隣に犬娘が居るけれど質問ある？

犬「犬じゃないんです、オオカミなんですー！」
俺「笑止千万ッ！！！」
犬「あうぅ……」

犬耳がぺたっとしおれた。


※
このスレでは、以下受け付けた質問をもとにＳＳが展開することで進行します。
質問は自由ですが、主人公以外の行動は操作できません。また、普通の人間が行うには難しいこともできません。
ちなみに、俺≠>>1です。物語の一人称主人公と作者は関係ありません。あと、たまに死亡するっぽいんじゃね？

CV 堀江由衣

？

なお、スレ立ては代理なので原作者がやってくれると思いますよ？

俺「芸のひとつも仕込むことがすてぃたすなのだが、理解できるかね？」
犬「え？」
俺「上司が部下をうまく指揮するための能力が求められるように。
教師が生徒を正しく指導するための能力が求められるように。
俺に能力があると示すすてぃたすが必要なのだよ！！！」
犬「は、はぁ……」
俺「――という訳で」
犬「はい」
俺「お手」
犬「……」
俺「お手」
犬「……」
俺「お手」
犬「あの、私は犬ですかー？」
俺「うむ、犬だ。
そういう訳でお手をせよ」
犬「拒否権はないんですかー……？」
俺「ない」
犬「あうぅ……」

無視すればいいのに。

俺「いぬいぬいぬー、犬かもーん」
犬「犬連呼はやめてくださいよー！」
俺「そんなことよりも、これをちょっと見てくれ」
犬「なんですか――」

パン

俺「犬だまし」
犬「……」

滑った。

なんて可愛そうなスレ涙が止まらない

俺「前略中略後略という訳で、さらなる所業に手を染めることにしたのだ」
犬「なんだかとっても理不尽に嫌な予感がしますー……」
俺「おかわり」
犬「……」
俺「おかわり」
犬「……」
俺「おかわーり」
犬「……どうしてもしないといけないんですかー？」
俺「犬なら当然できること」
犬「私はオオカミですー！」
俺「ほほぅ……つまり、オオカミ＜犬、と」



おかわりのしつけに成功した。

犬「あうぅ……。
なにか、なくしてはいけないものをなくした気分ですー……」

がじがじ

俺「ときに犬娘よ」
犬「犬じゃないですよー……」

がじがじ

俺「湧き出た素朴な疑問がひとつある」
犬「なんですかー？」

がじがじ

俺「骨食べるの、好き？」
犬「食べませんよー！」

がじがじ

俺「そういうわりに、骨付き肉をいつまでもしゃぶっている気がするんだが？」
犬「き、気のせいですー！」

名残惜しそうにお別れをした。

俺「語尾に『ワン』をつけるのが基本だ！」
犬「なんの基本ですかー……」
俺「重要なのは、それを知ることじゃない！
それを体得することなんだ！！！」
犬「体得したくないですー！」
俺「大丈夫、祭の可能性はそんなところで終わりはしないさ……」

にこやかに微笑んでみる。

犬「そんな可能性はいらないんですー！！！」
俺「僕を信じてくれ！
僕は君を救いたいんだ！」
犬「そんな方法で救わないでくださいー！！！！！」
俺「ぬぅ、わがままな」
犬「私が悪いんですかッ！？」

基本がなってないッ！

なんか心臓のあたりがズキズキするスレ

俺「飼うならば名前が必要だな」
犬「あの、私の名前はすでにあるんですが――」
俺「出来合いのものに満足するようでは職人とはいえんッ！！！」
犬「何の職人ですかーッ！？」


祭というらしい。

俺「犬呼ばわりをしないで欲しい、それが君の要求であったかな？」
犬「ですー」
俺「それを把握した上で、ここにソーセージがあったりする」
犬「わぁ♪」
俺「食べたい？」
犬「食べたいんですー♪」
俺「ちょあーッ！」
犬「あっ！？」

ぽーん

包みごと祭の後ろに投げた。

俺「さあ、とってくるんだ、わんわん！」
犬「……」
俺「それゆけわんわん！」
犬「あの……」
俺「どうしたわんわん？
さあ、早くとってきてくれわんわん。
それいけやれゆけわんわんわんわ――」

