ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」

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1VIP村人w
長編投下の際の注意


・超長編(もしくはSS職人)の場合はコテトリ付けようっ!でも住人の空気もよく読まないとだめにょろよ?
・前の文章とレスが離れてしまう場合は、文頭に安価つけてくださぁいですぅ・・・あの、お茶どうですかぁ?
・基本はお題フリーです。しかし、主に恋愛系(特にハルヒ)が人気の様ですよ。フフフ、僕とキョンたんの恋愛話も大歓迎ですよマッガーレ
・当初の題目は「キョン×ハルヒ」結婚ネタ・・・けど、今はほとんど皆無。別に気にしないで
・キョン君、過度な性的描写はやめようね〜、タンスにエロビデ隠してるの知ってるんだからね〜
・台詞や呼称等もその人物にとって違和感がないようにしてくれたまえ
・1レスには最大30行、全角で2048文字まで入るのね。文章構成の参考にして欲しいのね
・要するに気楽に投下してくれ。メモ帳にまとめて投下、ってのがお勧めだな
・19時〜翌1時ぐらいまでにWikiを編集すると、重くて壊れたように表示されちゃうけど少し待てば直るから心配しないでね。じゃあ死んで
・自分で投下した長編はなるべく自分で編集すること、わかった!?
・それじゃ、さっさと投下しなさいっ!いい?あたしを退屈させたら死刑だからねっ!


DAT保管庫     http://haruhiss.xxxxxxxx.jp/

新まとめサイト  http://www11.atwiki.jp/xgvuw6/

DATうpろだ   http://www.uploader.jp/home/harussdat/
雑談所(避難所) http://yy42.60.kg/haruhizatudan/
携帯用       http://same.u.la/test/p.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/
2VIP村人c:2006/11/26(日) 21:25:17.10 ID:7URH0pUr0
あ?
3VIP村人h:2006/11/26(日) 21:25:39.14 ID:vkSTqV9j0
待たなかったな
4VIP村人w:2006/11/26(日) 21:26:28.29 ID:IjUxWvWY0
すまん、重複してしまった・・・
5VIP足軽wwwww:2006/11/26(日) 21:26:39.80 ID:PPTFFNw70
どっち?
6VIP神:2006/11/26(日) 21:26:52.12 ID:VQBKUXjp0
スマン、オレが立てたほうは放置してくれ
7VIP村人w:2006/11/26(日) 21:28:35.21 ID:IjUxWvWY0
こっちが今回の本スレとのことです。
まさか前回弾かれたので立つと思わなかった。
8VIP足軽wwwww:2006/11/26(日) 21:29:16.78 ID:PPTFFNw70
本スレあげ
9VIP商人:2006/11/26(日) 21:29:20.68 ID:i2ptKenfO
とりあえず乙
10VIP足軽wwwww:2006/11/26(日) 21:29:48.69 ID:PPTFFNw70
すまんいい忘れた


>>1
11VIP村人v:2006/11/26(日) 21:30:05.39 ID:GdS00ZPt0
>>1
12TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:34:10.60 ID:J2/yh0Yt0
>>6
まちがってあっちに投下してしまった。再投下していいか?
13VIP村人w:2006/11/26(日) 21:35:18.77 ID:IjUxWvWY0
どぞ
14TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:35:49.77 ID:J2/yh0Yt0
TDRのSOS団
http://www11.atwiki.jp/xgvuw6/pages/1818.html
第6章:カリブの海賊
行きます(家人がきたら中止ありです)
======
「今日はなんだか解らないけど楽しいなあ」
なぜだろう。SOS団の皆と一緒だから?
それは毎日そうだからそれだけじゃない。
いつもあたしは今退屈だ、という苛立ちより、もうすぐ退屈に
なってしまうんじゃないか、という不安感からイラついていたような気がする。
今日は、少なくとも、TDR(東京ディズニーリゾート)にいる間は退屈に
ならないような予感がしていて、それで楽しいんじゃないかな。
だから、TDL(東京ディズニーランド)を出る時間になっても、この退屈に
ならないことが保障されている時間が終わってしまいそうで、
なんとなく不安になってそれでふと目についた「カリブの海賊」に
入ってみたくなってしまった。TDLにいる時間をちょっとでも引きのばしたくて。

もっとも、カリブの海賊に何の興味も無いのか、というとそうでもない。
あたしは映画は「見る」より「撮る」方が好きだから、そんなに映画を
一杯見るというわけじゃないけど「パイレーツオブカリビアン」という
映画にはぐっと来てしまった。ストーリーとか特撮とかじゃなくて、
ジャック・スパロウの生き方がいい。肩の力が抜けていて、それでいてタフで
賢くて、人情脆くて、おまけによく考えると正義の味方。あんな生き方ができたら
15TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:36:11.81 ID:J2/yh0Yt0
最高って感じよね。残念ながらキョンの説明では、カリブの海賊のアトラクションは
「パイレーツオブカリビアン」が撮影される前に既にあったそうで、
このアトラクションにはジャック・スパロウは出てこないっていうことだ。
それはすごく残念だけど、でも、とにかく、行ってみても損は無いはず。

ああ、これはボートに乗って展示を見学するタイプのアトラクションなのね。
キョンの説明では、TDLやTDS(東京ディズニーシー)にはこういうボート方の
アトラクションは数が多いそうで、別に「海賊」だからボート、という
わけでもないらしい。ボートの先頭にあたしとキョンと有希、2列目に
みくるちゃんと古泉くん、その後ろに他のゲスト(お客)が乗り込んだ。
どっかのレストランの中を流れる川を流されて行き、へんな骸骨の飾りが
わけのわからないことを口走っている下を通るといきなりがくんと
加速がついて下降した。不意をつかれたあたしはおもわず目をつぶってしまい、
「わっ」と叫んでしまった。で、目を開けるとそこは、
同じボートの上でもさっきまでの暗がりじゃなくてさんさんと輝く
太陽の下。見渡す限りの広い海。わたしはなんだか変な服装になっていて
舷側によりかかって海を眺めている。となりに同じ様に海を眺める男。
ってまさかあんた、
「俺はジャックスパロウ。で、あんたは?」

「まずい...」
「どうしました」
「ハルヒがいなくなった」
16TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:36:29.75 ID:J2/yh0Yt0
「それはそれは」
「閉鎖空間はどうなっている」
「確かに形成されているようですね」
「有希?」
「涼宮ハルヒは閉鎖空間に移行している。帰還予定時刻は未定」
「なんてこった」
「あなたが置いて行かれるとは珍しいこともあるものですね」
「一言多いぞ、古泉。どうすりゃいい?」
「さあ、こういうパターンは初めてですのでなんとも」
「お偉がたに連絡でもなんでもとってなんとかしろ」
「ただいま」

あたしはどうやら「ジャックスパロウ海賊団」の一員という設定らしかった。
剣と銃を渡されて、客船を襲ったり、追跡してくる海軍と
戦ったりする。何もかもが作り物とは思えないリアルさ。
ある時は、海軍に追い詰められて海賊船が火災を起こし、決死の
脱出行。最後の最後でスパロウと二人っきりで船に取り残される。
スパロウが私に向かって
「俺と来るか?」
なんて手を出したりして。思わず、手をつかんだら、船と船の間を
ロープにぶら下がってひらりと跳び移り、跳び移った先は
海軍の帆船。海賊団はそのまま戦って見事、海軍の船をゲット。
あー、なんか楽しいなあ。みんなもこんな体験してるんだろうか。
17TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:36:46.14 ID:J2/yh0Yt0
それにしても、スパロウが出てこないなんて、キョンの情報も
いい加減だなあ。


「涼宮さん、かなりお楽しみのようですね」
「そりゃー、良かったな」
「いいのですが、もどっていらっしゃらないとなるといろいろ問題があるのでは?」
「戻って来ないのか?」
「あなたの代わりを向こうでみつけたようですよ」
「俺の代わり?代わりってなんだ」
「本当、鈍い方ですね」

浜辺でジャックと二人。
「あんた、どこから来たんだ?」
「どこって、そんなことどうでもいいじゃない」
「戻らなくていいのか?」
戻る?戻るってどこへよ?
「どこから来たのか知らないけど、向こうには想われ人の一人くらいいるんだろう?」
そんなものいないわよ。
「本当にこっちにずっといていいのか?」
どうなんだろう、よくわからないけど、でもずっとこのままこのアトラクションが
続いてくれたら最高!
「いられるだけ長くいたい」
18TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:37:02.78 ID:J2/yh0Yt0
「そうか、じゃあ」
え、まさか、これって.....。

「これ以上はまずい」
「どういうことだ長門?」
「涼宮ハルヒと現実空間のリンクが急速に薄らいでいる」
「どうするんだ。古泉、行って連れ戻してこい!」
「無理ですよ。涼宮さんが帰りたいと思わなければ、連れ戻すことは不可能です」
「あー、ちきしょう、面倒くさい。俺が行けばいいんだろ」
「...最初から、そうすればいいのに。」

ジャックの顔がすぐ目の前に近付いて来て、あたしの心臓が胸から飛び出す程
ドキドキしているちょうどそのとき、
「待てよ!」
って声が。キョン?
見ると、キョンもなんだか、いかにもって衣装を身に付けている。
どうみても文化祭にでてくるキャストミスの海賊にしか見えないところがお愛敬だ。
「キョン、どうだった、楽しかった?」
「帰ろう」
「え、何言ってんのよ。すごい、いいとこだったのに」
「だめだ、帰ろう」
「何、むきになってるのよ。ただのアトラクションでしょうが。
頭おかしいんじゃないの?それともやきもちでも焼いてるの?」
19VIP神:2006/11/26(日) 21:37:10.78 ID:VQBKUXjp0
支援
20TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:37:18.84 ID:J2/yh0Yt0
「もう終わりだ」
「うるさいわね、馬鹿キョン、あっち行ってよ」
「おいおい、お二人さん、こっちにも一人いるんだけど、無視かい?」
ジャックは剣を抜くと、いきなりキョンに切りつけた。
キョンも慌てて剣を抜いて合わせるが、高校生とジャックスパロウじゃあ
勝負にならない。あっという間に組み伏せられて、胸を刺されてしまった。
「あー、だから言わんこっちゃない。あっちに行ってなさいよ。
キョン、キョン?聞こえないの?え、うそ、キャー死んでる」

結局、キョンがじゃましたおかげで、アトラクションを最後まで満喫できなかった。
まったく、ただのアトラクションなのにムキになっちゃって馬鹿みたい。
キョンが変なときに来なければスパロウと最後まで行けたのにな。
でも、キョンが来たとき、ちょっとだけうれしかったのは内緒だ。
「待てよ」なんて言ったときのキョンは珍しくちょっとだけ格好よかったかな?
.
.
.
.
「だから嫌だったんだ」
「まあ、そうおっしゃらずに」
「本当に胸を刺されて死んだんだぞ」
「お気の毒さまです」
「お前が行けば良かったんだ」
21TDR ◆D5lhsNR6PY :2006/11/26(日) 21:37:35.57 ID:J2/yh0Yt0
「僕が刺されて死んでも、涼宮さんはこちらに戻って来たいとは思いませんよ」
「どういう意味だ。どうして、お前なら死んで良くて、
俺じゃあまずいんだ。おんなじだろう」
「本当にお分かりにならないんですか?困った 方ですね」
==============
以上でした。おそまつ。



22VIP村人v:2006/11/26(日) 21:38:56.39 ID:Zd0fWAbf0
こっちかwww
>>21
乙乙
23VIP村人w:2006/11/26(日) 21:39:42.28 ID:IjUxWvWY0
GJ
乙!
24一生足軽:2006/11/26(日) 21:42:01.50 ID:2wk2Sn5d0
乙!
さすがだよ・・・あんた・・・
GJ!
25悲しい一人暮らし:2006/11/26(日) 21:42:07.40 ID:/ANfqqdj0
ギタースレ
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1164538973/

こりずにまーたパートスレ立ててるお!


糞スレ立てんな氏ね


って書くだけで、住民が入れ食いだお!

パートスレつぶすためにも突撃するお!
26VIP足軽wwwww:2006/11/26(日) 21:50:17.54 ID:PPTFFNw70
27VIP商人:2006/11/26(日) 21:52:24.74 ID:i2ptKenfO
あとすこしで来るか?
保守
28VIP魔王:2006/11/26(日) 21:53:01.40 ID:N2caOEZt0
ほほ
29覚醒の人 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:00:05.48 ID:Py+xht5/O
ノシ
箱入り娘最終話、投下しますよ。
少し長いので支援をお願いしたい。
んなら投下
30VIP女神:2006/11/26(日) 22:00:12.19 ID:3JnTCERvO
保守
31暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:01:01.30 ID:Hv1WVu74O
>>1

wktk
32箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:01:02.05 ID:Py+xht5/O
「それじゃ組み分け!」
…。
涼宮さんが笑顔で爪楊枝を差し出す…よほど彼と2人が楽しかったのでしょうか。
不思議探索午前の部が終わり皆で昼食を食べた後、再び組み分けが行われました。
さすがに連続で操作するのもどうかと思い長門さんと話し合った結果、今回はズル無しで普通にくじを引く事になりました。
さて、僕は……印無しですね、そしてパートナーは………。
…。
…。
…。
33武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:01:12.87 ID:AlNDPtKs0
wktk支援
34暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:01:33.95 ID:Hv1WVu74O
支援
35箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:01:54.05 ID:Py+xht5/O
「……寒いな」
「寒いですね」
…。
今僕は彼と2人で肩を並べ歩いています。
もう3月だというのにこの寒さは普通じゃないですね……午前中は暑い所に居たので特にそう感じます。
…。
「ったく、何が悲しくてこの寒い中を男2人でうろつかないといけないんだ…」
「くじの結果です。仕方ないじゃないですか。こうなった以上楽しむ道を探しましょう」
…。
僕は笑顔で彼にそう言った。
…。
「楽しむ道ねぇ…」
…。
彼は不満そうにそう呟いた……ん?……何でしょうかこの感じは…?
彼を見ると僕と同じような顔をしています。
…。
「古泉…」
「あなたも感じましたか…この既視感を」
…。
前にも同じような事があったようなこの感じ。
…。
36宿屋の女中:2006/11/26(日) 22:03:05.64 ID:9VMaGxZ90
wktk保守
37暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:03:11.38 ID:Hv1WVu74O
支援
38箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:03:37.49 ID:Py+xht5/O
「まさかまた夏のようにループしてる…って訳じゃないだろうな?」
「いえ…それは無いと思いますが…」
…。
なぜなら僕は午前に長門さん、朝比奈さんと時間移動をしているから…まぁ、その後からループしている可能性は否定出来ませんが…。
…。
…。
…。
「あ!!」
「どうしました?」
「そうだ…夏だ。古泉、夏にもお前と2人になって同じような会話をしたぞ」
…。
夏?……あ!
…。
「あ−、そうですね、思い出しました」
…。
そうです、謎が解けました。
…。
39暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:04:24.55 ID:Hv1WVu74O
支援
40VIP村人x:2006/11/26(日) 22:04:27.43 ID:IjUxWvWY0
思念
41箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:05:08.87 ID:Py+xht5/O
…。
「それにほら、全く同じ道だぞ」
「ええ、偶然というのも面白いですね」
「ああ、たしかこの道をまっすぐ行って、そこで谷ぐ……」
…。
…。
…。
「……」
「……」
…。
…偶然というのは恐ろしい。
…。
「古泉」
「はい」
…。
僕達は回れ右をして元来た道を歩き出す。
…。
「ところで午前の探索はどうでしたか?」
「別に、特に何も無かったぞ」
「それにしてはずいぶんと涼宮さんの機嫌が良かったように見えましたが?」
「なんだその顔は…俺は別にあ……」
…。
「おい!」
…。
「……」
「……」
…。
「待てよ!」
…。
42暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:05:34.22 ID:Hv1WVu74O
支援
43VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:07:06.00 ID:LNodpoVbO
谷口キタコレ
44VIP足軽roop:2006/11/26(日) 22:07:45.70 ID:sdeb6/jQ0
支援
45武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:08:17.11 ID:AlNDPtKs0
支援
46箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:09:05.44 ID:Py+xht5/O
…やはり見つかっていましたか。
…。
「…仕方ないですね」
「…ああ」
…。
僕らは覚悟を決めて振り返った。
…。
「おお谷口、奇遇だな」
「こんにちは、谷口君」
「…お前ら気づいていただろ?」
…。
出会ってしまいました…夏と同じように道行く女性に声を掛けていたみたいですね、谷口君。
…。
「…わかってはいるが一応聞くぞ、何やってるんだ?」
「見てわからないか?ナンパだ!」
…。
彼は胸を張って答えました……あれから全く成長していませんね。
47暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:09:41.95 ID:Hv1WVu74O
三匹www

支援
48VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:09:53.78 ID:LNodpoVbO
支援
49箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:10:12.29 ID:Py+xht5/O
…。
「ナンパねぇ、この寒い中よくやるよ」
「馬鹿、寒いからこそやるんだ!寒いから女性は温もりを求めている、だからナンパの成功率も上がるってもんだ!」
…。
彼の呆れたような言葉に谷口君は前回と似たような言葉で返した……まったく懲りてません。
…。
「ん、古泉?」
「なんですか?」
…。
谷口君が突然僕に呼びかけました…?
…。
「いや……確かお前に何かあった様な…昨日…」
…。
−!?
…。
「……なんの事でしょうか?昨日はあなたとは会って無いと思いますが…」
50:2006/11/26(日) 22:10:19.71 ID:+Q5im+JHO
ワロスwwww
51武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:10:28.96 ID:AlNDPtKs0
支援
52暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:10:41.11 ID:Hv1WVu74O
支援
53箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:10:54.55 ID:Py+xht5/O
「いや…朝に…お前と……あれ?ちょっと待て、すぐに思い出す…」
…。
馬鹿な…例のアレは長門さんの情報操作(?)により消去されたはず…思い出す事なんて…。
…。
「どうしたんだ谷口?」
「いや、昨日古泉と…な…な…な…」
…。
!?…そうか、死にかけた事により記憶が蘇った…僕も経験があります。
このままでは…。
…。
「…な…なが…なが…」
「なが?」
「あ!?そうだ!長……。」
…。
くっ!これしか無い!!
…。
54暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:11:18.96 ID:Hv1WVu74O
支援w
55VIP村人x:2006/11/26(日) 22:11:22.13 ID:IjUxWvWY0
男三匹が行くw
56箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:11:52.59 ID:Py+xht5/O
「あ−!!!あんな所に松浦○弥が!!!!」
『なんだとおおお!!!』
…。
谷口君の言葉を遮るように叫んだ僕の言葉に彼と谷口君は反応し、僕に背中を向けた。
…。
チャンスは一瞬!
…。
僕の頭の中に新川さんの言葉が蘇る。
…。
(いいか?まずは足を天高く、天に蹴りを入れるように勢い良く上げるんだ)
…。
高く足を上げる!
…。
(それと同時に狙いを定め)
…。
狙いを定め!
…。
(そして目標に向かい振り上げた反動をそのままに一気に)
…。
振り下ろす!!
…。
ガッ!!
…。
「お゛」
…。
57暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:12:31.64 ID:Hv1WVu74O
死ぬwww


支援
58箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:12:47.67 ID:Py+xht5/O
…。
…。
「…どこに居るんだ古泉?居ないぞ?」
「申し訳ありません、見間違いだったようです」
「なんだよせっかくアイドルに会え……谷口?どうした谷口!?」
「おや!どうしたんですか谷口君!?」
…。
彼が倒れている谷口君を抱き起こした。
僕達は気絶している谷口君に何度も呼びかける。
…。
「谷口!谷口!しっかりしろ谷口!!」
「谷口君!!」

「……ん…キョン…古泉…」
…。
谷口君が目を開けた。
…。
59猿回しの勘三:2006/11/26(日) 22:12:51.97 ID:8WFDKDsR0
支援
60VIP皇帝:2006/11/26(日) 22:13:06.52 ID:vLhcmbHM0
古泉wwww支援wwww
61VIP村人x:2006/11/26(日) 22:13:20.27 ID:IjUxWvWY0
さすがスネーク、的確な教え方だw
62暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:13:28.46 ID:Hv1WVu74O
支援
63VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:13:55.83 ID:LNodpoVbO
かかとおとしかwwwwwww
64:2006/11/26(日) 22:14:09.75 ID:+Q5im+JHO
谷口いとあわれwwww
65武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:15:15.97 ID:AlNDPtKs0
支援
66VIP足軽a:2006/11/26(日) 22:15:17.50 ID:2wk2Sn5d0
支援
67箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:17:27.79 ID:Py+xht5/O
…。
「目が覚めたか谷口」
「……俺」
「あなたは突然倒れたんですよ……おそらく貧血でしょう」
「……貧血?…いや、何やら頭に…まるで背後から踵落としでも喰らったかのような痛みが残っているんだが…」
「何を言っているんですか!路上でいきなり踵落としを喰らうなんて事…この平和な日本であるはず無いじゃないですか!」
「古泉の言う通りだぞ、それにお前の後ろには古泉しか居なかったんだ。おそらく貧血で倒れた時に頭をぶつけたんだろう」
「……そう…だよな」
「そうですよ!」
…。
谷口君は頭を押さえながらゆっくりと立ち上がった。
…。
「ん?…古泉」
「なんですか?」
「……あれ?くそ!思い出したと思ったのに忘れちまった」
「一体何の事だか僕にはわかりませんが…そんな簡単に忘れる程度の事です。どうでも良いじゃないですか」
「そう…だよな、うん気にしないでおこう」
…。
…。
よし!!
68箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:18:32.05 ID:Py+xht5/O
…。
…。
「そうだ、キョン、古泉」
「なんだ?」
「なんですか?」
…。
予想はつきますが…。
…。
「一緒にナンパしないか?前回みたいに」
「断る!!」
「断ります!!」
「……即答かよ」
…。
当然です。
…。
「まぁ、そうだよな……実は、お前らに言って無かったけど前回……警察に捕まっちまったんだ俺…」
…。
……。
…。
「ほ…ほう…警察にね…」
「それは…災難でしたね…」
…。
「ああ、変質者って事でな…まぁ怒られただけですぐに帰してもらったんだけど…」
69VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:18:49.64 ID:LNodpoVbO
オイコラ古泉wwwww
70箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:19:37.76 ID:Py+xht5/O
…。
…心が痛みますね。
なんせ通報したのは僕と彼なのですから…。
…。
「そんなつもりじゃ無かったんだけどな…もしかしたら今回はお前らを巻き込んでしまうかもしれない」
「…谷口」
「…谷口君」
「すまん、もう誘わないから」
…。
谷口君はそう言って僕達に背を向けた…なんて寂しい背中なのでしょうか…。
僕は彼を見る…。
…。
(…どうしますか?)
(どうするもこうするも…仕方ないだろ、あんな寂しい背中を見せられたら…)
71暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:19:44.22 ID:Hv1WVu74O
ロリコンwww

支援
72箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:20:08.35 ID:Py+xht5/O
(ええ…あの通報、今でも間違っていたとは思いませんが……仕方ありませんね)
…。
彼とのアイコンタクトを終え、僕達はやむなく動いた。
…。
「谷口、付き合ってやるよ」
「今回こそうまくやりましょう」
…。
谷口君は僕達の言葉に振り返り…。
…。
「本当か!くぅ〜やっぱり親友だな!」
…。
そんな訳で僕達は谷口君とナンパをする事となりました…。
…。
…。
…。
…。
73VIP村人x:2006/11/26(日) 22:20:10.29 ID:IjUxWvWY0
谷口、そのうちナンパ中にチャックから息子をポロリと出して警察に連れて行かれそうだなw
74暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:20:42.10 ID:Hv1WVu74O
支援
75武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:21:51.96 ID:AlNDPtKs0
支援
76VIP足軽a:2006/11/26(日) 22:22:41.09 ID:2wk2Sn5d0
支援!
77箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:24:15.98 ID:Py+xht5/O
〜続・三匹が行く〜
…。
…。
…。
「さて、今回はどうする?」
「そうですね、今回はソロ活動では無く、最初からグループをターゲットにしましょう」
「ああ、それが良いだろう……谷口」
「なんだ?」
「あなたが選んで下さい、ただし今度は性格の良さそうな女の子達を選んで下さいね」
…。
前回のような失敗は無しにしましょう。
…。
「うへへへへ、うら若き娘たちが沢山居りますな…どれにしようかな♪」
…。
…谷口君
…。
「…おい、見ろよあの谷口の顔‥」
「…ええ、顔だけですでに懲役ものですよ」
…。
谷口君は思わずまた通報してしまいそうになる顔で女の子達を吟味していた……あまりにも危険な顔です。
…。
78暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:24:44.68 ID:Hv1WVu74O
三匹になっちゃったwww

支援
79箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:25:19.99 ID:Py+xht5/O
…。
「あ!」
「決まったか?」
「ああ、あの子達だ」
…。
谷口君が指差した方向には……見た目大学生ぐらいですかね、なかなかレベルの高い……何より胸が…。
…。
「古泉、行けるか?」
「はい、行けます」
…。
僕が向かおうとした時でした。
…。
「待て、古泉」
「どうしました、谷口君?」
「ここは俺に行かせてもらえないだろうか?」
『……はい!?』
…。
谷口君の思わぬ申し出に僕達は同時に驚きの声を上げた。
…。
「おい、正気か谷口?」
「俺は正気だ…なぁキョン、古泉。
俺気づいたんだ…お前らに頼ってばかりじゃ何も成長しないって」
80VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:25:38.26 ID:LNodpoVbO
支援wwww
81暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:26:00.63 ID:Hv1WVu74O
支援www
82箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:26:26.70 ID:Py+xht5/O
「谷口」
「谷口君」
「まぁ、お前らを誘った時点で頼っているようなもんだが…。
お前らが後ろで見守っている…それだけでどんなに心強いか…。
だから今回は俺に行かせてくれ」
…。
そう言ったその顔はまるで戦に向かう若武者のような……。
谷口君…しっかり成長しているじゃないですか…わかりました、頑張って下さい。
…でもその前に。
…。
「わかった、だがその前にチャックを閉めろ谷口」
「お!すまん」
…。
チャックを閉めた谷口君は僕達に見送られ女の子の所へと向かって行った。
…。
83VIP村人x:2006/11/26(日) 22:26:48.45 ID:IjUxWvWY0
腹を抱えながら支援w
84散髪とめきち:2006/11/26(日) 22:26:57.38 ID:i2ptKenfO
支援
85暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:27:06.37 ID:Hv1WVu74O
全開www

支援
86箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:27:21.50 ID:Py+xht5/O
「古泉」
「はい」
「お前のスカウターではあの子達のサイズは何をはじき出している?」
「はい、右からE、G、F…ですね」
「G…だと…」
「はい、未知の領域です。」
「…そうか…Gか…で、谷口のナンパ成功確率は?」
「……5%ってところですかね」
「絶望的な数字だな…くそ!EFGだぞ!」
「祈りましょう…神に谷口君の奇跡を…」
…。
…。
谷口君が向かって5分程たった頃です。
…。
「な…なんだと‥」
「谷口君…あなたって人は…まさか‥」
…。
僕達の目に腕で大きな○を作った谷口君が写った。
…。
「古泉…これは幻覚か?」
「いえ…起こったんですよ……奇跡が…」
…。
谷口君…頑張りましたね。
あなたの今の笑顔…最高に輝いていますよ。
…。
そして僕達は近くの喫茶店へと向かった。
…。
…。
87暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:28:13.54 ID:Hv1WVu74O
奇跡ktkr

支援
88VIP村人P:2006/11/26(日) 22:29:21.45 ID:w3Uya1YxO
今だから言うが

谷口のチャックの元ネタは何なの?
89武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:29:22.76 ID:AlNDPtKs0
支援
90VIP村人r:2006/11/26(日) 22:30:06.85 ID:L3b7Vchd0
>>88
俺も知りたい
91暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:30:15.14 ID:Hv1WVu74O
>>88
特に無し。
勝手に。
92箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:31:00.97 ID:Py+xht5/O
…。
…。
「では、あらためて俺は谷口」
「僕は古泉一樹です」
「俺は……」
「こいつはキョン!」
「……おい谷口…俺の名前は…」
「さて、何を頼みましょうか」
「古泉!?…俺の名前……」
「いい加減にして下さい!!消されたいんですか!!」
「………なんでキレてんだよ…なんで消されるんだよ‥」
…。
自己紹介も終わり僕達は楽しい時間を過ごしていた。
前回と違い皆仲良くおしゃべりをしています。
谷口君を見ると、さっきから冗談を連発して場を盛り上げています。
今のあなた…今までで一番輝いています。
93VIP皇帝:2006/11/26(日) 22:31:22.36 ID:IjUxWvWY0
谷口のチャックって何のエピソードもなかったのか・・・w
94箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:31:51.15 ID:Py+xht5/O
…。
「谷口君って面白いね」
「え−、そうですか?俺なんて…」
「わたし谷口君みたいな人…タイプかも」
「え!え!え〜!!」
「谷口…この幸せ者が!」
「キョン君も結構イケてるよ」
「じゃあ私は古泉君ね!」
「ははははは」
…。
楽しいですね。今回は谷口君に付き合って正解でした……ん?…どうしました?
彼を見ると…固まっています。
彼の視線の先には………
…。
…。
…。
さて、どうしましょうかね……ええ、皆さんの予想通りです。
今、僕と彼の視線の先に……涼宮さん、朝比奈さん、長門さん…3人が凄い顔をして僕達を見ています。
……死んだ。
…。
95箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:32:52.08 ID:Py+xht5/O
(…古泉)
(…はい)
(俺たちは今日死ぬ)
(ええ)
(しかしただ座したまま死を待つか?それとも少しでも…ほんの僅かでも助かる可能性に賭けて逃げるか?)
(当然後者でしょう…たとえ助かる可能性がわずかでも…いや、たとえ無くとも…少しなら寿命が延びるかもしれません)
(…でどうする?)
(正面からは無理ですね…トイレに行く振りをしてそのままトイレの窓から逃亡、すぐにタクシーを拾いまっすぐ…行ける所まで……どうですか?)
(わかった…それで行こう)
…。
アイコンタクト終了。
…。
「お前らなにさっきから見つめ合っているんだ?」
「ああ、すまん。ちょっとトイレに行ってくるわ」
「あなたもですか?実は僕も…」
「お前もか…なら連れションと行くか」
「そうですね」
…。
僕達は席を立ちトイレに向かう。
…。
96暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:33:53.47 ID:Hv1WVu74O
支援
97武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:34:03.87 ID:AlNDPtKs0
wktk支援
98箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:34:06.83 ID:Py+xht5/O
…。
「よし、脱出するぞ」
「はい……あ!!」
「な!?」
…。
僕達の目の前で窓が消え、そこはコンクリートの壁になっていた。
…。
「長門か!!」
「…逃げ場はどうやら断たれたみたいですね‥」
…。
ん?フロアから…。
…。
「キョンと古泉君はどこに行ったの!?」
「ひいいいいい」
…。
谷口君が涼宮さんに胸ぐらを掴まれ尋問されています。
…。
「…古泉」
「…はい」
…。
僕達は覚悟を決めフロアに戻った。
…。
99VIP足軽i:2006/11/26(日) 22:34:35.38 ID:F8Iq+XU50
チャックの元ネタは四つ葉スレから
100武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:35:32.32 ID:AlNDPtKs0
wktk!!
101暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:35:41.05 ID:Hv1WVu74O
支援
102:2006/11/26(日) 22:36:23.05 ID:+Q5im+JHO
修羅場ktkr!
103VIP足軽a:2006/11/26(日) 22:37:17.33 ID:2wk2Sn5d0
谷口カワイソスwww

支援
104箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:37:28.25 ID:Py+xht5/O
…。
「あ!居ましたよ!!」
「キョン〜!!古泉くん!!」
「……。」
…。
3人は凄まじい目で睨んでいます。
長門さん…僕を見るその瞳、久々に見ましたねその絶対零度の瞳…いや絶対零度を超えています。
黄金聖衣をも凍らせそうですよ…はい、死亡確定です。
短い人生でした…。
…。
「なんか取り込み中みたいね」
「私たち帰るね」
「それじゃ」
「そんなああああ!!!」
…。
ナンパした女の子達は帰っていった……谷口君‥。
…。
「さて…行きましょうか」
「…ああ」
「…はい」
「…なんで俺まで‥」
…。
僕達は涼宮さん達に連行されて行きました……行き先はおそらく処刑場でしょうね‥。
…。
…。
105暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:38:00.17 ID:Hv1WVu74O
支援
106箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:38:34.05 ID:Py+xht5/O
…。
…。
〜公園〜
…。
…。
…。
「…で?」
…。
涼宮さんの尋問が始まりました。
僕達は3人の前に正座させられています。
…。
「言いたい事は無いの?銃殺刑にする前に一応言い訳ぐらいは聞いてあげるわよ」
…。
銃殺刑ですか…。
…。
(古泉)
…。
彼がアイコンタクトを送ってきた。
…。
(なんですか?)
(なにか…生き延びる手段ないか?)
(…申し訳ありません…僕には思いつきません)
(こうなったら泣きながら土下座でもするか?命だけなら助けてくれるかもしれんぞ)
(…そうですね、可能性は低いですが…)
107暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:39:20.45 ID:Hv1WVu74O
支援
108箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:39:22.71 ID:Py+xht5/O
(キョン、古泉)
(谷口!?)
(谷口君!?)
…。
谷口君が僕達にアイコンタクトを送ってきた。
…。
(ここは俺に任せてくれないか?)
(しかし…手はあるのか?)
(もとはと言えば俺がお前らを誘ったのが原因だ…俺がなんとかする!)
(…しかしなぁ‥)
(いや、ここは谷口君に賭けてみましょう…彼は今日奇跡を起こしました…今日の彼ならば‥)
(……そうだな、賭けてみるか。頼んだぞ谷口!)
(おう!任せろ)
…。
アイコンタクト終了。
…。
109VIP村人x:2006/11/26(日) 22:39:35.31 ID:IjUxWvWY0
谷口カワイソスw
110VIP足軽a:2006/11/26(日) 22:40:01.13 ID:2wk2Sn5d0
谷口カッコヨスww
111暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:41:32.66 ID:Hv1WVu74O
死亡フラグwww
112:2006/11/26(日) 22:42:24.75 ID:+Q5im+JHO
三人のアイコンタクトレベルたけぇwwwww
113箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:42:33.60 ID:Py+xht5/O
「ねえ、みくるちゃん、有希、男って目だけで話せる生き物なの?」
「…いえ、そんなのわたしの時代でも……あ!何でもないです…え〜と…無理だとおもいますけど‥」
「不可能」
「…そうよね」
…。
…。
「涼宮」
「なによ」
…。
谷口君が切り出しました…頑張って下さい。
…。
「別に俺達はお前らが思っているような変な事をしていた訳じゃ無いんだ」
「…ふ〜ん…なら何をしていたの?」
「お前らは今日不思議探索なんだろ?なら俺達も不思議探索をしていたんだ」
「言ってみなさいよ」
114VIP足軽a:2006/11/26(日) 22:43:08.88 ID:2wk2Sn5d0
さぁ、どうなる!
115暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:43:16.37 ID:Hv1WVu74O
谷口wktk


支援
116箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:43:30.90 ID:Py+xht5/O
「男にとって女は永遠の謎なんだ。俺達はその謎を少しでも解明する為に…」
…。
谷口君?…何を…。
…。
「はっきり言おう!!俺達は女体の神秘を探さ……」
…。
ゲシっ!!
…。
「…くぅ……ガク」
…。
谷口君は彼と僕、両側から同時に放たれた蹴りにより沈黙した……この野郎…。
…。
「何やってんの、あんた達…」
「いや、谷口の顔に蚊が…」
「谷口君の顔に蜂がいたもので…」
「そう言う事にしておいてあげるわ…で?」
…。
(古泉)
(はい)
…。
117VIP下手人:2006/11/26(日) 22:43:42.01 ID:zzXJm79M0
ヤバイ事を言いそうだwwww
支援
118VIP村人x:2006/11/26(日) 22:43:58.74 ID:IjUxWvWY0
すでに3人はアイコンタクトじゃなくてテレパシーの域に達してるw
119暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:44:19.39 ID:Hv1WVu74O
谷口www死んだwww
120箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:44:48.91 ID:Py+xht5/O
「俺達は嫌だと言ったんですけど、谷口君が無理やり…」
「はい、彼の言っている事は本当です。谷口君に脅されたのです…一緒に来ないと親兄弟を殺すと言われ…泣く泣く‥」
「聞いた?谷口が気絶したとたん谷口に罪をなすりつけ始めたわよ!」
「はい、しかもどっかで聞いた事のある言い訳ですね」
「無様」
「ああナンパしていたさ、それがどうした!男のロマンだ!!」
「さぁ煮るなり焼くなり好きにして下さい!!」
「ついに開き直ったわよ!」
「しかも前と同じです」
「逆切れ」
…。
打つ手なし!さぁ殺せ!!
…。
…。
…。
…。
121武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:44:50.01 ID:AlNDPtKs0
wktk
122VIP足軽a:2006/11/26(日) 22:45:24.66 ID:2wk2Sn5d0
たぶん公園のトイレでそろそろ「しーましぇーん」とか聞こえてもいいと思うよ
123箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:45:32.19 ID:Py+xht5/O
〜そして〜
…。
…。
…。
「子供って無邪気だな」
「そうですね、僕達にもあんな時代があったんですよね」
…。
今、僕と彼は公園で遊ぶ子供達を見ていた。
…。
「古泉、お前はどんな子供時代を過ごしたんだ?」
「僕ですか?そうですね、僕は友人達にピンポンダッシュの帝王と呼ばれ常に緊張感のある少年時代を過ごしていましたよ」
「……さすがだな」
「いえ、たいした事ではありません」
「いや、褒めてないから…」
「そうですか……ところで今回はいつまで……」
「わからん、とりあえず当分はこのままだろう…」
…。
今の僕達の状態は…はい、その通りです。
布団ですまきにされ逆さ吊りにされています。
僕達それぞれに
【反省中】
【降ろすな】
と張り紙が貼り付けてあります。
…。
124暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:45:33.30 ID:Hv1WVu74O
死ぬwww

支援
125VIP足軽a:2006/11/26(日) 22:46:39.27 ID:2wk2Sn5d0
JOJO3部で似たようなのいたなw
126暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:46:40.88 ID:Hv1WVu74O
今回は総集編だなwww

支援
127武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:47:21.80 ID:AlNDPtKs0
支援
128武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:48:44.70 ID:AlNDPtKs0
支援
129VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:48:53.80 ID:LNodpoVbO
布団どっから持ってきたんだwwwwwww
130VIP村人x:2006/11/26(日) 22:49:09.36 ID:IjUxWvWY0
お仕置き食らってる割にはわりと平静だな、この2人w
131箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:49:17.40 ID:Py+xht5/O
…。
「…しかしあれよりはマシだな」
「…はい、アレよりは」
…。
アレとは向こうのゴミ箱に頭から突っ込まれている谷口君です…。
【生ゴミ】
と張り紙が張られています。
…。
「…これで2回目だ」
「僕は7回目ですね」
「しかしこの布団…どこから持ってきたんだろうな?」
「まぁ長門さんですからね」
「ああ、もってきたのは長門だから何でもありだな…ところで古泉」
「なんですか?」
「お前最近やけに長門に懐かれてないか?」
「…気のせいですよ」
「そうか…古泉」
「はい?」
「泣かすなよ」
「………はい」
…。
この人は…自分の事には鈍いのに…。
…。
132花魁:2006/11/26(日) 22:49:59.25 ID:qyw+JKh80
支援
133暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:50:01.35 ID:Hv1WVu74O
生ゴミwww
134箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:50:08.52 ID:Py+xht5/O
…。
…。
「キョンくん、古泉くんなにやってるの?」
「おお!我が妹よ!!」
…。
救世主が…彼の妹さんの登場です。
…。
「あたらしい遊び?楽しい?」
「妹よ、実はだな……こら!鼻をつまむんじゃありません!」
「えへへ〜ムギュムギュ♪」
「お前に俺達を下ろして……こら!お兄ちゃんを回すんじゃありません!」
「わ〜い!クルクルクル♪」
…。
…本当に面白い兄妹ですね。
…。
135VIP村人P:2006/11/26(日) 22:50:20.95 ID:w3Uya1YxO
さらに皆に問うが

鶴屋さんのスモークチーズの元ネタも教えてくれ
136VIP村人x:2006/11/26(日) 22:50:27.25 ID:IjUxWvWY0
谷口哀れすぎ・・・w
137武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:50:40.96 ID:AlNDPtKs0
wktk
138箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:50:58.87 ID:Py+xht5/O
「ダ〜メだよ!どうせまた悪さしてハルにゃん達にお仕置きされてるんでしょ?」
「駄目か…」
…。
儚い希望でした。
…。
「ところでお前はここでなにをしているんだ?」
「うん!いまからね、友達と砂場でお城つくるの〜♪」
…。
砂場で…お城?
…。
「そうか、暗くなる前に帰るんだぞ」
「うん♪」
「それとあそこのゴミ箱に入っているお兄ちゃんには危ないから近づいたら駄目だぞ」
「なんで〜?」
「爆発するかもしれんからな」
「は〜い♪」
…。
139暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:51:12.28 ID:Hv1WVu74O
妹ちゃんwww

支援
140箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:51:33.02 ID:Py+xht5/O
妹さんは元気に返事をした後、友達の所に戻って行った……しかし…。
…。
「あの…よろしいですか?」
「なんだ?」
「たしか妹さんは今年6年せ……」
「言うな!!」
「……」
「……頼む…言わんでくれ‥」
「…はい」
…。
苦労しているんですね‥。
…。
…。
…。
141VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:51:34.56 ID:VQBKUXjp0
>>135
ちゅるやさんの生みの親、えれっと氏の好物らしい
142VIP下手人:2006/11/26(日) 22:52:03.32 ID:zzXJm79M0
>>135
スモークチーズの元ネタは
鶴屋さんラジオだった気がする。
143暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:52:09.86 ID:Hv1WVu74O
支援
144VIP村人x:2006/11/26(日) 22:53:43.33 ID:IjUxWvWY0
>>141
鶴屋さん自体の好物ってわけじゃなかったのか。
道理で公式とかに情報が無いはずだ。
145箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:54:26.11 ID:Py+xht5/O
〜夕暮れ〜
…。
…。
「まだ頭に血が上っていますよ」
「自業自得」
…。
彼と僕がようやく許されたのは日がかなり落ちてからでした。
今は長門さんと2人、夕暮れの中を歩いています。
…。
「まだ…怒っていますか?」
「あなたは罰を受けた…だからもういい」
「そうですか…良かった」
…。
帰ってからさらにお仕置き…なんて事になったらどうしようかと思いました。
…。
「今日は何だか濃い1日でした」
「そう」
…。
午前は時間移動で過去に行き、午後は午後であわただしい…疲れました。
さて…。
…。
146暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:54:52.93 ID:Hv1WVu74O
支援
147箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:55:26.30 ID:Py+xht5/O
「今日の夕食は何にしましょうか?」
「カレー…」
「は昨日食べましたよね、何にしましょうか?」
「…あなたが決めて」
…。
どんな美味しくても連日はちょっとですね。
…。
……ん?この音は…長門さんの携帯ですか?
長門さんはしばらく携帯を見つめた後…。
…。
「もしもし……そう……了解した」
…。
通話終了ですか?
何やら表情が暗いような…。
…。
「古泉一樹」
「なんですか?」
「部屋の修繕が終了した」
「え?…明日の筈では?」
「予定より早く終わったと…」
「そう…ですか」
「そう……帰る」
…。
148暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:55:53.20 ID:Hv1WVu74O
支援
149箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:56:12.11 ID:Py+xht5/O
長門さんが帰る…なんですかね……この寂しさは…。
今夜までいると聞いていたので…。
しかたないですね。
…。
「…じゃあ帰って荷物をまとめないといけませんね、引っ越し手伝いますよ」
…。
僕の言葉に長門さんは何も言わずただ頷いた。
…。
「……」
「……」
…。
それからしばらく沈黙が続いた…長門さんが今日帰る…。
はい、寂しいです。
長門さんを見ると…表情は…自惚れかもしれませんが間違いなく寂しい顔に見えます…。
…。
150暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:56:42.49 ID:Hv1WVu74O
支援
151暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:56:54.43 ID:Ik87QtDC0
支援
152武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:56:55.83 ID:AlNDPtKs0
wktk!
153箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:57:19.90 ID:Py+xht5/O
…。
「長門さん」
「なに?」
「お祝いしましょう」
「お祝い?」
「ええ、部屋の修繕が終わったお祝いです。僕の部屋で鍋でもやりましょう。」
「鍋?」
「寒いですし、それに鍋には自信があるんですよ、涼宮さんにも負けませんよ」
…。
長門さんは黙って僕を見ている。
…。
「お祝いですから少しお酒でも飲みますか?明日は日曜日ですし良いでしょう。
なんなら今日までうちに泊まっていきませんか?」
…。
その言葉に長門さんは目を見開いて…。
…。
154:2006/11/26(日) 22:57:40.68 ID:+Q5im+JHO
支援
155暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:57:46.93 ID:Hv1WVu74O
支援
156箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:57:49.50 ID:Py+xht5/O
「いいの?」
「ええ、引っ越しは明日でも遅くは無いと思いますが?…あ…長門さんがどうしても今日帰ると言うならばしかた…」
…。
フルフルフルフル
…。
長門さんは激しく首を振り…。
…。
「古泉一樹、今夜まで世話になる」
…。
はっきりとした笑顔でそう言った。
…。
…。
…。
157暴れん坊VIPPER:2006/11/26(日) 22:58:10.80 ID:Hv1WVu74O
支援
158武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 22:58:13.39 ID:AlNDPtKs0
支援支援
159VIP村人w:2006/11/26(日) 22:59:13.41 ID:Zd0fWAbf0
紫煙
160箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 22:59:43.90 ID:Py+xht5/O
「さて、鍋ですけど…寄せ鍋でいいですね」
「いい」
「具は白菜にネギにとうふ、鶏肉に豚肉と…」
「ミノタウ…」
「却下です」
「…しかたない」
「締めは雑炊ですね」
「古泉一樹」
「なんですか?」
「今夜こそは間違いは…」
「起きません」
「…そう」
「長門さん」
「なに?」
「彼に言われましたよ……長門さんを泣かすなよ…と」
「…そう…なら今夜は間違い…」
「起きません」
「…そう」
…。
…。
161VIP悪魔:2006/11/26(日) 22:59:46.48 ID:LNodpoVbO
支援
162VIP下手人:2006/11/26(日) 23:00:19.47 ID:Ik87QtDC0
支援
163箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 23:00:28.88 ID:Py+xht5/O
…。
それから買い物をして帰宅し、2人でお祝いをしました。
あんなに買った食材が全部無くなるんですから…本当に凄い食欲ですね。
長門さん曰わく
…。
「涼宮ハルヒの作った鍋より美味しかった」
…。
との事です。
お褒めの言葉をいただき光栄です。
気がつくといつの間にか深夜になっていました。
お酒が入ったせいか時間の感覚がわかりませんね。
もう寝る事にします。
え?間違いですか?起きませんよ。
たとえ何か起きたとしても…それは間違いではありませんから。
…。
…。
164VIP下手人:2006/11/26(日) 23:00:44.34 ID:Hv1WVu74O
ミノタウロスwww

支援
165箱入り娘 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 23:00:53.77 ID:Py+xht5/O
こうして、箱に入ってやって来た宇宙人娘との生活がとりあえず終わりました。
はい、とりあえずです。
また何かあったら世話になるそうです。
…その日は遠くないような気がします。
なんだか待ち遠しいような…え?…はい、楽しかったですよ
…。
…。
…。
…。
…おしまい
166VIP下手人:2006/11/26(日) 23:01:02.99 ID:Ik87QtDC0
支援
167門番の娘:2006/11/26(日) 23:01:51.37 ID:AlNDPtKs0
GJ!!
最高!!
168花魁:2006/11/26(日) 23:02:22.18 ID:+Q5im+JHO
乙wwww

谷口は報われないな…
169VIP下手人:2006/11/26(日) 23:02:52.07 ID:Hv1WVu74O
GJ!!

