【花の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【歳月】
1 :
底辺OL(catv?):
2 :
底辺OL(catv?):2007/03/15(木) 13:45:47.71 ID:Snn2wgLp0
・『原則「コテ」禁止』
コテハンの人の書き込みが悪いんじゃなくてコテを付いてるということが荒れる原因になりやすいので原則コテは禁止で。
・スレ・作品と関係ない雑談は控え、気に入らない作品や書き込みはスルーお願いします。
・非常時はまずWikiや雑談所で状況を確認してください。(本スレの消失など)
・投下するときは「○○ネタだから注意」とか「○○系につき苦手ない人スルーよろ」などと付けた上、さらにNGワード指定するなどの各自配慮をお願いします。
例:yuriyuri(百合) sinineta(死) uhouho(男色) guroino(グロ)
・長編でレスを大きくまたぐとき(前回の投下は
>>51で今回は
>>462とか)や前スレから の続きはタイトルやあらすじ、アンカー等付けると読者に優しい職人になれる。
・なるべく自分でWikiを編集できるようになりましょう。どうしても編集できない場合は雑談所の掲載状況スレで依頼しましょう。(簡単な説明の項目の通りである程度できます)
・性的描写はエロパロで。(投下するなら少年誌レベルぐらいまで)
・投下混雑時以外の「投下いいかな?」は不要。投下終了後の「やっぱグダグダだったorz=3」とかも不要。もっと自信持って投下しよう!
(目安として:投下ラッシュは大体22時前後。それ以外なら特に混む事は無し。)
・投下時、他の人と被るが嫌なら投下前のログの再取得は必須!
・未来アンカーやリレー小説はスレストの原因になったり投下し辛い空気にしたりするので控えてください。
・上記の他、Wikiの「簡単な注意事項」を読んだ上、分からない質問などは
>>1のリンクから行ける雑談所やWikiでお願いします。
3 :
美人秘書(長野県):2007/03/15(木) 13:48:34.56 ID:RXfKeDmV0
4 :
スレスト(愛知県):2007/03/15(木) 13:48:52.44 ID:kpsch4vD0
いち乙
5 :
容疑者(コネチカット州):2007/03/15(木) 13:50:07.75 ID:UtrZ9eSUO
6 :
共産党幹部(大阪府):2007/03/15(木) 13:50:45.04 ID:zIc5DfxY0
7 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 14:06:16.84 ID:wZRPM9nlO
乙ですぅ
8 :
VIPからきますた(コネチカット州):2007/03/15(木) 14:12:11.57 ID:UtrZ9eSUO
少し遅れたけど、昨日の気分でお楽しみ下さい
小悪魔な雪華綺晶・ホワイトデー編
3/14
雪「ジュン様、今日は何の日かご存知ですか?」
ジ「今日?ああ、アインシュタインが生まれた日だろ?」
雪「え…ええ、そうですけど…」
ジ「あとは…今人気らしいあのグラビアアイドルの…そう、ほしのあきの誕生日だ」
雪「…それもそうですがっ!…その…イベントと言うか…記念日と言うか…」
ジ「記念日…ねぇ………2ちゃんねるで電車男が初めて書き込みした日…だったかな?あれ…そういえばなんで雪華綺晶がそんな事」
雪「そうかもしれないけど…全っ然違いますっ!!」
ジ「そ、そんなに怒るなよ……今日はホワイトデーだろ?知ってるって」
雪「もう…いじわるするから…」
ジ「…と言う事で、コレ…一応手作りのチョコだ。形は上手く出来た方だけど…味は期待するなよ?」
雪「ありがとうございます!…あの、食べてもいい…ですか?」
ジ「ああ、いいぞ」
雪「わ……ハート型…」
ジ「自分で言うのもなんだけど……がんばったよなぁ…」
雪「じゃあ…いただきまーす♪」
ポリッ
ジ「えーと……味、どうだ?」
雪「…あの…」
ジ「?」
9 :
VIPからきますた(コネチカット州):2007/03/15(木) 14:13:04.37 ID:UtrZ9eSUO
>>8 雪「ちょっと甘すぎ……かもです…」
ジ「え!?そんなに甘いのか!?砂糖入れすぎたか…」
雪「でも…ジュン様の愛を感じます。だから…愛を全て…残さず受け入れます♪」
ジ「嬉しい事を言ってくれるけど…なんか恥ずかしいな」
雪「甘ければ甘いほど、愛は大きいのですよ♪」
ジ「それにしても…本当に雪華綺晶は何でも美味そうに食べるよな」
雪「…?ジュン様も食べたいのですか?」
ジ「あ、いや…そういう意味で言ったんじゃ……!?」
雪「ん…くちゅ……」
ジ「(こ、これって大人の…?…あ、口になんか……甘い……チョコか…)」
雪「っ…はぁ……どうですか?甘いでしょう?」
ジ「…うん、甘い。それで…雪華綺晶の愛が混ざってて…すっごく甘い」
雪「……たしかに恥ずかしい…ですね…」
ジ「言ってる側も相当恥ずかしいけどな…」
雪「という訳で……返して下さい♪もちろん同じ方法で♪」
ジ「な…何っ!?」
雪「これを続ければ…溶けるまでどんどん甘くなります…ふふ…♪」
ジ「(いつまでも小悪魔…だなぁ)」
10 :
うどん屋(長屋):2007/03/15(木) 14:13:52.72 ID:40ifR1sZ0
甘いなぁ…
いいなぁ…
あげる相手のいない寂しさ
11 :
容疑者(コネチカット州):2007/03/15(木) 14:14:15.94 ID:UtrZ9eSUO
>>9 おまけ
小悪魔(?)な薔薇水晶・ホワイトデー編
3/14
薔「私にも……チョコ…」
ジ「何だよ…お前からは貰ってないのに…」
薔「それでも心優しく…チョコをくれるのがジュン…でしょ?」
ジ「…あったらの話だけどな」
薔「…無いの?」
ジ「雪華綺晶の分しか作ってないから…ごめん、諦めてくれ」
薔「がーん………」
ジ「…許してくれ」
薔「そうだよね…ホワイトデーと言えば……お姉ちゃんだもんね…」
ジ「(誰がうまいことを……じゃなくて…それは関係無い様な…)」
薔「…うう…私なんか……私なんかぁ……ぐす…」
ジ「わ、わかったよ!作ればいいんだろ、作れば!」
薔「…本当に?」
ジ「…本当だけど…」
薔「わーい…♪ジュンの…手作り…♪」
ジ「(…そうだ、99%チョコの欠片でも混ぜてみるか。たちまち甘いチョコがとんでもなく苦いチョコに……くくっ…)」
薔「あ…」
ジ「…ん?どうした?」
パサ
ジ「なんだよコレ…紫…ブラジャー!?!?」
カシャ
ジ「って!何撮ってんだ!?」
薔「苦いチョコ作ったら…この写真…お姉ちゃんに見せるからね…♪ ちなみにそれ…私のだから…」
ジ「(…既に悪魔の領域を越えている気が…)」
12 :
絵本作家(東京都):2007/03/15(木) 14:17:55.73 ID:TYvF3QoG0
〈 ノ /
し 妹 う 〈 ヽ
>>1 気 〈
て を ち 〈 ノ 乙 に ヽ
い フ に 〈 , -――- 、 ヽ // 入 /
い ァ 来 〈 ____ \ } ‥ っ ヽ
で ッ て 〈 ※ ※ ※ ヽ / た /
す ク 〈'´ ̄ ̄ ̄ ̄`丶∠、 で ヽ
// r┘/ / l| ヽ V〉 す /
‥ r┘ / / /l/ヽ. ! l/i⌒ヽ /___
r┘l |≧:x/ / x:≦、| l |/ノ⌒Y⌒Yヽ___
r┘ T|l {イ:::´l { l リ / /! r'´ __
Y⌒Y⌒ ヽ. / ト、 ヽゞ ' ___ ゝ ' ノ イ l /´, `ヽ
, rー、ト、 Y ノ イ´ } '、 〃 /|ヽ. l
/ /⌒ヽ〉 >r ァ< { } ヽ l イ////X ノ
{. 〈 / 〉 「 不 7 T} } l 人!「 ̄ ヽイ
13 :
うどん屋(長屋):2007/03/15(木) 14:52:36.65 ID:40ifR1sZ0
>>11 すまん終わったと早合点したみたいだ。甘いの乙
14 :
わさび栽培(ネブラスカ州):2007/03/15(木) 15:50:50.85 ID:b9/a5P+dO
ほ
15 :
建設作業員(関西・北陸):2007/03/15(木) 15:52:56.31 ID:hgBelYxnO
きみとぼくと日常〜ホワイトデー翌日談〜
銀「はぁい、ジュン♪」
ジュ「よ、水銀燈。今日は授業申請しに来たのか?」
銀「まあ、そんなとこだけどぉ……ちょっと耳貸してぇ」
ジュ「?なんだよ……」
銀「昨日は楽しめたぁ?」
ジュ「…………おい」
銀「うふふ〜」
ジュ「そうか………アレをけしかけたのはやっぱり貴様だったんだな!?」
銀「何よぉ、基本駄目駄目なジュンだからあの娘にアドバイスしたのにぃ〜」
ジュ「水銀燈、頼むから薔薇水晶に変な事吹き込まないでくれ」
銀「良いじゃなぁい。あれくらいしたら流石に燃えるでしょ?ま、ネタ元はあの娘のゲームだけどねぇ」
ジュ「僕は変態じゃない!ましてや御主人様とか呼ばせないし白いも(自主規制)とか言せしやらせんわ!!」
銀「ふぅん………でも、燃えたんでしょ?」
ジュ「…………」
銀「あらぁ、図星なのぉ♪」
ジュ「そりゃ………あんなのされたら………いや………反則だし……さ」
銀「そぉ〜〜。じゃ、私に感謝ねぇ」
ジュ「………言うなよ?誰にも言うなよ!?」
銀「はいはい………うふふ♪」
16 :
建設作業員(関西・北陸):2007/03/15(木) 16:51:58.35 ID:hgBelYxnO
ほ
17 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 16:56:17.51 ID:wZRPM9nlO
季節は春ですが、
これからお届けいたしますのは、常夏の島のお話。
只今より、ばらしぃとジュンの愛の【長編】保守劇場
Phase2-Kona-
を投下いたします。
暫しの間、お付き合い下さい。
18 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 16:57:42.93 ID:wZRPM9nlO
「ジュン。お前、いつまであのお客様の専属やるの?」
笹塚に問われる。
お前には関係ないだろと思いながら僕は答えた。
「帰国まで。だから・・・あと一週間は特殊業務だな。」
「モテる男は忙しいねぇw」
「何だよ。代わらねーからなw」
「はいはいごちそうさま。」
「・・・ったく。」
午前11時。
ホテルのラウンジ。
「ジューン。こっちこっち♪」
「悪いね、待たせて。」
「全然構わないよw」
「いやいや、こっちのミスだから。御詫びにお飲み物でも如何でしょう?」
「じゃ、お言葉に甘えて♪」
「…ねぇ、ちょっといい?」
「ん?何?」
「トロピカルドリンクの…その…グラスがおっきくて…ストローが…その…ぐるぐるしてて…口が二つあるやつ…」
それってまさか・・・
「あの…日本で言うバカップルジュースですか?」
彼女がコクリと頷く。
いや反則だよ。
麦わら帽子に紫のキャミソールに七分・・・
オマケに軽く上目遣い。
19 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 16:59:51.77 ID:wZRPM9nlO
>>18 ‐‐ダメ…ですか?
まただ。
何だか一つ一つの些細な出来事がデジャブのようで。
本当に、彼女には申し訳ない気持ちで一杯だった。
「…ダメ?」
「かしこまりました。」
罪滅ぼしと言うには余りに小さ過ぎる。
それでも自分の気が済まない。
だから、今。
目の前にいる彼女の為に‐無論ガイドとしての役目だが‐バカップルジュース成るものを注文する。
英語で言うにはかなり恥ずかしいがそれ以上に、笹塚にだけは見られたくなかった。
後でネタにされるのだけはゴメンだから。
注文して、待つこと数分。
「うわぁ♪」
彼女が目を輝かせ、喜んでいる。
無理もない。
絵に描いたようなバカップルジュースが目の前に現れたのだから。
正直、引いた。
周りの好奇の視線もさることながら、自分の中での葛藤もあった。
恥ずかしい。
この一言に尽きる。
20 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:01:48.79 ID:wZRPM9nlO
>>19 だが、僕の目の前にいる人はそんなことお構い無しに、
「飲もっか♪♪」
もうお手上げだ。
僕も覚悟を決めてジュースを飲む。
美味い。美味いよ。美味いんだけども…。
「・・・何か、恋人みたいだね。」
「へ?」
「え?いや…何でもない////」
「あ、今日はどうする?」
「ん〜、とりあえずお買い物したいなぁ。」
「お土産とか?」
「うん。それもある。」
「行きたいとことかは?」
「パイナップル園あるでしょ?」
「ドールのね。そこがいいの?」
「うん。行きたい♪」
「じゃあ大体流れは決まりかな?」
「うん。ありがとう♪」
「構わないよ。」
「じゃなくて…その…ジュース…。」
「お客様のご希望ですからw」
「あははw」
それからワイキキの方のショッピング街に行き、彼女のお買い物やウインドウショッピングに付き合った。
彼女のお気に入りは何故かABCマート。
21 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:03:33.11 ID:wZRPM9nlO
>>20 ホテルの前にもあるのだがそれは言わない約束。
「そう言えば今日鞄おっきいけど、どうしたんだい?」
「あ、コレ?水着入ってるんだ♪」
と言うことは、
「泳ぐの?」
「うん♪」
こっちに来て5年になるが何故か今年は一度も海に入っていないし、泳ぎはそんなに得意じゃない。
それでも、【仕事】は【仕事】。
一応クルマのトランクには水着を入れてある。
「水着ある?」
「大丈夫。クルマの中だから。」
「ごめんね、急に。」
「謝らなくていいよ。僕がもてなさないといけないんだし。」
「じゃあ、行こ?」
「その前にクルマに戻るけど、いい?」
「うん。私も荷物入れなきゃ。」
クルマに戻り、荷物やなんやらを積み込む。まぁそんなに量があったわけじゃないが。
「ふぅ・・・」
着替えを済ませ、彼女を待つ。
今日はまた一段と暑い。
「ジューン。」
振り向くと、
そこにはもう一つ太陽が。
22 :
遣唐使(東日本):2007/03/15(木) 17:05:31.32 ID:tQls/ceP0
/ .,※,...-―:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::ー-.、 \
/ /,.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:\※ヽ
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/:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:../.;イ.:ト、.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:ヽ
,':.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.,:イ:/ ;:/ ヽ.:..:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.'※.
!:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:/.// // \:.:.:.:.|:.:.:.:..:.:i
|:.!:.:.:.:.:.|;∠..−'" 〃゛` ―--\:.!:.:..:.:.::,' }
!ハ:.:.:.:.:.! _,, / 、_ /:.:.:./:/∧
i! \:.:.:\`=''" `ー=''イ/:.ィ//:.:. へっぽこのチビカナでさえ勝ったですぅ
}ヾ、_\ ' //´ /:.:.:. ここで負けることはできないですよ
ト、※,.>-―…―--<7´※ /:.:.:.:. <<翠星石@ローゼンメイデン>> に投票してくるですぅ
!:.r(´.._'' ¨´ ̄ ̄`¨r-┴ 、 /ユュ_:.:.
/:.{ 〉ーュ__...::::::::::.r―_`ヽ〈 // {j:.:. コード発行所
. /:.:/{Y´,.-<:::::::::::::::`ー、` ノュ!_j⌒ーリ:.:.
http://msaimoe.2-d.jp/m02/ /:.:.:! >` ー'、..__>-、_.ノス ,' |:.:. 投票スレ
/:.:.:.| {~`^ーセ┘!}{} !_x-イ } ,' |:.
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/vote/1173882004/ . /:.:.::.,' ! ! | }{} ! i! ト、 |:.
. /:.:..:./ ! ,' }{} ! | | ヽ !:.:.
/:.:./ ト イ }{} ∧ | 〉 ハ:.
