素直でクールな娘

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1愛のVIP戦士
ここは素直クールに萌えるスレです。

「素直クール」とは  
・冷静沈着で感情的になることはまずない  
・完全自立型  
・表情が薄いあるいは無表情  
・ガチで愛してくれている一途  
・愛情表現がストレート  
・照れが少ないあるいはない  
・「素直」と「クール」の矛盾したアンバランス感が最高にいい

▼投下時ルール
・多くレスを使う投下は、投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れるのが好ましい。または「何レス目/総レス」を名前欄に
・投下許可を求めない。ダメなんていう人はいません
・作品投下が終わった後の自虐は、読み手が不快に感じるので書かない
・投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為必ずリロードしよう。
・コテは投下時にだけ付ける
・性描写(エロ)は空気を読んで程々に。 過激なSSについてはtxtうpを推奨
・Wikiに保管してほしくない人、それから批評がほしい人は投下と一緒に要望を伝えてください。 批評は避難所の批評スレで聞けます

▼2ちゃんねるのおやくそくについては
http://info.2ch.net/before.html

*特に荒らしは徹底スルー
2愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:00:47.72 ID:0D5NHW1R0
■前スレ
素直でクールな娘
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1169379957/

■素直クール保管所Wiki
http://sucool.s171.xrea.com/

■素直でCOOLな娘避難所
http://yy17.kakiko.com/sucool/

■あぷろだ@素直クール保管所
http://sucool.s171.xrea.com/up/
携帯からはこのへん
写メうpろだ http://kjm.kir.jp/index.php
@ぴた    http://pita.st/index.html

■素直クール過去ログ保管所
http://sucool.skr.jp/kakolog/

姉妹スレ
■素クールライフ Part3
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1149149846/

■お題/性格ジェネレーター
http://udonkari.run.buttobi.net/
3愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:04:58.48 ID:HcYI9N0V0
>>1おつ
4寝起き:2007/01/28(日) 21:10:02.87 ID:krnMJYceO
>>1

男 「……zzz」
クー「……ふふふっ」
男 「ん……うわっ!」
クー「悲鳴とはひどいわね」
男 「……一人で寝てたはずなのに、目が覚めたら人の顔が目の前にあったら驚かない?」
クー「それが男ならとりあえず口付けするわ」
男 「寝起きで識別できる?」
クー「当然よ」

男 「もし、僕じゃなかったら?」
クー「生まれてきた事を後悔するかもね」
男 (変装して驚かせようかと思ったけどやめておこう)
クー「……変装ぐらいなら見破れるわよ」
男 「え! ひょっとしてしゃべってた?」
クー「顔に出ていたわよ……私と違って表情が豊かなんですもの」
男 「うわ……恥ずかしい」
クー「そういう所も好きよ」
5愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:20:11.49 ID:X4UhHhKnO
>>1
乙!!!

>>4
GJ!!!!
6愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:29:20.58 ID:Ot/zI8Y/O
>>1
久しぶり過ぎて何かけばいいかわからなくなっとる
http://kjm.kir.jp/?p=99489
7愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:42:13.69 ID:krnMJYceO
>>6
GJ!
8愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:57:19.23 ID:p0lk31mjO
一週間も空くとやっぱり久々に感じるな〜
9愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:05:23.92 ID:unCsiw/d0
「そなた前に、自分が死んだあと誰が思い出して悲しむだろうとかなんとかいってたな」
「うん? ああ」
「わたしが悲しむ それでは不足か?」


続きはwebで!

http://www.sunrise-inc.co.jp/seikai/index.html
10愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:41:07.91 ID:krnMJYceO
つ【混浴で二人きり】
11愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:17:20.85 ID:krnMJYceO
つ【携帯ゲームに夢中な男と素直クール】
12愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:47:54.77 ID:uiDS/0s40
避難所、何故か書き込みが反映されないんだが、俺だけか?
13愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:51:48.76 ID:krnMJYceO
>>12
同じく反映されない
14愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:54:01.80 ID:uiDS/0s40
>>13
うわ、やっぱりか。なんつータイミングだよorz
15愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:13:03.75 ID:nXOQzytM0
機を見て避難所にURL書き込むしかないな
16愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:13:16.56 ID:OtYb+j2f0
>>12
避難所の馴れ合いスレの方は書き込めたぞ。
避難所スレは、俺も書き込めない。スレ立て報告、どうするかな。
17愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:29:42.86 ID:nXOQzytM0
慣れあいスレにURL書いてageればよくね
18愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:45:42.36 ID:rcQ55H6B0
>>17
そうだな。そうする
19愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:49:13.45 ID:rcQ55H6B0
駄目だった。誰か書き込める人に頼む
20愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:53:27.22 ID:UGrT7AeI0
同じく無理でした。避難所全体がおかしいっぽい。
21愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:13:01.17 ID:v8XamY/2O
かなり久々に見掛けたから記念パピコ
http://kjm.kir.jp/?p=99616
22愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:22:21.43 ID:dK202oBfO
>>21

GJ!あなたの描くクーの目が好きだ
23愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:56:42.75 ID:UGrT7AeI0
>>21
お待ちしておりました。非常に萌えました。GJ!
24愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 02:34:53.13 ID:UGrT7AeI0
ラス保守。
25愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 03:02:53.30 ID:gllDUGvnO
26愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 04:23:16.38 ID:ylnrLntc0
保守
27愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 05:39:37.16 ID:9mk1mwuuO
クー「男」
男 「クー何? ふぁ……」
クー「かわいいあくびだな」
男 「かわいい、だとほめられてる気にならないけどね」
クー「なら抱きしめて撫で回せばいいかな?」
男 「……」
クー「……」
男 「……二人きりの時ならね」
クー「そうか」
男 「だから、今やるのは勘弁して下さい」

