【目指せ】ちょっと怖い話 その3【100物語】

このエントリーをはてなブックマークに追加
1猪(発情中)
とりあえず立てとく
2猪(子持ち):2006/12/12(火) 02:52:54.86 ID:BXx8VagyO
乙ー

期待期待!
3牧師と初詣:2006/12/12(火) 02:57:36.51 ID:zpwG0/IL0
前スレ
ちょっと怖い話 その2
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1165599041/
4弁天(べんてん):2006/12/12(火) 02:59:08.96 ID:5mjcxEz10
できることならパートってとこ省いたほうがwwwww



っていうのは既出?
5猪(禁煙中):2006/12/12(火) 03:04:10.61 ID:VoICgbsR0
>>4
すまん、そのままコピペした
6猪(子持ち):2006/12/12(火) 03:04:38.63 ID:vLiUGtMnO
立ってるwww ちょっとPC起動する
7猪(カビ):2006/12/12(火) 03:04:51.79 ID:BXx8VagyO
このスレから100話数えてく感じ…かな?
100話いったら何か起こりそ(^ω^;)
8 ◆HARUHI0376 :2006/12/12(火) 03:09:23.69 ID:D5TrlAf40
百話数えて行く?
ガイシュツあり?
9毘沙門(びしゃもん):2006/12/12(火) 03:11:51.50 ID:5mjcxEz10
>>5
ドンマイwwwww
>>7
100話いったら誰か死ぬかもね・・・・・
10猪(カビ):2006/12/12(火) 03:11:53.31 ID:CYcL0+8WO
100物語はガチでやばいらすぃ
11友達と初詣:2006/12/12(火) 03:12:34.44 ID:zpwG0/IL0
>>8
怖い話が聞ければどちらでも・・・
ちなみに優奈さんは元気らしいです
121話目:2006/12/12(火) 03:12:49.03 ID:D5TrlAf40
タクシー運転手の奥さんが、まだ五才になったばかりの子を
残して亡くなった。
父親は仕事ででかけている時間が長く、そのあいだ隣の家に子どもを
預けていたのだけれど、深夜になっても帰ってこないのものだから、
親切で面倒をみていた隣人もさすがにしびれを切らして、子どもを
ひとりの家に帰してしまうことも多かった。
子どもは寂しくて、父親が帰ってくるまで、親の名を呼んで
泣いていたそうだ。
ある晩、子どもの泣き声がぴたっと止まり、笑い声が聞こえてきた。
隣人は、「ああ父親が帰ってきたのだな」と納得したのだけど、
そのしばらくあとに父親の帰宅する音が聞こえてきて、
「父ちゃんおかえり」と子どもが出迎えている。
そうした夜が何晩かつづいて、不審になった隣人はある晩、子どもの
様子をみにいった。
子どもは、暗い部屋でひとりで喋っては笑っている。
その様子が、だれかと話しているもののようなので、翌日、父親に
そのことを話した。
父親は、子どもに毎晩だれと話しているのか、とたずねた。
「母ちゃんだよ。おいらが寂しくて泣いてると、母ちゃんがきて、
だっこしたり、頬ずりしたりしてくれるの」
「それで母ちゃんはどっから入ってくるんだ?」
子どもは、土間の縁側を指さした。
「あの下から、にこにこしながら這ってでてくるよ」

それから父親は仕事をかえて、早く帰宅するようになったそうだ。
132話目:2006/12/12(火) 03:13:28.93 ID:D5TrlAf40
会社帰りのバスでの出来事。
私は乗車中にウォークマンを聴いているとそのまま寝てしまい、降車するバス停を
乗り過ごしてしまうことがたまにある。

その日も起きているつもりが、いつの間にか寝てしまった。しかし唐突に、まるで
人に起こされるかのようにガバッっととび起きた。金縛り状態から無理矢理脱出す
るようなあの感じ。瞬間我に返り、あ!また乗り過ごしたか?って思ったら、幸い
まだ降りるバス停の2つ手前だった。次のバス停では、けっこう人が降りていく。
俺はその背中をボンヤリ眺めながら、ああ次降りなきゃって眠いのを我慢していた。
バスが走り出した途端、真後ろの席で女性(声の様子で)が喋りだした。

「・・で・・・おねがい・・ね・・でね・・・ね・・おねがいしますね・・ね・」

携帯か・・って思った。私は携帯のお喋りがきこえるのが余り好きではない。
ただ俺の住んでいるところは東京の田舎だから、バス停からさらに遠い人は、降り
るバス停が近づくと携帯で家に迎えの要請をすることが多い。

次が降りるバス停だから、私は降車ブザーが鳴るのを待った。いつも降車ブザーを
自分で押さないタチなのだ。でも誰も降りないらしく、いっこうにブザーが鳴らな
い。後ろの女性は相変わらず喋っている。声のトーンはますます下がり何を言って
いるかはわからない。俺は少しだけムッとしていた。

仕方がないので自分で降車ブザーを押そうと手を伸ばしたその瞬間、ハッキリと
「お前にだよ」と言って声が止んだ・・・・。
ん?と思って振返ると、乗客は私だけだった
14角煮もち:2006/12/12(火) 03:15:19.91 ID:D5TrlAf40
>>11
元気なのかwww

考え中!前の投下するか新しいの投下するか・・・・・
153話目:2006/12/12(火) 03:16:44.08 ID:D5TrlAf40
今から4年ほど前の今ぐらいの季節の話です。
夜の11時頃、東大阪まで彼女を車で送って、
奈良の自宅へ帰ろうとしていたんですが、
阪奈道路の登り道に入ってすぐちょっと眠気が出てきたため、
空気を入れ換えようと指が出る程度に少し窓を開けました。

平日だったので周りには他の車が走っておらず、とても静かでした。
2,3ヶ月前ににねずみ取りにやられたばかりでそれ以来おとなしく走っていたのですが
この時間で周りに誰もいないし、この道はねずみ取りの場所が決まっていたので
ちょっとアクセルを踏み込んで夜景の見える場所まで飛ばそうと考えました。

何度かカーブを切った後、直線になったのでスピードを緩め、惰力で走っていると
ピチピチピチという音が聞こえてきました。
すぐタイヤに石が挟まった音だと気づき、広くなった場所で車を路肩に寄せて
後輪のあたりをチェックしていると、突然背後から馴れ馴れしく
「どうしたん?」と声をかけられました。

一瞬心臓が飛び出るほどビックリしたんですが、すぐ気を取り直して
相手の顔を見ると、20歳くらいの気の弱そうな青年でした。
163話目:2006/12/12(火) 03:17:17.20 ID:D5TrlAf40
別に大したことじゃないので内心放って置いてくれと思いましたが
邪険にする理由もないので「タイヤに石が挟まったみたい」というと
すぐ、「これちゃう?」といって彼が指さしたので
そこをみるとけっこう深く石が突き刺さっていました。

手や木の枝では取れそうにないので車に積んでいる工具を出そうとすると
彼はすかさず「これ使い?」とドライバーを差し出してくれました。
すぐ石ころを取ってドライバーを返そうと立ち上がると彼はいつの間にか
車を離れ道の上の方に向かって歩いていました。

「ありがとう!これ!」と結構大きい声で呼んだのですが彼は気づかずに上の方に止めてある
白い車に向かって歩いていき、ドアを開けて乗り込んでしまいました。
車までは60mくらいの距離でしたが僕は自分の車に乗り、
彼の車のそばまでゆっくり寄せようとして唖然となりました。

さっき開けるところを確かに見たのに車にはドアが無いのです。
そればかりか停めてある場所は草むらの中、タイヤもなく窓ガラスもなく
捨てられている車だったのです。もちろん人の気配はありません。
慌てて手に握っているドライバーを見ると手に赤錆が付くような
サビだらけのドライバーでした。

僕は急に怖くなり助手席の窓を開けて草むらへドライバーを投げ捨て車を加速させました。
すると突然耳元で「乗せてってや!」という声が聞こえました。
無我夢中で家までたどり着いたのですが、途中の信号が青だったのか赤だったのか
どの道を通ったのかも覚えていません。

その後身の回りにはおかしなこともなく平穏に過ごしています。
不思議な出来事でした。
17猪(禁煙中):2006/12/12(火) 03:18:02.66 ID:VoICgbsR0
さる防止支援
184話目:2006/12/12(火) 03:19:23.73 ID:D5TrlAf40
母と娘が旅行に行った。
娘はもうすぐ嫁ぐ身、最後の母子水入らず。
ありきたりの温泉宿で特徴は海に面した・・・それだけ。

部屋に通されるとやる事がない。
駅から続く温泉街の土産物屋はだいたい覗いて来たし、夕食
までにはまだ時間があった。
そこで二人はお風呂に行く事にした。

「この先の廊下を行くとあります。今でしたら丁度夕日が綺
麗ですよ」
女中さんはそう言って忙しそうに戻って行った。
言われた通りに進むと一本の長い廊下に出た。
左右にはバーや土産物屋が並んでいた。
そこを通り過ぎて行くと、廊下は右に曲がっていた。
その正面には『男湯』『女湯』の暖簾が。
中から音は聞こえない。ふたりで満喫出来そうだ。

支度を済ませ浴場に入ってみると、案の定誰もいない。
「うわー、素敵ねぇ」
娘は感嘆の声を挙げた。
正面は全面開口の窓、窓に沿って長方形の湯船。
その窓の外には夕日に光る一面の海。
二人は早速湯船に入った。
19猪(入れ歯):2006/12/12(火) 03:19:41.00 ID:XIYOVG+80
>>12
似たような話で
実はその母親が殺されて埋められていたってのを見た事がある
204話目:2006/12/12(火) 03:20:09.71 ID:D5TrlAf40
娘は湯船の右奥が仕切られているのに気付いた。
1メートル四方程の小さなもの。
手を入れてみると、飛び上がるほどの熱い湯だった。
「きっと足し湯ようなのね」
母の言葉で娘は途端に興味を失った。

風呂は全く素晴らしいモノだった。
湯加減、見晴らし、なにより二人きりの解放感。
窓と浴槽の境目にはちょうど肘を掛けるくらいの幅があった。
母は右に、娘は左に、二人並んでたわいもない話をしていた。
ゆっくりと優しい時間が過ぎて行く。

その時、母は突然悪寒を感じた。
自分の右の方から冷たいモノが流れて来るのを感じたのだ。
普通ではない、なぜかそう直感した。
あの熱い湯船の方から冷たい水が流れてくる等ありえない。
それに視線の端に何かがチラついている気がしてならない。
急に恐怖感が涌いて来た。
それとなく娘の方を見てみる。

母は血の気が引く思いがした。
娘の表情。これまでに見た事のない表情。
しかも視線は自分の隣を見ている。
口はなにかを言おうとパクパク動いてるが、声は出ない様子。
母は意を決して振り返って見た。
21猪(禁煙中):2006/12/12(火) 03:20:28.96 ID:VoICgbsR0
さる防止支援
224話目:2006/12/12(火) 03:20:38.97 ID:D5TrlAf40
確かに誰もいなかったはず。
また、後から誰も入って来てはいないはず。

が、自分の右隣には見知らぬ女がいた。
しかも自分達と同じ姿勢で肘をついて外を見ている。
長い髪が邪魔して表情まではわからない。
しかしなにか鼻歌のようなものを呟きながら外を見ている。

「おか、あさん、その人・・・」
娘はようやく声を絞り出した。
「ダメ!」
母は自分にも言い聞かすように声を挙げた。
母の声に娘はハッとして口を押さえた。
そう、別の客かも知れない。
そうだとしたら、あんな事を言うのはとても失礼な事だ。
けど。
誰かが入って来たなら気付くはず。
ましてや自分達のすぐ近くに来たなら尚更だ。
やっぱりおかしい。
そう思って母の方を見ると、さっきの女はいなくなっていた。

しかし母に視線を合わすと、今度は洗い場の方を指指している。
そこには。

出入口に一番近い所で勢いよく水をかぶるあの女。
何杯も、何杯も、何杯も、水をかぶっている。
234話目:2006/12/12(火) 03:21:26.20 ID:D5TrlAf40
娘は鳥肌が立った。
正に鬼気迫る光景だった。
母の顔色も真っ青になっている。

「もう出ようよ」
小さな声で母に呟いた。
「けどもしあれなら、失礼になるんじゃ」
母も気が動転しているようだった。
「それに」
母が続ける。

「私、あの人の後ろ恐くて通れない」
そう言う母は恐怖からなのか、少し笑みを浮かべていた。
母のその一言で娘は気を失いそうになった。
自分も同じ、恐くて通れない!

「じゃ、どうするの、助け呼ぶ?」
「だから普通のお客さんだったら・・・」
そう答える母にもわかっていた、あの女は異常だ。

第一あれだけ勢い良く水をかぶってるのに、水の音が聞こえ
てこない。
「こわいよ、どーするの、ねぇお母さん」
娘は半泣きになっていた。
「とりあえずここで知らんぷりしときましょ」
母はそう言いまた外を見た。

私が動揺してたんじゃ・・・自分に言い聞かせながら。
244話目:2006/12/12(火) 03:22:13.57 ID:D5TrlAf40
不思議だ、さっきは水の音なんて何一つ聞こえやしなかった
のに、背後からはザバーッザバーッと聞こえてくる。
娘は気付いてるのだろうか?
問うてみるのも恐ろしく、身を強ばらせるばかり。
その時。
突然水をかぶる音が止んだ。
娘にも聞こえていたようだ、止んだ瞬間に顔をこちらに向け
て自分を呼んでいる。
娘は泣いていた。

けどお互いに顔を見合わせるばかりで、振り返る勇気がない。
ただただ出て行く事を望むばかり。
そのまましばらく時間が過ぎた。

「出て行ったみたい」
母は娘の方に視線をうつした。
娘は静かに下を向いていた。
ただたまにしゃくりかげるのが聞こえる。
「ほら、もう大丈夫だから、ね、もう出よう」
母の優しい声に諭され、娘はゆっくり顔を上げた。
よかった、心の底からそう思い母の方を見た。

母の後ろ。
熱い湯の入った小さな湯船。
254話目:2006/12/12(火) 03:22:50.48 ID:D5TrlAf40
そこにいた。
髪の長いあの女。
熱くて入れるはずなんかない湯船の中に。
湯船一杯に自分の髪を浮かべて。
顔を鼻から上だけ出して。
娘を見て、ただじーっと見つめて。
そしてニヤリと笑った。

「ギャー!」
娘は絶叫して母にすがりついた。

母は娘が何を見てしまったのか知りたくなかった。
寄り添う娘の肌は冷えきってしまっている。
「出よう、おかしいもの。歩けるでしょ」
そう言いながら娘を立たせた。
早く、早く。もどかしくなる。
水の中がこんなに歩き辛いなんて。
それでもなんとか湯船をまたいで洗い場に出た。
娘は顔を覆ったままだから足元もおぼつかない。
出てしまえばもう大丈夫、突然安心感が涌いて来た。
母は最後に湯船を返り見てしまった。 そこには。

あの女が立っていた。
長い髪から水をポタポタ垂らしていた。
下を向いたまま立っていた。
窓一杯のとこに立っていた。
264話目:2006/12/12(火) 03:23:31.16 ID:D5TrlAf40
ここで母はまた背筋を寒くする。

立てるはずなんてない。
窓と湯船の境には、肘をつくのがようやくのスペースしか無
いのだから。
浮いてる?
そう言えば女の体は微かに揺れている気がする。
湯煙でよくわからない。

母も叫び声を挙げてしまった。

二人は駆け出した。
体なんか拭いてられない。
急いで浴衣を身に付けると、自分の持ち物もそのままに廊下
に飛び出し一番手前にあった寿司バーに駆け込んだ。
「なんかいる!なんかいるよ、お風呂に!」
娘は大声で板前さんに叫んだ。
最初は怪訝そうな顔で二人の話を聞いていた板前さんも、次
第に顔が青冷めていった。

「その話し、本当なんですよね」
「こんな嘘付いたとこでどうにもなんないでしょ」
娘はバカにされた様な気がして思わず怒鳴りつけてしまった。
それに母も続けた。
「私も確かに見てしまいました。本当です」
母のその一言を聞いた板前はどこかに電話を掛けた。

しばらくするとここの女将さんらしき女性がやって来た。
すこし落ち着きを取り戻した母子は、なにか嫌な事があった のだな、と直感した。
274話目:2006/12/12(火) 03:24:10.29 ID:D5TrlAf40
女将さんは軽く挨拶をするとゆっくり話しはじめた。

5年程前、一人の女がこの旅館にやって来た。
髪の長い女だった。
なんでもここで働きたいという。
女将は深刻な人手不足からか、すぐに承諾した。
しかし女には一つだけ難点があった。
左目から頬にかけてひどい痣があったのだ。
失礼だが接客はして貰えない、それでも良い?女将は聞く。
構いません、女はそう答えてこの旅館の従業員となった。
女はよく働いた。
それに顔の印象からは想像出来ない明るい性格であった。
ある時女将は女に痣の事を聞いてみた。
嫌がるかと思ったが、女はハキハキと教えてくれた。

ここに来る前に交際していた男が大酒飲みだった事。
その男が悪い仲間と付き合っていた事。
ひどい暴力を振るわれていた事。
その時に付けられた痣なんです、女は明るく答えてくれた。
そんな生活が嫌になって逃げて来たんです。
そう言う女の顔は痣さえなければかなりの美人だったらしい。

それからしばらくして。
この旅館に三人のお供を引き連れた男がやって来た。
そしてある従業員に写真を突き付けた。
「こいつを探している」
あの女だった。
もちろん「知らない」と答えて追い返した。
しかし小さな温泉街、きっとわかってしまうに違いない。
そう考えた女将は方々に手を尽くして女を守った。
28友達と初詣:2006/12/12(火) 03:24:14.95 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
294話目:2006/12/12(火) 03:25:06.30 ID:D5TrlAf40
しかし女は恐怖で精神が参ってしまった。
あんなに明るかったのにほとんど口を聞こうとしない。
女将は心配したが、女は大丈夫と言うばかり。

ある日、定時になっても女が出勤して来ない。
電話にも出ないし、部屋にもいない。
結局どうにもならないので無断欠勤という事にしてしまった。
ところが。
「大変、女将さん大変よ!」
何事か、従業員に連れられて向かったとこは風呂場だった。
そこに彼女はいた。
窓の外、向かって右に立つ大きな松の枝に首を吊っていた。
急いで降ろしてやったがすでに死んでいた。
悲しい事に、おそらく女は死ぬ前に髪を洗っていたようだ。
自慢のタネだったのだろう。
まだシャンプーの匂いが漂っていた。

不吉だという事でその松は切り倒された。
髪の巻き付いた長いロープと一緒に寺で燃やして貰った。

「・・・それで彼女がぶら下がっていた場所というのが、お客
さんが、その『何か』をご覧になった場所だったんです」
女将さんはそう言いながら母の目をみつめていた。

長くなってスマン!
30友達と初詣:2006/12/12(火) 03:25:44.61 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
31友達と初詣:2006/12/12(火) 03:27:57.04 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
324話目:2006/12/12(火) 03:28:39.62 ID:D5TrlAf40
文章直すのめんどいからそのまま投下します!
335話目:2006/12/12(火) 03:29:01.47 ID:D5TrlAf40
今日ここで、私が9年前から苦しめられつづけている
後悔と恐怖の記憶を、この話しを見た人に、ほんの少しづつ、
持っていってもらえればいいな、と思い、ここにこうして書かしてもらいます。
実際になにかが憑くわけではありませんが、
そう記述する事で、私自身の記憶の影が、ほんの少しだけ、明るくなるので・・・。

9年前の体験、それは私は某保険会社に入社し、
3年目に突入した矢先のでき事でした。
私は係長になり、4人の部下が居て、その中の3人(I君T君Yさん)は、
一週に2回、欠かさず飲みに行くくらいの中でした。
残りの一人は、この物語には関係無いので、省略させてもらいます。

その日も、私達は4人で行き付けの居酒屋で食べた後、
割り勘で支払いを済ませ、帰る途中でした。いきなり、I君が、
りんご一個がちょうど入るくらいの大きさの、見るからにぼろぼろな
木箱を取り出して見せました。それは変なしかけのある箱で、
以前流行ったルービックキューブのように、色(木目)が
きちんと合うようにそろえると、あくと言う箱でした。
彼の言うには、父からもらったもので、ずいぶん昔のものらしいです。
なんでも、戦争前からあったそうです。

「父はあけれないし、どうせ戦後の焼け跡で拾ったものだから、
と僕に譲ってくれました。」

と言ってました。
34【五】:2006/12/12(火) 03:29:25.22 ID:UWfa+8VgO
日曜日の朝、昼まで寝ていた俺はボーっとしながらリビングへ向かった。
トントンと包丁の音、台所では妻が昼飯を作っているようだった。
テレビをつけて携帯を見ると一昨日妻に内緒で行ったコンパで番号を
教えてもらった女性から着信履歴があった。
寝巻きのポケットに携帯を入れて台所を横切ってトイレに急いだ。
小声でその女性と何でも無い会話をしていたらキャッチが入った。
妻からだった。
俺はこっそり電話しているのがバレてしまったのかと思い慌てて電話に
出ると「もしもし?今起きたの?娘が部活で怪我したみたいで今迎えに
行ってるからお昼は冷蔵庫のものをチンして食べて」と言われた。
電話の向こうから車の中のラジオの音も聞こえた。
電話を切らずにトイレを出て台所のドアをそっと開けて覗いて見ると、
台所の妻は携帯なんか持ってなくて、包丁を持って何もないまな板をただ切っていた。
手に握った携帯からは「もしもーし?」と妻の声がしている。
台所の妻と目が合ってしまった。ゾッとした俺はパニックになって家を飛び出して、
「早く帰って来い」ともう一度妻に電話をして、二人がが帰って来るまで外で待っていた。
妻と娘が帰って来てから状況を説明して、みんなで家に入ったが誰もいない。
台所には誰かが作った料理が家族分用意されていたが誰が作ったのか分からず、
妻と娘には寝呆けていたんだろうと言われたが、そんなわけはない。
それじゃあ料理の説明がつかないし、俺は料理なんて出来ない。
不思議だ。
355話目:2006/12/12(火) 03:29:43.20 ID:D5TrlAf40
その箱を彼は二世代隔てた今でもいまだに開けられずにいるそうです。
僕は、その箱を見たときから、なんとなく言いようの無い悪寒を感じていました。
僕は霊感があるほうなのでしょうか、
時々、上半身と下半身のつりあいがとれてない人とか、
足の足りない(もしくは無い)小動物等を見かけることがあるのです。

なので、僕は、T君とYさんがかわりばんこにその木箱の節目をずらしたり、
引っ張ってみたりしているのを見ていて、なぜかひやひやしていました。
開け放ってしまうことを、僕の霊感が恐れていたんだと思います。
結局、その日はその木箱はあきませんでした。

店を出て、帰りのタクシーがつかまるまでの5分間くらいしか
時間が無かったので、さすがに無理でした。
その後、その日は全員何事も無く帰宅しました。

次の日、I君が前日私以外の2人に好評だった木箱を会社に持ってきて、
昼休みにデスクワークをしていた私の元へ、Yさん、T君を連れてやってきました。
私は、その途端、付き合いが悪いと思われるのを覚悟で、彼らに忠告しました。
「その箱は、開けないほうがいいと思う。」と。
彼は、いぶかしげな顔をしながら、僕に、
「兄と同じことを言うんですね。」と返しながらも、得意げに、
「きっと近いうちに開けて見せますよ。」と言って、デスクワークを
している私に気を使い、それきり昼休みは話しませんでした。
365話目:2006/12/12(火) 03:30:20.31 ID:D5TrlAf40
そしてその日の仕事が終わった後、4人で、桜見をしようと言うことになり、
近くの公園でYさんのお母さんの差し入れで、筑紫のお吸い物をすすりながら、
桜を堪能していました。そんなときに、T君が、
「この素晴らしい風景を、四人一緒に写真に収めておこう!」と言って、
ポラロイドカメラを出し、それでひときわ幹の太い立派な桜をバックに
写真を撮りました。見事なな写真が撮れました。

でも、変なのです。夜だから、余計な光が入る心配も無し、
開けた場所だから、フラッシュが反射して変色する心配も無いんですけど、
写真が、なんとなく薄い赤色を全体的に帯びているのです。
T君は、こういうこともあるさ、と言って、もう一回全員で写真を撮りました。
しかし、またも、同じ現象が起こったのです。T君は、
「広い範囲で撮るから、余計なものが入るのかもしれない。

フィルムに余裕はあるし、一人づつ撮ろう。」と言って、
私、Yさん、I君、T君の順番で撮ることになりました。
まず、私の撮影です。
コレはうまく行きました。
つぎのYさん、うまく行きました。

問題はそのつぎのI君でした。1度目で撮れた写真は、さっき撮ったのより、
なんとなく赤みが強くなっているようにみえる写真でした。
そこでもう一回。今度は、なんだか、I君の周りに、赤ではなく、
黄色に近い色の薄いビニールのようなものが、なんとなく移っている写真でした。
37友達と初詣:2006/12/12(火) 03:30:53.82 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
385話目:2006/12/12(火) 03:30:55.87 ID:D5TrlAf40
気味悪がりながらも、Iくんは、もう一回撮るようにT君にお願いしました。
そして出てきた写真を見て、T君は、「なんだあ、なんか変だ!」といって、
私達のほうに駆け寄ってきてその写真を見せました。

その内容は、かなり凄惨なもので、I君の手や顔はほとんど隠されるほどに
数え切れないほどの黄色い手がI君の体に四方八方から絡んできて、
さらに、I君の体の黄色の手に絡まれていない部分(下半身)も、
鮮烈な赤色に染まっていました。

I君は、これを見せられた後、一つの事実を告白しました。
その内容は、次のようなものでした。
「今日、昼休みの後、印刷室で、コピー気を回してる間、
木箱をいじっていたら、ついに木箱があいたんですよ。

だけど、中からは、ぼろぼろの布袋が出てきて、それに、
「天皇ノタメ 名誉の死ヲタタエテ」
って書いてました。開けてみたら、大量に爪と髪の毛の束が出てきて、
不気味だから、焼却炉に捨ててしまいました。」

私達は、すぐに、それをお寺に持っていって、その話をして、
写真を供養してもらえるように頼んだんですけど、お寺の住職さんは、
「あなたのしたことは、とても危険なことです。あなたがたの持ってきた
その写真を供養しても、霊の怒りは静まりません。
395話目:2006/12/12(火) 03:31:38.21 ID:D5TrlAf40
その木箱を持っていらっしゃい。それを供養してあげれば、
中に閉じ込められていた魂も救われます。ぜひ持ってきてください。」
と言って、寺の住職は、ひとまず今日は帰るように促しました。
しかし、結局、I君と会うのは、その日が最後になりました。

次の日の朝、I君が、昨日の帰宅途中、自宅近くで自動車に衝突され、
胴体が切断され、下半身は、炎上する車のタイヤに巻き込まれたまま
いっしょに焼け焦げ、上半身は、そこから20メートルくらい
離れたところにあり、即死だったとのことです。

その日、私とT君とYさんは、彼の母親から、木箱を譲ってもらい、
それを寺の住職さんのところに持っていきました。
しかし、寺の住職産は、

「この箱は怨念そのものです。それも、もはや人のものではなくなっています。
この霊たちの怒りを静めるのは難しいです。供養して差し上げたいですが、
時間がかかります。それでもよろしいですか?」

といいました。I君が、霊に憑かれる行いをしてから、たったの半日で
命を落としたのを見ている私達は、それでは行けないと思い、自分達で、
読経を覚えることにしました。その年の12月、私達が霊の恐怖を
忘れかけていた頃になって、Yさんが火事で亡くなりました。
405話目:2006/12/12(火) 03:32:06.86 ID:D5TrlAf40
発火の原因は、ストーブの不完全燃焼だったらしいです。
残された私とT君は、気味が悪くなり、会社に、転勤を希望しました。

事が起きたこの地を離れれば、霊たちも、私達のことを追って来れない
のではないか、と思ったからです。しかし、考えたくありませんが、
すでに私と彼のどちらかが憑かれている可能性もあるわけなので、
お互いの了解で、別々の場所に転勤させてもらうことにしました。
しかし、その考えは甘かったと、あとから思い知らされることになしました。

それから9年が経過しました。まさに悪夢のような9年間でした。
T君は、転勤後、2年目にして結婚。
その後、一人目の子供が、生まれて半月で肺炎で亡くなり、
二人目の子供も、流産で亡くなりました。

それと同じに、二度にわたる流産でT君の妻も体を悪くし、
脳に腫瘍がデキ、植物人間になって、次第に体力が衰えていき最後には
死に至る重い病気をわずらいました。
そして、6年目の秋に、亡くなったといいます。

T君も、精神的に参っていたのでしょう、翌年の春に、
会社の屋上から飛び降り自殺をしてしまいました。
41友達と初詣:2006/12/12(火) 03:32:25.12 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
425話目:2006/12/12(火) 03:32:30.68 ID:D5TrlAf40
それから2年がたち、現在に至ります。
このごろになって、頻繁に、激しい動悸に見まわれるようになりました。
さらに、夢に、先に逝った3人が出てくることも度々ありました。
私はこの先どうなるのか、わかりません。

今の持病の動悸も、恐怖によるストレスからくる一時的なものでありたい、
と思いますが、私を除いた3人がすでに他界してしまっていることから、
私ももう、長くないかもしれません。

この長く読みづらい素人文書を最後まで読んでくださった人は、
私に憑いている霊を鎮める手助けをすると思って、
手を合わせて簡単な読経をお願いしたいと思います。

「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」と。
43猪(ほろよい):2006/12/12(火) 03:32:45.87 ID:UWfa+8VgO
>>33:5話目
>>34:6話目
>>35:7話目
>>36:8話目
44友達と初詣:2006/12/12(火) 03:32:58.00 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
45猪(ほろよい):2006/12/12(火) 03:34:34.30 ID:UWfa+8VgO
間違えたwww
>>34が6話目
>>33からの話が5話目
46年賀状(来なかった):2006/12/12(火) 03:34:51.42 ID:8biUj+ps0
どうみても6話だろ総合で。

どうでもいいけどこのスレみた跡にあの精神系叫びブラクラ踏むと死ぬほどびびるな
477話目:2006/12/12(火) 03:37:21.34 ID:D5TrlAf40
都内に住む上田さんは、サイクリングに精を出していた。
自転車に乗り、10KMや20KM先を探索し、何があったか地図に書きこむ。
それが上田さんの休みの日の日課になっていた。
ところが最近になって、今度はジョギングに切り替えたという。
本人には<乗れなくなった理由>があった。

先月の最後の日曜日。
上田さんは普段より早起きをして出かける準備をしていた。
リュックサックに帽子、冷えたミラネルウォーター。
準備を終えいざ出発と思い窓の外を見ると、自転車の近くに人影がある。
上田さんはカーテンの影に隠れて人影を見た。
「うわ・・なんだあれ・・」
息を呑んだ。
人影は、本当に真っ黒な<ナニカ>だった。
上から下まで真っ黒で、よく見ると蠢いているようだった。
子蝿がびっしり集まって人の形をしているようにも見えた。

その<ナニカ>は自転車のチューブに顔を近づけて、
空気の栓を引き抜くと、口をつけて中の空気を吸い始めた。
蛇口から水を飲むように吸っていた。
完全にチューブがぺしゃんこになると、今度は前輪のチューブを吸い始めた。
怖かったが「こら!!」と気力を振り絞り声をかけると、
<ナニカ>はチューブの中にちゅーーーッと吸い込まれていく。
上田さんは急いで窓を開けて駆け寄ると、チューブに蓋をした。

空気はパンパンに入っていたが、もう動く気配はなかった。
それ以来、上田さんは自転車に乗れなくなってしまったらしい。
48友達と初詣:2006/12/12(火) 03:37:52.35 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
498話目:2006/12/12(火) 03:38:47.27 ID:D5TrlAf40
私は今日も絵画コンテストの作品製作のため、学校の美術室にこもりきっていた。
来年になれば受験勉強が始まってしまう。最後のチャンス。
だから「コンコン」と警備員がたずねてくるまで、時計が10時を越している事に
まったく気づかなかったのだ。

自宅からの連絡で探しに来てくれた警備員に礼をし、私は荷物を抱えて美術室を飛び出した。
真っ暗闇の学校内はとても不気味で、私の足音だけが反響していやに綺麗に聞こえる。
裏口から自転車置き場に行き、カギの掛かっていない自転車に私は乗り込むと、
自宅の方へとペダルを漕ぎ出した。

昨日の月夜とはうってかわって、今日は雲に隠れた月がぼんやりと照らすのみ。
少々田舎にある学校だったため街灯もまばらで、所々ライト無しではまったく見えない、
なんて所もあり前輪が作り出す光だけが前へ前へと広がる。
時折電柱の影から私を見てるような影もあったが、ドキリとした後にゴミ箱と気づき
ふぅ…と息をなでおろす。

そんな矢先、ガギギギギギッッッッ!と突然チェーンに強烈な衝撃が加わった。
まるで何か硬いものが巻き込まれて暴れているような感触。
同時にペダルを踏み込めなくなり、私はブレーキをかける間もなく横に倒れこんだ。
幸い怪我はしなかったものの、自転車のチェーンは無理やり引きちぎられたかのように
ズタズタになっていて、走れないことは明らかでした。
「あーあ・・・」深い溜息の後、私は自転車のカゴにあった荷物を背負い、
自転車を一旦道の脇に寄せ、あと10分ほどで着く自宅の方へと歩き出すのだった。
508話目:2006/12/12(火) 03:39:24.36 ID:D5TrlAf40
帰路の途中で私は気が付いた。行き止まりへ続く分かれ道にある大きめのマンホール。
小さいころから私はそのマンホールが気になって仕方なかった。
回りにはほとんどマンホールは無く、まるで異端者のようにある鉄の板。

中からゴゥゴゥと無気味な音を響かせては私の童心に恐怖を植え付けたそれ。
自転車通学をはじめてからは素通りしていたそれ。
急に寒気を覚えた私は重い荷物を支える足に力を込めて、一気に走りぬけようと走り出す。
が、私の体がちょうどマンホールを越えたとき、無気味な音が背後から聞こえてきた。

ギギギ・・ガギギギ・・・ギャギャギャギャギャギャギャギャ

私は振り向くことが出来ずに音が近づいてくるのを背中で聞いていた。
金属の塊がコンクリートの上を引きずられるような音は、黒板をひっかくように
体中の神経を総毛立ちさせ、私思わず両手で耳を塞ぎ叫んだ。

「やめろ…やめてくれぇ……!」

その時私が横目で見たのは、赤い髪の毛のような束に引きずられ、
マンホールの中へとグシャグシャになって引きずり込まれていく、私の自転車だった。
519話目:2006/12/12(火) 03:41:02.19 ID:D5TrlAf40
これは私が高校に通いだしたころの体験談です。
私の入学した高校は偏差値はまぁまぁのところで、
親しい友達も大体はその高校に入学し、楽しい日々を送っていました。
もちろん新しい友達もたくさん出来て、充実感に溢れていました。

高校は電車で二つ先の駅にあって、毎日朝の7時には駅に到着。
ホームの前で電車を待ちながら中学校の時からの友達と一緒に
ぺちゃくちゃと昨日見たテレビの事や、好きな人の話、テストの話。
たわいない話題を電車がくるまで話し、電車の中でもそれは続けられて、
みんな笑顔でいっぱいでした。あんな事さえ無ければ…

夏休みが始まる前だったと思います。
私の住んでいる町は結構な都会で、ビルが立ち並んでいて、
朝になれば大勢の人がホームの前に並んで、じっと電車を待っているんです。
今思えばそんな所で楽しそうに回りを考えずにおしゃべりをしていた私達は、
回りの迷惑だったんでしょうね。

時々恐い顔をしたおじさんが「コラ!静かにせんか!」と怒鳴りつけてきました。
そんな時は少しだけ黙るんですが、また話をはじめて…。
回りの人の目も冷たかったのも思い出します。
529話目:2006/12/12(火) 03:41:50.69 ID:D5TrlAf40
しかも時期は強い日差しの夏空の下、回りの人イライラは増していき、
それでも私達は毎日毎日、それを繰り返していました。
そんなある日、いつもどおりに最前列でおしゃべりをしていた私達の後ろから
奇妙な音が聞こえてきたんです。まるで口笛を吹くみたいな…。

ピ─ピーピピ─ピヒュ─ピフィ─

カサカサに渇いた唇で口笛を吹いてる。そんな音でした。
人が柵のように立ち並んでいて移動できる状況ではないはずなのに、
口笛はゆっくりと私達の方へと近づいてくるのです。

人の間を無理矢理通っているのかも、とも思いましたがそれなら人の列が乱れたり
誰かが怒ったり、そういう動きがあるはず。でも…まったく無いんです。
口笛に恐ろしさを感じた私は横にいた友達に「ねぇ、変な音がするよ…?」と
怯えた声で囁きました。

友達はもう一人の友達と話しこんでいた様子で「え、なに〜?」と大声で私に問います。
「だからッ…!」と私も大声で返そうとしたとき、すぐ背後から

 ピィィィィーーーーィィィぁぁ!!!
53友達と初詣:2006/12/12(火) 03:43:25.33 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
54猪(子持ち):2006/12/12(火) 03:44:09.18 ID:vLiUGtMnO
あれ?投下できない
55友達と初詣:2006/12/12(火) 03:45:04.33 ID:zpwG0/IL0
>>54
さる規制?
56友達と初詣:2006/12/12(火) 03:45:15.90 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
57猪(カビ):2006/12/12(火) 03:45:33.06 ID:BXx8VagyO
支援
58友達と初詣:2006/12/12(火) 03:45:43.06 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
59友達と初詣:2006/12/12(火) 03:46:27.49 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
60猪(加齢臭):2006/12/12(火) 03:47:05.71 ID:Yu1l9kDiO
私怨
61友達と初詣:2006/12/12(火) 03:47:22.37 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
62猪(カビ):2006/12/12(火) 03:47:24.78 ID:BXx8VagyO
紫煙
63猪(子持ち):2006/12/12(火) 03:47:31.94 ID:vLiUGtMnO
>>55
ネットに繋がらないwww
ちょっと調べてみる
64友達と初詣:2006/12/12(火) 03:48:35.96 ID:zpwG0/IL0
>>63
待ってます
65猪(2ch中):2006/12/12(火) 03:50:41.08 ID:kBJeSrhtO
試演
669話目:2006/12/12(火) 03:51:52.86 ID:D5TrlAf40
居る!私のすぐ後ろに得体のしれない誰かが!狂ったように口笛を吹いて!
後ろ髪が口笛から出た気味の悪い息でまくりあげられます。

ゴォゴォゴォ。ゴォゴォ。

同時にホームの向こうから電車が入って着ました。

「ねぇ、なんて言ったの!」

電車の轟音と口笛、真っ青の私につかみかかるように友達は聞いてきて、
私の力の抜けきった体は勢いでトン…と一歩横に動きました。
友人も同じように一歩横に出てきて、私のいた位置に立って…
そこからはスローモーションのようでした。

「ひぃぃぃっ!」

5本の真っ黒な腕が人の間からにゅるるぅぅぅっと飛び出して
友人の体をもの凄い勢いで線路へと突き落としたんです。

「ひギャーーーーッッッ!」

電車がその上を一気に走りぬけて行きました。友達の、絶叫と一緒に。
私の制服も真っ赤に染まって、ホームに並んでいた人みんな真っ赤で…
黒い手だけがにゅるにゅるとまるでミミズのように人と人の間へと戻っていって…。

ピーピーピぃぃぃぃ・・・・・

遠ざかっていく口笛と、回りの人達の絶叫を私はただ呆然と聞いていました。
67角煮もち:2006/12/12(火) 03:52:26.85 ID:D5TrlAf40
>>64
おk、原因は知らないけど直ったwww
68友達と初詣:2006/12/12(火) 03:53:15.72 ID:zpwG0/IL0
>>67
オカルト?
6910話目:2006/12/12(火) 03:54:17.53 ID:D5TrlAf40
新しい家はベランダが広く、中も西洋の雰囲気を醸し出しているとてもよい家でした。
ただ1つ、僕の部屋にある奇妙な扉を除いては…ね。
僕の部屋のクローゼットのドアを開けて、更にその奥に小さいドアがあるんです。
たとえば電子レンジとか、旅館にある金庫あたりの小さいドアです。

とっての部分はザラザラに錆びていて、握っただけで手に錆がこびりつく、
気味が悪くて僕は開ける気にもなりませんでした。
父が気になるとはりきって開けようともしましたが、長い間誰も住んで居なかった家だったので
扉が歪んでしまっていたり、錆のせいで腐食していたりして、どうしても開きませんでした。

それでも「業者を呼んであけてもらう。」と父は張り切っていました。
僕はそんな気味の悪い扉、開けなくてもいい。と思う反面、
中に何が入っているのか分からない扉がある部屋で過ごさなければいけない。
僕の心は不安でいっぱいでした。

引っ越してきて二日がたったでしょうか。
ついに父が「明日、業者が来る。もしかしたら宝石でも入っているかもな。」と
ニヤニヤした顔で僕に注げてきました。
明日になれば…この不安も消える…。

そう考えて、僕はベットにもぐりました。
気味が悪いのでベットは部屋の隅に移動して、クローゼットから一番はなれた位置にしていました。
もしも寝ているときに物音でも聞こえたら・・・いやですからね。
709話目:2006/12/12(火) 03:54:49.49 ID:D5TrlAf40
眠りについてどれぐらいしたでしょうか。
ふと…目が醒めたんです。夜中に。
時計を見ると午前三時半。物音1つしない薄暗い電球の下、一人きり。
さすがに僕は恐怖心には勝てず、ぶら下った電気の線を引きます。
カチカチ。
あっさりと電気はついて、明るい部屋が映し出されました。

「あ……!」
僕は背筋が凍りつくかと思いました。
クローゼットが開いているんです。閉めたはずなのに。
電灯に照らされたクローゼットの中に、あの錆びたドアがぼんやりと浮かんでいます。
恐くて恐くて、僕はあわててクローゼットを閉めようと扉にとびつきました。
その時です。

カリカリ・・・カリカリ・・・カリカリカリカリ・・・

扉の内側からドアを引っかく音が聞こえてきたんです。
爪で大根おろしのギザギザした所を引っかくような、そんな痛た痛たしい音でした。
何かが、ドアの向こうにいる・・。
引っかく音はだんだん激しくなっていき、ベリっと何かがはがれる音が…聞こえました。

「お…お父さん…!お母さん!!」

あまりの恐怖にクローゼットの扉から手を離せないでいる僕は、その場で叫びます。
けど、どれだけ待っても、どれだけ叫んでも…誰もこないんです。
まるで扉に声が吸い込まれているみたいに。
71おせち(15,000円):2006/12/12(火) 03:54:49.84 ID:Aq7s5mCj0
福井にある居酒屋(自称:総合商社)経営のDQN親父(kazu_jyugemu氏)がヤフオクにPS3を出品。
11月16日早朝、ネラーに1円で落札される。
親父が「1億円払え」「福井まで取りに来い」等のメールを送り落札者を脅迫。
親父の個人情報から違法ドラッグ取引、アダルト店舗「エローソン」の経営(ローソン商標権侵害)、
染み付きパンツ買取(古物商無資格)、乱交など次々と疑いが発覚。
親父が2chに何度も削除依頼を出すも、DQNすぎる文章で運営に相手にされず。
別のネラーB氏が電凸。折り返し留守電に親父のエキセントリックな声が吹き込まれ全世界に公開。
親父は電凸の番号を福井県警に通報、福井県警からネラーに事情聴取の電話が来る。
その後親父は削除要請を乱立しISPに規制警告が出されたり、電凸者と思しき携帯番号晒しが行なわれたり
店先に変なステッカーが現れては消えたり、マクドナルドを敵に回すようなメニューが発見されたり…
と燃料が絶えず、スレは燃え続ける。
親父は大企業に訴訟を起こされるのか?それとも親父の逮捕が先か?東スポの1面を飾るのか?

まとめサイトwiki http://www21.atwiki.jp/kazu_jyugemu/
携帯用まとめ http://space.geocities.jp/llllllllllll2012/index.html
基地外的な質疑応答 http://page8.auctions.yahoo.co.jp/jp/show/qanda?aID=h41903978
落札出来たwarowaro12氏のやりとり
http://page13.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r30625217
留守電の親父の声 ttp://www.youtube.com/watch?v=i6nEFwmGRxA

前スレ
【へしこ】PS3の1円落札拒否、福井の居酒屋DQN親父の違法薬物商標権侵害乱交疑惑【寿限無】★51
http://news20.2ch.net/test/read.cgi/news/1165464705/
72友達と初詣:2006/12/12(火) 03:55:15.84 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
7310話目:2006/12/12(火) 03:55:30.88 ID:D5TrlAf40
ギャリッ・・・ギャリッ・・・ガチャ・・・

扉からの音が変わりました。
ノブを…ノブを回してるんだ…!
大丈夫…大丈夫…あのドアは開くはずがないんだ…開くはずが…

ガチャガチャ…ガチャガチャ…

ノブが何度も回って、僕はそれを見守ることしか出来ませんでした。
やがて、音は更に不気味に大きさを増していきます。
まるでドアに体当たりしているような。
ギシギシと扉が軋むのが分かりました。

ギッギッ。
ギッギッ。

僕は目を疑いました。
あれだけ父が力を込めても開かなかった扉が、少しずつ錆を落としながら開こうとしているのです。
「ひっ…!」
僕はなさけない声を上げてクローゼットのドアを閉めました。
本当なら中の扉を閉めようとするべきでしたが、それは恐くて出来ません。
7410話目:2006/12/12(火) 03:56:07.60 ID:D5TrlAf40
閉めた扉の向こうから、ギッギッギッと音がしばらく続き、バァン!!扉が…開いた音でした。
何かが、あの小さな扉から出てくる。ゴキゴキと間接が鳴る音が聞こえました。

「あぁあぁあああああぁああぁぁ……」

この世のモノとは思えない声がクローゼットのドアをびりびりと震わせます。
寒気で体中の血が凍りつきます。

「お父さん!お父さん!!」

僕は泣きながら必死で扉をつかんで、それが出てこないように叫びます。

ギシ・・ギシ・・・

ついに中の【なにか】がクローゼットの扉を掴みました。
同時にものすごい力で扉を開けようと押してくるのです。ギッギッギッギッ!

「ぎゃあぁあッ!」

少し開いた扉の上の方から真っ青になった血の気のない腕が飛び出し、
ばたばたと水を得た魚のように暴れるそれに僕は絶叫しました。
更に足元から顔のようなものが這い出してきたとき上から手。
下から頭。こんな人間・・・いるはずない。。

そう思いながら僕は気を失いました。
75友達と初詣:2006/12/12(火) 03:56:34.80 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
76角煮もち:2006/12/12(火) 03:57:25.62 ID:D5TrlAf40
スマン。。。>>70は、9話じゃなく10話ね!
7711話目:2006/12/12(火) 03:58:51.00 ID:D5TrlAf40
電車に乗って、前の席の人が気になる事ってありません?

俺は彼女と遊園地に行くために、始発に乗って彼女の家に向かってた。
始発に乗る事ってめったにないから、ああ…こんなに空いてるんだってびっくりした。
俺は満員電車とかが嫌いで、いつもはじの車両に乗るクセがあるんだけど、
人が少ないって程度じゃなくて、本当に人が乗ってないんじゃないかってぐらい
誰も乗り込んでこないまま、電車は走り出したんだ。

しばらく電車は走って、何度か駅に止まったけどやっぱり誰も乗り込んでこない。
隣の車両を覗きこんで、やっとその3.4つ向こうの車両に20代ぐらいの若者が
マナー悪そうにはしゃいでいるのが豆粒みたいに見えるぐらいで。
退屈にかられて俺は座席にドン。と深く座り込んだ。

「次は〜××〜××〜」

しばらくしてアナウンスが流れて、駅に電車が止まった。
聞き覚えのない駅名で乗り過ごしたかもと思ったけど、駅の案内板にある次の駅が
ちょうど彼女の家がある駅名だったから、俺はホッとして座りなおした。

「あ。」
7811話目:2006/12/12(火) 03:59:14.11 ID:D5TrlAf40
俺の声はすっとんはょうな声だったかもしれない。
だって開いた扉から一人の男が入ってきたもんで、今日はじめての同じ車両の客に驚いたんだ。
けど、その男なんかおかしい。
なんか…なにもかも真っ黒で深い帽子を被っているせいか顔も見えなくて、
よたよたとした歩き方で俺の目の前に座ったんだ。

他に開いている席がいっぱいあるんだから、そっちに座れよって思ったら、
いつ入ってきたのか奥の方にもう一人、若そうな女がウトウトとしながら座ってる。
ああ・・それでこっちに着たのか?なんて思っていると、電車はまた走り出した。

なんだか前を見るのがイヤで、でも移動したりすると感じ悪く思われるかもしれないし、
俺は落ち着かない感じで、チラチラとそいつを見た。
相変わらず真っ黒な帽子で顔は見えないが、中年のサラリーマン風…な感じがした。
でも、なんかおかしい。

だってよくよく見るとクツは履いてないし、爪は変色して黒い土みたいなのが付着してる。
しわだらけで骨の上に皮が乗っかってるみたいで。
あんまり見るのも失礼だと思って、俺は視線を女の方へとうつした。

同時…だったかな。ス…と女が立ち上がった。
ヤバ。見てるの気づかれた。
視線を広告に向けて誤魔化そうとするけど、きっとはたから見ればわざとらしいんだろうな。
なーんて思ってたら。向かい席の男がボソボソと口を動かし始めた。
79嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:00:40.61 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
80猪(カビ):2006/12/12(火) 04:00:55.16 ID:vLiUGtMnO
>>68
なんでだろ?
ルーターとか調べても何もなかった。
とりあえず戻ったら直ってたwww
8111話目:2006/12/12(火) 04:01:20.83 ID:D5TrlAf40
「げろ・・・だめだ・・・に・・・ろ・・・・・げろぉ・・・逃・・ろぉおぉぉ・・!」
「はい・・・?」

その声はあきらかに俺に向かって発せられていて、なに言ってるのか分かんなくて、
ようやく聞き取れた言葉が「逃げろ」だった。
「逃げろって・・何処へ?なんで?」
俺が男に近づこうとして、俺は気配を感じて横を見た。

「あぁぁっ・・あっ・・・・ぎぁぁ───っっ!!!」
こっちに歩いてきた女がすぐ横にいて、その女…目にぽっかりと穴が開いてて、
所々が抜けてホロボロになっている歯をカチカチ鳴らせて、俺の事見てるんだ!
しかも半分肉がそげて骨みたいな両手を振り上げて、俺の事をつかまえようと…
「ぎゃぁあぁっ!」
俺は死に物狂いで何度も転びながら隣の車両に飛び込んだ。

「お前、どっから着たんだぁ…?」
ぜぇぜぇと息も絶え絶えな俺を、さっき見た若者達が驚いたように見ていた。
あんなに先にいたのに、どうして…って俺がふりかえると、車両がないんだ。
そこ、最後尾の車両だったんだよ。

助けてくれた真っ黒な男、聞いた事のない駅、消えた車両、化物のような女。
あれ以来、俺はどれだけ混んでいても、絶対に最後尾には乗らない。
82嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:01:41.04 ID:zpwG0/IL0
>>80
ヒント:心霊現象
83初夢(すべてが夢):2006/12/12(火) 04:01:43.26 ID:HV2DPnqM0
なんか結末のわからない話ばっかだね
締めの言葉でもあればいいんだけど中途半端に終わるから消化不良って感じ
84嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:02:01.22 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
85猪(子持ち):2006/12/12(火) 04:02:25.54 ID:pUShWaHJO
前スレの>>396が未だに解けない俺…
86丸焼もち:2006/12/12(火) 04:04:33.31 ID:D5TrlAf40
>>82
じゃ〜後ろに気配がするのも?・・・・・

>>83
把握
87年賀状(二枚):2006/12/12(火) 04:04:41.69 ID:8biUj+ps0
>>85
もう続いてるから言うけど
『オチが無い』=ネタ

おk?
8812話目:2006/12/12(火) 04:06:32.57 ID:D5TrlAf40
私はごく普通の日曜の夜、友達の家から一人で帰る途中でした。
夜8時位かなぁー。

小学校の近くの細〜い道の中を入っていくと、ランドセルをしょった男の子がずーっと川の中をかがみこんで見てたんです。
男の子は振り向きもしませんでした。

そのときは普通に何も思わずにいました。
どうやら私はその男の子をつれてかえってきてしまったみたいなんです‥汗

ほとんど記憶がないんですが、その日普通に寝てると左足が重いんです!
眠気がひどく、また完全に寝てしまったみたいなんです。

朝目がさめると・・・足に複数の爪痕・・・
まさか・・・と思いました。

学校で霊感がある友達、Mくんにその話しをしてみたら「???」と・・・
そして私はMくんのところへ。

するとMくんはいきなり・・・
Oの後ろ、男の子ついてきてるで。

おそらくあの小学校の前でみた男の子みたいでした。
89嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:08:28.84 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
90猪(巨乳):2006/12/12(火) 04:08:42.91 ID:BXx8VagyO
ハイペースだ…
支援
9113話目:2006/12/12(火) 04:08:55.54 ID:D5TrlAf40
今から四年位前に体験した話です。その日私は、長野県の松本市にいました。

松本での仕事がいつもより早く終わり、松本インター入り口の側道で、仮眠をとる事にしました。
しばらく休んでいると、原因不明の不快感と共に、目を覚ました。
原因を探ってみましたが、これといった原因も無く、もう一度横になろうとした瞬間、今度は強烈な悪寒を感じました。
私はなぜかやばいと感じ、外に逃げ出そうとしたのです。

慌ててカーテンを開け、前を見た瞬間に私はとんでもないものを見てしまいました。
トラックの窓という窓に、たくさんの顔が写っているのです。
その顔は、皆苦痛でゆがんでいました。
私は恐怖から、ただ呆然とその顔に見とれていました。

しばらくして顔達は消え、私は慌ててトラックを発進させたのです。
松本インターから長野を走り、中央道に入りました。
そして小仏トンネル付近まで来た時です。
強烈な眠気に襲われました。

このままだと、事故を起こしてしまうと思い、小仏トンネルの手前にある路肩にトラックを止めたのです。
そこでシートを倒し、横になりカーテンを閉めようとした瞬間、先程の強烈な悪寒を感じました。
そして私はまた見てしまったのです。

トラックの窓に納まらない大きな女性と子供の顔が・・・。
私は恐怖のあまり、気を失ったみたいです。
目が覚めて辺りを見てみると、先程の女性と子供の顔はなく、ただ横をトラックや車が走っていました・・・。
そしてあの事故が起こったのです。

明け方、トラックが他の車に衝突し、中央道が通行止めになりました。
運転手さんが亡くなり、かなり大きな事故だったようです。
警察は居眠りによる衝突事故と言っておりましたが、実際の所は誰にも分かりません。
本当の原因は・・・?。
9214話目:2006/12/12(火) 04:09:45.07 ID:D5TrlAf40
私の実家はお寺で、そのせいか霊感が身に付きました。

でも私はとても恐がりだったので父にお経を教えてもらいました。

父曰く、このお経はどんな悪霊でも退散するお経だそうです。

私が高校三年の時、一人暮らししていたアパートで昼寝をしていると枕元に赤い洋服のおかっぱ頭の女の子が出てきました。

状況的にどう考えても幽霊の類でしたが、今までも霊には遭遇していたのでいつもと同じように布団をかぶり例のお経を唱えました。

しかし、いっこうに消える気配がありません。

布団から覗いてみると案の定、まだ女の子が立っていました。

私はなおも必死でお経を唱え続けました。

すると女の子がしゃがみ込んで私の耳元で言いました。

『そんなお経で消えると思ってるの?』

この一言で私は凍り付きました。

布団の中で震えが止まりませんでした。

しばらくすると女の子は消えていきました。

今まで色々な霊に遭遇しましたが、この一言が一番恐ろしかったです。
93嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:10:05.78 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
9415話目:2006/12/12(火) 04:11:39.02 ID:D5TrlAf40
私が高校生の時、新任の先生に聞いた話です。
茨城県の有名電気メーカーの名前の都市に○山病院という病院があります。
ずいぶん前に廃屋になってしまっていて、山の中にあるので今は誰も近寄りません。

やばいって噂は聞いてたけど、先生の話は強烈でした。
先生も話したがらなくて、しつこく聞いてやっと教えてもらいました。
先生が大学生の頃、その病院にきもだめしで先生を入れて4人で行ったそうです。

病院に着いて中に入り、いろいろ見てまわったけど何も起こらず、こんなもんか・・・って思いました。
で、帰ろうかってなって車に乗って山道を降りて行きました。

車の中では先生は後部座席に座ってて、恐くなかったなどと話していると、いきなり運転してた友達が
何も言わなくなり、助席の友達が不思議に思って運転手の方を見たら、運転してた友達がすごい青ざめてて
「助けてくれ」って言ったんです。
みんなで「冗談よせよ」とか言ってたら「足だよ、足」って言うんです。

みんなで足を見たらアクセルにのってる足を手がつかんでるんです。
みんなかなり驚いて、やばいやばい言ってたら、カーブを曲がりきれなくてそのまま突っ込んだそうです。

4人のうち、2人は死亡。
先生とあと1人は助かったそうです。

聞いた後、すごい後悔しました。
この病院は他にもいろいろ噂があって、かなりやばいと思います。
行くなら、帰りの道は気をつけてください。
95嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:12:08.77 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
96年賀状(二枚):2006/12/12(火) 04:12:37.98 ID:8biUj+ps0
猿夢防止支援
9716話目:2006/12/12(火) 04:13:57.43 ID:D5TrlAf40
最これは、私の母が話してくれた、母が子供の頃の話です。
当時、家具屋を営んでいた母の両親(私の祖父母)は、裕福なれど仕事が忙しかったらしく
配達だ修理だと言って出かければ帰りが遅くなることがあったようです。

遠方まで出かければ、 帰りが深夜になることもままあったようで。
当時母が住んでいた家はかなり大きく、まるで学校の校舎をそのまま縮めたかのようだったそうです。
長方形で、真ん中をくり抜いたような作り。

その真ん中には中庭と、その時にはもう枯れて使われなくなり埋められた古井戸があったそうです。
風の強い日には、風が中庭の中に停滞し、 …お〜ん…お〜ん… という鳴き声を発する事もあったようです。
そしてある、母の両親が夜中になっても帰らなかった日。

当時は丁度季節の移り目だったらしく、風がびゅうびゅうと吹いていたそうです。
例の風の鳴き声が、母の暗い夜部屋に不気味さを添えていました。
ふと、お手洗いに行きたくなり、部屋を出て手洗いへと廊下を進んでいた時だそうです。

不気味に鳴り響く風の鳴き声に、嫌々ながらも耳を向けていると…「…何か別の音がきこえる…」…それは

……お〜ん…お〜ん…お〜ん…お〜…あぁ〜…ん…お〜……ひぃ…ん…あ…あああ…〜ん…ひいぃー
……お〜ん…あぁ……〜ん…うあぁ……ん…… その音…声だったのかも知れません。

は、やがて風の鳴き声にかき消されるように 消えていったそうです。
話の中、母曰く、「何故か、井戸の中から聞こえた気がしたのよねぇ」と。
……ただの、井戸の中の風が反響していただけなのかも知れない。
と思った私は、すぐに気がつきました。

「ねぇ、その井戸って、確か……」

みなさんは、気付きましたか?今では、もうその家は取り壊され、井戸は残ってないそうです。
98嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:14:29.08 ID:zpwG0/IL0
>>96
猿夢は怖いよね
99嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:14:39.42 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
100猪(巨乳):2006/12/12(火) 04:15:28.41 ID:BXx8VagyO
静かすぎて怖い
紫煙
10111話目:2006/12/12(火) 04:16:44.29 ID:D5TrlAf40
これは、私が昔住んでいた家の近くにあった竹藪での出来事です。
その竹藪は、背丈が十数メートルもあり、近所ではよく知れた恐怖スポットなのです。
誰かの所有地なのでご紹介はできませんが。

それで、コンクリートの塀があったんです。
ボールで遊んでいるとよく中に入ってしまい、持ち主の方には黙って取りに入ったりしていました(ゴメンナサイ…)。
ある日、中に入ったボールを取ろうと、塀をよじ登り中に入ったときのことです。

昼間なのに薄暗く、竹と竹の間隔は非常に狭かったので、何とかしてボールを取ろうと悪戦苦闘していました。
すると、竹藪の中から…  キィ…  キィ…  と、金属が擦れ合うような音が聞こえてきたんです。
目を凝らしてみると、誰も通れないような竹藪の中に車椅子がポツンと置いてあったんです。

それは、動いているのか分かりませんでしたが、確かにキィという音を出していました。
不思議な感覚になった私は、頭を振ってしっかりし、ボールも取らずに一目散にそこから逃げました。
しばらくしたある夜。

またその竹藪の前を通ろうとしたとき、 キィ… キィ… と、音が聞こえたんです。
そこはもう好奇心には勝てず中を覗いてみました。
すると、案の定奥には車椅子があり、キィという音を発していました。

しかし、前とは違う点が二つ。一つは向きが逆になっていたこと。
もう一つは、押し手が握るグリップが二本ともそっくり折れていた事です。

薄暗い竹藪の中でなぜそこまで見えたのか。月でした。
その日はほぼ満月で、竹藪の中の影も薄かったのだと、思っています。

いよいよ、言い知れぬ焦燥感と恐怖感に駆られた私は、脱兎のごとくそこから離れ振り返りもせず家へと帰りました。
……あの車椅子が誰の物だったか。結局今も分からないままですが、私はもうあそこへは戻りたくありません…
10217話目:2006/12/12(火) 04:17:13.09 ID:D5TrlAf40
↑17話です・・・・
103嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:17:52.22 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
10418話目:2006/12/12(火) 04:19:03.98 ID:D5TrlAf40
こそれは私が小学生の五年生の時の事でした。
この時の事は今でも夢を見ます。
あれは・・・私が小学校から帰ってきた時の事です。

私の両親は共働きで、姉妹は姉がいました。
姉は中学生でした。
いつものようにテレビをつけ色々と見ていました。

すると突然、私の家の電話のベルがりました。
1人で居る時、電話が鳴るなんて日常茶飯事でした。
しかし・・・その時は・・・
『はい。もしもし』

私はいつもの様に電話の受話器を手にとりました。
『………』

相手は、すごく小さな声で喋ったので、聞こえませんでした。
もう「声」と言うよりも、「音」に近かったかもしれません。
『あの、もしもし?』

私は何回か聞きました。
すると・・・
『きゃぁぁ!助けてぇ!殺されるー!!』

何だか聞いた事のある声だったので初め、姉がイタズラ電話したのかと思いました。
『ちょっと、お姉ちゃん!止めてよ〜』

私は本当に姉がやったのだと思っていましたから、少し笑いながら言いました。
10518話目:2006/12/12(火) 04:21:01.00 ID:D5TrlAf40
すると・・・『死にたくないよぉぉ!!いやぁぁぁぁ!!』
その繰り返される言葉。
私は段々と怖くなっていきました。

『きゃぁぁぁ!いやぁぁぁ!お姉ちゃぁぁぁん!!』
その時、私は鳥肌が立ちました。
今、確かに「お姉ちゃん」と。
しかし私が身震いしたのは、そっちではありませんでした。

その声は・・・「私」の声だったんです。
『いやぁぁぁぁ!!』
私は、もうこれを聞いてるのがイヤで電話を、いきよい良く切りました。

しかし、その瞬間・・・ドンドンッ! ドンドンッ!!
家のドアを激しく叩いた音がしたのです。

ドンドンッ!ドンドンッ!
私は耳を塞ぎました。

その時、私は1分が1時間に感じました。
ドンッ!ドンッ!!・・・

そして、私は音がしなくなったと思って、手を耳から離しました。
しかし次の瞬間、私は背後に気配を感じました。
106嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:21:23.10 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
10718話目:2006/12/12(火) 04:21:26.69 ID:D5TrlAf40
しかし、怖くて振り向けませんでした。
すると耳元で・・・

『…どうして、助けてくれなかったの?』

その瞬間、イヤでイヤで、怖くて・・・どうしようもない恐怖感が襲ってきました。

私は急いで耳を塞ぎました。
そして、次に気が付くと・・・私は、いつのまにか近所にある森の中にいたのです。

とにかく私は走って走って、家までやっとの思いで帰る事が出来ました。
そして、そこには姉が帰ってきていたのでやっと安心しました。

しかし、数日後・・・私は、そこの森で大怪我をしてしまいました。

あの電話は・・・一体・・・

皆さん、1人で居る時の電話には御注意を…
108嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:22:03.30 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
109嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:25:24.18 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
11019話目:2006/12/12(火) 04:25:54.85 ID:D5TrlAf40
2,3年前、友達と走りに行った時の話です。
いつも走っていたR299沿いのコンビニで、友達と喋っていて友達の1人が、走ってくると言いました。
自分が「気をつけろよw」と注意を促して、謎の兄をナビシートに乗せ、FCで走っていきました。

カン高いエキゾーストを奏でながら・・・
いなくなってからすぐに、もの凄いイヤな予感がしました。
「あいつ、事故るな」と・・・

そして数分後、携帯に電話がありました。
内容は、ガードレールにぶつけたとのことです。
現場に駆けつけたところ、FCは左フロントを激しくヒットしていました。

なんとか、自走で帰れたからよかったですが・・・
この事故のことを、最近、謎の兄から真相を聞きました。
なんでも、事故る直前、ドライバの左肩に手首があったそうです。

この手首が、事故を誘発させたのでしょうか・・・
11120話目:2006/12/12(火) 04:26:22.45 ID:D5TrlAf40
宮城県のK駅の近くには霊園があります。

学生時代、私の彼氏はその駅のすぐそばのアパートに住んでいました。

あれは5年前お盆に起きました。

その日私は彼氏のアパートに泊まっていたのですが、夜中の3時頃、踏切の警報機の音で目が覚めました。

夜中にたまに貨物列車が通ることがあるので、最初は気にせずにいました。

でもなかなか貨物車が通って行きません。

不思議に思い彼氏を起こして窓を開けると、遠くから在来線が見え、K駅に止まったのです。

夜中の3時にです。

しばらくするとドアが開き、3人の人が降りてきました。

若い男女、中年の男性、彼らは霊園の方に歩いて行き、そしてスーッと消えてしまいました。

お盆で帰ってきた人たちだったのでしょうか?
112嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:26:22.26 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
113年賀状(二枚):2006/12/12(火) 04:27:18.37 ID:8biUj+ps0
>>107読んでる途中で携帯メール着信した。
正直ちょっとちびった。

猿夢防止支援
11421話目:2006/12/12(火) 04:28:15.37 ID:D5TrlAf40
私が一泊移住に行ったときでした。
雨で、最悪の一泊移住でした。
でも、すぐに雨はやみ、楽しめたんです。

夜、先生が来て恐い話しをしてくれたんです。
私は、友達にしがみついて聞いていたんです。
友達は右側にいて、左には窓があったんです。

カーテンがかかっていたので寒くもなんともなかったんですが、なぜか、あとから寒くなってきたんだす。
なんだろう?
っと思って、カーテンをめくったんです、すると!

