1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
まとめ
http://www23.atwiki.jp/new_jack/pages/51.html 3.歩き方を決める時
[1]1st contact
■
行きたいトコロはあるけど、それが存在(あ)る位置がわからない。
向かいたいトコロはあるけど、そこへ到達(いた)る方法がわからない。
そう、旅行に行きたいという気持ちがあるのに、
どこにどうやってと問われると、唇をまげて考えてしまうように――――、
公園からの帰り道によった我が家の近所にある美弥家書店一角の大学受験コーナーにて、
そのことを俺は痛感していた。
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:17:23.11 ID:VFtwgnOh0
前にそびえたつは、参考書でできた紙製のグレートウォール。
受験戦争を勝ち抜くため世に出版(おく)られた大学志望兵への指南書も、
ここまで数があると参る、情報錯綜もいいところだ。
「で、俺はどうすればいい?」
「知らないわよ」
独り言のつもりで言ったのに、
マッハで返答してきた首ぶらさがりのメイド消しゴムを指でピシリと弾いてから、
とりあえず近場にあった古典の参考書に手を出した。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:20:22.84 ID:VFtwgnOh0
ギャアギャアとわめいている桜の文句をBGMにして表紙を開くと、
まず最初にお決まりのあの助動詞、助詞の表がのっている。意志、過去、尊敬、受身、
『む』で、『けり』やら、『る』だの。
ココは学校で配られたヤツとおんなじだなぁと思いながら、パラパラとページをめくる。
いろいろと色が使われていて見やすいが、
わかりやすいかというとどうだろう、いや、こんな短時間じゃそんなことわかるはずもないか
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:22:25.07 ID:VFtwgnOh0
とりあえずその参考書を元の場所に返して、
他のはどうだろうと思ってざっと他の古典の文法の参考書を目を通していく。
だが、一冊の内容がどうかを判定できない人間が、
どれが一番わかりやすいのかなんてわかるはずもなく、
だんだんと参考書を選んでいるというより、
無意味に本のページをめくっているだけのような気分になってきた。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:24:57.31 ID:VFtwgnOh0
いや、事実その通りなのだろう、きっと。ため息一つついて、持っていた参考書を戻す。
集中力が切れたとき特有の滲んでぼやけた感覚と、
耳に入る単調なクラシックが何となくつらい。
「あなたってさ」
それに追い討ちをかけるような桜の呆れたような声。
「わかってたけど――、不器用ね」
キョロキョロと万引き犯のように辺りを見渡して誰もいないことを確認してから、言葉を返す。
「何だよ、ソレ」
「言葉どおりよ、不・器・用。やる気はあるのはわかるのだけど、猪突猛進すぎるのよ。
例えるなら、行き先も決めずに走ろうとしてる感じ?
一人で走って満足するためならそれでもいいけど――、
この場合、受験勉強はそういうものじゃないでしょう?」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:28:38.45 ID:VFtwgnOh0
「まずは自分の状態を把握しろってことか」
「そうそう。もし、わけのわからないところに放り出されたら、
自分がドコにいるのか不安になるでしょ?
いい?それと同じなんだから。
次はね、あなた『ドコ』に向かいたいの?」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:31:52.89 ID:VFtwgnOh0
「ドコって、ドコだろうなぁ」
「もう、もう、もぉ〜っ!!
この場合はね、あなたの目標を聞いてるの。今回の場合は大学でしょっ!
もうその大学にいくためにはどうすればいいの?」
う〜ん、赤くなって怒ってるとこもカワイイな。
ほっぺたを膨らませて怒る、ちいこい黒メイドさんというのは、正直ずるくね?
