1 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:
ゆっくり投下します
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三三|| ( / ⌒ヽ .||三三| |
三三|| | | |
>>1 ||三三| | ||l
三三|| ∪ / ノ ||三三| | ‖
三三|| | || ||三三| | ___ ☆
三三|| ∪∪ .||三三| |/::::::::::::::::\__/ ̄ ̄\ /
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糸冬
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制作・著作 佐賀県
3 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:20:08.10 ID:UwO5QGXeO
4 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:21:59.99 ID:MKXVJ61/O
wktk
5 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:22:12.58 ID:UwO5QGXeO
6 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:23:33.83 ID:5C19xsLR0
wktk
7 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:24:04.72 ID:UwO5QGXeO
('A`)「げぇ…もう朝か…」
安っぽいビジネスホテルのベッドでドクオは目覚めた。例の爆弾の奴らが襲って来る事を警戒していたらおちおち寝てもいられない。
それでなくてもここの所、ろくに睡眠をとっていない。
('A`)「…マンドクセ」
洗面所に行き、歯磨きをし顔を洗う。鏡に超絶キモ面が映っていたが気にしない。
今日は一体何をしようか。とりあえずショボンとそれからシャキーンにも連絡を取ってみよう。自分を狙った爆弾使いの情報も欲しい。
8 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:27:16.27 ID:UwO5QGXeO
('A`)「しっかし迂闊に動けないな…」
朝食はルームサービスで採る。お世辞にも美味しいとは言えないモーニングセットを頬張りつつドクオはまずシャキーンの自宅に電話をかけた。
(`・ω・´)『もしもし』
('A`)「あぁ俺だけど」
(`・ω・´)『おぉドクオか』
('A`)「今日の朝刊見たか?」
(`・ω・´)『爆弾の件はやはりお前絡みか』
('A`)「多分な。それでだ、そいつらの情報はなんか入ってないか?」
(`・ω・´)『断定は出来んが、ある奴らが動いてるという情報はある』
9 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:30:14.62 ID:UwO5QGXeO
('A`)「誰だ?」
(`・ω・´)『流石兄弟といってな、兄はボマー、弟はスナイパーで名を馳せている奴らだ』
('A`)「ボマーか。んで片一方はスナイパーね。手強そうだな…」
(`・ω・´)『まぁ八割方そいつらの仕業だろう。油断したら簡単に殺されちまうぞ』
('A`)「こっちは丸腰だってのに。今から武器取りに行っていいか?」
(`・ω・´)『高いぞ?』
('A`)「ショボンのツケにしといてくれ」
(`・ω・´)『いいが、どうなっても俺は知らんぞ。じゃあ店で待ってる。気をつけてな』
('A`)「そりゃどうも」
10 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:31:12.99 ID:bwaMpPOx0
待ってた
11 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:32:45.42 ID:UwO5QGXeO
受話器を置いて、ショボンにも電話しようと思ったが国際電話は料金が高いのでシャキーンの店で掛ける事にした。
通信費だけでも馬鹿になりやしない。
('A`)「爆弾が降ってこない事を祈ろう…」
ドクオはさっさと着替えをすまし、ホテルの部屋を後にした。
12 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:35:47.68 ID:UwO5QGXeO
('A`)「あー…やばいなコレ」
まただ。ドクオは小さくそう呟いた。最近やたらと独り言が増えているのが気になるが、そんな事を言ってる場合ではない。
ホテルをチェックアウトしシャキーンの店に向かっている途中に再び昨日の公園で感じたあの視線、気配を察知した。
('A`)「しかしここはマズイな」
ここは人通りも多く、ビルも立ち並んでいる。もし今、仕掛けられたら被害はどのくらいになるだろう。少なくない事は分かる。
しかし、相手はプロだ。無用な殺しはしないはず。下手に動かない方がいいだろう。
13 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:37:47.80 ID:UwO5QGXeO
だが、立ち止まってはいけない。弟の方は狙撃がある。
このまま均衡を保っていったらシャキーンの店まで数分で着いてしまう。シャキーンに迷惑を掛けるわけにはいかない。
('A`)「早いとこケリつけるか…」
本当なら武器を調達してからやりたい所だが、どうのこうの言ってる暇はない。
大きな通りから狭い路地に入る。都会独特のビルとビルの隙間の狭く汚い路地。おそらくこの先は行き止まりになっているだろう。
あまり良い場所とは言えないがここでやるしかない。
14 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:40:37.66 ID:UwO5QGXeO
('A`)(どう出てくるか。とりあえず爆弾だけには注意しとかないとな…)
そう思った時だった。
ドォンという轟音が響き、チリや何かのかけらが混じった熱風が吹き荒れる。
('A`)「ッ!!」
どうやら身体に怪我はないらしい。だが視界は砂嵐のようなものでほとんど見えない。
15 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:41:07.89 ID:MKXVJ61/O
しえん
16 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:45:49.69 ID:UwO5QGXeO
('A`)「ウッ!」
腹に一発。そして後頭部に一発、衝撃がある。
そして脱力感
全身の力が抜ける。まるで電池が切れたみたいに。強い力で首根っこを掴まれて引きずられていく。
情けない。あっさりとやられてしまった。これが一流のプロなのか。
あぁもう駄目だ。意識が…
('A`)「んっ!」
意識が宇宙の彼方に飛びそうになった瞬間、かすかに銃声のような音が聞こえ、身体が地面に叩き付けられる。
17 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:50:40.89 ID:UwO5QGXeO
パンッ。
今度は割りとはっきりと乾いた銃声が聞こえる。
もしかして俺が撃たれているのだろうか。
パン、パンッと続けざまに銃声が鳴る。サイレンサーをつけているのか、音はかなり小さい。
「…オッ!…しっ…りし…おっ!起き……おっ!」
…お、って…なんだそれ…
……
………
お?
