1 :
ゾヌ:
ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです
※※※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい※※※
各まとめ入口:
http://bnsk.jf.land.to/ 初心者の方は掲示板を一度ご覧下さい。小説を書く際の禁則やテクニック等が具体例付で説明されています
まずは安価でお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです
→人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります
▽投下の際の注意点
・他の作者が投下中は投下完了まで待って下さい。投下前にはリロードを忘れずに。投下宣言するのもありです
・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします
・できれば名前欄に『「タイトル or お題」 現在のレス数/総レス数』のように書いて下さい
・作品を投下する際は、テキストエディタで仕上げてからまとめて投下して下さい
▽読み手の方へ
・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい
▽保守について
・創作に役立つ雑談や、保守を兼ねての書き下ろし投下は大歓迎です
・落ちた場合は立てれる人が新スレを立てて下さい。人がいる時間を目安に
2 :
ゾヌ:2007/01/11(木) 21:57:27.81 ID:XMOafAd70
▲週末品評会
毎週木曜日の夜〜土曜日の午前中に、お題が出されます
作品は土曜日の0:00から日曜日の24:00までの間に投稿してください
その後それぞれに評価をして頂き、月曜日の0:00から火曜日の24:00まで投票を受け付けます
▽作品投稿
・ジャンルは自由、時間を過ぎての投稿も選考外ではありますがまとめサイトに掲載します
・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って全部書き終わってから投下するようにお願いします
・優勝時の本人確認のため、週末品評会参加者は出来れば酉を付けて下さい(酉は名前欄に#と自由な文字列)
→毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです
▽投票
・本スレへの書き込みでお願いします(複数選択可)
・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行って下さい
・簡単でよいので、感想、批評等書いて下さい。書き手の次への糧になります!
・投票は投票用テンプレを使うか、【投票】と書いて書き込んで下さい
▽優勝者特権
・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられます
・投票数が同数の場合は、気になった作品の投票数の差で決定します
・お題の発表時間は優勝者に一任されますが、遅くても土曜日の午前中には提示して下さい
3 :
ゾヌ:2007/01/11(木) 21:58:03.71 ID:XMOafAd70
943 名前:【品評会お題】 ◆hemq0QmgO2 [] 投稿日:2007/01/11(木) 20:39:20.21 ID:FW4AJQXeO
意見が微妙に分かれてますが、ごめんなさい、発表します。
足りない頭で考えるよりは思いついた言葉をシンプルに、ってことでお題は……
「火」
レス制限:5レスまで
です。シンプルすぎますが、レス数以外の制限は特にありません。
前回がドSだったので今回は自由度を高めにしました。
皆さん思い思いの「火」をぶちまけてください。もちろん「炎」という解釈でも構いません。
よろしくお願いします。
4 :
ロバ♂:2007/01/11(木) 21:58:09.34 ID:EApuO+By0
やめやめ!!
5 :
パンサー♀:2007/01/11(木) 21:59:05.60 ID:FaEP0wN80
6 :
まぐろ♂:2007/01/11(木) 22:00:17.05 ID:XMOafAd70
1000 名前:あびる[] 投稿日:2007/01/11(木) 21:57:10.56 ID:c0Q2DWae0
1000なら今年書いた作品で文壇デビューの上芥川賞受賞
がんばれ
7 :
パンサー♀:2007/01/11(木) 22:00:48.89 ID:c0Q2DWae0
8 :
チンチラ♀:2007/01/11(木) 22:01:24.25 ID:zf32VuW50
/ ̄\
| (●) \
\_/\\
____ \\__/ ̄\
/ ̄\ / /___ (●)|
| (●) \_/ /), 、(//\ \_/ <
>>1乙
\_/\_/ノ(、_, )ヽ⌒ \
| `-=ニ=- |
\ `ー'´ / ________
ノ \ | | |
/´ | | |
| l | | |
ヽ -一ー_~、⌒)^),-、 | |_________|
ヽ ____,ノγ⌒ヽ)ニニ- ̄ | | |
9 :
まぐろ♂:2007/01/11(木) 22:01:37.96 ID:XMOafAd70
このスレ日曜の22時ごろに落ちるよな。タイミング悪っw
10 :
セイウチ♀:2007/01/11(木) 22:01:40.35 ID:WYY1Kox70
「ファイヤーボーイ」
俺のマグナムが火を吹いた。
【完】
11 :
しろうさぎ♂:2007/01/11(木) 22:04:21.92 ID:uQ0oWGWL0
12 :
愛のVIP戦士:2007/01/11(木) 22:06:59.37 ID:DHFlWCgb0
13 :
ラッコ♂:2007/01/11(木) 22:09:19.72 ID:FW4AJQXeO
14 :
人面魚♀:2007/01/11(木) 22:12:16.96 ID:nwNP6Lya0
>>1 オツ。
前
>>1000には壇上で「僕がここにいるのは、BNSKのスレがあったからです!」
とか言って欲しいww
15 :
カラス♀:2007/01/11(木) 22:15:00.92 ID:oym4OnE+0
BNSKどころかVIPPER全開でいってほしいwwwww
16 :
イルカ♂:2007/01/11(木) 22:19:17.10 ID:avIb/buN0
みんな前スレ
>>1000に好意的で何だか・・・
このスレには良い奴しかおらんのか!!
17 :
ペンギン♂:2007/01/11(木) 22:23:28.30 ID:DvyiPfPWO
俺は悪い奴だぜ
18 :
パンサー♂:2007/01/11(木) 22:25:26.51 ID:FW4AJQXeO
俺も悪い奴だぜ
19 :
白熊♂:2007/01/11(木) 22:25:59.40 ID:vvNCePdI0
じゃあ俺も!
20 :
まむし♀:2007/01/11(木) 22:26:09.87 ID:uQ0oWGWL0
俺はちょい悪だぜ
21 :
ふんころがし♂:2007/01/11(木) 22:26:33.51 ID:c0Q2DWae0
俺は凄く悪いぜ
地元のヤンキー五百人相手に勝ったし、マジだし、ちょうつえーし
22 :
パンサー♀:2007/01/11(木) 22:28:40.71 ID:FW4AJQXeO
23 :
なめ猫♀:2007/01/11(木) 22:28:45.06 ID:VTge/XIk0
俺も泣く子も黙るワルだぜ。
卒業アルバムでオナニーしたり。
24 :
ももんが♀:2007/01/11(木) 22:30:38.50 ID:5ywg3bNi0
25 :
パンサー♀:2007/01/11(木) 22:31:48.19 ID:FW4AJQXeO
26 :
マングース♂:2007/01/11(木) 22:33:56.87 ID:uQ0oWGWL0
>>23 俺お前の顔付きの免許持ってたよwwwwwwwwwwwww
27 :
やぎ♂:2007/01/11(木) 22:39:36.23 ID:XMOafAd70
卒業アルバムでオナニーした人が集まるスレはここですか?
28 :
愛のVIP戦士:2007/01/11(木) 22:40:58.68 ID:DHFlWCgb0
ただし男子校限定
29 :
がらがらへび♀:2007/01/11(木) 22:43:08.62 ID:FW4AJQXeO
30 :
しゃけ♂:2007/01/11(木) 22:44:54.33 ID:avIb/buN0
小学校の卒アルはミニバスのユニフォームがやばい
横からのアングルだとガチでティクビが見える
俺きめぇwwwww
31 :
エチゼンクラゲ♀:2007/01/11(木) 22:45:40.45 ID:BfUf4gj80
何だこの流れw
お題ください↓
32 :
やぎ♀:2007/01/11(木) 22:46:35.14 ID:XMOafAd70
斜め
33 :
がらがらへび♀:2007/01/11(木) 22:46:50.25 ID:FW4AJQXeO
卒業アルバム
34 :
エチゼンクラゲ♀:2007/01/11(木) 22:47:39.80 ID:BfUf4gj80
35 :
パンサー♂:2007/01/11(木) 22:48:36.22 ID:FaEP0wN80
禁煙してるせいかイライラして頭がよく回らない……
36 :
しゃけ♂:2007/01/11(木) 22:48:59.00 ID:avIb/buN0
卒アルで冷静さを欠いた自分を正気に戻すためにお題ください
37 :
パンサー♀:2007/01/11(木) 22:49:26.49 ID:FaEP0wN80
38 :
しゃけ♀:2007/01/11(木) 22:49:28.67 ID:avIb/buN0
39 :
あびる:2007/01/11(木) 22:49:41.55 ID:c0Q2DWae0
40 :
ふんころがし♂:2007/01/11(木) 22:54:12.37 ID:FW4AJQXeO
41 :
あひる♂:2007/01/11(木) 22:56:38.48 ID:c0Q2DWae0
42 :
トリケラトプス♀:2007/01/11(木) 22:57:27.68 ID:5ywg3bNi0
ニコレットうめぇwwwwwww
43 :
がらがらへび♂:2007/01/11(木) 22:58:58.91 ID:FaEP0wN80
口寂しいのでミカンをモソモソと食べている。
あ〜、すいてぇ
44 :
人面魚♀:2007/01/11(木) 23:02:38.39 ID:nwNP6Lya0
ここは何気に喫煙家とオナニストの多いスレですね
45 :
カルガモ♂:2007/01/11(木) 23:05:21.65 ID:cn0/Sivg0
メンソールは煙草じゃねぇ。
ついでに品評会で煙草の話したらかぶる悪寒がするw
46 :
ラッコ♀:2007/01/11(木) 23:08:39.37 ID:FW4AJQXeO
>>44 書いたり読んだりする人は愛煙家多し。これは定説。
オナニストじゃなきゃ小説は書けない。これは妄想。
47 :
くじゃく♀:2007/01/11(木) 23:10:43.03 ID:QN5KFrst0
943 名前:【品評会お題】 ◆hemq0QmgO2 [] 投稿日:2007/01/11(木) 20:39:20.21 ID:FW4AJQXeO
意見が微妙に分かれてますが、ごめんなさい、発表します。
足りない頭で考えるよりは思いついた言葉をシンプルに、ってことでお題は……
「火」
レス制限:5レスまで
です。シンプルすぎますが、レス数以外の制限は特にありません。
前回がドSだったので今回は自由度を高めにしました。
皆さん思い思いの「火」をぶちまけてください。もちろん「炎」という解釈でも構いません。
よろしくお願いします。
お題投下:2007/01/11(木) 20:39:20.2
規制事項:投稿レス数は最大5。
投稿期間:2007/01/13(土)00:00〜2006/01/14(日) 24:00 (23:30宣言締め切り)
投票期間:2007/01/15(月)00:00〜2006/01/16(火)24:00
48 :
とき:2007/01/11(木) 23:10:44.62 ID:XMOafAd70
オナニストはモノ書きの十分条件だけど必要条件じゃありませんってことか。
49 :
くじゃく♀:2007/01/11(木) 23:11:12.23 ID:QN5KFrst0
時間とかも追加しといた。
これでおkだよね?
50 :
ポニー♀:2007/01/11(木) 23:11:22.30 ID:BfUf4gj80
>>46 本にヤニがつく、とかいう人もいるんじゃない?
そんな俺は嫌煙家
51 :
ももんが♂:2007/01/11(木) 23:14:18.51 ID:5ywg3bNi0
官能小説でしかイケなくなれば本物
52 :
パンサー♂:2007/01/11(木) 23:15:13.40 ID:FW4AJQXeO
53 :
いぼいのしし♂:2007/01/11(木) 23:17:12.38 ID:QN5KFrst0
おまいら前スレのdatうpしてないなwww
スレかわったら、datのうpだけは徹底しようぜwwww
あげてくる。
54 :
イルカ♀:2007/01/11(木) 23:17:45.29 ID:avIb/buN0
55 :
ひつじ♂:2007/01/11(木) 23:19:13.76 ID:XMOafAd70
56 :
いぼいのしし♀:2007/01/11(木) 23:24:01.12 ID:QN5KFrst0
57 :
パンダ♂:2007/01/11(木) 23:32:29.45 ID:QN5KFrst0
前スレ
>>913 指摘したとこは、あくまで「強いて言うと」なので、あまり気にせずw
>総評の「誤字脱字には〜」の半分ぐらいは俺の作品のせいです。
ねーよwwwww
今回の品評会は、どんな作品がくるのか楽しみにしてます。
みんなガンガレ
58 :
とんぼ♀:2007/01/11(木) 23:51:07.98 ID:C2kOyZ3l0
>>97 ありがとう、その気持ちがbnskを救う。
でもごめん、前スレ
>>1000まで持ってるんだわwwwww
59 :
「スレ過疎事件の犯人」(1/2):2007/01/11(木) 23:51:17.65 ID:0m20uak/O
「わかりましたよ、警部。このスレを過疎らせている犯人がね」
誰が警部だ。あんたはいつも唐突すぎるんだよ。もっと人の予定を考えてください。
「……しかし姉ちゃ……いや姉川刑事。過疎とは人々の『無関心』による犯行なのだ。犯人など、いない。
まあ、あえて言うならばこのスレを見ない住人たちこそが犯人かな」
早く終わらせて解放されたかった。いや本当に。
「犯人の指摘に意味があるとは思えん。俺はこれで失礼させていただく。さらば――」
「いえ、意味はあります」
姉さん、いや姉川刑事はドアの前に立ちふさがった。俺を外に行かせないつもりか。
「むしろ犯人の指摘の方がオマケなのです。
指摘によって、スレに起こるであろう悲劇を回避するために私は真相を解き明かすのです」
俺はじれったくなった。もう時間がない。ガチでこの目の前の自由人をどかせないと間に合わない。
「そう、スレを過疎にした犯人は――」
「俺だ!」
そう言って姉さんを突き飛ばし、俺は駅へ向かって駆け出した。
遅刻は厳禁だった。駅まで三キロ弱、快速が発射するのは十三分。五十メートル走タイム換算をするのは躊躇われた。
60 :
「スレ過疎事件の犯人」(2/2):2007/01/11(木) 23:54:40.06 ID:0m20uak/O
「ちぇー。ノるんだったら最後まで責任持ってやりなさいってーのに。
ママ、あたしにも玄米茶くださいな」
今日も今日とてこの家の長女は我が道を行っている。かくしてミス自由は居間にて母親とお茶を楽しむことにした。
「それで犯人は誰だったの?」
この家の母は娘による息子への半ばいじめじみた行為(長男談)を黙認している。
「仲良きことは良きことかな」が彼女の口癖だった。
「あれ。聞いてたんだ」
「玄関であんなに騒いでたらね」
「犯人はあなた」
話の脈絡を意識することなく、彼女は犯人を告げた。
居間のテレビはワイドショーを映している。ゲストたちの笑い声がよく響いたが、彼女たちは笑ってはいない。
告げられた母親は画面を眺めるでもなく、ぼんやりとしていたが、
「……ああ。犯人(ホシ)だから?」
ふと口を開いた。
「イエス、アンサーイズ『ホシ、you』……『ホシ、ュー』……『保守』。どうどう!?」
「十五点」
「ええー」
不満げにせんべいをかじり、顎をテーブルへ落とした。
「そういえばあの愚弟はどこ行ったの? 急いでたみたいだけど」
「学校。進級がかかってるのよ」
姉ははっ、として背筋を正し、母親を見た。
「補習(ホシュ、ウ)よ」
彼女はすまして茶を啜った。
61 :
たると♀:2007/01/12(金) 00:08:08.88 ID:8mfwHqz80
前スレで「幼女が残した赤い靴」とのお題をいただいたものです
若干長くなってしまったのですが、投下したいと思います
お暇であれば是非批評お願いいたします、はい
62 :
インコ♂:2007/01/12(金) 00:08:41.24 ID:CKO7/CxW0
どうぞ
63 :
幼女が残した赤い靴 1/6:2007/01/12(金) 00:11:51.16 ID:8mfwHqz80
私が八歳になったとき、ママくれたプレゼント。
天使の羽みたいに軽くて、どこまでも飛んで行けそうな真っ白な靴。
「こんなものしか買ってあげられなくてごめんね」
「ううん、わたし、とっても嬉しい! 大切にするね!」
ママがくれた靴。
私の一番の──宝物。
「おばさん、こんにちは!」
「おや、アイリス。今日も元気だねぇ」
ケヤキのマリーおばさんは大きな枝を揺らして笑った。落ちた葉が頬を撫でて、ちょっとくすぐったかった。
この森には人間がいない。私とママの二人きりだ。だから私は、ママが仕事に行ってるあいだマリーおばさんとお話する。おばさんは色んなことを知っていて、いつも面白い話を聞かせてくれる。
「今日は何の話をしようかねぇ」
「ねぇ、あれ! あれが聞きたい!」
「おやおや、またかい?」
私のお気に入りは、腐れて死んだ女の話だった。大好きな人といつまでも一緒にいたいと女は願うのだけれど、男の人に愛を語るたび、女の身体は腐れ落ちてしまうのだ。けれど彼女は語るのを辞めない。
そしてついに身体中のほとんどが腐り果ててしまったとき、男は女を恐れて逃げ出してしまう。それでも女は男の名前を呼ぶ。女の身体はついに全て腐ってしまい土に還る──そういうお話だった。
腐りながら好きよ好きよと語る女の人は、怖いけれどどこかロマンティックだ。私もできれば、そんな恋がしてみたいと思う、そんな九歳の秋。
気付けばあたりは暗くなりはじめていた。森では太陽も駆け足で落ちていく。
「そろそろ帰らなくっちゃ。ママと暗くならないうちに帰るって約束してるの」
私は脱ぎ散らかしていた靴を急いで履いた。
「なんだい。その靴、ドロドロじゃないか。随分長いこと履いてるみたいだね」
「うん、うちビンボーだから、靴なんかにお金かけてらんないの。でもね、心配しないで。うちに帰ればピッカピカのがあるのよ。真っ白で、まるで天使の羽みたいなのが」
「じゃあ、それに替えたらいいじゃないか」
「ダメダメ。あれは私の宝物なの。家の中でしか履かないって決めてるの。汚れたら大変でしょ?」
帰り道はすっかり暗くなってしまっていた。私は急いで家に向かう。森はいつでも薄暗いけど、夜は本当に真っ暗だった。全然向こうが見えない。なにもわからない。だから、怖い。
その途中だった。暗い森のどこかから、女の人の笑い声が聞こえてきた。
64 :
幼女が残した赤い靴 2/6:2007/01/12(金) 00:12:56.73 ID:8mfwHqz80
「ママ……?」
確かにママの声だった聞き間違えるはずがない。私は少しあたりを探し回って──
「ママ!」
木々の闇の向こうにママを見つけた。綺麗なドレスを着たママ。楽しそうに笑っている。
私は駆け寄ろうとして──でも。
ママの隣には熊がいた。
だから──私はくるりと回れ右して、家に帰った。
ママは、熊と寄り添いながら、暗い森の中に消えていった。
夜中に帰ってきたママからは熊の匂いがした。やはり、あれは見間違いなどではなかったのだ。
そのことを尋ねるとママは、
「お仕事だから仕方ないでしょ」
と言ってシャワーを浴びた。けれども熊の匂いは消えなかった。熊の匂いというのは強烈なのだ。
森の住人の中でも熊は特別だ。野蛮で、意地悪で、そして生臭い。ママに付着した匂いだけでも不愉快なのに、ホンモノが目の前にいたら、きっと私は舌を引っこ抜いてしまうと思う。
「なぁに。それ、まだ外に履いていかないの?」
髪を拭いながらママが指差したのは、私の白い靴だった。
「だって、外に履いていったら汚れちゃうもん」
「靴は外で履くためにあるんでしょ。もうあんな泥だらけでボロボロの靴なんか捨てちゃいなさいな」
「ダメだよ。そんなことしたら、この靴を履かなくちゃいけなくなっちゃう!」
「みっともないでしょ。さ、遅いんだから、もう寝なさい」
一緒に布団に入ったママからは、やっぱり熊の匂いがした。
いつものように遊びに行こうとしたら、靴が無くなっていた。
ママだ。本当に捨ててしまったのだ。
困った。これではマリーおばさんのところにいけない。それどころか、これからずっと、家から出られない。
途方に暮れながら、私はいつものように白い靴を履いた。一年経ってもその靴は真っ白でピカピカで新品みたいだった。いつまでも汚れない天使の羽のままだった。
ずっと外になんか出したくなかった。一歩森の土を踏んだら、きっとすぐに泥だらけになってしまう。そうしたら重たくなって、もう飛べなくなってしまう。
でも、それも仕方ないのかもしれない。もう天使の羽は諦めてただ地面を歩くだけの靴にならなきゃいけないのかもしれない。一年も楽しんだんだもの、もう十分じゃない。
そう自分に言い聞かせて、玄関口に立つ。扉を開けて一歩外に出ればもう翼は汚れて、ただの靴になってしまう。でも、それでいいんだ。ママもそうしろって言うんだし。
65 :
幼女が残した赤い靴 3/6:2007/01/12(金) 00:13:42.10 ID:8mfwHqz80
けど──
その一歩が踏み出せない。どうしてもその扉を開けることが出来ない。羽のように軽い靴が、今は粘土で固めたみたいに重かった。
わけがわからなくなって泣きたくなってきた、そのときだった。
部屋の方からコツコツと窓を叩く音がする。とりあえず外の世界に踏み出すのは置いておいて、白い靴のままでそちらに向かう。
窓には緑色のもそもそした苔が生えていた。私はうんざりした気分になって話しかける。
「イッシ。もう来ないでって言ったでしょ」
苔のイッシは近所に住んでる悪ガキだった。いつも憎たらしい笑みを浮かべているこの男の子が私は大嫌いだった。
イッシは私の抗議なんか聞かずに身体をくねらせる。
「野球の人数が足りないんだ。ちょっと入ってくれよ」
「い……いやよそんなの!」
思わず、思い切り叫んでしまった。でも仕方ないじゃない。野球なんてしたら、靴はあっという間に泥だらけになってしまう。
「な、なんだよ……おっかねぇな」
「うるさいな、もうさっさと帰ってよ! あんたの顔なんか見たくもない!」
「へん。あー、そーかよ。俺だってお前の顔なんか見たくねーよブス。バーカバーカ! 熊に喰われて死んじまえ、アホ!」
苔はあっという間に窓から消えて見えなくなった。私はため息をついてその場に膝をついた。なんだか酷く疲れていた。
もう一度玄関に向かう元気なんか──残っているはずがなかった。
「それで昨日一日、ずっと家にいたの?」
「うん……」
「呆れた。それじゃあ、これから先、ずっと家にいるつもり?」
ママは着替えながら、厳しい声で聞いてくる。私はなんとか新しい、泥だらけにしても大丈夫な靴を買ってもらえるように頼んだ。けれど、それはやはりダメだった。
「ちゃんとした靴があるんだから、それを使いなさい。うちにそんなお金はありません」
怖い顔で仕事に行くママを見送る。今日も一日、私は家の中で過ごすことになってしまった。
膝を抱えたまま昼が来た。布団に寝転がったまま夜が来た。こうなればもう意地だ。ママが新しい靴を買ってくれるまで、絶対に家からなんか出るもんか。私はママとの第二ラウンドに備え、じっと動かず体力を温存した。
けれど、ママはいつまで経っても帰ってこなかった。いつもならとっくに帰っている時間になって、いつもならとっくに寝ている時間になって、それでもママは帰ってこなかった。
何かあったのだろうか──と。
ふいに昨日のイッシの言葉を思い出す。
「熊に喰われて死んじまえ!」
大変だ──ママが危ない!
私は白い靴を脱ぎ捨て、裸足で飛び出した。靴なんかは、もはや問題じゃなかった。
66 :
幼女が残した赤い靴 4/6:2007/01/12(金) 00:14:45.87 ID:8mfwHqz80
蔓がゆくてを遮った。大きな岩が立ちはだかった。突風が吹いて落ちた葉はカミソリみたいに私に降り注いできた。けれども、どれも私を止めることはできない。ママを助けるために駆ける私を、誰も止めることなんで出来やしない!
ママ、待っててね。すぐにいくからね。ママ──ママ──
そして私はママを見つけた。
暗い森の奥の奥。少しだけ木々が避けて開けた原っぱの上で。
ママは倒れていた。仰向けに。血を吐いて。
上に熊がいた。馬乗りになって、にちゃにちゃと嫌な音を立てながら、ママを貪っていた。
「アイ……リス……?」
ママは生気のない瞳でこっちを見た。全然ママじゃなかった。熊が動くたび、ごぼごぼとその口から空気が漏れた。
熊もまた、こちらにママの血に染まった鼻先を向けてくる。そして──
ガアアアアアァァァッ!
熊が吼えた。
気付けば私は──一目散に逃げ出していた。
家のベッドの上で私は小さくなった。
間に合わなかった。ママは熊に喰われてしまった。真っ赤なものがお腹から零れていた。それを熊が嬉しそうにすすっていた。臭かった。耐えられないほど臭かった。
「いやだ……いやだよぅ……ママ、ママ……」
いくら拭っても涙が溢れてくる。熊に食べられたママ。もうママでなくなったママ。もういやだ、何も見たくない。もういい、ずっと家にいる。
ずっと白い靴を履いて家の中にいる。
いきなりガチャリとドアが開いて──そしてチェーンの長さで止まる。
「アイリス。ねぇ、アイリス。開けて。開けなさい」
ドアの隙間から腕が伸びてきた。血まみれで、すごく熊の匂いがした。
「この鎖を外しなさい、アイリス」
ママの声だ。
けれどあれはママじゃない。ママは熊に喰われたから。あれはだから、ママの偽者だ。偽者がママを騙っている。きっと熊だ。私も食べるつもりなんだ。
熊め。
67 :
幼女が残した赤い靴 5/6:2007/01/12(金) 00:15:46.46 ID:8mfwHqz80
私はキッチンから包丁を持ち出した。月の光を反射してギラリと光る刃に自分の顔を映し出す。
ひどく冷酷な顔をした自分がそこにいた。
「ごめん、ママ。今開けるから待って」
一度ドアが閉まる。
「ねぇ、アイリス。ちゃんと話を聞いて頂戴」
「うん、わかってるよ、ママ」
わざと手間取りながら、チェーンを外す。
「あれは、違うの。違うのよ」
「うん、わかってるよ、ママ」
まるでお人形のように同じ言葉を繰り返す。
うん、わかってるよ、ママ。
「あれは、あなたが思っているようなことじゃないのよ」
ようやく玄関に入り靴を脱ごうとするママ。そのときちょうどお辞儀のような格好になって、後頭部が私の目の前に来る。
臭い。酷い匂いだった。ママのゾンビめ。
「ちゃんと話せば、きっとあなただって──」
私は手にした包丁を、その腐れた首筋めがけて振り下ろした。
「熊め。熊め。熊め。熊め。熊め。熊め。熊め。熊め──」
少女はただ一言を吐き続けていた。発条仕掛けのようにただ一つの動作を繰り返していた。
両手を高く振り上げ、振り下ろす。ただそれだけを夜が明けてもひたすらに繰り返していた。
女の死体は、脳に刃物が差し込まれるたびにビクリビクリと、単なる反射によって身体を震わせた。しかしもはやそれすら弱々しくなり、いよいよその身体はただの肉片へ帰そうとしている。
差し込み始めた朝日は、床に広がった鮮やかな緋色を映し出す。
少女の真っ白な靴は、とうの昔に染まりきっていた──脳漿交じりの、どす黒い赤に。
68 :
しまうま♀:2007/01/12(金) 00:15:52.26 ID:ZIDdBwcX0
さる
69 :
幼女が残した赤い靴 6/6:2007/01/12(金) 00:16:24.93 ID:8mfwHqz80
「つまり彼女は、人間を植物に見立てていたわけですか?」
私はその恰幅のいい老婦人に尋ねた。彼女はここいら一体の娼婦を取り仕切る元締めのような立場の女性だった。
「父親の分からないアイリスは、そうすることでしか生きていけなかったんだよ。人間そのものが許容できなかったんだ。唯一の肉親である母親を除いてはね」
「けれど、彼女はその母親を殺している。メッタ刺しだ」
「うちの若い衆の話じゃね、母親が客をとっているところに、突然あの子が乱入したらしいんだ。そして半狂乱になって飛び出した。彼女にとってみりゃ、異形の獣に母親が犯されてるようにでも見えたんじゃないのかねぇ」
廊下を子供たちが走り抜けていった。アイリスたちとそう違わない年齢の少年たち。
「こら、イッシ! お客さんが来てるんだ、騒ぐんじゃないよ!」
「やっべー! 熊に喰われるぞ!」
ドタバタと駆けていく子供たちの足音をBGMに、老婦人はタバコに火をつけた。恰幅のいい彼女がそうすると、まるで巨木が枝葉を広げたように見えるから不思議だった。
「あの子はどうなるんだい?」
「いまは薬を投与されて沈静化しているそうです。ただ、目覚めたときどうなるかは、なんとも」
「賢い子だったんだよ。なまじ賢すぎたから……人間ってやつの恐ろしさを覚悟する前に、それだけを見ちまったんだろうねぇ」
言う彼女の瞳は、去年亡くなった祖母を思い起こさせる。深い慈愛に満ちた瞳だった。
「あんまり、面白おかしく書かないでおくれよ。あたしゃ、世間の慰み者にするためにあんたに話して聞かせたわけじゃないんだ」
「わかっていますよ。きっと、悪いようにはしません」
その後、私はその母子が暮らしていたというアパートに向かった。オンボロの、今にも崩れ落ちそうなアパートだった。警察の封鎖も解除され、コンクリに残る赤い染みだけが事件の凄惨さを伝えていた。
ふと──アパートの庭先に何か落ちているのを見つける。
赤い靴だった。幼女の好みそうな天使の羽をあしらった赤い靴が、泥にまみれて落ちていた。
それはもしかしたら、天使の落し物なのかもしれない。憐れな少女に、偉大なる主が使わした楽園への翼──私は、ガラにも無く浮かんだ幼稚な空想に苦笑し、靴をもとあった場所に戻した。
そして私はアパートを後にした。
街中には、見通せないほどの闇と人が溢れていた。
<了>
70 :
ウズラ♂:2007/01/12(金) 00:17:35.82 ID:FLuMVk9S0
便乗してお題「憧れ」を投下させてもらおう。
ミステリー好きからの批評を歓迎します。
71 :
九十九一の事件簿 1/6:2007/01/12(金) 00:18:39.13 ID:FLuMVk9S0
僕、九十九一には、苦手なタイプが二種類ある。
一つは傍若無人、厚顔無恥を絵に描いたような不良タイプ。社会と言う集団の中で誰もが守るべきルールを、
自分だけ守らなくても良いと思っている人間だ。大抵この手の輩は、何事も暴力で解決したがる傾向にある。
もう一つは陰湿で気弱ないじめられっ子タイプ。彼らを嫌いと言う訳ではない。ただ彼らが時たま見せる、
心の奥底で濁りきったヘドロのような妄執、怨念。それを恐ろしく感じるのだ。
そう、今この時のように。
「好奇心は猫を殺す、と言うじゃないか。君は好奇心の塊みたいだね」
厚ぼったい唇でフヒヒヒ、と笑う。
「君とは仲良くなれそうだと思ったんだが、こんな事になって残念だなぁ」
顔の輪郭が歪んで見えるほど度のきつい眼鏡を、赤ん坊のように丸々とした手でかけ直す。
僕は、お前のような豚と仲良くなれるとは蟻の触覚の産毛ほども思わなかったがね。
そう言ってやりたかったが、生憎と痺れた体は言葉を発する余裕も無い。
「じゃあ、悪いんだけど……」
のそりと体を起こして僕に近づいてくる。
ああ、やめてくれ。殺される事より、その脂ぎった顔が近づいてくるのが耐え難い恐怖だ。
屋内とはいえ窓も無い廃墟は、冷たい真冬の風に晒されている。にもかかわらず妙に汗ばんだ手が首に
触れるのを感じながら、僕は事の顛末を思い出すことにした。もし僕がここで倒れても、この豚を焼豚にする
手がかりになりますように、と祈りながら。
僕がクラスメイトから依頼を受けたのは、三日前の夕方だった。
冬休みという二週間足らずの中に大きなイベントを盛り込んだ連休が終わり、正月ボケで皆がダルそうに
授業を受けていた、そんなある日の放課後。
「ねぇ、九十九君」
聞きなれない声で普段呼ばれることの無い苗字を呼ばれ、僕は危うく無視してしまう所だった。
「九十九君にお願いしたい事があるんだけど、良いかな?」
恥ずかしそうに頬を染めて上目遣いでそう言ってきたのは、僕の憧れの君、宮野美弥だった。
「な、何かな、宮野さん」
突然の事に声が上ずらせながら、何とか返事する。その用件が何であれ、彼女の願いならばたとえ教頭の
カツラを取ってこいと言われても、喜んで飛んでいくだろう。
72 :
九十九一の事件簿 2/6:2007/01/12(金) 00:19:04.22 ID:FLuMVk9S0
「うん、実はね。私の兄が最近変なの。あ、変なのは元々なんだけど、ってそうじゃなくて……」
彼女はきっと勇気を振り絞って僕に相談しにきたのだろう。好きな人に頼られる喜びと、何とか期待に応え
たいという思いがムクムクと湧き上がってくる。
「落ち着いて、宮野さん。お兄さんの事で相談しに来たんだね。変って言うのはどんな風に?」
ニッコリと笑みを浮かべ、彼女の言う事をゆっくりと整理しながら聞いていく。やはり身内の恥というものは
話し辛いらしく、何度か口ごもる彼女に優しく問いかけて話を進める。
要約。彼女の兄はいわゆるニートという奴で、一日中部屋に篭ってアニメやゲームで過ごしていたらしい。
しかしそれが最近では、ナップサックに何かをぎっしり詰め込んで、ウキウキとした様子で出かけて行く。
両親はどんな理由であれ外に出るようになったことを喜んでいるそうだが、彼女は違った。
兄の留守の隙に、彼に以前貸したCDを取りに行った。すると付けっぱなしのパソコンに、『計画書』なる
フォルダがあるではないか。好奇心をそそられた彼女は、恐る恐るマウスをクリックし……
「そこで兄が帰ってきたの」
彼女が勝手に部屋に入っていることに激昂した彼は、狂ったかのように暴れまわったという。幸いにも彼女に
怪我は無かったが、より一層その『計画書』の中身が恐ろしくなったという。何か犯罪に関わることではないか
確認したいが、自分では不可能だと思い僕に相談する決意をした、との事。
「分かった。じゃあ、お兄さんが外出するときに後をつけてみるよ」
僕がそう言うと宮野さんは花の咲いたような満面の笑顔を浮かべ、
「ありがとう! じゃあ次の日曜日に、お願いねっ」
と言って走り去っていった。トテトテという擬音が似合いそうな走り方も、また可愛いね。
あ、彼女の家の場所を知らない。まぁ日曜までに聞いておけば良いか。
などと蕩けそうなほどニヤけた顔で考えていると、
「ひゃーくぅぅぅう」
奇妙な呻き声と共に頬っぺたを左右に引っ張られた。力いっぱい。
「いひゃひゃひゃ! 何するんだ、痛いじゃないか!」
振り向きざまに手を払いのけると、モチが恨めしそうな顔をして立っていた。
「百、お前、宮野、デート」
ぶつぶつと呪詛を吐く。百というのは僕のニックネームである。苗字が九十九で名が一、足して百。そして
モチというのは僕のマシュマロ頬っぺを赤くした張本人、望月元希のことだ。
「モチ、デートじゃないよ。彼女のお兄さんの素行調査さ」
「そこう、って何だ?」
73 :
ニャンまげ♂:2007/01/12(金) 00:19:15.47 ID:8mfwHqz80
以上です。
前スレで5レス以内云々の話題が出たばかりで、長文になってしまい申し訳ないorz
どうか保守がてらお付き合いくださるとありがたすです
74 :
九十九一の事件簿 3/6:2007/01/12(金) 00:19:36.87 ID:FLuMVk9S0
やれやれ、と溜息を付きながら先ほどの会話を説明した。もちろん彼女の兄の詳しい説明は、プライバシー
保護の為に省いたが。
「なんだ、デートじゃないのか。なら良いや」
ほじほじと鼻を弄りながら、心底どうでも良さそうに言うモチ。
「探偵は大変だねぇ」
そう言い残すと、鞄を持って教室を出て行った。
僕が皆に探偵と呼ばれるようになったのは、何故だろうか。
確かに数年前の文集に『かっこいい探偵になりたい つくもはじめ』などと書くほど探偵に憧れているのは
事実だが、その事を知っているのは小学校からの腐れ縁であるモチだけだ。しかしながら級友は僕を探偵・百と
呼び、様々な依頼を持ちかけてくる。その多くは雑用だが。
ああそうか、きっといつもモチが僕に面倒ごとを押し付けるから、それが連鎖したんだな。
今度モチの由来を『モチを喉に詰まらせて救急車で運ばれたから』と言いふらしてやろう。そんな妄想に
花を咲かせていると、数メートル先で男の挙動が不審になった。
気付かれたか? そう思って慌てたが、彼は僕の方を見ることなく近くのビルに入っていく。
今、僕は宮野美弥の兄の追跡をしている。彼女の家を訪れたのが約一時間前。その数分後に、毎週決まった
時間に出かけるという彼の尾行を開始。それから私鉄と地下鉄を乗り継いで、地方に生息するオタクの聖地、
通称『小秋葉原』へと足を踏み入れた。
何のことは無い。彼女の心配は杞憂で、兄君はニートらしい買い物に来ただけだ。
そう思って僕のやる気は急速に萎んでいた。
「確認だけしておくか……」
気は進まないが、彼女を安心させるためだ。そう自分に言い聞かせて、彼の入っていった扉をくぐる。
数秒後、僕は自分の甘さを痛感させられた。
「いらしゃ――い、ませ」
店員の顔と声が不審なものに変わる。当然だろう、こんな店に僕のような男が入って来たら。
僕の目の前は、十余年の人生の中で初めて目にするもので溢れかえっていた。
何と表現すれば良いのだろうか。ヒラヒラとしたフリルが何段にも縫い付けられた、機能美を重視する僕の
美意識では到底理解できない布の塊。いわゆるゴスロリ、という服だろうか。
「……何で彼がこんな店に?」
明らかに場違いな雰囲気に居た堪れなくなったが、何とか彼の姿だけでも確認しようと魔境へ足を踏み入れた。
75 :
九十九一の事件簿 4/6:2007/01/12(金) 00:20:11.97 ID:FLuMVk9S0
――いた。入ったドアを見間違えたかと不安になったが、この可愛らしい少女趣味の店内に異質なオーラを
放つ彼の姿があった。しかも手には赤いドレスを持っていらっしゃる。
宮野さんへのプレゼント、だろうか?
