涼宮ハルヒのなく頃に

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647あがり:2006/12/12(火) 01:46:24.21 ID:9n0FSmkM0
秋氏はキョンと似て達観してそうな希ガス
648凧(エンジニア):2006/12/12(火) 01:57:03.82 ID:RV5T2KUN0
そして俺は性格が長門似・・・

男だけど( ^ω^)
649:2006/12/12(火) 01:58:01.65 ID:d89//bAp0
「それで涼宮さん、これからどうするつもりです?」
ハルヒは探偵っぽく深く考え込む。
「そうねぇ。一応作戦はあるんだけど、その前にちょっとさっきの落し物を扱ってる人たちのところに行ってみる。同じような人がいるかもしれないわ。
スリについてその人たちに教えてあげなきゃ。有希もついてきて。」
「了解。」
そういって長門とハルヒは歩き出していった。丁度いい、ちょっと聞いておくか。
「おい古泉。ちょっと聞いていいか。」
「何でしょうか。」
いつもの調子の古泉だ。こいつといい、長門といい、その冷静さはある種羨ましい。おれが周りに振り回されすぎてるだけなのか?
「今回のことだがな。」
「?...ああ、それは無いですよ。我々の機関にはそのような卑しい真似をする人はいません。」
そりゃそうだよな。
「それに、やるとしてもこのような紙一重な方法はとりませんよ。これは、下手をしたら涼宮さんのフラストレーションで閉鎖空間が発生したかもしれない。いちかばちかにも程があります。」
「そうか。まあ、偽装殺人までしてたからな。朝比奈さんもあれを見たとき少し堪えてたみたいだしな。」
すると朝比奈さんは少し曖昧な笑顔を浮かべた。気絶までしてたからな。あの時のことを彼女はどう思っているのだろうか。
「ううん、それは今となってはいいんです。あのくらいやらないと涼宮さんを本気にさせれなかったでしょうし。古泉さんたちも涼宮さんのことを想ってやったことですから。」
その時の古泉の笑みは、いつもとは少し違う、妙な優しさを感じた。こいつのこんな緩んだ顔を見るのは初めてだった。
「そう思われていたとは、本当に嬉しい限りです。あのとき、あなたには悪いことをしたなと思っていたんですよ。ずっと謝ろうと思っていました。
今、この場を借りて謝らせていただきます。あのときのこと...申し訳ありませんでした。」
と、古泉は頭を下げた。
「頭を上げてください。小泉くん、私は気にしてなんかいません。涼宮さんを想う気持ちは私たちも同じなんです。だから、大丈夫です。」
そして朝比奈さんはいつもの素敵な笑顔を浮かべた。ああ、なんて懐の広く深いお方なんだ。ハルヒも長門も少しは見習え。
「ありがとうございます、朝比奈さん。本当にあなたの人となりの素晴らしさ。尊敬に値します。」
古泉と朝比奈さんは互いに笑顔を浮かべていた。そして気づいた。

おれは蚊帳の外だ。
650:2006/12/12(火) 02:13:01.28 ID:d89//bAp0
「やっほう。ただいま帰還したわ。」
絶にして妙なるタイミングでハルヒと長門が帰ってきた。
「おうお帰り。なにか収穫はあったか。」
ハルヒはにやりと笑う。絶対に何かたくらんでる悪ガキのようだ。
「やっぱりスリがいるみたいよ。ここの人に聞いてみたら財布が届いてないか聞きに来た人が他にもいたんですって。
で、一応スリの特徴を教えてきたけどあまり当てにはできないわね。こうなったらあたし達で捕まえるべきよ!」
彼らが当てにならない根拠とおれ達で捕まえるべきに至った過程を教えてもらいたいもんだ。
「で、それを知ったお前はどうする気だ?」
相変わらずハルヒの目に迷いは無い。むしろ燃え上がっているように感じられる。