23 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:05:53.93 ID:wZRPM9nlO
>>21 重なる影は、頑にその残像を引きずる。
だけど、一つだけ、重ならずにあるものが、あった。
「とっても…似合ってるよ。」
薄紫色のビキニが、とても眩しい。
「にひひ♪ありがと♪」
「いや、本気で似合ってるわ。」
「ありがと♪ねぇ、行こ?」
「うん。」
「あのさ、薔薇水晶はどの季節が一番好き?」
「勿論夏だよ。でないとハワイに何か来ないよ?」
「確かにそうだなw」
「どうして?」
「いや、何と無く。」
不思議そうに僕の顔を見つめる彼女。
そう。
たった一つの相違点に、
僕は多いに助けられることになる。
「人多いね。」
「今日はまだマシな方だと思うよ。」
「そうなの?」
「ワイキキは行かない人?」
「うん。何と無く人多いからって。」
「じゃあ今日は?」
「何と無く。一人だと来づらいしね。」
「そう?」
「そうだよ。」
24 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:09:00.13 ID:wZRPM9nlO
>>23 気付かないまま2日目を向かえたが、彼女の喋り方の変化に今更気付く。
最初に会ったときよりもクリアだった。心境の変化、と言うのだろうか。
いや、そう言うことではないはず。何の根拠もないが。
「きゃっ。冷たい。」
「ほれw(パシャパシャ)」
「もう〜止めてよ〜」
「あははwごめんごめん。」
「気持ちいいね。」
「そうだね。風もいい感じだし。」
「サーフィンとかするの?」
「一応ね。」
「泳ぐのは?」
「あんまり得意じゃないなw」
「陸サーファー?」
「ちげーよw」
「ここでするの?」
「サーフィンは冬場だよ。ノースショアで。」
「ふーん。」
それから少し水辺で遊び、レンタルしたウォーターサイクルで少し先の沖までこいで遊んだ。
正直、幸せだった。
「そろそろ行く?パイナップル園。」
「うん。行こっか。」
25 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:11:33.33 ID:wZRPM9nlO
>>24 それから、ドールのパイナップル園へと向かう。
パイナップルの畑の土は赤い。
日本でまず見ることはない。
「うわぁ、ホントにパイナップルだらけだねw」
「パイナップルソフトクリームってあるけど、食べる?」
「うん♪食べる。」
ドールパイナップル園名物、パイナップルソフトクリーム。
【観光客向け】と言われるモノだが、僕は好きだ。
と言うか、パイナップルが好きだから。
「ふひひ♪おいしい♪」
「それはよかった。」
「ジュン?」
「ん?」
「あーん」
「へ?」
「いや、あーん。」
「・・・」
「いらないの?」
「流石に…。」
「あーん。」
「…頂きます。」
観念し、彼女がくれたソフトクリームを食べる。
26 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:14:04.21 ID:wZRPM9nlO
>>25 ‐‐あーんして下さいませ。
あぁ、そんなこともあったっけ。
あれは…。
そう、冬だったな。
「ジュン?」
「え?いや、ごめん。」
「大丈夫?」
「うん。」
「…そう。ねぇ、話して?」
「何を?」
「…何か、あったんでしょ?」
そんなことを、会って2日目の人に話せるわけがない。
「いや、何でもないんだ。気にしないで。」
「…ごめん。」
「大丈夫。さ、行くよ。」
「え?どこに?」
「秘密の場所。」
‐‐午後5時
クルマを飛ばし、北へ。
ノースショア。
そこにある秘密の場所。
僕がハワイで一番、夕日が綺麗だと思う場所。
「着いたよ。あのテラス。」
「いい場所だね。」
「うん。観光客もあんまり来ないし。」
27 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:15:39.09 ID:wZRPM9nlO
>>26 「教えないの?」
「うん。だから秘密の場所。コーヒー好き?」
「まぁ、好きかな。」
「コナコーヒーは?」
「あ、香りがいいやつ?」
「うん。豆も買えるよ。」
「買って帰ろっ♪」
テラスからは、傾いた太陽。
出されたコーヒーは、香り豊かに深く。
甘い香りは、
その深い味に隠れず。
かと言って、
味にも隠れない。
「あのさ、」
僕は、何故か喋りだしていた。
Phase2-Kona-
fin.
28 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 17:19:13.12 ID:wZRPM9nlO
>>27 以上です。
ありがとうございました。
次回予告
「苦しかった時があるから、笑顔になれるんだよ?」
その言葉が、心に染み込んで行く。
Phase4-Catch the wave-
29 :
わさび栽培(ネブラスカ州):2007/03/15(木) 17:43:32.72 ID:b9/a5P+dO
>>28 いいよいいよー
あああ気になる
続きwktk
30 :
AA職人(関西・北陸):2007/03/15(木) 18:23:49.18 ID:vz9BvucFO
>>28 昔と被ってしまう今……
果たして何があったのか?
wktk
31 :
探検家(三重県):2007/03/15(木) 18:38:20.23 ID:7NduVQk10
32 :
容疑者(コネチカット州):2007/03/15(木) 18:58:24.51 ID:UtrZ9eSUO
>>28 いい所で終わるのはお約束なんですねww
非常にwktk
33 :
VIPからきますた(コネチカット州):2007/03/15(木) 19:43:45.15 ID:UtrZ9eSUO
薔「一万年と二千年前からあ・い・し・て・る〜♪」
ジ「古いと思うんだ、そのネタ」
薔「そして中略……」
ジ「……何故に?」
薔「君を知ったそーのー日からー僕のー子宮ーがうずーいて止まらないー♪」
ジ「………」
薔「という訳でジュン…責任」
ジ「そ れ が 言 い た か っ た だ け か ?」
薔「……『ばらしーちゃん!君は替え歌作りの天才だね!』…って言ってほしかった…」
ジ「確実に今考えてただろ」
薔「…ないちゃうよ?大声でないちゃいますよ…?」
ジ「どうぞ好きなだけ」
薔「あんっ!んん……んっ!!…ジュン…ダメ!そこは…そこだけは」
ジ「そっちの『なく』かいっ!!」
ジ・薔「どーもーありがとうございましたー」
勢いで書いてしまったので後悔はしているが反省はしていない
そんな保守
34 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 19:56:40.64 ID:wZRPM9nlO
>>33 やっぱりこのコンビが一番ウケるwwwww
35 :
画家のたまご(関東・甲信越):2007/03/15(木) 20:41:49.21 ID:sO9oTgDYO
【恋愛百景】Little Player
第二話(第一話はwikiの緊急投下スレに投下しました)
「どうした? 雛苺」
「ううん、なんでもないの」
「そっか」
さて、家に帰ってゴロゴロしようかな…と思った矢先
「アッー!」
「どうした!? 雛苺!」
「忘れてたの…」
「まさか…」
「今日はお父様もお母様もお出かけで帰ってくるのが遅いの…」
「鍵は?」
「お家の中なの」
…あああ…やってくれたね雛苺…
君は俺の期待を裏切らないよ…
「分かった。とりあえず家に来な」
36 :
画家のたまご(関東・甲信越):2007/03/15(木) 20:47:43.44 ID:sO9oTgDYO
>>35 「そうするの」
「さて…飯を二人分用意しないと…」
そう言いながら家に入る
因みに俺は一人暮らし
両親は去年他界。兄は地元からはなれて居る
よくちょっかい出しに来るけど
「部長」
「ん?」
「ラファエロは?」
「え? おかしいな、居る筈だけど…」
「にゃ」
いたいた
あ、ラファエロはうちのペットの猫ね。勿論命名は雛苺
「じゃ、雛苺はラファと遊んでて。俺はご飯作るから」
「了解なの〜」
さて、苺ジャンキーの雛苺には…大丈夫か
37 :
画家のたまご(関東・甲信越):2007/03/15(木) 20:52:27.35 ID:sO9oTgDYO
>>36 「雛苺〜出来たぞ」
「はーいなの〜」
ご機嫌だな
「とりあえずオムライスな」
「うよーい」
さて…晩餐を始めようか。つーことで…
「「いただきます」」
「ご馳走さまなの」
「お粗末様。食器は片付けちゃうから、ラファと遊んでて良いよ」
-トテトテ
全く…こうして見ると雛苺が高校生だとは思えないよ
…さて、食器も片付け終わったし
「雛苺、そう言えばおじさんとおばさんは何時に帰るって?」
「うゆ…来週なの」
ちょwwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwww
38 :
画家のたまご(関東・甲信越):2007/03/15(木) 20:57:06.74 ID:sO9oTgDYO
>>37 「来週? 本気で?」
「むぅぅ、ヒナ嘘つかないの〜」
「じゃ、どうすんだよ」
「本当はトモエの家に泊めてもらおうと思ってるけど…部長の家に泊まりたいの〜」
うはwwwwwwwwwwwフラグktkrwwwwwwwwwww
「あのね…雛苺…」
「ふぁぁ…もう眠いの〜」
「とりあえず風呂入って来い」
「そうするの〜」
しかし、来週まで雛苺を預かるのか…
いや、白崎なら兎も角、雛苺は…
あああ…もう良いや。成る様に成れ!
第二話・完
39 :
画家のたまご(関東・甲信越):2007/03/15(木) 20:57:43.82 ID:sO9oTgDYO
>>38 投下完了しました
ハチクロっぽく行こうと思って断念しました
40 :
VIPからきますた(コネチカット州):2007/03/15(木) 21:09:17.09 ID:UtrZ9eSUO
>>39 なんか…和むなぁww
変な展開に持ち込んでいくのかと期待しながらwktk
41 :
わさび栽培(ネブラスカ州):2007/03/15(木) 21:22:17.10 ID:b9/a5P+dO
42 :
赤ひげ(関西・北陸):2007/03/15(木) 21:33:50.33 ID:wZRPM9nlO
43 :
ディトレーダー(中国・四国):2007/03/15(木) 21:55:09.23 ID:qNzm5WYOO
薔「ジュン…おはよう…」
薔「ジュン…お弁当…作ってきた……」
薔「ジュン…一緒に帰ろ…お買い物…する…」
紅「ちょっと薔薇水晶!私の家来にくっつきすぎよ!?」
翠「まったくですぅ!そんな一日中ベタベタベタベタと!!一体何様のつもりですか!?」
薔「何様って……もち…若奥様に決まってる…。」
紅「……」
翠「聞いたこっちが馬鹿だったですぅ…」
薔「じゃ……ジュンが待ってるから…ばははーい…」
紅・翠「「キィイイイイイイイイイー!!」」
44 :
VIPからきますた(コネチカット州):2007/03/15(木) 22:08:42.42 ID:UtrZ9eSUO
>>43 それがばらしークオリティ…ってヤツかな?www
やっぱり可愛い
45 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 22:29:07.98 ID:/HLtgbjX0
>>43 ばらしぃやっぱりいいキャラしてますねw
GJですw
>>44 名前いいなぁww
46 :
ディトレーダー(中国・四国):2007/03/15(木) 22:43:40.70 ID:qNzm5WYOO
♪みっちゃみっちゃ〜ん
まみむめみ〜ぃっちゃん♪
♪ドールが好っき〜、金糸雀好っき〜♪
♪でも…
『ピー』←自主規制
は…もっと〜、好き〜♪
み「ぬふふ……みっちゃんヤッター、みっちゃんヤッター…ムニャムニャ……」
金「不気味な笑いして…一体どんな夢を見てるのかしら…?」
47 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:44:22.96 ID:yHxa7SK2O
ただいまより
〜春の日の夢〜
を投下します。6レスほどおつきあいください。
48 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:45:31.65 ID:yHxa7SK2O
「ふぁ…今何時…?」
寝ぼけ眼で枕元の時計を確認してみる。
「8時……」
平日なら完全に会社に遅刻する時間なのだが、今日は日曜日であるからしてこの時間に起きる必要はない。そこから導きだされる結論は…
「もっかい寝よ…」
二度寝決行。まだまだ朝は寒いしね。やっぱりこんなときは布団でぬくぬくしているに限る。
「んー…やっぱりお布団はあったかいなぁ…」
布団の暖かさをひしひしと感じていると、ふと昔のことを思い出した。
「そういえば…昔はよくジュン君に起こしてもらってたなぁ…」
昔から寝ぼすけだった僕は、毎日のように幼なじみの桜田ジュン君に起こしてもらっていた。
朝が弱くてなかなか起きない僕を、ジュン君はいつも困ったように笑いながら優しく起こしてくれたっけ。
……まぁ、それはあくまで高校までの話。
高校を卒業したジュン君は、ファッションの勉強をしに東京に行ってしまった。
最初は彼がいなくてかなり困ったものだが、今では結構改善されてきて、目覚まし時計があれば起きられるようになった。
…ジュン君に起こしてもらうのに比べたら、かなり目覚めは不快だけども。
49 :
僧侶(コネチカット州):2007/03/15(木) 22:46:06.46 ID:gyBRp2H6O
薔「ねぇ、
>>45…働かないの?」
>>45「働いたら負けだろ」
翠「
>>45は確実に廃人ですぅ」
蒼「けど、働かないと将来大変だよ……?」
>>45「うるさい!僕の勝手だろ!?」
紅「いえ違うわ、
>>45、貴方は逃げているだけ…いつまでも部屋に閉じこもってないで、外に出て働きなさい……生きることは戦う事でしょう」
>>45「真紅……そうか、みんな…僕のこの生活は間違っていた」
紅「そう…よかったのだわ」
>>45「あぁ、そうと決まったら……」
紅・薔・翠・蒼「決まったら?」
>>45「VIPで安価スレ立ててこれからどうするかを安価で実行する!」
紅「・・・絆パンチ!」
>>45「あぼーん」
50 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:47:04.07 ID:yHxa7SK2O
「全く…休みの日だからって、二度寝はよくないんだぞ?」
そうそう…土日で学校が休みの日も、いつもこうやって8時ごろには……
「って、えぇっ!?」
突然布団ごしに聞こえてきた声に驚いて飛び起きると、そこには懐かしい彼の姿があった。
「おはよう蒼星石。ちょっと見ない間にすっかり大人の女性になったね」
「あ、うん…ありがとう……じゃなくて!どうしてジュン君がここにいるのっ!?てゆうかいつこっちに帰ってきたの!?それから…ゲホッ!ゴホッ!」
どうやら早口でまくしたてたのでむせてしまったようだ…不覚。
ジュン君は苦笑しながらそんな僕を見て、優しく背中を撫でてくれた。
「ほらほら…大丈夫か?」
「けほっ…う、うん…ありがと…ところで…」
「ん?」
「どうしてジュン君がここにいるの…?」
当然の疑問を口にすると、ジュン君は少しの間「うーん…」とうなって、そのあとに至極真面目な顔で言った。
「蒼星石の顔が見たかったから…って理由じゃダメか?」
「……え?」
今ジュン君は何て言った?僕の顔が見たかった?それってもしかして………ううん、そんなはずないよ。だって僕とジュン君は幼なじみで…
51 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:47:50.25 ID:yHxa7SK2O
あ、でも幼なじみから発展する恋ってのも…
「って、僕は何を考えてるんだっ!?」
「そ、蒼星石…いきなりどうしたのさ?」
「えっ…?……い、いやっ!なんでもないよっ!」
「そうか?それならいいけど……あ、今日は蒼星石にプレゼントを持ってきたんだよ」
「ありがとう…すごく嬉しい……あ、よかったらジュン君がつけてくれる?」
「あぁ…いいよ」
ジュン君はにっこりと微笑みながら、首にペンダントをかけてくれた。
「…似合ってるかな?」
「あぁ。すごく似合ってるよ」
「へへへ…ありがとうジュンく……どうしたのジュン君?」
ペンダントをつけ終えたジュン君は、さっきと同じ体制のまま僕の目をじっと見つめている。そして…そのまま距離を縮めてきた。
………えっと、これはもしかしてもしかすると…キスをされようとしてる…よね?