('A`)「…ん…」
「お?生き返ったかお?」
('A`)「……おま…」
ドクオは言葉を続ける前に気を失ってしまった。
18 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:53:03.02 ID:UwO5QGXeO
(#´_ゝ`)「ぐぅ!誰だ邪魔する奴は!」
(´<_` )「落ち着け、兄者。ここは一旦撤退するが吉」
(#´_ゝ`)「黙れ!この兄者の腕を撃ち抜くとはどこのどいつだ!」
(´<_` )「落ち着けと言っているんだ、兄者」
(#´_ゝ`)「黙れ小僧!元はと言えば貴様がしっかりしておれば…」
ガチャ
(´<_` )「もう片方の腕に穴開けたくなかったら黙る事だな、兄者」
(#´_ゝ`)「ハァハァ…もう大丈夫だ、弟者」
(´<_` )「とりあえず一旦ここから離れるぞ、兄者」
( ´_ゝ`)「御意」
そう言うと、兄者と呼ばれる方は煙幕爆弾を仕掛け二人は足早にその場所を去っていった。
19 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:56:48.53 ID:UwO5QGXeO
――――――――――――
('A`)「あー、じゃあそういう事だから、おぅ」
プチっツーツー
('A`)「ふぅ、これでいいか?」
( ゚∀゚)「いいだろう。理解が良くて助かる」
シャキーンにちょっと用事で店には行けないと連絡をする。公安の奴らと一緒に居るなどとは言えない。
( ^ω^)「迷惑かけてごめんお」
('A`)「今に始まった事じゃないさ」
口ではそう言いながらもドクオは心から安心していた。いくら生きてると信じていても実物を見ないとそう心穏やかには居られない。
( ゚∀゚)「怪我の方はどうだ?」
('A`)「ただの打撲だから大した事はない」
( ゚∀゚)「それは何よりだ」
20 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 22:59:36.03 ID:UwO5QGXeO
このジョルジュ長岡という男が内藤の擬装自殺を行った張本人だ。当然、公安の人間である。
ドクオが流石兄弟に襲われた時に助けたのはジョルジュとそしてもう一人。
( ・∀・)「ま、その程度の怪我で済んだのは幸運だったね」
( ^ω^)「モララーさんも戦えるとはびっくりしたお」
(;・∀・)「俺も一応公安なんだから当然だろ」
( ^ω^)「ただの運転手かと思ってましたお」
どうやら内藤はこの公安の二人と随分親しくなっているらしい。
内藤を助けてくれたのだから感謝しなければいけない所だが…
21 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:04:34.77 ID:UwO5QGXeO
( ゚∀゚)「…公安は嫌いか?」
('A`)「…好きではないな。だが内藤を助けてくれた事は感謝する。後、俺を助けてくれた事もな」
( ゚∀゚)「気にするな。国民の安全を守るのも我々の仕事だ」
よくもまぁいけしゃあしゃあと。ドクオはそう思ったが口には出さない。今までも公安と関わる事は何度かあったが、決して信用してはならない所だと理解していた。
('A`)「大体の経緯は把握したが、またどうして都合よく俺が襲われている所に出くわしたんだ?」
( ゚∀゚)「偶然だな。流石兄弟が日本に入って来ているのは掴んでいたが、どこに居るのかまでは把握していなかった」
22 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:08:01.32 ID:UwO5QGXeO
('A`)「俺を尾行していたのか?」
( ゚∀゚)「……さぁ」
( ^ω^)「どうでもいいお。生きてるだけで丸儲けだお、ドクオ」
( ・∀・)「ダヨネー」
('A`)「…じゃあ質問を変えよう。公安は俺達をどうするつもりだ?」
( ゚∀゚)「?どうするもなにも今まで内藤君を保護していたんだぜ」
('A`)「クック、公安はCIAの犬じゃないのか?」
ドクオが口元に笑みを浮かべながらジョルジュに問う。
( ゚∀゚)「犬?はっはっは、流石よく分かっているなー」
23 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:11:31.96 ID:UwO5QGXeO
('A`)「少なくともCIAは最初の時点で、ライブテンファンド社…」
( ・∀・)「おっと。それ以上は言わないでおくが吉だぞ。俺達も聞きたくないしね」
( ゚∀゚)「まぁおそらく君の考えは間違ってはいないが、現時点ではCIAも微妙な立場だ。敵でもない」
('A`)「だが俺達を助けたのはどういう風の吹き回しだ?」
( ・∀・)「ふぅ…。面倒な人だな」
( ・∀・)「正式に保護命令が来たんだよ、もちろん上から」
('A`)「なぜ?」
( ゚∀゚)「それは言えない」
モララーを見てみる。
( ・∀・)「同じく」
('A`)「これだから公安は…。まぁいい。それよりお前は怪我はないのか?」
24 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:12:39.39 ID:MKXVJ61/O
しえん
25 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:16:06.39 ID:UwO5QGXeO
