1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
夢を見た 酷い夢だった
そうあれはまだ君がいたいけな瞳をしていたとき
君は僕の家にきた。
君とたわいもない会話をして 夕日が沈んだころ
僕と君は見詰め合った
そして僕は君の唇にそっとキスをしたんだ
君は目を丸くして でもただ僕に身を任せた
僕はそのまま首に唇を這わせていく
君は目を閉じている 唇から君の鼓動が伝わってくる
僕は静かにブラをはずす まるでそっとなでるように
また見つめあう 君は少し上目遣いで僕を見る
君の目は少し潤んでいた でも何かを求める目だった
僕はゆっくり胸をもむ なでるように
君はすっと目を閉じる 鼓動が早くなる
でも僕はそこで気づいた 君は 君は 女じゃない
そう君は女じゃなかったんだ
そうだ君はいたいけな瞳をした野球少年だった
でもなぜこんなことになった
目の前にいる君は胸もあるしペニスもない
でも君はたしかに僕の親友だ
僕と君は見つめあい ただひたすら僕は想った
なぜこんなことになった?
君は全てを見透かすように僕にこういった
「お前が遺伝子組み換えじゃないからさ」
その瞬間、僕の瞳から血の涙が頬をつたった
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:26:23.50 ID:nYa0R09o0
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:26:50.58 ID:Nl4P2R5Z0
ドピュった
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:27:34.02 ID:aEpaQDSJ0
僕は静かに倒れこむ まるで道化師のいないサーカスのように
君はふと笑う だがその笑みは 冷たい
僕は一言こういった
「僕は 僕は 君の いったい 君の 夢は すべて 虚空 に 消えるのか」
意味がわからなかったが 僕はただ言った
君は言った
「遺伝子組み換えではない君になにを言ってもムダなのさ」
そのとき 目が覚めた
だがそこは僕の知っている世界ではなかった
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:27:42.61 ID:PdE2KZA30
表現が貧しい
いまいち
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:28:22.53 ID:ROWu1GnI0
1は何がしたいの?
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:28:26.96 ID:aEpaQDSJ0
その世界はまるで バネのはずれた車だった
通るもの全ての首がない
そしてブランコの音がそこら中に聞こえるのだ
ブランコなどどこにもない
だが、ただ その無機質な音がこだましている
僕は怒り狂った
「お前等はなんなんだ お前等は ヤカスシのウミス カイスノクシ 夢はまた見たか」
言葉にならない言葉と嗚咽で僕の頭はヘヴィークライシスになった
「これは夢だ これは夢だ これは夢だ これは夢だ」
僕の心の中でなにかがはじけていく はじけていくのだ ひたすらに
ブランコの音はいっそう強くなっていく
耳が引きちぎれそうなほどあの不快な不協和音が僕の脳細胞を活性化させる
君は静かに言った
「明日は君のために生きよう」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:29:18.39 ID:aEpaQDSJ0
カシスグリーンの空に僕は見た オレンジ色のネクタイの男が 駅のホームで倒れている
ココナッツの夢を見た それはホットな感情だった
僕の意識は朦朧としている なぜ僕はここにいるのだろう
元の世界に戻りたい だが戻れない ここはどこなんだ
いつのまにか君は消えていた
僕は両手に地球儀をもって立ち尽くす
僕は地球儀をもってグランドを半周全力ではしった
途切れ途切れの呼吸
高鳴る鼓動
だが僕は気づいた
「このグランドには混沌がない」
僕は地球儀をグランドの隅においやると コンクリートのブロックをもった
ブロックで脚を砕く ただ何も考えず 脚を砕く
脚の骨が折れる音が不気味にグランドに響いている
鈍い 暗い音だ
意識がいっそうと朦朧としてくる
だが僕は意識を失う前それを見た
君を
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:29:54.07 ID:aEpaQDSJ0
君も首がなかった だがすぐ君とわかった
惑星が直列する電池のように白い肌 左手のキャッチャーミット
雲は幻で 魂は朽葉のように茶色かった
君は上半身裸でその豊富な乳房を揺らす
だが君は首のないその口で僕にこういう
「遺伝子の中の君の記憶にはモロコシのようなビックなミートボールはないんだね」