教師「……」
生徒A「……迷ってるわね」
生徒B「当てた瞬間に即答されたら、躊躇もするようになるわよ」
教師「じゃあこの問いの答を……」
生徒C「貴方は好感が持てます、私とお付き合いしていただけませんか?」
教師「……」
生徒C「……当たりですか?」
教師「今は数学の時間なんだが」
28愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 07:05:29.01 ID:7+DilZwsO
保守。
29愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:11:43.12 ID:bhOFOEih0
「っ……!」
 ぞくぞくと悪寒が走り、腹の辺りに圧迫感を感じた。
 嫌な予感に怯えながら、俺はゆっくりと眼を開いていく。
 薄暗い部屋。
 俺が被った布団の上に――
 幼い少女が座っていた。
 少女は無言でこちらを見下ろす。
 その顔も、表情も、まるで作り物のようだ。
「――!」
 声が出ない。
 少女の細く青白い手が――俺の頬にそえられる。
 ひやりとした冷たさが伝わってくる。
 そして、少女の顔がじりじりと迫る。
 いくら懸命に足掻こうと試みても、指の先さえ動かない。
 その間にも、迫り来る。
 焦る、焦る。
 じりり、じりり。
 もはや少女は、俺に覆い被さるような体勢で。
 少女の口元が視界を埋め尽くす。
 薄く開かれたその暗闇から、深紅の舌が伸び――

 俺の眼球の表面を、ざらりと撫で上げた。

 人体の急所に不用意に踏み込まれる恐怖と、背徳的な快感。
 相反する感覚が体内を駆け巡り、びくりと全身を震わせた。
「何すんだよ!」
 流れるような動作で布団に潜り込んだ少女は、耳元に囁いた。
「お兄ちゃんがあまりにもかわいい寝顔してたから――」
30愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:40:39.78 ID:DHkuQjCZ0
>>29
背筋にクるぜ
31愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:41:49.14 ID:bhOFOEih0
>>30
どういうことだwww
32愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:47:34.28 ID:dK202oBfO
>>29

おっきしてしまった
33愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:55:11.45 ID:ZChzcOng0
34愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 09:50:36.90 ID:bhOFOEih0
>>33
俺 に グ ロ 書 か し た ら こ ん な も ん じ ゃ 済 ま な い
35愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 11:16:36.20 ID:NTqzFwKl0
あぶな
36愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 11:16:43.42 ID:f9NdnvhUO
保守
37愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 11:20:12.25 ID:gllDUGvnO
>>27
生徒CはクールのCと、そう言いたいわけか
38愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 12:02:07.28 ID:f9NdnvhUO
保守
39愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 12:33:06.29 ID:bhOFOEih0
40愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 13:02:38.82 ID:epMbqjhN0
保守
41愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 13:42:54.14 ID:f9NdnvhUO
保守
42愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 14:21:03.53 ID:f9NdnvhUO
保守
43愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 14:55:17.56 ID:f9NdnvhUO
保守
44愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 15:40:47.50 ID:f9NdnvhUO
保守
45愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:13:19.68 ID:f9NdnvhUO
保守
46愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:06:08.49 ID:bhOFOEih0
47愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:25:06.50 ID:f9NdnvhUO
保守
48愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 18:05:58.19 ID:7Bcl8CQn0
保守
49愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 18:42:53.19 ID:7Bcl8CQn0
保守
50愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 19:08:04.13 ID:7Bcl8CQn0
避難所、書き込めたり書き込めなかったり変な状態だな
51愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 19:46:54.86 ID:GB64uwjg0
保守
52愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 20:10:46.81 ID:f9NdnvhUO
保守
53愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 20:12:24.36 ID:9mk1mwuuO
>>37
クー「指摘された訳だが」
男 「何を?」
クー「中の(ryが、我々そっちのけで、生徒Cを活躍させているのではないかと」
男 「活躍というか……オチ担当?」
クー「……そう言われればそうだな」
生徒C「酷いですね」
男 「うわっ! 突然どこから出てきたの?」
生徒C「……それも酷いですね、最初から後ろに居ました」
クー「いきなり声を出せば普通は驚くと思うが」
生徒C「クーさんは平気みたいですね」
クー「……それは、私が普通ではないと言いたいのか?」
生徒C「……貴女は男君、私は先生。敵対する理由はありませんよ?」
クー「……そうだな、お互い少し似ているみたいだから仲良くしよう」
男・教師「……(少し?)」

>クールのC
意識はしたりしなかったり、その時々で
54愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 20:36:19.42 ID:f9NdnvhUO
まぁ保守
55愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 20:56:12.97 ID:f9NdnvhUO
また保守
56愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 21:12:24.02 ID:ZChzcOng0
保守が趣味なのか?
57愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 21:29:23.87 ID:9mk1mwuuO
ピンポーン
男 「誰だろ?」
クー「こんばんは」
男 「あれ? こんな夜中にどうしたの?」
クー「一緒に眠りたいのだが、いいだろうか?」
男 「どうして?」
クー「悪夢を見た」
男 「悪夢?」
クー「目が覚めたら、君が居ない世界になっていたんだ」
男 「居ない?」
クー「あちこち探し回っても見つからないんだ、夢だと判った時は心底ほっとした」
男 「それで家に?」
クー「そうだ、抱きしめて眠れば離ればなれにならないと思ってね」
男 「そうなんだ……」
クー「変な事を言っているのは重々承知している」
男 「いいよ……どうぞ」
クー「だから追い返されても文句は言わな……今なんて?」
男 「いいよ、クーに頼られるなんて滅多に無いし。上がって」
クー「そうかありがとう。明日の朝食は任せてくれ」
58愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 21:46:54.31 ID:f9NdnvhUO
保守
59愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 22:12:50.48 ID:f9NdnvhUO
保守
60愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 22:30:26.56 ID:f9NdnvhUO
保守
61愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 23:10:55.11 ID:GB64uwjg0
>>53
一つの話に素直クールが二人出るのか。ぜいたくだな。

同じく二人素直クールが出るcool&foolはまだかね?
62愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 23:16:20.58 ID:YIOQH7xP0
>>61
お前のID凄く任天堂だな
63愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 23:33:54.95 ID:GB64uwjg0
ゲームボーイと64か。確かに。
個人的な思い込みかもしらんが、素直クールはゲーム下手そう。
というより、遊ぶことに関して凄く疎そう。
64愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 23:51:30.45 ID:Zpn0iYnq0
テトリスとピクロスは凄まじく上手そうだな
65愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:09:38.89 ID:fdBpUocL0
「マリオカートやらない?」
「マリオカート? なにそれ」
「ゲーム、ゲーム」
「う……私はゲーム苦手なんだけど……」
「大丈夫。簡単だから――このボタンを押すと前に進んで、その十字キーで方向を変える。
 な、簡単だろ?」
「うぅ……よくわかない」
「やってれば馴れるって。ほら、始まるよ」
「えっ! あっ――!」
 ヒュー。
 ヒュー。
 ヒュー。
「…………落ちゲーじゃないんだからさぁ」


