読んでいた。真剣に読む矢野さんの姿は少しだけ尊敬していたけれど、まさか、リストカットに、この血管のページ、に、事故死って。
 涙が出てきた。唇が震えて、青い線と赤い線が人体を巡る一ページに涙を何粒か零してしまった。もう、矢野さんの笑顔が思い出せない。
頭に浮かんできたのは赤い線と青い線に彩られた肉塊だけだった。
 ふと手首を見ると、僕の傷口からは細く血筋が流れていた。わかっている。そんなことは解っているんだ。そんなの、全部僕の都合の良い世界でしかないってのは。
635以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:55:22.82 ID:cME0Z4a20
矢野さん……。
636さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 17:56:22.26 ID:H2Erqg5W0
>>632
北海道は灯油必須。
637以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 17:59:17.69 ID:XeKzHlIsO
リストカットの傷口って勝手に開くものなのか?
638さるさんがまたきた。:2007/07/16(月) 18:02:32.78 ID:H2Erqg5W0
>>637
銭湯とかで腕に包帯巻いてて、かさぶたうるけて血流れてる人見たよ。
639以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:03:39.64 ID:BIyImATK0
手首にできた汗疹を寝てる間に掻きむしってたらしく一時期リストカットみたくなってた俺www
640以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:05:42.11 ID:cME0Z4a20
昔手首に根性焼きやったけど今じゃ傷跡がすっかり消えてる。
でもリストカットって跡残るのねー。
641いつかまた会えるね。:2007/07/16(月) 18:09:17.88 ID:H2Erqg5W0
>>639
まちがいない、貴方は私の友人のT。

>>640
時間の力かな。日が浅いとそんなん?みたいな。



仕事行くー。まだちょっと フォルダの中身残ってるけれど仕事いくー。
仕事いって死んでくる。もし、残ってたら投下すると思うけれど、遅くなるから保守はきっと無理だと思う。
だからみんな、お休みして違うスレ見てたほうが良いよー。


いってきまーす。楽しかったです。半日もありがとうー。
642以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:10:46.33 ID:7KZMs1eI0
>>641
ここでお別れは嫌だ><
俺は保守を選ぶ
643以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:11:16.14 ID:cME0Z4a20
いってらっしゃーーーい。

さて、頑張って保守るか。
644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:12:12.91 ID:UMz/3lmgO
おれは保守だ。
スレ落ちても、きっと誰かがあんたを呼んでくれるさ。
645以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:12:51.59 ID:ikp/z8Zj0
ありがとう。本当に楽しかった。

俺も出かけなければ
残ってたら、というか心配しなくても残るな。また。
646以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:13:34.23 ID:XeKzHlIsO
保守します。
落ちたらまた立てればいいのさ。
647 ◆5YnNC8wkuU :2007/07/16(月) 18:16:08.14 ID:H2Erqg5W0
ほ、保守する人が……。
回線切ったらID変わる?
もし残ってたらの話だけど、酉つけて解りやすくする。
使うのは、スレに顔出したときの一回だけ。
この酉、です。

行ってきます。ありがとう。
648以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:16:56.33 ID:cME0Z4a20
お前のことを愛してるんだぜ。
649以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:17:37.51 ID:7KZMs1eI0
>>647
行ってらっしゃい
必ず戻って来いよ><
650以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:20:30.27 ID:UMz/3lmgO
ドラえもんからここまで広がるなんて、いったい誰が想像できた?
651以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:26:41.20 ID:qrxgAH9QO
上げ
652以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:29:44.86 ID:EzmHPY9t0
なんだよ。
俺はここで、しずかが、跪き、何ふり構わず命乞いをするにも係わらず
のび太に殺される様子が読めるスレ。 と思って来たのに・・・
653以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:34:18.98 ID:cME0Z4a20
>>652
俺も思ってた。
帰ってきたら頼もうぜ。
654以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:38:18.03 ID:O6JTjvRPO
朝から見つけて、仕事があるので途中で切り上げ
まさか残っているとはなwww
1乙!!!!!
655以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:43:57.72 ID:UMz/3lmgO
保守だ
656以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:50:16.36 ID:XeKzHlIsO
657以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 18:53:27.43 ID:EzmHPY9t0
じゃぁ、明日の朝までスレが残っていたら
おれが妄想でも書き込むか・・・
658以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:02:45.47 ID:7KZMs1eI0
ちょっとpcから離れるから一応最後に保守
659以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:15:22.94 ID:XeKzHlIsO
保守します
660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:36:33.80 ID:cME0Z4a20
保守
661以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:40:15.59 ID:4dfvIGcz0
タダイマからwktk
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:46:27.24 ID:YQVyXvFK0
なんか神がいるなこのスッドレ
663以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:51:46.50 ID:7KZMs1eI0
ただいま保守
664以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:52:57.64 ID:UMz/3lmgO
保守
665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 19:53:00.57 ID:doEy/S5W0
今北産業
666以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:05:19.29 ID:4eceqkhPO
(ToT)保守
667以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:15:38.67 ID:7KZMs1eI0
>>665
>>1
俺の
668以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:17:12.96 ID:4XTCd/7GO
>>665
>>1
長門は
俺の嫁
669以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:18:01.33 ID:7KZMs1eI0
>>668
長門は
渡すが
>>1は駄目
670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:20:01.29 ID:MNa5Wm0YO
豆と似た匂いを感じる……
でも別人だな
>>1好きです
671以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:30:50.39 ID:7KZMs1eI0
保守
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:43:26.46 ID:7KZMs1eI0


673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:48:26.64 ID:4dfvIGcz0
補修保湿!
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:56:55.44 ID:0QWd9eSXO
ほし
675以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:58:10.21 ID:J3sDWfwx0
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 20:59:58.11 ID:4dfvIGcz0
人増えてキタ―――?
677以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 21:09:04.28 ID:7KZMs1eI0
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 21:14:21.89 ID:UMz/3lmgO
明らかに人増えた予感
679以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 21:17:51.45 ID:7KZMs1eI0
はじめてのおつかいが始まったぞ
絶対一人は泣かせる鬼畜番組が
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 21:25:29.42 ID:W9Kx5CY30
あーもう。全部読みてぇのに読む時間ねぇ。

だから書籍化して
681以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 21:29:33.69 ID:XeKzHlIsO
保守
682以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 21:30:19.06 ID:4dfvIGcz0
>>1
書籍化は     決められた     こ と ♪
683以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/16(月) 21:37:29.09 ID:7KZMs1eI0
なんか少ししかたってなくても保守してないと不安で溜まらなくなる
684以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
ID:UMz/3lmgO ID:7KZMs1eI0
>>1が大好きだなwwwwオレも加わりてwwww