カエルが夢から覚めるように 僕の脚は激しく痛んだ
骨はむき出しになり まがまがしく変形している
僕は神経の海で立ち上がり ただひたすら君に願うしかなかった
「僕は蓮の葉の上をただひたすら歩いてきた でも君にはそれをみることはできない」
君はただ ゆっくりと一歩ずつ僕に近づく
僕にはわかっていた このまま殺されると
でもなぜか安心感があった なぜかはわからない
頭の中で誰かが騒ぐ
「有機プラスティックのホームの中に ライオンの口で僕は大あくびをする」
僕はまたカシスグリーンの空をみあげて
ただ君に殺されるのを待つしかなかった
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:30:28.53 ID:aEpaQDSJ0
君はどんどん近づいてくる
僕の意識はどんどん遠ざかる
僕には母も父もいなかった 僕は工場で作られ 工場から出荷された
まるでスイカのように スイカの皮のように いらないものなのだ
君はスイカ職人だったような気がする
だが そんなコトを考えても無駄だと すぐにわかった
左手にかいわれ大根をもった君に僕は怯えた子羊のように背中を丸める
君は左手をふりあげ まるであげたてのてんぷらのようにこちらをにらみつけた
「君の空は何色なんだい?僕には青紫にみえるんだがね」
僕はそっと答える
「俺はカシスグリーンに見える あの糞まずいラリーン・クースみたいにさ」
「そっか」
君の返事はあっけなかった
君は左手のカイワレ大根を振り下ろす
僕の意識はカシスグリーンの空に消えていった
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:31:04.20 ID:aEpaQDSJ0
カシスグリーンの空に浮かんでいると 昔の事をふと思い出しす
弦がゆるんだギター 三味線のピアノ 雷のシンバル
僕の意識はもうなかったが もうひとりの自分が必死に語りかけてくる
「ユダはなんでキリストを裏切ったんだろうな」
「ヨナはなぜ逃げた」
「結局この世は偽物なんだよ」
一人でしゃべるもう一人の僕に 僕は憤りを感じた
ひどくむかついたのだ そう まるでこのスレを読んでる君みたいに
だがただしかたなく無駄な時間をすごすわけにもいかないので
僕はもう一人の自分に話しかけた
「ラムをのんで野原に行けば きみは紫ザリガニの夢をみるのか?」
もう一人の自分は口をつぐんだ
「答えろよ 紫ザリガニの夢は甲子園のグランドに立つことだろ」
もう一人の自分は目を閉じる
「紫ザリガニの行方を知ってるんだろ」
もう一人の自分はカシスグリーンの空に向かって拳を掲げた
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:31:34.39 ID:aEpaQDSJ0
もう一人の自分は鼻で笑うと 消えてしまった
僕は目覚めたが まだ僕の知らない世界だった
僕は紫ザリガニがひどく気になった
そして会わなきゃいけないと想ったんだ
僕は彼をみたことない
でも昔から知っているような気がするんだ
紫ザリガニはきっとルーベン・ルーズのふもとでミディアム・レアのブラックコーヒーをのんでいる
昔もそうだったんだ かれはコーヒーが好きだった
でもエビフライはきらいだったな 彼はひどくエビフライを嫌ったんだ
僕は彼を見たことない でも彼にあってみたいんだ
僕はひたすらあるいた そうだ10万ヘクトパスカルは歩いたんじゃないかと想う
雪解け水をのんだ瞬間みたいに舌の中でクロワッサンがはじける
僕は考えてみた 彼はなぜルーベン・ルーズのふもとにいるのだろう
僕は砕けた脚をさすりながら ただひたすら考えた
もうあたりは暗かったけど おかまいなしだった ただ彼について深く考えるほかなかった
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:32:05.09 ID:aEpaQDSJ0
彼のことを考えるうちに 僕は彼に恋をしてるんじゃないかと想い始めていた
いや 実際恋してたんだと想う ただ彼は ずっとトライアングルを左のハサミにはさんでいるんだ
そんなところが酷く萎えたんだ 嫌いなわけじゃないんだけど 気が滅入るだろ?
僕は紫ザリガニを探して歩き出した
ルーベン・ルーズのふもとにいけばいいのだけれど それがどこだか皆目検討がつかない
僕は自分で砕いた脚を引きずりながら ふとコートの右ポケットに何か入っているのを感じた
それはコンドームだった 使用済みだ
だが僕はそれを捨てなかった ただひたすらそれを眺めてみたんだ
無論 紫ザリガニもそうしたと想う 彼もきっとそうしたはずだ
歩き出して159ミリメートルほどあるくと 歩道橋がみえた
それはまるで夕日ににじむサロンパスだったんだけど ロックンロールのボーカルみたいな頭をしていた
でも僕はそれを見上げているうちに想ったんだ
紫ザリガニはきっと右のハサミにはマヨネーズをはさんでいるって
彼ならきっとそうするはずなんだ 君にもわかるだろ?
