【〉】ローゼンメイデンがロックバンドだったら【〈】
1 :
高尾 :
2007/01/06(土) 01:29:21.44 ID:e9PIaG2P0
2 :
ササニシキ :2007/01/06(土) 01:33:25.85 ID:ROQJpN7+0
スレタイにおっぱいがあるねw
3 :
高尾 :2007/01/06(土) 01:34:57.82 ID:e9PIaG2P0
スレタイはX JAPAN
4 :
さやえんどう :2007/01/06(土) 01:50:25.76 ID:J6lud5CqO
>>1 また何かと思ったらそういうことか
乙なのだわ
5 :
御所 :2007/01/06(土) 01:53:31.93 ID:+DSMNy7L0
6 :
燕インフルエンザ :2007/01/06(土) 02:01:11.71 ID:A4a1c+yS0
7 :
ふじ :2007/01/06(土) 02:24:05.94 ID:Kobyd3wVP
一瞬ネタかとおもたw
8 :
鱚 :2007/01/06(土) 03:16:43.55 ID:D+roftQ50
9 :
こまつな :2007/01/06(土) 05:05:49.84 ID:n8IKYGmwO
☆
10 :
キウイフルーツ :2007/01/06(土) 06:21:06.37 ID:GMHCmrlH0 BE:256234234-2BP(0)
ほ
11 :
鶴インフルエンザ :2007/01/06(土) 07:04:27.96 ID:tATbXhv+0
おはよう保守
12 :
キャベツ :2007/01/06(土) 07:58:50.20 ID:n8IKYGmwO
ほ
13 :
新高 :2007/01/06(土) 09:09:21.90 ID:Kobyd3wVP
ほすほす くそっp2書き込みどんだけ値上げしてやがるんだ
14 :
オクラ :2007/01/06(土) 09:39:21.66 ID:fo8GxoJu0
15 :
にんにく :2007/01/06(土) 09:41:25.24 ID:58wVPQS8O
16 :
ハウスみかん :2007/01/06(土) 10:55:38.24 ID:zLCQvrci0
17 :
にんにく :2007/01/06(土) 11:19:58.44 ID:J6lud5CqO
保守
18 :
さやいんげん :2007/01/06(土) 12:39:12.24 ID:fo8GxoJu0
ほ
19 :
パパイア :2007/01/06(土) 13:37:05.66 ID:cKgi/NzF0
保守
20 :
マッシュル−ム :2007/01/06(土) 13:56:34.67 ID:yAhitIVSO
保守的
21 :
パインアップル :2007/01/06(土) 14:35:07.56 ID:SHwtGD7c0
22 :
まいたけ :2007/01/06(土) 15:18:43.06 ID:cKgi/NzF0
ほしゅ
23 :
キウイフルーツ :2007/01/06(土) 15:47:03.91 ID:SHwtGD7c0
簡単なペーパーアンケート〜水銀燈編〜 バンド名 ローゼンメイデン パート 歌と六弦と長女 お名前 水銀燈 1、長所と短所を教えてください お父様の意向により公開できません。 2、好きな食べ物はなんですか? お父様の意向により公開できません。 3、最近ハマってることはなんですか? お父様の意向により一切公開できません。 4、お休みの日は何をしていますか? お父様の意向により一切公開できません。
24 :
なす :2007/01/06(土) 16:12:52.02 ID:F32YugOI0
25 :
パパイア :2007/01/06(土) 16:34:33.22 ID:SHwtGD7c0
保守代わりにもう一発 簡単なペーパーアンケート〜蒼星石編〜 バンド名 ROZEN MAIDEN狼善冥伝!! パート ベシスと双子の妹 お名前 蒼星石 1、長所と短所を教えてください 長所 気が長い! 短所 気が短い。。 2、好きな食べ物はなんですか? 納豆が嫌い!! 3、最近ハマってることはなんですか? ドツボ、ルツボ、ウツボ ・・・似てるッ!! 4、お休みの日は何をしていますか? 休んでます。 どう見てもインスパイアです本当にありがとうございました
26 :
マンゴ− :2007/01/06(土) 16:53:05.53 ID:jJIYZifF0
27 :
なす :2007/01/06(土) 16:56:06.07 ID:F32YugOI0
旅行とか里帰りとかしてるならスレのこととか忘れて楽しんだ方が良いと思うんだがなぁ
28 :
わけぎ :2007/01/06(土) 17:03:06.93 ID:XPIuXnZeO
>>26 まとめ氏!まず旅行を存分に楽しむのだ!!
29 :
マンゴ− :2007/01/06(土) 17:06:44.76 ID:SHwtGD7c0
>>27 帰省中もこのスレがずっと気がかりだった俺ってorz
そしてまとめ乙です
30 :
まいたけ :2007/01/06(土) 17:16:56.47 ID:jJIYZifF0
>>27 旅先っつか帰省先なんだけどそろそろ家でごろごろしてるのに秋田w
実家のデジタル鎖国っぷりは異常wwwPCどころか携帯すらねえwww
ネット閲覧自体ほぼ1週間ぶりで禁断症状がwww
31 :
マンゴ− :2007/01/06(土) 17:31:01.13 ID:SHwtGD7c0
>>30 実家ってなんだろうね
PCはあったけどずっとocn規制に巻き込まれて
2ch出来なかったwwww
32 :
豚インフルエンザ :2007/01/06(土) 18:06:50.61 ID:tATbXhv+0
保守
33 :
あさつき :2007/01/06(土) 18:22:59.51 ID:XPIuXnZeO
「ふぅ………今日も寒いですぅ〜……」 夕刻に沈む太陽の下、寒さに手をかじかませ翠星石は意気揚々と部室へ向かう 「レポートのせいでちょっと遅刻したですぅ……また真紅に『翠星石、課題は早めに片付けるべきと毎回〜』とか言われちまうです…」 翠星石は真紅の説教を覚悟し、寒さですっかり冷えてしまったドアノブを握る (変ですね…やけに静かですぅ…) いつもならドア越しに聞こえてくるハズの水銀燈のギターや、真紅の歌声が全く聞こえない。 不思議に思いながらも翠星石は謝る用意と叱られる覚悟をし、ドアノブを回した 「真紅、みんな遅れてごめんですぅ〜〜ぅ?」
34 :
あさつき :2007/01/06(土) 18:25:25.95 ID:XPIuXnZeO
返事が無い。不思議に思った翠星石は頭を上げ、部室の中を見渡す 「……あれ?誰もいない?ですか?」 部室には誰もいない、真紅も水銀燈もチビ苺も金糸雀もばらしーも…蒼星石も 「あれ?おかしいですねぇ…まあ怒られなくてよかったですぅ!」 翠星石は荷物を部屋の隅へ放り投げ、電気をつけ換気のために窓を開けた 「くぅ〜〜寒くてもこの時期の空気は気持ちいいですぅ〜!」 翠星石は深く深呼吸をし、何気なく視線を下に下ろした 「?あれは…?」
35 :
あさつき :2007/01/06(土) 18:27:15.95 ID:XPIuXnZeO
翠星石の視線の先には真紅に水銀燈、蒼星石にチビ苺に金糸雀にばらしーが賑やかに笑いながら歩いていた 「……?どういう事ですぅ?」 翠星石は楽しそうに話すみんなを見ながら呆然とする ━今日は部室ですよね? ━練習もあるですよね? ━なのに? ━? 「まさか……最近翠星石の調子が悪くて…ついに嫌気が指したみんなが……翠星石を残して…」 確かに最近の翠星石は調子が悪かった、普段ならしないようなミスもしたし、それで演奏が止まることも多々あった
36 :
あさつき :2007/01/06(土) 18:30:08.36 ID:XPIuXnZeO
━でも心の片隅ではどこか余裕を持っていた、信頼から来る傲慢か周囲の寛容から来る怠惰か、いずれにしても翠星石はそこまで深く自分のスランプについて考えてはいなかったのである 余裕に隠れた現実が突如姿を現した━突然の事に翠星石は未だ状況が掴めないまま立ち尽くす。 ぐるぐると色んな考えをめぐらせた でも、どんなに…どんなに考えても翠星石は「見捨てられた」という意識だけは拭えないでいた 「……う…ッ………グスッ」 窓から入る仲間の様子と寒気の中、翠星石は一人涙を流し座り込んだ
37 :
スイ :2007/01/06(土) 18:30:50.06 ID:XPIuXnZeO
とりあえずここまで投下〜
38 :
豚インフルエンザ :2007/01/06(土) 18:54:51.86 ID:tATbXhv+0
39 :
蛙インフルエンザ :2007/01/06(土) 19:25:22.33 ID:tATbXhv+0
部屋が寒すぎる保守
40 :
蛙インフルエンザ :2007/01/06(土) 19:45:23.55 ID:tATbXhv+0
41 :
雉インフルエンザ :2007/01/06(土) 20:18:09.35 ID:tATbXhv+0
保守します
42 :
ハウスみかん :2007/01/06(土) 20:39:03.55 ID:SHwtGD7c0
ほしゅ
43 :
愛のVIP戦士 :2007/01/06(土) 20:45:34.68 ID:MvUwFs8z0
44 :
スイ :2007/01/06(土) 21:10:49.26 ID:XPIuXnZeO
>>36 の続き
「うゆ〜…真紅お腹すいたの〜」
「スタジオの近くにコンビニがあるのだわ。それまで我慢しなさい、雛苺」
「うゆ〜…わかったの…」
薔薇乙女は他愛の無い雑談をしながら夕日に淡く照らされた道を歩いていく
「あっ!」
「あらぁ?どうしたのぉ蒼星石ぃ?」
水銀燈は鮮やかな銀色の髪をなびかせ、立ち止まる蒼星石の顔をのぞき込む
「ごめん…ちょっと部室に忘れ物しちゃって…すぐ取ってくるからみんな先に行ってて!」
「あら、蒼星石が忘れ物をするなんて珍しいのだわ」
45 :
スイ :2007/01/06(土) 21:11:20.49 ID:XPIuXnZeO
「ホントかしら〜」 真紅と金糸雀は微笑みながら蒼星石の方を振り返る 「………気をつけて………ベースは……私が………持ってく………」 「ありがとうばらしー。じゃあ行ってくるよ」 蒼星石はそう言うとベースを薔薇水晶に預け、学校に向かって走り出す (翠星石は順調かな…) 蒼星石はそう呟きながら部室へと向かった
46 :
スイ :2007/01/06(土) 21:11:50.94 ID:XPIuXnZeO
とりあえずここまで投下
47 :
早生温州みかん :2007/01/06(土) 21:26:52.99 ID:SHwtGD7c0
48 :
早生温州みかん :2007/01/06(土) 21:27:21.84 ID:SHwtGD7c0
ローゼンメイデンライブレポ。 大型スピーカーの上に登って力の限り叫ぶボーカリスト真紅 パワフルすぎる歌声がライブハウス内に木霊する ・・・あの高さから落ちたら間違いなく何かしら怪我をするであろう いや、下手すりゃ死んでしまうだろう しかし彼女はそんな事を気にする様子も無く、まるで取り付かれたように 目ん玉をひん剥いて咽喉を鳴らしている その遥か後方下部でベースを弾く蒼星石はコーラスの雛苺と殴り合っていた マイクスタンドを振り回す雛苺と容赦なくベースを叩きつける蒼星石 二人とも目がマジだ、全く笑っていない その横では水銀燈が客席にダイブしている 彼女は客の髪の毛を引っ張っては顔にパンチを喰らわしている 全く、パンクと言うのはこういう事を言うのだろう 気が付いたら薔薇水晶がキックペダルもスティックも使わずにドラムを叩いている 翠星石はその直ぐ横でクラッシュシンバルだけをヒットしていた 挙句の果てに彼女はスティックを天に掲げ、ホール中を走り回っていた
49 :
早生温州みかん :2007/01/06(土) 21:27:38.74 ID:SHwtGD7c0
私のローゼンメイデンのイメージと言うのは なんと言うかもっと『大人しい』というモノだった 激しい曲を汗一つかかずにクールに演奏するバンドだと思っていたが 客をステージ上げて代わりにベース弾かせたり 弦の3本切れたギターで音程のずれた音色を奏でたり ボーカルと客が『曲中に』本気プロレスをしたりする様な バンドだとは到底思っていなかった しかし、私はこの一夜のライブでどれ程彼女達に魅了されたか どれ程驚かされた事か この一夜で、たったこの一夜で私は彼女達の大ファンになった。 2007年○月×日
50 :
みつば :2007/01/06(土) 21:28:38.48 ID:XPIuXnZeO
51 :
鴨インフルエンザ :2007/01/06(土) 21:38:25.03 ID:tATbXhv+0
>>46 続きwktkだぜ!
