ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
1 :
ボーカル(鳥取県):
2 :
ボーカル(鳥取県):2007/04/17(火) 23:00:21.67 ID:8ugU/TDb0
3 :
理学部(樺太):2007/04/17(火) 23:01:32.29 ID:BCwfvQntO
5 :
ハンター(樺太):2007/04/17(火) 23:02:36.86 ID:4fonxTsAO
>>1 お疲れさま。まぁお茶でも飲んでゆっくりしなよ
6 :
ホームヘルパー(アラバマ州):2007/04/17(火) 23:02:39.35 ID:kq7Z2syJ0
7 :
ボーカル(鳥取県):2007/04/17(火) 23:07:43.87 ID:8ugU/TDb0
またしてもぴったしに立てられなかったか…
無念。
いちょーつ
前スレ落下
>>7 あんた100分の1秒くらいいいじゃないかwwwww
13 :
商人(群馬県):2007/04/17(火) 23:15:02.91 ID:iADPZgrq0
14 :
張出横綱(樺太):2007/04/17(火) 23:15:19.96 ID:TEloStrNO
16 :
とき(樺太):2007/04/17(火) 23:28:03.39 ID:HhykGW7gO
>>1乙!
いきなりだけどササッキー投下していいでとうか?
17 :
商人(群馬県):2007/04/17(火) 23:31:13.00 ID:iADPZgrq0
щ(゚Д゚щ)カモォォン
19 :
講師(樺太):2007/04/17(火) 23:32:29.62 ID:4dpQb34aO
20 :
とき(樺太):2007/04/17(火) 23:33:01.98 ID:HhykGW7gO
3レスほどの壊れた佐々木を!
21 :
とき(樺太):2007/04/17(火) 23:34:06.87 ID:HhykGW7gO
『ササッキー〜二つのパラソル〜』
6月。梅雨の陰鬱な空気が纏わりつく…
学校の授業が終わったから塾への支度をしていたの。
教室にはまだ多くの生徒が残っているのは中間考査が間近に迫っているからでしょうね。
…でも、いて欲しい人は見当たらなかった。少なくともこの教室にはもういないみたい。
僕が彼と交流するようになって既に2ヶ月が過ぎた。そして放課後は毎日一緒だった。それも塾に一緒に行くために。
僕を毎日律儀に送ってくれる彼。
その彼が十分ほど待っても現れなくてガックシ。
僕のこと忘れて行っちゃったのかな?と思いションボリ。
普段より1.46倍くらい重い足取りで昇降口へ向かう僕。
はぁ…キョンくぅん…どこに行ったの?
靴を履きながら外を見てみる。
僕の心を表すように…
…鈍色の雲から涙が落ちていた…
そういえば折り畳み傘が鞄に入ってるのよね。
キョン君はきっと帰ってるよね。今日は僕一人で行こうと決意し外に出たの。
「遅いぞ。お前はどこで油売ってたんだ」
きょ、キョン君!?何故ここに?
ま、まさか僕を待っていてくれたのかな?ち、違うよね?全然違うよね!?自惚れちゃいけないよね?
22 :
とき(樺太):2007/04/17(火) 23:35:10.88 ID:HhykGW7gO
「何を驚いてるんだ、お前は。待っててやったんだからもう少し嬉しそうにしろよな」
いぃよっしゃあぁぁぁぁぁぁぁああっ!
キョン君が!僕のために!待っててくれた!
これは、
『僕の人生で嬉しかった事ランキング』で堂々の1位だよ! やったねキョン君!でも満足しないでね。もっと良い思い出作ろうね!
キョン君!好き!好きなのっ!愛してるのっ!
「ところでお前、傘はどうしたんだ?早く行こうぜ。傘を差してても雨が横から入ってくるからな」
そうだ!僕は傘を鞄から取り出そうとしていたんだ。でも…傘を取り出さなかったら?キョン君の傘と?相 合 い 傘!
「今朝は天気予報を見るのを失念してしまって生憎だが傘を持参していないんだ。キョン、良ければキミの傘に入れてはくれないだろうか」
よし!グッジョブ!僕!
「ああ、全然構わないさ」
よし!グッジョブ!キョン君!大好き!
「はぁ…」
相合い傘というのが意外に疲れるものだと初めて知った…キョン君の傘が狭かった事も理由だけど…まさか…ずっと肩を抱かれてるなんて思いもよらなかったな
「ブクブクブク…」
今は凍えた体を入浴で温めているところ。だけどキョン君と一緒だったから心は温かいんだ。
23 :
とき(樺太):2007/04/17(火) 23:36:06.54 ID:HhykGW7gO
それにしてもキョン君はいつになったら僕の気持ちに気付いてくれるんだろうか…
「ブクブクブク…」
まあキミの前だと素直に慣れず少々計算高い僕になってしまうんだけどね…
でも僕が内心こんな事を考えてると知ったらキミはどうなるだろうか…
「ふう…」
早く気付いて欲しいよ…
「キョン君のバカ…」
ううん、これは嘘。
「大好き…」
僕自身の心からの呟きを漏らしキョン君にずっと抱かれていた肩をさすってみる。
それだけで…明日も頑張ろう、そう思えた。
END
24 :
とき(樺太):2007/04/17(火) 23:38:00.65 ID:HhykGW7gO
以上でした。
キョンと佐々木は正史でも相合い傘くらいしてると思うんだ。
>24
その『正史』を妄想しようとしたけど、佐々木の台詞回しが浮かばずに断念。
さすが灘高、難しい言葉をいっぱい知ってる……
乙でした。
26 :
ソムリエ(樺太):2007/04/17(火) 23:43:57.21 ID:eoLzRIMOO
27 :
商人(群馬県):2007/04/17(火) 23:47:06.28 ID:iADPZgrq0
乙ですた
なんかフレッシュだね
どうもです。とりあえず、投下予告スレの予定通り24:00〜から投下します。
予想以上に分量が増えたので
・プロローグ 5レス以内
・その1 25レス程度
という形で投下します。
内容は全く持って微妙に非日常な学園ストーリーではないです(毎度のことですが)
29 :
ホームヘルパー(アラバマ州):2007/04/17(火) 23:52:27.92 ID:kq7Z2syJ0
age
30 :
商人(群馬県):2007/04/17(火) 23:55:33.24 ID:iADPZgrq0
>>28 ワクテカしますが
眠いんで明日見ようかと思います
\( ' 0`)ゝ
時間になりましたので投下を開始します。
30秒に一レス程度の速度で行きます。よろしくお願いします。
俺の日常はきっと赤の他人から見れば、まあ大変ねとか、苦労なさっているんですねとか
言われてしまうようなきわめて非日常的な状態にあるんだろうが、俺にとってはこれが楽しくて仕方がない
ごくごく普通の日常であると断言できる。
宇宙人・未来人・超能力者。こんなのが得体の知れない情報爆発女を中心に闊歩している世界に
俺のようなきわめて一般的平凡スペック人間がコバンザメのようにくっついて歩いている光景は、
確かに不釣り合いと言えばその通りである。が、いったんそんな現実を受け入れてしまえば、
細かいことはもうどうでもよくなり、どうやってこの微妙に非日常を満喫するか考える毎日だ。
てなわけで、本日もハルヒ発案による不思議探索パトロール中である。
相変わらず、ハルヒの望むような変なものが見つかるわけでもなく、ほとんどSOS団という謎の集団による
食べ歩き・散策・名所巡り状態になっているが。
「にしてもだ。ハルヒが本当に変なものに遭遇を望んでいるなら、とっくに見つかっていそうだけどな」
俺は朝比奈さんをうらやましくも抱き寄せほおずりしながら歩くハルヒを尻目に言う。
それにすぐ横を歩いていた古泉は苦笑しながら、
「涼宮さんにとってそういった奇怪なものを見つけることよりも、我々と一緒に遊ぶことの方が楽しいのでしょう。
そうでなければあなたの言うとおり、今頃町中がエイリアンやUMAで溢れかえっていますよ」
確かのその通りだろうな。実際に俺もそんな物騒な連中が現れずに、こうやって遊び歩いている方が遙かに楽しい。
ハルヒ自身も未知との遭遇がなくても、現状の不思議探索パトロールで満足しきっているんだろうな。
と、古泉は珍しく胡散臭さのない屈託のない笑顔で、
「このままこの日常が続けば良いですね。僕のアルバイトもいっそのこと無くなってしまった方がいいですし」
そんなことをしみじみとつぶやく。
お前達の言うようにハルヒが世界を平然と作り替えられる能力を持った神的存在って言うなら、
この平穏な日常は永遠に続くだろうよ。ハルヒがそう望み続ける間はな……
……この時まで俺はそう確信していた。
◇◇◇◇
支援
34 :
ハンター(樺太):2007/04/18(水) 00:02:33.46 ID:e06xaNybO
私怨
ほしゅ
「ちょっと公園で一休みしましょう」
そうハルヒの一声で俺たちは公園のベンチに座る。ところでハルヒさん。いくら何でもずっと朝比奈さんに抱きついたままなのは
どうかと思うぞ。全くうらやまし――じゃない、少しは朝比奈さんの迷惑を考えろよな。
「いいじゃん。今日は思ったよりも寒かったからカイロが必要なのよ。う〜ん、さっすがみくるちゃんは暖かいわね」
「ふえ〜」
ハルヒの傍若無人の振る舞いに朝比奈さんは困り切った顔を浮かべているんだが、
ついついそんな彼女にもこうエンジェル的優美かつ華麗さを感じ取って見とれてしまう俺も相当罪深い。
アーメン。俺の男としての性を許してくれたまへ。
一方の長門は相変わらずの無表情ぶりでベンチの上にちょこんと座っている。すっかり謎の超生命体印の宇宙人というよりも
文芸部部長兼SOS団最大の功労者という肩書きが似合うようになった。そんな彼女も今日もいつも通り無表情・無口で
無害なオーラを延々と見せているところから別に変なことが背後やら水面下とかでうごめいてはいなさそうだな。
ふと、ここでハルヒと目が合ってしまった。なんてこった。俺としたことが飛んだミスを。
「ちょっとキョン。のどが乾いたからみんなにジュースを買ってきなさい。あ、当然あんたのおごりでね」
「何で俺が」
横暴極まりない俺への指令に、俺は抗議の声を上げるが、ハルヒは朝比奈さんを抱きしめたまま、
「今日も遅刻したじゃん。罰金よ罰金! ほらほらぶつくさ言わないでとっとと買ってきなさい!
あ、あたしは暖かい紅茶でね♪」
満面の笑み100%を浮かべているところを見ると、全く今日もいつもの傍若無人ぶり全開だな。
いつもどおりってのも安心できると言えばそうなんだが。
俺は長門と古泉、それに朝比奈さんの要望を聞くと、近くの自販機を探し始めた。
ちなみに俺の癒しの朝比奈さんは、ごめんなさいとぺこぺこしていたが、そんなに謝る必要なんてありませんよ。
あなたがアルプスの天然水が飲みたいというなら、今すぐ新幹線に飛び乗っていくことなんておやすいご用ですぜ。
しばらくきょろきょろと見回していた俺だったが、やがて公園に乗ってはしる道路の向こう側に
自販機が並んでいるのが目に入った。俺は横断歩道の信号が青になったことを確認し、小銭を数えながらそこを渡り始める。
――キョンっ!?
後頭部に突然ハルヒの声がぶつけられる。そのあまりに突飛な声に何事だと俺は右回り180度ターンで振り返っている途中で
気がついた。俺の鼻先30センチのところにばかでかい巨大トラックがいることに。
当然ながら空中に突如出現したわけでもなく、猛スピードで信号を無視して俺に突っ込んできている。
鈍い衝撃が俺の鼻に直撃した以降、俺は何も感じなくなった――
◇◇◇◇
――キョンっ――キョンっ――お願い――目を開けて――
ハルヒの声だ。何だやかましい。言われなくてもすぐに起きてやるよ……
俺はすぐにまぶたを開こうとして気がついた。どれだけ強く力を込めて目を見開こうとしても
まるでそれを拒否するかのように、強くまぶたが閉じられている。目の上の筋肉辺りは動いているようだったが、
肝心のまぶたは力を込めると逆にしまりが強まる。くっそ――どうなってやがる……
――キョンくん……どうして……こんなことに――
次に聞こえてきたのは朝比奈さんの声だ。耳に届く美しい言葉に俺は再度目に力を入れるが、やはり開かない。
ずっと続く闇の中、朝比奈さんのすすり声だけが俺の脳内に響く。ここで気がついたが、俺の手足も俺の意志に反して
全く動かなかった。まるで全身に釘を打ち込まれたかのように身体が硬直し、直接的な痛みよりも
動くはずの俺の身体が動かないというもどかしさに、俺は強烈ないらだちを憶えた。
しばらくして朝比奈さんのすすり泣きも聞こえてこなくなった。そのままどれだけの時間が過ぎたころだろうか。
いい加減、自分の身体が動かないことにあきらめつつあったころ、今度は言い争いが聞こえてきた。
はっきりと言葉の末尾が聞こえないが、片方が古泉の声であることはすぐにわかった。聞いたことのない男の声と
激しくやり合っているみたいだ。おい古泉、そんな声を出すなんてお前らしくないぞ。どうした?
しばらく意味不明な怒声のキャッチボールが続いていたが、やがてバンという大きな音とともにそれが止まった、
――何――やってんのよ――病人の前なのよ!? 出て行って! 出て行ってよ!――
ハルヒの声だ。すまん、ハルヒ。助かったよ。これが続いていたら俺の耳がくさっちまいそうだ。
ん? 今ハルヒはとんでもないことを言わなかったか? なんだったっけ……ま、いいか。ちょっと眠くなった。寝よう……
――やあ、キョン――
……ん、誰だよ。人が寝ているってのに……
――久しぶりに顔を合わせたかと思えば、こんなことになってしまうとは、ついていないと言えば良いんだろうかね?
……うっさいな、俺は眠いんだよ。寝かしてくれ……
――僕は君が起きているつもりで話すよ。いまさらだけどね。少しでもその意味を理解できているなら――
俺はここで眠りに落ちた……
支援
一体どのくらい経ったんだろうか。眠っては起きてまた眠っての繰り返しの日々。いい加減飽きてきたんだが、
起きても指一本動かせず、目すら開かないのでどうしようもない現実だ。聞こえてくるのは耳を通してではなく
頭蓋骨を伝わってくるようなぼやけた声だけ。最初はそれを聞き取ろうと努力したんだが、どうやら俺がどうこうしても
無駄なようだ。はっきり聞こえてくるときとそうでないときの違いは、俺の意志や努力とは関係なかった。
そして、久しぶりにはっきりと聞こえた声。
――ゴメン、キョン。全部あたしの責任よ。あたしがあの時あんたを使いっ走りにしなければよかった。
――あたしが悪いの――――――――――――ごめんなさいっ――――本当にごめんなさい――だから目を開けて――お願い――
そんな悲しそうな声を出すなよ、ハルヒ。お前のせいじゃないに決まっているだろ? 自分をあんまり責めるなよ。
らしくなさすぎるほうが帰って俺を不安にさせるんだからさ。大体、あんなことはいつもどこかで起きているんだから――
あれ? なんだっけ? 俺、なんかとんでもない目にでも遭ったのか? なんだっけ……
それから果てしない時間が過ぎたような気がする。
もうはっきりした声も聞こえなくなり、雑音のような声らしきものが俺の脳内に拡散していく毎日。
飽きたなんて言う感覚すら通り越して、意識が麻痺しているんじゃないかと思いたくなるほどの無感状態になっていた。
寝て起きて寝て起きて寝て起きて寝て起きて――もう考えることすらうっとおしくなってきている。
――あきらめないで。
長門の声だ。すごく久しぶりに聞いた。ちょっとうれしくなる。すまないがちょっと俺の目を開ける手伝いをしてくれないか?
――今、わたしは何もできない。
そりゃまた白状だな。SOS団の仲間だろ?
――あなたと意識レベルでの言語的会話をすることが、わたしにできる唯一できること。
なら、せっかくだ。話でも聞かせてくれ。そうだな。おとぎ話でもいいぞ。いい加減、退屈で感覚が麻痺しているんだ。
――残念ながらわたしにはあなたの身体構造の再起動を促せるような言語刺激を持ち合わせていない。
そうか。それなら仕方がないな。そろそろ眠たくなってきたから、寝るよ。
そうだ、また退屈になったら話してくれないか?
――もうこのインタフェースであなたと会うことは二度と無いかもしれない。でも聞いて。
なんだ?
――このままでは涼宮ハルヒはこの惑星にすむ知的生命体全てからの憎しみをぶつけられる。
――そして、世界は消滅する。
は? なんだそりゃ。そんなことがあってたまるか。
ハルヒはな、確かに行動が突飛だったりわがままだったりするが、何だかんだで常識的な奴なんだよ。
人を本気で傷つけたりとかなんてしないしな。見た目で判断するんじゃねえよ。
誰も彼もが誤解しているってなら俺が教えてやる。ハルヒって奴が本当はどんな奴って事をな……
そう思った瞬間、今までの目の拘束状態が嘘だったかのように消える。
そして、俺はゆっくりと目を開いた……
〜〜その1へ〜〜
支援
プロローグはここまでです。
0:10からその1の投下を開始します。
43 :
ハンター(樺太):2007/04/18(水) 00:08:12.69 ID:e06xaNybO
私怨
これはwktk
45 :
ハンター(樺太):2007/04/18(水) 00:09:41.10 ID:bhW/Yvu3O
――もしもし、キョン? ……何よ、『今日は酔ってないだろうな』ぁ?
……あたしは飲んだくれか、バカキョン! 開口一番に言うセリフじゃないわよ!
――というより、あんたは神聖にして絶対たる団長様に対してどんなイメージを抱いているのかしら?
……言ってみなさいよ。ええ、きっと怒らないから。
――しつこいわね、さっさと言いなさいっ! いつまで念押し続ける気なのよ!
――ふーん、『短気、自己中心的、ヒネクレ者』。何、まだ続くの?
……それより、そんな風に思ってたのに告白するって、あんた被虐趣味ある?
――『巻き込まれ型人生』なんて、あるわけないじゃない。それは主体性の欠如に他ならないわよ。
――え、『本番はここから』?
――『可愛い、スタイルがいい、頭が良い、行動力溢れている、ポニーテールにすると魅力度36パーセントアップ』
――何よ、魅力度って。……『胸のトキメキ具合』ぃ? ちょっと気持ち悪いわ。
――でも、でもね。さ、参考までに訊きたいんだけど、……36パーセントアップって、どれくらいなの?
――『上限を軽くオーバーするくらい』ってどういう意味よ?
……。
……うわぁ、よくそんな歯の浮くようなセリフが言えるわね。
――え、あたしがあんたをどう思ってるか? 決まってるじゃない! 一度しか言わないわよ!
――愛してる。
……。
……。
――あーあー、眠い眠い。寝ることにするわ。んじゃね!
――プツン
……勢いで言っちゃったけど恥ずかしいぃよぅ。うー、心臓がぁ……心臓がぁ……。
合間をぬって今日も投下w
段々ネタ切れってきたぜorz
そんじゃお邪魔しましたノシ
時間になりましたのでその1投下開始します。
30秒に一レスペースで行きます。
まぶしい。目の奥がきゅっと締まるような痛みに、俺は苦痛ではなく懐かしさを感じた。
同時に全身の感覚が回復し始める。手を動かし、指を動かし、足を動かす。やれやれ。どうやらどこか身体の一部が無くなっている
ということはなさそうだ。
俺はどうやらベッドに寝かされているらしかった。右には――あー、映画か何かでよく見る心電図がぴっぴっぴとなるような
機械が置かれ、点滴の装置が俺の腕に伸びている。
「病院……か、ここは?」
殺風景な病室らしき部屋に俺はいるようだ。必要な医療器具以外は何もなく、無駄に広い部屋が俺の孤独感を増幅する。
窓から外を眺めると、空と――海のような広大な水面が広がっていた。ただ、その窓自体が見慣れたような四角いものではなく、
船か何かにありそうな丸いものだった。
「ここはどこだ……?」
寝起きの目をこすりつつ、俺は立ち上がる。幸い点滴の器具は移動式のようで、それとともに移動すれば
点滴の針を抜かずにすみそうだった。本当はこんな得体の知れない液体を体内に注入されているなんて
精神的に良くないから引っこ抜いてしまいたくなるが、万一のことを考えてこのままにしておくことにする。
俺は円い窓のそばまで行き、そこから外をのぞき込む。青空の下に広がっているのはやはり海だった。
広大な海原におとなしめの波が沸き立っている。
――と、背後で扉の開く音が聞こえた。俺が反射的に身構えながら振り返ると、
「……やあ、どうも。ひさしぶりですね」
そこにいたのは、妙に大人びた古泉一樹らしき人物。少し顔つきが引き締まり、背も高くなっている。
「古泉……だよな?」
「ええ、そうです。あなたが憶えている僕に比べて少々成長しているでしょうけどね」
くくっと苦笑を浮かべる。その口調と苦笑でようやくそいつが古泉であることに確信を持てた。
しかし、その成長した姿は何だ? 朝比奈さん(大)みたいに未来の古泉が現れたなんていう話は勘弁だぞ。
「まあ、話せば大変長くなるわけでして。とりあえず、医師による検査を受けてもらえませんか?