どうみても苺ましまろネタです本当にありがとうございました。
66愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:25:21.78 ID:GtHPB3OW0
ラス保守
67愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:31:44.06 ID:GtHPB3OW0
>>64
パズル系が得意なのは数学的思考というか、理系向きだったっけか。
個人的イメージとして、素直クールは文系より理系だな。

>>65
うぁ。リロードさぼって気付かんかった。
自分の雑談をネタに話書いてもらえるのは、結構嬉しいものがある。
68愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:43:09.98 ID:NPDhda4oO
今北GJ!

>>61
規制なんだ。すまない(´・ω・`)
カッとなってwikiに登録したので暇なら見ておくれ(´・ω・`)
69愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:47:44.59 ID:ok1q5jIZ0
女「・・・そろそろ結婚しないか?」
男「君と知り合ってまだ一時間しか会ってないのに!!?」
70愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:48:28.70 ID:bxAoTlf+0
>>69
これ何て家の姉貴?
71愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:48:55.16 ID:fdBpUocL0
今ここ何人くらい居るんだ?www
72愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:50:32.42 ID:fdBpUocL0
>>69
人生の墓場でもイイー!
73愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 00:55:22.46 ID:ok1q5jIZ0
>>69の続き

女「時間は関係無い、私は君となら幸せになれると思った、それだというのに君は断るのか?」
男「いや!、君は綺麗だけど俺結婚なんてまだ全然考えてないし・・」
女「ところで白無垢とウェディングドレスどちらが良いと思う?」
男「結婚する気満々じゃん!、会話しようよ!、会話!」
74愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 01:25:51.22 ID:8RDea2WK0
ほすあげ
75愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 01:31:10.65 ID:ok1q5jIZ0
>>73の続き

女「これだけやれば子供ができるな、まさか責任を取らないとは言うまい?」
男「シクシク」
76愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 01:51:08.09 ID:8RDea2WK0
そおおおおおい
77愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 02:04:51.51 ID:y/p4TnzW0
素直クールスレ1年ぶりの俺が保守
78愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 02:45:17.00 ID:YJRQS4kj0
>>67
私は理系でも文系でもないと思う……と言うと語弊があるんだけど、
「両方とも得意」なイメージ。
そもそも「理系だから国語や英語が苦手」という訳でもないしね。
詩の朗読をするとか弁論大会で優勝する素直クールなんてのもかなり絵になるんじゃないかと思うんだ。
……とか思って適当に例を書いてたら何かすげー長くなった。
5レスほど頂きます。
79春の日に君を想う:2007/01/30(火) 02:45:46.23 ID:YJRQS4kj0
 寒空は遠く。鮮やかに広がったオレンジとブルーの境目が、淡くラインを描いていた。
「今日は寒いですね」
「うん。昨日はあんなに暖かかったのに、また冬に戻ったみたいだ」
 僅かに吹いている風が頬をかすめ、ひりひりと痛んだ。家までは後十分といったところか。
「春の訪れはもう少し先になりそうです」
「冬は嫌い?」
「いえ、季節に好き嫌いはありませんね。暖かいのも、暑いのも、涼しいのも、寒いのも、それぞれ情緒がありますし」
 実に彼女らしい意見だった。
「廉くんは嫌いな季節があるのですか?」
「……別に嫌いって訳じゃないけど、そうだね、春はあまり好きになれない」
「何故です?」
「物心がつくかつかないか位の頃だったかな、中原中也の詩を読んだんだ。春日狂想っていうんだけどね。
凄く綺麗な、でも哀しい詩で、子供心に腹が立った。その詩のタイトルに春という文字があったからか、
人をそんな気持ちにさせる春にまで嫌悪感を抱いた……のかな。
何分幼い頃に思ったことだから、どうにも上手く言えないけどね」
「私、その詩、好きですよ」
 彼女はそう言って、すぅっと息を吸い込み
「愛するものが死んだ時には、自殺しなけあなりません。
愛するものが死んだ時には、それより他に、方法がない」
 凛とした声で、詩の始まりを諳んじた。
「……良く覚えてるな」
「幾度となく朗読しましたから」
80春の日に君を想う:2007/01/30(火) 02:46:53.61 ID:YJRQS4kj0
 中原中也の生涯は波乱に満ちていた。
授かった長男を亡くし、精神を病み、それでも立ち直って「在りし日の歌」という詩集を書き上げた。
その中の一作が、今彼女が諳んじた「春日狂想」だった。
「読む度に思ったんです。ああきっとこの人は正しく狂ったんだな、って」
「変なこと言うね。狂うのに正しいとか間違ってるとかあるの?」
「私なりの考えですけどね。精神を病みながら、それでも彼はこんなにもやさしくて厳しい詩を残した。
彼の答えがそこに行き着いたのならば、それはとても哀しくて、けれども美しいことだと思ったんです。
……きっと、一度も狂わずに生を終える人なんて、いない。だからそれは正しかったと、
せめて誰かが肯定してあげるべきだって。所詮は私の自己満足に過ぎませんが」
 言葉が出てこなかった。そんな俺に追い討ちをかけるように彼女はまた口ずさむ。
「愛するものは、死んだのですから、たしかにそれは、死んだのですから。
もはやどうにも、ならぬのですから、そのもののために、そのもののために、
奉仕の気持に、ならなけあならない。奉仕の気持に、ならなけあならない」
 彼女の声はとても深くまで心に染み入る。だからだろうか、堪えがたい衝動が湧き上がってくる。
 それは、とても気高く、人間臭い物語。
「……そこが、許せない」
「え?」
81春の日に君を想う:2007/01/30(火) 02:47:52.63 ID:YJRQS4kj0
 ぴたりと立ち止まった俺に気づいて振り向いた彼女に言葉を浴びせる。半ば八つ当たりだ。でも止まらない。
「奉仕の気持にならなくたっていいじゃないか。哀しいのは当たり前だ。誰も、誰も悪くないだろう!
そんな重荷を背負ったって、いいことなんて何もない! それはもう死者に報いているんじゃない、
死者の持つ生者の面影に身を縛られているだけだ!」
 言葉にした後はっとした。そうか、俺が許せなかったのは、俺がやりきれなかったのは、
哀しみに骨の髄まで犯されながら、それでも己の背に何かを背負う彼が、
余りに、
余りにも、
不憫だったことか。
「……廉くんは、本当に優しいんですね」
 じっと俺の言葉に耳を傾けていた彼女は、はっきりとした意思をこめて、そんな言葉を紡いだ。
「んなっ……、な、何が?」
 答えずそっと俺の目の周りをポケットから取り出したハンカチで拭う。
どうやら自分でも気づかないうちに泣いていたらしい。
 何だか物凄く恥ずかしくなって、今言ったことは忘れてくれ、と言おうとした矢先に、彼女は訥々と語りだした。
「ええ、そうですね。彼は真実死者に縛られていたでしょう。死を受け入れ、同時に死を手放さなかった。
緩やかに溶けていくはずの哀しみを抱えて、そのまま生きようとした。
でも、彼が立ち直れたのは、そのおかげではありませんか?
きっと彼にとって、背負うものがあったほうが良かったんです。結果彼がその短い命を散らしたとしても、
己の生にたとえ悔いが残ったとしても、
背負ったものはいつまでも残り続ける。だから彼の生は決して不幸なだけのものではなかった。
……それが、哀しみで彩られていたとしても、決して」
82春の日に君を想う:2007/01/30(火) 02:48:47.12 ID:YJRQS4kj0
 納得できたとは言いがたかった。哀しみを忘れない為に哀しみを背負うなんて、やっぱり許しがたい。
 けれども彼女もそんなことはお見通しのようで、
「でも、廉くんはそのままでいいと思います。そんな廉くんだから好きで好きで仕方がないのです」
 なんて、さも当たり前のように言うのだった。
 思わず赤面しそうになるのを誤魔化すように慌てて取り繕った言葉は、
「……あー、でも、最後の一節を考えると、そう悪くなかったのかな、とは思う」
「はい。では私たちもそれに習うとしましょう」
 差し伸べられた手は俺よりずっと小さい。ぎゅっと握ると彼女は僅かに笑みを浮かべ、
「習いはしますが同じだといつまで立っても帰れません。そうじゃなくて、こうです」
 そう言って俺の手からするりと逃げ出し、反対の手で指を絡めて繋いだ。
「なるほど」
「ええ、そういうことです。では参りましょう」
83春の日に君を想う:2007/01/30(火) 02:49:57.48 ID:YJRQS4kj0
 春の到来まであと少し。舞い散る桜吹雪の中でいつか狂う日が来たとしても、俺は正しくいられるだろうか。
ただ、願わくば、どうかその時俺の隣に、今と変わらず手を繋いで歩く彼女がいますように。
 最後の一節を、もう一度だけ心の中で蘇らせる。