「ちょっ…ちょっとジュン君っ!?」
52 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:48:28.59 ID:yHxa7SK2O
慌てて体をひこうとするが、いつの間にか背中にジュン君の手が回されているために動くことができない。
……でも何故だろう…全然イヤじゃない…
…いや、これはイヤというかむしろ……
そんなことを考えている間にもジュン君の唇がどんどん近づいてくる。
「ん……」
自分でも知らないうちに、僕は目を瞑っていた。
…ジュン君なら…いいよ。
だって…多分僕は君のことが………
「………あれ…?」
気が付いたときには、僕は布団の中にくるまっていた。
時計を確認してみると、日付は午前8時。
「あれ…だってさっき…」
不思議に思って辺りを見渡すが、もちろん誰もいない。
…もしかして…さっきジュン君と…キ、キ、キスしたのは全て夢の中の出来事だったってこと…?
「そっか…そうだよね…ジュン君が僕のためにこっちに戻ってきてくれるなんて…」
ないよね。と言おうとしたそのとき、僕は自分の首に何かがぶらさがっているのに気付いた。
53 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:49:06.05 ID:yHxa7SK2O
「あれ…これって…」
僕の首にぶらさがっていたのは、夢の中でジュン君がつけてくれた綺麗なサファイアのペンダント。
でもどうしてこれが僕の首に…?だってさっきのは夢だったはずじゃ…
そのとき、携帯電話に着信が入った。
「こんな朝から誰だろう……?」
まだ完全に覚醒していない状態だったので、相手の名前も見ずに電話に出てしまった。
「ふぁい…もしもし…」
「あ、蒼星石か?久しぶり…ジュンだけど」
「……えっ…ジュン君っ!?」
「あ、あぁ…そうだよ。元気してたか?」
「う、うん…元気だよ。それにしても……急にどうしたの?」
「あー…うん。変なこと聞くようだけど…蒼星石今サファイアのペンダントつけたりしてる?」
54 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:49:47.82 ID:yHxa7SK2O
「えっ………?」
どうしてジュン君がそのことを知っているの…?だってさっきのは夢で…でも何故かペンダントは僕の首にあって……
「あ…ごめんな。いきなりこんなこと言われてもわけわかんないよな…」
ジュン君の話によると、彼も僕と同じように僕の部屋で僕にペンダントをつけて、キ…キスをしようとする夢を見たらしい。
それだけでも十分びっくりなんだけど、その後のジュン君の発言は、僕を更に驚かせた。
「実はさ…ペンダントは実際に買ってあったんだよ。次に休みがとれたときに蒼星石にあげようと思って…んでそのペンダントを机の上に置いてたんだけど、朝起きたらなくなってたんだよ…」
それで夢のこともあって、もしやと思って電話をかけてきたみたい。
その後に僕もジュン君と同じ夢を見たと言うと、かなり驚いていた。そりゃそうだよね。
それにしても……不思議なことってあるものだなぁ…
春の暖かな日差しが見せてくれた不思議な夢…でもそのおかげでジュン君と久しぶりに話せたからいいや♪
「ふふっ♪」
「…どうした?いきなり笑って…」
「うぅん。なーんでもないっ♪それよりジュン君―――」
55 :
バイト(関西・北陸):2007/03/15(木) 22:51:24.04 ID:yHxa7SK2O
これにて投下終了です。
薔薇獄陰陽伝がちょっとスランプ気味なので、気分直しに書いてみました。
読んでくださったみなさんに感謝を…
それでわノシ
56 :
船長(福岡県):2007/03/15(木) 22:52:08.83 ID:o1gjPpnM0
ドールズが人間の女の子だったら歳も取るとトイレにもいくわけですよ
やっぱドールが一番
57 :
神主(コネチカット州):2007/03/15(木) 22:52:53.34 ID:gyBRp2H6O
58 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 22:58:15.77 ID:/HLtgbjX0
>>55 乙です
こんな体験なら100万回してもいいですね
GJでした
>>49 ちょwwwwwww
59 :
わさび栽培(ネブラスカ州):2007/03/15(木) 23:19:10.63 ID:b9/a5P+dO
>>49 これは新しいwwww
でも、こういうのを嫌がる人もいるので気を付けましょう
>>55 蒼い子初々くていいな
なんか心を揺さ振られた
60 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:32:43.88 ID:/HLtgbjX0
さてさて
>>49にいじられながらも執筆作業を続けて参りましたww
夕方は、常夏の島お話。
そして夜には、春のお話を。
只今より、
-日曜日のアラベスク-
を7レス程投下させていただきます。
暫しの間、お付き合い下さい。
61 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:33:21.49 ID:/HLtgbjX0
春の朝はとても柔らかく、そして空気が澄んでいる。
越してきてもう1ヶ月が経つ。
大学も始まりバイトも決まり、順調な滑り出しだった。
そして何より、あの音色を毎週聞けると思うと・・・。
-日曜日のアラベスク-
〜予定〜
日曜は、午前中しかバイトを入れない。
早朝〜昼までのコンビニ。
理由は、ひとつ。
「お先です。」
バイトを終え、向かうのはあの教会。
今日も、ピアノを聞きにいく。
それが僕の日曜の過ごし方。
「また来やがったですか?おめーは他にすることがないんですねぇ。」
「翠星石だって毎週ピアノ弾いてるんだろ?あんま変わんねーよw」
「なっ…翠星石は芸術をしているんです!!おめーみたいにすることがなくてフラフラして
るようなヤツとは違うんです!!」
「酷いなwま、今日も楽しみにしてたからさ。お願いね。」
「あったり前ですぅ。翠星石にかかれば胃腸の弱い総理大臣もメロメロですぅ♪」
やはりこの人は、電波だった。
62 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:33:58.79 ID:/HLtgbjX0
>>61 別に電波をどうこう言うつもりは無い。
むしろ可愛いからおkなんて考えまで浮かんでるが。
「今日は、何弾いてくれるの?」
「弾きたくなったのを弾くですぅ。それにおめーのために弾くわけじゃねーですよ?」
「これは失礼。それじゃあ、お願いします。」
〜♪
彼女は、鍵盤に向かいピアノを弾き始める。
今日はどうやらJ-POPがお気に入りのようで、そればっかり弾いてる。
でも、こういう曲を改めてピアノで聞くのってなんだか新鮮だ。
今の時期に合う曲を彼女はチョイスしていたので、曲にとても入り込みやすかった。
「ふぅ〜。ちょっと休憩するですぅ。」
「あ、そうだ。」
僕はカバンからお土産を取り出す。
「はいこれ。飲む?」
「気がきくやつですぅ。翠星石が貰ってやるですから感謝するですよ?」
「はいはい。」
僕が彼女に渡したのは、午後ティー。
どこのコンビニでもスーパーでも買える。そんなもの。
「今日は知ってる曲が多いわ。」
「そらそうですぅ。」
63 :
建設作業員(関西・北陸):2007/03/15(木) 23:34:17.20 ID:hgBelYxnO
>>15 きみと、ぼくと、日常〜ホワイトデー翌日薔薇水晶編〜
銀「はぁい、薔薇水晶〜」
薔薇「やっほぅ……銀ちゃん」
銀「やっほぉ。で、昨日はちゃんとお返しもらえたぁ?」
薔薇「え?あ……あの………だ、誰から?」
銀「惚けても無〜駄。もちろんジ・ュ・ン・か・ら・よっ♪」
薔薇「え………あ……はぅぁ………ふにゅ………」
銀「うふふ〜♪もらえたんだぁ〜?ん?」
薔薇「……………うん」
銀「私の教えたアレ、上手くいった?」
薔薇「…………うん」
銀「そっかぁ。それじゃ昨日は…………激しかったんだぁ?」
薔薇「っ〜〜〜〜!!!??」
銀「あははっ、もぉやだぁ。薔薇水晶ったら顔真っ赤ぁ♪」
薔薇「そ、そそっ!それはっ!ぎ、銀ちゃんがっ………あの………その……アレを……ぅぅぅ」
銀「ふふっ。あらぁ、恥ずかしくなった?」
薔薇「………違うもん」
銀「あは、恥ずかしいんだぁ?本当に薔薇水晶ったら可愛いわねぇ♪うりり〜〜!」
薔薇「あぅぅ………頭撫ですぎ………」
銀「良いじゃなぁい、親友でしょぉ?うり〜〜」
薔薇「ふにゅぅ………最近、銀ちゃんいじわる………」
銀「だってからかうの面白いもの」
薔薇「おに………」
銀「あ〜、言ったわねぇ?そんな事言うとぉ〜〜……」
薔薇「あっ!んにゃ!やっ!ぎ、銀ちゃんそこ駄目ぇ……止めてぇ……」
銀「いや。ほらほら〜♪」
薔薇「ひゃぅぅ〜…………」
64 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:34:37.58 ID:/HLtgbjX0
>>62 「どうして?」
「そんなもん気分に決まってるですぅ。」
「ふーん。」
「何か言いたげですねぇ。」
「いや、別に。」
「今日も晩御飯一緒にどうですか?っていうか来やがれコンチクショーですぅ。」
「強引だな。あ、一人じゃ淋しいんだろ?ニヤニヤ」
「な、なななな何言ってやがるですか!!
翠星石はおめーが一人で淋しく飯を食らってる姿を想像したらあまりにも惨めだから
仕方が無いから一緒に食べてやってるんですぅ!!
変な勘違いはするなですぅ!!」
「へぇへぇそらどーも。じゃあこないだのお礼でもさせてもらいますよ。」
「言ったですね?」
ピカーンなる効果音が鳴り響いたかのように、彼女の目が怪しく光る。
あぁ、僕の財布に春よ、来い。
そこで僕は考えた。
飲み放題の店に連れて行けば損害を最小限にとどまらせることが可能だと。
まぁ、それは後で考えてもいいだろう。
今は、ピアノの音色が聞きたいから。
「もう少し、お願いしていいかな?」
「仕方ない奴ですねぇ。心の広い翠星石様に1000万回感謝するですぅ。」
次に僕の耳に届けられたのは、【アラベスク】だった。
65 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:35:33.66 ID:/HLtgbjX0
>>64 僕は、彼女のピアノの曲は基本的にどれも好きだが【アラベスク】は特に気に入っていた。
何故かはわからないが。
流れるように奏でられる旋律。
本当に落ち着く。
この時間がいつまでも続けばいいと、本気で思う。
だが、時の流れというのは無情。
僕の財布には、じわじわと冬が迫っていた。
「今日はジュンの奢りですぅ♪」
「ははは・・・」
もう笑うしかない。笑うしか。
翠星石はこないだもそうだったが、酔ったら手がつけられなくなる一歩手前まで飲む。
こっちの身にもなって欲しいものだが。
「あ、ジュン。」
「何?」
「今度の日曜日はあの教会でバザーがあるです。
翠星石が午前中は焼きそば作って午後からピアノ弾く事になってるんで、
午前中どうせ暇なんでしょうから手伝いに来いですぅ。」
「え・・・僕日曜の午前中だけはバイト入れてるんだけど・・・。」
「使えねーやつですねぇ。バイトなんか休んでこっちに来いですぅ。
バイト代は出ねーですけど、翠星石の特製焼きそばをゴチしてやるです。
そうとわかったらさっさと電話して空けとくですよ!!さ、善は急げです!!」
66 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:36:15.53 ID:/HLtgbjX0
>>65 「え?ちょ!?僕に拒否権は無いのかよ?」
「拒否権も黙秘権も割引券もねーです!!」
「マジかよ・・・。」
僕はしぶしぶバイト先であるコンビニに電話をして、なんとか日曜日を空けた。
「それでこそジュンですぅ。GJですぅ。翠星石の焼きそばをwktkして待ちやがれですぅ♪」
「えらい自信だな。」
「バザーで一番よく出る商品は翠星石の焼きそばですぅ。覚悟しやがれですぅ。」
そう言って、また酒を飲む彼女。
「芋焼酎うめぇwwwですぅ♪」
僕は芋焼酎も好きだが、どちらかと言うと洋酒の方が好きだ。
それを彼女に言うと「おめーは非国民の売国奴ですぅ」なんていわれてしまった。
そんなもん人の好みだろw
「そうそうジュン、土曜日も丸1日空けやがれですぅ。」
「なんで?」
「察しの悪い奴ですねぇ、キャベツと人参と豚肉の準備を前日にするんですよ!」
「あの・・・僕も手伝わなきゃいけないわけ?」
「だからさっきから何回言わせるつもりですかてめーは!!
おめーには拒否権黙秘権基本的人権に加えて乗車券乗船券搭乗券もねーんですぅ♪」
「おいおい、僕は人間だぞ。」
「そんなことどうでもいいですぅ。とぉにかく!土曜日は朝から手伝いに来るですよ!」
彼女の強引さに呆れながらも、すっぽかすと何されるか分からないので素直に従うことにした。
それ以上に、土曜日が暇で本当に良かったと思う。
67 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:36:43.79 ID:/HLtgbjX0
>>66 「じゃあ僕が土曜日迎えに行くから、ケータイの番号教えて。」
「お?おめーなかなかやり手ですねぇww
こーゆーチャンスを生かすとは、隅におけねーやろうですぅ♪」
「いや、そーゆーのいいからさ。ほら、赤外線。」
「ほれですぅ。」
その後も、こないだと同じく。
彼女を送っていった。
「来週辺りで散るですねぇ・・・」
夜風に辺り、酔いが少々マシになってきたんだろう。
さっきよりマトモなことを言っている。
「そうだな。でも散るときも綺麗だろ?」
「そうですけど・・・」
彼女は何だか淋しそうな顔をしていた。
感受性が豊なんだろう。
僕は所謂、無感動の類の人間だった。
桜が散ろうが知ったこっちゃ無い。
でも、彼女のピアノを聴いてからは少し変わったと思う。
それが、僕をいい方向に導いてくれているのは間違いない。
「それじゃ、また土曜日に。」
「気をつけて帰るですよ?」
「うん、じゃあね。」
68 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:37:07.19 ID:/HLtgbjX0
>>67 彼女を送り届け、帰路に就く。
それから経過する時間の早さは、なんとも早く気付けばもう土曜日の朝。
いつものように2度寝をしていると・・・
バンバンバン!!!
「!?なんだぁ?」
「くおらぁぁ!!ジュン!!さっさと出てきやがれですぅ!!」
やっちまった。
見事なまでの寝坊。
今日は、朝から覚悟しといた方がよさそうだ。
-日曜日のアラベスク-
〜予定〜
fin.
