ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
1 :
VIP足軽dca:
2 :
VIP足軽b:2006/11/28(火) 21:00:00.33 ID:J4a5DxfR0
3 :
宿屋の女中:2006/11/28(火) 21:01:32.54 ID:qhEHMZKh0
4 :
VIP村人s:2006/11/28(火) 21:01:34.39 ID:47Pg42t60
乙ぱい
5 :
VIP村人g:2006/11/28(火) 21:01:49.57 ID:wxIbHFJB0
6 :
VIP村人f:2006/11/28(火) 21:01:57.55 ID:4Bkr77/mO
7 :
VIP下手人:2006/11/28(火) 21:02:07.50 ID:lDFLMIYqO
8 :
南蛮ムキトス:2006/11/28(火) 21:02:37.10 ID:JCi6dF5PO
9 :
VIP足軽e:2006/11/28(火) 21:03:18.87 ID:ytUB8n8q0
10 :
テンプレ?:2006/11/28(火) 21:07:14.01 ID:5JEqeQz90
11 :
VIP足軽b:2006/11/28(火) 21:07:51.69 ID:J4a5DxfR0
12 :
VIP村人Ecup:2006/11/28(火) 21:08:22.64 ID:h5jMk4Gz0
いちもつ
13 :
VIP足軽v:2006/11/28(火) 21:08:56.34 ID:5JEqeQz90
URL揃えて
数字は全て半角にしてみた
14 :
花魁:2006/11/28(火) 21:09:16.74 ID:av4/m/D1O
乙!
15 :
VIP下手人:2006/11/28(火) 21:18:21.92 ID:lDFLMIYqO
16 :
VIP足軽v:2006/11/28(火) 21:19:52.89 ID:5JEqeQz90
とりあえず前スレDATはうp完了
17 :
VIP村人g:2006/11/28(火) 21:26:49.83 ID:wxIbHFJB0
18 :
宿屋の女中:2006/11/28(火) 21:32:51.55 ID:qhEHMZKh0
19 :
VIP下手人:2006/11/28(火) 21:46:19.89 ID:lDFLMIYqO
保守
20 :
姫:2006/11/28(火) 22:11:34.83 ID:lDFLMIYqO
保守
21 :
VIP足軽x:2006/11/28(火) 22:12:22.35 ID:0pMi2ym40
22 :
VIP奴隷:2006/11/28(火) 22:25:52.61 ID:1/9jIilwO
寝る
23 :
棒またぎ姫:2006/11/28(火) 22:25:52.70 ID:av4/m/D1O
hoshu
24 :
武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 22:33:45.17 ID:qhEHMZKh0
25 :
猿回しの勘三:2006/11/28(火) 22:42:40.84 ID:JCi6dF5PO
今、投下おK?
26 :
棒またぎ姫:2006/11/28(火) 22:43:36.79 ID:av4/m/D1O
もちろんおk
27 :
武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 22:45:06.83 ID:qhEHMZKh0
カモン
28 :
予防接種 ◆mtod1dSyOc :2006/11/28(火) 22:45:34.46 ID:JCi6dF5PO
じゃあ投下します。点滴受けてる時思いついたww
一応番外編までの日常物です。
今日は暇だな。
何故かって?そりゃ俺のゲームの相手がいないからさ。
放課後に部室に行ったのはいいが、まぁなんということか、女しかいないわけだ。
谷口ならハーレムだとか言って喜ぶだろうが……生憎、俺にはハーレムとは思えないわけだ。
ぶっ飛んだ発言をするヘンテコ団長に、読書マシーンの宇宙人。それに、かわいいが未来人な3人に囲まれてるからな。
一人暇潰し相手がいないと俺は暇すぎる存在なんだな……。
なぁ、ハルヒ。たまにはオセロでもしないか?
「遠慮しとくわ。あんた弱そうだもん。それより!副団長の古泉くんは!?サボりなんて許されないんだから!」
……まぁ、こんな扱いだよな。弱いのは否定出来ないかもしれないが、古泉よか強いんだがな。
古泉は学校終わってすぐに出て行ったらしい。何か用事でも……「すみません。遅れました」
噂のニヤけ面がそこに立っていた。ハルヒをイライラさせるなと言ったのは貴様だろう。
「古泉くん……理由によっては罰金だけじゃ済まないわよ?」
幾分も困った様子のない笑顔でそいつは口を開いた。
29 :
予防接種 ◆mtod1dSyOc :2006/11/28(火) 22:46:11.19 ID:JCi6dF5PO
「実はですね、インフルエンザの予防接種に行っていたのですよ」
……あぁ、あったね。そんなやつ。
「神聖な団活動を休まないためのちょっとした努力ですよ。どうです、みなさんも受けてみては」
おい、俺達を巻き込むな。
「……ふ〜ん、いいかもね。じゃあ、いまから行きましょう!」
おい、勝手に決めるな。そもそも金はそんなに無いぞ。
「その点は心配ありません。僕の知り合いに……」
やれやれ、またそのパターンか。聞き飽きたぜ。
とりあえず残り二人の様子を伺うとするか。
長門は……まぁ、いつも通りだ。
そもそも予防接種なんて必要ないだろうが、一応付き合いとしてついてくることであろう。
もう一人、朝比奈さんは……震えながら俺に近付いてきた。
「キョ、キョンくん……あ、あの、予防接種って……針、で、ですかぁ?」
針以外に何があるんですか?……って聞いてもダメですね。未来は針じゃないんですか?
「あ……その、禁則事項です。だけど……針は怖いよぅ……」
本当に怖がっている朝比奈さんもかわいいな……。なんて思ってる内に行くことは決定したらしい。
「ほらっ!みくるちゃん、さっさと着替えなさい!キョンと古泉くんは部室の外で待ってなさい!」
……やれやれ。寒い中を予防接種を受けに外へ、か。やってらんねーぜ。
みんなで坂を降り、ゆっくりと歩きながら病院へ向かう途中、俺はずっと朝比奈さんが震えているのを見ていた。
「怖いよぉ……怖いです」
ハルヒにもこれくらいのかわいさがつけば、もう少し人気も出るだろうに。
「大丈夫ですよ。取って食われる訳じゃないですから」
そんなことを言いながら、肌寒い冬の道を歩いて病院に向かった。
「着きました、ここです」
支援かな〜
31 :
武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 22:47:55.10 ID:qhEHMZKh0
支援
32 :
予防接種 ◆mtod1dSyOc :2006/11/28(火) 22:48:05.58 ID:JCi6dF5PO
古泉は何かのガイドかのように病院を手でさした。……予想はついていたが、やはり俺が入院した病院か。
「知り合いの方に開けてもらうようにしたので、裏口から入りましょう」
まったく……手筈のいい奴だ。
「さぁ、みんな引きなさい!」
何を引くかって?そりゃクジさ。
二か所でやるってんで、二人ずつ入る時の組み合わせをクジで決めるらしい。
早く終わらせりゃそれでいいんだが……。
とりあえず引いてみた。
印あり:俺、朝比奈さん
印なし:ハルヒ、長門
まぁ……ちょっとうれしい組み合わせだったりするな。
「うふふふふ……面白い反応を期待してるわよ、みんな!」
一応注射に反応するほどの年齢ではないことを伝えておくか?……いいか、さっさと済まそう。
朝比奈さんと並んで部屋に入ると、綺麗な白衣を着た女医さんがいた。
「どちらからなされますか?」
自分の隣りを見ると、俺を見上げて涙目でフルフルと首を横に振る天使がいた。
……しょうがない、先にやるか。
椅子に座り、左手をまくる。久しぶりだなぁ、注射なんてよ。
消毒用の脱脂綿で腕を拭かれ……いざ突貫!
「ひいぃっ!」
俺じゃないぞ。断じて俺の声じゃない。
33 :
猿回しの勘三:2006/11/28(火) 22:48:28.42 ID:cnJ3UqQDO
支援支援
34 :
予防接種 ◆mtod1dSyOc :2006/11/28(火) 22:49:19.40 ID:JCi6dF5PO
口を抑え、涙を流しながら震える朝比奈さん。まるで殺人現場を見たかのようだ。……見たことないがな。
「はい、終わりました。しばらく押さえててくださいね」
お決まりのセリフを聞き、俺は席を立った。
さぁ、朝比奈さんの番ですよ。
「むむむ無理です!……ダメ、死んじゃうよぉ……」
女医さん苦笑い、俺は溜息。……やれやれ。
ほら、一瞬ですから。
朝比奈さんのやわっこい背中を押して、椅子に半ば無理矢理に座らせた。
「やめてやめてぇ!ダメ、いやぁ〜!」
女医さん爆笑。
このままじゃ本当に警備かなんかが飛び込んで来そうだな……もちろん捕まるのは俺。強姦容疑で逮捕。
しょうがない……か。
俺は朝比奈さんの手を握って、目を手で覆った。
「大丈夫ですって。俺がついてます。俺の手にだけ感覚を集中させてください」
親が妹に言っていた言葉だが……こんなセリフ二度と言えないな。ハズいから。
「うぅ〜、キョンくん……」
「はい、終わりましたよ。自分で押さえててください」
さすがはプロだな。朝比奈さんが止まった瞬間には針を刺してしまっていた。
35 :
武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 22:49:48.00 ID:qhEHMZKh0
支援
36 :
予防接種 ◆mtod1dSyOc :2006/11/28(火) 22:50:47.06 ID:JCi6dF5PO
朝比奈さんの腕を押さえてやりつつ、俺は溜息をついた。
「あ、あれ?終わり……ですかぁ?」
えぇ、終わりです。よく頑張りましたね。
「……キョンくん、ありがとう」
そんなやり取りを見てからか、女医さんが笑顔で口を開いた。
「うふふ……優しい彼氏さんですね?」
いえいえ、彼氏だなん……
「は、はいっ!ありがとうございます!」
おいおい。……まぁ、いいか。いつから彼氏になったのかなんて問わないでおこう。
この笑顔を見れただけで俺は充分さ。
結局、誰からも面白い反応は得られないまま予防接種は終わった。
ハルヒに見つかったらヤバいかな……まぁ、いいよな。
今日だけは世界も何も考えないで、朝比奈さんと一日カップルを堪能させてくれ。
二人で手を繋ぎつつ、いつもの喫茶店へゆっくり、ゆっくりと歩を進めた。
おわり
37 :
VIP下手人:2006/11/28(火) 22:51:06.17 ID:MN8C//gaO
支援みくる
38 :
棒またぎ姫:2006/11/28(火) 22:51:12.70 ID:av4/m/D1O
支援
39 :
予防接種 ◆mtod1dSyOc :2006/11/28(火) 22:51:36.50 ID:JCi6dF5PO
番外編〜ハルヒと長門の予防接種〜
「有希、あんたから早くやっちゃいなさい!」
「わかった……うっ」
「今!今「うっ」て言ったわよね!」
「……言ってない」
「いえ、言いましたね」
「だよね!古泉くん!珍しいもの見たわ……」
「……次は、あなた」
「オッケー!任せなさい……あれ?針ってこんな大きかったっけ?」
「はい。長門さんとまったく同じサイズですね」
「あ、あ〜……ちょっと!痛くしたら死刑だからね!絶対よ!……あ〜!」
「……お互い、彼には秘密に」
「うぅ〜、わかってるわよ!……古泉くん、絶対言っちゃ駄目よ!」
「もちろんですよ、お二人とも」
おわり
以上です。支援等ありがとうございました!
40 :
武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 22:53:02.97 ID:qhEHMZKh0
GJ!
何故か注射大好きな俺。
一度でいいから泣くほど怖がってみたいもんだw
41 :
VIP村人b:2006/11/28(火) 22:55:07.40 ID:nS1p/4JI0
>>40 アナルスレでそのセリフが吐けるか?ヤツが注射より怖いのを刺してくるぞ。
42 :
棒またぎ姫:2006/11/28(火) 22:56:46.65 ID:av4/m/D1O
GJ!
これみんなはタダで予防接種できたのか?
うらやましいな
43 :
VIP侍:2006/11/28(火) 22:58:51.02 ID:1FcUJJ4/O
44 :
猿回しの勘三:2006/11/28(火) 22:59:15.61 ID:JCi6dF5PO
>>42 脳内で古泉に《ツケ》ということにしてくれ。
45 :
武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 22:59:15.60 ID:qhEHMZKh0
46 :
姫:2006/11/28(火) 23:02:57.41 ID:MN8C//gaO
GJ!
47 :
だんご屋のはる:2006/11/28(火) 23:04:58.66 ID:av4/m/D1O
48 :
VIP魔法使い:2006/11/28(火) 23:07:22.48 ID:4p6qBoqV0
49 :
北町奉行:2006/11/28(火) 23:08:56.47 ID:JCi6dF5PO
>>47 絶対言われるとオモタww
もう好きにしてくれor2
50 :
壷ふりお京:2006/11/28(火) 23:09:32.12 ID:creobUTR0
>>47 ではそこのベッドでorzの姿勢をして下さい
実際けつに注射針挿入された俺が言ってみる
もう落ちてるがな
52 :
VIP足軽x:2006/11/28(火) 23:12:46.70 ID:5JEqeQz90
>>50 へ…変態さんかな、変態さんなのかな?変態さんなんだな、かなっかなかなかな〜〜!!
微妙なドラマCD聴いてたら思い浮かんだ
で、アナル落ちてるがどうするよ…?
53 :
油売りの左暮:2006/11/28(火) 23:19:24.13 ID:bCWr2rx60
今日は立てない方がいいんじゃない?
54 :
VIP足軽p:2006/11/28(火) 23:23:01.40 ID:1Wluc0LR0
55 :
だんご屋のはる:2006/11/28(火) 23:27:37.46 ID:av4/m/D1O
焼かないで俺にくれよ
もったいねぇな……
56 :
VIP神:2006/11/28(火) 23:38:53.28 ID:1/9jIilwO
寝れねぇ……倉庫あさってくる
57 :
花魁:2006/11/28(火) 23:38:53.87 ID:lDFLMIYqO
昨日の予告通り投下しようと思いますが、
大丈夫でしょうか?
59 :
VIP村人i:2006/11/28(火) 23:43:43.21 ID:wxIbHFJB0
イインダヨ
60 :
だんご屋のはる:2006/11/28(火) 23:44:35.19 ID:av4/m/D1O
まってますた
俺は植物園の南側に小隊を集結させていた。とはいってももはや無事な生徒は10名しかいなかったため、
学校から補充要員として送られてきた生徒10名を加えて総勢20名となっている。
現在の状況はこうだ。植物園北側は古泉の小隊が押さえて、敵の侵入を阻止している。
エスパー戦闘経験のある古泉の度胸はとてもよく、敵の攻撃をものともせずに押さえ込んできた。
一方の南部が問題だ。鶴屋さん部隊も俺たちと同じく包囲状態になり、完全に孤立してしまっていた。
さらにここ2時間近く連絡すら取れない状態に陥っている。そのため、長門の支援砲撃ができない。
闇雲に撃ち込んで、間違って鶴屋さんたちに当たれば本末転倒だ。
それを救出するべく俺たちは森との境界線に陣取っているんだが、
向こうも南部への移動を阻止するように抵抗が激しく、鶴屋さんの救出どころか、植物園から森に侵入すらできていない。
何とか森との境界にある小さい丘に身を隠し、敵の銃撃を受けないようにしているだけである。
「ガンガン撃ち込んでくれ、長門!」
俺は膠着状態を打開するために、徹底的に砲撃をさせていた。向こうが壁を作って通さないというなら、
こっちは完膚無きまでそれを破壊しつくまでだ。しかし――
「だめだね。まだこっちに向かってガンガン銃撃してくるよ」
「どこに潜んでいやがんだ。さっきからあれだけ撃ち込んでいるってのによ!」
国木田の言葉に俺は吐き捨てるように怒鳴った。ここに来て、砲弾を受けても効果なしなんて言うインチキを
始めやがったんじゃないだろうな?
また、目前で4発の迫撃弾が着弾した。轟音と砂が顔に降りかかってきたので、あわてて頭を下げる。
「油断するとヘルメットごと頭を持って行かれるかもね」
となりで物騒なことをひょうひょうと言うのは国木田だ。どうしてこいつはこんなに度胸が据わっているんだ?
俺はずれたヘルメットをかぶり直しつつ、
「砲撃で効果がないってなら、別の方法を考えないと――ん?」
そこまで言って気がつく。先ほどの着弾以降、敵側からの銃撃がぴたりと収まっていた。
ようやくクリティカルヒットだったか?
63 :
北町奉行:2006/11/28(火) 23:45:20.98 ID:cnJ3UqQDO
待ってたぜ!
(・д・)カモーン
「よし……一気に前進するぞ。ついてこい」
俺は慎重に腰をかがめながら立ち上がり、丘を登り始める。同時に小隊全員がそろそろと俺についてきたが……
「……ぶっ!」
情けない声とともに、俺は丘の下に引きずりおろされた。だれかに服を強引に引っ張られたようだが――
同時に丘の向こうで悲鳴が飛んできた。さらに、身体に銃弾がめり込むいやな音と血しぶきも一緒にだ。
あわてふためいた生徒たちが次々と丘の下に飛び込んでくる。
「キョン、大丈夫かい!?」
俺を丘の下に引きずりおろしたのは国木田だった。何を考えているんだと怒鳴りそうになった瞬間、
その意味を理解する。頭の上を飛び越えていく銃弾の荒らしと、丘の向こうから聞こえてくる絶望的なうめき声を聞けば、
どんなバカでも理解できるはずだ。
答えは簡単。またしても、敵の罠に引っかかったのだ。砲撃の着弾と同時に、銃撃をやめる。
やったと思った俺たちがのこのこ丘を越えてきた時点で狙い撃ち。こんな単純な手に引っかかるとはバカか俺は!
俺はそろりと丘から頭半分を出し、どうなっているのかを確認した。そこには血まみれになった生徒二人が
倒れている。一人は突っ伏したまま動かず、もう一人は痛みのあまりうめいて手をばたつかせていた。
あまりの悲惨さに思わず身を乗り出して手を出そうとするが、それを阻止すべくまた敵の銃撃が始まる。
数発が負傷した生徒に命中し、さらなる悲鳴を上げた。奴らには情ってモンがないのか!?
「助けないと!」
俺は飛び出して行こうとするが、またも国木田に制止させられる。
「冷静に! とにかく、こっちも撃ちまくって向こうの頭を下がらせるんだよ。その隙に救出するべきだね」
「く……わかった。すまんが頼む」
国木田の案を受け入れて、俺は生徒たちに一斉射撃を命じた。全員一気に立ち上がるとそこら中の茂みに向けて乱射を始める。
敵側の銃撃が収まったことも確認せずに俺は丘から身を乗り出し、負傷した生徒を丘の下に引きずりおろした。
同時に動かなかった生徒を小隊の一人が同じように引きずりおろす。
俺が助けた方は、名前も知らない女子生徒だった。全身の銃弾を浴びて、傷だらけどころかぐちゃぐちゃだ。
「ハルヒ! 負傷者だ! ひどい怪我なんだ! 誰かよこしてくれ!」
『わかった! 何人か向かわせるわ!』
無線連絡後、ハルヒ小隊の何人かが、その女子生徒を回収していった。すでに瀕死の状態だったが、
それでもまだ生きている以上、こんな弾の飛び交う場所に置いては置けなかった。
「くそっ……」
俺は丘の下で座り込み、ヘルメットを取ってため息をつく。やりきれなさすぎる。
鶴屋さんたちを助けたいがどうすることもできない。無理につっこめば、こっちの犠牲が増えるばかりだ。
救出する方が損害大では意味がない。どうすればいい? いっそ鶴屋さんたちが自力で戻るのをここで待つか?
包囲状態とはいえ、そのままでいるわけもないし、こっちに移動してきているはずだ。
だったら、それを向かえ入れた方が……
と、突然そばにいた生徒から無線機を渡される。古泉からの連絡らしい。
「なんだ古泉。今はおまえの話を聞くような気分じゃないぞ」
『それだけ言えるならまだ無事と言うことですね。安心しました』
全然安心できねえよ。あっちもこっちもめちゃくちゃで、頭がおかしくなりそうだ。
いや、普段の俺だったらとっくにおかしくなっているだろうよ。ちくしょう、一体どれだけ俺の頭の中をいじくりやがったんだ。
『それはさておき、そっちの様子はどうですか?』
「その前におまえの方を教えてくれ。聞く前にまず自分から言うもんだろうが」
自分でもそれは違うだろと自己つっこみをしてしまったが、古泉は苦笑しているような声で、
『こっちはなかなか派手な状態ですよ。北部一帯で防御戦を引いて何とか敵の植物園侵入を阻止していますが、
向こうも焦っているんでしょうか、携帯型のロケット弾ぽいものを持ち出してきました。
さっきからそれの雨あられですよ』
それでも防御線を守りきっているのか。本当にたいした奴だな。ハルヒの見る目も。
『そろそろ本題に移りましょうか。どうやら、そっちは未だに鶴屋さんのところにたどり着けていないようですね』
「ああ、腹立たしいがその通りだ。敵の抵抗が厳しい上に、砲撃が全くきかねぇ。これじゃどうしようもない。
正直、侵入はあきらめて鶴屋さんが戻ってくるのを待ったほうがいいかと考え中だ」
『それは待ちぼうけになるからやめた方が良いですよ』
なに? それはどういう意味だ?
『ここに来るまでの間に、涼宮さんと鶴屋さんの無線連絡を耳に挟みましてね、いえ、盗み聞きしたわけではありません。
すごい剣幕で話しているからいやでも耳に届いたんですよ』
ハルヒと鶴屋さんが言い争い? 全く想像ができないぞ。どういうことだ?
『完全に聞いたわけではありませんが、大体想像がつきます。鶴屋さんは、目的であったロケット弾発射地点を
制圧するまで撤退するつもりはありません。たとえ、誘い込むための罠であってもです』
「うそだろ……」
俺は唖然としてしまった。さらに古泉は続ける。
『気持ちはわからなくないですね。あなたの方は、逃げた敵の掃討だったので、
罠とわかればあっさりと撤退が可能です。実際にそうなりましたしね。しかし、鶴屋さんの方は違う。
たとえ、罠であってもここで発射地点を制圧しなければ、北高への攻撃は続行されるでしょう。
結局はまた制圧に向かうことになる。それでは同じ事の繰り返しです。ならば、どんな犠牲を払ってでもとね。
できることなら犠牲を出したくないという涼宮さんとは完全に対立するでしょう』
ハルヒは自分で何でもやりたがるタイプだ。間違っても自分の作戦で他人が死にまくっても平然としているような奴じゃない。
そんなことになるくらいなら、ハルヒ自身がやろうとするだろう。今思えば、植物園にハルヒ小隊を置くと
頑固に言い張ったのも、指揮官が前線に出るなんてという考えと、できるなら自分が戦っていたいという考えの
ぎりぎりの妥協点だったかもな。
そして、鶴屋さん。正直なところ、鶴屋さんの人物像はつかみづらい。すごい人であるという認識程度だ。
今回だって包囲状態に陥ってもなお発射地点制圧をすると強弁できるなんて常人には――
待てよ? ひょっとして鶴屋さんは最初からこれが罠であるとわかっていたのか?
『僕もそう思いますね。鶴屋さんは罠の可能性を強く疑っていたのではないでしょうか。
だからこそ、たとえ罠だとはっきりしても目的を変更するつもりはない。そう言うことでしょう。
また、あの時、罠である可能性をしてきた僕の意見に対して何も言わなかったのは、
罠であろうがなかろうが関係ないということだったのでは』
鶴屋さん……あなたって人はっ……どこまで俺たちの上を行くつもりなんですか?
しかし、そうなると未だに鶴屋さんが帰還しないと言うことは、制圧もできていないと言うことだ。
『そうでしょうね。だからこそ、あなたには鶴屋さんのところへ向かってほしいんです。
救出ではなく加勢としてね』
古泉の言葉で俺の腹は決まった。何としてでもここを突破する。それしかない。だが、どうすりゃいい?
『確証はありませんが、敵の動きは涼宮さんの性格を強く意識しているように思えます。
今回の待ち伏せを考えてみてください。敵は北山公園で待ちかまえると同時に、遠距離から北高を攻撃しました。
この場合、我々にはいろいろ選択肢があります。たとえば、こちらの砲撃で徹底的に北山公園南部を砲撃する――
これは長門さんが効果が薄いと言っていましたが。また、校庭にヘリコプターもありましたから、
あれで発射地点を確認し、少数部隊でピンポイントで叩く。砲撃に耐えながら、学校に完全に立てこもって
籠城という手段もありますね。考えればもっといろいろあるかと。
しかし、涼宮さんの性格上、確実に北山公園全土制圧を一番に考えるでしょう。
やられっぱなしなんてもっとも嫌がりますし、ピンポイント攻撃だと相手が逃げ回って延々と追いかけ回すことに
なりかねません』
また頭上を飛んでいく銃弾が激しくなってきた――
『このようにたくさんの可能性がありながら、敵は誘い込んで待ち伏せという手段をとっていました。
完全にこちらの動きを読んでね。涼宮さんの性格を知っているからこそ、迷わずにその手を採用したんです。
そして、自らが決定した作戦のせいでたくさんの犠牲者を出したことになれば、
涼宮さんに与えるダメージは半端ではありません』
「ハルヒの考えを読んでいたとは限らないだろ。敵はこれだけの世界を簡単に作り出しちまうんだ。
なら、俺たちは常に監視されていて、こっちの動きが筒抜けの可能性だってある」
『ええもちろんです。しかし、たとえそうであっても敵の目的が涼宮さんであることには違いありません。
それを最優先に動いてくるはずです』
なるほどな。なら敵はロケット弾発射地点を死守したりすることよりも、ハルヒに精神的苦痛を与えることを
最優先に考えているって事か。
『話が早くて助かります。敵の動きと涼宮さんの考えと照らし合わせれば、おのずと敵の動きも読めるのではないでしょうか。
今言えることはそれくらいですが――おっと、ちょっとこっちも活気づいてきてみたいですね。
あとはお任せします。ではまた』
そこまでで通信は終了。俺はサンキュと無線を持った生徒にそれを返す。
さて、どうするか。敵は砲撃ものともせずに、俺たちの鶴屋さん小隊との合流を阻んでいる。そこまで粘る理由は?
そりゃ、包囲状態にした敵――鶴屋さんたちと増援の俺たちの合流を許すわけがない。いや待て、その考えじゃダメだ。
こうやって、俺たちが何もできずにただ時間がたっていることにハルヒは相当のいらだちを覚えるはずだ。
だから、こうやって俺たちの足止めを行っている……よし、この考えで良い。
そうなると、敵はできるだけ鶴屋さんの孤立状態に陥らせることに専念するはず。では、どうする?
「……ちっ」
結局、相手の考えを読んだところで何も変わらねぇ。敵の目的と俺たちの目的が完全にぶつかっているからだ。
なら、ここからの鶴屋さんの場所に向かうのはあきらめて、数名で北山公園のすぐ南にある光陽園学院に行き、
そこから北上して行くか? いや、敵は信じられないことを平然とやっているんだ。その動きを読まれて、
すぐに防御線が築いてしまう恐れもある。
だったら目的を変更してやればいい。俺の目的は鶴屋さんへの加勢なんだから……加勢に行かない? ふざけんな。
そんなまねができてたまるか。じゃあ、いっそ南部を手当たり次第砲撃するように長門に指示するとか……鶴屋さんを殺す気か?
ん、ちょっと待てよ? ハルヒは全員の植物園までの撤退を望んでいるという。だが、鶴屋さんはそれを拒否して、
未だに発射地点制圧を行っているんだ。ならそれは敵にとって想定外の事態じゃないか?
鶴屋さんの後退を阻止するのではなく、発射地点を防御しなけりゃならないからな。
でも、発射地点は敵にとってさほど重要なものではないと思える。俺たちをここに誘い込むだけの利用価値のはず。
さっさと鶴屋さんたちに破壊させて、包囲状態にでも何でも置けばいい。だが、確信を持って言えるが、
鶴屋さんたちはまだ発射地点を制圧できていない。何の証拠もないが、無線連絡が取れなくても、
あの人なら何らかの手段で俺たちにそれを伝えるはずだ。絶対に。
俺はふとあることを思いついて、無線機を取る。話す相手は朝比奈さんだ。場違いな相手じゃないかって?
だが、俺たちの中で一番鶴屋さんのことを知っているのは、朝比奈さんであることに間違いないだろ?
『キョンくん! 大丈夫なんですかぁ!?』
焦りきったマイエンジェルの声に俺はいくらかの癒しパワーを受け取ってから、
「ええ。何とかまだ生きていますよ。ところでちょっとお話が」
俺は今の状況を端的に話す。俺が知りたいのは鶴屋さんならどうするのかとか、
鶴屋さんならどのくらいできるだろうとかだ。
朝比奈さんはう〜んといつも以上に悩みながら、
『そうですねぇ……わたしが言えるのは鶴屋さんは本当にすごい人です。だから、そんな危ない状況でも
簡単に抜けられちゃうんじゃないかなぁって思うんです。でも、何でこんなに時間が……』
今の会話に俺は何かを感じた。どこだ? すごい人の部分か? そんなことは俺もわかっている。
簡単に抜けられちゃう……ここだ。そうだ、包囲状態でも攻撃を続ける鶴屋さんなら
植物園までの後退は簡単にできるんじゃないか? だからこそ、敵は鶴屋さんを引き留めるために
発射地点を死守する必要がある。それなら、理屈が合うってもんだ。
『でもぉ……ひょっとしたら……』
「朝比奈さん」
まだ独白のように続ける朝比奈さんの言葉を遮り、
「ありがとうございます。おかげで考えがまとまりましたよ。すごく助かりました」
『え……えっ?』
何が何やらわからない朝比奈さんがかわいらしすぎてもだえそうになるが、ここは我慢だ。それどころではないからな。
「じゃあ、また学校で会いましょう。戻ります」
『待って!』
突然、朝比奈さんからせっぱ詰まった声が飛ぶ。
『鶴屋さん……いえ、みんな無事なんですか? ここからじゃ、一体何が起きているのかさっぱりわからなくて……』
今にも泣き出しそうな――いや、もう涙ぐんでいるのかもしれない声が無線機から漏れてきた。
俺はどう答えるべきかしばし考えた後、
「大丈夫ですよ。SOS団はまだ健在です。鶴屋さんもきっとぴんぴんしていますよ』
俺は事実だけを言った。でも、谷口は死んだとは言えなかった。
朝比奈さんは俺の言葉にほっとしたのか、
『がんばってください。また学校で』
そう言って無線を終了した。すみません、朝比奈さん。
そこに国木田が丘の下に滑るように降りてきて、
「で、キョン。どうするのさ」
「今はこのままだ。しばらくしたら絶対に変化が起きる。そしたら、こっちも動くぞ」
国木田は俺の自信めいた口調に疑問符を浮かべながらも、また丘の上の方に戻っていった。
これから起きることは二つだ。まず第一に鶴屋さんが発射地点を制圧する。そうなった場合、
あらゆる手段を使ってでも、俺たちにそれを知らせてくるだろう。次に鶴屋さんたちが全滅する――考えたくもないが。
だが、この場合は敵が発射地点の防御を行わなくなることから、植物園に対する攻撃の動きが変化するはずだ。
今はどちらかが起きるのを待つ。これでいい。
71 :
VIP悪魔:2006/11/28(火) 23:47:56.94 ID:Z2YO/DqbO
wktk支援
変化は意外に早く起きた。俺が待ち始めてから15分後、一発のロケット弾が北山公園南部から発射されたという
長門からの無線連絡が入ったのだ。同じ頃に、南部でひときわ大きい爆発音がとどろいている。
ただし、発射されたロケット弾は
『こちらは攻撃を受けていない。確認した限りでは、北山公園から東側に向けて発射された。今までとは明らかに違う』
以上、長門からの報告。もう俺は即座に確信し、ハルヒへと連絡する。
「おい、長門からの話は聞いたか?」
『聞いたわよ! これは鶴屋さんからの敵制圧の合図に違いないわ!
さっすがSOS団名誉顧問だけのことはあるわね!』
「ああ、俺もそう思う。で、俺はどうすりゃいい?」
『とにかく、あんたがぼさっとしている間に向こうはけが人とかでているに違いないわ。
とっとと助けに行きなさい! 以上、命令終わり!』
やれやれポジティブ思考が復活しつつあるようだ。でも、その方がハルヒらしくて安心できるけどな。
73 :
花魁:2006/11/28(火) 23:48:08.64 ID:lDFLMIYqO
支援
「さてと……」
敵はしつこく俺たちに向けて銃撃を続けている。これからどうするか。ハルヒは助けに行けと言った。
なら、敵はそれを阻止するように動くのか? いや待て、それでは今までと大して変わらない。
もっとも大きな精神的ダメージを与える方法は?
俺は結論を出したとたん、笑い出しそうになった。ひょっとしたら初めて敵を出し抜けるかもしれないと思ったからな。
また、俺は無線で長門に連絡し、俺たちの動きを阻止している敵にめがけて、10発ほど砲撃を行うように指示する。
そして、数分後的確な砲撃が俺たちの目前に降り注いだ。今まで以上の轟音に俺は耳を押さえて、鼓膜を守った。
着弾音の余韻が通り過ぎると、辺りに静寂が戻ったことを【確認】する。
「また罠かな?」
国木田は警戒心を表していたが、俺はそれを無視し、一人で丘の上に立ち上がった。
「キョン! 何をやって……え?」
抗議の声を止めたところを見ると国木田も気がついたらしい。まったく弾丸は飛んでこないことに。
俺はそのまま小隊の生徒たちを待機させたまま一人じりじりと前進し、森の中に数歩はいる。砲撃のすさまじさを
表すように地面が穴だらけになっていた。しかし、敵は一人もいない。
確認完了だ。俺は右手を挙げて、小隊を前進させて森に入らせた。
「やあ……キョンくんひさしぶり……でも、ダメじゃないか……敵は……」
鶴屋さんの力ない声が耳に流れ込んでくる。ほとんどかすれ声だった。だが、言おうとしていることはわかる。
同時に俺の背後ですさまじい銃撃戦が始まった。俺たちが来た道から背後を突くように、
敵が襲ってきたからだ。だが、この攻撃をわかっていた俺たちにとって、それは背後からの攻撃にはならない。
完全に迎え撃つ準備はできている。
しばらく激戦が続いたが、やがて敵は長門の砲撃を受けて下がっていった。
「すごいね、キョン。何でわかったのさ?」
「俺だって学習能力ぐらいはあるんだよ」
国木田の指摘を軽く流して、俺は周囲を見回す。鶴屋さんがいたのはやはりロケット弾発射地点だった。
すっぽりと森に穴が開いたような場所に一台のトラックが置かれている。その上には
ロケット弾を載せるための鉄レールを平行に並べ柵状にした棚が乗っていた。いわゆるカチューシャロケットと言われる
多連装ロケットランチャーだ。こんなもんで俺たちを攻撃していたとはな。
敵の動きは大体読めていた。ハルヒは鶴屋さんたちを助けに行けと言った。そして、敵はすんなりと鶴屋さんのもとに
俺たちを招き入れた。理由は簡単。今度は俺たちを包囲状態にするためだ。北山公園に俺たちを誘い込んだのと
同じ手法である。ハルヒが決定して、そのせいで俺たちが大損害、となればまたまたハルヒに与えるダメージはでかいと
踏んだのだろう。だがな、甘いんだよ。そうそう何度も同じ手が通用してたまるか。
だが、予想外なことも一つだけあった。最悪なものだ。
「ふふっ……そっかぁ……キョンくんも気がついたんだねっ……」
鶴屋さんは息も絶え絶え、寄りかかるように座っている木の根元には血だまりができようとしていた。
周りにいる鶴屋さん小隊の生徒4人も不安げな表情で見つめている。
そう、鶴屋さんは銃撃を受けて今にも息絶えようとしている。くそったれ! やっとここまで来れたってのに!
「鶴屋さん! ようやく来れたんです。早く学校に戻りましょう!」
俺は鶴屋さんを背負おうと彼女の肩に手をかけるが、そばにいた鶴屋さん小隊の生徒から制止される。
衛生兵の役割を担っていた彼は、動かせない。動かせば死ぬだけと沈痛な口調で言った。
「そんな……やっと目的を果たせたんだ! 連れて帰らないと! 大体、おまえら何で指揮官を守ってねえんだよ……
ってそうじゃねえだろ! くそっ! 何言ってんだ俺は!」
あまりの言いように、自分自身に怒りが爆発する。鶴屋さんは自分の配下の生徒たちを力なく見回し、
「責めないでよ……みんな必死にやったさ。無能なのはあたし自身。結局、守れたのはたったの四人だけっさ……」
鶴屋さん小隊の人間から聞いたことだが、植物園から南部に小隊が入ってすぐに攻撃を受けたらしい。
その後、包囲状態に置かれようとしたが、先手を打った鶴屋さんが小隊をさらに3〜4人に分けて、
北山公園南部一帯に散らばせた。そのため、敵はその散らばった小隊を追いかけ回し、
鶴屋さんたちはロケット弾発射地点を探し回る。まるで鬼ごっこ+缶蹴りだ。
鶴屋さんたちは空き缶=カチューシャロケットを探し続け、ついに目的を果たした。
目的を果たしたと同時に、散らばった生徒たちは植物園に戻るように指示していたらしいが、
ハルヒに確認した限りでは誰も戻ってはいない。ここにいる生徒以外は全滅したと言うことだろう。
さらに鶴屋さんまでもが……
また、俺の背後で銃撃戦が始まる。しつこい連中だ。いい加減、あきらめろ!
「キョン、このままだとまた包囲されるよ」
「んなことは言われんでもわかるさ……!」
国木田の言葉に、俺は焦燥感だけが募る。このまま鶴屋さんをおいておけるわけがない
――今までさんざん【仲間】を置き去りにしてきただろ? わかっているさそんなことは……!
「行ってほしいなっ……わざわざあたしをえさにしている敵の思惑に乗ってほしくないにょろよっ……」
「わかっています……わかっているんです……!」
どうしても踏ん切りがつかない。だが、それでもつけなければならない。
俺は絶望的な思いで言う。
「つ、鶴屋さんっ……。朝比奈さんに……朝比奈さんに伝えることは……!」
のどが悲鳴を上げるほどに力んで言葉を出しているのに、それ以上口を開くことができなかった。
でも、鶴屋さんはそれを待っていたのか、にっと笑顔を浮かべて、
「悪いけどみくるにはだまっておいてくれないかなっ……きっと気絶なんかしちゃってみんなに迷惑かけちゃうかも」
「わかりました……!」
「あと、あたしの仲間も連れて行ってっ……最期の最期までバカみたいにあたしについてきてくれた大切な仲間っさ……」
「もちろんです……!」
もうここまで来ると俺は鶴屋さんの顔を見ることすらできなかった。受け入れられない現実を拒否したいのか、
耳すら閉じたくなる。
「じゃあキョンくん!」
突然、かけられたいつもの鶴屋さんの声。俺ははっといつのまにか下がっていた頭を上げると、
普段と変わらない笑顔を浮かべ、俺の方にぐっと腕を突き出した鶴屋さんがいた。
「また学校で!」
その言葉と同時に、鶴屋さんは全身の力が抜け落ち、頭も完全にたれた。元気よくつきだしていた腕も、
力を失って地面に向かって落下する。
すいません鶴屋さん。絶対に元の世界に戻ってまたいつものように騒ぎましょう。でも、ここにいて、
果敢に戦い抜いた今のあなたのことも絶対に忘れません……!
俺は目に浮かんでいた涙をぬぐい、周りにいた鶴屋さん小隊の残りを見回す。皆一様に指揮官の死に涙していた。
これは絶対に作られた感情ではなく、本人の本来の意志によるものだと確信できるほどに悲しんでいるのがわかった。
「これから、おまえらは俺の指揮下に入る。問題ないな?」
4人とも、潤んだ目をしっかりと俺に向けて頷く。
国木田たちと敵の戦闘はますます激しくなりつつあった。もはや一刻の猶予もない。
俺は無線機を持った生徒を呼びつけ、ハルヒに連絡する。
78 :
花魁:2006/11/28(火) 23:49:26.65 ID:lDFLMIYqO
支援
「おいハルヒ、聞こえるか?」
『何よキョン! 鶴屋さんたちのところについたなら、早いところ戻ってきなさい! 当然、鶴屋さんたちもつれてね!
30分以内じゃないと罰金――』
「鶴屋さんは死んだ」
俺の言葉でハルヒは絶句した。叫びたいのを必死にこらえるようなうめきと、何と言って良いのかわからないという
不安定な吐息が無線から流れ込んでくる。
「いいかハルヒ。これから俺が言うことに黙って従え。いいな?」
『…………』
「いますぐ、古泉たちをつれて北高に戻れ。俺たちが戻るのを待つ必要はない」
この言葉に激高したのか、ハルヒは砲弾の着弾音以上の声で、
『バ、バカなこと言うんじゃないわよ! いい!? あんたたちが戻るまで死んでもここを死守するから!
絶対に帰ってくるのよ! 絶対絶対絶対よ! 見捨てるなんて絶対にしないから……帰ってきて! 絶対!』
「良いかよく聞けハルヒ!」
俺の怒鳴り口調にびびったのか、錯乱状態だったハルヒの口が止まる。
「冷静に聞けよ。今、俺たちはまた敵に包囲されようとしているんだ。敵の狙いは、植物園に俺たちが戻るのを阻止すること。
今おまえが俺たちを放って学校に戻るなんて、敵は頭の片隅にすらねえはずだ」
『あんたたちはどうするつもりよ! 玉砕なんて死んでも許さないんだからね!』
「俺たちはこのまま北山公園を南下して、光陽園学院前に出る。そして、学校東側から戻る。
安心しろ。絶対に学校に戻るから心配するな」
ハルヒはしばらくぶつぶつと聴き取れない抗議めいたことを言っていたようだが、やがて、
『……わ、わかったわ……絶対に帰ってきなさいよ!』
「当然だ」
話し合いがまとまったので、俺は無線を終了しようとするが、
『待ってキョン!』
ハルヒがなにやら確認したいらしい。しかし、なかなか言い出せないのか、しばらくうなったような声を上げていたが、
『鶴屋さん……鶴屋さんはどうするの……?』
「……俺の口からいわせないでくれよ。すまん」
『……ゴメン』
そこで無線が切られた。おっと一つ言うことを忘れていた。
『……なに? まだなんかあるの?』
悪い知らせと思ったのか、びくびくとした様子が手に取るようにわかった。
「すまないが、朝比奈さんには鶴屋さんのことは言わないでくれるか? 鶴屋さんからの遺言なんだ。
万一、聞かれたときは――あー、足をくじいたから近くの民家で、このばかげた戦争が終わるまで隠れているって言ってくれ」
『了解……』
そこで今度こそ無線終了。さて、
「よし、このまま南下して学校に帰るぞ! ついてこい!」
俺の空元気な声が飛んだ。
81 :
花魁:2006/11/28(火) 23:50:03.43 ID:lDFLMIYqO
支援
とりあえず、ここまでです。ありがとうございました。
……ああ、続くを最期につけるのを忘れてしまったorz
83 :
VIP足軽x:2006/11/28(火) 23:50:17.32 ID:5JEqeQz90
支援
84 :
花魁:2006/11/28(火) 23:50:55.21 ID:lDFLMIYqO
乙!
