文才無しに小説書いてはいけないのかね?

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです。

■まとめ1 http://novel.news4vip.org/?BNSK (現在使用不可)
■まとめ2 http://www.wing2.jp/~bnsk/?BNSK (通常投稿作品まとめWiki)

▽投下を考えている人へ
まずはお題をもらいましょう。安価指定でも構いませんが、基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです。
人のお題を使うのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります。
※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい。

▽投下の際の注意点
他の方が投下中の場合は投下終了まで待って下さい。投下前にはリロードを忘れずに。
投下する人は小説の最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願い致します。
また、読む人にわかりやすいように、タイトルを付けましょう。付けれない人はお題で構いません。
できれば名前欄に『「タイトルorお題」 現在のレス数/総レス数』のように書いて下さい。
作品を投下する際は一度テキストエディタで仕上げてから、まとめて投下しましょう。

▽読み手の方へ
感想は書き手側の意欲向上にも繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい。

▽保守をしてくれる勇士へ
保守は大体15分間隔が効果的です。保守ついでの投下も勿論OKです。
雑談も構いませんが、投下しにくい空気を作ったりはしないようにお願い致します。
小説を書くに当たって有用な情報のやり取りはむしろ推奨します。
2 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 14:21:08.88 ID:vxX71nMr0
>>1
乙!
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:22:28.25 ID:rIE7hXP+0
<週末品評会について>
毎週土曜日の午前中に、お題が出されます。
※現在、お題提示日に関しては模索中。土曜日の午前中より早く提示される事があります。
作品は日曜日の24:00までに投稿してください。
その後、それぞれに評価をしていただき、火曜日の24:00まで投票を受け付けます。

《作品投稿》
・目安は2〜3レス程度のSSでお願いします
・ジャンルは書き手に一任します
・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って、全部書き終わってから投下するようにお願いします
・一人当たりの投稿数に、特に制限はありません。思う存分、表現してください
・時間を過ぎての投稿も、選考外ではありますがまとめサイトに掲載します
・毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです
◆お題の他に、作品にタイトルをつけてください

《投票》
・本スレへの書き込みでお願いします
・絞りきれない、選び難い場合には、気になる作品を複数挙げていただいても構いません
・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行ってください
・投票はひとりで複数作を挙げてもOKです。
・簡単でよいので、感想、批評等書いてください。書き手の次への糧になります!
◆レスには【投票】と分かりやすいワードを付けてください

・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられますので
よろしくお願いいたします。
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:22:29.31 ID:5QJrl0VU0
毎週土曜日の午前中に、お題が出されます。
※現在、お題提示日に関しては模索中。土曜日の午前中より早く提示される事があります。
作品は日曜日の24:00までに投稿してください。
その後、それぞれに評価をしていただき、火曜日の24:00まで投票を受け付けます。

《作品投稿》
・目安は2〜3レス程度のSSでお願いします
・ジャンルは書き手に一任します
・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って、全部書き終わってから投下するようにお願いします
・一人当たりの投稿数に、特に制限はありません。思う存分、表現してください
・時間を過ぎての投稿も、選考外ではありますがまとめサイトに掲載します
・毎回同じコテや酉で出続けると周囲にわかりやすいです
◆お題の他に、作品にタイトルをつけてください

《投票》
・本スレへの書き込みでお願いします
・絞りきれない、選び難い場合には、気になる作品を複数挙げていただいても構いません
・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行ってください
・投票はひとりで複数作を挙げてもOKです。
・簡単でよいので、感想、批評等書いてください。書き手の次への糧になります!
◆レスには【投票】と分かりやすいワードを付けてください