窓には、血だらけの男の子がべったりとくっついていたんです。
私は、声も出せないほどびっくりしました。
でも、なんとかたえました・・。

先生の恐い話を聞いて、眠りに落ちようとしていたんですが、不自然なことがおきたのです。
私は、夜中にふっと目が覚めたのです。
すると、みんないないのです。

「え・・・?」

私は、驚きのあまり、ポケーっとしていたんです。
はっとして、廊下に出たんです。

「おっかしいなー」
11521話目:2006/12/12(火) 04:28:34.61 ID:D5TrlAf40
前の女子の部屋も誰もいないんです、で、勇気を出して男子の部屋に侵入したんです。

「失礼しまーーす!!」

でも、誰もいない。
で、しょうがないので、へやにもどったのです。
(ううー、みんなどこー?)
すると、私の寝てる部屋の窓がいっせいに開いたのです!

「でえええ!!?」

私は、驚きのあまり、変な声を出してしまいました・・・。
そこには、血だらけの男の子が立ていて、その子がいきなり私の顔をにらんで、こう言ったんです。

「でていけ、ここは俺のアジトだ!」

私は、それを聞いて吹き出してしまいました。

「あははっは!!いまどきアジトだって〜!!海賊かー!!><」

私は、マイペースなのです。
それからは、あまり覚えてません。
朝起きたらみんないたし、みんなずっと寝てたと言ってたし。
116嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:29:11.69 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
117丸焼もち:2006/12/12(火) 04:29:22.98 ID:D5TrlAf40
>>113
メールに気をつけてね
11822話目:2006/12/12(火) 04:30:01.95 ID:D5TrlAf40
中学時代の友人が住んでいた団地はたまに飛び降り自殺がある所でした。

14階建ての長方形で1階部分は店舗で2階から住居なので中の吹き抜け部分は2階から14階までとなるのですが、友人は2階に住んでいました。

玄関の前が吹き抜け部分の一番下になるわけで飛び降りた人は丁度そこへ落ちるそうです。

大抵飛び降りるのは夜間から早朝だそうで、「キャー」とか「ウォー」とか何とも言えない叫び声の後にドーンともの凄い音がするそうです。

友人曰く、自殺なのに死にたくないような叫び方だそうです。

その友人がこれまでに一番怖かった飛び降りが夜遅くまでテレビを見ていたら女の声で「ギャー」と叫び声が聞こえ、ドーンと凄い音が・・・

飛び降りだ・・・嫌だなと思いながら警察に知らせる為とまだ息があるかもという確認の為玄関へ。

父親も飛び降りに気付いたらしく二人で見に行こうと玄関を出ると、友人宅の斜め前に人が倒れていて頭は割れて中身が飛び出し、足はありえない角度に曲がっていてひと目で死んでいるのは分かったそうです。

ただ、納得いかないのはスーツを着た男性だということ。

父親に叫び声の事を聞いてみると父親も女だったと言ったそうです。

何かに引っ張られたのでしょうか?
119嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:30:28.57 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
12023話目:2006/12/12(火) 04:32:08.19 ID:D5TrlAf40
僕が、居間でテレビを見てた時、急にテレビの電源が切れて暗くなったんです。
「どうしたのかな?」と思ってテレビに近付いた時でした。
テレビに反射している台所の鍋などをかけるところに人らしきものが首を吊っているんです。

「なんだ!」と思ってさらにテレビの方に顔をよせてみました。
その時です!テレビが急について、その人の顔が画面いっぱいに映ったのです。
僕は金縛り状態になり、画面から目をそらす事もできずにいました。

その顔を見ているとどこかで見たことがある顔でした。
その顔は死んだ後にできる紫斑みたいなものがいっぱいついていたんです。
その人は何かを言いたそうに口をモゾモゾ動かしていました。

その時、僕の携帯がなりました。
そっちに気を取られた瞬間金縛りが解け、画面にもその人は映っていませんでした。
僕は恐怖から逃れるように電話に飛び付きました。

電話に出るとお母さんからでした。
お母さんはかなり動揺してるみたいでなにを言っているのか分かりませんでした。
もう一度聞き直すと「〇〇のおんちゃんが死んどる!」と言うよな電話でした。

僕は慌てておんちゃんの家に走って行きました。
おんちゃんの家に着いた時僕は腰が抜けるほどビックリしました。
テレビに映ってた人とおんちゃんの顔が一緒だったのです。

おんちゃんは死後3日経っていたみたいで顔は腫れ上がり、紫斑だらけになっていました。
12124話目:2006/12/12(火) 04:32:38.88 ID:D5TrlAf40
友達と3人で道端を歩いてた時の事です。

その時に、私たちの横を自転車が通りすぎていきました。

すると、1人の友達が「あれ? 自転車の後ろに女の子が乗ってる」て言いました。

私ともう1人の友達は、自転車の方を見たんです。けど、誰も乗ってなかったんです。

「誰も乗ってないやん」と言ってその時は沈黙になってしまいました。

後で、話を聞くと、自転車の後ろに体をななめにしてこっちを睨んでいる女の子が乗っていたそうです。
12225話目:2006/12/12(火) 04:33:45.16 ID:D5TrlAf40
これは私が初めて体験した話、夢ではないと思います。
あれはまだ小学校低学年で祖父の家に泊まり、祖父・祖母と川の字になり寝ていました。
深夜にぱっちりと目覚めてしまった私は廊下に人の気配を感じ身を起こしてそちらを見ました。

するとそこには夜中にもかかわらず髪の長い女性が明かりも付けずユラユラふらふら歩いているではありませんか!
とても明るい月光がさしこむ玄関で月光のせいか、シルエットでしかみえませんがトレンチコートのようなものを着た人でした。
金縛りにはあってはいませんが目が離せなくなってしまいただただユラユラ歩くその人を見ていました。

そこで寝ておけばよかったんです・・・
異変に少々感づき始めた私は、いつでも布団へ潜れるような体制で見ていると、その人はフッと立ち止まり直立したまま壁の方へ向き直りました。
壁までの距離はわずか数ミリにもかかわらず食いいるように何かを見ています。

しかも顔だけ吸い込まれるように首と共に少しずつ壁に向かい伸びています。
んっ?何かへんだぞ おかしいぞ…うそっ!!!
なんとその人が瞬く間にこちらに振り向き顔と首だけ伸びてくるではありませんか!

目にもとまらぬスピードとはこの事です。
私は一目散に布団へ潜り祖母へひっつき、時が経つのを待ちました。
するといつの間にか寝ており、気が付けば朝となっていました。

すぐに昨日あの女性が立っていた場所、食いいるように見ていたものを見に行きましたが、そこには何のへんてつもない日めくりカレンダーがあるだけでした。
それが何日を指していたのかはもう忘れてしまいました。
123嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:34:17.24 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
12425話目:2006/12/12(火) 04:35:07.62 ID:D5TrlAf40
私が大学生だった4〜5年位前の話です。
友人Hと奥多摩へドライブに行こうという話になりました。
思い付きだったので池袋のH宅を出発したのは夕方。

目的地に付く頃には真っ暗になってました。
平日だったので夜中の奥多摩湖畔や山道には他に車はいません。
しばらく走りを楽しんでいると、具体的な場所ははっきりしないのですが、両側が雑木林になっている長い直線道にさしかかりました。

…突然右側の林から真っ白なバレーボール大のモノが飛び出すと愛車のボンネットの上に「ぼんっ」とワンバウンドすると
放物線を描いて反対側の林に飛んで行ったのです。
「おおお〜!」驚いた私はフルブレーキングをかましました。
Hと顔を見合わせる私。

「…なんかハネたかな。」「いや、ボール…?じゃ、なかったか。」とH。
懐中電灯を持って愛車の周りを照らしてみても何も無く。
林に明かりを向けても奧まで光が届きません。

ただ愛車のボンネットの真ん中にはボールが当たったような真ん丸の跡が残っています。
私が首を傾げていると、「…もう行こうぜ。」とHはさっさと車に戻ってしまいました。
私はその場でUターンすると市街地方向へ愛車を向けました。

15分位走ると山間から町の明かりが見えてきました。
「…お前あの白い奴…気付いたか?」Hが口を開いた。
「うん。なんかボールみたいだったけど…。」と私。

「…アレ、ボールじゃねえよ。」…アレには大きな口が付いていたという。
「お前が懐中電灯で辺りを見てた時、アレ、お前の真後ろにいたんだ。…歯ァ剥き出してわらってたよ。バウンドしながら。」
125嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:35:56.69 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
12627話目:2006/12/12(火) 04:36:56.50 ID:D5TrlAf40
僕の一族には変な事が起こるんです・・・
僕は実際見た事はありません。
死んだ祖母が話してくれた話・・・

小学校の頃、祖母の具合が悪くお見舞いに祖母の家まで行きました。
数日祖母の家に泊まる事になり、僕は無我夢中で遊びました。
ある時、僕はなんとなく祖母の部屋に行きました。

すると祖母は僕を見るなり「こっちへおいで」とか細い声で言いました。

祖母は静かに語りだしました。
祖母:家の一族はね、死ぬ時季が来ると赤い目が見えるんだよ。
僕:えっ!?
祖母:ばあちゃんねぇ・・・もうすぐ迎えが来るみたいなの。
祖母:ほら・・・
祖母はゆっくりとふすまの小さな穴を指差した。
祖母:赤い、真っ赤な目が見えないかい?
僕:見えないよ。
祖母:そうかい。

そう言うと祖母はゆっくりと眠ってしまいました。

それから数日・・・祖母は亡くなりました。

本当かどうかはしりません。

僕が死の淵に立ってみないと・・・
127嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:37:42.77 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
12825話目:2006/12/12(火) 04:40:15.10 ID:D5TrlAf40
皆さんのお話ほど怖くはないですが・・あれは夢だったのか、本当のことなのか・・・
今だにさだかではありません・・・私が小学校の4年生の時の話・・・・
うちの両親は飲食店をしてました。
いつもなら夜家に帰って寝るのですが、その日は遅くなった事もあり、お店の2階に泊ってた。

その時間は忘れもしません。AM4:00。私はトイレに行きたくなって
目が覚めました。お店の2階にはトイレはなく、仕方無くお店の方へ降りていきました。
夏と言う事もあり、朝の4:00でも外は明るく・・窓にかかってる少し厚めのレースのカーテンから朝の光りが入ってきてました。
お店の前は国道で、朝から車がたくさん通ってた。

しかし、お店の中は少し薄暗く・・カウンターの電気をつけて窓を見た瞬間
私は、その場に立ちすくみました。何故なら・・さっき見た時には居てなかった
人が窓の外に立ってこちらを見ていたからです。

最初は驚いて・・新聞配達の人が覗いてるのかと思ってましたが・・
どうやら違うようで、ひげが生えた外国の人だったんです。
通りすがりに電気がついたんで覗いたのかと思って怖くなりカウンターの電気を消し壁からそっと覗いてみました。

そうするとさっきまでは一人だったのに・・・今度はどこかの国の民族衣装のような服を身にまとったおばあさんらしき人と
2人で立ってるではありませんか・・怖くて怖くて何も言葉を出す事の出来ない私は、その2人をずっと見ながらその場に
ガクガク震えながら立ってました。

少しすると、その2人は「にっこり」と笑って、下からす〜っと消えるようにその場から居なくなりました。
私は、怖さでトイレに行きたかったのも忘れ・・2階にあがり父親を起こして助けを求めました。でも、父は
「寝惚けてたんだろう」と相手にしてくれませんでした。
結局その事は本当なのか寝惚けてたのか・・わからないままです・・・
12929話目:2006/12/12(火) 04:41:47.86 ID:D5TrlAf40
私がまだ学生の時でした。
その日は風邪をひいていたので、授業を休んで下宿で一人寝てました。
ふっと目が覚めたとき、なんだか体が重いことに気が付いて・・・

「でも風邪だからな・・」と、うとうとしてました。
部屋の中はなぜか薄暗く、時計を見てみてもまだ昼の12時にもなっていないくらいでした。
V気が悪いのかな・・」と思ってみたものの、確かめる気力もないまままたうとうととしてました。

テレビをつけたまままどろんでいるとき、テレビに出ている人が夢に出てくることがありますよね。
そんな状態でぼおっとしてました。
すると、玄関のドアが開いたような気配がしました。

シリンダー錠のあくカチッと言う音が聞こえたのです。
私のうちは、玄関を開けるとミニキッチンと洗濯機置き場が右手に、
左手にはユニットバスがある2メートル足らずの廊下の先に部屋のドアがある典型的な1Kです。

その部屋のドアのガラス越しに白い光を感じました。
「誰か来たのかな・・」と思って起き上がろうとしたのですが、
先程感じたからだの重さが今はもう金縛りに変っていて、身動きをとる事すらできません。

神職の父をもつ友達から聞いた魔除けの呪文を唱えようとしても、
声すらでない状態になってました。
気配はどんどん近づいてきて、廊下と部屋を隔てるドアのきしむ音が聞こえました。
13029話目:2006/12/12(火) 04:42:09.50 ID:D5TrlAf40
カーペット敷きの床を踏むかすかな足音すら聞こえます。
足音はどんどん私の寝ているベットに近づいてきて、
それとシンクロするかのように、心臓の音が私の中で膨張して反響します。アドレナリンが激しく体中を巡っています。

私はただひたすら目を強く閉じて恐怖に耐える事しかできませんでした。
やがて気配は私の上にやってきました。
目を開けられないのですが、上からベットに横たわる私を観察しているかのような気配がします。

心臓の鼓動と連動してこめかみが脈打っています。
どれくらいそんな時間が続いたのかはっきり思い出す事はできません。
ただ緊迫した時間はあっけなく幕を閉じました。

ふっと気配が消えたと思ったら、強い力でベットがゆれました。
誰かがベットの淵に手を掛けて、玄関の方に引っ張ったような感じ。
私の意識はそこで途切れました。

ふと気が付いてみると、体の重みはきれいに消えていました。
部屋の中は健康的な日中の明るさを取り戻していました。
ベットは動いた形跡もなく。そして玄関の鍵は当然閉まっていたのですが。

じゃあ、あの鍵のあく音は何だったのでしょうか?
まだ私はそのマンションに住んでます。
1Kが14世帯あるのですが、住人は3人しかいません。(!!)

なんかあったのかも、と疑がってもいい様な気がします。
だって、部屋の中で誰かの気配をかんじるのは、この1回だけではなかったのですから。
131嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:42:28.39 ID:zpwG0/IL0
担当さん以外は寝た?
132嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:42:47.85 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
133丸焼もち:2006/12/12(火) 04:43:14.93 ID:D5TrlAf40
>>131
二人かも?wwww
134嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:44:38.85 ID:zpwG0/IL0
>>133
ほかの人反応なし
135丸焼もち:2006/12/12(火) 04:44:47.95 ID:D5TrlAf40
消化不良とか言われたやつとか投下していい?
こっちは似てる話しが多いでしょ?
136嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:45:31.37 ID:zpwG0/IL0
>>135
どうぞどうぞ
13730話目:2006/12/12(火) 04:45:56.09 ID:D5TrlAf40
これは私の学校で昔から伝わっている話。
私の通っていた××小学校の校舎には一箇所、妙な場所があるの。
四階の廊下の一番端っこの壁に小さな隙間。

女子トイレの扉の更に奥に不自然な奥行きがあって、行き止まりの壁に隙間が開いているの。
覗いてみれば分かるけど、隙間は結構長くて…そうね、大人の人間の腕に本分ぐらいかしら。
でも隙間の横の長さは3cmから4cmほど。いくら小学生でも入れない隙間。

どんなに痩せ細って骨と皮だけになっていても、無理でしょうね。
どう頑張っても腕が精一杯。肩で止まってしまうわ。
貴方も似たような隙間を見つけたら試してみたらいい。無理だって分かるから。
腕を入れたあと、どうなってもしらないけどね。

隙間には何が潜んでいるのか分からないのよ?
見たこともない虫がいっぱい蠢いているのかもしれないし、
訳の分からないものが住みついているもかもしれないのだから…。
私が知ってる話は、そんな隙間に殺されてしまった少年の話。

少年の名前は「A君」ってよばれているわ。
本名は知らないけれど、もう彼は話の中では「A君」なの。
その子はもう死んでしまったんだから。
13830話目:2006/12/12(火) 04:46:26.63 ID:D5TrlAf40
A君は小学六年生で六年四組にいたわ。そう、ちょうど隙間に一番近い教室。
前々から興味があったんでしょうね。そのクラスになった日に彼は隙間を見に行ったわ。
そのころから噂になっていたのよ、今ほどじゃないけどね。

四階の端っこにみょうな隙間があって、覗きこんだら誰かの目が見えたとか、
誰かがおいでおいでをしているとか。たわいもないものよ。
でも小学生ってみんな怖いものとかに興味があって仕方ない頃でしょう?
休み時間になってA君が行くとクラスの子達が隙間に集まっては消しゴムの
カスとか、
牛乳ビンのフタとかを投げ入れては遊んでいたの。
怖がって止めようって肩をひっぱる子供とか、無邪気よね。
A君もワクワクして同じようにポケットに入っていた五円玉を隙間にほおりなげたの。
チャリンって五円玉は隙間の奥に当たって倒れたわ。

「なんだ、何も起きないじゃん。」

ってA君はガッカリした様子で言ったの。
とたんに五円玉もったいなかったなぁって思いも込み上げてきて、
A君は隙間に手を伸ばして奥に入ってしまった五円玉を取ろうとしたの。

でも無理、隙間は大人の腕2本分の長さで、横幅が3.4cmなんだから。
同時にチャイムが鳴って子供達はいっせいに教室に戻っていったわ。

「あ・・待ってよみんな!」
139嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:46:53.61 ID:zpwG0/IL0
どうぞ
14030話目:2006/12/12(火) 04:46:56.27 ID:D5TrlAf40
教室に戻っていく子供達は、みんなその声を覚えていた。
A君の最後の声をね。

六年四組の授業が始まって先生がやってきたわ。ふと見渡すとA君が席にいない。

「おい、Aはまだ遊んでるのか?」
「あ、Aならさっき、隙間の所で遊んでました。」

さっき一緒に遊んでいたの一人が隙間の方を指差して言ったわ。
しかたないな、とその子を連れて先生は隙間の方へ行ったの。
でも廊下の向こうには誰もいない。それははなれたところからでもよく分かった。

先生が男子トイレにいるかもしれない、と中に入った時。
廊下から連れてきた男の子の耳をつんざく絶叫が聞こえたきたの。
何事だ!って先生が廊下へ出ると、男の子は廊下で恐怖に震えながら廊下の向こう、
隙間の方をガタガタと指差したわ。

「………A……」

隙間の中を見たとき、先生もその場に崩れ落ちた。
誰でもそうなるわ。だって隙間の向こうにA君が居たんですもの。
3.4cmしか横幅の無い隙間の中でビクビクと痙攣しながら、五円玉を握り締めて
A君は隙間の奥に居るのよ。
14130話目:2006/12/12(火) 04:47:45.53 ID:D5TrlAf40
血まみれになった体からどくどくと鮮血が流れ出して、隙間を真っ赤に染め上げて
A君の体は4CMぐらいにまで押しつぶされ、隙間の奥に埋まっていたの。
よく子供が落書きする棒人間?そんなたとえが合っているかしら。
頭も半分以下に潰されて、中の積め物が溢れていた。

身体もぐしゃぐしゃに潰れて、肋骨が体から無残に突き出して鮮血でピンク色に染まっていた。
先生は、絶叫したわ。
それを聞きつけて生徒達や先生が隙間の方に走って来て、みんな絶叫してトイレに駆けこんだ。
それほど、A君は酷い状況だったの。

しばらくして警察が駆けつけたけど、A君がそうなった原因はまったく不明だった。
子供の力で奥まで行けるはずが無いけれど、誰かがA君を押し込むにしても道具が必要だったし。
A君と子供達が別れてから発見されるまで、長くても8分ほどしか掛かっていない。
更にA君を隙間に押し入れる音どころか、A君の悲鳴すら誰も聞いていないのだから。
事件はまったくの謎のまま、闇に葬られたわ。

あ、そうそう。A君の死体。取り出すのに苦労したそうよ。
腕も届かないからとても長い棒のような道具で死体を引きずり出すしかなくてね。
棒でつつくたびに鮮血が散ったって話よ。

それでも、そんな事件があっても隙間はその小学校にあるの。
隙間を埋めようとすると、必ず業者に不幸な出来事が起こるらしくてね。
しかたなく立ち入り禁止のテープが張ってあるの。その場しのぎってやつね。
私、この話を友達から聞いて一回行ってみたの。
そうしたら、隙間の奥で何か光ってて、。

それは綺麗に光る五円玉だったわ。

私は取らなかったけど、もし隙間に入っているお金を見つけたら手を伸ばしてみることね。
とても貴重な体験ができると思うわよ。
142嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:47:57.38 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
143嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:49:31.36 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
14431話目:2006/12/12(火) 04:49:57.64 ID:D5TrlAf40
ちょっと昔、デカい病気を経験しまして、入院してたことがあったんですよ。
その病院がデカいくせにやたらボロくて、、(汗)
いつも通りまずい病院食を食って、テレビをボケ〜っと見て、あっという間に消灯時間。
おとなしく寝ました。

ふと目が覚めたんです。
同じ部屋の連中はみんな寝てらっしゃる。まぁ当然ですが、、。
やっぱ昼とかも暇なので一日中昼寝状態ですよ。
眠くなくて当然ですよね。

部屋は禁煙なんで喫煙室に行って一服しようと思い廊下に出たんです。
喫煙室まで遠いんですよ。
やたら長い廊下を歩いて、ナースステーションでご挨拶。

「ちとタバコ吸うてきますわ」
てゆーかマジで喫煙室遠いな〜〜。あ〜めんどくさ、、
廊下の向こうから一人の看護婦さんが歩いてきました。

僕の横を通り過ぎる、、、、。
い、、今の看護婦さん、、、、
めちゃカワイイやんけ、、、、
目を輝かせながら振り返るアホなボク、、、
っていないし!!
145猪(加齢臭):2006/12/12(火) 04:50:04.90 ID:2Ac2mcJEO
さる防止支援


ROMってるだけだがちゃんといるぜ
14631話目:2006/12/12(火) 04:50:18.91 ID:D5TrlAf40
あれぇ?どこかそのへんの部屋に入っていったんかなぁ、、
前を向いたんです。
いるんですよ。

今の看護婦さんがまた向こうから歩いてくるんです。
すごく白い肌をした美しい容姿で何事もなかったかのように僕の横を通り過ぎる、、。
どこかで廊下繋がってたんかなぁ、、。
その看護婦さんが廊下の角を曲がるのを見届けて僕はまた歩きだしました。
なんだったんやろ、、。
なんや気持ち悪いなぁ、、。
その時です。

自分の背後に気配&足音、、、。
思わず振り向きましたよ。
いるんです。
看護婦さんが僕に背を向けて歩いていくんですよ。
いつすれ違ったのか、、、。
いや、もう一服もしないで急いで病室に戻りましたよ。
病院ってやたら怖いですよね。
もう即効寝ました。

次の日他の看護婦さんにそのこと言っても何も教えてくれませんでした。
知らない。の一点張り。
一体何だったんでしょうかねぇ、、。
まぁ美人だったから許してもいいけど、、。
14732話目:2006/12/12(火) 04:51:24.52 ID:D5TrlAf40
鏡と鏡を合わせると無限の世界が一瞬に広がる。
幾重にも幾重にも繋がる世界のすべてが、鏡の作り出した虚像だと言い切れますか?
鏡の間に顔を覗かせれば、何人もの貴方が同じようにそれぞれの世界を覗きます。
貴方が笑えば、全員がニタリと笑い貴方を見るでしょうね。

その時、貴方はどんな気分になるのでしょうか。気持ち悪く感じますか?
ぞくぞくと背中に何かを感じてしまったのであれば、いますぐ止めるべきです。
鏡に映る貴方の笑顔が、あなたの死ぬ時の顔になるかもしれませんよ。
でもね、死んだときの顔が映るなんてまだ優しいですよ。

本当に怖いのは、別の世界に繋がってしまうこと。
別の世界から悪魔がやってくることなのですから。
悪魔、西洋で信じられている日本でいう鬼、と言ったところでしょうか。
彼らは僕達とは違う世界に住んでいて、常に僕らを狙っています。

時々、ニュースなどで犯人が分からない迷宮入り事件とかありますよね。
あのいくつかも悪魔の仕業なのですよ。
この話の主人公と同じように悪魔の世界の扉を開いてしまった彼らを…ね。
14832話目:2006/12/12(火) 04:52:01.52 ID:D5TrlAf40
○×コンタクトレンズって知っていますか?
ほら、発売されたばかりなのにすぐ発売中止になってしまったコンタクトレンズです。
新聞には「低温度にて割れやすい性質が」なんて書いてありましたけど、実は違います。
本当はもっと恐ろしい理由で中止になってしまったんですよ。

貴方は・・メガネとかつけていますか?それともコンタクト?目がいいからいりませんか?
僕が知っているこの話の主人公、F君はかなりの近眼でした。
もちろん勉強をしていてそうなったのではなく、ゲームや漫画の見すぎやりすぎです。
それでメガネをいつもかけていたのですが、メガネをかけていると頭が良く見えますよね。

ガリベンをしているキャラクターとかメガネをよくかけていて、
僕達はいつのまにかメガネ=頭がいいと刷り込まれてしまっているんです。
F君の友達もそうでした。

それでF君はメガネをかけているのに勉強が出来ない、と馬鹿にするようになりました。
時にはメガネを取り上げて隠してしまったり。イジメみたいなものですね。
F君は耐え切れなくなり、ついに眼科に行ってコンタクトレンズを試すことにしました。
新発売の○×コンタクトレンズを…ね。

けど、F君は宿題をやるのを忘れていて気がついたらもう夜中です。
それほど頭のよくないF君だった上に宿題の量が多く、気がつけばもう朝の四時を過ぎていました。
コンタクトレンズをつけるのは出かける前にしようか。
149嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:52:06.74 ID:zpwG0/IL0
>>145
良かった、聞き手が1人は怖い
150嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:52:30.83 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
15132話目:2006/12/12(火) 04:52:34.12 ID:D5TrlAf40
いや、今つけないでどうするんだ、また馬鹿にされる。
それに朝につけたのでは、失敗した時にどうするんだ。
練習しなくちゃ。
F君は必死でした。それほどメガネをつけていることがイヤだったんでしょうね。
そして、コンタクトレンズを洗面所の鏡の前で・・取り付けはじめたんです。


目に異物を入れる、それはかなりの恐怖心です。
もしコンタクトレンズがくるりと目の裏側に回ってしまったらどうしようか。
失明するなんてことは無いだろうか。

さまざまな不安がF君の中を巡ります。
コンタクトレンズを持っている指が震えてなかなかとりつけることが出来ません。
そうしている間にも時間は過ぎていきました。

四時半を過ぎ、時刻は4時40分になっていたのです。
合わせ鏡のウワサはご存知ですよね。4時44分44秒に何かが起こる、と。
自分の未来、自分の結婚相手、自分の死に顔、そして悪魔。

けれどF君は合わせ鏡のウワサなど聞いたこともありませんでした。
知っていようとも、真剣にコンタクトレンズと格闘している彼には気づきようが無かったですが。
そして時計の針が44分になった時、F君はコンタクトレンズを目にはめ込んだのです。

「・・・・・やった。これで馬鹿にされない・・なんだ。目にいれても大丈夫じゃないか。」
新しく開けたメガネのない世界に感動していた時、時計が44秒を指したのです。
15232話目:2006/12/12(火) 04:52:56.49 ID:D5TrlAf40
「ぎゃぁあぁぁぁぁぁ!!!目がッ・・痛いぃぃぃ!」
F君は絶叫しました。
突然コンタクトをはめた両目に信じられないほどの激痛が走ったのです。

まるで目の中に指をつっこまれて抉られているような痛さ、といえば分かるでしょうか。
洗面台に顔を突っ伏して何が起こったかわからずに、F君は悶えます。

「痛い・っ・・・・ぁぁっ!」

何が起こっているのか確かめようと激痛と戦いながらF君は、洗面台の鏡を見たのです。
その時、F君は最後の絶叫を放ちました。
なんと自分の左目にはめたコンタクトレンズから毛むくじゃらの手が暴れながら出ようとしていたのです。
西洋の本に出てくる悪魔の手、そのものでした。

そうです、コントクトレンズと洗面台の鏡が合わせ鏡となってしまい、悪魔を呼び寄せてしまったのです。
F君はもがき苦しみながら叫びつづけました。
そして……めりめりめり…と何かをつき破るような音と、破裂音が響き、…静寂が訪れました。


朝、両親が洗面所を開けると頭がぐちゃぐちゃに破裂したF君が居たそうです。
その横に落ちているコンタクトレンズが不気味にF君の欠片を反射しながら…。
警察も調べましたが、彼の破裂した頭は内部から何かが飛び出たような痕跡を残していて
どう調べてもまったく原因が分からず事件は迷宮入り。

また悪魔の仕業による犠牲者が出た、というわけです。
この後、同じように○×コンタクトレンズを夜中にはめてしまい悪魔を呼び出してしまった人が続出し、
ついに○×コンタクトは発売中止となってしまいました。
貴方も気をつけたほうがいい。何が合わせ鏡になるか、分からないのですから。
特に、目はね。
15333話目:2006/12/12(火) 04:54:50.77 ID:D5TrlAf40
私がT市のあるキャバクラで仕事をしていた時の事です。

帰りの送りの車でドライバーと私を含む三人の女の子が乗っていました。

遠くの子から順番に送るという事でまずはTセンター方面に向かいました。

そこで少し道に迷ってしまいウロウロしていると、助手席の子が「バックミラー見ちゃダメだよ」と言いました。

ドライバーと私は反射的に見てしまいました。

助手席側後部座席の子は寝ていましたが、確かにその子の上に若い女の人が座っているのです。

しばらく誰もが言葉を失っていました。

そして、寝ていた子が降りると女の人もいなくなったのです。
154嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:55:28.26 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
15534話目:2006/12/12(火) 04:55:52.95 ID:D5TrlAf40
近所のおじさんですごく人気がある人なんだけど、ずっと独身で、ある日

「結婚しないんですか」って余計なこと聞いたんだ。

夕方の公園で。

その人が言うには、むかし子供のときに仲間とかくれんぼをしていて自分が鬼になって

「もーいーかい」と聞いたら「まーだだよ」「もーいーかい」「・・・・」あれっと思ったけれどそれが

友達の声を聞いた最後でそれっきり友達数人がみんな行方不明になったんだって。

当時は神隠しだ、誘拐だ、ってんで大騒ぎになったけれど四十年近くたってもうみんなその事件を忘れてしまった。

「でも、鬼がかってにやめちゃだめでしょう。かくれんぼはまだ続いているんですよ。」

そういっておじさんは公園のベンチから立って歩いて行った。

妙な話だなあって、思い自分も帰ろうとすると後ろから「もういいよー・・・。」って声が聞こえたような。
156丸焼もち:2006/12/12(火) 04:56:11.46 ID:D5TrlAf40
やっと1/3だぜwww
157嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:56:20.15 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
158丸焼もち:2006/12/12(火) 04:56:48.11 ID:D5TrlAf40
ちょい休
159嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:58:20.24 ID:zpwG0/IL0
>>158
はーい、待ってます
眠いけどガンバル
160丸焼もち:2006/12/12(火) 04:58:59.60 ID:D5TrlAf40
むしろ今日は終わるか?
明日も立ってると思うし
161嫁と初詣:2006/12/12(火) 04:59:04.96 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
162旦那と初詣:2006/12/12(火) 05:00:31.57 ID:zpwG0/IL0
>>160
まかせます
163丸煮もち:2006/12/12(火) 05:01:30.54 ID:D5TrlAf40
飲みの買ってくる!帰ってきたら投下する
164旦那と初詣:2006/12/12(火) 05:02:02.00 ID:zpwG0/IL0
>>163
はーい、待ってます
165旦那と初詣:2006/12/12(火) 05:03:31.60 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
166ナースと初詣:2006/12/12(火) 05:04:26.01 ID:2Ac2mcJEO
>>163
把握
夜道には気を付けて。
167猪(巨乳):2006/12/12(火) 05:05:53.35 ID:vLiUGtMnO
>>166
はいよ!お守り持って行くよw



安産祈願だけどwww
168猪(2ch中):2006/12/12(火) 05:05:59.38 ID:BXx8VagyO
今読んでたら電源切れたwwwwwwコワスwwwww
169旦那と初詣:2006/12/12(火) 05:06:45.95 ID:zpwG0/IL0
さる防止支援
170猪(アイドル):2006/12/12(火) 05:08:52.65 ID:2Ac2mcJEO
こういうのって、映像より文章の方がくるわ
171ナースと初詣:2006/12/12(火) 05:10:07.18 ID:2Ac2mcJEO
>>167
ちょっwwwwww見逃してたw
安産祈願wwwwww
172猪(巨乳):2006/12/12(火) 05:10:18.05 ID:vLiUGtMnO
>>170
書き方がうまいと更に怖いよな




雪見がない(;ω;)
173年賀状(ユニクロからだけ):2006/12/12(火) 05:10:25.31 ID:SOBD38aV0
映像はグロテスクな顔と音でビビらせるのばっかりだからね
174猪(アイドル):2006/12/12(火) 05:12:22.93 ID:2Ac2mcJEO
>>172
雪見大福のことかぁぁぁぁあぁぁ!!!!11

アレはうまいよなwww
175猪(巨乳):2006/12/12(火) 05:12:44.98 ID:vLiUGtMnO
>>173
映画は意外と精神的に追い詰める
176猪(巨乳):2006/12/12(火) 05:13:56.37 ID:vLiUGtMnO
>>174
雪見大福の事wwチョコのやつはあるのに
普通のがない(;ω;)
177ナースと初詣:2006/12/12(火) 05:14:37.05 ID:2Ac2mcJEO
>>173
あと、文章の方が自分の中で最も恐い映像として脳内変換されるってのもある。
178年賀状(ユニクロからだけ):2006/12/12(火) 05:15:20.76 ID:SOBD38aV0
>>175
ほの暗い〜とかは精神的に怖がらせるつくりだよね。呪恩とかは気持ち悪いだけ。
後者は見てないけどww だって怖いもん(´・ω・`)
179猪(アイドル):2006/12/12(火) 05:17:14.56 ID:2Ac2mcJEO
>>176
オレも普通のが好きだ

もうね、余計なものを入れるなと
180猪(2ch中):2006/12/12(火) 05:17:28.74 ID:CYcL0+8WO
呪怨は怖くないよ
顔が真っ白で血塗れの女が階段から這ってくるだけだから^^

あれ・・・だれかが階段をのぼってくる音がすなはたわあたやあさあや
181猪(巨乳):2006/12/12(火) 05:18:02.62 ID:vLiUGtMnO
家ついた。

>>177
1人で居ると想像が暴走して怖くなるよな?
トイレとか行けなくなるし
隙間とかも見たくないな

>>178
シックスセンスとかいいよ!
18235話目:2006/12/12(火) 05:18:14.16 ID:D5TrlAf40
これは三年前、私が中学三年生だったころの不思議な話です。
当時私の通っていた学校は歴史が古く、創立50年の伝統を誇っていました。
それだけに校則は多く、女生徒は髪を長くしてはいけないだとか、
男子生徒は運動部にて成績を残さなくてはいけないだとか、理不尽な物が大体でした。
生徒のために学校があるんじゃなくて、学校のために生徒がある…そんな雰囲気で、
私は居心地の悪い学校生活を続けていたんです。

何処にいても監視するみたいに先生がいて、校則違反をしようものなら呼び出されて、
一時間ほどの説教と反省文を書かされる。
それでも有名高校への進学率が非常に高い学校だったので親もなにも言えず、
三年間何一つ代わることなく、そんな日々は続いたのです。

そんな時、奇妙なウワサが広がりました。
体育館の壇上裏のカーテンから誰かがおいでおいでをしている。そんなものでした。
校則には「学校についての噂は流してはいけない」という物もありましたが、
先生のいない所でその噂は広がっていきました。

時には先生同士もその噂話をしていたそうなのですが。
確かめたい気持ちはありましたが、授業以外の時に体育館へ行ってはいけない。それも校則。
三年生であと少しで卒業という時に、騒ぎは起こしたくありません。
友達もみな同じで、一年生や二年生も確かめに行く者はいませんでした。

先生が何人か調べに行った、との噂もありましたが定かではなく、
一ヶ月もすれば噂は最初から無かったかのように、消えてしまいました。
183年賀状(ユニクロからだけ):2006/12/12(火) 05:18:56.20 ID:SOBD38aV0
出産のシーンでオバケ生まれてくるんでしょ?呪恩って… キモイよ… 無理見れない
184猪(アイドル):2006/12/12(火) 05:18:59.69 ID:2Ac2mcJEO
>>178
オレは呪怨見て思わず吹いた


ブリーフ少年wwwwwwwwwwwwwww
18535話目:2006/12/12(火) 05:19:35.33 ID:D5TrlAf40
けれど更に一ヵ月後、卒業を二ヶ月前に控えたある日、
月恒例の朝礼の時にそれは起こってしまったのです。
毎月、校長が自分が作ってきた感動する話だかなんだかの話を生徒の前でするのですが、
最高で二時間にも及ぶそれは生徒達への拷問でした。

更に本人が気づいているかいないかは知りませんが、最終的に結論は一緒なのです。
居眠りをしようものなら即壇上に連れていかれて、全校生徒の前でさらし上げです。
もちろん、貧血で倒れても保健室に連れていかれることはなく、壇上の上に寝かされるのです。
それが校長の命令でした。自分の話をどうしても聞かせたいのです。

普段ならば外で行われるそれは、この日にかぎって大雨に見舞われて体育館で行われました。
毎月と同じように校長が壇上へと上がり、つまらない話を読み上げます。
自分がいかに成功して校長になったか、その間に蹴り落とした人間の愚かさとは何か。
自分に逆らうものがどうなっていったか、自分がいかに優れた人間であるか。

利己的にもほどがあります。
けれど、私達は耐えなくてはいけないのです。この拷問を。
その時、私はふと…壇上裏のカーテンにおかしなものを見つけました。

人影です。
薄暗いカーテンの裏に人影がチラチラしているのです。
しかも人影はゆらゆらゆらゆらと不気味な動きをしながら、片手でおいでおいで…をしている。
私は一ヶ月前に流れた噂を思い出しました。

「体育館の壇上裏のカーテンから誰かがおいでおいでをしている。」と。
まさか、あれがそうなの?
私の目にはそれが人間では無いということがはっきりと分かります。
肩や腰、腕の曲がり方が普通ではないのです。
18635話目:2006/12/12(火) 05:20:40.90 ID:D5TrlAf40
まるで骨が折れているかのように不気味で、恐ろしげで。
おいで…おいで…と誰かを誘っているのです。
怖くなって目を逸らせると隣の子と目が合いました。恐怖に満ちた目です。
まさか…と思ってあたりを見ると、みな壇上から目を離して震えているではないですか。先生まで。

みんなにも、見えていたのです。あのおいでおいでをする影が。
ざわざわと体育館の中にざめわきが広がり、校長の話どころでは無くなっていきます。

「こらぁ、わしが作った校則が守れんのか!」

校長の怒声が響きます。当たり前です、たたでさえ聞きたくないのに背後に変なものがいるのです。
聞いていられるはずがありません。
その時、先生の一人が校長の後ろに指を指して、「・・・・・・・・・・・後ろ。」と呟きました。
教えられたとおり、校長は振り向き…それを見ました。

「なんだ貴様は。ウチの生徒か?わしの話を妨害して、校則違反もいいところだ。」

影はまだおいでおいでをしています。

「貴様。こっちへ出てこい!全校生徒の前でみせしめにしてやる。」

影はまだまだおいでおいでをしています。

「出てこんか!」

怒り狂った校長がカーテン裏へと足を進めて、そのおいでおいでの手を掴んだとき。
絶叫と同時に、校長の体がカーテン裏へとものすごい力で引き込まれました。
18735話目:2006/12/12(火) 05:20:57.32 ID:D5TrlAf40
私は見ました。恐怖に彩られた校長の顔と、校長がつかんだ手が…彼の体を浸食するのを。
誰も、誰一人として生徒は助けには行きませんでした。
先生数人が慌てて壇上へと駆け上がり、カーテン裏を覗きこみます。

同時に先生達は腰を抜かしたように倒れると、その場でうぇ・・と吐きはじめました。
ほんのりと血のかおりが私達へと届き、校長が死んだことを悟りました。
カーテン裏から夥しい血が流れてだしてきました。
隣の子が薄笑いを浮べて言いました。
「ざまぁみろ。」 って。

私がその後聞いた話によると、校長は心臓をえぐられて即死だったそうです。
死体はバラバラに切り刻まれて、両手はもぎ取られて行方不明。
警察は犯人をいまも捜しているようですが、犯人は人間ではないのですから…無理でしょうね。
あと、あれから新しい校長が来て学校の校則は緩やかになったそうですが、
卒業してしまった私には関係の無いことです。

中には校則を作っていた校長に恨みを持った霊のしわざだ、なんていう人もいますが、
緩やかになった今でも、時々おいでおいでをする影は現れるそうです。
あの影は、そんな簡単な存在ではない、ということなのでしょうか。

そういえば去年、別の小学校でも小学一年生の男の子が同じようにカーテン裏で………
188丸煮もち:2006/12/12(火) 05:21:44.43 ID:D5TrlAf40
>>179
雪見食いながら魔王飲むのは贅沢か?w
18936話目:2006/12/12(火) 05:23:57.19 ID:D5TrlAf40
眠いのでラストにします。。。

石川さんが殺されたのを私は見たんですよ!
失踪なんかじゃないんです…信じてください……!

先輩、あの日は先輩は休みでしたよね。
風邪をこじらせたって、それで私と石川さんだけが見回りに出かけました。
デパートの中はとても寒くて…耳が痛くなるほど無音で。
私、怖くなって海馬さんに頼みました。二階の見回りは頼みますって。
だって…あの噂があったから。
先輩も知っているでしょう?二階の掲示板の噂。

朝になると必ず、誰が書いたか分からない待ち合わせの書き込みが現れて、
その時刻、その場所に行った人は…失踪してしまうっていう…アレです。

今二階に行ってしまえば、“何か”がそれを書いている気がして。
私、石川さんに頼み込みました。三回を見まわるので石川さんは二階をお願いしますって。
石川さんは笑顔で「いいよ」って答えてくれました。
私ホッとして、二階の階段まで石川さんを送ると、そのまま三階に向かったんです。

一人は心細かったけれど、二階を見まわるよりかはましでした。
三階の階段を上りきって、三階の玩具売り場へと入っていったときでした。
急に、背後に気配を感じたんです。
19036話目:2006/12/12(火) 05:24:27.15 ID:D5TrlAf40
体中にサムイボが立って、足がカタカタと震えるほどの寒気でした。
思わず玩具の棚の後ろに隠れて、私はそっと気配のした階段を見ました。
カタン、カタンって妙な、まるでブリキの板が軋むような音がしたかと思ったら、
四階に続く階段から…何かが降りてきたんです。

人の形はしているけれど、あれは絶対人なんかじゃありませんでした。
左足を引きずったそれは…頭が無かったんですから…
かわりに首から、何かしゅるしゅると糸ミミズのようなものがのた打ち回っていて、
二階に続く階段をまたカタン、カタンと下りていくんです。

石川さんの方へ向かうんだって、私分かりました。正確には、掲示板の方に…。
無線を取り出して私、石川さんに叫びました。
そっちにヘンなものが向かったから、早く逃げてください!って。

「ヘンなものってなんだい、泥棒かい?」

石川さんは柔道や合気道を心得ていましたから、自信があったのかもしれません。
石川さんの声に恐怖など微塵も感じませんでした。
逆に何かが起こって嬉しいみたいな、そんな感じで。

私何度も言ったんですよ!
逃げて、逃げたほうがいい、泥棒なんかじゃない、逃げてください
もうそばにいるんです、掲示板の方だと思います、首が無いんです
危険です、三階に早く、失踪しちゃうかもしれません、逃げてください
人間じゃないんです、きっと怪物です、早く逃げてください、石川さん
私、何度も言ったのに石川さんは聞く耳を持ちませんでした。
191猪(求職中):2006/12/12(火) 05:24:52.60 ID:Kh/7TmXH0
さっき(1人で)射精した瞬間が4:44だった
19236話目:2006/12/12(火) 05:24:52.66 ID:D5TrlAf40
私の言う事を聞いていれば、死なずにすんだのに。
石川さんは私の言うことを聞かなかったから死んだんですよ。
だから私のせいじゃないんですからね?先輩。
はい、そうですよね。ありがとうございます。私、嬉しいです。
あ、続きですね・・。

石川さん、無線で「何かが近づいてきた、掲示板の前に立っている」って言ってました。
「たしかに首が無い・・・」って。私そう言ったのに。
それでも石川さんは逃げなかったんです。
こんな時に勇気も何も無いのに、逃げなかったんです。

「何か書いている。掲示板に……」

石川さんの声が、止まりました。
私、何度も石川さんの名前を呼びました。
石川さん、石川さん、石川さん、石川さん。
けど、石川さんからの連絡は一切、届かなくなってしまいました。

何かあったんだ。
そう思ったとき、またカタンカタンって音がして。
二階からアレがあがってきて、四階への階段を上ろうとしていました。
左足を引きずって、右手にも何か引きずっていて。

石川さんの首でした。
19336話目:2006/12/12(火) 05:25:20.83 ID:D5TrlAf40
苦悶の表情で、引き裂かれた首からは鮮血がぽたぽたと流れていて。
私はそのまま気を失いました。

朝になって、私は先輩に助けられましたよね。ありがとうございます。
でも石川さんはあのまま行方不明。血の跡一つ見つかりませんでした。
ただ、掲示板に「8/9の午後八時、四階倉庫で待っています」って伝言と、
掲示板の前にころがっていた首の無いマネキンだけ。
あれ、なんだったんでしょうね。

石川さんは殺されたんですよ。あの変なものに。
先輩なら信じてくれますよね。
先輩、返事をしてくださいよ。
先輩。
先輩。
どうして返事をしてくれないんですか?
私が嫌いですか?

あ、首が無いですよ先輩。
どこかに忘れてきたんですか?先輩。

………なんだ、先輩によく似た服装のマネキンじゃない。
先輩だと思ったから話したのに。
張り切って損したわ。
こんな壊れたマネキンは、いつもどおり四階の倉庫にしまっちゃうから。

カタン、カタン。
カタン、カタン。

< 9/20の午後八時四階倉庫で待ってます >
194丸煮もち:2006/12/12(火) 05:26:08.40 ID:D5TrlAf40
酒飲んで寝ます。





おやすみ〜  ノシシシシシシ
195猪(アイドル):2006/12/12(火) 05:26:33.05 ID:2Ac2mcJEO
>>188
っ!!!
雪見あったのか...?
196旦那と初詣:2006/12/12(火) 05:28:04.17 ID:zpwG0/IL0
>>194
お疲れ ノシ
197猪(2ch中):2006/12/12(火) 05:28:16.10 ID:BXx8VagyO
>>194
お疲れ様ですた
ゆっくり休んで憑かれとってください
おやすみなさいノシノシ
198猪(巨乳):2006/12/12(火) 05:29:17.17 ID:vLiUGtMnO
>>195
スーパーにあったw
美味しく頂きました

今回は文が長めの投下しましたが短いのとどっちがいい?
199猪(アイドル):2006/12/12(火) 05:29:55.72 ID:2Ac2mcJEO
>>194
乙〜
明日も楽しみにしてる
200ナースと初詣:2006/12/12(火) 05:33:24.73 ID:2Ac2mcJEO
>>198
オレとしては今日くらいのがベスト。
長さもレス1〜3、4個分あって結構バランスとれてたと思うし。
201猪(2ch中):2006/12/12(火) 05:34:06.79 ID:BXx8VagyO
>>198
どっちもいいと思うけど、長いのばかり連続だと疲れそうなんで
バランスよく投下するのがいいのでは?
難しいですかね^^;
202書初め(一人身脱却):2006/12/12(火) 05:43:12.29 ID:PKClRGq30
>>198乙。
丁度追いついたとこだった。
次も楽しみにしてまー。
203猪(今日もカップラ):2006/12/12(火) 05:47:48.90 ID:tKdGpos80
>>97
この話しおもしろい
204年賀状(ユニクロからだけ):2006/12/12(火) 05:50:58.91 ID:SOBD38aV0
この中に心霊体験したことある人いる?
205丸焼もち:2006/12/12(火) 05:51:16.79 ID:rrXdmyF30
無料ゲームサイト[モバゲータウン]って、おもしろいよ!登録してみてね〜
http://mbga.jp/AFmbb.TMIA276ef4/
206猪(vipper):2006/12/12(火) 06:02:48.91 ID:BXx8VagyO
>>203
セ(ryだと思ったんだけど違う?w

>>204
体験ってほどのもんはないなぁ
207猪(イタ電中):2006/12/12(火) 06:05:28.37 ID:tKdGpos80
>>204
弟が良く体験してるらしいが、あいつは単に怖がりなだけだろうな

>>206
セ(ryって何?
208猪(イタ電中):2006/12/12(火) 06:06:35.37 ID:tKdGpos80
セ(ryってああ!そういうことかよw
その発想はなかったなw
209猪(vipper):2006/12/12(火) 06:07:20.49 ID:BXx8VagyO
>>208
違ったのかwww
真相教えてw
210猪(vipper):2006/12/12(火) 06:08:10.63 ID:CYcL0+8WO
セクロスじゃね?
俺は違う解釈だったけど。
心霊体験といえるかわからんが不思議な体験は何度かあるな
211おせち(200円):2006/12/12(火) 06:08:32.30 ID:ktZcYLVyO
>>208
どういうことかkwsk
212年賀状(配ってます):2006/12/12(火) 06:08:47.96 ID:SOBD38aV0
聞かせて
213黒豆(八粒):2006/12/12(火) 06:09:18.98 ID:ms9Axr490
214猪(イタ電中):2006/12/12(火) 06:09:23.40 ID:tKdGpos80
>>209
真相っていうか、井戸から風の鳴き声が聞こえるのは無理じゃないか?
215猪(イタ電中):2006/12/12(火) 06:12:35.12 ID:tKdGpos80
「ねえ、その井戸って、確か……」の状態だからなぁ。
セクロスも無理だろうなwww
216猪(vipper):2006/12/12(火) 06:12:41.30 ID:BXx8VagyO
>>210の言うとおりどうしても喘ぎ声にしか…orz

>>214
ああ、聞こえるはずないのに…ってことね
俺恥ずかしすww


てか今思い出したんだけど前スレのかごめかごめって途中だよね?
217お年玉(少々):2006/12/12(火) 06:13:55.82 ID:aEOX5W+dO
204

心霊体験かどうか知らんけど、中三の時に深夜勉強してて、伸びをして天井を見ると、B4位のサイズの蚊みたいな虫が張り付いてて、ビビッてすかさず紙キレ掴んで叩いたんだけど、死体が無かった…
あれだけデカイから見落とすはずもないし…
未だに謎ですwww
218年賀状(配ってます):2006/12/12(火) 06:15:55.51 ID:SOBD38aV0
でけーな 凄いでけー
219おせち(200円):2006/12/12(火) 06:22:13.12 ID:ktZcYLVyO
心霊体験かは微妙だが
高校生の時のこと
情報処理の授業中
後ろから誰かが覗きこんでいるような気配がした。
気になって振り返って見ても誰もいない。
先生は教室の前の方にいたし、同じクラスの子達も皆席に座って作業をしていた。
おかしいな、と思いつつ再び作業に戻るもやっぱり後ろに気配がある。
そんな事が何度かあった
耳元で機械の駆動音にも似た声らしきものも二回ほど聞いた
心霊体験だったのかな?
220猪(vipper):2006/12/12(火) 06:22:33.67 ID:BXx8VagyO
あ、5歳くらいのとき自分の身長くらいの大きさの芋虫見たことあるわ
友達の家に行く途中だったから走ってその友達の家行って友達連れて戻ったけどもういなくなってた
未だに謎
221初詣でかつあげされた:2006/12/12(火) 06:23:50.20 ID:vKlBZdEL0
>>217
田舎とかで田んぼの近くだとそういうの居るなぁ
222猪(イタ電中):2006/12/12(火) 06:24:50.93 ID:tKdGpos80
>>221
B4サイズのガガンボって実際にいるのか、スゲェな
223年賀状(配ってます):2006/12/12(火) 06:25:25.11 ID:SOBD38aV0
>>220
サナダ虫とか?…
224初詣でかつあげされた:2006/12/12(火) 06:27:23.58 ID:vKlBZdEL0
>>222
友達ん家のすぐ横が田んぼだったからひどかったw
夏は怖くて行けないよw
225年賀状(配ってます):2006/12/12(火) 06:28:23.46 ID:SOBD38aV0
ガガンボってなんだ?
226猪(vipper):2006/12/12(火) 06:30:59.28 ID:BXx8VagyO
>>223
違うわw
外見はちょうどポケモンのキャタピーみたいな感じだったと思う
227年賀状(配ってます):2006/12/12(火) 06:32:38.18 ID:SOBD38aV0
長さだけじゃないのか!そんな虫いるのか…
228初詣でかつあげされた:2006/12/12(火) 06:32:52.60 ID:vKlBZdEL0
229猪(イタ電中):2006/12/12(火) 06:34:02.18 ID:tKdGpos80
最大のミカドガガンボでも8センチ強か。B4サイズは何者なんだ
230年賀状(配ってます):2006/12/12(火) 06:35:16.44 ID:SOBD38aV0
足長っ ガガンボという名前だったのか
231猪(vipper):2006/12/12(火) 06:38:22.19 ID:BXx8VagyO
>>227
長さじゃなく大きさが身長くらい
いないんじゃね?