続きwktk
85 :
VIP村人u:2006/11/28(火) 23:50:58.04 ID:47Pg42t60
なんでこんなに投下が早くて平気なんだ?
俺なら絶対サルだ
86 :
VIP皇帝:2006/11/28(火) 23:52:12.07 ID:Z2YO/DqbO
支援
>>85 サルさんには一度も引っかかったことがないですね。
なんでだろ?
88 :
VIP番長:2006/11/29(水) 00:00:08.89 ID:Wy7RtGXmO
乙!続きwktk!
89 :
VIP村人m:2006/11/29(水) 00:03:35.04 ID:JAK0/hJJ0
乙彼!
90 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 00:03:55.69 ID:uNWPu5ys0
うーん、やっぱ戦場オモシロス
続き超wktk
91 :
VIP村人o:2006/11/29(水) 00:03:59.96 ID:++6Q85GsO
乙!
続きにwktkだっぜ!
92 :
水汲みおしち:2006/11/29(水) 00:04:53.25 ID:hfm7JYoRO
乙です!
続きが気になるw
93 :
VIP番長:2006/11/29(水) 00:12:22.81 ID:INDuttaFO
乙です!
94 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 00:12:40.37 ID:4H5OT+e/O
さる無くなったのかな…?
そういえば最近さるったの見たこと無いし…
どうなんでしょう??
95 :
VIP足軽roop:2006/11/29(水) 00:17:20.67 ID:URJTdqlq0
あります
96 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 00:22:40.90 ID:4H5OT+e/O
>>95 thx。
前より緩くなったのは気のせいか。
まぁ投下があったら支援をしてしまう体質になってしまったがなw
97 :
籠屋の銀二:2006/11/29(水) 00:25:26.09 ID:5I5CIbCL0
ex17になっていくつかの規制がゆるいままなのはあるらしい。
だからって鯖落ちするような使い方は禁物だけど
98 :
VIP盗賊:2006/11/29(水) 00:34:05.45 ID:TfD9feEf0
99 :
VIP村人n:2006/11/29(水) 00:37:05.63 ID:PTAicSrGO
チェキ
100 :
VIP足軽l:2006/11/29(水) 00:38:32.28 ID:DlModW510
アナルスレどこいった?
101 :
VIP番長:2006/11/29(水) 00:44:51.11 ID:Wy7RtGXmO
102 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 00:49:52.93 ID:4H5OT+e/O
アナルは朝かな…?
今立てても、次落ちた時見れない人多そうだしね。
103 :
キョンの○○○○:2006/11/29(水) 00:51:26.14 ID:6keO5D6F0
それは、何気ないコイツの一言から始まった。
「ごめん、僕、今日弁当持ってきてないんだ。
母親が昨日から体調良くなくてさ、学食ででも食べてくるよ」
昼休み。いつものように3人で昼飯を食おうとした矢先、
右手を後頭部にまわしてポリポリ頭を掻きながらそう言ったのは、
俺の中学時代からの友達、国木田であった。
そうか、わかった。
それにしてもめずらしいな、お前が学食とは。
「まぁね。んじゃ、またあとでね」
笑顔でそう言うと、学食へダッシュで去って行った。
人気のあるものってのはすぐ売り切れちまうからな。
……いつも思うのだが、売り切れると店側もわかっているなら、
なぜもっと多めに仕入れたりしないのであろうか。
どこの学校にでもあるような、そう、ウチの団長様が嫌いそうな、
しかし解明はされたことはない、小さな謎である。
「けっ、キョンと2人で飯なんて食っても楽しくもなんともないぜ。
せめて隣に、かわいい女の1人でもいればいいんだけどな」
谷口よ、そう思うんなら彼女でもなんでも作ればいいだろう。
できるかどうかは置いといて、だが。
──だめだな、書いてて長くなりそうだと予感したorz
そんな保守。
104 :
VIP番長:2006/11/29(水) 00:53:26.64 ID:ANGMfQPFO
105 :
門番の娘:2006/11/29(水) 01:07:58.73 ID:4H5OT+e/O
106 :
VIP足軽mp3:2006/11/29(水) 01:10:34.04 ID:DlModW510
>>103 谷口微妙に酷いな。
逆に受け止めれば谷口は国木田ラブ?
107 :
VIP商人:2006/11/29(水) 01:13:18.69 ID:6keO5D6F0
>>104 こんな駄文に何を閃いたのか知らないけど、
短編にまとめれるなら、別に構わないよ。
私が書くと、また長くなっちゃいそうだからさ。
108 :
VIP番長:2006/11/29(水) 01:15:18.66 ID:AIx1mwkAO
むしろ国木田は彼女が弁当作って待ってくれているものかと思った。
気を使って話を合わせるキョンと何も知らない谷口みたいな。
109 :
VIP村人n:2006/11/29(水) 01:27:44.84 ID:jtrcmaLmO
国木田×ハルヒ
110 :
門番の娘:2006/11/29(水) 01:39:44.65 ID:4H5OT+e/O
国木田×阪中
は、ねーな。
111 :
VIP足軽l:2006/11/29(水) 01:41:56.17 ID:1eTXJGts0
112 :
VIP侍:2006/11/29(水) 01:42:09.20 ID:Wy7RtGXmO
国木田×みくる
とかどうだ?
113 :
門番の娘:2006/11/29(水) 01:58:51.70 ID:4H5OT+e/O
114 :
VIP悪魔:2006/11/29(水) 02:07:10.22 ID:71vRc7O/0
>>113 俺はみくるが国木田をリードするほうがいい
115 :
水汲みおしち:2006/11/29(水) 02:15:00.87 ID:4H5OT+e/O
両方幼顔だから、中学生カップルにも見えるなw
で、実際付き合ったら上手く行きそうなんだよなぁ。
妄想だけで、全く書けない俺orz
116 :
VIP悪魔:2006/11/29(水) 02:28:21.78 ID:GHtYYWIG0
キョン「ハルヒ・・・暗くてよく見えんのだが・・・ここか?」
ハルヒ「ちょ・・・!あっ痛ッ!!どこ見てやってんのよバカキョン!もっとやさしくしなさいよ!」
キョン「すまん・・・慣れてないからよく分からん・・・一人でならうまくできるんだがなぁ・・・」
ハルヒ「バカアホドジマヌケキョン!・・・あんたにやってもらうのに意味があんのよ!!」
〜キョンの耳掻き
117 :
VIP村人w:2006/11/29(水) 02:34:26.26 ID:2YlQpekeO
118 :
VIP足軽wktk:2006/11/29(水) 02:58:58.73 ID:6s3WCnzl0
国木田は黒いキャラが定着してきたな
119 :
宿屋の女中:2006/11/29(水) 03:02:31.26 ID:Wy7RtGXmO
だがそれがいい
寝るノシ
120 :
VIP村人b:2006/11/29(水) 04:01:41.29 ID:pM4Ew9ij0
保守
121 :
愛のセーラー戦士:2006/11/29(水) 04:30:44.13 ID:GhtoR2d80
wiki見てきたが、たった一ヶ月見なかっただけでここまで増えるものなのかwww
古泉ssの出来は異常
122 :
VIP村人a:2006/11/29(水) 04:34:31.10 ID:6s3WCnzl0
まだまだ未熟者ですがSS投下してもよろしいでしょうか
123 :
駅前食堂のメグ:2006/11/29(水) 04:36:55.60 ID:E4rbncmXO
勉強しながら星
124 :
駅前食堂のメグ:2006/11/29(水) 04:37:49.57 ID:E4rbncmXO
125 :
涼宮ハルヒのギネスブック:2006/11/29(水) 04:39:06.61 ID:6s3WCnzl0
一応前スレに書いた有希カレーって話の続きです。
まだ前編しか書けてませんが投下します
「お茶ですぅ」
ありがとうございます
朝比奈印のお茶を飲めるのは、SOS団員最大の特権だろう
それぞれ0円スマイル超能力者と無表情宇宙人にお茶を配る未来人メイド・・・
これは異様な光景と言うのだろうか ちなみに神扱いされてる団長様は掃除当番だ
「ずずずっ・・・」
SOS団誕生から早1年思えば色んな事が有りましたね・・・
「そうですねぇ、コスチュームも沢山増えましたし・・・」 メイド服だけで春・秋用 夏用 冬用の三種類がある
後ろを向いてみればハンガーラックもそろそろ二個目が必要になるなと思わせるほどのコスプレ衣装がかかっている
ここSOS団部室・・・いや正確には文芸部の部室なんだが
最近はこんな感じでま〜ったりとお茶を飲みながらついでに古泉とボードゲームをして遊ぶ・・・
いかにも平和な日々がかれこれ二週間ほど続いている。
126 :
涼宮ハルヒのギネスブック:2006/11/29(水) 04:39:53.21 ID:6s3WCnzl0
二週間前には悪夢が有ったからな、これくらいの休養が無いとやってられん
・・・長門の作ったカレー。 【有希カレー】の悪夢が蘇える
アレは強烈だった・・・正直言うと美味いか不味いかすら分からなかった。
口にした途端、体に電気が流れたかのようにビリッと来たと思ったら
気づいた時には家の自室で目覚めていた。 翌日SOS団緊急会議(長門除く)が開かれた結果
長門には「美味しかった」と伝えるようにしようと決まった。
そりゃそうだろう・・・不味かったなんて可哀想で言えないのが普通だろうよ
まぁその後長門が、「・・・そう。・・・・・また作る」
と口にしたものだから朝比奈さんは長門が部室に来るたび足をガクガクさせちゃうんだが。
127 :
涼宮ハルヒのギネスブック:2006/11/29(水) 04:41:09.14 ID:6s3WCnzl0
「ピピピピ」
「あれ?キョン君携帯電話が鳴ってますよぉ」
ん?確かに俺の携帯だが・・・着信音はこんなんじゃなかったような
携帯を開いてみると、どうやらアラーム設定の音らしい 【明日ギネスブック返却日】
と書いてある。 そういえばこないだ長門と図書館行った時に借りたんだったな・・・
「ギネスブックって何ですかぁ?」
朝比奈さん、携帯の覗き見はいけませんよ。 そういえば母親からのメールも長門に覗き見されたな
あれに比べればマシなんだが・・・
ギネスブックって言うのはですね・・・・・・いう物なんですよ
「あ〜!つまり私達の時代でのt・・・禁則事項でした、危ないアブナイ」
やはりだんだんドジっ子が進んでるな・・・このままだとうっかり恐竜時代に飛ばされたりしそうだ
「この時代においての色々な世界記録ですかぁ・・・読ませてもらっても良いですかぁ?」
128 :
涼宮ハルヒのギネスブック:2006/11/29(水) 04:42:20.80 ID:6s3WCnzl0
えぇ、どうぞ と言いながら鞄から分厚い本を取り出す
「世界記録って一杯あるんですねぇ・・・」
まぁ、そのうちの約半分が無駄としか思えない世界記録なんだが。
「コオロギを口に入れて飛ばす世界記録って・・・この時代の人はこんな事で競ってたんですかぁ・・・」
チャレンジしてる人なんてごくわずかですよ、これまた無駄な世界記録だな・・・記録保持者さんには失礼だが
長門は読書 俺と朝比奈さんは2人でギネスブックを読んでいる
古泉は俺がかまってくれないからか、一人で詰め将棋をしている・・・と
「ごめ〜ん!遅れちゃった!みくるちゃんお茶!」
「はぁ〜い」
朝比奈さんはギネスブックをテーブルに置いてお茶を淹れ始める
ハルヒはそのまま団長机に向かうと思われたが・・・
「何その本・・・ギネスブック?面白そうね」
・・・終わった、俺の勘が言っている。
もう平和な時間は終わりましたよ・・・と
129 :
涼宮ハルヒのギネスブック:2006/11/29(水) 04:43:17.51 ID:6s3WCnzl0
ハルヒは団長机で熱心にギネスブックを読んでいる。
その後ろで朝比奈さんが覗くようにして一緒に見ているのはなんだか微笑ましい・・・が
一年中この涼宮ハルヒの傍に居た俺はこの光景を見てのほほんと何かしてられる訳がないのだ
「久しぶりに楽しめそうですね」
古泉・・・お前はどちらかと言うといつも傍観者の立場だからな、苦労するのはいつも俺と朝比奈さんだ
さて、ハルヒの目がギラギラしてきたな、そろそろか
「・・・うん!SOS団も何か世界記録を打ち立てましょう!」 やっぱりね・・・
130 :
駅前食堂のメグ:2006/11/29(水) 04:43:38.75 ID:E4rbncmXO
支援
131 :
VIP女神:2006/11/29(水) 04:44:30.27 ID:GHtYYWIG0
しぇん
132 :
駅前食堂のメグ:2006/11/29(水) 04:44:58.98 ID:E4rbncmXO
支援
133 :
VIP神父:2006/11/29(水) 04:45:05.61 ID:WOBB6A+T0
昔俺がこの時間帯に投下してたら長い時間さるさん食らった
という支援
134 :
駅前食堂のメグ:2006/11/29(水) 04:45:31.78 ID:E4rbncmXO
支援
135 :
涼宮ハルヒのギネスブック:2006/11/29(水) 04:45:34.80 ID:6s3WCnzl0
とりあえずここまでです。
後編は多分昼過ぎの投下になるかもです。
おかしなところありましたら指摘やアドバイスお願いします
136 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 04:46:11.54 ID:USTvrvTGO
支援
137 :
北町奉行:2006/11/29(水) 05:37:28.64 ID:ABVkC4550
保守
138 :
VIP村人P:2006/11/29(水) 06:12:09.29 ID:d0OqAdrM0
>>129 wktkでまってるよ!
ところで、有希カレーってwikiになかったけど題名も有希カレーでいいのかいかい?
139 :
VIP村人q:2006/11/29(水) 06:38:47.84 ID:Gv4ORcdF0
有希印カレー、のほうが語呂が良くないかな?
140 :
愛のセーラー戦士:2006/11/29(水) 06:58:29.87 ID:4H5OT+e/O
乙!
続きwktk
141 :
ただの戦士:2006/11/29(水) 07:42:49.17 ID:hfm7JYoRO
おはよう保守
142 :
門番の娘:2006/11/29(水) 07:54:49.92 ID:cK1wKGYaO
カボス乾燥悲しいな
143 :
VIP足軽の子:2006/11/29(水) 07:59:22.86 ID:7Ivc9IwI0
あなるはまだかいな
144 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 08:16:43.02 ID:4H5OT+e/O
( ゚∀゚)o彡゜アナル!アナル!
145 :
VIP村人v:2006/11/29(水) 08:29:03.58 ID:PTAicSrGO
PTAかよww
146 :
ただの戦士:2006/11/29(水) 09:00:34.37 ID:4H5OT+e/O
保守
147 :
はぐれVIPPER:2006/11/29(水) 09:29:30.74 ID:2NShhSodO
はあああああああああああ!!
148 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 09:48:11.72 ID:U+loaJll0
YUKI.N>また 野球を
YUKI.N>守備位置は 保守
149 :
VIP村人i:2006/11/29(水) 10:27:55.32 ID:VqbOjWi50
YUKI.N>あなたに掛ける
YUKI.N>500円
150 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 10:34:22.08 ID:U+loaJll0
『パーソナルネーム キョン を敵性と判定。当該対象の有機情報連結を解除する。』
『キョンは俺のミドルネームだ。俺の名前をフルネームで言ってくれ』
『・・・』
『わからないのか?』
『くっ・・・』
『長門、わからないなら保守しとけ』
『ほ・・・保守?』
『そうだ、よくできたな長門』ナデナデ
『そう。』
151 :
愛のセーラー戦士:2006/11/29(水) 10:44:53.27 ID:2NShhSodO
あげ
152 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 11:11:46.04 ID:jtrcmaLmO
キョン「俺の名前を言ってみろ」
153 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 11:14:50.30 ID:U+loaJll0
ハルヒ「ちょっとキョン!あたしの机どこやった?」
キョン「あーなんだハルヒ、机隠されたのか?」
ハルヒ「うるさいうるさいうるさい!!」
キョン「それなんて平井さん?」
ハルヒ「それよりあたしの机知らないの?」
キョン「机は落書きされてておちそうになかったから捨てちったぞ」
「俺のひざの上にでも座るか?」
ハルヒ「うっ 嫌よそんなの!」
「それより落書きが落ちないからオチは無いなんてことはないでしょうね!」
もちろんオチもなければ反省もしてないという保守
154 :
VIP足軽mp3:2006/11/29(水) 11:58:06.75 ID:gq5Vz1ig0
まあ、保守かな
155 :
VIP賢者:2006/11/29(水) 12:07:54.39 ID:mj/VQjEUO
ほし
バカ共が騒いでるからsage進行で
暇人が鯖負荷掛けてるな…毎度何したいんだか分からない
157 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 12:22:49.23 ID:2NShhSodO
orz
痛ぇ…
158 :
VIP村人b:2006/11/29(水) 12:23:56.54 ID:7Ivc9IwI0
anaruuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu
159 :
VIP足軽MS:2006/11/29(水) 12:48:56.59 ID:2NShhSodO
下げ進行
160 :
VIP足軽wktk:2006/11/29(水) 13:09:44.25 ID:2NShhSodO
sage
161 :
ただの戦士:2006/11/29(水) 13:40:01.68 ID:2NShhSodO
あげ
162 :
VIP村人XL:2006/11/29(水) 13:49:22.22 ID:PTAicSrGO
必殺のあげ
163 :
籠屋の銀二:2006/11/29(水) 14:06:30.31 ID:E/r7DVsM0
164 :
VIP足軽の子:2006/11/29(水) 14:08:32.11 ID:6PVH5bH70
hosyuフェルスタッペン
165 :
VIP足軽y:2006/11/29(水) 14:53:28.61 ID:1eTXJGts0
166 :
VIP村人xxx:2006/11/29(水) 15:10:55.19 ID:PTAicSrGO
ぶるぁぁぁぁぁぁ!!!!
167 :
VIP皇帝:2006/11/29(水) 15:20:33.30 ID:SR2Tk1lK0
アナルって立ってる?
168 :
VIP村人e:2006/11/29(水) 15:21:56.49 ID:7Ivc9IwI0
むしろその反対側が起ってる
169 :
駅前食堂のメグ:2006/11/29(水) 15:23:07.70 ID:ephX0ixY0
予定どおりなら今日は中秋の投下だね。楽しみだ。
170 :
VIP村人e:2006/11/29(水) 15:32:55.51 ID:7Ivc9IwI0
171 :
南蛮ムキトス:2006/11/29(水) 16:03:56.27 ID:4H5OT+e/O
保守
172 :
散髪とめきち:2006/11/29(水) 16:08:02.97 ID:PaRj1u53O
>>171 ムキトスはSS投下しないとだめらしいよ
173 :
VIP皇帝:2006/11/29(水) 16:25:20.11 ID:4H5OT+e/O
174 :
北町奉行:2006/11/29(水) 16:48:03.82 ID:hfm7JYoRO
保守
175 :
VIP村人q:2006/11/29(水) 17:07:51.25 ID:yT4bcK6b0
ほす
176 :
VIP魔王:2006/11/29(水) 17:19:35.93 ID:PTAicSrGO
キモイ同人見ちゃった……
177 :
VIP番長:2006/11/29(水) 17:35:15.75 ID:DT0KkcIs0
干す
178 :
VIP村人P:2006/11/29(水) 17:45:13.86 ID:/pvuW6Bv0
179 :
VIP足軽gif:2006/11/29(水) 17:52:40.72 ID:dIlTgeFI0
保守
180 :
VIP魔王:2006/11/29(水) 17:59:49.26 ID:PTAicSrGO
>>178 TIMTIM17号とオリジナル同人買ったんだがオリジナルが……
181 :
VIP侍:2006/11/29(水) 18:22:36.89 ID:DT0KkcIs0
保守
182 :
VIP商人:2006/11/29(水) 18:35:17.79 ID:Wy7RtGXmO
途中まで書いたやつ、投下していいかな?
183 :
VIP下手人:2006/11/29(水) 18:36:08.81 ID:hfm7JYoRO
wktk
184 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/29(水) 18:39:04.51 ID:Wy7RtGXmO
じゃあ投下します。
サッと書いたからちょっと文がおかしいかも
出会いは一期一会。恋愛だってそうだ。
谷口と二人でナンパを続けるような毎日に変化が起こったのはひょんなことからだったんだ……。
入学して、一年とどのくらい経ったかな?まだけっこう寒い春の日だった。
寒さのせいか、ちょっとだけ頭が痛い。
僕は何にもない日常につまらなさを覚えつつも、その日の学校生活を昼まで終えていた。
「国木田よぉ、今日も行くよな、な!?」
僕にいつもこんなことを言ってくるのは谷口だ。
ナンパじゃ連戦連敗。たまに成功したかと思うと一週間も経たないうちにお別れ。
まったく学習能力は無いけど、憎めない親友だ。
「谷口、いい加減に国木田を引き摺り込むのはやめろ。こいつはお前と違って頭もいいし、意外とモテるんだぞ」
こっちはキョン。中学からの親友で、僕をいつも援護してくれたりする。
涼宮さんというとんでもない人に捕まっているけど、少しだけそれが羨ましい。
何故ならキョンの学校生活はとてもイキイキしているから。
休日の活動……文化祭……。僕がたまに参加させてもらう活動ですら楽しかったんだから、毎日そうならさらに楽しいんだと思う。
185 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/29(水) 18:40:06.79 ID:Wy7RtGXmO
「頭が悪いのはお前も同じだろ。あ〜あ、いいよな、キョンは。涼宮に朝比奈さんに長門有希、選り取り見取りだもんな」
谷口のお決まりの嫌味がコレ。羨ましいって素直に言えばいいのに……。
「それは部の仲間だ。それより成功しないナンパをいつまで続ける気だ?いい加減、国木田にもまともな恋愛をさせてやれよ」
キョンの言葉はいつも的を獲ていて、僕にとってもうれしい言葉ばかりだ。
だけど、そろそろ止めないと話が終わんなくなっちゃうんだよね。
「ありがとう、キョン。でも僕は大丈夫だよ。谷口の面倒を見るのも大事な青春の一ページだからさ」
こんなこと言うのもなんだけど、けっこうナンパ漬けの毎日も楽しい。
平凡過ぎるつまらない学校生活から離れられる唯一の時間。その点では谷口に感謝したっていいかも。
「ん……そ、そうか。お前がそう言うならいいけどさ」
「はっはっはっ!やっぱり国木田は俺の仲間だぜ!お前みたいな裏切り者は涼宮と一緒にとんでもない遊びでもしとくんだな!」
……二人の口げんかはまだまだ続きそうだなぁ。
僕は残った弁当に、口をつけ始めた。
残った昼休みを何に使おうかな?次の授業は……移動教室だ。しかもプリントを運ぶのは僕の係。
まぁいいや。たまには早めに行って準備しよう。その後に図書室にでも行こうっと。
職員室に向かい、プリントを受け取って、次の教室まで移動する週一回の決まった行動。
キョンに言われた《まともな恋愛》という言葉がふと頭をよぎった。
また彼女でも作れば学校も楽しくなるのかな?谷口には悪いけど、どっかで彼女作っちゃおうかな。
「うわあっ!」
……………恥ずかしい。階段でこけるなんて今時誰もしないよ。ここ、上級生のフロアじゃん。
186 :
VIP村人p:2006/11/29(水) 18:41:47.41 ID:SyviqkMR0
みくるねえさん支援
187 :
VIP下手人:2006/11/29(水) 18:42:05.34 ID:hfm7JYoRO
支援
188 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/29(水) 18:42:20.85 ID:Wy7RtGXmO
プリントもバラバラだし……早く拾わないと迷惑だよ。
「ありゃりゃ〜。ちょいっと大丈夫かいっ!少年!」
そんな聞いたことがあるような声が聞こえて上を向いた時だった。
階段の踊り場で踊るようにプリントを拾いあげていく人、陽の光でとても輝いて見えた。
「す、すみません……」
近くまで来ると間違いなく覚えのある人物だとわかった。鶴屋さんだ。
「おやまっ!キョンくんの友達の……国木田くんだっ!元気かなっ?」
なんでだろう。顔が熱い。さっきの踊り場で見た陽に照らされた姿が焼き付いて離れない。
「おや?顔が赤いよ?風邪かな?どれどれ……」
柔らかい手が僕の額についた。ドキドキする。
うわ……まずい、久しぶりに本気で恋したかも。僕はキョンや谷口と違ってそういう感情は人並みだからすぐに気付くんだよね。
「熱っ!キミ、熱い熱い!こりゃヤバいって!ちょいと保健室行くよ!みくる〜っ!手伝いなぁ〜っ!」
上級生のフロアで……恥ずかしいなあ。あ〜、それより、プリントとかもどうしよう……。
「おい、国木田。大丈夫か?」
気がつくと、保健室のベッドの上に横になっていた。
隣りにいるのはキョンと……鶴屋さん?
「いや〜、いきなり倒れそうになったからビックリしたにょろよっ!熱が40度近くもあるのに学校に来ちゃダメさっ!」
40度?朝はなんともなかったのになぁ。
渇いた口を開いて聞いてみた。
「授業は?」
「バカ。もう放課後だよ。もういいから寝とけよ、俺達と谷口が家まで送ってやるから」
キョンの話によると、谷口は僕の荷物を取りに教室に行っているらしい。そして、鶴屋さんは僕が倒れた時からずっとついてくれてるって。
「ごめんなさい、鶴屋さん。迷惑かけちゃって……」
ブンブンと右手を振って答えが返ってきた。
189 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/29(水) 18:42:55.15 ID:Wy7RtGXmO
「いやいや!保健の先生は昼からいないってんで、誰か着いとかないと心配っさ!授業もサボれたし……わははっ!一石二鳥さっ!」
この人の笑顔は元気が出るなぁ……。やっぱり惚れちゃったかな?本気で……。
「国木田!死んでないよな!?」
騒がしい奴が来た。
「谷口……病人に大声はやめてよね?」
「あ、おぉ……すまん。心配で心配で……40度って普通じゃないだろ?」
ふ〜ん。こんな一面もあるんだなぁ、谷口って。これなら彼女だって出来るかもね、近いうちに。
「じゃあ、行くか。鶴屋さんは鞄をお願い出来ますか?俺と谷口で交替でおぶって行きますから」
なんか本当に迷惑かけちゃってるなぁ……。今度お礼しなくちゃ。
「あれ?……おい、国木田。家開いてないぞ」
おかしいな、誰もいないはずは無いんだけどな。
慌ててポケットから携帯を取り出すと、メールが来ていた。母親から。
《私達二人とも三日くらい出張になったから。ご飯はお金置いてるからそれで食べてね》
もの凄いタイミングの悪さ。呆れるくらいだ。
財布から鍵を取り出して、家の玄関を開けた。
190 :
VIP足軽j:2006/11/29(水) 18:43:10.22 ID:C9d5ePXD0
姉さん女房希望支援
191 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/29(水) 18:44:36.21 ID:Wy7RtGXmO
「もうここまででいいよ。ありがとう……」
言葉半ばに三人は僕の家にズカズカと上がり込んできた。……鶴屋さんを先頭に。
「これまたこざっぱりとした家だね!台所はどこかな?あたしがご飯作ったげるさっ!」
「部屋に荷物置いてきてやる。あぁ、ついでに着替えと布団も持ってくるぞ」
「じゃあ、俺は鶴屋さんの手伝いしてくるかな。……なんだよ、その目は。やましいことなんか考えてねーよ!」
まだ僕は何も言ってないんだけどなぁ……。今日くらいいいかな、優しくしてもらおう。
その時、僕の目にテーブルの上のお金が飛び込んできた。6000円。
薬買って足りるかな?三日分だからなぁ……。
「おい、国木田。着替えてさっさと寝ろ」
キョンは僕に服を投げ付けて布団を敷き始めた。
「もう、乱暴だなあ。わかったよ……」
財布に6000円を詰め込んで、冷たい布団の中に潜り込んだ。
頭痛がする。喉が渇く。……しばらく寝とこう。休めば治ると思うし。
羊が一匹……羊が二匹……ん?
額の冷たい感触に驚き、目を開いた。
「ありゃ、ごめんごめん。起こしちゃったかい?」
「いえ……そんなことないですよ」
192 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/29(水) 18:45:38.93 ID:Wy7RtGXmO
「そりゃよかったさっ。今お粥作ってるからあとちびっとだけ待っててねっ!」
……うん、ドキドキする。やっぱり谷口には悪いけどナンパは行けないや。完全に惚れちゃったよ。
あ〜、でもそんなこと考えてると熱下がらないや。今は休まないと。
その後、僕は鶴屋さんが作った美味しすぎるお粥を食べて、心配し過ぎる谷口を追い出した。
「明日は朝から来るから。薬も持ってくるからな」
「うん。ありがとう、キョン。鶴屋さんもありがとうございました」
「いいって!さっさと治したら報告しに来なよ!」
もちろん、最初に報告しに行きますよ。……なんて言えないよ。
三人を玄関まで送った後、すぐに布団に入った。
早く風邪を治してもう一度あの笑顔を見たいから。
今日は僕の心に変化が起こった日だったなぁ……これから学校が楽しくなればいいけど。
そんなことを考えていると、睡魔に取り込まれた。
また明日、鶴屋さんに会えますように……。
とりあえずここまでです。支援ありがとうございました!
また続き考えて来ますノシ
193 :
VIP下手人:2006/11/29(水) 18:45:46.82 ID:hfm7JYoRO
支援
194 :
VIP侍:2006/11/29(水) 18:49:06.51 ID:DT0KkcIs0
乙!
続きwktk!
195 :
VIP足軽j:2006/11/29(水) 18:49:29.36 ID:C9d5ePXD0
国木田の一人称って始めて読んだなー。いい感じ。
続き期待しているよ!
196 :
VIP下手人:2006/11/29(水) 18:50:17.21 ID:hfm7JYoRO
乙!
こんな文章をサッと書けちゃうなんてすごいね
197 :
内藤ホライゾン:2006/11/29(水) 18:53:06.35 ID:/O77q68u0
国木田殉愛の章・・・・いや、なんでもない
198 :
VIP足軽c:2006/11/29(水) 18:55:59.94 ID:Dk8PReLA0
国木田の一人称がまったく違和感ないぜ
GJ!!続き!wktk!!
199 :
猿回しの勘三:2006/11/29(水) 19:21:34.08 ID:sSCJhNP50
保守
200 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:21:50.96 ID:DT0KkcIs0
保守
201 :
散髪とめきち:2006/11/29(水) 19:41:54.02 ID:lAcqOrwSO
保守
202 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:46:42.34 ID:C9d5ePXD0
『あたしの世界が終わるまで』続き投下します。
今回は10レス前後、まだ続きます。
203 :
あたしの世界が終わるまで21 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:47:33.50 ID:C9d5ePXD0
恋人同士、手を取って一緒に歩く。
それだけのことだけど、それだけなんて言って良いようなことじゃなくて、何よりあたし
は嬉しいし、すっごく幸せ。
道行く女の子達がたまに振り返って古泉くんの方を見たりしているのがちょっと気がかり
だけど、でも、古泉くんの彼女はあたしなんだから……、うん、大丈夫。
「チケットを買わないといけませんね」
さすがに、手を繋いだままじゃチケットは買えないよね。
手を放すのは名残惜しかったけど、映画館の入場口でチケットを買う古泉くんの背中を見
ているっていうのも、何だか良い気分だった。
何だろう、古泉くんって動作の一つ一つが絵になる感じ。
この人があたしの彼氏なんだって、全世界に向って自慢したいかも。
付き合ってまだ一週間も経ってない初めてのデートの最中にそんなことを思うなんてどう
にかしているような気もするんだけど、それが今のあたしの気持ちなの。
だって、こんなカッコいい男の子、他に居ないよ。
「では行きましょうか」
「あ、お金」
「ここは僕が奢りますよ」
「え、でも……それじゃ、悪いよ」
「僕の奢りは嫌ですか?」
「ううん、ぜんっぜん。寧ろ、凄く嬉しい……」
あ、あたし何言っているんだろう。
言っていることは本当なんだけど、本当なんだけど、言って良いことと悪いこととか、言
い方とか……、ううう、今のあたしにそんなこと考えるのは無理だようっ。
204 :
あたしの世界が終わるまで22 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:48:10.73 ID:C9d5ePXD0
「では、ここは僕に奢らせてください」
「う、うん……、ありがとね、古泉くん」
「いえ、たいしたことでは有りませんよ。……というより、恋人同士だったらこれくらい当
然、というべきでしょうかね」
「え、あ……ええっと、でも、あの……」
「……すみません、困らせてしまったようですね」
どう切り替えしたら良いか分からないまま何も言えなくなっちゃったあたしに対して、古
泉くんはちょっと悪戯っぽい笑顔を浮かべてそう言った。
ええっと、これって、あたしが悪いわけじゃないよね。彼が悪いわけでも無いけど。
ただ、ちょっと感覚が掴めてないだけ。
こういうところは、手探りで何とかしていくしかないよね。奢って貰うのは嬉しいけど、
それが当たり前だ何て感覚は悪いと思うし……。古泉くんにも考えていることは有るんだろ
うけど、そういうところは、全面的に譲っちゃダメだと思う。
……とりあえず、そういうことは後で考えよう。
今は先ず、お礼を言わないとね。
「ううん、あの……。ありがとう、古泉くん」
「どういたしまして」
うう、本当に良い笑顔。
この笑顔が間近で見れるなんて、あたしは幸せ者だなあ……。
映画は、最近流行りのアクション物の映画だった。
評判が良いだけ有って結構面白くて、映画が終わってから入ったファミレスでも二人でず
っとその話題で盛り上がっちゃった。
古泉くん、こういう映画好きなのかな?
見た目からして優等生って感じだから、ちょっと意外かも。
でも、こういう一面も良いなあ。アクションシーンのところを熱を篭めて語るところなん
て何だか子供みたいで、見ていて思わず可愛いなあ何て思っちゃうくらいなんだもの。
あ、でも可愛いなんて本人に言えないよね。男の子に可愛いっていうのは、褒め言葉には
ならないと思うし……。うん、これはあたしの心の中だけに留めておこう。
205 :
あたしの世界が終わるまで23 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:48:59.28 ID:C9d5ePXD0
ファミレスで昼ご飯を食べた後、あたし達二人は公園をのんびり歩いていた。
別に目的があるわけじゃないんだけど、こうして二人で居るだけでも十分幸せ。
古泉くんが色々と話題を振ってくれてあたしがそれに応えているって感じで、自分から上
手く話せないのがもどかしいけど、古泉くんがあたしに向って話してくれているって事実だ
けでも、あたしは幸せになれちゃうのよね……。
ううん、でももっと努力しなくちゃ駄目よね。
あたしも、古泉くんに楽しいって思ってもらえるよう、幸せって感じてもらえるよう、頑
張らないとね!
「……あれ、古泉くんと……、朝倉さん?」
不意に、後ろから声が聞こえた。
「えっ」
「ああっ、涼宮さんですか」
あたし達はほぼ同時に振り返った。
古泉くんが言った通り、そこには涼宮さんと、長門さんと、ええっと……、あと、あたし
の知らない女の子が立っていた。あ、でも、古泉くんから話を聞いているから、顔は知らな
いけど組み合わせから言って誰かって想像は着くのよ。この人、ええっと、童顔だけど、上
級生よね? 確か朝比奈みくるさんよね。
「長門さんと朝比奈さんも一緒なんですね」
「そ、三人で買い物の途中よ。……そっちはデート?」
涼宮さん、直球過ぎだよ……。
古泉くんがちょっと困ったような顔であたしの方を見てきた。ええっと、同意を求めてい
るのかな?
別に隠しているわけじゃないし、隠せるような状況でも無いと思うんだけど……、うん、
でも、こうしてあたしのことを気遣ってくれているっていうのは、嬉しいかな。
あたしはこくりと、首を縦に傾けた。
「ああ、やっぱりデートなのね」
古泉くんが答えるより先に、涼宮さんがそう言って首を大きく縦に振った。
古泉くんが、やっぱりちょっと困ったような、恥ずかしそうな顔をしている。照れている
のかな……、あたしに対して? 涼宮さんに対して?
涼宮さんに……、あれ、でも、そうだとしても嫌な感じはしないかも。
206 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:49:01.44 ID:DT0KkcIs0
支援
207 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 19:49:03.87 ID:U+loaJll0
ほっしゅどぽてと
208 :
あたしの世界が終わるまで24 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:49:55.27 ID:C9d5ePXD0
ううん……、あ、そっか、そういうことね。
今の古泉くんって、何だか、妹にデート場面を目撃されたお兄ちゃんって感じなのよね。
涼宮さんは別に古泉くんの妹さんじゃないし、そもそも二人は同い年のはずだけど……、
でも、そういう言い方がしっくりくると思う。
涼宮さんの動作や雰囲気も、そんな感じだものね。
「デートですかあ……」
これは朝比奈みくるさん。
何となくぽわんとした印象のある人よね。あんまり年上には見えないかも。
「……」
長門さんは……、えっと、何も言わないままあたしの方をじっと見ている。
何であたしの方を見ているんだろう……。同じマンションに住んでいるせいもあって、一
年前の時点から知り合いでは有ったけど、別に特に親しい間柄ではなかったし……。何か言
いたいことが有るのかな?
ううん、何だか気になるけど、ここじゃ他の人が居るから聞けないなあ。
「けど、デートねえ……。ま、良いわ。古泉くん、デートを楽しんでいらっしゃい。じゃ、
行くわよ、有希、みくるちゃんっ!」
涼宮さんはちょっとおどけたような様子で古泉くんを肘で軽く突っついてから、両手で長
門さんと朝比奈さんを掴んでどこかへ行っちゃった。
何だか、嵐みたいな人……。元気だなあ、涼宮さん。
「では、僕達も行きましょうか」
「あ、そうだね」
涼宮さん達のことはちょっと気になったし、あたしは涼宮さんや長門さんと同じクラスだ
から、明日何か言われるかもなあ、って思ったりもしたんだけど、古泉くんは、そういうこ
とを気にかけているような素振りを全然見せて来なかった。
気にしてないって事は無いんだけど、あたしに気を遣っているのかな?
気を遣わせちゃって悪いな……、って、思うところ? それとも、あたしは彼女なんだか
らそれでいいの、って思うべき?
古泉くんにとって、あの子達とあたし、どっちが大事なんだろう……。
209 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:50:22.77 ID:DT0KkcIs0
支援
210 :
あたしの世界が終わるまで25 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:50:39.44 ID:C9d5ePXD0
あー、やめやめ、こんなこと考えるのはやめよう。
あたしは古泉くんの彼女、あたし達は恋人同士。例え付き合い始めて一週間も経ってない
としても、今のあたし達はそういう関係に間違いないの!
だから、あたしは胸を張って良いの!
それに、彼が気を遣ってくれているなら、それを悪いと思うより、気を遣ってくれた分、
あたしもちゃんとそれに合わせてあげれば良いのよね。
今日は一日、デートを楽しもう。
それで、良いじゃない。
ねえ、そういうものでしょう?
それから夕方までは、あっという間に時間が過ぎて行っちゃった。
二人で本屋に行ったり、喫茶店に入ったり、洋服屋を見たり……、特別なことってほどの
ことは何も無かったけど、あ、ううん、古泉くんと一緒ってことが、何より特別ってことよ
ね。
なんでもないはずのことでも、好きな人と一緒に居ると特別になっちゃうの。
恋ってきっと、そういうものなのよね。
……古泉くんにも、あたしと同じように思ってくれていると嬉しいんだけどなあ。
211 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:50:57.33 ID:DT0KkcIs0
支援
212 :
VIP盗賊:2006/11/29(水) 19:50:57.72 ID:bGvYOPOt0
支援
213 :
あたしの世界が終わるまで26 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:51:16.91 ID:C9d5ePXD0
「今日は楽しかったですか?」
別れ際に、古泉くんがちょっと自信なさげな表情を浮かべてそんなことを訊ねて来た。
あれ、何だか少し意外かも。
「うん、すっごく楽しかったよ」
「良かった……。何分デートなんて初めてだったんで、こちらも手探りだったんですよ」
「え、そうなの……。ちょっと意外」
きゃっ、思わず声に出ちゃった。
ええっと、これって、言っちゃって良かったのかな? 怒ってはいないみたいだけど……。
「そんなに意外ですか?」
「う、うん……。ご、ごめんね、変なこと言っちゃって」
「いいえ、気にしていませんよ。……正直なところ、初心者で至らない所があって申し訳な
いと思っているのも確かですが、初めてのデートであなたとご一緒出来て嬉しいとも思って
いるんですよ」
古泉くんは、ちょっとだけ考えるような素振りを見せてから、噛み含めるようにそう言っ
てくれた。
そういう風に言ってもらえるなら、あたしも嬉しい。
でも、古泉くんって凄い。初めてのデートでこんなことが言えるなんて……。
あ、うん、そうか……、あたしも、初めて、なのよね。
「あ、あの、」
「何ですか?」
「あたしも、男の子と付き合ったことなんか無いから、初めてなんだけど……、あたしも、
同じ気持ちだから……」
鸚鵡返しに物を言ってどうするのって気もするけど、これが、あたしに言える精一杯。
だって、これがあたしの本当の気持ちなんだもの。
古泉くんと一緒の、初めてのデート。
すっごくすっごく、楽しかったんだもの。
「……僕も、そう言ってもらえて嬉しいですよ」
「古泉くん……」
困ったような恥ずかしいような、少し微妙な、でも、嬉しいってことが伝わってくる表情
を浮かべている古泉くんは、何だかとっても眩しかった。
214 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:51:29.43 ID:DT0KkcIs0
支援
215 :
あたしの世界が終わるまで27 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:52:09.10 ID:C9d5ePXD0
手を繋いで街の中を二人で歩いていたデートは幸せな気持ちのまま終了し、あたしはその
幸せ気分のせいでちょっと寝不足だったりもしたんだけど、睡眠不足なんて吹き飛ばすくら
いの幸せが心の中に有ったから、そんなこと全然気にならなかった。
……だから、あたしはすっかり、デート中に出会った子達のことを忘れていたの。
涼宮さん達のことを。
だから教室の扉を開いたあたしのところへ涼宮さんがやって来たときも、一瞬、何だろう?