( ^ω^)「おっ!やっと喋れるお。怪我はないお」
('A`)「良かったな。それにしても最初はライブテンファンド社に捕まったんだよな?」
( ^ω^)「多分そうだお」
公安の二人を見る。何も言わない所をみると間違いないだろう。
('A`)「それから公安に保護された…。それじゃあずっと、ライブテンファンド社は焦っていたのか」
('A`)「CIAは敵じゃないって言ったよな?だとしたらおかしいぜ」
( ゚∀゚)「何が?」
('A`)「俺が日本に来る前、CIAにツンが拉致された」
( ^ω^)「!!ツンがかお!?」
26 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:18:39.84 ID:UwO5QGXeO
('A`)「あぁお前にはまた後で説明してやる。が、これはどういう事なんだ?」
( ^ω^)「ツンが…」
( ゚∀゚)「……保護じゃないのか?」
('A`)「俺を放置で?」
( ・∀・)「君は少し勘違いをしているね。CIAと公安は繋がりこそあるが、別個のしかも別国の組織なんだよ。俺達が分かるわけないだろう」
( ゚∀゚)「モララー…喋りすぎだぞ」
('A`)「なるほどな。CIAの独断ってことか。油断ならないな」
27 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:22:47.66 ID:UwO5QGXeO
( ^ω^)「ドクオ、早く詳しく話してくれお!」
('A`)「あぁそうだな。この二人が居なくなったらすぐ話そう」
( ゚∀゚)( ・∀・)「…やれやれ」
( ^ω^)「すまんお。ダッシュでこの部屋から出てってくれお」
(;゚∀゚)(;・∀・)「…把握した」
バタンとドアが閉まる音を確認して、身を乗り出す。
( ^ω^)「早く説明してくれお。ツンは…大丈夫なのかお?」
('A`)「わかった。説明してやるから落ち着いて聞け」
とは言ったものの、どこから説明すればいいのか。ドクオは難しい顔をいっそう難しくしてゆっくり丁寧に話し出した。
28 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:30:44.46 ID:UwO5QGXeO
強引に部屋を追い出された後、二人は誰も居ない廊下を歩いていた。
( ゚∀゚)「ふーむ。なんかややこしい事態になってきているな」
( ・∀・)「流石兄弟はどうします?」
( ゚∀゚)「捕まえるしかないだろう」
( ・∀・)「また狙って来ますかね?」
( ゚∀゚)「それは間違いないな」
( ・∀・)「あと、色々とCIAに確認を取る必要があるかもしれませんね」
( ゚∀゚)「あいつらがまともに答えるとは思わんがな」
( ・∀・)「CIAには結構重要な所ですしね。それにしてもあのドクオって奴は中々頭が切れるみたいですね」
( ゚∀゚)「あぁ…。奴は…昔からそうだった」
29 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:34:28.66 ID:UwO5QGXeO
( ・∀・)「あれ?個人的に知ってるんですか?」
( ゚∀゚)「向こうは覚えちゃいないだろうがな。お前がまだこっちに来てない時だ」
( ・∀・)「へえぇー。やっぱりただ者じゃなかったんだ、あの人達」
( ゚∀゚)「今はともかく、昔はもっと色んな事件に関わっていたがな」
( ・∀・)「それが今回の緊急命令と関係あるのかな」
( ゚∀゚)「さぁ。もしかしたらこれは裏にでかい何かがあるのかもしれんな」
( ・∀・)「面倒だなぁ…」
( ゚∀゚)「全くだ…」
30 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:38:08.86 ID:UwO5QGXeO
(´・ω・`)「ん…」
腰が痛い。強靭な腰が売りのショボンには珍しい事だ。どうやら調べ物をしている途中で眠りに堕ちてしまったらしい。
机にはよだれの跡がカピカピになって残っている。あごもカピカピする。
(´・ω・`)「んー」
誰からも連絡はないみたいだ。ドクオに調べて貰いたかった事があったのだが。
(´・ω・`)「気付けの一杯でもやるか」
31 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:38:18.19 ID:MKXVJ61/O
wktk
32 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:40:06.39 ID:UwO5QGXeO
ショボンがテキーラのボトルを空けて杯に注いでる時だった。
電話の呼び出し音が部屋に響く。テキーラをグイッと煽って頭をはっきりさせてから受話器を取り上げる。
(´・ω・`)「もしもし」
(`・ω・´)『おぉ。弟か』
(´・ω・`)「兄さんか。どうしたの?」
(`・ω・´)『ドクオから連絡はあったか?』
(´・ω・`)「いいや」
(`・ω・´)『そうか。じゃあドクオが狙われた事も知らないんだな?』
(´・ω・`)「!!ドクオは!?」
(`・ω・´)『大丈夫らしい。さっきも電話があったから大丈夫だろう』
33 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:42:37.89 ID:UwO5QGXeO