>>49 うわぁww俺もローゼンのそんなライブ行ってみてぇww
52 :
みつば :2007/01/06(土) 21:42:52.08 ID:XPIuXnZeO
ちょい質問 過去ログにある素敵な歌詞って作中に出しておk?
53 :
早生温州みかん :2007/01/06(土) 21:49:22.63 ID:SHwtGD7c0
>>52 いいんじゃね?
俺も曲名とかはバンバン使ってるんだが・・・
54 :
しゅんぎく :2007/01/06(土) 22:03:50.22 ID:XPIuXnZeO
>>53 トンクス
作詞様に感謝し、大切に使わせていただきます
55 :
普通温州みかん :2007/01/06(土) 22:27:02.87 ID:SHwtGD7c0
ほしゅ
56 :
酔いman :2007/01/06(土) 22:35:51.08 ID:tATbXhv+0
3つ前スレ
>>101 の続き。
「えっ、好きな人…?」
「うん…ほ、ほら、ジュン君っていつも僕達といるから、もし誰か好きな人
がいたらなんだか悪いかなぁ〜って思ったんだ…」
好きな人か……僕は真紅が好きだ。でも今じゃ好きだったと言う過去形だな。
それに本当に僕が好きなのは個人ではなく真紅を含めたローゼンメイデン
全員だよな…。
引越しが目前に迫っているジュンは個人ではなく彼女達と過ごした時間が
眩しく感じている。
本当ならこのまま彼女達には何も言わず、誰にも会わずにこの街を出ようと
考えているジュンに蒼星石の登場と言葉に微かな痛みを覚えた。
「好きな人って言うか…なんて言えばいいのか解らないけど、みんなと
いる時間が大好きだな」
「みんな…?」
「あぁ、みんなだよ…みんなといた時間が大好きだったな」
歩幅を合わせていた蒼星石の足が止まる。
少し行き過ぎたジュンが振り向くと、鞄をギュッと握り締めたまま唇を
噛み、上目遣いでジュンの顔を見つめる蒼星石がいた。
57 :
酔いman :2007/01/06(土) 22:37:35.01 ID:tATbXhv+0
>>56 「ん? どうしたんだ、蒼星石?」
「…ジュン君……イヤだよ、そんな風な言い方って…」
「えっ?」
「だって、そんな言い方するなんてオカシイよ…」
そう言いながら蒼星石はジュンに近づくと、もたれるように額を胸に埋める。
目を閉じてジュンの鼓動を感じている蒼星石は零れるような小声で囁く。
「なんだかジュン君がいなくなりそうだよ、そんなの絶対イヤだよ…僕は
ジュン君の事…」
溢れ出す感情をそのまま言葉にする蒼星石。
だが、ジュンはそのセリフを言い終わる前にそっと両手を肩に乗せて蒼星石
の言葉を遮る。
「ハハハッ、そんな言い方に聞こえたのか?」
「えっ? うん、だってジュン君、なんだか遠い目をしてたから…」
「そうか? そんな目をしてたのか、ハハハ、僕は今までどおりみんなと…
一緒にいるよ…」
そう、僕もそう思っていたんだ、でも、もうすぐみんなの顔を見ることもなく
なる…もうすぐ、後数日でここから遠い街へ…だからできるだけみんなとは
会いたくないんだ、だからここでお別れしよう。
58 :
酔いman :2007/01/06(土) 22:39:58.42 ID:tATbXhv+0
>>57 そう思いながらジュンは笑顔を作りそっと胸から蒼星石を離し、違う話題
に切り替えると2人は歩き出す。
「それより、ローゼンメイデンがTVに出るのはいつだったかな?」
「う、うん、収録は1月6日で、放送が10日だよ」
「そ、そうか、忘れていたよ、また翠星石か真紅に怒られるとこだったよ。
それで曲のほうはどうなんだ?」
「まだ完成してないけれど僕が書いた詞に水銀燈が曲を付けてるよ、それに
明日から冬休みだからジュン君の学校で完成させるんだ、あれ? ジュン君
聞いてなかったの?」
「あっ、あぁ、ちょっと家の用事で今日は休んだんだ、それに遠い親戚が
亡くなってね、だから明日から4〜5日ほど居ないけど、曲…ガンバレよ」
「うん、ありがとう。僕ガンバルよ」
そう言うと公園から出た蒼星石とジュンは手を振って別れた。
そして蒼星石の姿が見えなくなるとジュンは拳を握り締めながら声を出す。
「クソッ、放送日に僕は引越しかよッ!!」
そして、その日からジュンとは連絡と取れなくなってしまった。
59 :
酔いman :2007/01/06(土) 22:40:55.51 ID:tATbXhv+0
あら、新年からもう6日も過ぎているのだわ。 と言うことでSSの続きを再開しました。 今年もヨロシクですぅ。
60 :
菊水 :2007/01/06(土) 22:41:53.09 ID:T/zwdB4U0
てかリアルでローゼンメイデンっていうV系のバンドありそうで怖いんだがw
61 :
普通温州みかん :2007/01/06(土) 22:53:55.69 ID:SHwtGD7c0
>>59 GJ過ぎます
今年もいい年を送れそうです
所でjum君に同情しちゃう自分と
ザマミロwwwwと嘲笑う自分がいるんですが
どちらが本当の自分なのでしょうか?
62 :
雀インフルエンザ :2007/01/06(土) 22:59:39.41 ID:tATbXhv+0
>>61 オレも書きながら
「ちょっとジュンはカワイソウかな?」
「ちょっとジュンを殺してみようかな?」
の繰り返しになるときがあるww
63 :
平核無 :2007/01/06(土) 23:13:30.50 ID:Kobyd3wVP
では半殺しってことでひとつよろしくww
64 :
西村早生 :2007/01/06(土) 23:15:27.87 ID:UGe4DDbW0
65 :
せり :2007/01/06(土) 23:18:53.13 ID:XPIuXnZeO
66 :
スイ :2007/01/06(土) 23:25:37.67 ID:XPIuXnZeO
>>45 の続き
「…………グスッ……ズッ…どうして……ズッ…」
翠星石は窓の下、床に転がっていたスティックを握り締め、泣き続けていた
「……そんな……グスッ………一言も……ズッ……………」
何度も何度も袖で止まらない涙を拭う
上を向いても、お腹を押さえても…込み上げる嗚咽は喉を突き、とめどなく涙を溢れさせた
「………蒼星石…ズッ……蒼星…石…だげは…グスッ……いると…ズッ…………」
67 :
スイ :2007/01/06(土) 23:26:15.30 ID:XPIuXnZeO
「ふう…まだまだ外は寒いね……あれ?ドラムの音が聞こえない…?翠星石…どうしたのかな?」 蒼星石は明かりのついた部室のドアノブに手を伸ばす 「……ズッ…蒼…星石………グスッ………蒼星石…なんか……ズッ………………グスッ…………」 「………翠星石?」 蒼星石は部室からかすかに聞こえる翠星石の声に違和感を感じながらもドアノブに触れた 「……蒼星石なんが………大っ嫌いですうううぅぅぅ!!……うわぁああああん!!!」 「!!……」
68 :
スイ :2007/01/06(土) 23:26:50.16 ID:XPIuXnZeO
━蒼星石は少しうつむいた後、静かにドアノブから手を離し駆け足で真紅達のもとへ向かった 「……グスッ……ズッ……?…」 翠星石のすぐ上、開け放たれた窓から一粒の雪が部室に迷い込んできた ソレは翠星石の頭に乗ると、静かに…静かに溶けて無くなっていった
69 :
スイ :2007/01/06(土) 23:31:00.55 ID:XPIuXnZeO
「………ズッ……もう………今日は…グスッ……家に……帰る……ズッ…ですぅ……」 翠星石はぐしゃぐしゃの顔で荷物をまとめ部室を後にする 夕日も沈み、段々外も暗くなっていく中、翠星石の頭の中はさっきの雪の欠片のように真っ白になっていた **************** 「━ちょっとストップなのだわ」 全員が楽器の演奏を止め真紅の方を見る 「…どうしたの?蒼星石」 「………」 真紅に限らず水銀燈も金糸雀も雛苺も薔薇水晶も同じ思いだった ━今日の蒼星石はどこかおかしい そう━部室から帰ってきた辺りから、ずっと
70 :
スイ :2007/01/06(土) 23:31:43.07 ID:XPIuXnZeO
「…ごめん真紅、みんな。今日はちょっと体調が悪いから先にあがるよ…ライブも近いのに…本当にごめん…」 蒼星石はそう言いながらベースを肩から外した 「……そう、仕方ないわね…体調には気をつけるのよ、蒼星石」 「風邪なんかひかないでよぉ〜」 「体に気をつけるのよ〜蒼星石!」 「体調管理はしっかりするかしら〜」 「…お大事に………」 「うん…じゃあ」 蒼星石はそう言い残しスタジオを後にする 「ふう…」 外に出るといつの間にか地面は雪で薄く覆われていた ━まるで今の蒼星石の頭の中のように
71 :
スイ :2007/01/06(土) 23:32:56.27 ID:XPIuXnZeO
しばらくしたらまた投下します
72 :
烏インフルエンザ :2007/01/06(土) 23:43:29.80 ID:tATbXhv+0
>>71 GJです!まってますよ。
ローゼンメイデン新春ライブでの出来事
どりゃぁぁああ〜ですぅ!!