・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられますので
よろしくお願いいたします。
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:23:03.16 ID:5QJrl0VU0
150 名前: ◆dx10HbTEQg [] 投稿日:2006/09/06(水) 22:00:50.58 ID:7EW5csIV0
第24回週末品評会のお題は「王」にします。
老若男女、人でも動物でも宇宙人でも何でもかまいません。脳内フル活用してがんばってください。
お題発表が早い事ですし締め切りは厳守。但し譲り合いなどでオーバーした作品は時間内として認めます。
レス数も具体的に制限はしませんが、5、6レスを目安にしてください。余り長いと大変です。
タイトルは出来るだけつけてください。ないことで投票外にはしませんが、あると嬉しい。
未完は投票対象外。さるさんの襲撃も考え、投下はお早めに。
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:23:07.80 ID:rIE7hXP+0
150 ◆dx10HbTEQg 2006/09/06(水) 22:00:50.58 ID:7EW5csIV0
第24回週末品評会のお題は「王」にします。
老若男女、人でも動物でも宇宙人でも何でもかまいません。脳内フル活用してがんばってください。
お題発表が早い事ですし締め切りは厳守。但し譲り合いなどでオーバーした作品は時間内として認めます。
レス数も具体的に制限はしませんが、5、6レスを目安にしてください。余り長いと大変です。
タイトルは出来るだけつけてください。ないことで投票外にはしませんが、あると嬉しい。
未完は投票対象外。さるさんの襲撃も考え、投下はお早めに。
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:23:38.33 ID:rIE7hXP+0
すまん、余計な事したw
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:23:54.52 ID:nUWX3Ved0
うはwこのララはエロイwww
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:24:39.33 ID:KU8qx1m00
お題くだしあ ↓
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:27:25.21 ID:5QJrl0VU0
重複
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:30:49.10 ID:8kg8NBbN0
>>1
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:34:38.83 ID:hQZ/vv940
今沖田産業。
たんぼの感想くれた香具師d。
実はアレ、お金か別の土地の話で代金を払える。って世界観だった。
途中で寝ちゃって、金かカードにしちゃったんだ。
で、話で代金支払ってお釣りを貰わずに話をしてもらう。って言うのが元だったけど、はしょった。
爺殺した方が早く終わるな。って思った。
今では反省している。
13 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 14:35:36.51 ID:vxX71nMr0
さて前スレ埋め終わったし、品評会作品にとりかかるかな
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:36:04.36 ID:8Y/+Y8Rh0
品評会作品、全部消したくなってきた
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:36:28.26 ID:hQZ/vv940
品評会初参加で気になってるんだけど、締め切りは今日の24時?明日の24時?
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:38:21.13 ID:PWZ7rptN0
>>13
wktk

>>15
>>4
>作品は日曜日の24:00までに投稿してください。
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:39:06.71 ID:rSYcn44R0
お題くだちゃ
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:40:28.47 ID:rIE7hXP+0
>>17
死亡推定時刻
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:40:33.71 ID:fiPW3QwC0
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:41:39.69 ID:rIE7hXP+0
前スレログまとめに上げときました
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:42:28.28 ID:5QJrl0VU0
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:44:27.67 ID:PWZ7rptN0
>>20
いつも何かとおつかれさま

遅ればせながら>>1おつ
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:44:59.60 ID:fiPW3QwC0
なんかもうどんなお題を貰ったのか忘れてしまったので
再度お題下さい。以前下さった方にはお詫びします。
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:46:06.55 ID:hQZ/vv940
アカギの様なカイジ
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:47:39.51 ID:fiPW3QwC0
>>24
アカギもカイジも読んだ事がない。今度読んでみるから許しておくれ。

再度安価
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 14:48:06.67 ID:8Y/+Y8Rh0
博打
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:02:01.65 ID:fiPW3QwC0
>>26
把握しました
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:18:35.49 ID:rIE7hXP+0
作風って変わるもんだな。
書きあがった品評会作を書き始めたときの文と比べてみたが、全く違う。
腕が上がったのか。才能が枯渇したのか。

一回外出して帰ってきたら投下します。保守よろ
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:22:50.60 ID:e965c+Zr0
前スレの創英社に当選したものです。
チラシの裏ですが保守ついでに……

どうも23作集まったうちの入賞作品が8作で月刊賞が1作。
なのでそんなに大きいコンテストではなかったもようorz

ええと因みに自分の作品タイトルは、入選者の中で一番浮いていますw
まさか入選するとは思ってなかったんでかなり受け狙いでしたorz

本当に稚拙というか未熟と思えた作品だったので、非常にびっくりしています。
しかし、出版七万円はないorz
なんかその内容にあったイラストをイラストレーターさんに書いて頂けるそうで、
是非見てみたい気もします……七万か……約一ヶ月のバイト分だorz
30 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 15:25:55.59 ID:vxX71nMr0
>>29
「この一歩は小さな一歩だが、スレ住人にとっては大いなる一歩だ」

まずもっと詳しい情報をお願いする
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:27:04.44 ID:fiPW3QwC0
>>29

  勝者とはつまり、犠牲を惜しまない人間だ
                      ―ウプレカス
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:28:06.09 ID:e965c+Zr0
>>30
確かに、俺にとっても大きな一歩ですw

えと例えばどんな情報でしょうか?
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:29:26.02 ID:5QJrl0VU0
千年ドリステ
だな?