(´・ω・`)「良かった…。相手は?」
(`・ω・´)『流石兄弟だと思う』
(´・ω・`)「流石兄弟…最悪だね」
(`・ω・´)『あぁ。俺も助けるつもりだったんだが、どうも一人で迎え撃つらしい』
(´・ω・`)「困ったなぁ」
(`・ω・´)『まぁあいつはあいつで裏の繋がりもあるだろうからな』
(´・ω・`)「そうだね…」
(`・ω・´)『おぅ。それだけだ』
34 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:45:13.47 ID:UwO5QGXeO
(´・ω・`)「あ、兄さん。ちょっと頼みたい事があるんだけどいいかな?」
(`・ω・´)『なんだ?』
(´・ω・`)「荒巻さんの近況を調べて欲しいんだ」
(`・ω・´)『?荒巻ってあの、お前達が昔会ってた荒巻スカルチノフさんか?』
(´・ω・`)「そう。元防衛庁長官の」
(`・ω・´)『わかった。分かったらまた連絡するじゃあな』
(´・ω・`)「助かるよ。気をつけてね」
(´・ω・`)「ふぅ…」
受話器を置くと、ショボンはまた資料に目を通す為にテキーラを口にした。
35 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:46:49.74 ID:UwO5QGXeO
時計の針は夜の9時を指していた。窓のないこの部屋では時計だけが時間の流れを知る唯一の道具だ。
思えば、随分長い間家に帰っていない。これほどの間監禁されたのは初めてだ。いつだったか、ドクオが二ヶ月程監禁された事があったがよく耐えたものだと思う。
それに今は一応保護という名目があるのだから監禁ではなく軟禁なのかもしれない。
ドクオは先程から死んだように眠り込んでいる。よほど疲れが溜まっていたのだろう。そこを自分が質問攻めしたのだから尚更だ。
( ^ω^)「……ツン」
ドクオのたどたどしい説明でも事情はある程度把握した。ツンは今CIAに拉致されている。ポジティブに考えれば保護なのかもしれないが、どうしてもネガティブな方向に考えてしまう。
36 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:50:15.92 ID:UwO5QGXeO
昔は周りからはやたらと脳天気だとか前向きだとか言われていたが、元々本性は根暗でネガティブだ。ここ数年は顕著にその傾向が出ている。
今ツンは一体何をしているのだろうか。ご飯はちゃんと食べさせて貰っているのか。睡眠は満足にとれているのか。暴力を受けていないのか。ちゃんと生きているのか。
( ^ω^)「ツン…会いたいお…ツン…」
自分は今何をするべきなのだろう。そんなの決まっている。
( ^ω^)「ツン、すぐ…助けに行くお」
37 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:53:28.99 ID:UwO5QGXeO
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
瞼が重い。それでなくてもそこの部分の筋肉はないというのに。
(´・ω・`)「ここか。流石に立派なお屋敷だ」
その門構えといい、敷地の広さといい気を引きしめるのには十分な威圧感がある。疲れた身体に鞭を打つとはよく言うが、これはこれで中々である。
インターホンを押すと、女中さんらしき人の声が聞こえてきた。失礼にならない程度に適当な挨拶をして名乗ると、話は通っていたらしく門が重々しい音をたてながら開いた。
38 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:54:20.92 ID:ZOYLwu1q0
さるさん保守
39 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:54:56.83 ID:SRVdLLygO
支援
40 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:56:07.30 ID:UwO5QGXeO
敷地内に足を踏み入れると、料亭にあるような日本庭園の景色が眼前に広がった。
大分長い距離を歩いていくとようやく玄関にたどり着いた。そこには日本家屋には似合わない黒服の男が立っており、ショボンが何も言わずとも部屋な中を案内してくれた。
そして1番奥の部屋の前まで案内すると男は去って行った。
ショボンはその場にひざまづいて扉越しに声を掛けた。
(´・ω・`)「ショボンです」
中からは何も反応がない。入っていいという事だろうか。
41 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 23:58:33.88 ID:UwO5QGXeO
(´・ω・`)「失礼します」
扉を開けるとヤクザの組長の部屋のような雰囲気だった。黒いソファーに黒いテーブルと黒いデスク。その向こうの黒い椅子にはこちらに背を向けて男が座っている。
「……来たか」
こちらの顔も見ずに男はそう言った。
(´・ω・`)「お久しぶりです。……荒巻長官」
/ ,' 3 「元……だ」
振り向いた顔には以前と比べて皺は増えていたが、それが彼の威厳を更に強くしているように感じた。
さる回避ブレイク!