オーディエンスの歓声にノッてしまった翠星石は勢いあまってドラムセット
を破壊してしまった。
この直後にはドラムソロが待っているというのに……。
「どうするの、翠星石?」
「心配すんなですぅ、ばらしー、ちょっとドラムマシーンを借りるですよッ」
http://www.youtube.com/watch?v=oThXwURLLhs&eurl= 「まぁ、なんて器用なことをするのかしら」
「ほぉんと、ゲームをヤッてるみたいねぇ〜〜」
73 :
烏インフルエンザ :2007/01/06(土) 23:54:42.69 ID:tATbXhv+0
保守かしら〜
74 :
烏インフルエンザ :2007/01/06(土) 23:59:51.42 ID:tATbXhv+0
雷が来たのでちと落ちます保守
75 :
スイ :2007/01/07(日) 00:11:13.72 ID:Yw7/LoBzO
>>70 の続き
「………翠星石…」
玄関にはいつも通り翠星石の靴が乱雑に転がっていた
それを見た蒼星石もまた、いつも通り自分と姉の靴を揃える
「……………」
蒼星石は無言で自分の部屋に向かう
翠星石の部屋の前を通ってもーーいつも通りの迎えの言葉は無かった
「……ふう」
蒼星石は荷物を下ろし、ベースをケースから取り出しスタンドに掛けると、崩れる様にベッドに座り込んだ
壁の向こうの翠星石の部屋からはうっすらとドラムの音が聞こえる
「………僕も練習しないとね」
76 :
スイ :2007/01/07(日) 00:12:10.17 ID:Yw7/LoBzO
蒼星石はスタンドからベースを掴み、肩にかけると、次のライブで使う曲『Gradual Melody』の練習をしようする 「シールドシールド……っと… 蒼星石はシールドを見つけ手に取ったが、アンプに繋ぐ直前、手を止める (…やっぱり今は…そんな気分じゃないな…) 蒼星石はシールドをしまい、ベースラインをなぞっていった (…翠星石と話したいけど…) 蒼星石は心の中で恐れていた、大好きな姉の気持ちにーあの言葉の意味に (…今は練習しよう。翠星石ならきっと大丈夫…) 蒼星石はそう自分に言い聞かせ練習を再開した 「〜♪誰よりも何よりも笑っていてくれる〜…」
77 :
スイ :2007/01/07(日) 00:13:23.70 ID:Yw7/LoBzO
とりあえず書きだめ分はこれで終わりです まとめの人…ごめんorz
78 :
にんじん :2007/01/07(日) 00:19:51.80 ID:Yw7/LoBzO
保守的
79 :
幸水 :2007/01/07(日) 00:21:25.43 ID:l+5louKc0
>>77 GJだよ
自分の書いた詩が出てきておじさん嬉しい
80 :
にんじん :2007/01/07(日) 00:26:18.85 ID:Yw7/LoBzO
>>79 さんのお陰で二人の関係と展開が描きやすくなりました
直接アンカーでお礼が言える…この上無い喜び
ありがとうございますorz
81 :
幸水 :2007/01/07(日) 00:32:03.81 ID:l+5louKc0
82 :
くり :2007/01/07(日) 00:33:47.23 ID:oFE+QWJ+0
>>79-80 乗っかろうとしてる人がココにもいますよ
詩に曲付けてます。
物凄くフォークチックになってるけれど
83 :
レタス :2007/01/07(日) 01:11:43.66 ID:6Wjqy0f50
アッガーレ
84 :
さやいんげん :2007/01/07(日) 01:19:35.73 ID:9ReUNPiCO
保証
85 :
ごぼう :2007/01/07(日) 01:45:15.02 ID:Yw7/LoBzO
>>82 曲つけられるってのは本当に羨ましい…
期待age
86 :
さやいんげん :2007/01/07(日) 01:55:05.01 ID:9ReUNPiCO
保釈
87 :
82 :2007/01/07(日) 02:03:06.10 ID:oFE+QWJ+0
88 :
たけのこ :2007/01/07(日) 02:24:05.61 ID:Yw7/LoBzO
>>87 携帯厨は聞けない法則…orz
ネカフェにでも行きますか…
ついでに寝る前保守
89 :
女峰 :2007/01/07(日) 02:27:39.34 ID:oFE+QWJ+0
>>88 忘れとった
ネカフェ行ってまで聴く価値無いと思うお
次回作にご期待ください
90 :
鱚 :2007/01/07(日) 02:47:06.61 ID:c7xfnK/p0
>>89 GJ
だが歌メロがあればもっといい気がする
打ち込みの楽器でメロディー出せない?
91 :
女峰 :2007/01/07(日) 02:56:01.35 ID:oFE+QWJ+0
>>90 キーボードでがんばります><
あと、少しギターの音弄ってみるわ
MTRが使いこなせてないから音が悪すぎる
音作ってラインアウトで午後のこーだに通してるから
panが全部センターに集まる
92 :
こまつな :2007/01/07(日) 04:02:26.49 ID:KxkqBSjFO
保守
93 :
鯖 :2007/01/07(日) 04:11:44.91 ID:c7xfnK/p0
94 :
えだまめ :2007/01/07(日) 04:35:23.09 ID:T96txjGJ0
>>91 MTRにCD-Rドライブが付いてれば
作ったCDをwavファイル化→mp3化っていう流れが出来るんだけどな。
95 :
パセリ :2007/01/07(日) 04:55:24.20 ID:6Wjqy0f50
96 :
鷲インフルエンザ :2007/01/07(日) 05:02:39.27 ID:0lWF7LHq0
97 :
かんしょ :2007/01/07(日) 05:09:26.56 ID:T96txjGJ0
98 :
鮑 :2007/01/07(日) 05:19:10.79 ID:A1N4hfgU0
99 :
新水 :2007/01/07(日) 06:47:45.94 ID:3hJFf4LrP
100 :
鮠 :2007/01/07(日) 07:22:57.96 ID:CBuhFk4T0
>>96 外務省の者ですが(ry
超GJ!神!まさにゴッド!
101 :
サニ−レタス :2007/01/07(日) 07:51:43.98 ID:jEJ2h8cB0
>>96 超GJ!! 超乙!!
SSがマンガになるとは思わなかったぜ!!
102 :
たかな :2007/01/07(日) 08:00:33.73 ID:Yw7/LoBzO
103 :
たかな :2007/01/07(日) 08:05:23.62 ID:Yw7/LoBzO
104 :
こねぎ :2007/01/07(日) 09:40:37.22 ID:OJHE99IPO
あげげ
105 :
バレンシアオレンジ :2007/01/07(日) 10:40:43.03 ID:Wgvh0D780
ほしゅ
106 :
蜜屋 :2007/01/07(日) 11:33:47.63 ID:ThDLU+4k0
107 :
ツルムラサキ :2007/01/07(日) 12:02:08.09 ID:jEJ2h8cB0
水銀燈ギター教室に通いたい保守
108 :
スイ :2007/01/07(日) 12:58:29.91 ID:Yw7/LoBzO
>>76 の続き
「蒼星石…帰ってきたですか……」
翠星石もドラムを叩きながらライブで使う『約束』の練習をしていた
「……蒼星石なんて………蒼星石なんて……」
翠星石は自分にーいつも一緒だった双子の姉に一言も無く行ってしまった、たった一人の…大事な大事な妹に憤りを感じていた
「……?」
隣の部屋からベースの低温が響いてくる
それを追うように蒼星石の澄んだ声が重なっていった
109 :
鮹 :2007/01/07(日) 12:58:45.84 ID:3g534+Vq0
110 :
スイ :2007/01/07(日) 12:59:25.47 ID:Yw7/LoBzO
「…蒼星石は…やっぱり蒼星石は翠星石に何も言わないですか!?」 翠星石の目はまた涙で溢れそうになる 「もう…いいです!こんな…こんなバンド次のライブで辞めてやるです!!」 翠星石はスティックを怒りに任せ、ドラムに、シンバルに目一杯叩きつけていった 「ー♪君と僕がとても楽しそうだ〜…」 翠星石の手がぴたりと止まる 「…この曲はどうも気分じゃねえです…別の曲にするです…」
111 :
スイ :2007/01/07(日) 13:03:55.92 ID:Yw7/LoBzO
━━━バチィッ!! 「ー痛ッ!!」 蒼星石は思わずベースから手を離し顔を歪める 「痛たたたた……まさか弦が切れるなんて…」 蒼星石はベースを肩から外し、再びスタンドにたてかけた 「………あれ?予備の弦もないや……仕方ない…買いに行こう…」 蒼星石はそう言うと、溜め息をつきながらマフラーを巻き、コートを羽織り部屋を出た ************* 「…蒼星石?」 翠星石は隣の部屋から聞こえた弦の切れた音と、蒼星石の声に思わず手を止める
112 :
スイ :2007/01/07(日) 13:05:05.77 ID:Yw7/LoBzO
「蒼星石……手、大丈夫ですかね………いや、もう関係ねー事です!!」 翠星石はシンバルにスティックを叩きつける ━━━バキィッ!! 「あ……」 折れたスティックの先端は床に落ち、ベッドの下に転がっていった 「ああああ!折れやがったですぅぅうう!!」 ************** 「………翠星石?またスティック…折ったんだ…」 楽器屋『ENJU』に向かおうと玄関で靴を履いている蒼星石の耳に、部屋で叫ぶ大好きな姉の叫び声が聞こえた
113 :
スイ :2007/01/07(日) 13:07:37.80 ID:Yw7/LoBzO
「仕方ないですぅ…買いに行くですぅ…」 翠星石は溜め息をつきながら立ち上がると、蒼星石と同じマフラーにコートをまとい、楽器屋に向かった *************** 「ふぅ〜やっぱりドラムとベースがいないと締まらないわぁ」 「まったくなのだわ」 スタジオでの練習を終え、小腹が空いた真紅と水銀燈はコンビニに向かっていた 道と吐く息はすっかり白くなり、寒さを強く感じさせる 「…ねぇ真紅ぅ…ちょっと勝負しましょぅ」 「勝負?」 水銀燈はコンビニを前に、真紅に勝負を持ちかける
114 :
スイ :2007/01/07(日) 13:08:46.87 ID:Yw7/LoBzO
「そうよぉ…ジャンケンして負けた方がオゴリぃ…簡単でしょぉ?」 「フフ…この真紅に勝負を挑むなんて…お馬鹿な水銀燈…いいわ、かかってきなさい」 「フフ…そうね…じゃぁ…私はピルクルにするわぁ」 「そうね…たまには私もピルクルとやらを飲んでみるのだわ」 二人は互いに睨み合い、相手の手の内を読み合う!!