よし把握した
34 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 15:33:31.06 ID:vxX71nMr0
>>32
まず、本当に出版されるのか?(確定or希望者のみ)
出版されるなら、どういう形態でなのか(雑誌に掲載?)
また、印税率や原稿料はどうなのか
ってとこだな
先走りしすぎだったらスマソ
35王 ◆hqltjF9v.Q :2006/09/09(土) 15:33:32.51 ID:hQZ/vv940
王。
それは統治する者。
王。
それはその国の象徴。
王。
それは我が家の大黒柱。


時は、私怨獄時代。
この国には、数々の王が君臨している。
何故、王が数々君臨しているのか。
それは――


一家に一人王が居るから



朝だ。
清清しい朝。
鳥達も私を称えるかの様な賛美歌で私を起こしてくれる。
時間は…9時55分
そろそろ隣国が攻め込んでくる時間だ。

ピンポーンピンポーン

ほら、おいでなすった。
「王、隣国が攻めて来ました。」
バタン。と勢い良くドアが開けられる。
36王 ◆hqltjF9v.Q :2006/09/09(土) 15:34:09.83 ID:hQZ/vv940
「解ってるよ!!ノックしてって言ってるじゃん!!どうしてママはいつもノックしないのさ!!」
コレが私の素である。
「母親に向かってその口の聞き方はなんだい!!」
「まぁ、良いけどさ…」
「それより、王。今回は如何して撃退しましょうか。」
神妙な顔つきで母と呼ばれる物体が尋ねてくる。
「今日も相手の思うままにやらせて勝ち取るよ。」
「頼もしい限りで御座います。」
私は、そのまま部屋を出て玄関に向かった。

ピンポーンピンポーンピンポンピポピポピポピポ
「うるさあああああああああい!!」
叫びながらドアを開ける。
「ふっふっふっふっ。出たな杉本ノ王よ。この国はわが国が頂く。」
薄ら笑いを浮かべている中年の男。
この男とは、私怨獄の世になってから毎日撃退し続けて気付けば早5年。
「良く飽きないね。斉藤ノ王。」
「今日こそ年貢の納め時だからな!!」
「毎日言ってるよ…それ…」
「コホン…とっ兎に角今日は違う。」
咳払いをしてから斉藤ノ王はポケットを漁る。
「また変なの持ってきたの?もうヤダよ。お腹空いた。」
「今回はコレで蹴りをつける!!」
ジャーンと出したのは、オセロ。
37王 ◆hqltjF9v.Q :2006/09/09(土) 15:34:45.63 ID:hQZ/vv940
「いつも思うんだけど、どうしてそんなに大きいものがそのポケットに入ってるの?」
「蒼い狸から奪ったんだ。」
そう言いながらオセロをセットしている。
毎度の事ながら楽しそうだ。
「白か黒。どっちが良いんだ?どっちだ?」
「じゃあ…黒…」
「解った白だな。」
「黒だよ!!」
「白しか無い。黒は俺が使う。売り切れだ。」
「ズルイよ!!」
「大人はいつもズルイのさ。」

パチパチと無言の時間が流れる。

「あ、其処裏返すの手伝って。」
「ん。」

パチパチ

「何で毎日飽きないの?」
「解らない。」

パチパチ
38王 ◆hqltjF9v.Q :2006/09/09(土) 15:36:18.16 ID:hQZ/vv940
「ずるい!!そこ絶対白だって!!」
角を指差して叫ぶ。
「良いや。此処は黒だった。初めから黒だった。」
「白白!!絶対白!!」
「仮に俺が白を黒にしたとしよう。それが何だ?」
「うわ…有り得ない…」
「勝負に卑怯は付き物だ。文句があるならサマした瞬間に手を掴みな。」
「もう良い…」

パチパチパチパチ

「置く所無いからパスだね。じゃあ此処。」
パチと置く。
「またパスだね。じゃあ此処で御終いだ。」
ガシャーン!!
オセロがひっくり返される。
「覚えてろ!!杉本ノ王!!」
斉藤ノ王はそのまま、隣の家。いや、隣の国に帰って行った。
さ、朝食でも摂るか。