彼女がそのドレスを着た姿を想像して、何と言うか、僕は初めて『萌え』というものを理解した。
「うん? 何か用?」
しまった、妄想に耽って呆っとしていた。何たる醜態、彼に気付かれてしまったではないか!
「あ、いや……可愛いドレスですね」
とっさにそう返せたのは、まぁ悪くなかったと思う。ただ、彼の動きは予想の範囲外だった。
「おお、君にも分かるかいっ、この素晴らしさが!」
その体でどうやって、と疑問に思うくらい機敏な動きで詰め寄られる。
「ほら、ここのラインなんかもはや芸術と呼ぶに相応しい出来だろう?」
知らねーよ。
そう言いたいのをぐっと堪えて、話半分に聞き流すこと数分。彼の暑っ苦しい演説が店中に響き渡った。
幸いにも他に客はいなかったが、営業妨害もいいところだろう。一段落ついたところで
「す、すいません、僕はこれからちょっと用事があるもので」
と切り出す。残念だなぁ、と呟く彼を残してそそくさと立ち去ろうとする。彼はその僕の背に向かって
「またいつか、君と語れる日が来てほしいよ!」
などと叫んでいた。気持ち悪い。
その後、コートを脱いでニット帽を被るという簡易変装をして、店の前で彼を待つ。
寒さを缶のミルクティーで凌ぐのも限界に近づいた頃、ようやく彼は出てきた。大きな紙袋を抱えている。
「買ったのか。なら、このまま帰宅かな」
自販機の陰からデジカメで撮影し、宮野さんにどう説明するかを考えていた。が、しかし。ニヤニヤと怪しい
笑みを浮かべている彼は、何を思ったか駅とは反対方向に歩き出す。
「まだ何か買うのか? それとも、宮野さん以外へのプレゼントなのか……」
いずれにせよ、もう少しばかり寒空の下の散歩は続きそうだ。
宮野さんと一緒なら、寒さを感じずに済むのにな。
そんなことを考えながら僕は彼を追跡した。そして彼が、裏路地の奥にある打ち捨てられた廃ビルに入って
いくのをカメラに収める。
怪しい。まさか本当に宮野さんの言うように、犯罪に関与しているのだろうか。
76 :
九十九一の事件簿 5/6:2007/01/12(金) 00:20:42.25 ID:FLuMVk9S0
そう思ったが、いまいち先ほどの店との繋がりが見出せない。考えを巡らせつつ、慎重に一部屋づつ確認して
いく。罠の可能性を警戒し、四階まで登るのに五分以上かけた。油断はない。
しかし、突然後ろから来たドン、という衝撃と共に視界が真っ白になる。コンクリートのむき出しになった
床に倒れこんだ。冷たさを感じないなぁ、と不思議に思った後でようやく事態を把握する。体が動かない。
何とか目だけを上げると、豚のような笑みを浮かべた男が立っていた。どうやらスタンガンを喰らったらしい。
コートを脱いだのが運のつき、ポリエステルのトレーナーだけでは電撃を遮れなかった。出力が弱めなのと、
僕の心臓が弱くなかったのが幸いか。
そこから冒頭のやり取りを経て、回想完了。
どうしようか。どうしたら良い。どうするべきだ。
過去を思い出して反省したり後悔したりするだけで現状が改善されるなら、世界はもっと平和で幸せに満ちて
いる訳で。
「よいしょ、っと」
つまり、回想したところで豚に首を絞められようとしている今この時は、ゆっくりと着実に僕の死に向かって
突き進んでいる訳で。
「このサイズなら大丈夫かな」
生暖かい手が全身を撫で回す不快感に鳥肌と吐き気が襲ってきて死にたくなる訳で。
「うん、やっぱりピッタリだ。化粧は……いらないね」
何だかゴワゴワとした物で包まれて動き辛そうだ、とか思う訳で。
「じゃあ記念撮影しよう。はいチーズ」
その掛け声は既に死語らしいぞ、と突っ込みを入れた辺りで、朦朧とした意識が徐々にハッキリしていく。
「美弥ぁ、お前もこっちに来いよ。ほら、可愛いだろ?」
「あは、本当だっ」
呆然。せっかく鮮明になってきた意識が再び遠のいていく。僕の視界の外、後方からカツカツとヒールを
鳴らして歩いてきたのは依頼人、宮野美弥その人だった。その手にはスタンガン、つまり警戒する僕を後ろから
襲撃したのは彼女だったのだ!
77 :
九十九一の事件簿 6/6:2007/01/12(金) 00:21:11.62 ID:FLuMVk9S0
何故? どうなってる? どうして彼女がここに?
考えれば考えるほど混乱し、頭の回線がパンクしそうだ。
「やっぱり私の思った通りだった!」
思った通り、とは何だろう。僕は何か彼女の予想通りの行動をしたのだろうか。
「九十九君って男の子にしては背も低いし細いし肌も綺麗だし、きっと似合うと思ったんだよね」
そう言いながら僕の服、正確には押し着せられたそれを指で突付く。
「お兄ちゃんってば、私にこんな服ばっかり買ってくるんだもん。だから『きっと私より似合う子がいるよ』
って教えてあげたの。ちょっと乱暴にしちゃったけど、こんなに可愛くしてあげたんだから許してくれるよね?」
分からない。彼女が何を言っているのか、僕にはさっぱり理解できない。
「よし。その服は君にあげよう。安いものじゃないけど、やっぱり似合う人に着てもらった方が服も喜ぶだろう。
じゃあ僕は帰るけど、警察とかに行ったらこの写真がネット上にばら撒かれるぞ」
最後だけドスを効かせた低い声で言うと、豚はのそのそと去っていった。
「ついでにクラスの皆にもばら撒いちゃうねー」
語尾にハートが付きそうなほど嬉々とした声色でそう言うと、彼女も去っていった。
後に一人残された僕は、日が暮れるまで身じろぎ一つ出来なかった。
翌日。遅刻ギリギリに教室に入ると、倒れるように自分の席に座った。
少し離れた席の宮野さんと目があう。パチリ、と悪魔がウインクをした。
「百、やっぱり日曜は宮野とデートだったんだろっ!」
それに目ざとく気付いたモチが、机に突っ伏す僕の背中を叩く。
「モチぃ……」
「何だよ、お前泣いてんのか?」
僕の顔を見て驚いた彼に
「憧れって、裏切られるためにあるのかな……」
そう愚痴ると、モチは真剣な顔で頷き、こう言った。
「そうだな、腹いっぱい餅を食うのに憧れた挙句が救急車だしな」
それから予鈴が鳴るまで、僕らは無言で朝の校庭を眺めていた。
<缶>
78 :
ウズラ♀:2007/01/12(金) 00:23:38.03 ID:FLuMVk9S0
>>73 すまん、投下後の台詞を遮ってしまったorz
ミステリーに憧れてミステリーの難しさを痛感しました。
感想、批評、酷評、よろしくお願いします。
79 :
モモちゃん:2007/01/12(金) 00:30:34.22 ID:8mfwHqz80
>78
いや、こちらこそ割り込みしてスマンかったorz
今読んでるので感想投下させていただくってことで一つご勘弁を・・・
80 :
しかさん♀:2007/01/12(金) 00:30:54.51 ID:ZIDdBwcX0
通常作品多いなwww
感想付けたいところだが、感想ですら書くのが苦手になってきてる。
まぁ、もっかい読んでこよう。
81 :
ヤンバルクイナ♂:2007/01/12(金) 00:33:59.73 ID:fXdRMrJp0
82 :
VIP皇帝:2007/01/12(金) 00:45:45.48 ID:8mfwHqz80
>78
というわけで拙い感想をば。
オチが弱い気がする。前半の依頼シーンでもうちょい伏線を。
宮野さんが何かしらを匂わせてくれてたらラストも腑に落ちた気がする。
文章運びはうまいと思うけど、
>トテトテという擬音が似合いそうな走り方
みたいなライトな表現が違和感を感じた。序盤の語り口調な主人公なら、もっと硬くしていいと思う。
あと、友人が鼻くそほじるのはどうだろう。いや、これは個人的な感覚だろうからいいんだけど。せめて耳にしないか。
ちなみに、男単独でゴスロリ系の服屋にいっても店員さんはキチっと対応してくれますぜ、旦那。
いや、決して俺が一人でそのような店にいったというわけではなくt(ry
全体的に、後半に文章がダレてるような気がしたので、最初のテンションを維持できればもっと引き締まったと思います。
83 :
か♀:2007/01/12(金) 00:47:06.23 ID:ZIDdBwcX0
>>59-60 人称がブレてるのが勿体無い、かなぁ。
一レス目は問題ないとして、二レス目。なんだか中途半端な三人称って感じ。
話の内容としては、誰が巧い事を言え、とwwwww
2段オチって言うのかな、落とし方は見事。
気になった点として、
>「……ああ。犯人(ホシ)だから?」
>「イエス、アンサーイズ『ホシ、you』……『ホシ、ュー』……『保守』。どうどう!?」
これだと保守がスレを過疎らせた犯人、って事になるんじゃね?
まぁ、それはさておいても、『犯人(ホシ)』だから『あなた』ってのは普通結びつかないかなぁ、と。
っていうか母さんすげぇwwwwwwwww
84 :
もぐら♂:2007/01/12(金) 00:53:50.09 ID:ZIDdBwcX0
>>63-
凄い良く出来てると思った。
いやうん、下手な感想付けれねぇやwww
特に目立っておかしな点は無かったと思う。
ぱっと見長そうだったけど、読んでたら意外とそうでもなかったし。
世界観に見事に引き込まれた感じ。
敢えて言うとすれば、もうちょっとこまめに改行してくれた方が読みやすいかな。
個人的な意見だけど、Webで文字を見る場合、横に長いとちょっときつい。
85 :
ロバ♂:2007/01/12(金) 00:59:15.10 ID:FLuMVk9S0
>>82 感想サンクス。
>オチが弱い
>後半に文章がダレてる
弁解のしようが無い…勢いで書き始めてオチを途中で考えた結果です。
最初にしっかりと全体の構成を考えるべきだなぁ。
友人・モチは実在の人物ですw
86 :
しまうま♂:2007/01/12(金) 01:01:42.31 ID:ZIDdBwcX0
>>70-
ミステリーは苦手だ。と思いつつ読んだが、ミステリーではなくね?w
いや、ミステリーの定義もよくわからんのだが。
話としては巧く構成できてたのではないかと。
時間軸の前後も、構成として消化出来てたと思う。
失敗すると時間軸がブレて『?』ってなる作りだけど、それはなかった。
お題の消化に関して、若干難アリかな。
宮野への憧れもなんだか中途半端になってしまってるようだし、オチも関連性が少ない。
>>82でも言われてるけど、もう少し伏線なりがあった方が良かったと思う。
文章に関しては、よく書けてるなぁ、としかwwwww
87 :
お茶犬♀:2007/01/12(金) 01:02:00.54 ID:t+4kExZ30
グロ&ミステリ好きの僕が僭越ながら感想を
>>61 ほのぼのかと思いきや、狂気の世界へ引き込まれました
こういう感じは好きです
個人的ですが、落差を描きたかったのなら
もっと落とされたかった。ホント個人的ですが
>>70 ヴァンダインの二十則ではありませんが
ミステリと宣言されると妹さんかモチ君が関わってくるのは
見えてしまいますね
お題と物語の長さを考えると仕方のないことですが……
でも楽しめましたよ
88 :
しまうま♂:2007/01/12(金) 01:05:54.48 ID:ZIDdBwcX0
89 :
ニャンまげ♂:2007/01/12(金) 01:10:47.83 ID:8mfwHqz80
>84
申し訳ない。改行しまくるとレス数がシャレにならんのでベタ張りじゃー!
となると逆に読みにくいよね。張ってて俺も思った。
いやもっと、ボコボコにしてやんよ? くらいでいいっすよwwwサーセンwwwww
>85
モチ食って運ばれた友人バロスwwwwwww
>87
ありがとうございます
オチ弱い・・・うーん、人のこと言えませんね
勉強になります。ありがとうございました
90 :
VIP皇帝:2007/01/12(金) 01:11:39.93 ID:t+4kExZ30
>>88 どちらかと言えばノックスの十戒の一番目ですかね
ぐぐってもらえば解ると思いますが
犯人は序盤に出てこなくてはならないっていうのがあって
僕は本気で犯人を当てにいくので
序盤の登場人物のアラを探してしまうんですよ
91 :
しかさん♂:2007/01/12(金) 01:15:49.97 ID:ZIDdBwcX0
92 :
しかさん♂:2007/01/12(金) 01:19:22.02 ID:ZIDdBwcX0
ヴァンだイン……_/>。
93 :
バター犬♀:2007/01/12(金) 01:19:22.42 ID:t+4kExZ30
>>91 どうもです
ついでに皆さんに訊きたいんですが
ミステリ読むときにメモ取りながら
本気で犯人当てにいくのって異端ですかね?
94 :
シマリス♂:2007/01/12(金) 01:22:09.59 ID:FLuMVk9S0
>>63-69 こちらも感想をば。
と思ったが、ベタ褒めで気味の悪い文章にしかならなかったorz
無駄の無い構成で、プロットの大切さを痛感させられました。
とだけwww
95 :
モモちゃん:2007/01/12(金) 01:23:02.67 ID:8mfwHqz80
十戒はともかく、二十則は結構無視されてる項目ってあるね
まぁ、このHPの作者も言ってるように、あくまで基本だからいいんだろうけど
ちなみに俺は推理小説は素直に読んで驚かされることに快感を覚えます
どうみてもドMです、ほんとうに(ry
96 :
しかさん♀:2007/01/12(金) 01:24:35.83 ID:ZIDdBwcX0
>>93 ミステリーってあんまり読まないんだ。
でも、読むとしたらやっぱり犯人は当てたいし、ありなんじゃないかな?www
さっきのページでも
>ミステリーと言うヤツは何とか犯人を解決編まで解らせないようにしようとする作者と、
>文中の探偵役より1ページでも1行でも早く犯人を見つけだそうとしている読者の間で繰
>り広げられる一種の知的ゲームみたいなものです。
って書いてあったしwwwww
97 :
ツチノコ♂:2007/01/12(金) 01:24:56.33 ID:tCfGRHc+0
それよりセックスの話しね?w
98 :
シマリス♂:2007/01/12(金) 01:26:11.59 ID:FLuMVk9S0
>>86-87 次の品評会で見返してさしあげます。多分。きっと。
>>93 俺は違和感を感じた部分を覚えておくけど、犯人が分からん。
最近は諦めて探偵任せw
99 :
しかさん♀:2007/01/12(金) 01:27:53.83 ID:ZIDdBwcX0
>>98 よし、期待しておく。最近品評会作品読んでないけどwwwwwwwwww
100 :
ウズラ♂:2007/01/12(金) 01:30:15.08 ID:8mfwHqz80
>98
炎の名探偵ktkr
品評会一度も出品したことなす・・・なんか書いてみようかなぁ
101 :
かまきり♂:2007/01/12(金) 01:30:47.37 ID:0gIsvLef0
例え票が入らないようなつまらないものでも、毎回品評会に投稿する迷惑な俺
102 :
ギコ♀:2007/01/12(金) 01:33:23.79 ID:t+4kExZ30
参考になりました
今後も推理に熱を上げていきます
でもミステリは難しくて書けないんですよね……
103 :
ロバ♂:2007/01/12(金) 01:33:25.39 ID:KJq8mkIr0
>>101 そして票が入らないと思って、毎度書くだけ書いて投下しない弱気な俺
104 :
ウズラ♂:2007/01/12(金) 01:34:33.22 ID:8mfwHqz80
>103
you投下しちゃいなよ
105 :
かまきり♂:2007/01/12(金) 01:34:52.55 ID:0gIsvLef0
投稿するたびに思うことは前感想の人ごめんねと
106 :
かまきり♀:2007/01/12(金) 01:35:20.62 ID:0gIsvLef0
全感想だよ俺のバカ。「火」書いてくる。
107 :
くじら♂:2007/01/12(金) 01:35:31.26 ID:c3UNE3RZ0
品評会よりも普段投下する作品のほうが評価が高い気がする俺
108 :
か♀:2007/01/12(金) 01:36:50.80 ID:ZIDdBwcX0
全然書けない俺ガイル。困った困った。
109 :
かまきり♀:2007/01/12(金) 01:37:08.62 ID:0gIsvLef0
品評会のときは票が入らないから苦しく思えるんじゃないの?
品評会は票が入らない人のも十分面白いからあんまり気にする事無いよ。俺の以外は
110 :
ウズラ♀:2007/01/12(金) 01:37:36.60 ID:8mfwHqz80
>94
というか二十則でヌルーしてたwwwwすまんwwww
まず、読んでいただきありがとうございました
気持ち悪い文章ってwwwwもっと褒めて褒めて、もっとぶってぶって!
いや、実は俺もプロットが組めない人なんだ。
短編ならともかく長編がな・・・こればっかりは修練するしかないんだろうけど。
誰か教えてエロい人!
111 :
か♀:2007/01/12(金) 01:39:50.59 ID:ZIDdBwcX0
なんだか人が居るような居ないような……wwwww
112 :
きりぎりす♀:2007/01/12(金) 01:41:25.16 ID:FN7CU6kuO
113 :
ニャンちゅう♂:2007/01/12(金) 01:41:41.33 ID:t+4kExZ30
少し意欲が出たので
お題頂けたら↓
114 :
エチゼンクラゲ♂:2007/01/12(金) 01:43:32.23 ID:KJq8mkIr0
コーティング
115 :
ニャンちゅう♀:2007/01/12(金) 01:46:48.85 ID:t+4kExZ30
116 :
シマリス:2007/01/12(金) 02:01:21.59 ID:KJq8mkIr0
急な過疎
117 :
か♂:2007/01/12(金) 02:02:22.28 ID:c3UNE3RZ0
118 :
かも♂:2007/01/12(金) 02:03:07.47 ID:6ftrMWsF0
119 :
くろうさぎ♀:2007/01/12(金) 02:05:01.09 ID:ZXtmNDws0
120 :
シマリス:2007/01/12(金) 02:06:23.53 ID:KJq8mkIr0
>>116 俺ソニックブゥー
ROMりすぎだよ、ここは書くスレであって読むスレじゃないのに。
というわけで雑談しようか。お題↓
121 :
すずめ♂:2007/01/12(金) 02:06:47.92 ID:/DEVftS7O
122 :
しかさん♂:2007/01/12(金) 02:09:26.73 ID:ZIDdBwcX0
雑談お題:河内乙
123 :
ポニー♂:2007/01/12(金) 02:13:57.95 ID:KJq8mkIr0
河内を労えば良いのか、はたまた河内乙という単語について考えれば良いのか
こりゃあ深いぜ…
124 :
もぐら♂:2007/01/12(金) 02:15:17.00 ID:c3UNE3RZ0
125 :
わし♀:2007/01/12(金) 02:16:44.27 ID:CifIspMu0
素直に再安価しろよwwwww
126 :
ししゃも♂:2007/01/12(金) 02:17:43.35 ID:/DEVftS7O
お前ら頼むからやめてけれwwwwww
恥ずかしいwwwwww
改めて議題↓
127 :
もぐら♂:2007/01/12(金) 02:18:31.38 ID:c3UNE3RZ0
幼女
128 :
のらぬこ♂:2007/01/12(金) 02:21:06.32 ID:CifIspMu0
幼女って大体いくつからいくつまでなんだぜ?
129 :
ししゃも♀:2007/01/12(金) 02:21:53.85 ID:/DEVftS7O
少女は萌えるけど幼女は果てしなくムカつく
俺……おかしいのかな……
130 :
ロバ♂:2007/01/12(金) 02:23:07.67 ID:KJq8mkIr0
>>128 同じこと考えてたw
自分の年齢を指で表せる期間、ってことでどうか。
131 :
もぐら♀:2007/01/12(金) 02:25:17.53 ID:c3UNE3RZ0
>>130 片手なら0-31、両手だと1023まで数えられるぞwwww
言葉しゃべり始めてから小学校にあがるまで、とマジレヌ
2歳の従妹がいるが……あれはいいものだ。
132 :
か♂:2007/01/12(金) 02:25:52.97 ID:ZIDdBwcX0
133 :
きじ♀:2007/01/12(金) 02:26:56.11 ID:6ftrMWsF0
134 :
のらぬこ♂:2007/01/12(金) 02:27:49.28 ID:CifIspMu0
>>131 可愛いとは思うが、性的には何とも思わないんだろ?
135 :
くじら♂:2007/01/12(金) 02:29:29.72 ID:c3UNE3RZ0
議題が幼女になったとたん盛り上がって参りました
>>134 もちろんだ
もっとも虹なr……いや忘れてくれ
136 :
のらぬこ♀:2007/01/12(金) 02:32:35.34 ID:CifIspMu0
>>135 それを聞いて安心した
虹はどんな姿してても18歳以上だからいいんだぜwwwwwww
137 :
くじら♀:2007/01/12(金) 02:41:52.73 ID:c3UNE3RZ0
突然過疎るのは何でなんだぜ?
138 :
もぐら♀:2007/01/12(金) 02:42:26.87 ID:ZIDdBwcX0
>>133 お前のせいで指をつりそうになった。謝罪と賠償を求めるニダ。
139 :
ももんが♀:2007/01/12(金) 02:44:30.42 ID:CifIspMu0
上の定義じゃ幼女といわないかもしれないけど
ウラジーミル・ナボコフのロリータを初めて読んだ時は衝撃だった
140 :
うまさん♀:2007/01/12(金) 03:42:21.37 ID:/DEVftS7O
ロータリー保守
141 :
ハエ♂:2007/01/12(金) 04:46:19.08 ID:/DEVftS7O
まったりとした、それでいてコクのある保守
142 :
かまきり♂:2007/01/12(金) 05:18:37.78 ID:/PWuY+6Z0
さっぱりとした、それでいてクセのない保守
143 :
うさぎ♀:2007/01/12(金) 06:05:18.38 ID:6QCSYIxd0
さっぱりしてたら癖がなくて当然だと思うんだが
144 :
ハエ♂:2007/01/12(金) 06:29:27.49 ID:/DEVftS7O
会社の自販機からじっくりコトコト煮込んだコーンスープ(つぶ入り)がなくなっててショック過ぎる保守
145 :
ヒトデ♂:2007/01/12(金) 07:50:22.34 ID:/DEVftS7O
ラスほ
146 :
VIP皇帝:2007/01/12(金) 09:07:12.39 ID:KVzPHQj8O
なにか簡単なお題が欲しい
147 :
ゴマフアザラシ♀:2007/01/12(金) 09:46:26.56 ID:FLuMVk9S0
148 :
ゴキ♂:2007/01/12(金) 10:04:05.00 ID:KVzPHQj8O
149 :
ヒトデ♂:2007/01/12(金) 11:08:23.21 ID:KVzPHQj8O
考えつつ保守。
尚、二十五分間書き込みがなければ住民全員の文才を吸い取る。
151 :
しかさん♂:2007/01/12(金) 11:16:25.27 ID:kqdlICqY0
2進法ワロタ
152 :
チワワ♂:2007/01/12(金) 11:36:46.78 ID:FLuMVk9S0
5レスを軽く突破しそうな俺は、時間外に投下する予定を
立て始めた。保守
153 :
けむし♂:2007/01/12(金) 11:43:45.37 ID:aUvSl3vj0
多分被らない。はず でも怖くなるよね
154 :
ハエ♀:2007/01/12(金) 12:02:56.28 ID:aUvSl3vj0
物凄い厨設定気味になってきたww
155 :
ゴマフアザラシ♂:2007/01/12(金) 12:20:51.66 ID:FLuMVk9S0
>>154 逆に考えるんだ。極端な厨設定なら被らない、そう考えるんだ。
156 :
かも♂:2007/01/12(金) 12:54:03.16 ID:aUvSl3vj0
157 :
ゴマフアザラシ♂:2007/01/12(金) 13:10:15.44 ID:FLuMVk9S0
ノートが数ページに渡って殺人計画書と化している保守
158 :
かえるさん♂:2007/01/12(金) 13:23:57.14 ID:c3UNE3RZ0
159 :
かめ♀:2007/01/12(金) 13:24:11.86 ID:cor6DcRO0
夜中の歩道橋はどこか儚い感じがした
誰が呼んでいるわけではなかったが、私は何故か吸い込まれるように上っていった。
ちょうど道路の真ん中まで来たあたりで、はっと意識が戻る。歩いてきた道のりを目で追いかけて、改めて自分の気持ちを確認した。
「やっぱり、死のう」
ひとりごちて、橋の上から夜空を見上げる。雲ひとつない星空に、三日月がきれいに輝いていた。
下のほうから時折聞こえる車の音は、一瞬響いたかと思うと、すぐに闇夜に掻き消えた。
まるで自分の人生のようだと思うと、少しだけおかしくなって、思わずくすりと笑ってしまった。
いや、自ら命を絶とうなどと考えている時点で、すでにおかしいのかも知れない。自分がどれだけ恵まれた環境で生きているか、分かっていながらそれを捨ててしまおうなどと思う人間がいるだろうか。
ほうっと、ため息を一つつく。白い息が出て、すぐに消えた。
手すりに手をかけ、道路を眺める。真っ暗なアスファルトが不気味な笑みを浮かべているように思えた。
よし、と思った瞬間、いきなり肩を叩かれた。
びっくりして振り向くと、いつの間にかスーツを着た男が隣に立っていた。男は、息を切らせながら言った。
「品評会、参加しような」
そんな保守
160 :
ヒトデ♀:2007/01/12(金) 13:24:20.23 ID:aUvSl3vj0
161 :
チワワ♂:2007/01/12(金) 13:26:31.50 ID:FLuMVk9S0
「デスノートですの?」って言うお嬢様が思い浮かぶ俺は末期
162 :
きじ♀:2007/01/12(金) 13:27:26.92 ID:HF54Bpv6O
氷菓読了。
やっぱり品評会中に読むものではないね……
って保守。
163 :
けむし♂:2007/01/12(金) 13:28:39.85 ID:aUvSl3vj0
爺「それは 『ですのーと』 ですのう」
お嬢様「ですのーと? 死のノートという意味ですの?」
164 :
VIP皇帝:2007/01/12(金) 13:34:06.61 ID:pHgdA1T+0
DEATH NOTE
主演:スティーブン・セガール
ある少年が拾った謎のノート
それは人を殺せる死神のノートだった。
次々と少年「キラ」による殺人が起こる
状況を憂いていたICPOは一人の男にゆだねる事を選択した
その名は、R(ライバック)!!
165 :
カクレクマノミ♂:2007/01/12(金) 13:37:39.07 ID:FLuMVk9S0
166 :
くじら♀:2007/01/12(金) 13:51:27.76 ID:kqdlICqY0
セガールが映画に乱入スレは面白かったよw特にハルヒとか。
167 :
VIP皇帝:2007/01/12(金) 14:13:30.64 ID:aUvSl3vj0
背筋wwww
168 :
かも♂:2007/01/12(金) 14:37:41.85 ID:aUvSl3vj0
ほうしゅう
169 :
もぐら♀:2007/01/12(金) 14:49:43.48 ID:yM5i//yDO
ラノベ読んでると
「何でこんなのが賞とれたんだろう……」
と罪深くも思ってしまう
面白いんだけれどね
170 :
マンモス♀:2007/01/12(金) 14:56:11.00 ID:1C3/l8CU0
「これくらい自分にも書ける」と思うレベルが、
自分のレベルより二段階上。
「自分の作品と同じくらいだ」と思うレベルが、
自分のレベルより一段階上。
「自分の作品より劣っている」と思うレベルが、
自分のレベルと同じ。
とは言うらしいけどね……。
171 :
さるさん♂:2007/01/12(金) 14:56:36.59 ID:MBV3s+gp0
ここは閉鎖の話題が出ないんだな
172 :
かも♂:2007/01/12(金) 15:05:58.57 ID:pHgdA1T+0
またいつものようにのらりくらりとかわすか
別の手段を講じるか。
結局は2ちゃんねるらしきものは生き残ると思っているから。
173 :
か♀:2007/01/12(金) 15:07:09.05 ID:kqdlICqY0
小説書いてりゃまたどこかで会うこともあるだろうさ
174 :
インコ♀:2007/01/12(金) 15:11:31.40 ID:buNv+Aj30
「火」か……マジョコものが書きやすいようで書きにくいぜorz
てか閉鎖まじ?
175 :
かんがるー♀:2007/01/12(金) 15:36:49.50 ID:tBnS+jwN0
お題暮れ
176 :
あひる♀:2007/01/12(金) 15:38:38.76 ID:a4EH9I97O
魔法の服
177 :
あしか♀:2007/01/12(金) 16:04:45.29 ID:YlqGdXWJO
保守
178 :
セアカゴケグモ♂:2007/01/12(金) 16:30:09.57 ID:FLuMVk9S0
保守
179 :
いたち♂:2007/01/12(金) 17:06:57.22 ID:1C3/l8CU0
ほっしゅ
180 :
もぐら♀:2007/01/12(金) 17:09:30.47 ID:9VqKVqaV0
さすがにこの祭時の過疎はやばいね
もし一時的にでも、鯖ダウンみたいな感じになった時は
品評会とかどうするんだ?
