560 :
閉鎖まであと 8日と 1時間:
「もう、だいぶ遅くなっちまったな。送るぜ、レナ。」
「あ、うん・・・。」
親父と母さんが出かけちまって、困ってた俺のところに
レナが来てくれたのは助かったけど、緊張しすぎて、ずっと頭の中が真っ白だった。
「わざわざ、飯まで作ってくれて助かったぜ。んじゃ・・・」
襖を開けて、レナを先に玄関へと向かわせてやろうとした俺の背中に、ほのかな温もりが伝わってくる。
「圭一くん・・・、今日はもう帰りたくないかな、かな。」
レナが・・・、ギュッと俺に抱きついていた。この言葉、この行動が指し示すことはおそらく・・・。
「レナ・・ッ!」
俺は、バッと振り向き、レナの肩を軽く掴む。
「圭一くん。今夜はレナのこと・・・、好きにしていいんだよ。」
淡く頬を赤く染めたレナに、意を決して俺は伝える。これだけは伝えなきゃいけないと、心臓が早鐘を鳴らしていた。
「オナニーするから帰ってくれないか。」