犬呼ばわりをやめてみたのにはたかれた。理不尽な。

俺「この世界では、三つの数値によって身分が決まるというカーストよりも厳しい制度が実在する訳なのだが」
犬「はぁ」
俺「数値的にそれを把握することによって、より適切な関係が築けると思わざるを得ないことにしておきたい今日この頃だ」
犬「？」
俺「分かりやすくいうと――」

俺「スリーサイズはいくつじゃああああああ」
犬「ぼんきゅっぱーんなお姉さんですー」
俺「はて、どこにそんな逸材が？」
犬「目の前に居るんですー！」
俺「南極大陸で人探しをするよりも見つかりにくい『目の前』には心当たりがないんだが！」
犬「ひどいです、ひどいです、ひどいんですー！
オオカミ差別ですー！」
俺「いやいやいや、差別違うから」

てか、オオカミ差別って初めて聞いた。

犬「高級芋ヨウカンを発見したんですー♪」
俺「そこな犬よ。それは、発見したのではなく、おいてあったのだ」
犬「ですかー」
俺「急なお客様用だ。ほい、渡して」
犬「おきゃくさま……」

……何かを期待するまっすぐなまなざしで見つめられた。

俺「……食べたい？」

コクコクコクッ

ＹＥＳの意思表示をアメリカ人ばりの熱烈さで表現された。

俺「お客様として、君をもてなす理由というものの存在が地平線の向こう辺りにしか見当たらないのはなぜでホワイ？」
犬「ダメですかー……？」

ふむ。

俺「……まあ、俺もちょっと食べたくなったし、一切れだけ、な」
犬「わーい♪」

値段に見合う味だった。

なにこのデジャブ

俺「散歩は？」
犬「好きです」
俺「ジョギングは？」
犬「それも好きです。
あと、ランニングも好きですよー♪」
俺「ジョギングとランニングってどう違うんだ？」
犬「ランニングの方がペースが速いんですー」
俺「ほう」
犬「具体的には、会話できるぐらいかできないぐらいかの違いらしいです」
俺「へぇー」

走り回るのは好き。

時計だ。

俺「どしたの、コレ？」
犬「押入れの中にあったんですー」
俺「ああ……そういえば、それも放り込んでたっけか」
犬「でも、壊れてるみたいですねー……」
俺「だな」

確か、針が進まなくなったけど、捨てるのは惜しかったから入れてたんだ。

犬「直してもいいですかー？」
俺「……は？」
犬「これなら直せるかもなんですー」

……。


犬「直ったんですー」

普通に動いてる。

俺「おおおおお、凄いッ！！！」
犬「加速装置付ですッ♪」
俺「いやそれ意味ないから！」

>>1はとないぬの初代>>1か？

>>19
※まあ、ぶっちゃけると本人。

�C

そうなると話は別だ、正座してｗｋｔｋ

なあ…いくら淋しいからってこんな妄想を独りでやってて虚しくない？

>>21
俺「４円……」
犬「？」
俺「いや、４円転がっていたのを発見しただけだ」
犬「はぁ」
俺「……４円を私怨っていうと怖いなぁ」
犬「支援？」
俺「そうそう、己が欲望を果たそうと――」
犬「みんなのために――」
俺「？」
犬「？」
俺「私怨……だよね？」
犬「支援ですよー……？」

かみ合わない。

>>22
※質問をくださいorz

>23
お前には失望したよ
妄想具現化の能力無くしたんだな・・・・

俺「ニャーと鳴け、ニャーと鳴くんだああああああ！！！！！」
犬「なぜに、そんなにハイテンションっ！？」

犬「にゃー」

俺「違うッ！
もっと、えぐりこむように腹のそこから、ニャーと――」

犬「にゃー」

俺「だから、そうじゃなくて――」


３回やったらはたかれた。

つジャーキー

>>28
俺「ジャーキーがあったけど、食べるか？」
犬「わーい♪」
俺「ほれ」
犬「ぽりぽり……」

ぱたぱたとロングスカートがゆれた。


俺「ここに犬しっぽが隠れているのかッ！？」
犬「……ごっくん。犬じゃないんですー！」

俺「犬呼ばわりをしないで欲しい、それが君の要求であったかな？」
犬「ですー」
俺「それを把握した上で、ここにソーセージがあったりする」
犬「わぁ♪」
俺「食べたい？」
犬「食べたいんですー♪」
俺「ちょあーッ！」
犬「あっ！？」