今回も激しく笑わせてもらったwww


この長門、積極的で良いね…
170VIP村人x:2006/11/26(日) 23:03:17.58 ID:Zd0fWAbf0
G・Jなんだぜwww
171南蛮ムキトス:2006/11/26(日) 23:03:19.98 ID:i2ptKenfO
乙!GJ!
172VIP番長:2006/11/26(日) 23:03:28.71 ID:3JnTCERvO
>>165
存分に笑わせてもらったぜ!
GJでした!
173VIP村人y:2006/11/26(日) 23:03:39.99 ID:IjUxWvWY0
GJ!
大いに笑わせてもらいました、乙ですw
174VIP足軽e:2006/11/26(日) 23:03:44.75 ID:xy2lzlms0
GJでした。
人を笑わすのうますぎるよあんたwwww
175覚醒の人 ◆0qzco1.0p6 :2006/11/26(日) 23:03:45.45 ID:Py+xht5/O
以上です。
長々とすまんかった。
しかし最初の主旨は一体どこに行ったんだろう…orz
甘物って難しいねぇ。
次回は久々にキョン視点に戻るよ。
古泉視点は当分お休みだ。
176散髪とめきち:2006/11/26(日) 23:04:18.93 ID:uurHBj1K0
GJ!貴方のSSのおかげで古泉×長門に開眼したんだぜ!
177VIP毒蛇:2006/11/26(日) 23:04:35.20 ID:LNodpoVbO
GJ!!!!
だが最後の含みが気になるwwwww
178門番の娘:2006/11/26(日) 23:05:04.52 ID:AlNDPtKs0
>>175
次回作かなり楽しみにしてる!!
本当に乙
179VIP魔王:2006/11/26(日) 23:05:21.92 ID:yNb+wbDM0
GJ!
この様子だと、そう遠くない未来に、宇宙人娘が箱入りで出荷されるかもしれませんね。
箱を開けると、
「また、あなたの家に。」
と、しゅたっ、と片手を挙げながら挨拶する宇宙人娘が入っているのですね。
180VIP村人y:2006/11/26(日) 23:06:47.50 ID:IjUxWvWY0
出来れば長門さんには最後も段ボール箱に入って帰って欲しかったw
181北町奉行:2006/11/26(日) 23:09:47.21 ID:hoN9zfC00
GJ!乙でした
ホント含みが気になるw
182VIP女神:2006/11/26(日) 23:10:34.10 ID:F8h5mvnQO
楽しかったー!乙〜











読んでないけど
183武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 23:11:32.46 ID:lz8lH3Ca0
読んでないけど乙
184VIP番長:2006/11/26(日) 23:13:26.67 ID:3JnTCERvO
では寝落ち保守
185武器屋のじじぃ:2006/11/26(日) 23:14:36.16 ID:9VMaGxZ90
乙です!
古泉かわいいよ古泉!マッガーレ!
186VIP足軽hentai:2006/11/26(日) 23:18:49.84 ID:hIZs/jJf0




      今日24時いっせいににVIPで一番いらないパートスレ爆撃します





           本気でパートスレ潰したいやつちょっと来い
      http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1164547203/l50
 

187南蛮ムキトス:2006/11/26(日) 23:19:40.43 ID:0jKj+7AAO
GJ!
激しくワラタ
188南蛮ムキトス:2006/11/26(日) 23:34:18.93 ID:i2ptKenfO
保守
189VIP勇者:2006/11/26(日) 23:41:13.91 ID:NfLSRrJQ0
さげるか
190VIP魔王:2006/11/26(日) 23:42:50.15 ID:yNb+wbDM0
さて、そろそろ次の話を書き上げたいけど、なかなか。
朝倉を出したら、話が作れなくなってしまった。不遇な朝倉に愛の手を、
がコンセプトだったのに……朝倉案は、廃棄するしかないのか!?
起承転結で言うと、2つも転を入れることになるから厳しいのかな?
出だしと、2つめの転と、結、さらには後日談めいたものまでは出来上がってるのに。
誰か朝倉を動かすコツを教えてくださいorz
同じく情報が少ない喜緑は、あっさり動いたのに。
191VIP下手人:2006/11/26(日) 23:43:30.26 ID:Hv1WVu74O
だな。
だいぶ潰されてる。
192VIP村人d:2006/11/26(日) 23:44:59.62 ID:lJTTBD090
>>190
お願い、朝倉さんは廃棄しないで・・・
193愛のセーラー戦士:2006/11/26(日) 23:45:16.38 ID:ZiXTaBXR0
電池が切れている可能性があります。電池を交換して試してみてください。それでも動かない場合、初期不良の疑いもありますので
情報統合思念体対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェイスカスタマーサポートまでお電話の上でご返送ください。
実費と代替品をお送りいたします。
194VIP村人y:2006/11/26(日) 23:46:28.31 ID:IjUxWvWY0
心理を朝倉と同調させることで朝倉になりきってみるというのは?
あと、来月発売のキャラソン聞いてヒント得るとか・・・
195VIP勇者:2006/11/26(日) 23:57:24.12 ID:NfLSRrJQ0
鶴屋のハレハレ酷いな・・・ショック・・・
196VIP下手人:2006/11/26(日) 23:59:09.04 ID:Hv1WVu74O
やはり三人娘のハレ晴レが1番だな…
197VIP遊び人:2006/11/27(月) 00:03:55.36 ID:MPfgb0Ld0
涼宮ハルヒの憂鬱 総合
スレが爆撃受けてる…   
198VIP村人p:2006/11/27(月) 00:04:20.98 ID:O8quIiai0
声がぜんぜん鶴屋さんじゃないんだよな…
昔、某ゲームの曲で一人二役で演じわけしながら
上手くデュエットやってたからこの声優さんには期待してたんだけどな
199VIP村人b:2006/11/27(月) 00:04:29.72 ID:1IyCELWA0
なんかスレ読み込みが重い

保守
200VIP村人q:2006/11/27(月) 00:04:39.77 ID:9M7Ctx/X0
大したもんじゃないだろう
201VIP村人b:2006/11/27(月) 00:06:32.45 ID:1IyCELWA0
すぐ終わると思う

凸する口実が欲しいヤツらばかり
202VIP村人o:2006/11/27(月) 00:12:01.53 ID:BkDTUriJO
確かに総合は板違いだろうね……全然見たこと無いけど。
まあ自治厨のクオリティも下がったもんだと思いながら静観しますわ。
203VIP村人l:2006/11/27(月) 00:13:57.36 ID:DrQjulr8O
VIPに自治厨とはな……
今は下げ進行で行こうか
204VIP村人z:2006/11/27(月) 00:18:47.99 ID:23uiAsiB0
VIPの自治ってwww
205一生足軽:2006/11/27(月) 00:19:11.15 ID:vP6ggctH0
>>202
VIPに自治を求める時点で間違ってるけどね
時々ある運営側の指示が全てだし
206VIP将軍:2006/11/27(月) 00:19:50.70 ID:YuGli7sjO
朝まで大人しくしといた方が良さそうだね…
207一生足軽:2006/11/27(月) 00:23:14.70 ID:vP6ggctH0
>>206
!800代後半になったらage無いと落ちそうだけど
それまではsageでよさそうやね
208暴れん坊VIPPER:2006/11/27(月) 00:24:51.40 ID:XyWTNekH0
自治以前の問題
ヒマだから突撃している・・・とコテのひとりが明言している
209VIP足軽の子:2006/11/27(月) 00:28:03.77 ID:LxdURLZB0
潰されても立てればいいだけ。
嵐には反応しないことが一番
210VIP村人o:2006/11/27(月) 00:28:51.28 ID:BkDTUriJO
なんか俺がVIPに自治を求めてるみたいな感じだけど、誤解だぜ?むしろこのスレに四ヶ月いるし。
211一生足軽:2006/11/27(月) 00:33:42.19 ID:vP6ggctH0
>>210
まあ、毎度毎度
パートUzeeeが沸くのはお約束だからな
VIP落ちたときの運用とか見てると…な
212VIP将軍:2006/11/27(月) 00:39:58.29 ID:YuGli7sjO
このスレは終わらない!!と思ってるんだよね〜。

生活の一部みたいになっちゃってる俺orz
213VIP毒蛇:2006/11/27(月) 00:41:48.81 ID:MFx8RLLPO
800行ったな。
上げるか?
214VIP村人w:2006/11/27(月) 00:43:56.86 ID:PVRVndWC0
今日は投下しないほうがいいな
215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/11/27(月) 00:44:55.13 ID:vP6ggctH0
>>214
荒らし来たら考えればいい
…どうせすぐに冷めるからsage進行なら無問題だろ
216暴れん坊VIPPER:2006/11/27(月) 00:48:10.62 ID:XyWTNekH0
荒らし煽ってたスレが容量オーバーで終わったよ
217一生足軽:2006/11/27(月) 00:49:00.81 ID:vP6ggctH0
だが、このままでは荒らしを待たずして落ちるな…
218暴れん坊VIPPER:2006/11/27(月) 00:50:19.95 ID:XyWTNekH0
sageで定期的にカキコしていれば900番台でも保つ

ただ900後半まで下がったらあげるべき
219VIP魔法使い:2006/11/27(月) 00:52:05.26 ID:h2DgS1YD0
いまかいまかと息を潜める闇討ち寸前のやつみたいだな
220VIP将軍:2006/11/27(月) 00:52:42.36 ID:YuGli7sjO
アナルスレの余裕さにワラタwww
221一生足軽:2006/11/27(月) 00:54:33.04 ID:vP6ggctH0
>>220
向こうは何度も落ち体験済みだからな
落ちたら立てればいいじゃん!!って、考えがあるよね
222暴れん坊VIPPER:2006/11/27(月) 00:56:38.94 ID:XyWTNekH0
パートスレ潰し云々言ってたスレがパート化してるしwww自滅だね

そろそろあげても大丈夫なんじゃまいか?
223VIP将軍:2006/11/27(月) 00:57:43.03 ID:YuGli7sjO
上げる。
224一生足軽:2006/11/27(月) 00:57:57.53 ID:vP6ggctH0
>>222
任せる
225VIP村人o:2006/11/27(月) 00:58:50.68 ID:BkDTUriJO
本末転倒な落ちにワロタage
226暴れん坊VIPPER:2006/11/27(月) 00:59:30.70 ID:XyWTNekH0
>>224
応…と思ったら>>223があげてくれた模様www

俺は落ちますね
227VIP村人w:2006/11/27(月) 00:59:37.03 ID:PVRVndWC0
投下もOK?
228門番の娘:2006/11/27(月) 01:02:37.16 ID:xkeVtl2fO
おk!
229VIP足軽neet:2006/11/27(月) 01:03:59.85 ID:h1ISPBtH0
イーンダヨ
230VIP足軽になりたい:2006/11/27(月) 01:04:05.71 ID:BBYzIS420
というかパート用の板ができたってきいたけどほんとなんだろうか
231門番の娘:2006/11/27(月) 01:06:01.19 ID:xkeVtl2fO
あるけど人は少ない
232VIP村人r:2006/11/27(月) 01:08:54.88 ID:9M7Ctx/X0
何かできたから投下してもいいかな?
233VIP村人r:2006/11/27(月) 01:09:29.90 ID:9M7Ctx/X0
>>227
おふぁ
お先にドーゾ
234少女達の放課後:2006/11/27(月) 01:09:39.00 ID:PVRVndWC0
私は今、鶴屋さんの家にお邪魔させてもらっている。
なんでかって?今日はセールやってるお店が多かったからSOS団の活動は休みにして
みくるちゃん達と買い物に行ったの。
それでその帰りに鶴屋さんの家に来て色々と話してるわけ。
ちなみに居るのは鶴屋さん、みくるちゃん、有希、私。
そして話題は…
「それでみくるその後どうしたの?」
「もちろん断りましたよ。知らない人だったし…。
 そ、それより鶴屋さんはどうなんですか?」
告白したとかされたとかっていう話。
でもここにいる四人は告白されたことしかないみたいだけど。
「断ったよー。いくら優しそうな人でも知らない人とは付き合えないさ。
 ハルにゃんはどうなんだい?中学生の時色んな人と付き合ったって聞いたけど」
アホ谷口ね。鶴屋さんに何喋ってんのよあいつ。
「別に。全員普通過ぎてつまらなかったわ。」
「高校に入ってから気になる人とかいなんですかぁ?」
みくるちゃんにそう言われた時に一瞬キョンを思い出して自己嫌悪した。
なんでそこでキョンが出てくんのよ!!
「キョンくんとかいいんじゃないかい?」
・・・・!!心を読まれた!?鶴屋さんってエスパーだったの!?
「ななな何でキョンが出てくんのよ!?」
「やだなーそんなに必死にならないでよハルにゃん」
「ふふふ…涼宮さん可愛い」
「み、みくるちゃんの方が可愛いでしょ!!キョンだってきっと…」
言ってからしまったと思った。これは確実に失言だ。
そう思った瞬間、鶴屋さんは大爆笑。みくるちゃんは口に手をあてて笑ってる。
…有希、あんたも微妙にニヤついてない?
235VIP足軽t:2006/11/27(月) 01:09:43.04 ID:6soSyClP0
>>230
あれは2chじゃないから
236宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:11:16.33 ID:YuGli7sjO
wktk支援
237少女達の放課後:2006/11/27(月) 01:11:37.86 ID:PVRVndWC0
「さっさと付き合っちゃえばいいさ。いい雰囲気なってること多いじゃないかい?」
なんですって!!私とキョンが良い雰囲気!?
…確かにそんなことがあったようななかったような気がするけど
私とキョンが付き合うなんて想像出来ないわ!!
「そーですよ。こないだの雨の時あいあい傘してたじゃないですかぁ」
「な、なんでみくるちゃんがそれを知ってるのよ!!??」
「禁則事項です」
みくるちゃんはウィンクして言った。…可愛いわね。
っていうかなんで本当に知ってるのよ。
鶴屋さんと有希の様子を見ていると二人も知っているようだ。
「…み、みくるちゃんと鶴屋さんはどうなのよ!?」
「あたしはけっこうキョンくん良いと思うよ?けっこうかっこいいと思うさ、
 あと、キョンくんと同じクラスの谷口君だっけ?あの子面白いよね」
ないないない。あいつチャック開いてるだけじゃない。
「あのー谷口君って誰ですか?」
みくるちゃん・・・・あなたけっこう失礼ね。
「ほら、国木田くんとよく一緒にいる子だよ。」
「あー…居ましたね。そーいえば国木田君ってけっこう可愛い系の顔してません?」
「だよねー!あたしも思ってたさ」
ただのショタじゃないあいつ。男だったら男らしい顔じゃなきゃ。
っていうか鶴屋さんもしかし恋敵?じゃないわよ。
別に私はキョンが好きなわけではないし。って誰に言い訳してるのかしらね私。
「あと古泉君もかっこいいさ。性格もいいしね」
「成績もいいって聞きましたよ」
二人が談笑してるのを聞きながら私は有希を見た。
有希はさっきから話に参加しそうな気配が無いけど…。
有希の恋愛事情ってかなり気になるわ。
そう思って私は有希に話かけた
「ねぇ有希って好きな人いないの?」
238宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:13:00.87 ID:YuGli7sjO
支援
239門番の娘:2006/11/27(月) 01:13:37.99 ID:xkeVtl2fO
支援
240少女達の放課後:2006/11/27(月) 01:13:38.43 ID:PVRVndWC0
「・・・・別に」
答え方はそっけなかったけど微妙に目が泳がなかった?
もしかし有希って…
「有希っ子好きな人でもいるのかいっ!?」
すかさず鶴屋さんがくいつく
「いない」
「居るんですよね!?嘘はいけないですよ」
みくるちゃんの目がキラキラしてるわ。とりあいずここは私も便乗しておこう
「誰よ!?団長命令よ有希。教えないさい!!」
すると有希は少し迷ってから静かに言った
「…………………古泉一樹」
「「「えっ〜!!!!」」」
私達はかなり意表をつかれた。だって有希と古泉君が喋ってる印象ってほとんどない。
鶴屋さんは有希に色々聞いているけど有希はほとんど分からないとか
別にとかしか言ってない。
しかし意外ね…有希が古泉君を好きなんて。でもけっこうお似合いかも。
なんて私が考えているといきなり有希がみくるちゃんの方を向いて言った。
「私はあなたが羨ましい」
「ふぇっ?な、何でですか?」
えっ…なんで?っていうか有希、目線が変。
なんと有希はみくるちゃんの胸を見ているのだ。かなり凝視してる。
「そ、そんなに見ないで下さいよぉ・・・」
みくるちゃんはかなり恥ずかしそうにしている。
そりゃそうよね。あんなに凝視されたら私だって恥ずかしくなるわ。
「この前見た雑誌に胸が大きいほうが男が振り向く確率が高いと書いてあった」
何読んでのよ有希ったら。と思う私を他所に有希は続ける。
「だから私は貴方が羨ましい。・・・・だって私に比べて」
そこで有希は言葉を切り、自分の胸を見た。
・・・・・な、なんか凄い可愛いんだけど。こんな有希初めて見たわ。
241少女達の放課後:2006/11/27(月) 01:14:16.13 ID:PVRVndWC0
私は有希の肩に手を回してセクハラ的発言をした。
「だったら私が大きくしてあげようか?」
でも有希は全然動じない。自分の胸を見たままだ。
「ハルにゃんより古泉君に大きくして欲しいんじゃないかい?有希っ子は?」
「鶴屋さんそういうこと言わないで下さいよぉ〜」
「やだぁーみくる何想像したの」
「でも古泉君ってそういうこと興味あるのかしら?
 けっこう真面目だし精神的にもわりと大人じゃない?」
私は素直に疑問を口にした。すると鶴屋さんがすぐに否定した。
「古泉君だって年頃の男の子だよっ!きっとめっがさ興味あるさ」
古泉君がそういう話をしてる所、私には想像できないわ。
・・・キョンはどうなのかしら?
「有希っ子可愛いんだし、上目使いで迫れば古泉君だってイチコロさ」
「今度やってみる」
有希!!本気なの!?
「私たちは陰から見守ってあげますよ?」
みくるちゃんそれ覗きっていうのよ。
そう思っていたら有希は私に向かって
「貴方も彼にやってみるべき」
えっ・・・?それは私がキョンに上目使いで迫れってこと?
そんな恥ずかしいことできるわけないじゃない!!
「それは良い考えだと思います!!」
みくるちゃんが私に向かってキラキラした笑顔で言ってきた。
「あたしもそう思うよっ!!」
つ、鶴屋さんまで!!
242宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:14:34.24 ID:YuGli7sjO
支援
243少女達の放課後:2006/11/27(月) 01:15:04.75 ID:PVRVndWC0
結局そのあとまた私とキョンの関係について色々聞かれた。
もう勘弁して・・・って思ったくらいに私の携帯に母親からの連絡がきて解散になった。
9時くらいまで話しちゃったわ。
でも楽しかったからいいか。可愛い有希も見れたしね。
普通は退屈だと思ってたけどどたまにはこういうのも悪くないわね…
と考えながら私は家に帰った。

終わり
244VIP村人r:2006/11/27(月) 01:16:12.55 ID:9M7Ctx/X0
長門→古泉が多い今日この頃
乙!
245宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:16:21.98 ID:YuGli7sjO
GJ!
やったな古泉!
相思相愛だぜ。・゚・(つД`)・゚・。
246VIP村人r:2006/11/27(月) 01:17:40.85 ID:9M7Ctx/X0
さーて投下してもいいかな?
247VIP足軽になりたい:2006/11/27(月) 01:17:50.49 ID:BBYzIS420
こないだの男が語ってたやつの人か

これは寝る前に良いものを見た

果てしなく乙
248門番の娘:2006/11/27(月) 01:18:01.70 ID:xkeVtl2fO
長門カワエエ…

乙です
249VIP村人p:2006/11/27(月) 01:19:25.81 ID:BkDTUriJO
GJ。古泉は美乳派なんだよなw
250VIP村人x:2006/11/27(月) 01:19:34.35 ID:PVRVndWC0
投下する前にいうべきだったが前に書いた小説とリンクしてる
そっちから読んだほうが面白いかも
251VIP村人r:2006/11/27(月) 01:19:47.32 ID:9M7Ctx/X0
これ覚えてる人いるのかよ!!
http://www11.atwiki.jp/xgvuw6/pages/1473.html

ってな感じだが投下いきますよ【天地無用!SOS】
252宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:19:51.33 ID:YuGli7sjO
連続wktk
253宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:20:39.84 ID:YuGli7sjO
ハーレムの人キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
254VIP村人p:2006/11/27(月) 01:21:12.34 ID:BkDTUriJO
うっはあ天地無用ktkr!!!!!!!!
255VIP村人r:2006/11/27(月) 01:21:24.66 ID:9M7Ctx/X0
今回はカオスじゃなくてシリアス注意
256VIP悪魔:2006/11/27(月) 01:22:02.48 ID:/WbqXoblO
天地無用キター
長い事待ったぜ支援
257【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:23:21.22 ID:9M7Ctx/X0
■三日目〜See you again.(後編)
 終わりというのは突然やってくるもので、当人も知らないうちに終わってしまうというのはままあるものだ。
だが、終わらせなければ半永久的に終わることのないものも世界にはある。もちろん、それが
終わるべきなのか終わらざるべきなのかは場合によるだろう。
 さて、ここで問題になってくるのは、今俺が終わらせようとしているものが世界そのものであるということだ。
 いや、正確には違うか。これは夢だからな。これは夢の世界であって、この夢を終わらせなければ
俺は目覚めることができない。もしもこのまま目が覚めなかったら――もしかするとこっちの世界が
本当の世界になってしまうかもしれない。
 ぶっちゃけ、それだけは勘弁だ。
 確かにこの世界は俺にとって天国ともいうべき世界であることは否定しないが、それと同時に地獄も渦巻いているのだ。
まあその地獄の元凶は今や消え去ったのだが……。
 ともかく、この世界は俺のいるべき世界ではない。
 ハルヒがその変態パワーで何をしたのかは知ったこっちゃないが、世界の改変を二度も体験し
(一度目はハルヒの閉鎖空間で二度目は長門のあれだ)、二度とも脱出した俺にとっては、
世界が書き換えられたら世界を元に戻すという図式ができあがっているわけで、今回も例外ではないのだ。
 かくして、俺はこの世界の中心(多分)である文芸部室へと向かっていた。
 この際、本当の世界の中心がどこかなんてことはどうでもいい。この世界での決着をつけるためには
まず文芸部室に行かねばならないというのだからしかたがない。しかたがないから走るのだ。
 だが。
 走りながら俺は妙な寒気を感じていた。
 まだ春になっていないからだとか、日が照っていないからだとか、そんなチャチな話じゃあ断じてない。
 そもそも寒気を感じたから俺は走っているのだ。いや、別に体を暖めるためとかそんなことじゃない。
 急がなければいけないような気がした。
 とにもかくにも、急がなければいけないような気がしたのだ。

258VIP村人l:2006/11/27(月) 01:24:19.60 ID:1zWDpNj1O
嬉しいぜ
259【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:24:43.51 ID:9M7Ctx/X0
「どうなってんだ、こりゃあ……」
 実に地球に優しくない戦いが終わり、自然物人工物の区別なくボロボロになった並木道を後にした俺は、例の坂道を登りつつ呟いた。
 何かがおかしかった。
 静か過ぎる。
 まるで人気を感じない。世界から人という人が消えてしまったかのようだった。
 いや、人だけではない。まさに蟻の子一匹見当たらないという有様だった。
 俺はこの世界でただ一人の自律行動をする有機生命体となってしまったのだろうか。などとすら思ってしまったほどだ。
 いや――。
 待て、よく考えろ。
 ここが閉鎖空間なのだとしたら、もしかしたらこれが本来の姿なのか?
 朝倉は俺がこの世界の真相を知ったことがトリガーになったと言っていた。
 つまりこれは――。
 選択の時が来たってことなのか?
「……まずいな」
 見ればただの曇り空だと思っていた空の灰色が、かつて閉鎖空間で見た独特のものに変わっていた。そういえば街もどこか色彩が薄い。
またあの灰色の世界になろうとしてるってことなのか?
 だとしたら、今度こそハルヒは新しい世界を創造しちまうんだろうか。
 だが何かひっかかる。古泉、というか<機関>や朝倉のあの緊張感の無さはいったい何だ?
 あいつらがこうなることが分かっていなかったとは考えづらい。だとしたら何で――。
「……そういうことか」
 ここで俺は気がついた。
――もう答えは決まってるんでしょう?
 朝倉が言っていたあの言葉……そういうことだったのか。
 全てを理解して、俺は思わず笑みをこぼしてしまった。
 そうだった。俺はぐだぐだ考えるのは苦手なんだよ。案ずるより産むが易しってな。
 とりあえずは――。
 俺を待っているだろうあいつらに会いに行くのが先決だ。

260【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:25:39.51 ID:9M7Ctx/X0
「待ってたよ」
 息を切らしながら文芸部室の前まで辿り着いた俺を待っていたのは、意外な人物だった。
「お前……分かってたのか?」
「っていうか、全部の事情を知ってるのはあたしだけなんだけどね」
 そいつ――春日はツインテールを揺らしながらこの三日間で初めて見る笑顔を見せた。
 だが、春日はすぐにその笑顔を引っ込めて僅かに重い声で、
「もうすぐ世界が終わるよ」
 その言葉に呼吸を整えながら聞いていた俺は、大きく息を吸い込むと同時に唾を飲み込んだ。
「でも、心配なんてしてないけど」
 すぐに声の調子を戻した俺はあっけにとられ、次の言葉を発するのに数秒を要した。
「……何でだ」
「だって、あなたが何とかしてくれるでしょう?」
 ここで春日はニヤリと笑い、
「あの時みたいにさ」
 やけに自信に満ちた声で言った。「自信」って言い方もおかしいか?
「って、ちょっと待て」
 何かおかしくないか? 古泉の話ではこいつは<神人>が人間の姿になったってことだった。そして
その<神人>こそがハルヒがフラストレーションを解消する為に動かす破壊者のはずだ。
 古泉は神人が暴れださない以上は心配はないと言っていた。だが今はどうだ? もしこいつが本当に
<神人>なのだとしたら、何故また前回のように世界が生まれ変わろうとしてる?
 これは予想できた事態なのかそれとも……。
「確かにあたしは<神人>だけど」
261宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:26:15.01 ID:YuGli7sjO
支援
262【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:26:52.77 ID:9M7Ctx/X0
 春日は俺の思考を見透かしたように、
「ハルヒ自身でもあるからね」
「そりゃ……どういうことだ」
「ハルヒが不機嫌になると<あたしたち>が出てくるのは知ってるでしょ? あたしたちがこっちで暴れるのは
ハルヒと一緒にあたしたちも不機嫌になるから。不機嫌じゃない時はいないわけじゃなくて、ちょっと休憩してるだけ。
ハルヒの精神の一部なのよ、あたしたちは」
 随分と幼い声で大層なことを言う春日だった。
「で、今はまとめて一人ってわけ。っていうか、こっちの姿の方が維持するの大変なんだけどね。びっくりでしょ? 
あなたが見たあの巨人が全部一塊になってこんなもんなんだから」
 びっくりにも程があるぞ。っていうか女だったのか。
「だってハルヒは女じゃない」
 言いえて妙すぎる。
「まあ、そんなことは置いといて。今はこの状態を何とかするのが先じゃない?」
「だから何でお前がそんなことを言うんだよ。世界が変わる時はお前――ら、が暴れる時なんじゃないのか?」
「破壊と創造は表裏一体だから」
 春日はまたも幼い声で難しいことを言う。
「ハルヒが望めば、それだけで世界は変わる。ううん。もう世界はできちゃってるの。分かるでしょ?」
 世界はもうできている――この世界がそうってわけか。
「今回はあたしたちの出番はなし。後は選ぶだけ」
 そこで春日は俺を指差し、再びニヤリと笑った。
「あなたがね」
 その笑顔は、まさしくハルヒがよからぬことを思いついた時と同じものだった。

263VIP村人p:2006/11/27(月) 01:26:59.17 ID:BkDTUriJO
支援
264VIP村人r:2006/11/27(月) 01:27:23.22 ID:9M7Ctx/X0
あ・・・
265VIP村人r:2006/11/27(月) 01:28:13.19 ID:9M7Ctx/X0
すまん、微妙に書き足りないところがあったから書きながらの投下になる
それとも後からwikiで直した方がいいだろうか・・・

ちくしょう、不覚
266宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:28:28.56 ID:YuGli7sjO
支援
267宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:29:39.83 ID:YuGli7sjO
何ぃぃ?!


wiki訂正でよろ。
268【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:29:56.00 ID:9M7Ctx/X0
「選ぶのはあなただから、あたしは何も言わない」
 文芸部室の戸の前に立った俺の隣で春日が言った。
「でも、心配はしてないよ」
「……お前ら、そればっかかよ」
「不満?」
「……いいや」
 どの道、この状況を何とかするには俺が行動するしかない。
 ハルヒがこの世界を作り出したのは、元の世界に不満があったからだ。その不満の原因はどうやら俺らしい。……とりあえず、古泉説では。
 ついでにこの世界のいろんな意味での無茶苦茶っぷりもハルヒが望んだことらしいが……あの「うほっ」な連中にはどう説明をつけるつもりだ。
「意外とハルヒも別にこっちの世界を本当に望んでるわけじゃないのかもね」
「何だって?」
「この世界を作り出したのはあなたに自分や、他の子たちの気持ちを気付かせるつもりだったんでしょうけど、
今回は元の世界が嫌だったからってわけじゃないからね」
 何だか曖昧だな。お前はハルヒ自身じゃなかったのか?
「考えてることが全部分かるわけじゃないよ。でも、あなたはこっちの世界にいたいとは思わないでしょ」
「当たり前だ」
 ウホ泉は消えちまったが、谷口と国木田はあんなだし、他にもあんな連中がいそうな気がビンビンする。君子は危うきに近寄らないものなのさ。
「つまりそういうこと。もう言わなくても分かると思うけど」
 それだけ言うと春日は一、二歩後退して、
「じゃ、後はよろしく」
 よろしくって言われても。
「開ければ分かることだし、開けなきゃ分からないでしょ?」
「……そうだな」
 俺は覚悟を決めてドアノブに手をかける、そして、
「待ってるから」
 戸を開けた瞬間、目の前が真っ白になったかと思うと春日のそんな声が聞こえ、俺はいつの間にか文芸部室の中に立っていた。

269宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:31:18.81 ID:YuGli7sjO
支援
270【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:32:27.03 ID:9M7Ctx/X0
「これは……」
 文芸部室だ。何の変哲もない――というのは少し御幣があるが――、俺の知っているSOS団の部室だ。
 ただ一つ違うのは、
「誰も……いないのか?」
 水を打ったかのような静けさだった。まるで、あの冬の日、エンターキーを押した時のような。
 部室の真ん中辺りまで歩を進めて呆然としていた時、不意に背後に気配を感じた。
「あ……?」
「やっ、待ってたよ」
 振り向くとそこにいたのは腰の下まである長い髪を揺らしながら楽しそうに笑う――。
「鶴屋さん……?」
「いんにゃ、あたしは鶴屋であって鶴屋ではないのっさ。ま、分かってると思うけど」
 と言いながらもう少しでウインクになりそうなくらい片目を閉じた鶴屋さんの笑顔に俺がドキリとすると同時、
鶴屋さんはまるで兎のようにぴょんと飛び跳ね、俺の目の前に立った。
「いったい……どこまで知ってるんですか?」
「それは大した問題じゃあないんだよっ」
 そう言って鶴屋さんはまた「ニヒヒ」と歯を見せて笑う。本当に笑顔の似合う人だ。
 まあ、言われてみれば確かにこっちの連中がどれだけのことを知っていようとも、俺がこの世界からの脱出を成功すれば
それはいわゆる「夢オチ」になるわけだから、関係はないとも言えなくはない。朝倉説ではそういうことになっているらしいからな。
「まあ、そんなことは置いといてっ」
 強引にも話を脇に置いてしまった鶴屋さんはふと笑顔を柔らかいものに変えて、
「キョンくんは、あたしのこと、どう思ってるのかなっ?」
「……えー」
 突然の質問に戸惑う俺である。
 いやまあ、「この世界の俺」だったら言うことは決まってるだろうが、この鶴屋さんは俺がこの世界の俺でないことを知っていて、
元の世界の記憶を持った上でこういう質問をしてきたってことはつまりこの質問は俺の鶴屋さん自身の質問なわけであって、
ここは真剣に悩むべきところであるはずなのだが、何故か言うべきことは決まっているような気がした俺は僅かに逡巡した後、
「……好き、ですよ」
 思わずこのチキン野郎と突っ込みたくなるような小声で呟いた。
271宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:33:14.57 ID:YuGli7sjO
支援
272【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:34:49.36 ID:9M7Ctx/X0
「本当に?」
「本当ですとも」
「んー、まあ及第点ってとこっかなあ」
 鶴屋さんはまた楽しそうに笑い、
「まあ今はまだ迷ってるところだと思うけどね。これだけは言っちゃうよっ。あたしはキョンくんのことがめがっさ大好きなのさっ」
「それは嬉しいんですが……何でまた?」
 我ながら俺がこの人のお眼鏡に適うような人間だとは思いがたいのだが。
「んー、何でかなー?」
 鶴屋さんは人差し指を唇に押し当ててあくまでもわざとらしく、困ったような表情で、
「キョンくんとみくるやハルにゃんや長門っちのやり取りを見てたら自然とねー」
 言ってから鶴屋さんはその指を今度は俺の唇に触れさせた。
「本当に優しい人ってのはね、自分では気付かないうちに他人に優しくしちゃってるのさっ」
 いつもとは違う、優しい笑みで言う鶴屋さんに俺は思わず心を射止められそうになる。
「だから、ね。多分大丈夫だと思うよっ」
 そう言って鶴屋さんはいつもの笑みに戻り、
「みんな分かってるからさっ」
 にひっ、と歯を見せて笑うと、くるりと振る向いて一歩二歩とステップした後もう一度振り返って言った。
「それじゃ、待ってるからねー」
「あ、ちょっと……!」
 言うが早いか、鶴屋さんは手をひらひらと振りながら光に包まれ――例によってワープしたみたいにいなくなった。
「いったい……」
「鶴屋さんはいいなあ、自分に正直になれて……」
「え?」
 聞こえてきた声に振り返ると、今度は羨ましそうな表情をした朝日奈さんが立っていた。
「でも、ここならあたしも正直になれます」
 そう言って朝日奈さんは俺にゆっくりと近付き、
「キョンくんっ」
「は、はいっ」
 いつかのように真剣な目で俺を真っ直ぐに見つめる朝日奈さんに圧倒され、俺は思わず声を上ずらせてしまった。
273宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:37:02.68 ID:YuGli7sjO
支援
274VIP村人p:2006/11/27(月) 01:37:06.34 ID:BkDTUriJO
×朝日奈
○朝比奈
275宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:45:25.82 ID:YuGli7sjO
訂正中…?
276一生足軽:2006/11/27(月) 01:50:27.76 ID:X/5uK6hk0
っぽいね。さるは・・・ありえんか。
277 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:51:48.88 ID:mGgCnSc50
>>274
おっとdクス
どっちか迷ってたんだけど確認するのめんd(ry


さるだよ( ゚д゚ )
278VIP村人P:2006/11/27(月) 01:52:37.36 ID:V6j95Pmg0
支援
279一生足軽:2006/11/27(月) 01:53:13.20 ID:X/5uK6hk0
人少なそうだし、別スレ見ながら支援
280【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:54:03.91 ID:mGgCnSc50
「キョンくんに一つ言っておかなきゃならないことがあるんです」
「な、何でしょうか」
 朝比奈さんは大きく息を吸い込むと決心したように、
「前から、キョンくんのことが好きでしたっ!」
 顔を真っ赤にして叫ぶ朝比奈さんに内心激しくエキサイトしながら、この後の展開が読めたような気がして
俺は思わず溜息をついた。もちろん心の中で。
「朝比奈さん」
「は、はいっ」
 俺はあくまで紳士を装って朝比奈さんを真っ直ぐに見つめる。
「朝比奈さんの気持ちはとても嬉しいし、俺も朝比奈さんのことは好きです。そりゃもう声を大にして主張できますよ。でも……」
「いいの」
 朝比奈さんは俺の言おうとしていることを悟っているかのように首を振って、
「あたしはこれでいいんです。それに、みんなもきっと同じ気持ちだから」
 そう言って顔を上げた朝比奈さんの表情は、晴れやかなものだった。
「うん、本当に……。これが禁則じゃなくてよかった……」
「え?」
「バレンタインの時のこと、覚えてる?」
 覚えてますとも。あの時は「時が二人を引き裂いた」なんて言葉がまさにしっくり来るような話を聞かされましたからね。
「本当は……別の時代で、恋、をしたりするのは禁則事項とかじゃないんです。別れが来るのが分かっているから、誰もしないだけ」
 確かにあの話の中に禁則なんて言葉は一度も出てこなかった。出てきたのはその後の時間移動の話の時だけだ。
「でも、やっぱり自分に嘘はつけないから。どうしても、キョンくんにあたしの気持ちを伝えたかったの」
「朝比奈さん……」
「あたしの帰る場所はこの時代じゃないけど、今はまだキョンくんと一緒にいられるし、いつか帰ることになっても
また何度でも戻ってこられる。そんな気がするんです」
 そう言う朝比奈さんの表情は曇り一つない本当に嬉しそうな笑顔で、
「だから……よろしくね?」
 最後に悪戯っぽくウインクした顔が、あの朝比奈さん(大)と重なって見えた。
 ……そのとおりですよ朝比奈さん。あなたはこの先も俺たちを助けるために何度もこの時代にやって来てくれる。
いや、ハルヒさえ望めばこの時代で、みんなとずっと一緒にいられるんだ。
281一生足軽:2006/11/27(月) 01:54:53.00 ID:X/5uK6hk0
支援
282【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:55:11.41 ID:mGgCnSc50
「そろそろ時間です。あたしもいかなくちゃ」
 朝比奈さんが笑顔を絶やさぬまま言う。その体が光に包まれ始め、
「それじゃ、待ってます!」
 鶴屋さんと同じようにして、消えた。
「未来人ってのも大変ね」
「……朝倉」
 振り返ると今度は面白そうな笑みを浮かべた朝倉が立っていた。……おいおい、何か先の展開が読めてきたぜ。
「やっぱり来てくれたね」
「……世界の命運がかかってるからな」
「ふうん?」
 何だよその含み笑いは。というか何故お前がここにいるのかをまずは説明してもらいたいね。
「それは、他の人と同じよ。あたしもあなたのことが好きってわけ」
「俺には見当がつかないんだが」
「元々はそんな気はなかったんだけどね。殺そうとしたのは本気だったし」
 逃げていいかな。俺。
「大丈夫よ、今は。どうせならちゃんと理由聞いてもらいたいんだけどな」
「……いいだろう」
「そう」
 と、朝倉は「ふふっ」と笑い、
「情報連結を解除されてからね、肉体はなかったけど、あたしの精神は長門さんの中にあったのよ」
「何だって?」
「あたしたちインターフェースも統合思念体を構成する情報の一部だから完全に抹消するわけにはいかないのよ。
だから長門さんが一時保管してたってわけ」
 ちょっと待て。だとしたらあの冬の三日間でお前がいたのは……。
「そ、ちょっと嬉しい話よね。あの長門さんがあたしのことを必要としてくれたんだから」
 なるほど……。長門が望んだ世界に朝倉がいたのは、やっぱり長門が望んだからだったのか。
283VIP足軽a:2006/11/27(月) 01:56:20.99 ID:vP6ggctH0
支援かな
284一生足軽:2006/11/27(月) 01:56:34.21 ID:X/5uK6hk0
支援
285VIP村人P:2006/11/27(月) 01:56:53.22 ID:V6j95Pmg0
支援
286【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:57:04.22 ID:mGgCnSc50
「まあ結局また消されちゃったけど」
 朝倉はぺろりと舌を出して笑うと、
「ま、今更かもしれないけど、二度も殺そうとしたりして、ごめんね?」
 すまなそうな顔で今までの否を詫びた。……いやもう何も言わん。長門が望んだことならしかたがない。
幸い俺は死んでないしこの先襲われる心配がないんだったらいても別に問題はないだろうしな。
「やっぱり優しいのね」
 そう言って朝倉はまた笑顔に戻った。
「そう言うところに惹かれたのよね、長門さんも。あたしも」
「お前も?」
「うん、結局あの後もあたしはずっと長門さんの中にいて、長門さんと同じ視点であなたを見てきたから。
もしかしたらいい奴なのかもって思い始めてから、いつの間にか、ね」
 いつの間にか……ね。自分で言うのも癪だが、鶴屋さんといい朝倉といい、俺は普通にしてて他人に
自然と好かれるような人間性など本当に持ち合わせているんだろうか?
「そういうのって自分じゃ気付かないものなんじゃない? 多分ね」
 そういうもんかね。しかし二度も殺されかけた相手に好かれるというのも、何と言うか妙な気分というか……。
「怖い?」
「それは、な」
「大丈夫よ、あたしはもう急進派のインターフェースとしての任務は負ってないからね。あたしも喜緑さんの管轄下に入ってるし」
「信じていいんだな」
「何なら戻ってから長門さんと喜緑さんに訊いてみたらいいんじゃない? ……それじゃ、あたしもそろそろ行かなくちゃ」
 その言葉と同時、朝倉が光に包まれる。
「長門さんの気持ち、ちゃんと聞いてあげてね。それじゃ、また後で」
 手を振りながらそう言うと、朝倉もまた同じようにして消えた。
「…………待っていた」
「長門」
 この展開にもだいぶ慣れてきたが、今度はちょっとばかし予想外だった。
「……有希に、沙希か」
 そこには、長門姉妹が二人並んで立っていた。
287宿屋の女中:2006/11/27(月) 01:57:30.40 ID:YuGli7sjO
支援
288一生足軽:2006/11/27(月) 01:58:08.94 ID:X/5uK6hk0
支援
289VIP毒蛇:2006/11/27(月) 01:58:43.84 ID:pmRVz3zf0
支援
290【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 01:59:16.53 ID:mGgCnSc50
「あなたには、謝らなければならない」
「何がだ」
 若干俯き加減で長門(有希)が言う。長門(沙希)の方は不安げに俺と長門(有希)を交互に見ている。
「わたしはまた、涼宮ハルヒの力を利用してしまった」
 ああ、それは知ってるさ。
「これは前回の異常動作と同じこと」
「そんなこたあないだろ」
 今回は世界が変えられちまったわけじゃないし、何より原因はハルヒだ。お前が少しばかり手を加えたところで、
俺は別にお前を責めたりはしない。
「だが、一つ気になることがある。何でお前は……あの時のお前を、別人として用意したんだ?」
 古泉の奴は代弁者だとかそんなことを言っていたが、それだけじゃ納得できん。それなら前回みたいに
自分の性格を変えちまうだけで良かったはずだ。
 いや、俺としては二人のままでもこの際構わないんだけどな。
「あの時のわたしは、わたしであってわたしではない」
「どういうことだ」
「あれはわたしの中に蓄積したエラーが生み出したもの。蓄積したエラーを処理するために用意した依代」
「…………」
 長門(有希)は俺を真っ直ぐに見つめたまま続ける。
「結果として、わたしではないわたしが生まれた。それが、あの時のわたし」
「人格が変わっちまってたのは?」
「それは……」
 長門(有希)は一瞬、迷うような表情をして、
「あなたと、普通の人間として、一緒にいたかったから」
 細く透き通った声が心地よい響きを伴って聞こえてきた。
「長門……」
「でも、今は違う」
291VIP魔王:2006/11/27(月) 02:00:00.99 ID:V6j95Pmg0
支援
292【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:02:11.59 ID:mGgCnSc50
「違う?」
「嬉しかった」
「何が」
「あの時、あなたがわたしのために怒ってくれたことが」
 あの病院でのことか。
「今のわたしのままでも、あなたはわたしを一人の人間として見てくれていることが分かったから」
 不思議なことに、この時の長門(有希)の顔が、俺には微笑んでいるように見えた。
「このエラーは、心地よいもの。……あなたと、あなたたちと共にあるということが、今のわたしにとっては何より心地よいこと」
 俺は長門の行動に久々に驚かされた。長門は、エラーを自分の一部として受け入れようとしている。
いや、実はもう自分の中に芽生えた感情というものを、こいつはもう理解しているのかもしれない。
 俺が気付いていなかっただけで、こいつはもう立派に人間らしい成長を遂げていたのかもしれない……
いや、全知全能っぽい統合思念体とやらにとっては退化なのかもしれないけどな。
「あの時、わたしは“わたし”の中から世界を見ていた。あの“わたし”には、わたしのものではない自意識が確かに存在した」
 そう言って長門(有希)は長門(沙希)に目をやる。
「わたしは、この“わたし”を失いたくないと思った。わたしの異常動作によって生み出されたものだけど、わたしには違いないから」
 ……そうだよ長門。お前のその考えは間違っちゃいない。俺はあの長門を俺の長門と同一視することはできないが、
それでもあの長門のことは決して嫌いじゃなかったんだ。
「わたしはもう一人のわたしと共にありたい。……でも、あなたは」
「構わんさ」
 長門が言い終わる前に俺は、
「実は俺もあの長門にはもう一度だけでもいいから会ってみたいと思ってたんだ。お前の好きなようにするといい」
「……そう」
 不思議なもんだ。また長門(有希)が笑ったように見えた。いつの間にか長門(沙希)の表情も和らいでいる。
「あー、でもこっちで言ったことは元の世界の長門は覚えてないのか」
「だいじょうぶ」
「大丈夫って、何が」
「わたしはこの閉鎖空間に介入しているから、ある程度のことは元の世界にいるわたしも把握している」
 ……そういうことは先に言ってくれ。段々自分のやっていることが恥ずかしくなってきた。
 と、まあそれはいいとして。
293VIP足軽a:2006/11/27(月) 02:02:58.50 ID:X/5uK6hk0
支援
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/11/27(月) 02:03:17.01 ID:vP6ggctH0
支援
295【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:05:14.35 ID:mGgCnSc50
「朝倉のことなんだが……」
「朝倉涼子のことは、安心してくれていい」
「……そうか」
 まあ、長門がそう言うんならそうなんだろう。だがまあ、しかし。
「やっぱりお前、朝倉のことは嫌いじゃなかったんだな」
「…………」
 長門は答えない……が、もしかしたら照れてるだけなのかもな。
「……もう、時間」
 そう呟いたのは長門(沙希)だった。
「よかった。あなたがわたしの存在を認めてくれて」
 長門(沙希)がそう言って微笑む。あの改変された世界で見た笑顔は変わってはいなかった。
「お前の望みなら、それでいいさ」
「……ありがとう」
 俺も笑みを返してやると、長門(沙希)は嬉しそうに頷いた。
 次の瞬間、二人の体が光り始める。二人は顔を見合わせると、手を繋いで同時に口を開いた。
「“わたし”をよろしく」
 二人の長門が消える。
 窓の外を見ると、いつの間に晴れたのだろうか、空がオレンジ色に染まっていた。
「あなたもなかなか罪作りな人ですね」
「う、わ!?」
 朝比奈さんに匹敵するかと思うようなエンジェルボイスに振り向くと、そこにはいつもの笑顔で喜緑さんが佇んでいた。
「でも何だか分かるような気もします。あなたには何か、特異なものを感じますから」
「えー、と」
 この人に関しては俺もよく分からない。でもここにいるということは、やっぱりあなたも俺のことを?
「ええ、まあ」
 ええ、まあって。
「人間の持つ恋愛感情というものには興味はあります。それと、あなたにも」
「はあ」
「何しろあの長門さんが異常動作を起こす要因になってしまったほどの人ですからね。インターフェースが創造主である
統合思念体以上に一有機生命体を尊重するなど考えもしなかったことですから」
296VIP魔王:2006/11/27(月) 02:05:44.28 ID:V6j95Pmg0
支援
297VIP女神:2006/11/27(月) 02:06:39.52 ID:pmRVz3zf0
喜緑さん可愛いよ喜緑さん支援
298VIP魔王:2006/11/27(月) 02:07:11.44 ID:V6j95Pmg0
支援
299VIP魔王:2006/11/27(月) 02:08:04.99 ID:V6j95Pmg0
支援
300【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:08:28.51 ID:mGgCnSc50
 何と言うかこの人はデフォルトで笑顔な分、こういうことを喋っているとまるで古泉のようだが、まあそんなことはどうでもいい。
 長門、朝倉はともかく、この人は何で俺なんだろうか……。
「フェロモンですかね?」
 フェロモンて。
「冗談です」
 ……何故だかよく分からないがこの人からは妙な人間味を感じる。
「まあ、一番興味があるのがあなただというのは本当です」
 そう言って人差し指を唇の前に持ってくる喜緑さん。……いかん、可愛いじゃないか。
「生徒会長はああですし、コンピュータ研の部長さんとはそもそも付き合ってませんしね」
 ……何となく分かった気がする。考えてみれば喜緑さんはそういう役回りばかりだった。喜緑さんなりに感ずるところもあったかもしれない。
そこで残ったのが俺……というわけか。まあ、光栄な話じゃないか。
「でも、まだお互いのことはよく知らないわけですけど……。これから何度もお世話になると思いますので、よろしくお願いしますね」
 何やら意味深なことを言いつつ喜緑さんは俺に会釈する。
 と、例の如く喜緑さんの体が発光し始めた。
「それでは」
 最後まで、喜緑さんは笑顔のままだった。……意外に喰えない人なんだな。
 ――さて、鶴屋さん、朝比奈さん、朝倉、長門、喜緑さんときて、ということは残ったのは……。
「おっそいわよ、キョン!」
 予想通りのいい意味で突き抜けた声を耳にして、俺は振り向いた。
 ハルヒが、太陽のような笑みを浮かべて仁王立ちしていた。
「いやすまん、待たせたな」
 ここまで来たらもうやることは分かっている。俺は笑ってひょいと手を挙げて応える。
「まったく。女の子待たせるなんていい度胸してるじゃない」
 ハルヒは唇と眉を同時に吊り上げるという例の器用な笑みを浮かべて言う。
 閉鎖空間を生み出すくらいだから相当イラついてるか鬱屈としてるかとも思ったが、そんなことはなかったようだ。
まあ元々アニメに影響されて作ったようなふざけた世界だからな。
「ああ、本当に俺はあれだ。女心ってやつをてんで分かっちゃいないようだ」
301VIP魔王:2006/11/27(月) 02:10:09.12 ID:V6j95Pmg0
支援
302VIP足軽a:2006/11/27(月) 02:11:27.89 ID:X/5uK6hk0
ねもいー、支援
303【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:12:41.87 ID:mGgCnSc50
「ふぅん? 分かってんじゃない」
 ハルヒは俺の顔を睨むようにじーっと見つめてから、
「今更になって気付くなんてほんっと甲斐性ナシよね!あたしはちゃーんと気付いてたんだから!」
 長門や朝比奈さんのことか?
「そっ。っていうか多分、気付いてないのはあんただけだと思うけど」
 ああ、そんな気がするね。っていうか気付いてなかったというよりは……。
「気付かないようにしてた、って?」
「まあ、な」
「あんた、ほんっとにバッカねー。そんなだからダメなのよ」
「そりゃ、悪かった」
 呆れたように言うハルヒだが、俺は何故か穏やかな気持ちでその言葉を聞いていた。
 そうだよ。こいつはこうでなきゃいけない。他人を無理矢理自分のペースに巻き込んで、そいつまで楽しい気分にさせちまうような
突き抜けた性格がこいつの持ち味なんだからな。
「今だから正直に言うけど。最初はね、やっぱり独占したいって思ってたわよ。でも恋愛なんて精神病の一種だなんて言っちゃった手前、
あたしから言うなんてできなかった」
 ハルヒは俺の言葉を聞いていたのかいなかったのか、一人で喋り始めた。
「でもねー。あんたが全っ然なんとも思ってなさそうだったからイライラしちゃって」
 古泉も言ってたな。これが閉鎖空間を発生させた理由か。
「それどころか、あんた有希やみくるちゃんの気持ちにだって気付いてなさそうだからますますイライラしちゃってね。
本当は喜ぶべきとこなのかもしれないけど、何か我慢できなかったのよねー」
 と、ハルヒは突然俺をビシッという効果音が聞こえてきそうな程の勢いで俺を指差し、
「そこで考えたのよ!あたしはキョンのことを好きだけど、有希やみくるちゃんもあんたのことが好き。だったらみんなで
キョンを共有すればいいじゃないって!!」
 俺は物か。それがアニメに影響された結果かよ。何て単純なやつだ。
 というかこっちのハルヒは本当に素直だな。気持ち悪いくらいだ。……冗談だよ。
「こーんな可愛い女の子たちに囲まれて、まさか嫌だとは言わないわよねえ」
「当たり前だ」
304VIP足軽b:2006/11/27(月) 02:12:56.43 ID:vP6ggctH0
しえん
305VIP魔王:2006/11/27(月) 02:13:19.71 ID:V6j95Pmg0
支援
306【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:14:25.01 ID:mGgCnSc50
 もはや考えるまでもない。俺は即答していた。
 みんながそれで良いってんなら俺だって断る理由なんざありはしない。
 多くから一つを選びとるのではない――やれやれ、こういうことだったか。
「じゃ、決まりね!常識なんか知ったこっちゃないわ。好きな人が同じだったら一緒に好きになっちゃえばいい。
単純なことじゃない!まったく面倒な国ねえ、日本って」
 法律やら倫理やらに文句を言うのは勝手だが本気で望んだりしないでくれよ。お前が望んだりしたらそれこそ
憲法すら変わっちまうかもしれないんだからさ。
「ま、あんたにそんな甲斐性なんてないかもしれないけど……。逃げたりしたら死刑なんだからね!」
「分かってるさ」
 死刑は嫌だからな。なんてな。
 まったく……俺はとんだ幸せ者だね。こんなご都合主義な展開に恵まれるとは。
 ま、ハルヒが思ったことだからしようがないか。
「なーにこれで終わりだ。みたいな顔してんのよ。終わりなんかじゃないわよ」
「へ?」
「アホな声出してないで!もう一人いるでしょ!」
 もう一人って、まさか……。
「あたしは先に行って待ってるから、さっさと来なさいよ!」
「あ、おい!」
 って、うおっ、まぶしっ!
 ……言うだけ言って消えやがった。……まったく、ハルヒらしいぜ。
「……最後はお前か」
「何か問題でも?」
 振り向くと金髪のツインテールを揺らして満足げな笑みを浮かべる春日実花がそこにいた。
「問題はないが……聞きたいことがある」
「なに?」
「こっちのハルヒは結局どこまで知ってるんだ?」
「心配いらないわよ。ハルヒはいつもどおりだから」
 どういうこった。
「あの映画の時と同じ。自分では自分の力には気付いてないから」
307:2006/11/27(月) 02:15:57.07 ID:f2Dzf7qV0
支援
308:2006/11/27(月) 02:17:55.20 ID:f2Dzf7qV0
支援
309【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:18:11.98 ID:mGgCnSc50
「それは……おかしくないか?」
 だったら何であいつはお前のことを知ってるんだ? 朝倉や喜緑さんはまだ分かるが……。
「それはハルヒじゃなくてあたしが望んだから」
「何だって?」
「最近はハルヒも落ち着いてるし……あたし自身飽きちゃったのよ。ただ壊すだけってのは」
 どこか遠い目をして春日は続ける。
「あたしはハルヒの精神の一部だから、ハルヒの思考を操作するのは案外難しくないの。今回はそれを利用しただけ」
「そんなことが……」
 いや、しかし春日は<神人>だということは、閉鎖空間であるこの世界だからこそこうしていられるんじゃないのか?
 ハルヒが目を覚ましたら、結局……。
「言ったでしょ。破壊と創造は表裏一体だって」
 不敵な笑みを浮かべて春日は言う。
「ハルヒの望みを具現化するのもあたしたちの役目。だったら、あたしが現実に存在するっていう事実を作ればいいだけ」
「無茶苦茶だ」
「今更この程度、驚くことじゃないでしょ? それに、結構長いこと壊してないし、一番最近の仕事はそれこそ創ることだったからね。
創る方が面白くなっちゃった」
 創る……? あの映画の時のことか?
「そ。面白かったよ。鳩の色を変えたり、猫を喋らせてみたりね」
 なんてこった。こいつは全部知ってたのか。
「そりゃそうよ。完全な無意識で、何かを変えられるわけなんてないでしょ。そこであたしたちの出番ってわけ」
「ちょっと待て」
 そうだ、待てよ。こいつは自分の……というか、ハルヒの力を知ってる。それはつまり、ハルヒはいつでも自分の力を
自覚できてしまうってことなんじゃないのか?
「それは心配しなくてもいいよ」
「え?」
「あたしはあくまでもハルヒの精神の一部に過ぎない。その一部に自我が芽生えただけのこと。さっき思考を操作するのは
難しくないって言ったけど、直接話したりできるわけじゃないからね。それに、そんなことになったらみんな困るでしょ?」
 そりゃあ、困るさ。いざって時には話す覚悟はあるが、そのいざってことがないうちにハルヒが自分の力のことを知っちまったら
何をしでかすか分からないからな。
310VIP村人n:2006/11/27(月) 02:19:13.38 ID:zZT2M6PW0
支援
311VIP村人n:2006/11/27(月) 02:21:07.74 ID:zZT2M6PW0
支援
312【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:21:17.75 ID:mGgCnSc50
「そこはあたしたちにも分からないことだからね。結局あたしたちはハルヒの意思で動いてるだけだから。それに」
 春日が窓際へと歩いていき、窓の外を眺める。俺もそれに倣った。
「あたしもハルヒと一緒。今の、あなたやみんなのいる世界が好きだから」
 春日が振り向く。その笑顔が夕日に照らされて輝く。
「だから、壊すなんてことはありえない。むしろ、守っていきたいくらいよ」
「……そうか」
 安心したよ。俺も元の世界が好きだからな。
「……そろそろ時間だよ。覚悟はできた?」
「やっぱ……まだ何かあるのか?」
「うん。答えは……外にあるよ」
 そう言って春日が指差したのは、文芸部室のドアだった。
「行けば分かるんだろ?」
「まあね」
 二人で顔を見合わせて微笑み合う。
 覚悟ね。もちろんできてるさ。
「じゃあ、もうだいじょうぶだね」
 春日がドアへと近付いていく。
「それじゃ、行こうか」
「……ああ」
 俺もドアへと歩み寄り春日の隣に立つ。
 春日がゆっくりとドアを開けた瞬間――さっきと同じように、俺の視界は白い光りに包まれた。

