ハルヒ「ちょっと、キョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
長編投下の際の注意
超長編(もしくはSS職人)の場合はコテトリ付けようっ!でも住人の空気もよく読まないとだめにょろよ?
前の文章とレスが離れてしまう場合は、文頭に安価つけてくださぁいですぅ・・・あの、お茶どうですかぁ?
基本はお題フリーです。しかし、主に恋愛系(特にハルヒ)が人気の様ですよ。フフフ、僕とキョン君の恋愛話も大歓迎ですよマッガーレ
当初の題目は「キョン×ハルヒ」結婚ネタ・・・けど、今はほとんど皆無。別に気にしないで。
キョン君、過度な性的描写はやめようね〜、タンスにエロビデ隠してるの知ってるんだからね〜
ageるのもいいけど元気すぎるのと一文字作文は控えたほうがいいと思うのね
要するに気楽に投下してくれ。メモ帳にまとめて投下、ってのがお勧めだな。
自分で投下した長編はなるべく自分で編集すること、わかった!?
それじゃ、さっさと投下しなさいっ!いい?あたしを退屈させたら死刑だからねっ!
DAT保管庫
http://haruhiss.xxxxxxxx.jp/ 新まとめサイト
http://www11.atwiki.jp/xgvuw6/
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 12:44:22.51 ID:zxjBM6rE0
⊂二二二( ^ω^)二⊃
2 G E T !!!
⊂二二二( ^ω^)二⊃
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 12:44:51.18 ID:0g+RBQKO0
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 12:46:31.49 ID:TDnd5Ka/0
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 12:46:56.81 ID:ZrAXHHGEO
スレ立て乙
乙!
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 12:50:32.77 ID:cUYJLVasO
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 13:03:10.96 ID:96DkzJ9U0
妹って鶴屋さんのことなんて呼ぶっけ?
忘れてしまいました
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 13:05:40.38 ID:45KgWjvpO
>>1乙! 粗品ですが…
つスターリングインフェルノ
つテトドン
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 13:08:18.16 ID:oNe0N/of0
早いか?
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 13:19:52.96 ID:96DkzJ9U0
保守
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 13:29:12.90 ID:cUYJLVasO
保守
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 13:52:09.89 ID:X2bJ2t0V0
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 13:58:18.26 ID:cUYJLVasO
保守
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:05:29.92 ID:WZgbOW0g0
>>13 俺は 髪の長いおねーちゃん くらいのほうがしっくりくる。
そう呼んでるかは知らんが
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:16:17.30 ID:IGk+EMzDO
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:16:48.66 ID:WKLnvp5O0
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:21:44.21 ID:/6GjmAAO0
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:29:45.74 ID:/8e0svuS0
保守
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:31:16.52 ID:IGk+EMzDO
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:35:22.07 ID:/gtV6Bf40
( ^ω^)またVIPPERが馬鹿にされてるお、突撃だお
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1158753015/ 179 名前が無い@ただの名無しのようだ [sage] 2006/09/30(土) 10:41:20 ID:TNkcWfutO New!!
キモヲタ=vipper
vipperはスルーでお願いします。
314 名前が無い@ただの名無しのようだ [] 2006/09/30(土) 13:14:45 ID:KA4OsrJV0
VIPからくる奴らの特徴
@ぶーん
Avipからきました
Bwwwwwwwww
Cおっぱいうp
Dキメェwwww
低脳だな
334 名前が無い@ただの名無しのようだ [sage] 2006/09/30(土) 14:05:40 ID:2jkfhWUL0 New!!
隔離板の奴ら相手したってしょうがないからスルーでいこうよ
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:37:32.01 ID:cUYJLVasO
保守
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:46:37.48 ID:cUYJLVasO
保守
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 14:56:26.21 ID:cUYJLVasO
間隔短いかな?
保守
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 15:14:29.18 ID:cUYJLVasO
保守
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 15:16:53.13 ID:sUwImGsDO
保守
へい
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 15:34:08.11 ID:cUYJLVasO
保守
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 15:45:41.31 ID:9eFj8XF30
保守
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 15:59:38.32 ID:RZB6jJl2O
●<みんな僕を忘れてませんか?ホッシューレ!
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 16:16:11.24 ID:IGk+EMzDO
保守
あとちょいで書き終わる。
投下は夜かな…
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 16:18:17.91 ID:WsQWw9/oO
>32
Wktk
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 16:44:14.54 ID:tm8Wu7DsO
保守
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 16:44:44.43 ID:IGk+EMzDO
保守
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 16:45:22.66 ID:BQukupoH0
保守ついでに、素朴な疑問。
ここに投下する量でどのくらいから、長編?
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:01:33.53 ID:tm8Wu7DsO
保守
20レスぐらいじゃないか?
適当だが。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:02:03.07 ID:maQk6JvW0
500スレ?
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:03:36.57 ID:CZm95Ie60
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:09:29.04 ID:TwNxHKij0
>>37 管理人は5レスから長編に入れてるらしいけどな
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:15:07.75 ID:cUYJLVasO
5レスで長編?!
10ぐらいかと思ってた…
まぁ1レスに書いた量にもよるけどね…
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:19:48.98 ID:+vAaLmo20
あくまで主観だけどね。1レスに10行ぐらいのやつは5レス程度あっても短編だし
1000 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/09/30(土) 17:01:01.13 ID:+vAaLmo20
1000なら新作製作開始
ID:+vAaLmo20に期待
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:29:44.39 ID:BQukupoH0
今日は一度に2つもネタ電波を受信しちゃいました。
書ける展開になるのは、もうちょっと掛かりそうですが。
ネタを書きたいがために、今展開してる話を適当に打ち切ることはしたくないですしね。
ネタが浮かばないのは困るとして、ネタが浮かんでもそれはそれで困るとは。
文章を書くことって、
「…ユニーク。」
「もー!!何で体育館倉庫に閉じ込められなきゃならないのよ!!」
「今回ばかりはお前と同じ意見だな……全く、人がいるの確認してから閉めて欲しいぜ」
「キョン。これからどうするのよ!あんたさっさと脱出経路探し出しなさ〜い!!」
「そもそもお前が『卓球大会でるから卓球台強奪に行くわよ』なんて言わなければこんなことにはならなかったんだぞ」
「何よ!あたしのせいだって言うの!?あんたがさっさと卓球台運び出せばこんなことにはならなかったのよ!」
「まぁ今は喧嘩してる場合じゃない。携帯で古泉達を……って電池がねぇ〜!!」
「あたしの携帯の電池もないわよ!どうなってるの?さっきまで満タンだったのに」
「正面は無理、携帯も電池切れ、窓は小さ過ぎて出られない……」
「どうするのよ」
「ここで一夜過ごすしかない……」
「な、何いってるのよ!!!!バカなこと言ってないでさっさと脱出方法考えなさい」
「しかしだな俺やお前は宇宙人でも未来人でも超能力者でもないただの一般人だ。一般人がこのドアぶち破ることなど出来ないし小窓から脱出もできない」
「………」
「と、なれば考えられる可能性は2つ。1つは古泉達が助けてくれるのを待つ。もう一つは明日の朝まで過ごして朝練がある部活が来るまで待つ」
「だけど……今は冬よ。寒くて凍えちゃうわ。それにキョンと一緒なんて……」
「マットならここにある。これに俺の制服をかけて寝ろ」
「あんたはどうするのよ!今日は今年一番の寒波がやって来る日なのよ」
「起きていれば問題ないだろう。いいからお前は横になってろ」
「……(ありがと)」
「ん?何か言ったか?」
「何でもないわよ!」
「そうかい」
「バカ……」
――――――――――――
「………ねぇキョン」
「なんだ?」
「その、え〜とね……」
「なんだ?ハルヒらしくない。はっきり言ったらどうだ?」
「……なによ、じゃあ言うわよ!!キョン、私と一緒に寝なさい!!!」
保守ついでに……
>>48 乙
さてさて、この後二人はどうなったんだろう?
>>46 その気もち、なんとなく分かるような気もする
まあ、とにかく、
wktkさせてもらう
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:44:10.59 ID:cUYJLVasO
危機的状況だがハルヒらしい。
GJ!!
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:47:04.71 ID:maQk6JvW0
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 17:50:59.25 ID:xAziI7cVO
しかしこの時間までこの緩やかぶりは…
会社員とか多いのか?
かくいう俺も今は仕事中なわけだが
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 18:04:14.27 ID:cUYJLVasO
保守
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 18:16:24.65 ID:cUYJLVasO
保守
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 18:18:13.24 ID:RZB6jJl2O
>>48読んだらもう寒くなってきたな…みたいな気分なったぜGJ
保守
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 18:30:23.97 ID:pg4cctSI0
保守
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 18:30:32.33 ID:cUYJLVasO
保守
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 18:46:21.87 ID:TDnd5Ka/0
保守
wikiの長編のその他のカテゴリー見てて思ったんだが
そろそろ、鶴屋さんや朝倉のカテゴリー作ってもいいんじゃないか?
いや、そう思っただけでやれとは言ってないよ。
管理人さんに負担かかるだろうし
自分はいまいち使い方分からないし
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 18:54:58.57 ID:VPDr6ChH0
はぁ、不味いぜ…。
他の方に触発されて、ネタまで頂いて書き出したはいいが、書いていくたびに自分の方向性を見失ってる気がする…。
そんなに要点も多くないし、順調に書けてるかと思ったが、段々と自分の頭の中の構想を上手く言語化できなくなってきてる。
と言う事で、(一応ネタは書き残してあるし)上手く言語化できるようになれば投下する(それまでこのスレが生きてるのかが問題だが…)。
まぁ、何だ、首を長くして待つなんて事はしないでくれ。
>>52 俺は一応大学生だがな…。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:04:48.61 ID:maQk6JvW0
ハルヒ「こーいずーみくんっ!」
古泉「なんでしょう涼宮さん?」
ハルヒ「これあげる」
古泉「おやおや、あなたから料理のプレゼントをもらえるなんて」
ハルヒ「食べてみて!」
古泉「おいしそうな赤色をしていますね。ではいただきます……う…これ…は…」
バタッ
キョン「うぃーっす。ってなぜ倒れている古泉!?」
ハルヒ「邪魔者はいなくなったわ」
キョン「な……ハ、ハルヒ…説明してくれ。何故古泉が血を吐いて倒れている」
ハルヒ「血?ああ、これは血じゃないわ。唐辛子スープよ」
そういえば古泉の唇が思春期のタラコのように赤くはれ上がっている。ハンサムスマイルも台無しだな。
これじゃタラコイズミだ。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:05:17.75 ID:2HsiE2RNO
今度SSを投下しようかと思っているんだが、携帯からだと何か著しい問題あったりするか?
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:07:40.28 ID:UyKJiNrWO
鶴屋少女の孤独書いてるものですが俺は携帯からの投下ですよ
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:11:16.66 ID:9eFj8XF30
>>62 なるべく1レスに詰めたほうがいいな。読みやすいし。知ってるかもしれんが、30行だから
そういや幅って全角何文字まで行けるの? 制限なしか? 何字くらいで改行すると読みやすいんだろ。句読点や文節の切れ目かな。
ま、俺は何も投下しないんだけど。
>>62 覚醒の中の人だけど俺も携帯だよ。
気にせず投下汁。
wktk
>>48 「な、何を言ってるんだ!!まぁ今は落ち着け。冷静なれハルヒ」
「あたしはいつだって冷静よ。神聖にして不可侵たるSOS団団長のあたしが今まで変なこと言ったことある?」
「いやそれはもう数え切れない位に……ってそんなことはどうでもいい。お前は何を言ったのかわかってるのか?」
「わかってるわよ。『あんたと一緒に寝る』って言ったのよ!!」
「仮にも男女が一緒になって寝るんだぞ。付き合ってもない男女がそう言うことはしてはいけないだろ」
「じゃあ今付き合……(何言ってるのあたし!!)このエロキョン!!いやらしいこと考えてるんじゃないわよ!!!」
「(しかしだなぁ考えるなと言う方が無理な話で)」
「寒いのよ……」
「そんだけ騒げば少しは体も温まってるだろ?少なくとも俺よりは」
「だから凍えてるあんたもここに入れてあげようと思ったの。団長は団員には優しいのよ」
「財布には優しくないがね」
「つべこべ言わずにさっさと来なさい!!」
「うおっ!馬鹿止めろハルヒ!!」
「秘技蟹ばさみ!!」
「太ももでおれの胴体を挟むな!!」
(この後5分間格闘の後キョン降伏)
――――――――――――
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:18:24.65 ID:9eFj8XF30
>>65 40〜45ぐらいじゃない。でも、長い人もいるし、やたらと詰めて書く人もいるし、それこそ作者の個性な気がするけど
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:18:33.48 ID:2HsiE2RNO
dクス!把握した。
完成し次第投下するぜm9っ´д`)
「背中にひっつくなハルヒ」
「寒いのよ」
「いい加減太ももで胴体挟むの止めてくれないか?」
「寒いのよ」
「じゃあせめて耳に息吹きかけるの止めてくれないか?」
「寒いのよ」
「最後のは寒いのと関係ないだろ!止めろくすぐったい」
「やぁ、回転しないで……よ」
「(しまった!顔が近い……)」
「………」
「(これ以上ハルヒとにらめっこなんかできん。また回転しよう)」
「キョン……ダメ」
「ハルヒ……?」
「寒いのよ」
「いや、それも全く寒さと関係ないだろ」
「いいの!団長命令よ!わたしと向かい合って寝なさい!!」
「やれやれ」
この後2人は明け方に眠りバスケ部の部員にキョンがハルヒに抱きついた状態で見つかるのはまた別の話
という保守
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:26:49.49 ID:ZQnLRzmp0
GJ!
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:28:43.62 ID:BQukupoH0
>70
GJ!
「太もも」に激しく反応してしまった……
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:30:50.06 ID:BQukupoH0
>73
途中で送信してしまった。
似たようなネタ書いたせいかな、反応してしまったのは。
まぁ、こちらの場合、相手は長門ですが。
!?しまった!こっちは単に「脚」って書いてた気がする!!
エロスが足りなかったか。
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:31:08.04 ID:cUYJLVasO
いやぁなにぶん長編のストーリー改変が上手くいかないもんだから小ネタを即興で作りました。まぁ最初はハルヒスレに投下しようと思ったんですが……あっちに誤爆しちゃったし……
それはそうとハルヒのいない部室にては月曜辺りに十日できそうです。ではノシ
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:38:47.41 ID:cUYJLVasO
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:40:29.11 ID:BQukupoH0
本日3つ目の電波を受信。
これは……そもそも書けるんか???
まったり保守
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:52:34.17 ID:cUYJLVasO
保守
80 :
嘘予告:2006/09/30(土) 19:53:29.86 ID:UyKJiNrWO
―――深い闇の夜空
―――光輝く夜の街
―――高い摩天楼のビルの上
「朝比奈さん!」
「キョン君?」
「バカなことはやめてください!」
「……来ないで」
「朝比奈、さん?」
「ごめんね?キョン君」
「朝比奈さん!ダメです!」
「サヨナラ」
―――そして少女は身を投げた
予告
「朝比奈みくるの鎮魂」
何もできない、という名の罪
81 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 19:53:52.71 ID:IGk+EMzDO
投下ラッシュはまだのようだな……
今のうちに行っちゃう?
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 19:54:21.14 ID:UyKJiNrWO
今日も九時から投下します
鶴屋少女の孤独
83 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 20:00:04.63 ID:IGk+EMzDO
人いねぇwwww
また出直してくるorz
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:03:16.52 ID:cUYJLVasO
遅かったか…orz
85 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 20:06:30.71 ID:IGk+EMzDO
いるのかどうかわかんねぇww
鶴屋少女の孤独の次に逝かせてもらいやす
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:08:28.40 ID:BQukupoH0
待ち時間長いって、2人ともw
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:08:31.55 ID:+vAaLmo20
……言いたい事も言えないこんな世の中じゃ
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:10:01.45 ID:GhWugSv50
イオナズン
89 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 20:10:11.98 ID:IGk+EMzDO
ポイズンwwww
人増えて来たなぁ…
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:10:14.29 ID:cUYJLVasO
くそぅ…またリロードの遅くなる時間帯に…
だがwktk
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:10:22.96 ID:UyKJiNrWO
あ、先に行ってもらって構いませんよ?
今日はちと短めですから
92 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 20:13:17.10 ID:IGk+EMzDO
>>91 いえいえ、どうぞどうぞww
今回はそんなに甘くないから良作の後に投下したいしorz
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:15:22.20 ID:BQukupoH0
>91-92
ごるぁぁぁぁ!!
そんなことやってたら、今続きを書いてる真っ最中な私、立場ないorz
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:15:59.65 ID:UyKJiNrWO
わかりました
それじゃいつも通り九時から
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:19:00.27 ID:IGk+EMzDO
wktk!
じゃあしばらく名無し保守に戻りますわww
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:31:11.61 ID:IGk+EMzDO
保守
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:33:53.45 ID:K0RpkK+pO
風邪のせいで投下できそうにない……。
今日はどんなのが投下されるかが……楽しみだっぜ……っ!
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:35:40.90 ID:IGk+EMzDO
>>97 これ貸してやるから寝とけwwww
つ 長門抱き枕
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:46:36.96 ID:maQk6JvW0
それよりこっちのほうが落ち着くぞ
つ古泉入り抱き枕
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:49:55.40 ID:cUYJLVasO
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:52:26.69 ID:IGk+EMzDO
古泉の人気に嫉妬wwww
マッガーレ!
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:55:50.71 ID:UyKJiNrWO
鶴屋少女の孤独 Side.B 「畏怖」
投下準備完了
大体二・三日ほどでBは終わります
ふふふ
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:56:08.86 ID:2awVar7V0
今日も10時からバイトだ\(^o^)/
落ちないように頼むぜ皆( ゚ρ゚)/
こんな双子いたら嫌だよねぇ(´・ω・`)
お前何のバイトしてんの? ホスト? 保守?
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:58:10.20 ID:RZB6jJl2O
しんちゃん実況から帰還
wawawawktk
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:58:28.44 ID:2awVar7V0
>>105 SHOP99だバカヤロー。底辺な仕事だ\(^o^)/
SS製作進まねぇ/(^o^)\なんてこったい
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:59:02.25 ID:RZB6jJl2O
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:59:43.83 ID:maQk6JvW0
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 20:59:45.11 ID:BQukupoH0
>107
バイトで見聞きしたものをSSに織り込むんだ!生かしきれ!
仕事の鬱憤を!SSに!!叩き込め!!!
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:00:17.86 ID:UyKJiNrWO
恐れるもの
怖れるもの
自らを蝕む自らの鎖
誰しもが持ち、誰しもが嫌うもの
そしてそれゆえに、決して逃れられないもの
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:00:57.16 ID:UyKJiNrWO
- 鶴屋少女の孤独 Side.B -
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:01:51.60 ID:UyKJiNrWO
………
……
…
静かに繋がれる手
二人で歩く夕焼けの道
互いに何も話さない
話さなくても、わかっている
俯いたまま、いつもと違う鶴屋さん
今更ながら恥ずかしくなってきた
だけど、その手を離すことはできなかった
鶴屋さんが俯いててよかった
多分今俺の顔は真っ赤だろうから
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:01:57.98 ID:IGk+EMzDO
wktk支援!
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:02:01.89 ID:RZB6jJl2O
ちくしょー風呂だorz
支援
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:02:40.57 ID:UyKJiNrWO
「鶴屋さん、つきましたよ」
無情にも、時間は過ぎていった
昨日もここで別れた
もうすぐ鶴屋邸だ
俺はその事実を俯いたままの鶴屋さんに告げる
残酷だろうか?
そんなわけない
明日になったら皆と会える
だけど、鶴屋さんは手を離さずにじっと俯いたままだ
むしろ、俺が声をかけたことにより、より強く握られる
「鶴屋さん……」
再び刻まれる沈黙の時間
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:03:25.27 ID:cUYJLVasO
wktk支援
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:03:58.42 ID:UyKJiNrWO
あんまり他の人には見られたくない光景だ
もしかしたらそこらの藪から古泉が覗いてるのかもしれない
「……鶴屋さん」
再度俺は声をかける
「キョンくん」
鶴屋さんがようやく口を開いた
「今日さ、迷惑じゃなかったら、泊まってってくれないかい?」
「へ?」
「独りは、怖いさ」
一般の男子高校生ならすがりつきたいようなシチュエーションだ
だけど、両親や使用人がいるでしょう
「父さん母さんは、当分仕事で帰ってこないんさ」
「……使用人の方は?」
「ちょっと偶然が重なって今いないんだ」
ちょっと待ってほしい
状況を整理したい
混乱してきた
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:04:53.87 ID:UyKJiNrWO
確かにいち男子高生の俺にとっては願っても無いようなそうでもないような
でもなんとなく罪悪感がある気がするし
いや、まだ何かをするって決めたわけじゃないんだけども
そこんところどうなんでしょうみのさん
「……だめかい?」
混乱してだんまりを決めていた俺に鶴屋さんは不安そうな声をかける
「えっと、その」
「あの広い家に独りはつらいさ」
「………」
「それに」
それに?
「キョンくんの傍にいると、めがっさ安心、できるから」
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:05:49.34 ID:cUYJLVasO
支援
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:06:17.11 ID:IGk+EMzDO
支援
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:06:20.97 ID:UyKJiNrWO
クラッと来た
反則ですよ鶴屋さん
まるで告白を受けたようなそんな衝撃
待て待て、落ち着け俺
つまり鶴屋さんには信頼されてるということだ
その信頼を裏切っちゃいけない
俺は理性をフル動員した
「お願いだっ……」
鶴屋さんはうつむいて俺のブレザーに手をかける
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:08:07.39 ID:UyKJiNrWO
鶴屋さんが再び俺の胸元に顔をうずめた
流石に理性の箍が外れる気がしたが、俺は鶴屋さんの震える肩に気がついた
その異常なまでの孤独への恐怖
何かしらの理由があるんだろう
他人には理解できないトラウマだろうか
俺はだんだん可哀想になってきた
「わかり、ました」
意を決して鶴屋さんの両肩に手を置く
「キョンくん……」
「じゃ、じゃあ、うちに泊まりませんか?」
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:08:31.57 ID:K0RpkK+pO
>>98 ありがと
「なぁ長門……」
「なに」
「お前の体、案外あったけぇんだな」
「……」
「あ、いや案外ってのは……すまん」
「……そう」
「……でも長門のおかげで安心して眠れるな。ありがとな」
「……いい」
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:08:33.28 ID:GhWugSv50
「イヤです」
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:08:47.07 ID:cUYJLVasO
支援
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:09:05.46 ID:UyKJiNrWO
鶴屋さんの部屋にも興味あったし
とても可愛い先輩と彼女の家で二人きりというシチュエーションも惜しくはあったが
家族に心配はかけたくないし
何より鶴屋さんを傷つけるようなことをしたくない
そう考えたゆえの言葉だった
「いいの、かい?」
鶴屋さんが震える声で聞く
「ええ、拒否する理由なんてありません」
「ごめんよぅ」
申し訳無さそうに呟く鶴屋さん
「いえ、鶴屋さんを独りきりになんてさせたくありませんから」
なんか思いかけずすごい言葉を口走った気もするが、まぁ気にしないことにする
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:09:41.13 ID:IGk+EMzDO
支援
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:10:51.81 ID:K0RpkK+pO
支援
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:10:59.66 ID:1rNQ3MxvO
支援
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:11:09.05 ID:UyKJiNrWO
一旦鶴屋さんの家に寄って、鶴屋さんが荷物を取ってくるのを待った
といっても歯ブラシやタオル、そして着替えといった簡単なものだった
「俺が持ちますよ」
「本当かい?ありがと」
緊張しているのか鶴屋さんも心なしかそわそわしている
箱入り娘っぽいもんな
恐らく外泊も学校の行事程度しかしたことがないんだろう
「じゃ、行きますか」
「キョンくん」
支援
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:12:02.02 ID:VPDr6ChH0
>>105 家庭教師だが何か?
相手がDQNだから、余計ストレスがたまる…。
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:12:33.45 ID:UyKJiNrWO
「え?」
「ふつつかものだけど、よろしくっ」
思わずふき出してしまった
そんな軽い感じに言うセリフじゃないですよ鶴屋さん
俺の笑いにつられたのか鶴屋さんもにっこり微笑む
太陽が沈みきって薄暗くなってしまった道を歩く
昨日は一人だった道を二人で歩く
空いているほうの手に握られた鶴屋さんの手
その手はとても優しく、ひんやりとしていた
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:13:28.63 ID:cUYJLVasO
支援
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:13:54.50 ID:UyKJiNrWO
今日はここまでです
短めですみません
では名無しに戻ってwktkさせていただきますね
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:14:29.02 ID:K0RpkK+pO
支援
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:14:40.43 ID:IGk+EMzDO
乙!
その切り方で次に期待出来る!!
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:14:49.10 ID:VPDr6ChH0
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:15:44.62 ID:TDnd5Ka/0
乙 続きwktk!!!
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:16:26.23 ID:cUYJLVasO
乙!
続きwktk
さて、次は「知るか」か。
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:16:46.42 ID:BQukupoH0
美しく乙!
切り方を勉強しないとなぁ…がんばろう
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:16:47.34 ID:K0RpkK+pO
とても……詩的……です………GJ……!
144 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:19:18.32 ID:IGk+EMzDO
え〜と、今回は……甘さ控え目ww
いや、ほんとはめっちゃ甘くしてそのまま完結させようかと思ってたのにorz
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:22:47.93 ID:9eFj8XF30
>>136 詞的だな。むしろ詞で書いたら面白そうだ
wktk
147 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:25:37.93 ID:IGk+EMzDO
『God knows』
〜9章〜
歩いて帰る俺。
家に着く頃には24時を回るだろうな。
言い訳を考えつつ歩く、歩く。
決めた、もうごり押しだ。
ヤケクソになって決めた俺の作戦を発表しよう。
帰宅→叱られる際に彼女の家に行っていたことカミングアウト→みくるさんの住む場所が無くなるとでっち上げる
完璧だろ?…………笑ってくれ。
家に…着いた。
正直、入りたくねぇ。
だがそういうわけにもいかず、心を決めて家に入る。
「ただい……「キョン!こっちに来なさい!!」
鬼の声が聞こえる……。
みくるさん、《あなたのキョン》は、生きて帰れないかもしれません……。
え〜、ここからは母親とのやり取りをダイジェストでどうぞ。
……一人言増えたな、俺。
「キョン!あなたこんな時間まで何処に言ってたの!?」
「まぁ……、あれだ。俺の彼女の家だ。」
「あら、あんたいつの間に彼女なんて……なら、仕方無いわね。」
「それでいいのか?……まぁいいが、そこで相談があるんだが。」
「なに?はっきり言いなさい。」
「みくるさんと一緒に住んでいいか?」
パッシーン!
148 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:26:41.54 ID:IGk+EMzDO
「いや、待った!言葉が足りてなかった!実は、かくかくしかじかで……。」
「あらぁ〜、そうなの…。それならそうと早く言いなさいよ。」
「と、言うわけでこの通りだ、頼む。」
「うちなら別に全然構わないわよ?子どもが一人増えるみたいで嬉しいわぁ……。」
と、うちの親は凄まじくさばけているらしい。
まぁ、ビンタを食らう、土下座をするなどの虚しい犠牲はあったがな。
とりあえず、これで晴れてみくるさんはうちに来ることになるわけだ。
………ヤバい、意識したら胸がドキドキしてきた。
と、とりあえず電話で伝えなきゃな。
……1コール……2コー…
ピッ
「は、はいぃっ!キョ、キョンくん、ど、どうかしましたかぁ!?」
慌ただしい人だ。
「あの、え〜……うちの親の許可……取れましたよ?」
「ふえっ!?ほ、ほんとですかぁ?」
「大マジです。…メチャクチャ喜んで受け入れてくれそうですよ。」
「そ、そっかぁ……。えへへ…。」
「……なにを笑ってるんですか?」
「…え!?や、や、な、なななんでもないですっ!!そ、それより、い、いつ……行きましょう…か?」
「そうですね、荷物も運ばなきゃいけないし……土曜にしましょうか。」
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:27:19.35 ID:FA8Mzc3A0
支援
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:28:04.28 ID:cUYJLVasO
支援
しえん
152 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:28:51.02 ID:IGk+EMzDO
「は、はい……。キョ、キョン、くん?わ、わたし……ドキドキしてきちゃった、よぉ……。」
「………俺もですよ。とりあえず、明日またいろいろ話をしましょう?」
「はい……。そ、それじゃあ、また……今日に。」
ピッ。
………そうか、確かに『また、今日』だな。
ここから金曜まで、俺達は団活動が終わりを告げると、みくるさんの家に行き、荷物をまとめたりしていた。
「……よしっ!これで終わりですよ!」
「キョンくん……ほ、ほんとに、あ、ありがとうございましたぁ…。」
「いえいえ。あとは……明日、うちに来るだけ…ですね。へへへ、なんか、照れますね。」
「わ、わたし……こないだ、からず、ずっと、き、緊張……してます…。」
声が震えている。
俺は、みくるさんを後ろから抱きしめ、そのまま自分が椅子になるように座りこんだ。
「ふぇっ?キョ、キョンくん?は、恥ずかしいです…よぉ?」
「落ち着いてください。俺がついてますから、ね?」
……言ってて思った、クサいな、これ。
153 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:29:45.39 ID:IGk+EMzDO
「うふふふ…、キョンくん、クサい…です。」
ほら、言われた。
「で、でも、……そ、そこがか、か、かっこ…よくて、や、優しいです……。」
「こんな場面でからかうもんじゃないですよ。……お仕置です!!」
俺は、後ろからみくるさんをくすぐりだした。
「わ、わひゃっ!?……あ、あはははっ!やだっ、く、くすぐったいっ……あひゃあっ!キ、キョンくん…や、やめてぇ〜!!」
この後、5分に渡って俺はみくるさんをくすぐり続けた。
「はぁ…はぁ……、キョ、キョンくん…エロい、ですぅ…。」
「そうですかね?ま、《お仕置》だからしょうがないですよ。」
「む〜…こ、今度はわ、わたしが……しますからねっ!」
「あはは、頑張ってください。……それじゃ、今日は帰ります。明日は朝一番で迎えに来ますから。」
みくるさんは少し悲しそうな顔をして、
「あ……うん。さ、寂しいですから……は、早く…来てください、ね?」
と言った。
俺は、みくるさんをギュッと抱きしめ、別れを告げて家に帰った。
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:30:40.80 ID:FA8Mzc3A0
支援
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:30:58.56 ID:cUYJLVasO
既に甘い!
支援
156 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:31:21.30 ID:IGk+EMzDO
さて、俺は今、みくるさんの家の前にいる。
時間は8時半。
下のオートロックは、たまたま通りがかった人が開けてくれた。
ピンポーン。
……合計12回目のチャイム、まだ出てこない。
俺が13回目を押そうとした時、中からドタバタと音が聞こえ、ドアが開いた。
「ふぁ、ふぁいっ!ご、ごめんなさいっ!……あれ?キョ、キョンくん?な、なんでここ…にぃ?」
ベチッ!
俺は、即時にデコピンを叩き込んだ。
「目、醒めましたか?」
「痛いよぉ〜…あうぅ〜。ね、寝坊しちゃいましたぁ……、ご、ごめんなさい、です…。」
「やれやれ。」俺はお決まりのセリフを言い、みくるさんに、
「早く着替えて、荷物を持って来てください。俺、ここで待ってますから。」
と伝えた。
俺の家の前。
……もう10分も立ち尽くしている。
「そろそろ、入りましょうよ。」
「ふえっ!?も、もう少しっ!こ、心の準備を……「あっれ〜!?みくるちゃんだ!いらっしゃ〜い!!」
妹に引きずり込まれ、家の中に入って行った。
よくやった、妹よ。お前にはあとでお菓子をやろう。
え〜そんなわけで、うちの親に挨拶したみくるさんと二人で、俺の部屋にいるわけだ。
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:32:38.22 ID:FA8Mzc3A0
支援
支援といきますか
159 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:34:59.87 ID:IGk+EMzDO
「キョ、キョンくんのお部屋、キョンくんの……匂いがしますねぇ…。」
どっかで聞いたセリフだ。
「じゃあ、消臭でもしますか?」
俺は軽く笑い答えた。
みくるさんは顔を赤くして、
「もうっ!キョンくんのいじわるっ!!」
と答えた。
「ふわあぁ……、つ、疲れましたねぇ。」
「朝、早かったですからねぇ。」
「ふえっ!?……ご、ごめんなさい、です…。」
「冗談ですよ。……それより、しばらく寝ましょうか?昼飯までまだ時間ありますし。」
「あ、………は、はい。」
「じゃあ、俺は布団取って来ますから、ベッドで寝てていいですよ。」
と言うと、俺は立ち上がり、部屋を出ようとした。
…………シャツの裾を掴まれている。
後ろを見ると、みくるさんが上目遣いでこっちを見ているではないか。
このシチュエーション、男なら萌え死んでもおかしくない!!
と思う自分を、断腸の思いで抑え、口を開く。
「み、みくるさん?どうしたんですか?」
意外な言葉が帰って来る。
「わ、わたし〜、あの、枕……変わっちゃうとね?ね、寝れないん…です。」
はい?
そんな訳ないでしょう。
160 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:36:16.96 ID:IGk+EMzDO
あなたは夏休みの天体観測で、ハルヒに持たれかかって寝てましたよね?
自分の中の突っ込みキャラを必死で抑える。
我慢だ…我慢。
「そ、それで?」
俺はかなり不思議な顔で、口を開いていた。
みくるさんは一人で顔を真っ赤にして、答えた。
「で、ですから……あ、あのぅ…その、ほら…。ね?」
判るか。これで判った奴にはSOS団の1日雑用交代券をくれてやるぜ。
「いや、『ね?』とか言われても。」
「む〜…、あの、だからぁ……う、う、腕枕……して、くださいぃ…。」
そういうことか。理解したらいきなり恥ずかしくなってきた。自分でもわかるくらい顔が赤くなってるぜ。
しかし、俺の心は既に決まっている。
「そう……ですか。わかりました。ほら、来てください。」
俺は、ベッドに寝転がり、腕を横に出した。
その腕に、頭を乗せ、俺の方を向いて寝転ぶみくるさん。
俺の理性は限界寸前だぜ、アッハハハー!!
「うふふふ、こ、これなら落ち着けそう…です。」
そうですか、俺は既に心拍数が正常でないのですが。
俺は、さっさと寝ることにしよう、じゃないと暴走してしまう。
「そ、それじゃおやすみなさい!」
「は、はい。おやすみなさい……です。」
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:37:44.71 ID:cUYJLVasO
支援
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:38:10.07 ID:2awVar7V0
うわぁぁっぁ倍といってくる
支援&ノシ
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:39:05.89 ID:FA8Mzc3A0
支援
164 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:39:44.61 ID:IGk+EMzDO
目を覚ました。
みくるさんの方を伺ってみる……ん?今、キスされたか?
「今、唇触れましたよね?」
「っ!?あ、ご、ごめんなさいっ!!つ、つい……キョ、キョンくんの寝顔…かわいかったから……。」
「そうですか。…へへへ、今、キスしたんですよね?」
「……はいぃ、もう、恥ずかしい…です。言わないで……。」
俺は会話を楽しんだ後、時計に目をやった。
【15:03】
あれ?昼飯はどうした?
妹こなかったよな?
いろいろ考えつつ、俺はみくるさんと下に降りた。
妹は………いた。
「おい、なんで昼飯の時に起こさなかった?」
「え〜?だってキョンくんとみくるちゃん、抱き合って気持ち良さそうに寝てたんだもん。お母さんに言ったらね、『疲れてるだろうからほっときなさい』って言ってたから。」
親に……バレたらしいな。
「あ!!そうそう!起きたら2人で何か食べてきなさいって!!」
妹が二千円を渡してくる。しかも、千円2枚ではなく、二千円札だ。
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:40:29.79 ID:cUYJLVasO
支援
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:40:44.63 ID:FA8Mzc3A0
支援
167 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:40:47.82 ID:IGk+EMzDO
これは取っておこう。
などと考えていると、隣りでは今にも倒れるんじゃないかという程、真っ赤な顔をしている方がいらっしゃるので、俺は肩を抱いて家を出ることにした。
「………見られちゃいましたねぇ…。」
「ですね。今日は厄日かもしれないですね、あっはっは!」
「わ、笑えないですよぉ……もう…。」
話をしている俺達が向かった先は、SOS団の集合場所である喫茶店だった。
特に意味はないが、話しながら勝手に足が向いていたのである。
「いらっしゃいませぇ!」
の言葉で中に入り、奥の席に二人でついた。
「そういえば、今日って市内探索じゃなかったですかね?みんな歩いてんのかな?」
「で、でも……3人なら、中止に…なりませんかぁ?」
俺はピンときた。
マズい。
もしかして、今日行かないことをあの3人は知らないんじゃないか?
「み、みくるさん。あの……今日、俺達が休むって連絡…しました?」
「え、えぇっ!?キョ、キョンくんが……してくれたんじゃなかったんですかぁ!?」
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:41:31.59 ID:FA8Mzc3A0
支援
169 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:41:38.08 ID:IGk+EMzDO
この展開……ヤバい。
「み、みくるさん!場所変えましょ……」
………遅かった。
そこには、黙って俺達の会話を聞いている3人の姿があった。
「あんた達……あたしの電話を無視した挙句、二人でお食事かしら?団活動もさぼって……。」
「ち、ちち違うんです!!す、す、涼宮さん、これにはわけが……。」
「じゃあ、その《わけ》とやらをた〜っぷりと聞かせてもらおうかしら。……有希、古泉くん、好きな物を好きなだけ頼んじゃいなさい!」
ああ、やはり今日は厄日か………。
〜9章・終〜
170 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/09/30(土) 21:42:28.61 ID:IGk+EMzDO
終了っす
甘さ…控え目だったよな?wwww
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:44:18.87 ID:BQukupoH0
>170
甘さ控えめかぁ……
嘘をつくのはこの口かぁ〜〜!?wwwwwwwww
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:44:33.71 ID:K0RpkK+pO
甘い、全然甘い!
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:44:40.96 ID:cUYJLVasO
一緒に寝るなんて…
十分甘いじゃないか!!
続きwktk
乙!いやいや良い仕事してますね。
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:48:36.97 ID:IGk+EMzDO
フヒヒwwwwサーセンwwww
ほんとは丸々甘くするのが理想だったorz
そろそろ上手くまとめて完結させないとなぁ……
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:48:54.67 ID:a2hUcyIs0 BE:253515029-BRZ(1492)
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:49:19.78 ID:sUwImGsDO
ここのSS読んだせいで朝倉、鶴屋さん、みくるが好きになってきた。
てかGodKnows甘〜い
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:50:32.25 ID:VPDr6ChH0
乙だ!
乙だぜぃ!!
ついでに言おう。
これが甘くないとは…
>>170よ。
私 生 活 は ど れ だ け 甘 い ん だ ?
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:52:58.18 ID:X2bJ2t0V0
乙!ほんと甘いよ。
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:53:17.63 ID:IGk+EMzDO
>>179 私生活の甘さ?
現在甘くない普段の生活だが………
知るかwwww
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:56:39.50 ID:BQukupoH0
ぬおお!!今宵もええ話やぁぁぁぁ
今日は私も筆が乗ってるんですが……
番外編ばかり進むのは仕様ですか???
まさか「既定事項」じゃあ…orz
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 21:57:32.71 ID:cUYJLVasO
私生活が甘く無いあなた達に…
つ「古泉一樹」
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:00:10.13 ID:BSu+cm2I0
マッガーレ
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:00:48.50 ID:UyKJiNrWO
俺の作品は女性が泣いてばかりだからなあ
(´・ω・`)
ゴッドノウズが甘すぎて飲んでるウーロン茶が苦くないです
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:01:06.75 ID:BQukupoH0
>>183 古「共に甘くて酸っぱい青春を送りましょう。では行きますよ。マッガーレ。」
まだだ!まだ曲がらんよ!!
古「!?そ、その○○○は!!!」
hahaha、詰めが甘かったな、古泉君。
キミの青春の味は、今日このときをもって、変わることとなる!
古「アッーーーー!!」
つづかない
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:05:41.64 ID:RZB6jJl2O
追いついた…
鶴屋さんの孤独も知るか!も良すぎwテキスト保存したぜ
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:12:18.18 ID:IGk+EMzDO
あ、忘れてた。
メチャクチャ亀だが乙、GJ、支援、その他誉めてくれた方々ありがとうwwww
ちょっと思い付いたストーリー書いてみる。
その後10章にとりかかります
乙乙!!
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:13:44.43 ID:VPDr6ChH0
>>185 俺はブラックコーヒーがカフェオレになったよ。
知るか!が非常に非常に甘いんだな。
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:15:22.78 ID:BQukupoH0
鶴屋さんの孤独
知るか
このあまぁ〜いお話を読んだわたしは、今……
なぜか熱い番外編を書いている。
なぜ?
続きをwktkする気持ちが止まらない。
9レス投下して良いですか?
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:17:42.54 ID:2bDLLEQQ0
wktk
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:18:11.90 ID:TDOQwUaCO
イーンダヨ
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:18:14.97 ID:K0RpkK+pO
いい
196 :
山本ザビ太:2006/09/30(土) 22:18:45.95 ID:hCJlLfvD0 BE:78115853-2BP(250)
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:19:03.21 ID:h1H8gTrL0 BE:257248883-BRZ(1235)
グリーンダヨ!
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:19:52.05 ID:X2bJ2t0V0
wktk!!
#今回は朝比奈さん(小)視点の日常のお話です。
なぜか長門さんから今回はわたしが書くように言われました。
「こういうのって、どういうふうに書いたらいいかわかりません」とわたしは言いました。
でも、長門さんは一言「自分の書きたいように書けばいい」としか言いません。
そんなの無理です。でも、長門さんにひどい目にあわされそうなので書くことにします。
おもしろくないかもしれませんが、もしお暇なら最後まで付き合ってくださいね。
「まったくもう、キョンの奴!」わたしが部室に入ると、涼宮さんが怒っていました。
古泉君や長門さんはいますけど、キョン君は部室にいません。今日はお休みなのかな?