115 :
スイ :2007/01/07(日) 13:09:39.59 ID:Yw7/LoBzO
とりあえずここまで投下 書いてみてわかる酔いmanの萌のセンス、脱帽
116 :
謝罪 :2007/01/07(日) 13:12:45.21 ID:3g534+Vq0
109で割り込んだものです 115さんすみませんでした
117 :
ほうれんそう :2007/01/07(日) 13:16:58.40 ID:Yw7/LoBzO
>>116 いえいえ、お気になさらず
お陰で俺が蒼星石とカエラが好きなのは必然的だというのがわかったwww
118 :
鯛 :2007/01/07(日) 14:15:08.23 ID:iZEsbKzo0
ほっ
119 :
ねぎ :2007/01/07(日) 14:26:20.73 ID:Yw7/LoBzO
保守
120 :
わさび :2007/01/07(日) 15:17:44.67 ID:9ReUNPiCO
保守
121 :
祝 :2007/01/07(日) 16:09:58.17 ID:Wgvh0D780
ほしゆ
122 :
突撃ひとり :2007/01/07(日) 16:10:37.12 ID:2O/O9zfF0 BE:278418847-2BP(2570)
薔薇乙女クオリティwwwwwwwwwwwwwwwwwww なにそれwwwwwwwwwww 馴れ合って保守するのが薔薇乙女クオリティっすかwwwwwwwww
123 :
わけぎ :2007/01/07(日) 16:37:01.58 ID:Yw7/LoBzO
保守
124 :
エンダイブ :2007/01/07(日) 16:37:56.10 ID:jEJ2h8cB0
出かける前保守
125 :
こねぎ :2007/01/07(日) 16:45:44.56 ID:KnpZYohPO
雪華「『Burn』ってあるじゃないですか…『DeepPurple』の…。あの曲を初めて聴いた時…その…下品なんですが…フフ…勃起…しちゃいましてね…」 俺はすべての雪華綺晶ファンを敵に回したかもしれない
126 :
おおば :2007/01/07(日) 17:18:56.17 ID:PU9YxhMdO
保守
127 :
わけぎ :2007/01/07(日) 17:58:24.11 ID:KnpZYohPO
★★★★★★★
128 :
プル−ン :2007/01/07(日) 18:12:47.64 ID:yhL25Pgc0
殺し屋の気持ち
129 :
あさつき :2007/01/07(日) 18:46:35.55 ID:KnpZYohPO
130 :
プル−ン :2007/01/07(日) 18:53:00.47 ID:yhL25Pgc0
131 :
ふき :2007/01/07(日) 19:28:14.38 ID:KnpZYohPO
蒼「これが僕のパンクスタイルだぁー!!ブッ叩いていちいち3万円もするベースを壊さなきゃあならんがな!!!」 捕手
132 :
わけぎ :2007/01/07(日) 20:01:33.46 ID:pz1M/Zfb0
ho<保守
133 :
ピ−ス :2007/01/07(日) 20:24:51.72 ID:7fTvrn/q0
背面でギターを弾く水銀燈。メロディーは全く弾けてはいないが ステージで全力疾走しながら背面弾きするその絵はなんともシュールだ ドラムスの翠星石はフロアタムだけ手に取ると水銀燈を追い掛け回し 『タンタン・・・』とリズムを取っている 滅茶苦茶なメロディーとあってない様なメインリズム そんな音の中、ベースの音だけが正確に刻まれ続ける その正確なビートを刻む蒼星石は同時に歌も歌う 彼女のボーカルは歌と言うよりも台詞を読み上げるだけだった 遠藤ミチロウか泉谷しげるか どちらにしろフォークに影響を受けたボーカルスタイル 元の歌はもっと軽快なビートで音もどちらかと言うとポップ寄りだ ドラムもないのにリズムも糞もありゃしない もっと正確に言うと常に鳴っている音はベース音だけで ちょっとしたはなわ状態だ。バンドですらない。 しかし、演奏をしている彼女達はこれ以上に無いと言う笑顔で演奏している 気持ちが悪いったらありゃしないな 実話ですよ俺ボーカル/ベース
134 :
みつば :2007/01/07(日) 20:34:55.77 ID:Yw7/LoBzO
135 :
VIP皇帝 :2007/01/07(日) 20:54:19.05 ID:7fTvrn/q0
ほしゅ
136 :
鮃 :2007/01/07(日) 21:10:04.66 ID:9ReUNPiCO
保守
137 :
トマト :2007/01/07(日) 21:10:35.80 ID:jEJ2h8cB0
帰宅保守
138 :
スイ :2007/01/07(日) 21:39:05.04 ID:Yw7/LoBzO
>>114 の続き
「いくわよぉ…」
水銀燈は上目遣いで真紅にニヤリと微笑む
「…貧乳真紅!ジャンケンポ
ーーパアァァァアン!
刹那!真紅のグーが水銀燈の左頬に向けて駆ける!
「フフ……真紅ぅ…お馬鹿さぁん……」
「!!」
放たれた真紅のグーは水銀燈の右手のパーによってしっかりと止められた
「…ッ…卑怯よ!水銀燈」
「あらぁ…負けは負けよぉ…フフ…ご馳走様ぁ」
***************
139 :
スイ :2007/01/07(日) 21:41:24.51 ID:Yw7/LoBzO
「まったく…無駄な出費なのだわ」 二人分のピルクルを手に、真紅はコンビニから出てきた 「う〜…暖かい所に一度入ると外がより寒いのだわ…」 コンビニから出、寒さに震える真紅の前を翠星石が通る 「あら?」 真紅は通り過ぎようとする翠星石に向かい声をかけた
140 :
スイ :2007/01/07(日) 21:42:21.54 ID:Yw7/LoBzO
「翠星石!」 翠星石は声の方を振り返り、声の主にしかめっ面を向ける 「どうかしら?ドラムの調子は、順調?」 「……一体何の用ですか…」 翠星石は真紅に詰め寄る 「どうしたの?翠星石」 「一度見捨てた翠星石に何の用かって聞いてるんですぅ!」 「…見捨てた?」 「そうですぅ!翠星石に…翠星石に一言も無くみんなでスタジオに行ったことが証拠ですぅ!」 「…翠星石?とりあえず落ち着いて」
141 :
スイ :2007/01/07(日) 21:46:49.89 ID:Yw7/LoBzO
「確かに…確かに最近翠星石のドラムは滅茶苦茶だったですぅ…でも!いきなり…こんな形で翠星石を見捨てるなんて酷いです!!」 「…翠星石」 「だから…だから翠星石は次のライブで薔薇乙女をやめるですぅ!真紅だって水銀燈だって……蒼星石だって翠星石の事いらないと思っ ーパアァァァアン 真紅の手のひらが真っ白な翠星石の左頬を捉える 「翠星石!」
142 :
スイ :2007/01/07(日) 21:48:42.71 ID:Yw7/LoBzO
白い絨毯の上、寒空の中、満月の下、翠星石の左頬は真っ赤に染まる 翠星石は左頬を押さえ、真紅と向き合う 「…翠星石、あなたは何か大きな勘違いをしてるのだわ」 真紅は翠星石の左頬にある白い左手に右手をそっと重ねる 「…薔薇乙女のドラマーは翠星石、あなただけなのよ。他にあなたの変わりなんかいない…いつも元気で、どこかドジで、みんなをグイグイ引っ張っていく…」 真紅は添えた手を優しく、優しく握り締める 「薔薇乙女にはあなたが必要なのだわ……それこそ見捨てるなんて……だからお願い、辞めるだなんて……もう二度と言わないで頂戴。」
143 :
スイ :2007/01/07(日) 21:50:09.97 ID:Yw7/LoBzO
「……真紅」 翠星石の両頬を涙が静かに伝う 「………でも…じゃあなんで…グスッ……スタジオ…」 「…あれは蒼星石の提案なのよ」 「……そうですか…グスッ…やっぱり…蒼星石は……翠星石の…ズッ……事……」
144 :
スイ :2007/01/07(日) 21:50:53.58 ID:Yw7/LoBzO
「いいえ、翠星石…蒼星石は……蒼星石はずっとあなたの事だけを想っていたのだわ」 「……グスッ…ふえ?……」 「そうね、それは翠星石が部室に来る前の事だったわ」 ***************
145 :
スイ :2007/01/07(日) 21:51:19.93 ID:Yw7/LoBzO
とりあえずここまで投下〜
146 :
しゅんぎく :2007/01/07(日) 22:06:52.18 ID:KnpZYohPO
147 :
やまといも :2007/01/07(日) 22:18:52.13 ID:fAhXp4h70
ただいま産業
とりあえず
>>143 の人にはタイトルをつけてほしい今日この頃
148 :
せり :2007/01/07(日) 22:22:56.62 ID:Yw7/LoBzO
>>147 タ…タイトル…
タイトルなんて全然考えてなす…終わるまでにはつけますので、ここは俺の尻で勘弁してください
149 :
やまといも :2007/01/07(日) 22:28:01.22 ID:fAhXp4h70
>>148 wiki収録の都合上タイトルが必要なんで
とりあえず仮題適当につけときます
あと
>>87 の曲は「Gradual Melody」の詞に曲がついたってことでいいのかしらん
150 :
せり :2007/01/07(日) 22:30:35.35 ID:Yw7/LoBzO
151 :
87 :2007/01/07(日) 22:36:25.78 ID:7fTvrn/q0
>>149 おkだけど
あんなのまとめなくていいですよ
今作り直してて近いうちに新しいバージョンできるから
そっち入れてくれたら幸いです。
152 :
鱶 :2007/01/07(日) 22:54:38.98 ID:9ReUNPiCO
捕手
153 :
たまねぎ :2007/01/07(日) 23:15:54.16 ID:fAhXp4h70
154 :
にら :2007/01/07(日) 23:18:03.87 ID:Yw7/LoBzO
155 :
たまねぎ :2007/01/07(日) 23:37:37.81 ID:fAhXp4h70
過去ログ追跡ちう保守
156 :
さやいんげん :2007/01/08(月) 00:06:15.51 ID:ENRt4/hJO
保守
157 :
にら :2007/01/08(月) 00:10:02.48 ID:iS7iYQ8S0
ほ
158 :
きゅうり :2007/01/08(月) 00:33:32.50 ID:zAC969bP0
ほしゅー
159 :
鰍 :2007/01/08(月) 01:00:40.09 ID:khuAO5Bm0
ほしゅ
160 :
鰍 :2007/01/08(月) 01:12:02.56 ID:khuAO5Bm0
161 :
かぼちゃ :2007/01/08(月) 01:51:29.08 ID:zAC969bP0
緊急保守
162 :
845 :2007/01/08(月) 01:53:47.03 ID:zAC969bP0
163 :
ピ−ス :2007/01/08(月) 02:09:40.21 ID:ENRt4/hJO
保守
164 :
アスパラガス :2007/01/08(月) 02:15:31.58 ID:iS7iYQ8S0
>>160 乙、乙だぜ!!