313VIP村人n:2006/11/27(月) 02:22:45.42 ID:zZT2M6PW0
支援
314【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:23:33.38 ID:mGgCnSc50
「…………っ!」
 目をゆっくりと開ける。
「ここは……」
 おかしい。俺は“文芸部室のドアを開けて”外に出たはずだ。それなのにここは――。
「屋上じゃねえか」
 眼前に広がる夕暮れの空。だだっ広いコンクリートの床。見覚えがある。
 映画の撮影の時に使った、北高の屋上だった。
「あれは……」
 ふと気がつくと、屋上の向こう側に何人かの人影が見えた。
 不意にたんっ、と床を踏む音がする。春日が人影の方に向かって駆けていくのが見えた。
 春日がその中の一人に何やら話しかけると、立っていた連中が一斉に(と言ってもタイムラグはあるが)振り向いた。
 俺も春日の後を追う。
「遅い!何やってたのよあんた」
「ハルヒ……それに」
 そこにいたのはハルヒと、
「……待っていた」
「ふふ。もう、遅いですよキョンくん」
「やっ。覚悟は決まったみたいだねっ」
「お疲れ様」
「やっぱり、あなたは不思議な人ですね」
 長門姉妹と朝比奈さんと鶴屋さんと朝倉と喜緑さんの七人だった。
「春日、これは……」
「答えは決まったんでしょ? それなら、まだ言ってないことがあるじゃない」
 ……ああ、そうか。そういうことか。
「……やれやれ」
 俺は思わず封印していた言葉を溜息と共に漏らした。ただし、あくまでみんなには聞こえないように。
「俺は幸せ者だな」
「何よ、今更気付いたの?」
 ハルヒが心底面白そうな笑みを浮かべながら言う。
「ああ、実に今更だ」
315【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:25:16.76 ID:mGgCnSc50
 本当に今更気付いてどうするんだろうね、俺は。
 思えば、俺のこの無茶苦茶な人生はハルヒと出会っちまった時点で決まってたんだ。そして、この無茶苦茶な人生こそ
俺の望んでいたものだってことは……もはや言うまでもないことだろう?
 結局、俺もハルヒも、似たもの同士なのかもしれない。
 さて……この夕焼けの屋上って絶好のロケーションで、俺がしなきゃいけないことと言ったら――やっぱりこれしかないだろう。
「ハルヒ」
「何よ」
「長門……有希、沙希」
「……なに」
「朝比奈さん」
「はいっ」
「鶴屋さん」
「うんっ?」
「朝倉」
「なあに?」
「喜緑さん」
「はい」
「それから……春日」
「……うん」
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/11/27(月) 02:27:49.39 ID:vP6ggctH0
支援かね
317【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:28:33.39 ID:mGgCnSc50
 俺は大きく息を吸い込んで、空を見上げ、
「俺は、みんなのことが――」
 ああ、本当にらしくねえな、なんてことを思いつつ、
「大好きだあああ!!」
 この場に最も相応しいと思う言葉を叫んだ。……すぐに顔を下げられるわけねえだろ。多分、いい歳して真っ赤だぜ。
「…………ふぅ」
 しばらくして、やっと落ち着いた俺は一つ息をついて顔を下げる。
 みんな――笑っていた。あの長門(有希)でさえ、俺にしか分からないようなレベルではあったけど、今度こそ本当に。
 そして八人は声を揃えて――。


『よろしい!!』
「……よろしい」


 ……若干二名ほどタイミングがずれたのは、ちょっとしたご愛嬌さ。
 八人がそれぞれに満面の笑みを浮かべている。……本当に俺は幸せ者だな。
 そう思っているうちに、世界は段々と白い光に包まれて――。


 俺の意識は、覚醒する。

318VIP村人n:2006/11/27(月) 02:30:04.61 ID:zZT2M6PW0
支援
319【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:30:17.76 ID:mGgCnSc50
「――ふがっ」
 ベッドから落ちた衝撃で、俺は目を覚ました。
 ……何やらさっきまでやけにリアルな夢を見ていた気がする……。そう、夢を――。
「…………」

――何っつー夢見ちまったんだ!フロイト先生も爆笑――

「……いや」
 俺は上体を起こして頭をバリバリとかく。
「今悩んだってしかたがないことさ」
 独り言を呟きながら何気なくカレンダーを見て――今度こそ俺は愕然とした。

 終業式なんてとうの昔に終わっている。


 4月は出会いの季節。
 始業式が、もうすぐそこまで近付いていた。

320VIP村人t:2006/11/27(月) 02:31:42.29 ID:5CH63CzZO
マルチ失礼

http://id18.fm-p.jp/10/Darts2DX/
またコメント消し方がバロスwwww
暇な方は日記荒らしてください
321【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:32:12.28 ID:mGgCnSc50
■エピローグ〜宇宙最強!天地無用!!
 あの後に知ったことだ。
 どうやら俺はあの世界で若干の記憶操作を受けていたらしい。日付の感覚だけを、終業式以前に操作されてたってことだ。
 まあ時間の流れすら違ったって話だ。今更驚きゃしない。
 つまるところ、俺との関係が進展しないまま終業式を迎えてしまったハルヒが閉鎖空間を生み出したってのが今回の騒動の真相らしい。
 ……とはいえ、騒いでたのは俺一人だけってのが実情なんだけどな。
 まあ、今となってはそんなのは些細なことだ。それよりも今俺がしっかりと受け止めなきゃいけない現実は――。

「カナダから転校してきました、朝倉涼子です。みんな、またよろしくね!」

 この予想外の――いや、全くの想定内の転校生の存在さ。


 結局、やっぱり長門と喜緑さんは事の顛末を知っていた。
 長門は喜緑さん経由で統合思念体の許可を受けて朝倉涼子を再構成し、情報操作で進級した俺のクラス――やっぱりハルヒと
谷口・国木田コンビ、それから阪中は同じクラスだった――に転校生としての新たな人生(っていうのかね)を与えた。
 その時、朝倉がさりげなく俺の方にウインクを送ってきたが――。
 もうこいつの笑顔に恐怖は感じなかった。

322【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:34:18.76 ID:mGgCnSc50
 それから、長門はもう一人、新しいバックアップを統合思念体から受け取っていた。
 そう、長門沙希だ。
 全くこの辺は統合思念体の思考ってやつを疑いたくもなる話だが、あの世界にいた長門沙希と設定的には全く一緒らしい。
一つ違うのは人間ではなくれっきとしたインターフェースだってことで、長門や、俺たちの身に危険が及んだ時には
インターフェースとしての能力が解放されるらしいのだが、それまでは能力は制限されていて、それどころか自分が
インターフェースだってことすら知らないらしい。会ってみたら本当にあの長門(沙希)そのままだった。
 長門曰く、「彼女にはあくまで普通の人間としての道を歩んでもらいたい」とのことだ。
 統合思念体もよく許したもんだ。
 ……ちなみに長門(沙希)にとっての長門(有希)への認識は「魔法使い」らしい。
 そうすりゃ確かに情報操作能力とやらは長門(沙希)の前でも使えるかもしれんが……。
 まったく、やれやれだ。


 それから――。
 やっぱりあの世界のことは誰も覚えていなかった。
 いや、誰かに確認したってわけじゃないから正確なことは言えないんだが、みんなの俺への対応がいつもどおりだったことから察するに、
誰もこのことは知らないんだろう。多分。
 何か、みんな微妙に上機嫌に見えたのは気になったけどな。
 ハルヒも新学期初日とは思えない元気っぷりだったし。
 まあ……今はまだ、その時じゃあないってことかもな。

323VIP村人n:2006/11/27(月) 02:36:09.47 ID:zZT2M6PW0
支援
324【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:37:10.52 ID:mGgCnSc50
 それと、これはちょっとした余談。
 谷口と国木田は俺の記憶どおりにアホと天然の毒舌で、うほっなことは一切なかった。いや、実によかった。
 ついでに古泉のことなんだが――。
 ウホ泉でなかったのは当然として、後に俺は意外な事実を知ることになる。

「実はあの幽霊騒動以来交流がありましてね。それからですよ、彼女の魅力に惹かれ始めたのは」
 普段どおりの如才ない笑みでこっ恥ずかしいことを言う奴である。
「いやあ、それにしても意外だったのは僕の方です。まさか彼女が僕に好意を抱いてくれていたとは」
 さっきから古泉の言っている彼女というのは、俺やハルヒもよく知っている、かつて幽霊騒動をSOS団に持ち込んだあの人物――そう、阪中である。
 そう言えば何だか俺たちが見てない隙に妙にいい雰囲気を作っていた二人だったがまさか付き合うことになろうとは。
 ……なるほど、あの世界で阪中が古泉宛の――と言っても俺名義のだが――ラブレターを持っていたのはこういうことだったのか。
「まあ、近いうちに他の皆さんにもお話しするつもりですよ。ですから――」
 ですから、何だ。
「あなたも頑張ってください」
 何を頑張るってんだコノヤロウ。



 話を元に戻そう。
 そしてこの日――。
 もう一人の転校生が北高にやってきた。

325VIP村人n:2006/11/27(月) 02:40:32.48 ID:zZT2M6PW0
支援
326VIP皇帝:2006/11/27(月) 02:47:12.38 ID:vP6ggctH0
さるったかな?
327VIP村人n:2006/11/27(月) 02:48:24.18 ID:zZT2M6PW0
支援
328VIP女神:2006/11/27(月) 02:49:00.34 ID:pmRVz3zf0
支援
329VIP村人n:2006/11/27(月) 02:51:44.24 ID:zZT2M6PW0
支援
330VIP番長:2006/11/27(月) 02:52:15.25 ID:MFx8RLLPO
支援
331 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:52:27.29 ID:URi+jSCc0
夜遅くに本当にすまない・・・
またさるだ
332【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:53:38.40 ID:URi+jSCc0
 昼休み。俺は珍しく食堂へと向かっていた。ただし、弁当持参で。
 とはいえ目的は食堂じゃない。では購買かというと、弁当派の俺は購買にも用はない。
 用があるのは、ほら。あの購買に並ぶ列の端で、ぽつんと立っているあいつの方さ。

 俺は購買に並ぶ長蛇の列を所在なげに眺めているそいつに声をかけてやった。
「春日」
「…………」
 俺の呼びかけに振り向いたそいつは、ふくれっ面を隠そうともせずに俺を見上げてくる。
 自分の名前を俺が知っていたことにこいつは何の疑問も感じていなさそうだ。その理由を俺は知っている。
同じように俺が自分の名前を知っている理由をこいつは分かっているだろう。
「次はもう少し早くこないと間に合わないぜ」
「…………」
 頬を膨らませたままの春日に、俺は近くのパン屋で買っておいたヤキソバパンを差し出して、
「購買のじゃないと不満か?」
「…………っ」
 一瞬顔を赤らめた春日は俺の手からヤキソバパンを掠め取るとニッと笑って俺を指差し、
「遅刻、罰金!」
 やれやれ。いったい俺はヤキソバパン何個買ってやったら許してもらえるのかね。

333【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:56:10.63 ID:URi+jSCc0
 俺が弁当をもさもさと食う向かい側でもぐもぐとヤキソバパンを頬張る金髪のツインテール――そう、春日実花だ。
 こいつは古泉と同じ九組に編入してきた天才少女――とかいう扱いになってるらしい。
 何でこんなことができたか、なんてのは言うまでもないだろう? あの怪しげな<機関>の力さ。
「本当にお前、来ちまったんだな」
「…………」
 春日はパンを食う手を止めて、行儀よく全部飲み込んでから口を開いた。
「何よ、悪い?」
「いいや」
 予測できたことだからな。驚きはしないさ。
「今はこっちがあたしの世界」
「ん?」
「あたしだってみんなと一緒に楽しいことしたいもん」
 それだけ言うと春日はまたパンにパクついた。
 こうして見てると、本当にハルヒそのままだな。
 ただ若干サイズが縮んで、ちょっとだけ素直になったって感じだが。
「始業式に3人も同時に転校生が来るんだ。ハルヒが見逃しゃしないさ」
 そう言って俺は箸でプチトマトを摘み上げ――何だ? 何で春日は急に目を見開いてるんだ?
「それ」
「あん?」
「近づけないで」
334VIP村人n:2006/11/27(月) 02:56:30.59 ID:zZT2M6PW0
支援
335【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 02:57:48.00 ID:URi+jSCc0
 ……プチトマトが苦手なのか?
「何で?」
「だから近づけるなぁっ!」
 怒られた。
「……苦手なのよ」
「何が」
「……赤くて丸いのが」
「何で」
「……だってあたし、<神人>だもん」
「…………ぷっ」
「っ!わ、笑うなぁっ!」
「いや、すまん、悪かったって」
「……むぅっ」
 春日は頬を膨らませて、またパンにかじりつく。何よりも食い気か。ってか何でそんなにヤキソバパンが好きなんだ。
 <神人>だから赤くて丸いのが苦手ねえ。……古泉のことはどう思ってるのかね。
「……イツキのことは別に嫌いじゃないよ」
「そうなのか?」
 それは意外だ。てっきり古泉みたいな超能力者は嫌ってるもんなのかと。
「だってしかたのないことだもん。それに、最近は喧嘩してないし」
 喧嘩って。
「それでも、赤くて丸いのは苦手なのっ!」
 分かったから、飯は落ち着いて食いなさい。

336VIP村人r:2006/11/27(月) 02:59:27.68 ID:O8quIiai0
春日カワイス
337【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 03:00:20.57 ID:URi+jSCc0
 始業式の夜。俺は自室でいろいろなことを考えていた。
 長門・朝比奈さん・古泉の大胆告白を聞いたり、朝倉に襲われたり、閉鎖空間に連れて行かれたり、
ハルヒが世界を作り変えようとしたり、野球したり、時間旅行したり、作り物の殺人事件に遭遇したり、
ハルヒが夏休みをループさせたり、長門がコンピ研相手に本気で怒ったり、朝比奈さんがビーム出したり、
長門がそれを阻止したり、偶然見つけた野良猫が世にも珍しいオス三毛でそいつが突然喋りだしたり、
ハルヒと長門がバンドをやったり、長門が世界を作り変えたり、朝倉にまた襲われたり、また時間旅行したり、
長門が勘違いの一目惚れをされたり、冬合宿でどこぞの宇宙人的な奴らの罠にはまったり、
その冬合宿で用意された殺人事件の謎を解くことになったり、朝比奈さんと一緒に眼鏡の少年を助けたり、
朝比奈さんが二人だったり、胸くそ悪い未来人と<機関>と敵対する組織の女やその他諸々に
朝比奈さんをさらわれたり助けたり、生徒会というか<機関>の陰謀で機関誌を作るハメになったり、
幽霊騒ぎに巻き込まれたり――。
 この一年、いろいろなことがあった。それこそ、思い出すのも疲れるくらいに。
 だが、どれ一つとして「楽しくなかった」なんて言える思い出は、今となっては存在しない。楽しくなかったことなんて、
このいろいろありすぎた一年間の中じゃ記憶の隅に追いやられてるだろうしな。
 そして、これからはもしかしたら、そんな楽しい思い出ばかりじゃすまなくなるかもしれない。
 だが、長門も言っていたことだ。俺は恐れてなんかいない。
 何故なら――。
 俺には信頼できる仲間が、何人もいるからな。

 朝比奈さんとは別口の未来人に古泉の<機関>と敵対する組織に長門たち情報思念体とは別の広帯域宇宙存在?
 知るか。来るなら来てみやがれってんだ。こっちには神様に異世界人まで揃ってるんだぜ。もう怖いものナシだ。
 俺たちは宇宙最強のドリームチーム、SOS団なんだからな。
338【天地無用!SOS】 ◆M54RhbBmhE :2006/11/27(月) 03:02:10.58 ID:URi+jSCc0


 さて、世はなべて事も無し――。
 そろそろ、何かでかい事件の一つでも起きちまうんじゃなかろうかね。
 まあ、俺にとっての当面の心配事は――。
 あの夢が本当に現実になってしまうのかどうかってことだ。

 ま、そんなことになったとしても、この際俺は全く構わないけどな。
 全くもって――世界は驚くほどにセンセーショナルだぜ。





                                             【天地無用!SOS】  完
339VIP足軽になりたい:2006/11/27(月) 03:03:21.03 ID:URi+jSCc0
以上、展開がgdgdになっちまったが夜遅くまで支援ありがとう
これでやっと一つ肩の荷が下りた・・・
340VIP足軽v:2006/11/27(月) 03:03:28.68 ID:6soSyClP0
乙乙乙乙乙乙乙乙
341VIP村人o:2006/11/27(月) 03:04:26.07 ID:zZT2M6PW0
>>338 乙です
342VIP侍:2006/11/27(月) 03:05:04.62 ID:MFx8RLLPO
乙!GJ!
343VIP足軽になりたい:2006/11/27(月) 03:05:53.25 ID:URi+jSCc0
とりあえずこれから書くのはもう決まってるんだ
未完の長編とクリスマス用の中編?とバトルものっぽい長編


まあ俺が書くとどれもキ×長メインになるけどな!!
344VIP足軽になりたい:2006/11/27(月) 03:08:12.72 ID:URi+jSCc0
とりあえず未完の長編はクリスマス前には完結させたい

最近、古×長が多くて歯がゆい思いをしてるキ×長派の同士に送る
多分誰も覚えてないだろうけど次は【罪と罰】でお会いしよう


それじゃ、みんなお疲れ
345VIP侍:2006/11/27(月) 03:10:30.50 ID:T7nmuI9O0
GJそして乙
346VIP足軽flash:2006/11/27(月) 03:13:06.30 ID:9BFPl6Aa0
GJ!今二人の視点で描くSSの作成中なんだが片方の視点版が完成してて
投下しようかどうか悩み中。
こういうのって時系列で並べた方が良いのかとりあえず一人視点分投下して
知識補完程度にもう片方を後に投下したほうが良いのかどっちなんだ?
347VIP侍:2006/11/27(月) 03:16:09.11 ID:MFx8RLLPO
俺は重ねるように時系列で書いてるよ。
話を展開させる所を両方の視点で重ねるようにしてる。
348VIP足軽flash:2006/11/27(月) 03:22:14.57 ID:9BFPl6Aa0
なるほど。今書いてるの終盤で話がリンクする様になってる上
時系列でもう片方の視点を出しちゃうとネタバレ状態になっちゃうんだよね。
感情移入させるなら一人分を投下しちゃって、
話の筋をわかりやすくするなら時系列順に…って感じ。
客観的にどっちの方が良いなのかわからなくてさ…
349VIP侍:2006/11/27(月) 03:30:22.20 ID:MFx8RLLPO
ネタバレ状態になったら片方ずつかな……
350水無月の雨 ◆mtod1dSyOc :2006/11/27(月) 03:35:29.39 ID:MFx8RLLPO
話が途中までしか思いつかなかった、無理矢理まとめた作品を投下させてもらいます。
華麗にスルーしてくださいww


雨は嫌いだ。
理由はわからん。ただ、どうしても気分が沈んでしまう。
そんな俺だからこそ、6月は輪をかけて嫌いだ。
やむことの少ない雨の月。どこが水無月だ、忌々しい。
今日も朝から雨が降り続いている。
俺はいつもより早い時間に家を出て、傘を回しながら学校に向かった。……ねみぃ。
この北高への上り坂と、雨の2トップはさらに気分を鬱へと向かわせる。
最近の中でも最も激しい雨のせいか、今日は坂を登る人間も少ない。サボっているのだろうな。
「おい、キョン!朝から浮かない顔してんな!」
お前が異常にテンションが高いだけだ、タコ野郎。
「うっ……毒舌っぷりも増してやがるな」
そもそもだ、何故お前はそんなにテンションが高いんだ。周りを見てもテンションが高いのはお前だけだぞ。
「ふふふ……それはだな、キョン。濡れている女はそれだけで色気が……」
歩く速度を早めた。これ以上は聞かなくてもわかるさ。所詮、谷口の考えることだしな。
後ろからやんやと騒ぐ谷口を無視して、俺は足早に学校へと登った。
教室に着くと、埋まっている席は少なかった。
351水無月の雨 ◆mtod1dSyOc :2006/11/27(月) 03:35:56.57 ID:MFx8RLLPO
驚いたことにハルヒまでも来ていなかった。いつもなら俺の後ろの席でボーッとどこかを眺めているのに。
早く後ろに座って、満面の笑みを見せて俺の気分を晴らしてくれよ。……って何言ってんだ、俺は。
教室の半分と少しが埋まった頃にチャイムが鳴った。
おかしい、ハルヒがまだ来ていない。
一限が始まっても、ハルヒは来ることがなかった。他の誰がいなくても気にしないが、俺の後ろの席が開いてるのは……な。
「あ〜もうっ!雨でびしょ濡れじゃない!最悪っ!」
大声で教室に入ってきやがった。今は授業中だぞ……ほら、先生泣きそうだ。
「ハルヒ。愚痴は俺が聞いてやるから落ち着いて席につけ」
ハルヒを宥め、席に座らせて授業を再開してもらった。
「キョン、タオル貸しなさい」
……やれやれ。ほらよ。
「ありがと。あ、キョンの匂いがする……」
お前は匂いフェチか?気色悪いことを言うな。
「ふん、何よそれ。ちょっと上脱ぐから向こう向いてなさい」
「おいおい、授業中……「あっち向け」
まったく……しょうがない奴だよ、本当に。
後ろから衣服を脱ぐ音が聞こえる。周りの奴等も黒板を注視しているようだ。……そりゃ気になるよな、向けないが。
背中に突き刺さるペンの感触。俺は振り返った。
あのなぁ、時と場所を考えろよ。
「いいじゃない。濡れて寒かったんだから。それとも、あたしに風邪ひけって言うの?」
そう言われたら何も言えねぇよ……。
前を向こうと思い、やめた。突然聞きたいことが出来たからだ。
「ハルヒ。お前さ……雨とか、6月って好きか?」
何でこんなことを聞くかわからない。特に意味もない。ただ、どうしても知りたかった。
「な、何よ、いきなり。真面目な顔しちゃってさ……。雨は嫌いよ。あたしの体を濡らして……あたしを一人のような気分にさせるの」
352散髪とめきち:2006/11/27(月) 03:38:59.81 ID:h2DgS1YD0
支援
353水無月の雨 ◆mtod1dSyOc :2006/11/27(月) 03:39:31.82 ID:MFx8RLLPO
ただ黙って頷いた。
「あたしだって一人は嫌いなの。今日だって遅刻してくる時は一人で歩いてて……なんだか落ちつかなった」
なんだ……この感情は。
今のハルヒの表情はとても悲しげというか、救いを求めているというか……。
そんな顔を見て、俺の心臓がドクンと大きな音を立てた。何故だ?いや、そろそろ素直になってもいいんじゃないか?
俺は、ハルヒのそんな顔を見て、守りたくなったんだろう?
授業終了のチャイムが鳴る。俺は後ろのタオルで顔を拭いている女を引きつれ、部室に向かった。
「ちょ……ちょっと、キョン!どこ行くのよ!?」
「……部室。サボるぞ」
ギャーギャーとわめくハルヒを引っ張り、俺はそのまま部室へと歩を進めた。


「部室なんかに連れてきて……何するつもり?」
ハルヒ、服脱げ。
「え、えぇっ!だ、ダメよ!そんな……な、何する気なのよ、あんた!」
……素晴らしい勘違いだな。俺が襲うとでも思ってるのか。
「バカ。ストーブで服乾かすぞ。俺の服着てていいからな」
自分の服を脱ぎ、ハルヒに手渡す。そして背中を向けた。……見られたくないだろうからな。
354水無月の雨 ◆mtod1dSyOc :2006/11/27(月) 03:40:23.94 ID:MFx8RLLPO
まだ6月序盤だ。夏が来るまで時間があるし、朝濡れたから少し寒いな。
「ねぇ……何で今日はそんなに優しいの?」
さぁ、何でかな。俺にもよくわからん。雨で気分がおかしいからじゃないか?
「何それ、バカみたい。雨……かぁ。キョンは好き?」
俺は……嫌いだな。
「何で?」
一つ深呼吸をする。この言葉を発することにためらいは無い。
「お前の笑顔が見れなくなるだろ?」
ハルヒは顔を真っ赤にした。俺は覚悟して言ったから恥ずかしくもなんともないが。
「あんた……バカよね」
あぁ、バカだよ。
俺の背中に当たる衣服の感触。そして、背中の重さ。
「背中合わせでも、何もしないよか暖かいでしょ?」
優しいな、お前も。
「……あんたに合わせてあげてんのよ。お互い優しけりゃ二人とも気分よくなるわ」
沈黙が続く。……だけど、問題は無い。
何故なら、背中越しにお互いの気持ちが伝わっているから。
ハルヒの優しさと、俺の優しさがぶつかって、背中が暖まる。今、俺達はわかりあっているはず。
だけどな、一つ問題があるんだよな。
「ハルヒ、この状態じゃダメだな」
「なんでよ。あたしは……うれしいわよ」
355散髪とめきち:2006/11/27(月) 03:40:32.61 ID:h2DgS1YD0
(,, ´д`)ハァアァ
356水無月の雨 ◆mtod1dSyOc :2006/11/27(月) 03:41:08.91 ID:MFx8RLLPO
「いや、ほら……お前の笑顔が見えねぇ」
「ふぅ……バカね」
背中を支える物が消えて、俺は床に仰向けになった。
そして、上から覆い被さられるようにキスをされた。
……まったくハルヒらしいやり方だ。
「んっ……おいしい」
そう言って、上から降ってきたのは、俺の大好きな笑顔だった。


おわり


保守代わりに。まぁスルーしてくださいww
ノシ
357散髪とめきち:2006/11/27(月) 03:42:05.98 ID:h2DgS1YD0
>>356
いいねぇ
こういうの大好きさw
GJ&乙!
358VIP足軽flash:2006/11/27(月) 03:47:59.67 ID:9BFPl6Aa0
視点順か…なるほど。
とりあえず話がまとまったら投下しますね。

>>356
GJ!
359愛のセーラー戦士:2006/11/27(月) 04:07:03.67 ID:5vKJ7s8f0
360VIP村人q:2006/11/27(月) 04:43:20.80 ID:BaU6IWO/O
361VIP村人q:2006/11/27(月) 05:05:21.55 ID:lhOwwuz1O
おやすみ保守
362宿屋の女中:2006/11/27(月) 05:20:34.56 ID:T7nmuI9O0
363VIP村人v:2006/11/27(月) 06:23:02.33 ID:O8quIiai0
保守
364VIP村人v:2006/11/27(月) 06:44:19.13 ID:O8quIiai0
寝る保守
365悲しい一人暮らし:2006/11/27(月) 07:25:27.45 ID:xkeVtl2fO
おはよう保守
366水汲みおしち:2006/11/27(月) 07:27:03.34 ID:03oR9Adk0
おはよう

まぁ寝てないんだがな
367はぐれVIPPER:2006/11/27(月) 07:54:46.61 ID:YuGli7sjO
GJ!

保守
368棒またぎ姫:2006/11/27(月) 08:19:18.59 ID:InaeeXZYO
ある日。なんら繋がりの無い朝倉の日常に関する話。
長「情報連結解除」
朝「っ!?・・・ありゃ?」
キ「何も起きな―――」
長「と見せかけて・・・フェルエリア・フォン・エターナリティ!!!!」
朝「ぬあーーー」
キ「何故にドヴァ?」
長「ユニークだから」
キ「ユニークか」
長「うん、ユニーク」
キ「ユニーク」
長「ユニーク」

朝「な、何。この不気味な程ユニークな空気は」
キ「ユニーク」
朝「ユニーク・・・っ!?勝手に口からユニークって・・・」
長「ユニーク」
朝「ゆ、ユニーク」
キ「ユニーク」
朝「ユニーク」
・・・・・・

朝「ってなわけ」
喜「意味解らん」
369VIP賢者:2006/11/27(月) 09:05:36.87 ID:cxNuOtzL0
乾す
370ただの戦士:2006/11/27(月) 09:31:12.53 ID:661x3KhR0
晴れ晴れの鶴屋さんバージョンを聞いてから
ちゅるやさんのイメージが壊れてしまい
ネタが思い浮かばないぜ。
めがっさな破壊力だぜ。
371VIP村人g:2006/11/27(月) 10:20:38.52 ID:LxdURLZB0
ほし
372内藤ホライゾン:2006/11/27(月) 10:39:18.59 ID:szlzijbM0
保守
373VIP村人k:2006/11/27(月) 10:41:29.99 ID:HcBQr8ze0
雨やばいよ雨。鬱々まっさかり。SSが全くかけなくなった。助けて。ヘルプユー
374VIP足軽MS:2006/11/27(月) 10:45:28.22 ID:6soSyClP0
なんで俺達が助けられなきゃいけない
375VIP勇者:2006/11/27(月) 10:48:09.71 ID:xkeVtl2fO
鬱なSSを書いてみるとか
376はぐれVIPPER:2006/11/27(月) 11:13:28.19 ID:OkfGjtQZO
ねるねるぬるね


保守
377VIP足軽zip:2006/11/27(月) 11:45:48.47 ID:OkfGjtQZO
378ただの戦士:2006/11/27(月) 12:16:49.39 ID:am8zjZO1O
ヤンデレとか欝とか
379VIP魔法使い:2006/11/27(月) 12:41:25.18 ID:xkeVtl2fO
保守
380VIP勇者:2006/11/27(月) 12:52:30.59 ID:YuGli7sjO
保守
381VIP足軽a:2006/11/27(月) 13:09:07.09 ID:szlzijbM0
保守
382VIP賢者:2006/11/27(月) 13:21:29.75 ID:YuGli7sjO
保守
383暴れん坊VIPPER:2006/11/27(月) 13:23:31.48 ID:D+oMmDJh0
携帯ならやってみ
街を育成するゲームでかなりおもしろい

http://gcity.tv/?RF=1&frdref=216351
384愛のセーラー戦士:2006/11/27(月) 13:48:57.23 ID:erLI9M31O
保守
385棒またぎ姫:2006/11/27(月) 14:00:56.64 ID:v94pbjGz0
肉便器図鑑ハケーン!
http://skyst.net/a/src/sky0873.bin
386VIP魔法使い:2006/11/27(月) 14:34:58.30 ID:YuGli7sjO
保守
387駅前食堂のメグ:2006/11/27(月) 14:42:29.70 ID:Ya+aFxxc0
保守
388愛のVIP戦士:2006/11/27(月) 15:09:14.86 ID:0asZJmoiO
保守
389VIP足軽wktk:2006/11/27(月) 15:25:06.21 ID:OkfGjtQZO
殺す
390VIP村人l:2006/11/27(月) 15:46:54.64 ID:LxdURLZB0
朝倉「え!? どこどこ? 誰を殺すの!?」
391VIP村人P:2006/11/27(月) 15:50:30.35 ID:BkDTUriJO
干す
392VIP足軽wktk:2006/11/27(月) 15:51:45.50 ID:OkfGjtQZO
スネーク「会長だ」
393だんご屋のはる:2006/11/27(月) 15:54:03.82 ID:FqzZS5py0
☆嵐のリーダー・大野智を応援しよう☆

ttp://www.youtube.com/watch?v=iVoyMQcdLy8
ttp://www.youtube.com/watch?v=brqlLHQNeJs
レベルの高いダンスの実力

ttp://www.youtube.com/watch?v=wIkOu0tnCQ4
ttp://www.youtube.com/watch?v=a-49XJT1li0
ナイスな天然ボケ具合

これほど非凡な才能を持ちながらイマイチ名の知れていない大野智。
動画はほんの一部です。まだまだたくさんの大野の面白動画があります。
動画を観て彼を気に入ったらどんどん彼の素晴らしさを普及しよう。
2chの力で大野をメジャーなアイドルへ!

嵐の大野智を応援してあげようぜ
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1164456153/
394VIP商人:2006/11/27(月) 16:16:37.57 ID:YuGli7sjO
保守
395VIP商人:2006/11/27(月) 16:44:38.33 ID:YuGli7sjO
保守
396VIP村人a:2006/11/27(月) 17:04:35.36 ID:OkfGjtQZO
繊細に★
397VIP商人:2006/11/27(月) 17:08:20.72 ID:+EOidheSO
398VIP奴隷:2006/11/27(月) 17:08:59.22 ID:bIj13WpU0
399VIP村人xxx:2006/11/27(月) 17:16:32.84 ID:DrQjulr8O
400VIP遊び人:2006/11/27(月) 17:37:41.27 ID:BkDTUriJO
401猿回しの勘三:2006/11/27(月) 17:38:00.45 ID:xkeVtl2fO
402:2006/11/27(月) 17:39:06.93 ID:E2uxs9V20
403VIP村人w:2006/11/27(月) 17:44:01.43 ID:qaUVTedN0
404南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:12:34.64 ID:YuGli7sjO
保守
405VIP足軽utu:2006/11/27(月) 18:17:09.25 ID:9BFPl6Aa0
>>358
で言った二人視点のSSの一部を投下したいけど、いいかな?
406南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:22:46.71 ID:OMVXIYeF0
イインダヨ
407南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:25:00.39 ID:YuGli7sjO
wktk
408VIP足軽utu:2006/11/27(月) 18:26:48.11 ID:9BFPl6Aa0
それじゃあ投下しますね。とりあえず10レスちょっと借ります。
409A Jewel Snow(ハルヒVer)前編1/11:2006/11/27(月) 18:29:39.35 ID:9BFPl6Aa0
高校生活が始まってからは時間が経つのが早くなった気がする。きっと今が楽しいからね。
あたしがキョンの言葉をヒントにしてSOS団を作って結構経つけど、
未だに宇宙人とか未来人とか超能力者は見つからない。まだまだ挑戦することは残ってるわ!
そんな思いとは別に月日は流れて今はもう2年の12月。
今年は学校側の都合だか何だかで休みに入るのが早いらしい。
その分終わるのも早いので一部の生徒はがっかりしてたみたいね。あたしにはあまり関係ないけど。
休みの間もSOS団の活動はもちろん継続よ!絶対不思議を見つけるんだから!
「そう言うならハルヒ、土曜の不思議探索だけすればいいじゃないか」
何言ってるの!団員皆の団結は普段の活動無くしては得られないわ!
「はぁ…普段の活動にそんな効力があるとは知らなかったな…」
いいから!明日も朝10時に部室集合よ!
「へいへい…」
いつもの帰宅道、こんな会話をしてこの日は皆と別れた。
明日も同じ一日がやってくると無意識に信じながら…。


「A Jewel Snow」


朝、目覚ましの音で眠りから覚めたあたしは11月の終わり頃から感じ始めた寒さに少しだけ震え、
手早く身支度を終わらせて学校に向かった。
確かにキョンの言う事にも一理あるわ…普段の活動にもマンネリ感が出てきたし…
あのバカでもSOS団としての自覚はあるみたいね。何かまた面白い事が起きないものかしら…。
自分の中で思いつく面白い出来事を想像していたら学校に着いた。
それにしても寒いわね…部室に着いたらみくるちゃんにお茶をもらうことにしましょ。
いつものあったかいお茶の味が頭に浮かんでくると、不思議と足早になっていた。
410A Jewel Snow(ハルヒVer)前編2/11:2006/11/27(月) 18:30:10.79 ID:9BFPl6Aa0
ドアを勢い良く開けて部室に入る。今居るのは…有希とみくるちゃんと古泉くんね。
おっはよー!みくるちゃーん!お茶!
「は、はぁい。ちょっと待ってくださいぃ」う〜ん!いつも通り萌えキャラしてるわね。
「涼宮さん、おはようございます」あら!いつも通りのスマイルね。
有希は…と。少しだけこっちをみて頷いた…ような気がする。
この子に限っては声を聞かない日もあるんじゃないかしら。
またキョンは寝坊してるのかしら。まったく、今から電話かけて起こさなきゃ。
携帯のメモリからキョンの番号を検索し、コールする。
しかし、30秒くらい待っても電話には誰も出なかった。
これは本格的に寝てるわね…。部室に来たら何か奢らせようかしら。
まったく、ヒラ団員が団長より遅いなんてあり得ないわ!
10分くらい経ったと思う。再びキョンに電話をかける。
やっぱり出ない。もしかして携帯をどこかに置いて部屋で寝てるとか?
SOS団の恥よ!恥!
「あの…涼宮さん。キョン君だって寒くて寝ていたいのかもしれませんしぃ」
みくるちゃんは黙ってて!
「は!はいぃ…」
仕方ないので11時までパソコンを点けて適当に遊び、再び電話をかけた。
いくらなんでもこの時間で寝てるって事は無いでしょ…。
しかし、そんな期待も虚しく電話はただ同じ音でコールを続けるだけだった。
まさか、本当に何かあったんじゃないでしょうね…。何か胸騒ぎがする…。
411南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:30:27.49 ID:YuGli7sjO
wktk支援
412A Jewel Snow(ハルヒVer)前編3/11:2006/11/27(月) 18:30:34.59 ID:9BFPl6Aa0
仕方ないわね、今日の活動が終わったら皆でキョンの家に行きましょ!あのバカに渇入れてやんなきゃ!
「わかりました」古泉君は快く引き受ける。
「そうですねぇ」みくるちゃんも賛成みたいね。
有希はどう?と聞くと「…行く」と短く答えた。全員一致ね。あのバカ!とっちめてやるんだから!
でも…なんだろう。今すぐ行かなきゃいけないような気がする。
気のせいよね…あのバカはきっと今頃ぐーぐー寝息を立ててるんだわ!きっと徹夜でもして寝てるのよ!
しかし、どんな事を思い浮かべても胸の内にある不安が消えることは無かった。
むしろ、消そうとすればするほどはっきりと意識してしまう。
11時半頃、ついにあたしはその場にいるのも落ち着かなくなった。
でも解散した後って言った手前今からキョンの家に行くのも不自然よね…。
何か理由つけてここを出たら一人で行こう。
あ!あたし今日のお昼ご飯持ってくるの忘れちゃった!
近くのコンビニで買ってくるから皆は適当になんかしてて!
「わかりました。気をつけてくださいね」さっすが古泉君。気の利く台詞ね。
「外は寒いですよぉ」そういえばみくるちゃんのそのメイド服ってあったかいのかしら。
有希は少しだけこっちに顔を向けるとまた読書に戻った。相変わらずの無口キャラね。
こうして学校を飛び出すように出ると、外の寒さを退けるために坂道を走って降り、
降りきった頃には体がすっかり温まっていた。伊達に普段からランニングしているわけじゃないわ。
学校を出て数十分程経ったのかしら。古泉君たちはそろそろ帰って来る頃だと思ってるかな。
でも坂を下ったコンビニの弁当が好きって前に話したような気がするし、そんなに疑問に思わないでしょ。
そう考えながら小走りを続けていたら、キョンの家が近づいてきた。
この角を曲がればキョンの家が………
413水汲みおしち:2006/11/27(月) 18:31:01.03 ID:zvrkMH3y0
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1164167062/l50


イケメンの書いた神のブログ(作者は東大医学部卒の超エリート)


失禁しそうな面白さ!見ないと後悔するぜ!!!!!!!!
マジで神なんだよ!これより面白いブログはないよ!!!!!