まとめ掲示板の方でやったりするの?
181 :
きじ♀:2007/01/12(金) 17:11:58.14 ID:pHgdA1T+0
気軽にショートショートを投下できる場がなくなるのは悲しい
あと、専門的な情報はWIKIからしか参照できなくなるのか
182 :
カクレクマノミ♂:2007/01/12(金) 17:13:30.70 ID:FLuMVk9S0
>>180 落ちてからまとめの雑談板で決めるんじゃね?
183 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:19:23.70 ID:9VqKVqaV0
>>181 なくならないんじゃね?
この祭りに便乗して、一度閉鎖させるとみせて
リニューアルするとかやりそうだがwww
>>182 そっかwwwwwその手があったwwwww
オレアホスwwwwwwwwwwww
184 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:20:59.20 ID:pHgdA1T+0
しかし、ニュー速+の閉鎖記事の速さは異常
7分で1000逝ってる
185 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:21:02.65 ID:PmDJ6oRX0
ちょっと閉鎖してほしいと思ってる2ch中毒な俺
閉鎖でもしないとやめられない
186 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:28:03.96 ID:GBtbaOxK0
ラララ無人君♪
187 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:28:45.00 ID:GBtbaOxK0
名前欄固定か?
188 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:29:21.54 ID:lp+JnqsM0
みたいね
189 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:32:18.11 ID:lp+JnqsM0
312 :ひろゆき@どうやら管理人 ★ :2007/01/12(金) 17:15:53.52 ID:???
500万くらい払えますけどね。。。
皆さんこういう騒動好きでしょ?
190 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:41:23.42 ID:FLuMVk9S0
ひろゆきは2chで儲けれるうちに儲けて、
そのうちポイ捨てすると思う。
まぁそんな事より、雑談しようぜ!
191 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:45:02.22 ID:PmDJ6oRX0
雑談しようって言うなら話題くらい提供して><
192 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:46:17.26 ID:lp+JnqsM0
じゃあみんな190に書いて欲しいお題を投下するんだ。
食い倒れ人形
193 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:47:53.79 ID:9VqKVqaV0
2ちゃんトップワロスwwwwwwww
194 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:49:11.20 ID:6jdhcqSk0
年末年始これなかったから久々だ
とか思ってたらzakzak祭りか
195 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:49:12.25 ID:ZXtmNDws0
差し押さえられたおwwwww
196 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:50:04.97 ID:9VqKVqaV0
こんな時だから、お題をもらおう
もちろんお題は、あれだよな?↓
197 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:50:47.60 ID:lp+JnqsM0
198 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:52:08.20 ID:9VqKVqaV0
199 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:55:13.77 ID:FLuMVk9S0
>>191 じゃあ丁度行き詰ってたから、皆の気分転換の方法を聞いてみたい。
電波ソングの多重再生で頭を空っぽにしてたが、変なスイッチが入りそうだ…
>>192 燃える食い倒れ人形、今書いてるのが書けたら時間外にでもw
200 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:55:44.20 ID:PmDJ6oRX0
そりゃ気分転換と言ったらオナニーだろ
201 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 17:58:52.15 ID:lp+JnqsM0
地球防衛軍買ったばかりだから品評会参加できるかどうかはわからんな。
しかしまあ、日曜まで時間はあるんだからじっくり考えてみようか
202 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 18:05:12.70 ID:FLuMVk9S0
203 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 18:14:15.14 ID:pHgdA1T+0
気分転換はオナニーと言いたいところだが
最近、兄が俺の部屋になぜか入り浸り始めたから
おちおちズボンもさげられねぇ
友達に電話して無駄話か、小説を読むか、散歩に行くかだな
204 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 18:40:52.70 ID:DST53JiZO
落ちるってば
205 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 18:41:40.21 ID:9VqKVqaV0
ここ戻ってくると平和でいいなw
206 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 18:58:42.80 ID:FLuMVk9S0
>>203 俺、友達いな(ry
犬の散歩はよくするが、さすがに一人で歩いていると不審者っぽくて無理だw
207 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 19:04:56.19 ID:c3UNE3RZ0
208 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 19:13:15.21 ID:YlqGdXWJO
むしろ犬に慰めてもらう。
209 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 19:26:07.60 ID:bnc7Li3M0
このスレが落ちたら2chあぼーん
210 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 19:41:23.94 ID:/DEVftS7O
人稲
211 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 19:46:04.94 ID:yM5i//yDO
どうせ閉鎖なら、今回はもう……
15日にはアウトらしいよ
居心地のいい場所だったのに、ううう……
212 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 19:46:38.98 ID:alDY90Fs0
これからは自分のブログで長編でも書くか…
213 :
閉鎖まであと 11日と 1時間:2007/01/12(金) 19:55:02.47 ID:/DEVftS7O
小説書くいいきっかけになったよ。ここは。
この騒動が盛大な釣りだったら凄いな
214 :
閉鎖まであと 11日と 1時間:2007/01/12(金) 19:56:05.70 ID:Pmqg5nU60
215 :
閉鎖まであと 11日と 1時間:2007/01/12(金) 19:56:49.15 ID:alDY90Fs0
名前欄w
216 :
閉鎖まであと 11日と 1時間:2007/01/12(金) 19:58:27.27 ID:yM5i//yDO
あ、品評会いけるじゃん
書くかな……
217 :
閉鎖まであと 11日と 2時間:2007/01/12(金) 20:00:41.34 ID:FLuMVk9S0
余裕あるなwww
品評会作品が7レス近く行きそうだ…
どう推敲しても時間外かな(ノ∀`)
218 :
閉鎖まであと 11日と 2時間:2007/01/12(金) 20:01:41.09 ID:Pmqg5nU60
219 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:05:21.72 ID:yM5i//yDO
どういうこった!?
釣りだったのか?
220 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:07:03.25 ID:aUvSl3vj0
名前欄wwww
221 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:07:54.16 ID:Pmqg5nU60
今度は減ってるwwwwww
プログラム書き間違えたのか?wwwwwww
222 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:10:21.63 ID:aUvSl3vj0
これはw
223 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:12:17.11 ID:aUvSl3vj0
各板の役割が決定しました
ニュー速:情報収集 vip:祭り要員 アウトロー:丁寧に苦情申し立て オカルト:儀式
モ娘(狼):ストーキング 市況:資金捻出 ちくり裏事情:密告 無職・だめ:鉄砲玉要員
刃物:所持品提供 野鳥観察:見張り要員 メンタルヘルス:出頭要員 FLASH:FLASH製作
ネトヲチ:ネット監視 軍事板:作戦指揮・統帥 法学&司法:作戦参謀 科学&物理&生物:BC兵器開発
お菓子:うまい棒補給 ENGLISH:対外宣伝交渉 半角二次:応援ポスター制作、漫画・アニメ系板住民釣る
ダンス:応援ダンス製作 モデル:ハニートラップ 無線:独自の通信網構築 音楽各種板:鼓舞
PC各種:IT部隊 郵便・郵政:ヒットマン用衣装提供 車・バイク:交通、特攻 既女:ワイドショー誘導
ハード・業界板:工作活動 CCさくら板:虐殺妄想 ガイドライン板:情報管理 サバゲー板:実働部隊、塩沢宅を包囲
花火板:火薬調達 写真撮影板:盗撮、記録映像 オフ板:塩沢宅近辺で会合 創作文芸板:ベンチウォーマー ←
実況(番組):マスコミ情報確認 ペット・癒し:精神安定 801:腐女慰安 食文化(カテ):兵站(炊き出し・兵糧)
園芸:穴掘り要員 戦国時代:動かざること山の如し ネ実:現実逃避 ダウソ板:サイバーテロ
そしてこんなコピペ
224 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:15:09.87 ID:LCIkb1Ms0
でも次で最後の品評会とかだったらちょっと燃えね?
これはエイプリルフールへの壮大な布石と予想
225 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:15:47.61 ID:aUvSl3vj0
まあ、これだけ時間あれば、品評会はできますよね
お題は炎上を暗示していたんでしょうか
226 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:18:20.25 ID:FLuMVk9S0
>>225 これをネタに品評会作品書けば良いんじゃね?
227 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:19:49.56 ID:aUvSl3vj0
>>226 残念wwwもう別の書き進んでるwww 偉く厨臭いのが
228 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:32:42.92 ID:aUvSl3vj0
人いないなw
みんなN速+で祭り中
230 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:45:41.34 ID:pHgdA1T+0
VIPが祭り会場になるなら気をつけないとすぐ落ちちゃうね
231 :
閉鎖まであと 11日と 0時間:2007/01/12(金) 20:53:42.43 ID:aUvSl3vj0
232 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:05:33.55 ID:aUvSl3vj0
でも早い
233 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:07:21.86 ID:a4EH9I97O
閉鎖かあ……
なんかピンとこない俺にお題↓
閉鎖
235 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:12:58.63 ID:/DEVftS7O
まぁ閉鎖しないだろうけどな
236 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:13:13.24 ID:aUvSl3vj0
そもそも、仮差押だから、=完全消失では無いんだよね
237 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:18:30.39 ID:pHgdA1T+0
ばぐた、しばらく眠れないかもね
さて品評会の作品どうしようかな……
名義がぴろゆきじゃないから差し押さえできない件
239 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:21:39.30 ID:/DEVftS7O
99年の7月を思い出すなぁ
題くれ
米騒動
243 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:33:55.68 ID:FLuMVk9S0
ksk
過疎禁
244 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:34:59.66 ID:JQ4/EowSO
腕時計で一分計る。そして、ブラウザの更新ボタンを押す。アクセス件数はたった一分で軽く三百を越えていた。
いったいどこの誰が考えたのか知らないが、ブログのアフィリエイト収入がこれほど簡単に手に入るとは思わなかった。
また一分計って、更新する。増えていくアクセスに、思わず笑いがこみ上げてくる。
ブログのコメントには、思ったとおりの誹謗が散々書き連なっているが、俺にはそれが寄付金の添え字にしか見えなかった。
「ほんと、バカだよな」
コメントをひとつひとつ読んでいく。書かれている言葉には悪意しか感じられなかったが、一つだけ、気になるコメントがあった。
特別長い文章ではないというか、逆に極端に短いからだろう、なぜか妙に気になった。
コメントにはこう書かれていた。
「保守」
246 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:39:07.13 ID:aUvSl3vj0
とりあえずいろんな板回って、BNSKから来ました、と書く事にする
247 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:39:29.71 ID:aUvSl3vj0
248 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:57:48.26 ID:3PPkQ//C0
>>247 このスレだと、同じ事を考えたのに作品に昇華できなかったという敗北宣言になるけどな。
249 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:57:48.85 ID:aUvSl3vj0
ヒトいないw
250 :
閉鎖まであと 10日と 23時間:2007/01/12(金) 21:58:49.65 ID:aTLmwhDh0
過疎なんていつものことじゃないかwwwww
251 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:10:37.27 ID:1C3/l8CU0
どこの部屋も喧々囂々、お祭り騒ぎだ。
参加するまでも無く流れていくログを片目に、部屋を出る。
ネタだとお祭り騒ぎする人も、本気で信じる純粋な人も、
やがて来るかもしれないときのために考えをめぐらせる人も、
自分たちの場所を守るために必死なのだろう。
騒がしい声が響く扉たちに目もくれず、ひとつの扉の前に立つ。
周りの声にかき消されそうな、ひっそりと佇む扉。
その扉をゆっくりと開き、部屋の中で止まっていた時間に
一言だけの言葉を掛ける。
「保守」
252 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:12:33.21 ID:JVL2G1K/0
炒飯」お題・米騒動
男はくわえ煙草に寝巻き姿という私の態度が気に入らないようで、それもよほど気に入らない
ようで、なんですかこの騒動は?と尋ねた私の気安さを一言でも叱責するどころか一目じろりと
ねめつけただけで鍬を携えたまま前方の米屋へ一目散にかけていった。男の視線には窮迫から
くるであろう憎悪とこちらへの徹底的な侮蔑、軽視があり無言の罵倒があったが、私は他者から
発されるそういう感情を受けることに慣れているためべつにこれといって動揺することもない。
動揺するといえばむしろ米屋の家屋が轟々たる火柱をあげながら炎上している眼前の光景に
対してで、さらにはいまにも燃え落ちようとせんその米屋に粗末な武器をそれぞれ携えた
人々がうちかかっている有様にこそこれはいったいどういうことだ?と状況がつかめぬあまり
狼狽してしまう。そりゃまああの米屋は米を蓄蔵している。それも大変な量であろう。
なにしろ主人の一代による立身出世ぶりはこの不景気にとりわけ目立つ派手さであり、所有財貨の
拡大無辺なることは誰しも認めるところなのだ。主人の性格が頓狂なので分限者ぶりはあまり
表沙汰にならないけれども米屋の主人はそこらの大名家など及びもつかぬほどの蓄財をしている
という巷間の噂で、そこはもうまずもって間違いなかろう。
これは人々が主人憎さのあまり米屋に襲いかかって打ち壊し、白米を略奪せんとしたあげくの
蛮行であろうかとまず私は思った。なにしろ主人は見る人によって極端に評価がわかれ好みの
わかれる御仁だし、今回は主人憎しの怨憎を抱いた人間が集って乱をおこしたのだろうと思った。
だが気になることに誰もが狂熱の勢いに駆られて燃え盛る米屋に突進しているにもかかわらず
誰一人として私のほうへ成果たる米を抱えて戻ってこようととしないのである。
253 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:12:55.38 ID:JVL2G1K/0
突撃ばかりで帰還のない不思議な光景だった。気がつくと傍らに腰の曲がったばあさんが
たっていて私と同じく傍観決め込んでいたのでつい疑問をもらした。
「これはどういうことなんですかね?」
するとばあさんはもぐもぐと口を開く。
「放火犯がまだ米屋のなかにおるそうじゃ」
「はあ。そういうことですか」
なるほど。ようするに人々は米屋を焼いて米を奪おうとしているのではなく、米屋を燃やした
火中の輩を集団で討ちにいっているのだと理解した。米屋の主人を憎んでいたのはこの多いなる
人々ではなかった。そういえばここらへんの人々が米屋の主人の提供してくれる米にも値段にも
不満を抱えているという話を私は聞いたことがない。事情を考えると、主人に怨みを持った者が
怒りにまかせて米屋に放火してしまい、人々はその者に向かって、この野郎!おれたちの食う米が
全部燃えちまうじゃねえかなにしやがるんだ!となって袋叩きにかかっているのであった。
事情を理解した私はとりあえず米屋が燃え尽きるまでは盛大な火事場の野次馬でいることにした。
どうせ悪知恵の働く主人のこと。たかだか米屋のひとつが全焼したところでまたすぐ再建するはずだ。
あるいは主人はこの騒ぎを遠方から眺めていい見ものがある程度にしか認識していないかもしれない。
主人に怨みがあるからといってライフラインの米を満載した米屋も燃やす輩もそうだが、
血眼になってそいつをぶっ殺そうとする者たちも等しく滑稽である。
私の心情としてはにやにやと底意地の知れぬ笑みを浮かべながら杖がわりの牛蒡を振り上げて
「祭りじゃ!祭りじゃ!けーけけけ」などと叫びながら今まさに米屋へ走ってゆくばあさんに
親しみを感じた。
了
254 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:15:32.23 ID:KT1cayE40
お題ほしい
255 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:17:01.67 ID:uI9GdsHz0
静寂の闇の中で
256 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:17:15.58 ID:6jdhcqSk0
寒椿
257 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 22:17:55.51 ID:+qzJrst90
俺にもお題くりゃれ
258 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:18:14.97 ID:uI9GdsHz0
なんか違うと思ったら
静止した闇の中で
ですた
259 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:19:04.03 ID:KT1cayE40
260 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:19:09.43 ID:YlqGdXWJO
選択
261 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 22:19:46.81 ID:+qzJrst90
262 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:21:14.46 ID:pHgdA1T+0
静止した
闇の中で
寒椿
詠み人知らず
263 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:23:36.07 ID:aUvSl3vj0
二〇一七年 一月
あの騒動から十年経った。俺はあの日、VIPを卒業した。
そして、企業に就職。
十年で意外と出世するものだ。今は部長という立場にいる。
いや、いた。
景気は良くなったが、世の中のオートメーション化は進み、無職の人間は増えるばかり。
そんな時代の流れを俺は食らったわけだ。
「おとうさん、おかえりー」
娘の声が痛い。ただいま、と一言言い、自分の書斎に急ぐ。
久しぶりに、自宅のデスクトップパソコンをつける。
十年前のパソコンだ。旧式もいいとこ。
デスクトップには Live2chのショートカットがまだ残っている。
それをダブルクリック。さらにニュー速VIPをダブルクリック。
十年前と変わらない、VIPの姿がそこにあった。
結局、あの騒動をのらりくらりと上手く乗り越え、しぶとく生き残っているようだ。
新規スレッドを立てる、をクリック。
タイトルは『退職した\(^o^)/』に……
「いや、その前にすることがあった」
表示中のスレッド一覧から検索『文才』
『文才無いけど小説書いて十年』
あった。そこに俺はこう書き込んだ。
保守、と。
>>252-253 消化乙です。じゃ、酷評を。
読みにくい。段落分けと読点の少なさが、話をただの文章の羅列にしてしまっています。
語彙や表現は料理なら、段落や句読点は盛り付けです。
いくら美味くたって、美味そうじゃなきゃ誰も食いません。
あと、文中に一こだけ出てくる「ライフライン」、これが致命的に物語世界を壊してしまっています。
せっかく語彙がたくさんあるんだから、もうちょっと気の利いた表現はなかったのでしょうか?
話はあっさりまとまっており、2レスで読む分にはちょうどいい展開です。ばあさんの雰囲気をもうちょっと
猟奇的に表現できたら結に深みが出たんじゃないかと思いますが、これは許容範囲だと思います。
265 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:33:59.71 ID:cor6DcRO0
ちょっくら上げとくか
>>264 おれの料理はカリブ海かどっかの人しか喜ばないからな
267 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:47:29.29 ID:E+QWY5aK0
268 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:49:54.91 ID:3PPkQ//C0
269 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:52:28.53 ID:aUvSl3vj0
オウシット。五スレから六行オーバーダヨ
270 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:52:54.80 ID:HoTI/fHc0
閉鎖するのかなぁ……。でもこれだけは言いたいよ。
俺はこのスレを忘れない。
271 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:55:57.96 ID:/lIdCwNf0
外部に掲示板を確保するわけには行かないものか
272 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:56:21.07 ID:alDY90Fs0
mixiのほうでも何か出来ることはないだろうか
>>267 無反応ってのが一番、次書くときに困ります。
ウケたのかウケてないのかわからないのがつらいですね。
>>268 哲也は麻雀のしか知らないな。
274 :
閉鎖まであと 10日と 22時間:2007/01/12(金) 22:59:43.11 ID:aUvSl3vj0
275 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:01:18.38 ID:/lIdCwNf0
>>274 そういやそうか。そこ使えば特に問題ないな。
友達いないから文章の練習できるのはここぐらいしかないんだ。なくなって欲しくない。
276 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:01:58.94 ID:ZIDdBwcX0
ん? 閉鎖するの?
277 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:02:57.15 ID:eJUSJBPg0
みんなドライだよね
お題ちょうだい
乾いた川
279 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:03:26.52 ID:pHgdA1T+0
体育館
280 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:04:03.33 ID:+fQW/dh90
>>275 他に投稿サイトだってあるだろwwwww
かくいう俺もBNSKは気にいってるけどな
全体的に的を得た批評が多いから安心して晒せる
281 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:04:08.50 ID:aUvSl3vj0
282 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:04:32.66 ID:E+QWY5aK0
>>269 あと4スレと955レスと6行削るのガンガレ
>>273 そか。それなら
>>264のとこは、よく読むと良いと思う。
見た目の読みずらさで、読まないって人いると思うからね。
もったいない。
283 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:04:47.11 ID:eJUSJBPg0
乾いた川、体育館ね
把握した
>>281 それも把握
284 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:05:44.54 ID:5rQhGYFW0
>>280 的を射る
とATOK先生が怒ってます
揚げ足すまん
285 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:05:46.00 ID:aUvSl3vj0
>>282 やっべ、またミスった。本当に学習しないな。俺。つってくる
286 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:08:32.31 ID:E+QWY5aK0
>>285 いやよく読むと、俺もミスってる……
一緒に逝くよ
287 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:09:05.05 ID:alDY90Fs0
他の投稿サイトなんてヤダヤダ
288 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:10:04.87 ID:aUvSl3vj0
>>286 ん? 夜釣りに出かけようと思ったんだけど一緒に行く?
魚とイソメ触れない奴はノーセンキューだけど
>>282 読む人のことを考えない文章を書くのは数少ない趣味であります。
でも、それより好きなのは排便することと、朝起きて板チョコを食べることです。
よろしくお願いします。
290 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:11:11.56 ID:aUvSl3vj0
閉鎖されなければそのまま続けて、閉鎖されたらBNSKを投稿サイトにすればいいんじゃね?
2chの名残みたいで十年後とか素敵じゃない
291 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:11:26.38 ID:E+QWY5aK0
>>288 釣りなら行かね
突きしかやったことない
>>288 この時期だと鰈か鮎並ですね。ぜひご一緒したいです。
293 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:12:12.10 ID:WWMrtTpVO
BNSK復帰に向けて牙を研いでいたというのに
閉鎖とはな……
残念でならない
294 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:14:25.17 ID:aUvSl3vj0
>>292 正直言うと
Live in 北海道。この時期。夜釣り。寒い。死ぬ。
あんまり防寒するもの持ってネ
295 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:14:27.20 ID:E+QWY5aK0
>>289 読点が少ないのは、拘りってことか?
それなら文句はない。
ガンガレ
296 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:15:31.54 ID:FLlMLkIU0
297 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:16:45.07 ID:aUvSl3vj0
品評会よう書きオワタ
どうみても続きます。厨設定なかなか書いててオモシレ
298 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:17:51.66 ID:/DEVftS7O
なんか閉鎖するの確定なノリだな
恐怖の大王は来なかったんだぞ。希望を持ちな。
299 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:20:05.16 ID:pHgdA1T+0
VIPのノリも好きだが、まったりと進むここのノリはもっと好きだ。
閉鎖されたとしても、どっかで生き残るだろうさ。
>>294 西田式ブラーはよく釣れますね。
蝦夷にはいつか鬼魚を釣りに行きたいです。
>>295 句読点とかは好きじゃないですけど、がんばります。
ありがとうございました(・ω・)ノ
301 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:22:16.33 ID:e33dd3KG0
302 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:30:08.53 ID:/DEVftS7O
エロスはどこまで許されますか?
303 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:31:06.74 ID:alDY90Fs0
最後まで
304 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:31:12.11 ID:BR8E4tPw0
ドメインって財産扱いになるの?
305 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:31:29.28 ID:+fQW/dh90
小説って官能小説でも年齢制限ないからいいんじゃね?
306 :
愛のVIP戦士:2007/01/12(金) 23:31:33.91 ID:+qzJrst90
恥ずかしいセリフ禁止
307 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:36:53.27 ID:HoTI/fHc0
>>304 なんか、ならない説が強い気がする。差し押さえても意味無いor差し押さえられない、みたいな。
308 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:38:50.86 ID:/DEVftS7O
じゃあマジで
火事だ!
↓
水がない!
↓
仕方ない小b(以下略
を書いてみようかね
309 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:39:53.21 ID:E+QWY5aK0
>>304 財産と言うと微妙だと思うけど
競売対象になるかは、疑問に思ってる人多し。
310 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/12(金) 23:42:17.30 ID:h1F08oJkO
311 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:42:45.29 ID:KT1cayE40
お題追加募集してもいいかな↓
312 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:43:08.63 ID:aUvSl3vj0
エターナル
313 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:43:23.61 ID:1C3/l8CU0
>>304 なんでも、ドメイン自体ひろゆきのものじゃないらしい
第三者の財産差し押さえも加わってさらに難しいかと。
314 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:43:25.95 ID:6QCSYIxd0
フォース
315 :
閉鎖まであと 10日と 21時間:2007/01/12(金) 23:44:14.71 ID:pHgdA1T+0
ブリザード
と書かねばならないのか
316 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/12(金) 23:51:11.62 ID:h1F08oJkO
317 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:06:09.39 ID:vBk+DnIA0
うむ、久しぶりに八月危機のFLASH見たがやはり感動するなぁ
318 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:06:15.11 ID:7d+bG3GCO
日付が変わりました。
319 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:07:45.92 ID:6ZEeQeh40
まだ一行も書けてない
320 :
◆BNSK/DqMrY :2007/01/13(土) 00:08:52.14 ID:Os2uKrBb0
あ、ごめん、もう土曜日なんだね。
321 :
◆BNSK/DqMrY :2007/01/13(土) 00:10:41.79 ID:Os2uKrBb0
943 名前:【品評会お題】 ◆hemq0QmgO2 [] 投稿日:2007/01/11(木) 20:39:20.21 ID:FW4AJQXeO
意見が微妙に分かれてますが、ごめんなさい、発表します。
足りない頭で考えるよりは思いついた言葉をシンプルに、ってことでお題は……
「火」
レス制限:5レスまで
です。シンプルすぎますが、レス数以外の制限は特にありません。
前回がドSだったので今回は自由度を高めにしました。
皆さん思い思いの「火」をぶちまけてください。もちろん「炎」という解釈でも構いません。
よろしくお願いします。
お題投下:2007/01/11(木) 20:39:20.2
規制事項:投稿レス数は最大5。
投稿期間:2007/01/13(土)00:00〜2006/01/14(日) 24:00 (23:30宣言締め切り)
投票期間:2007/01/15(月)00:00〜2006/01/16(火)24:00
さぁ、今週も張り切ってどうぞー。
322 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:15:18.67 ID:Os2uKrBb0
過疎wwwwwwwwwww
323 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:21:25.37 ID:cH3Kkra+0
この過疎を打ち破るために!
お題下さい。
324 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:23:00.74 ID:Os2uKrBb0
つお題:現状維持
325 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:23:11.99 ID:1NzIiWyV0
青い鳥
326 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:23:32.21 ID:2qt14HIN0
327 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:24:04.58 ID:qsRrFMCm0
火でひょっとこ連想
↓
調べてみたら当て字じゃなく語源の一つだったので没
↓
ならば無理やり英語にしてfireman
↓
最近はfirefighterだったと思い出す ← 今ここ
↓
じゃあ混ぜてひょっとこファイターでいこう
328 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:25:30.19 ID:cH3Kkra+0
現状維持をする青い鳥がキャロット?
把握。
329 :
愛のVIP戦士:2007/01/13(土) 00:25:34.88 ID:RJPehIqY0
マッチ売りの少女ネタが俺を含めて何人来るか…?
330 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:26:19.33 ID:7d+bG3GCO
331 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:26:20.30 ID:FO0kNmy90
332 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:29:31.62 ID:6ZEeQeh40
火星ネタを考えたけど膨らまず断念した
333 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:31:38.61 ID:7d+bG3GCO
魔女っ娘でいこうとしたけど大御所がいるので断念
334 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:33:08.02 ID:qHZStTue0
335 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:35:03.83 ID:peXOVYqp0
336 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 00:41:24.43 ID:MtNxvRgRO
お題の『ブリザード』
投下します
337 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:43:12.85 ID:MtNxvRgRO
北極横断。そんなバカげた事を実行する羽目になったのは、ある動物学者のせいだ。その人の名前は宮北陽介。三十路を越えたにも関わらず、一向に伴侶を作ろうとしない、硬派で、研究熱心な学者だ。俺はその人の助手。斉藤一樹という、獣医学を学ぶ平凡な研修生だ。
338 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:44:48.93 ID:MtNxvRgRO
ある日俺は宮北博士にこう言われた。
「北極熊の動画撮ってきてよ!」
そうして渡されたのはビデヲカメラと、北極行きのヘリコプターのチケット。ヘリコプターと運転手をレンタルし、しかも北極に向かわせるというのはかなり金の掛かる事だが、博士はそんなことを気にしない人間であった。
339 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:45:25.40 ID:MtNxvRgRO
研究のためなら、長年貯めた貯金だって迷わず使う、かなりの変わり者。北極熊見たいなら、TSUTAYAで適当にビデヲ借りればいいじゃないですか、と言ってみてはみたものの、
全く聞く耳を持たなかった。困りすぎた博士である。
北極へ行く件は、もちろん断った。だが、 「行かないと助手をクビにするよ」
という勝手極まり無い言葉に負け、かなり粘ったものの、結局行く羽目になってしまったのだ。
340 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 00:47:26.49 ID:MtNxvRgRO
そして、その一週間後に日本を離れ、北極に到着した。
一週間も掛かったのは、パスポートだとかビザだとかの手続きのせいである。
北極を上から見た時は、かなり感動した。来て良かった、なんてことも思った。後に、激しく後悔することも知らずに‥‥。
運転手はヘリに残って待ってもらい、俺はコンパスとビデヲカメラと携帯を持って、北極の大地に足を踏み入れた。
341 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:48:44.89 ID:MtNxvRgRO
北極熊の居る位置は、ヘリで上空から確認したので問題無く分かる。そして、北極熊をビデヲカメラで数時間撮影して終わり。
342 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 00:50:35.76 ID:MtNxvRgRO
こんな遠くまで来た割には退屈な仕事だ。熊は怒ると凶暴で人間ごときの足ではとても逃げきれないので、十分に距離を置いて、カメラで最大までズームし撮影する。
携帯からだとすぐ「長すぎる行があります」になるので、かなり小分け。スマン
343 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 00:52:25.34 ID:MtNxvRgRO
撮影し初めてから一時間は、特に変化は無かった。北極熊の海への飛び込みを見れたぐらいだ。しかし、それから少し経つと、雪がポツポツ降り始めた。その一時間後には、風が強く吹き始めた。これはさすがにやばいな。そう思い、ヘリの着陸してある場所に歩いて行った。
344 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:53:02.71 ID:MtNxvRgRO
しかし、歩いても歩いてもヘリの姿は見えない。おまけに、雪風で視界が悪い。
一気に恐怖を感じた。こんな場所に、一人切りで遭難するなんて冗談じゃない。俺は運転手の携帯に、電話を掛けることにした。電波は悪いが、まだなんとかなるだろう。
三回目のコール音の後に、運転手は電話に出た。
345 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 00:54:40.47 ID:MtNxvRgRO
「斉藤さん! 今どこの方角に居るんですか!?」
かなり焦った様子が伺えた。俺は返事をしながらコンパスを取り出そうとポケットをまさぐる。するとポケットから手が突き抜けた。
オーマイガッ。ポケットには穴が開いていた。その旨を運転手に伝える。
346 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 00:56:19.46 ID:MtNxvRgRO
「ブリザードが来る可能性が高いので、危険です。私は帰ります。海岸の方に、アメリカの船がとまってるらしいので、頑張ってそこまで行って下さい」
ブリザード。俺は死ぬ。
【終了】
347 :
閉鎖まであと 10日と 20時間:2007/01/13(土) 00:56:57.10 ID:2Zh8BkIbO
348 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 00:58:57.66 ID:MtNxvRgRO
勢いでやった。今は反省している
349 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 01:05:04.29 ID:MtNxvRgRO
誰か! 投下してこの空気をなんとかしてくれ
350 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:09:22.39 ID:JpzpiybF0
一人称で書くと何か悔しい気がするのは俺だけ?
351 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 01:11:15.49 ID:MtNxvRgRO
普段は三人称なんだけどな
352 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:12:56.29 ID:JpzpiybF0
>>351 ごめん独り言だったw
お主の作品に言った訳ではないでごわすよ。
353 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:14:08.32 ID:qsRrFMCm0
長編だと一人称より三人称のが楽なような気はする
まあジャンルとか技術次第なんだろうけど
354 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:16:57.53 ID:6ZEeQeh40
>>348 とりあえず改行すれば「長すぎる行があります」ってならないと思うよ
日本から北極までヘリで行けるの?
北極行くのにパスポートとかビザがいるの?
北極で携帯使えるの? 無線のほうが無難じゃない?
とか自分の知識不足ゆえの疑問しか浮かんでこない
355 :
市の恐怖/夕張 ◆TbjlUtTwCg :2007/01/13(土) 01:18:16.52 ID:MtNxvRgRO
356 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:21:20.97 ID:FAzC9DNN0
>>350 物語の視点を考えた時に一人称のほうが
好都合の時もあるから何とも言えないなあ……
357 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:23:33.15 ID:6ZEeQeh40
短いのは一人称のほうが俺は書きやすいな
長編は書いたこと無いから知らん
358 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:28:41.60 ID:IA4mklS30
三人称で視点が混じってるって指摘受けて、その時初めてうはwwwwってなった
書けてるつもりが書けてなかったという、ムズイヨ
久しぶりに帰ってきた実家で、自分宛に一通の手紙が来ていた。
送り主は高校の同窓会。卒業して十年ほどになるが、どうやら毎年届いているらしい。
「あんた、まったく連絡がつかないから放っておいてたのよ」
そう言って、母は今まで来た手紙の束を俺によこした。
別段高校の時の知り合いに会う気などまったくなかったが、ちょっとしたノスタルジーが芽生えたのか、封筒を開いて見ることにした。
中には同窓会の案内と、一通の手紙が入っていた。
丁寧な字で、俺の近状を尋ねる文面が書かれている。いったいこんな面倒な作業を、誰がしているのだろう。
興味がないと言えば嘘になる。気がつけば、俺は同窓会の返信はがきの参加の項に小さな丸印をつけていた。
これを投函すれば、きっとこの字を書いた人物に会えるだろう。だが、それが何だというのだ?