 ではみなさん、

 喜び過ぎず悲しみ過ぎず、

 テムポ正しく、握手をしませう。

 つまり、我等に欠けてるものは、

 実直なんぞと、心得まして。


 ハイ、ではみなさん、ハイ、御一緒に――

 テムポ正しく、握手をしませう。


― 了 ―
84愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 02:52:24.17 ID:YJRQS4kj0
以上です。中原中也氏の「春日狂想」より一部引用させて頂きました。
ググれば出てきますので、興味を持たれた方は是非一度ご観覧をば。
……何か当初の目的から完全に脱線してますが、それはそれで味の一つということで。
あしからずご了承下さい。
85愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 03:12:21.55 ID:8RDea2WK0
GJ!乙!
86愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 05:09:59.23 ID:fdBpUocL0
ho
87愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 06:25:24.40 ID:PSOZ8M9mO
保守
88愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 08:06:45.21 ID:eruDBY+N0
>>84
光速で了承した!
89愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 09:13:36.32 ID:Btl9LY9/O
>>84
読んでいて何かが心に残る。
何なのかはわからんが感動した!!
こんな文章俺も書きたい orz
90愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 09:16:04.07 ID:R+TbMqBg0
エレベーター

 二人はデパートに食事をしにきていた。
 レストラン街はデパートの最上階、二人はエレベーターを待つ。
 到着したエレベーターにはすでに大勢の人が乗っていた。
 男についで女が入ろうとするとブザーが鳴った。
「満員ですね。私は階段で行きます」
 そう言って女はエレベーターから降りる。それを見て慌てた様子で男も降りる。
「置いて行くなって」
 振り向いた女は少し眉をひそめながら男に質問する。
「男さんは乗れたのに、何故降りたのですか? 私は歩いて行くといったじゃないですか」
「何故って、一人で先に行ってもしょうがないだろ」
 しょうがない、その一言を聞き女は何事か考え出す。
「しょうがない……どうしようもない……男さんが降りた事には何か理由がある……」
「いや、そんなに考え込まなくても。ただ俺は御前と一緒に居たかっただけで」
 男の言葉に、女は全てに合点がいったような表情を見せる。
「つまり、男さんの愛情表現だったという事ですね」
「いや、愛情表現とかそんな大袈裟なもんじゃないけど」
「気付きませんでした。という事は、今までも何度となく男さんからの愛情表現を見落としているのかもしれませんね。気をつけます」
「もういいから! 早く行こう!」
 そういって男は女の手を繋ぎ、周りの視線から逃げるようにして歩き出す。
「これも、愛情表現ですか?」
「そうだよ! 全部そう!」
91愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 09:52:31.80 ID:4l52m5iF0
鈍過ぎwww
92愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 10:11:36.36 ID:nJ3xT4JI0
こういうのもいいなwww
93愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 10:12:28.22 ID:xoFYfFhb0
( ^ω^)VIPPERが馬鹿にされてるお