あのヌメリを超えている面白さなんだよ!!!!!!!!!!!!
おまいら馬鹿じゃないなら一度見てみろ!絶対はまるから!!!!!
俺はこのブログで涙が止まらなかった。。。高度な表現力と胸を打つ
迫力ある展開・・・
俺の人生を180度変えた・・・こうまで思ったよ まさしく神だ。
しかもこの作者は東大医学部卒の超絶エリート!文才まで神だなんて
こんな天才の存在・・・ 俺は未だに震えがとまらないよ
414A Jewel Snow(ハルヒVer)前編4/11:2006/11/27(月) 18:31:01.06 ID:9BFPl6Aa0
ある。キョンの家はいつも通りだ。何も変わっていない。
ただいつもと違うのは家の前に黒い車が止まっていること。
それに門の辺りに居るのは知らない人と…キョンの母親と妹ちゃんだ。
何故そうしたのかはわからないけど、あたしは反射的に柱に隠れていた。
あの人達の前に姿を表すのは何か気が引けたのだ。
何故なら…キョンの母親も妹ちゃんも黒服を着ている。それに表情も沈んでいる。
妹ちゃんは特にいつもと変わらず、沈んだ表情の母親を不思議そうに見ていた。
車の持ち主を思われる男が話を始める。
「しかし彼がこの年で逝ってしまうなんてなぁ…」
いってしまう?何?
「まだまだ若かったのに…キョ…君は…」
男はそこまで言うと声を詰まらせた。それより今なんて言ったの?キョン?キョンって言った?
「本当に残念です」そう言うとキョンの母親がハンカチを取り出した。
そんなはずが無い…。
あたしが突如訪れた混乱を精一杯鎮めようとしていると、キョンの母親と妹ちゃんが車に乗るのが見えた。
間もなく車はエンジンをかけ、走り出した。
あの感じ…どうみても誰かが死んだって感じだった。それにさっきの男が言っていた言葉。
はっきりと聞き取れなかったけどキョンって言ってたように見えた。
まさか…キョンが?
415南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:31:19.51 ID:YuGli7sjO
支援
416A Jewel Snow(ハルヒVer)前編5/11:2006/11/27(月) 18:31:32.11 ID:9BFPl6Aa0
気が付くとあたしは学校に向かって走り出していた。
嘘よ!キョンが死んだなんて…そんなわけないじゃない!
…そうだ!携帯!
もし、キョンに何事も無ければ起きていないはずがない。母親と妹ちゃんが起きてたんだから。
祈るような気持ちさえ込めて、キョンに電話をかける。
10秒…20秒…30秒…
残酷にもコールは鳴り続け、あたしが望んだ声を聞くことは無かった。
バカ!早く電話に出なさいよ!いつだったかみたいに寝ぼけて電話に出て
「あぁ?どうしたんだハルヒ」って言いなさいよ!
しばらく待っても繋がるのは留守番電話サービスだけだった。
電話に出ない…まさか本当にキョンが死んだの…?嘘でしょ?
もしかしたら携帯を忘れて学校に行ったのかも知れない。
どこかで行き違いになったのよ!きっとそうね!
言いようの無い不安を掻き消すかのように自分に言い聞かせ、あたしは学校に向かった。

上り坂をずっと走り続けるのは正直あたしでもキツかった。
でも今はそんなこと言ってる場合じゃない。ちょっとでも早くキョンに蹴りいれてやんないと気が済まないわ!
やっと今日2度目の登校を終え、今日の朝以上の勢いで部室のドアを開ける。
しかし、そこに居たのは朝と変わらないメンバーだけだった。
417A Jewel Snow(ハルヒVer)前編6/11:2006/11/27(月) 18:32:03.71 ID:9BFPl6Aa0
「随分遅かったですね。涼宮さん」朝と同じスマイルのまま古泉君が言ってきた。
ええ、中々気に入ったお弁当が無くて。結局お店で食べてきたわ。
「そうですか。涼宮さんは直ぐ戻ってくるだろうと我々も食事を控えていたのですが、
12時を過ぎてもお戻りにならなかったのでお先に失礼させていただきました」
いいのよ!気にしないで!あたしが勝手に外でたわけだしね!
「おかえりなさい。はい、お茶です」
う〜ん、気が利くわねみくるちゃん!
「ふ、ふえぇ涼宮さん!離してください〜!」
表面的には朝と変わらないようにその日の活動を終えた。
結局キョンは来なかったわねぇ。団長に断り無くサボるなんて死刑よ死刑!
「涼宮さぁん。彼にだって休みたい時があるんですよきっと」
何言ってるのよ、みくるちゃん!団長は絶対よ!
…しかし内心ではみくるちゃんの言葉が刺さっていた。
「彼にだって休みたい時がある」…あたしはそれだけ普段キョンが疲れるような事しているのかしら。
確かにあいつは運動が得意ってキャラじゃないし、あたしの指導でやっと留年を免れるくらい頭が悪いから
同じ活動をしてもより疲れるって言うのはあるかも知れないけどさ…。
だからって、永久に休むなんて事が許されるわけ無いじゃない!
「涼宮さん…どうしたんですかぁ?」
我に返るとみくるちゃんがあたしの顔を覗き込んでいた。
なんでもないわよ!キョンの罰ゲームを考えてただけ!
「は、はぁ…」と気の抜けた返事が返ってくる。
418南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:32:08.40 ID:YuGli7sjO
支援
419A Jewel Snow(ハルヒVer)前編7/11:2006/11/27(月) 18:32:24.79 ID:9BFPl6Aa0
その日の帰り道に何を話したのかほとんど覚えていない。ただ、キョンの家に行くのは中止にした。
たまにはあのバカも休ませてあげないと!あたしがそう言うと皆は納得したようだ。
何事も無く帰宅したけれど、昼前に受けた衝撃が未だに自分の中で響いていて、全然落ち着けなかった。
晩御飯もいつもより美味しいと思えなかったし、シャワーを浴びてもさっぱりしなかった。
きっとあまりの寒さにサボっただけよ…電話にも出ないのはムカつくけど…
明日来たら少し緩めの罰ゲームにしてあげよう。
こんな気分の時はさっさと寝たほうがいいわね…。
目を閉じてしばらく経ち、あたしは長い一日を終えて眠りに付いた。

翌日も普段どおりの時間に起き、学校に向かった。
今日はキョンだって来るわよね…。一日サボったら満足したでしょ…。
部室のドアを勢い良く開き、部屋を見渡す。
今日はまだ有希しか居なかった。おはよう!有希!
有希は少しだけこちらに顔を向けると目を凝らしてやっと分かるくらいの動作で首を動かし、
また読書に戻った。この子2年近くの間に何冊読んだのかしら…。ちょっと聞いてみよう。
有希?今まで何冊くらい本を読んだ?
「…けっこう」
表情ひとつ変えることなく回答が来た。う〜ん、もうちょっと愛想良くなるといいんだけどなぁ。
でもそれでキョンがみくるちゃんを見る時の様な目線になったら問題だわ!
あのバカ、女だったら誰でもいいんじゃないでしょうね…。
しばらくしてみくるちゃんと古泉君が入ってきた。しかし、11時を過ぎてもキョンは来なかった。
420A Jewel Snow(ハルヒVer)前編8/11:2006/11/27(月) 18:32:59.86 ID:9BFPl6Aa0
午前11時半頃になって、「涼宮さん、彼に電話をかけてみては?」と古泉君が言ってきた。
そうね、寝坊してもこの時間まで寝てたら怠け者よ!
携帯を取り出し、キョンの番号にかける。だが、今回も繋がるのは留守番電話サービスだけだった。
「おかしいですねぇ。どこかに家族旅行にでも行かれたんでしょうか」
古泉君は表情を崩さないまま両手を広げている。
そうだよね…皆は知らないんだよね…キョンの家の前に黒い車があって…黒服を着た母親と妹ちゃんが出てきて、
泣きながら車に乗っていったのを…。
言うべきだろうか。でもキョンが死んだって決まったわけじゃない。
いや、そう思いたくない。もしここで皆にあたしが見たことを伝えたら、もう変えられなくなる気がする。
あたしは信じたい。キョンが死んだ訳無いって。
今にもこのドアを開けて眠そうにしたキョンが入ってきて、「すまんハルヒ、寝坊しちまった」とか
とぼけた事を言い出して、そしたらあたしは「このバカキョン!今まで何やってたのよ!」
って言ってキョンに向かってそう怒り出す。
そんな光景が思い浮かぶ。…どうしてこんな事考えるんだろう。
今までキョンが遅刻した事なんて何度もある。
去年の休みに活動した時も前日に谷口のバカ達と飲んだ挙句朝まで起きてて、
翌日のSOS団の活動を丸一日サボった事もある。
でも、今回はあの時と違う。あたしの中で生まれた不安がずっと体にのしかかってる。
キョンが居ないだけでこんなに不安に思うなんて…あたしどうしたんだろう。
421南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:33:04.04 ID:YuGli7sjO
支援
422南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:35:13.48 ID:YuGli7sjO
支援
423VIP足軽a:2006/11/27(月) 18:35:17.68 ID:Rf/kD3/K0
支援
424VIP魔法使い:2006/11/27(月) 18:36:06.80 ID:idPt4bACO
支援
425VIP無職:2006/11/27(月) 18:36:39.20 ID:1rCFBBEQO
支援
426VIP足軽j:2006/11/27(月) 18:38:11.40 ID:VQyPUi/90
支援
427VIP足軽a:2006/11/27(月) 18:38:58.38 ID:Rf/kD3/K0
支援がたりねえ!
428A Jewel Snow(ハルヒVer)前編9/11:2006/11/27(月) 18:39:40.99 ID:9BFPl6Aa0
その日の活動も有希の本を閉じる音で終わりの合図を告げ、あたし達は帰路についた。
「今日もキョン君来ませんでしたねぇ」さすがにみくるちゃんも心配らしい。
「そうですね。今まで二日間も連絡しない事は無かったのですが…」古泉君も気にかけてるみたい。
有希は相変わらず本を読みながら歩いてる。キョンのことどう思ってるのかしらこの子…。
「今日こそはキョン君の家に行ってみましょうか?」と古泉君が提案してくる。
あ…いや!いいわよ!もしかしたら今頃五月病かなんかにかかってるのかも知れないわ!
あたしが皆を代表して蹴り入れてくるから!
「そうですか、それではよろしくお願いします」
「涼宮さぁん、あまり乱暴したら…」
いいの!二日もサボったんだからこれくらい当然よ!
「ふぇぇ…」みくるちゃんはキョンがあたしの飛び蹴りを受けるのが心配らしい。
大丈夫!手加減するから!
きっとそういう問題じゃないんだろうけど、みくるちゃんならこう言っておけば良いわよね。

そうして皆と別れ、あたしは今一人だ。
今立っている場所があたしの家に向かう道とキョンの家に向かう道の分岐点になる。
SOS団の皆に言った手前本来ならキョンの家に行かなきゃならない。
それはわかってるの…でも…行きたくない。行くのが怖い…。
もし玄関に「忌中」って掲げられていたら?玄関にキョンの遺影が飾ってあったら?
そう思ったら足が進まなかった。まるで怖いものから逃げるようにあたしは自分の家に向かう道を走り出した。
429南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:41:16.24 ID:YuGli7sjO
支援
430A Jewel Snow(ハルヒVer)前編10/11:2006/11/27(月) 18:41:26.32 ID:9BFPl6Aa0
自分の中で不安がどんどん大きくなっているのがわかる。
キョンの事を考えながら食べていたご飯は味がわからなかったし、
あったかいはずのシャワーが冷水のように感じられた。
こんな気持ちになったのは今までの人生で一度も無い。
キョン…本当にもう会えないの…?まだ話して無いこともたくさんあるのに…。
キョンがいないなんて…つまんないじゃない…。
まさかキョンが居ないだけでこんなに気分が沈みこむなんて思ってもいなかった。
あいつは古泉君みたいに運動もできないし、頭も悪いし…
有希みたいに器用なわけでも無いし…
みくるちゃんみたいに目立ったキャラでも無い…
でも、あたしの言った事を最初に理解してくれたし…色々あったけど最初からずっと居てくれた。
それがこんな形で別れる事になるなんて…。
嘘だって言ってよキョン…。
今なら解る。あたしはキョンが好きなんだって。
傍にいて欲しいって。…だからキョン、あなたに会いたい…。
気が付くと涙が出ていた。
ううっ…キョン…キョン………
何度その名を呼んでもここは自分の部屋だ。彼が居るはずも無い。
それでも彼の名を呼ばずにはいられなかった。
ふと視界に携帯が入る。時間が遅いことも気にせず、あたしはキョンに電話をかけていた。
早く出なさいよ…今なら好きだって言うから…お願いよぉ…
だが、静寂の暗闇に鳴る電子音は止まなかった。
431南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:41:54.66 ID:YuGli7sjO
支援
432A Jewel Snow(ハルヒVer)前編11/11:2006/11/27(月) 18:43:05.49 ID:9BFPl6Aa0
―――キョンが来なくなってから今日で6日目。
さすがにこれだけの間来ないと団員の間でも不安の色が浮かび始めていた。
とは言っても表情でわかるのは古泉君とみくるちゃんだけなんだけど…。
有希は相変わらず無表情だ。無口キャラでもここまで無関心になる事無いんじゃない?
しかし、誰よりも元気がないのはあたし自身だ。精一杯努力してそれを悟られないように振舞ってはいる。
毎日帰り道に「今日は我々がキョン君の家に行きましょう」って言う古泉君の案を様々な理由で断り、
皆にはキョンの家が留守だったと説明していた。
この日、とうとうあたしはいつもの時間に起きるのも嫌になり、活動を休もうかとさえ考えた。
でも、休むって言ったら古泉君たちが勝手にキョンの家に行くかも知れない。
そうしたらどうなるだろう。いままで誤魔化してたあたしが責められるかもなぁ…。
皆にとってもキョンの存在は意味があるはずだもん。あたしがそれをどうにか言える訳は無い。
重い足取りを引きずるように家を出て、学校に向かった。
この坂道が辛い。と思ったのは初めての事だ。
今日こそはキョンが来るはずだと願う気持ちと今日もキョンが来なかったらどうしようと言う不安が
自分の中でぶつかりあう。実際に何かがぶつかってるわけでも無いのに、胸が痛かった。
あたし…実はすごくキョンに頼っていたんだなぁ…。
空に向かってそう呟いた。そうしたらまた涙が出てきた。
キョンの…バカ…。
その日の活動で何をしたかは覚えていない。部室に居てもキョンの事ばかり思い出していた。
そういえば初めてここに連れて来た時に有希はもう居たのよね。それであたしがみくるちゃんを連れてきて…
古泉君が転校してきて…、夏の合宿に行ったり、学園祭で演奏したり、
キョンの貰って来たストーブを使って皆で温まったり…。
やだ…どうしてこんな事今思い出すのよ…。
帰ってからも気持ちは沈み続けたままで、涙を流しながら眠りについた。
433南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:43:41.54 ID:YuGli7sjO
乙!
434VIP村人xxx:2006/11/27(月) 18:43:53.78 ID:+R3WfKwIO
VIPPER撲滅HPなんて立ててるお
VIPPERの力でこいつを撲滅してやろうぜ
http://x23.peps.jp/mmmtai/
435A Jewel Snow:2006/11/27(月) 18:44:13.26 ID:9BFPl6Aa0
とりあえずここまで。支援感謝
ハルヒ視点は一応最後まで完成してるんだけど、
ここまでの批評も聞いてみたいので投下は後程。
436VIP足軽a:2006/11/27(月) 18:47:09.46 ID:Rf/kD3/K0
まさか鬱じゃないよな?
どうなるのか解らんがwktk

しかし途中で批評と言われても困る。
437VIP足軽utu:2006/11/27(月) 18:50:25.38 ID:9BFPl6Aa0
途中で批評も何も無いか…それもそうだよね。
結末は見ての楽しみって事で一つ。
問題ないのなら直ぐにでも投下できるけど…
438VIP村人P:2006/11/27(月) 18:50:50.19 ID:DrQjulr8O
学校で先生が言わないのか?少なからず噂になると思うが……ってこんなこと言うのは野暮だな。


439VIP魔法使い:2006/11/27(月) 18:50:59.64 ID:idPt4bACO
これからの展開にwktk
440南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:51:16.40 ID:YuGli7sjO
今すぐ投下でもおk
441VIP村人h:2006/11/27(月) 18:54:26.30 ID:a5+fLAe50
>>438
あと機関もキョンに万が一の事があったことを
把握していると思うが。

続きがどうなるか大いに気になる
442VIP足軽a:2006/11/27(月) 18:56:37.28 ID:Rf/kD3/K0
>>437
投下してもイインダヨ
443VIP足軽utu:2006/11/27(月) 18:58:22.19 ID:9BFPl6Aa0
それじゃ投下しますよ。
14レスほどお借りします。
444A Jewel Snow(ハルヒVer)後編1/13:2006/11/27(月) 18:58:40.99 ID:9BFPl6Aa0
ハル……お……ル………ハルヒ!
何よ…まだ寝たばっかりじゃないの…。
…ルヒ!起きろって!
誰よ…その声は…
ハルヒ!
…キョン!?
ふと意識が戻る。目の前にはキョンの顔があった。
「やっと起きたか…やれやれ」なにやら安心したような表情のキョンがそこにいた。
辺りを見回すと、見慣れた建物があった。学校だ。
天気も良いし、寒くない。今は12月なのに。
「いきなり寝るもんだから驚いたぞ」キョンがそう言ってあたしを起こす。
キョン!あんた本当にキョンなの!?
「ああ、どうしたんだ?いきなり」
あ、いや…なんでもないわ…。
「どうしたんだ。悪い夢でも見たんじゃないか?」キョンがバカにいたような笑い声を出す。
そうね…ちょっと悪い夢を見てただけよ!
…でも内心理解していた。今この場こそが夢なのだと。
理由はわからない。ただ、今居るここが夢だと言う事ははっきりを認識していた。
「早く教室に戻らないと、授業が始まるぞ?」
携帯電話で時間を確認したのか、キョンが校舎を指差す。
…ねぇ、キョン。
「ん?なんだ?」
このままサボってどこかに行かない?
「本当にどうしたんだ?ハルヒ。お前らしくないじゃないか」
…いいから!
そう言ってキョンの手を引っ張った。
445南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 18:58:56.90 ID:YuGli7sjO
よし来い!
446A Jewel Snow(ハルヒVer)後編2/13:2006/11/27(月) 18:59:23.36 ID:9BFPl6Aa0
「お、おい!」
すぐ後ろから驚いたキョンの声が聞こえてくる。
たとえ夢でもいい。キョンが今ここに居る!
少し走って校庭に下りた。ここまで全力疾走したのが堪えたのか、
キョンは息を切らしながら
「おいハルヒ!一回止まれって!」と言ってくる。
その言葉であたしは少しペースを落とし、校庭の真ん中くらいで一度止まった。
振り返るとキョンが肩で大きく呼吸している。
まったく!これくらいでへばってどうすんの!
「いきなり走り出す奴があるか…まったく…」
息を切らしながらキョンが答える。
ふと辺りを見回すと何かが記憶をかすめた。
そう言えばあの時の悪夢…ここでキョンにキスされたんだっけ…。
「一体どういうつもりだ?ハルヒ。いきなりサボろうなんて」
少し呼吸も整ったのか、キョンが聞いてくる。
いいじゃない!サボりたかったのよ!それに…あんたと居たかったの!
「はぁ?」
訳がわからないといった顔をするキョン。
言い訳は無し!あんたはSOS団を無断でサボったんだから!本来なら死刑よ!
「サボったってお前……」
そこでキョンは言葉に詰まったようだ。図星なのかしら。夢の中でも団をサボるなんて最低ね。
いいから!あたしがどれだけあんたの事心配したと思ってるのよ!
本来なら死刑よ死刑!!
一方的にキョンに向かってまくし立てる。これがいつものあたしだ。
キョンもいつもみたいにやれやれって表情をしている。
447猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:00:03.45 ID:YuGli7sjO
支援
448A Jewel Snow(ハルヒVer)後編3/13:2006/11/27(月) 19:00:09.12 ID:9BFPl6Aa0
「すまない、ハルヒ」
キョンは意外にも素直に謝った。
何よ!その程度の謝罪で許されると思ってるの!
「本当にすまない」
いくら言葉で言ってもダメよ!あんたは重罪なんだから!
夢の中のキョンに責任が無いのはわかっている。でも今のあたしにはこのキョンが全てだった。
どうしても許して欲しいって言うなら…何か誠意を見せなさいよ!
「そうは言われてもなぁ…どうすればいいんだ?」
それは!自分で考えるの!ふん!
そこまで言うとあたしはそっぽを向いた。…少し後悔した。
せっかくキョンに会えたのに…素直に言葉が出てこない。
言葉に出したって相手は夢で自分が作ったキョン。ただの自己満足だって知ってる。
それでもあたしは再会できたキョンの顔を見たかった。
夢の中だし、ちょっとくらい不自然でもいいわよね…?
ちらっとキョンの方を見たらキョンは真剣そうな顔をしていた。
どうやら本当にどうするべきか悩んでいるらしい。
キョンってあたしの事をけっこう真面目に考えてくれてたんだ…。
ふと意識が薄くなる。もしかして夢が終わろうとしているの?
嫌よ…やっとキョンに会えたのに…。
目の前ではキョンが何か言っている。しかし声はもう自分に届いていない。
キョン!何を言ってるの?もう一回言って!
こちらの声も届いて居ないのかキョンが喋り続ける。
そんな…キョン…。目の前の出来事から逃げたくなって目を閉じようとした。
449猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:01:02.31 ID:YuGli7sjO
支援
450A Jewel Snow(ハルヒVer)後編4/13:2006/11/27(月) 19:01:14.37 ID:9BFPl6Aa0
その時、突然キョンがあたしを抱きしめた。
…え?
見るとキョンが何か囁いている。何を言ってるの?全然聞こえないよ…。
気が付くとあたしもキョンを抱きしめていた。でも感覚が無い。
気が付いたらキョンに抱きしめられているはずなのにその感覚も無かった。
本当に夢が終わろうとしているみたい…。こんなの嫌…。もっとここに居たい。
キョンがまた何か言っている。だから聞こえないってば…。
そう言おうとする前にキョンの顔が近づいていた。
そして…唇が重なった。
これまでほとんど感覚が無かったのに、この時だけはっきりとそれがわかった。
唇の触れる感覚が伝わってくる。
うれしい…キョン…あたし…キョンが大好きだよ…
その思考を最後に、目の前は真っ白になった。

次に意識を取り戻したら、朝だった。
何か眩しいと思ったらカーテンの隙間から入ってきた朝日が目に入っていたようだ。
ふと自分の唇に手を触れる。ついさっきまで夢の中でキョンの唇に触れていた。
でも…今ここで目覚めたという事実がそれが夢だった事を告げている。
そう思ったらまた気分が沈んだ。そっか…やっぱり夢だったんだ…。
つまり現実ではキョンは居ないままだ。
さっきまで話していたのに。朝起きたばかりだと言うのにまた涙が出てきた。
夢が覚めたら最悪の気分じゃない…。
451VIP村人i:2006/11/27(月) 19:01:14.98 ID:a5+fLAe50
支援
452VIP足軽b:2006/11/27(月) 19:01:36.05 ID:Rf/kD3/K0
支援
453猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:01:59.66 ID:YuGli7sjO
支援
454A Jewel Snow(ハルヒVer)後編5/13:2006/11/27(月) 19:02:12.22 ID:9BFPl6Aa0
昨日にも増して重い足取りで学校に向かう。
その内、重さで足がおかしくなるんじゃないかって気さえする。
もう…学校にも行きたくないな…。休みが明けて授業が始まって…
その時にキョンが居なかったら、あたしはどうなるんだろう。
今の心境から考えれば登校する気になんてなれないだろうなぁ。
クラスが変わってもキョンは同じクラスにいたし座席もあたしの前だった。
2年になってもクラスの連中があたしを避けていたのは知っていたし、そんなあたしと話す
キョンもまた変わり者を見る視線を受けていたのを知っている。
キョンは比較的クラスに馴染んでいたけど、あたしは全然だ。
きっとキョンがいないクラスなんて退屈の塊でしかない。
そんなところに行く理由は無いわ…。

部室のドアを開けると、やはり3人しかいない。
「おはようございます。涼宮さん」
古泉君はいつも通りのスマイルで挨拶しているけど、すこし引きつっているように見える。
「あ…おはようございます…今、お茶用意しますね…」
みくるちゃんは露骨に元気が無い。
有希は…いつも通りだ。ここまで変わらないと怒りのような気持ちさえ浮かんでくる。
あんたはキョンが来なくて悲しくないの!?
そんな事を有希に当たってもしょうがない。そう思っていつもの様に座席に着き、パソコンを点けた。
キョンが居ない生活もこれで1週間、ここ毎日はずっと同じことをしている。
何かをしようって気分にはなれなかった。言い出せば皆賛成するだろうとはわかっていたけど、
それだけの元気が自分の中から無くなっているのを痛いほどに自覚していた。
こんな日はいつまで続くんだろう…。
455猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:02:54.23 ID:YuGli7sjO
支援
456A Jewel Snow(ハルヒVer)後編6/13:2006/11/27(月) 19:03:11.36 ID:9BFPl6Aa0
11時が近くなった時、突如その音は鳴り響いた。
しばらく聞かなかった音なので全員がびっくりしたようだ。
ドアをノックする音だった。
「は、はぁぃ…どうぞ」精一杯元気そうな声を出してみくるちゃんが答える。
何よこんな時に…こんな冬休みにSOS団に来るバカは…今は依頼を受ける気分じゃないのに…。
パソコンの画面を見ながら視界の端ではドアを開けて入って来る生徒が目に入る。
男子生徒らしい。「あ…え…?」みくるちゃんが不思議そうな声を出す。珍しいお客かしら。
またコンピ研あたりがわけのわからない勝負を持ち込みでもしたのかしらね。
ドアに入ってきたその男子はこう言った

「すまんハルヒ、寝坊しちまった」

……え?その声…まさか…
パソコンから目を離し、そこに立っている男子を見る。
他の誰でも無い、そこに居たのはキョンだった。
眠そうな顔をしている。今の声もどことなく眠そうだった。
………キョン?
「すまなかったな。一週間も空けたりして。いろいろと事情があってだな…」
……………この、バカァ!!!!!
気が付くとあたしは思いっきり叫んでいた。
457猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:03:38.68 ID:YuGli7sjO
支援
458A Jewel Snow(ハルヒVer)後編7/13:2006/11/27(月) 19:04:06.93 ID:9BFPl6Aa0
その声の大きさに驚いたのか、喋ろうとしたポーズのままでキョンが固まっていた。
他の3人も身動き一つしない。でもそれくらい驚いていたのはあたしだって同じだ。
「おいおい、いきなり怒鳴る事はないだろ…」
うるさい!このバカ!今まで何やってたのよ!
「それがだな…まだ若かった叔父が急に亡くなったんだ。それで…」
叔父?亡くなった?あの喪服?叔父の葬式?
キョンの言葉を聞いたと同時に頭が混乱していた。でも確かにあの時キョンって…。
「葬式で一週間ほど家を空ける事になってな。
連絡しようと思ったんだがうっかり携帯を忘れたんだ。それで…」
途中からキョンの言葉は意識に残っていなかった。頭のなかでぐるぐる回っていた何かを吹き飛ばすように、
あたしは叫んでいた。
もういい!!
その一言でふたたび沈黙が訪れる。
何今頃になって説明してんのよ!これまで音信不通で!!
「だから携帯を…」
うるさい!!!
そこまで言うとあたしは走り出していた。何故かはわからない。
ただこの場所から一刻も早く出たかった。
部室を飛び出したあたしは無我夢中で走りまわった。
459猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:04:46.51 ID:YuGli7sjO
支援
460A Jewel Snow(ハルヒVer)後編8/13:2006/11/27(月) 19:05:31.91 ID:9BFPl6Aa0
自分でも錯乱しているのがわかっていた。どこをどう走ったかも覚えていない。
気が付くと校舎の外に出て、校庭に向かおうとしていた。
「おい!ハルヒ!待てって!」
後ろからキョンの声が聞こえる。
でも止まりたくなかった。キョンの声を無視して走り続ける。
校庭に降りてもスピードを緩めることなく走ろうと思った。
しかし、ここ数日で気が滅入っていたこともあったのだろう、予想以上に息切れが早い。
「ハルヒ!」
後ろからはあたしを呼ぶ声が続いている。
でもこれ以上は走れなかった。結局校庭の真ん中ほどであたしはペースを落とし、止まった。
息を荒げながら追いついたキョンの顔にも疲れが出ている。
「どうしたんだよいきなり」
あたしはキョンの方に向き直した。でも顔を上げる事はできなかった。
うるさいわね…。どうして今まで連絡ひとつしなかったのよ。
「帰ってきたのは今日の早朝だ。携帯を見たら電池は切れてるし、直ぐ充電したが間に合わなかったんだ」
あんたが居なくて…あたしがどれだけ心配したと思ってるのよ…。
「要らない心配をかけてしまったのは誤るよ。すまない」
要らない心配ですって!?あたしの気持ちも知らないで!
怒った声こそ出していたが、あたしは泣いていた。
堪えようとしても涙は止まらなかった。
あんたの家に行った時、喪服のお母さんと妹さんが出てきて、それで…
あたし…あんたが死んだと思って…毎日辛かったのよ!
461A Jewel Snow(ハルヒVer)後編9/13:2006/11/27(月) 19:06:07.35 ID:9BFPl6Aa0
「ハルヒ……」
キョンが心配そうにあたしの名前を呼ぶ。
あんたにあの時のあたしの気持ちがわかるの!?あたしがどんな思いだったか…
そこまで言った時、ふと背中に力が込められた。
キョンがあたしを抱きしめている。
「すまない、ハルヒ」
「…本当にすまない」
「心配かけたな…」
キョンの言葉が優しさと一緒に伝わってくる。今キョンは本当に心配してくれてる。
あたしがどんな思いだったか……キョン…キョン…
涙を堪えることも辞め、ただキョンにすがりついた。
泣きながらあたしはキョンの名前を繰り返して呼び、
キョンもあたしを抱きしめながらあたしの名前を呼んでいた。
ちょっと状況は違うけど…あの夢が本物になっていた。
キョンはここに居る。キョンから伝わる体温を感じる。
涙と共にあたしにのしかかっていた不安も流れていく。
心が洗い流されるような、そんな気分だった。
ふと視界がキョンの方に向いた。どうやらキョンが顔をあげさせたらしい。
女の子の涙を見ようなんて不謹慎ね。
キョンは何かを言いたそうにしている。いつになく真剣な眼差しで。
462猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:06:16.89 ID:YuGli7sjO
支援
463A Jewel Snow(ハルヒVer)後編10/13:2006/11/27(月) 19:07:14.76 ID:9BFPl6Aa0
「なぁ、ハルヒ。俺は口の上手い方ではないから良い言い方ができないんだが…」
「俺もお前と会えず、連絡も出来なかった一週間、辛かったんだ」
え…?どういう事?
「それなのにお前は心配しちゃいないだろうと思い込んでた。すまない」
「ハルヒにも随分心配をかけさせたんだな」
キョンが珍しくまともに謝っている。それにいつもより言葉に気持ちがこもってる。
「俺はハルヒが傍に居るのが一番だ。これからもそうして欲しい」
「俺にとって今のお前は大切な存在なんだ」
キョン…それって愛の告白?
「ああ…そう受け取って欲しい」
キョンも…あたしの事が好きだったの…?
「そうだ。俺は……お前が好きだ」
あたしは改めてキョンの顔を見た。キョンの目は真剣だ。
なんて答えようか少し悩んだ。いや、本当は悩んでなんていなかった。
だって答えは自分の胸にあったから。
あたしも…キョンが好き…もう離れたくない
「あぁ…これからは一緒に居よう」
あたしを抱きしめるキョンの腕に力が入る。
キョンと完全に目線が合って数秒が経った。
あたしは昨日の夢を思い出していた。
あと時のキョンが最後に言った言葉は今言った言葉と似ていた気がする。
それなら…この後の出来事も同じ…?
464猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:07:53.05 ID:YuGli7sjO
支援
465A Jewel Snow(ハルヒVer)後編11/13:2006/11/27(月) 19:08:38.85 ID:9BFPl6Aa0
キョンは無言だった。何かを戸惑っている様にも見えた。
あたし自身も戸惑っていた。もしあの夢が正夢なら…キョンとキスする事になる。
かつて見た悪夢と同じ場所で見た夢と。
もしかしたらキョンも同じ夢を見たのかもしれない。だから戸惑っているのかも。
キョン…
ふとあたしは彼の名前を呼んだ。
それが後押しとなったのだろうか、彼の顔から戸惑いがなくなった。
あたしは目を閉じた。
唇の触れる感覚だけが頭の中を駆け巡る。
校庭で二人きりでキスするなんて…わかりやすい夢を見たのね…あたしも。
でも今あたしとキョンがしているキスは…間違いなく現実のもの…

数秒間のキスだったはずだけど、あたしにはとても長い時間に感じられた。
キョンの体温が伝わるのを感じる。キョンの鼓動がわかる。
そんな気持ちの中で泳いでいた時、ふと首筋に一点の感覚が走った。
…冷っ!
その刺激と共にキョンと唇を離してしまった。
突然だった為か、キョンが驚いた表情をしている。
だけど、そのキョンの後ろに何かが写っていた。
……雪だ。
さっき触れたのは雪だったんだ。
466猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:09:12.32 ID:YuGli7sjO
支援
467A Jewel Snow(ハルヒVer)後編12/13:2006/11/27(月) 19:09:14.64 ID:9BFPl6Aa0
「雪が降ってきたのか。ここ1週間天気は良かったんだがな」
ぼや〜っとキョンが呟いている。
綺麗…
あたしはふとそんな言葉を呟いていたらしい。
「そうだな、まだ朝だし、辺りが明るいから光を反射してるんだろ」
キョンの言うとおり雲にはまだ晴れ間が射している部分もある。
木漏れ日のように射してくる陽の光は雪を照らし光輝いている。
―――まるで宝石のように―――
キョンとあたしはその美しい光景に見惚れていた。
この辺りでは雪はあまり降らないし、まして積もることもない。
さらに言えば朝方のこの時間に雪が降る確立は相当低いだろう。
その幻想的な雪の輝きは、心を通わせたあたしたちを祝福しているかのようだった。
「……行こうか、ハルヒ」
そう言ってキョンが手を差し出してきた。
……うん。行こう。キョン
あたしはその手をしっかり握った。もう離したくないと思いながら。
468猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:09:41.39 ID:YuGli7sjO
支援
469VIP足軽flash:2006/11/27(月) 19:10:27.01 ID:L4EDk1Mh0
欝な気分を楽しいと感じるようになってきたよ
470A Jewel Snow(ハルヒVer)後編13/13:2006/11/27(月) 19:10:33.63 ID:9BFPl6Aa0
そのままの状態で部室に戻ったので、3人がそれぞれのリアクションで応えてくれた。
古泉君は「おや、おめでとうございます。お二人さん」と祝いの言葉を述べてくれたし、
みくるちゃんは「わぁ〜、やっとですね〜」と言った。前から予想されてたのかしら?
有希はあたし達の方を少し見てまた読書に戻った。本当に何も感じないのかしら…。
と思っていたら小さく「…おめでとう」と言った。…ありがとう!有希!みんな!

その日帰ってからキョンに電話をした。
用件は明日土曜日の予定についてだ。不思議探索も予定に入れてないし、
せっかくだからデートに行こうという件で。
もちろんキョンは直ぐに了承した。どこへ行こうかと話している内に時間は過ぎ、
大よその予定を決めて電話を切った。

この一週間は本当に辛かった。でも今はそれ以上に幸せだと感じられる。
だって今のあたしの傍にはキョンが居るから…。
明日にはどんな話をしよう…目を閉じて眠るまでの間でそれを考える。
これからあたし達はどう変わっていくんだろう。それはわからない。
でも、キョンと一緒なら大丈夫だよね。
だから、また明日。
おやすみ。キョン―――


FIN...
471VIP足軽b:2006/11/27(月) 19:10:48.80 ID:Rf/kD3/K0
支援
472猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:12:09.47 ID:YuGli7sjO
GJ!
前半はドキドキだったぜ…
こんな甘さも(・∀・)イイ!!
473VIP村人z:2006/11/27(月) 19:12:15.19 ID:BnerMCH40
■■■■■■■■■■アニヲタだらけのテレ東実況での乱立にご協力下さい■■■■■■■■■■■

1 名前:VIP村人z[sage] 投稿日:2006/11/27(月) 19:01:30.54 ID:BnerMCH40
テレ東実況板で乱立しようぜ なぜなら暇だから

スレタイ>>10
本文 >>15

突撃時刻 今夜7時20分

10 名前:北町奉行[] 投稿日:2006/11/27(月) 19:04:46.60 ID:fOUvtcQS0
乳首

15 名前:北町奉行[] 投稿日:2006/11/27(月) 19:06:00.13 ID:fOUvtcQS0
立った!

暇人あつまれー
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1164621690/

番組ch(TX)
http://live23.2ch.net/livetx/

■■■■■■■■■■アニヲタだらけのテレ東実況での乱立にご協力下さい■■■■■■■■■■■
474VIP足軽b:2006/11/27(月) 19:14:33.66 ID:Rf/kD3/K0
GJ!!ほんのり甘さ加減がいいな!

475A Jewel Snow:2006/11/27(月) 19:15:07.89 ID:9BFPl6Aa0
以上です。支援感謝
合計20レスを超える長編は初挑戦なんで終盤に無理があるかも。
そもそもこれがSS二作品目なんで全体的に未熟なんだよね…
もう一つはキョンの視点で描いてる。
途中疑問に出てたキョンの動向を知ってるはずの古泉達が、
ハルヒにそれを伝えなかった理由なんかを描く予定。
あと冒頭の説明で休み中の活動での出来事って補足するの忘れてたorz
476猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:24:20.39 ID:m3R+5nBGO
キョ………はなんぞや
477VIP足軽j:2006/11/27(月) 19:28:36.76 ID:6OmzICCK0
キョンのおじさんはきっとキョウジさんなんだよ!
478VIP足軽v:2006/11/27(月) 19:31:51.89 ID:9BFPl6Aa0
>>477
図星だったりするorz
我ながら安易だ…
479VIP足軽b:2006/11/27(月) 19:34:38.13 ID:Rf/kD3/K0
>>475
2作目にしては充分良くできてるよ。
一応批評希望と言うことなので
同じへたれSS書きがえらそうに批評してみるスマン

中盤の夢の部分は夢だと信じることでデレるハルヒが
すごくいい感じだが

後半部分の夢と同じシュチュエーションに持って行くことと
雪が降ってくることの意味がイマイチつかめないために
強引感が否めない。
あと、他の団員が空気過ぎるのがもったいないです。




480VIP足軽j:2006/11/27(月) 19:41:54.94 ID:6OmzICCK0
>478
ちょwwwwww図星かよwwwww
でもそれ以外のアクロバットな回答持ってこられても戸惑う気はするけどなw

団員の動向はキョン編があるらしいので期待するとして。
一人称視点だとダレやすいのを回避してて素直に読みやすいと思う。
次回も期待してます
481VIP村人p:2006/11/27(月) 19:42:46.77 ID:LxdURLZB0
批評というか俺は個人的にだが両方の視点はいらないと思うんだよな。
よっぽどなにか隠された秘密でも無い限り。

そもそもキョンからの視点のみという原作からはかけ離れる。
原作が片方の視点だけで面白いのはそこに相手の思考を想像する余裕を持たせているからで。
書いてしまったら読者の想像の余地がなくなっちゃうんだよなぁ
482南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 19:45:18.98 ID:+EOidheSO
投下してもおk?多分20~30レスぐらいはいくから人いなかったら時間開けるけど
483VIP皇帝:2006/11/27(月) 19:47:03.72 ID:LxdURLZB0
ふんもっふ!
484VIP足軽v:2006/11/27(月) 19:48:22.12 ID:9BFPl6Aa0
>>479
最後の雪は夢の中で夏だったことの対比と単純な演習的描写への挑戦
それでも最後は強引だった感は自分でもある。
他の団員についてはハルヒの監視者って立場である以上、
キョンが居ない時に深く干渉しないというのが俺のイメージ。

>>480
そう言ってもらえると書き手としても力がはいるw

>>481
確かにこの話の上でキョンは一人別行動してるから動かしにくい…
キョン視点は自分の心理描写へ入り込んでいく話と
ハルヒ視点での欠けた事実補完の目的が大きいかな。
言うほど大した秘密を物語の中に組み込めないのは自分が未熟なだけorz

あまり批評への受け答えでスレ汚しても失礼なんでこれで…
485VIP足軽j:2006/11/27(月) 19:48:22.93 ID:6OmzICCK0
>482
(ш゚д゚)ш
486華〜プロローグ〜<一>:2006/11/27(月) 19:51:52.22 ID:+EOidheSO
とりあえずプロローグを投下してこのスレの出方を(ry
いきます。

「……………………」
 これは全て俺の三点リーダーである。今回発生させた三点リーダーだけで、おおよそこの先1ヶ月分ぐらいの三点リーダーを使ったと思う。
 そもそも三点リーダーというものは文章上での唖然とした表現や、普通に無言の表現などであるのだが、
今回の俺が発生させている三点リーダーの意味合いとしてはもちろん前者である。
 だが……理由が理由なだけに、唖然というより――呆れ――という形容が唖然の中での意味が最もでている。
 これは誰が望んだ? ……もしアイツだとしたら、今回ばかりはアイツの頭の中をブラッククジャック先生に治してもらう必要がある。
487猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:52:34.77 ID:YuGli7sjO
>>482
wktk
488華〜プロローグ〜<二>:2006/11/27(月) 19:53:04.06 ID:+EOidheSO

 さて、二度として代名詞「アイツ」と表現しているやつは、簡単に思った事を実現してしまうという変態であり、
頭のどこかのネジが一体何本飛んでいるであろうかわからないアイツだ。答えは考えないで感じると自ずと出てくるさ。
 ――さてさて、状況を軽く整理しとこうか。――
「――東中出身、涼宮ハルヒ――」
 ――いやスマン。俺には無理みたいだ。頼む。状況を理解出来て、簡略化して俺に伝えられる奴がいたらここに今すぐ来い。
 驚くのはそれだけじゃない。正直、これには笑ってしまいたくなったよ。いや、今回の笑いは意味が違うな……苦笑い、だ。
「――長門有希――」
「――朝倉涼子です。よろしくね――」
「――朝比奈みくるです。よろしくお願いしましゅっ……あ――」
 俺は心の中で乾いた笑いを大量生産させていた。あはははは……
 ――どういう冗談なんだよこれ……――

489VIP足軽になりたい:2006/11/27(月) 19:53:09.60 ID:3KTeaLO50
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1163891034/584-586

>584 名前: 名無しさんだよもん [sage] 投稿日: 2006/11/27(月) 16:34:38 ID:Gk/Lhl0O0
>>577
>また彼らを使ってみるか?
>アンチの動きを封じれるぞ

>585 名前: 名無しさんだよもん 投稿日: 2006/11/27(月) 16:47:34 ID:j8sTy4430
         '´,   ヽ 
       <^(゚w゚)ノハヾ^
   ⊂二´Wリ(i!゚ ヮ゚ノv'`⊃
        |    /  VIPとアンチに快勝!! ベントラー!!
         ( ヽノ    
         ノ>ノ 
     三  レレ

>586 名前: 名無しさんだよもん [sage] 投稿日: 2006/11/27(月) 16:48:40 ID:j8sTy4430
>584
>『彼ら』は単純だからなw
>こちらの思惑にも気付かずに乗ってきてくれる

>587 名前: 名無しさんだよもん [sage] 投稿日: 2006/11/27(月) 17:16:44 ID:opWPY31I0
>>585
>AA職人様、素晴らしいAAです!!
>GJ!!

( ^ω^)…僕の顔を挿げ替えただけの癖に、何か悪い事をしようとしているお…
( ^ω^)VIPに罪を着せられる前に身の潔白を証明しにいくお!!!!
490VIP村人p:2006/11/27(月) 19:53:34.58 ID:LxdURLZB0
>>486
wktk
491猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:53:58.84 ID:YuGli7sjO
wktk支援
492VIP足軽b:2006/11/27(月) 19:56:00.03 ID:Rf/kD3/K0
>>484
なるほど理解した。やっぱ俺は批評に向いていないな(;´∀`)
キョン視点頑張って書いてくれ。
このままじゃモヤモヤ感が取れないよ。
493華〜第一章〜<一>:2006/11/27(月) 19:57:03.04 ID:+EOidheSO
人がいない感が否めないがとりあえず本編行っちゃう
さる確実なので、そんときはのんびり待ちます
んじゃ逝きます

 俺はその他連中の適当な自己紹介をあしらいながら、携帯を開いた。……これはキレイに戻ってらっしゃっるな。
 否が応でも信じなければならなくなってしまった……奇しくも綺麗に去年の入学式当日だ。
 あはははは……これで俺も未来人の仲間入りだなぁ……少しは願ったりもしたが、本当になるとはな……
 ハッキリ言おう。正直、なっちゃ困る。
 さて、この部屋に今未来人こと、俺を含むSOS団関係者が既に五人居るわけだ。
 ハルヒに長門に朝比奈さんについでに鶴屋さんも朝比奈さんにセットでもれなくついてくる。これはお得なセットだな。
 ……こんな状況にあまり驚いていない俺はだいぶ成長したんだろうな……いやぁ嬉しいこった……くそ忌々しい。
494VIP足軽b:2006/11/27(月) 19:57:43.77 ID:Rf/kD3/K0
wktk支援
495猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:57:54.59 ID:YuGli7sjO
支援
496VIP足軽v:2006/11/27(月) 19:58:14.38 ID:9BFPl6Aa0
支援
497華〜第一章〜<一>:2006/11/27(月) 19:59:02.78 ID:+EOidheSO
ごめ
前のミスった
前のは無かったことでorz

 俺はその他連中の適当な自己紹介をあしらいながら、携帯を開いた。……これはキレイに戻ってらっしゃっるな。
 否が応でも信じなければならなくなってしまった……奇しくも綺麗に去年の入学式当日だ。
 あはははは……これで俺も未来人の仲間入りだなぁ……少しは願ったりもしたが、本当になるとはな……
 ハッキリ言おう。正直、なっちゃ困る。
 さて、この部屋に今未来人こと、俺を含むSOS団関係者が既に五人居るわけだ。
 ハルヒに長門に朝比奈さんについでに鶴屋さんも朝比奈さんにセットでもれなくついてくる。これはお得なセットだな。
 ……こんな状況にあまり驚いていない俺はだいぶ成長したんだろうな……いやぁ嬉しいこった……くそ忌々しい。
 だがまぁ……どこかの変態がタイムループを望んだとして、俺としてはコイツとは一緒にはなりたく無いんだがな……
 正直、トラウマだ。
「じゃあ、このクラスの委員長は後藤と朝倉でいいな」
「まだまだ至らない所もあるけどもみんな仲良くね」
 俺はここで口に出す言葉は決まっているのさ。
 ――やれやれ……――
498猿回しの勘三:2006/11/27(月) 19:59:49.53 ID:YuGli7sjO
支援
499華〜第一章〜<二>:2006/11/27(月) 20:00:05.59 ID:+EOidheSO


「今年からもまたよろしくねキョン」
 はぁ……唯一の救いが国木田だけがまともにこのクラスにいるってことか……
「へぇ〜あんたキョンって名前なのね。変な名前ね。まぁいいわ。よろしくねキョン♪」
「おい、それは本名じゃなくてあだ名で――」
 ――振り向くと、今回の元凶と思われるソイツだった。――
 オイちょっと待てよ。展開がいくらなんでも早すぎやしないか?コイツと話したのはゴールデンウイークの終わった始めの日で……
 そもそも態度が違いすぎる。初期のコイツは何にしても突っ張り返す奴だったはずなのだが……
「いいじゃない。あたしはいい名前だと思うわよ? キョンって名前は」
 ……完璧にタイムループって訳じゃ無さそうだ。いや、居るはずのないクラスメイトが居る時点でおかしいのだが。
500華〜第一章〜<三>:2006/11/27(月) 20:01:01.54 ID:+EOidheSO
「……まぁいい。よろしくなハルヒ」
「あらいきなり呼び捨て? ずいぶんと馴れ馴れしい奴なのね」
 しまった。いつもの癖で……なんとか誤魔化さなければ。
「……まぁハルヒって名前もなかなかいい名前じゃないか。それでつい、な。不愉快なら訂正する。涼宮――」
「いえ、いいわ! ハルヒでいいわよ。むしろ、そう呼びなさい!」
 やれやれだ。ごまかしきったが、むしろそう呼びなさいだなんて訳が分からないのは今のハルヒと一緒だな。
 ……今から見れば未来の、か。
「フフン、よろしくねっキョンっ!」
 彼女は100Wの笑顔でそう言った。
501北町奉行:2006/11/27(月) 20:01:38.06 ID:YuGli7sjO
支援
502華〜第一章〜<四>:2006/11/27(月) 20:02:23.82 ID:+EOidheSO
 さて、こういう件に関して一番信用出来るのが同じクラスに居ることについては、
ハルヒには感謝せねばならんだろう。……胸一杯の皮肉を込めた感謝をお前にやろう。
「長門有希……だよな?」
 ――しかし、俺はすぐにハルヒに対する思いを、仮にも感謝の気持ちから、わかりやすい怨念の感情に変えた……
 長門有希が微笑んで肯定するんだぜ?これを見て恨み以外の感情をどう持とうか。
 いや、まだ諦めてはいけない。俺の助け舟はこの長門しか居ないのだから。
「お前は俺を知っているか?」
 そして長門は顔を赤らめ、首を縦に振り肯定する。そして初めて口を開いた。
「ずっと……探していた」
「何故だ?」
「あなたはわたしに……親切にしてくれた人。ずっと……探していた」
 安心していいものか、とりあえず俺と長門は今から三年前に会っているみたいだな。だが……
「もしかしたらお前は宇宙人か?」
 ここで一切わかりません的な顔で顔を傾げられてはもう既に絶望的だ。
 さらば、俺の今までの生活。初めまして未来人の俺。
 未来人なのだからTPDDは出来るのだろうか?でも概念がわからないから使えないか……
503北町奉行:2006/11/27(月) 20:02:59.78 ID:YuGli7sjO
支援
504VIP足軽c:2006/11/27(月) 20:03:10.00 ID:Rf/kD3/K0
支援
505華〜第一章〜<五>:2006/11/27(月) 20:03:24.76 ID:+EOidheSO
 長門に軽く挨拶を終え、正真正銘の未来人に聞いてみよう。ついでに鶴屋さんにも話だけはつけておいた方がいいか。
「こんにちわ。朝比奈さんと鶴屋さんですよね?」
「ふぇ? えっ……あの……その……」
「あっはっは! みくる照れすぎだよ! コンチワ! そうだよ! あたしが鶴にゃんで、この顔真っ赤にしている子がみくる!
これから仲良くしてくれよっ!えぇっとぉ〜キミ! 名前はなんていうだっけ?」
「あ、あぁ……名前は」
「あの〜、キョンくん……ですよね?」
「いえ、だからそれはあだ名……」
「キョンくんっていうのかい? あっはっは! 面白い名前だねぇ! 鶴にゃんは気に入ったにょろ!
よろしくねっキョンくん! あたしのことは鶴にゃんって呼んでくれてかまわないからねっ!」
506VIP足軽i:2006/11/27(月) 20:03:26.82 ID:ehE17AGq0
★―【只今無修正祭り】開催中!急げ!!―★
熟女おもらし恥態6連発 4【上篇】
熟女おもらし恥態6連発 4【下篇】 友田真希 ,久米かおる ,椎名ひとみ
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507華〜第一章〜<六>:2006/11/27(月) 20:04:15.40 ID:+EOidheSO
「はぁ……わかりました鶴屋さん。よろしくお願いします」
「おろっ? ちょっと同い年なのに敬語だなんてキミってお堅い人なのかなあ?」
 やはりどうも慣れというものはそう簡単には取れないものだろう。
 というか、やはり年上の感じが取れないので、どうもタメ語は無理だな。
「いえ、ですが、なんか大人の雰囲気というか……そう。お姉さんみたいな感じがするので」
「お姉ちゃんだなんて、鶴にゃん照れちゃうにょろ〜……まぁいいっさ! 好きなように呼ぶがいいよ!」
「ありがとうございます鶴屋さん。それで……朝比奈さん、少しつきあってもらっていいですか?」
「ふぇっ!? いきなり付き合うだなんてそんな……」
「キョンく〜ん? みくるはあたしの娘だよっ! そう簡単には渡さないよっ! その代わり、あたしなら付き合ってあげるから!」
508北町奉行:2006/11/27(月) 20:04:55.43 ID:YuGli7sjO
支援
509華〜第一章〜<七>:2006/11/27(月) 20:05:13.13 ID:+EOidheSO
 何を勘違いしているんだこの人達……というか鶴屋さんの爆弾発言が聞こえた気がするが気のせいか……
 そうとしか考えられんね。というか、さっさと確認をしたいのだが……
「違いますって。少し、お時間をいただけないかということです。少し気になることがありまして……」
「なんだい違うのかい。まぁしょうがないっさっ。みくる行ってきな! ただしすぐ戻るんだよっ!」
 よし、鶴屋さんから隔離成功だ。さすがに鶴屋さんに未来人がどうだのという会話を聞かれたら、
弁明に苦労するだろう。素晴らしい勘の持ち主であるあの人はそうそう納得させることが出来ないだろうからな。
「あっ、あの〜話というのは……」
「……いきなりで申し訳ありませんが……」
 朝比奈さんが息を飲む音がこくっと聞こえた。何をそんなに緊張を?
510VIP足軽c:2006/11/27(月) 20:05:21.11 ID:Rf/kD3/K0
支援
511華〜第一章〜<八>:2006/11/27(月) 20:06:06.17 ID:+EOidheSO
 朝比奈さんが息を飲む音がこくっと聞こえた。何をそんなに緊張を?
「あなたにはTPDDという単語に聞き覚えがありますか?」
 俺の言葉を聞いた朝比奈さんはハァっとため息を安緒と不満の顔で吐き出し、そして疑問の顔へと変化させた。
「TPDD……なんですかそれ?」
「時空移動の呼称の一種だと思うのですが……」
「うーん……ゴメンナサイ。わたしにはわかりませんねぇ」
「……そうですか……スイマセンいきなり初対面なのに連れ出して」
「いいえ大丈夫です! それに……」
「それに、なんですか?」
「ふぇっ!? な、なんでも無いですよっ! じゃ、じゃあ戻りましょうか!」
「はぁ……」
「あっ、それと!」
 彼女はいつか見せた笑顔で続けた。
「わたしのことはどうぞみくるちゃんとお呼びください!」
 やれやれ。変なところは忠実に再現されているな……変なところとは朝比奈さんに失礼だが。
512北町奉行:2006/11/27(月) 20:06:19.73 ID:YuGli7sjO
支援
513一生足軽:2006/11/27(月) 20:07:02.37 ID:h2DgS1YD0
支 援
514華〜第一章〜<九>:2006/11/27(月) 20:07:19.36 ID:+EOidheSO
「ちょっとあなた達! 遅いわよ?」
 扉を開けるとすぐに朝倉の檄がとんだ。
「みんなはもう席に着いているのに!」
 残る懸案事項のうちの一つとしてコイツの存在についてがまずある。
 誰かの手によって改変されたであろうこの世界で、長門が普通の女子高生となり、
朝比奈さんも同じようになっており、且つ何故か俺らと同じクラスになっている。
 そうなると、この朝倉も長門同様、普通でしがない女子高生となっているのだろうか。
 だがそうでなかったらどうする?二度あることは三度ありと決めつけた野郎を叩きのめしてやるしかない。
 まぁその事は叶わずして廃れていくのだろう。なにせ頼りの長門が一般人だ。
 襲われたら俺は素直にその運命を受け入れるしかなくなるのだから。
「ちょっとキョンくんっ! 聞いているの!」
 まずは様子見だ。全ての現状がわかっていない以上、なんの対策をとることもできない。
515北町奉行:2006/11/27(月) 20:07:49.29 ID:YuGli7sjO
支援
516華〜第一章〜<九>:2006/11/27(月) 20:08:11.92 ID:+EOidheSO
 少なくとも、今の俺は落ち着いている。判断を間違うようなことはしない筈だ。……そう願わんと。
「キョンくんには今日の放課後、事務の手伝いをしてもらいます!」
 ……いきなり呼び出しって……初っぱなからターニングポイントかよ……初日からそれはないぜ。ここの判断が重要だ。
 COOLだ、COOLになるんだキョン。って俺がキョンって呼んでどうする? 全然冷静になりきれていない。
「それじゃああたしも手伝うわよ!」
「それじゃああたしも手伝おうかねっ!」
「……手伝う」
「わ、わたしも〜」
 正直予期できない展開ではあるが、これは助かった。他の三名はどうだかわからないのだが、
少なくともハルヒがいるなら安心して朝倉といれる。この世界でハルヒの能力があると仮定したうえでの話だが……
「う〜んそうねぇ……まぁいいわよ。沢山人数いたほうがすぐ終わるわよね」
517北町奉行:2006/11/27(月) 20:08:55.32 ID:YuGli7sjO
支援
518華〜第一章〜<十一>:2006/11/27(月) 20:09:43.98 ID:+EOidheSO
 今日は入学式だけあって俺の頭をさらに悩ませる授業も無く、無事放課後になった。
 これから無事でいられるかは定かではないが、願わくば朝倉が普通の人間で居るように望みつつ、
俺は現在ハルヒ、長門、朝比奈さん、鶴屋さん、朝倉となんともいえない空気の中事務の仕事をこなしている。
 しかし、この無音世界はなんなのかね。ハルヒは朝倉を時折睨みつけるようにしながら作業をこなし、
長門も同様に朝倉を睨んでは俺に微笑みかけ、朝比奈さんは俺の方にたまに顔を向けては赤らんで、
鶴屋さんに至っては俺の方をずっと向きながら作業をしている。……鶴屋さんあなた器用な人ですね。
519北町奉行:2006/11/27(月) 20:10:17.51 ID:YuGli7sjO
支援
520VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:10:39.90 ID:6OmzICCK0
コレはwktkがとまらない展開だ・・・どう転がるんだ!?
521華〜第一章〜<十二>:2006/11/27(月) 20:10:55.67 ID:+EOidheSO
「な、なぁ?ハルヒとか長門だとか朝比奈さんや鶴屋さんはどうして手伝ってくれているんですか?」
 思わず敬語になってしまうこの空気。俺は以前にこのような空気を味わったことはないぞ。かつてないほど空気だ。
「それはっ、ねぇ? あんたなんか不器用そうじゃない? だからよ! ねぇみくるちゃん?」
「ふぇ!? あっ……そう、ですねぇ……ねぇ鶴屋さん?」
「みくる〜それはちょびっと無茶ブリってやつだよ……ねぇ、有希っこ!?」
「……そう。……涼子も……ね?」
「わたしは別に彼と二人でも十分だったわよ? ねっ! キョンくん?」
「そ、そうかもな……あは、あはははは……」
 夕暮れ時の教室に俺の乾いた笑い声がこだました。……なぁ? これはどういう冗談なのか誰か教えてくれ……
 というか、お前らいつ仲良くなったんだよ……
 ――この時改めて女性の怖さというもの理解した気がした。――
522VIP皇帝:2006/11/27(月) 20:11:43.06 ID:YuGli7sjO
支援
523:2006/11/27(月) 20:12:18.25 ID:+EOidheSO
とりあえず一章。
続いて五分程間をおかせてもらいます。
そしたら二章投下行きます
524VIP足軽c:2006/11/27(月) 20:13:35.59 ID:Rf/kD3/K0
wktkだが出かけないとやばい!
525VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:14:03.45 ID:6OmzICCK0
>524
支援は任せて仕事に池!
526一生足軽:2006/11/27(月) 20:15:12.13 ID:h2DgS1YD0
wktkってレベルじゃねぇぞ!!