43 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:01:29.12 ID:V+dooPVkO
ドクオと連絡がとれなくなって三日が過ぎた頃、ショボンは日本に戻って来ていた。ツン達の行方は相変わらず分からないままだった。
シャキーンが調べてくれたおかげで荒巻の居場所は把握する事が出来た。ツン達の事も気になるがどうしても荒巻に会って確かめなければならない事がある。
それにドクオも気掛かりだ。流石兄弟に狙われたらしいが、今頃どうしているのか。最悪のケースも考えられる。
その為ショボンはなんとか荒巻にアポを取り付け、こうして荒巻に会っている。
/ ,' 3 「それで用件はなにかね?」
(´・ω・`)「貴方もお人が悪い。今何が起こっているのか全て把握しているのでしょうに」
44 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:03:49.56 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「ふぉっふぉっ。相変わらずだのぉ。外見はいくらか歳を取ったが」
(´・ω・`)「僕もいい歳ですからね。それより貴方が知っている事を教えて頂きたい」
/ ,' 3 「私は何も知らんよ」
(´・ω・`)「そんなはずはない。第一、これは貴方の身の危険にも関わっている」
/ ,' 3 「……」
(´・ω・`)「だから貴方はここに身を潜めている。違いますか?」
/ ,' 3 「ただの骨休めじゃよ」
(´・ω・`)「この存在してないはずの建物で、ですか?」
/ ,' 3 「ふぉっふぉっ。どこから情報を仕入れた?」
(´・ω・`)「ちょっと深く探れば出てきますよ。つまり、洩れてるって事です」
45 :
【大吉】 ◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:05:43.84 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「ふむ。それで?」
(´・ω・`)「貴方の事を疎ましく思っている奴らが貴方を消そうと思えば消せるんですよ」
/ ,' 3 「だから協力しろと?」
(´・ω・`)「利害は一致してます」
/ ,' 3 「だが、今の私には組織を動かす程の力はないぞ」
(´・ω・`)「そんな事を期待していませんよ。ただ、貴方とライブテンファンド社の関係についてお聞きしたいだけです」
/ ,' 3 「…やれやれ。もう面倒には関わりたくないと思っておったんじゃがな…」
荒巻は葉巻をくわえると過去の事を語り出した。
46 :
【豚】 ◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:07:17.35 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「もう25年くらい前になるかの…」
私はロシアの軍事兵器開発総合研究所におった。
名前を見ても分かる通り私は日本とロシアのハーフで生まれた。日本で生まれ日本で育ったのだが、時代が時代だ。環境は決していいものではなかった。
そして…まぁ色々とあり私は日本に居ながらロシアの諜報員となっていた。その後だな、ロシアの軍事兵器開発総合研究所に研究員として配属されたのは。
そこにはまぁただならぬ事情を抱えた人間が集まっていた。しかし、同時に政府にとって都合のいい優秀な人間ばかりでもあった。
47 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:09:40.21 ID:V+dooPVkO
その頃のロシアと言えば、核の開発にやっきになっていたよ。研究員達もそれ相応の見返りは約束されているからな。
朝も昼も夜も、とにかく働いた。そんな時だったよ、二人の男と出会ったのは。モイヤーとレインズだ。モイヤーとはすぐに打ち解けた。彼もまたハーフだったし、何よりも愉快な奴だった。
レインズとは中々打ち解けるのに時間がかかった。まぁ後になって考えるとそれも当然だ。
奴はアメリカのスパイだった。どうやってここの研究員になれたかは知らないが、まぁアメリカがバックに居たのだから不思議でもない。
48 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:13:02.55 ID:V+dooPVkO
勿論スパイが同僚に自分はスパイだ、などと公言するのはタブー中のタブーだ。しかしレインズがそれを言ってしまう程に私達は仲が良くなっていた。
私達が置かれていた環境のせいもあるだろう。放射能に怯えながら研究をするというのは特異な状況だ。その中で何でも話せる友人を持つというのは私達にとって新鮮であった。
レインズの告白に私もモイヤーも驚きはしたが、それを咎める気持ちは毛頭なかった。むしろその告白によって絆が深まったといってもいいだろう。
ちょうどその頃だったよ、私に日本の工作員が接触してきたのは。
意味は分かるだろう。二重スパイだ。私はロシアの諜報員としての活動こそあまりしていなかったが、意味としては二重スパイだ。
私は悩んだ。
しかし、答は一つしかない。日本のスパイとして生きていくという選択しかな。