何て風に思っちゃったりもしたのよね。
「おはよう、朝倉さん」
「お、おはよう、涼宮さん……、あ、長門さんもキョンくんも」
涼宮さんの後ろには何時も通りの無表情な長門さんが居て、その隣には、何だかちょっと
疲れ気味な顔をしたキョンくんが居た。
「朝倉さん、昨日はあの後どうだったの?」
「え、あ……」
「あのな、ハルヒ」
「止めないでよキョン。古泉くんはSOS団の副団長、あたしは団長。だからあたしは古泉く
んとデートをしていた朝倉さんに話を聞く義務が有るのよ!」
……。
……えっ、と。
「どうだったの?」
涼宮さんに、悪気は無いんだと思う。
教室ざわめいていることだって、きっと彼女にはどうでもいいことなんだ。
「あ、の……」
「どうだったのよ?」
涼宮さんは古泉くんに友情とか信頼以上のものを持っているわけじゃないと思うし、あた
しに嫉妬しているわけでも無いと思う。
それは本当に、妹が兄の恋人に詰め寄るようなものであって……、それ以上の意味なんて、
無いんだと思う。
216 :
ただの戦士:2006/11/29(水) 19:52:16.38 ID:TfD9feEf0
ほっしゅどびーふ
217 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:52:20.42 ID:DT0KkcIs0
支援
218 :
あたしの世界が終わるまで28 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:52:51.69 ID:C9d5ePXD0
けど、あたしは、
「え、あ……。あの……」
それでも、涼宮さんに向かい合えなかった。
理由なんて分からない。恥ずかしいからとか、怖いからとか……、色んな感情がごちゃご
ちゃになったままのあたしは、そのまま踵を返していた。
「あ、待ちなさいよ」
「馬鹿、追うなっ」
キョンくんが涼宮さんを止めているみたいだけれど、あたしにはその声さえ遠かった。
わけが分からないまま教室を飛び出したあたしは、行く当ても無かったけど、学校を出る
気にもなれず、ただ何となく階段を駆け上っていた。
屋上へ続く扉に鍵はかかっていなかったので、あたしはそのまま屋上に出た。
あたし、何やっているんだろう……。
涼宮さんは別に何も悪くないのに。
涼宮さんが何を思っているとしても、あたしはただ、堂々としていれば良いだけなのに。
別に、付き合っていることを隠しているわけでも無いんだし……、それなのに、どうして
あたし、涼宮さんの前から逃げちゃったんだろう。
ねえ、どうして?
……自問自答を何度か繰り返してみても、答えなんて出てこない。
楽しかった昨日のことを思い返して心を奮い立たせようと思うけれども、あたしの足は動
きそうに無かった。
時間の感覚が曖昧なまま、でも一応気になって時計を見ていたら、時刻はちょうど1時限
目の授業が終わる頃だった。授業、サボっちゃった……。駄目だなあ、あたし、進学クラス
に居る古泉くんにつりあうだけの彼女になろうって決めていたのに。
今朝のことはきっと、古泉くんの耳にも入るよね。
あたし……、古泉くんに嫌われちゃうのかな。
そんなの、嫌だよ……。
219 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:53:08.18 ID:DT0KkcIs0
支援
220 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 19:53:33.49 ID:U+loaJll0
支援
221 :
あたしの世界が終わるまで29 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:54:00.69 ID:C9d5ePXD0
「朝倉さん」
鬱々と考えていたら、扉の方からあたしを呼んでくる声が聞こえた。
聞き間違えることは無い、あたしの大好きな人の声。
「古泉くん……」
「……涼宮さん達から事情を聞きましたよ。すみません、何だか迷惑をかけてしまったよう
で」
どうして、古泉くんが謝るの?
古泉くんは何も悪くないのに……、誰かが悪いわけじゃないのに。
「う、ううん……。あたしこそ、ごめんなさい……。いきなり教室を飛び出しちゃって……」
「あなたは悪くありませんよ。いきなりのことで驚いてしまったんでしょう? 仕方の無い
ことです」
「でも……」
「涼宮さんにも悪気が有ったわけではないと思うのですが……、彼女も反省しているようで
す。驚かせちゃって悪かったと伝えて欲しいと言われましたよ」
「そう、なんだ……。あ、ううん、涼宮さんに悪気が無いっていうのは、あたしもちゃんと
分かっているから。だから……、うん、心配しないで」
「朝倉さん……」
「ごめんね、古泉くん……、心配かけて、ごめんね」
「謝らなくて良いですよ。……恋人なんですから、当然のことです」
「古泉くん……」
ありがとう、古泉くん。
そう言ってもらえて、凄く嬉しいよ。
だから、あたしはそれ以上は聞かないの。
あたしは、古泉くんの恋人。彼がそう思ってくれているなら、それで良いじゃない。
涼宮さんのことなんて……、こんな、嫉妬みたいな感情をどうにかしようだなんて、思わ
なくても良いじゃない。ねえ、そうでしょう?
続く
222 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:54:17.91 ID:DT0KkcIs0
支援
223 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 19:55:15.55 ID:U+loaJll0
朝倉さんイイネ!
224 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/11/29(水) 19:55:28.22 ID:C9d5ePXD0
今回はここまでです。
これ以降はまた今度投下します。
225 :
VIP将軍:2006/11/29(水) 19:55:47.94 ID:DT0KkcIs0
乙!
タイトルからしてこの後どうなるのか・・・
続きwktk
226 :
南蛮ムキトス:2006/11/29(水) 20:04:43.93 ID:lAcqOrwSO
キョンが疲れた顔をしているってのが気になる。
先の展開の伏線なのか、特に何も関係ないのか・・・。
とにかく乙です。
227 :
VIP村人s:2006/11/29(水) 20:08:25.53 ID:VqbOjWi50
イイヨイイヨー
いったい朝倉さんどうしちゃったんだろうね!まったく
228 :
VIP皇帝:2006/11/29(水) 20:22:23.85 ID:Wy7RtGXmO
乙!続きwktk!
朝倉に幸せを!
229 :
花魁:2006/11/29(水) 20:22:27.25 ID:hfm7JYoRO
乙!
健気な朝倉さんイイ!
230 :
姫:2006/11/29(水) 20:28:21.21 ID:wB1oqyBpO
まさかBADエンドってことはないよな?
231 :
VIP盗賊:2006/11/29(水) 20:32:35.10 ID:PTAicSrGO
ほ
232 :
VIP勇者:2006/11/29(水) 20:45:27.20 ID:TfD9feEf0
ん
233 :
暴れん坊VIPPER:2006/11/29(水) 20:46:47.10 ID:PaRj1u53O
と
234 :
VIP村人b:2006/11/29(水) 20:48:07.81 ID:KjnmNnRB0
は
235 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 20:50:04.81 ID:R4o0noEB0
保
236 :
VIP奴隷:2006/11/29(水) 20:50:43.43 ID:bGvYOPOt0
母
237 :
VIP勇者:2006/11/29(水) 20:51:52.52 ID:TfD9feEf0
と
238 :
VIP乙女:2006/11/29(水) 20:56:54.73 ID:ETtiWlUO0
俺
239 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 20:57:06.02 ID:R4o0noEB0
の
240 :
VIP番長:2006/11/29(水) 20:59:59.11 ID:sMI+poJSO
ラ
241 :
VIP奴隷:2006/11/29(水) 21:00:18.92 ID:PTAicSrGO
ア
242 :
VIP村人k:2006/11/29(水) 21:01:55.15 ID:hq79TU860
マ
243 :
VIP遊び人:2006/11/29(水) 21:02:35.12 ID:yErH7be6O
20レスくらい借ります。
244 :
VIP村人c:2006/11/29(水) 21:03:47.46 ID:KjnmNnRB0
しゃー来い!!
いやお願いします
245 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 21:05:14.27 ID:Io/ZoK9M0
1:事実に対して仮定を持ち出す
「パートスレは嫌われるが、もし人気なパートスレが有ったらどうだろうか?」
2:ごくまれな反例をとりあげる
「だが、うpスレが伸びているのは事実だ」
3:自分に有利な将来像を予想する
「何年か後、パートスレがVIPの顔になってないという保証は誰にもできない」
4:主観で決め付ける
「運営がパートスレのないVIPを望むわけがない」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「世間では、パートスレは面白いという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「ところで、安価スレがVIPで1番多いのは知っているか?」
7:陰謀であると力説する
「それは、パートスレが馴れ合いスレだと都合の良い懐古厨が画策した陰謀だ」
8:知能障害を起こす
「何、パートスレの1つや2つごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「パートスレが馴れ合いなんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
246 :
ハロウィン!の45 ◆EqlMeG/bH. :2006/11/29(水) 21:07:10.47 ID:yErH7be6O
前回までのは
ttp://www11.atwiki.jp/xgvuw6/pages/1843.html では。
さて、平穏無事に時は過ぎ今日は約束の土曜日である。
待ち合わせ場所には有希の姿はない。
まあ、今はまだ約束の三十分前だから当然であろう。
と、思っていたんだが、五分もしないうちに有希は来た。
ちょっと早くはないかね?
「待った?」
「いいや、全く」
下手したら俺が待たせるところだったかと内心冷や汗ダラダラである。
妹式目覚まし法も百回に一回ぐらいの割合で役に立つものらしい。
何はともあれ俺たちは図書館へ向かうことにした。
そこで『見知らぬ女』と俺が『再会』を果たす、なんて奇妙なことが起ると予想するのは
俺に限らず、誰であれ不可能なことだったろう。
そんなわけだから、俺は今日もいつも通りの一日になると考えていた。
図書館で、有希が黙々と本を読み続けるその隣りで俺も何冊か読んでみたり、
本を読んでいる間にふと気が緩んで睡魔に敗北し、夢の世界へ捕虜として連れて行かれ、
ようやく本国へ送還されて一番最初に見るのが拗ねたような、
落ち込んだような有希だったから、慌てて弁明したり。
そんな他愛のない、けれども幸せな一日になると思っていた。
247 :
VIP村人t:2006/11/29(水) 21:08:46.25 ID:VqbOjWi50
しえん
248 :
ハロウィン!の46 ◆EqlMeG/bH. :2006/11/29(水) 21:08:52.29 ID:yErH7be6O
>>246 そう、あいつが巻き起こす他の誰にも真似できない非日常とは対極にある幸せな日常に。
――なあ、俺。
一つ訊いていいか。
あいつって、誰だよ?
また、ここ最近ずっと感じている妙な気分に襲われる。
敢えて言葉にするならば、知らないけれども大事な何かを忘れている、とでも言おうか。
「有希」
馬鹿みたいだが、この妙な感じを有希に話したくなった。
理由は全くないが、有希ならば分かりやすい答えを示してくれると
心のどこかでそう信じている俺がいる。
……どんな盲信だよ、おい。
「何?」
「近ごろ、誰かを忘れてるような感じをずっと感じてるんだが心当たりはないか?」
有希が一瞬強張ったように見えた。しかし、
「ない」
そう普段の口調で断言した。
「そうだよな。俺の事だから、心当たりあるわけないよな。
すまん、忘れてくれ」
本当に、俺は何を考えているんだか。自分の事は自分にしか分からないというのに。
249 :
姫:2006/11/29(水) 21:09:30.22 ID:y9X2tqYj0
シエン!!
250 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 21:09:56.74 ID:Io/ZoK9M0
10:ありえない解決策を図る
「結局、パートスレが良スレになれば良いって事だよね」
11:レッテル貼りをする
「パートスレが馴れ合いスレだなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「ところで、パートスレがどうやったらdat落ち回避できるんだ?」
13:勝利宣言をする
「パートスレがVIP名物なのは何日も前から明らかなのだが」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「パートスレと言ってもポーカーのような馴れ合いから創作スレのハルヒスレまである。もっと勉強しろよ」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「パートスレが新しくVIPを作ると認めない限りVIPに進歩はない」
251 :
ハロウィン!の47 ◆EqlMeG/bH. :2006/11/29(水) 21:10:28.36 ID:yErH7be6O
>>248 それからしばらく歩き続けると図書館が見えて来た。休日だから人の出入りは多い。
そして出る人も入る人も例外なくいったん立ち止まる。
何故かと言えば、入口の辺りで仁王立ちしている奴がいるからだ。
どう考えても邪魔以外の何物でもない。俺が図書館の職員なら即刻、退去させるぞ。
馬鹿な行いに義憤を感じつつ俺は歩を進めようとした。
しかし、それは適わなかった。
なぜなら有希が俺の服の袖をつかんで進ませまいとしたからだ。
物理的にはとても弱い力だったが俺はそれ以上進めない。
だってそうだろう?
理由は知らないが、怯えた顔で俺の服の袖をつかんでるんだぞ?
もし、この状況で相手を振りほどける奴がいたら、
俺が責任を持ってヒトラーよりも上の悪人に認定してやる。
もっとも有希ではなく谷口辺りが同じことをやったならば、
俺はそいつをボコボコにしてドブに捨てるがな。
……まあ、それはおいといて。
有希に理由を訊いてみても首を左右に振るだけである。
だがしかし、俺は無理強いする気も、理由もない。
だから入口付近で交通を滞らせている奴を、暇潰しに観察する事にした。
252 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:11:45.48 ID:DT0KkcIs0
支援
253 :
VIP奴隷:2006/11/29(水) 21:11:48.78 ID:PTAicSrGO
sageでいかないか?
254 :
ハロウィン!の48 ◆EqlMeG/bH. :2006/11/29(水) 21:12:09.53 ID:yErH7be6O
>>251 遠くてよくは分からんが女のようだ。
髪は長い。腰ぐらいまであるんじゃないだろうか。
この距離から分かることはこれくらいしか……。
何かゾクッとした。
間違いない。
今、そいつと視線があった。
なぜ分かったって?
そいつがこっちに向かって、陸上部も真っ青な速さで走って来るからだ。
いや、まあそれだけが理由じゃないんだがな。
そいつが俺たちに近付くにつれ、細部まではっきりしてきた。
まず、美人である。
谷口ランクで良いところまで行くんじゃないか?
次。
あんな遠くにいたこいつと視線があったと感じたのは、
その強い意志の光を放つ瞳のせいだ。
超新星爆発のような光を放つ瞳は今、真っ直ぐ俺たちを向いている。
さらに言えば獲物を見つけた雌ライオンを彷彿させる目付きでもある。
俺たちの周りには人がいないから、こいつの獲物は
必然的に俺たちってことになるんだろうが、いかんせんそいつに見覚えがない。
だから俺はさっき感じた戦慄とは裏腹に余裕を持って立っていた。
255 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 21:12:34.62 ID:Io/ZoK9M0
1:事実に対して仮定を持ち出す
「パートスレは嫌われるが、もし人気なパートスレが有ったらどうだろうか?」
2:ごくまれな反例をとりあげる
「だが、うpスレが伸びているのは事実だ」
3:自分に有利な将来像を予想する
「何年か後、パートスレがVIPの顔になってないという保証は誰にもできない」
4:主観で決め付ける
「運営がパートスレのないVIPを望むわけがない」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「世間では、パートスレは面白いという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「ところで、安価スレがVIPで1番多いのは知っているか?」
7:陰謀であると力説する
「それは、パートスレが馴れ合いスレだと都合の良い懐古厨が画策した陰謀だ」
8:知能障害を起こす
「何、パートスレの1つや2つごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「パートスレが馴れ合いなんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
256 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 21:13:01.42 ID:Io/ZoK9M0
10:ありえない解決策を図る
「結局、パートスレが良スレになれば良いって事だよね」
11:レッテル貼りをする
「パートスレが馴れ合いスレだなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「ところで、パートスレがどうやったらdat落ち回避できるんだ?」
13:勝利宣言をする
「パートスレがVIP名物なのは何日も前から明らかなのだが」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「パートスレと言ってもポーカーのような馴れ合いから創作スレのハルヒスレまである。もっと勉強しろよ」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「パートスレが新しくVIPを作ると認めない限りVIPに進歩はない」
257 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:13:18.39 ID:DT0KkcIs0
支援
>>254 対照的に有希は逃げの態勢に入っていたが、女の方が早かった。
女はよく通る声で次のように叫んだ。
「有希、キョン!」
俺たちの名前とあだ名を知っている?
だが、相手には全く見覚えがない。
当惑する俺をよそに女は俺たちの目の前にいつの間にか来ていた。
驚くべき事に息一つ切らしていない。
「ちょっと、反応薄いわよ。何か言いなさいよ!」
目の前で騒いでいるこいつではなく、後ろに隠れた有希に訊く。
「俺はあいつを知らないんだが、有希の知り合いか?」
基本こういう輩は無視だ。返事をしたが最後、何が起こるか分かったもんじゃない。
だが、有希の知り合いの可能性もあるから、一応確認したってことだ。
「知らない」
結論。関わり合いになってはいけない。
目を逸らし、徹底無視の方針だ。
相手もそれくらいはお見通しだったようだ。俺の肩に手を掛け
強制的にフェイス・トゥー・フェイス。
どうやら相手をしなければならないようだ。
神様、恨むぞ。俺は何か悪い事をしたと言うのか。
ともかく、こいつとはサッサとおさらばしたい。
259 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:15:06.83 ID:DT0KkcIs0
支援
>>258 俺は不機嫌な顔を作り、不機嫌な声を出した。
「誰か人違いをしてないか?俺はお前を知らないし、有希もそう言ってる。
記念すべき初デートの最中の俺たちのことは放っておいてくれないか?」
普通の奴ならスゴスゴと帰っていくだろう。
ところがこいつは普通じゃないらしい。
「デー……ト?」
訳が分からないといった顔でつぶやく。
言葉の意味が理解できないのか?本格的にやばいんじゃないだろうか。
「それはあんたたちが付き合ってるって事?」
他にないだろう。
おい、何でそんな世界の終わりだって顔をしてるんだ。
「まあ、いいわ。どうせ……」
女は言いかけた言葉を途中で切り、俺たちを見た。
「ねえ、本当にあたしを覚えてないの?」と念押しした。
俺の脳細胞のどこにもお前みたいな奴は記録されていない。
有希も
「知らない」
だとさ。
さて、そろそろこの俺の肩におかれた手を放して欲しいのだが。
261 :
姫:2006/11/29(水) 21:16:22.63 ID:y9X2tqYj0
支援
>>260 「嫌よ」
「はあ?」
なんだこの分からず屋は?
「嫌だって言ってるの。ちょっと付き合いなさいよ」
「俺は知らない奴の相手をしてる暇はない。
放してくれ」
本当に、何でこんなのに付き合わなくちゃいけないんだか。
「……なんで、なんでよ。なんでそんなこと言うの?
なんであたしを覚えてないの?」
いや、待て待て待て。
何でそんなに声を震わせているんだ?
おい、顔を伏せるな。髪で顔を隠すな。肩を震わせるな。つーか何か雫がこぼれてません?
これはあれか、あれなのか?
道行く人々が俺たちを好奇の目で見やがる。
期待してる状況じゃねえよ。見るな。たかるな。去れ。
……とにかく、こういう時こそ冷静にならねば、冷静に。
まず、ここに居続ければ嫌になるくらい目立つのは確定である。
かといって泣いてる奴をおいて逃げるのも後味が悪い。
後味が悪いだけでなく下手したら後日、背後から刺される羽目になるかもしれない。
つまり俺の取るべき手段はこの泣いている女と有希を連れて、どこかへ避難。
しかる後にこいつの誤解を解く、の一つしかない。
ああ、ちくしょう……。
263 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:18:53.50 ID:DT0KkcIs0
しえn
264 :
VIP奴隷:2006/11/29(水) 21:19:32.13 ID:PTAicSrGO
NG推奨ID:Io/ZoK9M0
39:VIP村人xsage2006/11/29(水) 21:12:01.79 ID:Io/ZoK9M0
ハルヒのほうに凸開始した
>>262 さて、俺たちは駅前の喫茶店に来た。とんだ逆戻りだ。
場所はこのわけの分からん女が涙声でリクエスト。
俺も律義だねえ。わざわざこんな奴のリクエストに答えるとは。
「さて、話を聞こうか。お前は……」
そういえば名前をまだ訊いていない。
まあ、いいさ。どうせ今日限りでサヨナラだ。
「俺たちを誰と間違えてるんだ?」
女は不機嫌そうな視線をぶつけてくる。
どうやら涙はどっかに引っ込んだらしい。
「人違いじゃないわ。あんたたちが変わっちゃったの。
大体キョンなんて馬鹿みたいなあだ名の奴がほかにいるわけないでしょ」
分かったことその一。こいつの辞書に、遠慮と気遣いの項目はない。
悪かったな、馬鹿みたいなあだ名で。俺だってまともな呼称が良いさ。
「俺たちが変わったってのはどういう意味だ。
昨日も、今日も、一週間前も、一か月前も俺は俺のつもりだが」
そう言うと女は大袈裟に溜め息をついてやれやれと言った。
それは俺の台詞だ。色々な意味で。
266 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:20:37.43 ID:DT0KkcIs0
支援
267 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 21:21:13.92 ID:U+loaJll0
支援wktk
268 :
VIP奴隷:2006/11/29(水) 21:21:40.56 ID:PTAicSrGO
さらにNG推奨ID:KfiD+n4x0
1:◆Tt51PkZE3M :2006/11/29(水) 21:01:09.49 ID:KfiD+n4x0
予告どおりID変えて来ました
>>265 「それが、違うのよ。ハロウィンの夜を境にして、世界が変わっちゃったのよ」
こいつ、どっかから電波受信してるんじゃないか?
俺が信じてないことが相手にも分かったらしい。
変わる前の世界のことを延々と話し続けた。
大方聞き流していたが、聞こえたことを要約すると
俺たちはこいつと何とか団ってところで馬鹿騒ぎをしていたらしい。
分かったことその二。本格的に、本格的にやばい奴だ。
そんな詳細に話されても、いや、むしろ話されたからこそ信じられん。
270 :
VIP足軽v:2006/11/29(水) 21:22:03.95 ID:6Lr/+yES0
支援
271 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 21:22:57.39 ID:Io/ZoK9M0
1:事実に対して仮定を持ち出す
「パートスレは嫌われるが、もし人気なパートスレが有ったらどうだろうか?」
2:ごくまれな反例をとりあげる
「だが、うpスレが伸びているのは事実だ」
3:自分に有利な将来像を予想する
「何年か後、パートスレがVIPの顔になってないという保証は誰にもできない」
4:主観で決め付ける
「運営がパートスレのないVIPを望むわけがない」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「世間では、パートスレは面白いという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「ところで、安価スレがVIPで1番多いのは知っているか?」
7:陰謀であると力説する
「それは、パートスレが馴れ合いスレだと都合の良い懐古厨が画策した陰謀だ」
8:知能障害を起こす
「何、パートスレの1つや2つごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「パートスレが馴れ合いなんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
272 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 21:23:14.98 ID:Io/ZoK9M0
10:ありえない解決策を図る
「結局、パートスレが良スレになれば良いって事だよね」
11:レッテル貼りをする
「パートスレが馴れ合いスレだなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「ところで、パートスレがどうやったらdat落ち回避できるんだ?」
13:勝利宣言をする
「パートスレがVIP名物なのは何日も前から明らかなのだが」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「パートスレと言ってもポーカーのような馴れ合いから創作スレのハルヒスレまである。もっと勉強しろよ」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「パートスレが新しくVIPを作ると認めない限りVIPに進歩はない」
>>269 女はまだ語り続けているが、馬の耳に念仏だ。
俺は、それを聞き流しながら有希にどうやって今日の埋め合わせをしようか考えていた。
俺のせいじゃないのにな。損害賠償でも請求してやろうか。
そんなことを思っていた俺だが、次の台詞が耳に飛び込んできた時は
もう、ただただ絶句するしかなかった。
「それで、ハロウィンの日の夜にね、キョンがあたしに告白したのよ」
……まずい、逃げた方がいい。間違いなく。
ストーカーか、こいつ?
何で俺なんだ?俺よりはほら、九組の古泉とかいう奴の方がいいと思うぞ。
俺は気に食わないが。
しかし、この場で逃げようと思っているのは俺だけだったようだ。
有希には全くその素振りはなく、それどころか怒りを顔に浮かべて女を睨んでいる。
そして女は延々と、桃色の描写を続けている。いかん、俺まで頭がおかしくなる。
誰か助けてくれ。
この女から出ている桃色毒電波を除去したのは有希だった。
「違う。あの時、あなたたちはそんなことまではしていない」
有希がそう言うと、今までニヤニヤとしていた女の顔に今度は不敵な笑みが浮かんだ。
……どうやら電波を除去するのと引き換えに地雷を踏んだらしい。
それも、とっておきのを。
274 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:25:02.39 ID:DT0KkcIs0
支援
>>273 「そうよ、そんなこと『まで』はしていないわ。
じゃあなんで有希はそのことを知ってるの?
あたしを知らないはずなのにねえ」
有希が動揺をあらわにする。
「やっと引っ掛かってくれたわ。
さ、話しを続けましょうか」
つまりこいつは延々と有希をはめるための話を続けてたのか?
いや、そんなことより問題はそのことを有希が否定しないことだ。
二者択一において否定しない事は肯定。
つまり女の主張を全面的に認めているってことだ。
……本当にこの世界が改変された世界だと言うのか?
元の世界ってのがあって、そこで俺は別の生活を送っていたと?
冗談じゃない。俺にすれば世界は今あるここだけだ。
頼むから、誰か嘘だと言ってくれ。
そんな俺の切実な願いを叶えてくれる奴はいないらしい。
有希は黙っているし、女は俺の理解を超えた話をしている。
276 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:25:53.01 ID:DT0KkcIs0
支援
>>275 「ともかく、あたしにはこんなことになった心当たりがあるのよ。
ねえ、有希?」
というかだな、その口調といいなんといい、こいつは嫁をいじめる姑か?
「……」
沈黙。
有希は一言も喋ろうとしないし、
俺も有希とは別な意味で黙り込む。
女が溜め息をついた。
「だんまり決め込んじゃって……。
いい?たとえ有希が世界を作り直せるんだとしても、これはなしよ。
そんなにキョンと付き合いたいんなら、元の世界で堂々と勝負しなさい!」
だがしかし、ついに有希が口を開いた。
「わたしには、行動の自由はなかった。あなたの言う正々堂々となんて無理だった」
俺には有希が普段はみせない感情をみせているような気がする。
それは激昂。
しかし、それは女に対してのものではない。
俺は直感的にそれがわかった。
もっと、何と言うか、根本的なものに対して怒っているようだ。
そして、それに触れてしまった女に怒りの矛先を向けている。
まあ、八つ当たり半分嫉妬半分といったところか。
278 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 21:26:40.46 ID:U+loaJll0
>>271-272 名前:VIP村人x[sage] 投稿日:2006/11/29(水) 21:22:57.39 ID:Io/ZoK9M0
死ね!氏ねじゃ無くて死ね!
>>277 「わたしには何も許されなかった。わたしはあなたの観察のためだけにいた。
それに彼が好意を寄せていたのはあなた。
わたしに勝ち目はない」
完全に自分達の世界を築き上げてるよ、この二人。
で、俺は完全に蚊帳の外。ああ、今日もいい天気だなあ……。
ともかく、このまま永久に放置してくれるのならば御の字だ。
それにだな、この二人は元の世界とやらが分かっているみたいだが、
俺も含めた世界の他の何十億人にとっては今ある世界の方が本物である。
――いや、本物だと信じていると言うべきか。
ともかく、多数決の世界の住人である俺たちから見たらこの二人こそが異常となる、
……はずなのだが俺には何故かそうとは思えない。
二人が正しくて俺たちは間違ってる、そう思えて来るのは、さてなんでだろう。
「なんで最初から、勝負投げ出してんのよ!」
女が机を強く叩いた音で我に帰る。
「ここは喫茶店だ、お静かに」
周りの客がこっちを見ている。
どうも、お騒がせしています。
280 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:28:53.12 ID:DT0KkcIs0
支援
>>279 「うるさいわよ、キョン!
いい、有希?キョンはあたしよりあんたを見てる時の方が多いのよ。
あたしなんかよりずっとあんたの事をね、……」
いつの間にか世界がどうのこうのって話から、
女の喧嘩に発展しているのは気のせい、じゃないか。
しかし、お互いに俺の好意は自分ではなく相手に向いていると主張しているあたり、
当事者じゃなければ微笑ましい喧嘩だよな。
当事者じゃなければ、な……。
「それはあなたの勘違い。
たとえそうだとしても彼とわたしの繋がりは信頼感でしかない。
わたしはそれ以上の繋がりを感じてみたかった。
あなたと彼が元の世界で持っていた繋がりを。
だから、あなたを、あなたの痕跡をこの世界から消したはずだった」
やっと本題に入った。
282 :
VIP足軽になりたい:2006/11/29(水) 21:30:01.43 ID:7vtBN19w0
しえん
283 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:30:03.07 ID:DT0KkcIs0
しえn
284 :
VIP村人c:2006/11/29(水) 21:30:16.98 ID:KjnmNnRB0
さっきからスクリプトなのか何なのかわからん投下があるが…
作者を支援
285 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 21:31:02.74 ID:U+loaJll0
支援
>>281 ここんとこ俺がずっと感じてた妙な感じは消しカスってことでいいのか?
文芸部室のいたずらもふくめて。
「そう」
即答である。
まいったね。
嘘でも芝居でもなく、今、この世界が改変世界だとは。
それをあっさり信じてしまう俺は案外肝がすわっているのかもな。
誰だ、思考放棄とか言う奴は?後で体育館裏に来い。
「本来、彼女はこの世界に存在しないはずだった。
しかし、元の世界で彼女は無意識のうちにわたしのすることを理解し、
情報操作に抵抗した。その結果が今のこの状況」
有希の顔にはあきらめの表情が浮かんでいる。
「種明かしをしたってことは元通りにする気になったってことかしら、有希?」
対してこの女の顔にあるのは期待。
「違う」
しかし、女の質問に答える有希の簡潔な否定。
「何でよ?」
理由は違うが俺もそう訊きたいものだ。
さっき見せたあきらめの表情はなんだったというのか?
287 :
VIP足軽v:2006/11/29(水) 21:31:22.45 ID:6Lr/+yES0
まさかハルヒにとっての消失になるとは……。
支援だ!!
288 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 21:32:12.69 ID:U+loaJll0
>>286 「嫌だから」
あっさりと言う有希に、明らかに不機嫌そうな女。
「嫌ってなによ、嫌って!」
分からず屋、と女は続けた。
それに対して有希の口が小さく動いた気がする。
ともかく、有希は淡々と話し続けた。
「そのままの意味。わたしは元の世界が嫌。
正確に言えば、元の世界のわたしと彼の関係が嫌。
だから、このまま……」
そしてその淡々と語る声を怒声が遮る。
「もう、いい!今の有希と話しても埒が明かないわ!
ちょっとキョン、後ろ向きなさい」
いきなりなんだ?後ろ向いた瞬間にグサリ、なんてシャレになんないからな。
『事件の背景には痴情のもつれが云々』なんて報道されたくないぞ。
290 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:33:01.07 ID:DT0KkcIs0
支援
291 :
VIP村人x:2006/11/29(水) 21:33:19.09 ID:Io/ZoK9M0
ぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽ
ぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽ
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ぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽぬるぽ
292 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 21:33:43.92 ID:U+loaJll0
293 :
VIP足軽になりたい:2006/11/29(水) 21:33:53.29 ID:7vtBN19w0
しえん
>>289 「安心しなさい。たんなる『自己紹介』よ」
女は自己紹介を強調した。
確かに名前すら知らない。だが、別に知りたいわけでもない。
それに自己紹介で後ろを向け、とはどういった理屈だ?
後ろから聞こえる自己紹介は入学式の後とか、
クラス替えの直後ぐらいにしか存在しないだろう。
呆れながらふと、隣りの有希を見ると顔が引きつっている。
「さっさとしなさいよ」
しかし、逆らったらところでこいつは聴きはしないだろう。
しょうがないので後ろを向いてやる。
そして、後ろで人の立ち上がる気配。
295 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:34:13.06 ID:DT0KkcIs0
支援
296 :
VIP足軽になりたい:2006/11/29(水) 21:34:59.14 ID:7vtBN19w0
4円
>>294 「東中学出身、涼宮ハルヒ」
その言葉を聴いた時、何かが背筋をかけ上がり、
「ただの人間には興味ありません」
そのかけ上がった何かは俺の頭の奥底を蹴飛ばす。
「この中に宇宙人」
蹴飛ばされた俺の頭から別の何かが、
「未来人」
溢れでて次々に広がる。
「異世界人」
それは作り物ではない本物の、思い出。
298 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:35:27.52 ID:DT0KkcIs0
しえn
>>297 「超能力者がいたら」
頭の中であの時のハルヒの台詞が聞こえる。
――あたしのところに来なさい。
「あたしのところに来なさい」
そうだ。この自己紹介から俺の高校生活は、
「以上」
俺の非日常は始まったんだ。
300 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:36:36.64 ID:DT0KkcIs0
しえn
301 :
花魁:2006/11/29(水) 21:36:56.61 ID:DNz1cyjbO
>>291 ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガ
ッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ
302 :
VIP足軽v:2006/11/29(水) 21:37:35.12 ID:6Lr/+yES0
普通に支援
303 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 21:38:05.56 ID:U+loaJll0
支援
>>299 ハルヒが席に着く音がする。
俺はハルヒの方を向いた。
長門はじっと俺を見つめている。
ひどく罪悪感が掻き立てられる。
それと同時にさっき浮かんだ疑問に一つの答えが見えた気がする。
なぜ、あきらめながらも世界を元に戻す事を拒否したか。
――それは、また世界を改変する気だから。
あの表情は、今のこの世界をあきらめる事に対して浮かべたものだろう。
現状分析している場合ではない。
酷く心が痛むが長門を止めなければならない。
ここが、この世界が、今まで俺が散々世話になった長門の望みであっても。
なぜなら、俺はハルヒが好きだから。
身勝手な理由だってことは十分すぎるほどわかってる。
その身勝手さの代償を今払っているとも言える、か?
いや、これは償い切れるものではない。
長門の頼みを断るくらいなら……、なんて散々言っておきながらこれだからな。
305 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:38:39.41 ID:DT0KkcIs0
しえn
306 :
VIP足軽になりたい:2006/11/29(水) 21:38:55.04 ID:7vtBN19w0
支援
>>304 突然、長門が立ち上がりハルヒに近寄る。
そして机の上のコップを取り、中身をハルヒにぶちまけた。
あまりの出来事に呆然とする俺たちを残して店を出た。
ハルヒより先に我に帰った俺。
「ハルヒ!」
まだ何がおきたかわからないといった雰囲気のハルヒの名前を呼ぶ。
「キョン、あんた……」
思い出したけど今は後回しだ。
「長門を追いかけるぞ」
二度あることは三度あるって言うからな。
「……あんたにしては良い意見ね。じゃあ、行くわよ!」
勢いよく立ち上がるハルヒに、
知らず知らずのうちに伝票を握ってしまう俺。悲しいなあ……。
308 :
VIP足軽v:2006/11/29(水) 21:40:32.01 ID:6Lr/+yES0
支援!!
309 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:40:39.93 ID:DT0KkcIs0
しえn
310 :
VIP村人c:2006/11/29(水) 21:41:06.93 ID:KjnmNnRB0
支援を支援する
>>307 俺の容量不足の頭が、長門ほどの奴ならば前回の失敗から学び、
その対策を見つけないはずがないことに気がついたのは、
俺とハルヒがあの変わり者の聖地でようやく長門を発見した後だった。
走りに走ってやっと見つけた長門の姿。
「有希!」
「長門!」
距離的にはハルヒの方が長門に近い。
だが、その長門は俺たちに呼ばれても無反応である。
その時である。
普段は働かない俺の頭がある予想を弾き出した。
さっきも言ったことを繰り返すが、長門は頭が良い奴だ。
当然、今回失敗した原因もわかっているだろう。
ハルヒが無意識のうちに抵抗した。それが原因だと言っていた。
と、なれば後は簡単な話。
邪魔な物は?
――排除すれば良い。
邪魔な物とは?
――ハルヒに他ならない。
312 :
VIP足軽になりたい:2006/11/29(水) 21:41:48.75 ID:7vtBN19w0
支援の支援を支援する
313 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:42:01.52 ID:DT0KkcIs0
支援
支援
>>311 ハルヒを見ると、長門にさっきより近付いている。
俺は喉が痛くなるほどの声で叫んだ。
「ハルヒ、下がれ!」
俺は叫ぶと同時に全力疾走を始める。
今なら世界記録が出せるだろう。
しかし、俺の声に反応したのは長門の方が先だった。
突如振り向く長門。
その手には、ナイフ。
ハルヒに迫る長門。
ハルヒのもとへ走る俺。
結果、俺の方が早かった。
ハルヒは守れた。
そう、ハルヒは。
俺の腹から生えているのは、間違いなくナイフだな。
高校入ってから二回も刺されることになるなんて、入学前は予想もしなかったぞ。
「キョン!?」
後ろでハルヒが俺を呼ぶ声がする。
目の前の長門は呆然としている。
316 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:44:13.19 ID:DT0KkcIs0
支援
317 :
VIP村人r:2006/11/29(水) 21:45:39.00 ID:489Fz3FL0
支援
>>315 けれども俺はその刺した張本人の小さな体を引き寄せて抱き締めていた。
いくら俺たちよりはるかに頭が良いこいつでも、
たかだか三、四年で自分の感情に、何かがうまくいかなかったときに
感じる心の痛みに、対処するなんて到底無理な話だ。
だから、誰かが吹き出た痛みや何かを
受け止めなければいけなかったんだろう。
そういった意味において、長門に必要なのは
今までみたいに頼りにされる立場ではなく、
頼れる相手だったのだろう。
そういう無条件で頼っていい相手は何か?
恋人?違うな。
一番最初に知る他人。
他人でありながら他人ではない人。
そう、親だ。
だが、長門の生みの親はこいつに何をしてやった?
無感情、無感動につくっておいて人を観察しろだ?
感情を抜きにして人がわかるか?
そうだと思ってんなら馬鹿だ。断言できる。
319 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:46:12.65 ID:DT0KkcIs0
支援
320 :
VIP盗賊:2006/11/29(水) 21:47:20.75 ID:/pvuW6Bv0
sien
>>318 「長門……」
あれ、何だろう?言いたいことはあるのに言葉にできない。
ああ、血が……、足りねえな。
「――」
途切れゆく意識の中で俺は誰かの名前をを口にした。
そして、何かをした。
耳にはハルヒが叫ぶ声が飛び込んで来る。
暗転する視界で見た最後のものは驚いた長門の朱に染まる顔だった。
……
………
322 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:48:04.77 ID:DT0KkcIs0
支援
支援
324 :
VIP足軽v:2006/11/29(水) 21:50:00.44 ID:6Lr/+yES0
支援
今日は以上です。
支援ありがとうございました。
次の投下で終わる予定です。
色々と変なところもあるけど生暖かく見てやってくださいorz
326 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 21:50:40.78 ID:U+loaJll0
もどかしいいいいいいいい
327 :
武器屋のじじぃ:2006/11/29(水) 21:51:13.34 ID:DT0KkcIs0
乙!
ドキドキだ・・・
続きwktk
328 :
猿回しの勘三:2006/11/29(水) 21:51:18.69 ID:Wy7RtGXmO
乙!続きwktk!
329 :
VIP足軽になりたい:2006/11/29(水) 21:52:11.46 ID:7vtBN19w0
GJ!!
330 :
VIP足軽v:2006/11/29(水) 21:52:13.89 ID:6Lr/+yES0
拿 魔 檎 露 死 !
続きにwktkして待ってる!!
乙でした。
言い忘れてた。
wikiには自力であげときます。
332 :
ただの戦士:2006/11/29(水) 21:58:04.97 ID:R4o0noEB0
今北産業
こ・・・これは・・・・
すごいな
333 :
牛のふん:2006/11/29(水) 21:59:15.07 ID:ETtiWlUO0
334 :
VIP神:2006/11/29(水) 22:04:52.82 ID:PTAicSrGO
sageてこうぜ。凸撃される危険がある。
335 :
だんご屋のはる:2006/11/29(水) 22:14:37.87 ID:hfm7JYoRO
336 :
VIP村人l:2006/11/29(水) 22:14:58.73 ID:hq79TU860
sageたって何も変わらない
337 :
VIP村人d:2006/11/29(水) 22:16:18.12 ID:KjnmNnRB0
さっきのは爆撃とみていいのかな?
338 :
内藤ホライゾン:2006/11/29(水) 22:24:44.34 ID:ETtiWlUO0
爆撃とは言えないだろう
339 :
VIP皇帝:2006/11/29(水) 22:26:44.75 ID:yM1p61XIO
糞パートスレ発見
340 :
愛のVIP戦士:2006/11/29(水) 22:32:50.24 ID:U+loaJll0
「ここどこですか、何であたし連れてこられたんですか、何で、かか鍵をしめるんですか?いっったい何を???」
「保守」
341 :
VIP神:2006/11/29(水) 22:45:19.51 ID:PTAicSrGO
み
342 :
VIP村人h:2006/11/29(水) 22:47:17.53 ID:2NShhSodO
さげでdat逝き防止
343 :
内藤ホライゾン:2006/11/29(水) 22:51:31.54 ID:ETtiWlUO0
☆
344 :
姫:2006/11/29(水) 22:53:27.75 ID:PaRj1u53O
もうすぐ中秋かな
345 :
江藤ハルヒ ◆08m4elzWR2 :2006/11/29(水) 22:54:21.84 ID:PV8LvwzH0
/:::,. -―-、::ー-、::>一ァ
/:::/,. -=ニ:: ̄::\::\―i:、
/:/::://::\::::::::\::::::,ヽ::::ヽ|、\
. /:::|, イ:'、::ヽ::::\::::::::X■■:::::ヘ\,ゝ
l/|:::::|::::::!、::\ー`ー■イ。_ノハ:::::ヘ、,ハ
く,.イl:::::斗■■ ー ',:::::ハ:::l::|
|/,!ヘ::::::■ イ。_ノ !:::::::l::|::!
//:| |ヘ::::::ヘ G |:::::|:|_|リ
く/l:::L|、::`:ー-ゝ (i) /イ/|:| ヽ
|:!:,-、:::\f^ヽ:≧z. __ .. イハ: : リ| |
l:|:{ ヽ:::;ム マミ、: : \ ム: : :∨
リ/\ ヽ,ム ∨ヘ : : \ /: /ヘ: : :ヘ 釣りじゃないです
,.- 、 \ ヽ〉 ヽ \: : :\://ヘ: : :|
ヽ、 \ | 〉 \ lヽ./^)、 : : |: : !
丶、`¨ / ァ'´ /: : ヽr:| : ハ
`) l ,.イ、ヾニ二7イ |.ィ
⊂二´.. _ __/ / ` ー-、_|/、__jニフ
ヾー--='彡- ' /´:j:_}::::/一`
`ーr'´ ,f-':j´:||`′
/ヾ二トr‐_Tj-トイ : l:!┐
/: : : : : : 丁´ : : /:/: ://: `\-、
/: : : : : : : / : : : /:/: ://: : : : : :ヽ:\
,. -‐': : : : : : : :/ : _/::f: ://: : : : : : /ヽ7
ヽ: : : : : : : : : :|: : : :/:::::|: :!:|: : : : :/ \
なんか爆撃きそうだけど投下大丈夫かなぁ……
347 :
籠屋の銀二:2006/11/29(水) 23:08:26.71 ID:hfm7JYoRO
たぶんもう大丈夫かと…
9月11日
いつものように朝が訪れる。
朝比奈さん(長門)が言っていた元に戻せるようになる時まであと24時間を切った。
俺は鏡の前で最高の笑顔を作ってみた。
鏡に写る例の古泉スマイルともようやく今日でお別れである。
天候は快晴。
この調子なら今夜の満月はきっと綺麗なことだろう。
俺は軽快なステップで学校へと続く長い坂道を登っていった。
昼休み。
いつものように古泉(俺)の周りに集まる女子の群れ。
当然今日も俺は弁当など用意していない。
だが食いきれないほどの昼食が俺の目の前にある。
なんで古泉がこんなにモテるのかは知らないが、
これは古泉が特定の彼女を作っていないことも原因の1つであろうだろう。
谷口にこの状況を分けてやりたいぜ。
特に何事もなく時間は過ぎていった。
俺は古泉として振舞うことにもうそれほどの苦痛を感じていなかった。
もうこれで最後と思えばこそ最後くらいより古泉らしく演じてみようという気にもなっていたからだ。
紫煙
放課後──。
部室に委員長を連れていき今日参加するメンバーを待った。
長門(古泉)、朝比奈さん(長門)、鶴屋さんが来て、
最後にハルヒ、俺(朝比奈さん)の後から
谷口、国木田までついてきた。
「す、すいません……どうしても来たいって言ってたので……」
俺(朝比奈さん)がとてもすまなそうに委員長に謝っていた。
「いえいえ、お友達の方もぜひ一緒に来て下さい。
人数が多い方がきっと楽しいでしょうから」
委員長の人の良さには頭が下がる。
「あら、あなたがわたしたちSOS団を今日のパーティーに招待してくれた子?