69 :
わさび栽培(ネブラスカ州):2007/03/15(木) 23:40:36.94 ID:b9/a5P+dO
>>68 爽やかというか穏やかというか、とりあえず和んだ
いいね、読みやすい
70 :
ニート(滋賀県):2007/03/15(木) 23:40:48.51 ID:/HLtgbjX0
>>68 以上です。
ありがとうございました。
次回予告
キャベツの切りすぎで、腱鞘炎になりそうな土曜日。
それでも僕は負けずに人参の皮を剥き、豚肉を炒める。
-日曜日のアラベスク-
〜準備〜
ちなみに俺はNEETじゃねーwwww
71 :
わけ(東日本):2007/03/15(木) 23:44:43.03 ID:58+L1HpA0
ジュンと翠星石は兄妹のようです。
夕方、ジュンが傘を忘れて駅で足止めをくらっているようです。
翠星石が偶然通りかかった。
「ジュン兄?」
「あ、翠星石」
「そうしたんです?」
「いや、傘を忘れちゃって…」
参ったね、と頭の後ろをかきながら答えるジュン。
「そこで頼みがあるんだが、お前の傘にちょっと入れてくれないか?」
「なっ! なななななな。いきなり何てことを言いやがるですか! そそそ、それってあああ、あいあい…」
顔がどんどん赤面していく翠星石。
「やっぱダメか?」
「い、いや。ダメじゃ、ねーですけど…」
最後のほうに行くに従って声が小さくなっていく翠星石。
ジュンはちょっと考えてそっとその場を離れた。
「ま、まぁ、しゃーねーですから今回だけは特別に入れてやらなくも…」
気づかずに喋り続ける翠星石。
と、そこへジュンが帰ってきて一言。
「売店でビニールの傘売ってた」
「か、勘違いするんじゃねぇですよ! これは…って、あれぇ!?」
72 :
神主(コネチカット州):2007/03/15(木) 23:45:27.28 ID:gyBRp2H6O
>>70 いい作品をありがとう
ナイスクオリティだ
ニートだけど
73 :
わさび栽培(ネブラスカ州):2007/03/15(木) 23:47:56.44 ID:b9/a5P+dO
74 :
留学生(滋賀県):2007/03/16(金) 00:01:34.96 ID:OfCjm/Hg0
>>71 このオチ大好きですw
ジュンの鈍さに乾杯ww
75 :
クリーニング店経営(関西・北陸):2007/03/16(金) 00:03:12.73 ID:dSKXNYdgO
76 :
ネコ耳少女(コネチカット州):2007/03/16(金) 00:42:00.62 ID:1Y78nuHmO
ほ
77 :
クリーニング店経営(関西・北陸):2007/03/16(金) 00:52:49.03 ID:dSKXNYdgO
きみとぼくと、日常〜朝の二人編〜
薔薇「…………ん、ふぁ」
ジュ「おはよ、薔薇水晶」
薔薇「おは………んー、ぎゅ」
ジュ「ぎゅ?」
薔薇「朝一番のぎゅ………して」
ジュ「んー……」
薔薇「だめ?」
ジュ「いや、んっと」
ぎゅ
薔薇「ふにぃ……しあわせ♪」
ジュ「はいはい。で、今日はいつまで?」
薔薇「寒いからいっぱい」
ジュ「甘えん坊め」
薔薇「甘えん坊だもん、えへへぇ………うにぃ♪」
ジュ「やれやれ」
78 :
犯人(長野県):2007/03/16(金) 01:38:03.35 ID:+VdikDHo0
保守
79 :
AV監督(コネチカット州):2007/03/16(金) 02:40:16.32 ID:OLrFOUC4O
81 :
司会(埼玉県):2007/03/16(金) 04:22:29.54 ID:04/oEJMM0
ほ
82 :
バイト(関東):2007/03/16(金) 04:46:22.72 ID:aH8DrFcmO
保守
83 :
パート(コネチカット州):2007/03/16(金) 05:38:37.35 ID:s3sFEZ2gO
ほ
84 :
バイト(関東・甲信越):2007/03/16(金) 07:30:01.34 ID:fdgt5o4dO
ほし
そう
86 :
共産党幹部(ネブラスカ州):2007/03/16(金) 08:12:02.74 ID:UZcicbRGO
ほ
87 :
女性の全代表(愛知県):2007/03/16(金) 09:01:04.19 ID:Ni8HZKCH0
ほ
88 :
通訳(関東・甲信越):2007/03/16(金) 09:21:30.04 ID:DNIWm2E5O
うほ
89 :
女子高生(東京都):2007/03/16(金) 09:26:09.08 ID:Bt13FO4R0
ンアッー!ンギモッチイィッ!ンアッー!!
90 :
画家のたまご(山陽):2007/03/16(金) 10:13:45.45 ID:1jPgLOQwO
星
91 :
留学生(滋賀県):2007/03/16(金) 10:26:54.23 ID:OfCjm/Hg0
ばらしぃとジュンの愛の保守劇場
-ばらしぃの疑問、の巻-
薔「・・・ねぇジュン」
ジ「なんだ?」
薔「【長編】とコレの私のキャラ違いすぎてない?」
ジ「ん〜そう言われれば・・・」
薔「・・・私のキャラじゃない。何よりエロくない」
ジ「おいww」
薔「その分ここで脱ぐ。ジュン、や ら な い か?」
ジ「ねーよwww朝っぱらから近藤さん咥えてうるうるするなー!!」
薔「にひひ♪襲っちゃえー」
ジ「何する貴様ー!アッー!」
朝っぱらからラブラブな二人でした。
保守
92 :
バイト(新潟・東北):2007/03/16(金) 11:58:12.51 ID:0qMv5ESkO
ほしゅ
93 :
女性の全代表(愛知県):2007/03/16(金) 13:00:26.22 ID:Ni8HZKCH0
ほ
94 :
国会議員(千葉県):2007/03/16(金) 14:15:29.73 ID:ijdzS0MX0
ほしゅ
投下します。一話完結のつもりが4話くらいになりそう。
『相容れないものたちの喜劇』
登場人物:翠星石、蒼星石、ジュン、真紅
コメディ。6レスほど。
96 :
料理評論家(長屋):2007/03/16(金) 14:48:14.31 ID:mIVyi4cF0
>>95 第一幕
1
放課後、生徒は皆思い思いに行動する。
部活に励む者、勉学に勤しむ者、趣味を楽しむ者、
何をするでもなくパソコンの前で妄想に耽りにやにやとしている者…
彼女にとっては、いずれもくだらない生活かもしれない。
彼女こと翠星石は、密かな想い人であるジュンを探していた。
もっとも、客観的に見れば翠星石の素直になれない態度が逆に災いして、
彼女の好意は公然の秘密のような状態であった。
今彼女の向かう先は家庭科準備室である。
ジュンはよくそこで裁縫をしていた。
昔からそういったことが好きだったらしく、女の子みたいだと苛められたときもあったようだ。
しかし、ジュンのつくる作品はどれも綺麗で、煌びやかで、優美で、繊細で…
彼自身の内面を表しているように見えて、翠星石は大好きだった。
今日もそこにいるかもしれない。
淡い期待を胸に抱いて、翠星石は足が急かないように抑え、
校外に咲く花を眺めるような気持ちで廊下を進んだ。
もう準備室のドアが目の前にある。
すると、ジュンと女の子の声が聞こえてきた。
97 :
料理評論家(長屋):2007/03/16(金) 14:49:08.98 ID:mIVyi4cF0
>>96 「…チビ人間のやつ、誰かと話してるですか?」
入るのが躊躇われて、翠星石はドアの前で気まずそうに立ち竦んだ。
女の子の声には聞き覚えがあるような気がした。
それは少し高圧的で、それでいながら澄んだ、どこか可愛らしく美しい声だった。
「……そう……わかったのだわ」
「…真紅?」
どうやらその声の主は、妹の真紅らしい。
先にジュンと知り合ったのは真紅の方だ。
どういう因果か、真紅はジュンを「下僕」と呼んで憚らず、
ジュンはジュンでぶつくさ文句をいいながらも真紅の言うとおりに従うのだった。
実を言えば、初めの頃翠星石はそんなジュンが嫌いだった。
うだつの上がらないダメ男だと思っていた。
ただ一緒にいるうちに、ジュンの中にある強さと、繊細さと、優しさと、
そして真紅との間にある信頼関係が見えてくるにしたがって、
翠星石は自分でもそれと意識しないまま心惹かれていった。
それだけにジュンと真紅の関係は、翠星石にとってもっとも気になることの一つだった。
「いったい、何を話してやがるのですか?」
翠星石は辺りをキョロキョロと見渡した後、そっと聞き耳をたてた。
二人の声が、少し途切れがちにだが聞こえてくる。
「ジュン…私…こういうこと…初めて……優しく……して頂戴」
「…え?」
恥じらった少女の艶めかしい声が聞こえ、翠星石は耳を疑った。
98 :
料理評論家(長屋):2007/03/16(金) 14:50:02.59 ID:mIVyi4cF0
>>97 「わかってる……じゃあ……入れる……」
「え?え?」
興奮が抑えきれないような昂った少年の声。
追い打ちかけるように、更なる衝撃が戸惑う翠星石を襲った。
「痛いっ…!」
「……大丈夫か……血が…」
「…心配ないわ……あなたが……初めて……」
翠星石はよろよろとドアを離れた。
一体何をしているのだろう?これではまるで…。
「…な、何考えてるですか…はっきりと聞こえたわけではないですし…
もも、もう一度聞いてみるです」
しばし逡巡したあと、翠星石は恐る恐る再び聞き耳を立てた。
何かガサゴソと音がする…真紅が何か興奮気味に叫んでいる…
「あっ…あっ……動かさないで…」
「……そう……うん……気持ちいい……」
「あっ……ん……!」
そのうち翠星石は考えるのをやめた。
………
……
…
99 :
料理評論家(長屋):2007/03/16(金) 14:50:52.76 ID:mIVyi4cF0
>>98 「……ってそんな場合じゃねぇです!こここここれは何かの間違いで…!」
ドン!
思わずドアに頭をぶつける。
「あうぅっ、ずず、ずらかるですよ!」
翠星石は顔を真っ赤にしながら立ち去っていった。
2
「もうこんな時間か…」
蒼星石は一人教室の窓から、朱色に輝く校庭をなんともなしに覗いていた。
「花の世話も済んだし…今日はもう帰ろうかな」
そうして荷物を取りまとめていると、廊下からせわしない足音が近づいてきた。
自然と教室のドアに目を向けると、ドアは勢いよく開き、そこには息を切らし紅潮した双子の姉がいる。
「…翠星石?えっと…僕を探してたの?」
蒼星石が唖然として呆けていると、翠星石はギリギリ首を蒼星石の方へ向けて、よろよろとにじり寄ってきた。
「す、翠星石、ど、どうしたんだい?」
ひきつった笑みを浮かべながら、蒼星石は後ずさりした。
翠星石は何もいわずにじりじりと近づき、あと一歩というところで下を向いて固まる。
「……翠星せ…きぃっ!?」
「蒼星石ぃ〜〜!!」
蒼星石が心配そうに翠星石を覗き込もうとしたとき、翠星石は塞き止められていた水がふき出すように、
勢いよく蒼星石に抱きついた。
100 :
料理評論家(長屋):2007/03/16(金) 14:51:37.46 ID:mIVyi4cF0
>>99 「いい、痛い、痛いよ翠星石!いいいったい何があったのさ!?」
「あああああ蒼星石!ジュンが、ジュンが、ジュンがあぁぁぁ…」
「う、うんうんジュン君ね、うん、わかったから離して…あぅっ!ちょっと落ち着いてよ!」
「ジュンが汚されたですぅ〜〜〜!!」
「え?ええ?何を言ってるのかわかんないよ…って痛い痛い痛い!痛いってばぁー!」
「ジュンがぁぁ〜〜!!」
……
3
翠星石のいなくなった後、しばらく廊下はしんとしていたが、やがてドアをスライドする音が響いた。
「あら…誰かいるのかと思ったけど…誰もいないわね」
真紅は怪訝そうな顔をして首を傾げ、ジュンが興味なさそうに言った。
「風でも吹いたんじゃないか?」
「そうかしら、何かぶつかったような音だったけれど…それに人の気配もしたような…」
「考えすぎだろ。続き、やるならはやくしよう」
「…そうね。そうしましょう」
真紅は振り返って、ドアを閉め再び元の位置に戻った。
机の上のエプロンには、くんくんと推測されるやや不格好な犬の型に刺繍が施されていた。
「あと少しで完成だな」
ジュンが珍しく微笑んで言った。真紅はすました調子で、
「そうね、意外と簡単だったわ」
「何言ってんだよ、指、怪我した癖に。大丈夫か?」
真紅の指には絆創膏が貼ってあった。
「は…初めてなんだから仕方ないのだわ。それに、これくらい平気だといってるでしょう」
その傷を見ながらジュンは思いついたように尋ねた。
101 :
料理評論家(長屋):2007/03/16(金) 14:52:22.28 ID:mIVyi4cF0
>>100 「でもどうしてまた、こんなことする気になったんだ?」
「…レディーの嗜みとして、これくらいのことはね」
「ふうん…。なあ、さっきも言ったけど、もしよかったら…これからもたまに教えてやるよ。
こうしてできあがっていくのも見るだけでも楽しいしさ…完成したらほんと気持ちいいからな」
「そうね、こういうこともたまにはいいかもね…ふふ」
くんくんの刺繍跡に目を細めて、真紅もまた微笑した。
まだ少し辿々しい手つきで、再び糸を通し始める。……
「…あっ!もう、また!あっ!」
「…だからさ、いちいちそうヒステリックに叫ぶなよ」
「もう、またやり直しなのだわ!あとちょっとなのに…ちょっとジュン、エプロンを動かさないで頂戴!」
「だから動かしてないって…」
さっきまでの和やかな雰囲気も消し飛び、完成にはまだしばらく時間がかかりそうなのだった。
>>101 とりあえずここまで。第二幕に続きます。
103 :
共産党幹部(ネブラスカ州):2007/03/16(金) 15:29:41.23 ID:UZcicbRGO
ほ
104 :
巡査長(関西・北陸):2007/03/16(金) 15:54:51.47 ID:JOTWLWy+O
>>102翠星石wwwwwwwwww
裁縫で叫んでしまうのは少しわかるwwwwww
105 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:44:57.51 ID:6FBzyRlI0
機巧励起ローゼンメイデン投下です
それでは、どうぞ
106 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:45:19.44 ID:6FBzyRlI0
「な、何なの………これ」
巴は戦慄していた。
真紅からの退避要請が来たのがほんの1時間ほど前。
柏葉財閥の財力を持ってすればそれ位は簡単な事だった。
しかし、それでも被害は大きかった。
退避に遅れた区画、財閥では12番区画とコード名がつけられていた駅前区画。
そこが破壊された。
圧倒的な破壊、たった一つの魔術によりその区画はほぼ壊滅。
建物は一つ残らず倒壊、道路は抉られ、街路樹は枯れ果てていた。
人は、ガレキに潰され、燃やされ、砕かれ、引きちぎられ。
死者は報告された今現在でさえ、実に、300名以上。
惨劇という言葉に違わぬ損害。
だが、それすらも目の前の光景では生ぬるい事を知る
ホーリエが倒れている。
全身の外部装甲が溶解していた。
右腕は見るも無残に破壊されつくしていた。
他の機関も見た目だけで分かるほどに悲惨たるもの。
だが、それより、その周りだ。
何もない、何も存在しない。
クレーター、ホーリエを中心に穿たれたクレーター。
107 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:45:41.04 ID:6FBzyRlI0
>>106 消失していたのだ、街が、家が、商店が、道路が、標識が、何もかもが。
灰燼となったのではない、灰すら存在しないのだから。
言葉どおり消失したのだ。
圧倒的熱量により燃え尽きたのだ。
灰も残さず、ただ、ガラス状に変質した大地を残して。
ただ、その中で生き残ったホーリエだけが異物。
自分は愚かな人間だと思った。
破壊されつくし、暴虐が行われたのに、それでも思ってしまったのだ。
生き残れてよかった、と。
本当はもっと別の感情を抱くべきだ、悲しみ、怒り、相応しき感情。
だが、今思うのは安堵、この破滅の中にいなかった自分は幸福だと。
そして、それは恐らく、恐怖に面したからだ。
そう思うことにした。
そうでもないと、この狂気に満ちた空間では気が狂ってしまいそうだったから。
脳から狂気を追い出す。
今、自分が成すべき事を思い出す。
救出、それが目下の優先課題。
執事が駆るヘリをホーリエへと近づける。
夜がいつもより闇(くら)く思えた。
108 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:46:10.83 ID:6FBzyRlI0
>>107 「………なんなんだよ、あれ」
「………」
僕はコクピットに倒れていた、仰向けで。
完全に機能停止したホーリエ、アラートすらも鳴らない。
コクピットの中は暗黒、何も見えない。
既にマギウス・スタイルは解除され、超視覚も何もない。
しかし、真紅の存在は感じていた。
すぐ側にいた。
膝を抱え、コクピットの片隅で震えていた。
それは恐怖だ、何かを失う事への恐れだ。
理解できる、それは僕も同じだからだ。
もし、あの光球が学校を、住宅地を捉えていたら?