小さい頃って誰でも霊感みたいなものがあるっていうから
その類のものを見たのかなーと勝手に納得してる

まあ俺がイカレてただけなのかもしれんがw
232ぷぬ ◆pNuujeuN2w :2006/12/12(火) 06:39:38.03 ID:i5q9rCIRO
オッペン化粧品の裏話
233猪(友達がvipper):2006/12/12(火) 08:04:56.61 ID:vLiUGtMnO
おはよー
234猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:05:35.06 ID:tKdGpos80
期待
235猪(友達がvipper):2006/12/12(火) 08:08:49.87 ID:vLiUGtMnO
ちょwww 期待って俺に投下求めてるのか?w
236猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:10:13.54 ID:tKdGpos80
ダメっすかwwwwwサーセンwwwwwwww
237猪(友達がvipper):2006/12/12(火) 08:12:14.59 ID:vLiUGtMnO
わかった!ちょっと待ってて
23840話目:2006/12/12(火) 08:18:09.42 ID:D5TrlAf40
>>217>>219>>220も1話でしょ?

だめって言われたら貴方はどうします。
それでもしますか?やめますか?
貴方は人の意見に逆らいますか?
貴方は人の警告に逆らいますか?
貴方は人の優しさを踏みにじりますか?
だめって言われているのに、それを続行しますか?

もし、それでもするんだったら天邪鬼ですね。
ルールは破るためにあると思っているとか?
そんな事だったらルールは最初から必要ないでしょう。
人間としてルールも守れないんですか?

人間として生きていく以上、人間はルールにしたがって生きなければなりません。
それが人間なんです。
ルールを破った以上、その人はもはや人間ではなくなっているのです。
人間で無いなら何か。
そうね、妖怪かしら。

ルールを破った人間は妖怪になるのかもしれない。
よく電車などで携帯電話を使っている人いるわね。
よく電車などで優先席に座っている人いるわね。
じーっと見ると、人間には見えないでしょう?

彼らは、彼女らはもう人間じゃなくなっているからなのよ。
あれは妖怪なの。ルールを守れない妖怪なの。
23940話目:2006/12/12(火) 08:18:49.02 ID:D5TrlAf40
妖怪は危険よ。近づいたらダメ。殺されるわ。
だって彼らは妖怪。人間のルールは通用しない。
人を殺しちゃいけないとか、物を盗んじゃいけないとか。ルールが通用しない。
だから危険なの。

自分がどんなに危険であるかも分かっていないから危険なの。
一番危険なのは妖怪自身なのに、それに気づいていない。
近づかないほうがいい。
死に一番近い場所にいる彼らに近づけば、貴方も死ぬわ。

私の会社にも一人妖怪がいた。
甲斐陽子。
髪を茶色に染めて、イヤリング、指輪を見につけた派手な妖怪だったわ。
彼女は会社に入社した時から妖怪だったけれど、ますます上級の妖怪になっていったわ。

化粧が濃くて、その匂いだけで気持ち悪くなる。
ぺちゃくちゃ口が軽くて、あることない事をいいふらす。
私、部長に言いました。妖怪をどうにかしてくださいって。
でも聞き入れられなかった。妖怪の手先になっていたのよ、部長も。

彼女は廊下を走るのに。
彼女は煙草を平気で吸うのに。
彼女はお酒を飲めない人にまで飲ませるのに。
彼女はエスカレーターをかけあがるのに。
彼女は人のものを勝手に使うのに。
誰も彼女をクビにしない。
24040話目:2006/12/12(火) 08:19:35.17 ID:D5TrlAf40
私は決めた。
妖怪を退治しなくちゃ、妖怪を退治しなくちゃ。
このままでは、私まで死に一番近い彼女の犠牲になる。
私は名案をおもいついた。

彼女のカバンにこっそり手紙を入れたの。
「貴方は死んではいけない。これはルールです。」って。
ルールを守らない彼女ならきっとルールを破るはず。だって彼女は妖怪。
けれど、次の日も彼女は出社してきた。

いつものように燐粉と激臭を漂わせてね。
どうして、彼女は死なないの、ルールを破らないの?
私は混乱した。混乱してまた手紙を入れたわ。
「貴方は絶対に死んではいけない。これはルールです。」
けれど、次の日も次の日も次の日も彼女は生きて出社してくる。
妖怪を退治できない。私は焦った。
焦って手紙を毎日入れたわ。

「貴方は死んではいけない!自殺してはいけない!」
「死ぬな!死ぬな!死ぬな!死ぬな!」
「くたばるな!生きろ!生きぬけ!生きぬいてしまえ!」
「何故生きない!貴方は生きなくてはいけないのに!何故!」
「生きて死ぬな生きて死ぬな生きて死ぬな生きて死ぬな」
「生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生生」
24140話目:2006/12/12(火) 08:20:27.32 ID:D5TrlAf40
そのうち、私は気づいたの。
あの人は、ルールを守る妖怪なのかもしれないって。
普通のルールは破るけれど、手紙で言われたルールは守る妖怪なのかもって。
だから生きてるのね、あの人。それに気づいて、私は手紙を書いた。

「死ね」

次の日、彼女が死体で発見されたわ。
私はやっと妖怪を退治できたの。
でもおかしいの。彼女、誰かに殺されたらしいのよ。
胃の中には私の書いた手紙が一杯に押し込められていて、
頭には「死ね」って手紙が張り付いていたらしいの。
そして頚動脈が一文字に切り裂かれて、両腕をもがれていた。
警察は私を逮捕しようとしたけれど、私にはアリバイがあったわ。
当然でしょう。私は手紙を書いただけ。
何も悪い事はしていない。ルールは破っていないわ。

あ、貴方前に電車の中で携帯使ってた人よね?
それとも優先席に座っていた人かしら?
妖怪、妖怪ね。
また退治しなくちゃ、退治しなくちゃ。

明日の朝。貴方のカバンの中に、この手紙を入れておくわ。
妖怪さん。

「貴方は死んではいけない。これはルールです。」
242猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:22:02.38 ID:tKdGpos80
黒いな…黒ノ十三の羽音を髣髴とさせる黒さだ…
243小豆汁:2006/12/12(火) 08:23:15.84 ID:D5TrlAf40
>>242
今の話しはちょっとあれだったなwww
結構、選んで投下って難しいんだよな!
24441話目:2006/12/12(火) 08:24:26.87 ID:D5TrlAf40
私の学校には変な所があります。
音楽室の前の廊下に変な模様があります。
目みたいだって友達と言ってました。
五つもあります。

私は帰るときにリコーダーを音楽室に忘れてきて、
一人で音楽室に行きました。
曲がり角まで来た時に男子の笑い声が聞こえて、
みんなまだ残ってるんだって思って、のぞいたら誰も居ませんでした。
おかしいなと思って、私は音楽室のリコーダーを持って、
早く友達の所に戻ろうと思って音楽室からでようとしたら、
また男子の遊ぶ声が聞こえてきて、かくれんぼしてるんだと思って、
出て来ると誰もいませんでした。

なんだか怖いと思って早く帰ろうと廊下を歩くと、
変なところから変な声が聞こえてきたんです。
どこからか分からないから怖いと思って私は走ろうとしたけれど、
怖いからあんまり歩けなくて、ゆっくり足を踏み出したら、
ぐちゃって足の下で何かがつぶれました。

うわばきのしたから、血が流れてて、私は気持ち悪くなって、
足の裏を見ると、目の模様から血が流れてて、
ほかの四つの目が私をぎょろってにらんで、
私は怖くて怖くて走ってにげました。

私はその夜に片目を潰されました。
友達はあの目の呪いだと言いました。
245猪(ギャンブラー):2006/12/12(火) 08:25:33.15 ID:LT/Q1gyRO
●●●●●●●●●●●●● 創 価 学 会 と 全 面 戦 争 w ●●●●●●●●●●●●●●


                潰    さ    な    い    か    ?    w

突撃先 創価学会ホームページ  突撃時刻 9時ちょうど
http://www.sokanet.jp/  

時計 
http://www2.nict.go.jp/cgi-bin/JST.pl
串 
http://www.cybersyndrome.net/

田代砲
ttp://plotsimurgh.bravehost.com/
ttp://l.skr.jp/vip398501.txt   多窓でも効果あります
1窓は400〜600ミリ秒、25窓は5〜15秒間隔で

【VIP司令部】
〜VIP板vs層化板〜part2
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1165859435/
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
24642話目:2006/12/12(火) 08:28:53.25 ID:D5TrlAf40
これは先日、僕が病院で体験した話なんだ。
病院ってさ、昼間に行くと結構凄い人なんだよ。
待合室のソファーにいろいろな人が座ってるんだ。
老人から若い人、子供や何をしているのか分から無い人。
その間を看護婦やら医者やら、色々な人が歩いていく。

もしかしたら、死人が混じっていてもおかしくない、そんな気分にさせる。
ふと背中に気配を感じてふりかえれば、知らない人が君の事をじっと見ている。
にごった目はこの世のものでは無いようなオーラを発して、君は目を背けるんだ。
またふと見ると、いつのまにかその人は消えている。
もしかしたらあの人は本当に生きた人間だったのだろうか。

そう思って君は身震いをするんだ。
そんな事があるわけないって笑うかい?
でもね、実際にありえない話じゃない。特に、病院ではね。
肝だめしとかをする時、君は何処をえらぶかい?
やっぱり墓場?幽霊が一番出そうだからかい?

間違い間違い。本当に幽霊が出るのは墓場なんかじゃないんだ。
人の出入りが激しく、さまざまな感情がいりまじる場所。
そうだね、レジャー施設とか学校とか、やっぱり病院とか。
僕はそれを知っていたから、病院に行くのはイヤだったけど、
病気になってしまったら仕方が無いよね。
247猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:28:55.04 ID:tKdGpos80
目玉は最初から5つだったのか?それとも……
24842話目:2006/12/12(火) 08:29:36.98 ID:D5TrlAf40
薬局で売っている薬なんかアテにならないし、本当にその病気なのかも分からない。
だから僕はしぶしぶ病院に行ったよ。

家のすぐそばにある、古めかしい病院で、そんなに大きくは無い病院。
自動ドアが開くと、中にはやっぱり大勢の人が待合室で座っている。
その目の半数が一瞬だけ僕の事をじっと見るんだ。
もちろん生きている目だけど、僕は一瞬ぞくっとしたよ。

その中に、生きていない人間の目があったような気がしたからね。
しかも、それは待合室からじゃない気がした。
受付の奥、ここからは見えない受付の奥からゾッとするようなものを感じたんだ。
やっぱり何かがいるのかもしれない。

そう思いながらもはやく帰りたいって一心で僕は受け付けをすませた。
若い感じの看護婦からは「44番」のカードを渡されて、お待ちくださいと言われたよ。
この病院、診療室にはに名前で呼ぶことはしない。
渡されたカードの番号を呼ぶシステムになっているんだ。
同じような名前の人もいるし、聞き間違えも多いからね。

数字なら自分があとどれぐらいで呼ばれるかも見当がつくし、ある意味便利だ。
「34の番号の方、5号室の診療室におはいりください。」アナウンスが流れる。
前にいった病院でも薬を待つときは同じように番号を手渡されて、
待合室の上に設置された電光掲示板に番号が表示されると、薬を受け取りに行く。
24942話目:2006/12/12(火) 08:30:18.49 ID:D5TrlAf40
そんなシステムになっていた。
僕は渡された体温計を脇にはさんで待ちながら、周囲を見渡したよ。
本を読んでいる人、ソファーに寝転がっている人。
セキをしているために周りの人から距離をとられている人。空ろな目で地面を見つめている人。
病気をしているとは思えないほど、元気にとなりの人とおしゃべりをしている人。

漫画を読んでいる高校生らしき人。休憩をしているのか座っている看護婦。
さっき呼ばれた人は「34番」だったから、僕の順番まであと10人もある。
まあ診療室は5つあるから、結構早めに分割されて呼ばれるのは分かっている。
10人といってもすぐ、順番はくるだろう。
僕はそう思いながら、ふと鳴った体温計を取り出すと、受け付けにそれを渡した。

次々とアナウンスは流れた。けれど、人は減らない。
次々と調子の悪そうな人が訪れては、ソファーへ座る。
僕はその流れに取り残されたように同じソファーに座っている。
はっきりいって、ヒマだよ。
何もすることが無いんだから。

しかも熱気がこもっているのか、いやに暑いんだ。
置いてある本もつまらないものばかりだし、本当にヒマだった。
僕はただ、自分が呼ばれるのを待ったよ。
「43の番号の方、4号室の診療室におはいりください。」
またアナウンスが流れた。
25042話目:2006/12/12(火) 08:31:06.09 ID:D5TrlAf40
もうこれを聞くのは9回目、10回目は僕の番だ。
すると隣に座って本を読んでいた初老の男性が立ち上がり、
背伸びをしながら「ふぅ…」と疲れた様子でドアの方へと向かっていく。
その時、僕は気づいたんだ。

四号室…?って。
この病院の診察室は1.2.3.5.6の五つのはず。
呼び出しの番号には気をつかっていないが、4という不吉な番号を控えているんだ。
では…さっきの男性は、どこに呼ばれたんだ?
とたんに背中が寒くなる。

「44の番号の方、4号室の診療室におはいりください。」

またアナウンスが流れた。
僕の番号だ。
しかも、また4号室。
さっきの男性もまだ帰ってきていないのに、どうして?
恐怖を抱きながらも僕は立ち上がると、廊下へと歩いたよ。
呼ばれているんだ、だから行かなくては。
そういう、よくわからない感情が浮かんだんだ。

すると…あるんだよ、三号室と五号室の間にあるはずのない四号室が。
どうしよう・・どうしようと思っていると、背後に視線を感じる。
ここに入ってきた時は同じ視線。
生きていない人間の視線だ。
25142話目:2006/12/12(火) 08:31:45.14 ID:D5TrlAf40
受付の方から、じっと僕をみている。
僕は…周りにも大勢の人がいるから、きっと大丈夫だと言い聞かせて振り向いた。
すると、受付の向こうに白い人影があるのが分かったんだ。
白い人影、いや白い服をきた女性。白い服、あれは看護婦の格好だった。

受け付けの物陰から、僕のことをじっ・・と見ているんだよ。
食い入るように、ぎょろりと目を見開いて。しかも、その目は黒目の無い…真っ白な目だった。
僕はそのまま、逃げ出すように病院からでていったよ。

あのまま、そこにいたら大勢がいようと僕はあいつに…殺されていたかもしれない。
いや、それよりあの四号室に引き込まれていたかもしれないんだ。
あるはずのない、四号室にね。


あれから僕はあの病院に行っていないけれど、やっぱり病院は怖い。怖いよね。
25243話目:2006/12/12(火) 08:35:11.45 ID:D5TrlAf40
トゥルルルルルル…
トゥルルルルルル…

なかなか出ないな、槌田のヤツ何してるんだ…

二週間前。
石塚は電話を待っていた。
槌田からの電話、友人の槌田からの電話を待っていた。
携帯電話は電源が入ったまま、じっと石塚の顔を見上げている。
電話は石塚を待っていた。
ひたひたとそれは近づく、電波は忍び寄る。

トゥルルルルルル…
トゥルルルルルル…

電話は鳴り響く、石塚は電話を取る、電話は石塚に取られる。

「おい、遅いじゃ…!」

石塚は気づく、電話は知っている。
青白い画面に浮かび上がるのは「非通知」の文字。槌田ではない。
石塚は慌てて電話を切ろうと思う。ボタンを押そうと思う。
電話の相手は許さない。
電話の相手は語りかける。

「 暗い、暗い、暗い、暗い、暗い 」
25343話目:2006/12/12(火) 08:35:55.98 ID:D5TrlAf40
石塚から血の気が引いた。
この電話は普通のものではないと気づいた。
石塚は電話を切った。
同時に石塚の手首が切れた。
石塚は痛みから叫んだ。
傷口は滴る血で叫んだ。

一週間前。
石塚は電話を待っていた。
槌田からの電話を待っていた。
手首には包帯、滲むような痛みがまだ続いている。

トゥルルルルルル…
トゥルルルルルル…

電話が鳴った、石塚はそれを取った、ボタンを押してから気づいた。
また「非通知」の文字。
急いで切ろうとする、だが電話の相手は許さない。

「 痛い、痛い、痛い、痛い、痛い 」

石塚は電話を切った。
同時に石塚の足首が切れた。
石塚は痛みから叫んだ。
傷口は滴る血で叫んだ。
25443話目:2006/12/12(火) 08:37:16.96 ID:D5TrlAf40
三日前。
石塚は電話を待っていた。
槌田からの電話を待っていた。
両手両足には包帯。
ズキズキと耐えられない痛みが続いている。
傷口がただれ、模様のようなものが包帯からにじみ出ている。
時々、ふさがったはずの傷口が裂け、痛みが走る。
そのたびに石塚は叫ぶ、痛みで叫ぶ。

トゥルルルルルル…
トゥルルルルルル…

電話が鳴った。
震える手で携帯電話の画面を覗きこむ。
「槌田文也」の文字。
石塚は今までのことを相談するため、ボタンを押した。
フッと名前の文字が消えた。
「非通知」に変わった。
汗が吹き出た、また傷口が裂けた、血が流れる、包帯が赤く染まる。

「 アハハ!アハハ!アハハハハハハ!アハハハハハハ! 」

電話は笑った。けたたましく笑った。
ビリビリと窓が震えるほどに笑った。
25543話目:2006/12/12(火) 08:38:28.29 ID:D5TrlAf40
石塚は耳を塞いだ。手がべったりと何かで濡れた。血、だった。
鼓膜が破れた、耳からどくどくと血が流れた。
石塚は叫んだ、聞こえない自分の耳は叫びを聞く事はなかった。
電話になんとか血まみれの手を伸ばした。
石塚は、電話を切った。
同時に石塚の首が切れた。
石塚の首は、落ちた。
傷口は噴出す血で叫んだ。

トゥルルルルルル…
トゥルルルルルル…

まだ出ないな、槌田のヤツ何してるんだ…
石塚は携帯を血にまみれた手で握り締め、ただ槌田に電話をかける。

ふと、電話が繋がった。
槌田の声がした。

「 暗い、暗い、暗い、暗い、暗い 」

石塚は含み笑いを込めて、繰り返した。
血まみれの体で繰り返した。
石塚の周りからも声は繰り返されていた。
何十人もの血まみれの人間達が、ただ電話をかけていた。

トゥルルルルルル…
トゥルルルルルル…

槌田は電話を切った。
同時に槌田の手首が切れた。
256猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:40:49.14 ID:tKdGpos80
受話器を置けば切られずにすんだのに…携帯じゃなければ…
257猪(友達がvipper):2006/12/12(火) 08:46:06.76 ID:vLiUGtMnO
ドクターKを隣によんでおいたら万事解決www
258猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:47:02.38 ID:tKdGpos80
ドクターK?熊髭?
25944話目:2006/12/12(火) 08:47:28.33 ID:D5TrlAf40
運のいい人、運の悪い人。
あなたは自分はどっちの方だと思います?
商店街の福引の券を何枚も集めて一等の商品を狙ったり、
一等が出たと言われる宝くじ売り場まで足を運んだり、
競馬、パチンコ、さまざまな娯楽を楽しんでいます?

賭け事はとても危険なもの、一歩間違えば身の破滅。
そんな事、分かっているけれど止められないもの、それが賭け事。
一攫千金の夢は近くに見えてとても遠い。

蜃気楼にだまされて何枚ものお札が消えてききます。
まさに現代の恐怖、とでもいったところでしょうか。
運のいい人はまだよいでしょうが、悪い人にとっては、本当の怪談でしょうね。
けれど、運のいい悪いは別に賭け事だけではありませんよね。
たとえば出かけようとしたら雨が降ったり、それでも出かければサイフを忘れる。
不幸、それは誰にでも降りかかるもの。

けれど、運命とは残酷なもので時には一人の人間に取り付く悪夢でもあります。
振り返ってみたら、不幸という名の死神が笑っているかもしれませんよ。
振り返る勇気が、あればの話ですけれどね。

さて、あなたは運のいい人、運の悪い人、どっちの方だと思います?
26044話目:2006/12/12(火) 08:48:46.59 ID:D5TrlAf40
自分で言ってみても、私は信じませんけれど。
やはり、実際に試して見なければ分かりませんよね、実際に。
運試し、たとえばロシアンルーレット?それともギャンブル?
それよりももっと簡単な方法があるでしょう?
神社の御神籤、それよ。

大凶、凶、大吉、小吉、吉、中凶、末吉、中吉。
格付けされた御神籤があなたの運命を即座に示してくれる。
もちろん、二度引くなんて事、しませんよね。
あなたは御神籤は好きですか?

インターネットで御神籤とか占いとか、すぐやってしまうほうですか?
大吉などが出た日には、周りの人に自慢しますか?
きっとその日はずっといい気分でいれるでしょうね。
けど、周囲の人はどう思っているのでしょう。

あなたの態度に腹を立てたり、逆に不幸になれ、など思われていませんか?
その思いは実際に力となって、あなたを本当に不幸にする事さえ可能なのですよ。
そう、大吉だからと言ってはしゃいでは、いけません。
特に、本当に神社などで御神籤を引いたときには・・。

これは都内のとある神社で囁かれてる噂話。本当かどうかは分からない。
けれど私は本当の事だと信じている。
26144話目:2006/12/12(火) 08:49:17.10 ID:D5TrlAf40
信じさせるほどの生々しさが、この噂にはあるのよ。
その神社には昔から御神籤を売っている棚のようなものが設置されているの。
棚の上には振ると運勢が書かれた紙が出てくる小箱が置かれていて、
すぐ横に100円玉を入れる古ぼけた賽銭箱。

見た目だけなら、本当に運勢が当たりそうな、そんな御神籤なの。
その神社の前は近くにある高校の帰り道としても利用されていて、
夕方になると神社の前を制服姿の高校生達が列を成して歩くの。

好奇心旺盛な彼らは、そういう少し怖い感じのする神社をほおっておかない、
時折境内の中に入っては一円玉などを賽銭箱に遠くからほおり投げて遊んだり、
単純な遊びをしてふざけあったりしていたの。

「おい、これ御神籤じゃん?」

その棚に気づいたのは喜田という男子生徒だった。
彼の声にふざけて遊んでいた友人達が数人集まってきた。
彼らは古ぼけた賽銭箱と御神籤の箱を見つけて、好奇心がさらに刺激されたの。
やってみたい、けれど100円。

100円では今ではジュースも買えないご時世だけれど、それでももったいない。
考えた結果、ジャンケンで負けた一人が自腹で御神籤をすることになったの。
負けたのは喜田君、思えばこの時から運が悪かったのかもしれない。
彼は少し汚れた100円玉を賽銭箱の中に投げ込むと、
古ぼけた御神籤の箱を持ち上げた。カサカサ、カサカサと中で紙がこすれる音。
26244話目:2006/12/12(火) 08:50:00.91 ID:D5TrlAf40
暫く振ると箱に開いた丸い穴から黄色くなった紙が顔を出したの。
喜田君はそれを開いた。

「・・・大凶だ」

黄色い紙には大きな字で大凶と書かれていたの。真っ赤な文字で。
その下に小さく、遮断機に気をつけろ、と付け加えられていて喜田君は不機嫌になって
紙を賽銭箱の中に投げ入れてしまった。

友人達は気にするなと言いながら、大凶をひいた彼を笑っていたの。
みんな、そういう目が出る事を願っていたから、笑い物にしたかったの。

「だいたい、こんなの一種の暗示だろ?
悪い事が起きると思うから悪い事が起きるんだ」

喜田君はみんなにそう言いながら、神社を後にした。

「遮断機にしたって、気にすればするほど何か起きるんだ
それにささいな事なんていつだって起きてる、それが遮断機でちょっと起きるだけで
御神籤が当たったとかなんだとかこじつけるんだ」
「そんな事言ってるけどよ、本当に当たるかもしれないぜ?」
「言えてる言えてる!気をつけろよ」

友人達はひやかしながら、喜田君は否定しながら帰り道の踏み切りについたの。
遮断機は上にあがっていて、電車は当分に着そうになかった。
26344話目:2006/12/12(火) 08:50:34.49 ID:D5TrlAf40
喜田君は後ろ向きに歩きながら、
「だから、気にしすぎるのがいけないんだ、お前らだって…」
と踏み切りの中に一歩、足を踏み入れたの。

一瞬、友人達は何が起きたのか分からなかった。
目の前を歩いていた喜田くんの頭がミカンがつぶれたようにひしゃげて、
ぱっと鮮血が友人達に浴びせられたわ。

めきめきめき、って喜田君は足元から崩れ落ちて、彼の体は線路上に投げ出された。
同時に絶叫と悲鳴が踏み切りの警告音のように響いたわ。
友人達は気づいた。上がっていた遮断機が突然、喜田君の頭の上に落下してきたのを。
ものすごい勢いで落下した遮断機は、喜田君の頭を潰して、更には彼の体を押しつぶした。
めきめきという音は、彼の体中の骨が砕ける音だったのね。

しかも、悲鳴をあげている彼らの前に聞き覚えのある警告音が届いた。
電車が、着ちゃったのよ。
ブレーキは間に合わずに、喜田君の体の上を通過していったわ。
鮮血も、彼の体の塊も、すべてがめちゃめちゃになった。
26444話目:2006/12/12(火) 08:51:57.07 ID:D5TrlAf40
その時、友人達は見たそうよ。
通り過ぎる電車の向こうで、ケタケタと笑っている老人達を。
数十人の腰を曲げた老人達が、杖を片手に顔中のシワを更に押し曲げて、
ケタケタケタって笑っていたっていうの。
鮮血にまみれた、友人達を嘲笑うようにね。

それからも、その神社にはまだ御神籤は残ってる。
この噂が広がってから、誰も近づこうともしないらしいけれど。
でもね、きっとこの神社にかぎったことではないと思うの。

大きな力をもった御神籤はきっといろんな所にある。
それを引けば、きっと同じ事が起きると思うの。
でもね、問題はその御神籤でなにを引くか、ということよ。

大吉を引くことが出来れば、きっと凄い事がおきるはず。
近くに神社があるならば、一度足を運んで見たらどうかしら?
最高の運試しが出来るわよ。

老人達が、あなたに幸運を与えてくれる事を願うわ。
265猪(友達がvipper):2006/12/12(火) 08:52:24.33 ID:vLiUGtMnO
>>258
ブラックジャックならわかるか?
266猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:53:06.87 ID:tKdGpos80
やべえええ学校であった怖い話みたいな語り口が、俺の何かを呼び覚ます
267猪(禁欲中):2006/12/12(火) 08:56:09.60 ID:tKdGpos80
>>265
すまん、ボケてみた
ドクターくまひげってマンガがあるんだわ
268ハマグリ:2006/12/12(火) 09:02:06.35 ID:D5TrlAf40
また今日の夜な〜 ノシ
269猪(背中が弱いの):2006/12/12(火) 09:02:49.59 ID:tKdGpos80
>>268
ありがとう乙でした ノシ
270猪(ボーカル):2006/12/12(火) 09:07:00.02 ID:vLiUGtMnO
>>269
ドクター熊髭って面白い?
今度読んでみるよ!
夜にまた会おう ノシ
271猪(里に下りてきた):2006/12/12(火) 09:52:41.07 ID:PPWRGNKaO
保守
272お年玉(とられた):2006/12/12(火) 10:42:00.72 ID:eoG6KaVhO
うん
273おみくじ(いいのこいっ):2006/12/12(火) 11:03:54.71 ID:bcJmLyj50
あれ、ちょっと怖い話スレの1立てたもんだが
まだ続いてたのかwwwwwwっうぇwwwwww
274猪(里に下りてきた):2006/12/12(火) 11:45:10.67 ID:VoICgbsR0
続く恐怖…うぇうぇ・・・
275VIP皇帝:2006/12/12(火) 12:02:46.59 ID:XR4KL1bv0
276犬と初詣:2006/12/12(火) 12:07:26.35 ID:HZbDXmM+0
穂 穂 穂 伊保
277おせち(12,000円):2006/12/12(火) 12:24:38.96 ID:JPVuA5ocO
1から読んで来たけど、昨日今日と職場でラップ音がしたりモノが勝手に落ちるんだよ_| ̄|○
怖いからもうお別れだ。
おまいらも気を付けろよ。
278あしたこそ初詣:2006/12/12(火) 12:27:39.78 ID:IBwQo54PO
>>42
なぁこれって草加に騙されたとかそんな意味無いよな?
279おせち(30,000円):2006/12/12(火) 13:12:36.34 ID:xUevL3KOO
いろはにほへとちりぬるぽ
280あいつと初詣:2006/12/12(火) 13:15:42.31 ID:IBwQo54PO
>>279
ガッ
281おせち(30,000円):2006/12/12(火) 13:21:23.72 ID:xUevL3KOO
一応貼ってみる

http://kowa-i.com/
携帯で読む本当に怖い話


ところで「さる防止」って何だ
282婦警さんと初詣:2006/12/12(火) 13:22:58.59 ID:v/gu5eG40
み、みんな!今すぐなにも言わずYahooで「エアロデスクトップ」で検索してみるんだ!
いいか、どんな結果が出ても、決して誰にも言うな・・。約束だぞ!
283嫁と初詣:2006/12/12(火) 13:27:48.14 ID:XR4KL1bv0
>>281
さる規制になると、しばらくそのスレに書き込めなくなる

1) 一つのスレに
2) ある時間(H)内に
3) 最近の投稿(N)のうち沢山投稿(M回)したら
4) 「バイバイさるさん」になる

H N M は可変、
現在はcgiに直書き(必要だったらSETTING.TXTに)
実験中なので H M N は適当。
284おせち(30,000円):2006/12/12(火) 13:30:05.16 ID:xUevL3KOO
>>283
わざわざ親切にありがとう
俺のケツ貸してやるよ
285猪(ミニスカ):2006/12/12(火) 14:28:21.62 ID:VoICgbsR0



286親父と初詣:2006/12/12(火) 14:34:29.19 ID:8biUj+ps0
ドクター熊髭で学校の怪談1を思い出した(映画)
287初夢(蛇の夢):2006/12/12(火) 15:34:46.54 ID:hNlmkhuVO
もう誰もいない?
288初夢(蛇の夢):2006/12/12(火) 15:56:42.58 ID:hNlmkhuVO
オカ板の相談スレも行ったけど、相談出来る空気じゃなかったからここに書く

…誰もいないけどorz

猿夢?ていうのかな、バリバリみたいな夢を見たんだけど、どうしたらいいんだろう
289お年玉(800円):2006/12/12(火) 15:59:59.65 ID:eoG6KaVhO
試演
290猪(酒乱):2006/12/12(火) 16:00:59.82 ID:XIYOVG+80
猿夢ってちらほら聞くな
291姫初め:2006/12/12(火) 16:01:39.80 ID:eoG6KaVhO
あれ?詳しく書いてくれるわけじゃないの?
292凧(ひもなし):2006/12/12(火) 16:02:21.46 ID:o68u3wpp0
>>288
俺がうしろにいる…だがうしろ見てはイケナイ・・・
293初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:05:38.24 ID:hNlmkhuVO
良かった、人キター!!!
>>292
後ろはさっき昼寝した時にもう見ちゃったんだ…('A`)
男なのか女なのかわかんないのがいた

肌が茶色っぽくて焼けただれたみたいな感じ
髪もほとんどなかった
294凧(ひもなし):2006/12/12(火) 16:08:57.84 ID:o68u3wpp0
>>293
怖い夢の話は・・・
295猪(酒乱):2006/12/12(火) 16:12:24.39 ID:XIYOVG+80
夢の中で振り向いたら性別わからないのが居たって事?
296初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:16:34.08 ID:hNlmkhuVO
夢の内容は、今住んでる寮みたいなとこにいるんだ。

洗面所に向かうとトイレが1つだけあった(現実では3つ)しかも壁やドアはなし。洗面所にいきなりトイレだけ。

でも、トイレは他にないし、しょうがない。
用を足してる最中に女のすすり泣きが聞こえてきたけど、何故か気にしなかった
297初夢(みんなと仲間だった):2006/12/12(火) 16:16:33.10 ID:YhqLdID10
>>293
夢の話をkwsk
298初夢(みんなと仲間だった):2006/12/12(火) 16:17:24.68 ID:YhqLdID10
リロードしてなかった上にレス被った上に投稿時間にタイムパラドックスが起こっている
299初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:22:26.73 ID:hNlmkhuVO
で、トイレを流そうとしたんだけど、なかなか流れなかった

初めて見るはずなのに、「あぁ、また詰まったのかなぁ」って思った

詰まり直す道具(キュポンッてやるやつ)探さないと…って考えてたら、トイレの水がゴボッて排水口の奥から溢れてきた

それが血で真っ赤

そこでハッとして後ろみたら、茶色いのがいたorz
300初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:23:54.70 ID:hNlmkhuVO
ニヤッて笑われたところで目が覚めたよ…。
レス遅くてごめん
301猪(酒乱):2006/12/12(火) 16:26:54.57 ID:XIYOVG+80
猿夢とは違うだろうから大丈夫
俺もたまに夢に幽霊出てくるし
302初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:30:57.50 ID:hNlmkhuVO
>>301
mjd?
それなら安心だけど、目の前に居たうえにバリバリっぽかったからかなり怖い…
303おみくじ(太吉):2006/12/12(火) 16:31:46.67 ID:Iko1GHb8O
304初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:34:02.60 ID:hNlmkhuVO
今気付いたんだけど…何処からも血だしてないのに手に少しだけ血の乾いたのがついてる
…なんで…
305凧(ひもなし):2006/12/12(火) 16:34:10.45 ID:o68u3wpp0
夢でも怖いよね・・・
306初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:47:02.21 ID:hNlmkhuVO
とりあえず気にしないようにするしかないか…
手洗ってくる
307かき初め(虚脱感):2006/12/12(火) 16:48:11.09 ID:bcJmLyj50
それ、夢と現実がリンクする可能性・・・
308凧(ひもなし):2006/12/12(火) 16:49:38.31 ID:o68u3wpp0
洗面所で手洗うのって・・・
309初夢(宝船の夢):2006/12/12(火) 16:52:20.93 ID:hNlmkhuVO
>>307-308
ちょwww怖いww
冷蔵庫脇の流し台で洗ってきたwwwww
310猪(今日もカップラ):2006/12/12(火) 17:58:52.43 ID:VoICgbsR0
>>309さんが夜中にトイレいきたくなったら
カワイソスだろ・・・今のうちにトイレに行トイレ!!
311おせち(12,000円):2006/12/12(火) 18:47:48.96 ID:BXx8VagyO
ホッシュ
312金魚と初詣:2006/12/12(火) 18:52:14.68 ID:d29ozoNq0
昨日のことなんだが、
大学の階段を歩いていた時に
最後の1段を降りようとしたら、右足首が急に動かなくて
転んだ
そのあと自転車置き場でも
同じように右足首が動かなくなって転んだ

帰ってから右足首を見たら、
つかまれたような痣が・・・

今日の昼家にいたら
呼び鈴が鳴ったのだが、不安に思い放置したら
「開けろおぉ〜!!」って大声が聞こえ始めた
怖いから放置していたら、扉に体当たりし始めた
放って置いたら帰って行ったよ

今見たら痣も消えているし扉もなんとも無い
何かあったのかな?
313歯科助手と初詣:2006/12/12(火) 19:00:42.44 ID:hYBS4oGvO
ずっと気になってたんだが猿夢ってなんだ?
314おせち(15,000円):2006/12/12(火) 19:05:59.11 ID:BXx8VagyO
>>313
>>281のサイトにも載ってるから見てくるといい



>>312が45話目?かな?
315旦那と初詣:2006/12/12(火) 19:11:41.28 ID:SOBD38aV0
怖い話とか全部嘘っぱちだろ?幽霊なんていないさ!
316初夢(ゴキとの思い出):2006/12/12(火) 19:35:38.80 ID:5g+Lew6hO
317おせち(150j):2006/12/12(火) 19:37:55.65 ID:NvXTd0u+O
>>315
なぁ、さっきから天井で待ってんだから上向けよ
318おせち(150j):2006/12/12(火) 19:41:02.38 ID:BcAKXGhKO
猿夢ってこれか。
319おせち(15,000円):2006/12/12(火) 19:58:38.60 ID:BXx8VagyO
ガイシュツかもしれんけど猿夢ってお猿電車に似てるな
320おせち(1d):2006/12/12(火) 20:06:23.46 ID:BcAKXGhKO
>>319
お猿電車の夢で猿夢じゃないのか?
321おせち(30,000円):2006/12/12(火) 20:10:54.08 ID:BXx8VagyO
>>320
あ、てか北野勇作って作家の作品で「お猿電車」ってのがあるんよ
322黒豆(三粒):2006/12/12(火) 20:22:27.65 ID:xUevL3KOO
風呂入って来たぜ!
これで怖い話が来ても余裕!!!
323おせち(30,000円):2006/12/12(火) 20:22:28.69 ID:BXx8VagyO
ごめ、今本引っ張り出して読み返したら猿と電車ってことくらいしか共通してなかったわ
324おせち(1d):2006/12/12(火) 20:43:06.99 ID:BcAKXGhKO
ごめ、俺も分からないんだぜwwwwww
325お年玉(げんこつ):2006/12/12(火) 21:14:24.25 ID:AVulfnTu0
最近こういう系のスレよく見てるんだが
ラップ音(?)みたいのがやたら耳につくんだ・・・
326ゴボウ:2006/12/12(火) 21:26:27.40 ID:eSSuZX9L0
私はいわゆる頭の弱い女でした。
交際していた彼の子を妊娠しましたが二人とも学生、とても無理だと言う決断に。
親に言う勇気もお金も無く彼に闇の病院に連れて行かれました。

そこは、普通の民家にしか見えず先生は白衣も着ていない普通のおじさんでした。
一人しかいない看護婦はアジア人?日本人ではありませんでした。
診察室は待合室から丸見えです。待合室と言っても普通の廊下に長椅子が置かれただけ。
寄りかかった壁の向こうには居間があるらしくワイドショーの音が響いていました。

――ガタンッ

扉の開く音がして廊下の奥から女性が顔を出しました。
麻酔が切れていないのでしょうか、地べたを這いずるように出てくると壁をつたって立ち上がり
トイレのある方向へ向いた瞬間
「ヒッ」と声が漏れてしまいました。
這いずって出てきた女性の後姿は血だまりに寝転んだように血だらけだったのです。
トイレに入った女性は声を上げて嘔吐を繰り返していました。
逃げ出したい気持ちで一杯になります。
でも腰が抜けて立ち上がれません。流れ出る冷や汗を初めて体験しました。
その時、私が呼ばれたのです。

隣にいる彼に助けを求めました。言葉になりませんでしたが。
彼は私の手を強く握りなぜか頷いて私を支えて立ち上がると病室へと押し入れたのです。
327ゴボウ:2006/12/12(火) 21:26:45.05 ID:eSSuZX9L0

それから後は写真のネガのように音と色の無い記憶が残っています。
診察室、机に置かれた大学ノートのカルテ、アンプルをハート型の紙やすりでこする看護婦。
手術室、浴室のようなタイル張りの壁、血だまり、乾いた血、キッチンについているような換気扇。

「麻酔をかけるからね、注射が済んだら手を握り開くを繰り返しながら数を数えて。」
「1・2・3・・・・4・・・」

そこで私の記憶は途切れています。
目が覚めた時、私は和室に転がっていました。
ブルーシートが敷かれた和室。
麻酔が完全に切れていなく体の自由がありませんでした。
ぼんやり生きているのか死んでいるのか分からず自分の愚かさと恐怖に涙しました。
自分の体が濡れている不快感に気づき始めます。
ああ、あの女性のように血だらけになっているのかと思いました。
のどが渇いて渇いて。水が飲みたいと部屋を見回したその時です。
私の傍らに置かれたそれを見つけました。

赤い丸められたタオル。
何かが、少し見えていて…
それが何か分かったとき私は部屋を這いずりだして嘔吐しました。

トイレで吐く私にかけた医者の言葉が忘れられません。


「避妊手術にもなったろ?」
328ゴボウ:2006/12/12(火) 21:29:52.90 ID:eSSuZX9L0
怖い話書こうと思ったらなぜかただのグロ話になってしまった。
すまん。
329黒豆(一粒):2006/12/12(火) 22:02:23.50 ID:eTsh8aHpO
べ、別に怖くなんかないんだからね…
330猪(禁煙中):2006/12/12(火) 22:04:46.97 ID:DxMUjbXn0
随分趣味の入ったフィクションだなwww
331おせち(30,000ウォン):2006/12/12(火) 22:20:39.40 ID:vLiUGtMnO
フェッ、クション!
風邪かな?
332猪(禁煙中):2006/12/12(火) 22:23:18.02 ID:DxMUjbXn0
ノロウィルスかもしれん…これは怖い話しかないな
333長ネギ:2006/12/12(火) 22:26:40.07 ID:mZ+6TRYb0
屈強な荒らし集団、Whirlwind(笑)こいつら痛すぎwww
http://bbs6.fc2.com/php/e.php/macky2/

ちなみに本部(壊滅状態)
http://0123tumuji3210.rakurakuhp.net/
334黒豆(五粒):2006/12/12(火) 22:45:17.96 ID:xUevL3KOO
誰も居ない…
335家族で初詣:2006/12/12(火) 22:45:39.19 ID:8biUj+ps0
誰か俺に>>327の解説を
336初夢(こんなにもてていいの?):2006/12/12(火) 23:10:07.85 ID:hNlmkhuVO
>>335
多分、手術で子宮ごととったんじゃないか?
337おせち(150j):2006/12/12(火) 23:12:36.51 ID:vLiUGtMnO
家に着いたら投下する
338初詣でころんだ:2006/12/12(火) 23:16:01.12 ID:5x/Fm68V0
>>337
はーい、待ってます
339黒豆(六粒):2006/12/12(火) 23:22:26.22 ID:xUevL3KOO
腹痛いがトイレに行きたくない…
340初夢(こんなにもてていいの?):2006/12/12(火) 23:23:09.73 ID:hNlmkhuVO
>>339
お漏らしktkr
341黒豆(六粒):2006/12/12(火) 23:27:00.70 ID:xUevL3KOO
>>340
いいや限界だッ!行くね!
342シイタケ:2006/12/12(火) 23:28:57.25 ID:eSSuZX9L0
>>335
分かりにくくてすまんね。
グチャグチャ胎児てことでした。
343おせち(150j):2006/12/12(火) 23:30:22.26 ID:vLiUGtMnO
最近のゲーム怖い



1コイン=500円
344おせち(150j):2006/12/12(火) 23:41:44.38 ID:vLiUGtMnO
今何話目?
345初詣でころんだ:2006/12/12(火) 23:54:39.16 ID:5x/Fm68V0
>>344
>>326-327が46話目かと・・・
346愛のVIP戦士:2006/12/12(火) 23:54:56.43 ID:AtYhCrgq0
今日のGoogleが怖い
347猪(不倫中):2006/12/12(火) 23:58:07.62 ID:mbXWcuuI0
>>346
wwww
348ダイコン:2006/12/13(水) 00:07:22.32 ID:FY39hZHs0
体験談してもいい?
あんまこわくないかもだけど
349年賀状(配ってます):2006/12/13(水) 00:08:09.73 ID:0o7H05QY0
うん
350猪(大人):2006/12/13(水) 00:28:39.71 ID:WrD9ZpWdO
1時に家に着きそう
351猪(ボーカル):2006/12/13(水) 00:31:38.48 ID:UWBEtX/zO
そろそろぬるぽ
352おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:31:45.48 ID:c9xe9DRu0
この話は私がVIPで釣りを楽しんでいた時の話でした
タイトルは忘れましたが、ただの安価スレになるはずでした
私がその行動を本当に起こさなければ・・・
353おみくじ(人吉):2006/12/13(水) 00:33:34.27 ID:P4pj0jCU0
>>351
ガッ
354おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:34:07.38 ID:c9xe9DRu0
ストーカーに追われてるって感じのスレだったと思います。
実際俺のバイト先にはストーカーになりかけていた女が一人いて
まあ、釣りといっても俺からしたら現実味がある釣りスレになった。
釣りも終盤になってそろそろ宣言しようかと思ったとき、携帯の着信音が鳴りました。
355猪(大人):2006/12/13(水) 00:34:09.67 ID:WrD9ZpWdO
wktk
356VIP皇帝:2006/12/13(水) 00:35:29.69 ID:I28MVtIe0
357おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:35:38.88 ID:c9xe9DRu0
もちろん、そのストーカー女からの着信だった。
俺はなんだかおもしろくなり、釣り宣言を遅らせて
これからの行動を安価に任せることにした。
358おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:37:40.21 ID:c9xe9DRu0
女は少しメンヘラ気味でしゃべっていたのが、さらに俺のwktkを掻き立てたのか
調子に乗っていた。
安価では
「お前氏ねよ」って感じのことだったと思う。
359おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:39:37.05 ID:c9xe9DRu0
もちろん俺は安価スレではいつも釣りだったので、リアルでしたらどんな感じなのか
知りたかった。安価通りに行動し、女は発狂寸前だった。
このときに気付くべきだった。
安価では
「相談事があって、ストーカーに付きまとわれてるから助けて」だった。
360猪(大人):2006/12/13(水) 00:41:44.48 ID:WrD9ZpWdO
こっこれは!!
361おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:42:51.33 ID:c9xe9DRu0
俺は男が女に助けられるなんて、と思いつつ実行。
もちろんストーカーとはこの女のことであるが、向こうも氏ねと言われたあとに
相談があると言う俺を気が狂ってると思っていたのだろう。
近くの公園で落ち合うことになった
携帯で見た安価は
「俺と一緒に死んでくれ」だった
362猪(ボーカル):2006/12/13(水) 00:43:16.47 ID:UWBEtX/zO
「私、リカちゃん。今あなたの後ろにいるの・・・」

テリーマン「俺もいるぜ」
キン肉マン「テリーマン」
ブロッケンJr「お前だけに、いいカッコさせるかよ」
キン肉マン「ブロッケンJr・・・」
ロビンマスク「正義超人は、おまえだけじゃないんだぜ 」
ウォーズマン「コーホー」
キン肉マン「みんな・・・」

悪魔超人「こ、これが友情パワーか」
363おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:45:23.21 ID:c9xe9DRu0
公園に到着。
この安価には流石に戸惑ったが、今時それで死ぬ奴なんていないだろうと思った
から、何の気なしに実行。
すると向こうが突然泣き出した。
やっと私を見てくれたとか、私のことを解ってくれたとか。ブツブツ言ってた。
364猪(大人):2006/12/13(水) 00:46:51.78 ID:WrD9ZpWdO
死亡プラグktkr
365おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:47:23.31 ID:c9xe9DRu0
善は急げよね、と言う彼女が冗談だと俺思っていた。いや冗談であってくれと
俺は願っていたのかもしれない。もう女は俺の話を聞こうともしない。
よっぽど嬉しかったんだろう。俺はまずいと思った。
366おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:49:37.70 ID:c9xe9DRu0
じゃあ準備してくるから、一緒に付いてくる?それとも家で待機しとく?
って言われて俺は鳥肌が立った。ここで俺は止める勇気がなかった。
いや、実際こうなってしまっては誰であっても言葉が出せる状況ではない。
恐怖に立ち竦み、相手のペースに飲まれた状況では。
俺は家で待機すると言った。とりあえず彼女から離れたかった。
367おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:51:44.99 ID:c9xe9DRu0
家に着いてみるとまだ安価スレが残っていた。しかし俺の帰りが遅かったせいか、
過疎っていた。俺はすぐに自分が置かれた状況を書き込んだ。
そんなことしてる場合じゃないだろうと思うが、
一人暮らしで近くに頼れる人がいないとき、VIPだけがこの恐怖を和らげてくれた。
368おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:53:26.74 ID:c9xe9DRu0
しかし、どうにかしなければならない。このままだとあの女が来てしまう。
逃げるか?でも行くところがないし、外を出歩いて女と会ったらまずい。
葛藤が続いてるうちにドアの呼び鈴が鳴った。

369おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:56:56.07 ID:c9xe9DRu0
ドアの覗き穴から見てみると女がこちらを見ていた。
怖い怖い怖いこわいこわい
20秒くらい立ちすくんでしまった。
俺はなぜか女を受けれてしまった。
3701000ならクリスマス中止:2006/12/13(水) 00:58:14.37 ID:/U7vpyPu0
ただいま〜
371おみくじ(犬吉):2006/12/13(水) 00:58:46.28 ID:c9xe9DRu0
女と話し合った結果、俺のほうも遺書や親などに別れが言いたいと押し通し、
怪しむ女をなんとか丸め込め、決行を翌日の夜に引き伸ばすことに成功した。
しかし、これがいけなかった。女は俺が本気だと信じ込んでしまった。
372猪(ボーカル):2006/12/13(水) 00:59:17.64 ID:UWBEtX/zO
おかえり
友達も連れてきたみたいだな
373ダイコン:2006/12/13(水) 00:59:26.21 ID:FY39hZHs0

うちの大学は出る出るって有名で、鏡が外された噂のトイレとかあるんだけど
俺は見た事ないから信じてなかった。
泊まり禁止で、守衛が回って来たら帰らなきゃいけないんだけど
一年くらい前、よく俺は居残って課題やってた。
物陰に隠れて守衛が部屋を回り終わったら出て来て作業するの。
電気もつけられないしちょっと怖いけど、学校でしかできない作業だったから
一週間くらい毎日やってた。

そのころ、丁度学校で盗難があって警備がめっちゃ厳しくなった。
守衛の見回りがしつこくなって、
前は1回やり過ごせばすぐいなくなったのに
施錠した後も教室の外でうろちょろしてるのが聞こえるの。
おれはずーっとでかい箱の中で耳を澄ましてたんだけど
鍵をチャラチャラさせて歩くいつもの足音と
トランシーバーで何かしゃべってるのが聞こえたから箱から出なかった。

374神所謂ゴッド:2006/12/13(水) 00:59:46.12 ID:i9eOwb4P0
長いっつかスレ消費しすぎ。詰めてくれ
375ニンジン:2006/12/13(水) 01:00:26.66 ID:FY39hZHs0
一時間くらいたったころかな…
もう足音もしないし出ても平気かなと思ってたら、
教室の隣のトイレから物音がして、水を流す音が聞こえた。
まだ見張ってんのかと思って、壁の向こう側にいっそう耳を澄まして聞いてると
足音が俺のいる教室の前まできて、
椅子を置いて座るような音が聞こえた。
明らかに人がいる気配がした。
一回見つかったからこっちも必死で
マークされてるのかな、と思い更に20分位ずーっと耳を澄まして待ってたんだけど、
それっきり足音もトランシーバーの声も全く聞こえなかった。

おれ急に怖くなったんだけど、
誰か他に居残ってる生徒かもしれないと思って
見つかる覚悟で教室の鍵を開けて外を見てみた。
でも廊下には誰もいなかった。

次の日、他に隠れて残ってたやつがいたか聞いて回ったけど
やっぱりだれも居残ってなかった。
あれ以来学校には泊まってない。

376おみくじ(人吉):2006/12/13(水) 01:00:34.65 ID:c9xe9DRu0
翌日、だるい朝がやってきた。バイトに女の姿はなかった。
俺は胸騒ぎが止まらなかった。一日がこんなに長く感じるとは思わなかった。
バイトが終わると同時に女から着信がきた。
377おみくじ(人吉):2006/12/13(水) 01:00:52.41 ID:c9xe9DRu0
ごめんなさい。
詰めます
378角焼もち:2006/12/13(水) 01:03:38.55 ID:/U7vpyPu0
>>372
ちょwww俺一人wwwwwwwwww










『   みたな     』
379角焼もち:2006/12/13(水) 01:04:09.31 ID:/U7vpyPu0
これ終わったら投下する!
380ニンジン:2006/12/13(水) 01:05:30.93 ID:FY39hZHs0
>>373-375だけど
ごめん、変な時に投下してしまったorz
381おみくじ(人吉):2006/12/13(水) 01:06:39.19 ID:c9xe9DRu0
そして、決行の時間が近づいてきた。女と二人で遺書を書いた。鳥肌が直らない。
女の目は氏を覚悟していた。
「父、母、今まで面倒を見てくれてありがとう。こんなダメ息子が大学に行けたのもあなた達のおかげです
これは私が望んだ死に方ではありません。本当にありがとうございました。そしてすみませんでした。」


二人で俺の家で首吊りにしようと決めた。
一斉のーせ

ギュッ

俺は氏ねなかった、いや死なないように設定したのだ。
しかし女のほうはもうだめみたいだ。見開かれた目がこちらを見ている。


生きている俺を 睨み付けているように。
382角焼もち:2006/12/13(水) 01:08:44.58 ID:/U7vpyPu0
>>380
どどどどドンマイ!
ちなみに>>373-375は48話目ね
383角焼もち:2006/12/13(水) 01:09:59.11 ID:/U7vpyPu0
>>381
終わり?
384猪(ギター):2006/12/13(水) 01:10:34.21 ID:UWBEtX/zO
wktkしながら待ってるぜ
相変わらず腹痛い
385長ネギ:2006/12/13(水) 01:11:15.79 ID:S90knR+l0
これ全部読むの3行しかよめねー俺には大変だわ
オヌヌヌどれかおしえてくれね?
386猪(筋肉質):2006/12/13(水) 01:12:14.37 ID:6zMLP+5jO
昨日の人?
387角焼もち:2006/12/13(水) 01:13:25.74 ID:/U7vpyPu0
投下おk?
388おみくじ(人吉):2006/12/13(水) 01:14:31.31 ID:c9xe9DRu0
俺は女の死体を放置したまま、自分の遺書を手にとり、家を飛び出した。
翌日、俺はバイトを休んだ。
頭が働かない
体が言うことを聞かない
一日を漫喫で無駄に過ごし、警察に届け出ることにした。
すぐに警察は俺の家に来て、死体を運んで行った。

俺はいきさつを説明した。もちろんVIPのことや、
自分が自殺しようと誘ったことは言わなかった。

そして何もないまま一ヵ月半が過ぎて、まだ俺の記憶が新しい頃、彼女が出来て
半月が過ぎた頃。
夜、ドアをバンバン叩く音がした。


俺は外を確かめに行ったが誰もいなかった。しかし、ドアを振り向いた瞬間俺の全身の
血の気が引いた
ドアには、カッターで傷つけられた、いや、爪でかもしれないが、文字を見つけた。
私 あ き 早
は な て く
死 た る 一
ん は の 緒
だ な ? に
の ぜ   来
に 生   て
389角焼もち:2006/12/13(水) 01:16:36.58 ID:/U7vpyPu0
wktkしながら、投下準備しておくね!
390 ◆VIPPER/vT. :2006/12/13(水) 01:19:46.84 ID:UWBEtX/zO
明日テストなのに俺オワタ
とりあえずこれおいときますね
◆VIPPER/vT. #I..cEGy3
◆NewsVIPyEM #oD蛛A@ャ
◆NEETAWn2sQ #ヨコモリ球/s
◆neet2wgJ32 #ヨコモリ塾AA
391おみくじ(人吉):2006/12/13(水) 01:20:16.67 ID:c9xe9DRu0
俺は声が出なかった、いや出せなかった。
部屋の中にいる彼女を呼んだ。
警察を呼ぼうと言った。
その日から俺は夜なかなか眠れない。あの睨みつけられた目が夢に出てくる。
そして目がさめると、人が近くにいた気配が残っている。
俺は発狂寸前だった。

文字事件から2週間たった頃。
彼女が家に来てくれるといったので、待機していた。
呼び鈴が鳴った。彼女だった。俺は彼女のポケットに入っていた封筒が気になって
なんなのか聞いてみた。

「これ?あなた 見覚えがあるはずだけど?」

彼女の目があの睨みつけられた目に変わった。

封筒には可愛い文字で「お父さん、お母さん。Mより」
と書かれていた。
392おみくじ(人吉):2006/12/13(水) 01:21:38.26 ID:c9xe9DRu0
おしまい。
これは100話の中に入るんでしょうか?
393角焼もち:2006/12/13(水) 01:22:26.46 ID:/U7vpyPu0
>>392
おk、入るよ!じゃっ!投下します
394猪(子持ち):2006/12/13(水) 01:23:34.13 ID:aOavNkHWO
次で50話かな?
395角焼もち:2006/12/13(水) 01:25:18.18 ID:/U7vpyPu0
50話目

これは僕が前に住んでいたアパートで起こった話です。
当時の僕はアルバイトをこなしながら学業も疎かには出来ず
なんとか節約をしながら生活をしていたのですが、
家賃を払うことが出来ずにその前に住んでいたアパートを追い出され、
他のアパートを探しながら友人の家を転々とし、途方にくれていました。

なんとか田舎から出てきて東京の大学に通っていた僕には
いまさら田舎に戻る事もできず、同級生や先輩のお世話になる毎日。
それでも毎日、不動産をめぐってはいい物件を探していたんです。

…最初は信じられませんでした。
とても安い家賃のアパート、見つかったんです。
安いからには何かある、とは思いましたが贅沢は言ってられません。
そこなら僕のアルバイトでもなんとか借りることが出来ますし、
友人達にも迷惑はもうかけたくなかったんです。
二つ返事で僕はアパートの管理人さんと契約し、数日後にはアパート暮らしが再開されました。

今となっては理由も分かる気がしますが、
そのアパートは安い家賃にしては内部も外見もしっかりしており、風呂まで完備されていました。
ただ、初日に管理人さんがおかしな事を僕に言ったのだけが気にかかりました。

「手足の小指の爪、黒く塗ること、それだけは忘れないようにして、わかったね」

うつむき加減で僕の顔をまったく見ずに、管理人さんはそう呟いたんです。
見ると管理人さんの手の小指も黒く塗られているのです。
396角焼もち:2006/12/13(水) 01:26:03.67 ID:/U7vpyPu0
管理人さんの後ろをすり抜けていった高校生風の青年の小指さえ、黒く。
何かのまじないだろうか、それとも何かの宗教だろうか。
僕は恐ろしくなって、その日は言葉に従いサインペンで手足の小指を黒く塗りつぶしたんです。

ひんやりと冷たいインクが爪を通り越し肌に伝わります。
一瞬、僕は何をしているんだろうと思いました。
何かむなしく、けれど塗ってしまったものはしかたありません。
僕はそのまま、一日目の夜を超えたのでした。

二日目、大学から帰ってきた僕はアパートの前で別の人とすれ違いました。
青い服を来た女性で両手に痛々しい包帯を巻つけて、
僕の横をすり抜けて、二つ向こうの部屋に消えていきました。

「黒く塗らないからだ…」

湿った声が隣の部屋から聞こえ僕がそちらに顔を向けると
ドアの隙間からぎょろりと血走った目が僕を捕らえ、ばたんとドアが閉じられました。
僕は背筋に冷たいものを感じ、焦るように自室へと戻りました。

やはりこのアパートは普通じゃない、そう思ったんです。
安い理由、爪を黒く塗らせる理由。
言い知れない恐怖からその日も僕は黒く爪を塗って夜を超えました。

三日目、その日は休日で湿った雨がしとしと降っていました。
窓から外を見ると、真っ黒な雲が広がっており出かけられる状態ではないと思い、
僕は今日一日を自習でもして過ごそうと思ったときでした。
397角焼もち:2006/12/13(水) 01:26:33.09 ID:/U7vpyPu0
外にふわりと青いものが見えたんです。昨日の女性でした。
見ると両足にも包帯を巻つけ、手荷物を包帯のまきついた両手で抱きかかえ
逃げるようにアパートから離れていきます。
ああ、もう戻ってこないのだな、と僕はそう感じました。

見れば雨はしとしとから本降りへと変わり、風景にまぎれていた音も
次第と雨の音でかき消されてしまい、憂鬱な気分が広がります。
それがいけなかったのか、僕は眠気に襲われていつのまにか眠りこけてしまったのです。
爪を黒く塗ることが出来ずに…

どれぐらい眠っていたのでしょうか。
僕は真っ暗な中で目を覚ましました。

「・・・・ぁ・・・?」

ゾッとするように暗さに夜中まで眠ってしまったのか。
僕は真っ暗な中に垂れ下がっているはずの電灯のコードを探そうと
手を持ち上げます・・が、僕の腕は凍りついたように微動だにしません。
寝ぼけているのかもと思い、首や足も動かそうとしますが、やはり動かないのです。
金縛り、まさか。僕はもがくように体を動かそうとしますが、やはり…。
はっきりしなかった頭にも恐怖がしだいに伝わっていき、
汗が額から唇へと流れ、しょっぱい汗が口の中にまで流れ込みます。
思えば涙も流れていたのかもしれません。それほどの恐怖だったのです。
金縛りがなければ僕の体はガタガタと震えていたことでしょう。

ガタンっ

押し入れの方から不気味な音が聞こえました。
398角焼もち:2006/12/13(水) 01:27:16.81 ID:/U7vpyPu0
暗闇の中、押し入れの扉もまったく見えません、けれどガタガタと押し入れの扉が
何かの力によって揺さぶられている音だけは聞こえてきます。
ガタガタッ、ガタガタッ、バタッバタッ
音は大きくなり、ついには押し入れの扉が無理矢理開けられる音がしました。
何かが出てきた、押し入れから…
僕は恐怖心で混乱し、いっそうの事身体を揺さぶらせて逃げようと奮闘します。
が、無理なんです、どうしても体は動かないんです。

キ リ キ リ キ リ … キ リ キ リ キ リ

何か、形容しがたい音が…しました。
間違いなく押し入れの方向から…。

『 キリキリ 一つ 二つ 三つ 四つ 小指の味は いと美味し 小指の爪は いと美味し 』

不気味な歌。
不気味な声。
恐怖、…恐怖。
僕は絶叫しました、出ない声を振り絞って、空気が勢いよく喉を通り抜けて、
それでひゅーひゅーと空気だけが通り抜けます。
唾も飛び散り、それは汗と涙に混じります。

『 キリキリ キリキリ ギリギリ ギリギリ ギギギギギギギギギ 』

そこで、僕の意識は途絶えました。
399角焼もち:2006/12/13(水) 01:28:03.54 ID:/U7vpyPu0
二日後、僕はアパート暮らしから友人の家に再びお世話になることになりました。
……両手両足には包帯を巻つけて。
何故か?