やっぱりバンドスレは音があってこそのバンドスレだGJだぜ。
>>162 巴ぇぇ〜〜色っぽいなぁぁぁああ
165 :
アスパラガス :2007/01/08(月) 02:36:56.25 ID:iS7iYQ8S0
ほーしゅ
166 :
酔いman :2007/01/08(月) 02:55:45.26 ID:iS7iYQ8S0
>>58 「ふわぁぁ〜〜ッ……早く終わりなさいよぉ〜」
体育館では全校生徒が校長の長いスピーチに退屈しだし、あくびと小声での
雑談に小さな笑い声が混じり出していた。
当然こういう話が苦手な水銀燈は大きなあくびをすると、持て余した退屈を
態度で表すかのように腕を組み、かかとで床を小刻みにトントンと踏み鳴らす。
「チッ、もう15分も一人で喋ってやがるですぅ〜」
翠星石が体育館の時計をチラッと見ながら舌打ちをし、水銀燈のあくびが
金糸雀に伝染した頃、ようやく校長のスピーチが終わり、いよいよ冬休みが
始まった。
「よう、正月はどうすんの?」
「オヤジの実家に行くよ」
「ねぇ、初詣は有栖川神社に行く?」
「ゴメン、私お正月は家族と旅行なんだ〜」
校門を出る生徒達はそれぞれの冬休みの計画を話している。
当然その中には真紅、翠星石、水銀燈、金糸雀の姿もある。
彼女達は帰るわけでもなく校門の前で曲について話し込んでいる。
そこに違う制服を着た蒼星石が息を弾ませながら現れた。
167 :
酔いman :2007/01/08(月) 02:57:31.13 ID:iS7iYQ8S0
>>166 「ゴメン、待ったかな?」
「いいえ、そんなに待ってなかったわよぉ〜」
「早く部室に行って曲を完成させるですぅ〜」
「そうね、私たちには時間があまり残されていないわ」
TV収録までに残された時間は約2週間ほど、この短時間にオリジナル曲を
完璧なものにしたい。
その焦りと使命感にも似た面持ちで彼女達は大晦日まで持てる時間をフルに
使いなんとか曲を完成までにこぎ付けた。
「どうにか曲は出来たけど、収録までにどこかで演奏したいわね」
「確かにそれは僕も思っていたよ、誰か第3者に聴いてもらいたいね」
「どこで演奏するですぅ? 今からライブハウスの予定なんて取れるですかぁ?」
「そうね、無理な話のようだわ……」
「うぅ、困ったかしら〜〜」
できたばかりの曲に彼女達は、ある程度の自信があった。
ただ、その自信は自己満足からくるものなのか、それとも他人が聴いても
共感しえるものなのか、そこに大きな不安を感じていた。
今回は夏の有栖川神社のようにローカルの祭りではなく全国放送されている
素人バンド番組「アリスゲーム」に出場するための曲である。
彼女達にかかる重圧は言葉では言い表せない。
しばし言葉を止めて考え込む彼女達の中で水銀燈には何か思う所があった。
168 :
酔いman :2007/01/08(月) 03:00:48.09 ID:iS7iYQ8S0
>>167 「ねぇ、私にイイ考えがあるんだけどぉ、ちょっとイイ〜?」
以前、金糸雀とジュンのバイクを事故らせたブルーメタリックのスカイライン
GT-R、通称ブルーRのめぐの話をし始める水銀燈に金糸雀は少し怪訝な表情に
なるが、話がめぐの妹である薔薇水晶に及ぶと同情に近い顔付きに変わる。
そして水銀燈が出したアイデアとはめぐがボーカルを勤めるバンドである
enjuのライブにゲスト出演という形で出てはどうか?と言う内容であった。
「それは構わないけれど、そんな申し出をenjuはOKするですかぁ?」
「たぶん大丈夫よぉ、めぐはアレから金糸雀やジュンに誤りたいって言って
たしぃ、enjuのメンバーだって結構イイ人ばかりよぉ〜、どう、この話に
ノッてみる気はあるぅ〜?」
「まぁ、悪い話ではないわね、それはそうと貴女いつの間にenjuと仲良く
なったの?」
「まぁねぇ〜、イロイロとね」
169 :
酔いman :2007/01/08(月) 03:01:49.67 ID:iS7iYQ8S0
>>168 そう言いながら水銀燈は携帯でめぐと連絡を取り、今回の話をする。
受話器に当てた水銀燈の口元がニコッと微笑む所を見ると、どうやら
相手側は軽く承諾してくれたようだ。
そして笑みを浮かべたまま水銀燈は簡単な会話を交わして電話を切った。
「バッチリよぉ〜、1月3日のライブにゲスト出演決定よぉ〜」
「TV収録の3日前かしら〜、タイミング的にもイイ感じかしらぁ」
こうしてローゼンメイデンはenjuのライブに出ることとなった。
そして真紅と翠星石はジュンを男としてではなく同じバンドの仲間として
このライブに呼ぼうと考える。
一方、蒼星石は想いを寄せる相手としてライブを見てもらいたいと考え、
それぞれがジュンに連絡を取ろうとするが、帰ってくるのは電波の届かない
場所か、電源が入っていないとのアナウンスのみであった。
170 :
酔いman :2007/01/08(月) 03:04:52.18 ID:iS7iYQ8S0
書けたのはここまでです。 そして、まとめの人おかえりなさい〜
171 :
れんこん :2007/01/08(月) 03:10:33.53 ID:he8JVse7O
172 :
なす :2007/01/08(月) 03:23:30.56 ID:zAC969bP0
173 :
カリフラワー :2007/01/08(月) 03:57:22.82 ID:iS7iYQ8S0
まとめ乙です。 それにしても、どうしてオレの部屋はこんなにも寒いんだ保守
174 :
ブロッコリー :2007/01/08(月) 04:39:36.62 ID:iS7iYQ8S0
カゼひきそうなので寝ます保守
175 :
トマト :2007/01/08(月) 04:49:13.33 ID:zAC969bP0
寝るぜ保守
176 :
たぬき- :2007/01/08(月) 05:33:06.98 ID:oulUersF0
ホスホス
177 :
イルカ♂ :2007/01/08(月) 07:07:11.78 ID:rK0vhRSH0
保守ってロックじゃないよね ロックって革新的なイメージだし
178 :
わし♂ :2007/01/08(月) 08:12:40.17 ID:xRhUAqQYO
ロックスレで保守は× ロック=革新的、革命的=左翼思想=無政府主義=アナーキー=ANARCHY IN THE U.K.=ピストルズ=パンク ちなみに、アナーキー=ANARCHY IN THE U.K.=MEGADETH(カバー)=メタルという捉え方もできる。 つまり、ロック、パンク、メタルは強い反骨精神をもったメッセージ性のある音楽という事だったんだよ! 民明書房刊 「バンドミュージックの在り方」より
179 :
さるさん♀ :2007/01/08(月) 09:42:04.90 ID:ENRt4/hJO
保守
180 :
きじ♂ :2007/01/08(月) 09:42:43.61 ID:jOd19XtUO
181 :
きりぎりす♀ :2007/01/08(月) 09:49:37.50 ID:khuAO5Bm0
インタビューネタ(蒼い子オンリー) 今回のアルバムはローゼンっぽくないなぁって[蒼星石] text/SHIRASA−KING(白崎 太郎) 白−今回のアルバムはなんというかジャンルに統一性が無いよね 蒼−そうですね、今まではアルバム毎にテーマがあって、 そのテーマに沿って曲を作ってたから、先行シングルとかも含めて 白−へぇ 蒼−例えば前作の「アリス・ゲーム」なんかは読んで字の如く 『アリス』って言うのがキーワードでしたね 白−アリスゲームではバラード系統の曲が多かったよね、やっぱりこの関係? 蒼−うん、今思えばちょっとバランス悪かったかな でも、アリスってキーワードでハードロック系は造れないと思うよ? 白−それもそうだね
182 :
きりぎりす♀ :2007/01/08(月) 09:49:54.79 ID:khuAO5Bm0
曲 白−いつもは「opening」ってジャムで始まるよね 蒼−うん、ロックバンドなら避けて通れない道でしょ 白−えっ?そういう事なの!? 蒼−アハハ嘘です(笑)元々は30秒〜1分くらいで轟音がやりたいなって話してたんだけど もうやり尽くして・・・ネタも切れたし 「やらなくてもいいじゃない?」って 白−それで今回は「Dreamers」と言うポップナンバーからスタートと? 蒼−なんかこう言う曲でスタートしてみたかって言うのもあるね いつもはじまりが暗いから 他のポジティブと言うかポップよりの曲が結構際立つんですよ でも今回はそれがないから一番最初にポップ・ロック系の曲を持ってきて 『最初から突っ走っていこう』って感じかな? 白−そういえばネガティブな曲は少ないね 蒼−曲調とかそんな感じかな?全体通してコード進行とかも今までと違う感じだし 結構悲しい歌詞もあるんですけど あんまり悲しく感じないというか・・・ ネガティブな曲もポジティブに唄ってしまおうって感じ・・・かな? ・・・こういう所見ると今回のアルバムはローゼンっぽくないかなぁって 白−新境地開拓? 蒼−そう・・・なのかな?今までの自分達なら 明るい曲ならより明るく 悲しい曲ならより悲しくってのが普通だったから 白−でも最後の「アクション」なんかは 歌詞こそポジティブだけどメロは鳥肌が立つ程に音が悲しいよね 蒼−悲しいと言うか怖い(笑)
183 :
トリケラトプス♂ :2007/01/08(月) 09:51:03.23 ID:khuAO5Bm0
楽器 白−ところで今回はどんな機材使ったの? 蒼−んーフェンダーのジャズベとエピフォンのサンダーバードだけですね 白−それだけ? 蒼−うん、後はピーヴィーのヘッドとアンペグのキャビくらいで でもその2本とアンプのeqだけで大体の音が出せるんですよ うねったラインはサンダーバードで録ってルートとスラップはジャズベって 白−そういえば蒼星石は機材にはあんまり拘らないよね? 蒼−あんまり理想像ってのがないからね・・・ 白−逆に水銀燈は色々使ってたでしょ 蒼−うん、毎度の事ながら色々ギター持っててすごいなぁって 白−(笑) 蒼−いや、だって一曲に5本くらい使ってるんですよ(笑) オブリ、アルペジオ、リフ、コード それぞれに違うギター使ってましたね オブリガートはストラト、アルペジオはセミアコ、リフはSG、コードはレスポールって感じで 白−拘りすぎでしょ(笑) 蒼−うん、でも多分誰も分からないと思う(笑) 保守がてら投下バイト行ってきます
184 :
りす♀ :2007/01/08(月) 09:53:33.56 ID:jOd19XtUO
185 :
ワニ♀ :2007/01/08(月) 10:24:33.10 ID:zAC969bP0
186 :
アイガモ♂ :2007/01/08(月) 10:53:22.68 ID:gUh+gqmsO
>>183 あなたのせいで
蒼星石=サンダーバード
の図式が出来上がった
187 :
トラ♀ :2007/01/08(月) 11:13:48.30 ID:ENRt4/hJO
>>178 保守に取って代わる言葉が思いつかないからとりあえず
モッシュ
188 :
ロバ♀ :2007/01/08(月) 11:18:21.02 ID:rK0vhRSH0
ロック=保守じゃないっていう世間の考えに反骨精神むき出せば普通に保守使えるんじゃね?