なんかこう・・・見ないと死にたくなりそうな感じの片鱗ってやつを味わってるぜ・・・
527華〜第二章〜<一>:2006/11/27(月) 20:15:40.01 ID:+EOidheSO
間開いてすいませんorz
んじゃ二章逝きます


 さて、懸案事項はまだ残っている。
 SOS団メンバーながらも、俺らと同じ教室に居なかった爽やかスマイル野郎。一人だけ仲間外れにされているのは何故だろうか。
 だが、いまこれほどまでにアイツと会って話をしたいと思った事は無いのだ。
 SOS団の情報分析兼解説者、ハルヒの気まぐれだかなんだかわからないもののせいで、
超能力なんて結滞なものを得てしまった古泉一樹。今の俺にはアイツの力が必要だ。
 そして、地獄の空気を吸うことが出来た昨日から翌日。朝早めに家を出たつもりなのだが、会いたくない人物に会ってしまった……
「あらキョン? 偶然ね。じゃあ一緒に学校に行きましょ」
 肩より少し長いぐらいの髪と、黄色いカチューシャリボンをつけたハルヒがいた。何がじゃあだ何が。
528北町奉行:2006/11/27(月) 20:16:21.87 ID:YuGli7sjO
良作だ…

wktkが止まらない!
529華〜第二章〜<二>:2006/11/27(月) 20:16:45.72 ID:+EOidheSO
 まず色々つっこみたいところがあるのだが……まず一つ。俺が知っているコイツの家は俺の家から結構な距離があるはずだ。
 それについては何故俺が知っているという情報のそご(何故か変換ry というものが発生するからな。
 だがこれはコイツにとっても言えた問題であり、それを問いたださなければならない。
「何言ってんの? 偶然よ! ぐ・う・ぜ・ん!」
 なんとしてもコイツは偶然を装いたいらしい。そもそも、俺はこんなに早くに家を出ることすら珍しく、
それで尚もコイツが居るのだから……なんなんだこの状況……俺を付け狙うストーカーか?
「ほ〜らっ!とっとと行くわよ!」
 自転車の荷台にハルヒを乗せ、早くも俺の今日一日の体力の半分は消費したであろう。
 こっちの世界では昨日が初対面だっていうのに図々しく二人乗りとは、ある意味変わっていなくてありがたいよ。
 ただこの背中にある、何やら不思議な感触はどうにか出来ないものか。
「当ててんのよ」
 ――小さな声で呟いた声を俺は聞き逃さなかったが、ありがたく聞き流すことにした。正直、狂いすぎている。
530VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:16:51.73 ID:6OmzICCK0
>527
人数が少なくて申し訳ないが支援射撃は精一杯やらせてもらう
531北町奉行:2006/11/27(月) 20:17:24.00 ID:YuGli7sjO
支援
532華〜第二章〜<三>:2006/11/27(月) 20:17:33.83 ID:+EOidheSO


 一緒に仲良く登校したハルヒと別れて、俺は一年九組に向かっている。……自分で言ってて悲しくなるね。
俺が知っている古泉のクラスはここであり、まずはここということだ。時間的にはまだ少し早いかも知れない。
 しかし、簡単にも古泉は見つかった。さらには意外な人まで一緒ときている。
「古泉一樹だな?」
「はい……そうですが。失礼ですが、あなたは?」
「機関という言葉に聞き覚えは無いか?」
「機関ですか……? 僕にはわかりかねますねぇ」
「その隣の方は……喜緑さんか?」
「はい……わたしは喜緑江美里ですが……」
「何故あなたが喜緑を知っているのでしょうか?」
 あぁ……そういう関係ですか……何なんだよこの世界。全くもって狂っていやがる。
「いや、ちょっとな。それより、俺はお前に少し話があるんだ。放課後に中庭に来てくれないか?」
「……いいでしょう。また放課後に。では」
 そういって古泉は教室へ、俺に向かって会釈をして喜緑さんも階段の方へと向かって行った。
 とりあえず古泉がまだ転校してきていないなどという事は無かったが……これは……かなり絶望的かもしれん。
533VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:17:48.99 ID:6OmzICCK0
支援
534華〜第二章〜<四>:2006/11/27(月) 20:18:30.11 ID:+EOidheSO
 落胆しながら教室に舞い戻ると、後ろの席であるハルヒが突っかかってきた。
「ちょっとキョン! どこ行ってたのよ!? 探したんだから!」
 どこ行ってたって自由じゃないか。あれか? やはりコイツはストーカーの類だったのか。
「便所だ。わざわざ便所に行くときもお前に伝えなきゃならんのか? 少しぐらいは恥じらいを持たせてくれ」
「……まぁならしょうがないけど……急にあんたが居なくなったから心配……」
 蚊の鳴く音ぐらいの声で言っているはずなのだが、ちゃっかり聞こえている俺の耳を恨めしく思う。とにかくスルーだ。
「キョンくん? ちょっといいかな」
 俺の恐怖がまだ消えぬ人からお呼びだしがかかった。これで放課後教室になんて言われたら俺は即刻窓から飛び降りてみせる。
535北町奉行:2006/11/27(月) 20:18:34.59 ID:YuGli7sjO
支援
536華〜第二章〜<五>:2006/11/27(月) 20:19:15.24 ID:+EOidheSO
「お昼ご飯お弁当?」
「あぁ……そのつもりだが」
「わたしもお弁当なんだけど……ならさ……お昼一緒に食べない? 一人で食べるのってなんか寂しいじゃない?」
「別に構わないが――」
「それにあたしも入っていいかいっ?」
 話に鶴屋さんが乱入してきたっていうことは……
「あの〜わたしもいいですかぁ?」
 朝比奈さんと食べる昼飯というのはいいかもしれない……あなたを見ているだけで、弁当の白米も三杯いけるというものだ。
「わたしも……いい?」
 なんと長門までもがこの戦場に参戦してきた。何故戦場と比喩するのかと言えば、昨日の出来事があってこそである。
 そうなるともちろん戦場という場が似合うコイツが参入しないわけがなく――
「その話、あたしも乗ったわ!」
 ――何度も言う。この世界は、狂っている。――
537北町奉行:2006/11/27(月) 20:19:39.55 ID:YuGli7sjO
支援
538VIP村人q:2006/11/27(月) 20:19:49.70 ID:LxdURLZB0
長門が同じクラスだったらそこで前との異変に気づかないか?
鶴屋さんも同い年ってなんで思うの?
朝比奈さんも鶴屋さんも上級生だよ。

あとキョンに対して事務の手伝いを命じた人物は誰?
先生だとしたら変だし説明が足りない。
あとの会話から朝倉でもないようだし、
どんな事務手伝いなのかわからないね

話の展開はかなり面白そうなのにちょっともったいない。
539華〜第二章〜<六>:2006/11/27(月) 20:20:07.75 ID:+EOidheSO
 授業中は特に特筆すべき点は無かったとは思う。ただ後ろの席からやたら忌々しいやら、
恨めしいやら、たまには何やら甘い視線が時には貫くように、時には俺の体をねっとりと包み込むように送られてきた事ぐらいだ。
 それを全て気づかない振りをして、どうにか精神を保っていることに徹していたら、いつの間にか昼休みになってしまった。
 なってしまった、と表現するのは朝のやり取りと昨日のやり取りをみた上でのこれからの展開が、
プライベートライアンもよろしくばりの血みどろの戦場になるであろう事が予測でき、その上で適切な表現だと思ったからである。
 だが一人でこれからの昼ドラ的展開を迎えられるとは思っていなかった俺は、ハルヒの熱烈熱視線から逃れるために、
休み時間には国木田と……アイツと話をしていて、そして道連れとして引き込んだ。このアイツというのは……
540北町奉行:2006/11/27(月) 20:20:31.02 ID:YuGli7sjO
支援
541VIP皇帝:2006/11/27(月) 20:20:57.83 ID:XgJwE6mZ0
支援
542華〜第二章〜<七>:2006/11/27(月) 20:21:18.96 ID:+EOidheSO
「谷口です! いや〜こんな美人達と一緒に食事が取れるなんて、この上ない幸せだなぁ〜!」
 それぞれの女性陣の面々が様々な視線を俺に送ってきているが、俺はちっとも気にしなかった。
「キョン、何この空気? 少し重くない?」
 国木田にも感じ取れるこの雰囲気を谷口はもろともせず、本当に美女達との会食を喜んでいる。よかった。この世界の谷口もアホで。
 谷口はベラベラ喋っているが、それ以外の面子は無言。谷口が話題を振ってもみんな曖昧な相槌を返すだけだ。
 ただ無言ながらも、そこは戦場と化していた。目線でのやり取りが俺にもわかるくらいに行われており、
さすが国木田も勘が鋭いのか、その光景を目前に俺に顔を向け苦笑を浮かべている。谷口みたいに気づかない性格が羨ましい。
543VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:21:21.13 ID:6OmzICCK0
支援
544北町奉行:2006/11/27(月) 20:21:59.42 ID:YuGli7sjO
支援
545VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:22:38.75 ID:6OmzICCK0
>538
いや、ハルヒが改変したんだからしょうがないんじゃね?
キョンは改変後だってもう気づいてるし
546:2006/11/27(月) 20:22:55.61 ID:XgJwE6mZ0
支援
547北町奉行:2006/11/27(月) 20:23:39.33 ID:YuGli7sjO
支援
548一生足軽:2006/11/27(月) 20:24:59.51 ID:h2DgS1YD0
思念
549VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:25:29.86 ID:6OmzICCK0
去るったか?支援
550北町奉行:2006/11/27(月) 20:25:32.30 ID:YuGli7sjO
支援
551VIP足軽s:2006/11/27(月) 20:25:59.50 ID:yVHj7Cx60
支援
552VIP村人q:2006/11/27(月) 20:26:17.94 ID:LxdURLZB0
>>545
ああ、ごめん。
今見返してようやく理解した。
キョンのクラスに朝比奈さんも鶴屋さんもいたのね。
プロローグのときに鶴屋さんの自己紹介なかったからよくわからんかった。

でも異変に気づいていたならその後のセリフでハルヒに話しかけられるのが早くても、
キョンが驚く描写はいらないよね
553猿回しの勘三:2006/11/27(月) 20:26:47.27 ID:+EOidheSO
>>538
鶴屋さんと朝比奈さんはキョンと同い年の設定です。長門も同じクラスってことで後々ここは違うって事に気づかせたつもりなんですが……もう少し文が足んなかったかも……
ちなみに事務命令したのは朝倉です。朝倉の檄がとんだって一応朝倉が言ったのがわかるようにしたつもりなんですが……
事務の事に関しては詳しいかいしゃはかくつもりは無かったので割愛したんで。
解釈しにくくてすいません。んではまた投下いきます
554VIP村人q:2006/11/27(月) 20:28:48.96 ID:LxdURLZB0
間に挟んでごめんよ。
全部終わってから感想を述べるべきだった。
投下どうぞ
555VIP下手人:2006/11/27(月) 20:28:52.74 ID:xkeVtl2fO
支援
556華〜第二章〜<八>:2006/11/27(月) 20:29:27.96 ID:+EOidheSO
 だがこの戦場に全員が参加しているわけでは無い。目線のやり取りを一切せずにひたすら俺の方を見ながら、
一人は小動物が食べるようにちまちまと、一人は豪快に食べている。その二人は本来ならば上級生コンビの朝比奈さんと鶴屋さんであった。
 この二人は教養を弁えているのだろうか。それともこんな小娘達には負けない自信があるのだろうか。……なんの勝負だこれは……わかりたくもない気がする。
557VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:29:42.80 ID:6OmzICCK0
>552
驚いたのはハルヒが本来の性格と違っててしかもかなり本来の歴史を無視したタイミングだから驚いたんじゃね?
少なくともコレまでの改変だとハルヒの性格とかは変わってなかったわけだし

っと、どぞー
558北町奉行:2006/11/27(月) 20:29:52.12 ID:YuGli7sjO
支援
559華〜第二章〜<九>:2006/11/27(月) 20:30:16.74 ID:+EOidheSO
 なんだかもの凄く食った気のしない昼食も終わり、午前中よりより鋭くなる視線を耐え抜いたら放課後だ。よく保った。誰か俺を褒め称えて欲しい。
「それじゃあキョン! 一緒に帰りましょうか! べ、別にあたしはあんたと家が近いようだからついでに誘ってあげてるだけだからね!?」
「スマンな。その要望には答えられないんだ」
「だから要望じゃ……! でも……なんでよ? 用事でもあるの?」
「あぁ。願わくば、いつぞやの旧友とのご対面を果たしたいんでな……」
 ハルヒをあしらって向かうは古泉から超能力者だと打ち明けられた中庭。そこのテーブルにホットコーヒーを二つ持ち向かう。
 あのニヤケ面が手を振ってお出迎えしてくれた。
560北町奉行:2006/11/27(月) 20:30:45.63 ID:YuGli7sjO
支援
561華〜第二章〜<十>:2006/11/27(月) 20:31:13.11 ID:+EOidheSO
「それでお話というのは?」
 古泉にコーヒーを手渡し、一口手を着けると、俺にそう問いただした。
「単刀直入に聞く。お前は超能力者だったりしないか?」
 ニヤケ面は一瞬訝しげな顔をして、すぐにいつもの顔に戻った。
「……先程もそうでしたが、初対面のあなたが何故僕の正体を知ってなさるのでしょう?」
「お前は三年前に涼宮ハルヒによって、超能力とさ思えないような能力を急に授かった。その能力は限定範囲内でのみ使え、そこを閉鎖空間と呼ぶ。
それは涼宮ハルヒの精神状態によって生成され、ハルヒの精神状態に反映された巨人が空間内を破壊し続ける。お前の仕事はそれを狩るものだ。」
「ご明察です。何故こんなにも詳しいのでしょうか? これらの事は機関以外、彼女にも一切として話していないことなんですがね。だから先程は知らないとしたのですが。」
562北町奉行:2006/11/27(月) 20:31:50.40 ID:YuGli7sjO
支援
563華〜第二章〜<十一>:2006/11/27(月) 20:32:21.78 ID:+EOidheSO
「俺は原因不明の現象によってタイムループをしているみたいだ。それもかなり環境の異なった状況下で、だ。なのでここは違う世界ということも考えられるが。
実際、俺が知っているお前は五月辺りに転校してくる筈で、さらには彼女なんて居なかった。」
 俺は今の世界と俺がいた世界との相違点を古泉に説明した。初めて見つけ出した超常のやつだ。それが古泉とあって、俺は安心していた。
「なる程。異能者が通常の人間になっており、更にはまとめて同じクラスに編成、そして消された筈の人間の復活……これはやはり一種のパラレルワールドと考えられるでしょう。」
「その根拠は?」
「結局の所、タイムループとは、同じ結果に帰結されるものです。先程の相違点などからその結果に帰結されるためには、明らかに要素的なものが違ってきています。
さらには、普通タイムループは、記憶や意識などのもの無意識下の内に失われていると思われます。だがあなたは以前の記憶を持ったままだ。
簡単にそれだけで判断したわけではありませんが……割愛しましょう。」
564VIP村人q:2006/11/27(月) 20:32:33.36 ID:LxdURLZB0
しえn
565北町奉行:2006/11/27(月) 20:33:00.21 ID:YuGli7sjO
支援
566VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:33:03.51 ID:6OmzICCK0
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567華〜第二章〜<十二>:2006/11/27(月) 20:33:13.09 ID:+EOidheSO
 確かに終わらない夏休みの時、何万回と繰り返された二週間の記憶はほとんど無くなっていた。
「もしこれがパラレルワールドで、これはハルヒの仕業だと思うか?」
「恐らくは、そうでしょう。こちらとあなたの世界では涼宮さんの能力は全く同じです。涼宮さんの前ではどんな理屈もかなわない。
理由がどうあれ、彼女が何かしらの理由により、IFとして考えたこの世界を構築させ、あなたと涼宮さんだけをこの世界に反映させた。
涼宮さんの記憶はあなたの話から察するに残っていないと思われます。以前の記憶があるのはあなただけかと。」
 ハルヒのIFがこんな血みどろな争いに俺を巻き込むことなのか?本当に昼ドラに影響されたのかもしれんな。
568北町奉行:2006/11/27(月) 20:33:48.69 ID:YuGli7sjO
支援
569VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:33:53.00 ID:6OmzICCK0
支援
570華〜第二章〜<十三>:2006/11/27(月) 20:33:59.11 ID:+EOidheSO
「もう元の世界に戻ることは出来ないのか? どうもこの世界は精神に悪い。」
「心中ご察しいたします。可能性は無くはないですが、僕にはお手上げですね。
但し、あちらの世界が既に消滅しているとすれば……戻れる事は無いと思います。」
「俺たちの世界が消滅……そんな事があるのか?」
「涼宮さんが世界を再構築するほどの理由があるとして考えれば、その可能性も決して否めないですよ。僕達が恐れていたことがあちらで起きてしまった。あくまでも可能性の一つですが。」
 嘘だろ……あっちの世界の朝比奈さんや長門や古泉、谷口、国木田……みんないなくなっちまったかもしれないというのか……
571VIP下手人:2006/11/27(月) 20:34:02.54 ID:xkeVtl2fO
支援
572北町奉行:2006/11/27(月) 20:34:44.35 ID:YuGli7sjO
支援
573華〜第二章〜<十四>:2006/11/27(月) 20:34:48.03 ID:+EOidheSO
「あなたがこちらの世界に涼宮さんときたとすれば……あなたは涼宮さんの鍵だったのでしょう。羨ましい限りです。」
 ある程度結論づけると、古泉は微笑ましいばりのニヤケ面を俺に向けてきた。その爽やかフェイスがあまり変わってないことに安緒した。
「それでお前は何故喜緑さんと?」
「彼女とは……運命的な出会い……と申しましょうか。」
 古泉は更にはニヤケ面をデレデレしたニヤケ面に変えた。くそ忌々しい奴だ。
それから古泉のノロケ話を軽く聞き流し、気になることを聞いてみた。
「お前以外に異能と思われる人は居ないのか? 俺らの世界ではお前の他に未来人、宇宙人がいたっていうのはさっき話したよな?」
574北町奉行:2006/11/27(月) 20:35:10.82 ID:YuGli7sjO
支援
575VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:35:44.24 ID:6OmzICCK0
支援
576華〜第二章〜<十五>:2006/11/27(月) 20:36:06.14 ID:+EOidheSO
「我々機関の調査によると、この学校には機関の人間以外、異能としか思えないような待遇を持ち合わせた人間は居ないようですが。」
「俺が知っている宇宙人というのに、喜緑さんもその一人だった。彼女はどうなんだ?」
「彼女についても調べさせてもらいましたが、いたって通常な人間です。」
 強く言う古泉は、すぐに顔をいつもの0円スマイルに変化させ、
「まぁそちらの世界とは明らかな程、様々なことが違ってきています。そう思われるのも当たり前だと思います。
ですが、それもまた、涼宮さんが望んだ事です。何故僕らだけ異能の能力があるのか、そういった事も含めて、ね。」
 そう言って古泉は肩を竦めてみせた。俺もそれに倣い肩を竦めてみせた。そしてこの言葉だけは、心中の奥深くだけで嘆くように呟いた。
 ――やれやれ……――
577VIP下手人:2006/11/27(月) 20:36:06.87 ID:xkeVtl2fO
支援
578:2006/11/27(月) 20:38:28.54 ID:p4rGFXmu0
新都社で小説「響鬼外伝 中四国支部鬼譚」を連載中の雪風日和(ゆきかぜびより)が
VIPの「好みの絵を描いてもらうスレ」で描かれた絵を作者に無断で改変・掲載した上
反省の色無く、開き直って盗用された被害者の絵師を攻撃中。

(# ^ω^)VIPPERの敵はVIPPERで討つお!

突撃頼む!
  ↓
響鬼SS総合スレ
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1162869388/l50


自演し放題の「雪風日和」のBBSで現在論争中!
  ↓
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7713/1162137606/


雪風日和サイト
http://www.geocities.jp/hibikigaiden/index.html
579VIP足軽ktkr:2006/11/27(月) 20:38:30.73 ID:6OmzICCK0
支援
580北町奉行:2006/11/27(月) 20:39:17.50 ID:YuGli7sjO
支援
581:2006/11/27(月) 20:39:38.52 ID:XgJwE6mZ0
支援
582VIP商人:2006/11/27(月) 20:40:23.30 ID:idPt4bACO
wktk支援
583華〜第二章〜:2006/11/27(月) 20:40:28.87 ID:+EOidheSO
とりあえず第二章終了。
今日の投下はこれで終わりです。続きは恐らく今週中にはいけたらいいなぁ〜……
ちなみに、パラレルワールドやタイムループ云々は、足りない記憶を継ぎ接ぎしてきたものなので恐らく自分で勝手にこうしちゃった的なものがあるので、
そこはそういうものなんだなぁ〜と、寛大な心で読んでくれると助かるかもwww
注意、指摘は受け付けます。とりあえずわからないようなところは説明するので。
584北町奉行:2006/11/27(月) 20:41:43.97 ID:YuGli7sjO
乙!

上手いな…
そしてハーレムとは!


続きwktk
585VIP村人w:2006/11/27(月) 20:41:56.40 ID:Qv7K9WbC0
もっと詰めて投下しろよ携帯
586VIP足軽s:2006/11/27(月) 20:42:29.37 ID:yVHj7Cx60
>>583
乙!
続きが楽しみだ。
wktk!!!
587華〜第二章〜:2006/11/27(月) 20:43:08.46 ID:+EOidheSO
>>552>>557で言ってくれているようで合っています。
あくまでその頃はまた最初から繰り返されている可能性もあったこともあり、まるで違う展開に驚いた……って感じにしたつもりです
588VIP村人q:2006/11/27(月) 20:43:10.73 ID:LxdURLZB0
>>583
GJ!
面白い!!
こういう展開は個人的に大好き。

ただ、一点だけいわせてもらうと、
状況を直接説明する描写がちょっと少ないかな。
タイムループや世界改変のような異変が起きた場合は、
キョンに前の状況はどうだったかという点を説明させることと、
今の状況について一度整理する時間を設けたほうがいい。
作者は理解してるつもりでも読者には理解しにくいところだからね。
589VIP下手人:2006/11/27(月) 20:43:14.17 ID:xkeVtl2fO
乙でした!

つかキョン羨ましいだろ…常識的に考えて……
590:2006/11/27(月) 20:43:46.19 ID:XgJwE6mZ0
乙!
続きwktk

なにこのハーレムw
591VIP村人q:2006/11/27(月) 20:47:26.52 ID:LxdURLZB0
>>587
最初から繰り返されてるなら長門や朝比奈さんや鶴屋さんが同じクラスになってないでしょ。
もうその時点でそうとう狂ってるわけなんだから、
前と同じ展開になるとはあんまり考えにくいんだよね。
592:2006/11/27(月) 20:50:26.68 ID:+EOidheSO
>>588
キョンの前の状況については後々の投下のときにわかるようにするつもりです。
まぁネタバレすると、キョンは改変前の状況についてはあまり覚えていません。その説明については後日。
今の状況について説明するのは確かに全く足りてなかったかも知れません……次の投下で一旦状況整理の場面を加えます。
593VIP足軽b:2006/11/27(月) 20:57:46.37 ID:uIHhvwcD0
支援
594暴れん坊VIPPER:2006/11/27(月) 21:18:19.02 ID:YuGli7sjO
保守
595 ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:22:41.61 ID:W8M2lGyc0
10スレほど今投下おk?
596散髪とめきち:2006/11/27(月) 21:24:21.79 ID:T7nmuI9O0
おk
597VIP足軽c:2006/11/27(月) 21:25:43.06 ID:CR+a3w9P0
>>595
イインダヨ
598だんご屋のはる:2006/11/27(月) 21:26:00.67 ID:SF+8tLbv0
超長編キボンヌ!10000レスってことっすね!
wktk!
599パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:26:52.15 ID:W8M2lGyc0
プロローグ

「ちょっと!キョン!あたしのパートナーの自覚あるの?後ろがら空きに
したら死刑だからね!」
 やれやれ、うるさいやつだな。お前もそんなこと言ってる暇あったら俺
の後ろをちゃんと護って欲しいんだがな。

 今、俺たちの手には自動小銃が握られている。何でこんなことになった
のかって?それを知るには二週間前に戻らねばなるまい。まぁ結局はハル
ヒの退屈しのぎなんだがな。



 長ったらしい梅雨も俺の心に雨を降らす期末テストもとうに過ぎあとは
夏休みに入るのを待つだけの七月中旬。北高生の健康の源である長い坂を
登りようやく学校に到着する。この山を崩したらもっと学校も広くできる
のにな。などとくだらないことを考えながら教室に入る。なんだ、騒がし
い。あんな坂を上った直後によくこんなに騒ぐ元気が残っているな。俺に
も少しくらい分けてくれよ、と思いながら喧騒の中心となっている教室前
方の黒板へ向かうとそこには張り紙が張られていた。
600北町奉行:2006/11/27(月) 21:27:18.08 ID:ukYJUbsUO
大長編wktk
601パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:27:47.03 ID:W8M2lGyc0
うはw何この凡ミスw 10レスですorz
602VIP足軽a:2006/11/27(月) 21:28:44.12 ID:h2DgS1YD0
しえ〜ん
603パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:28:49.82 ID:W8M2lGyc0
>>598
っていうか10スレでも・・・1000レスしかないぞ?

とりあえず俺orz
604VIP村人xxx:2006/11/27(月) 21:30:07.69 ID:z4nRV/0S0
なんという超長編・・・
プロローグを見ただけでワクワクしてしまった
このSSは間違いなく10000レス分ある
       
   / ̄\
  | ^o^ |  
   \_/


10レスかよwwwwww
605パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:30:09.44 ID:W8M2lGyc0
あぁ俺もう頭だめだorz

余計な事言わず投下します

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 クラス対抗 サバイバルゲーム大会 開催のお知らせ

                     北高校 生徒会執行部

 今年から以下の日時、場所においてクラス対抗サバイバルゲーム大会を
開催する。

 日時  7/24  午前9時 開会式 9時30分 試合開始
      25,26 午前9時 戦闘開始

 場所  鶴屋山特設会場

 尚、ルール、会場への地図などは別冊の要項に記載してあるので熟読す
るように。
606北町奉行:2006/11/27(月) 21:30:35.14 ID:ukYJUbsUO
1000レス×10スレ=10000レス
とりあえずがんばれ!
607パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:31:09.07 ID:W8M2lGyc0

  だそうだ。


 このクソ暑い中に生徒会も物好きだな。などと思うことはなく、生徒会
主催、鶴屋家協賛の時点で涼宮ハルヒの思いつきであることが推測できる。
生徒会ということは古泉の機関も一枚かんでいるだろう。あぁ、俺はいつ
から物事をこれほどまでに斜めに見るような人間になってしまったのか。
そんなことを考えていると教室の後ろのドアが爆発音とともに開いた。や
れやれ、おでましだぜ。
「キョン、聞きなさい!サバイバルゲームをやるわよ!」
 やっぱりか。俺は右手を額にあてやれやれとつぶやきながら黒板のほう
を示した。ハルヒは「どきなさい!」だの「邪魔よ!」だのと怒号を発し
ながら黒板のほうへズカズカと進んでいった。

608パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:31:36.55 ID:W8M2lGyc0

 黒板の張り紙を引っぺがしたハルヒは100Wの笑顔で
「キョン!これに出るわよ!」
 と言い放った。
「出るわよもなにも校内行事だ」
「ちょうどいいわ。昨日メタルギアソリッドってゲームをやって無性に銃
をぶっ放したくなったのよね」
 原因はそれか。
「ぶっ放したくなったでぶっ放されちゃいい迷惑だ」
「いちいちうるさいわね。だからそのサバイバルゲームでぶっ放そうとし
てるんじゃない!!」
 ここがアメリカじゃなくて本当によかった。もしこいつがアメリカに移
住したなら三日で逮捕されるであろう。日本の銃刀法バンザーイ。
「ところで・・・それが要項冊子か?」
「そうみたいね」
「ちょっと貸せ。」
 長いな・・・。・・・長すぎる。
609VIP足軽a:2006/11/27(月) 21:32:51.35 ID:h2DgS1YD0
しぇん
610パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:32:54.65 ID:W8M2lGyc0
さて、ここで皆さんにもこのゲームのルールを見てもらおうと思う。



 大会形式:学年別のトーナメント方式によって学年一位までを決定する。
        学年を超えての順位決定戦は行わない。
        三位決定戦は行わない。(三位を二クラス決める。)
      

 チーム:先頭チームは一クラス25人のチームとする。
       リーダー一名を事前に選出しておくこと。
       戦闘に参加しないものは本部での無線員、参謀として参加する。

 無線システム:戦闘員には耳に装着するトランシーバーを供給する。
          戦闘員からの発信は本部のみに伝わり、
          戦闘員への発信は本部からいっせいに伝えられる。

 武器:空気式自動小銃一丁、ゴムナイフ一本、戦闘服一着を供給する。
     空気銃の個人での持ち込みも認めるが執行部の許可を受けること。
     銃弾は試合開始前にチームカラーの着色弾を供給する。
     ナイフも同様に試合開始前に接触時にチームカラーの裂傷痕が残る
     ものを供給する。
611パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:34:39.14 ID:W8M2lGyc0
 罠など:落とし穴、塹壕を本拠地を除く自陣内に設置してもよい。

 準備時間:本部での両チーム顔合わせ後15分以内に自陣本拠地に
        戻ること。

 本拠地:半径5mの円で中央にチーム旗を配置する。

 先頭離脱:戦闘服胸部、腹部、背部、ヘルメットに相手カラーの銃痕
        もしくは戦闘服胸部、腹部、背部に相手カラーの裂傷痕を
        受けた場合、先頭から即刻離脱すること。 

 勝敗の決定:チーム全員の先頭離脱、もしくは本拠地に置かれた
         旗を相手兵に本拠地外へ強奪された場合、
         そのチームを負けとする。

 組み合わせの決定:24日開会式後にチームリーダーの
              抽選によって決定する。

 本校購買、学食で使用できるチケットを優勝クラスには15,000円分、
 準優勝クラスには9,000円分、三位クラスには6000円分を進呈する。

               提供:鶴屋家
612VIP足軽a:2006/11/27(月) 21:35:18.15 ID:h2DgS1YD0
しえん
613パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:35:43.91 ID:W8M2lGyc0
長ぇよ・・・・2レスも使いやがって。まぁ誤解をなくすにはこれくらい
必要なのかもしれないな。それはさておきこの要項にいくらかツッコミを入
れておくべきだろう。
 まずは・・・あの山はマジで鶴屋山というのか?てっきりハルヒが適当に
つけた名前だと思っていたんだがな。それに素人の俺にでもわかるくらいハ
イテクなサバゲー用装備がそろっているな。これは・・・喜緑さんだな。長
門の仲間というくらいだ。それくらいの装備は作れるかもしれん。
 ・・・ん?まだツッコミたい所があるのか?もうセルフでやってくれ。俺
はしらん。


「キョン!絶対に優勝するわよ!チケットがかかってるんだからね!」
 俺には任せないでいただきたいのだがな。銃器についてなら俺より国木田
の方がよっぽど詳しいはずだ。サバイバルゲームの戦略やらなにやらもあい
つのほうが俺より役に立つぞ。とりあえず岡部が来たから座れ。
614VIP足軽a:2006/11/27(月) 21:36:47.83 ID:h2DgS1YD0
サバゲwktkw
615VIP足軽MS:2006/11/27(月) 21:38:59.79 ID:D6OFQhEc0
しえん
616籠屋の銀二:2006/11/27(月) 21:39:40.69 ID:E2uxs9V20
またこういうジャンルか
617パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:39:51.98 ID:Db2mFfEp0
  ――――― 緒戦 VS 9組 With 古泉 ―――


 さて、今日は七月二十四日、つまりサバゲー大会当日である。憎たらしい
ほど晴れてんなチックショー。鶴屋山までのバスは北高生がこれでもかとい
うほどにつまっていた。それにしてもなぜ夏休み3日目とか言うタイミング
でこんなことをせねばならぬのだ。くそっ、忌々しい。


 そして九時だ。開会式だそうだ。校長がなんか言っている。あいにく今の
俺にはそんなもの聞く耳は備わっていない。たった二日間であっても夏休み
モードにはいった頭に9時集合は厳しいものがあるな。

・・・・。


 お、次は鶴屋さんか・・・。だめだ。人間って立ったままでも寝れるよう
だな・・・・!!
「キョ〜ン〜!あんたはこれから戦おうって言うのに寝るなんていい度胸ね。」
「・・・・だ・・から、後・・・ろか・・・ら・・絞めるな・・・!!」
「負けたら死刑だからね!」
 ・・・・今・・・にも死・・・にそ・・・うだが・・・ぐぇ。ようやく離
したか。マジで死ぬかと思った。ってもう開会式終わってんじゃねぇか
618パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:41:13.08 ID:Db2mFfEp0
 チームリーダーとなった国木田のくじによって俺らは第一試合だそうだ。
「涼宮さんは・・・僕の銃使う?」
 まさか国木田がここまで銃オタだったとはな。4丁も持ってきてるじゃねぇか。
「これは?」
「それはL85だね」
「知らないわ。これは?」
「AKだね。AKM」
「知ってるわ。メタルギアに出てきたもの。うん。これね」
「そう?じゃぁ貸してあげるよ」
「ありがと」
「じゃぁ俺はこれだな。」
「え?谷口も借りるの?」
「おう。これなんていう銃だ?」
「スプリングフィールドM14だね」
「よし。使わせてもらおう」
「キョンは?」
「俺はいいや。生徒会のやつを借りるさ。それよりお前が使う銃はあるのか?」
「ステアーがあるから大丈夫だよ」
「そうか・・・」
 ・・・お前は何丁持ってるんだ?
619パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:42:55.68 ID:Db2mFfEp0
 さて、ここで皆さんに我がクラスの配置を見ていただこうと思う。

本拠地 隊長 国木田(ステアーAUG) その他9名 計10名

先行隊 谷口(スプリングフィールドM14 DMR) その他4名 計5名

本隊  ハルヒ(AKM) 俺(FA-MAS G2) その他8名 計10名

本部  参謀 阪中 その他3名

 国木田いわく、本拠地の守りは完璧らしい。やけに自信満々だったな。
あとは谷口率いる先行隊、俺とハルヒ率いる本隊の攻撃力にかかっている
らしい。ちっ、そんな役回りだぜ。おっ。そんなこんなで戦闘開始のよう
だ。緒戦は・・・9組、ってぇと・・・古泉か。ぎったんぎったんにして
くれるわ。
620パートナー ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 21:44:22.06 ID:Db2mFfEp0
とりあえず今日はここまでです。

支援してくれた人たちdクス。

最初のほうでイミフなこと言ってすいません。

次は今週末にでも投下しようかと。
621:2006/11/27(月) 21:51:16.95 ID:xkeVtl2fO
乙です!
次回wktk!
622北町奉行:2006/11/27(月) 21:52:07.78 ID:ukYJUbsUO
谷口が先行部隊ってことは死亡フラグがたったな
623VIP村人z:2006/11/27(月) 21:53:16.03 ID:Db2mFfEp0
>>622

それ頂いt(ry
624VIP足軽a:2006/11/27(月) 21:58:30.32 ID:h2DgS1YD0
>>623
mjkwwwwww
625VIP下手人:2006/11/27(月) 22:02:20.31 ID:YuGli7sjO
谷口死亡フラグwww
626VIP村人XL:2006/11/27(月) 22:03:26.83 ID:Db2mFfEp0
>>624

mjd

行き当たりばったりなんだ。後悔はしていない
627VIP村人y:2006/11/27(月) 22:03:37.39 ID:BCY2VFFs0
>>622
「隊長!チャックが開いてます。」
「おおう!」
とかいって谷口が屈みながらチャック閉めている間に他の部隊員がまわりから
一斉掃射されて死亡。
そしてチャックを戻して、
「これでよし!」
と言って姿勢を戻した途端に谷口に集中攻撃が来て谷口死亡。
倒れた後にはまた谷口のチャックが全開になっている。

というドリームを受信した。
628VIP村人s:2006/11/27(月) 22:10:26.61 ID:LxdURLZB0
前にサバゲのネタあったときってなんて話だったっけ。
あれは結構おもしろかった。
629VIP下手人:2006/11/27(月) 22:19:31.28 ID:YuGli7sjO
そういえばサバゲ物多いよね。

意外とマッチしてるから好きなんだよなぁ。
630VIP村人y:2006/11/27(月) 22:21:20.50 ID:BCY2VFFs0
>>628
小規模な大会でキョンが速攻PSG-1で撃たれてハルヒに怒られたやつだっけか?
631散髪とめきち:2006/11/27(月) 22:26:31.38 ID:8wONTKEw0
サバゲということなのでwikiにある鋼鉄を読んでくるノシ
632VIP村人s:2006/11/27(月) 22:32:37.12 ID:LxdURLZB0
>>630
ごめん、ちょっと違ったかも。
WIKI探してくる
633散髪とめきち:2006/11/27(月) 22:39:08.65 ID:8wONTKEw0
634籠屋の銀二:2006/11/27(月) 22:43:42.00 ID:EcQq2aED0
あれだ、
谷口が終了後もチャックを温存してるやつ。
635VIP村人y:2006/11/27(月) 22:46:45.20 ID:BCY2VFFs0
学生時代にサバゲやってたけど、あの当時は金がなかったから
出たばかりの電動FA-MASが一番高い買い物だったなぁ・・・
ホップアップバレルとか交換してなんとか飛距離延ばしたもんだ。
今だと大人買いでPSG-1+暗視スコープとか買いそうで怖いw

という懐古。
636VIP下手人:2006/11/27(月) 22:46:48.79 ID:YuGli7sjO
フルメタルジャケット?
637VIP足軽mp3:2006/11/27(月) 22:49:09.09 ID:6OmzICCK0
フルメタは確か……消えたんじゃなかったかな……
638VIP盗賊:2006/11/27(月) 22:57:37.78 ID:DrQjulr8O
消えてるぞ
639:2006/11/27(月) 23:00:29.65 ID:YuGli7sjO
あ…スマン…
640愛のVIP戦士:2006/11/27(月) 23:04:35.50 ID:sidxH+xm0
長編ハルヒ2がつくられてすぐ消えた理由はなぜでしょう?
641VIP遊び人:2006/11/27(月) 23:05:18.71 ID:Ck2/6mGl0
なんか、朝倉さんが人気だねぇ。
こちらも何とか朝倉を出したいんだけど、動かしにくいことこの上なし。
会話が盛り上がらねぇ(´д`;)
642VIP足軽orz:2006/11/27(月) 23:09:59.71 ID:zK2odquN0
>>634
あれアナルじゃなかったっけw
おもしろかったwww全員ぶっ飛びすぎwww
643:2006/11/27(月) 23:10:50.15 ID:YuGli7sjO
>>640
保管SSが減り、分ける必要が無くなったから。
644VIP下手人:2006/11/27(月) 23:11:54.02 ID:+EOidheSO
>>642
あれはたしかこっちじゃなかったっけ?谷口と国木田が空気になってるやつだっけ?
645VIP村人t:2006/11/27(月) 23:12:07.85 ID:LxdURLZB0
>>640
http://yy42.60.kg/haruhizatudan/
ここのまとめスレの102以降を読むといい。
大量にSSが消去された。

>>641
無理に出す必要は無いだろ。
原作でいなくなってる人物なんだから出てくるには何か特別な理由が無いといけない。
俺も朝倉涼子の観測で出してるけど必要性があってだしただけだし。


実はそんなに好きじゃないし……
646VIP足軽neet:2006/11/27(月) 23:17:25.07 ID:6OmzICCK0
>645
だが俺は貴方の朝倉さんが好きだ。
とラブコールを送ってみる
647VIP足軽neet:2006/11/27(月) 23:27:43.06 ID:6OmzICCK0
軽い保守
648VIP遊び人:2006/11/27(月) 23:29:23.14 ID:Ck2/6mGl0
>645
話のキーパーソンになってもらう予定だったけど、
書いてるとだんだん当初の構想ほど盛り上がらなくなって。

そして、あなたのレスで気が付いた。
機が熟していない。
ヒントをもらった。なんとかやってみる。ありがとう。
649VIP村人d:2006/11/27(月) 23:31:10.81 ID:+JoXn8Dq0
>>bKCLHudz.kさん

うーん。すいませんが細かい事言いますね。
 文をお借りして

 生徒会ということは古泉の機関も一枚かんでいるだろう。あぁ、俺はいつ
 から物事をこれほどまでに斜めに見るような人間になってしまったのか。

 生徒会ということは古泉の機関も一枚かんでいるだろう。
 あぁ、俺はいつから、物事をこれほどまでに斜めに見るような人間になってしまったのか。

文の区切り方、ですね。環境のせいなのかもしれませんが。

あと、レスなんて少しくらい伸びてもいいので
合間には適度に行間をあけるといいかもしれませんよ?
650VIP奴隷:2006/11/27(月) 23:37:09.68 ID:DrQjulr8O
鶴屋さん物書いたが書き終わったと同時に携帯の電源が切れたんだぜ。オワタ
651南蛮ムキトス:2006/11/27(月) 23:43:21.03 ID:8wONTKEw0
>>650
合掌
652VIP遊び人:2006/11/27(月) 23:53:02.56 ID:Qnc+UVLZO
>>650
俺なんかしょっちゅうあるぞ、そういうの。
ある程度書けたなって思うと携帯の電源が切れる。
まあ、さすがに全部消えたことはないが。
653 ◆bKCLHudz.k :2006/11/27(月) 23:55:34.46 ID:Db2mFfEp0
>>649
申し訳ナス(´・ω・`)

批評もらったの初めてなんでとても参考になりました。
これが長編2作目なんでゆっくり長い目で見てもらえればうれしいです。
654VIP足軽neet:2006/11/27(月) 23:56:03.74 ID:6OmzICCK0
>650
諦めたらそこで試合終了だよ
655涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/27(月) 23:57:37.46 ID:mX0wfNG30
サバゲSS投下に乗って続きを投下しても良いでしょうか?
656:2006/11/27(月) 23:58:44.00 ID:YuGli7sjO
カモン
657水汲みおしち:2006/11/28(火) 00:00:08.26 ID:14l0I8xY0
ドンと来いや
658ex17落とさないでね:2006/11/28(火) 00:02:16.04 ID:0g4M1lEF0
ハルヒ「ねぇねぇ、キョン! ピアスしてみたけど、どう?」
キョン「・・・・・・・・・・アムアムアムアム!!!!!!!」
ハルヒ「アムアムだけは!アムアムだけはぁあああああああ
659涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:02:27.77 ID:u0vO5JoI0
じゃあ、投下します。

今までの内容
涼宮ハルヒの戦場  http://www11.atwiki.jp/xgvuw6/pages/1806.html

管理人さんありがとうございます。


参考資料
http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date26543.jpg

作ってくれた人ありがとう!
660だんご屋のはる:2006/11/28(火) 00:02:54.57 ID:WOjyB8Fs0
>655
ktkr!