「みくるちゃん、さっさと着替えてお茶いれて!」
なんだかとばっちりです。微笑みを絶やさない古泉君は席を外してくれました。よくわかりませんが、さっさと着替えてお茶をいれないとわたしまで大変なことになりそうです。
「キョン君はどうしたんですか?」わたしは涼宮さんに湯飲みを差し出して聞きました。
「知らないわよ、あんなやつ!」
ものすごくおかんむりです。涼宮さんってばお腹でもすいてるのかしら。甘い物用意したほうがいいんでしょうか?
でも、いつもは仲良いのに一体今日はどうしたんでしょうね?
長門さんがなにか言いたそうにしています。長門さんにお茶をもって行くついでに聞いて見ましょう。
「単なるやつあたり」ぼそりと長門さんが教えてくれました。「気にしなくていい」
そうですか・・・なにが原因なんですか?
「本日彼は風邪で欠席」
キョン君がいない理由は分かりましたけど、涼宮さんが怒っている理由はわかりません。キョン君がいなくてさみしいのは分かるけど、それなら電話すればいいのに。
そっか、電話したから怒ってるのかも知れませんね。ひょっとすると、お見舞いに行こうと思った涼宮さんが電話したけど、キョン君に断られたとか。そんなところかな?
古泉君が戻ってきました。なぜかやれやれという顔をしています。
「はい、お茶どうぞ」
「ありがとうございます。いつもお似合いですね」
「いつもお上手ですね」
古泉君なら長門さんよりていねいに教えてくれるかもです。
「僕にも分からないのですよ。まあ涼宮さんと彼の間でなにかがあったのは確かなのですが」古泉君は小声で言いました。
「今日はキョン君お休みみたいですけど・・・」
「そうなるとなにもないから怒ってらっしゃるのかも知れませんね」
意味は良く分かりませんが、わたしは笑顔を作って自分の席にすわりました。最近、編み物を始めたんです。手始めにマフラー編んでます。だれにあげるとかは全然考えてませんけど。
涼宮さんがすっと席を立ちました。難しい顔をしてそのまま部室を出て行きます。スカートのポケットから携帯のストラップが見えてます。電話かけに行くのかな?
「どうやら電話をかけにいくようですね」古泉君が見たままのことを言いました。
「お見舞いにいくって息巻いてそうですね」わたしは編み物の手を休めて言いました。「でもキョン君だと風邪が移るかもって断りそう」
「ま、そんなところでしょうかね」古泉君は手をひらひらさせていいました。「まあ涼宮さんは一時的にイライラしているだけでしょう」
「くる」長門さんが短く言いました。目の前で火花でも散ったような言い方です。
電話にしては短かったですね。どうしたことか涼宮さんはうつむき気味です。気分でも悪いのでしょうか?やっぱりお腹でもすいてるのでは・・・
涼宮さんは自分のカバンを取り、不機嫌そうにいいました。
「あたし、帰る。あとやっといて」そういって涼宮さんは帰ってしまいました。
「さて、どうします?」古泉君がいいました。「我々も帰りますか?」
「そうしましょうか」わたしはいいました。
長門さんは黙って本を閉じました。
今日はどうでしょうか。今日もひょっとしてキョン君お休みかな。もしそうだと涼宮さんはまた機嫌が悪そうです。とんだとばっちりが来ないことを祈るしかありません。キョン君いないのはわたしのせいじゃないのになぁ。
部室に行くと、長門さんしかいません。
「涼宮さんは?」
「まだ」
会話らしい会話はありませんけど、相手は長門さんですし。わたしは着替えてお茶をいれることにしました。
今日は紅茶をいれてみることにします。オレンジペコという茶葉です。うまく入れられるかちょっと心配です。
「どうぞ」長門さんにお茶を渡しました。長門さんはうなずいてふーふーいいながら飲んでくれました。
「おいしい」長門さんはそれだけ言ってくれました。でも十分すぎます。
ドアが開いて古泉君がやってきました。わたしと同じことを言い、長門さんも同じことを答えます。
「掃除当番かなにかですかね?」古泉君は独り言のように言い、彼の指定席に腰を降ろしました。わたしはお茶を古泉君に渡します。
「今日は、オレンジペコっていう紅茶をいれてみたんです」
「へえ。いつもいつもありがとうございます」古泉君はそっと一口飲み、驚いた表情で言いました。「これはおいしいですね」
「ありがとうございます」わたしはお礼をいって、自分の席に戻ります。これなら機嫌の悪い涼宮さんだってすこしは喜んでくれるかも知れません。でも、涼宮さんはそういう性格じゃないんですよね・・・・・・ちょっと心配。
長門さんはあいかわらず本を読んでいます。ハードカバーの分厚い本を無表情で読んでいます。楽しいのかしら。
古泉君はゲームをやる相手がいないので、一人で詰め将棋をやっています。なんかおじいさんみたいです。
わたしはカバンから編みかけのマフラーを取り出します。鶴屋さんに欲しいっていわれちゃったので、できたらあげる予定になりました。つぎはなに作ろうかな。
涼宮さんとキョン君にペアの手袋なんていいかもしれません。でもぶつぶつ言うんだろうなぁ涼宮さん。
普通に扉が開いて涼宮さんが登場しました。今日は機嫌が悪いというより、単に落ち込んでいるように見えます。静かに入ってきて、どさりと団長席に腰掛けました。わたしは立ち上がって、涼宮さんに自慢のお茶を出すことにします。
「ありがと」声まで沈んでました。
涼宮さんはせっかくのお茶を一気に飲んでしまいます。えー味わって飲んで欲しいんですけど。
「なに、みくるちゃん?なんかいいたいことあるの?」涼宮さんの目がこわいです。それ、獲物をねらう鷹の目です。えと、鷹匠は今日もお休みなのかしら。
「えと、今日もキョン君お休みなんですか?」
「そうよ」涼宮さんは本当につまらないといった顔をしながらいいます。「あいつ、死んじゃったんじゃないの?」
二日学校を休んだだけで死亡認定されてますよ、キョン君。でもちょっと心配になってきました。
部室内は妙に重苦しい雰囲気です。わたしは息苦しさを感じて外に出ました。廊下の空気がおいしい。すーっと肩の力が抜けました。
古泉君もでてきました。多分、長門さんは平気なんでしょうね。
「やれやれですね」古泉君が最近キョン君の口癖を連発しています。
「なんか涼宮さん思い詰めたような感じですね」とわたしはいいました。
「ええ。彼が二日休んだだけでこれです。参りますね」
「あの閉鎖空間のほうはどうなんですか?」
「小さいのが瞬間的にできては消えということを繰り返しています」古泉君は疲れたといった感じでいいます。「夜中にお呼びがっかって、すぐ消えてなんてことが昨日は2回ほどありましたよ」
「大変」
「このままでは体がもちませんよ。早いところ彼に復帰してもらわないと」
「そうですねえ」
「ちょっと連絡してみましょうか」古泉君は携帯電話を取り出しました。キョン君に電話をかけています。
「おかしい、出ませんねえ」古泉君は首をひねっています。「かなり具合が悪いのでしょうね」
「今日、様子見に言ったほうがいいかも」
「そうですね」古泉君はすこし苦笑いをうかべています。「涼宮さんも同行していただいたほうがいいでしょうね」
「じゃあ、古泉君が涼宮さんにいってくださいね」
「・・・・・・・気はすすみませんが、僕がいうしかありませんね」
「あたしはいかないわ。あなたたちでいけば」仏頂面の涼宮さんは古泉君のほうを見もせずにいいました。
古泉君はにこにこ笑ってますが、冷や汗もかいているみたいです。
「気にならないのですか?」
「なにが」
「彼の様子ですよ」
「全然」涼宮さんは苦々しい表情を作っています。「まったく」
「具合が悪くて入院しているかもしれない」長門さんは平然といいます。
「それがどうかした?」涼宮さんはなぜか帰り支度を始めてしまいます。「あたしには関係無いわよ。あんな、バカキョンの見舞いにいく時間なんてないの」
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:24:59.98 ID:2bDLLEQQ0
支援
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:25:10.58 ID:cUYJLVasO
みくる語り新鮮
支援
「あたしは帰るから」そういって涼宮さんは帰って行きました。
「そうとう重症ですね」とわたしはいいました。
「いやあ、飛びつくと思ったんですが、大きな間違いでしたね」と古泉君は頭を書きながらいいました。
「涼宮ハルヒは意地を張っている。その原因は彼にあると推察される」長門さんは無表情に言います。「彼に確認すべき」
「ま、とりあえず我々だけで行きましょう」古泉君がいい、わたし達も部室を後にしました。
キョン君の家につきました。古泉君が呼び鈴をならします。妹さんの声がしました。玄関の扉が開いて、可愛い妹さんが登場しました。
「え?古泉君にみくるちゃんに有希だあ。みなさん、こんにちわ」
「あのお兄さんの様子を見にきたんですが・・・」古泉君がいいました。
「キョン君ねえ、季節外れのインフルエンザにかかっちゃったみたいで、会わせられないの」残念そうにいいました。「熱もいーっぱい出てるし」
「話もできないんですか?」
「うん。ふーふー言っててほとんど寝てるの。ご飯も食べらんないから、大変なの」
「でも、学校でインフルエンザになった人なんていませんけど・・・」とわたしが聞くと、妹さんは恥ずかしそうに笑いました。
「実はね、あたしがもらってきて、それでキョン君にうつっちゃったの」てへっと可愛く言ってもだめですよ?
「そうですか」と古泉君
「来週からは元気になると思うの」
「わかりました。では、お大事にとお伝えください」古泉君は笑顔でいいました。
私達は夕暮れの中、キョン君の家を後にしました。
「しかしインフルエンザとはこまりましたね」古泉君がいいました。
「私なら治せるが、そのことを知られるのはまずい」と長門さん。
「そうですよねえ。どうしましょうか」私はどんどん暗くなって行く空を見上げていいました。「涼宮さんはどんどんふさぎこんでますしね」
「このままだと、涼宮さんはあのときのような閉鎖空間を作りだしかねませんね」古泉君が言います。「そうなったら僕たちにはもう手の出しようがないですよ」
「あの、ふと思ったんですけど」わたしはちょっといいことを思いつきました。「長門さんこういうのってできますか?」
長門さんはうなづいてくれました。
「その方法はいささか危険ではないかと思いますが・・・・・・」
「そうですか?」だめかな、やっぱり。
「しかし実行してみる価値はあると思われる」長門さんが言いました。
「やってみますか?」
わたし達は長門さんの家にいます。3人でこたつに入って長門さんが入れてくれたお茶を飲んでいます。
「そろそろはじめましょうか」
長門さんが古泉君の手首を軽く噛みました。長門さんがナノマシンを注入するのってちょっと痛いんですよね。歯で噛むからかしら。
「これで古泉一樹の声は短時間の間、キョンの声と同一になる」
「そうで・・・・これはすごい」古泉君の声が、キョン君の声になっています。「しかし、彼は病気ですから、それを考慮した方がいいのでは?」
「そうね」長門さんは古泉君の喉にそっと唇を近づけています。キスしたように見えます。なんか大胆ですね?「これでインフルエンザに感染、発症して二日目の声にしてみた」
わたしのアイディアは、キョン君の声で古泉君が電話をかけるというものです。そうすれば涼宮さんが喜ぶかなぁと。
あとは電話番号です。古泉君の携帯でかけると、当然涼宮さんの携帯には古泉君の携帯番号がでちゃいます。
長門さんは古泉君の携帯に何事かささやきかかけました。「携帯番号情報を改変、1コールだけ彼の番号になる」
「ではいきますよ」
「あの、声はキョン君ですけど、しゃべり方が古泉君のままですよ?」
「それは電話をかけてからです」古泉君は真剣な表情で涼宮さんに電話をかけました。
『もしもしキョンなの!』涼宮さんが大きな声で電話に出ました。
あ、スピーカーモードも強化されたので、わたし達はも電話の内容を聞くことができるみたいです。
「ああ。心配かけてスマン」
『何度電話してもでないってのはどういうことよ!』ものすごい剣幕で怒っています。
「インフルエンザがひどくてな。動けなかったんだ」
『家の電話にかけてもそういわれたけど、ねえ生きてるんだよね?大丈夫なんだよね?』
「ああまだ頭がぼうっとしてるし、熱もあるがな大丈夫だ」
『二日も連絡取れないから、本当は死んだんじゃないかとか心配したんだよ』
「大丈夫だって」
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:27:30.27 ID:cUYJLVasO
支援
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:28:05.00 ID:TDnd5Ka/0
支援
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:28:30.13 ID:TDOQwUaCO
支援
支援
『ねえ、3人御見舞いにいった?』
「なんのことだ?」
『あ、だったらいいんだけどね』
「まあ今週は無理だが、来週には学校にいけるからな。心配するな」
『わかった。ね、御見舞い行きたいな』
「インフルエンザだから、直るまではだめだ」
『会ってもよくなるのはいつ?』
「だから来週だな」
『そんなに待てないよぉ。キョンのバカ』
「ああ、そろそろ疲れてきた。また電話するから」
『絶対だよ。ホントにかけてきてよね』
「わかったわかった。じゃぁな」
『じゃあね』
古泉君は電話を切りました。お疲れさまです。
「これでちょっとは落ち着けば良いんですが」もう古泉君の声は元に戻っていました。「しかし、涼宮さんは単なる女の子になってましたね」
「どんな女の子も、好きな彼氏の前では単なる女の子になるんですよ。とってもきれいでものすごく優しい女の子にね」わたしは言いました。「古泉君、知らないの?」
古泉君は苦笑いを浮かべています。
「さて、これでなんとかなるでしょう」
「晩ごはん、食べて行く?」長門さんがいいます。
有無をいわせない力がありました。わたしたちは黙って長門さん特製カレーを食べて帰りました。
翌日の涼宮さんはすこし元気を取り戻してました。キョン君がいないのは同じですけど。
穏やかな部活でした。涼宮さんは割りとおとなしくPCを操作しています。
私のマフラーはもうじき完成です。古泉君は長門さんとオセロを楽しんでます。
長門さんはものすごいスピードで古泉君をやっつけています。いつものキョン君の倍負けてるって計算になりそうです。
10回目で長門さんは終わりを告げました。さてみんなで帰りましょう。
帰り道、私は涼宮さんと歩いています。今日は4人なので、私と涼宮さんの前に、長門さんと古泉君が歩いています。なんか一方的に古泉君が難しいことをしゃべっていて、長門さんがときどき返事をしているだけです。楽しいんでしょうか?
「キョンからやっと電話あってさぁ」涼宮さんはうれしそうです。
「どうだったんですか?」と私。
「なんかインフルエンザで起きれなかったとかで謝ってたけど」
「許してあげたんですよね?」
「ま、ね」はずかしそうな表情を浮かべて、涼宮さんがいいました。「だ、だって2回も電話してくるんだもん。しょうがないから許したわよ」
「2回?」ひょっとしてあたしたちのかけた後に、本物のキョン君がかけたんでしょうか?「へ、へえ」
「それも、あたしにかけたの忘れたみたいだったんだけど。ま熱が39度もあったっていうからそのせいでしょ」
このときばかりは涼宮さんの性格に感謝しました。
でも、キョン君のことだったらたいていのことは許しちゃうんじゃないでしょうか。涼宮さんは。ちょっぴり焼けますね。
「ということで、あしたの市内不思議探索は休みだけど」
じゃああしたは毛糸を買いに行こう。
あとお茶も探したいし、鶴屋さん誘おうかな。あした暇ならいいけど。
いい天気になりますように。私は夕日に祈りました。
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:30:41.53 ID:cUYJLVasO
支援
えと、蛇足なんですけど、次の月曜日のお話で最後にします。
涼宮さんはキョン君と部活にやってきました。キョン君は病み上がりって感じで、すこしやつれたみたいです。
「よくなったんですか?」
「まだふらふらしてますけどね」キョン君は優しい笑顔を見せてくれました。「ハルヒがうるさいもんで」
「ちょっと、キョン?いまなんていったの?あたしがうるさいって、どういうことよ?」
「いまのは言葉のあやだ」
「言って良いことと悪いことがあるの」
「悪い悪い」
「返事は一回でいいの。なんで二回言うのよ」
なんだか涼宮さんはうれしそうに怒ってます。キョン君は涼宮さんを優しい目でみています。部活の雰囲気が戻ってきました。よかった。
私の話はこれで終わりです。最後まで読んでくれてありがとう。
もし、また機会があったら、そのときもよろしくお願いします。
おしまい
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:33:00.13 ID:VPDr6ChH0
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:33:52.69 ID:cUYJLVasO
みくる良いね!
ここ最近、みくる株が上がってると思うのは俺だけかな?
乙
みくるの心情描写が上手いな
ただ個人的にはハルヒがデレ過ぎかと思った。既にキョン×ハルヒ確定済みの話?
あと長門の「キョン」「そうね」ってセリフが気になった
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:34:44.59 ID:BQukupoH0
>214
GJ!
>201
鷹&鷹匠噴いたwwwwwwwwwwwwwwwww
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:36:00.06 ID:lFibWy0o0
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:36:46.17 ID:rZPsAzLi0
GJ!!みくるの心の声が新鮮で面白かった
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:37:27.33 ID:BQukupoH0
心情面では、対長門恐怖症が改善されたあとなんでしょうか?
>217氏指摘の、長門の台詞は、同感です。
そして、すでに長門と心を通い合わせているみくるんGJ!!
やっぱり宇宙人と未来人はセットで考えるべきですね。
長門とみくるのセットは和むから困るんだっぜ
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:40:50.35 ID:41CRa1sH0
>>214 これはいいな。
なんか微笑ましい。
GJです!!
ハルヒとキョンの設定は以前投下されたどれかの作品と繋がってるのかな?
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:41:25.26 ID:IGk+EMzDO
俺の出来なかったみくる語りを……orz
GJ!!!!
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:43:59.69 ID:BQukupoH0
>>223 告白シリーズ(だっけ?)ではないかと。
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:44:37.79 ID:IGk+EMzDO
ちょい質問。
長門→ハルヒは基本はどういう風に呼ぶ?
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:45:36.48 ID:TDnd5Ka/0
なかなか微笑ましい感じですた
GJ!!
>>226 そういえば原作でハルヒとの会話ってないんだよな
まあ対本人では「あなた」だろうけど
三人称はみんなフルネーム
キョンのことを呼ぶ描写もないけどパロでは「あの人」とか「彼」とかが主流だな
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:46:34.43 ID:BQukupoH0
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:46:44.45 ID:lFibWy0o0
>>226 長門は基本的に人を呼ぶときは「あなた」じゃないかな?
説明中の名称としてはフルネームが基本のはず。
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:48:45.56 ID:IGk+EMzDO
『あなた』か……
まぁ投下する時に注意書きすればおKだよな?
仕様上『あなた』が使えない状況なんだ。
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:51:38.83 ID:IGk+EMzDO
泣いてる時にハルヒの名前を呼ぶって展開
やっぱり『涼宮さん』か『団長』辺りか?ww
いろんな事情が重なって、かなり間が開いてしまったよ…
前の奴を覚えている人いないんじゃ…?
いま、ラスト&種明かし編などの
修正作業を行っています。
日が変わる前には投下するので……見捨てないで。
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:53:51.81 ID:BQukupoH0
>>234 他の2人にならって「涼宮さん」が妥当なのかな。
個人的には、「ハルヒちゃん」をおすすめしておくw
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:54:28.94 ID:VPDr6ChH0
>>225 雰囲気が「長門有希の観察日記」っぽくないか?
どちらにしろ、1で書かれているように長門物の分岐っぽいが…。
>>232 「涼宮……ハルヒ……」
とかではだめなのか?
239 :
214:2006/09/30(土) 22:55:37.37 ID:cnDdw8L80
キョンとハルヒは付き合ってるという前設定書くの忘れてました。
最近付き合ってる話ばっかり作ってた物で・・・言い訳ですけど。
朝比奈さん(小)が長門をこわがりすぎると話にならないので、そこは大目に見てください。
長門のせりふはミスです。ごめんなさい。
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:56:53.15 ID:VPDr6ChH0
>>235 To非日常 from日常はwikiの何処にある?
一通り読み返しておきたいんだが…。
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 22:58:23.63 ID:IGk+EMzDO
>>236 『知るか』の方なら迷わず『ハルちゃん』で行くんだがwwww
>>238 激しく泣いてる様子だからなぁ…
原作の長門の落ち着きないくらい泣いてる描写だし、『涼宮さん』くらいで行くっす。
ありがとう!!
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:09:09.32 ID:cUYJLVasO
保守
>>240wikiに置いてないです。
こんなに間が開くとは思ってなかったので…
いまってwikiって誰でも編集できますか?
wikiにのっけてから投下したほうがいいです?
wikiは誰でも編集できるからwikiなんだぜ?
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:15:22.47 ID:cUYJLVasO
>>243 すまんが、内容を全然覚えて無いorz
あらすじで思い出すかもしれんが。
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:17:36.60 ID:VPDr6ChH0
>>243 PCからなら誰でも出来るらしいぞ?
俺はした事ないが。
247 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:20:31.61 ID:lFibWy0o0
あ、わたしもwiki編集して来ないと。
女体化ってキャラのところじゃなくその他の方が良いですよね?
編集してきたらガール・ミーツ・ガールの続き投下します。
一時期荒らしで編集方針が変わった気がしていたので。
ではいったん今までをwikiに投下してきます。
wiki投下が初めてなのでうまく出来るかな?
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:24:06.92 ID:maQk6JvW0
>>247 蝶wktk
ガールミーツの人の作品いいわぁ
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:32:32.99 ID:sNMXeiP10
wktk保守
251 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:38:43.84 ID:lFibWy0o0
wikiが重過ぎて編集できない・・・先に投下します。
後で今回投下分とあわせて編集しますね。
ガール・ミーツ・ガール、今回は28-35。
キョンが女の子だったら、という前提で憂鬱のストーリーを追っています。
※女体化・女性化等に抵抗が有る人は読まないでください
※キャラの性格自体は基本的に原作に準じているつもりですが、原作そのままの人間関係を想定しない方が良いです
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:39:00.78 ID:RZB6jJl2O
ウィキが全ページ消えてるんだが…
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:39:17.37 ID:IGk+EMzDO
やっぱり俺はシリアスな話はダメみたいだwwww
文がメチャクチャになるorz
254 :
ガール・ミーツ・ガール28 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:40:40.96 ID:lFibWy0o0
「キョン、待望の転校生がやって来たのよ!」
何がどう待望なんだ。
俺は別にそんなもの待ち望んじゃいない。
翌日、ハルヒの関係者らしい人(仮)に言われたわけでもなかったが、病気でも無いの
に登校しないと言うわけにも行かず、俺は仕方なく重い身体を引きずって登校した。
件の部長氏が二年生で、学校でうっかり顔を合わせる確率が低いというのがまだ救いか
も知れない。
そしてハルヒはと言えば、落ち込む俺を無視するかの如く超元気だった。
待望のパソコンと、待望の転校生。
そりゃ元気にもなるだろうよ。パソコンはともかく謎の転校生が必要って感覚は俺には
理解できないんだが。
「男? 女?」
ハルヒ的理論を右から左に聞き流しつつ、俺はふと思いついた質問をしてみる。
「男の子だったわ、結構美少年だったわよ!」
ハルヒが異性の容姿に触れるとは驚きだ。
しかし男か、SOS団なる謎の団体で初めての男子だな。
女だらけなところに美少年か……、普通だったら修羅場が想像できそうな所だが、こと
俺達に限ってはそんなことは無さそうである。
ハルヒはこんな奴だし、長門が男(というか他人)に興味を持つところが想像できない
し、朝比奈さんが下級生に惹かれるとも思いがたい。
俺? 俺に着いては聞くな。
255 :
ガール・ミーツ・ガール29 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:41:15.80 ID:lFibWy0o0
「へい、お待ち!」
「古泉一樹です。……よろしく」
何かを間違えたかのようなハルヒの挨拶と、それに応じて答える転校生こと古泉一樹。
……昨日の美少年だった。
絶句する俺。
何故か俺と古泉一樹を交互に見ている朝比奈さん。
何時も通り無言を貫く長門。
一人盛り上がり中のハルヒと、何となくハルヒに着いていけないものの、昨日の俺との
ファースト・コンタクトに関しては無視を決め込んでるとしか思えない古泉一樹。
何者だ、こいつ。
ハルヒの関係者って言っていたが、状況からしてどう見てもハルヒの方は初対面って感
じだ。
まさかハルヒの方が忘れている幼馴染とかいうことは無いだろうな、……ハルヒの性格
を考えたら、ありえない話でも無さそうだが。
あいつ、未だにクラスメイトの顔もろくに覚えて無さそうだしな。
「ところで、何をする団体なのですか?」
全く持って行動を起こそうとしない団員達に何を思ったのか、古泉がハルヒにこの団体
の目的を訊ねる。
「SOS団の目的、それは、宇宙人や未来人や超能力者を探して一緒に遊ぶ事よ!」
256 :
ガール・ミーツ・ガール30 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:41:49.17 ID:lFibWy0o0
さて、ハルヒの無茶苦茶な宣告に古泉が頷き、なし崩し的に部員が5人となり、俺たち
は活動を開始する……、ことになったらしい。
朝比奈さんが一人目を白黒させていたが、俺は全然驚いていなかった。
何せハルヒの行動は何時も突拍子ないし、謎の転校生こと古泉一樹に関しては昨日の今
日だ。
「ああキョン、古泉くんに学校を案内してあげなさい!」
ハルヒのこの宣告により、俺は学校案内とやらを押し付けられた。
面倒な事この上ないが、状況を考えれば寧ろ好都合だ。
「おい。昨日のあれは何なんだ」
人の少ない廊下を歩きながら、俺は言った。
ああくそ、大股で歩いているつもりなのに簡単に追いつかれるってのはむかつくな。
「近いうちに会える、と言ったはずですが」
「そういう問題じゃ……」
反論しようとしたら、唇の前に指を一本立てられていた。
大人が小さい子供にするような動作に俺は一瞬カチンと来たが、ここで挑発に乗ったら
負けだと思い、反論したい気持ちをぐっと抑え込んだ。
「もう少しだけ、待ってください。それに、ここでは場所が悪いです」
「……」
「放課後とはいえ校舎内ですからね。誰に見られているか分かったものでは有りませんか
ら」
古泉はそう言って、肩を竦めた。
こういう何気ない仕草でも妙に様になって見えるのは、こいつの顔立ちが整っているか
らなんだろう。
「……」
「何れ分かりますよ」
古泉はそう言って、軽く片目を瞑って見せた。
男がそんな仕草をするな。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:42:32.19 ID:RZB6jJl2O
あれ、直ってる
支援
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:42:39.49 ID:VPDr6ChH0
>>252 俺も落ちた。
と言うか、この時間帯は必ず落ちる。
特に今日は、昼間に旧スレが落ちたのが影響してるかもしれない。
259 :
ガール・ミーツ・ガール31 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:42:40.96 ID:lFibWy0o0
次の日部室に行ったら、古泉がパソコンの前に陣取っていた。
何でもハルヒに言われてSOS団のサイトを作っているそうである、ご苦労な事だ。
途中からハルヒもやってきて、気がついたら二人がわいわい言いながらサイトを作るの
を俺と朝比奈さんがちょっと離れたところから眺めるなんて状態になっていた。
その日の活動は、それで終了。
その次の日は、何故か団員全員で人生ゲームを囲んでいた。
こういうゲームをしている途中でアイデアを思いついた作家が居るとか居ないとか。
持ってきたのは古泉だったが、ハルヒが古泉を炊きつけたのかその逆なのかは俺にも良
く分からないしそんなことはどうでも良い。
途中から強引に参加させられた長門が連続で一位を取ったのは無欲の勝利って奴なんだ
ろうか。最後はハルヒの逆転勝利だったが。
とにかくその日の活動は、それで終了。
謎の転校生こと古泉一樹がやってきてから4日目、古泉は部活を休んだ。
「アルバイトがあるんだって。それじゃ仕方が無いわよね」
俺や朝比奈さんがバイトだなんて言っても絶対に納得しないであろう団長様は、何故か
古泉のバイトに関してはあっさり受け入れていた。
「そうそう、今日はビラを作ってみたのよ!、これから配りに行きましょう!」
さっさと思考を切り替えたらしいハルヒが、SOS団所信表明の名の元に怪しさ満開の言
葉を綴った藁半紙を俺と朝比奈さんに突きつける。
理解したくない、納得したくない。
しかし、これを配りに行かないと何がおちてくるか全く想像できない。
何時ぞやのパソコン強奪事件みたいな事はお断りだ。
仕方ない配りに行くかと紙袋を手にした俺の前に何故か立ち塞がったハルヒは、藁半紙
が入っていたのとは違う紙袋を俺に向かって突きつけた。
「あんた、これに着替えなさい!」
260 :
ガール・ミーツ・ガール32 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:43:33.01 ID:lFibWy0o0
悪夢第二段。
俺は、ハルヒの手によってバニーガールにさせられていた。
ちなみに朝比奈さんはおろおろしているだけで助けてくれるわけでもなく、長門に関し
ては言うまでも無い。
「うん、やっぱりあんたもいい胸しているわね!」
何故そこで『やっぱり』なんだ。
「体育の時間に見ていたからよ!」
見るなこの痴女。
「つべこべ言わない、うりゃっ。おー、良い触り心地、みくるちゃんの手に余る感じも良
いけどこのすっぽり手に収まる感じもいいわね!、ほらほら、みくるちゃんも一緒にどう!
」
……今すぐ死にたい。
その後俺は自らもバニーに着替えたハルヒと共に校門でビラ配りをすることになったが、
20分足らずで教師に止められ中止になった。
まあ、当然だろう。
その20分足らずの間に何人くらいの生徒に見られたのか何てことは、あんまり考えた
くないんだが……。
「あ、あの、キョンさん……」
一人真っ白な灰になりかけている俺の耳に、優しげな声が響く。
「あの……、もし、キョンさんがお嫁にいけなくなっても、わたしが……」
……。
俺はその場で聴覚と触覚と思考をシャットアウトし、全力で着替え全速力で下校した。
261 :
ガール・ミーツ・ガール33 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:44:14.24 ID:lFibWy0o0
次の日、登校する気も無く一人大いに落ち込んでいる俺のところに迎えがやって来た。
古泉一樹である。
俺の母親相手に何を言っているか知らないが、こんな美少年が爽やかスマイルを掲げて
迎えに来てしまっては、サボるわけにも行かないじゃないか。
この状態でサボったら母親からの小言の山盛りが決定だからな。
俺は仕方なく古泉と一緒に登校することにした。
「昨日は災難だったようですね」
古泉は何故か既に昨日の事を知っているようだったが、俺はそのことを不思議には思わ
なかった。
転校前日に謎の登場をした男である、そのくらいのことを知っていたっておかしくない。
クラスメイトから電話で聞いたとかいう可能性も有るが……、俺はどちらかというとそ
っちの可能性の方を否定したかった。
……登校中の他の生徒からの視線が痛い。
ホームルーム前の教室で慰めとも侮蔑とも好奇ともつかない形容不能の視線が俺に集中
する中、一人だけ話し掛けてくる馬鹿が居た。
「なあキョン」
五月蝿い。
「お前涼宮と……」
五月蝿い。
「悪い事は言わないから―――」
五月蝿いったら五月蝿い!
「……あー、すまん」
今は放っておいてくれ、お願いだから。
262 :
ガール・ミーツ・ガール34 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:44:50.61 ID:lFibWy0o0
その日、ハルヒはホームルームギリギリに来た挙句、休み時間中も俺に話し掛けてくる
ことは無かった。
俺の纏う雰囲気を察したのか、それとも他のことを考えていたのは、俺には分からない。
まあ、ハルヒの性格からしてほぼ後者で決定だろうが。
放課後、俺はハルヒが教室を出て行ったのを確認してから帰宅した。
部活?、SOS団?
……知るかそんなもの。
「キョンちゃーん、お客さんだよっ」
帰宅するなり即効で着替えてベッドの中に転がりこんでから何時間くらい経っただろう。
妹が、俺のベッドを揺すっていた。
妹にしては穏やかな起こし方だ。
何時もはダイビングボディプレスだからな。
「……客?」
「そ、学校の友達だって」
「友達、なあ……」
寝惚けの頭のまま階段を降りると、そこには見知った顔が居た。
一日二回も同じ人間の家に来る異性の友人というのは、果たして親にどう思われている
のだろうか……。
俺の思考が、関係無いところで回転し始めそうになる。
「やあ、こんにちは」
が、それは爽やかボイスによって現実に引き戻された。
古泉一樹が、朝と同じ笑顔で玄関に立っていたのだ。
263 :
ガール・ミーツ・ガール35 ◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:45:32.94 ID:lFibWy0o0
「少しお時間いただけませんか?」
「少しって……」
「本当に少しですよ。……あなたの疑問を解決しに来たんです」
「……」
解決、何をだ?
……いや、とぼけるのはよそう。
この転校生は、転校前日にいきなり俺の前にやって来た怪しい人物だ。
ハルヒの言う『謎の転校生』が何を意味するかは分からないが、俺にとってこいつは充
分謎めいている。
その謎の原因を教えてくれるってことか。
「ええ、そういうことです。……ついていていただけますか?」
「ここじゃ駄目なのか?」
「場所を変える必要があるんですよ、ここではあなたのご家族もいらっしゃいますしね」
……ん?
これだと家族がいるから場所を変える、というのとはちょっとニュアンスが違わないか?
俺は疑問を抱きつつも、古泉に従い家を出た。
玄関先に、黒塗りの高級車が止まっていた。
「乗ってください」
「……」
怪しさ満開どころじゃないが、乗らないと多分教えてもらえないんだろうってのは空気
で分かる。まあ、とって食われるなんて事は無いだろうが……。
「どうぞ」
「あ、ああ……」
古泉が後部座席のドアを開け、俺がそこへ滑り込む。
「……」
その奥に、小柄な見慣れた人影があった。
無口無表情存在感無しの文芸部員、長門有希がそこにいた。
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:47:19.90 ID:K0RpkK+pO
終わり?
乙!GJ!
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:48:05.81 ID:h1H8gTrL0 BE:578810096-BRZ(1235)
>>264 違う
バイバイさるさんだ
バイさる解除支援
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:53:54.63 ID:cUYJLVasO
支援
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:54:13.83 ID:X2bJ2t0V0
支援だ
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:54:28.95 ID:h1H8gTrL0 BE:214374645-BRZ(1235)
支援
269 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/09/30(土) 23:55:14.46 ID:lFibWy0o0
あ、今回はここまでです。
35まで投下し終わった所でバイさるになりました・・・。
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:56:24.42 ID:maQk6JvW0
この展開・・・!キョンハル物ではない・・・?
とりあえず乙!
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:56:27.27 ID:cUYJLVasO
乙!
続きwktk
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:58:04.01 ID:h1H8gTrL0 BE:300124447-BRZ(1235)
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:58:04.60 ID:VPDr6ChH0
乙!
やっとwiki直った…。
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:58:23.66 ID:X2bJ2t0V0
GJ!!
そういや最初に28から35って書いてあったねorz
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/30(土) 23:59:52.84 ID:IGk+EMzDO
乙!
wktkだよっ!
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:02:24.39 ID:Lea5HGlY0
…投下はなさそうか?
なら、一つ話(あ、雑談ね)をしたい。
…古泉の思わせぶりなしゃべり方は、自己満ではないか?
277 :
【大凶】 :2006/10/01(日) 00:02:26.15 ID:PetJ1R3S0
大吉だったら鶴にゃんは俺のもの
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:03:28.09 ID:Lea5HGlY0
>>277 残念だな。
代わりに俺がもらっていくよ。
279 :
【吉】 :2006/10/01(日) 00:03:48.83 ID:RzhSf3/Y0
乙です!
じぶんはwikiと悪戦苦闘していましたが、
まるで自分がおかしくしてしまったみたいな気がして
第一話だけ投下してやめました。
落ち着いたら改めて投下することにします。
って言うか今のままではリンクつながってないですよね?
もう少し勉強してからwiki編集しよう…
さて、最終話投下していいですか?
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:05:35.38 ID:vuHBsqYk0
>>280 まあ、5分だけ待ってくれ。今までの投下分のみでよかったらアップするから
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:07:07.14 ID:vuHBsqYk0
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:11:58.24 ID:Lea5HGlY0
>>280 wktk
つうか、wiki重すぎだ。
全く動きもしない。
>>281-282多謝です!
それでは投下します。
暗い――
一体ここはどこだ?
いや、暗いどころか……何も聞こえない。
なんだここは……
そういえば――
俺はなぜここにいる?
俺はハルヒにデートに誘われ、
あちらこちらに連れまわされて、
いきなりハルヒが誘拐されそうになり、
そして――撃たれた。
と言うことはこれは死後の世界か?
俺は、死んだと言うのか……?
長門を救うことも出来ず、ハルヒも救えず。
ただの犬死かよ……
くそ、忌々しい。しょせん俺はただの人間か。
ヒーローの真似事をしようとした俺が馬鹿だったのか。
くそっ!俺は大馬鹿者だっ!!
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:14:10.56 ID:p6Bd+uAVO
みんなwiki見にいってるんだろう。
しかしリロードがきついorz
支援どころじゃねぇよ…
キョン……
??何だ?
一人勝手に憤慨している俺の耳にかすかな声が聞こえてきた。
それどころかほのかな光が見える。
これはついに神の御使いのお迎えでも来たのか?
キョン
!
今度ははっきり聞こえてきたぞ。
この声は……ハルヒか??
「キョン!しっかりして!!」
そんなに大きな声を出さなくてもしっかりと聞こえているぞ。
なんだ、ハルヒ、目尻に涙なんて溜めて、似合わないぞ。
「あ……こ、この馬鹿キョン!気付いているんだったらさっさと起きなさいよ!」
ハルヒの奴は照れ隠しなのか、抱えていた体を急に離しやがった。
そのせいで背中をしたたか打ちつけたが、そのショックおかげで周りの状況がはっきり見えてきたんだが。
――閉鎖空間??
「前見た夢と同じ……変な奴らに連れてかれそうになって、助けようとした有希やキョンが撃たれて……
気付いたらここにあんたと一緒に転がっていたの。一体これはどういうことなの??」
わからん。古泉の奴は自分達の力は無くなったと言っていたが……ハルヒだけは力が生きていたってことなんだろうか…?
「それとも、あたしも気を失って夢を見ているだけなのかな……」
さすがのハルヒもすっかり気をそがれてしょんぼりとしている。
その間に俺は今の状況を整理してみたが。
@どうやら俺は生きている
Aなぜかハルヒの閉鎖空間に再び2人で閉じ込められている
B今のところ救援の気配も、脱出のヒントも見つかっていない
ってところか。
とりあえず当面のピンチはしのいだわけなんだが、これからどうなるんだ?
「ねぇ、キョン、これって夢だよね?」
しばらく続いた沈黙が、ハルヒによって破られる。
わからん――とりあえず一言だけ答えてやった。
ハルヒは何か悶々と自問自答していたみたいだが、
しばらくすると何かを決意したように顔を上げて、
俺の目をまっすぐ、しっかりと見つめてきた。
「どうせ夢の中の出来事なんだから、はっきりと言ってあげる。
一度しか言わないから、しっかりと耳に記憶しなさい。
いい?キョン!あたしはあんたのことが好き」
――な、なんだって? 一瞬ハルヒが何を言っているのかわからなかった。
あたしは、涼宮ハルヒは あんた、俺のことが、
好き。
「あんたがみくるちゃんや有希に色目使っているのも知ってる、そしてみんなもまんざらでもないのも知っている。
有希なんかあんたに惚れている事だって知っている。みくるちゃんはかわいいし。有希は凄い子だって事も知っている。
このままだとキョンがあたしの所から離れてしまうって事だって知ってる!」
ハルヒはそこでいったん言葉を切る。そして改めて俺の目を見据えて、言葉を溜めている。
そしてその直後、一気にそれを解放した。
「でも、やなの!キョンがあたしのところから去るなんて。
キョンは、キョンは私のものなんだから!
あんたは一生あたしのそばにいないとダメなんだから!」
おい、ハルヒ、それはプロポーズか何か――
言いきる前に俺の上唇の辺りにガツンとした衝撃と激痛が走る。
ハルヒの奴……唇を奪うんだったらもう少しうまくやってもらいたいんだが……
「ん……キョン…前歯が痛いじゃない」
ならば今度はもう少し優しくやればいいだろ?
「馬鹿キョン……」
2回目のキスは優しく包み込むようなキス。
「うん……本当にバカ。
あたしのことなんて放っておけばいいのに、勝手にかまって。
断ればいいのに、デートに付き合って。
見捨てればいいのに、命を捨ててまで助けようとして……
だからあきらめきれないじゃない!」
3回目は激しいキス。俺の全てを飲み込むような、ハルヒらしい強引なキス。
っておい、ハルヒ。舌を入れるな。さすがにそれはエロパロに行け。
「なに言ってんの?キョン」
まるでハルヒはタガが外れたように俺にキスの雨を降らせてくる。
今まで溜めていた鬱憤を晴らすかのように。
挑戦的で扇情的なキスの雨。
このままだと俺もプリンの枠を超えそうだっ……
「……」
って長門?
「有希っ!?ち、違うの、これは…!」
あわてて飛び跳ねるように離れる俺とハルヒ。
だが長門はそれに嫉妬するでも、怒るでもでもなく、
今までで一番優しく柔らかな、人間らしい微笑を浮かべながら俺たちを見ている。
「大丈夫、こうなることは必然。むしろ私はそれを妨害してはいけなかった」
長門は微笑の中にも一筋の哀しさをにじませながら、それでも淡々と俺達に語りかける。
「私のエラーは完全には消えていなかった。むしろ思念体とのリンクを切られたせいで、
そのエラーは増大していたのかもしれない。でもそれはエラー。本来あってはいけないもの。
だから私は強制終了をさせなければいけなかった」
だからあんな真似を?