ぽーん

包みごと祭の後ろに投げた。

俺「さあ、とってくるんだ、わんわん！」
犬「……」
俺「それゆけわんわん！」
犬「あの……」
俺「どうしたわんわん？
さあ、早くとってきてくれわんわん。
それいけやれゆけわんわんわんわ――」

犬呼ばわりをやめてみたのにはたかれた。理不尽な。

耳

>>31
俺「……」
犬「？」

犬耳。
ちょこんと頭に乗っかって、存在を主張するアイテムがそこに。
何かのフェイクではありえないときどきの動き、表情と等しく現れるそれ。
やはり、これは――

俺「生耳か……」
犬「生？」

首輪は？

>>33
俺「なあ、祭？」
犬「なんですかー？」
俺「室内犬の妙として、欠かせない補助道具にして思わずそのまぶしいまでの輝きに目をやられるすばらしい品は要りませんか？」
犬「犬じゃないんですー！」
俺「これをつけるとなんと魅力が主にＭちっくな方向に１７倍になるという――」
犬「えむ？」
俺「――というわけで、首輪要りませんかッ！？」
犬「――ひっ！」

引きつったような声を出す祭。

俺「あ、あれ？」
犬「あっ……」
俺「え、あ、その、いやならいいんだ……。別に、そんな大した話じゃあないんだし。てか、冗談だし、あ、あはははは！」
犬「そ、そうですよね。あはは……」

なんなんだ……？

俺「ここに、ジャーキーとおぼしき物体がある」
犬「お、おぼしき？」
俺「棒状に固まったの賞味期限未確認食品物体と言い表しても構わん」
犬「……食べれるんですかー？」
俺「知らん。が、冷蔵庫の奥底から発掘された」
犬「発掘……」
俺「製造年月日のラベルが腐食して読み取れないことを除けば、ごく普通のジャーキーといえよう」
犬「それはごく普通じゃないんですー！」

廃棄。


俺「あと、混ぜてもいないのに粘り気のある納豆なんかも存在が確認されているが」
犬「食べませんッ！！！」

食にうるさい。

※おおよそストックが尽きたわけだが。

時に娘っこよ。

犬と狼の違いを判りやすく3行で言ってくれたまへ。

>>37
俺「そもそも、犬とオオカミの違いってなんだ？」
犬「強いんですー♪」
俺「ほう。犬も強い種類いると思うが？　土佐犬とかシェパードとか」
犬「えと……かっこいいんですー！」
俺「いきなりアバウトになったな。カッコイイ犬ってのもやっぱりたくさんいると思うが？」
犬「えーとえーと……吠え方が違ったり」
俺「目の前に居る、そもそも吠えない娘はいかなる分類をしたものやら」
犬「あと、胸が狭かったり――」

俺「犬確定」

犬「ええええええええええええええッ！？」

犬って鼻噛むと主従関係的に噛んだ方が上の立場ならなかったっけ？

>>38
祭の解答が4行っ
やりなおしっｗ

っ死んだフリ

>>39
俺「鼻をかむと主従関係が決まる、という話を聞いた」
犬「鼻をかむ？」

ちーん

犬「？」
俺「いや、ティッシュ渡されても……」
犬「？？？」

>>40
俺「リベンジの機会を与えよう。己が犬であると証明するがいいッ！」
犬「犬じゃないんですー！　ほらほら、耳！」
俺「犬耳」
犬「しっぽー！」
俺「犬しっぽ」
犬「犬じゃないんですー！！！」

俺「ところで、オオカミは肉食と聞いたんだが」
犬「……そうですよー」
俺「芋ヨウカン喰ってたのは？」
犬「……」

脱兎。

(´･ω･`)つ[猫じゃらし]

