文才無くても小説書く? それなら落ちる必要なくなくない?
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです
※※※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい※※※
■各まとめ入口:
http://bnsk.jf.land.to/ 初心者の方は掲示板を一度ご覧下さい。小説を書く際の禁則やテクニック等が具体例付で説明されています
まずはお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので「お題下さい↓」のようにもらうと良いです
・人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります
▽投下の際の注意点
・他の作者が投下中は投下完了まで待って下さい。投下前にはリロードを忘れずに。投下宣言するのもありです
・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします
・できれば名前欄に『「タイトル or お題」 現在のレス数/総レス数』のように書いて下さい
・作品を投下する際は、テキストエディタで仕上げてからまとめて投下して下さい
▽読み手の方へ
・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい
▽保守について
・創作に役立つ雑談や、保守を兼ねての書き下ろし投下は大歓迎です
・落ちた場合は立てれる人が新スレを立てて下さい。人がいる時間を目安に
http://live24.2ch.net/test/read.cgi/livevenus/1180615304/ このスレにちょっと来てくれ
違法ROMで実況してる糞ガキどもが集まってやがる
>465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPが実況します[sage] 投稿日:2006/10/07(土) 12:05:14.81 ID:hd9Y5+9u0
>エミュのromならうpれるが
>アスカも
>519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPが実況します[sage] 投稿日:2006/12/17(日) 20:18:58.97 ID:kPM6Z0vj0
>://www.chinaem***************24068.html <<これがROMで
>://virtuanes***************/ <<これがエミュレーター
>73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPが実況します[] 投稿日:2007/05/31(木) 22:26:28.34 ID:DPOHOEJ70
>うっぜぇ荒らしだな・・・
>また糞VIPPERが突撃してきてんのかよ
>巣に帰れ
>542 名前:以下、名無しにかわりましてVIPが実況します[] 投稿日:2007/06/01(金) 12:35:26.96 ID:ib5m/Mc60
>VIPのカス野郎はさっさと死んで下さいね
しかもこんな挑発受けてるぞお前ら
絶対荒らすなよ!!!絶対荒らすなよ!!!
繰り返す!!!絶対荒らすなよ!!!
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:05:07.06 ID:aIPddfoZ0
▼週末品評会
毎週木曜日の夜〜土曜日の午前中に、お題が出されます
作品は土曜日の0:00から日曜日の23:30までの間に投稿してください
※混乱を避けるため、日曜日の23:00以降は投下予約制となっています
その後それぞれに評価をして頂き、月曜日の0:00から火曜日の24:00まで投票を受け付けます
▽作品投稿
・ジャンルは自由、時間を過ぎての投稿も選考外ではありますがまとめサイトに掲載します
・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って全部書き終わってから投下するようにお願いします
・優勝時の本人確認のため、週末品評会参加者は出来れば酉を付けて下さい(酉は名前欄に#と自由な文字列)
→毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです
・名前欄は 【品評会作品】タイトル (現在のレス数/総レス数) #トリップキー の様に入力して下さい
▽投票
・本スレへの書き込みでお願いします(複数選択可)
・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行って下さい
・簡単でよいので、感想、批評等書いて下さい。書き手の次への糧になります!
・投票は投票用テンプレを使うか、【投票】と書いて書き込んで下さい
▽優勝者特権
・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられます
・投票数が同数の場合は、気になった作品の投票数の差で決定します
・お題の発表時間は優勝者に一任されますが、遅くても土曜日の午前中には提示して下さい
というわけで今回のお題は『明日(あす)』になります。
「明日があるさ」「明日は明日の風が吹く」「明日世界が滅びようとも、僕はりんごの木を植える」「君が無駄に過ごした今日という一日は、昨日死んだ人が切実に生きたいと願った明日なんだ」
などなど。明日にかかわることばや名言も、たくさんありますね。
明日に何かを期待するもよし。明日の予定に振り回されるもよし。
想像力をフル動員して文才溢れる作品を書き上げましょう。そして、スレタイの前半を三十回音読しましょう。
さて、そろそろ、キーボードを叩き始める時間ですよ。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:13:42.86 ID:aIPddfoZ0
あれ?誰も乙って言ってくれない
せめて保守って言ってよ!!!
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:14:39.51 ID:5dI9JMTh0
通りすがりだが乙
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:22:59.20 ID:F85JsFPv0
Z
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:23:31.95 ID:BTo7+OLj0
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:23:56.58 ID:4/y3PMVf0
アビリトのンザサ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:24:29.94 ID:F85JsFPv0
サザンのトリビアはもはやわけわからんな
お題くれ
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:24:33.45 ID:BTo7+OLj0
俺は前スレ286です
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:30:20.83 ID:suZZiCae0
前スレ296だよな?
これくらいの長さならスレにそのまま投下してくれ
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:34:37.09 ID:/D51A//t0
今日のNGID:b4WLwkvk0
14 :
投下します、スレ汚しになるならスマン:2007/06/01(金) 21:42:35.59 ID:BTo7+OLj0
お題:学校の竹ぼうき 杖 変身は3段階
僕たちは校庭を歩いていた。誰もいない校庭はまるで鏡のようだった。
もう誰も使わないであろうサッカーコートが二つ、寂しそうに立っていた。
斜陽はその姿を隠そうとしており、山の向こうからわずかに光が覗く程度だった。
寒さは暗くなるにつれひしひしと強まり、吐く息が白く染まった。
「本当にすみませんね、こんなに長い間付き合わせてしまって。」と女が言った。
そんなことはない、だいいちこれは仕事なのだから、と僕は返した。そもそもにおいてこれは彼女のせいではないのだ。
それでも女は自分が悪いと思っているらしく、うつむき加減に歩いていた。
目的の用具庫は飼育小屋の隅にあった。扉を開けると老婆のような重く乾いた匂いがした。
僕は木屑と園芸用品が散乱する中を掻き分け、箒を探した。
箒はそのほとんどが既に燃やされており、竹箒がわずかに残っているだけであった。
「竹箒しかありませんが、よろしいですか?」と僕は聞いた。女は黙って頷いた。
俺はまともな形状を保っている竹箒を選び抜くと、校庭の中心まで運んだ。
女は山積みされた竹箒たちを器用に複雑な形に組み上げた。僕は平均台に座ってその作業をじっと見た。
右手でに握っている杖――あの鉄の棒を杖と呼んでいいものかは僕には分からない――を軽く振ると、
竹箒たちはまるで訓練された兵隊のように、行進し、整列した。そしてみるみるうちに組みあがった。
組みあがった箒の塊は蟻塚を想像させた。僕には黒いローブを纏った女が黒い蟻のように見えた。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:43:31.44 ID:BTo7+OLj0
彼女の動作を眺めるうちに、僕は改めて自分というものを思い知らされた。
僕は杖を使うことはできない。彼女は杖を使うことができる。
僕は変身ができない。彼女は今から変身する。
なぜか。
流星群が降ったあの日に、――だれもが人間から進化したあの日に――僕には変化が現れなかったからだ。
陽はいつの間にか沈んでいた。暗がりに女と竹箒の蟻塚の影がぼんやりと浮かんだ。
寒さがしんしんと肌を刺した。
箒が組みあがったようだった。女は杖をローブに収めた。
「それでは」と女が言った。僕は黙って頷き、ポケットからマッチを取り出して竹箒の蟻塚に火を点けた。
女は蟻塚が燃え上がるのを黙って眺めた。炎が女の青白い青を赤く染めた。
「敷島さん――僕のことだ――は、これからどうなさるのですか?」女が質問した。
僕はしばらく俯いて考えた。そういえば、これからのことなんて考えたこともなかった。
街に戻るか?
街にはもうだれもいない。この女と僕以外には誰もいない。勤めていた市役所の人間はみな変身して去ってしまった。
先月の大規模変身作業で大多数の市民は変身したのだ。残りの人間も人間時代の後始末を終えると各自変身していった。
僕は変身が陰性だったから、この病気がちの女の変身作業に付き合っているのだ。
もっとも、変身を見届けたところでいまさら国に変身届けを出す必要はないのだが。
他の人間を探すか?
他の人間を見つけ出すのはたいへん骨が折れるだろう。なにしろ、この県で陰性だった人間は僕だけなのだ。
それなのに探すのか?馬鹿げている。
しかし、これから僕を襲うであろう恒久的な孤独に僕は耐えられそうではなかった。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:44:19.48 ID:BTo7+OLj0
「そのときになって考えます。」と僕は答えた。女はそれを聞いて黙りこくった。
自分の質問が果たしてしかるべきものだったのか、考えているのだろう。
いよいよ炎は大きくなった。僕はそろそろだ、と指図した。
女は大きく息を吸い込むと、「ありがとうございました」と言った。
僕は軽くお辞儀をした。女はゆっくりと炎に向かって歩いていった。
女が近づくと炎は女から離れた。まるでモーゼだ。
女は炎の中心に入った。炎がさっと女を囲んだ。とうとう女に第二変身が起こるのだ。
炎が急速に強くなった。ローブの焼けるじりじりという音がした。煙が激しく昇った。
――突然燐光が放たれた。目がくらんだ。バランスを崩し、尻餅をついた。空気が暖かく震えた。
目を開けると、眼前にあった炎は消滅していた。蟻塚の残骸と、燃え尽きたローブが転がっていた。
僕はローブを拾い上げると、手のひらですり潰した。
燃え尽きた布切れが、冷たい風に乗ってどこへともなく運ばれていった。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 21:58:53.39 ID:FppGotLD0
初めてだが俺もなんか書きたい
御題ください
聞きたいんだけどここってラノベ調が受け入れられてるの?文学調がいいの?
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:00:02.45 ID:FxqoWf0C0
剛毛
ラノベ調も純文調も、どっちも受け入れられてるよ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:02:23.55 ID:07oLjjvn0
hosyu
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:03:03.74 ID:FppGotLD0
>>18 thx
簡単にウォーミングアップしてみる
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:08:10.10 ID:DqjnOCoE0
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:08:27.65 ID:SbB4fkRh0
>>1 乙です
datをうpしてくれた方、ありがとうございます。
前スレまでの通常作品、過去ログ、過去スレ、全て編集完了致しました。
総作品数は2997作品
総スレ数は231スレ
【このスレは232スレ目です】
作品はなるべくスレに投下して下さい。テキストでうpされると編集手順が増えますので(´・ω・`)
それと、コラムにコメントを書いてくれた方へご連絡を。
せめて「何が分かりにくいのか」や「こうした方がいいんじゃない?」くらいは教えて下さい、対応に困ります(´・ω・`)
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:18:29.08 ID:pg6dHHND0
保守
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:20:07.04 ID:mwsik7aE0
まずは文頭を一文字空ける所から始めなければいけないと思うんだ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:22:51.88 ID:FppGotLD0
「剛毛」
肌色のひび割れ乾いた断面。
全盛期の勢いは全く無く、あるのは負け犬の残骸、そんなものもない。
だからといって諦めてはいない。
今の時代、死んだものを復活させるという黒魔術まがいのビジネスまで成功しているのだ。
死ねばもう、生きている証拠を残すことは出来ない。
そう考えると、悲しくなってきた。
「誰か生きてる奴はいるかー?」
空しく響く、その声。
数少なくなった戦士の悲鳴ともとれるその音は、湿った空気の中に溶け込んでいった。
と、声。
「いるぞ、だがもう駄目だ。生きている感じがしない……、俺はもう死ぬ」
掠れ、潤いをどこまでも求めている、そう感じた。
「そんなこと……わからねえじゃねえか」
分かっていた。向こうの声の主がもう長くないことも。
向こうもこちらの気遣いを分かっていたらしい。わざと明るく、高らかに話す。
「ははは! もういいさ、もうな。随分俺も頑張った方だと思うよ。あとはお前に託す」
「そんなの身勝手すぎるだろ、勝手に死ぬな」
「勝手に死ぬな、か。めんどい、勝手に死んでやる!」
それから、もう音は聞こえなかった。
静寂、無音、殺伐とした戦場。
「ああ、もう駄目か……」
目に、映ったの銀色に鈍く輝く鋭い刃。
その瞬間――彼の胴体は真っ二つに引き裂かれた。
不思議と、血も感情も、飛び散らなかった。
映画見てたら遅くなったwww
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:25:35.24 ID:FxqoWf0C0
じゃあ、あと2作で3000作目なわけか
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:26:30.57 ID:suZZiCae0
なんと
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:26:35.71 ID:hyakL3VZ0
>>20 なんつうか、ラノベもエンタメも純文も小説なんだぜ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:26:40.53 ID:FppGotLD0
すごいなww
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:27:56.21 ID:4hvYmKTL0
なればお題をもらおうか
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:28:15.31 ID:hyakL3VZ0
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:28:25.73 ID:FppGotLD0
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:28:57.46 ID:BTo7+OLj0
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:29:06.38 ID:FppGotLD0
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:29:46.13 ID:4hvYmKTL0
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:30:18.48 ID:FppGotLD0
じゃあ俺も御題プリーズw
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:30:53.31 ID:b8lt+xz+0
明日首吊ろうと思ってる
最後のお題を↓
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:31:04.66 ID:BTo7+OLj0
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:31:56.34 ID:FppGotLD0
>>38 おk
なんかさっきから糸状のものがおおい
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:34:39.03 ID:DqjnOCoE0
眠れないのでお題下さい。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:35:50.78 ID:BTo7+OLj0
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:35:53.00 ID:SbB4fkRh0
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:38:03.60 ID:pg6dHHND0
>>14 無理に文学的表現を使おうとしていないか?
難しい言葉を使おうとしている意気は見えるが、見事に空回っている。
簡単な言葉でもいいだよ。伝えたいことさえ伝えれば。
まず一人称で書かれているけれど、呼称は統一した方がいい。
『僕』が主人公だけれど、俺が混ざってる箇所がある。
文末がほとんど〜〜した。〜〜だった。など母音がAで終わっている。
これだと文章が単調になってしまいがちになる。
セリフのあとも「〜〜」と僕は言った。女が言った。と同じ調子になっている。
>組みあがった箒の塊は蟻塚を想像させた。僕には黒いローブを纏った女が黒い蟻のように見えた。
女が黒いローブを纏っているという情報がいきなりポンッと出されている。
事前に少しでも出しておいた方が読者が想像しやすい。
というか、これは全体的に言えることだけれど、情報が少ない。
舞台がどんなところなのか。背景はどんなものなのか。
主人公は何才くらい。女はどんな風体。
杖というお題があるから魔法っていうのはいいけれど、それは読者がわからないこと。
読んでいって、中盤でいきなり街には誰もいないと言われても置いてけぼりを食らったようにしか思えない。
作者の頭の中にしかない設定を、文中に込めずにいきなり披露されてもただ混乱するだけだ。
映画などのカメラワークを思い浮かべてみるといいと思う。
どこに焦点を当てて見せるか。
必要な文章や情報、不必要な文章というのは書いていくと自然に覚えるものだと思う。
がんばって。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:38:25.23 ID:DqjnOCoE0
>>41-42 把握しました。
二個のお題をこなせる自身がないんでどっちか一個だけ使わせていただきます。
二個使ったらハチドリの捕食しか思いつかないや・・・orz
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:39:41.55 ID:+QUF7oAW0
>>14-16 感想を書いてみるお(`・ω・´)
なかなかにシュール?なお話ですた。書きたいイメージは分かる気がするし伝わってくる。俺もイメージだけで話を組むことがあるから。
そのイメージが、まだおぼつかない書き筋とあいまって、独特の世界観を作ってる感じ。
だから、文章への色々な疑問点にはあまり突っ込みたくなくなる。
それでも突っ込むなら、まず一人称が僕から俺になっちゃってる所があること。
「た」で終わる文章ばかりなこと(話の雰囲気に合ってるかもしれんので、これは別にいいかも)
「だった」で統一されてるのに、「であった」の所があって引っ掛かったこと。
わずかな数の竹箒なのに山積みになるのかってとこ(いちゃもんみたいなもんだけどw)。
比喩に個人的に少し違和感を感じる所があったこと。
(「校庭はまるで鏡」って影のことかな?(まあこれはいい感じだけどさ) サッカーコートは立たないんじゃないか?
斜陽は隠れるって言うのかな。寒さは「ひしひし」感じるものなのか? 老婆のような匂いって表現はなかなかいいかも。
「青白い青を赤く染め」るってどういう意味だろう)
なんか脈絡がなくなってしまった。でも全体的にはこういう話も俺は好きだよ。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:41:34.84 ID:BTo7+OLj0
>>43 なるほど。
とにかく頭に浮かんだ文章を並べただけになってました。
もう少し読者を意識した文になるように考えますね。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:43:33.13 ID:5dI9JMTh0
初書きの俺にもplz
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:44:21.60 ID:FxqoWf0C0
剃毛
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:48:08.68 ID:FppGotLD0
「かいわれ大根」
日差しの強い日。ビニールに乱反射し、目がちかちかする。
「大根ー、大根ー。おっきなー大根ー」
何が面白いんだこいつ。
「ねね、大根だよ、大根! 獲れたて新鮮!」
どうやら土のついた大根を見るのが初めてらしい。
春休みだからと叔父のビニールハウス栽培を手伝いに来たのだが、お隣さんを誘ったのは間違いらしかった。手伝うどころか、俺の抜いた大根で遊んでいるだけである。
「聞いてるのー? だ・い・こ・ん! 凄くない? ほらほら、私の足より太いっ! きゃはは!」
いや、どう見てもお前の太ももの方が太い。
どうでも良かったので、黙々と大根を抜きにかかる。
結構大根を抜くのは重労働で、鈍っていた体には随分と堪えた。
十本ほど抜いたときだろうか。あいつが居なくなっていることに気づいた。
「ったく……遊ぶだけ遊びやがって」
その時、甘い匂いが鼻をついた。おふくろの味ならぬおふくろの匂い。
ビニールハウスの入り口に黄土色の鍋を持ったあいつがいた。
「えっとー……私遊んでばっかりいたから……作ってみたの」
「何を?」
「切干大根。大好物って言ってなかった?」
「いや、俺が好きなのは、かいわれ大根だけど」
切干大根の汁は、地面に染みこみ、代わりに匂いがビニールハウスに充満した。
甘ったるいその匂いは夕方の空気によく馴染んだ。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:52:37.44 ID:+QUF7oAW0
>>25 感想を書いてみる(`・ω・´)
これは分かり難い話だ・・・最初の6行とか何について話してるのか分からない(´Д`)
多分戦場の話なんだろうと思うけど(違ったらすまん)、言葉が情景を語らずに情緒ばかり語ってる感じで、
物語の舞台や登場人物、というか、物語自体の焦点が見えてこない。読者として話の焦点が結べない。
もっと状況描写を入れて欲しかった。少し追加するだけで、もっと分かり易い話になったと思うお。
ところでなぜにこれでタイトル(お題?)が剛毛なんだろうか。それが一番謎だったりw
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:53:15.01 ID:4hvYmKTL0
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:55:34.14 ID:SbB4fkRh0
>>49 通常作品3000作品目、おめでとうございます
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:55:59.34 ID:+QUF7oAW0
>>51 ・・・頭髪を擬人化した話ってことでつか?
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:56:42.39 ID:o0RbXh3X0
>>50 「カミソリでヒゲでも剃ってんじゃねえか?」と男は言った。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:57:30.52 ID:FppGotLD0
>>51 そうそう
>>50 読者の想像に頼るってことで情景描写を少なめにした
情景描写も目がないからねー語れないよ。口もないからねー
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:58:13.05 ID:FppGotLD0
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 22:59:40.37 ID:+QUF7oAW0
もしかして分かんなかったの俺だけなのか(´・ω・`)
これは読解力がなくてごめんよ
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:00:17.11 ID:hyakL3VZ0
>>49 仕事速い、速筆はまじに羨ましいよ
マクロ的な指摘をまず
主語がない文章があるんだけど、これはまずいよ
超短編だから何とかなるけど、この癖ついたまま
品評会作品くらいの長さかいたらたぶん、訳わかんなくなる
重箱つつくのはあんまよくないと思うんです
設定とかは、自分ワールドあると思うからあんまり突っ込みたくないんだけど
叔父の家に春休みで行って、お隣さんを大根抜きに誘う誘因って何だったんだろうね
そこだけ、非常に腑が落ちない点です
こういう落ちは短編に響くからいいよね
後読感の良さは小説で武器になりますから
意識して書けるようになってください
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:00:36.56 ID:o0RbXh3X0
よあし、じゃあ思いっきり分かりやすい話で3003話目目指すぜ。
お題ください
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:01:00.02 ID:BTo7+OLj0
>>45 なるほど。
書いたらまず推敲してみることにします。
リベンジしてみたいと思います、お題をください
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:01:29.04 ID:hyakL3VZ0
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:02:38.09 ID:hyakL3VZ0
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:05:24.64 ID:+QUF7oAW0
俺にもお題ください
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:06:01.91 ID:FppGotLD0
>>58 指摘サンクス
速筆っていうか手抜いただけだからなー……
推敲もしてないし(´・ω・`)
そうですね
主語は大事です
今読んでみたら自分でも脳内情景が浮かんでこないところあるんで
品評会の時はちゃんとそのあたりを意識したいと思います
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:08:28.88 ID:FppGotLD0
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:09:09.63 ID:FppGotLD0
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:09:34.54 ID:4/y3PMVf0
で、トリビアってのはトリビアの泉から取ったんだよきっと!
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:09:40.38 ID:+QUF7oAW0
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:12:08.02 ID:pg6dHHND0
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:19:23.82 ID:hyakL3VZ0
400台にきたら保守だね…10分たってないでここまで落ちるか
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:20:43.81 ID:AtBUord6O
ほっしゅ
パソコン目が痛くなったから携帯にしたがまた書きたくなったなぁ……
まぁほしゅ
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:24:53.57 ID:BTo7+OLj0
保守
ああああ実父スレ見つけちまった
書けそうにない
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:32:18.45 ID:pg6dHHND0
保守
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:32:37.87 ID:AtBUord6O
ほっしゅ!
投下が待ち遠しいな
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:37:37.87 ID:O2+7JugC0
本を3冊も買って来ちゃった……やばすぎ……
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:42:13.97 ID:BTo7+OLj0
ほしゅう
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:45:47.74 ID:o0RbXh3X0
獣
普段は静かな寒村に銃声が響いていた。
あたり一体は提灯の灯で赤々と照らされ、さながら豊作を祝う
祭りのようでもあった。
窓からその様子を眺めていた子供達が、母親の手によって
家の中に押し込められる。
どこの家もしっかりと戸は閉められ、猟犬たちの吠える声が
銃声と男達の野太い叫び声の合間に聞こえていた。
「そっちにいったぞ!」
声がした。そして、銃声が続く。
「逃げたぞ!仕留めろ!」
普段の穏やかな顔からは想像もできないくらい、険しい目の
男達が必死に闇に向かって銃を撃つ。
つづく
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:46:11.18 ID:dFxWwiK80
3冊がデフォですが何か?
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:47:04.56 ID:hyakL3VZ0
300P超える奴を週に3冊はきついなぁ〜
200Pくらいなら、3〜4時間で読めるからいいんだけど
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:48:04.76 ID:o0RbXh3X0
獣 つづき
獣が出た。
その一報がこの騒ぎの元だった。
獣は畑を荒らし、人を食う。
それは昔からこの村にだけ言い伝えられた話。
獣が出たのであれば、村の男達は獣と戦い、村を守る。
それは昔から続いてきたこの村の掟。
長い長い夜の果てに、銃声が止んだ。
目だけはぎらぎらとしているが、憔悴しきった表情の男達が
とぼとぼと村に戻ってくる。
「今年はどうだ?」
村長が彼らを出迎え、戦いの首尾を尋ねる。
「……吾作と平次がやられた」
もう動かない戦友の体を抱えながら、男の一人がはぼそりと呟いた。
「そうか、二人か……家族には、よう言っておけ」
厨房が慌しくなる。ここから先は村の女の仕事だ。
獣は畑を荒らし、人を食う。
不作の年だけに現れる、その獣を見たものはいない。
おわり
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:48:44.88 ID:AtBUord6O
補習
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:56:50.07 ID:Xax1cRtH0
保守
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:57:19.24 ID:O2+7JugC0
もうすぐその時がやってくる……
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/01(金) 23:59:33.47 ID:hyakL3VZ0
>>78 最初に、豊作を祝っているようなのに
最後では、獣が現れる年は不作なのか
どういうことなんだろうか
なんとなくで使ってる言葉が多い気がするなぁ〜
ここだけ気になりましたよ
何か言葉が定着しないっていうか違和感あるんだよね
著者のハートが現れてこないんだよ
もっと心で書いてほしいな、気楽に
早書きしてるからかな?
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:00:02.06 ID:BK3brzzn0
∧,,,∧
(´・ω・`)
l⌒O⌒⌒⌒O⌒l 皆さんお待ちかね、週末品評会の時間がやって参りました。
| □囗□囗□ | 期限は日曜23:00まで。カオスは駄目……ですよ?
| 囗□囗□囗 |
| □囗□囗□ | では、第61回週末品評会、スタートです
| 囗□囗□囗 |
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:00:15.23 ID:TBtFWNoR0
品評会、始まるな
2Pしか書いてないけど、明日には投下できんだろwww
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:03:25.06 ID:DsulY+YDO
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:07:00.86 ID:gt5MU5JHO
>>86 揚げ足とりみたいでなんだが一応確認をば。今回は23:00まで?
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:07:37.30 ID:TDZEyUvJ0
>>89 カオスにならないようにね!(でん子ちゃん風)
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:09:52.36 ID:+IAvO3hq0
23:00までに仕上げると運営が喜ぶぜ?
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:10:47.94 ID:6cBGYmck0
>>1 乙
>>◆ZEFA.azloU氏
分類乙
対照法と現在法は変化的修辞で、漸層法は強調的修辞
省略法も変化的修辞だけど、ぼかし表現でもいいかもしれないが俺にはわかんねwwwwww
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:12:07.14 ID:TBtFWNoR0
レトリック辞典の広告ビラが生協にあったんだけど
値段が6300円だったから、諦めた
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:13:27.88 ID:gt5MU5JHO
>>90 でん子ちゃんが分からない俺 間違いなくゆとり
>>91 みんなのクオリティ高いの読んだ後だと尻込みするヘタレだから、投下はいつも土曜日なんだぜ?
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:14:57.57 ID:6cBGYmck0
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:16:44.40 ID:TBtFWNoR0
>>94 電気を大切にね!!
てか、高校時代にはゆとり始まってたんだが
まったくゆとりを触れてない世代って20代後半だよな?
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:25:15.60 ID:TDZEyUvJ0
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:29:07.39 ID:NwZppfVr0
就職氷河期世代万歳!
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:29:47.79 ID:TBtFWNoR0
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:31:24.03 ID:TOX6Xn840
ここはどんな年齢層が多いのだろうか……やっぱ二十歳前後か?
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:32:20.07 ID:NwZppfVr0
VIPという土地柄、10代のほうが多い気もするが
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:33:22.73 ID:htEE/G2V0
ぼくちゃんちゃい
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:34:52.67 ID:AYOHBnZW0
ぼくよんちゃい
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:35:52.40 ID:MyWH/tLL0
わしろくじゅうごちゃい
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:36:48.08 ID:+IAvO3hq0
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:37:30.66 ID:6cBGYmck0
吾十有五にして学に志す
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:38:49.21 ID:gt5MU5JHO
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:40:29.91 ID:TOX6Xn840
四捨五入してぼくちゃんちゃい
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:47:43.31 ID:DsulY+YDO
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:48:12.86 ID:Lkc59P8u0
四捨五入して30歳
更に大胆な四捨五入によって、0歳にまで若返る
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:49:58.92 ID:MyWH/tLL0
四捨五入すると……
ななじゅっちゃい……
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:51:06.63 ID:Lkc59P8u0
>>111 うはwwww
老い先テラミジカスwwwww
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:52:31.02 ID:gt5MU5JHO
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 00:58:47.95 ID:BK3brzzn0
>>92 ご指摘ありがとうございます。
分類は細分化した方が良いのかも知れませんが、今のところかなり大雑把に分けております。
とりあえずは今ある保留分類を分け終えてから決めますね
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:04:16.77 ID:gt5MU5JHO
>>114 なんかすごくかっこよく見えた。
そしてIDがちょっとおしい。
すいません、無駄に長くなってしまいましたができたので投下します。
お題「ハチドリ」「焦燥感」で。
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:07:44.70 ID:Y7JIDCEq0
このスレ始めて知った
投稿する小説に枚数限定てあります?