でかしたわ! じゃんじゃんお呼ばれしてあげるわ!」
ハルヒは遠慮というものを知らないのか、
初対面の委員長の頭をなでなでしながら喜んでいた。
「いや〜、朝比奈さん今日の制服も素敵ですね。
あ、僕谷口です。いつぞやの野球大会のときのことは覚えていますか?
そう、あのとき貴重なホームランを打ったあの谷口です!」
朝比奈さん(長門)は少しだけ谷口の方を向いたが、
何も得るものがないと判断したか、完全無視という選択肢を選んだ。
「ちょっとキョン。
わたしたちはこれから浴衣に着替えるからあんた達は外に出てなさい」
ん……お、おい!
長門(古泉)! お前もまさか一緒に着替えるとかいうんじゃないだろうな!
「あったりまえでしょ。 みんなで着なきゃ着付けるのも難しいんだからね」
そうじゃない……その長門の中身は古泉なんだ……
ハルヒは俺達男供を投げるように追い出した。
「おわーっ! 相変わらずみくるのおっぱいすっごいねぇ〜。
こんなに大きくしていったい地球をどうするつもりさ〜?」
「……」
「こらー有希! なんでそんな端っこで着替えてるの!
もっとこっちで着替えなさいってっば!」
「え、いや……わたしはここでいい……、あ、ダメ。
ちょ、じ、自分でやる……自分でやるから……」
官能的なやりとりが扉の向こうで繰り広げられているのを、
谷口がじっと耳を凝らしながら聞いていた。
俺もひそかに聞き耳を立てていたのは別に男として自然なことだろう。
「じゃーん! どう?」
数分後、浴衣姿でハルヒが登場した。
「とてもお似合いですよ」
別にお世辞ではない。
ハルヒの浴衣はつい先日の夏休みのときの物であった。
鶴屋さんの浴衣もスレンダーな体にピタッと合っていてこれまた絶品である。
委員長の浴衣も質素な色合いでありながらよく持ち主を引き立てている。
いかにも和服美人といった様相でお似合いである。
長門(古泉)の顔がかなりのニヤケ面で固まっている。
さすがの古泉でも応えたか。
この話はあとで詳しく取り調べさせていただこうか。
353 :
籠屋の銀二:2006/11/29(水) 23:11:32.20 ID:hfm7JYoRO
支援
「月見といったら浴衣よね。
でも月見には餅つきをするウサギさんも欠かせない要素だと思うの」
そう言われて最後に現れた朝比奈さん(長門)だけは
なんとバニーガール姿である。
「………」
朝比奈さん(長門)は自分の大きく開いた胸元のあたりがスースーするのを気にしている様子である。
「うおぉぉぉぉ〜〜!」
谷口の鼻の下がみるみるうちに伸びていった。
「うぅぅ〜……」
俺(朝比奈さん)だけが何か言いたそうにしていた。
これから委員長の家まで歩いていくのにその格好はないだろ……
でも……正直たまりません。
それにしてもハルヒが大きな2つの袋を持っているのが気になった。
「涼宮さん、その2つの袋はいったい……? もう片方はさっき着ていた制服でしょうけど」
「ああ、これ? これはね、うっふっふっふ……内緒よ! 気にしないで。
それでは…レッツゴーーー!!」
「お、おー……」
案内された委員長の家はそれはそれはわかりやすいくらいの大金持ちって感じの家であった。
庭は俺ん家が200個くらい入りそうなほどでかく、
広大な池の中には100匹ほどの色とりどりの錦鯉が泳いでいた。
遠くに見える洋風の屋敷もなかなか壮大な雰囲気である。
なるほど、これならパーティー会場にはもってこいといった感じだ。
一瞬たじろぐメンバーたちを尻目に、
ハルヒと鶴屋さんはいかにも自分の家のようにスタスタと中へ入っていった。
なんであなたたちはこんな屋敷に無料で招待されて平気な顔が出来るんだ。
それに呼ばれたのは古泉(俺)だろうが!
それを差し置いて入るなっつの。
356 :
花魁:2006/11/29(水) 23:12:49.82 ID:PaRj1u53O
支援
でっかい洋間に通された俺達ではあったが、
まだ夜までは時間が少しあった。
俺達はゲームをしたり、
パーティー用の食事を作るのを手伝ったりして時を過ごした。
「……そして、こうしてピンポン玉くらいの大きさに丸めるんです」
委員長に習いながらみんなでお月見団子を作ってみたりもした。
ハルヒはごつくてデカいだんごを作り、
朝比奈さん(長門)は完全に均一性の取れたまんまるのおだんごを作った。
俺(朝比奈さん)は小さくてかわいいおだんご。
長門(古泉)は普通のただの丸いおだんご。
鶴屋さんは一つ一つのおだんごをウサギさんやらネコさんやらの形にしていた。
みんなで無計画につくるもんだから
形もバラバラでとんでもない数のおだんごになった。
どうやったら食べ切れるんだろうか。
そして全部の準備が整って、
空に満月が浮かんだのを確認していよいよパーティーが始まった。
庭に置かれた大小のテーブルの上には豪華絢爛、
目を奪わんばかりの食事が所狭しと並べられていた。
「じゃあ、みなさんどうぞごゆっくりご自由にお楽しみください」
委員長の一声と共にいっせいにみんなが料理へと飛びついた。
まず長門(古泉)が手始めとして場を盛り上げると言い出した。
長門(古泉)はコインマジックを披露した。
長テーブルの上にコップを置いてその中にコインを二枚入れる。
その上からさらにコップをかぶせ、上から布で覆いつくす。
長門(古泉)が口元でボソボソと呪文を唱え、
「……物質転送完了」
の声と共に布とコップを1回転させ、布をはずすと……
なんと2つに重ねられたコップの上の段と下の段に1枚ずつのコインが入っている。
コインが一枚上のコップの中へと移動しているのだ。
「すっごーい!
有希って実は超能力者か宇宙人!?」
ハルヒは素直に感動して大きな拍手をしていた。
よくある手品なんだろうが、俺もどういう仕掛けになっているのかわからないのでこれは素直に凄いと思った。
次の手品はスプーンマジックだった。
ハルヒにスプーンを持たせ、その上から布をかぶせる。
また長門(古泉)が口元でボソボソと呪文を唱え、
「……マッガーレ!」
の声と共に布を取るとハルヒの持っていたスプーンが手も触れていないのにくにゃりと曲がっていた。
「すごぉっ!!」
会場にいたみんなが拍手喝さいを長門(古泉)に送った。
俺(朝比奈さん)が手品に使った布を何度も裏返しながら不思議そうな顔をしていた。
359 :
sage:2006/11/29(水) 23:14:03.74 ID:d0OqAdrM0
きた〜〜〜!支援!
谷口と国木田のくだらない即席漫才を聞きながら、
少し落ち着いた場の空気を尻目に朝比奈さん(長門)が俺のそばで問いかけてきた。
「今回の涼宮ハルヒの行動の意味がわからない。
食事を取らなければ人は死んでしまうと聞いている」
昨日までのハルヒのダイエットのことだろう。
「わたしも食事という形でわざわざ栄養を取る必要は無いが、
人間の生活形態にあわせていつも食事をとることにしている。
少なすぎるといけないから体の容量よりも常に多めに取っている。
それなのになぜ涼宮ハルヒはわざわざ食事を制限していたのか」
「ハルヒはな……痩せたかったんだよ」
「だからそれはなぜ?
痩せるということは飢えるということ。
彼女にとって得るものは何も無い。
それに彼女の体型は人種の平均値から見ても痩せ型といえる。
なぜ?」
うーん、なぜって言われてもな。
俺にはわからんよやっぱり。
女心ってやつは。
宇宙人製アンドロイドのお前だっていつかはわかる時がくるさ。
支援
362 :
VIP皇帝:2006/11/29(水) 23:17:01.68 ID:DxUbfqWj0
支援
363 :
VIP村人c:2006/11/29(水) 23:18:31.46 ID:mXzBuS7W0
支援はさげようか。
364 :
VIP侍:2006/11/29(水) 23:19:55.30 ID:cqlneHW7O
支援
365 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:22:20.76 ID:4H5OT+e/O
支援
366 :
VIP村人e:2006/11/29(水) 23:24:54.12 ID:KjnmNnRB0
さるか?
支援
あー、何度もさるった。もうしわけない
朝比奈さん(長門)の順番が回ってきた。
女の子達は別にやらなくてもいいと言ったが、
「やる」
といって聞かなかったのでやらせてみることにした。
長門(古泉)がさっき手品をやったようにこいつも手品(ズル)でもやるのかと思いきや、
「少し準備する」
といって朝比奈さん(長門)はさきほど自分たちで作ったおだんごを大量に机の上に並べ始めた。
大皿に山と積まれたおだんごの前に座り、
「全部で300個ある。
5分で全て食べきる」
と言ったとたん、だんごを口に入れ始めた。
ひとつずつ着実にではあるが、
掃除機のような物凄い勢いであの朝比奈さん(長門)の小さな口に吸い込まれていく。
俺(朝比奈さん)がそれを見て少し青ざめている。
明日朝比奈さんが体調を崩してなければいいのだが。
見事4分58秒で全て平らげた朝比奈さん(長門)は誇らしげに少しだけうなづいた。
それをみた鶴屋さんはまたなぜか大爆笑していた。
「あっははははっ! み、みくる〜〜っ! あんたそんなキャラじゃないさ〜!
無っ責任だな〜! あっははっ! あーっはははーっ!」
どうも鶴屋さんの言動はところどころに意味不明な点がある。
368 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:26:34.66 ID:4H5OT+e/O
支援
「まだまだお料理はたくさんありますから皆さん遠慮なく召し上がってくださいね」
委員長が庭に置かれた大きなテーブルの上に新たな料理やおだんごを並べに来た。
ハルヒは目の前にうず高く積まれたおだんごの山を見て何か躊躇しているような仕草であった。
俺が少し助け舟を出してやるか。
「涼宮さん。食べた分は動けばいいんです。
明日はスポーツの秋を楽しみましょう。
卓球でもバレーでもサッカーでもアメフトでも受けて立ちますよ」
「言ったわねぇ。古泉くん!
その発言にはきちんと責任取ってもらうんだからね!
そうね、明日はプロレスなんてどう?」
責任取るのは古泉だからな。
俺はもう知らんぜ、へっへっへ。
ハルヒはおだんごを1つつまんで豪快に一口で飲み込み、
晴れ晴れとしたいつもの笑顔をして親指を立てた。
そして堰を切ったように次々とおだんごへと手を伸ばしていった。
俺も負けじと手を出す。
こういうものは得てして大してうまいものではないのだが、
ハルヒの嬉しそうな表情を見ているだけでなんとなくおいしいような気がしてくる。
370 :
門番の娘:2006/11/29(水) 23:30:05.79 ID:XnJvEEm70
支援
ついに俺の宴会芸の順番がやってきた。
俺(朝比奈さん)を連れて前に出る。
演目は昨日決めたばっかりのアレだ。
「えー、彼には朝比奈さんの物まねをやってもらいます。
さあ、どうぞ」
「え、え、う、あ、あの〜ふえぇぇ〜」
俺(朝比奈さん)がみんなの視線ですっかり赤くなり、
ついにはしゃがみこんでしまった。
それを見てみんながどっと笑う。
特に鶴屋さんは腹を抱えて笑っている。
こういうのは笑いにつられるというものがあるから、
たとえつまらなくても彼女のように大笑いしてくれる人がいると助かる。
いや、それにしても本当にこの俺(朝比奈さん)の物真似は完璧だね。
なんせ本人がやってるんだからな。
それにこうすることによって最近の俺(朝比奈さん)の挙動のおかしかった点の言い訳が成り立つ。
つまり物真似の練習だったといえばいい。
372 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:31:24.96 ID:4H5OT+e/O
支援
373 :
籠屋の銀二:2006/11/29(水) 23:31:31.82 ID:hfm7JYoRO
支援
ハルヒはそれを見てニンマリと笑い、
さきほどから気になっていた袋から衣装を取り出して俺(朝比奈さん)に渡して命令した。
「なんとなくこう来るのは予想してたのよね。
キョン! これを着てもーっとみくるちゃんに近づきなさい!」
ハルヒが取り出した衣装。
それは見たことのある形状をしていた。
赤くて小さい布地、網タイツ、蝶ネクタイに、シッポおよびカフス、そしてウサギ耳。
待て待て待て待て待て!
どこからどう見てもバニー衣装だ。
おかしい。さっきから朝比奈さん(長門)が赤いバニー衣装を着ているから、
同じタイプのバニーは部室にはないはずだ。
「ああ、これ買ったの。この前の大食い大会の商品券で」
こんなことに使われるとは思いもよらなかった。
ハルヒが右手にデジカメを構えて100Wの笑顔を見せた。
やれやれ。
こういう笑顔のハルヒには逆らえん。
「あ、古泉くんの分もあるからね」
……はい?
古泉の物真似と関係ねえだろ!
それを聞いて長門(古泉)が少し青ざめた表情をしていた。
375 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:32:55.95 ID:4H5OT+e/O
支援
見ると俺(朝比奈さん)はすでにハルヒに無理やり着替えさせられていた。
大きめのサイズにしてあるといってもそこは女性用だ。
あきらかに胸の部分の布地が足りず、
エロティックがあふれ出ていた。
股間のモッコリも目に余る醜態である。
「さあ! 早く着替えて!
なんならあたしが着替えを手伝ってあげようか?」
ウサギ耳を振り回しながらニヤニヤとハルヒが笑った。
その後の展開は言うまでも無いだろう。
バニーガールの衣装を着た古泉(俺)と俺(朝比奈さん)が、
二人仲良く物真似芸を披露しながら周りを爆笑の渦に巻き込んでいた。
恥ずかしさと情けなさで涙が出そうだ。
実際俺(朝比奈さん)のほうはとっくにもう泣きじゃくっている。
その姿がまた朝比奈さんらしくておかしさをかもし出している。
最後に全員で記念撮影し、
俺たちの恥辱は歴史に永遠に刻まれることとなった。
377 :
VIP村人e:2006/11/29(水) 23:33:24.81 ID:KjnmNnRB0
し
え
ん
378 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:34:27.06 ID:4H5OT+e/O
支援
379 :
VIP賢者:2006/11/29(水) 23:35:24.55 ID:R4o0noEB0
小泉とキョンのバニー・・・
盛大に吹いたw
380 :
VIP足軽orz:2006/11/29(水) 23:36:15.40 ID:C9d5ePXD0
支援
そうこうしているうちに時間が経ち、
お月見パーティーはお開きとなった。
委員長とその家族にお礼を言って俺達は帰路についた。
ハルヒは歩きながら丸く空に浮かぶ満月を見て何か哀愁のようなものを漂わせていた。
こうして黙って上を見上げている仕草を見ると、
なかなかのいい女に見えてくるから不思議だ。
「あたしさぁ……昔、月面にはきっと何か生物がいるって信じてたのよね」
「おや? 今は信じていないんですか?
涼宮さんにしてはずいぶん一般常識的な意見ですね。
よく月にはウサギが住んでいてオモチをついているというじゃありませんか」
ちょっとハルヒをからかってみる。
「何言ってるのよ! 子供じゃないんだからね!
月面に生物がいないことくらいは見ればわかるじゃない」
少しムキになりながらハルヒが反論してきた。
そうか、いくらハルヒでもそのくらいの常識はあるんだな。
「月面じゃあ生き物は生きていけないわ! 空気も水もないからね。
だから月の地面の下じゃないとダメなのよ!
あれだけの広さだもの!
月の内部にはきっと何かいるはずよ!
月星人は地底に都市を作ってそこで生活してるのよ。
そしていつか地球を我が物にしようと虎視眈々と狙っているに違いないわ」
前言撤回。とことんバカだこいつは。
だが、ハルヒがそんなことを本気で願っているとそんなことが現実に起こりうるから怖い。
もし、月星人とやらがいたとしても俺たちの目の前に現れるのだけは御免こうむりたい。
382 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:36:59.85 ID:4H5OT+e/O
支援
383 :
VIP侍:2006/11/29(水) 23:37:18.70 ID:cqlneHW7O
支援
ハルヒが家に帰るのを見送って、長門(古泉)が話しかけてきた。
「今日は一度も閉鎖空間は出ませんでしたよ。
どうやら僕たちは最悪の事態を乗り切ったようですね」
そういうと俺にホテルの鍵を渡して長門(古泉)は帰っていった。
今日もこのホテルか。
まあいい。早く疲れを取って寝たい。
駅前の公園前の広場についたとき、
隣にいるのは朝比奈さん(長門)だけとなった。
別れ際に朝比奈さん(長門)に確認した。
「長門、明日のいつぐらいになれば元に戻せるんだったっけ?」
「明日の午前6時12分48秒が来ればわたしの情報操作基礎分野と物質転換分野の能力はほぼ完全に修復する。
わたしたちの体に乗り移った情報と機能を全て元の肉体へ転送する。
それを用いればわたしたちは全てを元に戻すことが出来る」
「ってことは明日起きたら俺は自分の家で目を覚ますってことか。
じゃあ、その時間がきたらすぐに戻しておいてくれよな」
朝比奈さん(長門)は小さくコクリと頷いた。
俺は今日も長門(古泉)指定のビジネスホテルで一夜を過ごした。
今日は楽しかった。
ただ、楽しんでいただけだった気がする。
でもこれでよかったんだろう。
そしてやっと古泉の体とおさらば出来る。
短い間だったがご苦労さん。
二度とこんなことは起きないことを願っているよ。
明日になれば俺は自分の部屋で目覚めることだろう。
そしていつもの俺の生活が待っているのだ。
385 :
VIP足軽orz:2006/11/29(水) 23:37:31.73 ID:C9d5ePXD0
支援支援
───…
「うぅ……」
俺は窓から入る強い日差しで目が覚めた。
ホテルの一室にいた。
手元の時計を見ると時間は午前7時を指していた。
いつもならもう一寝入りするところかもしれないが、
俺はそこに一つの疑問を感じていた。
「おいおい……」
なぜ俺はホテルにいるんだ?
急いで洗面所に行き、鏡の前に立つ。
「長門……どういうことだ」
鏡の中に古泉一樹のしょぼくれた顔があった。
朝比奈さん(長門)が言っていた能力の制限は9月12日の午前6時12分に切れるはずだ。
もうその時間をとっくに過ぎている。
まさか朝比奈さん(長門)がまだ寝ているとかそんなオチじゃあるまいな。
どちらにしてもそろそろ俺たちを元に戻してもらわないと今日という一日が始まってしまうんだが。
朝比奈さん(長門)の携帯に電話したが繋がらない。
いつもならすぐに取るくせに。
もしかしたら長門に何かあったのかもしれない。
嫌な予感が頭の中をよぎる。
このホテルは長門のマンションに程近い。
急いで着替えて長門のマンションへ直行した。
オートロックの扉の前で708号に呼びかける。
すぐにプツッという音がして相手に繋がった。
「………」
「長門! 起きてるのか?
どうして俺たちがこのままなんだ?」
「………」
「もうお前の言ってた時間は過ぎただろ?
もし忘れてたのならすぐに俺たちを元の体に戻してくれ」
「………」
相変わらず朝比奈さん(長門)からの返事は無い。
まさか………
「長門……まさか元に戻せなくなったとかいう話は無いよな?
あの0.0004%がまさに現実になったとかそんなバカなことをいうわけじゃないよな?」
「………」
しばらく無言の空気が流れたあと、
ついに長門の部屋との通話プツッという音と共に切れた。
それ以降何度長門の部屋の番号を押しても繋がらなかった。
どうなってるんだよ長門!
お前のその態度は明らかにそれを肯定してるみたいじゃないか!
昨日の話はなんだったんだ。
388 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:40:00.62 ID:4H5OT+e/O
支援
こうなったら最終手段だ。……早いな最終手段。
幸い今の時間は朝の通勤に出かける人が少なくない。
すぐにサラリーマンらしき中年男性が扉を開けて出てきた。
まるで互いにここの住人であるかのように軽く会釈し、
閉まりそうになった扉にすばやく足を突っ込みストッパー代わりにした。
俺ももうハルヒのことをとやかく言えないな。
708号室の扉は固く閉ざされていた。
明らかにここにいるくせにインターホンを押しても長門は出てこなかった。
何度も扉にこぶしをドンドンと叩きつける。
「長門! 開けてくれ! いるんだろ!?」
ドアを叩きながら大きく叫ぶ。
そのうちに隣の住人が出てきてこちらをじろじろと見てきた。
こんなことに構ってはいられない。
「長門! 長門!」
こぶしが赤く染まり、少し皮がむけてきたところで
ようやくカチャリという音がして小さく扉が開いた。
「……入って」
朝比奈さん(長門)がうつむき加減で俺を部屋の中へと誘導した。
「長門、これはいったいどういうことなんだ?
なんで俺がまだ古泉のままなんだ。
お前にしてもそうだ。朝比奈さんになったままじゃないか。
昨日約束しただろ? 時間がきたらすぐに元に戻すって。
本当に俺たちを元に戻すことが出来なくなったのか?」
390 :
門番の娘:2006/11/29(水) 23:40:45.37 ID:XnJvEEm70
支援
391 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:41:07.70 ID:4H5OT+e/O
支援
朝比奈さん(長門)は何も答えず、無言のまま奥の部屋へと進んでいく。
後をついて行きながらも、俺はさっきから目のやり場に困っていた。
朝比奈さん(長門)はなんと昨日の夜と同じバニー姿だった。
しかもきちんとウサギ耳まで頭に乗っけている。
よっぽどこの服を気に入ったのか、
いや、もしかしたらただ単に昨日から着替えていないだけかもしれない。
それもそれでどうかと思うが。
俺はリビングのコタツ机の前に座った。
バニー服の朝比奈さん(長門)は台所から持ってきた急須で茶碗にお茶を注いで俺の前に差し出した。
俺はお茶には手をつけず朝比奈さん(長門)の答えを待った。
しばらくして、朝比奈さん(長門)はゆっくりと話し出した。
「朝比奈みくるから来るエラーの蓄積量については予想される範囲内で収まった。
制限されていたわたしの能力は同期に関するごく一部の能力を除いてほぼ完全に修復した。
わたしたちを元に戻すことは可能」
よかった……。
元に戻ることはできるのだそうだ。
この朝比奈さん(長門)が言うんだからそれは嘘では無いだろう。
だがそれでも元に戻そうとしないのは朝比奈さん(長門)の意思であるのに相違ない。
いったいなぜ?
「元に戻すことは出来る。
ただし、もし元に戻すとこれから先、
わたしの身に起こる異常事態に私自身が対処することが不可能になる」
「異常事態?」
393 :
籠屋の銀二:2006/11/29(水) 23:41:58.57 ID:hfm7JYoRO
支援
394 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:42:11.44 ID:4H5OT+e/O
支援
「わたし内部に今膨大なエラーが蓄積された状態になっている。
12月18日にこれらが引き金となって異常動作を引き起こすことが確実となっている」
これから先に起こる自分の異常動作まで知っているのか。
しかも日付まできちんとわかっているらしい。
「わたしのこの異常動作により、あなたは元よりこの世界の全ての事象に多大な影響を及ぼすだろう。
特にあなたは世界でただ一人その時空改変から取り残された者として、
その時空改変の修正を行わなければならない」
俺だけ取り残される時空改変?
しかも俺がそれを直さなければいけないというのだから、
全く想像もできない。
長門の力も借りずにどうやってそんな時空改変とやらを行えというのだ。
俺にそんな力は無いぞ。
396 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:43:11.26 ID:4H5OT+e/O
支援
397 :
VIP村人l:2006/11/29(水) 23:43:47.63 ID:SGKlm0ON0
sien
「それはいったいどんな出来事なんだ?」
「詳しくは説明できない。
その時代のわたしには同期できないので詳細は不明。
説明したところであなたの記憶を消去しなくてはならない。
なぜならこれはこの世界における不可避な規定事項であるから。
たとえ今消去しなくてもいずれ異常動作を引き起こしたわたしにより、
あなたの記憶から消去されるであろう」
長門は人の記憶もあっさりと消したりできる存在だったのか。
相変わらず恐ろしい能力の持ち主だ。
「その異常動作はすでに未来からの情報により知りえていたが、
どのような原因で引き起こされるのかは不明だった。
過去それについての回避行動が、
考えられる全ての原因に対してさまざまな方法で施されていた。
しかしどのような方法を用いてもその異常動作を回避するに至らなかった。
なぜならそもそもその異常動作が引き起こされる可能性すら見つけ出すことが出来なかったから」
つまり長門はだいぶ前から未来との通信で異常動作が起こることに気づいていて、
それではまずいと思い、いろいろと考えてきたわけか。
でも未来でそうなるのならどうやっても同じ結果にしかならないんじゃないのか?
「わたしがこの4日間、能力に制限が設けられていたのも実はこの回避行動の一環。
過去の自分によりそのように制限されていたからであった。
あの9月8日、涼宮ハルヒの力によってこの改変が行われたときに、
9月12日までの4日間朝比奈みくるとなって過ごさなければならないように、
自動的に能力を制限するよう時限プログラムが施されていた。
先ほど制限の解除と共にその記憶が蘇った」
なんだって?
長門は自分の力を自分で制限していたというのか。
399 :
VIP足軽orz:2006/11/29(水) 23:45:10.87 ID:C9d5ePXD0
支援
400 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:45:17.08 ID:4H5OT+e/O
支援
「朝比奈みくるの姿になることで蓄積されるエラーの中に、
異常動作を回避する可能性を見出していたから。
そして今一つの結論を得るに至った。
いまのわたしはこの朝比奈みくるの姿のままであれば、
蓄積されたエラーが引き金となって異常動作を起こしたくても起こせない。
情報統合思念体との同期による連絡が直接できないというこの状態では、
わたしの能力に限界があるから」
朝比奈さん(長門)は俺から視線を離さずまっすぐと前を向いて話し続けた。
「だがわたしはこの体において能力の制限を受けていたことによって、
逆に本来持つべきではない知識を得た。
それは情報統合思念体より独立することによる可能性。
それによって逆にこれから先のわたしの異常動作はほぼ確実なものとなった。
なぜならわたしは情報統合思念体より独立して行動を起こし、
世界を改変する方法を発見してしまったから。
つまり、今回の騒動こそがわたしの中に積み重ねられていたエラーの引き金となって、
12月18日の異常動作を引き起こすに至る直接的な原因となった。
そしていまが最後の分岐点に来ていることに気づいた」
つまりその12月18日の異常動作を避けようとして逆にそれが避けられなくなったって訳か。
まるで急に道路に飛び出してきて車の目の前で動かなくなるネコのような間の抜けた話だ。
「だが朝比奈みくるによりもたらされた影響により、
わたしの決断がどちらを選んでいいものか揺らいでいる。
世界を元に戻すべきか、それとも元に戻さず12月18日のエラーを回避するべきか」
「なあ、長門……。
朝比奈から受けたその影響ってのは具体的にどんなものなんだ?」
「……朝比奈みくるの中に内存する、
異性としてのあなたに対する気持ち」
一瞬頭の中が凍りついた。
朝比奈さんが俺をいったいどんな気持ちで見ているか知らないが、
あの冷静な長門がここまで混乱を覚えるほどの気持ちを俺に対して抱いているというのだろうか。
しかもその中に異性として俺を意識している部分があると……。
これは非常に気になるところだ。
403 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:46:14.75 ID:4H5OT+e/O
支援
404 :
VIP村人e:2006/11/29(水) 23:46:15.80 ID:KjnmNnRB0
し
え
ん
「あなたに選んで欲しい。
危険を犯してもこの世界を完全に元の姿に戻すか、
あるいはこのままにしてわたしの異常事態を回避するか」
朝比奈さん(長門)が俺に何かを委ねるような視線を送ってくる。
「長門……そんなもの迷うことは無いんだ。
俺や古泉や朝比奈さんは自分の体を持って生きてきた人間なんだ。
長門にはあまり人間体に対する執着はそんなに無いかもしれないが、
俺たちは自分の体というものを持っているんだ。
それは俺たち人間にとっては唯一のものなんだ」
「あなたはこの異常動作の危険性がどれほどのものか知らない。
あなたはその事態に陥ったとききっと後悔……」
「長門!」
俺は朝比奈さん(長門)の言葉をさえぎった。
「お前の言い分はわかった。
でも俺は本当の自分に戻りたいんだ。
朝比奈さんの体だってお前のものじゃない。
古泉だってそうだ。
お前や俺の一存で勝手に決めていいことではないんだ。
それにお前がどんな異常動作を起こすのかは知らないが、
規定事項だってわかっているなら元に戻すしかないじゃないか。
どうせ避けられない事態なんだろ? それはわかっていることじゃないか。
任せとけ。
そのときが来たら俺がなんとかしてやる。
異常動作? 世界改変?
なんでもこいだ。
俺が一人で背負わなければならないならその運命さえも背負ってやる」
406 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:47:37.95 ID:4H5OT+e/O
支援
407 :
VIP足軽orz:2006/11/29(水) 23:47:56.34 ID:C9d5ePXD0
支援っ
でもそれは違うんじゃないか?
お前は言い訳してるんじゃないのか?
本当はお前は元の姿に戻りたくないんじゃないか?
朝比奈さんの姿が実は相当気に入ってしまったとか言うんじゃないだろうな。
朝比奈さん(長門)は頭の上に乗せたウサギの耳を指でつまんでまた離した。
ピョコンとウサギ耳が頭の上でかわいく揺れる。
「……わからない。
でもわたし個人は元の自分の容姿に戻りたく思っていない」
やっと長門が少し素直な一面を見せた。
自分個人の意見を長門は許されていないのだろうか。
こうやって会話して意思の疎通をするのが本当に疲れる。
「なんでそんなふうに思うんだ……?
お前だって自分の体に戻りたかったはずじゃないのか?
その体ではいろいろと不便は無いのか?」
一瞬朝比奈さん(長門)の目線が俺の方を向き、
また俺から目線を離してうつむきながら答えた。
「あなたがこの朝比奈みくるの容姿を好んでいるから」
な……なんだって?
俺が朝比奈さんのことが好きだから朝比奈さん(長門)は元に戻りたくないという。
それってつまり……つまり……
この朝比奈さん(長門)は俺に好まれたいと望んでいるわけで……
……これってある意味遠まわしな告白ってやつか?
俺はこの朝比奈さん(長門)から朝比奈さんと長門、一度に二人分の告白を受けてしまった。
409 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:48:36.31 ID:4H5OT+e/O
支援
「長門……」
なぜか俺は朝比奈さん(長門)の顔が見れなくなっていた。
だからといって違うところに目をやろうとすると
朝比奈さん(長門)の大きく開いた胸元やふとももに目が奪われそうになる。
「えっと……なんだ。
そ、その……長門にはあのいつもの長門の姿の方が似合うんだよ。
読書好きな寡黙な少女っていう子ならあの姿の方が自然なんだ。
俺はあの長門の方が……そうだな……
わ、わりと好みなんだよ。うん!
俺は断然あっちの方の長門を推すぜ!」
精一杯の言い訳に聞こえるかもしれない。
実際俺は長門の意外な告白にかなり戸惑っていた。
たしかに俺は朝比奈さんのことが好きといえば好きかもしれない。
でも長門のことだって、ハルヒのことだって好きといえば好きなんだ。
あくまでLOVEという意味ではなくLIKEと言う意味でここは考えている。
ああ、俺はいつまでも優柔不断でこんなときになんと答えたらいいかよくわからないバカ男なんだ。
自分の本当の気持ちには気づいているくせにとことん正直になれないんだよ、俺ってヤツは。
長門がうなづいて少しだけ残念そうに答えた。
「そう。
わかった……元に戻す。
しかし、この会話記憶は全て消去する」
「え……!?ちょ…」
411 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:50:14.82 ID:4H5OT+e/O
支援
長門の声が微かに聞こえたかと思った瞬間、
気づくと俺はベッドの上にいた。
目の前にはよく見慣れた天井。
近くの壁に貼られたポスターは俺が張ったものだ。
そこは俺の部屋だった。
さっきまで俺は長門の部屋にいたような気がするが気のせいだったのだろうか。
起きる寸前朝比奈さん(長門)の声が聞こえたような……。
いや、気のせいだろう。
きっとそんな夢を見ていただけに過ぎない。
現にもう、その夢の内容なんか覚えちゃいないしさ。
今は俺はそんなことより重要なことがあるだろう。
急いで階段を降りて洗面台へと向かう。
眠たそうにハブラシを咥えている妹をどかして、
鏡の正面に立つ。
「ふぇ……ふぉんふんふぉうはひふぁあほ?(キョンくんどうかしたの?)」
ああ、4日ぶりに鏡の中のこの顔に会うことが出来た。
ついにようやく俺は俺の体を取り戻すことができたのだった。
413 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:51:17.19 ID:4H5OT+e/O
支援
414 :
籠屋の銀二:2006/11/29(水) 23:51:22.47 ID:hfm7JYoRO
つC
〜〜エピローグ〜〜
「なあ、あいつらってできてるのか?」
ようやく訪れた俺にとってのいつもの昼休みの時間。
谷口はじーっと2つ隣の席の二人を恨めしそうに横目で見ていた。
後藤と葉山が仲良く1つの机で仲良く弁当を広げていた。
「ああ、あの二人……最近付き合いだしたんだよね。
元々葉山さんは後藤のこと好きだったっみたいだしお似合いのカップルだと思うよ」
そっけなく答えるが、国木田はこういう情報にはやたらと詳しい。
実は谷口以上に男女交際には憧れを抱いているのかもしれない。
それとは対照的に俺たちは男三人で仲良く1つの机を囲んで弁当を食っていた。
昨日までの古泉(俺)のハーレム状態が嘘のようだ。
実際嘘でもなんでもなく今日も古泉はあのハーレムを形成していることだろう。
「はぁ……俺もハーレムとはいかないが、せめてあの二年の朝比奈さんと一緒に弁当を囲んでみたいぜ。
一生に一度でいいからさぁ……」
谷口が弁当の玉子焼きを箸で突き刺して空中でクルクルと回していた。
谷口は知らない。
つい昨日まで、俺の中身がその朝比奈さんであったことを。
よかったな。お前の一生に一度のお願いはもうすでに叶っているぞ。
「ところでキョン。お前は涼宮とは一緒にメシ食ったりしないのか?」
「なんで俺があの女と一緒にメシを食わなきゃならん」
だいいちアイツはほぼ毎日食堂でメシを食う。
俺は弁当組だから一緒に昼飯を食ったことはない。
……いや、朝比奈さんが俺になった初日に一緒に食堂で食ってたらしいが俺の記憶にはないことだ。
「キョンの俺って一人称……なんだか久しぶりに聞いた気がする。
ここんところずっと女っぽかったのに」
国木田の的確な指摘には何も答えず、
さっさとメシを食い終えた俺は弁当を鞄の中に突っ込み教室を出た。
416 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:52:07.55 ID:4H5OT+e/O
支援
廊下である人物とすれ違った。
「委員長……」
思わず口に出してしまった。
俺は今もう古泉の姿ではない。
月見パーティーのときに会っているから全くの初対面ではないが、
いきなり声をかけて相手が思い出せるほどの仲とはいえなかった。
「あら。昨日はありがとね」
なぜか頭を下げられる。
俺が何かお礼を言われるようなことをしたのかよくわからない。
むしろこちらこそお礼がしたいところなのだ。
俺は頭を下げてその姿を見送っていた。
食堂にハルヒの姿を見つけた。
ハルヒは大盛りの日替わり定食とカツどんとカレーにざるそばという、
見ているだけで胸焼けのしそうな組み合わせの昼飯をものすごい勢いでかっこんでいる。
「ふぁ、ひょん(キョン)。はんはもほうははふほふ?(あんたも今日は学食?)」
いや、もう食った。
それよりも物を食いながらしゃべるな。汚い。
「なによ。あんたに分けてあげる分は無いわよ」
ああ、そうしてくれ。
ハルヒはあれだけあった目の前の食事を綺麗に平らげて両手を合わせた。
「ふぅ、ごちそうさま」
だがまだ食い足りないのか食堂の券売機の方を見て買い足しに行こうか迷っているようなそぶりである。
本当にこいつがダイエットなんて考えたのか信じられないような様相だ。
「ハルヒ、何事も腹八分がいいと言うだろ」
「じゃあ、もう少し食べてもいいって訳ね」
ハルヒは嬉しそうに笑うと券売機の方へと向かっていった。
まだ八分に到達していないってのか。
やれやれ。
418 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:53:26.20 ID:4H5OT+e/O
支援
放課後、部室に入ると珍しく古泉が一人で本を読んでいた。
「やあこんにちは。
今回あなたにはだいぶ助けていただきました。
おかげでこうして元の姿を取り戻せました。
心からお礼申し上げますよ」
俺はこの前こいつの体に入っていたんだなぁと、
なぜか懐かしさを感じながらパイプ椅子を組んだ。
「なあ、古泉。長門になってみていつもと一番変わった点は何だった?」
「そうですねえ……スカートがスースーするってことくらいですよ。
せっかくの貴重な体験だったんですけどそれを楽しむような余裕はありませんでしたよ」
ハハッとわざとらしくハニカミながら答えて笑う古泉の姿を見て、
ようやく俺が古泉でなくなったということを実感できた。
「お前になってて感じたんだが、委員長はお前のことが好きなんじゃないか?
なんかそんな感じだったが」
「ああ、僕の後ろの席にいるあの子のことですか?
まさか……彼女は僕に好意など抱いていませんよ」
「なぜそんなことが言い切れる。
毎日お前の分の弁当を用意してくるし、
わざわざお月見パーティーにまで招待してくれたし、
俺が忘れた宿題だって見せてくれたぞ。
何の好意も持たない人間がこうまでするか」
「もしそう感じたのなら中身を好きになったのかもしれませんよ。フフ……」
んなわけあるか。
初日からあんな態度だったわい。
420 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:54:35.36 ID:4H5OT+e/O
支援
「じゃあ、彼女はもしかして『機関』の人間か?」
「ほほう……どうしてそんなことを考えるのですか?」
そうでなければおかしいだろう。お前が授業中に呆けていたりするようなキャラだったらわかるが。
「ふふふ、残念ながら違いますよ。彼女は『機関』の人間ではありません。
ですが『機関』とは全くの無関係とは言えないかもしれませんね
『機関』の知り合いの知り合いというだけで莫大な数の人間がその範囲内に入るのですから。
それだけ僕の所属している『機関』は無関係という関係はありえないくらい巨大な包囲網を持っているのですよ
本当のことはこれ以上言えません。でもどうしても知りたいですか?」
どうせ聞いても本当のことは教えてくれないんだろ。だからあえてこれ以上は追求しないよ。
「たとえば……そうですね。こんな風には考えられなくは無いですか?
……昨日の日付は覚えてますか?」
「9月11日だろ」
「それです。その日付がどんな意味のある日であるかはあなたもよくご存知のはずです」
9・11……もしかして……。
数年前、あのアメリカで起こった歴史的出来事の日。
おそらくこれから先の現代史の歴史の教科書には深々とその名が刻まれるであろうあの事件の起こった日が、
偶然にも昨日の日付とぴったりと同じであった。
「その日がたまたま世界最後の日と重なるということも考えられなくはありませんでした。
涼宮さんの考えそうなストーリーですから」
「それで委員長にも協力を要請したってわけか。
そうやって俺をうまくハルヒに誘導させようとした、と」
「いえ、別にそうとは言ってません。
もしかしたらそんな風な考え方もできなくはないのでは?と言いたかっただけなのですよ。
そう簡単に僕が本当のことを言うと思いましたか?
どっちにしてもお月見パーティーが今回の解決のきっかけにはなりませんでしたしね」
明らかに関与を認めているようなくせしてきっちり最後にしらばっくれやがった。
まあ、その方が古泉らしくていいだろう。
それにしても、さっきから古泉が読んでいるハードカバーが妙に気になる。
「これですか?いえね、そこの本棚に置いたあったのですが、
読んでみるとこれが意外に面白いんですよ。」
すっと本を持ち上げてタイトルを俺に見せた。
睡眠薬のようなカタカナがゴシック体で踊っていた。
ああ……知っている。
これはSOS団創立当時に長門が俺に読めと渡してきたSF長編だ。
俺も2週間かけてそれを読んだが、
結局のところその本の真髄は全く理解することが出来なかった。
少なくとも高校生にオススメできる本ではないと思う。
「なあ、その本は特にどの辺が面白いんだ?」
古泉はちょっとだけ考えるような仕草をして一言だけ答えた。
「う〜ん、そうですねぇ。よくよく考えると変なお話なんですよね。
文章は説明不足でわかりにくいですし、話の構成も下手ですね。
あとこういうジャンルのお話は、僕はあまり好みとは言えないんですけどね。
でも読んでいると不思議と心が踊るといいますか……
懐かしい気持ちにさせてくれたりして。
そういえばなんで面白いんでしょうかね。
まあ、しいて一言でいえば……」
またしばらく悩んで一言だけ答えた。
「……ユニーク」
423 :
VIP皇帝:2006/11/29(水) 23:55:07.11 ID:4H5OT+e/O
支援
──数日後。
いつものように文芸部の部室に集まった5人は特にすることもなくただ個人個人の好きな時間を過ごしていた。
朝比奈さんがいつものようにお茶を入れてくれたお茶を飲む。
いつものあの朝比奈さんの味がする。
部室に飾られているハンガーラック。そこには今まで朝比奈さんが着た衣装の数々が並べられている。
そこに新たにブレザーが加わっていた。
そういえばあの入れ替え初日、俺たち四人が長門の家に集まったとき
『機関』が朝比奈さんに渡したブレザーが余っていたのだ。
もしかしたらいつかまた着てみる機会があれば着てみたいという気持ちがどこかにあるのだろうか。
朝比奈さんの方を見つめつつ俺は一つの懸案事項に頭を悩ませていた。
彼女は俺の秘密を知っている。
俺の秘密、それは男の秘密。
ベッドの下のダンボールの底の方に大事に隠されているビデオや本のことだ。
俺が元の体に戻ったその日、
それら全てが姿をくらましている事に気づいてしまった。
もしかしたら親が見つけたのかもしれないが、
うちの親だったらそのことで必ず俺に説教してくるはずだ。
どちらにしても朝比奈さんは俺の秘密を知ってしまったはずだ。
しかし朝比奈さんの素振りはそんなことはまるでなかったかのように俺に接している。
本当に俺のあの宝物を見たのか、それとも知らないのか。
なんとしても真相を知りたいがもちろん朝比奈さんにそんなことを聞くことなど出来ない。
一生朝比奈さんの胸のうちに仕舞っていてくれることを祈る。
425 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:56:30.20 ID:4H5OT+e/O
支援
426 :
門番の娘:2006/11/29(水) 23:58:03.09 ID:XnJvEEm70
支援
427 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:58:38.89 ID:4H5OT+e/O
支援
「ようやく1キロ減ったわ。なんで体重って全然減らないのかしら」
結局ハルヒのダイエットは完全にやめさせることは出来なかった。
だが俺は一つだけ条件をつけるようにハルヒに約束させたのだ。
それは、隠れてダイエットをしないこと。
もしダイエットをしたいのならみんなで協力して痩せていこうという話だったのだ。
ハルヒも馬鹿正直なところがあるのか、
それとも自分の努力を認めて欲しいのか、
1キロ太っただの痩せただのという話をいちいち俺たちに聞かせてくるようになった。
体重の話題が普通の話題になったおかげで部室内では体重の話はそんなに禁句ではなくなった。
それにしてもいつもあれだけ昼間食っていてよく1キロも痩せるもんだ。
こいつは一日にいったいどれだけのカロリーを消費しているのだろうか。
「みくるちゃんはこの前量ったときは前よりさらに2キロも太ってたのよね。
だからみくるちゃんまであと1キロよ!」
「ちょ、ちょっとなんでバラすんですか〜?