「どちらにしろ、あの場面ではああなっていた。あなたが気にする必要は無い」
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:17:05.52 ID:p6Bd+uAVO
支援
いきなりの長門の登場に加え、突然言われただけでは少々理解不能な言葉の羅列に最初はハルヒも戸惑っていたようだが、
徐々に落ち着いてくると、いつもらしい強引さで口を挟んできた。
「うーん……なんかよくわからないけど……ねぇ、有希。有希もキョンのことが好きなんでしょ?」
「それはエラー。わたしは好きになってはいけない」
「いいわよ!たまにはキョンを貸してあげても」
……ハルヒ、お前は人の話を聞くべきだ。いつも言っていることだが。
「なによ?あんたも公認で浮気できるんだからいいじゃない」
いや、そういうことではなくてな……
「SOS団の団員はあたしのもの、そしてあたしの許可があれば、あたしのものはみんなにも使わせてあげるわよ。
あたしはどこかの誰かみたいな一点集中の独裁体制はとらないの」
長門は心底困った顔で俺を見てくる。でも、それはどうやって断ればいいのかってことでは無く、
単純に『いいの?』という許可を求めるような顔だ。
俺はそんな人間らしい顔をするようになった長門を見て、「いいぞ、長門」とだけ言ってやった。
そんな人間らしさがずっと続くことを願って。
「……そう」
いつもの言葉。でもその言葉をつむぐ長門の顔は今までで一番綺麗な顔だった。
「決まりね!有希。じゃあ、一緒にキョンをいたずらしちゃいましょう。もちろん性的な意味で」
んな!ハルヒ。お前ちょっと待て。いくらなんでもそれは。
「大好きよキョン」
「ん……」
俺は突然両脇からキスをされ――
再び意識は何かに吸い込まれていった……
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:17:35.49 ID:Lea5HGlY0
支援
「んガッ!」
後頭部をしたたか打ち付けて、俺は何かから落ちたことに気付いた。
俺が今いるのは?今までの閉鎖空間の中では無く……
「やあ、よかった。気がつかれましたね」
古泉――?
まさかお前もハルヒの奴に貸してもらったわけじゃないだろうな?
俺はエロパロならいいが、アナルスレには行きたくないぞ。
「?まだ意識が混濁していますか?それは困りましたね」
い、いや、大丈夫だ。ここは…病院の中か?
「ええ、以前あなたが入院したこともある。僕のコネありの病院です。
涼宮さんも長門さんもここに入院していますのでご心配なく。
まぁ二人とも入院の必要は無いでしょうが念のためです。」
そ、そうか、それはよかった…って長門も無事…?
「ええ、怪我一つ無く。そもそもあなた達が消えた瞬間、僕達の力が戻ったので。
おそらく彼女もご自分の力を使われたのでは?」
力が……もどった?
「ええ、あなた達を助けに閉鎖空間に入ろうかとも思いましたが、その…お取り込み中のようでしたしね」
……うあ。
「とりあえずおめでとうございます。ですか?」
助けてフロイト先生!
「はは、まぁ冗談はこれくらいにして。
あなた達がいない間に完全に元通りとまではいきませんが、
ほぼ、機関も、そして未来人も宇宙人の勢力も回復したようですね。
実際僕達にとっては一安心って所です」
結局原因は何だったんだ?
「さぁ?前にも言いましたが涼宮さんの気まぐれ…ではないでしょうか?
むしろそれ以外の理由があれば、その方が問題ですが」
そ、そうなのか。
「むしろあえて理由を挙げるとしたら原因はあなたです」
俺が?
「夢の中とはいえ乙女の大切なファーストキスを奪い、いろいろ気を持たせながら、
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。
SOS団はおろか、外部の女性まで気を持たせている行動は涼宮さんの不安と怒りを増大させるには十分でしょう。
ただ惚れた弱みでしょうね、あなたに直接何かをしようというわけではなかったのでしょう。
周りの魅力的な女性達の力を押さえ込みたい。特別な力を無くしてしまえばいい。
そう彼女が無意識に思ったのではないですか?正直我々は巻き添えを食らったとしか言いようがありません」
ハルヒは長門や朝比奈さんの正体なんて知らないはずだろう。
「涼宮さんもバカではありません。むしろ聡明な方ですよ。
そのものズバリは知らなくても薄々感づいていたのでしょう。
野球の時しかり、映画の時しかり。彼女が無邪気に奇跡を信じていたと思ってましたか?」
……思っていた。
「まぁ、僕の言っていることも推測の域を出ませんがね。ただそう納得した方がいいでしょう」
296 :
【豚】 :2006/10/01(日) 00:18:53.98 ID:RzhSf3/Y0
性的な意味で保守
あともう一つ。俺はあの時、誘拐犯に撃たれたのか?
「撃たれてませんよ。はじけとんだのは誘拐犯の頭です。
非常事態だったので、かなりリスキーなことをしてしまいましたが……
はじけた誘拐犯のせいでお二人とも視界が真っ赤に染まってしまったのですよ
そこで誤解が生じてしまったのであれば、申し訳ありません。
涼宮さんにはあなたからそれとなくフォローをしておいて下さいね」
狙撃か?
「本当は長門さんが撃たれる前に終わらせればよかったのでしょうが。重ね重ね申し訳ありません」
……まあいい。今こう無事に済んでいるんだしな。
「そう言って頂けると助かります」
で、お前の話はこれだけか?
「ええ…今のところは。あなたもお疲れでしょう。
今夜はゆっくりとお休みください。まぁ落ち着いたら話すこともあるでしょう」
そうか……
「それでは、おやすみなさい」
古泉の奴は優雅に一礼した後、病室から出て行こうとする。
しかし扉を開けた後、ちょっと動きが止まった。
かと思うと、満面の笑みで振り返って俺にこう言いやがった。
「お見舞いのお客様ですよ。しかもお二人も」
と。
面会時間は過ぎているんじゃないのか?
「人一人助けられないで何言っているのよ!このバカ!」
「……そう」
「しかも団長であるこのわたしにいらぬ心配までかけさせて」
「……そう」
「しかもせっかくのデートは台無し!!」
「……そう?」
「…………キョン!明日も退院したらデートに付き合いなさい!これは団長命令よ」
やれやれ。俺の日常はいつになったら帰ってくるんだろうな?
「……二人とももっと素直になった方が良い……」
「キョン!!ちょっと聞いてるの?」
HAPPY END ?
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:19:46.03 ID:p6Bd+uAVO
支援
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:20:36.70 ID:Lea5HGlY0
…終わった…のか?
「古泉君、おつかれっさ!みんなの様子はどうだい?」
「ハッピーエンドでめでたし、めでたしですかね。とりあえず無事に終わってよかったです」
「まぁ、終わりよければすべてよしっ!とりあえずミスや後手後手に回ったことは不問にするっさ!」
「……はい」
「それでハルにゃんは普通の不思議な女子高生に戻ったのかなっ?」
「とりあえずは以前の状況に戻っています。少なくとも【神】になろうとはそう簡単には思わないでしょう。
第一そんな思い上がりには厳しい天誅が下ると今回の件で身に染みてわかったはずです」
「ハルにゃんが力を自覚しかけた時はどうなるかと思ったさ。
そもそも神は制御できるから神様なのさっ、制御できなくなれば、ただの邪神。必要ないね!
しっかりみんなをよろしく頼むよっ!これからもみんなと楽しくやっていきたいんだからさ?」
「了解しました」
「それとキョン君も、もう少し素直になってもらわないとねっ!古泉君もしっかり調教しないとだめっさ!」
「心得ております」
「ただし、ラブラヴになりすぎて力を無くさないように注意だよっ!力の無いものもまた必要ないんだからねっ!」
「……はい」
「みくるを反面教師にするにょろ……」
「……」
「何だい、何だいっ?そんな顔をしてっ!古泉君には期待しているっさ!がんばるにょろ〜♪」
「……かしこまりました」
「ふう……機関+αのジサクジエンデシタ(・∀・)なんて。彼にどう説明すればいいんですかね……」
END
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:21:59.74 ID:4lGHfQuv0 BE:160780853-BRZ(1235)
オチに吹いたwwwww
GJ!!!
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:22:42.79 ID:Lea5HGlY0
ちょっ、自作自演か…。
だが、乙なんだっぜ!?
proxy規制で2時間来られなかったorz
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:25:41.14 ID:p6Bd+uAVO
なんて結末だwww
しかしGJ!!
リロード遅い…
助けてー
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:27:33.68 ID:Lea5HGlY0
ふう、ようやくwiki復活だ…。
>>305 乙したんだが、wiki掲載分は後日見る。
次回作もwktkして待つぜ!
第5話は実はけっこう伏線入れてたんですが、
間隔あいてしまったため台無し……
次は時間がいっぱいあるときにまとめて投下しないと。
次はみくるものでやりたいな。
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:31:06.90 ID:EKe3/1ybO
GJ!
素晴らしいわorz
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:32:58.93 ID:Lea5HGlY0
>>308 ジャンル分けは何処に投下した?
左のリンクから入れないと、明日以降読めなくなるかもしれん…
で、長編キョンがおかしい事になってた。
ほぼ全部の作品タイトルに『?』がついてたぞ?
311 :
ウィキ”管理”人 ◆9wIWhQmhwg :2006/10/01(日) 00:35:38.04 ID:vuHBsqYk0
企画の投票終了&結果発表しました。コメント欄は消しましたから、これから感想は企画ページ用感想所でお願いします。
トップメニューからのリンクも消しましたが、メニュー・企画部屋からはこれまで同様閲覧できます。
>>310それってwiki飛んでるんじゃ…?
実際はここの助っ人の方がやってくれたので自分では把握できず。
分類だとキョン長編だと思うんですが…
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:38:03.01 ID:Lea5HGlY0
>>312 いや、キョン長編にはない。
wikiが飛んでるわけでもなさそうなんだ。
…もう少し待つかなぁ。
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:39:25.86 ID:fAod2C0y0
316 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:39:29.62 ID:EKe3/1ybO
甘いのが頭に出てこなかったので、気分転換に書いたんだが……
とんだ駄作だwwww
俺、甘いのしか書けねwwwwww
駄作とわかってて、投下いるか?
いらないなら俺の心フォルダに永遠にしまっておくよwwww
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:40:38.95 ID:Lea5HGlY0
>>316 当然だ。
支援がいるなら支援もするぜ?
319 :
知るかの人 ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:42:23.18 ID:EKe3/1ybO
たぶん支援はなくてもいいが、頼みがある。
ひどいけど、気にしないでくれwwww
キョン長編に登録されていました。
(多分)管理人さん。ありがとうございます
>>316wktk!
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:44:40.30 ID:Lea5HGlY0
>>312 無駄な心配かけたようだ。
今見たら長編キョンにしっかりとあった。
謎の?も解消されてたしな。
>>311 スマン。すっかり忘れてた。
乙です。
これでもどうぞ。
つ抱き枕みくるver
322 :
ヒドいが…知るか ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:46:58.02 ID:EKe3/1ybO
長門の感情の変化もの(失敗ww)
行きますorz
【誤作動〜部室にて〜】
コンコン。
………彼が来た。
「は〜い、どうぞぉ!」
朝比奈みくるが返事をすると、彼が笑顔で入ってくる。
「こんにちは、朝比奈さん。」
わたしは普段通りを維持して、本に目を傾けている。
「こんにちは、長門。」
彼がわたしに挨拶をする。
わたしは少し頷いて、それに答える。
……ここまでは、いつもの日常だった。
彼は、朝比奈みくると喋っている。
ずっと、楽しそうに…。
その様子を見ていると、わたしの体に異変が起こった。
正確に言うと、《心》に異変が起こった。
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:47:18.47 ID:p6Bd+uAVO
知るかの人wktk
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:47:51.83 ID:nLzSpetH0
wkてk
325 :
ヒドいが…知るか ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:48:27.51 ID:EKe3/1ybO
感情が抑えられない、コントロール出来ない。
誤作動が起こる。
「………お茶を。」
「ふぇっ!?」
「…………お茶を…ください。」
喋り方までおかしくなった。
自分のやっていることが、わからない。
「め、珍しいな長門。お前が茶のおかわりなんてな。」
彼が笑いながら近付いて来る。
何故?
いつもは彼が笑うと嬉しいのに、今は何故か気に障る。
「お前らしくないな、熱でもあるのか?」
わたし…らしくない?
ワタシラシクナイ…あなたにとってのわたしは何?
考えるより先に言葉が出てくる、誤作動。
「何故……そんなにヘラヘラしてるの?」
「へ?」
「誰にでも、ヘラヘラしている。そんなに……【八方美人】でいたいの?」
違う。言いたいのはこんなことじゃない。
ほんとに伝えたいのは、
『もっと、わたしと喋って。』のはず。
「なぁ…長門。どうしたんだ?相談に乗るぞ?」
あんな言葉を言ったのに、彼は優しい。
でも、また誤作動が起こる。止められない、止めたくない……。
326 :
ヒドいが…知るか ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:49:46.58 ID:EKe3/1ybO
「……わたしは、あなたの煮えきらない態度が不快に思う。誰にでもヘラヘラと笑いを振りまき、肝心な所ではウジウジと悩む、あなたの態度が……」
パシッ!!
………?
彼にはたかれたらしい、わたしの顔は横を向いている。
痛みはない、だけど……心が……痛い、と表現すればいいのだろうか。
「……あっ、…うぁぁあん!あぁあぁあん!!」
……誰?わたしの声?涙?
何も考えれない。
わたしは…泣いている。
「うわぁぁぁん!!あぁぁぁぁん!!」
わたしにも、こんな感情があるんだ…。
「あ……、な、長…門…。………くそぉっ!!」
彼の走る音が聞こえる。
この部屋から出ていったのだろう。だけど、泣きやめない。何故?
「うっ…うっ……うわぁぁぁあん!」
「ちょ、ちょっと有希!?どうしたのよ!!」
「す…涼宮……さん、うぅぅう……あぁぁああん!」
わたしは泣き続け、次に気がついたとき、涼宮ハルヒに抱かれていた。
「有希……もう大丈夫?」
「涼…宮さん……。」
「みくるちゃんに、全部聞いたわ。」
この言葉を聞いた辺りで、《元のわたし》が少し戻って来た。
「………そう。」
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:50:41.43 ID:p6Bd+uAVO
支援
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:51:13.52 ID:4lGHfQuv0 BE:214374645-BRZ(1235)
寝る支援
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:51:39.30 ID:kmBelRq+0
330 :
ヒドいが…知るか ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:51:49.68 ID:EKe3/1ybO
「どうして、どうしてあんな事……言ったの?」
また……胸の奥から込み上げて来る。
わたしの口が勝手に喋りだす、誤作動。
「わたし……だって、彼に、彼にもっと構ってもらいたかった。彼は…二人でいる時しか……わたしに構って…くれない。………くやしい、悲しい。」
涼宮ハルヒと朝比奈みくるが顔を見合わせている。
……わたしも、わたしの中にこんなに熱い《感情》があるなんて、思わなかった。
「……わたしは、彼と仲良くなっているあなた達が…羨ましかった。あんな言葉を言ったのは…たぶん、あなた達に対する嫉妬。わかっているのに何も出来ない自分への……苛立ち。」
そう、わたしは自分自身に対しての苛立ちを彼にぶつけてしまった。
到底、許されることではない事をした。
「そっか……。ねぇ、有希。あたしね、有希の気持ちすっごく分かるわ。あたしも、あいつがみくるちゃんと仲良くしてるとムカついちゃうの。」
朝比奈みくるは部屋の隅で居辛そうに、小さくなってしまったようだ。
331 :
ヒドいが…知るか ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:52:57.93 ID:EKe3/1ybO
「でもね、有希の仲直りの手伝いは出来ないわ。」
「………何故?」
「あたしもね、もっと構ってもらいたいもん。それこそ、あたしだけを見て欲しいくらい。」
「…………。」
「でもね、やっぱり思うだけじゃダメみたい。ちゃんと、素直に本当の気持ちを伝えないと……伝わらないの。」
まだ、涼宮ハルヒは言葉を繋ぐ。
「あたしって、こんな性格だから…あいつの前じゃ本音が言えない。有希も、本音を伝えなきゃわかってもらえないわ。」
「…………そう。」
「だから、自分の口で謝って、説明して構ってもらいなさい?……あたしに出来るのは、ここまで。ここから先は……ライバルだから。」
涼宮ハルヒがわたしの体を起こす。
わたしは途端に息苦しくなり、胸が痛んだ。
そして、また、思考を経由せずに言葉が出た。
「……お願い、落ち着くまで……抱いてて。」
「…しょうがないわね、今日だけだから……ね?」
わたしは、彼女に抱かれたまま、様々なことを考え、結論を出した。
まず、彼に会おう。
会って、謝って………ほんとの気持ちを、《わたしにもっと構って》と言おう。
帰宅時間。
わたしは、涼宮ハルヒと朝比奈みくるに支えてもらい、帰宅した。
彼に……電話してみよう。
わたしは、電話を手に取り、1つ1つ、丁寧にボタンを押した。
わたしの感情の高鳴りを、思い出しながら……
終わり
332 :
知るか ◆POHYVTnBPA :2006/10/01(日) 00:53:41.44 ID:EKe3/1ybO
以上!!
もういい!
すぐに甘いの書く!!
終わりなのか!
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:55:52.30 ID:EKe3/1ybO
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:56:01.11 ID:kmBelRq+0
ハルヒの優しさが伝わってきて心があったかくなるなぁ
GJ!!
うおお、GJと言いたいのにどうして俺はこう重箱の隅をつつくような発言をしてしまうんだろうか……
1レス目、キョンは長門に対して「こんにちは」とは言わないと思うんだっぜ
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:56:38.20 ID:p6Bd+uAVO
なんだよ!十分良作じゃないか!
おまいさんの才能に嫉妬だ。
>>332 もう少し続ければ甘甘になりそうな雰囲気だぜ。惜しい。
GJ!
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:58:59.39 ID:kmBelRq+0
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 00:59:01.99 ID:Lea5HGlY0
文句なしの良作だ!
本当GJだよ!
これやる。
つ抱き枕長門ver
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:01:36.51 ID:EKe3/1ybO
>>336 それは思ったが、『よう、長門』や『元気か、長門』だと、その後みくるとキョンが喋る時の嫉妬が際立たないから、あえてみくるに言ったのと同じ言葉にしてみたorz
>>335、
>>337、
>>338、
>>340 サンクス!!
だが、甘いほうが上手く書けてるだろう?wwww
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:01:49.49 ID:6aEpx+bt0
じゅうぶん甘いぜ!GJ!!
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:03:09.55 ID:UWAcmgxV0 BE:288749636-2BP(0)
>>341 まあいろいろ事情はあるだろう
ともかくGJだ
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:04:59.46 ID:Lea5HGlY0
>>341 それでも、俺が渾身の作品書いたとしてもそれよりは上なんだっぜ?
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:05:05.56 ID:kmBelRq+0
347 :
田代 【凶】 :2006/10/01(日) 01:06:14.23 ID:J1LnK043O
大吉保守
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:07:42.81 ID:EKe3/1ybO
「長門何してるんだ?」
「ゲーム」
「長門がゲームか……」
「私が作った」
「長門が作ったのか!?コンピ研のパソコン使って?」
「(コクン)。今は動作テスト中」
「相変わらず凄いな長門は。でどんなジャンルのゲームを作ったんだ?コンピ研が作った『ザ・デイオブサジタリウス3』の続編か?」
「ちがう」
「ん?じゃあなんだ?」
「……………言えない」
「なんで?」
「………恥ずかしい」
「(長門が恥ずかしがるゲームってどんなのだよ。そもそも恥ずかしいならコンピューター研に行って動作テストした方がいいんじゃないのか?いや、しかし長門のゲームか……スゴく気になる)」
「あなたには見せることが出来ない」
「ちょっと待て。何で俺限定なんだ?SOS団で俺だけそのゲームを見れないしやれないのか?」
「そう」
「長門、それはあんまりだぞ。俺はお前がどんなゲームを作ったか興味があるし、何より長門が作ったゲームをやりたい。絶対に笑わないし馬鹿にしたりしない」
「………」
「頼む。この通り」
「……わかった。だけど笑わないことを約束して欲しい」
「わかった約束する」
「やくそく」
――――――――――
という保守
350 :
【だん吉】 :2006/10/01(日) 01:11:02.12 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:13:44.43 ID:Lea5HGlY0
>>348 いや、書いてて自分で失望したんで自分でSS書くのは挫折したorz。
だから、何気に
>>345は仮定法で書いてるんだ。
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:14:55.51 ID:kwTiPe6T0
先週並の勢いに期待してたんだが
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:17:04.71 ID:EKe3/1ybO
>>351 なるほそww
とりあえず、気が向いたら書いてくれwwww
いまから10章書いてみる。
可能な限り甘くする予定
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:20:40.69 ID:Lea5HGlY0
>>353 了解した。
…しかし、頭が痛い。腰も痛い。喉も痛い。目が霞む。視線が定まらない。キーボードがぶれてるように見える。
…どう考えても睡眠不足です。本当に(ry
と言う事で、俺は寝る。
では。
356 :
【中吉】 :2006/10/01(日) 01:26:15.57 ID:J1LnK043O
保守
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:27:04.23 ID:vuHBsqYk0
>>352 先週の勢いはちょっと異常だったのかもね。
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:27:25.15 ID:p6Bd+uAVO
359 :
夏風邪の人 ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:31:03.24 ID:+PEkCGYH0
>>341 ぐじょーぶ! 意外にも団長らしいハルヒに萌えたw
>>311 お疲れ様です。お世話になりました。
でもって拙作に投票してくださった皆様、どうもありがとう。
まさかあんなにも票を頂けるとは思っておらず、あんまり嬉しくって
また中編など書いてしまいましたがな。
しばらくハルヒ一人称のお話が続いたので、今回はちょっと毛色を
変えてみたのですが。という事で、これから投下おk?
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:31:44.47 ID:bipU4yOm0
某所で鳥もらったんだが。
これでみくる物は変かな?かな?
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:32:47.52 ID:bipU4yOm0
9x長門…長門が9人に分裂して襲ってくる電波を受信した
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:33:33.14 ID:EKe3/1ybO
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:34:09.27 ID:kwTiPe6T0
>>362 YouTubeの 「たらこ(長門)〜♪」を思い出した
365 :
夏風邪の人 ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:35:05.11 ID:+PEkCGYH0
>>360 >>363 ありがとさんですw 20レスほど分量がありますのんで、
よろしければ支援とかお願いいたします。
じゃ、「落し物、拾い物」はじまりはじまり〜。
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:35:44.25 ID:EKe3/1ybO
支援
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:36:31.65 ID:bipU4yOm0
らるくあん支援
368 :
落し物、拾い物(1) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:36:49.69 ID:+PEkCGYH0
さて、いきなり自分の不明を述べる、というのも
なかなか気が引けるものですが。
あの時の僕が油断をしていた、というのは端的な
事実でしょうね。いつも通りにつつがなく
不思議探索パトロールが終了して、少しばかり
気が抜けていたというのは、はい、単なる言い訳です。
僕個人としては、むしろあの時の彼の果断が傑出していた、と
主張したい所なのですけれどね。ふふ。
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:37:51.58 ID:fAod2C0y0
支援
370 :
落し物、拾い物(2) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:38:59.58 ID:+PEkCGYH0
この日、恒例の定期パトロールを終えた我々SOS団一行は、
駅への道のりを歩いていました。
先頭は長門さん、その後に涼宮さんが朝比奈さんに絡みつつ続き、
呆れ顔の彼と僕が最後に並んでついていく、という
順番でしたね。
ええ、まったく普段通りの光景でした。あの時までは。
「ん、メールだわ。母さんからかな?」
ピリリピリリと響いた音に、涼宮さんが歩きながら
Gジャンの胸ポケットに手を入れました。しかし手が滑ったのか、
彼女は取り出しかけた携帯を、道に落としてしまったのです。
「あっ、このっ…」
当然ながら携帯を拾おうと、涼宮さんは身を屈めます。ところが
間の悪い事に、横に跳ねた携帯は車道側へ転がっていき、
それを追って涼宮さんは前に踏み出しました。
その、次の瞬間です。
僕の隣に居たはずの彼が、驚嘆すべき速さで涼宮さんを横倒しに
路上に押し倒していたのは。
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:39:20.41 ID:EKe3/1ybO
支援
372 :
落し物、拾い物(3) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:42:27.19 ID:+PEkCGYH0
それは一瞬、長門さんが例の瞬間移動を行使したのかと
錯覚する程のスピードでしたね。
そうして、もつれて倒れこんだ二人のすぐ横を、白のセダンが
通り抜けて行きます。すぐにセダンは急停車して、
サラリーマンと思しき背広の男性が、慌てて駆け寄ってきました。
「だ、大丈夫ですかっ!?」
「ええ…すみません、こちらこそ…」
応じながら、彼が身を起こします。涼宮さんをかばうように
倒れこんだ彼がスリ傷程度で済んだのですから、
もちろん涼宮さんにも大きな外傷はありません。ですが、
ちょっとした放心状態のようですね。
「え…? キョン、あたし…?」
「なにボーッとしてんだ! お前、車に轢かれかけたんだぞ!?」
そんな彼女を、彼が大声で叱りつけます。そう、涼宮さんは
後方から迫っていたセダンに気付かず、
あやうく撥ねられてしまう所だったのです。
朝比奈さんなど、まるで自分の事のように顔面蒼白になって
震えていますね。かく言う僕も、正直肝が冷えました。
長門さんは…じっと二人を見ていますが、残念ながら僕には
彼女の表情の変化は測りかねます。
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:42:48.40 ID:EKe3/1ybO
支援
古泉視点か。wktk支援
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:45:13.75 ID:bipU4yOm0
支援コイズム
376 :
落し物、拾い物(4) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:45:43.31 ID:+PEkCGYH0
と、彼はいきなり涼宮さんのGジャンの後ろ襟を引っ掴むと、
自分共々、サラリーマン氏に頭を下げました。
「すみません。このバカがいきなり車の前に飛び出したりして」
「ちょっ、何よ、キョン!? このあたしをバカ呼ばわり…」
「うるさい! いいから、謝れ!」
反論しかけた涼宮さんを彼は逆に一喝し、強引に頭を下げさせます。
その剣幕に、むしろサラリーマン氏の方が恐縮していました。
「あのう、事故にはならなかったようですから、そうまで
して頂かなくても。こっちも不注意でしたし…」
「いえ、今のは完全にこちらの落ち度です。ご迷惑をお掛けして
本当にすみませんでした」
そう言って、彼は再び深々と頭を下げます。結局、双方ともに
実害は無かったという事で、この場は収まりました。
一応、男性の身なりと車のナンバーは記憶に控えておきましたが、
おそらくは本当にただの偶然による事故未遂でしょうね。
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:46:41.09 ID:bipU4yOm0
支援コイズ
支援
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:47:36.47 ID:EKe3/1ybO
マッガーレ支援
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:47:48.48 ID:p6Bd+uAVO
支援
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:48:55.87 ID:p6Bd+uAVO
支援
382 :
落し物、拾い物(5) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:49:23.45 ID:+PEkCGYH0
セダンが走り去ったのち、僕は足元に転がっている物体を
拾い上げました。
涼宮さんの携帯です。その成れの果て、と言った方が
正しいでしょうか。タイヤに轢かれたそれは見事にひしゃげ、
液晶画面も粉々に砕けていました。
苦笑しながら、僕は涼宮さんにそれを差し出します。すると彼女は、
非常に憤懣を湛えた顔でこれをつまみ上げました。
「あーあ、もうボロボロね。古泉君、これ、データとか
吸い出せないかな?」
「厳しいでしょうね。ソケット部分が大丈夫なら万が一という事も
ありえますが。まあ、ダメ元で試してみ…」
そう僕が言いかけた所で。横合いから伸びてきた手が涼宮さんから
携帯を奪い、そして、地面に叩きつけました。
こんな事をするのは、ええ、ただ一人ですね。肩を大きく怒らせた彼は、
見た事も無いような憤怒の表情を涼宮さんに向けていました。
「何が、データだ…ふざけんな、バカ野郎!!」
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:50:51.71 ID:p6Bd+uAVO
支援
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:51:07.63 ID:mIjLunzY0
私怨
385 :
落し物、拾い物(6) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:52:33.05 ID:+PEkCGYH0
叫ぶなり、彼は涼宮さんの携帯に向かって、さらに片足を
踏み降ろします。ふう、これはトドメの一撃という奴ですね。
もはや修復など望むべくもないでしょう。
彼のあまりの険相に、朝比奈さんは見るからに怯えた様子で
長門さんの後ろに縮こまっています。涼宮さんは
しばらく呆気に取られていましたが、すぐに彼の襟元を
掴み上げました。
「な、何すんのよ、キョン! あたしの携帯に…」
「何するの、じゃないだろうが! まだ分かってないのか、
下手すればお前自身がこうなってたんだぞッ!?」
涼宮さんの威勢を物ともせず、彼は自分の足元を指差します。
そこには『残骸』としか表現しようのない物体が、
無残な姿をさらしていました。
そう、つい先程まで立派な携帯電話だったはずの“それ”は、
いまや単なる無機物に成り果ててしまったのです。
ごくり、と息を呑む音が聞こえます。さすがに意気消沈した様子の
涼宮さんに向かって、彼はさらに畳み掛けました。
「不注意も大概にしろ! 今日はたまたま運が良かっただけだ!
こんなつまんない事でくたばりたいのかよお前は!?」
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:53:29.36 ID:HibvIpW10
支援
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:53:48.93 ID:p6Bd+uAVO
支援
支援
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:54:02.28 ID:+9l6wWXp0
支援して
朝に見るか・・・
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:54:35.45 ID:EKe3/1ybO
支援
つガンガン行こうぜ
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:54:38.05 ID:fAod2C0y0
を3ん
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:55:06.90 ID:bipU4yOm0
なんかキョンが熱い男だぜっ!支援
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:55:10.64 ID:HibvIpW10
再び支援
394 :
落し物、拾い物(7) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:55:21.02 ID:+PEkCGYH0
彼の言い分はもっともです。普通の女性なら、しおらしく
うつむいてしまう場面でしょうかね。
しかしながらやはりというか、涼宮さんはそんなおとなしい人物では
ありませんでした。
「何よ、何が『運が良かった』よ!?
あたしは携帯落として、壊されて、車に撥ねられかけて、あげくに
あんたに突き倒されたのよ!
服だって傷だらけになっちゃったし。それの何が運が良いって!?」
「つくづくバカだなお前は! 携帯や服なんざ幾らでも
取り返しが利くだろ! 命よりそんな物が大事だってのか!?」
「分かってるわよ、そんな事! でもだからって、なんであたしが
こんなに怒鳴られなきゃなんないの!?
もう少しくらい…や、優しい言葉を掛けてくれたって…」
おやおや。なるほど、それが涼宮さんの本音でしたか。
けれども残念ながら、女性の機微にはどうも疎い彼には、その想いが
伝わりかねているようですね。急にしょんぼりしてしまった
涼宮さんに、彼は怪訝そうな表情を浮かべています。
「あのなあハルヒ、何度も言うようだが、俺はただ…」
ほっほおおおおおおおおおおお4円
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:56:41.91 ID:fAod2C0y0
支援
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 01:58:14.26 ID:p6Bd+uAVO
支援
399 :
落し物、拾い物(8) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 01:58:39.60 ID:+PEkCGYH0
と、説法らしき言葉を口にしかけた所で、彼の体に
異変が起こりました。
涼宮さんを正面から見下ろしていたはずの彼が、突然、がくりと
崩れ落ちてしまったのです。
「う、あ…?」
道路に両膝を着き、それでもバランスを保てず後ろに倒れこんだ
彼は、べたりと尻餅を着いてしまいます。
この事態に、朝比奈さんが大慌てで彼の元へ駆け寄りました。
「だだだ、大丈夫ですか、キョンくんっ!? やっぱり、さっき
どこかにぶつけてたんじゃ?」
「い、いや、そんなハズないですよ。どこにも痛みは無いし。
ただ、なんだか足に力が入らなくって…」
彼自身、立ち上がろうと努力をしているようですが、小刻みに
足が震えるだけで、どうにもままならない様子ですね。
と、僕のシャツの肘の辺りが、くいっと後ろに引かれました。
「長門さん?」
「…彼は一時的な心身の消耗、いわゆる『腰砕け』の状態。車を
調達すべき」
腰砕けw
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:00:25.63 ID:HibvIpW10
三度支援
支援
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:00:49.58 ID:p6Bd+uAVO
支援
404 :
落し物、拾い物(9) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:01:29.99 ID:+PEkCGYH0
「ああ。はい、承知しました」
僕だけに聞こえる声量で、彼女は簡潔に用件を伝えてきます。
少々味気なくはありますが、こういう時には
応対方法が明快で助かりますね。
僕は早速、自分の携帯から『機関』に出動を要請しました。
という訳で現在、僕と彼は新川さんの運転する車の後部座席に
並んで座っています。
涼宮さんはよほど同乗して来ようとしましたが、僕が
「すみませんが、ここはご遠慮願います。親しい女性には
あまり見せたくない姿でしょうから。
彼の男心を、どうか察してあげてください」
と小さく耳打ちすると、彼女は渋面を作りながらも
引き下がってくれました。幸いにして、涼宮さんの方には
ケガらしいケガもありませんでしたし、後の事は
朝比奈さんと長門さんにお任せしましょう。
僕としては当座、こちらの方が対処すべき問題でしょうし。
「さて、どうします? 涼宮さんにご説明した通り、
まっすぐ病院に向かいますか?
『機関』の支援のある施設ですから、治療費の心配なら
要りませんよ」
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:02:04.37 ID:fAod2C0y0
これは支援だな
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:02:18.71 ID:p6Bd+uAVO
支援
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:02:22.53 ID:bipU4yOm0
この腰抜け!わらったじゃないか!!www支援
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:03:06.76 ID:fAod2C0y0
あれ、VIPって15秒規制になった?
支援
410 :
落し物、拾い物(10) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:05:03.87 ID:+PEkCGYH0
「大げさだな。長門の話じゃ、あくまで一時的な症状なんだろ、
こいつは。時間を置けば治るさ」
貧乏ゆすりのように膝をカタカタ鳴らしつつ、憮然とした表情の
彼は、窓の向こうを眺めたままでそう答えます。
見るからに意地を張っているその様子に、僕はついつい
苦笑してしまいました。
「まあ、そう落ち込まないでください。言うなればこれは
名誉の負傷ですよ」
「みっともなく腰を抜かして、何が名誉だよ」
「いえいえ。先程のあなたの行動は、まさしく感嘆物でした。
お世辞抜きで、常人の域を遥かに超えた動きでしたよ。あれは
いわゆる火事場の馬鹿力的な爆発力だったのでしょうね」
「その反動が、コレか」
パシンと、彼は意のままにならない自分の足をはたきました。
「ええ、ほんの数瞬で全力を出し切ってしまったために、一時的な
脱力状態に陥っているのでしょう。
いやしかし、世が世ならノーベル平和賞を差し上げたくなるような、
それほど見事な行為でした」
まったくもって偽りなく、僕は彼を賞賛したつもりだったの
ですけれどね。彼は僕を一瞥すると、ふん、と再び不機嫌そうに
窓の外を見やってしまいました。
「別に、誰かに褒められたくてした事じゃねえよ」
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:05:21.06 ID:p6Bd+uAVO
支援
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:06:31.85 ID:EKe3/1ybO
キョンに惚れておK?
支援
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:06:59.86 ID:HibvIpW10
烈蹴支援弾
414 :
落し物、拾い物(11) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:08:09.33 ID:+PEkCGYH0
彼の常套句を借りるなら、やれやれ、といった所でしょうか。
まあ、彼が不機嫌な理由も理解できるのですが。
「お気持ちは分かりますが、涼宮さんへの応対は
もう少し考えてください。あそこまで喧嘩腰になる必要は
なかったはずです。
死に直面した恐怖に飲み込まれないために、涼宮さんが
強がっていた事くらい、あなたにも分かっていたでしょう?」
「ああ、分かってたさ。だがな、あんな物言いされて
落ち着いていられるかよ!?
あんな…自分の命を安売りするような物言いしやがって…。
大体あいつは、くそっ、自覚が無さ過ぎるんだ!」
苛立たしげに、彼はそう吐き捨てます。彼女の身を
案じるが故の彼の苦悩に、僕は図らずも微笑んでしまいました。
「ふふ。まあ、あまり自覚され過ぎても困るのですけれどね」
「まったく。厄介な神様モドキだよ、あいつは」
お手上げだとばかりに両手を左右に広げて、それから彼は
真顔で僕に訊ねかけてきました。
「で、今日も暴れまくってんのか、神様モドキの
ストレス発散代行人は」
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:09:00.64 ID:UWAcmgxV0 BE:288748692-2BP(0)
腰抜けじゃなくで、ストレス溜まって気絶だったら良かったんじゃないかと思ってる俺がいる
支援
416 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:09:46.13 ID:p6Bd+uAVO
支援
支援
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:10:53.55 ID:bipU4yOm0
すえん
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:12:01.88 ID:yZekb/Ng0
支援
420 :
落し物、拾い物(12) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:13:30.43 ID:+PEkCGYH0
言葉にこそ表しませんが、言外に申し訳なさそうな雰囲気が
にじんでいます。先の僕の注意を、彼なりに
反省して受け止めているのでしょう。
こういう部分が、彼の憎めない所なのですよね。ふふふ。
「それが、ですね。実は今の所、閉鎖空間の現出は
確認されていません」
「は? ハルヒの奴、あんなに不機嫌そうだったのにか?」
「そう見えましたか?」
意外そうな顔をする彼に、僕は笑いながら逆に訊ねかけました。
「表面上は、確かに不機嫌そうだったかもしれません。しかし
それは照れ隠しというか。僕にはむしろ喜んでいるように
見えましたよ、先程の涼宮さんは」
「喜ぶ?」
「よく週刊誌の記事にあるじゃないですか。優しい彼は
好きだけどそれだけじゃ満足できない。時には
わたしを乱暴に振り回してほしいの♪なんてのが」
「どこのエロ雑誌だ、そいつは。そんな話を真に受けるなよ」
「はてさて。新川さんはどうお考えになります?」
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:13:38.10 ID:mIjLunzY0
みっみっみらくる
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:13:47.54 ID:6aEpx+bt0
支援
<ヽ゚A゚>
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:15:19.92 ID:p6Bd+uAVO
今回は消費が早いな。
支援
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:15:47.35 ID:jbz0/r4nO
支援
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:15:50.67 ID:HibvIpW10
(;´Д`)支援
427 :
落し物、拾い物(13) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:16:16.21 ID:+PEkCGYH0
こういう話題を振られるとは思っていなかったのでしょうか。
運転席の新川さんはバックミラー越しに苦笑しながら、こう答えて
くれました。
「ははは、わたくしも色恋沙汰には疎うございまして、
大したお話も出来そうにありませんが。
そうですな、お見受けした所、涼宮様は強さと脆さの混在した、
玉鋼のような少女だと感じられました」
「タマハガネ?」
「日本刀などの材料ですよ。彼女もいずれ、秀麗かつ鮮烈な
存在になっていくのではないかと、そんな予感がいたします。
なればこそ、彼女には鞘となるべき存在が
必要なのではないか、というのがわたくしの私見でございますが」
「ははあ。“刀”に対する“鞘”ですか」
僕が呟くと、新川さんはひとつ頷きました。
「良かれ悪しかれ、涼宮様は周囲に多大な影響を及ぼされる
お方です。それはしばしば、ご自身の意識とは全く関係なしに。
まかり間違えば、彼女自身が彼女を傷つけるでしょう。
そうならないために。ありのままの彼女を理解し、なおかつ
時には力ずくで押さえ込んでもくれる。
そういった“鞘”となるべき存在を、彼女もまた無意識に
欲しているのではないでしょうか」
「…だ、そうですよ?」
新川さんktkr
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:18:19.89 ID:EKe3/1ybO
新川さんカッコヨスww
支援
430 :
落し物、拾い物(14) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:19:11.77 ID:+PEkCGYH0
そう言って僕が見つめると、彼は露骨に顔をしかめてみせました。
「なんで、そこで俺に振る」
「おや、理由を聞きたいのですか? それとも、僕に
恥ずかしい言葉を口にさせたいという趣向でしょうかね?」
「…新川さん、降ろしてください、今すぐ」
「すみません、冗談が過ぎました」
僕がおどけて肩をすくめると、彼はわざと聞こえるように
大きく、ちっと舌打ちします。
ふふ、まるっきりコントですね。新川さん、別に
笑い出しそうになるのを無理に堪えなくてもいいですよ?
背中が震えているので丸分かりですし。
「まあ、憶測の話はこのくらいにしておきましょう。事実として
明らかなのは、今日、あなたが涼宮さんの命を救い、
おかげで僕らは神人退治に出掛けなくても済んだ、という事です。
そのお礼と言っては何ですが…」
言いながら、僕は数枚のチケットを彼に差し出しました。新川さんに
用立てて貰った品々です。
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:20:39.88 ID:p6Bd+uAVO
支援
支援
433 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:22:24.91 ID:bipU4yOm0
じゃあ俺は古泉の鞘になる。
434 :
落し物、拾い物(15) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:22:26.04 ID:+PEkCGYH0
「何だ?」
「大した物ではありません。ただの優待券ですよ。
しかしながら僕の予想が正しければ、明日、あなたには
コレが必要になる事でしょう。
どうぞ拾い物だと思って、お納めください」
「ふん」
文面を見て納得したのか、彼は割と素直にそのチケットを
ポケットの中にねじ込みました。
「どうやら、明日はやたら憂鬱な日曜日になりそうだ」
「ふふ、ご冗談を。僕にはあなたが素晴らしく
にやけているように見えますよ?」
「お前にだけは言われたくない一言だな、そいつは」
うそぶいて、彼はまた車窓の外へ視線を向けてしまいます。
そんな彼の態度に、僕はくつくつと笑わずには
いられませんでした。彼も、彼女も、もう少し素直になれば
よほど楽しく生きられると思うのですけれど、ねえ?