717 名前:ゲームセンター名無し[] 投稿日:2007/01/29(月) 00:20:35 ID:csNVUa3DO
ビッパーとかマジうざいんだけど。
消えな、犯罪者集団の社会のゴミどもが
950 名前:ゲームセンター名無し[] 投稿日:2007/01/29(月) 17:05:12 ID:TuoDEr8x0
集団にならなきゃ何もできないへたれ=VIPPER
960 名前:ゲームセンター名無し[] 投稿日:2007/01/29(月) 17:06:59 ID:cjWNLOk+0
vipとか名乗って馬鹿みたいな集団だな
どうせ引きこもりのニートばかりの集まりなんだろ
自分の巣に帰りな

湾岸スレとVIPは全面戦争に突入だお⊂二二( ^ω^)二⊃
これをほかのスレにもコピペするお!
そしてVIPの力を見せつけてやるお!参戦求むお!

http://game11.2ch.net/test/read.cgi/arc/1170059205/l50
94愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 11:10:57.81 ID:nJ3xT4JI0
ひたすら待つぜ
95愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 12:02:02.40 ID:1faTDU3u0
保守
96愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 12:52:11.59 ID:PSOZ8M9mO
保守
97愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 13:39:01.49 ID:PSOZ8M9mO
保守
98愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 14:07:33.28 ID:1faTDU3u0
保守
99愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 14:44:53.04 ID:PSOZ8M9mO
保守
100愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 15:16:39.78 ID:1faTDU3u0
保守
101愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 16:27:59.05 ID:yQZOq8FU0
保守
102愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 16:52:10.42 ID:PSOZ8M9mO
保守
103愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 17:57:48.09 ID:PSOZ8M9mO
保守
104愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 18:25:29.33 ID:PSOZ8M9mO
保守
105愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 19:13:16.46 ID:5+WfO1FP0
保守
106愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 19:51:51.36 ID:PSOZ8M9mO
保守
107愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 20:35:23.87 ID:PSOZ8M9mO
保守
108愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 20:51:07.58 ID:PSOZ8M9mO
保守
109愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 21:23:50.64 ID:PSOZ8M9mO
保守
110愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 21:23:55.88 ID:EBun0K5x0
cool&fool
書いてる人が規制らしいから、代理投下するよ
111愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 21:24:12.40 ID:EBun0K5x0
友「何飲んでるんだぜ?」
男「んー、コーヒー」
友「ちょっとくれだぜー」
男「……自分で買えよ」
友「今月金欠っスwwwwwwwサーセンwwwwwwww」
男「ったく、しゃあねえなぁ……」
友「アザッスwwwww」
クー「ちょっと待った。友、そのまま動くな」
男「どうかしたか?」
クー「そのまま飲んでしまっては、間接キスになるではないか」
友「あー、そういやそうだぜ。でもよくね?」
クー「駄目だ。男とキスの類をしていいのは私だけだ」
男「えぇー」
クー「という訳で、その缶コーヒーは私が買い取ろう。ほら、友、120円だ」
友「アザーッスwwwww」
男「いや、俺の缶コーヒーなんだけど……」
クー「では、男との間接キスは私が美味しく頂くとしよう」
男「だから俺の……」
クー「グビッ…………コレはブラック!」
男「……もしかしてブラック飲めないとか?」
クー「……コクコク」
 