絶対言わないって約束したのにぃ〜。
それにもうわたしそんなに太ってないです〜」
「な、なあんですってー!
じゃあ今何キロなのよ! 教えなさい!
あ、こら逃げないの! ちょっとキョン! みくるちゃんを抑えて!
そこの体重計で量るから!」
「ふぇぇ〜ん」
429 :
棒またぎ姫:2006/11/29(水) 23:59:12.04 ID:4H5OT+e/O
支援
たしかに朝比奈さんが元に戻ったときは少しふっくらしていた。
もちろん本物の朝比奈さんには責任はない。
この前の大食い大会もそうだが、だんご300個の早食いをしたりしたのは長門の仕業なのだ。
それに長門のことだから普段の食事の量だってかなり多めになっていたのではないか?
たったの4日で2キロも太るのはなかなか出来ることじゃない。
長門の方を見ると自分のせいじゃないとばかりにひたすらに無言で本を読み耽っていた。
今回の騒動でまた最後は長門の力に頼ってしまったな。
元に戻れたのはお前のおかげだからな。
元に戻せないかもと言われたときはひやひやしたが
結局なんでもなかったみたいだしな。
いや、よかったよかった。
窓の外をみると外の景色が少し赤みを帯びてきていた。
この街にも本格的に秋が訪れようとしていた。
「あれ? おかしいわね。たしかに昨日冷蔵庫に入れたはずなんだけど……」
ハルヒはさきほどから部室の冷蔵庫の中の物を掻き出しながら『あるもの』を探していた。
その『あるもの』は卵、牛乳、砂糖、カラメルなどをたっぷりと含んだ
あま〜く高カロリーなお菓子である。
「ちょっとぉ、どうしてないのよ! たしかにこの中に置いてたはずなのに!」
ハルヒのこの宝探しは徒労に終わるに違いない。
なんせお前の探しているものは俺の胃の中にある。
ハルヒが手を止めてじろっとこちらを睨んでいる。
むしろ感謝して欲しいぜ。
少しはお前のダイエットに協力してやったんだからな。
「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
──涼宮ハルヒの中秋──
──完──
432 :
門番の娘:2006/11/30(木) 00:00:05.98 ID:fGC5DtH+O
支援
おおおおおおおおおおつううううううううううううううう!!
434 :
籠屋の銀二:2006/11/30(木) 00:00:56.86 ID:PBYCbPEC0
乙、GJ!
楽しく読ませていただきました。
以上です。
長らくの支援ありがとうございました。
初めてSS投下してから一ヶ月以上立ってようやく終えることが出来ました。
本当にありがとうございました。
436 :
門番の娘:2006/11/30(木) 00:01:43.97 ID:fGC5DtH+O
GJ!!
「消失」前の話しか。
それにしても終わり方上手いなwww
437 :
VIP侍:2006/11/30(木) 00:02:21.64 ID:4LMWw61yO
乙!GJ!
あ〜もうよかったぜバーロー!
438 :
宿屋の女中:2006/11/30(木) 00:02:23.53 ID:5CToiR3tO
GJ
439 :
sage:2006/11/30(木) 00:02:52.96 ID:1pjrq/2g0
ここでプリンきたw
乙です!
440 :
VIP村人y:2006/11/30(木) 00:03:51.25 ID:1pjrq/2g0
すまん下げてなかった・・・orz
441 :
水汲みおしち:2006/11/30(木) 00:03:56.16 ID:Nh7EWE/lO
プリン!
ぅ乙!!!
442 :
ただの戦士:2006/11/30(木) 00:04:27.17 ID:z1njP53X0
443 :
駅前食堂のメグ:2006/11/30(木) 00:05:02.01 ID:BuYj0nEPO
OPPAIまじ乙!
これは消失の前の話だったのか!
444 :
VIP神父:2006/11/30(木) 00:06:49.10 ID:H5VflmsE0
445 :
武器屋のじじぃ:2006/11/30(木) 00:07:02.32 ID:IImqIfRoO
おっぱい最高!
446 :
VIP村人e:2006/11/30(木) 00:16:29.23 ID:WUpJRTlE0
終わり方上手い。素直に感心した
447 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 00:33:29.40 ID:8kSX5Ybn0
保守
448 :
高校の女教師:2006/11/30(木) 00:40:44.11 ID:sikH/M0y0
ほしゅ
449 :
VIP皇帝:2006/11/30(木) 00:49:58.05 ID:hcBFPM/70
丁度1時間半前に最初から読んでて今読み終わったよw
入れ替わりネタはSSでしかできないことの一つだろうし面白かった。
かなりの長編お疲れさんでした!
450 :
VIP村人k:2006/11/30(木) 00:55:15.49 ID:m44AK5i00
おっぱい乙!
これはかなり楽しめたwwwww
アレの方もwktkwww
451 :
VIP足軽c:2006/11/30(木) 01:04:05.23 ID:aCPUxSDd0
そろそろ来るかな。
こっちも投下しようとおもたがまぁ、明日でいいや。
452 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:07:22.68 ID:ygM3Ya9E0
投下いいですか?
453 :
VIP村人a:2006/11/30(木) 01:08:04.06 ID:4/0ns1a+0
ok
454 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 01:08:28.39 ID:9SltKDUY0
ど〜も。
最近ハルヒのアニメ見てきたんだが、キョンの語りが面白いwwwwww
俺の作品を杉田ボイスに脳内変換しながら投下しようと思います
つうか順番間違ってるよな俺…
455 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:08:35.11 ID:ygM3Ya9E0
TDRのSOS団
http://www11.atwiki.jp/xgvuw6/pages/1818.html 第七章 ランチタイム
第八章 海底二万マイル
第九章 センター・オブ・ジ・アース
エピローグ
連続投下行きます(家人がきたら中止ありです)
======
第七章 ランチタイム
TDR(東京ディズニーリゾート)では園内で弁当を広げてはいかんと
いうことになっている。それはひとつには、「園内でおにぎりなんかパクつかれたら
雰囲気ぶちこわし」ってことだろう。従業員をキャスト、来場者をゲストと
呼ぶセンス、清掃要員さえ真っ白なコスチュームを着せてあくまで
ゲストをもてなすための一要素として活用しようとするポリシーから
すれば無理もない。また、一方では、「園内で食べ物を買ってもらうのも
入場料のうち」ってこともあるだろうな。なにせ、パスポートを買ってしまえば
基本的にアトラクションは無料で乗り放題だ。後は食費やお土産代で稼ぐしか無い。
とはいっても、標準的な一家4人の家族にとっては4人分のパスポート代だけだって
馬鹿にならない出費なわけで、弁当完全禁止ってのもリアルな選択肢とはいえない。
で、園外の入口そばにこんな「お弁当エリア」が設定されているわけだ。
俺はと言えば、朝比奈さんが腕によりをかけて作ってくれた弁当を食べて
幸せの極致だ。朝比奈さんが笑いながら「ハイ」って言いながら、
コップにお茶をついでくれる瞬間は本当に癒される。
あとこれから、何回死ななくてはいけないかも解らない身の俺としては
456 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:08:57.44 ID:ygM3Ya9E0
本当に心休まる一時だ。
「このままではまずい」
「どういうことでしょうか?」
「わたしの計算では、彼はあと20回ほど死亡を経験する」
「それは随分と多いですね。アトラクションの数はそんなに無いと思いますが」
「死亡は1アトラクションあたり1回とは限らない」
「それはお気の毒としか言いようがありませんね」
「肉体的な損傷は無くても、精神的なダメージは大きい。
有機生命体の精神は一生の間に複数回の死亡を経験することを
想定して作られてはいない。短時間に10回以上の死亡を経験した
ばあいのダメージは予測不能」
「彼はどうなるのですか?」
「有機的な情報処理システムに回復不能のダメージをうける可能性がある」
「と言われますと?」
「通俗的な言い方では精神に異常をきたすおそれがある」
「....。もともと、今回のプランはあなたが設計したものではありませんか?」
「彼の死亡回数の計算を誤った」
「それはまた、なぜですか?」
「涼宮ハルヒがこれほど多数回、彼の死亡を望むとは予測できなかった」
「彼の死亡は涼宮さんが望んだことだと」
「そう」
「なんでまた?」
「理由は不明。推測は可能」
「お聞きしたいですね」
「これは、普段の彼の煮え切らない言動に対する涼宮ハルヒの不満が実体化したもの」
457 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:09:19.66 ID:ygM3Ya9E0
「なるほど。あの鈍感男に対するはらいせ、ということになりますか?」
「通俗的な言語ではそうなる」
「つまり、彼が煮え切らない態度を改めれば、彼の死亡回数は減少すると」
「そう」
「では、その様なアドバイスを彼になされればいいのはありませんか?」
「その解決方法には問題がある」
「どのような?」
「彼が煮え切らない態度を改めて涼宮ハルヒを受け入れることを、私という
個体が望んでいない」
「....。で、御自分では言えないので僕に言えと」
「そう」
「なんだと!」
僕が彼に事情を説明すると、彼は激しい拒否反応を示した。
「そんなことできるか」
「選択権はあなたにありますが、御自分の身を守るためには必要な
ことではないかと」
「具体的にどうしろっていうんだ」
「あちらの世界で告白して頂ければいいと思います」
「そんなことはできん」
「所詮は、向こうの世界の話です。彼女の異世界創造能力は
急激に上昇しています。カリブの海賊では涼宮さんは、本来、
アトラクションに存在しないジャックスパロウまでつくり出しました。
これは今までに無い傾向です」
「何が言いたい?」
「つまり、あなたの死亡シーンもよりリアル度を増すことが予想されます」
458 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:09:40.27 ID:ygM3Ya9E0
「....」
「一方で、涼宮さんはあれほど現実的な異世界を作りながら、
それがアトラクション内部のできごとであることに異常なまでに
固執しています。ある意味では閉鎖空間でのできごとは「現実」な
わけですが、彼女は無意識のうちのあれが「現実」であることを断固、
拒否しています」
「だから?」
「要するにですね、あっちの世界であなたが彼女にコクッたところで、
それは彼女にとってはアトラクション内の出来事に過ぎないと解釈される
だろうということです。こっちの世界に戻って来たときには尾をひかない
可能性は高いです。涼宮さんは、あの世界であなたと楽しい時をすごすことを
切望してアトラクションのコンセプトを実体化している。しかし、あなたが
彼女が期待する役柄を充分に演じてくれないためにストレスが溜っています。
で、自分の期待どおり行動するキャラクター(カリブの海賊のジャックスパロウ
のことですが)を生成した」
「いいじゃないか。俺はお払い箱ってことだろう」
「しかし、結局、涼宮さんはスパロウとの世界より、あなたとのこの世界を
選択したのですよ。代役は代役に過ぎません。やはり、本命が活躍して頂かないと」
「気持ち悪いこと言うな。誰れが本命だ」
「ここであなたが涼宮さんのことを「本当は」どう思っているかというような
ことを追求するつもりはありません。所詮はアトラクションの中での話です。
彼女が望むような役をちょっと演じて差し上げればいいだけです。
簡単じゃないですか?」
「断る」
「なぜでしょう?あなたは前回、その様な役をみごと演じきったではありませんか。
おかげでこの世界は救われた。今度は御自分のためです。それともあれは『演技』
459 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:10:00.94 ID:ygM3Ya9E0
ではなかったんですか?」
「うるさい!」
古泉の馬鹿がへんなこといったおかげで、安らぎの時間の安らぎの時間たる
属性はすっかり失われてしまった。次のアトラクションでおれはどう振る舞えば
いいんだ?全く何もかもお前のせいなんだぞ、ハルヒ。お前は何を考えている?
本当のお前の望みってなんなんだ?教えてくれ。
第八章 海底二万マイル
音もなく潜航する潜水艦ノーチラス号。ブリッジのシーン
有希「敵艦隊の船影を捕捉。10時の方向。接触予定時刻は0023時」
みくる「映像、出ます」
古泉「Xタイプの駆逐艦ですね。全部で3隻です。艦長、どうされますか?」
ハルヒ「副長、現状を報告せよ」
キョン「魚雷管装填は完了しています。全装甲、異常無し」
ハルヒ「回頭35度、敵艦隊殲滅に向かう」
みくる「復唱します。回頭35度、敵艦隊を殲滅します」
海底すれすれを潜航するノーチラス号。上方に船影。
有希「上方に敵艦隊船影。こちらは気づかれていない」
ハルヒ「副長、魚雷管発射準備」
キョン「魚雷管照準あわせます。目標、上方敵艦隊」
ハルヒ「発射」
460 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:10:19.99 ID:ygM3Ya9E0
キョン「発射します」
ノーチラス号の側面の魚雷管から多数の魚雷が発射される。そのまま上方に
転回して画面から消える
みくる「着弾まで、5、4、3、2、1。着弾しました」
ハルヒ「対ショック、対閃光防御」
轟音とともに衝撃波。激しくゆすぶられるノーチラス号。
ハルヒ「副長、状況報告」
キョン「全機能、復旧しました。本艦には損傷ありません」
ハルヒ「敵艦隊の状況を報告せよ」
有希「2隻は轟沈。1隻は健在です」
みくる「反撃第一波、来ます」
ハルヒ「回頭15度、全速離脱」
みくる「復唱します。回頭15度、全速離脱」
回頭して速度をあげ、攻撃をかわすノーチラス号。
上方からの魚雷は全弾、海底に激突する。衝撃波でゆすられるノーチラス号。
ハルヒ「副長、現況報告」
キョン「損傷率20%。エンジン出力70%。装甲板一部大破。
第34ブロックに浸水しましたが隔離壁が作動。浸水は止まりました」
ハルヒ「いけるわね。一気にかたをつけるわよ。再装填次第、全弾発射」
キョン「全弾発射します」
461 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:10:36.52 ID:ygM3Ya9E0
再び、ノーチラス号から発射された魚雷が回頭して上方に。轟音と閃光。
みくる「敵艦隊は消滅しました」
ハルヒ「よろしい。みんなよく頑張ったわね」
シーンは変わって、海上を航行するノーチラス号。
艦橋の上に立つ、ハルヒとキョン。
ハルヒ「今日は危なかったわね」
キョン「ああ、そうだな」
ハルヒ「いつまでこんなことを続けて行けばいいのかしら」
キョン「それはおまえ次第だろう?」
ハルヒ「あんたはどう思ってるの?もう終わりにしたい、こんなこと?」
キョン「おまえの好きなようにすればいい」
ハルヒ「あんたらしくないわね、その言い方。いつもだったら、
あたしのやっていることがどれくらい馬鹿げているか力説するのに」
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「何?」
キョン「あ、あ、愛してるぞ」
ハルヒ「へ?」
ハルヒの肩をつかまえてキスするキョン。
再び、別のシーン。潜水具を装着して海底散歩を満喫するSOS団の面々。
462 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:10:53.28 ID:ygM3Ya9E0
ハルヒ「キョン、みてよ、きれいな珊瑚礁」
キョン「ああ、そうだなあ」
ハルヒ「何よ、その気の無い返事は」
キョン「そういうわけじゃないが、おまえの想像力ってすごいな、って思ってさ」
ハルヒ「あたしのなんですって?」
キョン「なんでもないよ。こいつを持って帰っておまえの部屋にでも飾るか?」
ハルヒ「素敵ね」
再び、戦闘シーン。途中から
既にかなりの損傷を受けているらしく、艦体からはところどころ泡が洩れ出ている。
海上、海中には多数の敵艦隊。包囲されている。
ハルヒ「副長、状況報告」
キョン「損傷率50%。第二装甲板まで大破。エンジン出力60%」
ハルヒ「ずいぶんやられたわね」
有希「艦長、分艦隊の出撃許可を申請したし」
ハルヒ「許可する」
有希「分艦隊、出撃します」
ノーチラス号の艦隊から多数の小型潜水艇が離脱。敵艦隊に向かって
進撃して行く。
ブリッジ。目にも止まらない速度でキーボードを連射する有希。
不意に手が止まる。
有希「攻撃許可命令を」
463 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:11:08.01 ID:ygM3Ya9E0
キョンの方を見る
キョン「やっちまえ」
有希「そう」
敵潜水艦艦隊を逆に包囲した小型潜水艇が一斉攻撃。
壊滅する敵潜水艦艦隊。
みくる「敵潜水艦艦隊は消滅しました」
ハルヒ「やったわ、さすが有希!」
海上の敵艦隊が魚雷を一斉に発射。
みくる「攻撃第三波来ます」
ハルヒ「回避行動。回頭20度、全力で後進」
みくる「復唱します。回頭20度、全力で後進」
旋回後バックして攻撃を避けようとするノーチラス号。
回避行動虚しく、上方からの魚雷一基がノーチラス号に命中。
艦長室のシーン。机の上には珊瑚と写真立て。魚雷命中に伴う衝撃で机から
珊瑚と写真立てが落下。床に落ちて粉々に砕け散る珊瑚。
写真立てのガラスカバーが割れて、中の写真がみえる。キョンの写真。
再び、ブリッジ。激しい振動と共に、照明が消え、オレンジ色の非常灯に切り替わる。
ハルヒ「副長!」
464 :
VIP魔王:2006/11/30(木) 01:12:02.37 ID:9SltKDUY0
支援
465 :
VIP将軍:2006/11/30(木) 01:12:05.77 ID:ZQl+a/FbO
TDRキタ――――(・∀・)――――!
466 :
VIP魔王:2006/11/30(木) 01:14:46.51 ID:9SltKDUY0
支援
467 :
VIP皇帝:2006/11/30(木) 01:20:34.26 ID:7zyFyE1FO
さる?
468 :
VIP村人a:2006/11/30(木) 01:21:00.77 ID:4/0ns1a+0
かなりサルっぽ
469 :
高校の女教師:2006/11/30(木) 01:27:10.73 ID:BuYj0nEPO
長いな
470 :
VIP遊び人:2006/11/30(木) 01:30:49.23 ID:l0P4wHUu0
ゲームのレベル上げしながら支援
SS読みながらで全滅しちまったぜやり直しだチクショー
471 :
VIP将軍:2006/11/30(木) 01:32:59.37 ID:4LMWw61yO
家の人来たのか支援
472 :
TDR:2006/11/30(木) 01:35:32.33 ID:VBa5b5zY0
さるになりました。
後日、続き投稿します。
ごめんなさい
473 :
VIP将軍:2006/11/30(木) 01:36:06.82 ID:ZQl+a/FbO
文章って、いざ書くとなると難しいよなぁ
474 :
VIP将軍:2006/11/30(木) 01:38:42.64 ID:4LMWw61yO
475 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 01:41:16.99 ID:9SltKDUY0
じゃあ俺が改めて投下します
長期でさるさんにならなければいいが……
476 :
VIP侍:2006/11/30(木) 01:46:03.26 ID:7zyFyE1FO
携帯支援
477 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:47:11.49 ID:ygM3Ya9E0
まだサルかな?
478 :
VIP将軍:2006/11/30(木) 01:49:22.54 ID:ZQl+a/FbO
>>474 いやぁ、ストーリーを妄想するのは出来ても、
文章にすると陳腐になるんだ。
まぁ、書き慣れていないってのもあるんだが
479 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:50:03.73 ID:ygM3Ya9E0
直ったみたいですが、続けて投下した方がいいですか?それとも日を
改めるべき?
480 :
VIP悪魔:2006/11/30(木) 01:51:16.11 ID:GmSGD7yI0
いっちゃって イインダヨー
481 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:52:07.41 ID:ygM3Ya9E0
では、ゆっくり行きます。支援願います。さるにならないように。
==================
キョン「第三装甲板大破。浸水を止められません」
ハルヒ「...。これまでね。艦を放棄する。総員離脱準備」
みくる「艦内の全乗組員に告ぐ。総員離脱準備。艦を放棄する」
艦体から泡を吹き出しながら沈み行くノーチラス号。
多数の脱出カプセルが放出され、上方に浮かびあがって行く。
艦長室のシーン。家具が転倒し、いろいろなものが散乱している部屋の中で
何かを探しているハルヒ。手には割れた珊瑚礁のかけらをもっている。
ハルヒ「あった」
拾いあげたものはキョンの写真。扉が勢い良く開いてキョンが入って来る。
キョン「まだ退避してなかったのか」
ハルヒ「うるさいわね、あたしの勝手でしょ」
あわてて手にもっているものを後ろに隠すハルヒ。
キョン「脱出カプセルは一基しか残ってないぞ。一人しか脱出できない」
キョン独白(なんてベタな展開なんだ。いい趣味してるな、ハルヒ。)
ハルヒ「副長、あなたが脱出しなさい。艦長は艦と運命を共にするものよ」
キョン「しかし...」
482 :
VIP将軍:2006/11/30(木) 01:52:58.01 ID:4LMWw61yO
>>478 わかるぜ、その気持ち
焦らないで原作を何回も読むとしっくりくるとオモ
483 :
VIP村人q:2006/11/30(木) 01:53:10.45 ID:6tQ4IiWv0
支援
484 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:53:58.33 ID:ygM3Ya9E0
ハルヒ「これは艦長命令よ」
キョン「...解りました。それでは艦長」
最後の握手をするために前に進むキョン。ハルヒも手を前に出す。
一瞬の隙をついて、ハルヒに当て身を喰らわせるキョン。
ハルヒ「うっ」
気絶するハルヒをお姫様抱っこで運び、脱出カプセルの座席まで運び、
シートベルトを装着させてやるキョン。カプセルのハッチを閉め、
離脱ボタンをプッシュ。
海中シーン。ノーチラス号の側面から泡と共に脱出カプセルが放出され、
上方に登って行く。
カプセル内部。気絶しているハルヒ。
ブリッジ。キョンが艦長席に座っている。ミシミシという音と共に
漏水が始まる。壁から勢い良く吹き出す海水。
キョン独白(これで満足か、ハルヒ。こんなベタな展開がお前の望みか?
案外、通俗的だったな。それにしてもやっぱり、俺は溺れて死ぬのか?
古泉、お前のいってることと違うぞ。
それとも、これでもまだハルヒは何か不満なのか?)
沈み行くノーチラス号。深海の闇に飲み込まれる。しばらくして閃光。
485 :
VIP悪魔:2006/11/30(木) 01:55:21.19 ID:GmSGD7yI0
紫煙〜
486 :
はぐれVIPPER:2006/11/30(木) 01:55:42.56 ID:sikH/M0y0
支援
487 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 01:55:59.84 ID:ygM3Ya9E0
音はしない....。
第九章 センター・オブ・ジ・アース
「大変な名演技でしたね」
「お前がやらせたんだろう」
「ですが、涼宮さんは御満悦のようですよ」
「何、勝手なこといっるの古泉君。満足なんてしてないわ。
なんでよりによって、副長がキョンなのよ。SOS団の副団長は
古泉くんなのに。おまけにどさくさにまぎれて勝手にキスされるし。
最低だったわ」
「あんなこといってるぞ、古泉」
「言わせておけばよろしいのでは?実際、あなたは浸水が完了する前に、
つまり、溺死する前にこちらの世界に戻って来られました。
5人があっちの世界に行き、5人が無事戻って来ました。誰れも死亡は愚か、
怪我さえしませんでした。涼宮さんが満足している証拠ですよ。
大成功です」
「わけの解らないこと言ってないで、つぎに行くわよ」
次のアトラクションはセンター・オブ・ジ・アース。平たく言うと
地下ジェットコースターだ。このアトラクションは待っている間も退屈しないように
順番待ちの列にも豊富な展示物がある。ハルヒは展示物の前でもいちいち
盛り上がっていてうるさいったらない。それにしても、本当に楽しそうだな、ハルヒ。
いっそのこと、TDR(東京ディズニーリゾート)に住んだらどうだ。
お前は作り物の不思議なんて鼻も引っかけないと思ったがな。
488 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 01:57:28.07 ID:9SltKDUY0
なにぃ!?SSのファイルが入っているUSBが見つからないだとぉ!?
部下の手違いで、俺は明日投下します
身勝手で本当にすいません…………
>>TDRの人
がんばれ支援
489 :
VIP足軽c:2006/11/30(木) 01:59:57.79 ID:gEuR4PCY0
支援
490 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:00:01.84 ID:ygM3Ya9E0
かなり長い待ち時間の後、更にエレベーターに誘導される。このエレベーターに
乗ってるのはたまたまSOS団の5人だけ。エレベーターからおりると既に
俺たちは閉鎖空間に足を踏み入れたらしく、5人とも奇妙なコスチュームに
着替えている。アトラクションに乗る前にもう、閉鎖空間に移行か。
準備良すぎだなハルヒ。目の前には、先頭にドリルなんかがついた、
いかにも地底探検車って感じの装甲車が一台。
「全員搭乗。出発するわよ」
はいはい、どうせお前が隊長だろ。
「決まってるじゃない。今度は副隊長は古泉くんね」
「光栄です」
良かったな。古泉。今度はお前がハルヒにキスしてやれ。
俺は今度はパイロット役らしく、操縦席に座らされている。
「発進!」
とハルヒがいうんだからそうなんだろう。アクセルを踏んで、レバーを
前に倒すと、ドリルは地面を掘り始めた。轟音と振動。
地底を進んでいく探検車。
「まずいことになった」
「なんだ、有希」
「現実世界にいる我々の分身が消えかけている」
「どういうことだ?」
「つまり、涼宮さんは現実世界に戻る気を無くされたのでしょう。
このまま、ここにいた方が幸せだと」
「なんでそうなる」
「さっきのアトラクションでのあなたの演技が素晴らしすぎたのでしょう。
491 :
VIP毒蛇:2006/11/30(木) 02:00:04.38 ID:GmSGD7yI0
492 :
VIP村人r:2006/11/30(木) 02:00:33.84 ID:6tQ4IiWv0
支援
493 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:00:39.50 ID:ygM3Ya9E0
涼宮さんはこのアトラクションの中の閉鎖空間が気に入ったんでしょうね」
「なんてわがままなやつだ。満足できなければお約束の神人登場の閉鎖空間を
作ったり、人を何度も殺したりするくせに、気に入りすぎたら
今度は帰りたくなくなっただと!自分勝手にも程がある」
「まあ、落ち着いて下さい。涼宮さんも意図的にやっているわけでは
ありません。彼女は自分の力をまったく認識してないのですから」
「何、落ち着き払ってるんだ古泉。帰れなくていいのか」
「それは困りますが当面、打つ手は何もないので」
「話すぞ」
「何をですか?」
「全部だ」
「全部とは」
「全部は全部だ。おまえが超能力者で長門が宇宙人で朝比奈さんが未来人で
おまけに本人は、自立進化の可能性、兼、時空の歪み、兼、神、だってことを」
「それはまずいのでは」
「彼女の反応が予測できない。非常に危険」
「他にどういう方法があるんだ?要するに現実世界はあいつが思っているより
何倍もおもしろくて、こっちにいる必要なんか全然無いってことを
認識させるんだ。それ以外に、現実に戻る方法は無い!」
「そこまでおっしゃるのでしたら止めませんが、何が起きても知りませんよ」
「いいから操縦を代われ」
「ハルヒ」
「何よ、ここでは隊長と呼びなさいよ。そういう設定でしょうが」
「いつまでここにいるつもりだ」
「いつまでってアトラクションが終わるまでよ」
494 :
宿屋の女中:2006/11/30(木) 02:05:35.48 ID:ZQl+a/FbO
495 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:05:45.29 ID:ygM3Ya9E0
「いつ終わるんだ」
「そんなこと知らないわよ。いいじゃない、いつだって。今のままだって
充分楽しいんだし。地底よ、地底。前人未到の地底体験なのよ。
きっと目をみはるような不思議がいっぱいあるわ。あー、考えただけでわくわくする!」
「現実は小説より奇なりって話を知らないのか?」
「なによ、いきなり」
「こんなのは、お前が頭の中でつくり出したまがい物の現実に過ぎない。
あっちの世界、お前が捨て去ろうとしている世界の方がよっぽど
おもしろいことが一杯あるんだぞ」
「何いってるのよ。向こうの世界は退屈なだけじゃない。こんなわくわくすることは何
も..」
「長門は宇宙人だ」
「へ?前もあんたそんな狂ったこといったことがあったわね。そんなこと信じられないって
いったはずよ。大体、有希が宇宙人だなんて本人の前でよくまあそんなことを」
「わたしは宇宙人だ」
「え、今なんて言ったの?」
「わたしは宇宙人。正確には情報統合思念体が作りだした、対有機生命体コンタクト用
ヒューマノイドインターフェイス」
「何、狂ったこと言ってんのよ、有希。そんなことあるわけ...」
「朝比奈さんは未来人だ」
「な、何をいいだすのよ。みくるちゃん、とうとうキョン、気が狂ったみたいよ」
「ごめんなさい。わたし、本当に未来人なんです。遠い未来から来ました。
この時間平面は私が本来属する場所ではありません」
「みくるちゃんまで。どうなってんの一体。みんなでぐるになってあたしを
からかうつもり?こんなことして、わたしがおとなしくだまされるとでも...」
「涼宮さん、かくいう僕もただの人間ではありません。超能力者です」
496 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:08:40.09 ID:ygM3Ya9E0
古泉は右手を掲げると赤い球体を出現させてみせた。
「それはこのアトラクションの特殊機能じゃないの?」
「違います。ここがあなたがつくりだした閉鎖空間だからです。
僕の超能力はあなたが作りだした閉鎖空間でだけ、有効になるのです」
「わかったか、ハルヒ?おまえの知らない間におまえの望みはあっちの世界で
かなえられていたんだ。宇宙人、未来人、超能力者とおまえは毎日遊んでたんだ」
「うそうそうそ、うそよ。そんな、願っただけで望みがかなうわけ無いわ。
閉鎖空間って何よ。超能力者?宇宙人?未来人?そんなの本当にいるわけ無いじゃない」
「そうだな、ハルヒ。本当ならその通りだな。だがな、お前には願ったことを
現実にする特殊能力があるんだ。宇宙人、未来人、超能力者が出現したのは
おまえがそう望んだからだ。彼らはおまえが暴走しないように監視するために
それぞれの組織から送り込まれた監視員みたいなもんなんだよ」
「そんなこといったって信じないんだから。じゃあ、あんたは何よ。
有希が宇宙人で、みくるちゃんが未来人で、古泉くんが超能力者で、
あたしが望みを現実化するスーパーパワーの持ち主だっていうなら、
あんたはなんなのよ」
「おれは普通の一高校生だ」
「ほら、みなさい。ネタ切れで自分がなんだかおもいつかないから適当なことを...」
ハルヒは口では強がっていたが、相当動揺しているのは間違いなかった。
その証拠に地底探検車の内壁はすでにぼやけはじめていた。あとひと押しだ。
「おれはただの普通人だが、おれがここにいる理由はおまえがおれを選んだからだ」
「何いってんのよ、あんたを選んだおぼえなんかないわよ。1回くらい
キスしたくらいで、しかも、演技でキスさせてあげたくらいでうぬぼれないでよね」
「ハルヒ、俺がお前にキスしたのは海底二万マイルのアトラクションが初めてじゃない」
「何言ってんの?いつしたっていうのよ」
「お前は1年の5月に悪夢をみて一晩眠れないことがあっただろう?夢の中で
497 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:10:32.27 ID:ygM3Ya9E0
俺はおまえにキスしたはずだ。あれが一回目だ。海底二万マイルは二回目なんだよ」
「夢の中でキスしたのを数えるなんておかしいわよ。ていうか、なんであんた
そんなことしってんのよ」
「あれは夢じゃないんだ。今、俺たちがいるここと同じ閉鎖空間だ。
お前が現実から逃避するために作り上げた異世界だ」
「うそうそうそ、そんなのうそよ。100歩ゆずって、あんたのいうことが
本当だとしても、なんであっちに戻らないといけないのよ。
こっちに宇宙人、未来人、超能力者はみな来てるんでしょ?もどる意味なんか無いじゃない。
あんたはこの状態が不満なの?」
「不満じゃないさ」
「え?」
「不満じゃない。もし、人類が滅亡の危機にに瀕して、5人だけ生き延びることが許されたら、
俺は迷うこと無くこの5人を選ぶよ。でもなあ、ハルヒ、お前が戻らないと、
向こうの世界は消えてしまうかも知れないんだ。そうなったら、国木田や谷口や鶴屋さんや阪中さんや
その他、もろもろの人々が消えてしまう。俺が戻りたいんじゃない。もどらなきゃいけないんだ、
おまえは。わかってくれ」
「いやよ、絶対、嫌。こんなに楽しいのに、どうしてもどらなきゃいけないの、
そんな与太話絶対信じないわよ」
驚いたことにハルヒの目は涙でいっぱいだった。この女でも涙を流すことなんかあるのか。
だが、同情はできない。俺たちはもどらないわけにはいかないんだ。
「ハルヒ」
「何よ」
「おまえはあの悪夢の翌日、ポニーテールにしてきただろう」
「そうだったかしら、覚えてないわ。いきなり、何の話よ」
「俺はなんでおまえがポニーテールで来たか知っている。
夢の中で俺がおまえに何か言ったからだ」
498 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:13:51.03 ID:ygM3Ya9E0
「何の話よ。わからないわよ」
「俺は言った。
『俺はポニーテール萌えなんだ。いつかのおまえのポニーテールは
反則的なまでに似合っていたぞ』って。だからお前は次の日の朝、
ポニーテールで登校したんだ」
「そんな、そんなことって、どうして?あれは夢じゃなかったの?」
「ハルヒ、俺はお前に選ばれた『鍵』としてお前に命ずる。あっちの世界へ、
現実世界へもどるんだ、いますぐ!」
探検車の壁が激しく揺らいだ。全ては闇に包まれ、何も見えなくなった。
エピローグ
あの後のことを少し、話そう。
俺たちは無事、センター・オブ・ジ・アースの「現実世界での」終点に辿り着いた。
そのあと、長門の立てたプラン通り、
ストームライダーに乗り、インディージョーンズアドベンチャーを体験し、
朝比奈さんの作った夕食弁当を食べ、TDL(東京ディズニーランド)にとって帰って
夜のパレードを堪能し、スターツアーズとスペースマウンテンを体験して
バスに乗っておとなしく帰った。
「キョン、センター・オブ・ジ・アースでの演技は最高だったわね。
よくあんな馬鹿話、考え付いたわよね。あんたにしては上出来よ。
最高のアドリブだったわ。褒めてあげる」
499 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:16:23.17 ID:ygM3Ya9E0
結局、残りのアトラクションではハルヒは閉鎖空間を作ることも、そこへ一人で行ったり
俺たちを巻き込んだりすることも一度もなかった。
「いや、すばらしい名演説でした。アカデミー賞ものですね。
一時はどうなることかと」
あれでダメだったら、お前がキスしてやればよかったんだ、古泉。
「本当によかったですー。あのままこっちに戻れなかったらどうしようかと思っちゃいました」
朝比奈さん、あなたは僕がどんなことをしてでも守ってあげるから大丈夫ですよ。
「涼宮ハルヒはセンター・オブ・ジ・アースにおけるあなたの情報提供を
たんなる演技、アドリブ、または、ジョークと解釈した。
彼女の現実認識のパターンはTDR(東京ディズニーリゾート)訪問前と
変わらない。むしろ、安定していると言える」
解説ありがとう、長門。よかったな。俺も苦労のしがいがあったというもんだ。
最後に古泉が言ったあいつにしては上出来の名言を記して今回のとんだ騒動の
顛末記を終えることにしよう。
「涼宮さんを退屈にさせておくのも問題ですが、満足させすぎるのも問題なんですね。
いや、いい勉強になりました」
解り来ったことだろう、古泉、そんなこと最初っから。
500 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:18:42.70 ID:ygM3Ya9E0
「今度はUSJに行きたいな!」
いい加減にしろ!
=============
以上です。wikiには自分であげます。
おそまつでした
501 :
VIP奴隷:2006/11/30(木) 02:19:35.05 ID:H5VflmsE0
502 :
VIP毒蛇:2006/11/30(木) 02:20:22.08 ID:GmSGD7yI0
GJ!!
眠いのがマンして読ませてもらいました!
明日も寝不足でがんばります。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。
503 :
宿屋の女中:2006/11/30(木) 02:24:02.58 ID:4LMWw61yO
乙!
504 :
宿屋の女中:2006/11/30(木) 02:26:05.89 ID:ZQl+a/FbO
505 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:26:51.42 ID:ygM3Ya9E0
>>501-503 支援ありがとうございました。おそくまですみませんでした。
さるになってご迷惑をおかけしました。
506 :
VIP侍:2006/11/30(木) 02:38:45.76 ID:wGKroojQO
この時間まで起きてた甲斐があったぜ
作者の人、乙でした
507 :
TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/30(木) 02:43:15.18 ID:ygM3Ya9E0
508 :
VIP足軽e:2006/11/30(木) 03:17:34.59 ID:gEuR4PCY0
寝る前に保守
509 :
武器屋のじじぃ:2006/11/30(木) 03:38:33.88 ID:4LMWw61yO
寝る前最後保守ノシ
510 :
暴れん坊VIPPER:2006/11/30(木) 04:08:05.13 ID:UQStiecF0
寝る前にホシュ
511 :
VIP奴隷:2006/11/30(木) 04:44:01.72 ID:0EPINvXp0
保守あげ
512 :
VIP村人t:2006/11/30(木) 05:39:41.32 ID:Koz2VhGQO
513 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 06:08:09.25 ID:WsKNpmR40
ほしゅ
514 :
VIP悪魔:2006/11/30(木) 06:28:56.14 ID:0EPINvXp0
保守あげ
515 :
VIP足軽wwwww:2006/11/30(木) 06:38:50.07 ID:mLoahip60
保守あげ
516 :
北町奉行:2006/11/30(木) 06:39:55.97 ID:xm4TRTT80
517 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 07:05:55.83 ID:fGC5DtH+O
乙!
518 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 07:09:25.86 ID:WsKNpmR40
長門 「危機が迫るとしたら まず、あなた。」
キョン「いったいなんの危機が迫るっていうんだ?」
長門 「貞操の危機。涼宮ハルヒは貴方の貞操を狙っている。」
キョン「ユニーク」
長門 「それは私のセリフ」
519 :
VIP村人s:2006/11/30(木) 07:44:11.54 ID:asmDod78O
おはよう保守
520 :
ただの戦士:2006/11/30(木) 08:12:29.85 ID:fGC5DtH+O
保守
521 :
VIP勇者:2006/11/30(木) 08:31:13.20 ID:Nh7EWE/lO
保守
522 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 09:13:00.21 ID:WsKNpmR40
長門 「あなたは眼鏡属性はないと言った。ならばあなたにはなんの属性があるのか知りたい。」
保守しながらオチは
>>520に任せた
523 :
VIP魔法使い:2006/11/30(木) 09:53:55.86 ID:BuYj0nEPO
保守
524 :
VIP村人x:2006/11/30(木) 10:27:41.44 ID:JEc/Hv6aO
鶴屋さんかわいいよ鶴屋さん
525 :
VIP賢者:2006/11/30(木) 10:47:49.80 ID:fGC5DtH+O
保守
526 :
VIP村人y:2006/11/30(木) 11:15:42.18 ID:JEc/Hv6aO
鶴屋さんかわいいよ鶴屋さん
527 :
VIP賢者:2006/11/30(木) 11:24:22.14 ID:e3mflTEgO
ほしゅ長門
528 :
VIP商人:2006/11/30(木) 11:50:32.24 ID:BuYj0nEPO
ヒューマノイドインターフェースかわいいよヒューマノイドインターフェース
529 :
VIP村人b:2006/11/30(木) 11:53:11.12 ID:/TjUNUZe0
もちろん統合思念体は男のインターフェースを置いてる可能性もあるわけで
530 :
VIP足軽になりたい:2006/11/30(木) 12:32:16.97 ID:s+pB55tE0
hosyu
531 :
VIP魔王:2006/11/30(木) 13:01:05.80 ID:mFDPFSZEO
はるにゃんかわいいよはるにゃん
532 :
VIP村人Ecup:2006/11/30(木) 13:07:14.94 ID:xOTzN1LZO
ねむねむ
533 :
VIP商人:2006/11/30(木) 13:21:25.84 ID:fGC5DtH+O
保守
534 :
籠屋の銀二:2006/11/30(木) 14:09:38.75 ID:/F5BTkJ60
武蔵
535 :
散髪とめきち:2006/11/30(木) 14:20:03.96 ID:fGC5DtH+O
保守
536 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 14:46:41.07 ID:BuYj0nEPO
寒いぜ保守
537 :
VIP足軽wwwww:2006/11/30(木) 14:53:22.49 ID:hlAh62U80
●>僕が温めてあげましょうか?
538 :
VIP村人e:2006/11/30(木) 14:54:03.79 ID:/TjUNUZe0
誰が喋ってんだよ
539 :
VIP村人o:2006/11/30(木) 15:06:56.18 ID:4/0ns1a+0
●<僕ですよ僕、わかりませんか?ふんもっふ!
540 :
暴れん坊VIPPER:2006/11/30(木) 15:26:40.99 ID:sikH/M0y0
保守
541 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:29:35.27 ID:WsKNpmR40
暇だからなんか書くか。
542 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:35:46.32 ID:WsKNpmR40
ドゴーン!!
ガッ
ハルヒ「ちょっとキョン!今から校内放送を乗っ取ってSOS団でラジオを放送するわよ!!」
キョン「ちょっとまて、なぜそうなる!?理由を言え!」
ハルヒ「なにいってんのよキョン、何かをするのに理由なんていらないわ!ねえ古泉君」
古泉「仰るとおりかと。」
キョン「ならお前がやれ!」
古泉「涼宮さんがおっしゃるならば^^」ニコ
ハルヒ「じゃあキョンと古泉君で司会やりなさい!」
キョン「ちょっとまて!俺と古泉だけか??他のやつらはなにをするんだ?」
ハルヒ「決まってるじゃない!あたしは放送室をジャックするわ!」
キョン「長門は?」
ハルヒ「ゆきはゲストとして登場よ!」
長門「そう。」
キョン「朝比奈さんは?」
ハルヒ「みくるちゃんはみくるちゃんは舌足らずでラジオに出せないから企画よ!」
みくる「ふぇ〜ん」プルプル
ハルヒ「じゃあ今から20分後に放送開始ね!評判良かったら第二回やるから!