「ハチミツとクローバー」
急がなきゃ。急いで家に帰らなきゃ。今日は楽しみにしていたアレがあるから急がなきゃ。
まったく嫌にやっちゃうよ。どうして今日に限ってこんなに帰りの会が遅くなっちゃうんだろう。
「それもこれもアイツのせいだ!」
意識して声に出してみると自然と足に力が入った。
走りながら校舎を振り返ると、目に入った時計は四時四十分を過ぎたところだった。
まだ間に合う、と自分自身を言い聞かせ、こないだテレビで見た陸上選手の走り方をイメージしながら私は校門を飛び出した。
私は自慢じゃないけど足は速くない。かといって遅いわけでもない。
だけど長く走ることならちょっぴり自身がある。
こないだのマラソン大会で優勝したときにお父さんが褒めてくれたし、ゆうなちゃんだって凄いねって言ってくれたし。
だからそれは私のちょっとした自慢。
だけど今はそんな自慢も全然嬉しくない。
私が今欲しいのはこんな速くもなく遅くもなく、ただただ長い間走ることができる足じゃなくて、ゆうなちゃんみたいな速く走れる足が欲しい。
どうやったらゆうなちゃんみたいに速く走れるんだろう。
私は走りながらゆうなちゃんの走る姿を思い浮かべた。
そうだ、ゆうなちゃんはもっと跳ねるように走ってる気がする。
強く地面を蹴るようにして走ればいいのかな。
だけどこないだ見た陸上選手は凄い速く足を動かしてたなあ。
そんなことを考えているうちに曲がり角に差しかかった。
いけない、いけない。走り方も大事だけど、この曲がり角が大事なところよね。
いかに速くコーナーを曲がることも速く走ることのポイントだし。
私は体を斜めに倒しながら曲がり角を曲がった。
曲がったところで後ろから呼び止められた。
「待てって言ってるだろ!」
嫌な声が私を引っ張る。今一番、ううん、いつでも一番聞きたくない声だ。
待てって言われてるけど、止まろうかどうしよかとちょっと考えたあと、
何で私がそんなこと考えなきゃならないのかと思い、止まるどころかできるだけ速く走ろうと思った。
走り方は陸上選手を真似てみた。
ちょっとだけスカっとした気がした。
「おい! 無視すんなよ!」
聞こえた声は、第一声よりも近づいてる気がして思わず振り返ってしまった。
「あっ」
振り返ってアイツの顔を見てしまうと何故か自然に足が止まってしまった。
でもいいや。どうせ足ならアイツのほうが速いんだからしょうがないや。
私はそう思うことにしてアイツの方を向いた。
アイツは私の元に駆けつけると、膝に手を置いて息を整えた。
「ハァ、たく無視すんなよ」
疲れているからなんだろうか。アイツは弱々しくそんなことを言った。
「無視するわよ。私急いでるんだからね」
できるだけ怒った声で私は応えた。
「そんなの知るかよ。だいたいお前が余計なこと先生に言うからそうやって走らなきゃならないんじゃねーか」
私よりちょっと背の高いアイツは見下ろすようにしてそんなことを言った。
「ほら、あれだよ。自業自得ってやつだろ」
私が黙っているとそんな言葉をさらによこしてきた。
「なによ、元はといえばアンタが良美を泣かせたのが悪いんじゃない!」
たまらず私は怒鳴り返していた。アイツは私の大きい声に驚いたのか眼を見開いた。
「アンタが良美を泣かせたから帰りの会が遅くなっちゃったのよ! だから私は走らなきゃいけないの! つまりアンタが悪いの!」
私はテンポよくまくしたてた。最近お父さんに教えてもらった三段論法がこんなところで活躍できたことにちょっと嬉しかった。
私はざまあみろとばかりにアッカンベーをした。何故ならアイツは呆気にとられて何も言い返せないでいたからだ。
「そ、そんなんじゃねーよ! 違うよ!」
「何が違うのよ。言ってみなさいよ」
「良美は、良美は勝手に出てきて勝手に泣いただけじゃねーか!」
「違うわよ、良美は私を助けに来てくれたのよ! それをアンタが泣かしたんじゃないの!」
「違うよ! 俺は良美なんてどうでもいいんだよ!」
「どうでもいいってなによ。アンタ、良美のことどう思ってるのよ」
「良美なんてどうでもいいよ! 俺はただ」
尻すぼみに途切れたアイツの言葉と共に遠くで車の走る音が聞こえた。
「ただ、何なのよ」
変な間に耐えられなくて私は続きを促した。
だけどアイツは何も言わずに、黙り込んで地面を見ていた。
私はアイツの視線を追って地面を見たけど特になにもおかしなところはなかった。
「もう行くからね。私、急いでるから」
どういうわけか急におとなしくなったアイツにそういって私はまた走りだした。
余計な時間をかけちゃった。もう間に合わないかもしれない。
そんな二つの思いが私の中に浮かんできた。
まったく、今日は本当に最悪な日だった。アイツのせいで私の人生計画はパーになってしまいそうだ。
もやもやした気持ちを胸に抱えながら私は走る。陸上選手をイメージして。だけど今度は何故かスカっとはしない。
そのことが拍車をかけて自分の足を恨めしく思う。
「ああ、もう!」
声をだして必死に走るけれども速くなった気はしない。
と、そのとき前方に緑公園が見えた。そして私は閃いた。
そうだ、近道しちゃおう。
緑公園の中を通って帰ることは禁止されているけど、今回は緊急事態だからしょうがないよね、と自分に言い聞かし公園に入った。
誰かに見つかったらお父さんに怒られてしまうかもしれないから慎重に辺りを見渡した。
やった、こんな日もあるものね。一人心の中で万歳をする私。公園には誰もいなかった。
そうとわかれば後は簡単。誰にも見つかることも無く、さっさと公園を突っ切るのみ。
私は勢いよく駆け出した。私の走り方で。そして盛大にこけた。
何に足を取られたのか分からないけど、とにかく気づいた時には地面が目の前にあった。
私は特別な力を持っているわけでもないからもちろんそのまま地面とキスすることになった。
正確には地面に生えていた草と、だけど。
草をすり潰した独特の匂いと、こけた痛みで私は思わず泣きそうになった。
「やっぱり今日は最悪だ」
誰に言うでもなく、うつ伏せたままそう呟いた。
そう呟いたのがいけなかったのか、私の目から涙がこぼれてきた。
夕方の公園で私は一人涙を止めることができなかった。
「おーい!」
そんな声が後ろから聞こえた。
鼻をすすりながら私はうつ伏せのまま後ろを振り返ると、そこには凄い速さで、
ううん速いかどうかは分からないけど、だけど凄い必死な顔で走ってくるアイツが見えた。
そのあまりにも必死な顔に私はぽかんとして、ただアイツを見ることしかできなかった。
歯を食いしばって、両手を凄い速さで振って、足をバタバタさせてアイツは走ってきた。
「こけたのか? 大丈夫か?」
私の元に来るなりアイツはそういった。あんなに必死で走って来たのに疲れてないのだろうか。
「うん」
目元を拭いながら私はそう答えた。
その時、ボーンボーンという鐘の音が響き渡った。五時を知らせる鐘の音だ。
「あ」という言葉が私の口からこぼれた。
間に合わなかった、という事実を知らせる鐘の音は静かなただ響くだけだった。
緑公園自慢の鐘の音がこんなに辛い思いをさせるなんて思ってもなかった。
そしてまた涙が出てきた。アイツの前で泣きたくなんか、絶対泣きたくなんかないのに涙は止まってくれない。
私はアイツに背を向けるようにうずくまって泣いた。泣き顔なんて死んでも見せてはダメ、と何故かそう思えたから。
「泣くなよ」
私がグズグズ泣いていると、アイツはそんな言葉を投げてきた。
「なによ! アンタが全部悪いんだから!」
私は思わずアイツをキッとにらんでそういった。アイツは泣きそうな顔をしていた。
「な、なんでアンタが泣きそうなのよ」
私は訳が分からずそう聞いてみた。アイツが泣くことなんてみたことないし、泣く理由を分からない。
「泣いてねーよ!」
そうアイツは言ったけど、右手でゴシゴシと目元をこすった。
そのまま二人眼をそらしたまま、しばらく時間が経った。私は車が通る音は四回聞いた。
そして五回目の車の音が聞こえなくなった後、アイツは言った。
「なあ、何をそんなに急いでたんだ」
「見たいアニメがあったのよ」
まだちょっと鼻声のままで私は言った。
「ふーん。なんてアニメだよ」
「ハチミツと、クローバー」
「何だよそれ。変なアニメだな」
「変ってなによ。すっごい面白いんだから」
「うっそだー。ぜってー面白くないって。なんだよハチミツって」
私の大好きなアニメをバカにされてムカっときた。
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:20:55.61 ID:jGU1cpA60
saru
「何よ、アンタあんてハチドリのくせに」
気がつくと鼻声はなおっていた。どうしてだろう。
「ハチドリ? なんだよそれ。どーして俺がハチドリなんだよ」
「アンタ何も知らないのね。さっき走ってくるときバカみたいに腕を振ってたじゃない。ハチドリにそっくりよ」
勝ち誇ったような笑みを浮かべるよう努力して私はそう言った。
「なんだよそれ。でもハチドリか。悪くないかも」
私はアイツの口からそんな言葉を聞いてギョっとした。アイツがハチドリなんか好きなわけないのに。そもそもハチドリ自体わかってなにの。
「ど、どうしてよ」
だから私はそう聞かざるを得なかった。
「だってさ、よっと。うわ、ちょっと干からびてる」
意味不明なことを言いながらアイツはポケットから何かを出した。
「ほら、これやるよ」
そしてそれをおもむろに私に突き出した。
「なによ、これ」
私はアイツが差し出したものを受け取ってそう聞いた。
「お前が素直に受け取らないからこんなふうになったんだからな!」
アイツは私から眼をそらしながらそう言った。
改めて私はアイツから貰ったものを見てみた。葉っぱだった。幸運の印、四葉のクローバーだった。
「たまたま掃除時間にみつけたんだよ。お前と同じ名前の草なんて可愛そうだからな。お、俺がまあその気を利かせて持ち主に返してやろうとしたんだよ」
アイツは相変わらず私の方を見ようとはしない。視線を落とすとちょっとしおれたびた四葉が確かに私の手にはあった。
しおれた四葉のクローバーだったけれど、この暖かい水でまた元気になってくれるかなと私は思った。
了
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:28:21.32 ID:gt5MU5JHO
>>116 投下乙。名前欄とかに 3/6みたいに現在レス数と総レス数を書いてくれると嬉しい。
>>117 週末品評会は通常5レス以内。通常作品にはないけど、あまりに長い場合は長編板かテキストでうpしてくれるとありがたい。
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:29:16.28 ID:Lkc59P8u0
>>117 一応無いことになっている。
平均3〜4レスが一般的かな。
無論1レスのものもあるし、10レスのものも見たことがある。
俺の自己最高は7レス、ただし、VIPが1レス15行までしか入らなかったときだ。
>>125 あ、すいません失念してました。申し訳ないです。
そして貼った後にさらっと読んでみて速攻で誤字見つけてしまった。
何で見直しの時点では見過ごして貼ってから気づくんだ俺のバカ・・・orz
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:33:10.60 ID:1Iydf3qF0
しかも全部sageになってる・・・orz
うう、どこまで俺はバカなんだ。
というわけで保守!
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:42:28.48 ID:6cBGYmck0
保守
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:43:21.02 ID:Lkc59P8u0
>>124 酷評で行くわよ、覚悟なさい。
まず、タイトルが問題ね。
有名な漫画のタイトルそのまんまで、しかも本文中でそれが工夫されて使われた形跡がないわ。
ハチドリと四つ葉のクローバーが出てきたと言うだけのことで、有名漫画のタイトルを拝借するなんて少し頂けないわ。
元のタイトルの内容を、話の展開の中で踏襲しているというわけでもないし、例えそうだとしても、それは元漫画の知識を
前提とした内容になってしまうので、どちらにしても良くない傾向と言わざるを得ないわね。
あと、登場人物たちの何と青臭いことかしら。
読んでいて、私まで恥ずかしくなったじゃない。
帰りの会とか、学園系固有名詞が普通に使われている辺り、あなた、俗に言うリア厨かしら。
この表現に限らず、いかにもリア厨が書きました、という感じの話になってしまってるわ。
もう少し主人公の内面における葛藤を掘り下げるとか、超然とした視点に立って客観的に記述するとか、もう少し頑張って
欲しかったわね。
中学生レベルの視点に、読者が合わせるのは、中学生でもない限り中々困難なことよ。
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:47:45.96 ID:6cBGYmck0
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:48:51.48 ID:r5UqT/bT0
お蔵入りフォルダにオカルト話ばかりが蓄積されていくのはなぜだろう
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:50:06.45 ID:MyWH/tLL0
>>131 女だと酷いこと言っても許されるからじゃよ……
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:50:41.70 ID:Lkc59P8u0
>>131 酷評することによって言葉の端々について回るトゲのようなきつさを、女言葉にすることで和らげるため。
余り役に立っていないことに、投下後に気づく。
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:50:58.72 ID:mh4Qej0L0
>>130 感想に横レスするのもなんだけど、ちょっと気になったんで。
中学生がアニメ見たいからって走って学校帰るかしら。
なんとなくだけど小学校高学年ぐらいの印象があるんだけど。
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:52:24.07 ID:+IAvO3hq0
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:54:10.39 ID:Lkc59P8u0
>>135 ごめん、小学生はプリキュアとか見てると思ったから。
ハチクロなら、何となくせめて中学生くらいかなと思た。
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:55:36.37 ID:4GzY+k7p0
>>135 ビデオセットし忘れたの思い出しチャリ立ち漕ぎダッシュで
帰ったことが何度もありましたがなにか
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:56:12.38 ID:MyWH/tLL0
僕は大急ぎで帰ってました。ギリギリでライジンオーが見れるから
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:57:34.65 ID:1Iydf3qF0
>>130 酷評ありがとうございます。
ハチミツとクローバーは読んだことありません。
タイトルはもうちょっと考えるべきだったと思ってます。
だめだったかー、このタイトルー。
後半は一見レイプっぽいんですけど、俺としては褒めらたと勝手に受け取ります。
女の子の視点で女の子が思ったことしか書いてないんで。
第三者視点=女の子ですんで言葉を選んで書いたつもりです。
>>135 うぉぉ、ど真ん中、大正解です。まさに小学校5年あたりで書きました。
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 01:59:03.24 ID:mh4Qej0L0
そうか……中学生になったから、大人ぶってアニメから足を洗ったのは俺くらいのものか……
>>137 いや、小学生っていっても最大六年の差があるから一概にプリキュア=小学生ってのもないかな……
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:00:34.16 ID:gt5MU5JHO
日曜の朝だけは目覚ましかけなくても早起きだったのは俺だけじゃないはず。
アニメ・戦隊モノ・仮面ライダー・もういっこ何か(忘れた)見て、9時からの題名のない音楽会で締め。
あのころは純粋だったな、俺。
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:01:16.07 ID:mh4Qej0L0
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:14:48.07 ID:mh4Qej0L0
保守っておやすみ
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:31:59.73 ID:6cBGYmck0
神様は何も禁止なんかしてない保守
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:32:31.14 ID:gt5MU5JHO
寝る保守。品評会思い付かないww
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:33:08.42 ID:moh3b0gFO
落ちるの速いな
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:34:24.37 ID:BK3brzzn0
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:40:15.13 ID:TOX6Xn840
はーてしなーいー 保守のむーこうに oh oh 手を伸ばそー
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:49:37.08 ID:6cBGYmck0
>>149 誰かの為に生きてみても oh oh Tomorrow never hoshu
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 02:57:50.38 ID:AYOHBnZW0
自分が寝床の中で一匹の巨大な保守になっているのを発見した。
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 03:06:07.26 ID:6cBGYmck0
深夜になると言葉がおかしくなるから困る
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 03:21:52.45 ID:6cBGYmck0
小説のネタよりもコラムのネタばかりが思い浮かんでしまう保守
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 03:24:34.46 ID:TOX6Xn840
今回は一番手狙えそうだ保守
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 03:45:24.86 ID:AYOHBnZW0
帆ッシュ
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 04:07:27.64 ID:GfDE5+DsO
保守なのか歩者なのかもわからない
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 04:20:27.86 ID:6cBGYmck0
戦場に向かうその保守を、誰が止められたであろうか
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 04:26:34.71 ID:RbZM/reS0
なんか締め切り早くなった?
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 04:32:30.93 ID:6cBGYmck0
>>158 第六十一回週末品評会 お題
『明日』
規制事項:レス数制限5
投稿期間:2007/06/02(土) 00:00〜2007/06/03(日) 23:30
宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。
投票期間:2007/06/04(月) 00:00〜2007/06/05(火) 24:00
いつも通りじゃね?
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 04:51:00.96 ID:TOX6Xn840
一番手は諦めよう\(^o^)/
寝る前保守
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 05:45:12.04 ID:RbZM/reS0
>>159 日曜の24時までだと思ってたんだが、気のせいか
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 07:30:44.57 ID:TBtFWNoR0
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 07:41:03.52 ID:TBtFWNoR0
ドロー!モンスターカード!
保守
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 08:11:00.40 ID:OawMLEp1O
久しぶりの二連休だよ。
何しようかな?
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 08:11:10.88 ID:GfZZmP4w0
とりあえずお題頂戴?
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 08:20:02.26 ID:TBtFWNoR0
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 08:23:55.41 ID:OawMLEp1O
じゃあ、みんなが休みの日にやる事でお題頂戴な↓
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 08:24:38.89 ID:GfZZmP4w0
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 08:29:23.65 ID:TBtFWNoR0
>>168 カオスお題の新境地を開きたかった
死なばもろともってやつですね
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 08:38:38.92 ID:TBtFWNoR0
脳内プロットじゃ全然進まないから
沖方丁をみならって、メモ作りだした保守
沖方丁って、ずっと「おきほうちょう」って読んでた。
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 09:26:03.98 ID:IxNE02RJ0
ほ
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 09:55:20.96 ID:IxNE02RJ0
ほ
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 10:22:58.12 ID:IxNE02RJ0
ほ
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 10:34:12.07 ID:OkXfUfcg0
沖方丁のストーリー創作塾最高!
保守
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 10:56:14.42 ID:fCyHRcwI0
ほしゅ
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 10:56:17.95 ID:TBtFWNoR0
>>174 マルドゥックスクランブルの作り方だけしかイラネと思ったのはおれだけ?
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 11:07:10.46 ID:4nfKU484O
ケータイ小説って100万部も売れてんのか…orz
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 11:13:06.51 ID:LkS5TtRJ0
>>177 需要と供給で成り立つ社会だからしょうがないっちゃしょうがないけど、なんかくやしいよね。
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 11:18:49.29 ID:fCyHRcwI0
>>178 それには賛同
需要のレベルが低いと供給のレベルも下がるからね
今の時代ってなんだかねー
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 11:33:47.99 ID:b9LdKZyX0
需要のレベルに合わせられない方がレベル低いんじゃね?
そうやって、異端的なものを業界で排除してきたから、今みたいな閉鎖的な業界になったんでしょ。
小説は芸術じゃなくて、娯楽。
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 11:37:57.47 ID:rDBGLSWU0
単純に「読んでもらいたいから」という理由であるのなら
ケータイ小説はなかなかいいアイデアだと思う。
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 11:41:32.19 ID:+IAvO3hq0
どちらの方がレベルが高いか、なんてのは水掛け論になるからこの際無視して。
読み手の需要にあわせた供給が出来る書き手が得をしてる、ってだけの話だーね。
まぁ、書き手が望んでそれを書いているか――書きたい物が書けているかどうかは別にしてもね。
読み手と書き手の意識の違い、ってのも勿論あるだろうけども。
同じ書き手って立場にしても人それぞれの価値観はあるんだから。
人は人、自分は自分。好きなように書いたらいいんじゃね?
幸か不幸か、このスレの住人の大半はプロじゃないんだし。
目くじら立てて生きてると人生疲れるよ?
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 11:54:55.00 ID:+IAvO3hq0
とか書いてるとレスが付かなくてそのままdatの海に沈んでいくから困るw
気楽にやろうぜ、VIPなんだしwwwww
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 12:07:52.79 ID:LkS5TtRJ0
じゃあ俺ケータイ小説始めようかなww
・中学生or高校生
・恋愛
・DQN
あと話の要素として何がいるだ?
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 12:08:33.00 ID:LfYW9e7U0
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 12:11:30.92 ID:TDZEyUvJ0
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 12:42:38.98 ID:+IAvO3hq0
>>184 ・ドラッグ
・セックス
・バイオレンス
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 12:44:18.12 ID:AYOHBnZW0
それなんて村上龍
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 12:44:42.61 ID:fCyHRcwI0
>>184 ・流産
・泣き落とし
・途中で変わる設定
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:02:27.27 ID:gt5MU5JHO
行間の空白も必要じゃね?
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:12:38.14 ID:LkS5TtRJ0
ごめん、あいつらやっぱ(違う意味で)才能あるわ。あんな文章書けませんwwwww一応いくつか詰め込んでみた。
「こ、こんなとこに連れ込んで何をする気だ!」
人のいないビルの隙間に連れ込んだ中肉中背の男がわめく。中身がぱんぱんの大きなリュックが背負われている。
「別に何もしないよ。あんたが素直に金さえ出してくれれば」
私は冷たく笑った。だいたいこいつらは金を無駄に使いすぎなのだ。
「そ、そんなことできるわけないだろう! 僕はこのお金で愛しのまりりんたんのフィギュアを買うんだ!」
所詮妄想でしかないことに大金を惜しげもなく使う。私には信じられなかった。
「それと人の命とどっちが大切だと思う?」
憎しみを込めて言葉を吐き捨てる。
「そ、それは……」
口ごもる男。ありえない。ありえない。
「ボコッ! ボコッ! ボコッ!」
怒りと嫌悪が渦巻く。私は男の汚らしい顔面を殴った。
「や、やめろ! 誰かあ! 助けてえ!」
聞き苦しい悲鳴をあげる。だが、その声が届くことはなかった。
「あんたみたいなのがくだらない事に金を使わなければ、私のヒロはっ!」
ヒロ。ヒロ。ヒロ。私を幸せにしてくれるって言ったのに。強くない体なのに、毎日現場で働いて。
「あんたたちがくだらない事ばっか考えてる間に、ヒロは苦しんでるんだよ!」
ヒロは、私のために無理をして仕事をしすぎたせいで、倒れてしまい、今は入院してて。
「グワッ! いたい! やめてくれ!か、金なら出すから」
私が思いっきり殴った男の顔は、ところどころが青くなっていて、あちこちから血が出ていた。
「さっさと出せばいいのに。ほら、はやくして」
親に交際を反対され、二人で家出した私達にはお金が必要だった。ヒロは一生懸命に働いてた。
「うわー!!!」
わけのわからないことを叫びながら、男は逃げていった。もはやどうでもいい。金さえあれば用済みだった。
ヒロは、いつでも優しかった。メールしてても、デートしてても、セックスのときだって。
「待っててね、ヒロ」
今度は、私が頑張る番。私が、ヒロに優しくする番なんだ。私は、金を握り締め、ヒロの入院する病院へと急いだ。
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:15:40.44 ID:LkS5TtRJ0
あっと、お題とか関係なく投下しちゃったんで保守代わりの雑談の一環としてください。お手数かけます。
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:16:54.65 ID:Sz68eomH0
台詞はそれっぽいけど、
>怒りと嫌悪が渦巻く。
>憎しみを込めて言葉を吐き捨てる
とかは、まだ普通の小説みたいなかんじかな。
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:23:25.58 ID:oQ/KgP+r0
>>186 そして死ぬ
↓
読者涙
↓
バカ売れ
↓
(゚д゚)ウマー
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:27:24.90 ID:8PU8EMyN0
出版社「作戦通り」
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:28:35.95 ID:LkS5TtRJ0
>>193 なるほど。
>怒ったキモチと嫌なキモチがぐるぐるしてる。
>憎しみでココロがぐちゃぐちゃになりながら、私はそう言った
とかかな?逆に難しいww
>>194 病院行く→病室にいない→看護婦に聞くと集中治療室→医師出てくる→残念ですが→ヒロォォォォォォォ!!!!
でOK?
197 :
◆YaXMiQltls :2007/06/02(土) 13:37:34.06 ID:bLWdzLOZ0
品評会作品投下
198 :
境界線(1/4) ◆YaXMiQltls :2007/06/02(土) 13:38:38.83 ID:bLWdzLOZ0
気がつけば、外は明るくなってきていた。パソコンのモニターの時計は五時を示している。デジタル時
計の五時の表記は、三時にも四時にも持っていない力を持っていた。つまり私に、そろそろ眠らなければ
ならない、と諭させる力だ。それはかつて、三時や四時が持っていた力だった。高校生の頃にはもっと早
かっただろうし、その前はさらに早かっただろう。けれど、ともかく今の私にその力を発揮するのは五時
なのだ。すでにテレビからは「おはようございます」と声をかけられていた。
私はパソコンとテレビと電気を消してベッドに入る。それから携帯電話のアラーム機能を時間差で三回
鳴るようにセットする。なぜ三回かといえば、私の持っている携帯のアラーム機能の、一度に設定するこ
とのできる最大限の回数だからだ。
目を閉じると、近くの国道を走る車の音や電車の音が聞こえてくる。多分その半数はすでに明日を迎え
た人々なのだろう。あるいはもっと多いのかもしれない。新聞配達の人たちや電車の運転手さん、朝のニ
ュース番組のキャスターの人たちとその番組のスタッフの人たち。もう明日を働いている人たちは大勢い
る。彼らの労働は、今日を終えて眠ろうとする私には騒がしいほどであるけれど、いつのまにか私は眠っ
て、起きたときは正午をすぎていた。携帯電話のアラームは、もう何時間も前に鳴っていたはずなのだが。
目が覚めた私は真っ先に時計を確認する。それから、ああ今日も午前中に起きれなかった、と後悔する
よりも先に、「笑っていいとも」の前半を見逃したことに後悔し、急いでテレビとパソコンの電源をつける。
チャンネルをフジテレビにあわせても、そこにタモリの姿はない。今日は土曜日か……あれ昨日もいいと
もやってなくなかった?……日曜日か。と気がついてがっかりしたのもつかの間、私は慌てて携帯を手に
取った。浩司からの着信が三件。今日は浩司と十時に待ち合わせをしていた。
とたんに自分の情けなさに苛立って意味もなく叫ぶ。
五年目の大学は虚しい。友人たちは卒業するなり進学するなり、順調に人生を歩んでいて、私は一人取
り残された気分だった。週一の授業以外、私の生活には何の予定もない。本当ならば、就活をしなければ
ならないのだけれども、単位が足りず留年が分かったとき、就職先の会社に電話して理由を説明して謝っ
た、プライドも羞恥心もすべて捨てることを要されたあのみじめな感情が未だに離れずにいて、私は就職
活動をしていない。
追い討ちをかけるように、浩司は「仕事で忙しい」と理由をつけては私に会ってくれない。なのに、会
いたくてしょうがなくて浩司の家に押しかけていったくせに、浩司の会社の愚痴にむかついてキレて帰っ
てしまったことがもう数回ある。
環境さえ整えば、人間は簡単に腐っていく。私は私の情緒不安定さを実感している。けれど、自覚して
199 :
境界線(2/4) ◆YaXMiQltls :2007/06/02(土) 13:39:26.44 ID:bLWdzLOZ0
いるだけマシなのだと思う。自覚しているか、していないか。それがある境界を形作っているのだと思う
のだけれども、私は専門家ではないので確信はない。そのことが時折私を不安にさせる。不安はしばしば
私に涙を流させ、しばしば絶叫を求める。たまに些細な破壊衝動が起こって、けれど壁に投げつけて壊れ
た目覚まし時計を買い直すほどの実行力さえ私には無い。だから起きられないのだ、だから部屋を片付け
る時間もないのだ、だから……と言い訳を続けるためかもしれない。――自覚しているだけマシだと願い
たい。
期待を確信に変えるために、私は泣き続けていてはならない。まずは浩司に連絡を取らなければ。けれ
どなんて言おう。……あ、雨の音がする……結構降ってそう……今日も洗濯物干せなかったな……携帯電
話を開いたまま何十分も経ったころ、とっくに消えていたディスプレイが光った。浩司からの着信。
「もしもし。どうしたの?」
「……ごめん。ほんとごめん」
「いいよ。寝てた?」
「うん、今起きた。正直なんて言い訳しようか考えてた」
ぶっちゃけるしかない私に浩司は笑ってくれる。ありがたい、本当に。
「どうする?出てくる?」
「うん、行く。せっかく浩司休みだし、ちゃんと謝りたいし」
「じゃあセンター街のHMVにいるから、着いたら連絡して」
浩司はやさしい。そして私は浩司の優しさに甘えている。そんなことはわかっているけれど、そのこと
に浩司が気づいてくれないことに、だんだんと私は苛立ってくる。それを押さえることが今の私にできる
精一杯。
「わかった。三十分くらいでつくと思う。じゃあまた後で」
タンスの中は空っぽで、洗濯かごから汚れていないシャツを選んで臭いを嗅ぎわけて着替えて出かける。
そしてホームにやってきた電車の窓に映った自分の姿があまりにもみすぼらしいことに気づく。二週間ぶ
りに浩司に会うんだよ、私。何でこんなしわくちゃなシャツ着てるの、ねえ?