49 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:16:12.41 ID:V+dooPVkO
モイヤーにもレインズにも言えないまま、何年も研究を続けた。お国の為、命の為に。
そしてその日は来る。研究所を脱走して、データを日本に持ち帰る日が。それがどういう事か。モイヤーもレインズも裏切り、そして私と仲の良かった彼らの命を危険に晒すのだ。
スパイとしての宿命だ。レインズもスパイだが、彼のバックはアメリカだ。核の生産は自国で出来る環境にあった為、レインズの仕事は報告だけであった。
対して当時の日本には核を作る能力はなく、どうしても私自身がデータを持ち帰り、生産に当たるしか方法はなかった。
私は日本の指示に従って脱走した。
そして成功して日本に無事帰り着く事が出来た。それからは言うまでもなく、核開発に専念したのだ。
50 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:19:36.64 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「とまぁ、私と彼らの繋がりはこんなものじゃな。そして…」
(´・ω・`)「僕達が狙われる原因となる出来事」
/ ,' 3 「そう。覚えているかな?君達を連れて行った時の事を」
(´・ω・`)「もちろんです。どう考えてもそこにしか原因は見当たらないですから」
/ ,' 3 「とんだとばっちり…と思っているかね?」
(´・ω・`)「まぁ僕らも認識が甘すぎましたし、国の依頼という事で浮かれてもいましたね」
/ ,' 3 「ふぉっふぉっふぉっ。君らには直接関係のない事だからな」
(´・ω・`)「あの時の事も話して貰えますね?」
/ ,' 3 「いいだろう」
そう言うと、何本目かの葉巻に火をつけてゆっくりと語り出した。
51 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:21:16.17 ID:V+dooPVkO
さる会費休憩
52 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:30:21.63 ID:V+dooPVkO
ほ
53 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:30:26.56 ID:3D9S3JMQO
しえん
54 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:38:11.25 ID:ykYjuvnt0
支援
55 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:38:44.38 ID:V+dooPVkO
私が研究所を脱走した後、モイヤーとレインズも脱走したと風の便りで知った。
当然だろう。データを持ち出した私と親しかっただけでなく、レインズもスパイなのだからあそこに居続けられるはずもない。
私が脱走したのが2000年の事だ。そして、私と君達とでロシアに行ったのが2003年だったかな。
当時、私は今は亡き外相の付き添いとして同行した。君達を連れて行ったのも私の提案だった。マスコミはNGだと言う向こうに無理矢理飲ませた条件だ。
当時のショボン君達は下手をしたらマスコミよりも影響力があったのでな。向こうに対する抑止力として利用させてもらった。
56 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:40:48.43 ID:V+dooPVkO
あの外遊の目的は名目上外相同士の会談になっていたが実際はそうではなかった。核の情報収集だ。現地に居る日本工作員と連携して核のデータを持ち帰る。
まだあの当時の日本は非核武装国…というより軍事力を放棄していた状態だった為、核実験はおろか核の生産すら表立っては出来なかった。もちろん生産に関しては極秘には行われていたが。
データを取れないというのは生産において致命的であった。
そこで、私は自分の仕事…つまり情報収集をやった。成果も上々で無事に終える事が出来た。
ロシアから見れば私はいわば裏切り者だからな。もし私が脱走した後、研究の傍ら政治という表舞台に出なかったら間違いなく消されていただろう。
その心配もあって私はひどく怯えていたが、幸運にも何事もなかった。
57 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:45:34.24 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「と、ここまではいいかの?」
(´・ω・`)「えぇ。読者はともかく僕と作者は大丈夫です」
/ ,' 3 「君が知りたいのはこの先じゃな」
(´・ω・`)「そうです。今までの話だとレインズが憎むのは貴方であっても僕たちではないはず」
/ ,' 3 「ふぉっふぉっふぉっ、だが残念ながら私が話す事はもうない」
(´・ω・`)「…そんなはずはないでしょう」
荒巻の顔が余裕に満ちている。何だろう…この胸のざわめきと違和感は。
58 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:48:09.10 ID:GmOfjIZQ0
> (´・ω・`)「えぇ。読者はともかく僕と作者は大丈夫です」