じゃあとりあえず放送室占拠してくるから、遅刻厳禁よ!わかった?キョン」
キョン「やれやれ。」
543 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:36:57.15 ID:WsKNpmR40
20分後
『ガサ ザーザー』(スタンバイOKです)
ハルヒ「この放送室はSOS団がジャックしたわ!これから流れる団員の放送をよくききなさい!」
キョン・古泉(ハードルあげるなよ・・・しかも全校放送・・・orz)ショウガナイ、ヤルカ!!
キョン「ハーイ!こんにちはDJキョンキョンで〜す!!」
古泉「どうも、こんにちは。助手の古泉です」
キョン「はい、今日から始まりました新番組、『SOS〜助けてキョンくん〜』です」
古泉「よろしくお願いします。」
キョン「さて、今日は第一回ということでゲストに宇宙人をお招きしています」
古泉「ではさっそくお願いします、宇宙人のユッキー長門さんどうぞ^^」
長門「・・・。」ペコリ
キョン「・・・長門、ラジオなんだから声ださないと伝わらないぞ?」
古泉「長門さんはどうやら緊張してるようですね^^」
長門「・・・。」?
キョン「さて、今日はせっかくの宇宙人到来ですので宇宙について質問してみたいと思います。」
古泉「では、ラジオネーム『エセメイド』さんからのお便りです。
『どうして長門さんは猫を被ってるのですか?』」
長門「パーソナルネーム朝比奈みくるを敵性と判定。当該対象の有機情報連結を解除する。」
キョン「ちょっ!??長門??」
古泉「それは素晴らしい判断かと。」
キョン「ちょっ!??古泉??」
ピー しばらく保守してお待ちください
544 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:37:26.64 ID:WsKNpmR40
長門「今のは腹話術」
キョン「さて次のおはがきです。」
古泉「続きましてラジオネーム『ちゅるやん』さんからのお便りです。
『ながとっちはキョンくんのことどう思ってるにょろ?』」
長門「うまく言語化できない、情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。でも聞いて。」
古泉「おおっと言語化できない質問キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!!!」
キョン「古泉、キャラ違う!ちゃちゃいれない!顔がちかいんだよ!!」
長門「わたしたち宇宙人は彼を鍵と認識してる。それ以上でもそれ以下でもない。」
古泉「おっとDJキョンキョン何もせずに振られてしまったぁ!」
キョン「・・・orz」
長門「あっ・・・」オロオロ
古泉「さて、DJキョンキョンが再起不能になってしまったので今週はここまで^^」
長門「待って!」
古泉「はい、どうしました?」
長門「情報の伝達に齟齬が発生した。」
古泉「どういう事でしょう?」
長門「宇宙人としては彼は鍵であり、他の何者でもない。
しかしわたしという個体は彼を好んでいる」
古泉「おおっと彼に愛の告白ですか^^
でも彼は既に気を失っていますよ?」
長門「そう。」
古泉「さて、すずみyお時間ですのでまた来週」
長門「来週のゲストは未来人。」
古泉「SEE YOUバイバーイ!!」
545 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:38:45.18 ID:WsKNpmR40
思い立ったままに書いただけ。反省はしてない。
しっかり書ける職人さん誰かこんな感じのラジオネタ書いてくれたらうれしい
という保守
546 :
VIP村人o:2006/11/30(木) 15:39:05.72 ID:4/0ns1a+0
もちろん続くよなww
547 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:42:37.97 ID:fGC5DtH+O
うはwww良いwww
548 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:44:23.83 ID:9SltKDUY0
ど〜も。
昨日(?)は投下するといっておきながら勝手に逃げてすみません
改めて投下します
549 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 15:45:35.96 ID:SxN822PZ0
待ってましたwktk
550 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:46:09.97 ID:9SltKDUY0
「おっそーいっ!キョン、今日も罰金ね!」
12月も近い秋空の下、ハルヒは勝ち誇ったような甲高い声を上げる。
その声は今俺たちのいる街角の空気を鋭く刺していった。
もしここにクマなどいたら、こいつに数年分の冬眠時間を分けてやってくれ。
…………いや、そうなれば今度はクマが暴れだすからやめておこう。
まあしかし、こいつの言う「罰金」とは、ここにいる俺たち五人分の昼食をおごれ、というまことにかわいらしいものである。
もちろん、財布にとっては憎たらしいだけだが。
「ちょっと、キョン。あんた聞いてんの!?」
うるせえな。そんな大声出されたら、ほかの人に迷惑だろ。
「ほかの人って、誰のことよ」
ほら、周りを見てみな。お前は今、ここを歩いている人の邪魔になってるんだよ。
「……仕方ないわね。許してやるわよ」
何をだ、という突っ込みは心の奥底に処分して、俺たちはこの近くのファミレスへと向かった。
551 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:47:15.55 ID:9SltKDUY0
………あり得ない。
5人分の昼食で、それも決して高くはないファミレスで会計が万単位って、あり得ないとしか言いようがない。
こいつらどれだけ食ったんだ。特に長門とハルヒ。
この二人のおかげで俺の財布にも、そよ風が通るようになってしまった。
そうそう、言い忘れていたんだが、この場所に俺たちが集まった目的はただひとつ。
SOS団の、これで何度目であろう不思議探索のためだ。
…といっても、皆さんご存知の通りそこら辺に不思議がごろごろと転がっている訳でもなく、この集いは結局徒労に終わっている。
今日も、夕暮れ時まで不思議を俺たちが見つけることはついになく、俺の財布は無駄な労働を強いられたのだった。
まあ、マイスイートエンジェル・朝比奈さんの顔を毎日見ることができるのは、幸せというべきなんだろう。
しかし、その幸福の感情を打ち消す因子はその数倍もあるから困るわけだが。
552 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:48:52.41 ID:9SltKDUY0
家路に着くころには、あたりはすでに薄暗くなっていた。
俺の心と財布の中も、まさにそんな情景にぴったりとおさまるようだった。
玄関を開けるなり、妹が俺にすり寄ってきた。
「キョンく〜ん、おかえり〜」
ただいま。お兄ちゃんは疲れてるから、シャミセンとでも遊んでなさい。
「え〜、やだ。あたしキョン君と遊びたいの〜」
だめだ。ほら、あっちに行ってなさい。
「う〜。……そうだ、キョン君に手紙が届いていたよ」
え?手紙?
「うん。あっちの机に置いといたけど……」
確かに、机には俺宛の封筒が置かれていた。
だが、中を開けても手紙らしきものはなく、代わりに一つの財布が入っていた。
それは、一昔前ならおそらく財布といえばこれを連想するだろう、俗に言うガマ口財布だった。
ためしに財布を開けてみると、中には一万円札が一枚入っていた。
印鑑や名刺などの、紙幣以外のものは何も入っていなかった。
封筒の送り主を調べようと封筒を見たが、本当にあるかも疑わしい名前だった。
553 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:49:33.11 ID:9SltKDUY0
どうもおかしい。
一般の人間がこのような状況に置かれていたら、まず先にそう思うだろう。
見知らぬ相手から自分に、一万円札が入った財布だけを送られてくる。
これで「得をした」と手放しに喜べる人は、間違いなく窃盗犯の素質アリだ。
俺は少し怖くなって、その財布を自分の部屋の机の中に入れた。
人間、誰だって奇妙なことに出くわすと、まず怖いなどという感情がわいてくるはずだ。
その日、俺がその財布を手にすることはなかった。
それから数日後。
あの財布はあれからも実在していたし、今もまたそうである。
今日は、もはや休日の唯一のイベントと化しているSOS団の不思議探索に行くことになっている。
いつものように支度をし、出かけようとしたが、肝心の財布をどこに置いたか忘れてしまった。
仕方がないので、いつかのガマ口財布を持っていくことにした。
「おっそーい!何であんたはいつも遅いわけ!?」
いや、お前らが早いだけだろ。いったいいつ来たんだよ。
「うるさいうるさいうるさーい!あんた、団長より遅れてくるのがいいとでも思っているの?」
別に悪いとは思ってない。それと、お前のほうがうるさいぞ。
「わ、悪かったわね。とにかく、行くわよ!」
554 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:49:33.93 ID:fGC5DtH+O
支援
555 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 15:50:26.78 ID:SxN822PZ0
支援
556 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:50:34.87 ID:9SltKDUY0
しっかしこいつらはよく食う。特に長門とハルヒ。
ハルヒに至っては、本来は無料である水さえもおかわりしている。俺へのあてつけか?
ああ神様、会計は9999円以内に収まりますように。
ピンチに力を発揮するという、まことに都合のいい神様に、俺は心の中で祈りを捧げた。
………あり得ない。
こんなときに一万円ジャストとは、まことに都合がよすぎるのではないか。
しかし、何はともあれ俺の持ち合わせた金額の範囲内に納まってうれしい。
おかげで、誰かさんから頂いた諭吉さんは俺と離れることになるが。
さらば、俺の全財産。また会う日まで。
しかし、こうもあっけなく財布の中身が消えるのもかえって名残惜しくなって、俺は財布の中をのぞいてみた。
すると、そこには一万円札が一枚あったのである。
557 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:50:51.45 ID:fGC5DtH+O
支援
558 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 15:51:33.00 ID:SxN822PZ0
支援
559 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 15:52:53.20 ID:SxN822PZ0
さるったかな支援
560 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:53:15.38 ID:WsKNpmR40
支援
561 :
VIP無職:2006/11/30(木) 15:53:16.93 ID:QVH6lu+OO
携帯からも支援
562 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:53:36.74 ID:fGC5DtH+O
支援
563 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:54:04.85 ID:WsKNpmR40
試験じゃなくて支援
564 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:54:25.98 ID:fGC5DtH+O
支援
565 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:54:31.54 ID:9SltKDUY0
どういうことなんだ。
俺は、今日の昼にあの紙幣を使った。もちろん、お釣りなどはもらっていない。
まさか、こんなところでまた諭吉さんと会えるとは、まことに予想外である。
いや、今はそんなことを論点にしているべきではない。
俺は、財布の中を誰にも見られないようにと、速やかに財布の口を閉じた。
夜、自分の部屋の中。
迫りくる妹という台風のような存在を完全にシャットアウトした後、俺は財布について考えた。
もしかしたら、この財布は、この口を閉じてからもう一度開くと、紙幣が出てくるようになっているのではないか。
普段の俺からはいささか飛び出さないような空論であったが、それを打ち消すことは難しかった。
いろいろと疑問は生じてくるが、俺はあえてそれらに目をつぶることにした。
なぜなら、今の俺は毎週のあの忌々しい出費に悩まされていたからであった。
電気のスイッチを入れ性能を示してくれれば、大多数の人々はその他のことをあまり気にしないのと同じことである。
また、下手に好奇心を起こすと、ろくな結果にならないだろう。
ということで、金のなる木ならぬ、金が出る財布が俺のものになった。
566 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:55:11.42 ID:fGC5DtH+O
支援
567 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:55:39.28 ID:9SltKDUY0
次の週から俺は、少しおおらかになっていた。
不思議探索のときに罰金と言われても、前までのようにその事でため息をつくことはあまりなかった。
何せ、金銭的に不備な点は、あの財布のおかげでなくなったのだ。
そのおかげで、古泉や朝比奈さんに勘付かれたことも会ったが、何とかごまかすことができた。
俺の後ろから「キョン君、何を隠しているんですかぁ?」と声がしたときは、癒しの朝比奈ボイスも戦慄のそれと化したぜ。
手に余る金銭。どんどん増えていく金銭。それを眺めるのが、いつしか一つの趣味になっていた。
いやな趣味を持ったもんだね、俺も。
お金が腐るということはあるはずがないのだが、人はたくさんの金銭があるとつい使ってしまいたくなるものである。
俺も、その一例に漏れず、暇なときは谷口などをつれて遊んでみたりもした。
全て俺のおごりでいいと言ったときは、「お前、なんかやけに気前よくなったな」と少し不気味な顔をする谷口が、愉快だった。
まったく、大企業の社長というものはいつもこんな気分なのか。その点が少し羨ましく思えた。
568 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:56:11.46 ID:fGC5DtH+O
支援
569 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:57:07.45 ID:9SltKDUY0
そして、ある日。
俺は例によって、紙幣を手に入れるために財布の口を開けようとした。
だが、いつものようには、簡単に開いてくれなかった。
指に力を入れて口金をねじったが、なかなか出てこなかった。
俺は財布についているヒモを柱に巻きつけ、本格的に力をこめた。
そのとたん俺は、閉鎖空間に閉じこめられたような、奇妙な感覚に襲われた。
どうやら、たちまちのうちに財布の奥に引きずり込まれてしまったようだ。
あまりの出来事にしばらくは呆然としていた俺だが、気を取り戻して、辺りを見回してみた。
薄暗い中に、見慣れない風景があった。目を凝らして見ると、そこから見慣れない人物が前にやってきた。
(´・ω・`)「よくおいで下さいました」
あなたは、いったい誰なのです?
(´・ω・`)「私は、地獄の支配者です」
地獄ですって……。というと、俺は死んでしまったのか。
しかし、生涯でこれといった悪いことをしたことはないはずだが。
(´・ω・`)「ああ、そう急いで結論に突っ走らないよう、お願いいたします。
あなたは、まだ死んではいないのです」
そういうと、地獄の支配者と名乗るやつは、一枚の紙切れを差し出した。
覗いてみると、ゼロが圧倒的に多い数字が書いてある。
570 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:57:36.21 ID:fGC5DtH+O
支援
571 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 15:57:42.53 ID:9SltKDUY0
(´・ω・`)「これは、あなたが今までお立替した金額です。ご返済いただけますか?」
返済というと、今までに俺があの財布から出したお金か……。
と、とんでもない。金はみんな使ってしまって、返済などできるものではない。
返さなければ、どうするつもりなのか。俺を地獄でいじめようというわけか。
(´・ω・`)「いえいえ、あなたを地獄でいじめたりするつもりは、めったにありません。
私の仕事の手伝い、すなわち亡者の監督をしてくださればよろしいのです」
いい仕事ではないな。いったい、いつまで……。
(´・ω・`)「お立替した金額に相当する時間で、けっこうです。その頃には、次の人も来ることでしょうし。
本当はこんな方法を使いたくなかったのですが、何しろ、このところ地獄も求人難でして………」
572 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 15:58:32.21 ID:fGC5DtH+O
支援
573 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 15:58:39.05 ID:SxN822PZ0
支援
574 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 15:59:08.98 ID:WsKNpmR40
しえん
575 :
暴れん坊VIPPER:2006/11/30(木) 15:59:35.09 ID:sikH/M0y0
支援
576 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 16:00:00.90 ID:WsKNpmR40
(´・ω・`)「しえん」
577 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 16:00:23.48 ID:9SltKDUY0
【涼宮ハルヒの憂鬱 meets 星新一 第十部 「求人難」】
原作:星新一 「妖精配給会社」に収録 「求人難」
ついにこのシリーズも十部を突破しました。
というわけで今回は俺が勝手に盛り上がって作ったおまけもあるが、見る?
578 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 16:00:50.00 ID:fGC5DtH+O
乙!
見る!
579 :
VIP足軽b:2006/11/30(木) 16:03:12.55 ID:SxN822PZ0
何かモヤモヤ感がwww
とにかくGJ!!
おまけ見たいです
580 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 16:04:52.86 ID:9SltKDUY0
じゃあおまけ投下します
星新一作品十部突破記念おまけ
「はー………」
「どうしたハルヒ。今日はいつになく顔色が悪いぞ」
「………ちょっと、気分が悪くてね」
「すまん、具体的に言ってくれないか」
「なんか、発作的に胸が締め付けるような痛みを感じるの」
「医者にでも、行ったらどうだ」
「昨日行ったわよ。そしたらね、精神的な面に問題があります、って言われたの」
「最近、ストレスみたいなものは感じないか?」
「別に、そこまでのストレスは感じないわね」
「…………そうか。じゃ、とりあえずこのスレに書き込みしてみたらどうだ?」
「なになに…『【書きこんで】自分の病名を書き込んだら病気が治るスレ【ナオルヨ!】』?」
「何もしないよりは、ましだろ」
「う、うん……ありがと……って、何あたし普通にお礼言ってんだろ」
581 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 16:05:20.29 ID:fGC5DtH+O
支援
582 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 16:06:35.90 ID:WsKNpmR40
583 :
☆ ◆ZkQJyPyhCs :2006/11/30(木) 16:06:39.30 ID:9SltKDUY0
数秒後―――
「ダメ……ダメ!ぜんぜん治らないじゃない!!」
「お前なあ、書き込んでからすぐに治るなんて、そんな都合のいい話あるわけないだろ」
「あんたあたしを……………っっ!」
「ど、どうしたハルヒ?」
「く、苦しい…………………っっはぁぁ」
「大丈夫かよハルヒ。保健室にでも連れて………」
「……も、もうこうなったら、キョンにもうつしてやるんだから」
「え?」
「キョン。あたしは、あんたのことが………好きなの」
「は?」
「だーかーらー!あたしはキョンのことが…………す、好きなのっ!」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………ばか」
「え?」
「しっかりと……感染しちまったぜこのやろう………」
「キョン………」
「ハルヒ………」
あつい口づけ。
この病気が不治の病だと二人が気づいたのは、少し後のお話であった。
調子乗って甘いの書こうとしたけど、「微糖」止まり……orz
584 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 16:07:45.97 ID:fGC5DtH+O
甘っまい。
GJ!
585 :
VIP無職:2006/11/30(木) 16:08:11.50 ID:4LMWw61yO
うはww甘ぇwwww
GJ!
586 :
VIP足軽b:2006/11/30(木) 16:09:52.05 ID:SxN822PZ0
むはっ充分甘いぜ
【書きこんで】自分の病名を書き込んだら病気が治るスレ【ナオルヨ!】
ってスレがあるのか検索しちまったじゃねえかよwww
587 :
VIP番長:2006/11/30(木) 16:25:41.75 ID:Z7TlR9n10
甘い・・・
GJ!
588 :
VIP無職:2006/11/30(木) 16:33:15.94 ID:4LMWw61yO
sageないといけないのか?
589 :
VIP村人c:2006/11/30(木) 16:38:36.61 ID:OxKwMg/tO
なぜ下げなければならない?
590 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 16:40:31.10 ID:fGC5DtH+O
俺は何となく。
皆sageてるし…って感じで。
まぁsageなくても大丈夫っしょ。
591 :
VIP無職:2006/11/30(木) 16:42:03.38 ID:4LMWw61yO
みんなsageてるからww
それより国木田って恋愛は成功しそうなタイプ?失敗しそうなタイプ?
592 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 16:42:36.22 ID:WsKNpmR40
>>588 専ブラ使ってるとsageがデフォルトだからみんなsageてんじゃない?
594 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 16:47:42.40 ID:fGC5DtH+O
>>591 成功しそう。
同性からの告白も多そうだしw
595 :
北町奉行:2006/11/30(木) 16:49:27.25 ID:Nh7EWE/lO
596 :
VIP無職:2006/11/30(木) 16:54:38.56 ID:4LMWw61yO
>>592>>594 レスありがとう!
も一つだけ質問、キョン達のクラスで一番内気っぽい女って誰だと思う?
597 :
VIP遊び人:2006/11/30(木) 17:01:05.78 ID:xOTzN1LZO
佐伯
598 :
VIP村人q:2006/11/30(木) 17:04:27.59 ID:4/0ns1a+0
見た目的には成崎さん
眼鏡っ娘だし。
でも阪中もなかなかの内気だぜ。
599 :
VIP足軽p:2006/11/30(木) 17:05:13.91 ID:Ohz15sp30
>>597 佐伯さんを谷口と仲良くさせた者としては納得できませんw
えーと成崎さんが内気そうなのはたぶん衆目一致すると思う。
意外に大野木さんもそうかも。アニメの設定見てる限りね。
600 :
北町奉行:2006/11/30(木) 17:06:52.20 ID:fGC5DtH+O
成崎かな?
画像での判断だけど。
601 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 17:08:55.17 ID:WsKNpmR40
成崎ってだれ?でてきたっけ?佐伯さんとか。
どこいらにでてくるのか教えてくれたもう
602 :
VIP商人:2006/11/30(木) 17:08:55.82 ID:4LMWw61yO
じゃあ成崎を使わせてもらいますわ。ありがとうorz
603 :
北町奉行:2006/11/30(木) 17:10:33.28 ID:fGC5DtH+O
成崎は国木田の隣の席だったような…
ってか由良と成崎の見分けがつかねぇw
604 :
VIP足軽l:2006/11/30(木) 17:11:26.26 ID:hcBFPM/70
ふと思ったんだけどヒトメボレLOVERって原作の中で一番SSっぽいよなw
605 :
VIP村人q:2006/11/30(木) 17:11:30.21 ID:4/0ns1a+0
606 :
北町奉行:2006/11/30(木) 17:12:50.33 ID:fGC5DtH+O
>>601 公式に、座席表としてクラス全員の名前と顔が載った。
ググれば見つかるかも。
607 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 17:16:14.27 ID:CFA0FT2O0
608 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 17:16:28.35 ID:WsKNpmR40
609 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 17:17:21.85 ID:CFA0FT2O0
>>608 メガミマガジンだっけ?にもカラーで乗ってた気がする
コンプヒロインズだっけ?あれ?
610 :
VIP村人d:2006/11/30(木) 17:17:53.55 ID:OxKwMg/tO
>>605 ありがたく保存させていただきました
眼鏡っ娘は眼鏡外すとこうもかわるもんなんだな…
611 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 17:18:29.78 ID:CFA0FT2O0
>>610 山根もめがね外すとかっこよくなるんじゃね?
612 :
VIP商人:2006/11/30(木) 17:18:33.00 ID:4LMWw61yO
613 :
VIP足軽p:2006/11/30(木) 17:20:15.74 ID:Ohz15sp30
614 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 17:22:55.36 ID:CFA0FT2O0
615 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 17:23:27.39 ID:WsKNpmR40
非常に参考になった。
とりあえず買う。
616 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 17:24:44.14 ID:CFA0FT2O0
ところで柳本さんがゲゲゲの鬼太郎の猫娘に見えてくるから困る
617 :
VIP足軽p:2006/11/30(木) 17:26:26.80 ID:Ohz15sp30
柳本さんはハルヒと似てるんだろう。本質的に。新体操部でわりと華がありそう。
だから中学時代からハルヒが気に食わないっぽいね。
618 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 17:35:10.73 ID:CFA0FT2O0
コンプまだ買ってないからネタバレされると困るんだぜ
619 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 17:53:10.98 ID:WsKNpmR40
保守
620 :
VIP神父:2006/11/30(木) 18:02:04.37 ID:xOTzN1LZO
暇だからなんか各課
621 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 18:26:27.06 ID:Nh7EWE/lO
保守
622 :
VIP足軽i:2006/11/30(木) 18:35:53.33 ID:8kSX5Ybn0
保守
623 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 19:00:55.35 ID:fGC5DtH+O
保守
624 :
VIP足軽mp3:2006/11/30(木) 19:20:04.96 ID:JfJ6N6g80
ほ、ほ、ほぁーっ!ほ、ほぁーっ!
625 :
VIP神父:2006/11/30(木) 19:37:13.78 ID:JEc/Hv6aO
ペンネーム、ナイフマニアさん
626 :
南蛮ムキトス:2006/11/30(木) 19:48:52.48 ID:4LMWw61yO
また質問ごめんなさいorz
鶴屋さんと国木田ってどっちが身長高い?
保守
627 :
VIP村人s:2006/11/30(木) 19:54:40.08 ID:4/0ns1a+0
鶴屋さんかなぁ……
どっかに登場人物の身長とか書いてないもんかね。
それと南蛮ムキトスはSSを書くこと
629 :
VIP村人s:2006/11/30(木) 19:59:53.51 ID:4/0ns1a+0
っつかキョン意外と低っ
630 :
VIP村人z:2006/11/30(木) 20:00:35.48 ID:ccUd9vc/0
鶴屋さん意外と身長低いね、もっとでかいと思ってた
631 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 20:02:22.33 ID:4LMWw61yO
携帯だから一応確認。
わずかに国木田でおK?
>>627 執筆中、しばし待たれい
>>628 ありがとうorz
632 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 20:03:22.69 ID:CFA0FT2O0
ムキトスは総合だってば
633 :
VIP足軽s:2006/11/30(木) 20:07:16.18 ID:Ohz15sp30
>>631 あの表を信じれば国木田166、鶴屋160ということになるね。
634 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 20:09:23.11 ID:CFA0FT2O0
信じるもクソも本物だはげ
635 :
ただの戦士:2006/11/30(木) 20:18:04.48 ID:sOHCbvvX0
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
| VIPじゃなきゃヤダヤダーってか?wwww .|
|_____________| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
ww wwwwwwwwww || | 専用の板でやれ . |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~| | |________|
このスレ何番煎じ?.|二=- -=二 | | wwwwwwwwwwwwwww | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~|
⌒ヽ__________| . __-=ミ;彡⌒`丶、~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|パートスレ立 て ん な |
^ω^)| シネ |  ̄ ̄ ̄ ̄ |:::`丶今すぐ消えろ |__________|
_つO  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|.VIPを乗っ取るな.|::::::::::ヽ______| .||
/ |なんでここでやる|_______.lノン:::::::l _∧ || /⌒ヽ ||
=二・二=- (^ω^)-┐ ュ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|∀`○ニ( ^ω^#)ニ⊃
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┗-ヽ ノ ィ赱、 i| VIPでやるな | ノwwwww ヽ ノ
ww .| とにかく邪魔 ┏┘, `"" ,l______|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|,_ ,ィ''。_。ヽ、_,. /_ン'(_| 迷 惑 .|
|定期で落ちた糞スレを返せ| `""`|. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~|______.|
|___________.|w |場違いスレ死ね |
| | ww |________.|
ww.ヽ(`Д' )(`Д )(`Д| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|∀・)
. (__)メ(__)メ(_.| VIPから出て行け |氏ね| / ̄ ̄ ̄\
ハ ハ ハ |__________| ̄|.| | ^ ^ |
www w wwww | |( ゚д゚ ) ww( ゚д゚ )| .>ノ(、_, )ヽ、.|
ww ww モウクンナ ww (つ とノ www (_゚T)ww ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|_
wwww -=二・二=- -=二・二=-ww (⌒) |ww ww ww wwww゚ ゚̄ あまりVIPPERを rニ─`、
wwww wwwwww  ̄`J. / :::::::::::|怒らせないほうがいい`┬─‐ .j
636 :
猿回しの勘三:2006/11/30(木) 20:18:24.62 ID:dTmloAMUO
637 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 20:23:16.89 ID:CFA0FT2O0
はげ→ハゲ→カス→氏ね→死ね!氏ねじゃなくて死ね!
638 :
VIP村人t:2006/11/30(木) 20:25:59.70 ID:4/0ns1a+0
つづきはwebで
639 :
VIP奴隷:2006/11/30(木) 20:35:43.29 ID:xOTzN1LZO
ヘルプ
640 :
VIP村人g:2006/11/30(木) 20:35:45.98 ID:OxKwMg/tO
かりかりすんなおまいら
ほれ
∬
つ旦
つぬるいビール
641 :
VIP奴隷:2006/11/30(木) 20:51:13.75 ID:xOTzN1LZO
☆彡
642 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 20:55:40.72 ID:CFA0FT2O0
納豆ご飯が食べて絵
塩ご飯が食べテえ
643 :
VIP神:2006/11/30(木) 21:03:00.61 ID:xOTzN1LZO
644 :
だんご屋のはる:2006/11/30(木) 21:22:15.24 ID:CFA0FT2O0
>>642 小粒納豆と天然塩に謝れ!!!!!!!!!
645 :
VIP村人i:2006/11/30(木) 21:27:32.33 ID:LQDfbv/P0
おちろ
646 :
VIP足軽t:2006/11/30(木) 21:28:41.98 ID:Ohz15sp30
モスキートンドラゴンフライ
647 :
北町奉行:2006/11/30(木) 21:44:35.33 ID:4LMWw61yO
投下していいかな?
648 :
一生足軽:2006/11/30(木) 21:45:11.55 ID:eIjrwuCc0
イインダヨ
649 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/30(木) 21:51:12.73 ID:4LMWw61yO
じゃあ投下します。
>>184-192の続きです。
国木田語りがちょっとおかしい部分があるかもしれませんorz
ピンポーン
ん……お客さん……っていうかキョンかな。頭が重いけど起きなくちゃ……。
ゆっくりと起きて、自分でもわかるくらいのふらついた足取りで玄関まで歩く。
これじゃ今日は休まなきゃダメかな……。
「おっはよー!大丈夫……じゃなさそうだねぇ。あたしが朝ご飯とお薬と準備してやるから寝てるっさ!」
「鶴屋……さん?なんでここに?キョンは?」
「昨日のキミの様子見てたら心配でキョンくんだけには任せてられなくてさ!あたしのが早かったみたいだねっ」
優しいなぁ、鶴屋さんは。ますます惹かれちゃったよ。気分よくなったから学校にも行こうかな。
「俺だけじゃそんなに頼りにならないですか。じゃあ帰ろうかな……」
鶴屋さんの後ろには、コンビニの袋を抱えたキョンが立っていた。薬と弁当……買ってきてくれたんだ。
「あ、あれ?キョンくんいたのかいっ?わはははっ、冗談さっ!とりあえず寒いから中に入ろう、ねっ!」
……結局また勝手に中に上がるんだなぁ。嫌じゃないけどさ。
昨日と同じように、鶴屋さんはすぐさま台所へと向かった。たぶん昨日のように美味しい食事を作ってくれるんだろう。
キョンは袋から熱冷ましを取り出して、僕の額に乱暴に張り付けてくれた。
「今日はどうする?見たとこ熱は下がってないみたいだが……」
「ちょっとキツいけど行こうかな。谷口に心配かけたくないし」
「そうか。じゃあ飯食ったらすぐに薬飲んで行くか」
なんだかすごくキョンが頼りになる。中学の時より世話焼きになってるし……いつも涼宮さんといるせいかな?
650 :
一生足軽:2006/11/30(木) 21:51:59.65 ID:eIjrwuCc0
ktkr
651 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/30(木) 21:52:05.32 ID:4LMWw61yO
「二人ともっ!その距離感は怪しいさ。さっさとご飯食べて学校へ行くにょろっ!」
僕にそっちの気はありません。とりあえずいただきます……っと。
食事を終えると、僕達は三人で学校へ向かい、靴箱で鶴屋さんと別れて教室へ向かった。
「国木田!もう大丈夫なのか?」
朝から騒がしい谷口が駆け寄ってきた。やっぱりこういうことがあると少しうれしいな。
「もう大丈夫だよ。心配ありがとう」
って言ったのはいいけど、坂道を登って体がダルい。しばらくはゆっくりと休んでおこう。
しばらく休んで予鈴がなり、体を起こすと成崎さんと視線がぶつかった。
……あ、向こうむかれた。なんだったんだろう。
それからは多少ボーッとしながらだけど午前中を消化した。
もちろん授業はちゃんと受けたよ、谷口やキョンみたいになりたくはないからね。
「国木田、飯食おうぜ」
今日のご飯はキョンが朝買ってきてくれた弁当……あれ、キョンがいない?
「谷口、キョンはどこ行ったの?」
「あぁ、なんか成崎が話があるからって連れてかれたぞ。……ほれ、戻ってきた」
652 :
VIP村人f:2006/11/30(木) 21:52:23.40 ID:g1XnblQz0
こ・・・これは!!!
653 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/30(木) 21:54:05.58 ID:4LMWw61yO
キョンはどこかいろいろと複雑そうな顔をしていた。なんか……笑いを堪えるような、納得したような。
「国木田。飯終わったらついてきてくれ」
「へ?キョン、俺は誘わないのか!仲間外れか!?」
「うるさい。お前は関係ないから来るな。……いいよな、国木田?」
特に断る理由もないから頷いた。なんなんだろう?
まぁいいや。とりあえず……いただきます。
「それで僕をどこに連れて行くのさ?」
「いいからいいから」
さっきからこればっかりだ。今は上級生のフロアを横切って、その奥の階段に向かってるように見える。
屋上にでも行くのかな?
「よし、ここから上に行け。一人でな」
新手のいじめ?僕が頭いいから僻まれてるとか……ないって。一種のゲームだと思って行こう。
階段を登って、下からは見えない所まで行くと……成崎さんがいた。
「あ……国木田くん。ごめんね?こんな所に呼び出しちゃって……」
「うん……別にいいけど、どうしたの?」
本当にこんな所って感じはするなぁ。上級生のフロアに近い所だし、キョンを経由してだし……内気な成崎さんらしいけどさ。
「あのね、えと……その……好き、です……」
「え?」
「だから、国木田くんが……好きです……」
どうしよう、参ったなぁ。たぶん昨日までの僕ならすぐに『いいよ』って言ってたんだろうけど……。
成崎さんは気が合うし、けっこう好きな人なんだけど、中途半端な気持ちじゃダメだよね。
こういう時にすぐに好きな人を切替えられるだろう谷口が羨ましいよ。
「成崎さん。ごめん、けど……」
何にも優しい言葉がかけられない僕が情けない。あとで涼宮さんにでも殴ってもらおうかな……痛そうだからやめとこ。
「あ……そっかぁ。ごめんね、体調悪いのに呼び出したりして……お大事に!」
654 :
だんご屋のはる:2006/11/30(木) 21:56:09.67 ID:BuYj0nEPO
支援
655 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/30(木) 21:56:24.71 ID:4LMWw61yO
成崎さんは階段を駆け降りて行った。
少し罪悪感を感じるなぁ、あの人を意識する前だったら本気で好きになったと思うんだけどさ。
「おや!国木田くんだったかい、かわいい女の子を泣かした色男は!」
そうそう、この人を意識する前だったら……
「って、えぇっ!?つ、鶴屋さん、何でここに?」
「何でここにとは心外だなぁ。あたしの教室の近くだよ、ここはっ!階段から急に女の子が泣きながら走って降りてきたからどうしたのかって思ったのさ」
うっわ……最悪だ。成崎さん、泣いちゃったんだ。しかも鶴屋さんにも見つかった。
「あんなにかわいい娘泣かすなんてめがっさ面食いだねぇ、キミは!みくるでも連れてきたげよっか?みくるーっ!こっち来なーっ!あはははは!」
違う。僕はあなたのことが……。
「な、なんですかぁ?あ……国木田くん、こんにちは」
確かに朝比奈さんだってかわいいけど、僕は顔だけで決めるような人間じゃない。
「あっはははは!ほら、国木田くん!今がチャンスさっ!」
「僕は鶴屋さんが好きなんですっ!!」
……………………
……あれ?今……僕……あれ?
あ、階段にキョンが見える。聞かれちゃったかな?うわ、朝比奈さんの顔真っ赤だ。
そして……鶴屋さんの驚く顔、初めて見た。
まずい、恥ずかしくなってきた。僕はバカだ。屋上に逃げよう!
本当なら感情に任せて告白なんかしない。そもそも感情をこんなに露にしたのも久しぶりかも。
なんてこと言ったんだ。恥ずかしい、こんなの僕のキャラじゃないよ。
そんないろいろな思いを抱えて、僕は屋上の一番奥へと逃げ出した。
「男だな、国木田っ!」
僕が屋上で佇んでいると、背中の方から聞き慣れた声が聞こえてきた。
656 :
VIP足軽t:2006/11/30(木) 21:57:14.31 ID:Ohz15sp30
執筆速えーってレベルじゃねーぞ!
657 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/30(木) 21:57:17.85 ID:4LMWw61yO
「うるさいよ……キョン」
ほんとにそんなつもりはなかったのに。勢いで言っただけなのに……。
「お前にもあんな一面があるなんて意外だよ。それに鶴屋さんを好きだったってこともな」
「もう言わないでよ……しかも勝手に逃げ出したんだよ?絶対ダメだよ……」
告白して返事聞かずに勝手に逃げ出す。絶対にやっちゃいけないことやっちゃったんだよなぁ。
「まぁ、そう言うなよ。見た目と違って男らしかったって、はははっ!」
くっそう……キョンが谷口っぽく見えるよ。
「キョンなんて全然ダメじゃん。涼宮さんとはどうなの?」
「な、なんでそこでハルヒが出て来るんだよ!」
「あたしがどうしたって?熱烈に愛を叫んだ国木田くん!」
キョンと顔を見合わせて振り向くと……両脇に朝比奈さんと鶴屋さんを抱えた涼宮さんが立っていた。
……っていうか涼宮さんにも聞かれてたんだ。
「ふん、まぁいいわ。その話は後回しよ。それより今はきちんと返事を聞きなさいっ!」
そう言って涼宮さんは鶴屋さんの背中を押した。
「や、やあ……」
僕に向かって右手を上げた鶴屋さんは顔が少し朱に染まり、ぎこちなかった。
「ど、どうも……」
返事をする僕の声もぎこちなくなる。……弱いなぁ。
「うんっと……ごめんね?さっきはいきなりでビックリして何も言えなくなったのさっ、わははっ……」
「鶴屋さんがですか?……なんだか意外だなぁ」
これは正直な感想。この先輩はかわいいし、元気だし、たぶんモテると思うから。
「あたしゃ告白されるの……っていうか色恋沙汰には耐性がないんだよね〜、へへへっ」
横風に髪をなびかせながら照れ笑いを向ける仕草は、また僕の心と目を奪った。
その瞬間だった。
胸の辺りにきた、トンッて衝撃と共にいい香りがきた。
658 :
国木田少年の純愛 ◆mtod1dSyOc :2006/11/30(木) 21:59:18.72 ID:4LMWw61yO
「うれしかった。あたしでいいのかい?」
「あ………………」
うれしいのに言葉が出ない。谷口とかなら『あなたじゃないとダメなんですよ』なんてキザな台詞がサラッと出るんだろうなぁ。
ダメだ、真似できないよ。少し谷口を尊敬しちゃうな。
鶴屋さんの背中に手を回して優しく抱き締める。
これが僕の限界みたいだ。
「……さっきの男らしい告白とは別人みたいっさ」
そう言われると困るなぁ。
「すいません。でも、これが僕の今の限界だから……」
「これからはしっかりとあたしを引っ張っていくにょろよっ!」
そう言われて頬にキスされた。あ、また熱が上がりそう……。
ともかく、僕の本気の恋は最高の形で終わった。これからは本気の愛に変わるんだと思う。
でも、まだ幕引きには早い。最後が残ってるから。
「さぁ、次はキョンの番だよ!」
僕は後ろでギャラリーになってる人達に声をかけた。
「バカ!俺にどうしろってんだよ!」
珍しく口をポカンと開けたままの涼宮さんがいる。真面目な告白の現場に居たのは初めてなんだろう。
「キョン!涼宮さんが待ってるよ!」
その声で我に帰ると、頬を赤く染めていた。
さぁ、次はキョンと涼宮さんの番。僕はゆっくりと見守ることにするよ。
よく晴れた昼休みの空を見上げた後、鶴屋さんと二人で顔を合わせて僕らは笑った。
おわり
以上です。支援等ありがとうございました!
659 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 22:00:40.52 ID:eIjrwuCc0
おつかれ〜。設定使ってるねぇ。
661 :
VIP皇帝:2006/11/30(木) 22:05:00.79 ID:fGC5DtH+O
GJ!
国木田がカッコイイぞ!w
662 :
VIP足軽c:2006/11/30(木) 22:05:34.24 ID:Gt1/FW+a0
GJ!
国木田カコイイ
663 :
VIP村人l:2006/11/30(木) 22:15:16.48 ID:W+bQkaEn0
乙
664 :
VIP悪魔:2006/11/30(木) 22:16:37.55 ID:xOTzN1LZO
ねむねむ
665 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 22:26:04.88 ID:WsKNpmR40
HOHOHO保守
666 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 22:33:16.30 ID:eIjrwuCc0
唐揚げ
667 :
VIP村人l:2006/11/30(木) 22:41:12.77 ID:W+bQkaEn0
はげとく
668 :
VIP足軽a:2006/11/30(木) 22:50:48.60 ID:eIjrwuCc0
まげとく
669 :
VIP足軽b:2006/11/30(木) 23:00:48.06 ID:eIjrwuCc0
なげとく
670 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 23:05:39.22 ID:4LMWw61yO
今日って投下予告なしか?
671 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 23:08:30.54 ID:IImqIfRoO
ないと……思う……………よ
672 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:10:44.46 ID:WsKNpmR40
じゃあ暇つぶしになにか書くわ。
ヘタレでも気にしない暇つぶしていど。
期待しないでくれるならささっと書くから10分まって!
673 :
VIP皇帝:2006/11/30(木) 23:11:08.91 ID:eIjrwuCc0
wktk
674 :
VIP村人w:2006/11/30(木) 23:14:16.82 ID:4/0ns1a+0
頑張って次の作品を書いてますよ。
そのためにも助言をいただきたい。
俺は基本的に原作重視を念頭に置いているんだが、
ここのみんなは甘めの作品の方が好きなんですかね。
原作での雰囲気を考えると簡単に告白したりとかあまりないし、
キスをすることも憚られるのだが。
675 :
VIP賢者:2006/11/30(木) 23:20:37.02 ID:Qa7vbTn30
676 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:21:53.46 ID:WsKNpmR40
10分たったから投下。
オチがないんだけどどうしよう?
677 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 23:22:00.98 ID:4LMWw61yO
みんなガンガレ!俺も電波受信したら懲りずに単発物書くよ
>>674 キャラの性格を残しつつ、甘くする方法で俺は書いてる
もちろん甘いのが好きww
678 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 23:23:49.49 ID:4LMWw61yO
679 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:24:31.93 ID:WsKNpmR40
まかせた!じゃあ行きます
今日もいつも通り退屈な授業を終えてただやることもないからといった感じで部室へ向かう。
メイドさんの着替えを警戒してノックをして「はぁ〜い」という声に癒された後教室に入り
これまたいつも通りにあいさつをする。
おや、今日は古泉は来てないのか?
「今日は古泉君はバイトで休みよ!」
「はい、おちゃどうぞ。」
ありがとうございます朝比奈さん。あなたのお茶を飲んでると古泉の存在なんて忘れてしまいそうですよ。
そんな事言える訳も無く古泉のいない部活は何もすることが無いのでしょうがないからちょっとみんなの様子でも観察して見ようか。
まずは朝比奈さんからだな。
朝比奈さんは編み物をしてる。今さらだが、ホントにメイドとしてやっていけるんじゃないかと思うくらいメイド服にあってるな。
そんな事を考えていると朝比奈さんがこっちに気づいた。
「?」
なんでしょうと言わんばかりにクビを傾げられてしまった。長門のようだ。
いえいえちょっと観察していただけですよ、と言うとちょっと顔を赤くして見ないでと言われたので長門に目をやる。
長門は・・・本を読んでいる。きっと気づいているんだろうが邪魔をすると悪いので団長でも見て見るか。
パソコンの陰で顔は見えないがカチャカチャパソコンをいじっているハルヒはどんな顔してるんだろう。
そんなこと考えていると、ふと朝の占いを思い出した。
680 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:24:49.72 ID:WsKNpmR40
『今日は優しくされた分だけ人に優しくしろ』とか言ってたっけ。
てことは朝比奈さんにお茶を入れてみようかな?