「黙ってないで、何か言う!」
「あ…ああ…。試験うけて合格すればいいんだろ?」
「そうそう、その通り。でもあなた、その試験がどんなものか詳しく知ってるの?」
「センターと2次があるってことぐらいか…な。詳しくは…そうだな、正直わからない
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:34:26.46 ID:VFtwgnOh0
「でしょう?まずは、それを調べなさい。それからよ、こんな場所にくるのは。
目標なくして方法なし、よ。よく覚えときなさい」
…毎度思うが、何なんだこの頼りがいありすぎる消しゴムは。
文房具として激しく間違ってる気がする。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:36:31.50 ID:VFtwgnOh0
「じゃぁ、アレだな。明日学校の進路指導室でも行って、詳しく調べ――」
「遅いっ、明日とか悠長なこと言ってない!!
あなたの家、ネットが繋がってるでしょう?それで調べなさい。
あそこは凄いんだから、調べようと思えば何でも転がってるわ」
「『ネットは広大だわ』か」
「何、それ?」
「攻○機…いやなんでもない」
きょとんとこちらを見上げる桜の視線にいたたまれなくなって、視線を上げた。
参考書でできた知識の絶壁が俺を見下ろしている。
広大…か。確かにそうだ。
俺が挑もうとしている大学受験という名の相手。
その大きさも、かなり――でかそうだ。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:46:04.66 ID:VFtwgnOh0
■■
で、と。文房具達に眺められながらパソコンで調べた結果、
語りたくもないのに事務的なことを語らなければならなくなった。
見たくもない人は飛ばしてくれ。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:50:25.26 ID:VFtwgnOh0
ネットの偉大さをまざまざと実感させてくれる結果となった。
センター試験と、2次試験。主な大学ではこの二つの試験をクリアしなければならない。
公立と私立どちらかを選ぶかによって、センター試験の科目が減ったりするらしいが、
俺は金銭面で私立がアウトなので、公立、つまり、5教科7科目の受験、
普通科文型の俺の場合だと、
数学TUAB、国語、英語が200点、日本史B、政経、生物Bが100点づつの、
950点満点の勝負ってわけだ。そのうち8割とれたら、しめたものらしい。
んで、その後に2次がある…と。
ここまでは俺も知っていた、そりゃぁ、まぁ、模試とかあるし…な。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:52:16.80 ID:y/q6Ywyo0
これは期待wwwwwwww
読んでないけど
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 18:57:54.43 ID:VFtwgnOh0
でも、問題はここからで。
大学によって、センターと2次、どちらを重視するのかが変わってしまう。
具体的に言えば、センターの950点が475点満点になって、
2次の点が英国と200点満点のあわせて675点満点になったりするってわけで。
しかし場合によると、2次がセンター試験よりも重視されて、
2次の配点がセンターを上回ることもあるらしく、早めに行きたい大学を決めないと、
どっちつかずのままになって対策が間に合わず、
酷い場合は手遅れになるってこともありえるわけだ。
早めに動かない奴は、食われるってことらしい。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:03:42.51 ID:VFtwgnOh0
だが、文型はセンター重視が多いらしいし、
ここはひとまず、大学別の対策の話は脇におこう。
俺が勉強しないといけないのは、先にあげた7科目、国数英に社二つに理一つだ。
見ればわかるが、国数英の配点は他と比べて極めて高く、二次でもこの三つは使う割合が高い。
しかも、英語、数学は覚えること、理解しなければならないことが特に多く、
勉強して結果がでるまでに時間がかかることが多いらしい。
うん、暗記というより理解に重点が置かれてるのだから、当然といえば当然だ
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:07:00.38 ID:VFtwgnOh0
特に俺の場合苦手というか、
天敵ともいえる数学は鬼と戦う程の覚悟が必要になること必至。
なら、当面やることは主要三科目、特に数学の強化が重点となり、
他の科目は授業をよく聞いておくぐらいに留めておくべき…かな。
そこで一番頭を悩ませるのがどうやって勉強すればいいのかということだった。
正直、これが一番知りたかった。普通の学校の授業聞いて、復習して、宿題して。
それをきちんとこなして大学いけるのは、きっと、
『最初』から真面目にそうやって勉強したやつだけだと思う。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:10:37.11 ID:VFtwgnOh0