189 :
スナメリ♀ :2007/01/08(月) 11:59:33.13 ID:zAC969bP0
それでもほしゅなのだわー
190 :
もぐら♂ :2007/01/08(月) 12:32:42.18 ID:cKbmrpV20
ほっ
191 :
ゴリラ♂ :2007/01/08(月) 12:33:51.40 ID:zAC969bP0
雪華「……紙を汚さない様に……右手でペンを持ち、詞を書き留め乍ら……左手でポテチを取り………………食べる」 雛苺「こんなにかっこよくポテチ食べる人は初めて見たの」
192 :
もぐら♂ :2007/01/08(月) 12:36:46.02 ID:QHc3xd5mO
193 :
小鉄♀ :2007/01/08(月) 13:18:20.89 ID:iS7iYQ8S0
喪主
194 :
ヤドカリ♂ :2007/01/08(月) 13:59:21.27 ID:zAC969bP0
そう言えばタイムリミットまで12時間ほどか
195 :
さるさん♂ :2007/01/08(月) 14:03:53.09 ID:zAC969bP0
外出前保守
196 :
スイ :2007/01/08(月) 14:04:14.95 ID:jOd19XtUO
>>144 の続き
「まったく…翠星石はまた遅刻ね」
真紅はあきれた顔のまま、荷物を置き椅子に腰をかける
「今回の原因は何なの?蒼星石」
蒼星石は鞄からチューナーを取り出す
「たしか…課題のレポートかな?さっき先生に呼び出されてたよ」
「はあ…まったく…課題は早く片付けなさい、と言われないと分からないようね。今日はたっぷりお説教なのだわ」
真紅は深く溜め息をつき、窓の外の茜を眺める
197 :
スイ :2007/01/08(月) 14:05:02.73 ID:jOd19XtUO
>>196 少し間を空け、真紅はベースのチューニングをする蒼星石に向かって話しかける
「…ここ最近翠星石の調子が悪いのだわ。蒼星石、何かわかる?」
蒼星石は視線をチューナーから真紅に移す
「うーん…確かに調子が悪いけど…一時的なスランプじゃないかな?」
その隣、ギターのチューニングをする水銀燈が呟いた
「でも困るわぁ…ライブも近いのよぉ」
198 :
スイ :2007/01/08(月) 14:06:27.77 ID:jOd19XtUO
>>197 「うーん…僕も最近それが気がかりだったんだ…こういう時の翠星石はいつも一人で練習したいって思うだろうから……だから今日はスタジオで翠星石抜きでやろう、翠星石も1日ゆっくりした時間を貰えば大丈夫だと思うよ」
「でも予約がぁ…」
「大丈夫、みんななら分かってくれると思って予約をとっといたよ」
「フフ…流石ね、蒼星石」
「でもぉ…翠星石には誰が言うのぉ?」
チューニングを済ませた水銀燈はギターをケースにしまう
「翠星石に言ったら多分…「変な気を使うなですぅ」とか言って無理するから…あえて言わないで行こう」
「じゃあ私の方から雛苺達には言っておくのだわ」
「ありがとう、真紅」
蒼星石もチューニングを済ませたベースをケースにしまい、三人は部室を後にした
199 :
スイ :2007/01/08(月) 14:07:43.18 ID:jOd19XtUO
とりあえずここまで投下
200 :
ニャンまげ♀ :2007/01/08(月) 14:29:25.83 ID:iS7iYQ8S0
201 :
ゴキ♀ :2007/01/08(月) 15:05:52.12 ID:jOd19XtUO
保守
202 :
いもり♀ :2007/01/08(月) 15:52:39.88 ID:RSOjnim70
ほしゅ
203 :
しまじろう♀ :2007/01/08(月) 16:44:39.91 ID:RSOjnim70
保守
204 :
ヒトデ♀ :2007/01/08(月) 17:05:10.01 ID:jOd19XtUO
ほし
205 :
ニャンまげ♂ :2007/01/08(月) 17:36:29.43 ID:iS7iYQ8S0
age保守
206 :
スイ :2007/01/08(月) 17:38:50.15 ID:jOd19XtUO
>>198 の続き
「…とまあ、そういうことなのだわ」
真紅は人差し指で翠星石の温かい涙を拭う
「そう言えば一度部室に帰ってからの蒼星石の様子がおかしかったわね、蒼星石と部室で会わなかった?翠星石」
(!…もしかして…あの時ドアの前にいたのは蒼星石だったですか…!?)
「……会ってないです……でも…グスッ…翠星石は…知らずに…………蒼星石の…ズッ…事を………嫌い……グスッ……嫌いだなんて………うわあああぁあっ!」
翠星石は大粒の涙を零し真紅の胸に飛び込んだ
「翠星石は…グスッ…翠星石は…うわあああぁあっ!」
207 :
スイ :2007/01/08(月) 17:40:24.59 ID:jOd19XtUO
>>206 「いいのよ翠星石…誤解が無くなったのだから…あなた達はきっと分かり合えるわ………かけがえのない…姉妹なのだから」
「……グスッ……翠星石は…薔薇乙女に……グスッ…いても……ズッ…いいですかぁ?…」
翠星石はぐしゃぐしゃの顔で真紅の顔を見る
「もちろんよ翠星石、これからも…ずっとよろしくなのだわ」
「…グスッ……ありがとう…です…真紅…ズッ…」
真紅は翠星石の肩を優しく掴み、ゆっくりと体から離した
そしてポケットからハンカチを取り出し翠星石の涙を優しく拭く
「…翠星石、涙を拭いたら行かなきゃいけない所があるでしょう?」
208 :
スイ :2007/01/08(月) 17:43:19.64 ID:jOd19XtUO
>>207 「…そうです…翠星石には……行かなきゃいけない所があるです」
翠星石はハンカチで涙を拭う
「フフ…翠星石、これは私からの餞別なのだわ」
真紅はコンビニの袋からピルクルを取り出す
「ありがとうです真紅…じゃあ行ってくるです!!」
翠星石は明るく、明るく微笑みながらマフラーをなびかせ、楽器屋に続く白銀の道を駆けていった
209 :
スイ :2007/01/08(月) 17:44:24.32 ID:jOd19XtUO
>>208 「フフ…しーんくぅ…見てたわよぉ」
「あら、水銀燈」
真紅は後ろから覆い被さってくる水銀燈に横顔を向ける
「あの二人ぃ…いっつも近くにいるのに…完全には分かり合ってないのねぇ」
「近すぎて見えないことだって沢山あるのだわ。それに普段見えてるものも、それが当たり前になった瞬間見えなくなるものよ」
「そうねぇ…でも真紅の胸…こんなに近くからでも全然見えなぁい……フフ……ごめんなさぁい…無いものは見れないわねぇ」
210 :
スイ :2007/01/08(月) 17:45:34.94 ID:jOd19XtUO
>>209 「…ちなみに水銀燈…さっき翠星石にあげたピルクルは水銀燈の分なのだわ」
「!!…真紅ぅ…お馬鹿さぁん…そんなの真紅のを貰えば解決よぉ」
「フフ…残念ね水銀燈」
真紅は水銀燈と距離を置き、空になったピルクルを突きつける
「翠星石に渡した時、一気に飲んでやったのだわ!」
「!!!!!」
211 :
スイ :2007/01/08(月) 17:48:54.74 ID:jOd19XtUO
>>210 「私よりほんのちょっとだけ大きいくらいで…誤差程度のバストで調子に乗るから罰を与えたのだわ!」
「でも真紅ぅ…それじゃ約束が違
「うるさいのだわ!この巨乳!!って誰が巨乳なのだわ!!」
真紅は空のピルクルを水銀燈に投げつける!
「…きゃっ」
(どこか理不尽…しかも巨乳は微妙に誉め言葉よりだわぁ…)
水銀燈は真紅に圧倒されながらも、どうにか会話の主導権を握ろうとする
「とにかくぅ…もう一回コンビニに行って買ってきなさいよぉ…真紅ぅ」
「フフ…残念ね水銀燈」
212 :
スイ :2007/01/08(月) 17:51:16.25 ID:jOd19XtUO
>>211 真紅は財布を取り出し水銀燈に突きつける!!