ちょwwwww
59 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:48:49.92 ID:3D9S3JMQO
しえん
60 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 00:53:03.58 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「ふぉっふぉっふぉっ、君は一つ大きな勘違いをしておるの」
(´・ω・`)「…」
/ ,' 3 「おかしいと思わんか?政界から身を引いた私がなぜ今も生きていられるか」
どうも雲行きが怪しい。
(´・ω・`)「…ロシアにとってあなたは脅威でなくなったからでは?レインズにしても貴方を殺す程恨んでるかどうかは疑問でしょう?」
/ ,' 3 「その通り。流石に君は頭が切れる」
61 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:03:36.94 ID:V+dooPVkO
(´・ω・`)「何が言いたいのです?」
ショボンは少し苛立ちを感じていた。
/ ,' 3 「君は最初に私に言った。ここで身を潜めていると」
(´・ω・`)「…それが?」
/ ,' 3 「正解だよ。実に面白い。答は時として過程を間違えていても正解である事が出来る」
/ ,' 3 「だがベクトルが違うのだよ、ショボン君。誰から身を潜めているか。それがこの場合重要だ」
(´・ω・`)「……!」
これは単なる苛立ちではない。ショボンはやっと理解した。
ほす
63 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:11:09.76 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「…気付いたかね?」
(´・ω・`)「…僕ら…から…?」
/ ,' 3 「それでは△だ。正確にはショボン君、君だ」
(´・ω・`)「……」
/ ,' 3 「つじつまの合わない事が多かっただろう?」
(´・ω・`)「いや…例え貴方が黒幕だったとしてもつじつまは合わ…ない」
/ ,' 3 「何故だか教えてやろう。私もついこの間までは先程までの君と同じ考えだった」
/ ,' 3 「ライブテンファンド社が君達を捕らえ、秘密を握っている事をネタに私を脅迫。日本の軍事データを全て奪う。従わなかったら、君達を買収という形で広告塔にし、全世界に裏を公表する。君もそう考えていたのだろう?」
(;´・ω・`)「……」
図星だった。全身が強張る。
64 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:14:03.50 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「CIAも公安も自分が1番可愛いからの。例え、自国の不利益になるとしてもだ」
/ ,' 3 「例に洩れず、私も同様。だから内藤君がライブテンファンド社に捕まったと聞いた時は穏やかじゃなかった」
(´・ω・`)「ちょっと待って下さい。確かに昔ほどの力はないにしても貴方程の力があれば日本の軍事データを手に入れる事が出来るでしょう」
(´・ω・`)「しかし、それが奪われるとなれば問題は国家レベルでしょう。CIAはともかく公安がライブテンファンド社側につくわけがない」
/ ,' 3 「君は知らないかもしれないが、今や公安も統制が取れなくなってきている。国家転覆を狙う派閥すらあるという噂だ」
/ ,' 3 「私とて実質を把握仕切れていない。信頼出来るのは内調くらいかもしれん」
(´・ω・`)「……」
65 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:20:47.52 ID:3D9S3JMQO
しえん
66 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:21:10.86 ID:V+dooPVkO
/ ,' 3 「どこまで話したかの。…そう、内藤君が捕らえられた所だ」
/ ,' 3 「私はすぐに公安を動かした。もちろん、信頼出来る奴らを選んで」
(´・ω・`)「…その時点で公安が動いていたのか…」
/ ,' 3 「そしてライブテンファンド社の手から奪い保護する事に成功した」
(´・ω・`)「…今、彼は?」
/ ,' 3 「そう焦りなさんな。彼はまだ生きている」
/ ,' 3 「もちろん後で死んでもらうがな」
67 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:24:14.06 ID:V+dooPVkO
(´・ω・`)「レインズと手を組んだということか」
/ ,' 3 「友情だ」
(´・ω・`)「レインズはモイヤーを殺している」
/ ,' 3 「…利害関係の上に友情が成り立って居るのだからそれも致し方ない」
(´・ω・`)「…腐った友情ですね」
/ ,' 3 「君らには分からんさ。甘いだけの友情など私達には許されなかった」
/ ,' 3 「さて、お喋りはここまでだ」
(´・ω・`)「僕を殺すつもりか」
/ ,' 3 「殺さないさ。…まだ…な」