あの後、目覚めた僕が最初に見たのが血まみれの僕の両手両足だったからですよ。
僕のすべての小指の爪がはがされて…いたんですよ。
第一声は絶叫でしたよ、もちろん。
血まみれの手を振り上げて叫びましたよ。

激痛も同時に走って、振った手から鮮血が周囲に散りましたよ。
痛かったですよ、本当に、爪をはがれるんですからね。

僕の聞いたアレはなんだったのでしょうか。
きっとアレが僕の小指の爪をはいでいったのでしょうが、本当になんだったのでしょうか。
ヒントは僕がアパートから出ていく時、隣の部屋から聞こえた、
キリキリキリ…という音……「黒く塗らないからだ…」の声。

もう一つ、僕はアレが人間だったような気がしてならないんですよ。
もちろん金縛りを起こさせるような人間ですから、普通じゃないことは確かですが。
僕が最初に思った通り、なにかの宗教や呪術だったのかもしれません。
詳しい事を調べる気には、なれませんが……ね。

そういえば女性は爪をよく赤く塗っていますよね。マニキュア。
あれを見るたび、僕は思い出すんですよ、この体験のことを……
何故か?だって、僕があの朝目覚めた時の僕の指、マニキュアを塗ったように真っ赤だったんですから。

50話目おしまい
400猪(子持ち):2006/12/13(水) 01:29:07.14 ID:aOavNkHWO
間違った、49でした
スマソ
401猪(巨乳):2006/12/13(水) 01:29:57.31 ID:ZpEtgS8o0
震えながらコンビニ行ってくる
402角焼もち:2006/12/13(水) 01:31:07.42 ID:/U7vpyPu0
>>400
50話であたってるよwww

51話目

ある男が夜中の四時にテレビを見ていた。
どのチャンネルを回しても映るのは通販番組や試験電波。
男はヒマをもてあます夜を過ごし、だか眠りに落ちることも拒んでいた。
しかたなく通販番組にチャンネルを合わせ、あまりに疑わしい商品を素晴らしいかのように
語りつづけるタレントに含み笑いを浮かべる。
(はっ、こんなもの嘘に決まってる、いくらもらって誉めてんだ)
時間はゆっくりと流れ、男はイライラと番組を鑑賞していた。
見始めてからまだ30分しか経っていない、その事実にもイラついた。
(いつまでこんなくだらない番組を続けるつもりだ)
男はいい加減に眠ろうかと思い、テレビの電源を切ろうとした。

リーン リーン 、 同時にニュース速報の音がした。

なんだろう、なにか大事件でも起こったのだろうか。
男は不謹慎ながらもわくわくした表情で画面上部に浮かぶ「ニュース速報」の文字を直視した。
点滅する文字、そして文字が一斉に画面に現れた。
403猪(ギター):2006/12/13(水) 01:31:33.87 ID:UWBEtX/zO
読み終わった瞬間に痛めている左足がゴリってなって少し動いた件

100物語の力か…?
404角焼もち:2006/12/13(水) 01:32:20.27 ID:/U7vpyPu0
確実でないならば君の腰が砕けるほどのハンマーを持っているならば僕達はハンマーを持ってい
るならば君の腰を砕くことも確実になるのならば君の言葉を砕くハンマーを持って君の所にいくの
ならば僕達は君のハンマーを持っているのならば君を燃やすように一万回の擦り付けを火を起こす
ことが可能だと君が言うのならば明日と今日の今日の今日は君の部屋に行きたいのなら地図を逆さ

の地図を血に染めた地図を血が流れてぽたぽた流れて君の手に集めて血が溢れるハンマーで君の
腰を砕いてどろどろ流れて確実でないのならば君のハンマーを僕に集めて一万回集めて火を起こす
地図を燃やすと君の家に行けないのならばぼたぼた流れて今日の今日に砕く確実なハンマーを地図
に集めて腰を砕くのなら頭を砕くのなら目を砕砕くからからからぼたぼたとハンマーがを砕く頭を砕くの
くのならハンマーを砕くのならぼたぼた流れて頭がぼたぼた流れて一万回集まって頭がどろどろ集ま

って行きたいのなら君の頭を砕いて僕達の仲間が集まって君の仲間が集まって今日に明日にハンマ
ーで今日にハンマーで今ハンマーで君の家の地図がぼたぼた集まって向かっているハンマーが砕く
から頭を砕くから足を砕くから目を砕くから君の頭をぼたぼたと血が燃やすようにぼたぼたと火をつけ
るためにハンマーが砕くから今日と今日地図に流れてぼたぼたハンマーが確実に確実でないのなら

一万回の擦り付けを砕くのなら君の卵を砕くからからからぼたぼたとハンマーが確実に確実でないの
なら火をつけるために確実にハンマーが君の頭を砕くから君の頭を砕く頭を砕くか頭を頭頭を砕く頭を
砕く頭を砕く頭を砕く頭を砕頭を砕くかハンマーが砕くからからからぼたぼたとハンマーがぼたぼたと

文字が一斉に画面に現れた。

男は唖然とした。
こんなニュース速報は見た事がない、いや、こんなニュース速報はありえない。
テレビ局がミスでこんな文章を流すとも思えない。
405角焼もち:2006/12/13(水) 01:33:01.22 ID:/U7vpyPu0
ならば、これはなんだ。
文中に何度も出てくる「ハンマーで砕くから」というくだりが男をゾッとさせた。
しかも、文字は普通のニュース速報と違い、いつまでも画面に残っている。
男は第六感からか危険な匂いを感じ取り、テレビの電源ボタンを押した。
テレビはあっけなくその画面を消した。

ドンドンドン!!

突然、男の部屋の壁がみしみしと揺れた。
男はひっ、と壁のから離れ腰を抜かしたようにその場にへたりこんだ。
テレビの裏の壁を誰かが叩いているのだ、ハンマーのようなもので。
ドンドンドン!!音のたびにミシミシと壁がうなりをあげて、チリチリと粉を舞い上げる。

『ハンマーを砕くのならぼたぼた流れて頭がぼたぼた流れて一万回集まって頭がどろどろ』

誰かが呟く声が聞こえた。
大勢が呟く声が聞こえた。
「誰だっ!!帰れ・・・!!帰れ!!」
男は震え上がりながらも、気丈な声で壁に向かって怒鳴る。
が、声も音も止まない。

ミシミシ・・ミシミシ。
男の目の前で壁が盛り上がる。黒いシミのようなものが壁に広がる。
いや、あれは、人だ。

「ぎゃあぁっっっ!」

男は絶叫した。
406角焼もち:2006/12/13(水) 01:33:45.32 ID:/U7vpyPu0
黒いシミは人の形を取り、壁から抜け出し、男に近づいた。
その右手には大きなハンマーが握られていた。
ぶんっ、無慈悲にハンマーは男の頭に振り下ろされる。

男は首を肩へ折り曲げるように避けたがハンマーは肩に食い込みミシミシと骨が中で砕けるのが
分かった。衝撃で皮膚が引っ張られ首の筋にピキピキと鋭い痛みが走る。
肩の皮膚が裂けてそこからおびただしい血が流れ出していくのが分かった。

無造作にハンマーは砕いた肩から持ち上げられる。遠ざかる意識の中で男は自分の肩を見た。
そこにはつぶれた肩がハンマーの形を作ったままびくびくと血を吐き出している。



男は見上げる、再びハンマーが振り下ろさを砕くのならぼたぼた流れて頭がぼたぼた。


読みにくく変なのですまん!
407猪(子持ち):2006/12/13(水) 01:36:27.87 ID:aOavNkHWO
>>402
ありゃ、重ね重ねスマソwww

霊的な怖さじゃないんですが、適当なとこで一話だけ投下します
408角焼もち:2006/12/13(水) 01:36:51.03 ID:/U7vpyPu0
第52話

大丈夫ですよ、あなたが此処に来なければ何の心配もございません。
あなたがほんの気まぐれや好奇心を起こされて、我々のいる地下道へと
足を踏み入れなければなんの心配もございません。
ですからあまり恐れずに我々の話を聞いて下さい。

あまり恐れてはいけません、平常心で見て下さい、よろしいですか。
ですから私たちは地下道に住んでおります。
何度もそうおっしゃっているのですが、聞こないようなので耳を開かせて直接、
お聞かせ願いたいと思いまして、このような形にさせていただきました。

ですからあなたが読んでいる文章は頭の中で流れる声は私たちの声でありまして
文を通じて貴方の耳を開かせていただかせている次第にございます。
昨日も私たちの話を聞いてくださらなかった人や、聞いてくださったにも関わらず
恐れるあまりに地下道へと来てしまった方々が私たちの所に加わりまして、
みんな泣いて出してくれと叫ぶので始末が悪いので、困り果てております。

そういう時は首から流れるものを元に戻すのも大変ですので、
ますます地下道は赤くなっていくので、匂いも気にならなくなってまいります。

失敗なされた方などは顔が半分以上削がれてしまって、痛い痛いと
私たちを困らせるのですが、なにぶん狭い地下道ですので
声が響いて私たちの頭に響いて、また流れるのでございます。

ですので恐れずに私たちの地下道に足を踏み入れると、
これ以上増える事は街に出ていかなければなりませんとおっしゃっています。
409角焼もち:2006/12/13(水) 01:37:23.19 ID:/U7vpyPu0
私たちはあなたの街の地下道で痛い痛いと叫んでいらっしゃるのですが、
自転車や人はいつも通っている普通の地下道であることを知っているのでしょうか。
道路という下を通っている普通の地下道で私たちの体をすりぬけていらっしゃるのですよ。

私たちはここが気に入っているのですが、人はかまわず地下道を通り抜けていくのですか。
自転車にお乗りになったまま坂となっている部分を走りぬけていく方などもいらっしゃいまして
私たちの首がいつも飛んでおり苦労していたところ、方法を見つけた次第にございます。

夜に一人で歩いてらっしゃる地下道を歩いてらっしゃる方を見つけたので、
私たちは自転車に乗って同じように滑り降りたのでございます。
その一人で地下道を歩いてらっしゃった方に向かってカッターナイフを片手に持って
首をかっきってしまったのですね。思った通りに彼女の首の筋は切り裂かれたようでして
地下道に血のしぶきが広がって、真っ赤になって、匂いがひろがりまして、
彼女もまた私たちの仲間になってしまったわけにございます。

一人で私たちの地下道を歩いている人間らしき人らしき人は私たちの餌食でありまして
私たちの苛立ちはとてもそれですっきりさせていただいて
けれども私たちはそれをやめられなくなってしまいまして、もう地下道は首を切られた

私たちの人間だった私たちの塊になってきておりまして、これいじょうは街に溢れて
街中の人間の首をカッターナイフで切り裂かねばならなくなりまして、
ですので私たちの所に来るのはもうやめて欲しいと願っていらっしゃるのですが、
だから来るなと言っているんだ。何故来るんだ。お前たちは来るんだ。

殺してやる。殺してやる。お前を殺してやる。これ見たみんな殺してやる。
410角焼もち:2006/12/13(水) 01:39:41.28 ID:/U7vpyPu0
53話目

どうしよう。僕は空を見上げている。
空には絵の具をすべて混ぜてしまったような、どす黒い色が渦巻いている。
屋根か外灯で跳ねた雨水が《ぴしゃり》と僕の顔に散る。
大粒の雨が地面の窪みをその濁った色で形作りをはじめ、人は思わずそれを踏みつける。
《ばしゃん》 《びしゃっ》
雨音と水音の中、僕は空を見上げて困り果てた。
文化祭で使う大切な資料を濡らすわけにはいかない。
首をひねって背中を見ると、染み込みやすそうな素材で作られたリュックが揺れて見えた。

《ぴたっ ぴたっ ぴたっ》
僕は体を縮こませるように帰路を行く。
結局僕は駅前でおばあさんが売っていたビニール製の傘を買ってしまった。
使い捨ての安物の傘だ。今までもあの駅前では何度かあの人を見かけた。
雨の時に困っている人を見かけると寄ってきて、傘を買わせていた。

しわがれた声で「困っているじゃろう?」と話し掛けてくるのだ。
そしてゴルフのバッグのような中からビニール傘を取り出して、売る。
それも安物の傘にしては結構な値段でだ。

彼女は傘をどうしても必要として困っている人間を見分けられるらしく、
大抵の人はそれを買ってしまう。いい商売だ。
でも僕は知っている。あのおばあさんが捨てられた傘や忘れられた傘も集めて、
またそれを売っている事も。
411角焼もち:2006/12/13(水) 01:40:14.49 ID:/U7vpyPu0
先日だって駅の裏手にあるごみばこの中から、捨てられたビニール傘を拾っていた。
体を乗り出してごみを荒らしながら傘だけを探している姿には、僕も身震いした。
なかなかにもうかっているはずなのだから、そんな事をしなくてもよいのに。
だから、僕は傘を忘れないようにしていた。あのおばあさんの稼ぎにならないように。
もし傘を忘れてしまっても、そのまま歩いていく事もあった。
それなのに、こんな日にかぎって……

《ばしゃっ》

水溜りが憎らしく何度も僕の足元を狙う。
跳ねた水がリュックにかかったような気がして、額についた冷や汗と雨の見分けがつかない。
僕は汗、それとも雨を片手でふき取ると、体を縮こませるように帰路を行く。
この傘は大きいとはいえない。傘の外面を伝った雨粒がリュックの上に滴るかもしれない。
そうなったら、傘の買い損だ。
どうしよう、僕は傘を買っても困っている。

《びたんっ》

大粒の雨が傘で跳ねる。僕は思わず足元へ送っていた視線をあげると、森の道が見えた。

《びたん びたん》

大きな雨粒の音が更に傘で跳ねる。
森の木々、その葉に溜まった水が重さに耐え切れずに落ちてくるんだ。
何度も何度も、雨粒の音が太鼓を叩くように傘を鳴らす。
この森の道を抜ければ家はすぐそこだ。だから、僕は急ぎ足になっている。
雨自体は葉に遮られて少ない。だから地面には水溜りも少ない。
412角焼もち:2006/12/13(水) 01:40:55.31 ID:/U7vpyPu0
足元をあまり見ずとも、急ぎ足で進む事はできる。

《びたんっ》

また大きめの粒が落ちてきて、僕はびくりと歩みを止める。
この道では最近、ひったくりやら強盗やらとやたら事件が多い。
その上、幽霊が出るなんて噂まで立っているほどだ。
道は日光を葉に遮られ、昼間でもなかなかに暗い。

確かに、幽霊でも出そうな雰囲気ではある。少なくとも夜には通りたくない。
が、今はもう冬の六時。真っ暗闇と言っても過言ではない。
弱弱しい外灯の光も真っ黒な地面の輪郭だけを照らしているにすぎない。

《びたびたんっ》

流れ落ちた水滴がまた傘を鳴らす。まるで僕を狙っているかのように。
僕は止まった足を進める。見上げれば真っ黒な木々が半透明のビニール傘を染めている。
うっすらと見えるのは外灯のせい。傘に張り付いた雨粒が真っ黒な粒に見える。

《びちゃっ》

新しい雨粒が傘に新しい影をつくる。まるで人の顔を形づくっているようで気味が悪い。
そこから禍禍しい視線を感じるような気がして、僕は傘を前に振ると
黒い雨粒達は虫が慌てて逃げるようにその姿を散らした。

《びちゃびちゃっ》

ほっとしたとたん、新しい雨粒が傘に落ちてくる。しかも…結構な量で。
しかもまたそれは人の顔のような形をして、僕を見ているんだ。
413角焼もち:2006/12/13(水) 01:42:44.48 ID:/U7vpyPu0
雨粒が流れたからだろうか、顔の目となっていた雨粒がギョロリと僕を見た。
「うわっ!」
思わず傘をリュックの事も忘れて振ってしまい、僕は慌てて傘を止める。
何を慌てているのだろう、僕は。
ただの、大粒の雨じゃないか。。そう言い聞かせる。
歩かなきゃ、帰らなくちゃ。。そう言い聞かせる。
見上げるとビニール傘には水滴は残っていない。顔なんかどこにも……

《ぐちゃっ……》

傘に、大きな大きな水滴が落ちてきたのを僕は見た。
人の上半身の形をした水滴は、傘に覆い被さるように落ちてきて、
びたりと吸盤のように傘にはりついている。

顔のような水滴は僕を笑うように見ている、僕はそれと目が合っている。
真っ黒い影をつくった人型の水滴。いや……どこから見ても、それは人だ。
ずしりと重さが傘から伝わってくる。

《びたびたびたびたびた》と雨粒は何度も傘に落ちてきて、

そのたびに顔の表情がかわっていく……

《びたひゃははははびたはははびちゃっはははひゃははびちゃっははははは》
414角焼もち:2006/12/13(水) 01:43:19.75 ID:/U7vpyPu0
雨粒の音は、笑い声になって、顔は笑い顔になって。
そいつは僕を見ながら、口元をにゅぅっと歪ませた。
僕も、にたぁ…と笑っていた。

家についた時、僕は傘を持っていなかった。
あったのはびしょぬれになったリュックと、びしょぬれになった資料だけ。
やっぱり、傘なんて買うんじゃなかった。そう思う。

のちに森の中で男の上半身と下半身が切断された死体が発見されたらしい。
犯人は捕まっていないけれど、僕にはなんとなく分かっている。
きっと、その人が持っていた傘が欲しかったんだよ。


53話目 終わり
415おみくじ(中がよろし):2006/12/13(水) 01:43:56.40 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
416猪(子持ち):2006/12/13(水) 01:44:42.28 ID:aOavNkHWO
支援
417猪(ギター):2006/12/13(水) 01:45:43.27 ID:UWBEtX/zO
支援ぬるぽ
418おみくじ(中がよろし):2006/12/13(水) 01:46:01.55 ID:P4pj0jCU0
>>417
ガッ
419角焼もち:2006/12/13(水) 01:46:40.54 ID:/U7vpyPu0
54話目

「ラジオとかMDプレイヤーとか、持ってないよな?」
震える藍田の声がドアの向こうから聞こえました。

高校の友人・藍田が登校しなくなってから二週間が経った日、
さすがに心配になった僕は、彼が一人暮らしをしているアパートを訪ねた。
錆びた鉄製の階段と、酸性雨で溶けたような歪んだコンクリート。
壁に出来たシミはこちらへ引き寄せようとする手のように、不気味に広がっていて。
カンカンカン、と赤錆だらけの階段を昇ると、そこにもシミ。
広がるシミは、藍田の部屋202へ伸びているように感じました。

「大丈夫なのか…?」

ドキンと心臓が鳴り、急いだように僕はチャイムを押そうとした…が、押せなかった。
チャイムのボタンがあるべき所には、粉々に砕けたプラスチックの破片があるだけ。
叩き壊されていたんです。
僕は、数秒固まって…それでもドアをノックしました。

「誰だ……?」

死人のような、声がしました。

僕は藍田の部屋に入ると…唖然としました。
部屋中の機械、それも音を出す機械という機械がすべて壊されていたんです。
ラジカセもラジオも、テレビも目覚まし時計もパソコンも。
壊れた機械の横には金属バットが転がっていて、藍田が壊した事が分かります。
420角焼もち:2006/12/13(水) 01:48:11.05 ID:/U7vpyPu0
きっと、これで玄関のチャイムも壊したんでしょう。
部屋の中にそれらしき破片も転がっていましたし。
目線をめぐらせると、ベットの上に藍田が居ました。
毛布を頭からかぶって、寒そうに震えている。痩せ細った藍田でした。

「聞こえるんだ…聞こえるんだ……」

ぼそぼそと呟く藍田から、僕はなんとか事情を聞くことが出来たんです。

二週間前。
藍田はアパートで一人、録音した音声をパソコンで編集する作業をしていました。
学園祭の録音したスピーチを編集する仕事を先生にまかされていたのです。

「…と。次は…」

音声と音声の間にある無駄な部分を削除したり、
音量の調節、ファイルの分別。説明の追加。
提出日を明日に控え、藍田は焦りながら何度も何度も録音された音声を再生していました。

「ふぅ……」

長い作業もあと一息になり、あとは自分の声を録音して説明にするだけとなりました。
パソコンに接続したマイクにそれぞれの音声の説明を吹き込みます。

「次は山口先生のスピーチです」

カチ、カチ。
421角焼もち:2006/12/13(水) 01:48:41.71 ID:/U7vpyPu0
録音した自分の声をチェツクしながら、スピーチのファイルに追加する。
そんな単純な作業。
その時、藍田はイヤホンで聞いていた自分の声に…なにか妙なものを感じたんです。
違和感というか、とにかく録音した声が変だったんです。

もしかして雑音が入ったのかも、と藍田はもう一度再生ボタンをクリックします。

< 次は山口先生のスピーチです >

声が歪んでいるような、何か別のものに押さえつけられているような声。
やっぱりなにか入っている、そう感じた藍田は録音した声を大きく編集し、
再度、確認をするために再生ボタンを押しました。

< 次はき山口先生いのスたピーチなです >

なんだ、いったい。


< 次はき山口先生いのスたピーチなです >

藍田は、再度音声を大きくして、カチ・・とクリックしました。
声が、はっきりと聞こえました。

「 聞 い た な 」
422猪(子持ち):2006/12/13(水) 01:49:02.14 ID:aOavNkHWO
紫煙
423角焼もち:2006/12/13(水) 01:49:22.67 ID:/U7vpyPu0
それから、藍田はノイローゼのようになってしまったそうです。
パソコンだけじゃなく、すべての機械から「聞いたよな?」という声が聞こえてくる、と。
それで、部屋中の機械は、このありさま。
話し終えた藍田はぐったりとしていて、もう藍田ではなくなっているようでした。
「じゃあ…俺帰るから……学校、待ってるぞ」
嫌な雰囲気から開放されたくて、僕は立ち上がりました。その時です。

リリリリリリリリリリリリリリリ。リリリリリリリリリリリリリリリリ。

僕の、携帯電話が鳴ったのは。
「びぐゃああぁあぁあああぁああぁ!!」
布団に包まっていた藍田は狂ったように立ち上がり、僕はそれを見ている。
藍田はベットの近くに転がっていた金属バットを手にしている。

何か…メキメキと耳の近くで音がした気がすル。
胸ポケットに入ってイた・・携帯電話ガ潰れル音もすル。
ついでに胸の骨ガ、折れタ音もすル。

僕ハ、口ヲ開くト、掠れタ声デ、言っタ。

「 オ マ エ モ 聞 イ タ ヨ ナ 」

自分の頭に金属バットを打ちつけて、潰れたミカンのような藍田が最後に見えた。

ひ ひ ひ ひ ざ ま あ み ろ 。

終わり・・・・
424おみくじ(中がよろし):2006/12/13(水) 01:49:37.69 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
425角焼もち:2006/12/13(水) 01:50:21.71 ID:/U7vpyPu0
ちょっちベランダで星見ながら一杯飲んでくる
426VIP皇帝:2006/12/13(水) 01:50:43.95 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
427猪(子持ち):2006/12/13(水) 01:51:46.95 ID:aOavNkHWO
んじゃその間に55話目いきます
428おみくじ(中がよろし):2006/12/13(水) 01:52:07.04 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
429痴人の復讐 1/6:2006/12/13(水) 01:52:23.51 ID:aOavNkHWO
私は今から15年ほど前、T医学専門学校の眼科教室に助手を勤めたことがあります。
自分で自分のことを言うのも変ですが、生まれつき、頭脳はそんなに悪いとは思いませんけれど、
至って挙動が鈍く手先が不器用ですから、小学校時代には「のろま」、中学校時代には「愚図」という月並みなあだ名をもらいました。
しかし私は、むしろ病的といってよいほど復讐心の強い性質でしたから、
人が私を「のろま」とか「愚図」とか言いますと、必ずそのものに対して復讐することを忘れなかったのです。
復讐といっても屈辱を受けたその場で拳を振り上げたり、荒い言葉を使ったりするのではなく、
その時は黙って、むしろにやにや笑っておいて、
それから一日か二日、時には一週間、あるいは一ヶ月、
いや、どうかすると一年もかかって適当なチャンスを見つけ、
最も小気味よい方法で復讐を遂げるのが常でした。
430おみくじ(中がよろし):2006/12/13(水) 01:53:57.91 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
431痴人の復讐 2/6:2006/12/13(水) 01:54:04.93 ID:aOavNkHWO
T医学専門学校を卒業すると、私はすぐ眼科教室に入りました。
学校を卒業しても、相も変わらぬ「のろま」でしたからせっかちな主任のS教論は、私のやり方を見て、
他の助手や看護婦の前をもはばからず私をののしりました。
しかしS教論は責任感の極めて強い人で、
助手の失敗は自分が責任を持たねばならぬと常に語っていたほどですから、
私をののしりながらも、一方において私を指導することをおろそかにしませんでした。
したがって私の腕も相当進歩はしましたが、私の動作は依然として緩慢でしたから、
教論の嘲罵はますますその度を増してゆきました。
S教論の私に対するこの態度は、自然他の助手連中や看護婦にも伝染して、
彼らも私を「痴人」扱いにしてしまいました。のちには入院患者までもが私を馬鹿にしました。
432痴人の復讐 3/6:2006/12/13(水) 01:55:10.24 ID:aOavNkHWO
そうしたところへ、ある日一人の若い女患者が入院しました。
彼女は某劇場の女優で、非常にヒステリックな面長の美人でした。
半年ほど前から右の顔面が痛み、時々悪心嘔吐に悩んだが、最近になって右眼の視力が衰え、
ことに二、三日前から、右眼が激烈に痛み出して、同時に急に視力が減退したので外来診察所を訪ねたのでした。
そこで「緑内障」の疑いありとして、入院治療を勧められ私がその受け持ちとなったのであります。
諸君は御承知かもしれませんが、緑内障にかかった眼は、外見上は健康な眼と区別することができません。
また炎症性の緑内障ですと、片眼に起こった緑内障は交換性眼炎と称して、
間もなく健眼に移りますから、健眼を助けるための応急手段として、
患眼の摘出を行うことになっております。
さて、私は件の女患者に病室を与え、付き添いの看護婦を選定させたのち視力検査を行い、
次に眼底検査を行うために彼女を暗室に連れて行きました。
私はガラスランプに火を点じて検眼鏡を取り出し、患者の両眼を検査いたしましたところが、
例のとおり私の検査が至って手のろいので、
「まあ、ずいぶんのろいですこと」
と、甲高い声で申しました。
この一言は甚だしく私の胸にこたえました。
そして、彼女の傲慢な態度を見て、これまで感じたことのないほど深い復讐の念に燃えました。
視力検査の結果は、間違いなく緑内障のかなり進んだ時期のもので、右眼の視力は全然なくなってしまい、
左のほうもかすかな痛みがあって、至急に右眼を摘出しなければ両眼の明を失うとのことでした。
433痴人の復讐 4/6:2006/12/13(水) 01:56:46.57 ID:aOavNkHWO
次の日S教論は患眼摘出を宣告しました。
患者が眼球摘出ときいていかにそれに反対したかは諸君の想像に任せます。
しかし、S教論は捨てておけば両眼を失うということ、
巧みに義眼をはめれば普通の眼とほとんど見分けがつかぬことなどを懇々説論して、
なおその言葉を証拠立てるために、義眼を入れた患者を数人、患者の前に連れてきて示したので、
やっと患者は納得するにいたりました。
さて、患者が承諾をすると、私は時を移さず手術の準備をいたしました。
眼科の手術は外科の手術と違って簡単です。いつも教論と助手と看護婦の三人で行われます。
S教論は腕の達者な人ですから、ろくに手も洗わないで手術をする癖です。
私はまず患者を手術台に仰向けに横たわらせ、側面に立って麻酔剤をかけました。
すると患者はまもなく深い麻酔に陥ったたので、看護婦に命じて隣室の教論を呼ばせ、
その間に私は一方の眼をガーゼで覆い手術をうけるほうの眼をさらけ出して教論を待ちました。
やがて教論は患者の頭部の後ろに立って手術刀を握りました。
教論は鮮やかに眼球を摘出して、手早く手術を終わって去りました。
通常一眼を摘出しても、健眼に対する刺激を避けるために、両眼を包帯し、
二日後にはじめて健眼をさらけ出すことになっておりますので、
私は患者の眼の前から後頭部にかけぐるぐる包帯をいたしました。
患者は手術後、ほどなく無事に麻酔から覚めて、元気を回復しました。
434痴人の復讐 5/6:2006/12/13(水) 01:58:03.15 ID:aOavNkHWO
いよいよ三日目になって包帯を取ることになりました。
私は他の助手や看護婦たちとともに、教論に従って患者の部屋に行きました。
患者は元気で、早く包帯を取ってくれとせがみました。
私は患者をベッドの上に起き直らせ、包帯を外しにかかりました。
「包帯を取ってから、少しの間はまばゆいですよ」
とS教論は患者に注意しました。
さて、包帯を取り終わると、申すまでもなく摘出したほうの眼にはガーゼが詰められてありまして、
美しい容貌も惨憺たるものでした。
患者はさらけ出されたほうの眼でジッと前方を見つめ、
一つ二つ瞬きをして何を思ったかにっこり笑って言いました。
「S先生冗談なすっちゃいけません。早く暗室から出してください」
435痴人の復讐 6/6:2006/12/13(水) 01:58:46.51 ID:aOavNkHWO
諸君、実に、いや、実は、患者の患眼はそのままになって、
健眼がくり抜かれていたのであります……
この恐ろしい誤謬がもとで、責任感の強いS教論は、二日ののち自殺しましたよ……
諸君、S教論の誤謬は、もはやお察しのことと思うが復讐心にもゆる私の極めて簡単なトリックの結果でした。
すなわち患者に麻酔をかけたのち、看護婦が教論を呼びに行った留守の間に、
患者にガーゼをかぶせて健眼をさらけ出しておいたにすぎません。
どうです諸君、一石にして二鳥、痴人としてはまず上出来な復讐ではありませんか。
436おみくじ(中がよろし):2006/12/13(水) 01:58:54.07 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
437猪(子持ち):2006/12/13(水) 02:00:06.02 ID:WrD9ZpWdO
話しにヒキツケられる
438お年玉(がっぽり):2006/12/13(水) 02:00:54.40 ID:ya4IXRkh0
              ∩ 
              | |/ ̄\
              | | ^o^ | < わたしです
              | l\_/
              \\| |_
               |    |
               |   | |
               |   |U
               | | |
               ○○
439猪(ドラム):2006/12/13(水) 02:03:44.14 ID:UWBEtX/zO
まだ腹痛い\(^O^)/
440猪(子持ち):2006/12/13(水) 02:04:50.19 ID:WrD9ZpWdO
>>440
顔殴れば顔の痛みでお腹の痛み忘れるんじゃないか?
441猪(甘党):2006/12/13(水) 02:05:56.84 ID:11iMstm60
>>439
それはノロウイルスですね
442お年玉(もらいたい):2006/12/13(水) 02:06:07.87 ID:0ylWzbDjO
乱歩?
443角煮もち:2006/12/13(水) 02:06:47.34 ID:/U7vpyPu0
霊酒完了した!さて誰にこれをあげるかwww

56話目

ふと視線を感じて私は振りかえります。
いえ、誰もいるはずが無いのは分かっているんです。
ここは私の部屋、一人暮らしをしているマンションの中。
鍵だって3つも付け足して、コピー不能の特殊な鍵を使っているぐらいですから。
誰もいないのは分かっているんです。

分かっているからこそ、誰かの視線を感じた時の恐怖は計り知れません。
私は今も、その恐怖から逃れることが出来ないのですから。

以前、私は都内にある友人のマンションで同棲していました。
彼氏ではなくて、ただの女友達ですけれど。
彼女は私と同じ高校のクラスメートで、先に上京して働いていた所に私が転がりこんだ形で。
もちろん、家賃もきちんと払っていました。

出てきたのは高くて払いきれなかったとか、彼女と喧嘩したからではなくて、
もっと別の、説明しきれない…“もの”のためなんです。

…あれは三ヶ月ぐらい前の事でした。
私は夜、帰りの遅い彼女…三郷由香里の帰りを待っていました。
由香里はちゃんとした企業にOLとして勤めていて、残業で帰りが遅くなることが多いんです。
444角煮もち:2006/12/13(水) 02:07:30.11 ID:/U7vpyPu0
そんな日はいつも由香里から電話があって、私はその間、夕食を作って待っていて、
…その日も由香里からの電話があって、早めの電話だったから私は冷めても食べられるように
サラダとか、そういう料理をテーブルにならべて待っていました。

外からは暴走族のバイクが走り回る、少々耳障りな音が聞こえてきます。
時計を見るともう10時を回っていて、時間が気になるからなのかコチコチと秒針の音が
よりシャープに耳に届きました。

誰も居ないマンションの部屋は、がらんとしていて、少し寂しげで。
由香里の持ち物であるぬいぐるみたちが、私をじっと箪笥の上から見つめていました。
彼女、ぬいぐるみに見られるのが好きらしくて、部屋中のぬいぐるみがテーブルの方を
向いて笑っているんです。私は気持ち悪いから止めてほしいと言ったんですが…。

とたんにさらに気持ちが悪くなって、私はテーブルから離れるとベランダの窓を
ガラガラと開けて、外の冷たい空気に当たろうとしました。
マンションの12階のそこには、いつもいい空気が流れていましたから。

ふわぁ…と夜風の冷たい空気が屁屋に流れこむと同時に、カーテンも揺らめいて、
私は大きく息を吸い込んで溜まっていた嫌な感じを払拭しようと、
もう一歩ベランダに足を伸ばし、サンダルを履こうとしました。
その時です、とても嫌な視線を感じたのは。

最初は由香里のぬいぐるみの視線かとも思いましたが、
ぬいぐるみは全部テーブルを見ているはずです。
大体、ぬいぐるみの視線なんか感じるはずがない、そう思って…でも恐くて、
私は冷たいサンダルの上に足を載せながら、首だけを曲げて振り向いたんです。
445角煮もち:2006/12/13(水) 02:08:11.68 ID:/U7vpyPu0
箪笥の上のぬいぐるみたちに、目線を定めて。
…やっぱり、ぬいぐるみ達はテーブルの方を見ています。
私の方を向いているぬいぐるみは、一つもありませんでした。
振り向いたとたんに感じていた視線も消えていて、私は白い息を吐き出しました。
やっぱり気のせいだったんだ、と。

安心して私はサンダルをきっちりと履いて、再びベランダに足を進めます。
先ほどよりも寒く感じる空気と、やはり冷めたい風が肌を撫でて、
色々な感情とか、疲れなどが風に乗って流れていくように感じました。

チクチクするような冷たさも、今は意識をはっきりさせてくれる刺激のようなもので。
私はしばらく、その感覚に身をゆだねていました。

ぞく……

私の背筋を何か、生暖かい違う風が通り抜けました。
まるで針で背中をさするような、いやな気配と一緒に。
反射的に振り返ると、カタンと小さな音が部屋の中から聞こえました。
誰か…いるのかもしれない。

でも鍵はかけてあるし、由香里ならば声をかけてくれるはず。
驚かそうとしていても、ドアが開く時の音を私が聞き逃すはずがないのです。
この部屋のドアは…軋むのですから。

なら、一体何が部屋のなかに…、サーっと身体がとてつもなく寒く感じて、
私は慌てて部屋の中に飛び込むと、あたりを見渡します。
446角煮もち:2006/12/13(水) 02:09:05.50 ID:/U7vpyPu0
さっきと変わらず箪笥の上にはぬいぐるみがあって、
テーブルの上には私が用意した由香里の夕食が載せられていて、
何も変わった様子は見られない。

もしかしたら、聞き間違いだったのかもしれない、
部屋が軋んで音が鳴る事はよくある事…。
そう自分を言い聞かせようとした時です。私は気付きました。
電灯のヒモが…、はたはたと揺れているのに。

風、私が開けていた窓から吹き込んだ風がヒモを揺らしてしまっただけ。
私は揺れているそれを右手で掴むと、もう揺れないようにそっと手を離しました。
説明できないことなんかない、説明できないことなんてない。
きっと私が感じた視線も、全部気のせい。言い聞かせようと必死でした。

数分後、私はなんとか落ち着いて、無性に誰かの声が聞きたくなって、
電話に手を伸ばしたとき、私は目を丸くしました。顔がひきつるのが分かりました。
揺れているんです。電灯のヒモが、ゆらゆらと。目の前で。
窓はさっき閉めたはずなのに、どこからも風が吹き込む所なんかないのに。
恐ろしくて、不安で、私はヒモから目を離すことができませんでした。

キィィィィィィィイ……

そして、聞こえたんです。
ドアが開く音が、軋む音が背後からはっきりと。
ばたばたと足音も聞こえます。部屋の中からも、ベランダからも。
ヒモの揺れがどんどん激しくなって、電灯自体も揺れています。
埃がキラキラと私の視線に舞散って。

背後のドアから、足音が、近づいてくるのが分かりました。
部屋の中の足音はもう聞こえなくて、その音だけがシャープに聞こえてきて。
447猪(甘党):2006/12/13(水) 02:09:26.68 ID:gdaoCEHBO
VIPPER馬鹿にやつを痛い目に合わすんだお⊂二二(^ω^)二⊃ブーン

http://school5.2ch.net/test/read.cgi/juku/1165296359/

536:名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/12/13(水) 01:50:20 ID:7OwshlyuO
VIP厨うざすぎwはやく死ねばおれら安泰(´,_ゝ`)
448角煮もち:2006/12/13(水) 02:09:34.34 ID:/U7vpyPu0
がたがたと身体は震えて、握った受話器がガタッと掌から落ちて地面をバウンドしました。
ツーツー…受話器から聞こえる通話音も、どこかいびつな感じがして、
私は凍りついたまま…足音はすぐ背中にまで着ていました。

…何故でしょう。私はふりかえってしまったのです。それを、突然どうしても知りたくなってしまって。
混乱して、おかしなぐらいに冷静になってしまって。
私は後ろにいる、それを見ました。

「・・・・す・・け・・・・」

真っ赤な血で染まった服、陥没した頭。えぐられた…顔。
由香里でした。

口からごぽごぽと泡のような血を流している、由香里がいました。
指をこっちに向けて、助けを求めていました。
玄関からここまでの間は夥しい血に染まっていて、凄惨でした。

「いやああぁ!!!」

血の匂いに包まれて、私に由香里が覆い被さってきて、私は気を失いました。
暗闇の中で、私は誰かの視線を感じました。
冷たい殺気の塊を、吐き気がするほどの殺気、
誰でもいいから殺したい、そんな殺気を。

< あがと、がと、がう、あとう >

奇妙な笑い声で、私の意識は完全に途絶えたのです。
449おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:09:36.26 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
450角煮もち:2006/12/13(水) 02:10:22.25 ID:/U7vpyPu0
ふと視線を感じて私は振りかえります。
いえ、誰もいるはずが無いのは分かっているんです…人間は、とりあえず。
気をつけてください。部屋に一人でいる時ほど気をつけてください。
振り向いて、部屋の様子を確かめて下さい。
カーテンが揺れてはいませんか?
電灯のヒモが揺れてはいませんか?
ドアが軋む音はしませんか?
足音が聞こえたりはしませんか?
笑い声は聞こえませんか?
貴方を誰かが見てはいませんか?

誰かが貴方をどうしても殺したいと、部屋に潜んではいませんか?


終わりdeath
451おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:11:36.46 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
452猪(ドラム):2006/12/13(水) 02:11:56.32 ID:UWBEtX/zO
>>440
顔殴った。
腹と顔が痛い

>>441
マジで?俺金曜までテストなんだけど…
453角煮もち:2006/12/13(水) 02:13:22.11 ID:/U7vpyPu0
>>452
中途半端に殴るからだよwwww
つバファリン
454猪(ドラム):2006/12/13(水) 02:15:15.02 ID:UWBEtX/zO
>>453
優しさだけ貰って行くぜ!
455角煮もち:2006/12/13(水) 02:17:15.37 ID:/U7vpyPu0
>>454
優しさ=胃薬だから注意wwww

誰も投下しないので!57話目行きます!

私の右腕に残された醜い傷跡。
見るたび思い出される痛み、苦しみ、恐怖。
あなたに分かりますか?

満員電車。私は揺られていた。
いつも通りの通学です。何一つ変わったことはありませんでした。
私は何一つ違うこともしていませんでした。
昨日とまったく同じです。

目覚まし時計が鳴って、私は起きて、顔を洗って。
朝ご飯を食べて、目玉焼きがとっても美味しくて、
私は行ってきますって家から自転車に乗って駅まで行って、
それだけなのに、私は何もしていないのに。

満員電車の中で、私は座ることが出来ませんでした。
誰かが席を立つのを待ちながら、揺られていました。
……腕が急に熱くなったのが分かりました。
456角煮もち:2006/12/13(水) 02:18:05.64 ID:/U7vpyPu0
まるで焼け石でも載せられたような、強烈な熱さが広がって、
私はよろめきながら、右腕を目の前にかざしました。
ぼたぼた、血が流れていました。制服に空いた穴から。

私は悲鳴を上げて、腕を思わず振りました。
血が飛び散って、周りにいた男の人とか、女の人とかに血が散って。
周りからも悲鳴が広がって、でも満員電車だから、逃げられなくて。

みんなが私から離れようと必死でした。
助けてくれてもいいのに、みんな、みんな自分勝手で。
私から逃げようとするんです。私は何もしていないのに。
私は怪我をしているのに。

酷い。
酷い。

私はみんなを睨みつけました。
当然です。みんな、みんな酷いから。
私にとって、みんな鬼でした。

みんなが私を傷つけてた犯人に見えました。
だから私は腕を振って、血を、血を飛び散らせたんです。
誰かが私を押さえつけようとしました。

悲鳴やら、怒声やら。
みんな私の痛みも分からないくせに。
誰も私の気持ちなど分からないくせに。
< ダレモ ワカッテ クレナイ >
私の意識は、一気に眠りにつきました。
457角煮もち:2006/12/13(水) 02:18:56.08 ID:/U7vpyPu0
腕から摘出された凶器、鋭い針の中から、私への手紙が見つかった。

< 私の右腕に残された醜い傷跡 >
< 見るたび思い出される痛み、苦しみ、恐怖 >
< あなたに分かりますか? >

そう書かれていた。
そう、分かる。分かるの。
私には分かる、その気持ちが分かる。
とても嬉しくなって、私は嬉しくて、嬉しくて。
私の気持ち、もっと分かって欲しいのに、みんなは鬼だから分かってくれない。

だから、私は今日も満員電車に揺られるの。
鬼の中で探しているの。
私の気持ちを分かってくれそうな人を。
私の気持ちが込められた、鋭い針を握りしめて。

57話目終了
458おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:21:11.94 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
459角煮もち:2006/12/13(水) 02:23:25.59 ID:/U7vpyPu0
>>458
さる支援d!いつも乙だぜ
つ旦
460おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:24:26.80 ID:P4pj0jCU0
>>459
怖い話ありがと
461角煮もち:2006/12/13(水) 02:25:51.63 ID:/U7vpyPu0
ROMってる人もレスくれ!
投下だけして何もないと人居ない気がしてくるwww

あと今後の参考のタメに面白かったとかの回答も欲しいぜ
462角煮もち:2006/12/13(水) 02:27:00.16 ID:/U7vpyPu0
58話目

最初に気付いたのは散らかった部屋を、僕の彼女が片付けてくれた時だった。
僕は物を片付けるのが苦手で、一人暮らしをしている狭いアパートは
ごみ袋やら、色々な小物で埋め尽くされていて、結構な状態だったから。

といってもテレビで出てくるほどのゴミ屋敷ってわけでもなくて、
ちゃんと足の踏み場はあるし、掃除だってほどほどにはしているつもりだ。
けど、やっぱり男の一人暮らしは散らかってしまうもので。

結果的に時々アパートに来てくれる彼女が片付けてくれている。
その日も同じように彼女が来てくれて、部屋の掃除を始めてくれた。
僕も彼女と反対側の掃除を始めて、本やら小物を本棚や机にしまったり、
彼女が聞いてくる小物が要る物かどうかを判断したりして、
だんだん部屋が片付いてきた時、彼女がまずそれに気付いたんだ。

「ねぇ……」

彼女が指差した雑誌やらビデオテープやらで隠れていたコンセントの中から、
かなり長い髪の毛が一本、垂れ下がっていた。

「これ誰の髪の毛よ」

僕の友達は男友達ばかりだって事を知ってる彼女は、僕を疑いの目で見た。
僕の髪は短いし、でも彼女の髪もこれほど長くない。
けど僕にだって彼女以外の女性、これだけ長い髪の女性を部屋に入れた記憶はなかった。
あまりにも彼女が僕を疑いの目で見るので、僕はコンセントから出ている髪の毛を摘むと
スルスルとそれを引き出した。

プツン。
463角煮もち:2006/12/13(水) 02:27:49.50 ID:/U7vpyPu0
いやな感触に、僕は思わずその手を離した。
まるで、本当に人の頭皮から髪の毛を抜いたような、リアルな感触。
長い髪の毛が掃除された床に異端者のように舞い落ちて、隙間風に揺らめいた。
思わず僕はコンセントの穴を覗きこんだけれど、その先は真っ暗闇で、何一つ見えなかった。

翌日の朝。僕は青ざめていた。
思い出せば昨日はコンセントの事などすっかり忘れて、僕はあの後彼女とカラオケで遊び、
そこで飲んだ酒のせいか、僕は帰ってきたとたんに死んだようにどっぷりと眠っていた。

目覚めた時には電車のギリギリの時間、僕は飛びおきると寝ぼけ眼で
大学の準備をしようと放り出してあったカバンを取り上げた。
その時、ちょうど目線に入ってきたコンセント。

真っ暗な二つの穴の一つから長い髪の毛がまた、だらりと力なさげに垂れていたんだ。
昨日引き抜いたはずの髪の毛。長さから見ても同じ人物のようだった。
まるで何かの触手のようにコンセントから伸びいているそれがとても気持ち悪くなり、
僕はそれを急いで引き抜いた。プツリ、またあのリアルな感触。

「気色悪い……」

僕はそう呟くと、その穴に使っていなかったラジカセのコンセントを押し入れ、
引き抜いた髪の毛を窓から捨てると、荷物を持って部屋を後にした。
髪の毛は風に乗って、何処かへ飛んでいった気がした。
464角煮もち:2006/12/13(水) 02:28:18.92 ID:/U7vpyPu0
それからラジカセが大きかった事もあってか、
僕はまたコンセントの事など存在すら忘れて普通の日々を過ごしていた。
部屋はまた散らかりだし、布団の横には漫画がヤマ積みになっていて、
また彼女が来ないかな、などと思いながら空いたスペースをホウキで掃くぐらい、
ごみ箱はもういっぱいで、僕は集めたゴミをゴミ袋の中に直接捨てた。

あれから一ヶ月は経った時だったろうか。
ついに、それは僕に降りかかった。

<ガ・・・・・ガガ・・・・ガガ・・・ガガガ・・・>

夜中に突然鳴りだした音に、僕の安眠はぶっつりと閉じられた。

「あ・・・・う・・?」

苦しそうな声を上げて電気をつけると、
放置していたラジカセからビリビリと何か奇妙な音が流れていた。
山積みになった漫画の更に裏にあったはずのラジカセが見える、
変に思ってよく見ると、積んであったはずの本は崩れて、周りにころがっている。
まさか、ラジカセの音で崩れるはずは、とも思ったが…それしか浮かばない。

<ガガ・・ガガガ・・・>

ラジカセはまだ壊れたように妙な音を発していて、
僕はその電源ボタンに手をかけ──そして気付いた。電源は…すでに切れていた。
オフになっているのに、やはり壊れてしまったのだろうか。
465角煮もち:2006/12/13(水) 02:29:18.97 ID:/U7vpyPu0
僕はラジカセを持ち上げようと、両手で両端を掴み力を込めた。
ぬちゃ…といやな感触がして、僕はそのまま…目を見開いた。
ラジカセの裏から伸びたコンセント、そこに人間一人分ほどの髪の毛が絡みついていたんだ。

コンセントのコードにつるのように絡まって、ギチギチに。
目で追うと、それはコンセントの穴の片方から…伸びているようだった。
前に触手のようだと思ったことがあったけど、まさしくそうだった。
…しかも、僕はおどろいてラジカセを力いっぱい引いてしまったんだ。

ぶ ち ぶ ち ぷ ち ぶ ち

ラジカセに絡まっていた何十万本もの髪の毛が頭皮から引きぬかれる感触がした。
同時に、コンセントの向こうから絶えられないとほど絶叫が響いたよ。

コンセントの穴から髪の毛が一斉に抜け落ちて、
ドロリとした真っ赤な血が、穴から噴出した時……僕は悲鳴を上げ、気を失った。

血塗れの部屋。髪が散乱する部屋。
僕は部屋を綺麗に掃除すると、荷物をまとめて部屋を出た。
あのコンセントからは、また髪の毛が一本触手のように垂れていた。

58話目終わり
466猪(ドラム):2006/12/13(水) 02:31:21.82 ID:UWBEtX/zO
どんどん頼む
GJ
467おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:31:54.68 ID:P4pj0jCU0
これ最近聞いた気が・・・
怖いから良いけど
468角煮もち:2006/12/13(水) 02:33:20.55 ID:/U7vpyPu0
59話

アパートの隣の部屋に住んでいる同じ大学の友人、藍田。
彼の様子がおかしくなったのは大学二年に上がってすぐの、春の時でした。

僕と藍田は大学に入学したてのころに知り合いました。
アパートの部屋が偶然にも隣同士だったということもあり、
すぐに打ち解けた僕たちは講義のない日には必ずと言っていいほどカラオケや買い物に行くなど、
二人とも高校からの友人が別の大学にいってしまったこともあってか、とても親しくなっていきました。

それはアルバイトや論文についてとか、好きな子の相談をするほどでした。
それだけ仲の良い僕達でしたが、例外がたった一つだけ、
なにがあっても藍田は自分のアパートの部屋に、僕を入れてはくれませんでした。

僕の部屋にはよく遊びにくるのですが、僕が藍田の部屋をたずねようとしても、
ドアごしに「帰れ」と言うだけで、中から顔を出すこともありませんでした。
アパートの窓にも黒い、暗室用のカーテンがかけられていて、
昼間でもそのカーテンが開くことはありません。

それどころか、ドアの所にまでカーテンをかけており、
部屋から外出する時にも中の様子がわからないようになっていました。
新聞受けの穴にまで、ガムテープか何かで塞いで。

そのため、僕は藍田と大学に通うときは、自分の部屋で藍田が来るのを待って、
それから通学する、といった手法をとることにしたのです。

さすがにおかしいと思ったほかの部屋の住民が大家さんに苦情を言いに行った事もありました。
けれど大家さんは住む人の自由だからと言って、中を調べようとはしませんでした。
この時、中を調べさえいれば、あんなことにはならなかったはずなのに。
469角煮もち:2006/12/13(水) 02:34:00.41 ID:/U7vpyPu0
そして春、ついに藍田の様子がおかしくなってきたのです。
いつもどおり朝に藍田が来るのを待っていると、
外のほうから藍田の部屋のドアが閉まる音がしました。
あ、藍田のやつやっと起きてきたか、と思って立ち上がろうとしたとき、藍田の声が聞こえました。

「行ってまいります」

藍田の部屋に誰かいるのだろうか、
あれだけ人を部屋から遠ざけているのに、もしかしてクセが直ったのだろうか。
そう考えましたが、人間がそうすぐに変わるとはおもえません。
別の部屋の人かも、とも思いましたかその声は藍田のものでした。

コンコン、コンコン。

僕の部屋の扉をノックする音が聞こえました。やはり、藍田です。
何かあったのかもしれない、僕はそう思いつつゆっくりと鍵を開けて、扉を開きました。

「どうした?」

相変わらずの顔をして、藍田はそこに立っていました。
どこも変わった様子はなく、いつもの藍田です。

「いや、なんでもないから」

僕は気のせいだったのかもしれないと思うことにして、その日を過ごしました。
藍田の首筋に浮かんだピンク色の痣の事も、一緒に。

「行ってまいります」

僕はゾクリとしました。
470おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:34:41.41 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
471角煮もち:2006/12/13(水) 02:35:02.26 ID:/U7vpyPu0
次の日の朝、また扉が閉まる音と一緒に藍田の声が聞こえたんです。
昨日のことも気のせいなんかじゃなかったんです、
やはり、藍田の部屋に誰かいる、そう感じました。

「どうした?」

藍田の態度はやっぱりいつも通りでしたが、
そのいつも通りさがかえって何か違和感を僕に感じさせました。
そして、藍田の首筋には昨日よりも濃くなった、痣ができていたのです。
まるで、それはキスマークのようでした。

藍田が部屋に誰かをつれこんでいる。
それは女性かもしれない。
彼女でもできたのだろうか。
それにしては「行ってまいります」なんておかしいのでは。
僕の中で疑問が大きく膨れていきました。

毎日、毎日、藍田は部屋を出るたびに同じ言葉を口にして、
そのたびに首筋のキスマークの色が赤くなっていく。
僕は、藍田の身に何かが起こっていることを確信しました。
そして、僕は壁に耳を密着させ、藍田の部屋の様子を窺うことにしたのです。
シーンと静かな夜でした。

まるでアパートの中に、僕しか住んでいないかのような、静かな夜。
壁の向こうからは、ゴソゴソガサガサ、と何かが動く音が聞こえてきます。
そう、まるでゴキブリが這いまわっているような、不快感な音。