電車の扉が開くより早く私は改札を通り抜けて、雨の中を全速力で走って家について鍵を取り出してド
アを開けてドアを閉めて鍵をかけて布団にもぐりこむ。靴を履いたままなことに気づいたら、涙が出てき
た。けれどどうすることもできない。靴を脱げばいいだけなのだ。けれどそれができない。それに気づい
てしまったら涙はもうとまらない。
200 :
境界線(3/4) ◆YaXMiQltls :2007/06/02(土) 13:40:11.24 ID:bLWdzLOZ0
時々、私は私がわからなくなる。というより「私は私がわからなくなっている」ことに気づく瞬間があ
る。そうなるともう駄目なのだ。その瞬間は本当にホームにやってくる電車のように、唐突に、定期的に
やってくる。
気がつくと夜だった。シーツと服が湿っている。それが涙なのか、汗なのか、雨なのか、私には分から
ない。けれど服くらいは着替えなければ。電気もつけるのもめんどくさく、暗闇の中で洗濯かごに脱いだ
服を入れてから、着るものがないことに気づく。私は裸のままセブンスターに火をつけて、灰を床に落と
す。
携帯電話に浩司からの着信履歴があった。浩司あいたいよ浩司。十三回目の発信音のあと、電話に出た
浩司の声は寝ぼけていて、
「ふざけんな!」
と叫んで電話を切った。ディスプレイに映ったデジタル時計はAM2:14。あの瞬間が来た。もう私は本
当に駄目かもしれない。携帯を壁に叩きつけて、たちずさむ。叫ぶ気にも泣く気にもならなくて、ただた
ちずさむ。
「何してんだよ、電話にも出ないで」
声をかけられるまで、浩司が合鍵を使って入ってきたことに気づかなかった。
「マジ何やってんだよ。真っ暗な中で裸で突っ立って。ほら服着て」
浩司は部屋の電気をつけて、タンスに向かう。空っぽのタンスを見て浩司は何も言わない。その辺に散
らばっている洋服を適当に拾って私に渡す。それから残りの洋服をたたみはじめる。
「それ全部洗ってない。たたんでも意味ないよ」
「じゃあ洗濯かごに入れるよ。ともかく片付けないと」
けれど洗濯かごはもう溢れている。浩司は洗濯かごに入っている洋服を洗濯機に入れようとして、洗濯
機のフタを開けると、ため息をついた。洗濯機の中にも洗濯物が詰まっているのに呆れたんだ。
とたんに、すべての感情が怒りに変わる。そして私は、
「遅いよ! 何でもっと早く来てくれないの?」
ブチ切れる。
「普通さ、彼女が待ち合わせに来なくて、電話にも出なかったら、家来るでしょ? 家来て、私をやさし
く抱いてくれるとかさ、なんでできないの?
今日二回も私約束ブッチしたんだよ。それをなんで電話で済ませたの? 電話に出なかったら、心配と
201 :
境界線(4/4) ◆YaXMiQltls :2007/06/02(土) 13:41:13.03 ID:bLWdzLOZ0
かするでしょ? もしかしたら途中で事故にあって死んじゃったんじゃないかとか考えて、いてもたって
もいられなくなって、私んとこダッシュで来てくれるとかなんでしてくれないわけ?
浩司は私が死んでても構わないの? そう思ってなくても、そう思われても仕方ないことしたよね?
つまりさ、浩司は私のことなんてどうでもいいんだよ。もう好きでもなんでもないんだよ」
そう言い切っても収まらない荒げた息を吐きながら、私は浩司をにらんだ。
「ごめんな、気づいてやれなくて」
浩司が私を抱いてくれる。そのまま頭を撫でてくれる。私はそれだけで浩司を許すことができる。
「わたしこそ、ごめんね」
私が浩司の体をきつく抱きしめると、浩司ももっと強い力で私を抱いてくれる。
現実は残酷だ。私を一瞥すると、無言で浩司は台所のシンクの上に合鍵を置いて出て行った。ドアが閉
まる音がして、浩司の足音が消えていく。静寂が訪れる。……まだ電車も走りだしていないんだ……一体
浩司はどうやってここまできたんだろう……どうでもいい。
静寂。
まだ引き返せるかな。
静寂。
もう無理かな。
静寂。
遠くから始発の電車の音が聞える。もうすぐ朝日がこの部屋を照らすだろう。私は一人今日に取り残さ
れて、闇と一緒に消えてしまうのも悪くないのに。
了
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:44:38.60 ID:TDZEyUvJ0
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:45:00.03 ID:8PU8EMyN0
おつ
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:48:11.20 ID:6cBGYmck0
乙
修辞技法の分類の仕方わかんねwwwwwwww
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:49:15.70 ID:4TZSyUux0
ひさしぶりに来たから
お題plz
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:51:00.78 ID:AYOHBnZW0
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 13:54:24.20 ID:4TZSyUux0
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 14:13:09.96 ID:6cBGYmck0
>>◆ZEFA.azloU氏
・反語法
・設疑法
・感嘆法(これはなくていいかも)
・引用法
・対句法
・迂言法
・疑物法
俺があと知ってるのはこれくらいしかないorz
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 14:32:59.64 ID:BK3brzzn0
>>208 =t=z=y=r=f (´・ω・`) 把握致しました。九時間二十七分以内に終わらせます
II A [] % ヒl lっ∽c)
ニニニニニニニニニニニニニニニ
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 14:33:13.26 ID:cNcDbbgVO
お散歩保守
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 14:53:05.18 ID:Lkc59P8u0
地震保守
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 14:55:39.83 ID:Lkc59P8u0
地震保守
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 14:55:44.56 ID:cNcDbbgVO
保守
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:05:02.13 ID:+IAvO3hq0
地震スレ乱立しすぎ。落ちるかな?
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:06:16.15 ID:+IAvO3hq0
地震スレ乱立しすぎうぜぇ。落ちるか……?
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:07:08.90 ID:+IAvO3hq0
地震スレ乱立しすぎうぜぇ。
書き込みも出来ないし……落ちるか?
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:09:32.91 ID:+IAvO3hq0
失敗って出たくせに書き込み出来てるじゃねぇかwwwww
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:11:55.48 ID:+IAvO3hq0
失敗って出たくせに書き込み出来てるじゃねぇかwwwww
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:16:49.91 ID:+IAvO3hq0
俺自重wwwwwwwwww
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:22:37.42 ID:oQ/KgP+r0
バロスwwww
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:27:06.20 ID:6cBGYmck0
書き込みすぎwwwwwwwwww
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:35:59.42 ID:cNcDbbgVO
地震があったから草板重かったのか
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:36:08.33 ID:8PU8EMyN0
荒らしかwwwww
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:36:34.20 ID:+IAvO3hq0
サーセンwwwwwwwwwww
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 15:49:59.48 ID:+IAvO3hq0
そしてこのまま落ちたら凄く嫌だぞwwwww
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:01:13.87 ID:cNcDbbgVO
こまめに保守っと
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:14:37.77 ID:TBtFWNoR0
需要と供給?
経済学部の俺がここで参戦って……終わってますか?
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:16:36.06 ID:8PU8EMyN0
マクロとかミクロとかいうやつか
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:17:36.78 ID:TBtFWNoR0
>>228 需要供給がモロなのはミクロだね〜
マクロでも関係してくるけど
さて、品評会書くかー。
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:24:23.09 ID:TBtFWNoR0
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:25:47.75 ID:2XPVl6vJO
久々にお題くれ
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:26:16.11 ID:oQ/KgP+r0
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:26:27.51 ID:8PU8EMyN0
マーケティング
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:27:02.43 ID:AYOHBnZW0
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:33:54.39 ID:TBtFWNoR0
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 16:46:49.09 ID:mh4Qej0L0
金本位制とか懐かしいなw
昔勉強したなぁw
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:03:53.01 ID:Sz68eomH0
短時間でやってみますよ。
↓
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:04:50.04 ID:AYOHBnZW0
夢落ち
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:09:28.47 ID:2XPVl6vJO
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:26:47.53 ID:cNcDbbgVO
保守
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:42:42.44 ID:Sz68eomH0
>>239 観念的になりすぎた
自意識と自己愛の厚化粧は、ボロボロと崩れ落ち現実の自分と
理想の自分との隔たりが、露になったその貧弱な体躯へと突き刺
さる。不本意といえば、不本意。当然といえば当然。
山奥の集落に育ち、公立の小中高とどれも全校生徒二百人にも
満たない小さな学校に漫然と通い続け、なにをするわけでもなく
十八年が過ぎ、我に返ったのは高校の卒業賞与を授与された時の
ことだった。
進学か就職かと聞かれて、進学と答えた。大した理由はない。
そして挫折。
なにもしてこなかった自分にはなにもなかった。唯一していた
のは自分の無能さに気付くことを遅らせていたことくらいだろう
。 井の中の蛙は、何もしないことで、その自尊心を保っていた
。
ある日から、いま目の前で起こっている現実は全て夢だと思い
込むようになった。愚かな自分を客観的に見つめる、それまでの
自分が現れた。愚かな俺、夢でよかった、ああはなりたくないも
のだ、果たしてこの夢はいつ覚めるのだろうか。
客観の自己の意識が生まれると現実の自意識はしだいに思考を
失っていった。
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:43:52.41 ID:Sz68eomH0
現実の自己をあざ笑っている客観の自己はある日気付く。なぜ
この夢は覚めないのだろうか、もしや自分の意識こそ夢のなかの
ものなのではないだろうか、果たして現実の自分はどんな風なの
だ、早く目を覚まさなければ。
そのとき、現実の自己を笑う客観の自己の中から、その客観の
自己が理想とする自己が生まれた。客観の自己の思考は消滅する
。
理想の自己は思う。やっと目が覚めたのか、しかし私の体はど
こにあるというのだ。この超越した精神がやどるにふさわしい体
は、どこにあるというのだ。
理想の自己は、永遠の懊悩を続ける。本来の体は本来意識を失
いこん睡状態に陥っている。
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:44:58.67 ID:uguggMPV0
書き込めねえ! おりゃー
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:45:47.23 ID:uguggMPV0
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 17:47:21.17 ID:Ob5RJsKD0
247 :
◆NCqjSepyTo :2007/06/02(土) 17:54:37.55 ID:oQ/KgP+r0
品評会作品投下しやす
248 :
【品評会作品】迷い子 (1/4) ◆NCqjSepyTo :2007/06/02(土) 17:57:39.50 ID:oQ/KgP+r0
通いなれた学校からの帰り道、目を瞑っていても通りに並ぶ建物の配置を思い浮かべることが出来る。
小学校から十二年間通い続けたこの坂道も、通学路として歩くのは今年で最後かもしれないと思うと少し感慨深い。
高校最終学年、つまりは受験生。そんなぼくでも学校での授業を終えて家に着くまでのこの短い時間だけは、煩わしい勉強のことを忘れることができる。
でも、後数ヶ月もしないうちにこの道も単語帳片手に歩くことになるのだろう。
少しでも気を抜くと頭の中に浮かび上がってくる受験という不安を振り払い、ぼくはゆるやかで長い上り坂を見つめた。
左手にコンビニが見えてくると、その三軒先には小さな本屋があり、電柱の横を通ったら犬を飼っている家がある。
だれかれ構わず吠えかかって来る犬で、幼い頃のぼくを犬嫌いたらしめた大きな原因でもある。しかしそれも昔の話。
その犬も今ではすっかり年を取り、いつの間にか自分の餌のことにしか興味がなくなってしまったのか、人に向かって吠えることは殆ど無くなった。
少し寂しい気もするが、ぼくにとってはその方が有り難い。そんな事を考えていると小さな笑いがこみ上げてきた。
そこからもう少し先に行くと坂道の頂上があり、今はその向こうに夕日が輝いている。その先すぐに、ぼくの家がある。家に着く前にぼくは、少しだけ寄り道をすることに決めた。
249 :
【品評会作品】迷い子 (2/4) ◆NCqjSepyTo :2007/06/02(土) 17:58:59.66 ID:oQ/KgP+r0
コンビニで新発売のペットボトルジュースと肉まんを買った後、本屋の軒先で少し立ち止まって並んでいる本を物色する。
赤本とか、我が国最高学府の学生推薦の参考書とか、昔のぼくには全く関係の無かった本にばかり目が行く。
そう、ぼくはもう漫画雑誌を読むような年じゃないんだ。
その現実を改めて目の前に突きつけられたような気がした。
少しの間だけでも勉強のことを忘れてリフレッシュしようと思っていたのに、結局そのことを考えてしまう。
そんな自分に辟易して再び歩き出そうとしたぼくの視界に、背の高い人影が映った。
電柱の向こう、犬を飼っている家の少し手前。
その人が夕日を背にしていたため顔は良く見えなかったけど、男性だということは何となく分かった。
うちの近所にあんなに背の高い人は居ない。この入り組んだ住宅街で迷子にでもなってしまった旅人だろうか。
そう言えば地図を持っているようにも見える。
ぼくが坂の上に向かうと、彼はぼくに気付いたのか近寄って話しかけてきた。
「あの、すいません」
なんでしょう、とぼくが返すと彼は続けた。
ぼくはこの辺の地理を熟知しているから、その時の声には自信が溢れていたと思う。
「あしたは、どこですか」
その瞬間、ぼくは頭を思い切り殴られたような感覚に陥った。
明日は、どこだ。明日は、どこだ。
明日なんて何処に行けばあるというのか。否、ぼくには全く持って分からない。
ぼくは今まで夜眠れば当たり前に明日が来るものだと思っていたし、十八年間そうやって生きてきた。
そして明日というものを享受してきた。
でもそれは間違っていたというのだろうか。
そもそも明日とは何なんだ。自分で探して、選んでくるものなのか。
だけど、ぼくには明日を探して旅をした記憶は微塵も無い。
じゃあ何故ぼくは今まで毎日のように明日を得ることが出来ていたのだろうか。
ぼくは無意識のうちに明日をどこかで選択してきていたというのか。
無意識のうちに自分を切り捨て、未来を選んできたのだろうか。
ぼくには、ぼく自身でも知らない明日があったというのか。
ぼくはこれからもそうやって生きていくのか。そうやって生きていくしかないのか。
どうすればいいのか。どうすれば知ることが出来るのだろうか。
250 :
【品評会作品】迷い子 (3/4) ◆NCqjSepyTo :2007/06/02(土) 18:00:12.45 ID:oQ/KgP+r0
いや、昔何かの本で読んだことがある。
自分は自分の人生を生きていると思っていたのに本当は誰かの夢の中の登場人物に過ぎなかった、本の中のキャラクタに過ぎなかったというお話を。
ぼくは自分の意思で生きて来ていたつもりだったのに、それは既に決められた人生だったのか。
誰かの目が覚めて、本が閉じられたらそこで全てが終わってしまうような。
“明日”なんてものは何処にもなくて、そこにはただ“今日”の繋がりがあるだけで。
ぼくの意思は何処にもなくて。
それではこの男もぼくと同じ登場人物なのか。
いや、違う。ぼくは不思議な確信を持って一つの答えを導き出した。
彼はぼくに本当のことを伝えるためにやって来た神の使いなんだ。これが所謂天使というやつなんだ。
きっとそうだ。ぼくは誰かの夢の中に生きているだけで、それが今日終わりを告げるんだ。
だから「明日はどこか」なんて抽象的な質問を投げかけて、暗にそのことを教えようとしているんだ。
今までの十八年間、何の疑いも持たせず日々を過ごさせておいて、今更その生活を取り上げようというのか。
だとしたら、神は何て残酷なんだ。
ぼくはがっくりとその場に膝を落としてしまった。
それでは、ぼくが今まで何気なく生きてきたこの日々は何だったのだろう。
ぼくが生きてきた毎日に何の意味があったのだろう。
もう、ぼくには未来が無いんだ。もう、明日は、永遠に来ないんだ。
そこまで考えるともうどうしようもなくて、涙が自然と溢れてきた。
学校のつまらない授業も嫌でたまらなかった受験もほかほかの肉まんの匂いも読まなくなった漫画雑誌も吠えなくなった犬も、何気なく生きてきた日々全てが、その何もかもが愛しく思えた。
251 :
【品評会作品】迷い子 (4/4) ◆NCqjSepyTo :2007/06/02(土) 18:01:06.17 ID:oQ/KgP+r0
いきなり地面に膝を着いて泣き出してしまったぼくに驚いたのだろうか、男性が慌てて言葉を繋げる。
「おーのー、どうもごめんなさい、どうかかおあげてください、ぷりーず」
「あした、わかりませんか。わたし、かんじ、むずかしいでーす。あした、あした、あした……ち……おー! あしたち! あしたちでーす」
「あなた、あしたちは、どこですか」
彼が差し出してきた地図に太字で足立区と書かれていたので、ぼくは駅の場所を教えてあげた。
彼は片言の日本語で何度もお礼を言うと夕日に向かって歩いていく。
ぼくは夜へと向かう町の中で一人、紅の光に美しく映えた彼の青い瞳を思いながら道理で天使に見間違うわけだ、と呟いた。
少しだけ疲れていた、そんなある日の夕方のお話。
終わり
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:07:57.79 ID:TDZEyUvJ0
まとめ済み
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:14:58.17 ID:TBtFWNoR0
とりあえず書きオワター
推敲してから投下する
目標はめちゃいけ開始までに投下です
飯買ってくる
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:18:09.60 ID:TBtFWNoR0
うっほwwヤバス
無い内容なのに5レス使ってる
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:25:48.25 ID:fCyHRcwI0
>>253 めちゃいけあるんだwww
教えてくれたおまいに感謝www
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:29:38.18 ID:TDZEyUvJ0
>>253 それよりもすべらない話スペシャルがあることに気がつかせてくれてありがとう。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:33:05.40 ID:fCyHRcwI0
>>256 あれは深夜だから面白いんだと思うがな(´・ω・`)
ほっしゅ
そろそろ俺も投下しようかな……
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:42:21.62 ID:Lkc59P8u0
保守
5レスで収まるか不安になってきたけれど筆は止めない。なぜなら俺はBNSKerだから。
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:51:38.08 ID:Sz68eomH0
うーん反応なし、、、
また書くからいいもんっ
↓
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:52:09.47 ID:AYOHBnZW0
ロリコン
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:55:34.53 ID:Sz68eomH0
>>261 またお前か、把握。
2006年に一度だけ通常投稿したことあって
それを読み返してみたいんだけど、
いつ投稿したかも、お題も、何も重い打線のよ。
BNSKの投稿作品地道に探すしかないよね
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:58:14.46 ID:AYOHBnZW0
なんか俺お題独占してるみたいだな
自重する
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:58:23.62 ID:Lkc59P8u0
>>262 そうね。
テキスト保存しておけばいいのに。
僕なんて、初期の頃書いた奴読んで、死の衝動に駆られたりすることがしょっちゅうある。
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 18:59:03.52 ID:BK3brzzn0
>>262 投下する時お題かタイトルをちゃんと書き込みましたか?
もし書き込んであるならば、wiki上部の「単語検索」でお題を入力してみて下さい。
きっと出るはずです。
そうでない場合、恐らく「無題」と入れれば出るかと思います。
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:01:25.52 ID:Sz68eomH0
>>263 悪気はないよ。かめへん
>>264 二度と読みたくないと思って捨てちゃったんだけど
どれくらい進歩したのか知りたくなっちゃったもんだから困る
>>265 ありがと。タイトル思いだせんのでとりあえず「無題」で検索して
しらみつぶしてみる
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:02:06.35 ID:Lkc59P8u0
>>243 観念的というか、意味不明。
具体的な状況が全く記述されていない。
そういう思考に至ったプロセスを、現実の時間軸との中でパラレルに展開していき、
結末に説得力を与えてみるなど工夫をしてみてはどうか。
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:18:21.75 ID:Lkc59P8u0
自ら保守
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:26:33.88 ID:fCyHRcwI0
IDがホームルーム
ほしゅ
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:40:36.92 ID:fCyHRcwI0
ほし
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:40:46.58 ID:8PU8EMyN0
どちらかと言えばハードロック保守
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:40:47.89 ID:6cBGYmck0
保守
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:49:55.29 ID:TBtFWNoR0
もやっと保守
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 19:56:32.53 ID:MEm3NP2q0
ほ
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 20:06:50.40 ID:TDZEyUvJ0
ほっしゅほっしゅ
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 20:20:01.25 ID:mh4Qej0L0
ho
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 20:26:45.89 ID:Lkc59P8u0
保守
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 20:41:37.08 ID:TrM1bZmL0
ほ
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 20:52:16.42 ID:fCyHRcwI0
品評会投下しま
280 :
世界は勇者を待っている ◆CIgXKHYo7. :2007/06/02(土) 20:53:00.34 ID:fCyHRcwI0
■
世界は、普遍だ。
変わっているようで、そうではない。
違うようで、同じものだ。
同じようで、違うようなものでもある。
さあ――君は世界を廻したい?
廻したいなら、さあ、合言葉を呟け。
■
夕暮れ時、晴天、四十階建てのビルの屋上。
これだけの条件が揃っていれば、西の空に朱色の球が滑るように沈んでいくのが見える――はずだったのだが、今彼が見ているのは一人の少女である。
当然、彼が少女を見ているのは不本意である。彼と太陽の間に少女が割り込んできた形だ。
少女は、白いロングコートに身を包んでいた。身長とコートの丈が合っていないようで、彼女の素肌は顔と手しか見ることができない。
彼はというと、ラフなジーンズ、そして、黒いコートを羽織っていた。こちらもコートのせいでそれほどしか確認できない。
「あの、ちょっと、あんた退いてくれない? 嫌がらせ? 俺、あんまり恨みとか……いや、作っちゃう性質《たち》だけど、あんたには会ったような気がしないんだ。俺は夕日観たいだけなんだよー」
「へへ、コート、おそろい?」
「なんで疑問符?」
彼は自分のコートと少女のコートを交互に二、三度目を行ったり来たりさせる。そして、少女の言ったことが理解できた。
どうやら、色違いらしい。
だからといって、何がどうしたというのか彼には解らなかったが。
「疑問符? 何それっ! 面白いね」
「何が面白いんだ、この野郎。ってもう夕日沈んじまったじゃねえか!」
「あ、ホントだねー。綺麗だったのに」
彼の言葉どおり、既に、空は地平線が紫色に染められているだけだった。
「あーあー、今日は特別だったのによ……」
「ねっ、綺麗だったねっ!」
281 :
世界は勇者を待っている ◆CIgXKHYo7. :2007/06/02(土) 20:53:43.90 ID:fCyHRcwI0
満面の笑み。しかし、一番の至福の時を邪魔された彼にはその笑みは皮肉にしか見えなかった。
「あの……怒ってる? 怒ってます? ごめんね、ごめんだよ、すいませんだよ。申し訳ない。これ、謝ってるんだけど許してくれるかな?」
「謝り方が誤ってるんだよ、お前。ふん、いいさ。また明日も晴れなら見れるだろうしな」
「え? 本当に本当にほんとーっにそう思ってる? そんなの有り得ないじゃない。だってだって、世界はいつも変わって行っちゃうんだよ? いつも同じなんてないよ。ほら、明日は明日の風が吹くーってあるじゃん」
「使い方間違ってるような気もするけどな……。でも同じものは同じものだろ。ほら、お前のコートと俺のコート。違うようで同じもの。今日と明日みたいなもんだろ」
「むむむむっ」と顎に手を当てて、わざとらしそうに少女は考える。
どうやら、彼が言った事がよく理解できなかったらしい。
「えっとー……とりあえず今日と明日は違ったように見えるけど、実際は同じものってことかなっ?」
「ビンゴじゃねえか」
頭が悪い、ということではないらしいが、頭の回転はあまりよくないらしい。
「じゃあ明日は夕日、見えないの?」
「いんや、見えるだろうな」
「なんでなんでっ? もしかしてアナタは超能力者ですかっ?」
「本当にお前は頭がいいのか悪いのか……ほら、今見てた夕日がその証だろうが」
彼は、周りの空に溶け込んでしまった丸い玉が沈んでいった場所を指差す。
「…………あっ、そうか! 分かったよ。だって、夕日が見えたってことは明日晴れだもんねっ。あたしってあったまいー」
「そうかそうか、頭いいな。んじゃあ帰るかな」
「え、もう帰っちゃうの?」
「だって俺、夕日見に来ただけだもん」
「じゃあ明日も来る?」
「ん……多分」
「んじゃあんじゃあ、あたしも明日来ていい?」
「勝手にしろ。ただ、邪魔だけはするなよ」
彼はゆっくりと立ち上がり、屋上から下へと続く階段に向かう深緑色の金属の扉のノブに手をかける。
「じゃあまた明日ねっ!」
「夕日が見れればな」
282 :
世界は勇者を待っている ◆CIgXKHYo7. :2007/06/02(土) 20:54:45.30 ID:fCyHRcwI0
あくる日、くしくも――雨。
しかし二人はそこに居た。
ただ、夕日を見るために。
黒い傘と、赤い傘が横に並んでいた。
「おい」と彼が少女にちらりと目をやる。
「何? でも来るなんて思ってなかったよ」
「だから来たんだろ、お前も。いや、昨日話したろ?」
「何を?」
「今日と明日は違うようで、同じものってさ。でもやっぱり――」
「今日と明日は違った?」
「そうだな。そうに違いない」
こくりと、彼は頷く。
「あ、そうだ。こんな合言葉知ってる?」
「言ってみろ」
「世界は――」
ポツリと少女。
「勇者を」
彼はそれに続く。少女は彼がその合言葉を知っているとは思っていなかったようで、言葉の通り、目を丸くする。それもオーバーリアクションだったが。
嬉しそうに、変化を愉しんでいる。
昨日と今日の、変化。
今日と明日の、変化。
そして、最後の言葉。
「……待っている」
じゃあ明日も来ようか?