「お腹すいた。ご飯」
「解りました。直ぐにお持ちします。」
母はパタパタとキッ…厨房に駆けて行く。
39王 ◆hqltjF9v.Q :2006/09/09(土) 15:37:24.40 ID:hQZ/vv940
「王、撃退ご苦労様です。」
「あ、パパ居たの?」
「度々思うのですが、どうして侵略をなさらないのですか?」
「何か嫌じゃん。」
「でも、隣の町内を占めてる橋本ノ王に侵略されたら一たまりもありませんよ。」
「だって、お隣さんだし仲良くしなきゃ。」
「寝首を掻かれても良いのですか?」
「そうじゃないよ。斉藤ノ王だって、毎日楽しそうだし。」
「それは、わが国を支配しようとしてるからでしょう。」

トーストと牛乳が私の前に並ぶ。

「斉藤ノ王は、私が負けそうになったらワザと負けてくれるんだよ。
でも、本人はワザとじゃないって言い張るけどね。」
「でも、他国が攻めて来たらどうするのですか。」

「ふぉのふぉきはふぉのふぉきふぁよ(その時はその時だよ)」
トーストを頬張りながら私は言った。
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:38:48.39 ID:hQZ/vv940
こんな感じで良いのかな?
初参加だから良く解んね。
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:43:24.96 ID:e965c+Zr0
>>34
本自体は単行本「ライトのベル・ジュブナイル選集(仮題)」に希望すれば掲載。
その際かかる費用は3500×20枚の七万円。
著者印税は増刷時よりの支払い。
最低保障印税6l(予定)を参加者数と各自の参加頁数で分配だそうです。
原稿料はありませんorz
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:46:26.24 ID:5QJrl0VU0
いやここってvipじゃん
しかもここって文才の無いってのが大前提のスレじゃない。
言わば小説書き達の最底辺層(弱冠大げさかもしれんが)の集まりなわけじゃない。
そんな中からどんなしょぼい賞だろうが入選しちゃう奴がでてきたってのは
朗報以外の何者でもないよ。
ID:e965c+Zr0の持って生まれた才がたまたまココで花開いた、若しくは
元々実力はあって賞とったタイミングでたまたまココに居ただけかもしれないけど、
それでも賞だとか小説家志望が結構多いこのスレ住人にはいい刺激となる。
ここでやってるのも強ちイインジャネ?みたいな

というわけでID:e965c+Zr0おめでとうございます


ということが言いたかったのさ
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:55:44.19 ID:e965c+Zr0
>>42
とてもありがとう。
小説書き始めて、つまりはこのスレに来て二ヶ月位だけど、
まさか自分が賞を貰えるとは思わなかった。
正直俺はまだ週末品評会で優勝したことないし、
皆さんの実力についていけてるのか心配なレベルなのです。
なので皆さんも参加すれば、確実に入賞者はもっと増えると思います。
しかも過去の稚拙な作品を見せるのが恥ずかしいので、
トリップはあまり晒したくないww
でも読みたいって人が前スレでいたのでヒントだけ
ヒント:因みにここに投下した最後の作品は前スレの天才少女と俺

ここはとても良い修行の場だと思います。
これからもヨロシクお願いします!
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:58:01.35 ID:yv/mLgAo0
ロリと萌えの狭間で揺れ動く、主人公の葛藤を描いた大作だったと記憶している。
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 15:59:24.65 ID:PWZ7rptN0
>>43
もっと上を目指してこれからも頑張ってくださいな
おめでとう
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:01:50.89 ID:8Y/+Y8Rh0
萌えるか萌えないかを気にしてた人か?
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:01:52.74 ID:5QJrl0VU0
よし、祝いでだれかID:e965c+Zr0を主役とした「王」の作品を書くんだ











俺?
無理無理品評会用書いてるし
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:02:41.62 ID:e965c+Zr0
>>44
ちょwwww正解wwwww
萌えを目指した作品だったけど大作かどうかは……orz

ttp://www.soeisya.co.jp/ance/ance-ln0609.html

それを踏まえた上で、上の入賞作品のタイトルを見ていけばどの作品を書いたかが分かるんだぜw


49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:03:15.01 ID:o2buP+B60
先月お題をもらったがあまりにも無理があって諦めた俺にお題plz
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:03:40.83 ID:e965c+Zr0
>>45
ありがとう!
そのつもりです!

