得体の知れないにおいがする

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1愛のVIP戦士
代理
2愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:11:12.69 ID:HP6SwbUw0
怖ろしい爪
まんじゅう喰いながら焼酎うめえな・・・。
3愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:12:04.03 ID:2Xq6dxVx0
>>1
スレ立てd
4愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:12:25.51 ID:ZVC2uBUk0
得体の知れないにおいがした。
酸味のない、生臭いような温かい香りだった。
表現できるようなものではなかった。
さして、感動するようなことでもなかった。
5愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:13:41.32 ID:3dj7hP670
6愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:16:23.92 ID:ZVC2uBUk0
事の始まりの前から説明する必要がある。
当時、彼は田舎の中学を卒業したばかりであった。
辺境の地と言わんばかりの場所に住み、何も知らなかった。
そんな彼が、初めてパソコンに触れたのは、春も半ばを過ぎたころであった。
7愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:18:44.63 ID:5rP3tDGS0
8愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:20:02.88 ID:ZVC2uBUk0
彼は春休みの空虚な時間を、友人と話すことに費やしていた。
電話回線の向こうの、顔も知らぬ友人である。
どこの誰かもわからぬ輩と、明朝体で文を作っては会話を成り立てていた。
変わらぬ日常であったが、サキという人物に出会い、事態は急変する。
9愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:22:27.99 ID:ZVC2uBUk0
サキは活発な人であった。
文の作りや流れを読み取れば、笑っているのがわかるくらいに。
彼は、サキと同い年ながら、自分とは一線を隔てた向こう側にいる人物だと思っていた。
にもかかわらず、彼はサキとの会話が毎日の楽しみになっていた。
10愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:25:09.35 ID:ZVC2uBUk0
一週間ほど経った頃、サキと彼はメールを始める次第となった。
アドレスを聞いたのは彼ではなく、サキだった。
手に入れたばかりの携帯電話が、どれだけ光って見えたことか言葉に尽くせぬ。
まだ粗いカラー画面であったが、彼には何より鮮やかに見えた。
11愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:28:48.61 ID:ZVC2uBUk0
数日間に渡り、彼はサキとの会話に、これまた時間を費やした。
料金がいくらになるかなど考えもなしに、文を打っては送りまた送り。
友人も皆無、親との会話もろくに成り立てもしない男だった。
しかし、サキとの会話だけは、唯一まともにできていたと言うほかない。
12愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:31:27.65 ID:ZVC2uBUk0
当然の事ながら、サキと彼は電話をすることとなった。
だが電話に至る前夜、彼は葛藤した。
あんなに輝いているサキと、この自分とが、声を交わしてよいのだろうかと。
自分の全てが汚く見えて仕方がないのに、という感じであった。
13愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:34:05.80 ID:ZVC2uBUk0
葛藤したまま、とうとう電話をすることになった。
耳に入った着信音。それですら息が詰まりそうになる。
彼は恐る恐る電話に出た。
もしもし、というサキの声は、何より綺麗であった。
14愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:36:07.57 ID:ZVC2uBUk0
綺麗である、と先程言葉にしたが、内容は至って単純なものであった。
皆目わからぬ向こうの友達の恋愛やら受験やら。
聞き手に回り、返している自分を情けないと彼は思わなかった。
ただ、楽しかったのだ。
15愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:37:35.72 ID:Y6ljLH280
>>4のIDにマウスを乗せた次の瞬間、俺はログを削除していた
16愛のVIP戦士:2007/03/08(木) 02:37:58.10 ID:6zsrcOgJ0
( ・ω・ )
17愛のVIP戦士
ほ〜ら☆
えっちなものだよぉ〜
(携帯可)
http://kissho.xii.jp/1/src/1jyou2379.htm