待てよ?そうだ!
「朝比奈さん、もし俺がお願い事したらどこまで叶えてもらえます?」
「ふぇ?そうですねぇ、キョンくんでしたら・・・あ、う〜んちょっと考えさせてください。」
貴女のためなら人生が終わる直前まで待ちますよなんて思いながら長門にも聞いてみる。
今さらだがSS書いてる人ってたいていハルヒ最後だよな。
「長門は俺がお願い事したらどこまで叶えてくれる?」
「・・・あなたが本当に望むことなら」なんでも叶えてくれるのかな?
「そっか、ありがとう。」
「いい。」
まあ今のところ朝倉に襲われたら守ってほしいくらいしか思いつかないが。
「ハルヒ、お前は俺がお願い事をしたらどこまで叶えてくれr・・・」
「あんたにお願いされても何にもしてやらないわよ!」
「・・・そう、か。」
きっとハルヒは朝比奈さん、長門の順に聞いていた時にすでに何もしないと決めていたんだろう。
そのくらい返答は早かったからなんかガックリきた。
なんて考えてると「けど急にどうしたんですかぁ?」なんて聞かれたもんだからちょっとビックリして
「へ?」なんて間抜けな声をだしてしまった。
「ああ、今朝の占いで『今日は優しくされた分だけ人に優しくしろ』って出てたんで、俺の願いを叶えてくれる人には同じだけ願いを叶えてあげようかなって思っただけですよ。」
ん?どうしたんだ?長門
「あなたは私の願いを叶えるべき。」
「いいぞ。お前はなんでも叶えてくれると言ったな。俺もなんでも叶えてあげよう」
「キスをして」
681 :
花魁:2006/11/30(木) 23:24:52.18 ID:7gq2ZkZ90
682 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:25:03.06 ID:WsKNpmR40
ん?ナニカオッシャイマシタカナガトサン?
「キスをして」
なぜ2回言う!長門ならキスくらいしてやってもいいが空気読め!
先生はそんな子に育てた覚えはありません!放課後職員室にきなさい!
「ダメ?」
「ダメとは言わないが、そういうことはちゃんと考えて言ったほうがいいぞ?」
「そう。」・・・あきらめてくれたのか?
「そう」人の心を読むな!朝比奈さん顔真っ赤ですよ!ハルヒ、不機嫌にプルプルしない!
「じゃあキョン、ちょっと」
「断る!俺のために何もしてくれない団長様にしてやれることはない。」
「あの〜わたしには何かしてもらえるんですか?」
怒りに震えているであろうハルヒとは対照的に顔を真っ赤にしながら聞いてくる我らがメイドさん。
「えぇ、あさh」「ちょっとキョン!いい度胸ね!あたしを無視するなんて!」
「なんだハルヒ、なにか俺にしてほしいことでもあるのか?俺でなければできないことだったら帰りにでもしてやらんこともなくはないぞ。」
ハルヒは顔を真っ赤にしてるから「帰りまでに考えておけ」と言っておきたのはベストチョイスだよな?
「で、朝比奈さん。なにかしてほしいことはありますか?」
「えっとそうですね、新しいお茶買いたいんですけど・・・」なんだその程度か。全然OKですよ、そのくらいなら俺のサイフは持つだろう。
「デパートまでついてきてもらえないかなって。」
683 :
散髪とめきち:2006/11/30(木) 23:25:51.97 ID:oiHQ/g0n0
>674
時には忠実に、時には甘さ重視で書くかな。私見だけど
そんな俺はまだ原作2巻しか読んでない新参SS書きorz
684 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:26:09.83 ID:WsKNpmR40
ん?ナニカオッシャイマシタカナガトサン?
「キスをして」
なぜ2回言う!長門ならキスくらいしてやってもいいが空気読め!
先生はそんな子に育てた覚えはありません!放課後職員室にきなさい!
「ダメ?」
「ダメとは言わないが、そういうことはちゃんと考えて言ったほうがいいぞ?」
「そう。」・・・あきらめてくれたのか?
「そう」人の心を読むな!朝比奈さん顔真っ赤ですよ!ハルヒ、不機嫌にプルプルしない!
「じゃあキョン、ちょっと」
「断る!俺のために何もしてくれない団長様にしてやれることはない。」
「あの〜わたしには何かしてもらえるんですか?」
怒りに震えているであろうハルヒとは対照的に顔を真っ赤にしながら聞いてくる我らがメイドさん。
「えぇ、あさh」「ちょっとキョン!いい度胸ね!あたしを無視するなんて!」
「なんだハルヒ、なにか俺にしてほしいことでもあるのか?俺でなければできないことだったら帰りにでもしてやらんこともなくはないぞ。」
ハルヒは顔を真っ赤にしてるから「帰りまでに考えておけ」と言っておきたのはベストチョイスだよな?
「で、朝比奈さん。なにかしてほしいことはありますか?」
「えっとそうですね、新しいお茶買いたいんですけど・・・」なんだその程度か。全然OKですよ、そのくらいなら俺のサイフは持つだろう。
「デパートまでついてきてもらえないかなって。」
「ぜんぜんOKですよ。」そのまま駆け落ちしてもOKなくらいですよ、なんていえる訳は無くふとハルヒを見ると顔を真っ赤にしながらぼーっとしていた。
やれやれ、変なことは考えてなければいいが。なんて考えながら「じゃあ近いうちに一緒に行きましょう」というと「ええ、ありがとうございます」なんて笑顔で言われた日には毎日でもお茶を買いに行きましょう。そのためなら毎日2?くらいお茶を飲みますよ
とか考えている俺にデートという言葉が浮かんでこないくらいきっと・・・ってハルヒさん?
いつの間にか長門はいなくなってる。
「じゃあキョン帰るわよ!特上のお願い事するんだから!」
あとは頼んだ
685 :
だんご屋のはる:2006/11/30(木) 23:28:34.71 ID:fGC5DtH+O
リレーktkr
乙!
686 :
油売りの左暮:2006/11/30(木) 23:28:48.52 ID:bLvW10i+0
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
ここから書くの??
687 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:29:42.95 ID:WsKNpmR40
即席劇場なので文句は受け付けません。
まともにSS書いたことないんだけど、みんなはどのくらいの時間を費やしてる?
読み返してみると文がボロボロ。
688 :
散髪とめきち:2006/11/30(木) 23:30:12.96 ID:oiHQ/g0n0
689 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:32:03.67 ID:WsKNpmR40
このまま終わりにしちゃうか。
>>688ががんばってくれるか。
690 :
散髪とめきち:2006/11/30(木) 23:32:20.43 ID:oiHQ/g0n0
>>687 思いついた時にしか書かないんで、書くときは一晩で書く
大体15レス程度のサイズなら合計4〜6時間くらいかな
691 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 23:32:44.64 ID:4LMWw61yO
>>687 ネタを思いついてからちょこちょこ書いて1日以内に仕上げるかな。
だって短いのしか書けないんだもんorz
続き思いツカネ(`A')
692 :
油売りの左暮:2006/11/30(木) 23:37:21.32 ID:bLvW10i+0
>>684 大きな声でハルヒが叫ぶ。
……まだ夕方にもなっていないのに、もう帰るのか。
願い事は決まったのか?
「お願いというよりは、命令だけどね」
やれやれ、どちらでも結構だが、それを叶えたら
相応の俺の願い事も叶えてくれるんだろうな?
「できることならね。それより今の言葉、忘れるんじゃないわよ?」
わかっているさ。漢に二言はない。
そう言うと、俺も帰り支度を始めた。
で、古泉はココに居合わせてるわけ??
693 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:38:08.36 ID:WsKNpmR40
>>690-691 トンクス じゃあ俺も暇なとき長編にチャレンジしてみる
次回はちゃんと考えて書くわ。
>>542でかいたときも10分で書いただけあってヒドイ出来なのはきっと時間使ってないからだと言い訳させていただこう
>>692「古泉君は今日はバイトで休みです」
694 :
VIP下手人:2006/11/30(木) 23:46:50.13 ID:4LMWw61yO
先に書いた人、割り込みすまん。
>>684 坂道を二人で降りながらハルヒは呟いた。
「あたしがあんたに恩を売ればそれ以上のもので返してくるのよね?」
そりゃそうだ。そう言う話だったからな。
「……じゃあファーストキスの相手になったげる」チュッ
……おいおい、マジか?
「さ、さぁ!あんたは何を返してくれるのかしら!?」
やれやれ、しょうがないな。俺は『愛の言葉』を返してやる。好きだぞ、ハルヒ。
「……っ!バカ、うれしくなんてないんだから……」
ハルヒは少しだけ俺に寄り添った。
その肩を抱いて、ゆっくりと俺達は坂を降りて行った。
……みたいな感じか?
695 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 23:48:53.13 ID:IImqIfRoO
696 :
愛のVIP戦士:2006/11/30(木) 23:51:52.94 ID:WsKNpmR40
697 :
散髪とめきち:2006/11/30(木) 23:51:54.95 ID:oiHQ/g0n0
>>692 部室を出てから帰り道の坂の途中くらいまでハルヒは特に何も言う事無く歩いていた。
おいおい、何か願いなり命令なりがあるんじゃないのかよ
「うるさいわね!いつ言ったってあたしの勝手でしょ!」
いや、可能か不可能か考えなきゃならん。それに今日限りだぞ。
「何よそれ!みくるちゃんには今度一緒に買物行くって言ったのに!」
だが一緒にデパートに行くという願いを叶える確約をしたのは今日だ。
「いいわよ、別に。どうせあんたはみくるちゃんには甘いもんね!」
やれやれ…。そういうわけじゃないんだが。
だがハルヒは膨れっ面をしている。いい年して何をしているんだこいつは。
「何見てるのよ!」
いいや、何も
本当に繋いだだけの展開スマソ
>>694 折角の繋ぎなのにこっちが割り込む形に。すまん
698 :
棒またぎ姫:2006/11/30(木) 23:52:13.30 ID:IImqIfRoO
699 :
VIP村人q:2006/12/01(金) 00:02:06.24 ID:S6O5LQDjO
もう12月か……速いのう
700 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 00:03:35.66 ID:QRJVgo7XO
保守
701 :
VIP足軽y:2006/12/01(金) 00:05:15.40 ID:QRJVgo7XO
連投
702 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 00:16:41.38 ID:7ja1Edng0
保守
703 :
駅前食堂のメグ:2006/12/01(金) 00:17:14.59 ID:el9mNjIhO
今回も1000行きそうだな。
活気があって嬉しいぞ。
704 :
VIP村民:2006/12/01(金) 00:20:13.77 ID:7ja1Edng0
とりあえず保守
705 :
VIP将軍:2006/12/01(金) 00:22:55.57 ID:20tP2OVF0
保守tk
706 :
VIP村民:2006/12/01(金) 00:27:07.44 ID:7ja1Edng0
今日人いないね。
wikiのエロいハルヒってなんなの?
707 :
VIP悪魔:2006/12/01(金) 00:39:30.70 ID:Nm2CxulX0
ほ
708 :
VIP村人n:2006/12/01(金) 00:39:38.59 ID:RmyFl8qE0
>706
何だろうね? お絵かきBBSっぽい機能の片鱗も見えるけど。
わたしも原作重視で書いてみたいものですが、やろうと思うと、
原典をよく読んで、深い所まで読み込まないといけないから、大変なんですよね。
で、ついつい受信した電波をそのまま使ってしまうのです、わたしは。
口調等を登場人物に合わせて翻訳してるくらいですかね。
709 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 00:56:18.04 ID:7ja1Edng0
>>708 原作重視するとあの独特の言い回しが苦手な俺には変な文しかできないorz
今夜は誰も投稿しない日かな?
710 :
VIP村人q:2006/12/01(金) 00:57:31.85 ID:S6O5LQDjO
変な絵が載ったぞ。ナンナンジャ
711 :
VIP盗賊:2006/12/01(金) 00:59:23.52 ID:ZFAWWhfj0
絵掲なのか?
管理人さんが作ったんじゃなかろうが
ホントになんなんだ
712 :
駅前食堂のメグ:2006/12/01(金) 00:59:41.65 ID:el9mNjIhO
たまたま投下が少ないだけっしょ。
wiki行って読み返したいが、テラ重ス。
713 :
武器屋のじじぃ:2006/12/01(金) 01:02:24.85 ID:shOyfaOXO
その時書きたくなった物を書く。大抵夜中にジョギングしたあと。するとアナルな作品が出来る。
714 :
VIP村人c:2006/12/01(金) 01:04:20.94 ID:zuq6MwV90
ジョギングの人かww
あんたの作品は例外だろw
715 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:06:34.82 ID:7ja1Edng0
ワロス
>>713は今からジョギング行ってアナルな作品を創作することを推奨する
716 :
VIP女神:2006/12/01(金) 01:08:18.32 ID:Dh89Mv3s0
ここってオリジナルキャラが重要人物になるようなSSって歓迎されるのかな…
原作の雰囲気を逸脱しない範囲に努力しようとしてもオリジナルキャラ使うと
どうしたって既存の世界観と異なる物になるんだよなぁ…
どっちにしてもまだ構想段階で投下できるようなものじゃないんだけど。
717 :
VIP神:2006/12/01(金) 01:10:16.53 ID:YBB+aKj90
>>716僕は何とも言えないなぁ・・
他の人の意見を参考にしてくださいOTL
718 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:13:54.73 ID:7ja1Edng0
719 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:15:47.99 ID:7ja1Edng0
キャラ借りるってのはキャラの名前をかりて
>>716が考えたキャラにあてはめればってこと。
転校生ネタとかじゃなければつかえるんじゃまいか、と若輩者の俺が生意気に意見してみる
720 :
VIP女神:2006/12/01(金) 01:18:23.57 ID:Dh89Mv3s0
個人的にはオリジナルキャラ大好きなんで
作品内に大小関わらず必ず登場させてるんだよね。
ストーリー構想したら隣町の人間必要になったんだが
オリジナルキャラ使わないと話が出来ない罠。
で、作ってもあまり拒否されるのは嫌だし、予め聞いてみようかと思った次第
721 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:26:08.40 ID:7ja1Edng0
ならば気にせず投下するのがよろしいかと。
オリジナルキャラなんて生めや増やせでいい(ry
おっと冗談です
722 :
VIP村人i:2006/12/01(金) 01:26:10.06 ID:EDdAAb2K0
U−1SSみたいなよっぽどの厨キャラじゃなきゃ
出してもかまわないと思うよ
既存キャラだけだとできないような話も作れるだろうし
723 :
VIP村人c:2006/12/01(金) 01:27:25.16 ID:zuq6MwV90
>>716 俺は『中秋』でストーリー上どうしても古泉(キョン)を助けるキャラが必要で、
古泉のクラスメイトの名前がわからんかったからオリジナルを入れざるを得なかった
だけど原作重視派なんでホントは入れたくなかった。
だから固有名詞は無しの設定で入れて、
最後のオチには絡まないようにした。
724 :
武器屋のじじぃ:2006/12/01(金) 01:28:39.35 ID:SoSVa2kmO
隣町くらいならいいんでないかい
725 :
VIP村人o:2006/12/01(金) 01:35:39.16 ID:RmyFl8qE0
原作のキャラなのに、ほとんどオリジナルキャラと言えるくらい、
原作からかけ離れてしまっているものもありますしね。
そんな作品で良ければ、投下が少ないらしいので、
予定を前倒しして投下しますが、いかが?
726 :
VIP女神:2006/12/01(金) 01:35:47.49 ID:Dh89Mv3s0
色々な意見サンクス
「ある夏(ry」くらいの絡み方ならオリジナルでも拒まれ無さそうだけど…
思いっきり物語の主軸にオリジナルキャラを据えた話なんで肌に合わない人は
出てくるかもしらんなぁ…
とりあえず構想まとまったら書くだけ書いてみる
727 :
武器屋のじじぃ:2006/12/01(金) 01:35:51.55 ID:SoSVa2kmO
関係無いけど俺のIDがSOS
728 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:37:53.86 ID:el9mNjIhO
729 :
武器屋のじじぃ:2006/12/01(金) 01:41:51.31 ID:SoSVa2kmO
長門有希の報告
Report.11 涼宮ハルヒの遭遇
SOS団集団下校。
それは何も変わらない、いつもの光景だった。
「あれっ!?」
涼宮ハルヒは驚き、声を上げた。
「どないしたんや、ハルヒ。」
『キョン』と呼ばれる彼が問い掛ける。
「ほら、あそこ、踏み切りの向こう。あそこにおるの、朝倉違(ちゃ)う!?」
「なんやと!?」
彼は驚愕した表情で彼女の指す方向を見た。しかし、その視線はちょうど走ってきた電車に阻まれる。
電車が通り過ぎると、そこには誰もいなかった。
「見間違いか、他人の空似と違(ちゃ)うか?」
「いや、あれは間違いない!」
こうして、次の不思議探索ツアーは、『朝倉涼子捜索』に決定した。
ここでも彼女の力は遺憾なく発揮され、捜索開始から2時間後、彼女たちは求めるものに遭遇した。
……朝倉涼子が、そこにいた。
「朝倉っ!」
ハルヒが声を掛けた。『朝倉』と呼ばれた少女は、びくりと身体を震わせて、声の元に身体を向けた。
「あんた、朝倉涼子と違う?」
「え、は、はい、そうですけど……」
「やっぱりー! 久しぶりやな〜、元気にしてた?」
「え? え?」
『朝倉』と呼ばれた少女は、目を丸くして戸惑っている。
「あ、あの……話が見えへんのですけど……」
「ひどいな〜元クラスメイトにそれはないん違(ちゃ)う?」
「えっと……あの、あなたたちは誰……ですか……?」
今度はハルヒが困惑する番だった。
732 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:44:04.98 ID:Bb5LD/UJ0
wktk
733 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:44:32.23 ID:el9mNjIhO
現地語ktkr
「誰……って。あたしは元、北高の1年5組、涼宮ハルヒ。
で、こっちが同じく元、北高1年5組のキョン。覚えてへんの?」
「覚えてへんっていうか……そもそも北高って一体……?」
「あんた、『朝倉涼子』やんな?」
「え? ええ、『朝倉涼子』ですけど……」
「涼子ー! 何してんのー?」
その時、『朝倉涼子』に声が掛けられた。声の主を見て、SOS団一同は固まった。
……長門有希が、そこにいた。
「あ……有希……」
『朝倉涼子』は、声の主を見て、安堵した声を漏らした。
「どしたん? なんかいっぱい人がおるけど。涼子の知り合い?」
『涼子』と呼ばれた彼女は、ふるふると、首を横に振った。
「えっと……全然知らん人達……」
それを聞くと、『有希』と呼ばれた彼女は涼宮ハルヒに向かって言った。
「えーと、どちらさんか知らへんけど、あんまりこの娘を怖がらさんとってくれる?
ナンパやカツアゲにしちゃ男女比率おかしいけど、本人はあんたらのこと知らへん言うてるし。」
『有希』は『涼子』をかばうように1歩前へ出ると、続けた。
「もしご不満やったら、わたしが相手になるで。」
彼女は意志の強そうな眼で、涼宮ハルヒを見据えていた。
「あ、あの……有希。」
「なに?」
『有希』は軽く振り向いて『涼子』の声に答えた。
「わたしは知らへんねんけど、その人、わたしの名前知ってるみたいやねん。それに……」
そう言って視線をあるところに向ける。
「あんたが知らんのに、相手が名前知ってるなんて、ますます怪し……」
答えつつ、『涼子』の視線を辿った『有希』は、途中で声を失った。
視線の先にいるのは、わたし。すなわち『長門有希』。
……彼女にそっくりな少女が、そこにいた。
『……』
全世界が停止したかと思われた。沈黙がその場を支配する。
735 :
VIP神父:2006/12/01(金) 01:45:14.81 ID:CIM5Bn3Y0
work taker支援
「……つかぬことを伺うけど。」
最初に口を開いたのは、ハルヒだった。『有希』と呼ばれた少女に問い掛ける。
「……なに?」
「あんたは……『長門有希』?」
「そうやけど……なんであんたがわたしの名前知ってんの? それに……」
「ああ、皆まで言わんといて。何が言いたいか、だいたい分かるから。
それにしても奇遇やねぇ。この娘は……」
ハルヒはぎこちなく、顔ごとわたしに視線を向けた。
「長門有希。」
わたしはいつもどおりの平坦な声で答えた。
再びその場を沈黙が支配した。
737 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:46:14.79 ID:el9mNjIhO
支援
738 :
VIP足軽wwwww:2006/12/01(金) 01:46:38.50 ID:H9yZe37a0
shienn
739 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:46:57.40 ID:Bb5LD/UJ0
アマやアマのこわいひとがきてる〜支援
「これはこれは、えらい光景ですなー……」
古泉一樹が、ひきつった笑顔で言葉を漏らす。
わたし達は、再び真っ先に沈黙の状態異常から回復したハルヒの提案により、近くの喫茶店に入っていた。
わたしと『長門有希』、彼と古泉一樹、ハルヒと朝比奈みくる及び『朝倉涼子』に分かれ、卓の3辺に座っている。
そう。卓の1辺には、まったく同じ外見を持った2人が並んで座っている。
そしてその2人は、赤の他人。
「世の中には似てる人が3人いるって言うけど……」
ハルヒは、まじまじと、わたしたちを見比べている。
「うーん、不思議な気分やわ。自分の顔が近くにあるって。」
『有希』は、鏡片手に、わたしと自分の顔を見比べている。
「……名前まで同じなんて、すごい偶然ですね……」
『涼子』は、おずおずと感想を述べた。
「今、この場におらへんけど、あたしの知ってる人も、あんたとよぉ似とぉし、
名前も同じやねんで。最初に声掛けたときは、絶対本人やと思ったもん。」
ハルヒは『涼子』に言った。
「それで、あんた達はどういう関係なん?」
「わたし達は、従姉妹。」
『有希』が答える。
「今日はちょっと親戚の集まりがあって、この辺りに来てたんやけど。
まさかこんな出会いがあるとは思わんかったわ。」
ふに。
ふにふにふに。
『有希』は、わたしの胸を一掴みし、それから自分の胸を掴んで、言った。
「胸の大きさまで同じって……」
「ちょ、ちょっと!? あんた女のくせに、なに女の子の胸揉んどぉ!?」
(あたしの有希に、なに手ぇ出しとぉ!!)
あなたがそれを言うのですか、ハルヒさん。
もしわたしが彼だったら、そんなツッコミをしていただろう。
なお、括弧書き内はわたしが補足した。
741 :
VIP足軽wwwww:2006/12/01(金) 01:48:11.45 ID:H9yZe37a0
shienn
742 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:48:53.16 ID:el9mNjIhO
支援
「ええやん、女同士なんやし。気にしたらあかん。それにしてもあんたは無表情やなー。」
『有希』は、わたしの口に指をつっこんで横に広げたり、眉尻を下げさせたりして遊んでいる。
(あの娘は長門にそっくりやけど、怖いもの知らず……ある意味ハルヒっぽいな……)
(ええ、そのようで。)
彼と古泉一樹は、小声で会話している。
「それにしても、こんな近所に、そっくりな娘がおるとは思わんかった。
引越ししてへんかったら、もっと早(はよ)会えたんかな?」
「前は近くに住んでたん?」
「今は大阪に住んでるけど、4年前までは、宝塚におってん。
ほんで涼子が西宮やったから、時々遊びに行っとってん。同い年やし。」
「ふーん。涼子ちゃんは、どこ住んどぉ?」
「あ、わたしも、今は大阪に住んでます。有希の近所。4年前に引越しました。」
「あー、あと1年ほど早(は)よ会(お)うてれば、もっと面白い光景が見られたのになー……
さっきも言うたけど、あんたにそっくりの同姓同名の娘が、同級生におってん。
急に外国……カナダへ転校してしもてんけど。」
「そんなによぉ似てるんですか?」
「もう似てるなんてレベル違(ちゃ)うで! 同じ人間のコピーかと思うくらいそっくりやねん!
雰囲気とか、ああ、あと声も一緒やわ。」
「……わたしも、よく似ているの。」
『有希』は、平坦な声で話した。
「!? すご! 喋り方を合わしたら同じ声や!!」
「……そう。でもわたしは、彼女の声をほとんど聞いていない。」
『有希』はわたしのモノマネをしている。そっくり。
「わたしの声は、もっと高いと思われる……くくく、ははは、あーっはっはっは!」
『有希』は声を上げて笑い出した。
「あかん、おもろすぎる! ツボにハマってしもた! わたしが無表情やったら、こんな顔なんやな。
そんな顔で、わたしのいつもの声で喋るとこ想像したら……ぶはははは! あかん、止まらへん!」
「くくく……た、確かに、あんたのさっきの声で有希が喋るとこなんて、想像つかへんわ!」
ハルヒと『有希』は、腹を抱えて大笑いしている。
744 :
VIP足軽wwwww:2006/12/01(金) 01:49:40.91 ID:H9yZe37a0
shienn
朝比奈みくる、古泉一樹、そして彼は、3人ともあさっての方向を向いている。
しかしわたしには分かる。3人とも肩が震えている。どう見ても笑いを堪えている。
3人とも、わたしが『有希』の声色を使うところを想像しているらしい。
……朝比奈みくるは、先日の実験で、そんなわたしの声も知っているはず。
それでも笑えるのだろうか。よく分からない。
そしてわたしの記憶領域にある試論が展開された。
ハルヒが言うように、今目の前にいる『長門有希』の声で話すこと。
これは、もともとこのインターフェイスが持っている声色でもあるので、何の難しいこともない。
そして、涼宮ハルヒの退屈を紛らわせるのにちょうど良いと判断した。
「それはこんな感じ?」
わたしは、ある程度抑揚をつけて『長門有希』の声色で話した。表情はそのままで。
『!?』
わたし以外の全員が絶句した。
「ゆ、有希……」
ハルヒが恐る恐る言った。
「あんた……無表情でその声は……ユニーク……」
わたしの台詞を取られた。
746 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:51:09.65 ID:el9mNjIhO
支援
747 :
VIP足軽wwwww:2006/12/01(金) 01:51:11.61 ID:H9yZe37a0
shienn
748 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:51:38.96 ID:Bb5LD/UJ0
見に行ったこと無いけど梨園
よく知る人物によく似た姿かたちで同姓同名である人物との遭遇は、ハルヒの好奇心を大いに満足させた。
特に『長門有希』については、同じ姿の人物が2人並んでいることもあって、
しきりに2人を見比べては目を輝かせる姿が見られた。
その後も他愛もない話に花を咲かせ、主にわたしが『有希』とハルヒにおもちゃにされながら、
にぎやかな時間を過ごすうち、彼女達が帰る時間となった。
「今日はすごくおもしろい日やった!」
『有希』はやや興奮気味に、今日の感想を述べた。
「あんまり長いことうちを開けてると、みんなが心配するし、もうそろそろ帰るわ。」
「名残惜しいけど、しゃーないな。」
ハルヒと彼女達は、連絡先を交換していた。
「そんなに遠く離れてるわけでもないし、また今度会えたらええですね。」
『涼子』が言った。彼女もとても楽しそうに見えた。
「そやね。有希! って、やっぱり自分と同じ名前呼ぶんは変な気分やな……また今度、遊ぼな!」
「……また、今度。」
わたしは平坦な声で答える。
「ふふふ。今度はカラオケで『有希』ちゃんと有希のデュエットとかしたら面白そうやね。ダブルヘッダーならぬ、ダブルユッキーで。」
『涼子』はそう言って微笑んだ。
shienn
751 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:52:59.13 ID:el9mNjIhO
支援
「わたしに似てるっていう、もう1人の『朝倉涼子』さんにも、会(お)うてみたかったなあ。」
「あんた達のツーショットを想像しただけで、ワクワクしてきた! 情熱を持て余すっ!」
そう言うとハルヒは『涼子』の背後を取ると、彼女を弄ぶ。
「うりゃあぁぁぁぁ! 涼子〜、あたしの女になれ〜。」
「ひゃあああ!?」
「……ちょっと。あんた女のくせに、なに女の子の胸揉んでるのよ。」
『有希』は平坦な声で、ハルヒが言った台詞を棒読みした。
「冗談は置いといて。そういえばあいつ、急に転校したあと、手紙の一つも遣さへんねんで?
たまにはひょっこり一時帰国でもして、顔出したらええのに。」
このような状況下では必ずと言っていいほどハルヒを止める彼は、今回ばかりは動かなかった。
やはり相手が『朝倉涼子』だったからだろう。
「なんかね、ほんま漠然としてるんやけど、何となく、あいつとはまた会えるような気がすんねん。」
ハルヒは『涼子』を抱きかかえ、頭を撫でながら言った。『涼子』は頬を朱に染め、目を細めていた。
「じゃあ、また今度! ……ほな、行こか、涼子。」
「うん。みなさんもお元気で。もう1人の『朝倉涼子』さんにもよろしく……って言うても、おらへんのか。」
こうして、彼女達は去っていった。
shienn
さて、そろそろ今回の現象の種明かしをしようと思う。
読者もそろそろ、解答を求めているだろう。
……『読者』とは誰を指すのだろうか。
そしてわたしは、なぜこんなに言い訳がましいのだろうか。やれやれ。
shien
756 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:54:33.66 ID:el9mNjIhO
支援
わたしたちの出自を整理する。
わたし達、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイスは、
身体を構成する際、外見は実在する人間を基にしている。
端末により若干の改変を行う場合もあるが、基本的には基の人間の姿かたちをそのまま使用している。
もちろん、涼宮ハルヒの身辺に配置されるにあたって支障とならないよう、
涼宮ハルヒとは物理的又は時間的に遠くに存在する人間の情報を利用する。
実は端末の開発初期段階では、それまでの基本的な観察結果を基に、全く新規に端末の外見を構成する予定だった。
しかし、計画は頓挫した。いざ実際に作成し、現場に投入してみると、様々な問題が発生した。
その時の騒動は情報操作によって、人間の歴史からは完全に消え去っているが、それは凄まじいものだった。
人間の世界に存在するもので例えると、3DCGによって製作されたヴァーチャルアイドル。
そのようなものが肉体を持って街を歩けばどうなるか。街は恐慌状態に陥った。
なお、端末の稼動が軌道に乗った時点で行われた追跡調査で、
その時に投入された端末の出来は、『ヴァーチャルアイドル』と呼べるほどの品質ですらなかったことが判明した。
情報統合思念体の一部では、人間の言葉になぞらえてその時の試作端末を
『モッコス』又は『邪神セイバー』と呼称して揶揄している。
情報空間においては、仮想も現実も大した区別を必要としない。
だから、情報空間に生きる情報生命体である情報統合思念体には、
仮想と現実の差が大きな意味を持つ有機生命体の思考に、
仮想と現実を踏み越えた外見が大きな影響を及ぼすことは、本質的に理解できなかった。
プロジェクトは暗礁に乗り上げた。
どうすればこの状況を打開できるのか。
情報統合思念体は、決定的な回答を持ち合わせていなかった。
shienn
759 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:55:47.38 ID:el9mNjIhO
支援
「人間をそのまま写し取れば良い。」
その時、どこかの派閥が閃いた。
「我々と有機生命体とでは、違いが大きすぎる。
観測初期においては、既存の人間の外見を流用するのが効率的ではないか。」
情報統合思念体の目的は、有機生命体である涼宮ハルヒの観測。
これは未知の領域への進出。
分からないから理解するために、対象と良く似た構造のインターフェイスを派遣する。
しかし、分からないものを作ることはできない。
ならば、その最初の一歩はやはり既存のものの流用から始めるしかない。
こうして端末の外見の仕様が固まった。
次に問題となったのは、どのような外見を流用するのか。
それまでの観測結果によると、対象となる『人間』には、
外見的特徴に、いくつかの共通する類型があることが分かっていた。
まず『性別』。これは人間に限らず、多くの有機生命体に見受けられる特徴で、
外見だけではなく生命体の増殖にとって重大な意味を持つ特徴。
次に『人種』。これは主に皮膚の色調に代表される大まかな分類。
そして『民族』。同じ人種でも、民族が違うと外見的特徴が変化する。
観測の結果、涼宮ハルヒが生息する地域では、ある人種が圧倒的多数を占めた普遍的存在として認識されていた。
そこで端末の外見は、当該対象の生息する地域で圧倒的多数を占める、
『日本人』という集合の中から選定されることとなった。
そして涼宮ハルヒの基礎的な観測データを基に、彼女が望む人物像に合致した人間の外見を検索していった。
性格は別個に検索し、組み合わせる。こうして彼女が望む性格と外見を持った端末を創っていった。
しかし、最後に難関が待っていた。
彼女に最も近い場所に配置する端末の外見が、見つからなかった。
見つからないと表現すると語弊がある。正確には、存在は確認していた。
しかし、彼女の近くに配置するという重要な意味を持つ端末に与えるには、
余りに彼女に『近い』位置に、その外見を持つ人物は存在した。
端末と、端末と同じ姿をした『オリジナル』とが出会ってしまう確率が飛躍的に高くなる。
プロジェクトは再び暗礁に乗り上げた。
shien
762 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:56:53.08 ID:el9mNjIhO
支援
763 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 01:57:26.60 ID:Bb5LD/UJ0
シャモから選んだわけですな支援
「当該対象の移動を確認。『引越し』と呼ばれる現象で間違いない。」
朗報だった。
外見のモデルとするのに最も適した人物が、引越しによって涼宮ハルヒから遠い位置に移動した。
それでも隣の『府』と呼ばれる地域に移動しただけなので、若干の不確定要素は残るが、
涼宮ハルヒの求める人物像に最も合致する外見を使用することを優先させた。
――長門有希、承認――
――朝倉涼子、承認――
こうして、涼宮ハルヒに最も近い位置に配置される端末が生み出された。
長門有希は、隣のクラス、そして文芸部に、朝倉涼子は同じクラス、そして学級委員に配置されることが決定した。
SOS団結成の3年前、その年の7月7日のことだった。
以来、端末と『オリジナル』は、全く接点を持たずに過ごしていった。プロジェクトは順調だった。
途中で朝倉涼子が異常動作を起こし、結果、情報統合思念体の許可を受けたわたしが、
朝倉涼子の情報連結を解除するというアクシデントもあったが、プロジェクトは概ね目的を達成しつつあった。
しかし、意外な形でわたし達は接点を持った。それが今回の遭遇。
これは情報統合思念体にとっても想定外の出来事だった。
情報生命体である情報統合思念体にとっては、『同期』のように未来の出来事を知ることはたやすいはずだが、
それでもこの現象は『想定外』だった。その理由は、一端末に過ぎないわたしにはよく分からない。
もしかしたら、情報統合思念体もわたしと同じように、あえて未来と同期しないようにしているのかもしれない。
情報統合思念体も、未来に起こる出来事をあらかじめ知りたくはない、と思うことがあるのだろうか。
shienn
766 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 01:58:57.22 ID:el9mNjIhO
支援
>731-764
以上です。
乙! GJ!
769 :
ただの戦士:2006/12/01(金) 02:00:03.67 ID:Bb5LD/UJ0
乙!! GJ
770 :
門番の娘:2006/12/01(金) 02:00:30.30 ID:gEGxaItUO
乙!GJ!
現地語はやっぱり新鮮だなww
乙!
本人じゃないけど、ハイテンションユッキー良いね。
772 :
駅前食堂のメグ:2006/12/01(金) 02:11:53.94 ID:pHNWeAFDO
ゲーム作ってるのだがまとめサイトにあるSS借りてもいい?
テキスト表示のテストするだけだから、勝手に余所で公開するようなことはしないけど一応確認が取りたいので。
773 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 02:15:15.24 ID:7ja1Edng0
>>722 SS書いた人の許可得ればいいんじゃない?
参考までになんのSSか教えてくれたらうれしいw
確実に作者は俺ではないが
774 :
門番の娘:2006/12/01(金) 02:19:32.10 ID:gEGxaItUO
775 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 02:24:01.05 ID:7ja1Edng0
夜分遅くにお付き合いいただき、ありがとうございました。
あと、百合とか壊れ長門を期待してくださった方、ごめんなさい(笑)
担当者がちょっと弾けきれなかったw
前スレあたりから続く朝倉復活祭と時を同じくして、
わたしも朝倉を登場させたいと考えていたので、朝倉に登場願いました。
不遇な朝倉涼子に愛の手を!
本報告は、そもそもオリジナル設定だらけなので、
今回は開き直って『オリジナル』に登場願いました。
性格は外見からハルヒが想像する性格とは全く違うのと、
大阪住まい(=100%大阪弁)にしたおかげで、すごく書きやすかったです。
実は別の形で朝倉が登場する話を最初に考えていたのですが、
朝倉が出てくる理由が弱くて頓挫しています。
今回の話をきっかけに、朝倉が出る形に繋いでいけたらなと思います。
777 :
VIP皇帝:2006/12/01(金) 02:28:02.23 ID:gEGxaItUO
俺も書いたんだが最近朝倉多いよなww
たまにはみくるを……orz
778 :
VIP村人XL:2006/12/01(金) 02:31:00.14 ID:c7FHGWq80
朝倉タン、ハアハア
>>777 アナルに行けば、みくる完全空気祭りなんだぜ?w
780 :
門番の娘:2006/12/01(金) 02:38:18.60 ID:gEGxaItUO
>>779 バーローww
みんな好きなんだが恵まれないみくるには同情を覚えるんだよなぁ……ww
781 :
VIP番長:2006/12/01(金) 02:50:30.32 ID:SYWFxGH00
アニメも関西弁で再現してくれないかな
地名も全て現実と同じにして
つーことは、ハルヒが見に行った野球の試合って阪神戦?
782 :
VIP村人d:2006/12/01(金) 02:53:45.63 ID:zuq6MwV90
5万人入る球場っつったら甲子園くらいじゃね?
大阪ドームじゃないでしょー、アニメの絵的には。
783 :
VIP村人w:2006/12/01(金) 02:59:38.46 ID:q/Tb7a/N0
>>781 それはカンベン。
関西弁を喋られるキャスティングに拘ると無理が出てくるし、
違和感のある関西弁を聞かされるくらいなら標準語の方がマシ。
784 :
VIP足軽dca:2006/12/01(金) 03:11:02.65 ID:tBog+Gda0
おれ西宮在住だけど、このあたりは大阪弁とはちょっと違うんだ。
微妙に標準語が混じった神戸弁と呼ばれているんだ。
・・・いや、スマン。書く能力もない俺なんかが作者にとやかく言える立場じゃないよな。
たちの悪い冗談だと思って聞き流してくれ
785 :
門番の娘:2006/12/01(金) 03:15:52.23 ID:xa4eLd2QO
さすがに無理か
船場言葉や河内や神戸を一緒にすると気持ち悪くなりそうだしな
そう都合よく神戸や摂津近辺の巧い声優なんていないし
786 :
VIP足軽gif:2006/12/01(金) 03:42:58.80 ID:LNOs4sM60
>>706 試しにハルヒ描いてたら途中でupしちまったorz
もう寝る。
787 :
VIP下手人:2006/12/01(金) 03:58:51.14 ID:wwxt7n340
ホシュ
788 :
門番の娘:2006/12/01(金) 04:02:17.74 ID:bucbnOYYO
そんな事いってたらきりなくない?
かみちゅだって舞台は広島で実名もでてるけど
広島弁じゃないしやっぱり公共の電波でながしてるんだから
日本人ならみんなわかる標準語で流さないと
ぶっちゃけ大阪弁だけは勘弁してほしい
せめて京都あたりにしてくれ
789 :
荒巻スカルチノフ:2006/12/01(金) 04:11:21.00 ID:KCJSE7Qs0
なんとなく鶴屋さんは京都弁っぽい印象。
古泉は転校生だから標準語でいいよね。
・・・なんて風に思ったりもするが別にみんな標準語でいいよな。
790 :
VIP村人s:2006/12/01(金) 04:24:37.08 ID:K7rgQ0dFO
関西弁=言葉の個性が消える
791 :
VIP村人u:2006/12/01(金) 04:26:42.56 ID:Uf3Zi6TJ0
まあ関西人以外には関西圏内での言葉の違いとかわからんわな。
792 :
VIP村人t:2006/12/01(金) 04:33:36.66 ID:SgaI0ni2O
あれだ、NHKが朝の連続ドラマ小説で作れば現地語になるんじゃね?
わてほんまによういわへんやろっちゅうことだっちゃわいやー
保守
794 :
【大凶】 :2006/12/01(金) 06:17:06.16 ID:Ano2nbQu0
ほ
795 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 06:42:51.24 ID:7ja1Edng0
保守
796 :
愛のセーラー戦士:2006/12/01(金) 07:04:33.89 ID:shOyfaOXO
正直そんなこと言ってたらキリないよね
797 :
VIP村人x:2006/12/01(金) 07:22:39.23 ID:S6O5LQDjO
ハ
798 :
VIP村人P:2006/12/01(金) 07:27:22.08 ID:C5bNNEJLO
ル
799 :
ただの戦士:2006/12/01(金) 07:39:41.04 ID:3p3cUifmO
>>777 みくるもの書いてるんだけどさ、話を作るのが難しすぎるんだよね他二人と比べて。
未来関係は不明な点が多いからかなら考えないと書けないし
800 :
VIP足軽MS:2006/12/01(金) 07:41:45.34 ID:Glhq8HkEO
801 :
VIP村人u:2006/12/01(金) 07:47:18.20 ID:RmyFl8qE0
現地語表記を採用した時点で覚悟はしてましたが、やはり完全再現は難しいですね。
現地取材に行ければいいんですがw
Wikiの雑談所あたりで方言指導を仰げたらいいのになあ。
大阪に帰省したら、街中の言葉がかなり標準語化しててびっくり。
そう、言葉は時代によっても変わるので、恐らく現在の高校生になるハルヒの言葉は、
位置的にだけではなく、時間的にも、わたしとは違うんだろうなと。
西宮の2つ隣くらいの兵庫県内で高校時代を過ごしたので、
その頃の女子達の会話を思い出しながら書いていますが、
もう10年も前の言葉だから、やっぱり違うのかも。
802 :
VIP賢者:2006/12/01(金) 08:31:33.70 ID:el9mNjIhO
保守
803 :
高校の女教師:2006/12/01(金) 08:53:50.05 ID:DIbj8ZSnO
保守
804 :
武器屋のじじぃ:2006/12/01(金) 09:04:52.60 ID:YBB+aKj90
すこしみていなかったら自分の居住地がはなしにでとるやないか・・・OTL
805 :
VIP村人XL:2006/12/01(金) 10:02:02.85 ID:Obf8myMSO
このスレに来るようになって二ヵ月が経過。最近帰り道で目の前を二人乗りした高校生カップルが通ると何か微笑ましい気分になる
そんな保守
806 :
ただの戦士:2006/12/01(金) 10:02:17.25 ID:27ZoYYH6O
age
807 :
VIP勇者:2006/12/01(金) 10:09:11.42 ID:5VVBKne+0
関西の学校って関西弁(またはそれに近い言葉)しか話さないのか?