>>46
イエスww
完全に変な人だなw
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:04:49.28 ID:5QJrl0VU0
うへ
wiki再編してくるわ
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:06:13.89 ID:yv/mLgAo0
>>48
どれかわからないww
わからないがwww

岬の魔女っ子物語が浮いている気がする。
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:08:38.56 ID:fiPW3QwC0
よーし、おじちゃんもID:e965c+Zr0に触発されて
どっかライトノベルの賞に応募しちゃうぞ〜。

ライトノベル書けないけど。
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:08:38.97 ID:e965c+Zr0
>>52
それで正解ww

岬の魔女物語と岬の魔女っ子物語にするか悩んでいたら、
このスレの2LnoVeLzqY氏が「がちで後者」と言ってくれたので、
こんなにも素敵なネーミングになったんだぜww
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:09:20.14 ID:yv/mLgAo0
素敵に浮いてるw
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:10:23.83 ID:8Y/+Y8Rh0
>>54
そのレス覚えてるわw
57 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 16:14:15.77 ID:vxX71nMr0
>>35
なぜ一家に一人王がいるようになったのか、その理由を掘り下げて考えると作品に深みが生まれると思うよ。

>>43
これからもよろしく
さて、七万円を払って出版した場合モトがとれるかどうかだが、俺には計算できんorz
だれか出版業界とか数学に強い人いないかな?

58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:21:03.67 ID:o2buP+B60
わかった
>>50-57をお題にすればいいんだな
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:22:00.53 ID:PWZ7rptN0
>>57
別に詳しくはないけど、今のこのご時勢、増刷がありえない
つまり、書籍化しても、お金が入ってくることはまずありえない。
ぶっちゃけ、七万円は本にしてもらうための出費だね
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:22:24.38 ID:5QJrl0VU0
>>58
おk落ち着け
正直スマンカッタ

というわけで

傷心
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:23:24.52 ID:bMGsJVQ00
帰宅。

>>35からの作品は無題「王」っツー事でいいのかな?
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:23:40.63 ID:e965c+Zr0
>>55
だよねw
>>56
結構前だねw
>>57
59氏の言うとおりだと思いますorz
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:24:24.10 ID:5QJrl0VU0
>>61
たぶんおk
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:25:49.30 ID:o2buP+B60
おkサンクス
>>60も追加d(ry


|ω・`)素直に書きます
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:27:30.85 ID:bMGsJVQ00
おk。
>>35-39追加完了
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:37:49.84 ID:5QJrl0VU0
もう少しで書き終わる保守
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 16:46:54.85 ID:e965c+Zr0
保守
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:02:19.85 ID:e965c+Zr0
 
69 ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 17:06:06.00 ID:bMGsJVQ00
うし、推敲完了。
投下します。
題「王」 タイトル「二代目として」 4レスを予定
70二代目として(1/4) ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 17:06:46.19 ID:bMGsJVQ00
「で、貴様らは俺にストリーキングしろと言いたい訳だな?」
 赤を基調とした調度の並ぶ大理石張りの広間。俺は、一段高いところに据え付けられた椅子から
段下の商人たちへ声をかける。
「い、いえ! 決してその様な……」
「もういい。その馬鹿には見えぬという服を持って立ち去れ。さもなくば……」
 掛台の剣に手を掛ける。二人の商人は今まで服を握っていたかの様に振舞っていた素振りを止め、
一目散に広間を出て行った。

「馬鹿殿で通ってる俺のところに、馬鹿には見えぬ服を持ってくるとは。対処に困るよな」
 素知らぬ顔で傍に立っていた家臣に語りかける。彼は
「主上がきちんとなさらぬ故、あのような商人共が付け上がるのです」
 と、冷たく俺をあしらった。そして
「前王――お父上のように万人に信頼され、尊敬される王にお成りください」
 と小言を付け加えるのも忘れない。