「食事の時間ですよ」

藍田の声がしました。
472角煮もち:2006/12/13(水) 02:35:50.38 ID:/U7vpyPu0
明らかに誰かに話し掛けている声。
カサカサコソコソ、這いずり回る音が激しくなって
ヂュルル・・ヂュルルルル・・、何かを吸っている音が聞こえました。
中でいったい何が行われているのか、それを想像すると・・気持ちが悪くなりました。

「・・・・・え、町屋が?」

音が突然途絶えたかと思った時、藍田の声が再び聞こえました。
ドキリとしました、町屋、僕の名前です。
続けてドタバタと苛立ったように走りまわる音が聞こえ、バン・・・!
扉が開かれる音が聞こえました。

「おい、町屋、聞いてるんだろう、町屋」

静かに、とてつもなく怒りを込めた声が僕の部屋のドアごしに聞こえてきました。
藍田に気付かれたんです、部屋を盗み聞きしていることを。
しかも、僕はあまりの恐ろしさに、ドアの鍵をかけわすれていた事を忘れていたのです。
ドアが開いた時には手遅れでした。

顔をくしゃくちゃにゆがめて、怒りをあらわにした藍田が、僕の部屋に入ってきました。
目をギラギラに光らせ、唇をわなわなと震わせて。
けれど、僕が一番恐ろしいとおもったのは、藍田の首筋でした。

そこにはキスマークは既に無く、赤く盛り上がった腫瘍がてらてらと光っていたのです。
ドクンドクンと脈動するそれは、まるで心臓のようにも見えました。
しかも脈動するたびに、それは少しずつ大きくなっていくのです。

「うわぁあぁぁ!!」

それは僕が叫び声を上げたのと同時でした。
473角煮もち:2006/12/13(水) 02:36:17.60 ID:/U7vpyPu0
藍田の首の腫瘍が破裂し、大量の血を噴出して部屋を真っ赤に染めたのは。
ボトボトボト、僕にも血は降り注いで、
ぐちゃぐちゃと腫瘍の肉片が部屋の壁に散らばりました。
目の前が真っ白になって、僕は、気を失ったのです。

数日後、藍田は病気だったと警察から知らされ、僕は釈放されました。
警察に藍田がどんな病気だったのか、色々聞きましたが、
すべては捜査中だ、との返答だけが帰ってきました。

帰ってみると僕のいた部屋の物はすべて処分されており、
藍田の部屋のドアには警察の立ち入り禁止のテープがべたべたと貼り付けられていました。

藍田の部屋にはいったい何がいたのでしょうか。
あのキスマークや腫瘍はなんだったのでしょうか。
警察は何か知っているようなのですが、それを教えてはくれません。
ただ一つ分かっている事は、最近僕の住んでいるアパートの近くの巨大なマンションを見上げると、
昼間でも真っ黒なカーテンがかけられた部屋がどんどん増えていることだけです。

59話終わり
474猪(ほろよい):2006/12/13(水) 02:36:40.48 ID:7cTXvrF8O
おもしれぇVv
475猪(子持ち):2006/12/13(水) 02:37:04.45 ID:WrD9ZpWdO
>>467
最近聞いた?誰かが投下した?
476角煮もち:2006/12/13(水) 02:39:10.94 ID:/U7vpyPu0
60話目

ぷちゅ、と足元で何かが潰れた感触がし、ゆっくりと足を上げると小さな血だまりが出来ていた。
真っ赤な血の中に潰れたダニらしき残骸が見え、桜子は「またか」とため息をこぼした。

ここ数日、桜子の借りているアパートである異変が起こっていた。
毎晩帰ってくるたびに一匹のダニがフローリングの床を歩いているのだ。
しかも体を何倍にも膨らませるほどの血を吸って、ぶくぶくになったダニである。
不思議なことに桜子にはダニに刺されたらしい腫れも痒みも体にはなく、
血を吸う前のダニすら見かけた事がないのだ。

それなのに桜子が帰ってくると、血を吸ったダニが床を歩いている。
時々気づかずに踏んでしまうこともしばしばあった。
素足で踏みつけてしまった場合は<ぷちゅっ>と小さい水風船を潰したような気色の悪い感覚が走り、
靴下を履いたまま踏んでしまった場合は血の染みが出来てしまい、それはなかなか落ちなかった。

「隣の部屋からやってくるのかしら・・」

桜子は壁を隅々まで調べてみたが、ダニが入ってきそうな穴はどこにもなかった。
気味が悪くなり、桜子はバルサンを部屋に何度も使うのだが、それでもダニはやってきた。

「ほんと嫌になる・・」

足の裏についた血を拭き取りながら、桜子はもう一度ため息をこぼした。
次の日、桜子は熱を出し、会社を休んで寝込む事になってしまった。
汗を冷たいタオルでぬぐいながらもも、桜子には一つ期待する事があった。
もしかしたら、今日ダニが何処からやってくるのか分かるかもしれない。
477おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:39:11.24 ID:P4pj0jCU0
>>475
記憶違いかも・・・
478VIP皇帝:2006/12/13(水) 02:40:23.04 ID:/U7vpyPu0
熱でぼんやりとする頭を持ち上げると、桜子はダニがもっともよく現れる部屋に向かった。
小さなテーブルとテレビが置かれているその部屋は、桜子が食事などに使う部屋だった。
それだけにダニが歩いている事を考えると、気分が悪くなった。

「何処から来るのかしら・・」

桜子は首を左右に向け、床に目を走らせた。
すると部屋の隅、ちょうどコンセントがある辺りに動いている物が目に止まった。
それは小さなダニだった。
まだ血は吸っていない様子で、カサカサと小さな足を動かしながら床を歩いている。
動きをじっと目で追うと、ダニはどうやら部屋の脇に置かれているタンスに向かっているようだった。

「あそこに何かあるの・・?」

ダニはタンスの壁を器用に登ると、一直線にタンスの上に置かれているある物に向かっていった。写真立てだった。
桜子と、恋人の裕也の二人が仲良く笑いながらピースサインをしている写真が入っている。
裕也は最近、仕事の都合で地方に行っており、最近は連絡がなかなか取れなくなっていた。
ダニはカサカサと写真立てを登っていき、ちょうど裕也の顔の中心に止まった。
嫌な予感がした。それは的中した。

少しずつダニの体に赤い物が流れていき、腹が膨れていった。血だった。
裕也の写真からダニが血を吸い出していた。桜子は熱のせいで見える幻覚だと言い聞かせながら写真立てに近づくと、
指先で<ぷちゅっ>とダニを潰した。裕也の顔に鮮血が散った。
その顔にさきほどまでの笑顔は無く、顔面は水死体のようにぶくぶくと腫れ上がり、頭蓋骨が所々剥き出しになっていた。

桜子は数日後、死体安置所で同じ顔を見る事になる。

60話終わり
479角煮もち:2006/12/13(水) 02:44:31.09 ID:/U7vpyPu0
61話目

「こんにちは、今日はお休みですか?」
隣の家に引っ越してきた斎藤夫婦の奥さんに声をかけられ、昭弘はにこりと笑顔を返した。
ほんのりと彼女からチョコレートの匂いがし、笑顔が崩れそうになる。

思えば斎藤夫婦が引っ越してきた一ヶ月前から、昭弘はこの匂いに悩まされつづけていた。
昭弘の家にまで漂ってくる濃いチョコレートの香り。
それは斎藤家の前までくると、甘い物が嫌いな昭弘にとっては一種の悪臭のようでもあった。

妻の話によると、斎藤夫婦はコンビニやスーパーにあるチョコレートを買い占め、
道を歩いている、電車の中、立ち話をしている時でさえもチョコレートを食べているのだという。
最近では近所の子供からチョコレートババア、チョコレートジジイと呼ばれているようだ。

(確かにこれは酷い・・)
むせ返るようなチョコレートの匂いを発しながら話し掛けてくる彼女から目線をはずし、
昭弘は自宅へと逃げるようにかけこんだ。

最後にちらりと見えた彼女の姿は、チョコレートを頬張っていた。
昭弘は思わず吐き気を催し、トイレに駆け込むのだった。

昭弘は窓を締め切っていても入ってくるチョコレートの匂いに我慢できなくなっていた。
今日こそは文句を言ってやる、そう思い、昭弘は斎藤家のチャイムを押した。
だがチャイムはうんともすんとも言わない。
近所からの苦情が多くてチャイムを切っているのかもしれない。
そう考え、直接文句を言ってやろうと門を開くと、昭弘はドアを思い切りノックした。
480角煮もち:2006/12/13(水) 02:45:01.99 ID:/U7vpyPu0
とたんにドアの向こうからチョコレートの甘い匂いが流れ出し、昭弘は顔を歪めた。

「うぉぇ・・・」

ハンカチで口と鼻を抑えながらノックを続けるが、反応が無い。
居留守を使っているのだろうか、と手をかけるとギギィと音を立ててドアが開いた。

むせ返るような匂いがいっそう強くなり、昭弘はハンカチに少量の嘔吐を禁じえなかった。
家の中は普通と同じに見えるが、その臭気はすさまじいものがあった。
帰ろうとも思ったが、昭弘は文句を一言言ってやらなければと家の中に足を踏み入れてしまった。

家の中からは人の気配は無く、物音一つしなかった。
一番近くのドアを開くとそこには大きな冷蔵庫が三つ置かれており、
それらはチョコレートの色に塗りたくられていた。

「異常だとは思っていたが・・これほどか・・」

青ざめながら辺りを見渡すと、壁にはチョコレート菓子の包み紙と思われる物が何枚も張られていた。
<味は良い匂いが良い手触りに難アリ歯ごたえ良い舌ざわり難あり内容物悪し添加物普通>
見ると一つ一つの包み紙にはびっしりと小さい文字で味についての感想が書かれていた。

「こんにちは、今日はお休みですか?」

突然かけられた声にびくりと振り返ると、チョコレートを食べながら斎藤夫婦が並んで立っていた。
481角煮もち:2006/12/13(水) 02:45:48.45 ID:/U7vpyPu0
その顔に笑顔はなく、それどころか表情すらなかった。人形のように見えるほどだった。

「これは・・あの・・」

その雰囲気に恐れを感じ、昭弘があとずさると、同じだけ二人も近づいてくる。
見ると二人は両手に彫刻刀とカミソリを持っている。
殺される、昭弘はよろめきながらも冷蔵庫の方へと逃げ出した。
だが二人はあっという間に前を遮り、昭弘は冷蔵庫の前に追い詰められてしまった。

「こっちにくるな・・くるな・・」

昭弘は完全に怯えた声になり、よろよろと冷蔵庫にもたれかかった。
体がちょうどドアの部分によりかかるようになり、冷蔵庫がキィと開いた。
今までとは比べ物にならないようなチョコレートの匂いと、何かが腐ったような匂いが立ちこめ、
昭弘はその臭気に耐えられずに、一気に胃の中の物を床に吐き散らした。

横目で見えた冷蔵庫の中には、チョコレート色…いや、土気色に腐った人間がいた。

「姉さん」

斎藤の夫が口を開いた。奥さんのほうも口を開いている。
二人の口から涎がだらだらと流れ出しているのが見えた。
482角煮もち:2006/12/13(水) 02:46:33.09 ID:/U7vpyPu0
昭弘には分かった。
この二人は冷蔵庫の中の女性、おそらくは彼の姉を殺して冷蔵庫に死体を隠していたのだ。
だが冷蔵庫の温度では死体は少しずつだが腐っていく。
二人はそれを隠すためにチョコレートの匂いで覆い隠そうとした。
だが二人はチョコレートの匂いに少しずつ狂いだし、こうなってしまったのだと。
そして今、チョコレート色になった死体を見た二人は・・・。

昭弘は目をそむけた。
昭弘の横で、冷蔵庫の中に顔を突っ込んでいる斎藤夫婦がいる。
ぐちゃぐちゃと何かを食いちぎる音がする。

「チョコレート、チョコレイィト・・・おいしいおいしいチョコレイィィト・・・」

61話終わり
483猪(ドラム):2006/12/13(水) 02:48:06.40 ID:bc7hSc6j0
チョコレィィトは明治
484おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:48:31.63 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
485角煮もち:2006/12/13(水) 02:51:59.03 ID:/U7vpyPu0
62話目

涼子は暗闇の中、不安と恐怖にかられアクセルを踏み込んだ。

「この時間に帰るのは止めたほうがいいですよ・・とても危険ですから」

先ほど青ざめた男性に言われた言葉が脳裏に浮かぶ。
車内で時計を見れば<03:45>の表示が青白く光っていた。

涼子は仕事の関係で地方までやってきたのだが、
不慣れな見知らぬ土地での仕事に時間が掛かってしまい、
会社から与えられた予算の都合もあって、真夜中の帰宅を余儀なくされていた。

カーナビの示すとおりなら、角を曲がったあと30分直進すれば高速道路につく。
この暗い道から早くおさらばし、明るい人通りの多い所を走りたい、涼子はそう思った。
思えば取引先の社員が止めるのも聞かず、暗闇に走り出してから20分が経っている。

「・・本当に行くんですか?・・赤い女が・・」

ドアを閉めた時、最後まで引きとめようとしていた男性の言葉が途切れた。

“赤い女”
いったい何を言いたかったのだろうか、涼子は自分の服を見る。
外の暗闇に入れば溶け込んでしまうような、真っ黒なスーツ。決して赤ではない。
486角煮もち:2006/12/13(水) 02:52:53.73 ID:/U7vpyPu0
“赤い女”
涼子はその言葉から感じられる不気味な雰囲気におぞけを走らせた。
外の風景は相変わらず真っ暗で、
ひび割れたコンクリートの隙間から時々顔を出している雑草、
周囲は森に囲まれ、真っ黒な空間を更に深くしている。

真っ赤な花がライトに照らされ、毒々しく光っている。はっきり言って気味が悪い。
脳裏にかすむように赤い女の想像が流れ、涼子は首を振ってそれをかき消した。

「明日の天気、東京では晴れのち雨・・・ザザ・・・千葉では・・・」

女性アナウンサーの声がスピーカーから流れ、涼子はふぅと息を吐く。
再び真っ赤な花がライトに照らされ、車体の下に消えていく。
涼子はまた不安な気持ちになり、家についたら明日は夕方まで眠ろう、そうしよう、と呟いた。

<東京までお願いします>

 はっ、と涼子は正面を見た。
道路わきに真っ白な服を着た女が文字の書かれたスケッチブックを掲げて立っている。
スピードを上げていたせいか、その女はあっという間に車の後ろの景色になった。
まさか、さっきの女が“赤い女”?涼子は恐怖からバックミラーを見ることが出来なかった。

「で・・でも・・白い服を着てたから・・・」

涼子は首を大きく振りながら汗のにじみ出る手でハンドルを強く握る。
危うく滑りそうになりながら、一層深くアクセルを踏み込んだ。

「全国的に晴れとなるでしょう、次に明日の・・・ザザ・・・」

何とか落ちつこうとラジオの音量を上げ、その声に集中する。額から汗がポタリと膝に毀れたのがわかった。
487角煮もち:2006/12/13(水) 02:53:29.44 ID:/U7vpyPu0
思わず視線が膝にいき、小さく丸い形で濡れたズボンが目に入り、また視線を前方に戻した。

<東京まで連れていって>

「きゃぁっ!」

涼子は一瞬目を閉じて、小さく悲鳴を上げた。
車のライトに照らされて、さっきの女がスケッチブックを掲げて道路わきに立っていたのだ。
さっきとまるで同じ姿勢で。

「いやっ!」

アクセルを踏み込み、女の横を通り過ぎる。
呆然としている頭にさっきの女の姿がまた浮かんだ。
さっきと同じ女、いやさっきと違って淡いピンク色の服を着ていて、文字も変わっていた。
涼子の頭は混乱し、目からは恐怖のためか涙がうっすらと浮かんでいる。

「何よあれ、何よあれ、何よあれ!・・・・・い・・いやっっ!!」

<東京につれていけ>

さっきより明らかに雑に書かれたスケッチブックを掲げ、
ピンク色の服を着た女がまた立っていた。
488角煮もち:2006/12/13(水) 02:54:05.03 ID:/U7vpyPu0
涼子はその顔をはっきりと見た、いや、顔と言うべきなのだろうか。
まず鼻がなかった。目は片方しかなかった。上唇と下唇がねじれて一つになっていた。

<車に乗せろ>

女が車の後ろに消えるのを見送り、視線を戻すとまたあの女が立っている。
文字はどんどん雑になり、女の服がどんどん赤くなっていく。

<車に乗せるんだ涼子>

ねじれた唇でにんまりと笑う女の顔を見た時、涼子は白目を剥き、気を失った。
次の瞬間、車は<ギーーーーッ>と大きなブレーキ音を立てて止まり、ドアが開かれ、
ガタゴトと車が大きく揺れると、フロントガラスに大量の血液がぶちまけられた。


「赤い服の女と黒い服の女って、知ってる?」

東京に近い山林の町では、今こんな噂が流れている。

62話目完

489おみくじ(やぶれた):2006/12/13(水) 02:54:36.91 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
490角煮もち:2006/12/13(水) 02:58:19.72 ID:/U7vpyPu0
誰か投下してくれええええ


俺も新しい話し聞きたい
491猪(2ch中):2006/12/13(水) 02:58:23.10 ID:ZpEtgS8o0
 
492角煮もち:2006/12/13(水) 02:59:42.13 ID:/U7vpyPu0
>>477
俺は投下してないけど?誰か別の人が話ししたかも?
493猪(カビ):2006/12/13(水) 03:00:16.17 ID:WrD9ZpWdO
>>491
お帰り
494旦那と初詣:2006/12/13(水) 03:02:02.40 ID:X9eMC2ZvO
G女目死分
495猪(vipper):2006/12/13(水) 03:02:19.18 ID:ZpEtgS8o0
496丸焼もち:2006/12/13(水) 03:03:27.38 ID:/U7vpyPu0
ちょい投下待っててくれ
497おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:03:45.45 ID:P4pj0jCU0
>>492
最近のログ見たけど無かった・・・
怖いよー
498丸焼もち:2006/12/13(水) 03:05:09.73 ID:/U7vpyPu0
>>497
見てないけどみたwwwww
こええええええええええええ

憑かれてない?
499猪(ベース):2006/12/13(水) 03:05:59.33 ID:UWBEtX/zO
抜いてきた

マシにはなったが腹痛い
課題終わらない
勉強進まない
500猪(筋肉質):2006/12/13(水) 03:07:39.91 ID:+z3Qza1b0
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voiceactor/1164719170/


          +       へ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ へ      +
             ___./\i /   ''''''   ''''''   \ /\___   
        +  /  \.r/               ヽ-/   \   +
          / ./~\.`l:::::::::  (●),   、(●)、.: |._./~\. \
          /. /,- ―-`|::::::::::     ,,ノ(、_, )ヽ、,    |.-―- 、.\. \
    +   /  i/~, -.ニニ |:::::::::::::::::   `-=ニ=- '     |ニニ-、. i. ヽ ヽ +
        | l | i/ _  ヽ:::::::::::::::::::.  `ニニ´     ノ.    \i `l | .|
       /././ / //~// /ヽ/ヽ__/⌒___i⌒.i __i⌒:i ヽ.i|ヽ~ ̄\ ヽヽ.ヾヽ
.        ~ | | .| | |/ |. | ( |  i  |  :| ヽ´ ヽ.| | ヽ / |  | i  ~   +
          /./|  | ヽ | ,|. |ヽ ヽ.i  | :|  |  > /  | .|/  | .|ヾヽ
.    +   ~  | |.   | .|. | |\` i  | |  | / // | .|  .| |  ~
          /./   ヽ. | /,.,/  ヽi  l |  |/ /    | /   `、ヽ
.          ~     I_|     <.,ノ  i,,,<,,,,,,/    |_I    
501丸焼もち:2006/12/13(水) 03:07:43.95 ID:/U7vpyPu0
>>499
病院池
502猪(ベース):2006/12/13(水) 03:09:28.60 ID:UWBEtX/zO
>>501
だいぶマシになったから放置する
それより課題が深刻
503丸焼もち:2006/12/13(水) 03:09:29.64 ID:/U7vpyPu0
今人何人居る? ノ
504猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 03:10:02.58 ID:By96z2oyO
505猪(ベース):2006/12/13(水) 03:10:32.82 ID:UWBEtX/zO
一応ノ
506おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:10:56.92 ID:P4pj0jCU0
>>501
怖いので誰かが貼ったリンクを踏んだ事にします
507猪(vipper):2006/12/13(水) 03:11:38.18 ID:ZpEtgS8o0
508丸焼もち:2006/12/13(水) 03:12:00.67 ID:/U7vpyPu0
ハイペースで投下するぜ
509おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:12:17.87 ID:P4pj0jCU0
>>503
510お年玉(なし):2006/12/13(水) 03:13:15.97 ID:ngJOjKN6O
父、母、5歳になる息子という平凡な三人家族。
ある日の夜中、父親と母親は些細なことから言い争いになり、ついに父親は母親を殺してしまった。
母親の死体は庭に埋め、表向きには行方不明ということにした。
それから一ヶ月が経ち、父親はある疑問を抱えていた。
母親がいなくなってかなり経つが、息子が何も言ってこない。
父親はしびれを切らし、息子に聞いた。
「お母さんのことで、何か聞きたいことは無いのか?」
「うん、あるよ」
父親は母親が死んだ事を話す決心をした。
しかし息子の言葉は意外なものだった。
「どうしてずっと前から、お母さんはお父さんにおぶさっているの?」
511丸焼もち:2006/12/13(水) 03:13:17.94 ID:/U7vpyPu0
63話

「病院帰りに振り向くと、物影に真っ黒な死神が見えることがあるんだ、
もし死神を見たら今かかってる病気で、絶叫を上げるほどに悶え苦しんで死ぬんだよ」

先ほど病院で処方してもらった薬を抱えながらあの噂を思い出し、優太は青ざめた。
同時にゴホゴホと喉が裏返るように鳴り、心臓がドキリとする。
<真っ黒な死神>の話、それが病院から出てからずっと後ろを振り返れずにいる理由だった。
もし振り返った時に<真っ黒な死神>が見えてしまったら。

「ゴホ・・ゴホッ」

背後に対する恐怖心がわきあがると、連動して咳も一緒にやってくる。
それが更に病気に対する不安を押し上げて、どうしようもなく気が重くなった。
こうなったら振り返って、死神がいないことを確認した方がいいかもしれない、と優太は思った。
立ち止まって、後ろを向こうとする。けれど、やはり怖い。

やはりやめておこう、そう考え直し、一歩前に踏み出した時だった。
目の前にある古ぼけた家の裏、その影になっている所でモゾモゾと何かが見えた。
まさか、死神は噂では後ろにいるはずだ。優太は一気に込み上った寒気から一歩も動けなくなった。

「・・親指と小指・・」

前方の影から声が聞こえた。暗い男の声、優太は逃げ出そうとあとずさった。
が、よくよく目を凝らし、優太はホッと息をなでおろした。
見れば動いていたのは白衣を着た男性で、何かを探しているようだった。
コンタクトレンズか何かを落としたのかもしれない。
優太はもう一度ふぅ、と息を吐くと、横を急ぎ足で通りすぎた。

「・・親指と小指はとても仲良しで、なのに離れ離れで可哀想なんですから・・」
512丸焼もち:2006/12/13(水) 03:14:01.61 ID:/U7vpyPu0
背後からさっきの男の声が消えるように聞こえた。

「ゴホゴホッ・・」

優太はタクシーに乗っていた。
自宅まではまだ時間が掛かる上に、やはり死神の噂が怖かったからだ。
だが、ここでも優太は気妙な噂を聞かされることになった。

「知ってますか?看護婦の格好をした血まみれの女が日本中を歩き回っているっていう噂。
夜中に歩いていると突然物影から飛び出して、目の前を笑いながら通りすぎていくって」

運転手が噂話を口にしている間、優太はずっと窓から横の風景だけを見ていた。

「もう、ここでいいです」

優太は小さく相槌の代わりに答えると、財布を取り出した。
まだ話し足りなかったのか、残念そうな顔で運転手は「はい」と答えた。

優太は目をこすりながら椅子に腰掛けた。
薬の袋を置くと、<食前>の文字が目に入った。
もう・・飲んじゃうか、

と袋を開けて中身を覗きこむと小さな錠剤が2セット、粉末が1セットずつ見える。
粉末の方は粒状の青いものが混ざっており、見るからに苦そうだった。
冷蔵庫の中に甘い、ジュースか何かかないだろうか、思い出しながら立ち上がると、
テーブルの傍に置かれた冷蔵庫に手をかけ開く・・・と、
少し開いた所で優太の手が止まった。耳を疑った。

「離れ離れで可哀想なんですから縁結びをしてあげないと・・」
513丸焼もち:2006/12/13(水) 03:14:37.16 ID:/U7vpyPu0
人間が入れるようにはできていないはずの冷蔵庫の中から、
さっきの白衣の男の声が聞こえている。
どれだけ中のものを取り出しても、子供がやっと入れるほどの冷蔵庫の中から。

「・・誰だ・・」

震える声で問う、ひんやりとした空気だけが冷蔵庫から流れ出てくる。

「縁結びをしてあげないと二人は結婚できないんです、できないんです」
「ぎゃあーッ!」

優太は叫び声を上げた、ぬるっとした手が冷蔵庫の扉にあった優太の手を掴んだのだ。
そして見た、冷蔵庫の中にいる白衣を着た男を。
首が180度折り曲げられて、片腕がその首にマフラーのように二回巻きつけられている、
腹部は山折りと谷折りのように折り畳まれ、足は潰れながら正座していた。
手には血がべっとりとつき、その血は白衣にまで飛んでいた。

「親指と小指の縁結びびびび」

指先に鋭い痛みが走った。
男が針で優太の親指の端をを突き刺したのだ。よく見ると針には赤い糸が結ばれている。
続いて針が小指に差し込まれる、つぷりと尖った先が中に埋め込まれ、
そこから真っ赤な血がどくどくと糸を伝って床に落ちた。
514丸焼もち:2006/12/13(水) 03:14:58.47 ID:/U7vpyPu0
優太は暴れながら分かった、この男は自分の親指と小指を縫いつけようとしていると。
つぷ、つぷ、つぷ、つぷ、つぷ。
ものすごい力で逃げることもできず、優太の手はどんどん赤く染まっていった。
そして、意識が途切れた。

病院の一室。
病院帰りの物影の死神。血まみれの看護婦。
二つの噂が生まれた理由をぼんやりと感じながら、
優太は綺麗に縫いつけられた指を口に入れると、
そこから血を吸い出すように、口でちゅうちゅうと吸いはじめた。

63話完
515丸焼もち:2006/12/13(水) 03:15:40.22 ID:/U7vpyPu0
>>510
64話?
516丸焼もち:2006/12/13(水) 03:16:40.20 ID:/U7vpyPu0
65話?

その日も真夏日だった。
国彦は近くのコンビニで買ってきたアイスクリームを頬張りながら、
冷蔵庫から取り出したばかりの缶ビールをごくりごくりと喉を鳴らして飲み干した。

「ぷはぁっ・・・」

我ながらいい飲みっぷリだった、などと思いながら缶をゴミ箱へ投げ入れようとした時、
国彦はべっとりと缶ビールが手に張り付いている事に気づいた。
よく冷えた缶ビールだったためか、表面に結露で出来たいくつもの水滴が光っている。

「なんだこれ、ホントかよ・・・」

手からねちゃりと糸を引いて、缶ビールをゆっくりと引き離された。
粘着質の結露、そんな奇妙なものが缶ビールに付着していた。

ねちゃねちゃと指先で弄くると、ますます真っ白な糸を引いて、まるで水飴のようにそれは伸びた。
頬張っていたアイスクリームの味が気持ち悪く思え、ゴミ箱に缶ビールと一緒に投げ捨てた。
国彦は湿気に備えて買っておいた除湿機をクローゼットから持ってくると、
強力除湿の設定で電源を入れた。
一気に噴出した汗さえも、この不気味な結露のように思え、体が冷えるように感じる。

小さな稼動音がし、除湿機が動き始めたのを確認すると、
疲れたように国彦は床に座り込むと、除湿機の中を覗きこむ。
しばらくして、ぽちゃ、ぽちゃと水が滴る音が聞こえてきた。
517丸焼もち:2006/12/13(水) 03:17:23.23 ID:/U7vpyPu0
見ると粘着質の水分が糸を引きながら中に溜まり始めていた。
昔、小学校で作ったスライムのようにも見え、更に気分が悪くなった。

<ぽちゃん・・・、ぽちゃん・・・>

あっという間にかなりの量の水が除湿機の中に溜まっていった。
こんなにもの水分が部屋に漂っていたとは思わなかったため、国彦は唖然としていた。
ふと水の中に大きな波紋が広がり、国彦は目を擦り、そして疑った。
水の中を何かが泳いでいた。
赤い、まるで金魚のように体を捻らせ、それは水の中を泳いでいた。
それは真っ赤な人間の“舌”だった。
先端を尖らせて水の中をすいすい泳ぎ回り、時折除湿機の壁をべろべろと舐めまわしている。
あまりに不気味な光景が目の前にあった。

<びちゃっ、びちゃっ>

次第に舌は動きを早めていった。
水面に上がって舌をチロチロと、まるで空気を吸うように動かしたかと思えば、
覗きこんでいる国彦に向かって、あかんべえをするようにねちゃねちゃと舌を伸ばした。
国彦は気色が悪くなり、思わず除湿機の電源を切ってしまった。
とたんに舌は動きを止め、水中に漂いはじめた。

「あっ…」

国彦は気づいた。さっきの結露、あれはコイツの唾液ではなかったのかと。
思わずべとべとになっていた手に目線をやると、そこに手は無かった。
ぐぢゃぐちゃに溶け、ただれた組織が手首からずるりと落ちる所を国彦は見た。

真っ赤な舌があかんべえをした。 65話?完
518丸焼もち:2006/12/13(水) 03:19:23.96 ID:/U7vpyPu0
66話目

ガラス窓、その向こう側に浮かぶ外灯が一瞬、苦痛に歪む顔のように見え、
幹人は不安なものを感じ、携帯を持ちながら青色のカーテンで窓を遮った。

< 明日はきっと、きっと、いい日になるから♪ >

「明日、授業が終わったら安田も誘ってゲーセンでも・・・じゃ、あとはメールで」
着信を知らせる好きなアーティストの歌が流れ、
幹人は友達へその一言を伝えると電話を切った。

< ピ、ポ、パ、ピ、ピ >

時刻は夜10時、幹人はベットに横になりながら携帯電話を弄っていた。
淡い電灯の下で、携帯の画面に視線を移し目を擦りながら友人にメールを送ってはその返答を待つ。
それが幹人の日課の一つだった。

< パ、ピ、パ、ピ、ギィ … >

突然携帯から背筋がゾッとするような不快な音が聞こえ、幹人は携帯を凝視する。
変なところを押してしまったのだろうか、それは聞いた事のない機械音だった。
自分が押したボタンを確認すると、ちょうど<4>のボタンの上に指先が載っているのが見えた。
壊れてしまったのかもしれない、
そう考えた幹人はもう一度指先に力を入れ、<4>のボタンを押した。


< ギィ … >

またあの不快な音が携帯から聞こえ、幹人はまじまじと画面を見つめた。
519丸焼もち:2006/12/13(水) 03:20:04.65 ID:/U7vpyPu0
やはり壊れてしまったのだろうか、さっきまではこんな音はしなかったはずである。

< ギィィ … >

もう一度ボタンを押す。やはり音はおかしなままだ。
まるでドアが軋む音を人間が無理矢理捻り出そうとしているような、そんな不快な音。
ふとガラス窓に見えた歪んだ顔が脳裏に蘇り、幹人はゾッとするのだった。

音が壊れてしまったのは仕方がない。
幹人はそう思う事にし、メールの打ち込みを再開しようと<2>のボタンを押した。

< ゲェ … >

携帯から明らかにおかしい音が流れ、幹人の指がぴたりと止まった。
他のボタンまで壊れてしまったのだろうか、幹人は続いて<7>のボタンに指をかけた。

< ガァ … >

また奇妙な音が流れる。
完全に壊れてしまったのか、幹人はすべてのボタンを手当たり次第に押してみた。

< ギィ … ギァ … ガァ … ヴ … ゲェ … ゴォ … >

聞こえてきた音に幹人は手が震えた。
それは明らかに人の声、そのものだった。何かを吐き散らすように、苦しむ人の声だった。
喉のあたりに物が詰まっているような、喉に物を突っ込まれ足掻いているような。
幹人はたまらず口を抑えた。吐き気が込み上げてきたのだ。
拍子に携帯がベットの上に転がる、だが幹人は携帯を拾おうとはしなかった。
それがいけなかった。幹人は携帯の電源を切るべきだった。
520丸焼もち:2006/12/13(水) 03:20:47.94 ID:/U7vpyPu0
幹人は青ざめた。
携帯のアンテナが真っ赤に光り、着信を知らせてきたのだ。
さっきまでメールを交換していた友人からの着信だった。

本当ならば、先ほども流れた好きなアーティストの歌が流れるはずだった。
明日はきっと、きっと、いい日になるから … と。
だが、聞こえてきたのは・・同じメロディに乗せた違う声だった。

< アギィアガァ、ゥゲェ、ゥゲェ、ギィァアギャィァァァーーーー !! >

大音量で携帯がビリビリと震え、
まるで生き物のように、携帯はベットの上で蠢きはじめた。
幹人は悲鳴を上げるとベットの上から滑り落ちた。

よろめきながらも部屋の隅へと這いずっていった。
顔がヒクヒクと痙攣し、恐怖で表情が歪んだ。
両親が眠っている隣の部屋に逃げようと、ガシャガシャとドアノブを回した時だった。

< ゲェェ … >

携帯の通話ボタンが勝手に押された。
521丸焼もち:2006/12/13(水) 03:21:06.68 ID:/U7vpyPu0
何か擦れたような声が通話口から聞こえた。

「幹人…幹人…幹人…幹人…」

かなり掠れていたが、それはメールしていた友達の声だった。

「居るんだよ、来るんだよ、行くんだよ、やるんだよ、痛いんだよ、苦しんだよ、死ぬんだよ …」

怯えきった声で、友人はそう呟きつづけた。

幹人はドアノブをガタガタと震えながら開けると、両親の部屋に続く廊下を走り出した。

「オゲェェェェェ……」

両親の部屋から聞き覚えのある声が聞こえた。

66話完
522猪(カビ):2006/12/13(水) 03:22:23.54 ID:WrD9ZpWdO
おっさるさんwww



ちょっと早すぎたかw
523おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:22:36.46 ID:P4pj0jCU0
俺の携帯は電源off
524おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:23:25.16 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
525おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:23:36.08 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
526おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:23:50.19 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
527おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:24:00.80 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
528年賀状(二枚):2006/12/13(水) 03:25:09.96 ID:i9eOwb4P0
俺の携帯は何時もいいタイミングでなるから困る

ちょっと漏らした
529猪(カビ):2006/12/13(水) 03:28:40.63 ID:WrD9ZpWdO
>>528
おまい、昨日も漏らさなかった?
530猪(カビ):2006/12/13(水) 03:30:09.46 ID:WrD9ZpWdO
さるさん解除はどれくらいでなる?
531丸焼もち:2006/12/13(水) 03:31:52.10 ID:/U7vpyPu0
67羽www

私はいつも通り、駅へと通じる地下道を降りていた。
重たい鞄を持ちながら、ふと視線を感じて振り返る。
予想していた通り誰もいない。
何しろこの地下道は近道で、使っている人は私の他にはいない。
だからこそ、ここは近道なのだ。

ただし、ルールがある。

「だ〜る〜ま〜さ〜ん〜が〜こ〜ろ〜ん〜だ〜」

地下道の中、背後から聞える声。
声が聞えているうちに振り返らなければいけない。
これはゲームのようなものだ。
それさえ守って入れば、駅まで普通は30分かかる所を5分でたどり着くことが出来る。
振り向いてさえいれば、それでいい。
だからこそ、ここは近道なのだ。

私は知っている。振り返った時、どうなってしまうのか私は知っている。
何故なら、私は見たからだ。
振り返ってしまった人がどうなってしまうのかを。

この地下道を私に教えてくれたのは、私の同僚の身代君だった。
彼は偶然私の家の近くに住んでいて、こっそりと私に教えてくれたのだ。
草が覆い繁っている橋。上から見ただけでは死角になってしまう場所にある錆びた扉。
それが入り口だ。

「声がしても振り返るなよ」
532丸焼もち:2006/12/13(水) 03:32:24.71 ID:/U7vpyPu0
彼はそう言うと扉を開け、私を招きいれた。
扉の中は冷たい空気で充満しており、まるで冷蔵庫の中にいるような感覚がした。
ぴちゃん、ぴちゃんと天井からしずくが滴っており、
壁はヒビ割れ、その隙間から良く分からないべとべとしたのものが滲み出ていた。

紫色をした草が地面から何本か生えていて、真っ赤な花を咲かせていた。
頭の上にしずくが落ちてきて、氷のように冷たいしずくは頭を震わせた。
ここはやばい所なんだ。私はそう感じた。

「振り返るなよ」

彼は突然、私の方を向いてもう一度、そう言った。
だが、彼の目線は妙に遠くを見ていた。
まるで私の背後に何かいるような、そんな視線を送っていた。
ごくり、彼が唾を飲み込んだ音が聞えた。
今にして思えば、彼には声が聞えていたのだと思う。
いや、彼にしか声が聞えていなかったのだと思う。

<だ〜る〜ま〜さ〜ん〜が〜こ〜ろ〜ん〜だ〜>と。

彼は私に振り返らせない事で、どうなるのか実験したのだ。
あの時の私は、そんな事も知らないまま、振り返らずにじっと彼を見ていた。
背筋がぞくっとした。
533おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:32:52.34 ID:P4pj0jCU0
>>530
不明です
1度さるになると次の規制が早まるらしい
534おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:33:13.25 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
535丸焼もち:2006/12/13(水) 03:33:14.02 ID:/U7vpyPu0
目の錯覚かとも思った。
身代君の後ろに、髪が乱れた女が立っていた。
ずるりと落ちそうにとろけた頭皮から伸びる長い髪の毛が目の中にずっぽりと入っていた。
口は何かを歌っているかのように、ゆっくりと動いていた。
一緒に何かが口からこぼれた。蟲のようだった。

それはおそらく歌っていた、だるまさんがころんだを歌っていた。彼にしか聞えない声で。

<だるまさんがころんだの相手は一人だけ、その一人にしか声は聞えない>

身代君はそのルールに気づいていなかったのだ。
歌が終わるのを待ちながら私の末路を見ようとしていたのだ。
彼が突然私の方へ振り向いたのも、あの声が聞えてきたからなのだろう。
それが、この女が仕掛けた罠だとも知らないで。
女は身代君へと手を伸ばした。
女が身代君の肩を叩いた。

< コウタイヨ >

気づけば身代君も女も消えていた。
驚いた私が地下道を走りぬけて扉を開けると、私は駅の側にあるトイレの個室の中にいた。
まるで空間が歪んでいるように、私は距離を短縮したのだ。

少し怖かったが、私は便利さに負けて今日も地下道を利用している。
重たい鞄を持ちながら、ふと視線を感じて振り返る。
予想していた通り誰もいない。
「だ〜る〜ま〜さ〜ん〜が〜こ〜ろ〜ん〜だ〜」
身代君の声が背後から聞えてきた。
彼女と同じ罠にはかからないよ、身代君。 67羽完
536おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:33:36.82 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
537おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:33:47.59 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
538丸焼もち:2006/12/13(水) 03:34:13.08 ID:/U7vpyPu0
>>533
前は貴方は投稿しすぎですって書かれて
今はやはりあなたは投稿しすぎですって書かれてるwwww
539丸焼もち:2006/12/13(水) 03:35:33.43 ID:/U7vpyPu0
68話

急がなくちゃ。
安全ピンのついた名札を貴方の胸につけますね。
なかなか真っ直ぐに留められないですね。

あせります。
あっ、失敗して貴方の胸を少し突いてしまいました、ごめんなさい。
血が少し出てますね、でも急いでいるから、もう一度いきますね。

また曲がってしまいましたね、どうして失敗しちゃうんでしょう。
貴方ちゃんと止まっていてくださいね。怪我しちゃいますよ。
そうなっても私のせいじゃないですからね。

また突いてしまいましたよ、さっきより深く突いてしまいましたよ。
動かないでください、抜けませんから。
やっと抜けた。貴方が動くからですよ、血がどんどん出てきますね。

動かないでください、ぎゃーぎゃーうるさいですよ。
ロープで縛らせてもらいますから。
ほら、やりますよ。動かないでくださいね。

ああ、また突いてしまいました。これじゃ名札つけられないじゃないですか。
でも、刺さり方はちゃんと真っ直ぐになってますよね。
このままで行きましょうか。

じゃあ皮膚に安全ピンつけらせてもらいますからね。
もっと深く刺して・・あ、骨に当たってしまいましたね。カツカツしますよ。
邪魔な骨ですね、グリグリやったらよけられるでしょうか。
540おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:35:57.15 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
541おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:36:07.94 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
542丸焼もち:2006/12/13(水) 03:36:25.28 ID:/U7vpyPu0
穴が広がってどんどん血が出てきて、本当に邪魔ですよね。
血ぐらい止められないんですか?
ああ、やっと安全ピン入りましたよ。

次は皮膚に入ったものを突き出させないといけませんね。
ほら、針が皮膚の裏にあるのが見えますよ。
なかなか穴があきませんね。

あ、やっと出てきた。安全ピンが血で真っ赤ですね。せっかく新しいの買ってきたのに。
はい、名札つけられましたよ。
もう服が血でべったべたですね。

服脱ぎましょうか。
ロープ外しますよ。
なにか言ってくださいよ。

気絶してるんですか?
はい、服脱がせますよ。
ふぅ、脱げましたね。

あれ、なんで安全ピン取れてるんですか?
血がどくどく出てるし。
あ、服に安全ピンの名札ついたままでしたね。

服ごと安全ピンを引き剥がしてしまったみたいですね。
どうしましょう。
もう一度名札つけましょうね。

次は鼻にしましょう。鼻の穴から突き刺せば簡単そうですし。
いきますよー。 68話完
543おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:37:03.24 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
544おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:37:13.97 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
545丸焼もち:2006/12/13(水) 03:37:37.18 ID:/U7vpyPu0
69話

二人が付き合い始めて一ヶ月が経とうとしていた。
今日は美穂のアパートに初めて泊まる事になり、修はかなり浮かれていた。
今まではアパートに立ち寄っても、暗くなる前に美穂に追い出されていたのだ。
美穂は警戒心が強い事もあって、恋人であっても修を部屋に入れるのは不安だったのである。

ただ、美穂にはその事で修を傷つけている自覚がなかったために、
「俺の事そんなに信用できねぇの?」と修に言われるまでそれを続けていた。
それで今日、やっとのことで二人は一晩一緒に過ごす事ができたのだった。
隣の部屋との壁が薄い事もあってか、二人はそういう事に至る事はなかった。

それでも一つの布団に二人、並んで眠る事はできた。
結果、修はかなり浮かれていたが、美穂は自分の中にある不安が膨れていくのを感じていた。
やっぱり泊めるべきじゃなかったかもしれない。

何かあったらどうしよう、修の事を本当に信用していいのだろうか。
隣で嬉しそうな顔をして美穂を見ている修、引きつった笑顔を向ける美穂
時刻は夜中の12時を過ぎようとしていた。

「電気消さねぇ?」
「えっ?」

修の提案に美穂は思ったよりも大きな声が出てしまった。
546おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:37:51.24 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
547おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:38:01.89 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
548年賀状(二枚):2006/12/13(水) 03:38:16.93 ID:i9eOwb4P0
昨晩もちょっと漏らしたな

しかしコイツは毎晩この時間に貼りまくりやがって…
怖いのに続きみたくて寝れないから困る
549丸焼もち:2006/12/13(水) 03:38:28.37 ID:/U7vpyPu0
今まで安心出来ていたのは、まだ電灯が明るく二人を照らしていたからであり、
美穂にとっては遭難しかかっている船にとっての灯台のようなものだった。

「い・・いや、点けて・・おいて」

目をうるませながら懇願する美穂だったが、修が電気を消そうとするのは明白だった。
一ヶ月の間、修は自分の主張をほとんど曲げた事がなかったのだ。
だからこそ美穂は、不安を更に増大させることになってしまった。

「信用しろって、明るくちゃ寝れねぇんだ」

予想通り修は立ち上がり、ぶら下がった電灯のヒモをバチッと引いた。
とたん、何も見えない闇が訪れた。

「点けてよっ!!修!!」

美穂は布団を跳ねのけて立ち上げると、電灯のヒモを手探りで探しはじめた。
が、そこにあるはずのヒモに、どう探しても触れる事が出来ない。

「ふざけないでよっ・・・」

涙声になりながら美穂は修に向かって怒鳴った。
が、返答が無かった。

「・・・・・・・・修?」

<バリバリバリバリバリッ>
返事のかわりに、床の畳をかきむしる音が聞えてきた。

「ぐぇ・・・ぇぇぇ・・・」
550丸焼もち:2006/12/13(水) 03:39:06.59 ID:/U7vpyPu0
続いて暗闇の中から聞えてくる声は修のものだった。
苦しそうな、喉の奥から振り絞るような声。
発作でも起こったのかもしれない、そう思い今度は修を探そうとするが、
声が暗闇のどこから響いてくるのかまったく分からなかった。

<バリバリッ、バリバリバリッ、メキィッ>

畳を引きちぎるような音、そして硬い何かが引きはがされたような音が聞えた。
更に皮膚を掻き毟るような<ジャーッガリガリッ>という音が聞え、
<メキッ・・・ボキッパキパキ・・>と、何かが砕かれる音がした。

「ぎぇぇええええぇぇぇぇ!!」

音と一緒になって、修のものらしい絶叫が響く。
びちゃっ、びちゃと液体が飛び散る音、美穂の皮膚に熱いものが散った。
美穂はあまりに恐ろしくなり、部屋から逃げ出そうと足を踏み出した。

「キャァァッッ!」

美穂は悲鳴を上げた、額にぺちゃりと何かがはりついたのだ。
何か細く、べっちゃりと液体にまみれているもの。
551お年玉(少々):2006/12/13(水) 03:39:12.26 ID:BYlO34dYO
552おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:39:18.69 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
553丸焼もち:2006/12/13(水) 03:39:33.04 ID:/U7vpyPu0
電灯のヒモだった。
美穂は、おそるおそる顔に付着しているヒモをはがすと、それを引いた。

「あれ?どうした?」

あまりにまぶしい光に眼を細めると、修の不思議そうな声が聞えた。
見ると布団に入ったままキョトンとしている修がいて、
畳も電灯のヒモも何も変わった様子はなく、液体も付着していない。

電気を消す前となんら変わらない部屋と修がいた。
でも一つだけ、変わったものがあった。


修をめちゃくちゃにぶっ殺して、手足胴体バラバラにしてやりたくなった美穂の気持ち。


69話完
554おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:39:37.70 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
555おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:39:48.04 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
556VIP皇帝:2006/12/13(水) 03:40:41.73 ID:/U7vpyPu0
>>548
怖いけど好きだろ?怖い話し
557おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:40:45.91 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
558丸焼もち:2006/12/13(水) 03:41:30.54 ID:/U7vpyPu0
70話

三回忌も終わって、やっとこの事を人に話せる気分になりました。
清くんの事故は、ただの事故じゃなかったんです。
信じられないかも知れませんけど、私の話を聞いてくれますか?

あの日、夏も半分が終わったころの、涼しい風が吹いていたあの日。
姉の加奈子に連れられて、近くに住んでいたイトコの清君が家に遊びにきたんです。
とても可愛いどんぐりみたいな目をしていて、笑うとえくぼが出来て、凄く可愛い子でした。
私の事も「香奈枝お姉ちゃん」って呼んでくれて、近くの公園で遊ぼうって誘ってくれました。

でも私には家事もあったし、見たい番組もあったので断ってしまったんです。
すると姉が「なら私がつれてってあげるよ」って、ぶっきらぼうに言うと、
嫌がる清くんを連れて、公園に連れていってしまったんです。
姉を止めていれば、今でもそう思います。

「いやだよー、加奈子お姉ちゃんはすぐ怒るからー」

清君の嫌がる声が家の外からも聞えてきました。
私はやっぱり遊んであげた方がよかったかなって、少し思いましたね。

姉は子供好きな所がありましたが、怒りっぽいところもあって、
前に近くの幼稚園の子が信号を無視しようとして、ひっぱたいたり、
レジで割り込んできた近所の人に殴りかかったり、なんてこともありましたし。
わがままそうに見えた清くんの事が心配でした。
559おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:41:48.93 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
560おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:42:05.30 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
561年賀状(二枚):2006/12/13(水) 03:42:20.77 ID:i9eOwb4P0
>>556
怖い話大嫌いで超弱いのに見聞き大好きだから困る

そんなお前らにプレゼンツだ
ttp://byonabi.haru.gs/ma2/old_vip1/html_20060104/guro.html
562丸焼もち:2006/12/13(水) 03:42:23.90 ID:/U7vpyPu0
それに、最近公園の近くでは事故が多発していたんです。
近くに大きな道路が出来た事で、通行量が多くなったが原因だと思うんですけど、
あの辺り、信号が少ないもので道路を横断する人が多いんです。

みんな危ない危ないって思うんですけど、誰も注意できないんですよね。
姉はよく、「信号も渡れないのかっ!」って怒鳴ってましたけど。
正義感の強い人でしたからね。

「今度横断してる所を見かけたら、酷い目にあわせてやる」

姉は食事中に、本気の目でそう言っていました。

日が暮れてきて、夕飯の準備も大体出来たので私は姉を呼びに行ったんです。
あ、私当時は姉と同居してたんです。父と母が事故でいってしまいましたからね。
父の飲酒運転だったんです。誕生日に浮かれて飲んでしまったんでしょうね。

きっと姉があれだけ交通違反とかルール違反に怒るのは、それも原因だったんだと思います。
私は家から出て、木が繁っている公園にやってきました。
もう日も暮れていましたから、公園には遊んでいる子供達の姿はなくて、
代わりに姉と清くんが公園脇の歩道に立っていたんです。

姉の様子、少しおかしかったんですよね、あの時。
睨むみたいな、不思議な目つきを清君に向けていました。
私はやっぱり、気づくべきだったんですね。あの目つきの意味を。
563丸焼もち:2006/12/13(水) 03:43:12.00 ID:/U7vpyPu0
私は二人に声をかけようとしたんです。
そうしたら、清君が道路の方へと駆け出していったんです。楽しそうに。
「あっ、いけない!」私はそう叫んだような気がします。

道路を横断しようとしてる、そう見えたんです。
清君は道路の真ん中まで駆けていきました。
その時、今までぼうっとしていた姉が清君に気が付きました。

「なにしてるんだっ!!」

姉はそう怒鳴りつけると、道路で立ち往生している清君に駆け寄りました。
清くんは、あのくったくのない笑顔を姉に向けて、一歩下がりました。

ぐしゃっぎしゃぁぁぁぁぐぢゅっ。
姉はやってきたトラックのタイヤに顔面から潰され、
体がねじられるようにトラックの下で回転すると、
後輪のタイヤに粘土細工のようにメキメキと潰されました。
綺麗だった姉は、サイコロステーキみたいになって、体が圧縮されて、道路を転がっていました。

「いゃぁぁぁーーーーッッ!!」

私は叫び声を上げて・・・・、はっと清君の姿を探したんです。
あの時、一歩さがった清君はかすり傷一つなく、姉の鮮血を浴びて立っていましたね。
564おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:43:12.98 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
565丸焼もち:2006/12/13(水) 03:43:36.42 ID:/U7vpyPu0
くったくのない笑顔のままで。えくぼから姉の血が滴り落ちるのが見えました。

「ごめんね、お姉ちゃんは僕の秘密を守れそうになかったんだもん」

清くんの呟きを、私は聞きました。
・・・・姉は、助けようとした清くんに、逆に殺されたんです。
あれは、ただの事故なんかじゃないんです。


姉が清くんのどんな秘密を知ってしまったのか、それは分かりません。
それに、私は知りたいとも思わないんです。
三年で清くんの近くで交通事故にあった人が8人。そこに加わりたいとは思いませんからね。

今日は姉の三回忌に来てくださって、ありがとうございました。

70話完
566おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:43:56.01 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
567おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:44:05.92 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
568丸焼もち:2006/12/13(水) 03:44:55.23 ID:/U7vpyPu0
>>561
右下がwwwww開けるんじゃなかったwwwwwwwwwww
夢に出そうwwwww
569おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:46:49.72 ID:P4pj0jCU0
guroってあったから踏んでません
570丸焼もち:2006/12/13(水) 03:47:05.33 ID:/U7vpyPu0
71わ

コンビニエンスストアには毎日、何十人、何百人もの人で賑わう場所だ。
昼は賑やかでも、夜になると客もまばらになり、
陳列された弁当やら、売れ残ったオデンやら。
色々な匂いが漂ってきたり、何やら変な音が聞えてきたりと、結構不気味だ。
これは俺がバイトすることになった、コンビニであった話だ。

コンビニには色んな客が来る。
子供。
老婆。
学生。
主婦。
OL。
老人。
サラリーマン。

コンビニには色んな客が来る。
飯を買いにくる客。
ATMを使いにくる客。
ゲームのディスプレイを見にくる客。
コピー機を使いにくる客。
立ち読み客。
札を両替しにくる客。
強盗しにくる客。
そして、トイレを借りに来る客だ。
571猪(子持ち):2006/12/13(水) 03:47:14.23 ID:0zIQM9TiO
■□■□■□■□■□■□■□■□■
  行 数 が 足 り な い w
□■□■□■□■□■□■□■□■□

おまいらの行数を分けてくれ!!
行数が足りない 3夜目 http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1165920740/←今ここ 絵師、作家も募集中なんだぜ?
572おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:47:29.08 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
573丸焼もち:2006/12/13(水) 03:47:42.56 ID:/U7vpyPu0
トイレは外で何かイベントがあると、すぐ行列が出来る。
中には何も買わずに、トイレだけを利用する客もいて、
手も洗わずに商品を触ってくる不潔な客も多い。
あまりに酷い時は客に買い取ってもらうこともあるが、
あくまでも買い取ってくれそうな客の場合だ。

「たすけてくれぇえ!」

夜中、静かだったコンビニに一人の男が飛び込んできた。
最近の若者風の服装に、茶色で短めの髪。
そして、怯えきった表情。
喧嘩でもして、追いかけられて逃げられてきたのかもしれない。

よくあるだろう、ニュースで。
殺されかかって逃げ込んでくる人、追いかけてくる犯人。
その図が脳裏に浮かんで、俺はその男に叫んだ。

「トイレに逃げ込め!」

男は怯えた目つきのまま、何度もうなづくと棚に置いてあったパンを落とし、
踏みつけるとトイレに逃げ込んだ。
俺はレジの裏に座りこむと、刃物を持ってくる男を思い浮かべて更に深く潜ろうとした。

「うぎぃぃぃいいいいいい!!」

男の悲鳴がトイレから聞こえた。
隠れていたとはいえ、トイレに向かう人間に気づかないはずがない。
が、男の悲鳴が聞えた。
574丸焼もち:2006/12/13(水) 03:48:08.92 ID:/U7vpyPu0
そして、物音一つしない静寂。
俺は恐る恐る、コンビニのトイレの扉を開いた。

男の姿はすでに無く、洋式便器の中に、真っ赤な血が溜まっていた。
ジャアアアアアア。
血が流れいった。

あれから何度か、夜中に逃げ込んでくる客がいる。
子供。
老婆。
学生。
主婦。
OL。
老人。
サラリーマン。

みんなトイレに逃げ込んで、姿を消した。
お願いだ、逃げ込むときは商品をダメにしないでほしい。
消えてしまったら買い取ってもらえないじゃないか。

71わ完
575おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:48:13.50 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
576おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:48:23.87 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
577猪(巨乳):2006/12/13(水) 03:48:43.16 ID:aOavNkHWO
72話目いきます
578丸焼もち:2006/12/13(水) 03:49:10.58 ID:/U7vpyPu0
はいよ!
579親友O 1/4:2006/12/13(水) 03:49:29.80 ID:aOavNkHWO
これは俺の中学からの親友Oの話だ。
Oはあまり明るい方ではなく、友達も少なかった。
俺としてはもっと明るくなった方がいいと思っていたが、
別にいじめられるわけでもなし、俺やその他少人数だが友達もいたのでそれはそれでいいだろうと思っていた。

ある日Oは珍しく明るく登校してきた(俺たちは今高2)。
そんなことは滅多にない、というか初めてのことだったので、
学校にいる間中問いただしたところ、放課後になってようやく理由を話した。
どうやらメル友ができたらしい。
どういう経緯でできたのかは言わなかったが、女子と話すことがほぼ皆無だったOにはとても嬉しいことだったようだ。
俺はOが少し明るくなったのが素直に嬉しかったが、所詮はメル友、メールが途絶えたときのことを考えると頭が痛かった。
すぐにメールが途絶え、Oが落胆するのが予想できたからだ。
580猪(黄色):2006/12/13(水) 03:49:39.33 ID:PpmfOfd10
581親友O 2/4:2006/12/13(水) 03:50:24.80 ID:aOavNkHWO
しかし俺の予想に反し、Oのメル友とのやり取りは2ヶ月ほど経っても続いた。
それも続いただけじゃなく、いろいろなことを話し少しずつお互いを知っていったようで、
最近ついに顔の写メまで交換したらしい。
Oの話によるとメル友の名前はミキ、顔は大きな瞳がとても可愛い女の子らしい。
(写メはどんなに頼んでも見せてくれなかった)
しかも向こうもOに対して好印象を持っているというのだ。
さすがにこんなにうまい話があるものか、Oは詐欺師にでも騙されてるんじゃないかとOに言ったが、
「羨ましいのか?お前もつくれよ、メル友(笑」
と話を聞こうとしないどころか俺をバカにした態度を取りやがる。
(事実、俺には女っ気がなかったわけだが)
まあOがとても明るくなったし、今のところ被害もないわけだからもうしばらく見守ることにした。
582親友O 3/4:2006/12/13(水) 03:51:46.88 ID:aOavNkHWO
が、それから1ヶ月も経たないある日、Oが明日メル友ミキに会ってくると言い出した。
さすがにこれには驚き(正直嫉妬もあった)、そうなった経緯を聞くと、
地元の話になり、お互いバスですぐに会える場所に住んでいるのがわかり、
それなら一度会ってみようという話になったらしい。
俺はもう嫉妬やら心配やら何だかわからない感情でOを引き止めたかったが、
無論Oが素直に従うはずもなく、
「まあ帰ってきたら土産話聞かせてやるから(笑」
と今までに見せたことのない笑顔でその日Oは家に帰って行った。
583親友O 4/4:2006/12/13(水) 03:52:57.42 ID:aOavNkHWO
それから半年経った今、Oは行方不明である。
両親は警察に捜索願いを出したが、俺にはOが見つかるとはどうしても思えなかった。
だってOが何故か家に置いていった携帯電話の電話帳にもメールボックスにも、
ミキなんていう名前は無かったのだから。

72話目 終
584猪(vipper):2006/12/13(水) 03:54:36.06 ID:ZpEtgS8o0
 
585猪(vipper):2006/12/13(水) 03:55:11.89 ID:ZpEtgS8o0
 
586猪(vipper):2006/12/13(水) 03:55:41.75 ID:ZpEtgS8o0
 
587猪(vipper):2006/12/13(水) 03:56:13.85 ID:ZpEtgS8o0
 
588丸焼もち:2006/12/13(水) 03:56:27.38 ID:/U7vpyPu0
>>583
今会いにいきます
589丸焼もち:2006/12/13(水) 03:57:32.83 ID:/U7vpyPu0
73話

数年前、家を改築するというので一時的に家を借りる事になりました。
木造の家で、公園のすぐ側に建っているごく普通の家。
入るとすぐ、急な階段があって、その隣にあるのが私の部屋でした。
少し襤褸けた引き戸になっていて、奥行きがあるいい部屋でした。

窓からは公園がよく見えて、
カラカラカラカラ。
ふと窓を開き庭を見ると何十体ものセミの抜け殻が転がっていました。
聞えてくるセミの鳴き声がうるさくて、私は窓を閉めました。

<べちゃっ><べちゃっ><べちゃっ>

夜中になると、部屋の明かりに引き寄せられたセミ達が窓に当たります。
網戸にへばりついて、ミンミンミンと煩く鳴きはじめ、
網戸をパンっと叩くと、ジジジジっとセミは泣くように飛び去りました。

それでも窓の外にある公園からは、とてつもない量のセミが鳴いていました。
ふと振り返ると、黒いもやっとしたものが引き戸に見えた気がして、
セミの鳴き声が、別の生き物の鳴き声のように感じられました。

次の日、家族が公園で老婆に、
「あの家に引っ越してきた?・・・・かわいそうに」と言われたそうです。
その言葉にどんな意味があったのか、誰にも分かりませんでした。
590おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:57:39.84 ID:P4pj0jCU0
メル友に会うのは危険?・・・
591丸焼もち:2006/12/13(水) 03:58:06.61 ID:/U7vpyPu0
それから数日は、何事もなく日々が過ぎていきました。
ただ、庭の木々にはセミの抜け殻がどんどんぶら下がり、
窓に当たってくるセミや、窓の外から聞えるセミの鳴き声は更にすさまじくなり、
熱帯夜が続いたこともあり、私は寝不足の日々を送っていました。

そんな夜。

私は家族がアナコンダという映画をみている時、突然の睡魔に襲われ、
部屋に戻ると電気を消し、布団に潜ってしまいました。
私の部屋と家族がいる居間とは階段をはさんだ場所にあり、
家族の声がはっきりと聞えていました。
家族の声を聞きながら、私はゆっくりと眠りの中に落ちていきました。

カラカラカラカラ。
窓が開く音がしました。
外の生暖かい空気が入ってくるのが分かりました。
同時に、何かの気配が部屋の畳をギシリと踏むのが分かりました。
まずい、窓を閉め忘れて、誰かが入ってきた。

私はパニックになり、寝たふりをしていました。
引き戸の向こうからはテレビをみている家族の声が、はっきりと聞えてきます。
夢じゃない、現実だという証拠でした。

「・・・・・ぁ・・・・ぐ・・・・・」

ぶつぶつと呟くような声が私に近づいてきました。
このままだと、まずい。
592丸焼もち:2006/12/13(水) 03:58:44.38 ID:/U7vpyPu0
私は布団から飛び起きると、引き戸の方へはいつくばりながら、逃げようとしました。
けれど、私は後ろに引き戻されました。
大きな手が私の首を掴んで締め上げたのです。

「ぐ・・・」

私は暴れようとしましたが、力が全然入りません。

シュルシュルシュル・・・・・

何か、聞いた事のある音が耳音で聞えました。
そして、首筋にひんやりとした物が当てられたのです。
真っ白なメジャーでした。

「ちょう・・どぴった・・りだと・・いいんだ・・けど・・」

耳元で男とも女ともとれない声が、聞えました。
遠くから家族の笑い声が聞えました。

気が付くと私は布団の上に倒れていました。
慌てて電気をつけると、窓が半分開いていました。
私はテレビをみている家族の元へと、一目散に逃げ出しました。

半年ほどして、私はやっと新築した家に戻ってきました。
あの家で起こった出来事は、なんだったのか今でもよく分かりません。

実話です。73話糸冬子
593おみくじ(いいのこいっ):2006/12/13(水) 03:59:40.43 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
594丸煮もち:2006/12/13(水) 04:00:31.71 ID:/U7vpyPu0
>>590
行ってみなくちゃわからないwwww
595猪(メイド服):2006/12/13(水) 04:00:37.41 ID:UWBEtX/zO
4時
596猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:00:57.99 ID:ZpEtgS8o0
 
597猪(2ch中):2006/12/13(水) 04:01:10.07 ID:aOavNkHWO
>>588
こえーよw

てか>>584-587がこえーよwww

>>590
どうだろ?w



狼煙
598猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:05:06.65 ID:ZpEtgS8o0
599丸煮もち:2006/12/13(水) 04:07:20.44 ID:/U7vpyPu0
74話わわわあわわわわ

昔から僕は暗いところが苦手だった。
ビルの隙間とか、森の中とか、
暗くなってから一人で歩くのもなかなか出来なかった。
暗闇の中には何が居るだろうって思うと、考えが止まらなかった。
カサカサって音が聞えると、風のせいだとわかっていても身震いがした。

大声を上げて僕は家に逃げ帰った。
僕は恐怖で泣いていた。
恥ずかしい事かもしれないけど、これは僕が小学校六年生の時の話だ。
そして、恥ずかしい事だろうけれど、今も僕は暗闇が怖いんだ。

夜は電気を消して眠れない。
暗所恐怖症、なのかもしれない。

夜中、僕は窓にカーテンをしいている。
カーテンがないと真っ暗な窓が見えてしまうからだ。
真っ暗な窓をじっとみている時に、何か通り過ぎたら、考えただけでも恐ろしい。
もし、その何かが窓をバンバン叩いて、中に入ろうとしたら。

顔をべちゃりと窓にくっつけたりしたら。
僕は暗闇をみると、すぐそんな考えが浮かんでしまって、震えるんだ。
みんな笑うけれど、暗闇に何がいるかなんて誰にも分からない。
真っ暗なんだから、何も見えないんだから。
600丸煮もち:2006/12/13(水) 04:07:58.97 ID:/U7vpyPu0
暗闇の中で胴体が千切れた人がのそのそとはいつくばっているかもしれないし、
誰かが近づいてくるのをじっと待っている化け物がいるかもしれない。
暗闇に容易に近づいて、そんなに会ったらどうするんだろう。
僕には出来ない。
そんな事、僕には恐ろしくてできない。

夜になると暗闇に周囲は包まれる。
暗闇が世界を支配する。
明かりを消してしまえば、そこは暗闇の世界だ。
今、夜ならば一度電気を消してくれるといい。

真っ暗だろう?ディスプレイの暗い光だけが貴方を照らしている。
ディスプレイにうっすらと映るのは貴方の姿だけ?
よーく見ると、貴方の後ろを誰かが通り過ぎたりしていない?
真っ赤な目が貴方をじっとみてはいない?
腐敗した手がゆっくりと貴方の首に迫ってはいない?