――夕日が見れればな。
平凡を破壊する、勇者を世界は待っている。
刺激を創造する、勇者を世界は待っている。
了
283 :
世界は勇者を待っている ◆CIgXKHYo7. :2007/06/02(土) 20:55:26.23 ID:fCyHRcwI0
ページ数忘れた(´・ω・`)
なんたる失態……
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:00:42.14 ID:TDZEyUvJ0
まとめ済み
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:01:07.64 ID:D61XMkgF0
これすごい深い意味があった気がする
286 :
サヨナラアカネ色(0/5) ◆vkc4xj2v7k :2007/06/02(土) 21:06:35.13 ID:TBtFWNoR0
品評会作品投下しまうま
総レス数5
287 :
サヨナラアカネ色(1/5) ◆vkc4xj2v7k :2007/06/02(土) 21:07:16.58 ID:TBtFWNoR0
オレンジ色の夕日が空疎なオフィスの哀愁を一層に強めている。茜に染まるその部屋で、シホは窓から自分と同
じ色をした街を見下ろしていた。彼女は送別会に出席するべきなのだが、未練がましく窓辺の夕日をまだ見ている。
シホが作ったこの会社も明日で他の人間の手に渡る。彼女が大学を卒業するのと同時に設立したこの会社。従業
員はシホと同様にみんなが若かった。努力の甲斐あって、ITベンチャーとして名を馳せることに成功し、成長期
待企業としても雑誌でちょくちょく取り上げられもしていた。しかし、それが仇になったのだろう。大手物産会社
のヴィクトリア・インダストリーアンドフィジカルズが、新たにソフト部門を立ち上げることになり、シホの会社
はその土台となるべく買収合併された。資産が少なくそれでいて成長株、この会社はテコ入れを行うには絶好の物
件だった。
シホはこの会社ともオフィスとも別れるのが惜しかった。彼女が次に訪れるオフィスはここではなく、ヴィクト
リア社の新設オフィスである。手腕が買われ、継続して部長として働くことが決まっている。彼女はこういった事
実を受け入れているとはいえ、何かやりきない思いを残していた。
シホは時計に目を向ける。送別会の開始時間から30分がたっていた。行かなくてはならないと思ったけれども、
せめてあの夕日が完全に沈んでしまうまではここに残っていたかった。茜色の空が街を染め上げる。染めるとい
うよりも、絵の具で溶いた水を街に流し込んだようだった。完全なオレンジではなく、まばらに広がっている影
が夕焼けの街をいっそう美しく見せた。
シホは覚悟を決めて、オフィスを後にしようと決めた。オフィスを後にしたのなら、自分は自分でなくなってし
まうような気がしたけれど、そうせざるを得なかった。未練だけをここに置いていこうとシホは決めた。シホがデ
スクの上に置いたバッグを手に取ろうとしたとき、入口のドアが開いた。従業員の荻だった。荻はシホに一瞥して、
安堵のため息をもらす。
「社長、探しましたよ。みんな居酒屋で待ってますよ。メインが来ないでどうすんですか」
「荻君、ひょっとして私のこと探してたの?ごめんごめん、かってにやってくれればよかったのに」
そりゃもう好き勝手にやられてますよと彼は言ってシホの横を通り過ぎ、街を一望できる窓に近づいた。
「あぁ、もう夕日沈んじゃいますね。僕、高所恐怖症だからあんまり外見ないようにしてたんですけどね、最後く
らいもっと堪能したかったなぁ、社長のお気に入りでしたもんね。ここの夕焼け」
荻は決してまともに下を覗こうとはしなかった。思い出したように、暗がりに電気を灯そうと部屋のはしっこへ
小走りした。シホは荻が電気をつけて帰ってくるのを待った。
「好きなのよ、夕やけの空が。神秘的でしょう。太陽が夕方になると私たちを鼓舞してるみたいに応援してくれる
のよ。昼間は私たちの生活を助けて、夕方の太陽は私たちの心を助けてくれてるのよ」
荻は軽く相槌をついた。彼女の言うような見解があってもいいと荻は思う。彼はもう一度夕日を拝みたくなり、
窓辺に近寄ったがすでに太陽は沈みかけ、完全に夕闇が世界を覆っていた。荻はぞっとした。太陽の光はいつの
288 :
サヨナラアカネ色(2/5) ◆vkc4xj2v7k :2007/06/02(土) 21:07:58.72 ID:TBtFWNoR0
間にか消え去り、ネオンや蛍光灯だけが街を照らしている。ひょっとしたら、荻がこなければシホは死んでしま
っていたのではないかと錯覚した。シホが街に身を投げ出し、街に吸い込まれていってしまうのではないかと思っ
た。
荻は街を凝視し、視線をそらさないままシホに背を向けて言った。
「逢魔ヶ時って言葉ご存知ですよね」
「おうまがとき?お馬さんかしら?トキかしら?お馬さんにトキの羽根が生えていても頼りないわね。でも、ペガ
サスってかわいらしいわ、そういうお馬さんなら大歓迎よ」
荻は振り返って片手を顔に当てて、少し笑った。彼はシホの拍子ぬけしたこたえに自分の考えなんてやはり杞憂
にしか過ぎないとわかった。荻はシホの強さを知っていた。どんな時も負けなかった、女とか男とか、そういった
垣根を乗り越えながら従業員を引っ張って会社を大きくしていった。会社を奪われたくらいで、彼女が死ぬもんか。
そうに違いないと荻は思った。
「逢魔ヶ時って、夕暮れ時には魔が潜むってことよね。事故が多いのはそのせいだって。荻君は、私に魔がさしち
ゃうとおもったのかしら?」
「なんだ、わかってるじゃないですか。冗談言わないで下さいよ」
「魔が差したりなんてしないわ。私、死ねないのよ。絶対に死なないもの。でも、不老不死とかそんなんじゃない
のよ」
彼女は荻におかしな勘違いをされては困るといった表情を見せたり、顔の前で手を大きく振ってみせた。しかし、
荻は最初から彼女が不老不死だなんて思うわけもなかった。大学からの長い付き合いから、シホが少々おかしなこ
とを言ったりするのじゃ承知している。シホはあたふたしながらも続けた。
「確かに、公開買い付けをされて、どうしようもなくなったときはさすがにね。少し死んでもいいかなって思っか
な」
荻はその時の彼女を思い起こした。気丈に振る舞っていたが、透き通るように彼女の影が見えていたことを荻は
鮮明に覚えている。シホは気丈に振る舞いつつも、どこか空回りしていてやること全てに集中しきれてない様子だ
った。従業員たち全員でどうやって励ますかを思案し、飲みに誘ったり、休日に社員で連れ立って遊びにでかけた
りもした。
「でも、私死んだら、みんな悲しいじゃない。私、みんなから愛されてるってわかってたもん。買収合併が決まっ
た時だって、みんな心配してくれてたじゃない。ううん、あのときだけじゃないね、今だってそうだし。ずっとそ
うだったね。仲間だもんね」
「そうですよ、僕たち仲間ですよ。買収合併されてもスタッフも残るわけだし。なにより社長がソフト開発部の部
長です。きっと変わらないです」
289 :
サヨナラアカネ色(3/5) ◆vkc4xj2v7k :2007/06/02(土) 21:08:39.29 ID:TBtFWNoR0
シホを元気付けようとして言った台詞だったが荻は虚しくなった。荻は開発部の誘いを断って、別のソフト会社
に移転することを決めていた。シホも当然このことを知っていた。自分で言っていて、本当に説得力の欠ける言葉
だと荻は思った。
「変わらないことなんて無いわ。荻君だって、変わってしまうと思ったから、開発部の誘いを断ったんじゃない
の。」
「そうですね、すんません。いい加減なこと言いました」
シホはデスクの上に腰を下し、再びバッグを置いた。
「ううん、いいのよ」
「でも、僕は、変わらないモノはあると思いますよ。僕は変わらないモノがあると思ったから開発部のお誘いお断
りしたんです。社長に追いつきたいと思ったんです。社長の理想とか方針、すんごく好きでした。でっかいビジョ
ン持って、それに負けない行動力持ってて、ハードルを全部乗り越えていく、かっこよかったです。僕はまだまだ
ですけど、これを期に社長を超えてやろうと思いました」
シホは上下にかぶりを振ってうなずくだけだった。
「そうね、追いついてきてよ。君なら私のことすぐに追い抜いちゃうよ。私、これ以上進めないかもしれないもの。
特にヴィクトリアは保守的な経営だからね。おもしろいことはもうやれないと思うんだ」
荻が開発部への誘いを断ったのも、シホの行動力が制限され、面白い仕事はきっとできなくなったと思ったから
だ。
「荻君、私、きみのことがとっても羨ましい」
荻は動揺した、あの社長が僕のことを羨ましがるなんてとんでもないと思った。荻こそ、社長の才能、人脈、人
柄すべてに嫉妬していた。女でありながら、人の頂点に立ち続けた。男尊女卑がいやしくも残り続けるこの社会で
戦い抜いたシホの姿に憧れを抱いていた。そのシホに羨ましいといわれると、かしこまる他ない。
「荻君、君には可能性がある。私はなんていうかもう先に進めないかもしれない。怖いんだよね、同じ失敗を繰り
返して沈んでいってしまうかもしれない。これ以上沈んだら、もう太陽は見えないよ。本当はね、今でも見えてい
ないんだと思う。夕日の赤を見たって何も感じないんだ。昔は励ましてくれてたと思ったんだけどね、今はただ真
っ赤なだけ。もう私だめなんだ」
彼の可能性なんて彼女の可能性比べたら、微々たるものだろう。彼女が行動さえすれば可能性なんて無限大だろ
う、そう荻は思った、希望輝く光の中で突如、絶望をつきつけられると、こうも見えなくなってしまうものが多い
のだろうか。どれだけ社会に冷やかに扱われ、一生懸命にあらがいながら生き続けた彼女をこうも弱くしてしまう
ものなのか。荻は彼女にかける慰めの言葉なんて持っていなかった、荻は本当の意味での挫折は味わったことがな
い。
290 :
サヨナラアカネ色(4/5) ◆vkc4xj2v7k :2007/06/02(土) 21:09:20.81 ID:TBtFWNoR0
「すいません、社長、僕、本当になんて言っていいかわからないんですけど。あれはどうしようもなかったです。
社長も悪くないし、きっと僕らも悪くないし。ヴィクトリアだって悪意あってやったもんじゃない。証拠に、うち
のスタッフ全員をそのまま開発部に誘ってくれたじゃないですか。誰も悪くないんですよ。失敗なんかじゃなかっ
た、どうしようもなかったんです」
うんうんと頷くと、天井を見上げた。
「荻君、私、今から泣くから。部屋出てって。先に居酒屋行ってて、五分したら必ず行くから」
「わかりました、先行ってますね」
荻は、とりあえず部屋を出ることにした。
シホが泣く姿は誰も見たことがない。けれど、彼女が繊細でやさしいことは誰もが知っていた。彼女が泣くとき
は必ず、従業員にオフィスの外に出るように言うからだ。従業員の中では、作業効率が下がるだなんてシホに揶揄
したりするモノもいた。シホは悪意のない言葉で、仲間だから言える冗談だということをよく理解していたから、
その言葉に微笑んで返していた。
シホは大声で泣きじゃくった。悲しいわけじゃない、悔しいわけじゃない。自分の会社を奪われた。生涯を通し
て育てあげると誓った自分の子供のような宝物を奪われた。このことは受け入れたはずだった、全てを受け入れた
はずだった。しかし泣いてしまっている。
荻は誰も悪くないと言っていた、その言葉を聞いてシホは泣きたくなった。けれども、シホは自分が泣いている
理由がわからなかった。悲しい
荻が送別会の会場に入る。会場とは言っても、いつもの飲み会をする居酒屋だった。荻が従業員たちの待つ部屋
の戸をあける。みんなが荻の方をいっせいに見たので、荻は一瞬体が硬直した。
「社長はどーしたんだよ」
「お前だけかよ」
「見つからなかったとか言うなよ」
一斉に言葉が飛び交ってきたが、荻は座ったままの従業員たちを見おろし、両手を振ってまぁまぁと落ち着かせ
ようとする。
「社長、泣きモード入ってしまったんで、少し遅れます」
みんな納得したのか、ウェイターを読んで追加の注文をし始めた。送別会が始まって1時間。主賓を迎えないま
ま、すっかりみんなはできあがりつつある。荻もビールを頼みつつ、つまむものを探す。
従業員からは、社長の様子をひつこく聞かれた。彼女は前に進めない自分に絶望している。荻は従業員たちにこ
んな抽象的な説明をするのが恥ずかしかったから、わからないとごまかした。
291 :
サヨナラアカネ色(5/5) ◆vkc4xj2v7k :2007/06/02(土) 21:10:17.39 ID:TBtFWNoR0
突然だった。部屋の会場の入口が開いた。そこに立っていたのはシホだった。顔をくしゃくしゃにして、涙を
ぼろぼろ流していた。
「ごめん、ほんとうに、ぜんぜん泣きやめなかった」
シホがそう言ったのを辛うじて従業員たちは聞きとることができた。それよりも、泣き顔を初めて見て大笑いし
ていた。社長、そんな子供みたいな泣き方しないでくださいよ。誰かが言った。もっともだった。その言葉を聞く
と、シホは笑って答えようとしたが、余計にその顔をおかしくした。従業員たちはさらに大笑いをした。
「みんなに聞きたいの。真剣に答えてほしいの」
従業員たちの顔がいっせいにシホの方を向いた。
「私、悪くないのかな、誰も悪くないのかな」
従業員たちは大笑いした。シホにとって最高の答えだった。シホは希望を取り戻した自分に安堵し、さらに大声
で泣いた。明日の夕日はもっと奇麗に映るかもしれないという希望を目の前にして泣いた。
以上で終わりです
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:10:54.98 ID:mh4Qej0L0
いかん、すべらない話を見たくて執筆が滞ってしまうw
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:14:19.40 ID:TDZEyUvJ0
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:18:14.92 ID:TBtFWNoR0
まとめのひとありがとう
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:22:38.18 ID:TrM1bZmL0
ほ
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:31:09.07 ID:duoav/u30
く
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:32:36.96 ID:Wdbg5gOZ0
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:39:05.28 ID:TDZEyUvJ0
>>297 このスレの誰かが登録しているのを発見。
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:40:34.67 ID:TBtFWNoR0
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:43:54.25 ID:TDZEyUvJ0
>>299 通常投下で見たことある作品っぽいのがあるなあ、と。
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:45:17.69 ID:Wdbg5gOZ0
流行ってるんだか、過疎ってるんだか分からないサイトなんだよなぁ…
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:50:39.94 ID:8nzcJ2pWO
スランプなんで簡単なお題が欲しいでござる
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:52:59.75 ID:6cBGYmck0
ふたり
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 21:55:25.64 ID:8nzcJ2pWO
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 22:03:17.14 ID:BK3brzzn0
コラムの方、設疑、感嘆、引用、対句、迂言について追加致しました。
反語については、ひとまず割愛しました。
と言いいますのも、「〜だろうか?(いや、違う)」という意味の反語は「修辞的疑問」に、
「断定の意志を疑問系で述べる」というのは「皮肉法」に被るような気がするんです。
「せっかくだから作れ」と仰るならば、後ほど何とか違いを見つけて追加致します。
疑物についてはすでに擬人法の補足として書いてあります。
分類の方は投げっぱなし状態です……
「その技法はこの分類じゃない」や「こういう分類を作ってくれ」と語って下さる方は、コメント欄の方にお願いします(´・ω・`)
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 22:07:04.79 ID:FnSMPaL40
>>305 乙。品評会中にすまなかったwwwwwww
擬物見落としてたわwwww
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 22:16:38.52 ID:TDZEyUvJ0
保守
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 22:26:24.33 ID:gt5MU5JHO
今回は書けそうにない保守
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 22:35:07.38 ID:TDZEyUvJ0
400番台まで落ちるの早いなぁ保守
FFTやりこんでたせいで鈍りが……
やっぱり文章には定期的に触れないとダメだね
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 22:46:57.26 ID:TDZEyUvJ0
保守
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 22:53:26.03 ID:DsulY+YDO
ほし
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:00:21.58 ID:Q+KPxyK/0
11時20分あたりに投稿するかもわかrなn
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:00:44.39 ID:D61XMkgF0
東京のアイツか
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:10:53.45 ID:TDZEyUvJ0
保守
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:24:34.72 ID:TDZEyUvJ0
保守
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:36:14.36 ID:TBtFWNoR0
ライアーゲームに集中してないで保守すべきじゃね?
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:37:43.08 ID:TDZEyUvJ0
そんなもんは見てない。
すべらない話終わったし、品評会に集中……したい。
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:37:46.32 ID:Drroz4xj0
さっぱりストーリーが練れない。
昨晩の夢の中ではトンデモパラダイスだったのになぁ……
320 :
【品評会】明日から今日 ◆cWOLZ9M7TI :2007/06/02(土) 23:38:32.74 ID:Q+KPxyK/0
彼は、今日やるべきことをとにかく明日に回す性格だった。
それは小学生の頃から続いており、成人したいまでもなお、治ってはいない。
彼には今、絶対にやらねばならぬことがあった。
なぜ、それを「絶対にやらねばならない」ことになったかは、いまとなっては定かではない。
―とにかくやらねばならぬのだ。―
その言葉だけが、彼の精神の器を一杯にしていた。
もうそれを遂行するという事以外には、他のことなど考えられぬのだ。
だが、彼の生来の性格により、その「やらねばならぬ事」は先延ばしになっている。
―俺ってやつは―
彼はそう自分で自分を苦笑する。
本当に嫌気がさしていた。
治そうと何度おもっても到底自分では治せぬ。
もう誰かに頼るしかなかった。
―アイツなら―
ふと彼は友人の存在を思い出した。
友人は心理だとかそういうものを専攻していたはずだ。
後日、彼はその友人に相談した。
友人はたくみに彼の複雑に絡み合った精神を紐解いていった。
彼は、今日こそは「やらねばならない事」を実行に移せそうな気がした。
彼は丁重に礼を言って、友人のもとを後にした。
マンションを彩る赤色の蛍光。
警察官達がマンションの一角に集まっていた。
飛び降り自殺だった。
この時代ではよくある話だ。ありふれている。
しかし、このありふれた事件でどの警官も首をかしげた。
死体は笑顔だった。こんなケースはどの警官もはじめた。
そう――彼は、ついに明日から解き放たれたのだ。
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:39:50.73 ID:Q+KPxyK/0
あ、時間過ぎたな・・・流石に20分じゃ無理か。
忘れてくれ
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:42:07.68 ID:TDZEyUvJ0
まとめ済み
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:42:51.03 ID:FnSMPaL40
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:43:47.36 ID:0yXHy96a0
もしかして俺が最初にやろうとしてたことと同じことを考えてるんだろうか
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:44:33.69 ID:Q+KPxyK/0
よし、制限時間土曜日の23:30と勘違いしていたぜ。
あぁ、素面で投稿したかった・・・
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:48:28.77 ID:TBtFWNoR0
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:50:50.97 ID:TDZEyUvJ0
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:51:37.69 ID:TBtFWNoR0
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:52:30.46 ID:xp6olerk0
パピヨンだろ常識的に考えて
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:54:33.39 ID:mgw8O++U0
そ……めん……?
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:55:29.98 ID:TBtFWNoR0
そめんしかって故事成語はないよな
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:55:47.38 ID:mh4Qej0L0
酒飲みながらの品評会ってのも、斬新だなw
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:56:53.69 ID:mgw8O++U0
……酒? 麺じゃなく?
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:58:02.39 ID:TBtFWNoR0
ラーメン食いたいね、もまいら何味が好きですか?
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:59:09.85 ID:Q+KPxyK/0
チキンラーメン味が好きだな
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:59:16.97 ID:mgw8O++U0
ちょっと前は背脂が至高だと思ってたんだけど、
最近塩ラーメンが好きだなあ。
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/02(土) 23:59:28.54 ID:mh4Qej0L0
>>333 素面:しらふ、すめん
しらふ:酒を飲んでいない状態のこと
すめん:(剣道で)面を着けないこと。「しらふ」の意の通語。
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:01:48.83 ID:zCmjNuru0
東京の有名なラーメン屋回ったが、未だにチキンラーメンが一番だと思ってる俺は安上がりな男
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:01:49.43 ID:EXjb6FTm0
シラフって読むのか、かしこくなった
とんこつうめーよ、とんこつ
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:02:25.23 ID:nxqsuSDA0
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:02:45.18 ID:XX/t0x3o0
醤油・味噌・塩・豚骨
これ以外にあるか?
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:04:13.74 ID:ojN+kJUW0
>>341 どうかとは思うよ?思うんだけどさ、
コ ン ソ メ
ってのを見たことがあるw
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:06:50.42 ID:RB6oY9zV0
>>341 おおまかに言えばそうだが
チキンスープやフカヒレスープをメインに押し出したラーメンもあるよ
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:07:29.23 ID:nxqsuSDA0
横浜トンコツが好きな俺は……なんだろう?
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:08:07.61 ID:ojN+kJUW0
>>343 ああ、魚介系、鳥、豚、牛とか、どれをベースにスープを
つくるか、って話だね。
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:08:31.58 ID:Fk4l24E90
ラーメン屋のラーメンと袋ラーメンのラーメンって麺以外、違いがない
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:08:46.17 ID:OxQ+otXF0
>>339 九州の人なら怒るからもしれなけど、それでも言わせてくれ。
豚 骨 は 臭 い
もうね、洗ってない犬の匂いがします。とても食えたもんじゃありません。
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:09:09.98 ID:EXjb6FTm0
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:09:17.28 ID:u6eA+F8F0
あれ、ブタメン派な俺は
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:10:06.56 ID:EXjb6FTm0
>>347 福岡行ってちゃんとしたラーメン食ってくれ
犬のにおいなんてしないれすぅ
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:10:27.49 ID:XX/t0x3o0
インスタントはチャルメラが一番だろ…常識的に考えて…
ぐぐったらトマトラーメンあって吹いたwwwwwwwww
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:11:13.55 ID:Fk4l24E90
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:11:43.13 ID:u6eA+F8F0
インスタント系ってさ、変にレトルトとか入ってたり、凝ってる系ってまずくないか?
チキンラーメンとかカップヌードルとかシンプルなほうがめちゃくちゃ上手い気がする
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:12:40.05 ID:XX/t0x3o0
カップヌードルはないわ
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:13:56.59 ID:OxQ+otXF0
>>350 マジで?
岡山のトンコツラーメンとしては老舗の店で食った時、耐えれなくて友達にこぼしたら、
「この店はまだマシな方だって。九州とかやべーよ」と言われたんだが・・・
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:13:58.50 ID:RB6oY9zV0
ラーメンは昼飯とか帰りに食ってるから
家でもわざわざ食べる気になれないな
というかラーメンスレと化してるけどいいのかww
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:18:24.60 ID:ojN+kJUW0
>>351 トマトラーメン普通に美味かったよ。
一度挑戦をオススメするw
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:18:37.24 ID:XX/t0x3o0
>>356 俺が優勝したら次のお題ラーメンにするわ
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:19:15.46 ID:EXjb6FTm0
>>355 そういう匂いを消そうと努力してる店はあるぜ
そんなんじゃ長崎のちゃんぽん食えないぜ
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:26:13.95 ID:Z+HPfnG00
日清のシーフード最強
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:31:22.43 ID:QAgjqRYP0
何でラーメンでこんなに盛り上がれるんだw
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:32:43.82 ID:XX/t0x3o0
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:33:13.41 ID:BiZDf7NH0
サザンのくぎみや
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:33:32.06 ID:1IKtL44w0
麺だけに話が伸びるな
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:34:27.77 ID:nIYHzFCG0
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:34:32.46 ID:ojN+kJUW0
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:35:42.46 ID:OxQ+otXF0
>>359 なるほど。さすが本場。そういう店もあるのね。
ってか長崎ちゃんぽんってそんなにヤバイのかw 食ったことないやw
>>364 誰g(ry
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:38:37.62 ID:Z+HPfnG00
二郎のラーメンはもう食わなくていいや
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:39:49.38 ID:DzeEZun30
スレ開いたらラーメンスレかと思って閉じた。
もう一度スレタイ見て開いた、ここ文才スレだよな?w
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:43:17.15 ID:XX/t0x3o0
>>369 ラーメンを食べる。これを文学的に表現するにはどうしたらよいか?
「いただきます」から「ごちそうさま」までの流れをだ
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:44:15.06 ID:u6eA+F8F0
ラーメン発見伝ももういいや
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:45:26.81 ID:G8Njc0ff0
ライター募集の所にメールしたのに返事返ってこない('A`)
せめてダメでも返事くらいしようぜ
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:46:36.86 ID:EXjb6FTm0
>>367 やばいっていうか、鶏がらベースの豚骨スープでかなりこってりしてるんだ
とんこつ独特の香りが非常に強いんだ
まずは天下一品の超こってりを食べるべき
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:47:21.88 ID:5/3Dk3tt0
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:50:54.16 ID:OxQ+otXF0
>>373 ・・・・・・ま、待て待て。天一に超こってりなんてあるのか?
2年ほど前、何もしらずにこってりを食ったら死にそうになったんだが・・・・・・。
ふっ、どうやら俺は九州には縁がないらしいな。ちなみに天一は二度と行かないリストに入った。岡山のラーメン屋も。
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 00:53:29.46 ID:ojN+kJUW0
天一……あれはラーメンじゃないだろ……常識的に(ry
Wスープ系のラーメンは何がしたいのか分からん。
魚貝系のスープが最高だと思うんだ
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:00:27.08 ID:QAgjqRYP0
あれだよな、雑談している振りしてほんとは品評会の作品書いてるんだよな? な?
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:02:56.26 ID:ojN+kJUW0
ひんぴょ……かい??
それ、おいしい?
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:03:51.84 ID:EXjb6FTm0
>>379 もう書き終わって、今から何ラーメン食いに行くか話し合ってるところです
え?違うの?