>>41
俺「うぁーくるしーやられたーバタリ」
犬「えっ……？」

死んだフリ開始。


犬「え？　え？　え？」
俺「……」

死んだフリ継続。


犬「あ、あうあうあぅ……」
俺「……」

おろおろする祭。

犬「……えいッ！」

ちょ、わきの下に手を入れ――


ずるずる


犬「ふぅ……」

窓際から移動させられた。

俺「何やってんだ？」
犬「わぁッ！？」


ふつーに驚いてた。

っ鳩

>>44
季節はずれにそよぐもの。
あなたはこれを見てどう思うのか。
想いをよせて、目の前に――




ぱたぱた

犬「……」

ぱたぱた

犬「……」

ぱたぱた

犬「あの……」

ぱたぱた

犬「何をしてるんですかー……？」
俺「猫じゃらしを振っている」
犬「それはすでに犬ですらないんですー！」

っメガネ

妄想は程々にして寝ろよ

>>47
俺「サブレが出てきたんだが、喰うか？」
犬「わーい♪」

手を前に、小さくつかんでぽりぽりぽりぽり……

俺「……」
犬「甘いんですー♪」
俺「もう一枚いるか？」
犬「ほしいですー＾♪」

ぽりぽりぽりぽり……


あー。

俺「ハムスター食いだ！」
犬「？」


犬ハムスター。

( ﾟдﾟ)ｳｯｳｰ

( ﾟдﾟ)っ【ｼｬｳｴｯｾﾝ】

つ【極太フランクフルト】

>>49
俺「装備品を増やすことで、防御力が上がる。これはいいな？」
犬「はい」
俺「さらに、付加効果によって攻撃力が増す場合などもある」
犬「ですねー」

俺「そこで、このメガネです！　犬耳メガネ娘として爆誕するすばらしきを我が眼前に示したまえ――」


鼻メガネ。

犬「かけてみましたー」
俺「あー……










これはこれで！」
犬「！？」

…

　+【ヨーグルトソース】

>>52
俺「ウインナーがあったんだが、喰うか？」
犬「いただきますー♪」

ぱきっ

俺「いい音させてるなぁ……」
犬「おいしいんですー♪」


歯は健康そう。

82160421.5165492
■第１回vipper２ちゃんねる板ツアー■
今回はひきこもり板のヒキ雑へ観光してみよう
　→ひき板（http://life8.2ch.net/hikky/）のスレ一覧から
　　”雑談”または”独り言”がついているスレッドを開けば
　　そこにひきこもりワールドが広がっているｗｗｗ
流れはvip板並の高速！
３６５日２４時間ずっとひとがいる！
内容は堕落した人生と他人批判！
ROMるもよし！
諭すもよし！
ひきこもりは怠慢なのか、病気なのか！
ツアー開始どｚ−
■第１回vipper２ちゃんねる板ツアー■
82160421.5165492

>>1

知ってるものとしてはどのぐらいのペースでキーアイテム出したらいいか悩むんだが

>>58
※お好きにーｗ

ちなみに、物資が多いようだけれども質問がないと主人公の知識が増えませんよ、とも付け加えておく。
あと１５：３０から小休止。

>>58
そんなこと抜きにしてこの状況を楽しみなさい♪

犬娘とはどういう経緯で一緒に？

娘っこはおつかいぐらい出来るよな？
犬にも出来るんだからｗ

>>53
俺「……祭さん祭さん」
犬「なんですかー？」
俺「食いでのありそうな極太のフランクフルトを見つけたのですが、これをぜひともお口に召していただけないでしょうか？」
犬「わーい♪」

俺「ククク……さっきまでの喰いっぷりであれば、先から少しずつ食べるしかあるまい。すなわち、我が妄想の時間に――」


がぶり


俺「アッー！！！！！！！！！」
犬「？」


遠慮なく行った。

つ精子がどばばばばば

っにんじん

>>55
俺「お、俺は負けん。負けんぞぉおおおおおおお。えろちっくかむばっくりたーんあげんすとー！！！」
犬「？」
俺「――などという前置きがありまして、ヨーグルトです。やや粘り気が強く、白濁したその様に愛らしきを覚えて食していただければ、と思いご用意いたしました」
犬「わーい♪」

俺「ククク……どうですかな、この濃厚な味わいは？」
犬「んっ……く、おいしいんですー♪」
俺「ふはははは、食したまえ食したまえ！　存分に、味わいつくすがいい――」