俺は名古屋だけど、名古屋弁はたまに出る程度で9割以上は標準語。東京に出張しても違和感無く話せる。
そのとき大阪の人と話すときもあるが、俺も東京の人も目をパチクリさせてる。
ただ、大阪以上に東北の人は何言っているのかサパーリだった。
808 :
VIP村人c:2006/12/01(金) 10:29:38.51 ID:3Dz8Nqxi0
関西弁を喋ってるなんて意識ないし、標準語だって回りがそうだったら自然にそうなる
809 :
南蛮ムキトス:2006/12/01(金) 10:33:24.17 ID:tsSTZoBX0
関西人は関西弁が標準語やとおもてるから
標準語を喋る奴はうさんくさい奴やと認識してるしなぁ
特に大阪に近い方がその傾向が大きいな
だが、文章にするとなんか変やからネットやメールでは
標準語だ。
関西弁では変換がおかしいというのもあるけど
810 :
VIP村人d:2006/12/01(金) 11:02:25.40 ID:3Dz8Nqxi0
うん、関西弁うぜぇ
811 :
VIP村人XL:2006/12/01(金) 11:38:38.64 ID:FdsFS4ThO
どうでもいいかな
古
813 :
VIP遊び人:2006/12/01(金) 12:24:51.89 ID:cxk0uTguO
×
814 :
VIP魔王:2006/12/01(金) 12:28:56.57 ID:9JL2bMLPO
●
815 :
北町奉行:2006/12/01(金) 12:53:42.60 ID:Q0AmNaVr0
д
816 :
VIP魔法使い:2006/12/01(金) 13:30:01.50 ID:27ZoYYH6O
(゚∀゜)
817 :
VIP村人P:2006/12/01(金) 13:54:03.40 ID:S6O5LQDjO
ベ
818 :
VIP奴隷:2006/12/01(金) 14:10:25.85 ID:m8+jjvxlO
作者さんの意図する事も有るだろうし…
関西弁とか標準語とか、使用言語に文句は無い。
ただ、現地語の人の作品は、読んでると誰の台詞なのか解らなくなる。
例えば
ハルヒ「ちょっとキョン!」
みたいに鍵括弧の前に名前が入ってたりすると解り易いと思う…
実際、関西弁使う女の娘は凄く可愛いけど
全編で方言を使うと、各キャラクターの台詞が意図する事を充分に汲み取れ無いと思えて
何だか勿体無い気がする
819 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 14:39:37.21 ID:7ja1Edng0
ランジェリーパブ『保守』
820 :
猿回しの勘三:2006/12/01(金) 15:03:27.91 ID:3p3cUifmO
居酒屋『保守』
821 :
北町奉行:2006/12/01(金) 15:24:32.05 ID:el9mNjIhO
保守
822 :
VIP魔法使い:2006/12/01(金) 15:28:12.31 ID:VESSixgUO
823 :
VIP村人w:2006/12/01(金) 15:51:44.31 ID:EDdAAb2K0
保守
824 :
VIP村人e:2006/12/01(金) 16:34:54.70 ID:27ZoYYH6O
あと4時間
825 :
暴れん坊VIPPER:2006/12/01(金) 16:35:04.97 ID:el9mNjIhO
保守
826 :
散髪とめきち:2006/12/01(金) 16:43:35.09 ID:l4jkvKSU0
保守
ちょっと上で作り方の話が色々出てて興味深かった。
オリキャラの固有名詞出さないのはやっぱそういう意図だったんだなーとか、
みくるはやっぱ話作りにくいよなーとか。
みくるに関しては(大)が必要なことしかしない縛りがある感じでなおのこと苦しい。
828 :
三者の人:2006/12/01(金) 17:22:54.39 ID:1BYLbyh70
次スレ立ったら短いのだけどいきますね。
日常系です。
829 :
棒またぎ姫:2006/12/01(金) 17:29:28.94 ID:tsSTZoBX0
830 :
暴れん坊VIPPER:2006/12/01(金) 17:33:31.64 ID:3p3cUifmO
>>827 未来人自体が非常時にあまり関わろうとしないで傍観だからな
831 :
VIP神:2006/12/01(金) 17:35:24.35 ID:rPYjoFCk0
状況に流される点に於いては達人の域に達しているからな。未来人なのに。
832 :
VIP足軽j:2006/12/01(金) 17:39:53.51 ID:AFyPBBUw0
>>828 次スレまであと2時間半ありますので透過してください
原作にある程度忠実にやりたい俺は最近ネタがなくて困る。
834 :
VIP村人s:2006/12/01(金) 17:41:02.11 ID:zuq6MwV90
>>827 未来人のやることは全て規定事項だからな。
結局のところ抵抗しても無駄ってわかってるからな。
みくるはその能力よりも魅力で勝負するキャラだと思うよ。
ある日突然乳がちっさくなるとかさー、そんな話とかでもよさそうだし。
それよりも古泉の超能力の方がよっぽど話に絡めにくい。
あいつの存在価値ってキョンへの解説、助言、
あと長門の翻訳くらいだろ。
835 :
VIP村人n:2006/12/01(金) 17:43:21.26 ID:mEX4jrps0
抵抗しても抵抗したことが規定事項
規定事項じゃないことがおきても規定事項
キョンの首が飛ぶことが規定事項じゃなくても規定事項
未来人死ねよ。氏ねじゃなくて死ねよ
836 :
暴れん坊VIPPER:2006/12/01(金) 17:43:48.06 ID:3p3cUifmO
>>834 ハルヒの嫉妬で貧乳に………それはそれでイイ!
>>834 思うに憂鬱の時に続刊想定してたらもう少し違ってたかもなw
今や接待仕込みポジションに落ち着いちゃってるしww
838 :
VIP村人y:2006/12/01(金) 17:51:02.26 ID:EDdAAb2K0
>>834 アナルと天地無用SOSにインスピレーションを受けて
神人少女と絡ませて外でも能力が使えるようになる話が浮かんだけど
なんか安易なバトルもの路線になりそうなのでやめた。
ていうかそもそも俺には文才がなかった。
839 :
VIP村人i:2006/12/01(金) 17:52:44.47 ID:NXWu+Hiw0
>>833 原作に忠実って二種類あるんだと思う。ある意味忠実という意味ならさらに一種類。
ひとつは
書かれている内容を越えないことを至上とする。だから台詞自体も既出のものが
中心で構成される。厳密な意味での原作準拠はこれになるだろう。
もうひとつは
状況を作って、その場合に原作中の登場人物ならどう対処するだろうかと考えて
動きを作る。ただし時間は既出のものを使う。
たとえばハルヒとキョンの関係などは原作の描写を忠実に辿る。それを越えない。
みっつめは、
話をこう展開させれば人間関係にどんな変化が生じるか、それを原作者の思考を
できるだけトレースする形で考察し、そして状況を与える。
ここに作為が入る余地があるのでむずかしい。
重要なのは原作の読み込み。将来の伏線や人物の背景、立ち位置などを十分理解
しないと手前味噌になる。
原作に忠実じゃないと思う人も多くなるがある意味忠実。
840 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 17:54:08.43 ID:7ja1Edng0
そこで過疎ったときの俺が朝比奈さんで適当に日常系を今から書くわ。
前回は10分できつかったからもう少し時間掛けたい。
制限時間は?
841 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 17:56:17.19 ID:YBB+aKj90
842 :
三者の人:2006/12/01(金) 17:58:13.54 ID:1BYLbyh70
まだ時間ありましたか、ではいきます。
オチもなんもないんで生暖かい目でよろしくですw
843 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:00:57.62 ID:7ja1Edng0
政策中止して支援
「なんなのよあれはっ!!」
「……」
さて、誰が怒ってるか、なんて今更説明するまでもないだろうな。
ついに怒りをおさえきれなくなったハルヒが、喫茶店への移動中にそう叫んだ。
「仕方ないだろ。大きく宣伝して回ってる映画でも、
つまらないものは世の中いっぱいあるんだ。今回はハズレだっただけだろ?」
そう、俺達は今日映画を見にきていた。
けっこう有名で奇抜な作品だということで、団長様の目に止まったのだ。
実際に見ての感想は見てのとおりだが。
「そうですかぁ?わたしはけっこう、おもしろかったですけど」
我等がSOS団のエンジェル、朝比奈さんがそう言った。
しかしハルヒは聞く耳もたず、一気にまくしたてる。
「おまけに女のほうは21歳でラストシーンのアレが初キス? ありえないでしょ?」
映画の監督さんも、お前にだけは常識について語られたくないと思うぞ。
──そう言ったら2発殴られた。
「何が今年最高の映画よ! なんの感動も覚えなかったわっ!
あたしの貴重な人生の中の3時間を、だらだらと奪われた気分よっ!」
845 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:02:32.27 ID:7ja1Edng0
制作中止して支援2
846 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:04:38.91 ID:7ja1Edng0
素敵に支援誰もいないことに憤慨
ハルヒの怒りは収まらない。むしろ収まる方法があるんなら
今すぐ俺に電話をくれ。そしてそれを教えろ。
まぁさっき、俺が火に油を注いでしまったわけだが。
「そうですかぁ」
怒りの度合を素早く察知し、自分に八つ当たりがこないようにと、朝比奈さんは返事のベクトルを変えた。
「有希はどうだった?」
「ユニーク」
お前そればっかだな。
古泉はどうせ、確かにイマイチでしたねー、とかなんとか言うんだろう。
「できれば、僕のセリフを先に取らないでいただきたいのですが」
……いや、そんな本気で困ったような顔をされても困るのだが。
「しかし僕も、ラストシーンだけは、少し感動しましたよ」
「そうですよね〜、ファーストキスはあんなのがいいなぁ」
朝比奈さんがぼぉっと空を見上げながら相打ちを打つ。
あなたが望むなら、俺がいつでもその相手になってあげますよ。
いや、むしろなりたいです。
「ファーストキスねぇ……」
ハルヒが腕を組んで考えはじめる。
「みなさんファーストキスは、どんな雰囲気の中でしたいですかぁ?」
「……」
848 :
VIP村人j:2006/12/01(金) 18:05:03.53 ID:NXWu+Hiw0
すまん
849 :
VIP将軍:2006/12/01(金) 18:05:28.97 ID:1BYLbyh70
>>846 まぁこんな時間ですしね。しょうがないですよ。
たいしたもんでもないので、次スレまでまったりいきましょう。
850 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:05:31.54 ID:7ja1Edng0
支援支援支援
851 :
猿回しの勘三:2006/12/01(金) 18:05:47.20 ID:shOyfaOXO
ここで俺が華麗に支援
852 :
VIP下手人:2006/12/01(金) 18:05:56.67 ID:3p3cUifmO
支援
853 :
VIP足軽ktkr:2006/12/01(金) 18:06:19.44 ID:AFyPBBUw0
さりげなく支援
全員が沈黙した。えっと……
──最初に口を開いたのはコイツだった。
「そうおっしゃる朝比奈さん自身から、ぜひ聞いてみたいものですね」
「ええっ!? わたしですかぁ?」
全員が朝比奈さんの方を向く。
あの長門ですら興味があるのか、歩きながら本を読むのをやめ、無表情顔で朝比奈さんを見ている。
みんな視線が恥ずかしいのか、当の本人は下を向いて
「……そうですねぇ、好きな人とならどこででもいいですけどぉ〜」
言葉が途切れる。俺達は黙ったまま、続きを促した。
「──やっぱりそれなりの雰囲気は、欲しいかなぁって思います」
その朝比奈さんが描く、雰囲気とやらについて、詳しく教えてほしいもんだね。
「そういう古泉君は?」
自分の話題から逸らそうと、朝比奈さんは話を振った。
「僕ですか?そうですねぇ……」
お前はファーストキスなんて、もう終わってるんじゃないのか?
「おやおやどの口がそんn──
言いかけて古泉は口をつぐんだ。
「僕は2人きりの時間を自分の家で過ごしたあと、帰り際に、とかですかね?」
それはノンフィクションの話じゃないのか?非常に怪しい。
855 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:06:29.12 ID:7ja1Edng0
>>846 「…そう。」
「わかった」
「…支援」
「長門さんは、どうですかぁ〜?」
「……」
長門は、少し考えるそぶりを見せて
「人のいない所」
ほう、マトモな意見だな。
「そう」
俺の事をちらっと見て、黙り込んだ。
「キョン君は、どうですかぁ?」
次は俺かよ……普通俺は最後だろ?
「そうだなぁ……」
──思い浮かべる。何をって?いや、そりゃまぁ……
どうですかぁって、俺はもうハルヒと……
「言えないんですか?」
朝比奈さんが少し怒った風な顔をする。
「い、いやまぁ……」
全員の注目を浴びる。時間をかければかけるほどこれは諸刃の剣だな。
かといってなにも考えてなんてない。
ホントはもう終わってますなんて、言えないしな。
857 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:09:55.66 ID:7ja1Edng0
「支援」
858 :
VIP村人j:2006/12/01(金) 18:10:03.14 ID:NXWu+Hiw0
支援
「そうですねぇ、暗い場所で2人きりならいいかなぁと……」
言いかけてしまったと思った。
俺の今の発言、ちょっと変態っぽくないか?
──案の定、朝比奈さんからは冷たい視線が投げかけられた。
古泉はいつものニヤニヤ顔を30%増量したような顔。
長門だけは無表情だった。
「そ、そう?キョンはやっぱり変わってるわね〜」
俺の言葉に否定も肯定もしないハルヒ。
……お前顔真っ赤だよ……。
考えてみたら、そのシチュエーションって……
──ああやばい、俺まで恥ずかしくなってきた
「涼宮さんはどうですかぁ??」
「さ、さぁ? 考えたこともないわね?」
「ズルいですよ〜、教えてくださいよ〜」
「うるさいわねっ!秘密よ秘密っ!」
そう言うとハルヒは目の前まで見えてきた喫茶店まで走って行った。
やれやれ、この話はもう議題に出したくないな。
そう思ったある休み日の団活でしたとさ。
──おしまい。
ごめんね即興で作ったのごめんね(ノД`)
860 :
棒またぎ姫:2006/12/01(金) 18:12:48.21 ID:AvWwou4pO
つC
861 :
VIP村人t:2006/12/01(金) 18:14:14.38 ID:zuq6MwV90
GJ!
うぅーん、でもハルヒの話も聞きたかったのう。
そこでどうごまかすのかが面白いんだが
862 :
VIP将軍:2006/12/01(金) 18:15:34.29 ID:1BYLbyh70
支援ありがとうございました。
短編って難しいですね……。長編だとダラダラ長くなっちゃうし。
それでは また。
>>861 やっぱりそこが足りなさ、ですね、ありがとうです。
863 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:16:52.79 ID:7ja1Edng0
864 :
VIP足軽ktkr:2006/12/01(金) 18:20:09.59 ID:AFyPBBUw0
●<フフフ…乙ですよ
865 :
VIP村人Ecup:2006/12/01(金) 18:20:37.21 ID:dRJCAMlK0
短編スキーな俺が来ましたよ
866 :
棒またぎ姫:2006/12/01(金) 18:20:56.49 ID:AvWwou4pO
GJ!
867 :
VIP将軍:2006/12/01(金) 18:23:06.37 ID:1BYLbyh70
どなたかよろしかったらエンド改変してくださいな。
「ズルいですよ〜、教えてくださいよ〜」
「うるさいわねっ!私は男になんて興味ないんだからっ!
キスなんてしないのっ!」
ツッコミどころが満載なセリフを吐いて、
ハルヒは目の前まで見えてきた喫茶店まで走って行った。
やれやれ、この話はもう議題に出したくないな。
そう思ったある休み日の団活でしたとさ。
──おしまい。
>>861 こうですか?わかりません><
868 :
猿回しの勘三:2006/12/01(金) 18:24:26.22 ID:gEGxaItUO
乙GJ!
長編のが難しいと思うorz
869 :
VIP村人Ecup:2006/12/01(金) 18:36:04.58 ID:dRJCAMlK0
・・・?ほしゅ
870 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:37:41.02 ID:7ja1Edng0
ほっしゅ
>>839 どうやっても最低でもSSである以上は違和感出るんだよな。
話が面白ければそういうの読み進めるうちに気にならなくなるけど。
872 :
VIP村人u:2006/12/01(金) 18:47:11.87 ID:lX5Yep7e0
久々に投下したい
まだ完結してないけど大丈夫だろうか
873 :
VIP村人t:2006/12/01(金) 18:49:06.32 ID:zuq6MwV90
どんどん投下しちゃって!
完結してなかったら投下できないんだったら俺なんてずっと投下できないって!
874 :
VIP村人Ecup:2006/12/01(金) 18:49:34.89 ID:dRJCAMlK0
SSを書く以上は、原作の空気みたいなものを大事にしたいなあ、とは思っているんだが
なかなか上手くいかないんだよねぇ
>>872 ワクテカ
875 :
VIP毒蛇:2006/12/01(金) 18:50:11.88 ID:peibIy3UO
876 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:52:47.05 ID:7ja1Edng0
wktk
鶴屋さんの一人称ってなんだ?
877 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 18:52:49.74 ID:lX5Yep7e0
奇想天外という言葉をご存知だろうか
辞書によれば、「普通では考えつかないほど、奇抜であること。また、そのさま。」とある
さて、この言葉に最も相応しく、そして「そのさま」である人間はいったい誰だかわかるだろうか
・・・無論、あいつしかいない
そして今、目の前にあるこの状況もどうせあいつが考えた「奇想天外な発想」というものからきているのだろう
はたして、この状況を目の前に冷静さを保てる人間がいるのだろうか
いたらぜひ会ってみたいね
ある意味、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者よりレアではないのだろうか
・・・いいだろう、単純な疑問をお前に投げかけてやる
ハルヒよ、なぜお前が・・・俺になってるんだ?
878 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 18:53:05.56 ID:7ja1Edng0
879 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 18:53:53.33 ID:lX5Yep7e0
「ねぇキョン、ちょっとこれ見てよ」
世界史の授業中、突然後頭部から聞き慣れた・・・と言うより聞き飽きた声が聞こえてくる
おいおい、せっかく教師がイスラム諸王朝の変還について熱弁しているんだぞ
最近やっとあいつの喋りが子守唄に聞こえなくなったんだ。話ならあとにしてくれ
「イスラム王朝なんて私があとで嫌ってほど解説してあげるわ。それよりちょっとこれ見てってば」
・・・こいつに正論を言っても無駄なことは重々承知だ
しかし、ついつい言ってしまう俺は学習能力のない馬鹿な人間なのか、それとも常識を持った人間なのか・・・誰か教えてくれ
「もう!早くしてよっ!」
大声と共に突然肩を思いっきりつかまれたと思うと、奴の馬鹿力で思いっきり引っ張られる
・・・あくまでも今は授業中だぞ。いくらあいつが新人教師だからって大胆すぎないか
とりあえず、しぶしぶ振り返ってみることにする俺。殴られるのはごめんだからな
そこには、黒褐色をベースにした雑誌を広げているハルヒが、不機嫌顔で俺を睨みつけていた
880 :
VIP村人Ecup:2006/12/01(金) 18:54:04.60 ID:dRJCAMlK0
あたし
881 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 18:54:54.81 ID:lX5Yep7e0
「はいはい、なんでございましょうかハルヒ様」
ため息交じりに質問する俺
「なによそれ。気色悪い」
ハルヒの不機嫌顔は徐々に鬼の形相に変わり始めている
「冗談だ」
「次ふざけたこと言ったら・・・死刑ね」
ヒュー、怖い怖い、今日のハルヒ様は絶好調だな。いろんな意味で
「なんか言った?」
「いやなにも?」
・・・こいつは読心術でも習っているのか
「それよりなんだ?今は授業中だぞ」
「ちょっとこれ見て」
手元にあった雑誌を差し出すハルヒ
・・・なんだこの薄汚れた雑誌は
「今日通学路で拾ったのよ」
「おまえなぁ・・・落ちてるものはむやみに拾わないって習わなかったのか」
「なに言ってるのよ。どうせあんただってそこら辺に落ちてる安物のエロ本でも拾ってるんでしょ?」
・・・オーケー、ストップだハルヒ。とりあえず状況を考えようぜ
今は授業中と言ったはずだ。そんな大きな声であることないこと言うとだな・・・
おい、そこ笑うな
お前もそんな目で見つめないでくれ
「ハルヒ、とりあえず冷静になってだな・・・話なら授業のあとでいいだr」
「これよこれ、この話おもしろいと思わない?」
「・・・ハァ」
俺はため息と同時に、頭の中に充満している憂鬱な感情を吐き出してしまいたかった
しかし、目の前に広がっている雑誌のページを覗いてみると・・・その憂鬱さは、さらに俺の頭の中を二倍増しほど充満させることになる
882 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 18:55:54.29 ID:lX5Yep7e0
「・・・精神交換?」
そのページには、いやーな感じのフォントで「精神交換、その真相に迫る!!」と、いかにもオカルト的な色調をバックにでかでかと載せてあり、胡散臭い雰囲気をかもしだしている記事が長々と書いてあった
「そうよ!精神交換!」
ハルヒは満面の笑みを俺の顔面に突きつける
「なにがいいたい」
「なにって、こんな面白い体験をあたしが易々と見逃すと思う!?」
わかったわかった。お前が言いたいことはわかったから、とりあえず顔を近づけるな。息がかかる
「その・・・なんなんだ?お前が言ってる面白い体験ってのは」
「これよこれ。ここのところ読んでみて」
元気良く記事を指差すハルヒ
そして渋々記事を読みはじめる俺。律儀にもほどがあるぜ
その怪しげな記事には、こう書いてあった
「心や魂といった言葉が使われるが、より正確な概念で伝えようとするなら「“記憶と人格”と“肉体”が交換された状態」と言った方が正しいだろう。
これらを扱った物語は暗黙の了解的に、「魂」が記憶と人格を司るもので「肉体」はその容れ物であると・・・」
なんだこれは
長々と精神交換の定理を説明しているだけではないか
フィクションの話を肯定している文章に感心するなんて、ハルヒらしくもない
「このバカ!ちゃんと最後まで読みなさいよ!」
「・・・」
883 :
棒またぎ姫:2006/12/01(金) 18:56:04.33 ID:AvWwou4pO
支援
884 :
VIP村人j:2006/12/01(金) 18:56:55.31 ID:NXWu+Hiw0
支援しつつ
>>873 谷川さんの「学校を出よう!」3巻に自分のコピー(他人から見た自分の
似姿・妄想の具現化)がたくさん現れる話があるよ。
読み方によっては、SSに版権キャラを投影する際にありがちな問題点を、
うまく話に織り込んでると思う。
885 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 18:57:24.35 ID:lX5Yep7e0
「これらの話は、あくまでフィクション上の世界だけで成り立つものだと考えられていた。しかし、これらの精神交換がこの現実世界にも起きていたという情報を入手した。」
胡散臭さプンプンの書き出しと共に、記事はこんな感じで進む
数年前のこと、南アフリカのよくわからない民族の青年と少女が、容姿こそそのままだが、記憶、人格がそっくりそのまま入れ変わってしまう現象がおきたらしい
その後その二人はお互いに協力し合い、今も世界のどこかでひっそりと暮らしている・・・といった内容だ
・・・この記者はどんなことを思い、どんなことを感じながらこの記事を編集したんだろうか
ぜひともお会いしてみたいね
そして小一時間ほど話してみようじゃないか。奇妙な読書型宇宙人のことや、おっちょこちょいでグラマーな未来人のこと、はたまた謎の機関に属しているスマイル超能力者・・・
そして今、俺の目の前にいる、これ以上ないって程の自己中心的で無鉄砲なこの世界の神様の話をさ
案外信じてもらえそうな気がする
まぁこいつに記事にされるのはごめんだが・・・
とにかくだ、今時小学生一年生も鼻で笑いそうな幼稚な記事であることは確かであって、俺はこの話が真実だなんて1Aも信じちゃいない
しかし、目の前にいるこの女は、満面の笑みで・・・俺にとって、これ以上危機感を覚える表情はこの世でないであろう、というぐらいの表情を見せながらこう言うのである
「キョン、あんた誰かと変わってみたいって思ったことある!?」
886 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 18:59:49.51 ID:lX5Yep7e0
そこで俺は、やっと教師の注意をうけた
その後、俺はクラスメイト+教師のいたーい目線を背中でちくちくと感じながら、ハルヒを宥めて(所詮無理なことであったが)世界史の授業は終わった
「なによ!SOS団員たるもの、常に情報入手、交換、議論は当たり前の勤めでしょ!」
休み時間、宥められたのがよほど気に入らないのか、ハルヒは椅子にふんぞり返りながらムスっした表情を俺に向けた
「はいはい。そうでしたねハルヒ様」
「・・・いいわ、この話は部活でしましょ。これはSOS団員全員で議論すべき重要課題だわ!」
そう言うハルヒは、斜め四十五度上を見つめながら腕を組み、うんうんとうなづいた
おいおい、なにを議論するってんだ
「もちろん、この精神交換をどう実行するかの方法よ!」
「・・・」
呆れてものも言えないとは、こいつのためにある言葉じゃないのだろうか
887 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 19:01:08.37 ID:lX5Yep7e0
放課後、俺は多少の不安を抱えながら例の場所へ向かう
まったく、精神交換なんてずいぶん変な現象に目をつけてくれたなハルヒよ
普通の脳神経で考えてみれば、他人と人格、記憶がそのまま入れ替わるほどこの世界の構造は甘くないはずだ
・・・いや待て待て、そういやこの世界は奴の思いのままだったんだ
そうなると、だ
もし長門と朝比奈さんがハルヒの勝手な妄想に巻き込まれたら大変だ
まぁ・・・姿が変わってパニくる長門(朝比奈さん)も見てみたい気もするが
しかし、無口で絶対零度の視線をあたりに撒き散らす朝比奈さん(長門)は朝比奈さんじゃあないな
挙句の果てには「邪魔」とか言って、勝手に朝比奈さんのナイスバディを情報操作するかもしれない
それだけは阻止しなくては
・・・少々論点がズレている気もするが、そこは気にしないでくれ
要するにだ、どちらにせよ大パニックが生じることは必至である
ハルヒの馬鹿な考えは、俺が止めないといけない宿命にあるらしい
888 :
VIP村人k:2006/12/01(金) 19:01:26.28 ID:NXWu+Hiw0
支援
889 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 19:02:47.30 ID:lX5Yep7e0
部室を前にした俺は、ドアをいつものようにノックする
「はいっていーわよ」
ん?
返ってきた声は我がスイートエンジェルには似つかわしい、比較的ハスキートーンな声だった
・・・ちっ、ハルヒか
奴が返事をするということは、まだ朝比奈さんはいないのか
諸行無常の響きをしみじみと感じながらドアを開けると、そこにはいつもどうりの椅子に座り読書をしている長門と、団長席に踏ん反り返っているハルヒしかいなかった
「なんだ、まだお前とハルヒしかいないのか」
俺はパイプ椅子を引きながら長門に話しかけた・・・つもりだったが
「みくるちゃん、今日進路なんちゃらってあるからお休み。で、古泉君はバイトがあるらしいわ」
ハルヒが不機嫌そうに俺に話しかけてきた。俺は長門に喋りかけたんだが・・・
「そうか」
「もう!せっかく久々に私の熱弁をみんなに揮おうと思ったのに!」
それは幸いだ。こいつの熱弁を黙って聞いた結果、俺が困る状況にならなかったことは一度もないからな
890 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 19:03:36.07 ID:lX5Yep7e0
「・・・そうだ、有希?」
突然、ハルヒは閃いたかのように長門に喋りかける
「有希は誰かに変わってみたいなーって、思ったことない?」
またこいつはしょーもないことを・・・
まぁ、俺もその質問の回答は少し気になるな
「・・・」
長門は静かに視線をハルヒに向け、10秒ほど睨みつけると
「ない」
と、たった一言言い放ち、視線を本に戻した
「ふーん」とつまんなそうな顔をしながら相槌をうつハルヒ
俺も少し期待はずれだったがな
まぁ長門が誰々になってみたいなんて言ったらそれはそれで仰天だが・・・
891 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 19:04:04.11 ID:lX5Yep7e0
892 :
VIP足軽l:2006/12/01(金) 19:04:30.50 ID:AFyPBBUw0
支援
893 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 19:04:52.39 ID:7ja1Edng0
支援
894 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 19:05:49.19 ID:lX5Yep7e0
「まぁ有希は有希で楽しそうだしね・・・で、キョンはどうなのよ?」
な、突然だなおい
「お、俺か?」
少し考える素振りを見せる俺・・・
「・・・俺はシャミだな。なんだか毎日気楽そうだし、食って寝るだけで誰も怒らない。それどころかおとなしい猫だってほめられる。まぁ妹とのじゃれあいはめんどくさそうだが」
いたって無難な回答をしてみる。正直な話、猫と俺が入れ替わりなんてお断りだがな
「ってことはキョンがシャミになっちゃうってことじゃない」
まぁな
「いつも寝てばっかのキョンなんて見てたら、いつ本気で殴るかわからないわ。こっちのストレスがたまってくだけよ」
それは危険だな。俺を見るだけでストレスがたまるんなら、いずれか古泉は過労死してしまうかもしれない
というかもういいだろ、そんなに俺の言動を深く突っ込まなくても
「・・・そういうお前はどうなんだ?」
「え?」
ハルヒは意外そうな顔をしながら俺を見つめると、少し考える素振りを見せる
まさかこいつ、人に話振っといて自分のことを考えてなかったのか?
「んー・・・そうね」
ハルヒは眉をひそめながらなにか悩んでいるようだった
まぁこいつのことだ。仏陀とかキリストとかヒトラーとか、奇想天外な答えでも返ってくるのだろう
「・・・うん!決めたわ」
五秒ほど悩んだハルヒは、大きく頷くと俺の顔を見つめる
・・・返ってきた答えは、仏陀やキリストなんかより何兆倍も奇想天外なものであった
「キョン、あんたよ!」
895 :
だんご屋のはる:2006/12/01(金) 19:06:23.67 ID:AvWwou4pO
支援
896 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 19:08:03.92 ID:7ja1Edng0
支援
897 :
北町奉行:2006/12/01(金) 19:10:23.39 ID:RMP7RoUWO
支援
898 :
北町奉行:2006/12/01(金) 19:12:12.20 ID:gEGxaItUO
支援
899 :
北町奉行:2006/12/01(金) 19:13:08.03 ID:RMP7RoUWO
支援
900 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 19:14:03.06 ID:lX5Yep7e0
・・・今こいつなんて言った?
いやいや、聞き間違いだ。kyonなんて聞こえなかったぞ。空耳だ・・・うん
「だ、だからあんただってば!」
突然、恥ずかしそうに俺を指差すハルヒ
・・・何を言っているんだこの暴走娘は
俺と入れ替わりだと?why?なぜ?
「勘違いしないでよね!あんたみたいな平凡すぎる生活もたまにはいいかなって思っただけで・・・そ、それに男の生活って少し憧れてるのよ!」
いや、ますます言っている意味がわからないんだが
「そんなことなら古泉でも十分だろ」
「古泉君みたいに毎日笑顔をふりまくなんて疲れちゃうわ。それよりあんたみたいな地味で平凡な男のほうがおもしろいじゃない!」
なにがおもしろいんだ
「それは・・・そ、そう!この学校の頂点に登りつめる過程がよ!」
ははーんなるほど・・・頭が痛くなってきた
「だからね、あんたみたいに平凡すぎるほうが手応えあっていいのよ!」
要するに?
自分で言うのも癪だが・・・俺みたいな目立たない生徒が、何らかの形で北高を制していく過程を楽しみたいって、そういうことか?
「そ、そういうことね」
・・・ハルヒよ、お前は俺を悪者に仕立て上げたいと、そう言っているのだな
「ひ、人聞き悪いわね!」
そんな役目は団長さん、お前で十分だろ?
俺はこの学校の生徒会長になる気など一ミクロンもない。ましてや団長になるなんてな
901 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 19:14:06.49 ID:7ja1Edng0
支援
902 :
涼宮ハルヒの交換:2006/12/01(金) 19:15:57.70 ID:lX5Yep7e0
一応ここまで
中途半端なところで投下しちまったぜ
903 :
だんご屋のはる:2006/12/01(金) 19:17:05.17 ID:AvWwou4pO
乙!
これは続きが気になる
904 :
北町奉行:2006/12/01(金) 19:18:31.19 ID:gEGxaItUO
乙!
905 :
北町奉行:2006/12/01(金) 19:18:37.99 ID:RMP7RoUWO
あとで続きを投下する
かもしれない
907 :
VIP村人y:2006/12/01(金) 19:23:05.22 ID:hf61iWfH0
908 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 19:26:15.53 ID:7ja1Edng0
910 :
ただの戦士:2006/12/01(金) 19:27:49.37 ID:cLEgyaQL0
911 :
VIP村人XL:2006/12/01(金) 19:31:56.59 ID:EDdAAb2K0
>>907 2chでブラクラ貼ってんの久しぶりに見た
912 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 19:38:28.47 ID:7ja1Edng0
>>907 ブラクラと聞いてあえて開いたがなにも発動しなかった。
ソース見たらブラクラぽかった
913 :
VIP村人p:2006/12/01(金) 19:38:45.86 ID:mEX4jrps0
914 :
VIP神父:2006/12/01(金) 19:41:18.53 ID:u6SFrGCgO
一つ訊きたいんだが三人称形式ってどうなんだろう?
やっぱり誰かの語りである方がいいんだろうか?
915 :
VIP村人xxx:2006/12/01(金) 19:45:50.86 ID:dRJCAMlK0
ハルヒっぽくはならんと思うけど、やってみても面白いかも
916 :
VIP神:2006/12/01(金) 19:47:48.95 ID:S6O5LQDjO
その昔だれかやってたな
917 :
VIP村人u:2006/12/01(金) 19:48:51.87 ID:zuq6MwV90
>>914 面白ければなんでもありだとは思うが、
原作から離れすぎて完全オリジナル的な雰囲気の作品は俺はあまり読みたいとは思わないな。
キョン語りじゃないと結局のところ文体も、視点も変わる。
原作ではサムデイインザレインだけが第三者視点で書かれている。
しかし単行本未収録。
スニーカーのバックナンバーで読むしかないな。
>>917 いや、スニーカーのバックナンバーもなにもあれはアニメオリジナルで(ry
919 :
VIP足軽roop:2006/12/01(金) 19:51:56.34 ID:359IfkqH0
あと1時間で埋まるかな?
920 :
VIP村人u:2006/12/01(金) 19:54:36.91 ID:zuq6MwV90
>>918 アニメオリジナルだが谷川氏が書いて載せたの。
だからスニーカー読んでない人にはわかんない。
そして谷川氏はハルヒはキョン視点でしか書かないって明言してるから、
サムデイインザレインは永遠に単行本未収録作品なの。
921 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 19:54:42.09 ID:h89m0l1J0
>>914 それだけでハルヒSSの中では結構な個性になるよな。
メインにするキャラのモノローグ使いたくない時にも有効だし。
学校を出ようは第三者視点に時折心情描写が入ってるなそういえば。
922 :
VIP神父:2006/12/01(金) 19:57:42.77 ID:u6SFrGCgO
レスthx
章分けするほど分量があるわけじゃないのに
視点変更が入りそうだから、どうしようか考えてたもんで
まあ、ともかく書いてみる。
>>920 なーんーでーすーとー!
今度、バックナンバーをあさってみるか。
情報サンクス!
924 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 20:00:36.96 ID:zuq6MwV90
>>923 2006年8月号ね。
あと1時間きったし
そろそろ埋めるか。
925 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:01:06.06 ID:LBdkOw9V0
そぉい!
926 :
VIP侍:2006/12/01(金) 20:01:59.61 ID:m8+jjvxlO
とぅあ!
927 :
VIP足軽s:2006/12/01(金) 20:02:48.20 ID:359IfkqH0
そぉい!祭りのヨカーン
928 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 20:04:57.39 ID:zuq6MwV90
>>922 一つ気になったんだが、
第三者視点のときってキョンのことなんて表記したらいいんだろ。
「キョン」って表記しちゃうとなんとなく変なんだよな。
他のキャラからの視点ならどうとでもなるのに
929 :
VIP村人q:2006/12/01(金) 20:06:09.44 ID:mEX4jrps0
ksk
930 :
VIP悪魔:2006/12/01(金) 20:07:56.00 ID:S6O5LQDjO
>>928 wikiで第三者視点のSS見たような……消えてたかな?
931 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:09:06.26 ID:LBdkOw9V0
>928
「通称キョンと呼ばれている一個体」でどうだろう!
932 :
VIP村人l:2006/12/01(金) 20:09:49.06 ID:NXWu+Hiw0
第三者も含めて視点の入れ替わるのなら書いてるけど、VIPじゃない品…
933 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 20:10:56.04 ID:zuq6MwV90
>>931 それ長門視点っぽいなw
まあ、うまくごまかしてその辺は書かないことだな。
いっそのことキョンが出なくてもいいだろ。
934 :
VIP足軽s:2006/12/01(金) 20:12:43.36 ID:359IfkqH0
エロいハルヒ消えたな
>>930 ディクテーターとかいうようなタイトルだったかと
今は消えてしまったが
935 :
VIP盗賊:2006/12/01(金) 20:13:10.77 ID:u6SFrGCgO
>>928 『キョン』で書き進めてる。時々『彼』ってしてるが。
936 :
【大吉】 :2006/12/01(金) 20:13:35.77 ID:AvWwou4pO
ksk
937 :
愛のVIP戦士:2006/12/01(金) 20:15:14.90 ID:7ja1Edng0
SS書くの難しいね。
書き終わって見直したら出す気になれないくらい駄作だった罠
938 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:20:49.89 ID:LBdkOw9V0
>933
まぁマジレスするとだな。誰かを出してキョンと呼ばせる
それで「キョンと呼ばれた彼」と続ければいい
939 :
VIP足軽s:2006/12/01(金) 20:28:05.62 ID:359IfkqH0
あと30分
940 :
籠屋の銀二:2006/12/01(金) 20:28:39.43 ID:AvWwou4pO
ksk
941 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 20:29:02.75 ID:zuq6MwV90
>>938 おお、すげえな。
それならたしかに矛盾ないわ。
にしても長い主語になるか・・・。
942 :
VIP賢者:2006/12/01(金) 20:31:46.20 ID:YBB+aKj90
>>941キョンと呼ばれた彼 まあ彼と呼んでおこうって感じじゃだめかな
素人なもので;
943 :
暴れん坊VIPPER:2006/12/01(金) 20:32:54.84 ID:RMP7RoUWO
ksk梅
944 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:36:49.87 ID:LBdkOw9V0
流石に間に合わないか・・・。そぉい祭りしかないのか?
>941
えーと。一度その主語で書けば後は"キョン"でいいと思う……がどうだろう
945 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:37:21.35 ID:LBdkOw9V0
>942
YahooBB乙。
946 :
猿回しの勘三:2006/12/01(金) 20:38:02.41 ID:JfH1SGLZO
ksk
947 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:38:28.38 ID:LBdkOw9V0
そぉい!
948 :
棒またぎ姫:2006/12/01(金) 20:38:36.39 ID:el9mNjIhO
寝てる間にえらい進んだな。
職人さんGJ!
949 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:39:38.78 ID:LBdkOw9V0
そぉい!
950 :
籠屋の銀二:2006/12/01(金) 20:40:18.22 ID:AvWwou4pO
そぉい!
951 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 20:40:39.01 ID:zuq6MwV90
( ゚∀゚)o彡゜オッパイ!オッパイ!
952 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:41:11.21 ID:LBdkOw9V0
そぉ…おっぱい!おっぱい!
953 :
暴れん坊VIPPER:2006/12/01(金) 20:41:20.75 ID:shOyfaOXO
ファィャー!!!!
954 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:42:50.37 ID:LBdkOw9V0
_ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
955 :
棒またぎ姫:2006/12/01(金) 20:43:29.38 ID:el9mNjIhO
( ゚∀゚)o彡゜ksk!ksk!
956 :
VIP皇帝:2006/12/01(金) 20:45:32.69 ID:LBdkOw9V0
トェェェェイ
957 :
VIP盗賊:2006/12/01(金) 20:46:25.36 ID:u6SFrGCgO
ksk
958 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:46:48.42 ID:LBdkOw9V0
後12分だそぉい!
959 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:47:36.10 ID:LBdkOw9V0
そぉい!!
960 :
VIP毒蛇:2006/12/01(金) 20:47:48.79 ID:b+3xh+DNO
ksk
961 :
VIP足軽s:2006/12/01(金) 20:48:04.76 ID:359IfkqH0
そぉい
962 :
VIP足軽x:2006/12/01(金) 20:48:09.60 ID:LNOs4sM60
ksk
963 :
VIP足軽s:2006/12/01(金) 20:48:23.11 ID:359IfkqH0
そぉい!
964 :
籠屋の銀二:2006/12/01(金) 20:48:34.48 ID:AvWwou4pO
にょろーん
965 :
VIP足軽s:2006/12/01(金) 20:48:43.46 ID:359IfkqH0
ksk
966 :
VIP村人l:2006/12/01(金) 20:48:43.96 ID:NXWu+Hiw0
>>941 こんな感じかな、俺なら。
『若葉の匂いたつ6月、にしては湯気立つほどの陽気、いつもの校舎、いつもの
教室は県立のボロさの証拠をいたるところで無駄に任意提出していた。
よせばいいのに。
「あづいぃ…」
おもわず新任の英語女教師の授業中に声が出てしまったうかつな彼を誰が責め
られよう。
学内七不思議的重要無形文化財として学内にその名をとどろかせる涼宮ハルヒの
まん前の席に固定された、手に負えない珍獣専属の飼育係でもあるかのような彼、
「とりあえず引きずり回されるSOS団専属雑用係」は、うだるような陽気のなか、
ただでさえ胡乱な頭をさらにショートさせつつ学業の機会均等の枠から順調に外れ
ようとしていた。とりあえず心配してあげてほしい。期末大丈夫かおい』
967 :
VIP足軽x:2006/12/01(金) 20:48:46.08 ID:LNOs4sM60
ksk
968 :
VIP女神:2006/12/01(金) 20:48:50.26 ID:tdOfjcOhO
ksk
969 :
VIP村人q:2006/12/01(金) 20:48:57.67 ID:mEX4jrps0
ksk
970 :
牛のふん:2006/12/01(金) 20:49:01.16 ID:nxZK+rWb0
ksk
971 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:49:36.77 ID:LBdkOw9V0
そぉい!
972 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:49:56.85 ID:Y3+tk2XS0
ksk
973 :
VIP足軽p:2006/12/01(金) 20:50:06.42 ID:LBdkOw9V0
>965
期末大丈夫か?
974 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 20:50:12.59 ID:zuq6MwV90
975 :
VIP足軽x:2006/12/01(金) 20:50:14.18 ID:LNOs4sM60
ksk
976 :
籠屋の銀二:2006/12/01(金) 20:50:20.50 ID:AvWwou4pO
にょろーん
977 :
VIP村人v:2006/12/01(金) 20:50:42.46 ID:zuq6MwV90
ところで次スレは?
978 :
VIP足軽p:
レス番ちげぇし
>966
ナルホド。GJ