「決まってるじゃない。あたしの財布を盗る程の技術には感服するわ。でもね、それとこれとは話が別よ。
スリは犯罪。とっ捕まえてあたし達のジャスティスをぶつけてやるのよ!」
あたし達のジャスティス、ね。半分電波のような言葉だが、言いたいことはわからんでもない。
改めてハルヒは気合を入れているようだ。
「で、ここからが本題よ。そのスリをとっ捕まえるための作戦を伝授するわ。」
ご大層なことを言ってるがたいしたことはなさそうな予感。ま、シンプルの方がいいやね。
おれ達はみんなハルヒに視点を合わせた。
651:2006/12/12(火) 02:17:13.03 ID:d89//bAp0
今日はここらが限界です。もうまもなく落ちます。
また明日、続きが書けますように。すっかり短編じゃなくなりましたが、
終わりまでのビジョンは掴めました。もう暫くおつきあい下さい。
では失礼します。
652御雑煮:2006/12/12(火) 02:19:08.92 ID:9n0FSmkM0
乙〜
653金魚と初詣:2006/12/12(火) 02:19:14.07 ID:vh4x/n8RO
乙。そして保守。
654年賀状(気があるってことなのか?):2006/12/12(火) 02:19:17.75 ID:TKeYNMjb0
ふぁいと!最後までがんばる
655年賀状(気があるってことなのか?):2006/12/12(火) 02:19:38.09 ID:TKeYNMjb0
そして乙
656金魚と初詣:2006/12/12(火) 02:28:59.50 ID:vh4x/n8RO
保守
657金魚と初詣:2006/12/12(火) 02:36:18.18 ID:vh4x/n8RO
まとめサイトの人。
どうかおまけと秋氏のも更新してくれ
658凧(ぱしり):2006/12/12(火) 02:42:34.24 ID:F+TzaNJ+0
秋氏おつ!
>>657
ごめ!
携帯のほうまだ更新してないorz
明日はやいんで今日はもうねます(´A`)
明日の夕方に更新しますorz
ごめんなさいごめんなさいごめ(ry
659金魚と初詣:2006/12/12(火) 02:43:26.16 ID:vh4x/n8RO
660金魚と初詣:2006/12/12(火) 02:46:08.23 ID:vh4x/n8RO
>>658
がんがれ
wktkしてる。
声援しかできないが。
661年賀状(気があるってことなのか?):2006/12/12(火) 02:57:06.46 ID:TKeYNMjb0
662猪(黄色):2006/12/12(火) 03:34:17.34 ID:6T66gviA0
一足早くもらったクリスマスプレゼントが本だしだった俺が保守。
663書初め(蛙の子は蛙):2006/12/12(火) 04:07:48.45 ID:S4ijdBfJ0



泣いた。









664猪(ギター):2006/12/12(火) 04:42:03.67 ID:OY2DoMugO
>>663
どうしたwwwwww
665お年玉(800円):2006/12/12(火) 06:02:54.58 ID:UueBzfpK0
>>662
本番で中出し?大変だね
666旦那と初詣:2006/12/12(火) 06:26:48.23 ID:R1Cw8QnkO
魅音とハルヒの絡みがみたい
どうなるやら
667家族で初詣:2006/12/12(火) 08:51:21.56 ID:vh4x/n8RO
保守。
668662:2006/12/12(火) 09:44:22.01 ID:F2UUeeHc0
>>665
どーみても相手は男です、本当にありがとうございました。