>658
ここはプリンだ!
661涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:03:20.06 ID:u0vO5JoI0
 前線基地に向かうトラックを激しい爆発音が揺さぶる。突入前の準備として、学校の砲撃隊が北山公園の植物園に
120mm迫撃砲による徹底した砲撃を行っているのだ。空気を切り裂くような音が頭上をかすめるたびに
身震いを覚える。あれに当たれば、身体が傷つくどころか粉々に吹っ飛ぶんだろうな。
 そんな中、前線基地に到着し、古泉小隊と鶴屋さん小隊の入れ替えが始まる。
「やあっ! キョンくん! また、会えてうれしいよっ! これから一緒にめがっさがんばろうね!」
 鶴屋さんのテンションの高さは相変わらずだ。そんな彼女にハルヒも満足げのようである。
 てきぱきとしたハルヒの指示により、2分とかからずに入れ替えが完了し、
「さて! いよいよ突入よ! 気を引き締めなさい!」
 ハルヒの声が合図となり、またトラックが動き始める。
 植物園が近くなるにつれて、爆発音が激しくなってきた。激しい土煙が植物園を覆っている。
その中、俺たちはついに北山公園内の植物園に突入した。同時に砲撃も停止する。
 先行するトラックに乗っていたハルヒは一目散にトラックから降りると、
「行け行け行け!」
 そう他の連中に降りるように指示を出し、自身はM16を抱えてそこら中めがけて乱射を始める。
ハルヒの配下の生徒たちもそれに習うように、トラックから降り乱射を始めた。辺りに広がる森、建物に向かって。
俺も遅れまいと、次々にトラックから自分の小隊を降ろし始める。鶴屋さんも同様だ。
 2〜3分だろうか。そのまま、乱射が続いたが、やがてハルヒが右手を挙げた。どうやら、撃ち方やめという意味のようだ。
俺も周りに乱射をやめさせる。ほどなくして、乱射が収まり、辺りに静寂が戻った。しかし、銃声音が頭の中に残って
うっとうしいことこの上ない。
「何にもねえな……」
 俺は思わず声に出してしまったが、これは予想外だった。当然、激しい抵抗があるものと思っていたが、
すんなりと突入に成功し、さらに敵の一人すらいない。どういうことだ?
 みんな地面に伏せて銃を構えている中、ハルヒだけは仁王立ちのように突っ立っていた。あのバカ、狙撃されたらどうするんだ。
662涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:03:48.21 ID:u0vO5JoI0
「国木田。俺はハルヒのところに行ってくる。ここを頼む」
「了解」
 俺は国木田の肩を叩くと、前屈みでハルヒの元に走った。同じタイミングで鶴屋さんもやってくる。
「どういうことなの? まるっきり抵抗がないなんて張り合いなさ過ぎ」
「何でも良いから少しは身を低くしろ、おまえは」
 そう俺は脳天気なことを言っているハルヒの迷彩服をつかみ、無理矢理屈みさせた。
「さ〜て、ハルにゃん、これからどうするにょろ?」
 鶴屋さんの問いかけにハルヒは真剣に悩み始める。確かに、これはおかしい。やはり古泉の言うとおり罠だったのか?
 だが、敵は俺たちに考える余地を与えるつもりはないようだ。数発の爆発音が北高の方から飛んできた。
すぐ近くにいた通信機を持った生徒をハルヒは呼び、
「有希!? 何かあったの!?」
『前回と同じ攻撃を受けた。数発だけで、損害は軽微』
 的確な長門の返事にハルヒは安堵した表情を見せる。だが、またすぐに苦渋に満ちた表情に戻り、
「罠だろうが何だろうが、あれの攻撃方法をつぶさない限り、あたしたちに勝ち目はないわ。予定通りに行きましょう。
鶴屋さんはロケット弾発射地点と思われる北山公園南部をお願い。キョンは北側ね。とっとと制圧したら鶴屋さんの援護に
向かうこと! いいわね!」
 話し合いはここまでだ。俺は自分の小隊まで戻る。
「よっし、俺の小隊はこれから公園北部に行くぞ。前進しろ」
 俺の指示の元、小隊は北部へ移動を開始した。鶴屋さんも南部に移動を始める。とにかく、とっとと北部をつぶして、
鶴屋さんの援護に向かわねばならん。
663門番の娘:2006/11/28(火) 00:04:15.68 ID:av4/m/D1O
待ってマスタ!
664涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:04:24.57 ID:u0vO5JoI0

「なあ、キョン」
 林の中をじりじりと北部へ移動する最中に谷口が気の弱そうな声で聞いてきた。
「なんで散策用の道をつかわねえんだよ。歩きにくくてたまんねえ」
「おまえは待ち伏せされて、皆殺しにされたいのか?」
 そう谷口の意見を一蹴する。北山公園は公園だけあって何本かの道があるが、当然敵がいるなら、
やすやすと通してくれることはないだろう。それに見通しが良すぎて狙い撃ちにされてはたまらん。
 そばにいた国木田もあきれたように、
「谷口は結構貧弱なんだね」
「うるせえ。戦争するための訓練なんてやっているわけがねえだろうが。はっきり言ってこれは無駄な浪費だぜ。
あー、この体力をナンパにまわしてぇな」
「おまえが黙れ」
 黙々と俺についてくる小隊の中で、ただ一人ピーピー文句を言う谷口を黙らせる。
ただ、薄暗い森の中、おまけにどこに敵が潜んでいるかわからない状況では、谷口の普通っぷりが
かえって俺に安堵感を与えているのは事実だ。
 と、国木田が突然真剣な目つきで銃を構えた。さらに一斉に周りの生徒たちも構え始める。
呆然としていたのは俺と谷口だけだったが、目の前の木々の隙間に何かがいることに気がつくと、
あわてて構えた。
 隠れていたのは、鶴屋さんの行ったとおり真っ黒なシェルエットのような人間?だった。
腰にAKらしき銃を抱えているが、こちらには向けていない。
「おい、キョン……! とっとと撃とうぜ……」
 今にも泣き出しそうな声で谷口が言う。どうする? 撃ってしまって良いのか? それとも捕まえるべきか?
 だが、俺が迷っている間にそいつはとっとと逃げ出しやがった。全力で地面の悪さも気にせず、
一目散に北に向かって失踪する。
665涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:04:51.32 ID:u0vO5JoI0
「くそ! 逃がすな!」
 ミスをしてしまった。偵察兵かもしれないのに、ここで見逃せば俺たちの位置が敵の主力に伝わり、
攻撃されるかもしれない。そうなる前に……!
「キョン、待って!」
 国木田の制止も聞かずに、俺は一目散に逃げるシェルエット人間を追いかけ始めた。
小隊全員も俺について走り出す。
 逃げる奴は姿が真っ黒というだけで、全く人間と同じような走り方をしていた。
草を手ではねのけ、溝を跳び越え、ばたばたと足音を発しながら逃げていく。
「もう少し……!」
 もうちょっと追いついたら、奴を背中から撃ってやる。それで仕留められるはずだ。
 だが、先に発砲したのは俺じゃなかった。タンタンと乾いた破裂音の次に、バスっと二度と忘れないんじゃないかという
いやな音が背後から飛んできた。俺は立ち止まって振り返ると、そこには通信機を背負っていた阪中が倒れていた。
頭部から出血までしている。撃たれたのは確実だった。
「キョン! まずいよ!」
 国木田がそばにいて切迫した声を上げた。前からは逃げていた敵と入れ替わるように、
銃を手にした数人の敵がこっちに向かって来ていた。さらに左右からも銃撃が始まる。
「阪中から無線機を!」
 俺は身近にいた生徒に無線機を取るように伝える。阪中がやられた以上、別の誰かに持たせないと――
 だが、すぐにその生徒も胸を撃ち抜かれた。血しぶきと肉片が飛び散った光景は当分忘れないだろう。
「おいキョン! どうするんだよ!」
 谷口はひたすらおろおろして持っているM60を撃ちもしない。代わりに周りの生徒たちがおのおの敵に向けて反撃を始めた。
俺もそれに続くように迫るシェルエット人間に向けて発砲を始める。だが――
666宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:05:09.87 ID:lDFLMIYqO
支援
667涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:05:20.97 ID:u0vO5JoI0
「だめだ……!」
 敵がどんどん増えて、数人どころか数十人にふくれあがったのを見れば、つい絶望もしたくなる。
やはり古泉の言うとおり、鶴屋さん小隊を襲撃した連中はただのおとりで、本隊が北部に陣取ってやがったんだ。
そして、俺たちはまんまと誘い込まれてしまっている。そう考えたとたん、自然と身体が引き返せと悲鳴を上げ始めた。
「後退しよう! 負傷者を連れて行け!」
 撃たれて倒れている阪中たちを別の生徒たちが引きずり始めた。俺はそれをカバーするように
迫る敵に向けて撃ちまくる。そのうち一発が敵に命中し、まるで液体が始めるように飛び散って消滅した。
確かに鶴屋さんの言うとおり、まるでゲームの敵を撃ったぐらいの感覚にしかならない。
 俺たちはそのまま数十メートル後退する。その間にまた一人の生徒が肩を撃たれた。これで3人目だ。
「下がれ下がれ!」
 俺はわめくように指示を出す。だが、今度は二人の生徒が背後から撃たれた。そう背後からだ。間違いない。
なんで俺たちが通ってきた方から銃弾が飛んでくる!?
「後ろにも敵がいるよ!」
「どーするんだよ、囲まれちまっているぞ!」
 未だに健在な国木田と谷口が大声を上げた。まずい。やばい。どうすりゃいいんだ!?
「伏せるんだ! みんな、伏せろ!」
 思ってもいない声が俺の口から飛び出した。一斉に全生徒が茂みに隠れるように地面に伏せた。
すぐ頭上に弾がヒュンヒュンとかすめていく。もう一歩遅かったら蜂の巣立ったかもしれん。
 背面の敵はこっちを狙撃するように動かずに撃ってきているが、前面――北側の敵は遠慮なくつっこんできていた。
このままでは皆殺しにされる。
「谷口! M60をこっちに置け!」
 俺の指示に谷口は俺のすぐ横にM60を置いて撃ちまくり始めた。
668涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:05:41.88 ID:u0vO5JoI0
「このやろ! 死ね! くるんじゃねえ!」
 情けない声を上げつつも、突撃してくる敵に次々と命中し、黒い影が飛び散りまくる。
 一方、俺の背後では国木田が小隊の背後にいる敵に対処していた。
「手榴弾を投げるよ!」
 ピンの抜かれた手榴弾が宙を舞い、背後の敵を吹き飛ばした。同時に銃撃が収まったのをみると、
背後にいた奴は仕留められたらしい。さらに、前面から突撃してきた敵はM60の乱射を恐れたのか、
じりじりとこちらの視界外に引き始めた。何とか急場をしのげたようだな。
 だが、国木田はほっとする様子もなく、俺の元に駆け寄って、
「キョン! のんびりしている場合じゃないよ! 第2波が来る前に砲撃の支援要請をしないと!」
 くそ、国木田の方が指揮官みたいじゃないか。今からでも変わってくれないか? いや、そんなことはどうでもいい。
 俺は引きずられてきてぴくりともしない阪中から無線機を取ると、ハルヒに――いや、そんな暇はない。
長門に直接指示しないと!
「長門! 聞こえるか!」
『聞こえている』
 通信機は無事のようだ。俺は胸ポケットから地図を取り出すと、
「今から言う座標に向けて砲撃を頼む!」
 俺は俺たち周辺の座標を伝えると、
『わかった。砲撃を開始する』
「ああ、頼む! こっちは包囲されて孤立状態だ!」
 通信を終えたときに、ちらりと阪中の目が俺の視界に入った。
地面に突っ伏したまま、けっして瞬きしない。もう死んでいる……
 ――あのね、お願いがあるんだけど。
 ――涼宮さん、誘ってほしいんだけどね。
 ――球技大会。だって、涼宮さん、すごいスポーツ万能じゃない。
669涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:06:02.82 ID:u0vO5JoI0
 前日、あった阪中との会話が脳裏にフラッシュバックしたとたん、俺は胃のものをすべてリバースしてしまいそうになった。
何とかぎりぎりのところで押さえ込んだが、全身に走る悪寒と鳥肌はやみそうになかった。
 何を悩んでいる? 俺があのときとっとと逃げる敵を撃っておけばこんなことにはならなかっただろ?
でも、これはゲームだ。仕掛けたものの言うとおりに勝てばいいじゃないか。そうすれば元通りさ。
大体、この阪中が俺の知っている阪中とは別人かもしれない。だから、罪悪感なんて持つことはない。
持つことなんてないって言っているだろうが!
「――キョン! 大丈夫!? しっかりして!」
 いつの間にやら国木田が俺の肩をさすっていた。全身汗だらけになっていることにも気がつく。気色わりい。
「あ、ああ、大丈夫だ――大丈夫……」
 のどからひねり出される俺の言葉を聞けば、誰も大丈夫じゃないとわかるだろう。しっかりしろ、俺!
今までだって、朝倉にナイフで刺されたり、朝倉にナイフでぐりぐりされただろうが!
「ああああっ! キョン、また敵がこっちに近づいてきたぞ!」
 谷口の悲鳴とともにまたM60が火を吹き始める。見れば、また懲りもせず前方からシェルエット軍団が
突撃を敢行し始めていた。当然、銃を乱射しながらだ。
 しかし、ここで長門のきわめて正確な砲撃が始まった。シャァァァという空気を切り裂くような音とともに、
俺たちの周囲が次々と吹き飛び始める。轟音で耳の鼓膜がはじけそうになった。
「撃ち方やめ! 撃ち方やめ! おい谷口! やめろっていってんだろ! 弾を無駄にするな!」
 こっち大火力で突撃して来る敵はほとんど吹き飛び、俺たちのところに到達できる奴は一人もいなかった。
ならば、こっちはしばらく見物していた方が良い。
「今の内に負傷者の手当をするんだ! 残りは残弾の数を数えておけ!」
 その間、徹底的な砲撃を受けた敵はさすがに堪えたらしい。次々と北側に引いていくのが確認できた。
頼むからもう来ないでくれよ。
 俺はまた長門に――すまん、阪中。また借りるぞ――連絡して砲撃を停止させる。
続いてハルヒに連絡だ。
670涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:06:28.28 ID:u0vO5JoI0
「おい、ハルヒ聞こえるか?」
『何よ、こんなときに! こっちは大騒ぎよ!』
 返ってきたハルヒの声は、植物園がどんな状況かすぐにわかるようなものだった。無線機越しに、
銃声音やら爆発音がひっきりなしに飛び込んでくる。
『敵よ敵! 辺り一面囲まれているわ! 鶴屋さんも同じみたい! 完全にしてやられたわ!』
 ああ、また撃たれた! 衛生兵! そっちで怪我した人を見てやって! 古泉くんの部隊はまだ来ないの!?と
俺に向けてではない声も入ってくる。やばい。ハルヒの方も襲撃されているのか。さらに鶴屋さんもだと?
学校まで攻撃されている訳じゃないだろうな?
『それは大丈夫だって有希が言っていたわ! 今のところ、戦闘が起こっているのは北山公園内だけみたい!』
 そうか、それなら当面は俺たちだけの問題だ。
「こっちも囲まれて数人がやられたが、長門の砲撃で何とか撃退できたようだ。
あと、鶴屋さんが言っていた20人ぐらいはとっくに倒しているが、まだまだ敵がいそうだ。
これじゃ、いくらやってもきりがないぞ。これからどうすりゃいい?」
『とにかく、古泉くんの言ったとおり罠だったんだから、引き上げるのよ! だから、早く戻ってきなさい!』
 明確でわかりやすい。短絡的とも言えるが、今はありがたかった。
 俺は国木田と谷口を呼びつけ――なんだかんだでこいつらが一番話しやすい――、
「おい、植物園まで戻るぞ。今すぐにだ。無線機を誰かに持たせないとな」
「負傷者は?」
 国木田の言葉に俺は即答する。
「決まっているだろ。引きずってでも連れて行く」
「なら、死んじゃった人は? すでに4人死んでいるよ」
 続いて飛んできた質問に俺は息をのんだ。辺りを見回すとけが人5名、死者4名の状態だった。
なら、無事な生徒は残り21人。けが人だけなら運べないこともないだろうが、死者を含めると、
ほとんど運ぶだけで部隊全体がいっぱいいっぱいになる。
671宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:06:32.96 ID:lDFLMIYqO
支援
672涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:06:46.99 ID:u0vO5JoI0
 俺はもう冷たくなりつつある阪中を見る。そして、
「死んだ奴はおいていく。落ち着いたらあとで戻って回収する。場所はきちんと地図に記してな。
戻ってこれるのかなんていうな。絶対にだ」
 俺の声に反論する奴はいなかった。なんて薄情な奴だなんて言わないでくれ。
今は生きている奴を助けるだけで精一杯なんだ。
 俺は無線機に向かって、
「ハルヒ。これから俺たちはそっちに戻る。時間はかかるだろうが、努力はするぞ」
『キョン! 戻ってこれそうなの!?』
「わからんが、やれることはやるつもりだ」
 できるとは言えなかった。情けない。俺がこんなにだめな奴だったとは、正直ショックだ。
『……キョン。これだけは言っておくわ』
 ハルヒの決意じみた声。そして、続く。
『こっちもひどいけど、絶対にあんたたちを見捨てない。どんな手を使ってもここを死守するわ。
逃げない。約束する。だから――』
 俺にはハルヒが次に何を言うか、予測できた。だから、無線機を小隊の生徒たちに向けた。
『全員帰って来いっ! 絶対に!』

673涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:07:09.43 ID:u0vO5JoI0
 俺たちはじりじりと慎重に植物園に向けて移動を始めていた。途中、何度も襲撃を受けたが、
その度に長門からの支援砲撃を要請し、ある時は谷口や他の生徒たちの活躍で撃退することができていた。
しかし、来た道とは違い、帰りはとんでもなく時間を食ってしまっていた。もうすでに12時を越えようとしている。
さらに、移動の間に負傷者が死者に変わり、また新たな負傷者が発生していた。すでに半数以上が負傷、あるいは死亡している。
「またさっきの負傷者が……」
 国木田が沈痛な表情で報告に来た。これで死者は13名になった。置き去りにした生徒と言ってもいい。
 大丈夫。これはゲームだ。勝てば元通り元通り……
 そう俺は自分に暗示をかける。俺には生徒の死を受け入れるような頑強で器の広い心なんて持っていない。
だから、死者が増えるたびに自分に暗示をかけるようにこの言葉をつぶやき続けた。
でなけりゃ、無能な自分が許せなくなるからだ。
「あと、100メートルぐらいだろ。とっとと走っていこうぜ!」
 目前まで迫った植物園に俄然焦り始めたのは、唯一の普通人、谷口だ。弱気な言動が多いのに、
なんだかんだでこいつのM60には助けられっぱなしだが。
「まあ、焦ることはないと思うよ。もうちょっとでつくんだからさ」
「そうだな。今まで通りのペースで行くぞ」
 俺たちは移動を開始する。確かにもうゴールは目の前だから、はやる気持ちが沸々と俺の頭にも沸いてきた。
 だが、敵もそれを阻止しようと必死だ。シェルエット野郎が数名襲ってきた。
「俺がしんがりをつとめる! 先に行け!」
 もともと銃の扱いは頭の中にたたき込まれていたが、ここに来ていい加減慣れてきたのだろうか。
俺の射撃の命中率もかなり上がっていた。もっとも敵が物陰にも隠れようとせず、
ひたすら銃を乱射しながら突撃というワンパターンなため、簡単に命中させられているだけなんだが。
 また、数名をシェルエットを飛散させると、先行して移動した小隊に戻る。見れば、植物園の建物が
木々の隙間から見えるほどまでに近づいていた。
674VIP足軽utu:2006/11/28(火) 00:07:18.41 ID:0g4M1lEF0
誤爆したが反省はしていない。
支援(><)
675涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:07:31.88 ID:u0vO5JoI0
「ここで、きちんとどこから戻るか伝えておいた方が良いよ。間違って攻撃されるかもしれないしね」
 相変わらず冷静な国木田のアドバイスが飛ぶ。こいつとは腐れ縁みたいなものだが、こんなことが得意だった覚えはない。
俺たちと同じように相当頭の中をいじられているようだな。
 俺は無線を持たせた生徒から無線機を受け取ると、
「ハルヒ。もうすぐそばまで戻ってきたぞ。北側から植物園に入る。間違って銃撃しないでくれよ」
『わかったわ。そこを守っているのは古泉くんだから、伝えておく』
 なんだ。結局古泉もこっちに来ているのか。結局総動員だな。
「よし移動するぞ。もう少しだからな」
「ひゃっほう! これでうっとうしい森の中からおさらばだぜ!」
 俄然やる気を取り戻した谷口に笑顔が戻る。まあ、それで終わりって訳じゃないが、
こんなところにいるよりかは幾分かマシだろうな。
 木々を分けて移動を開始する。数メートル進むと、森との境に陣取っている古泉の小隊が見えた。
向こうもこっちに気がついたらしい。右手を挙げて、来てくださいと合図している。
 その刹那、俺は右手に一人だけのシェルエット野郎がいることに気がついた。
向こうは目がないので、視線があることはないだろうが、俺ははっきりと悟った。今にもその構えたAKから弾丸が撃たれ、
俺に命中すると。
 だが、ここで偶然なことが起こった。そうこれは偶然だ。突然、うきうき足で走る谷口が俺と敵の間に割り込んで来たんだから。
「谷口っ――!」
 越えも間に合わず、俺の縦になるように谷口の上半身に2発の弾が命中した。貫通した弾はぎりぎりのところで
俺には当たらず背後に去っていった。まるで一連の事がスローモーションのようにはっきりと見えた。
そう、谷口が撃たれたのだ。
 谷口を撃ったバカ野郎はすぐに国木田が始末した。俺はそんなことにかまわず谷口を引きずり、
古泉の部隊の場所に連れ込む。とにかく、古泉との再会は後回しだ!
676涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:07:52.01 ID:u0vO5JoI0
「おい谷口! 大丈夫か! しっかりしろよおい!」
 痛みのためか、谷口はうなるだけだった。ちくしょう! やっとここまで戻って来れたってのに!
「キョン、また敵が攻撃をしてきた。ここじゃまずい。ここは僕らが食い止めるから、谷口を涼宮さんのところへ」
 俺の隣に飛び込んできた国木田がそううなずく。少し離れたところにいた古泉も任せてくださいと
いつものスマイル声で言ってきた。すまねえ!
 俺は谷口を背負うと、全力でハルヒの元に向かった。とにかく、トラックに乗せて学校に戻してやりたい。
そうすれば、きっと助かる。助かるに決まっているさ!
「へへっ、思ったより痛くないもんだな……」
 背中から谷口の声が俺の耳に届く。
「痛いだろ。もうちょっとの辛抱だ! だからがんばれ!」
「痛くねえよ……ただ、あつくてたまらないけどな」
 俺の背中にだらだらと血がしみこんでくるのがはっきりとわかった。もう痛みすら認識できないのか。
 こんな中で、今まで俺がごまかし続けてきた言葉が浮かぶ。これはゲームなんだ。勝てばいい。勝てば元通り。
この世界で誰かが死んでも大したことはない――
「そんなわけねえだろうが!」
 俺は言うまいと思っていた言葉を口にしてしまった。ゲームだろうが何だろうが、谷口は今まさに死のうとしている。
これが現実だ。いまはっきりと起こっていることなんだよ! 何をどういっても否定のしようがないんだよ!
「キョン、俺がんばったよな。何度もお前を助けたし……」
「ああっ! おまえはすげえよ。何度もみんなを助けたんだ。誇りに思っていい!」
「これであの子も俺を見直すだろうな。振ったことを後悔させてやるぜ……」
「そうだな! だから、もう少しだ!」
 もう俺は泣き出しそうだった。むしろ、どうして泣き出さないのか不思議なくらいだった。
「頼むぜキョン、ここでの俺は勇敢だったってみんなに伝えてくれよ……」
「自分で広めればいいだろ! そんな弱気なのこと言うな! 死ぬな死ぬな死ぬな!」
 俺の必死の呼びかけにも関わらず、谷口がそれ以降言葉を発することはなかった。
677涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:08:11.11 ID:u0vO5JoI0
「キョン、谷口の遺体は学校に向けて搬送したわ……」
「……そうか。ありがとな、ハルヒ」
 俺は声をかけてくれたハルヒに振り返りもせず、呆然と植物園の入り口付近に座り込んでいた。
谷口は結局死んでしまった。同時に俺の肩に14人分の死の乗りかかってきてしまった。
もはや、罪悪感を越えて、どうでもいいほどの放心状態だ。
 しかし、一方で今後ろにいる人間に対する黒い感情が少しずつ広がっていることにも気がつく。
作戦を立てたのもハルヒだし、何よりもこれを仕組んだ者の目的は明らかにハルヒだ。
谷口や学校の生徒たちが死ぬ必要なんてない。大体、古泉が罠だって指摘していたじゃないか。
罠だとわかったからと言ってそんな簡単に引き返せるわけもないんだ。
「谷口は友達だったんだ。悪友だったけどな。普段はいてもいなくても、なんて考えたりしていたけど、
いざこうなると初めてどういった存在だったのか、よくわかったよ」
「ゴメン……なんて言っていいのかわからない」
 ハルヒのしょぼくれた声に、一瞬で俺は正気を取り戻した。何を考えているんだ、バカバカしい。
仕組んだ者の目的がハルヒであっても、これはハルヒが望んだわけじゃない。ハルヒだって被害者だ。
それに作戦を立てて賛同した中には俺もいたじゃないか。ハルヒ一人を責めるのは明らかに間違っている。
俺だって同罪だ。
678VIP足軽mp3:2006/11/28(火) 00:08:22.81 ID:/UqFo0LF0
はやいはやい
679宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:08:30.79 ID:lDFLMIYqO
支援
680涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:08:40.73 ID:u0vO5JoI0
「なあ、ハルヒ」
「……なに?」
「俺、絶対に負けないからな」
 やるしかない。やけにもならずに冷静にやるしかない。それでいい。
「うん……絶対に負けない、あたしも」
 ハルヒの声もすっかり元気がなくなっていた。ちくしょう、これを仕組んだ奴はハルヒのこんな姿が見たいってのか?
「そんな声を出すなよ、中佐殿。不安になるだろうが」
「わ、わかっているわよ……! 当たり前じゃない! 絶対に負けない!」
 少しムキになるところを見てほっと一安心。まだハルヒらしさが残っているようだ。
俺はようやくハルヒの方に振り返って――このときに見たハルヒの歯を食いしばるような表情は早々忘れないだろう。
 と、ハルヒの迷彩服の肩の辺りの色が変わっていることに気がつく。大量の血が付着しているようだった。
「それ、大丈夫か? どこかやられたんじゃないだろうな?」
「え、ああ、うん、大丈夫。自分の血じゃないから。さっき負傷者を背負ったときについたんだと思う」
 ほっと胸をなで下ろす俺。たのむぜ、団長殿。お前がやられたら終わりなんだからな。
 俺はヘルメットをかぶり直し、
「また、戻る。鶴屋さんを助けに行かないとな」
 そう言って俺は戦場に戻った。とびきりの作り笑顔をハルヒに見せてから。

〜続く〜
681涼宮ハルヒの戦場 その2 ◆8oOW4uaK9Q :2006/11/28(火) 00:09:22.87 ID:u0vO5JoI0
とりあえずここまでです。ありがとうございました。
続きは明日にでも投下したいと考えています。
682宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:09:37.10 ID:lDFLMIYqO
えらいスピード早いな。

乙!
続きwktk
683VIP村人i:2006/11/28(火) 00:13:59.41 ID:vBurEIev0
乙彼!
やべぇwww超wktkwwww
684門番の娘:2006/11/28(火) 00:26:08.07 ID:av4/m/D1O
乙です!
あしたもwktkして待ってます
685VIP足軽mp3:2006/11/28(火) 00:27:04.74 ID:/UqFo0LF0
書きたいけどネタがない……
なんかないかね?
686VIP女神:2006/11/28(火) 00:30:47.65 ID:JCi6dF5PO
乙!続きwktk!
687 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:35:19.77 ID:71BcMIjz0
投下OKかな?
かなり久しぶりなんで最初の所から投下しなおしたいんだけど、
そういう投下の仕方ってアリかな?
古泉×朝倉です。
688VIP村人m:2006/11/28(火) 00:36:00.47 ID:rlEvcj9s0
いいんじゃね?wktk
689門番の娘:2006/11/28(火) 00:38:13.42 ID:av4/m/D1O
バッチコーイ
690あたしの世界が終わるまで01 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:39:50.60 ID:71BcMIjz0
 あたしね、好きな人がいるの。

 とってもとっても大事な、あたしの好きな人。

 でもあたしは、何でその人を好きになったのかを覚えてないの。

 どうしてかなって考えると胸が苦しくて、でも、何も分からないままで。

 もしかしたら、これは知らない誰かの気持ちなんじゃないかなあ、なんてことまで考えち
ゃった。

 これって変な妄想だよね?

 でも、そのくらい、この恋はあたしにとって不可解な物だった。

 ねえ、これはあたしの恋心? 誰かの恋心?

 あたしは知らない。でも、知っている。

 これは恋、あたしだけの恋。

 だって、あたしは本当にあの人が好きだもの。

 これはあたしのあの人のためだけの、小さな小さな恋物語。

 誰かのためじゃない、あたしのための恋物語。
691宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:40:09.80 ID:lDFLMIYqO
wktk
692あたしの世界が終わるまで02 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:40:29.66 ID:71BcMIjz0
 去年の5月頃、あたしは一度この学校から転校した。
 親の仕事の都合での転校、それも直前まで連絡の無いギリギリの物。
 全く、勝手な話だよね。
 夜逃げか何かだと思われちゃったのかもなあ、って思うけど、今のあたしにはそんなこと
は関係無い話。
 うん、そういうことにしておこう。
 だってほら、人生前向きに考えなきゃつまらないじゃない?
 年度が変わって4月になって、あたしはもう一度この学校に通える事になったんだしね。
 これもまた親の仕事の都合なんだけど、正直慣れない海外生活よりこっちの方がありがた
いかな。
 だって、海外の学校ってやっぱり居辛かったんだもの。

 それにね、あたしには、帰って来たい理由が有ったの。

 あたしね、好きな人がいるの。
 その人はあたしと入れ替わるくらいの、あたしが転校するよりほんのちょっと前にこの学
校に来た人で、あたしは、その人のことを殆ど知らないんだけど。……でも、好きなの。
 どうしてかなあ、どうしてだろう。
 この一年近くの間、ずーっとその人のことを考えていた気がするんだよね。
 変だよね。他にもいろんなことが有ったはずなのに、海外生活の記憶は曖昧で、あたしの
頭の真ん中にいるのは、その人だけなの。
 ううん、恋って不思議だなあ。
 ああでも、やっと会えるんだ。
 あの人に、また会えるんだ。

 嬉しいなあ。
693水汲みおしち:2006/11/28(火) 00:40:32.09 ID:14l0I8xY0
支援
694あたしの世界が終わるまで03 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:40:58.80 ID:71BcMIjz0
 一度転校した生徒がもう一度転校してくるって、どんな感じなんだろう。
 あたしはそっちの立場になったことが無いから分からないんだけど、あたしが来た直後の
教室はちょっとざわめいていた。
 年度の節目でのクラス替えが有った後とはいえ、去年同じクラスだった子も居るから当然
だよね。
 先生が事情を説明してくれているけど、皆ちゃんと納得してくれたかな?
 何だか、一人凄い驚いた顔している子が居るなあ……。あ、確かキョンくんだっけ。そう
だ、思い出した。
 キョンくんの腕を、隣に居る女の子が引っ張っている。
 あ、あの子は長門さんだね。クラスは違ったけど同じマンションに住んでいたから知って
いるんだ。そっか、今度は長門さんも同じクラスなんだね。
 ああでも、あたしが今度住むことになるのはあのマンションじゃないんだ。
 もう少し学校から遠いマンションで、今度は家族と一緒に。
 でも、両親は後れてやってくることになってくるから、あたしはまだ一人暮らし。
 本当言うと、6月か7月辺りに引越し予定なのを、あたしだけ無理を言って繰り上げさせ
てもらったんだよね。
 新学期に間に合いたかったし(実際は始業式より二週間くらい遅れちゃったけど)、何よ
り、彼に早く会いたかったから。

 午前中の休み時間は、クラスメイトに掴まりっぱなしだった。
 ううん、本当は早く彼のクラスに行きたかったんだけど、仕方ないよね。
 あたしはクラスメイトからの質問に答えたり授業を受けたりしながら、お昼休みを待った。
 昼休みになったら、さすがに抜けられるよね。

 彼がお昼休みにどこに居るかは、分からないんだけど。
 ええっと……、あ、でも、あの人達なら知っているよね。
695宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:41:20.36 ID:lDFLMIYqO
支援
696あたしの世界が終わるまで04 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:41:54.36 ID:71BcMIjz0
 あたしは、教室の一角で固まっている女子二人男子一人の組み合わせを見た。
 さっきのキョンくんと長門さんと、それから涼宮さん。
 この三人はクラスから浮いて居るってほどじゃないけど、ちょっとだけ雰囲気が違う感じ
がするかな。
 キョンくんは割と普通だと思うんだけど、涼宮さんは全然他人と交わらない子だったし…
…。でも、今は違うのかな。ちょっとだけど、他の子達とも話しているみたいだし。
 良かった、涼宮さんも去年より周りと打ち解けているみたいで。

 あたしが涼宮さん達とに彼の居場所を聞いてみようと思ったのは、彼も涼宮さんが作った
団体の一員だったから。
 確か転校初日に涼宮さんが彼を浚っていっちゃったんだっけ。
 えっと、名前は……、そうそう『SOS団』だっけ。
 どんな団体なのか良く分からないけれど、彼も、今でもその一員なのかな。

「あ、ねえねえキョンくん」

 昼休み、漸く人の輪から抜けられそうになったところで、あたしはキョンくんに話し掛け
た。
 涼宮さんと長門さんは教室に居ない。二人とも学食組なのかな。
 ちなみにあたしはお弁当。一応手作りだよ。

「……朝倉か」

「久しぶりだね、キョンくん」
「……何か用か?」
 何か、凄く警戒されている気がする。
 何でだろう……。あたし、キョンくんに何かしたかなあ?
 涼宮さんが皆と仲良く出来るよう協力してねって言ったりはしたけど、それ以外には何も
無かったと思うんだけど。
697門番の娘:2006/11/28(火) 00:42:15.06 ID:av4/m/D1O
支援
698宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:42:36.00 ID:lDFLMIYqO
支援
699あたしの世界が終わるまで05 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:42:41.13 ID:71BcMIjz0
「ねえキョンくん、この時間に古泉くんがどこにいるか知っている?」

「……は?」

 キョンくんが、本気で目を点にしていた。
 点って言うのは勿論比喩なんだけど、本当にそうとしか言いようがない。
「えっと、知らない?」
「いや、ちょっと待て……。古泉って古泉一樹か?」
 キョンくんが一度首を振ってからあたしに確認してくる。
 他に同じ苗字の心当たりが有ったのかな。
「うん、そうだよ」
「……」
「知らないの?」
「……ああ、すまん」
 何だ、知らないんだ。
「そっかあ、残念だなあ。あ、ありがとキョンくん」
 あたしはキョンくんに背を向け、教室を出るべく歩き出した。
 お弁当を食べなきゃとは思うんだけど、それより今は彼の居場所が気になるんだよね。
「あ、待ってくれ朝倉」
「何?」
 キョンくんに呼ばれて、あたしは振り返る。
「ああ、えっとだな……。お前、何で古泉の居場所を探しているんだ?」
「……言わなきゃいけない?」
 ここは教室。
 あたしとキョンくん以外にも、10人以上生徒が居る。
 今のやり取りで充分バレバレって気もするけど、出来れば、こんな場所では言いたくない
かな。
「……あ、いや、いい」
「じゃあ、またね」
 あたしは今度こそ教室を出た。
700あたしの世界が終わるまで06 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:43:15.84 ID:71BcMIjz0
 あたしは教室を出た後で、彼が何組か聞いてなかったことを思い出した。
 ちょっとうっかりしていたかも……。でも、理系クラスは二つしかないから、見つけるの
は難しくないよね?
 あたしは理系クラスの片方で古泉くんがそのクラスに在籍している事を確認したけれど、
生憎彼は不在だった。
 ううん、どこだろう……。
 やっぱり、この時間は学食かなあ?

 あたしは学食へと足を運んだ。
 一年近く経っているとはいえ通った事のある場所だから、道に迷う事はない。
 難なく学食に続く渡り廊下まで辿り着いたあたしは、

 そこで、彼を見つけた。

 心臓が止まるかと思うほどの衝撃を受けながら、あたしはその場に立ち尽くしていた。
 ああ、駄目だ。
 言いたいこととか、伝えたいこととか、全部吹っ飛んじゃった。
 こんな場所で告白しようなんて思ってなかったけど、最初の挨拶だって何度も何度も練習
したのに……。
 駄目、全部吹っ飛んじゃった。

 彼が、あたしの脇を通り過ぎていく。
 ああ、神様。
 お願い、あたしの心臓の音が彼に聞かれませんように。

「……朝倉さん?」
701宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:43:40.02 ID:lDFLMIYqO
支援
702あたしの世界が終わるまで07 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:44:07.72 ID:71BcMIjz0
 彼が、あたしの傍で足を止めた。
 間違いなくあたしの名前を呼んで、あたしの方を見ている。
 やだ、どうして。
 どうして、彼があたしの名前を知っているの?
 転校前のあたしなんてただの別のクラスの女の子で、彼とは何の接点も無い筈なのに……。
 ああもう、どうしよう、どうしたら良いの。
 全然わかんないようっ。

「あ、あの……」

 あたしはゆっくりと彼の方に向き直った。
 これがアニメとか漫画だったら、ギギって効果音が入ってそう。
 あたし今、思いっきり不審人物かも。
「ああ、いきなり呼び止めてしまってすみません。朝倉涼子さんですよね?」
「は、はいっ」
 あたしはその場で大きく腰を折った。
 何か声が思いっきり上ずっている気がするんだけど、細かい事を気にしている余裕なんて
全然無い。
「また転校してきたんですね」
「あ、はい……。親の仕事の都合で、戻ってこられるようになって……、あ、あの、古泉く
んは、どうしてあたしの名前を知っているんですか? あ、あたしは、ええっと、涼宮さん
が……」
 うう、説明し辛い。
 頭が回らないし、そもそも、こんなことを正面切って言って良いのかどうかも分からない
し。
703あたしの世界が終わるまで08 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:44:33.96 ID:71BcMIjz0
「僕も涼宮さん絡みですよ。あなたの転校はいきなりでしたからね。そのとき涼宮さんが色
々言っていたんで、僕もあなたの名前を覚えていたんです」
 ああ、そういうことか。
 涼宮さん、古泉くんが来た時も謎がどうとか言っていたっけ。
 あたしが転校しちゃった時も、似たようなことを考えたのかな。
 あたしの転校も急だったからなあ。
「そうだったんだ……」
「ええ、そういうことです。疑問は解決しましたか?」
「はい……」
「それでは、僕はこれで」
 古泉くんが、そのまま立ち去っていこうとする。
 
 ダメ。

 行かせちゃダメ。

 せめて、せめて一言でも、何か次に繋がる言葉を探さないと。
 そうでないとあたしは、ただの転校生で終わっちゃう。
 それじゃ、ダメ。

 これは、神様があたしにくれたチャンスなんだ。

 お願い、神様。
 あたしに、勇気をください。
704宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:44:35.86 ID:lDFLMIYqO
支援
705あたしの世界が終わるまで09 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:45:45.14 ID:71BcMIjz0
「あ、あの……」

 あたしは、勇気を振り絞った彼に話し掛けた。
 去っていこうとしていた彼が、ゆっくりと振り返る。
「まだ何か有りましたか?」
「あ、あの……その、えっと……、古泉くん、今日の放課後、時間、有りますか?」
 ああ、言葉が上手く出て来ないよう。
 もっと気の聞いた言い方とか、さり気無い言い方とか、興味を引く言い方とか……、うう
っ、だってまさか、古泉くんがあたしのことを知っているなんて思わなかったんだもん。
「……SOS団の活動時間の後でしたら、大丈夫ですが」
 やった、OKだ!
「あ、あの、今日の放課後……教室に来てもらえますか、二年五組に」
「ええ、構いませんよ。時間が何時になるかはっきり分からないのですが、それでもよろし
ければ」
「そんなっ、下校時間より前だったら何時でも構わないです!」
 贅沢なんて言わない。
 来てくれなかったら悲しいけど、来てくれるんだったら、下校時間5分前でも3分前でもい
いっ。
 だってだって、必要なのは時間の長さじゃないんだもの。
 ただ、二人っきりなれれば……え、ああ、そうか、早すぎてもダメなんだよね。
 ううん、SOS団の活動時間ってどのくらいまでなんだろう。今の古泉くんの口ぶりだと、
きちんと決まっているわけでも無さそうだし、ここで時間を指定しなおすのも変だし……。
 あー、もう、あたしのバカバカ。
 何でもっと考えて喋れないんだろう……。
「あの、顔色が悪いようですが大丈夫ですか?」
 ぐるぐる考えていたら、何時の間にか古泉くんがあたしの近くまで来ていた。
 はうう、まともに顔が見れな、い……。
 無理、今のあたしには無理だから!
 刺激が強すぎるようっ。
706宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:46:14.75 ID:lDFLMIYqO
支援
707水汲みおしち:2006/11/28(火) 00:47:27.72 ID:14l0I8xY0
支援
708あたしの世界が終わるまで10 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:47:49.34 ID:71BcMIjz0
「えっ、あ、いえ、全然、全っ然大丈夫です。……ほ、放課後の件、よろしくお願いします
っ」
 あたしは一歩下がって大きく礼をすると、そのままダッシュで廊下を引き返した。
 何やっているんだろうなあ、あたし。
 約束はしてもらえたけど、これじゃあ印象最悪だようっ。


 教室に戻ったあたしは誰の顔も見ないでとりあえずお弁当を食べ終えた。
 こういう時は頭がいっぱいになって何も食べられないって方がそれらしいのかも知れない
けれど、何もしてないっていう状況に頭も心も耐えられなかったみたい。
 お弁当、誰かにあげたり見せたりすることもあるかなと思って頑張って作ったつもりだっ
たんだけど、味は全然分からなかったなあ。


 午後の授業を上の空で聞いていたあたしは、ホームルームが終わった後、教室で彼を待ち
続けた。
 教室から生徒が一人消え、一人消え……、30分くらいで、あたし一人になった。
 がらんとした教室、たった一人のあたし。
 誰かを待つあたし。

 あれ、

 以前にも、こんな状況が有ったような……。ううん、気のせいだよね。
 あたし、こんな風に誰かを呼び出したことなんて無い筈だし。
709宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:48:10.95 ID:lDFLMIYqO
支援
710門番の娘:2006/11/28(火) 00:49:17.24 ID:av4/m/D1O
支援
711あたしの世界が終わるまで11 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:49:29.74 ID:71BcMIjz0
 それからもう10分くらい待っていたら、唐突に教室のドアが空いた。

 古泉くんが、そこに立っていた。

「お待たせいたしました」

 爽やかな笑顔が、昼間より一段暗くなった教室に映えていた。

「あ……」

 あたしの頭の中が真っ白になる。
 SOS団がどんな団体か知らないけど、普通に考えたらホームルーム終了後一時間足らずで
終わる部活動なんてそうそうない。
 要するに、あたしはまだ心の準備が全然出来ていなかったのだ。
「あ、あの……」
 古泉くんは、教室の入り口から一メートルくらいの所に立ったまま、窓辺に居るあたしの
方を見ている。
 穏やかな見守るような視線、暖かさを感じさせる人好きそうな微笑み。
 それがあたしだけのためのものじゃなくても、あたしに向けてくれているという事実が嬉
しい。
 
 ああ、でも、緊張しちゃうな。
 本当に言いたいことは一つだけなのに、どうして、こんなに迷うんだろう。
 どんな伝え方をしたら、ちゃんと伝わるかな。
 ちゃんと、本気だって思ってもらえるかな。

 あたしのこと、好きになってもらえるかな? 
712宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:50:08.37 ID:lDFLMIYqO
支援
713あたしの世界が終わるまで12 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:50:53.40 ID:71BcMIjz0
「あの……、あたし、古泉くんのことが好きなんです」

 あたしは精一杯の勇気を振り絞って、告白した。
 目を逸らさずに言えたのは、自分でも偉かったと思う。

「えっ……」

 古泉くんが、不思議そうな顔をしている。
 ああ、うん、そうだよね。
 違うクラスの、殆ど話したことも無いような女子にいきなり告白されたんだもんね。
 びっくりするのが当たり前だよね。
「あ、あの……、ごめんなさい、迷惑、だよね?」
 あたしはしゃべり辛い敬語を辞めて、彼に問い掛けた。
 自爆路線まっしぐらな気がしてならないんだけれど、何か言わなきゃ間が持たない。
 あたしの心が、もってくれない。
「……いえ、そんなことはありませんよ。ただ、あまりに突然だったので驚いていたんです。
ただ……」
「あ……」
「返事は、少し待っていただけますか?」
「え?」
 ごめんなさいされると思って覚悟を決めようとしていたのに、彼の答えはあたしの予想と
は外れる物だった。
 えっと……、待って、欲しいって。
 それって、可能性は有るってことなのかな?
 期待出来るってことなのかな?
 それとも、間を持たせることで出来るだけ傷つけないようにしているとか……。ああ、ど
うしても考えが悪い方へ向うなあ。
714宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:51:25.76 ID:lDFLMIYqO
支援
715支援:2006/11/28(火) 00:51:38.47 ID:vBurEIev0
朝倉!朝倉!
716VIP村人u:2006/11/28(火) 00:51:48.07 ID:WSm1BVu00
デジャヴ
717あたしの世界が終わるまで13 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:51:56.79 ID:71BcMIjz0
「さすがに、今すぐには答えを出せませんので。あんまり長くお待たせするのは悪いと思う
のですが……。そうですね、一週間ほど待っていただけますか?」
「……うん」
「ではそれでお願いします。返事はまた放課後、この教室で、ということでよろしいでしょうか?」
「……」
 あたしは無言で首肯する。
 古泉くんの口調は優しくて、そして滑らかだ。

 きっと、女の子に告白されていることに慣れているんだろうな。


 明らかに万人向けの優しさに少しだけ癒されながらも、あたしの心は沈んでいく。
 どうやら、古泉くんが返事まで時間が欲しいと言っていた理由は、あたしの悪い想像と一
致するらしい。
 ああ、やっぱり、ダメなんだ。
「では、今日はこれで」
「あ、あの……」
 気がついたら、踵を返しかけた古泉くんのブレザーの端っこを掴んでいた。
 あ、あたし、なんてことしているんだろう……。
「どうしましたか?」
「い、一緒に帰らない? あの、坂を降りるだけでも……。だ、ダメかな?」
 元々、ダメ元なんだから。
 だから、だから……、あたしは、出来るだけあたしらしく彼に接したい。
 好きって思ってもらえなくても、恋人になれなくても、すこしても、あたしを知って欲し
い。
 だから、出来るなら、少しでも一緒に……。
718あたしの世界が終わるまで14 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:52:33.85 ID:71BcMIjz0
「ええ、かまいませんよ」

 古泉くんが、人懐っこい微笑を浮かべてそう言ってくれた。
 その瞬間、あたしの心は羽が生えてどこかに飛んでいくんじゃないかってくらい舞い上が
っていた。
 ああ、もう、何考えて良いか分かんないかも……。


 帰る道すがら、古泉くんはこの一年間で有った事を話してくれた。
 一緒の下校をOKしてくれた時には思考がショートしていたあたしも、漸く人の話がまと
もに聞ける状態に戻っていたみたい。
 自分から自主的に何かを話すってことはまだちょっと難しいんだけど……。ううん、でも、
古泉くんの話が聞けるだけでも嬉しい。
 古泉くんは、主にSOS団の活動内容に関することを話してくれた。
 SOS団って言うのは『世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団』の略称なんだって。
 正式名称を聞いても何だかよく分からない団体には変わりなかったけど、今までに有った
出来事を語る古泉くんは、何だかとっても楽しそう。
 楽しそうな古泉くんを見ていると、あたしも楽しくなってくる。
 こういうのって、良いなあ。
 あたしの想いは、多分、受け入れてもらえないけれども、こうやって話が出来るだけでも、
結構、幸せかも知れない。


 幸せの余韻を残しつつ帰宅したあたしだったけど、残念ながら夢の中で彼に会う、みたい
なことは出来なかった。
 夜寝たと思った次の瞬間朝目覚めた感覚になるって分かる?
 ちょうど、そんな感じだったのよね。
 寝覚め自体はスッキリしているんだけど、何だかちょっと釈然としない。
 睡眠時間なんて元々カウントされない物かも知れないけど、何だかちょっと損した感じか
も。
719VIP足軽MS:2006/11/28(火) 00:52:37.95 ID:47Pg42t60
がんばれ朝倉
720宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:52:38.31 ID:lDFLMIYqO
支援
721門番の娘:2006/11/28(火) 00:53:19.60 ID:av4/m/D1O
めっちゃ支援
722あたしの世界が終わるまで15 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:54:04.89 ID:71BcMIjz0
 そんな風に目覚めてから学校へ行く道すがら、あたしは登校途中の古泉くんを見かけた。
 古泉くんは、キョンくんや涼宮さんと一緒にゆっくり坂を登っているところだった。
 どうも、古泉くんと涼宮さんが何か話しているところに、キョンくんがツッコミを入れて
いるという構図みたい。
 キョンくんがちょっと疲れ気味な気もするけど、三人とも楽しそうだなあ。
 何だか、良いなあ……。