多分、普段、そんなに必死にやらなかった俺は、
今からそれをやって遅れを取り戻せるとは到底思えない。
効率、無駄を徹底的に省いた効率的な勉強方法、それが今の俺に必要なもの…。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:16:54.90 ID:VFtwgnOh0
喉が渇いたときにと傍に置いておいたコップの水を口に運ぶ、ぬるい。
まあまあの時間をパソコンの検索に過ごしたんだと気づかされた。
「はぁ、そんなものがあったらなぁ…」
少し疲れて、伸びをしながら一人つぶやく。
集中して無音だった世界に、時計の針の音とパソコンのファンの音が戻ってきた
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:18:03.15 ID:nq9dvU8H0
期待しなきゃならないな
読んでないけど
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:21:07.81 ID:ee29QmuEO
これは期待する
ちなみに自分は全部読んでるぜw
>>19 ありがとう、正直、反応薄すぎて死ぬかオモタorz
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:31:55.47 ID:VFtwgnOh0
「お、休憩か?ご苦労さん」
ついでに、シャーペンの阿部の声も戻ってきた。
そちらに視線を向けると、他の文房具娘達とまじって座り、こっちを見ていた。
目が、あう。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:37:51.92 ID:VFtwgnOh0
「いいから、ツナギのジッパーに手をかけなくていいから。
で、何か用?」
「用って程でもないが、お前の考え、間違っちゃいないぜ」
コイツ、人の心を読む能力でもあるのか?
ノンケもホイホイ食っちまうようなヤツに、そんな能力をもたれたら困る。
胡散臭いかつアブナイので、視線を強めると何を勘違いしたのかジッパーがますます下がっていく、やめぃ。
でも、さっきの言葉が自分を後押しするものだったことは確かだった。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:37:54.65 ID:ee29QmuEO
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:40:19.11 ID:vSFoh1Sa0
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
あげ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:45:44.40 ID:VFtwgnOh0
「やっぱり、今から普通にやっちゃだめだよな」
「その通りだ。
だが、ビギナーは自分で考えた奇抜な方法でやろうとは思わない方がいい、失敗するからな。
まぁ、まずはテクニシャンに意見を求める、それが大事だぜ。特に俺みたいな」
「お前かどうかは置いといて、まあ経験者に聞くのとかはよさそうだよな。
その経験者の方法を真似るとかできそうだし」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:48:29.80 ID:VFtwgnOh0
「そうそう、そうやって上達していくんだよ。
初めてのヤツが何もしらないまま自分で動こうとするからダメなんだ。
多くの先人がいるんだから、そいつらにリードしてもらえばいいんだ。
そのたくさんの方法の中から自分にあったモノを選んだり、
それから得た経験で自分なりの過激なプレイを考えていけばいい」
「過激かどうかは別にして、へぇ、結構言うじゃないか。なんかできる男みたいだぜ?
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:56:48.33 ID:VFtwgnOh0
他の文房具達からなんだか距離を置いて座られて、同じ男として同情を禁じえない、
…いや本人はどうとも思ってないのかもしれないけれど――そんな阿部に勉強を教わる?
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 19:58:18.77 ID:VFtwgnOh0
うぉぉーい! 一文ぬけてたぁぁ、ゴメソorz
「だろ?なあに、本気で勉強したいなら俺が教えてやろうじゃない、イロイロとな」
他の文房具達からなんだか距離を置いて座られて、同じ男として同情を禁じえない、
…いや本人はどうとも思ってないのかもしれないけれど――そんな阿部に勉強を教わる?
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 20:01:58.17 ID:VFtwgnOh0
「え、お、お前が俺に教える…のか?」
「ああ、もちろんだ。
お前、アブノーマルなホ○・セックスをやりたいんだけど、
どうしたらいいのかわからないんだろ?
大丈夫、基本の一から教えてやる。
それに、な。お前が考えてる変態プレイ、俺なら全部受け止めてやれるぜ?