貴方はゾッとして電気をつける。
振り返るともちろん誰も居ないんだ。
きっとそいつらは闇の中にだけ棲んでいるんだから。
光を逃しちゃいけないんだ。

虫とかって光に向かって集まってきますよね。
あれって、やっぱり光が安心できるからだと思うんです。
虫達も知ってるんですよ、闇は危険だって事。
貴方はもう一度明かりを消せますか?
僕にはできません。
601丸煮もち:2006/12/13(水) 04:08:20.62 ID:/U7vpyPu0
あ、安心してますか?
僕は明かりがついていても、安心なんかできないんです。
光があったって闇はあるから。
僕がここにいるだけで、僕の後ろに影は出来てしまうから。
その影の中から、何も出てこないと断言できますか?
自分の影なら、まだうっすらだから安心していられるのかもしれません。

でも、影ってそれだけじゃないでしょう。
本棚の裏、パソコンの裏、テレビの裏。
光のあたっていない所には闇があるんですから。
でもね、一番危ないのはもっと近くなんです。
ベッドの下。
ベッドの下の闇。
そこが一番危険なんですよ。

ベッドの下は本当に光が届きにくい所。
闇がいつも充満しているんです。
すると必然的に闇を好のむモノが集まってくるんですよね。
うじゃうじゃ棲みつくんですよ。

ベッドっていうのは人間が寝るところですよね。
寝ている時、人間は凄く無防備な状態になってしまうんです。
霊的にも無防備な状態になるんですよ。
眠っているときは体の霊的エネルギーのバランスがグラつくんです。
意識が夢の中にいってしまうので、それだけ消費しなくちゃいけません。
602丸煮もち:2006/12/13(水) 04:08:45.76 ID:/U7vpyPu0
もちろん眠るという行為は体の疲れを癒す行為なんですが、
霊的には消費する行為でもあるんですよ。
なぜなら、眠っている人間には霊がよく集まってくるんです。
眠っていると口から消費されたネルギーが放出されて、
それを幽霊達が集まって、口から吸うんです。

時々、眠っている時にがくってなりますよね。
あれは霊がエネルギーを大量に奪ってしまった時に起こる現象なんです。
眠っている時に汗を大量にかくのもこのせい。
知っていましたか?

あまりに大量に奪われると、今度は金縛りと呼ばれる現象が起こります。
これもすべて、ベットの下に棲んでいるモノ達がやっていることなんですよ。

けれど、それらのモノ達はこれだけのエネルギーでは満足しません。
もっともっと、大きなエネルギーを欲しているんです。
でも、彼らが本当の力を発揮できるのはベッドの下の空間だけ。
そこから抜け出してエネルギーを奪うことは、とても疲労するんです。
だからこそ、彼らはベッドの下に人間を誘い込もうとします。

物を落としたとき、ベッドの下に転がってしまったことはありませんか?
よくあるんですよね。
何故かベッドの下に入ってしまうって事。
そうじゃなくても、真っ暗な隙間とかに入る事もあるでしょう。
覗きこむとかなり奥まで入ってしまって、
何とか顔を突っ込んで、手を伸ばしてそれを取ろうとする。
603丸煮もち:2006/12/13(水) 04:09:09.59 ID:/U7vpyPu0
その時、アイツらは貴方の命を吸っているんです。
一回だけで三日は寿命が縮んでいるんですよ。
ベッドの下のモノに。

なんでそんな事分かるのかって?
見えないんですか?
僕には見えます、はっきりと見えますよ。
ベッドの下に転がった物を拾おうとして、手を伸ばしている貴方。

貴方の指先、爪と皮膚の間。
その間に長い、15CMほどのクギに似たものを突き刺してグチグチと穴を広げていくんだ。
中からトローリとした真っ赤な色の血に似たエネルギーを、アイツらは吸う。
チュウチュウ吸うんだ。

指先を見て。
爪の間に赤い点みたいなものはない?
指先の皮がめくれたり、していない?
爪が不自然に切れたりなっていない?

貴方の寿命、あと何年?

74わわわっわあわわわ完
604おみくじ(既知):2006/12/13(水) 04:09:40.09 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
605猪(巨乳):2006/12/13(水) 04:09:46.64 ID:WrD9ZpWdO
ちょい雪見買ってくる
606猪(2ch中):2006/12/13(水) 04:10:17.69 ID:aOavNkHWO
>>598
ななんかしゃしゃべってくれれれれれ!!!!


紫煙
607おみくじ(既知):2006/12/13(水) 04:12:10.72 ID:P4pj0jCU0
>>605
無事にもどってね
608猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:18:03.07 ID:ZpEtgS8o0
 
609猪(巨乳):2006/12/13(水) 04:18:32.71 ID:WrD9ZpWdO
雪見ねえええええ
610猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:18:33.66 ID:ZpEtgS8o0
 
611猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:19:04.34 ID:ZpEtgS8o0
 
612猪(ギター):2006/12/13(水) 04:19:08.23 ID:nLNo6DjEO
>>601
布団の俺は勝ち組
613猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:19:34.35 ID:ZpEtgS8o0
 
614丸煮もち:2006/12/13(水) 04:23:23.04 ID:/U7vpyPu0
ただいま!雪見ないから飲むヨーグルトにしたwww

75話いきます!
615丸煮もち:2006/12/13(水) 04:23:57.18 ID:/U7vpyPu0
75話

僕達が住み込むことになった寮は、新築したばかりの綺麗な寮でした。
白塗りの壁。白塗りの塀。二階建て。
予想していたよりもはるかに綺麗な姿に、僕達は心躍りました。

「今日からよろしくな」
「ここはいい所だから、安心していいよ」
「友達なろうな、仲良くしような」

管理人さんも先輩達も、みんな優しく迎えてくれて、
僕達は楽しい大学生活を約束されたものと、信じていました。
夜、その時がくるまで、僕達は。

僕の部屋は中学校からの親しい友達だった今居との相部屋でした。
いい所に来たよな、そうだなって、まずは寮についての雑談をして、
大学生活どうしようかって、何か面白い事ないかなって、
そんな会話をしていたら、時間は何時の間にか十二時を過ぎていました。

「もう十二時かよ、あー明日からめんどくせぇんだろうな」

今居が布団を敷きながら愚痴を言い出すのを見て、そうだなと相槌をうったときでした。
突然、寮内に冷たい空気が吹きぬけたような感覚がして、
寮の外から聞えていた虫の声やら、物音がぴたりと止まったんです。

物音一つしない空気に僕達は、何かあったんだろうか、なんなんだろうかって、
窓の外を覗いてみたんです。
616丸煮もち:2006/12/13(水) 04:24:31.66 ID:/U7vpyPu0
寮の裏は小道になっていて、そこから裏にある森に行く事が出来るんです。
管理人さんの話だと、かなり入り組んでいて危険だから入らないほうがいいって。
すると、小道の奥、森の奥から何かが這うような音が聞こえてきたんです。

<ずりゅ・・ぺちゃっ・・じゃりっ・・ずりゅっ・・ぺちゃ>

まるでミンチをこねてコロッケを作ってるみたいな、血で滴る肉塊が這っているみたいな、
そんな嫌な音でした。

「なんか来る、なんだろ、動物かな」

今居はまだ冷静でしたが、僕は嫌な予感で頭がいっぱいでした。
窓を今すぐ閉めて、管理人さんや先輩の部屋に駆けこみたい。
けれど、なかなか体が動かないんです。
見なければいけない、何故かそんな考えが浮かんでしまって・・。

僕達は、見てしまいました。
小道の向こうから、這いつくばってくるそれを。
人間のような形。けれど、もう人間ではない形。
腕を前に伸ばし、バリバリになって尖った爪を地面に突き刺して、
それは前に進んでいきます。
体は砂利道を這っているせいか傷だらけで、紫色になった血が体中を濡らしていました。

「ぁあああ・・・ぁあぁあああぁぁ」

低い男の声を、歯が何本も折れてしまった口から上げながら進んでいるために、
口の中に砂やら石やらが入り込んでいました。
617丸煮もち:2006/12/13(水) 04:25:05.25 ID:/U7vpyPu0
時々それを口から吐くと、石は紫色の血で染まっていました。

「人間だよな・・」

今居がぽつりと僕に言いましたが、僕は言葉を返すことが出来ませんでした。
それは僕達の窓の下をずりずりと這いながら過ぎていき、
寮の入り口の方へと消えていきました。

「まさか、入ってこないよなぁ・・」

不安そうに今居が言いました。

<ガチャ、ガチャ、ガチャ>

同時に寮の扉を開こうとする音が聞えました。
本当に入ってこようとしてるんだ。
僕達はゾッとして、急いで自分達の部屋のドアの鍵を閉めると、
ドアの前に整理していなかった荷物を置きました。

<ずりゅ・・ぺちゃっ・・ずりゅっ・・ぺちゃ>

置き終わったとき、すぐ近くでさっきの音が聞えました。
ドアの向こうで、アレが這っている。

「ぁあああああああああ・・・・・ぁあああああぁぁ」

振り絞るような声が聞えて、僕と今居はドアから窓の方へと逃げました。
這うような音は僕達の部屋の前を通って、寮の奥の方へと消えていきました。
僕達は部屋から出る事が出来ずに、朝まで震えて過ごしました。
618猪(2ch中):2006/12/13(水) 04:25:16.56 ID:aOavNkHWO
てかよくこんなときに外とか出られるな…


士円
619丸煮もち:2006/12/13(水) 04:25:37.76 ID:/U7vpyPu0
朝になって、廊下から先輩達の声が聞えてきてから、僕達はやっと部屋から出る事ができました。
廊下にはアレの姿はなく、かわりに管理人さんが雑巾で廊下を拭いていました。
「やぁ、昨日は眠れなかっただろう?」と笑顔で僕達に言いました。
管理人さんの持っている雑巾には、紫色の血がべったりとついていました。
やっぱりあれは現実だったんだと、身に染みて感じました。

「岡田のやつ、毎晩うるせぇよな」
「蹴飛ばしてやりてぇよ」

平気な顔をして先輩達がその横を歩いていきます。
岡田、昨日自己紹介してもらった時には聞かなかった名前でした。

「けど、そろそろ次だよな」
「新入生可哀想に、今年は誰なんだろうな・・・・あ」

先輩達は僕達に気づくと、困ったような表情で僕達の横を過ぎて行きました。
その姿を目で追うと、廊下の端に改築されないまま、古い木でできた部屋が見えたんです。

<岡田>

ドアの横に、紫色の文字でそう書かれていました。

次の日、今居が寮から自宅へと戻っていきました。
先輩の話や、昨日見たアレが原因だったのでしょう。
僕は、一人部屋になってしまったんです。
620丸煮もち:2006/12/13(水) 04:26:33.23 ID:/U7vpyPu0
夜。
僕は先輩達の部屋に泊まらせてくださいと頼みましたが、
誰一人として受け入れてくれる人はいませんでした。
みんな何かに怯えているような目で僕を見ていました。
そして、あの音が聞えてきたんです。

<ずりゅ・・ぺちゃっ・・ずりゅっ・・ぺちゃ>

今度は、寮の中からでした。
廊下の奥から、あの岡田と書かれていた部屋から。
僕は布団に包まりながら、眠らなくちゃ、眠らなくちゃと心で唱えながら、
ドアをじいっと見つめていました。

ドアには買ってきた南京錠やら、重石やらを置いて、
絶対に開かないように細工をしておきました。
窓もガムテープで密封し、虫一匹入れないように。
それでも僕は不安から解放されず、音がドアの前を過ぎていくのを願っていました。

<ずりゅ・・ぺちゃっ・・>

僕の願いはかないませんでした。音がドアの前で止まったんです。
とたんに、僕の意識は遠のいていきました。
最後に、アゴが外れて大きく開かれた歯のない口が、僕に向かってくるのが見えました。
621丸煮もち:2006/12/13(水) 04:27:28.15 ID:/U7vpyPu0
目覚めると、僕は古ぼけた部屋にいました。
見ると体中が傷だらけで、紫色の液体が付着していました。

「ぁあああああああ・・・・・ぁあああああ・・・・・ぁ・・」

悲鳴を上げようとすると、低い恐ろしい声が喉から上がりました。

立ち上がろうとしますが、出来ません。
仕方なく、僕は腕を前にやり、爪をひっかけて前にずりずりと進みました。
爪が折れそうなほどに曲がって、爪と皮膚の間から血が流れ出ました。
けれど、血は紫の色をしていて、ぼたぼたと床に滴るんです。
変な味がして、舌で口の中をぐちゅぐちゅと調べると、口の中から歯がボロリと抜け落ちました。
1本、2本、3本がぼとんぼとんと紫色に染まって、床に転がりました。

「ぁああああああああ・・ああぁああぁ!!!!!!!」

僕はごろごろと部屋を這いずり回って、叫びました。
見ると部屋の中には無数の<タスケテクレ>の文字が紫色で描かれており、
所々に落ちている肉片のようなものが異臭を放っていました。

「うるせぇよ飯田」
「今年はお前なんだな、飯田」

先輩達の声が、閉じられたドアの向こうから聞えてきました。
僕は痛みと苦しみで悶えながら、何故か夜になるのを待っていました。
622丸煮もち:2006/12/13(水) 04:29:38.14 ID:/U7vpyPu0
75話完

>>618
決まった場所にしか行けないなんだよ!
別の場所に行くと・・・タンスの隙間に居る彼女が怒るんだ!!!!
623猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:32:07.77 ID:ZpEtgS8o0
 
624猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:32:59.75 ID:ZpEtgS8o0
 
625丸煮もち:2006/12/13(水) 04:33:26.00 ID:/U7vpyPu0
起きてる人 ノ
626猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:33:47.10 ID:ZpEtgS8o0
627VIP皇帝:2006/12/13(水) 04:33:58.70 ID:P4pj0jCU0
>>625
628丸煮もち:2006/12/13(水) 04:35:09.53 ID:/U7vpyPu0
今日はあと2,3話投下して寝るけどいいか?
629おみくじ(既知):2006/12/13(水) 04:35:53.37 ID:P4pj0jCU0
>>628
おkです
630猪(友達がvipper):2006/12/13(水) 04:37:02.59 ID:ZpEtgS8o0
 
631丸煮もち:2006/12/13(水) 04:37:24.72 ID:/U7vpyPu0
あまり怖くないけど、76話!

友達から聞いた話なんですけど、
その子、奈央って名前なんですけど、とあるレストランでアルバイトしていたんですよね。
そのレストラン、かなり遅くまでやっていて、
彼女、バイト料のよさでついつい、夜を引き受けちゃったらしいの。

深夜になるとお客さんもそんなに多くないから、
コック数人とウェイトレス二人しかいなくなってしまうらしいの。
「それでも一人じゃないから大丈夫」なんて奈央は言ってたらしいんだけど、
深夜になるとおかしなお客さんもよくやってくるらしいのよ。

多くはよっぱらいの集団だったり、受験勉強をしにくる学生だったりするんだけれど、
ぶつぶつ何かを呟きながら冷奴ばかり食べまくる女とか、
一人で来ているのに、二人分注文して、まるで誰かと居るみたいに過ごす男とか、
注文した料理に何やらドロドロした不気味な調味料をたっぷりかけて、食べるおじさんとか、
セクハラまがいの事をしてくる酔っ払いよりかはマシっていうけど、
精神的に見ていて嫌になると思わない?

でも、そんな客でも平気にしていた奈央にも、どうしても耐えられない事があったの。
出たらしいのよ、深夜も深夜、閉店間際になるころに。
幽霊、みたいなものが。
632丸煮もち:2006/12/13(水) 04:37:52.83 ID:/U7vpyPu0
奈央の話だと、その時間になると店の一番奥の席、そこに当てていた電灯が消えるらしいの。
他の席は普通なんだけど、その席だけが真っ暗になって、何も見えなくなって、
おかしいなって思って近づくと、ぐちゅぐちゃって何かを食べている音が聞えてくるらしいの。
目をこらすと、真っ暗な席に人影が見えるんだって。本当にうっすらと。

黒い人影は口を大きく広げて、何かをむさぼっているの。
ぐちゅぐちゃって音らしいから、きっと水分の多いものね。
奈央は人間の場合は平気なんだけど、幽霊とかそういうの本当にダメらしくて、
調理場に泣きながら逃げ込んできたらしいの。

コックにしがみつきながらさっきの席の方へ向かうと、何も無かったのよ。何にも。
と、思うでしょう?普通なら。
コックと奈央の前で、やっぱりその席は真っ暗になっていて、
ぐちゃぐちゃって、何かを食べている影が見えたらしいの。

ここまで来て、なにか変だと思わない?
最初の方に言ったでしょう?
深夜になるとお客さんもそんなに多くないから、
コック数人とウェイトレス二人しかいなくなってしまうらしいの。。って。
そう、ウェイトレスの一人が消えてしまったのよ。

奈央は途中で勝手に帰ってしまったと思っていたらしいけれど。
ここで考えられるのは、食べているのがウェイトレスの子か、
食べられているのがウェイトレスの子か、どっちかよね。
どっちでも嫌だけどね。
633丸煮もち:2006/12/13(水) 04:38:41.61 ID:/U7vpyPu0
いつまでも帰ってこない奈央とコックを不思議がって、
残っていた二人のコックが様子を見に行ったらしいの。
すると、奥の席の電気はついていて、そこに奈央とコックが座っていて、
何かをぐちゃぐちゃって食べているのね。

ねぇ。
自分の指を一本ずつ噛み切って食べているのがいい?
行方不明になっていたウェイトレスを二人で食べているのがいい?
二人でお互いの腕を食べているのがいい?
それとも、誰が作ったか分からない料理を食べているのがいい?

まず、奈央とコックは誰が作ったか分からない、ウェイトレスで作られた料理を食べていたの。
食べ終わって、今度は自分の指を噛み切って食べていたの。
それも無くなっちゃって、お互いの腕を食べはじめたのね。

76話完
634猪(巨乳):2006/12/13(水) 04:40:18.69 ID:WrD9ZpWdO
部屋ノックされたからちょっと見てくる
635おみくじ(既知):2006/12/13(水) 04:40:22.69 ID:P4pj0jCU0
さる防止支援
636おみくじ(既知):2006/12/13(水) 04:41:11.60 ID:P4pj0jCU0
>>634
逃げて・・・
637猪(メイド服):2006/12/13(水) 04:42:12.83 ID:bc7hSc6j0
>>634
10円取立てに来たんだろ
638猪(2ch中):2006/12/13(水) 04:43:05.51 ID:aOavNkHWO
>>628
了解

>>634
百話いかずに怪奇現象が
639丸煮もち:2006/12/13(水) 04:44:18.13 ID:/U7vpyPu0
>>637
笑う犬wwwwww
640丸煮もち:2006/12/13(水) 04:44:59.66 ID:/U7vpyPu0
77話

観光名所に旅行すると必ずお土産屋さんってありますよね。
それも建てられてから50年ぐらい経ってそうな、そんなお店。
中に入ると古い木の匂いが湿った空気に乗って、つい息を吸い込んじゃったり。
最近はアスベストとか問題になってて、そういう古い建物の空気って気になるけど、
でも私はやっぱり、古い家屋の匂いは好きなんです。

なんかこう、忘れていた何かを思い出すっていうか。
私の前世はこんな匂いに包まれて生活していたのかもしれないって、想像するです。
目をつぶると木でできた天井が見えたりして、
ひょいと横を見ると穴のあいた障子、その穴から誰かが覗いてて、
私は驚いて目を開いたりするんです。
そんな経験ってありませんか?

・・・それで、古いお土産屋さんの話なんですけど、
本当に古いお店だと、いつ作ったか分からないような物があったりしますよね。
最近はメイドインチャイナとか多いけど、見るとちゃんと日本産だったり、
手に取ったら壊れてしまいそうな人形だとか、錆びついたキーホルダーとか。
賞味期限がどうみても切れちゃってる、そんな飴玉もあったりして。

そんな時間の止まった商品の近くで、おじいさんやおばあさんが座っていて、
うつらうつらと居眠りをはじめている。
考えるだけで、また旅行に行きたくなっちゃうんですけど、
でも私には二度と行きたくない店があるんですよ。
古いだけじゃない、店なんです。
641丸煮もち:2006/12/13(水) 04:45:27.85 ID:/U7vpyPu0
それは私がある山中にハイキングに出かけた時のことでした。
ちょっと有名な山なので名前は伏せておきますが、
ハイキングに適している事で有名な山とだけ言っておきます。

森に囲まれたハイキングコースを抜けると、途中で広広とした場所に出るんです。
その隅にまるで置き忘れられたかのように、ポツンとお店がありました。
最初は廃墟のようにも見えたのですが、入り口はあいていて、
店の前に「土産」とだけ書かれているんですね。

あれっ、こんな山の中にもちゃんとお土産屋さんがあるんだって、
私は好奇心にかられて店の中に入っていきました。
一歩踏み入れると冷たいひんやりとした空気を感じました。
こんな廃屋みたいな店なのにクーラーがかかってるのかな、とも思いましたが、
店の中にはそんなものはありませんでした。

電気が通っているかも怪しいぐらい中は暗く、
店先につけられた風鈴がチリンチリンと高い音を奏でていました。
店の中には、一世紀ぐらい前の代物のような、埃をかぶった商品が並んでいました。
値段も50円とか、10円とか、何か本当に一世紀戻ってきたような、そんな値段で。
未だとプレミアがつくような懐かしい怪獣の人形とか、ブリキの玩具も並んでいました。
私は珍しくなって、商品に手を伸ばしました。

「来、たな」

ふいに店の奥から声がして、はっとなり私の手は止まりました。
642丸煮もち:2006/12/13(水) 04:46:12.93 ID:/U7vpyPu0
見ると老人夫婦が店の奥に吊り下げられるように立っていたんです。
四つのおぼろげな目が私をじいっと見つめました。

「は・・はい・・・?」

首をかしげる私をなおも二人は見つめています。
私は息が苦しくなったような気がして、目線をそらすと商品を眺めました。
早く何か買って、帰ってしまおう。そう思ったんです。
二人の視線が、見えてなくても痛くて。
二人のいる位置からはギシギシと床が軋む音が聞えていました。

「どう、する?」
「まだ、いい、商品には、予備が、ある」

何かぼそぼそと会話する声も聞えましたが、私はその意味を考える余裕はありませんでした。
この日は私一人で来ていた上に、平日だったために他の参加者も見当たらず、
私の不安はどんどん高まっていたんです。

と、私はある物を商品の中に見つけました。
それは白い小さな彫刻でした。
古ぼけた棚に綺麗に並べられたそれだけは、他の商品とは違って埃をかぶっていませんでした。
値段を見ると、「500円」と他の物と違って最近つけられたようでした。
手にとってみるとなかなかに軽く、形はそれぞれ人の形をしていました。
643丸煮もち:2006/12/13(水) 04:46:33.93 ID:/U7vpyPu0
もうこれでいいや、これにしよう。
私は何か腰を曲げている彫刻を持つと、二人の所に恐る恐る近づきました。

「これください・・・」

すると二人は立ったまま、目を大きく見開いて私の手の中のものを見ました。
二人のしわだらけの顔が、さらにしわしわになって、二人の加齢臭が漂ってきました。
しばらくして、私の目の前に手がさしのべられました。
お金を置くんだな、と思って、私はそこに500円玉を置くと、
商品を持って、そのまま店の外へと駆け出していきました。
すると、私の後ろでささやき声が聞えました。

「また、骨が必要に、なるなぁ」
「あの子で、よかったんじゃ、ないのかい」
「また、次が、くる」
「骨、けずりたい、たい、彫刻、たのしい」

私は振り返らず、そのまま山を降りました。
真っ白な人の形をした、彫刻を持ったまま。
私にはそれが、本当に人の骨なのか確かめる事は出来ませんでしたし、
結局、警察にも通報しませんでした。

今でも、あのお土産屋さんには彫刻が並んでいるのでしょうか。

77話お・わ・り
644VIP皇帝:2006/12/13(水) 04:48:12.93 ID:LSQQpsgw0
やっとおいついたー!
645猪(メイド服):2006/12/13(水) 04:50:27.44 ID:UWBEtX/zO
もう寝る…
646丸煮もち:2006/12/13(水) 04:51:00.02 ID:/U7vpyPu0
さてと、今日ラストね

78話

あの日、友達から電話がかかってきて、あれ、なんだっけ。。。
確か、かけてきたのって・・藤山だよな・・。
藤山が何か、そう、心霊スポットのトンネル近くから電話をかけてきたんだ。
はしゃいでたな、あいつ。

後ろから、何か藤山の友達らしい声も聞えてきたっけ。
5.6人いたんじゃないかな。
山奥のトンネルらしいけど、なんか凄く電波状態よかったんですよ。
そう、声なんか凄くクリアで、テレビの音ぐらい綺麗だった。

「今ー、俺ー、あの有名な心霊スポットいんだよ、ほら、テレビでよく見るだろ?
幽霊が出るとかー、なんか顔とか?写真に写ったりして、シャッター降りなくて苦労してたあれだよあれ。
途中で変な声が聞えたー、とか言ってたけど、アレ絶対やらせだぜ?
それでさー、俺の友達が絶対あれは本物だっていうんでー、ちょっと車走らせて来てみたんだよ
んぁ、あー、トンネルー?草とかすっげーの、使われてないんじゃん?ここ。
あ?使われてる?どっちでもいいじゃんかよ。今すぐ使わなくしちゃってもわかんないぜ?ここ。
あはははははは!それサイコ!マジ?マジ?あ、マジなんだってよ
聞いてんか井坂ー?おい、イザカー?」
647丸煮もち:2006/12/13(水) 04:51:45.69 ID:/U7vpyPu0
あいつはしゃいでたっけなぁ。
それで、今からテレビみたいに生中継するんだとか言って、
トンネルの方へ向かって行った・・・たしかそうだったと思いますよ。
でもおかしいな、俺記憶はっきりしないんスよ。
なんだっけなぁ・・・。

「マジこぇえ!マジつかわれてんのコレ?
ほらほら、ここ人の顔にみえねぇ?井坂にそっくりじゃんか!ははははは!!あ、なんか言った?
井坂、それマジ?ちょっ、やめてくれよ。マジこぇえ。
あ、おい、なに泣いてんだよ。行こうぜ?あ?大丈夫だってよー。あー、ったく。
じゃあそこで待ってろよ。おら行くぞ?来なかった奴はヘタレって呼ぶからな、マジで。
ったく、わぁったよ。俺と谷部の二人だけで行くよ。どいつもこいつも。谷部はすげぇよな。
あ、車のキー俺がもってっから、勝手にかえれねぇかんな。
おら、行くぞ谷部」

あれ。普通トンネルの中に入ったら電話通じないですよね。
おっかしいな・・。でも確かに電話はずっと通じてたし。
藤山の声でしたよ。確かに。
ところで、なんで俺こんな所にいるんスか?

藤山の事聞きたいって、そんなのあいつと一緒にいったやつに聞けば・・。
あー、はいはい。わかりましたよ。
たしか・・そう、藤山のやつは中に入ってって・・・
トンネルの中で何か見たとか言ってましたね。
648猪(検問中):2006/12/13(水) 04:51:55.62 ID:RtC6+5+jO
なにこのスレ怖くて寝れないんだけど
649丸煮もち:2006/12/13(水) 04:53:00.29 ID:/U7vpyPu0
「・・寒くね?井坂聞いてっか?おい。マジ寒。夏だっつーのによー。
ここにいたらクーラーいらねー?息白!マジマジ!超こわ!なぁなぁ、俺達って勇気あんよなー。
おい、谷部。お前もなんか井坂に言ってやれよ!はーはー。谷部が井坂にお前もこっち来いだってよ!
んぁ、なんだあれ。あー、落書きか。暴走族ってこんなとこにもくんのかな?
こちら藤山ー。落書き発見ー。えーとぉ?ここは天国の入り口でも地獄の出口でもありまぜーん。
だからよってしかるに私達はどちらも選択できませーん。視覚も聴覚も触覚も、すべての感覚をぶちりと断ち切りまーす。
だからみんな死ね、死ね死ね。だってよー。ホントだって!マジそー書いてあるし。
マジやばくね?これ書いたやつ、イっちゃてるよな。お、あっちにもなんかあるぜ?光ってるじゃん。ほら」

何を見つけたんだっけな。藤山のやつ。
落書きとかなんとか言ってたけど、なんかウソっぽかったし・・。
あいつすぐウソつくから、あんまり信用できないんスよ。
でも・・その後見つけたものって、なんだったっけな。
あ、もしかして俺って記憶喪失っスか?

「あー・・・ハァ?なんだ?なんなんだよ。これってよー。
もしかして、俺達ってはめられたってやつ?これってドッキリぃ?
さっき泣いてたのも全部やらせだろ?あー、だまされたー。俺マジ信じたよ!
ったく、ムカツク、蹴るぞコラ!ふざけてんじゃ・・・・・・あ・・・・谷部?
谷部!おい?・・・・・ぁ・・・・え・・?ハァ?!なに血ぃ流してんだよ!!おい!!
うぇ・っ・・・・ひ・・・・・谷部・・・・?!ぅ・・・来るな!来るなって・・・・ってんだろ!!
おいっ!!南!喜多!神部!!っ・・・・・・・・・・ぁ・・・・・・・・ぁぁ・・・・!」

突然、変な声になったんですよね。何かから逃げるみたいな。
超ビビりましたよ。そりゃあもちろん。
あいつが叫んでた名前って、たぶん泣いてたっていう子達だと思うんだけど。
藤山のやつ、どうなったんだったけな・・・。
650丸煮もち:2006/12/13(水) 04:55:31.63 ID:/U7vpyPu0
「おぃ・・・南ぃ・・・おい!!なに寝てんだよ!!
・・血。血・・・。みんな死んでるのかよ?!マジかよ!!
冗談くせぇ!!っていうか冗談だろうよ!!うぇ・・・首・・が・・。
っていうか、バラバラじゃんかよぉ・・・!
うぁあぁ!?来るなっ・・・よ・・・お前、いかれてる!!
やめ・・・おい!!おい!!!!!!
ひぎ・・・ぁあぁ・・・足がっ、足っ、痛い、痛いぃいいいいいいい!!
やめ・・やめてくださいっ・・・やめて・・やめて・っ・・!
首は、首はいやだ・・・!ぎひぃぃぃ!!!手が!手がぁあぁ!!
ぁぁあぁ・・・・ひぃいいいいい・・・ひぃっ・・・ひぃぃ・いぃぃ・・ぁあぁああ・・・!!
たすけ・・・て・・・・たすけぇ・・・!やめろぉぉぉぉお!!井坂ぁぁあぁぁああ!!!」

ツーツーツー。っで電話が切れた!

終わり

78話完
651丸煮もち:2006/12/13(水) 04:58:58.82 ID:/U7vpyPu0
今日は投下終わる、また夜に投下するよ!

あまり面白いのなくてスマンコ!
652猪(進化系):2006/12/13(水) 04:59:26.80 ID:LSQQpsgw0
>>651
おつかれ!
怖くて眠れないんだが・・・
653猪(ボーカル):2006/12/13(水) 04:59:29.62 ID:By96z2oyO
こえぇよwwwwww

ん?誰か来たみたいだ。
654おみくじ(きち):2006/12/13(水) 05:00:07.18 ID:P4pj0jCU0
>>651
お疲れ様 ノシ
655しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:02:24.95 ID:/U7vpyPu0
>>652
つID:P4pj0jCU0

>>654
お憑かれ!まだ寝ないけどなwww
656猪(体臭きつめ):2006/12/13(水) 05:03:51.91 ID:RtC6+5+jO
>>653
あっ…
657猪(vipper):2006/12/13(水) 05:05:16.57 ID:aOavNkHWO
>>645
大丈夫か?w
おやすノシ

>>651
乙でした、十分怖くて眠れませんw
658猪(甘党):2006/12/13(水) 05:06:37.99 ID:LSQQpsgw0
>>655
なになに?
ID:P4pj0jCU0が一緒に寝てくれるって?

659しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:07:06.56 ID:/U7vpyPu0
wwwwww79話wwwwwwww

私は学校で先生に呼び出され、姉が死んだ事を知らされた。
葬儀の後、私は姉が買ったばかりだった人形を母からもらった。
黒髪の可愛い女の子のお人形。

背中にスイッチがあって、押すと「うふふふ」って楽しそうに笑うの。
でも私には気味が悪くて、私は本棚の隅に人形を置いていた。
それよりも姉が突然いなくなってしまったのが悲しくて、
私は夜になると、涙を止めることができなかった。

あれから一年が経って、やっと私は・・・泣くのを止めることができた。

「うふふふふふ」

突然、笑い声が聞えた。
本棚の隅に一年間おきっぱなしになっていた、あの人形の笑い声だった。
私には姉が「よく頑張ったね」と笑いかけてくれたように思えて、また泣いてしまった。
もう大丈夫だよ、お姉ちゃん、って私は人形をだきしめた。
その夜、私は階段から落ちて、左足を骨折した。
660しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:08:51.62 ID:/U7vpyPu0
それから、あの人形が笑うとろくな事がない。

「うふふふふふふふふふ」
車にあやうく撥ねられる所だった。

「うふふふふふふふふふふふふふ」
インフルエンザにかかって、死にかけた。

「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
通り魔に包丁で刺された。

私は、人形が私に不幸を知らせているのだと分かった。
姉が私に危険を教えてくれている。
姉がいつも私を見守ってくれている。
私は、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

「あははははははははははは!!いひひひひひひひひひひひひ!!」
人形がある日、けたたましく笑った。
ものすごく楽しそうに。
ものすごい笑った。

その日、父と母が死んだ。人形も無くなってた。

終わり
661しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:12:38.14 ID:/U7vpyPu0
区切りがいい80話で終わりw 長いので・・・・・

学校に一人は有名人はいるものです。
ただ、芸能人って意味じゃないんです。
テレビに出てるとか、スポーツ選手だとか、特技があるとか、
そういうの無しに有名な生徒。

小学校の時は私のクラスにいたA君が五年生の時に先生とケンカをして、
勝ってしまった事で有名になりましたし、
彼は今でもその小学校で語り草になっているそうです。
何しろ勝った先生がかなりの暴力教師で、横暴なことで有名でしたから。

その先生は今でもその小学校にいるのですが、
暴力を行おうとすると、その先生に「A君を呼ぶぞ!」と叫ぶと
怯えるように暴力をやめてしまう、なんて話も聞いたことがあります。
このように、学校には言い伝えられるほどの有名人が一人はいるものです。
これは、私が中学校の時に有名になった、とある生徒の話です。

中学校二年生の時、私の隣のクラスにいた生徒。
彼の名は岡野太一といいました。

彼は地味な雰囲気のある、本当に目立たない生徒でした。
誰からも相手にされないというか、誰にも気にされていないというか。
休み時間や昼食の時も一人で行動していました。

机に座ってぶつぶつと何かを呟きながら休み時間を過ごしている彼は、
不気味な存在として扱われるようになり、
クラスメートからは「亡霊」なんて呼ばれていました。
662しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:13:07.63 ID:/U7vpyPu0
先生も何度か彼に友達を作らせようと努力したそうなんですが、
結局誰一人として友達は出来ず、担任の先生も諦めてしまい、
他の先生達も授業で彼を指名することもなくなっていきました。
クラスメートも先生も、本当に彼を亡霊のように扱うようになったんです。

そのうち、彼に近づくと呪われるだとか、憑依されると言った話も聞かれるようになり、
彼は学校の有名人として、名前が広まっていきました。
彼をからかいに私のクラスメートが隣のクラスまで遊びに行ったり、
下級生や上級生が、彼の姿を一目見ようと訪れることもあったようです。

それでも岡野君は彼らを見ることもせず、
やはり机に座って一人でぶつぶつと何かを呟いていたそうです。
あまりの反応のなさに、遊びに来た生徒もからかっていた生徒も飽きてしまったのか、
彼を見る生徒すらいなくなっていきました。
彼の本当の孤独が始まったのでした。

彼を見ようとする生徒も、彼に話しかける生徒も、
彼を指名する先生も、彼に関わろうとする先生も、誰一人いない。
見えない亡霊のような存在でした。
やはりここまでくると、さすがの岡野君も限界にきていたんだと思います。

彼の様子が少しずつおかしくなっていったんです。
今まではクラス会が終わると一番最初に帰っていたはずの岡野君が
放課後、誰もいなくなるまで教室に残っている事が多くなっていたんです。
クラス会が終わっても、休み時間の時のように机に座ってぶつぶつと、
そして、誰もいなくなってから、本当の亡霊のように何時の間にか帰っている。
663しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:13:38.41 ID:/U7vpyPu0
みんなは噂しました。彼は何をしているのだろうかと。
けれど、それでも彼は亡霊のように扱われつづけました。
みんな、彼の事は本当にどうでもいいと思っていたんですね。
彼のおかしな行動のことも噂話だけで終わり、関わろうとする人は誰も居ませんでした。

それに放課後はみんな部活動やら、遊ぶことで夢中になっていて、
彼を見に来ようとする物好きも、いなかったんですね。
だから、誰一人として気づかなかったんです。
岡野君が何をしようとしているのか。

それに気づいたのは放課後の事。
私は合唱部に所属していたのですが、部活動の時間になって、
教室に歌詞ノートを忘れていたことに気づいたんです。
もう先輩達が来てしまう、そう思った私は慌てて教室に走って戻りました。

歌詞ノートを机の中から取り出して、さぁ部室へ戻るぞって思ったとき、
隣の教室から「ぼそぼそぼそぼそ」と誰かが呟くような声が聞えたんです。
なんだろう、と思った私は歌詞ノートを握り締めて、隣の教室を覗きこんだんです。
すると、何か教室の床を黒いものが這っているのが見えました。

まるでゴキブリのように、カサカサと床を這っている黒い人影。黒い制服の人影。
岡野君でした。
彼はぶつぶつと何かを呟きながら、床を這いずり回り、何かを探していたんです。

コンタクトレンズでも落としたのかな、とも思いましたが、何か様子が変でした。
彼は爪を立てて教室の床の隙間のゴミをかき出しては、それを分解して、
片方の手に持っている袋に分解したゴミを入れているのです。
664しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:14:11.11 ID:/U7vpyPu0
それは、人の髪の毛。クラスメートの髪の毛でした。
見ると、彼の持っている袋の中は何百本もの種類の違う髪の毛が
散髪したように詰めこまれていたのです。
その時、彼が私の事に気づいて、すっと床をみていた顔を上げました。
私は小さな悲鳴を上げました。

岡野君の顔は私が知っている彼の顔では、なくなっていたんです。
それは、鬼の形相とでもいうのでしょうか。
血が流れ出そうなほどに真っ赤に充血した目を見開き、歯をギリギリと食いくばり、
顔にはいくつもの血管が浮き出ていました。

彼が立ち上がろうとしたのをみて、私はあまりの恐怖に逃げ出しました。
幸い、彼は追いかけてはきませんでした。

それから、数日が経ちました。
私は恐怖から、この事を誰にも打ち明けることが出来ずにいました。
誰かに話したら、あの形相で岡野君が襲ってくるかもしれない。
そう考えると、震えが止まりませんでした。

私は隣の教室に近づくのを止めて、一人で行動するのも控えるようになりました。
が、事態は思わぬ形で、結末を向かえる事となったのです。

「ひぃぁあぁ・・・・あぁあぁあぁ!!」

それは突然の悲鳴でした。
665しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:14:48.83 ID:/U7vpyPu0
一人の絶叫ではなく、多くの悲鳴がいきなり学校中から響いたのです。
うとうとしていた私は跳ねおきると周囲を見渡しました。
すると、今まで隣の教室に岡野君をからかいに行っていた生徒や、
隣の教室によく遊びに行っていた生徒が次々と苦しそうな悲鳴を上げて、
腹を押さえこみながら床に転がり始めたのです。

「痛い・・・・腹が・・・痛い・・・!」
「あああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

全然としている私達に、続いて隣の教室から絶叫とも言える声が響いたのです。
騒ぎ出す私達に先生は「教室から出ないように」と言い残すと、
そっと教室から出ていきました。
そして、すぐに先生の悲鳴が聞えてきたのです。

私は気づきました。これは岡野君だ、岡野君が何かをやったのだと。
そう考えると、何か自分にも責任があるような気がして、
私はいてもたってもいられなくなり、教室から飛び出しました。
廊下に出ると、隣の教室の前で私のクラスの先生が腰を抜かしていました。

じっと教室の中を眺めながら。
私は沸きあがる恐怖と闘いながら、そっと教室を覗きこみました。

それは、悪夢のような光景でした。
全員の生徒、そして先生が腹を押さえながら床をのたうちまわり、
苦しさにもがき苦しんでいました。
真っ青な顔で、痛い、痛い、と泣き叫ぶ女子生徒。
666しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:15:25.70 ID:/U7vpyPu0
教室から逃げ出そうとしながらも、痛みで体が捻じ曲げられ、絶叫する男子生徒。
痛みから解放されようと、壁に頭を何度も打ちつける先生。
まるで、黒い虫達が暴れまわっているようでした。
その中心に、岡野君がいました。

「亡霊のタタリだ、亡霊の呪いだ、亡霊の復讐だ、亡霊の・・・」

彼は呟きながら、手に持ったハサミで、何かを突き刺していました。
それは、人形でした。
真っ黒な人形でした。
髪の毛で作られた人形でした。
まるで、そう、ワラ人形のワラのかわりに毛髪を使った、そんな人形。

彼はその毛髪人形の腹部に何度も、何度もハサミをつきつけていました。
そのたびに学校の中から、教室の中から悲鳴が響きました。

「岡野・・・君・・・」

私はその場に、震える先生の横に座りこみました。
声に気づいたのでしょうか、岡野君がゆっくりと私の方を向きました。
彼は、安らかな顔をしていました。
あの鬼の形相とはまったく違った、優しそうな、楽しそうな顔でした。
けれど、その表情が私には、あの鬼の形相よりも恐怖を感じさせる顔でした。

「藤田さん・・」

彼は立ち上がると、
持っていたハサミを思い切り振りあげました。
667しょうゆ出汁:2006/12/13(水) 05:16:28.35 ID:/U7vpyPu0
数日後、私の中学校で黙祷が捧げられました。
食中毒で亡くなった三人の生徒と一人の教師、
そして地獄の状況に耐えられなくなり自殺した岡野君に対しての黙祷でした。

警察の発表によると、学校内で起こった今回の事件はただの食中毒となっていました。
死亡5名、重症23名、軽症49名。そのうち、意識が未だ戻らない生徒9名。

私は黙祷の暗闇の中で、自分の首を引き裂いた岡野君の姿を思い出していました。
何故彼は、死を選んだのでしょうか。

そして、現場から消えたあの人形はどこへ行ったのでしょうか。

80話完


おやすみ ノシ
668猪(甘党):2006/12/13(水) 05:17:52.08 ID:LSQQpsgw0
>>671
不意打ちおつ!
おやすみー
669猪(vipper):2006/12/13(水) 05:19:40.88 ID:aOavNkHWO
>>667
エクストラステージとても乙ですw

おやすみなさい ノシ
670猪(ギター):2006/12/13(水) 05:20:51.84 ID:By96z2oyO
>>667

ノシ
671猪(お手伝い):2006/12/13(水) 05:43:11.43 ID:fCVzv92K0
>>667
乙!
夜にまた会おうと言われつつ、今起きてしまったぜ…
672妻と猫:2006/12/13(水) 06:08:50.11 ID:aOavNkHWO
私は結婚した
今とても幸せだ
美人で気だてのいい妻とペットの猫との3人家族
子供を授からなかった為か、妻は猫を我が子のように可愛がる
しかし猫は犬のようには懐かない
1ヶ月ほど経つとフラッといなくなってしまう
いなくなると新しい猫をまた飼う
私は妻に何度か
「猫は気まぐれにいなくなるから、次は犬にしようか?」
と言ったが、妻はやはり猫が好きらしい
猫も懐くわよ、と妻は言う
私はいつも仕事でいないから猫は懐いてくれないが、
妻にはそこそこ懐くようだ
そしてある程度懐くと妻は言う

「食べてしまいたいほど可愛いわ」

そろそろこの猫もいなくなる気がする
673猪(もどき):2006/12/13(水) 06:11:56.06 ID:fCVzv92K0
懐きすぎて懐に入っちまうわけか…
674小豆汁:2006/12/13(水) 07:28:24.54 ID:/U7vpyPu0
おはよう age
675小豆汁:2006/12/13(水) 07:54:54.04 ID:/U7vpyPu0
行ってきます age
676おせち(5,000円):2006/12/13(水) 07:59:50.08 ID:UWBEtX/zO
まだ腹痛い\(^O^)/
677猪(検便中):2006/12/13(水) 08:00:53.31 ID:Hq5A4Br/0
おはようございます\(^o^)/
678猪(ボーカル):2006/12/13(水) 08:51:52.63 ID:WrD9ZpWdO
>>676
病院池よwww
679初夢(ゴキとの思い出):2006/12/13(水) 10:06:18.61 ID:LWKMHN180
>>443-545
このあたりってコピペなのか?
それとも自分の創作?
680猪(おまっ):2006/12/13(水) 11:26:30.43 ID:cEk9RamNO
保守
681あいつと初詣:2006/12/13(水) 12:15:37.71 ID:X9eMC2ZvO
補習
682おせち(30,000円):2006/12/13(水) 12:36:55.83 ID:UWBEtX/zO
ふはは!治った!腹痛が治ったぞ!最高にハイってヤツだ!
683猪(赤):2006/12/13(水) 12:43:42.24 ID:fCVzv92K0
俺にうつったぞ多分ズビズバ
684おせち(30,000ウォン):2006/12/13(水) 13:37:42.88 ID:UWBEtX/zO
>>683
大丈夫か?
685おせち(3,000円):2006/12/13(水) 14:19:29.05 ID:WrD9ZpWdO
怖いよ〜
怖いよ〜





糖尿病怖いよ〜
686お年玉(とられた):2006/12/13(水) 14:53:13.44 ID:72rd23Y40


687金魚と初詣:2006/12/13(水) 15:07:40.58 ID:i9eOwb4P0






688猪(赤詐欺):2006/12/13(水) 15:36:38.73 ID:11iMstm60







689猪(赤詐欺):2006/12/13(水) 15:38:58.44 ID:11iMstm60







690女医さんと初詣:2006/12/13(水) 15:41:06.05 ID:X9eMC2ZvO
( ゚д゚ )
691イカ墨:2006/12/13(水) 15:45:19.47 ID:BtWD8bZU0
この前、ボクはある話を聞きました。。
その話を聞いたもののところに3日以内に霊が現れる、というどこにでもあるような話しでした。
どうせ作り話だろう。そう思っていました。
それから数日たってもその話のことが、昨日のことのように忘れることが出来ず・・・
その夜ボクは暑さのせいで目が覚めました。
すると辺りは嘘のように静かで、雨の気配など全くしませんでした・・・
「・・・・・??雨やんだのかな??」
そう思った瞬間!
ドンッ!!!!ドドンッ!!!!!!!
ドンッッドンッドンッ!!!!!
窓ガラスを叩く音が聞こえました。
しかしそのガラスの叩き方が尋常ではなかったのです。
耳をふさがないと鼓膜が裂けてしまいそうなほどの爆音でした。
本当におかしいのです、どうかんがえてもガラスが割れるくらい叩かれているにもかかわらず、親も、近所の人も、誰も、ボク意外誰一人として気づいていない・・・
暗闇の中、・・
ベッドに横に何かの気配を感じました・・・・・
じわじわと目を向けてみると・・・
死体が・・・・
いや・・・死体かどうか分からなかったけれど瞬間的にハッキリ見えてしまった・・・
ボクは気絶することも出来ず、布団にもぐりこみ、ガタガタ震えて朝が来るのを待っていました。
このことを急いで先輩に言うと、先輩は半泣き状態で僕に謝ってきたのです。
それは、この話を聞いて死んだものがおよそ2人はいる事。
行方不明でニュースや新聞に載っていること・・・
全てを聞いたのです。
これは霊を言葉に乗せて、人から人へ移す移住霊法というなの陰陽法らしい・・・
ボクは呪われてしまったが・・・・

5人にこの話をすれば助かるそうです。

692お年玉(もらいたい):2006/12/13(水) 15:45:41.36 ID:72rd23Y40
>>686-689
なるほど
>>690
こっち見たらダメーよ
693初夢(見るの忘れた):2006/12/13(水) 16:22:01.43 ID:f18dxDbpO
フォゥシュッ!
694猪(カレー味):2006/12/13(水) 16:28:23.29 ID:fCVzv92K0
>>686
>>687
>>688
>>689
モンパチっすかwwwwww
695金魚と初詣:2006/12/13(水) 16:50:06.84 ID:3YNdVCpn0
ちょっと怖い話を聞いてくれ



やっぱいいや('A`)
696お年玉(すずめの涙):2006/12/13(水) 17:32:34.48 ID:72rd23Y40
>>696
やっぱいいや…などと言わず是非お願いします
697おせち(1d):2006/12/13(水) 17:43:09.31 ID:Vua7OSWoO
眉唾もんだが昨日の話。
見る度下腹部がシクシク痛むコトリバコのまとめブログ、バカみたいだけど何となくやべえな、って思ってもう見れないように昨晩携帯のお気に入りから外したんよな。

んでその夜、二時か三時くらいか、横向きに寝てて、急にぐわーっと押し潰されるみたいな感覚に見舞われたんよ。
身体一つも動かないでやんの。すげぇ怖くてしんどくて震えまくって、解けろ解けろ動け動け!!!!って念じてたらいつの間にか解けた。
自己暗示かもしれないし、その金縛りも夢かも知れんが、もう本当に関わらんほーがいいと思ったよ。

長文すまんな
698黒豆(一粒):2006/12/13(水) 17:45:51.34 ID:UWBEtX/zO
>>686-689
ワロスwwwwwwww
699おせち(12,000円):2006/12/13(水) 17:52:06.02 ID:aOavNkHWO
>>691
82話目

>>697
83話目
700おせち(10,000円):2006/12/13(水) 17:53:46.18 ID:WrD9ZpWdO
今日投下できそうにない(;ω;)
701猪(貧乏):2006/12/13(水) 17:55:37.45 ID:fCVzv92K0
100話を目前にして…こいつは厄いぜ!
702おせち(12,000円):2006/12/13(水) 17:56:31.18 ID:aOavNkHWO
Σ(・Д´・;)ナ、ナンダッテー!!
703猪(ピーマンきらい):2006/12/13(水) 17:57:41.80 ID:FJe2z5Ns0
稲川順二の怖い話100物語うpるが需要アル?
704猪(貧乏):2006/12/13(水) 17:58:56.49 ID:fCVzv92K0
>>703
形式を教えてくれ〜
サターンのソフト?
705黒豆(百粒):2006/12/13(水) 18:00:41.24 ID:occ878Ks0
>>700
頑張って!!
706おせち(15,000円):2006/12/13(水) 18:31:15.01 ID:aOavNkHWO
>>703
コピペじゃなくてURLを?
707お年玉(がっぽり):2006/12/13(水) 18:57:39.29 ID:72rd23Y40
うわぁー!今日は担当さん来れないのか・・・
708猪(マヨラー):2006/12/13(水) 18:58:28.64 ID:FJe2z5Ns0
mp3形式だよ
709VIP皇帝:2006/12/13(水) 19:30:57.05 ID:r5HmUcBA0
コトリバコみたいな感じの民間伝承系の話を他にしってる人いませんか?
710おせち(15,000円):2006/12/13(水) 19:47:46.12 ID:WrD9ZpWdO
>>701>>702>>707
すまない!今日は無理だ(;ωω;)
711姫初め:2006/12/13(水) 20:05:22.00 ID:72rd23Y40
>>710
だ、大丈夫…俺は強い子だから・・・
712おせち(30,000ウォン):2006/12/13(水) 20:07:42.31 ID:aOavNkHWO
>>709
白岩寺(はくがんじ)の幽霊画
無名当時の円山応挙が日本美術史上初めて描いた、"足のない"幽霊の絵の掛け軸。
泊まった宿の、病身の娘をモデルにしたものだったが、贈ったその宿で娘が死んだのを皮切りに不幸が相次ぎ、
手にして見た人は皆数日中に死ぬと噂された。
事実、歴代所有者に不幸が起こり、気味悪がって誰も所有しようとせず、現在は白岩寺(静岡県島田市)所蔵。
この幽霊画が日本特有の「足のない幽霊」の元祖とされている。

ちょっと違うか。
まあコトリバコみたいなのは一部の地域で秘密裏に引き継がれてるのが多いから
そんなに表には出回らないと思う。

>>710
残念だ…(´;ω;`)
お仕事?頑張って
713猪(音速):2006/12/13(水) 20:09:01.01 ID:r5HmUcBA0
>>712
ありがとう!見てみるー
714姫初め:2006/12/13(水) 20:52:07.23 ID:72rd23Y40
715猪(倉庫係り):2006/12/13(水) 20:55:30.57 ID:LSQQpsgw0
>>712
その掛け軸って昔テレビに出てなかった?
本番中に掛け軸の目が動いたとかって大騒ぎになったやつ
716猪(発情中):2006/12/13(水) 20:57:04.77 ID:fCVzv92K0
>>715
それはまた違うやつだな
武将の生首
717猪(倉庫係り):2006/12/13(水) 20:58:11.17 ID:LSQQpsgw0
>>716
違うやつかー
ありがと
718トイレに出る霊:2006/12/13(水) 21:39:20.86 ID:aOavNkHWO
赤マント
学校のトイレに現れるという霊。
トイレに入ってきた人に
「赤いマントはいらんかね?」
と訪ねてくる。
ここで「いる」と答えてしまうと、天井からナイフが落ちてきて、答えた人はそのナイフに突き刺され、
傷口から吹き出した血が答えた人の体を染めて赤いマントをかけられたようになる。
似た話に「赤いちゃんちゃんこ」などがある。

カシマレイコ
夜トイレに行くと「右足いるか?」という声が聞こえてくることがある。
そのとき問いかけに対して「いる」と答えなければならない。
「いらない」と答えると足を抜かれてしまう。
正しく答えると続いて「左足いるか?」と聞かれる。
同様に「いる」と答えなければならない。
さらに質問は続き、「この話、誰に聞いた?」と聞かれる。
このとき、「カシマさんに聞いた」と言うと危害を加えられないが、きちんと答えないと祟りがあるという。
また、この話を聞いた人は、同じ話を5人に話さなければならない。

赤い紙、青い紙
女の子がトイレに入ったが、気がつくと紙がない。
困っていると奥の方から
「赤い紙はいらんか、青い紙はいらんか」
という声が聞こえてきた。女の子が怖くなって、
「赤」と答えると出血し、血が止まらなくなって死んでしまった。
「青」と答えれば顔が真っ青になり、どう答えても結局死んでしまうという。
719書初め(冠婚葬祭):2006/12/13(水) 22:02:20.13 ID:XXHEleC50
都市伝説3つで1話?・・・
720おせち(1d):2006/12/13(水) 22:10:55.24 ID:aOavNkHWO
あ、別に含めなくていいですw
保守がてら…って感じだったので
721書初め(冠婚葬祭):2006/12/13(水) 22:12:44.60 ID:XXHEleC50
>>720
いやいや、85話〜87話かと
722おせち(1d):2006/12/13(水) 22:17:32.34 ID:aOavNkHWO
>>721
あ、そういうことですか
はい、じゃあ今87話ということで
723猪(禁酒中):2006/12/13(水) 22:20:36.87 ID:9HV2Zvsa0
>>715
ちなみに目が動いた幽霊画はそういう画法で心霊現象でも何でもない
724たまねぎ老人:2006/12/13(水) 22:46:23.25 ID:aOavNkHWO
「見ろよ、たまねぎ老人だ」
吐き捨てるような囁きに振り返ってみると、にこにこしたとても小さな老人が道を横切ってゆくところだった。
「いやなことがあるたびに過去を捨てて、あんなに小さくなったんだぜ。あ、ほらまた捨てた」
老人は服を脱ぐように体から何かをはぎとって、丸めてぽいと道に捨てた。また晴れ晴れとした顔で歩いてゆく。
なんとなく、いやな気持ちになった。
誰か同じようにいやな気持ちになったのだろうか、老人めがけて石が飛んでいった。石は老人に当たり、老人の頭から血が流れた。
あたりがしんとなった。
すると老人はまた過去を一枚はぎ取って、丸めてぽいと捨てた。頭の傷ももうなくなって、老人はにこにこと歩いていった。
725おせつ:2006/12/13(水) 23:17:46.48 ID:aOavNkHWO
72689話:2006/12/13(水) 23:27:04.99 ID:AYsNY6Bg0
以前に住んでいた家には不思議な現象が良く起こった。
誰も居ないはずの家の階段を上り下りする音がする。
それはゆっくり「トン・・・トン・・・」と上ってきて
右手にある和室の扉も、左手にある子供部屋の扉も開けない。
下る音は聞こえず、かといって扉を開けても誰も居ない。

皆が寝静まってからは、階下のダイニングの椅子を引く音が聞こえる。
椅子と、床が擦れる「ギギギッ」という音。続いて何かが座る「ミシッ」という音。

「いるね」
「いるよね」
そんな会話が家族の間でされるようになった頃。
テレビのチャンネルがパチパチ変わる。
「見てるからやめてよ」というと元々見ていた番組に戻る。
慣れというのは恐ろしい物で、私たち家族は得体の知れないモノと共生していた。

用をたしてすぐのトイレのドアを開けると、流した筈の便器に(現に目の前でタンクに水が溜まっていっている)
「誰か」の尿があったりする。
幽霊もおしっこをするのかしら、と子供ながらに不思議に思った事もあったが、
「おトイレ使ったら流してね?」と誰かに言ってからは、誰も入っていないはずのトイレから水を流す音が聞こえてきたりした。
「水道代を払ってもらおうかしら」と母は笑って言っていた。
72789話:2006/12/13(水) 23:34:55.22 ID:AYsNY6Bg0
「誰か」が私たちの前に姿を現した事があった。
ひょっとしたら「誰か」も慣れて来て油断したのかもしれない。

和室のテレビは野球中継を映していた。父が好きなだけで、私はいつも楽しみにしている番組が無くなってしまったりするのでプロ野球のシーズンは嫌いだった。
興味の無い番組に飽きて、私は子供部屋に行って漫画でも読もうと立ち上がろうとした。

背後にある押入れの戸の前に、「誰か」が正座してテレビを見ていた。
くしゃくしゃとパーマがかかっているかの様にうねる髪。
うすい鶯色の上下の作業着。
丸いふちの眼鏡、チクチクと生えた無精髭。

「あ」と私の口から声が漏れた瞬間、彼は私と同じ様に口をぽかんと開けて、
それからちょっとバツが悪そうに顔をしかめて、消えた。
それから彼は居なくなった。
72890話:2006/12/13(水) 23:44:40.20 ID:AYsNY6Bg0
「うわっ、ごめんなさい!」

弟が廊下でそう叫んで、リビングに飛び込んできた。
しきりに耳を擦りながら、私達の顔を見回している。
「どうしたの?」
「・・・皆、いるよね」
私達家族5人とも、今リビングに集まっている。
「何を謝っていたの?」
「今、2階から降りてきたらトイレの電気が点いているのが見えたんだ」
それで弟は一度リビングを覗いて、全員がそこに集まっているのを確認し、誰もトイレに入っていないから、と電気を消した。
途端。

「つけて」

中年の男性の声で、耳元でそうささやかれたという。
729親父と初詣:2006/12/13(水) 23:47:10.49 ID:AYsNY6Bg0
とりあえずキリのいい所で、実体験2話。
部屋がピシピシうるさかったけど、投下終えると鳴らなくなった。

じゃあお休みなさい。
730書初め(焼肉定職):2006/12/13(水) 23:51:31.88 ID:XXHEleC50
>>729
実体験は怖いよね・・・
お疲れ様 ノシ
73191話目:2006/12/13(水) 23:59:57.75 ID:aOavNkHWO
なぜ人は百物語をするのでしょうか
人が10人集まったとしても一人10話もの話を用意しなければならない
百話もあれば用意していた話が重複してしまうこともあるでしょう
また、時間の問題もある
一話3分の話だとしても100話で5時間もの時間がかかってしまう計算になる
それだけの時間と労力を費やし、百話目を話し終えたとき
そこにいる人間に何が起こるのでしょう
ラップ音?ポルターガイスト?それとも…

怖い話はときに何かを呼び寄せます
あなたは今本当に自分の意志で話し、そして聞いていますか?
何かに話を「させられて」「聞かせられて」いませんか?