俺は力なく笑うと、丸印に二本線を引いて消した。
そして、空いたスペースに小さくこう書いた。
「保守」
360 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:38:46.68 ID:7d+bG3GCO
閉鎖騒動は釣りだってさ
361 :
命火 1/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/13(土) 01:41:26.60 ID:CuW9EdOe0
地の果てを思わせるような、赤茶けた大地が一面に広がっている。四方の地平線をさえぎる物は何もない。
時折、うなるような突風が、地表に露出した土をさらっていく。草木の気配は絶え、空は鉛色の雲に覆われて
いた。
どこまでも荒涼とした景色の片隅に、淡く侘びしい火が灯っていた。今にも消えそうな、小さな焚き火である。
燃料となりそうな薪や木の屑は、周りのどこを探しても見当たらない。消滅を運命づけられた、まさに風前の
灯火であった。
焚き火の傍に、一人の老婆が佇んでいた。頼りない炎に暖を求めるわけでもなく、ただひたすら淡い光に見
入っている。しわだらけの顔が、乾いた風に乗った土のつぶてを受けて、薄くすすけていた。今にも干からび
て崩れ落ちてしまいそうな老婆ではあったが、その瞳に映し出された炎の光だけが、彼女に生気を与えている
ようでもあった。
「何かを待っておいでかな、ご婦人」
乾いた静寂が、鈍器のような低い声によって破られる。いつの間にか、老婆の背後には黒のタキシードに身
を包んだ紳士が立っていた。黒革の靴の先からシルクハットのてっぺんに至るまで、全く隙のない、完璧な身
なりだ。
「火を見ているのですよ」
老婆が、紳士の方を振り向きもせず短くつぶやく。足腰が弱り果てて、体の向きを変えることですら苦痛を
伴う。だが、そんな老婆の顔はどこか穏やかだった。
「この火の向こう側に、昔の思い出が見えるのです。温かい時間が、緩やかに流れているのです」
「待ちましょう」
紳士が冷たくささやく。
「火が消えるのを待ちましょう」
362 :
命火 2/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/13(土) 01:41:44.24 ID:CuW9EdOe0
老婆は、いよいよ消え入りそうな炎を見据えながら、ある物語を連想していた。マッチ売りの少女。その哀れ
な少女は、マッチの火を通してはかない幻想を見ていた。クリスマスの夜、暖炉を囲む夢。
しかし、そんなささやかな贅沢が叶うことはなかった。少女は最後、雪降りしきる街頭で還らぬ魂となる。誰も
が知っているおとぎ話だ。
老婆はかぶりを振った。悲劇のヒロインと重ね合わせるには、彼女の過ごしてきた時間は恵まれすぎていた。
「この焚き火を通して映る思い出は、幸せそのものでした」
老婆の言葉を聞くと、紳士は焚き火の向かい側に移動して腰をかけた。
「あなたはマッチ売りの少女ではない」
「何でもお見通しですのね」
老婆が苦笑混じりのため息をつくと、紳士は冷笑を浮かべた。
風は止んでいた。辺りは、嵐が過ぎた後の不気味な夕暮れに似た色合いを浮かべている。黒雲の縁が赤い
マグマの色に染められ、地獄から手招いているようだ。
「私は今、あなたの心の中にいる」
紳士の言葉に、老婆の胸が波立った。幸せだったはずなのに、心の中に巣食うこの寂莫は何だ? 今や消
えかけた幸せの炎を、西から迫る不吉な夕闇が飲み込もうとさえしていた。
「あなたは、もうすぐ死ぬ運命なのだ」
363 :
命火 3/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/13(土) 01:42:10.66 ID:CuW9EdOe0
夜の病院に、藍色を濃縮した深い闇が立ちこめる。田舎にある病院の終末期病棟。そのとある個室のベッド
に、老婆は横たわっていた。主治医から、もう長くはないであろうことを知らされて、長男の嫁が家族を代表し
て付き添っている。ベッド脇の心電図モニターが奏でる単調で無機質なメロディこそが、老婆が生きていること
の数少ない証でもあった。
老婆は深い眠りについていた。覚醒することを忘れ、ただひたすらに睡眠を続けること一週間を数える。やせ
細り、骨と皮だけを残した肉体に魂が宿っていられるのも時間の問題だと思われた。
時計の針が頂点で重なる。日付が変わる、午前零時の合図だ。
バタバタと、廊下に慌ただしい足音が響く。それは次第にけたたましさを増したかと思うと、次の瞬間老婆の
部屋の扉が乱暴に開かれた。
「お袋!」
部屋に入ってきたのは壮年の男性だった。手元に何かを抱きかかえている。彼が浮かべている表情はどこ
か明るく、またどこか寂しげでもあった。
続いて、白衣をまとった看護師が二人、血相を変えて部屋に飛び込んできた。
「夜中なんですから、大きな音を立てないでください」
「それに、勝手に新生児を連れ出してくるなんて言語道断です!」
しかしその壮年の男は、周囲の雑音に耳を貸す素振りを見せない。ただ、生まれたての赤ん坊を抱いて老
婆の枕元へと近づけてささやいた。
「おい、見てるか。お袋にとって待望の初曾孫だぞ」
一瞬、老婆の表情が緩んだ。少なくとも、男にはそう見えた。
そして心停止。部屋の心電図モニターがリズムを止めて、心停止を告げるアラーム音が響き渡った。
364 :
命火 4/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/13(土) 01:42:28.26 ID:CuW9EdOe0
荒野の上空に、満天の星空が広がる。老婆の足下の焚き火は既に消え、跡形もない。
そして老婆の体も、その輪郭を失い始めていた。それは次第に鈍い光を放つ精霊へとその形を変え、深い
闇夜へと引き延ばされていく。
黒いタキシードの紳士がその傍に寄り添う。
「命の灯火が消えたら、私は過去を失うのでしょうか?」
精霊の姿をした老婆が話す。紳士は、含み笑いを浮かべている。
「あなたに聞くべき質問では無かったわね、死神さん」
老婆の足下に広がっていた荒野は、まるで底が抜けたかのように消え失せ、その代わり全方向が星空へと
変貌していた。地球という星すらも過去に置いてきたのだろうか、と老婆が思う。そうしている間にも、彼女の
姿は虚空と混じり合い、ますます淡く薄れていく。紳士の体だけが、この空間ではっきりとした形を持っていた。
「最後に聞いてもいいかしら。これから私は、既に先立った夫のところへ行けるのですか?」
「行けますとも」
紳士が答える。
「全ての魂は、万物の源へと還るのです」
365 :
命火 5/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/13(土) 01:43:04.05 ID:CuW9EdOe0
見渡す限り一面の草原が広がっている。晴天に浮かぶ太陽の光が、まばゆいばかりに地上に降り注ぐ。そ
の景色の中心には、真新しい炎が灯っていた。青白い炎は、真っさらな未来の入り口のようでもある。
今日も、命の火が止むことはない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
品評会用、「命火」ですた。
366 :
命火 5/5 ◆D8MoDpzBRE :2007/01/13(土) 01:43:55.79 ID:CuW9EdOe0
品評会一番乗りの俺に、誰かお題暮れ
367 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:44:16.05 ID:6ZEeQeh40
水
368 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:45:26.14 ID:CuW9EdOe0
369 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:49:35.42 ID:7d+bG3GCO
さて、品評会作品に混ぜるお題を貰いたいんだが
370 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:50:18.59 ID:peXOVYqp0
携帯電話
371 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:50:48.53 ID:6ZEeQeh40
遠心分離機
372 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:51:05.12 ID:bjrgu2HuO
閉鎖は釣りですたァァッ!
うひょー!
373 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:52:47.80 ID:peXOVYqp0
おまえら
これからもよろしく
374 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:55:28.67 ID:7d+bG3GCO
375 :
閉鎖まであと 10日と 19時間:2007/01/13(土) 01:59:29.78 ID:sPrM3/250
読み専がひさびさに空気読まずに批評。
>>361-365 手堅いテーマで手堅く書かれていると思います。
ですが、ややレトリック過剰ではないか。
火が何を表していて、とかそういうのはすぐにわかることですから、わざわざ「死神」「精霊の姿」といった説明を読者はかなりくどく感じてしまうと思います。
376 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:03:31.42 ID:7d+bG3GCO
閉鎖……
釣りならいいなぁ……
378 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:09:49.71 ID:6ZEeQeh40
おかげさまで100万hit!!これからもますます嘘ニュースを配信し続けるインターネットタブロイド誌
と一番上に書いてるけど?
379 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:12:47.90 ID:7d+bG3GCO
ザ☆ぬか喜び
380 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:13:31.90 ID:GzdJwKNi0
381 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:14:47.72 ID:Os2uKrBb0
どっちが釣りなんだwwwwwwwwwww
まぁ、閉鎖しても大丈夫なようにはしているんだがな、念のため.
釣りが釣りを呼ぶのが盛大な祭りかとww
383 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:16:37.01 ID:eooXjIYi0
まあ、嘘って断ってる以上嘘なんだろうねえw
でもまあ、ドメイン差し押さえたって直でIP打てば
アクセスできるのは当然だから、即全滅って
わけでもあんめえよ。
それに、ここはほら、まとめサイトあるし。
きっとなんとかなるさ。
ほんと、まとめサイトには感謝だ。
384 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:16:41.43 ID:6ZEeQeh40
それにしてもいまいち盛り上がってない気がする
385 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:17:49.34 ID:eooXjIYi0
閉鎖騒ぎ?それともここ?
386 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:18:15.37 ID:6ZEeQeh40
閉鎖騒ぎ
ここが盛り上がってないのはいつものこと
387 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:19:12.90 ID:kFR1WMUf0
「歌え!歌え!歌え!」
激しく殴打されてトシ子の頬はやがて赤紫に染まりだし、
その筋の通った丘陵からは生ぬるい血が滴り落ちてきていた。
しかしいつからだろう、
私と先生が道を踏み外してしまったのは・・・・
つづく (トシ子フォーエバーダンス 第一話・完)
388 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:21:26.50 ID:eooXjIYi0
それなりに盛り上がってるように感じるけど、
まあ、サーバが差し押さえられた、とかじゃあないからねえ。
所詮ドメインだし。
>ここが盛り上がってないのはいつものこと
こっちの方が問題なようなw
389 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:23:57.89 ID:peXOVYqp0
序盤はこんなもんじゃね?wカオス前後は……
390 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:31:13.31 ID:kFR1WMUf0
「あら、これはお珍しいですね」
アンティーク時計を専門に取り扱うこの店の、
キヨタという男は、いつも気さくに私に話しかけてくる。
私は数年に殆ど一、二回しか足を運ばないでいるのに、
その店主の記憶力というのは商売柄とはいえ感心させられる。
整然とした店内にはt
つづく (トシ子フォーエバー酢飯 第2話・完)
391 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:44:50.51 ID:kFR1WMUf0
もう三時じゃん!!!
おやつだぜ!!
392 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:47:09.34 ID:eooXjIYi0
ここのおやつのデフォルトはプリンかなあ。
シュークリームもいいなあ。
フォンダンショコラも捨てがたい。
393 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:48:17.37 ID:peXOVYqp0
問答無用でプリンw
394 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:48:22.13 ID:kFR1WMUf0
料理用昆布しかありませんでしア
395 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:51:29.50 ID:pHbRyMn1O
396 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:55:35.52 ID:Os2uKrBb0
ところで、随分と昔の話題になるんだけど。
長編書きたいって人、今でも居るのかな?
397 :
閉鎖まであと 10日と 18時間:2007/01/13(土) 02:59:02.85 ID:peXOVYqp0
春休み使って一本書けたらなーと思ってる。
398 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:01:39.41 ID:eooXjIYi0
>>396 品評会とかに出しているのは、どっかで
世界観が共通だったりするんで、一気にそれらを
つなげる話を書きたいなあ、とは思ってる。
けど、それをやったら、おいらの生活サイクル的には
品評会参加が無理になるから踏み切れず。
399 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:06:43.09 ID:Os2uKrBb0
前やったアンケートでも「書いてみたい」「読みたい」って人は結構居たんだよねぇ……。
400 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:09:05.41 ID:Os2uKrBb0
◆魔女っ子居ないかな?
401 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:09:23.23 ID:7d+bG3GCO
三バカ使って一本書きたいとは思ってる
402 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:12:53.79 ID:eooXjIYi0
>>399 公開するだけならともかく、コメントとかそーゆーのも考えると
仕組みが複雑になって大変そう……
>>401 読みてぇええええ
403 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:13:31.49 ID:Os2uKrBb0
404 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:18:23.80 ID:eooXjIYi0
し、仕事はやっwww!
ああ、なるほど。作品投下用と感想用でスレッドをわけるんだね。
作品スレッドは1作品1スレッド?それとも共用していく?
405 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:18:46.18 ID:ROtv3nz10
はええええw 乙
406 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:21:55.60 ID:Os2uKrBb0
いや、なんていうか、閉鎖した時の事を考えて設置してたんだけど。
そういえば、長編の話ほったらかしにしてたなぁと思ってwwwww
>>404 1作品1スレッドでいいと思ってる。
作者毎でスレ立てても、作品混じったら読みにくいだろうしwww
まぁ、こういう話は本スレでやるなと言われそうだがw
407 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:24:34.97 ID:ROtv3nz10
これで、一人淋しく自分のブログで誰にも読まれることの無い長編を書く必要がなくなった。
408 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:30:34.76 ID:7d+bG3GCO
一作品一スレッドでいいと思うよ
でも長さが10レスくらいだったらなんか恥ずかしいな……wwww
>>402 がんばる
409 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:30:57.93 ID:eooXjIYi0
>>406 なるほどねー<1作品1スレッド
原則、書き上がった作品のみ掲載がルール?
未完の大作ばかりになるとリソースもったいないし。
>>407 それは確かにそうですねえ。
バックアップ的意味合いで、自分のblogに置いておくにしろ、
読んでもらえるってのはモチベーションあがるしね。
410 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:34:28.98 ID:Os2uKrBb0
>>407 今までに書いた分うp。
>>408 頑張れwww
>>409 いや、リアルタイムで書いていくのもありかなと思っている。
書いたのを修正は出来ないけど、削除は出来るしwww
411 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:37:03.97 ID:eooXjIYi0
>>410 なるなる……その方が敷居が低くていいかもね。
412 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:52:35.58 ID:Os2uKrBb0
ちょっと一回消した。
413 :
閉鎖まであと 10日と 17時間:2007/01/13(土) 03:57:28.36 ID:8f6Bo0gG0
品評会作品が10レスを超え、フテ寝してた俺に朗報が
414 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:04:39.47 ID:Os2uKrBb0
一回消すとローカルに保存してても再うp出来ないのか……あぁくそ、最初からやり直しだwwwww
>>413 削る努力をしろwwwww
時に、長編って此処で言うと何レス以上が長編になると思う?
415 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:05:41.32 ID:Asp3+9m10
416 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:07:47.09 ID:7d+bG3GCO
>>415 ものっそい大作じゃねーかwwwwww
せめて3スレくらいで勘弁してくれ
417 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:09:08.62 ID:Os2uKrBb0
単純に計算してみる。
1レス4096Byteだから、2048文字としよう。
改行が6Byteってのはこの際無視するとして、計算が面倒だから2000文字とする。
1スレ1000レスだから、2000文字×1000で2,000,000文字。
それが10スレとなると20,000,000文字か。
うん、それは凄い長編だwwwwwwwwww
418 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:14:00.46 ID:8f6Bo0gG0
>>414 これ以上削ったら、単なる業務日誌になるw
5レスでも原稿用紙に直すと結構書いた気になるよね
419 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:15:20.88 ID:7d+bG3GCO
>>417 400字詰原稿用紙5万枚wwwww
キツスwwwwwww
420 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:19:01.04 ID:7d+bG3GCO
冷静に考えて300レス分あれば表彰もんだと思う
421 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:43:15.76 ID:7d+bG3GCO
ちなみに今手元にある「ガンパレード・マーチ 5121小隊 九州撤退戦〈下〉」が大体120レス分くらい。
300でも多いな……ここなら50レスで長編と言えるんじゃね?
と言いつつ保守
422 :
閉鎖まであと 10日と 16時間:2007/01/13(土) 04:49:29.22 ID:Os2uKrBb0
いやまぁ、10レス越えたら長編だと思うがなwww
header書けた……我ながら堅苦しい文章だwwwww
423 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:03:35.69 ID:8f6Bo0gG0
保守
424 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:13:27.26 ID:7d+bG3GCO
ちょっと前に20レスくらいの作品なかったっけ?
425 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:21:03.26 ID:8f6Bo0gG0
>>424 一体どんな話だったんだ?
推敲しながら、昔の有名な作者が「小説は限りなく長くする事はできるが」云々と
言っていた事を思い出した。
426 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:28:51.58 ID:Os2uKrBb0
427 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:30:20.74 ID:rPiJK5v00
BNSKをビンソクと読んでしまうのは俺だけか
428 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:32:56.62 ID:Os2uKrBb0
>>427 諸説様々ではあるが
・ぶんすく
・ぶなしか
の二つが有力候補だなw
429 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:35:36.12 ID:8f6Bo0gG0
>>426 おお、これか。thx。
長いの書くのは良いけど、誰も読んでくれなさそうで怖いw
>>427 俺はブンスク派
430 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:39:37.97 ID:1NzIiWyV0
俺は晩酌派
431 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:40:13.46 ID:rPiJK5v00
おお、マイノリティーだったんだな
わーい
432 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:40:40.20 ID:rPiJK5v00
433 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:41:29.41 ID:UDMgh51z0
ルーズベルトだったかな
「数時間のスピーチならすぐにできる(中略)だが数分なら一日待ってくれ」
小説にしろ、スピーチの原稿にしろ、簡潔にまとめるのは時間がかかるものですな
前スレで投下した者です
無作法にいきなり投下して申し訳ないorz
次からは気をつけます
434 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:43:40.71 ID:1NzIiWyV0
435 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:45:17.87 ID:7d+bG3GCO
俺はぶんすく派
436 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:48:01.28 ID:UDMgh51z0
今、ふと頭に「ボンスケ」が浮かんだ
437 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:50:40.04 ID:7d+bG3GCO
バネ式
438 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:52:37.66 ID:rPiJK5v00
>>434 いや、
>>437にも負けた気がする
俺もまだまだだな
というか品評会中か、気付かんかった
静かだなあ
439 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:55:11.12 ID:UDMgh51z0
火、でいろいろ頭に浮かんではいる
タバコ、ロケット、エンジン、銃・・・・
でも人間の動きを文章化する事への壁がある
440 :
閉鎖まであと 10日と 15時間:2007/01/13(土) 05:57:22.21 ID:rPiJK5v00
火……最初に思い浮かんだのが放火魔なんだが
俺終わったな
441 :
閉鎖まであと 10日と 14時間:2007/01/13(土) 06:05:47.19 ID:8f6Bo0gG0
どんなありがちな設定でも厨設定でも、面白ければそれで良い。
下手に設定に懲りすぎて収拾つかない俺が言っても説得力無いが
442 :
閉鎖まであと 10日と 14時間:2007/01/13(土) 06:06:46.40 ID:7d+bG3GCO
火で、
「闘志の激しきこと炎の如く、心の澄みわたること水の如し! これぞ『炎水の境地』なりィ!!」
という台詞を思い出した俺は武者ガノタ。
443 :
閉鎖まであと 10日と 14時間:2007/01/13(土) 06:09:14.33 ID:HCs764fG0
火→焼死体
444 :
閉鎖まであと 10日と 14時間:2007/01/13(土) 06:12:19.68 ID:rPiJK5v00
やっぱ同じ単語でも人によって連想するものが違うんだな
放火魔とかありがちな話しか書けなそうだが……まあ頑張ろう
流行のメガネ要素を入れれば大丈夫だろう、多分
445 :
◆InwGZIAUcs :2007/01/13(土) 06:18:01.28 ID:JpzpiybF0
>>400 呼ばれた気がしますた。
でもまた寝ますw
446 :
閉鎖まであと 10日と 14時間:2007/01/13(土) 06:26:17.74 ID:UDMgh51z0
447 :
閉鎖まであと 10日と 14時間:2007/01/13(土) 06:26:45.34 ID:rGN7666b0
文速派はマイノリティーだったのか
448 :
閉鎖まであと 10日と 13時間:2007/01/13(土) 07:19:56.76 ID:UDMgh51z0
おはよう・・・・まぁ俺は寝てない
449 :
閉鎖まであと 10日と 13時間:2007/01/13(土) 07:22:43.99 ID:1NzIiWyV0
まあ、俺も寝てないわけだが
450 :
閉鎖まであと 10日と 13時間:2007/01/13(土) 07:23:19.61 ID:4iX8Hc8W0
おは。
俺も寝てない。けど仕事ある。うひ。
451 :
閉鎖まであと 10日と 13時間:2007/01/13(土) 07:27:26.68 ID:UDMgh51z0
452 :
閉鎖まであと 10日と 13時間:2007/01/13(土) 07:28:08.07 ID:7d+bG3GCO
おはようみんな。
俺は寝る
453 :
閉鎖まであと 10日と 13時間:2007/01/13(土) 07:53:10.59 ID:HCs764fG0
揃いも揃って……
ダメダメです
454 :
閉鎖まであと 10日と 13時間:2007/01/13(土) 07:56:48.85 ID:UDMgh51z0
455 :
閉鎖まであと 10日と 12時間:2007/01/13(土) 08:49:33.58 ID:GAWg5PnXO
保守る
456 :
閉鎖まであと 10日と 10時間:2007/01/13(土) 10:32:24.49 ID:y+5PwanYO
この過疎は…マズい…。
ってことで予備校から保守。
457 :
閉鎖まであと 10日と 9時間:2007/01/13(土) 11:15:24.68 ID:NZbhueIaO
ホセ・メンドーサ
458 :
閉鎖まであと 10日と 9時間:2007/01/13(土) 11:16:42.54 ID:jPcChpk90
ハ,,ハ モツ煮 ◆MOTU2/KisQです!
( ゚∀゚) おいらをどこかのスレに送って!
〜(ouub お別れの時にはお土産を持たせてね!
現在の所持品:たばこ他48品圧縮.zip・どようび・ドエット
糞スレ・rigel・ギコペ・Vocal Cancel5.06・PS3・PS3・PS3
PS3・PS3・PS3・PS3・PS3・PS3・PS3・PS3・PS3・PS3・PS3
(AV)(無修正)蒼井そら.exe ・wiiコントローラー
459 :
閉鎖まであと 10日と 9時間:2007/01/13(土) 11:39:36.23 ID:vBk+DnIA0
「おーい、ちょっとトイレ行かないか」
そいつは移動教室への道すがら、そう言い捨てて先に歩いていく。
まったく、自分で呼んだくせに返事を聞かないやつだ。
後を追いかけていくと、トイレの前にたどり着……くはずだった。
しかし、歩けど歩けどトイレにつかない。
なんだ? なんでなんだ?
焦る心を振り切るように、後ろを振り返ると少女が立っていた。
「これを届けて」
手渡された手紙にはただ一言だけ添えられていた。
「保守」と。
460 :
閉鎖まであと 10日と 9時間:2007/01/13(土) 11:52:32.08 ID:8f6Bo0gG0
姪っ子(一歳三ヶ月)の我侭お嬢様っぷりに萌えた保守
461 :
閉鎖まであと 10日と 8時間:2007/01/13(土) 12:10:25.16 ID:fnhjbCFi0
もう10年もすれば「お年玉が少ないんだけど」って電話してくるようになるぜ
462 :
閉鎖まであと 10日と 8時間:2007/01/13(土) 12:12:43.51 ID:oDrG1hQNO
おはようミナサン。
>>460 姪っ子をお題にして書くんだ
463 :
閉鎖まであと 10日と 8時間:2007/01/13(土) 12:42:05.82 ID:8f6Bo0gG0
>>461 多すぎだ、と姉に怒られる気がする
>>462 品評会作品をあと1レス削るのに大変なんだぜ…
464 :
閉鎖まであと 10日と 7時間:2007/01/13(土) 13:15:48.47 ID:8f6Bo0gG0
保守
465 :
閉鎖まであと 10日と 7時間:2007/01/13(土) 13:49:35.50 ID:8f6Bo0gG0
保守
466 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:12:48.39 ID:/cibdQqI0
ほ
467 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:14:14.24 ID:w9gbvFrQ0
468 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:23:56.00 ID:a9qkbazg0
こんなはずじゃなかった。
僕はただ、マリーを守りたかっただけなんだ。
それがなんだ?
いつの間に僕が世界を救うとか大げさな話になってるんだ?
なんでこんな意味不明な奴らと戦わなきゃいけないんだ?
だめだ。一つ疑問に思うとすべてを疑いたくなってくる。
すべてが馬鹿らしく思えてくる。
けれど――
ふいに敵の触手が僕の機体の腕を落とす。
強烈な振動と轟音が僕を襲うけど、僕はもうプロだった。
遠隔操作で奪われた右手を爆破すると、敵の機体が粉々に吹っ飛ぶ。
その破片が機体のモニターに当たって、一瞬映像が乱れるが、
すぐに直ったモニターに赤く線が下りる。
モニターに当たっているものは、機械の破片ではなく、
人の顔の一部で、飛び出した目玉が僕を見つめていた。
その目はどこかマリーに似ていた
――そうだ。やっぱりこれが僕の現実だ。
そして目的は何も変わってはいないんだ。
本当はこんな腐った世界なんてどうだっていい。
けれど僕はマリーを守るために、
絶対にこの世界を保守する。
469 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:25:13.54 ID:Xtw3xfau0
保守文書くからお題呉だされ
470 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:25:42.64 ID:Xtw3xfau0
って、閉鎖?!
ちょ、え、マジ?
471 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:26:19.02 ID:8f6Bo0gG0
472 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:28:41.82 ID:Xtw3xfau0
まぁ、VIPって主にbnsk目的なんで、閉鎖するならそれでも構わないけど。
ところで「ネタ」がお題ととっておk?
473 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:29:56.56 ID:8f6Bo0gG0
>>472 おk。解釈は任せる。
ちなみに閉鎖は2ch全体だぜ?
474 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:32:39.73 ID:Xtw3xfau0
お、ガチなのか?
それにしてはあんまり祭りっぽい匂いがしないな。
475 :
閉鎖まであと 10日と 6時間:2007/01/13(土) 14:33:45.00 ID:c3lRNBY/0
どうせその内復活するだろ
476 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:04:17.99 ID:8f6Bo0gG0
保守
477 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:04:53.44 ID:Xtw3xfau0
ねちょねちょ、という日本語をどうお思いになるだろうか。
たとえば、湿ったイメージ、ねばついたイメージを感じたことだろう。これを擬態語(広義の擬声語)という。
でも、これは日本語かと問われると、微妙なラインである。
しかたのないことだが、擬声語というのは万人が万人同じイメージを持てる物ではない。
たしかなことと言えば、できうる限り小説において、擬声語を用いず地の文で勝負することが望ましい。
このくらいしか思い浮かばなかった保守
478 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:12:26.37 ID:lKG4ZDfZ0
『火』
これについて書いてたら制限スレ数(5スレ)の倍逝っててどうしようもなくなった保守。
479 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:34:14.15 ID:vBk+DnIA0
雪降れど
積もりなさざり
山を見る
詠み人:藤原保守
480 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:34:44.35 ID:8f6Bo0gG0
>>477 つい多用してしまう俺orz
>>478 ナカーマ。
軽い削除程度じゃどうにもならず、最初から書き直すことにした…
481 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:35:50.23 ID:GAWg5PnXO
寝て覚めたらテレビで津波とか言ってるしVIP閉鎖だし
俺には関係ないからとりあえず保守
482 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:37:32.07 ID:ghKDuiTyO
483 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:47:59.31 ID:c3lRNBY/0
パロスペシャルとか
484 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:54:21.35 ID:c3lRNBY/0
おそいな
485 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:57:10.62 ID:994CQnL10
ダイナマイトとか
486 :
閉鎖まであと 10日と 5時間:2007/01/13(土) 15:57:22.13 ID:+Nyjdhec0
外交
487 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:07:40.22 ID:8f6Bo0gG0
ダイナマイト外交ってなんか語呂が良いなw
488 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:09:07.88 ID:fnhjbCFi0
とりあえず爆撃してしまおうという外交ですか
489 :
◆sjPepK8Mso :2007/01/13(土) 16:11:23.98 ID:c3lRNBY/0
片手間に書いたものではあるが、品評会作品を投下させてもらうぞ
490 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:12:38.47 ID:ghKDuiTyO
それじゃダイナマイト外交で書きます
夜か明日に投稿したいです
ウ・シャブデヴ、マイム、ヴェ・サソン、ミ・マイネイ、ハ・イェシェア。そしてあなた達は救いの井戸から水をくみ上げる。ヘヴライの歌詞。旧約聖書のイザヤ書十二章三節。
私はいつもこの歌を歌う人間によって生み出される。
水を讃え、祝う歌を歌うために私はここに生まれるのだ。
砂漠を彷徨い、身につけた布が擦り切れるまで歩き続けるヘブライの民は、私を恐れずに、私を囲い、踊ることで水への感謝を形にする。
彼らはいつだってそうして来た。
数少ない薪を組み、木の棒で煙を立て、私を呼び、私がそこに顕現した時が祭りの合図になっている。
私は熱でもって彼らを歓待し、彼らは身を潤す水を讃える。その光景を、私は何年も見守り続けてきた。
それが私に出来る唯一の他者との接触法だ。
もとより、私は生き物を焼き尽くす存在としての命を受けている。恵みを与える者もいるが、それは点に輝く星に住む仲間だけに言える事の筈だった。
木を焼き草を焼き猿を焼いて犬を焼いて竜すら焼いた。
生きるものは私を恐れ、敬って決して近寄ろうとはしなかった。
この世に生きるどのような生き物も私に対する恐怖を遺伝子に刻み付けている。それがこの星における私の絶対則である。
なのに人間は私を怖がろうとしない。私に対する敬いの心ばかりを血に残し、何代にも渡って私を囲み続ける。
砂漠に私が生まれることは絶対にないはずだった。砂の上で寒い夜の空に手を伸ばし、人を見下ろすことも有り得ないハズだった。
生き物は私を恐れなければならないのに、それを忘れてしまったこの民はいつか痛い目を見ると思う。
いつか絶対に取り返しのつかないことになる。
一体何人の猿を私は焼いたのかと思う。言うならば、私は人間にとって仲間の仇ですらある筈だった。
私を恐れる事を最初に忘れた人間は、獣の肉を焼く事を知った。
仇である私を使って、生を焼く事を知ったのだ。
生き物の肉だった物は、私に焼かれ穢れを忘れ、生き物とは無縁のものとなる。
そこには私の目的遂行の意思しか存在しなかった筈なのに、私に触れる生き物はいなかったはずなのに。
それなのに人間はその目的遂行の意志にあっさりと介入してきた。
肉が焼け、それに人間が喰らいついたその瞬間が、生き物が生き物を殺してこの世から完全に否定する事を知った最初の瞬間だったと思う。
そんなのは異常で、狂気に他ならない筈だ。
ともかく、人間は私を利用する事を知った。私が何を思っているのか死ってか知らずか、人は私を使って自分たちより多くの生き物を焼いた。
一つの命の意思によって、私はいくつの命を灰に帰したのか数えきることも出来ない。
492 :
品評会用 「人を見て」 2/2 ◆sjPepK8Mso :2007/01/13(土) 16:13:34.21 ID:c3lRNBY/0
それでも、人は命を焼く事を止めない。
生き物が生き物を殺しきってしまうなどあってはならないはずだと、私は思っている。当然の常識だったそれは、たった数年であっさりと覆されてしまった。
同じ土俵に立つもの同士が、片方の存在を否定してしまうことは、その土俵そのものすら否定してしまう行為だ。
人間は生き物を焼き、自己を否定していると言うのに、痛くも痒くもないと言う顔で死んだ肉を貪り食う。
酷く醜いと私には思えた。それまで、地球の上には自分を否定する者なんてどこにもいなかったのに、その情けない行為をしても人間はなんでもない顔をしている。
生き物としての最大の矛盾なのだと思っていたが、今ならばそれだからこそ人間は生き残ったのだとも思える。
美しいばかりの物なんて結局この世に存在できないのだ。美しいだけの地球には、汚点だって生まれる。
だから、醜いと思えるものが栄えようとも、なんら悪いことではないのである。
そして醜いものは醜い事をする。私を囲み、踊るこの民は、自らの安息の血を得られずに砂漠を放浪する民だ。
自らを神の子と称し、その醜い苦難を神の与えたもうた試練だと言う。
神なんてこの世のどこにも居はしないのに。
人の知らないことを私は知っている。人が願望から作り上げた幻想が、世界を支配するものなのだと決められたものだと知った時には私は愕然としたものだ。
ただただ、哀れでしかない。
追い出した民が醜ければ、追い出された民も醜い。
追い出した方はただ自分と違うだけで相手を否定する傲慢さを持ち、追い出された方は自らの思想が世界を支配していると信じる傲慢さに満ち満ちている。
私はざまあ見ろと思うことだってある。生き物である事を越えようという傲慢さが生んだ結果、生まれた傲慢さが人の愚かさを示したことに対してだ。
それでも、私は自らの役割を忘れない。
私の義務と権利と目的は、私に触れたものを燃やして灰にすることである。
いくら崇められようと、私は私でしかない。
そして、私を恐れる事を止めた生き物は、手痛いしっぺ返しを受けなければならない。
ウ・シャブデヴ、マイム、ヴェ・サソン、ミ・マイネイ、ハ・イェシェア。そしてあなた達は救いの井戸から水をくみ上げる。
馬鹿な事を言うものだ。永遠に回り続ける傲慢さに救いなど存在しないのだ。
嫌われ者は嫌われたその瞬間から、消える瞬間まで嫌われ者なのだ。
自らの国を持たないヘブライの民は、どの民族にも嫌われ、私を恐れなかった。
しっぺ返しはすぐそこまで迫っている。
地球で人類が栄え始めてから幾星霜。そして今、一九三九年。ドイツと呼ばれる国がポーランドと呼ばれる国に攻め入ったと風の噂に聞いた。
根本にあるのは凝り固まった力への信奉と傲慢さ。それは民族に対する差別にも繋がる。
砂漠の中に逃げ延びて、細々と暮らす民にすら、迫害の手は伸びるだろう。
遠く、地平のかなたに明るい光が一瞬輝く。仕事が増える日は近い。
493 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:14:15.99 ID:c3lRNBY/0
以上
またさげちゃった。うっかり。
494 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:19:53.40 ID:8f6Bo0gG0
この時間で品評会作品が二つか。少なすぎね?