 SOS団、かあ。

「あ、おはようございます、朝倉さん」
 話し掛ける勇気なんて全然なかったのに、古泉くんの方からあたしに話し掛けてきた。
 う、うそぉ……。
「え、あ……、お、おはよう」
 真っ赤になって頭を下げるあたし。
 ううう、挨拶さえまともに出来ないなんて重症すぎるよ。
 ああでも、彼の方から挨拶してもらえるなんて、嬉しすぎる。
 幸せ者だなあ、あたし。
「あ、あの……、昨日は、ありがとう」
 あたしは何とか顔を上げて、彼にお礼を言った。
 昨日この坂道を一緒に歩けたのは、本当に嬉しかった。
「いえいえ、たいしたことでは有りませんよ」
「あら、昨日古泉くんを呼び出したのって朝倉さんだったの?」
 涼宮さんが、ひょいとあたしと古泉くんの間に割り込んできた。
 古泉くんが、涼宮さんの方を見てから、あたしの方を見た。
 ええっと、あたしに答えを求めているのかな?
「……う、うん。そうだよ」
「へえ、そうなんだ。人に呼ばれているから早く帰りたいって言っていたから何かと思って
たんだけど、そういう用事だったのねえ」
723あたしの世界が終わるまで16 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:54:39.27 ID:71BcMIjz0
 涼宮さんが、何だか、噂好きのおばさんみたいな顔つきになっている。
 ちょっと意外な表情かも……。って、今のあたしにそんなことを一々考えている余裕は無
いんだけど。
 えっと、あの、その……。ううう、何て言えばいいんだろう。
 ああん、出来るだけ迷惑かけたくないのにぃ。
「おい、ハルヒ」
「……ま、良いわ。野暮なことは聞かないでおいてあげる」
 キョンくんが涼宮さんの腕を引っ張り、涼宮さんがひらりとその身を翻し、今度は涼宮さ
んがキョンくんの腕を掴んで、あっという間に坂を登って行っちゃった。
 えっと……。
「あ、あの……」
「ああ、すみません。名前を出すつもりは無かったのですが」
「う、ううん。あたしのせいだから、気にしないで。……でも、涼宮さん、あんな顔もする
んだね。一年前じゃ、ちょっと想像出来なかったかも」
 他人の人間関係に興味を持つ涼宮さんなんて、一年前は全く想像できなかった。
 涼宮さんって、そういうことには凄く無関心に見えたし。
「彼女もこの一年で結構変わりましたよ。元気なのは相変わらずですが」
「……そうだね」
 ぱっと現れてぱっと去っていったあの行動力と坂を登る時のパワフルな姿は、一年前、そ
れも、部活を作ると言った直後くらいの彼女を思い起こさせた。
 涼宮さんは、とっても元気な子。
 ちょっと、羨ましいかもなあ。
 そう言えば、古泉くんにとって涼宮さんって何なんだろう?
 怪しげな団体に転校初日に連れ込まれたっていうのに、一年間もずっと付き合っているな
んて、もしかして……。
 ううん、でも、それは無いと思う。
 無い、と思う。
 どうしてとは言えないんだけど、何となく、そういう感情とは違う気がするの。
 ……あたしの、思い込みかも知れないけど。
724宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:54:40.39 ID:lDFLMIYqO
支援
725VIP足軽MS:2006/11/28(火) 00:55:28.04 ID:47Pg42t60
( ゚∀゚)o彡゜しえん!しえん!
726あたしの世界が終わるまで17 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:55:50.81 ID:71BcMIjz0
 それからの一週間は、何事も無く過ぎていった。
 時々教室で大声をあげている涼宮さんを見たりしたけど、あたし自身は何も無かったし、
涼宮さんやキョンくんや長門さんがあたしに話し掛けてくることも無かった。
 古泉くんもクラスが違うからあんまり会わなかったし、廊下ですれ違ったり登校中に出会
ったときに挨拶を交わすくらいだった。
 ドキドキは持続中だけど、告白した日に比べればあたしも大分落ち着いてきた。
 彼のことが好きなのは変わらないけれど、授業中に上の空になることも減ってきたし、ち
ゃんと周りにも目を向けられるようになった。
 ……振られることが怖いから、逃げているだけってことなのかもしれないけど。

 あたしは、古泉くんのことが好き。
 誰よりも好きだって自身も、ちゃんとある。
 でも……、恋って、自分一人でするものじゃないよね。


 待ち人だった一週間は、言い換えれば死刑執行宣告を待つための時間のような物だったの
かも知れない。
 答えについては、全然期待できないと思っていたから。

「……イエスと、お答えしたいと思っていますよ」

 だからあたしは、約束の放課後の教室で古泉くんが答えを教えてくれた時、一瞬、その言
葉が理解出来なかった。
727水汲みおしち:2006/11/28(火) 00:56:38.92 ID:14l0I8xY0
支援
728宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:56:39.38 ID:lDFLMIYqO
支援
729あたしの世界が終わるまで18 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:56:49.25 ID:71BcMIjz0
「え……、あ、あの、あのあの……」
 い、今、なんて言われたんだろう。
 あ、頭の中真っ白を通り越して、透明になって何もなくなったところを風が通り抜けてい
くみたい。
 言うつもりだった言葉まで、風に乗ってどっかへ飛んで行っちゃったのかも……。
「ほ、ホントに……。い、良いの?」
「ええ、良いですよ」
「あ、う、うそぉ……」
 思わず、声に出ちゃった。
 あああ、あたし何言っているんだろう。
「嘘じゃ有りませんよ」
「け、けど、あたしじゃ……」
「一週間考えた末、あなたは充分魅力的な女性だと判断したんです。……それとも、何か不
満がお有りですか?」
「ぜ、全っ然! う、嬉しいよ。ほ、本当に……」
ああ、もう、本当、夢みたい……。
だってだって、だめだって思ってたんだよ。
あたしはただの他のクラスの転校生。一回転校してからまた転校してきたっていうちょっ
と変わった経歴持ちだけど、古泉くんにとっては顔見知り以下だっていうのは間違いないと
思う。
あたしは古泉くんがこの学校でどんな評価を受けているか知らないけど、彼は結構かっこ
いいから、女の子にもてるんじゃないかな。
そんな彼が、どうさてあたしを選んでくれたのか……、ううん、ここは気にするところじ
ゃないの、あたしが、彼につり合うだけの女になれば良いんだもんね!
730宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:57:33.46 ID:lDFLMIYqO
支援
731VIP村人i:2006/11/28(火) 00:57:46.06 ID:vBurEIev0
しえーん
732あたしの世界が終わるまで19 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:57:50.96 ID:71BcMIjz0
その日、あたし達は他愛ない話をして帰った。
一週間前とは違う、最近見たドラマのこととか、聞いている音楽の話とか、授業のことと
か。
古泉くんは理系クラスだから受けている授業の内容があたしとはちょっと違うんだけど、
彼が話してくれた物理の先生のエピソードはとっても面白かったな。

そうそう、それとね。
今度の日曜日に、デートをするって約束したんだよ!
街に出て映画を見るっていう定番コース?
定番も何も、あたしにはデートの経験自体無いんだけど、ドキドキしちゃうなあ。
えへへ、楽しみだなっ。


 それから、日曜までの時間はあっという間に過ぎていっちゃった。
 あ、デートのことを考えすぎていて授業を疎かに、何てことにはなってないわよ。
 古泉くんは進学クラスだから、あたしもそれに釣り合う位にはならないとね!
 幸い授業には着いていけないなんて事も無く、あたしは教師に当てられてもちゃんと答え
られたし、小テストでもそこそこ良い点を取っていた。
 でもこの間の小テストでは涼宮さんと長門さんに負けちゃったのよね……、長門さんはと
もかくとして、全然勉強している風に見えなかった涼宮さんに負けちゃったのは悔しいなあ。
 はあ、もっと頑張らないとね。


 日曜日、わくわくしながら集合場所へ向ったら、20分も前だっていうのに古泉くんはもう
やって来ていた。
 うそ、早すぎ!
733水汲みおしち:2006/11/28(火) 00:57:56.79 ID:14l0I8xY0
しえん
734宿屋の女中:2006/11/28(火) 00:58:37.44 ID:lDFLMIYqO
支援
735あたしの世界が終わるまで20 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 00:59:22.11 ID:71BcMIjz0
 できれば先に来たかったんだけどなあ……。
「おはようございます、朝倉さん」
 古泉くんが、すっごい素敵な笑顔であたしの方を見てくれている。カッコいいなあ……、ああ、何かぽーっとしちゃいそう。
「あ、おはよう……、ごめんね、待たせちゃったみたいで」
「いえ、僕が早く来すぎてしまっただけですよ。……何時もの癖かも知れないですね」
「癖?」
「ええ、SOS団で集合する時は、皆早めに来ることになっているんです。何しろ遅れた人に
は罰金というルールがありますからね」
「そうなんだあ……」
「ああ、早く来すぎてかえって気を遣わせてしまったことは謝ります。すみません、朝倉さ
ん」
「ううん、気にしないで!」
 古泉くんは何にも悪くないよ。あたしが悪いってわけでも無い気がするんだけど……、うん、そうだ、ここはね、二人と
も早く来た分長く一緒に居られるって風に考え直せばいいのよね。
 そうそう、そう思えばお徳だわ。早起きは三文の得って諺もあることだしね。
「そう言っていただけると助かります。では、行きましょうか」
 古泉くんはそう言って、あたしにそっと手を差し伸べてきた。
 えっと、これは……、手を、繋ごうってことなのかしら?
 古泉くんってもしかして、結構積極的なのかな? それとも、恋人同士だったらこれくら
い当然ってこと?
 ううん、経験の無いあたしには全然分からないよ……。
 で、でも、でも、でもね。あたしは、凄く、嬉しい……、うん、嬉しいの。
 それは、本当だから。
「うんっ」
 あたしは舞い上がりそうな心を抑えつつ、古泉くんの手を取った。
 男の子の手って、大きいなあ……。何だか不思議。でも、嬉しい。
 転校してきた頃には、こんな風になれるなんて全然想像できてなかったのに……。
 勇気を出して告白して、本当に良かったな。 

 続く
736 ◆Gzo5DAjIoE :2006/11/28(火) 01:00:14.77 ID:71BcMIjz0
ちょっと展開が急ですが今回はここまでです(08までは以前投下した分です)
久しぶりですみません、早めに完結させるよう頑張ります。
737武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 01:00:25.03 ID:lDFLMIYqO
続くのかぁぁぁぁ!

乙!
738VIP村人j:2006/11/28(火) 01:01:02.31 ID:vBurEIev0
うはwwwwwwwwwwwww
テラwktkwwwwwwwwwwwww
乙wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
739VIP足軽wktk:2006/11/28(火) 01:01:18.99 ID:47Pg42t60
オツ!GJ!
文章丁寧でうまいね。
つづきwktk

この朝倉がどういういきさつで普通の人間になったかがちょー気になる!
740水汲みおしち:2006/11/28(火) 01:03:50.66 ID:av4/m/D1O
GJ!

フツウの女の子の朝倉イイ!
ktkr!
741VIP皇帝:2006/11/28(火) 01:24:30.62 ID:SfSZ2/FTO
なんだこの乙女朝倉はwwwwwGJwww
展開気になるよ展開
742VIP奴隷:2006/11/28(火) 01:32:14.38 ID:qX9YpJ/70


  こ  れ  は  き  た  


長門が朝倉を思念体に関する記憶を消去した上で創造したってことはないよな?
743VIP村人k:2006/11/28(火) 01:33:48.52 ID:aGlXrRkW0
朝倉さん、がんばれ!

朝倉さんのがんばる姿がわたしの記憶領域に展開されました。
なんか、もう、ね。
GJ
744VIP足軽a:2006/11/28(火) 01:43:26.84 ID:58GpERcf0
乙!
正直朝倉属性は無いんだが、この朝倉は良いなぁ。
続きwktk!!
745VIP村人o:2006/11/28(火) 02:22:01.15 ID:rlEvcj9s0
これはいい朝倉ですね。
古泉はどこまで知ってるんだ――!?
746VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 02:40:53.65 ID:UyjBogmW0
乙!
朝倉可愛いよ朝倉
747VIP足軽c:2006/11/28(火) 03:24:27.43 ID:VwYnQayh0
書いてて無駄に長くなっている。
死にたくなるよ、くそっ、纏める能力が欲しい。

という保守
748VIP村人xxx:2006/11/28(火) 03:39:26.56 ID:MlN2GzSK0
古泉×朝倉・・・前にお願いしてよかった!
最初しか投下なかったから終わっちゃったのかと思ってたよ〜
749VIP村人q:2006/11/28(火) 04:06:13.55 ID:JBAObY1dO
ゼミの課題やりつつ保守
750VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 04:35:54.57 ID:GdmRhm5o0
さて、前々から投下しようかしまいか悩んでた私ですが・・・
文法滅茶苦茶文才無しで投下しても良いかな。
751VIP村人q:2006/11/28(火) 04:43:56.39 ID:rlEvcj9s0
カマンカマーン
wktk
752VIP村人t:2006/11/28(火) 04:48:09.48 ID:z2SIade5O
ああ、支援は出来ないかもしれんが投下wktkだぜ
753VIP村人XL:2006/11/28(火) 04:51:43.20 ID:cg7ZZ8Hl0
wktk支援
754VIP村人q:2006/11/28(火) 04:53:16.86 ID:zC6FResVO
おまいら突撃汁w

おまいらこのうざいHP潰すの手伝ってくれw

普通からVIPの事馬鹿にしてる奴だお

http://m-pe.tv/u/page.php?uid=et7786&id=1
755武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 04:53:27.24 ID:bAYzM1/IO
wktk
756VIP村人q:2006/11/28(火) 04:55:37.35 ID:JBAObY1dO
wktk
757VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 04:55:51.13 ID:GdmRhm5o0
んじゃ処女作投下してみる。
実はまだ書き途中だけど、まぁどうしようもないくらいアレだから期待しないでくれ



俺は今家族と夕飯を食べている。
「・・・・・・。」
親父は絶句している。
「おかわりは沢山あるから遠慮しないでね。」
何故か母親はノリノリだ
「有希ちゃん凄〜〜い!」
ついでに妹もノリノリだ

そう、我が家の食卓には何故か超万能スーパー宇宙人長門有紀が居る


何故長門が居るかって?
これまた毎度の如く話せば長くなるんだが・・・
お決まりの回想シーンへ行ってみよう・・・



今日は土曜日、市内不思議探索パトロールの日。
いつも奢らされてばかりでは俺の財布が財布で有るための存在意義が失われてしまうので
9時集合のところを8時30分に到着するように出掛けてみた。

「遅い!罰金!」
758VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 04:56:31.64 ID:GdmRhm5o0
・・・・・・。

お前らいつも何時に来てるんだよ
「そんな事はどうでも良いでしょ!それより私、今日は朝食抜いて来ちゃったのよ。」
勿論ここは俺の奢りの喫茶店な訳で
勘弁してくれ、俺の経済状況はバブル崩壊時より厳しいんだ
「だったらもっと早く来なさい。 すいませ〜ん!サンドイッチセット下さい。」
「かしこまりました。」
がっくりうなだれる俺に隣に座っている古泉が
「ご愁傷様です。」と言いながらコーヒーを啜った
そのニヤけ面で言われると腹が立つんだよ

俺の奢りのサンドイッチを食べ終わったハルヒは店の爪楊枝を拝借して・・・
拝借って表現はおかしいな、こいつには
とにかく爪楊枝を手にとって二本だけ先端を赤く塗った後俺の目の前に5本つきつけた
759VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 04:57:18.46 ID:GdmRhm5o0
俺の奢りのサンドイッチを食べ終わったハルヒは店の爪楊枝を拝借して・・・
拝借って表現はおかしいな、こいつには
とにかく爪楊枝を手にとって二本だけ先端を赤く塗った後俺の目の前に5本つきつけた

午前の組み合わせは
俺 古泉
ハルヒ 長門 朝比奈さん

よりによって何でこいつと当ても無く市内を彷徨わなければならないのだ
全く今日はついてないな・・・。
「そんなに嫌ですか?」
ん、少し言い過ぎたか?
いやいや、だが本当にこいつとの市内探索は憂鬱なんだ
何故なら・・・
760VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 04:58:01.71 ID:GdmRhm5o0
ま た か
こいつと歩いているといわゆる逆ナンに会うのだ
ここに谷口が居れば少しは中和されるんだろうが・・・
「いえ、私には彼が居るので」
彼女達は俺と古泉を交互に見た後
「・・・・・・。 そうですか、ごめんなさい」
「いえいえ、では」
・・・なぁ、今の言い方は勘違いされるんじゃないか?
「ほう、一体どのように勘違いされるんですか?」
食いついてきた!と言わんばかりのニヤニヤ顔で言い返してきた
いや、なんでもない
「そうですか」
この後は幸いナンパされる事も無く、適当に歩きながら適当な事を話していた
761VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 04:58:40.86 ID:GdmRhm5o0
「先程の涼宮さんについてですが」
こいつがハルヒの事について話し始めるのはろくでもない事ばかりなのは言うまでもないのだが・・・
かと言って断固無視しちゃうのも流石に可哀想だよな
ハルヒがどうした?
「涼宮さんは先程の喫茶店でサンドイッチセットしか頼みませんでした、彼女は食事の際
かなりの量を食べるのはご存知ですよね、つまりあの程度で空腹を満たせるとは思えないのですよ」
言われて見ればたしかに・・・その通りだ
つまりハルヒは俺に対して遠慮をしたと
「そういうことです」
あのハルヒが遠慮ねぇ・・・信じられん
確かに辻褄は合っているがただ単に探索の時間が減るからちゃっちゃと済ませただけだろうと
考えてしまう俺は悲しい奴なんだろうか。
762VIP足軽になりたい:2006/11/28(火) 04:59:35.49 ID:GdmRhm5o0
そんなこんなで11:45分、駅前に戻って先に着いていたハルヒと合流した。
まぁ言われるまでも無い。不思議な事なんて見つからなかった、当たり前か
スマン、何も見つけられなk
「あんたマジメに探してるの!?」
このやりとりも何度繰り返された事か・・・
・・・・じゃあお前は見つけたのかと、言いたいところをぐっと堪えて
午後からはもっと気合入れて探してみるよ
と自分でフォローを入れておいた。

午後の組み合わせは

俺 長門

朝比奈さん ハルヒ 古泉

に決まった。
763VIP村人a:2006/11/28(火) 05:00:10.31 ID:GdmRhm5o0
「キョン、さっき言った事忘れてないでしょうね?気合入れて探しなさいよ!」
へいへい。
とは言ったがまぁ・・・ねぇ?長門と2人でペアになったら行く所は一つしかないんだけどな
長門、図書館で良いか?
「良い・・・だけど帰りにスーパーに寄りたい」
!?
長門がスーパー?信じられん!似合わないにも程が・・・・・流石に失礼だからやめとこう。
俺は構わないけどなぁ・・・集合した時にハルヒに何か言われるんじゃないか?
あんた達不思議探索を差し置いて買い物なんてしてたの!?
な〜んて台詞が出てきそうだなぁ
「大丈夫・・・午前の不思議探索の間に涼宮ハルヒは食事を取りたいと言って
途中コンビニに寄った。 だからスーパーも大丈夫」
まぁ確かに理屈的には全く問題は無いだろう。
が、相手はあのハルヒだ。お得意のハチャメチャ理論でまくし立てられそうだがな
と、考えてみたものの、結局の所そんな事はどうでも良いのだ
だってそうだろ?俺はこの長門に何度も命を救われてる訳で、
極力長門の頼みには答えるようにしようと決めているのだ、こんな些細な事ならいくらでも頼んで欲しいくらいだな
分かった、じゃあ図書館の帰りな
「・・・コクリ」
764VIP村人r:2006/11/28(火) 05:01:17.31 ID:rlEvcj9s0
支援支援
765VIP村人r:2006/11/28(火) 05:02:40.86 ID:JBAObY1dO
支援!!
766VIP村人a:2006/11/28(火) 05:02:58.69 ID:GdmRhm5o0
とりあえずここまでが前編?って感じで。
こういうの書くの作文の宿題とかだけだったから・・・
指摘やアドバイス有りましたらバシバシお願いします。
767VIP村人r:2006/11/28(火) 05:03:45.05 ID:JBAObY1dO
支援
768VIP村人r:2006/11/28(火) 05:15:36.61 ID:rlEvcj9s0
>>766 GJ! そして続きwktk
特におかしいとこもないし 
YOU 完結させちゃいなYO!
769VIP足軽i:2006/11/28(火) 05:17:29.37 ID:ylpVSAC60
ちょっと前に投下した「A Jewel Snow」のキョン版完成したんだが…
ここで投下するのはまずいかな…支援少ないならさるっちゃう可能性が…orz
770北町奉行:2006/11/28(火) 05:18:21.32 ID:b5mZXrqX0
支援
771VIP村人r:2006/11/28(火) 05:19:25.62 ID:rlEvcj9s0
ほとばしるほど支援
772VIP村人a:2006/11/28(火) 05:26:09.44 ID:GdmRhm5o0
>>768
dクス。
落ちバレだろうが長門のカレーにミノタウロスってネタは使っちゃマズイよなぁやっぱ
誰かのネタだったよね、あれって
>>769
wktk支援
773VIP村人r:2006/11/28(火) 05:27:36.98 ID:JBAObY1dO
支援
774VIP足軽i:2006/11/28(火) 05:28:01.83 ID:ylpVSAC60
期待して頂いているようなので投下しますね。
とりあえず前編分11レス程お借りします
775A Jewel Snow(キョンVer)1/11:2006/11/28(火) 05:28:43.60 ID:ylpVSAC60
高校生活も早いものでもうすぐ2年が経とうとしていた。
ハルヒの無限地獄に付き合わされながらも悪くないと思うようになり、
いろんな活動をしている内に12月に入ってしまっていた。
なんでも今年は学校側の都合で休みが早まるそうだ。どうせ終わるのも早くなるのだし、
休みになったからと言ってハルヒが活動を休止するはずもないだろう。
その話をしたら冬でも元気いっぱいの団長様は案の定こう言いやがった。
「休みの間もSOS団の活動はもちろん継続よ!絶対不思議を見つけるんだから!」
そう言うならハルヒ、土曜の不思議探索だけすればいいじゃないか。
「何言ってるの!団員皆の団結は普段の活動無くしては得られないわ!」
はぁ…普段の活動にそんな効力があるとは知らなかったな…
「いいから!明日も朝10時に部室集合よ!」
へいへい…
ささやかな日常と言える会話だった。
しかし、この「ささやかの日常」の脆さを、この一週間で知る事になる。


「A Jewel Snow」


この日も何事も無く帰宅し、もうすぐ寝るかと言う時間までゆっくりと過ごしていた。
明日も早く起きなきゃならんだろうなぁ…。ハルヒの事だ。
遅刻したらそれだけで「死刑!」とか言い出しそうな気がする。
まぁ、でも朝比奈さんのお茶が頂けるのはありがたい事だからな。
…しかし翌日に俺が学校に行く事はできなかった。
何故なら深夜になって親に起こされたのだ。
「恭二さんが…叔父さんが…亡くなったわ」
776VIP村人r:2006/11/28(火) 05:28:43.99 ID:JBAObY1dO
ktkr
支援
777A Jewel Snow(キョンVer)2/11:2006/11/28(火) 05:29:12.85 ID:ylpVSAC60
恭二さん…確かまだ30の後半に入ったばかりのはずだ。
「肝臓癌らしいわ…」そう母親が説明している。
肝臓癌だって?それにしたって急すぎるじゃないか。
前々から悪くなったとかそう言う話は聞いていないぞ。
「今まで様子がおかしいことはあったんだけど本人は無理して隠してたみたい」
「それで…近々葬式をするから…とりあえず行かなきゃならないけど大丈夫?」
あぁ、親戚の一大事だ。直ぐにでも出るんだろ?
そうして俺は深夜だと言うのに服を着替え、ろくに準備もしないまま車に乗った。
なんでも母方の親戚も向かってくる途中で一度我が家に立ち寄る用があるらしく、
母とまだ起こしてない妹はその車であとから来ることになった。
その為、先に行くことになった俺は今父の運転する車に乗っている。
SOS団の活動には参加できそうにないが、仕方ないだろう。
しかもこの時間だ。連絡をするわけにもいかない。
明日の朝にでもハルヒに事情を話すとしよう。
いくらハルヒだって親戚の不幸より活動を優先しろなんて言わないだろう。
思えば俺がSOS団から解放される数少ない機会だ。
大して長い期間では無いだろうし、丁度良い休息だ。
本来なら親戚が亡くなった事に喜んじゃいけないんだがな。
そんな事を考えながら流れる景色を見ていた。暗い闇の中に点のような灯りが見える。
その時俺は思ってもいなかった。俺が軽く考えていたこの数日が、
ハルヒと俺のとっての大きな変化を生み出す重要な日々だと言う事を。
778VIP皇帝:2006/11/28(火) 05:30:06.25 ID:JBAObY1dO
支援
779A Jewel Snow(キョンVer)3/11:2006/11/28(火) 05:30:07.58 ID:ylpVSAC60
早朝5時頃になって恭二さんの家に着いた。
これまで車の中でほぼ徹夜をしていた俺はさすがに眠気の限界だった。
叔母、つまり恭二さんの奥さんが俺の眠気を察知したのかこう言ってくれた。
「葬式は明日だし、疲れてるでしょう?お母さんが着くまで布団で寝てたら?」
ありがとうございます。そうさせてもらいます。
そう言って俺は布団に入ると数分もしない内に意識が遠退いていった。

…ん?随分眩しいな…。
目を開けると見慣れた建物が並んでいる。
ここは、学校の中庭か。折角の休みだと言うのに何が悲しくて
こんな所に呼ばれなきゃならんのだ。
辺りを見回すと生徒がいない。…まさか閉鎖空間じゃないだろうな。
しかし空はあの何もかもを押しつぶしそうな灰色では無かった。晴れている。
と、なるとこれは夢か。何故夢だと理解できるかはわからんが、
とにかくこれは夢だ。放っておけば覚めるだろう。
とは言うものの何もせずにここにいるのも退屈だ。部室にでも行くか。
こうして俺は今部室の前にいる。とりあえずノックをしたが返事は無い。
誰も無いのだろうか…そう思ったときに急にめまいがした。
数秒目を閉じて再び開いた時、俺は部室の中に居た。
ドアを開けてないのに何故…?夢だからか。そういう事にしよう。
部室の中にはハルヒ、古泉、長門、朝比奈さんら全員が揃っていた。
なんだよ、居たなら返事くらいしてくれてもいいじゃないか。
780VIP村人r:2006/11/28(火) 05:30:53.78 ID:rlEvcj9s0
wktk支援
781A Jewel Snow(キョンVer)4/11:2006/11/28(火) 05:31:33.60 ID:ylpVSAC60
…返事なし。やれやれ、夢の中で罰ゲームでも受けているのか?俺は。
全員から総無視を食らっている理由を考えていたらハルヒが口を開いた。
「…まったく、キョンはまだ来ないの!?」
おいおい、俺なら今ここに居るんだが。新手のいじめかなんかか?
「おかしいですね。寝坊の多い彼もこの時間まで寝ていると言う事はないでしょう」
古泉がそう言う。だから俺は居るって。殴るぞお前。
「まぁまぁ涼宮さん、たまにはそんな日もありますよ」
あぁ、朝比奈さんは何時だって天使の様なお方だ。俺はここに居ますけど。
しかし、朝比奈さんまでこう言っているのは少しおかしい。
お世辞にも演技が上手いとは言えないこの人が俺が居るのをわかってて
居ないかの様な台詞を平然と言うのは難しいだろう。
つまり…俺が居ることを認識してないのか?
試しに朝比奈さんの肩に触れようとする。言っておくが一番近くにいただけだ。
確かに朝比奈さんの肩に手を触れた。しかし朝比奈さんは何の反応もしない。
どうやら俺が幽霊か何かになっているらしいな。
まぁどうせ夢での出来事だ。俺が居ないSOS団を見てみるのもいいかもしれない。
理論的な事を言うならば夢は本人の記憶や想像で生み出すものなので、
ここに居る皆は俺の夢の登場人物として俺に作られた事になるのだが。
夢に求めるものなんてありはしない。ただ起きるまでの暇つぶしが欲しいだけさ。
782VIP村人r:2006/11/28(火) 05:31:42.39 ID:JBAObY1dO
支援
783VIP村人r:2006/11/28(火) 05:32:28.08 ID:rlEvcj9s0
人いないから続けて支援!
784A Jewel Snow(キョンVer)5/11:2006/11/28(火) 05:32:29.57 ID:ylpVSAC60
しばらくして目が覚めた。視界には天井からぶら下がる電気がある。
…やっぱり夢だったか。
しかし、俺の居ないSOS団も随分静かなものなんだな。
今度長門あたりに聞いてみようか、俺がいない時はどんな感じなのか。
それより…そろそろハルヒに連絡した方がいいだろう。
今の時間を確認しようと思った。確か携帯は鞄の中に…無い。
ポケットだったか?と思ってポケットを探ったがやはり無い。
まさか・・・家に忘れてきたのか?
慌てて起きてリビングに向かう。俺が寝ていた部屋には時計が無かったのだ。
リビングには恭二さんの奥さん、それに母方の親戚一同、祖父母。
それに…母親と妹もいた。時計の針は2時半を指している。
これが部活なら完全に遅刻ものだな…。ってそんなことどうでもいい。
なぁ母さん…俺の携帯知らないか?
「いえ、見てないわよ。あんた持ってこなかったの?」
あぁ…どうも部屋のどっかに忘れたらしい。
「どうして早く言わなかったの。言えば探したのに」
それが無い事に気付いたのが今なんだ
しかしまずいことになった。ハルヒに連絡が出来ない。
このまま何日も無断欠席の罪を課せられる事になるらしい。
785A Jewel Snow(キョンVer)6/11:2006/11/28(火) 05:33:18.39 ID:ylpVSAC60
なぁ…葬式って何日くらいかかるんだ?
「お葬式の準備とか後始末したら一週間くらいかしらねぇ」
そんなにかかるのか?
「それはそうよ。結構大変なのよ?」
そうか…仕方ないな…。
「あなた部活動に行けないこと連絡して無いんでしょ?」
あぁ、携帯のメモリに入れてたから番号も思い出せん…。
「しょうがないから行った時に事情話したら?」
ああ、そうするよ。
もしかしてさっきの夢は本当に俺が居ない日常を垣間見たのかもしれない。
予知夢なんて普通じゃ信じないが、俺を取り巻く超常現象の数々に比べたら
カメラで撮影したかのように俺のいない部室を見ることくらいあるだろう。
それこそ長門あたりが映像として送信とかしてそうだ。
大したことじゃないさ。少し長いサボりだ。俺はそう思うことにした。
実際そう思い込まないとやってられん。

葬式の準備は着々と進んだ。本当に一週間もかかるのか?
親戚が集まってくる数少ない機会でもあるので俺は方々に挨拶し、
その日の行動を終えた。またSOS団の夢でも見そうな感じだ。
それならそれでいいさ。と俺は目を閉じた。
直ぐに意識が遠くなる。意識が沈んでいくと同時に暗闇が頭の中を覆った。
786VIP村人r:2006/11/28(火) 05:33:39.78 ID:JBAObY1dO
人少杉
支援!支援!
787VIP村人l:2006/11/28(火) 05:34:06.56 ID:aaQTu/IV0
しえん
788VIP村人r:2006/11/28(火) 05:34:10.00 ID:rlEvcj9s0
まだまだ!wktk!
789A Jewel Snow(キョンVer)7/11:2006/11/28(火) 05:34:33.73 ID:ylpVSAC60
目を開けると見慣れた中庭に居た。
やれやれ…本当に休みだという感じがしない。
とりあえず部室に行こうかと思い、移動する。
…気が付いたら部室の中に居た。
まるでビデオの早回しだな。しかし今日はハルヒがいなかった。
よう、ハルヒは着てないのか。とりあえず挨拶をする。
「涼宮さん抜きでお話がしたかったので」
…ん?お前俺の声が聞こえるのか?
「何を仰っているんです?当然でしょう」
おいおい、昨日の夢とは随分違うな。
「そんな事よりお話したいことがありまして」
なんだよ、聞こうじゃないか。
「あなたは携帯を忘れたまま遠出しましたね?」
!!これは…夢じゃないようだな。
「夢の中と言うのが一番だと思いますよ。
ただ長門さんのお力で少し我々が干渉しています」
人の夢に入ってくるなんて良い趣味とは言えないな。
「申し訳ありません。ただ、これから話す事が重要なことなので」
さっきから言ってるな、一体どんな話だ?
「涼宮ハルヒはあなたの叔父、恭二の名を勘違いし、あなたの名だと思った」
…なんだって?いや、それ以前になんで恭二さんの事を知っているんだよ。
790北町奉行:2006/11/28(火) 05:34:35.47 ID:b5mZXrqX0
私怨
791VIP村人a:2006/11/28(火) 05:35:22.24 ID:GdmRhm5o0
しえーn
792VIP村人r:2006/11/28(火) 05:35:27.96 ID:JBAObY1dO
支援支援
793A Jewel Snow(キョンVer)8/11:2006/11/28(火) 05:35:38.60 ID:ylpVSAC60
「機関を通してあなたの動向は監視させてもらっています」
良い気分じゃないな。で、ハルヒは何で恭二さんの事を聞くことになったんだ?
「涼宮ハルヒはあなたが部室に来なかった事に不安を覚え、あなたの家に向かった」
「そこで車に乗ろうとしたあなたの母親と妹の姿を発見し、会話を聞いていた」
「その際にあなたの伯父から発せたれた名前を勘違いして聞き取り」
「あなた達のいう「葬儀」の為の服装をしていた事からあなたが死んだ可能性を考えた」
おいおい、随分な勘違いをしてくれるじゃないか?
だが、8日後には俺は帰るんだし、問題ないだろう?
「そうも行かないようです。涼宮さんはあなたを失ったと思った事で思い詰めています」
「今日はまだ大きく変化していませんが、1週間の内にかなり重症になるかと」
つまりまた世界を改変するなり崩壊するなりって事になるのか?
「その可能性は大きいでしょう。実は今日からその片鱗が出ています」
それがわかっているならお前らから説明すればいいじゃないか。
「それは出来ない。涼宮ハルヒは私達に自身が聞いたことを伝えていない」
何でだよ?勝手に勘違いして勝手に塞ぎこんでるってのか?
「そう。彼女はあなたが死んだと認めたくないという心から外部にその情報を話していない」
認めたくないも何も、俺は死んじゃいないんだがな。
「しかし涼宮さんがそう思ってるんだから仕方ありません」
で、俺にどうしろって言うんだ?
794A Jewel Snow(キョンVer)9/11:2006/11/28(火) 05:36:38.89 ID:ylpVSAC60
「今涼宮さんはあなたを失ったと思っていることで世界を否定し始めています。
しかしその半面であなたが生きていると信じています。」
「相反する感情がぶつかって新しい世界を断片ながら構築したようです。
我々も侵入を試みたのですが…不可能でした」
それだけ危険なことになっているなら、適当に理由をつけて
俺が無事だって言えばいいじゃないか。わざわざ隠す理由は何だ?
「…正直に申しますと可能性なんです」
可能性?
「恐らく涼宮さんが今の状態である限りは、新世界は拡大を続けて
そう遠くないうちに入れ替わってしまうでしょう」
それが何の可能性になるって言うんだ?ろくな事では無さそうだが
「…確かにこのままでは世界が改変される可能性がある。
しかし、この危機を乗り越えた場合、新たな情報の観測に成功する可能性がある」
…どういう事だ?
「涼宮ハルヒの状態はこれまでと比べてかなり不安定、
それ故に今までに無い形で新しい世界を構築しようとしている。
だがそれが未遂に終わった場合、その世界は直ちに砕け、この世界に情報の断片が現れる」
…それってまずいんじゃないのか?
「いえ、超常現象にならない形で現れるようです」
…一体何が起こるって言うんだよ…。
795VIP村人r:2006/11/28(火) 05:37:32.18 ID:JBAObY1dO
支援
796A Jewel Snow(キョンVer)10/11:2006/11/28(火) 05:37:34.36 ID:ylpVSAC60
「つまり、今回のあなたの行動が、長門さん達にとっては重要みたいです」
…また俺がどうにかしなきゃならんのか。
と、言うか古泉や朝比奈さんの組織はそれだとまずいんじゃないのか?
「いえ、わたしも上からは…今回は見守るようにと」
「僕もです。迂闊に手を出したりするとかえって悪化しかねない。
だから帰還も今回はあえて傍観するのだと思います」
世界が崩壊するかも知れないっていうのに随分呑気だな
「信頼しているんですよ。あなたを」
…俺を?
「ええ、あなたなら必ずや涼宮さんの不安を解き放つことができる。
そしてそれこそが世界が安定する方向に向かう手段なんです。
少々危険な賭けですが、僕はあなたを信じますよ」
「わたしも…キョン君を信じています」
「あなたなら涼宮ハルヒを正しい方向に導ける」
それで?具体的にはどうすればいいんだ?
「それは…あの、言えないんです」
…どうしてですか?また禁則事項ですか?
「あなた自身で考えなくては意味が無いんですよ」
「我々が与えた知識で解決してもそれは正しいものではない。
…あなたが考えて行動することが一番重要」
「よく考えれば気付くはずですよ。あなた自身の考えに」
俺が何を考えてるって言うんだよ…。
797A Jewel Snow(キョンVer)11/11:2006/11/28(火) 05:38:00.38 ID:ylpVSAC60
…そこで目が覚めた
夢だったようだ、おそらく長門が干渉したって辺りは本当だろう。
それによると世界がまたも一人の身勝手によって危機になっていて、
どうやらその原因が俺にあるって事だ。
…俺が何をしたって言うんだよまったく。

葬儀は滞ることなく終わった。後片付けも順調に進み、大体予定通りの日、
つまりサボって8日目で帰れる事になったらしい。
だが、ひとつ気になる事があった。古泉の言っていた。
「一週間の内に重症になっているでしょう」という意味の発言。
神は世界を七日で創造したとかそんな話は聞いたことあるが、
七日で崩壊させることはないじゃないか。だが、それは防がないとな。
ハルヒがそれだけ思い詰めている。胸が苦しくなった。
俺のためにそこまで…ハルヒ、お前はバカだよ。
本当なら俺がそう思うべきなのに…。
なぁ…親父…少し早く帰りたいんだが…できないかな?
「そういうわけにはいかないだろう。親戚の法事だ」
わかってるよ。だけど、俺は帰りたいんだ。
「…たしかに葬式は退屈かも知れん。だが大切な行事でだな…」
わかってる!だけど俺は会いたいやつがいるんだ!
「そんなに大事なことなのか?」
あぁ俺にとってはとても大切な事なんだよ!
「・・・わかった。そう頼んでみる」
ありがとう、親父。待ってろよ、ハルヒ…
798VIP村人r:2006/11/28(火) 05:39:06.35 ID:JBAObY1dO
支援
799A Jewel Snow:2006/11/28(火) 05:39:12.83 ID:ylpVSAC60
とりあえずここまでです。
何とかさるんなかったので、このペースで支援もらえるなら
そのまま後半戦に突入しますかね?
800VIP村人a:2006/11/28(火) 05:39:29.12 ID:GdmRhm5o0
GJなんだぜ?
801VIP村人r:2006/11/28(火) 05:39:37.59 ID:JBAObY1dO
後半戦にwktk
802VIP村人r:2006/11/28(火) 05:40:26.57 ID:rlEvcj9s0
こ、後半戦だってぇぇぇl!?11
wwwkkktttkkk!!!111
803A Jewel Snow:2006/11/28(火) 05:40:35.56 ID:ylpVSAC60
それじゃぁ一気に後半いきましょう!
13レス程お借りします。
804VIP村人r:2006/11/28(火) 05:40:57.89 ID:JBAObY1dO
支援
805A Jewel Snow(キョンVer)後編1/13:2006/11/28(火) 05:41:14.21 ID:ylpVSAC60
ハルヒ!おい、ハルヒ!ハルヒ!
俺はまた校庭にいた。またこのパターンだ。つまり夢だろうな。
違うのはハルヒが近くに横たわっていたって事だ。
ハルヒ!起きろって!
そして俺は今そのハルヒを起こそうとしている。聞こえてればいいんだが。
ハルヒ!
「…キョン!?」いきなりぱっちりと目を開けたかと思ったら大声だ。
やっと起きたか…やれやれ
聞こえていて良かった。だがとりあえず何て言おうか。
ハルヒに不自然な事を言うわけにはいかないからな。
いきなり寝るもんだから驚いたぞ。これで誤魔化せるだろう。
「キョン!あんた本当にキョンなの!?
ああ、どうしたんだ?いきなり?これは正直な感想だ。
「あ、いや…なんでもないわ…」
どうしたんだ?悪い夢でも見たんじゃないか?実際にはここが夢なんだけどな。
「そうね…ちょっと悪い夢を見てただけよ!」
俺が居ない間、ハルヒは本当に悪夢を見ていたのかもしれない。
だが、とりあえず今はこの場を取り繕う事を考えるか。
早く教室に戻らないと、授業が始まるぞ?
ハルヒに言うべき事はあるが、できるだけ自然にしなければならないってのも大変だ。
「…ねぇ、キョン」
ん?なんだ?
「このままサボってどこかに行かない?」
本当にどうしたんだ?ハルヒ。お前らしくないじゃないか。
「…いいから!」
そう言うとハルヒは俺の手を引っ張った。
806VIP村人y:2006/11/28(火) 05:41:32.30 ID:Hex7Q6ClO
わ…わーくていかーの心得が残ってる…感動…
807VIP村人r:2006/11/28(火) 05:42:12.10 ID:rlEvcj9s0
支援しえ〜ん
808A Jewel Snow(キョンVer)後編2/13:2006/11/28(火) 05:42:18.50 ID:ylpVSAC60
お、おい!俺はハルヒに向かって話しかけている。
いきなり訳のわからない事を言い出したと思ったら走り出すとは。
いや、思えば最初もそうだったか。その辺は変わらないな。
そうこう考えている間に校庭にまで来ていた。
随分走ったなぁ俺…だがいい加減体力が限界だ。
おいハルヒ!一回止まれって!実際息は切れてるし疲れた…。
やっと俺の言葉がわかったのかハルヒはゆっくりペースを落とし、
校庭の真ん中でやっと足を止めた。やっと開放された…。
「まったく!これくらいでへばってどうすんの!」
いきなり走り出す奴があるか・・・まったく…
見るとハルヒも少し大きく息をしている。
ここは校庭の真ん中か…。
あの時にキスしたのもこの辺りだったな。
一体どういうつもりだ?ハルヒ。いきなりサボろうなんて
ハルヒは呼吸をもう整えていた。相変わらずの体力だ。
「いいじゃない!サボりたかったのよ!それに…あんたと居たかったの!」
はぁ?
改めて聞くと流石に驚く。これがただの夢オチだったら死ぬほど恥かしいな。
「言い訳は無し!あんたはSOS団を無断でサボったんだから!本来なら死刑よ!」
サボったってお前…
俺が死んだと思いながら表向きにはしっかりサボった事にしてたのかよ…
「いいから!あたしがどれだけあんたの事心配したと思ってるのよ!
本来なら死刑よ死刑!!」
一方的にハルヒにまくしたてられる。どうやらいつものハルヒだ。
なんだかんだ言って、やっといつものハルヒに会えたんだ。謝っておこう。
809A Jewel Snow(キョンVer)後編3/13:2006/11/28(火) 05:42:52.73 ID:ylpVSAC60
すまない、ハルヒ
俺としてはこれが本音だった。しょうがないとは言えサボったのは事実だしな。
「何よ!その程度の謝罪で許されると思ってるの!」
本当にすまない
「いくら言葉で言ってもダメよ!あんたは重罪なんだから!」
いやはや、本当にお厳しい。実は俺が勝手に見た夢じゃないかと思えてくる。
「どうしても許して欲しいって言うなら…何か誠意を見せなさいよ!」
そうは言われてもなぁ…どうすればいいんだ?
「それは自分で考えるの!ふん!」
そう言ってハルヒはそっぽを向いてしまった。
やれやれ…こう見ると世界を崩壊させたくなるほど落ち込んでいたとは見えないんだが。
だが、さっきの中庭といい、意識がしっかりしている事といい、今までと同じ夢のはず。
つまりハルヒもこの夢を見ている。夢の中で一足早く再開か、ロマンチックなもんだ。
しばらく何も言わずに考えていたら気になっていたのか、ハルヒがすこしこっちを見る。
今言ってしまおう…俺の気持ちを。
どうせハルヒはこの出来事を夢と思うだろうし、
現実で言う事になった時の為に練習できると思えばいい。
だが、そこでふと意識が薄くなった。夢が終わろうとしている?
なんてタイミングだよ。引き合わせたら満足なのか?
だが俺は精一杯言葉を告げる。どうやらもうハルヒには届いていないらしい。
何か口を動かしているが何も聞こえない。
せめて夢が完全に終わってしまう前に…ひとつだけ…。
ハルヒはまだ何かを言っている。今なら…いいよな?
810VIP村人r:2006/11/28(火) 05:43:13.21 ID:rlEvcj9s0
まだまだしえ〜ん
811A Jewel Snow(キョンVer)後編4/13:2006/11/28(火) 05:43:29.04 ID:ylpVSAC60
俺はハルヒを抱きしめた。
ハルヒが不思議そうな顔をする。
俺は今まで溜め込んでいた言葉を吐き出していた。
どうやらハルヒも俺を抱きしめているらしい。だが感覚が無い。
気が付けば俺がハルヒに触れている感覚も無くなっていた。
どうやら本当に終わりが近いらしい。
俺は自分の気持ちを全て言い終えると、あの時と同じ覚悟を決めた。
ハルヒの唇が近づいていく。
そして…唇が重なった。
何故かこの感覚だけは残っていたらしい。
唇の触れる感覚が伝わってくる。
ハルヒ…俺は今幸せだよ…こうしてお前と居られて…
その思考を最後に、目の前が真っ白になった。

意識が戻ると、朝だった。
まだ車は走っているらしい。これだけ揺れているのに随分眠れたもんだ。
もうすぐ家に着くらしい。着いたら直ぐに学校に向かおう。
車の時計を見ると9時半だった。ハルヒはもう起きているだろう。
携帯があればかけたいところだが、そもそも携帯が無いからこんな事が起きたんだしな。
様々な思いが頭を巡っている間に家に着いた。
急いで部屋に戻る。たぶん携帯は…枕の下だろう。…あった。
電池は切れている。きっと何度も電話があったんだろうな…。
812VIP村人r:2006/11/28(火) 05:44:08.58 ID:rlEvcj9s0
クライマックス支援
813VIP村人r:2006/11/28(火) 05:44:24.54 ID:JBAObY1dO
支援支援
814VIP村人r:2006/11/28(火) 05:46:22.15 ID:rlEvcj9s0
実質二人で支援してないか?
815A Jewel Snow(キョンVer)後編5/13:2006/11/28(火) 05:46:33.74 ID:ylpVSAC60
俺は急いで家を出た。学校に向かって早朝から自転車を全力で走らせている。
まったく、人騒がせだよ。お前は。
だが俺はそんなハルヒを何時しか必要としていた。
あいつの放つエネルギーは俺にも影響が出ていたらしい。
正直言うと世界の崩壊で不安だった事を抜きにしてもこの6日間は
全然落ち着かなかった。俺もずいぶん変わったな。
最初はあちこち連れまわされて迷惑だと思っていた。
だが、何時しかクラスの連中からの目線を受けることも苦では無くなった。
俺は毎日ハルヒと話すのが楽しかったのだ。
そして、俺はこれからもそうしたい。
だから今俺は走っている。

駐輪場に着いた。ここからは坂道だ。
さすがに今の俺でも一気に走り抜けるのは無理だろう。
少しずつペースを速めて確実に上っていく。
駐輪場に合った時計は10時半過ぎ程度だった。
このペースで行けば11時くらいには学校に着くだろう。
それまでに世界は崩壊するかもしれない。古泉の話によれば
この何の変化のない世界の中で密かに新しい世界が構築されていて、
ハルヒの絶望と共にこの世界を押しつぶしてしまうらしいからな。
それだけはさせるわけには行かない。
世界のため、なんて大それた事を言うつもりはない。
ただ、俺がハルヒと居たい。それだけだ。
もうすぐだ…、今に建物が見えてくる…。
816A Jewel Snow(キョンVer)後編6/13:2006/11/28(火) 05:47:20.27 ID:ylpVSAC60
今、俺は部室の前に居る。
6日も空けていた部室だ。いつもの様にノックをする。
少しの間沈黙があった。
「は、はぁぃ…どうぞ」と朝比奈さんの声がする。元気がないな…。
どうやら朝比奈さんは相当不安だったみたいだな。あの場に居たはずだが。
俺は意を決してドアを開ける。
「あ…え…?」と朝比奈さんが驚いている。
この人は…本当に何も知らなかったのか、それとも他の理由があるのか…
だが、まずは日常を取り繕った方がいいだろう。