友「さーて、何飲むかだぜ〜。やっぱ男は黙ってブラックだz」
委「私はミルクティーがいいなぁ」
友「っうぇ!? 委員長いつの間にいたんだぜ?」
委「友君が飲んだ後に一口くれたら嬉しいんだけどなぁ」
友「あ、あの、周りに人いるんですが……」
委「気にしたら負けだと思うよ?」
友「……」
112愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 21:25:27.07 ID:EBun0K5x0
以上。>>68のメル欄参照
113愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 21:26:04.38 ID:8JJ6s1jR0
>クー「グビッ…………コレはブラック!」
青酸カリかwwwwwwwww
114愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 21:51:45.06 ID:PSOZ8M9mO
保守
115愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:25:44.68 ID:PSOZ8M9mO
保守
116愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:33:41.71 ID:++NLqlrL0
2分後に7レス投下します
117愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:35:23.24 ID:++NLqlrL0
  ――2月3日(金) 見舞
  ふと意識が戻り目を開けると、カーテンの隙間から入り込む光が微妙に変わっていた。
  身体を起こし、枕元に置いた携帯の液晶画面を見ると、もう昼の三時を回っている。
  朝方に遠藤の電話をもらった後から記憶がぼんやりしているので、寝入ったのだろう。
  体温計を咥えて、近くに投げていたパーカーを羽織り、ベッドから起き上がる。
  寝汗を掻いているので、京達が来る前に着替えて置いた方がいい。
  クローゼットから代わりのパジャマを取り出していると、口許でアラーム音が鳴る。
  熱も少しは引き、38・5℃にまで落ち着いていた。
  頭痛も夜中の時より治まり、明日まで養生すれば、一人で歩いて病院に行けるだろう。
  窓を開け、パジャマと下着を持って一階の洗面所に行き、歯磨きと洗顔を済ませる。
  乱れた髪は手櫛で整えて服を脱ぎ、身体をタオルで拭いて着替えた。
  洗濯籠の中に汚れた服を入れていると、インターホンが鳴った。
  手を洗ってから玄関に行き、扉を開ける。
亮「いらっしゃい」
  学校帰りのままの三人はきょとんとすると、京が訊いてきた。
京「亮、寝ていなくて大丈夫なのか。てっきり、凪さんが出てこられると思ったのだが」
亮「ん、まぁ、とにかく入れ」
  三人を招き入れ、戸締りを済ませる。
亮「俺の部屋は二階だけど、広い一階の居間のがいいか?」
圭「病気なんだし、寝てないと駄目だよ。部屋が汚れてても気にしないからさ」
亮「換気もしてるし、汚れてもないと思うんだが、あんま広くないぞ」
  手すりに掴まり階段を上ろうとすると、京が傍に来て手を取ってくれた。
亮「悪い」
  京は微かに首を横に振ると、いつもと変わりない声を聞かせてくれた。
京「君を看病してあげたいのは私の願いでもある。気にしないでくれ」
118愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:36:00.83 ID:++NLqlrL0
>>117――2月3日(金) 見舞 1−2
  手を借りながら階段を上り、開けっ放しにしていた部屋に京達を招いた。
圭「ぁ、こ、ここが幹原君の部屋k――物少な……」
  遠藤の言葉に、苦笑する。
  ベッドとスチール製の机、お下がりの小さなブックラック以外、家具らしい家具はない。
亮「率直な感想をありがとう。基本、寝るだけだしな」
翔「エロ本どこ?」
亮「今日初めて口を利いたかと思えば、訊くことがそれか」
  それ以上は何も話さず、開けていた窓を閉めようとすると、京が閉めてくれた。
京「布団が乱れているな。ベッドメイキングをするから、少し待っていてくれ」
  てきぱきと京はシーツや毛布を直してくれると、背を支えてきて寝かしつけてくれた。
亮「いや、手厚く扱われるほど酷い風邪でもないんだが」
京「かと言って、私が亮をぞんざいに扱う筈もないだろう。熱はどのくらいあるんだ?」
亮「さっき計ったら、38・5℃だったけど」
圭「高っ。私だったら起き上がるのも億劫になるのに……お母さんはどうしたの?
  さっきだって、玄関開けたの幹原君だったし、買い物?」
翔「つーか、ストーブどころか座布団の一つもないの、この部屋。寒いんだけど」
亮「少しでいいから遠藤を見習ってくれ。見舞いに来たっていう自覚一切ないだろ」
翔「圭が幹原の家に行こうって言わなきゃ、特に来たいとも思わなかったわよ。
  京だって、幹原の親が居るにしても、二人きりになりやすい方がよかったでしょ?」
京「否定は、できないな。
  だが、私の裁量で、亮を見舞いたい圭を悪し様に扱えないだろう。圭は、亮の友人だ」
圭「ぅー……私、空気読めてなかったかなぁ……」
亮「……んなことねぇよ。来てくれて、ありがとな」
  しょぼんとしていた遠藤は、目を何度か瞬かせた後、本当に嬉しそうな顔で笑ってくれた。
119愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:36:26.79 ID:++NLqlrL0
>>118――2月3日(金) 見舞 1−3
亮「それで、寒いんだったな。悪いが、この部屋に暖房なんて気の利いた物はない。
  京。下の和室から座布団持ってきてくれるか?」
  彼女は素直に頷くと、軽い足取りで下へ行き、座布団を三枚抱えて戻ってきた。
翔「ん。ありがと、京。これで少しは――って、幹原」
亮「今度は何だ」
翔「あんた寝たままなの?」
亮「まぁ、寝てる方が楽だ」
翔「……私達のスカートの中を見たら、残りの人生ゼロまで短縮させるわよ【訳:殺すわよ】」
圭「(///)ぁ、ぁわ、わ」
  座ろうとしていた遠藤が、こちらの視線の高さに気付き、慌ててスカートを両手で抑える。
  興味がないと言えば嘘になるが、病人にそんなことを言われても困る。
  仕方なく上体を起こし、壁にもたれた。
亮「これならいいだろ」
京「翔。あまり無理をさせないでくれ。下着が気になるなら膝に何か掛ければいいだろう」
亮「あぁ、いいって。さっきまで寝てたし、あまり寝過ぎると床擦れして、夜に寝辛いだろうし」
圭「で、でも、寝てた方がいいよ。毛布とか貸してくれたら、そういうの気にならないからさ」
翔「病人から布団を取り上げるの? 中々残酷なこと思いつくわね、圭」
圭「予備の借りればいいでしょ! そんな風に思うの翔だけ!」
  久野にからかわれている遠藤を尻目に、近くで正座をした京が穏やかな声で訊いてくる。
京「予想通り騒がしいが、君の看病をさせてほしい。
  何か私にしてほしいことはないか? 着替えでも、食事でも、世話をさせてもらう」
亮「着替えはしたけど……そういや、昨日の昼から何も食べてなかった」
  言ってから、はっと気付く。案の定、京が目を細め、責めるような視線を向けてきた。
京「詳しく聞かせてもらおうか、亮」
120愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:36:54.02 ID:++NLqlrL0
>>119――2月3日(金) 見舞 1−4
  視線に耐え切れず昨日の夜からのことを話すと、彼女は小さく溜息を吐いた。
京「まったく……亮は他人に気遣い過ぎ、自分に対して無頓着過ぎる。
  大方、心配する凪さんを無理に仕事へ追いやったのだろう?」
  反論もできず黙っていると、京は目で叱ってきた。
京「人を頼るというのは、迷惑を掛ける行為だと思っているのだろうが、それだけではない。
  心配をする人にとって、頼られるというのは――求められるということなんだ。
  凪さんもそうだろうし、私も困っている亮に頼ってもらえると、嬉しい。
  一人で無理ばかりを重ねることはない。君を支えたいと思う人間は、少なくとも二人居る」
亮「……京がそう言ってくれたのは、忘れないでおく」
  口許だけを綻ばせると、京は立ち上がった。
京「キッチンを借りる。手早く、お粥だけでも作ろう。他に何か食べたい物はあるか?」
  小首を傾げて訊いてきた京に、少し躊躇い、告げる。
亮「お粥に卵入れてほしい……」
京「ふふ。卵粥だな。すぐ用意する」
  微かに笑い声を漏らすと、京はハミングをしながら一階の台所へ向かった。
  京の背を、じんわり温かな気持ちで見送っていると、遠藤が話しかけてくる。
圭「ぁ、そうだ。途中でさ、今の幹原君でも食べやすそうな物を買ってきたの。
  後で下に行った時でも、冷蔵庫に入れておくよ」
亮「いいって言ったのに……何か、逆に気遣わせたな」
圭「いいよ。私も、心配してる人間の一人だもん。このくらいのこと、させてもらわなきゃ」
  遠藤は鞄の中から、ゼリーやプリンの入ったコンビニの袋を取り出し、見せてきた。
圭「京が作ったお粥の後、まだ食べれるようだったら食べてね」
亮「ありがと」
翔「毛布貸せよ」
亮「向かいの部屋の押入れにあるから取ってこい」                  
121愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:37:20.26 ID:++NLqlrL0
>>120――2月3日(金) 見舞 1−5
  遠藤と久野が膝に毛布を掛け、並んで座ったので、ようやく横になれた。
圭「今日の授業で取ったノートのコピー、後で机に置いておくね」
亮「悪い。今度、何か奢らさせてもらうな」
翔「じゃあ、遠慮なく」
  心の中で色々と引っ掛かるが、一応は見舞いに来てくれたので文句を言えない。
翔「しかし、どうにも殺風景な部屋ね。テレビは無理にしろ、ミニコンポもないなんて」
亮「必要最低限のモノがあればいいんだ」
圭「ブックラックにも、CO○L TRANSとFINE B○YSしかないね」
亮「さっきも言ったけど、部屋は寝るか勉強する時しか使わないんだ。
  テレビはバイトしてっから殆ど観れなくて興味ないし、音楽はバイト先で有線聞けるしな」
圭「そっか。幹原君、家に居る時間が私達に比べて少ないから、そんなものかもね」
翔「じゃあ、アルバム見せて。あんたの子供時代、興味がないって言えば嘘になるし」
  久野の言葉で心の中に滲んだ苦いモノを、無言で呑み込んだ。
亮「……アルバムの類は、外の物置にある筈だ。
  どのダンボール箱に纏めて入れてあるか、俺も今じゃ分からんぞ」
圭「全部?」
亮「あぁ。悪いな、娯楽になるようなモノがなくて」
翔「つまらない男」
亮「アルバム一つでそこまで言われる理由が分からん」
圭「病気の人に無茶苦茶言い過ぎだよ……」
  久野は溜息を吐いて膝立ちになると、もそもそとベッドの下を覗き込み始めた。
亮「……急に何を始める?」
翔「や。暇潰しの道具もないし、エロ本でも見つけて嘲笑しようと思って」
亮「もう金やるからコンビニで好きなの買ってこいよ!」
122愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:37:52.59 ID:++NLqlrL0
>>121――2月3日(金) 見舞 1−6
圭「もう。止めなよ、翔。お見舞いに来たんだから、幹原君を困らせることしちゃ駄目でしょ」
  たしなめる口調で久野を言い聞かせた遠藤は、こちらを見て訊いてきた。
圭「頭に冷たいタオル乗せないの? 気分も少しは楽になると思うよ」
亮「そういや、夜に冷えピタが使い物にならなくて剥がしてから、そのままだった」
圭「うぅん……幹原君って、自分に関しては大雑把だねぇ。
  洗面器に水とタオル入れて持ってくるから、翔にちょっかい出されても大人しく寝ててね」
翔「ここに居てもつまんないし、下に行くわ。新聞くらいあるでしょ」
  久野は立ち上がると、さっさと部屋から出て行った。
  それを見送り、遠藤は小さく肩を落として溜息を吐いた。
圭「翔ってば、自分もお見舞いに行くって言ったのに……ごめんねぇ」
亮「いいよ。あれと二人で残されても精神的にキツいから」
  率直な言葉に苦笑の一つでもしてくれるかと思ったが、遠藤はそわそわするだけだった。
圭「そ、そだね。わ、私、洗面所行ってくるよ」
亮「? うん。階段下りて、すぐ右手が洗面所と風呂場だから」
  遠藤は立ち上がり、足早に部屋から出て、ややもして戻ってきた。
圭「タオル、畳んで置かれてたのを一枚借りたから」
  彼女はベッドの傍に膝を着いて、洗面器を膝元に置いた。
  上体を起こそうとすると、遠藤が声をかけてくる。
圭「ぁ、い、いいの。私がやるから、寝たままでいいよ」
亮「いや、幾ら何でも、そこまで甘えるわけには――」
  肩を、やんわりと押さえられて、寝かしつけられた。
  タオルを絞る音がした後、額に乗せられる。水を含み過ぎて顔に滴ったが、心地よかった。
亮「……悪。ありがと」
  彼女は冷たさで赤くなった手を擦り合わせながら、照れ臭そうにはにかんだ。
圭「(二人きりで、こうして看病してあげられるのって……何か、嬉しいな……)」
123愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:38:18.45 ID:++NLqlrL0
>>122――2月3日(金) 見舞 1−7
  ずれるタオルを直しつつ、変に落ち着かない印象の遠藤と話していると、京が顔を見せた。
京「亮。食事の用意ができた。こちらまで運んだ方がいいだろうか?」
亮「いや、気分もいいし降りるよ。下ならテレビあるし、その方が遠藤もいいだろ」
圭「そだね。翔も寛いでるよ、きっと」
京「そうか。勝手ながらリビングに暖房を利かせたので、亮も寒くはないだろう」
  こちらを支えようとしてか、エプロン姿の京が部屋に入ってくると、不意に立ち止まった。
京「額のタオル」
圭「ぁ、えと、京が食事の支度してたから、私がしたの」
京「そうか……手を煩わせてすまなかった、圭。
  何分、亮が丸一日以上も食事をしてないと言ったので、そちらにばかり気を取られていた」
圭「いいよいいよ。手持ち無沙汰にしてるのは、幹原君にも京にも悪いし」
京「気持ちは嬉しいが、望んでやっている。私には、そんな風に気兼ねしないでほしい」
  京は傍に膝を着くと、首筋に手を触れさせてきた。その感触に、背筋がぞくりと震える。
京「熱いが、脈は落ち着いているな。目眩はあるだろうか?」
亮「だ、大丈夫。俺、風邪引いたら大抵は熱と咳だけだから」
  朝の咳止めと睡眠が効いたのか、喉は痛いが、咳は殆どしていない。
  触れてくる手が耳の辺りに移ったと思った矢先、目を細めた京が顔を覗き込んでくる。
  どうかしたのか、と訊く前に額のタオルを取られ、彼女が額をくっ付けてきた。
  時間にして、数秒もない。少し身体を離した京は、どこか満足そうだった。
  不意打ちに恥ずかしさを覚え、彼女をまともに見れなくなって、顔を反対方向へ向けた。
亮「……今まで冷たいタオル乗せてたんだ。そんなことしても熱は計れないだろ」
  京は小さく笑うと、穏やかな声で告げてきた。
京「亮の言う通りだが、今朝のことを覚えているだろうか。
  君は、私に言葉で温もりを与えてくれた。
  だから私は触れることで、風邪で弱っている亮に、安らぎや温もりを与えたかった。
  自分からやっておいて訊くのも無粋だが、押し付けがましかっただろうか?」
  言葉でも温かなモノをくれる彼女へ、咄嗟に気の利いた言葉は返せなかった。
亮「……いいや。ありがとな」
圭「早く下のテレビで再放送の『は○れ刑事純情派』見ようよ」
124愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:39:53.46 ID:++NLqlrL0
以上です。
続き物ですが、ちょっと気になったという方は>>2のWikiにある京と亮の132.5話から読んでみてください。
では
125愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:44:26.87 ID:HcirPctZO
川 ゚ -゚)
126愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 22:50:44.48 ID:if0S7qcPO
>>124
GJ!
看病はいいですね
127愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 23:06:35.92 ID:NPDhda4oO
>>124
GJ!