犬「一緒に食べませんかー？」
俺「うわはくだくえきもうそうがぎゃくりゅくぁせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠：」



〜しばらくおまちください〜が、脳内に流れた。

>>61
※イベント発生。

すこーんと抜けるような青空だった。

雲ひとつなく、見上げればそのまま落ちて行くような深い深い底なしの天井。
ひょっこり現れた小鳥が、ぴーぴー鳴いて、大穴へと滑空する。
視点を切り替えて、上下を戻す。

うむ、いい天気だ。

降り注ぐ日差しが意味も無くうきうきとさせる。
冬の寒さにようやく終わりを告げてくれた、と実感できた――ので、





『陽気に誘われて』



言葉通りに、目的も持たずにふらりと表に出てみた。

ほとんどというか、まったく変わりが無かった。

忙しい人は忙しそうに仕事に追われていつも通りに。
学生は残り少ない休みを謳歌すべく空なんてそっちのけで。

まあ、何かを期待していた訳じゃあない。

春がやってきたからといって、誰も仕事をせずにぼーっとしていたりうたた寝していたら問題だ。
物流は滞り、生産は止まり、経済は破綻する。
春めいたものを見ることで容易に発症し、あげく夏の到来まで一切の行動ができない。

……どこの伝染病だ？


そんな現実は怖すぎる。
いいさ、春はひとりでも楽しめる。


桜が咲いたら人気のあまり無いところで花見もいいな――

――と、そんなほわほわした幸せをすっとばす光景。


「あうぅ……」


全身全霊でがっくりして、背景におどろ線を浮かべそうなくらいの勢いで地面に手をつく女の子がひとり。
帽子といまどき珍しいひざ下十分にあるロングスカート。
泣いてはいないようだが、落ち込みのあまりに地面にもぐりこみそうな雰囲気を見せている。

これほど思いつめるとは、よほどのことがあったに違いな――



「おなかすいたんです〜……」



目の前は、コンビニだった。

「ありがとうございました！　またのお越しをお待ちしております！」


……別に、善人を気取るつもりは無いんだが、

「パン、食べるか？」
「ほぇ？」

がさっとコンビニ袋からアンパンを取り出す。

「腹、減ってるんだろ？」
「……え、う、え？」

パン、俺、パン、俺、パン、と交互に見返す。
うーむ、おもしろい。

「やるよ」

ぱぁあああっと、女の子の顔が喜びに輝いた。

+　　　+
　 ∧＿∧ 　+
　（0ﾟ・∀・）　　　ｗｋｔｋｗｋｔｋｗｋｔｋｗｋｔｋ
　（0ﾟ∪ ∪ + 　　　　　　　
　と＿_）__）　+

袋を開けて、一心不乱にもぐもぐもぐもぐ……

「あー、まだあるから落ち着いて食え」
「もぐもぐ……はいっ♪」


……なんていうか、子犬拾った気分だなぁ。

立ってみても、女の子はそれほど背が高くなかった。
歳は１６，７だろうか、飾り気がないけれども顔の辺りから判断する。
このくらいの年齢なら染めていてもおかしくない髪は、天然の黒に光り。
長さは腰ほどに、縛りもせずそのままにさらさらと流していた。
推測があっているのならば歳相応。もしくは若干幼く見えるくらいで、顔の造形も悪くは無い。


……家出かな？


ぼんやりと考えた。

バッグやカバンも持ち合わせていないようだし、服は安売り量販店のものとひとめで分かる。
アクセサリーが無いのは、そういったものが嫌いだからではなく取り合わせなかったからだとしたら。

たとえば、親とけんかをして着の身着のままで家を飛び出し、数日ふらついて、でも帰ることもできなくかった、とか。

ありそうだな。


……どうしたものやら。


アゴに手を当て、パンを食べる女の子を見ながら考える。

家出かどうかを訊いて、そうであれば帰るよういってきかせるべきか。
あるいは、警察に届け出て、その後を任せるか。
責任は無いわけだし、ここでさよならをしても誰も責めはしないだろう。