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:03:53.29 ID:XX/t0x3o0
>>379 冒頭が思い浮かばないなんて、そんなことあるわけないじゃないか
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:05:35.32 ID:9EeEUjazO
>>379 言えない……ラーメンの妄想で頭がいっぱいなんて言えない……
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:08:24.71 ID:nIYHzFCG0
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:12:15.92 ID:ojN+kJUW0
血潮はスープで 心はチャーシュー。
幾たびの夜を越えて腐敗。
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:14:21.60 ID:UenKBHzJO
明日のラーメンが楽しみで仕方ない。
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:19:05.61 ID:Z+HPfnG00
bnskerがラーメンか120円かsexをする日も近いな
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:20:10.06 ID:OxQ+otXF0
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:29:36.22 ID:nxqsuSDA0
保守
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:33:29.91 ID:9EeEUjazO
>>388 こんなタイトルの本あったら衝動買いしそうな俺。
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:37:41.17 ID:OlGdaKbU0
濃厚味噌、極太麺はアルデンテ
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:41:42.25 ID:az01I6Xe0
未来は カオスで出来ている
お題は「明日」で 話題はラーメン
幾たびのレスを越えて空腹
ただの一度も訂正はなく
ただの一度も誤解されない
彼の者は常に独り まとめの丘で編集に酔う
故に、警告に意味はなく。
その品評会は、きっとカオスで出来ていた
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:53:14.16 ID:csMlfWSGO
「無限の麺製」
混ぜ、こね、寝かし、打ち、斬り、休み、茹で、釜上げという通常行う八節をすべて省略することができる。
1%の才能と99%の努力の果てにたどり着くことができる秘術。
だがここにたった一日で身につけた少年がいた。
少年が身につけた日は6月4日。そう、明日だった。
394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:53:58.01 ID:XX/t0x3o0
古いメロディ にじむシルエット
保守な生き様じゃとても 絵にはならないね
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:56:59.46 ID:ojN+kJUW0
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 01:57:25.31 ID:/hdyLRGo0
冷やし中華始まったな
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 02:04:36.52 ID:nxqsuSDA0
寝る前保守
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 02:22:59.61 ID:XX/t0x3o0
無限大な保守のあとの 何もない世の中じゃ
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 02:31:18.60 ID:/hdyLRGo0
ポイズン
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 02:40:43.70 ID:iggWNsvX0
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 03:06:46.15 ID:yuHN/8d7O
眠れん保守
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 03:25:15.97 ID:QAgjqRYP0
明日書き上げるか……保守
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 03:39:18.19 ID:OxQ+otXF0
>>402 おそらくもう明日、だぜ? つくづく面白い言葉だよな、明日って。
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 03:45:45.02 ID:QAgjqRYP0
27時っていう言葉まであるしなぁ。
寝て起きてから書き上げるか……保守
とりあえずお題もらって頭の中で話しを妄想しながら寝るのが日課なので御代おくれ
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 03:58:35.17 ID:U9yg1N4J0
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 04:13:43.97 ID:OxQ+otXF0
プロットができたので保守。正午までには起きたいぜ。
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 04:29:10.90 ID:UenKBHzJO
保守しないこと。
それは明日がないこと。
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 04:43:30.40 ID:uFou6b630
寝る前にage
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 04:43:48.29 ID:LsqAsgJS0
保守する
それしかできることがない
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 04:54:38.97 ID:1IKtL44w0
ブンブンブブブン 文才無いですよっ
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 05:03:14.62 ID:oO/zRe+X0
あーあー 誰も文才の気持ちなんてわかりゃしない―
寝る前に保守
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 06:14:01.43 ID:csMlfWSGO
させるか! 保守発動!
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 06:32:33.42 ID:9EeEUjazO
保守
416 :
明日の君(0/3) ◆TdPl/MFCxc :2007/06/03(日) 06:45:26.41 ID:70CbcT+f0
品評会作品投下します。総レス3です
417 :
明日の君(1/3) ◆TdPl/MFCxc :2007/06/03(日) 06:46:38.13 ID:70CbcT+f0
君に出会ってから何年経ったのだろう・・・
振り返ってみれば、全ての出来事はまるで夢だったような気さえする。
そう、君を初めて見たのは、僕が高校一年生になった時。
初めて見かける人も多い中、君はその中に埋もれる普通の人だった。
校則も厳しい学校でありながら、髪は薄い茶に染まり、軽そうな感じ。
外見は可愛いけど、僕とは不釣合いだろうな。というのが第一印象だった。
初めて、君と話す機会があったのはいつだろう。
多分、席が近くなった時じゃなかったかな。実は、よく覚えてないんだ、ごめん。
初めてのクラスになると、男同士、女同士で話をすることが多いと思う。
中学時代の時もそうだったし、高校になってからもそうだった。
そして、そうしてから女の子とも話をするようになる。
これは、僕に限らずの事なのじゃないかなぁ・・・
君と話した事は覚えてないけど、ただの雑談だったような気がする。
グループ同士で話をしてて、それで混ざって話をしたのが最初じゃないかな。
その時は特に意識もしてなかったし、付き合う事になるだろうとは思ってもみなかった。
それから時は流れて、君とちょくちょく話はしたけども、そんなに親しくも無かった。
僕は勉強がそこそこできて、運動神経も鈍くはなく、顔も標準よりはいいぐらい。
というのが自己評価なんだけど、君の評価とはちょっと違ってたのかもしれないね。
クラスに慣れてくると、恋愛話で盛り上がることはあるわけで、色んな話を聞いたりもした。
その時、噂で君が僕の事を気に入ってるって話を聞いたんだけど、それが意識の始まりだったのかな。
418 :
明日の君(2/3) ◆TdPl/MFCxc :2007/06/03(日) 06:47:27.56 ID:70CbcT+f0
君との距離が縮まった文化祭。
積極的に物事をこなす君は、文化実行委員?みたいな役をやってたね。
男女一人ずつだったけど、もちろんめんどくさいことが嫌いな僕は委員じゃなかった。
クラス全員で参加する文化祭は、夏休みも返上で作業にあたったね。
君はやる気満々だったけど、僕は嫌々の参加で適当に与えられた作業をこなしてた。
モニュメントの作成と、喫茶店の用意。そして、その為の作業。
そして、なぜか君は僕によく話しかけてくれたよね。そして、結構話したりした。
君が僕の事を好きって噂を思い出したり、でもそんなこともないんじゃとか思ったり・・・
気付けば、少しづつ君に惹かれていく自分がいた。
君からの告白。心の準備は出来てたようで、出来てなかったようで・・・・・・
彼女もいなかったし、女の子と付き合いたいっていう気持ちもあったし、君にも惹かれてた。
だから、告白を受け入れるのは当然の事だったと思う。恋や愛というものは無かったかもしれないけど。
ただ、君は男の子にも人気があったから、君に「付き合う事は、秘密にしてほしい」と言った。
この事は、今でも僕の心の中でくすぶり続けている気がする。
君と付き合いだしてからの日々。
休みの日や、学校が終わってから時間のある時。
メールもしたし、電話もしたし、デートもしたり、一杯話したり遊んだりしたね。
そして、皆に隠れて交換日記をしたりもした。メールでいいと思ったけど、君が薦めるから。
人懐っこい君は、学校でもよく寄ってきたし、僕が他の女の子と話すと嫉妬したりした。
正直、君のそういう所は嫌いだったし、ウザいと思うこともあったりもした。
そんなことで喧嘩もしたし、話さなくなったりもしたし、話してこなくなったりもしたね。
でも、結局は君が折れて仲直りしたんだっけ・・・僕は頑固な所があるから折れてくれたのかな。
419 :
明日の君(3/3) ◆TdPl/MFCxc :2007/06/03(日) 06:48:08.10 ID:70CbcT+f0
明日で、君がいなくなってから一年になります。
君がいなくなった日、涙は出なかったんだ。悲しい気持ちが一杯なのもあったけど。
なぜか実感が沸かなくて。せつなくて。でも、涙は出なくて。実感も沸かなくて。
君がいなくなっても、世界は変わらなかったよ。
号泣する女子。悲しげな顔の男子。皆が君がいなくなった事を悲しんでた。
でも、世界は変わらない。しばらくしてから、君がいないだけの同じ日々の繰り返し。
交換日記を渡す相手がいなくなっちゃったよ。
ふと日記を見た時、君との思い出を思い出して、初めて涙が出てきたよ。
こんなにも切なくて、悲しくて、君との想い出は僕の中で膨らみ続けて・・・
あれから、交換日記は見なくなりました。悲しくなるだけだったし・・・
日記を見てから、毎日こう思うようになっちゃったんだよ。
「明日こそ、君が日記を受け取って返事を書いてくれる」んじゃないかなっと
そして、君がいない現実を実感して、悲しくなるだけの日々。
僕の中で大きくなっていく君への思い。
君以外の誰も好きになれそうになかったし、もうそんな気分でもなかった。
でも、君はもういないんだよ。僕は戦わないといけない。
美化されていく過去と、君との思い出に。
明日、新しい彼女を君に紹介します。
そして、この日記に書き込むのも最後です。
君は嫉妬深かったから、許してくれないかもね。
本当に君の事が好きでした。でも、僕は前に進むために・・・
さようなら、そして、ありがとう。
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 06:51:42.27 ID:oO/zRe+X0
まとめましたー
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 06:57:35.97 ID:70CbcT+f0
>>420 なんと早い仕事w
ありがとうございます。
そして、まとめ乙であります!w
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 07:28:53.62 ID:oO/zRe+X0
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ /|_
┃. ┃ / __/
┃ _. ┃ ( ( ̄
┃ , ^ `ヽ ┃ /)
┃ イ fノノリ)ハ C<ニン
┃ リ(l|゚ -゚ノlリ. YUKI.N>保守 ┃
┃ /つ{⌒l^0 . ┃
┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
423 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 07:29:09.25 ID:xFn9jgHRO
はす
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 07:34:22.17 ID:LsqAsgJS0
>>422 心の目で眼鏡を補完した
うおおお今回こそはカオスを避けてやるぞ!
しばらく休んでから推敲して投下する。もうお題がなんだかよく分からなくなってきた。
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 07:35:05.28 ID:LsqAsgJS0
何作品くらい投下されるかな……20前後か。
早く投下し終わって他作品読みてえ
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 07:37:08.22 ID:oO/zRe+X0
>>424 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ /|_
┃. ┃ / __/
┃ _. ┃ ( ( ̄
┃ , ^ `ヽ ┃ /)
┃ イ fノノリ)ハ C<ニン
┃ リ(l|□□lリ YUKI.N>眼鏡……属性? ┃
┃ /つ{⌒l^0 . ┃
┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 08:06:49.04 ID:LsqAsgJS0
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 08:11:43.94 ID:g2ohIt7A0
保守するあの謎の生物の構造ってどうなってんの?
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 08:25:58.22 ID:LsqAsgJS0
ジュウシマツに似た構造の、アレか。
推敲しまくるほどの作品でもないので投下することにした。5レス。反省は後でする。
こんにちは、ジョアンの星占いへようこそ。ここを読んでいる皆様には、きっと激動の一週間だったことと思
います。ジョアンはいつも、星模様とタロットカードからインスピレーションを得ているのですが、ここを読ん
でいらっしゃる皆様には、「一区切り」「山場を迎える」「責任がスタートする」「あわやというタイミング
で、助けが入ったり、トンビに油揚げをさらわれるような、まさかの展開!」……なんて言葉がピッタリきたの
ではないでしょうか?
さて、お待たせしました。週末恒例、一番人気の「運命の日」です。
皆様にとっての特別な一日、来週はとても急ぎ足でやってくるようです。
……大変に急な話で申し訳ないのですが、皆様にとっては「明日」が特別デーです。この情報をアップした翌
日なので、見逃された方は残念。後から見て、ああそうだったかも……なんて楽しむのも醍醐味(?)かもしれ
ませんね。
明日の月は特別です。火星と土星が絡んで、「もうやるしかない!」といった空気。ジワジワと背後に迫って
きた〆切りに、とうとう追いつかれてしまった感じです。最近まで近くにいた金星の影響でユルユルモードだっ
た皆様にとって、これは「はじまり」を意味しています。
「はじまり」って色々なイメージがありますよね。たとえば新学期。たとえば誰かとの出会い。思いもよらない
ところから、素敵な出来事が始まっていくことはよくあります。
なかでも今回、皆様に起こるのは「自分で始める」という意味での始まりです。外部から来るというよりも、
一念発起して、皆様が何かを始めるのです。たとえば音信不通だった友人に手紙を送ったり、電話をしてみた
り。そんな貴方の行動から何かが始まる予感です。
「私はこれを始めます」と宣言することで、周りのお膳立てが整ったり、後に引けなくなったりもします。ポイ
ントは、何かをするぞ、と宣言しつつ始めること。何度か失敗してしまったダイエットでも、英会話でも、諦め
ずに始めてみてください。(実はジョアンも皆様と同じ、ここの住人です。明日から人生何度目かの、フランス
語会話に取り組みます!)
さて、大切なアドバイスをもう一つ。
空模様からすると、背後に迫ってくるのは人生を変えるような物々しい覚悟なのですが、皆様はまだ金星の影
響が残っています。パワーをこめて玉砕覚悟で人生を変えようとするより、気軽にできる何かを始める。これが
ポイントです。
さて、皆様の胸にも、かすかに引っかかる何かがあるはず。始めるならば明日です。きっと一日、それに気が
つかないフリもできるでしょう。
でもきっと、夜になるまでには、誰かに話しはじめてしまうと思います。
そのことが、貴方と誰かを、きっと幸せにします。
※
香奈枝へ。
あんた、また、私のクローゼットから服を持ってかなかった? キャミ二枚と、レザーのタイトスカート。あ
れ、サイドに入ってるスタッズがすごくいいっしょ。ていうか、すごくイイの。これから夏にかけて着ていこう
と思って出しておいたんだから、さっさと返せ。
あのスカート、私は白いシャツと合わせてるけど、あんたも着たら写メ送ってね。友達が言うには特に下半身
の体型が似てるらしいよ、私たち。自分の写真になると冷静に見れないから、他人から見るとどんなシルエット
なのか確認したいんだ。
あと、キャミに至ってはまだ買ったばかりで着てもいないし。どういうこと? どんだけぇ〜? 返せ! 安
っぽい生地で心配だ。あんたの胸で伸びちゃったら弁償だからね。
黒のキャミ、ストラップと花が可愛いでしょ。この前、若かりし頃を思い出して渋谷に繰り出しつつ買ってき
た、ほろ苦い思い出の品なのよ。渋谷だよ渋谷。若いよねーみんな。花がアホ娘っぽいけど、着てみるとそうで
もない(予定)。会社にいるハケンの子が、すっごく可愛く着こなしてたの。例のエビちゃん似の子。私も老い
たことばっかりいってないで、彼女を見習わないとね。あの子なに着ても可愛いんだよな。そんなオーラを身に
つけたい。つかオーラじゃなくて土台の問題か、これは。
悲しい話題は止めよう。なんか涙が出そうだよ。渋谷まで行って、マツキヨでアンチエイジングものを漁り、
ついでに買ったキャミを速攻で妹に取られる。なんだったんだろう、私の土曜日って。占いに出てた「トンビに
油揚げ」ってあんたで決定だよ。
そうだ。先週に泊めたっきり、慌しくてちゃんと見送れなかったけど、元気にやってる? ちゃんと食べて
る?(あたしはお前の母ちゃんか!) いいかげん、五月にキムチ鍋はねえよな、って思ったんだけど、思わず
作っちゃったわよ。露出が多くて寒そうなんだもん。女の子は冷えると、先が怖いんだから、気をつけること。
子供できなくなるよ!(雑誌に書いてあった)
私も会社があるから、なかなか平日は付き合えないけど、泊まるくらいなら遠慮せずに来い。ゴハン作るくら
いなら一人も二人も変わらないし。今なら彼氏もいないしさ。期間限定のサービスだよ。悲しい話題ばっかりだ
な。あんたはうまくやりなよ。仕事や勉強ばっかりだと悲しいからね。枯れるよマジで。私は彼氏がうっかり戻
ってきたとき、ちゃんと濡れる自信がない。こんなことばっかり書いてるから別れちゃったのかな。あははは。
まあいいや、あんたも大学頑張れよ。(私も頑張るし)
※
アキラくん、さっきは途中で落ちてごめんね。お姉ちゃんだったの。
頑張れよって、「お前が頑張れ」という感じですよ。スカートとキャミ盗ったのがバレちゃった。でもファン
デとジェルライナーはまだ気がついてないみたい。あやつも、まだまだレベルが足りないのう……。
写メ送ることになったから、明日着てったら、アキラくんは感想と写メをよろしくね。
きっと*かわいい*ぞ! (ちょっとエロいのです)
お姉ちゃんて、ハムスターみたいでさ、なんかチョコチョコと出かけていっては、両手に小さいものいっぱい
抱えて帰ってくるイメージなの。それも得意げだったり、ニコニコしてたり。この前は、ツナ缶抱えてスーパー
から帰ってきて、「持ってけ!」だよ。いらねっつの。買えるでしょツナ缶は。私を可哀想な子だと思ってるみ
たい。学生は何かしら飢えてるものだって。お姉ちゃん色々苦労したからなー。
先週は、お姉ちゃんのところに泊まったの。笑顔でキムチとか買いこんで、あの暑いところに鍋ですよ。ちな
みにラーメンでしめました。美味は美味なんだけど、なんだかなあ。お姉ちゃんはしらたきが好きで、ラーメン
の前に二パックも投入! 口いっぱいに頬張って「美味しいねえ」って。ああいうところもハムスターだな。け
っこう可愛いと思うんだけど、男は気づきにくいのかなー。アレを捨てる男はバカだと思う。アレ呼ばわりはな
いか。自分のお姉ちゃんなのに。
でも、心配してたんだ。お姉ちゃんが元気そうで良かった。最近彼氏と別れて落ち込んでてさ、見にいったら
やっぱり元気がなさそうだったんだ。アキラくんとメッセンジャーで話してた時にやっとメールが来て、ほっと
したよ。すぐにチェックしたかったの。良ければ、アキラくんもお姉ちゃんと会ってやってください。とっても
枯れてて可哀想なんだよ。
明日、バイトいく前に会えるね。いつもみたいに、バスを使わないで駅まで歩いて行かない? あの一時間く
らいの道、とても好きなんだ。この前、バスの窓から葵が咲いてるのが見えた。葵ってね、背が高くてピンクと
紫の、綺麗な花をつけるんだよ。きっとアキラ君もみたら分かると思う。葵が咲いてたのは、アキラくんが桃を
狙ってた家だよ。「きっと梅だ!」ってアキラ君がいってた、毛が生えててまだちょっと細長い実のあったとこ
ろ。あれ、デジカメで撮ってバイト先の店長に見せたら、桃なんだって。今でこそフラワーマーケットなどとい
うコジャレた名前ですが、店長はもともと園芸用の樹木を扱ってる人なんだって。やっぱり植物は良いですね
え。花とか大好き。
アキラ君はもっと好き。一緒に歩くのが好き。一緒に咲いてる花を見るのが好き。
いつも付きあってくれてありがとう。
※
お袋へ。そろそろファックスの使い方は覚えた? これを受信するまでに、電話が掛かってこなかったら合格
だな。いや、他に聞くという手もあるか……ちなみに前回、芳子おばさんに電話で聞いたことは、もうバレてい
る。「もう完璧」なんてウソをつかないでください。前にも言ったけど、取説で大事なところはポストイットを
張ったので、ちゃんと読むように。正月に帰った時、この面倒くさがりの俺が折角そこまでやったのに、渡した
途端に叩き落としたな。あれは酷い。息子として傷ついた。反省したら、ファックスで俺に反省文を送ること。
庭はどんな感じかな。大学で付き合ってる彼女(写真で見せたやつ)が、葵の花を見かけたって。九州なら咲
いてるんじゃないかな。前にも話したけど、彼女、花屋でバイトしてるんだ。得意になって庭木の説明してくれ
て、可愛い。あの得意げなところは、お袋に似ている。俺より詳しくないくせにエバってるところが更に似てい
る。俺もお袋のお陰で、いっぱしの庭マニアなんだが、面白いので今のところ黙ってる。
ところで未だに庭のメンテをしたバイト料が小学校の時から値上がりしないというのは、どういうことなんで
すか、お母さん。この前の五百円はチューハイとチーズで終わりました。息子は飢えています。今そちらで話題
になってる地鶏の炭火焼とか食べたいなあ、と飢えた息子は考えています。よろしくお願いします。
ところで、桃って今の季節、梅と似たような実を付けるんだろうか? 梅より毛深くて、ちょっと先が尖って
る感じではあった。梅も放っておくと、黄色く柔らかくなって、桃みたいな香りで甘酸っぱくて美味しいんだ
よ。もちろん、お袋も知ってるよな。息子は気づいてるんだ。俺は庭のメンテをしながら、毎年、お袋に命じら
れるまま梅酒用の青梅をとり、少し熟してきたら梅干用の梅をとり、そして自分のオヤツのために何粒か残して
完熟させて食べてたんだ。
そしてある日、気がついた。俺の他にも食っている奴がいる、と。
確信したのは、お袋が飲み終わった湯飲みを洗ったときだ。いい香りの種が残っていた。桃のような、実にい
い香りだった。うまいと分かれば息子のオヤツをも奪う。それが我が家の掟だ。俺はそうして逞しく育った。オ
ヤジが死ぬ間際、お袋の手を握って言った言葉を今でも思い出す。
「……なんか、お前なら大丈夫だな」
あの確信しきった親父の微笑みを忘れない。「……なんか」って辺りに万感の思いを感じる。俺も同じ思い
だ。だから、お袋も俺のことを信用すること。お袋に鍛えてもらったお陰で、逞しく育ってる。ちなみに、この
前送ってきたお守りは、安産のお守りだった。ちょっと話が早すぎて、彼女にすら渡せない。今度買うときは、
神社で注意書きかタイトルを読んでくれ。庭のメンテは帰ったらやる。七月中に帰れるから、お袋が無理にやら
なくていいよ。あと一ヶ月だ。
ぼうぼうの庭をとても楽しみにしています。
※
ボケ防止に日記を書いてるけど、けっこうネタがなくなってきました。助けてください、あなた。今日は隣の
奥さんと柴犬に、面白そうに庭を覗かれてしまいました。シッコ引っ掛けにきたあげくに馬鹿にするなんて、何
様なんでしょうね、あの柴犬コンビ。
腹が立ったので、雑草を抜くことにしました。でも、一メートル四方を抜いただけで心底嫌になって、やめま
した。六月とはいえ、とても暑いのです。こういうときだけ、息子がいて良かったと思います。
彬は相変わらず庭が好きなようです。変な息子です。そういえば、彬の好きな生梅をとって食べていたことが
ばれてしまいました。庭はほったらかしてますが、梅の実だけは、ぼうぼうの草を膝でかきわけていって、自分
でとるようになりました。今年も梅酒と梅干を作ります。完熟の生梅は、桃より好きかも知れません。
あなたがこの庭でもぐもぐやっていたのは、この梅を食べていたんですね。彬が同じことをやっていて、やっ
と分かりました。こんなに美味しいなら教えてくれれば良かったのに。息子ともども秘密にするとは。血は争え
ないのだと分かりました。罰として私も黙って食べます。
彬には彼女ができました。写真でみたけれど、可愛くて、短い服ばかり着ているのです。植物が好きなようで
すよ。アキラも庭好きなので、きっと二人は良い相性です。
彬には、あの子のことを、まだ話していません。私たちがなんども子供を作ろうとして失敗して、やっとでき
た葵のことです。小学校へいく前に死んでしまって、本当にがっかりしました。もう子供は二度と作らないと泣きました。彬が結婚するときに、戸籍謄本で葵のことは分かるでしょう。それまでに、私から話してあげたいで
す。あなたが話してくれた「できなくてもいい」という言葉が、ずっと、わたしを生かしてくれたことも。
お嫁さんが子供を産むとき、安産であったらいいと思います。不意打ちで彬のところへ行こうとしたのですが
体調が思わしくなく、計画は中止しました。お土産だけ送ったら、安産のお守りだと彬にたしなめられました。
私は今、庭の花を見ています。毎年咲く花を見ていると、やっぱり葵を産んで良かったと思えてくるのです。
葵も死んで、あなたも死んでしまったけれど、人は次につなげていける生き物なのです。元気に十五年生きた私
の体も、あまり長くもちそうにないけど、次には彬がいます。彬には好きな女性がいて、これからもたくさんの
人と出会います。この繋がりのなかで生きてこれて良かった。あなたと会えて良かった。葵を産んで、彬を産ん
で良かった。
ほら、今日の日記も、ちゃんと埋まりました。もう少し元気が出たら、明日こそ庭の雑草をもうちょっと抜こ
うかと思います。彬のやるぶんを残しておくので、きっと思ったより楽にできるはずです。
彬がもうすぐ帰ってきます。怪談にはぴったりの季節だから、あなたが化けて出ればいいなと思います。「明
日こそ」って毎年、期待しているんです。たまには甲斐性を見せてください。
葵の咲いた庭に立ち、梅を食べているあなたが見たいのです。
※
ボケ防止に日記を書いてるけど、けっこうネタがなくなってきました。助けてください、あなた。今日は隣の
奥さんと柴犬に、面白そうに庭を覗かれてしまいました。シッコ引っ掛けにきたあげくに馬鹿にするなんて、何
様なんでしょうね、あの柴犬コンビ。
腹が立ったので、雑草を抜くことにしました。でも、一メートル四方を抜いただけで心底嫌になって、やめま
した。六月とはいえ、とても暑いのです。こういうときだけ、息子がいて良かったと思います。
彬は相変わらず庭が好きなようです。変な息子です。そういえば、彬の好きな生梅をとって食べていたことが
ばれてしまいました。庭はほったらかしてますが、梅の実だけは、ぼうぼうの草を膝でかきわけていって、自分
でとるようになりました。今年も梅酒と梅干を作ります。完熟の生梅は、桃より好きかも知れません。
あなたがこの庭でもぐもぐやっていたのは、この梅を食べていたんですね。彬が同じことをやっていて、やっ
と分かりました。こんなに美味しいなら教えてくれれば良かったのに。息子ともども秘密にするとは。血は争え
ないのだと分かりました。罰として私も黙って食べます。
彬には彼女ができました。写真でみたけれど、可愛くて、短い服ばかり着ているのです。植物が好きなようで
すよ。アキラも庭好きなので、きっと二人は良い相性です。
彬には、あの子のことを、まだ話していません。私たちがなんども子供を作ろうとして失敗して、やっとでき
た葵のことです。小学校へいく前に死んでしまって、本当にがっかりしました。もう子供は二度と作らないと泣
きました。彬が結婚するときに、戸籍謄本で葵のことは分かるでしょう。それまでに、私から話してあげたいで
す。あなたが話してくれた「できなくてもいい」という言葉が、ずっと、わたしを生かしてくれたことも。
お嫁さんが子供を産むとき、安産であったらいいと思います。不意打ちで彬のところへ行こうとしたのですが
体調が思わしくなく、計画は中止しました。お土産だけ送ったら、安産のお守りだと彬にたしなめられました。
私は今、庭の花を見ています。毎年咲く花を見ていると、やっぱり葵を産んで良かったと思えてくるのです。
葵も死んで、あなたも死んでしまったけれど、人は次につなげていける生き物なのです。元気に十五年生きた私
の体も、あまり長くもちそうにないけど、次には彬がいます。彬には好きな女性がいて、これからもたくさんの
人と出会います。この繋がりで生きてこれて良かった。あなたと会えて、葵を産んで、彬を産んで良かった。
ほら、今日の日記も、ちゃんと埋まりました。もう少し元気が出たら、明日こそ庭の雑草をもうちょっと抜こ
うかと思います。彬のやるぶんを残しておくので、きっと思ったより楽にできるはずです。
彬がもうすぐ帰ってきます。怪談にはぴったりの季節だから、あなたが化けて出ればいいなと思います。「明
日こそ」って毎年、期待しているんです。たまには甲斐性を見せてください。
葵の咲いた庭に立ち、梅を食べているあなたが見たいのです。
436 :
◆lxU5zXAveU :2007/06/03(日) 08:42:39.70 ID:LsqAsgJS0
【了】です。
すいません、
>>434は誤で、改行エラーで一行多かったものを、間違えて
貼り付けてしまいました。
>>435が正です。スレ汚し&手間かけて申し訳ない。
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 08:49:06.64 ID:oO/zRe+X0
438 :
◆lxU5zXAveU :2007/06/03(日) 09:02:07.88 ID:LsqAsgJS0
いや、本来ならするーされてもいいミスなのに甘えた自分が悪い。
こちらこそ申し訳なかった。orz
オッチョコチョイ(死語)ですた。そして、すばやくまとめてくれてありがとう。
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:03:52.27 ID:miv5L6bL0
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:19:13.77 ID:QAgjqRYP0
おはなのは保守
スタミナ切れwwwwwwwwwwwwwww
442 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:23:15.87 ID:r3PSMC6K0
おぬぬめの映画ないか?
443 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:23:22.91 ID:LsqAsgJS0
>>439 ドンマイ
このまえ、久しぶりにあった女友達がボディコンを着ていたので、もう他になんと
いっていいのか分からずに「いけいけギャル」と言ってしまったのだ。
ボディコンって今なんて言うんだろう。
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:26:21.61 ID:QAgjqRYP0
エロカワって褒め言葉なんかね?