68 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:26:51.96 ID:V+dooPVkO
荒巻が手元にある電話を取り上げると、数人の屈強な男達が部屋に入ってきた。
やろうと思えば、この人数ならなんとかなる。が、例えこの場を凌いだとしても代わりがいくら出てくるだろう。
自分が迂闊だったと認める他ない。
(´・ω・`)「従うしかないみたいだね」
あとドクオに頼るしかない。彼なら…なんとかしてくれるはずだ。
荒巻の手下がショボンの両脇を抱えて部屋から連れ出そうとする。おそらく監禁されるのだろう。
/ ,' 3 「あぁ、それから君の友人…ドクオと言ったかな。彼も公安で保護済みだ」
(´・ω・`)「!」
/ ,' 3 「流石兄弟とかいう殺し屋から救ってやったんだ。感謝されたいくらいだ」
(´・ω・`)「……」
八方塞がりとはこの事か、そう思うショボンを無視して、男達は部屋からショボンを連れ出した。
69 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:29:27.67 ID:V+dooPVkO
( ・∀・)「命令が入りましたよ」
モララーの声をきいてジョルジュは身を起こした。
( ゚∀゚)「あー…なんだって?」
( ・∀・)「あの二人を連れて来いと」
( ゚∀゚)「ふー、来たか」
( ・∀・)「長岡さん、僕には今いったい何が起こってるのかさっばり…」
( ゚∀゚)「俺にもわからんさ…ただ、これはでかい山だって事は分かる」
(;・∀・)「そのくらいは僕にも分かりますって」
( ゚∀゚)「まぁ一つ言える事は荒巻の爺さんが何やら関わってるって事だ」
70 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:38:56.45 ID:3D9S3JMQO
しえん
71 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:39:10.17 ID:V+dooPVkO
( ・∀・)「あの人は一体何者なんですかね?」
( ゚∀゚)「何者ってお前………この国の陰の支配者…かな」
(;・∀・)「…でも…いいんですかね。このままあの二人を引き渡して…」
( ゚∀゚)「…どういう事だ?」
(;・∀・)「話しを聞く限りあの二人は巻き込まれただけで、死に値するような事はしていないでしょう?」
( ゚∀゚)「今までもそんな奴は腐る程見て来ただろう?」
(;・∀・)「…最近良く考えるんですよ。この国は腐ってるんじゃないかって」
72 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:40:55.25 ID:V+dooPVkO
( ゚∀゚)「あ?」
( ・∀・)「官僚は保身の事しか考えてなくて、税金は着服し、国は資源と金を得る為に戦争をしたがる…警察は身内で悪事を平気でよろしくやっていて」
( ゚∀゚)「何が言いたい?」
( ・∀・)「国民は国民で知らん顔してのうのうと生きている…そんな国なんて…僕は要らない」
(;゚∀゚)「アチャー。お前、クーデター派にでもつくつもりか?」
( ・∀・)「そんなつもりはないです。あいつらはただの操り人形ですから」
( ゚∀゚)「…で、どうしたいんだ?」
( ・∀・)「…あの二人は引き渡しません」
73 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:42:24.71 ID:V+dooPVkO
( ゚∀゚)「それでどうする?」
( ・∀・)「ここから連れ出して策を練ります。…荒巻を潰す為の」
( ゚∀゚)「…」
( ・∀・)「迷惑を掛けて申し訳ありません。でも、止めても無駄です」
(;゚∀゚)「…アリャリャ。本気で言ってるんだな」
( ・∀・)「公安を辞めようとは前々から思ってたんですよ。いい機会だから…だから止めても無駄ですよ」
74 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:44:54.04 ID:V+dooPVkO
( ゚∀゚)「……俺の責任問題になるな」
(;・∀・)「そ、それは本当に申し訳ありません。でも止めても無(ry」
( ゚∀゚)「誰が止めるかよ。そんな面白い事を」
(;・∀・)「え?」
( ゚∀゚)「そうと決まったら善…悪は急げだ!鍵持ってこい」
(;・∀・)「持ってこいって…。長岡さんも行くんですか?」
( ゚∀゚)「部下をわがままを聞いてやるのも上司の仕事だろ」
(;・∀・)「長岡さん…」
ベタな展開ですね、という言葉を寸手の所でモララーは飲み込んだ。
まぁいいだろう、この人は水と空気とおっぱいがあれば大丈夫だから。
モララーはそんな風に思った。
75 :
◆P.U/.TojTc :佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:48:25.99 ID:V+dooPVkO
今日はこの辺にしときます。読んでくれた方、支援してくれた方ありがとうございました。
76 :
以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/01(佐賀県職員) 01:49:28.01 ID:3D9S3JMQO
乙!
遅い時間まで乙です!
78 :
【豚】 ◆deshiqk4vY :