それを考えるだけで心が砕けそうになる。
自分はいったい、どれだけの勘違いをしていたのだろう。
アレは自分が敵う相手ではない、いや、その言葉でさえ間違っている。
自分は最初から戦ってなどいない、同じ舞台の上にすら立っていない。
彼女にとっては戯れだったのだ、児戯だったのだ。
109 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:47:14.00 ID:6FBzyRlI0
>>108 全身を耐え難い疲労が覆う。
あまりの無力と、あまりの力のなさ、どうしようもない絶望。
それが僕の身体を蝕んでいた。
もう、過去へは戻れない。
もう、あの生活へは戻れない。
僕の心は侵されてしまった、あの邪悪に。
心に皹を入れられ、記憶に刻印を押され、魂が呪縛されてしまった。
あの哄笑が離れない。
耳の奥に張り付いて今も消えない。
あの顔が忘れられない。
三日月に開かれた、真っ赤な口で僕を見下ろすあの顔が焼きついている。
しかし、それでも、どうしてか。
あれすらも生温い邪悪だと、心の何処かが告げていた。
あれを遙かに凌駕し、その窮極とも言える何かが存在すると。
邪悪を邪悪と呼ぶのさえはばかれる宇宙的恐怖が存在すると。
「ち……くしょう」
呟いていた。
「ちく……しょう、ちくしょう」
「ジュン……」
「何もできなかった……何もできなかった!くそっ……どうして僕が……」
悔しい、でも、どうして僕がこんな目に。
「だから、言ったのよ」
「……」
「だから、あの時、私は貴方と契約を解除できると」
そう、それは真紅の申し出だった。
110 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:47:38.01 ID:6FBzyRlI0
>>109 だが、それでも断ったのは?
僕だ。
「こうなるのが分かっていながら、貴方は選んだ。他の姉妹達と戦うことを。
私達を狙う邪悪と戦うことを」
分かっていた、だが、あれは根本的に僕の理解の範疇を超えていたのだ。
今、今なら逃げれる。
今なら、元の生活へ……戻れるのか?
否、戻れない。
もう、戻れない。
僕は見てしまっている、あの邪悪を。
邪悪に冒された僕は、もう、瞳を閉じる事は出来ない。
背を向けて、逃げて、何もかも忘れた振りをして安穏と生きることは出来ない。
いっそ狂ってしまえた方がどれだけ良いだろうとも思う。
しかし、できない。
「なあ、真紅」
暗闇の中真紅が僕の顔を見た、感じる視線。
「何?」
「あいつらのせいで泣く人達がいるんだよな」
「……ええ」
「今日みたいな事が何処かで起こってるんだよな」
「……ええ」
「お前は、そんなのとずっと戦ってきたんだよな」
「…………」
真紅の口が閉ざされる、言いたくないのだろう。
だが、真実だ。
111 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:47:58.68 ID:6FBzyRlI0
>>110 言葉を続ける。
「邪悪を知り、それに対抗できる力をお前は持ってるんだよな。
だけど僕はそれを扱う力なんてないし、このザマだ。最悪だよな。
でもさ、でもさ!見てみぬ振りなんて……できないんだよ……。
アイツの顔が離れない、アイツの声が離れない、アイツの哂い顔が離れない。
逃げたいんだ、今すぐ逃げ去りたいんだ、何もかも忘れて!
だけど、許せないんだ……アイツを許したらいけないんだ」
そう、許してはいけない。
自分の全てを賭してでも全否定し倒さなければならない。
きっと、このときの僕には二種類の選択が出来た。
一つは、目を閉じ、この邪悪から目を背け、忘れ、だが忘れる事も出来ず
その邪悪に怯え震え続け一生を暮らす事。
もう一つは、目を見開き、いつ狂死してもおかしくない狂騒に身を置き、
邪悪に身を貪られ、いつかその肉体も魂さえも枯れ果てるまでの闘争を続ける事。
おそらく前者なら、僕は人としての生き方が出来た。
狂気を身の奥に潜めて、そ知らぬふりをして、駄目になれば死ねばいい。
それだけでもマトモに生きることは出来た。
しかし、僕は。
112 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:49:50.55 ID:6FBzyRlI0
>>111 「そう……そうするのねジュン」
「ああ、部屋の片隅でガタガタ震え続ける真似『もう二度と』したくない」
「ならば、強くなるしかないのだわ、桜田ジュン」
僕は立ち上がる。
空に昇る欠けるところのない月。
それに向かい、拳を握り締め、ただ叫んだ。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおっっ!!!!」
力の残る限り僕は振り絞る、残った全ての勇気を、怒りを、全てを。
それは狼煙だ、決して奴に負けないと誓うための始まりの印だ。
(強くなりなさい、ジュン。生きることは戦い、そしてこれも、また)
真紅の瞳がそう言っているような気がした。
(ああ、強くなってやる。あんなのが存在しちゃいけない、許しちゃ駄目なんだ。
ロード・エノク、お前を二度と笑ったりできないようにしてやる!)
113 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:50:10.45 ID:6FBzyRlI0
>>112 「が……はっ……ぁぁ」
欠けることのない月の下、少女が教会の中にいた。
もう、誰もいない、見捨てられた礼拝堂の片隅で、肩を預け。
全身をズタズタに引き裂かれ、背中から生えた羽根を圧し折られ。
それは瀕死の小鳥だった、弱々しく囀る、羽根を折られた無力な小鳥。
恐怖、それだけが水銀燈の身を蝕んでいた。
身体の傷はいつでも回復できる。
だが、それすらも出来ないほどに水銀燈の身体は冷え切っていた。
あの、おぞましい、邪悪の、嘲笑の、囁きの、少女の、瞳
「あ……ぁぁぁぁぁ……ああああああああ!!!!!!」
叫ばないと気が狂いそうだった。
あの少女が、自分を見た時の全てが、忘れる事の出来ない呪詛だった。
全身を覆った死のイメージ。
最も恐れる、『自分が自分でなくなる』イメージ。
それが、彼女を見た時にはっきりと感じ取れたのだ。
怖い、怖い、怖い、怖い!!
身体を抱える、しかし震えが収まるわけがない。
更に震えが全身を覆う。
ローザミスティカに納められた魔力を持ってしても振り払う事の出来ない
圧倒的な宇宙的恐怖。
それが、全身を蝕んでいる。
ああ、怖い。ああ、怖い。
114 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:50:44.52 ID:6FBzyRlI0
>>113 「水銀……燈?」
「っっ!?」
声に振向く。
そこには、あの、病弱な、がらくたの、出来損ないの少女。
「に、人間……」
気づく、今の自分がどれ程に醜く、哀れで、無様か。
「ち、近寄るな……!」
しかし、彼女は気づいたように駆け寄る―――壊れかけなのに。
「ちょ……ちょっと水銀燈!!貴女、大怪我してるじゃない!!」
必死な顔で、全身をくまなく調べていく少女。
どうして、そこまで必死になるのかは理解できない。
それより、この醜い様を見られるのは耐え難い。
「消えなさぁい……邪魔よ、あんた」
「嫌よ、天使さん。こんな怪我して、放っておけない」
「それが、ウザイのよ……消えてよ」
「じゃあ、どうして泣いてるの?」
「え?」
気づく、頬を伝う冷たい感触に。
「な、何で……?」
気づく、自分が安堵していることに、誰かが側にいることに。
「ねえ、動ける?」
少女の表情はとても、優しくて、暖かくて。
肩を抱き寄せられて、それに心揺さぶられて。
115 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:51:13.10 ID:6FBzyRlI0
>>114 胸の奥で何かが氷解するのを感じる。
それは今まで感じてきた中でもっとも忌避すべき感情。
決して誰にも見せてはいけない一面。
しかし、今は。
「……無理ね。でも、しばらくしたら勝手に直るわぁ」
「じゃあ、もう少しここにいた方が良いよね」
「別にいてもいなくても一緒」
「でも、貴女が少しは治るのを見てからでないと。それにこういう格好してる
天使さんの姿見るの初めてだし」
「………勝手になさぁい」
「やった!」
「……それより病院は?抜け出したらヤバいんじゃないのぉ?」
「きっと大騒ぎね、ふふ。でも、今は」
自分の横に座る少女。
ジャンクになりかけの自分に寄り添うジャンク。
「こうしてたい」
それが、今は、かけがえのない、心の拠り所に。
心が安らぐのを感じる。
落ち着く、とても。
闘争に身を置いてから、これ程に心が落ち着くのは何時以来だろうか。
そんな事を思いながら水銀燈は眠りに落ちる、安らかな眠りに。
「ふふ。お休みなさい水銀燈」
116 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:51:40.34 ID:6FBzyRlI0
>>115 円卓。集うは異形、淀んだ瘴気は凝り、不定形の異形をも生む。
円卓。魔術を執り、魔となり、魔そのものとなった魔人の集い。
円卓。円卓を取り囲む重なった円卓。
ここは円卓。人外たちの血の宴の酒場。
円卓の向こう、そこは玉座。だが主の姿はなく。
主が帰還する。
それは軽く、楽しげな、おぞましいステップ。
見れば誰もが畏怖する大気を孕ませて。
しかし、この場に今は誰もいない。
いや、いた。
たった一人だけ、誰にも気づかれる事なく、闇に紛れて。
それに呼びかけるように少女の目が弓のように細められる。
「いましたの、兎」
呼ばれ闇が蠢いた。
闇から白の面が現われた。
渇いた拍手を打ち鳴らして道化が玉座の横に降り立つ。
その畏怖を何ともせずにおどけた口調。
「如何でしたかな戯れは?」
階段を上りながら少女は微笑む、陰惨な微笑だ。
「ええ、それなりには有意義でしたわ」
「彼は?」
「及第点と言ったところでしょう」
「ふむ」
117 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:52:24.91 ID:6FBzyRlI0
>>116 面の下でラプラスは嗤う。
「いや、なかなかに高得点ですな。此度はもしかするともしかするか、と?」
「さあ」
少女はローブを翻させて円卓を見下ろす。
そこには既に感情はない。
「頃合ですわね。計画を進めるとしましょう、『C・R計画』の始まりを」
「では、舞台役者をそろえ始めると?」
「舞台の飾りつけもですわね」
「よろしいよろしい。素晴らしき三文芝居には素晴らしき三文役者。
役者が揃えば舞台は開く、開いた舞台は役者を舞わせる、音楽に小道具も。
廻る廻る、舞台が廻る。舞わる舞わる、役者が舞わる」
少女は言葉を発さない、ただ感慨もなく気だるげにローブを翻す。
「休みますわ」
「おやおや。おもしろくありませんでしたかな?」
立ち止まらず玉座の奥へ消えるロード・エノク。
「別に。ただ、少し疲れましたわ」
「ほう、なかなかに魔力を使ったと?」
『どうとでも取ればよかろう、ラプラスの魔』
その瞬間口調が変質した。
それは、少女の声ではなく、成年の声。
「おっと、これは失礼。まさか、貴方がいるとは大導師様」
兎は嗤う、それは思いもよらずといった振りではあるが驚きはなく。
『彼は今までよりは劣る。が、なかなかに我を愉しませてくれるようだ』
「ほほぅ。それは久方ぶりの褒め言葉ですなぁ」
118 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:53:00.52 ID:6FBzyRlI0
>>117 少女の瞳の奥、何も映さない空虚に何かがいた。
それが嗤う。
『貴殿からしたら、そちらの方が都合が良いだろう、ラプラスの魔?
今はそう呼ぶべきか、それとも他の名で呼べばよいか?』
「いえいえ、今のこの姿ではラプラスの魔とお呼びください。して、
次の駒の一手はどのようになさるおつもりで?」
「それは、抗う事のできぬ見えざる一手がするのでしょう?」
少女の声、それは確かにロード・エノク本人。
「舞台が整えば自ずと物語は勝手に転がりだす。それは彼とて同じ。
舞台と運命の違い、それはたいした違いでないけれど。
それは貴方のほうが詳しいでしょ、ラプラス?」
兎が嗤う。
闇がぐらりと蠢いたような錯覚。
「然り」
兎は舞う、玉座をくるくると。
「さてさて、道化は舞い、役者は控える。ではでは、次幕の物語。
それが如何様な物語か、紡ぎ手もそれは見通せない。
それが如何様な結末か、紡ぎ手もそれは語れない。
しかし、願わくば幸福に満ちた結末(ハッピーエンド)を」
「戯言ね」
兎はまたも嗤う。
「ええ、戯言とでも何とでも。正しき物語も何もないのですから。
さて、道化は去るとしましょう」
ステッキがコツリと音を立て、ラプラスは闇に溶けた。
119 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:53:59.93 ID:6FBzyRlI0
>>118 誰もいない玉座、少女は一瞥し自分の掌を見る。
焼け爛れた皮膚、痛みはないが、しかし、今は愛しい傷。
あの時、少年によって傷つけられた傷。
少年の正しき怒りと正しき憎悪によって為された傷。
決して何者をも失うまいとした、切実なる祈りの傷。
傷を爪で裂く。
掌に一筋の線、薄く引かれた紅が手を塗らす。
下で塗り広げ、手を紅に染める。
赤く滴る血は甘く、苦く、芳醇な香を放つ。
何の感情も映さぬ藍の瞳でそれを眺め、舌を這わせて。
舐めとり、嚥下し、身の内に納める。
身に収めた紅が少年の姿をとる。
彼の少年の顔を焼きつけ、少女の顔を焼き付ける。
松明に揺れる闇の中、不定形の異形が哄笑する。
連られ、少女も哂った。
120 :
留学生(関西地方):2007/03/16(金) 16:55:03.48 ID:6FBzyRlI0
機巧励起ローゼンメイデン29話 『ANGEL's phase9』終了です。
それではまた。
121 :
バイト(関西・北陸):2007/03/16(金) 17:20:18.55 ID:jBngT5/PO
122 :
F-15K(大阪府):2007/03/16(金) 17:45:08.72 ID:jHYTtakw0
ほ
123 :
国会議員(千葉県):2007/03/16(金) 18:30:11.16 ID:ijdzS0MX0
保守age
124 :
クリーニング店経営(関西・北陸):2007/03/16(金) 19:20:44.73 ID:dSKXNYdgO
ほ
125 :
黒板係り(コネチカット州):2007/03/16(金) 19:25:20.72 ID:5hWw+DwsO
も
126 :
女性の全代表(愛知県):2007/03/16(金) 19:52:42.50 ID:Ni8HZKCH0
>>120 乙
面白くなってきたww
やっぱ強敵が現れる燃えるぜ
127 :
クリーニング店経営(関西・北陸):2007/03/16(金) 19:58:48.55 ID:dSKXNYdgO
きみとぼくと、日常
薔薇「さぶいなぁ……」
ジュ「…………」
薔薇「切ないなぁ………」
ジュ「……………」
薔薇「胸きゅんだよぉ…………」
ジュ「……………」
薔薇「うぅぅ………ジュン無視しちゃやだぁ〜」
ジュ「あのね、肩を思いっきり掴まないで揺らさないで。今、来期とる授業の科目決めてるの。少し待ちなさい」
薔薇「やだぁ、後ででもできるよぉ。ぎゅ、して?」
ジュ「駄目」
薔薇「ふにゅぅ………良いよ、ジュンはアタシの事嫌いなんだ、だからそんな事言うんだ……」
ジュ「………はあ。はいはい分かりましたよ、膝枕してやるからそれで良いだろ?」
薔薇「ふんっ!」
ジュ「ったく………」
ぎゅ
薔薇「……………」
ジュ 「これで良いか?」
薔薇「………やだ、許さない」
ジュ「じゃあ、どうして欲しいんだよ?言わないとしないからな」
薔薇「いっぱい愛して………ぎゅってしてちゅーして」
ジュ「仕方ない奴だな………ん」
薔薇「んぁ………んふふ、ジュン好きぃ………」
ジュ「でも、終わったら僕の邪魔はなしな」
薔薇「うんっ。だから今は………ふにぃってしたいよ………ん」
ジュ「可愛い奴だよ、本当に………ん」
128 :
建設作業員(関東・甲信越):2007/03/16(金) 20:46:38.07 ID:GLr8PNQfO
【恋愛百景】Little Player
第三話
草木も眠る丑三つ時とも言いますが…
そんな時間に俺は窮地に立たされています
「世界がぐぅるぐぅる回るの〜」
なんと、雛苺が酔っ払っているではないか!
炭酸で酔っ払う人が居るとは聞くが、これは酷い、酷すぎる
「うゅ〜、くんくんが見えるの〜」
酔っ払って幻覚まで見えるのか! 踊っているぞ
それにしてもこの雛苺、ノリノリである
「雛苺…ちょっと…」
「どうしたの〜?」
-ストン
俺は雛苺に手刀をおとした
雛苺は気絶した
129 :
建設作業員(関東・甲信越):2007/03/16(金) 20:50:48.89 ID:GLr8PNQfO
>>128 「はぁ…さて、運ぼ」
もう二度と雛苺に炭酸を飲ませないと心に誓いつつ、彼女を母の寝室に運ぶ
「よいしょっと…軽いな」
「さて、雛苺も寝かせたし、俺も自分の部屋に戻って寝よ」
そう言いながら部屋を出ようとしたその時!