……どうしたものやら。

ひゅう、と風が吹いた。










俺のそこまでの考えをすべて吹き飛ばし――






女の子の帽子の下から――犬のようなふさふさとした耳が、姿を現した。

☆最後の一文すげかえ

女の子の帽子の下から――犬のようなふさふさとした耳を、露出させた。

「は？」

間の抜けた音が口から漏れた。

ふさふさふさふさふさふさふさふさふさふさふさふさふさ


風になびいて小さく揺れ、パンを食してぴこぴこと動く。


生

犬

耳

だ

。

……。


「ほらほらー、パンだよー」
「わーい♪」

後退。


「ほらほらー、パンだよー」
「わーい♪」

後退。


「ほらほらー、パンだよー」
「わーい♪」

後退。

in my room.

幼女誘拐犯を確認しますた。

犬「もぐもぐー♪」

……。



俺「おーい。いい加減気づけー」
犬「？」
俺「いや、小首かしげなさんな」

周りを見なさい、周りを。

犬「あれれ？　ここ、どこですかー？」

うわぁ、完全に無意識ですか。

俺「俺ん家こと我が家であります」
犬「コンビニがいつの間にかお部屋にッ！？」
俺「いや、違うから」

ほれ、と帽子を手渡す。

俺「どうでもいいけど、その耳は隠しておいた方がいいんじゃないのか？」
犬「えっ――あ、帽子が……」
俺「俺は取って食やせんが、気をつけろよ」



俺は、この犬娘を放置することにした。


ＴＶでも新聞でも見たことの無いこの珍妙なる生命体。

売り物にしようと考えるほど金に飢えちゃいないし、
それ以前に何がどうなるとも知れない。

関って、とばっちりを受けるのはごめんだ。

☆一行目

ほれ、と家にあった俺の帽子を手渡す。

俺「その帽子もやるよ。暗くならんうちに帰れよー」
犬「ありがとうございますっ！」


手が足に付くような１８０度お辞儀。


俺「あー……うん、まあ、はい」

何が言いたいのか自分でも分からん！

犬「このご恩は一生忘れませんっ！　ありがとうございます、ありがとうございますっ！！！」
俺「――とくれば、パターンとして『あなたの願いをかなえてあげます』とか♪」

あはは、と笑う。


空気の重さを嫌って、冗談めかしただけなのだが――

犬「分かりましたッ！　恩返しをさせてくださいっ！」

予想外。

俺「……こう、なんか魔法が使えて、びゃびゃーっとお金の山を出してくれるとかしゅぴーんって不老不死にしてくれるとか？」
犬「無理ですー……」

普通。

俺「まあ、願い事なんて冗談だから、気にせずに――」
犬「分かりました、しばらく住まわせてくださいッ！」



うぉい。



俺「ええと……ワタクシケッキサカンナルダンシダイガクセイナンデスガ？」
犬「？」

分かってねぇえええええええ。

俺「ムラムラハァハァイヤッホゥな状況な訳ですよ！」
犬「？？？」

あーもー。

俺「赤ずきんを前にしたオオカミが居るという訳です！　おぅけぃ？」
犬「はいー♪」


ふぅ、通じたか……。


犬「赤ずきんさん、よろしくお願いしますー♪」


……通じてねぇ。

俺「だーかーらぁあああああああ、訊け、犬娘ぇええええええ」
犬「犬じゃないんです、オオカミなんですー！」

……まあ、こんなのんきな犬娘を狙う輩もいないかなぁ。



説得に疲れて、あきらめた。

※以上。

次回は、２０時からを予定ー。

楽しみ
ｗｋｗｋｗｋｗｋｗｋｗｋｗｋｗｋｗｋ

ツンデレキツネはいつ出て来る？

>>90
願いはきっと叶う…はず

>>90-91
| ﾟдﾟ )

あと1時間半の辛抱さ！

(´･ω･`)保守ー

保守

遅れました。


遅れますorz

>>96

(´･ω･`)wktkしながら気長に待ちますw

すみません。

遅くとも、明日の１４時から復活しますorz

犬娘ってサンのこと?

お大事にー

ほ

一年くらい前、初めてVIPに来た俺が書き込んだのがこのスレだったな
あのときと同じ言葉を書き込もう


保守

>>102
それなんて俺？

保守