「どうみてもさっきので全財産…本当にありがとうなのだわ!」
真紅はどこかハイになっている様だ、目を輝せながら高笑いしている
「…いやらしい全財産ねぇ」
「…なけなしのバイトの給料だったのだわ」
肩を落とし「乳酸…乳酸…」と呟く水銀燈をよそ目に、真紅は携帯を取り出す
「さて…蒼星石にも事情を伝えておくのだわ」
213 :
スイ :2007/01/08(月) 17:52:48.22 ID:jOd19XtUO
>>212 真紅は事の成り行きを蒼星石に電話で伝えた
ー翠星石のこと
ー勘違いのこと
「…うん…わかったよ真紅…ありがとう」
「……誤解は早く解くべきなのだわ、ではまたね、蒼星石」
真紅は携帯を閉じ、ポケットにしまう
「ふう…やれやれなのだわ」
いつの間にか雪は止み、空には満月が映し出されていた
**************
214 :
スイ :2007/01/08(月) 17:53:58.88 ID:jOd19XtUO
とりあえずここまで投下 最初はSSのつもりだったんだけど…長くなってしまた
215 :
しゃけ♀ :2007/01/08(月) 17:56:44.40 ID:DY/dtQos0
216 :
マンモス♀ :2007/01/08(月) 17:58:01.76 ID:mmjXWey80
_ ´-─ ¬く  ̄  ̄ミ- 、 ,,,,/ _==-ミァ-─‐-、 \''''''''''''ー--、,,,,,_ _,,,,-''"/ , ‐''" \ \、_,,,ー''ゞ" `ゞ、 -' " / / / | \ ヽ /"` _,,-''''''"""''''' / / / / / || | i ヽ i / ´"''、. i / / / / / / || || |│ |ノス / '、 |// / /___, -一ァ| /! |ト、|│ | | く」/ '、 |,-‐¬ ---┘'7 |! ハ! |,、-┼十|!/\/\ , -‐ ''" し' '´_ /,ィ二l |ト、/!ヽト、\_ヽ!|!l\:.. / ,r/ __ ,イ|リ ヾハ! ヽ! ,ィ⌒ヾミリノ/:::... \ / ||ヽ -' / ̄ )` __ |ヒノ:} '` ,;\/\/ 基地外君も、乙であります! ,r ' ヾ、 ,-、____ , イ ̄,r==- ==-' レ' /| | / ヽ `ーソ ' | |ト、,ヘ ′"" "" / / || | . / \_ / | ハ ヽ`゙'ヘ ' ' / / | | | / / / | ヽ 川\ 0 //! | | | | / / / 八 \川| |`ト- .. __ , イ‐ァヘ | | || |! / / / / \ \ 「`ー- 、 / .〉 ト、| ヽ、 ,イ /-─=¬ニヘ、_ \ 厂\ 厂ヽ /!| | `ー=ヘ -‐  ̄ /─ '  ̄ ├- ヽ\ \ノ\ \ 人 ハ!ヽ || |-┤ ヽ / /!‐-- | |\ ト、_`ヽ oヽ ト、! || |‐┤- ヽ // 〉 __ / ├‐- || | 川-‐ | | 厂7! ハ! ├:┤  ̄ヽ / / ー ─  ̄ ├‐- リ || ハ!ヘ | | ト┤|/′ ヾ,┤ ゙i_ ‐ ' 〉‐- | / /\ .|o | /ヽ/(′ ∨ \
217 :
たると♀ :2007/01/08(月) 18:24:07.16 ID:iS7iYQ8S0
>>214 乙だ!!
1・始めはショートで行こうと書き始める
2・書いてるうちに話を広げてみる
3・気付いたら長編になっていく
よくあるパターンです、ガンバレ!!
218 :
ハエ♂ :2007/01/08(月) 18:28:30.60 ID:yCAxY+pF0
国を憂う気持ち定めし皆同じ月を眺め 祈り時に涙流し人を殺め生きるために 綱渡る世間の鬼も人の子人は神の子天の落とし子
219 :
ニャンまげ♀ :2007/01/08(月) 19:28:34.75 ID:iS7iYQ8S0
この時間って危ないなッ、保守
220 :
とど♂ :2007/01/08(月) 19:46:04.04 ID:WvdvvnZLO
ゅしほ
221 :
カクレクマノミ♀ :2007/01/08(月) 19:59:19.15 ID:rK0vhRSH0
ほんと深夜以外は投下量が激減するな お前ら健康的な生活おくれ
222 :
イルカ♀ :2007/01/08(月) 20:07:37.13 ID:DY/dtQos0
223 :
ウズラ♂ :2007/01/08(月) 20:38:10.40 ID:iS7iYQ8S0
SSの続きが…思い浮かばない保守 orz
224 :
チワワ♀ :2007/01/08(月) 20:41:14.43 ID:rK0vhRSH0
健康に反骨精神むきだしちゃらめぇ><
225 :
ポニー♀ :2007/01/08(月) 20:41:31.32 ID:oulUersF0
飲みが足りないんじゃマイカ保守
226 :
シーラカンス♀ :2007/01/08(月) 21:13:00.39 ID:RSOjnim70
ほっほ
227 :
しまうま♂ :2007/01/08(月) 21:27:36.40 ID:ENRt4/hJO
トン骨精神保守
228 :
スイ :2007/01/08(月) 21:40:57.95 ID:jOd19XtUO
>>213 の続き
雪は止み、満月の下
翠星石は楽器屋に向けて走りつづける
「今なら……楽器屋に……蒼星石がいるはず…ですぅ」
弦が切れた音がしてしばらく、玄関の開いた音を聞いた翠星石は確信を持って楽器屋を目指す
「蒼星石……蒼星石…!」
呼吸を乱しながらも翠星石は必死に考えていた
ーどんな顔をすればいいのか
ーどんな言葉から言えばいいのか
ーどんな態度で接すればいいのか
ー蒼星石は自分を許してくれるのか
「ハァ……ハァ…ふぅ…」
229 :
スイ :2007/01/08(月) 21:41:36.04 ID:jOd19XtUO
>>228 楽器屋を前、肩で息をしながら絶え間なく白い吐息を吐き、翠星石は立ち尽くす
「………」
あれだけ考えても答えは出なかった、言葉も、表情も、態度も…
「……それでも翠星石は言わなきゃならん事があるです…それだけは分かってるです」
翠星石は覚悟を決め、楽器屋『ENJU』のドアを開けた
230 :
スイ :2007/01/08(月) 21:43:39.91 ID:jOd19XtUO
>>229 「おや、いらっしゃい翠星石ちゃん」
カウンターにいる若い男、白崎が微笑みながら話しかける
時間が時間なのか、店内には白崎以外だれもいなかった
ー蒼星石も
「あの…白崎…蒼星石は来なかったですか?」
「蒼星石ちゃん?蒼星石ちゃんなら丁度さっき買い物していったよ」
「…そう…ですか…」
二人はちょうど入れ違いになってしまったのである
翠星石は静かにうなだれ、スティックを探しに店の奥に進んでいった
231 :
スイ :2007/01/08(月) 21:44:20.64 ID:jOd19XtUO
>>230 「…それにしても一人で来るなんて珍しいね、いつもは蒼星石ちゃんと一緒なのに」
白崎は壁に掛かっているギターを磨きながら話を続ける
「そういえば蒼星石ちゃんの様子もドコかおかしかったな…なんていうか…上の空というか」
翠星石は無言でスティックを選ぶ、白崎の言葉はどこか全てを知っている様な感じがした
「…じゃあこれを下さいです」
翠星石は白崎の言葉をよそにスティックをカウンターに置き、コートのポケットから財布を取り出す
232 :
スイ :2007/01/08(月) 21:46:45.06 ID:jOd19XtUO
>>231 「はい、お買い上げありがとうございます…」
「あっ…あと…」
翠星石は突然思い立ったように、会計を済まそうとする白崎を止める
「…これも一緒にお願いです」
翠星石はそう言うとカウンターの脇からベースの弦を取り出し、カウンターに置く
ー蒼星石のお気に入りの弦を
233 :
スイ :2007/01/08(月) 21:47:35.67 ID:jOd19XtUO
>>232 「おやおや…今日は本当に珍しい…」
白崎は会計を済ませスティックと弦を別々の袋に包む
「はい、お買い上げありがとうございます…まだまだ外は寒いから、体調に気をつけてね」
「わかってるですぅ!」
翠星石は袋を掴み、駆け足で店を後にした
「……やっぱり姉妹だね」
白崎はそう呟くと、再びギターを磨きだした
234 :
スイ :2007/01/08(月) 21:48:27.46 ID:jOd19XtUO
とりあえずここまで… なるべく今日中に完結したい…
235 :
きじ♀ :2007/01/08(月) 22:18:23.46 ID:jOd19XtUO
保守
236 :
ねずこう♂ :2007/01/08(月) 22:48:17.13 ID:BgXDObMA0
ほす
237 :
スイ :2007/01/08(月) 23:02:34.42 ID:jOd19XtUO
>>233 の続き
「蒼星石…」
翠星石は自宅の玄関を開け、綺麗に揃えられた蒼星石の靴を眺める
「…とりあえず自分の部屋にいくです」
翠星石は乱雑に靴を脱ぎ捨て部屋に向かった
ー蒼星石がいる
ー何も知らずにあんな酷い事を言ったりして
自分のした事を振り返り生まれる後悔の念が翠星石の両足を引っ張る
なかなか踏ん切りのつかない翠星石はひとまず部屋で考えることにした
「……ふぅ…?」
翠星石は短く溜め息をついた後、自分の部屋のドアノブに何かの袋が掛かってるのを見つけた
238 :
スイ :2007/01/08(月) 23:05:13.13 ID:jOd19XtUO
>>237 「…?なんの袋ですか?」
翠星石は袋を手に取り中を覗く
「…スティックと…手紙?」
袋の中にはさっき翠星石が買ったスティックと同じものが手紙つきで入っていた
翠星石は不思議に思いながらも凍えた指で手紙を開く
そこには蒼星石の優しい字でこう綴られていた
239 :
スイ :2007/01/08(月) 23:07:58.08 ID:jOd19XtUO
>>238 『真紅から話は聞いたよ。こんな事になって本当にごめん……僕はだれより君をわかっているつもりだったんだ…いつも近くにいて、いつも一緒に笑っていて…』
「…蒼星…石…」
ゆっくりと翠星石の頬を伝って落ちる涙が、整った字を静かに滲ませる
240 :
スイ :2007/01/08(月) 23:09:18.62 ID:jOd19XtUO
>>239 『でも僕は大きな勘違いをしていたんだ…ただ近くにいるだけで全てが分かると思って…大きな所ばかりに気をつければいいと思っていた。小さな所は気にしなくてもいいだろうと…自惚れていたんだ』