すまんハルヒ、寝坊しちまった

そこの声に反応したのか今までパソコンの画面を凝視していたハルヒは、
ふとこちらの方を見た。目が合った。
…心底驚いている様だった。
本当に古泉たちは何も言わなかったのか…
「……・・・キョン?」
すまなかったな。一週間も空けたりして。いろいろと事情があってだな…
「……………この、バカァ!!!!!」
俺の言葉はその叫びに掻き消された。
817VIP村人r:2006/11/28(火) 05:48:13.63 ID:rlEvcj9s0
wktkwktk
818A Jewel Snow(キョンVer)後編7/13:2006/11/28(火) 05:48:33.96 ID:ylpVSAC60
あまりにハルヒが大声を出したからか、他の3人は固まっていた。
正直俺も固まっていた。意外と元気じゃないか。
おいおい、いきなり怒鳴ることはないだろ…
「うるさい!このバカ!今まで何やってたのよ!」
それがだな…まだ若かった叔父が急に亡くなったんだ。それで…
とりあえず事実は説明しなきゃな。
ハルヒは困惑していた。そりゃそうだよな。俺が死んだと思ってたんだ。
葬式で一週間ほど家を空ける事になってな。
連絡しようと思ったんだがうっかり携帯を忘れたんだ。それで…
俺は説明を続ける。直ぐにでも気持ちを伝えたかったが、
いきなり言い出してもおかしくなったと思われるだろう。
「もういい!!」
俺の説明はまたしてもハルヒの一喝で消された。
「何今頃になって説明してんのよ!これまで音信不通で!!」
だから携帯を…
「うるさい!!!」
ハルヒは突然走って部室から飛び出していった。
弁解も聞いてはもらえんのか。3人を見ると皆それぞれに同じ事を訴えていた。
そうだな、行ってやらんとな。
819A Jewel Snow(キョンVer)後編8/13:2006/11/28(火) 05:49:18.97 ID:ylpVSAC60
ハルヒの足は速いから普通に追いかけたって無駄だろう。
だが、ハルヒは校庭に向かうはずだ。あの時にそうしたのだから。
おい!ハルヒ!待てって!
思っていた通りハルヒは校庭に向かって走っている。
無意識にそうしているのか、あの夢を知っているのかはわからない。
だが、気のせいかスピードが落ちている。
次第にハルヒとの距離は縮まっていた。
ハルヒ!
俺はハルヒの名を呼び続ける。
ハルヒのペースがどんどん落ちている。校庭の真ん中ほどで遂に足を止めた。
だが、俺もこれには疲れた。
どうしたんだよいきなり
ハルヒはその言葉で向きなおしたが、顔は俯いていた。
「うるさいわね…。どうして今まで連絡ひとつしなかったのよ」
帰ってきたのは今日の早朝だ。携帯を見たら電池は切れてるし、直ぐ充電したが間に合わなかったんだ
「あんたが居なくて…あたしがどれだけ心配したと思ってるのよ…」
要らない心配をかけてしまったのは誤るよ。すまない
「要らない心配ですって!?あたしの気持ちも知らないで!」
ハルヒは泣いていた。あぁ、俺はとことん口下手だな…。
ハルヒが震えている。俺が心配をかけたばかりに。
「あんたの家に行った時、喪服のお母さんと妹さんが出てきて、それで…
あたし…あんたが死んだと思って…毎日辛かったのよ!」
820VIP村人r:2006/11/28(火) 05:49:49.54 ID:rlEvcj9s0
支援だ、みんな支援だ!
821A Jewel Snow(キョンVer)後編9/13:2006/11/28(火) 05:50:16.25 ID:ylpVSAC60
ハルヒ……
俺はハルヒの名を呼ぶ。
「あんたにあの時のあたしの気持ちがわかるの!?あたしがどんな思いだったか…」
それ以上を言う前に俺はハルヒの背中に手を回していた。
そのままハルヒを抱きしめる。
すまない、ハルヒ
…本当にすまない
心配かけたな…
俺は精一杯思いつく言葉をハルヒに告げていく。
「あたしがどんな思いだったか……キョン…キョン…」
ハルヒも俺にすがりついている。
ハルヒ…
俺達はお互いの名を何度も繰り返して呼んでいた
あの夢は…本当に予知夢の一種だったらしいな。
ハルヒがあの時のようにここに居て、体温が伝わる。
ハルヒは俺の胸に顔を埋めてひたすら泣いていた。
あとは言うだけだ。俺の気持ちを…
少し体を動かしてハルヒの顔をあげさせる。
別に泣き顔が見たいわけじゃない。
言って良いんだよな?俺が正しいと思うことを。
822VIP村人r:2006/11/28(火) 05:50:39.27 ID:rlEvcj9s0
ガンガレ支援
823ゼロ ◆aTTIDOUTeI :2006/11/28(火) 05:51:28.67 ID:E3D0cj55O
支援
824VIP村人a:2006/11/28(火) 05:51:30.94 ID:GdmRhm5o0
しえんー
825VIP村人r:2006/11/28(火) 05:51:38.56 ID:JBAObY1dO
支援
826A Jewel Snow(キョンVer)後編10/13:2006/11/28(火) 05:52:23.04 ID:ylpVSAC60
なぁ、ハルヒ。俺は口の上手い方ではないから良い言い方ができないんだが…
俺もお前と会えず、連絡も出来なかった一週間、辛かったんだ
「え…?どういう事?」
それなのにお前は心配しちゃいないだろうと思い込んでた。すまない
ハルヒにも随分心配をかけさせたんだな
ハルヒは俺の顔見て話を聞いてくれている。
俺はハルヒが傍に居るのが一番だ。これからもそうして欲しい
俺にとって今のお前は大切な存在なんだ
「キョン…それって愛の告白?」
ああ…そう受け取って欲しい
「キョンも…あたしの事が好きだったの…?」
そうだ。俺は……お前が好きだ
ハルヒは驚いている様だった。俺は真剣だぞ。
俺はハルヒの答えを待っていた。いや、解っていたのかもしれないが
それでも聞くまで不安になるのが人の心だ。
「あたしも…キョンが好き…もう離れたくない」
あぁ…これからは一緒に居よう
俺はいっそう力を入れてハルヒを抱きしめる。
ハルヒと完全に目線が合って数秒が経った。
確かあの夢の時は、どうしたんだっけ。
自分の記憶を反芻する。俺が告白して、抱きしめて、後は…
残っているのはひとつだけか。
827VIP村人r:2006/11/28(火) 05:53:20.23 ID:JBAObY1dO
ラストスパートさ!
支援支援!
828A Jewel Snow(キョンVer)後編11/13:2006/11/28(火) 05:53:22.81 ID:ylpVSAC60
だが、さすがにこれは戸惑った。一応俺だって男だ。
閉鎖空間と先の夢と2度も経験したとは言え、やっぱり照れる。
何の偶然か場所まで同じだ。
この反応を見るにあの夢はハルヒだって見ていたはずだ。この後の事も。
「キョン…」
ふとハルヒが俺の名を呼ぶ。
俺の決意が固まった。あぁ、これが正しいんだ。
ハルヒも目を閉じていた。
唇の触れる感覚がはっきりと解る。
これが夢なら教科書に載せられるな…フロイト先生も笑ってる事だろう。
だが、今しているキスは現実だ。初めて現実でするキス…

数秒間しか経っていないはずだった。だが体感的にはとても長かった。
ハルヒの体温が伝わる、ハルヒの鼓動を感じる。
自分の気持ちの中を伝っていたら、ふとハルヒが声を上げた
「…冷っ!」
とっさに唇が離れる。
あまりに突然だったので、俺は少し驚いた。
ハルヒは俺の後ろの辺りを見ている。
「……雪だ」
雪?いくら12月でもさっきまでそんなに曇ってたか?
829VIP村人r:2006/11/28(火) 05:54:00.40 ID:rlEvcj9s0
あとちょっと!支援!
830A Jewel Snow(キョンVer)後編12/13:2006/11/28(火) 05:54:24.12 ID:ylpVSAC60
雪が降ってきたのか。ここ1週間天気は良かったんだがな
俺も雪を見て呆然としていた。
「…綺麗」
ハルヒが小さいこれで呟く
そうだな、まだ朝だし、辺りが明るいから光を反射してるんだろ
だが、俺にはわかっていた。これが古泉達が言っていた事だったんだ。
この雪は構築されかけた新世界の破片。それは陽の光を反射し輝いていた。
―――まるで宝石のように―――
俺とハルヒはその美しい光景に見惚れていた。
この断片一つ一つが情報の塊なのだろうか。それとも別の何かか。
だが、この世界の破片はとても美しかった。
幻想的な輝きを放ちながら、心を通わせた俺達を祝福してくれている。
……行こうか、ハルヒ
俺はハルヒに向かって手を出した。
「……うん。行こう。キョン」
ハルヒはその手をしっかり握った。この手をもう離したくない。
831VIP村人r:2006/11/28(火) 05:54:25.90 ID:JBAObY1dO
支援
832VIP村人r:2006/11/28(火) 05:54:49.23 ID:rlEvcj9s0
ラストォォォ!
833A Jewel Snow(キョンVer)後編13/13:2006/11/28(火) 05:55:22.64 ID:ylpVSAC60
そのままの状態で部室に戻ると、3人がそれぞれのリアクションをした。
古泉は「おや、おめでとうございます。お二人さん」と。こうなると知っていたのにな。
朝比奈さんは「わぁ〜、やっとですね〜」と言ってくれた。感謝いたしますよ。
長門は少し俺達を見た。気のせいか何かの感情が過ぎった様に見えた。
そして小さく「…おめでとう」と言った。ありがとうな、長門。

その日帰ると、ハルヒから電話がかかってきた。
用件は明日土曜日の予定についてだ不思議探索も無いらしい。
だからデートに行こうという件で。
俺は直ぐに承諾した。どこに行こうかと話している内に時間は過ぎ、
大よその予定を決めて電話を切った。

どうやら世界は救われたらしい。そして俺も幸せだと思えるようになった。
今の俺の傍にはハルヒが居るからな…。
明日はどんな話をしようか…目を閉じて眠るまでの間でそれを考えた。
これから俺達はどうなるのだろう。それはわからない。
だが、俺とハルヒが一緒なら大丈夫さ。
だから、また明日。
―――おやすみ。ハルヒ


FIN...
834VIP村人r:2006/11/28(火) 05:55:25.70 ID:JBAObY1dO
●>頑張ってください、ラストです
835VIP皇帝:2006/11/28(火) 05:56:05.53 ID:rlEvcj9s0
GGGJJJ!!! そして乙!
836VIP村人r:2006/11/28(火) 05:56:16.40 ID:JBAObY1dO
>>833
GJ!
837VIP村人r:2006/11/28(火) 05:57:41.40 ID:rlEvcj9s0
こんなに支援したのは初めてだったぜ。
838VIP村人a:2006/11/28(火) 05:58:19.03 ID:GdmRhm5o0
しえn
839A Jewel Snow:2006/11/28(火) 05:58:40.40 ID:ylpVSAC60
以上です。少ない人数なのに支援感謝!
前編投下のときに雪の意味が繋がらないと指摘を受け、急遽雪に設定を追加。
おかげでキョン偏の大半を書き直す事にorz
結果前より無理の無い話しにはできたつもり。
ハルヒ偏を相互補完させるために意図的に行数を同じにしたり、
会話を対比させたりって描写がやりたかった。今では反省してる。

何か批評をもらえるとありがたいです。
840猿回しの勘三:2006/11/28(火) 06:12:54.50 ID:BCMdxaVR0
すヴぁらしかったです、GJ!
で、出来れば少しだけでも良いのでその続きを!
841門番の娘:2006/11/28(火) 06:37:09.41 ID:JCi6dF5PO
乙!GJ!
842門番の娘:2006/11/28(火) 06:39:15.26 ID:OmfDpLMG0
GJ!
843荒巻スカルチノフ:2006/11/28(火) 06:52:29.17 ID:JUs5adfk0
>>839
雪の意味が繋がらないと言ったものだが

すげえよあんた!GJ!!
前編より描写が格段とうまくなってるよ!
状況描写と心理描写の配分が凄くいいから細かい部分の粗が気にならないよ。
つーか俺にはここまで表現できそうにねえから謝らせろ
えらそうなこと言ってすまんかったOrz
844はぐれVIPPER:2006/11/28(火) 07:24:05.05 ID:GWHs5tjrO
お前らこんな朝っぱらから………ニートきめぇ
845VIP村人q:2006/11/28(火) 07:33:27.21 ID:aGlXrRkW0
>839
雪の意味が追加されたおかげで、タイトルの意味がいっそう際立った気がしますよ。
846VIP村人c:2006/11/28(火) 07:58:27.16 ID:GdmRhm5o0
さっき投下した駄作の続き出来たんだが・・・投下しても良いですか?
847だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:01:00.16 ID:zyHZrDO+0
>>846
かもーん
848有希カレー:2006/11/28(火) 08:04:50.32 ID:GdmRhm5o0
では>>763の続きからです。

さて、図書館について早々、長門は読むだけで頭が痛くなりそうな本がずらりと並ぶ所へと消えていった。
とりあえず携帯をマナーモードにしてと、駅前に4時集合だったな。
スーパーに寄ることも考えて、2時30分くらいに図書館を出るか。
さて、俺も読書でもしますかね・・・と思ったものの
活字読んでると眠くなるんだよな・・・こないだみたく寝過ごすのは絶対に避けたいし
かと言って図書館に来て本を読まないなんて一体何の為に来たか分からんし・・・
漫画とか置いてないのか?置いてあるわけないか
この歳になって絵本は・・・流石に浮くというか恥ずかしいよなー
そんな俺の目に一冊の本が飛び込んできた
【ギネスブック 2006年版】
面白そうだな・・・良い暇つぶしになりそうだ
849有希カレー:2006/11/28(火) 08:05:55.64 ID:GdmRhm5o0
・・・・・・・・・

スポーツ系の世界記録をあらかた見た後、ぺらぺらページめくってた時に見つけたんだが

顔に洗濯バサミを○○個つけた
輪ゴムでボールを作った重さ○○kg
バナナグッズを○○種類集めた

こんな世界記録要らないだろ・・・ってかチャレンジしてるのお前だけだろ!
と頭の中で抗議しているといつの間にか2:30分になっていた
何だよ、くだらないくせに中々面白いじゃないか。
借りて家で読んでみるのも良いかもしれんな、この手の本なら妹も喜ぶかもしれん
だが何となくハルヒには見せちゃイケナイ気がした、いや何で見せちゃいけないのかは俺にも分からないんだが。
850だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:06:30.95 ID:zyHZrDO+0
支援
851有希カレー:2006/11/28(火) 08:06:57.78 ID:GdmRhm5o0
さて、長門連れてスーパー寄ってくか。
ここからが一苦労なんだ、以前図書カードを作ったから本を借りれば家で好きなだけ読めるんだが
長門は本を読んでる最中を他人に邪魔されるを嫌うからだ。
こないだなんか無理やり連れて帰ろうとしたら本の角で頭殴られちゃったしなぁ・・・どうしたものか
長門は案の定地に根を生やしたように立ち読みしていた。
長門・・・帰るぞ?
「・・・後五分。」
やれやれ・・・まぁ五分待つだけで済むならそれは非常に有難いんだがな
俺は借りたい本が有るから図書カード作ってくるよ、五分したらちゃんと戻って来るんだぞ?
と言ってその場を立ち去ろうとしたら
ん?  長門が俺の服を掴んでる・・・まるでいつぞやの消失長門みたいだ こっちは無表情だが
どうした?長門
「・・・私が作る。」
え、何を?
「・・・あなたの図書カード。」
そうかい、それじゃ頼むよ。一人で出来るか?
「・・・コクリ」

俺には何で長門が図書カードを作ろうとしたのかが分からなかった。
自分のは俺に作ってもらったからそのお返し?
まぁそんな事はどうでも良いか、長門が自分の考えを口にしてくれる事が俺は何故か嬉しかったから・・・
852有希カレー:2006/11/28(火) 08:07:48.23 ID:GdmRhm5o0
そんなこんなで俺達2人はスーパーに不思議探索に来ている。
いや、正直不思議なんてこれっぽっちも探してないんだが
まぁ見つかったら見つかったでハルヒに良い土産が出来たって程度か?
長門よ、何を買うんだ?
「カレーの材料」
即答だな。
ん?待てよ・・・カレーの材料?
長門のマンションで朝比奈さんと食べたカレーはレトルトだったが・・・
長門、もしかして野菜も買うのか?
「・・・コクリ」
驚天動地だ・・・ってこれは谷口の台詞か
長門の手料理か・・・こないだ食べたのはレトルトだしな。非常に興味が有るな
長門は何をやらせてもポポンとこなす万能選手だが・・・果たして料理はどうなのだろうか
長門が制服にエプロンつけて鍋をグツグツ煮込んでる姿か・・・
ダメだ、何か怪しい薬か何かを作ってるように見えてしまう、って今日の俺は失礼な事を考えすぎだな
「・・・先に野菜を選ぶ」
へいへい。
853悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:08:13.75 ID:lDFLMIYqO
支援
854有希カレー:2006/11/28(火) 08:08:36.22 ID:GdmRhm5o0
買い物籠を持ちながら歩く長門を後ろから眺めながら歩いているとマナーモードにしておいた携帯が震えだす。
何だ、ハルヒか?まだ3時になったばかりのはずだが・・・
携帯を開いてみると母親だった。
もしもし、何かあったのか?
「キョン?あんた今ハルちゃん達と街に出てるんでしょう?」
「まぁそうだけど・・・で?」
「さっき階段で足を踏み外しちゃって、買い物に行けそうに無いのよ、だからあんた夕飯の材料をついでに買ってきてちょうだい。
材料の内容は後でメールするから。」
まぁそれは構わないが・・・足は大丈夫なのか?
「あら!母親の心配をしてくれるのね、母さん嬉しいわ〜」
年頃の息子にとって母親におちょくられる事は非常にイライラするのだ、俺だけか?そんなことはないだろう
「足は別にたいした事無かったわ、んじゃメール送るから頼むわね・・・プツッ・・・ツーツー」
855悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:09:12.68 ID:lDFLMIYqO
支援
856有希カレー:2006/11/28(火) 08:09:54.67 ID:GdmRhm5o0
ふぅ・・・丁度スーパーに居るとは何てタイミングの良さなんだ。
この事情ならハルヒにもどやされなくて済みそうだな。
と、前を向けば俺をジーっと見つめてる長門が
「・・・どうしたの?」
いや、親が足怪我したみたいで俺が代わりに夕飯の材料を買う事になったんだよ。
「・・・それは良かった。」
え!?
良かったって・・・長門さん、それは少し酷すぎやしないか?
「丁度スーパーに居たから」
あぁ、そういう意味ね、流石に友人の親が怪我して喜ぶなんて長門に限って有る訳ないよな・・・
まぁ俺は俺で長門に失礼な偏見を抱いていた訳だが

携帯が震えた、母親からのメールだろう
857悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:10:25.70 ID:lDFLMIYqO
支援
858有希カレー:2006/11/28(火) 08:10:49.73 ID:GdmRhm5o0
【夕飯はカレーにしようと思うわ。
材料はカレーの素、これは甘口ならまぁ適当なので良いわ
後、野菜はじゃがいもにんじん・・・・・・・・・・と最後にカボチャね
んじゃよろしく頼むわよ〜。愛しのキョンへ】

最後の一言が余計だっっっっ!

「・・・愛しのキョンへ」
長門・・・見たのか?
「・・・コクリ」
はぁ・・・とため息をついた後、気を取り直して野菜売り場へ向かう
まさかうちまでカレーとはな、これも丁度良かったと言うべきなのか?
「・・・一つ聞きたいことが有る」
ん?カレーに使う野菜が何だか分からないのか?長門よ
「・・・先程のメールに書いて有った最後のk」
あれは忘れてくれ、頼む。それが無理なら誰にも言わないでくれ
「それでは無い、野菜の最後のカボチャって?」
ん?あー、うちはカレーにカボチャ入れるんだよ、これが中々美味いんだ。
「・・・信じられない・・・・・・・。」
他の奴もおかしいって言うんだよなぁ。やっぱうちだけなのかな
でも美味いんだぜ?ホント、俺はカレーは辛口派だがカボチャを入れるなら断然甘口のが美味いし、
まぁそれ以前に妹が辛口食べれないんだけど
859悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:11:34.36 ID:lDFLMIYqO
支援
860有希カレー:2006/11/28(火) 08:11:52.83 ID:GdmRhm5o0
「・・・・・・・。」
長門・・・そこまで驚くような事か?口をポカーンと開けながら見つめられると少し照れるんだが
「私にはカレーにカボチャを入れるという発想は生まれなかった、何故ならレシピにはカボチャが載ってないから・・・。
これが・・・人間の自立進化の可能性だと言うの?・・・。」
いや長門、それは言い過ぎだって
「・・・食べてみたい」
え?
「カボチャカレーを食べてみたい」
うっ・・・その雨の日にダンボールと共に捨てられた子猫のような瞳で見つめられると・・・っく
分かったよ。 その方が材料も少なくて済むしな 買い物終わらせて解散したらうちで晩飯食ってくか?
「コクリ・・・ありがとう。」
カレー如きでそこまで感謝されても・・・いや、長門の目の前でカレー如き何て言ったらマズイな、きっと。
何て考えながら母親にメールを返信しといた
【友人がカレー食べたいそうだ。
かなり食うからお米は大量に炊いといてくれ】・・・と。
861悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:12:28.17 ID:lDFLMIYqO
支援
862有希カレー:2006/11/28(火) 08:12:56.32 ID:GdmRhm5o0
そんなこんなで夕飯の材料も買い揃え、駅前でハルヒ達と合流したのだが
「ちょっとキョン!何よその袋は!」
全く・・・ホントこいつほど分かりやすい奴もそうは居ないだろ?
谷口辺りが思いっきり否定しそうだが
「涼宮ほど謎な女は居ないって!マジで!」って感じでな
まぁとりあえず、かくかくしかじかで・・・
「・・・そう、それならしょうがないわねぇ。今回は特別に許してあげるわ」
午前にコンビニ寄ったのは何処のどいつだ!っとまぁ言うだけ無駄なのは百も承知だから言うはずも無いのだが
そーいや古泉が言ってたな、ハルヒが遠慮したとか何とか・・・あながち間違いじゃなかったな。
流石涼宮ハルヒ専門家を名乗ってるだけはある。
「んじゃ!また月曜日に会いましょう〜。解散!」
ふぅ〜。毎週こんな感じで俺の貴重な休日が一日潰れるんだよな・・・
何て前までは思ってたけどな・・・こんな無駄としか思えない市内探索も最近は楽しいと思えるようになってきた
なんでだろうな・・・半年前の俺が知ったら未来の俺に同情しちゃったりするんだろうか?
タイムスリップはもう勘弁だが・・・あれほど頭の痛くなる事件は無いしな
863悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:13:12.51 ID:lDFLMIYqO
支援
864だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:13:34.24 ID:zyHZrDO+0
支援
865有希カレー:2006/11/28(火) 08:14:01.72 ID:GdmRhm5o0
ただいま〜。
「あらキョン、お帰りなさい あれ?そっちの可愛らしい子は?
・・・まさか彼女!?キャー!!」
さっき友人が行くってメール送ったんだけどな・・・わざと冷やかしてるんだろうきっとそうだ。
あー、もう・・・材料買って来たから、ほら
「ありがとねキョン、夕飯の支度するからそちらの彼女と待ってて頂戴^^」 
もう反論する気すら失せる・・・ んじゃ俺の部屋でも行くか。
「・・・コクリ」
俺と妹の部屋は二階に有る、階段を長門と登ってる時にシャミセンを抱えた妹とばったり会ってしまった。
866悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:14:27.83 ID:lDFLMIYqO
支援
867VIP足軽a:2006/11/28(火) 08:16:10.40 ID:JUs5adfk0
支援
868悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:16:58.44 ID:lDFLMIYqO
支援
869高校の女教師:2006/11/28(火) 08:17:14.17 ID:waUjM9YEO
支援
870だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:17:34.71 ID:zyHZrDO+0
さるったか?支援
871悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:17:54.40 ID:lDFLMIYqO
支援
872有希カレー:2006/11/28(火) 08:18:07.72 ID:GdmRhm5o0
もうそこからはなんと言うか・・・
「あれ〜?有希ちゃん!何でキョン君と一緒に居るの〜?」
長門は今日うちで一緒に晩御飯を食べるんだよ
「へぇ〜〜〜。」
ん、なんだ妹よ、そのニヤニヤした顔は
「何でキョン君と有希ちゃんが一緒なの〜?今日はSOS団の皆で遊ぶんじゃなかったの〜〜?」
別に遊んでる訳じゃ・・・と言うかお前は何が言いたいんだ一体・・・
あぁ、そういえばお前も母さんの血を受け継いでたな、そんな事は当たり前だが何か納得しちゃったじゃないか。
晩御飯が出来るまでは俺の部屋で3人+1匹でギネスブックを読みながら過ごした。
案の定妹は顔に洗濯バサミをつけてる奴を見て爆笑してた。後日チャレンジして母親に怒られたのはまた別の話だ。
こんなのチャレンジする奴誰も居ないと思ったんだがな・・・まさかこんな身近に居たとは
妹よ、とりあえず感謝しておこう。 自室で長門と2人きりの状況を苦としないのはハルヒと鶴屋さんくらいだろう。
あの2人は相手が喋らなくても勝手に話を進められるからな・・・
873有希カレー:2006/11/28(火) 08:19:22.40 ID:GdmRhm5o0
世界一髪の長い人間を見てると、
「ねぇねぇキョン君、これどれくらい髪の毛切らなかったらこのくらい長くなるの〜?」
さぁなぁ・・・何十年って伸ばし続けないと難しいんじゃないか?
「私そんなに待てないよ〜」
お前・・・頼むからそんな馬鹿な事は考えないでくれ。
「髪の毛を伸ばす事は容易・・・・・・・※Жω∀Λ゜хψ・・・・・・」
・・・・ちょ!これってもしかして!おい!長門ストップストップ!!!!!
あ〜、どうするどうする!このままじゃ妹の髪が自分の身長の倍以上にいいいいいいいいぃぃいぃぃ!!
「ご飯出来たわよ〜!」
「・・・・・・ッ!」 ビクッと長門の体が震えた、そんなに待ち遠しかったのか?・・・まぁ助かったけどな。

気づけばドアの前に立って
「・・・早く」 分かったからそんな急がなくたって・・・
874有希カレー:2006/11/28(火) 08:21:06.94 ID:GdmRhm5o0
台所のテーブルを4人で囲みながら、俺の隣に座っている長門はまだなのかと言わんばかりの表情でスプーンを握っている。
俺の目の前に座ってる親父は・・・
「キョンにはもったいない彼女だなぁ(・∀・)ニヤニヤ」 お ま え も か !
今気づいたんだが俺の周りで俺の事を本名で呼んでくれる奴はどのくらい居るのだろうか?
ハンドボールバカの岡部もキョンとか呼んでたな・・・あいつには今度から本名で呼ぶように注意しておこう、うん
等と考えているうちにテーブルには5つカレーのよそった皿とコンソメスープが乗っていた。
「それじゃ、食べましょうか。」 我が家は頂きますの音頭を妹が取るので
「頂きま〜〜〜す!」
「「「「頂きます」」」」 と言った瞬間だった!
・・・・・・・あれ?母さん、長門の皿にカレーがよそってないじゃないか、全くお客さんに対して失礼だぞっと^^
「・・・おかわり」
・・・・・・まぁそんな事だろうとは・・・思ってたんだけどな
「こんなに美味しいカレーを食べたのは初めて」
「あらそう?おかわりは沢山有るから遠慮しないで食べてね有希ちゃん♪」
「・・・コクリ」
875悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:22:13.07 ID:lDFLMIYqO
支援
876有希カレー:2006/11/28(火) 08:22:17.57 ID:GdmRhm5o0
「・・・・・・。」
親父は絶句している。
「おかわりは沢山あるから遠慮しないでね。」
何故か母親はノリノリだ
「有希ちゃん凄〜〜い!」
ついでに妹もノリノリだ

長門は既に2杯目をたいらげている
「あなたは幸せ者、こんなに美味しいカレーを毎日食べられるなんて」
いや、長門よ 毎日カレーを食べるのはお前とインド人くらいだと思うぞ 流石にインド人も毎日はカレーを食べたりしないかな・・・
877だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:22:45.21 ID:zyHZrDO+0
支援
878悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:23:00.42 ID:lDFLMIYqO
支援
879有希カレー:2006/11/28(火) 08:23:28.05 ID:GdmRhm5o0
結局長門は4杯もカレーを食べた・・・しかも3杯は大盛りだ
カレーに対してお米が足りなかったらしく、残ったカレーを持って帰るか?と聞いてみたら
「ありがとう」 即答だ。
「有希ちゃんはカレーが好きなのね〜、カレーの日はキョンに連絡しとくからいつでも食べに来てね」
どうやら母さんは長門の食いっぷりをえらく気に入ってしまったらしい。
まぁ自分の作った料理を美味しそうに何杯も食べてくれるのは嬉しいことではあるのだろうが
「ほら、キョン!彼女を夜道一人で帰らせたりするつもり?ちゃんと送っていきなさい」
へいへい。っと 長門が襲われたら俺は襲った奴を同情しちゃうかもしれないが・・・まぁ送って行くさ
「・・・今日はありがとう、とても美味しかった」
そうか、それは良かった。 まぁ毎日カレー食べる訳じゃないがカレーの日にはまた招待してやるさ
「・・・コクリ」
長門がマンションに入っていくのを見送った後。実は一杯しか食べられなくて少々物足りないが、まぁ長門の喜ぶ姿が見れたから良いかなと俺は思ったりしちゃってた。
880悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:23:55.76 ID:lDFLMIYqO
支援
881だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:24:49.97 ID:zyHZrDO+0
ながもんカワイイヨ支援
882有希カレー:2006/11/28(火) 08:24:50.46 ID:GdmRhm5o0
─月曜日、SOS団部室にて─

ってことが有ったんだよ。
「そうですか、なかなか楽しかったみたいですね」
まぁ楽しかった・・・かな、少し疲れたが
古泉とオセロをしながら土曜の事を話していた
「お茶ですぅ」
どうもありがとうございます。
近頃朝比奈印のお茶を一杯恵んで欲しいとここ文芸部室に現れる輩が後を絶たない。
まぁ全てハルヒが撃退するのだが・・・確かにこのお茶を他の奴らには飲ませたくないな・・・うん。
「カレーにカボチャですかぁ〜、美味しそうですねぇ〜」
貴方が食べたいと言うのなら今日またカボチャカレーでも俺は全く構いませんが
「カレーって作る家によって味とかに特徴でたりするわよね〜
私の家はカレーに人参入れないわ、家族全員嫌いだから」
ハルヒよ、お前のその人参はまた別だと思うんだが・・・
883悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:25:06.01 ID:lDFLMIYqO
支援
884有希カレー:2006/11/28(火) 08:26:00.59 ID:GdmRhm5o0
─ガチャ・・・
長門、珍しく遅かったな?
「あれから私は独自のカレー作りに専念していた」
「「「「え?」」」」4人同時にハモってしまった
「家庭科室で暖めてきた・・・私オリジナルのカレー・・・食べてみて」
見てみると長門の手にカレーの入ったタッパーが
「長門さんの手料理ですか、僕は初体験ですね」
まぁ俺と朝比奈さんもレトルトのカレーしか食べてないけどな
「美味しそうな匂いがしますねぇ〜」
うん、匂いは美味しそうだ・・・見た目も・・・
「有希って料理できたのね、ちょっと意外かも」
ハルヒ、お前それは失礼だぞ 長門に謝りなさい まぁ俺も同じことを思ってたわけだが
「これはどんなカレーですか?」
スプーンでカレーをすくいながら古泉が尋ねる。
「・・・有希カレー」
ダメだ、お前ら絶対笑うなよ・・・ハルヒ特にお前だここで笑ったら長門が可哀想だとアイコンタクトを送る
古泉が笑いを堪えながら「では、頂きます・・・」
─バタッ
885悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:26:20.01 ID:lDFLMIYqO
支援
886有希カレー:2006/11/28(火) 08:28:06.21 ID:GdmRhm5o0
三日後聞いた話しによると、
「カボチャ以上のインパクトが有り尚且つカレーに合う食材を求めた
私が出した答えは・・・ミノタウロス」

ミノタウロスて・・・・一体何処から捕まえてきたんだよ
「・・・ばらしたら皆真似する、これは私のオリジナル・・・だから秘密」


以上です、初SSで凄いドキドキで規制?みたいのになって焦っちゃったけど
こんな時間に支援してくれた方ありがとうございました。

ミノタウロスネタはぱくっちゃったけど平気かな・・・
887だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:29:09.73 ID:zyHZrDO+0
そこでミノタウルスかよwwwww
面白かったよGJ!!
888悲しい一人暮らし:2006/11/28(火) 08:29:17.01 ID:lDFLMIYqO
GJ!
長門=ミノタウロスの定義www

朝だけどカレー食いたくなった。
889VIP村人r:2006/11/28(火) 08:29:59.82 ID:aGlXrRkW0
>886
ミノタウロスの悲劇、再び。

わたしも、ハイテンション・ユッキーのネタもらっちゃったから、
人のことはいえません。やばいなぁ……
890だんご屋のはる:2006/11/28(火) 08:30:26.56 ID:zyHZrDO+0
俺が朝からカレーを食うとカレーSSが来る不思議
891VIP皇帝:2006/11/28(火) 08:33:52.48 ID:sM9ccJ6NO
山口は宇部からVIPへの気持ち、受け取って下さい!You達、釣られちゃいなよ!ぶっこんじゃいなよ
http://kyusyu.hostlove.com/cgi-bin/tyu_hoclub/ibo.cgi?mode=tp&digest=1&page=1&a=1&file=20061110141815
892VIP村人s:2006/11/28(火) 08:53:40.31 ID:UZWOlKinO
ぱくっちゃいかんだろ
893VIP皇帝:2006/11/28(火) 08:59:55.60 ID:zyHZrDO+0
パクリじゃなくてリスペクトやインスパイアとえばウアナニオスルヤメカスラック
894VIP乙女:2006/11/28(火) 09:06:11.96 ID:L0wfrE0W0
ハルヒ「あんたまだミクルちゃんの事・・・」
キョン「・・・」

ハルヒ「いい加減忘れなさい!!」
キョン「・・・」

ハルヒ「もう亡くなってから何ヶ月経つと思ってんの!!」
キョン「人がどう思おうが勝手だろ・・・」

小泉「涼宮さん、仕方が無いんですよ・・・」
ハルヒ「・・・」

小泉「キョン君は知りすぎてしまったんですよ・・・」
長門「・・・」

ハルヒ「き、今日はもう変えるわ!!」
キョン「ハルヒ・・・」

谷口「なんだなんだ?しゃぶれよ」
895愛のVIP戦士:2006/11/28(火) 09:20:46.38 ID:tnhymAL+0
ハルヒ「今のは腹話術」
キョン「パーソナルネーム涼宮ハルヒを敵性と判定。当該対象の服飾情報連結を解除する。」

ハルヒ「キョン・・・」
キョン「ごめん。正直、たまりません。」

ハルヒ「わたしの服が・・・」
キョン「・・・並盛り!!」


反省はしてない
896VIP乙女:2006/11/28(火) 09:22:42.07 ID:L0wfrE0W0
小泉「キョン君、いくら想ってみたとこで朝比奈さんは戻って来ませんよ」
キョン「分かってる・・・分かってはいるんだ」

小泉「あの時間、いやあの秒数に存在した朝比奈さんはもういない」
キョン「・・・」

小泉「この事実を変えられるとしたら涼宮さんだけ・・・」
小泉「でも涼宮さんもこの事象を受け入れてしまっている」
小泉「もう何もかもが手遅れなんですよ・・・」

キョン「でも何か・・・あの数秒前にでも朝比奈さんに知らせる事が出来ないものか・・・」
キョン「なぁ長門?なんとかならないか・・・」

長門「時間移動は時空の歪みを生み出す・・・」
長門「存在しない朝比奈みくるを作り出すことになるかもしれない・・・」

キョン「そうか・・・」

谷口「それよりさ、ナンパしに行こうぜ!!」


保守
897高校の女教師:2006/11/28(火) 09:55:23.49 ID:4Bkr77/mO
カオス


gsk
898愛のVIP戦士:2006/11/28(火) 09:55:45.29 ID:tnhymAL+0
YUKI.N>保守
899牛のふん:2006/11/28(火) 10:13:09.33 ID:L0wfrE0W0
キョン「本当に・・・何もかもが手遅れなのか?」
小泉「残念ながら・・・」

長門「・・・イレギュラーを発生させる事は出来る」
キョン・小泉「!!!!!」
キョン「どういうことだ長門!?」
長門「前に朝比奈みくるの異次元同位体が現れた事があった」

キョン「大人朝比奈さんか!」
長門「そう、同じ時間同じ場所で朝比奈みくるを会わせれば良い」
小泉「発想は分かりますがいったいどうやって?」
長門「時間軸を少しだけずらし未来の朝比奈みくるに異常を知らせる」

キョン「未来に朝比奈さんはもう存在しないんじゃないか?」
長門「存在しない、でも違う次元の時間には存在する」
キョン「違う次元の朝比奈さんは別の存在じゃないのか」
長門「全く同じとは言えない、しかし時間移動をスムーズに行える」

キョン「そうか、なら朝比奈さんを助ける事が出来る・・・」

谷口「WAWAWA 忘れ物〜、お前ら睨むなよ・・・」


保守
900牛のふん:2006/11/28(火) 10:18:52.43 ID:L0wfrE0W0
>>899
異次元同位体じゃなくて異時間同位体だった・・・orz
駄文でスレ汚しスマソ
901愛のVIP戦士:2006/11/28(火) 10:24:05.23 ID:tnhymAL+0
YUKI.N>保守
KOIZUMI>マッガーレ
902VIP村人h:2006/11/28(火) 10:32:25.36 ID:47Pg42t60
それ以前に小泉→古泉とか誤字をなんとかしてくれ
903VIP足軽zip:2006/11/28(火) 10:37:57.34 ID:4Bkr77/mO
夕方には次スレか?
904VIP侍:2006/11/28(火) 10:45:37.42 ID:vEm35aNm0
A jewel snow、gjです!
ハルヒ編でどうにも色々辻褄が合わない話だなという感想だったんだが、
キョン編で見事にピッタリと疑問が晴れるとは。

ただ、ハルヒ編でエンディングが既に判明してしまったのがちょっと
もったいないかな、と思った。
ハルヒ前編→ハルヒ後編6あたりまで→キョン前編→キョン後編6あたりまで
→ラスト、みたいな構成だと最後がもっと盛り上がったかもしれない。
まあこれは自分のわがままだけど。

何はともあれgjでした!
905VIP村人x:2006/11/28(火) 11:01:00.08 ID:1/9jIilwO
不味い
906VIP勇者:2006/11/28(火) 11:43:43.27 ID:lDFLMIYqO
保守
907VIP足軽orz:2006/11/28(火) 11:44:29.19 ID:ylpVSAC60
A Jewel Snowの感想感謝です。
話が合流する部分は確かに一気に出した方が良かったかも。
2作品目にして力絞りきってネタ枯渇気味…。
短編程度になら後日談も書いてみようかなと考え中。
雪の設定に関しては好評で嬉しい限りです。

しかし自分の作品には大小関わらず必ずオリジナルキャラが一人は出てくるのは
何の仕様だろうかorz
既存キャラだけで作品を作りきれない未熟者ですが今後ともよろしくです。
908VIP村人xxx:2006/11/28(火) 12:22:31.21 ID:CyjfDHu/O
授業中に保守
909VIP賢者:2006/11/28(火) 12:57:09.14 ID:lDFLMIYqO
保守
910VIP魔法使い:2006/11/28(火) 13:27:13.96 ID:lDFLMIYqO
保守
911VIP村人y:2006/11/28(火) 13:41:06.05 ID:7rnNOjUwO
時代はハルヒ×谷口
912牛のふん:2006/11/28(火) 13:42:43.92 ID:zyHZrDO+0
>>911
大丈夫だ。
そんな時代は絶対来ないから安心しろ谷口
913VIP足軽p:2006/11/28(火) 13:43:45.15 ID:RQ8lh7rK0
携帯ならやってみ
街を育成するゲームでかなりおもしろい

http://gcity.tv/?RF=1&frdref=216351
914VIP村人z:2006/11/28(火) 14:03:19.08 ID:7rnNOjUwO
ハルヒ寝取られの時代だな
915VIP無職:2006/11/28(火) 14:21:21.24 ID:lDFLMIYqO
保守
916散髪とめきち:2006/11/28(火) 14:51:12.68 ID:av4/m/D1O
保守
917水汲みおしち:2006/11/28(火) 15:05:12.20 ID:vEm35aNm0
保守代わりに勝手に画像化。苦情は受け付けない。

http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date27479.jpg
http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date27480.jpg
http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date27481.jpg

というか、早く新刊出てくれ・・・
918VIP商人:2006/11/28(火) 15:15:48.94 ID:lDFLMIYqO
>>911
GJ!
919VIP村人xxx:2006/11/28(火) 15:19:10.99 ID:xXSPJoVC0
>>917
これは・・・・
いい!!!
920VIP勇者:2006/11/28(火) 15:38:31.17 ID:4Bkr77/mO
おあげ
921VIP無職:2006/11/28(火) 15:48:02.32 ID:MN8C//gaO
最近投下が多いな
922VIP村人Ecup:2006/11/28(火) 15:58:41.99 ID:1/9jIilwO
いいことだ
923散髪とめきち:2006/11/28(火) 16:19:32.99 ID:lDFLMIYqO
実に嬉しい。
924VIP村人xxx:2006/11/28(火) 16:25:32.98 ID:1/9jIilwO
925VIP村人l:2006/11/28(火) 16:36:53.98 ID:GdmRhm5o0
ほっしー
926VIP村人a:2006/11/28(火) 16:44:38.34 ID:4Bkr77/mO
>>924
俺の結果はキョンだった

皆さんどうよ?
927VIP足軽y:2006/11/28(火) 16:47:09.00 ID:6Tlo7pYw0
朝倉だったぜ
928散髪とめきち:2006/11/28(火) 16:49:39.45 ID:lDFLMIYqO
みくるだった。
929VIP商人:2006/11/28(火) 16:51:42.88 ID:MN8C//gaO
みくる。今日の運勢1位だった
930一生足軽:2006/11/28(火) 16:52:42.33 ID:zyHZrDO+0
うえwww
俺ガチホモwww
931牛のふん:2006/11/28(火) 16:52:56.37 ID:yKRGapi3O
へし
932VIP村人P:2006/11/28(火) 16:57:29.09 ID:Q+xUPDJ7O
俺古泉だったwwww
933VIP神父:2006/11/28(火) 17:01:25.57 ID:3GlXdgCLO
みっくるんるん♪
934VIP村人xxx:2006/11/28(火) 17:15:02.28 ID:Jao1/8kb0
ちゅるやだった
935VIP村人xxx:2006/11/28(火) 17:28:25.88 ID:7rnNOjUwO
ハルヒだったorz
936VIP村人h:2006/11/28(火) 17:31:40.89 ID:PHQl/eK50
国木田だったぜい
937VIP村人P:2006/11/28(火) 17:38:04.05 ID:1/9jIilwO
ちょうどいい埋めになったか…
俺は優男だった。
938散髪とめきち:2006/11/28(火) 17:39:14.25 ID:y+qoLb64O
みくるんだたーよ

ところで、もしもキョンの中学時代の彼女が次巻あたりで登場したらプリンスレ的にも爆弾?
宇宙人でないと彼氏として認めないなんて信念もってたハルヒよりキョンの方が何かしてそう
そんな保守
939VIP毒蛇:2006/11/28(火) 17:45:00.29 ID:ua7Ln81+0
ガチホモ転校生ですた(´・ω・`)
940VIP村人xxx:2006/11/28(火) 17:47:03.60 ID:uHEVjY0S0
キョンだた
941VIP神父:2006/11/28(火) 17:51:56.39 ID:z2SIade5O
みっくるんるん♪
訳も分からず当たってたな……
942VIP足軽i:2006/11/28(火) 17:57:33.41 ID:WOjyB8Fs0
ちょwwwwwwwwwww
コンピ研部長wwwwwwwwwwwwwwwww
そんな俺は確かに長門スキー
943VIP無職:2006/11/28(火) 18:02:04.26 ID:JCi6dF5PO
単独でチャックだった俺は勝ち組ww






orz
944VIP盗賊:2006/11/28(火) 18:06:35.38 ID:3GlXdgCLO
ああまたスレが埋まっていく……









次のSSを書けずに100スレ目までいってしまいそうだorz
945VIP遊び人:2006/11/28(火) 18:09:28.35 ID:xXSPJoVC0
>>924
有希だった。
ええ、ナガトスキーですとも
946VIP村人xxx:2006/11/28(火) 18:22:13.67 ID:UZWOlKinO
みくるだた
947VIP村人Ecup:2006/11/28(火) 18:41:20.32 ID:R0zMboL9O
妹だった
948VIP将軍:2006/11/28(火) 18:44:43.02 ID:N/HCVpPp0
シャミセンだった
949VIP勇者:2006/11/28(火) 18:47:57.56 ID:wutRT2YMO
鶴屋さんだった
さて、靴みがくか・・・
950VIP村人v:2006/11/28(火) 18:49:54.85 ID:7vIG9Eb50
チャックだたよ
951VIP毒蛇:2006/11/28(火) 18:53:02.44 ID:jw219i6FO
朝倉涼子タンですた
952VIP村人Ecup:2006/11/28(火) 19:12:30.92 ID:vBurEIev0
シャミセンだったぜ
953VIP足軽の子:2006/11/28(火) 19:25:46.36 ID:6Tlo7pYw0
kskする?
954VIP足軽c:2006/11/28(火) 19:29:59.80 ID:zyHZrDO+0
そろそろkskするか。
確か今晩も投下予約が何件かあったし、早めに次スレに行こうぜ
955VIP奴隷:2006/11/28(火) 19:30:03.53 ID:3GlXdgCLO
次スレは?
956VIP村人w:2006/11/28(火) 19:30:08.82 ID:7vIG9Eb50
投下があるならね。作者さんが投下あるっていったら埋めればよろし
957VIP賢者:2006/11/28(火) 19:35:36.06 ID:hDx9QNBb0
>>938
三角関係SSが多くなるな。

そんな俺はちゅるやさん
958VIP足軽c:2006/11/28(火) 19:36:36.79 ID:zyHZrDO+0
>>956
中秋完結編が今晩11〜12時ぐらいに投下予定だって
それまでに埋まるか?
959荒巻スカルチノフ:2006/11/28(火) 19:37:32.40 ID:ZT887E2I0
kskすればいいじゃない。
ここはVIPだ。みんな得意だろ?
960VIP足軽の子:2006/11/28(火) 19:40:35.63 ID:6Tlo7pYw0
ksk
961VIP村人xxx:2006/11/28(火) 19:41:18.21 ID:PO5DhnEX0
うpの無いことが確定しているkskやる気は出るか?
962VIP足軽c:2006/11/28(火) 19:45:49.32 ID:zyHZrDO+0
スマン。勘違いしてた。
中秋は明日の11〜12時ぐらいに投下予定だったorz
963VIP遊び人:2006/11/28(火) 19:56:11.74 ID:1/9jIilwO
ksk
964:2006/11/28(火) 20:05:28.52 ID:av4/m/D1O
保守
965VIP無職:2006/11/28(火) 20:23:49.09 ID:jGmz+l4aO
ksk
966VIP足軽dca:2006/11/28(火) 20:24:40.91 ID:zyHZrDO+0
無意味にksk
967VIP魔王:2006/11/28(火) 20:25:18.97 ID:UZWOlKinO
こそく
968VIP村人f:2006/11/28(火) 20:27:40.13 ID:wxIbHFJB0
愚息
969VIP足軽dca:2006/11/28(火) 20:29:47.13 ID:zyHZrDO+0
糞苦
970VIP足軽dca:2006/11/28(火) 20:30:32.38 ID:zyHZrDO+0
で、次スレは>>980でおk?
971武器屋のじじぃ:2006/11/28(火) 20:32:54.33 ID:bvvigocA0
972VIP村人e:2006/11/28(火) 20:33:17.48 ID:4Bkr77/mO
973VIP神父:2006/11/28(火) 20:35:38.97 ID:JBAObY1dO
ksk
974VIP村人P:2006/11/28(火) 20:36:28.40 ID:PO5DhnEX0
保守
975VIP足軽utu:2006/11/28(火) 20:41:10.35 ID:5JEqeQz90
保守よりもそろそろ立てないとな…
21時辺りに当てる感じか?
976VIP村人e:2006/11/28(火) 20:42:10.97 ID:4Bkr77/mO
cksk
977VIP皇帝:2006/11/28(火) 20:45:59.85 ID:zyHZrDO+0
ksk
978VIP足軽utu:2006/11/28(火) 20:46:25.27 ID:5JEqeQz90
とりあえず>>980がスレ立て本命
携帯や規制でやばかったら>>990に一任
それでもやばけりゃ誰か適当に立てる

こんな感じか?
979VIP足軽dca:2006/11/28(火) 20:47:39.67 ID:zyHZrDO+0
踏み台!
980VIP足軽a:2006/11/28(火) 20:49:48.56 ID:J4a5DxfR0
踏んでやる!

テンプレは>>1をコピペでいいのか?
981VIP足軽dca:2006/11/28(火) 20:50:40.76 ID:zyHZrDO+0
>>980
それでおk
982VIP足軽a:2006/11/28(火) 20:50:55.23 ID:J4a5DxfR0
行ってくる
983VIP足軽a:2006/11/28(火) 20:54:45.82 ID:J4a5DxfR0
ゴメンなんかダメだった。
何でだ?
原因がワカンネ
984VIP足軽utu:2006/11/28(火) 20:55:13.38 ID:5JEqeQz90
>>983
ホストではじかれたかな?
985VIP足軽a:2006/11/28(火) 20:56:34.05 ID:J4a5DxfR0
>>984
ゴメン原因はわかんない。
悪いんだけどほかでいいかな?
誰か頼むよ。
986VIP足軽utu:2006/11/28(火) 20:57:51.60 ID:5JEqeQz90
まあ
>>990に期待するとしよう…
987VIP足軽dca:2006/11/28(火) 20:58:06.64 ID:zyHZrDO+0
逝ってみる
988VIP足軽ktkr:2006/11/28(火) 20:58:31.22 ID:Bs+3Kdb00
踏み台
989VIP足軽utu:2006/11/28(火) 20:58:59.68 ID:5JEqeQz90
もう一発…っと
990VIP足軽dca:2006/11/28(火) 20:59:04.65 ID:zyHZrDO+0
ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1164715118/
立てた
991VIP足軽a:2006/11/28(火) 20:59:29.40 ID:J4a5DxfR0
自分で踏んだくせに何もできないとは・・・

おれってゴミだなぁ・・
992VIP足軽b:2006/11/28(火) 21:00:13.90 ID:J4a5DxfR0
>>990
乙!
993VIP足軽v:2006/11/28(火) 21:00:25.52 ID:5JEqeQz90
テンプレのURLズレでも直すかな…
見ていると気になる
994南蛮ムキトス:2006/11/28(火) 21:01:54.82 ID:JCi6dF5PO
1000ならみくる祭り
995VIP奴隷:2006/11/28(火) 21:03:40.84 ID:rP8RoA19O
1000なら妹が大活躍!
996花魁:2006/11/28(火) 21:05:25.29 ID:av4/m/D1O
1000ならインターフェース祭り!
997南蛮ムキトス:2006/11/28(火) 21:05:49.54 ID:JCi6dF5PO
1000までksk
998だんご屋のはる:2006/11/28(火) 21:06:12.56 ID:bCWr2rx60
1000なら長門祭り
999VIP村人g:2006/11/28(火) 21:06:21.31 ID:wxIbHFJB0
100なら怒濤の投下ラッシュ
1000VIP村人y:2006/11/28(火) 21:06:22.94 ID:7vIG9Eb50
ギギギのキョ太郎
10011001
 *     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +        このスレッドは1000を超えました。
     〈_} )   |                                次スレも…VIPクオリティ!!
        /    ! +    。     +    +     *         http://ex17.2ch.net/news4vip/
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
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