 俺は十六才で親父の仕事を継いだ。狭いが、そこそこ地力のあるこの国を治めるようになって五
年目になる。親父が名君だったもんで国は平穏安泰。俺が治めている間、秋の実りも対外交渉も、
困ったことは何一つない。王としての仕事がないことが唯一の悩みだ。
 親父は一代でこの地の覇権を得た。もともとこの地は西方の皇帝の領地であったが、蛮族による
侵攻が続き、土地も農民も磨り減っていた。年中構わず押し寄せてくる蛮族に構っていては、農業
もままならない。年々蓄えは減り、皇帝からも見捨てられるようになっていた。
 ある年の冬、親父が農民たちの前に立ち、彼らを蜂起させ蛮族と真っ向戦った。蜂起した農民は
強かった。戦いは農閑期のうちに決着がつき、翌春からは再び農作につくことが出来たわけだ。こ
の蜂起を指揮した功績を称えられ、親父は担ぎ上げられるようにしてこの土地を治めることになっ
た。皇帝からも“東方征伐将軍”という肩書きを賜り、蛮族へ睨みを利かせる役目を預かった。
 そんな親父がポックリ逝ったのが四年前。一人息子の俺が二代目征伐将軍の任を押し付けられた。
“二代目暗君”の例に漏れず、家臣の頭を悩ませ、農民たちのいい笑い種となる馬鹿殿ぶりを披露
している。
71二代目として(2/4) ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 17:07:16.53 ID:bMGsJVQ00
 災害や蛮族からの侵攻がなければ、普段は何もすることがない。親父は農業にも精通していたが、
俺には何の知識もない。一度、鷹狩の途中に出会った農民に手伝おうか、と尋ねた事がある。その
時は、「若殿様じゃ役に立ちません。お乗りの馬をお貸しください」と一笑に付されてしまった。
 だから、旅の商人や芸人を呼んで珍しい物を見、話を聞いて暇を潰す。先ほどの商人もその流れ
でやってきた。しかし、どこからか「あの国の王は馬鹿で間抜けで……」といった噂が広まったら
しく、ろくでもない詐欺師紛いの奴らが増えてきた。この前は……百万回生き返った猫だったか?

 そんなある日。いつもの様に王座で胡坐をかいていると、一人の行商が広間に案内されてきた。
葡萄色の外套を羽織った老人。脇に小さな壷を抱えている。今回は一体なんだろう? 水を入れ
ればたちどころに酒に変える伝説の壷、つぼ八――?
 老人は段下までヨタヨタと歩いて来て、壷を傍に置き、深々と座礼する。
「主上におかれましては、御機嫌麗しく存じ上げます。御姿、益々御壮健にして……」
「堅苦しい挨拶はよい。面を上げよ。して、見せたいものとは何だ?」
 老人は顔を上げると、壷を前に突き出す。こちらを見上げる眼が妖しい。
「は。主上は蟲毒なるものをご存知ですか?」
「コドク? 知らんな」
「それでは御説明差し上げます。蟲毒とは、持ち主に富と権力をもたらす術でございます」
「ほぉ。それは凄い」
 頬杖を突いたまま、生返事を返す。どうも胡散臭い。
「蟲毒を施すには、この壷に毒蟲、つまり蜘蛛、蠍、蝮等の毒をもった蟲を入れ、密封致します」
「するとどうなる?」
「蟲たちは壷の中で殺し合い、やがて一体の蟲が残ります。それが蟲の王、蟲毒となるのです」
 なんだ、蟲同士を戦わせて一番強い蟲を決めるってか? 下らない。そう思って周りを見渡すと、
家臣たちはなにやら暗い顔をしている。何かまずいことでもあるのか……
「蟲毒の力や壮絶にして絶大。しかし、蟲毒は非常に強い術故、制約も厳しくなります。定期的に
 贄を与えなければならないのです」
「贄?」
「はい。贄です。何でも構いませんが、やはり一番は……人でしょう」
「……定期的に与えなかった場合はどうなる?」
「持ち主が食われます」
72二代目として(3/4) ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 17:07:49.06 ID:bMGsJVQ00
 しばらく老人と睨み合う。その眼には何かの思惑が感じられた。
「そんな危険なもの持ってるわけにはいかんな。途中で捨てることは出来ぬのか?」
「捨てるためには、蟲毒がもたらした富と同等の財を共に捨てなければなりません」
「ははっ! それでは結局、蟲毒は何ももたらさないではないか」
「いいえ、それは蟲毒の正しい使い方では御座いませぬ」
 老人の目がさらに妖しく光る。無意識のうちに、顎が頬杖から外れていた。
「蟲毒の正しい使い方……それは呪うべき相手に送りつけるのです。例えば、蛮族の王に金と共に。
 例えば、皇帝に年貢と共に――」
「ほほう。貴様はこの俺に、この大陸の覇者となれと申す訳か?」
「私は壷をお持ちしただけに御座います。使い方は主上次第かと」
 再び深々と頭を垂れる老人。見せぬ顔にはあの眼が妖しく光っているのだろう。
「うむ、気に入った。頂くとしよう。褒美を持たせる」