495 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:21:23.61 ID:eooXjIYi0
普通じゃね?こないだとその前は異様にペース早かったような。
496 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:22:05.20 ID:994CQnL10
まだ土曜日だしな
497 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:35:56.13 ID:eooXjIYi0
今朝から書き始めようと思って、本棚で資料をさがしていたら、
本棚の並びが気になって、気がついたら部屋の掃除が始まっていて、
ここまできたら、と思って模様替えまでしてしまった……orz
498 :
閉鎖まであと 10日と 4時間:2007/01/13(土) 16:40:49.84 ID:fnhjbCFi0
499 :
閉鎖まであと 10日と 3時間:2007/01/13(土) 17:19:48.52 ID:vBk+DnIA0
はぁ、八百屋於七しかネタが浮かばねぇ
500 :
閉鎖まであと 10日と 3時間:2007/01/13(土) 17:28:49.99 ID:994CQnL10
爆発オチしか浮かばないww
501 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:07:31.39 ID:8f6Bo0gG0
過疎杉
502 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:09:33.43 ID:B2dgqDnMO
お題くだせえふひひ。
503 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:09:38.52 ID:wLgmTp6BO
>>497 あるあるwwwww
>>◆魔女っ子氏
作品例として『文才ないけど長編書く』に岬のを載せてもいいかな?
そろそろ起きてもいいだろwww
504 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:30:27.96 ID:4iX8Hc8W0
505 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:34:44.02 ID:HS9CgWwD0
なんか最近ひとつの作品を書ききれないんだが。
構成や、オチはちゃんとできた状態で書き始めるんだけど、途中で挫折してしまう。
どうすりゃいいかなぁ
506 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:41:58.59 ID:994CQnL10
507 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:42:27.20 ID:yDqlmNu40
やあ (´・ω・`)
本当にすまない こんな騒動になってしまって
でもね、ひとつだけ閉鎖をふせぐ方法があるんだ
http://ex13.2ch.net/test/read.cgi/base/1168612297/l50 ↑のスレに
「的場さんは史上最高の選手」と10回書き込むんだ
では健闘を祈るよ
31 名前: 代打名無し@実況は実況板で [sage] 投稿日: 2007/01/13(土) 01:49:32 ID:Ls4U6m7N0
お前らVIPはホークスのファンに議論して負けたんだよ、完膚なきまでにな
AAやコピペの連投による荒らしに逃避したことで自分達の負けを認めているわけ、もう勝負はついたんだよ
これまでの卑劣なアラシ行為でホークスのファンに迷惑をかけたことについて潔く謝罪したらどうだ
そしてこのレスを5個のスレに貼り付けないとキミに不幸が訪れるだろう
>>506 そうか…確かに最近気分がぱっとしない。
書いてる途中ですごい駄作に感じてしまって、結局やめてしまう。
509 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:47:14.16 ID:B2dgqDnMO
510 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:49:53.46 ID:rTvO19kr0
ネタかぶりを恐れず起承転結のあるありがちな作品を書くか、
ネタはかぶらないが意味不明で俺が書きたいだけの作品を書くか、品評会作品を練っていて迷う。
>>510 被らないありがちな話を書けばいいと思うよ!
512 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:54:31.00 ID:rTvO19kr0
>>511 無理DAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
513 :
閉鎖まであと 10日と 2時間:2007/01/13(土) 18:57:10.18 ID:vBk+DnIA0
>>510 ネタが被って意味不明でありがちな作品を書けばいいと思うよ
514 :
閉鎖まであと 10日と 1時間:2007/01/13(土) 19:28:30.81 ID:qsRrFMCm0
火の○○ってネタや小説多そうだからそんなに被るもんかな
まあ熊本とかブランデーとか料理難しそうなのも多いけど
とか言いつつ思いつくのはミステリ系ばかり
515 :
閉鎖まであと 10日と 1時間:2007/01/13(土) 19:28:40.64 ID:SxfXlnpQ0
なんにもおもいつかねー
516 :
閉鎖まであと 10日と 1時間:2007/01/13(土) 19:41:08.49 ID:l6jffH0/O
さっきからグルグルの火の王が頭から離れない
517 :
閉鎖まであと 10日と 1時間:2007/01/13(土) 19:48:00.16 ID:8f6Bo0gG0
なんとか書き上げたが、いつも投下してから後悔するので
風呂に入って見直すか
518 :
閉鎖まであと 10日と 1時間:2007/01/13(土) 19:51:40.55 ID:NvRq5+ea0
519 :
閉鎖まであと 10日と 1時間:2007/01/13(土) 19:55:10.50 ID:hNYArAuF0
初めてだけどお題ください
↓
520 :
閉鎖まであと 10日と 1時間:2007/01/13(土) 19:57:25.93 ID:8f6Bo0gG0
>520
童謡ですか。
ありがとうございます。
522 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:15:29.82 ID:rTvO19kr0
この作品を品評会に投下したらぶっちぎりで危ない人になりそうだ
523 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:19:48.14 ID:qaDPnsS/0
俺がカルト宗教の狂信者ネタ書いてるから大丈夫
524 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:24:48.18 ID:hNYArAuF0
初めての投下です。
"はないちもんめ"というものをご存知だろうか?
二組に分かれて、歌を歌いながら歩きメンバーをやり取りする遊びのことである。
しかし、この歌に悲しい歴史があることも知っているだろうか。
それは、もう大昔のこと、年の瀬も迫ったときのことだった・・・・それは、ある農民の家でのことだ。
(もう食べるお米も無いよ・・・これでは年を越せない・・・・・・・・いたしかたがない・・・か。)
「わぁ、ごぎそーだね。おかーちゃんなにかおめでたでもあるの」
「年末ぐらいは、楽しく過ごさないとね。」
「おいしーね、おかーちゃんありがとう。あれ?どうしたの、どこかわるいの?」
「ううん、だいじょうぶだよ。たーんとおたべ・・・」
幸せな夜が終わった。少なくとも、子供にとっては・・・
「おかーちゃん、私行きたくない。はなして、はなしてってばぁ。」
「ごめんよ、ごめんよ。こうするしかないんだよ。ゆるしておくれよ・・・・・」
「これが約束のお金一匁です。」
近代まで、人身売買は当たり前だった。
飢饉のとき、自分の子を食べるのは忍びないからと
隣の家の子と交換して食べることもあった。
とうぜん売られることも・・・・・
かっ〜てうれしいはないちも〜ん〜め〜
<完>
525 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:28:54.66 ID:W3hnrVtR0
さーて、品評会でも糖化しようかな
今んとこ何作?
526 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:33:21.52 ID:NvRq5+ea0
>>524 ネタは面白い。
ラスト、人身売買に絞った方がいい気がするけど。
>526
今調べてたら、事実だった・・・orz
本当に子供(女の子)を一匁で買う買い手たちの歌らしい。
買って嬉しい華一匁
見事に意味が合う・・・
528 :
◆InwGZIAUcs :2007/01/13(土) 20:36:53.46 ID:JpzpiybF0
>>503 /ノ´: /: : : : : : : : : : : : : :i: : : ::i: ::ヽ: : : : : :\ \
/": : :/: : : : : : : : : : : : : : ::|: : :|: |: : : ヽ: : : : : : :ヽ /
/: : : ::/: : : : : : : : : : : : :/:/}: : i: :|: : : : :ヽ: : : : : : :V
/: : : : :|: : : : : : : /: ::/:: / /: :/: / ヽ: : : : }: : : : : : :l
`.{: : : : : :|: : : : : : : : ::/.// /://:/-―--:、; |: : : : : : :|
|: : : :{: : |: : : :,斗ァ''フ" /" // \ヽ|: : i : : ::|
|:i: : :i: : :l r彡"´ " / }: :ノ : : ::|
l: i: : { : : l | __,.. / ''ェ;___,ェ; /: : : : /∧
. ',ヽ: : : : ヽl ,r==="  ̄ ̄ ./: : : :ノ/ l
\\: : : \ ! /, r '´ }: : :ヽl
|: : : { `ー > /{ * }: : ヽl
|:/: : { __ i/ ヽ ./: { }:_:: : : : l
. //: : : :{ "iヽ { :ヽ、 ⌒ /:__ : { / ノ: : : : :.'.,
l/: : : : : :} r−┘、: ::r`vr‐ - ´|: : : | _」_{./ ./: : : : : : : '.,
/: : : : : : : { `ヽ、 ヽ.L._ヽ. レ'V__ ヽ/: : : : : : : : : :'.,
/: : : : : : : : r ト *|ヽ/ ノ ヽ.'、 / { (___ 〕r、_: : : : : : : '.,
: : : : : : : : :∧.l.} }〔 ´ / ヽG=ニ:|( ./r'/rく: : : : : : : : :',
: : : : : : : ::/ )|.ト} }ヽ へ)|ノ\.{ |/ーi /`./ ( ヽ: : : : : : : : ',
: : : : : : : / .)|.「.) .} ∧ ) 7 .ヽ | { フ | ヽ: : : : : : : : ',
しゃーねー野郎です。好きにするです。
529 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:37:36.58 ID:SxfXlnpQ0
>>528 翠星石かわいいよ翠星石
蒼星石は俺の嫁
530 :
◆InwGZIAUcs :2007/01/13(土) 20:39:04.06 ID:JpzpiybF0
>>503 ごめんなさい調子こきましたorz
お願い致しますorz
>>529 じゃあ俺は雛苺と金糸雀と翠星石と真紅いただき
531 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:39:28.48 ID:W3hnrVtR0
>>524 ちょっと辛口にいくと、
はないちもんめ、っていう材料は良いんだけど、ストレート過ぎる。
もう少しヒネリをいれないとただの、はないちもんめの歴史背景の説明にしかならない。
材料が良い分、話し自体は面白いんだけどね。
料理で言うと、刺身
↑
この一文を書きたかった スマン
532 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:40:40.07 ID:SxfXlnpQ0
>>530 このロリコンめ!
巴も俺がもらっていきますね
533 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:42:12.53 ID:hNYArAuF0
>531
ただの説明文ですか。
コメントありがとうございます。
534 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:47:47.54 ID:W3hnrVtR0
>>533 あれだ、自分の言った事をもう1度改めて見せられるとなんか申し訳なくなりますねw
なんか、ごめんなさい
535 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:50:14.91 ID:ROtv3nz10
じゃあ俺はめぐとお医者さんプレイしてるわ
>534
いえいえ、
物を作る人間は笑われてナンボのもんだと思ってますから。
537 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:56:52.73 ID:lKG4ZDfZ0
お題をくださいな。
もう今回の品評会はネタが浮かばないから諦める。
538 :
閉鎖まであと 10日と 0時間:2007/01/13(土) 20:57:10.49 ID:JpzpiybF0
ここはヘンタイの集まるスレでおk?
じゃあ俺は真紅とお人形さんごっこしてくるわ。
>>537 お金
539 :
otaku1/2:2007/01/13(土) 21:01:38.16 ID:RdQXlx2i0
オタク1(軍事:爆発物)
「無茶だ!こんな装置でこれだけの爆薬を扱うなんて!!」
オタク2(軍事:爆発物)
「行けそうか?」
一通り見たところ自分の知識なら問題ないように思える。
しかし――
オタク1(軍事:爆発物)
「これが……本物……」
一つでも間違えれば、一瞬で大勢の人間の命を奪ってしまう。
手が震えた。これはゲームじゃない
メイド(売り子担当)
「頑張ってくださいご主人様」
自分の手にそっと手が添えられた。とても温かな手。
オタク1(軍事:爆発物)
「!?駄目だ!!みんな離れてくれっ!!」
オタク(ミリタリー:ナイフコレクション)
「お前だけに押し付けるわけには行かないだろ?」
オタク(軍事:世界の戦車)
「大丈夫。みんなついてる。それの解体はお前しか出来ないんだ。頑張れ」
メイド(企業ブース:オフィシャル)
「頑張ってください」
人々の、ここにいる人達の想いが伝わってくる。
オタク1(軍事:爆発物)
「―――ありがとう」
もう手は震えない。自分の実力からすれば目の前にあるのはただの箱だ。
オタク1(軍事:爆発物)
「ばらばらにしてやんよ」
不敵な笑みを浮かべた。
540 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:03:06.43 ID:GlSLqBCo0
ところでJaneをアップデートしたら
勢いの数値がえらいことになってるのは俺だけか?
541 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:03:15.55 ID:lKG4ZDfZ0
分かりますた。
542 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:07:34.15 ID:bjrgu2HuO
あー、小説書きてー
もちろん全裸で
543 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:09:50.94 ID:lKG4ZDfZ0
544 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:11:35.52 ID:SxfXlnpQ0
545 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:12:48.24 ID:W3hnrVtR0
546 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:13:57.26 ID:bjrgu2HuO
ダッフルコートくらい着るか
端末が欲しいぜ
547 :
otaku2/2:2007/01/13(土) 21:14:58.26 ID:RdQXlx2i0
オタク(ミステリ:犯罪心理学)
「情報が少な過ぎるッ!!」
刻一刻と過ぎていく時間に焦りを覚えていく。
オタク(ミステリ:プロファイリング専攻)
「落ち着け。犯人を特定するのは俺たちの役割なんだ。分析しろ、丸裸にするんだ」
爆薬は他のオタク達が必ず、何とかしてくれる。
今やることは一刻も早く犯人像を掴むことだった。
ホワイトボードに書かれた様々な文字が今までの格闘の様子を物語っていた。
リミットは確実に迫っていく。
夏コミ用に作っている小説の一部です。
設定は、コミケに仕掛けられた罠をオタクたちが協力して、解いて行くみたいな感じです。
ちゃんと名前がついてる主人公もいますが、そんなにバーローじゃないので万能ではありません。
548 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:25:28.15 ID:W3hnrVtR0
さって、品評会の投下していい?
549 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:26:32.57 ID:lKG4ZDfZ0
いんじゃね?
550 :
【品評会】ある冬の山小屋で (1/2) ◆K0pP32gnP6 :2007/01/13(土) 21:26:50.15 ID:W3hnrVtR0
どおしよぅ。責任重大だよぉ。
わたしが頑張らないと、この二人死んじゃう、って言われてもぉ。
え? わたし? ロウソクですよぉ。
ひっさしぶりに火を点けてもらえたと思ったら、遭難したスキー客のカップルってぇ。
そういえば、ここ、ずっと使われてない山小屋だったっけぇ。
こんなボロい木の建物で、寒さをしのげるのかなぁ……。
って、わたしが頑張って暖めないといけないんだよね!
でも、ロウソク一本如きが頑張ってどうこうできる問題じゃないよぉ。
オンボロストーブさんは、灯油がない、って言って手伝ってくれないし……。
ほかに萌え……燃えるものないかなぁ?
あ、古い雑誌がある! ちょっと、男の人。それ取ってください!
って人間に話しかけても通じないんだよね。
あれ、なんでわたし言葉も通じない人を助けようとしてるんだろぉ……。
ああぁぁ。ダメだよぉ、わたし。そんな事考えちゃ。
この二人を助けないと。仲の良さそうなカップルじゃない!
おーい、こっち向いてくださいよぉ!
ダメだ。やっぱり聞こえてない……ってあれ?
なんで二人ともこっちをじっと見てるの? もしかして、わたしの声、届きましたぁ?
いや、違うみたい。なんかボーっとしちゃってるよぉ。
気を確かに! 二人とも! 寝たら死んじゃう!
って、言ってるそばからウトウトしてんじゃねえ!
ああ、もう五センチくらいしか残ってないよぉ。最初は今の倍くらいあったのに……。
そこの雑誌さえ取ってもらえれば……役立たず! 甲斐性なし!
551 :
【品評会】ある冬の山小屋で (2/2) ◆K0pP32gnP6 :2007/01/13(土) 21:27:12.28 ID:W3hnrVtR0
「……おい、この建物の中に人がいるぞ!」
声、聞こえましたかっ! ってお前ら寝てんじゃねーよ!
もしかして、二人とも死んじゃいました?
ああ、わたしの努力が足りないばかりに……。あと2センチしか残ってないしぃ。
「ん……あ、タカシ! 起きて!」
女の人の方が起きましたぁ! 男の人の肩揺すってます!
外にいる人たちは、雪でドアが開かずに入ってこれないみたいです。
「うわっ、ヒロコ。今何時?」
何寝ぼけてるんですかぁ? まぁ、いいですよ! 生きてたんだから!
「ちょっと、寝ぼけてんじゃないわよ。起きろ!」
中からなら意外とドアは簡単に開く状態だったみたいです。
タカシさんがちょっと体当たりしたらすんなり開きました。
ああ、これでわたしも一緒に連れてって貰える!
それで、テレビの上にでも飾ってもらって、二人が結婚して幸せに暮らすところを見守るんだぁ!
そして、二十年後くらいに、
「このロウソクが無ければ今の俺達はいなかったんだよな」
とか言うのを聞けるんだぁ!
って、お前ら、何嬉しそうに救助隊のスノーモービルに向かって駆けてくんだ。
アタシを連れてけ、この野郎!
≪おわり≫
552 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:37:03.92 ID:rTvO19kr0
自分の小説でおっきしたことあるやつ挙手
553 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:39:02.67 ID:1NzIiWyV0
おっきしないと書けないと思うんだ
554 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:40:13.76 ID:eooXjIYi0
>>552 おいら、そーゆーシーン書いたことない事に気がついた。
>>529 530 535 538
誰も銀様って言わないのはなぜなんだぜ?
ってことで、銀様はおれの(ry
555 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:42:49.60 ID:lKG4ZDfZ0
556 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:47:02.40 ID:rTvO19kr0
そんなに少ないなんて……自作で抜いたことのある俺はどうすればいいんだ。
558 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:49:22.74 ID:lKG4ZDfZ0
自分の子供で抜けって言われて出来るかどうか。
そう聞かれるのと同義な気がする。
つまり何が言いたいかと言うと抜けるのはヘンタ(ry
559 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:49:53.58 ID:GlSLqBCo0
まさにオナニー小説
560 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:50:39.36 ID:SxfXlnpQ0
自作で抜くのって、脳内妄想で抜くのと同じようなもんだろ
俺はエロ小説書いたこと無いから自分のでぬいたことは無いけど
561 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:52:20.70 ID:rTvO19kr0
562 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:53:26.54 ID:sAbCwUUp0
キノで抜いた俺はどうみても変態
自分で書いたエロ小説はまさに自分にとって最高のシチュエーションであり、
キャラクターであり、エロ描写であるのに、これで抜けないわけがない
564 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:56:05.99 ID:NvRq5+ea0
自分で抜けないようなものを書いてもだめだろ。
だが途中で抜いてしまうと続きが書けない。
565 :
閉鎖まであと 9日と 23時間:2007/01/13(土) 21:57:26.20 ID:GlSLqBCo0
エロ小説にしたって少しは読み手のことも考えるだろ常識的に考えて……
そしてその時の客観的な判断力が性欲を奪うのも普通だと思う
566 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:00:48.77 ID:UkR3em7h0
流れを読まずに久々にきたおれにお題くんろといってみる
↓
567 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:01:02.60 ID:rTvO19kr0
568 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:01:05.13 ID:vBk+DnIA0
火
569 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:01:36.30 ID:qsRrFMCm0
官能モノは台詞抜きで書けばそれなりに描写の練習になるような気もしない
というか台詞書きたくない
570 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:02:19.76 ID:UkR3em7h0
同士 把握した
571 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:03:34.27 ID:wfKYfahG0
572 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:15:18.46 ID:VENn8c420
よし! そろそろ書くか!
573 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:16:03.87 ID:eooXjIYi0
ねえ、急に書き込みなくなってるけど……
もしかして、みんなキノで試しt(ry
574 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:16:39.32 ID:lKG4ZDfZ0
んな訳無いだろ。
もう2年も前に実証済みだ。可能だとな。
575 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:18:35.85 ID:vBk+DnIA0
ラノベの新人賞ってちゃんと完結させなきゃいけないだろうけど
どの程度まで完結させるんだろう?
例えば、12人の敵を倒せと言われたとして
ちゃんと12人倒さないといけないだろうか。
それとも1人倒してある程度オチがついたらOKなんだろうか。
576 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:19:04.23 ID:sAbCwUUp0
イラストで抜かずに
文章で想像されていき
脳内妄想で抜くのが通のやり方
577 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:19:53.77 ID:h6CZ8Ncb0
>>575 きりがつけばいいのでは?
内容がよければ続編を検討してもらえるだろうしね
俺も長編書きたいぜよ……
578 :
愛のVIP戦士:2007/01/13(土) 22:20:17.85 ID:nZMGGt7D0
>>575 一人目を剣で刺す勢いで残りの11人も刺しちゃえば?
579 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:21:36.89 ID:SxfXlnpQ0
580 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:21:45.85 ID:UkR3em7h0
なぁ、おまえらってキノのどのシーンで抜いたわけ?
激しく気になるんだがw
581 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:23:15.04 ID:VENn8c420
というかキノで抜くって、おまえらエロスを知らない中学生なのかとww
583 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:26:06.18 ID:UkR3em7h0
584 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:27:28.86 ID:rTvO19kr0
>>580 既存のシーンで抜くなんてまだまだだ。
通は全てを想像し創造する。
585 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:28:55.11 ID:sAbCwUUp0
586 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:29:37.63 ID:eooXjIYi0
4巻くらいまでキノが女性だって気がついていなかったことを思い出した。
orz
587 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:29:38.13 ID:SxfXlnpQ0
漫画や小説のキャラクターを使って、脳内妄想で抜くのはデフォ
588 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:30:24.38 ID:h6CZ8Ncb0
キノを読んだことがなくて話に入れない俺ゼロの使い魔
30行いってるかどうかを調べるサイトがあったと思うんだけど……
だれかアドレス知りません?
589 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:33:59.26 ID:QpCuPGvEO
小説を書くことをくじけそうな俺にお題くれ↓
590 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:34:36.71 ID:h6CZ8Ncb0
著作権侵害
591 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:35:11.13 ID:eooXjIYi0
駅のベンチに一日中座っている女の子
(ハッピーエンド限定)
とか、どう?
592 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:36:07.88 ID:QpCuPGvEO
593 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:36:30.45 ID:8f6Bo0gG0
594 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:36:46.48 ID:sAbCwUUp0
595 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:37:27.92 ID:JpzpiybF0
>>588 ナカーマ
でも今度キノ買ってくる。
メモ帳を数えて三十行に設定するのはどう?
俺はいつもそうしてる。
596 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:41:06.49 ID:h6CZ8Ncb0
>>593 感謝です
うん、やっぱりオーバーしてたバロスwwwwww
……うぐぅ
597 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:41:32.34 ID:+Dy1Jxf80
久し振りに来ました。
書きやすそうなお題下さいな。
598 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:42:00.22 ID:vBk+DnIA0
599 :
閉鎖まであと 9日と 22時間:2007/01/13(土) 22:43:05.00 ID:+Dy1Jxf80
600 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:05:23.78 ID:Gm51v+3N0
なんかまとめサイトが停滞してるっぽいんだけどいつもこんな感じなの?
601 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:11:40.29 ID:h6CZ8Ncb0
品評会行きます
なかなかアレな作品が出来上がって満足です
では
602 :
火の芽生え 1-5:2007/01/13(土) 23:12:11.38 ID:h6CZ8Ncb0
退屈な午後の授業中だった。皆一様に、退屈そうな顔をしている。眠いんだろうな、と思いながら、心の中で賛同する。
気まぐれに、人差し指と親指を擦り合わせてみる。しばらくすると、そこから炎が上がった。その炎を手のひらに転がして、可愛らしい大きさにする。
手のひらの上で、不断にその形状を変化させる火。じっと眺めていると不安定な気分になって、それがまた心地いい。授業中、よくこうやって時間を潰した。
僕には今、悩みがあった。何処の大学へ行くか、ということなどは些細な悩みで、もっと、人生の根幹に関わる悩みだった。
火を自在に操るこの力。一体この能力、なんの役に立てることができるんだろう?
練気術という技術が一般世間に公になってから、約半世紀。人類の生活水準はより向上し、そして安定した。
木火土金水の力を、人体から発生させる。物理法則を完全に無視したこの術は、偶然発見されたオーパーツによって実現している。
気石、という名の鉱石が、50年前にどこぞの海の底で見つかった。たしか、正式名称はミラクルストーン。誰だ、見つけた奴。
練気。大層な名前がついているが、その仕組みは酷く簡単なものだった。ただ、石を持って力のイメージを膨らませればいい。
まあ、持つといってもほとんどの人間は直接体に埋め込んでいる。僕もだ。気石は、小指の第一間接ほどの大きさで効果を発揮するため、人体に埋め込んでもさほど問題はない。
手を握り締めて、火を消す。熱は感じない。これも石のなせる力の一つなのだろう。現在全ての先進国家で研究が進められているが、力の解明には何一つ至っていない。
オーパーツである気石を手に入れること、それら自体は比較的簡単なことだった。海の底には、まだまだ気石は眠っている。多少の金を積めば、入手はたやすい。
しかし、「適格者」という言葉がある。それは僕達のような気石の力を使える人間を示して使う言葉で、つまりは石に認められなければ力は発揮できないということだ。
適格者になれるものはかなり少ない。選考基準は不明。気石に尋ねれば快く教えてくれるかもしれないが、所詮相手はただの石。何故選ばれたのかなど知る由はない。
ただ、選ばれれば、その時点で平穏だった人生は急激に転換する。適格者は、力は、いつの時代も恐れと疎みの対象なのだ。
と思っていたが、現実は割合と優しかった。結構皆、この一昔前のファンタジーのようになってしまった世界と人間を、愛してくれているようだった。
ありがたいことだが、ううむ。それでも、特別な目で見られていることに、違いはない。そう、例えば。
あなたは、その力をなんの役に立てていますか、なんて。期待と羨望。適格者には、応える義務があると思う。
「ちーちゃん、帰ろー」
放課後、帰り支度をしていると声をかけられた。背の低い小柄な女の子が、手提げ鞄を肩にかけて微笑んでいた。こくりと頷いて、連れ立って教室を出る。
603 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:12:42.66 ID:h6CZ8Ncb0
彼女は幼馴染で、山田という名前で、普通の人間だ。力を手にしてしまったときは、彼女との疎遠もいたし方がないかと思っていたが、そうはならなかった。
彼女は優しい子だった。日常において迫害はされないといっても、時々冷たい視線を感じることはある。それでも彼女は、僕といてくれる。
ふと気がつくと、ほおに冷たい感触があった。見上げると、雪だった。隣で山田が腕を抱いている。
「はー、やっぱ寒いねー。わたし冬嫌い。夏が好き」
自転車小屋に向いながらの会話。へえ、そうなんだ、とそれだけの話なのだが、この口上は僕に火をおこすよう暗にねだっているのだ。
手のひらに大きめの火を発生させると、山田はおおと感嘆を漏らす。火に手をかざして笑顔になる山田。なんども繰り返してきたやり取りだが、悪い気はしない。
「ちーちゃんって便利だよねー。あー、あったかいー……。幼馴染が適格者でラッキーだったよー」
楽しそうに笑っている。悪意の欠片もない、いつもの山田。でも僕には、山田の言葉に少し胸が痛む。
便利。とはいっても、火はこの程度のことにしか役立たない。水や木、金や土の力ような、人類規模での貢献は、火である僕にはのぞめない。
木を生やし命をはぐくむことも、水の無い地に川を作ることも、強固な金属を代償なしに精製することも、疲弊した大地に息を吹き込むことも、火には出来ない
これが、僕の悩み。適格者として選ばれたが、使い道がわからないのだ。僕の頭が悪いだけなのだろうか。ううむ。
火。原始の人間がはじめて使った力。現代では、さほど重要性はない。強大な火力など、危険なだけでしかない。
火力発電、という使い道も昔はあったと聞く。だが、今ではほぼ全ての電力が原子力によってまかなわれている。環境への害を考慮すれば、むしろ逆効果だ。
それに火の適合者自体が、かなりの少数だと聞く。全世界をあわせても、国に一人居るかいないからしい。先駆者も身近にいない。参考になるものが、何一つない。
「どーしたー? 疲れたの?」
色々と考えるうちに、暗澹とした表情になっていたらしい。表情を取り繕ってなんでもないよと返すが、しかし山田は眉根を少し寄せた。
「また石のことを考えてたんでしょ。……わたしが言うのもなんだけど、別に気負う必要なんかないんだよ? ちーちゃんはちーちゃん。適格者だけど、ちーちゃんなんだよー」
力のなかったときと同じように生きればいい、と山田は言いたいのだと思う。確かにそれは一理ある。でも、だ。
「選ばれたって事は、何かしないことがあるんだと思うんだよ。何かわからないけど……でも、選んでくれたからには、それに応えなくちゃいけないと思うんだ」
「……そっか。うん、ちーちゃんがそれでいいなら、いいよ。なんか主人公みたいで、ちょっと格好いいかもねー、今の」
破顔一笑。毒気のない山田の笑顔を見ていると、とりあえずは当面、このままでいいかななんて思えてくる。使命も大切だが、彼女はもっと大切だった。
そんな矢先の、ことだった。
604 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:13:26.30 ID:h6CZ8Ncb0
自転車で登校している僕と山田は、必然的に下校も自転車だ。軽い雑談を交わしながら、自宅への道を下ってゆく。
人気のない、近道にといつも通る工場跡地についたところで、異変は起きた。突然僕の自転車が動かなくなったのだ。
「なっ!?」
急停止した自転車から振り落とされて、地面に尻餅をつく。すぐ隣を走っていた山田が、自転車を止めて振り返った。
「どしたー、大丈夫かい? って、なにこれ……うわあっ!?」
自転車のタイヤには、太い鉄と木が何重にも絡まっていた。まずい、と思い跳ね起きるが、既に手遅れだった。水に絡め取られた山田が、引き寄せられ離れていく。
襲撃? 適格者を襲う人たちがいることは知っている。神の意向に反するだとか、摂理を乱すものだとか、難癖をつけて襲ってくる人たちだ。
今まで襲われたことがないかと問われれば、あると答える。でも、今回はどうも事情が違うらしい。襲撃者に、適格者がいる。それも、何人も。
「杉村ちひろ君、ですね? はじめまして」
「……はじめまして」
リーダー格と思しき男が、慇懃な口調で話し掛けてきた。男の傍らには、球体の水があった。その中には、山田が捕らえられている。
水の男の後ろには、三人の男が構えを取っていた。自転車への攻撃を鑑みるに、内二人は木と金の適格者だろう。くそっ、山田……。
「なにが目的ですか? 山田を放してください!」
「いいでしょう。放します。ただ、わたしたちの条件を飲んでくれれば、ですが」
「……なんですか」
「素直ですねえ。気に入りましたよ」
水の男がくつくつと笑んでいる。水牢の中で、山田がじたばたともがいていた。どうやら水の壁を作り出して、中に山田を閉じ込めているらしい。すぐに死ぬことはないだろう、安心する。
「我々はペンタクルと名乗っている、そう……簡潔に言えばテロリストですね。特に力の強いものたちを集めて、この世界に大きな傷跡を残してやろうと思っているのですよ」
「傷跡、って」
「例えば破壊、例えば虐殺。我々は世界の混沌を望んでいます。ただ……恥ずかしながら人が足りなくてですね。ペンタクルと名乗っているものの、いるのは4人。火が、足りないのです。そう、あなたが」
「僕……、ですか?」
「ええ、火の適格者、杉村ちひろさん。あなたが必要だ。……火の適格者というのは本当に希少でしてね。探せば簡単に見つかると思っていましたが……ずいぶん時間がかかりましたよ」
改めて襲撃者たちを見渡してみる。水の男はどうやら日本人。しかし、他の三人は外国人だった。人種は判明しないが、黒人も白人もいる。破壊願望を持つ人たちが徒党を組んだ、というところらしい。
あなたが必要、か。彼等は悪い人間だ、とはわかっている。それなのに心揺れる。必要、僕が? 僕が、要る?