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:29:55.97 ID:LsqAsgJS0
なんかホラー風味で面白そうな、上映している館の少ない映画をマークしていた
ハズなんだが、もう洋画だったこと以外全く覚えていなくてこまってる。
・僕は小説だった(←似たようなタイトルだったが微妙に違うような)
・パイレーツ
・シューター(極大射程)
・チャン・ツィーの女帝映画
・もがりの森……はまだ先か?
・ゾディアック
恋愛以外ならなんでも観たいな今日。近くのサティにでも行くかな。
ほんわりとホラー風味のSFチックな作品を視たいのだが、いいのないかなー
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:30:35.19 ID:oO/zRe+X0
バババのバー郎オワタ
だが俺の土曜日はまだ終わってないぜ!
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:32:42.98 ID:QAgjqRYP0
お前の土曜はどれだけ長いんだw
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:32:55.79 ID:LsqAsgJS0
>>444 エロカワのことを、皮かむりのことだと思ってた。今年の四月まで。
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:33:25.11 ID:r3PSMC6K0
>>445 全部上映作品かよ!
ゲオに置いてそうなやつ頼む
殯の森はBS Hiビジョンで先行放映とかありえなかったよな
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:37:26.22 ID:LsqAsgJS0
ゲオとは。生まれてこの方、未だレンタルビデオを借りたことがないがきっとある
・グーニーズ
・未来性器ブラジル
・カリガリ博士
・丸子ビッチの穴
・セブン
……中二つは未だに意味が分からない映画。一番下はだな、こんな感じの話を書いて
俺に読ませてくれってオーダーだ! なんか「サスペンス調でスリラーで怖い感じの話」。
このお題、誰か拾って書いてくれ つ【ボトルに入れて海に流す】
極大射程の原作はおもしろかったな。
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:40:00.16 ID:r3PSMC6K0
>>450 グーニーズ、まるこびっち、セブンは見たぜw
ガリガリ博士、未来性器ブラジルはB級ホラーな臭いが……
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:40:44.95 ID:QAgjqRYP0
ゾディアックとセブン、デヴィッド・フィンチャーつながりで「ゲーム」もおすすめしよう
マイケル・ダグラスが良い味出してるぜ
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:40:51.08 ID:LsqAsgJS0
あれ、日本の弓使いと大名をモデルにして書きなおしてもイケるんじゃね?
……そう思った時代が俺にもありました。スレタイの前半。
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:43:27.55 ID:LsqAsgJS0
ゲーム面白そう。ありがとうwwww
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:44:58.94 ID:oO/zRe+X0
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:46:33.31 ID:QAgjqRYP0
セブン、ゲーム、ファイト・クラブは面白い。
パニックルームは……まぁ……どうだろw
エイリアン3は……フヒヒ、すいませんwww
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:47:25.64 ID:d6iDQt740
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:49:08.26 ID:oO/zRe+X0
460 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:50:47.56 ID:r3PSMC6K0
>>457 ファイト・クラブは……あんま好きじゃなかったなぁ〜
あの落ちは少しアンフェアだろと思ったぜ
461 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 09:51:32.97 ID:LsqAsgJS0
>>458>>459 ほんとうにほんとうにありがとう
映画じゃなければ、『24』を24時間ぶっ続けコースもあるけど倒れる
462 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:01:25.70 ID:QAgjqRYP0
>>460 まー多少緻密さに欠けてるとこはあるよね。
前の二作に比べると、強引な感じはあるw
それでも表現しきろうとするアグレッシブさは評価に価するよ。
原作は読んでないけど、かなりハードな作品らしいし。
まあ、作品というよりかは監督への評価になってるけどw
463 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:01:30.82 ID:miv5L6bL0
このスレの映画好きは異常
464 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:02:48.75 ID:r3PSMC6K0
個人的には洋画ばっか見てないで
邦画も見てほしいんだぜ
買い物行ってきます
16時頃またきます
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:05:18.71 ID:lgEN+JD90
監督ばんざいみにいくZE!
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:26:37.00 ID:oO/zRe+X0
何か……ものすごく無駄な土曜を過ごした気がする
↓寝る前にお題を
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:34:55.12 ID:QAgjqRYP0
安眠
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:36:04.23 ID:r3PSMC6K0
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:37:35.16 ID:zt8JZ+F00
なんか書きたいのでお題ください。
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:39:11.76 ID:oO/zRe+X0
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:39:39.14 ID:QAgjqRYP0
>>469 なんか玄田哲章の声で「ラーメンデビル!」って叫んでる姿が脳裏に浮かんだw
>>470 つ 「うどん」
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:41:14.40 ID:r3PSMC6K0
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:41:24.68 ID:zt8JZ+F00
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:42:41.82 ID:QAgjqRYP0
妙なところでのシンクロニシティいらないw
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:48:17.78 ID:miv5L6bL0
このままだとほんとに次回はラーメンになりそうなwwwwwww
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:54:32.00 ID:cpExMWHKO
息抜きに書きたいので、なにかお題ください
できれば簡単なので…文才ほしす
478 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 10:57:46.33 ID:oO/zRe+X0
ひやむぎ
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:03:42.40 ID:r3PSMC6K0
麺ブーム到来ですね
480 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:05:14.91 ID:cpExMWHKO
…ちょっと難しそうだけど
書いてきます
ちなみにいま電車の中だから、家でPCになってからで
481 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:20:59.37 ID:miv5L6bL0
ネタ被らないか心配保守
482 :
【品評会作品】流れゆく、時と共に(0/5) ◆wDZmDiBnbU :2007/06/03(日) 11:21:45.89 ID:391p64qp0
カオス前投下は英国紳士のエチケット。いきまーす。
第61回週末品評会 投稿作品
お題:『明日』
タイトル:『流れゆく、時と共に』
5レス
483 :
【品評会作品】流れゆく、時と共に(1/5) ◆wDZmDiBnbU :2007/06/03(日) 11:22:33.61 ID:391p64qp0
たかが国同士のいさかい程度で、なぜこれほどまでの血を流す必要があるのか。
フレイラにはまるで理解できない。だがそれを理解することは、無論命令のうちには含まれ
てなどいなかった。いま最も重要なことは、この砦を守りきることだ。
城壁から遠く眺める敵陣には、一体で一軍に比肩するといわれる機械兵の姿がある。昨日ま
では三体だったはずが、どうしたことか今日は五体。ここ三日でどうにか三体ほどは破壊した
ものの、しかしその側から増えるのではまるで手に負えない。援軍を期待したいところだが、
それも望み薄だろう。
空を見上げると、そこには分厚い黒雲が見えた。ここ数日たれ込めたままのこの雲のおかげ
で、砦にはもはや昼も夜もない。自然のものでないことは明らかだった。どういう原理かは知
らないが、この雲には超遠隔での魔法を無効化する効果があるらしい――そう気づいたのは、
本部との通信が完全に遮断されたからだ。風向き次第で時折つながることもあるが、それも大
抵は一分と持たない。最後に通信してから、もう随分と経ったはずだった。
本部の命令を仰げない以上は、この砦においての最高官が部隊の指揮を執るよりほかにない。
その立場であったはずの少佐は、すでに二日前に戦死を遂げている。その後を引き継ぐのは
必然的にフレイラの役目となった。フレイラは傍目には十代の少女でしかないのだが、しかし
魔法士である以上、必然的に大尉に相当する階級が与えられることになる。だが彼女には無論、
部隊を指揮した経験どころか、人に命令したことさえも一切なかった。フレイラは、最後に本
部から受けた命令をそのまま、ただ繰り返した。
「この砦を死守せよ」
すでに兵の半数が死に絶え、武器弾薬さえが底をつこうとしていても、その一言だけがフレ
イラにとって守るべき命令だった。上官を喪い統率のとれなくなった部隊は、いとも簡単に戸
惑い、ざわめいた。勝ち目はあるのか、何か作戦はないのか――そのいずれの質問も、答えは
はじめからわかりきっていた。この状況で、一体どんな作戦が立て得るというのだろう。
「作戦については、本部の返答を待つ。勝ち目は、わからない――ただ、一魔法士として言わ
せてもらうなら、あれだけの量の機械兵には勝てない。戦えば、確実に死ぬ」
そう言い放ったのが昨日のことで、そしてその翌日には、兵卒の数はさらに少なくなってい
た。しかし、もはや関係ない――いずれにせよこの砦は、今日中には陥落するはずだ。
煤汚れた城壁の上、外套の前襟をあわせると、フレイラは再び空を見上げた。切れ間もなく、
どこまでも果てなく続く黒雲。一体どこまで行けば、この昼も夜もない薄暗闇から逃れること
484 :
【品評会作品】流れゆく、時と共に(2/5) ◆wDZmDiBnbU :2007/06/03(日) 11:23:17.22 ID:391p64qp0
ができるのだろう――。
「ちゃんとこの雲の外に出られましたかねえ。逃げちまった連中」
突如隣から聞こえたその言葉に、フレイラの思考は中断された。銃剣を肩に、いつの間にか
隣に佇んでいたのは見慣れた顔だ。生き残った兵卒の中ではフレイラに次いで階級が高く、兵
の間でもまとめ役として慕われている男。ガデウスなどという厳つい名前の割には、どこか飄
々としたところがあり、またフレイラ自身もこの男を買っていた。
「いや、お天道様が見えないってのは、どうもね……まあ逃げた連中はいいとして。大尉、昨
日のアレは少し言いすぎじゃないっすか? 残った連中、まるでお通夜みたいな顔しちまって」
自身はまるで晴れた日の散歩のような顔をしてガデウスが嘯く。本当のことなのだから仕方
ない、などと真面目に返したところで、どうせこの男は聞かないだろう。フレイラは少し考え
て、その気持ちはよくわかる、とだけ返事をした。
困っているのか満足なのか、まるでわからないような表情で笑うガデウス。相変わらず年齢
のはっきりしない顔だな、とフレイラは感じた。確か二十代後半程度のはずなのだが、笑顔だ
けを見ればまるで少年のようでもある。
しかし、その顔がすぐに、驚いたように目を丸くした。その視線の先には、正面の敵陣。
「動きだしましたね、奴ら」
わかっている、と頷くフレイラの目は、一体の機械兵をとらえていた。遠巻きに陣を据えた
敵軍の中から、不用意に一体だけが這い出してくる。いびつな曲線を描く丸い胴体に、左右四
対の巨大な足。まるで蜘蛛のようなその姿は、今までに見たことのないものだった。
「とりあえず、撃ちますか? それとも放置で?」
どちらでもない――銃を構えるガデウスを制して、金属製の蜘蛛に手をかざす。思念を集中
すると、すぐに全身が言いようのない力で満たされるのがわかる。白い手の甲に光芒が走り、
淡い緑の幾何学模様を描き出す。いくつかの古代文字が併記されたそれは、魔法陣――この軍
において、機械兵に対抗できる唯一の力、魔法を呼び出すための鍵となる技術だ。
無言のまま、虚空に筆を走らせるようなつもりで――解放されたその力は、通常の兵器とは
比較にならない効果を現した。籠った、重い破裂音のような音が鳴り響き、薄暗闇を赤い閃光
が照らす。突如爆発し、すぐさま火焔に包まれる機械の蜘蛛。
「や、相変わらずド派手っすね」
おどけた様子のガデウスを無視して、掲げた腕を下ろすフレイラ。炎はすぐに離散して、そ
こには元通りの機械兵の姿が残った。予想はしていたとはいえ、しかし、ため息が出る。
485 :
【品評会作品】流れゆく、時と共に(3/5) ◆wDZmDiBnbU :2007/06/03(日) 11:24:03.57 ID:391p64qp0
「新型か。まるで効いていないようだな……全力のつもりだったのだが」
ゆっくりと少しづつ、這って迫る蜘蛛の姿。おそらく敵は、それ一体だけでこの砦を制圧す
るつもりなのだろう。実戦を兼ねた、新型機の実験。どうやら人は、機械のテストにさえも人
の血を流さなければ気が済まないらしい。その実験の道具にされた張本人であるはずのガデウ
スが、困ったように頭を掻く。
「ああもう、大ピンチじゃないっすか。敵さんもずいぶんなことしてくれるなあ」
それはフレイラにとって、まるで理解できない光景だった。確かにずいぶんなことには間違
いない、そのおかげでこの男はこれから死ぬのだから。なのになぜ、この薄暗い城壁の上で、
のんきに頭など掻いているのだろう。彼の言う「逃げちまった連中」に、彼自身混ざろうとは
思わないのだろうか。
なぜ逃げない、上官にあるまじきその質問を思わず口に出しかけたとき、フレイラの脳裏
に――というよりも、思考の中に、突如として割り込む声があった。
『大尉、かろうじてですが、本部との通信がつながりました』
魔法力による思念波独特の感覚。本部との通信をずっと試みていた兵からのものだ。手短に
『私に繋いでくれ』とだけ思念を返すと、フレイラは「通信兵はまだ残っていたのだな」とガ
デウスにささやく。彼は状況を察して黙ったのか、それとも返事よりも本部の方が早かったの
か。いずれにしろ、その通信はすぐにつながった。
『状況を説明しろ』
聞き覚えのある声、いや声と言っていいのかどうか。その思念の感覚は、フレイラにとって
はなじみ深いものだった。この砦に配備されるまで、幾度となく聞いたその『声』。
『新型機が現れました。効果的な攻撃手段もありません。おそらく、今日一日は保たないかと』
言いよどむ、そんな『迷い』の思念をフレイラは感じた。通信相手である『彼』にしては、
それは珍しいことだった。しばらく考えた後に、フレイラは彼の返答を促す。
『どうか、ご命令を』
『逃げろ』
返ってきたその答えは、フレイラにとって予想だにしなかったものだった。
『生き延びるんだ。生きて、私のもとへと戻れ。命令は以上だ』
かつて、こんな命令は聞いたことがなかった。戦場に配備された魔法士に対して、敵を放り
出して逃げろなどという命令は考えられない。いままで命令に反したことなど一度もなかった
が、しかし――フレイラは、決意を固めた。
486 :
【品評会作品】流れゆく、時と共に(4/5) ◆wDZmDiBnbU :2007/06/03(日) 11:24:52.51 ID:391p64qp0
『お言葉ですが、その命令には従えません。軍規に反する行動は取れません。それに、私には
生きるといった言葉は不適切です』
より強力な魔力を得るために、魔法によって生み出された純粋魔法士。通常の魔法士と同じ
く階級こそあれ、しかしそれは決して生命と認められるものではない。軍規には逆らえないよ
うに作られ、そして制作者の命には決して背けない原則。唯一の例外は、下された命令が矛盾
をはらんでいるときのみだ。そして、そのようにフレイラを設計したのは、他でもない『彼』
のはずだった。その彼に、フレイラは再び命令を促す。
『どうか、もう一度ご命令を。マイ・マスター』
『……よかろう。では、君は敵の行動にかまわず、ただ明日の朝日を見ることだけに専念した
まえ。この命令ならば、問題なかろう。以上だ』
復唱する間もなく、彼との通信は途絶えた。気のせいだろうか、上空の黒雲はなおその厚さ
を増しているように見える。魔法によって生み出された『モノ』に、心といえるものがあるの
かどうかはわからないが――もしあるとするのならば、いま初めて感じるこの感覚をいうのだ
ろうとフレイラは思った。途絶えた思念、懐かしい人とさっきまで繋がっていたという、どこ
か名残惜しいような、この思い。
しかし、浸っている場合ではない。残された魔法士の役割を果たすため、傍らのガデウスを
振り返る。本部からの命令を告げる、と言うと、彼は珍しく直立不動の体制をとった。
「逃げろ。生き延びて、明日の朝日を拝め。以上だ」
一瞬、呆然とした表情をするガデウス。だがすぐに笑顔――なのか困っているのか、よくわ
からないいつもの顔に戻る。頭を掻くいつもの仕草には、やはり理解できないものを感じてし
まう。それともまだ『心』の感覚が残っているせいだろうか。考えるよりも先に、口が動いた。
「君は、なぜ逃げなかった」
そんなことを聞いて、何になるのだろう。知ったところでまるで意味のないことのはずだっ
た。しかし、返ってきた言葉に、フレイラは納得した。
「逃げますよ。でも俺、逃げるのは一番最後ってことに決めてんです。真っ先に逃げるやつっ
て、だいたい死んじゃうし。それに、なんか、かっこいいっしょ。最後って」
まるで理屈になっていない。なっていはいないのだけれど、でも理解できないわけではなかっ
た。嫌いではない、そんな風に感じたのは初めてかもしれない。こういう人間のためならば、
己の血を流すのも悪くないことのように思えた。
「それじゃ、逃げますか。どうせみんな逃げ遅れた連中だし、うかうかしてたら間に合わない」
487 :
【品評会作品】流れゆく、時と共に(5/5) ◆wDZmDiBnbU :2007/06/03(日) 11:25:37.49 ID:391p64qp0
銃を担ぎ直し回れ右をするその背中に、フレイラは一言だけ声をかけた。“時間稼ぎくらい
にはなるだろう――”。その言葉にガデウスが振り返るより早く、外套が風にたなびいた。純
粋魔法士にとってみれば、この程度の城壁から飛び降りるくらいはわけないことだ。地に降り、
真っ直ぐに見据えた先には、例の蜘蛛が待っている。その頭上に、厚い黒雲を抱いて。
この雲の上にはきっと、いつも変わらぬ太陽があるのだろう。兵たちが明日の陽を見るため
には、この鬱陶しいカーテンをどかしてやらなければならない。フレイラ自身、その役割を果
たせる自信はなかったが、しかし命令は絶対だ。自分は決して命令に背くことができない、そ
れを誇りに思うことはあっても、こんなに清々しく感じたことは、いままでなかった。
地を蹴る足に、心臓が弾むのがわかる。体の脇をすり抜ける風に、かつてない自信と力を感
じる。翻る外套、その後ろには人がいる。マスターが、ガデウスが、多くの兵たちが。生きて
明日の陽を見なければならない。その彼らの後ろにもまた、明日を待つ無数の人間がいる。
突き動かされるようにかざした右手から、ありったけの魔力がほとばしった。
土埃、黒煙、煤けた匂い。この戦場で、人も同じものを感じるのだろうか。圧倒的な実力差
を前に感じる思いが、絶望だけでないのは人も同じなのだろうか。耳をつんざく鉄の咆哮、地
を揺るがす機械兵の胎動、硝煙の匂い。だがいまは、身に感じる全てが愛おしい。体を貫く銃
弾も、倒れ背に感じる地面も、とめどなく流れ出る、生暖かい血の感触でさえも。
視界一面の空は黒く、そしてとても近くに感じた。明日の朝日どころか、時間稼ぎにもなり
はしなかった。でも不思議と後悔はない。あるとすれば、ちゃんと別れを告げられなかったこ
とくらいか――そう思うおぼろな意識の向こうに、もう一度、人の声が聞こえた。
一番最後に逃げる、だなんて。まさか、そこに人でないものまで含んでいたとは。
声は一つではなかった。砦の開門の音、そして多くの足音。命令違反など許されることでは
ない。人にとってはその限りではないのかもしれないが、しかし上官である以上は絶対に認め
るわけにはいかない。でももう、それを叱責する声は出せそうになかった。代わりに出てきた
それは、初めての感覚。暖かく、頬を伝う――それが一体なんであるか考えるうちに、視界の
黒がその濃さを増していく。空がまた少し近づいた。きっと、太陽にも。
マイ・マスター。戻ります、あなたのもとへ。あるべき姿に還り、この雲を越えて――。
薄れ行く意識の中、人のために流せるものは、血だけではないのだと、彼女は知った。
<了>
488 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:26:20.57 ID:391p64qp0
以上。なんつかーこう、アレだ。なんかアレだ。失礼しました。
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:29:21.93 ID:zt8JZ+F00
えーとじゃぁ投稿します。
題名:食物風情
お題:うどん、日曜日
総レス数、3
490 :
食物風情 1/3:2007/06/03(日) 11:30:22.82 ID:zt8JZ+F00
「貴様か……連続レイプ魔というのは…………、因果なものだな、まさか……こいつとは」
男は少々荒い息で前髪を書き上げて言った。背は高く髪は目にかかる程度に長い。黒いスーツが彼をより紳士的な印象に仕上げていた。
真夜中の公園。月が暗雲の影に隠れてあたりが暗くなると彼らを照らすのは小さい街灯だけとなった。
男が話しかけた相手は口を開く。
「ひゃはは、オマエに俺を捕まえることができるのかぁ? いや無理だな。俺は人間を超越した存在だぁ、ひゃはは」
そいつは愉快気に笑いながら挑発的な態度で男に言う。男の額にある血管がピクリと動いた。イラついたように眉根を寄せるとそれを見たそいつがまた口を開く。
「ひゃはは、まぁ怒るなってあんた。そんなんじゃ仕事の一つもできないだろぉ?」
そいつは愉快気にひゃははと笑う。その声量は相当のもので、あたりに並んでいる民家の人々の眠りを妨げるものになるはずなのに、辺りの人々は起きる気配を見せない。男曰く、防音バリアを貼っておいたとかなんとか。
苛立たしい気分を理性で抑制し、男――啓二は口を開く。
「牢獄行きになるぞ?」
威圧するような啓二の言葉に臆することなくそいつは高らかに笑う。
「ひゃははははははははぁ! 牢獄なんざ速攻で抜けられるんだぜ? もう一回言ってやる。俺は人間を超越した存在だぁ!」
直後、啓二は携帯電話を取り出してどこに電話を掛けた。数秒の会話を終えてから携帯を内ポケットにしまい、鷹のような目でそいつを見た。
「どうやら……話しても無駄のようだな…………。政府から殺戮許可がおりた。貴様を殺す」
付足して、
「今更喚いても遅いぞ」
と言った。
「ひゃはははははは! 殺せるもんなら殺して見やがれ! たかが人間風情がぁ!」
直後、そいつの腕を白いうねうねとしたものに変わった。濡れたように艶やかなその白い線はどこかで見覚えがあった。
「……うどん!?」
491 :
食物風情 1/3:2007/06/03(日) 11:31:20.20 ID:zt8JZ+F00
啓二も驚いたようにその無数に蠢くそいつの腕だったものを見た。しかしその表情もすぐに戻り、ふっと笑い飛ばす。
「なるほど、それで人間を超越したつもりになっていたのか。あぁそりゃぁいい冗談だ。たかが食物風情が人間を舐めるなぁ!」
語尾を言い切ると同時に啓二は高く飛び上がり懐から二丁の拳銃を取り出して身体を捻る際、一気にそいつ――うどんに弾丸を撃ち込んだ。元は腕だったそいつのうどんがぬちゃりと音を立てて大量に飛び散る。
飛び散ったそれは地面で芋虫のように這いずり回り、それからすぐに動かなくなった。
「意外と脆いんだな」
と啓二は着地と同時に笑う。
「ひゃはは、それを甘いと言うんだよバーカ!」
見ると地面で動かなくなっていたうどんの欠片がピクピクと痙攣してるのがわかった。次の瞬間それらは一気に飛び上がりそいつの元へと集まり始めたと思うと再び接着され、うどんは元の長さへと戻った。
「なるほど、随分と面白いものを見させてもらった」
「強がらなくてもいいだぜ、ひゃはは」
「これで一つ学習したと思えばいい」
「そうかい、学習したところでそれを活かせなきゃ意味がないんだ……ぜぇ!」
無数のうどんが矢のように伸びてくる。間一髪で横に転がった啓二のスグ傍の地面にうどんが突き刺さる。それは本来ある艶やかな線ではなく、刃のように固く冷淡な輝きを持っていた。
「よく避けたな。ひゃはは」
「随分便利なうどんを持っているんだな。しかしな、オマエには甘いところがあるんだ」
立ち上がり、啓二は笑いながら言う。
「ひゃはは、だから強がるなって。たかが人間風情が俺に勝てるわけがないんだよ…………ッ!」
うどんの頭に一つ、穴が出来る。その穴から少しずつ赤い汁が漏れてくる。それを撫でて自らのうどんが赤くなっていることを確認した瞬間、そいつは横にズサリと倒れた。
492 :
食物風情 3/3:2007/06/03(日) 11:32:03.55 ID:zt8JZ+F00
>>491は2/3です。
啓二がうどんへと歩みよる。
「今日……何曜日だかわかるか?」
「日……曜日だが……それがどうした……ッ」
「わかってないなぁ。日曜日は皆暇してんだよ。俺にも友達はいるんだ、一応な」
「どういうことだ……ッ!」
「うどんにはわからんだろうな。単体でしか行動しないオマエにはわからないんだ。考えることさえできなかった。後ろから助けが来ることさえも」
啓二は立ち上がると、うどんの背後に向かって手を挙げた。そして微笑む。
「いやはや参りましたよ。まさか連続レイプ魔がうどんだったなんて」
うどんに見えない場所から声がする。
「オマエ……だれだっ!」
掠れた声でうどんが叫ぶ。
「そうですね……彼の友人と表記するのがちょうどいいでしょうね」
その言葉を聞いて啓二はニヤリと笑う。うどんの眉がピクリと動く。
「そういうことだ。さっきの電話はこいつを呼ぶための電話さ」
「なっ……政府にじゃなかったのか……」
「阿呆め。正直に言ってどうする」
ブスっとうどんの額に空いた弾丸の通過した穴に人差し指を突き刺す。叫び声を上げたうどんはしばらくすると力なくうなだれた。
「死んだか」
「死んだようですね」
啓二は立ち上がり応援に来た友人の元へと駆け寄る。
「しかしオマエも暇人だな」
「そうですね、ニートですから」
「そりゃご苦労なこった」
真夜中。血まみれのうどんを残し、二人のニートは公園を去る。
493 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:32:44.46 ID:zt8JZ+F00
最後のほうはgdgdで設定が甘く推敲もしてないのでダメ文ですね。サーセン
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:37:26.94 ID:zt8JZ+F00
おっと、完、と入れるのを忘れてしまった。
完で。
495 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:38:48.90 ID:miv5L6bL0
高校生が一人称僕でも問題なし?
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:44:05.96 ID:zt8JZ+F00
497 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:44:53.12 ID:miv5L6bL0
498 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:54:54.22 ID:csMlfWSGO
女の子が一人称を僕と言っていいボーダーラインってどのあたりかな?