 ヨタヨタと広間を出て行く老人の背を見送ると、家臣が寄って来た。
「主上。まさか、本気で蟲毒をお使いになるわけではございませんでしょうな?」
「何? お前はこれ信じてる訳?」
 片手で壷を弄びながら、眉を顰めている家臣に問う。
「蟲毒は単なる伝承では御座いません。実際に効力を持つ強力な術なのです」
「へぇ。じゃあこれ本物なんだ。いい買い物をした」
「主上。どうかお止めください。皇帝への忠を失したと知れれば、この安泰に陰りが差します」
「分かってるよ。俺は帝位を簒奪する様な器じゃないって」
「いいえ。我々は、主上の行く末は東方の小国の王止まりではない、と思っております。しかしな
 がら、蟲毒のようなものをもって覇権を得ては、人民の心は掌握できませぬ――」

 その夜、寝所で壷を眺めていた。月の光に照らされた壷はあの老人の眼と同じく、妖しく光る。
「持ち主に富と権力を。定期的に贄。呪う相手に送りつける……」
 この地にすがり、皇帝への忠を尽くしながら生きる。農民は暗君を笑い、農業をして暮らす。
 皇帝へ蟲毒を送りつけ、玉座を奪って大陸の覇者となる。農民は王都へ移り、豊かに暮らす。
 ――俺にとって、農民にとって、一体どっちが幸せなのだろうか。
73二代目として(4/4完) ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 17:08:19.37 ID:bMGsJVQ00
 次の日、初夏の爽やかな陽気に誘われて宮廷の外に出てみた。田舎の農業国の宮廷である。すぐ
そこは水田だ。長雨の時期を前にして、田植えが始まっていた。散歩がてら見て回るだけのつもり
だったが、身を粉にしながら働く農民たちを見ていると、何かしなければという気持ちになった。

「おぉい、爺たち! 何か手伝えることはないか?」
「これは若殿様! その様な格好で田に入られては、綺麗な衣が勿体のう御座います!」
「なに、汚れたら家臣に洗わせればよい。奴ら、俺に小言を言う以外やることがないのだ」
 笑いながら裾を捲り、ずぶずぶと田を進む。農民たちは困惑しながらも受け入れてくれた。
「さぁ、田植えの仕方を教えてくれ」
 半刻程も屈んで苗を植えていると腰が痛んだ。一日中王座に座っているときの腰の痛さとは違う。
「のう、爺たち。こんな田舎ではなく、王都に住みたいとは思わんか?」
 直角に曲がった腰をさらに曲げながら働く爺は、手を動かしながら答えた。
「わしら爺に都会は合いませぬ。それに王都に住んだら田が遠い」
「ははっ! 王都に住めば、田などいらぬではないか。他のもっと楽な仕事をすればよい」
「若殿様。わしらには農業しかありませぬ。この老いぼれ、他の仕事などどうやってできましょう」
 爺は手を止めることなく、どんどんと苗を植えていく。
「爺。俺が皇帝になる、と言ったらどうする?」
 ぴく、と一瞬腕が止まる。しかし、すぐに何もなかったかのようにまた動き出した。
「勿論、応援致します。この爺も昔取った杵柄、お父上と共に戦ったときの如くお供いたしましょう」
「そうか、応援してくれるか……」
 一通り苗を植え、今日の仕事が終わったところで、頭を下げ続ける爺たちに別れを告げた。そして
その足で急ぎ茂みへと向かい、毒蟲を探す。
 その夜、家臣たちに気付かれぬ様ひっそりと寝所を抜け出した。あの壷を持って。
 炊事場まで行くと捕まえてきた毒蟲を放り込み、アレと一緒に封をした。ぱんぱん、と手を打つ。
「よし、これでいい。これが農民たち、あの爺たちのためになるのならば」

 ――数ヵ月後。稲の収穫後の宴は、暗君から差し入れられたマムシ酒で盛り上がったと言う。無論、
農作業を手伝うようになり、日焼けが肌に馴染んできた彼も一緒に――
 王都が東方へ遷都される前年の話であった。                             <了>
74 ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 17:10:27.68 ID:bMGsJVQ00
以上。まとめに追加してきます。
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:12:39.58 ID:qTKIY34TO
>>74
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:25:55.99 ID:bMGsJVQ00
ほしゅ
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:39:25.61 ID:bMGsJVQ00
落としはさせんよ。
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:43:01.12 ID:xgubRcof0
今北。