積もる話はその後でも十分にできますから。なにせ、あなたは2年もずっと眠っていたんです。身体のどこにもおかしなところが
無いという方が無理があるでしょう?」
支援
49 :
消防士(福岡県):2007/04/18(水) 00:11:53.30 ID:SPs1lffz0
しえん
「2年……だって?」
あまりに唐突な話に俺は視界が再び暗転しそうになる。確かにさっきまで眠っていたようだが、俺はそんなに寝ていたのか?
まるで三年寝太郎だな。それだけ長い間眠っていたらさぞかしたくさんの夢を見ていたんだろうと思うが、
いまいち思い出せん。夢って言うのはそんなものだろうけどな。
気がつけば、白い服を纏った医者らしき人間数人が病室の入り口から俺の方を見ている。
どうやら結構注目を浴びている存在のようだ。ならとりあえず、お言葉に甘えておくかね。
おっと、でも一つだけ聞いておきたいことがある。
「ここはどこだ? 外には海原が広がっているが、まさか三途の川を渡っている最中って事はないよな?」
俺の言葉に古泉は肩をすくめて、
「ご安心を。あなたは死んでいません。僕が保証します。で現在僕らがいる場所ですが……」
わざとらしく古泉は一拍置いてから、あのニヤケスマイルを浮かべ、
「ここは米海軍空母ジョージ・ワシントンの中ですよ」
古泉の言葉に、俺は「はあ、そうですか」としか答えられなかった。
◇◇◇◇
支援
結局、医師に囲まれて数時間に上る検査を受けさせられたあげく、ようやく解放された俺は寝ていた病室で
黙々と夕食のスープをすすっていた。隣には古泉がパイプ椅子に座り、俺の検査結果の容姿をパラパラとめくっている。
「驚きましたね。ずっと寝たきりの生活だったというのに身体的にも精神的にも全て良好。
それどころか、2年前のあの日から何一つ変化がないとは。通常、成長的な変化は存在しているはずなんですが、
それもない。医師たちもこれは奇跡だとうなっていましたよ」
「へいへい」
俺はさっきから医師達に同じ台詞をバカになるまで聞かされたおかげでうんざり気分100%だ。
奇跡と崇めてくれるのは結構だが、人を人外の化け物のようにいじくるのは止めてくれ。
「不愉快にさせてしまったのであれば謝罪します。ですが、これが医学的にどれだけとんでもないことであるか
その辺りにもご理解をいただきたいですね」
わかっているさ。俺がこうやって2年ぶりに目を覚ましたとか、気がついたらアメリカの空母の中にいるとか、
普段では考えられないような奇跡が連発しているだ。もう一つや二つ起きても今更驚かん。
しばらく、俺たちは各々の作業――俺は飯を食って、古泉は書類を眺める――を続けていたが、やがて同時にそれが終わる。
俺は肩をもみほぐして、これから始まるであろういろいろとめんどくさそうな話に備えた。
「あまり肩に力を入れなくても良いですよ? 結構長い話になりますからね、リラックスして聞いて貰わないと」
「わかったよ。で、まず何から話してくれるんだ?」
その問いかけに古泉はすっと俺の方に手を伸ばして、
「僕の方から説明し始めると、あなたを混乱させてしまうかもしれません。この2年でとても世界は変わりましたからね。
まずあなたが知りたいことを言ってください。それに僕が可能な限り答えていきますから」
そうこっちにボールを投げ返してきた。そうかい、なら遠慮無くきかせてもらうぞ。
「まず最初にだ。SO――」
俺のその言葉に古泉の表情が一気に曇った。そして、俺の心にも強烈な引っかかり感が生まれる。
……どうやら、それを聞くのはまだ早そうだ。もっとどうでもよさそうなことから聞いていくか。
「あー、えっとだな、機関ってのはある意味秘密の組織じゃなかったのか? それが堂々とアメリカ軍の空母の中にいて
いいのかよ? それとも身分を偽って入り込んでいるのか? でもそれじゃ、俺がここで寝ていた理由にはならないが」
「機関の立場はあなたが寝ていた2年で大きく変わりました。以前のように水面下で動く組織ではなく、
今では国連の承認を得た公式組織ですよ。名目は国際連合の一部とされていますが、実際には独立していて、
国連はその支援をしているという状態ですが」
「また大出世じゃないか。おまえのアルバイトも国際的公務員の仲間入りだ」
「怪我の功名みたいなものですから、手放しには喜べませんけどね」
支援
そう寂しげな表情を浮かべる古泉。俺は構わずに続ける。
「で、何でまたそんな大躍進を遂げたんだ?」
「そうなる必要があったからです。閉鎖空間というものが、もう機関という一部の非公開組織だけの中の存在として
扱えなくなった。やむ得ず、僕たちはその存在を世界へ公表し、同時に閉鎖空間というものについて情報を提供しました。
そうでなければ、全世界の混乱は収まらなかったでしょう。原因のわからない異常事態が拡大する一方では
人々はより猜疑心を抱き、混乱が助長されます。そこで僕らがその原因についての情報を伝え、また対処法を伝えることによって
安心感を与えました。おかげで元通りとは到底言えませんが、世界情勢はある程度の平静さを保ち続けています」
「……何があったんだ?」
俺は核心に迫った質問をぶつける。古泉はすっと目を細めて俺の方を見ると、
「あなたはどこまで憶えていますか? 眠りにつく前のことです」
その逆質問に俺は後頭部を掻き上げながら、しばらく脳内の記憶をほじくり返し、
「ハルヒの奴に、ジュースを買ってこいと言われたことまでは憶えている。その後、横断歩道を渡って――そこからはわからねえ」
「……わかりました。では、時系列で何があったのかを説明しましょう」
古泉はパイプ椅子に背中を預け、目をつぶって話し始める。
「あの日、あなたは大型のダンプカーに追突されました。ちょうど横断歩道を渡っているときにです。
一応、あなたの名誉のために言っておきますと、信号はきちんと青でしたよ。トラックの運転手が居眠りをしていたのが
原因みたいですね。そのトラックはそのまま近くの電柱に激突し、運転手の方も亡くなっています」
「マジかよ……」
俺は全身をぺたぺたとさわり始める。実は指が一本ないとか、身体の一部が機械仕掛けになっているとかという
オチはないよな?
「ご安心ください。あなたは全くの無傷でした。いえ、現実的にそんなことはあり得ないんですが。
実際にあなたはこれ以上ないほどに血まみれになっていましたからね。しかし、その後やってきた救急隊員も
首をかしげていました。どこにも大量出血するような傷がない。この血はどこから出てきたんだと混乱していました。
一時は僕らによるイタズラなんていう疑惑もかけられたほどです」
「そりゃそうだろ。というか、相手が大型トラックなら全身がバラバラになって即死していそうなもんだが」
「長門さんが何かをしたと思いましたが、彼女は何もできなかったと言っていました。となると、後は涼宮さんしかいません。
衝突した瞬間は重傷を負っていたんでしょうけど、その後傷ついたあなたを修復したんでしょうね」
「全くハルヒ様々だ。危うくこの若さで天に召されるところだったぜ」
「ですが、問題が発生していました。涼宮さんの修復に何らかの問題があったのかわかりませんが、
あなたが一向に目を覚まさないのです。あらゆる検査をしましたが、全く異常なし。以前階段から落ちて
意識不明に陥ったことがありましたが、あれと同じ状態でした。当然、原因がわからないので対処の仕様もなく、
ただ僕たちは見守ることしかできません。最初は涼宮さんもあの時と同じようにすぐに起きると思っていたみたいでしたが、
一週間経っても目を覚まさないあなたに少しずつ罪悪感を募らせていきました。自分の責任だと。
自分があなたにジュースを買ってこいと言わなければこんなことにはならなかったと」
「んなことで悩んでも仕方ないだろ。どうみても不幸な事故だったとしか言いようがない。
それがどこかの悪の組織の仕業でもない限りだれのせいとも言い切れない」
「あの事故は本当に偶然起こったものでした。どこかの誰かが仕組んだものではありません。ただの事故。
だからこそ、何の対処もできていなかったのですが」
そう嘆息する古泉。ハルヒの奴、そんなに悩んでいたのか……ん、何だっけ? どこかでそんなハルヒの言葉を聞いたような……
ダメだ。思い出せねえ。
「どうかしましたか?」
「いや……何でもない。続きを話してくれ」
額に手を当てて思い出そうとしたが、結局思い出せず、古泉の話を続けさせる。
「事故が発生してから一週間が過ぎたころ、涼宮さんの様子がおかしくなり始めました。授業出ず家にも帰らず、
ずっとSOS団の部室にとじこもるようになったんです。同じ団員である僕たちも部室から閉め出されてしまいました。
それまではずっとあなたの病室に泊まり込んでいたんですが、それ以降見舞いにも行かなくなっています。
その間、僕や長門さん、朝比奈さんでどうにかあなたを目覚めさせようと努力しました。
しかし、僕がどんなに優秀な医者を連れてきて検査して貰っても、朝比奈さんの未来の技術を使っても、
長門さんのTFEI端末としての全能力を使っても、あなたは決して目覚めなかったんです。理由はわかりません。
長門さんに言わせれば、涼宮さんがあなたを修復した際に何らかのバグのようなものが混じってしまったのではないかと。
涼宮さんの能力は情報統合思念体でも解析できていませんからね。対処できなくて当然なのかもしれません」
「……いろいろ手をかけさせちまったみたいだな。すまねえ」
「いえ、これも――SOS団の仲間として当然のことしたまでです」
にこやかな古泉の笑顔に、俺は感謝と気色悪さが入り交じった微妙な感覚に困ってしまった。
そんなことにはお構いなしに古泉は続ける。
支援
57 :
釣氏(北海道):2007/04/18(水) 00:14:15.47 ID:bIJJGwnE0
支援
「そして、事故発生から2週間後、ついに恐れていた事態――いえ、恐れていた以上の事態が発生してしまいました。
閉鎖空間の発生です。ただの閉鎖空間ではありません。いつもは通常空間とは異なった灰色の世界で神人が勝手に暴れるだけですが
今回はその通常空間に神人が現れたのです。もちろん、そこには一般人が多く住んでいますが、そんなことはお構いなしに
神人は暴れ回りました。それも数十体もの数で。しかも、北高周辺だけではなく全世界規模でね」
古泉の言葉に俺は心臓がつかみ出されたような痛みを憶えた。ハルヒがそんな大量虐殺のようなマネを?
嘘だ。いろいろ変なことをやる奴ではあるが、人が目の前で死にまくるようなことを望むはずがない。
「なぜ、閉鎖空間ではなく通常の空間で暴れたのか。これに関しては機関内でも意見が分かれています。
僕としましては、涼宮さんに長らく触れていますからね、閉鎖空間を発生させるつもりが何からの問題により、
神人だけができてしまったという不慮の事故という解釈を持っていますが」
――古泉はここでいったん口を止めて、肩がこったというように腕を回す――
「その時の光景はもう特撮映画の世界でしたよ。最初は警察が応戦していましたが、やがて歯が立たないとわかると、
今度は自衛隊が投入されました。航空機やら戦車やらが神人と武力衝突です。滅多に見れるものではありませんでしたね。
しかし、やはりあの化け物には歯が立ちません。そこでついに正体が知れることを覚悟の上で、機関の能力者達が
神人を撃退するために動きました。さすがにあれだけの数を片づけるのに数週間を要しましたが、何とか制圧しています。
そのことがきっかけとなって機関は全世界に公表されることになりました。同時にその存在意義と神人というものについて
情報を公開しました。そのおかげか、一時大パニックに陥った世界情勢が平静さを取り戻したことは先ほども話しましたよね」
古泉の説明で俺ははっと気がつく。
「おい、まさかハルヒのことも言ったんじゃないだろうな? まだあいつがやったと決まったわけじゃないってのに」
俺は思わず古泉の肩をつかんでしまう。万が一、そんな大惨事を引き起こしたのがハルヒだと公表すれば、
犠牲になった人々やあの白い怪物に恐怖した人々の恐れや憎しみを全てぶつけられることになるんだぞ。
古泉は俺の問いかけにしばらく黙ったままだったが、やがてすっと視線を落として、
「……言い訳に聞こえてしまうかもしれませんが、これだけは言っておきたい。僕は最後まで涼宮さんの名前を出すことに
反対し続けましたし、今でも間違った判断だと思っています。あなたの言うとおり、これは涼宮さんの起こしたものかどうか
まだわかりません。しかし、機関の大半は涼宮さんが引き起こしたものであると断定していました。
それに次に言われた言葉はもっと僕を失望――そうですね、はっきりと言いますが失望させました」
古泉は両手を握り、そこに額を預け、
「こういったんです。一連の破壊行動に対して明確な責任を持った人が存在すると名言しなければ、世界は納得しない。
対処すべき原因を公表しなければ、人々は憶測を重ねて混乱するだけ。明確な『敵』が必要だと。
あ、ご安心ください。あなたの存在については伏せています。『鍵』の存在を公表すればあなたにかかるプレッシャーは
大変なものになるでしょうから」
寝たまま何もしていなかった俺のことなんざどうでもいい。問題はハルヒだ。なんだよそれは。
まるで仕方が無くハルヒに原因を押しつけただけじゃねえか。ひどすぎるだろ、いくらなんでも。
古泉は苦悶の表情を浮かべたまま、
「あなたの言うとおりです。しかし、僕はその時それ以上の反論ができませんでした。世界中規模で起きている政情不安、
略奪、紛争勃発を見てそれを収まらせるために他の良い案が浮かばなかった。そして、そのまま全世界に公表されます。
原因は涼宮ハルヒという日本人の一人の少女が引き起こし、彼女は現在北高の部室に閉じこもっていると。
彼女の存在をどうにかすれば、この異常事態は収まるとね」
「全部ハルヒのせいかよ……。いくら混乱を収まらせるためとは言え、あんまりじゃねえか……」
俺はがっくりと肩を落とす。と、ここで長門と朝比奈さんのことを思い出し、
「長門と朝比奈さんはどうしたんだ? 二人とも宇宙人・未来人であると公表したのか?」
「それはしていません。神人と機関はその力を間近に発揮したからこそ、受け入れられたんです。
実体も不明な宇宙人・未来人ですと言っても、胡散臭さが増すだけですから」
そりゃそうか。そのタイミングでそんなことを発表したらかえって信じてもらえなくなりそうだからな。ならその二人は?
「長門さんと朝比奈さんは現在行方不明です。二人ともSOS団の部室に向かっていったきり、何の音沙汰もありません。
僕だけは神人の対処に追われたため、涼宮さんの元へはいけませんでした。今では北高周辺は危険すぎて侵入できない状態です。
二人がどうなったのか、涼宮さんが今どうしているのかさっぱりわかりません」
ここで古泉はようやく顔を上げ、続ける。
「それから2年間、神人は現れなくなりましたが閉鎖空間の浸食は続いています。現実の世界が閉鎖空間のように
無機質な世界に作り替えられていっているんです。一番大きな発生ポイントは北高周辺を中心とした地域。
それ以外にも世界中のあらゆるところで虫食いのように発生し、すでに世界の三分の一が閉鎖空間に飲み込まれました。。
そこではどんな資源も採掘できず、食物も育たない不毛な世界で、そこに入った人間はひたすら消耗を続けやがて死に至る。
この地球上を全て覆い尽くせば人類滅亡は必死ですね。機関がもっとも恐れていた事態が現実に進行しているんですよ」
「もうスケールがでかすぎてついて行けなくなってきた……」
俺は疲労感から来るめまいに身体が揺すられる。突然閉鎖空間が発生し、全世界であの化け物が大暴れ。
しかも、それを全部ハルヒのせいにされ、問題が解決することなく地球滅亡のカウントダウンは続いている。
もうね、一体どうしろってんだと怒鳴り散らしたくなる気分さ。
と、古泉が急に俺の前に顔を突き出してきたかと思えば、
「ですが! 僕たちはようやく解決の糸口を見つけたのかもしれません。なぜならば、あなたがようやく目を覚ましたから。
この異常事態の発生は、あなたがあった事故による昏睡状態が原因だと言えます。ならば、あなたの目覚めにより
何らかの情勢が動く可能性が高い」
「俺が目を覚ましてから半日以上経つが、何か変わったのか?」
「いえ、何も」
「だめじゃねえか」
俺の失望の声に古泉は困った表情を浮かべて、
「あなたが起きた=即座に解決になるとまでは思っていません。しかし、あなたの存在は確かに閉鎖空間に影響を与えていることも
事実なのです。実はもともとあなたは日本の医療機関に入院していたんですが、より精密な検査を受けるために
欧州へ移動させようとしたことがあるんですよ。その時は肝を冷やしましたね。あなたが北高から離れれば離れるほど、
閉鎖空間拡大の速度が速まるんですから。あわてて日本国内に戻したほどです。ちなみに、今米海軍空母内に移転したのは、
それが理由でして。できるだけ涼宮さんのいる場所の近くにあなたを置くためには、即座に移動できて、
なおかつ医療設備や生活環境が維持できる場所が必要だったんです。それでもっとも適切な施設がこの空母だったと。
おかげで予定よりも人類滅亡までの時間が大幅に長くなりましたよ」
俺一人のために、こんなばかでかいものを動かしたのか。やれやれ。VIP待遇にもほどがある。
言っておくがあとで使用料を請求されても払えないからな。
「ご安心を。その辺りはきちんと国連内で処理しますから」
そんな俺の不安に古泉はインチキスマイルで答える。
「で、これからどうするつもりなんだ? ただ、ここで黙って見ているわけじゃないだろう?」
「まだ機関内で検討中ですが、やれることは一つしかないでしょう」
古泉は気色悪いウインクを俺にかまして、
「北高に乗り込むんです。機関の超能力者としての僕の力を使えば、閉鎖空間にも普段と変わらずに入れますからね」
……どうやら、とんでもないことになっちまいそうだ。やれやれ。
◇◇◇◇
61 :
釣氏(北海道):2007/04/18(水) 00:15:51.95 ID:bIJJGwnE0
支援
翌日オフクロたちが俺の見舞いに来た。ついでにミヨキチも来てくれたんだが、
我が妹とますます差が開いていることに驚きを隠せない。このまま大人になったら一体どんな超絶美人になるんだ?
それに比べて我が妹の幼いこと。もう中学生になっているのに、俺が憶えている妹の姿と寸分の違いもないぞ。
一部の人たちには歓迎されるかもしれないが、そんな人気は兄として却下だ却下。
しかし、ヘリコプターで送迎とは豪華だね。全く家族そろって某国大統領にでもなった気分さ。
とりあえず、オフクロ達が無事だったことには安心した。俺の住んでいた町も神人にど派手に破壊されたようだったので
その安否が気がかりで仕方なかったが、国の方が機関と連携し、素早く住民達を非難させていたようだ。
現在は被害のあった場所に住んでいた住民は政府の用意した指定地域に避難している。そのおかげといっては何だが、
妹も友人たちと離ればなれになることもなくそこそこ今まで通りの生活を送れているとか。
ただ、今済んでいる場所は仮設住宅みたいなものだから、近いうちに引っ越しも考えているらしい。
どのみち、長くは住めないようなところなのだろう。俺もとっとと帰って家のことについて手伝ってやりたかった。
◇◇◇◇
その次の日、俺はようやく医療的束縛から解放されて自由の身となった。ただし、オフクロ達のいる場所への移動は認められず、
あくまでもこのナントカって言う空母の中だけの移動に限られてはいるが。古泉曰く、下手に出歩かれて、
また事故にでも遭ってしまえば取り返しがつかないんですよ、だそうだ。警戒しすぎじゃないかと思うし、
それだけの期待を俺みたいな凡人まるだし男にかけられていることに、いささかの違和感と窮屈感を憶える。
で、ようやく今後についての話し合いが始まったわけだが、
「さて、これからの予定についてですが、ようやく機関内で決定されたのであなたに伝えておこうと思います」
古泉の野郎にどこかの会議室に連れ込まれた俺に数枚の資料が渡された。他には森さん・新川さん・多丸兄弟と
機関おなじみの面々がそろっている。しかし、古泉は結構成長したように見えたが、この4人は全く変化がないな。
変な改造手術でも受けているんじゃないだろうな?