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 11:55:50.55 ID:zt8JZ+F00
>>498 喋り方にもよるけど、成人してると無理があるかも。
500 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:02:46.58 ID:csMlfWSGO
そっか。まあ確かにいい年して僕は不自然すぎるよね。
ありがとう。
リアルで僕女や俺女を知らないから困る困る。
501 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:11:57.33 ID:nxqsuSDA0
502 :
【品評会作品】明日への咆哮(0/5) ◆We.HF6BFlI :2007/06/03(日) 12:17:48.10 ID:QAgjqRYP0
さあ、始めるザマス。行くでガンス。フンガー。カーイカイカイ、カーイカイカイ♪
真っ昼間の投下はドラキュラ紳士のエチケットザマス。ネタ自体にドラキュラは関係ないでガンスが。フンガー。
第61回週末品評会投稿作品
お題:「明日」
タイトル:「明日への咆哮」
全五レス
503 :
【品評会作品】明日への咆哮(1/5) ◆We.HF6BFlI :2007/06/03(日) 12:18:31.39 ID:QAgjqRYP0
ふぃぃぃぃぃぃぃ。がりん。ごっ、ごっ。
調子の悪い扇風機が首振りの途中で戻らなくなり、フレームが軋んで嫌な音を出している。
風が来なくなると、咥えた煙草の煙も真っ直ぐ天井へと立ち上るしかない。
ノートPCの光だけが真っ暗な部屋を照らし、その中で朧気に色付く紫煙を、修三はぼんやり眺めていた。
大きく口を開けた窓から温い風がやってきて、彼の視線の先で奴等を霧散させていく。
修三はこれまたガタの来ている椅子を軋ませて、机の上に載せていた足を床に降ろした。
自然と目線は開いた窓に向く。
(こういう時、田舎だと虫や蛙の鳴き声がするもんだが、ね)
諦観にも似た毒を吐きながら、静かな窓辺へと椅子を滑らせる。
椅子の脚が割れたガラス片を踏んで、小気味良い音を立てていく。
修三は割れ残って鋭い牙を剥く窓ガラスに注意しながら、真っ暗な外を覗き見た。
「あはっ。暗い暗い」
目の前に広がる社会という名のコンクリートジャングルは、コンクリートだけを残して形骸と化していた。
電灯やビルの放つネオンサインは消え、車も人も、誰一人動く存在は無い。
人々がこぞって集まり社会の歯車に成り果てるオフィス街は、その活動を一切せず、沈黙のままビル風を創り出すだけだ。
静かな自然の音はしないが、見上げれば都会には似つかわしくない満天の星空が展開している。
「国破れて星空在り、ってか」
皮肉に自嘲しながら、短くなった煙草を外へ吐き捨てる。風が紫の雲を空へと舞い上げて、懐かしの光化学スモッグを彷彿とさせた。
(人様の社会ってのは、良くも悪くも儚くて懐かしいものだよねぇ……)
はは、と笑いながら、修三は独りごちた。その通り――それが彼がここに未だに居る理由でもある。
栄枯盛衰とは分かっていながらも、滅び行く存在だとは分かっていながらも。人間として、社会に与(クミ)する者として――「普段・不断」を貫くことを選ぶ。
意地にも程があるわいな、と修三は再び自嘲した。
「わかってる、わかってんだよ」
口寂しくなって、Yシャツの胸ポケットから取り出したショートホープに火を付けようとした時だった。がたん――と、音が――
504 :
【品評会作品】明日への咆哮(2/5) ◆We.HF6BFlI :2007/06/03(日) 12:19:13.66 ID:QAgjqRYP0
「うひゃあああぁ」
「あれ、修さんじゃないっすか。まだ死んでなかったんすか」
部屋の入り口から照らされた懐中電灯の光の中で、修三は椅子を倒しながら奇妙なポーズで固まっていた。
暗がりの中で眩い光を放ってくる人間の姿は見えないが、その軽い口調には聞き覚えがあった。
「……あン? 金子、か」
懐中電灯を消しながら近づいてくる人物――金子鉄郎は、ひっひっ、と小者チックに笑っていた。
「修さん、もういい歳なんすから『うひゃあん』は無いっすよ」
「……るせぇよ」
修三は金子に背を向けて、手にしたままの煙草に火を付けた。ジッポの炎に顔を赤く染めながら、ラフな格好の闖入者に毒突く。
「だいたいお前馴れ馴れしいんだよ、沖田さんって呼べって言ってるだろが」
「いやあ、もう慣れちゃいましたから。無理っす」
何が無理なものか、とは口に出さずに修三は閉口するしかなかった。この若造に言い聞かせて、実を結んだことは一つもなかった気がする。
俗っぽい悩み事に溜息を吐きつつ、倒れた椅子を戻して腰掛ける。
金子は壊れた扇風機を小突きながら、乱雑とした部屋の様子を今更のように眺めていた。
「派手にやりましたよねぇ……編集長」
「まぁ日頃から鬱憤溜まってたんだろうな……」
二人して、この部屋が最後に賑わったあの日を思い出す。
弱小新聞社と蔑まれながら、数少ないニーズのために生きてきた。社会に埋もれている現実に涙したこともあった。
そんな凡て――社会という名の世界を根底からぶち壊した、あの日。
「これは事実であります。全世界、皆様にこれからお伝えする事は嘘、偽りの無いものです」
青い地球がシンボルマークの国連旗を背にした国連事務総長の顔は、悲壮を越えて達観の域へ突入していた。
――地球は滅亡します。
隕石衝突という災厄は不可避である。現存する地球上の全兵器を以てしても、隕石全質量を回避することはできない。
限りなく少ない可能性として、都合良く隕石が細分化されたとしても、それは地球を永久の冬に変えてしまうほどの影響力を有したまま。
どこかの映画であったような報告が淡々とブラウン管から流れてくる。「時間はありません、抽選を行います」
全く以て現実味のない報道は、お昼時の誰一人動けないフロアに淡々と響き渡っていた。
505 :
【品評会作品】明日への咆哮(3/5) ◆We.HF6BFlI :2007/06/03(日) 12:19:58.92 ID:QAgjqRYP0
本格的な混乱は六時間後、くらいだった。
日本政府の公式見解が全国放送に乗って行き渡ったあたりから、小さな世界は秩序を失っていった。
住基ネットを利用した抽選が行われ、日本人と日本人としては生き残れない人間が厳選されていく。
国連の公式発表以前から各国が用意していた地下シェルターへの移動が通達され、非日本人と日本人を守る自衛隊との衝突が各地で発生した。
死を確約された同僚達は一度帰宅後、何故かフラフラと皆編集室に集まってきていた。
絶望、悲観、動揺、それぞれの色に各人が染まる中。皆一様に黙ったままの編集長の言葉を待つしか、することがなかった。
「皆、ご苦労。解散だ」
ぽつりと呟いた壮齢の彼は、精悍な顔つきを壮絶に軋ませながら自身の肘掛け椅子を豪快に持ち上げた。そして投げた――
ばしゃぁん、という轟音が大きな窓を粉々にしていく。もう誰一人として悲鳴も上げず、彼が外へ飛び出していくのを見守るしかなかった。
「この二週間、何してました?」
金子の質問に修三は肩をすくめた。紙筒を介して大きく呼吸しながら「普段通りだ」と答えると、彼もまた照れくさそうに笑っていた。
「そんなもんすかね。もう少しだけ生き延びる分の食料を手に入れたりとかぐらいっすよね。ああ、新しいシゲキって」
「たぶんだけど、住宅街とかじゃすでに結構な数が自殺とかしてるんじゃねぇの」
「意外とスーパーとかに食料残ってるし」
死刑宣告後も電気が止まらなかったのは不幸中の幸いだった。と言っても、つい昨日送電されなくなったようだが。
だからここに戻ってきたというのも理由の一つではあった。
ビルの地下に編集長が道楽ついでに設置した自家発電機。緊急時における報道の重要性について熱く語っていた彼はもう飛び去ってしまったが。
指先に熱を感じて、修三は煙草を外に投げ捨てた。もう目で追うことはせず、踵を返して自分のデスクに向かう。
錯乱した社員達の名残を踏みながら、椅子を元の場所に戻す。金子はこちらの様子を見ながら、また卑屈に笑っていた。
「修さん、気にならないんすか。仮にも我々のおまんまですよ」
他人の取材ノートなんざ屁でもねぇ、と答えてやると、金子は待っていたとばかりに裏声で笑い上げた。
「あーもう、だから修さん好きなんすよ。ひぇっへ」
「俺はお前が嫌いだ、うんこ」
「三十、小太りにもなって、うんこはないっすよ。ひゃはがっ、うへへ」
汚く嫌味に笑う後輩は無視して、修三は光を放つノートPCを見やった。省電力で儚く光を放つ画面には編集ソフトの中で形取られた新聞の一面が映っている。
衝突まであと僅か――そう書かれた見出し文に、修三は改めて違和感を感じていた。
506 :
【品評会作品】明日への咆哮(4/5) ◆We.HF6BFlI :2007/06/03(日) 12:20:41.20 ID:QAgjqRYP0
何かが違う――足りないのではなく、根本的に何かが間違っている、と。
そこまでは気付いているのだが、答えが出てこなかった。
(俺がここにいる理由、それがそもそもの間違いだってか)
いや、規範となる生き方なぞ疾うに消滅している。社会に生きてきた男が、社会を失って、どう生きよと云うのか。
消え果てた枠組みの残滓にすがって、己の存在を声高に咆哮したいだけなのではないか、と。
結果主義の世界に生きていた人間だから――自分の抱えている矛盾にはいち早く気付いていた。
社会という、評価を下してくれるモデルがあったからこその仕事。しかし今やその存在は死に絶えてしまった。
結果とは明日への道程。日々を生きていくための糧(カテ)。糧を得るために糧を食らい、糧を生み出し糧を捌く。
エンドレスに消耗し生産していく社会――今この状況というのは、疲れ果てた社会が本当は待ち望んでいた「結果」ではないのだろうか、と。
修三はそこまで考えて、莫迦らしくなった。
「くだんねぇか……。意味模索も、詰まるところ下らねぇお遊び、だよな」
お遊びとは言い得て妙か、とにやけていると、不意に金子の声がした。
「修さんはホントに変な人ですよね」「ンだと」
突然の無礼に凄みながら振り向くと、そこには何故か神妙な顔で微笑む部下の顔があった。卑屈さの欠片もない年相応の笑顔に、思わず二の句が継げなくなる。
いつも切れと口喧しく注意している長髪を扇風機になびかせながら、彼は寂しそうに肩を落としていた。
「こんな時でも我を忘れず、たくましく生きる」
一人呟きながら窓辺に歩いていく金子を満天の星空が出迎える。神聖な光を浴びた青年の横顔はそれなりに端正だったのだ、と今更のように修三は思い出していた。
「編集長が死んだときも全然動じてなかったじゃないですか」
口調もどこか丁寧に感じる。突拍子もない変わり身に訝しんでいると、向こうがふっとこちらを見つめてきた。
答えを待っているのか、後輩はこちらを見たまま動かない。根負けした気分で修三はボソボソと口を開いた。
「これからいっぱい人が死ぬんだから、一人や二人ぐらいでガタガタ言ってる暇はねぇよ……」
「ひっでぇ」呵々と笑う金子。しかしまた綺麗な顔に戻ってしまう。「でもまぁ現実的っていうんでしょうね、そういうの」
理解が良すぎる若者の弁に、何故か段々と腹立たしくなってきた。そも腹を立てる道理すらないが、修三には抑えることが出来なかった。
「オイ、手前。何が言いたいん――」
だが、彼は詰め寄ることが出来なかった。
「ぐひん」
ボロボロと大粒の涙をこぼす金子。人目も気にせず、ただ泣き続ける。減らず口をたたき暢気に笑うあの面影は、もはや消えて無くなっていた。
「だめだ、みんな、死んじまう。おれの、すきなひとたち、ぜんぶ、なくなる……」――その言葉に、修三は確信した。
507 :
【品評会作品】明日への咆哮(5/5) ◆We.HF6BFlI :2007/06/03(日) 12:21:29.25 ID:QAgjqRYP0
同僚の椅子に座って、温い缶コーヒーをすすった金子はようやく落ち着いてくれた。
「お前、家族は」
デスクに腰掛けた修三の質問に、彼は首を横に振った。「いないっすよ。入社する前から一匹狼の身、でした」
天涯孤独、とは指摘せずに黙って彼の言葉を聞く。口から吐いた紫煙がどこか重く感じた。
「本当にどうしていいのかわからなかった。気付いたら足はここに向かってて、静かな街だなって思って」
扇風機も止めた室内は全くの無音で、言葉の合間に訪れる静寂に、ジジ、と煙草を焦がす音だけが響いた。
「友達は、ここしか居なかったから。期待も出来なかったけど入ったら、修さんがアホみたいに新聞作ってて――ハハ」
笑わない修三に金子は、すいません、と顔を伏せている。二人の沈黙に堪えきれなかったのか、ビル風がようやく騒がしい音を奏で始めた。
(もうそんな時間か……)
煙草を吹かしながら部屋の時計を見やるが、丁度電池が切れているらしく使い物にならなかった。
「急がねぇと、な」「え? 何すか」
金子の質問には答えず、修三は煙草をデスクで揉み消しながらノートPCへと向かった。
すばやく胸ポケットから新しい煙草を取り出し、火も点けずにキーボードを弾きまくる。もの凄い速度で文面が修正されていく。
背後から呆気に取られた様子の後輩が覗き込んでくるのを、彼は見向きもせずに声を荒げた。
「おい、プリンタ動かせ。ギリギリ電源足りるだろ」「えっ」
「早くしろよ! リャンメン設定だ!」「はっ、ハイ!」
ぺっ、と吐き出された一枚の紙を男二人して見つめる。一仕事終えた後の煙草はうまい、と修三は改めて感じていた。
「ほれ、取れよ。朝刊だ」
言われるがままに、のそのそと新聞もどきを手にしている金子。その一面を食い入るように眺める彼に修三は怒鳴り散らした。
「取るもん取ったら、さっさと失せろ! 間に合わなくなるだろうが!」
あわわ、とまるで現場を押さえられた火事場泥棒の体(テイ)で、金子は部屋を飛び出していった。
再び静寂を取り戻した編集室。修三はガラスの小片をざりざりと踏みしめながら、ぽっかりと開いた窓枠に寄り掛かった。
暗かった東の空が薄明かりに満ちている。ジャングルは再び熱を帯びていくのだろう。明日が、始まる――
自転車で走り去っていく青年の姿をぼうっと見つめながら。修三は最後のショートホープを吸い尽くした。
「明日とは、特別なものではないから、誰にも等しく訪れるものだからこそ、大切なのだ。その誰かが生きていようが死んでいようが関係ない」
「時間は経過していくのではない。時間の中に生きていたのだ、人という存在は――」
社会に見捨てられた男の詭弁だがね。 【了】
508 :
◆We.HF6BFlI :2007/06/03(日) 12:22:55.00 ID:QAgjqRYP0
以上でガンス。
いやぁ、この題名ぜったい被りそうだなぁw
しかもそれほど的を射た題名じゃないってのが、またw
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:33:45.53 ID:d6iDQt740
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:41:06.38 ID:QAgjqRYP0
>>500 終わった話題だけど。
カウビや攻殻、アクエリオンの音楽担当してる「菅野よう子」は、一人称がたまに「俺」になるらしいね。
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:47:14.54 ID:vAMVEdg20
お題くれ
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:52:22.68 ID:r3PSMC6K0
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:52:35.36 ID:DNR7k6Hl0
サッカー
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:53:00.37 ID:vAMVEdg20
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:56:27.68 ID:2HSXMJq20
プラチナよりCatch You Catch Meだろ。常考
516 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:58:20.20 ID:r3PSMC6K0
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:59:39.60 ID:2HSXMJq20
菅野よう子ではない
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 12:59:48.74 ID:AXng9oL60
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 13:12:17.84 ID:QAgjqRYP0
やっぱm-floはLisaがいたころが一番だな保守
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 13:29:51.35 ID:BQ1nAUUEO
保守
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 13:49:01.44 ID:BQ1nAUUEO
スレッドとは落ちる運命にあるのか…保守
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 14:08:25.53 ID:miv5L6bL0
保守
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 14:27:06.68 ID:HFcWuNGg0
運命に抗ってやるさ、それが俺にできること……保留
ho
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 14:44:38.14 ID:yuHN/8d7O
山奥のソバ屋に行ったら結構美味かった保守
526 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:03:43.22 ID:2HSXMJq20
大学野球をテレビでやってることに違和感を感じる
527 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:23:21.00 ID:miv5L6bL0
保守
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:27:50.53 ID:PgdJ4/NU0
お題plz
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:27:54.97 ID:LsqAsgJS0
うわ、投下終えたからホクホクと他作品を読み漁っていたのだが……
ある好きな人の芸風の広さに脱帽。なんだー?!
これ、参加ごとに酉を変えるタイプの常連さんについても考慮したら、凄そうだ。
ところで、つけ麺を食べて帰ってきたらお題が麺ラッシュでおもろかった。
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:29:12.01 ID:LsqAsgJS0
531 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:30:12.05 ID:LsqAsgJS0
芸風じゃなくて、こういうのは作風っていうんだっけか。
反省してジュウシマツと遊んでくる。
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:46:49.20 ID:vkvA+kwp0
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:56:04.98 ID:2HSXMJq20
534 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 15:59:07.71 ID:OlGdaKbU0
いやいや、妹しか書かないあの人に比べたら。
尤も、最近は非妹モノも散見されるようだが。
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:23:54.41 ID:OlGdaKbU0
保守
536 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:24:26.62 ID:vkvA+kwp0
今回の品評会は諦めた!
三国志大戦2やってくるわ
537 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:25:16.64 ID:PgdJ4/NU0
始めて見たけど総合小説スレみたいなお遊びなお題じゃないんだな
539 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:29:38.30 ID:2HSXMJq20
お遊びだよ
540 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:30:17.91 ID:vkvA+kwp0
例えばこういうお題も来るわけだ
お題くれ
>>539 そうなんだ
ブーン小説じゃないから新鮮だったから錯覚したのかも試練
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:32:23.05 ID:q7I70oUe0
543 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:35:58.38 ID:vkvA+kwp0
544 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:36:48.04 ID:Z+HPfnG00
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:36:59.32 ID:UenKBHzJO
546 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:39:20.62 ID:DXTyjn1d0
548 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:47:14.37 ID:vkvA+kwp0
パイパン巫女ミコ幼女
書いたよ。やっつけ仕事も良いとこ。投下するべきじゃない気がするがwwww
549 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:47:31.42 ID:jNuMF4Hl0
品評会投下します
全5レス
550 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:48:19.30 ID:jNuMF4Hl0
目が覚めると、見たこのない白い天井が視界に飛び込んできた。視線だけを左右に動かすと、どうやら
ボクがいるのはどこかの病院の一室のようだった。
何で自分が病院のベッドで寝ているのか、天井を見つめながらしばらく考えてみるけど、思い当たる節
は何もなかった。
唐突に部屋の扉が開き、白衣を着た眼鏡の男性――多分お医者さんだろう――が入ってきて、ベッドの
横に置いてあった丸イスに腰を下ろした。
「おはようございます平田さん。ご機嫌はいかがですか?」
平田……ボクの名前だ。ボクの名前は平田武だ。
「あ、はい……おはようございます」
さっそくですが、と眼鏡の医者は切り出して、ボクについて信じられないことを説明しだした。
「寝ると、記憶がなくなる?」
「そうです。普通、人は寝ている間に記憶の整理をしているんですが、平田さんの場合は事故の影響のせ
いか、寝ている間にその日経験したことを全て忘れてしまうんです」
事故。医者の話によると、ボクは家族で車に乗っている時に交通事故に遭いこの病院に搬送されてきた
らしい。両親は事故の際にほぼ即死の状態。ボクはなんとか存命することができたけれど、今言った後遺
症が残ってしまったらしい。
医者の話を聞いていても、ボクはそれが現実だとは到底信じられなかった。そんなボクの心情を悟った
のか、医者は傍の台に置かれていたノートを指差した。
「あなたがこれまで書いてきた日記です。あれを読めば、私の言っていることが事実だとわかると思います」
その後、いくつかボクの身体の状態について説明をした後、医者は部屋を出て行った。
ボクはさっそく医者の言った『日記』を読んでみることにした。
6月3日(月曜日) 天気:晴れ
――朝起きると、知らない病院のベッドに寝ていた。すぐに医者が入ってきて、僕の『症状』について
説明をしてくれた。昼に医者がもう一度やってきて、「日記を書きなさい」と言ってこのノートを渡してきた。
僕が今書いているこの日記は、『明日の僕』がすぐに事情を理解できるように書いておいたほうがいいらしい。
しかし、『明日の僕』っていうのは何だか変な感じだな。まるで『今の僕』とは全くの別人みたいだ。
多分、『数日後の僕』や『数週間後の僕』も同じ気持ちでこの日記を読むだろうし、同じように日記を書
いていくんだろうな。
なんだか恐い。まるで、その日一日で『僕』は死んでしまうみたいだ――
551 :
明日への階段(2/5) ◆7YDsBNDQR. :2007/06/03(日) 16:49:02.87 ID:jNuMF4Hl0
日記は、間違いなくボクの字で記されていた。信じられないけど、ボクが記憶を失うというのは本当ら
しい。けれど、もっと驚いたことは、この日記が、一日や二日ではなく、この一冊に何週間分も書かれて
いたことだった。
7月5日(金曜日) 天気:晴れ時々くもり
――昼ごはんを食べた後、僕は中庭に足を運んでみた。そこで僕は、車椅子に乗った一人の女の子と出会った。
女の子の年は十四で、僕より二つ下だった。まだ幼さの残る明るい声がとても可愛らしかった。名前は
佐藤智香ちゃん。笑顔が凄く素敵で、僕は頬が赤くなるのを隠すので必死だった――
その日記を境に、頻繁にこの「佐藤智香」が日記に登場するようになった。日記を読んでいる限り、『過
去の僕』は、この「佐藤智香」に好意を持っているようだった。不思議な感覚だ。ボクの知らない女の子
に『僕』は好意を持っている。
7月15日(月曜日) 天気:晴れ
朝起きると、車椅子に乗った知らない女の子が部屋に突然入ってきた。女の子は佐藤智香ちゃんと言う
らしく、僕が記憶を失ってしまう体質だということを説明してくれた。
記憶にはないけれど、僕と智香ちゃんは病院内で知り合った友達同士らしい――
その後も、『僕』と智香ちゃんとの楽しそうな毎日が日記には綴られていた。
まるで小説を読んでいる気分で日記を読み進めていると、病室の扉が二回、申し訳なさそうにノックされた。
「……どうぞ」
躊躇いながら返事をすると、ドアがゆっくりと開き、車椅子に乗った少女が顔を覗かせた。
肩にかかる長さの綺麗な黒髪。小さな顔に小柄な体。少し遠慮がちな表情はとても可愛らしかった。ボ
クはすぐにピンときた。この子が、日記にある佐藤智香ちゃんなんだろう。
「佐藤……智香ちゃん、だよね?」
「あ、はい。そうです。おはよう、武さん」
智香ちゃんはゆっくりとベッドの傍に寄ってきた。近くで改めて見ると、智香ちゃんは凄く可愛かった。
『過去の僕』が好きになったのも頷ける。
「今、ちょうど君と出会った頃の日記を読んでたんだ」
そう言って、僕は智香ちゃんに日記を見せた。
552 :
明日への階段(3/5) ◆7YDsBNDQR. :2007/06/03(日) 16:49:50.18 ID:jNuMF4Hl0
「あ、じゃあ別に記憶のこととかは説明しなくても大丈夫?」
「うん。医者の人から説明は聞かされたから。ただ、まだちょっと違和感というか、変な感覚はするけど」
「そのうち慣れるよ。ねぇ、今日はこれを持ってきたの。一緒にやろ?」
そう言って智香ちゃんが取り出したのは、たくさんの折り紙だった。
「武さんは、鶴折れる?」
「鶴? うーん、どうだろう。あれって結構複雑じゃなかったかな」
「覚えたらそんなに難しくないよ。私が教えてあげるね。ほら、一枚取って」
智香ちゃんに言われるままに、ボクは折り紙を折り始めた。
二時間ほど、ボクと彼女は折り紙を折り続けた。折り紙を折りながらも、僕達は色んなことを話した。
彼女の家庭のこととかも聞いたし、将来の夢とかも。智香ちゃんは学校の先生になるのが夢らしい。
「ごめん、そろそろ私、足のリハビリ行かないとだめだから」
時計の短針が十二時を少し過ぎた頃、智香ちゃんが突然そう言って折り紙を折る手をとめた。
「うん、いいよ。ボクはこの熊が折れるようになるまでがんばってるから」
「そう、じゃあがんばってね」
智香ちゃんを見送ると、ボクはベッドに散った折り紙に目をやった。折り紙を作っている時、何度か指
が彼女の指に触れたのを思い出し、ボクは心臓が高鳴るのを感じた。
ちょっとその風に吹かれてこよう。
ボクはベッドから降りて、中庭に向かうことにした。
中庭は結構広々としていて、病院の壁に囲まれているのが気にならないくらいだった。見上げれば蒼い
空にぽつんぽつんと雲が浮かんでいて、そこから爽やかな風が吹き降ろしてくる。
ボクは近くにあったベンチに座って中庭の様子を見回して一息ついた。中庭を歩く老人や看護婦さん達
の姿を適当に眺めながら、だいたい三十分くらい、ボクはその場でのんびりと時を過ごしていた。
ちょっと体が冷えてきたかな。そろそろ部屋に戻ろう。
ベンチから立ち上がると、突然立ちくらみが襲ってきた。視界が白濁し、頭の中がぐるりと回転したよ
うな感覚がして、足がふらつきボクは思わずその場に膝をついてしまった。
「大丈夫?」
優しく声を掛けてきたのは、一人のおばあさんだった。パジャマじゃないから入院患者じゃないんだろ
う。首に巻いたスカーフがよく似合っていた。
553 :
明日への階段(4/5) ◆7YDsBNDQR. :2007/06/03(日) 16:50:38.70 ID:jNuMF4Hl0
「すみません。ちょっと立ちくらみがして」
差し伸べられた手を掴んで、ボクはゆっくりと立ち上がった。おばあさんの手は柔らかくてあったかい、
優しい手だった。
「入院してる人は、あんまり無理しちゃだめよ」
「はぁ、すみません」
おばあさんは笑顔で頷くと、そのまま中庭から出て行った。ボクもその後を追うようにして中庭を出て行った。
夜、その日一日の日記を書き終えたボクは、ベッドに横になった。眠ればボクはいなくなる。変わりに
明日、新しい僕が生まれる。眠らなければ、記憶を失うこともないんだろうけど、どうやらそれば無理み
たいだ。さっきから眠気が酷い。とてもじゃないけど、徹夜なんて出来そうになかった。
明るい……。
眩しくて、ボクは目を開けた。
目の前に一人のおばあさんが立っていた。誰だろう。見たことがあるような気がするけど、思い出せな
い。しかし、なんだかうるさいな。よく見ると、白い服を着た医者みたいな人が周りを走り回っている。
けれど、いつしかそんな騒がしい音は、ボクの耳に届かなくなっていた。
ボクの視線の先にいるのはおばあちゃんだけだった。首に巻いたスカーフがとっても良く似合ったおば
あちゃん。
「…………」
無意識だったんだろうか。ボクの口から言葉が漏れた。なんて言ったのかは、ボク自身にも分からなか
った。目の前のおばあちゃんも聞き取れなかったみたいで、耳をボクの口元に近づけてきた。
ボクはもう一度、出来る限りの力を振り絞って、彼女の名前を呼んだ。
「智香……」
チカ。どういう意味なのか分からないけど、その言葉を聞いておばあちゃんの瞳から大量の涙が溢れ出
た。おばあちゃんがボクの体に抱きつき、嗚咽を洩らしながら何かを言っていたが、もはやボクにはそれ
を聞き取る力もなかった。
主人の平田武が亡くなって、私は彼の遺品の整理をしていた。十六歳の時から五十年以上書き続けた日
記の冊数は、三百冊を超えていた。そのほとんどは私の家に隠してあって、実際に彼の病室にあったのは
最初の五、六冊だけだったけど。
554 :
明日への階段(5/5) ◆7YDsBNDQR. :2007/06/03(日) 16:51:31.28 ID:jNuMF4Hl0
私、佐藤智香がその日記に登場したのは、その日記の一番はじめの一冊。1974年7月5日の日記だった。
その日から毎日、私と彼は同じ時を過ごしてきた。たくさん話をして、笑い合って、時にはケンカもした。
けれど、彼はどんな経験も明日へ持っていくことは出来なかった。最初の頃はそれでもよかった。私が日
記を見せながら、これまで何があったのかを伝えてあげる。それで、私と彼は同じ思い出を共有し合うこ
とができた。
けれど、思い出――日記の量は時が過ぎるにつれどんどん増えていく。私は、彼と共有する思い出を取
捨選択しなければならなくなっていった。彼と全ての思い出を共有することは、決してできない。
けれど、それでも私は彼の元に通い続けた。それでもいい。思い出を共有できなくてもいい。彼と一緒
にいられるだけでいい。そう思った。しかし、それすらも裏切られる日が来てしまった。歳を取った私を、
彼は日記の中の『佐藤智香』だと認識できなくなってしまったのだ。私という「佐藤智香」と、彼が日記
から得る『佐藤智香』との間に、どうしようもない断絶が生まれてしまったのだ。
私は絶望し、そして彼をただ見守るだけの存在になってしまった。
そんな時、彼のいる病院に一人の少女が入院してきた。足を怪我して車椅子に乗る少女。若かった頃の、
日記の中の私に似た女の子。私は彼女に事情を説明して、彼と会話してあげてくれないかと頼んでみた。
女の子は宮田静といい、私の申し出を快く承諾してくれた。
宮田静と話す夫の姿は、昔、私達が出会った頃の彼に戻っていた。
六十を過ぎ痴呆も始まっていたせいもあってか、彼は本当に自分が、十六歳の恋する少年であるかのよ
うに『彼女』と会話をしていた。
彼の心が未来へ進むことはもう決してなく、私は彼と共に未来へと進むことは決してできない。
そう考えていた。そう思い込んでいた。
けれど、それは間違いだった。彼は最期の時、私の名前を呼んでくれたのだ。日記の中の『佐藤智香』
ではなく、今のこの「佐藤智香」に。
あの瞬間。とっても短い一瞬だったけれど、私達は共に未来へと、明日への階段を上ることができたの
だと思う。
おわり
>>1レス目名前欄ミスりました
すみません
555 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:53:48.25 ID:vkvA+kwp0
パイパン巫女ミコ幼女で無理矢理品評会に出してしまおうかと、魔が差す今日この頃
556 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:54:36.04 ID:DkYeEUcS0
お題くれくれ
557 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:55:33.75 ID:Z+HPfnG00
おまんこ男爵
無理なら
境界
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:56:00.39 ID:DXTyjn1d0
559 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:57:05.97 ID:d6iDQt740
>>550-554 まとめ済み。
そして「パイズリ」に期待
これで10作目。最近見てなかったわからんけど、
これはペース的に早い方なのかな?