669猪(体操着):2006/12/12(火) 10:51:41.17 ID:F2UUeeHc0
ほす。
670初詣でかつあげされた:2006/12/12(火) 10:52:51.06 ID:U3Ciwjd10
ここは保守だな
671ぬこと初詣:2006/12/12(火) 12:30:25.11 ID:vh4x/n8RO
保守
672猪(ちょっと臭いあり):2006/12/12(火) 12:53:55.77 ID:GwDhCUdnO
保守
673猪(カビ):2006/12/12(火) 13:06:09.49 ID:0pslVNv80
保守
674姉と初詣:2006/12/12(火) 13:52:01.80 ID:5m/mlZzW0
保守程度になんか書こうかな
675猪(ミニスカ):2006/12/12(火) 14:28:04.73 ID:5gme19KY0
期待。
676女教師と初詣:2006/12/12(火) 14:39:00.56 ID:5m/mlZzW0
>>1氏の途中の部分から書かせて貰います
まあパラレルな感じで読んでいただければ


約2メートルのフェンス。有刺鉄線が切れているのがせめてもの救いか。

さて、どうしたものかと俺が思案している間にハルヒは既にフェンスの向こう側へ到達していた。
まあ予想はしてたさ。お前のその思考回路と身体能力からすれば楽勝だろうよ。
そういう意味じゃ古泉も問題ないな。いや倫理的に問題があると言われたら全くその通りだが。
長門は―――まあ何とかなるだろう・・・長門だし。で、問題は朝比奈さんと俺だ。
この程度のフェンスなら越えられなくもないはずだ。しかしハルヒと違い不法侵入の経験なんてのは殆ど無い訳で。
そして失礼ながら、朝比奈さんはあまり運動神経がよろしくない。ちょっとした段差でも躓いてコケるような御方だし。
ハルヒ、そっちから鍵とか開けられないか?お前ならそういう知識も持ってそうだからな。
「・・・無理。いくつか鍵が掛かってるんだけど、錆付いちゃってて開けられそうにないわね。」
錆付いてる?・・・って事はここはしばらくの間使われていないのだろうか。
ハルヒに続いて今度は古泉がフェンス越えに挑む。やっぱ登るしかないのか・・・やれやれ。
ストンッと気持ちの良い音が響く。古泉も既にあちら側の人間のようだが、その顔に違和感を感じる。足でも挫いたか。
残るは俺と朝比奈さんと―――長門?何処行くんだお前。
「こっち」
それだけ俺に告げると長門は無言でスタスタと歩いて行く。やっぱり付いていくべき・・・だよな。
行きますか、朝比奈さん。と俺達も長門の後を付いて歩く。
無表情で先陣を切っていた長門が立ち止まった。おお、これは・・・フェンスに穴が開いていた。ここから入るか。
しかしこんな事で良いのか雛見沢。何処の馬の骨とも解らんような奴ら(俺達のこっちゃ)が入っちまうぞ?
もっと危機管理をだな・・・と思ったがこんな廃村に入る輩はオカルトマニアか変人だろう。盗られるような物も無さそうだし。
なら良いか・・・って俺の思考は徐々にハルヒに侵されつつあるのかも知れない。現在進行形、気をつけよう。
「アンタたちさっさと来なさい!」
長門は既に侵入していた。ハルヒの機嫌が損なわれない内に行くとするか。
しかし紳士な俺はレディーファーストを忘れないぜ。朝比奈さん、先にどうぞ。
677猪(はげ):2006/12/12(火) 15:08:44.46 ID:SHk5EFOH0
hsy
もっと発展しないかな
678保母さんと初詣:2006/12/12(火) 15:21:51.71 ID:5m/mlZzW0
チョコチョコとフェンスの穴から侵入する朝比奈さんを見守った後、俺も侵入する。
すると入った瞬間に気温が少し下がった気がした。日陰に入った訳でもないのに、気のせいか?