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:22:26.21 ID:kmBelRq+0
支援
アッ━━(´Д`υ)━━‥‥
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:25:32.70 ID:p6Bd+uAVO
支援
438 :
落し物、拾い物(16) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:25:41.37 ID:+PEkCGYH0
月曜日、僕は少し遅れて部室に向かいました。ノックをして
扉を開けます。
「すみません、遅くなりました」
「あっ、古泉君ちょうどいい所に来たわね! ほら、
これ見てよ!」
僕の挨拶が終わるまでもなく、涼宮さんが喜色満面な様子で
こちらに駆け寄ってきました。僕は涼宮さんに応じつつ、
ちら、と彼の方へ視線を泳がせます。
すると涼宮さんの背後で、彼はこっそり、やれやれと肩をすくめて
みせました。ふふ、あのチケットはお役に立ったようですね。
「もう新しいのを購入されたのですか」
「うん、やっぱり無いと不便だもの。本当は、最新型のを
買おうと思ったんだけど…」
そこで言葉を止めた涼宮さんは、じろりと彼を一睨みしました。
「キョンの奴、少し前の機種の方がお買い得だとか
しつこく喰い下がるもんだから。仕方なく、これにしたのよね」
寝る
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:28:22.93 ID:p6Bd+uAVO
支援
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:28:25.00 ID:HibvIpW10
支援!!
こ
442 :
落し物、拾い物(17) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:28:51.62 ID:+PEkCGYH0
「当然だろ。お前の事だ、どうせまたすぐにうっかり落として壊すに
決まってる。最新機種なんか買うだけ宝の持ち腐れだ」
「なによ、あんたの割引チケットが最新のには適用外だった
せいじゃない。憎まれ口叩いちゃってさ」
「けっ、悔しかったら今度は落っことしたりするなってんだ」
売り言葉と買い言葉の応酬に、メイド姿の朝比奈さんが
おろおろしています。長門さんは本から視線を逸らしませんね。
そして僕は、微笑を浮かべながら二人のやり取りを
眺めていました。言っておきますが、これは作り笑顔なんかじゃ
ありませんよ。本当に心の底から湧き上がってくる笑みです。
だって、そうでしょう?
なにしろ涼宮さんが嬉しそうに僕に見せびらかしてくれた
その新品の携帯電話は、
なぜだか彼の所有しているそれと色違いの同系機種で、
つまりは二人お揃いだったのですから。
443 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:31:08.01 ID:p6Bd+uAVO
支援
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:31:23.03 ID:bipU4yOm0
おそろいああああああああああまいいい!
445 :
落し物、拾い物(18) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:31:55.70 ID:+PEkCGYH0
「ああ、なるほど」
「何がなるほどなんだよ」
思わず、ポンとひとつ手を打った僕に対して、彼が
不審そうに訊ねてきます。僕は彼と彼女をそれぞれ見つめて、
それからゆっくりと口を開きました。
「いえいえ、ただの言葉遊びですけどね。
涼宮さんは一昨日、確かに携帯を落としてしまわれたけれど、
代わりにあなたのおかげで“命拾い”をしたのだなあ、と
そう思いまして」
途端、いがみ合っていた二人が顔を見合わせ、すぐに
真っ赤になって視線を逸らせます。
必然的に、ご両人の矛先は僕に向けられました。
「「な、なにつまんない事言ってんのよ(んだよ)!!」」
ふふ、見事なハモり具合ですね、お二人さん。
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:33:02.59 ID:p6Bd+uAVO
支援
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:33:26.20 ID:HibvIpW10
支援だぜ
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:34:04.56 ID:bipU4yOm0
支援
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:34:05.41 ID:6aEpx+bt0
終わりか?
450 :
落し物、拾い物(19) ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:34:24.48 ID:+PEkCGYH0
そうして僕は、微笑ましい二人の突き上げを喰らいながら、
今日も愉快な時間を過ごしたのでした。
ああ、でも朝比奈さん、ニコニコと笑ってばかりいないで
そろそろ助け舟を出してくれませんか? 長門さんも
視線は本に向けたままですが、口元がほんの僅か
ほころんでいますよね?
はて、ひょっとしたら僕は知らない間に、個人的な幸せを
どこかに落としてきてしまったのでしょうか。そして
僕が不遇を負えば負うほど、周りの皆が
幸せそうな表情を浮かべている気がするのは、はたして
ただの思い過ごしですかね?
自分の薄幸さに思わず苦笑いがこぼれる、けれども
意外とそんなに悪い気分はしない、それはいつも通りの
平和な放課後のひとコマなのでした。
落し物、拾い物 おわり
古泉と新川さんがいい仕事しすぎだっぜ乙!!
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:36:49.44 ID:p6Bd+uAVO
GJ!!
新川さんが会話に入ってきたのには驚いたぜwww
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:37:02.18 ID:bipU4yOm0
んん?
>>445で古泉が言った言葉の意味がよくわからなかった…。どゆこと?
とりあえずGJ!
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:37:12.96 ID:kmBelRq+0
キョン以外の一人称ものが多くて楽しいな
GJ!!
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:37:15.89 ID:q1mkvy41O
GJ!!!和んだ!キョンに惚れたぜ!!
456 :
夏風邪の人 ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:37:18.17 ID:+PEkCGYH0
古泉主観のお話なので、なんだかうさんくさいままに終わるw
皆様、支援どうもでした!
>>415 意見あんがと。自分的には、気絶とか
あんまり症状が重すぎるとハルヒを追い返しづらいので、
キョンにはみっともない姿をさらして貰いましたw
個人的に、格好悪いのが格好いいと思うのんよ、キョンは。
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:37:29.17 ID:6aEpx+bt0
終わりじゃなかったスマン
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:37:40.49 ID:hdUFkZLm0
つうかキャラへの愛がにじみでてるなぁ。乙でした。
ええもんみたぁ。
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:38:14.48 ID:HibvIpW10
GJ!!
これで気持ちよく夢の世界へ・・・
乙でした
>>456 古泉…可哀相に。
存分にキョンをファックしても良いぞ!
GJ!
461 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:40:16.19 ID:AkS2DNiz0
>>450 GJです!!!!
凄く上手い!!
見習いたいっ!
あなたの作品大好きだ!!!
462 :
夏風邪の人 ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:40:43.20 ID:+PEkCGYH0
>>453 ハルヒは「携帯電話」は落として壊してしまったけれど、
「自分の命」はキョンが拾ってくれたおかげで助かった、といった
意味合いです。
>>460 古泉は特殊性癖の持ち主なので、不幸な境遇に置かれると
逆に萌えるのです。今そう決めたw
463 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:40:48.55 ID:yZekb/Ng0
464 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:42:08.80 ID:bipU4yOm0
>>462 なるほどなるほどそのままの意味でいいんですね。
なんかもっと深い意味があるのかと思ったw
465 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:47:27.21 ID:DGXn4h2Q0
>>456 お疲れ様です。支援できなくてすみません。
新川さんが良い感じでしたね。
こっちは続きを書けたので投下しますね。
ガール・ミーツ・ガール、今回は36-43までです。
キョンが女の子だったら、という前提で憂鬱のストーリーを追っています。
※女体化・女性化等に抵抗が有る人は読まないでください
※キャラの性格自体は基本的に原作に準じているつもりですが、原作そのままの人間関係を想定しない方が良いです
466 :
夏風邪の人 ◆UW1cwqXO4. :2006/10/01(日) 02:48:15.81 ID:+PEkCGYH0
>>464 うん、おいらはそこまで深く考えは回りません
せいぜい古泉に「あ あなる ほど」とか言わせるくらいですw
つか、お褒めの言葉が多くてほんと嬉しい!
またいつか、頑張らせて頂きますね〜
>>465 ktkr!
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:48:28.14 ID:p6Bd+uAVO
wktk
468 :
ガール・ミーツ・ガール36 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:49:56.23 ID:DGXn4h2Q0
ちょっと意外な光景だった。
いや、ちょっとどころじゃないかもしれない。
何で長門が古泉と一緒に現れるんだ?
古泉の事情説明に長門が必要なのか?、長門も説明を受ける立場なのか?
「先ずは論より証拠、実際についてから説明いたします」
長門は何も言わないし、古泉はこの一言と、行き先しか言っていない。
行き先は、俺たちの住む町からそう遠くない大都市だった。
車が止まる。
雑踏の中に降り立つ高校生が三人。一人だけが制服で、俺と古泉は私服だ。
高級車から出てくるにしては明らかに浮いている組み合わせだが、こんなでかい街でそ
んな些細な事を気にする奴なんて居ない。
古泉が前を行き、俺と長門がその後ろを歩く。
「手を繋いでもらえますか?」
それぞれに差し出される両手。何故か一切の躊躇い無く手を取る長門。
「ああ……」
怪しさ全開のはずなのに、俺は何故かもう片方の手を取ってしまう。
変な感じがする。
そう言えば、同級生の男どもと馬鹿話をすることはあっても、手を握ったり身体を触っ
たりなんてことはさすがに殆ど無かったな。
「目を閉じてください、ほんの数秒で結構ですので」
古泉が促し、長門があっさり目を閉じる。仕方ないので俺もそれに倣う。
「もう結構です」
世界が灰色に染まっていた。
469 :
ガール・ミーツ・ガール37 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:50:43.46 ID:DGXn4h2Q0
「……アクセスを確認、接続状況は通常状態の30%から40%の間を維持、インターフェース
の自立行動レベルでの問題は発生していない」
長門が何か言っている。……見た感じ、この状態に驚いている様子は全く無い。
「やっぱり100%とは行きませんか」
「次元の相違により接続が妨害される模様。詳しい原因は不明」
「調査が必要ですか?」
「……情報統合思念体は継続的な調査を希望している。自立進化の可能性の解明に繋がる
かも知れない重要事項である可能性を否定できない」
「何だか否定語が多いですね。まあ良いです、上に伝えておきますよ。とはいえ、次が何
時になるかは誰にも分からないわけですが……」
長門の謎の発言に、古泉が答える。
二人が言っていることの意味が分からない。
灰色の、さっきまでの喧騒が嘘のように誰も居ない世界。
こんな意味不明な場所で、この二人は何を話している?
「ああ、逃げないでください」
繋いだままだった手を、軽く引かれる。
優しい声、人懐こそうな笑顔。
長門と話すときも俺と話すときも……、多分、誰と話すときも変わらない笑顔。
「大丈夫ですよ、怖いことは何も有りませんから」
古泉が、空いている方の手で俺の頭を撫でた。
大きな手。
父親を思わせるような仕草に、ほんの少しだけ安堵を覚えた。
「ここは……」
「閉鎖空間と呼ばれる場所です。詳しい説明は後回しにしますが、そうですね……、涼宮
さんが望むような非日常的事象があなたの前に現れたと思っていただければ宜しいかと」
漸く口を開いた俺に、古泉が笑顔のまま答えた。
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:51:16.41 ID:+PEkCGYH0
支援!
471 :
ガール・ミーツ・ガール38 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:51:46.88 ID:DGXn4h2Q0
そのとき、遠くで何かが崩れるような音がした。
はっとなって音のした方を見ると、青白い謎の物体が建物を崩している所だった。
あれは……、何だ?
一応人型に見えないこともないが……。
「……さて、僕らはちょっとあれを倒してきますね」
「えっ……」
「僕はあれを倒す役目を背負っているんです。一応ここに居れば安全だと思いますから、
待っていてください」
「……」
俺はただ首を上下させた。
はっきり言って状況には全くついていけてなかったが、何となく、古泉が嘘を吐いてい
るとは思えなかった。
「長門さんはどうですか? 30%でも何とかなりそうですか?」
「……攻勢情報の構築は充分可能な範囲。但し、効果に関しては予測不能」
「そうですか……、仕方有りませんね。もし対処出来なさそうだったらすぐ逃げてくださ
い。僕があなたの防御に回る余裕があるとも限らないですし」
「了解した」
長門が答えて、それから、何かを呟き始めた。
早すぎて全然聞き取れない声。
……速読ってのをそのまま音読するなんていう馬鹿な芸当が出来る奴が居たらこんな感
じになるんじゃないだろうか。
唐突に、長門の声が止まる。
長門の手に、白い槍のようなものが握られている。反対側の白い丸い光は……盾か?
セーラー服姿のまま槍と盾を構えた女子高生だなんて、シュールすぎる。
俺の頭の中に、セーラー服の女子高生が機関銃を持って戦う映画のそのまんま過ぎるタ
イトルが思い浮かんだ。
俺はその映画を見たことは無いんだが。
472 :
ガール・ミーツ・ガール39 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:52:26.31 ID:DGXn4h2Q0
「さて、僕も行きましょうか」
古泉がそう言うと、今度は古泉の身体が赤い光に包まれた。
仕組みも何も分からない、人間が光を放つ赤い球体に変わるというデタラメな現象。
コメント不能、理解不能。
脳がこの状況を拒否しないのが不思議なくらいだ。
俺がぽかんと口を開けている間に赤い球体とセーラー服な戦乙女が青い巨人の方に飛ん
でいった。
俺は視線を手元に下げる。
さっき古泉と手を握っていた方の手だ。
温もりは既に無くなっているが、手を握った感覚はまだ少し残っていた。
経過を見ていなかったので何がどうなったのかさっぱりだったが、とりあえず長門と古
泉はあの謎の青い巨人を倒す事に成功したらしい。
二人が俺の前に帰ってきたからな。
「お待たせしました」
人の形に戻った古泉が笑っている。その隣では槍と盾をどこかへやってしまった長門が
無表情で立っていた。
二人とも、今まで戦っていたなんて嘘みたいなほど何時も通りの様子だった。
「ああ、空を見てみてください。出来れば長門さんも」
古泉がそう言ったので、俺は空を見上げた。
空に、亀裂が走っていた。
「あの青い巨人の消滅にとも無い、この空間も消滅します」
古泉の説明が終わるか終わらないかといううちに、亀裂が世界を覆い尽くし、やがて細
かく増えた網の目が中心からさっと割れていった。
473 :
ガール・ミーツ・ガール40 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:53:01.57 ID:DGXn4h2Q0
世界が、元の色を取り戻している。
何もかもが元もままの世界、地方都市の交差点のど真ん中に、俺たち三人は立っていた。
「帰りの車の中で説明いたしますよ」
古泉がそう言って、突っ立ったままの俺に向かって手を差し出した。
「先ほどのあれを見ていただければ分かったと思いますが、この世の中には物理法則では
解決できないような事象があるんですよ」
「……」
「まあ、先ほどの場所が物理的、言わば現実的に『存在』していると定義できるかどうか
は微妙な所ですが。ああ、僕達はあの空間を閉鎖空間と呼んでいます。……信じられない
かもしれませんが、閉鎖空間は涼宮さんが不機嫌になると発生するんです」
「……ハルヒが?」
耳慣れた名前に、俺は現実に引き戻される。
「ええ、涼宮さんです。……冗談みたいだと思うでしょう? でも、事実なんです」
「……」
「信用していただけませんか?」
「……100歩、いや、1000歩譲ってハルヒ云々を信用するとして、あの巨人や、それに対
抗できるお前や長門は何なんだ?」
信用できるかどうか?
話の内容からすれば信頼できる可能性は0どころかマイナスになりそうだ。
しかし、古泉がこんな状況下で嘘を吐いているとも思いがたい。
というより、これを嘘だと仮定すると話がこれ以上先に進まないだろうし、そうすると
俺は何も分からないままだ。
俺としては、こんなわけの分からない状況を見せられたままで放っておかれたくは無か
った。
「僕はあの空間に対処できる能力を持った能力者です。ああ、長門さんは僕の仲間では有
りませんよ」
じゃあ、一体何なんだ。
474 :
ガール・ミーツ・ガール41 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:53:46.03 ID:DGXn4h2Q0
「長門さんは、有体に言えば宇宙人です」
……。
「まあ、正確に言えば通常状態では人間とコミュニケーションを取ることが出来ない宇宙
人が作り出した、この太陽系第三惑星に住む人類とコンタクトを取るために作り出した人
造……、いえ、宇宙人製の人間型端末です」
……。
「……、もしかして、冗談だと思っていますか?」
「冗談だとしか思えん」
「でも、事実なんですよ。……そうですね、宇宙人云々はともかくとしても、長門さんが
普通の人間ではないということはご理解いただけますか?」
「それは、まあ……」
俺はどう答えていいか分からないまま、反対側に座っている小柄な女子高生の姿を見た。
俺と古泉がハルヒがどうの宇宙人がどうのというやり取りを繰り広げている間、長門は
始終無言だ。
古泉の考えている事も良く分からないが、長門の考えている事も良く分からない。
「なあ、長門」
「……」
「古泉の言ったことは正しいのか?」
「……若干彼の主観が入っているが、概ね間違っては居ない」
うわ、長門とコミュニケーションが成立している。
話の内容はともかく、俺は先ずその事実に驚いた。
「えっと、じゃあ、お前は……」
「わたしはこの銀河を統括する情報統合思念体によって作り出された対有機生命体コンタ
クト用ヒューマノイド・インターフェース。それが、わたし」
「は、はあ……」
「わたしの仕事は涼宮ハルヒを観察して、入手した情報を情報統合思念体に報告する事」
またハルヒかよ。
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:54:36.07 ID:+PEkCGYH0
支援〜
476 :
ガール・ミーツ・ガール42 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:54:43.97 ID:DGXn4h2Q0
『情報統合思念体』
『機関』
『三年前』
『閉鎖空間』
『情報フレア』
『神人』
そして『涼宮ハルヒ』
交互に繰り返される謎の単語の羅列と少しだけ分かりやすい物の内容のとっつき難さに
関してはどっこいどっこいな説明。
簡単に纏めると、ハルヒが銀河の向こう側にも届きそうなほどの妙ちきりんな現象を巻
き起こしたのが三年前で、長門は宇宙からの調査員で、古泉は引き続きハルヒが引き起こ
している現象に対抗する手段をもっている能力者とのことだった。
……わけが分からん。
一万歩くらい譲って上から六つ目まで全部信じてやっても構わないが、何故にその中心
が涼宮ハルヒなんだ。
ハルヒが重要だとか妙な能力持ちだとか言われても、俺にはさっぱりだ。
「何れ分かりますよ」
何れって何時だよ。
大体、妙な能力があるなら何故それを自分のために使わない。あいつは俺の知る限り、
誰より未知との邂逅を求めている奴なんだぞ。
「涼宮さんは完全に無自覚です。また、彼女は未知との邂逅を求めてはいますが、同時に
その実在を信じていないという常識を持ち合わせています。……あなただってそうではあ
りませんか?」
……。
そういう風に言われると、否定できない。
確かに、俺だって超常現象や宇宙人が存在して欲しいと思ったことが有ったさ。けど、
同時にそんなものは存在しないんだとも思って居たさ。
ハルヒが俺と似たような思考回路を持っているとは思えないが、ハルヒが深層心理とや
らの部分でそういう風に考えていたとしても、まあ、おかしくはない。
……かもしれない、程度に思ってやらないことも無い。
477 :
ガール・ミーツ・ガール43 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:55:18.46 ID:DGXn4h2Q0
「僕や長門さんが実際に彼女の前に出て行かないのもそれが理由ですよ。彼女が本当に未
知との邂逅を果たしてしまった時、どんな状況が引き起こされるか全く予想がつきません
からね。……僕と長門さんの背景事情は大分違いますが、今のところそのような状態を望
んでいないというところは共通しています」
「……なあ」
「何でしょう?」
「お前等、なんでこんな話を俺にするんだ?」
「それはあなたが涼宮さんにとって重要な人物だからですよ」
「……俺が?」
「ええ、そうです。もっとも、あなた自身は涼宮さんや僕のような規格外な部分を持つ人
間でも、長門さんのような宇宙人でも有りませんが」
古泉は、そう言って優しげな微笑を浮かべた。
俺は、このとき初めて、その人懐こそうな笑顔が、本当はとても残酷なものなのかも知
れないと思ってしまった。
状況が理解しきれていない、あんまり理解したくない。
黒塗りの高級車が俺の家の前で止まり、長門が降り、俺も降りる。
「また明日、学校で」
「ああ……」
古泉が笑顔で挨拶をしてくれたので、俺も一応笑顔めいたものを作って答えた。
笑えたかどうかは、自分でも良く分からなかった。
「あなたは、涼宮ハルヒにとっての鍵」
呆然とする俺の背中に、平坦な長門の声が聞こえる。
「危機が迫るとしたら、まず、あなた」
俺は長門の発言を聞き流していた。
478 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 02:56:25.93 ID:DGXn4h2Q0
今回はここまでです。
ハルヒが出てないですね・・・。
一応この時点で折り返しくらいかな、と思っています。
だんだんと原作からいい意味で逸れていってるな
続きに期待するぜ乙
480 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 02:59:23.88 ID:p6Bd+uAVO
乙!
続きwktk
481 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:00:50.52 ID:+PEkCGYH0
乙〜!
この流れだと朝倉とかどう絡んでくるのか気になりますな
482 :
初恋 ◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 03:03:38.23 ID:V2hOKnj80
こんばんは。
前回の続きを投下したいと思います。
5レスほどで、内容的には前回のおまけみたいな感じです。
なので話はそこまで進展しませんorz
483 :
初恋(82) ◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 03:04:55.51 ID:V2hOKnj80
さて、こうして勢いよくねーちゃんのマンションを飛び出してきてしまった俺だが、
一体ハルヒはどこにいるのだろうか?
既に辺りは沈み出す夕陽に紅く染められている。この時間なら・・・まあ普通は家だろう。
しかし、俺はあろうことかハルヒの家の場所を知らないのだ。
ハルヒに電話をしてみたところで・・・出てくれる可能性は薄い。
こうなったら・・・人に聞くしかないだろう。
俺はジーンズのポケットにねじ込んでいたケータイを取り出し、
アドレス帳を開くと適当と思われる名前を呼び出し、コールする。
まずは古泉だ。ヤツならハルヒの居場所を知っていてもおかしくはない。
『プルルルルルルルル・・・・ガチャ。
お客様がおかけになった番号は現在電波の届かない・・・』
無機質な案内音声が響く。古泉は出なかった。
もしかすると・・・例の閉鎖空間の対応に未だ追われているのだろうか・・・。
そうだとするともたもたしていられない。しょうがない、次は朝比奈さんだ。
――しかし、朝比奈さんのケータイもかからない。
やっぱり、ハルヒに、そしてこの世界に何かが起ころうとしているのだろうか?
こうなったら最後の切り札だ。というか最初から何故俺はこのカードを切らなかったんだ?
一番頼りがいがあるのにな・・・。
その最後の切り札たる存在は――勿論、長門だ。
しかし、長門も出なかったら・・・一体どうすればいいのだろう。
番号表示画面に長門の名前が表示され、あとは通話ボタンを押すだけというところで、
俺はそんな不安に駆られた。
しかし、そんな不安はどうしようもない杞憂に終わった。
突如着信を告げる俺のケータイ。発信者は――長門だ。
もう少しキョンが女らしくなればもっと良いかも
GJだぜ!
485 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:06:28.93 ID:p6Bd+uAVO
支援
486 :
初恋(83) ◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 03:06:50.61 ID:V2hOKnj80
「長門か!?」
俺はケータイに向かって思わず叫んでしまう。
「涼宮ハルヒは現在自宅には不在」
聞こえてきたのはいつもの長門の、抑揚のない落ち着いた声。
というか、長門はこの状況をわかっていたのか?
さっきまでの俺とねーちゃんのやり取りをどこかから見ていたとしか思えない。
まあ、長門だしそれぐらいのことは造作もないことなのかもしれない。
それより、ハルヒの居場所だ。
「どこにいるんだ!?」
「学校。より詳細に言うと、部室」
「わかった!部室だな!?助かったぜ!」
「待って」
そう言ってすぐに電話を切ろうとした俺を長門が押しとどめる。
「現在涼宮ハルヒの精神は極度に不安定。その影響で、大規模な閉鎖空間が続発している。
古泉一樹も朝比奈みくるも、その対応で追われている」
やはり。俺の予想は間違ってなかったみたいだ。
長門は更に続ける。
「現在、部室も完全なる閉鎖空間の一部と化している。
涼宮ハルヒの感情の情報爆発は仮想の閉鎖空間だけでなく、
部室、つまりは現実の世界にまで侵食し始めている。
このままでは、学校も、最終的にはこの世界全体が侵食されてしまう危険性が高い」
「よくわからないが、相当にヤバイ状況だってことだな?」
これはますます急がねば・・・。はやる俺を長門の言葉が射抜く。
「今あの部室に行くことは非常に危険。推奨できない。
あなた自身が閉鎖空間に飲み込まれ、現実世界に帰ってこれなくなる恐れがある。
古泉一樹はじめとする数名が空間拡大の防止に当たった。でも効果は薄い」
487 :
初恋(84) ◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 03:07:50.93 ID:V2hOKnj80
「要するに、あの灰色空間にハルヒと共にまた巻き込まれるってことだな?
だったらまたハルヒをそこから連れ戻して、一緒に帰ってくるだけだ」
そう、1年前のあの時のようにな。
「それは無理」
そんな俺の言葉を長門は真っ向から否定する。
「何故!?」
俺は思わず声を荒げる。
「涼宮ハルヒは、あなたの『感情』が自分に向いてないことを知ってしまった。
だからあなたを目の前にしても、1年前と同様の方法をとっても、
涼宮ハルヒはあなたのことを信じることが出来ない」
「何だそれは?そんな台詞は長門、お前らしくないぞ!」
俺は思わず、嫌悪感を顕わにしてしまう。長門がそんなことを言うなんて、思ってもみなかったからだ。
そんな俺の言葉を受けても長門は調子を変えることはなく、静かにこう言った。
「あなたと以前に話した『感情』、あなたがあの従姉妹の女性に向けた『感情』、
涼宮ハルヒがあなたに持っていた『感情』、私には理解できなかったその『感情』の意味が、
少しだけわかった」
『ただな、俺にもわからないその『感情』とやらだが。
俺はな、長門、お前にもいつかきっとわかるもんだと思うぞ?
根拠はないが、何となくそんな気がするんだ』
俺は以前長門にそう言っていた。その『感情』が、『恋心』という『感情』が、
長門にも理解出来たのだ。
「それは・・・やっぱり俺の言うとおりだったろ?
だけど何故それが関係がある?」
488 :
初恋(85) ◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 03:08:54.01 ID:V2hOKnj80
俺の質問に、長門は珍しく言葉に詰まったようになった雰囲気を醸し出していた。
電話越しにもそれが伝わってくるくらいだ。
やっとのことで長門が口を開く。
「それは・・・私があなたに対し、持っていた『感情』でもあるかもしれないから。
そしてあなたがあの女性と会っている時、この『感情』のせいで私の中でバグが発生した。
そして涼宮ハルヒがあなたにその『感情』を抱いていたとするなら・・・
私と同じ、もしくはそれ以上のバグを抱えているはず」
俺は・・・長門の言わんとすることが何となくではあるが把握できた。
本当に泣けてくる。俺みたいなヘタレにそんな特別な『感情』を抱いてくれるだなんて・・・。
そして長門は搾り出すように、
「このバグは・・・取り除けない。
そして・・・とてもつらい。
涼宮ハルヒもきっとそう。
だからあなたと接触したとしても・・・」
「長門よ――」
俺は長門の言葉を遮っていた。
「その『感情』は人間にとって本当に大切な『感情』だ。
俺はそれをあの人に、ねーちゃんに教えてもらった。
そして、俺は自分のその『感情』に素直になることに決めた。
だから、ハルヒのそのバグとやらも・・・絶対に取り除いてみせる!
そして俺の『感情』をハルヒに伝えて、きっとまた戻ってきてみせる!」
いつから俺はこんなアツイ台詞をいけしゃあしゃあと吐く男になったのだろうね。
まあ、そんな自分は――嫌いじゃないけど、な。
489 :
初恋(86) ◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 03:09:54.82 ID:V2hOKnj80
そんな俺の告白に長門は、
「・・・・・・」
しばらく無言を貫いたが、
「わかった」
と短く、言い
「あなたを、信じる」
と、何よりも嬉しく、心強い言葉を残してくれた。
長門との電話を終え、俺は学校へと向けて走った。
いつもはかったるくて堪らない坂道も、一気に駆け上がる。
見えてきた・・・校門だ。
俺は校門を一気に駆け抜ける――と、只ならぬ違和感を感じる。
時刻はまだ夕方、校庭には運動部等が残っていても不思議はない。
しかし、校内には全く人のいる気配がない。
そして、まだ暮れかけの赤色を帯びていた空が、
一気に曇り始め、どよんとした灰色に覆われた。
「クソッ、本格的に閉鎖空間のお出ましってか」
独りごちる俺。
幸いなことにあの変な巨人は出てきていないようだ。
しかし、この異様な校内の雰囲気。まるで学校だけが現実世界から切り離されてしまったかのようだ。
俺は部室へと――急ぐ。
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:11:51.60 ID:fAod2C0y0
>>489 乙 全部終わったらゆっくり読ませてもらうわ
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:13:35.07 ID:p6Bd+uAVO
終わりか?
492 :
初恋 ◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 03:14:18.74 ID:V2hOKnj80
以上です。今回は、長門さんに登場願いました。
次回、とうとうクライマックスです。
ラストまで一気に投下できればと思います。
明日は某サンクリに足を運び、妄想をチャージする予定ですwww
それではまた深夜に。
493 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:18:45.65 ID:kwTiPe6T0
>>492 乙です
今も進行中の話の中で、個人的にかなり楽しみにしてる作品の一つだよ
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:19:04.03 ID:p6Bd+uAVO
乙!
続きwktk
乙
修羅場か……
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:34:00.14 ID:p6Bd+uAVO
保守
497 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 03:51:05.42 ID:jeoFBJAL0
サンクリでは愛の感じられるハルヒ本に期待したい
……という保守
>>492 乙なんだぜ?
オチに繋げるための前フリが長くなりすぎていまだに書き終わらないんだ。どうすればいい古泉?
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:05:58.06 ID:CJONsRjpO
バイト休憩中保守\(^O^)/
ちなみにショップ99だぜ
500 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:07:09.51 ID:bipU4yOm0
古泉「掘れば言いと思いますよ」
長門「ホルホルホルホルホルホルwwwwwwww」
キョン「!」
501 :
ぶーん:2006/10/01(日) 04:09:29.66 ID:VT2lKoTIO
502 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:17:19.74 ID:nropMjR3O
保守
503 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:29:40.03 ID:p6Bd+uAVO
保守
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:29:52.82 ID:IAd8GfD20
補修
505 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:43:19.96 ID:p6Bd+uAVO
こんな時間に「SSV」を読んで泣いてしまった…
そして、今日はもう10月。10月8日までもう少し。
俺は覚えていますよ。
『10月8日』の作者さんが、「今年の10月8日は満月。その満月を見て、この作品を思い出してみて下さい」って言葉を…
10月8日、晴れると良いですね。
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:43:51.94 ID:nLzSpetH0
「長門・・・」
「・・・なに?」
「・・・有希」
「・・・・・・」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・保守」」
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 04:56:15.14 ID:CJONsRjpO
休憩おわっちゃう/(^O^)\なんてこったい
ちなみに十月二日は俺の誕生日\(^O^)/
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 05:12:09.26 ID:kwTiPe6T0
サンマメスから保守
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 05:17:03.81 ID:kwTiPe6T0
ジェステうめえええええええええええ
保守
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 05:22:49.42 ID:kwTiPe6T0
あれが赤かorz
保守
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 05:33:13.26 ID:kwTiPe6T0
ライカー交代早
保守
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 05:42:19.24 ID:kwTiPe6T0
必勝祈願
保守
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 05:43:30.66 ID:NT/v/pAX0
最後にどうでもいいですが、今年の10月8日は本当に満月だったりします。皆様がかすかにでも覚えていて下されば、平野綾の誕生日でも祝ってあげて下さい。喜びます。主に俺が。
だったぞ
あの書き手は思い出してくれなんて構ってちゃん発言しないだろ
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 05:48:59.22 ID:URZ/gzPrO
>>513 覚えてるお前もすごいなw
あの時の祭りは凄かったぜ…
まぁなんだ、とりあえず8日には10月8日を読むんだwww
ていう保守
10月8日は泣いたなぁ
もう一回見るか
516 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 06:05:43.89 ID:kwTiPe6T0
後半開始
保守
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 06:10:04.36 ID:kwTiPe6T0
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 06:21:41.72 ID:kwTiPe6T0
グジョンセンorz
519 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 06:45:14.76 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
520 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 06:53:23.28 ID:DGXn4h2Q0
保守
午前中に続きが投下できたら良いな。
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 07:05:58.95 ID:ZR17QjzU0
シニテーホシュ
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 07:30:23.43 ID:URZ/gzPrO
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 07:40:05.05 ID:g5KjU/C40
ここのSS読んでるとなんか鬱になる…
いい話過ぎて自分が汚く思えてくるぜ…
職人さんたちまじテンサイすぎですよ!('A`)てなわけで応援保守
524 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 07:55:34.95 ID:FL5pbkFd0
・・・はらへった
という保守
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 08:04:46.80 ID:IbsM3AhT0
ようやく追いついた。
・To非日常 from日常
地名のアレンジ上手い!しかも由来が本物だし!
・GmG(ごめんなさい、勝手に略しました)
みくる役もこなすキョンちゃん、かわいい……けど、
そこのところ、もっとkwsk書いてほしい!!
やりすぎると、わたしのように話が脱線して収拾が付かなくなりますが。反省反省…
・知るかの人
また一人、長門萌えが討死んだ。涅槃にて待つ。
・落し物、拾い物
そうか、古泉は外から見るんじゃなくて、こいつに語らせればいいんだ!
今回のMVP:新川さん
・初恋
一体どうなってしまうのか!?ガチンコ風に引いてみる。
526 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 08:04:47.54 ID:URZ/gzPrO
保守
チラ裏
このスレ、というかハルヒを始め学校物読んでると「俺もこんな楽しい(ry」とかいう気分になる。
普通だけど普通じゃないみたいな…
とにかくSS職人にwktk
527 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 08:08:25.95 ID:DGXn4h2Q0
>>525 感想どうもです。
実はバニーの件は長ったらしいのを削っていってああなったのですが・・・。
実は少し設定が違っちゃっているんですが、
一通り終わったら削った分を加筆して投下しに来るかも知れません。
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 08:10:29.85 ID:CJONsRjpO
バイト終わった\(^O^)/
保守してくれたやつら39!
じゃなくて99らららら
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 08:44:22.72 ID:UKuzUbd/0
ハルヒ「ちょっと、キョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
キョン「プリンは何度でも蘇るさ!」
というわけで保守
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 08:53:40.79 ID:IbsM3AhT0
ぬあああ。
番外編がガンガン進んでるのに、肝心の本編がぁぁぁぁ
魂の叫び保守
531 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 08:55:44.62 ID:DGXn4h2Q0
続きが書けたので投下します。
ガール・ミーツ・ガール、今回は44-52までです。
キョンが女の子だったら、という前提で憂鬱のストーリーを追っています。
※女体化・女性化等に抵抗が有る人は読まないでください
※キャラの性格自体は基本的に原作に準じているつもりですが、原作そのままの人間関係を想定しない方が良いです
532 :
ガール・ミーツ・ガール44 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 08:56:40.92 ID:DGXn4h2Q0
翌日、俺は何時もどおり登校した。
休めるなら休みたい、けどそういうわけにも行かない。
病気でも無いのに休むのを親が許してくれるとも思えないし、高校は中学と違って出席
日数が足りないと進級も出来ない。
面倒だと思ったが、この世に超能力者が居ようが宇宙人が居ようがそれが平凡な女子高
生である俺の日常だ。
何故か超能力者も宇宙人も俺と同じように高校に通っているみたいだが。
靴箱を見たら、手紙が入っていた。
綺麗な女性の字で「昼休みに部室に来てください 朝比奈みくる」と有った。
朝比奈さんか……、朝比奈さんは、童顔で可愛い上級生だ。
守ってあげたくなるような雰囲気とか、子供っぽい仕草とかは嫌いじゃないし、見てい
て微笑ましいと思えるくらいだ。
だが……、俺には一つ懸念事項がある。
それを言葉にするのにも抵抗が有るのであんまり触れたくは無いのだが、その懸案事項
のことを踏まえると、彼女と二人きりになるのは非常にまずい気がしてならないのだ。
どうしたものかな……、俺は5分ほど女子トイレの個室の中で一人悩んでいたが、結局
行くことにした。
行くのも怖いが、行かないで何か有ったら……、と想像した場合の方が怖い。
ああいう普段おとなしめに見えるお人は、怒ると怖いと相場が決まっている。
533 :
ガール・ミーツ・ガール45 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 08:57:47.35 ID:DGXn4h2Q0
部室の扉を開けると、知らない女性が立っていた。
朝比奈さんに似ている気がするが、その人は身長が俺と同じくらいあり、その他様々な
部分が朝比奈さんと違っていた。
有体に言えば、大人っぽいのである。
その朝比奈さんに似ている人は大体二十歳前後くらいで、着ている服も制服ではなかっ
た。
「お久しぶりです、キョンさん」
「え、あ……、どなたですか?」
「朝比奈みくる本人です。ただし、もっと未来からやってきました」
……。
なあ、これは幾つ目の悪夢だ?
姉か良く似た他人を使っての冗談だと思うよりもこういう現実もあるかもしれないとい
う風に考えてしまう俺の頭もどうにかしていると思うが、もう、どうにでもなれという気
分だった。
「今日は、伝えたい事が有ってやって来たんです」
「……」
「あの……、え、あ、もしかして……、このときはまだ……、あ、やだ、わたしったら、
とんでもない間違いを……」
俺の沈黙を一体どう受け取ったのか、朝比奈さんが勝手に慌てていた。
この状況でいきなり慌てられても、正直俺の方が困ってしまう。
「……」
「……」
三点リーダ×二人分。
気まずさと気恥ずかしさと諦念と混乱交じりの沈黙だ。
長門のデフォルト無口状態を常日頃からとっつきにくいなと思ってはいたが、現在の俺
とこの朝比奈さんに良く似たお姉さんの状態はそれを遥かに上回っていた。
534 :
ガール・ミーツ・ガール46 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 08:58:31.56 ID:DGXn4h2Q0
「おーい、出来たか?」
「やっと3割ってところだな」
俺達二人の沈黙を崩したのはそのどちらでもなく、隣の部室を開ける音とそこから始ま
る会話だった。
ありがとうコンピ研、俺は未だにコンピ研の前を通る時はBダッシュ状態だが。
「えっと、その……、あの、わたしは、朝比奈みくる本人です」
下を向いたまま朝比奈さん(?)がそう言った。
「一応信用しておきます」
「え、でも、まだ……」
やる気の無い俺の答えに、朝比奈さんが顔を上げる。
「用件をお願いします。出来るだけ手短に」
俺は朝比奈さん(?)の訴えを無視した。
何だか細々とした事情が有るみたいだが、この際そんなものは無視だ。
「そ、そうですね。時間はあんまりないんでした……。もし、これからあなたが困った事
態に遭遇してしまったら、素直になってください」
意味が分からない。
「誰に対してでもなく、まず、あなた自身に対して素直になってください」
……。
「そのとき、涼宮さんも隣に居るはずです」
またハルヒか。
皆本当にハルヒが大好きだな。
「あなたが素直になってくれれば、涼宮さんも素直になってくれるはずですから……」
それは一体どんな状況なんですか。
俺はあいつほど自分に素直に生きている人間を知らないんですが。
「すみません、詳しい事は言えなくて……、でも、覚えておいてください、お願いします」
そう言って、朝比奈さん(?)は頭を下げた。
「……覚えておきますよ」
何が何だか分からなかったが、俺は一応そう答えた。
朝比奈さん(?)は態々頭を下げてきてくれたからな。
535 :
ガール・ミーツ・ガール47 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 08:59:12.66 ID:DGXn4h2Q0
「さあキョン、今日はこれに着替えなさい!」
部室に行ったら、ハルヒにメイド服を突きつけられた。
……今度は一体何をしろって言うんだ。
「萌えよ萌え!、萌えと言ったらメイドでしょう!」
どんな理屈だ。
それに、萌えキャラは俺じゃなくて朝比奈さんじゃなかったか?
別に朝比奈さんにメイド服を押し付けようと思っているわけじゃないが……。
「だってみくるちゃんはそのままで充分可愛いんだもの!、それにね、こういうのはギャ
ップ萌えが大事なの!、男言葉でがさつなあんたはメイドとは正反対だけど、そんな女の
子がメイドとして奉仕してくれるなんて萌えるでしょう!」
がさつで悪かったな。
っていうかなんだその意味不明な理屈は。
「つべこべ言わず着替えなさい!」
……二日前と同じ展開だな、これ。
かくして俺はメイドさんになってしまった。
おまけに何故か用意してあった茶葉やら急須やらでお茶を入れる羽目になっている。
「渋いわ、もっと精進しなさい」
一口で飲み干すな。というかなんでそんな熱いお茶を一口で飲み干せるんだよ。
「ああ、ありがとうございます」
お前は何時でもその絵顔なんだな。
「うふ、キョンさんが入れてくれたお茶ならどんなお茶でも美味しいですよ」
その優しそうな笑顔が逆に怖いような気がするのは俺の気のせいですか。
「……」
こいつに関しては言うことが無いな。
ちなみに朝比奈さんと長門はバニーの時と同じく何の役にも立たず、古泉は俺がお茶を
入れている途中にやって来た挙句「似合っていますね」なんて言いやがった。
似合っていればいい、という問題じゃないと思うんだが……。
536 :
ガール・ミーツ・ガール48 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 08:59:47.93 ID:DGXn4h2Q0
土曜日は市内探索だとハルヒは言った。
市内どころか目の前に宇宙人と超能力者が居るのに市内探索か、馬鹿馬鹿しいにもほど
が有るな。
しかし馬鹿馬鹿しかろうと何だろうと行かないわけにはいかない。
古泉曰くハルヒが不機嫌になると閉鎖空間が発生し(この間のはビラ配りを止められた
挙句次の日に俺が部室に来なかったのが原因らしい)、その度合いによっては世界があの
灰色空間に取って代わられるかも知れないとかいう話だったからな。
古泉や長門の話を全面的に信用しているわけじゃなかったが、それが現実になってから
後悔するような羽目には陥りたくはなかった。
最後にやって来た俺に対して奢りだと宣告した後、ハルヒは喫茶店で二手に別れる提案
をした。
こいつは俺の精神力や時間だけでなく経済力まで削っていくんだなと思いながら、俺は
ハルヒの長々とした前置きを聞き流していた。
「くじ引きね」
爪楊枝が5本。印付きが二本で無しが三本だ。
俺は朝比奈さんとペアになった。
朝比奈さんと二人きり。
なんともコメントし辛い組み合わせだった。
行く前から体力も精神力もつきかけの俺に対して、朝比奈さんの方は何だかとっても元
気そうだし。
見た目からして雰囲気も外見もギャップの有りすぎる女二人。
一体周りからはどう見えいてるんだろうね?