「部長…行かないで…なの…」
「雛苺…起きてたの?」
「スー…スー…」
なんだ…寝言か
ま、たまには昔に戻るのも良いかもしれんね
「おやすみ、雛ちゃん」
そう言いながら眠りについた
勿論、俺は床だけどね
130 :
建設作業員(関東・甲信越):2007/03/16(金) 20:55:36.55 ID:GLr8PNQfO
>>129 「…なの」
う…眠い…
「起…なの」
誰?
「部長、起きるなの」
「うわぁ、雛苺」
「休みだからってぐーたらし過ぎなの」
なんだ、雛苺か
とりあえず一週間預かる事になったけど…
「アッ、金糸雀、逃げないの!」
「毒味は嫌かしら〜!」
…
「雪華綺晶〜これ食べてなの」
「え…遠慮しておきますわ」
…大丈夫かな?
「おい、雛苺…その二人を放しなさい」
「うゆ、折角の毒味役なのに…」
「迷 惑 で し ょ」
「…うぃ」
131 :
建設作業員(関東・甲信越):2007/03/16(金) 21:00:35.06 ID:GLr8PNQfO
>>130 「よろしい。じゃ、ご飯食べよ」
「了解なの〜」
さて、二人きりの朝食が始まる
今日のメニューは…トーストとハムエッグか、なかなか無難だね
「なぁ、そう言えば作品どう?」
「まだまだなの。部長は?」
「俺? 俺は資料がね…」
「珍しいの〜いつもなら何も準備しないで描くのに」
「今回はそれほど懸けてるんだよ」
他愛も無い会話
いつもは真面目にやらない部活だけど、彼女が居るとついつい真面目にやってしまう
それは多分、俺は彼女の涙を見たくないからだろう
俺達の奇妙な一週間の同居生活が、はじまる
第三話・完
132 :
建設作業員(関東・甲信越):2007/03/16(金) 21:01:45.67 ID:GLr8PNQfO
>>131 第三話の投下完了しました
【恋愛百景】シリーズは様々な恋愛を描きたいと思います
俺の恋愛経験はほぼ0だけどね
133 :
バイト(関西・北陸):2007/03/16(金) 21:23:26.57 ID:jBngT5/PO
>>131 乙
何気無い日常と非日常の感じがとてもいい感じです
GJ
134 :
女性の全代表(愛知県):2007/03/16(金) 21:52:14.89 ID:Ni8HZKCH0
>>132 和んだ
なんか陽だまりの中にいるような気分だ
135 :
バイト(関東・甲信越):2007/03/16(金) 22:09:56.46 ID:fdgt5o4dO
『K』〜雛苺と黒猫の物語〜第五夜
俺が雛苺と暮らし始めてから一週間がたったある日だった。
雛「名前をつけようなのー!」
は?
雛「ヒナね、一週間ずうっと考えてたの。猫さんに名前をつけようって!だから……」
雛苺の目がキラリと光る
雛「第一回猫さんの名前決定全国選抜選手権たいか〜い〜!!」
『よぉし、どこらへんが選手権大会なんだ?』
雛「東の方代表雛苺!南西の方代表猫さん!!……以上」
『代表地区アバウトすぎだろっ! てか、いきなり決勝かっ!!』
まぁ、俺も割とノリノリなわけだが
雛「ん〜、やっぱ見た目からなのよぉ……黒い猫……黒」
しばらく、ん〜ん〜唸っていた雛苺が急に
雛「わかったのー!!最高の名前なのよ?心して聞けなの!!」
136 :
バイト(関東・甲信越):2007/03/16(金) 22:10:49.21 ID:fdgt5o4dO
>>135 雛「ブラックハヤテ号ってどうな『却下!!』
雛「ぢゃぁ、ぢゃぁ、黒→暗い→根暗でジュンってのは?」
『……』
雛「他にも他にも、黒→腹黒いで、蒼星石は?」
『…………』
雛「猫さん?どうしたのよぉ?」
『お前、俺のこと嫌いだろ?』
雛「ぅゆ?」
『わざわざ悪いイメージの名前つけようとしやがってぇ!!』
雛「ちょっとしたおふざけなのよぉ。怒っちゃメーなの」
ったくよぉ
それから、1時間以上の時を名前について語り合った。
137 :
バイト(関東・甲信越):2007/03/16(金) 22:12:49.74 ID:fdgt5o4dO
>>136 『なぁなぁ、かっけぇ名前思いついたぜ』
まぁ、喋りかけても伝わるわけもないので、仕方なく雛苺の洋服の裾をくわえ引っ張った。
雛「ん?なぁに?猫さん」
『カマドゥーマってどうだ?カマドゥーマ!カッケくね?』
とりあえず、伝わらない。
『だーっ!くっそ!!………そうだ!!』
俺はテーブルの上の本を引っ張ってきて、活字を指差した。
雛「か・ま・ど・う・ー・ま? 猫さんが考えた名前?」
『そうだ!』
と、激しく首を縦に振る。
雛「………却下なの。それより、ヒナ本気で良い名前思いついたの」
『ん?言ってみろ』
138 :
バイト(関東・甲信越):2007/03/16(金) 22:13:44.43 ID:fdgt5o4dO
>>137 雛「黒き幸【ホーリーナイト】ってどう?」
予想外に良い名前。
雛「ていうか、これで決定なのよ!ヒナが気に入ったの。異議は認めないのよ〜」
おもむろに立ち上がる雛苺
雛「ぢゃぁ、ご飯にしよっか?ホーリーナイト♪」
『おう』
初めて呼ばれた名前はむずがゆかったが悪い気はしなかった。
続く
139 :
女性の全代表(愛知県):2007/03/16(金) 22:42:02.91 ID:Ni8HZKCH0
>>138 GJ
黒猫乗ってきたなwww
ところでホーリーナイトは聖なる夜じゃなかったっけ?
まあ、どっちでもいいんだけど一応
140 :
右大臣(中国・四国):2007/03/16(金) 22:48:37.87 ID:0WKTIOVfO
>>139 歌詞の中では「黒い幸ホーリーナイト」って歌われてるよ。
141 :
女性の全代表(愛知県):2007/03/16(金) 23:00:06.06 ID:Ni8HZKCH0
142 :
右大臣(中国・四国):2007/03/16(金) 23:24:13.42 ID:0WKTIOVfO
今日はみっちゃんの給料日です。
み「ふんふ〜ん♪お給料も入ったし、今日のお夕食はちょっと奮発しちゃおっかな〜。」
みっちゃんが鼻歌混じりで夕暮れの帰り道を歩いていたその時であった
『バッ!』
み「あぁ!?」
なんとみっちゃんのお給料袋が入ったバッグが後ろから来た自転車の男に引ったくられたのだ。
みっちゃんの視線の先では黒いジャンパーを着た男がにやりと笑いながら去ってゆく…
み「あ…あれがないと今月の生活が…返済と新しいお洋服が……!」
そして何より自分を頼りにしてくれている金糸雀の顔が頭の中に浮かぶ。
次の瞬間みっちゃんは両足のハイヒールを脱ぎ捨て走り出していた。
男「へへっ、ちょろいもんだぜ。これで今夜も美味い酒が…」
ーーぅぉぉぉぉおお…
男「ん?なんだ…?」
男は突如として背後から聞こえてきた声に振り向く…
み「ぅぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!」
男「なっ…なんだなんだぁ!?」
するとそこにはポニーテールの髪を左右に靡かせながら物凄い形相で全力疾走してくる先程の女性が自分のすぐ近くにまで迫っていた。
男「ひっ…ひぃいいいいっ!!」
男は慌ててペダルを踏み込み再び自転車のスピードを上げる。
143 :
右大臣(中国・四国):2007/03/16(金) 23:25:03.16 ID:0WKTIOVfO
み「待ぁてやぁぁぁあああ、くぉるぁぁああああああああ!!」
だがその女性は尚も凄まじいスピードで自転車のすぐ後ろにピッタリと張り付きながら追いかけてくるではないか!
男は半ばパニックになりながらも更に必死にペダルを漕ぐと小さな路地裏へと逃げ込んだ。
そして曲がり角をジグザグに曲がり、やっとの思いでその女性を振り切ると自転車を乗り捨てるとコンクリートの坪をよじ登りその裏に身を潜めた。
男「はぁ…はぁ…な、なんなんだよ…あの女は……普通全力のチャリに追い付くかぁ!?」
男は息を切らしながら先程からの信じられない出来事に驚愕していた。
男「だ…だけどここまで来りゃあ流石に…」
「みぃ〜つけたぁ…」
男「!?」
男は突如として聞こえた声にぎょっとしてその声がした頭上を見上げる。
するとそこには走っている途中でほどけたのか、長い黒髪をだらりと垂らした先程の女が坪の上から顔を覗かせにたりと笑っているではないか…
それも薄暗い夕暮れ時も相まって男の目には女性はよけいに不気味に見えた。
男「ひっ…ひぎゃあああああああああああ!!」
恐怖…最早男の中にはそれしかなかった。男は立ち上がるともつれる足で再び逃走を開始する。
144 :
右大臣(中国・四国):2007/03/16(金) 23:27:28.86 ID:0WKTIOVfO
み「あっ!?コラっ!!」
女性…みっちゃんは再び逃げ出した男を追って坪を飛び降りまた疾走を開始した。
ところ変わって芝崎家裏庭…
おじじ「ふんふんふ〜ん♪…よしっ、こんなもんかの。」
芝崎元治は孫からプレゼントされた盆栽の手入れに勤しんでいた。
おじじ「ふふっ、だいぶサマになってきたのぅ…可愛い孫から貰ったものじゃから愛情込めて……ん?」
元治はふいに聞こえた物音に顔を上げた。
悲劇が起きたのはそのときである。
『ガシャーン!』
おじじ「!?」
なんと突然坪を飛び越え走ってきた男が盆栽を置いていた台をひっくり返して行ったのだ。
盆栽の鉢は無惨に割れ植えてあった松は地面に放り出されてしまっていた。
おじじ「ああっ…あああぁ!孫から貰ったものじゃったのに…蒼星石の思いが詰まっていたのに…ああぁ…」
元治は地面に膝を付き松を拾おうとした…だが、
『グシャッ!』
おじじ「!?」
み「あれ?なんか踏んだような…ってそんな場合じゃないわ!待てぇぇえええええ!!」
その目の前で後ろから走ってきた髪の長い女性が盆栽をトドメとばかりに踏んでいったのだ……
おじじ「の…NOOOooo〜!!」
元治の脳の血管が切れんばかりの絶叫が周囲に響くのであった。
145 :
右大臣(中国・四国):2007/03/16(金) 23:29:05.34 ID:0WKTIOVfO
それからどれだけの時間が流れたのだろう…?
男はヘトヘトになりながら尚も女性から逃げ回っていた。
背後にはまだあの女性が長い髪を振り乱しながら追いかけてきている。
男「はぁ、はぁ…つ…捕まったら…殺される…ゼェ、ゼェ…」
み「待ちなすわぁぁぁぁああああああああい!!」
しかも女性はまだまだ諦める様子はない
男「ひっ…ひぃいい!勘弁してくれぇぇえええ!!」
男はついにみっちゃんから奪った鞄を道に投げ捨てた。
み「!?」
だがそこは街中を流れるコンクリートで整備された用水路であった。
しかし、みっちゃんには微塵の躊躇いもなかった。
み「はぁああッ!!」バッ!
そしてみっちゃんは鳥のように空を跳んだ……
一時間後…
み「た…ただいま…カナ……」
金「み…みっちゃん!そんなびしょ濡れでどうしたのかしら!?」
み「うん…ちょっとね……くちゅん!!」
金「あぁ!もう、風邪引いちゃうから早く着替えてくるかしら〜!!」
み「うん…そうするね…くしゅん!」
必死の思いで何とかお給料を取り戻したみっちゃんだが、
のちに桃種市で街中を時速100キロで走って追いかけてくる髪の長い女の都市伝説がまことしやかに囁かれるのはまた別の話である……
146 :
造船業(不明なsoftbank):2007/03/16(金) 23:30:57.71 ID:UaEDB8hr0
147 :
共産党幹部(ネブラスカ州):2007/03/16(金) 23:52:58.77 ID:UZcicbRGO
>>145 いろいろ笑わせてもらったが最後のくちゅんに萌えてしまったwww
148 :
電力会社勤務(関東・甲信越):2007/03/17(土) 00:17:15.65 ID:FUS2l+kmO
保守
149 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 00:36:56.92 ID:0zug7CH0O
ウルトラマンタロウのリズムで…
♪雛苺!薔薇乙女No.6!
僕っ娘の姉がいる
ドジっ娘の姉がいる
そして雛苺がここにいる
庭を見ろ、窓を見ろ、鏡を見ろ
彼方から迫り来るきらきーを…
なにかがうにゅーに起きるとき
巴がどこからかやってきて…
雛苺が戦う、雛苺が甘える
ヒナちゃん、ヒナちゃん、ヒナちゃん
薔薇乙女・ヒナ〜♪
♪高飛車な姉がきた
ツンデレの姉がきた
そして雛苺がやってきた
あれは何?あれはうにゅー?あれは何だ?
ヤクルトを買い占める姉だった
うにゅーが欲しいと願うとき
巴がどこからかやってきて…
雛苺が戦う、雛苺が甘える
ヒナちゃん、ヒナちゃん、ヒナちゃん、薔薇乙女・ヒナ〜♪
ムシャクシャしてやった…反省はしていない
>>149 ちょwwwww
>ヤクルトを買い占める姉だったに吹いちまったwww
151 :
ねずみランド(愛媛県):2007/03/17(土) 01:12:54.46 ID:yX6ouLZN0
152 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:22:09.51 ID:WHNhLm4d0
さてさて投下しますか。
現行>>17-
>>21,>>23-
>>28の続き
ばらしぃとジュンの愛の【長編】保守劇場
Phase4-Catch the wave-
を投下いたします。
暫しの間、お付き合い下さい。
153 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:22:34.70 ID:WHNhLm4d0
自分の過去は、人に話せるようなものじゃなかった。
本来ならこんなことを人に、−それも、お客様に−話すようなことではない。
それは重々承知していたはずだった。
なのに、僕は・・・。
「昔さ、好きな人がいてね。」
「うん。」
「その人・・・今は何してるかわかんないんだけどさ・・・。」
「どうしたの?」
「いや・・・似てるんだよね。」
「へ?誰に?」
−−君に。
「そっくり。性格とか喋り方は少し違うけどさ・・・。兎に角似てる。」
「・・・」
「それで・・・ホントゴメン。」
「何で?何で謝るの?」
「僕は、君を・・・君自身を見ていなかった。だから。物凄い罪悪感に狩られてさ・・」
「・・・うん。」
「ホント・・・ゴメン。」
沈黙と、重い空気が広がる。
沈みゆく太陽に、重なる雲のように、黒くはっきりと写る。
「・・・聞かせて?」
「え?」
「だから、その人のこと。」
>>153 「うん。何から話したらいいかな?」
「何でもいいよ?」
「じゃあ・・・」
−−名前は雪華綺晶。
なんていうか、見た目は君そっくり。眼帯は君と逆だけど。
好きなものは、雪、冬。あと、食べる事。
シューマイがお気に入りだった。
朝の5時に電話かけてきて、「今から会って」とか、
高3の夏に「3日間、一緒に来て。明日の始発で」とか。
結構突拍子もないこという子だった。
趣味は、さっきも言ったけど、食べる事。
あと、雪だるま作ること。
それに、クルマも好きだった。
それから、特技は・・・なんだったかな。
あ、そうそうゲーセンの頭文字Dで10人切り。
好きな車は、NSXだった。
それと・・・
ちゃんと、付き合ってなかった。
この言葉に、彼女は即座に反応した。
「どういうこと?」
「うん。多分両想いだったんだ。
でも、僕からも彼女からもちゃんとした告白はしてなかった。」
155 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:23:45.32 ID:WHNhLm4d0
>>154 「何で?」
「何で・・・うーん。多分だけど、いつの間にか一緒にいるのが当たり前の存在になってた。
普通のクラスメートだったんだよ?最初は。でもさ、いつの間にか・・・。
学校行くのも、飯食うのも、どっか遊びに行くのも・・・一緒だった。
だから・・「それってどうなの?」
彼女が僕の言葉を遮る。
「え?」
「君の話聴いてるとね、多分君は逃げてた。
その人と一緒にいることが当たり前になってたとしてもね、ちゃんと言わなきゃダメ。
自分の気持ちを、ハッキリと。相手も相手だけどね。
相手も待ってたんだよ。君が好きって言ってくれるのを。」
「そう・・・なのか?」
「うん。あのね、ジュン。
どれだけ互いに思いあって一緒にいても・・・」
−−自分の気持ちは、ハッキリさせないとダメ。
彼女の言う事は、最もだった。
そうだ、僕は間違っていたんだ。
雪華綺晶のことは間違いなく好きだった。
でも・・・何故か僕は踏み出せないでいた。
「それでも・・・どうしても言えなかったんだと思う。チキンだよな・・・。」
「・・・その時の関係が、心地よかったから。
だから、それ以上に踏み込む事で関係が壊れてしまうのではないか、ってことだね。」
「その通りだよ。」
156 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:24:18.49 ID:WHNhLm4d0
>>155 「僕は・・・怖かったんだと思う。あの関係が崩れる事が。」
「わかるよ?でもね、そこは言わないとダメ。お互いのために。」
「そう・・だったね。もう遅いけど・・・。」
「次・・・こんなことがあったら、その時はちゃんと言わないとダメだよ?」
「うん。」
「多分さ・・・誰でもそうなんだけど、振ったり振られたり。その時は本当に苦しいと思う。
悲しいし、辛いし。死にたくなることだってあるかもしれない。でも・・・」
−−苦しい時があるから、笑顔になれるんだよ?