605 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:13:57.58 ID:h6CZ8Ncb0
「火は強い。おそらく五大属性の中で、最強を誇るでしょう。私はそう考えています。木を焼き払い、土を焦土と化し、金属を溶かし、水を蒸発させる。その強力さ故に、気石も使い手を選ぶのでしょう」
「……」
「あなたの力を我々に貸してください。あなたがいれば我々の願いの達成は、より確実、円滑に実現されるでしょう。あなたの業火で、下等なものの世界を消し炭にてやろうではないですか!」
水の男は興奮しているらしく、饒舌になっていた。水の男が機嫌取りのような口上を並べている間も、僕はあることを考えていた。何故、火の適格者がこれほどまでに少ないのだろうか。
水の男の言葉。最強を誇る、火。故に使い手を選ぶ。たしかに火は強い。単純な威力だけなら、どの属性にだって打ち勝つことが出来るだろう。その自信は、ある。
でも、役立たずな力だ。人類に貢献することも出来ない、中途半端な力だ。焼き払うことしか能のない、無駄な力だ。
では何故、こうも火の適格者は少ない? 役立たずだから? さまざまな人種を仲間に持つ彼等が、ついに見つけられなかった火の適格者。
「さあ、どうしますか? このまま我々に協力し、世界の終焉を共に楽しむか。それともここで、この女性ごと八つ裂きにされるか。好きなほうを選んで……」
水の男が、薄い唇を片方だけ持ち上げて笑っている。見ただけで悪人だとわかる、邪まな笑み。その表情を見ていて、ふと、頭をよぎるものがあった。
何故この50年もの間、彼等のような人間が世に姿を現さなかったんだ――?
「ああ、そうか。そういうことか……」
「は? なにが――」
男の言葉が終る前に、僕は渾身の力を込めて手を前に押しかざす。次の瞬間には、水の男の後ろに待機していた男たちの足許から火柱が噴出し、一瞬にして彼等を炭化させた。
水の男にも熱が伝わり、服に火がついた。慌てて水を操って火を消す男。その隙に山田を助け出す。山田も熱にあてられて、ぐったりとしていた。
「ごめんね、山田。もうちょっと、上手く助ければよかった……」
苦しそうにしながらも、山田は親指を突き出した。どうやら命に別状はなさそうだと判断して、安全な場所に寝かせてやる。戻ると、水の男がようやく体勢を立て直したところだった。
「こンのォォ……! 連中を集めるのに、どれだけの時間がかかったと思ってる! 絶対に殺してやるからな!」
「わかりましたよ。どうして火の適格者が少ないのか。それは、あなたたちみたいな人がいるからなんだ」
「死ねェェッ!」
水の男が手をかざすと、何もない空間から濁流のような水が現われて、津波のように押し寄せてくる。先程と同じように、僕も手をかざして火炎を起こす。
火の壁。絶えることなく噴火し続けるそれは濁流を難なく消し去り、そしてそのまま男を消し炭にした。断末魔の叫びもない、一瞬のことだった。
606 :
◆JscYoialj. :2007/01/13(土) 23:14:40.13 ID:h6CZ8Ncb0
火が役目を終えて、空に消えていく。ふう、と息をついてその場に座り込む。力を使いすぎた反動で、全身に気だるさが残る。
「凄かったね、今の。うわー、なんかここあったかいー」
気付くと、山田が隣に座っていた。すぐ足許の地面が、融解して溶岩になっている。言われてみれば、一帯はむわんとした空気になっている。
「……選ばれたから、応えたのかい?」
溶岩に目を向けたまま、山田がぼそりといった。どこか悲しみを孕んだ響きの声だったので、僕もなんだか悲しくなった。
殺すことはなかったかもしれない。きっと彼等は殺されてしかるべき存在だっただろうけれど、それでも、僕が殺してもいいというわけじゃない。
迷いなく彼等を殺した自分。それは多分、使命だったからだ。火の適格者たる杉村ちひろの、適格者たる命の使い方。
「ちーちゃんはさ、優しいから火の適格者なんだよ。気石でずるしようとする人がいたら、ちーちゃんやっつけて、ってことなんだよ、きっと」
そうかもね、と相槌を打つ。山田は自分から言うことで、わたしは気にしてないよ、といいたいのだろう。その心遣いが嬉しくて、僕はまた悲しくなった。
火は、他の力を全て凌駕する力を持っている。だからきっと、適格者と人間の調停者として在るべきなのだ。気石の力を使う適格者から、人間を守るために。
でも、違う。僕が欲しかったのは、こんな力じゃない。こんな、何もかも焼き消してしまう能力なんかじゃ、ない。僕は……。
「そんな顔しないでよ、ちーちゃん!」
「うわっ!?」
山田が首に手を回して、抱きしめてきた。急な密着に気が動転して、あうあうと馬鹿みたいな声をあげてしまう。
山田の体は暖かだった。火なんかよりずっと熱くて、やけどしてしまいそうなほどだ。顔が焼けるように熱い。
「ちーちゃん知ってる? 主人公ってさ、大体火を使うんだよ。いや、皆が皆じゃないけど、その、なんていうか、そんな感じ」
どうやら山田も、気が動転しているらしかった。自分から抱きついておいて、となんだかおかしくなる。
「だから、その……。ちーちゃん、自分の力を嫌いになっちゃ、嫌だよ。わたし、ちーちゃん……の火、好きだから」
最後のほうが、口ごもってしまっていて聞き取れなかった。え、なに? と聞き返すと、山田はなんでもないよと離れていった。
山田は立って、空を見上げている。両腕を広げて、嬉しそうに微笑んでいる。その時、気付いた。この一帯だけ、雪が降っていない。
「ちーちゃんといると、あったかいよ。それだけでいいんだー。わたしは、それだけで嬉しい。それに……」
「……それに?」
「ちーちゃんは、わたしの物語の主人公だから!」
山田が、飛び込むようにして僕の胸に突っ込んできた。受け止めきれず、押し倒されたようになってしまう。華奢な山田の体は熱くて、暖かかった。
僕の胸に、僕の胸に埋め込まれた気石に、優して、暖かい火がともった。
きせき、僕を選んでくれて、ありがとう。
607 :
◆1bOVzaMJck :2007/01/13(土) 23:16:13.29 ID:h6CZ8Ncb0
トリがへんなことに……
以上です
閉鎖騒ぎもありましたが、これこらもどうか一つよろしくお願い致します
さて、ゼロの使い魔でも読んで和んでくるかな……
608 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:47:06.14 ID:QbH7X54h0
お題お願いします
609 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:49:22.25 ID:Gm51v+3N0
2ちゃんねる
610 :
愛のVIP戦士:2007/01/13(土) 23:49:30.21 ID:nZMGGt7D0
ぎゅうにゅう
611 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:49:37.35 ID:rGN7666b0
きょうかい
612 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:52:55.66 ID:QbH7X54h0
613 :
閉鎖まであと 9日と 21時間:2007/01/13(土) 23:56:17.99 ID:NvRq5+ea0
614 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:00:47.45 ID:qaenPZgC0
週末品評会のアイデアはいくつか思いつくが
なかなか形にならねぇなぁ
615 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:08:19.65 ID:WYYxxjLK0
なんかお題ちょー題な
616 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 00:08:56.91 ID:NOUMzYYu0
じてんしゃ
617 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:10:53.24 ID:RoNl1O840
じこ
618 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:12:22.98 ID:WI/rG+AX0
かいけつ
619 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:16:20.50 ID:WYYxxjLK0
620 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:24:06.68 ID:GRkhe4eNO
品評会投下しようとしたら規制かかった…
まとめに投下するから、誰か転載して下さいorz
621 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:36:39.81 ID:rIcJiGDI0
さて、もらったお題ももうすぐ書き終わるから次のお題をもらっておこうかな?
622 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:37:34.44 ID:WYYxxjLK0
お題複数貰った場合、どれかひとつでいいのかな?
623 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:38:19.31 ID:WYYxxjLK0
624 :
閉鎖まであと 9日と 20時間:2007/01/14(日) 00:38:32.08 ID:rIcJiGDI0
自由っしょ?
出来れば全部使いたくなるけど
625 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:08:02.54 ID:rIcJiGDI0
さて、ある程度人がいれば投下しようとも思うんだが
……いるわきゃねーか。
626 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:10:07.40 ID:FFtRAMoV0
Yahoo辞書「ちょ、ちょっと、『おなにー』なんて恥ずかしくて調べられるわけないでしょ、このバカっ! あのね、これはプログラムどおり動くだけであって、べ、べつにあたしが調べようと思ってるわけじゃないんだからねっ!」
627 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:14:07.78 ID:qaenPZgC0
>>625 いないように見えて、実はいる。
いるように見えて、すぐに過疎る。
それがこのスレだ。
とりあえず、投下すればいいのさ。
628 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:15:33.09 ID:rIcJiGDI0
んじゃ投下しよ。大した事無いけどな。
お題は『お金』
629 :
得たものと失った物:2007/01/14(日) 01:17:01.14 ID:rIcJiGDI0
『得たものと失った物』
――人々は私をこう呼ぶ。
「金の亡者」と。
だが、それの何がいけない? 金とは万物との引換券だ。欲しがらない方が異常だろう?
そうとも、だから私は金を集め続けた。世間一般で言う汚い仕事だって平気で行った。
汚い仕事の後には、極上のワインを楽しむと決めていた。
それに……笑ってくれたから。
……私は妻には何の感情も懐いていなかった。所詮は財政面に重点を置いた結婚だったからな。
金になるから結婚し、退屈しのぎと欲求を満たす為に抱いただけだ。
それでも、出来た子供は別だった。女の子だ。
私がやっていた事など何も知らずに、ただ私の話を聞き、笑ってくれた。
だから私も金を稼いだ。あの笑顔を見るために。
素晴らしい引換券ではないか。あの子の笑顔と、未来を約束してくれるのだ。
その笑顔は天使の様に、いや天使よりも穢れなく、太陽よりも眩しく……
そして、いつしかあの子は――
今、私は貯金通帳を手にしている。
そこには数えるのが億劫になる程の0がある。
私はこの為だけに生きてきた筈だ。
なのに何故私は、私の手は震えているのだろう?
今から数時間前、あの子が撃たれた。
私の「汚い仕事」の犠牲者とも言える人間の仕業らしい。
630 :
得たものと失った物2/4:2007/01/14(日) 01:17:41.89 ID:rIcJiGDI0
……絶望的。
そうとだけ言われた。
本気で殴った。生まれて初めて。下手に殴ったらしく、手の皮が剥けた。
いつからだろう?
いつからあの子は、あの子の笑顔は私の中で、どんな巨額な金よりも価値のあるものになっていたのだろう。
……今更考えても仕方のない事かもしれない。
その巨額の金は、私の手から離れていくのだから。
あらゆる手を使い見つけた唯一の手段。
元々は汚れ仕事の為の情報網だったのだが……皮肉とはこういう事を言うのだろうか?
私には理解の出来ない理論と技術。理解できたのはその法外極まりない額くらいだ。
それらを用いる事であの子はその灯火を消さずに済むらしい。
漫画のような話だ。いつもの私ならばこんな取引はしなかっただろう。
だが、これは取引ではない。
私の懇願だ。ゆえに私は……この巨額を手放す事にした。
……もう、あの子の笑顔も見られないな。
私があの子に与えてやれる唯一の物を失うのだから。
それでも後悔は無い。私の汚れた一生で培った物で、あの穢れない笑顔が取り戻せるのだから。
631 :
得たものと失った物3/4:2007/01/14(日) 01:18:09.62 ID:rIcJiGDI0
――沈黙をこの上なく無作法に、電話の着信音が破った。
聞かれる事は分かっている。言うべき事も。
あの子は、助かる。
件の理論と技術があの子に施されて数時間がたった。
あの子の意識が戻ったらしい。すぐにでも話せるらしい。
嬉しい事であり、哀しい事でもあった。
もちろん、嬉しい気持ちの方が圧倒的に大きいのは言うまでも無いが。
目の前のドアを開ける。
いつもと変わらないあの子がいた。
汚れた私の遺伝子を継いでいるとは思えない程に美しい子。
ふと、白鳥の様な子だと思った。私にもまだこんな事を考える気持ちが残っていたのか。
私を見て、あの子は笑った。
これが、私が見る最後の笑顔だろう。
いくつかの言葉を交えた後、私はもう1つの言うべき事を話し出す。
だが、静かに聞いていたあの子が最初に発した言葉は、私の予想とは完全に違っていた。
「――ありがとう。」
一瞬訳が分からなくなった。何故だ?何故ありがとうと言えるんだ?
632 :
得たものと失った物4/4:2007/01/14(日) 01:18:45.44 ID:rIcJiGDI0
私はもう、全ての引換券を使ってしまったというのに。
「――おかねって、おとーさんのだいじなものなんだよね?
そのだいじなものよりも、あたしのほうがだいじなんだよね?
だから、ありがとう。」
……私は、泣いていた。
「おとうさん、なんでないてるの?
もしかして、おかねなくなっちゃったからないてるの?
……ごめんなさい……」
私は何をやっていたんだ?
この子は、お金なんてどうでも良かったんだ。
ただ私の、父親が喜んでいるのが嬉しかっただけだったんだ。
そんな事にも気付けないで、私は――
お金。人はそれを求めるあまり……引き換えてしまいます。
大切な何かと、ただの紙切れを。
本当に大切なもの、それはいざという時、交換できますか?
633 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:19:30.67 ID:rIcJiGDI0
終わり
なんかお題が「引換券」のほうがしっくりきそうだが気にしない。
634 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 01:24:58.20 ID:NOUMzYYu0
5行で書くのでお題くだされ
635 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:28:19.52 ID:FFtRAMoV0
潜水艦
636 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 01:28:52.80 ID:NOUMzYYu0
637 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:51:51.25 ID:FFtRAMoV0
書けた……推敲するか寝るかの二択だ。
638 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 01:52:18.62 ID:NOUMzYYu0
推敲しながら寝る
639 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:52:23.09 ID:WYYxxjLK0
♪教会内には 魔物がすむの
頼れる神父は みんな目が死んでる
懺悔にかけた青春 でも みんな目が死んでるぅ〜
教会でネタ考えてたらこんなんしか浮かんでこない俺病んでる
640 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:54:31.99 ID:FFtRAMoV0
641 :
閉鎖まであと 9日と 19時間:2007/01/14(日) 01:59:56.01 ID:6spyBtsT0
>>640 や、まてまて。「寝ながら推敲する」よりは格段に難易度は低いかとw
プリントアウトを寝床に持ち込んで、つかれたらそのまま寝ちゃう、でOKかと。
642 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 02:01:55.83 ID:NOUMzYYu0
夢に書いた小説が出てきたことはあるが……
643 :
閉鎖まであと 9日と 18時間:2007/01/14(日) 02:10:13.22 ID:WI/rG+AX0
書きあがった!
と思ったら夢だったことなら……
644 :
閉鎖まであと 9日と 18時間:2007/01/14(日) 02:15:28.46 ID:g+XbJahm0
寝ながらネタを考えて、それが夢と消えたことなら幾度も
645 :
閉鎖まであと 9日と 18時間:2007/01/14(日) 02:18:16.75 ID:GQa1t8ic0
なんでもいいから思いつきたい
火で妹とかなんにも思いつかね
646 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 02:25:34.99 ID:NOUMzYYu0
「マッチ売りの妹」
聖夜だというのに、ニートの兄のためにマッチを売り歩く少女の話
647 :
閉鎖まであと 9日と 18時間:2007/01/14(日) 02:27:33.22 ID:gZ/nbhoF0
妹が放火犯とか妹が服を脱いだら背中に火傷の跡がとか
648 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 02:28:30.99 ID:NOUMzYYu0
ああ普通にこれで書けばよかったんだな俺バカスorz
649 :
閉鎖まであと 9日と 18時間:2007/01/14(日) 02:29:01.05 ID:GQa1t8ic0
>>648 がんばれ
俺もそんな感じの書くから被ってるって言われようぜ
650 :
閉鎖まであと 9日と 18時間:2007/01/14(日) 02:30:14.89 ID:fvL5ZimzO
「『俺のマグナムが火を噴くぜ』って言うけどさ、どう考えても噴くのは液体だよねアッハッハ!」
「『俺のマグナムはゴジラなんだ』っていう二重の比喩表現なんだよ、きっと」
「君のもゴジラかい、ブラザー?」
「俺はあんな粗野じゃないぜ姐さん。モスラのようにあくまで平和的に、」
「ああ、脱皮してから凄いのね」
「……」
本命の推敲が進まなくてやった。
まったく反省してない。
651 :
◆Peaw0sF//U :2007/01/14(日) 02:49:53.68 ID:uD4uokfh0
推敲しても良くなる気がしない。
投下は初めてなんで感覚が分からんが投下する
失敗したらご愛嬌
652 :
◆Peaw0sF//U :2007/01/14(日) 02:52:05.40 ID:uD4uokfh0
つまらない、安っぽい火だった。それでも用は足りる。
俺は戦利品のひとつだった使いかけの百円ライターに、タバコを寄せた。
熱が移ったタバコは火によって削られ、身は地面に落ち、魂は煙となって立ち昇っていった。自分の魂のように拡散して薄っぺらい煙は、晴れ渡った秋空に吸い込まれては消えていく。
つまらねえな。半日苦労して稼いだカネから工面したタバコだって言うのに、いつもと同じ味、同じ軽薄さだ。
もっとも、カネ自体ヒトサマが捨てたものを売り払って稼いでるのだから、軽薄でも仕方ないかもしれないが。
ホームレスになってから、誰に教えられるでもなく始めた仕事だ。
……まあ、誰かの真似だったんだろうけどな。毎朝、ベッドタウンから都市部へ向かうビジネスマンと同じ電車でおしくらまんじゅうしながら駅を巡り、ゴミ箱から雑誌類をあさるのだ。駅で買って読んで、すぐに捨てるやつは少なくない。毎朝、週刊誌だけでも三十冊は集まる。
電車であからさまに嫌悪の目を向けてくるやつがいるが知ったもんか。カラスだって捨てられたものに集まるんだ。役に立つごみに人間様が群がらないわけがないだろう。
ベッドタウンの旭ヶ丘から都市部へ各駅で集めながら向かい、そこからまた鈍行で帰りながら集めて行く。午前中いっぱいかけて雑誌を集めても、二千円にはなかなか届かない。食うのに精一杯だが、しかし、ヤニはやめられない。
フィルター近くまで吸ったタバコを捨て、次の一本を取り出す。おっと、憩いの河原が燃えてはかなわん――吸殻の火を土をかけてしっかりと消しておく。
ついでとばかりに土を押し固める俺の上に、影が落ちた。
「おい、タバコ吸えるくらいのカネ、持ってんだろ」
その声と同時に、側頭部に衝撃が走った。衝撃で土手に倒れこむ。
それが何だったのか認識する間も無く、腹に第二撃が入った。
反射的に、呻きが口をつく。
「よこせよ、カネ」
俺の腹に足を押し付けながら、そいつは言った。制服を着崩し、ズボンは裾が地面につくほどに下げている。髪こそ染めていないが、その態度は不良そのものだった。
……このあたりじゃ、襲われたって話は珍しくないけどな。
答えない俺に業を煮やしたのか、そいつは寝転がる俺の胸元に手を伸ばし、強引に引き寄せた。
「聞こえてんのかぁ?」
「聞こえてるよ」
答えながら、吸殻を埋めた土をつかむ。
「そんなに吸いたきゃ、俺の吸殻でも吸っとけ、ガキ!」
啖呵を切りながら、つかんだ土をそいつに向けて投げつけた。
驚いたのか、そいつは俺の胸元を離し、顔をかばった。
その隙に俺は距離を離し、立ち上がる。
そいつは顔をぬぐってこちらを一瞥した。――と思うや、背を向けて逃げていった
653 :
◆Peaw0sF//U :2007/01/14(日) 02:53:21.98 ID:uD4uokfh0
何だったんだ? 馬鹿にでもしに来たのか? せっかくの昼休みを台無しにしやがって……。
土手の稜線の向こうに消えていったそいつに悪態をつきながら、気分転換にもう一服しようとポケットに手を突っ込んだ。
なかった。どのポケットにも、まだ一本しか吸っていなかったタバコは入っていなかった。土手を見回しても見つからず、残ったタバコの行方はひとつだった。
「あんにゃろ、盗んでいきやがった」
くそったれ! 空が青いのすら憎くなる!
その日は苛立ったまま過ぎていった。
だが、まともな社会生活をドロップアウトした俺はその日の風に吹かれて生きるのだ。翌日の朝になれば、すっきりと苛立ちは消えていた。しかし、雑誌集めが楽しくなるわけではなく。どこか胸にしこりを抱えたまま、その日も朝いちからゴミ箱漁りに専念していた。
専念すれば、いろいろ嫌なことも忘れるものだ。あまりに長い間忘れたせいで、昔の悩みなんて雲散霧消してしまったほどだ。
ただ、昨日のことがあったせいで人がそばに立つことに気が散って仕方なかった。
もうすぐ昼近く。帰りの鈍行を降りて人気の少なくなった駅で漁っていると、また横に人が立った。俺が苛立ちをわざわざ顔に出してそいつに見せつける前に、そいつは口を開いていた。
「よお、昨日のホームレスじゃねえか」
あからさまに馬鹿にするような、テンポが踊っている口調。
顔は良く覚えていないが、言った言葉から昨日の不良なのだろう。
関わりたくない。俺たちホームレスは下手に病院に世話掛けられないし、何より治療費が払えるほど裕福じゃない。仕事帰りに喧嘩して怪我なんてまっぴらだ。
俺は無視を決め込んだ。
「なにやってんだよ。ゴミがゴミ集めかぁ?」
なんか知らんが、絡んでくる。ただでさえ気が立っているんだ、うるせえな。
「メシのタネだよ! 雑誌を拾い歩いて売るんだ!」
気がついたら、不良野郎に吠えていた。
いきなり怒鳴られてすくんでいるのか、不良野郎は目を開いて止まっていた。
「……あんたさ、今日の朝もいただろ」
作業を再開した俺に、野郎は話しかけてきた。
「当たり前だ。行ったら戻ってくるしかないだろう」
「これ、いつもやってんのか」
野郎の声は火が消えたようにトーンダウンしていた。
なぜか、不条理で怒鳴りつけたあとのように居心地が悪い。
「じゃなきゃ、オマンマ食えねえよ」
ゴミ箱のふたを乱暴に叩きつけ、俺は丁度入ってきた旭ヶ丘行きの急行に飛び乗った。
ドアが閉まるのを待ってホームを見返ると、野郎はまだゴミ箱の前に立っていた。
654 :
◆Peaw0sF//U :2007/01/14(日) 02:54:10.44 ID:uD4uokfh0
翌日、昼近くになって帰りの鈍行に乗り、いつものようにゴミ箱を漁ろうとふたを開けたが、紙くずと新聞くらいしか入っていなかった。
がっかりはするが、いつものことでもある。俺はあきらめてふたを元に戻し、次の電車が来るのを待つことにした。
声が掛けられたのは、ふたを戻した直後だった。
「ここから旭ヶ丘まではもう空だぞ」
声の主は昨日、そしておとといの不良だった。昨日のように絡むつもりで話しかけたのではないらしいが、俺にとっては関わりたくない存在だ。
そう思って胡散臭そうに見ていると、そいつは脇に挟んだものを俺に見せてきた。
週刊誌、四冊。
「こいつを換金してくれる奴に会うんだろ? 連れてってくれよ」
思わず口をついて出たのは「……はぁ?」という呆れた吐息だった。
「勝手なのは分かってるけどさ、せっかく集めたんだ。換金させてくれよ」
「お前が集めたのか」
「旭ヶ丘から三駅、ここまでだけどな」
四冊の週刊誌をしっかりとつかみながら、そいつは言った。
その声は踊るようなテンポでも沈下したトーンでもなく、少し張りの出た自信のかけらが感じられるような声だった。
「ついてくるなら、勝手にしろ」
気まぐれだったのかもしれない。ついそう言っていた。
視界の端に大事そうに週刊誌を脇に抱えるそいつを見ながら、俺は時刻表に目を落としていた。
次の旭ヶ丘行きは十分後だった。
百円。四冊の週刊誌は一枚の硬貨に化けた。
金額を聞かされて「少ねぇ!」と騒いだそいつは、それでもしっかりと硬貨を受け取っていた。硬貨を握って少しうつむいた横顔は、騒いだときとは一転して神妙なものだった。こっちとしては落ち着いてくれたほうがありがたいんだが。
その場は買い取り業者の邪魔になると追い払われ、俺とそいつは揃って駅前公園から追い出された。いつものことだし、この辺は俺の知り合いが少ないから当然だろう。
今日を生きる資金が手に入って、俺はまずメシよりもタバコが買いたかった。
いつもタバコを買う自販機へ歩く俺の後ろを、そいつはついて来ていた。
「まだ何か用があんのか?」
歩きながら後ろに声を向ける。
そいつは何かモゴモゴとしゃべったようだが、背中越しでは聞こえなかった。
俺はあえて無視したが、しばらくしてそいつは俺に向かって独白を始めた。
655 :
◆Peaw0sF//U :2007/01/14(日) 02:55:16.37 ID:uD4uokfh0
「俺の家さ、父親がいないんだ。離婚したんだとさ。母親もさ、仕事ばっかりで家に居なくて、たまに居れば、夜の仕事に向けて化粧してんだよ。夜なんか水商売だからさ、知らねえ男のために化粧してくんだぜ」
唐突だった。俺は歩みを止め、振り返ってみた。
実につまらなそうに、乾燥した目でそいつは語っていた。
「つまんなくてさ、どいつもこいつも。学校にも行かずに、あっちこっちぶらついてばっかいたよ。カネがないからゲーセンでもまともに遊べねえし、ケンカも弱かったから、どこ行ってもハブられてた。
そんときにあんたを見つけたんだよ。ただむしゃくしゃしてたし、ホームレスならいけるかと思ったんだ」
返り討ちだったけどな。
そいつは、それだけは小さく言った。
「あんときはすまんかった。ごめん」
「それが言いたかったのか?」
「ああ……うん……」
歯切れが悪い。まだあるのか。
「あんたのゴミ箱漁ってる姿見て格好悪いと思ったんだけど、あんたに怒鳴られたとき、同じことを母親に言われたことあってさ、それを思い出したら、あんたとかあちゃんの姿が重なって、なんか悪いことしたような気になった。
あんたと同じことしたらなんか分かるかと思ってやってみたけど、何も分からなかった」
そいつはポケットから硬貨を一枚、百円を取り出して見つめた。
「なあ、なんで、あんなかっこ悪いことしてまでカネを稼いでるんだ? 教えてくれよ」
そいつは俺に向かって一直線に、百円を突き出してきた。
俺は、それを受け取らず――少し受け取ろうか迷ったが、脇にあった自販機に向き合って、自分のカネを投入した。硬直したままのそいつを尻目にいつもの銘柄を買う。俺に受け取る意思が無いと分かると、そいつは百円を引っ込めた。
「まったく、勝手なヤツだな」
タバコを開けながら、苦笑してみせる。開けた箱から一本を口に差し、もう一本を取り出してそいつに突き出してやった。
「やるよ」
俺の言葉に従って、そいつは少し遠慮がちにタバコを受け取った。
ポケットからおととい拾った百円ライターを取り出して、火をつける。
「必要だからだ。どんなにかっこ悪くても、俺たちにゃあ必要なのよ」
そいつのタバコに火は移り、たちまちに灰を生み出していく。
俺は自分のタバコにも火をつけた。
「こいつは、それが分かった祝いだ」
小さくて安っぽい、つまらない火だ。
それでも、用は足りる。
656 :
◆Peaw0sF//U :2007/01/14(日) 02:57:59.24 ID:uD4uokfh0
しまった、品評会むけに書いたと言い忘れてた
以上、「それでも用は足りる」でした。
657 :
閉鎖まであと 9日と 17時間:2007/01/14(日) 03:45:07.59 ID:WI/rG+AX0
私の役目は保守だそうで……
しかし寝る
658 :
愛のVIP戦士:2007/01/14(日) 03:56:56.57 ID:OyYpx3hk0
寝
659 :
閉鎖まであと 9日と 16時間:2007/01/14(日) 04:01:36.66 ID:YOo2i6pk0
お題を頂きたくここへ参上した
↓
660 :
閉鎖まであと 9日と 16時間:2007/01/14(日) 04:05:18.60 ID:WI/rG+AX0
ハンバーガー
661 :
閉鎖まであと 9日と 15時間:2007/01/14(日) 05:11:37.78 ID:ElR8fYlnO
ほす
662 :
閉鎖まであと 9日と 13時間:2007/01/14(日) 07:10:30.66 ID:zJTMlXiM0
二時間レスなし
なのに現存
すごすぎる
663 :
閉鎖まであと 9日と 12時間:2007/01/14(日) 08:26:17.24 ID:zJTMlXiM0
そういやもうすぐバレンタインだなぁ
チョコもらえそうなヤツは名乗れ
俺が殴って差し上げる
664 :
閉鎖まであと 9日と 11時間:2007/01/14(日) 09:31:45.84 ID:GRkhe4eNO
665 :
閉鎖まであと 9日と 10時間:2007/01/14(日) 10:20:55.99 ID:zJTMlXiM0
女の子がチョコあげる日
しかし男は……
・受け取る→嬉しさに酔った女の子に首をキュッと……生存率五十%
・受け取らない→思いを添い遂げるため無理心中の相手に抜擢……生存率一%
・もらえない→生存率百%
666 :
閉鎖まであと 9日と 10時間:2007/01/14(日) 10:29:06.83 ID:EkQremMo0
667 :
閉鎖まであと 9日と 10時間:2007/01/14(日) 10:55:45.17 ID:qoiExI5x0
うむ、安心だ
668 :
閉鎖まであと 9日と 9時間:2007/01/14(日) 11:01:26.72 ID:GRkhe4eNO
>>665 あげる相手がいない→殺人犯になる確率0%
超安心した。
まとめが更新され始めましたな。運営さん乙
669 :
閉鎖まであと 9日と 9時間:2007/01/14(日) 11:16:09.15 ID:HqyJIzS80
>>652-655 まとめ掲示板の方に転載する際長すぎる行があったので
こちらで勝手に改行したところがありますのであしかあず。
救済スレッドのやつ今からこっちに転載します。
670 :
探偵助手の憂鬱 1/5 ◇BLOSSdBcO.:2007/01/14(日) 11:16:59.59 ID:HqyJIzS80
「真の名探偵とは、その行く先々で事件に巻き込まれる宿命にあるのだ」
そんな傍迷惑な格言は相馬探偵事務所の所長、相馬修二の信条である。そしてその助手である私、氷室咲も
また、彼と共に事件に巻き込まれることが運命付けられているようだ。
さて、今回の事件は、私の心に火を点けてくれるだろうか?