537 :
ガール・ミーツ・ガール49 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 09:00:24.05 ID:DGXn4h2Q0
結論から言うと、別に妙なことにはならなかった。
俺達二人は川原を適当に歩いた挙句、適当なベンチに腰を下ろした。
女の子同士の他愛ないと言って差し支えない話が途切れた瞬間、朝比奈さんは言った。
「わたしはこの時代の人間ではないんです、もっと未来からやってきました」
驚かなかったかと言われれば嘘になるが、閉鎖空間へのご招待だとか、朝比奈さんのそ
っくりさん登場に比べれば全然マシな部類である。
認めたくないことだが、ああこの人は未来人なのか、じゃあ時間移動の方法を持ってい
るんだな、じゃあこの間のそっくりさんはこの人の成長した姿か……、と、三段論法的に
納得できるだけの思考の道筋がこのとき既に俺の頭の中に有ったのだ。
俺は朝比奈さんの話を適当に聞き流しながら、意味が有りそうな単語だけを拾っていっ
た。
『時間振動』
『三年以上前に遡る事が出来ない』
『監視係』
これだけ分かれば充分だ。
それ以外の単語と理屈は理解不能を通り越していたので、この際全面的に無視させても
らう。正直言うと『時間振動』も理解出来ているわけじゃないんだが、まあ、何となく一
番とっつきやすい単語を記憶に残すことにしてみただけのことだ。
要するに朝比奈さんは未来からやって来た人で、今の時間より三年より前に遡れなくな
ってしまった原因を突き止めるのがその仕事ってことになるらしい。
しかし、その中心とやらはやっぱりハルヒで、ハルヒにとっての重要人物はやっぱり俺
なんだな。
殆ど何も聞き返さない俺を朝比奈さんがどう思ったか分からないが、彼女は最後に
「信じてくれなくても良いんです、でも、覚えておいてください」
と言った。
538 :
ガール・ミーツ・ガール50 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 09:01:27.11 ID:DGXn4h2Q0
その後俺達は適当に街をぶらついていた。
朝比奈さんにほんのちょっぴり形容不能のマイナスよりの感情を抱いていた俺だが、ど
うやら朝比奈さんは俺と居られればそれで満足そうだったので、あんまり細かい事は気に
しないことにした。
朝比奈さんは悪い人じゃないし、多分、それがお互いのためだからな。
そう言えば、高校に入ってから同じ学校の女の子同士二人で街で遊ぶなんて初めてのよ
うな気がするな。
中学からの仲の良い女友達は皆違うクラスだったし、入学当初は何だかんだ言って慌し
いかったし、5月に入ってからハルヒに振り回されっぱなしだからな。
しかし、最初の街でのお出かけの相手が童顔の上級生かつ自称未来人というのは……、
まあ、あんまり気にしないことにしよう。
12時近くにハルヒに呼び出され再集合を果たした俺達5人は、午後はまた違う班分け
で探索に出るということになった。
午後もやるのかよ。
午後の組み合わせで俺は長門と一緒になった。
長門か……、この面子の中で、ある意味最も一対一で付き合い辛い面子かも知れない。
迷惑度って意味ではハルヒの方が遥かに上だが。
しかし、宇宙人、なあ……。
長門がみょうちきりんな能力を持っているらしいってことだけは認めてやっても構わないが、宇宙人だなんて未だに信じられん。
俺は突っ立ったままの頭半分くらい下に位置する小柄な少女を見つめた。
長門は何時も通りの無表情で、休日だというのに何故かセーラー服姿だった。
539 :
ガール・ミーツ・ガール51 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 09:02:11.97 ID:DGXn4h2Q0
色々考えた挙句、俺は長門を図書館に誘った。
宇宙から地球にやって来ることが出来るような連中が本などというアナログな手段のど
こが良いと思っているかなんて俺にはさっぱりだが、少なくとも俺の知る長門有希の基本
情報は読書好きの文芸部員ということになっている。
大人しく図書館に着いてきたと思った長門は、ふらふらと引き寄せられるように厚物ば
かりの並ぶ本棚の前へ向かった。
幸か不幸か、その近くには俺達以外の人影は無かった。
「なあ、長門」
俺は、本を開きかけた長門に声をかけた。
「……」
「この間のことは、本当か?」
「……わたしの言ったことは本当。古泉一樹の発言には多少の主観は混じっているが、概
ね間違っては居ない」
「えっと、だな……、お前は何時もあんなふうに戦っているのか?」
何をどこから訊ねたらいいかさっぱり分からなかったので、とりあえず自分の目で見た
ものから確かめてみる事にした。
自分の視覚情報くらいは信じておくことにしよう。
「違う」
「えっ……」
「あれは調査とあなたへの説明のために実行したもの。本来閉鎖空間と呼ばれる場所で神
人と呼ばれる存在を倒すのは古泉一樹及び彼と同種の能力者だけの役割」
「……調査?」
そう言えば、観察が仕事だとか言っていた気がするな。
えーっと、じゃあその調査ってのもハルヒ絡みか。だよな、閉鎖空間の発生はハルヒが
原因ってことだし。
「そう。あの空間における対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース
の情報操作能力の実行力を調べていた」
30%とか40%とかいうあれか。
しかし、それだけの割合であんなことが出来るってことは……。
540 :
ガール・ミーツ・ガール52 ◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 09:02:54.36 ID:DGXn4h2Q0
「お前は、現実でもあんな事が出来るってことか?」
「あなたの指し示す事象があの場でわたしが発言させた攻勢情報の具現化のことを指すの
であれば、可能」
即答されたよ。
まあとりあえず、ここまでのことは頭に入れておこう。納得するかどうかは別として。
「じゃあ、俺への説明ってのは……」
「わたしの説明を納得してもらうためには、情報操作を実際に見せるのが有効という助言
があった。また、閉鎖空間であればある程度大きな情報操作を行っても弊害は発生しない
だろう、とも言われた」
「……古泉からか?」
「そう。加えて、以前から望んでいた閉鎖空間での調査を認められたため、情報統合思念
体はわたしが彼に同行することを許可した」
ということは古泉は、もっと前から長門の正体を知っていたってことか。
まあ、そこはもう今更驚く所じゃないような気もするんだが。
「……」
長門が、俺の方を見上げている。
話している間中瞬きしたかどうかさえ怪しかった瞳は、今も全然揺らいでいない。
表情が全く読めないな。
「……分かった、教えてくれてありがとう」
「……そう」
長門は短く答えると、手に取った本を捲り始めた。
正直な所を言うと、本当はもうちょっと聞いてみたい事は有った。
長門のもっと詳しい背景事情とか、古泉の背景事情との関連性とか……、でも、正直な
所を言うと、そのときの俺はそういう部分を訊ねるのが怖かったんだと思う。
ここまで巻き込まれておいてなんだが、俺は、俺の知る普段の長門や古泉の姿だけが真
実だって思っていたかったのかもな。
541 :
◆Gzo5DAjIoE :2006/10/01(日) 09:04:44.39 ID:DGXn4h2Q0
今回はここまでです。
次はちょっと遅くなるかも知れません。
相変わらずハルヒの出番が全然無いですね・・・。
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 09:13:45.12 ID:IbsM3AhT0
>541
ktkr&次にwktk
原作でも、ハルヒは基本的には蚊帳の外なんですよね。
「本人には内緒」という物語構造なので、仕方ないのですが。
そして、いよいよ原作の筋道から離陸して、お話が飛翔し始めましたね!
>>541 乙
長門が力を見せたって言うことは朝倉の場面はないのかな?
まあ、どちらにしろwktkして続きまってます
保守
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 10:03:04.15 ID:URZ/gzPrO
保守
546 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 10:18:14.97 ID:8yr6ZnKzO
「鶴屋少女の孤独」
本日は作者の都合により休載致します
明日から復活します
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 10:29:04.05 ID:9U+roRdf0
wktkしてまってるよ
548 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 10:44:55.10 ID:q1mkvy41O
保守して待つ
549 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 10:44:59.42 ID:A0C5NhD80
wktk保守
550 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 10:45:09.57 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 10:46:56.74 ID:bipU4yOm0
朝倉はシャミセン役でゲスト出演
552 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:00:25.09 ID:EKe3/1ybO
俺が保守
よくみんな甘いの書けるな……俺なんか途中で自己嫌悪に陥って全部削除しちゃうぞ
554 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:03:36.19 ID:kmBelRq+0
>>553 ナカーマ 俺も途中まで書いてみたのは5作品くらいあるんだが投下は未だナシ。
555 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:03:44.11 ID:EKe3/1ybO
>>553 その自己嫌悪を転がりながら誤魔化すのがコツww
俺も書いててorzだぜww
556 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:04:30.43 ID:IbsM3AhT0
>>553 はっはっは。こういうのは、勢いが肝心だと思うのね。
日々の生活で溜まったもろもろ、
心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるをしけれ。
成人だったら、軽く1杯ひっかけて、心のたがを外すのも良いかもしれない。
……前回のエロスは、完全に素面で書いた私はなんなんだろうね。
今回は、エロスが入りそうにないです。
自分もSS書いたんだが、なんかgdgdな作品になってしまった。
何が書きたいのかよく分からないし、ここのスレ住人がお気に召さなさそうな作品。
そんなSSですが、投下OKですか?
5分間、ダメというレスがなければ、投下します
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:07:05.76 ID:bipU4yOm0
>>557 とりあえず投下するんだ。話はそれからだッ!
wktk
559 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:08:21.18 ID:tvwngQqm0
ダ…ーマの神殿
wktkwktk
560 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:08:29.00 ID:EKe3/1ybO
>>557 5分と言わず即投下しる!
+(0゚・∀・) + ワクワクテカテカ +
561 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:11:03.19 ID:+9l6wWXp0
ダ…ージリン
wktkwktkwktk
OK分かった
バイサルひっかかったらID変わるかもしれないから
時、すでに午前7時半。
今日は土曜日、市内探索の日だ。
これで何回目だろうね?
2回目までは数えていたような気がするが、今は数えちゃいない。
団長のハルヒは数えているだろうか?いやいや、数えちゃいないだろう。
俺は、脳を刺激する音を発する目覚まし時計を止め、布団を剥いだ。
いつもいつも思うんだが、休みの日にこの時間に起きるのはつらい。
なぜか、平日よりつらかったりするから不思議なことだ。
ところで、今日は妹は俺を起こしにこなかった。
と言っても、いつも土曜日はそうだ。だから何の疑問も浮かばない。
普通の小学生なら、この曜日、この時間はまだ寝てるだろ?
とは思っていたのだが、リビングまで朝食を食べに行くと、そこにはもう妹はいた。
しかも、パジャマ姿ではなく、私服。
さらに言えば、普段学校に行くような服ではなく、遊園地に行く時に着るような服を着ている。
なんだ?ミヨキチとかとどこかに遊びに行くのか?
とか思いながらも、とりあえず俺は椅子に腰を掛け、
「おはよう。今日はどこか行くのか?」と、聞いてみた。
まあ挨拶のついでみたいな感じだ。
特に、たいして気になっていたわけではない・・・のだが、
「ンフフ。ひっみつー!」
と、サプライズイベントを考えているような顔で言われると、少しは気になってしまう。
ただ、本人に聞いてもなんか答えてくれなさそうだったので、妹が自分の部屋に戻った後、台所に立っている母親に、妹がどこに行くのか聞いてみたんだが、
「あの子もわたしに似て、ませてるわ」と、これまたよく分からない返答が返ってきた。
妹がませてるというならば、ミヨキチはませてるを超越した存在だろう。
「今日の夕食はあの子の好きなハンバーグよ。まんがいちのために多めに作っておくわ」
どうせ友だちと遊ぶだけだろ?何をそんなにはりきってるんだ?
とか思いながら、俺は朝食を食べ終わり、部屋に戻って私服に着替え、髪でもセットしてから行こうかと考えて洗面所に行こうとしたその時、
「じゃあ行ってきまーす。あっ!キョンくんわたしの机の引き出し開けちゃダメだよー!」
とか言って、妹は俺よりも早く外出して行った。
・・・・・おい、それは見てほしいと言ってるのか?
いや、多分妹のことだ、本当に見てほしくない何かが机の引き出しに入っていてそう言ったのだろう。
とか思いながらも俺は妹の部屋に来た。
机の引き出しを開ける。
いろんな物が入ってる中の一番上の乗っかっているのが誰かからの手紙だ。
まあ、小学生にしてみりゃキレイな字じゃないか?とか思いながら、俺は何気なくその手紙を読んだ。
ん?なんだこれは?
もう一度読み直す。
ん?なんだこれは?
『今度の土曜日の午前9時半、小学校の校門前で待ってます』
その後にどう考えても男の名前。
それがこの手紙に書いてあった言葉だ。
ん?なんだこれは?
その時の俺がどんな顔をしていたか知らないが、多分普段よりもアホ面にはなっていただろう。
とりあえず俺は、急いで自転車に乗り、急いでいつもの北口駅に向かった。
妹の小学校、つまり俺の母校でもあるわけだが、そこまでは北口駅から、歩いて20分ぐらい。
ならば、俺と一緒のメンバーになったヤツと妹と誰か知らんが、その男の後をつけていこう。
ハルヒ以外なら、多分俺の行きたいところを言ったらついてきてくれるだろうしな。
なぜ、俺がそんなことをしたいのかは俺自身もよく分からん。
とりあえず、俺は妹思いと解釈しておく。
「おそい!罰金!」
ゼェゼェ言ってる俺にハルヒはお決まりのように(というよりお決まりみたいなもんだが)、そう言ってきた。
そこから毎度おなじみで、俺の奢りの喫茶店に足を運び、それなのに店員に「いつもの」と言っても頭にはてなマークを出され、
それからいつものようにハルヒがつまようじを取り出した。
ハルヒの手には五本のつまようじ。
うち、2本は赤で塗られている。
まずは俺が引く。
印あり
ということは、俺は二人組みになるわけで、こりゃあハルヒと一緒にならない確率は現在のところ75%。
まあ、ならないだろう。
さて、次は長門だ。長門は・・・印なし。
まあ、長門の場合、図書館に行きたがってるだろうから、俺が妹のもとへ行ったら無言の圧力をかけてくるかもしれないからな。
これはこれでよかったと考えておこう。
次は古泉。・・・印なし。で、朝比奈さんは・・・・・
「じゃあ、みくるちゃん達は東のほうお願いね!」
俺の横にいる女が、向かいの三人にそう叫ぶ。
くそ、古泉がうらやましいぜ。両手に花じゃねーか。
「じゃキョン、行くわよ」
ハルヒは、まるで飼い犬を呼ぶようにそう言う。
そう思うのは、俺のあだ名が悪いのか?
現在時刻は9時20分。
「何ボーっと突っ立ってんのよ!それとも何?あたしと並んで歩くのが恥ずかしいの?」
携帯の時計を見ている俺にむかってハルヒはそう言ってきた。
なぜ、嫌じゃなくて恥ずかしいという言葉がでてくるのかなんてこのさいどうでもいい。
とにかくだ、
「行きたいところがある」
「何よ?ちょっとだけの買い物ならつきあってあげてもいいわよ」
「違うんだ・・・」
それからハルヒは、少し嫌そうな・・・というより残念そうな顔をしたが、すぐに面白そうだと言って了承してくれた。
恋愛感情は精神病だとか言ってたから、そういうのには全く持って興味ないと思ってたんだがな。
それでだ、時間が時間なこともあり、ハルヒの提案で俺はハルヒを自転車の荷台に乗せて小学校まで向かった。
「もっと早く走れないの?遅れちゃうわよ?」
分かってるさ。分かってるが上り坂だからスピードでないんだよ。
後、お前が重い。
一般的な女子高生よりは軽いんだろうがな。
で、坂が下りになると、
「ちょっとキョン、速いわよ!あたしが落ちそうでしょうが!」
とか言いながら、俺の腰に強くつかまってきた。
何かやわらかいものがあたってるが、今の俺はそんなこと気にしてる暇はねぇ。
で、そんなこんなで学校についたのは、9時35分。
妹発見。
そして、ちょうど今、妹を誘ったと思われる男がやってきた。
くそ、自分で誘っといて女を待たせるどころか、遅刻だと!
なんてデリカシーの無いやつだ。
「あんただっていっつも遅れて来るじゃないの」
俺はお前を誘った覚えなんてない。
いつもいつもお前のワガママに振り回されてるだけだ。
ところで、今俺たちはギリギリ妹の声が聞こえる場所にいる。
こんないいところに、こんな隠れ場所があっただろうか?と、小学生のときの記憶をまさぐってみるが、どうも思い出せない。
まあ、そんなことはどうでもいい。
「ごめん、僕から誘っといて、遅れちゃって」
「ううん、わたしも今来たところだよー!」
んなわけがないだろ!
お前は俺よりも家を出るのが早かったんだぞ!
さらに言えば、北口駅よりもこの学校のほうが家から近い。
ったく、どこでそんなお世辞を覚えたんだ!?
「あ、あたしだってあれぐらい言えるわよ!」
俺が何を思ってると思ったのか、ハルヒはいきなりそんなことを言い出した。
いや、別に俺は、俺が遅れてやって来たときに、お前に「あたしも今来たトコだから、今日は罰金は二人でわけましょ!」なんて言ってほしいなんて思っちゃいねーよ。
まあ、財布の中身が少しでも減らさないということを考えれば、それもありか。
だが、ハルヒが急にそんなことを言い出したら、俺はその世界の存在を疑うね。
569 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:20:47.46 ID:tvwngQqm0
支援
支援
それから、妹と男は二人並んで繁華街の方向に向かって歩き出した。
男はドギマギ、妹はルンルンという感じで。
ところで、先ほどから俺は男男と言っているが、もちろん妹の横に並んでいるのは妹と同い年ぐらい、というより多分同い年であろう男の子だ。
見た感じでは・・・そうだな、さらさらヘアーで黒髪の国木田が小さくなったらあんな感じってところじゃないだろうか?
で、何で俺が男男言ってるか・・・
別に理由なんてない。
そうあらわしたほうがあってるような気がするからそう言ってるだけだ。
ところでハルヒよ、何でお前までドギマギしてるんだ?
目の前の妹と男は先ほどから何も話さずに、ただただ歩いている。
ここからだと、ギリギリ話が聞こえるだろう距離だから、聞こえないということはないと思うしな。
ところで、後ろからでも分かるのだが、男のほうがチラチラと妹のスカートを見ている・・・
いや、違う。あれは妹の腕を見ているんだ。
まさか、手繋ごうとしてるわけじゃないだろうな?
でもまあ、そういうこと言える勇気なんてなさそうだ。大丈夫だろう。
572 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:21:45.72 ID:+9l6wWXp0
支援
とか思ってると、妹が男の顔を覗き込んで、自分から手を差し出してきた!!
何やってんだあのやろう!
絶対あの男の手は汗でべたべただぞ!!
そんな手と妹の手を繋がせるk・・・・
あぁ!!繋いじまった!!
まあ、これぐらいいいか。
なぜ俺はこんなにもオーバーにショックを受けてるんだ?
ところでハルヒよ、何でお前は唖然とした顔のまま突っ立ってるんだ?
そしてなぜ、その後俺の顔を3秒ほど見つめる。
まさかハルヒも俺と手を繋ごうと・・・・・思ってるわけないか。
ところで先ほどから、二人は沈黙を保っている。
おしゃべり好きの妹がこんなにも黙ることがあるとは驚きだ。
そんな空気に耐えられなかったのか、その沈黙を妹が破った。
兄弟がいるのかどうか訊ねている。
一人っ子だとかどうでもいい情報は、俺の脳がパソコンならすぐに削除している情報だ。
さらに、男が妹に同じことを聞き返す。
「キョン君がいるよー!ちなみに、わたしは長女だよー!」
妹よ、俺が弟みたいな言い方をしないでくれるか。
「あんたもしかして妹になめられてるんじゃないの?」
そうかもしれんが、それを言わないでくれるかハルヒよ。
いやいや、前言撤回。
それはない。
・・・・・多分。
574 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:22:08.78 ID:tvwngQqm0
支援
その後二人は、繁華街まで行き、ファーストフード店に入っていった。
俺も続いて入ろうとする。
が、急に首を絞められた感覚に襲われ、それはハルヒが俺の襟を強い力で後ろに引っ張っているからだと分かり、
そしてそれをなぜかと考え、そういやそろそろ集合時間だと思い出し、しかたなく戻ろうとすると、
「あんたどこ行くのよ!」
と、ハルヒが言ってきた。
いや、あの集合場所ですけど、俺何か間違えましたか?道はこっちであってるはずですが。
「あんた今ここで妹ちゃんの行方見逃していいの?」
「そんなこと言ったって、古泉たち待たせてるだろ」
「大丈夫よ。3人にはさっきメールで午後は中止で自由解散と伝えといたから」
そうか、それはハルヒのわりには気が利くな。
しかも、こういうことは団長であるハルヒにしかできないことだから、市内探索はハルヒとあたってよかったかもしれない。
でも、じゃあ何で俺の足を止めたんだ?
「これ以上近づいたら危ないわよ。ほら、ここから妹ちゃん見えるけど、妹ちゃんは入り口の方向に顔をむけて座ってるでしょ」
まあ、確かにそうだな。
だから、一時待機というわけか。
「ところで、ねえ。こういうことするのって普通は変装するものだと思うのよ。だから、ホラ。あそこで変装道具買って行きましょ!」
と言ってハルヒが指さしたのは、ファーストフード店の向かいにある若者向けの衣料品店だった。
中にはサングラスやら帽子やら、他にもジャケット、シャツといろいろ売っている。
まあ、変装するという考えは間違っちゃあいないが、こんなことしたら目だってしょうがない。
もともと、目立たないように着る迷彩服が、こんな街中じゃあ意味無いしな。
それに、妹は敏感な時もあるんだ。
いや、たいていの場合、鈍感だが。
576 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:22:45.60 ID:tvwngQqm0
支援支援
「ねえキョン、これなんてどう?」
と、さきほどまでいろいろ服を見てまわっていたハルヒが俺に言ってきた。
ハルヒを見る。
そこには、頭に乗せたサングラス、黒い長袖の服に、わざっとベルトを垂らしたジーパンを履いているハルヒがいた。
いや、それは変装衣装とはいえないと思うぞ。
とか思っていると、
「恥ずかしがらずに褒めてやりなよ彼氏ちゃん」
と、二十歳そこそこの男の店員が言ってきた。
確かに、かっこよくはあるが、『彼氏』という言葉は間違ってますよ。
まあ、わざわざ否定するのもなんなので何も言わずにいると、
「か、彼氏なんかじゃないわよ!」
と、ハルヒから言ってくれた。
まあ、ハルヒも俺なんかが彼氏と思われるのはごめんだとでも思ったんだろうな。
それよりあれだ、彼氏といえば、妹の彼氏候補かもしれないあの男。
小学生のくせに生意気だ。女とデートはせめて中学生からにしろ。
と、思いながら俺は向かえのファーストフード店を見る。
って、あれっ!!
店から出て行こうとしているじゃないか!!
「ハルヒ、早く出るぞ」
「えっ?でも、着替えなきゃ」
「ああ、もうじゃあもうそれ買え!」
「無理よ。こんなに買うお金持ってきてないし」
じゃあなんでこの服を着たんだ!
と、怒鳴ろうとするときにはもう、妹と男は店から出てきた。
先ほどの男の店員は俺にウインクをしてくる。気色悪いからやめてくれ。
それから、5時間ほどが経過する。
いつまで二人でいる気だあのやろう。
そろそろ小学生は帰らなきゃいけないだろうが!
妹の門限は5時だぞ!
いや、誰もそんなルール作ってないが。
ちなみにこの5時間、二人は近くでやってた映画上映会に行ったり、アイスを買って食べたり、ゲームセンターに行ったり、
ところで、時間がたつに連れて俺の財布から野口英世様がいなくなっていくのはどうしてだろう?
それよりも今さらだが、なぜハルヒはここまで俺についてくれているのだろう?
いや、くれているという言い方はおかしいか。
はっきり言って、邪魔だ。
二人は小学校の近くの人気のない公園に入っていく。
「今日は一緒にいてくれてありがとう。楽しかったよ」
男が妹に言う。
俺は、あれで楽しかったのか!と少し驚きながら、二人を見続けた。
隣で俺の財布に入ってた金から買ったコーラをグビグビ飲んでいるハルヒは無視だ。
「そろそろ帰らなきゃね!明後日また学校で会お!」
その後に、「また、こうやって遊ぼうね!」と妹は続けた。
何を言ってるんだ妹!しかも笑顔で!
それはお兄ちゃんが許さないぞ!
ふと、男の顔を見ると先ほどよりも暗い顔になっているのが分かる。
なぜ、妹にあんなこと言ってもらえて暗い顔せにゃならんのだ!
とか思っていると、
「一つだけ言いたいことがあるんだ」
と、言い出した。
さてさて、何を言いたいんだろう?
と、今日の行動、言動、あの手紙を思い出しながら考えてみて、ふと気づいた。
まだ告白をしていない。
はっきり言って、告白した後のことをやってるが、実際には告白なんてしていない。
まさか言うつもりなのか!
と思ってると、ハルヒが後ろから俺の腰を掴んできた。
どうやら、俺は今にも妹のもとへ駆け寄ろうとしていたところらしい。
「あんた、今邪魔しちゃ二人に悪いでしょうが!」
分かってるさ。それぐらい分かってるさ俺にも。
もし、二人が中学生なら何も言わん。
でも、まだ小学生だぞ小学生。水色の時代になっているかどうかも分からないんだぞ。
それからしばらくして、男が口を開いた。
「僕、明日遠くの町に引っ越すんだ」
580 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:25:47.09 ID:AhF1Ixyd0
支援
支援
582 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:26:27.60 ID:+9l6wWXp0
シスコン支援
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
またまた沈黙。
しかし、先ほどと空気が違う。
今回はそれを聞いた全員が硬直している。
予想外だ。
いや、でもあれ?
普通、明日引っ越すぐらいなら、自前に先生から生徒に説明されてるだろ?
という疑問を感じていると、
「先生には、みんなには黙っててほしいって言ってたんだ」
と、回答をくれた。
つまり今回の行動は、引っ越す前の最後の思い出を作りたかったとかそんなのか・・・
で、なぜ妹か・・・いや、それは言われなくても分かる。
それより、今は夕方。
夕日に照らされる二人は絵になるような気がする。
遠くからバイクの音が聞こえた。
584 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:27:25.36 ID:kmBelRq+0
急展開ktkr支援
「じゃあ、僕帰るよ。今日のことずっと忘れないから」
少年は走って帰っていった。
妹は呆然として立ち止まっている。
えっと・・・俺はどうするべきだ?
いや、さっきからなんもしてないんだけどさ・・・
でもな、なんかしなきゃならないような気がするんだよ。
とか思っていると、ハルヒが急に立ち上がった。
「ちょっとさっきの子、連れ戻してくる」
「何で?」
「何でってあたりまえでしょ!これじゃあ妹ちゃんがかわいそうじゃないの!」
「何で?」
「何でってあんた、今日一日妹ちゃんはあの子と一緒にいてあげたのよ。それってつまり・・・ああ、もういい」
そう言い終わるや否や、ハルヒは少年のもとに駆け出して行った。
あの少年も小学生のわりには足が速かったように見えたからな。追いつけるかどうか・・・
586 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:28:10.54 ID:+9l6wWXp0
紫煙
ふと、妹の方を見てみた。
って、うゎっと!
妹もこちらを見ていた。
「キョンくぅん」
今にも泣き出しそうな声で俺を呼ぶ。
誰だ!妹を泣かしたのは!
チクショウさっきの男か。今度あったら覚えとけよ。
「キョンくぅん」
もう一度俺の名を呼ぶ。
今度は俺の腹にもたれかかりながら。
もっと野菜食べて背高くなれよ。
とか思いながら俺は、妹が泣き止むまでそのままじっとたたずんでいた。
それからいったん小学校まで行き、妹を荷台に乗せて俺は漕ぎ出した。
何か忘れているような気がするが、そのうち思い出すだろう。
途中から寝息が聞こえだしてきた。
どうやら荷台で寝てしまったらしい。
落ちるなよ。
でもまあ、自転車の上で寝ちまうぐらい、今日は本当に疲れる一日だったんだろうな。
俺は自転車の速度を減速させ、今日の夕飯はなんだったかな?と思いながら、
「おやすみ」
そう呟いた。
588 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:28:43.83 ID:tvwngQqm0
支援
次の日、俺は妹のボディプレスによって起こされた。
おかしいな・・・今日は日曜日なはずなんだが。
「キョンくん。昨日ついてきてたの?」
妹が何かたくらんでいるような顔でそう言ってきた。
ったく、昨日は帰ってきてからも普段より元気なかったのに、今日は何でこんなに朝から元気100倍なんだ。
とりあえず、ここは返答しておかないとな。ここは嘘をついておこう。
「いいや、あの時偶然通りかかったんだ」
「ホントー?」
「本当だ」
「何で着いてきてたの?」
「そりゃあ、しんぱ・・・・・」
はめられた。
「やっぱり着いてきてたんだー!」
なぜうれしそうに言う?
ここは怒るところじゃないのか?
それとだ、「何してもらおっかなー?」ってどういう意味だ?
「遊園地!」
俺は3秒間強く目を瞑ってから、「また今度な」
そう言ったのだが、
「ダーメ。今日行くの!」
今日ってお前、昨日疲れただろ?今日はゆっくり休め。
と言ったとたん、またまたボディプレス発動。
「今日行くのー!」
そんなこと言われても、財布の中身は昨日の出来事のせいで0に等しい。
と思ったが次のひと言で、俺は行くことに決めた。
まあ、金なら通帳からおろせばいいだけさ。
「ねっ!お願い。お兄ちゃん」
以上
最後の1レスは余計だったかもしれないです。
それと、こんなSS書いた自分ですが、自分はキョンはシスコンじゃないと思ってます。
いや、シスコンのつもりで書いたわけじゃないんですけどね。
ところで、今日の最萌はキョンの妹出場らしいですね。
いや、偶然ですよ。
まあ、自分は参加するつもりありませんでしたが、先ほど間違ってコード取得したのでキョンの妹に投票してきましたが。
591 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:30:49.87 ID:IbsM3AhT0
>590
甘甘乙!
そして……
作者のツンデレぶりに萌えてやるっ!!www
>>590 GJ!珍しく妹のあまあまか
最後の一文は余計じゃないけど続きがあるように感じるかな
後日談があると綺麗に纏まると思う
と、偉そうに言ってみる
>>590 お前……最後の1レスは余計どころかめがっさ重要だっぜ!
乙っさー
今気付いたが……
結局少年とハルヒがどうなったのか書かれてないのはもったいなくないか?
せめてハルヒの電話報告くらいあってもよかった気が
>>590 最後の一文はいるだろw
面白かったけど
ハルヒがどうなったか気になるな
596 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:36:55.42 ID:kmBelRq+0
あったかい系が多くて非常に楽しい最近のこのスレ
GJ!!
597 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:37:18.58 ID:EKe3/1ybO
乙!GJ!
だが最後にハルヒの様子があるとよかったかもww
598 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:45:19.70 ID:EKe3/1ybO
保守
599 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:46:19.93 ID:g5KjU/C40
ちょっとお告げが来たっぽい
ss書いてくる
600 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 11:51:11.25 ID:IbsM3AhT0
>599
物書きの神様降臨、おめでとう。
wktk
>>591-597 みんな乙とかGJとか、後支援してくれてありがとう
みんな、ハルヒ×キョンが好まれると思ったので、ホッとしてます
いや、かくいう自分もそっちのほうが好きなのですが・・・
>>591 どこにツンデレといわれたのか分かりませんが
最萌とかぶったというのは半分嘘で半分は本当です
実は昨日投下しようと思っていたのですが、昨日、今日がキョン妹の番だと知ったので今日のほうがいいかなと・・・
ところで、関係ない話ですが
アニメ見ない自分は、最萌出場のキャラ、涼宮ハルヒシリーズのキャラしか知らなかったりします
>>592 ごめんなさい。全く考えてません
どちらかというと、最後の1レスが後日談のつもり
>>594-595,597
普通に、見逃したということを書こうと思ったのですが、書いたら書いたでどこに書くか思いつかなかったので・・・
すみません、自分は伏線とか作ってもうまく回収できない人間らしいです
ハルヒより妹が大事なキョンモエスwww
>>601 この先そういうことを気をつけながら書いていけば自然と上手くなるはず
推敲はかなり大事な作業なのでミスに気付いたら気付いた時点で何とかするのがいいと思うよ
>>601 今回のみんなの指導を次回に生かせばいい
そうやってみんな上手くなっていくんだから
発想はかなり好きだから、これからも期待してる
605 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:04:23.21 ID:EKe3/1ybO
606 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:12:37.09 ID:g5KjU/C40
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』エピローグ01
私はただの人間だった…………
そう自覚してから何年がたったのかしら?
もう3年もたったのね…
明日は入学式か〜
『…つまんない』
平凡な入学式、ホントつっまんない
そしてこのクラスもホント見るからに平凡、なんでなの?
なんで私だけ…
そんなこと考えてるうちに自己紹介とかいう平凡な行為の時間になったらしい
たんたんと終わっていく、前の奴の自己紹介なんて頭に入ってなかった
別に目立ちたいとかじゃない、けど気がついたら私はこういっていた
『東中学出身、涼宮ハルヒ』
『ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者
がいたら、あたしのところに来なさい、以上』
607 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:13:52.22 ID:g5KjU/C40
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』エピローグ02
別にどう思われてもいい、でももしかしたら、って思うと…
だからって別に後悔なんかしてない、平凡なことはいやなの!
数日後、前の席の奴に話しかけられた
「しょっぱなの自己紹介のアレ、どのへんまで本気だったんだ?」
やっぱりね…そうだよね、普通に考えたら誰でもそうだよね…
わかってた、私は何度も自分に言い聞かせた
だからかな、冷静に対応もできなかった、ただただ返事をしただけで…
でもその後なのよね、なんかこいつは違うな〜って思えたの
髪型に気がついたときはって思ったし、それに話も面白いのよ
合わせてくれるっていうのかしら?でも今までと違う感じがした
すごく私は面白かった、それからSOS団を作ったのはすぐだったわね
ep終 本編へ
608 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:13:58.50 ID:AhF1Ixyd0
保守
609 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:17:02.04 ID:A0C5NhD80
wktk
610 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:17:41.07 ID:EKe3/1ybO
エピローグ?プロローグ?
611 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:22:25.24 ID:p6Bd+uAVO
wktk
612 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:26:42.17 ID:g5KjU/C40
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』本編01
「おまたせー!皆朗報よ!聞いてちょうだい!」
またか…何度も何度も自分に言い聞かせるようだがいつ聞いてもいやだな…
いつからだろうな…朗報という言葉に嫌気を感じるようになったのは…
「今度はなんだ?」
「あっキョンいたの?聞いてちょうだい!」
いたの?じゃないだろ!俺がいるから言ってきたんじゃないのか?
今日は俺だけの参加のはずだぞ?
「お前な…朝比奈さんたちは今日は不参加って聞いてなかったのか?つまりだな…」
「分かってるわよ!もうちょっとした冗談じゃない!いちいちつっこまない!」
俺がつっこまないなら誰がつっこむんだ…
なんて事は言わない方がいいよな、まぁなんだ話だけは聞いてやるか
「で何だ?」
「あっそうよ!聞いて頂戴!本当は皆がそろってるときがいいんだけど今日は仕方ないわ」
「我がSOS団が結成されてからどれくらいたったか覚えてるかしら?」
そういやこんなふざけた団体はまだこうして活動しているんだよな
となると半年くらいか、ずいぶん長い間無茶もしたもんだ
「で、それが朗報と何が関係あるんだ?」
「もう、ここまで言って気がつかないなんて本当に使えないわね!」
「記念パーティーよ!パーティー、もう半年になるのよ!?めでたいと思いなさい!」
おめでたいと思うのはお前の頭の中身だよハルヒ…とまぁなんにせよパーティーだと?
どこでするつもりやら…どうかまともな場所でありますように…
613 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:27:24.60 ID:g5KjU/C40
>>610 プロローグ?かな?
しょっぱなからミスすんません、脳内変換よろしくっす
614 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:27:37.17 ID:p6Bd+uAVO
支援
615 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:28:48.94 ID:EKe3/1ybO
揚げ足とりサーセンwwww
wktk支援
616 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:33:21.54 ID:AhF1Ixyd0
支援
617 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:33:58.63 ID:9U+roRdf0
支援
618 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:35:18.74 ID:g5KjU/C40
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』本編02
「それで場所なんだけどね、やっぱりSOS団の記念ってことだし部室でっていうのはどうかしら?」
…我が家じゃなかったことには感謝しよう、だが部室?
そりゃ問題ありまくりだろ…とまぁつっこんでもしかたないがいちを言っておくか
「学校は流石にまずいだろ?もっと他の場所しないか?」
「じゃあどこがいいのよ?」
そうなりますよね…とまぁ一通り考えたが誰かの家くらいしか思い浮かばないな…
うーむ、まぁ今回はまともな朗報だったことだし少しくらい無茶に付き合ってやるか
「そうだな、誰かの家だとその人の家に迷惑もかかるかもしれないし今回は学校でもいいかもな」
おい、意外そうな顔をするな、そんなに俺がお前の意見に同意したのが気に食わないのか?
といいたくなるくらいの驚きの表情を見せたハルヒなんだが…
「以外ね、熱でもあるんじゃないのかしら?」
「まっいいわ、じゃあ決定ね!明日みんなに話しましょう!もちろん放課後まで皆には内緒よ!」
といってハルヒは部室から出て行った
つーこは解散か?まぁ帰るとしますか
てなわけで今日は珍しく早く帰れることになった、まぁ明日のことを考えると…
えぇい!やめやめ、今日はゆっくり休むことにしよう…考えるだけで疲れる
619 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:37:30.00 ID:p6Bd+uAVO
支援
猿?
621 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:47:51.02 ID:m1rwY6bC0
書きながら投下してるのかな…?
支援
622 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:49:27.67 ID:g5KjU/C40
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』本編03
あいつ喜んでくれたかな?いっつも無茶につき合わせてたからたまにはこういうのもいいわよね
うん、きっと楽しんでくれるわよ!
明日は皆にも伝えて準備もしないとだから忙しいわ!今日はやめに寝ときましょう
………………ジリリリリリ バンッ
「うぉっ!」
「おっはよーキョン君!」
妹よ…おはようという表現はいささか間違いかもな…
下手したらおやすみだぞ…
「なぁ?何度言えば分かってくれるんだ?せめてもう少し優しく起こしてくれてもいいだろ?」
「えへへ、でもこうしないとキョン君おきてくれないよ?」
反論できないな…うーん自分の目覚めの悪さを恨むぞ
と悠長なことはいってられないな、さっさと朝飯を食って準備した俺はいつもの
ハイキングコースにいくことにした、この坂はどうにかならないかね…
もう秋かと思わせる足はやな紅葉
これが唯一の救いだな
623 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:49:57.21 ID:g5KjU/C40
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』本編04
とかとか考えているうちに学校だ、さーて今日の団長さんは何を考えてることやら…
とまぁ教室にはいったら人目もくれずに
「キョン!今日は放課後付き合いなさい!いいわね!」
それはどっちの意味ですか?
「何がよ?」
いやデートか果し合いなのか
「バカ、昨日のこと忘れたの?」
覚えてますよ、分かった、だからそうふてくされるな
「悪い悪い、冗談だよ、で今日必要なものでも買いにいくのか?」
「もう、いっつもそうなんだから、そうよ!善は急げって言うでしょ?」
「そりゃそうだが昨日の今日ってちょっと急ぎすぎじゃないか?」
「いいの!あんたは黙ってついてきなさい!」
はぁ…まぁ分かりきっている答えなんだがこうなんでいつもなれないものか…
俺の免疫組織はきちんと働いてるのかね?ご主人様のピンチなんだぞー
とバカなことを考えているうちにチャイムがなった
急いで席にすわってからは後ろの団長様はさぞ満足したかのように大人しかった
「…珍しいな」
「ん?何かいったかしら?」
「いやなんでもないぞ」
「そう」
624 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:50:50.42 ID:p6Bd+uAVO
書きながらの投下かい?