百話目が終わったとき起こったことを誰かに話せるのなら、それはあなたが無事であった証拠です
だって本当に恐ろしいことが起こったなら、それを人に話すことなんてできないだろうから…

さて、残り10話を切りました
もし100話目を終えたとき後ろに気配を感じても、振り向かないことをお勧めします
732猪(子持ち):2006/12/14(木) 00:01:44.55 ID:jy/fQcdfO
>>729
乙でした
嵐の前の静けさかも…
おやすみなさい ノシ
733おみくじ(汚れて読めない):2006/12/14(木) 00:06:18.19 ID:cYa0HCGn0
>>731
100話目が読めなくなるぅ・・・・
734猪(子持ち):2006/12/14(木) 00:17:19.37 ID:jy/fQcdfO
>>733
なあに、かえって免疫力がつくw
735隙間:2006/12/14(木) 00:41:11.97 ID:jy/fQcdfO
隙間ってあるでしょう?
戸だったりタンスだったり…ありとあらゆる所にある隙間
その隙間っていうのは実は意味があって、
いわゆる「隙」につながるんだと
間は「魔」につながり、そこに溜まる気は「鬼」につながるらしいんですよ
だからふと隙間の影に目をやったときに、
向こう側から覗く何かと目が合ってしまうかもしれませんよ…

あなたの家の隙間は大丈夫ですか?
736猪(カビ):2006/12/14(木) 01:01:47.02 ID:jy/fQcdfO
ここにきて話が…orz


保守
737猪(カビ):2006/12/14(木) 01:42:45.34 ID:jy/fQcdfO
保守…
738初夢(こんなにもてていいの?):2006/12/14(木) 02:22:07.31 ID:0r47wYrV0
怖い話来ない・・・ほしゅ
739猪(2ch中):2006/12/14(木) 03:12:19.48 ID:RUu5EcOnO
投下
俺が小学生の頃、まだ保育園児だった妹と母親と3人で母方の祖母の家に泊まりがけで遊びに行ったんだ。
祖母の家は古い日本家屋で二階建てなんだけど、二階の一室がどうもおかしい。
どこからどう見ても普通の部屋なんけど、「何か変」なんだ。
僕と母親と妹は何度もこの家に来た事があるが、その一室にはみんな入りたがらない。
740お年玉(なし):2006/12/14(木) 03:15:26.61 ID:1mFC6l7qO
ほほぅ……
741猪(2ch中):2006/12/14(木) 03:19:40.82 ID:RUu5EcOnO
例えば用事でその一室に入っても、得体の知れない居心地の悪さに襲われて
逃げるように部屋から飛び出す事すらあった。
霊感の全くない父親でさえも「この部屋にはあんまりいたくないなぁ」なんて言ってた。
ある日僕と妹はそんな部屋で寝る事になってしまった。
布団を二つ敷いて、妹と僕は横になった。
昼間散々親戚たちと遊んだせいか、僕はすぐうとうとしはじめた。
すると妹が

「にいちゃん、おうまさんにのったおひめさまがいるよ」

と言って僕のパジャマの袖を引っ張った。
僕は眠気がピークに達していた事もあり
「はいはい、早く寝なさい」
と、適当に答えるとすぐ深い眠りに落ちて行った。
742猪(2ch中):2006/12/14(木) 03:29:50.95 ID:RUu5EcOnO
朝、祖母に起こされ目を覚ました。
台所に行くと妹は先に朝食を食べていた。
僕はそこで昨日の事を思い出し、祖母に話し掛けてみた。
「ばあちゃん、〇〇がね、昨日の夜変な事言うんだよ。」

「あの部屋にね、お馬に乗ったお姫様がいるって、夢でも見たんだね」

僕の予想とは裏腹に、ばあちゃんの顔色は真っ青だった。

祖母の話はこうだった。
祖母の家の前の道は江戸時代、馬に乗った姫とその家臣が城へ帰る時に使っていた道だと言う。

妹にはどうやら僕らには見えないものが見えるらしい。

実話です、投下遅くてすみません
743猪(2ch中):2006/12/14(木) 03:31:14.64 ID:jy/fQcdfO
93話目きてた!!

>>742
いやいや乙です
744初夢(またバイトか):2006/12/14(木) 03:39:09.48 ID:0r47wYrV0
おぉ!!怖い話来てた…実体験は怖いよね
745霊の存在を感じる方法:2006/12/14(木) 03:46:56.24 ID:jy/fQcdfO
この方法は非常に自己暗示的要素が強い

小さな音を聞くときにする『耳を澄ます』という行為
自然に目を閉じていると思う
五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)は他の感覚を閉ざすことで研ぎ澄ますことができる
ただし感覚を完全に閉じる事は出来ない
例えば目を閉じても、目はまぶたの裏側を見ている
ここから先はイメージ力が重要になる
頭の中に球体を思い浮かべる
その球体の中には精神、魂といったものが入っている
その球体には目、耳、鼻、舌、手がついている
それが人間だ
それが自分自身だ
あとはイメージの中に作り出した自分自身から研ぎ澄ましたい感覚以外を取り外していく
視覚なら耳、鼻、舌、手を外していく
上手くいけば残された感覚は信じられないほど研ぎ澄まされたものになる

この先はもう分かっていると思うが
目、耳、鼻、舌、手、全てを取り外したら?
残る感覚は『第六感』
成功すればあなたは霊の存在を感じる事ができる
見えないはずのものが見える
聞こえないはずの声が聞こえる
吐き気を催す臭気を、口の中に広がる腐った肉と血の味を、自分の体に触れる何かを感じる事ができる

補足として
絶対にやってはいけないことが一つある
球体の中にある精神、魂を取り外す事
これだけはやってはいけない
746猪(2ch中):2006/12/14(木) 03:47:44.64 ID:RUu5EcOnO
一人きりで部屋にいて怖い話をテレビで見たり、本で読んだりしていると誰かに見られているような気がして怖くなる・・・
こんな経験ありませんか?

思い込み、そう思うでしょ?
違うんです。ほら、あなたの視界の端の方、何かが見える気がしませんか?
夜の闇に棲む物は、この世の人間を飲み込む瞬間を今か今かと待っています。

今一人でいるあなた。
決して「おいで」と言ってはいけません。
いいですね?

「おいで」は駄目ですよ。
747猪(ギター):2006/12/14(木) 04:01:04.18 ID:29wiOvHfO
>>746
おk。






おいでwwwwww
748猪(vipper):2006/12/14(木) 04:02:49.38 ID:RUu5EcOnO
僕が借りたアパートは二階の角部屋。

深夜4時頃、天井から逆さになった女が落ちてくる。

女はこっちを見てニタリと笑いながら、床を突き抜けて消える。

そして僕のちょうど真下の部屋から音が聞こえる。

ぐしゃっ

このアパートで昔、若い女の飛び下りがあったらしい。
僕は一階の角部屋を借りなくて良かったなぁと、本当に思う。
749猪(vipper):2006/12/14(木) 04:12:40.73 ID:jy/fQcdfO
これで96話か…怖い…

できれば担当さんいるときに百いきたいな
750猪(vipper):2006/12/14(木) 04:19:33.15 ID:RUu5EcOnO
いろいろ投下しましたがgdgdですまん。
お粗末様でした
751猪(vipper):2006/12/14(木) 04:23:12.64 ID:jy/fQcdfO
>>750
いえ、とてもよかったです


あと4話
752童謡「かごめかごめ」の歌詞の意味:2006/12/14(木) 04:27:44.91 ID:jy/fQcdfO
(『かごめ』とは母親のお腹の中にいる赤ん坊のこと)

かごめかごめ

かごの中の鳥は
(お腹の中の赤ん坊は)

いついつ出やる
(いつになったら産まれてくるのだろう)

夜明けの晩に
(夜のように暗い夜明けに)
鶴と亀がすべった
(母親とお腹の子が階段を滑り落ちた)

後ろの正面だ〜れ?
(後ろから突き落としたのは誰だ?)

あるところに姑に嫌われている女性がいて、お腹に子供ができたのだが、
ある日の夜明けに姑に家の前の石段から突き落とされ、お腹の子供も一緒に死んでしまった。
親は自分たちを殺した犯人を探している…。
753猪(ボーカル):2006/12/14(木) 04:30:40.51 ID:U66lKOyS0
もう97話かよ
754猪(ほろよい):2006/12/14(木) 04:31:01.34 ID:XsCu20B90
わくわく
755猪(vipper):2006/12/14(木) 04:34:15.29 ID:RUu5EcOnO
もうすぐ100ですね。
756年賀状(配ってます):2006/12/14(木) 04:36:27.64 ID:UdPrJDfg0
100いったら誰か消える(´・ω:;.:...
757VIP皇帝:2006/12/14(木) 04:49:36.88 ID:RUu5EcOnO
ほす
758おせち(3,000円):2006/12/14(木) 05:09:02.23 ID:IxpHf0mPO
古田
759おせち(3,000円):2006/12/14(木) 05:30:02.54 ID:IxpHf0mPO
敦也は
760猪(友達がvipper):2006/12/14(木) 05:52:33.83 ID:jy/fQcdfO
眼鏡
761猪(筋肉質):2006/12/14(木) 05:52:46.16 ID:XsCu20B90
762猪(筋肉質):2006/12/14(木) 05:53:28.58 ID:XsCu20B90
捨てたが
763猪(筋肉質):2006/12/14(木) 05:55:06.44 ID:XsCu20B90
コンタクトは
764猪(筋肉質):2006/12/14(木) 05:55:43.23 ID:XsCu20B90
目に合わなかったので
765猪(筋肉質):2006/12/14(木) 05:56:20.38 ID:XsCu20B90
結局眼鏡を掛けなおしたのだった
766猪(筋肉質):2006/12/14(木) 05:57:59.64 ID:XsCu20B90
ヘ○ヘ
   |∧   荒ぶる鷹のポーズ!
  /
767初夢(二日酔い):2006/12/14(木) 06:00:31.07 ID:HW658YYk0
和んだw

誰もいないみたいだけど、実体験投下しておk?
768猪(汗かき):2006/12/14(木) 06:02:05.89 ID:XsCu20B90
ヘ○ヘ
   |∧   僕が読むよ!
  /
769猪(汗かき):2006/12/14(木) 06:06:38.41 ID:XsCu20B90
しかし、百話目は深夜であって欲しいな
真昼間とかだったら目も当てられないw
770猪(ボーカル):2006/12/14(木) 06:08:49.95 ID:jy/fQcdfO
>>767
一話?おk

 ヘ○ヘ
   |∧   荒ぶる鷲のポーズ!
  /
771初夢(二日酔い):2006/12/14(木) 06:10:47.32 ID:HW658YYk0
親父から聞いた話。

親父は子供の頃、自分の部屋でよく金縛りに遭っていたらしい。
三人兄弟で長男なのだが、部屋は別々に分けられていて親父の部屋は二階の一番奥の部屋だった。

窓はあるんだけど、隣の家と密着していて壁と壁の隙間が殆どない。<密接して建っている感じ
だから昼間でも全くと言っていい程日が当たらない。
俺も小さい頃よくその部屋で遊んでたんだけど子供心に何だか不気味な部屋だったのを覚えてる。
保育園まではその家に住んでたんだけど、小学校に上がる頃に両親が一戸建てを買ったので引っ越してしまった。

その金縛りの話を聞いたのは、小学校も高学年くらいになった頃だったと思う。
小さい俺が気味悪がってはいけないと話さなかったんだって。

何でもその部屋は丁度「鬼門」にあたる場所らしい。

隣の家とぴったり密着しているので鬼門の『通り道』がない。
そのせいでそこに嫌な気が集まってしまったのだろうと言ってた。

俺はその部屋で金縛りに遭った事はないけど、本当にそういう事があるんだなぁ、とぞっとしたのを覚えている。
「どんな感じだった?」と聞いた所
「身体が動かなくなって、何かが上に乗っているかんじ。顔を覗き込まれている気配がして気持ち悪かった。」
と言っていた。

鬼門とかって、本当にあるみたいだね。
772初夢(二日酔い):2006/12/14(木) 06:15:16.09 ID:HW658YYk0
ちなみに今はもうばあちゃんが施設に入ってしまったからそこは誰も住んでない。
じいちゃんの遺言で家自体は残ってるんだけど。
たまに親父が掃除しに行ってるけどあの部屋は相変わらず気味が悪いつってた。
773猪(ボーカル):2006/12/14(木) 06:20:45.76 ID:jy/fQcdfO
>>771-772



98話…あと2話か

夜に持ち越しかな?
774猪(36才):2006/12/14(木) 06:52:29.93 ID:PgLr7Zcl0
肉便器図鑑 携帯厨可
http://newsstation.info/up/img/ns16272.htm
775猪(ばくち打ち):2006/12/14(木) 07:23:18.06 ID:/Gpx2dtLO
776猪(ばくち打ち):2006/12/14(木) 07:59:43.71 ID:/Gpx2dtLO
しゅ
777おみくじ(ひく金ねー):2006/12/14(木) 08:19:04.37 ID:/Gpx2dtLO
778猪(ドラム):2006/12/14(木) 08:49:07.65 ID:jy/fQcdfO
しゅ
779猪(ミニスカ):2006/12/14(木) 09:01:16.82 ID:yOpz5RcTO
ほっしゅん。
780猪(ミニスカ):2006/12/14(木) 09:10:57.00 ID:XVYr5TZdO
俺が高校の期末試験時の話ね
俺は当然試験勉強の追い込みで徹夜してたんだ。成績悪かったら補習になるしね。
TVも通販しかやってない程の深夜になり、TV消してスパートをかけ始めたんだ。

いよいよ集中し始めた頃だった、外から子供の泣き声がしだした。
俺の部屋はマンションの廊下に面してたから廊下の声はよく聞こえるんだ。
普段も夕方とかに泣き声笑い声とよく聞こえる。
だから、その時もどうせ夜中に目覚めた子供が悪さして怒られた位にしか思ってなかった。
それにその時は、しばらくしたら声が聞こえなくなったしね。

でも、泣き声はまた聞こえ出した。
俺は深夜にいい加減迷惑だなと少し腹が立ちだした。
さらにその子が廊下を行ったり来たりしだした事に至って
俺は親に注意しようと決心した。普段はそんな事しないのに。
勉強でイライラしてたのと子供を庇う英雄的行動にも酔っていたんだと思う。
781猪(ミニスカ):2006/12/14(木) 09:12:00.42 ID:XVYr5TZdO
俺は勢い込んで廊下に出た。
が、子供の姿は見当たらない。声もしない。
何だタイミングが悪い、入れ替りで許して貰ったのか

俺は残念なのか安心したのか分からない気持ちで戻った。

さて、気を取り直して勉強をと始めようとすると
また泣き声が…

流石にキレそうになったが、考えると微妙におかしい。
泣き声は最初のは遠くから聞こえ、二回目は廊下を歩いていた。
そして今回は廊下に面した俺の部屋の窓付近から聞こえる。

俺はそれに気付いた時本当に恐怖した。今までに無い真の恐怖だった。

泣き声と同時にペタペタという音も聞こえる。壁を手で叩くような音だ。

本当に恐怖を感じたら人は動けなくなるのか僕は何も出来なかった。
その間も泣き声は自室の窓に近付いてる。

しまった、窓の鍵が開きっ放しだ
僕の部屋は窓に嵌め込む形のクーラーを使ってるので
クーラー使用中は窓は開きっ放しになるのだ。
しかし、閉めに行く勇気もないし何より動けない。
782猪(ミニスカ):2006/12/14(木) 09:12:39.18 ID:XVYr5TZdO
そして遂に窓に小さい手の影が見えた。

その時には俺は息も出来ないほどの状態になっていた。
ただ、窓を開けないでそのまま通り過ぎるのを祈るだけだった。

しかし、その祈り虚しく、小さな手は窓がずらせる事に気付いた様だった。

泣き声と共にゆっくり開く窓
俺はそれまで動けなかったのが嘘の様に叫び声を上げて部屋を転げ出た。

部屋を出てリビングで震えていると家族が何事かと起き出して来た。
俺は起きた事を話したが父も母も妹まで取り合ってくれなかった。
むしろ俺が怒られた位だった。
その日は部屋に戻れずリビングで朝まで過ごした。

その後もどれだけ暑くても日が沈むとクーラーを消し窓を閉め
親にどれだけ怒られようが夜は電気TVをつけっぱなしにした。
大学は独り暮らしを選んだ。

その努力のかいあってかあれ以来遭遇していない。
今思うと寝ぼけていたのかとも思うけど
あの恐怖は今思い出しても震えが来る。
783猪(ミニスカ):2006/12/14(木) 09:17:08.95 ID:XVYr5TZdO
百話一歩前に俺の一番怖い体験書いてみました。
もう引越しちゃって原因も分からないし、これ以外特に怖い体験ないんだけどね。

携帯で読み難いだろうけど申し訳ない。
プロバが規制されててね
784猪(ベース):2006/12/14(木) 09:34:00.04 ID:jy/fQcdfO
>>780-783
乙でした
遂に99話か…


あと一話は夜まで待とうな?な?
785初詣でかつあげされた:2006/12/14(木) 09:43:13.99 ID:LAYmRuC40
もう99話か…
786初夢(ゴキとの思い出):2006/12/14(木) 09:44:11.28 ID:HW658YYk0
ここ読んでて、なにげなく伸びしたらあごが外れた。
初めてであせった上にかなり激痛が走って死ぬかと思った。
必死で首回したりしてたらグギって音立てて元に戻ったww
787お年玉(現物支給):2006/12/14(木) 10:32:41.21 ID:1mFC6l7qO
>>786
これで百話……
788書初め(冠婚葬祭):2006/12/14(木) 10:33:11.24 ID:H8aBWlsZ0
俺の全く怖くない体験談で100話にしてーな
789初詣って何?:2006/12/14(木) 10:35:00.24 ID:LAYmRuC40
100話達成した
790初夢(こんなにもてていいの?):2006/12/14(木) 10:38:20.31 ID:HW658YYk0
ちょwwwカウントしなくていいwwこんな下らん話が100話とか(^ω^;)
最後の1話は違う方のちゃんとした怖い話でおk
791お年玉(現物支給):2006/12/14(木) 10:39:22.99 ID:1mFC6l7qO
みんなふざけただけだろ
なぁ、みんな……
792お年玉(すずめの涙):2006/12/14(木) 11:28:02.95 ID:1mFC6l7qO


793犬と初詣:2006/12/14(木) 11:33:38.60 ID:LAYmRuC40





794猪(でぶ):2006/12/14(木) 11:38:03.57 ID:cOTMKCy30
ん〜・・・んじゃ、昔タクシーの運転手から聞いたとても怖い話でもする?
795犬と初詣:2006/12/14(木) 11:42:05.55 ID:LAYmRuC40
>>794
届いて欲しい
796猪(おまっ):2006/12/14(木) 11:53:04.00 ID:XsCu20B90







797猪(でぶ):2006/12/14(木) 11:58:07.96 ID:cOTMKCy30
これでだめなら他のひとヨロ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僕がまだ中学生の頃、親戚がタクシーの運転手と結婚したんです。
その人は仕事は休まず行く人なのですが、毎月同じ日に休みを必ず取るそうです。
不思議に思った僕は、お盆に集まったとき、そののおじさんに尋ねたんです。
そうすると、おじさんはこう答えたんです。
「その日はある子の命日なんだ。」
おじさんは、一人っ子だから同級生かな?とその時は思いました。
ただ、おじさんが命日のことを言ったときの顔今でも忘れられません。

それから数年経って僕は免許を取るようになった時、
両親や親戚が急用で出かけられなくなってしまい、
試験場までおじさんが連れて行ってくれると言ってくれたんです。

久しぶりに会うので、試験場までの道すがら色々な話をしていました。
「もう、免許を取れる年になったんだな。」
「おかげさまで。おじさんは仕事の調子どうなの?」
「もう、昔のようにはいかないね。今じゃ一家に一台車がある時代だからね」
おじさんの顔が少し曇っていました。
798猪(でぶ):2006/12/14(木) 11:58:41.94 ID:cOTMKCy30
長くなるので、先にご飯してきまs
799猪(ばくち打ち):2006/12/14(木) 12:02:44.75 ID:XsCu20B90
(´ーヽ`ξこの話は深夜までもつのかのぅ・・・
800看護士と初詣:2006/12/14(木) 12:17:53.65 ID:Gcdmz8UGO
今北
これが最後か…
感慨深いな…
801ぬこと初詣:2006/12/14(木) 12:23:10.80 ID:LAYmRuC40
笑える話でマイナスとかなんないか
802お年玉(がっぽり):2006/12/14(木) 12:27:31.06 ID:1mFC6l7qO
>>793 >>795-796
ありがとう、助かった
803猪(やせ):2006/12/14(木) 13:25:58.36 ID:cOTMKCy30
ただいまんぼう

試験も無事に終わり、免許を受け取り駐車場へ戻ると、おじさんが助手席に座っていました。
「お前に運転させてやるぞ。但し、慎重にな」
僕は運転席に腰掛け、エンジンをかけ試験場の外へとでました。
ある程度走るとおじさんが
「そうだ、この道をな右に曲がってくれ」
「え、でも…こっちへ行くとウチと反対に…」
「いいんだ。お前の運転練習がてらドライブしようじゃないか」
「ナビゲートお願いしますね」
「まかせろ」

おじさんの指示通りに走っていくと、民家という民家はなくなり
気が付けば山の中を走っていました。
「お、おじさん。この道で本当にいいの?」
「あぁ、そこ右な」
おじさんの指示した先は曲がりくねった峠道への入り口でした。
「ぼ、僕こんな道自信ないよ…おじさんの大事な車傷つけでもしたら…」
「大丈夫だ。入り口は狭いが少し進めば広くなる」
おじさんの言葉を信じ、少し進むと広い道路が見えてきた。
しかし、そこは妙に波打ちひび割れが所々にありとても不気味な道路でした。
またしばらく進むとU字になったカーブがあり、恐る恐る進むと
「そこの先に、駐車スペースがあるから止めてくれ」
と、おじさんは言いました。
804猪(やせ):2006/12/14(木) 13:33:10.14 ID:cOTMKCy30
「え…」
おじさんの言う通り、曲がり終えたすぐに駐車スペースがあり
そこに車を止めると
「ご苦労さん。まぁ、ゆっくり休んでくれ」
僕は外に出て、空気を吸おうと外にでると辺りは夕闇に染まりかけていた。
暗さのせいか、木々の擦れる音のせいかとても薄気味が悪く、
湿った土の臭いさえしていた。
後ろを振り返ると、道の先にライトも何もない車2台、バスなら1台が通れそうな結構長いトンネルがあった。
「おじさん、あのトンネルは?」
「あぁ、あのトンネルか。あの先は県境になるんだが行くか?」
「い、いやもう帰らないと…」
「そうだな。じゃぁ、少し昔話をしてやるか」
805猪(やせ):2006/12/14(木) 13:45:21.20 ID:cOTMKCy30
前置き長くてすいませんorz

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
おじさんはそう言うと、タバコに火を付け話し始めた。

俺がまだ新米の運ちゃんだった頃の話だ。
「T市にある、N峠には空車で行くな」
とよく…いや、毎日言われたんだ。
俺も、最初は何のことだかさっぱり分からなかった。
先輩に聞いても、もし行っても遠回りして帰れと言われるだけだった。
不思議に思って、俺はある日県境の村まで走ってくれと言われて、
初めての長距離運送にその事をすっかり忘れてたんだ。

――お客をおろし終えた後、その事に気が付いたんだが
どうせ先輩達の嫌がらせか何かだろうと思ってN峠を越える事にしたんだ。

まだ整備されたばかりのいい道でな、この調子なら1時間もあれば会社に戻れるそう思ってたんだ。
だけどな、N峠に近くなるにつれ車の調子がおかしくなって一度止めようとしたんだ。
そうすると、止めた先の空き地で1人の男の子が座り込んでいたんで話しかけたんだ。
「どうしたんだ?H村の子か?」
そう言うと、男の子は首を横に振った。
「どうしてこんな所にいるんだ?」
と聞くと
「自転車で遊びに来たんだけど、転んで自転車が落ちちゃったんだ」
と男の子は答えた。
男の子の転んだ場所に行くと、確かにがけの下にまだ新しい自転車が落ちていた。
806女装して初詣:2006/12/14(木) 13:45:45.96 ID:LAYmRuC40
申防止支援
807あしたこそ初詣:2006/12/14(木) 13:50:46.17 ID:rS/tu6On0
さる防止支援
808猪(やせ):2006/12/14(木) 13:59:43.06 ID:cOTMKCy30
崖は切りだっていてとても降りていける場所ではなかった。
「しょうがないなぁ…、社則に反するけどまぁいいか」
そう思い、その男の子を助手席に乗せ車を走らせる事にした。
N峠のトンネルはまだ整備中らしく電灯も何もなかった。
「薄気味悪いな…」
男の子は隣で、静かにしていたので何事もなく届ける事が出来る。
そう思ったんだ。
だけど、トンネルに入ってから一向に出口が見えてこないんだ。
確かに、長いトンネルではあったけど入ったときには奥に薄暗いが光が見えていたはずなのに
「おじさんどうしたの?」
「い、いや、なんでもないよ」
俺は、不気味に思いつつ更にスピードを上げたがいつになっても出口が見えてこなかった。

おかしい

「おじさんも迷子になったんだね…」
男の子がそう隣で呟いた。
だね…?
「僕ね、ずっと迷子だったんだ。だから一緒に出口を探してくれる人を探してるんだ」
「何を言ってるんだ…?」
「ねぇ、おじさんも僕たちの仲間になってよ!」
男の子がそう言うといきなり窓ガラスが真っ赤に染まった。

気が付くと、俺はなぜか知らぬ間にトンネルを抜けていた。
後ろを振り返るのが怖くなり、おれは無我夢中で会社まで帰ったよ。
809猪(はげ):2006/12/14(木) 14:11:27.79 ID:cOTMKCy30
その事を上司に話すと、一つため息をつかれ新聞の切り抜きをみせられた。

『N峠で行方不明の少年が転落死。遺体見つからず』
その記事の写真にはN峠の崖の下にあった
あの男の子が乗っていたと自転車と同じ型の物が掲載されていた。
記事の日付は、今日と同じ…。

次の日、新聞を見ると
『不明少年の遺体。山中で発見』
との記事が報じられていた。
「遺体は白骨化して…」
その記事を見たとき俺は凄く背筋が寒くなったんだ。

「それ以降、N峠の開発はなぜか中断され誰も通らない道になってしまったんだがね。」
「え、じゃぁもしかして…」
「あぁ、俺が毎月同じ日に休みを取る理由はその子の供養のため。」
「なるほど」
「あと、お前も通らなくて正解だったぞ。ほら…」
「え?」
おじさんがそう言うと、後ろを車が通る音がした。
その車の助手席には血まみれの少年の姿が…。

あなたも、ライトのないトンネルを通る前には十分ご注意を…。


810猪(はげ):2006/12/14(木) 14:13:51.27 ID:cOTMKCy30
以上で終了です。
811初夢(みんなと仲間だった):2006/12/14(木) 14:20:20.89 ID:HW658YYk0
                      γ
                      (
                      _ノ

                   /
                __
             ,、'"   .  `' 、
             i`ー  _    ',
.             l| !|      i""!|
                 }: }i    |{  !j
               〈| 'J |!   }j  :}
            _ノ;し  i}  {J  |
         ,、-,、'         ハ- 、
         ( .( '、_    _ ,ノ  ノ:i   )
        ,、'""`ー---‐'"フ、_ - _,、' -'"
        (  _   ,、'"    ̄
         `ー--─'"
100本目の蝋燭が消えました・・・
812あいつと初詣:2006/12/14(木) 14:21:17.17 ID:rS/tu6On0
100話達成…祝ってやる!
813あいつと初詣:2006/12/14(木) 14:34:24.43 ID:rS/tu6On0
100物語は終わりましたが、本当の恐怖はこれからなのかもしれません…

鏡をご覧ください
そこに映っているのは本当に……

……あなただけですか?






   フッ・・・
   ξ
  ,⊥
  ||
  ||
  ┴┴
814おみくじ(ひく金ねー):2006/12/14(木) 14:35:11.27 ID:gDzwivtyO
私の実家はお寺で、そのせいか霊感が身に付きました。

でも私はとても恐がりだったので父にお経を教えてもらいました。

父曰く、このお経はどんな悪霊でも退散するお経だそうです。








エロエロエッサイム
815おせち(150j):2006/12/14(木) 14:40:37.59 ID:H8qZa+S70
101話目の怖い話まだかな?かな!?
816初詣で痴漢:2006/12/14(木) 14:40:59.65 ID:LAYmRuC40
あれれ〜?おそとがくらいよぉ〜?
817あいつと初詣:2006/12/14(木) 14:42:48.93 ID:rS/tu6On0
>>816
天井をみたらダメだよ・・・・
818お年玉(がっぽり):2006/12/14(木) 14:46:51.49 ID:gi6rEQQh0
kowaiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!!!!!
819たこ:2006/12/14(木) 15:08:06.86 ID:0lbM0a3g0
PCエンジンだかの稲川のソフトで百物語ってのがあったな
101話目の話ってのが存在したらしいけど
その101話目がヤバイって聞いたな
820101話目 0/0:2006/12/14(木) 15:10:44.50 ID:jy/fQcdfO
これは百物語ですから、当然101話目なんて本来ありません。
しかし物事というのは必ずしも100%で収まるわけではないのです。
コップの水が溢れ出すように、限界を超えてなお止まらない、そんなこともあるのです。
3つ願い事を叶えてやると言われたとき、4つまたはそれ以上叶えてくれるようにしろ、なんて言う人がいますよね?
そんな欲深い人には願い事を叶えるどころか、罰がくだるものなんですよ。
定められた数を超えるというのは禁忌なのです。
たとえそれが良いことであってもね。

言ってることがわからない?
いえすぐにわかります。
この話をしてもし周りで不可解なことが起こったら
(それはほんのささいな、電気が一瞬消えた、程度でもです)

すぐにその場を離れてください
もっとも、逃げられる保証ありませんが…

なぜかって?
だってあなたが101話目の主人公、つまり犠牲者だからですよ
本来存在しないはずの、101話目のね…
821あしたこそ初詣:2006/12/14(木) 15:12:12.21 ID:LAYmRuC40
ナンテコッタイ
822おせち(1d):2006/12/14(木) 15:21:07.95 ID:H8qZa+S70
あわゎあわゎ
823101話:2006/12/14(木) 15:24:07.61 ID:Y8qhb6sXO
俺この前幽霊見た
すぐ逃げた
終わり
824あしたこそ初詣:2006/12/14(木) 15:25:35.85 ID:LAYmRuC40
>>823
お前は、一体誰に三行の説明をしてるんだ…?
825おせち(1d):2006/12/14(木) 15:29:18.59 ID:H8qZa+S70
101話目の無限ループになるのかな・・・
826書初め(あの子にアタック):2006/12/14(木) 15:31:08.10 ID:K2M8detU0
母は保育園で働いているんだが、そのときはお昼寝の時間だったので
事務所で仕事をかたずけてることにしたという。
しばらくすると電話がなった。
「はい○○保育園です」
「おたくのほいくえんはあいていますか」
電話の相手は早口でそう聞いてきた。
「あ、はい、そういうことはですね…」
「2さいじなんですけどあいてますか」
「ええ、そういうことはこちらでは…」
「2さいじおんなのこひとりなんですけどあいていますか」
「申し訳ありませんが、保育園のほうではそういうことはお答えできないのです。
市のほうにもう一度問いあわせて頂けますか?」
「あいていないんですか」
「ええ、ですから市のほうに問い合わせて頂けますか?」
「わかりました」
「はい、では失礼いたします」
「……」
827書初め(あの子にアタック):2006/12/14(木) 15:31:45.04 ID:K2M8detU0
相手は一瞬だまったあと
「きゃははははははははははははははははは」
「?もしもし」
「うえーんうえーん うひうひひひひひひひひ あはははははははははははははは」
「もしもし」
「いやひゃひゃひゃひゃひゃひゃきゃははははははははは」
「あの…電話切りますよ?」
「電話きるだってーーひゅあひゃひゃひゃにゃーーーんにゃーーーん あはははははは」
と人が変わったように笑いつづけたらしい。
母は気分が悪くなったがいたずらだろうと思って
「失礼します」
と言った。すると相手はものすごく低い声で
「ねえあんただれ?」




「あんなのが子どもを生んでると思うと寒気がする」と母は話していた。
ちなみに市役所に問い合わせはなかったらしい。
828お年玉(800円):2006/12/14(木) 15:37:40.40 ID:gi6rEQQh0
一番怖いのはやっぱり生身の人間だな・・・
829おせち(8,000円):2006/12/14(木) 15:46:50.78 ID:FTburDYZO
百物語って甘いぜ!
俺達は千物語をするんだからwww

このスレ続行!
830あしたこそ初詣:2006/12/14(木) 15:51:19.07 ID:LAYmRuC40
千物語か…ありだな
831おせち(1d):2006/12/14(木) 15:51:28.52 ID:H8qZa+S70
千物語って百物語の10倍ヤバイのかなぁ
832お年玉(800円):2006/12/14(木) 15:52:29.38 ID:gi6rEQQh0
がんばろうぜ
833おせち(8,000円):2006/12/14(木) 15:57:06.73 ID:FTburDYZO
夜投下しますので今からおやすみ〜
834おみくじ(五回目でやっと吉):2006/12/14(木) 16:01:02.32 ID:xpWrCWw5O
ほっしゅ
835おせつ:2006/12/14(木) 16:01:15.42 ID:H8qZa+S70
>>833
はーい、待ってます!ってもしや担当さん?
836おせち(10,000円):2006/12/14(木) 16:05:46.34 ID:FTburDYZO
>>835
YES!百物語で何かおこるなら
千物語ですげー事がおこる希ガスwww
ってなわけで夜 ノシ
837おせつ:2006/12/14(木) 16:07:04.38 ID:H8qZa+S70
>>836
ノシ
838猪(12才):2006/12/14(木) 16:20:09.96 ID:tZQXKkVg0
途中100回ごとにも何かありそうだな
839おせつ:2006/12/14(木) 16:28:08.00 ID:H8qZa+S70
うん、なんか怖ス…新たなる試みだし!
オカ板でもやってないと思う・・・たぶん
840VIP皇帝:2006/12/14(木) 16:32:43.57 ID:LAYmRuC40
久しぶりにwktkがとまらねぇ
841VIP皇帝:2006/12/14(木) 16:47:18.08 ID:64K9HSH80
百話終えてから何かあった人いる?
842おせつ:2006/12/14(木) 16:51:57.47 ID:H8qZa+S70
今の所なにも起こりません
なので千物語に期待!期待!!
843猪(倉庫係り):2006/12/14(木) 16:54:42.31 ID:XsCu20B90
自販機でばっさりと中指切ったよ
844家出娘と初詣:2006/12/14(木) 17:10:16.33 ID:64K9HSH80
>>843
自販機で指切るってどうゆう状況やねん
845お年玉(800円):2006/12/14(木) 17:12:23.12 ID:+a0ktOhA0
>>843
カワイソス・・・でも切ったではなく
今あなたのうしろにいる人に切られたのかも・・・
846猪(24才):2006/12/14(木) 17:18:39.70 ID:tZQXKkVg0
>>845
あるある…
心霊スポット行きまくってた頃
朝起きたら体に10ヶ所位薄い傷がついてた事あるもの…
847黒豆(一粒):2006/12/14(木) 17:28:38.57 ID:H8qZa+S70
1000話までにガチで何人かの人が・・・
いや、なんでもない・・・・
848猪(黒板係り):2006/12/14(木) 17:36:10.48 ID:XsCu20B90
>>843
コカコーラのキャンペーン応募用紙が入ってたビニールの端に指引っ掛けてな・・・
刃物で切られたみたいにきれいに切れてびびったわwww
849歯科助手と初詣:2006/12/14(木) 18:17:44.45 ID:QwduVOJ6O
幽霊?ボコボコにしてやんよ
 ∧_∧
 ( ・ω・)=つ≡つ
 (っ ≡つ=つ
 /   ) ババババ
 ( / ̄∪
850初夢(アフリカのシマウマだった):2006/12/14(木) 18:29:01.55 ID:HW658YYk0
          ____
        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ    <幽霊なんかいるわけないおwww
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)
| / / /      |r┬-|    | (⌒)/ / / //  
| :::::::::::(⌒)   | |  |   /  ゝ  :::::::::::/
|     ノ     | |  |   \  /  )  /  
ヽ    /      `ー'´      ヽ /    /     
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l   バ   
 ヽ    -一''''''"〜〜``'ー--、   -一'''''''ー-、       ン
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))    バ
                                 ン



   |               /|
   |     , -──-、    / |
   |   <_ ( {} ) _ヽ  /     |
   | i     ̄ ̄ ̄   /     |
   |ヽ )         /         |
   |__      /        |
   |vvvV冫 /           |
   | ̄ ̄ /               |
   |   /  ___,--───--、|
   | /_,一´
   |//
   |/ ___    /⌒\
851黒豆(二粒):2006/12/14(木) 18:36:08.46 ID:H8qZa+S70
>>850
こっち見たらダメー
852看護士と初詣:2006/12/14(木) 18:54:47.86 ID:LAYmRuC40
腹減ったけど口内炎が酷すぎて食えねぇ
853女医さんと初詣:2006/12/14(木) 19:32:28.35 ID:LAYmRuC40
腹減った、怖い
854黒豆(四粒):2006/12/14(木) 20:18:41.58 ID:H8qZa+S70
>>852-853
まぁ、そのなんだ…おかゆとかは?
作り方知らないけど・・・
855初夢(二日酔い):2006/12/14(木) 20:29:13.26 ID:1mFC6l7qO
参ったな、今日も眠れないだろうけどワクテカしてきた
856のびたと初詣:2006/12/14(木) 20:29:48.22 ID:QwduVOJ6O
( ^^ω)ホマホマ
857猪(筋肉質):2006/12/14(木) 20:51:26.38 ID:cE9sRxCm0
今北
ちょっと時間が無くてログ読んでないんだけど
この話まとめ作ってもいい?
858”管理”人と初詣:2006/12/14(木) 20:54:34.13 ID:LAYmRuC40
>>854
熱いもの食べれないぜ…

>>857
1000話まとめることになるかもしれないぜ?
859黒豆(五粒):2006/12/14(木) 21:00:14.43 ID:H8qZa+S70
>>858
ソッカ!口内炎は熱いのダメか・・・
/(^o^)\ナンテコッタイ
860初夢(筋肉痛):2006/12/14(木) 21:01:50.00 ID:1mFC6l7qO
>>858
痛みをこらえてビタミンCを摂取なさい
861猪(大人):2006/12/14(木) 21:08:23.74 ID:xpWrCWw5O
>>857
千物語まとめスレだな。
ガンガレ!
862猪(汗かき):2006/12/14(木) 21:18:44.21 ID:cE9sRxCm0
http://www2.atpages.jp/nanabatu/gokukowa.html
後で時間が出来たらここに載せて置くから、消した方が良かったらコメント書いて
863猪(vipper):2006/12/14(木) 21:28:11.11 ID:Bvbukc6bO
864おみくじ(やぶれた):2006/12/14(木) 21:48:25.23 ID:xpWrCWw5O
携帯片手にほしゅ
865家出娘と初詣:2006/12/14(木) 21:54:48.57 ID:LAYmRuC40
オレンジジュース片手にまとめ読みまくりんぐ
866女教師と初詣:2006/12/14(木) 22:18:58.53 ID:QwduVOJ6O
( ^д^)ホマホマ
867黒豆(六粒):2006/12/14(木) 22:37:33.87 ID:H8qZa+S70
868おせち(1d):2006/12/14(木) 22:40:57.47 ID:FTburDYZO
今沖田、お腹空いたのでちょっくら
ご飯買ってクルー
869味噌出汁:2006/12/14(木) 22:45:40.11 ID:3jmmrbWY0
>>868
はーい、待ってるよぉ
870猪(カビ):2006/12/14(木) 22:58:52.68 ID:XsCu20B90
夜が参りました
871おせつ:2006/12/14(木) 23:08:01.08 ID:FTburDYZO
帰ったら投下する
872保母さんと初詣:2006/12/14(木) 23:09:03.63 ID:QwduVOJ6O
じゃあほす
873黒豆(三粒):2006/12/14(木) 23:24:42.32 ID:26mYSQuiO
>>871把握
874猪(vipper):2006/12/14(木) 23:25:15.51 ID:WjZSt62kO
風呂でだるまさんがころんだとトリノ唱えてきましたよ\(^o^)/
875小豆汁:2006/12/14(木) 23:45:00.48 ID:3jmmrbWY0
876おせつ:2006/12/14(木) 23:51:24.59 ID:FTburDYZO
そろそろ家に着く
877小豆汁:2006/12/14(木) 23:51:31.10 ID:3jmmrbWY0
このスレの寿命…残り3時間
878歯科助手と初詣:2006/12/14(木) 23:57:22.25 ID:LAYmRuC40
>>874
トリノオリンピックっすかwww
879角煮もち:2006/12/15(金) 00:05:23.36 ID:PV5NyoZO0
ただいま〜!投下準備おk!!!!!



今夜もよろしく
880角煮もち:2006/12/15(金) 00:09:54.97 ID:PV5NyoZO0
ちなみに102話?

今日も訪問者は路地を彷徨い歩き、獲物を探しています。
信号機の光により、赤く染まった道路を踏み越え、
家々を覗きこみ、ある行動で餌食とする人間を選んでいるのです。
その方法とは・・ほら、聞えませんか?
自宅にいれば、必ず聞くことになるあの音色を。
訪問者の声を。

中学生の剛士は夏休みでした。
夏休みともなれば普段の勉強から一時的に解放されます。
ある少年はスポーツを、ある少女はショッピングを楽しみ、
剛士の場合は外であまり遊ぶ事は無く、自室でパソコンや漫画を読むのが日課でした。
夏休みの宿題もありましたが、自室にいるわりにはあまり進んでいません。
理由は長期休暇にありがちな倦怠感。

何をする気にもなれず、とりあえず漫画を読んでしまう。
気が付けば眠り込んでしまい、夕食を食べそこねてしまうこともありました。
そんな時は「あーあ」とため息をこぼし、また漫画を読む。
夏場の熱気がむんむんと部屋にたちこめれば、クーラーのスイッチに手を伸ばし、
涼しくなった所で再び布団の上に転がり、漫画を手に取る。
そんな夏休みを過ごしていた時でした。

突然、父と母が友人からの誘いで出かける事になり、
剛士も誘われたのですが、やはり乗り気にならず一人で留守番する事となったのでした。
二人が帰ってくるのは翌日の朝の予定。
881VIP皇帝:2006/12/15(金) 00:10:25.58 ID:PV5NyoZO0
家に一人、という事は何をしても叱られない、という事で、
やる気が起きなくなっていた剛士も、少し遊ぶやる気を起こしていました。

父と母が出かけ、剛士は隠してあったスナック菓子を大量にテーブルの上に並べると。
漫画を山積みにし、一番上の一冊を手にとると、
布団の上に寝そべりながら読みはじめました。
結局やる気が起きても、他にやる事が思いつかずに、宿題をやる気もならず、
剛士はいつもどおりの行動に出ていました。

ふと窓を見ればもう外は暗く、既に9時を過ぎているようでした。
夕飯はすでに食べていたため、あとは風呂に入るだけでしたが、
それものり気にならず、剛士はこのまま寝てしまおうと体の下にしいていた布団に手をかけました。
と、そこで剛士の耳に何かが聞えました。

<チャリーーン チャリーーン>

それは、チャイムの音でした。

「こんな時間に・・・誰だよ・・・あー・・・知らね・・」

剛士は眠ろうと思っていた所に唐突にやってきた訪問者に嫌気がさし、
居留守を決め込もうとそのまま布団にもぐりこんでしまいました。
電気はついているけれど、出なければ眠っていると思うだろう、そう思いました。
普段から剛士は訪問者に同じような対応をしており、今回もそのクセが出てしまいました。

<チャリーーン チャリーーン>

もう一度、チャイムの音が聞えました。
が、やはり剛士は動こうともせず、逆に眠りにつこうとしていました。
882角煮もち:2006/12/15(金) 00:11:00.53 ID:PV5NyoZO0
電灯が少々まぶしい中で、それが夢へと続く光のようにも思え、
うとうとと意識が遠のいていきました。
「よし、このまま眠れる」と剛士が思ったときでした。

< イールノーニイナーイヒートーイーケナーインーダー >

すぐそばの窓から、甲高い声が聞えました。
声変わりをしはじめた少年が、無理矢理高い声を出そうとしているような声でした。
剛士は眠気もふき飛び、驚いて飛び起きました。

「誰だ!!!」

剛士は強気な声で窓に向かって怒鳴りました。
が、反応はありません。
ただ、窓の方から悪意に満ちた視線だけがひしひしと伝わってきます。
窓はカーテンがかかっているために外の様子がよく見えません。
しかも、窓の外は二階でベランドなどはなく、足場すらないはず。

が、明らかに先ほどの声は、窓のすぐ前から聞えた声でした。
剛士はその事に気づき、恐怖を感じながらもゆっくりと窓に近づいていきました。
足元に落ちていたスナック菓子が、パリパリと音をたてて砕けます。
まるで剛士を警告しているようにも聞え、緊張感が高まりました。

「俺は・・怖くないからな・・」

カーテンのはしを掴み、少し震える手で一気に横に引きました。
シャアーーーーーーッ、カーテンが耳に痛い音をたてて流れます。
目の前にあったのは、窓。
883角煮もち:2006/12/15(金) 00:11:32.01 ID:PV5NyoZO0
ただ、何かがぼんやりと窓の向こうにあるのが見えました。
まるで、何か人の形をしているような、そうでないような。
それがぼんやりと窓の向こうに漂っているように見えました。

「・・・・・・」

剛士は目を見開いて、窓に顔を近づけました。
すると、それもゆっくりと窓に顔を近づけるようなしぐさをします。
窓にうつった自分だろうか、と剛士は考えました。
そして、そのまま窓に顔を密着させるように、覗きこみました。

< ケハハハハハ!!ケハハハハ!! >

「ぎゃぁっ!!」

剛士は窓から飛び跳ねて離れました。
突然窓の向こうに見えていた、自分だと思っていた顔が顔をゆがめて笑ったのです。
本当に楽しそうな顔でした。

まるで、からかって遊んでいるような、無邪気な子供の顔でした。
けれど、それはあまりに恐ろしい表情でした。
剛士は窓を凝視して、その場に凍り付いていました。
が、窓にはもう顔はなく、ただ真っ暗な闇が広がっているだけでした。

「キャンキャン!!!」

ふいに窓の外から声が聞えました。

それは剛士が飼っていた犬、タロウの鳴き声でした。
まさか、さっきのやつがタロウを、そう思い剛士は部屋から飛び出しました。
884角煮もち:2006/12/15(金) 00:12:04.15 ID:PV5NyoZO0
タロウ小学生の時に剛士が公園に捨てられていたのを拾ってきて、
そのまま可愛がってきた犬でした。

「タロウ!!」

慌てて階段を駆け下り、剛士はドアの前までやってきました。
親がかけていったのか、ドアには二つのカギがきっちりとかけられていました。
その一つを急いで外したとき、ドアの横にある窓を、何かが横切りました。

「ギャゥグゥン!!」

窓が、一瞬で真っ赤に染まりました。
タロウの血に間違いありませんでした。
続けてベチャベチャと窓に血が降りかかりました。
誰かが、タロウの血をわざと窓に振りかけているのです。

「や・・・・ギャアーーーーーッッ!!」

剛士は悲鳴を上げると、開けた一つのカギをかけ、ドアから逃げました。

< ケハケハケハケハハ!!ケハハハハ!! >

あの笑い声が、ドアの向こうから聞えました。
窓に、真っ赤な手の跡がべたべたべたとつけられました。

剛士は家中のカギをかけると、二階のトイレに立てこもりました。
家の中でカギがかけられる部屋は、そこしかありませんでした。
便座の上に座り、冷や汗を流しながら、
剛士はじっと時が過ぎるのを待っていました。
885角煮もち:2006/12/15(金) 00:13:08.38 ID:PV5NyoZO0
立てこもってから数時間が経過した時、剛士は気が付きました。

「電話・・・・」

そう、あまりの恐怖から電話の事を忘れていたのでした。
警察でも救急車でもいい、警察を呼ぼう。
剛士はそう思いましたがトイレから出るのが恐ろしくてなりませんでした。
もしも、あいつが家の中に入ってきていたら。
タロウを殺した、あいつが。
目の前にタロウの真っ赤な血の色が広がり、剛士は動けませんでした。
恐怖の中で、剛士は居留守を使った事を心から後悔しました。

コチコチコチコチコチコチコチ。

時計の音が、トイレの外から聞こえてきます。
トイレの窓を見るとね外がほんのりと明るくなっていました。
午前4時を過ぎた辺りかもしれない。そう思いました。
その時、何かが窓の外に見えたかと思うと、窓がドンっと大きく叩かれました。

ドンッ、ドンッ、ドンッ!!!