古泉が続ける。
「以前、あなたに話したように涼宮さんがいると思われる北高へ向かいます。
そして、そこの状況に応じて涼宮さんを解放し、事態の解決を図るというものです」
「おいおい、肝心な部分が曖昧すぎるんじゃないか?」
俺の指摘に、古泉は困ったように頬を書きながら、
「その辺りはご勘弁を。現在、北高周辺が一体どうなっているのかさっぱりわからない状況なんですから。
ついてからは全てあなたにお任せしますよ。それこそ、以前にあの世界から戻ってきた方法を使って貰ってもかまいません」
だから、それを思い出させるなと言っているだろうが。
そんな俺の抗議に構わず古泉は話を続ける。
「僕たちはまず北高から100km離れた地点までヘリコプターで移動し、そこから目的に向かってひたすら歩きます。
予定では一週間程度かけて中心地点である北高に到達できると予想しています」
「100kmって……どうして一気に北高に行かないんだ? いくらなんでもそんな距離を歩く自信はないぞ」
古泉はすっと森さんの方に手をさしのべると、ぱっと会議室の明かりが落ち、正面のモニターが映される。
そこには北高を中心としてとして大きな赤い円が描かれている地図があった。
円の中には何重にも円が重ねられ、円とその中の円の間に、%を表す数値が書き込まれている。
参考資料 ※これはイメージをつかみやすくするための資料であり、実際の作中の舞台と一致しているわけではありません。
http://www.uploader.jp/dl/harussdat/harussdat_uljp00126.png.html
支援
ここからは古泉に変わって森さんが説明を引き継ぐ。
「この高校を中心に大規模な閉鎖空間が広がっています。大体半径100km前後の距離ですね。
この中には古泉のような能力がなくても侵入可能ですが、著しく体力・精神的に消耗することが確認されています。
そのため、機関のサポート無しでは長時間の作戦行動を取ることは不可能でしょう」
「その何重に描かれている円は何ですか?」
俺が地図に向かって指さすと、森さんは指し棒を持ちだし、円の部分を指しながら、
「閉鎖空間といっても地域によってその危険度が違っていて、警戒度別に円を引いています。
今まで機関のサポートの元、何度も特殊任務として閉鎖空間に侵入していますが、この%は生還率を示したものです。
基本的に円の中心に近づくごとに危険度が高いことがわかっています」
「ってことは、古泉みたいな連中はもう何人もやられてしまっているって事か?」
「その通りです。僕の同志もすでに3人失いました。しかし、彼らの尊い犠牲によりこれだけの情報が得られています」
悲しげな声で古泉が答える。古泉たちも相当な負担を強いられているって事か。ん、ちょっと待った。
「さっき森さんは中心に近づくほど危険といったが、一番外側の部分の生還率がその内側よりも低いのは何でだ?
ゲームチックに第一関門が用意されているってわけでもないだろ?」
「これはいろいろと原因がありましてね……」
古泉がリモコンらしきものを押すと、映像が切り替わる。そこに映し出されたのはどこかの戦争映画のワンシーンみたいに
戦車やら飛行機やらがたくさん並び移動している光景だった。
「今から8週間前に、一向に事態が進展しないことに業を煮やした国連安保理はついに武力行動の決議を出しました。
規模は世界大戦勃発といえるほどのものです。国連軍10万人近い兵士が出撃し、一路北高に向けて進撃を開始しました。
当初の予想では、最初は抵抗も緩く、中心部に近づくにすれて激しくなると考えていましたが、
完全に予想を覆されます。閉鎖空間に侵入したと同時に正体不明の攻撃が国連軍に襲いかかりました。
突然、兵器という兵器が崩壊し兵士達はバタバタと倒れていく。いかに最新兵器で武装しても戦っている相手が
何なのかわからない状態では反撃のしようもありません。結局、損害だけが積み重なり、敗走することになりました。
その時の結果がこの生還率に反映されてしまっているんです。このときの戦いで機関の超能力者一人失いました」
苦渋の表情を浮かべる古泉。相手は神人みたいな常識はずれな奴らだ。現実に存在している軍隊じゃ歯が立たないだろうよ。
誰か止めればよかったんだと憤る自分がいるお一方で、こんな無謀な強硬策をとるしかないほどまでに
もう他に打つ手が無くなっているんだろうと理解してしまう自分もいる。
と、無謀な強硬策でちょっとしたことをひらめき、冗談めいた口調で、
「そんなにせっぱ詰まっているんじゃ、その内ミサイル――いかも核ミサイルとかが撃ち込まれたりするんじゃないか?」
「それはとっくに実施済みです」
支援
……おい古泉さん。俺は冗談のつもりで言ったんだが、まじめに返すなよ。さすがにそのジョークは笑えないぞ。
だが、古泉は首を振って、
「残念ながらジョークではないんですよ。某国が独断で核ミサイルを発射しまして」
そんなバカなことをやった国があるのか。あきれてものも言えん。しかし、その割には北高周辺は無事のようだがどういう事だ?
「それがですね。ミサイルは正確に北高に落ちたように見えたんですが、次の瞬間、まるでビデオの巻き戻しをしているかのように
北高に飛んできたのと全く同じ軌道で、某国のミサイル発射基地に直撃したんですよ。まるで途中でUターンしたみたいに」
「なんだそりゃ。あの閉鎖空間の主はドクター中松だったのか?」
俺の言葉に古泉は苦笑するばかりだ。
森さんはぱんと一つ手を叩くと、話を進めましょうと言い、
「わたしたちは最後の希望と言っても過言ではありません。そのため、少しでも危険のある地域には徒歩で入ります。
ヘリコプターでは撃墜されてしまえば、助かる見込みはほぼありませんので。同理由により車輌などもしようしない予定です」
死ぬ可能性を少しでも下げるために、みんなでハイキングか。全くここは戦場か?
森さんは国連軍基地とするされている位置を指し、
「そのため、まず航空機でここまで移動し、さらにそこからヘリコプターで閉鎖空間との境界線ぎりぎりまで移動し、
そこから徒歩で閉鎖空間内に侵入します。あとは一直線に目的地までに進むのみになります」
そこからでもかなりの距離になる。森さん達みたいなエキスパートならさておき、俺みたいな一般高校生が
歩いていけるのか? しかも、正体不明の敵の攻撃をかわしながらだ。
古泉はくくっと苦笑すると、
「あなたの体力は一般的な高校生以上のものですよ。あれだけ涼宮さんに引っ張り回されていたんです。
一年で動いた運動量は運動部ほどとは言えませんが、それなりの量になっているはずですよ。僕が保証します」
「だがよ、そんな毛の生えた程度じゃ明らかに足手まといになるだろ」
「確かにそれも事実です。だから、そのための訓練を受けて貰います。あなたの友人達と協力してね」
古泉が俺の視線を促すように、首を動かした。俺が振り返ってみると、そこには谷口と国木田の面影を持つ人物が居た。
古泉と同じように成長しただけで本人なんだろうが。
「よぉ、キョン」
「ひさしぶりだね、キョン」
二人の声と口調は俺が知っているものと全く変わっていなかった。どこまでも軽い谷口とどこか丁寧な印象を受ける国木田。
二人とも見慣れた北高の制服だったが、何でこの二人がここにいる?
支援
「ずっと前からあなたが目覚めたときのために準備していたんですよ。できるだけあなたに近い人間を集めて、
そして、あなたとともに涼宮さんの居るところへ向かう。今のところ、それが唯一閉鎖空間に障害なく侵入できるはずです。
あの閉鎖空間を作り出したのは涼宮さんであるかどうかわからないですが、そこに涼宮さんがいることは確かです。
ならば少しでも彼女に近い人間であれば、少なくとも涼宮さんは僕たちを受け入れてくれる。
拒絶する理由なんて無いはずですから。とくに事故の後遺症から立ち直ったあなたをね」
古泉の言葉に、俺はようやくこのばかげた現状を受け入れる気分になった。そして、同時に決意もできた。
やれやれ、行くか。ハルヒのいるあのSOS団の部室へ。
◇◇◇◇
翌日から俺の訓練が始まった。主に谷口と国木田が指導してくれた。二人とも結構しごかれているみたいで
以前とは別人のように強靱な肉体ぶりを見せつけてきやがる。
「ほら情けねえぞ、キョン! このくらいの壁、とっととのぼっちまえよ!」
「無茶を言うな! まだ病み上がりなんだぞ、俺は!」
鬼教官、谷口のしごき毎日だ。一方の国木田はそんな俺たちを生暖かく見守るだけ。少しはこのアホをセーブしてくれよ。
訓練は一ヶ月間、この空母内に特設された場所で行われている。とは言っても、一ヶ月で劇的に体力がつくわけもなく、
ならこの訓練の意味は何だと古泉に確認したところ、体力をつけるのではなく、いかに体力を使わずに効率よく動けるかを
身体に憶えこませるためとのこと。おまけに、銃の扱いや手榴弾の使い方、軽傷ぐらいなら自分で直せる程度の医療知識まで
頭の中に押し込めてくるんだからたまらん。全く傷病兵や病人まで戦場につぎ込む羽目になった戦争末期のドイツじゃあるまいし
こんな突貫訓練で大丈夫なのか俺は? ちなみにそういった軍事知識まで詰め込まれるのは、そういった対応方法が
必要になった事例が多他にあるからだそうだ。気分は戦争だね、もう。
結局、そんな調子で一ヶ月間散々絞り上げられる羽目になった……
◇◇◇◇
支援
いよいよ作戦実行の前日。俺は今までの疲れを癒すための全日休暇を満喫していた。
まずオフクロ達に今後の予定について話したわけだが、危険地帯に行くといったとたんに妹含めて泣いて泣いて
こっちが涙ぐんでしまったぐらいだ。ただ、それでも行くなと引き留めなかったのは、現状を理解しているからだろう。
物わかりの家族で本当に助かる。
その日の夜、俺はせっかくだからと水平線の上に浮かぶ満月の鑑賞を満喫していた。
周辺に繁華街とかがあるおかげで、俺の自宅――元自宅からはいまいちぼやけ気味に見えていた月だったが、
辺り一面が真っ暗で障害物も何もない満月は、この世のものとは思えないほどに美しかった。
願わくば、もう一度これが見れればいいと本気で思うよ。
「よっ、キョン。なに黄昏れているんだ?」
せっかく人がしみじみとした気分を味わっているってのに、無粋な声をかけてきたのは谷口の野郎である。
「なんだよ、せっかくの満月がお前のアホ声で色あせちまったぞ」
「……ひでぇことを平然といいやがるなぁ。でも……確かにきれいだな。みとれちまう気持ちはわかるぜ」
そう言って谷口も空に浮かぶ満月を眺める。
と、俺はずっと機構としていたことを思い出し、
「なあ谷口、一つ聞いておきたいんだが」
「なんだよ?」
「……何で古泉からの要請を受け入れたんだ? こういっちゃなんだが、イマイチお前らしくないと思って仕方がないんだが」
俺の言葉に谷口ははぁ〜とため息を吐いて、
「キョンよー。おまえは俺をそんなにへたれと認識していたのか?」
「違うのか?」
「……おまえな」
あっさりと断言する俺に、谷口は口をとがらせる。まあ、そんなことよりもどうしてやる気になったんだ?
谷口は俺の方にぐっと手を突き出し、親指を立てる仕草をすると、
「世界平和のために決まっているだろ! そして、救世主となってみんなから尊敬のまなざしを向けられ、
女の子にもモテてウハウハっていう素晴らしき未来が俺を待っているのさ!」
「…………」
あきれて開いた口がふさがらない。やっぱり谷口は谷口か。そっちの方が安心できるけどな。
が、谷口はすぐにそんないつものTANIGUCHI印のアホテンションを引っ込めると、
「冗談だよ。理由はこれさ」
72 :
釣氏(北海道):2007/04/18(水) 00:19:53.85 ID:bIJJGwnE0
支援
支援
そう言ってポケットから一枚の写真を指しだしてきた。それにはお下げでめがねのかわいらしい少女が写っている。
歳は俺と――谷口よりも少し年下ぐらいか? 清楚な感じが好印象だが、俺に紹介でもしてくれるのか?
「お前のは涼宮がいるだろ?」
何でそこでハルヒの名前が出てくるんだ。言うなら俺の癒しのエンジェル、朝比奈さんだろうが。
そんな俺の抗議に谷口はハイハイと流して、
「聞いて驚け。この写真の女の子は俺の彼女さ!」
「なにィっ!?」
その大胆発言には俺もびっくり仰天で満月までジャンプしそうになる。以前に付き合っていた奴とはあっさり破局したってのに
すぐにこんな可憐な女性を手に入れていたとは。くそー、俺がのんきに寝ている間に先を越されちまった。
「あの化けモンが暴れ回って街に住めなくなっただろ? その後、避難キャンプに移ったんだが、そこで知り合ったのさ。
きっかけは炊き出しの手伝いだったんだが、俺の献身的な働きに彼女が一目惚れしてしまってな」
絶対に、おまえが彼女の献身的な働きに一目惚れしたんだろ。
「そのまま意気投合って状態だ。もう意思の疎通もバッチリだぜ! 絶対に手放したくねえ。だから――」
谷口はすっとその写真に目を落とすと、
「……守ってやりたいんだよ。彼女をさ。そのためにはあの灰色の空間をなんとかしなけりゃならん。
だから、あのいけすかねえ美形野郎の申し出を受けたのさ。お前相手だから言っちまうが、この混乱状態が収まったら
結婚しようと約束しているんだ。平和な新婚生活を送るためにも何としてでも世界を正常にしなけりゃならねぇ」
「そうか……」
何だかんだですっかり男らしくなっている谷口だ。全く……守るべき人間がいるってのは、
あのアホをここまで変えてしまうのかね?
「で、キョンはどうして行く気になったんだ?」
今度は谷口は同様の質問を俺にぶつけてきた。俺はしばらく答えに困りつつも、
「世界崩壊の危機で、しかも全人類が俺に期待しているんじゃやらないわけにいかないだろ?」
「あのな、キョン。これから生死を共にする仲なんだぞ。こんなときぐらい素直に本音を言っても良いだろ?」
俺は痛いところをつかれて、ぐっと声を上げてしまう。やれやれ、今の谷口には建前は通じないみたいだな。
「……二つある。まず一つはSOS団の日常を取り戻したい。ハルヒもそうだが、長門も朝比奈さんも取り戻して、
またバカみたいに楽しい日々を送りたいのさ。外側にいた連中にはわからんだろうが、俺はすごく幸せ者だったんだよ。
無くして――本当に無くして今それを実感している」
そして、もう一つ。これが最大の理由……
「ハルヒの無実を証明してやりたい。どんなにぶっとんだ発想と行動力を持っていても、あいつはこんな世界滅亡なんて
心から願うはずがないんだ。きっと何かおかしなことが起きている。俺はそれを見つけ出したい」
「……そうか。なら大丈夫そうだな。中途半端な理由じゃなさそうだし……あ」
と、ここで谷口が何かを思い出したように手を叩き、
「わりい! お前に用事があったのをすっかり忘れていたぜ!」
おいおい、本当に今更だな。
谷口はすまんすまんと手をひらひらさせつつ、
「お前に用があるっていう奴が来ているぞ。しかもとびっきり魅力的な女性だ」
そう谷口はうひひと嫌らしい笑い声を上げて去っていった。女性? 今更俺に会おうとするなんてどこのどいつだ?
◇◇◇◇
支援
「やあ、キョン久しぶり」
「……なんだ佐々木か」
俺の前に現れたのは、古泉と同じように+2年された佐々木の姿だ。こちらもすっかり女っぽさに磨きがかかっているな。
「なんだとはずいぶんな言い方だね。これでも結構心配したんだよ」
いやすまん。全く予想していなかったんでな。少々面食らってしまったんだ。
「まったく……前から思っていたがキミは結構薄情なところがあると思うんだ。
高校に進学してからというもの、全く音沙汰が無くなり、ようやく連絡が来たかと思えば、
年賀状という文面のみで受け取り側にその意味合いを依存するような意思の伝達方法を採用しているんだから。
そして、今度は事故の後遺症から目覚めて一ヶ月だというのに全く連絡をよこさない。正直、君の出発が明日と聞いて
突然地動説を主張された宗教学者達みたいに驚いてしまったよ。会いたいならヘリを手配してくれると言うんで、
そのご厚意に甘えさせて貰ってここまで来た次第だ」
「本当にすまん。そっちの方まで頭が回らなかったんだ……ん? その話は誰から聞いたんだ?」
「キミの家の方に電話した際に教えてくれたよ。向こうとしてはいろいろと……いや、止めておこうか。
すでにキョンはご家族の方と話を終えているようだからね。今更蒸し返すのは、国際的歴史問題をいつまでも引きずっていることと
同じ愚行だろうから」
そう佐々木は空母の壁にすっと背中を預ける。しかし、月明かりに照らされるその姿は見れば見るほど大人っぽくなっているな。
古泉が以前非常に魅力的だと表現していたが、2年眠った後でようやく実感できる俺の美的センサーにも問題があるぞ。
そのまま二人の間に沈黙が流れる。
どのくらい経っただろうか。やがて佐々木が口を開く。
「キョン、行くなとは言わない。だが、聞かせて欲しい」
――佐々木は俺の方に目を合わせずに――
「……本気でキミは、本心から望んであそこに行きたいのか?」
佐々木の口調はいつもと変わらないはずだった。だが、それはまるで俺の内部に突き刺すように問いつめている言葉に聞こえた。
俺はしばらくどう答えようか迷っていたが、ま、正直言うしかないだろ。こんなシチュエーションじゃな。
「ああ、行きたいと思っている。誰からも強制されているわけではないぞ。120%俺の確固たる意志だ」
正真正銘の本音。2年あまりの眠りから目覚めた時は正直余りぴんと来なかった。
しかし、この一ヶ月間で集めた情報やオフクロ達から聞かされた話。谷口と国木田が遭遇した体験だ。
それらを聞く内に、俺の意志が固められていった。無論、世界を救う救世主という役割なんかよりも、
あのSOS団としての日々を取り戻したいと言うことと、ハルヒの無実を証明したいという気持ちを、だ。
気がつけば佐々木は俺の方をじっと見ていた。まるで俺の全身を品定めするかのように見ていたが、
やがて軽くため息を吐くと、
「そうかい。わかった。キミの意思ははっきりと確認させて貰ったよ。ありがとう。
では、おじゃまものはそろそろ引き上げようかね」
「何だよ。それだけを確認したかったなら電話でも十分だったんじゃないか?」
俺の指摘に佐々木はやれやれと首を振って、
「あのね、キョン。人間ってのは声だけで判断できるような安っぽい作りはしていないんだよ。
宗教にさして興味はないが、本当に神が人間を創造したって言うなら、神様というのは実に陰険で神経質だったと思うね。
キョンの声だけ聞いても判断できないから――声帯を振るわした生声を直接鼓膜に当てて、全身の身振りを確認した上で
その意思を確認したかったのさ。わがままとか欲張りといって貰っても結構。せっかくのご厚意だ。とことん甘えさせて貰ったさ」
それで佐々木が満足だって言うなら、別に俺はこれ以上どうこう言うつもりはねえよ。
しかし、せっかく来たって言うのに滞在時間数十分では遠出してきた意味が無いじゃないか。
「そうだ。ここから見える月はすごくきれいなんだ。せっかくだから堪能して行けよ。こんなチャンスは滅多にないんだからな」
「キョン。キミって奴は本当に……」
佐々木の声に少しいらだちが入ったことに気がつく。
「良いか、キョン。人間ってのはやっかいな精神構造をしているもので、たまに間違いを犯すんだ。
それが正解だと思ってやってみたら間違いだったというのはまだいい。しかし、問題なのは間違いとわかっているのに、
それを犯さなければ気が済まないという感情が発生することがあるんだ」
言っていることがよくわからないんだが……
佐々木は困惑する俺に構わず続ける。
「……そうだな。確かにキミの言うとおりこのまま帰るだけじゃ、後悔するだけかもしれない。
ならば、これはキョンからのご厚意として受け取らせてもらうよ。最初に謝っておく。ちょっと間違いを犯すが許して欲しい」
――佐々木は一呼吸置いてから――
「僕はね、キョン。ふとこんな事を考えてしまうんだ。キミと一緒にエアーズロックの一番高いところで、
沈んでいく夕日の如く終わる世界をただ眺めているってのも悪くないんじゃないかってね」
おいそんな人灰を巻かれてしまうような場所で、俺は若い内に人生の終わりを迎えたいとは思わないぞ。
縁起でもないことは言わないでくれ。
俺の反応に、まるでそれを楽しんでいたかのように佐々木はくくっと笑うと、
「そうだろうね。済まない。少し冗談が過ぎたようだ。許してくれたまえ」
ちゃんと名前欄にタイトルついてるのがウラヤマシス
そう言うと佐々木はくるりと俺に背を向けて、
「さて、そろそろ本当に帰らせてもらうよ。これでも大学生の身でね。高校時代に頭の中に押し込まれた鬱屈した気分を
解放するので大変なんだ。あとは周りの人たちに対する対応もしないとね。それに――何よりもこれ以上間違えるつもりもない」
そう言ってさっさと俺の前から立ち去ろうとする。
正直、ここで引き留めるのも何だか気が引けたが、どうしても言っておきたいことがあった。
「佐々木」
俺の問いかけに、振り向きはしないものの足を止める佐々木。俺は続ける。
「せっかくだ。世界が正常になったらSOS団に入ってみないか? おまえとはちょうど話が合う奴もいるし、
団長様も――こればっかりは話してみないとわからないが、多分OKしてくれるんじゃないかと思う。
いい加減SOS団にも新しい風も必要な頃合いだ」
佐々木は俺の言葉をただ黙って聞いていただけだったが、やがて振り返ることなく答える。