625 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:51:45.48 ID:E1qj1h3a0
やっほー、ボケノートは参加型大喜利投稿サイト、携帯での参加もOK
決められたお題にみんなでボケて順位をつけるんだよ
そして今回のお題はこれ
[Page461]
◆インドア派とアウトドア派の中間に位置する人が主にすること
面白いボケ期待するお( ^ω^)
http://www.bokenote.com/
626 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 12:52:11.67 ID:g5KjU/C40
>>624 です…
書き溜めているんですがミスとかちょっと細かく修正してたら時間が…
長めに書き溜めてからまた投稿します、中途半端ですんません
627 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 12:57:12.37 ID:p6Bd+uAVO
続きwktkだぜ。
628 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 13:00:06.43 ID:IbsM3AhT0
wktkだー
こちらはようやく本編の筆が進んでます。
今夜辺りには投下したいですね。
やっと、書きたいところに到達した……
本編書き進めてないのに本編と一切関係のない短編2つ書いてるのがここにいる
630 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 13:06:52.42 ID:k80TN2nG0
お前等……俺をwktk殺す気かwww
631 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 13:07:03.48 ID:IbsM3AhT0
>629
よう、昨日のわたしw
632 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 13:08:43.87 ID:EKe3/1ybO
>>629 よう俺ww
畜生、『知るか』用の甘ネタがなかなか浮かばねぇorz
何かくれwwww
「キョン、聞きなさい。重大発表よ!!」
「なんだ?また訳の分からんことに首を突っ込んで俺をこき使うことなら聞くわけにはいかないな」
「そんなことじゃないわよ。よーく聞きなさい。なんとこの度私涼宮ハルヒは古泉君と付き合うことになりました!!!」
「なっ……マジか?」
「えらくマジです。僕達は5月頃から想いを伝え合っていました。相思相愛と言ってもいいでしょう」
「やだ……古泉君」
「………(声にならないキョン)」
「どう?びっくりしたでしょう?無理もないわ。まさか私が男と付き合うなんて想像もしてなかったでしょう」
「………」
「ま、昔は精神病の一種とか言っちゃったけどあれは間違いだったわね」
「………いやぁよかったじゃないかハルヒ、古泉おめでとう」
「……えっ?」
「これで少しはハルヒが無茶することはなさそうだな。古泉しっかりストッパーになってやれよ」
「いや……その」
「もうこんな時間か……じゃあ俺そろそろ行くわ。じゃあな」
「ちょっとキョン……待っ」
バタン
「涼宮さん。『キョンにヤキモチ焼かせよう作戦』見事に失敗してしまいましたね」
「バカキョン!!待ちなさいよ!!」
という保守
634 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 13:17:47.19 ID:xvS+WFYo0
ほしゅ
635 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 13:19:59.86 ID:+ZBYxJBw0
767 <丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´ )さん 2006/10/01(日) 06:28:56 ID:PIPZm2t9
おいおい!!そんなことより、
馬鹿サヨとチョンのせいで、安倍内閣支持率が、大変なことになってる。
おまえら、yesに投票しろ。
http://seiji.yahoo.co.jp/ 右下にあるよ。
636 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 13:20:50.76 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
637 :
【ぴょん吉】 :2006/10/01(日) 13:34:09.11 ID:J1LnK043O
落ちろ
638 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 13:38:07.86 ID:IbsM3AhT0
エロスの神様がちょっとだけ力を貸してくれました。
ちょっと甘いお話になりそうです。
……そろそろ食事にするか。
という、保守
639 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 13:41:07.38 ID:iOIAS7SVO
中村です
佐藤です
641 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 13:59:58.67 ID:g5KjU/C40
>>623の続きから
涼宮ハルヒの出会い 『アイツノソンザイ』本編05
今日はちょっと眠いわね…昨日夜中まで起きてたのがまずかったかしら…
まぁキョンに用件は伝えたしちょっと寝ようかしら
「……ぉぃ、ハルヒ!ぉぃ…」
ん?キョン?
「あっおはよう、どうしたの?」
「どうしたのじゃないだろ、もうとっくに授業は終わったぞ」
えっ!1時間も寝ちゃったの?まずいなーまぁいいわ
「そう、でどうしたのかしら?」
「ん?自分で言ったことも忘れたのか、何か俺に用事があるんだろ?」
え?まさか!?
「はぁ…お前あれからいくら起こしても目をさまさないから大変だったぞ、今は放課後だ」
「だー今日は仕方ないわ!たまにはそういうこともあるのよ!」
「そうかい…」
笑うなバカ!でもそんなに私寝てたんだ…あぁキョンに寝顔みられたかな?
ちょっと恥ずかしいな、変な顔してなければいいんだけど
642 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:00:58.49 ID:g5KjU/C40
「じゃ、早速だけどいくわよ!」
「おいおい、いくって何処にだ?場所は決まってるのか?」
「えぇ、材料は当日買うとして今日は小物買いにいくから街までいこうって思ってたの」
「そうか、じゃあ早速いくか」
キョンは準備が終わってるみたい、私も急がないと!
そんなこんなで電車にのって街まできたのはいいけどこれってデートなのかな?
ちょっと恥ずかしいな、制服っていうのがな〜雰囲気でないけどまぁいっか!
キョンも意識してるのかしら?ちょっと恥ずかしそうね
「ねぇあそこのお店どうかしら?」
「いいんじゃねーか?」
「もう気の抜けた返事ね、まぁいいわ、いくわよ」
中はいい感じに古ぼけたお店だった、どうやら個人店らしく仲がよさそうな老夫婦が経営してるらしい
物は良心的な値段でどれもいいもの安くって感じね
「これなんてどう?これもいいわね!あっキョンアレとって頂戴!」
「もう少し落ち着けよ…で、これか?」
なんだかこんなの始めて、すごく楽しい!
色々買えたし満足だな〜ちょっと買いすぎちゃったかな?
「ありがとうございました、荷物多いようだけど大丈夫かい?」
「あっ大丈夫ですよ!こいつにもたせますから!」
「そう、彼氏さんも大変そうだね、今荷物をまとめてあげるからちょっとまってね」
えっ!カップルに見えたのかな?否定し…とかないであげるわ
キョンもちょっと気まずそうにしてるし、今日は特別なんだからね!
そんなこと考えてるうちに荷物がまとまとまったみたい
「「ありがとうございます」」
643 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:02:40.97 ID:g5KjU/C40
お礼をしてお店をでた、うまくおじいさん達が荷物をまとめてくれたから
キョンも持ちやすそうね、あんた感謝しなさないよ?なんて思ってたらキョンから話かけてきた
「なぁ、さっきのおじいさん達いい人達だったな」
以外、カップルに間違われたことを言われるかと思ったけどそうじゃなかったみたいね
「そうね、これだけ買ったのに3000円ですんだのもびっくりよね、サービスしてくれたのかしら?」
「はは、だといいな、なぁハルヒ…そのあれだ、また一緒にこような?」
えっ?以外だった、キョンからそんなこと言われると思ってもなかったし
それよりキョンにまたデートしようって言われたのがうれしかった
いや、デートなのかな?これは…でも二人でまた一緒に遊べるならいいかな
「そうね!まぁどうしてもっていうなら付き合ってあげるわよ!」
「はは、じゃあどうしてもって事にしておいてくれ」
はぁ…私って素直じゃないな、でもキョンにはこれくらいで丁度いいかな?
あっもう駅か、しかたない電車賃くらい出してあげるわ!
荷物持ちのお礼って事にしておいてあげる
「まってなさい、いま切符買ってくるから」
「えっいや「いいの!そこでまってなさい!」
「じゃあお言葉に甘えとくよ」
急いで切符を買ってキョンに渡したあと電車は以外とすぐにきた
なんだろう、電車の中では会話できなかった…
最寄り駅が近いのもあるかもしれないけど
あっおりないと!
キョーン
支援
646 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:03:53.50 ID:g5KjU/C40
「おりるわよ!ほら、もうあぶなっかしいわね!」
「悪い悪い、っとよし行くか」
「あぁハルヒ!そういえば荷物どうするよ」
あちゃー考えてなかった…今から学校に行くわけにもいかないしな…どうしよう…
「しゃーない、家で預かっておくよ」
「あっあんたにしちゃー気がきくわね、じゃあお願い」
「おう、あっ日程はもうきまってるのか?」
「うん、明後日にするわ、次の日が土曜日だから遅くまでなっても平気でしょ?」
「うーむ、あんまり関心しないがまぁそうだな、わかった、じゃあまた明日な」
「あっ…うん、ちょっとまって!」
あっ…勢いで呼び止めちゃった…どうしよう…
「ん?どうした?」
ほら…もう、いくっきゃないわね
「荷物重そうだし…途中まで手伝ってあげるわ!感謝しなさいよね!」
あっなによ!以外って顔すんな!バカ
「うーん今日はやけに優しいな?どうした?」
「ばか、いつも優しいわよ!」
「そうでした、じゃあよろしく頼む」
「うん」
軽い荷物を受け取って私が持つことにした、そういえばキョンの家と私の家って
少し遠いのよね、帰りどうしようかしら…
まっ今日はいいわよね、少しでも長く一緒にいたいし
「おい〜ここまででいいぞ〜」
えっ?あっぼーっとしてた、もうついちゃったのか…
「うん…」
何か話せばよかったな…
「んーアレだ、今日はなんか俺ばっかり優しくされて不公平だな、家くるか?お茶くらいはだすぞ」
えっ?キョンの家?行きたいけど…どうしよう…
ハルヒー
648 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:05:21.55 ID:g5KjU/C40
「いく!」
あっバカ!何素直にいちゃってるのよ
「おう、んじゃここからすぐだから、荷物はもういいぞ、助かった」
「うん」
それから少し歩いてすぐに家についた、結構いい家にすんでるのね
「ただいま〜、おいハルヒ部屋はこっちだ」
「あっ、おじゃまします」
「今日は誰もいねーぞ、なんか母親は妹つれて友達と遊びにいったしな」
「あっあんたまさか!」
「ばっばか言うな!7時には帰ってくるとか言ってたし何もしせんわ!」
まぁキョンが相手なら…って何私考えてるんだろ!
「ちょっとからかってみただけよ、あんたにそんな勇気あるはずないしね!」
「後が怖いからな、っとお茶入れてくる、適当に座ってていいぞ〜」
そういわれてリビングに通された
「ねぇ、キョンの部屋どこ?」
何言ってるんだろ私
「ん?部屋?なんでだ?」
「キョンの部屋がいい」
ほらまた…
「んー変なもの探すなよ?こっちだ」
「ばか!探さないわよ!それとも何かあるのかしらね?」
やった!キョンの部屋にはいれる!
「アホ、ないわ、ここだ〜今お茶もってくるからまってろ」
そういってキョンは下にいった
「これがキョンの部屋か〜以外ね、綺麗じゃない」
649 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:05:52.13 ID:p6Bd+uAVO
支援
650 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:06:16.36 ID:g5KjU/C40
あっベットだ…………
バフッ、キョンの匂い…いいにおいだなー…ガチャ
「おーいお茶もってきたぞ、っておい」
あっしまった!
「あっちょっと疲れたから横になりたかったの!」
うぅーしまった、見られた…
「ん、まあ飲め、冷めるぞ」
「うん」
うー気まずいな、早く飲んじゃえ
「あつっ!」
「おい!大丈夫か!みせてみろ」
うぅーばかした、舌やけどしてないかな…
「ほれ、はやくベロだせ」
「うん」
「大丈夫そうだな、あんま無理すんな」
「うん」
うん、としかいえないよ…きまずい…
「ばか…あんまり人のベロじろじろ見るな」
「あっ悪い悪い、っともう40分か」
「うん…」
どうしちゃったんだろう今日の私…なんか素直になれないな…
「送ってくよ」
「えっ?」
今送っていくって言ってくれたの?
「もう外も暗いしな、ほれいくぞ」
「あっ、うん」
今日はやけにキョンも優しいわね、どうしたのかしら?
まさかキョンも…?だといいな…エヘヘ
イモウトチャーン
652 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:06:58.86 ID:g5KjU/C40
準備も終わって家をでた
「おじゃましました」
もう秋だな〜って思うくらい外は暗くて涼しかった
ちょっと寒かったかな
そうおもってたらキョンが
「今日はちょっと寒いな、上着きてくりゃよかったな」
「バカ…じゃあ手繋ごうよ…」
何言ってんだろう…カップルじゃないんだよ?
これで断られたらきまずいよ…いつも見たく勝手に繋げばよかったのに…
「んーそうだな、でもいいのか?」
あっキョンもまんざらじゃなかったのね?よかった!
「今日は特別って言ったじゃない!明日からは無しよ!」
「へいへい、じゃあ今日だけ甘えておきますよ」
どっちからとも言わずに私達は手を繋いだ…
お互いちょっと無言だったのはお互い気まずいからかな?
とか考えてたらもうすぐ家だ
「キョン、ここまででいいわよ」
「ん?家まで送ってくぞ」
「大丈夫、もうそこの角まがったらすぐだし、親も心配してるからさ」
「んーそうだな、こんな時間に俺がいったら親もいらぬ心配するしな」
「ばーか、まっそういうことよ、今日はご苦労様」
「おう、んじゃまた明日な」
「うん」
少し名残惜しかったけど手を離した…
キョンを見送って背中が見えなくなった…
653 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:07:34.02 ID:p6Bd+uAVO
支援
654 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:07:41.27 ID:g5KjU/C40
なぁハルヒ?今日のお前はどうしちまったんだ?
そりゃ俺としてはだな、まぁうれしくないって言ったらウソになるが
あいつもずいぶん丸くなったな、にしても俺はなさけないな…
普通男からすることをほとんどあいつからか…
もう少し古泉を見習うか
にしても俺ってやっぱりアイツのこと意識してるのか?
今日はやけに緊張したな、そりゃ普通にまともなデートとかは初めてだが
俺もしかしてあいつのこと…
キョンに対しての気持ちっていつからだったんだろ…
もしかしたら始めから?でも気持ちが確かなものだって分かったのは
今日改めてかな…たぶん好きになったのは夢の後あたりからかな…
ねぇキョン…
「キョンにとっての私は?…」
「ハルヒにとっての俺は?…」
「俺にとって」
「私にとって」
「「アイツノソンザイって…」」
655 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:08:50.42 ID:p6Bd+uAVO
支援
ドンガラガチャーン
657 :
カニバリズム〜 ◆dd8TmhBHzM :2006/10/01(日) 14:09:13.60 ID:6UdhYPuMO
ハルヒか
658 :
BEVEL ◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 14:09:23.01 ID:g5KjU/C40
なんかめっちゃ長編になりそうです…
ぐだらないように頑張りますが
とりあえず第1章の「アイツノソンザイ」はこれで終了っす
第2章は飯くってきたらまた書こうかな〜と
長文になってるから誤字やら文章みすやら多々あると思いますが
そこらへんは脳内でよろしゅうに、ではでは
659 :
カニバリズム〜 ◆dd8TmhBHzM :2006/10/01(日) 14:10:01.46 ID:6UdhYPuMO
ハルヒー
660 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:11:08.26 ID:p6Bd+uAVO
乙!
続きwktk
661 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 14:20:39.86 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
662 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:34:00.31 ID:k80TN2nG0
「こんなスレなんか……落ちればいいのよっ!」
「わたしがさせない」
あるにしのみやでうまれたおんなのいちにち
としょかんにはじめていってみた
↓
よんだことのないおもしろそうなほんがたくさん
↓
かりようとおもうがかーどのつくりかたがわからない
↓
しょくいんさんたちはいそがしそうではなしかけられない
↓
おなじがっこうのおとこのこがかーどをつくってくれた
↓
なまえをきこうとしたけどきけなかった
↓
こんどあったらおれいをいおう
あるにしのみやでうまれたおんなのいちにち
つづく
664 :
恋文の人:2006/10/01(日) 14:40:40.99 ID:5fa9xjie0
665 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:41:15.27 ID:5fa9xjie0
新章:betrayer
パシィ……ンッ! と、乾いた音が室内に響いた。
こればっかりは神に誓おう。八百万の神に加えて古泉が言うところのハルヒ神に誓ったって
いい。俺が殴ったわけじゃない。そりゃ今の一言には頭に来たが、映画撮影のときの経験から、
どんなに頭に来ても女は殴らない方が穏便に事が進むことを学習しているんだ。
美代子を殴った……というか、平手打ちを食らわせたのは、喜緑さんの方だ。
「そのくらいで、もういいと思うけど?」
「……そうね、もう帰るね」
喜緑さんに叩かれた頬は、そんなに強い力だったわけではないが、色白な肌を朱に染め上げ
るには十分な威力だったようだ。けれど美代子は、頬に痛みを感じているのかいないのかわか
らない態度で戸口に向かい、ドアが慎ましやかに開閉する音と共に外へ出て行った。
「ごめんなさい、嫌な思いをさせて」
「喜緑さんが謝ることじゃないですよ。悪いのはあいつです」
「その謝罪ついでに……と言ったらあれですけど、彼女を追いかけてあげてくれませんか」
「そりゃ無理ってもんでしょう」
ああいう口の利き方されて、さっさと一人で帰るヤツを追いかけてどうするって感じなんで
すがね。俺はそこまで人間できちゃいませんし、ああいうヤツには聖人君子でも塩を撒くって
もんですよ。撒くってもんなんですってば。だからそんな目で俺を見ないでください。
「別に追いかける気はさらさらありませんが……そうそう、ひとつ忘れてました」
「何ですか?」
「あいつに携帯返すことです」
「ああ……そうですか」
「そうなんですよ」
666 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:41:56.53 ID:5fa9xjie0
>>665 だからそんな笑顔を見せないでください。
「長門が帰ってきたら、よろしく言っといてください。……そうだ」
もうひとつ、忘れていた。ここで喜緑さんに会えると思っていなかった上に、すっかり話し
込んでいたからなぁ。
俺は財布から千円を取り出して、テーブルの上に置いておく。借りた金は返せるときに返し
た方がいいって婆ちゃんに言われていてね。
「別に今じゃなくても」
「どうやら俺は奢られるより奢るタイプらしくて、人から借りたままってのは落ち着かないん
ですよ。それじゃまた」
「ああ、待って」
部屋を出ようとする俺を、喜緑さんは呼び止めた。まだ何か伝え残したことでも?
「ええ。最後に、ひとつ。今回の出来事に敵はいません。ですが、周囲の人すべてがあなたの
味方でもありません。あなたは自分の味方が誰なのか……言わずとも、おわかりですよね?」
「……喜緑さんは、味方ですよね?」
「いいえ、違います」
あぁ……そういうことを言いたいのか。
「それならもう、わかっていますよ」
長門の部屋を出てエレベータに飛び乗り、マンションの玄関口から見える外は、夜の帳にす
っかり包まれていた。よくよく考えれば、小学生が一人で出歩いていいような時間でもない。
667 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:42:38.02 ID:5fa9xjie0
>>666 やれやれ。あいつを気に入ろうが気にくわなかろうが、小学生をほっとくわけにはいかない
よな、常識ある高校生のお兄さんとしては。
「遅いよ」
追いかけるまでもなかった。マンションから出てすぐの所で、美代子は待っていた。さも俺
が追いかけてくるのがわかっていたかのような待ち伏せに、こいつの思い通りに動いているよ
な自分が情けなくも頭に来る。
「予め言っておくが、別におまえを追いかけて来たわけじゃないからな」
携帯を投げ渡しながら、せめて自分のスタンスだけは貫いておくためにそう言うと、美代子
は声に出さずに笑った。
「わかってるよ」
わかっているなら、その笑顔は何なんだと聞きたいね。俺がこうやって追いかけてくるのも、
おまえの思惑通りってわけか。
「思ってないってば。今のあたしに、そんなことできるわけないじゃない」
「どうかな。今も昔もおまえは信用できない。さっきのおまえの言葉じゃないが、自分でそう
言ってるだけで、実際はどうなのか俺にはわからないからな」
「信用ないね、あたし」
人に信用されたかったら、もうちょっと信じられる行動を取れと声を大にして言いたい。腹
に一物抱えた言動ばかりじゃ、俺でなくたって眉間にしわを寄せるさ。
「それより帰るぞ。送ってやる」
668 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:43:34.39 ID:5fa9xjie0
>>667 「送ってくれるの?」
「送るのはミヨキチだ」
「そっか」
「そうさ」
何か言いたそうだが、それを親切に聞いてやるつもりはない。
俺が歩き出すと、後ろから着いてくる気配が伝わってくる。前も思ったが、どうしてそう、
目の見えないところを歩きたがるんだ。一度刺されている身としては、気が気じゃない。
「あのな」
立ち止まって振り返った瞬間、「きゃっ」と短い悲鳴を上げて、美代子は俺の胸の中に飛び
込んできた……のではなく、頭をぶつけてよろめいた。後ろは後ろでも真後ろかよ。俺の背後
霊になって歩き回るのは、長門だけで十分だ。
「急に立ち止まらないでくれる?」
「そっちこそ黙って後ろを着いてくるな。いつ刺されるかわかったもんじゃない」
「何それ? だからあなたを殺すつもりなんてないわ。それとも、刺されたいの? 涼宮さん
にいじめられて、変な趣味に目覚めちゃった?」
「んなわけあるか。だいたい俺はいじめられてるわけじゃねぇ。おまえみたいなのが目の届か
ないところにいるのが落ち着かないだけだ。歩くなら横か、前を歩け」
「気にしなくていいじゃない。どこを歩こうがあたしの勝手でしょ」
くっそぅ、なんつーか可愛くねぇ。しかも見た目がミヨキチだから余計に切なくなる。
前は素直でいい娘だったのになぁ……朝倉が中に入るとこんなのになるのか。おとなしい幼
なじみと久しぶりに会ったら、健康優良不良少女になってたっていうくらいショックだ。
「とにかく、おまえが前を歩け」
669 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:44:14.94 ID:5fa9xjie0
>>668 「もう。目の届く所にいればいいんでしょ」
まるで俺が我が侭を言って困らせているかのようなため息を吐かれて、美代子は遠慮がちに
俺のシャツの袖を指でつまんだ。
その物言いと態度とは裏腹に、生まれたての赤ん坊ハムスターをつまみ上げようとしている
ようなささやかな力加減に、いつかどこかで体験したと思える妙な既視感を感じる。
「これで満足?」
「え? あ〜……まあ、うん」
既視感の正体が何なのか思い出せそうなところで話しかけられて、指の隙間から水が漏れる
かのように肝心なことは思い出せず、モヤモヤとした感情だけが頭の隅にこびりつく。
懐かしく、切ない。子供時代の思い出のような気持ち。
俺の頭の中には何故か、おとなしくて人見知りの激しい、この世界にはいない少女の姿がち
らついた。
「こんばんは」
と、声をかけられたのは人気の途絶えた住宅街を歩いていたときのこと。街灯の下、電柱の
影から現れた一人の野郎の姿に、俺は肩をすくめた。今日はいろいろ世話になったが、このタ
イミングで顔を合わせたくない相手だ。
「仲がよろしいですね。涼宮さんに見つかったらただ事じゃ済みませんよ」
「別に悪いことしてるわけじゃないだろ、それより、今日はいろいろ面倒かけたな」
「些末なことです。《神人》を狩ることに比べたらね」
670 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:44:28.40 ID:p6Bd+uAVO
支援
671 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:45:07.21 ID:5fa9xjie0
>>669 ふっ、と息を漏らすように笑い、古泉はわずか二〜三歩近付いてから俺の隣にいる美代子に
目を向けた。その美代子は、古泉がいることを予め予想していたかのように平然としている。
「無事に見つけることが出来たようですね。まずは一安心といったところでしょうか」
「一安心ねぇ」
俺が美代子を見つけて一安心と、こいつは言うのか。何を基準に「安心」なんて言葉を使うの
か知らないが、俺が知っている情報で俺自身の立場を鑑みて、さらに古泉の立場に立つとそん
な言葉は口が裂けても言えないね。
「はて、何のことでしょう」
「今日おまえは、俺を狙撃したのが朝倉かもしれないと言ってたな。しかも高確率で……だっ
け? 俺とおまえの立場が逆だったら、そろって歩いてる姿を見て『一安心』とは言えないね」
「僕はこれでもあなたを信用しているんですよ。あなたが一緒にいるということは、何ら問題
がないということでしょう? あなたももう少し、僕のことを信用していただきたいものです」
「それならしてるさ。SOS団の頼れる副団長、古泉一樹さまだ。もっとも、『機関』の古泉一
樹は信用できないね」
「難しい話ですね」
ひょい、と肩をすくめて、古泉は俺との会話はそれまでと言わんばかりに会話を打ち切り、
美代子へ視線を戻した。
「改めて、はじめまして」
「そうね、挨拶はそれで正しいわ。前は顔を合わせたこともなかったものね。それで、何が知
りたいの? それとも、欲しいのかしら?」
「個人的な意見を言えば、僕は興味がありません。放置しておくのが──」
スッと、古泉の視線が俺に注がれる。
672 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:45:43.06 ID:5fa9xjie0
>>671 「──最善と考えています。ですが、そうも言っていられないようで」
シチュエーションがそれなりにはまっていれば、頭の中がフワフワしてる女をたらし込めそ
うな笑顔を見せる古泉に、美代子は物珍しい怪生物を見るような視線を向けている。どうやら
この二人の頭の中では会話が成立しているらしい。それを推測するのは、やや面倒だ。頭の中
身の作りからして、この二人と俺とじゃ違うようだしな。
それでも、ひとつだけわかったことがある。
「朝倉さん、あなたが一人でいるのは『機関』として都合が悪いようです」
友だちの友だちは、味方じゃないって話はどうやら事実のようだ。
古泉の後ろに姿を現したのは、多丸さん兄弟。背後に気配を感じて振り向けば、そこには森
さんと新川さんまでいらっしゃる。顔見知り全員がここにいるってことは、見えないとこで俺
の知らない『機関』の人間が見張っていそうだ。逃げ場なしじゃないか。
「できれば説明が欲しいところだな。おまえがしてくれるのか? それとも、森さんですか?」
「我々の望みは現状維持です──と、以前伝えたことを覚えておられますか?」
と、俺の問いかけに答えてくれたのは森さんの方だった。古泉は説明役を森さんに譲るつも
りらしく、だんまりを決め込んでいる。
「大きな変革をもたらす存在は、いささか目に余るのです」
「それで、どうしたいんです?」
「こちらの提案は、すでに申しました」
美代子の身柄を預けて事後処理のすべてを『機関』に任せる……ってヤツか。
673 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:46:24.31 ID:5fa9xjie0
>>672 確かにそりゃいい話だ。そもそも、朝倉が持ち込む厄介事を、そいつに殺されかけた本人た
るこの俺が、胃をキリキリさせてまで背負い込む理由なんて微塵もありゃしない。ここであっ
さり縁が切れて、平穏無事な日常が戻ってくるなら万々歳ってヤツだ。
長門のマンションに行く前だったら、間違いなくそうしてるね。いや、今でもそうすべきだ
と考えている。だから、あとは『機関』でも何にでも任せるべきだ。
べきなんだがなぁ……平然とした面をしてるくせに、袖を握る美代子の手が俺の決心を鈍ら
せる。掴まれていなければわからないほど微かに震えてさえいなけりゃ、後はよろしく、って
言えるのにな。まったく、これだから嫌なんだ。
「ハルヒと同じ扱いじゃダメなんですか?」
「涼宮さんはご自身の能力を把握しておられません。ですが、朝倉さんはご自身の価値を理解
されています。だからこそ、道理に逸れると思われる手段を取らなければならないのです」
「価値?」
「彼女は長門有希さんを作り出した地球外意識体の情報と知識を、我々人類のレベルで把握で
きる程度の情報として記憶しています。朝倉涼子としての記憶があるのだから、間違いないで
しょう。その知識を悪用されたくはないのです」
それで美代子は古泉に「知りたいのか、欲しいのか」と聞いたわけか。
「我々『機関』に敵対する組織がいることも、貴方はご存じのはず。彼女がそちらの手に渡る
危険性もあります。その前に、我々で保護できればと考えております」
なるほどね。そりゃこいつのことだから、ハルヒの側にいる『機関』じゃなくて、事態を引
っかき回したいって理由だけで敵対組織にいろいろ情報提供しそうだな。俺でも思いつく危惧
を、『機関』の方で考えつかないわけがない。
「でも、『機関』がこいつの知識を悪用しないとも限りませんよね?」
「我々は貴方の味方だと──その言葉が必要でしょうか」
674 :
朝倉涼子の面影〜恋文〜:2006/10/01(日) 14:46:57.46 ID:5fa9xjie0
>>673 「必要ありませんよ。俺は誰が味方なのか、十分心得ているつもりです」
「では」
「美代子は渡せません」
その言葉を俺が口にした瞬間、街灯が細々と周囲を照らす、薄闇の世界が一変した。
黄土色の靄がたなびき、地平線のその先が見えない平坦な世界。いつかどこかで見たことの
あるこの世界に何故、俺や美代子、さらに『機関』の面々がいるのかさっぱりわからん。
ああそうさ。これは当然ながら俺の仕業じゃない。こんなことが起きることすら予想してい
なかった。それは腕にしがみついてきている美代子も同じ。だからこいつの仕業でもない。
かといって、こんな異常空間を作り出す技術が『機関』にあるとも思えない。森さんも驚い
ている風であり、誰もが驚愕の面持ちで周囲を見渡している。
そして。
そんな中、小規模ながらも爆発が起こり、砂塵が舞えば混乱はさらに広がる。視界を奪うに
は十分な砂が宙を舞い、その瞬間、グイッと力任せに引っ張られて俺は尻餅をついた。
「ってぇな!」
手に触るのは、冷たいアスファルトの感触。今の一瞬の出来事がすべて幻であるかのように、
周囲は代わり映えのしない住宅街が広がっていた。ただ、違っていることもある。
俺の側には、森さんを含む『機関』の面々は一人もなく、側には美代子とそして──。
「ああいう切り抜け方をするとは思いもしませんでしたよ。あまりのことに、やや乱暴になっ
てしまいましたね」
SOS団の頼れる副団長さまの、からかうようなニヤケ面があった。
675 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:47:22.69 ID:p6Bd+uAVO
支援
676 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:50:48.72 ID:p6Bd+uAVO
支援
677 :
恋文の人:2006/10/01(日) 14:51:30.79 ID:3q6omxRfO
やっぱバイさる食らった('A`)
ともかく、今回は以上。
これからは伏線回収の展開になる予定であります。
それとおそらく、明日の投下はありません。続きは後日改めて!
それでは〜 ノシ
678 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:51:36.34 ID:p6Bd+uAVO
支援
679 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:52:46.02 ID:p6Bd+uAVO
スマン、支援が少なかったか…
続きwktk
680 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 14:53:55.69 ID:HibvIpW10
乙です。
681 :
◆ggYzB9kSD6 :2006/10/01(日) 15:00:41.91 ID:g5KjU/C40
お疲れ様です〜
次回wktk
>>633 「ハルヒ……なんで追ってくるんだよ。古泉とこれからの予定立ててればいいだろ!!」
「なによ!!人の気もしらないで……このバカキョン!!!!」
「それはこっちのセリフだアホハルヒ!!そもそも俺に言う理由が分からん。お前ら二人きりで密かにイチャイチャしてれば良かったんだよ。少なくとも知らなければ俺は幸せだったんだ!!」
「キョン……それってどういう……」
「あ……いや、何でもない。いいからさっさと古泉のとこに行ってやれ。」
「本当にバカキョン!!あれは芝居だったの見抜けなかったの?」
「………は?」
「あたしが古泉君と付き合う訳ないじゃない!!あれはお芝居よ、お・芝・居」
「いや、ちょっと待て。……なんで俺にそんなことする必要があったんだ?」
「キョンに……(ヤキモチ焼かせようと思ったのよ)」
「聞こえないぞ」
「だー!!もう!!あんたにヤキモチ焼かせようと思ったの!!」
「……なんで?」
「だって…………あんたがあたしを見てくれないからよ!!みくるちゃんにデレデレしたり有希を気遣ったりするけどあたしには何にもないの?」
「……それは……」
「わたしはあんたのことが……」
途中ですが作者が激しい自己嫌悪に陥り書けなくなりました。
683 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:10:53.42 ID:nLzSpetH0
684 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:11:16.70 ID:FL5pbkFd0
ちょwwwwwwおまwwwww!!
続きたのむ・・・
685 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:12:46.98 ID:p6Bd+uAVO
686 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:21:03.14 ID:nropMjR3O
急展開wktk保守
あるにしのみやでうまれたおんなのいちにち
ろうかであのひととすれちがった
↓
ともだちとたのしそうにわらってはなしてた
↓
えがおをみれたのでちょっとしあわせ
↓
きょうはまたあのかーどでほんをかりよう
あるにしのみやでうまれたおんなのいちにち
つづく
688 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:28:51.77 ID:mmyAnBaGO
689 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:41:17.65 ID:p6Bd+uAVO
保守
690 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:45:25.31 ID:k80TN2nG0
やばいな、展開思いつかん。
こんなときには外出して気分転換するのが吉だよな?行ってくるノシ
691 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 15:55:16.70 ID:p6Bd+uAVO
なあ長門、この雨どうにかならないか
693 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 16:02:52.11 ID:UWAcmgxV0 BE:898330087-2BP(0)
>>692 長門「戦艦が任せてくれる…だから大丈夫」
キョン「へぇ…ちょ!?戦艦!?」
694 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 16:04:20.63 ID:HibvIpW10
「できなくはない。ただし推奨はできない。」
確かにいつもお前に頼ってるのはよくないな。
696 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 16:08:18.12 ID:fseyTmeF0
>>696 相変わらずお前はいい仕事しやがるぜえええええええ
>>682 「ハルヒ……そりゃあ、お前には朝比奈さんの様なアイドル性も長門の様な気遣ってあげたくなる様なこともない」
「なによ!!!せっかく人が告……」
「いいから最後まで聞け」
「…………」
「だがなハルヒ、俺はお前に何もしたくないわけじゃない。お前に何をしていいか分からんのだ。なんでも自分でやっちまうし下手に介入すると『邪魔よバカキョン!!』だろ?」
「………」
「話は変わるがさっき古泉と付き合ったと聞いたとき正直物凄い虚無感を味わった。ストレスゲージが一気に臨界点を越えたね」
「……」
「いつまでもあると思ってたものを捕られた気分だ。朝比奈さんや長門が誰かと付き合うと言ってもこの感じは味わうだろうがハルヒがとられるほど虚無感は感じないだろうな」
「はっきり言いなさいよ……」
「じゃあ言うぞ――俺はハルヒの傍にいたい――いや、いなきゃいけない。ずっとな」
「……プロポーズじゃない」
「そうとも。もうこんな変な感覚を味わうのは御免だ。なら一生お前の傍にいればこの感覚を味わうことはないしな」
「キョン……男に二言はないわね?あんたを一生離さないわよ」
「覚悟は出来てるよ」
「(ありがと……キョン)」
――――――――――――
谷口「キョン、ついにやったか!いやぁ見ているこっちとしてはハラハラドキドキな展開だったがまさか最後プロポーズまでするとはな……」
国木田「たまたま通りかかったらキョンが告白しててびっくりしたよ。お幸せに」
この谷口と国木田が大声で話したおかげで俺達はクラスから夫婦扱いされたのはまた別な話
という保守。
駄目だ俺には甘いの書けね。後半gdgdだし。やっぱ本編のミステリ系しか無理だな。
699 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 16:19:34.93 ID:p6Bd+uAVO
700 :
◆rDAy9jYT0M :2006/10/01(日) 16:26:54.70 ID:0wYCtKwi0
こんばんは。初恋の人です。
サンクリ行ってた間にまた投下ラッシュktkr!!
一気に読ませていただきました!
サンクリでは一時の勢いも衰え、ハルヒ本は少なくなってるかな〜とも思いましたが
全然そんなことはなく、夏コミ並みの人気でしたね。
10数冊購入させていただきましたwww
おかげでかなりの妄想のタネをチャージできましたし、
張り切って続き書くぞっていうモチベーションが湧いてきた今日この頃です。
ただ、うつらうららかの朝倉さん本欲しかったなあ・・・。
701 :
ドッキリ(保守代わり):2006/10/01(日) 16:28:21.21 ID:tUOJf2g40
こんにちは、古泉です。
みなさんは信じていた人に裏切られたことはあるでしょうか?
例えば恋人、家族、仕事の上司。
ある者は裏切った者への怒りを爆発させ、またある者は何かの間違いだとその裏切りは信じようとせず、
そしてまたある者はただただ事実から目を背けるなど、様々な感情の揺らぎを見せるのです。
心をえぐられた人間は一体どんな行動を取るのか?
SOS団の面々が大変信頼を寄せているこの僕が緊急逮捕されたら?
その舞台となるのがここ、北高の文芸部室内です。
認めたくない事実に直面したとき、SOS団のメンバーは・・・・?
その表情、動き・・・、しっかり拝見させていただきます!
甘いの書いてる人本当に凄いわ。俺の恥ずかし過ぎて目も当てられない。短編でよかった……。さて『ハルヒのいない部室にて』は大分改造が進んだので明日にでも十日できそう。ではノシ
若貴
704 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 16:51:37.38 ID:fseyTmeF0
705 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 16:54:19.54 ID:p6Bd+uAVO
706 :
ドッキリ(保守代わり):2006/10/01(日) 16:54:43.53 ID:tUOJf2g40
放課後の部活の時間、相も変わらずメンバーは誰一人欠けることなく、全員がこの文芸部室に集まっています。
涼宮さんはネットサーフィン、長門は読書、朝比奈さんは何かを編んでいるようです。
そしてこのマヌケ面は僕と将棋をしています。
それぞれが自分のやっていることに熱中し、静寂な一時が室内を覆っています。
いつもの平和な日常です。
PM 5:00 ドッキリスタート
教師「そんな!何かの間違いでは!?」
教師B「そうですよ!アイツに限って!」
ダッダッダッダッ!
外から騒がしい声が聴こえてきましたね。みんな作業を中断して外に耳を傾けています。
ガチャッ!
刑事「ちょっとごめんなさーい。」
刑事B「ここに古泉一樹君っています?」
ハルヒ「そこに居るけど・・・?」
古泉「何でしょう?」
刑事「古泉くん?何で僕ら来たかわかってるよね?」
古泉「・・・・・・」
刑事「○○警察ですけど、わかりますよね?○月○日の○○市での件だけど、聞きたいことが」
古泉は間髪入れずに逃げようとするが取り押さえられる。
古泉「離せ!」
刑事「いいから来て!」
古泉「離せ!くそ! 離せ!」
刑事B「キミのせいで人が一人死に掛かってるんだよ!来い!」
古泉が緊急逮捕! そのときメンバーは・・・
シエーン
708 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 16:59:32.02 ID:mUEQdWge0
キ「あ、おい長門、プリンスレなんだがな、落としてくれないか?
復旧できないくらい確実に」
長「できなくはない。ただし推奨できない」
キ「なぜだ」
長「局地的なスレ情報の改竄は、ネットワーク上の環境に後遺症を発生させる
可能性がある」
キ「後遺症? どのくらいのやつだ?」
長「数百年から一万年」
キ「じゃあ、やめといたほうがいいな」
長「いい」
>>704 おk
「長戸」だから偽者じゃあないさ
まさか素か!?
ところで微妙にアンチなんだかよく分からんのが沸いてるな
710 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 17:06:07.35 ID:FL5pbkFd0
亀でスマンが・・・
>>698 GJ!!ですた。
これで安心して・・・
711 :
ドッキリ(保守代わり):2006/10/01(日) 17:11:40.65 ID:tUOJf2g40
刑事「傷害ね」
古泉「離せよ!」
ハルヒ「( ゚д゚)ポカーン」
みくる「(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
長門「(゜。゜)」
キョン「(;´ー`)┌ 馬鹿なことをしたもんだ古泉・・・」
尚も逃げようと激昂する僕こと古泉。まるで薬中のような暴れっぷりです。
みんな本気で驚いてますね。
古泉「くっそ!」
刑事「おとなしくしろ!」
古泉は連れて行かれた。
ハルヒ「( ゚д゚) → (T_T)」
みくる「。゚゚(つД≦。)°゚。ワーン!!。 」
長門「(悲)」
キョン ○| ̄|_ 「うう・・・古泉・・・(泣)」
712 :
ドッキリ(保守代わり):2006/10/01(日) 17:24:39.97 ID:tUOJf2g40
みんな・・・そこまで僕のことを思ってくれていたなんて・・・。
スミマセンでしたみなさん、今ネタ晴らしを
ハルヒ「ウザイのいなくったわね。」
みくる「今あたし、最高にうれしいです〜。いつもあの人、あたしの胸をイヤらしい目で見るんですよ?
゚゚(つД≦。)°゚。ワーン!!。」
ハルヒ「みくるちゃんよしよし (p_;)\(^^ )」
長門「この本、悲しすぎる・・・」
キョン ○| ̄|_ 「やった・・・。これでいつも尻をガードする必要なく、のびのびと生活できる。」
713 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 17:33:11.44 ID:sFGRcPQTO
保守
714 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 17:33:12.84 ID:p6Bd+uAVO
ひでぇwww
そんなことより"゚゚(つД≦。)°゚。"これに萌えた
716 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 17:46:01.66 ID:9U+roRdf0
__ __
/:::::::::::::::ヽ
_/ ヘ-、
〈/:::::::::::::::::::::::::::::V/
/l::::/:::::,'::::::::i:::::l::!:ハ
~|::::l:::::/:::::::::l:::::l::i:!」
ヽ:{::::{:::::::::/:::/:::リ
, ィ ト{八::::/リj/V-、
{{ | | `'' | l }}
{:',|└─‐‐─┘|//
{ヘ  ̄ ̄ ̄ ̄ / :}
, -―-ゝヘ _ノ {_/ ___
{ >=入_、____人=< ヽ
ヽ 〃 `┴‐┴'´ ヽ /
\| / ', | /.∧
ヾ_ { } レ′/団',
`ーゝ ____」L=‐' /_長__',
さて、もう少ししたら投下する
718 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 17:52:19.86 ID:p6Bd+uAVO
wktk
wktk
720 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 17:55:15.40 ID:IbsM3AhT0
>717
それが終わったら投下できることを目指して、校正に入ります。
721 :
【中吉】 人:2006/10/01(日) 17:56:43.53 ID:xvS+WFYo0
wktk
722 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 17:58:09.97 ID:EKe3/1ybO
活気が戻って来た
+(0゚・∀・) + ワクワクテカテカ +
>>720 もう少しかかりそうなのでお先にどうぞ
まとめるのに苦戦しているので(´・ω・`)
724 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 18:01:42.00 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
725 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:02:15.78 ID:8yr6ZnKzO
鶴屋少女の孤独
今日は投下できません
明日の九時からです
鶴屋さんが(つД`)゚・。
726 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:02:42.26 ID:mUEQdWge0
今のうちに飯食ってきます
727 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:03:40.89 ID:IbsM3AhT0
>723
じつはこちらも似たような状況でして……
勢いで書いたから、誤字脱字が多すぎ!!