その言葉が、心に染み込んで行く。
あの時言わずにいて、今更後悔して苦しんでいる。
それは報いだと受け止めていたが、
彼女のおかげで少しはその報いを真正面から受け止める覚悟が出来そうだ。
「あと・・・ジュンの事だから・・仕方ない事かもしれないけど・・」
「?」
「私を・・・見て。」
雪華綺晶さんは、冬が好きなんでしょ?
でも私は、夏が好き。
彼女は、眼帯右にしてるんでしょ?
でも私は、左。
彼女は、雪だるま作るの好きなんでしょ?
でも私は、雪合戦の方が好き。
彼女は、NSXが好きなんでしょ?
でも私は、ジュンが乗ってるディアブロが好き。
彼女は・・・
157 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:24:44.04 ID:WHNhLm4d0
>>156 薔薇水晶は一つ一つ、自分を表現してくれた。
僕は本当に彼女に申し訳なく思う。
こんなことまでさせてしまったことを、本当に悔やむ。
「・・・ホントに、ゴメン。」
「ありがと。」
彼女は何故か、感謝してくれた。
「何で?僕は君を見ないで他の人に重ねてみてた。それに、こんなことまでさせた。
なのに・・・なのにどうしてありがとうなんだい?」
「だって、話してくれたでしょ?私は・・お節介かもしれないけど聞きたかったの。ジュンの事。
こんなに楽しく案内してくれる、あなたのことが知りたい。ジュンは昔の事を話してくれた。
だから、ありがとう。」
彼女は、この島の周りを囲む太平洋のように広い心を持っていた。
でないと、こんなことが言えるはずが無い。少なくとも僕には無理だ。
「だから、今度は私の番。私のこと、知って欲しい。もっともっと。」
「うん。話して。」
「私ね・・・」
−−友達あんまりいないんだ。こんな性格だから。
彼氏なんて勿論いないよ?
でもね、私のこと分かってくれる人がいたんだ。
それでその人と付き合あえることになって、本当に嬉しかった。
でも・・・
158 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:25:28.82 ID:WHNhLm4d0
>>157 その人さ、私のことだけを見てなかった。
他の子も、見てたの。
そう、二股。一番最初の彼氏がさ、二股かけてたんだよ?
もう、ショックで・・・死にたくなった。
でも、私は死にたくなかったから。こうして生きてジュンと話をしてる。
・・・その人とね、一回だけここに来た事あるんだ。
楽しかったよ。本当に。色んなところ連れてってもらったし。
でも、何もなかった。
二股かけてるって分かったのは日本に帰ってからすぐ。
オマケにさ、私2番目だったんだって。
もうそいつを殺して、私も死んでやろうかと思った。
でもね、痛いのイヤだし・・刑務所なんてゴメン。だから、「氏ね」って言っただけ。
勿論それで納得したわけじゃないけど・・・。
それでもね・・・楽しかった時のコト思い出すためにここに来るんだ。
何でだろうね?
ホント、私ってバカだよね・・・。
「そんなことないよ。」
「え?」
「言ってくれただろ?
苦しい時があるから、笑顔になれるんだ、って。」
彼女は泣いていた。
夕陽に照らされる涙は、とても綺麗だった。
こんなこと、言うべきじゃないんだろうけど。
159 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:26:19.92 ID:WHNhLm4d0
>>158 「・・ごめんね。・・なんか、思い出しちゃって・・。」
「気にすることない。誰だってそういうことはあるから。」
「・・うん。ありがと。」
「それと・・」
「何?」
「ご夕食は、如何致しましょう?」
「・・・ジュンと一緒ならどこでもいい。おいしいとこ、お願いねw」
それから、彼女の帰国する日まではとても早く過ぎて行った。
彼女を、薔薇水晶自身を見ることが出来たから。
「ありがとね・・・。また、会える?」
「うん。いつでも。会いたかったら、電話して。」
僕は、彼女に連絡先を渡した。
「ジュン、これ。」
彼女は僕に、封筒を手渡してくれた。
中身を見て、僕は唖然とした。
流石だよ、薔薇水晶w
「・・・お願い♪」
「・・・わかったよw(有給・・・足りるかな・・・)」
いい意味での心配事は、幸せへのチケットなのかもしれない。
Phase4-Catch the wave-
fin.
160 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 01:28:52.66 ID:WHNhLm4d0
>>159 以上です。
ありがとうございました。
次回予告
結果的に有給、足りませんでした。
Phase5-Spread your wings-
161 :
忍者(長野県):2007/03/17(土) 02:04:22.27 ID:7rYqILha0
ほ
162 :
2軍選手(関西・北陸):2007/03/17(土) 02:49:05.60 ID:+2f/FSl7O
>>145 クソワロタwwwwww
(´;ω;`)じいちゃん
>>150 ウルトラマン知らないけど笑えたwww
>>160 雰囲気いいなぁ
前から思ってるけどハワイの事とか知らないし
昔と絡む恋愛も面白い
続きwktkしてます
163 :
留学生(関西・北陸):2007/03/17(土) 06:02:53.91 ID:i1YjcUB0O
ほ
164 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 07:33:26.76 ID:FtHoSEupO
>>160 切なくなった
これからどう仲を深めていくのか楽しみです
wktk
165 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 08:13:00.32 ID:FtHoSEupO
ほ
166 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 09:03:58.09 ID:D0tlf4DZ0
ほ
167 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 09:31:14.20 ID:D0tlf4DZ0
ほ
168 :
サンダーソン(大阪府):2007/03/17(土) 10:32:10.57 ID:Qru1zNAs0
保守
169 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 10:56:48.53 ID:D0tlf4DZ0
ほ
170 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 11:37:41.16 ID:0zug7CH0O
み「………orz」
金(み…みっちゃんが落ち込んでるかしら!)
み「うぅ…どうしたらいいの……orz」
金(こ…ここはカナの出番かしら!カナがみっちゃんを勇気付けてあげなくっちゃ!!)
金「みっちゃん、何があったのかしら?カナでよければ相談にーー」
み「あぁっ!?カナ、今来ちゃダメーー!」
『パキッ…』
金「へ…?今、何か踏んだような…」
み「コンタクト落としたから探してたんだけど……遅かったみたいね…orz」
金「かしら〜!!」
結局本気でみっちゃんを凹ませてしまった金糸雀であった…
171 :
ピッチャー(千葉県):2007/03/17(土) 12:43:45.23 ID:fiAIyQW60
ほしゅ
172 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 12:51:55.94 ID:FtHoSEupO
>>170 みっちゃんがコンタクトしてるとこ見たくなった
173 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 14:13:20.53 ID:D0tlf4DZ0
ほ
174 :
チーマー(長野県):2007/03/17(土) 14:47:03.45 ID:K44Hby4s0
ほ
175 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 15:00:58.94 ID:0zug7CH0O
これは昔ジュンが引きこもっていた頃のこと…
の「ジュンくぅん、お願いから妖しげな通販みたいな趣味はやめてよぅ…」
ジ「うっさいブス!僕の趣味をとやかく言うな!」
の「せ…せめてもうちょっと明るい趣味を……そうだわ!」
ジ「……なんだよ?」
の「ジュンくん、お姉ちゃんとセ○ロス(ラクロス)しましょ♪」
ジ「は…?はああああああっ!?」
の「ちょうどいいサオがあるから…ジュンくんもそれをお外で思いっきり振り回して……疲れるけどきっと気持ちいいわよぅ♪」
ジ「そ…外でサオを振り回す…?気持ちいい…?
い…いやだあああああああ!!出ていけこの変態ぃい〜!!」
の「ど…どうしたの!?ジュンくん?」
ジ「以前そんなことがあったんだよ……。」
銀「……天然って恐ろしいわよねぇ。」
恐ろしすぎるわwww
177 :
マジシャン(東京都):2007/03/17(土) 15:18:56.75 ID:jpR78Fl20
178 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 15:29:21.89 ID:0zug7CH0O
>>177 そういうことだーッ!!
イラストトンクス
179 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 16:06:22.26 ID:D0tlf4DZ0
180 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 16:53:09.88 ID:D0tlf4DZ0
ほ
181 :
クリーニング店経営(関東・甲信越):2007/03/17(土) 17:02:08.17 ID:2zxc4VNmO
JUMの奇妙な冒険
第一話 開幕
「山吹色の波紋疾走!」
男の声が響く
彼、桜田JUMが波紋の修行をしてもう一ヶ月
最強の波紋使いを目指す為に日々修行している
「JUM君〜ご飯よぅ」
「今行く」
そう言うと、JUMは下へ降りて行った
「JUM君、調子はどう?」
「まぁまぁだ」
「桜田君」
「…来ていたのか。柏葉」
彼の目の前に居たのは、幼馴染の柏葉巴
「組み手…するでしょ?」
「当たり前だ」
「桜田君、手加減は無用ね?」
「この桜田JUMには夢があるッ!
それは、最強の波紋使いになる事だッ!」
「始めるわよ」
「望む所だッ!」
つづく
人物紹介:桜田JUM
桜田家最強の波紋使い
史上最強の波紋使いになる為に、日夜努力している
183 :
クリーニング店経営(関東・甲信越):2007/03/17(土) 17:32:31.61 ID:2zxc4VNmO
>>182 読んでもこの程度なんですwwwwwwwwwwwサーセン
184 :
バイト(関東・甲信越):2007/03/17(土) 18:26:13.94 ID:OkSWXYEJO
捕手
185 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 18:29:30.56 ID:D0tlf4DZ0
「月が綺麗……」
電話の向こう側で彼女がなにげなく呟いた。
長々と電話をして、ふと会話が途切れる瞬間。
気まずさが出ない程度の短い沈黙を使ってなんてことない事を言
ってきた。
「そうか?」と僕が聞き返すと「そうよ」と一言。
携帯電話を片手に冬のすこし曇った窓を手のひらでクリアにして、
空を見上げてみる。
一点の曇りも無い純白の月が周りの星々をかき消して燦然として
いていた。
いつからだろう。
これを綺麗と感じなくなったのは。
小学校の頃はなんにでも興味を持てたのに、今はあらゆる物がく
だらない。
星だって、月だって、街のネオンだって、それこそ車のライトだ
って。
あらゆる物が素晴らしかった。
でも何故だろう。
今はそうじゃない。
「そうでもないよ」
急に寂しさに苛まれた僕は少しむきになってしまった。
こういう
所だけは子供だから困る。
「まったく……感受性が乏しいのね」
186 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 18:30:05.19 ID:D0tlf4DZ0
「月なんて当たり前のものだろ」
「あら、そんなことないわ。あなた宇宙全体で考えたことある?
私たちが何万キロも離れた場所から光り輝く月を見れるのは本当
の意味で天文学的確率なのよ?」
「でも地球に生まれた以上はやっぱ当たり前なんだろ?」
「これだからあなたは……」
電話の向こうからでも呆れてるのがわかってしまう。こういうの
を以心伝心と言うんだろうか。
いや、少し違うか。
「いい? ジュン。
もう一度、窓を開けて目を凝らして見てみなさい。きっとわかる
はずよ」
「はぁ?別にいいじゃないか、そんなことしなくたって」
「いいから」
若干強い口調。そんなに必死にならなくてもいいだろうに。
鍵のかかってない窓を乱暴に開け放つとさっきとかわらない場所
でニコニコしてる月がいた。
言われた通り、じっと目を凝らして見つめてみる。
じー……
「どう?」
「どうと言われても……模様が蟹っぽいかな」
「蟹?」
「カニだよ。
刺身にしたり茹でたりするアレ」
187 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 18:30:48.20 ID:D0tlf4DZ0
「あなたは……」
もう掛ける言葉もないのか途中で言葉を止め、そして大きなため
息を一つ。
あからさまに呆れている。そのわかりやすすさが嫌だっ
たのだろう。僕はちょっとだけ無愛想に返事をした。
「うるさいなぁ。もう寒いし窓閉めるからな」
「ま、待ちなさい!」
急に声量を上げた真紅に少しビックリする。
そして彼女はこう付け加えた。
「つ、月が気に食わないならもっと美しいものそばがあるわ」
ちょっと上ずった、そして妙にゆっくりした口調で。
これは動揺しているときに彼女のクセだ。
早口になると動揺しているのがばれてしまうのでなるべく早口に
ならないように喋る。結果ゆっくりになってしまうと言うわけだ。
一年以上も付き合って──とは言っても未だに手すら握った事な
いが──彼女の事をよく見てきた僕だからわかる。
そうすると彼女は何に動揺してるんだろう?