「これならわざわざフェンスをよじ登る必要もありませんでしたね」
古泉は余計な体力を使っちまったようだ。これからハルヒに振り回されるって言うのに、可哀想なこった。
まあ俺もなんだがな・・・そういやコイツの表情から僅かに焦りのようなものが見て取れる。
「どうした、何か悩み事でもあるのか? まあハルヒに関してならそんなこと言ってやれる立場じゃないが」
「いえ、このフェンスを越えた時・・・何だか妙な感覚になりませんでしたか?」
妙な感覚・・・?確かにあったような気がするが、何だったかな。一昨日の晩飯を思い出すように眉間にしわを寄せる。
あー・・・そうだ、ちょっとばかり涼しくなったような気がしたんだっけ。
すると古泉は何かを閃いたかのような顔で指をパチンと鳴らす。
「それです、その通りですよ。どうやら貴方は僕より繊細な身体をお持ちのようですね」
クックと古泉は笑ってるんだか何だか解らない音を立てて長門に質問する。
「―――長門さん、ちなみにフェンスの内と外との気温差を教えて頂けますか」
「フェンスの外側は31.5℃。内側は27.3℃。気温差は4.2℃」
もうこの程度では驚かない俺に乾杯。しかし4.2℃は大きいぞ、そう考えるとかなり涼しくなった感じがする。
単純だな、俺。いやそれよりもこの気温差は何だ。まさか雛見沢は別世界とか。
「もしかすると、もしかするかもしれません。・・・いえ、似てるんですよ」
何がだ。
「ここと―――閉鎖空間が。」
閉鎖空間だって?あそこはもっと灰色っぽくて寒々しくて・・・それにあの青いバケモノだって居なさそうだ。
679保母さんと初詣:2006/12/12(火) 15:52:03.70 ID:5m/mlZzW0
「ごもっともです。閉鎖空間よりもむしろ―――貴方と涼宮さんだけの世界を覚えていますね?」
忘れたくても忘れられんな、フロイト先生が聞いたら爆笑しそうなあれか。ハルヒ曰く最悪の夢。
そのハルヒは朝比奈さんにセクハラして遊んでいる。羨ましい・・・じゃなくて後で注意しとかねばならんな。
しかし古泉の話は長くなりそうだ。朝比奈さん、すみませんが今は耐えてください・・・帰ったら何か奢りますから。
で、その世界がどうしたって?それがこの場所とそっくりだとでも言うのか。
「ええ。もし貴方と涼宮さんがあの世界に居続けたなら、この世界とよく似た世界になったはずです―――まあ仮説ですが」
待て、ハルヒがまた新世界を創り上げたってか。俺の記憶が正しければアイツの機嫌が悪い時に閉鎖空間は発生する。
そしてあの世界もその延長線上のようなもんだろう。しかし今のハルヒは機嫌が悪いどころかワクワクしっぱなし状態だ。
「涼宮さんの高ぶる感情に呼応して出来たのかもしれませんよ? 思い過ごしであって欲しいのは僕も同じです」
ふと長門を見るが、いつもと何ら変わりない。古泉の思い過ごし・・・だな。まあハルヒの所為で神経質になってるのだろう。
「アンタたちさっさと来なさい!」
この台詞は二度目だな。セクハラに飽きたのか、ハルヒが大声で呼ぶ。朝比奈さんもどうやら無事のようだ。

先頭にハルヒと古泉、朝比奈さんと俺はその背後で話しながら歩き、そして最後尾の長門が黙々と付いて来る。
しばらくすると舗装道から土道に変わっているのに気付いた。目的地はそろそろか。しかし廃村って感じがしないな・・・おや?
顔を背けた俺の視線の先には―――あれってもしかして人じゃないか?
680おせち(30,000ウォン):2006/12/12(火) 16:01:22.46 ID:OY2DoMugO
誰かクルー?
681猪(青):2006/12/12(火) 16:16:42.99 ID:DcE01dv40
「廃村って感じがしない」
これは・・・ついにあの人達とご対面ですねっ!?
682美容師と初詣:2006/12/12(火) 16:20:26.13 ID:5m/mlZzW0
間違いない。しかしこんな廃村に来る輩なんてのはオカルトマニアか変人か・・・あ、役所の人とかだったらマズい。
しかし向こうはこちらに気付いていないようだし、見て見ぬフリが賢明だ。ハルヒの事だから話し掛けに行くかも知れんし。
とか何とか考えてる内に、事態は急展開を迎える。
「おんや、見ない顔の子らやね。観光かい?」
俺達の目の前に別の人物が現れやがった。しかしどうやら役所の人間では無いようだな。
元気なご老人が笑みを浮かべてハルヒに話し掛けている。なんだ地元の人か・・・っておい。
ここは廃村じゃなかったのかよ。もしかしてこの爺さんはオカルトマニアで、しかもここの常連とか。よし聞いてみるか。
「あの、お爺さんは何をなさってるんですか?」
「ああ、ワシは家に帰っとるとこよ」
「家って・・・まさか、この村にあるんですか?」
「ワシは雛見沢のモンよ。いや何にも無えけど、この村はええ所やけんね」
そんな馬鹿な。何にも無いどころか、この村はとっくに廃村になったはずだぞ。故郷が忘れられずに無断で住んでいるだろうか?