あと、削ったシーンの処理忘れてる!!
30分くらいは掛かりそうです.。。
728 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:04:38.05 ID:IGlm/2qz0
ゆずり合いwww
……いかん、完成が近付いてきたのはいいがみくるが完全に空気だまあいいや
最初から出番なんて考えてなk(ry
730 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:06:30.54 ID:IbsM3AhT0
そもそも、タイトルが思いついてない時点でキテます。
とりあえず、今回の要旨だけ。
おやすみなさい。
おはよう。
そして少し甘いお話。
このお話はいったいどこを目指しているのか……
そんなお話になりそうです。
ただいま編集中
731 :
知るかの人:2006/10/01(日) 18:06:37.90 ID:EKe3/1ybO
みんな書いてるので俺も今夜投下する
まだ半分しか出来てないがorz
ノシ
また23時ぐらいに投下良いかな?
本当は企画に投下しようかと思ったが、「S.S.V」にビビって投下できなかったやつ。
いつもの馬鹿な作品だけど…。
733 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:10:00.60 ID:p6Bd+uAVO
投下ラッシュの予感!
SSV結構面白かったが、多重投票が酷くて引いた。
なら俺も趣旨だけ
俺の思ったとおりに行動していた。
上手く行っていたはずなのに何が悪かったんだ?
目の前の状況は惨すぎて。
一体俺はどうすればいいんだ……
俺の予想以上にシリアスです
グロ表現多少入りますが大目にみてください
736 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:15:06.50 ID:9U+roRdf0
wktkしてもかまいませんかね?
SSV自体はよかったのにみんながSSVに盲目になってるのが悲しかった……
738 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:21:35.32 ID:vuHBsqYk0
投票は期間中特にひどいのが5人いた。SSVとエアコンに偏っていて、分散狙いなのかたまに他の票に水増しってのが多かったです。
それ以外は、マナーを守ってる人が多かったですよ。
十日ラッシュwktk
740 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:32:24.15 ID:xvS+WFYo0
補習
741 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:41:27.15 ID:yZekb/Ng0
保守
742 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:42:34.59 ID:8aeXKkTz0
かわいいブーンのAAマダー?
743 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:49:50.27 ID:IbsM3AhT0
できたー!!
今回は約8レスです。いつもの投下量より少ないかな?
他に人が居なければ、投下します。
マダ!
745 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:50:42.99 ID:bipU4yOm0
,. ―‐- 、
/´` ヽ、
,' 、} ト.
. rr、 ,' ' ,.イ゛V }
,イ川、 ,' .! ,' .i 〈_,イ「l/ フ ヽヽ /
| !」_ / ,'::! .!,': ::! .:.:| ハ〉| / J ヽ  ̄ ̄ ̄ Λ_丿
l //```ヽ、 l:i::!::! :::l:::l :::l ::::,`:!:i::|
`ーl_{ ``丶、__ _从{::|:::::l::,':::::| ::::,':::'l::l::! ,.┐
\_ `/ Λ!::/:ノ!::/!::ノ::/ノノノ /フ′
`¨` ー- 、_ / / ´ ´ ''´ '´7´/´ ̄`¨¨`¬……――''"´`>ーァ'´,イ__
\! ..___ / / / / '´,.-┘
...___  ̄´ / ___ ___ {___j--‐'´
|  ̄ ̄´ ´厂 ̄´  ̄`¨¨´
/ ノ'´
}___、 |
/ ``¬―v‐'
/ ,. |
// / !
// ,' '、
/ /l ! ヽ
\,'| ! >
746 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 18:51:39.30 ID:8aeXKkTz0
かわいいブーンのAAマダー?
747 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:52:45.05 ID:IbsM3AhT0
じゃあ、逝きます。
748 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:54:01.12 ID:IbsM3AhT0
長門有希の報告
Report.7 長門有希の幸福
わたしの寝室は、彼女の『今の』希望に応えることはなかった。
「……ほんま、何(なん)も無いなぁ……」
和室、布団1式。以上。
『実用本位』『質実剛健』
人間の言葉で表現するとそのように形容される。
『寝』るための『室』と書いて『寝室』。
その部屋は『寝る』ことに特化した、それ以外の機能を一切廃した潔い部屋。
「まぁ、このほうが有希らしくてええかもなぁ。」
それはあなたが望めば……またエラーが発生しそうなので、考えるのはやめておく。
彼女は布団に入ると、布団の自分の横の部分をぽむぽむ叩きながらわたしを呼んだ。
「さ、有希♪早(はよ)こっち来(き)ぃ♪」
彼女の顔はにやけている。
わたしは、これから彼女にされるであろう行為を想像し、体温が上がることを感知した。
そして股間部分が、人間の言葉で言えば『濡れた』のを感知した。
風呂場で彼女に、人間の言葉で言う『イかされる』前にも、こうなった。
知識としては、知っている。陸上に生息する哺乳類という有機生命体が、
生殖行為を行う際に、生殖器の損傷を防ぎ、行為を安全・確実に行えるようにするため、
生殖器に粘液を分泌する機能である。この機能は人間にも備わっている。
そして人間と円滑な意思疎通を図るため、人間を模して作り上げられたわたしにも備わっていたようだ。
この機能は、性的に興奮すると働く。つまりわたしは今、性的に興奮している。
……このような小難しいことを考えているのは、心を落ち着けるためだ。
わたしに感情がないと思っていた頃、といってもつい最近、彼に聞いた方法。
彼はよくこうして、心を落ち着けるのだという。聞いておいて良かった。
他には、素数を考えて落ち着く方法もあるという。
わざと1も数えて、1は素数ではないと突っ込むのがコツなのだそうだ。ユニーク。
干し柿食イタスwww
750 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:55:00.85 ID:IbsM3AhT0
激しく愛し合った後、もう後は寝るだけとなった。
「はぁ…はぁ…すごい…はぁ…はぁ…」
彼女は肩で息をしながら言う。
「まさかあんたが、あんなに凄いことしてくれるなんて……」
今度のわたしは、されるがままではなかった。それなりに、彼女の行為に応えたつもりだ。
「最後の最後で……ええもん見せてもろたわ。」
「……けだもの。」
「うっ……!そ、それじゃ、有希!おやすみっ!!」
それだけ言うと、すぐに彼女は寝息を立て始めた。
(すう、すう……)
彼女の寝顔は、とても安らかだった。
先ほどまでの乱れ具合や、ここ数日の弱りきった表情はどこにも見当たらない。
ようやく彼女は心から安心できたのだろう。
できれば『会話』によって、彼女に安らぎを与えたかったが、
元々わたしの会話能力は低く設定されている。会話では目的達成は困難だっただろう。
また人間には、言語によらない意思疎通手段も備わっていて、時にそれは、
発達した言語による意思疎通に勝ることもある。
今の彼女にとっては、非言語的意思疎通が必要だったのだろう。
今日の彼女との会話で、初めて『実感』したことがある。
彼女は……『愛情』に『飢えて』いた。人との『ふれあい』を求めていた。
そして、できればその相手を、彼、に求めていた節があるが、彼は異性。
彼にふれあいを求めることは、そのまま性交渉を求めることになってしまう。
彼女は、そこまでの関係になることは望んでいなかった。
そこで、『SOS団随一の万能選手』にして『無口だけど頼れる団員』であるわたしを選んだのだろう。
わたしの肉体は女性、彼女から見て同性に設定されている。間違いは起こらないと判断したのだろう。
……結果的に、間違いは起こった。だが、反省も後悔もしていない。
わたしは、人間の感情をより深く実感することができた。
そしてわたしは、彼女のことを好きになりだしているらしかった。
751 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:56:01.09 ID:IbsM3AhT0
以前読んだ本に、このような内容のものがあった。
――最初は単なる好奇心だった。毎日なんとなく眺めているうちに、だんだん気になりだしていった。
――そして気が付けば、ただの気になる人から、愛しい人に変わっていた。
――いつのまにか、恋に落ちていた……気が付いたときには、既に。
わたしは、任務として、彼女をずっと観察してきた。それがわたしの存在理由だから。
SOS団に取り込まれ、彼女の間近で彼女を観察しながら時を過ごしてきた。
生み出されてからさほど時間が経っていないわたしにとって、
彼女やSOS団と共に過ごした日々は、人間に例えるなら『人生の大半』を費やした時間になる。
そこでわたしは、常に彼女を見続けていた。最初の1年は任務として淡々と。
今にして思えば、1万回以上繰り返す8月の2週間にうんざりしたり、
何をしても彼の庇護を受ける彼女達を羨ましく思って暴走、世界を改変したりした。
そういえば彼のことも気になる存在になっていたが、
それは人間で言う異性に対する思いとは違っているように思える。
似た思いを検索すると……それは、娘が父親に感じる思いに似ているようだ。
彼がわたしに向ける眼差しも、どちらかというと父親が愛娘に向けるそれと同種のように思える。
そして彼が彼女に向ける眼差しは、複雑すぎて近い感情が推定できない。もっと観察が必要だろう。
わたしは彼女の寝顔を近くでまじまじと見つめて言った。
「……だいすき。」
以前、夏の孤島の王様ゲームで言わされた台詞。しかし今は全くその意味が違う。
そこにはわたしの、自覚したばかりだが精一杯の『感情』がこもっている。
彼女の耳には届いただろうか?届かなくてもいい。
わたしは、わたしの『素直な想い』を言葉にした。それだけでも十分だった。
そしてわたしは、ふと思い当たった。
言語による情報伝達には、齟齬が発生する。言語化できない想いや概念は、余りにも多い。
人間は、言語化できない想いを非言語的手段を使ってでも、伝えようとする。
伝えたい、伝わらない。
その『もどかしさ』『不完全さ』が、人間を、この星に発生した知性を、発達させたのではないだろうか。
もどかしいから、不完全だから。伝えたいのに伝わらないから。無知で無力だから。
人は、工夫をする。より良い明日を願って。
それこそが、自律進化なのではないだろうか。
752 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:57:00.67 ID:IbsM3AhT0
有機生命体には、寿命、すなわち耐用年数が存在する。例えば人間なら長くても100年程度。
しかも生まれてから十数年間は、心身の発達のために費やされ、新たな思索を行うことはほとんどない。
そして、伝承された知識を身に付け、それを使いこなすまでにさらに数十年掛かる。
伝承された知識を次の世代に伝承しつつ、新たな知識を身に付け、新たな知見を得ようとするが、
そうこうしている間に心身は衰え、思考も行動も停滞していく。そして最後は生命活動を停止する。
実質的に新たな知見を生み出す時間は、数十年しかない。ここに有機生命体に宿る知性の限界がある。
知的探求は次の世代に託すしかないが、新たな世代は毎回0の状態から始まるため、
準備が整うだけで十数年、今までの成果の引き継ぎに数十年、場合によっては引き継ぎきれない。
だから、他の星でも有機生命体に宿る知性の例はあっても、それほど高度には発達できなかった。
しかし、この星の知性は、あることに気が付いた。
情報をいつまでも自分の体に蓄積できないのなら、情報を外部に保存すれば良い。
そして外部化した情報を複製し、広く流布する。
さらには流布された情報に付加情報を付けるなどして、情報を増やしていく。
こうして社会全体で情報を蓄積し、増加する。
誰にでも情報にアクセスできるようにしておけば、誰かがその情報を基に新たな情報を生み出し、
それらを基にまた新たな情報を生み出す者が現れ、情報の生成が連鎖していく。
そう、『本』だ。
人間は、『本』という形で自分の得た情報、自分の感情その他を流布し、社会に残す。
人間が情報の重要性に気付き、情報の保管…『本』の保管に気を付けるようになると、
情報の散逸や消失が減少していった。
情報生命体である情報統合思念体による情報処理に比べれば、遥かに遅い、稚拙な仕組みだが、
しかし人間は確かに、有機生命体としての知性の限界を打ち破った。
ほんのわずかずつでも積み重ねていけば、長い時間を掛ければいずれは人間も、
情報統合思念体レベルの知性を獲得することになるだろう。
1つの世代では不可能なことも、何度も世代を重ねることで可能にする。
人間は、世代を越え、時を越えて、築き上げてゆく。それが人間の力。人間の進化する力。
……新たなものを生み出す力。
そう。涼宮ハルヒほどではないにしても、人間は新たなものを生み出す力を持っている。
その力は単独では微々たるものだが、集団となり、力を合わせることで大きくなる。
それでは情報統合思念体はどうだろうかと考えたところで、わたしも眠くなった。もう寝よう。
支援
754 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:58:00.93 ID:IbsM3AhT0
「おやすみなさい……」
わたしは彼女の額……ではなく唇に、そっと口づけをした。
おやすみなさい、涼宮ハルヒ。
わたしの大好きな人……
その夜、わたしは夢を見た。
夢とは、活動時間に得た情報、『記憶』を整理統合するために休眠中に起きる脳の生理現象である。
わたしは端末であって厳密な生命体ではないので、本来は夢を見ることはない。
情報はすべて情報統合思念体側に送られ、処理されるので、端末側で情報を整理する必要がないのだ。
しかしわたしは、今は情報統合思念体との接続をほとんど行っていない。
そのため、端末側で情報を統合整理する処理が必要となり、結果、夢を見るようになった。
それは人間が見る夢と同じで、脈絡などを無視した意味不明な映像として認識されることが多い。
そして多くの場合、目覚めたときには内容は覚えていない。
せっかく情報を整理したのに、その途中経過をいつまでも記憶していては意味がないからだ。
しかし物事には例外が付き物で、たまにではあるが、起きてからも夢の内容を鮮明に記憶していたり、
夢で見た内容が現実に発生したりする。それもまた人間と同じだった。
ちなみに、こうした性質は人間に夢に対する好奇心を掻き立てている。
この時わたしが見た夢も、そんな鮮明に記憶している夢の類だった。
夢の内容は詳細に記述できるが、長くなるので割愛する。
機会があれば、別途報告することにしよう。
百合
756 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 18:59:00.90 ID:IbsM3AhT0
そして翌朝。光が動く気配で目が覚めた。わたしは目を開ける。
視界を彼女の顔が埋めていた。彼女と目が合う。
「!?」
彼女は驚愕した顔で、慌ててわたしから顔を離した。見る見る顔が真っ赤に染まっていく。
唇に暖かい湿った感触が残っている。わたしは、彼女が何をしていたのか理解した。
「お、おはよっ!有希!」
「……」
わたしはゆっくりと体を起こす。
「あふ……」
あくびが出た。彼女になら、この姿を見せても良いと感じているのだろう。
「うは……有希のあくび、めちゃめちゃかわいい……寝顔もめちゃめちゃかわいかったし……」
「寝顔を見ていたの。」
「!?え、あ、う……し、しゃーないやんかっ!起きたら有希はまだ寝てたし!
寝顔がめちゃめちゃかわいくて、その、つい見とれてたら、思わずチュッ!て……」
「キスもしたの。」
「うわわわわ!そ、それは言葉のあややで、その、決してやましいことは……」
しどろもどろになる彼女。たまに見られるが、珍しい部類に入る。
その原因がわたしであることに、少しおかしさを感じた。
そしてわたしは、ふと、いたずら的なことを思いついた。わたしも変わったものだ。
わたしは、まるで朝比奈みくるのようにおろおろあたふたしている彼女に顔を寄せる。
「!?ゆ、有希?」
ちゅっ。
わたしは彼女の唇に口付けをした。彼女は首まで真っ赤にした。
「おはよう、ハルヒ。」
「!!??」
「あんたも、めっちゃかわいいで。」
「!!!???」
彼女は、照れと驚愕と愕然とが入り混じった複雑な表情で、顔を真っ赤に染めていた。
757 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 19:00:00.93 ID:IbsM3AhT0
「っ、くは……心臓が止まるか思た……」
彼女は荒い息を整えながら、
「今、『ハルヒ』って……それに、その言葉遣い……」
「あなたにだけ。」
わたしは答える。
「たまになら、ハルヒにだけ、見せたる。」
わたしは微笑みながら……そう、『微笑みながら』言った。
「ハルヒは、わたしの特別な人やから。」
彼女はびくんと体を震わせた。
「有希……その顔でその台詞、反則……雷に打たれたかと思たわ……」
「そう?」
「あーもう!嬉しいこと言ってくれるやないの!!」
彼女が抱きつき、そのままわたしは押し倒される。
「朝から……けだもの。」
「ちゃ、違(ちゃ)うっ!朝は普通にいちゃいちゃするだけ!!」
「……どのくらい?」
「18禁にならへん程度にっ!」
「やっぱりけだもの……」
わたしの口は、彼女の口で塞がれた。舌も挿入され、口の中を蹂躙される。朝から濃厚。
『あふっ……んむっ……』
しばらくして、彼女が唇を離した。2人の唇の間にきらきら光る糸が引いていた。
「朝は……静かに抱き合っていたい気分。だめ?」
わたしは彼女の顔を上目遣いで見上げながら言った。
「有希、その体勢でその仕草で頼みごとしたら、逆効果やで?」
彼女は怪しい笑みを浮かべながら言った。
「そんなかわいくおねだりされたら、またあたしに火ぃ付いてまうやんかー♪」
わたしは彼女に抱きすくめられる。
「でも、まあ……今はあたしも、ゆっくり抱き合いたい気分かな?でも、キスはええやんな?」
「キスは、いい。わたしもしたい。」
ナガトォ
759 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 19:01:00.81 ID:IbsM3AhT0
わたし達はまた、深く長いキスをした。
キスとは言いながら、彼女がわたしの太ももに自分の股間を押し付けていたり、
わたしの手が自然に彼女の胸に伸び、寝間着の上から乳首を弄んでいたりするのは、ご愛嬌。
わたしと彼女の体が小刻みに震えているのは、やっぱりご愛嬌。
わたしと彼女の体がびくんと震え、ぐったりした……イったのは、もちろんご愛嬌。
わたしと彼女の口がまたお互いを求めだしたのは、言うまでもなくご愛嬌。
今日は土曜日。
最近、不思議探索は休止中。
時間はいくらでもある。
わたしは、休日の朝の心地よさと、抱きしめ合った彼女の暖かさに身を委ねることにした。
『幸せ』
人間の言葉で表現するなら、この言葉がもっともふさわしいと思った。
「だいすき。」
「あたしもや……」
お互いの耳元で囁きあう。
本当にしあわせ。
窓からは、爽やかな朝日が差し込んでいた。
わたし達の行為とは正反対なほど爽やかな朝だった。
『今日は何をしようか』
彼女を抱きしめ、彼女に抱きしめられる幸せを感じながら、
わたしはぼんやりと、そんなことを考えていた。
ハルヒィ
761 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 19:02:40.32 ID:IbsM3AhT0
>748-759
長門有希の報告
Report.7 長門有希の幸福
THE END
762 :
【中吉】 人:2006/10/01(日) 19:10:15.86 ID:xvS+WFYo0
763 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:10:42.61 ID:q1mkvy41O
>>761 乙!!この長門はヤバい。百合に目覚めるかも……
764 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:10:51.52 ID:EKe3/1ybO
乙!!
萌え立ったwwww
>>761 乙!
ちょっとおっきしたwwwww
こういうの和むよな
766 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:16:50.95 ID:IGlm/2qz0
乙!
プリン・・・
767 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 19:20:58.71 ID:IbsM3AhT0
読んでくれた方、ありがとう。
そして勃ってくれた方、気持ちはよく分かるwww
願わくば、百合に目覚める人が多からんことを……
768 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:22:40.28 ID:bipU4yOm0
ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!」
キョン「食べてないぞ」
ハルヒ「キャラメルついてるじゃない」
キョン「たーべーまーしーた!」
ハルヒ「あたしのスプーン使って?」
キョン「つかっ…たような気がしますクーポンマガジンのホットペッパー」
769 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:23:41.43 ID:bipU4yOm0
770 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:24:49.80 ID:EKe3/1ybO
771 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:27:01.23 ID:Lea5HGlY0
今やっと追いついた…。
投下した皆様乙!
これからの方wktk!
>>698 9行目、「捕られた」じゃなくて「取られた」ではないか?
まぁ、保守ネタのようだし、気にしなくてもいいと思うが…。
…で、俺は風邪を引きましたよっと。
何が悲しくて、明日から大学再開(しかも朝の1限しか入ってない…orz)と言う時に39度3分の熱を出さないかんのだ…orz。
元々平熱が低いんで、余計動かんわ…orz。
と言う事で、これ渡すから誰か俺の分まで保守して、wktkして、乙してくれ。
つ魂
…では皆さん、また明日(?)。
772 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:27:05.93 ID:bipU4yOm0
泣いた
そんじゃ投下する(´・ω・`)
〜前回のあらすじ〜
色々と思考を張り巡らせる中、長門に究極な銃を渡された
恐怖から現実逃避したがっているうちに元凶を発見
それを消滅させ、長門とキョンは先へ進む
774 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:34:40.30 ID:EKe3/1ybO
wktk
「なあ」
「……何?」
さすがに歩き疲れて俺はビルの外に座り込んでいた。摩天楼から覗く空が少し淀んでいる。
俺の上だけ暗いのか。そう考えると嫌な予感がしてならない。今日
長門も隣で座っている。こんな時にも本を読むのか……どっから出したんだ?
まあ細かい事を気にしたらいつまで経っても終わらない。そしていつも終わらないから気にしないでおくか。とりあえず質問だ。
「一体、この時間の俺達って何してるんだ?」
どうしても気になる。そりゃあ未来を覗き見するなんて趣味が悪いとは思うんだが、やっぱり気になっちまうもんだろ?
「駄目」
なんでだ?
「事前に与えられる知識は影響を及ぼす。だから予備知識は与えられない」
そんなことどっかで見たな。ああ、そうだ。確か「時のパズル」とか言う小説だったかな。いい話だったよなぁ……
「……他者の作品を使用することは許可されない」
うるさい。少しかぶったなーとか思っただけだ。
「……なに?」
「今の時間の俺たちの状況だけ教えてくれ。それならいいか?」
長門は考えるように顎に手を当てて黙ってしまった。うーむ、俺はこんな貪欲な男だったか?どうなんだ俺。まるでハルヒじゃないか……
「現在情報体から逃亡中」
……。
…………。
……………おいおい。悪い冗談か?
「助けなくていいのか?」
「必要」
なんでここでのんびりしてるんだ?提案したのは確かに俺だが追われてるって事は命の危険性があるんだよな?
「そういうことは早く言え!!」
急いで立ち上がりすぐに駆け出す。場所なんかあてずっぽうでいい。何とかなる。
「っておい!ちょっと待て」
「……何?」
俺の方が先に飛び出したのにお前が前を走っているのは格好がつかなすぎだ。そして今後も俺が危険だ。
「俺もなんとかしてくれ」
このままだと過労で死んでしまう。
「……」
長門は俺の腕を掴んで、例の如く噛み付いた。
「いたっ……いたたたたたた!」
「大丈夫。痛みは無い」
痛いのはお前の歯じゃなくて手だ。馬鹿力で掴むな折れるへし折れる砕ける!
長門の口が俺の腕から離れる。初めてだ。長門の唇の感触を味わえなかったのは。そんな場合じゃないのは分かっているが損した気分だ。
「……急がないの?」
急ぐに決まっているだろうが。
さっきの勢いで足を踏み出すと想像以上にスピードが出た。
まるで風になったように。
まるで風を引き裂くように。
俺の体は風を置き去りにして疾駆した。早すぎて首が置いていかれそうになが気にしている暇はない。団の連中が危険だと知ったらいてもたってもいられない。
今、この時、救えるのは俺だけだと過剰な感情を抱いて走った。
妄想でもなんでもいい。化け物を倒して世界を守る正義のヒーローじゃなくていい。
あいつらだけのヒーローになれるんなら俺はそれだけで十分だ。
ここじゃない。
「ふあぁぁぁ〜〜〜!」
ここでもない。
「誰かぁぁぁ〜〜〜!」
くそっ何処にいるんだ。
「助けてぇ〜〜〜〜〜!」
なんかさっきから悲鳴が聞こえるような…耳が風を裂く音でよく聞こえないので足を止める。
「ふえぇ〜〜〜〜〜〜!」
「なんなのよこれええええええ!」
叫んでるな。朝比奈さんにハルヒか。まぁ他二人が叫ぶとは微塵も思っていないがな。
「長……」
「……?」
そうか。いつも助けてもらってても駄目だな。俺のやれるようにやることが大事なんだ。だから頼るわけにはいかない。今はまだ。
道を踏み外していても、必ず戻れる。そう信じて俺のできることをしよう。
ひたすら走って目に入ったのは、ビルの切れ間を横切る人影。見つけた。
なんとか注意をひきつけなければならない。なら投擲が適切な判断のはず。
俺は握り拳ほどの大きさのコンクリートを拾い上げ、あの化け物が横切るのを見計らって思い切り投げた。
「げっ」
想像を遥かに超えた弾丸のようなコンクリートの欠片がビルの切れ間を高速で通り抜ける。さすがに速過ぎたか。いや、人間の限界を超えすぎた。
だが意外とタイミングはバッチリで、奴の顔が出た瞬間横っ面にクリーンヒット。
キュオォォォォォォォオオ!
怒ったな。間違いなく。コンクリートが貫通して奴の横顔に穴が空いたし。緑色の液体零れてるし。
奴の顔が俺を捉えた瞬間俺は一瞬動けなくなった。蛇に睨まれた蛙のようにピタリとだ。
多分、恐怖が一瞬でピークに達したのだろう。殺される、と言う考えが頭の中を幾度となく反復して自分で自分を追い詰めてしまっている。
778 :
【豚】 :2006/10/01(日) 19:40:37.27 ID:xhEv39Ve0
しえん
779 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:41:09.27 ID:IGlm/2qz0
支援
ズルリとビルの切れ間を這いずりながら俺に近づいてくる。くそっ動いてくれ!俺!
「うおっ!」
体が急に自分の意思に反して横に飛んだ。
否。
横に引かれた。誰に、なんて無粋なことは考えない。
「すまん、長門」
「……いい」
危なかったがこれで目的は果たした。
あとは出来るだけ広いところに団の連中に見えるように行ってこの化け物を殺し、ハルヒが来たところでジョン・スミスだと気づかれないように宣言。
上手くいくかの保証はない。だがやってやれないことはない。
「長門!何処か広いスペースのあるビルでハルヒ達の前を横切れるルートはないか!?」
数秒の間を置いて小さな長門の口が動く。
「こっち」
一瞬で俺の前に躍り出て角を右に曲がった。その後を出来るだけ化け物との距離を均等に保ちながら追いかけていく。
走って。
走って。
走って。
どれくらい走ったか、ハルヒの黄色いカチューシャを時折見た気がする。疑うわけじゃないんだが少々不安になってk多。
こんな時は、妹よ。兄ちゃんが無事に帰ってこれることを祈っててくれ。
「ここ」
長門がビルに入る。そして当然のように俺もビルの中に入った。が、そこで足を完全に止めてしまった。
「よう、俺。遅かったな」
な……なんで俺(大)がいるんだ?長門を見ると目を見開いている。こいつも驚いているのか。
「なんで俺がいるか不思議がるのはいいが、そろそろ退けたほうがいいぞ。化け物とハルヒたちが来るからな」
「退くのはお前の方だろ!お前には長門の情報変更だかなんだかはされてないだろ!それにアレを倒すのは俺だ!」
「ああ、知っているさ。俺もやった。でも気づいたんだよ。今のお前じゃ分からないことにな」
今の俺じゃ分からない?それは元の時間に戻って日曜日になるまでの過程で知ること、って意味だよな。
781 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:44:26.57 ID:IGlm/2qz0
支援
ギチギチギチギチ……
くそ。もう来たのか。このまま俺(小)と俺(大)が居たらまずい。だがあいつは動く気配が無い。
「ちぃっ」
悔しいがここは俺が避けるしかない。
こんな時はどうすればいい。とりあえずビルの外に隠れるか。
あの化け物は天井を這っている。俺と長門は入り口を正面にして右の窓から飛び出し、そこから化け物を狙う。
向こう側の窓にハルヒ、長門(大)、古泉、朝比奈さんの順で入り口へ走っているのが見える。
肝心の俺は頭上に化け物が来ているのに何の行動も起こさず、まるで石像みたいに微動だにしていない。
どうする気なのか不安だが、心の中では信じていた。
時間は違ってもあいつは俺なんだ。ハルヒ達のために必ずあの化け物を倒すと信じていた。
そう
信じていたんだ。
だが。
これは予想外だった。
「キョン!危ないわ!早く逃げてっ!」
「キョンくぅ〜ん!早くこっちへぇ〜!」
「何をしているんです!そんな馬鹿なことをしていないで逃げてください!」
「状況は危険。情報体はあなたを捕食しようとしている。早急な逃走が必要」
様子がおかしい。何してるんだよ。みんなあれだけ心配してるんだぞ。長門(大)だって逃げろって…………
783 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:45:10.10 ID:EKe3/1ybO
支援
784 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:45:41.79 ID:IGlm/2qz0
支援
ちょっと待て。
おかしいだろ。なんで長門(大)まで逃げろと言う必要があるんだ?
いくら馬鹿なことでも未来の俺は何か切り札を持っていると思った。
例えば俺の手にある銃。
例えば俺の体に施された改変。
どちらにせよその二つの出所は長門だ。なのに何故長門が心配している?
演技か?そうならまだ説明が付きそうだ。ほかのみんなに疑われないようカモフラージュをしているのか。
だがその割には未来の長門(大)はソワソワして落ち着きがない。顔も心なしか泣きそうに見える。
「お願い。私のことは気にしないでいい。だから逃げて」
長門(大)が悲願するような声で俺(大)に話しかけている。俺(大)はそれでも動かない。
なんだ、長門のこと?俺が気にするようなことってなんだ?
そのことを必死で考えようとするも、目の前の状況では頭が正常に機能しない。アインシュタインだって度肝を抜かれて相対性理論を考えている場合じゃなくなるはずだ。
ゆっくり化け物の口が俺(大)の頭上に下りてきている。
「撃って」
俺の隣にいる長門(小)が小さく呟いた。
「早くしないと取り返しの付かないことになる」
そう急かされても困るが、何より俺が危険なんだ。助けるしかなかろう。
「なぁ……ハルヒ」
みんなが叫ぶ中、俺(大)が小さく呟いた。その声は建物の中を反響するみんなの声をかき消すように静かに耳に入った。
俺は標準を合わせるのに必死だ。一発で仕留める定番はやはり頭。だが少しでも間違えれば俺の頭が吹き飛んでしまう。
おまけにただの弾丸じゃないからそれだけは避けたい。
「俺はな。みんなこのままで居たいと思っていた。あくまで高校時代は、だ。放課後部室でお前の突拍子もない考えを聞かされて」
くそっ!狙いが上手く定まらない……!
786 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:47:34.26 ID:IGlm/2qz0
支援
787 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:48:52.58 ID:8aeXKkTz0
かわいいブーンのAAマダー?
「古泉とテーブルゲームしながら朝比奈さんの入れたお茶を飲んで、本を読む長門を見て日常を感じていたかった」
「何言ってんのよ!そんなこと言ってる場合じゃないの!早く逃げなさい!命令よ!」
そうだ。早く逃げろ。お前に切り札がないってことは分かったんだ。邪魔だからさっさと逃げてくれ!
「でもな。その日常が無くなるって知った時、俺はどうしようもないほど悲しかった」
何を言っている。これがお前の言う『今の俺じゃ分からないこと』の正体か?
俺(大)の頭上にはもう化け物が口を開いて構えている。
やめろ。
やめてくれ。
お前怖いんだろ?
体が震えてるぞ。何がお前をそこに縛り付けている!
「だから、ハルヒ。また新しくみんなでやり直そう。不器用な俺はこんな方法でしか助けてやれない。頼むぜ」
待て。
待て。
待て!
「俺が、ジョン・スミスだ」
ハルヒの声がピタリと止んだ。
「世界を大いに盛り上げるためのジョン・スミスをよろしく」
最後に見せた俺の笑顔は悲しみが浮き出ていた。
789 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:49:58.50 ID:IGlm/2qz0
支援
おい。
嘘だろ。
ふざけるな。
こんなことあっていいのかよ。
なんでこんなことになっちまうんだ。
もう見ていられない。見ていたくない。
だって。
化け物に俺が食われているんだぞ?
最初に見てしまったのは、俺の顔が化け物の口に入り、奴が口を閉じた瞬間肉の千切れる音と骨の砕ける音が聞こえた。
声を上げるものは一人もいない。唐突過ぎて誰も信じられないんだろう。
俺の体は宙に浮き、揺ら揺らと揺れている。
声一つ上げない俺(大)。もう、命の灯火は消えたんだ。
大量の出血が服を朱に染めて足元に真紅の水溜りを生み出している。
化け物が首を振ると俺の体は子供がガラクタの人形を振り回したように何の抵抗もなく不気味に振り回され、
千切れた。
倒れた俺の体は頭を俺の方に向けている。まるで『これが未来だ』と悟らせるように俺には見えた。
そこからは俺は何も見ていない。
大量の胃液を口から吐き出している最中だった。
その間も奴が俺の体を貪る音が嫌でも耳に届く。
「いや…………嘘よ……」
誰かの声がした。それを夢だと自分に信じさせるかのような真摯な願いがこもった声。
「なんで……キョン…が………?」
声の主はハルヒだ。まだ吐き足りないがそこは堪えて、中を覗き込む。
古泉の袖を掴んだままへたり込んでいる。呆けた顔で俺が奴の胃に収まる様を見つめている。
「いや……いやよ………いやあああああああああああああああああ!!!!!!!!」
その叫びが引き金になったように、突然何かが俺の中で蠢いた。
「ぐっ……!」
グラグラと視界が回る。この感覚、時間跳躍の時に似ている。
天も地もなく、遠心力機にかけられている感じ。
何をする気なんだ、ハルヒ!
「キョンくん!長門さん!」
この声は……朝比奈さん(大)?
パタパタと駆け寄る音が聞こえるが俺はグロッキーで顔を上げられない。
「どうしたん、ですか……?」
辛うじて搾り出せた言葉。だがその返答は得られない。
「急いでこの時間軸から退避します!私に掴まって!」
手を掴まれたが、俺は全身に力が入らない。掴む力も弱弱しい。
突然誰かが俺を抱きしめた。
突然で驚いたが抵抗するような状況じゃない。慌てられるほど元気じゃない。
柔らかく、クラクラするような香りが、妙に心を落ち着かせる。
突然の天地が回る感覚が襲ってくる。だが俺は歪んだ空間の中、淀んだ思考で考えていた。
一体、未来の俺は何を知ったんだ?
なぜ未来の俺はあんな行動をしたんだ?
なんで……こんなことになっちまったんだ。
そのうち、淀んだ意識は深く暗い闇に落ちていった。
792 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:52:47.27 ID:4lGHfQuv0 BE:107187825-BRZ(1235)
支援
793 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:53:05.21 ID:IGlm/2qz0
支援
とりあえずここまで
二章はまだ続きます。今日中に投下できればいいかな、と
こんな文作りで問題ないかな?
795 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:55:04.17 ID:IbsM3AhT0
>794
ぐお、凄いところで引き……
乙!
796 :
【大吉】 :2006/10/01(日) 19:56:08.82 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
797 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:56:12.91 ID:IGlm/2qz0
生殺し・・・
GJ!
798 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 19:56:25.90 ID:EKe3/1ybO
>>794 鬼才あらわる!
乙!
続きwktk!!
799 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:00:29.21 ID:ks0kaB690
説明しようキョンはスパロボで念動力者なのに行方不明になったり自分の機体に取り込まれたりと特にいいことはないのだ
ほし
801 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:11:59.19 ID:EKe3/1ybO
保守
802 :
【ぴょん吉】 人:2006/10/01(日) 20:12:17.33 ID:qKg2NxBw0
☆
谷口「俺思うんだけどよ」
国木田「何が?」
谷口「どうせSS書くなら、もっと脇役を活躍させるべきじゃないか?お前もそう思うだろ?」
国木田「そうかな?SSはそういうのじゃなくて自由な作品だから主人公が活躍する話でもいいと思うけど」
谷口「それじゃあ、原作と変わらねーじゃねーか。そこでだ、俺も作ることにした」
国木田「何を?」
谷口「脇役の脇役による脇役のための団!通称WaWaWa団だ!よし国木田、今から脇役でも準レギュラーとは呼ばれる位置にいるヤツを3人集めて来い!」
804 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:19:37.49 ID:cWgIrDjg0
保守
805 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:28:03.62 ID:AwjD5g8zO
この過疎り具合なら言える。『ハルヒのいない部室にて第三章』のハルヒとキョンが電話してる所の最後で『キョンだーー』を『キョンだ――』に変えてくれる人はいないか?
>>806 本人か?
なら自分でやってほうがいいと思う
808 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:32:23.02 ID:vuHBsqYk0
>>807 携帯じゃ無理なんだ(´・ω・` )頼む
812 :
知るかの人:2006/10/01(日) 20:43:23.34 ID:EKe3/1ybO
落ちろーww
813 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:45:58.00 ID:IbsM3AhT0
>812
まだだ、まだ落ちんよ!!
814 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:52:40.98 ID:k80TN2nG0
今、ハルヒが長門の肉奴隷になるって電波を受信した
誰だよwwwこんな電波流したのwww
Nagatoが
Haruhiに
K強制猥褻
817 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:55:54.43 ID:k80TN2nG0
>>815 NHKもこんな電波流すより仕事しろwww
818 :
担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 20:56:44.58 ID:IbsM3AhT0
うちの長門は、どこかで某所の『ハイテンションユッキー』の
影響を受けているように思えてなりません。
そんな、保守
819 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 20:57:57.79 ID:ZR17QjzU0
シニタイと言うやつはシナナイホシュ
820 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:02:04.88 ID:Egre43De0
死に鯛
つまり刺身
保守
821 :
担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:02:50.59 ID:IbsM3AhT0
>820
誰が上手いことを(ry
番外編がそろそろ出来上がりそうです。
今日投下しようかな?
奴隷といえばみくる保守
823 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:08:01.35 ID:EKe3/1ybO
そろそろ鶴屋さんじゃないか?
825 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:15:20.18 ID:IbsM3AhT0
>824
鶴屋さんは、本日休載だった気が。
>>823 決してそんな意味では!
みくるは甘いのも、鬱なのも、SでもMでもいけるんです
そんなわけで職人さんよろしく
星
今日中に投下はできなさそうだ
生殺しでごめんよ(´・ω・`)
830 :
【中吉】 :2006/10/01(日) 21:35:27.29 ID:qKg2NxBw0
保守
831 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:36:42.51 ID:EKe3/1ybO
832 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:40:12.89 ID:IbsM3AhT0
ぬぅ……2編が本日休載……
それでは代原がわりに、番外編を1つ。
穴を埋めるにははなはだ力不足ですが。
なんか妙に調子が良かったんだよね。
2つも電波を受信するなんて。
これも既定事項……だったりするんでしょうか?
833 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:40:27.43 ID:p6Bd+uAVO
834 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:41:26.92 ID:IbsM3AhT0
長門有希の報告
Extra.3 長門有希の夢想〜Report.7 追加報告〜
Report.7の夜に見た、夢の内容を報告する。
この夢を見る以前に、彼の夢の内容を聞いていたため、
その記憶が影響して、内容の一部がその夢と酷似している。
夢の内容は、自分が経験したものの中で特に印象深いものが反映される傾向にある。
つまり、わたしが彼から聞いた夢の内容が、わたしにとって非常に印象深いものであったことを意味する。
これは換言すると、わたしの『願望』が現れていると解釈できるかもしれない。
ただし、その点について、わたしはコメントできない。したくないから。
835 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:42:00.87 ID:IbsM3AhT0
涼宮ハルヒが自らの力を自覚した。
彼女はすべてを受け入れる覚悟を完了した。
SOS団員は、それぞれその正体を明かす。
朝比奈みくるは、未来を固定するためにやってきた、未来人。
古泉一樹は、涼宮ハルヒの作り出す閉鎖空間に対処する、超能力者。
長門有希は、涼宮ハルヒを観察するために作り出された、宇宙人。
そして、それまでの彼らの行動を告白する。
『知らぬはハルヒばかりなり』
涼宮ハルヒは、彼らのこれまでの苦労を思い、そして憂いた。
苦労の原因がすべて自分であること。その事実を自分だけが知らなかったこと。
その事実は自分にだけは伏せられなければならなかったこと。
伏せられなければならなかった理由が、自分の弱さにあること。
涼宮ハルヒは、彼らに謝罪し、その労を労った。
「みんな、今まで全然気が付かなくて、本当にごめんなさい。そして、本当にありがとう。」
シンプルな言葉だが、彼らにはそれだけで十分だった。
これまでの自分達の行動が、無意味でなかったことが証明されたから。
「あなたに選択肢は、2つある。」
長門有希は言った。
「1つは、その力の消滅を願い、普通の人間になること。
もう1つは、その力の存続を願い、共存していくこと。」
長門有希は続けた。
「選択する権利と義務は、あなたにある。」
長門有希は、涼宮ハルヒの瞳をまっすぐに見据えて言った。
「自分の考えで行動すればいい。それがあなたの未来。」
「あたしの……未来。」
836 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:42:29.31 ID:EKe3/1ybO
>>833 だが断る!!