「……そうだね。せっかくのお誘いだ。でもいきなりっていうのも難しいから体験入団という形にとどめて欲しいな」
「それでもいいさ。あとは佐々木が判断すればいい」
これにて俺の話は終了。あとは佐々木の見送りでお別れだ……ったが、佐々木は足を止めたまま動かない。
そして、大げさにため息を一つついてから、腕を上げて指を一つということを表すかのよう人差し指を上げ、
「帰る気になっていたのに、それを呼び止めたことへの報いだ。もう一つだけ。間違えさせてもらうよ。
キョン、キミに言いたかったことは、それはキミがグースカ眠りこけている間に言わせてもらったよ。
その様子じゃ、きっと憶えていないんだろうけど、この場でもう一度言おうという気持ちにはどうしてもなれないんだ。
おっと卑怯者とか言わないでくれ。別に教えたくない訳じゃない。ただ、この場ではどうしても言う気になれないってことさ。
じゃあ、いつ言うのか、という質問をしたくなるだろ? それはキミが帰ってきてからと答えよう。だから――」
そこで佐々木はすっと振り返り、軽い感じで俺の方を指差す。
その時見せた佐々木の表情、全身を見たとたん、俺はかつて無いほどに佐々木の魅力を見せつけられたと思った。
いつか見せてもらった朝比奈さん(大)の表情にも負けないほどの魅力。
「僕のかけがえのない親友に対する要望だ。必ず帰ってきてくれ」
◇◇◇◇
佐々木を見送った翌日。ついに俺の出撃の日がやってきた。目標は――北高。
俺は甲板から飛び上がる白いヘリコプター――シーホークって名前らしい――の中で緊張しきっていた。
これから行く場所は見慣れた街のはずだ。だが、あの記憶に残る灰色の空間の中に、それも命を狙われることは確実とされる世界に
足を踏み入れようとしているんだから、緊張ぐらいは許してくれ。おお、懐かしきマイタウンよ。
空母から飛び立って数十分。この時には緊張感なんてすっかり無くなっていた。なぜなら、
「ヘリコプターって結構揺れるんだな……うぷっ」
「エチケット袋なら完備していますよ。遠慮なさらずにどうぞ」
他の面々はまるで平気そうだ。ちくしょう、こんなに揺れるなら酔い止めを飲んでくれば良かった。
さて、ここらでメンバーを確認しておこうか。
まず部隊長に森さん。あの何でもこなしてしまいそうなプロフェッショナルな女性である。
次に副隊長に新川さん。こっちも森さんに負けず劣らずプロの空気をビンビン醸し出している。
あとは、多丸兄弟・古泉・谷口・国木田、そして俺の総勢7名の部隊だ。人数の面で少々頼りなさを感じてしまうが、
以前の10万人大侵攻で何もできずに逃げ出す羽目になったことを考えると、多ければいいってもんじゃないと思っておく。
そして、全員迷彩服を着込み、手には自動小銃やら機関銃が握られている。
俺たちは閉鎖空間近くに作られている国連軍基地へいったん降りて、そこから別のヘリで閉鎖空間の目の前まで移動する。
あとは俺たちが100kmに及ぶ道のりを行進しながら北高に向かうわけだ。やれやれ。
それから数十分後、古泉がヘリの外を指差し、
「見えてきましたよ。あれが閉鎖空間です」
はっきりいってゲロゲロな俺はそんなものを見る余裕もなかったんだが、これから向かう場所ぐらい見ておくべきだと
気合いを入れて外を見回す――
「……こりゃぁ――すごい――」
その瞬間、俺の酔いはどこかにすっ飛んでいってしまった。透き通るような青空に、そして、その下に存在する海と陸。
ちょうどその中間に位置するかのように黒いドーム上の空間が存在している。
視界にはいるだけで強烈な拒絶感を感じるところを見ると、あの中にいる奴はあの領域に誰一人として入れたくないようだ。
よっぽど人間不審な奴がいるみたいだな。
俺はしばらくその光景を睨んでいたが、やがてヘリが緩やかに降下を始める。
「もうすぐ、国連軍基地に到着します。着陸に備えてください」
森さんの声とともに、俺は閉鎖空間の観察はいったん中止して着陸態勢を整え始めた。
◇◇◇◇
国連軍基地に到着後、次のヘリに乗り換えるまでしばしの休息を得ることができた。
到着後、俺が真っ先に言ったのは酔い止めの薬の確保である。またヘリに乗って移動する以上、
閉鎖空間に酔っぱらって侵入するのでは格好が付かない。
何とか酔い止め薬をゲットして、胃を落ち着かせることに成功。それでももうしばらく時間があったので、
国連軍基地内を散策することにした。地方の空港を接収して再利用しているらしく、空軍基地としても活用しているみたいで、
たまにやかましい音を立てて戦闘機やら偵察機やらが離発着している。事実上の前線って事で、
かなり基地内にいる人間はピリピリと緊張感をあからさまにしていた。古泉の話では、閉鎖空間の拡大に伴って
近日中に撤収し、数百キロ離れた場所へ移設する予定だそうだ。確かにここから閉鎖空間までは15kmぐらいしかない。
あと数ヶ月で飲み込まれることになるだろう。もちろん、基地周辺にある民家も全てだ。
「ん?」
国連軍指揮所の建物の壁にやる気なさそうに寄りかかっている人物が目にとまった。
どこかで見たことがあると目をこらして確認した結果、はっきり言ってそのまま無視しておこうかとても迷うような
人物であることが判明した。とはいっても、あの野郎がいる以上、何らかの目的があることは明白であり、
そいつを問いただしておかなければ、後々面倒なことになるかもしれないので、
「おい、こんなところでなにやってんだ」
そこにいたのはあのいけ好かない否定後連発の未来人――自称:藤原だった。退屈そうに空を黒々と浸食している
閉鎖空間を眺めている。
その未来人野郎はちらりと俺の方に視線を向けると、
「ふん、やっと来たみたいだな。いつまで待たせれば気が済むんだ?」
……敵意むき出しの発言に、やっぱ話しかけなけりゃよかったと後悔する。
あまり長い間話すと別の意味で俺の胃がムカムカしてきそうだったので、とっとと本題をぶつけることにする。
「で、こんなところでなにをやっているんだ? まさかとは思うが、俺たちに協力しようってんじゃないだろうな?」
「自分たちにそれだけの価値があると思っている時点で、傲慢に値すると評価してやるよ」
ますますむかつく野郎だ。ここまで挑発的な物言いばかり沸いてくるなんて、さぞかしゆがんだ環境で育ったんだろうよ。
藤原はまた閉鎖空間の方を見つめると、
「僕はただ見に来ただけだ。この事態の行く末を見る。それが今の僕の仕事だ。介入するつもりはない」
ああ、そうかい。それなら好きにすればいいさ。じゃあな。
83 :
釣氏(北海道):2007/04/18(水) 00:26:05.16 ID:bIJJGwnE0
支援
俺はとっとと未来人野郎の前から立ち去ろうとする。が、一つだけ確認すべき事を思い出し、
「朝比奈さん――ああ、成長したでっかい方の朝比奈さんだ。あの人は今どうしているんだ?
やっぱりお前と同じようにただ事態を見守っているだけなのか?」
俺の問いかけに、藤原はしばらくきょとんとしていたが、やがて苦笑するような笑みを浮かべ、
「あんたの思考能力の薄さには敬意を表したいよ。少しは考えてみればどうだ? あんたと一緒にいた小さい方の朝比奈みくるが
消失しているんだぞ? だったら、あんたのいうでっかいほうの存在がどうなっているのかすぐに答えが出るだろ?」
俺は――俺はしばらくその意味がわからなかった。だが、何度か未来人野郎の言葉を脳内リピートしてようやく気がつく。
この時代の朝比奈さん(小)は消えたままだ。そうなれば当然朝比奈さん(大)の存在も消える。
つまり、今起きている事態は朝比奈さん(大)にとって規定事項ではない、明らかな想定外の状況であるということ。
なんてこった。事態は俺が考えている以上にひどいのかもしれない。少なくともこのままでは確実に世界が崩壊し、
未来にも影響を与えている。どうにかしなくては……
「おおーいキョンー! もうすぐ出発だよー! 早くこっちに集合してー!」
唐突に耳に入る声。見れば国木田が手を振って俺を呼んでいる。いつの間にやら出発時間を過ぎてしまっているらしい。
俺は焦りに似た気持ちを引きずりながら、出発場所へと走った。
◇◇◇◇
俺たちを乗せたヘリが飛び立つ。今度はさっきのヘリの黒いバージョンだ。そのまんま、ブラックホークというらしい。
どのみち、あと10分以内で降りるんだから憶える必要もないだろうが。
ヘリは山岳地帯の森の上をなめるように跳び続ける。辺りは快晴。雲一つ無い。こんな日に戦争か。
やれやれ、やりきれない気持ちでいっぱいだな。
酔い止めの薬の効果は偉大なようで、国連軍基地に来るまでに味わされた車酔い――じゃないヘリコプター酔いも起きずに
それなりに快適に外の様子を眺めることができた。相変わらずの威圧感の強い閉鎖空間の黒い領域が目の前に迫るたびに
その迫力で身震いさせられる。もうすぐあそこの中に突入するんだな。
気分を変えようと、下に広がる下界の様子を見回す。森の間に畑が広がっているのが目に入ったが、
同時に農作業に従事する人たちや、作業用の軽トラックが走っていくのも見えた。なにやってんだ?
もう閉鎖空間は目の前に来ているって言うのに、早く逃げろよ。
俺は国木田を捕まえて、
「おい、何で逃げていない人がいるんだ? 時機にこの辺りも閉鎖空間に飲み込まれるんだろ?」
「確かにそうだけど、それでも避難を拒否する人たちって結構いるみたいなんだ。何でも自分の生まれ育った土地を
離れたくないんだって。どうせ死ぬなら、そこで一生を終えたいっていうインタビューをテレビで見たよ」
郷土愛って奴だろうか。確かに生まれ故郷を離れたくない気持ちはわかるが……死んでしまったらどうにもならねえだろうが。
俺はやりきれない気持ちを胸に、ただその過ぎ去ってゆく光景を眺めることしかできなかった。
◇◇◇◇
国連軍の最前線基地に降り立った俺たちの頭上を、ヘリがバタバタと飛び去っていく。
閉鎖空間から一キロ。まさに敵地と接した最前線だ。先ほどの国連軍基地とは桁違いの緊迫感に包まれていることが
手に取るようにわかった。ただ、すでに撤収命令が下っているようで俺たちを送り出した後、この基地は即時閉鎖されるとのこと。
無理もない。目の前には襲いかかる津波のように閉鎖空間の黒い領域が広がっているんだからな。
ちょっと目を離したすきに俺たちに襲いかかってくるんじゃないかと不安になる。
しばらくすると、森さんが手続きを終えたようで指揮所から出てくる。
「準備できました。これから目的地に向けて移動を開始します」
「さあ、出発しますぞ。まだ閉鎖空間の外ですが警戒を怠らないようにお願いしますな」
新川さんも森さんに続いて歩き出す。それに続いて他のメンバーも歩き始めた。
ずんずんと俺たちが歩くたびに近づいてくる黒い空間。実際には俺たちの方が近づいているんだが、
立場がひっくり返されるほどの威圧感だ。本当に入って大丈夫なのか?
「大丈夫ですよ。今までも何度もやっていますから問題ありません。ここで閉鎖空間内に入ったことがないのは
あなただけです。他のみなさんは全て経験済みというわけです」
見れば谷口が得意げに親指を立てている。国木田もひょうひょうとした表情でうなずいていた。やれやれ。
じゃあ、経験者のみなさんを信じて勢いよくあの灰色空間に飛び込みますか。
数分後、ついに閉鎖空間から数メートルの位置に俺たちは立った。数歩先は未知の世界となる。
そういや、古泉の力を使わなくても、入れるらしいが……
「ええ、その通りです。ちょっと試してみますか?」
イタズラっぽく言ってくる古泉に俺は即座にNOのサインを返した。そんな火山の噴火口に素っ裸で飛び込むようなマネは
したくないね。これから100kmのウォークラリーが始まるならなおさら無駄な体力を使いたくない。
「冗談はここまでです。さあ……では行きましょうか。みなさん、僕の手に捕まってください」
古泉の指示通り、俺たちは一斉にその腕を手に取る。一人の人間に一斉にとりついている光景は端から見れば
すごく異様な光景なんだろうなと余計なことを考えている間に、
――特になにも感じずに俺たちは閉鎖空間の中に足を踏み入れた。古泉の方に見ると、もう話しても良いというサインを
返してきたので、俺は古泉から離れてみる。
特になにも感じない。心身ともに閉鎖空間侵入前と変わっていないようだ。ほっ、とりあえず第一歩は完了だな。
俺の視界にはあの薄暗く灰色の世界が続いていた。以前に見たあの閉鎖空間と全く同じものであることがすぐにわかった。
しかし、何度入ってもこの鬱屈した空気になれることはないだろう。
「さあ、ぐずぐずしていられません。前に進みましょう」
そう森さんの合図が飛び、俺たちは目的地に向かって歩き出し――
――キョン――
一瞬、本当に一瞬だがはっきりと聞こえた。ハルヒの声だ。間違いない。
俺は立ち止まって、また聞こえないか耳を澄ませる。しかし、それ以上ハルヒの声が聞こえてくることはなかった。
「どうかしましたか?」
様子がおかしいことに気がついたのか、古泉が俺のそばによってくる。その表情を見る限り、どうやらこいつの耳には
ハルヒの声は届いていないらしい。
「ハルヒの声がしたんだ。空耳じゃない。確かにあいつの声だ。やっぱりこの中にいるんだ……」
「……行きましょう。まだ先は長いんです。立ち止まっている余裕はありません」
そう古泉に背中を押されるように、俺は歩き出した。
ハルヒ。やっぱりこの中にいるんだな。そうなれば、長門と朝比奈さんもきっといるはずだ。
待っていろよ。すぐにこんな薄暗い世界から出してやるから。
〜〜その2へ〜〜
今日はここまでです。支援ありがとうございました。
続きは来週の週末に投下できればと。
心からGJと送りたい!!!!1
あんたすげぇよ…!
90 :
和菓子職人(京都府):2007/04/18(水) 00:30:57.10 ID:0yqy9tU50
ちょっとキョチョ!あたしの曹操舐めたでしょ!支援。
91 :
釣氏(北海道):2007/04/18(水) 00:37:45.01 ID:bIJJGwnE0
>>88 GJ!続きが気になるぜ。それにしても谷口にフラグがw
93 :
私立探偵(dion軍):2007/04/18(水) 00:47:04.47 ID:BTt/R+w20
では来週を待つとしようか・・・
>>88 久々の超長編にwktk
そしてサヨウナラ谷口……
95 :
酒蔵(長屋):2007/04/18(水) 00:48:12.77 ID:O0Prwix00
乙でした!
ところでトリつけられるようになったの?
96 :
女性音楽教諭(岡山県):2007/04/18(水) 00:48:22.91 ID:b7Lor4cX0
はやくはやく!
>>95 付けられる人とそうでない人がいる。ずっと前から。
98 :
酒蔵(長屋):2007/04/18(水) 00:55:28.43 ID:O0Prwix00
>>97 そうなのか。
最近はちょこちょこ除いてた程度だったから知らなかった。ありがとう。
三レスほど借りて投下します。
99 :
酒蔵(長屋):2007/04/18(水) 00:56:39.02 ID:O0Prwix00
(1/3)
困ったことになった。
でも俺はそれに気づかない。指摘しない。離そうと試みもしない。
ただとにかく、俺の左手とハルヒの右手がぴったりくっついて離れないということだけ
が事実としてはっきりしていた。
俺とハルヒは見たことのない桜並木にいる。まるで雪か雨のように花びらが舞いつづけ
ているのに、花は満開のままいっこうに減る気配がない。桜の木はずっと向こうまで並ん
でいる。並木の外は白くぼんやりとしていて、どうなっているのかはよく分からない。空
は不気味なほどに青い。雲ひとつない。
手が離れないということはハルヒも分かっているのだが、何も言わない。俺はハルヒが
それを知っていて何も言わないことを知っている。ハルヒも俺が気づいていることを知っ
ている。でもそれは口に出して言うほどの問題じゃない。そうでなければもっとパニック
になっているはずだ。俺もハルヒも。
気づかない。知らない。手を離そうと思わなければ、何も困ることなんてない。だから、
本当はなにも困ってなどはいないのだ。
「行くか?」
「うん」
俺とハルヒは歩き出した。
行くあてなんてないが、こんなところに突っ立っているのもおかしな話だし、とりあえ
ず前に進んでみるしかない。
風が吹いているわけでもないのに桜吹雪の勢いはよりいっそう強くなる。俺たちが前へ
進むごとに、前がどんどん見えなくなる。口を開けると花びらがひらひら入ってきて気持
ちが悪い。
ふと隣を見ると、ハルヒの頭には桜がこんもりと積もっていた。髪の毛の間に入ったり
して、なんだか取りづらそうだ。
「ねえキョン、あんたの頭、桜まみれだわ」
言われて頭に手をやってみると、なるほど俺の頭にも花びらが積もっている。気がつけ
ば肩にも。
100 :
酒蔵(長屋):2007/04/18(水) 00:58:10.10 ID:O0Prwix00
(2/3)
俺がハルヒの頭もそうであることを告げると、いたずらっぽく目をきらきらさせて、言った。
「このまま歩いていったら桜に埋もれちゃうかもね」
なんでそんなに笑顔なんだよ。
「だってそっちのほうが面白いじゃない」
そう言うだろうと思っていた。ハルヒの判断基準は「面白い」か「面白くない」かだ。
それ以外の選択肢は存在しない。ああ、だったら、今の状況はどうなんだろうな。こんな
わけのわからない場所を延々と歩いているだけのこの状況は、ハルヒにとっては「面白
い」んだろうか? それとも、「面白くない」んだろうか?
俺が茫洋とそんな事を考えていると、ハルヒの右手に、ぎゅっと力がこもるのがわかっ
た。
ハルヒの顔は前に向いている。
俺はここから出る方法を知っている。
こんな場所で押し黙って前に進むより、よっぽど面白い場所を俺は知っている。花なん
かに埋もれる心配をする必要がない世界を。
「ここから出たいか」
話しかけると、ハルヒは俺の顔を見上げた。心配そうな、不安げな、そんな顔をしてい
る。ハルヒのその表情の理由を、俺はそのときほんの少しでも考えてみただろうか。
「あんたは出られる方法を知ってるのね」
「ああ。……夢から覚める方法をな」
そうだ、これは夢だ。夢以外の何ものでもない。
「どうしてこれが夢だと思うのよ」
「夢じゃなかったらなんなんだよ、この状況は」
「現実」
現実。現実という言葉の、なんと重く鈍いことか。現実なんてクソくらえだ。つまらな
くて、最悪で、身動きが取れなくて、なあ、だから面白いんじゃないか。それに比べて今
の状況はなんだ。おまえは本当に今の状況を面白いと思っているのか?
「面白いとか、面白くないとかじゃないの。ねえ、あんたって意外となにも分かってない
のね。あたしなんかよりあんたのほうがよっぽどロマンチストだわ」
101 :
酒蔵(長屋):2007/04/18(水) 00:59:23.03 ID:O0Prwix00
(3/3)
「おい、そりゃどういう意味だ」
だから。というハルヒの声が聞こえた。
「これは、夢なんでしょ?」
ハルヒは手をつないだまま背伸びをし、首を前に突き出して俺にぐっと顔を近づけなが
らそう言った。
そして、何かに気づいたように動きを止めて、
「やっぱり月が見てるからやめとくわ」
80ワットくらいの笑顔を見せて、俺の右の頬にキスをした。
青い光が見えたような気がした。
目覚めはあっさりとしていた。目は完全に覚めているのだが、頭が妙に追いつかない。
夢。夢だったのか、あれは。どういう意味があったんだ。
カーテンを閉めた窓の外はまだ暗く、満月がまるまると輝いているのがわかる。
「月が見てる……って」
意味が分からない夢だ。というか、本当に夢だったんだろうか。また何かハルヒの無意
識の力が使われたとか未知の敵が現れたとかそういうことではないんだろうか。しかしあ
の夢(暫定的に夢と呼ぶことにしておく)が閉鎖空間だったとして、隣にいたハルヒが本
物であるとはどうしても思えなかった。ハルヒらしいような、ハルヒらしかぬような、不
思議な感じがした。
だからといってあれが夢だとすると、俺はマジでフロイト先生に爆笑を浴びせかけられ
なければならない。考えただけで思わず身悶えてしまうぜ。なんてこった、訳がわからな
さ過ぎる。俺にはあれが夢かどうかすらの判断さえつかないんだ。
とりあえず、明日長門と古泉にそれとなく何かなかったか聞いてみるとしよう。今の時
点でなんの連絡も入らないところを見ると何もなかったのかもしれないが。
さて夜はまだ長い。もう一眠りくらいはできそうな気もする。まあもし眠れなかったと
しても、あの丸い月が生暖かく見守っていてくれることだろう。たぶん。月が見ていると
言ったのはハルヒなのだから。本物だろうと偽者だろうと、涼宮ハルヒがそう言ったのだ
から、それはきっとそうなのだ。
102 :
酒蔵(長屋):2007/04/18(水) 01:00:48.10 ID:O0Prwix00
おわり。
電波な話にしたかったんだがあまり電波じゃなかった。
103 :
通訳(大阪府):2007/04/18(水) 01:02:38.72 ID:IxNtWLJo0
どうもこういうのは苦手だ。
>>102 なんとなく好きな雰囲気だなー。
たまたま今聴いてる音楽に合ってたからかもだが…GJ
105 :
通訳(大阪府):2007/04/18(水) 01:03:41.66 ID:IxNtWLJo0
ショートショートの雰囲気に近い?