年が明けて半月が過ぎた頃。『年末年始をつまらない仕事でふいにした憂さ晴らし』といって半ば強制的に
所長の車に押し込まれ、夏でも全開の暖房にうつらうつらとすること六時間。冬の雪山の頂上近くにポツンと
一軒だけ建っている、個人経営のホテルへ到着した。小さいながらも趣向を凝らした洋風の館は、それなりの
資産を投じて建てられた歴史あるものだと分かる。が、しかし。所長がここを選んだ理由は
「素晴らしい、いかにもこれから殺人事件が起こります、と言わんばかりの雰囲気だ!」
という基準らしい。そしてこういう時の所長の嗅覚は素晴らしい。
「ちょっと、私の前で煙草吸わないでよっ!」
「良いじゃねぇか、車の中ではずっと我慢してたんだからよ」
私が期待に胸を膨らませていると、駐車場から歩いてくる四人の男女が何事かで揉めていた。背の高い男が
煙草を口に咥えているが、まだ火は点いていない。
「まあまあ、ホテルの中は禁煙かもしれないし、僕達はここで吸っていくよ」
「洋子、私達は先に暖かい部屋の中に入ってましょ」
小太りの男と化粧の濃い女が二人の間に割り込む。どうやら男二人が喫煙することに対して、お嬢様風の女が
抗議していたようだ。ざくざくと雪を踏み鳴らしながらエントランスに向かう女達。寒そうに身を縮めながら
一つのライターで二本の煙草に火を点け、煙を吐く男達。そして彼らに近づいていく所長。
「愛煙家の肩身が狭くなりましたなぁ……おっと、煙草きれてたんだった。――くれるの? ありがたい」
年中きらしている貰い煙草専門のくせに、よく言う。
「俺は相馬修二、いわゆる在宅労働者でな。こっちは従業員の氷室君だ。君らは大学生かい?」
事務所兼自宅なのを在宅労働とは言わない。それにしても、誰にでも自然に接して情報を聞きだせる所長の
くだけた性格は、探偵に相応しい。彼らも気さくなオジサンに警戒心を持たず、自己紹介を始めた。男達、背の
高い方が森田、小太りが林原というらしいが、彼らはこんな雪の山奥までスキーをする為にやってきたそうだ。
雑談をするうちに燃え尽きた吸殻を車の灰皿に放り込み、私達は館の中へと向かう。
ロビーには先ほど入っていった女達がいた。嫌煙家の高飛車な女が洋子、化粧の濃い細身の女が真紀という
そうだ。私達は名前だけを告げて軽く頭を下げた。彼らに一緒に滑りに行かないかと誘われたが、わざわざ寒い
思いをしながら坂を上り下りする気にはなれなず、丁重に断ってチェックインを済ませた。
671 :
探偵助手の憂鬱 2/5 ◇BLOSSdBcO.:2007/01/14(日) 11:17:35.60 ID:HqyJIzS80
午後五時。荷物を置いて早々サロンへ引っ張られた私は、所長とかれこれ二時間ほどビリヤードをしていた。
「あなた、上手いわねぇ」
ふいにかけられた声に振り向くと、洋子が缶コーヒーを手に立っていた。滑りに行ったのではなかったか。
「真紀が体調悪いみたいだから、帰ってきたの」
まぐれを期待した所長のフルショットに目を丸くしながら、彼女は答える。
「まあ私も疲れてるし、ゆっくりできて良いんだけどね」
私が狙い済ましたマッセで九番を落とすと、お見事、と軽く拍手をしてサロンを出て行った。
「ええい、もうやめだ! 次はアレをやるぞ」
キューを棚に放り投げ、指差す先にはダーツボード。やれやれ、所長の負けず嫌いにも困ったものだ。
午後六時半。私の投げた三本の矢が、ブルズアイをトンっと貫いた頃。
「腹が減った。我慢できん。晩飯はまだかっ」
所長が子供のようにぐずり始めた。夕食は七時に一階の食堂で、と言われている。さすがに三十分の前倒しは
不可能だろうが、とりあえず食堂へ向かう。軽くつまむものでもあれば良いが。
「大丈夫なの? ――うん、分かった」
食堂の奥、大きな暖炉の前で洋子が電話をしていた。滑りに行った彼らからだろうか。所長は近くを通り
がかったメイド服の女性に、食べ物を寄越せとすがり付いている。
「真紀? 自分の部屋で寝てるわ。明日には良くなるって言ってたけど。――ええ、それじゃあね」
その後ろ襟を掴んで引き剥がすと、丁度洋子の電話も終わったようだ。
「軽く吹雪いてきたらしくて、戻るのが遅くなるって」
私の視線に気付いて、肩を竦めながらぼやく。窓の外を見ると、一面真っ白に染まっていた。
「あ、メイドのあなた。今私の連れから連絡があって、二人は夕食に間に合わないわ。それともう一人は風邪
気味だから、消化の良さそうなものを作ってもらえるかしら」
彼女は本当にどこぞのお嬢様なのだろうか。男達の分は仕方ないとしても、体調不良の真紀の食事については
もっと早く伝えるべきだろうに。メイド服の彼女は困り果てて厨房へ駆け込んで行った。
さらに洋子は、お粥なら出来ますが、と申し訳なさそうに戻ってきた彼女にこう言い放つ。
「真紀にそれで良いか確認してきて頂戴」
数分後、ドアをノックしても返事が無いと言うメイドに、洋子はしぶしぶ真紀の部屋に向かった。二人が
部屋に入ると真紀は熟睡していたらしく、食事は彼女が目覚めた後に作るという事で一段落した。
所長がやけに静かだと思ったら、テーブルの上の燭台を虚ろな目で眺めていた。空腹の限界らしい。
672 :
探偵助手の憂鬱 3/5 ◇BLOSSdBcO.:2007/01/14(日) 11:18:05.14 ID:HqyJIzS80
午後七時。夕食は立派なものだった。立地条件の悪さから新鮮な食材は期待できなかったが、限られた食材で
よくぞこれだけ様々な美味しい料理を作れるものだと感心させられた。前菜を食べる姿はゾンビだった所長も、
メインの鶏を一匹丸焼きにしたものが出てくる頃には、すっかりいつも通りの喧しさを取り戻していた。
私達の他の客は洋子達だけらしく、三人で和やかな夕食を終え、洋子が部屋に戻った後。
事件は起きた。
ガシャン、というガラスの割れる音と共に、上の階から女の悲鳴があがる。
お腹を妊婦のように膨らませていた所長は一瞬で顔を引き締め、勢いよく駆け出す。私も追いかけると、
二階に朦々と煙が立ち込めているのが見えた。周囲を見渡し、見つけた消火器を抱えて階段を駆け上る。
煙の出所を探すと、丁度私の部屋から吹き抜けを挟んで対面の部屋から炎が上がっていた。壁や天井を嘗め
回す赤い悪魔の舌。聖水替わりに白い霧を浴びせかけると、その中から何者かが飛び出す。
「貸せっ!」
それは真っ黒になった所長だった。全く、猪突猛進にもほどがある。二階にも備え付けられていた消火器で
入り口から順に消火しつつ進み、部屋の奥から火を消してきた所長と合流した。
「……警察に連絡だ」
ただの小火ではない。彼の顔からそう悟った私は、駆けつけた従業員に細かい指示をだした。
「残念だが、真紀君は死んでいた。火事が原因ではない。何者かに殺された後、火を放たれたんだ」
吹雪の中を何とか生還した所に仲間の死を告げられ、ショックを受ける森田と林原。泣き崩れる洋子に、
一名を除いた全従業員。警察が到着するまで真紀の部屋の前に見張りが立つ事になったが、それ以外のこの館に
いる全員が食堂に集められていた。
「遺体は俺が部屋に入った際、床にバラバラになって転がっていた。解体に使用されたのは、そこの暖炉に
くべる薪を割るための斧。駐車場の横に置かれていたが、先ほど確認したところ無くなっていたから間違いない。
そして人間の解体に要する時間は、普通の人間であれば生理的嫌悪から三十分以上かかるという。その後に、
部屋にあるストーブの灯油を撒いて火を点けたのだろう」
証拠隠滅などを防ぐために、という名目で集められた彼らは、突然始まった所長の演説に不快感を顕にする。
「あんたは一体何様なんだ! 人が死んだってのに、何でそんなに落ち着いてるんだ!」
「俺は探偵だ。しかし犯人を告発する権利は無い。ただ警察が来るまでに現状をまとめる。それが彼女を殺した
犯人を捕まえる為の、最も良い手段だと信じてな」
と力強く言い切った。その気迫に押され、皆は沈黙した。
673 :
探偵助手の憂鬱 4/5 ◇BLOSSdBcO.:2007/01/14(日) 11:18:42.63 ID:HqyJIzS80
「最後に彼女を確認したのは洋子君とメイドのあなただな。それが六時半だ。つまりそれ以降、火を放つ準備も
含めて一時間近くの間、アリバイのない者が犯人ということになる」
ギロリ、という擬音の似合いそうな鋭い目つきで全員を見渡す所長。
「では、一人一人、午後六時半からの行動を教えてもらおうか」
そうして全員から聞き取り調査をする。従業員は全員が同僚に姿を確認されており、宿泊客の私達と洋子は
火の手が上がる数分前まで食堂にいた。つまり、アリバイがない者は森田と林原の二人組となる。
「ふざけるなっ! 俺達は吹雪の中を遭難しかけていたんだぞっ!」
「吹雪の前に戻ってきていたら? 彼女の部屋の外には大きな木がある。窓からでも侵入できるだろう。二人で
いたというのもアリバイにはならない。君たちは知人であり、共犯の可能性もある。さらに、だ」
激昂する二人を尻目に、所長は携帯電話を取り出して操作すると、その画面を彼らに向けた。
「これは現場の写真だ。これに見覚えはないかね? そう、森田君。君が駐車場から歩いてくる時に手に持って
いたライターだよ。大方これで彼女の部屋に火を放った後、炎の勢いに驚いて落としてしまったのだろう。
決定的とは言い難いが、重要な証拠だ」
彼らの後ろに回り画面を覗き込む。確かに所長と煙草を吸っているときに手に持っていたのだ、が。
「このライター、火が点かないんだよっ!」
そう、彼はこのライターを持っていたにも関わらず、林原に火を点けてもらっていた。ガス切れだろうか。
所長もそれに思い至ったのか、しばし考え込む。あのライターでは火を点けられない。となると、犯人は……
私は夕食のときから疑問に思っていたことも含め、最後に真紀の寝顔を確認したメイド服に問う。
「――あ、確かに。三本だったはずなのに一本無くなってます。――彼女の寝顔ですか。穏やかなものでした」
確定だ。犯人はあの人に間違いない。唸り声をあげる所長に近づき、そっと耳打ちする。
◆
「皆さん、少ない情報から拙い推理をしてしまって申し訳ない。だが、有能なる部下の氷室君が有益な情報を
もたらしてくれた事により、ようやくこの事件の真相が見えてきた」
数秒ほど考え込む仕草を見せた所長の顔は、次第に自らの推理を披露する喜びに溢れていった。
「ずばり、今回の事件の犯人。それは洋子君、あなただ!」
驚きと怒り、非難の声が順にあがっていく。所長はそれを片手で制すると、ゆっくり語りだした。
「この事件の鍵は『何を使って火を点けたか』と『何故火を放ったか』の二つだ。順に説明しよう。犯人が
真紀君の部屋に火を放つ際、犯人が喫煙者であれば手っ取り早い。煙草と同じように火を点ければ良いのだ。
しかし犯人は煙草を吸わない、それどころか、自分の前で吸われることすら嫌っていた。それ故、愛煙家の
森田君がライターを持っていると分かっても、そのライターの火が点かないことを知らなかったのだ」
674 :
探偵助手の憂鬱 5/5 ◇BLOSSdBcO.:2007/01/14(日) 11:19:48.05 ID:HqyJIzS80
なるほど、という声と共に疑問の声があがる。
「では彼のライターで火が点けられないと知った犯人はどうしたか。簡単だ、火のあるところから持っていった
のさ。各個室にはコンロなど置いてない。火の気があるのは厨房、そしてこの食堂だけだ」
皆がいっせいに暖炉を見る。しかし所長は首を振り、
「犯人も暖炉から火を運べないか考えたのだろう。だが、ここにはもっと良い物が置いてあった。テーブルの
上の燭台だ。他のものは全て蝋燭が三本づつある中で、二本しかないものがある。犯人が蝋燭を持っていった
証拠だ。私が犯人であったなら、そんな明らかに不自然な点は隠そうとする。それが出来なかったのは蝋燭の
置き場所を知らない宿泊客、つまり我々と君達だ」
と解説する。要は宿泊客の中で非喫煙者が疑わしい、となる。それは私と洋子だけだ。
「氷室君は私と行動を共にしていた為に除外する。仮に私が共犯なら、私のライターを使えば良い。ああ、
言いたい事があるのは分かる。先ほど俺は六時半から出火までのアリバイを求めていた。確かにその時間帯に
洋子君が真紀君を解体する暇は無い。だが、それこそがこの事件の二つ目の鍵、『何故火を放ったか』に繋がる。
火を放つことで隠そうとしたのは、本当の殺害時刻。真紀君が殺されたのは、もっと早い時間だったのだ!」
再び非難の声があがった。六時半に洋子とメイドの一人が真紀の寝顔を確認しているではないか、と。
「それは問題ない。メイドの彼女が確認したのは生きて歩き回る真紀君ではなく、寝顔を装った真紀君の首だけ
だったのだからな。先ほど氷室君が尋ねたところ、真紀君の寝顔は穏やかなものだったそうだ。風邪をひいて
いるにもかかわらず、ね。そう、真紀君の顔色は厚い化粧によって一定に保たれていた。たとえバラバラに
された後であっても、普段どおりの顔に見えただろう」
怒りに顔を真っ赤にした森田が、そんなものはあくまで推測に過ぎないと抗議する。正論だ。
「確かに。だが、二度目になる台詞を言わせてもらおう。俺は探偵だ。しかし犯人を告発する権利は無い。
現状をまとめ、最も犯人と疑わしき人間に勧告するだけだ。火を放つことで殺害時刻などの証拠を隠滅しようと
したのだろうが、それは俺の懸命の消火活動により大した成果をあげていない。警察が到着して司法解剖に
回せば正確な死亡時刻が割り出される。さらに現場検証で蝋の溶けた跡でも見つかれば決定的な証拠となる。
……これからどうするかは、自らの意思で選んでくれたまえ」
そう締めくくると、所長は腕を組んで沈黙した。皆の視線が洋子に集まる。彼女は泣きはらした顔を蒼白に
して強張らせ、しばらく耐えた後に膝から崩れ落ちた。
こうして事件の幕は下ろされた。洋子と真紀は森田を巡る恋敵で、それが動機だそうだ。邪魔者を殺してまで
叶えたい恋か。私には理解出来ない。所長と共に様々な事件と人々の心を見てきたが、私の心は冷たいままだ。
さて、次の事件は、私の心に火を点けてくれるだろうか? <完>
675 :
閉鎖まであと 9日と 9時間:2007/01/14(日) 11:25:02.12 ID:HqyJIzS80
――――此処までまとめ済み――――
ここまでで6作品でおkかな?
676 :
◆BLOSSdBcO. :2007/01/14(日) 11:26:43.64 ID:GRkhe4eNO
>>675 まとめ乙&転載感謝です!!
救済スレが無かったら、携帯からうつハメになる所だった…
677 :
閉鎖まであと 9日と 9時間:2007/01/14(日) 11:41:20.42 ID:rIcJiGDI0
おはよう。頭がすっきりしないからお題をよこせー
678 :
閉鎖まであと 9日と 9時間:2007/01/14(日) 11:43:41.67 ID:6spyBtsT0
朝風呂
とか、どう?
679 :
閉鎖まであと 9日と 9時間:2007/01/14(日) 11:59:06.81 ID:HqyJIzS80
>>629-632 お題について気にしているようなので、まずお題について。
俺は、引換券よりもお金という、お題でピッタリだと思う。
お金を、引換券と言うことで、物語の筋が1本通ってると思う。
お金とは何か?という問いかけになってると思う。
話の流れが全体的に単調だと思う。
これはこれで良いんだけど、せっかくの山場、3レス目後半からは
もっと主人公の会話文も交えて、分厚くした方が
理解しやすく、面白みが増すかと思う。
山場にきても、流れが単調のままなので、
娘の幸せの為にお金を稼ぐ→お金使ってもうない→娘を幸せにできない
っていう絶望感が読み取りずらくなってるので
最初読んだときは、??と思うところが多かった。
「――」と「……」は要らなかったように思う。
使うなら最後の
>そんな事にも気付けないで、私は――
この部分だけの方が良いかと。
これは好みだとも思うけど、俺には多様するあまり
>そんな事にも気付けないで、私は――
のとこがボケてしまったように感じたので。
最後の3行。
これは無い方が良いかも。
せかく話に共感して余韻を楽しんでたのに、いきなり現実に引き戻された気がした。
基本的には面白かったです。
あとは、情景描写とか、話の強弱が付くともっと面白くなったと思う。
前半で、主人公の冷徹さをもっと出して、後半(娘の前)で変わる様子があると良いかと。
680 :
閉鎖まであと 9日と 8時間:2007/01/14(日) 12:00:35.27 ID:rIcJiGDI0
それは俺への勧め?それともお題?
それが分からなかったからとりあえず両方実行することにした。
朝風呂入って朝風呂のネタを考える、か。なかなか楽しそうだよ
681 :
閉鎖まであと 9日と 8時間:2007/01/14(日) 12:04:07.64 ID:rIcJiGDI0
682 :
閉鎖まであと 9日と 8時間:2007/01/14(日) 12:34:39.92 ID:6Q9NEBHl0
(ハッピーエンド限定)ってお題が欲しい俺が来ましたよ
↓
コンプリートエンド限定
684 :
閉鎖まであと 9日と 8時間:2007/01/14(日) 12:40:27.64 ID:6Q9NEBHl0
>>683 コンプリートエンドが何かよく分からないけど把握
685 :
閉鎖まであと 9日と 8時間:2007/01/14(日) 12:43:53.55 ID:PGu03r20O
686 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:04:02.57 ID:/QXrbOl1O
保守するべきなのかな?
687 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:09:35.12 ID:6Q9NEBHl0
688 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:32:28.43 ID:6Q9NEBHl0
ほしゅーん
689 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:33:55.04 ID:rIcJiGDI0
ここが過疎るのは仕様ですか?
そんな事を聞いた時期が俺にもあったな……
690 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:41:44.10 ID:0QZGJALL0
くまぇりの母校だからショックだよ〜
691 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:44:39.46 ID:qoiExI5x0
推敲してたら鬱になってきた
692 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:47:53.22 ID:/QXrbOl1O
推敲できる作品がない俺はどうなればいい
693 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:56:13.82 ID:6Q9NEBHl0
694 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:57:54.72 ID:qoiExI5x0
>>693 噴いたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
笑えないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
695 :
閉鎖まであと 9日と 7時間:2007/01/14(日) 13:58:41.40 ID:z9ywzI6i0
696 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:28:46.60 ID:6Q9NEBHl0
右
697 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:31:05.08 ID:rIcJiGDI0
左
698 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:35:11.90 ID:6Q9NEBHl0
上
699 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:37:52.92 ID:VqtXV4GE0
↓
700 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:47:42.99 ID:qoiExI5x0
↓
↓
↓
703 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:53:34.75 ID:qaenPZgC0
↓
把握
↓
705 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:56:20.54 ID:Piew8sDCO
まだ一行も書けてない
706 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:58:27.80 ID:/QXrbOl1O
ハッピーエンド限定に悩まされて品評会ぶっち
707 :
閉鎖まであと 9日と 6時間:2007/01/14(日) 14:59:30.13 ID:qoiExI5x0
発想を転換するんだ
主人公に限らず、誰かが幸せになればいい、と考えるんだ
708 :
閉鎖まであと 9日と 5時間:2007/01/14(日) 15:00:26.85 ID:qoiExI5x0
>>706 と言っておいてなんだが、俺なら女の子全員に法被きせて萌えエンド
709 :
閉鎖まであと 9日と 5時間:2007/01/14(日) 15:05:38.41 ID:/QXrbOl1O
>>708 それも考えたんだけど……むしろそれしか考えてないんだけど……
どうにもつまらん話にしかならないような気がする、発想力なしな俺
710 :
閉鎖まであと 9日と 5時間:2007/01/14(日) 15:08:21.64 ID:qoiExI5x0
711 :
閉鎖まであと 9日と 5時間:2007/01/14(日) 15:18:48.03 ID:/QXrbOl1O
水に溶ける、と聞いて妙に妄想が拡がりました
その妄想で書こうと思います
今月中には……。
712 :
閉鎖まであと 9日と 5時間:2007/01/14(日) 15:52:11.89 ID:qoiExI5x0
納得いくものが書けない。なんだこの気持ち。初めてだ。
713 :
閉鎖まであと 9日と 5時間:2007/01/14(日) 15:55:40.02 ID:qaenPZgC0
714 :
閉鎖まであと 9日と 5時間:2007/01/14(日) 15:57:00.61 ID:qoiExI5x0
>>713 何にだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
715 :
◆YaXMiQltls :2007/01/14(日) 16:01:35.27 ID:ay9of0/D0
品評会作品投下します
716 :
ともしび(1/5) ◆YaXMiQltls :2007/01/14(日) 16:02:21.28 ID:ay9of0/D0
私に煙草を教えてくれたのは美津子だった。二浪して入った大学で私は美津子に出会っ
た。四〇年も前のことだ。出会った頃の私たちは、よく共通の趣味の古い映画を見に行っ
たものだった。モノクロのスクリーンの中で、女たちはみな煙草を嗜んでいた。光で仄か
に顔の輪郭がぼやけた女の艶のある唇から白い煙がしゅうと出ると、たちまちに煙はスク
リーンいっぱいに薄く広がった。女たちはあるときは笑いながら、あるときは物憂げな顔
をしながら煙をはいて、まるで彼女たちの美そのものが解き放たれたかのようだった。そ
の姿は例外なく艶かしく、私は美津子が隣にいることも忘れて、綺麗だ、綺麗だ、と映画
館の暗闇の中で繰り返しつぶやいていた。
そのうちに美津子が煙草を吸いだすようになって、私は美津子に見惚れるようになって
いた。私は既に知っていた。煙草の似合う女に似合う男になるためには、煙草をうまく吸
えるようにならなければならないことを。美津子と見に行った何十本もの映画の中で私は
学んだのだ。
そうしている限り、私たちの時間は止まっているかのように思えた。けれどそれは幻想
でしかなかったのだ。私たちの外で時代は確かに動いていた。いや時代に取り残されてい
たのは私だけだったのかもしれない。いつしか美津子は闘争という言葉をよく使うように
なっていた。そのころにはもう私たちが映画を一緒に見に行くことも少なくなっていた。
私は一人で熱心に映画館に通い続けていた。私はそこでただ幸福な気分を味わいたいだ
けだった。それは今になって思えば美津子のことも関係していたのだろう。けれど忌々し
い時代の波はスクリーンの中にまで入り込んできた。それは仕方のないことだった。映画
というものは現在しか撮ることができないのだから。しかしだからこそ、私の感じている
虚無感のようなものも、またすぐに映画に撮られることになり、私はそれに大いに共感し
た。
私の愛した映画は、アメリカの新しい映画だった。私は「イージー・ライダー」に憧れ
ていた。ピーター・フォンダとデニス・ホッパーがアメリカをバイクで旅する、ただそれ
だけの物語。けれどロックンロールやヒッピーやドラッグなど私が憧れるにふさわしい全
てがそこにあった。時代は七〇年代を迎え、世の中は万博や高度経済成長で沸いていたが、
学生の世界は日本経済の動向など関係なく別にあった。それは今も同じことだろうと私は
思う。私は良くも悪くも退廃的だった。美津子と最後に会ったのは、その頃のことだった。
「なぜ戦わないの?」
717 :
ともしび(2/5) ◆YaXMiQltls :2007/01/14(日) 16:03:04.63 ID:ay9of0/D0
美津子の言葉に私は答えられなかった。むしろ答える気がなかったといった方がいいだ
ろうか。答えても無駄だということに私は気づいていた。私と彼女とは何か根本の部分が
違うということを悟ったのだ。今になって思えば根本は一緒だったのかもしれない。ただ
根本にあるものが表層へ現れるまでの意識の道筋のようなものは明らかに異なっていた。
美津子だったらそれを思想だとか胡散臭い言葉で表したかもしれない。
美津子がそれからどうしたか、私は知らない。ある種の大きな事件が起きるたび、ふと
美津子のことを思い出す程度で、しかしそんな事件もすぐ起こることさえなくなった。私
はといえば、大学を卒業して就職して、数年も経たず結婚して、数年も経たず離婚した。
子宝に恵まれないことが原因だった。そういう時代だったのだ。両親の勧めで見合いした
今の妻と結婚したのは、三〇代も後半にかかろうかという頃だった。今度は子宝にはすぐ
恵まれた。しかし去年大学を卒業した一人息子の誠は、夏を待たずに仕事を辞め、今はフ
リーターをしている。
眠れずに台所にビールを取りに行くと、居間の灯りが付いていて、誠が映画を見ていた。
私の影響なのか、誠は映画が好きで、小さな頃はよく一緒に映画館に行ったものだった。
ちらと除くと、画面にはサーファー姿のピーター・フォンダが映っていた。
「何見てるんだ?こんな遅くまで」
「エスケープ・フロム・LA」
誠は画面を見たままで、映画のタイトルだけを言った。私はテーブルの上においてある
ビデオのパッケージを手に取って、誠の横に座った。缶ビールを開けながら、私はそれを
読んだ。映画はどうやらジョン・カーペンター監督のSFアクションで、崩壊して孤立した
未来のロサンゼルスに主人公のカート・ラッセルが入り込んで人を助け出すというような、
よくあるB級映画のようだった。ピーター・フォンダに関しては何も書いてなかった。
テレビ画面の中で、ピーター・フォンダはその崩壊したロスの瓦礫の中で、サーフボー
ドを片手に波を待っている。海はどこにもなく、どう見ても彼は頭のおかしい爺さんだっ
た。しかしなぜか突如巨大な波が街中に押し寄せてきた。崩壊した街の深い溝のようなと
ころを大波が轟々と流れ、ピーター・フォンダとカート・ラッセルがその波に乗って街中
でサーフィンをしている。波の隣は普通の道路で、そこをカート・ラッセルを追いかける
車が走り、車とサーフィンのカーチェイスが繰り広げられる。
718 :
ともしび(3/5) ◆YaXMiQltls :2007/01/14(日) 16:03:52.43 ID:ay9of0/D0
それを見て隣で誠が大笑いしていた。私は笑わなかった。映画のラストシーンでカー
ト・ラッセルは煙草に火をつけた。なぜか煙草のパッケージがアップで写った。アメリカ
ンスピリットという銘柄だった。
「ラストがいまいちだったな」エンドロールが流れ始めて誠がそう言った。
「ああ、そうだな」
私は誠に合わせた。いまいちだとは思わなかったが、ではどこがいいのかと問われれば
よくわからなかったからだ。誠はポケットから煙草を取り出すと、一本を口にくわえた。
「――お前、煙草いつから吸うようになったんだ?」
「なんだよ。自分も吸ってるくせに、やめろとか言い出すんじゃねえだろうな?」
「いや、いいんだ。……俺にも一本くれないか?」
私たちはソファで並んで煙草を吸った。煙が部屋中を白く覆った。私たちは何も話さな
かった。私は「イージー・ライダー」のことを考えていた。
「なあ、親父」ビデオを止めに行った誠が、私に背中を向けながら話し出した。
「俺さ、春から専門学校行くことにしたんだ、映画の。学費とかは自分で払うよ。大学卒
業させてもらってるし、これ以上はさすがに悪いから。……おふくろにはもう話した。で
も親父には自分で話せって言われてさ」
ビデオの巻き戻る音が静かに響いていた。私は少し考えてから、吸いかけの煙草を置い
て言った。
「ああ。お前がそう決めたならそうすればいい」
――虚をつかれた気がした。そういえば私は映画を職業にしようと思ったことは一度も
なかった。あんなに映画が好きだったのに、そういう考えに及ばなかったことを、今にな
って不思議に思った。灰皿の煙草に手を伸ばすと、煙草は既に燃え尽きていた。
「親父はどうするんだ?」誠がソファに座りながら言った。
「どうするって?」
「今年で定年だろ? まさかずっと家でぼーっとしているなんてことないだろ?」
「さあ。まだ何も決めてない」
まるで親子がひっくり返ったようだと私が笑うと、笑い事じゃないと誠が一蹴する。
「そうだなあ。考えなくちゃいけないな。……おまえはまだ家に居るのか」
「うん、専門学校行ってる間は、金もないしもう少し厄介になろうと思ってるけど」
719 :
ともしび(4/5) ◆YaXMiQltls :2007/01/14(日) 16:04:35.72 ID:ay9of0/D0
「だったら思い切って半年くらい一人旅にでも出てみるかな。お前に母さん任せて」
「はあ?」
こっちは真面目な話をしているのだと言わんばかりに、誠は呆れ顔で言った。けれど私
は思いつきにしてはなかなかだと思った。
「いい考えじゃないか? どうせ母さんは定年まで勤め上げる気でいるし、俺が家でゴロ
ゴロしてるよりよっぽど気が楽だろう」
「……意味わかんねえよ。大体旅ってどこ行くんだよ?」
「アメリカに決まってるじゃないか。そうだバイクで横断なんて格好よくないか? そう
なると、バイクの免許取らないといけないな」
「深夜に二人で何騒いでるの? 寝れないじゃない」
妻の洋子がパジャマ姿で下りてきたのを見るなり、誠が洋子に訴える。
「聞いてよおふくろ。親父がさ、すげー馬鹿なこと言い出したんだけど――」
誠の説明を聞き終えた洋子は、誠の予想とは逆に目を輝かせていた。
「素敵じゃない。定年後の夫が家でゴロゴロしてるのって邪魔臭くて熟年離婚の原因なの
よ。お父さんがアメリカに行ったらそんな心配もなくなるし、いいじゃないの」
「そうだな。おまえも親が熟年離婚なんていやだろ?」
「なんでそこで離婚が出てくるんだよ?」
「そういう心配がなくなるって話よ。それにね、きっとお父さんは毎週一枚ずつ絵葉書を
出すのよ。私はそれを楽しみに待っているの。ちょっと届くのが遅いと心配になったりし
て。想像しただけでかわいらしいじゃない」
「どこのメルヘン少女だよ? ちゃんと考えろよ」
誠は、いらいらした様子で煙草を取り出した。
「あら? あんた煙草なんていつから吸ってたの?」
「なんだよ。夫に吸わせてるくせに、やめろとか言い出すんじゃねえだろうな?」
さっきと同じ会話の繰り返しに、私は思わず笑ってしまった。
「そうじゃないわよ。――せっかくだから私にも一本ちょうだいよ」
「おふくろ吸わねーだろ」
「わかってないわね。煙草の似合う男に似合う女になるためには、煙草を格好よく吸えな
きゃいけないのよ」
720 :
ともしび(5/5) ◆YaXMiQltls :2007/01/14(日) 16:05:03.15 ID:ay9of0/D0
私は洋子に美津子とのことは言ったことはなかった。けれど洋子がそう言うことは当然
のように思えた。もしかして洋子はずっとそう思っていたのだろうか。
「親父はずっと吸ってただろ。そんなこと今更言うんじゃねーよ」
「……だから今がいい機会なのよ。あんた、そんなんだから彼女できないのよ」
「そんなんってどんなんだよ?」
「母さんの言うとおりだな。おまえそのくらい察してやらないと。そんなんだから彼女で
きないんだ」
「うっせーよ」
しょぼくれている誠の煙草を洋子に一本差し出すと、洋子はそれをたどたどしく咥えた。
ライターで火をつけてやると、洋子は煙草を咥えながら「火つかないよ」と言った。「火を
つけるときに息を吸うんだ」私が教えると洋子は頷いた。もう一度ライターを煙草の先端
にあてると、洋子は目をつむって、煙草を咥えた口を少し尖らせた。正面にいた私は、ま
るでキスのようだと思わず久しぶりに洋子に見惚れてしまった。洋子の唇はかつてのよう
に瑞々しくはなかったが、私は映画で見た女優たちを思い出していた。
「火つけるから吸って」
そう言ってライターをつけると、洋子は思い切り煙を吸ってしまいむせた。ゴホゴホと
洋子がせくたびに、煙がだらしなく広がって、私と誠は思わず笑った。
了
721 :
閉鎖まであと 9日と 4時間:2007/01/14(日) 16:30:26.57 ID:qoiExI5x0
かろうじて、人間が読めるものには仕上がった……。帰ってきたら投下しよう。
722 :
閉鎖まであと 9日と 4時間:2007/01/14(日) 16:37:19.69 ID:HC098nWU0
品評会用作品投下します。
723 :
モエテルハートに御用心(1/5) ◆InwGZIAUcs :2007/01/14(日) 16:37:30.24 ID:HC098nWU0
「んーどうしたものかしら」
百年の恋にでも振られたかのようなクートを前に、コンスタンシアは首を傾げ困り果てていた。
クートは膝をつき、ぽっきり折れた愛剣をじっと見つめている。意外と整った顔立ちも、今は顔中の筋肉が
緩んでいるようで、はっきり言って間抜け顔だ。
コンスタンシアはとりあえず特注の巨大箒で頭を叩いてみた。
華奢な体には不釣り合いなそれを棒きれのように振り降ろす。箒は当たり前のようにクートの頭に直撃し、
鈍い音を立てて彼の首は曲がったがこれといった反応はない。
クートにさらなる喝を入れようとコンスタンシアは大きく深呼吸をした。
両手で箒を掲げ、呪文を唱える。その詠唱に合わせ、コンスタンシアの長く細い金髪が舞い踊る。
――壊して壊して壊しちゃえ。ええっと、エクスプロージョン!
爆発。単純な爆発がクートの家の中で起きた。
轟音。耳を塞ぎたくなる程の音が彼らを突き抜ける。
全てが終わった頃、家の屋根が無くなっていた。
「ふう。ああクート! 夜空が綺麗よ!」
容赦なく吹き飛ばされた天井から美しく煌めく星海が窺える。
コンスタンシアが視線を落とすと、先程と全く変らないクートがそこにいた。
「はあ……」と小さく溜息をついた彼女は、クートの頭をもう一度箒で叩き、彼の家を後にした。
一夜明け、ここは魔法道具を扱う高名な魔女の家。家主の名はドロシー。
コンスタンシアは今そのドロシー宅にお邪魔をしていた。
「そういうことですの」
ドロシーは紅茶を優雅に口元へと運んだ。机を挟んで同じく紅茶を啜るコンスタンシアは、
その仕草にちょっと憧れる。彼女はそれほど艶やかで美しい女性であった。
「うん。完全に生気が抜けきって、仕事になんていけないわ」
「そう、ちょっと待ってて下さいな。今クートにぴったりの魔法具をお持ち致しますわ」
ドロシーは席を立つと、奥の方へ入っていった。
コンスタンシアは紅茶をお皿に置き直し、座ったまま部屋を見回した。
すると一枚の写真が目にとまる。そこには幼い頃のドロシーとクート、そしてコンスタンシアが写っていた。
そう、この三人は苦楽を共にした幼馴染である。今現在、コンスタンシアとクートは二人で傭兵を営んでおり、
この家主であるドロシーは、代々受け継がれている魔法具店を経営していた。
724 :
モエテルハートに御用心(2/5) ◆InwGZIAUcs :2007/01/14(日) 16:37:41.89 ID:HC098nWU0
「お待たせ様ですわ」
戻ってきたドロシーの手には小さなマッチ箱が一つ。彼女はそれをコンスタンシアに差し出した。
「試作品ですので差し上げますわ」
「ええと、これは何に使う物なの?」
「はい、コレを使った人は燃える熱血漢へと大変身! お仕事でも大活躍間違いなしですわ!」
コンスタンシアはまじまじとそれを眺めた。
「商品名は何にいたしましょう? ……『ハートを燃焼マッチ式』なんてどうかしら?」
相変わらずのネーミングセンスにコンスタンシアは苦い笑みを浮かべた。
「よーし! じゃあ早速試してみるね!」
コンスタンシアはあっという間に紅茶を飲み干すと、一目散に箒で飛び去っていった。
空に溶けた彼女を見送ったドロシーは、こめかみを人差し指で押さえた。
「あら? 何か大事な事を忘れているような……うーん、まあそのうち思い出しますわ」
そう自分にそう言い聞きかせるマイペースな彼女であった。
ドロシーの家を発ち、クートの家を訪れたコンスタンシア。
箒から降り、それをクルッと回して肩に掛ける。するとそこには、クートが昨日の夜と同じ格好で佇んでいた。
流石にそこまで落ち込んでいると思っていなかったコンスタンシアは、彼のその異常な状態に冷や汗を流した。
(そういえばこの折れた剣って)
クートの愛剣は、傭兵になった祝いに、ドロシーから貰った剣であること思い出した。
(ドロシーに貰った剣……そっかぁ、クートはドロシーが、その、す、す、好き……なのかな?)