つ チャック
ま、空気嫁ない俺は遅くなっても投下する予定ww
837 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:43:00.89 ID:IbsM3AhT0
涼宮ハルヒは、団員に問うた。
「ねぇ……もしあたしが力の消滅を願ったら、みんなは……どうなるの?」
「あたしは、未来へ……帰るべき場所へ帰らないといけません。
でもこれは、涼宮さんの選択の結果に関係なく、です。」
朝比奈みくるは答えた。
次に古泉一樹が答える。
「僕は、ほとんど何も変わりませんね。
もともと僕の、いえ、僕達『機関』の人間が『力』を使えるのは、閉鎖空間の中だけです。
その限定的な超能力もなくなれば、『機関』は晴れて解散、僕達もまた『普通の人間』に『戻り』ます。」
もっとも、用事が済んだわけですから、僕も元いた場所に帰ることになりますけどね。
すぐ近く、とはいえませんが、二度と会えないほど遠いわけでもありません。その点は、安心してください。
『機関』だって、何だかんだ言って共に死線を潜り抜けた、いわば『戦友』。
超能力抜きにしても、今後も付き合いは残ると思います。」
「……有希。あんたは?」
「……」
最後に、長門有希は、しばらく沈黙したあと、平坦な声で答えた。
「わたしは、自律進化の可能性を探るために、あなたを観察する目的で作成されたインターフェイスの1体。」
彼女は涼宮ハルヒを見つめたまま言う。
「あなたが自分の力を自覚した時点で、わたしの役目は終わった。
あなたの選択に関わらず、わたしの情報連結は解除される。」
「っ……!?そんな……!!」
息を呑む涼宮ハルヒ。構わず長門有希は続ける。
「支障がないと判断されれば、わたしに関するあなた達の記憶は消去されずに残る。」
「でも、でも……っ!!」
「へいき。」
長門有希は即答する。
「わたしも、元の状態に戻るだけ。ほかのみんなと同じ。それが自然な状態。」
「!?ゆ、有希っ!!」
涼宮ハルヒが驚愕する。
838 :
【大吉】 人:2006/10/01(日) 21:43:59.90 ID:qKg2NxBw0
しえん
839 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:44:01.19 ID:IbsM3AhT0
長門有希は――涙を流していた。
「あんた、泣いて……っ!」
「おかしい。」
長門有希は、誰にでも困惑していると分かる声で呟いた。
「このような、感情の涙を流す機能は……わたしには備わっていない、はず、なのに……」
次第に声が震えていく。
「信じ、られない、でも、うっ、今の、ひくっ、わたしは、あなたと、みんなと、離れるのは、寂しいと…思って、いる。」
嗚咽交じりの途切れ途切れな声で言う。あふれる涙を拭おうともせず。
「ふっ、ふえええっ!!」
「みくるちゃん!?」
「な、長門さん……!ずっ、ずるいです〜!ふっ、ふええ…最後は、な、泣かずに、ひくっ。」
彼女は丸い目を潤ませながら言う。
「泣かずに行こうと思ってたのにーー!!ふええええええええええええええんん!!!」
彼女は号泣しながら、涼宮ハルヒに駆け寄り、抱きついた。
「へぇーーーーん!涼宮さはぁーーーん!お、お別れは!寂しいですぅーーー!!!!」
「み、みくるちゃん……」
涼宮ハルヒは涙目で朝比奈みくるを受け止める。
「……わたしも、もう会えないと思うと……とても寂しいと感じる。」
長門有希は、涼宮ハルヒに歩み寄ると、静かに涙を流しながら彼女に抱きついた。
「ゆ、有希……っ!!」
涼宮ハルヒも大粒の涙を流しながら、彼女達を抱きしめる。
「みんな……っ!素直じゃなさすぎ……っ!!」
「おやおや……あなたからそんな言葉を言われる日がくるとは。」
古泉一樹は、口調だけはいつもの調子で言う。あふれる涙は隠しようがない。
「……」
キョンは、だんまりを決め込んでいる。
「……っ!」
俯いた顔からは、目は陰になって見えないが、その頬には光る筋が見える。
彼もまた、声を殺して泣いていた。
5人分の泣き声が遠く響く。
支援
眠気に勝てれば投下する
古泉もらってくれて助かった
841 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:45:00.84 ID:IbsM3AhT0
「……あたし、決めたわっ!!!」
ひとしきり泣いた後、涼宮ハルヒは宣言した。
「あたしは……」
皆は涙を拭うのも忘れて、固唾を呑んで、彼女の次の言葉を待つ。
「あたしは……普通の人間になる!」
彼女は、古泉一樹を見やる。
「古泉君。これでもう、あなた達『機関』の人間に迷惑を掛ける事もなくなるわ!安心してちょうだい!」
「それはそれは……」
古泉一樹は言葉に詰まった。
「何と表現したらいいのか分かりませんが……」
「いいって、いいって!それより、今度『機関』の人に紹介してよね!直接会って話とかしたいし。」
「ええ、喜んで。」
古泉一樹は、如才ない笑顔で答えた。
「みくるちゃん!」
「は、はいいっ!?」
「あんたが未来に帰るのは仕方がないことなのよね。そっちに家族とかもいるだろうし。」
「はい……」
「でもね?」
涼宮ハルヒは人差し指を突き立てて続けた。
「あたしは絶対、あんたとまた会うんだからね!?これは……そう、『既定事項』なのよっ!!」
涼宮ハルヒはウィンクしながら言った。
「!!は、はいっ!!また、会いましょう!!約束ですっ!!そう、『既定事項』ですっ!!」
朝比奈みくるは、泣きながら満面の笑顔で答えた。
842 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:46:00.92 ID:IbsM3AhT0
「……有希。」
「……なに。」
「あんたは、情報連結解除……『消える』ってことよね?」
「そう。」
「その決定権は、情報統合思念体とかって奴が、握ってるのよね。違う?」
「違わない。」
「だったら、あたしが望むことは決まってるわ……」
涼宮ハルヒはびしぃっ!と『天』を指差した。中指で。
「あんたは絶対に消させない!もし消そうってんなら、情報統合思念体とやらを消してやるわっ!!」
涼宮ハルヒは、普段の自信に満ちた立ち姿で、『天』に喧嘩を売った。
「あたしの能力が消えてからコトを起こそうったって無駄よ!そんなの先刻お見通し!
そうなったときにはあたしの力が復活して、情報統合思念体んとこに乗り込んでやる!
前にキョンが言ったみたいに、大暴れしてでも有希のこと取り返してやるんだから!
そうなるように設定しておくんだからね!あたしの力は、そういう都合のいい力なのよっ!!」
涼宮ハルヒは親指で大地を指しながら、宣言した。
「だから、有希!安心してちょうだい!少なくとも……
あたしの目の黒いうちは、あんたを消させたりなんか、誰にもさせやしないわ!」
眉と口の端を同時に吊り上げる、独特の器用な笑い顔で、涼宮ハルヒは高らかに宣言した。
「……ありがとう。」
長門有希は、静かに一言、そう呟いた。
あふれる涙の種類は、間違いなく変わっていた。
長門有希は今、涙を流している。『歓喜』という名の暖かい涙を。
843 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:47:00.92 ID:IbsM3AhT0
「古泉君、これで、良いのよね……?」
「これはあなたの判断です。誰にも止める権利はありませんよ。
でも、まぁ……僕の個人的な感想を言わせてもらえれば、考えうる最善の結末かと。」
「そう……ありがと、古泉君。」
「いえいえ。あなたが上手くまとめてくれたおかげで、僕達の苦労も報われます。」
古泉一樹は、いつもの笑顔で応えた。
「キョン……あんたには、今まで随分苦労させたわね。」
「……まあな。」
「やっぱり、怒ってる?」
「怒ってなんか、ねえよ。」
「本当に?あたしと一緒にいることで、あんた随分辛い思いしたんじゃない?」
「あのな、ハルヒ。」
彼は涼宮ハルヒに向き直り、告げた。
「苦労しなかったといえば、嘘になる。でもな、俺はそれでも、お前やSOS団のみんなと一緒に、
ありえない非日常な世界を、それなりに楽しんでたんだ。」
そして彼は、彼女との出会いの日、彼女に話しかけた日、彼女がSOS団を結成した日……
これまでの、彼女と、SOS団の思い出を語った。もちろん、時間遡行して中学生時代の彼女と会った七夕のこと、
長門有希が世界改変を行い、その結果再びその七夕の日に戻ったこと、それら不可思議現象も含めて。
「普通の人間になっても、お前はお前だ。これからもよろしくな、ハルヒ。」
「ありがとう……キョン。」
844 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:47:30.20 ID:IGlm/2qz0
支援
845 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:48:01.03 ID:IbsM3AhT0
「うっ、ひっく……そろそろお別れです……すん。」
朝比奈みくるは泣きながら、静かに告げた。
「帰還命令が発令されました。駐在員の総員退去……みんな『帰り』ます。長いお別れ……です。」
「……っ、みくる、ちゃんっ……!!」
その場にいる誰も、涙を止めようとはしなかった。
「涼宮さん、キョンくん、長門さん、古泉くん……みんな……。」
「みくるちゃん!絶対、また会うんだからね!?約束なんだからね!?」
「はい…っ!やくそく、です…っ!!」
朝比奈みくるは、涙を流しながら、宣言した。
「もっとたくさん勉強して、いっぱい努力して、今のあたしより禁則事項を少なくして……!
いつか、きっと……必ずっ!みんなに、会いに来ます!!みんなを助けに来ます!!!」
やる気のポーズで、ここに彼女は契りを交わした。
「それじゃあ、みなさん……さようなら。また会う日まで……」
彼女は、泣きながら微笑み、手を振りながら言った。
その姿がほのかな光に包まれ、衣服が煌めく砂粒に変わり、消えていく。
もはや彼女は一糸纏わぬ姿だが、いやらしさは感じない。
全身がほのかな光に包まれ、目鼻口しかはっきりとは見えない。あとは輪郭だけ。
そしてその姿が薄くなり、次の瞬間、完全に消滅した。
「……現在時空から消失した。朝比奈みくるは、自分の時空に『帰還』した。」
長門有希が、静かに告げた。その口調には、どこか寂しい響きが含まれていることに誰もが気付いていた。
よし!!支援だ
847 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:49:00.93 ID:IbsM3AhT0
「有希。」
涼宮ハルヒは、涙を拭い、長門有希に言った。
「今、思いついたお願い。こんなことを頼めるのは有希だけなの。聞いてくれる?」
「いい。」
「あたしの目の黒いうちは、あんたを消させないって言ったけどさ。その後のことは考えてなかったの。」
涼宮ハルヒは、真剣な目で長門有希の目を見つめて、懇願した。
「その後どうするかは、あんたに任せるんだけど、1つ、どうしてもやってほしいことがあるのよ。」
「……」
長門有希は、沈黙で応える。真摯な瞳を涼宮ハルヒに向けたまま。
「未来で……みくるちゃんの時代で、彼女を迎えに行ってあげてほしいの。」
涼宮ハルヒは、長門有希の手を取り、続けた。
「方法はあんたに任せる。未来のみくるちゃんが迷わないように、
この時代のあたし達に会いに来れるように……っ!」
「……」
コクンと、誰の目にもわかるように、長門有希は1つ頷いた。
「やくそくする。」
「ありがとう……っ、有希!!」
涼宮ハルヒは、長門有希に抱きついて、感謝の意を示した。
長門有希は、優しく抱き返しながら、そっと囁いた。
「だから、安心してほしい。」
「うん、うん……っ!」
また涼宮ハルヒの目に涙があふれる。そんな彼女を長門有希は、無表情で見つめながら抱きしめていた。
しかし、この場にいる、長門有希と付き合いの長い彼ら2人にははっきりと分かっていた。
彼女のその無表情には、優しい色が浮かんでいることを。
848 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:49:08.73 ID:IGlm/2qz0
支援
849 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:51:51.75 ID:AUOedBhV0
「こうして自分の時間に帰った彼女は、必死で勉強しました。」
その時、彼らの背後から、声がした。
「それまでどこか頼りない所があった彼女は、人が変わったように努力しました。」
声がゆっくり近付いてくる。
「難しい試験にも挑みました。試験に落ちてもめげず、何度も挑戦しました。」
声がすぐそばまで来た。
「すべては、あの日の約束を果たすため。」
声は、続けた。
「そして、その努力は実を結びます。彼女は、約束を果たせるだけの力を得ました。」
皆が振り返る。
「お久しぶりです、涼宮さん。といっても、あなたにとっては、ついさっき分かれたばかりなんですけどね。」
朝比奈みくるが、そこにいた。
つい先刻分かれたばかりの彼女より、ずっと大人になって。
「……!?」
涼宮ハルヒは声も出せず、固まっている。
「急なことで驚いたでしょうが、わたしはわたし。朝比奈みくる本人です。
ただし、あなたが知っているわたしより、もっと未来から来ました。」
「みくる…ちゃん、なの……?」
「はい。」
朝比奈みくる(大)は、ウィンクしながら応えた。
「みくるちゃん……みくるちゃぁぁぁぁぁん!!」
涼宮ハルヒは泣きながら朝比奈みくる(大)に駆け寄り、抱きついた。
「わたしは、約束を果たすため、この時間に戻ってきました。
とはいっても、今この時間は、約束を果たし終えた後なんですけどね。」
「うん…うん…ずっと、ずっと、あたしに気付かれないように、助けてくれてたのよね!?」
「はい……正確に言うと、涼宮さんと、この時間に来ていたわたしに知られないように、ですけどね。」
朝比奈みくる(大)は、顔を上げて言った。
「今日この時間に来たのは、他でもありません。すべてが終わったこの日、この公園で。
彼女は決意をこめた表情で続ける。
「すべてをお話しするために来ました。」
850 :
【吉】 人:2006/10/01(日) 21:52:41.36 ID:qKg2NxBw0
しえn
851 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:52:45.06 ID:AUOedBhV0
「わたしも同席させてもらう。」
もう1つ、声が生まれた。
「わたしも、あなた達に話すことがある。それに、会いたいとも思っていた。」
声の主は、長門有希。
ただし、今の長門有希と違って、少し大人びた印象。
スーツを着こなし、その顔には、とてもよく似合う知的な眼鏡を掛けている。
「わたしも、あなたとの約束を果たした。」
長門有希(大)は、涼宮ハルヒに言った。
「わたしは、彼女が駐在員としてこの時間に来るよう、様々な手配を行った。」
「それを知ったのは、今の権限を手に入れてからなんですけどね。」
「話は長くなる。落ち着いて話ができる場所がいい。」
「それなら。」
長門有希(小)が言う。
「わたしの部屋がいい。これまでの出来事の、舞台ともなった。」
「そうですね。そうしましょう。」
「そんなに、込み入った話になるのね?」
涼宮ハルヒが問う。
「はい、いろいろと。他人には聞かれたくない話でもあります。」
「じゃあ……部屋の持ち主が許可してるんだから、いいわよね。」
同意する、SOS団一同。
「うふふ。皆さんお揃いですね。今日は久しぶりに、腕によりを掛けて、おいしいお茶を淹れますね♪」
朝比奈みくる(大)は、本当に嬉しそうな顔で告げた。
「あ、そうだ。折角だから、本格的にお茶を点てましょう!実はこの時代に来たときに、すっかりハマっちゃって……」
朝比奈みくる(大)も、2人の長門有希も。涼宮ハルヒも、SOS団一同も。
誰もが、楽しそうな、幸せそうな表情で、移動する。
長門有希(大)は、誰にでも分かる表情で。長門有希(小)は、彼らにだけ分かる無表情で。
土曜日の昼下がり。
ある晴れた日のことだった。
852 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:52:57.27 ID:IGlm/2qz0
支援
853 :
現地語版 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 21:53:37.80 ID:AUOedBhV0
>834-851
Extra.3 長門有希の夢想〜Report.7 追加報告〜
THE END
854 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:53:46.15 ID:nWCXPrpX0
855 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:55:07.46 ID:IGlm/2qz0
乙!
続くよな・・・?
856 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 21:55:48.56 ID:EKe3/1ybO
>>853 GJ!
一体この先どうなるのかって言うのが未だにある
859 :
【大凶】 人:2006/10/01(日) 22:06:54.15 ID:qKg2NxBw0
860 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 22:08:16.80 ID:AUOedBhV0
ふいーーっ。
というわけで、昨日受信したての電波をなんとか形にできました。
今回のは、強烈だった……本編の組み立てを止めるほどに。
そして、本編を一気に完成に持ち込むほどに。
それから、楽しみにしていただいている方には悪いのですが、
Extra.3の内容は、これで完結です。申し訳ない。
これはいわば、原作の最終回予想ですから、現状ではあまりにも情報が不足しています。
なかなか想像が付きませんね、数々のトリックは。
わたしには、本編の暴走長門がお似合いのようです。
今回は、ちょっとGS美神のキャラが入ってたかもしれません。
みくるんは、まんま、おキヌちゃんやな……
さて……差し入れの古泉は有り難くちょうだいした!
往くぞ古泉!さくせんは『ガンガンいこうぜ』だ!
ふもっふ!ふもっふ!マッガーレ!!
861 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:11:42.19 ID:EKe3/1ybO
>>860 うはwwwwテラキモスwwww
今日は甘甘インスピレーションが湧いてこないorz
誰かwktkパワーをくれ!
862 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:14:53.17 ID:A0C5NhD80
wktk
863 :
現地語版担当者 ◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 22:17:17.18 ID:AUOedBhV0
>861
これでいい?
「w!」『w!』
「k!」『k!』
「t!」『t!』
「k!」『k!』
「w・k・t・k!!」
『w・k・t・k!!』
864 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:20:27.50 ID:EKe3/1ybO
おKww
元気出た!!
ほんとにくれるとは思わなかったwwww
865 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:22:41.27 ID:hdUFkZLm0
8スレ借りていい?
投下してみたい。
866 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:23:11.43 ID:bipU4yOm0
>861
おいどんもおいどんも
「Wa!」『Wa!』
「Wa!」『Wa!』
「Wa!」『Wa!』
「Wa・Wa・Wa!!」
『Wa・Wa・Wa!!』
867 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:23:21.58 ID:EKe3/1ybO
wktk!!
869 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:24:19.23 ID:URZ/gzPrO
870 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:26:22.90 ID:EKe3/1ybO
>>866 お前のような奴がいるのは予測済みwwww
つ 待機中古泉
871 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:27:54.65 ID:hdUFkZLm0
(鶴屋さんがかなりあれな設定になっていますがご了承ください。)
<1>
みなさん、ご機嫌いかがでしょうか。本日は不肖ながらも私、古泉一樹がお相手させていただきます。
今日はとある理由で徹夜明けでして、多少の言動の乱れをご容赦いただきたく思います。
ペース配分を考えながらになりますが何卒よしなにお願いします。
はてさて、今日はとある連休前の木曜日。
いつもの部室ですが、集まったメンバーは豪華絢爛、才色兼備、そういった言葉が意味をなさない事をいやがおうにも
思い知らせてくれる方たち。私の目の潤いと対をなすように空気を張りつめさせる組み合わせでもあります。
「任務・・・の話ですかね。」
そこに集まる8つの瞳を見回すと、閉鎖空間を錯覚させるような重圧を感じました。
彼女たちには申し訳ないのですが、別個にもつ責務の重さと妖艶さが裏にある血生臭さをより一層引き立てている感は
否めません。僕もそれなりに慣れていたつもりなのですが場所が場所だけに緊急事態を思わせています。
「いんやぁ、一度ここで会議してみたかったのさっ!影の生徒会みたくてちょろっと怪しい雰囲気がたまらないねっ。
まっほんとに怪しい人間しかここにいないんだけねっ!あっはっはっはっは、ひひひっひひいひふぅひひひ・・・」
そう言い放つとまるで壊れたように笑い始める本日の首謀者、誘拐と拉致と脅迫の3種を同日にこなしても、
罪状は問われないと言うこと確信している彼女はさらりと言い放ちました。
今日ばかりは普段の無垢な爆発ともいえる笑い声に、何かを含んでいるように思えます。
「私もしばらくご挨拶をさせていただく機会から遠のいておりましたし、あそこまで目にかけていただいたのであれば、
ありがたく同席させていただこうかと。お嬢様方にお会いできて光栄でございます。」
脅迫という行為を「目にかけていただく」とすり替え、少し崩した感じの社交辞令と本音を取り混ぜた彼女は
衣装の陳列された場所を見回しながら言葉を紡ぎました。その間も隙がないのはやはり職業病でしょう。
よく見る後ろ姿に、今日は疲労を感じさせない事が、そして今日という日が蓄積したそれを和らげてもらえれ
ばと心より願っております。すると・・・
873 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:29:11.92 ID:IGlm/2qz0
支援
874 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:29:45.12 ID:hdUFkZLm0
<2>
「うわぁ、やっぱりもうこれは私じゃきれませんねぇ。」
と周囲の殺意の視線を助長させるがごとく言い放つ、籠絡や誘惑が
主たる任務といわれれば誰も疑わせない、現代と未来の人間の成長はこうなるのかと男性の恐怖すら誘う彼女は
そういいました。彼女のひたむきさに、気がついたのは確か彼が一番最初だったの思い出しました。
「古泉。」そういって森はあの朝倉涼子よりもはるかに温度のない瞳を向けて扉の外へと僕を促します。うかつにも僕は
現状を見誤り冷静さを欠いている事に気がつきました。その目は一思いに刺殺するよりも遙かに残酷な責め苦が
用意されていることを告げていました。
「いや、これは失礼しました。」動揺を気がつかせぬように廊下に急ぐと、足の震えが有ることに気がつきました。
内心、彼が指された事が非常に些細で有ることを話題に上げようかと考えました。
適時を置きあの閉鎖空間を思わせる部室に再度踏み込むと、本棚の脇のパイプ椅子をこちらに滑らせながら
一輪の花は言葉を紡ぎ始めます。初めて彼女をみたとき、その可憐さと知性と庇護欲のバランスに心を奪われたのは
誰にも申し上げておりません。感じられた微弱なノイズが人ならざる物である事を告げていた事実を認識してもです。
一目惚れですね。あ・・・・・・鶴屋さんに気がつかれているようです。まいりました。
「あらためて、こんにちは古泉さん。今日はこちらでと伺ったのですが、会議の開始時間を伺いに
朝のHRの前にこちらにお邪魔させていただいたら、誰かが外から鍵を閉めてしまったんです。
ここの力場だと観察以外の能力が使えなくて・・・」
僕は代わりにお詫びと謝罪をしました。するとそこまで謝らないでという慈愛に満ちた瞳を見せて
「一度ここから世界を観察してみたかったんです。いい機会でしたしおきになさらないでください。
あ、彼が学校の坂を向かってこちらに戻ってきているみたいです。携帯電話を取り出しましたね。」
すると僕の携帯が振動を始めました。
8000レス分なげぇwwwwwwwwwwww
876 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:30:53.55 ID:hdUFkZLm0
<3>
「おう、長門から伝言だ。本棚にある機関誌をすぐに開けだそうだ。気に食わんが何かありそうな気もするんで
俺もそっちに向かうから。」確かに異常事態ですが、思わず肩をすくめ笑みがこぼれます。
難なく見つけることができた機関誌を取り出すと、レトルトカレーの箱の切れ端が栞代わりになっており、こんな表記が。
「江美里の能力は対有機生命体用ヒューマノイドインターフェイスの中でも超高位に
位置する存在。注意されたし。あと、午後6時にお鍋のカレーかき混ぜておいて。」
正直読まなければ良かったと後悔しましたが、長門さん貴重な情報ありがとうございます。
ただ部室でカレーはいかがなものかと思いますが。なんでしょう、食堂のガスコンロでしょうか。巨大です。
鍵を閉めたのは隠蔽工作のつもりだったんでしょうかね。
「さぁっ会議始めるよっ!」この面子でする会議がどす黒い陰謀めいたものか井戸端会議かにしかならない
のであろうことをきにもせず、議長たるこの少女は号令をかけました。
「議題はどのようなものになりますでしょうか。」ホワイトボードの前に立ち、さらりと素早く日付を書き記すマーカーを
持ったその手は、その職務の内容を感じさせない、少女のような透明さを保ち、そしてボード丈夫でぴたりと止まります。
しかし、律儀にメイド服を着なくても良いかと。「お似合いですね。」と声をかける喜緑さん。
それは僕の台詞であるきもしますが。1秒遅ければ私が声を出していたでしょう。
「まーそんなに堅いないようじゃないっさ。今日は協力者である私達が、ある対象をどう認識しているのか確認するという
名目でっ!」まるで手に持ったナイフを投げるように・・・ああ、我らが団長が宣言の時にする指を前に出すような格好を
取りながら一点を指さしました。彼女が涼宮ハルヒの力を持っていたらどうなっていたんでしょうか。プラスマイナスゼロ
であるというのが私と彼の見解ではありますが。
「え、ぁあぁ、あ?私ですか?」少し怯える朝比奈みくるの異時間同位体はお茶くみと配膳をしながら指の行方を
追い始める。親友であり、今の時間平面では同盟者である鶴屋さんの顔を見つめ直す。
魅惑の笑顔が戻り、何故か顔を赤らめる鶴屋さん。
「いやっ!何遍見てもかわいいっさ!私としてはすぐにでもみくるを連れて帰っていじくり倒したいと思ってるよっ!」
「ふふ、負けませんよ〜。」相当誤解を受けそうな会話です。私も思わず目を泳がせると何やら喜緑さんは
ノートを取り出し・・・あ、議事録ですね。私も何か仕事をしなければ。と思った矢先でした。
877 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:32:24.91 ID:hdUFkZLm0
<4>
「古泉くんっ!キョンくんの情報をお願いできないかなっ?」なるほど。対象とは彼の事でしたか。
確かに、超重要ではあります。彼の現在の重要性は有る意味で涼宮ハルヒと同等かそれ以上ですからね。
私は端的に彼の行動や知る限りの過去等を伝えていき、昨今の状態を伝えます。
軽やかに踊り、文字を描いていく2本の腕がまるで指揮者のように僕にリズムを造り、爛々とした瞳が
僕の仕事へ緊張感をもたせます。小さなガスコンロの前で熱心に耳を傾ける顔の口元が、緊張感の中に
心地よい幸福感をもたらしてくれます。
僕は言葉を紡いでいるこの時間が好きでした。
イレギュラー因子とよばれ、時には殺害の対象となり、それでも異常な理不尽を受け入れようとする彼に
生命が宿るはずのない現況報告と、推測や憶測といった僕の自己陶酔と戦略を告げる言葉が
彼のフィルターで十分に濾過され、必要最低限の澄んだ情報となって彼に記憶されていくことに驚き、
気がつくとまるでそれが自分を浄化しているように思えました。厳しい任務をもつ僕の新しい幸せでもあります。
暖かみをもって帰ってくる彼の言葉の狼狽した事もあります。だいたいが予測不可能なタイミングと内容ですが。
報告が終わると「ん〜〜〜〜〜っ!何か核心を欠いたような感じをうけるっさねっ。なんで〜だろっ。」
と議長は告げると何やら思惑にふけりはじめました。
「ねぇ古泉くん、そのお鍋ってもしかして長門さんの?規定事項ならそれはそこにないはずなんだけど・・・」
さらりと頭を悩ませる朝比奈みくるに私もすっかり忘れていたその鍋を思い出し、立ち上がり巨大な鍋のしたに
目をやると火種も燃料もないことに気がつきました。
すると「どうされましたか?」首をかしげながら僕を覗き込む喜緑さん。
「いえ、長門さんから指定された時間にこれを煮込むように言われていまして。」
そうです。このサイズのガスコンロはカセットコンロとは違い、それなりのエネルギーが動作に必要です。
「生徒会としては、あまり見過ごすわけにもいきませんが。」と苦笑しながら、
「長門さんの監視者としては、感情や欲求に伴った成長を喜ばしく思わないはずがありませんしね。」
どこかのヨーロッパ建築にある聖母の笑みにあった瞳が片目をつぶり、公と私のもつ矛盾を消し去りました。
私はたぶん、涼宮さんがおっしゃるところの精神病の一種にかかっているのかもしれません。
878 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:32:46.87 ID:IGlm/2qz0
支援
879 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:33:40.97 ID:hdUFkZLm0
<5>
最近は、肉体を酷使する任務も減ってはきていますが、非戦闘時の任務にかり出されるたびに
蓄積する疲労は割り切れるようになったとはいえごまかせるものではないのが事実です。
新川や森から、通常の高校生活に準ずる任務に配慮されているとはいえ人知れず片づけなけ
ればならない仕事は決して綺麗なものではありません。だからでしょうかね、無意識的に彼女
のような存在に魅力を感じるのは。
ふと目の前に許可を求めるような瞳を見ました。
「いかがでしょう?私がこれを暖めましょうか?」と彼女はそう言いました。
「ですが、ここは・・・。そうですね。廊下に運びましょうか。」笑顔を返すとうなずく彼女。
しかして問題がまた発生しました。この鍋、重さが40kgをゆうに超えている事が判明しました。
ここには女性しかいません。
喜緑さんは「ここは長門さんが普通の女の子でいられる安住の・・・そういう力場ですから。」とおっしゃいました。
森も「古泉。正常業務のときの原則として女性を敬うことを忘れないようにしなさい。」とたしなめるようにいいました。
鶴屋さんや朝比奈みくるは聞くまでもないでしょう。「よだれがたれそうになってきたっさっ!白飯用意してくるよっ!」
といって何やら携帯で連絡しながら飛び出していきました。
とそこへ彼がやってきました。無言です。というより、かける言葉もないでしょう。正直たまらない顔です。
呆然と立ちつくす彼は「こ、こんばんは。」と現状の把握に必死です。僕が手短に報告するとか彼は、
「やれやれ、ま事が荒立つこともなさそうだし、いいだろうよ。この面子で何か起きたらどうしようもねーだろよ。」
苦笑いしながら事態をあっさり飲み込む彼に私は尊敬と畏怖の念を抱かずにはいられませんでした。
「森さん、いつぞやは本当にお世話になりました。今日は息を抜いても?」思いの外余裕のある彼に驚きます。
「お気遣い感謝いたします。お言葉に甘えさせていただいております。」おやおや、目尻の緩んだ顔です。
どこで見せていただいた顔だったか・・・おや・・・えええまぁ又の機会に。
880 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:34:13.10 ID:IGlm/2qz0
支援
881 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:34:44.81 ID:A0C5NhD80
支援
882 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:34:57.66 ID:hdUFkZLm0
<6>
「朝比奈さんこんばんは、おひさしぶりですね。」
「はいっ!キョンくんもお元気そうでなによりです。」確か一月前に彼らはお会いしていたとか。
まぁ私たちも知らずの同盟のようなものを組んでいる関係上お会いすることはあるんですが、再会の感動だけでは
ないように見えますがね。ほら、彼女は貴方が気がついていないことに気がついていますよ。
「喜緑さんもこんばんは。長門が世話になってます。そこはあなた達の特等席かもしれませんね。」と笑顔。
珍しい物を見るような表情を一瞬見せた彼女は、すぐに笑顔に戻ります。たぶん彼ならそう言うと分かっていたのと
本当にそう言ったことに対する驚きが有ったのでしょう。さすが長門さんの監視者です。
「長門さんは私がここに入ることを止めようとするんですよ。困ったものです。」にこやかな微笑みを絶やさずに紡ぐ。
すこしいぶかしげな顔をした彼は「・・・何故でしょうかね。」と本当に分かっていない様子。
思わず喜緑さんをみると苦笑いをしておられます。目が合い僕が肩をすくめるとくつくつと笑い始めました。
あらかた彼は、喜緑さんや朝比奈みくるの異時間同位体がくると何か物騒な事が起きるからとか、そんな事を考えて
それをそのまま口に出すと失礼なんじゃないかと思い先ほどの発言がでた、そんなところじゃないでしょうか。
肩をすくめた僕がおもしろくないのか彼は朝比奈みくるに目をやると、やはり彼女も俯いて肩を揺らして笑いをこらえて
います。森は何かを悟ろうかとするように彼をまじまじと注意深く観察しているようにみえます。
すると扉が期待と不安を孕んだ馴染みの有る音で勢いよく開きました。私は一瞬ですが身をすくめました。
あれ?彼は笑顔を崩しません。涼宮さんがいらっしゃるときは微弱ですが顔を歪めるか動揺するはずなんですが。
ドアの開閉音の違いが分かるんですかね。何者ですか貴方は。
「いやっはぁっっはっはっはっは・・・ふぇっくしん!ぁあ〜白飯きたよっ!おぉっ!キョンくんいらっしゃい!」
一瞬何かを言おうとして止めた彼は挨拶を手短に済ますと抱えているであろう荷物の運搬を助ける為に席を立ちました。
その脇から現れた人物に僕も再度気を引き締めました。といっても冒頭から一度も気を抜いた記憶はありませんが。
883 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:35:58.13 ID:hdUFkZLm0
<7>
「おひしぶりでございます。私はすぐにでもお暇させていただきますよ。」両肩両手にこれから長く続くであろう潜伏を
必然とする戦地に赴くがごとく荷物を抱えた新川がそこにいました。彼は表情を固まらせて、一言「それは?」と。
僕はその中身がこれから私達の胃に収められるであろう品物であると予想しましたが、彼には見たとおりに映った
のでしょうか。
「帰ることは許可できないよっ!帰ったら死刑っさ!」彼はその一言で我に返ったように肩をまたすくめました。
これには僕も中にいる朝比奈みくる(大)も素直に驚かされましたしね。
「いやはや、それはご勘弁願いたいですな。それでは私もご相伴にあずからせていただこうかと思います。」
新川は湯気の立ち上る白飯の箱を床に置き、彼と僕はそれを手伝います。
新川は森や朝比奈みくる(大)、鶴屋さんに挨拶をしているので、彼と廊下で外を眺めていました。
「なぁ、SOS団がもう一つできたように感じないか?」彼は呑気にそんな事をおっしゃいました。
僕はただただ肩をすくめ両手を上げることしかできませんでした。裏SOS団、手に余る代物ですね。
「僕は明日、学校をお休みさせていただこうかと思っていますよ。徹夜明けの後にこれでして。」
心底哀れみの目を向ける彼は「皮肉の言葉も思い浮かばんよ。すまないな。」と謝罪の言葉をかけてきました。
お互いが苦笑いでいると喜緑さんが廊下にいらっしゃいました。
「調理室を使うんですか?新川さんを待ってからいきましょう。」ドアを閉めた喜緑さんに彼は訪ねていました。
僕は本当に疲労があったのでしょうか。普段ならかならず先の気配りを心がけていた僕は少し狼狽しました。
いけませんね、と自分を戒めて彼女が人ならざる存在であることに気がつきました。
鍋にかざされた手を見て。そしてそれが両手になったとき僕は長門さんの忠告を思い出しました。
彼もおおかた同じ事を思っていたのでしょうが。
884 :
【末吉】 :2006/10/01(日) 22:36:47.35 ID:c0QdiDHm0
ウプレカス
885 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:36:56.85 ID:A0C5NhD80
支援
886 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:37:26.73 ID:hdUFkZLm0
<8>
一瞬制止を促そうとした彼と僕を余所にそれは広がりました。
彼女は先ほどいた時空から位相をずらした空間を作り上げました。緑に囲まれているのは彼女の性格の現れでしょうか。
美しい湖の畔とは裏腹に、鍋の周りは協力な熱の空間が球体状に取り巻いています。いくつの微調整を加えながらの
料理になるのでしょうか。鍋の融解点とルーの適温とその空間の維持と鍋を空中に浮かべて大気を計算し・・・ゾっとします。
彼はその鍋にはそれほど驚きもせず湖畔に見える動物と植物に呆然としています。そして僕も。
喜緑さんは絶対に敵に回せないと考えると同時に、僕にとって魅力的な存在であると認めざるを得ませんでした。
鍋を維持し、位相を戻し、情報構成をし直して台車を造る。彼女のことです。今の力を感づかれぬよう隠蔽する措置も
取っている事でしょう。
魅惑の料理の時間はあっというまにすぎ、嗅覚を支配しようとする存在が今の僕には邪魔な物に感じました。
喜緑さんは「さぁ、遅くなってしまいますし食事にしましょう。」と何事もなかったような笑顔でそう言いました。
彼は喜緑さんに「それ、長門にも教えてやってください。」と進言していたところで僕は思わず笑い出してしまいました。
食事の間、一応の議題である彼についての考察や報告、ヒアリングなどで食卓が賑わいました。
もちろんとうの彼はバツの悪そうな顔をしていましたが、一度、彼らしいあの仕草を見せた後はぽつぽつとごまかしながら
返答していました。
ふと彼を見ると少し憂鬱な表情をしていました。今日始めてみせるその顔に僕は思わず「どうされましたか。」と伺い立てると
「んあ、いや、あいつは何も知らないんだなぁって改めて思ってな・・・どうすりゃいいかは分かってるんだけどな。」
そういうと席を立ち手洗いに行くと、部室を出ました。
名残惜しくも食事は終わり、当然ながら残ったカレーのルーは長門さんの明日以降の昼食としてストックされました。
なるほど、本格派になろうとしているのですね。少し具が少なかったような気もしますが。
彼と新川は食器を洗いに、僕と女性陣は室内の掃除を済ませます。
887 :
【豚】 人:2006/10/01(日) 22:37:32.44 ID:qKg2NxBw0
しえn
888 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:38:28.11 ID:Egre43De0
Q. 問題クリスマスの前日をなんと言うか?
A. 平日
そんな支援
889 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:39:05.44 ID:hdUFkZLm0
8スレww 8レスでした。ごめんね。
てか8レスで収まってないんでこのまま投下させていただいても?
890 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:39:11.24 ID:A0C5NhD80
支援
891 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:39:21.04 ID:IGlm/2qz0
おk
892 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:39:36.60 ID:EKe3/1ybO
wktk
893 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:42:00.52 ID:hdUFkZLm0
<9>
「一応まとめをだしておこうねっ!皆の衆っ!彼はどういう存在か見解を発表するっさっ。」
どういった答えが返ってくるのでしょうか。これほど興味深い事もあまりないでしょう。
まず森「少し確認したいことはございますが、ある意味では守り神みたいな存在でしょうかね。」
朝比奈(大)は「最初はイレギュラーな存在だったけど、今は時間の歪みを乗り越えている存在でしょうか。」
喜緑さんは「そうですねぇ、自律進化の可能性を促す存在です。ある意味普通の人間ではできないです。」
鶴屋さん「私は彼が欲しいにょろよっ!」
おやおや。一部問題発言がありましたがどこかで聞いたことのあるお話ですね。今日は僕に用意された一日でしょうか。
こんなに笑ったのはいつ頃だったでしょうか。
彼と新川が戻ってきたところでお開きとなりました。彼はあまり遅くなれないとのことで先に部室からでようとしました。
振り返りざまに僕達全員を見た後に毒の全くない顔でこう挨拶しました。
「じゃあ、また来てください。」
一瞬ですが、任務とか責務を忘れた自分に狼狽しました。どうやら他の方も程度はあれど同じ感想を抱いていた様子。
新川さんは彼を見送った後、大きな声を出して笑っていました。
帰りの車の中であの挨拶を聞いたとき、何を思ったか一番早く仕事の時の顔に戻した森は話をきりだした。
「私達の仕事と呼ぶには差し出がましい活動に、あれほど稚拙な言葉で誇りを感じさせられたことはない。」と。
「ただ彼の恋愛感情の処理の仕方には鈍さを感じさせるがあれは何か考えがある気がしてならない。
平たく言うと、彼がもてない理由が分からないし、それを隠蔽する理由も分からない。彼も4年前に何か関わっているのかも
しれない。」「過去はすべて気づかぬふりで逃げていたのか、理由があって避けていたのか。」
そこまで言うと新川に意見を求める彼女。
894 :
【大吉】 人:2006/10/01(日) 22:43:50.30 ID:qKg2NxBw0
しえん
895 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:44:09.22 ID:hdUFkZLm0
<10>
「私には彼が現実社会で俗にどういった存在に該当するか、どういう覚悟を意識的に無意識的に持っているのか、
あの挨拶で察しましたよ。かれは有り体に言えば父親です。誰に対すると言うわけでもありませんが来る
物拒まず父性愛を持っています。彼の置かれている現状が、あまりに普通であり異常であるが故、
それを維持し続けるのは本来は不可能でしょう。能力といえば容易いですが、あれは普通とはいえませんね。
何故そんな存在の彼がそもそも涼宮ハルヒという存在に近い場所にいたのか。
それが何を表すのか興味深いところです。」
何故僕が彼にあれだけ頼ろうとしたのか、無意識的にそういう存在として見ていたのかもしれない。
僕には両親はいない。日常がまた始まる。むこうとこちらの世界を行き来しながら。
でも彼がいれば僕はこんな普通で異常な世界でも笑っていける。笑える日が増える。それだけは確信しました。
喜緑と古泉書こうとしたけど、喜緑のネタが全て脳内で無理ww。
お邪魔しました。
支援
897 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:46:35.74 ID:IGlm/2qz0
乙!!
何かよく分からんが和んだ……
乙!GJ!
中々にいい作品だな。そして珍しい
よっしゃ、意欲湧いてきた
900 :
変わらない:2006/10/01(日) 22:47:17.59 ID:hdUFkZLm0
<10>で終わりです。 そのうち裏SOS団でも始動させます。
お目汚し失礼いたしました。
乙!
902 :
◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 22:49:58.68 ID:AUOedBhV0
乙!
裏SOS団……考えただけで……
血沸き肉踊ると思いませんか?
903 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:51:00.24 ID:EKe3/1ybO
うはは!
乙!GJ!
904 :
◆eHA9wZFEww :2006/10/01(日) 22:51:54.02 ID:AUOedBhV0
古泉とみくるは、書くにも情報が不足していますよね。
特に古泉。
そこにあえて切り込んだその意気や、よし!
わたしも、いつか、きっと……
#今回、番外編のハルヒは、一部ラオウを意識しました。
>>904 ちょwwwwラオウってwwwwwwwwwww
906 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/10/01(日) 22:57:30.03 ID:3k1EN5Lo0
雑談時はトリ外そうよ
>>906 付けているの忘れてた
スマソ(´・ω・`)
908 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
中途半端に消えてたのか……
2作投下で気が抜けたorz
失礼しましたー