不思議な感じ。
なんか国語の教科書に出てきそうな感じ
>88
参考資料、めっちゃ分かりやすいです。
キョンがその心境に至った経過が、やや駆け足だった印象がありますが。
その辺の描写をもう少し充実してもらえれば、
もっと登場人物に共感できて、作品世界にのめり込めそうだと感じます。
続きにwktk
参考資料からすると、道が無事なら、
大鳴門橋を渡った後、ひたすら神戸淡路鳴門自動車道で淡路島縦断、
明石海峡大橋を渡るルートが一番楽だなぁ。
てか、乗り物が使えないと、この2つの橋は絶対使うような。
途中のSAがどうなってるのかとか、いろいろ興味が尽きないです。
111 :
外資系会社勤務(コネチカット州):2007/04/18(水) 01:38:38.95 ID:IqspAHryO
★
保
健
114 :
釣氏(樺太):2007/04/18(水) 01:55:56.24 ID:IonBtBz2O
今日はレベルが高いものを見せてもらえた
来週末長いな……wktkしときます
保守
保守
朝比奈みくるのクーデターの人か?
118 :
ドラム(コネチカット州):2007/04/18(水) 03:28:25.84 ID:iGhhRJLlO
保守
「あなたという人は……僕のプリンを無断拝借ですか?」
古泉プリン保守
保守
ほしゅ
122 :
釣氏(樺太):2007/04/18(水) 07:01:18.12 ID:h7D8sYrvO
あ
め
124 :
ハンター(樺太):2007/04/18(水) 07:24:59.20 ID:e06xaNybO
だ
125 :
理学部(樺太):2007/04/18(水) 07:41:35.28 ID:NkuwY+aSO
す
と
な
が
と
130 :
ドラッグ売人(コネチカット州):2007/04/18(水) 08:31:55.09 ID:6Vt8zuLkO
に
負
け
133 :
ドラッグ売人(コネチカット州):2007/04/18(水) 09:04:55.06 ID:6Vt8zuLkO
た
134 :
魔法少女(catv?):2007/04/18(水) 09:11:23.30 ID:8h9JllNPQ
谷
135 :
タコ(岡山県):2007/04/18(水) 09:12:30.72 ID:NwYUItVt0
川
136 :
活貧団(福島県):2007/04/18(水) 09:13:28.01 ID:aIlEF/4Y0
谷
口
138 :
タコ(岡山県):2007/04/18(水) 09:24:47.05 ID:NwYUItVt0
死
ん
140 :
塗装工(樺太):2007/04/18(水) 09:29:48.08 ID:mXwTDaHhO
キョン「佐々木……」
ハルヒ「佐々木さん…ひ、久しぶり」
キョン「佐々木?」
佐々木「死ね」
ハルヒ「え?嘘……何?」
キョン「ハル…ヒ?」
ブシュ――
キョン「ハル…ヒ?」
佐々木「くっくっくっくっくっくっくっくっくっくっ…あはははははは」
メランコリーデイズ 鮮血の結末
保守
うわあああああああああああ!!
何 故 殺 し た
143 :
ドラッグ売人(コネチカット州):2007/04/18(水) 10:05:49.98 ID:6Vt8zuLkO
谷口「ケツを出せ!!!」
日本史つまんない
145 :
塗装工(樺太):2007/04/18(水) 10:53:20.60 ID:olpEYq9fO
ハルフィ
146 :
fushianasan(樺太):2007/04/18(水) 10:54:49.55 ID:FJ1TWsHtO
>>144 つまんないからやらない これほどつまらない事は他にあろうか
辛いもんは辛いがな
147 :
ドラッグ売人(コネチカット州):2007/04/18(水) 11:13:42.99 ID:6Vt8zuLkO
保守
ほっしゅ
150 :
留学生(樺太):2007/04/18(水) 13:00:19.51 ID:Kr3ARmIxO
>>144 安土桃山ぐらいになれば矢良内家と阿部高和でてくるからがんばれ
キョン「みっ、みくるすわぁーん…ハァハァみくるさんは俺の嫁」
っといつもの如く俺の秘密フォルダを閲覧していると…ガラガラ、、、
古泉「おや?、、今日はあなたお一人なのですか?」
…クッ!!ヤバいコレを見られる訳には…保守
歴史だと思うからいかんのだ。設定資料集だと思ったらいいんだよ
戦国時代とかはウホッ当たり前ってか両刀当たり前
12、3歳で嫁にだされたり当たり前
夢がひろがりんぐwwwwwww
>>152 矢良内家 の検索結果 約 79,700 件中 21 - 30 件目 (0.31 秒)
ほしゅ
アナル落下
160 :
ドラム(コネチカット州):2007/04/18(水) 15:38:02.33 ID:iGhhRJLlO
保守
161 :
おやじ(愛知県):2007/04/18(水) 15:49:37.51 ID:htSqpX7Y0
保守
九曜 「――あなたの――内臓は……とても――きれいね――」
キョン「あのな、九曜。料理してくれるのはありがたいんだが…
食材に話しかけるのはやめてくれないか? 何か生々しくて恐いから」
九曜 「新鮮な――イカの塩辛……おいしいのに――」
九曜は髪の毛が多過ぎて萎える
鶴谷さんは馴れた
ありえないことを書いてる人が多いなここ
保守
あり得る事は谷川が書くからな
保守
保守
170 :
外資系会社勤務(コネチカット州):2007/04/18(水) 17:44:49.38 ID:IqspAHryO
保守
イ呆
保守
イ □ 、⊥,
|木 寸
保守
175 :
造船業(コネチカット州):2007/04/18(水) 18:39:32.06 ID:6Vt8zuLkO
保守
保守
保守
保守
クルーン
180 :
手話通訳士(アラバマ州):2007/04/18(水) 20:00:57.58 ID:7GGsLgDG0
保守
181 :
書記(神奈川県):2007/04/18(水) 20:04:34.43 ID:Txxo8Ka+0
ロ 宀
休 寸
はあ
保守
職人数名と住人達が長門付き合うスレにいると予想
あっちも面白いからな
素のハルヒの時も人減った
じゃあ今宵は保守だけで
保守
保守
189 :
手話通訳士(アラバマ州):2007/04/18(水) 20:41:51.15 ID:7GGsLgDG0
保守
過疎
保守
191 :
張出横綱(樺太):2007/04/18(水) 20:58:28.32 ID:s9UnKY0NO
記念パピコ
過疎だな
保守
197 :
手話通訳士(アラバマ州):2007/04/18(水) 21:30:11.42 ID:7GGsLgDG0
保守
198 :
魔法少女(神奈川県):2007/04/18(水) 21:32:03.97 ID:doKs0hqi0
来週末が楽しみ。
保守
保守
保守ネタ行くよ、2レスほど
wkwk
俺の目の前をリクルートスーツに身を包んだ女子大生らしき集団が通り過ぎた。
あぁもうそんな時期か……、まぁなんというか……この時期ならではの眼福だね、うん。
「お待たせキョン、レジが込んでて…、ちょっとキョン、何デレデレ見てんのよ! もう!」
いやその……別になにも……ほら荷物持ってやるからよこせ、ほら。
お茶でもしてから帰ろうぜ、なんか新しいサテンが出来たんだってな。
俺達夫婦には大事な休日だ、俺の仕事中に家を守ってくれているハルヒのためにも家族サービスに努めないとな。
女子大生と思しき集団も俺達と同じく駅前を目指しているのか俺達は彼女達のちょっと後を歩く形になった。内容はわからないものの彼女達の姦しい話し声がここまで伝わってくる。
「もうホントにキョンはリクスー好きなんだから……、デレデレしちゃて一緒にいて恥ずかしいわよ」
そういうなよハルヒ、男のロマンって奴だ、もちろんコレは俺の心の声だ。
俺だってそんなにデレデレしてるつもりはないぞ。
「リクスーなんかのどこがいいのかしら? 男の考えることは理解できないわね」
おいハルヒ、リクスーリクスーって連呼するな、聞いてるこっちが恥ずかしいぜ。
それにだな他の男どもは知らないが俺がアレを好きなのにはちゃんと訳があるぞ。
「……どんな訳よ、言ってみなさい、下らない内容だったら罰ゲームよ!」
いつだったかのお前のリクルースーツ姿が反則的なまでに似合ってたからだよ。
こんな恥ずかしいこと言わせんなよ、でもホントに似合ってたんだぞ。朝比奈さんのメイド姿みたいになっ!。
「バカっ……」
………。
204 :
通訳(樺太):2007/04/18(水) 22:12:29.11 ID:viE+ufdqO
待ってましたwww
>>203 「……思い出したわ! これから面接受けるって話してたのにキョンたら無理やりホテルにあたしを……」
いやあれは……その……、お前のリクスーが可愛かったからつい……。
「あのとき『就活なんかやめて俺に永久就職だ』なんていったけどキョンのお給料安くて結局あたしも就職して……」
あれその場の勢いでその……。
「……罰ゲームが決まったわね…………今晩ハッスルして貰うわよ……
今日はその大丈夫な日だし…それに……リクスー……着てあげるから……」
やれやれ、今晩も家族サービスに努めるとするか。
−おわり
206 :
通訳(樺太):2007/04/18(水) 22:21:22.27 ID:viE+ufdqO
GJ!
甘くて良かったっ!
>>203の派生バージョン
俺の目の前を北高のセーラー服に身を包んだ新入生らしき集団が通り過ぎた。
あぁもうそんな時期か……、まぁなんというか……この時期ならではの眼福だね、うん。
「お待たせキョン、レジが込んでて…、ちょっとキョン、何デレデレ見てんのよ! もう!」
いやその……別になにも……ほら荷物持ってやるからよこせ、ほら。
お茶でもしてから帰ろうぜ、なんか新しいサテンが出来たんだってな。
俺達夫婦には大事な休日だ、俺の仕事中に家を守ってくれているハルヒのためにも家族サービスに努めないとな。
新入生と思しき集団も俺達と同じく駅前を目指しているのか俺達は彼女達のちょっと後を歩く形になった。内容はわからないものの彼女達の姦しい話し声がここまで伝わってくる。
「もうホントにキョンはセーラー服好きなんだから……、デレデレしちゃて一緒にいて恥ずかしいわよ」
そういうなよハルヒ、男のロマンって奴だ、もちろんコレは俺の心の声だ。
俺だってそんなにデレデレしてるつもりはないぞ。
「セーラー服なんかのどこがいいのかしら? 男の考えることは理解できないわね」
おいハルヒ、セーラー服セーラー服って連呼するな、聞いてるこっちが恥ずかしいぜ。
それにだな他の男どもは知らないが俺がアレを好きなのにはちゃんと訳があるぞ。
「……どんな訳よ、言ってみなさい、下らない内容だったら罰ゲームよ!」
*以下同文
リクルートスーツっていいよね
分かってるじゃないかキョン
しかし、どっかで見たことがあるような……
*さらに派生
俺の目の前を北高の体操着に身を包んだ女子高生の集団が通り過ぎた。マラソンの授業らしい。
あぁもうそんな時期か……、まぁなんというか……この時期ならではの眼福だね、うん。
「お待たせキョン、レジが込んでて…、ちょっとキョン、何デレデレ見てんのよ! もう!」
いやその……別になにも……ほら荷物持ってやるからよこせ、ほら。
お茶でもしてから帰ろうぜ、なんか新しいサテンが出来たんだってな。
俺達夫婦には大事な休日だ、俺の仕事中に家を守ってくれているハルヒのためにも家族サービスに努めないとな。
北高生のマラソン集団も俺達と同じく駅前を目指しているのか俺達は彼女達のちょっと後を歩く形になった。内容はわからないものの彼女達の姦しい話し声がここまで伝わってくる。
「もうホントにキョンはブルマ好きなんだから……、デレデレしちゃて一緒にいて恥ずかしいわよ」
そういうなよハルヒ、男のロマンって奴だ、もちろんコレは俺の心の声だ。
俺だってそんなにデレデレしてるつもりはないぞ。
「ブルマなんかのどこがいいのかしら? 男の考えることは理解できないわね」
おいハルヒ、ブルマブルマって連呼するな、聞いてるこっちが恥ずかしいぜ。
それにだな他の男どもは知らないが俺がアレを好きなのにはちゃんと訳があるぞ。
「……どんな訳よ、言ってみなさい、下らない内容だったら罰ゲームよ!」
*以下同文 (ナース服とかメイド服とか色々パターンがあるね)
長門「カレーこそが我が喜び。寝かしたものこそ素晴らしい」
>>212 よくよく考えたらシエル…ああ知恵先生でもいいけど、長門と気が合うんじゃないの?
>>213 どうだろう、わかんないけどねw
小ネタ
「こんなとこに呼び出して何の用だ?おい、聞いてんのかハルヒ」
「あんたのせいで不治の病になったのよ」
何の話だ?俺は何もしとらんぞ。
「なんだよそりゃ、だいたい何の病気だ」
「精神病……あんたのこと好きになっちゃって一生治りそうにないの!責任とりなさいよね!」
あーこれは夢だな、ありえない。ハルヒはこんなこと言わない……だろ?
「何黙ってんのよ!?あんたはあたしのこと、どー思ってんのか言いなさいよ!」
耳まで真っ赤にしたハルヒが詰め寄ってくる。
これはこれで可愛いなと思った、どうやらそれがいけなかったらしい。
「俺もお前が好きだ」
今、俺は何を言ったんだ?ハルヒを好き……しまった!!
「も、勿論そうよね。まぁわかってたけど。じゃぁあたし達、結婚を前提に付き合うってことでいいわね。籍はいつ入れる?あたしは高校卒業したら直ぐにでも入れたいけど。あ、結婚式はウェディングで……」
その後「親への挨拶はいつにする?」とか「子供はやっぱり一姫二太郎よね?」とか「マイホームはいつ買ってくれるの?」とか……暴走するハルヒが落ち着いたのは何時間も後になってからだった。
俺の深層心理は何考えてんだろうね。
まぁ、ハルヒの夫なら人生退屈はしないだろう。
―――おわり
デレハルは最高っすw
217 :
造船業(コネチカット州):2007/04/18(水) 23:05:16.89 ID:6Vt8zuLkO
age
保守
ハルヒの能力は、人心をも操れる。
そう仮定すると、全てのハル×キョンものが、
実はハルヒの都合の良いように人心(主にキョン)がいじくられた結果なのかと思えてしまって、
どうにもどす黒い感情が湧き上がるのを止められなくなる。
SS書いてて、ふと思ったことです。
220 :
手話通訳士(アラバマ州):2007/04/18(水) 23:34:25.59 ID:7GGsLgDG0
221 :
通訳(大阪府):2007/04/18(水) 23:45:40.35 ID:IxNtWLJo0
>>219 古泉が否定してる。
「涼宮さんは他人の心に土足で踏み入るようなことはしない」
●<分かってしまうのだからしょうがないとしか。
>>219 いやいや、憤慨で人の心に土足で踏み入る様な真似は決してしない言ってるから大丈夫だろ
エンドレスエイトでそれに近い事やってたじゃん。
鶴屋家VS機関の全面戦争が見たい。
鶴屋さんと古泉のデスノートばりの頭脳戦とか
鶴屋邸でスニーキングミッションやってる新川さんとか
・・・発想がガキ臭えな。
>221
>222
あくまで「できない」のではなくて、「しない」、ですね。
魔が差した……とかね。
「常識的」な部分が働かなくなる瞬間があったとしたら、果たして……?
「常識」は「本能」に勝てるのか?
いつか書いてみたい題材ではあります。
やっぱり「しない」なのかな。佐々木に対してしてしまい、佐々木がアスカばりに精神汚染されるような展開になったら色んな意味で神だよな。
実際のところハルヒの能力って判りやすいようで判りにくい。
まぁ、本人が無自覚にやる事だからなぁ。
仮に全てを書き換えてしまったとしたら、誰もそれに気づく事は無いわけで。
ここで空気を読まずに小ネタを投下
「ハルヒ、頭にゴミついてるぞ」
そういって俺は団長様の後頭部左側に鎮座している糸クズに指を伸ばす。
「何よキョ…あひゃぁっ、何すんのよ、エロキョン!」
ハルヒ、間違って耳に触っちまったくらいでエロキョンはないだろ。
お前は人の善意を素直に受けるってことを知らんようだな。
それと頭を動かすな。髪がはねるだろ。
仕方ないので、少し乱れた団長様の髪をさっさっと整えてやる。
どうした?耳が赤いぞ?風邪か?
「よし、元通りだ」
「へっ、ああ、ありがと」
ハルヒはうつむいたまま動かない。
本当に風邪か?春の風邪は性質が悪いからな。
と思ったら凄い速さで振り返った。100万Wの笑顔で。
「あっ、アンタの頭にもゴミがついてるわね、
仕方ないから団長たるあたしが取ってあげる、涙にむせびながらさっさと振り返りなさい」
オーケー、俺の思い違いだった。認めよう。コイツが風邪なんか引くわけないよな。
というか、顔が近い。耳元に息を吹きかけるな。声がでかいんだよ。
なんで俺の頭をわしわしするんだ。本当にゴミなんかついてるのか?
てか背中になんかあたってるのは俺の気のせいだそうだそうだ近すぎだろ離れろよ。
(こいつら、いっそ***なのね)
長門にもみくるにも当て嵌まらないかそんなの。
キョン以外の登場人物は皆、キョンに対して有形無形の圧力をかけて
彼の存在を曲げてしまう事が出来る力を持った人間だろ。
本能で、人の心を操れるって思うってどんな状態なんだ?
保守
>>228 甘〜い!クラスの奴らは大変だなwwwwww
――もしもーし。……ふふ、――ん、近頃電話に出るまでの間が短くなったじゃないって思ってね。
――まあ、『毎日同じくらいにかけて』て気付かなかったからあんたの頭を疑うけどね。
……そーよ、あんたは十分前科あり、なんだから。鈍感過ぎんのよ。
――『お互い様』ぁ? どの口が言うのかしら、キョン?
……まったく、減らない口ね。少しは妹ちゃんの素直さを見習いなさいよ。
……まーた、あー言えばこー言うのね。
――このあたしが一日付きっきりで素直になれるように指導してあげるわよ。
……ねえ、何でそこで有希の名前を出すのかしら? 有希の方が『素直だから』?
……あんたは一度周りから自分がどう想われてるか確認……はしなくていいわ、やっぱり。
――くしゅん! うう、寒っ! ……ん? 散歩よ、散歩。星空ウォーク。
……こないだあんたに言われて外出てからはまっちゃってね。案外綺麗なのよ。
――でもまだ寒いのよね。上着着ててもクシャミでちゃう。
――心配してくれてるの? ……ふーん、『言えば付き合って』くれるんだ。
――じゃあ、早速明日付き合ってね。……はい? 『急いては事を仕損じる』ぅ?
――バカね、あたしは思い立ったが吉日がモットーよ。
――と言うわけだから今から来なさい。……ふふふ、そんな慌てないで、冗談よ。
――そ、明日よ。あんたん家の方に行くから。……いいじゃない、たまにはシャミや妹ちゃんにも会いたいの!
――それと、女の子が一人夜道は危ないから泊まることにするからね! 『考え直』さないわよ。
――じゃあね。明日、楽しみにしてるから。
あぁうぅっ! キョンの家に泊まるなんて言っちゃったけど、……正直早まったかも。ヤバイわ、どーしよー……。
……悩んでもしょうがないわ! もう、なるようになれ! 襲いたきゃ襲っちゃえっ!
……って、言ってて恥ずかしいのよ、バカハルヒ……。うぅ……。
空気読まない小ネタでサーセンwwwこのネタだけで鬱の自家発電できるぜwww
orz
捕手
前スレで投下した「フリーマーケット」の後編、6レス投下していいですか?