でも「はぁ?」なんて無愛想に返事をしなかったのは、やはり何
か僕の中で第6感的なものが、働いたからだろう。
僕はそれにしたがってなんとなしに目下を見た。
目に付く色が視界の真ん中で、電話をもって立っている。
188 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 18:31:26.90 ID:D0tlf4DZ0
赤、真紅。
純粋な赤いコートを着て真紅が立っていた。暗くて表情まではわ
からないがアレは間違いなくなく真紅だ。少し落ち着かないよう
で電灯のもとをうろうろ。そして僕と目が合うとすぐに「早く降
りてきなさい!」と電話と肉声で同時にに命令された。もう、取
り繕うことも忘れたのかその声は早口で上ずってて緊張とか焦り
とか丸出しで、僕もその様子を見て、ちょっと微笑ましかったの
でまぁ命令されてもそうむっとこなかった。
「わかったよ」と電話で返事をして、ウィンドブレイカーに適当
に着替えて階段を下りる。
ちゃんと履くのもめんどくさいのでかかとを潰して靴を履く。
真紅に見られたら何か言われるかもしれないな。ちゃんと履きな
さい、とか。レディに失礼でしょ、とか。
そんな予想をしながら、ドアノブに手を掛けた瞬間、勝手に扉が
開いた。犯人はやはり真紅。
「待ちくたびれてしまったわ」
腕を組みながら、威圧的に。
でも威圧的なのは態度だけで、本心ではそんなに怒っていない。
これも経験によって培った知識だ。
「オファーもなしに押しかけといて何の様だ?」
「何って、あの、あ、あなたわからないの?」
「まったくわからないけど」
「でも大体想像はつくでしょ? ほら、あれよ」
「そう言われてもな。わからないんだ」
「まったく、つかえない下僕ね!」
189 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 18:32:59.11 ID:D0tlf4DZ0
その一言を皮切りにして、
ぶつくさと罵詈雑言を投げつける。
その様子はやはり慌てているようで、今日はよく慌ててるなぁな
んて思いながらも思考は結論へと近づいていく。
簡単な理論、彼女の格好とさっきまでの動揺の仕方から考える理
由はだいたい想像がつく。
そして罵詈雑言の内容がちょくちょくかぶるようになった頃に、
結論は案外あっさりと出た。
「たまたま近く通ったのか?」
加速する罵倒を無視して、すっぱりと言ってやった。困ってる真
紅に助け舟。
それを聞いた彼女はさっきまでの落ち着きのなさを、少し落とし
て「そうよ」と一言。
だけどたった三文字なのに結局はゆっくりした口調になるわけで。
動揺しっぱなしだな。
「そうか」
「何? その淡白な返事は。
この私が直接来てあげたのよ? それらしい返事というものがあ
るでしょ?」
ねぇよ。
と言いたかったが、まぁその真紅のセリフに、隠れた本心を見抜
くのは結構簡単で、なんだか彼女の強がりを無碍にするのも可愛
そうかなとか思ったりして。
190 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 18:33:46.09 ID:D0tlf4DZ0
「ああ、ありがとな」
なんて目を見て微笑んでやった。
「そう、それでいいのよ」
それだけ言って目を逸らしてしまったのは、やはり顔が赤
くなったのを隠すためなんだろう。少しだけほほが赤く染まった
のを僕は見逃していない。
こういうちょっとした表情の変化も見抜けるようになったのはや
はり僕が大人になったからかな。
多分こいつは俺に会いに来たんだ。
いつもなら10時には寝てるくせに、夜中の11時には突然電話
掛けてきたり、お気に入りのコート着てきたり。しかも僕の家は
住宅街の真ん中で、買い物ついでに寄ってみようなんて場所には
ないのだ。仮に桜田家がコンビニのすぐ横にあったとしても、真
紅はこんな夜中に出歩くのを極端に嫌う。真紅が言うには、
「レディが夜道を一人で歩くなんて危ないでしょ?」
だそうだ。
「危険なのはお前だろ」とつい口が滑ってしまい蒼い空に散ったのも今ではいい思い出です。
191 :
ダンサー(愛知県):2007/03/17(土) 18:35:47.09 ID:D0tlf4DZ0
非常に中途半端ですが猿さん対策のため一端切ります。
おそらく今日中には投下できないので続きは明日投下する予定です。
あと、安価忘れていたので置いておきます。
>>185-190
192 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 19:05:38.71 ID:FtHoSEupO
ほ
193 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 19:46:51.58 ID:FtHoSEupO
ほ
194 :
チーマー(不明なsoftbank):2007/03/17(土) 20:03:14.19 ID:gxe1WpJw0
>>191 真紅ktkr!最近少し出番が少なかったので嬉しいですw
付き合って一年なのに手を繋いだことも無い、という関係が逆に新鮮ですね。
続きwktk
195 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 20:30:16.53 ID:0zug7CH0O
今日は草笛家ですき焼きです。
み「みんないっぱい食べてってね♪」
蒼「ありがとうございます。とっても美味しいです。」
金「やっぱりみっちゃんのすき焼きは最高かしら〜♪」
雛「あぁ!翠星石、それヒナのお肉なの〜!」
翠「うっさいですぅ!おめーは肉だけじゃなく野菜を食えですぅ!!」
紅「幼稚ね…。」
そして宴もたけなわになったときであった…
金「そういえば、今日はみんな泊まっていくんでしょ?」
蒼「まぁ、ご迷惑じゃなければそのつもりだよ。」
み「迷惑だなんて、むしろ大歓迎よ♪」
紅「ありがとう。ならば今夜はありがたくお世話になるのだわ。」
雛「うわーい♪みんなでお泊まりなのー♪」
翠「じゃあこの後なんかゲームでもするですぅ。」
蒼「いい案だね。金糸雀、トランプとかはあるかい?」
金「もちろんかしら。後で取ってくるかしら。」
紅「それで、何をするの?」
翠「みんなでやるなら大貧民とかどうですか?」
み「(ピクッ)……大貧民?」
そのとき、みっちゃんの表情が引きつった。
そして次の瞬間、みっちゃんが高らかに声を上げた。
み「箸を置けぇーーい!!」
196 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 20:31:31.13 ID:0zug7CH0O
>>195 一同『ビクゥッ!!』
皆は突如大声を上げたみっちゃんに驚き箸を止める。
紅「なっ…なんなの?」
金「あ…あわわわ…ついに恐れていたことが…(((゜д゜;)))」
蒼「ど…どうしたんだい?これは…」
金「い…いいから黙ってこれからみっちゃんの言うことを復唱するかしら!」
雛「ほ…ほえ?」
み「ひとぉーーつ!」
金「ひとぉーーつ!…ほら、みんなも早く!」
一同『えっ…ひ、ひとぉーーつ…』
み「草笛家・家訓!」
一同『草笛家・家訓…』
み「大富豪を大貧民と呼ぶ奴は…」
一同『大富豪を大貧民と呼ぶ奴は…』
み「身ぐるみ剥ぐまでぶん回す!」
一同『み…身ぐるみ剥ぐまでぶん回す…』
翠「……って、えぇぇえええええええええ!?」
金「蒼星石!真紅!そっちからテーブル持ってかしら!移動させるかしら!」
蒼「え?あ…うん。」
紅「な…何が起こるのよ?」
2人は言われた通りテーブルを運びながら金糸雀に問いかける。
金「見てればわかるかしら…」
すると金糸雀はテーブルを起き台所からフライパンとお玉を手に取りそれを鳴らした。
み「うおおおおおおお!!」
直後、みっちゃんが凄まじい勢いで翠星石に組みかかる。
翠「ひっ…ひいぃっ!一体何を……」
197 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 20:32:34.94 ID:0zug7CH0O
>>196 み「とぉりゃあ!!」
翠「きゃあっ!」
するとみっちゃんは内股で翠星石を床に倒すとその両足を脇に固め…
み「いくわよ〜、てぇぇえええええええええい!!」
思いっきりぶん回し始めた。
翠「ぃぃぃいいいいい!!目ぇがぁぁあまぁぁあああわぁああぁあああるぅぅうううですぅうううう!!」
その光景を前にした皆は唖然として高速回転を繰り返す2人を見ていることしかできなかった。
雛「う…うゆ…あれは…なんなの?」
金「家訓に背く行為をした者は誰であろうとぶん回す…それがウチのルールなのかしら。」
翠「さぁぁあきぃぃいにぃいい言ぇぇええでぇすぅうううう!!」
金「そろそろね…」
金糸雀は再びお玉でフライパンを鳴らした。するとやっとみっちゃんはその回転を止め、解放された翠星石と共に床に崩れ落ちた。
み「ゼハーッ、ゼハーッ…ゲホッ!ゲホッ!」
翠「はぁ…はぁ…バ…バターになるかと思ったです…」
金「この技を使うとみっちゃんも相手と同様大幅に体力を消耗するのかしら…」
蒼「…何故そこまでして?」
金「さぁ…?でもそれがみっちゃんの正義(ジャスティス)だって前に言ってたのかしら…。」
紅「無意味な正義ね…。」
雛「なの…。」
198 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 20:33:49.15 ID:0zug7CH0O
>>197 そして再びすき焼きが再開され…
み「ごめんね、翠星石ちゃん。こればかりはウチの家訓だから…」
翠「……」
金「ほ…ほら、翠星石、もっとお肉食べるのかしら〜。」
蒼「いや…ジャイアントスイングの後にお肉はキツくないかな?」
紅「それにしても…あまり迂闊な発言はできないわね。」
雛「うゆ…ヒナぐるぐるはやーなの。」
み「大丈夫よ、普通に話してくれる分には家訓にはそぐわないと思うから。」
金「カナは以前ウルトラセブンをウルトラマンセブンって言っただけで思いっきりぶん回されたかしら……。」
み「あはは…そんなこともあったっけ?」
紅「まったく…あら?メールなのだわ。」
雛「誰からなのー?」
紅「あら、ジュンからだわ…」
み「…ピクッ」
再びみっちゃんの表情が強張る。
紅「まぁ!くんくんの劇場版が決定し…」
み「箸を置けぇーーい!」
一同『ビクゥッ!』再び上がったみっちゃんの怒号に皆はまたもや箸を止めた。
み「ひとぉーーつ!」
一同『ひ…ひとぉーーつ!』
み「草笛家・家訓!」
一同『草笛家・家訓!』
み「食事中に男とメールするような奴は!」
一同『食事中に男とメールするような奴は…』
199 :
AA職人(中国・四国):2007/03/17(土) 20:34:39.80 ID:0zug7CH0O
>>198 み「ここが地獄の一丁目!」
一同『ここが地獄の一丁目!』
紅「……って、ちょっと!?」
真紅が取り乱すなか、金糸雀たちはテーブルを隅へと移動させる…
み「うぉりゃあ!!」
紅「きゃあっ!」
みっちゃんは真紅を押し倒すとその両足を担ぎ思い切りぶん回し始めた。
そして金糸雀が鳴らしたフライパンの音と共に2人が崩れ落ちる…
紅「はぁ、はぁ…予想以上に…キツいのだわ…」
み「はぁ、はぁ…ゲホッ!……ウェッ!!」
その後も、みっちゃんの体力が尽きるまで数時間の間、草笛家からは悲鳴が耐えなかったという…。
200 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 21:04:55.33 ID:FtHoSEupO
201 :
電力会社勤務(関東・甲信越):2007/03/17(土) 21:29:02.64 ID:FUS2l+kmO
アゲ
202 :
相場師(関東・甲信越):2007/03/17(土) 21:29:53.19 ID:Q7qUpXIBO
『K』〜雛苺と黒猫の物語〜第六夜
それから月日が過ぎ、秋も終わりに近付いてきた。もうすぐ雛苺と過ごす二度目の冬がやってくる。
雛「うゆー。ホーリーナイトぉ、もうちょっと気品漂う感じにできないのー?」
『気品ってよぉ。血統書付きの猫にでも頼め』
一緒に住み始めてからの二年、ほとんど毎日絵を描いて過ごしてきた。
かくゆう今日も絵を描いている。
今日は、ちょっと遠出して小高い丘の上に来ている。
春になると一面にタンポポが咲き乱れ、ここから見える湖とマッチして最高なんだが……
『なぁ、寒くね?』
雛「あはは〜。失敗だったのー」
そんな明るい顔で言われましても…
雛「ぢゃぁ、お弁当にしようなのー」
と、レジャーシートをひきはじめる雛苺。
なぁんでまな板はないのにレジャーシートはあるんだ?
そう、雛苺宅にはまな板がなかったのだ……って余計な話だったな。
203 :
相場師(関東・甲信越):2007/03/17(土) 21:30:55.70 ID:Q7qUpXIBO
ピクニック気分でウキウキの雛苺は、早起きしてお弁当を作っていた……のだが
『おいっ!!うにゅーしか入ってねぇぞ!?』
雛「うよ?問題あるの?」
『ありまくりだわっ!猫に、んなもん食わせんなっ!!』
雛「ハァ……ナイトはわがままなのよ ろくな大人になれないのよ?」
『黙れ!万年ロリ娘がっ!!』
雛「なにをー!?」
雛「……ッハハハ」『……ッハハハ』
ほぼ同時に笑いだす。
これが普通の会話。約2年で培ってきた信頼の証。
茶化し、じゃれあい、ふざけあう。
こんな幸せな日々がいつまでも続くのだと思ってた…
そう冬がくる前までは
続く。
204 :
クリーニング店経営(関東・甲信越):2007/03/17(土) 22:13:58.68 ID:2zxc4VNmO
JUMの奇妙な冒険
第一話 開幕そのA
その時、一人の女性が桜田家に現われた
「桜田JUMは居る?」
「誰? 貴女」
巴がその女性に尋ねたかと思いきや…
「ガハァ…」
「JUM君!」
女性はJUMに矢を突き立てた
「な…に…を」
「流石はJUM…もう傷が塞がっている様ね」
「…! 本当だ…」
「…真紅ぅ…此所に居たのねぇ」
その時、又しても謎の女性が桜田家に乗り込んできた
「水銀燈ッ…早いお出ましね…」
「貴女をジャンクにする為なら…手段を選ばないわぁ」
「く…仕方が無いわ…JUM、誓いなさい。この真紅の下僕となる事を。でないと貴方死ぬわよ?」
「だが断る。このJUMの好きな事は、自分が強いと思っている奴に『NO』と言ってやる事だ」
205 :
クリーニング店経営(関東・甲信越):2007/03/17(土) 22:21:15.80 ID:2zxc4VNmO
>>204 「なにつべこべ言っているの! 早く準備なさい!」
「遅いわよぉ! 真紅ぅ」
「こうなったら…幽波紋を出すしか…ホーリエ!」
そう言うや否や、真紅の後ろに謎の物体が現れていた
「な…これは…」
「JUM…貴方なら見えるわね。これが幽波紋…所謂スタンドね。貴方達が使う波紋を強化したものだと考えて」
「桜田君…何が見えるの?」
「あいつの後ろに…何かが…」
「なら私も行くわよぉ…メイメイ!」
今度は謎の女性の後ろに、彼女瓜二つのものが存在していた
「メイメイ…厄介なスタンドね…JUM!」
「な、なんだよ!」
「手短に説明するわ。さっき貴方に刺した矢は、スタンド能力を引き出す矢よ。矢に刺されても生きているという事は、貴方にもスタンドが使えると言う事!」
「くっ…よく分からないけど…出て来いッ!」
そう言うと、JUMの後ろにもスタンドが現われた。
第一話・完
人物紹介:真紅
謎のスタンド使い。JUMに矢を刺した張本人
スタンドはホーリエ
206 :
クリーニング店経営(関東・甲信越):2007/03/17(土) 22:22:33.93 ID:2zxc4VNmO
>>205 投下完了
ふと頭の中に浮かんだネタです
JOJO原作を殆ど無視しているのは気にせずに…
207 :
カメコ(大阪府):2007/03/17(土) 23:04:51.70 ID:aq1kcI5M0
hosyu
208 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 23:27:10.86 ID:FtHoSEupO
ほ
209 :
さくにゃん(滋賀県):2007/03/17(土) 23:31:00.46 ID:WHNhLm4d0
しゅ
210 :
主婦(ネブラスカ州):2007/03/17(土) 23:53:54.95 ID:FtHoSEupO
ほ
211 :
さくにゃん(北海道):2007/03/18(日) 00:13:41.70 ID:0PIYkzdJ0
しゅ
212 :
福男(東京都):2007/03/18(日) 00:42:35.58 ID:wR33WAcE0
ほ
213 :
電力会社勤務(関東):2007/03/18(日) 01:15:25.74 ID:RFXC85jMO
しゅ
214 :
電力会社勤務(関西・北陸):2007/03/18(日) 01:32:38.86 ID:5GP5OdA1O
ほ
215 :
クリーニング店経営(山陽):2007/03/18(日) 01:52:57.50 ID:mXIqzWZKO
そ
216 :
造園業(新潟・東北):2007/03/18(日) 02:17:21.42 ID:xjvu+maqO
き
217 :
天涯孤独(大阪府):2007/03/18(日) 02:53:04.73 ID:Vw2dsneG0
みわ
218 :
電話交換手(長野県):2007/03/18(日) 03:47:50.58 ID:GpcQJvlY0
ほ
219 :
黒板係り(コネチカット州):2007/03/18(日) 04:27:53.11 ID:m3T8lBjEO
ほっしっし
220 :
巡査長(中国・四国):2007/03/18(日) 05:27:45.73 ID:t2udVCGfO
保守
221 :
車内清掃員(コネチカット州):2007/03/18(日) 05:31:12.23 ID:Ov6xvxhkO
ほ
222 :
書記(ネブラスカ州):2007/03/18(日) 07:26:50.56 ID:PoNTMLIlO
ほ
223 :
事情通(コネチカット州):2007/03/18(日) 10:16:52.05 ID:LwjPe7TuO
ほ
224 :
通訳(愛知県):
ほ