老人はここに居るのがさも当たり前かのように話を続ける。
「アンタら”わたながし”のお祭りまで居るんやろ?」
祭りだと?既に廃村になった場所で祭りなんて行われる筈がないじゃないか。それに・・・”わたながし”って何だ?
683姫初め:2006/12/12(火) 16:27:53.48 ID:w9Xum6M7O
支援
684美容師と初詣:2006/12/12(火) 16:29:12.27 ID:5m/mlZzW0
「”わたながし”って何ですか?」
聞いたのは俺ではなくハルヒだった。
「知らんのかい?布団とかの「綿」を「流す」で綿流し。
 毎年この時期にやる祭りでな、大勢の人で賑わうんよ」
この人は何を言ってるんだ。毎年この時期?もうボケてしまってるのだろうか。
老人と別れた後も歩き続けたSOS団が目にしたのはとんでもない光景だった。
ありえないだろ、こんなことって。
685猪(大人):2006/12/12(火) 16:47:43.07 ID:4d6X9+YXO
wktk
686VIP皇帝:2006/12/12(火) 16:55:47.49 ID:0pslVNv80
期待
687トリマーと初詣:2006/12/12(火) 17:01:52.08 ID:5m/mlZzW0
寡黙な文学少女とクラス委員長の宇宙人対決や、可憐な美少女と行った過去の世界や、
嫌味な男と巨大怪物との超エスパーバトルなどを見て来た俺だが、流石に呆気に取られたというか何というか。
廃村になったはずの村が廃村になっていなかった。
出会うたびに珍しそうに話し掛けて来る人々、田畑で農作業に努める人々や、走り回る子供まで居る。
雛見沢は・・・人が住む普通の村だった。頭がおかしくなりそうだ。
「何で?どうして雛見沢に人が住んでるの?ねえキョン!」
俺に聞くなって。というか俺が知りたいさ。多分お前の仕業なんだろうよ、ハルヒ。だってデタラメ過ぎる。
朝比奈さんを見てみろ、ポカーンと口を開けっ放しで歩いてるぞ。
流石の古泉もいつものニヤケ顔じゃなくなっていた。古泉、残念ながらお前の思い過ごしじゃなかったようだな。
「正直言って流石に驚きましたよ。僕の予想が当たったのでしょうか」
当たったところで全然嬉しくないな。とにかくここがヤバいならさっさと脱出した方が良いんじゃないか?
早いこと宿まで戻って―――
「不可能」
無言を貫き通していた長門が口を開いた。不可能ってどういうことだ?
「この空間の構成情報を解析した結果、涼宮ハルヒ自身が原因ではないという結論に達した。
 涼宮ハルヒは飽くまでもトリガーに過ぎない。この空間を創造した主は我々以外の何者か」
トリガーね・・・何時ぞやの巨大カマドウマが思い出される。それはどうでもいい、「何者か」って誰なんだ。
「何者かがこの空間の構成情報へのアクセスを妨害している。さらに情報統合思念体との通信も途絶えている。
 このインターフェースの処理能力では何者か把握できない。
 この空間から脱出する為にはこの空間の創造主が何者か特定する必要がある」
思念体との通信が途絶えただと?長門のトンデモパワーを妨害するだけの力を持った相手か・・・。
敵も宇宙人か、あるいはまだ見ぬ異世界人か。
688トリマーと初詣:2006/12/12(火) 17:21:44.23 ID:5m/mlZzW0
とは言っても俺が太刀打ち出来そうな相手じゃないのは確かだ。
困り顔の古泉に無表情の長門、未だ呆然としたままの朝比奈さんの愛らしいお顔に、
おい、ハルヒ。随分と楽しそうじゃねえか。
「だって無くなったはずの村が復活してるのよ!ミステリーよ、ミステリー!」
どうだかな、俺にとっちゃお前がミステリーだよ。しかしこんな世界を作ったのはそこのどいつだ?