フリーマーケット 11
「音は鳴るさ。ときどき叩かないと沈黙しちまうがな。…しかし、意外なところで会うもんだな」
佐々木はポロシャツにジーンズというラフな格好だった。すらりと伸びた足にジーンズが良く似合っている。
「ふむ。壊れかけのレディオってところだね」佐々木はにやりと笑った。
「そんな、壊れかけのラジオなんて買ってどうするつもり?」
聞き覚えがあるようなないような声を追うと、見覚えのある顔に出くわした。
見覚えがある? いや、そういうレベルじゃないね。忘れようにも忘れられないだ。この、朝比奈さん誘拐犯の顔はな。
犯罪者は悪びれもせず、佐々木に寄り添うように立っていた。薄手のセーターにプリーツスカート。そういう格好をしてると高校生にしか見えない。
が、こいつはその背中にナイフを忍ばせていてもおかしくはない。
「覚えてる?」にこりと微笑みながら犯罪者が言う。
「ああ」俺はすこし腰を浮かせながら答える。いつでも立ち上がれるようにな。
「あの時はごめんなさい。やむにやまれぬ事情があってね。成功させるつもりもなかったし、あんなこわい思いはもう二度とゴメンだし」
ムカつくことに、さわやかな笑顔で平然とのたまいやがる。
「彼女は橘京子さん。僕の最新の知り合いさ」佐々木が楽しげに紹介した。
「……そいつと付き合うのはお勧めしないぜ」俺は橘をにらみながら答えた。
「あら、まだ怒ってるのね。もうあんなことしないって」
橘は俺が睨みつけても、さほど動じずに答えた。
「どうだかな」
「あれはちょっとしたポーズよ。どうしてもって圧力がかかったの。主に未来方面から。
でなきゃ、あんな無茶なカーチェイスして、こわいお姉さんにピストル突き付けられたりなんかしないわよ」
どうだかね。そのウソついていませんといわんばかりの真っすぐな瞳がかえってウソっぽいぜ。
「キョン、そう怖い顔をしないでほしいね」微笑みを崩さず、佐々木が言った。「彼女の言うことが信用できないとしても、ね」
「ひっどぉい、佐々木さんてそういうこと言うんだ」頬を膨らませた橘は、じろりと佐々木を軽く睨んで、微笑んだ。
「知ってるのか? 佐々木、こいつの正体を」
「彼女が教えてくれたよ。一切合切。とてもおもしろい。いや、まさかSFのような事が、僕の身近に存在していたとは思わなかったよ」
支援
フリーマーケット 12
「それならどうして……」
「彼女は僕に危害を加えない。そしてなかなか興味深い話を聞かせてくれる。願ってもない相手だよ」
「話?」
「神様の話。あたしね、古泉くんと似たような組織に所属してるの。趣旨は全然違うし、全然分かり合えてないけどね」
橘はにこやかに答えた。古泉の笑顔と同じような一種の仮面なのだろうか。
「で、何の用だ? フリーマーケットを覗きにきたわけじゃねえだろう?」
「半分は外れだよ。こういうところで掘り出し物が見つかるなんてことは珍しくないからね」佐々木が言う。
「もう半分はね、あなたに会いに来たの。ま、今日はご挨拶程度だけど」
橘はそういって、クスクス笑った。
まだハルヒは戻ってこない。湯を貰いにいっただけだろうに。気づくと同時に焦りに変わった。
まさか、今度はハルヒを誘拐するつもりじゃねえだろうな?
佐々木は苦笑を浮かべ、橘はかるく手を振った。
「そんなことをしたら、今度こそあたし殺されちゃうもの」
橘は唇を笑みの形に変えながら言った。
「そうね……目撃者もいない、不幸な轢き逃げ事故」舌なめずりするように橘は言う。「そう。新聞の地方面に乗る程度の事故。そんなとこね」
「なにを言ってる?」
「ああ、ごめん。もしあたしが涼宮さんを誘拐したら、どうなるかって話よ。
誘拐はまず成功しないし、失敗したからってもう許してはくれない。
その場は帰してくれるかもしれない。でも、その瞬間から不幸な事故に巻き込まれて死ぬ確率が、100%に跳ね上がっちゃう。
そんなリスクを抱えてまで、涼宮さんを誘拐する理由はないし、必要もないの。
それに別に涼宮さんに恨みはないし。ただ、ちょっと違うだけなの」
支援
フリーマーケット 13
「なにがだ?」
「涼宮さんがどうのっていうより、機関との考え方の相違が主ね」
「じゃなぜ、ハルヒは帰ってこない?」
「主催者のテントで、お湯が沸くのを待ってるだけよ。なかなか沸かないんだけど」橘はくすりと笑みを浮かべた。「ちょっと時間を稼ぎたくてね」
「どういうことだ?」
「あなたとお話する時間を稼ぎたくてね。人となりを知りたかったの」
「………」
「そうだ。おもしろい話一つだけ教えてあげるわね」橘は思い出したように言った。「あのね、閉鎖空間ってね、涼宮さんの専売特許じゃないのよ」
「なんだと?」
「この世界をそっくり上書きしちゃうような、そんな乱暴な人が神様だって、間違っていると思わない?」
橘はにこりともせずに、そう言い放った。佐々木はしゃがみこみ、我関せずという表情で、ラジオをいじりはじめる。
俺は何も言葉を返すことができず、橘と睨み合うだけだった。
「そろそろ涼宮さんがこっちにくるみたい。あたしたちは失礼させてもらうわ。また、そのうちまたお会いしましょう。できれば、だけど。
今度はゆっくりと、ね」
橘はにっこりと笑顔を浮かべた。目は笑っていなかったがな。
「これはこれは良さそうだ」佐々木はラジオを指さしながら言った。「500円か。ちょっと待ってくれたまえ」
そういって佐々木は、ポケットから小さな小銭入れを出した。中から500円を取り出すと、俺に渡した。
「領収書出るんなら、あたしが払ってもいいんだけど、ないわよね?」
橘が生真面目な表情で言った。本来の表情がこれなのか?
「あるわけねえだろ?」
「そうよね。……あ、涼宮さんがこっち睨んでる。すんごい怖い顔」
「それでは僕たちは失礼するよ。涼宮さんによろしく」
佐々木は壊れかけのラジオを手に取ると、そのままスタスタと歩きだした。
「ちょっとぉ、佐々木さん待って〜」
置いてけぼりを食った橘が、その後を追いかけていった。
支援
フリーマーケット 14
「またあの女、来たんだ」ハルヒは唇をカモノハシよろしく変形させながら言った。重そうなポットをどすんと置いた。
「よっぽど、あんたがお気に入りみたいね」
「なにいってんだ。ハルヒによろしく言ってたぜ」
「どーせ、あんた目当てでしょ。あれ、壊れかけのレディオ売れたんだ?」ハルヒは目を丸くしながら言った。
「ラジオだろ? ……ああ。佐々木が買っていった」
「ふーん」ハルヒは不機嫌そうに唸った。「あんた実はワルなんじゃないの?」
「なんの話だ」
「無自覚なドンファンは、始末に負えないわね」
「俺は風車を相手に戦ったりしねえぞ?」
「そこでボケは要求してないわ」ハルヒは肩をすくめた。「まさか3人も相手してるなんて思わなかったわね」
「三人?」
「佐々木って子と、新顔が二人いたじゃない」ハルヒは自分の紙コップにコーヒーを注ぎながら答えた。「一人は普通っぽい子で、一人はなんていうの不思議系?」
「不思議系?」
「うん。背が低い子で、髪の毛がぶわーっと多くて。あんまりみない髪形で、手入れ大変そう。雨の日とかどうしてるのかしらね。……って、あんた気づかなかったの?」
「……ああ、喋らなかったしな」
まったく勘弁してほしいもんだぜ。そういう相手があっちにもいるってことか。
悪の宇宙人や未来人、超能力者が本格的に攻めてこようっていうのか。
これは大至急、長門や古泉、朝比奈さんを召集して対策を練らなければな。
場合によってはこっちから先手を打つのも有りなんじゃないのか。
そうなると、俺もなにか特技を身につけておいたほうがいいのか。
古泉や長門に頼めば、特訓やらナノマシンやらで、俺も戦えるようになるんじゃないのか。その結果、特殊部隊も顔負けの能力を発揮したりして……
なんてな。小学生レベルの勇ましい妄想に逃げ込んだ所で、なにも解決しねえ。
分かってる。俺は古泉や長門、朝比奈さんが羨ましいだけなんだ。
特別な力をもつ、選ばれたまたは作られた存在。そういう存在への憧れは誰しも心の奥底に眠らせてるもんだろう? 俺もそうだ。
そいつが暴れだしそうになっているんだ。ドラマの予兆を感じ取ってな。
支援
フリーマーケット 15
一難去って、また一難。最後までどうなるか分からない、練りに練ったストーリーってやつで、主役を演じてみたいんだ。
仲間を見殺しにして、涙を流しておまえのことは忘れねえぜと言った30分後に、笑顔でハッピーエンドさ。そしてエンドロール。おまけのNG集もあるよってか。
俺はそんなドラマを渇望するほど、つまんねえくだらねえおもしろくねえ日常を送ってる訳じゃねえ。うんざりするほど非日常を味わってるじゃねえか。
そうだ、思い出した。佐々木いわく「エンターテイメント症候群」ってやつだ。
中学卒業で完治したとばっかり思っていたがな。またぶり返しちまったか。
そもそもSOS団は烏合の衆じゃねえし、俺にはとっておきの切り札がある。
我らが団長殿は、無類の求心力で俺達を引っ張って行くはずだ。
どこへ着くのかはわからないがな。
まぁ、見せ場という見せ場は、すべてハルヒにくれてやればいい。
あの真夏の太陽よりもまぶしい笑顔が見返りだ。それで十分じゃねえか。
「どうしたの?」ハルヒはキョトンとした表情で、俺の顔を見つめている。「考え込んじゃって」
「いや、なんでもない。ちょっと眠くなってきただけだ」
「やれやれねぇ。これでも飲んで眠気を吹き飛ばしなさい」ハルヒはため息をつくと、俺の紙コップにポットからコーヒーを注ぎこみ、俺の鼻先につきつけた。
俺は紙コップを受け取った。新鮮なコーヒーの香りがたまらないね。
「何はともあれ、あんたがもってきた商品は完売。1700円の売上ね」
「これで少しは評価してもらえるってことか?」
「そうね。1700円の5%ぐらいはね」
「おいおい、もうちょっと色つけろよ」
ハルヒはクスリと笑みを漏らした。さりげない、いい笑顔だった。
「考えとくわ。……ね、そろそろお腹空かない?」
「ああ」
「ふふん、感謝しなさいよ? サンドイッチ作ってきたの」
ハルヒは籐のカゴを引き寄せると、中に入ったラップにくるまれたサンドイッチを俺に見せた。
「おお、うまそうだな」
「でしょう? ちょっと早いけど、食べちゃいましょう」
ハルヒはラップをほどきはじめた。いそいそと食事の準備をはじめている。
その横顔はどことなく、幸せそうに見えた。
支援
フリーマーケット 16
たっぷりのサンドイッチに、カットフルーツのデザートまで用意していたのには、さすがに驚いた。
「これだけ準備してたのは、時間かかったんじゃないのか?」
「まぁね」ハルヒはイチゴにフォークを突き刺しながら答えた。「それなりにね」
澄まし顔で答えるハルヒは、どことなく照れているようにも見える。どうも身体のあちこちがむず痒く感じるね。
「へんな顔」ハルヒは妙な表情でつぶやくように言った。「でも、そんな顔も出来るんだ」
ハルヒがなにを言ってるのか、俺には分からないのだが。
食事が終われば、盛大な追い込みをかけなければならないのかと覚悟した。
しかし、俺にはろくな芸などないぞ。せいぜい手でも叩いて呼び込みやるぐらいしか出来ない。
が、そんな心配はそもそもいらなかった。
ハルヒのTシャツや、スカートはぼちぼちと売れていく。
最後のスカートを購入したお客さんをハルヒは笑顔で見送りながら、つぶやいた。
「大したもんだな。初めてだってのに」
「もっと褒めていいのよ。そういうのはオーバーすぎるぐらいで丁度いいんだから」
ハルヒはお金を勘定しながら言う。こういう方面にも才能が有ったのは意外に思うが、ハルヒが苦手とする方面が思いつかないね。
「さすが我らが団長だけのことはあるな」
「でしょう」ひまわりのような笑顔が咲いた。「もっと褒めて」
「才色兼備でしかも沈着冷静で、えーと、暴飲暴食とくれば言うことないね」
「ほ め ろって言ったの。けなせとはいってないけど?」
「褒めたつもりだが」
「適当に4文字熟語ならべただけじゃないの」
ハルヒは口をとがらせたまま、紙コップにコーヒーを注いだ。それをやけ酒のように一気に飲み干した。
「さてと。ここは撤収しましょう」
「今度はお客になるわけか」
「そうね。一回りして、掘り出し物がなければ帰りましょ」
「ああ」
支援
支援
フリーマーケット 17
ぐるぐる回った結果、ハルヒは実にさまざまながらくたを掘り出し物と称して買いあさった。
主ながらくたをリストアップすれば、ぱっと見アフリカンな日本製のお面、巨大なローズクオーツの原石や、隕石のかけら、古ぼけたスノードームなどになる。
「スノードームを集めてるのか?」
「そういうんじゃないけど、これはいいものよ。スノーの舞い方が違うわ」
真面目な顔でハルヒが答えやがる。そうかとしか言葉が見つからねえよ。
やさしそうなお姉さんがさまざまな服をならべている店を見つけた。
ハルヒは白いレーススカートを手に取った。どちらかといえば、朝比奈さんにきていただきたい一品だね。
腰の位置でスカートを合わせサイズを確認しつつ、ハルヒはクルリと回って、俺に微笑みかけた。
にこにこ微笑むハルヒと、なにが言いたいのか分からず戸惑う俺が見つめ合った。そのまま言葉もなく、見爪ああった。
5秒ほどで、売り子のお姉さんがお腹を押さえて笑い出した。
ひとしきり笑ったお姉さんは、ごめんと一言謝ってから言葉を続けた。
「だめじゃないの、キミ」歯切れの良い声だった。「かわいい彼女に声かけてあげなきゃ」
「ほんと気が利かないんだから」ハルヒは俺を恨めしそうに一瞬睨むと、お姉さんにお金を払う。
「ま、男の子はそんなもんよ。暖かい目でみてあげれば?」お姉さんはスカートを畳むと、適当な紙袋にそれをしまい込んだ。
「暖かい目で見てるのに、これなの」ハルヒは肩をすくめた。
「ほら、頑張らないと捨てられちゃうよ。こんな可愛い彼女、そうはいないよ」
お姉さんは、そういいつつ紙袋をハルヒに手渡す。
「しかも浮気者だし」ハルヒが紙袋を受け取りつつ言う。
「酷いわねぇ。こんな可愛い彼女が隣にいるってのに?。駄目よ?浮気なんかしちゃ?」
「は、はぁ」納得はいかんが、そう答えるしかない。
「優しい目してるのね」お姉さんは微笑み返してくれた。「彼女を大事にね」
「は、はぁ」彼女って、ハルヒのことしか考えられない。確かに代名詞でいえば彼女になるんだろうがな。そういう意味じゃねえよな。
「じゃ、ありがとう」ハルヒはにこりと笑顔を浮かべると、すたすた歩いていってしまう。
「ほら、少年。彼女を大事にするんだぞ?」
そういって笑うお姉さんの表情はとてもやさしかった。
支援
フリーマーケット 18
ハルヒを追いかけて歩くと公園に入った。芝生が青々と輝いている、結構広い公園だ。こんなところに、こんなもんがあったとは思わなかったね。
「まったく好き勝手なこと言いやがって」
「なによ、事実を述べたまでよ。浮気者で、気が利かない。その通りじゃない」
ハルヒは俺の顔を見ず、ニヤニヤと笑っているだけだ。
「浮気者って。ハルヒ、あいつはそういうんじゃないって言ってるだろう?」
「その言い方が浮気者っぽいのよ」
ハルヒは邪悪な笑みを浮かべると、言葉を続けた。
「まるで昼ドラに出て来る浮気亭主のセリフみたい」
「そんなの見てんのかよ」
「あら、意外におもしろいわよ。ストーリーぶっとんでて。下手なハリウッド映画見てるより面白いわ」
「まったく……付き合ってられねえぜ」
「キョンって、あたしのこと彼女だと思ってんの?」
「な、なんだと?」
「だって、さっきお姉さんと話してたときに、否定しなかったじゃない」
ハルヒは満面に笑顔を浮かべて、俺の脇腹を肘でつついた。
「あれは……あそこで否定したら、話おかしくなるだろう、だから」
「満更でもない表情してたくせに」ハルヒはぷいと顔を背けた。
「危ない危ない、暗がりに連れ込まれないうちに逃げよっと」
ハルヒはうつむいたまま、ゆっくり走りだした。
「おい、待てハルヒ。おまえは勘違いしてるぞ」
「やなこった。捕まえてみなさいよーだ」
ハルヒは振り返ると一瞬、お得意のアカンベーを見せて走りだした。
参ったね。悪の宇宙人や超能力者に未来人なんてのを相手に戦う方が、よほど楽かもしれねえな。
この団長様には誰も敵わない。そういう風にこの世界は出来てるのかもな。
俺はハルヒを追いかけて、走りだした。
おわり
GJ!
いやぁ、佐々木と乱闘にならなくて良かったぜw
やっぱこの二人は誰が見てもカップルなんだなw
254 :
漂流者(樺太):2007/04/19(木) 01:08:17.22 ID:1cGiivGqO
GJ!!
なんていうか、話のまとめ方がうまいな
GJ!
話の流れやテンポがいい感じだね
256 :
留学生(長屋):2007/04/19(木) 01:14:37.50 ID:Ahl3yWoz0
GJ!
最終決戦が始まらなくて良かったwwwwwwwwwww
何か二人の微妙な距離感が良かった!
GJ!
みなさん、ありがとうございました。
またよろしくお願いします。
鶴屋さん分が足りない・・・
GJ!
なかなかいい話しだなぁ
九曜「キョン君―――キョン君―――塩昆布は―――あるかい―――?」
キョン「さっきもう食べたでしょ」
九曜「―――くよーん―――」
262 :
通訳(樺太):2007/04/19(木) 02:02:57.24 ID:WlMSawDrO
ああああっ!もどかしいっ!
でも、ある意味谷川ワールドに一番近いかもしれんなこの距離感は。
264 :
カエルの歌が♪(コネチカット州):2007/04/19(木) 02:32:42.24 ID:3ko0XCW9O
保守
ハルヒ「今日誰も家にいないの。だからアンタの家に行くわ。」
キョン「お前いきなりそんな…。」
ハルヒ「嫌?嫌なら別にいいけど。」
キョン「ぜひ来てください。」
キョン宅
ハルヒ「アンタの部屋意外と普通ね。つまんないわ。」 ギシギシ
キョン「文句を言うな。それからベッドの上で跳ねるな。」
ハルヒ「だってこれトランポリンみたいなんだもの。あんたもやってみなさいよ。」
キョン「やれやれ。」
ハルヒ「どっちが長く跳んでいられるか勝負しましょう。」
ギシギシ… ハァハァ… ブーン ブーン『着信 谷口』
谷口「ようキョン。…えーと、今何してんだ。」
キョン「ちょっとな。」
谷口「なんか女の声が聞こえるんだが。」
キョン「あぁ、ハルヒだけど?」
谷口「あー…。」
キョン「結構疲れるもんなんだな。これ。」
ハルヒ「体が熱くなってきたわ。」 ギシギシ… ハァハァ…
谷口「お前まさか…じゃないよな?」
キョン「ハルヒ、(さっき食った飯が)出そうなんだが。」
ハルヒ「出したら怒るわよ?」
谷口「…」 ガチャッ
キョン妹「キョンくん、はさみ…あ〜何してるの?」
ハルヒ「こんなトコ見られるのも///は…恥ずかしいわね。」
キョン妹「2人とも面白そう。私もやってい〜い?」
ハルヒ「いいわよ。ほらキョン、この位でへばってんじゃないわよ。第二ラウンド開始!」
ギシギシ… ハァハァ…
ハルヒ「電話誰から?」
キョン「谷口だ。」
キョン「谷口、後でかけなおすから切っていいか。…って何で泣いてるんだ。」
谷口「うっ…うっ…ご…ごゆっくり…。」 ツーツー
谷口「保守…するか…。」
凄い誤解www
わざとやってねーかキョンwwww
保守
保守
リアルに久々に来たよ保守
ほしゅ
名前欄、もう何がなんだか・・・
273 :
チーマー(コネチカット州):2007/04/19(木) 06:17:28.44 ID:FD8XEFHHO
確かに名前欄すげぇ…
age
保守
九曜「しあわせ───って───♪───なんだっけ───♪───なんだっけ───♪…───保守───?───」
キョン「しかし、お前は弱いな。わざとじゃないのか?」
古泉「わざとじゃありませんよ。もう一勝負しませんか?」
キョン「ふー、また俺の勝ちだな」
古泉「むむむ……も、もう一勝負だけ!」
キョン「諦めろ、今のお前に俺は倒せん」
古泉「そ、そんなこと!あと一回だけ!!」
キョン「古泉……もういいだろ?」
古泉「むっきー!!も、もう一勝負!僕が勝つまで止めませんよ!!!」
保守
甘い話が多い中、男の友情話を求める俺は異端児
ほっしゅ
保守
281 :
プロ棋士(コネチカット州):2007/04/19(木) 10:10:42.77 ID:w5gZ7KyvO
保守
ほしゅ
283 :
チーマー(コネチカット州):2007/04/19(木) 11:01:19.13 ID:FD8XEFHHO
おひる
285 :
解放軍(コネチカット州):2007/04/19(木) 11:32:55.80 ID:VvmI4k/GO
ハルヒ「○○○○○!」
○をうめてくれ
迷いなく「バカキョン!」になってしまった
ハルヒ「さ、佐々木!」
289 :
通訳(樺太):2007/04/19(木) 11:34:26.66 ID:RV/RSglUO
( ^ω^)
290 :
解放軍(コネチカット州):2007/04/19(木) 11:34:39.71 ID:VvmI4k/GO
ハルヒ「○○○○○!」 ○を埋めて
291 :
解放軍(コネチカット州):2007/04/19(木) 11:37:01.07 ID:VvmI4k/GO
ミスった
エロキョン!