そして>>112わざわざトンクス
128愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 23:16:51.23 ID:WIUL8iJtO
ダラダラと続き過ぎてる感じがしてきたなぁ……
129愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 23:58:34.38 ID:N1yVPUIvO
>>124
ぐじょーぶ!
130愛のVIP戦士:2007/01/30(火) 23:59:05.92 ID:8JJ6s1jR0
>>124
相変わらず静かで面白い文章を書きなさる。GJですよー
131愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 00:25:58.76 ID:fjRvhpJM0
保守
132愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 00:40:53.26 ID:H9GrBlpfO
保守
133愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 01:00:55.51 ID:unh/3I2c0
避難所、ちょっと試してみたんだけど文字数が少なければ投稿できるみたいだね。
スレのアドレスだけでも収まりきらないみたいだ(http://削っても無理
ちょっと実験してみようと思ったんだけど、微妙に避難所汚しちゃったよごめんorz
大本の掲示板は全くの無事みたいだし、CGIが破損でもしたかな。
134愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 02:11:10.97 ID:unh/3I2c0
保守
135愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 02:16:12.29 ID:XiqAfeMi0
立ってたのか保守
136愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 03:45:46.15 ID:7Rfx1JhD0
避難所なおったらしいので報告
137愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 04:31:17.69 ID:O/hg0VjyO
男 「ただいまー、って誰もいないけど」
クー「やぁ、お帰り。ようこそ私の待つ家へ、このスリッパは今日買ってきた、まずは上がってほしい」
男 「クー! 今日は確か用事があるから来れないって……」
クー「うん、驚かせようと思ったんだ、すまない」
男 「……驚いたよ」
クー「その顔を見られただけで、今日の目的は半分達成出来た」
男 「……あとの半分は?」
クー「あとは定番だけどこれをしないとな」
男 「定番?」
クー「男、ご飯にする? お風呂にする?」
男 「え? え!」
クー「あ、そうそう。どっちも私がついてくるからな」
138愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 06:38:03.22 ID:VddKhLF60
保守
139愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 08:29:56.27 ID:C4ZJSjBtO
>>137
GJ!

もちろんお風呂でお願いします
140愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 10:25:41.31 ID:9SscSLZH0
保守
141愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 12:01:32.16 ID:+HVw/mLwO
ほす
142愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 12:11:41.62 ID:a/yKo1JOO
>>137
最後のセリフに惚れた
143愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 13:25:56.71 ID:rP6ks8YY0
144愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 14:25:42.98 ID:XdHsEqI7O
保守
145愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 16:13:55.43 ID:ppsgh7EMO
落ちるな
146愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 16:14:37.68 ID:bgK9y3he0
あーくそ、もう少しだったのに
147愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 17:08:53.16 ID:VddKhLF60
保守
148ゲームと、ちゅなおくーる:2007/01/31(水) 17:12:22.49 ID:O/hg0VjyO
>>11
一部改変

くぅ「おとこ、もっとわたちにかまって」
男 「……」
くぅ「む―、このままではわたちのおとこがゲームにとられるです」
男 「……」
くぅ「……えぃ!」
むに
男 「……」
くぅ「……やはり4ちゃいのからだでは、いりょくがたりないです」
男 「……ああ、くぅちゃんこんにちは」
くぅ「ちゃんはいらないです、こいびとのようによびすてにちてくだちゃい」
男 「十五年たっても同じ事を言ったらそう呼んであげるよ」


クー「……って覚えてる?」
男 「覚えてるけど、一回り違うのによく本気になれたね」
クー「最初から本気だったわよ」
男 「そうだったんだ」
クー「そうよ、私の本気はわかったでしょう?」
男 「よくわかったよ、クー」
149愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 18:06:06.76 ID:YEThbrACO
150愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 18:29:51.84 ID:H9GrBlpfO
保守
151黒素直クール?:2007/01/31(水) 18:44:33.18 ID:O/hg0VjyO
クー「突然ですまないが、君の財産に惚れた」
男 「は?」
クー「私と付き合ってもらいたい」
男 「えっと、それは校舎裏に呼び出して金貸してくれない? って事?」
クー「違う、男女交際の意味で付き合って欲しいと言った」
男 「僕、学生だよ?」
クー「知っている、私も学生だ」
男 「お金なんてあんまり持ってないよ?」
クー「学生なら当たり前じゃないか」
男 「? でも今、僕の財産にって……」
クー「すまない、告白は初めてで少し舞い上がっていたようだ」
男 「え?」
クー「君の立ち居振る舞い、性格に惚れたと言いたかったんだ。私には魅力的な財産に見えたものでね」
男 「……ありがとう、でも告白は放課後とかが定番じゃないかな?」
クー「すまない、君の顔を見ていたらどうにも抑えられなくなってね」
男 「じゃあ、いま返事した方がいいよね?」
クー「いや、放課後屋上に来て欲しい。それでは」
スタスタスタ

ザワザワザワ
男 「……この周りの好奇の視線に一日耐えるの? 僕」
友 「それくらい耐えろ、というかその幸せを分けやがれ!」
152愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 19:49:17.97 ID:hnONxZFa0
そろそろ落ちる?
153愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 19:49:45.54 ID:N6Mi2Ieo0
あと一時間ぐらい
154愛のVIP戦士:2007/01/31(水) 20:25:45.80 ID:+HVw/mLwO
ほす
155愛のVIP戦士
ぼちぼちオワル