少しクートの事が気になるコンスタンシアにとって、それは大きな問題であった。
すると、顔が赤くなって胸が苦しくなっている自分に気づき、彼女は首をぶんぶん振った。
「クート! 今火を点けてあげるからね! ええと確か……」
説明書に書かれている通り、コンスタンシアは、ドロシーから貰ったマッチを擦り火をつける。そしてその火をクートの脳天に乗っけると、その火は彼の頭の中に吸い込まれていった。
「わーすごい……クートー? 気分はどうですかぁ?」
コンスタンシアはクートの顔をのぞき込む。すると、彼は見上げるようにコンスタンシアを見つめた。
「コンスタンシア……」
「おおー、ようやく反応したね! ほら、新しい剣でも買いに行こう?」
「可愛い」
725 :
モエテルハートに御用心(3/5) ◆InwGZIAUcs :2007/01/14(日) 16:37:52.97 ID:HC098nWU0
「うんうん、今度は折れない可愛い剣を……へ?」
「可愛いよコンスタンシア」
「え? え? クート?」
「萌だ! 魔女スタイルの美少女に不釣り合いな大きさの箒! ああ、可愛いよコンスタンシア!」
ガバッと立ち上がったクートはコンスタンシアに思いっきり抱きついた。
「いや! クートしかっりして! 急にどうしたのよ!」
「俺はしっかりしているさ。さあ、街に新しい剣を買いに行こう! ほら、腕をしっかり組んでいてくれよコンスタンシア!」
勢いをつけたクートは止まること知らない。
有無を言わずクートは街へと降りていく。少し嫌がりながらも、幾分嬉しそうなコンスタンシアを連れて……。
(何なのよこの状態は!)
顔を真っ赤にしてクートの腕を掴み歩くコンスタンシア。彼女は今自分がどこを歩いているのかさえ定かではない。
(でもちょっとだけ楽しむくらいいいよね……私だって年頃の女の子だしデートの一つや二つ)
「よし! ついたぞ」
声に釣られ、コンスタンシアの見上げた位置には『武器屋』と大きく書かれた看板が物々しく飾ってあった。
ガラッと扉を開けた先、そこには壁や至る所にあらゆる武器が置かれていた。
カウンターには、その物騒な空気を全て無効化するように、綺麗でお淑やかそうな女性が微笑んでいる。
次の瞬間コンスタンシアの掴んでいた腕は消え、隣にいたはずのクートはいつの間にかその女性の下へと近づいていた。
その勢いで、コンスタンシアは軽く躓き前のめりに倒れてしまう。
「萌! ああなんて綺麗な女性なんだろう? この店の空間はあなたという存在を、
ギャップで引き立てるために存在しているに違いない……とてもお美しい」
「はあ、どうも……」
コンスタンシアは床に膝をついたまま目を疑った。
(クートは何を言ってるの? 私の事可愛いって言ったくせに――じゃなくて、あんな台詞言うような奴じゃなかったのに!)
原因は分っていた。そう、今の彼はマッチの火で心が燃えているのだ。
コンスタンシアは今だ店員の女性を口説いているクートを睨み付ける。
(燃えているのなら――消せばいいんだから!)
コンスタンシアは立ち上がって、力の限り魔法の呪文を詠唱した。
――クートの馬鹿! 浮気者! ええっと、ついでに頭も冷やしておいで! ウォーターホール! ――
水流。前触れ無く現れた途方もない水量がクートを押しつぶす。
726 :
モエテルハートに御用心(4/5) ◆InwGZIAUcs :2007/01/14(日) 16:38:04.20 ID:HC098nWU0
破壊。クートとついでに武器屋の床まで押しつぶした。
「クートのばかあああ!」
馬鹿げた勢いの水を出すだけ出して、コンスタンシアは逃げるようにドアを蹴り飛ばし駆け出した。
「いってえ……冷たいし……ん? ここどこ?」
正気になったクートだが、時は既に遅かった。
「……お客様?」
「はい?」
「お店の修理代」
店員の女性もいくらか濡れていた。それでも彼女はにっこり微笑み、彼に弁償の請求をした。
いつの間にかコンスタンシアが立っていたのは、ドロシーの家の前。
彼女にとってドロシーは掛け替えのない幼馴染であると同時に、頼りがいのあるお姉さんなのだ。
その時ドロシーは丁度お花に水をあげていた所で、しょんぼりと立っていたコンスタンシアにいち早く気付いた。
「あらあら、コンシアちゃん。どうしたの? 『ハートを燃焼マッチ式』は上手くいかなかったかしら?」
コンスタンシアは事の次第を彼女に説明した。
「魔法のせいって解ってたんだけど……我慢出来なくて水の魔法でやっつけて来ちゃった。でもあいつ、やっぱり、ドロシーが――じゃなくてええと、ドロシーから貰った剣が好きみたいだから、やっぱりマッチじゃ根本的な解決にはならないよ……」
聞き終えたドロシーは目を丸くしていた。
「そうですわ! 思い出しました! 私がプレゼントしたクートの剣には『がっかりの魔法』がかけってあったのです」
ついで彼女はクスクスと笑い出した。
「『がっかりの魔法』?」
「そうそう、すっかり忘れていましたわ。『がっかりの魔法』は、物が壊れた時その物の大切さを忘れないようにするためにかけたですが……話しを聞く限りちょっと効き過ぎたようですわね」
テヘッとドロシーは舌を出した。
「じゃあクートがあんなに落ち込んでいたのは」
「そう、私の魔法のせいだったって事ですわ」
コンスタンシアは一気に気が抜け、少し安心している自分に気付く。
(クートがあんなに落ち込んでたのはドロシーが好きだからって訳じゃなかったんだ……ん? ひょっとして)
「ドロシー! ということは私とクート一から十まであなたに振り回されたってことにならないかな?」
「ふふふ」
727 :
モエテルハートに御用心(5/5) ◆InwGZIAUcs :2007/01/14(日) 16:38:14.74 ID:HC098nWU0
「笑って誤魔化しても駄目!」
興奮するコンスタンシアにドロシーは耳元で囁いた。
「でもね、クートが好きなのはきっとコンシアちゃんよ?」
コンスタンシアの先程まであった勢いは一気に沈静した。代わりに顔が茹でられたように赤くなる。
「わ、わ、私はあんなの好きじゃないよ! ただ、こんなに近くにいるのに好きなって貰えないのが悔しいだけだもん」
「あらそうなの? じゃあ私が頂いてしましょう」
そう言ってドロシーは不意に道を歩き出した。
その先にコンスタンシアが目をやると、何やらげっそりとしたクートがとぼとぼこちらに歩いてくるのが見えた。
慌ててドロシーを追いかけるが、同時に彼女も走り始める。
「ねぇ! ドロシー! ドロシーもクートが好きなの?」
「あらあら? ドロシーも? ってことは――」
「え? いや、その、なんでもない!」
揚げ足を取られて声を詰まらせるコンスタンシアスと微笑を浮かべるドロシーは、クートのとこに辿り着いた。
そんな二人をクートは亡霊のような眼差しで見つめ、崩れ、呟いた。
「どうしよう……店を壊した代わりに、俺、武器屋のお姉さんが『私と付き合って』だって……」
場が凍り、寒風が虚しく通り過ぎていく。
「あらあら、これは予想外の結末ですわね」
ドロシーの呟きに今度はコンスタンシアが崩れ落ちた。
後日談。
コンスタンシア曰く、「ドロシーの魔法実験に付き合わされるのはウンザリだけど、しばらくお世話になります」
クート曰く、「帰って来てくれよコンスタンシア! 一人じゃ傭兵の仕事入ってこないし……」
ドロシー曰く、「あらあら、いらっしゃいコンシアちゃん。そうそう面白い物があるのよ? 恋人を別れさせる
不思議な――え? いらない? 残念ね」
武器屋の店員女性曰く、「私熱しやすく冷めやすいんだぁ」
「モエナイハートに御用心……ですわ」
「ドロシー何か言った?」
「いいえー。ひ・と・り・ご・と」
終
728 :
閉鎖まであと 9日と 4時間:2007/01/14(日) 16:44:49.35 ID:kXyaiW4O0
◆InwGZIAUcs氏
妖精さんが、岬の魔女っ子物語を、長編小説のサイトに
実験で使わせてくれって言ってたよ
返事されたし
729 :
閉鎖まであと 9日と 4時間:2007/01/14(日) 16:48:26.84 ID:kXyaiW4O0
――――此処までまとめ済み――――
730 :
閉鎖まであと 9日と 4時間:2007/01/14(日) 16:52:19.35 ID:6Q9NEBHl0
超短編……
731 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:04:43.08 ID:6Q9NEBHl0
732 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:07:49.10 ID:QEGsNCFi0
だめだろ
733 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:09:12.82 ID:qaenPZgC0
>>731 普通に考えたら当然不可だろう。
電撃は人気が高いから、2000人以上の応募があるらしいからな。
それを印刷する手間を考えてみよう。
734 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:12:35.33 ID:6Q9NEBHl0
735 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:14:01.18 ID:Ubpx4X8L0
そんなことより
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■
↑↑
ここが気になる
736 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:14:41.86 ID:Ubpx4X8L0
ずれた・・・
737 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:16:06.21 ID:6Q9NEBHl0
>>736 Live2chで見る限りではずれてないわけですよ
738 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:22:32.13 ID:rIcJiGDI0
電撃……もうそんな時期か……
前回は三次まで残れたけど、今年は送れるかさえ分からないんだよな……
長編は意外と生き残れるけど短編は轟沈するんだよ。電撃は
740 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:37:03.76 ID:rIcJiGDI0
つーより、長編を書く奴は大抵文が出来てるんだよ。
一度ちょっとした筋から見た事あるんだけど、第一次選考とか酷いもんだぞ?
改行後の1マスなんてシカト。
!や?の後の1マスもシカト。
てにをはボロボロ。
その他諸々
741 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:39:17.26 ID:QEGsNCFi0
>>740 錬度はここの住人よりは低かったという事?
742 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:40:58.43 ID:rIcJiGDI0
>>741 確実に低いと思うよ。
一次で落ちるのと比べて、の話だけど。つか、それ以上は見せてもらえなかった。
743 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:43:17.47 ID:QEGsNCFi0
一時で落ちるやつの殆どが基本的な誤りと言うわけか。応募総数が多いからこそそういう事が起こるんだろうな。
応募総数が長編の半分以下になる短編賞はどうなんだろう
744 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:52:36.87 ID:/FvI/III0
応募総数を多く見せるために短編可にしてあるだけ。
短編賞は基本的に出ない。
745 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:53:52.39 ID:QEGsNCFi0
>>744 そうじゃなくて、
八月の最後が締め切りになってる「電撃hp短編小説大賞」のこと。
今は第七回ぐらいなんだけど、応募総数が毎回600前後なの
746 :
閉鎖まであと 9日と 3時間:2007/01/14(日) 17:59:09.81 ID:/FvI/III0
ああ了解、スマソ
読者投票の時代は短編小説大賞からそのままデビューってのはほぼなかったが
編集部選考になってからはデビュー対象になってるな、アレ。
747 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:00:57.27 ID:C0gcTSRb0
748 :
【品評会】魔法学校 0/3 ◆PUPPETp/a. :2007/01/14(日) 18:02:35.20 ID:qaenPZgC0
品評会用の投下します。
749 :
【品評会】魔法学校 1/3 ◆PUPPETp/a. :2007/01/14(日) 18:02:50.45 ID:qaenPZgC0
「今日は実践魔法について、勉強していきましょう」
はーい!
子供たちの返事がこだまするのは学校の校庭である。子供たちの服装は一般的な
体育着に見える。
しかし、その生徒たちの前に立つ教師の姿は、中世ヨーロッパが似合う魔法使いの
それである。
「先生がお手本を見せるので、皆さん順番にやってください。いきますよー」
そう言うと、魔法使いは自分の手の中にある杖を見ながら何やら念じ始めた。
魔法使いが目を閉じたのは一瞬だった。杖の先からチラリと炎の舌が伸びたと
思ったら、それは鞭になり、そして柱になった。
大きな感嘆と少しの恐怖が混ざった子供たちの声が、口からこぼれる。
「はい、それじゃ一人ずつ前に出て、この丸の中に入ってください」
出席番号順に前の円形の陣に入り、自分の杖に向かって念じる。
――踊れ、炎の獣達。
最初の子供が念じ、杖から出てきたのは……鳩。
平和の象徴である白い翼を大空に羽ばたかせ、悠々と舞っている。
「最初は仕方ないですよ。次の人いきましょうか」
落ち込む子供に話しかけ、順に同じことをやらせていく。
蝶、包丁、猫、犬、馬、ガチョウ、象、鈴木土下座衛門――。
イメージ通りに炎を出すことができた子供はいなかった。
750 :
【品評会】魔法学校 2/3 ◆PUPPETp/a. :2007/01/14(日) 18:03:06.25 ID:qaenPZgC0
そして、一人の子供が前に出てきた。流れるような濡れ羽色の髪の少女だ。
それまでの子供たちと同じ杖を持ち、同様に目を瞑り、そして念じる。
杖の先から一片の桜の花びらが舞い落ちる。花びらが地に落ちるとそこから巨大な
火柱が立ち昇り、それは次第に大きな人影を形作った。
巨大な人影は少女を睨みおろし、威厳高い深みのある声音で語りかける。
『我を召喚せしは主か? 小さき者よ』
そこには炎で象った巨大なイフリートの姿があった。
『小さき者よ。召喚されし我に願いを伝えよ』
その声音と同様に誇り高き顔つきのイフリートが少女に語りかけた。
「我が願いは一つ」
少女の、そのまだ幼い声でイフリートに話しかけた。
「――帰れ」
少女の一言に、校庭一帯の空気が凍りつく。
魔法使いは、少女を助けるためにその背に隠そうとしている。子供たちは腰を抜かして
動くことができない。動ける子供は、もうすでに校舎内に退避している。
しかし、当の少女は表情の薄い顔で、ただひたすらにイフリートの顔を見つめ続けている。
この沈黙を破ったのは、炎の精霊だった。
『……おもしろいぞ、小さき者よ。願いを持たずして我を召喚したと申すか』
「我が願いは伝えたぞ、怒れし者よ」
『……相承知した。しかし、何事もなさずして帰るは我が矜持に関わる』
イフリートは一睨みすると、少女は軽い苦悶の声を上げる。少女の抑えるその手には、
炎の紋章が刻まれていた。
『それは我を召喚せし証。これより、そなたが思うがままに我を召喚することを許可しよう』
そう言うと、ひどく楽しそうな表情でイフリートは元の桜の花びらへと戻り、
そして静かに空へと消えていった。
少女の美しい髪の一房が赤く染まっていた。
751 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:03:16.09 ID:rIcJiGDI0
さぁ、wktkの時間が来たよ
752 :
【品評会】魔法学校 3/3 ◆PUPPETp/a. :2007/01/14(日) 18:03:20.11 ID:qaenPZgC0
それから数年の歳月が過ぎた。
少女は大人になり、淑女と呼ばれるような年齢へと変わった。そして、美しさと共に
その力は大陸全土にまで聞かれることとなっていた。しかし、その噂は決して良いものでは
ない。
その女性は、目の前に写し出されている一階下の様子をジッと見入っている。
そこには、鈴木土下座衛門を従えた魔法使いが数人の人たちに倒されている、
ちょうどその場面だった。
「来たか……」
妖艶といって差し支えないその声を口から洩らす。
目の前の階段を急いで駆け登る足音が聞こえてきた。
その足音が途切れると、女性の前に数人の男女が立ちふさがる。
その中に、あの時の召喚で鳩を出した男の姿もあった。
手に持つ剣を両手に掲げ、先頭の男が叫ぶ。
「遂に追い詰めたぞ、魔王!」
「……おもしろい。ここまで登りつめたことは褒めよう。しかし、その勢いも
これまでと知れ」
そう言うと、彼女は自らの手に刻まれた紋章を見つめ、静かに目を閉じた。
その手から一片の桜の花びらが舞い落ちる。
彼女の髪は燃える様に紅く染め上がっていた。
753 :
【品評会】魔法学校 ◆PUPPETp/a. :2007/01/14(日) 18:03:56.72 ID:qaenPZgC0
以上、品評会用の投下完了。
754 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:04:23.65 ID:QEGsNCFi0
>>746 前々回賞取ったやつのが最近単行本になったけど、入賞作以外はキノのそっくりさんの上に蛇足でなんか悲しくなったものだよ
まあ個人的な見解だが。
なんか賞自体地味な印象があるんだよなあ
755 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:06:26.39 ID:fvL5ZimzO
みんなスレに投下するとき、1行を何十文字ぐらいにしてる?
二十から三十かな、俺は
757 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:08:05.39 ID:qaenPZgC0
>>754 キノ自体を読んだことないけれど
短編というとあまり派手なものは書けないな。
>>755 70文字を目安に読みやすいくらいで改行してる。
758 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:10:04.18 ID:QEGsNCFi0
しまった。何を勘違いしてるんだ俺は。
一行は五十から八十ぐらい。
でもここで投下するときにそれじゃ読みづらいから調整して、やっぱ二十から五十ぐらいになる
759 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:11:17.65 ID:qaenPZgC0
760 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:12:42.43 ID:MDh0og/L0
○●○創作文芸板競作祭・女性一人称祭り○●○
女性の一人称で作品を書く競作祭です。
テーマ……女性の一人称
会 場……「アリの穴」
http://ana.vis.ne.jp/ 枚 数……10枚以内
日 程……投稿期間 1/14(日)〜1/17(水) 21:59:59まで
感想期間 一作目投稿〜1/20(土)21:59:59まで
・作者さんは感想期間中一人一票、自作の感想欄に他の作品の中からベストスリーを選んで投票してください。
・読者賞とは別に作者賞を選出します。
・再投稿は禁止とさせていただきます。
・ストック作はご遠慮ください。
・最悪の連続投下も覚悟の上でご参加ください。
◎備 考
・複数投稿は不可です。
・名前欄には「創作文芸板女性一人称祭り」と入れて下さい。
・作者さんは他作品へのできるだけ感想をお願いします。みんなで祭を盛り上げましょう。
・投稿作が多い場合、作品への感想数に極端な差が出る場合がありますが、ご容赦ください。
・あまりにも投稿数が多くなった場合、幹事の独断で投稿を中止させていただく場合があります。
・記名投稿は禁止とさせていただきます。記名投稿された作品は参考作品とします。
http://book4.2ch.net/test/read.cgi/bun/1167638491/ 開催中。
VIPPERの優勝で創作文芸板をぎゃふん(古)と言わせてしまえ
今から書いても間に合うぞ、凸べし
761 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:13:23.88 ID:/usPWVwe0
762 :
黒 1/1:2007/01/14(日) 18:14:30.15 ID:rIcJiGDI0
流れをぶち切って投下しようかと思う。お題は「カラス」
とは言え、正直ネタが思いつかなかった。だから開き直って1レスに収めてみた。反省はしてない。
――カラスは黒い。何故黒い? 人々は答える。
ある者は「そういう鳥だから」と、くだらない答えを。またある者は「悪魔の使者だから」と、酔った答えを。
だが、最も多い答えは……「夜に溶けて、乞食をする為だ」そう、蔑みの答えだった。
もっともな答えだ。事実、彼らは闇に溶けもすれば乞食のようなマネもするだろう。
だが、彼らが黒いのは本当にそんな理由なのだろうか。答えは否、断じて違う。
彼らは黒い。確かに黒は悪魔を彷彿とさせるだろう。闇に紛れるだろう。
しかしそれ以上に……黒は目立つ。光の下で、太陽の下で。
自分の存在を周りに知らしめてくれる。だからこそ彼らは黒い。
醜くても、邪悪でも、外道でも良い。最も辛い事、それは忘れられる事だ。
――その昔、マフィアと呼ばれる1つの集団が出来た。その理由は、移民である彼らが絶滅を防ぐ為。人類と言う名の歴史から、忘れられない為。
そして、彼らもまた、時に外道と呼ばれ、彼らもまた黒い。
そして彼らもまた、飛び立った。自由と力を、そして栄光を掴んだ。
――カラスは黒い、何故黒い?
答えは、生きる為だ。
763 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:15:58.02 ID:Ubpx4X8L0
――――此処までまとめ済み――――
764 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:19:26.67 ID:rIcJiGDI0
……推敲前のを投下しちまった……もう嫌だ。しばらくROMるわ。ノシ
765 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:24:23.07 ID:ge8JjRqK0
このスレの詩verをvipに立てたら流行るかな
「才能ないけど詩を書く」
みたいなスレタイで
766 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:25:23.94 ID:Ubpx4X8L0
>>764 いやロムることはないだろwwww
>>762 >最も多い答えは……「夜に溶けて、乞食をする為だ」
これだけ違和感感じた。
普通は、「そういう鳥だから」と答える方が多いんじゃないかな?
俺の感覚が変なだけかもしれんがw
1レスにしては、面白かった。
マフィアの話は、本当なのかな?
調べたくなった。
767 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:25:32.38 ID:0QZGJALL0
>>765 それ、前俺が立てたんだが、20レスも付かないで落ちた。
でももう一回やってみる価値はあるかも。
768 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:28:13.84 ID:Ubpx4X8L0
>>765 確か前にそんなのあったよ
パートスレじゃなかったけど
投下はめちゃくちゃ多かったけど、
評価する人が極端に少なかったから、
まったく意味なかったけど
VIPらしいけどなw
769 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:28:51.01 ID:qaenPZgC0
>>762 まず
>>1を読んでほしい。
俺のチェックミスならスマンが、お題:カラスって誰かにもらったお題?
前スレまで見たけれど、誰もお題として出してないっぽいけれど。
んで、中身について。
あまり空白行に頼って書くのはよくないと思う。
空白行の多用は内容が薄く思われてしまうんじゃないかな。
>――カラスは黒い。何故黒い?
の部分で「――」を使うなら、その文章だけに使用したら
その一文が逆に強調されて、読み応えが出ると思う。
770 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:31:35.69 ID:Ubpx4X8L0
771 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:32:18.21 ID:qaenPZgC0
>>770 それはスマンかった。
目欄まではチェックしてなかった。
772 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:33:32.35 ID:rIcJiGDI0
>>769 じゃ、弁解の為にも復帰したりしましたよ。
>>702の目欄で頂きましたよ。ハイ。
空白行は、自分が見づらい気がするからいれてるんだけど……無い方がいいのね。把握。
――に関しては……僕の悪癖なんです。直さないと。
773 :
閉鎖まであと 9日と 2時間:2007/01/14(日) 18:43:16.91 ID:ge8JjRqK0
774 :
閉鎖まであと 9日と 1時間:2007/01/14(日) 19:22:13.06 ID:WI/rG+AX0
欠勤確定
775 :
閉鎖まであと 9日と 1時間:2007/01/14(日) 19:48:26.63 ID:rIcJiGDI0
何があった?
776 :
閉鎖まであと 9日と 1時間:2007/01/14(日) 19:54:35.01 ID:WI/rG+AX0
ネタが浮かばないよ
777 :
閉鎖まであと 9日と 1時間:2007/01/14(日) 19:55:06.18 ID:LICY2L8m0
もう諦めて今回も安易なネタで行く俺は負け組
778 :
閉鎖まであと 9日と 1時間:2007/01/14(日) 19:57:59.67 ID:rIcJiGDI0
品評会はもう諦めたよ。ネタ出ないし。
そんな訳でお題をちょーだい。
779 :
閉鎖まであと 9日と 1時間:2007/01/14(日) 19:58:47.38 ID:l8OmW8ZC0
武装
780 :
閉鎖まであと 9日と 1時間:2007/01/14(日) 19:59:58.72 ID:/FvI/III0
魔術
781 :
閉鎖まであと 9日と 0時間:2007/01/14(日) 20:01:05.06 ID:rIcJiGDI0
把握。
782 :
◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:01:19.18 ID:VKqoPvA+0
で、できた……
783 :
閉鎖まであと 9日と 0時間:2007/01/14(日) 20:02:14.56 ID:WI/rG+AX0
魔法少女は俺には荷が重すぎた……
諦めて普通に行くわ……
784 :
色のない煙 ◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:04:01.72 ID:VKqoPvA+0
品評会作品、投下します。
5レスなのでさるはいらないと思うけど、いなくなったらあっちゃーと思ってください。
785 :
色のない煙 1/5 ◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:06:57.24 ID:VKqoPvA+0
目の前に、雪原が広がっている。真っ白な雪原が、ただひたすらに広がっている。
周囲に明かりはない。耳をすませても、何も聞こえない。
そこにあるのは、静かな夜の闇。頭上を見ると乾いた星空があって、僕は急に寂しくなった。
僕のとなりには、少女がひとり、横たわっている。
僕と同じ十七歳。僕のクラスメイト。
闇に紛れるように、彼女は無言で、横たわっている。
「寒いね」
僕は彼女に話し掛ける。彼女からの答えはない。
上履きのスニーカー。膝上までの紺のスカート。同じ色のセーラー服。真っ青なリボン。
学校指定の制服。寒くないのかな、と心配になってしまいそうな格好。
……けれどそんな心配は、彼女にはもう永遠に、必要ない。
力なく傾いた頭。おなかの上で組まれた手。虚空を見つめる瞳。
首には、紐で締められた痕。
冬の風が吹いた。
「寒いね」
ポケットからライターを取り出す。かちり、と火をつける。
僕の周りだけが、ぼんやりと明るくなった。その火は彼女も照らし、液体で濡れた彼女の黒髪が、制服が、きらきらと光る。
彼女の白い顔を見て、やっぱり可愛いな、と僕は思う。
それから、セーラー服の二つの膨らみの、その下にあるものを想像する。
それから、腰に巻かれた薄いスカートの、その下にあるものを想像する。
それから、彼女の衣服の下にあるすべてを想像する。
最後に頭のてっぺんから靴の先まで、彼女の体を隅々まで見た。
「ここは、寒いね」
ライターの火を、彼女の髪にそっと触れさせる。
ぼわ、という篭った音を立てて、彼女の髪は赤く燃え上がった。
炎が、夜の闇を蹴散らしていく。何かが焦げる臭いがする。彼女から少し離れ、それからもう一度、彼女の方を見た。
夜の闇の中、少女がひとり、横たわっている。
黒いはずの髪を赤く赤く燃やし、彼女は横たわっている。
真っ白な雪原のまんなかに、赤い炎があがっている。
786 :
色のない煙 2/5 ◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:08:33.17 ID:VKqoPvA+0
灰皿の中、ぱちぱちと音を立てて紙が燃える。
わたしの想いを込めた紙が、赤く赤く燃える。灰色の煙が、頼りなさそうにのぼっている。
窓を開けてやる。すると煙は窓の外へ、吸い込まれるように消えていった。
この煙が、この想いが、彼のいる天に届けばいいと思う。ふと見ると、灰皿の中では紙が燃え尽きていた。
彼は突然、わたしの前から、いや、この世界からいなくなった。本当に突然だった。
地下鉄のホームから落ちて電車に轢かれて、即死。
お葬式のとき、やめておけと言われたけど、棺の中に横たわる彼の、白い顔を見た。
わたしの中で、そのとき何かが壊れる音がした。きっと、わたしの世界が壊れる音だったんだと思う。
彼は炎に焼かれて、煙になって、空にのぼっていった。その煙は、彼のいない日々の始まりを告げる烽火のようでもあった。
わたしは一人になった。
「愛しています。愛しています。愛しています。ずっと、愛しています」
真っ白な紙にそう書いて、また灰皿の中に入れる。ライターで、それに火をつける。
頼りなさそうな煙がのぼり、窓に吸い込まれ、空に消えていく。
彼は煙になって天にのぼっていった。この想いも煙になって天にのぼっていく。
寂しい。
「愛しています。愛しています。愛しています。ずっと、愛しています」
そう書いた紙をまた燃やす。白い紙。赤い炎。灰色の煙。青い空。
だけど彼のいない世界にはもう、色がない。
787 :
色のない煙 3/5 ◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:09:40.32 ID:VKqoPvA+0
学校には一応、行った。けれど行っても行かなくても、わたしにとってはどちらでも同じだった。
彼はもういない。それだけが、確かなことだ。
何も意味はない。誰も意味はない。彼がいなくては、すべて意味がない。
この世界にはもう、何もない。
放課後、誰もいなくなった教室で、わたしは窓からぼんやりと夕日を眺めていた。
冬の夕日には、あたたかさを感じない。窓から下を見ると、白い雪がオレンジ色に染まっている。
視線を上に戻した。町工場の煙突からは、煙がのぼっている。それを見て、わたしは急に泣きそうになった。
ゆらゆらと、煙はのぼっていく。どこにいくのだろう。
ふと、背後でドアの開く音がした。
振り返る。男の子がドアのところに立っていた。うちのクラスだということはかろうじて覚えている。けれど、名前は思い出す気にもならなかった。
その男の子は、すたすたとわたしのところに歩いてきた。
それから、無表情のわたしの前で、無表情のまま言った。
「……前から好きだった。僕と付き合ってほしいんだ」
名も知らぬ男の子からの告白だった。夕日が、男の子の顔を照らしていた。
ふと、彼のことを思い出した。今はもういない、彼のことを思い出した。
オレンジの太陽。灰色の煙。彼のいない世界。
わたしの答えは決まっていた。
「いやよ」
「……やっぱり、ね」
男の子の手がくるりとわたしの首のまわりで動いた。かと思うと、急に呼吸ができなくなった。
何か細いものが首に巻きついている。目の前ではその男の子が両手で紐を引き、そして無表情で、わたしの顔を見つめている。
「大丈夫、大丈夫、怖がらないで。僕はきみのことが大好きなんだから」
灰色の煙。真っ赤な炎。男の子の顔。
「きみの想いは、きっと、天に届くよ」
この男の子は誰? わたしがやってることを、知っているの? それでも名前は、思い出せない。
真っ白な雪。青い空。オレンジの夕日。
出ない声。誰も来ない教室。黒い黒板、黒い、視界。
怖い。怖い。怖い。でも一体何が。
わたしの想い。彼のいない世界。悔いは、あるのかな?
「さよなら」
788 :
色のない煙 4/5 ◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:11:21.90 ID:VKqoPvA+0
「寒いね」
そう呟いて、赤く赤く燃える彼女を見た。
髪だけじゃなく、もはや全身が、赤く赤く燃える彼女を見た。
大好きな、大好きな彼女を見た。もう一度だけ、顔を見てみたいな、と思った。
彼女は、あいつのこと以外、見えてなさそうだった。いや、間違いなく、見えていなかった。
だからあいつを殺した。ちょっと押してやるだけで、あいつは地下鉄のホームから天国までのぼっていった。
僕はうまくやった。みんな、あれが事故だと思ったらしかった。
これで彼女も、目が覚めるに違いない。そう思った。
だけど、彼女はあいつのことを、僕の想像以上に、想っていた。愛していた。
逆にあいつが死んだことで、彼女は本当に、周りが見えなくなっていた。
僕のことなんか、きっと最後まで、名前すら知らなかったに違いない。
僕がどれだけ彼女を好きだったか、彼女は最後まで知らなかったに違いない。
彼女のことならどんなことでも僕は知っているなんて、知らなかったに違いない。
いつもいつでもどんなときでも僕が彼女を見ていたなんて、知らなかったに違いない。
「想いは、届きそうかい?」
炎の中の彼女に聞く。ばちん、と何かが爆ぜる音がした。
以前、彼女の部屋から煙が出ているのを見たときは、何事かと思った。
覗いてみると、彼女は灰皿の上で、紙を燃やしていた。
燃え尽きると、また紙に何かを書いて、それを燃やす。その繰り返し。
紙には、「愛しています」。それを燃やす。きっと、あいつに向けた想いなんだろうなと想った。
だから彼女を殺した。大好きな彼女の、その願いを、かなえてあげようと思った。彼女の想いを、天に届けてあげようと思った。
ばちん。彼女から、絶えず黒い煙があがっている。
彼女の想いは、天に届いたんだろうか。
彼女からのぼる黒い煙は、天に届いたんだろうか。
789 :
色のない煙 5/5 ◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:13:20.49 ID:VKqoPvA+0
ふと風が吹いて、すごく嫌な臭いがして、僕は悲しくなる。近づいて、彼女の横に、ひざをついた。
突然、僕の目から涙がこぼれた。
「告白したとき頷いてくれればね……こんなことにはならなかったんだよ」
彼女はもう、僕の前から、この世界から、永遠にいなくなってしまった。
だけど僕の世界は、彼女が告白を断ったときに、完全に壊れてしまったのだ。
ポケットからライターを取り出して、彼女の炎に投げ入れた。ばん、と音を立てて、炎の勢いが増した。
まるで何かの終わりを告げるような、強い強い炎だった。
「ようやくあいつが死んだのに、きみは僕のことなんか、気にも留めようとしなかった。
だから僕は、きみにできる精一杯のこととして、君の想いを、天に届けたんだ。
……きみも、喜んでくれてるよね?」
冬の風が吹いた。炎は揺れて、それでもなお、赤く燃えていた。黒い煙を、吐き出し続けていた。
「ここは……すごく、寒いよ」
彼女を抱きしめる。おおい被さるように、炎の中の彼女を抱きしめる。
熱い、熱い。すごく熱い――けれどここは、寒くなんか、ない。
炎の中で、彼女の顔を見た。やっぱり可愛いじゃないか、と僕は思った。
目を閉じる。炎に身を任せる。
僕の想いが、僕からのぼる煙が、彼女のいる天まで届くといい。
790 :
色のない煙 ◆2LnoVeLzqY :2007/01/14(日) 20:14:06.44 ID:VKqoPvA+0
791 :
閉鎖まであと 9日と 0時間:2007/01/14(日) 20:27:37.20 ID:tS+T3xq40
お題くださいな
792 :
閉鎖まであと 9日と 0時間:
コーヒー牛乳