ふぉっしゅ
294 :
文学部(アラバマ州):2007/04/19(木) 12:37:39.04 ID:iYpKZIE30
プリン!
ふぉ
しゅ
>261
鶴屋さん→ちゅるやさんだが、九曜周防→しゅおうたん?
>>300 こういう事だな!
しゅおうさん「キョン君―――キョン君―――塩昆布は―――あるかい―――?」
キョン「さっきもう食べたでしょ」
しゅおうさん「―――くよ〜ん―――」
ということはこうだな!
しゅおうさん「えみりん───えみりん───酢昆布は───あるかい───?」
喜緑「はい、どうぞ」
しゅおうさん「───これは───ふえる───わかめ」
しゅおうさん「───くよ〜ん───」
ところで、何故ちゅるやさんと言えばスモークチーズなんだい?
調べてもよくわからなかったんだが……
>>303 ちゅるやさん作者がスモチ好きだったからだったような…
古泉「なに、たいしたことではありませんよ。
えれっと氏(ちゅるやさん考案者)が当時スモークチーズにハマっていただけ、
だそうです」
とスマイル野郎はのたまっています。
ヘンな電波を受信した。
なぜか長門・朝倉・喜緑・周防・キョンの5人が長門の部屋でおでんをつついてるんだ。
で
しゅおうさん「キョン君―――キョン君―――昆布巻きは―――あるかい―――?」
キョン「さっきもう食べたでしょ」
朝倉「じゃぁ最後の一つは長門さんに」
長門「・・・」
しゅおうさん「───くよ〜ん───」
その横で黙々と食べる喜緑。
しゅおうさん「朝倉さん―――朝倉さん―――わたしの―――バックアップに―――ならないかい――?」
朝倉「……あたしが?」
しゅおうさん「――うぃ――」
朝倉「オー人事オー人事」
しゅおうさん「―――くよ〜ん――」
>>307 鍋の中で箸がぶつかっただけで戦争になりそうな組み合わせだなwww
>309
俺の中ではこうなってる。
キョン:意外と鍋奉行
朝倉:作るのが楽しいタイプ。かいがいしく長門の取り皿にのせていく。
長門:朝倉がとったものを片っ端から食べる。
喜緑:マイペースで要領よく食べたいものを食べている。
しゅおうさん:そもそもあの頭身(ちゅるやさんのようなSD)なので鍋に届かない。
>>311 しゅおうさん=アダムスファミリーに出てくる髪お化け
だれか前スレDAT上げてくれないか?
315 :
F1パイロット(アラバマ州):2007/04/19(木) 15:25:37.40 ID:RDVLTvQC0
age
317 :
漢(静岡県):2007/04/19(木) 16:05:42.06 ID:0XLgWcow0
喜緑「会長、たまにはお昼をご一緒にいかがですか? わたし、
お弁当作ってきたんですよ」
会長「ではご馳走になろう。ふむ、おにぎりか…(パクッ)
ほう、このコリコリした歯応えは昆布、いや
この粘り気…これはめかぶだな!」
喜緑「ええ、めかぶを醤油とみりん、白ごまで和えた物です。
お味はいかがです?」
会長「うむ、このネバネバがご飯と入り混じって良い具合だ。
なかなかやるではないか、喜緑くん」
喜緑「うふふっ、ありがとうございます。ところで会長、
知ってますか…?」
喜緑「“めかぶ”って、ワカメの生殖器なんですよ」
会長「ぶほぉっ!?」
保守
319 :
大学中退(東京都):2007/04/19(木) 16:16:17.12 ID:3HG3wzaY0
>>317 「「「な、なんだってー!」」」
全俺が驚愕した
>>317 知らなかったwww
これからはめかぶを食べる時、ドキドキしてしまうではないか…
321 :
通訳(樺太):2007/04/19(木) 16:26:25.29 ID:WlMSawDrO
しゅおうさんのAAマダー?
322 :
候補者(岡山県):2007/04/19(木) 16:27:48.54 ID:DAKem9Kb0
藤岡ハルヒって言うんですか?
初心者ですいまえん;;
ふぉしゅ
325 :
塗装工(樺太):2007/04/19(木) 16:57:30.61 ID:Ksl/hibOO
干す
327 :
新宿在住(コネチカット州):2007/04/19(木) 17:18:46.82 ID:FD8XEFHHO
>>317 めかぶはわかめの♂性器?それとも♀性器?
保守
保守
保守
ハルヒ「………」
ハルヒ「………」
ハルヒ「………」
ハルヒ「………」
ハルヒ「………」
ハルヒ「………」
ハルヒ「………」
ハルヒ「………はっ!!キョンの写真を眺めるだけで一日が終わってしまった!」
シンプルだがいいね
335 :
新宿在住(コネチカット州):2007/04/19(木) 19:26:10.93 ID:FD8XEFHHO
caos
chaos じゃね?
Chaos
キョン「いやー、らき☆すたって面白いよな〜」
ハルヒ「なあに、キョンったらなんだかんだ文句言ってたくせに
本当は楽しがってたのね」
キョン「は? 何の事だ?」
ハルヒ「何度もあんたに言ってあげたじゃない、『死刑よ!』って」
キョン「おい、ハルヒ…いちいちツッコミたくもないが
それはがき☆デカだ!」
ハルヒ「っていうか、こんなネタ誰が分かってくれるのかしら…
わかる!
保守する…
>>338 水曜どうでしょうの「onちゃん」を思い出す俺は異端児。
>338
がきデカネタを振るなら、そもそも「八丈島のキョン」が…
保守
保守
345 :
牛(長屋):2007/04/19(木) 20:42:57.11 ID:dRfVKWLA0
保守
ぷるるる、カチャ
「キョン…寝てなかった? 今大丈夫?」
「ん? ああ、レポート書いてたけど、もう終わるから。いいぞ。どした?」
「うん…声聞きたくなって」
「なんかあったのか?」
「何でもないよ。眠れなかったから声聞きたくなったの。ダメ?」
「そうか…うんにゃ、特にネタないけどな。それでもいいか?」
「うん、呼吸の音だけでもいいの。キョンを感じられるなら」
「…恥ずかしくないか?」
「もう…バカ。ところで冬休みは帰ってくるの?」
「ああ、クリスマス前にはな」
「うん、待ってるね」
そんな保守
嫁の帰宅遅い、腹減った…先食うぞ
349 :
牛(長屋):2007/04/19(木) 21:07:56.87 ID:dRfVKWLA0
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
┏┓┏┓ ┏┓ ┏┳┳┓ ┏┓ / /" `ヽ ヽ \. ┏┓┏┓
┃┃┃┃┏┛┗━┫┣┻┛┏━┛┗┓ //, '/ ヽハ 、 ヽ ┃┃┃┃
┏┛ ┻╋┓┏┓┃┃ ┗━┓┏╋━━/. {_{\ /リ| l │ i| ━━━━━┓┃┃┃┃
┃┃┃┏┓┃┃┃┃┣╋━━┓ ┃┃┃ レ!小l● ● 从 |、i| ┃┃┃┃┃
┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┗━┓┣┓┗┛┗━━ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│━━━━━┛┗┛┗┛
┃┃ ┃┃┃┃┃┃┃ ┏┛┃┗━┓ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! ┏┓┏┓
┗━━┛┗┛┗┛┗┛ ┗━┻━━┛ \ /::::| l>,、 __, イァ/ /│ ┗┛┗┛
/:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
`ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
>>347 でもonちゃんの中身は牛乳リバース安田だぜ
>>350 うん知ってる。
釣りの時に物凄く軽装になったからね。
352 :
停学中(長屋):2007/04/19(木) 21:35:37.13 ID:Jkgyx1/j0
>>どうでしょうのonちゃん
たまに移動の時四角くなるな、あれ
確かにw
ていうか手足が伸びるから困るw
保守にょろ
キョン「なぁ長門。俺とハルヒは幸せな生活を送って一緒に天寿を全うするんだよな?」
長門「…そう」
キョン「じゃあ聞く。俺とハルヒは結婚したはいいが、やつはろくに家事もしない」
長門「…」
キョン「その上スナック菓子ばっかり食ってぶくぶく太って…」
長門「…」
キョン「ただでさえ安い俺の給料も全部ブランド物に使っちまうし」
長門「…」
キョン「助けてくれ、長門。俺はもうこんな生活を続けたくは…」
長門「……それは無理」
キョン「!どうしてだ!」
長門「幸せな生活というのはあくまで『彼女』からみた話」
キョン「なっ!!」
長門「……そう」
キョン「そんな…。お、俺はどうしたら」
長門「どうにもならない」
キョン「うわあぁあぁあああああぁぁああああああああぁぁぁ」
長門「ただ…」
ガバッ
キョン「ゆ、夢か…」
この日以来、俺は何かとハルヒを避けるようになってしまった。
その代わり…俺には長門という彼女ができた。
今では毎日が楽しい。
356 :
踊り子(鳥取県):2007/04/19(木) 22:18:48.45 ID:pSsiauAG0
保守
甘いのを過去から引っ張りだしてきた
ハルヒ「ゴロゴロ〜♪」
キョン「うぉわ!おいハルヒ、何やってんだ!」
ハルヒ「ネコの真似よ。ネコって霊感があるって言うじゃない?だから、ネコの真似をしたらそういうのが見えるんじゃないかって考えたのよ!」
キョン「だ、だからってコンクリートの上でそんなことするな!」
ハルヒ「なに焦ってんのよ?あ、わかったわよ♪あんたも一緒にゴロゴロしたいんでしょ?」
キョン「(いや、パンツが…パンツが見えてるんだよ……)」
>>357 このシリーズもうちょっと続いて欲しかったw
359 :
通訳(樺太):2007/04/19(木) 22:25:41.78 ID:Iq0BWkOOO
古泉「ゴロゴロ〜♪」
キョン「うぉわ!おい古泉、何やってんだ!」
古泉「ネコの真似ですよ。ネコは霊感があると言うじゃないですか?ですので、ネコの真似をしたらそういうのが見えるんじゃないか…と考えてみました!」
キョン「だ、だからってコンクリートの上でそんなことするな!」
古泉「なにを焦っているんです?あ、わかりました♪あなたも一緒にゴロゴロしたいんですね?」
キョン「(いや、パンツが…パンツが見えてるんだよ……)」
361 :
守銭奴(コネチカット州):2007/04/19(木) 22:29:34.51 ID:eXuV3gVSO
「涼宮ハルヒの微笑」たった今読み終えたんだが、
これっていつ頃書かれたやつ?
>>358 無理矢理もぐら書いて、ネタ切れになったんだよ、また考えてみようかなぁ……
>>361 10月だったかな?
物凄く自信ないけど。
ほしゅ〜ん
365 :
機関投資家(コネチカット州):2007/04/19(木) 23:04:05.62 ID:eXuV3gVSO
>>363 サンクス
あれ凄すぎて俺の脳内で情報爆発が起きたwww
過去ログ漁ってくるwww
366 :
船員(アラバマ州):2007/04/19(木) 23:04:15.19 ID:1Ku+aevO0
あげ
「あのね、キョン。あたしがこだわってるんじゃないの。あんたがこだわってるんじゃない!」
「俺はこだわってなんかいない。なんなら今すぐ別れてやるぞ」
「うぐ……卑怯者……」
「ほら。やっぱりお前が俺にこだわってるんじゃないか。認めたんならここに来ていいぞ」
「……あたしが悪かったわよ」
そしてハルヒは俺の布団の中に潜り込んできた……。
バカップル喧嘩保守
368 :
アイドル(ネブラスカ州):2007/04/19(木) 23:15:49.71 ID:VYqzxvLYO
谷口「ようやくキョンと涼宮が結婚か、まったく待たせやがって」
キョン「待ってくれと言った覚えはないぞ。なんでお前が気にせにゃならんのだ」
谷口「馬鹿だな、自分が惚れた奴には幸せになって欲しいだろ……俺、好きだったんだぜ?」
キョン「(え?)」
谷口「お前のことが…」
キョン「(えぇぇぇぇぇえええ!!!)」
「だーかーら! 悪いって謝ってるだろ?」
「バカバカバカバカ!」
「あのな。今時クラスメートと言葉を交わしただけで嫉妬する奴がいるか?」
「だってあんた地味にモテるし……」
「大丈夫だ。俺はお前だけだからな」
「いつもそればっかり……ずるい」
「いつもこればっかりで悪かったな」
「ほんと最低」
ハルヒはそう言いつつも俺を抱き返してきた。
バカップル喧嘩保守2
なんなんだ、この一レスに含まれてる糖分の量は
GJ
……。うぅ、夜中に出歩くんじゃなかったわ。頭が痛い……。風邪のバカ!
……いたたた。だいぶ頭に響くわ。おとなしく寝てよ。
……そういえば、今日はみんな部活どうしたんだろ。あたしが居なくてもちゃんとやったかしら。
そうなら良いんだけど、でもそれはそれとして誰一人としてお見舞いに来ないってどういう訳なの?
団長の一大事だってのに。少なくとも電話くらいかけてくれてもいいじゃない……。
あーあ、みんな冷たいわ……。極寒よ、南極なんて目じゃないわね。
……ふぅ、おやす――っ!
――もしもしっ!! ……ああ、やっぱりあんただったの。……うん、大丈夫よ。
――え? 『息が荒い』? 気のせいよ、気のせい。
――さっきまでは世の無情にしみじみと浸ってたんだけどね。
……『体調』? うん、まあまあね。明日からはまた学校に行けると思うわ、いいえ、行ってみせるわっ!
――たかだか風邪ごときがあたしを阻めるわけないのよ!
――なんでそこで苦笑いしか出てこないのよ、あんたももっと喜びなさい。
……まさか。『無理』なんかしてないわ。風邪なんて一日寝てりゃ治るのよ。覚えときなさい。
……偉そうな物言いね。泣きながら感謝するくらいのものなのよ、あたしの至言は。
――ちなみにまだまだあるわよ、聞く?
……遠慮しないでいいじゃない。こんな『風邪がぶり返す』わけないわ、大丈夫よ。
――そうそう、その態度よ。じゃあ、行くわよ。
……。
――大好き!
……。
――あ、ヤバイわ、顔が熱い。熱が上がって来ちゃったみたい。じゃあね、おやすみ。
……いいよね、もう一日くらい休んでも。
それで、明日は、……お見舞いに、来て……よね……キョ――……。すぅ。
いい加減ハルヒじゃなくなってきた気がする。
にしてもこのネタは何とか出てくんのに、SSの続きが全く思いつかねえorz
「もういい! 別れるわよ! どーせあんたはあたしのこと嫌いだから別れる別れる言ってるんでしょ!?」
「違う。こうでも言わないとお前が折れないからだろ」
「違わないわよ! もういいわよ、近寄らないでよ……変態……」
優しくハルヒを抱き寄せた俺。こんなことしか出来ない自分が情けない。
「こんなことじゃ騙されないんだから……」
「一回だけでいいから騙されてくれよ。そしたらもうちょっとだけ良いことしてやるから」
「……わかったわよ。騙されてあげるわよ」
少し膨れたハルヒの顔。アヒルのように突き出した唇に俺は口付けた。
バカップル喧嘩保守3
ダメだ、夜中にこんなことばかり考えてる俺orz
このスレのせいで糖尿になったら訴訟起こせる?
375 :
花見客(アラバマ州):2007/04/19(木) 23:37:49.67 ID:rOgF2mEZ0
>373
書き続けなさいこの豚ッッ!
もう二三発お見舞いするわよ!
「あんたってやっぱりエロキョンよね。あたしが怒ったら絶対に体を触ってくるんだもん」
「そうしたらお前の機嫌が直るだろ?」
「そりゃそうだけどさ……」
前を行く3人を見ながらゆっくりと歩く団活後の帰り道。ハルヒはまたちょっとだけ不機嫌そうな顔をした。
「……? ちょっと。みんないるのに何で手なんか握ってるのよ」
「だって今、不機嫌な顔しただろ。機嫌を直してもらいたいからな」
「やっぱりエロキョンよ。あんたは……」
握り返された手の感触で俺は思った。これだけ幸せになれるならエロキョンでも構わないな。
なんてな。
バカップル喧嘩保守4
>>376 耳を掃除してたら中から砂糖が取れました
鼻をかんだら水飴が出てきました
「今ね、本当に機嫌悪いの。あっちに行きなさい」
「断る。あっちに行くことは俺がお前の力になれないのを認めることになるからな」
何故こんなに不機嫌なのか。それはこれのせいだ。
「何で遠くに出かけようとするといつもこれなのよ!」
雨。つーか大雨。途中のコンビニで雨宿りという足止めを食らってバスに乗れなかったときたもんだ。
「もう……あたしが何したって言うのよ!」
虫の居所が悪い。昔の俺なら触らぬ神に祟り無しとか言ってほっといただろうな。
「たまにはこういうデートも悪くないって」
「あんた……わざわざ買ったの? 通り雨かもしんないのに」
「まずは基本に戻りたいってこともあるんだよ。ほら、肩が濡れるぞ」
「ん……ありがと」
少し狭いコンビニ傘だが我慢してくれ。俺の家に着いたら暖めてやるからさ。
バカップル喧嘩保守5
381 :
船員(アラバマ州):2007/04/19(木) 23:59:11.54 ID:1Ku+aevO0
砂糖になった気分です。
甘ぇwwwwww
「今まで待たせてごめんな。バスに乗れなくて……」
「…………うるさい」
「遅れるつもりは無かったんだ。ただ、平日ダイヤと勘違いしてたんだ」
「…………うるさい」
「すまん」
「…………うるさい」
「ごめん」
「…………うるさい」
「ごめんなさい」
「……うるさい」
「好きだ」
「…………う、うるさい」
「大好きだ」
「…………二度と寂しい思いさせないでよね」
「おう」
当たり前だ。
バカップル喧嘩保守6
「結婚……したいかも」
「なんだ突然」
「白いウェディングドレス着て、ヴェール被って……」
「…………」
「それでゆっくり歩くのよ。絨毯は赤ね」
「…………」
「……もちろん隣りはあんた」
「……結婚、したいよな」
「うん……」
バカップル保守7
この流れで古泉SS乗せたら間違いなく凹される
チョコ食おうと思ったけど、ここ見たら暫くいいかなって思い始めてきた
386 :
通訳(樺太):2007/04/20(金) 00:12:56.03 ID:qvZjfZZ3O
>>384しっているか
オレは
糖尿しか
出さない
体の穴という穴から砂糖が…
今日のキョンはなんだか機嫌が悪い。あんたはそんなキャラじゃないのに。
「キョン?」
「…………」
「キョン……?」
「ちょっと黙ってろ」
あ、涙出そう。あたしこんなキャラじゃないのに。
「……おい。泣くなって。言い過ぎた。すまん」
「泣いてないわよ」
「わかった。悪かったって。もうこんな態度取らないから」
「泣いてないって言ってるでしょ!」
「やれやれ」
抱き締められちゃった。……やっぱりあたし達の関係はこれがしっくりくるわね。
バカップル喧嘩保守8
「……キョン」
「…………」
「寝た?」
「…………」
「いつもありがと」
「…………」
「大好き」
「…………」
「おやすみ」
バカ野郎。寝る前にキスとか卑怯だ。目が冴えて寝れないだろ。
バカップル保守9
「おはよ、キョン」
「ハルヒ……あと5分」
「ダメよ。今日はデートするって言ったじゃない!」
「大好きだからあと5分……」
「……しょうがないわね」
バカップル保守10
●<神人のようすがおかしいですね……?
●<砂状になっていく……
●<ペロ……これは砂糖!!