「…ウッ…グスッ……」
『…今回の事でわかったんだ…僕は全然君の事をわかってないんだって事が…
「…蒼星石!!」
翠星石は手から途中までしか呼んでない手紙を離し、蒼星石の部屋に泣きながら飛び込んでいった
241 :
スイ :2007/01/08(月) 23:12:05.40 ID:jOd19XtUO
>>240 「…翠星石!」
蒼星石は丁度ベースの弦を交換しようとベースをスタンドから外そうとしていた所だった
「…蒼星石の……蒼星石のばかやろうですぅぅ!!」
翠星石は涙をこぼしながら蒼星石に飛びつき、そのまま二人はベッドになだれ込んだ
「…翠星石…あの…僕」
「…蒼星石のバカ…バカバカ!…バカ!!」
翠星石は心の傷からとめどなく涙を流し、蒼星石に怒鳴りつける
242 :
スイ :2007/01/08(月) 23:13:38.73 ID:jOd19XtUO
>>241 「……蒼星石が…一番………グスッ…翠星石の事…わかってくれてるに…ズッ…決まってるです……それなのに…『分かってなかった』なんて言うもんじゃないです!」
翠星石を胸に抱き、蒼星石もいつの間にか涙を流していた
蒼星石は泣きわめく翠星石をゆっくりと両手で優しく包み込む
「…でも…僕…」
「うるさいです!…長く姉妹やってるんだから……少しくらい…グスッ………少しくらいわからなくても当然です!」
「翠星石…」
243 :
スイ :2007/01/08(月) 23:15:30.55 ID:jOd19XtUO
>>242 「翠星石だって……グスッ…翠星石だって…蒼星石の事…ズッ…全部わかってるわけじゃないです…グスッ……でも…翠星石は誰よりも…誰よりも誰よりも誰よりも!!…蒼星石の事はわかってるですぅ!だから…そんなこと…二度と…言わないで…ですぅ…」
「………僕もだよ………翠星石……全部はわからないけど……誰よりも君をわかってる…」
翠星石は涙目のまま微笑み、人差し指で蒼星石の頬の涙を拭う
「…翠星石…フフ…まずは自分の涙を拭いなよ…」
蒼星石はそう言いながら微笑み、人差し指で翠星石の涙を拭った
244 :
スイ :2007/01/08(月) 23:16:24.28 ID:jOd19XtUO
>>242 「……これでいいです…蒼星石の涙が止まれば…翠星石の涙だって……」
翠星石はそう言いながら蒼星石の涙を拭い続ける
「そうだね……だって僕達は……世界で誰よりもーー
「そうです……翠星石達は……世界で誰よりもーー
しばらくすると二人の指はお互いの涙ですっかり濡れてしまっていた
ー涙の理由はもう違う
部屋の光に照らされ、煌めく涙は、二人を強く…強く結ぶ絆のようだった
245 :
スイ :2007/01/08(月) 23:25:08.98 ID:jOd19XtUO
>>244 「ねぇ真紅ぅ…本気ぃ?」
「あの二人ならきっともう大丈夫なのだわ」
真紅と水銀燈は蒼星石と翠星石の家の前にいた
「念のため…一応確認にきただけなのだわ」
真紅はそう言うと玄関を開け、中に入る
「…あらぁ」
「…言ったでしょ?水銀燈」
二階から階段を伝い廊下を伝い、軽やかなリズムが真紅達を優しく包み込む
「フフ…真紅ぅ…心配はいらないみたいねぇ」
水銀燈はそう言うとギターとアンプを繋ぐ
「あら、私は最初からわかってたのだわ」
真紅は荷物を下ろし、ゆっくりと澄んだ声を響かせていく
246 :
スイ :2007/01/08(月) 23:28:29.25 ID:jOd19XtUO
>>245 *************
「あれ?誰か来たみたいだね」
蒼星石はベースを響かせ翠星石の方を見る
ー張られた弦はもちろんーー
「気にしなくてもいいですぅ、こんな時間に来るなんて真紅に決まってるです、ほっとけば勝手に交ざってくるですぅ!」
翠星石は軽やかにドラムを叩きながら蒼星石を見る
ー握ってるスティックはもちろんーー
「〜気がつけば走り出してる〜♪〜ANIMATION OF LOVE!」
真紅の澄みきった歌声は最高のリズムとメロディーに乗り、全ての家具を踊らせるかのように家中を満たしていった
247 :
スイ :2007/01/08(月) 23:29:57.87 ID:jOd19XtUO
>>246 **************
「いや〜〜よかったな!薔薇乙女のライブ!」
「ホントだよな〜!相変わらず銀様のギターテクは痺れるし…」
「真紅の歌声もいつも以上に心地よかったしな!!」
「そうそう!!…でも今回一番よかったのは…」
「…ハハ、言わなくてもわかるよ。ホントに楽しそうだったよな…演奏中に何回も何回も微笑み合ってたし」
「前から仲良かったけど…なんか…もっと仲良くなったみたいだったな」
248 :
スイ :2007/01/08(月) 23:35:52.14 ID:jOd19XtUO
>>247 ー鏡のように
ー影のように
二人は共にオッドアイの向こうに微笑む『自分自身』を見ていた
ー手のひらを重ねて
ー心を重ねて
これからも…ずっとーーー
fin
249 :
チンチラ♂ :2007/01/08(月) 23:38:11.86 ID:DY/dtQos0
250 :
スイ :2007/01/08(月) 23:39:09.60 ID:jOd19XtUO
これで完結です >まとめ氏 タイトルは『キズナミダ』でお願いします 最後までお付き合いくださってありがとうございました またネタが浮かんだら書いてみようと思います
251 :
もぐら♀ :2007/01/08(月) 23:50:53.89 ID:a9hHziiCO
>>248 乙です!やっぱり双子は素晴らしい。。。
252 :
あざらし♂ :2007/01/08(月) 23:52:21.07 ID:he8JVse7O
>>250 (´;ω;')な、泣いてねーよ!
蒼星石と翠星石でエロい想像しかできない俺を殴ってくれ
253 :
かんがるー♂ :2007/01/09(火) 00:03:09.96 ID:pgRja2AVO
言い忘れてた…
作詞の方、ご協力ありがとうございました
>>252 メタァ
(´・ω・)≡○)Д`)
254 :
ニワトリ♀ :2007/01/09(火) 00:09:46.73 ID:dM0iEHEM0
>>250 完結超乙です!!
新しいネタが浮かぶことを期待してますよ。
255 :
かんがるー♂ :2007/01/09(火) 00:12:19.56 ID:S5hBd6SjO
>>253 あんたの拳…心に染みたよ…
次回作にも期待してます
256 :
へび♂ :2007/01/09(火) 00:29:36.54 ID:XEmwXg5U0
257 :
酔いman :2007/01/09(火) 00:33:40.78 ID:dM0iEHEM0
>>169 電源が入っていない携帯を机の上に置きっぱなしにしているジュンは
ベッドでゴロリと横になり、ただ虚ろに大晦日から新年に向けての
TV番組を眺めていた。
お決まりのように陽気なタレントが新年の挨拶をしている。
TV番組の出演者たちの楽しそうな笑い声が聞こえてくるが、今のジュンに
とってそれはただの騒音にしか聞こえない。
「はぁ、」
なにやら無気力な吐息をはくとTVと部屋の電気を切り、横になる。
目を閉じていると、微かに除夜の鐘が聞こえてくる。
時折、家の前を数組の人達の声が横切っていく。
おそらく有栖川神社に初詣をするための人たちだろう。
「有栖川神社か……」
夏に行われたライブがジュンの脳裏に甦る。
ステージで歌い、演奏する彼女達をカメラで追いかける。
あの頃は今のような現実が待ち受けているとは考えもしなかった。
このままずっとみんなと変わりない時間の中にいられると思っていた。
しかし、今かすかに聞こえてくる除夜の鐘がそうであるように時間は確実に
流れて行き、別れが近いことを示している。
「クソッ」
ジュンは布団を頭から被り、硬く目を閉じた。
258 :
酔いman :2007/01/09(火) 00:35:02.71 ID:dM0iEHEM0
>>257 その頃、初詣でごった返す有栖川神社に真紅達がいた。
雅楽で使用された楽器などを祀っている有栖川神社は音楽の神社として
名高い。
しかも今回のTV出演もこの神社で行われたライブからである。
3日後に控えたenjuとのライブ、そして本番である1月6日のTV収録に
向けて真紅達は普段では見せない面持ちで両手を合わせていた。
それは顔すら知らない全国の人達に向けて作った曲に期待と不安が入り混
じった彼女達の新年が始まった……そして6日後。
「ちょっと水銀燈〜、遅かったかしらぁぁ〜」
「心配したですぅ〜」
「ゴメンねぇ〜、寝過ごすところだったわぁ〜」
ギターケースを肩に掛けた水銀燈がホームに到着する。
よほど急いで来たのだろう、ハァハァと白い息を整え始める。
ようやく弾んだ息が元にもどると、改めてゴメンねぇ〜と彼女らしい
言葉使いでメンバーの顔を見てみる。
同じようにベースを肩に掛けた蒼星石、翠星石、金糸雀、そして涼しい顔で
紅茶を飲んでいる真紅ですら、寝不足なのか、どこか目が赤い。
これからTV局に出向き番組を収録するための緊張は隠せない。
259 :
酔いman :2007/01/09(火) 00:36:17.25 ID:dM0iEHEM0
>>258 「あっ、来たですよぉ」
早朝の冷たくモヤがかかるホームに新幹線のライトが見える。
スピードを落とした新幹線は彼女達の前でドアを開ける。
程よい暖房がきいた車内でTV局が用意してくれたチケットに書かれた
座席に座る彼女達。
「新幹線なんて修学旅行いらいですぅ〜」
「そうね…」
そう短く呟いた真紅の言葉と同時にドアは閉まると、じょじょにスピードを
上げた新幹線は東京を目指して走り出す。
始めは緊張を解すためなのか、はしゃいでいた彼女達も、いつしか言葉数
少なくなり、猛スピードで流れていく景色を眺めているだけになった。
そして1人、また1人と浅い眠りに入っていく。
何度か目覚めては、またウトウトする彼女達だか、車内のアナウンスが
東京の言葉を継げると睡魔のために和らいでいた緊張と期待と不安が一挙に
押し寄せてくる。
「もう東京なのねぇ〜」
「ちょっとドキドキしてきたかしらぁぁぁ〜」
いつの間にか降り出していた小雨が窓を濡らしている。
ドンヨリと鉛色の低い空から細い糸のように降りそそぐ雨に煙った
東京駅のホームが見えた。
初めてのTV出演、その第1歩が今、始まろうとしていた。
260 :
酔いman :
2007/01/09(火) 00:39:49.67 ID:dM0iEHEM0 オレもスイ氏のように完結に漕ぎ着けたいのだが、つまり気味です…orz しかも話が進んで行くたびに話のツジツマが合わなくなりそうなのは仕様です。