どうだ、やらな――アッー」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 20:03:07.54 ID:VFtwgnOh0
とりあえずシャーペンを握り締め思い切り芯を折って、安らかに…じゃないな、
ビクンビクンするほど気持ちよく阿部にお休み頂く。
「普通じゃない考えってお前の場合ソッチかよ、チクショウ!!
見当外れもここまでくると地球一周するぞ!!」
信じかけた俺がバカだった、泣けてくる。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 20:18:34.13 ID:VFtwgnOh0
「でも、会話が成立してたのが凄いよね」
巫女さんがコンパスで阿部の体をツンツンしてるのを横目に、
四色ボールペンの白衣さんが笑いながら言った。
「確かにそうだが、成立していたとは今となっては思いたくない」
白衣さんの笑みがすこし苦くなって、悦んで気絶している阿部の方を見つめる。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 20:30:51.00 ID:vSFoh1Sa0
保守(・∀・∩)
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 20:31:44.40 ID:VFtwgnOh0
「ま、考えはともかくとして彼の言ってる事はそう間違いじゃないわ」
少し意外な桜の言葉にちゃかして返す。
「何だ、『テクニシャン』に意見を求めるってとこか?」
「そうよ、言葉はイヤラシイけどね。
彼が言ったことをまとめるといいこと言ってるわ。
最初は誰かを参考にしろってこと。それから自分なりのやり方を工夫すればいいって言ったのよ」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 20:56:59.77 ID:vSFoh1Sa0
あげ
久々だな、保守
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 21:04:57.88 ID:vSFoh1Sa0
ho
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 21:06:24.97 ID:VFtwgnOh0
「それはわかるが、俺は誰を参考にすればいいんだ?」
「成功者は山のようにいるんだから、それを調べるのがあなたの仕事じゃないのよ、全く」
プリプリと頬を膨らませてメイド服のスカートを揺らしながら、桜がねめつけてくる。
「めんどうだな、本当に。勉強なんて、ガリガリと机に向かうだけだと思ってた」
>>35 保守ありがとう
>>36 すまない、leo-netが一ヶ月の板規制くらったんだ。
それに正直言うと、積んだ小説やらゲームやってたww
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40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 21:13:57.83 ID:vSFoh1Sa0
| ホス|
| ̄ ̄ ̄
/⌒ヽ
(^ω^ )
_( ⊂ i
. └ ー-J テクテク
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 21:18:48.54 ID:VFtwgnOh0
赤長髪を耳にかけながらハサミの姐さんが桜の言葉に添え加える。
「たしかに机に向かい続ける持続力は大事よね。
でもね、大変だろうけど、下調べっていうのは本当に必要なの。
実際、行動より、その行動計画のほうが後々のことを左右するように、
受験勉強も例外じゃない。
そういう意味では、受験勉強ってのはまだ楽な方。相手は実力を試すために動いてくるのであって、
私達の裏をかこうとは決してしないでしょう?
社会に出て成功しようと思うなら、足を引っ張ろうと耽々のと狙ってくる相手を知るために、
コレの比じゃないことを調べなければならない、それが事実なの。
そういう意味では、何かを成すために調べ、調べたもとに行動し続ける力を養うという意味では――」
受験勉強という内容のない勉強も決して無駄なことじゃないと、姐さんは言う。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/23(水) 21:27:40.67 ID:VFtwgnOh0
そして、今までずっと本を読んでいたセーラー服の少女が顔を上げた。
「…全ての成功は行動なしではついてはこないけど、それは十分条件であって必要条件ではない。
行動すれば成功するとは限らないのだから。
でも、行えば高い確率で成すことができる、その状態までもっていくのが――綿密な調査と画策」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:
頭が、重い。
何かをするということは、きっとガムシャラに動くことだと思っていた。
力を得るということは、多分ひたすらに鍛え続けることだと思っていた。
でもそれは半分正解で、でもそれは半分違っていて。
受験を任せることのできる予備校に行くなんて、そんな余裕、俺にはない。
だから、全てを一人で戦っていかないといけない。それは想像するだけで、しんどいものだった。