バーローwww
「……あ、今幸せかも」
「何もしてないのにか?」
「うん。あたし何もしてないのに幸せって感じるって知らなかった」
「そうか。じゃあ結婚するか」
「うん。…………へ?」
「嫌か?」
「嫌じゃないけどさ……」
「ほい、指輪。まだガキだから安物だけど18になるまでには金貯めるから」
「あ、うん……」
「じゃ、おやすみ……」
「キョン。寝たわよね?」
「…………」
「えへへ……婚約指輪……」
幸せってふとした所に落ちてるんだよ。それに気付いたら渡そうと思ってたが……正解だったな。
バカップル保守11
さて、これくらいにしとくかな
保守で終わるにはもったいないなぁ
あぁ、おまけww
「ほい。新しい指輪」
「……ありがと。うん、ピッタリ」
「昔のは外していいんだぞ?」
「うぅん。これもあたしの宝物だからいいのよ」
「……そっか。じゃあ行くか?」
「そうしましょ。さっさと終わらせてご飯ね!」
そうして俺達は役所のドアをくぐった。
バカップル保守・終
甘あああああ〜い!
GJ!!
甘いの美味ぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!
甘味中毒になっちまったようだ……。
次は新婚編をw
目が虫歯になりますた。
>399
…夜明けのヴァン?
403 :
パーソナリティー(コネチカット州):2007/04/20(金) 01:08:46.61 ID:tHQCme8EO
何かとても甘いスレですね
404 :
通訳(樺太):2007/04/20(金) 01:11:22.86 ID:qvZjfZZ3O
まるでこのスレのタイトルの一部であるやんごとなき黄色い物体を煮詰め尽くしたような甘さですね。
なんか糖分の摂りすぎと今日見た耳をすませばの影響で1年間は立ち直れそうにない…
みんなさよなら(´;ω;`)ぶわっ
そろそろ誰かしょっぱいもん出さないか?
酢昆布とか
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>>397 やばい!
血液が砂糖水になってしまった!!
ぜひ続きを書いてくれ
しゅおうさん「佐々木たん―――佐々木たん―――塩昆布は―――あるかい―――?」
佐々木「トロロ昆布なら」
しゅおうさん「―――とろ〜ん―――」
410 :
通訳(樺太):2007/04/20(金) 01:39:02.50 ID:qvZjfZZ3O
九曜「
>>397───わたしの───髪が───砂糖に───なって───いく───わ…GJ」
しゅおうさん「有希りん―――有希りん―――バックアップ―――しようか――?」
長門「だが断る」
しゅおうさん「―――くよ〜ん―――」
「別れる?!別れるってどういうことよっ??」
とある昼下がりの静かな公園ににつかわしくない場違いな声が響いた。
まぁ声の主は日本…もといSOS団が誇るファンタジスタなのだが…
ぉ、おい一瞬で市民達の注目の的になってしまったじゃないか!もう少しトーンを…「うるさいっっ!今は私が聞いてるんでしょうがっ!」
ハイすいません…
ったくやれやれ…普通は彼女に別れ話をしたら逆ギレなんてされないと思うんだけどな。 まぁことの発端というか俺のハルヒに対するロマンス暴落はあの日なんだけどな…
一応支援。
保守
417 :
チャイドル(コネチカット州):2007/04/20(金) 03:32:45.87 ID:PQU1EPZmO
保守
保守
ほ
420 :
チャイドル(コネチカット州):2007/04/20(金) 04:45:04.24 ID:PQU1EPZmO
過疎。
今回も長門の方に移ってるのかな?
保守
ほす
423 :
外資系会社勤務(コネチカット州):2007/04/20(金) 06:01:09.49 ID:PQU1EPZmO
保守
保守
国木田「やっとキョンと涼宮さんが結婚かあ。まったく待たせてくれたよ」
キョン「勝手に待たれても困るぞ」
国木田「ごめんごめん、それにしてもキョンは変わった女の子が好みだったよね。僕も女の子に生まれたかった……」
キョン「国木田?」
国木田「なーんてね、じゃ結婚式には呼んでくれよ、キョン」
古泉「ようやくあなたと涼宮さんの結婚ですね。随分待ちましたよ」
キョン「勝手に待たれても困るぞ」
古泉「すみません、高校を卒業したら直ぐにでも結婚だと思っていましたから、やきもきしてましたよ」
キョン「なんでお前にやきもきされなければならんのだ」
古泉「自分が好きになった相手には幸せになって欲しいですから、特にあなたには」
キョン「……古泉、実は俺m「冗談です、少々やり過ぎましたか?結婚式の仲人、きっちりやらせてもらいますよ。では、また」
427 :
漂流者(樺太):2007/04/20(金) 07:42:30.39 ID:T7jxoVksO
保守
今日は彼と涼宮ハルヒの結婚式、嬉しくもあるが複雑な心象になる。
「有希!元気にしてた?」
「よぉ長門、久しぶりだな」
「久しぶり、元気」
「そうか」
「そう」
「喜緑さんで来てくれてありがとうございます」
「いえいえ、幸せになってくださいね」
「でもまさかあの生徒会長とくっつくとはねぇ」
「ハルヒ、失礼だ」
「ふふ、あの人ああ見えて可愛い人なんですよ?みんなが気付かないだけなんですから」
「のろけちゃってるわね〜。あ、浮気調査でも必要になったら破格の安さで引き受けるわよ?」
「ハルヒ、いい加減にしろ」
「あら、浮気なんてさせませんよ?」
「そろそろ式の時刻」
「あ、じゃあ私たちはこの辺りで」
「二人とも来てくれてありがとね!!」
バタン
「いいんですか?」
「いい。彼は私にとって愛しい存在、しかし涼宮ハルヒも同様に大切な存在。私は二人の幸せを望んでいる、それは私の幸せでもある。早くして」
「そう、残念です。長門有希の情報連結の解除を申請……解除開始」
「一つお願いがある、あの二人を守ってあげて欲しい」
「……わかりました。間違いは起こしません」
「そう、ありがt」
430 :
文学部(樺太):2007/04/20(金) 07:57:20.97 ID:ZdobER5EO
「おはよ」
「あぁ、おはよう。そんなに近付いてどうしたんだ?」
「た、たまたまよ」
「そうか。……そういえば籍を入れたんだったな」
「……うん」
「じゃあ今日からこれが日課な。おはよう……」
そう言うと俺はハルヒにキスをした。起きた時に最も近くにいる、夫婦の特権だ。
寝起きバカップル保守
大学いてくるノシ
朝から甘い
433 :
一株株主(コネチカット州):2007/04/20(金) 08:54:56.26 ID:dpxcqHRZO
谷口「sex」
寝不足の体には甘すぎだぜwww
ぐわわわわ
436 :
パーソナリティー(コネチカット州):2007/04/20(金) 10:36:01.02 ID:v9WBrCl9O
キョン「ハルヒ、○○○○○だ!」 ○を埋めてながら保守
キョン「ハルヒ、お前が好きだ!」
438 :
パーソナリティー(コネチカット州):2007/04/20(金) 10:54:17.02 ID:v9WBrCl9O
埋めてながら保守ってなんだw
埋めながら保守しておくれ
キョン「ハルヒ、それは国木田!」
440 :
まなかな(コネチカット州):2007/04/20(金) 11:09:14.29 ID:dpxcqHRZO
キョン「ハルヒ、波動拳だ!」
441 :
塗装工(樺太):2007/04/20(金) 11:24:21.02 ID:GcEjnIG+O
キョン「ハルヒー!!!!」
キョン「ハルヒ、今夜子作りだ!」
「朝ご飯はどうする?」
「何でもいいけどお前が作ったやつな」
「弁当は?」
「お前が作ったやつで頼む」
「……晩ご飯は?」
「お前が作ったやつ」
「あんたあたしをこき使って過労死させる気!?」
「だってハルヒが作った飯が一番美味いんだからしょうがないだろ」
「……3食でキス一回になります」
「安いもんだな」
「んっ……毎度あり……」
バカップル保守
……甘くならない
444 :
塗装工(樺太):2007/04/20(金) 11:32:14.56 ID:GcEjnIG+O
そして集まる手作り弁当三食分の山
>>443 どこか甘くないのかこちらが聞きたいwwww
446 :
一株株主(コネチカット州):2007/04/20(金) 12:11:53.32 ID:dpxcqHRZO
谷口「sex」
谷口「WAWAWA……sex!」
このスレはLuuteqFyOに占拠されました。
今後も砂糖爆弾による攻撃が予想されます。
449 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 12:21:44.75 ID:r9fVOovz0
「教えてください!知らなければならないんだ!俺はその権利がある!」
「何度言ったら分かるんだ。俺は何も知らん。」いい加減うんざりしてきた。
テーブルの上のコーヒーに手を伸ばすと、またわめきだす。
「そんなはずない!あなたは知っているはずだ!あなたが母さんと一緒にいる写真があるんだ!」
いい加減にしろと怒鳴り雨が降り続く外へと家を追い出し鍵をかけた。
あれからもう10年か・・・でかくなったもんだ。
記憶の引き出しからあのころの思い出がこぼれ出てくる。
いくら時がすぎようと決して忘れることもなく、10年の時を経て今なお俺の記憶の中でもっとも輝き決して色褪せない。
輝きを失った日々を送っている今の自分を自嘲するとコーヒーを飲み干した。
まあもうあいつが知ってもおかしくはない年か・・・ため息をつき、部屋の明かりを消した。
450 :
船長(岡山県):2007/04/20(金) 12:24:16.21 ID:262uT39d0
なんかきてる!
451 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 12:35:53.88 ID:r9fVOovz0
一応いっとくけど別にプリンじゃない。アナルっでもないが。日常?
しかもけこう長編。それでもおk?
452 :
船長(岡山県):2007/04/20(金) 12:40:10.63 ID:262uT39d0
きてくれ!
もろちん
長編ならまとめて投下すべし
スレ的にはアナルの方が総合だが
日常っぽい話ならこっちでもいいんでないかい
456 :
船長(岡山県):2007/04/20(金) 12:43:24.73 ID:262uT39d0
つかこっちにしてくれアナルはホモネタばっかりでキモイ
457 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 12:53:55.26 ID:r9fVOovz0
>>457 そんなこと言わずにガンガってくれ
「ねぇ」
「なんだ授業中に」
「抜け出さない? つまんないし、あたし寂しくなってきちゃった」
「俺が目の前にいるのにか?」
「あんたと向き合って話してたいのよ」
「しょうがないな……先生、腹痛ですんで保健室に行ってきます」
「あたしも腹痛だから保健室に行ってくるわ」
「……好きにしなさい」
バカップル保守
>>458 凄くどうでもイイコトだけど、担任男じゃなかったっけ?
462 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 13:31:45.49 ID:r9fVOovz0
やばいこれはもしかしたら谷川先生の一冊分ぐらいあるかもわからんねwwwww
チェックして矛盾点とか見つけて書き直してくるからけこうかかるww
本で見るとぺらっぺらだけど、投下SSとしては長いな
まあ、がんばれ
464 :
チャイドル(コネチカット州):2007/04/20(金) 14:57:26.15 ID:PQU1EPZmO
保守
465 :
黒板係り(京都府):2007/04/20(金) 15:08:57.82 ID:ie5KSygx0
ミヨキチSSまとめて読みたいんだけど、オススメ教えてください。
大長編でめとめて投下はやめた方がいい。
>>463 スニーカー文庫は紙がぺらい。
ハルヒ「ちょっとキョン! あたしのめかぶ食べたでしょ!?」
キョン「ああ、ヌルヌルのネバネバだったんで口の周りがベタベタだ」
ハルヒ「もうっ、バカキョン…(///」
469 :
通訳(樺太):2007/04/20(金) 15:27:35.35 ID:qvZjfZZ3O
めかぶを別の単語に置き換えろって事なんだろ?任せとけ。バッチリ脳内変換したぜ。
めかぶをアワビに置き換えた俺はorz
472 :
まなかな(コネチカット州):2007/04/20(金) 16:05:02.63 ID:dpxcqHRZO
age
473 :
黒板係り(京都府):2007/04/20(金) 16:25:02.17 ID:ie5KSygx0
>>467 ありがと、面白かった。にゃーにゃーミヨキチかわいい。
動物シリーズ5
ハルヒ「キョン!今回は馬になるわよ!」
キョン「馬って特殊な能力あったか?確かに走るのは早いが……」
ハルヒ「ないわ!」
キョン「ないのかよ!」
ハルヒ「いいのよ、あたしが楽しめれば。じゃ、さっさと四つん這いになりなさい」
キョン「……俺がか、はいはいっと」
ハルヒ「それっ」ポム
キョン「(うっお尻が柔らか…駄目だ、落ち着いて素数を数えるんだ)」
ハルヒ「ハイヨー!ほらほら、もっと早く歩きなさいよ!」
キョン「(頼むから腰を降らないでくれっ!このままでは息子が!)」
ハルヒ「ふぅ、まぁまぁ楽しかったわ。キョン、もう立っていいわよ?」
キョン「も、もう勃ってるぜ…」
ハルヒ「…………?……………エロキョン!!!」ぼかっ
保守する…
>>474 おまけ 1
キョン「ふぅ、ようやくおさまってきたな。こんな姿を誰かに見られたくないし、さっさと帰るか」
ガチャ
古泉「おや、なぜ四つん這いに……それはOKのサインとみてよろしいんですね?」ヌギヌギ
キョン「ひゃぁぁぁあああああ!!!」
>>474 おまけ 2
ハルヒ「キョン!またお馬さんごっこするわよ!前回同様、ジョッキーはあたし♪」
キョン「やれやれ、ほらよ」
ハルヒ「……違うわよ、今度は仰向けになりなさい///」
キョン「お前それは……」
ハルヒ「こっちも恥ずかしいんだから、さっさとしなさいよ!」
そういうとハルヒは俺に跨がり、制服のボタンを(作者の処理能力を超えました、続きは各自で妄想してください)
わっふるわっふる
480 :
ねずみランド(アラバマ州):2007/04/20(金) 16:59:54.82 ID:PJIioyua0
保守
482 :
まなかな(コネチカット州):2007/04/20(金) 17:35:43.33 ID:GY4K6cokO
長いのは何章かに区切って投下すればいいんじゃね?
ジップ・デ・クレ
485 :
一株株主(コネチカット州):2007/04/20(金) 18:16:20.38 ID:dpxcqHRZO
直でウィキにあげれば?
せっかくこのスレがあるんだからここに投下してほしい
488 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 18:42:29.09 ID:r9fVOovz0
>>449 「ちょっとーキョンー!!こっちにきなさい!!」また朝っぱらから団長は元気があるようで。
はいはいなんの御用でしょうか?
「これを部室に運んどいてくれる?超特急でね!!」
太陽に心の底から感謝しているような真夏のひまわりのような笑顔で俺を困らせないでくれ。
おいおい!このテレビはお前がもってきたものなのか?なんで教室にもってくるんだ?周りのやつらもviela?なんていってるんじゃない!止めろ!最初から部室にもって行けばいいものをなんで教室にもってくるんだお前は。
「あら。私が運んだんじゃないわ。電気屋さんがここに持ってきたのよ。
来年の映画のスポンサー料金の前払いで」
全く電気屋さんもなんでほいほい持ってくるのかね。大体部室に運んでおいてくれよ
489 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 18:43:26.95 ID:r9fVOovz0
>>488 「最初は部室に持って行こうとしたんだけど鍵がかかってたんだって。
だからとりあえずここにおいといてあんたに運ばせようと思って」
俺はため息をつきつつ持ち上げようとしたが一人じゃ無理そうだな。小泉に手伝わせるか。
「あら、小泉くんなら今日は休みよ。
小泉くんにも手伝ってもらおうと思って呼びにいったんだけどいなかったの」
珍しいなあいつが休みとは。またバイトが忙しいのかね。我が団長はこんなに機嫌よさそうなのに。
それにしてもいなくてもいいときにはいるくせに肝心なときにいないやつだ。
おい谷口、国木田手伝ってくれ。
「キョン一人じゃ無理そうだね。分かった。いいよ。急がないと授業も始まりそうだし」
お前は本当にいいやつだな国木田。
今度朝比奈さんが新しいコスプレをさせられたときに写真でも見せてやるよ。
490 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 18:44:01.70 ID:r9fVOovz0
>>489 谷口のやつは?あいつも今日休みなのか?
「ううん。遅刻してくるらしいよ。おばあさんの法事とかで。」
ふうん。あいつそんなものにまじめに行くやつだったんだな。よしじゃあ二人で頑張って運ぶとするか。
ふうふう言いながら職員室で鍵を借りて部室まで持っていった。
ありがとよ国木田。俺一人じゃ途中で押しつぶされてたよ
「いやあ、いいよ。キョンたちには楽しませてもらってるしね。また面白いことやってくれれば。」
あれを面白いと捉えられるやつはお前と我が団の名誉顧問であるあの方以外そういないだろうな。
予鈴も鳴ったし、そろそろ戻るか。
491 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 18:44:25.34 ID:r9fVOovz0
>>490 授業を終え部室に行こうとするとハルヒが意外なことを言った
「キョン。今日の活動は休みだからみくるちゃんと有希にはもういってあるから心配しなくていいわ」
そりゃかまわんが急にどうした?
「なんでもないわ。今日は休みなの!分かったらとっとと帰りなさい!」
どうしたのかね団長さまは。朝はあんなに上機嫌だったし昼もいつもと変わらんかったが。
まあ考えてもしょうがない、団長様の言うとおり家に帰るとするか。
493 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 18:45:12.16 ID:r9fVOovz0
>>491 これで第1章終わり。需要があるならまた。ないなら終わり。半々なら適当にしめ
需要あるよ
495 :
ボーイッシュな女の子(愛知県):2007/04/20(金) 18:48:40.26 ID:r9fVOovz0
>>494 人の文体真似るとか初めてだからよく分からんのよね。これでうまく真似れてんのか?
496 :
塗装工(樺太):2007/04/20(金) 18:49:23.00 ID:GcEjnIG+O
古泉な
>>495 そんなに意識しなくてもいいんじゃないか、SSなんだし自由に書いていいと思うけどな。
続きwktkしてるよ
あと、古泉な
うん。「古泉」ですな。
上に手動スクリプト投下があるから下げ
保守
「ねぇ、なんで一緒のベッドじゃないのよ」
「保健室だからだ。仕切りをしてないだけありがたいと思おうぜ」
「……つまんない。あ、寒気がするわ。キョン、暖めてよ」
「先生、こんなこと言ってますけど……」
「ダメよ」
「……だそうだ」
「キョンのバカ。バカキョン」
おいおい。俺のせいかよ。と思っていた時、一人の生徒が入ってきて何やら先生と話し始めた。
そして俺の所のカーテンが開いた。
「ベッドが足りなくなったから……あなた達しょうがないから一つのベッドで寝てくれる?」
「……やれやれ」
俺はベッドを移動して、ハルヒの横に来た。どうせこうなりそうな予感がしてたけどな。
「うふふ……キョン。あたし幸せよ」
「はいはい。よかったな」
「おやすみ! あー、暖かいわ……」
こいつ、絶対に保健室ってこと忘れてるな。……まぁいいか。
俺も暖かいし幸せだからな。
バカップル保守
502 :
金田一(アラバマ州):2007/04/20(金) 19:59:43.70 ID:uefltJxf0
そろそろage
504 :
司会(山口県):2007/04/20(金) 20:10:44.69 ID:61s6Y9ne0
ほしゅ
>>503 ハルヒの能力によって判断力が鈍っているのさ
いや待て、そもそも増えた病人はハルヒのせいじゃなかろうね?
>>506 古泉「保健室ならとっくに異空間化していますよ」
508 :
運転士(樺太):2007/04/20(金) 20:58:15.33 ID:AZNpvlj2O
後から来た病人は古泉だろう
2人と同じ空間にいなきゃいけないとは、苦労人だな
509 :
宅配バイト(神奈川県):2007/04/20(金) 21:05:54.00 ID:NNBBahXT0
>>508 きっと脳内でハルヒを自分に置き換えてハァハァしてるんだよ
保守
>>507 キョン「もしかして、桃色空間になっているのか?」
ハルヒ「桃色空間に引きずり込めー!」
キョバン「!?」
古泉「解説しましょう。SOS団団長涼宮ハルヒは、キョンタンらぶらぶパワーによって
桃色空間という一種の閉鎖空間を作り出す事が出来るのです!」
谷口「WAWAWA若さって何だ〜」
国木田「振り向かない事さ」
谷口「愛って何だ?」
国木田「躊躇わない事さ」
谷口「……」
国木田「……」
谷口「ごゆっくり〜!」
国木田wwwww
テラ大人wwwww
516 :
舞妓(長屋):2007/04/20(金) 22:39:04.25 ID:m5Fq/uMz0
ここで空気読まずに涼宮ハルヒの微笑読み終えた俺が通りますよっと。
次は涼宮ハルヒの邁進が楽しみでならない。
っていうか、SS書いてる人の中に業者混じってないか…?
一般人があんな大作作れるとは考えてにくいんだよ。
こう思ってるのは俺だけじゃないよな?な?
55分頃に次スレ立てときますわ。
>>516 思ってるけどそういうのは言わない方が良いね。
それで前に色々あったからさ。
すっかり忘れていた
微笑は嫌いではないが、大作よりも
きちんと丁寧に作りこまれた良作を何本も書いてくれる人の方が好きだ
親父シリーズの人とかな
521 :
お宮(大阪府):
>>516 ぶっちゃけキミはもう少し本読んだほうがいいと思うよ。