だから僕は歩いた
コスモスの花をひとつひとつつぶしながら UFOのコンドルパーツをミッドリードして
横須賀にとめてある軍艦みたいなブーツが僕をにらみつけても
ただただ歩き続けた
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:32:31.56 ID:itup6cyEO
少年はベッドに横たわっていた−いや、横たわらされているという方が適切だろう。
その両腕は手錠のような物で固く拘束され着衣は乱れている。
彼の体の自由は失われていた。
その姿をじっくりと眺める男がいた。
彼は何も言わずただ、その繋がれた姿を眺めてるだけだった…。
「…いい加減にこれを外せ!!」
少年が静寂を裂くように言い放つ。
その目には反抗の色が窺える。
「ふーん…そう…」
男の一言には明らかな嘲笑が込められていた。
「いいから!!」
少年が両腕を動かそうとしながら言う。
拘束具とそれが繋がる鎖が擦れて音をたてる。
「反抗するんだ…」
そう言うと男は少年の体に覆い被さる様にベッドに乗った。
そして、胸元の突起を一舐めした。
「…っ!」
声が漏れる。
止める気配も見せずに男は舌を動かし続ける。
「っ…ぁ…」
更に声が漏れる。
一通り舐め終わったは胸元から顔を離した。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:32:39.28 ID:aEpaQDSJ0
カシスグリーンの空と朽葉色の雲
道はまるで電気溶解質みたいなペースでうごいていた
道が動くから酷く僕の砕けた脚が痛むんだ
でも紫ザリガニの事をかんがえるとそんなことどうでもよかった
たとえ脚が腐り落ちても マヨネーズ漬けになったとしても 僕は歩き続けると想う
歩き始めて903海里くらいたって 街がみえてきた
街といっても 東京・シティみたいなひろい街じゃなくてピースサインをした黒ぶちめがねの銅像がそこにあるだけの
なんともないただの街だった 人はまばらだったけど やっぱり首はなかった
ひしゃげた自転車にのったハムのようなおじさんに僕はルーベン・ルーズの方角をきいた
養豚場の匂いがするそのおじさんは快くこういってくれた
「ホッカイロの中身をとりだしても 俺の妻はしぼんだ乳房をそこに置き去りにしたんだぜ」
僕はすべてをわかったかのようにうなずいた でもなにもわかっちゃいなかった
だから付け加えてこういったんだ
「3股かけたヒノキのおばさんはきっと星空をみてその首の皮をあらってるんじゃない?」
彼は大笑いした それはまるで核兵器がアースカンパニーの缶詰を開けたみたいだった
蝋が溶けるようにヒゲの濃いそのおじさんは笑いながらこういった
「遺伝子組み換えじゃねぇ奴でもそんなことはいわねぇな」
僕はかしげてこういった
「じゃぁ僕はなんなんだろう 」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:32:43.58 ID:B5RK9Dbn0
お前はこれで勃起するのか?
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:32:55.57 ID:v8EJFQ+e0
長い
産業にしろ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:33:15.72 ID:3TqR96RkO
カシスグリーン…?
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:33:33.72 ID:aEpaQDSJ0
「おまえは遺伝子組み換えじゃねぇのか」
その腐った目をした養豚場のおじさんはそういった
僕はしまったという動揺を隠せなかったけど ただそこは笑ってごまかすほかなかった
「遺伝子組み換えじゃねぇおまえにいってもしかたねぇかもしれねぇ だがいわねばならねぇだろうな」
僕は目を閉じた 目を閉じても真っ暗ではなくて とっくに通り過ぎた快速電車の残りカスみたいな感触だった
「ルーベン・ルーズはラスベルクリーンド・ガイスベンドニックの裏側にある くしゃみのうつくしいやつだよ」
僕は不思議におもった 彼の言うラスベルクリーンド・ガイスベンドニックを知っていたからだ
でも僕の喉はカラカラで目の奥はまるでコロシアムのように血に餓えていた
「サンドラックミミズはキミにサンドイッチをあげるだろうよ」
そういうと、死神に取り付かれた養豚場のおじさんは去っていった
無論このあと彼が死んだことは言うまでもない
彼の死に際は英雄的だった ロケーションパンツにすべって転んだのだ
そんな機会はなかなかない 僕は拍手をおくりたかったが
その訃報を聞いたのはだいぶ後のことだった
僕はしかたなく彼のいったとおりラスベルクリーンド・ガイスベンドニックを目指すことにした
ラスベルクリーンド・ガイスベンドニックは近い スカイレールで97ヘリウムのところにある
僕はスカイレールのプラットホームを目指して歩き出した
ホームには人はまったくいなかったが そこには愛情がかんじられた
シャドーボクシングの休憩時間 まるでそこにチェーンメールがとどいたみたいに
僕はひたすらまった スカイレールがくるまで ペンキ塗りたてのベンチに腰をおろしていたんだ
完
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:33:34.20 ID:YfkHN7WS0
>>14 紫ザリガニが紫キャベツだったらもっとよかったと思うし
コンドームじゃなくてペッサリーだったらもっと詩的になれたと思う
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:34:09.52 ID:nFSNRI/u0
お前の性癖はおかしい。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/14(土) 11:35:10.83 ID:tcgPKJcwO
書き溜めたものを張り付けるのは即興とはいわない
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
>僕はひたすらまった スカイレールがくるまで ペンキ塗りたてのベンチに腰をおろしていたんだ
>完
コレは素直にいいと思った。
ただ問題は、
死神に取り憑かれたおっさんがくしゃみのうつくしさについて語った直後に死ぬっていうのは
作家の良心としては少々いただけない。
それにもっとラグビーについて記述したほうがいいし(何しろ紳氏の競技なのだ)
遺伝子組み換え問題はアスパラガス畑で話すべきではなかったか。これではSFだ