何か大きな物で、あれが窓を叩いているのです。

< 入ッテマスカ?入ッテマスカ? >

茶色と赤の混ざったものが窓にぶつけられます。
886角煮もち:2006/12/15(金) 00:13:59.36 ID:PV5NyoZO0
それは・・・タロウの首でした。

「ギャァァ!!」

剛士は窓を押さえつけて、ガタガタと振るえました。
小便を漏らしてしまいそうな恐怖がこみあげます。
その時、何かの音が聞えました。

<チャリーーン チャリーーン>

チャイムの音でした。
誰が、誰か別の人が尋ねてきたのでした。

「助けてぇッ!!」

剛士はトイレのカギを外すと、一気に外へと駆け出しました。
階段を降りて、ドアの方へと飛びつきます。

<ガシャァァァアアアン!!>

二階で窓が割れる音がしました。
あれが窓を破って入ってきた、助けて、助けて。
剛士は必死でドアに飛びつくと、カギを外しはじめます。

「剛士か?カギをどこかにやってしまってな・・開けてくれ」
「ごめんなさいね、この人そそっかしくて」

両親の声が聞えました。
887角煮もち:2006/12/15(金) 00:14:36.79 ID:PV5NyoZO0
犬の血は綺麗にふきとられ、事態に気づいていない様子でした。

「助けて・・・お母さんお父さん・・!」

剛士は叫びながらドアのカギをようやく開き、外に飛び出しました。
すぐ剛士は暖かい体にぶつかりました。
その体に剛士は力の限り抱きつきました。

「いけない子ね、剛士は」
「そうだな、いけない子だ」
「いけない子は、おしおきだな」
「そうね、おしおきね」
「殺してしまいましょう」
「そうだな、殺そう」

剛士の上で、二人の声がしました。
剛士は見上げました。
父と母の体がそこにありました。
父と母の楽しそうな顔がそこにありました。
父と母は口を大きく開いて、そして・・・

「ケハケハケハケハケハ!!!!」
「ケハケハケハケハケハ!!!!」

数日後、行方不明になっていた芳野剛士の死体が自宅の物置から発見されました。
888振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:14:40.29 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
889猪(子持ち):2006/12/15(金) 00:15:20.98 ID:GuBHTGMuO
自分で支援
890角煮もち:2006/12/15(金) 00:15:22.66 ID:PV5NyoZO0
死体は頭部が切断され、犬の胴体に縫いつけられていました。
「犬人間」と血文字で書かれた紙を咥えさせられて。
胴体は未だ、見つかっていません。
そして、両親はバラバラに切断され、近くのゴミ捨て場にバラまかれていました。

今日も訪問者は路地を彷徨い歩き、獲物を探しています。
信号機の光により、赤く染まった道路を踏み越え、
家々を覗きこみ、ある行動で餌食とする人間を選んでいるのです。

その方法とは・・ほら、聞えませんか?
自宅にいれば、必ず聞くことになるあの音色を。
訪問者の声、チャイムを。

102話?完
891振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:15:30.11 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
892振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:15:41.00 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
893振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:16:39.04 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
894角煮もち:2006/12/15(金) 00:17:19.00 ID:PV5NyoZO0
103話

あのー、夢って見ますか?
実は自分、夢って・・あんまり見たことなくって。
たぶん時々はあるんですけど、目覚めると忘れちゃうっていうか。
覚えている人といない人っているじゃないですか。
あの差ってなんなんでしょうね。

夢は記憶を整理しているからだとか、なんかとかいうけど。
記憶を整理するのに、本当に夢って必要なんでしょうかね。
でも、夢って覚えてたらどんなのなんだろう・・・。
思い出すなぁ、楽しかったあの頃を・・。
あの頃を夢に見れたら、どんなにいいだろうなぁ。

高校の時です。
僕の友達に青島っていたんですよ。
そいつ、いっつも夢みてるようなぼーっとした顔していて、
時々、何もして無いのにニタァって笑ったりして、
でも面白い奴だったんですよ。
自分の見た夢のこと、僕に教えてくれたりして。
今日は学校で嫌な先生をぶっとばしたぜ、とか。
昨日はアメリカで大統領になったぜ、とか。
夢を見るのが本当に好きだったんだなーって思います。

で、あれは僕が遅刻して慌てて学校に向かってる時でした。
後ろから声かけられたんで、見たら青島が嬉しそうな顔で走ってくるんですね。

「おーい、山さーん!」

あ、これはまたいい夢みたんだな、って思いました。
895角煮もち:2006/12/15(金) 00:18:03.53 ID:PV5NyoZO0
あいつ、すぐ顔に出ますから。
で、遅刻しそうだったけど、あいつの夢の話聞いてやりたくなって、
僕は走ってくるあいつを待ったんです。
あいつ飛びつくみたいに走ってきて。

「俺、空飛ぶ夢みたんだせ!」

って自慢げに、えっへんってポーズとって言うんです。

「なんかよぉ、空飛ぶってホント気持ちいいんだよ。
鳥の気持ちが分かったっていうかさ。ホント最高なんだよ。
風を感じるっていうのかなー。顔にぶぉーって風が当たって、
でもその風って俺が作ってるって事なんだよな。
もう学校なんてマメツブでさ、お前とかが俺の事見上げてんの。
あーいい気分だって思ってさ、俺はふわふわ飛ぶんだよ。
ほんと最高だった!お前にも見せてやりたいよ!」

って、万面の笑顔でしたよ。
俺もそんな夢みたいなぁ、って思いました。

「今も飛んでるみたいだ、あー・・ふわふわする」

って手をぱたぱたさせて、子供みたいでした。
思えば小さいころから青島はそうでしたよ。
896角煮もち:2006/12/15(金) 00:18:32.41 ID:PV5NyoZO0
僕達、幼馴染だったんですけどね。
空を見上げては飛びたいなぁ、ってぼやいてて。
夢がかなって良かったなって、僕も思いました。

「あ、でも今は落ちてる感じするなぁ」

へへっと、青島が呟いた時でした。

青島の頭が突然、なんの前触れもなく、潰れたんです。
ぐちゃぁって、何かが飛び出るのが見えて、
青島の体が、上から一気に潰れていきました。
圧縮されたっていうんでしょうか。

廃車を潰すプレスにかけられたようでした。
気が付くと、もう青島の体は無残な状態にかわっていました。
僕は、ああ、僕もやっと夢を見たんだって思いましたけど、
結局、この夢はさめなかったんですよね。

警察がやってきて、色々調べたんですけど、
上空2000メートルぐらいから一気に落としたみたいだって、そう言ってました。
でも、ありえないですよね。あいつ、地上にいたのに。
落下してきたものも、ありませんでしたし。
897振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:18:49.65 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
898角煮もち:2006/12/15(金) 00:19:14.66 ID:PV5NyoZO0
僕、こう思うんです。
青島は夢じゃなくて本当に飛んでたんじゃないかって。
「今は落ちてる感じするなぁ」って青島の言葉、
あいつは、本当に空から落ちたんです。
夢からさめても、本当はまだ夢の中にいて、
中途半端に現実に戻ってきてしまったために、
青島は本当に落下したように死んでしまった、って。

・・・・・・・・。
僕はあの頃の夢を見たい。
そして、現実にしたいと思うんです。
青島がいた、あの頃を。
その時、現実がどうなってしまうかは、知りませんけれど。

103話完
899振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:19:34.90 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
900振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:19:54.17 ID:y3WkhFe30
担当さんと2人だけ?
901角煮もち:2006/12/15(金) 00:21:06.84 ID:PV5NyoZO0
>>900
かも?wwww
902角煮もち:2006/12/15(金) 00:22:13.58 ID:PV5NyoZO0
104話

学校に一つは怖い話は伝わっているもの。
血を流すベートーベンの顔。
トイレの花子さん。
夜動き出す骸骨。
プールに引きずり込む手。
走る二宮金次郎。

きっとこれらの怪談もどこかの学校で生まれたものなのだと思う。
誰かが怖い話を集める上で、それらが有名になっていった。
今時、こんな怪談話は誰も信じない。
けれど、聞いた事もない怪談だったらどうだろうと思う。
どんな学校でも聞いたことのない怪談。

初めて耳にする怪談。
それは、とても信憑性の高いものだと思う。
私の学校にも、あるの。
誰も聞いた事のないような、怪談話。

私の通っていた小学校に伝わっている話はこうだった。
私の学校には児童用の下駄箱が二箇所あって、
片方は今は使われていない裏玄関にあるの。

森に面している裏校門用の下駄箱で、昔はそっちに小さな道があって、
そっちからみんな登校していたんだけれど、
最近になって大きな道路が開通したから、みんなそっちから登校するようになって、
正門が新しく作られて、新しく下駄箱も作られたの。
903振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:22:52.52 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
904角煮もち:2006/12/15(金) 00:23:11.40 ID:PV5NyoZO0
で、その下駄箱なんだけど、まだ名札が付けられている所があるの。
もう使われなくなって五年ぐらい経つらしいから、今じゃ六年生になっている子のね。
名前は「瀬賀 博」
この怪談の主役とも言える子なの。

今六年生になっているはずなんだけれど、六年生にこんな子はいないのね。
私、色々調べたんだけど、どうやらこの子、一年生の時に行方不明になっているらしいの。
誘拐か、事故か、家出かって問題になったらしいんだけれど、博くんは結局みつからなかった。
それで先生達は、いつ博くんが戻ってきてもいいように、彼の下駄箱をそのままにしておいた、
っていうのがみんなに広まっていることなんだけれど、
でもね、先生達はそんな事してないっていうの。

下駄箱の名札はちゃんと外したはずなんだけれど、
外しても外しても、次の日にはまた名札が下駄箱に取り付けられているらしくて。
きっと困った先生の誰かが、このいい話をでっちあげたのね。
で、面白がった子が下駄箱の中をみてやろうって、開けようとしたらしいの。

けど、カギがかかっているらしくてどうも開かないらしいのね。
子供の力じゃどうしてうもないから先生達も開けようとしたんだけど、
でもやっぱり、どんな事をしても下駄箱のカギは開かなかったらしいの。
いっその事、壊してしまえばいいのかもしれないけれど、
この下駄箱は先代の校長の友人が寄贈してくれたものらしくて、それもできない。

鍵屋に頼んでも、結局開かなかったらしいの。
それで、今でも博くんの下駄箱はこうやって放置されたままなの。
そのうち、一つの噂が流れ出した。
905振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:23:45.60 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
906角煮もち:2006/12/15(金) 00:23:54.55 ID:PV5NyoZO0
「あの中には行方不明になった博くんがいる」って。
噂はどんどん広がっていったわ。
夜中になると、中にいる博くんが下駄箱の中から出てきて、学校を徘徊するだとか、
その姿を見た人は下駄箱の中に連れこまれてしまうだとか。
中でも一番広がっていったのが、名札の話なの。

下駄箱の名札をはがすと、博くんが家までやってきてどこかへ連れ去ってしまうって。
みんな怖がって裏校門に近づかなくなっていったわ。
でも、何度か名札をはがしたことのある先生もいたし、
ふざけて名札をはがした子もいたけれど、結局何もおこらなかったの。
少しずつこの噂は薄れていって、誰も語らなくなっていたある日の事。
あの事件が起こったの。

六年生の子が、行方不意になったのよ。
学校や警察が一生懸命になって探したけれど、その子は見つからなくて、
諦めかけていた時に、あの裏下駄箱の方で子供の悲鳴が上がったの。
駆けつけた先生達は自分達の目を疑ったわ。

あの博くんの下駄箱の前に、腐った子供の死体が転がっていたの。
ノコギリで切断された腕、首、足、胴体。
それが腐臭を漂わせながら、捨てられていたの。

かけつけた警察の調べによると、死体は行方不明になった子の死体じゃなくて、
あの博くんの死体だったの。

行方不明になっていた博くんの死体が、
また行方不明になった子といれかわりになって現れたのね。
そして、もう一つ驚くべき事が起こっていたの。
907振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:24:21.12 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
908角煮もち:2006/12/15(金) 00:24:53.31 ID:PV5NyoZO0
博くんの名札がつけられていた下駄箱。
その名札が変わっていたのよ。

「大越 豊」

そう、今回の事件で行方不明になった子の名前だったわ。
警察は下駄箱の中を確かめようと、カギを開けようとした。
すると、カギは簡単に開いたらしいの。
あれだけ、どんな事をしても開かなかったカギが、すんなりとね。
中はすさまじいことになっていたらしいわ。

腐った肉片が中のあちこちに散乱していて、ぐちゃぐちゃだったそうよ。
警察は判断したわ。この中に博くんの死体が隠されていたって。
でも、おかしいの。

もしあの中に死体が入っていたのなら、腐臭が漂っていたはず。
けれど、匂いはまったくしなかった。
カギはどうして開いたのか、臭いは何故しなかったのか。

そして、行方不明になった豊くんは、どこにいったのか。
下駄箱に豊くんの名前を入れたのは誰なのか。
誰が博くんを殺し、ノコギリで切断して下駄箱につめたのか。

私は調べた。
すると、面白い事が分かってきたの。
今回行方不明になった豊くんは、一年生の時に博くんと友達だったらしいの。
当時、博くんが行方不明になった時も、豊くんは最後まで一緒に遊んでいた。
そして、行方不明になった当時、彼は精神が不安定になっているって事で入院もしていた。
909角煮もち:2006/12/15(金) 00:25:31.66 ID:PV5NyoZO0
・・・・・・こうは考えられないかしら。
当時、博くんを殺害したのは・・・豊くんだった。
彼は殺した博くんの死体をノコギリでバラバラに切断して、あの下駄箱にしまったの。
毎日、毎日。

どこかに隠してあった博くんの死体をノコギリで切断しては、
ランドセルにしまって、こっそり少しずつあの下駄箱にしまっていった。
でも、あの裏下駄箱、暗くてよく分からなくて、一年生の子にはどれがどれだか、
名札がないとよく分からないのよね。

だから、目印のために豊くんは名札をつけたの、
どこにバラバラになった博くんがいるのか、わかるために。
と、ここまでは説明がつくんだけど、問題はこの先、

豊君はどこに行ってしまったのか。
何故下駄箱は開かなかったのか。
今になって何故死体が現れたのか。
臭いは何故しなかったのか。

そこで、この学校に伝わるもう一つの怪談を教えてあげる。
あの裏下駄箱、校長の友人が寄贈したっていったわよね。
その友人も行方不明になっているらしいの。

下駄箱を寄贈したすぐあとに、妙な魔術書を残して消えてしまったの。
魔術書の題名は「悪魔との契約、魂の章」
私が考えるに、この友人はある魔術をあの下駄箱に込めて、寄贈したんじゃないかしら。
その魔術のために、子供達を実験にした、ってことね。
910振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:25:52.35 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
911角煮もち:2006/12/15(金) 00:26:20.05 ID:PV5NyoZO0
今では使われなくなってしまったけれど、寄贈した当時の記録を見ると、
あの下駄箱では色々な事件が起こっていたらしいから。
下駄箱に指をはさまれて切断してしまった生徒。

下駄箱の中に動物や虫の死骸がいれられてしまう。とかね。
つまり、あの下駄箱は魂を欲していたのね。虫や動物、そして子供。
豊くんは博くんの死体をあの下駄箱に入れてしまったがために、
その魔術を発動してしまった。
それで、奇妙な現象が起こったのね。

じゃあ、豊くん本人はどこにいってしまったのかしら。
ここで、一つ面白い事を教えてあげる。
今、あの裏下駄箱に新しい名札がつけられているらしいの。

「大塚みどり」
「名木明」
「桜井隆」
「吉田光子」

みんなここ最近、行方不明になった子供の名前。
魔術は願いを叶え終わった豊くんの失踪で発動してしまったのね。
だから、下駄箱は子供達を喰いはじめた。
もう、きっとこの学校は終わってしまうでしょうね。
子供達が全員いなくなるか、それとも・・・・・
どちらにしろ、ね。
912一人で初詣:2006/12/15(金) 00:26:31.01 ID:RYmAIVIN0
申防止支援
913振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:26:41.47 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
914角煮もち:2006/12/15(金) 00:28:20.47 ID:PV5NyoZO0
この怪談を聞いた人はあの下駄箱に名前が刻まれるわ。
それが決まりなの。
これが、私の学校にある怪談。

「下駄箱」。

ふふ、冗談よ。
こんな怪談、本当にはないから安心して。
でたらめよ。
今、作ったの。
驚いた?

ところで、貴方の名前、おしえてもらえるかな?

104話完
915振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:28:22.44 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
916振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:28:36.45 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
917角煮もち:2006/12/15(金) 00:30:00.15 ID:PV5NyoZO0
前に文が短いのは投下したので在庫ないでよろ><
918猪(アイドル):2006/12/15(金) 00:30:14.21 ID:ZtMHVq5/O
うひょー怖いぜ
919角煮もち:2006/12/15(金) 00:31:34.81 ID:PV5NyoZO0
105話

貧血。
血液中のヘモグロビンが減少すると、人は貧血に陥る。
めまいや立ちくらみが起こり、動悸や息切れを引き起こす。
貴方も一度は経験があるのでは?
校長先生の長い話を聞いている時に気分が悪くなり倒れてしまったり、
食事を取らなかったためにくらっと来てしまう事。
けれど、何も貧血はそれだけの原因で起こる事ではないのです。
そう、たとえば────

深夜、一人残業をしていたサラリーマンがいました。
名前は植田吉住。
彼は単身赴任で家族と離れ離れの生活をしていました。
だからこそ、早く戻ろうと必至に残業を毎日していたんですね。
毎日毎日、仕事が終わるのは12時を過ぎたころでした。
社宅が近くにあったので遅くなっても終電に乗り遅れる、ということはなく、
彼の残業はどんどん遅くなっていきました。
そんなある日のこと。

「三時・・・」

彼は時計をみてため息のように呟きました。
920角煮もち:2006/12/15(金) 00:32:24.57 ID:PV5NyoZO0
毎日これだけ働いてもなかなか本社に戻れない。
上司はあたりまえのように結果を受け取り、あまり評価もしてくれない。
自分のこの努力はなんのためなのだろうか。
家族と再び一緒の生活を送るため、そのはず。
だが、努力は、この努力は実るのだろうか。

遅くまで働いていたせいでしょうか、彼は後ろ向きになっていました。
そして、いつもは歩いて帰宅する所を、タクシーを使うことにしたのです。
社宅までは徒歩30分ほど。タクシーを使えは数分のはずです。
たまにはいいだろう、疲れているのだからと彼は駅前に向かいました。
会社と駅は目と鼻の先で、彼はすぐに止まっているタクシーを見つけました。
先に誰か乗らないようにと、彼は走ってタクシーのドアの所まで行くと、
窓をコンコン、と叩きました。

中には俯き加減の運転手がいて、横目で植田さんの顔を確認すると、
ガチャとドアを開きました。

「××町の4-8-9までお願いします」

ドアに乗り込みながら植田さんが言うと、無言で運転手は頷きました。
との時、植田さんは嫌な感覚に襲われました。
白い座席がまるで体に食いついてきてるような、おぞましい感覚です。
見るとタクシーの中は何か狭く、圧迫感を感じます。

独特の臭いが広がって、むせかえるようです。
降りようか、とも考えましたが行き先を言った以上、それは失礼というものです。
仕方なく「お願いします」と植田さんが言うと、また運転手は頷き、
ばたん、とドアが閉まりました。
921角煮もち:2006/12/15(金) 00:32:48.56 ID:PV5NyoZO0
タクシーは動き出しました。
いつもは歩いていた景色が、いつもと違ったスピードで窓の外を流れていきます。
真っ暗な道をライトが照らしあげ、夜とも昼とも違った景色が広がります。
けれど、植田さんはそれを面白いとも、不思議だとも感じる事は出来ませんでした。
頭がくらくらし、何か吐き気のようなものを感じていたからです。

流れていく景色が、気持ちの悪い怪物のように見えるほど揺れ動き、
はぁはぁと息が切れてしまいます。
そう、まるで貧血のような表情でした。
クーラーの風が妙なことに人間の吐息のようにも感じられました。
我慢しよう、我慢すればすぐ家だ。

植田さんはそう言い聞かせながら、早くつけ、早くつけと願いました。
こういう時、時間は驚くほどゆっくり進むものです。
2.3分でつくと思っていたのに、なかなかたどり着きません。
道が間違っているわけではないのです。

けれど、それでもなかなか辿り着かないのです。
植田さんの不調は限界に近くなっていました。
もう下ろしてもらおうか、そう思ったときです。
突然、タクシーが止まりました。

思わず前のめりになり、そのはずみで吐いてしまいそうになりました。

「つきましたよ」

がちゃりとドアが開きました。
922角煮もち:2006/12/15(金) 00:33:21.54 ID:PV5NyoZO0
外を見ると、何時の間にか社宅の前に来ていました。
気分が悪くなっていたせいか、気づかなかったようです。
植田さんはほっと一息つくと、「おいくらですか・・?」と吐きそうな口を押さえつつ聞きました。
ぼそりと運転手が呟いた金額をサイフから取り出すと、
植田さんは開いたドアから飛び出すように出ていきました。
「・・・ごちそうさま」
運転手の声が、はっきりと聞えました。
さっきまでとは違った、はっきりとした、声でした。
植田さんは振り向きました。
赤い座席が光るように見えました。
覚えていますでしょうか。この座席、最初乗ったときは白かったはずです。
植田さんはその事には気づきませんでしたが、もう一つの事には気づきました。
普通、車がクーラーを使うと、水滴の痕が道路に残るものです。
タクシーが植田さんの横を走り去っていった後、植田さんが道路に見たのは、
真っ赤な、血の痕でした。
植田さんはその瞬間、くらっと景色が一回転したかと思うと、その場に倒れてしまいました。
貧血でした。

この話は彼の町で有名になり、貧血タクシーと呼ばれるようになりました。
今でも、その駅で語り継がれているようです。
それにしても、彼が2.3分でつく社宅ではなく、もっと時間のかかる場所を選んでいたら
どうなっていたのでしょう。

もしも貴方が貧血に陥った時考えてください、それは本当に普通の貧血ですか?
それとも、何か血を奪われるような状態に居ませんか?

105話完
923振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:33:55.01 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
924振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:35:22.01 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
925角煮もち:2006/12/15(金) 00:36:14.82 ID:PV5NyoZO0
106話

小学校の時、学校にあんまり遅くまで残る事ってないですよね。
授業もすぐ終わっちゃうし、校庭で遊んでいる事はあっても、
学校の中にいつまでいるって事はあんまりなくて。
やっぱり小学生が遅くまで残ってたら親も心配するだろうし、
最近は物騒な事件も多いですからね。

だから、夜の学校って物が不思議な存在に見えてきて、
怪談とかが広がっていくんだと思うんですけど・・・。
夜の小学校、行ったことある人、いますかー?
先生とか、警備員とか、そういうのじゃないといないかな?
すっごく怖いんですよ。夜の学校って。
これは、私が夜の学校で経験した話です。

五年生の時の事でした。
私は林間学校のたいまつ係ってのに任命されちっゃたんですよね。
たいまつ係って、あのキャンプファイヤーの周りで、みんなでたいまつ持って回る時に使う奴。
あれ?やったことありません?
カルチャーギャップかな?

とにかく、私はそのたいまつ係に任命されちっゃたんですよ。
クラスで二人ずつ選ばれて、その一人に。
一番楽そうに思えたんですよね。
926振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:36:43.64 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
927角煮もち:2006/12/15(金) 00:36:45.44 ID:PV5NyoZO0
他にははんごう係とか、予定係とか、なんかもう色々。
特にレクリエーション係なんか、林間学校で何をするか決めなくちゃいけなくて
しかも先生がいやに盛り上がっちゃって、こんな企画で楽しめるのかとか、
係の子にめちゃくちゃ言ってたらしいですよ。
子供達のためのイベントなのにねぇ。

で、私は比較的楽そうに思えたたいまつ係だったんですけど、
それが大間違い、結構辛い係だったんですよ。
まず、たいまつを作らなくちゃいけないんです。

はい、手作りですよー。買ってくればいいのに自分達で作ったほうがいいとか言いだして。
本当は予算がなかったんじゃ、って疑いたくなりますよ。先生予算着服してないですかー?
しかも材料も調達するのはたいまつ係なんですよ。
まず家からいらない雑巾とかタオルとか集めさせられて、
さらにたいまつ用の棒も集めさせられちゃって。

でも林間学校ですから、全員分を集めるのは苦労するんですよ。
当時はまだ児童多かったですからね。5組までありましたから。
最近は3組ぐらいでしたっけ。しかも人数も少ないんでしょ。
今の子は楽ですよね。や、そうでもないかな?

とにかく、当時は大変だったんですよ、本当。
で、私達たいまつ係は頑張ってなんとか材料を集めたんですけど、
作りはじめるとやっぱり人数分足りなかったんですね。
たいまつ用の棒にタオルを巻きつけて、ちゃんと固定して。
で、材料が足りないって分かってから、先生が言い出したんですよ。
928振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:36:53.95 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
929振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:37:06.04 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
930角煮もち:2006/12/15(金) 00:37:12.61 ID:PV5NyoZO0
「しかたないから、いろんな教室から使えそうな壊れたモップを探して来い」って。
えーっ、と思いましたよ。本当に。
だって、その時気づいたんですけど時計の針がもう七時過ぎてたんですから。
先生がこっそり家に遅くなるって連絡いれてたらしくて、
小学生にこんな遅くまで働かせるなって感じですよね。

で、私達たいまつ係8人、真っ暗な学校の中に放り出されたわけです。
ちなみにたいまつ係の残り2人は欠席でした。
八人、夜の学校の冒険のはじまりはじまりー、ですよ。
しかも一人ずつバラで。

学校は四階建てで、教室のある本館と、特別教室のある別館があって。
それでれ一階ずつ、本館と別館に別れて探すことになったんです。
私は二階の特別教室担当でした。

廊下に出ると、本当に真っ暗なんですよね。
電気ぐらいつけりゃいいのに、節電なんでしょうか。
ただ廊下の先だけがぼんやりと光っていました。あれってたぶん職員室ですね。
私はまず、音楽室から回ることにしました。
本当に絵に描いたような音楽室でしたね。

音がよく響くように段になっていて、壁にはずらりと音楽家の絵がかざられていました。
ベートーベンの絵とか、バッハやらシューベルトやら。
もう不気味でしかたありませんでしたよ。

私は急いで掃除用具入れに飛びつくと、中を開きました。
湿った空気が扉を開けたはずみで、もわっと顔にかかりましたね。
まるで生き物が口を開いたみたいでしたよ。
なんというか、不快感でしたね。
931振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:37:30.09 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
932角煮もち:2006/12/15(金) 00:37:38.31 ID:PV5NyoZO0
音楽室の中も電気をつけても何か暗くて。
外が森に面してるから、更に不気味でしたよ。
中から使えそうな壊れたモップを持ち出すと、続いて図工室に私は向かいました。
窓際には上級生が作ったらしい粘土の作品が並んでて、
人がよく分からないポースとってたり、犬なのかブタなのか、はたまた人間なのか分からない、
そんな作品がずらりと並んでました。

図工室からは校庭がよく見えて、でもやっぱり暗いから誰かいても分かんないんですよね。
遠くの方に職員室やら、たぶん別の係が使っているっぽい教室の明かりが見えて、
なんだか急に人が恋しくなりました。

それで図工準備室や音楽準備室もまわって、最後に子供広場って所に行ったんです。
教室の壁がとっぱらわれて、廊下とつながってるんですね。
そこで先生の話を聞いたり、まぁ小さな体育館みたいな感じですね。
教室二つ分の広さがあって、狭い教室にいるよりかは気分が楽でした。
最後の部屋、ここが終わればみんなの所に帰れるんだ。
私は急ぎ足でその教室と廊下のしきりを踏み越えたんですね。

すると、何か妙な雰囲気を感じたんです。
別の世界に足を踏み込んだような。
今まで押し留めていた恐怖心っていうのが、なにか一気に爆発したような。
いままで、それがマヒしてたのかも。

廊下を振り返ると、さっきまで見えていた職員室の明かりも消えていて。
なにか真っ暗で、自分しか学校に残ってないのかも、ってき分になって。
はやく戻ろうって、掃除用具入れに近づいたんですよ。
そうしたら、何か、音がしたんです。
933振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:37:48.91 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
934振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:38:03.74 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
935角煮もち:2006/12/15(金) 00:38:11.52 ID:PV5NyoZO0
ガサガサッ、ガサガサッって。
ええ、掃除用具入れの中からです。
私はびくってなって、掃除用具入れを睨みつけるように立ちすくみました。
え、何。何かいるの?

怯えている私の前で、掃除用具入れからは不気味な音が続いていました。

ガサガサガサガサ。ガサガサガサガサ。

よく見ると、掃除用具入れが少し揺れているんですね。
何か、上下にっていうか、振動してるっていうか。
私は両手に持っていた今まで集めたモップの棒を持って、震えてました。
これは絶対やばいよ、って。

で、私はそのまま広場から逃げ出したんです。
絶対にここにいたら、まずいことになるって思って。
廊下に飛び出しました。

バン!!

少し走ったところで、背後から鉄製の扉が勢いよく開かれる音がしました。
あれは絶対、掃除用具入れが開いた音でした。
936振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:38:27.19 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
937振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:38:37.51 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
938角煮もち:2006/12/15(金) 00:38:48.53 ID:PV5NyoZO0
私は全力で逃げましたよ。
そのまま係のみんなが帰っていた教室に飛び込みました。

「どうしたんだ?」

不思議そうに見つめる先生と友達がきょとんとしていました。
私は、何か戻ってきたという安堵感でいっぱいになって

「なんでも、ないよー」

って息を切らしながら笑顔で言いましたよ。
や、それだけなんですけどね。
あの中から飛び出してきたのって、なんだったのかなーって思って。
って、ある人が言ってたんですよ。

あ、これって私が聞いた話そのまま言っただけだったんですけどね。
実話らしいですよー。マジでー。

ホント、夜の学校っておっかないですね。
私は行ったことないけど。

あ、フィクションだと思って安心してた方、ご愁傷様。

106話完
939振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:39:01.00 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
940振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:39:12.00 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
941角煮もち:2006/12/15(金) 00:39:45.84 ID:PV5NyoZO0
ちょい!休!酒霊造ってくる
942振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:39:53.80 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
943一人で初詣:2006/12/15(金) 00:39:56.94 ID:RYmAIVIN0
申防止支援
944振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:40:15.87 ID:y3WkhFe30
>>941
はーい
945角煮もち:2006/12/15(金) 00:41:47.03 ID:PV5NyoZO0
1000話分の酒霊造ったらどうなるんだ?wwww




誰か飲む?
946角煮もち:2006/12/15(金) 00:48:09.17 ID:PV5NyoZO0
107話

インターネットにはさまざまな人間が行き交っている。
そのすべての人間が、普通だと言えるだろうか。
そのすべての人間が、本当に人間だと言えるだろうか。
インターネットですれ違った人間は、どんな人間か。
貴方は、その人間と絶対に関わらないと言えるだろうか。
恐怖の扉は貴方の影から現実に繋がっている。
足踏みすれば貴方は堕ちる。

夜中の12時。
和久はパソコンの前にいた。
毎日チェックしているいくつかのサイトを巡り、
新しいサイトがないか検索にかける。
掲示板を観覧し、時々書き込みをする。
メールをチェックし、来ていればそれぞれに返信をする。

自分のサイトを更新し、反応を確かめる。
チャットを覗き、誰かいれば会話に耽る。
音楽ファイルを聞きながら、知りたい情報を探す。
フリーソフトを起動させ、ゲームを楽しむ。
和久はその便利さに浸っていた。

夜中の1時。
和久はまだパソコンの前にいた。
一通りする事も終わり、他にする事が思いつかない。
何をしようか、何ができるんだったっけ。
947猪(子持ち):2006/12/15(金) 00:48:14.75 ID:GuBHTGMuO
支援
948猪(ドラム):2006/12/15(金) 00:48:51.06 ID:et0gG2GoO
酒霊って何さ
949VIP皇帝:2006/12/15(金) 00:49:10.23 ID:PV5NyoZO0
和久は悩みながら、なんとなくお気に入りから検索ページを開き、
<・・・・・・・・・・・・・・・・>
キーボードで文字をでたらめに入力すると、ENTERキーを押した。

<検索結果 ・ 一件ヒット>

和久は天井を見上げていた顔を、思わず画面に寄せた。
まさかこんなでたらめな文字でヒットするとは思わなかったからだ。
検索結果の画面には一行の文字。

< みつかっちゃったよ >

和久は首をかしげた。
ポインタを文字の上に合わせてみるが、なんの反応も無い。
文字にリンクが貼られていないのだ。
首をかしげながら、和久は入力した文字に視線を戻す。

< つぎはわたしのばん >

それは、さっき入力した文字ではなくなっていた。
ウィルスかもしれない。和久の頭に最悪の事態が浮かんだ。
慌てて和久は検索ウィンドウを閉じる。
気づけば呼吸がはやくなっているのが分かった。

今までウィルスに感染した事もなかったし、メールにも気を付けていた。
和久は呼吸を落ち着かせると、パソコンの画面を見つめる。
画面はいつもどおり、なんの変化もない。
夢でも見たのだろうか。それとも、何かのいたずらだったのだろうか。
950猪(子持ち):2006/12/15(金) 00:49:18.50 ID:GuBHTGMuO
支援
951振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:49:38.95 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
952角煮もち:2006/12/15(金) 00:50:20.29 ID:PV5NyoZO0
夜中の2時。
しばらくダウンロードしてあったフリーゲームを起動させていた和久は、
急にメールの事が気になりだした。
和久にはネット友達が何人かいて、メールのやりとりをしていたのだ。
誰かからメールが来ているかもしれない。
そう思うといてもたってもいられなくなり、和久はネットソフトを起動させた。

和久はメールソフトは使っていない。
かわりにネット上でのフリーメールを利用していた。
さっきのウィルスらしき反応は気になっていたが、それよりもメールが上だった。
お気に入りに登録してあるフリーメールのページを開き、
自分のログイン名とパスワードを入力すると、マウスをクリックする。
すると自分のメールページが開き、新着情報が表示された。

<新着メール 12通>

その文字を見たとき、和久はまたか、とため息を漏らした。
自分のサイトにアドレスを載せているからだろうか、
最近和久のメールアドレスには多数の迷惑メールが届く。

「覚えていますか?」
「急用です」
「女の子と知り合いになりたくなりませんか?」
「頼みがあります」
「メールアドレスを間違えていませんか?」

羅列するメールのタイトルは、すべて以前見た事のある迷惑メールだった。
953猪(子持ち):2006/12/15(金) 00:50:25.22 ID:GuBHTGMuO
支援
954振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:50:30.15 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
955角煮もち:2006/12/15(金) 00:51:06.00 ID:PV5NyoZO0
開けば怪しいサイトへのリンクが貼られていたり、一方的に返信を迫っている。
和久はうんざりしながらも、自分へのメールが多い事には嬉しかったのか、
迷惑メールへの指定をしていなかった。
マウスを動かすといつもどおり、迷惑メールをチェックし、消去する。
そして残ったのが自分への普通のメールである。

「リンクありがとうございます」
「明日カラオケ行く?」

ネット友達と学校の友達のメールアドレスが表示されている二つのタイトル。
そして、もう一通、気になるタイトルが残っていた。

「さいとにはいなかったね」

見た事のないメールアドレスと、見た事のないタイトルだった。
新手の迷惑メールだろうか。
それとも誰か自分のサイトをみてくれたのだろうか。
メールサイズの表示を見ると6KB、普通のサイズだ。添付はない。
和久は中身がどうしても気になり、ポインタを移動させると、
そのメールを開いた。

「さっき、あなたのさいとをのぞいたんだよ。
けど、あなたはいなかったから、まださがさなくちゃ」

ひらがなだけで構成された、子供じみた文章。
それは先ほど、検索で表示された文章にあまりにも似ていた。
やはり、これはウィルスのたぐいなのかもしれない。
956振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:51:17.75 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
957角煮もち:2006/12/15(金) 00:51:32.11 ID:PV5NyoZO0
検索しただけで、自分のメールアドレスまで分かるはずがない。
和久はまた呼吸を荒くさせながら、送信元のアドレスを見た。
ウィルスならば、きっと自分のアドレスに違いない、そう思った。
だがそれは・・、和久のサイトに設置された、メールフォームのものだった。
汗が流れるのを感じながら、和久はお気に入りから自分のサイトを開いた。

<ページが見つかりません、検索中のページは削除された、または・・・・>

夜中の3時。
和久は自分のサイトが消されたショックで、ベットに横たわっていた。
加える事に、さきほどメールをもう一度確認しようとメールページに飛んだところ、
自分のメールアドレスも既に削除された後だった。
続いてお気に入りに登録してあったアドレスも、すべて消えうせていた。
和久はネット上で築き上げてきたものを、すべて失った気がした。

「誰なんだ・・あれ・・」

ウィルスではない、それだけは確かだった。
いくらなんでもフリーメールからメールアドレスを消すなんてウィルスは聞いた事もない。
誰か、クラッカーがやった事に違いない。和久はそう考えた。
画面に目を移すと、真っ白な<ページが見つかりません>のページが開かれていて、
まぶしいほどに暗い部屋の中で光っている。

「ふざけんなよ・・・」

少し涙ぐみながら、そのページを閉じようと起き上がったときだった。
勝手に、その画面が変わった。
真っ白だったページが一気に真っ黒になり、赤い文字で何かが書かれていた。
958振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:52:05.61 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
959角煮もち:2006/12/15(金) 00:52:13.47 ID:PV5NyoZO0
「 いたみがち 」

和久はあんぐりとその文字を見つめた。
なんだこれ。痛みがちって、なんだ。
あまりの意味の分からなさに呆然となりながらも、
なにか危険な香りを察知した和久はキーボードのALT+F4キーに手をかけた。
が、手が止まる。

手のひらに何か、ねっとりとした物が触れたのだ。
恐る恐る手を上げると、手のひらにべっとりと、赤い液体が付着していた。
その独特の臭いと触感には覚えがあった。

血だ。
血液だ。
どこか切ったのだろうか。と手のひらの血を拭うが傷はなかった。
が、すぐに血がどこから付着したのか和久は気づいた。
それは、キーボードだった。
キーボードの「い・た・み・が・ち」の部分に、血が付着していたのだ。

「うそだろ・・・」

和久はひっくりかえりそうになりながら、パソコンから離れた。
さっきの文字、さっき表示された文字はここで打たれた物だ。
クラッカーが外から操作して表示させたものではない。
すると、この部屋に誰かが、いる。

だが、部屋の隅や天井を見渡すが誰もいない。
あたりまえだった。和久の部屋にはカギがかかってるのだ。
誰も入れるわけはなかった。
960一人で初詣:2006/12/15(金) 00:52:49.36 ID:RYmAIVIN0
申防止支援
961角煮もち:2006/12/15(金) 00:53:01.28 ID:PV5NyoZO0
画面を見ると未だに「いたみがち」の文字が表示されている。
その意味がいまだに分からない。
和久は画面から逃げるように部屋のカギに手をかけた。
また、手にねっとりと、なにかが付着した。
真っ赤な血が、電灯で照らされる。

「ひぃ・・・」

窓から逃げようか、と考えた時、和久はとたんに背中に気配を感じ、動けなくなった。
背中に背筋が凍りつくほどの、何かがいる。そう感じた。
振り返る事ができない。
逃げる事もできない。
和久は固まったまま、荒くなっていく呼吸の音を聞くしかなかった。
首に、何かを感じた。
横目でそれを見る。
それは光っている。
光っている。

「はは・・・は・・・は・・・ははは・・・」

和久は笑った。
それが何か気づいて、笑った。
そして、恐怖した。
だが、恐怖は一瞬で終わった。
962振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:53:10.21 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
963角煮もち:2006/12/15(金) 00:53:54.01 ID:PV5NyoZO0
夜中の4時。
それは和久のパソコンの前にいる。
それは毎日チェックしているいくつかのサイトを巡り、
それは新しいサイトがないか検索にかける。
それは掲示板を観覧し、時々書き込みをする。
それはメールをチェックし、来ていればそれぞれに返信をする。
それは自分のサイトを更新し、反応を確かめる。
それはチャットを覗き、誰かいれば会話に耽る。
それは音楽ファイルを聞きながら、知りたい情報を探す。
それはフリーソフトを起動させ、ゲームを楽しむ。
それはその便利さに浸っていた。

いたみがち。
いたみがち。
いたみがち。
いたみがち。
いたみがち。

それは呟いている。
血まみれの指でキーボードを打ちながら呟いている。
インターネットは楽しい。とても楽しい。
楽しいから、キーボードを打つ指も弾む。
楽しいから、つい歌を口ずさむ。

「たのしいな、たのしいな・・」

そして今日も、誰かが影に堕ちる。 107話完
964振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:54:16.31 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
965振り出しに戻る:2006/12/15(金) 00:56:42.90 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
966角煮もち:2006/12/15(金) 00:57:19.73 ID:PV5NyoZO0
>>948
<酒霊、または霊酒>

怖い話しする前に、お酒をおチョコに入れて!
そばにローソクを置く!
火をつけて、1話終わったら火を消しておチョコに入ったお酒を
瓶の中に入れる。

これを繰り返す!
っで瓶に満杯になったら完成!
967金魚と初詣:2006/12/15(金) 01:00:15.99 ID:RYmAIVIN0
よく分からないから怖い。
怖い。
いたみがち。
968VIP皇帝:2006/12/15(金) 01:01:16.96 ID:PV5NyoZO0
108話

今年も耳をすませば聞こえるあの歌声。太陽の熱が容赦なく降り注ぐ夏のBGM。
地中からはいあがり、一週間の響きを届け、死んでいく。
蝉、蝉、蝉・・・。

私は夏があまり好きではありません。
日差しは暑いし、台風は来るし、何より蝉が煩いからです。
近くの森林から毎日朝早くから、狂ったように鳴きつづける蝉。

ジジジジ。ミィーンミィーンミィーン。カナカナカナ。

さまざまな声が合わさり、増幅され、とても耳障りで。
私は鳴き声から遠ざかるために、部屋のラジカセから延々と音楽を流していました。
それでも、遠くから聞こえる蝉の声。
うるさい、と叫んでも蝉は鳴くことを止めてはくれない。
それどころか、家の壁にへばりついては鳴き。

出かければ前を横切っては鳴き。
そのたびに、私は苛立つ心を押さえては、夏が過ぎるのを待っていました。
夏だけ、この騒がしさは夏だけなのだから。
そう言い聞かせて、私は頑張ってきました。
そう、一昨年までは、我慢できていたんです。

去年の夏。
私は相変わらずの説の鳴き声にウンザリしながらも、
今年も頑張ろうとラジカセの音楽に浸っていました。
ロックでも、クラシックでも、英語の歌でもいいんです。
あの耳ざわりな蝉の声が聞こえなければ。
969猪(ベース):2006/12/15(金) 01:01:17.33 ID:et0gG2GoO
>>966
わざわざありがとう!
今日は腹が痛くないから勉強しながらこのスレ見てるぜ!
970丸焼もち:2006/12/15(金) 01:01:49.22 ID:PV5NyoZO0
けれど、去年は猛暑のためか蝉が大量に発生していましたから、
どれだけ大きな音楽を流しても、まるで私に対抗するように蝉は大きく鳴きました。
騒音、でしたね。
もちろん蝉の鳴き声がです。

当時の私の部屋は、日辺りの少し悪いアパートだったんですが、
近くの森林までは、それでも500メートルははなれているんです。
でも、最近緑が少なくなってきているでしょう?
蝉もなかなか鳴く場所がないのか分かりませんが、
アパートの敷地の中に立っている木とか、家々の木とか。

電信柱に屋根、塀にまでへばりついて、鳴くんです。
それを子供達が見つけて、捕まえようとするんですね。
けど、最近の蝉って結構凶暴だったりするでしょうかね。
子供の顔に体当たりをしたり、尿をわざと飛ばしたりするみたいなんです。
蝉の鳴き声にあわさって、子供の泣き声まで聞こえてきて。

私は苛立ちでがたがた震えながら、なんとか音楽に耳を傾けていました。
夏だけ、この騒がしさは夏だけなのだから。そう言い聞かせて。

けれど、少しずつ耐えられない事が、始まったんです。
蝉って結構鳴いているけれど、死骸ってあまり見かけませんよね。
たぶん公園とかに行けば、結構転がっているものなのかもしれませんが、
公園などに行かない私にとっては、蝉の死骸など、
一週間に1.2回見かければ多いほどのそんなものだったんですが、、。
971一回休み:2006/12/15(金) 01:02:00.34 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
972猪(検便中):2006/12/15(金) 01:02:23.89 ID:7lxeRxutO
追いついた!マジこえぇ
4時からバイトなのに(´;ω;`)
973丸焼もち:2006/12/15(金) 01:02:24.23 ID:PV5NyoZO0
買い物に出かけるために自転車に乗っていると、必ずと言っていい程、
自転車のタイヤが、何か渇いたものを踏み潰す音を立てるんですね。
嫌な予感がしてタイヤを見ると、蝉の死骸がタイヤの下で潰れているんです。
カサカサに干からびた体が、タイヤで真っ二つになって、足やら羽根やらが散乱するんです。
しかも、ちょうど風が吹いたりすると、それが木の葉のように舞うんです。

運が悪いと、目に入ったり、服についたりして。
木の葉みたいな物なので、なかなか服についてもまとわりついて、
なかなか取れないんですよね。
それが、出かけると必ずと言っていい程、あるんですよ。
道路を見ると、300Mに一個は死骸が道路に転がっていて、
時には集団で2.3匹が固まって死んでいたりするんですね。

小さなアリが集まって、その死骸をバラバラに解体して持っていこうとしていて、
それでも死骸が大過ぎて、減らないんですね。
こんなこと、初めてでした。

私は自転車で出かけるのを止めて、歩いて出かけることにしました。
自転車だと足元を確認するのが難しくて、つい踏んでしまうんです。
地面ばかり気にかけていると、歩行者にぶつかりそうにもなりますし。
買い物にも、用事がある時にしても、私は歩きで出かける事にしました。
すると、今まで見えなかったものが見えてきたんです。

蝉、蝉、蝉・・・。
974一回休み:2006/12/15(金) 01:02:47.21 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
975丸焼もち:2006/12/15(金) 01:02:55.05 ID:PV5NyoZO0
見ると、塀やら電信柱に蝉の抜け殻があるんです。
地面はコンクリートのはずなのに、何処からか上がってきているんです。
しかも、一匹や二匹じゃなくて、いくつもいくつも。
蝉の異常発生。

それを本当に、ひしひしと感じました。
それで、蝉の抜け殻に気を取られていると、踏んでしまうんですね、
蝉の死骸。

蟻がたかっている蝉の死骸なんか踏んでしまうと、靴から蟻が上がってきて、
スネを噛まれたりも、するんですよね。
私は、出かけるのも嫌になりました。

そんな事が、何日も何日も続いて。
私は蝉が本当に恐ろしくなって着ました。
あんなにたくさんの蝉は、何処からやってきているのでしょうか。
何故こんなにも道路に死骸が転がっているのでしょうか。

何故あんなにも鳴き叫んでいるのでしょうか。
それは、本当に私達が知っている理由から、なのでしょうか。
そう考えると、私は寒気を押さえられませんでした。
だから用事がない時は、出かけるのをいっさい止めることにし、
部屋のラジカセの音楽を、ずっと聞いていることにしたんです。
すると、今度は蝉の方からやってくるんですね。

私の部屋の外壁に、蝉が何匹も集まってきては鳴くんです。
ミィーンミィーンミィーンミィーンジジジジジ。って。
蝉が私を狙っている。そう感じました。
どうしても買い物に行かなくてはいけなくて、ドアを開けようとすると、
部屋の中に何匹か飛び込んでくるんですね。
976一回休み:2006/12/15(金) 01:03:20.35 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
977丸焼もち:2006/12/15(金) 01:03:23.66 ID:PV5NyoZO0
そして、部屋の中でラジカセを壊そうとするように、鳴くんです。
郵便受けを開くと、中には蝉の死骸が何匹もつまっていたりして、
私は身の危険を感じました。。

それで、デパートから殺虫剤をいくつも購入して、部屋に集まってくる蝉を退治することにしたんです。
私はアパートの壁にへばりついている蝉に向かって、スプレーを発射するんですが、
蝉ってあの手を壁にひっかけているんで、死んでもなかなか落ちないんですね。
死体が付いたままになってしまうんです。

だから私は長い木の棒で蝉の死骸を叩き落して、そのまま捨てておきました。
何度も何度も、それを行うんですが、まったく蝉は減る様子がなくて、
アパートに住んでいた人が、少しずつ引越しを行うようになりました。
耐えられないほどの、蝉の声が響くんです。しかたありませんよね。
そして、私も、ついに、とうとう、耐えられなくなりました。

夏の終わりもまじかになった頃、私はアパートを後にしまたんです。
荷物をまとめて、引越し屋さんに荷物の移動をやってもらっている最中も、
壁に模様のようにへばりつく、蝉が狂った歌声を上げていました。
その数は、もう100匹を超えていたように思います。

私は木々のまったくない、都会の中心に引っ越しました。
幸い、蝉は今年になっても現れることはありません。
けれど、私は恐ろしくてたまらないのです。
978一回休み:2006/12/15(金) 01:03:47.12 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
979丸焼もち:2006/12/15(金) 01:04:14.84 ID:PV5NyoZO0
理由は、引っ越した直後に流れた変死事件のニュース。
私が住んでいたアパートに、最後まで残っていた夫婦の死。
彼らは、アパートの中でミイラのように干からびて死んでいたそうです。
体中の血を吸われて、蝉の死骸のようにカサカサになって。

蝉って樹液を吸うんですよね。
同じように蚊も血を吸う。
異常発生する蝉と違って、緑はどんどん減っています。
樹液の代わりが、蝉にも必要になってきたのでしょうか。
それが、もし人の血液だったとしたら。

そして、あのアパートの住民が、蝉に狙われていたのだとしたら。
私は恐ろしくてたまらないのです。
あの町の蝉達が、私を見つけてしまわないか。

蝉の達の歌が、今年も聞こえる。

108話完
980一回休み:2006/12/15(金) 01:04:27.92 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
981丸焼もち:2006/12/15(金) 01:05:17.59 ID:PV5NyoZO0
>>969
日本酒だったら味落ちるから!
泡盛を使用して作ってますwww

さてと完成したら、心霊スポットに行って・・・・・・
982一回休み:2006/12/15(金) 01:05:33.77 ID:y3WkhFe30
うわぁ、残りレス数が・・・
983一回休み:2006/12/15(金) 01:06:33.54 ID:y3WkhFe30
>>981
もう事故には注意
984丸焼もち:2006/12/15(金) 01:06:46.17 ID:PV5NyoZO0
109話

外食店舗はよく利用されますか?
ハンバーガーとか、レストランとか、そういう類の店舗です。
いいですよね、外食。
ちょっと高くつきますが、調理する必要がありません。
注文して待っていれば、すぐ食事にありつける。

ドリンクバーを頼めば、いくらでも飲み物を味わえる。
途中でなくなってしまい、コンビニに買いに行く必要もありません。
味も多少は保証されていますし、安全性も高い。

ミミズバーガーとか、そんな噂が立つのも、そんな便利さ故でしょうかね。
ところで、ハンバーガーショップなどの店の前に、人形が置いてありますよね。
キャラクター人形。笑顔をした大きな人形が客を出迎える、アレです。
アレって、ちょっと怖いですよね。

顔は笑っているんだけど、物凄い笑顔すぎて不気味で。
目を合わせたくない、って思いませんか?。
・・・これは、そんなキャラクター人形にまつわる恐ろしい話です。
985一回休み:2006/12/15(金) 01:07:17.05 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
986丸焼もち:2006/12/15(金) 01:07:45.73 ID:PV5NyoZO0
僕の友人である西川はその日、給料が入った祝いに友人を誘って外食することになりました。
その中に僕も含まれていたのですが、西川はかなり頑張ったらしく、
少し薄めの札束をピラピラと見せて、かなり張り切った様子でした。
いつも僕達が西川の分を奢ってやったりしていたので、
彼もたまにはいい所を見せたい、という思いがあったんでしょうね。

でも僕達も西川の金欠ぶりは知っていましたから、あまり高い物を頼むわけにも行かなくて、
しかたないから、自動車で近くにあった・・・ある店に入ることにしたんです。
店舗名は言えませんが、町に一つや二つは必ずある、有名な店とだけ言っておきますね。
西川の運転で、僕達はその店のドライブスルーにつける事にしました。
店の中ではあまり騒げませんし、やっぱりみんなで楽しく食べたいとおもいましたからね。
普段は絶対に頼まないような大きなセットを注文して、
僕達はドライブスルーでそれを受け取りました。

で、いざ西川の家に戻ろうとした時、突然トイレに行きたくなってしまったんですね。
帰ってからじゃ間に合わないぐらいの、突然の尿意でした。

「ごめん!ホントごめん!」

と僕は頭を下げながら、駐車場に車を停めてもらって、その店のトイレに行こうとしたんです。
そうしたら後ろから、西川も「俺も俺も!」って飛び出して着ました。
彼も我慢していたようで、二人して微妙な笑みを浮かべながら、店に入ろうとしました。
そうしたら、店の入り口にあるキャラクター人形に目が止まったんです。

ふだんよく見かける人形なんですが、何かこう、普通の人形とは違った雰囲気を感じたんですよ。
西川も同じだったようで、二人してトイレに行きたいのを忘れて人形をじっとみていました。
すると・・・・
987猪(カビ):2006/12/15(金) 01:08:32.29 ID:GuBHTGMuO
支援
988丸焼もち:2006/12/15(金) 01:08:37.33 ID:PV5NyoZO0
「うわっ!なんだこれ、気持ちわる!」

って西川が突然声を上げて、店の中に逃げ込んでしまったんです。
僕はどうしたんだろうと西川を追いかけて、店のトイレの方へ行きました。
すると、西川が真っ青な顔をして、用を足していました。
まるで、何か恐ろしいものを見たような、そんな表情で。

「何かあった?あの人形?」

僕は西川の横に立って、用を足しながら聞きました。
すると、西川は妙なことを言い出したんです。

「あの人形、俺を見たんだよ。あの笑ってる目が一瞬だけぎょろりと動いて、
俺の事をじぃっと見たんだよ。でさ、口元を思いっきりゆがめて、笑ったんだ。
あの人形絶対やばいぞ。普通じゃない、絶対に。ああ・・・気色悪い・・・」

そう言いながら、西川は用を済ましたのか、洗面所で手を洗いはじめました。
僕はまさか、そんな事があるはずがと思いましたが、
あの人形には普通とは違うオーラがあったのは確かでした。今思えばとても邪悪な。
人形にはよく昔から魂がこもると言われていますし、
あれだけ人の出入りが激しい場所におかれている人形です。

何か邪悪なものがやどっても、おかしくないのかもしれない。
そんな事を思いながら、僕も用を済ませて手を洗うと、先に出ていった西川を追いかけました。
989一回休み:2006/12/15(金) 01:09:09.89 ID:y3WkhFe30
さる防止支援
990丸焼もち:2006/12/15(金) 01:09:11.69 ID:PV5NyoZO0
すると、西川は入り口の近くでウロウロしているんです。

「いや、あの人形の前通るの、すっごい嫌なんだよ・・」

西川は怯えきっていました。目の錯覚だ、なんて言えないほどに。
でも、店には客用の入り口はあそこしかないし、まさか店員に人形がおっかないから、
裏口を使わせてください、なんて言えるわけがありません。
しかたなく、僕は西川に「見なければ大丈夫だから」と説得をし、なんとか西川を連れ出す事にしました。
外の車では友人達が待っていますし、せっかく買った物が冷めてしまっては困りますから。

それで、僕と西川は人形を見ないようにしながら、一気に駐車場へと走り出しました。
その時、僕は確かに聞きました。
背後から「あ は は は は」と、楽しそうな笑い声を。
客の声とは思えませんでした。

声はエコーがかかっているような、人間のモノとは思えない声でしたから。
西川にも声が聞こえたのでしょうか。震えているのが分かりました。
僕達は物凄い勢いで車の場所まで走ると、すぐさま西川が運転席に乗り込み、車を発進させました。

真っ青な顔をしている僕達を、友人達は豆鉄砲をくらったような表情でみていました。

「なにかあったのかよ」
「もらしたのか?」

なんてからかうように言われましたが、僕達は何も言葉を返すことが出来ませんでした。
無言のまま、僕達は店の駐車場を後にしたのです。
「あれ?人形ないぞ?」誰かが言いました。
991VIP皇帝:2006/12/15(金) 01:09:17.95 ID:RYmAIVIN0
申防止支援
992丸焼もち:2006/12/15(金) 01:10:05.11 ID:PV5NyoZO0
「え?」と僕ははずみで店の入り口をみてしまったのです。
・・・・・・確かに、入り口に立っていたはずの人形が消えていました。
僕は呆然となりました。

店員が片付けたとも思えない、けれど、確かにいなくなっている。
バクバクと心臓が波打つのが分かりました。
何か、何かとてもやばいことになっている。警報が頭の中で響きました。

「うわぁあぁぁぁ!!」

すると、運転席にいた西川が突然悲鳴のような声を上げました。
冷や汗がだらだらと流れているのが分かりました。

「来る!追ってくる!あいつが・・来るんだ!」

アクセルが思い切り踏み込まれ、僕達は前のシートに叩きつけられました。
痛みの中、西川を見ると、西川はバックミラーをチラチラみながら、
恐怖に引きつった顔をしていました。
が、3秒ともたない間に、僕と友人達は意識を失っていきました。

僕は夢を見ました。
夢の中で西川は、あのキャラクター人形に頭をつかまれていました。
キャラクター人形は物凄い笑顔のまま、西川の頭をギリギリと圧迫していました。

「ぎぁぁぁ・・・あげぇえええええ!!!」

西川の口から、物凄い絶叫が響きました。
メキメキと頭の骨やら神経がやられていく音が、印象的でした。
993丸焼もち:2006/12/15(金) 01:10:34.62 ID:PV5NyoZO0
目玉が今にも飛び出しそうになっていて、舌が引きずり出されたかのように口から出ていました。
「は は は は は は は は は」
人形が負けじと凄まじい笑い声を上げました。

口元からは笑顔がこぼれ、こんなに楽しい事はない、といった顔でした。
その邪悪に満ちた表情が、やっと気づいたかのように僕に向けられたとき、
僕は夢からさめました。

全身に痛みが走りました。
周囲はもやがかかったようにぼやけていて、
ああ、事故を起こしてしまったんだ、とすぐに分かりました。

「てっぇーー・・・っ・・・」

一緒に乗っていた友人達も一緒に目がさめたようで、次々と声を上げました。
フロントガラスには蜘蛛の巣状にヒビが入り、ドアはブリキの玩具を落としたような形状になっていました。
割れたフロントガラスで切ったのか、どこかにぶつけてしまったのか、
僕の顔からは血がとくとくと流れていました。

「おーい・・無事かぁ・・・ぎひぃッ?!」

なんとか体を動かし、お互いの無事を確認していた時、助手席に座っていた友人が、悲鳴を上げました。
見ると、彼は西川の方を指差し、なんとか車から逃れようとしていました。
994猪(泣き上戸):2006/12/15(金) 01:10:54.28 ID:eGJqSqirO
1000ならみんな大丈夫…
995丸焼もち:2006/12/15(金) 01:11:13.90 ID:PV5NyoZO0
僕は・・・痛みをこらえながら体を動かし、西川の席を覗きこみました。

「・・・うぇ・・・・!」

僕は一気に吐き気を催しました。

西川は、あのキャラクター人形とまったく同じ邪悪な笑みを口元に浮かべて、死んでいました。
そして、口から上の部分が・・・スッパリと無くなっていたのです。
切断された脳が鼻の途中にべったりと、ピーナツバターを塗ったように乗っていて、
血がドロドロと頭中から流れ出ていました。

僕は絶叫すると、車からなんとか逃れようとしましたが、
車が完全に変形しているため、ドアが開かず、痛みから窓を完全に壊すことも出来ず、
救急車が来るまでの一時間、西川の死体と車の中で一緒に居なければなりませんでした。

結局、西川の頭部の半分は車の何処からも見つかりませんでした。
あのキャラクター人形が持ち去ったのだと、僕は思っていますが、
それを確かめる勇気は僕にはありませんでした。

それでも町に出れば、同じキャラクター人形が店の前に立たされていて、
他にも、さまざまな人形が町に溢れています。
どれもこれも、不気味なまでの笑顔を浮かべながら、
犠牲者を選んでいるのかもしれまぜん。

109話完
996金魚と初詣:2006/12/15(金) 01:12:30.60 ID:RYmAIVIN0
サル防止支援
997猪(ベース):2006/12/15(金) 01:12:45.04 ID:et0gG2GoO
1000なら何か起こる
998丸焼もち
誰かスレ立てよろ!立てられなかったwww