まあ朝倉の時みたいに死に直面してないだけ幾分マシだが。
「さて困りましたね。帰れない、となると僕達は野宿をしなければなりません」
しまった、そこまで考えてなかった。冬じゃないから凍え死ぬ心配は無いが、田舎の夜は寒そうだ。
それに何より朝比奈さんを野宿させる訳にはいかん。それだけは何としても阻止する。
ということで、まずは寝泊りする場所を探すとするか。
「ハルヒ、今日は雛見沢に泊まろうと思うのだが」
「へえ、アンタもたまにはいいこと言うじゃない!確かにあの移動時間を探索に回した方が良いわね」
「じゃあ宿の方には俺が連絡入れとくから」
よし、適当に誤魔化せたな。しかし寝泊りするといっても民宿なんて無さそうだぞ。
689トリマーと初詣:2006/12/12(火) 17:37:36.69 ID:5m/mlZzW0
俺の考えは的中した。
何処へ行くかの当てもなく、ヘンテコ村を散策するSOS団御一行様。
傍から見れば相当マヌケな絵面だろうが今はどうでもいい。
「村、というからには村長も居られるのでしょう。その人を尋ねれば何か解るかもしれません」
なるほど、なら次に出合った村人に聞いてみるか。
690猪(里に下りてきた):2006/12/12(火) 18:02:38.91 ID:GcaPPc800
保守
691猪(ボーカル):2006/12/12(火) 18:19:50.29 ID:0pslVNv80
保守
692ID:5m/mlZzW0:2006/12/12(火) 18:24:31.65 ID:+xwTvu/c0
しかし現実ってのはなかなか上手く行かないように出来てるもんだ。
俺達はだんだん人気のない道へと吸い寄せられていった。村人も見掛けない。
「あのー、引き返した方が良いんじゃないですかぁ?」
朝比奈さんがとても賢明な意見を仰った。確かにこのまま迷ってても仕方ないよな。
じゃあ一度戻りましょう。貴女の意見を無視など出来ません。
「駄目よ、みくるちゃん!私たちはもう引き返せないのよ!」
何のこっちゃ。こんなバカは無視してさっさと戻りましょう、朝比奈さん。
「駄目なもんは駄目なの!みくるちゃん、引き返したら死刑だからね」
ビクッと怯えながら縮こまる朝比奈さん。死刑て。
「ほらほら、ちゃっちゃと進んだ進んだ!」
相変わらずマイペースなハルヒにトボトボと付いて行く朝比奈さん。
もしも貴女が死刑になったら俺が代わりますよ。
「下手をすると林の中で野宿かもしれませんね」
今日はお前の予想が良く当たるからな、って縁起でもない。
ヒョイと肩をすくめた古泉の顔からはいつのまにやら焦りが無くなっていた。
「キョン!あそこに誰かいる!」
693年賀状(ユニクロからだけ):2006/12/12(火) 18:35:19.78 ID:+xwTvu/c0
長い林道を抜けるとそこはゴミ捨て場だった。粗大ゴミとかそんなんが山みたいに積まれてる。
そのゴミ山の中にやけに小さい人影を見つける。こんな所で何をしてるんだ。
「おーい!そこの誰かー!」
ハルヒは叫びながら役目を終えて捨てられた者達の山を渡り歩く。え、ここ渡るの?
あちらも気付いたようだ。こちらに向かって歩いてくる。どうやらその人影の正体は、長い髪の少女のようだ。
「みぃ・・・どうしたのですか?困ったことがあったらボクに言ってくださいなのです にぱー☆」
694猪(子持ち):2006/12/12(火) 18:44:12.43 ID:4d6X9+YXO
りかちゃんktkr
695年賀状(配ってます):2006/12/12(火) 18:47:52.28 ID:R+JIqBnf0
保守
696猪(浴衣姿)
保守