いずれにせよ、みなさんカオスはなるべく避けましょう。
560 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 16:57:57.59 ID:d6iDQt740
わりと早い>10作
562 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:03:36.75 ID:vkvA+kwp0
十一作目、ブーイングの嵐が吹きすさぶようなの糖化してもいい? ダメだよね?
563 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:05:26.62 ID:OlGdaKbU0
いいよ
564 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:05:43.63 ID:DXTyjn1d0
wktk
565 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:05:57.62 ID:d6iDQt740
566 :
◆3HlgE1ZYLk :2007/06/03(日) 17:07:15.28 ID:vkvA+kwp0
これはいつもの酉は使えない。
逃げの策
まあ、全感想の息抜き程度に
567 :
明日の (0/1) ◆3HlgE1ZYLk :2007/06/03(日) 17:09:28.46 ID:vkvA+kwp0
全感想とか、飛ばしてもらっても構いませんからごめんなさい
以下、1レスwww
568 :
明日の (1/1) ◆3HlgE1ZYLk :2007/06/03(日) 17:10:16.85 ID:vkvA+kwp0
俺とパン屋で働く幼なじみは、久しぶりに母校(小学校)に来ていた。
懐かしの教室。黒板の横の掲示スペースを見ながら、幼なじみは突然言った。
「パイパン巫女ミコ幼女と」
「は?」
「それにしても、パイパンってなんで膨れるのかね?」
慌てふためく、俺。
幼なじみの目線を追うと、プール授業の写真が貼ってあった。
そういう事か?
「な、何言ってるんだよ? お前」
「いや、明日の給食のメニュー」
パインパン、味噌煮込み、ヨーグルト
「パインの酵素ってパンを膨らませなくするはずなんだけど」
「はいはい、聞き間違い聞き間違い」
569 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:11:03.23 ID:vkvA+kwp0
今更ながら果てしなく後悔している。
反省はしていない
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:12:21.04 ID:OlGdaKbU0
>>568 ちょwwwww 無理がありまくりwwwwww
571 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:12:21.66 ID:d6iDQt740
>>568 まとめ済み
なんとなく、聞き間違いオチだろうなと思ったけど、吹いたwwwww
573 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:13:58.13 ID:DXTyjn1d0
574 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:22:49.44 ID:0NaBxlu6O
空気読まずにサッカー・プラチナ投下するよお
575 :
サッカー・プラチナ1/2:2007/06/03(日) 17:23:57.44 ID:0NaBxlu6O
世界が歪み始めたのはいつからだろう?
歪んだことを証明なんか出来はしない。状況は在るべくして在るのだけどさ。
けど、けれど。
やっぱり公式のサッカーボールがプラチナ製になる世界なんて、おかしいと思うんだ。
うん、まあ分からないでもないよ。
なんたってプラチナ、貴金属の王様だもんな。グラウンドの照明を受けてエレガントに輝くボールは確かに美しい。
けどボールの美しさってあまりサッカーっていうスポーツに必要ないと思うんだ。
うーん、そうだね。言ってみちゃえば昔っから人間ってそういう無駄というか無意味なことやっちゃうしね。
サッカーだってさ、球を蹴る遊びを複雑化させただけのものだし、ボールがプラチナ製になるのもサッカーのスポーツとしての進化の一環なのかもしれない。
576 :
サッカー・プラチナ2/2:2007/06/03(日) 17:25:46.53 ID:0NaBxlu6O
たださ、シュートの度に打撲やら骨折やらで選手が痛がってるのってどうかと思わない?
ああ、なるほどね。痛がる選手を見るのも楽しみの一つだと。なるほどなるほど。サッカーの新たな趣向な訳だ。
ボクシングだって試合が全部1ラウンドKOで終わっていたら何が面白いのか分からないものね。
人が傷付きつつも栄光に向けて奮進する様を蚊帳の外から見るのは、確かに心が震えるものがある。
けど、前のサッカーボールでもそういう感動はあったと思うんだ。
息を呑む展開、白熱する攻防。スター選手の魅せる華麗な業。あれじゃ駄目だったのかな?
え?じゃあその時代の試合をヴィデオで見てみようかって?
よし、そうしてみよう。互いに歩み寄らないことには、議論が進みそうにないしね。そら、始まるぞ。
うん、やっぱり面白くないね。
まずボールに輝きがないのが頂けない。画面が映えないな。
それに選手達の動きが冴えないね。ボールが軽くて動きに重みがない。今みたいに一挙動に必死な感じが足りないよ。展開が早くて目が回りそうだ。
そして何より、ヘディングしても平気なツラをしてられるのが面白くない。
今じゃヘディングなんて勝敗に殉ずる覚悟のある本物のサッカー馬鹿しかやらないのにさ。
血を流したり頭蓋骨を陥没させることもなく、涼しい顔で出来るヘディングなんて、何の価値もないよ。
OK、認めよう。やはりサッカーボールはプラチナ製であるべきなのだ。
ところで、ラグビーのプロテクターにハリネズミのような刺が付いた件はどう思う?
―了―
577 :
◆QIrxf/4SJM :2007/06/03(日) 17:29:35.85 ID:FLZBBwDJ0
品評会用投下します。
3ヶ月ぶりくらいだ。
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:29:46.97 ID:d6iDQt740
>>490-492 遅くなったけど、読んだので感想を。
んー結局、なんでうどん人間は死んだんだ?
頭が弱点なら、それの理由も書かないと、疑問だけが残る。
書いてあるのだとしたら、俺には読み取れなかった。すまん。
日曜に関してのお題の消化は良かったと思う。俺は好きだ。
うどんに関しては、微妙な感じがする。
日曜にだけ絞って、話を構成して行った方が、無かったんじゃないかと思う。
でもバトルシーン(というのかな?)はうまく書けてると思う。
読んでて面白かった。
579 :
【品評会用】純愛低俗LSD(1/5) ◆QIrxf/4SJM :2007/06/03(日) 17:31:32.56 ID:FLZBBwDJ0
朝が来たんだあッ!
わたしはお布団をガバッと跳ね除けて、ビシッ! とグリコのポーズで飛び降りた。
とけいはぐるぐる逆周りをして、靴はカタカタわたしをせかす。
とにかく急がなくちゃ、めがねを拭く暇もないわ。
洗面器は空を飛んで、顔拭きタオルが私の顔を真っ赤に塗った。
鏡に映る自分の顔がまっかっかっかっか! 今までここにいたはずのわたしはどこいった? あなたはだあれ?
黒焦げトーストに青かびクリームをぬったくって一気に食べる。パパのたばこにミルクをぶっかけた。
真っ白の名札を帽子につけて、裏返しに被ってレッツゴー!
とにかく急がなくちゃ、くつひもを解く時間もないわ。
真っ赤なわたしがランドセルを担いで走り出す。教科書が羽ばたいて案内してくれる。
こんこん、こんにちは。となりのキツネくんが朝の挨拶してきた。
「おっはよーう!」わたしはダッシュでキツネくんのしっぽを踏んづける。
こんこん、こんちくしょーッ! といってキツネくんがずっこけた。
うししし、馬鹿ね。とギュウちゃんが笑い転げた。
嘘っぱちストリートが、Tシャツ路に突き当たって核兵器がズドン!
ほら、わたしの学校が見えてきたよ。
キンコンカンコンコンキンキン。ゆがんだ下駄箱に帽子と靴を投げ込んだ。
早くしなきゃ、上履きが先に行っちゃうよ!
こんにゃく畑の廊下を走って、プリッツを一本食べる。メロン味のポッキーが、わたしの穴に入ったよ。
みつばちの扉を開いて、ナゾナゾだらけの教室に転がり込んだ。
ハテナだらけの教室で、ビックリだらけのテストが始まった。
となりのプリンちゃんは腹筋をしながらこう言った。「おにくがやわらかいのよ」
そしたらビックリ、みんながプリンちゃんのために腹筋を始めたんだあッ!
だからわたしは腕立て伏せをしたよ。
三時間目はEngrishの授業。どでかい鉤鼻の先生が教鞭でバシバシとキツネくんを叩いてる。
先生が誰もいない席を指差して言った。「明日くん、三ページ目を解いてきなさい」
天井からなめくじが降ってきて、わたしのノートに文字を書いた。
「オール・ユア・ベース・アー・ビロング・トゥ・アス」―――どういう意味?
ついにやってきました七時間目! プールの授業はずっと楽しみにしてたんだ。こんなに熱い秋の夜長じゃ、サボテンがぐったりしちゃうもんね。
スケスケスクール水着でばしゃばしゃ泳ぐ。わたしもスケスケ、それでヌレヌレ。だからバンソーコーを貼っといたよ。
580 :
【品評会用】純愛低俗LSD(2/5) ◆QIrxf/4SJM :2007/06/03(日) 17:33:51.58 ID:FLZBBwDJ0
六時間目は待ちに待った修学旅行。わたしはねずみ色のリュックを背負ってチュウチュウ言った。そしたらネコくんがわたしの頭をがぶりと噛んだ。
にゃんにゃんうんにゃん、まっずいなあ。とネコくんはわたしを吐き出した。
するとよだれが綺麗に飛び散って、いっぱい虹ができたんだ。
「きれいだね!」
わたしが言うと先生が言った。「虹の橋を渡りましょう」
てくてく歩いた虹の上、キツネくんは寝転んで、プリンちゃんは腹筋してる。
そのときわたしの頬が、ぽって熱くなった。
前からきみが来たんだあッ!
「おいしいおいしい目玉焼き。卵焼きにハムエッグはいかが?」きみはわたしを見つめてる。
わたしは顔を真っ赤にして、「フレンチトーストくださいな」って言ったんだ。
そしたら、きみはわたしに顔を近づけて、くちゅくちゅってしたよ。
「あ、ごめんね、フレンチキスだった」きみは申し訳なさそうに頭をかいてキツネくんをぶった。
わたしはキツネくんのしっぽで顔を拭いた。なのに顔は真っ赤なまんまだ。
こんこん、こんのやろぉーッ! って言ってたけど、二人で無視したよ。
きみがどっかへ行ってしまうと、わたしは虹から飛び降りた。だって体が火照ってしょうがないんだもん。
着地するとそこは音楽室だったよ。ガイコツ人間がエリーゼのためにを弾いている。
わたしはリコーダーを吹いてセッションした。人体模型は素敵なダンスを踊って、塩酸がこぼれちゃった。
しゅわしゅわ塩酸、どろどろ硫酸。混ざってエンピツくんが現れた。
エンピツくんはボールペンをくわえて言った。「カレンダーはどこ?」
わたしは地獄を指差して、エンピツくんに教えてあげたよ。「奈落の底って可憐だあッ!」
あ、忘れてた! そろそろ給食の時間じゃない。
わたしはキツネくんから取ったしっぽに乗って、すべって教室に戻ったんだ。
給食当番のマリー・アントワネットちゃんが言った。「ケーキは無いわよ」
けっこうけっこう、こけっこっこう。とニワトリちゃんがパンを食べた。
わたしはフルーツもりだくさんのカレーと、チョコが隠し味のしょうゆをもらった。
「みなさん、割り箸は折りましたか?」先生が言った。
「はぁ〜い」と皆が返事して、朝の会がはじまった。窓ガラスがカァカァ鳴いて、夕日の上を飛んでいったよ。
581 :
【品評会用】純愛低俗LSD(3/5) ◆QIrxf/4SJM :2007/06/03(日) 17:35:25.48 ID:FLZBBwDJ0
やっと学校が終わって、わたしは帰り始めたんだ。
わたしの後ろの方で、素敵ダンディ坊やが言った。「こうもんをしめとかなくちゃな」
閉まっている校門をよじ登って、ビスコのスマイルですってんころりん。
「あのさ、」プリンちゃんが覗き込んで言った。「明日くんってかっこいいよね」
「そんな子、いないじゃない」とわたしは言った。
「明日くんが見えないなんて、アスファルトがけたけた笑っているわ」とプリンちゃん。
「おにくがかたいのね!」わたしは走り出した。
嘘っぱちストリートを左に曲がって、ホント喫茶で焼酎カルヴァドスを飲んだ。
明日くんなんか、クラスにいないわ。なんておかしなプリンちゃんなの。
おとなウィスキーをぐいぐい飲んで、ふらふらしていたら、となりのウサギくんが真実コーヒーをこぼしちゃった。
そしたらとなりのとなりのキツツキくんがわたしに言った。
「お前は本当にゲロを吐きそうになるほど気持ち悪い顔をしているなあ。大ッ嫌いだ!」
わたしはとても嬉しくなって、キツネくんのしっぽをプレゼントした。
「でもね、わたしはきみが好きなの」といってフっちゃった。
「とってもうれしいよ」とキツツキくんは絶望してた。ごめんね。
キツツキくんを見送っていたら、なんだかわたしも告白したくなったんだ。
とにかく急がなくちゃ、頭の中から言葉が飛んで行っちゃうわ。
嘘っぱちストリートを歩いて、ジュースを流した。きみは一体どこにいるんだろう。
そしたらYシャツ路の信号の上にきみは立っていたよ。
「おやおや、真っ赤な顔をしてどうしたの?」きみはパピコをかじって飛び降りた。
「わたし、きみに言うことがあるの」心臓が飛び出して、爆発したけど頑張って言ったんだ。「わたし、きみのことが好きなんだあッ!」
そしたらきみは、衝撃を受けたみたい。おろおろよろよろ後ずさって、後ろからきたトラックにキツネくんがひかれちゃったんだ。
こんこん、こんなことってーッ! って言葉はとても切なかった。
「まいったな」きみは頭をかいてわたしを見ている。「明日くんに言葉を貸しちゃった」
わたしはびっくりして飛び上がった。「明日くんなんて見たことないよ」
「大丈夫、きっとみつかるさ。ぼくの言葉は明日くんが持ってるんだ」
「仕方がないなあ。明日くんをさがしてくるよ」といってわたしは走りだした。
582 :
【品評会用】純愛低俗LSD(4/5) ◆QIrxf/4SJM :2007/06/03(日) 17:36:48.68 ID:FLZBBwDJ0
とにかく急がなくちゃ、長靴にはきかえる余裕もないわ。
走れ! 走れ! 嘘っぱちストリートを駆け抜けろ!
ホント喫茶の隣にホンネ書店、ホンマ整骨院を通り過ぎて、校門にぶつかった。
校長先生がはげ頭をぼりぼりかいている。
わたしはめげないんだ。明日くんをみつけるんだ。
ラブ・イズ・マネー。愛はお金で買えるの? そんなの嘘っぱちよ!
プリンちゃんが腹筋してる。ネコくんががぶりと噛んでる。キツツキくんが嘘をついてる。
みんなはいるのに明日くんはどこ?
「本当のことを言うよ。明日くんなんて存在しないんだ」とキツツキくんが言う。
とにかく走らなきゃ、キツツキくんなんて知らないわ!
ビター・スウィート。愛はどこ?
早く明日くんを見つけなきゃ、愛は待ってくれないの。言葉はきまぐれだから、お空を飛んでどっかへ行っちゃう!
明日くんは一体ダレなの? わたし? あなた? それともきみ?
「明日くんはやわらかくもかたくもないわ」とプリンちゃんが言った。「でも、かくれんぼが得意なのよ」
「明日くんはケーキをたくさんもってるわよ」マリー・アントワネットちゃんはよだれをすすった。「ザルツブルガーノッケルンとか、ユメのかたまりよ」
「明日くんはとっても明るい子なんだ。でも、ぼくには真っ暗に見える」とエンピツくんが言った。「明日くんのこと、好きになれそうかい?」
「そんなことを言われたって、どこにもいないんだ」わたしはすごくつらくなった。
走らなくちゃいけないのに、サンダルが逆走している。靴下の中のプレゼントが、どろどろになった。
テレビに映ったカサノヴァ・スネークが、ドキドキするようなイカれた人生を歌っていた。
屋根の上のカカシくんがカプカプと笑っている。水槽の中を疑問符が泳いでる。窓ガラスが「アホウ」と鳴いた。
地面が裏返しのガムテープになって、わたしの足は飛べなくなった。
「そんなに落ち込むなよ」ウサギくんが言った。「例えば、ぼくはどこにいるかな?」
「ここにいるじゃない!」わたしは叫んだ。
「そのとおり!」みんなが言った。
頭の中にもやもやが現れて、お尻に火がついた。足の裏はすべすべになった。懐中電灯はとっても頑張っているけど、てんとう虫に負けそうだ。
嘘っぱちストリートを右に曲がって、右に曲がって、右に曲がって、右に曲がった。
ブラック・ラブ・ホールに宇宙が吸い込まれて、マックスコーヒーが超苦い。
583 :
【品評会用】純愛低俗LSD(5/5) ◆QIrxf/4SJM :2007/06/03(日) 17:38:18.91 ID:FLZBBwDJ0
真っ青の太陽が、真っ赤な山の奥に埋まっていく。
探さなきゃ、マイラブは明日くんがきっと持っているんだ。
嘘っぱちストリートの上をカレンダーが走ってて、エンピツくんがひぃひぃ追いかけてた。
真っ黒なドラゴンがあらわれて、食べかけのビスケットを残していった。食べこぼしがきらきら光ってる。
「もうちょっとなのに、見つからないんだ」
涙がぽろぽろこぼれおちた。
風がさらさらと吹いて、わたしをなぐさめてくれたけど、明日くんがいなくちゃ、きみには会えないよ。こわいもの。
わたしの涙が凍りついて、とてもきれいな橋ができた。
とてもつらいけれど、氷の橋を渡ったんだ。
そしたら向こうから、きみがやってきた。
きみはハンカチーフでわたしの目元を拭ってくれた。
「よかった、見つけたんだね」
わたしはびっくりしちゃって、あたりを見回したんだ。だけど、明日くんなんていなかった。
「ううん。明日くんはみつからなかったよ」
「なに言ってるの? いるじゃないか」きみは微笑んだ。「そっか、近すぎて見えなかったんだね」
きみはポケットの中から鏡を取り出した。
わたしは鏡を覗き込んだ。
今気付いたけど、こんな泣き疲れた顔をきみに見せてたなんて、恥ずかしいな。
「ほら、ここにいるよ」きみは鏡の中を指差した。
わたしはきみの指先にある、黒くてとてもきれいな宝石を見た。
あ!
「わたしの中に明日くんはいたんだあッ!」嬉しくなって、きみに抱きついた。
「―――ぼくも、好きだよ」きみは言った。
わたしたちは、手を繋いで嘘っぱちストリートを歩いた。とっても気持ちがいい。
「なにをうたっているの?」きみが言った。
「しっぽのかえうたよ」わたしはそう言って、キツネくんのお墓に線香をあげた。
いつも存在はきみの中。
いつも真実はあすの中。ちゃんちゃん。
584 :
◆QIrxf/4SJM :2007/06/03(日) 17:39:03.03 ID:FLZBBwDJ0
以上!
言葉で遊び、比喩に溺れることの愉しさよ
585 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:39:13.68 ID:d6iDQt740
>>575-576 なんかよくわからんが、妙に納得させられた気がするwwww
無理な展開のようなのに、うまいw
ただ
>世界が歪み始めたのはいつからだろう?
世界と言うのは、大袈裟な気もする。
無理矢理な世界にうまく引き込んでくれてるので面白かった。
>>579-583 まとめ済み
586 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:42:37.38 ID:GbNwHfgU0
うああぁぁぁぁ、昼真っからオナニーして寝てたらもうこんな時間!
今回はカオス部隊になってしまうのか……それ以前に書き上げれるのか?
587 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:49:03.40 ID:uefKH+dZ0
>>586 オナニー長すぎワロタwwww
俺なんか書くから御題をプリー
588 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:51:02.34 ID:d6iDQt740
589 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 17:51:46.07 ID:uefKH+dZ0
590 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:00:59.47 ID:0NaBxlu6O
>>585 感想thx。久々に書いたからどんな評判か心配だった。楽しめて貰えたようで何よりです。
そしてまとめお疲れさん。
591 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:08:59.14 ID:BQ1nAUUEO
そういえば麻雀の三元牌の一つ、白牌もパイパンって言うな。
ローカル読みと思ってたら、オヤマ菊之助でも同じこと言っててフイタ思い出が。
592 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:21:06.06 ID:9EeEUjazO
無性に麻雀やりたくなった保守
麻雀中に。
「……お、お姉ちゃん、そこでパイパン!?」
想像して自分で自分の首を絞めたくなった。
594 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:24:16.12 ID:r3PSMC6K0
>>529 芸風が拾いのって、ひょっとして俺のこと?
ねぇなwwww
595 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:25:05.34 ID:uefKH+dZ0
>>593 「ふえ〜お姉ちゃん酷いよ……私パイパン集めてたのに!」
俺も死んだほうがいい
596 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:28:31.05 ID:r3PSMC6K0
三元牌タンキ待ちであがる戦略ばっかとる俺
597 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:30:02.31 ID:nxqsuSDA0
598 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:31:59.68 ID:BQ1nAUUEO
「パイパン、ロンだ。純チャン、イーペーコウ、混一、撥、パイパン。親ッパネだ」
ざわ‥ざわ‥
「アンタ、パイパンが煤けてるぜ…」
なんか混ざったw
599 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:35:11.90 ID:BQ1nAUUEO
って純チャンじゃないしw
親マンだwwwうぇww
600 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:37:21.45 ID:r3PSMC6K0
>>598 字牌は入ってるからチャンタじゃね?
白・發 イイペイコウ 3役
チャンタ 2役
混一 3役
倍マンじゃね?
601 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:37:44.66 ID:9EeEUjazO
>>529 一瞬俺の事かと思ったけど、よく考えたら俺今回投下してないや。
602 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:39:41.44 ID:r3PSMC6K0
一一二二三三九九白白發發發 白
こんなんっすかね?
603 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:40:16.95 ID:uefKH+dZ0
御題:他人に言えない理由
あの人が好きだとか、あの人が嫌いだとか、本当にもううんざりだ。
大体、自分が完全でもないくせに、他人を評価するなんてなんて傲慢なんだろう。
そんなこと、大声で言えればいいのに。
他人には他人の価値観があって、私には私の価値観がある。でもそういう私も他人から見れば他人であって、私の価値観は他人の価値観にすりかえられる。
ここで私の価値観などはなくなってしまうのだ。
ああ、あの夕日は他人には何色に見えているのだろうか。そんなことを考えるだけで、また今日一日が終わる。そんなの、もう慣れた。
「ねえ、あなたって何が好きなの?」
隣の机の女の子に話しかけられた。だけど、一体この子は誰だっけ? 認識が面倒くさくなって、認証も諦めて、私は気の抜けた声で返した。
「好きなものはないよ」
「え? なんでなの?」
その子は食いついてきた。私は正直、あまり人と関りたくないタイプなのだ。対人関係が苦手だとか、精神病だとかじゃない。
単に人間関係を構築するためのエネルギーをもっと他の事に役立てたかっただけのことだ。それにしても、九月にもなって頑なに拒否し続けてきたクラスメイトに話しかけられるなんて思ってもいなかった。
「好きなものなんて訊いてどうするの? 話題にしようとしてるのなら無駄よ。私、好きなものなんて無いんだもの」
「へー、いいんじゃない? 好きなものなんて無くて。私は嫌いなものがないから。同じじゃない?」
絶対に同じじゃない。好きなものがないのと、嫌いなものがないのとでは印象が随分違う。前者は社会不適合者、後者はいい人、だ。
私は価値観について、彼女に一切隠すことなく、話した。
彼女は私の話に少し興味があるようだった。時には頷いて共感してくれたり、眉間に皺を寄せ、否定したりした。私は心が何かに適合していくような錯覚をおこした。
気分は――あまり悪くない。
「でもさ、その意見、ほとんど私と同じ」
そう言って、彼女は頬杖をつき、口の端を上げてニヤリ、と笑う。
「だからいいじゃん。好きなもの、無くたって。だってさ、あなたってちゃんと自分の意見持ってるんだもの。所有している時点でそれはあなたの価値観だよ。所有しているってことはあなた自身に価値があるってことだよ。ね? 私」
そこで、家のソファから起き上がった。
錯覚をおこしていたのか。
気分は――すこぶる悪い。
604 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:50:09.80 ID:BQ1nAUUEO
>>600 どうもパイパンって自分で言っておきながら錯乱していたようだw
深く反省し、蟄居に伏せる所存であります…w
よし、品評会用書きあがった。中の人にアナルを差し出す準備をしつつ、ゆっくり推敲しよう。
606 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 18:52:53.01 ID:nxqsuSDA0
俺も書き上げた。6レスちょいまで膨れ上がってしまったよ。
607 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 19:07:13.08 ID:QAgjqRYP0
飯という名の保守
608 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 19:08:34.96 ID:d6iDQt740
>>603 俺が出した御題だwww
全体的に、とっちらかっちゃってる感じがする。
なんとなく言いたいことはわかるけど、でもよくよく考えると、何が言いたいのかわからない。
お題との繋がりにしても、同じ事が言える。
>認識が面倒くさくなって、認証も諦めて……
認証は使い方あってるのかな? 俺には意味がわからんかった。
雰囲気はものすごく好き。
なので、最後だけもっとわかりやすくて納得いく答えがあれば、もっと面白くなると思う。
609 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 19:13:30.45 ID:uefKH+dZ0
>>608 批評d
散らかってるのは俺も気になったとこ。
そういわれるのは覚悟してたぜ
俺の勝手な捕らえ方だけど
認識:「それ」が「それ」だと単純に分かること
認証:「それ」が「それ」だと照らし合わせ分かること
なんだが
違うかな?
リベンジいく
だれか御題を
610 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 19:16:43.29 ID:QAgjqRYP0
パスタ
611 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/03(日) 19:17:51.26 ID:d6iDQt740
>>609 そういうことか。なんとなくわかった。
合ってるかどうかはわからんが、俺は納得した。
612 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: