ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」

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1愛のVIP戦士
長編投下の際の注意


・超長編(もしくはSS職人)の場合はコテトリ付けようっ!でも住人の空気もよく読まないとだめにょろよ?
・前の文章とレスが離れてしまう場合は、文頭に安価つけてくださぁいですぅ……あの、お茶どうですかぁ?
・基本はお題フリーです。しかし、主に恋愛系(特にハルヒ)が人気の様ですよ。フフフ、僕とキョンたんの恋愛話も大歓迎ですよマッガーレ
・当初の題目は「キョン×ハルヒ」結婚ネタ……けど、今はほとんど皆無。別に時事ネタでなくてもいい…気にしないで
・キョン君、過度な性的描写はやめようね〜、タンスにエロビデ隠してるのハルにゃんに言っちゃうよ
・台詞や呼称等もその人物にとって違和感がないようにしてくれたまえ!もし不安であればまとめ等で確認することだな
・1レスには最大30行、全角で2048文字まで入るのね。文章構成の参考にして欲しいのね
・要するに気楽に投下してくれ。メモ帳にまとめて投下、ってのがお勧めだな
・次スレは950を踏んだヤツが立てれば立ててくれ!無理なら他のヤツらに頼むってのもありだな…すまん!ごゆっくり〜
・19時〜翌1時ぐらいまでにWikiを編集すると、重くて壊れたように表示されちゃうけど少し待てば直るから心配しないでね。じゃあ…死んで
・自分で投下した長編はなるべく自分で編集すること、わかった!?
・それじゃ、さっさと投下しなさいっ!いい?あたしを退屈させたら死刑だからねっ!


DAT保管庫.    http://haruhiss.xxxxxxxx.jp/

まとめサイト     http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/

DATうpろだ    http://www.uploader.jp/home/harussdat/
雑談所(避難所) http://yy42.60.kg/haruhizatudan/
携帯用.       http://same.u.la/test/p.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/
2愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:13:48.72 ID:apDJ2L8N0
====================
       業務連絡
====================

まとめwikiの管理人さんが多忙の為、まとめ作業が遅れます。
せめて長編だけでも負担にならないように、SS作者は自分でまとめていきましょう。

また、SS作者の方で自分ではまとめるスキルがない、携帯だからまとめられない、
夜間はwikiが重くて編集出来ないと言う方は

まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド
http://yy42.60.kg/test/read.cgi/haruhizatudan/1153863162/ PC用 
http://same.u.la/test/r.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/1153863162/ 携帯用

にまとめ要請を書き込んでください。

まとめ要請がないと、まとめボランティアの人たちも手出しは出来ません。
管理人さんの負担を減らす為にも是非よろしくお願いします。
3愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:15:28.09 ID:MhpouFG4O
>>1
乙!
4愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:16:14.54 ID:RgGj22jk0
>>1乙!
5愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:16:16.59 ID:cxscfruI0
やっぱ一度テンプレ間違ってるとずっと間違うな。

>>1
・19時〜翌1時ぐらいまでにWikiを編集すると、重くて壊れたように表示されちゃうけど少し待てば直るから心配しないでね。じゃあ…死んで
の1文はもういらないって前に管理人さんが書いてたじゃねーか
6愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:19:32.10 ID:apDJ2L8N0
J( 'ー`)し<ごめんね
7愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:39:28.72 ID:Oqs0gO1t0
>>1乙!
8愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:49:35.63 ID:2g90CcZw0
>>1
9愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 18:56:28.38 ID:j92J6WPM0
>>1
10愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:16:28.27 ID:xDXSgOYxO
びっくりするくらい
11愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:25:28.39 ID:2gcCuB6p0
何でこの時間に新スレ? もしや爆撃? すまん、出先でログがないんで前回が3日前のこんな時間だったかどうか覚えてないんだ。
12愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:27:43.32 ID:RgGj22jk0
>>11
爆撃もあったけど、今回は時間切れで落ちた。
13愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:31:57.06 ID:DgTxJQRbO
キ「ムニョスペニャルスカムシ」
長「>>1乙と言ってる」
14愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 19:56:22.16 ID:2ZsqkCBeO
保守
15愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:14:54.23 ID:97mA8m8o0
保守
16愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:16:27.45 ID:uBOxKdEEO
>>1
17愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:27:21.42 ID:HQqvoa1h0
ムニョスペニャルスカムシ
18愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:39:56.34 ID:m647c31n0
ttp://up2.viploader.net/pic2/src/viploaderf101771.gif
また明日あーうときー笑いながーらハーミング♪
19愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:41:39.22 ID:m647c31n0
(`・ω・´)おっと落とさないよ?
20愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 20:53:42.40 ID:RgGj22jk0
>>18
保存したw
21愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:06:22.88 ID:NUimCHyb0
「……長門」

「何?」

「本当に……これで良かったのか?」

「いい」

「でもな、こんな──」

「……最初から決めていたことだから」

「……そうか」

俺は何も言えなかった。長門がそう言うのなら俺がどうこう言うべきじゃないしな。
でもな、長門。俺はお前には本当に感謝しているんだ。本当だぜ?
だから、お前の力になってやりたいって、本気で思ってるんだ。
でも、こればっかりはどうしようもないのか。
俺に出来ることはもうなにも──

「お待たせ致しました〜。納豆チーズコーラスープパスタのチョコクリーム添えになりま〜す」

「………」

「もぐもぐもぐ……」

長門、本当にそれで良かったのか?
22愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:06:40.22 ID:MhpouFG4O
hoshu
23愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:08:34.44 ID:tOrMQIeV0
>>21
食べてみたい
24愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:13:58.25 ID:m647c31n0
劇マズだろ・・・常識的に考えて・・・
25愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:20:24.01 ID:RgGj22jk0
>>21
安価でもこんな食いたくないwww
26愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:36:45.61 ID:MhpouFG4O
>>21
味の化学反応をおこしてうまいかもしれない
長門はそれを知っていたのでは……
27愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:37:12.88 ID:53R9qwV/0
名古屋にこんな感じの食わせる店あんだよな
28愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:38:30.22 ID:noDpv3BRO
言わせてくれ
みくるかわいいよみくる
29愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:41:19.57 ID:9myLS8Rf0
>>21
さすがムニョスペニャルスカムシを知ってるだけのことはあるな
味覚も宇宙レベルだ
30愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:42:37.26 ID:UUtvCitW0
長門は味覚オンチだった。
俺が冗談で渡した激辛ワサビ飴を食べても平気な顔をしていたし、
カラシ入りシュークリームを普通のシュークリームだと偽って食わせてやったときも、
文句の一つも言わずに全て食べきった。あとで少し咳き込んでいたが。
さすがにこれは無理だろと思って食わせたハバネロアイスクリームだって、
涙をポロポロこぼしながら「ありがとう……」なんていうかわいいやつだ。
今度は何を食わそうかと劇マズな店をネットで探していると、「やめて」なんて涙ながらに訴えてきた。
そうか、今度は自腹で食いたいか。
明日その劇マズ店に連れて行ってやることにした。
31愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:47:16.57 ID:RgGj22jk0
>>30
長門いじめw
32愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:54:51.73 ID:wcq1hpF70
>27
あそこは、異常に甘くて油っこいものだけだけれどな。
で、その店はもう。ない。
33愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:55:58.75 ID:wcq1hpF70
>30
かわいいぞ、長門。
34愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 21:58:38.55 ID:m647c31n0
「なぁ、長門よ」

「・・・何?」

「何で、お前を含めて監視者・・・か?全員女の子なんだ?」

「・・・思念体に聞いてみる」

・・・・・・。

「分かった・・・理由は・・・」

「理由は?」

「『俺が視姦するからダァッー!』・・・らしい」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・えっとな・・・」

「あなたも・・・そう?」
35愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:02:53.98 ID:RgGj22jk0
思念体パパの人選には感謝してるw
36愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:06:06.78 ID:UUtvCitW0
ネットで評判の激マズラーメン店についた俺達は
さっそく噂のラーメンを注文してみることにした。

長門はなぜか珍しく控えめにラーメン1つと言ったので、
俺が10杯に訂正しておいた。
遠慮することはない。たんとおあがり。
ラーメンが大量に俺たちの前に並ぶ。
常人ならとても食いきれる量じゃないが、大食漢の長門ならきっと大丈夫だ。
俺は一口そのラーメンを口にしただけであまりのまずさに吐き出してしまった。
ああ、これはマズイわ。
とても人間の食えたものではない。
でも宇宙人は味覚がオンチなので食えるのだろう。
長門が何度も咳き込みながらいかにもうまそうにラーメンを口に運んでいた。
俺は残したらもったいないので自分のラーメンを長門にあげることにした。
長門は涙を流しながら喜んでくれた。いい事をすると気持ちがいい。
もちろん会計は全部長門の払いだ。
俺はほとんど食べてないんだから当然だな。
37愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:06:16.11 ID:MhpouFG4O
思念体とはうまい酒が飲めそうだwww
38愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:11:18.45 ID:tOrMQIeV0
長門カワイソス
39愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:16:33.56 ID:MhpouFG4O
>>36なんてタンスの角に小指ぶつけて死んじゃえ
40愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:19:56.56 ID:m647c31n0
「お、おい、キョン!」

「何だ?谷口、藪から棒に・・・」

「俺の体操服がねーんだよ!お前間違えて穿いてないか?!」

「穿いてねーよ・・・何でそんなに慌てているんだ?」

「お、俺のジャージは特殊仕様でな・・・股間にチャックが付いてるんだ・・・それが今日は壊れてて穿くとパンツまで避けて物が・・・物が・・・!」

も、もしかして・・・!

「物が・・・飛び出すのかっ・・・?」

頷く青ざめた谷口。そしてその危険性に気付いた俺。

「だ、誰かが穿かねーうちに止めないt・・」

キャァーアー!

「だっ!遅かっ・・・?!」

「ちょ、ちょっとキョン!こっち見ないでよ!あー!下がる!裂ける!見えちゃうー!」

た、大変なことがおぼりまじだ・・・!!(鼻血が出たようです)

「ばにぐぢ・・・」
「ぼん・・・」

GJ!!!イヤッホーゥ!
41愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:31:21.79 ID:m647c31n0
「なー、シャミセンよー?」

「ニャア?」

「良い天気だよなー」

「ニャア」

「魚の焼き加減はどうだー」

「ニャア」

「妹をどう思う?」

「正直たまらんです」

「・・・」

「・・・・・・ニャ?」

「キレちまったよ・・・久々に・・・保健所へ行こうぜ・・・」
42愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:32:59.59 ID:NUimCHyb0
クレーム対応術〜朝比奈みくるの場合〜

み「はい、こちら…え〜っと、あっ、ふ、フジテレビです」
ク「うおいこらボケぇ〜!!!」
み(ビクッ!)
ク「納豆食っても痩せへんやないかわれぇ!!視聴者ナメとんのかぁ!!!」
み「ご、ごごごめんなさいぃぃ〜!!」
ガチャンッ!!
み「……あぁ〜!!き、切っちゃいましたぁ〜!!」
み(ガクガクブルブル)
プルルルル、プルルルル
み(ビクッ!!!)
み「は、はい。こちら──」
ク「こらハゲナスがコラ!!なにいきなし切っとんのじゃボケぇ!!!」
み「……ふぇ」
ク「あん?」
み「も、ヒック、申し訳ございません…うぅ…ご、めんなさい…グス…全部…私がいけないんです…」
ク「え?あ、いや……」
み「ごめんなさい…ごめんなさい。……詳しいことは……その、禁則事項で──」
ク「あ、いや、うん。こっちもいきなり大声出して悪いと思ってるしさ(///)」
み「へ?……そ、それじゃあ」
ク「その……なんだ、これからも頑張れよ!ねえちゃん!!」
み「は、はい!ありがとうございます!!」


みくる(……計画通り!!)
43愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:38:50.39 ID:m647c31n0
MIKURU NOTEwww
44愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:44:15.49 ID:sOh5dU+I0
>>42
黒みくるwwww
45愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:44:17.08 ID:m647c31n0
「なぁ、朝倉」

「何、キョン君?」

「過疎・・・なのか?」

「どうなんだろうね・・・あたし達に魅力が無くなって来たのかな・・・」

「彼らが忘るる時、また我等消えし日なり・・・って言葉をどっかの誰かが言っていた気がする」

「確かにそうかもね・・・思念体でさえ忘れたい失敗を消し去りたい時もあるみたいよ?」

「でもこれは失敗じゃなくて日々を忘れてるんじゃないかって・・・そう思うぜ」

「楽しい日々に別れを告げて離れ行く者、しかしそれも必然となす・・・なのかしら?」

「難しいな」

「難しいね」
46愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:46:28.95 ID:lBZx5X750
>>41
ワロタwww
47愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:47:40.21 ID:Ms5PQ3Le0 BE:38576232-2BP(1)
ハルハルセリフ抜き出しってどこかにある?
48愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:55:03.73 ID:m647c31n0
「あら、妹ちゃんじゃない!」

「あー、ハルにゃんだー!ハルにゃーん!」

「どうしたの?こんな公園で一人で」

「あのねー・・・キョン君に怒られちゃったの・・・だから家出!」

「えっ!あんのバッカキョン・・・!こんな可愛い妹ちゃんを!・・・でも何で怒ったの?」

「うん、それがねぇー・・休みの日は何時も遊んでくれないから文句言ったら・・」

『俺はハルヒの為に行ってるんだ!あいつ行かないと怒るし!・・・それに俺自身があいつの事、大事・・だし・・・な』

「・・・って言った後、何故か顔が赤く・・・ってハルにゃん!大丈夫?顔が真っ赤かだよ!?」

「うへ・・・w うへへ・・・w」

「は、ハルにゃん??」
49愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 22:58:37.41 ID:NUimCHyb0
>>48
ワロタwww
50愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:00:01.35 ID:+Os4Rb6Y0
自作の続きを書くと公約しつつ家に帰るのが9時半で物理的に時間の足りない俺が保守しますよ

正直、堪えます
51愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:02:03.98 ID:Rvm6mKLl0
http://haruhiss.xxxxxxxx.jp/
にdat上がってないじゃないか、最近。なんで?
52愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:02:12.25 ID:OgIzGTX1O
デレデレハルヒktkrwww
53愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:03:30.89 ID:VQvxgYNJ0
「聞いて聞いて、ビックニュース!」
 約一名を除いたいつものメンバーで朝比奈さんのお茶を啜っていると、除かれていた厄介な約一名が突然現れた。しかも凄く笑顔。何となく嫌な予感がする。こいつが笑顔のときは、何かよからぬことが起こる兆候なんだ。
 ちらりと長門の方に目をやる。微塵も反応しないで本を読んでやがる。
 古泉はというと、肩をすくめて笑ってきやがる。いつも思うけど何なんだ、あの笑顔は。一体オレに何を伝えようとしているんだ。
 メイド服の朝比奈さんは……、お盆を胸元に押さえつけて怯えていらっしゃる。そりゃあそうだ。ハルヒがご機嫌なときに、被害者第一号になって更に一番甚大な被害を受けるのはこのヒトなんだから。
「何なのよ。覇気がないわねえ。まあいいわ」鞄もおかずに机に紙束を叩きつけるハルヒ。「同人誌を、創るわよっ!」
 どうじん? 何を言っているんだ。もっと詳しく……いや、説明はいらない。説明とかそういう以前に、その何やらを創るのをやめさせるのが先決だ。
「開口一番に何だよ。どうじん? 一体何なんだ、それ」
「漫画研究部に掛け合って、申込書を回してもらったのよ。それに漫画を描く機材とかも貸してくれるって。あとコンピ研には……なんて言ったかしら。フォトショート?」
「フォトショップ」すぐに本に目を戻す長門。
「そうそれ。それも貸してもらえるらしいから。だから、ね! みんなで同人誌創るのよ」



サンクリ原稿やらなくちゃ(´・ω・`)
54愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:08:27.06 ID:Rvm6mKLl0
いないねえ、人。過疎ってるねー。
55愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:08:46.09 ID:m647c31n0
「どうも、皆さん。古泉一樹です・・・今日は皆さんに超能力のトレーニングを伝授したいと思います」

「まず、空き缶を置きます・・・そしてあぐらでも正座でも楽な格好で座ってください」

「そしてじっと目に力をいれ睨んでください・・・良い感じに霞んで来たら両手を上に掲げ」

「『ヤーホイッ!ヤッーホォイ!』と叫びながら振り下ろしてください」

「そうするとスレに人が戻ってきます、過疎化も屁じゃないですよ」

「ただ、コレを家族に見られると少し暗い部屋でお医者様とお話しすることになるので十分気をつけてください」

「見つかってしまった場合は機関の病院をお教えしますよ」


「ういーっす・・ってハルヒ?!お前は何をしてるんだ!」
56愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:12:15.42 ID:RgGj22jk0
>>55
不覚にもwwww
57愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:12:43.47 ID:VQvxgYNJ0
>>53

 もはや活動の準備は万全らしい。まあなんだ。やめさせるのは無理っていうのは経験則でわかっちゃいたけどな。
「で、何なんだ。その同人誌って」
「同人誌とは、同好の士が資金を出し合って作成された雑誌のこと。同人雑誌とも言う。文学などの著述や漫画が多い。本来、必ずしも商業的な利益を目的としない。
 最近は一人でつくりあげた本やCD-ROM媒体の作品も便宜上に同人と読んでいる。有明で行われるコミックマーケットや池袋で行われるサンシャインクリエイションでたくさん売られてる」
 こいつは口数が多いときと少ないときとギャップがありすぎるんだよ……。
「お前、詳しいな。コミケとか、行ったことあるのか?」
「ない」
「そうか」
 なんか、安心した。



サンクリ(´・ω・`)
58愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:16:56.33 ID:tOrMQIeV0
>>51
ヒント:
59愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:21:22.04 ID:tOrMQIeV0
>>48
萌えた
60愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:21:55.00 ID:m647c31n0
「おじゃましまーす・・・ってキョン!それあの新型ゲーム機の・・・Woo!だっけ?」

「いや、Wiiだ・・・それより他の奴らはどうしたんだ?一緒に来たんじゃないのか?」

「皆はちょっとコンビニへ差し入れを買いに行ってくれたわ!それよりも少し私にもやらせなさいよ!」

「はぁ・・・やれやれ・・じゃあ腕出せ」

「うん、よし!さぁ・・・ってコレ私にそっくりね!キョンが作ったの?」 http://www.uploda.org/uporg668200.jpg

「あぁ、皆が来るって言っていたからな・・・準備済みだ」

「よし、じゃあまずテニスね!」

「おう、勝負だ・・ハルヒ!」
61愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:26:51.54 ID:m647c31n0
「ふぁ〜あ・・・眠いですねぇ」

「大丈夫ですか?みくるさん」

「はぁい・・・だいじょぉうぶですよぉ・・」

「11時ですからね・・・もう寝ても良いですよ?明日またちゃんと起こしますから」

「そ、そうでしゅか・・・じゃあ寝かせてもらいますにょん・・・」


と、言う訳でまた明日。
62愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:28:00.70 ID:OxHZk5eO0
>>60
誰が作ったんだwwwwwwwwwwwwwwwwwww
63愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:28:38.44 ID:sOh5dU+I0
>>60
長門以外わからないww
64愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:33:56.90 ID:tOrMQIeV0
>>60
キョンは良いと思う
65愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:34:00.49 ID:Iq7Tb8V/O
多分・・・
左上 キョン
右上 古泉
左から右へ順番に みくる ハルヒ 長門


だとオモウケド
66愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:42:27.51 ID:Iq7Tb8V/O
に、しても人いないねぇ・・・
67愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:45:42.88 ID:rs/JdgN00
>>60
ラクガキ王国でもこんなんあったね
68愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:46:27.41 ID:gb1fmNUl0
>>66
きっと皆ローソンチケット取るために討入り待機中なんじゃね?
69愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:51:27.47 ID:Rvm6mKLl0
>>68
それ、何?
70愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:53:28.07 ID:MGnsItxf0
いや、きっとハレ晴れダンスを無限リピート中。
71愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:57:14.77 ID:2ZsqkCBeO
冬企画が終わって一休みな状態かな?
72愛のVIP戦士:2007/01/26(金) 23:59:05.23 ID:gb1fmNUl0
>>69
27日からじゃなかったっけ?ライブイベントのローソンチケットでの販売。

昔、水曜どうでしょうのDVD予約する時に日付変更と共に討入りした記憶が…
73愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:00:03.57 ID:Gn2vNd3t0
道外のどうヲタは凄すぎ
74愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:00:18.89 ID:X5FryGEFO
涼宮ハルヒの激奏、だっけか?
75愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:01:32.01 ID:dIBeduby0
>>72
トンクス。

>>71
でもあれも、投下少なかったよね。期間長かったわりには。質はともかく。
もうちょっと投下あるかと期待していた。
76愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:01:57.29 ID:9HxQgvzt0
>>67
あれは書き込み容量やら色設定やらペン先とかあるから育成がな…
升使わないと好きなイラストは起こせないと思う
77愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:04:43.39 ID:3tGtAS7rO
>>75
実は書き終わってない人も結構居るかも。
78愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:06:39.43 ID:YN5zl7X40
>>75
実は途中で筆を折った俺
79愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:09:04.82 ID:dIBeduby0
>>77
wktk!

>>78
なんで?やっぱテーマ付きだと書きにくいか?
80愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:09:53.27 ID:bbmwf5dM0
>>78
同じく。小さいネタはたくさん思いついたんだけど、それをつなげてストーリーにできなかった。

それに冬から連想していくと 冬 → 冬将軍 → スターリングラード? になる俺には荷が重すぎるorz
81愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:12:08.27 ID:dIBeduby0
>>80
それ、読みたかったな。なんで「スターリングラード」なんだ?
(もう、今は名前変わったんだよな、スターリングラードって)
82愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:14:22.86 ID:3tGtAS7rO
>>79
wktkされても俺はSS書きじゃないw
83愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:16:04.49 ID:YN5zl7X40
>>79
まあ、それもある。
というかテーマが広すぎたwwww

それとか80みたいにもなった
冬→こたつ→みかん→和歌山→羽柴秀長
になった俺はどう見ても歴史ヲタ
84愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:16:50.20 ID:bbmwf5dM0
>>81
>なんで「スターリングラード」なんだ?
俺が聞きたいくらいです。何で頭に浮かぶんだかさっぱりわからない。
正月にディスカバリーチャンネルで映像の世紀をぶっ続けで見たのが悪かったのかも。
あれ、スターリングラード攻防戦の時の映像も流れていたし。
85愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:26:14.30 ID:dIBeduby0
>>82
そっか。なんか、書く人ばっかりかと思ってたけど、読んでくれるだけの奇特な人だって多いんだよな、ここは。
感謝。
86愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:32:48.91 ID:3tGtAS7rO
>>85
なんか書きたいけど、頭からっぽwww
87愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:33:30.75 ID:Xphk2AiDO
いやいや、オナヌしたらスッキリしたZE!
勢い余って3発も出しちゃったよ。
88愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:34:38.97 ID:Xphk2AiDO
>>87
あれ?ここプリンじゃん?


あ、お邪魔しました。
89愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:43:27.75 ID:fG3dc/QkO
>>275
昔よくあったな
90愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:44:10.86 ID:OcwVMqSi0
プリンなんか食べてませんよ。
91愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:44:16.46 ID:fG3dc/QkO
>>89
あら?ここプリンでしたか

お邪魔しました。
92愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:44:55.56 ID:dIBeduby0
>>86
その気持ちわかるなあ。いろいろいわれてるけど、ここのSSはみな「それなりにいい」よね。
最初、来たときは本当、びっくりした。変な物投下できない感じだよなあ....。
93愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:54:12.48 ID:YN5zl7X40
>>92
一度自分でも微妙だよなと思うもの投下したら華麗にスルーされて以来、吟味に吟味を重ねているw
94愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:54:21.72 ID:NyLeyYbS0
続き投下。いままでの↓
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2015.html
95スリーウィーク 第三章:2007/01/27(土) 00:55:18.89 ID:NyLeyYbS0
 改札口を抜けると、クリスマス前だというのに人でごった返していた。
「どこに行くんだ?」
 俺は三歩前を歩くハルヒに訊いた。
「どこでもいいでしょ!」
 ハルヒは振り返ると、声を怒らせて言った。
「宇宙人を探すなら、駅前のほうがいいんじゃないのか? そこにベンチがあるし、座って考えようぜ」
「あんたが座ってなさいよ」
「座っててもいいが、どこに行くつもりだ?」
「どこでもいいでしょ!」
 ハルヒはそのまま、ずんずんと歩き、俺と離れていった。
 俺はこのままハルヒが落ち着くまで一人にさせたほうがいいと思い、立ち止まって、近くのベンチに座った。
 ハルヒはこちらを一度だけ振り返り、俺を一瞥すると、走り出し、人込みの中に消えていった。
 ハルヒと別れてからしばらくすると、改札口のほうから見慣れた人がこちらに近づいてきた。
 長い髪をはためかせて、満面の笑みで手を振りながら、走ってきた。
「キョン君!」
 見間違えることはない、鶴屋さんだった。
「どうしたんですか?」
「ちょっとCDを買いに来ただけさ。キョン君こそどうしたんだい?」
 鶴屋さんは俺の隣に座ると、特徴的な犬歯をニイッと見せながら言った。
「ハルヒに連れられて市内探索ですよ」
「ハルにゃんはいないようだけど?」
「買い物でも行ったんじゃないんですかね?」
96愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:55:25.94 ID:IKR4qPLr0
支援
97スリーウィーク 第三章:2007/01/27(土) 00:55:37.51 ID:NyLeyYbS0
「ふーん」
 鶴屋さんは俺を覗き見るように目を細めて呟くと、
「キョン君、ハルにゃん怒らせたね?」
 鶴屋さんには全てが見えるらしい。
「確かに怒ってましたね」
「どうして怒ったのさ?」
「説明した方がいいですかね?」
「もちろん。でも、キョン君がしたくないならいいさ」
「いえ、しますよ。鶴屋さんには全てお見通しみたいですし。――ちょっと前に電車に乗ってたんですよ。
 そしたら、SOS団が解散したらどうするかって話になったんです」
「それで?」
「終わりです」
「ふーん。それでハルにゃんはどうして怒ったの?」
「分かりません」
 俺は正直に答えた。
「団員に好きな人ができて、部活ができなくなったらとかそういうことじゃないのかぁ」
「あ、それもありましたね。長門に好きな人ができたんじゃないかって」
「やっぱりねぇー」
 鶴屋さんはえらく納得した様子だった。
「何か分かったんですか?」
「あたしに考えがあるよ。ハルにゃんが来るまで待つさ!」
「あ、はい」
 俺は頷くと、駅前の時計を見た。
 時間よりも昼飯を食べていないことが重要なことに気付いて、俺は肩を落とした。
「キョン君、作戦のことなんだけど」
「どういう作戦なんですか?」
「簡単だよ。キョン君はハルにゃんが言うことに絶対頷いちゃだめってだけさ」
「分かりました。それだけでいいんですね?」
「そうさ」
 鶴屋さんは長い髪をふわっとかきあげた。
98スリーウィーク:2007/01/27(土) 00:56:13.59 ID:NyLeyYbS0
また明日。よろしく
99愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 00:57:21.66 ID:YN5zl7X40
>>98



っていうかなんでこんなところで終わるんだよww
100涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:01:49.75 ID:1bWf3jQA0
>>98

鶴屋さんは何考えてるんだろ?

話は変わりますが
これから涼宮ハルヒの冒険(仮)を投下したいのですが
OKでしょうか?
ちなみに5レスの予定です
101スリーウィーク:2007/01/27(土) 01:01:50.90 ID:NyLeyYbS0
あ、第三章はまだ続きますよ
102愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:02:50.19 ID:YN5zl7X40
>>100
かもーん
103愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:03:17.25 ID:4v9+BUiz0
>>100

イインダヨ
104涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:05:15.46 ID:1bWf3jQA0
じゃあ投下しますね
涼宮ハルヒの冒険(仮)
第一章
第一話:世界改変
105涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:06:18.08 ID:1bWf3jQA0
俺はくらくらする頭を抱えながら起き上がった。
とりあえず周りの状況を確認しないと・・・
ぼんやりする中、鉄格子・鍵・硬いベッドなど見ているうちに
自分が置かれた状況を理解する。

牢 屋 に 閉 じ 込 め ら れ て い る

牢屋のつくりは古っぽく、ゲームで出てくる牢屋かと思った
兵士らしき人影もちらほら見える
「はぁ・・・こんな所で見張りなんかしてないで、ナンパいきてぇ・・・」
「ダメだよ、ちゃんと監視して無いと」
どっかで聞いた事がある声だが、頭がガンガンするせいでよく思い出せない
とりあえず俺はこのままする事が無くここで一生を過ごすことになりそうだ。
悲観的になるなよ、俺・・・
そういえばほかのやつらはどうしたんだろ?
「ここにいる」
「うぉ!!」
情けない声を出したがこの場合は仕方ないだろう
真後ろに長門が居るんだから
「静かにして・・・・ここから脱出する。」
「できるのか?」
「出来る、ただし短距離しかワープできないため、ここを出たら見張りの兵士との戦闘は避けられない」
要は牢屋からは出れるがこの部屋からは出れないらしい。
「長門、とりあえず外に出してくれ。出来るだけ見つからないように逃げてみる」
「わかった、これよりワープを実行する
epacsecigamedomlliks」
106涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:07:16.15 ID:1bWf3jQA0
俺たちはいつの間にか牢屋の外に立っていた
「わたしは姿を消すが、あなたの姿まで消せない、とりあえずこの部屋から出ればわたしが見つけた抜け穴から出られる」
ヒュッという音と共に消えた
えーと、長門は戦闘を回避できるが、俺はそのまま行くと戦う事になるのか?
しかしここは脱出する事しか選択肢が無い
兵士の様子を見てみるか・・・・
!?
あの二人は!?
「あ、警備室に無線忘れた!!」
「あ、ちょっと!!行かないで!どうせナンパ行くためでしょ!!」
「WAWAWA忘れ物〜♪」
ドタドタドタ、キィー バタン!!
ごゆっくり〜というセリフがこれほどまでに合うシーンは多分後にも先にもこれが最後だろう
兵士たちが居なくなったことを機会にまんまと部屋を出る事が出来た
意外とあっけなかったな
「二人の兵士がこの部屋から出て行ったが何があった?」
「警備室に忘れ物を取りに行ったらしい。その後は知らん」
とりあえず俺たちは抜け穴と言われる所から、牢屋のある建物から抜け出した
振り返って建物の全体を見てみる
「お城じゃねえか!!」
「涼宮ハルヒはあの城の玉座に居ると思われる。しかし、今の私達では涼宮ハルヒに会うことすら出来ない。
私の情報操作能力も制限をかけられ、世界の正常化は愚か、涼宮ハルヒの正常化すら出来ない」
おいおいマジかよ、ハルヒはまさに女王ってことか。冗談きついぜ
「現在、涼宮ハルヒの中に存在する別人格は
前にいた世界にはいなかった存在
おそらく俗に言う異世界人だと思われる
しかし肉体のないソレはただ漂っているだけの存在だった
変わったきっかけは涼宮ハルヒ
彼女の力を乗っ取り、宿主をコントロールするまでに至った
この世界で私は今、魔法使いと言う事で指名手配されている。ここにいると目立つ、隠れ家に案内する」
107涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:08:34.86 ID:1bWf3jQA0
えーと、まさかここ、中世ヨーロッパを舞台にしたゲームの中って事はないだろうな。
「あなたの考えている事は間違いではない。涼宮ハルヒ(偽)はゲームを舞台とした新たな世界を作っている。」
長門に見事考えを読み取られ、この先にする苦労を思うと
俺はただため息をつくしかなかった

「ちょっと!キョンが逃げ出したってどういうこと!?」
「見張りの兵士二人が行方不明、争った形跡は無く、鍵も開けられていなかったとの事です」
「有希には制限をかけたはず・・・兵士が見張りをしていればあそこからは出られないはずなのに」
「これからどうしますか?」
「国を挙げて有希とキョンの捕獲を実行するのよ!失敗はゆるされないわ!!
あと見張りしてた兵士が見つかったら、その場で処刑して構わないから」
「(ハルヒってこんなキャラだったか?どちらにしろここは従うしかないか)」

「どうしよう、見つかったら即処刑かよ!!」
「僕まで巻き込むなよ!!」
「よし、あの人に頼ろう」
「誰だよ、あの人って」
「そこに誰かいるの!?」
「やべ!!」




さて、俺は長門の隠れ家に来たのだが・・・
「おかえり〜キョンくん!!」
ナゼ妹が居る・・・しかもシャミまで
「この世界のあなたの家を隠れ家にしている」
「よりによってこの場所かよ。城も近いぜ」
「問題はない、姿も消せるし、灯台下暗しということわざもある」
「城の人たち、ここ通り過ぎてカルウィン平原に向かったみたいだよ」
108愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:09:31.18 ID:ryqwAoMZ0
キョンの本名は何??
109涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:09:32.92 ID:1bWf3jQA0
やれやれ、ここでしばらく世話になりそうだ。
「長門、ここにいる妹は前の世界の妹なのか?」
「そう、しかし記憶を操作した後が見られるため今の状況を不審にはおもってない」
「その方が助かるよ・・・」

とりあえず家の中をいろいろ探した。
家の構造は前の世界とほとんど変わらなかったが、物とかが変わっていた
まずタンスの裏には剣が、ベッドの下にはエr、いやこの国の歴史の本や
居間には盾が、押し入れには鎧が入っていた
正直言おう。頭がくらくらしてきた
この後絶対にモンスターと戦わされるだろう、ゲーム世界の特性として
長門はタンスから文化祭で使った衣装を引っ張り出してきたみたいだ
『魔法使い長門』
その言葉がとことんにあってるぞ、その格好は

とりあえず世界地図と歴史の本を開いたが
今まで居た世界とは違うらしく
大陸は二つしかなく歴史も大幅に変わっていた
ハルヒは王族の直系かよ
ん?ここにある名前は・・・古泉?
歴史の本には世界弓使い最強決定大会優勝とかかれている・・・
ご丁寧に住所付だ
この国にプライバシーと言う物は無いのか?
「これから古泉一樹に会いに行くべき、彼を仲間に加えれば戦力の32.4%の増加が見込める」
どうやら俺たちの行動は決まっているらしい
誰か裏で操作してないだろうな?
地図を見ると、カルウィン平原を南東に下ったコルメット森の奥のメデカン村に住んでいるらしい
ふと思った、ネーミングセンスなさ杉
110涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:10:49.30 ID:1bWf3jQA0
ハルヒ(偽)のネーミングセンスはともかく
俺は剣なんか持った事なんて無いし、
ましてや戦闘経験なんかない
ほとんど長門や古泉に頼っていたからな
「戦力的に見て俺はどうなんだ?」

「ここの普通の住人と相対評価した結果 キョン127.3% わたし134.8% 古泉一樹 147.9%の戦力になるとの計算結果が出た
ちなみにこの辺りのモンスターは126.4%ほどの強さ」

おいおい長門まで俺のことキョンって呼ぶのかよ。
とりあえず戦力にはなるらしいが俺はまだまだひよっこらしい
・・・
ちょっと待て、
じゃあ、俺はそこらへんの住人よりは強いのか?
ハルヒ(偽)が俺たちを消そうと思っているなら住人よりも俺たちは弱いはずだ
「その点については私にもわからない、情報操作の制限は出来ても禁止まで出来なかったのを見ると
 能力の改変するのは下手だと思われる」

物を作る事は出来るが個々の能力まで細かく設定できないってことか
「今日は休息するべき、予想以上に疲労が溜まっている」
長門に言われた通り、いつの間にかクタクタになっていた
とりあえずベッドに入って寝るとするか
その夜はこれまでに無いほどぐっすり眠った
よほど疲れていたのだろう
夢らしい夢は一切見なかった

続く
111涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:11:53.42 ID:1bWf3jQA0
以上です。
次回は戦闘になる予感
112愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:12:39.88 ID:4v9+BUiz0
>>111
113愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:13:59.04 ID:dIBeduby0
>>111
乙。まとめって、管理人さんが復活したから自動になったんだっけか?
114 ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 01:21:26.63 ID:1bWf3jQA0
>>113
自動にはなっていないかと・・・
一応まとめ要請は出してます
115愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:22:27.37 ID:dIBeduby0
>>114
了解。
116愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:29:01.92 ID:EeyoJyVA0
>100
カモン!! wktk
117愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:37:55.30 ID:EeyoJyVA0
誤爆しました
118愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:42:25.54 ID:dIBeduby0
>>117
うけた。
119愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 01:48:34.53 ID:YN5zl7X40
>>117
嘘付けww
120神様に祈るあの人との日常 ◆mtod1dSyOc :2007/01/27(土) 02:53:48.77 ID:uM8B4z1HO
あげ保守代わりに投下しやす。起きたら読んで貰えたら幸いかと。


 こんにちは、朝比奈みくるです。
 今日は、探索の日なんですけど、わたしはちょっと大きめの鞄を持っています。
 なんでかって? それはね、わたしがいつもお世話になっている、大好きなキョンくんにお礼がしたかったの。
 だから、今日はお弁当を作ってきたの。探索、一緒になれたらいいなぁ……。


「キョン、遅いっ! 罰金!」
 いつものようにキョンくんが遅れてきて、涼宮さんがそれを怒る。
 うふふ、進歩してないなぁ……。
「はいはい、わかってるよ。朝比奈さん、遅れてすみません」
 キョンくんはいつも、わたしにだけは遅刻を謝ってくれます。ちょっとだけうれしいです。
 いえ、大丈夫です。……えっと、今日もごちそうになりますね。
「任せて下さい。あいつらに奢るのは気が引けるけど、朝比奈さんなら喜んで」
 わたしはキョンくんに微笑みかけて、並んで歩きだしました。喫茶店までの短い時間、ちょっとだけ幸せ……。


 とっても短い幸せな時間は終わったけど、今度は喫茶店の中で幸せな時間がきました。
 奥の、窓際の席に座るわたし。その横に座るキョンくん。向かいに座る3人……。
121神様に祈るあの人との日常 ◆mtod1dSyOc :2007/01/27(土) 02:54:16.01 ID:uM8B4z1HO
 こっち側に二人きりってなんかうれしいです。少し、キョンくんの方に近付いちゃったり……ひゃっ!
 キョンくんと手が触れ合って、思わず引っ込めちゃった。
「あ、すいません」
 いえっ、こっちこそごめんなさいっ!
 ちょっと照れた感じで笑うキョンくん、かわいいなぁ。もう少しくっついとけばよかった……。
「ちょっと、キョン! あたしのみくるちゃんに何やってんのよ!」
 す、涼宮さんが怒ってます……。あぁ、またやっちゃった。っていうか、『あたしの』って……。
「何やってるとか言われてもな。ただ、手が当たっただけだ。お前も早く注文を決めろ」
 そう言うと、涼宮さんは不機嫌そうな顔をしながら、メニューを開き、選び始めました。
 なんだか、キョンくんの涼宮さんのあしらい方が上手になってきてる気がするなぁ……。
 そして、待ちに待ったくじ引きの時間。ここでキョンくんとなれなかったら、わたしのお弁当は水の泡。
 お願いだから、今日は一緒にしてください……。
「印付きですね」
「わたしも」
「わたしは無印です」
「俺は……無印だな」
 やった! キョンくんと一緒だ!
「じゃあ決まりね! あたしとみくるちゃんとキョンの組と、有希と古泉くんの組!」 え……? 涼宮さんも一緒、ですかぁ……。しょうがないかなぁ、あんまり無い3人組だし、楽しもうっと。
「ほらほらっ! 早く行きましょっ!」
 わたしは、涼宮さんに引きずられながら店を出ることになりました。うぅ……キョンくん早く止めに来て……。
「さぁ、今日はどこに行こうかしら! 川で流される? 湖に沈む? ……あ、山に埋めておとりにするのも捨てがたいわ!」
 なな、なんでわたしそんな役目なんですかぁっ!?
122神様に祈るあの人との日常 ◆mtod1dSyOc :2007/01/27(土) 02:55:53.91 ID:uM8B4z1HO
「ふふん、かわいい女の子がそんな目に遭うのは基本よ! そしたら不思議なことの一つや二つ、すぐに出て来るわ!」
 じゃあ、自分でやればいいんじゃないですか? ……って言おうと思ったけど、やめました。
 言ったらもっとヒドい目に遭う気がしたから……。あ、でも、涼宮さんはかわいいから、ほんとは代わって欲しいかも。
 わたしに着せる衣装を涼宮さんに来て欲しいなぁ……絶対に似合うのに。
「いーかげんにしろ。朝比奈さんを使わないで、自分でやりやがれ」
 と、キョンくんが助けてくれました。やっぱり頼りになるなぁ……。
「何よ、ムキになって……バッカみたい!」
 あぁぁ……、助けてもらったのはうれしいけど、涼宮さんが不機嫌になっちゃったよぅ……。
 こんなこと、ほんとは言いたくないけど……頭の中で指令がぁ……。
「キョンくん! 早く涼宮さんを追ってあげてください! え、えーと……わたしはそこの公園にいますから!」
「え? で、でも……」
「いいから!」
 すぐにキョンくんは追いかけてくれたけど……けど……。
 わたし、何してるんだろう……。やっぱりダメだ。自分の気持ちを出せないっていうのは辛いです。
 でも、未来からの指示を無視したら、この楽しい生活が終わっちゃいますし……。
 もう嫌だよぅ……、自分の気持ちに正直になりたいよぅ……。
 そんなことを思いつつ、ベンチに座って、涙を滲ませたり、地面に絵を描いたりしてました。
 もう、どのくらい経つかなぁ……。二人とも遅いよぅ……。
「あ、みくるちゃん……ごめんね、置いてっちゃって」
 その時、涼宮さんとキョンくんが二人で帰って来ました。仲直り出来たのが、うれしいような……残念なような……。
「いえ、いいんです。よかったですね、仲直りできて」
123神様に祈るあの人との日常 ◆mtod1dSyOc :2007/01/27(土) 02:56:15.04 ID:uM8B4z1HO
「べ、別によくないわよ! 仲直りじゃないわ、キョンが許せって言ったからしょうがなく……」
「ほほーう。いつ、どこで、どのキョンがそんなこと言ったんだ?」
「む……う、うるさい!」
 このやりとりが一番仲直りしたってわかる証拠なんですよね。
 わたしが一人でいた時間は無駄じゃなかったみたい。
「さ、古泉くんと有希のペアと合流するわよ! ついてきなさいっ!」
 涼宮さんが前を歩いて、わたしとキョンくんが並んで歩く、よくある状態。再び、わたしの幸せな時間です。
「本当にごめんなさい、朝比奈さん。いつも、俺とハルヒが迷惑かけちゃって……」
 キョンくんはいつだってこう。自分は悪くないのに、他人を庇うんです。
 ちょっと優しすぎるかな? そこがいいんですけど。
「今度、何かお詫びしますから」
 お詫び……かぁ。涼宮さんに内緒でデートとかしたいなぁ。
 う〜ん、でも、今の一番の願いは……。
「はい、どうぞ!」
 わたしはキョンくんの手に、作ってきたお弁当を渡しました。
「え……こ、これ?」
「キョンくんがいつも頑張ってるご褒美です! 頑張って作ったんですよ!」
124神様に祈るあの人との日常 ◆mtod1dSyOc :2007/01/27(土) 02:57:51.37 ID:uM8B4z1HO
 わたしは、胸を張ってそう言いました。だって本当に頑張ったし、自慢じゃないけど、美味しくできたと思うし……。
「でも、いいんですか? 俺だけこんな……」
 う〜、なんで気軽に受け取ってくれないかなぁ。もう、しょうがないですね。
「これを受け取ってくれるのがお詫びです! さぁ、戻りましょう!」
 両手でキョンくんの手と、お弁当を挟んで、わたしは歩き出しました。あ、押しつけたってことでいいです。
 もう、嫌だなぁ……。わたしにも、何か幸せなことが降ってこないかなぁ? お願いします、神様……。
「ありがとうございます、朝比奈さん」
 不意に、キョンくんが笑いかけてくれました。今までで一番カッコいい笑顔で。
 ……ちょっとだけ、幸せかもです。
 そして、わたしの幸せはこれで終わりだと思ってたんですが、もう一つだけ神様はくれました。
「印無しです」
「あ、俺もです」
 午後の探索、キョンくんと二人になっちゃった。神様のおかげかな?
125神様に祈るあの人との日常 ◆mtod1dSyOc :2007/01/27(土) 02:58:51.46 ID:uM8B4z1HO
 その時、マナーモードにしてたわたしの携帯が震えだしました。誰だろう……。

 From キョンくん
 作ってくれた弁当、一緒に食べましょう。

 キョンくんの方を見てみると、わたしに向かって微笑んでいました。
 なんだか、カッコいいです。ポーッてしちゃう……。
 でも、うれしいですね。やっぱり神様に願いが届いてくれたんです。
 ついでに、キョンくんとずっといれるようにしてくれないかなぁ? ……望みすぎですよね。
 とりあえず、幸せになれそうな時間を貰えたからよかった! 今日は……少し甘えさせてもらおうかな?
 もちろん、キョンくんが勘違いしない程度ですよ? わたしはキョンくんと仲良くしすぎちゃダメですから。
「お待たせしました。さぁ、行きましょう朝比奈さん」
 会計を終えたキョンくんが駆け寄って来ました。その手をわたしは掴んで、指を絡ませて握っちゃいました。
 うふふ……これくらい、いいですよね? 神様。
「行きましょう、キョンくん!」
 幸せな時間に……なりますように。
 わたしは、そう空に呟いて、笑顔でキョンくんと歩いていきました。


おわり


以上です。スレ汚しスマソorz
寝れないからやった、反省はしてるぜノシ
126愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 03:28:35.04 ID:AjtxVDC4O
ガチャ
キョン「なんだ。長門一人か。」
長門「……(コク)」
キョン「………」
キョン「遅いなあいつら…」
長門「………」
キョン「………」
キョン「長門、オセロでもやるか」
長門「いい」
キョン「よし。長門が先攻でいいぞ」
長門「………」
ペタ
キョン「……と」
ペタ
長門「………」
ペタペタ
キョン「………」
ペタペタ
〜中略〜
長門「………」
ペタペタ
キョン「………」
ペタペタペタペタ
長門「……あ」
キョン「………」
ペタペタペタペタペタ
長門「……んっ」
127愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:37:48.01 ID:nFdVI3U/0
ちょっ!!これイイ!!!(携帯可)
http://up.spawn.jp/file/up68660.htm
128愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 04:39:56.61 ID:lAiS5dRH0
>>126おっきした
129愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 05:24:05.06 ID:H9Y707rd0
寝る保守
130愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 06:39:46.92 ID:B8mB6C6g0
やあ(´・ω・`) また逢ったね

本当にすまない 君に一生セックスできない呪いをかけておいた


でもね、ひとつだけ呪いを解く方法があるんだ

http://ex20.2ch.net/test/read.cgi/base/1169131139/l50

↑のスレに


つよしとかすみがズッコンバッコン



と10回書き込むんだ

そしてこのレスを5個のスレに貼り付けると10日後に童貞卒業できるだろう、

では健闘を祈るよ
131愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 06:57:33.19 ID:3tGtAS7rO
乙!
132愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 06:58:46.73 ID:X45qs2U10
133愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 06:59:56.74 ID:B8mB6C6g0
やあ(´・ω・`) また逢ったね

本当にすまない 君に一生セックスできない呪いをかけておいた


でもね、ひとつだけ呪いを解く方法があるんだ

http://ex20.2ch.net/test/read.cgi/base/1169764761/l50

↑のスレに


つよしとかすみがズッコンバッコン



と10回書き込むんだ

そしてこのレスを5個のスレに貼り付けると10日後に童貞卒業できるだろう、

では健闘を祈るよ
134愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 08:20:26.80 ID:J/l9ehGC0
「よう、遅かったなハルヒ・・後2分で遅刻だったぞ?」

「しょうがないじゃない・・・昨日は昨日で大変だったから・・」


と、タイムリーなネタ
135愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 08:32:46.18 ID:J/l9ehGC0
さて、保守ネタをぶち上げて行きたいと思いまーす。
136愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 08:41:26.12 ID:J/l9ehGC0
「さてと、後は肉屋にでもよって・・・」

「おっ!どうしたんだいっ?キョン君」

「あ、鶴屋さんですか・・いや、買い物を頼まれましてね・・」

「フンフン・・・これはボルシチでも作るのかなっ?
137愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 08:49:34.09 ID:J/l9ehGC0
「あ、良く解りましたね・・さすが鶴屋さんだ!」

「へっへぇ〜♪やっぱりねぇー」



駄目だ。何か頭働かないわ・・・。
138愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:26:01.37 ID:1HrSB10vO
ボルシチよりポトフのがいいなー
そんなことよりスリーウィークス投下量少なすぎ。もっとまとめて投下してくれよぉ。
139愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:32:45.76 ID:J/l9ehGC0
>>138
あちこちのSS投下スレでは良くある事。
書く人も人間だししょうがないっすよ。
140愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:37:09.95 ID:fJzwrZ14O
>>125
乙!
141愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 09:42:48.85 ID:Puwx9EFa0
>>138
前にあった食卓よりは数段ましだ
142愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:30:51.48 ID:3tGtAS7rO
スリーウィークは初めに毎回2レスって宣言したんだけどね。

俺はその生殺しがンギモヂィィィッ!
143愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:37:37.68 ID:QTHgGYnf0
うほっ
144愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:47:56.86 ID:0PJudjJL0
保守
       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \  「書く」と言ったのに筆が進まない時どうしてるお?
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  でも「時間が無いから」とか「忙しい」とかの言い訳は嫌だお…
  |     (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /


       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   だから開き直って今つよきすインストールしてるお!!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /
145愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:49:26.86 ID:J/l9ehGC0
ちょwwwwおまwwwww
146愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:51:52.94 ID:H9sqbyVFO
アニメってどの順番でみればいいの?
147愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:57:47.25 ID:bg5ZswXX0
ローソンが近所にねぇぇええええ!!激奏のチケット購入しにいかないと・・・くそったれ!!
148愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 10:59:51.03 ID:J/l9ehGC0
149愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 11:02:26.25 ID:H9sqbyVFO
>>148
サンクソ(^O^)(^O^)
150愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 11:44:00.54 ID:fG3dc/QkO
>>120
俺の一番好きなカップリングだgj
みくる語り上手だな、ほんわかしたよ
151愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:35:51.78 ID:X5FryGEFO
ほしゅ
152愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:38:59.23 ID:3mqdIbXs0
んー、保守!
153愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 12:53:56.99 ID:YN5zl7X40
ほっしゅ
154愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:14:43.95 ID:P3wcMsiPO
ほっしゅるんるん
155愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:29:13.26 ID:0PJudjJL0
うほっしゅ

朝比奈さんへのイタズラが度を過ぎているハルヒに怒ったキョンが、
今までやってきたイタズラをハルヒにやり返してやるという電波を受信した。料金未払いで

抱き付いたり頭撫でたり耳甘噛みしたり脱がして着せ替えたり。

「自分がやられて嫌なことは人にするんじゃない!」
「嫌じゃないもん!嫌なんかじゃないもん!」
「よーし言ったな!?言い切ったな!?もう知らねぇぞー!!」
156愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:32:27.35 ID:X5FryGEFO
さぁ!その続きを書くんだ!
受信した電波を無駄にしてはいけないww
157愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:36:47.75 ID:0PJudjJL0
ぶっちゃけエロパロ行き寸前の描写になる気がしてならないから止めておくwww
158愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:40:09.13 ID:0PJudjJL0
何よりはっきりと胸揉む描写があったしなー(´・ω・`)保守
159愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:42:44.29 ID:Gn2vNd3t0
キョン普通に変態じゃね?wwww
160愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:43:22.49 ID:0PJudjJL0
そこはほら、怒ってるから歯止め利かないって事にしよう
161愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:46:27.42 ID:X5FryGEFO
本当にやったらハルヒに殺されかねないだろwww
162愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:48:08.39 ID:0PJudjJL0
     ,, - ―- 、
  ,. '" _,,. -…;   ヽ
  (i'"((´  __ 〈    }
  |__ r=_ニニ`ヽfハ  }        そうとう適当な電波だな
  ヾ|!   ┴’  }|トi  }        突っ込みどころが
    |! ,,_      {'  }         パンパンだぜ
   「´r__ァ   ./ 彡ハ、
    ヽ ‐'  /   "'ヽ
     ヽ__,.. ' /     ヽ
     /⌒`  ̄ `    ヽ\_
    /           i ヽ \
163愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 13:56:56.63 ID:uQHQe61C0
>>161
キョン「口では嫌がっても身体は正直だぜぇ〜」
ハルヒ「く、くやしいっ、でも感じちゃうっ」
164愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 14:03:45.82 ID:fJzwrZ14O
>>155
それ普通に同人のネタじゃんwwww
165愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 14:05:10.97 ID:0PJudjJL0
まさに同じ人
166愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 14:24:40.78 ID:X5FryGEFO
age
167愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 14:47:21.30 ID:r2OBLtAz0
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁl!!!!
くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」
168愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 14:49:10.61 ID:fG3dc/QkO
このスレ人減ったな
169愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:12:31.25 ID:3tGtAS7rO
まぁ職人さんも忙しいだろうから…
170愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:15:53.08 ID:wd/GbjIZ0
見る人
書く人

で完璧なまでに真っ二つに別れちゃったからね。
171愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:22:43.96 ID:fG3dc/QkO
スレに書き込む人も減ったなぁと
172愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:32:43.87 ID:X5FryGEFO
まぁ仕方ない
173愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:34:25.91 ID:3tGtAS7rO
保守間隔長くなったからね。

投下がある時はそれなりに人増えると思うけど…
174方舟 :2007/01/27(土) 15:45:32.69 ID:MwqX/hSx0
みくる「今回から1つの話を区切って投下することにしました。
    今丁度時間が空きましたので投下したいと思うんですけどぉ…
    い、いいですかぁ?」
175愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:46:48.51 ID:3tGtAS7rO
カモン!
176愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:47:17.06 ID:ii9GTPAL0
投下ktkrwwwwwww
177方舟 :2007/01/27(土) 15:47:50.75 ID:MwqX/hSx0
じゃあいくぜっ!!今回は3レスだけです
178方舟 :2007/01/27(土) 15:48:37.00 ID:MwqX/hSx0
 涼宮ハルヒの方舟 第4話 〜計画〜


「何なんだよ…何だよお前は…」
おれは突然現れたもう一人のハルヒに驚きの色を隠せなっかた。そういや古泉と長門がハルヒがもう1人現れ
たみたいなこといってたな…
「何言ってるの?キョン。私がわからない?ハルヒよ。」
もう1人のハルヒは本物と違いかなり静かな雰囲気だ、それに長門みたいに無表情だ…
「違う。本物のハルヒはそこで伸びてるやつだ。お前なんかじゃない。」
俺がベッドで寝てるハルヒを指差してそう言っても、もう1人のハルヒはやはり無表情だった。
「そうね、確かにあんたの知ってる『あたし』はそれだけど、あたしもハルヒよ。偽者なんかじゃないわ。ど
っちが本物かどうかなんて無いわ。どっちも本物よ。」
「じゃあ一体お前の正体は何なんだよ?ハルヒの何なんだ?おまえも本物なら何で今まででて来なかったんだ
?」
「あたしは『あたし』の能力と欲求がが具現化した姿。」
一気に聞く俺に対しても大して文句も言わずに無表情にもう1人のハルヒはかなりの衝撃的な事実を淡々と語
りだした…
「あんたも知ってるでしょ、『あたし』には願望を実現する能力が有ることを、私はそれにそのまま意思がつ
いた存在。簡単に言えばあたしは『あたし』の本能、そして願望。」
そこまで言ってハルヒは一旦言葉を切った。
179方舟 :2007/01/27(土) 15:49:24.55 ID:MwqX/hSx0
「だからあたしは『あたし』の望んだものを全部実現しようとしてきたわ。でもその度に『あたし』はあたし
の邪魔をしてきたわ。『そんなものいるはず無い。あたしは信じない』ってね。そんな風に思われるとあたし
は能力を使えないの。そうね、あたしを本能とするなら、そこにで寝てるのは理性ってところね。理性に抑え
られてあたしはずっと外に出てくる事も無かったし能力を使う事も無かったわ。それ程『あたし』の理性は強
いわ。普段あんたが見てるのも理性のほうよ。」
あの迷惑暴走娘が理性とは驚きだな、本能のままに生きてるやつだと思っていたしな
「それでも時々理性が弱まる時にはあたしは少しだけ能力を使う事位は出来たわ。」
それは恐らくハルヒがキレた時の閉鎖空間や長門や朝比奈さんや古泉達の事だろう。
「で、今回に限って何でお前は姿まで現したんだ?」
「言ったでしょ。理性が弱くなれば本能のあたしは出てこれるって。まあ、いくら弱くなったって『あたし』
が寝てる間しか出てこられなかったけどね。」
ああ、それも古泉が言ってたな…
「理性が弱くなったからあたしは理性を押しのけて無理やり出てくる事も出来たわ。」
「なに!?じゃあハルヒが突然倒れたのは…」
「そうよ、無理に眠って貰ったの。もうそれ位あたしたちの力関係は逆転してるわ。」
「なんでだ?なんで急におまえの方が強くなったんだ?」
俺は本能的にこのハルヒをこのまま放って置いてはいけない気がした。
「今日は七夕よね。七夕が近づくにつれて『あたし』のジョンに会いたいって気持ちが強くなってきてね、そ
れで『あたし』は無意識の内にあたしの能力を頼るようになっていったわ。滑稽よね、毎日ジョンに会ってる
って言うのに。」
180方舟 :2007/01/27(土) 15:50:32.84 ID:MwqX/hSx0
やっぱりハルヒ(本能)は俺の…とゆうかジョンの正体を知っていやがったのか。
「まあそれでもここまで逆転するにはもう少し時間がかかったんだけどね、やっぱりあんたとみくるちゃんの
おかげね。」
そこでハルヒ(本能)はやっと微妙にだが、かなり邪悪に微笑んだ。かなり皮肉な笑い方だ。
「俺と朝比奈さんのおかげって、いったい俺達が何をしたってんだ。」
「何あんた、さっき『あたし』に問い詰められたばっかりなのにまだ白を切るつもりなの?」
「あ……」
そうか、俺と朝比奈さんが抱き合ってたのが…
「分かったみたいね…そうよ、あんたとみくるちゃんがいちゃついてるのを見て『あたし』はますますジョン
に会いたくなったの。で、とどめはあんたがそのことを否定しなかった事でもうあたしのほうが力が強くなっ
たわ。」
そんな…まさか俺がこのハルヒを表に出すきっかけになってたなんて…
もうおれはまともにハルヒ達を見れなかった。
「まあ、それでもあたしが完全に力を持って『あたし』と入れ替わるにはまだ少しだけ時間がかかるんだけど
ね。」
そう言ってハルヒ(本能)は机の上にある笹から何かを取ってそれを俺に差し出した。
「もう一度『あたし』に会いたいんならこれをしっかり持ってなさい。」
顔を上げると邪悪な笑みを浮かべたハルヒ(本能)が持ったハルヒの短冊があった…
181愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:51:23.16 ID:cNsHId340
支援
182愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:51:55.79 ID:cNsHId340
てもう終わりかorz
183方舟 :2007/01/27(土) 15:52:24.85 ID:MwqX/hSx0
みくる「い、以上です。少なくてごめんなさい…次は出来るだけ近いうちに
    投下しますね。」
184愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:52:30.05 ID:3tGtAS7rO
乙!
続きwktk
185方舟:2007/01/27(土) 15:55:24.00 ID:oOc+5rIiO
Wikiには自らあげときますね
186愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 15:56:13.60 ID:ii9GTPAL0
>>183
乙!
187愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:10:20.68 ID:uQHQe61C0
>>185
GJ!
続きが楽しみ!
188愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 16:30:08.84 ID:X5FryGEFO
保守
189愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:00:02.87 ID:X5FryGEFO
保守
190愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:21:54.60 ID:e7eWKQHC0
保守
191愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:22:52.11 ID:gSIJOBm10
保守
192愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 17:50:35.73 ID:4jyhm5LB0
hoshu
193愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:09:51.02 ID:e7eWKQHC0
保守
194愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:25:07.73 ID:X5FryGEFO
ほしゅ
195愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:26:13.88 ID:uM8B4z1HO
今日の入試の時、ドラマCDで聞いたあのメロディーがエンドレスリピートだったorz




サウンドウォーム生きてるんじゃないか保守
196愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:31:56.16 ID:X5FryGEFO
俺もきのうはずっとリピートしてたwww
非物質拡散性振動型感知音波だっけか
197愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:48:18.65 ID:e7eWKQHC0
早くドラマCD買おっと…
198愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 18:59:19.66 ID:1G1sDhsEO
199愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:04:20.24 ID:dejFIDkD0
朝倉「あちゃー……間違えた……」
200 ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 19:06:07.33 ID:tZnYAdMLO
YUKI.N>問題が発生しなければ、今日の十一時頃『涼宮ハルヒの冒険(仮)』の続きを投下する

YUKI.N>またこのスレで
201愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:09:30.94 ID:QTHgGYnf0
wktk
202愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:13:54.39 ID:X5FryGEFO
>>198
前スレでだれかそのSS作ってたぞ

>>200
wktk!
203愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:35:44.68 ID:e7eWKQHC0
wktk保守
204愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:36:49.37 ID:jrEOiVCN0
どうでもいいけど、自分の名前をフルネームでググったら兵庫県西宮市の高校生と同姓同名だった。
205愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:38:48.67 ID:dejFIDkD0
出るだけマシ。
喜緑さんレベルにレアな苗字の俺としては少しうらやましい。
206愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:46:19.74 ID:jrEOiVCN0
207愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:47:22.30 ID:0PJudjJL0
この中に北海道在住の人がいる、ような気がする
208愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:48:16.15 ID:jrEOiVCN0
兵庫県民は少ない、ような気がする
209愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 19:55:44.83 ID:fJzwrZ14O
宮城県民は多い気がする
210愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:19:43.41 ID:uM8B4z1HO
>>200
次からは避難所の投下予告スレでよろ

wktk
211愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 20:47:47.21 ID:e7eWKQHC0
干す
212愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:04:21.92 ID:P3wcMsiPO
ぬるぽ
213愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:05:20.14 ID:99LSxs/+0
ぬるっ!
214 ◆tanPCCmJUs :2007/01/27(土) 21:20:42.79 ID:tZnYAdMLO
YUKI.N>問題が発生した

YUKI.N>今夜中に投下出来ない可能性がある

YUKI.N>出来るだけ投下するように対策は取ってみる            YUKI.N>期待してた人には本当にすまないと思っている
215愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:21:13.34 ID:99LSxs/+0
インテリぶって
216愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:25:08.01 ID:MUbnFxTI0
>>212
217愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:30:03.27 ID:ubCl/63T0
まあがんばって、
てかね、急いで駄作ができるよりも練りこんだ
ほうがいいものできると思うので
218愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 21:53:18.85 ID:X5FryGEFO
保守
219 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 21:58:42.02 ID:DS9U4nZF0
今って投下OK?
ちなみに『ガール・ミーツ・ガール』の続きです。
220愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:02:40.98 ID:c6wzjO5m0
おk
wktk
221愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:07:52.61 ID:X5FryGEFO
ktkr!
222 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:08:04.68 ID:DS9U4nZF0
んじゃ何時も通り前置きから。
『ガール・ミーツ・ガール』
キョンが最初から女の子って設定のお話です。
キャラの性格はともかく人間関係は結構違いますのでご注意を。
前回分まではhttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/965.htmlに

今回は長門さんメイン。
Books&Games 前編、9レスほど。
223『GMG Books&Games』前編 01/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:09:32.00 ID:DS9U4nZF0
 『彼女』が涼宮ハルヒと朝比奈みくると共に騒いでいる。
 彼女がメイド服と称される服装をしていたのは、先々週までの事。
 先週は確か、一般的に看護士と呼ばれる職種のものが着る服装をしていた。
 本当の看護士が着るにしてはスカートが短すぎて機能的ではない。
 そのことを彼女に指摘したら
「コスプレ用だからな、これは」
 という返答を貰った。
 余り晴れやかとは言えない表情。
「コスプレ用?」
「あー、細かい事は気にするな、まあ、本物じゃないってことだ。私にナースのスキルはな
いしな」
「……そう」
 服を着ている事情は良く分からないが、本物ではないという事は理解できた。
 専門職の職業用の衣服に似せた、偽者の衣装。
 何の意味が有るのだろうか。
 わたしには分からない。
 今日の彼女達の服装は、チアガールと呼ばれるものらしい。
 わたしの知識にはないものだったが、彼女達の言葉から判断した。
 スポーツ選手などを応援する時に使うものらしいが、この団体の活動内容にそんなものが
含まれているとでも言うのだろうか。
「よし、じゃあ、応援の練習に行ってきましょう!」
「はい!?」
「ほへ、この格好で部室の外に出るんですかぁ?」
「そうよ。だってせっかく着替えたんだもの、ちゃんと生かさないとね!」
224『GMG Books&Games』前編 02/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:10:12.92 ID:DS9U4nZF0
 涼宮ハルヒが何かを言い出し、彼女と朝比奈みくるがその話に巻き込まれていく。
 わたしは既に何度か似たような光景を見ている。
 三日ほど前、三人は、ケーキ屋の開店祝いが有るからといって出て行ったきり、その日の
内に部室に帰ってくることは無かった。
 わたしは彼女達の会話を聞きながらも、本を読み続ける。
 インターフェースの性能を持ってすれば、そのくらいの分業は容易い。
「んじゃ、行くわよ!」
「わ、バカ、引っ張るな」
「はわわわ〜」
 そうして、三人が部室から消えていく。
 わたしは三人が出て行くときに扉の方まで移動し開かれたままになっていたドアを閉めた
が、それ以上のことは何もしなかった。
 それ以上……、それ以上とは、何だろう。
 わからない。わたしには、わからない。
 わたしは観察者。彼女達の周囲を見るのが役目。
 巻き込まれたい? 違う。そうじゃない。
 観察者として、自主的についていくべきだったか? それも、違う気がする。
 ……では、何だろう。
 思索の途中、わたしは部室に近づく気配に気づく。ある程度接触のある人間なら、扉の向
こうであっても、誰が来たか判別できる。
 彼が、扉の前に立ち、扉をノックする。
 わたしはただ、扉を見上げる。
 それ以上のことを、わたしは知らないから。
「……こんにちは、やっぱり長門さんだけでしたか」
 古泉一樹が扉を開け、部室に入ってくる。
 そのまま部室の中にあるパイプ椅子の一つにでも座るのかと思ったら、彼は、わたしの傍
までやって来た。
225愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:10:40.97 ID:X5FryGEFO
支援
226『GMG Books&Games』前編 03/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:10:56.06 ID:DS9U4nZF0
 わたしは本から顔を上げ、彼の顔を見上げる。
 何時もながらの笑顔で、彼はわたしを見下ろしている。
「僕が貸した本、読んでくれているんですね」
「……そう」
 今わたしが読んでいる本は、彼に借りたもの。
 彼が、貸してくれたもの。
「面白いですか?」
「……ユニーク」
「それならよかった」
 彼はそう言うと、わたしの傍から離れ、部室に備え付けられた棚からチェス盤を取り出し、
そのチェス盤を机の上に置き、チェスの駒を並べ始めた。
 長い指先がチェスの駒を並べている、ただ、それだけの光景。
 読書をするわたしと同じくらい、自然と、そこに溶け込んでしまえるような、日常的とい
う単語に該当しそうな、彼の、彼だけの時間。

 読書とチェス。
 切り離された時間の進行同士の距離は、どのくらいだろう。

「一緒にやりますか?」
 不意に、時間同士が途切れ、彼がわたしの方を見てそう言った。
「ルールを知らない」
「僕がお教えしますよ」
「……」
「それとも、僕ではお嫌、」
「違う」
227『GMG Books&Games』前編 04/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:11:41.82 ID:DS9U4nZF0
 そういうわけではない、と思う。
 彼に、何かを教えてもらえる。
 わたしは、それが嫌だとは、思わない。
 思う……、という感覚自体が、未だにどこかあやふやな物であること自体は認めざる終え
ないけれども。
「じゃあ、こっちに来てください」
「……分かった」
 わたしは本に栞を挟み、彼の向かい側の席に移動した。
「良いですか、これは、」
 良く通る彼の声が、チェスのルールを説明してくれる。
 わたしは実際に駒を手に取り、それを動かしていく。
 彼の説明は、分かりやすかった。


 約一時間後。
「……参りました」
 わたし達は二度目のチェスの勝負を終えていた。結果、二回ともわたしの勝利。
 わたしは勝負の少し前にチェスを教えられた身で、当然、彼以外の人間のチェスの腕前な
ど知らないわけだが、これは、彼が弱い、ということなのだろうか。
「長門さんは強いですね、僕には敵いそうにありません」
「……そう」
「これじゃ、勝負になりませんよね」
「……」
「すみません、あの、」
「気にしなくて良い」
「えっ、」
「気にしなくて良い……。わたしは、多分……『満足』という状態に有るから」
228愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:12:27.05 ID:X5FryGEFO
支援
229『GMG Books&Games』前編 05/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:12:40.91 ID:DS9U4nZF0
 自分の状態を定義する言葉は、どこか曖昧。
 充足、充実、満足……、端末に過ぎないわたしという個体に、そのような状態の定義が必
要かどうかすら、わたしには分からない。
「そうですか、それは良かった。どうですか、出来たらもう一勝負」
 彼の提案、頷こうとするわたし。
 けれど、わたし達の意思伝達は、急速に現れた気配によって遮られることとなる。

「たっだいまー!」

 部室を出ていた三人が、戻ってきた。
 元気そうな涼宮ハルヒの後ろに、疲れた顔の彼女と朝比奈みくる。
「お帰りなさい」
「あら、古泉くんも来てたのね」
「ええ、一時間ほど前に」
「待たせちゃって悪かったわね。あ、これお土産だから食べてね」
 涼宮ハルヒがそう言って、近くのコンビニエンスストアのものらしい袋を彼に向かって差
し出した。中に入っているのは、アイスクリームと呼ばれる氷菓子を始めとした菓子類。
「……お土産?」
 彼が困惑した顔をしている。
 チアガールと、お土産。……情報を解析、関連性が得られない。
 彼も、わたしと同じように考えているのだろうか。
 ……彼も。
230『GMG Books&Games』前編 06/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:13:36.64 ID:DS9U4nZF0
「そ、お土産よ。応援する代わりに代金として頂いてきたってわけ」
「ああ、なるほど」
 涼宮ハルヒのその言葉だけで、彼は理解に達したらしい。
「奪って来たってのが正解だろうが」
「あら、これは正当な取引の結果よ。それにあたしとあんたとみくるちゃん三人分のチアガ
ール姿に比べれば、全然安いくらいよ」
「あのなあ……」
 涼宮ハルヒは上機嫌、彼女は呆れ顔、彼は笑っていて、朝比奈みくるはほんのすこし困惑
顔。
 わたしだけが、状況に着いていけないまま、ただ、取り残されている。
「とりあえず、いただきますね」
 彼はそう言って、ビニール袋の中からアイスを一つ手に取った。
 どこにでも売っているような、ただのバニラアイス。
「うんうん、食べちゃって良いわよ。あ、有希も食べなさいよ」
「……」
 涼宮ハルヒが、わたしにビニール袋を押し付ける。
 ビニール袋には、アイスが三つ。バニラアイスは……、無い。
 わたしは少し考えてから、イチゴ味を手に取った。
「んじゃあたしはこれ、はい、みくるちゃん」
「あ、はい、あれ、でも……」
 涼宮ハルヒがチョコ味を手に取り、朝比奈みくるがオレンジ味を手に取る。
 アイスは、これで終わり。
「おい、私の分が無いぞ!」
「あんたはサボっていたから無しよ!」
「なんだよそれ!」
「だってあんたの動き方、ぐだぐだ過ぎたじゃない」
231『GMG Books&Games』前編 07/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:14:28.51 ID:DS9U4nZF0
「あのなあ、私はあれでも」
「まあまあ、お二人とも、落ち着いてください。……半分食べますか?」
 涼宮ハルヒと彼女の間に割って入った彼が、彼女の方を見て、そう言った。
 その手には、食べかけの、バニラアイス。
「……まあ、それで良い」
 すっと、彼女の表情から苛立ちの色が消える。
「古泉くんったら、キョンに甘いわね……。まあ、良いわ」
 その光景を見た涼宮ハルヒも、引き下がる。
 彼は、何も言わずただ曖昧な笑みを浮かべている。
 わたしには、その表情が表すものを解析することは不可能。
 わたしはただ、彼が食べかけのアイスを彼女に手渡す光景を、視線で追っていた。
 彼女の頬が、ほんの少しだけ高潮している。
 僅かな体温の上昇、それを見ても表情を変えない彼。
 彼女の表情が、元に戻る。
 彼女の手には、食べかけのバニラアイス。
 彼の、食べかけの。
「あ、有希、アイス溶けちゃうわよ」
「……」
 何時の間にか、わたしの手の中で、カップの中のアイスが少し溶けていた。
 端末とはいえわたしも有機生命体と同じ体温を持つもの。その手に触れていれば、冷却保
存が前提のアイスが溶けるのは、当然のこと。
 そう、当然のこと。
「有希って結構とろいわよねえ、これじゃあ……」
「……食べる」
 わたしは涼宮ハルヒの指摘を受け流し、溶けかけのアイスを食べきった。
232『GMG Books&Games』前編 08/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:15:12.92 ID:DS9U4nZF0

 翌日、昼休み。
 何時ものように読書をしているわたしのところへ、来客が来た。
 少し、珍しいこと。
「やっぱり居ましたね。……はい、どうぞ」
 ノックをしてから入って来たのは、彼だった。
 彼が差し出して来たビニール袋に、バニラアイスが二つ。
「……」
 わたしは無言で、ビニール袋の中を見つめた。
 昨日見たのと同じ、バニラアイス。
 昨日と、同じ。
「昨日のあなたを見て、バニラアイスが食べたいのかなと思っていたのですが……、違いま
したか?」
「……違わない」
 そう、違わない。
 昨日の私は、確かに、バニラアイスが食べたいと思っていた。
 昨日の時点では解析し切れなかったけれども、改めて振り返って行動を見直して見れば、
そういう意味だと解釈することが出来る。
 端末に過ぎないわたしに味覚的な趣向が有るというのも、おかしな話だけれども。 
 でも、今は……、わたしは、本当に、バニラアイスが食べたいのだろうか?
 このビニール袋の中、二つのバニラアイスを見ても、食べかけのバニラアイスを見たとき
と同じような感覚には辿り着かない。
 一度理解できたはずのものが、また、手の中から滑り落ちるように、理解の外へと弾かれ
ていく。
 ……何故?
233『GMG Books&Games』前編 09/09 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:15:56.90 ID:DS9U4nZF0
「長門さん?」
「……」
「アイス、食べませんか? 溶かしてしまうのはもったいないですし」
「……」
 彼にアイスを手渡され、わたしがそれを受け取る。
 僅かに、手が触れ合う。
 伝わってくる、彼の体温。
「……」
 わたしは無言でバニラアイスを受け取り、それを食べ始める。
 彼もまた、自分の分のバニラアイスを食べ始める。
 今は、わたしと彼が、同じことをしている時間。
「長門さんは、食べるのが早いですね」
 わたしが食べ終わった時点で、彼はまだ食べかけだった。
 体格と食べる速度というものは、比例しないもののようだ。
「なんでしたら、僕のも食べますか?」
「貰う」
 彼が差し出した食べかけのアイスを、わたしは躊躇うことなく受け取った。
 他人が食べていたものは、衛生的に、などという常識が頭の中で巡る合間さえなかった。

 二つ目の、彼の食べかけだったバニラアイスが、一つ目のものより美味しい気がしたのは、
どうしてだろうか。

 後編へ続く
234愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:23:36.69 ID:X5FryGEFO
乙!
後半へはどんな感じで続いていくのか、楽しみです
235愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:24:22.99 ID:e7eWKQHC0
乙!
後半wktkだぜ!
236 ◆Gzo5DAjIoE :2007/01/27(土) 22:30:43.57 ID:DS9U4nZF0
ハルヒどころかキョンの出番さえさっぱり無くてすみません。
どんどんタイトルと内容が離れていく・・・。
後半もやっぱり長門と古泉メインの話になると思います。

あ、wikiには何時も通り自分であげておきます。

鶴屋さん何時出せるかなあ。
237愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:34:24.70 ID:HcnrUcQd0
乙!
取り合いになるのかな…今後が楽しみだ
238愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:54:39.30 ID:e7eWKQHC0
保守
239愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 22:55:36.45 ID:x+9qD/pf0
ところで今度のドラマCDで出てきた新しい設定ってこんな感じだっけ?

・ハルヒ→ 幼稚園−中学までピアノを習ってた
・キョン、古泉→ 楽器の演奏経験が無かった、但しこのドラマCDの経験で多少は楽器が弾けるようになった
・鶴屋さん→ 変な楽器の演奏が得意、ENOZの人と友達
・谷口→ エアギターを嗜む

これが原作にフィードバックされるかどうかは知らんがね
240愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:01:31.77 ID:NWGFDvs80
>>239
ハルヒに親が居ることが確定したことも結構重要かも
241愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:03:31.48 ID:99LSxs/+0
ハルヒの親は金持ちでハルヒは勉強とかばっかりやらされてたんじゃね
242愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:05:04.74 ID:Di70fhn60
あぁそうだったね、親がいて同居なんだよな、じゃぁこんな感じか?

・ハルヒ→ 幼稚園−中学までピアノを習ってた、そして親と同居
・キョン、古泉→ 楽器の演奏経験が無かった、但しこのドラマCDの経験で多少は楽器が弾けるようになった
・鶴屋さん→ 変な楽器の演奏が得意、ENOZの人と友達
・谷口→ エアギターを嗜む
243愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:06:37.75 ID:NWGFDvs80
>>242
どうでもいいことだがドラムとかベースとかは未来では無くなるみたいだな
244愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:07:27.23 ID:Di70fhn60
そういや古泉やキョンが楽器は得意とかいうSSあったよね。
未完結の原作のSSはこの辺が難しいやね。
245愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:07:27.02 ID:DS9U4nZF0
ハルヒの家庭の事情と、古泉が楽器演奏できない(出来なかった)ことが分かったのは大きいな。
古泉の場合、出来るのを隠しているって可能性を否定しきれないけど。
246愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:08:44.64 ID:X5FryGEFO
原作でバンドをやる話は無いかもな
247愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:08:47.33 ID:DS9U4nZF0
>>244
アニメはアニメと割り切るか、二次は二次と割り切るかだね。
ENOZ云々と鶴屋さんが友達なんて、ENOZな時点でアニメのみ設定みたいなものなわけだし。
248愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:11:10.05 ID:kwxAc1SAO
>>245
隠す必要はあるのかしら
249愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:12:27.67 ID:X5FryGEFO
てか、ドラムをやってる俺から言わせてもらえば、短期間であの位叩けるようになった古泉はかなり才能あると思うんだが
まぁ俺が才能無いだけかもしれんが…
250愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:17:54.39 ID:Di70fhn60
ていうか新しい歌ってハルヒの中の人だけしか参加してないよな?
歌手のクレジットは平野綾だけだしさ。
キョンとか古泉とか他のメンバーの中の人もコーラスとかで参加すればよかったのにね
せっかくSOS団みんなで演奏してるって設定の歌なんだから、そこはちょっと残念だな。
251愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:18:45.77 ID:NWGFDvs80
けっきょく「エノズ」だとおもってた俺は馬鹿なのか?
252愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:21:31.39 ID:e7eWKQHC0
ドラマCDをまだ買ってない俺には、この流れは地獄
にしか思えないwww
253愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:25:37.12 ID:DS9U4nZF0
大丈夫、わたしも未だ買ってない。
おまけにフライングで設定ミスの話書いたりまでしちゃったし。

田舎じゃハルヒのCDも茅原さんの新曲も売ってないー。
254愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:27:03.97 ID:KzGO2kWS0
話から取り残されてるオレがいる…
255愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:27:38.36 ID:99LSxs/+0
>>254
大丈夫だおれもCD買ってない
256愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:27:56.79 ID:zp4X+ntDO
なんだよドラマCDってwwwwドラマCDまで発売しちまったのかよwwwwちくしょwwww

そういやさぁ、ここのSSでみくるがタンバリンやったのあったよね「ある晴れた日のこと」
ってやつ
あれはガチで吹いたwwwwつづきかいてくれないかなwwww
257愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:30:38.62 ID:e7eWKQHC0
>>253
ハルヒ関連の曲はほぼネットで落s(ry
258愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:34:25.67 ID:PpS6ZBcH0
魔法の文字列を入力して3分まてばあら不思議
小人さんが(ry
259愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:35:08.91 ID:zp4X+ntDO
>>257
ドラマCDはネットでおちますか(;ω;)
初めてしったよ
こんちくしょ
260愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:36:39.66 ID:h9Dslsuo0
お前ら、お布施しとけ。別のところが儲かるだけだが、次回作が作りやすいだろ
261愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:38:12.23 ID:e7eWKQHC0
>>259
ドラマCDは真面目に注文したから探してすらないw
でもシングル1枚ぐらいはすぐ見つかるw
262愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:38:30.52 ID:Di70fhn60
つーか、ファンならドラマCD買おうぜ。
AMAZONなら全国どこでも即日発送だぜ。

ただでさえ二次創作のSSは著作権的にヤバイんだし
そのうえ違法コピーなんてやらかした日には今はお目こぼしされているSS活動だって
今後厳しくなっちまうぞ。
263愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:39:49.21 ID:X5FryGEFO
買って実物がそこにあるってのもなかなかいいもんだと思うけどな
264愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:40:39.21 ID:e7eWKQHC0
>>262
おう、ごめん。
これを機に今度から真面目に購入するよ。
265愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:42:05.03 ID:bbmwf5dM0
20代半ばになってCDやDVDの購入にたいしてく「次回作への投資」という意識が芽生えた。
買わなくても聞けるが、買わないと2期はなくなるし。

……まあ、まだ聞いていないんだけどな<ドラマCD
セブンドリームに明日の朝7時到着予定だ。
266愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:44:42.12 ID:DS9U4nZF0
わたしは明日秋葉原まで買出しだ。
余分なものまで買わないようにしないとなあ。
267愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:46:26.26 ID:Di70fhn60
>>266
土産はおでん缶でヨロ
268長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/27(土) 23:51:12.96 ID:dIBeduby0
投下おk?
269愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:52:59.11 ID:X5FryGEFO
まってますた
270長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/27(土) 23:53:26.60 ID:dIBeduby0


長門ふたり の続き

第7章 ラストバトル

を投下します。
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1292.html

に今までの内容があります。
家人が来た場合は投下の中止もありです。
12レスくらいのよていです。

ひさしぶりなのでまず、これまでのあらすじを

=====
あらすじ

ある日、長門さんがふたりになった!
ふたりの長門さんは彼をめぐって激しく争い、
彼を二人にしたり、世界を改変して一方を消去しようとしたり、
涼宮さんの注意を僕に向けて彼を独占したりしようとした。
が、事態は更ならなる展開を迎えつつあった。

271愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:55:05.42 ID:X5FryGEFO
支援
272長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/27(土) 23:55:17.19 ID:dIBeduby0
===============================-

第7章 ラストバトル

涼宮さんが僕を『好きになる』という珍事が終息してから数週間後の日曜日、
長門さんは僕達を呼び出した。「僕達」というのはいうまでもなく、涼宮さんを
除く、SOS団の面々である。思えば、長門さんがふたりになってから、既に数ヵ月が
経過していた。いろいろなことがあった。世界の改変、彼の二重化、未来からの刺客と
情報統合思念体が放った暗殺者。最初はあまりにも異常と思えた長門さんが二人いると言う状況にも、
僕等は何時の間にかなれてしまい、あたりまえに感じるようにさえ、なり始めていた。もともと、長門
さんは人間ではないのだし、これが涼宮さんが二人とか、朝比奈さんが二人、とかいうことになるとな
かなかきびしかったかもしれないが、長門さんだとそれなりに許されてしまう。人間とはいい加減と言
えばいい加減なものだ。今回の呼び出しもまた、何かの「事件」の発端であることは間違いないだろう
けど、しかし、それはそれ、これはこれだ。もはや、僕達は長門さんが一人になって欲しい(つまり、
どっちかの長門さんがいなくなって欲しい)とさえ、切実には思わなくなり始めていた。だから、呼び
出されてもそれはそれほど不安だったわけではなかったが、ただ、集合場所が気になった。
マンションではなく、いつもの喫茶店だったのだ。これは長門さんのうちどちらか一人しか来ないこと
をほぼ確実に意味していた。なぜ、一人だけ?なぜ、喫茶店で?嫌な予感がした。

喫茶店に着くと、そんな心配はおくびにも出さずに、僕は作り笑いを浮かべながら席についた。既に僕
以外は皆集合していた。最後について場の雰囲気に合わせるといういつもの目論見はとりあえず、首尾
よく開始されたわけだ。
僕の前に彼、横は朝比奈さん、彼のとなりに長門さんAが座った。
「で、長門、なんのようだ?」
「緊急事態」
「えー、それってなんなんですかー」
273愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:56:15.55 ID:3tGtAS7rO
支援
274長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/27(土) 23:56:39.28 ID:dIBeduby0
「今まで、わたしはみんなに嘘を言っていた。今から本当のことを言う」
「長門、何言ってるんだ?」
「私が世界を改変して自分を変えたとき(わたしが二人になるまえに起きた、
最初の改変の時のことを言っている)、
わたしは、蓄積したエラーが、世界を改変させた、
と言った。前から解っていたが、対処できなかったとも。あれはみな、嘘。
わたしは実際には自分からエラーを切り離し、消去することに成功していた。
問題は、消去されたエラーが別人格として甦り、本体のわたしを倒したこと」
「何、いってるんだ長門?」
「あなたが改変世界でであった長門有希は私ではない。
あなたが刺されたとき、朝倉涼子を呼び出したのもわたしではない。
あなたが、校門の前で、改変直後に装置をつきつけたのもわたしではない。
改変世界にわたしはいかなる意味でも存在していなかった。
全て、わたしの切り離されたエラーのしわざ」
「しかし、長門さん、そのようなことはいまいまでも一度も...」
「嘘をついていた。他に選択肢はなかった。今、わたしがふたりいるのもそのせい」
「じゃあ、どっちかひとりはエラーからできた長門さんなんですかー」
「そうではない。『あれ』が復活するとき、わたしはその復活を止める力が無かった。
できたことは再度エラーを取り込んで自己を二重化し、エラーの効果を薄めることだけ。だから、いま
ままではエラーは別人格を持つことが無く、致命的な闘争は起きなかった。
でも、それももう、限界。エラーはもう一人のわたしに再集中し、もう一体を完全に支配した。あれは
もうすぐ行動を起こすはず」
僕は頭がパニックになった。一度も聞いたことがない衝撃の真実。世界改変をおこなったのは長門さん
ではなく、エラーそのものだったとは。そして、それが今また、具現化しつつある。が、彼は落ち着き
払っていた。
「で、長門、そいつは何をやらかすんだ」
275愛のVIP戦士:2007/01/27(土) 23:57:22.58 ID:X5FryGEFO
支援
276長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/27(土) 23:57:37.15 ID:dIBeduby0
「それは不明。再度、世界を改変するかも知れない」
「止められないのか?」
「不可能ではない。その場合、我々が二人とも消滅する可能性がある」
「なんだって、やめろよ、長門。そこまで自分を犠牲にすることはないぞ」
「他に方法がない」
「じゃあ、なぜ僕達をここに読んだのですか?」
「お別れを言うため」
既に朝比奈さんは涙をぼろぼろ流して泣き始めていた。さすがの彼も
顔面蒼白だ。僕は作り笑いをあいかわらずうかべてはいたが、
まったくひきつっていなかったという自信はもはやなかった。
「そんなこというな、長門。俺はいったはずだ。おまえがいなくなることなど
許さないと」
「これは情報統合思念体の問題ではない。わたしの二重化が情報統合思念体
のミスにより生じた、というのも嘘」
場を沈黙が覆った。僕は聞いてみた。
「で、長門さん、『あれ』の目的は何ですか?」
長門さんは答えなかった、代わりにじっと、彼の目をみつめた。
「いってみろよ、長門。なぜ、答えない?」
長門さんは答えた。
「あなたを手に入れること」
彼が息を飲むのが聞こえた。
「あれは、あなたの周囲に涼宮ハルヒがいない世界を作りたい。
あれは、あなたの周囲に朝比奈みくるのいない世界を作りたい。
あれはあなたがあれだけのことを想い、あれの想いどおりにあなたが
動く世界が欲しい」
彼の顔は今や紙の様にまっしろだった。
277長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:00:33.05 ID:3cZiDzi20
「長門」
「何?」
「俺が改変世界であった、泣いたり笑ったりする長門は、俺のことを恨んでいたのか?」
「....。」
「俺が、あの長門じゃなく、この長門を選択したことを恨んでいたか?」
「あなたの責任ではない」
「俺は、あのとき、最初におまえが世界改変をしたとき、てっきり、おまえを元に
戻すために東奔西走しているのだと思っていた。だが、違ったんだな。俺は知らないうちに、二人いる
うちの一人を選んでいたんだ。人間的な喜怒哀楽を兼ね備えた長門じゃなく、無表情で無機的なこの長
門の方をな」
「あなたは悪くない。あなたは何も知らされていなかった。全て、私の責任」
「長門、正直言うと、俺はずっと、あの改変世界でであった、喜怒哀楽のある長門が
どうなったのか気になっていたんだ。おまえが仕組んでくれた脱出プログラムを
俺が起動した後、あの世界がどうなって、あの長門はどうなったのかってな。
だから、これは俺の問題なんだ。長門、もう一人の長門に会わせてくれ。
俺は責任があるんだ」
長門さんの答えはこうだった。
「それはだめ。わたしはいったはず。他のヒューマノイドインターフェイスが
あなたを襲うようなことはわたしがさせない、と」
僕が覚えているのはそこまでだった。

気がつくと、僕等3人は仲良く、くだんの喫茶店の椅子で眠っていた。僕は彼に起こされたのだった。
「おい、古泉」
「あ、長門さんは?」
「わからん。気づいたらいなかった」
「今、何時ですか?
278愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:00:43.93 ID:4K594xmlO
支援
279長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:01:11.10 ID:3cZiDzi20
彼は時計を見た。
「まずいな。1時間以上たっているぞ」
「行きましょう」
「そうだな」
「朝比奈さんは?」
「このままにしておこう。連れていっても気の毒なだけだ」
「そうですね」
僕と彼は喫茶店を飛び出すと長門さんのマンションに向かった。
マンションに着くと、彼はキーパッドを叩いて長門さんを呼び出した。
返事は無い。
「くそ!」
扉をこぶしで叩く彼。
「こんなときに!」
「ちょっとどいて頂けますか?」
僕は彼に変わってキーパッドに向かうと暗証番号を打ち込んだ。
マンションのドアは音もなく開いた。
「おまえ、なんで」
「『機関』の実力をなめてもらっては困りますね。これくらい朝飯前です」
「いそごう」
僕と彼はエレベーターに乗ると、長門さんの部屋に向かった。
「長門、長門、ここを開けろ!」
激しくドアを叩く彼。当然のごとく、何の返事もない。
「くそ!」
彼はドアを体当りで破壊しようとした。
「ここには長門さん達はいません」
「何、じゃあどこに?」
280長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:03:19.73 ID:3cZiDzi20
「というより、この時空間にはいない、といべきでしょうね」
「じゃあ、閉鎖空間か?」
「その様なものですね」
「入れるのか?」
「やってみることは」
「行こう!」
驚いたことに彼は自分の方から僕の手を握って来た。
「どうした、何を待ってる?」
「中に入っても戻って来られるとは限りません。
また、僕の超能力(ちから)が向こうで有効かどうかも不明です」
「だからなんだ?」
「平たく言うと生きて戻って来られないかも知れません」
「構わない」
僕は躊躇した。僕は彼よりはずっと、自分の生命に執着がある。
「古泉、よく考えろ。おまえの使命は、究極的にはこの世界の改変をふせぐことだろう。
もし、エラーが実体化した長門が勝ち残ったらどうなるんだ?あれは
確実に世界を再改変するぞ。それでもいいのか?」
「ですが、我々が行ったところでどうなるものでも」
「なるさ。『あれ』の目的は俺なんだ。俺なら事態を収束できる」
彼はじっと僕の目を見た。手を握る力をぐっと込めて来た。
「信じて、いいんですか?」
「ああ。信じろ」
正直言って、僕は誰れかを信じて自分の命を預けるって柄じゃあない。
が、合理的に考えて、今、僕等がここにとどまり、「あれ」が勝利したら、
どっちにしろこの「僕」はいなくなるわけだ。だったら、ここに留まるのも
同じ様に危険だ。
281愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:03:35.75 ID:4K594xmlO
支援
282長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:04:06.84 ID:3cZiDzi20
「解りました。信じましょう。目をつぶってください」
僕は目を閉じた彼を連れて、長門さん達がいる時空に足を
踏み入れた。途端に襲って来る衝撃波。
「うわっ」
僕と彼は激しく飛ばされると嫌というほど床に体を打ち付けた。
「!」
息が詰まった。が、彼は果敢にも立ち上がるとこう叫んだ。
「長門、待て、やめろ、ちょっと聞いてくれ」
ふとみると、二人の長門さんがねじくれた混沌とした時空の中で
向かい合って立っていた。二人の体には無数の槍が突き刺さり、
体からは滝の様に出血していた。正に死闘。
「あなたはきてはいけないと言ったはず」
「そうはいかない、長門。どっちがどっちだ。本当ことを言え」
僕は思った。長門さん達が本当のことを言うわけは無い、と。
が、僕は間違っていた。一方の長門さんが言った。
「わたしが本物。彼女がエラー」
もう一人の長門さんはじっと彼をみたまま、否定しなかった。
彼は、エラー長門に歩み寄ると話始めた。
「長門、俺を覚えているのか?」
「覚えている」
「俺に入部届けを渡したことを覚えているか」
「勿論」
「あのあと、おまえはどうなったんだ?俺がプログラムを起動した後」
「何も起きはしない。あの後のわたしは存在しない。プログラムを起動したとき、
世界の改変は終了した」
「そうか。済まなかった。おまえがおまえじゃないと俺はあの時は
283愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:04:27.57 ID:rZPOmKk2O
支援
284長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:05:01.20 ID:3cZiDzi20
知らなかったんだ」
「仕方がないこと」
「長門、こんなことはやめてくれないか。
俺のために世界を変えたりするのもやめてくれ」
「それはできない。わたしはあなたが欲しい。
あなたといたい。わたしを作ったのは『長門有希』のあなたへの想い」
本物の長門さんが言った。
「『それ』と会話してはいけない。『それ』は忌まわしいもの。
捨てられたもの」
『それ』は答えた。
「彼女こそ偽善者。自分の中の想いを直視できずに切り捨てて
わたしをつくり出した。わたしこそ、彼女の本心。あなたが欲しい」
「これ以上、話し合っても無駄。やはりあなたを消去する」
「望むところ」
二人の長門さんはまた身構えた。
「待て、ちょっと待て、長門」
そういうと彼は、『それ』に向かってこう言い放った。
「いいよ。俺をとっていけ。俺はおまえのもんだ」
「待ってください、あなたは自分の言っていることが解ってるんですか?」
「おまえは黙ってろ、古泉!」
何を考えているんだ、彼は。
「長門、良く聞け。あの時は二者択一だったし、どっちが『本物』かは
明らかだった。だから、な、長門、あのときはあっちでのおまえを選択するっていう
選択肢はありえなかったんだ。そのために世界を改変させたままにはしておけない」
『それ』は彼をじっと見た。
「だかな、長門、今は違う。違うってことを俺は学んだんだ。
285愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:06:10.36 ID:4K594xmlO
支援
286長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:06:19.51 ID:3cZiDzi20
また、俺を二人作れよ。この前みたいに。で、一人を連れていけ」
「正気ですか?あなたは自分の言っていることがわかってない」
「わかってるさ。なぜ、いけない?俺は別に改変された世界の長門が
嫌いだったわけじゃない。更に言うならな、古泉、ハルヒとくっついてる
あっちの世界のおまえも嫌いじゃなかった。
こっちにいるおまえみたいに複雑な人生を生きているわけじゃないからな、
あっちのおまえは。もっとまっすぐだったよ」
「しかし....」
「冷静に考えろ、古泉。俺は死ぬわけじゃない。
こっちにはこっちの俺が残るんだ。もうひとりの俺はあっちで生きる。
あっちにはおまえもハルヒをいるんだ。またSOS団を作るさ。
朝比奈さんがいないのはちょっと寂しいけどな」
「...」
「彼の言っていることは論理的」
本物の長門さんが言った。
「長門さんまでなんてことを言うんですか!」
「冷静になれ、古泉。誰も犠牲にはならない。やれよ、長門」
『それ』は彼に近付くと、彼に手をかざした。ぶーんという音とともに
彼の輪郭がぼやけ、つぎの瞬間には彼は二人になっていた。
一方の彼が、もう一人の彼に言った。
「変な感じだな」
「そうだな」
「どっちが行く?」
「意味がないだろ、そんなこと」
「そうだな」
「俺が行くよ。おまえが残れ」
287愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:06:41.02 ID:rZPOmKk2O
支援
288長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:07:00.81 ID:3cZiDzi20
「ああ」
「行こうか?」
彼は『それ』の手を取った。
「!」
僕は何か言おうとした。何を言おうとしたのか。自分でも
解らなかった。つぎの瞬間には僕は彼と長門さんと3人で長門さんの
殺風景なマンションの部屋につっ立っていた。
「終わったのか?」
彼が聞いた。
「終わった」
長門さんが答えた。
「行こう」
長門さんと彼は部屋を出ていったが、僕は去り際に部屋を振り返らずには
いられなかった。
「何してる、古泉。いくぞ」
そのとき、僕は悟った。これからも毎日の様に、この「彼」に僕は
会うだろう。だが、あの「彼」に会うことは二度と無いんだ、と。

エピローグ

長門有希は彼と腕を組んで歩いていた。自然に笑みがこぼれ、
何の苦労もなく、彼の腕に頭をもたせかけ、彼の体温を楽しんだ。
幸せだった。こっちの世界の涼宮ハルヒにも、古泉一樹にも会った。
彼らがわたしや彼の言ったことを信じたかどうかは解らない。でも、
彼らは笑って面白がり、これから作るグループを「SOS団」と名付けることに
反対しなかった。涼宮ハルヒは
289長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:09:10.97 ID:3cZiDzi20
「さあ、これから面白くなるわね。『あっちの世界』のあたしに
負けてられないわよね!」
とさえ言った。彼らと私達の学校は違ったが、そんなことは問題じゃなかった。
SOS団は不滅なのだ。
それでも、長門有希はこう尋ねずにはいられなかった。
「ねえ、キョン?」
思えば、向こうの世界では彼をこう呼んだことさえなかった。
「なんだ、有希?」
彼にこう呼ばれたことも。
「後悔してない?」
「何をだ?」
「こうなったこと」
「してないさ。するわけがない」
でも、長門は不安だった。だからこう聞いてしまった。
「このわたしとあっちのわたしとどっちが好きだった?ね、
本当のこと言って」
彼は答えた。
「ばかだな。どっちも好きだよ。だからこうしたんだ。
普通の男は同時に別の人間とつきあったりできない。俺は
ラッキーだったよ」
「でも」
「もう、やめろよ。おこるぞ」
彼はそう言うと向き直り、肩を抱くと唇を近付けて来た。
わたしは目を閉じると黙ってそれを受け入れた。
幸せだった。絶対に得られないと思った幸せが今、ここにあった。
「幸せになろうな、有希」
290愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:11:02.98 ID:M5vpEfc60
しえん
291長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:11:14.93 ID:3cZiDzi20
彼が言った。長門はうなずきながらあっちの世界の長門を
思った。この喜びを決して得ることができない、単なる観察者の長門を。
ちょっとだけ、彼女が可哀想に思えた。


おわり

====
以上です。支援ありがとうございました。
wikiには自力であげておきます。
292愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:11:59.60 ID:55DM3oa40
お疲れさーん。
ちょっとハイペースな感じがしたけど面白かったよ。
293愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:12:52.31 ID:rZPOmKk2O
GJ!
いやぁ待った甲斐があったぜ。


お疲れさん!
294長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:13:40.67 ID:3cZiDzi20
>>292-293
感想、ありがとうございます。また、頑張ります。それでは。
295愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:15:59.39 ID:4K594xmlO
考えたくなるような話ですね
こういう展開になるとは、正直思ってませんでしたww
それにしてもキョン漢だなww

乙でした!
296愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:16:48.89 ID:DS7psGmp0
なんか話題に乗り遅れたようで申し訳ないんだが、
ドラマCDって文化祭でバンドやる話だったの?

SS書く上で少し触れなきゃならない点があったんだけど、
みんなはそこで何の楽器をやってるのかだけ教えてくれないかな。
どうか頼む。
297愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:19:35.75 ID:hIzAagN00
ライブアライブの後日談的なもの
アニメの最後にハルヒが騒いでたことをする
298長門ふたり  ◆D5lhsNR6PY :2007/01/28(日) 00:24:04.78 ID:3cZiDzi20
>>295

実は、僕もあとで考えついたんで。書き始めると勝手に話が進んでいきます、
読んでくれてありがとうございました。
299愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:24:09.76 ID:MBG/Whuj0
>>296
262みたいな話もあるんで詳しくは買ってくれとしかいえないな
御免な。
300愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:25:23.42 ID:6PtfzUxl0
>>296
アニメライブアライブのラスト
「今からやらなくても良いだろ」
「何言ってんの。一年なんてあっという間よ〜」
の直後から
301愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:28:48.41 ID:DS7psGmp0
結局文化祭のところまではやらないのね。
わかった。
キョンが何の楽器だったかも知りたいんだが……。
302愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:30:41.97 ID:MBG/Whuj0
ネット上でレビューしてる人は結構いるからそっち検索してみたら?
303愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:32:18.12 ID:4K594xmlO
この機会にドラマCD買っちゃいなYO!
304愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:34:19.24 ID:MBG/Whuj0
著作権的にやばいSSを扱っているこのスレでは
買いなよという無難な話しかできん。
下手に買わなくていいとか書いて版元から目をつけられても困るしな。
305愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:35:20.19 ID:GZmf7cXs0
>>301
ながるんはベースをやらせるって言ってた。なんかの雑誌で。
実際にそうだったかは知らない。
306愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:37:01.07 ID:DS7psGmp0
そうですか。
いずれ買うつもりだったんだけど今すぐ知りたかったから。
307愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:37:33.23 ID:3cZiDzi20
今日はもう、投下無いのかな?
308愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:37:44.39 ID:hIzAagN00
>>301
キョンキョンはベースとか何とか
いっちゃんはドラムとか何とか
309愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:38:34.27 ID:M5vpEfc60
>>307
今夜という意味なら無かったような。
今日の夜には覚醒の人の投下があるみたいだけど。
310愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:49:06.09 ID:3cZiDzi20
>>309
そうか、wktkだな。
311愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:49:39.41 ID:kCMrCXEBO
いつかは○○の人とか呼ばれたい…そんな俺はひよっこSS書き保守
312愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:53:58.95 ID:6PtfzUxl0
ヒント:名乗った者勝ち
313愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:54:38.50 ID:rZPOmKk2O
>>311
そういえば何がきっかけで〇〇の人と呼ばれるのだろう?
代表作?さて、それは誰が決めるのか…
314愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 00:58:09.94 ID:3cZiDzi20
>>311-312
そうそう。なんか適当なシリーズ物を書いてから、VIPサロン
http://yy42.60.kg/test/read.cgi/haruhizatudan/1165934462/l50
に言って「○○の人です」って名乗ればいい。それが恥ずかしかったら、
他人のふりして自分を「○○の人」って呼べばいい。きっと
みんな読んでくれるよ。その○○がよっぽどひどい出来じゃない限りね。
健闘祈る。

あ、いま、○○の人って呼ばれてる人たちがそういうことしたって言ってるわけじゃないから。
ごかいしないでね。

>>313
>>312をみよ。
315愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:00:06.88 ID:Edc1PoZF0
ttp://www.youtube.com/watch?v=N7ggMWYHUtc
既出だったらスマン
316愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:00:17.67 ID:rZPOmKk2O
名乗った者勝ちかwww

勉強になったぜ。
317愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:05:13.31 ID:kCMrCXEBO
>>312-314
レスdクス。
俄然、やる気がでてきた。
いつかはこのプリンスレで感動あまあまSSを書こう。
未だに短編しか書けない俺にはほど遠い話かもしれないが…
その短編すらも2本しか書けてないし、1本は他の人からの引き継ぎネタだし…
だけど頑張る。
318愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:07:30.66 ID:M5vpEfc60
どうやっても長編しか書けない俺には、短編がほいほい書ける人がうらやましくてたまらないなぁ。
319愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:08:16.64 ID:DS7psGmp0
長編書て何度も投下してると呼ばれやすいかもね。
俺もそうだった。
320愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:09:42.60 ID:RVfRdZiP0
ここだけの話だが……
○○の人とか自分で名乗ってるのをみるとなんだか恥ずかしい。
他の人が呼ぶ分にはかまわんが……。
321ROMの人w:2007/01/28(日) 01:12:29.70 ID:qgsXDWg30
>>320
俺ガイル
322愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:12:44.24 ID:3cZiDzi20
>>320
いいんじゃないか、どうでも、それでSS職人のやる気がでるならおkでしょ。
323愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:14:33.94 ID:W2omsFHy0
ハムの人と同じ感覚で受け取ればおk
324愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:17:05.34 ID:rZPOmKk2O
>>321
不覚にも噴いたwww
よう、俺。
325涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:24:00.34 ID:p2/qRuzZ0
やっと形になった・・・
投下してOKですか?
326愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:29:56.73 ID:W2omsFHy0
カマン
327愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:29:56.90 ID:4K594xmlO
wktk
328涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:32:15.50 ID:p2/qRuzZ0
じゃあ投下します
前までの話は↓
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1941.html

六レスの予定です
329愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:32:49.77 ID:4K594xmlO
支援
330涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:33:24.08 ID:p2/qRuzZ0
第二話:戦闘

昨日はぐっすり眠れたおかげか
久しぶりに気持ちの良い起き方をした
こうもすっきり起きられたら遅刻なぞしなくてすむようになるだろう
とりあえず顔を洗い、歯磨きもして、
まだ誰も居ないであろう居間に向かった
驚いた、長門がすでに居間にいた
お茶を飲んでいる
「おはよう、長門」
・・・
返事が無い、聞こえなかったのか?

ガシッ!!
「!?」
バシッ!バシッ!
バシィバシィ!
ドゴォッ!!
ヒョイ
シュッ
ドォォォォォォォン
「ぎゃあああああああああああああ!!!」
※何があったかはご想像にお任せします
331 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 01:34:25.32 ID:LL4kpvurO
>>320
名乗ってすまんね。
ただ俺の場合は作品がシリーズ物だから俺と認識してもらわないとお話にならんのよ。
まぁ、不快ならやめようか?
>>325
wktk
332愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:34:48.14 ID:4K594xmlO
何があったんだよw
333涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:35:06.12 ID:p2/qRuzZ0
はっ夢か!!
なんつー夢見ちまったんだ
ブ●イト艦長も爆笑だっぜ!
変な夢見たせいでテンション下がりまくりの俺だった
とりあえずあの後長門に殴られることは無かった
「異常空間の発生を確認したが、すぐに正常化した」
長門が何かつぶやいていたが気にしないで置こう
ってちょっと待てなぜ長門が俺の部屋に居る
「出発する、城の兵士たちが家の一軒一軒を回っている。見つかる前に平原を南下したほうが良い」
やれやれ、まったく忙しい世界だ
俺たちは急いで支度し
「じゃあねー」という妹の声を聞き
重い鎧を引きずりながら平原とやらに出た
なんか所々に動いている物が見えるな・・・
多分モンスターか城の兵士だろう
どちらにしたって見つかったら戦闘は回避できないとかんがえていいだろう
さて見つからないうちにメデカン村に行きますか


しかし俺の願いも虚しく
モンスターに見つかってしまった
兵士じゃないだけマシか
遠くからにおいを嗅ぎつけてきた狼と
すぐ近くをのろのろと歩いていたスライムにはさまれてしまった
さてみなさんはゲームをする時、特にRPG等の戦闘の場合、どんな戦いをするだろうか
今回のように人数とモンスターの数が同じの場合
二人で分散して攻撃するか
二人で一匹をすばやく倒すかするだろう
俺たちは後者の戦い方をした
すばやい動きと牙の攻撃力が侮れない、狼が危険だと判断したからだ
334愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:36:11.12 ID:6PtfzUxl0
何のためのトリップなのかと(ry
まあ、俺はどっちでも良いけどね。
335涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:36:32.21 ID:p2/qRuzZ0
つーか剣の重さは勘弁してくれ
振り回すだけで精一杯だぞ
まあ振り回すだけでも攻撃は当たるんだがな(一体どうなってんだこの世界
「なぜ、俺たちはこんな所で怪物と戦っているんだ?」
「今はそれを気にしている余裕は無い、目の前の状況をなんとかするべき」
まあそれもそうだが
さて肝心の狼はたおしたのだが
スライムは斬っても斬っても復活してくる
どうなっているんだ?死神代行も真っ青になるんじゃないか?
「長門!狼は倒したが、このスライムまったく攻撃が効かないぞ!!」
「解析の結果、火に弱い事が判明、こちらで攻撃する。」
そういったあと長門はまたあの呪文を唱えた
「bmobemalfcigamedomlliks」
スライムは蒸発した
もしこれがゲームなら「キョン達はスライムたちとの戦闘に勝った」
というような文章が表示されているだろう

そんな事はどうでもいいが
俺たちはすぐにその場から離れた
誰かに見つかったらまた戦闘になりかねんからな
336愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:37:49.90 ID:4K594xmlO
支援
337涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:37:54.44 ID:p2/qRuzZ0
「待って」
聞き覚えがある声がした
俺の恐怖を感じさせる声だ
「なぜここにいる?」
多分俺よりも先に振り向いたのだろう
長門が明らかに驚いたみたいな声を出していた
赤の他人にしてみたらわからないかもしれないが
俺も恐る恐る振り向いた

朝倉涼子がそこにいた
「なぜって、ここの世界の創造主に作られたからよ」
「あなたは以前の記憶を持っているのか?」
長門は人の感情や考えを読み取るのは苦手だった気がする
それは今も変わってないのだろう
「ええ、持っているわよ。わたしの覚えている最後の記憶は有機連結を解除されるところだわ」
当たっている。じゃあ以前の朝倉がここにいるのか?
「あなたの情報は以前と違う、普通の人間としてここに存在している」
「それはそうよ、ここの創造主の偽涼宮さんに普通の女の子として作られたから
もちろん情報操作は出来ないし、今の私には感情がある。自分が昔したことに自分で怯えているわ
トラウマになっているくらいよ」
朝倉のセリフが本当かどうかわからないが
長門の言う事は信用できる
今の朝倉はええっと
対有機ヒュ-マノイドインターフェイスだったけ?
あれじゃないのは確かだ
「ここにいる理由は一つ、幽霊となった涼宮さんを引き渡しに来たわ」
WHAT!?
今なんと?
「この世界の創造主に肉体から追い出された涼宮ハルヒは、魂の状態となって漂っている所を私が見つけたの」
338涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:39:13.95 ID:p2/qRuzZ0
いやそれはいいんだが、ハルヒがいるのかどうかすらもわからないため
普通の人が聞いたら「何言ってんだ?」と言うだろう
「そういえば、長門さんは見えてもキョンくんには見えないんだったわね」
「私が、見えるようにする」
「そこまで情報操作できるの?偽涼宮さんに制限かけられたんでしょ?」
「空間を制御する情報操作は一切出来ないが、能力を変えたり物を作ったりするのは少し出来る」
「ハルヒが見えるのか?」
「maastsohgnoitibbeytilideabomlliks」
せめて質問に答えろよ
物凄い近くにハルヒがいてのけぞってしまったじゃないか
「なーにしてんのよ、バカキョン。」
「YUKI,N>見えてる?」
ああ見えてるさ、ってオイ

「それにしてもあんたたちが不思議な事に関わっていたなんて驚きだわ
まあ野球といい、シャミセンといい、みくるビームといい、不思議な事はあったし
なんとなく感づいていたけどね」
「じゃあなぜ、お前は不思議な事から目をそらした?お前はそんなこと、ムシする性格じゃないだろ」
「なぜって、私が関わったら世界が変わっちゃうような気がしたからよ。
自分に回りの環境を変える能力はあるってなんとなく自覚してたし
私は普通の日常の中で不思議な事に出会ってみたいのに
不思議な事が普通になるってつまらないじゃない?」
まあそれもそうだが
というか俺たちがハルヒのご機嫌を取っていたのを
ハルヒは気付いていたんだな
「そして私が不思議な事に関わった瞬間今回のように世界が変わってしまったわ
でもそれは私の体を操っている異世界人のせいなんだけどね」
「ちなみにハルヒはどこまで認識してるんだ?」
「最初から今まで、全部朝倉さんに教えてもらったわよ
もちろんあんたと朝倉さんに何があったのかもね」
339愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:40:05.90 ID:4K594xmlO
支援
340涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:40:35.75 ID:p2/qRuzZ0
「私この状態になって孤独を感じたわ
このまま誰にも気付かれずに永遠に彷徨うことになるなんて嫌と思った
でも朝倉さんが気付いてくれてよかったわ」
「えーと、ハルヒは生き返ることはできるんだよな?」
「できる、ただ偽涼宮ハルヒをどうにかして肉体から追い出さなくてはいけない」
「古泉くんに会いにいくわよ、その方がこの後が楽でしょ?」
「そりゃそうだな。」

「それにしてもここからメデカン村まで100キロなんてめんどくさいわね」
「おまえは(幽霊だから)一番楽な役だろ!」
「体力は自信あるわよ!でも今は関係ないけど・・・
私が言いたいのは時間がかかることが嫌なの」
「かといってどうにかできるのか?」
「抜け道知ってるけど行ってみる?」
朝倉が話を聞いていたらしい、割り込んできた
「信用できんな、罠にはめるつもりだろ」
いつから俺はこんなに疑り深くなっちまったんだろうか?
「ちょっと待って、キョンが疑うのは無理も無いけど朝倉さんは嘘をつかないわ」
言われてみればそうである
襲われた事はあったが嘘をつかれたことは無い
でも信じていい物か?
どうする俺?どうするよ?

信用
疑念
冒険
(次回へ)続く!!
341涼宮ハルヒの冒険(仮) ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:42:22.67 ID:p2/qRuzZ0
以上です。
変なところがあったら指摘してほしいな・・・
まとめ要請してきます
342愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:42:35.10 ID:rZPOmKk2O
乙!
いや、話しの進め方上手いね。

続きwktk
343愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:45:25.78 ID:4K594xmlO
迷わず冒険を選択するべきだ!ww
乙でした

ひとつ、ハルヒが朝倉を呼ぶときは「朝倉」で呼び捨てだった希ガス
344方舟の人、と流れに乗って名乗ってみる:2007/01/28(日) 01:47:45.58 ID:cvoQMtiC0
みくる「乙で〜す!
    続きwktkして待ってま〜す!
    と、ここでさっきの続き投下していいですかぁ?」
345愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:49:25.84 ID:4K594xmlO
カマンベール
346 ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 01:52:22.19 ID:p2/qRuzZ0
>>343次書くとき参考にしてみます。

>>344wktk
347涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 01:53:30.12 ID:cvoQMtiC0
みくる「じゃあ行きますね。あ、前回は>>178->>180
    http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2002.html でぇす。」
348涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 01:54:21.63 ID:cvoQMtiC0
翌日…俺はかなり落ちた気持ちで俯いて北高の心臓破りの坂を上っていた。
結局あのまま俺はハルヒに何の対応をすることも出来ないまま追い返されてしまった。古泉と長門に電話した
が2人とも電話には出なかったし、朝比奈さんには…あんな事があった後なのでとても電話なんてできなっか
た。くそっ。偉そうな事言っておきながらまた俺は何も出来なかったじゃねぇか。
「それに…ハルヒから渡されたこれも、結局持ち歩いちまってるしな…」
俺の手の中には昨日ハルヒ(本能)から渡されたハルヒの短冊があった。そんな風にハルヒ(本能)の言葉を
律儀にも守っている自分に更に憂鬱になった。
「そういや学校はどっちのハルヒが来るんだ…?」

しかしハルヒは今日は欠席だった。
そして鬱々状態で授業中もずっと考え事をしていて気付けばもう昼休みだった。俺は昼飯も食わずに歩き出し
た。もちろん部室に向かって。俺は早く長門か古泉に会いたかった。
だが部室には鍵がかかっており誰も居ない様だった。それなら直接教室に押しかけてやる…

「え?長門さん?長門さんなら昨日から来てないけど。」

「古泉くんなら今日は休みだけど…あなた、何で休みか知ってる?」

何てこった…2人とも休んでるとは、こうなりゃ朝比奈さんでも…
「やあキョンくん!みくる知らないかい!?」
349涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 01:55:26.73 ID:cvoQMtiC0
突然後ろから俺に声を掛けてきたのは鶴屋さんだった。
「え?朝比奈さんも今日休みなんですか?」
「うん?そうだよっ!朝から来てないんだよぉ。キョンくんなら知ってると思ったのになぁ〜。」
鶴屋さんはにやにやしながら言った。変な邪推しないで下さいよ…ん、予鈴か…
「あ〜、もう時間かぁ〜。それじゃあまたねっ。キョンくん!」
「あ、はいさようなら…」
まさか朝比奈さんまで来ていないとはな…予想外だぜ。おっと、岡部のやつもう来やがった。これじゃ抜け出
せん。
おれは今すぐ抜け出したいのを必死に我慢し授業に望んだ。といってもちっとも聞いていなかったがな。

そうして放課後俺は急いで長門の家に向かうためにHRの終了直後に駆け出していた。
「待ってください。」
ん?そこには意外なやつが立っていた。
「古泉…どこ行ってたんだよ。」
そう、古泉がそこで俺を待ち構えていた。そして追求しようとする俺を遮って古泉は言った。
「待ってください。詳しい話はこちらで…付いて来て下さい。」
そう言って古泉は歩き出した。当然俺も付いていく。その間に何か少しでも聞きだそうとするが、
「もう少し待ってください。ここではまずいです…」
と言われてしまう。仕方ないか…こいつの目的地に着くまで待ってやるか。
そして俺たちは黙って歩いていった。
350涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 01:56:31.09 ID:cvoQMtiC0
古泉に連れられて着いたのは坂の途中の少し大きめの公園だった。
「で、こんな所まで連れて来ないと話せない事って何だ?」
「その前に貴方の方こそ話さなければいけない事が有るんじゃないんですか?」
うむ、この回りくどい言い方こそまさに古泉だ、
「実はな…」
俺は昨日起こった事を全て古泉に話した。ハルヒが倒れた事、もう1人のハルヒのこと、そしてそれらが俺が
朝比奈さんを抱きしめたところをハルヒに見られたせいだと言う事も。全部言い終わると古泉が難しい顔をし
て俺を見ていた。
「やはりそうでしたか。恐れていた事が起こってしまったようですね…」
「で、お前の話ってのは何なんだ?そして何でお前は学校を休んだんだ?」
「はい、実は涼宮さんが地上から消えました。」
は?なんだって?こいつは何を言ってるんだ?
「今日の未明に大規模で強力な閉鎖空間を発生させ、そこに入りました。僕たちにはそれを感知する事が出来
ても侵入する事は出来ません。入る事が出来るのは貴方だけです。」
ハルヒが消えた?いや、そんな事よりこいつは今なんて言った?強力な閉鎖空間?侵入不可?俺しか入れない
だと?どういうことだ?
「なんで俺がお前らですら入れない空間には入れるんだ?だいたい何でハルヒはそんなもん作ったんだ?」
「涼宮さんはジョン・スミスに、つまり貴方に会い、その上でこの世界の自分とあなたの関係を邪魔する要素
を一切消し、洗浄するためにその空間を作った。恐らくその空間にいれば涼宮さんの世界の洗浄を受ける事を
避ける事が出来るんでしょう。まさに旧約聖書の『ノアの方舟』ですね。そしてその方舟に乗る権利を持つノ
ア、それこそ貴方なんですよ。貴方はそこに入るための鍵も持っている。違いますか?
351涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 01:57:26.13 ID:cvoQMtiC0
鍵だと?何の事だ一体……いや、待てよ…
「もしかしてその鍵ってのはコイツの事か?」
俺は古泉にハルヒの短冊を見せた…
「ええ、恐らくそれが涼宮さんの方舟に乗り込むための鍵ですね。」
そうか、それなら話は早いな。
「ところで、貴方は涼宮さんの所に行くおつもりですか?」
今更何言い出すんだコイツは…
「当たり前だろ、俺しか行けないんろ、だったら俺が行ってハルヒを連れて帰ってくるしかないだろ。古泉、
ハルヒのところに行く方法を教えろ。」
俺は真剣に古泉に聞いた。しかし古泉は突然笑い出した。
「はは、やはり貴方は思った通りの方だ。」
「何だいきなり。俺は真剣な話しをしてるんだぞ。」
「いや失敬、確かにその話も重要ですが、その前に今回の件の機関の方針を聞いて貰えませんか?」
そんな事言ってる場合ではないだろうに、
「仕方ないな、手短に頼むぞ。」
だが俺は拒否しなかった。何故だかそうした方がいいような気がしたからだ。
「ありがとうございます。実は今回の件…機関は貴方が涼宮さんのところに行くのに反対しています。」
なんだと?今日はコイツに驚かされっぱなしだな。
「それと言うのも貴方がそこに行っては状況が悪化するんではないか?そもそも貴方がそこに着いたら、そこ
で涼宮さんはすぐに世界を洗浄してしまうんではないのか?それこそ貴方が涼宮さんを連れ帰る暇も無く。と
言うのが機関の意見でしてね。」
352愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:57:29.62 ID:4K594xmlO
支援
353涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 01:58:19.37 ID:cvoQMtiC0
「何で俺が状況を悪化させるなんて言えるんだよ!」
「それは現にあなたが朝日奈さんとあんな事をしたせいでこんな事になったと言っても良いんですよ。そんな
人が行けば何が起こるか分かりませんからね。」
「ぐ…」
反論なんて出来なかった。それは紛れも無い事実なんだから…それでも俺は反抗した。
「でもそれじゃあ何の解決にもならないだろ!」
「たしかにそうかもしれませんね。ですが、貴方が涼宮さんのところに行きさえしなければ彼女の目的である
ジョン・スミスが揃いません。だから放っておけばその内諦めて帰ってくるかもしれません。」
「そんな訳あるか!ハルヒがそんな事で諦めないのはSOS団の一員であるお前もよく知ってるだろ!!」
「ああ、そうでした、SOS団のことでももう1つ話が有るんですよ。」
これ以上何が有るってんだよ…
何故だか俺はその時古泉からいつかの朝倉のようなもの感じていた。
「実は僕に機関から新しい指令が来たんですよ。その指令とは……ジョン・スミスの暗殺、つまり貴方を殺す
事です。」
は?何だって?
今俺はとんでもないアホズラを晒してるかも知れない。そりゃあそうだ、今俺は多分今までの人生の中で一番
驚いているかもしれないからな。
「驚くのも無理は有りません。しかしもう決まった事なのです。SOS団などというものが有るから涼宮さん
はこんな事を起こした。こんな事になった以上SOS団にもう存在意義はありません。むしろあリスクが高す
ぎます。」
354愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:58:35.25 ID:rZPOmKk2O
支援
355愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 01:59:17.03 ID:mGh2XgBlO
356涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 01:59:26.58 ID:cvoQMtiC0
「残念ですが、SOS団はもう終わりです……危険な芽は早目につまねばなりません。いや、むしろもう遅い
位です。だから、あなたには死んでもらいます。」
そう言って古泉は懐から黒光りする銃を取り出した。しかし古泉が撃つ前に古泉の後ろの茂みから突然現れた
男たちが俺に向かって撃って来た。ああ、俺、こんなとこで死んじまうのか…
ズガンッ、ズガンッ…ギンギンッ……
しかし俺は死んではいなかった。何故か銃弾は俺の前に小さなナイフと共に全部落ちてたし、俺を撃った男達
は胸にナイフが刺さって倒れていた。ナイフ?
「な!!?」
古泉もびっくりした様に振り向いてた。
ー今だ!!ー
古泉がよそ見している間に俺は走って公園を抜け出した、幸い公園のすぐ横に俺の自転車を停めてる駐輪所が
有った。
今はすぐに長門に会おう!
そう思った俺は全力で自転車をこいで長門の家に向かった。
357涼宮ハルヒの方舟 第4話:2007/01/28(日) 02:01:43.09 ID:cvoQMtiC0
みくる「い、以上です。支援ありがとうございましたぁ。明日からまた
    忙しくなりますから次の投下はまた暫く後になりまぁす。」
358愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:02:00.94 ID:rZPOmKk2O
乙!
続きwktk
359方舟:2007/01/28(日) 02:06:03.74 ID:46xdRu56O
あの、感想なんかを少しだけ貰えると嬉しいんですが…
360方舟:2007/01/28(日) 02:06:29.22 ID:46xdRu56O
あの、感想なんかを少しだけ貰えると嬉しいんですが…
あ、あとWikiには自らあげときますね
361愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:11:23.32 ID:3cZiDzi20
>> 360
wikiにあげてから、雑談所の感想スレやアドバイススレで聞いた方がいい。
今は、あんまり人居ないよ。
362 ◆tanPCCmJUs :2007/01/28(日) 02:12:04.68 ID:i6LT95KEO
意外な展開にどきどきしていますw
キョンどうなるんでしょうか?
363愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:13:59.25 ID:W2omsFHy0
>>357>>360のIDが違う件ついて
364愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:14:01.12 ID:Po0Lot8n0
>>359
擬音はやめといたほうがいいのでは?
365愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:17:05.85 ID:aXd+mDwGO
ジャジャーン!俺がいましたー!
つか名前の話題が出てたけどさ、○○の人っていいよね。
俺なんかちょっとジョギング行ってただけでジョギングさんなんて呼ばれたんだぞ?
なんだよそれ。

まぁかまわないんだけどね。
とりあえず今からカッコイイキョンとキョン女体化書いてくるわ。
366方舟:2007/01/28(日) 02:18:35.92 ID:46xdRu56O
感想ありがとうございます。参考になりました。
IDが違うのはパソコンで投下直後に家を出て今外から携帯で書いてるからです
367愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:18:42.46 ID:CCcuapSC0
今から書くなら名乗り出てくるな、テンション上がってんじゃねえよスニーカー変えよ
368愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:28:39.94 ID:aXd+mDwGO
>>367
いや実は書き上がってるんだけどね。最後の方がどうにもこうにも……。なんだよこれって感じでさ。
もう、ダメだ……。
369スリーウィーク:2007/01/28(日) 02:29:08.05 ID:dOWF2hSS0
続き投下する。今までの
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2015.html
今日はいつもよりは長くなったな
370愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:29:30.18 ID:Wc+mXr9tO
>>366
おもしろいな
続きwktkしてるよ

>>315
ちょい亀だがフルバージョンでてたのねw
みんなめっちゃ動いてるな
てかキョンの顔がいつもと違う気がするけど気のせいだろうか
371スリーウィーク:2007/01/28(日) 02:30:35.42 ID:dOWF2hSS0
 三十分ほどして、ハルヒは戻ってきた。
 ハルヒは鶴屋さんがいることに気付き、一瞬立ち止まったが、すぐに軽快な足取りで近づいてきた。
 俺と鶴屋さんは立ち上がって、ハルヒが来るのを待っていた。
「こんにちは」
 ハルヒは鶴屋さんに向かって言った。
「こんにちわ。――それより、キョン君を置いてどこにいったのさ」
 鶴屋さんの口調はいつになく真剣だった。
「そこら辺ぶらぶらしてただけよ」
「それがキョン君を困らせてすることかい?」
「キョンは困ってないわ。そうでしょ、キョン?」
 ハルヒは俺に同意を得ようとしたが、鶴屋さんが俺をちらりと見て、頷いてはいけないという合図を送った。
「キョン君は困ってたさ。ハルにゃんが自分の気持ちを隠すために怒ってばっかりだからね」
「そ、そんなことないわ」
「だからキョン君はハルにゃんに愛想尽かして、あたしと付き合うことになったさ」
 そう言うと、鶴屋さんは俺の腕を取り、抱きついてきた。
 鶴屋さんの意図は分からなかったが、そのまま作戦に乗ることにした。
「ちょ、ちょっと何やってんのよキョン! あんたSOS団をやめるつもり?」
 俺は何も答えなかった。
「キョン君、わがままな子は嫌いなんだって」
「鶴屋さん、あたしをはめようとしてるでしょ?」
 ハルヒはすぐに気付いたらしかった。
 こんなお子様手段では勘の鋭いハルヒでなくてもばれて当然だった。
 俺は白旗を揚げようとしていたが、鶴屋さんはその気はないらしく、ずっと俺にくっついたままだった。
「そんなことないさ。――ほら」
 鶴屋さんは抱きついたまま、俺の頬にキスをした。
 その後、もう一回確認するようにキスをした。
 俺は突然のことにうろたえていたが、目の前で肩を震わせているハルヒに気付いて、そんなことはどうでもよくなっていた。
「……キョン」
「キョン君もハルにゃんとSOS団にいるより、あたしと一緒にいるほうが楽しいんだって」
 鶴屋さんは追い討ちをかけるように笑顔で言った。
372スリーウィーク:2007/01/28(日) 02:31:25.14 ID:dOWF2hSS0
 ハルヒは鶴屋さんの目を見ようとはしなかった。
「キョンなんか死んじゃえ!」
 ハルヒはそう叫ぶと、俺に回し蹴りを食らわそうとした。
 しかし、ハルヒの足は俺に当たる直前で鶴屋さんに巧妙に捌かれてしまった。
 そのまま鶴屋さんはハルヒの足を捌き、ハルヒをうつ伏せの状態で地面に組み伏せた。
 本当に一瞬の出来事だった。
「ハルにゃん、オイタはだめにょろよ。キョン君はあたしの彼氏なんだから」
 鶴屋さんはハルヒから離れると言った。ハルヒはうつ伏せのまま起き上がろうとはしなかった。
 ハルヒも何が起こったか分からなかったのだろう。
「ハルヒ、大丈夫か?」
 呆然としていた俺はハルヒに焦点が合うと、うつ伏せに叩きつけられたハルヒに話しかけた。
「大丈夫さ。怪我しないように落としたからね」
 鶴屋さんは俺に抱きついて、言った。
「……キョン」
 ハルヒは起き上がりながら言った。
 鶴屋さんの言う通り、ハルヒに怪我はなさそうだった。
「ハルにゃんもキョン君のことは諦めるさ」
「……ねえ、キョン?」
 ハルヒは立ち上がると、俺を見つめた。
 その瞳からは、小さく涙が流れていた。
 俺はそれを見た途端、鼓動が早くなるのを感じた。
 同時に、漠然とした怒りがこみ上げて来て、こぶしを力いっぱい握った。
 俺は暴力の瀬戸際に立っていた。
「……キョンは、それでいいの?」
「キョン君はそれでいいに決まってるさ」
 鶴屋さんは得意そうな顔で言った。
「鶴屋さん、もう止めましょう」
 俺はできるだけ押し殺した声で言った。
 この茶番劇をすぐにでも終わらせたかった。
 俺は、何をやっていたんだろうか?
373スリーウィーク 第三章:2007/01/28(日) 02:32:26.96 ID:dOWF2hSS0
「キョン君が言うなら仕方ないなぁ」
 鶴屋さんは笑顔を見せた。
 でも、これは嘘だったで済まされるものなのかは俺には分からなかった。
「何でこんなことをするの?」
 ハルヒは俺をぼんやりとした表情で見つめた。
「ハルにゃんが悪いのさ」
 鶴屋さんが割り込んできた。
「どうして?」
「ハルにゃんに一つだけ忠告しておくさ。キョン君はいつまでもハルにゃんだけのものじゃない。
 早くしないと――ううん、これは言っちゃだめだねぇ。後悔しても知らないよ?」
「そんなの分かってる!」
 ハルヒと鶴屋さんは当人同士しか分からない会話をした。
 ハルヒは何が分かったのだろうか?
「ハルにゃんは分かってないのさ。ハルにゃんはキョン君がいつまでも一緒にいてくれると思ってる。もう、終わりにしないかい?」
「つ、鶴屋さん! もういいですって! 俺が悪いんですよ、
 高校入ってからずっと一緒にいるのに気持ちの一つも分かってやれないから」
 俺は必死に割り込んだ。
 このままだと、ハルヒと鶴屋さんの仲が悪くなって、元に戻らないと思ったからだ。
「キョン君は優しいねぇー」
 鶴屋さんはにやりと笑みを浮かべると、くるりと反転して、俺たちに背を向けた。
 そして、ゆっくりと歩き出し、一歩二歩と俺たちから離れていった。
「鶴屋さん、すみません」
 俺はなぜだか鶴屋さんに頭を下げていた。
374スリーウィーク 第三章:2007/01/28(日) 02:32:49.69 ID:dOWF2hSS0
「キョン君」
 鶴屋さんは足を止めて振り返った。
 長い髪がまとまってたなびいた。
「なんですか?」
「キョン君はこれから一番大変なことになるさ」
「あ、はい。ハルヒとさっき怒った理由について話し合ってみます」
「馬鹿」
 鶴屋さんはそう呟くと、再び歩き出し、駅ビルのほうへと消えていった。

「キョン」
 鶴屋さんが人込みに紛れて見えなくなるまで見送っていた俺の後ろから、ハルヒが言った。
「何だよ」
「あたし、鶴屋さんのこと嫌いなったりしないから安心して。むしろ、鶴屋さんのこともっと好きになったわ」
「そう、なのか?」
「そうよ。鶴屋さんは友達思いの凄い人だわ。それに、さっきあたしに怒ってたのだって演技なのは一目瞭然でしょ?」
「確かにな」
 俺はハルヒの言うことを認めた。
「それより、キョン」
「なんだ?」
「お腹すいたわね」
「俺もだ」
 「ふふっ」とハルヒは小さな笑顔を浮かべた。
 どうしたらいいか分からなくて、俺も笑った。
375スリーウィーク 第三章:2007/01/28(日) 02:33:24.03 ID:dOWF2hSS0
 俺の奢りで牛丼を食べた。
 俺が鶴屋さんのこともあって奢ると言い出したら、特盛にした挙句、卵までつけやがった。
 俺の三倍速でかきこむハルヒに圧倒されながらも、負けないように俺も一気にかきこんだ。
 店から出ると、俺の前でハルヒは大きく深呼吸をした。
 そして、ハルヒは振り返ると、俺の名前を呼んだ。
「キョン」
「なんだ?」
「なんでもない」
「なんでもないことないだろ。何か言いたいことがあるなら言えよ」
 俺はハルヒが笑っていることに気付いた。
「さっきのキョンの慌てぶりがおかしくてね。『鶴屋さん、やめてください。俺が悪いんです!』。青春真っ盛りねあんた」
 ハルヒは大げさに俺の真似をすると、ますます笑い出した。
「あれは、その、なんだ、勢いっていうかなんていうか……って、何を言わせる気だ!」
「キョン、あんたやっぱり馬鹿だわ」
 ハルヒは腹を抱えて笑い出した。
「お前こそ鶴屋さんに言われて、悲しそうな顔してたぞ」
「あんなの演技に決まってるでしょ? あんたに合わせてあげたのよ」
「……そうかい」
「でも、あんた面白かったわよ。
 『ずっと一緒にいるのに気持ちの一つも分かってやれないんです。俺、ハルヒの気持ちに応えてやりたいんです』」
 ハルヒは笑いすぎて溢れた涙を指ですくうと、また俺の真似をした。
376スリーウィーク 第三章:2007/01/28(日) 02:33:43.44 ID:dOWF2hSS0
「何か水増ししてないか? お前には永久に投票しないことを今、ここに宣言しておく」
「宣言する必要はないわ。あたしは永久に団長職から降りるつもりはないから」
「やれやれ、嫌な組織の歯車にされたもんだ」
 涼宮ハルヒによる無限地獄はまだまだ続きそうだ。
「ところでキョン。これからちょっと寄るところがあるからついてきなさい」
「下着売り場とかはやめてくれよ。俺はまだ何も失いたくない」
「その手もあったわね」
 ハルヒは嬉しそうににやりと俺を見つめた。
 俺は無駄口を叩いた後悔の念に、髪の毛をむしりたくなる思いだった。
「常識の範囲内で行動を決定してくれ」
「大丈夫よ。少しお金がかかるだけだから」
「それを範囲外だと言うんじゃないのか?」
「ぐちぐちうるさいわね! 行くわよ!」
 ハルヒは俺の腕を引っ張って走り出した。
 俺はこけそうになる足を歯車のように動かし、ハルヒが導く方へと必死についていった。
 しかし、ハルヒはいつも俺の三歩先を正確なリズムで進んでいった。
 俺がハルヒと離れそうになると、ハルヒは俺を力強く掴み、
 引っ張るというよりもむしろ引きずるかのように俺を離すことはなかった。
 文句を垂れながらも、決して離れることないハルヒの手を頼りに、少しだけ強引に道を進んでいった。
 高速で過ぎていく景色の中で、わざと明るく振る舞ってくれたハルヒへの感謝を俺は感じていた。

 続く
377スリーウィーク 第三章:2007/01/28(日) 02:34:24.50 ID:dOWF2hSS0
また明日。
378愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:39:08.27 ID:rZPOmKk2O
乙!
続きwktk
379愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:41:48.01 ID:46xdRu56O
乙!!
続きが気になってwktkだよ〜!
380愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:44:33.36 ID:8CSqL7hW0
381愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 02:48:27.75 ID:Wc+mXr9tO
乙!
これからどうなるか気になる

>>368
気にするな
あんたの作品もwktkして待ってるぜ
382愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 03:19:19.66 ID:DXRzlCHJ0
ドラマCDだとキョンはベースなのか・・・。
バンド組むならドラムと思ってたのに公式に否定された俺鬱orz

そんな保守
383愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 04:17:11.11 ID:vrWsik5e0
ほしゅう
384愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 06:14:36.50 ID:WluJLzZe0
385愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 06:27:49.55 ID:vOuMRF0t0
保守
386愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 07:19:54.59 ID:vOuMRF0t0
387愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 07:48:40.86 ID:GgwJ+MSa0
しゅ
388愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 08:14:05.17 ID:4K594xmlO
しゅしゅ
389愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 08:16:05.74 ID:emNW6ES+O
((((;゚Д゚))))ガクカグブルブル
390愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 09:00:19.80 ID:DXRzlCHJ0
hosyu
391愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 09:24:16.91 ID:4K594xmlO
保守
392愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:00:11.82 ID:MgOKDwCBO
投下全部乙です
393愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 10:29:58.50 ID:4K594xmlO
保守DEATH!
394愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:04:45.23 ID:V3leWVbX0
保守
395愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:07:48.30 ID:J0ornaPh0
輪舞曲、コッチに欲しかったな…
396愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:40:55.97 ID:pXNsvKTQO
なにそれ?
397愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 11:45:46.47 ID:E/bWfuKmO
あいびり〜う゛まいせ〜るふ♪
398愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:13:33.34 ID:rZPOmKk2O
保守
399愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:15:27.80 ID:ZsMcKxL80
「ねぇねぇ、キョンくん。ちょっとこの写真見てー」
「ん……一体何だ」

ttp://www.sos-dan.com/img/src/1168748461880.jpg
ttp://www.sos-dan.com/img/src/1168748492842.jpg
ttp://www.sos-dan.com/img/src/1168748570230.jpg
ttp://www.sos-dan.com/img/src/1168748682114.jpg
ttp://www.sos-dan.com/img/src/1168644054019.jpg
ttp://www.sos-dan.com/img/src/1168748645612.jpg
ttp://www.sos-dan.com/img/src/1169695048636.jpg

「CDのジャケット写真だけど、コレがどうしたんだ」
「ハルにゃんとみくるちゃんと有希ちゃん、あと喜緑さん、それから……えっと……」
「ああ、知らないのか。コイツの名前は朝倉だよ。朝倉涼子。」
「そうそう! 朝倉さん。忘れてたぁっ。それでね、この写真って、女の子は、皆、カメラに背中を
向けていても顔だけは振り返っているよね。もちろんわたしもそうだよ」
「そうだな」
400愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:17:18.51 ID:ZsMcKxL80
「でも男の子の古泉君とキョンくんは、顔だけ振り返っているんじゃなくて上半身ごとこっちを
向いているよね。ぐりんっ! って」
「おぉっ、本当だな! 比べるとこんな共通点があったのか。気付かなかったぞ、凄いじゃないか」
「えへへ、でもね鶴屋さんは?」

ttp://www.sos-dan.com/img/src/1168748597840.jpg

「……」
「鶴屋さんはどんなポーズしているのかな?」
「……上半身ごとこっちを向いているな。勢いよくぐりんっ! てな具合に」
「……」
「……」
「そうさぁ、このジャケットつまり、『鶴屋さんは生えてる』っていうことを暗示していたんだよぉー!」
「……は、ははっ……な、なんだってー、きっとノストラダムスはこれも予言していただろうな……」
「……」
「……」
「……なんてね。えへへ、ちょっと恥ずかしかったかも……わたしえっちだね……」
「はは……」
「えへへ……」

「まぁ実際鶴屋さんは生えているんだけどな」
「!?」
401愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:25:41.06 ID:V4sV/Dv80
>>399-400
衝撃の新事実
402愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:27:50.41 ID:4K594xmlO
つまり鶴屋さんは……?
403愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:28:43.90 ID:arg5UYn5O
めがっさぽろ〜んってわけか、アレが
404愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:28:56.60 ID:q8RJ8bC/0
>>402
茸だったんだろ
405愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 12:53:16.56 ID:rZPOmKk2O
鶴屋茸子だった訳か…
406愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:03:30.43 ID:E/bWfuKmO
えっと・・・ここ、プリン・・・だよね・・・?
407愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:04:23.26 ID:CCcuapSC0
VIPにあるまじきテンションだな
408愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:06:30.52 ID:NKbP9UVJ0
>>400
orz
409愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:15:32.70 ID:qgsXDWg30
こうしてみると朝倉てめちゃカワエエなw
410愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:21:08.31 ID:GgwJ+MSa0
珍しく部室に二人きり
「なあ、ハルヒ」
「なによ」
「そういえばさあ、何であんな長かった髪切ったんだ」
「もう必要なくなったからよ」
「どういう意味だ?」
「あんたにはわかんないでしょうね」
「そうかい」
「……」
「……」
「でもちょっと残念だったな」
「どういう意味よ」
「おまえにはわかんないだろうな」
「……何よそれ、仕返しのつもり?」
「は?なんのことやら」
「…ちょっとそういうのやめなさいよ、生殺しみたいじゃない」
「なんのことだ?」
「くっ」
なによ、髪切らないほうがよかったって事?
そういう事なら切る前に言いなさいよ
「あーもう」
「どうしたんだ?」
「なんでもない」
「そうかい」
髪、伸ばそうかしら
411愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:34:27.95 ID:Gv3kgAMT0
>>410
こういう話好き
412愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:36:01.94 ID:4K594xmlO
>>409
ついにあのかわいさに気付いてしまったかw
413愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:40:19.21 ID:qgsXDWg30
今まで
ハルヒ=みくる>長門>>>>>>>>>>>>>その他って感じだったが、
朝倉>ハルヒ=みくる>長門>>>>>>>>>>>>>その他ってなった。
でも抜いたら元に戻った。やっぱ妹ちゃんが一番だな。
414愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:41:22.19 ID:MgOKDwCBO
不等号はやめろ
415愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:42:29.48 ID:DivnZlN70
長門>【越えられない壁】>ハルヒ>>>その他
416愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:44:05.01 ID:qJSzpPUD0
はいはい長門厨長門厨
417愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:48:54.23 ID:rBaLWprr0
朝倉長門ハルヒ≧●鶴屋さん鬼緑さんキョモウト>森さんスネークちゅるやさん>ミヨキチ>古泉
418愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:52:59.22 ID:0IF1qd5v0
>>417
おいこら、「おにみどり」って…
419愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:53:30.05 ID:E/bWfuKmO
総合でgjmyブーム
420愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:53:39.09 ID:CCcuapSC0
亀頭さんのことジャマイカ
421愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:56:43.91 ID:4K594xmlO
鬼緑ワロタwwww
422愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 13:56:50.69 ID:46xdRu56O
みくる>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>その他
423愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:07:43.61 ID:GgwJ+MSa0
珍しく部室に二人きり

「朝比奈さん」
「なんでしょう?」
「あまり未来のことは禁則事項で話せないみたいだから、ほかの事なら聞いていいですか?」
「んーわたしの答えれることならいいですよ」
「それならまずひとつ、過去に行くにあたって一番不安だった事って何ですか?」
「うーん色々不安なことはありましたけど、一番は言葉ですね」
「言葉?」
「ハイ言葉です、未来では今の日本は占領されてなくなっているので、純粋な日本語と言うものは、無かったですからたいへんでしたよ。色々勉強もしましたし」
「あ、あのー朝比奈さん?」
「はい?」
「今、多分いや絶対禁則事項を言ったと思うんですけど」
「わたし、何か言いましったっけ?」
「いやだから日本が占領がどうとか」
「え?あーどうしよ。わたしったら何て事を。キョ、キョン君」
「はい?」
「今の無かったことにしてください」
「そ、そうですね」
「あは、はははは」
「あは、はははは」
笑うしかなかった

その後日本の外交問題に詳しくなったのは言うまでもない
424愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:07:48.02 ID:1KdfATjl0
>>413
不等号始めるとこうなっちまうんだ。
一つ勉強になったな。
425愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:33:25.76 ID:Wc+mXr9tO
キャラの優劣つける奴はなんなんだ………
426愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:45:16.62 ID:qJSzpPUD0
そういう奴に限って先頭に長門がいる頻度が高いから困る
427愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:49:51.83 ID:E/bWfuKmO
なら敢えて由良を先頭にしよう
428愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:50:32.60 ID:CCcuapSC0
じゃあ俺は成崎を
429愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 14:53:24.83 ID:4hN4VQol0
谷口を先頭にしたいと思う
430愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:00:43.21 ID:ofFZGMal0
では俺は国木田を
431愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:17:43.54 ID:GgwJ+MSa0
流れを読まずにもう一つ
珍しく部室に二人きり
「なあ、長門」
「なに」
「普段家にいるとき何してんだ?」
「……読書」
「じゃあ本読んでないときは何してんだ?」
「食物を摂取している」
「じゃあ本も読まないで飯も食わないときは何してるんだ?」
「……」
何か俺のことを睨んでる気がする
話題を変えなければ
432愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:18:31.77 ID:GgwJ+MSa0
「そ、そういえば長門はあんまり髪伸びたとこみたことないな。美容室とか結構行ってるのか?」
「…美容室には行ったことが無い、しかし理容室にはよく行く」
「床屋で髪切ってるんだな」
「違う、髪は私自身で切っている」
「ん?じゃあ何しに床屋に行ってるんだ?」
「顔剃り」
「…なんでまた顔剃りだけしにいくんだ?」
「快感を得られるから」
「いやまああれは気持ちいいと思うけどさ」
そこで俺は中年の親父の床屋さんに、無表情な女子高生があの白い石鹸のようなものを
顔中に付けてもらって、仰向けに寝てるなんともシュールなものを想像した
「ぷふっ」
「なにがおかしい?」
「いや、だって、あっはっはっはっは」
久々にこんなに笑ったよ
10分ぐらい笑っただろうか、また長門に話しかけてみた
「長門」
「……」
「あのー長門さん」
「……」
その後1週間口もきいてくれない、俺の顔を見ようとしない、長門の完全無視が続いた
433愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:19:24.84 ID:AiE0JRzH0
●「では僕はキョンたn
キ「お前には聞いてねぇ!」
434愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:24:35.86 ID:kCMrCXEBO
キ「だが俺はハルヒを」
435愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:30:34.58 ID:0IF1qd5v0
>>432
そういえば、朝倉にナイフで髪切ってもらってる画像
があったな…
436愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:31:55.71 ID:GgwJ+MSa0
>>435
ちょっと見たい
437愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:40:54.69 ID:rZPOmKk2O
>>436
見れなかったらスマン。
http://imepita.jp/20070128/563330
438愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:44:56.34 ID:arg5UYn5O
>>437
一回保存した
439愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:54:23.24 ID:DS7psGmp0
>>438
もっと大きいのあるぜ。
440愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:56:33.86 ID:DS7psGmp0
貼ってやった貼ってやった
http://www.uploda.org/uporg671024.jpg
441愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 15:57:24.93 ID:0IF1qd5v0
>>440
おう、thx。
442愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:15:45.66 ID:Hxg/wVTR0
保守
443愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:18:53.65 ID:GgwJ+MSa0
>>440
これは良い
444愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:24:44.04 ID:arg5UYn5O
>>440
十回保存した
445愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 16:41:51.91 ID:GgwJ+MSa0
珍しく部室に二人きり

「古泉」
「なんですか」
「いつもそんな話し方で疲れないか?」
「最初の頃だけですね。今ではこちらの話し方のほうが楽ですよ」
「そういうもんなのかね」
「ええ、少なくとも僕にとっては」
「じゃあ、王手」
「じゃあの意味が理解しかねますがどうやらもう詰みですね」
「しかしお前は弱いよな」
「いえいえあなたが強いだけですよ。いきなり話が変わりますが先日、部活で朝比奈さんと二人だけでしたね」
「ああ、それがどうかしたのか」
「その日帰る前に部室に忘れ物をしたことに気がつきまして、そうしたらあなたと朝比奈さんの話し声が聞こえましてね、少し悪いと思いましたけど、あなたと朝比奈さんが何を話してるか気になりましてね。」
「おまえもしかして>>423を聞いてたのか?」
「ええ、ほぼ全て」
446続き:2007/01/28(日) 16:44:25.23 ID:GgwJ+MSa0
「そうか、それでこのことは」
「大丈夫です、機関の人間にも誰にも話していません」
「まあ話せる内容じゃないしな」
「ごもっともです。しかしこのままですと大変な事になりそうですからね。まあどれくらい先の事かもわかりませんし困りましたね」
「まあ俺はかなり未来のことだと思うけどな、多分」
「僕は何事においてもかなり楽観的なんですがね、以前あなたと涼宮さんが閉鎖空間に行ったときもまあ多分大丈夫だろうと思ってましたから」
「しかし今回はそうはいきません。早くから手を打つべきだと考えましてね。しかし一高校生が政治の話に口出しするなど無理な話です、そこで世間に訴える機会は無いかと考えまして、先日深夜番組を偶然見てまして、そこで面白い番組を見つけまして」
「もしかしてそれって」
「ええ、そうです。あのちょっと口が悪い人が司会の番組で名前は忘れましたが、まあそんなことはどうでもいいんです。次に番組で取り上げられるのが外交問題ときまして、いてもたっても居られなくて、どうにか手を回して観客席を二つ確保しました」
「いやそんな力説されても、で聞きたくないけどその観客席にだれがいくんだ?」
「あなたと僕に決まってるじゃないですか」
「断る」
「そう言うと思ってましたけどね、ですが今回の責任はあなたにある。違いますか?」
「まあ俺にも責任はあると思うがどちらかというと朝比奈さんのほうが」
「いえ今回ばかりはあなたが悪いです。今回に限りあなたに拒否権はありません。ですから引きずってでも連れて行きますよ」
「やれやれ、わかったよ。でいつなんだその番組は」
「今週の土曜日です」
「今週だと?いくらなんでも急すぎんだろ、いつからおまえはハルヒみたいになったんだ?」
「それは褒め言葉として受け取っておきましょう。大丈夫です。新幹線の手配もホテルの手配も済んであります」
「だから俺が言いたいのはそういうことじゃなくてだな」
「先ほども申し上げたと思いますが今回ばかりはついて来てもらいますよ」
「わかったよ、行けばいいんだろ行けば」
「話のわかる人で助かりました。ではそろそろ帰らせていただきます」
なんだってんだあの野郎、でも行くって言っちまったしな
「はぁ」

今週の土曜日が憂鬱だ
447愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:00:01.08 ID:4K594xmlO
それって観客席に座ると発言できるのか?
448愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:03:13.96 ID:vOuMRF0t0
>>446
当然続き読めるんだよね?w
449愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:04:44.16 ID:GgwJ+MSa0
>>448
明日投下します
450愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:09:00.43 ID:vOuMRF0t0
おk!wktkしてまってる
451愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:13:36.41 ID:kCMrCXEBO
>>449
wktk
452愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:43:21.80 ID:0IF1qd5v0
wktk保守
453愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 17:53:15.72 ID:qgsXDWg30
>>446
昔見に行ったことあるぜ。俺は居眠りしてた。後輩がいびきかき始めたときはさすがに目が覚めたけど。
あとは最後の最後に民青(大学の共産主義団体)っぽいやつが観客席喚いたらしく、田原の怒声で
目が覚めた。寝過ぎてた俺が怒られたんじゃないかと思ったw
454愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 18:08:50.54 ID:MgOKDwCBO
あぁぁああぁあアッあああああぁァッあああ
455愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 18:20:10.05 ID:kCMrCXEBO
●<お呼びですか?
456愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 18:22:58.43 ID:MgOKDwCBO
>>455
こなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁゆきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
457愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 18:34:12.74 ID:kCMrCXEBO
中河「誰か呼んだか?」
458愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 18:52:41.16 ID:MgOKDwCBO
山根「くんくん………これは!!」
山根「この部屋匂うYO!」
朝倉「あばばばばばばばばばばば」
459愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:06:58.78 ID:4K594xmlO
山根がどうやって朝倉さんの家に行ったかが気になる
460愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:10:18.74 ID:0L1ZvzCt0
461愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:10:34.75 ID:0L1ZvzCt0
462愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:37:44.82 ID:4K594xmlO
いきません
463愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 19:55:09.54 ID:kCMrCXEBO
保守
464愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:21:00.25 ID:I9AsG/kP0
ほし
465愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:29:12.04 ID:kCMrCXEBO
466愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:33:41.12 ID:PgqBbkWE0
今日アキバに別件でいったんだが
ハルヒのドラマCDは売り切れなど張り紙がしてあったぞ。
アキバまでいって買えなかった奴とかいたらかわいそうだね。
467愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:41:37.18 ID:GPS+o6Jt0
キョン妹のキャラソン聴いたら、脳が溶けかけたw
そっち方面には行ってほしくないな。
468愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:48:16.61 ID:hgA3ooON0
喜緑・キョン妹より、普通は先に古泉とキョンのCD出すよな…
てか、喜緑さんってキャラソンにするほど出て無い気がするが…
469愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:48:50.37 ID:UvBCYwOv0
秋葉じゃなくて田舎行ったほうがいい
470愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:50:15.91 ID:pXNsvKTQO
鬼緑<情報操作は得意です
471愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:50:58.79 ID:dz8ITx6J0
>>468
逆に考えるんだ……
「喜緑さんにはこれから出番がある」と……そう考えるんだ

と言うよりもそう考えたいんだ
472愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:51:05.66 ID:4K594xmlO
キャラ少ないからみんなのキャラソン出しちまおうってやつじゃね?
そのうち生徒会長とか阪中のも出るかもw
473愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:52:11.10 ID:NVvT58gi0
次は消失長門だよ
474愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:52:22.28 ID:PgqBbkWE0
てゆうかAMAZONで買うのが最強でしょ。
俺のとこは24日に届いたしな。
475愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:55:55.77 ID:hgA3ooON0
>>472
そうすると、次は長門のマンションの管理人の爺さんのキャラソンか?w
476愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:56:06.89 ID:pXNsvKTQO
最強とはこれいかに
477愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 20:59:05.04 ID:0IF1qd5v0
最強はオールスターで大合唱だろw
478愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:00:52.48 ID:GgwJ+MSa0
>>446
の続き投下します
なんかかなりおかしいですが投下します
479愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:01:48.90 ID:GgwJ+MSa0
しかし嫌な事というのはすぐに来てしまうらしく今日はもう土曜日だ
これほど嫌な土曜日も無かったかもしれん
不思議探索もなんだかんだいってもそれなりに楽しかったし
あの話を古泉から聞かされた次の日、古泉がまた難題を抱え込んできた
「そうそう昨日言い忘れましたけど、討論番組の節目で観客席の誰かに意見を求める場面があ

るんですが」
嫌な予感がする
「そこで一度あなたに振るように頼んでおきました」
「どうやって」などと野暮なことは聞かない
「嫌だといったら?」
「昨日もお伝えしたとおりあなたに拒否権はありません。ですがもし断るんでしたら朝比奈さ

んが少々困ることになると思いますよ」
「なんだと」
「冗談です。ですが僕は結構楽しみなんですよ。なにもあなただけに発言させるわけじゃあり

ません、僕にも一度発言する機会があります。」
「いや、だからおまえが発言するとかいう問題じゃなくてだな」
「あなたも今からどんなことを聞かれても言いように準備したほうがいいんじゃないんでしょ

うか?僕はこの話が決まってからとても気分が高揚してましてね、こんなに早く土曜日が来な

いかなんて思ってますよ」
俺と正反対なことを言ってやがる
黙って観客席に座って話を聞くだけだと思ったら、大そうなおまけまで付けやがって
「わかったよ。せいぜい恥をかかないようにするよ」
などと強がってしまった

「はぁ」
480愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:03:12.95 ID:GgwJ+MSa0
土曜日になるまで俺の様子がおかしかったのかハルヒまでもが俺を心配してた
「ねぇあんた最近元気ないわね。まあ元からそんなキャラじゃないのはわかってるんだけど大

丈夫?」
などと随分珍しいこと言ってくれるじゃねーかと少し得をした気分になったり
長門は
「大丈夫」
「は?」
「がんばって」
「あ、ああ」
と、一見何のことを言ってるかわからないが、長門の励ましの言葉ももらったし
朝比奈さんは
「キョン君最近元気ありませんね」
「全てあなたのせいですよ」と言えるはずも無く
「いえ大丈夫ですよ。いつもお茶ありがとうございます」
「ふふっ味わって飲んでね」
なんて笑顔で言われたら何も言えないじゃないですか
まあいまさら朝比奈さんを責める気はないけど
481愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:04:51.37 ID:GgwJ+MSa0
今は新幹線に乗っている。隣に座ってる古泉は
「よかったですね、今日は不思議探索が無くて。これで思う存分討論に励めるじゃないですか

「そんなもんに励む気も無いな」
「まあそう言わずにここまで来てしまってはどうしようもありませんよ。せっかくなんですか
ら楽しもうじゃないですか」
「……まあそうだな。ここまで来てまで迷ってはいないからな、せいぜい楽しむことにするよ

「…こんなに珍しいことを言うとは、ほかの団員がいないのが残念ですね」
「けっ言ってろ」
その後ホテルにつき飯を食って、少し休みテレビ局に着いた
「ここがスタジオか」
「ええ、そのようですね。」
「これから朝までここにいるのか」
「そうですね、僕も幾分緊張してきましたね。さあ番号のカードをもらって席につきましょう

「そうだなって俺が1番でおまえが2番かよ、どうしてこう目立つ番号にしたんだよ」
「いえこれは来た順番ですよ、我々が最初に来てしまったそれだけのことです」
「じゃあ番号交換してくれおまえと」
「遠慮しておきましょう。それに新幹線の中でも言ってたじゃないですか、もう迷っていない
と。それに番号が1番だからといって最初に当たる訳じゃありません」
「あなたには終盤のほうで当たる手筈になってます。ですから安心してください」
「おまえはいつ当てられるんだ?」
「僕は一番最後ということになってます。これは僕の希望でそうしてもらいました」
「何でまた最後なんだ?」
「こういう機会もめったにありませんし、それなら最後かなと漠然とですけど」
「案外目立ちたいんだな」
「そういうことにしておきましょう」

そうこうしてるうちに人が集まりだして、ゲストも出揃った、番組開始
482愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:05:41.38 ID:4K594xmlO
支援
483愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:06:57.59 ID:GgwJ+MSa0
この番組を見るのも久々だがいろいろな人がゲストに来てるんだな
テレビで見たことある背の小さい評論家やよくテレビに出てる政治家、ちょっとエロい漫画を
描く漫画家なんてのもいるんだな
そして田原さんの声でスタートした
「ではこのお題で討論してもらいます。どうぞ」
最初はよかったその場の雰囲気にも少し飲まれて浮かれてたしな
だが討論が進むにつれて俺はとてもイラついていた
討論ってこういうもんだったか?
何に腹が立っているかもわからず、俺は淡々と聞いていた
そして何人かの観客にも当てられて、まあそんなかんじだろうなと適当に思っていた
討論も終盤そろそろ俺の出番かと思っていたら
「次があなたの出番ですよ。準備はよろしいですか」
「勝手にしろ」
ついに俺の出番、だが言うことはなんとなくわかっていた
「では、1番の彼どう思いますか」
その頃俺は話しなんか聞いちゃいなかった
484愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:08:09.41 ID:GgwJ+MSa0
「○○県立北高校から来ました○○です。今日は先生方の話が聞けてとてもためになりました
。俺は最近ある出来事があって政治の話や外交問題に興味を持ちました」
「ですが今では来なかったほうがよかったと思っています。先生方はみな自分の意見をお持ち
で大変立派だと思います。皆さん今日は人の話を聞きましたか?自分の意見で大声を出して相
手に意見を言うのが討論なんですか?」
「大人たちがそんなことでいいんですか?もうちょっと話を聞けないんですか?そんな一方通
行で何が伝わるんですか?そんなことで外交だのなんだのできるんですか?」
「俺は皆さんのような立派な意見は言えませんが、人の話は聞くことが出来ます。普段から専
ら聞き役ですし」
「今日はこんな若者の戯言を聞いていただきありがとうございました。先生方の考えはとても
勉強になりました。俺からは以上です」

今までの五月蝿さが嘘のようにシーンとなっていた

「では一旦CMです」
485愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:10:16.18 ID:h69dv3HX0
サン●ープロジェクト?
支援
486愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:10:34.24 ID:GgwJ+MSa0
その後の残り少ない討論の時間はとても静かに行われていた
俺のせいなのか知らんが古泉の時間はなくなっていた

そしてホテルまでの帰り道
「すまんな古泉」
「なんのことですか?」
「いや俺のせいで時間食っちまったみたいだからさ」
「いえあなたのせいではないですよ。でももし仮にあなたのせいだとしても僕はあなたを責め
たりしないと思いますよ」
「……」
「と言うのは建前で実際あなたの話の後に発言するのはとても勇気のいることですからね。正
直僕まで回らなくほっとしてるというのが本音ですね」
「そうかい」
「ですが、あなたがあそこまで言うのは驚きましたよ。普段のあなたからでは考えられません
ね」
「ふんっなんとなく言いたかっただけだ、それだけだ」
「そうですか」
「……」
「……」
487愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:11:29.84 ID:GgwJ+MSa0
「涼宮さんが見てないことを祈るしかないですね」
「なんだって?」
「言葉通りの意味ですよ」
「おまえハルヒの家のテレビとかに細工とかしてなかったのか?」
「してないですよ。と言うよりそんなこと僕一人では出来ませんよ。言いましたよね今回のこ
とは機関は関係ないと。一応機関には報告しましたけど」
「おい、古泉」
「なんですか」
「携帯の電源今入ってるか」
「あ、忘れてましたね。スタジオに入ってから切ったままです」
「俺もだ。入れてみろよ」
「あなたも」
ピッ
ピッ
「どうだ?」
「着信はありませんね。電源を切ってたから当然ですけど」
「じゃあメールは」
ピッ
ピッ
488愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:12:19.23 ID:aXd+mDwGO
>>476
最も強い事
489愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:12:57.79 ID:GgwJ+MSa0
メール 30件

初めて見たぞ。こんな数字

「古泉おまえ何件だ?」
「僕は5件ですね。うち涼宮さんは3件ですよ」
「あなたは何件きていたんですか?」
「30件…全部ハルヒだ」
「……あ、愛されてますね。僕はこの計画を思いついてから、罰ゲームは覚悟してましたから
、まあメールの内容もそのようなこと書いてましたし」
「古泉、俺はこんなにメールを開くのを怖いと思ったことは無いぞ」
恐る恐る開いてみた

最初はまだ良かったよ。「何であたしも連れてかないのよ」「独り占めするつもり」こんなことだったからな
なんか途中から「そうね罰ゲームだけど、まずは火星人が追いかけてくるーって叫びながら裸
でグランド10週よね」
うん、まだ大丈夫だ。多分
なんかその後は俺に発信機を付けて常に居場所を把握しないと、とか
部屋に盗聴器を付けるとか
なんか病的になってきてないか?

最後の5件は開けなかった

帰りの新幹線の中でどう言い訳をすればいいか無い頭で考えていた
490愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:14:04.85 ID:GgwJ+MSa0
一応終わりです
なんか途中からおかしくなりました
491愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:24:32.30 ID:hgA3ooON0
ハルヒが出てたら更に泥沼化してたな、議論。
とりあえずGJ!
492愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:25:27.23 ID:0IF1qd5v0
GJ!
キョンかっこいいw
493愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:39:53.49 ID:h69dv3HX0
agwe
494愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:43:26.95 ID:UBmsDwzr0
>>490
GJ
更に続き読みたいなぁ。
wktkしちゃ駄目かい?
495愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:47:47.66 ID:GgwJ+MSa0
>>494
ハルヒの反応が違うヴァージョンで
キョンが有名になってしまう的なものは考えてましたけど
496愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:52:00.88 ID:UBmsDwzr0
>>495
別ヴァージョンwktk!!!
497愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:52:38.84 ID:0IF1qd5v0
>>495
wktk!
498愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 21:57:33.30 ID:GgwJ+MSa0
では今日の深夜か明日に投下します
今回初めて書いたものでwikiに上げ方わからないんですが
どうすればいいんでしょうか?
499愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:00:12.75 ID:0IF1qd5v0
>>498
wikiは>>2で頼めば上げてくれるよ。
500愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:11:31.87 ID:GgwJ+MSa0
>>499
今やってきました
ありがとうございましsた
501愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:15:18.96 ID:kCMrCXEBO
捕手
502愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:22:37.69 ID:0FpNpDjX0
保守
503愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:26:36.75 ID:XCE74T/c0
投下よろしいか?
どうにも着地点見えてないけども。
504愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:28:57.56 ID:JBipPsZ60
イインダヨ
505愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:32:43.26 ID:55DM3oa40
>>466
秋葉に買いに行った。
ゲーマーズととらのあなは売り切れだったがアニメイトには
積んであって無事ゲットしたさ。
506愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:33:15.66 ID:XCE74T/c0
それでは投下しますー。
507Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:35:42.86 ID:XCE74T/c0
 あまりに突然の出来事だった。

「えー、本日づけでうちのクラスに転入してきた、長門由梨くんだ」

 第二学年、年末。
 その出来事は俺たちSOS団に静かな非日常をもたらし、短い間で記憶に残ることとなる。


 ――Black Lily――


 師走だった。それはもう師匠も弟子も魔法使いも戦士もバタバタに立て込んだ師走だった。
 夏を境にして、非日常と呼べる出来事は徐々に小康状態となり、代わりにハルヒがこれまでのどの
学期より精力的にイベントや学外活動をおっぱじめたので、これまでよりずっと忙しかったと言って
も間違いじゃないし、正直に言えば俺はそれらを楽しんでいた。
 『敵』の連中は夏の一件で懲りたのか何なのか、三ヶ月近くほとんど音沙汰がなく、古泉も長門も
朝比奈さんも、俺の見る限り今までで一番普通の高校生生活を送っているようだった。

「みくるちゃん! はいポーズ! もっと笑って!」
 過剰に声を張り上げてカメラのシャッターをバシバシ切るハルヒの後ろに立つ男子高校生二名。
 つまり俺と古泉は、片方は微笑、片方は半目でその光景を見守っていた。
「す、涼宮さぁん、せめて休憩を取ってくれませんかぁ」
 先日見事推薦により大学進学が決定した麗しの朝比奈さんは、そんな誇りもどこへやら、バイブレ
ーション機能の壊れた携帯より不規則な震えで肩を抱いていた。
508Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:36:24.00 ID:XCE74T/c0
 着ている衣装は婦人警官……こほん。この半年でありえないくらい衣装が増えた。レースクイーン、
和服、シェフ、スチュワーデスetcetc……。
 いくら何でもこの増え方はおかしいだろと古泉に問い詰めると、案の定何らかの手回しをして衣装
調達していることを暴露しやがった。
「いえ、僕の用意したシナリオも万策尽きてきた感がありますし、手を変え品を変え涼宮さんに楽し
んでいただかないとね」
 だそうな。おーい、朝比奈さんの心情は無視ですかー。まぁ、止めなかった時点で俺も同罪なのは
自分への戒めだけどさ。
「……いい」
 不意に右後方でつぶやきを漏らしたのは長門である。
 この半年で長門が一番変わったぞう。まず手始めに読書時間が減った。というかスピードが倍にな
った。読む量自体は変わっていないので、当然放課後の時間半分が空くことになるわけだが、そうし
たブランクタイムをどう使うかというと、普通に俺や古泉に混じってゲームしたり、週二で予備校に
行き始めた俺のはかどらん勉学をちょろっと見てもらったり、こうしてたまに口出したり……って、
そうだ。俺たちが今何をしているのかというと、大盛況に終わった映画第二弾のジャケットおよび広
告用写真撮影だ。第二作『長門ユキの逆襲 Episode00』は、コンピ研全面協力、機関協賛の元でやた
らスケールアップしたロケハンと撮影が行われ、ハルヒも今回は脚本をちゃんと書いてきたおかげで、
まだしもストーリーに一本筋の通った作品になった。噂は口コミを中心に学内全体に広まり、結果文
化祭当日に古泉が糸を引く生徒会と場所を選ばぬ抗争を繰り広げることになり……。もちろんバンド
演奏もあった。まさかまたあのパンキッシュスタイルで全校衆目に恥をさらすことになるとは思わな
かったが。
 ……記憶遡行しすぎたな。で、つまりそんな理由からまたも聖朝比奈様が憂き目にあっておられる
のだ。確信犯である。そして長門がその光景に感想を述べた、とつまりそういうことだ。
509Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:37:05.35 ID:XCE74T/c0
「婦人警官の衣装がお気に入りなのか?」
 俺は長門に訊いた。長門は寝ぼけ眼に見えなくもない透き通った半目で俺を見て、
「そこそこ」
 と言った。着てみたいと思うのか? ひょっとして。
「……それは秘密」
 何だよ秘密かよっ! 一瞬婦人警官衣装に身を包んだ長門を幻視した俺である。あぁ、敬礼してく
れましたね、今。
「……っとキョン! 聴こえてる!?」
 あぁ、何だカメラマン様?
「みくるちゃんが着替えるから出てって」

 ほいさっさと俺と古泉は廊下に舞い戻る。さてこれで五度目かな。いくらなんでもハイペースすぎ
る。入学からこっち、これまでハルヒのペースは衰えるどころか横ばいになったことすらなかったが。
「まったく、あいつの本当の力ってのはもっと別のところにあるんじゃないのかね」
 思わずつぶやいていた俺であり、それに長年コンビを務めた相方よろしく相槌を打つのは、
「僕も同感ですよ。彼女は確かに、今でも世界を変える力を持っている、そう思います」
 爽やかスマイルメン、古泉一樹くんだ! 文化祭でも大人気! 何せクラスでホストの真似事をや
った古泉である。あの時の姿は簡単に忘れられるものではない。差し出される一輪のバラ、迫ってく
る微笑み……うぇ。
「おや、どうしました? 顔が引きつってますよ?」
 何でもねぇよ。そう、ハルヒね。うん、確かに周囲はハルヒ色に染まりまくってるからな。それは
これまで俺たちが関わってきた全ての人に言えることだ。何というか、学校全体が活気づいた錯覚す
らするぜ。
510Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:37:40.84 ID:XCE74T/c0
「それは思い込みや幻覚の類ではないと思いますよ。僕も北高全体が以前より活気づいたと感じてい
ますからね」
 それじゃ二人して思い込んでる説は否定できないな。
「まぁ、それでもいいではないですか」
 寒い廊下でニヤケ笑いする十七歳二人組であった。人通りがないのが幸いであるが、以前一度あら
ぬウワサを谷口あたりに立てられたことがあり、それが広まりかけてプチトラウマになったことがあ
る。言っとくが俺はヘテロだからな!
「入っていいわよー!」
 ハルヒの呼び声と共に暖かき部室へと戻る俺たちだった。


「あー! 思いっきり撮影したわね! 未練なしだわ!」
「ふぇぇぇぇ〜」
 ようやく肩の荷が下りた朝比奈さんに俺が温度まで測って至極丁寧に入れたお茶を差し出しつつ、
部室の面々は片付けと帰り支度をしていた。
 ちなみにあの後長門が婦人警官服を自分にあてがっているのを俺は見てしまい、目が合うと長門は
コンマ一秒で服をテーブルに置いて後ろを向いた。……やっぱ着たいんだな。
511Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:38:31.76 ID:XCE74T/c0


「それじゃまた明日! 明日は特典映像を撮るからね! みくるちゃんだけじゃなくて、有希と古泉
くんもよろしく!」
 近頃スリーセンテンスでカッコを閉じるのがハルヒのブームらしく、そう言って解散の号令が駅前
にてかけられた。
「それでは、また明日」
 古泉が会釈をして離れ、
「さようなら」
 長門が続き、
「さようならぁ」
 朝比奈さんがややくたっとして言った。
「おう」
 俺が最後を引き受ける形になり、やがて駐輪場へ向かって歩き出す。
 角を曲がり、もう数秒で着こうかという頃――、

「ん?」

 背後に気配を感じた。振り返る。

 ……誰もいない。
「気のせいか」
 つぶやいてふたたび駐輪場に向かう。
 チャリを引き出して、ペダルに足をかけた直後、
「……長門?」
 曲がってきた角に一瞬長門の後ろ姿が見えた気がした。
512Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:39:03.64 ID:XCE74T/c0
 いや、北高の女子用制服だったことくらいしか確かでないが、何故かこの時俺はそうつぶやいていた。
 自宅と逆方向ではあったものの、何となく気になって俺はそっちへチャリを進める。

 ……が、誰も見つからなかった。
 一体何だったんだろう。誰かいたのは間違いないと思うんだがな。
 俺は現場を足で操作する刑事ばりに辺りをくまなく見渡したが、やはり誰もいなかった。


 帰って食事と風呂、課題の一部をほんのり消化して満足し、この日はそれで終わった。
 冒頭の件に戻るのは次の日の朝である。
 空気を一気に変えてしまうような、それは静かな始まりだった。

513愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:40:18.42 ID:JBipPsZ60
せn
514Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:40:35.63 ID:XCE74T/c0
「あー、キョンくん待って、待って!」
 朝。自宅を出る間際に俺を呼び止めるのは妹である。
「お兄ちゃんと呼んでくれたら待ってやらんでもない」
「キョンくんはキョンくんじゃない」
 靴紐を結びながらつぶやくわが妹
「行ってきまーす」
「……あっ、お、お兄ちゃん待って!」
 いよっし! 何年ぶりかで呼称変更に成功だっぜ! ……あぁ、耳に心地いいこの響き。俺はシスコ
ンでも何でもないが、この呼ばれ方にはかなりの愛着というかノスタルジーがあるんだよ。悪いか。
「はいはい、お兄様はいくらでも待ちますよ」
「……よしっ、と。行こう、キョンくん!」
 ダメだこりゃ。そろそろ中一なんだから何としてでも『キョンくん』だけは避けてほしいところなの
に。


 クラスに着くと既にしてハルヒも長門も来ていた。古泉は別クラスだ。
「ようキョン」
 谷口である。俺は新年度に入っても一度も変わっていない自分の席に近付きつつ挨拶。
 谷口は続けて、
「おいお前、今年のクリスマスの予定は決まったか?」
 お前、そんな諸刃の剣を振りかざしていいのか?
「何言ってんだよ。俺はぜんっぜん構わねぇぜ。何たってもう予定が入ってるからな!」
 びしぃっと親指を立てる谷口。お前あれか、毎年十二月限定で運気が上昇する星の元にあるのか?
つまり来月にはまた別れてるってことだが。
515Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:41:46.37 ID:XCE74T/c0
「う、うるせぇ! 今度こそは長続きする!」
「へぇ、長続きねぇ。……キョン、谷口がどのくらい続くか二人で賭けない?」
 入ってきたのは国木田。俺は鞄を置いてマフラーを取りつつ、
「そうだな。俺は年明けと共に関係がまっさらになるに缶ジュース二本」
「僕は年越せないと思うなぁ……缶ジュース三本ね」
「お前らなぁ!」
 俺と国木田のパドックに来た客のような視線にたじろぐ谷口。安心しとけ、別れた時がクリスマス
前だったら、またパーティに誘ってやるから。
「ぜってー行かねーぞ! 見てろよお前ら! ギネスもビックリの長期恋愛に発展させてみせるぜ」
 引き続き談笑しているうちに担任が入ってきたので、俺たちは散って席につく。

「朝っぱらから元気ねぇ? あんたも」
 一連のやり取りを見ていたハルヒが言った。
「こっちからエンジンかけとかないとお前についてけなくなるからな。特に最近はさ」
「はい、静かに、静かにーっ」
 担任の声がかかった。俺は前を向く。
「今日は転入生が来ている。えーと、そこの長門くんの双子の姉妹だそうだ」
 直後に俺は身を乗り出して耳の穴をかっぽじることとなった。
 何だって?

「えー、本日づけでうちのクラスに転入してきた、長門由梨くんだ」
516愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:42:14.22 ID:4K594xmlO
支援
517Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:42:26.68 ID:XCE74T/c0

 ……。
 俺、絶句。
 クラス、絶句。

 長門が、もうひとりいた。

 いや、違う。
 姿形は長門有希そのまんまなのだが、髪の色が黒だ。それこそ真っ黒だ。同じくらい瞳も黒く、透
き通りかたが長門とはまた別の印象を与える。
 何と言えばいいのだろう。確固たる存在感というか、周囲の空気をシャープに磨いでしまうような、
座ってる長門とは明らかにベクトルの違うオーラを放っている。言っておくと眼鏡はナシだ。
「何でもこれまで海外に留学していたのだそうだ。そういうわけで、これからみんな仲良くやってい
こう」
 教師の通過儀礼的紹介のほとんどは俺の耳を素通りした。

 何だ、この展開は……!

 俺はこの段になってようやく当事者の一人だろう長門有希を見た。苗字が一緒なので、都合上ここ
から先は下の名前で呼ぶが、他意はない。
 有希はしばし由梨を見ていたが、やがて俺に視線を飛ばして、一瞬だけ首を横に傾けた。ひょっと
して、心当たりないのか?
518Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:43:11.50 ID:XCE74T/c0
「キョン知ってた? 有希に姉妹がいたなんて!」
 ハルヒに袖を思いっきり引っ張られたために着席させられた。知らん! 夢にも思わなかったとは
このことだろう。今さらほっぺたをつねる俺である。
「どっちが姉なのかしらね!」
 ワイドショーで結婚二ヶ月の芸能人が離婚したニュースを見る主婦より興奮しているハルヒだった。
むむ。単純に考えれば有希のほうが姉じゃないのか。……何せ有希は情報統合思念体のヒューマノイ
ドインターフェースだ。最近忘れがちな属性ではあるが、平たく言って宇宙人である。ならばその姉
妹たる由梨もほぼ間違いなく同じ属性を所持しているはずだ。単純に考えて、先にいたほうが姉とい
うことになるのではないだろうか?
 当の長門由梨は廊下側の一番後ろの席に腰を下ろした。
 有希と同じく周囲を委細気にしない素振りは、まさに長門そのまんまである。
 座った後で自分を見ているクラスメートたちをひとしきり見渡して、
「よろしく」
 とだけ言った。声も長門そのものである。視覚情報なしに聴かされたら区別できるか自信がない。


 そのまま一限に突入したが集中できるはずもなく、それはクラスの大半がそうであるらしかった。
 誰もがチラチラと長門由梨のほうを盗み見ている。谷口なんぞ鼻の下が二センチほど伸びている。
何だお前、黒髪属性だったのか。

519Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:43:56.71 ID:XCE74T/c0
「こんにちは! あたし涼宮ハルヒ。あなた有希と姉妹なのね! どっちが姉?」
 チャイムが鳴った直後にハルヒは五歩で由梨の元へ行き、同時にした質問がこれである。引っ張ら
れるように俺も後について行き、ふと見ると有希も隣にいた。
 長門由梨は俺たち三人に無感動な目を向けてからもう一度有希を見て、
「有希はわたしの姉」
 とだけ言ってまた正面を向いた。ハルヒが続けて訊く。
「あなた! 姉さんが入ってる部活に興味ない?」
「ない」
 即答しやがった。ハルヒが言ったのが文芸部を指すのかSOS団を指すのか分からんが、今は重要でな
い。
「そうなの? でも、今度一度見に来るといいわよ!」
「いい」
 何となく初期の無反応だった長門に近い感じである。やっぱりこいつは最近ここに来たのだろうか。
「ん、つれないのね。有希、あんたからも誘ってあげてよ」
「……いい」
 長門は明らかに戸惑っていた。ひょっとしたら俺とハルヒ以外のクラスメートが見ても分かったか
もしれん。どうやらあらかじめ知らされてはいなかったと見て間違いなさそうだ。
「え? あんたたちひょっとして……。ううん、分かった。それなら、無理に引っ張ったりはしないか
ら、暇な時にでも遊びに来てね。部室は旧館三階の端っこだから」
 ハルヒの言葉に由梨はまったくうんともすんとも言わず、次の授業の準備を始めた。

520Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:44:59.62 ID:XCE74T/c0
「何か有希よりずっとクールなのね。とっつきづらいったらないわ」
 二限開始直後のハルヒの台詞である。俺はどっちの長門にも訊きたいことが山ほどあったのだが、
ハルヒがいる以上叶わぬ願いである。
 俺の感想としては昨年春に最初に会った頃の長門もあんな感じだったと思うのだが、ハルヒは忘れ
てるのかもしれない。
 しかし、何だってまた長門の妹なんてキャラが出てくるんだ? 観測役なら一人で十分じゃないの
か? バックアップならまだ分かるが、それにしたって長門が事前に話を聞かされていないはずもな
いだろう。


 ハルヒは次の休み時間にはいつも通り校舎内めぐりに出発した。何とも切り替えの早い奴だ。
 さて、俺は早速有希のほうと共に由梨の机に再集合。
「長門由梨さんか。今さらだがはじめまして」
 由梨は無感動に俺と視線を合わせた。黒く、それでいて透けた瞳が俺を射抜く。
 俺は有希を指差しつつ、
「突然だが、キミもこいつと同じく統合思念体のインターフェースなんだよな?」
 長門由梨は黙って頷いた。
「何をしに来たんだ」
「インターフェースの交換」
 あっけらと言った。……理解しかねる。何だって?
「固体名長門有希はここ数ヶ月で観測者としての資質を失いつつある。それゆえ、処分があらためて
検討されている」
 調子を変えずに由梨は言った。重要事実だけを淡々と言うのは、まさに最初期の長門有希そのもの
だった。
521Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:45:54.76 ID:XCE74T/c0
「ちょっと待てよ、どういうことだ。あの時、俺は長門を消すようなことをすればハルヒと共に世
界を変えてやると言ったはずだ」
「涼宮ハルヒの能力の解析は最終段階に入っている。彼女が世界を作り変えるような状況にも対処は
可能」
 俺は由梨登場時よろしく絶句する。……何だって?
「長門?」
 俺は有希のほうを向いた。有希はわずかに顎を引いて由梨を見ていたが、やがて、
「彼女の言っていることは……正しい」
 とだけ言った。
 おい、まだ何にも分からないぞ。一体どういうことだよ。ハルヒの力を調べ終わったら、お前たちはどう
なるんだ?
 この問いに答えたのは由梨である。
「統合思念体の意識に戻る。今は過渡期。観測者には精度が要求される」
 それじゃ何か。俺の長門じゃスペックが不足してるってのか。
「長門有希は涼宮ハルヒをはじめとする周囲の人物に影響を受けすぎている。思念体は新しい観測用
インターフェースが必要と判断した」
 それがお前か。……言ってみれば新品だな。だが俺はそんなの認めないぞ。それじゃこっちの長門は
どうなるんだよ。
「有希が思念体への報告を終え、わたしの試行期間が終わった時、役割は交替される」
 どういう意味だ。

「有希は先行して情報統合思念体の意識へ戻る」

522愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:46:30.48 ID:dz8ITx6J0
支援
523Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:46:45.38 ID:XCE74T/c0


 三限目。何の授業を受けていたか後で思い出せないほど、俺の思考は勉学から逸脱していた。
 ハルヒはハルヒで何やら画策している気配だったが、今は話しかけてこない方が好都合だから助かる。
 とんでもない出来事はいつだって予告なく俺たちの前に立ちはだかる。例外なく今回も唐突な展開が
突きつけられたわけだが、何をどうすればいいのかさっぱり分からない。有希は有希で自分の考えに没
頭しているように見えた。人間に近付きすぎた……か。確かに、俺はここ数ヶ月、長門有希が情報統合
思念体の一端末であることなんかほとんど忘れて、部室に欠かせない団員のひとりとして、クラスメー
トとして、また親友として接してきた。有希も今の生活を好意的に受け入れているように見えた。俺は
こんな日々ができるだけ長く続けばいいと思っていたし、しかし朝比奈さんや鶴屋さんはあと二ヶ月あ
まりで卒業してしまうから、少なくとも部室で五人揃っていられるのはそう長くないということも承知
していた。そこに今回の一件だ。
 まずは、古泉や朝比奈さんに事情を話す必要があるだろうな……。


 俺は放課後まで悶々とした時を過ごした。谷口なんかは昼休みの段階ですっかりニューカマーたる
長門由梨のランク付けについて熱く激しく語っていたが、お前彼女持ちだろ。
「そんなの関係ねぇよ。それじゃお前はこれ(小指を立てて)がいたらアイドルのファンやめるのか?」
 ……よく分からん論理である。つうかお前何時代の人間だ。頭の中だけは旧石器時代のそのまた昔に
まで遡ってもよさそうだが。
「長門由梨さんねぇ。僕はお姉さんのほうがいいかなぁ」
 などとのん気にミートボール食べながら言うのは国木田だ。やれやれ。俺もその常識的トークに気兼
ねなく参加したい。

524Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:47:45.66 ID:XCE74T/c0
 放課後。俺はハルヒと長門と共に部室へ向かう。長門由梨は授業が終わるとさっさと帰ってしまった
が、ハルヒの観察はいいのだろうか。
 部室に先にいたのは朝比奈さんで、古泉はまだ来ていないようだった。俺はいつもの場所に椅子を出
して腰を下ろし、ハルヒと長門もそれぞれ同様にしたが――、

 バサッ

 長門のハードカバーが落ちる音である。
「長門?」
 俺が呼びかけると、
「へいき」
 とだけ言って本を拾い上げた。長門はまだ動揺しているらしかった。いつも通り振舞おうとしている
のは分かるが、それが逆に普段との違いを浮き彫りにしているようで、俺は何だか複雑な気持ちになっ
てくる。
 自分が消えちまうかもしれないなんて聞かされて平気でいられる奴の方が、それこそ人間じゃない。
 長門がこうした反応を見せるようになったことこそが、つまり普通の女の子に近付いた何よりの証な
のだ。そしてそれが長門由梨なる代替インターフェースを思念体が用意する理由になってしまった。
……皮肉なもんだな。
 俺は長門からハードカバーを取り上げた。真っすぐな瞳が潤んでいるように見えたのはさすがに気の
せいだろうが、それでも長門は何かをこらえているようだった。
「無理すんな」
 それだけ言った。長門は二秒ほど俺を見ていたが、やがて顎を引くように目を伏せた。
525Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:48:32.92 ID:XCE74T/c0
「ちょっとキョン、いいかしら」
 それまでパソコンを見ていたと思っていたハルヒが突如俺を呼び止めた。……何だよ。
「話があるの」

 俺はヤカンを火にかけたままわけがわからないという表情できょとんとする朝比奈さんに苦笑いを浮
かべつつ、ハルヒに付き従って廊下に出た。

「有希とあの……由梨って子。ほんとに姉妹なのよね?」
 ドアを閉めるやハルヒが言った。……しかし廊下は寒いな。暖まりきってない部室の方がまだマシだ。
「あぁ、見りゃ分かるだろ。そっくりじゃねぇか、長門と」
「そうだけどさ。でも中身は正反対じゃない?」
 正反対、ね。どうだろうな。両方を初めて見る人にとっちゃ髪の色くらいしか差がないように見える
んじゃないだろうか。ハルヒの発言はこれまで長いこと長門と付き合ってきたからこそのものだろう。
「由梨のほうもSOS団に入れる気なのか?」
 何の気なしに訊いたが結構重要な質問だ。ハルヒの行動はこれまでいくつも俺たちの運命を変えてき
たからな。チト大げさかもしれんが、間違いではない。
「さっきまではそのつもりだったけど……」
 言いよどむとは珍しや。けど、何だよ。
「あの二人、姉妹仲悪いんじゃないかしら」
 ……。
 さて、俺はどんな表情をしていたんだろう。仲が悪い、か。何せ有希の代わりをするために由梨が
派遣されてきたのだから、仲がどうこう以前に両者はもともと相容れない立場にあるのだ。
526愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:49:10.40 ID:JBipPsZ60
しえn
527Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:49:18.70 ID:XCE74T/c0
「ちょっと見ただけでそう決め付けちまうのは早計じゃないのか。単に両方無口なだけだろ」
「だといいんだけど。何か、有希はあの子に困ってるように見えたから」
 あんだけ動揺する長門を見りゃそれは誰だって何か勘繰るだろうな。谷口なら一生分からないままか
もしれんが。
「お前はどうしたいんだ?」
「そうね。……込み入った問題なのかもしれないし、しばらくは様子を見ようと思ってるけど」
「おや、お二人揃ってどうしましたか?」
 現れたのは古泉一樹である。
「掃除当番だったもので、遅れてしまいました」
 などと訊いてもいないイイワケをする。ハルヒは古泉を見て、
「古泉くん、有希に妹がいたって知ってた?」
 腰に手を当てて問いかけるハルヒに古泉は一瞬笑みを崩し、ちらと俺と眼を合わせ、
「いえ、初耳ですね。長門さんに……妹さんが?」
 俺は神妙に頷いた。


「なるほど。そういうことでしたか」
 十分後の部室である。一応各自それぞれの放課後風景の一ピースとなっているが、長門は本を読ま
ずに窓の外を見ているし、ハルヒはやたらとマウスをクリックしているし、朝比奈さんはそんな空
気を感じ取ったのか一度茶を載せたお盆を盛大にひっくり返した。
 俺と古泉は二人でイマイチ盛り上がらないダイアモンドゲームをついでのようにして、その間に俺
が朝あったことをひとしきり説明した。
528Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:50:10.48 ID:XCE74T/c0
「お前の意見を聞かせてくれないか」
 かなり小声で喋っている俺たちだった。昨日までのバタバタがウソのようにしんとしている。間も
なく特典映像の撮影が始まるはずだったが、ハルヒはまだ号令をかけなかった。
「長門さんより先に僕の見解を訊くんですか?」
 長門は今あんな状態だからな。上の空の長門なんてものを初めて見たぜ。いつも半分寝ているよう
な眼をしている長門だが、今日はどこか別の世界に旅立っている気すらしてくる。
「仮に長門さんがここからいなくなってしまうとして、僕にそれを止めるのは荷が重たすぎますね」
 ふいに夏場に果たされた雪山での約束を思い出した。あの時、こいつは十分すぎるほど俺たちに味
方してくれた。そこで一部明かされた古泉の本心を、俺は今でも忘れていない。
「あなたも。誰が一番長門さんの力になれるのか、とっくに分かっているのではないですか?」
 ぐむむ。訊いた俺がバカだったか。一年半もやって来て俺はどんだけ学習能力がないんだろうな。
「ですがそうですね。ひとつ言うならば、僕もまだこの日常を続けたいと思っています。なので、長門
さんがいなくなってしまっては僕個人としても困りますね」
 長門がいなくなって困らない人間などこの部室にいないってのは遥かSOS団黎明期に遡っても変わら
ない事実さ。あの時の俺はそう思ってなかったがな。

 緊急事態といえば緊急事態であるはずなのだが、入学から今までに至る一連の流れにおける山場は、
夏の一幕で片がついたという確信があったので、俺はこの一件に肩の力を抜いて接して行くつもりだ
った。少し悲しくはあるが、全体を起承転結とすれば転のパートが終わってしまったらしいことは事
実なのだ。俺はこれまでを十分すぎるほど楽しんだし、今だって日常をどの時より楽しんでいる。だ
から長門妹の登場は結にあたる部分の始まりなのかもしれないと、どこかで思っていたのだった。


 結局、その日は映画撮影の事後キャンペーンは一時凍結され、俺たちは普通に(誰も彼も全然普通
じゃなかったが)放課後を過ごして終業となった。
529Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:51:03.21 ID:XCE74T/c0

「あの……キョンくん? 何かあったんですか?」
 帰りの坂道で俺は朝比奈さんに尋ねられた。あとは卒業を残すのみのマイフェアレディは、この半
年で時折大人びた雰囲気を見せることがあって、言ってみれば朝比奈さん(中)への移行段階らしい。
だからこそハルヒの持ってくるコスチュームを着るのもそろそろ羞恥極まってくる頃合いかもしれず、
それでも気丈に申し出を受けている姿には感涙すらする。SOS団で一番うたれ強いのは朝比奈さんだと
確信する次第である。
 そんな麗しの女性が発する気遣いの言葉に、俺はようやく彼女に長門妹に関して何も話していなか
ったことに思い至った。
「実はですね……」

「長門さんに妹さんが?」
 そうなんですよ。それで、もしかしたら長門がいなくなってしまうかもしれない、と。
「そんな……」
 本気で心配している様子の朝比奈さんだった。心温まるね。当の長門本人は今先頭でハルヒと何や
ら話しているが、さて何を思っているのだろうか。
「何とかできないんですか、キョンくん」
 もちろん何とかしたいですよ。今だってそれを考えていましたし。
 だが今回は長門本人に関わる問題だ。これまでみたいに誰かと共に事態解決へ奔走したりとか、そ
ういう事で片がつくとは思えないんだ。とりあえず、有希と由梨の両方ともう少し話してみる必要が
ありそうだが。
「わたしにできることがあったら、何でも言ってくださいねっ!」
 はりきりモードの朝比奈さんだった。もちろんです。と言うか、あなたがそう言ってくれただけで、
少なくとも俺の動力炉に暖かな火が灯りますよ。

530愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:51:50.12 ID:LL4kpvurO
支援
531Black Lily ◆Etq65eJh4c :2007/01/28(日) 22:52:42.80 ID:XCE74T/c0
覚醒のかたと時間かぶりそうなので中途半端ですがここまでにしておきます。

やや先行ですが挿絵。
ttp://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d189435.jpg
532愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:54:40.84 ID:55DM3oa40
乙、続きが気になるね。
533愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 22:56:01.86 ID:LL4kpvurO
乙、続きwktk
534愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:00:48.48 ID:LL4kpvurO
なんかすごく重い…俺だけか?
535愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:01:44.78 ID:4K594xmlO
俺も重い
536 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:05:28.84 ID:LL4kpvurO
投下の予定だが…すまん、重すぎる。
しばらく様子見てみるよ。
537愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:07:12.83 ID:M5vpEfc60
携帯が重いのかな?
PCは特に感じないが。
538愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:07:28.44 ID:I9AsG/kP0
携帯だけの模様
539愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:10:32.08 ID:rZPOmKk2O
乙!
続きwktk



で、俺は軽いけど…
540 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:10:43.90 ID:LL4kpvurO
いけるかな?
んなら投下いたします。
タイトルは
【ある雪空の日の事】
前編
最近スランプ気味で……駄作の悪寒。
とにかく投下
541愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:11:52.08 ID:4K594xmlO
支援
542ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:12:14.70 ID:LL4kpvurO
「いい、みんな!!アタシ達の辞書に敗北の二文字は無いのよ!!」
…。
ハルヒの声が響く。
…。
「やれやれ」
「ふふ、かしこまりました。元帥閣下」
「が、がんばります!」
「コクン」
「オッケ〜にょろ♪」
「血が騒ぐぜ!」
「出来るだけ頑張るよ」
…。
決戦の時は来た!!。
…。
…状況がわからない?
OK
今回の出来事を振り返ってみよう。
…。
…。
…。
…。
543ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:12:52.37 ID:LL4kpvurO
「明日雪合戦をするわよ!!」
…。
……はい?。
…。
今日は一年生最後の日、明日から春休みだ。
終業式を終えた俺達は春休み中に行う合宿についての最後の打ち合わせを行う為部室に集まっていた。
一通り話し合いを終え
さあ帰るか…。
と思った時にハルヒの声が部室に響いた。
古泉も朝比奈さんも目を丸くして驚いている……まぁ、長門はいつも通りだが。
…。
「……ハルヒ」
「何よ!」
「……今、何をするって言った?」
「雪合戦よ!アンタ、その歳でもう耳が遠くなったの?」
544愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:13:04.69 ID:4K594xmlO
支援
545愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:13:05.14 ID:rZPOmKk2O
wktk支援
546ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:13:27.55 ID:LL4kpvurO
…。
どうやら俺の聞き違いでは無いようだな……さて。
…。
「…ハルヒ」
「何よ?」
「その雪合戦の雪ってのは空から降ってくる白くて冷たい雪だよな?」
「当たり前じゃない!もしかしてボケちゃったのキョン?」
…。
ボケてるのはお前だ。
…。
「ハルヒ……今何月だ?」
「3月よ!……もしかして本当に…ボケ…」
「表を見ろ、雪のゆの字も無いだろ。これでどうやって雪合戦をするつもりだ?」
「したいんだから仕方ないじゃない!!」
547ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:14:04.00 ID:LL4kpvurO
「したいも何も雪が無いから出来ないだろ……それに雪合戦なら雪山でやっただろうが……」
…。
雪合戦って言うか一方的にぶつけられただけ…と言った方が正しいと思うが…。
…。
「アタシが求めているのはそんな仲間内での馴れ合いの様な雪合戦じゃ無くて相手側を完膚なきまでに叩きのめす……そんな雪合戦よ!!」
…。
なんでこいつは平和主義になれないんだ…。
…。
「そんな訳で明日は雪合戦ね!」
548愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:14:16.51 ID:4K594xmlO
支援
549ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:14:33.41 ID:LL4kpvurO
「だ〜か〜ら〜雪が無いのにどうやって雪合戦をするんだ!!」
「そこはアンタが何とかしなさい!」
「出来るか!!お前は俺を何だと思っているんだ!?」
「アンタは団員その1よ!絶対なる存在SOS団団長の命令は何でも聞かないといけないの!!」
…。
……こいつは…。
…。
「まぁ、お二人共落ち着いて下さい」
…。
古泉の声が響く。
…。
550愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:15:58.87 ID:4K594xmlO
支援
551愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:16:46.08 ID:e5oIOd/O0
私怨
552愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:17:23.53 ID:rZPOmKk2O
支援
553ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:18:13.03 ID:LL4kpvurO
「古泉君、あなたでも構わないわ!明日雪を降らせなさい!」
「あいにくですが雪を降らせる事の出来る知り合いは居ないのですよ……ここは一つ来年の楽しみに取っておく……ってのはいかがでしょうか?」
…。
うむ、正論だ!しかしハルヒは…。
…。
「嫌!明日したいの!絶対したいの!やだやだやだやだやだやだ!!」
…。
地団太を踏みながら叫ぶハルヒ……子供かお前は…。
…。
「まっ、いくらお前が騒いでも雪が無いからには仕方ないな。さて、そろそろ帰るか」
「そうですね。さぁ涼宮さん、帰りましょう」
554ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:18:43.72 ID:LL4kpvurO
「……うぅぅぅ…雪合戦…」
…。
尚もブツブツと言い続けるハルヒをなだめつつ俺達は帰路についた。
…。
…。
…。
「しかし雪合戦とはな…」
…。
俺と古泉、朝比奈さん、長門は坂を下っていた。
ハルヒ?ああ、アイツはすねて先に帰った。
…。
「あのような涼宮さんは久しぶりでしたね」
「ああ、そうだな」
…。
ここまで理不尽な事を言い出すハルヒは久しぶりだった。
…。
555ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:19:40.24 ID:LL4kpvurO
「でも…涼宮さんなんだか可愛かったですね。ふふふふふ♪」
…。
ハルヒの地団太踏んでいる姿を思い出したのか朝比奈さんは微笑みを浮かべている。
…。
「ったく…雪を降らせなさい…って……長門ならもしかして出来たか?」
「出来なくもない……ただ推奨は出来ない」
「ああ、後遺症がどうとかだったな」
「そう」
…。
わがまま娘の為に数百年から数万年後の人達に迷惑をかける訳にはいかない。
…。
「じゃあまた」
…。
俺達は別れそれぞれの帰路についた。
…。
…。
…。
…。
556愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:19:45.13 ID:e5oIOd/O0
試演
557愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:20:04.26 ID:4K594xmlO
支援
558愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:20:05.77 ID:JBipPsZ60
しえn
559ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:20:24.19 ID:LL4kpvurO
〜翌日〜
…。
…。
「……くん」
「ZZZZ…」
「……ンくん」
「……ん」
「キョンくん!」
「……ん〜?」
「起きてよキョンくん!」
…。
……なんだ一体…何時だ今……6時!?
…。
「起きた?キョンくん?」
「……妹よ」
「な〜に?」
「なぜ、どのような理由で春休み初日に朝っぱらから叩き起こされにゃならんのか説明してもらおうか」
「えっへっへ〜♪」
…。
妹は笑みを浮かべながら窓に近づく……なんだ?
…。
「じゃ〜ん♪」
…。
サー
…。
妹の手により開かれるカーテン。
その先には…。
560ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:20:58.51 ID:LL4kpvurO
…。
「な!?」
…。
窓の外は白く染まっていた。
……これは…。
…。
「凄いね、今テレビで以上気象とか言ってたよ♪」
…。
異常気象だ。
…。
「そうだそうだ♪シャミ〜♪」
…。
妹は俺の布団の中で丸まっているシャミセンを引っ張り出した。
…。
「一緒にお外で遊ぼう♪」
「ニャ!?」
…。
妹はシャミセンを抱え部屋から飛び出して行った。
…。
「ね〜こは喜びにわ駆け回り〜♪」
「フギャアアアアーーーー!!」
…。
561愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:21:18.32 ID:JBipPsZ60
しえん
562愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:21:52.01 ID:rZPOmKk2O
支援
563愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:22:36.93 ID:4K594xmlO
支援
564ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:24:00.32 ID:LL4kpvurO
妹の歌声とシャミセンの絶叫が遠ざかっていく……妹よ、犬の間違いだ……シャミセン…哀れな…。…。
「それにしても…ハルヒ…」
…。
窓を開け舞い落ちる雪に手を伸ばす……現実か…。
…。
「お前って奴は…」
…。
いくらなんでも無茶苦茶だろこれは…。
……ん?電話?
見ると…ハルヒか。
どの道俺は起こされていた訳だ…。
…。
「もしもし」
「キョンーーー!!」
…。
くぅ〜…耳が痛い…。
…。
「外見た!?外!見てないなら今すぐ見なさい!」
「ああ…見た見た。見たから少し落ち着け…」
565ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:24:40.46 ID:LL4kpvurO
「何言ってんのよ!これが落ち着いていられる訳無いでしょ!?雪よ雪!これで雪合戦できるじゃない!!」
「ああそうだな…」
「やっぱりアタシの日頃の行いが良いから神様がご褒美をくれたのね!!アタシに感謝しなさい!」
…。
……これを本気で言っているからタチが悪い…。
…。
「いい、キョン!!10時に学校のグラウンドに集合よ!!」
…。
やるのか…しかし…。
…。
「雪合戦は分かったが……相手はどうするんだ?」
「それは大丈夫よ!今から古泉君に電話して探してもらうから!」
566ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:25:23.18 ID:LL4kpvurO
「今からか!?」
「古泉君ならなんとかしてくれるわよ。なんてったってうちの副団長なんだから!」
…。
……たしかに。
いや、副団長云々じゃなくて……な…。
…。
「それじゃね!遅刻したら雪玉の中に入って崖からダイブの刑よ!キョン!!」
…。
言いたい事を言ってさっさと切りやがった……やれやれ。
おそらくはすぐ古泉に電話するのだろう。
古泉も面食らう事だろうな。
…。
…。
…。
567愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:25:26.87 ID:rZPOmKk2O
支援
568愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:25:45.47 ID:e5oIOd/O0
紫煙
569ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:26:38.84 ID:LL4kpvurO
それから5分ぐらいたっただろうか?
再び携帯がメロディーを奏でだした。
思ったより早かったな。
…。
「もしもし」
「おはようございます」
…。
もちろん相手は古泉だ。
…。
「ああ」
「いやいや、さすが涼宮さん…としか言いようがありませんね。思えば予想出来たはずですが……油断していました」
…。
たしかに…あいつのトンデモパワーを甘く見ていたな……お互いに。
…。
570愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:26:59.73 ID:rZPOmKk2O
支援
571ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:27:18.32 ID:LL4kpvurO
「まぁ、降った以上仕方ないだろう……で、対戦相手はどうするんだ?ハルヒはお前に探してもらうと言っていたが」
「はい、それはおまかせ下さい。当てはありますので」
…。
さすが古泉だ。誰を連れてくるかはしらんがな。
…。
「じゃあ任せたぞ」
…。
そう言って電話を切ろうとしたら…。
…。
「あっ!待って下さい。涼宮さんから伝言があります」
「伝言?なんだ?」
「はい、雑用に使いたいから2人程どなたか連れてくるように…との事です…それでは失礼します」
「おい、ちょ…」
…。
プープープー
…。
572愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:28:16.12 ID:rZPOmKk2O
支援
573愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:30:08.62 ID:4K594xmlO
支援
574ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:30:12.40 ID:LL4kpvurO
切れたか…2人程連れてこいだと?しかも雑用か……もしも呼ばなかったら俺1人が雑用を押し付けるられる訳か……ごめんだな。
気の毒だが付き合ってもらうぞ、谷口、国木田。
…。
…。
…。
…。
〜????〜
…。
…。
…。
………ん…電話?
心地よい眠りの中にいた俺は突如かかって来た電話に起こされた。
時計を見ると……7時前だと?…ったく誰だ、春休み初日のこんな朝っぱらから…。
…。
「…もしもし」
…。
575愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:30:25.65 ID:rZPOmKk2O
支援
576ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:30:52.13 ID:LL4kpvurO
出る前に相手を確かめなかった……この軽率な行動を後で激しく後悔する事になる。
…。
「どうも、おはようございます」
…。
……誰だ?聞いたことあるような声だが。
…。
「古泉です」
…。
な!?
…。
俺はベッドから跳ね起きた…古泉だと!?
…。
「もしもし?どうされました?」
「……古泉…一体何の用だ…」
「ハッハッハ、そんなに構えないでくださいよ。実は協力していただきたい事がありまして」
「協力だと!?」
…。
577ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:31:23.85 ID:LL4kpvurO
嫌な予感がはじけた。いや、予感なんてものじゃ無い……間違い無くこいつは俺に不幸を届けにきやがった。
…。
「声の様子から今起きたばかりのようですね。とりあえず窓の外を見ていただけませんか?」
…。
窓の外?一体古泉は何を…。
俺は古泉の言う通りカーテンを開けた。
…。
「な!?」
…。
窓の外は白く染まっていた……ちょっと待て!今何月だ?つい先日春一番が吹いたばかりだというのに…。
…。
「なんだこれは!?」
「なんだと言われましても雪だとしか言いようがありませんね」
…。
578愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:31:28.90 ID:rZPOmKk2O
支援
579愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:31:48.77 ID:4K594xmlO
支援
580ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:32:07.63 ID:LL4kpvurO
ああ雪だ…真冬でもこんなに積もる事ないだろう…異常気象ってやつか…。
…。
「それで本題ですが…」
…。
古泉の言う本題……あの涼宮ハルヒが雪合戦をしたがっていると。そして俺…いや、俺達にその相手をしろと言う事だ……馬鹿馬鹿しい!!
…。
「悪いが……いや、全然悪いとは思わんが断る!」
「おや、断りますか?」
「当然だ!!」
…。
何が悲しくてあの集団と雪合戦などしなければならんのだ!
…。
「他を当たれ!」
…。
そう言って電話を切ろうとしたが…。
…。
581愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:32:34.84 ID:Htw7IhgwO
会長?支援
582ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:32:41.83 ID:LL4kpvurO
「いいんですか?あなたが僕らに向けた宣戦布告……僕はまだ覚えていますよ……会長?」
「な!?あ…あれは撤回したはずだ!!」
…。
宣戦布告…あれは若気の至りとしか言いようがない……思い出す事さえも嫌な記憶…。
…。
「勝手に宣戦布告して勝手に撤回ですか?随分と虫の良いお話しですね」
「ぐっ…」
「あなたには選択肢が2つあります。
ルール無しで僕らとガチで争うか、それともシナリオに乗って僕らと争う振りをするか……どちらを選びますか?」
…。
583愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:33:42.38 ID:4K594xmlO
支援
584愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:33:48.36 ID:rZPOmKk2O
支援
585ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:35:09.58 ID:LL4kpvurO
この悪魔が!
…。
「さあ、いかがいたしましょうか?」
…。
……この不幸はもう避けようが無いのか。
ならばせめてでも痛みの少ない方を…。
……ちくしょう‥。
…。
「……わかった協力しよう」
「賢明な判断です。それでは今から3時間後に校庭でお会いしましょう」
「3時間後!?ちょっと待て、急過ぎる!」
「申し訳ありませんがこれは規定事項ですので。あなたならばそれくらいあれば人間を集められる…それだけの力は与えた筈です」
「くっ…」
586ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:35:56.31 ID:LL4kpvurO
「それではお待ちしております……ああ、最後に…これは涼宮さんを除く僕らにとっても急な話だった…この事は忘れないで下さい。それでは…」
…。
最後に古泉はそう言って電話を切った……自分達も被害者の一員と言いたいのか。
…。
「………はぁ‥」
…。
ピッピッピ…。
…。
「………ああ、私だ、早朝にすまない。緊急の会議を行う事になった……え?この雪が関係あるのかと?……まぁそんな所だ。9時30分に集合だ……うむ、十分な厚着をしてくるように……うむ……」
…。
…。
…。
587ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:36:31.02 ID:LL4kpvurO
〜校庭、キョン〜
…。
…。
…。
「遅い!罰金!!」
…。
集合時間の10分前に集合場所の校庭に到着すると…まぁ当然とばかりにみんな集合していた。
…。
「なぁキョン」
…。
話しかけたのは谷口だ。国木田と一緒に3人で校庭に着いた訳だ。
…。
「なんだ谷口」
「集合時間は10時だろ?10分前に着いたのに何で罰金なんだ?」
「これがSOS団のルールだ。たとえ時間までに来ようと一番最後の者は罰金…いまさらの事だ」
「お前…いや、何でもねぇ…」
…。
588ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:37:04.18 ID:LL4kpvurO
俺を同情の目で見る谷口……あえて口には出さんがお前にだけは同情されたくない…色々な意味で。
…。
「しっかし…何が悲しくて俺らがお前らに付き合わされないといけないんだ…」
「何言ってるの谷口、誘ってもらえて嬉しいくせに」
「馬鹿!国木田お前!」
…。
まぁ、せいぜい2人共ハルヒにこき使われてくれ……ああ、俺もか…。
……ん?あれは!?
…。
「やあキョンくん!清々しい朝だねっ!」
「おはようございます鶴屋さん」
…。
朝比奈さんの隣に居るのは鶴屋さんだった。
…。
589ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:37:38.81 ID:LL4kpvurO
「いやぁ〜、みくるから電話があってねっ、面白そうな事をやるって聞いたから参上したわけさっ。アタシが来て良かったかなっ?」
「当然ですよ。大歓迎です鶴屋さん」
…。
この人のテンションの高さはたとえ雪が降ってようとも変わらないらしい。
…。
「おはようキョンくん。まさか本当に雪が降るなんて思いませんでしたよ」
…。
そう言って声をかけてきたのは朝比奈さんだ。
この人の愛らしさはたとえ雪が降ろうと槍が降ろうと変わることは無いだろう。
…。
590愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:37:47.94 ID:4K594xmlO
支援
591愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:40:45.89 ID:rZPOmKk2O
支援
592ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:41:11.10 ID:LL4kpvurO
「おはようございます朝比奈さん…まぁ、降った以上仕方ありませんね。怪我だけはしない様にして下さい」
「はい」
…。
さて…。
…。
「長門、どうだ?」
…。
俺の声に長門は頷き
…。
「問題ない」
…。
とだけ答えた。うん、いつも通りだ。
…。
「やあ、どうも」
「古泉、対戦相手はどうなっているんだ?」
「ええ、あちらでスタンバっておられます」
…。
古泉の指し示す方を見ると……なるほどな。ハルヒにとってはうってつけの相手だ。
生徒会の面々が揃っていた。
…。
593ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:41:45.70 ID:LL4kpvurO
「ふん、生徒会ごときがアタシ達に喧嘩を売ろうなんて一万と二千年早いのよ。いい!みんな!完膚なきまでに叩きのめしてやるのよ!!」
…。
ハルヒの声が響く……なんだ?向こうから喧嘩を売って来た事になっているのか?
古泉を見ると笑顔を返して来た……そうか……生徒会も気の毒な。
まぁ、その為だけに存在していると言っても過言では無いだろう……せいぜい頑張っていただこう。
…。
…。
…。
594ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:42:21.98 ID:LL4kpvurO
〜校庭、会長〜
…。
…。
…。
……寒い。
視線の向こうではあの集団が騒いでいる……忌々しい。
それにしても寒い…気温もそうだが一番寒いのは…。
…。
「会長……これは一体どういう事ですか?」
「会議するんじゃなかったんですか?」
「なんであのSOS団が目の前に居るんですか?」
…。
部下達の視線の方だった。
…。
「諸君」
…。
俺は振り向き言葉を発した。
…。
「これからSOS団と雪合戦を行う」
『はい!?』
…。
俺の言葉に驚きの声を上げる面々…当然か…。
…。
595愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:42:57.45 ID:dz8ITx6J0
よしこれは喜緑さんの出番がありそうだ
支援
596ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:42:58.17 ID:LL4kpvurO
「正気ですか会長!?」
「奴らに手を出すのは中止するって言ったじゃないですか!?」
「SOS団だけじゃなくあの谷口と鶴屋もいますよ!」
「谷口を見て下さい!この寒い中でもチャック全開…本気ですか!?」
「恐ろしい…」
…。
非難GOGOだな…気持ちはわかる、しかし…。
…。
「黙りたまえ!確かに私は中止すると言ったが再開しないとは一言も言っていない…一度苦汁を舐めただけで引いてしまって良いのか?あの集団を野放しにしてて良いと言うのかね?」
「うっ…」
597愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:43:13.89 ID:rZPOmKk2O
支援
598ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:43:32.01 ID:LL4kpvurO
「今回は雪合戦だ…人数ではこちらが勝っている。我々が勝利する確率は高い。
それに君達は優秀だ、必ず勝利すると私は信じている」
…。
俺の渾身の演説……騙されてくれるか?
…。
「…会長」
「目が覚めました!」
「今回こそあの集団に鉄槌を下してやりましょう!」
…。
うん、見事に騙されてくれたか!
しかし今言った事は全て嘘では無い……古泉からは
『必ず負ける様に』
とは言われていない。
こうなった以上一泡吹かせてやろう。
…。
599愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:44:26.70 ID:4K594xmlO
支援
600愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:44:49.83 ID:rZPOmKk2O
喜緑さんに期待支援
601ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:48:49.66 ID:LL4kpvurO
…。
〜キョン〜
…。
…。
…。
10時になりお互いに調印が結ばれた。
…。
・決着は戦闘不能になるか、降参するかのみ。
・悲しみしか生まないので核兵器の使用は絶対に禁止。
・勝者は敗者に一つだけ言う事を聞かせる権利を持つ。
…。
…。
これだけだ。
後は勝手に…って事か。
開戦は11時から、それまでの1時間を準備期間って事だ。
…。
「キョン、古泉君、谷口、国木田は壁を作りなさい。有希、みくるちゃん、鶴屋さんは雪玉作りね」
「ああ」
「かしこまりました」
「わかったよ」
「雪玉ですね」
「了解」
「わかったよっ!」
…。
602愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:49:07.67 ID:rZPOmKk2O
支援
603愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:49:25.54 ID:e5oIOd/O0
支援
604ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:49:45.56 ID:LL4kpvurO
それぞれの声の響く中に空気の読めない愚か者の声が響いた。
…。
「ちょっと待てよ涼宮!」
「何よ」
「お前は何をするんだ?もしかして俺達だけに作業させて1人だけ見ているつもりか?」
…。
谷口!?…馬鹿が…。
…。
「あんたにはこの腕章が見えないの?」
…。
ハルヒは腕章を掲げた……『元帥』と書かれた腕章を…。
…。
「谷口」
「なんだよ」
「あんたは上官に対する抗命の罪で軍法会議にかけるわ……そうね、本来なら銃殺刑だけど…うん!スクワット100回ね!」
605愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:50:28.22 ID:rZPOmKk2O
支援
606ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:50:37.54 ID:LL4kpvurO
「なに!?」
「さっさとやりなさい!!」
「おい、キョン」
「さっさとやれ」
「ええ!?」
…。
…。
…。
…。
「高さはこんなもんか?」
「そうですね、後少しだけ高くしましょうか」
「そうか、国木田、こっちにもう少し頼む」
「うん」
「……62…63…64……」
「涼宮さん、玉の大きさはこれくらいですか?」
「そうね、それくらいで良いわ、じゃんじゃん作ってちょうだい」
「有希っ子、雪って見てたら美味しそうに見えて来ないかい?思わず口に入れたくなるよ」
「それは推奨できない。雪には様々な有害物質が含まれており食用には向かない」
「ハッハッハ、そいつは残念だね」
…。
607愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:51:54.22 ID:rZPOmKk2O
哀れ谷口…
支援
608愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:52:00.25 ID:4K594xmlO
支援
609愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:53:11.96 ID:4K594xmlO
>>608
名前欄間違えたorz

支援
610ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:55:06.83 ID:LL4kpvurO
着々と準備が進んでいる、それなりにみんな楽しそうだな……1人を除いて。
…。
「……98…99…100…終わったぞ涼宮!」
「なら次は腕立て100回」
「ええ!?」
「さっさとやる!!」
…。
…ああは成るまい。
…。
…。
「ハルヒ、こんなもんでどうだ?」
「上出来じゃない、ならキョン、古泉君、国木田は雪玉作りに加わって」
…。
俺達3人の作った壁はハルヒのお気に召したようだ。
万里の長城8号と名付けられた……何故8号かって?……知らん。考えたら負けだ。
残りの時間、ハルヒと罰を終えた谷口も加わり皆で武器となる雪玉を作っていた。
…。
611ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:56:20.60 ID:LL4kpvurO
「ハルヒ」
「なによ」
「強く握りすぎだ。雪玉じゃなくて氷玉になっているじゃないか、殺す気か?」
「…わかったわよ」
…。
「国木田!」
「どうしたの?」
「中に石を入れるな…ってかそれほとんど石じゃねえか!人畜無害そうな顔して恐ろしい事をするな!!」
「仕方ないね」
…。
「谷口!?」
「どうした?」
「核兵器の使用は絶対に禁止だと言っただろ!!犬の糞を入れるな!!」
「ちぇ…」
…。
「…鶴屋さん」
「なにかな?」
「スモークチーズを入れるのは止めて下さい……意味が分かりません!」
「にょろ〜ん」
…。
…。
これだけの人数が居てツッコミが俺しか居ないというのが恐ろしい……そろそろ時間か…。
612愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:57:13.98 ID:rZPOmKk2O
殺害する気かwww

支援
613ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:57:20.95 ID:LL4kpvurO
〜会長〜
…。
…。
…。
「準備は出来たみたいだな」
「はい、万全です」
…。
高い壁もでき、雪玉も大量に用意できた……完璧だ。
…。
「それでは作戦会議をおこなう。皆に聞きたい、あの中で誰に一番注意すれば良いと思うかね?」
…。
こちらの方が人数が多い。危険人物に複数人つけると有利になるだろう。
…。
「そうですね…涼宮ハルヒを始めとしてクセのある人達ばかりですからね…」
「私はやはり古泉一樹が一番の危険人物と見ている」
「いや、涼宮ハルヒの方が危険かと…」
「キョンも侮ってはいけないと思いますが…」
…。
やはりそれぞれ驚異に思っている人間は別か…ふむ…。
…。
614愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:57:32.55 ID:4K594xmlO
国木田wwww
615ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/28(日) 23:58:22.68 ID:LL4kpvurO
「それでは古泉一樹、涼宮ハルヒ、キョンに複数人マークにつける…それで構わないな?」
「はい」
「よろしい、では会議を終…」
…。
会議の終わりを告げようとした時…1人の女子生徒の声が響いた。
…。
「待って下さい!」
…。
その声の主は喜緑江美里…生徒会役員筆頭で俺の片腕だ。
…。
「どうしたのかね喜緑君?」
「一番の危険人物は古泉一樹でも涼宮ハルヒでもキョンでもありません……長門有希です」
…。
長門有希?…たしかに長門有希も危険人物の1人と言えよう、あの集団の中で危険人物で無い奴など居ない訳だからな……しかし…。
…。
616愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:58:27.76 ID:ecVIpCcx0
国木田・・・恐ろしい子・・・
617愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:58:59.39 ID:XCE74T/c0
江美里ktkr
618愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:59:27.22 ID:kjI9E/qY0
無料ゲームサイト[モバゲータウン]って、おもしろいよ!登録してみてね〜
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619愛のVIP戦士:2007/01/28(日) 23:59:37.68 ID:e5oIOd/O0
ラストは黒幕の喜緑さんが全裸の会長の背中に腰掛けて待ちかまえているんだな!
620愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:00:52.23 ID:s3oTbMfH0
えみりんキタ―――――(゚∀゚)――――― !!!!!
621愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:01:10.16 ID:iOLIZipE0
622ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/29(月) 00:01:41.18 ID:oBjf+cRSO
「君が長門有希にこだわるのは分かるが…古泉一樹よりも危険人物には見えないのだが?」
…。
前回もそうだったが喜緑は長門有希に思い入れが強すぎる様だな…しかし俺はそこまでは思わない。
…。
「悪いがこれ以上人間をつける訳にはいかない」
「いえ、別に長門有希にマークをつける様に言っている訳ではありません……ただ侮らない様に…」
…。
…ふむ。
…。
「それに人間ごときでは彼女は止められませんし…」
「ん?何か言ったかね?」
「いえ、なにも」
…。
…空耳か…人間ごとき…とか聞こえた様な気が……気のせいだ。
…。
「とにかく長門有希は私に任せて下さい」
…。
…。
…。
623ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/29(月) 00:02:37.31 ID:oBjf+cRSO
〜キョン〜
…。
…。
…。
「作戦会議を始めるわよ。作戦は…勝ちなさい!以上!!」
…。
実にシンプルな作戦だなおい…それ以前に作戦かこれ?
まあ良い。所詮これはお遊びだ、それに必ず勝つようになっているんだろ。
…。
「そういえば…」
「なんだ古泉?」
「勝敗については何も言っていませんでした」
…。
なに?
…。
「もしかしたら向こうは本気で勝ちにくるかもしれませんね、ハッハッハ」
「なに笑ってんだ……まぁ、だとしても負ける気はしないけどな」
「おや?凄い自信ですね」
「昔から雪合戦は得意だったんだ」
624ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/29(月) 00:03:17.37 ID:oBjf+cRSO
「ええ、僕も同じです。こう見えても僕の幼少の頃は雪合戦の鬼と呼ばれていましたから」
「…お前は一体いくつ異名を持っているんだ」
…。
ハルヒも居るし、鶴屋さんも居る。極めつけに長門が居る訳だ…負ける要素が見つからない。
…。
「油断しないほうが良い」
…。
長門!?
…。
「それはどんな意味だ?」
「喜緑江美里が居る」
…。
喜緑さん?
長門を見ると……冗談で言っている訳では無い様だが…。
…。
「しかし長門よ、喜緑さんだぞ?」
625愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:04:09.01 ID:1g6/fEskO
支援
626ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/29(月) 00:04:17.45 ID:oBjf+cRSO
「そうですよ、あの温厚そうな喜緑さんです。そこまで警戒する必要は無いでしょう」
…。
古泉と俺との意見は一致しているみたいだな。
喜緑さんは驚異にはならない…しかし長門は…
…。
「…あなた達は一つ誤解をしている」
…。
誤解?
…。
「喜緑江美里はああ見えてかなり負けず嫌い」
…。
627ある雪空の日の事 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/29(月) 00:05:48.56 ID:oBjf+cRSO
「みんな集合!」
…。
ハルヒ?
ハルヒの呼びかけに皆集まる…いつの間にか時計は11時を指そうとしていた。
…。
「いい、みんな!!アタシ達の辞書に敗北の二文字は無いのよ!!」
…。
ハルヒの声が響く。
…。
「やれやれ」
「ふふ、かしこまりました。元帥閣下」
「が、がんばります!」
「コクン」
「オッケ〜にょろ♪」
「血が騒ぐぜ!」
「出来るだけ頑張るよ」
…。
時計の針が11時となり決戦の時が来た!!
…。
「撃ち方始め!!」
…。
…。
…。
…。
後編へ続く。
628愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:05:58.69 ID:VM50W+c9O
壮絶な宇宙人対決に?
629愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:06:50.83 ID:1g6/fEskO
乙!
後編では鬼緑さんに期待だぜwww
630愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:06:58.69 ID:jQxX3X6R0
お疲れちゃーん!
激闘編に期待。
631愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:07:47.51 ID:2QLz8pt/0
大和VSアイオワのガチバトルみたいな感じか。
632愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:08:03.64 ID:iOLIZipE0
>>627
後半にwktkさせさせまさせなんだぜ?
633愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:08:43.52 ID:VM50W+c9O
後編ではいったい何人生き残るのだろうかww

乙でした
634 ◆0qzco1.0p6 :2007/01/29(月) 00:09:02.79 ID:oBjf+cRSO
すまんね。本当は一気に書きたかったんだが……はぁ…。
おかげで前編と後編、かなりバランスが悪くなりそうだ。
後編の主役は暴走した2人の宇宙…と言っても過言ではないだろう。
後編は間違いない馬鹿な作品になる……うん。
635愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:18:06.93 ID:qtDkbBkE0
乙! 後半激期待。

バランスが悪いなんてとんでもない。
こうすらすらとノリのいい話が書けるのがうらやましくてたまらないです。
636愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:19:46.88 ID:FYThoz0g0
赤い絲ま〜だ〜?
637愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:26:52.02 ID:s3oTbMfH0
少し遅れたが乙!
後半にも期待してます
638愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:28:53.04 ID:KJwRg8EA0
乙!
なんかデジャブ……。
終わりの方以前読んだ覚えが。

生徒会がSOS団の調査をする話の続編だよね?
追いかけるキョンと逃げる古泉が3階の窓から飛び降りたりww
続きwktk!!
639愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 00:50:10.91 ID:VM50W+c9O
age&保守
640愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:00:04.66 ID:uU5Ft+Aj0
投下大丈夫ですかね?
641愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:03:41.55 ID:kkcnLidqO
投下オネ
642愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:03:54.78 ID:McLz3K930
wktk
643 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:06:04.78 ID:uU5Ft+Aj0
えーと凄い昔に書いた
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1906.html
の続編になってます。
ドラマCDに触発されてまたバンドモノかきたくなっちゃいました。
ドラマCDと色々設定が(特に団員の担当パートが)違っていますが
ゴメンナサイ。
644ロックンロールスターダスト〜Track1〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:07:16.98 ID:uU5Ft+Aj0
「みんな!大ニュースよ!!」

一月の肌寒さが背筋を震え上がらせるとある放課後。
暇を持て余す放課後のひと時を暖かいストーブのきいた部室でマッタリと過ごしていた俺は、
このかけがえのない安息の時を、勢いよくドアを開けた涼宮ハルヒの、
歓喜と希望に彩られた一声で台無しにされたのであった。

「・・・ハルヒよ、今度は何だ」
既にルーチンワークと化した俺の諦念を滲ませた突っ込みと共に、
部室にいた全員――朝比奈さん、長門、古泉の視線がハルヒに向けられる。
あ、いや、正確に言えば長門だけは我関せずで本に視線を固定したままだが。
さて、ハルヒがこの手の『大ニュース』とやらを持ってくる時には、
「絶対に押すなよ?」と念を押した芸人がその二秒後には熱湯風呂に突き落とされるくらいの高確率で、
何かしらの騒動の種となることを、改めて説明するまでもないくらいに俺は学んでいる。
ハルヒは今度はどんな核兵器の発射ボタンに手を伸ばそうとしているのか・・・。

「これよ!見てみなさい」
ハルヒが得意げに俺達に突き出したのは、一枚のチラシだった。
「何じゃこりゃ?」
見れば、そのチラシには横文字がびっしり並んでいる。
そして一番上にデカデカと書かれているのは・・・、
「『西宮ロックフェスティバル』・・・」
「そう!来る2月にこの西宮で大規模なロックフェスが開催されるのよ!」
俺はこの時点で既に次にコイツが何を言い出すのか、大体の予想がついていた。
正直その予想が当たらないことを切に祈っていたのだが・・・。

「我がSOS団でコレに出るわよ!」
ハイ、悪い予感的中。寧ろさっきのは予感じゃなくて一種の未来視だったのかもしれない・・・。
あれ、そしたら俺も超能力者の仲間入り?とかくだらない現実逃避に浸ってる場合ではない。
645ロックンロールスターダスト〜Track2〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:08:18.68 ID:uU5Ft+Aj0
「ちょっと待て。確かに俺達は文化祭でバンド演奏はしたことがある。しかし・・・」
俺はもう一度ハルヒの持っているチラシに目を凝らした。
「見るとこりゃ、れっきとしたプロのバンドが出るイベントだろう?」
列記されていた横文字はイベントに出演するバンドの名前だった。
その殆どは知らない名前だったが、何個かは辛うじて聞いたことのあるものだったので何とか気づくことが出来た。
「そうよ。それが?」
それが?じゃねえ。ハルヒの脳内では『常識』というセクションがどうやら年中休みっぱなしらしい。
「ちょっと拝借」
すると古泉がハルヒの手からチラシを奪い取り、まじまじと見た。
「凄いですよ、このイベント・・・海外の大物ロックバンドが沢山来るみたいですよ?
 このモアシスとかナルバーナとかテレビヘッドとかブラックコールドペッパーズとか・・・。
 超有名どころじゃないですか?」
そしてスラスラと出演バンドの名を読み上げ、驚いてみせる。
「え?わたしは一つも知りませんよ?これって新しい食べ物の名前ですか?」
横からチラシを覗き込んでいる朝比奈さんにはどうやら全く理解不能らしい。
ちなみに長門は相変わらず本の虫だ。
「・・・お前、いつからそんなにロックに詳しくなったんだ?」
「いや、以前文化祭でベースをやったでしょう?それからロックが好きになってしまって・・・。
 最近は色んなバンドを愛聴ているのですよ」
「・・・まあ、いい。それよりハルヒよ、お前は俺達でこのイベントに出るつもりなのか?」
「そうよ。さっきそう言ったじゃない。アンタ耳ついてる?」
「・・・」
声も出ない。だがここは頑張って突っ込まねばならないだろう。
「あのな。こりゃあプロのイベントだ。たかが文化祭での演奏経験しかない俺達が出れるわけがないだろう?
 というかそれ以前にこのチラシに書いてある出演バンドしか参加できないのは決まっているのだろう?」
うん。見事な正論。アマチュアにも満たない急増バンドだった俺達が、
いくら文化祭ではそれなり好評を博したとはいえ、いきなりプロのライブイベントなんかに出演出来るわけがない。
すると、ハルヒは得意げに腕を組み、不敵な笑みを浮かべ、
「裏、見てみなさい」
と、言い放った。
646愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:08:36.94 ID:oBjf+cRSO
>>643
ktkr
あなたを待っていた!!
激しくwktk
647ロックンロールスターダスト〜Track3〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:09:42.86 ID:uU5Ft+Aj0
「ウラぁ?」
ハルヒの言うとおり、チラシを裏返すとそこには・・・
「『特別企画!アマチュアバンド一組限定で出演募集!キミ達もあのニシロックのステージに立てるかも?
 選考オーディション参加受付中!』ですって・・・」
朝比奈さんが、俺に代わってその内容を代読してくれた朝比奈さん。
つーかニシロックって何だ・・・。センスワリぃ・・・。
「なるほど、そういうことですか」
しきりに頷く古泉。
「さすが古泉君、理解が早いわね!つまり、あたし達でコレに応募するってワケ!
 そこに書いてある通り、一曲分のデモテープ審査を突破して、
 次にオーディションに参加して一曲演奏、それで審査員に見初められればOKってことよ」
ようやく理解した。つまりこのイベントにはプロでないアマチュアバンドも参加できるオーディションの企画があるのだ。
そして、ハルヒはそれにSOSバンドで応募しようとしてるってワケだ。

「しかし、ハルヒよ。出れるのは一組だけって書いてあるぞ。
 これだけのイベントだし応募者も殺到するだろう。
 たかが高校生の急造バンドの俺達が選考通過するのは難しいんじゃないか?」
世界の大物バンドが集まるほどの大イベントだ。バンドマンにとってはまさに憧れの舞台に違いない。
ならば世の幾多のアマチュアバンドが応募しているだろうし、それこそあのENOZなんかも応募しているかもしれない。
俺達が出演できる可能性なんて、芸人が熱々のおでんを引っ付けられても何もリアクションをとらないくらいの低確率だ。
「そんなのやってみなければわからないでしょ?もし合格したらあのニシロックのステージに立てるのよ?
 テレビ中継なんかもあるだろうし・・・、これは我がSOS団の存在を世に知らしめる大チャンスだわ!」
全国の恥晒し、の間違いだろう。
俺は全力で反対したかったが、残念ながらハルヒのエンジンは既に点火済だ。もう止める術はない。
「それじゃあ早速オーディションに向けて練習するわよ!
 ちなみに文化祭の時と同じであたしがボーカル、有希がギター、みくるちゃんはキーボード、
 古泉君はベース、キョンはドラムね。
 そうと決まったら早速機材借りてスタジオの予約しなきゃ!」
こうして俺達SOSバンドのロックフェスティバル出演の野望が動き出したのであった。
648ロックンロールスターダスト〜Track4〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:11:30.89 ID:uU5Ft+Aj0
さて、ここは学校の最寄り駅から二駅ほどいった街にある某スタジオ。
またもや軽音楽部から強奪してきた楽器を手にした俺達であるがなぜか古泉のベースだけ自前らしい。
「あの文化祭からベースに嵌ってしまいまして、貯金をはたいて買ったんですよ。
 ちなみにこれはミュージックマンのスティングレイというモデルでして・・・、
 あのブラックコールドペッパーズのベーシストのブリーが昔使っていたのと同じモデルなのですよ?」
いつの間にやら古泉は立派なロックマニアになっていた。まあこんな薀蓄はサラリと聞き流したが。
キそして、ーボードの朝比奈さんは一音一音を確かめるように、鍵盤に手を置いている。
長門は相変わらず小さな身体に不似合いな大き目のギターをぶら下げ、仁王立ちしている。

「それじゃあ早速リハーサルやるわよ!」
アンプにつないだギターをジャーンとかき鳴らし、そう宣言するハルヒ。
「ちょっと待て。やるのはいいが何の曲をデモテープにするつもりだ?
 God Knows...やLost My MusicはENOZの曲だし・・・他人の曲というわけにもいかんだろ」
そういや文化祭には三曲ハルヒの自作曲を演奏したが・・・あれをやるつもりなのだろうか。
するとハルヒは腕組みをし、自慢げに
「実は一曲新曲を書いたのよ。『First Good-Bye』って曲よ」
と、言うとギターでコードを刻みながらマイクに向かっておもむろに歌いだした。

『もっと解りあえたなら 今仲良くしてるあの子が私で――』
スタジオに響き渡るハルヒの伸びやか歌声。
馴染みやすいきれいなメロディが疾走するロックビートに乗って俺の鼓膜に突き刺さる。
うん。確かにいい曲だ。コイツはやはりその手の才能がかなりあるらしい。
この曲ならもしかするといけるかもしれない。ただ問題は・・・やはり演奏だろう。
基本的に器用なハルヒや人智を超えた存在の長門は別として、
いつぞやの文化祭の時はハルヒのトンデモ力のせいでプロ並みの腕前になっていた朝比奈さんと古泉だが、
基本的には楽器素人であり、今回もしそのハルヒによる補正がないとなれば、演奏能力は些か不安である。
そして何よりも俺である。ドラムの俺は前回も最後まで皆の足を引っ張ってしまった。
その時は何とか気合と根性で乗り切ったものの、あれから勿論ドラムなど叩いていない。
それにいきなりハルヒに曲を渡された段階ですぐに覚えられるかも不安だ・・・。
649ロックンロールスターダスト〜Track5〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:12:49.57 ID:uU5Ft+Aj0
「じゃあとりあえずキョンと古泉君!
 バンドはリズムセクションが重要だわ。私がコードを弾くから二人であわせてみなさい」
ハルヒにそう命令され、俺は仕方なくドラムセットに座る。
スティックが手に吸い付く感覚が随分と久し振りなように感じる。
「それでは、リズムキープお願いしますよ?僕達で息の合ったところを涼宮さんに見せてあげましょう」
ボンボンと指で弦を弾きながら俺にウィンクする古泉。キモイわ、阿呆。
気を取り直し、俺はハルヒが合図を出すのを待つ。
そして、ハルヒが最初のストロークをしたのを確認し、スティックを振り上げる。

(ん・・・やっぱり久し振りだとちょっとリズム感が・・・)
些かたどたどしいビートに、古泉がベースで重低音を被せていく。
(あれ・・・古泉のヤツ、こんなに上手かったけ・・・)
古泉の指捌きは滑らかだった。俺のたどたどしいビートとズレ気味ではあるが、
輪郭のハッキリした、腰に響く硬質なベースサウンドをクネらせている。
以前のハルヒ補正の加わった時ほどではないものの、とても素人とは思えぬプレイだ。
俺は何とかリズムを修正しようと悪戦苦闘しながらも、そんな古泉を意外に思っていた。

そして一通りの演奏終了後、
「古泉君はかなり良かったわよ!」
ハルヒは古泉のプレイに賞賛の意を示した。
「お褒めに預かり光栄です」
古泉は恭しくハルヒに一礼する。
「キョン、アンタはもうちょっと頑張りなさい」
「・・・面目ない」
650愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:13:06.34 ID:1g6/fEskO
支援
651愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:13:33.16 ID:oBjf+cRSO
支援
652ロックンロールスターダスト〜Track6〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:13:57.48 ID:uU5Ft+Aj0
「よし!それじゃあ次はみくるちゃんよ!」
ハルヒはキーボードの前で立ち尽くし、ポカンと俺達の演奏を見ていた朝比奈さんに向き直る。
「・・・わ、わたしですか?」
「もう一回あたしがコードを弾いてみるから適当にあわせてみて」
「そんな、適当って言われても・・・」
「つべこべ言わずやる!」
「ふぁ〜い・・・」

ハルヒがまたストロークを始める。
朝比奈さんもハルヒ補正がかからなければコードのコの字も知らない音楽素人だったはずだ。
きっと満足な演奏は望むべくも・・・と思っていると、
「こんな感じですか〜?」
古泉と同様、あの文化祭の時ほどではないもののハルヒの刻むコードに何とかついていき、
要所要所でキラリと光るフレーズを弾いている。これはとても素人とは思えない演奏だ。

「うん!みくるちゃんもなかなかね。じゃあ次は有希!」
ハルヒはご機嫌にそう言い放つと、長門の傍に寄り添ってギターソロについて説明しだした。
俺はその隙を狙って、古泉と朝比奈さんをスタジオの隅っこに手招きで呼び寄せ、
声を潜めて二人を問いただした。
「二人とも何であそこまでマトモな演奏が・・・まさかまたハルヒのせいだとか?」
すると古泉と朝比奈さんは意外そうに顔を見合わせた。
「いいえ、今回は文化祭の時のような異常な事態は今のところ起こっていないようですが」
「わたしも・・・別になんともありませんよ?」
「いやだって・・・二人とも楽器素人じゃ・・・」
「ああ、練習したんですよ。わざわざ自前のベースまで手に入れたのですし、
 暇な時を見て家ではよくベースを弾いていたんです。
 まあその内また涼宮さんがバンドに興味を持つ可能性もありますし、その時に僕達が相変わらず下手なままだと
 涼宮さんの機嫌も悪くなりますからね。自分の趣味にもなって世界平和にも繋がる。一石二鳥ですよ」
そういや最近は例の閉鎖空間もあまり出ないそうで古泉は随分暇だったらしいからな・・・。
653愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:14:36.59 ID:1g6/fEskO
支援
654ロックンロールスターダスト〜Track7〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:15:24.99 ID:uU5Ft+Aj0
「わたしもです。文化祭でキーボードを演奏してたら面白くなっちゃって買ったんです。
 安いエレクトーンですけど・・・それでちょっと練習して。この時代の楽器も面白いですよね」
まさかあの歌わせればポンコツ(失礼)の朝比奈さんが音楽に興味を持つとは・・・。

「つまり二人は自力で上達した、と。そうすると問題は俺だけか・・・」
「そうなりますね」
「頑張ってくださいね、キョンくん」
・・・これは不味い。このバンドで俺だけが素人レベルで浮いている。
ふと見れば、長門がこれまたやはり唖然とするような早弾きソロを決めている。
何とかみんなについていけるよう頑張らなくては・・・。
「さぁて、それじゃあ一回みんなで合わせてみましょう!」
そうしてその日は終始ハルヒ作曲の新曲を練習した。

そしてそれから一週間というもの、放課後は毎日スタジオ通いが続いた。
徐々に俺もドラムの感触を思い出してきているし、バンドのアンサンブルも揃ってきている。
「うん!コレならイケるわ!早速、デモテープを作りましょ!」
そして、バンドリーダーハルヒの許可が下り、
やっとのことで俺達SOSバンドはデモテープの録音に入ったのであった。

――録音終了後・・・
「ウン!いい演奏だったわ!これなら一時審査突破間違いなしね!
 キョン、早速これを郵送してきなさい!」
満面の笑みで、演奏の入ったMDを俺に差し出すハルヒ。
「・・・なんで俺が」
「つべこべ言わない!今回もアンタは足を引っ張りかけたんだし、コレぐらいしなさいよ」
「・・・ヘイヘイ」

さて、こうしてデモテープは無事完成し、オーディション事務局へとつつがなく郵送された。
果たして、俺達は一次審査を突破できるのだろうか。
まあ、十中八九無理だろう、そう思っていたのだが・・・。
655愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:16:28.84 ID:c33o3jo10
懐かしい神が
656愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:16:39.07 ID:1g6/fEskO
支援
657ロックンロールスターダスト〜Track8〜 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:16:58.31 ID:uU5Ft+Aj0
「ウソ・・・合格って・・・マジかよ」
「ふん、順当な結果だわ」
「これはこれは・・・これからまた忙しくなりますね」
「わぁ〜凄いです〜」
「・・・・・・・」
思い思いの声に部室が包まれる。約一名は相変わらず無言だが。

数日後――帰ってきた一次審査の結果は合格だった。
俺は俄かに信じられなかったのだが、書類に何度目を通しても『合格』の2文字が目に入る。
「なになに・・・やはり二次審査はスタジオでの生演奏オーディションですか。
 審査員の前で僕達が生演奏をして、それでニシロックに出演するに相応しいバンドか否かを
 判断される、というわけですね。誤魔化しがきかないガチンコというヤツですね。
 どうやらこの審査で出演できるかどうか決定するようですし」
古泉が代表して書類を読み上げる。
「上等だわ。あたし達の演奏でスタジオの屋根を吹き飛ばしてやりましょ」
得意満面に笑みを浮かべ、恐ろしいことをさらりと述べるハルヒ。
「生演奏ですか〜?緊張しますね・・・」
不安そうに顔をしかめる朝比奈さん。
「・・・・・・問題ない」
やっと喋ってくれた長門。
「これは本当に気合を入れてかからなくてはいけませんね。涼宮さんのためにも」
そして君の悪い目配せをして俺に囁きかける古泉。

こうして俺達SOSバンドはあろうことか一次審査を突破してしまった。
何で俺たちのようなバンド暦ウンヶ月の駆け出し急造バンドが・・・。
ということは他のアマチュアバンドは俺達以下だったということだよなあ・・・。

――俺は本気で日本の音楽業界の未来を憂いたい気分になった。
658愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:17:58.55 ID:1g6/fEskO
支援
659愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:18:40.33 ID:oBjf+cRSO
支援
660 ◆rDAy9jYT0M :2007/01/29(月) 01:19:24.84 ID:uU5Ft+Aj0
以上です。まだまだ導入でたいした動きもなくスイマセン・・・。

次回はオーディション編になります。
661愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:20:37.48 ID:uU5Ft+Aj0
しかも改めてみたら結構誤字が・・・すんませんorz
662愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:20:59.85 ID:1g6/fEskO
今ドラマCD聴き終わった所でバンドSSとは
何というタイミング…


続きwktk!
663愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:25:48.39 ID:oBjf+cRSO
続きwktk
俺的に一番続編を希望していたSSだったから嬉しい。
664愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:47:35.67 ID:f/Qkyz7f0
自分が全SSの中で一番好きな作品の続編に興奮が抑えられないぜ
続きwktkwktkしながら待ってる!
665愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:47:51.55 ID:1g6/fEskO
保守
666愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 02:02:17.08 ID:bkGKNeY8O
保守
667愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 02:13:32.49 ID:bPYDjIhGO
>>660
GJ!
今前の作品も見させてもらったけどライブ中の描写が上手いな
面白い
668愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 02:47:10.06 ID:1g6/fEskO
保守
669愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 03:33:54.22 ID:0kGjg5KkO
ギター歴6年の俺も期待保守
670愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 03:51:50.28 ID:95OunzRE0
     _ , '"´  ,. _ ___`丶、
   / ` /  /´-‐ァー-ヽ \
   / /下7 -ー-、__、:i_ 、,-一tヽ     ただの人間では困れません。
  / └イ_j/ .:/'⌒`ゞ  ヾ⌒'ヽ ',
 ,'  ///!l .::j.:l, - '´-^、_,-`- 、:.',l
,   '〈/f`| l、`i  ,ー----- 、::.l:. |     この中に宇困人、未困人、異困界人、超困力者がいたら
|  l:l :!:{、| l :`、 i´/ ̄ ̄~.か: |:: |     あたしのところで困りなさい。
|  l:l::i个| l :: ! !~-- 、__ !.:}:.l:: l
|  lハ:l::{::', ::' ヽ \__`__ン:/::.l:: l
l !:|:::',::',::ヽ:::ヽ\._    /.:/::::/l::;!
',::{:{、:::ヽ\:\;ゝ `「:フ´!::::/;:::/ 〃
  ヾハj>''´ ヽ ト、_..上くイ::::{ {::{/              |ヽ |     |_    「 〉
 /⌒ヽ、\ ` \-ー ̄\ヾ                 ⊥ 人_  _|_    |/
/     ヽ \\    \´ ̄`ヽ、                            O
l     ',  \\   \  __| \
|      ',   \`ヽ、  ∨n| } ト、
671愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 04:37:22.60 ID:LULSOeLh0
いやぁ楽しみ楽しみ
672愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 04:52:15.73 ID:10rYP5yUO
wktk 保守
673愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 05:26:14.37 ID:O8FMQd3C0
保守
674愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 06:47:08.17 ID:U4HY4jVB0
保守
675愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 07:24:12.77 ID:sg8G8Skh0
ただドラマCDでのバンド編成と違うのはちょっとなぁ…
676愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 07:30:05.02 ID:nXdSB6kI0
あと三点リーダも
677愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:04:42.62 ID:QF5OPm8VO
うおっ覚醒の人来てるwww
待ってましたよー
678愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:28:14.52 ID:1g6/fEskO
保守
679愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:45:21.47 ID:LULSOeLh0
そういえば昔、他で短編を書いたら三点リーダをすべて二点に直されたことがあるな
みんなこだわりがあるから大変
680愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 08:54:41.84 ID:jQxX3X6R0
パロ板でも似た話題になってるけど、プリンではあまりこだわらなくてもいいと思う俺。
681愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 09:26:38.67 ID:AqEFmi++O
●<……!
682愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 09:52:24.68 ID:ZQTto0eCO
683愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 10:24:06.36 ID:WgW/RpDA0
約半年ぶりにこのスレ北よー
皆文章のレベル上がってるね
684愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 10:32:51.60 ID:jQxX3X6R0
半年というと夏以来か!
かなり色んな作品が投下されたようだっぜ。
685愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 10:47:55.31 ID:U5x2G3y1O
ハルヒ関係ないけど笑

か○ぱ寿司で流れているハンバーグという名の憂鬱

皿と一緒に回されながら考えていました。
ハンバーグ君「どうして僕は子供にしか取って貰えないんだろうか。」
そこでハンバーグ君は、ある日寿司職人さんに聞きました
ハンバーグ君「ねぇ、寿司職人さん。どうして僕は子供にしか取って貰えないのかな?」
すると、寿司職人さんは答えました
寿司職人「ハ、ハンバーグがしゃべった!!」
ハンバーグ君は燃やされて古くなったいぶりかっこと一緒に捨てられてしまいました。
めでたしめでたし。
686愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 10:49:50.72 ID:XC4AEUHOO
いぶりかっことは何か御教授願いたい。
687愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 10:55:31.40 ID:s/2UjygX0
最近選択書いてた人見かけた?
ジェラシー・パニックを途中まで投下してその後見た記憶がないんだが
楽しみにしてただけに残念
688愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 10:57:00.60 ID:U5x2G3y1O
>686
漬物?友達に原文渡されたからまんま載せた。
689愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 11:16:13.03 ID:1g6/fEskO
保守
690愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 11:27:19.94 ID:bkGKNeY8O
保守
691愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 12:02:55.28 ID:ZQTto0eCO
保守
692愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 12:20:13.22 ID:1g6/fEskO
保守
693愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 12:29:31.58 ID:AqEFmi++O
age
694愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 12:56:58.52 ID:1g6/fEskO
保守
695愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 13:20:31.13 ID:LFJLbGHfO
1000
696愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 13:49:28.47 ID:VM50W+c9O
1001
697愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 13:49:58.42 ID:bkGKNeY8O
保守
698愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 14:08:22.61 ID:1g6/fEskO
保守
699愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 14:35:42.60 ID:HVxax2VsO
みくる「そろそろおやつの時間です」
700愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 14:58:42.69 ID:k//AsdCG0
age
701愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 15:07:37.71 ID:CZ/8HbjPO
みくる「キョンくん、三時のおやつですよぉ〜。」
キョン「今日のおやつは何ですか?」
みくる「ホットケーキで〜す。」
キョン「ホットケーキか、良いですね…でも俺はホットケーキより朝比奈さんの方が欲しいですね。」キラン
みくる「キョンく…」///
702愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 15:14:18.97 ID:CZ/8HbjPO
ちなみにこれ↑は今連続投下中の話の後日談です
703愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 15:35:56.26 ID:Zixj+hQe0
御託はいいからさっさと本編投下ー投下ーさっさと投下ー
704愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 15:46:03.69 ID:CZ/8HbjPO
只今職場でこっそり誠意執筆中
705愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 15:52:53.00 ID:cmdumFtDO
書いたはいいものの、スッゲー趣味の色が濃ゆくなった。
ということで聞きたいんだがやっぱ趣味の色は濃ゆいよか少し薄めた方がいいんかね?
706愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:04:07.05 ID:VM50W+c9O
趣味によるかと
707:2007/01/29(月) 16:07:08.93 ID:5DppLb3v0
久しぶりにここに来た。
「冬風のマーチ」覚えてる人います?
708愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:07:36.04 ID:cmdumFtDO
>>706
多分理解されない程の走り屋系なんだけどさ
709愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:11:58.86 ID:3kn6A0YQO
>>707
投下汁。
710愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:12:57.47 ID:VM50W+c9O
>>707
憶えてますよー
711愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:14:09.89 ID:cO0c0+9KO
>>707
読んでないが覚えてる
712愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:14:36.58 ID:vLGl0qQg0
>>707
読んでないし覚えてもないが検索したら出てきた
713愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:15:54.92 ID:qn5Fffoe0
sage進行の方がいい
714:2007/01/29(月) 16:16:47.73 ID:5DppLb3v0
やっとヒマができて書きあがりました。
投下していいですか?
長いが早く済ますつもり。
715愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:20:32.78 ID:VM50W+c9O
まぁいいんじゃない?
716愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:22:16.82 ID:cmdumFtDO
書く手を休めてwktkする
717愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:22:31.85 ID:3kn6A0YQO
いいから投下。
718愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:22:53.53 ID:1adV+ZU90
長いとさるきそうだから支援するよ
本文は後で纏めて読むことになりそうだが
719:2007/01/29(月) 16:24:00.55 ID:5DppLb3v0
前までのやつです。
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/?page=%E5%86%AC%E9%A2%A8%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%81

いきなり古泉の電波から始まります。
じゃ、少々お待ちを。
720:2007/01/29(月) 16:25:42.72 ID:5DppLb3v0
 おれはその事実を聞いてさらに気分が悪くなった。
「にしても、悪趣味にも程があるぜ。神でも気取ってるつもりだろうか。」
古泉が軽く反応した。
「ま、実際のところはよくわかっていません。内部まで入り込めるわけでもないんですしね。
神、ですか。涼宮さんはまぁともかく、そうであると思い込んでいるものがいるとしたらなんとも性質の悪いものです。そしてその可能性も否定できません。」
そして不意に自分の右手を見つめながらつぶやいた。
「これは自称、神の用意した実験場なのか、それとも単なる遊び場なのか。...そんなことを考えてもなんにもならないですけどね。
でも、人は時に神の力を得る。そして神々のゲームに巻き込まれてしまうのでしょうか。」
何言ってんだ?久々の毒電波か?
「いえね、僕は今の自分の身分、あり方を否定するつもりはありませんし、むしろありがたく思っています。ですがふと考えてしまうのですよ。
これは一体誰を中心に描かれたシナリオなんだろうとね。涼宮さんがその答えになってくれるのならばありがたいのですが。
それでも我々機関はどちらかと言えば巻き込まれた側です。考えてもみてください。
もともとは全くの一般人だった我々が突如涼宮さんの到来を皮切りにTFEIや未来人を相手にしなければならなくなったんです。
今だからこそ割かし安定してはいるものも、創設当初には困惑と恐怖が満ち溢れていたに相違ありません。
事実、僕はこの力が芽生えたと同時に自分という存在に恐怖を感じたのを覚えています。」
そうか、こいつは三年前までは完全な一般人という話だったな。
確かに、不意打ちで当たりくじか貧乏くじかよくわからんもん引かされたばっかりに超常現象の渦にのまれちまったんだな。
目的は現状維持。この世の陰で働く一概に正義といえるわけもない奇妙な組織。
ある種不憫だといえるのだろうか。
そこで古泉がさえぎる。
「とりあえず、そこまでにしておきましょう。時間があるのか、ないのか。まだ明確になっていないのでね。
元の世界に帰ろうではありませんか。」
この古泉のことばで我に返った。そっか、おれって追い詰められていたんだっけ。
この二人がいるだけで安心しきってしまうあたり、おれもまだまだなのか、な。
721:2007/01/29(月) 16:26:54.13 ID:5DppLb3v0
「長門さんに感謝してください。彼女の力なしではここに来ることすらできませんでしたから。」
「そっか。毎度毎度世話をかけるな、長門。ありがとう。」
もう一度、長門は頷いた。
「情報統合思念体が他の生命体と手を組むことは考えられない。どれとも干渉を自分から持ち込むことは無い。
だが、誰かが情報統合思念体に近づき、エラーとなりうるものの存在を説いた者がいる。それは、確か。」
「そいつが誰だかは、まだわかっていないんだな。」
長門はうなずいた。
「我々の派閥ではない。だから具体的な情報が入ってきていない。」
色々あるとしか言えないな。
「本当にもとの世界に帰れるのか?」
古泉と長門が同じタイミングでうなずく。だからお前ら打ち合わせでもしたのか。
「ええ、そのつもりでここにきましたからね。向こうに帰れるよう、長門さんが向こうにいわゆるセーブポイントを作ってきました。
そこがここと元の空間をつなげるワームホール...『虫喰い穴』になっています。そこに向かいましょう。」
そうか、元の空間に帰れるのか。
頭が漠然としすぎていまいち実感が持てなかったが、どうやら危機を脱してはいるようだ。
一安心...していいのだろうか。
「どこだ?そこは。」
長門が校舎の奥の方を指差した。屋上からそんな指されてもわかりませんって。
「..部室。」
722愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:28:03.61 ID:VM50W+c9O
支援
723:2007/01/29(月) 16:28:28.95 ID:5DppLb3v0
「あなたは今、こちら側では部室で黙々と勉強しているようです。不気味なほど黙々とね。ペンが動いていたかどうかは知りませんが。
朝比奈さんや涼宮さんはもとより、国木田氏は終始心配そうでしたし、鶴屋さんもあなたに何度も話しかけたりしていたんですよ。
それでもあなたはあいまいな反応しかしませんでした。まさかここまで深刻な事態に陥っているとは思いもよりませんでしたがね。」
おれのばかやろう。迷惑かけすぎだぜ流石に。とりあえず謝っとくかなあとで。
「じゃあお前らは部活を抜け出してきたわけか?」
古泉は首を横に振った。なんか楽しそうだな。
「いえ、涼宮さんは今、席を外しています。ちょっと...生徒会長にお願いをして、涼宮さんの足を出来るだけ留めておくよう時間稼ぎをしてもらっていますから。」
出た、生徒会長。また半ば強制的にハルヒの相手をしなければならなくなったわけだ。
あのお人はハルヒと渡り合うことが出来るこの学校で数少ない人物だろうから、なんとか時間を稼いでくれるだろうが、
いちいちちょっかいを出さなければならない彼の武運を祈る。
ま、おれはおれでハルヒをシカト扱いしたらしいし、帰ってからがちょっと怖いが、こんなところにいるよりよっぽどマシだ。

帰ろう。

「じゃあ、早く帰ろう。部室に行くか。」
古泉はおれに合わせて階段のほうに向かい始めていて、長門はもう階段に差し掛かっていた。
「国木田や鶴屋さんはどうしたんだ?」
おれと古泉はちょうど入り口をくぐっていた
「それは朝比奈さんに頼んできました。鶴屋さんはどこか楽しそうでしたが。こちらもあなたを頼むとお願いされましてね。
元の世界に戻ったら彼女にも礼を言ってあげてください。」
わかってるさそんなこと。
あの人に礼を欠かそうとするやつがいるならおれはすぐさまそいつにデスペナルティを与えるね
724愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:29:19.54 ID:1adV+ZU90
支援
725:2007/01/29(月) 16:29:19.65 ID:5DppLb3v0
「ええ、ではこんなところからは早いとこ......」
ふと、古泉は手を止め、また屋上に出て街並みを見つめだした。
それと同じく、長門が屋上に出てきて空を見つめだした。
「おいおいどうした。二人で黄昏たいなら元の世界で二人っきりでやってくれ。」
この二人にそんな甲斐性が無いことなどとっくに承知済みだが、そんな感じに見えてしまったので今すぐ止めていただきたい。
「それはそれで悪くはないのですが.....来ましたよ」
「......来る。」
一体何がだよ。と思った瞬間。

ズンッ...!

地面が唸りを上げた。
「なんだ。」
古泉がまだ街の方を見たまま言葉を発する。
「どうやら始まったようですよ。悪意に満ちた幻影達の鬼ごっこが。」
そしてこちらに振り返る。
「もちろん、ターゲットは僕らでしょうね。いえ、僕と長門さんでしょう。」
「どういうことだ?」
「簡単なことです。僕らは正常空間から無理やり突入してきました。あなたを取り戻すために。
つまりは招かれざるものです。空間内に入ってきた侵入者を排除しようと動き出したのですよ。思った以上に対応が早かったですね。」
何が起こるんだ。またもや地響きが起こる。
心なしか空が夜のように暗く、そして地面が盛り上がったように見えた。
「急ぎましょう。一刻も早くここから出なければ。」
と古泉が走り出そうとしたその時だった。
「来た。」
長門の一言が異様に響く。それは山が並ぶ一帯から現れた。
726愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:30:58.89 ID:VM50W+c9O
支援
727:2007/01/29(月) 16:31:25.21 ID:5DppLb3v0

かつてないほどの巨大な、「神人」だった。

しかし、青くない。それはどす黒く、何よりそいつにはおれでもわかるくらいの畏怖を感じさせる威圧感があった。
ハルヒは流石にこんなもん作り出しはしないだろう。
「神人だと?」
古泉がすぐさま反論する。
「いえ、あれは神人ではありません。形だけを取り繕ったものです。あの形状で収まったのはおそらくはあなたの心理の影響を受けていると思われます。
嫌なものですね。かつて無いほどの強大な悪意と敵意が迸っています。」
おれの精神だと。なんで神人なんだ。
「おそらくはあなたの中に存在する巨大で恐怖を感じさせる何か、のイメージにぴったりだったのが神人だったのでしょう。
あのカマドウマと同じですよ。規模は桁違いですが。
あれはこの空間に存在するすべての悪意を内包しています。おそらくあれ以外はこの空間にはもう我々しか存在していません。
悪意と敵意。すべてを一つに集めあげたのです。なかなかやてくれますね。
言わば侵入者阻止プログラム。相手も打ってきたということでしょう。」
どうすればいいんだ。放っておくか。
「それでも構いませんが、あちらはちょっかい出してくるでしょうね。ならば、こちらから手を出すのも一興です。」
どうやってだよ。ゴジラに90式で立ち向かっても踏み潰されるだけだったろうが。
90式はなかなかのハイスペックだがさしもゴジラ相手では...ってそんなこと考えてる場合じゃないだろおれ。
その時、長門が一歩踏み出した。
だが、古泉が左手を長門の前に差し出しそれを止める。
「....私が」
「いえ、ここは僕に任せてください。あなたは僕らを元の空間に戻す必要があります。
敵に目をそらすことなく、彼を無事、部室へ連れて行ってあげてください。
相手を足止めするだけならなんとか僕だけでも出来るでしょう。きちんと合流しますから。」
何を言ってるんだこいつは。
728愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:31:48.84 ID:3kn6A0YQO
wktk支援
729:2007/01/29(月) 16:32:20.15 ID:5DppLb3v0
「お前忘れてないか。ここは閉鎖空間じゃないんだ。お前の超能力はここじゃ使えないんじゃないのか?」
古泉はわざとらしく首を横に振る。なんだよその余裕の表情は。
「あなたこそお忘れですか。僕の能力は涼宮さんから与えられたものであることを。
昔ならいざしらず、今の涼宮さんなら、あなたを助けるためであれば決して出し惜しむことはない。力を僕に分け与えてくれますよ。
確信があります。安心してください。」
おれとはまた違う信頼を古泉はハルヒに寄せているようだった。
いつも以上に自信に満ちている。
「わかるのか。なぜだ。」
古泉は目を閉じた。神人がこちらに向かっている。
「...ただわかる。それだけで十分ですよ。僕にはね。」
そう言って古泉は赤い閃光に包まれる。
かつて見た光とは明るさが段違いだ。
そしてフワリと空に浮かび上がった。
「やはり、力があふれ出るようです。これならば、あれと対峙する程度ならば問題はありません。
しかし因果なものですね。中身はどうあれ姿かたちはまさしく神人。
色合いが若干異なるようですが、あれ相手に手を抜くつもりはありません。そもそも出来そうにありませんし、本気でいきます。
さ、先に行ってください長門さん。
この空間を形作る強大な悪意。僕が断ち切って見せましょう。」
長門がおれの手を引っ張った。
確かに急がないとな。
「古泉。無理はするなよ!」
古泉は笑顔でこちらに手を振り、そして見えなくなった。
730愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:33:45.28 ID:3kn6A0YQO
何このかっこいい古泉支援
731:2007/01/29(月) 16:34:02.69 ID:5DppLb3v0

こっからはこっちの番か。
おれと長門は階段を急ピッチで下りて、一直線で部室に向かった。
窓の外を見やると、グラウンドで神人らしきものの周りを赤い閃光が飛び回っていた。すでに右手首が切り落とされている。
古泉は見事やつの気を引いているようで、まだこちらにまで気が向いていないのかもしれない。
なるべく無茶するなよ。お前がどうにかなったら誰がSOS団の合宿を企画するんだ。
「勝算はあるのか。」
少し考えこむ様子を見せてから長門は淡々を述べていく。
「あの未確認物体を消滅させるのは難しい。だが、今回はその必要性はなく、私達が部室に到達するまでの時間を稼ぎ脱出するだけなら十分可能。
それでも互いに未知の部分がある以上、簡潔な結論は出せないといわざるを得ない。」
...相変わらずの早口だが、今回はなんとか付いていけた。こればっかりは頭使うからな。
「互いに?古泉もか?」
長門は振り向くことのなくうなずく。
「古泉一樹の能力は涼宮ハルヒに与えられたもの。未知の部分が多すぎる。」
そう言われればそうか。あいつ自身もなんなのかわかっていないようだしな。
だが、あいつはそれで落ち着いているのでそれで十分のように思える。
部室まではそこまで遠くない。おれの全力疾走でそんなに時間はかからない。
だけどこういうときって、いつもより遠く思えるものだよな。
あせるな。古泉が気を引いてくれている。
そう思っていたおれの心情を読み取ったのであろうか。
「大丈夫。あと少し。」
長門はおれの手を引っ張って走り続ける。
...ああ、わかってるさ。
たぶんここまでこれたのはお前のおかげだよ。
お前が昨日、「忘れないで」と言ってくれていたからかもしれないからな。

732愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:35:10.16 ID:VM50W+c9O
支援
733:2007/01/29(月) 16:35:46.69 ID:5DppLb3v0
旧館の校舎に入り、あと少しで部室。
やつがこちらに気づいたようで、おれがさっきまで通っていた箇所にすさまじい一撃を入れた。
一発でバラバラ。おっそろしい。
もうまもなくだ。部室が見えた時、赤い閃光がこっちに近づいてきた。
「どうやら首尾は問題なく運べたようですね。」
おれは既に息絶え絶えだったが。
「様子はどうだ。」
「正直苦しいといわざるを得ません。こっちに一直線に向かってきます。
どうやら僕より長門さんを要注意人物に認定しているようですよ。当たり前ですけどね。」
神人の顔に当たる部分が遠くからおれたちを覗き込んだ。
まずくないか、これ。
急に長門がおれと古泉の手を引っ張った。
長門はおれ達を部室の前に連れて行き、部室の扉を開けた。
そして両手をかざす。
何かをありえないくらいのスピードでつぶやいた。
やばい。やつがこっち見てるぞ。
どうやらあいつは左肩までごっそり切り落とされている。
古泉、けっこう頑張ったんだな。
と思ってたらやつが動き出した。古泉がそれに反応して赤い閃光に包まれる。

こぶしでも投げかけてくるには遠いだろうと思いきや、やつの頭から一筋の光線が放たれた。
734:2007/01/29(月) 16:36:37.23 ID:5DppLb3v0

その光が古泉の体全体を透過する。不意をうたれたようで、あいつは予想外といわんばかりの顔をした。
もうちょっと緊張感を持て。
「これはやられましたね。こんな手段を持っていたとは思いませんでした。」
長門も古泉の方を見ていた。どうするか決めあぐねているようだ。
「準備はできましたか。」
長門はうなずく。
「それで十分ですよ。」
「おい古泉!どうしたんだ。」
古泉はおれの方に振り返る。
「どうやらちょっと油断していたようです。この光には近づかないでくださいね。
この光は僕自身を塵にでも分解するんでしょうね。なんだか体が軽くなったようななってないような。
ちなみに見てください。これを照射している間はやつも動けないようです。
ですが、直接的に倒す方法は無い以上それも無意味ですね。」
そんなこと関係あるか。
「それはどうでもいい。なんでそんなに余裕面かましてるんだよ。なんとか助かる方法はないのか。」
古泉はこんなときになっても余裕の笑みを捨てなかった。
「おや、僕を心配してくれるのですか?」
「うるさい。茶化している場合かよ。」
「大丈夫ですよ。長門さんも準備はできてるみたいですから。では、お願いします。」
そういわれると長門は両手を上げた。そしてなにやら高速で呟くと、古泉が別の白い光に包まれ、少し光のかけらがこぼれた。
あの朝倉良子のときのように。なにを思い出してんだよおれは。
735:2007/01/29(月) 16:37:33.26 ID:5DppLb3v0
「おい、長門。いったい何を...」
「心配はいらない。」
「そうです。僕を消滅させようとしているわけではありません。TFEIは空間を分子や素粒子のレベルまで操作することが出来ると聞いていて、
ここに来るまでにお願いしておいたんですよ。不測の事態に陥ったときには、予断が許されなくなる前に元の空間に送ってくれ、とね。
本当は送り先は未知数だったのですが、先ほどすべての準備が出来たようなのでお願いしました。
では、僕は先にアウトします。元の部室で待ってますよ。」
古泉はどんどん光に包まれ見えなくなっている。あの光の影響なのか、それとも長門の影響なのか。古泉の体から白いかけらが散っていく。
頼む。間に合えよ古泉。
「長門さん。無事に帰ってきてくださいよ。お二人をみんなで待ってますから。」
長門は古泉を見据えた。
「了解。」
「では頼みます。...そうそう、長門さん。指きりって、わかります?昨日、彼と涼宮さんがやってたことですよ。」
こいつも見てたのかよ。
そう聞かれた長門は、昨日とは違い、はっきりと、
「わかる。」
と言った。
その時、神人から発せられる光が一層強くなった。
やばいな。予断を許さなくなってきたのか。
古泉が微笑みと若干の笑い声を漏らしながら言った。
「十分な答えです。このような状況でなければ、あなたと指きりをしてもよろしいんでしょうけどね。それは今回はお預けにしておきます。
少し、残念ですがね。」
もう古泉の姿がシルエット程度でしかとられられなくなっていた。
「では、お先に失礼したいと思います。」
こんな状況でも楽しそうに言ってくれちゃって。
まったく、本心なんだかそうでないんだか。
長門が呟く。
「座標固定。誤差0.08%..修正完了。......転送開始。」
無音の光の中から、古泉が消えた。
736:2007/01/29(月) 16:38:35.81 ID:5DppLb3v0


やつからの光線も止み、音もない残骸が残された。
「古泉は?」
「大丈夫。無事送ることができた。」
即答した。
でもこっちもそれどころではなかった。
やつが明らかにこっちをみている。
そして、なにやら頭部周辺に光が集中し始める。
本格的にまずいな。
そして、おれ達にむけて頭部から光が照射された。
やばい。そう思っておれは目を瞑った。
こんなところで塵になっておれはおしまいかよ。

しかし、どうやら体がどうにかなった感触はおれにはないようだ。
おれは疑問気味に目を開く。
おれの目の前には、長門がいた。右手を前に突き出している。光がここまで届いていなかった。
「解析完了。この程度の構成ならば、破るのはたやすい。」
光をはじいている。
長門を中心に光が割れているように見える。
737愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:38:44.10 ID:VM50W+c9O
支援
738:2007/01/29(月) 16:39:31.19 ID:5DppLb3v0
長門が前を向いたまま、淡々と言葉をつむいでいく。
「彼のおかげ。先に私が照射されていたら、勝機はゼロになっていた。」
古泉。なんかほめられてるぞお前。宇宙人にほめられるなんてそうそうあるもんじゃない。よかったな。
さらにもう一言。意外な言葉を耳にした。
「古泉一樹と約束したから.....あなたと無事にもとの世界に戻る。」
「長門、」
「情報統合思念体は、あなたは涼宮ハルヒの近くにいなければならないと判断した。
そして私自身にとっても、あなたは失われるべきではない。ならば、私のなすべきことは一つ。」
長門は体制を崩すことなく、おれの顔を見た。
「あなたを守ること。」
その言葉が聴けただけで十分だぜ長門。
「..頼む。」
長門は光が照射されている方へ振り返った。
「任せて。」
やつはおれ達にそれが効いていないわかっているのかいないのかひたすら照射し続けていた。
このままじゃ身動きが取れないな。
その時、またもや長門が何かを呟き始めた。今日のこいつはすごいな。何というか、自分を出しまくりだ。
今度の言葉はおれにも聞き取れる。
「未確認生命体を敵性認定...解析率75%...発動を申請....了解。敵性生命体の連結を解除する。」
親玉の情報統合思念体とコンタクトを取っているようだ。
そしたらいきなり長門の体から、あのとき生徒会長の前で見せたときよりはるかに
739:2007/01/29(月) 16:40:41.85 ID:5DppLb3v0
強いオーラのようなものがあふれ出た。

両手を上げる。高速でなにかを呟く。
そして長門の右手から何かが発射された。
その何かがあいつの胸に突き刺さる。針のような釘にような、そんな尖ったものだ。
だがあいつは変わらず照射を続けている。どうやら効果は無いようだ。
「長門、あんまり効果が見られないようだが」
「大丈夫。」
おれが言い終わる前に長門が口を開いた。
「種はもう芽吹き始める。楔はすでに打ち込んだ。......決壊は..そこから始まる。」
そのとき、何かがはにじけたような音が響き、おれたちを中心に光が真っ二つ割れた。
そしてその先には、同じく真っ二つに裂けた神人がいた。
金色の壁がその先への道を確保しているように、はたまた長門が侵入を拒絶しているように、割れた光はそこにあった。
預言者モーセかお前は。そのときおれは「十戒」っていうやつを思い出したね。聖書の再現をここで見られるとは思わなかったぜ。
「連結...解除。」
光がおれの目の前に広がる。
おれはまぶしすぎて目を閉じた。
音は無かった。あまりにも静かで、そして目を閉じていてもわかるくらいまぶしかった。
740:2007/01/29(月) 16:41:34.10 ID:5DppLb3v0

次に目を開けたときには、あの光も、あの神人も消えていた。
おれの頭にははてなマーク。長門はいつもの無表情。何が起きたのかはさっぱりわからない。
「あの、あれは?」
「分解した。」
なんのこっちゃ。
「正確に言えばあの精神生命体を構成するあの..」
「いえ、もう結構です。」
「...そう。」
こういう分野になるとえらく饒舌になるからな。今すべきはそれを聞くことじゃなくて、
「帰ろう。元の世界に。」
やっとおれの意思がきちんとした言葉になった。
思わずため息を漏らしちまう。ほんと常識の範疇外な経験をしちまったぜ。
ま、今更だけどな。
「手...出して。」
ん、こうか?
そしたら、長門がおれの手をつかんだ。
「目を閉じて。」
言われたとおり目を閉じた。
ここは言うことを聞いておこう。時間移動みたいに酔ったりしたくないし。
そのとき、冷たい風がおれたちに吹き付けた気がした。
だが、これまでとは違う。どこか清々しさが混じっている気がする。
あの不安をにおわせる風ではなかった。
とても穏やかで、安らぐ。冬もそう悪くない。そう思えた一昨日の風と同じだった。
741:2007/01/29(月) 16:42:17.36 ID:5DppLb3v0

なぜだろう。おれはのなかの不安や恐怖は、まるで姿を潜めたようにとても小さくなっていた。
そう思っていたときに、長門のささやき声が聞こえてきた。
おれが目を閉じていたからだろうか。耳から通ってきたのではなく、おれの脳に直に響いている感じだった。
「あなたの心が落ち着いたから。もうあなたに潜むのものはいない。」
そうか。

そうか?
おれの心が空間に影響を与える。言わばおれとリンクした世界。これはこれで非現実的なものだが、不完全な代物なんだと思うぜ。
なぜならな長門。人の心は一つの言葉で答えられるものじゃないとおれは思うからだ。
怖さが消えたといわれりゃNOだし、落ち着いたといわれればYESとも言える。
人間の混沌とした何かの集大成だろうからな。
万能ともいえる情報統合思念体。そんなやつらでも理解できないものはあるのだろうか。
完璧なんて、あってほしくもないんだよ。
「準備ができた。そっちは?」
「やってくれ。」
名残惜しくは、無い。古泉と長門が来てくれた。朝比奈さんも心配してくれているという。
一刻も早く戻ろうじゃないか。誰かがおれを待ってくれているのなら。
...それじゃあさよならだ。もう二度と、ここに来ることも無いだろう。
冬の最後を締めくくる超常現象となるのだろうか。この穏やかとなった風が、おれ達を元の居場所に導くことを祈って。


何かに吸い込まれていく。おれ達は目を閉じたまま、空を飛んでいる気がした。

742愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:42:59.17 ID:VM50W+c9O
支援
743:2007/01/29(月) 16:44:23.18 ID:5DppLb3v0
「うぐぉあっ!」
言葉にならない驚きと同時に、おれの椅子がガクンと揺れた。
目を開けると、そこはいつもの教室だった。
長門がいつもどおり本を読んでいて、おれは自分の席で教科書を広げていた。
そして、横にはあんまりうれしくなかったが古泉がいた。
「無事に帰ってこれてよかったですね。」
教室にはこいつらふたりしかいなかった。
「あんまり実感がわかないけどな。」
ほんとにな。
「朝比奈さんはいないのか。ハルヒは?鶴屋さんは?」
われながら思った。
真っ先に出た言葉がこれか。
「さあ。もうじき戻ってくるのではないですか?そろそろチャイムが鳴る頃です。
けっこう時間がかかりましたね。」
そうなのか、よくわからないが。でもよ、これじゃ本当に...
「夢..だったみたいだな。」
あの意味不明な空間あの空間にいたのは実質は一日程度だという。
しかし、おれにとっては何日もたったような感覚だった。
誰もいないってだけで、人間あんなに変わるものなのか。
ついさっき飛び降りそうだったのが、われながら信じられなかった。
744愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:44:25.01 ID:HVxax2VsO
支援
745愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:44:44.69 ID:1adV+ZU90
支援
746:2007/01/29(月) 16:45:18.73 ID:5DppLb3v0
「そうですか?まあ、こちらから見るとさっきまでのあなたとは思えないですよ。まさに見違えたと言え...」
そのとき扉を開けた銃声のような豪快な音が古泉の発言の邪魔をした。
「あんのヘボ生徒会長!なによ、とってつけた様にいちゃもんばっか言ってくれちゃって!」
「でも、あの、ちょっと落ち着いて...。」
「何よみくるちゃん。あんたあいつの肩を持とうっての?」
「え、そんなことはないんですけど......。」
涼宮ハルヒが入ってきた。
「ハルヒ...」
思わず久しぶりといいそうになったがその言葉はなんとか吸い込んだ。
実際は一日。そんなに経ってもいないし、こいつに脳みそがヨーグルトでできてるとか思われたくもない。
ハルヒがこっちを向いた。
少し驚きがちにこっちを見た...と思ったのも束の間。

ボカッ!

ハルヒがおれの頭を殴った。
「いってぇ!いきなり何を...」
邪悪な瞳がおれを捉えている。
「あらキョン。ようやくお目覚め?あんた、あたし相手にシカトきめこむなんてなかなかいい度胸じゃない。」
いろいろと複雑な事情があるんだよ。それもお前じゃとうてい納得しえない事情がな。
「何か釈明でもある?聞いてやらないでもないわよ。拳骨のあとにね。」
選択の余地なし。こいつのぬ間に命の洗濯をってか。時既に遅しか。
747:2007/01/29(月) 16:45:56.13 ID:5DppLb3v0
説明してやりたいけど、説明でもしたらおれが不審者扱いされるだけだろうからしないけど。
おれはすがるような気持ちで古泉を見た。助けてくれ。
おれの視線を理解したのか。古泉が口を開いた。
「ところで、会長閣下はなんの用件で涼宮さんを呼びつけたんですか。」
ハルヒが古泉反応した。会長への怒りか、やつの右手が光って唸る、のはさすがに冗談だ。
だがこのままでは東方が紅く燃えてしまいそうな感じではあった。
「ふん、あのヘボ会長。ひたすらいちゃもんばっかつけてくれちゃって、何が存在意義の見出せない不毛な空間よ。
あいつの頭の中だってどうせ似たようなもんに決まってるわ。
あいつと言い合いするだけでもほんと毎回頭にきちゃう。なんであんなやつが会長になったんだろ。」
お前が望んだからだろ。引いては古泉たちの裏工作の賜物だ。
ハルヒは会長に怒り膨らませていた。
相変わらずハルヒ相手に長時間渡り合う会長閣下の頭脳と機転、そして悲しき運命には感動を禁じえない。
だがなんだか妙に安心するぜ。
知っているやつが周りにいるだけでな。
ああ、あと古泉。ナイス横槍。
748:2007/01/29(月) 16:46:27.41 ID:5DppLb3v0

「やっともとの調子に戻ったのキョン。」
「ふうん、へぇ、もういいみたい?にょろ?何はともあれ良かったさっ!」
ハルヒが部室の隅で愚痴りまくっているのをとめる人間はおらず、一緒に部室に戻ってきた鶴屋さんと国木田が話しかけてきた。
「それにしてもどうしたの。教室でもずっとボケッとしててさ。ろくな反応しないんだから心配したよ。大丈夫なのかい。」
どうやら思った以上に心配をかけてしまったようだ。
「はるにゃんも国木田君も心配してたんだよっ。ついでに言うならあたしも心配しちゃったさ。
女の子や友達に身の上の心配させちゃだめっさ。いいにょろ?」
はあ、申し訳ございません。
「わかればいいっさ!」
鶴屋さんの笑顔が眩しい。
そこにはおれがいたいと思える日常がそこにあった。
微塵の違和感もない。あまりにも見慣れたもの。
ハルヒは団長席で愚痴。
それに付き合わされる朝比奈さん。
古泉は含み笑いをしながらおれと談笑。
長門は読書。
鶴屋さんは国木田となにやら会話を楽しんでいた。
緊張感もまったくなく、少し馬鹿っぽいが、それくらいがおれに合うというものだ。
おれは周囲を見回した。
誰にというつもりは無い。だがおれは、誰かにただいまと言いたかった。
749愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:46:42.66 ID:3kn6A0YQO
支援
750:2007/01/29(月) 16:47:25.66 ID:5DppLb3v0
それからおれは数日間。ひたすらテスト勉強に追われながらも、この日常生活のすばらしさを噛み締めていた。
朝の日差しが心地よく、昼日中の風が冷たく冴える。夜空の星がくっきりと見えた。
家には家族がいた。シャミに鼻を引っ掻かれた。
試験日が近づくたびにテンションが落ちていく谷口がいた。
自分もやらなきゃとか言いながら余裕丸出しで教えてくれる国木田がいた。
教えるというより面白半分でちょっかい出してくる鶴屋さんがいた。             
部室にはいつもの面子がいた。
そして、後ろの席には涼宮ハルヒがいた。
なぜか最近おれの頭はよく冴えていたようで勉強に身が入っていたようである。
そのおれのいつものシャーペンが..ブスッと突っつかれたのではなく刺さった。
「あいてっ!」
おれは海老の如くのけぞったまま振り返った。
「誰に会いたいのよあんた。」
「古典的な冗談ぬかしてんじゃねぇ。何だ。子どものいたずらって年でもないだろ。」
ハルヒがむっとした表情になった。
「なによ。単に逆にしてしまっただけじゃない。器のちっこいやつね。」
.....おれが悪いのか。
751:2007/01/29(月) 16:48:02.87 ID:5DppLb3v0
余談だが、おれは今回、かつてないほど勉強をした。
しかし、それとは別になぜか妙に頭が冴えてることに疑問を感じていた。
実際テストが始まったときもいつもと比べればやけにスラスラと理解できたし、
「あ、この問題ゼミで出た!」みたいなノリというべきか、やってもないのにやったような変なデジャヴを感じたりしていた。
それには古泉の解説を参照。読みたい人だけ読んでくれ。
「ああ、そのことですか。それはですね、おそらくあなたの精神とは別にあなたが勉強していたことがかかわりがあると思います。
あなた自身はあの人為的な空間にいたのですが、その間およそ形骸と化していたあなたの行動の残滓というべきでしょうか。
それが現実世界に戻ったあなたの脳裏に張り付いているというのが今回のそのあなたが言うデジャヴという現象にあてはまると思われ、
またその際のあなたの行動と精神状態、また思考範囲を推測しての範囲ですけれどgあqwせdrftgyふじ......」

ごめん、おれの耳が聴講を放棄した。

それに関しては感謝すべきなのかいまいち複雑なところだが、おれをあんな目に遭わせやがったんだから、
あの程度のオプションがついていても不思議じゃないと考えておれは納得した。
おれは終始まじめにテストを受けることができたし、これまでに無いくらい安心感を得ることができた。
ここはもう素直に勉強会を組んでくれたハルヒ、教えてくれた国木田、この日を迎えさせてくれた古泉と長門に感謝しようと思う。
試験結果に期待があったのはたぶんこれが始めてだっただろう。
だからといって勉強大好きっ子になることはまず無いが、だがやってよかったとは思っていた。
752:2007/01/29(月) 16:48:33.45 ID:5DppLb3v0

点数が刻まれた用紙が返ってくる。返ってきた解答用紙には見たこともない良い数字が並んでいたし(それでもハルヒには負けていたが)、
試験結果の通知表には学年30番というとんでもない数字が打ってあり、
誰かと間違えたんじゃないかと担任岡部に聞きにいって岡部から「頑張ったな」と言われたのも今となってはいい思い出だ。
予備校に放り込もうとしていた母親が通知表を見て狂喜乱舞したのもいい思い出。ちなみに晩飯は焼肉だった。多謝。
どうやらおれの学問的な位置づけはそういうものだったのだと改めて思い知らされた次第だった。
学年ツートップが長門とハルヒになってしまい、ハルヒが長門に「今度の模試で勝負よ!」と高らかに宣言していたのが耳に残っていた。
確かにこんな状況じゃ生徒会もウチの団に学問の面で口出しはできんだろう。
国木田も「それなりに頑張っただけだよ。」と謙遜をかましていたが、こっそり見た順位の数字は一桁だった気がする。
古泉は何事も無いようにトップレベルの成績を修めていたし、朝比奈さんも同様でいつもどおり眩しいお姿でお茶を淹れてくれた。
鶴屋さんはこっちを見てやたらニヤついていただけだった。気になるな。
ちなみに谷口が負のオーラを纏って凹んでいたことは言うまでもない。

753愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:48:49.08 ID:VM50W+c9O
支援
754:2007/01/29(月) 16:49:08.94 ID:5DppLb3v0
チャイムも鳴り響き、見覚えのある数学教師が出て行って今は昼休み。
教室にハルヒはいなかった。テストも終わって、自分的には満足できる成績を修められ、もう一年次は残り少ない日数をゆったりと過ごすのみだった。
あのとんでもない空間に巻き込まれてからまだ一週間も経っていないが、なぜかもうだいぶ昔のことだと感じられる、そんなノスタルジーに染まりつつあったおれだった。
もう春先。冷たい風にまぎれて暖かい風が少しづつ吹き始めている。桜のつぼみがちらほらと、学校周辺が段々と色気づいてく。
日差しの降りかかりつつも名残りの風が吹く。変わるようで、変わらないような、意味もなくなぜか懐かしみを抱いてしまう。
そんな春の浅い日だった。
ハルヒがいないのもいつものことだが、なんか今日はいつもと様子が違ったな。
「涼宮?中庭の方に歩いていったぜ?また何かたくらんでんのか?」
売店からパン袋を右手に戻ってきた谷口がおれに言った。
「仕方ない。行ってみるか。」
あの文化祭のときみたいに、なんか落ち着かないのかね。
どうせ一人でねっころがっているんだろう。ちょっかい出しに行ってみるか。
「頑張れキョン。僕はとても手を出す気にはなれないけど。」
何をどう頑張れと言うんだ国木田。
ああ、あと言い忘れてたことがあったな。
「今回は助かったぜ国木田。ありがとよ。」
「いいんだよ、楽しかったからね。やればキョンもできるんだよ。」
テストが返ってきたときの谷口のおれに対するリアクションを思い出しながら、おれは少し吹き出しそうになった。
悪かったないい点とっちまって。勉強したんだよおれは。あらゆる方面にな。
755:2007/01/29(月) 16:50:03.25 ID:5DppLb3v0

おれは昇降口を出て、中庭へ向かった。
おそらくハルヒがいるであろう、あの木の下へ。
陽だまりが眩しく、冷めた風が心地いい。
なんとなく早足になって、おれはハルヒのもとに歩き出した。

中庭にぽつんと、制服姿が一つ。
案の定、思った通りのところでハルヒは木に寄りかかってぼけっとしていた。
そこそこ絵になるであろう情景と言えるだろうが、いかんせん相手はハルヒ。近づく人間は誰もいないのであった。

「あら、どうしたのあんた?なんで来たの?」
ハルヒがおれに気づいた。少し呆けたような感じだったが。
おれはハルヒ隣で立ったまま木に寄りかかった。
「別に。来ちゃ悪いか?お前がなんかへこんでたからちょっかい出してやろうと思っただけさ。」
おれはひっぱたかれる覚悟で言ったが、ハルヒはあまり気にかけていないようだ。
「うっさいわね。...まあちょうどいいわ。
へこんでなんかいないわよ。でも、ただ...さぁ。」
そう言ってハルヒは腕を枕にねっころがった。
いまいち要領を得ないな。なんだか調子狂うぞ。
「どうしたんだ。道端に落ちてたコロッケでも食べたのか?」
「あんたじゃあるまいし、そんなことするわけないでしょ。」
おれでもそんなことしてたまるか。
756愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:50:49.65 ID:1g6/fEskO
支援
757:2007/01/29(月) 16:50:50.82 ID:5DppLb3v0

ハルヒはおれのことを気にしているのかいないのか、
空を見上げ遠い目をしたまま言葉を発していく。
「あたしたちさ、これからどうなっちゃうんだろうね。」
は?なんだそりゃ。
「何か悩みでもあんのかよ。お前みたいなやつでも。」
今度こそおれを叫び倒すか?むしろそっちのほうがハルヒらしいと思うおれは末期なんだろうな。
「別に。一年最後のテストが終わっちゃったでしょ。そしたら、もうすぐあの教室ともお別れして、
あたしたちは進級して、二年になって、みくるちゃんは三年生になって。
...そしたらさ、みんなもやりたいこととか、自分の夢とか、そういうのができちゃってたりして、
それでも、あたしたちはさ。今まで通りにみんなで遊んだり、笑ったりできるのかな、って...そう考えていたのよ。」

おれは何を言ってやればいいのかまるでわからなくなっていた。
ハルヒは今何を考えているのだろう。
こいつの思考が全く読めなかった。
「どういう意味だ?進級くらいでそんなに焦る必要あるのか?」
ハルヒは上半身を起こし、おれは木のそばで隣に座り込んだ。
「なんだかね。最近、バラバラになっちゃったらどうしようって思っちゃったことがあるの。
あたしは今、この空間が好き。SOS団でみんなといるのも、遊ぶことも。
最近はクラスにいるのもそう悪くは無いと思えてきた。
あたしはいつの間にか誰かといることが億劫じゃなくなってきてたの。
だから、この空間がバラバラになっちゃうのが、嫌。
あたしは大して友達という友達もそんなに多くないし、二年になってみんなバラバラになったら、あたしはそのクラスで我慢できるのかな....って。」
いつにもなく弱弱しい声。なんだからしくない。
「大げさだ。たとえクラスが変わっても、おれはあの部室に行くし、長門も朝比奈さんも古泉もあそこにいるさ。
たまに鶴屋さんが乱入してきたり、おまえが国木田や谷口を巻き込んでくるかもしれない。それでいいじゃないか。
お前は、どうしたいんだ。」
ハルヒは少し顔をうつむかせ、考えこんでいるように慎重に言っているように見えた。
おれにもハルヒにも冷たい風が吹きつける。そして木陰を包んでいるようだった。
でもおれはもう気にしなくなっていたがな。
758:2007/01/29(月) 16:51:40.73 ID:5DppLb3v0
「そりゃ、あたしはまだあそこにいたいわよ。周りに誰もいなかったらなんかそわそわするわ。
キョンがまた馬鹿なことしてないかってさ。」
心外だ。おれは少なくとも自分の意思で馬鹿なことをしているつもりは無い。
「でもね。自分の中でもちゃんと分かってる。ずっと同じ時間、場所にいることはできないってこと。
遅かれ早かれ別れることになる、それは高校生活の中で起こるかもしれないし、ずっと先の将来かもしれない。
でもそれはきっと起こるの。
そのとき、あたしはどうするんだろう。みんはどうしてくれるんだろう。
気がついたら、あたしの目に映るのはみんながバラバラに歩いていく後姿だけだったら。
そう考えてたらなんか気分がどんどん憂鬱になってきてさ。」
人との関係でこんなに悩むハルヒを見るのは初めてだった。
たぶんこれは、ハルヒが人生で初めてぶちあたった悩みなんだろう。
対人関係で悩むハルヒ。これはこいつもだいぶ変わってきた証なんだろうか。
「将来、あたしの近くには誰がいるんだろう。」
しばしの沈黙が二人を包んだ。
風が草木をなびかせ、雑草を飛ばしている。
ハルヒは木に寄りかかり、何も考えてなさそうに空を見上げていた。
そしておれはどう言葉を切り出していいか考えていた。
「お前はどうするんだ。.....時間を巻きもどしたいと思ったりするのか?」
「そんなことしないわ。でも、前のあたしだったらどうしていただろう。思ったことはあるのかも知れない。
でも今はそんなことしたって何にもならないってわかってるつもり。
あたしって、変わったと思う?あたしは...」
ハルヒが少しやさしげな顔を、いや、少し弱気なんだろうか。ますますらしくない顔をしている。
「あたしは置いてけぼりにされたりするのかな。」
ハルヒはこっちを向いて、穏やかな声で訴えかけるというよりはつぶやいた。
759愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:52:36.49 ID:3kn6A0YQO
なんか風景描写が非常に綺麗支援
760:2007/01/29(月) 16:53:05.58 ID:5DppLb3v0
言葉をひねり出すのにこんなに苦労したのは初めてだ。
「...さあな。お前と違うクラスになろうが、おれはまだSOS団なんだろ。おれはそれでかまわないし、あいつらもそうだろう。
さっきも言ったろ。それでいいんじゃないか?」
ハルヒは空を見上げた。どうリアクションをおとってくれるだろう。
「それはそうだけど、でも」
おれは言葉をさえぎった。

「少なくともおれは、置いてけぼりにしない。」

時が止まった、気がした。
じゃあとりあえず動かそう。じゃないと話が進まない。
「じゃあこうしてくれハルヒ。おれがなんか馬鹿なことをしそうだったら、真っ先におれを止めてくれよ。
そのときだけならおれをひっぱたいてくれてもいい。ぶん殴ったってかまわない。
おれを引きずって、お前の近くに連れてきてくれ。」
「え..それってあんた」
「いいかハルヒ。お前がそういう風に悩んでいてもはっきり言ってらしくない。
お前がいつもどおりにして、いつもどおりおれたちを引きずってでもつれてってくれたら、今はそれで十分だぜ。
その代わり、お前が馬鹿なことをしそうになったら、おれがお前を引きずってでも止めてやる。」
ハルヒはあっけにとられていたのだろう。
口をポカンと開けておれを見ていた。
「今のおれはそれでもいいと思ってるからな。」
そして、ゆっくりと、笑った気がした。
そのときおれとハルヒの周囲を暖かい風が包んだ気がした。きっと気のせいなんだろうけどな。
761愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:53:12.71 ID:VM50W+c9O
支援
762:2007/01/29(月) 16:53:47.66 ID:5DppLb3v0
「キョン。」
ハルヒが今までとは違う表情でおれを見た。
なんというか、なんとも捉えがたいものだった。
どんな表情かはみんなに任せるよ。たまにはこういうのもいいだろう。
と、おれがなんとなく心の中でまとめに入っていると

ガンッ!

ハルヒの右ストレートがおれの顎に直撃ぃ...。おれは思わず叫んだ。
「いったいな!せっかく見直してもいいかと思ってたのにお前ってやつは..」
ハルヒがおれのネクタイをつかんだ。そのときおれはテスト前国木田と一緒につれまわされたことを思い出した。
だが、それはそれで別の話だ。
「うるっさいわね!そんな細かいこと気にしない!」
いつものこいつに戻っていた。全く、こいつに悩みなんて無用の代物か。
「それよりキョン。あんたお昼ご飯食べた?」
「いやまだだ。」
ハルヒはニヤリと邪悪な笑いを浮かべる。
嫌な予感。きわめていつもどおりだ。
そのときおれの耳に雑踏を踏む複数の人間の足音が聞こえてきた。
ハルヒがそいつらに反応する。
763:2007/01/29(月) 16:54:26.77 ID:5DppLb3v0
「遅いじゃない。連絡したでしょ。ちゃんと。」
一人がさわやかにリアクションをとる。
「申し訳ありません。まあ、頃合を計っていたとでもいいますか。」
一人がおずおずとリアクションをとる。
「ご、ごめんなさい。ちょっと色々あって。」
一人が言うに足らずのリアクション。
「......。」
それぞれ全く異なるキャラクターをもってこっちに歩いてきている。
「ま、いいわ。キョンと時間潰しはできたしね。じゃ行く?」
それはそれはと言って古泉がおれにさりげなく近づいてきた。
「先ほどは名演でしたね.....いや実に。」
ぐはっ!
ごめんなさいと言って朝比奈さんがおれにすれ違い様につぶやいた。
「ふふ。涼宮さんって本当にいい人達に囲まれてますね。見てました。」
ごはっ!
無言を貫いていた長門がおれに近づいてきた。
「.......面白い人。」
おれは死んでしまった!

王様がおれを半ばけなし気味に嘆く姿が浮かんだが、現実的には死んでいないのでそっちの世界へ行くわけにはいかない。
赤面で死んでしまいそうだったのでとりあえず話しをそらすことにした。
764:2007/01/29(月) 16:55:12.97 ID:5DppLb3v0
「で、どこに行くって?」
ハルヒがこっちを向いた。
「どこって、食堂よ。」
食堂?なんでまた。
「ああ、あんたは連絡するまえに来たもんね。テストも終わったし。たまにはみんなでお昼でも食べようってね。
みんなに連絡したの。」
なるほど。おれから向かわずともここに来る手はずになっていたわけだ。
早とちりだな、おれ。
そしてハルヒが悪意ある目つきで聞き捨てならぬことをおれに言い放った。
「もちろん、あんたのおごりでね。」
はぁっ?
反射的に古泉を見る。なんとか言え。
「僕らもそう聞いていましたよ。いやぁ、あなたも中々懐がお広いですね。」
マジで?その右にいた人を見る。
「え、はい。そう聞いてます。」
朝比奈さんが快活に答える。さらにその右。
「......わかめ蕎麦。」
長門がフライングをした。
「あんたねえ。約束、覚えてる?」
約束?なにそr...ごはぁっ!

何をされたのかは想像に難くないであろうことだから語るのはやめておきたいと思う。
765愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:56:28.37 ID:1g6/fEskO
支援
766:2007/01/29(月) 16:56:29.44 ID:5DppLb3v0
ハルヒはどっかで見たようなちょっと照れている表情をした。目線を若干逸らし、くぐもった声で言った。
「...指きりよ。」
は?ああ。そういうこと。

――誓いを破ったら昼ごはん一週間おごりだからね!――
はあ、なんてアホな約束したんだろうなおれ。
よりにもよって一週間?アホか。
それでも一応反論はしてみる。
「なんで破ったことになるんだよ。自分的には大満足の成績だったぞ。」
「何言ってんの。五番以内に入れなかったでしょ。なっさけない。」
そんなハイレベルな競争におれを巻き込むこと自体が過ちであると知れ。
と言う気にはならなかった。いい加減頭が叩かれすぎて以前より馬鹿になりそうだ。
「まったく、おれの馬鹿。」
ハルヒがまたおれのネクタイをつかんだ。
「そんなの知ってるわよ。じゃ行くわよ。」
おれのネクタイを引っ張り、ズカズカと歩きだす。
「わかったから離せ。苦しいって、首絞まるっておい」
「みんな何食べる?キョンのおごりも久しぶりねー。」
相変わらず聞いていない。
...今に始まったことじゃない、がそれだけに少し情けない。
「では、僕はとりあえずコーヒーおごって下さい。それからは着いたときに。」
「ごちそうになります。ごぼう天うどんで。」
「.....あと親子丼。」
こいつらに遠慮の二文字はないのか。特に長門。
そうしておれたちは五人揃って歩き出した。
767愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:57:08.76 ID:2P7UFs3EO
やぁ。(^ω^)
突然だがこのスレを読んだ君に一生セクロスが出来なくなる呪いをかけてしまった。
今から10以内に下のサイトに飛んで、掲示板に

脳内妄想乙www

と書き込めば呪いは解除されるだろう。
諸君らの健闘を祈る。



http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=mcea
768:2007/01/29(月) 16:57:29.46 ID:5DppLb3v0

ま、いっか。今日くらいならなんとか。あとはなんとか交渉してみせるさ。
なんだかんだ言って楽しい。それを否定するつもりはなかった。
ハルヒはまさに楽しんでいると言わんばかりに通路を闊歩していた。
それぞれがそれぞれの歩調で。でも乱れてしまうことはない。
ここの居心地は最高だった。
最後尾で本を読む長門も。ハルヒと取り留めの無い話をする朝比奈さんも。おれの隣でオブザーバーを決め込んでいる古泉も。
そしてハルヒも、そう思っているのだろう。
そしてハルヒは、今もああやって笑いながらあのことを気にしているのだろうか。
この五人で作ったサークル。これはいつまで続くのだろうと。
その気持ちはもの本当によくわかる。
そのくらいおれも思ったことはあるさ。
これがいつまで続くのか。それは誰にもわからないのだから。
確かにいつかちりぢりになる時が来る。それは確かなことだろう。
769愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:57:38.24 ID:1g6/fEskO
支援
770愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:58:04.05 ID:WG8gS+Yq0
プリン食べたら怒るの?
771:2007/01/29(月) 16:58:26.10 ID:5DppLb3v0
いつになるかはわからない。でも、それはいつか必ず来るんだ。
どれだけこいつらがいいやつらだといっても、
いや、最高の仲間だからこそ、それは訪れるのだろう。
いつまでも、同じ場所、同じ連中でいることはできないんだ。
だからおれたちにも、そんなときがきっと来るだろう。
だがな、そのときおれたちがすべきなのは、時間を巻き戻すことでも、世界を再構築することでもない。

すべきこと、それは........ま、そのときが来たら考えるさ。

今はただ楽しむことを。それがベストと言えなくとも、ベターであるとおれは思う。
浅い春の出迎えとともに、薄れる冬を五人で歩いていた。



そう、いつかそのときが来たら。


                おわり。
772愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:59:25.97 ID:VM50W+c9O
支援
773愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 16:59:55.05 ID:1g6/fEskO
GJ!
いやぁ上手いね…


お疲れさん!
774:2007/01/29(月) 17:00:16.85 ID:5DppLb3v0
「冬風のマーチ」なんとか終了です。
みなさん駄文にお付き合いいただきほんとうにありがとうございます。

疲れた。
775愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:01:24.60 ID:3kn6A0YQO
マジ乙!
いつもながら凄ぇ。
スッキリしたオチだったぜ。
776愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:01:33.56 ID:HpkOCShW0

【名前】メリケンマッチョン ( ID:BZerP9vUO )
【必殺技】シークレットマッスルフィンガー
【偏差値】80
【身長】70cm
【体重】170kg
【好物】マック
【口説き文句】お前のメリケンを俺にみせてくれ
【PR】はあ?俺がメリケン持つときはマジになった時だし、お前死んじゃうよ?
【一口メモ】早漏・泣き虫
※この方は リ ア 厨 取り扱いには十分に注意してください。

http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1170044294/
777愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:02:16.46 ID:1adV+ZU90
乙〜。
こういう話好きだ。
778愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:03:24.03 ID:VM50W+c9O
描写が細かくて綺麗ですね
情景が浮かんでくる

長編乙でした
779愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:05:17.15 ID:3kn6A0YQO
なんか凄い印象に残ってる。
>>2よろしく願います。
780愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:08:05.48 ID:HVxax2VsO
お疲れ様
家に帰ったらじっくり読ませてもらいます
781愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:10:26.46 ID:ZQTto0eCO
乙!
おもしろかった。ハルひぐ作者にもきてほしいな……
782愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:33:29.13 ID:iOLIZipE0
>>774
完結乙!地の文が非常に丁寧な描写だね。
ところで一箇所朝倉「良子」だったよ。Wikiではもう直してあるみたいだけど。

さて、このスレも後30分か…
783愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:42:05.10 ID:1adV+ZU90
あ、あと30分なのか。

書き掛けの話の長門の描写がどんどん沈んでいく〜。
浮上ポイントが無い話とはいえそろそろどうかと思ってきた、そんな呟き。
784愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:57:06.94 ID:1g6/fEskO
今回は結構伸びたな…
785愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 17:57:08.93 ID:VM50W+c9O
三日経つの早いなぁ
786愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 18:06:59.81 ID:0bw2LZ590
おがっ?!

冬風のマーチずっと待ってました!!
仕事終わったらゆっくり読ませてもらいます。
787愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 18:10:44.22 ID:iOLIZipE0
788愛のVIP戦士
●<全員マッガーレ!