おいおいおいおいおい。
当選だって? 出版云々は兎も角、すごいことに気付いた。

文才が無くても可能性はあるんだッ!
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:43:46.93 ID:yv/mLgAo0
プロットを脳内でしか作らない俺は、オチが思い浮かばずに全部破棄しました。
もう間に合わないwww
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:44:24.97 ID:e965c+Zr0
>>78
その通りなんだぜw
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:45:02.52 ID:bMGsJVQ00
>>79
何言ってんだ?
まだ1日以上残ってるぜ?
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:46:35.33 ID:yv/mLgAo0
そうか、俺達には立ち直る時間も与えられないのか。
くっ……これが現実か!!
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:48:36.53 ID:R7Re9G5w0
プロットなんて脳内以外で作ったことないぜ。
てけとーてけとー。

それよか遅いけど。
入賞おめ!おまいはこのスレの希望の星だ。
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:50:01.19 ID:e965c+Zr0
>>83
そんなことはナス。皆の方がクオリティ高いw
というかそれを言われると、投下しにくくなるんだぜw
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:50:17.94 ID:xgubRcof0
どばどばアイディアが浮かび上がってまとめられない時だけプロットにするんだぜ
まともなプロットを書いた時、名作が生まれた。経験談。個人差あり。
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 17:59:59.72 ID:nM7dXZGp0
どんな人が賞を取ったのかと思ったら、
前々から好きだった作家さんじゃないか。めでたい。
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:04:40.36 ID:e965c+Zr0
>>86
えええええええええ!!
まじっすか!
ありがとうございます!
これからも頑張ります!
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:15:00.43 ID:Zr4K8R8J0
今日二回目だけど暇だからお題下さい\(^o^)/↓
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:15:56.26 ID:e965c+Zr0
>>88
友達
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:16:50.45 ID:Zr4K8R8J0
>>89
把握!
91 ◆Xenon/nazI :2006/09/09(土) 18:17:20.58 ID:G4dmYABoO
うん、いい流れだ。

中々自由に時間が取れないながらも、通常作品のまとめくらいは頑張らせてもらおうか。

品評会のまとめに関しては任せっ切りになってしまって申し訳ない。
昔みたいに仕事中にwikiいじれたら協力できるんだがwwwww
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:20:18.84 ID:bMGsJVQ00
うぇっうぇwwwww
品評会中だけは任せといてくれwwwww
保守もまとめも集計も全部やってやるwwwwwww
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:29:33.36 ID:e965c+Zr0
>>92
神乙保守
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:29:34.43 ID:bMGsJVQ00
ほしゅ
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:38:10.32 ID:OVWlRVdL0
ほす
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:38:46.92 ID:bMGsJVQ00
ちょっと夕飯買ってきます保守
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 18:50:55.38 ID:R7Re9G5w0
玉葱と格闘してたらマジで涙出てきた保守
98 ◆Xenon/nazI :2006/09/09(土) 18:56:20.36 ID:G4dmYABoO
>>92
うはwwwwwあなたが神かwwwwwwwwww
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 19:01:28.33 ID:bMGsJVQ00
あんま、神言わないでw
品評会参加者だから作品をほめてwwwwwwwwwww
あ・・・ほめられるような作品を書くのが先か…_/>。

それに手伝ってくれる人はいつでも募集中ですよ。
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 19:12:43.74 ID:bMGsJVQ00
100ゲット保守
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 19:16:46.80 ID:nM7dXZGp0
ゴキブリと格闘してたらマジで汗出てきた保守
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 19:32:16.41 ID:e965c+Zr0
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 19:43:46.74 ID:bMGsJVQ00
すげえ…あの人保守しながら小説書いてる…
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 19:54:15.13 ID:R7Re9G5w0
ほー
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 19:57:39.93 ID:xgubRcof0
よし、品評会用できました。まさかストックが使える日が来るとは思わなかった。

お題「王」
題名「ある王国の滅亡」

稚拙ながら全4レス、投下します。
106ある王国の滅亡 1/4 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/09(土) 19:58:40.34 ID:xgubRcof0
「我が王国始まって以来の危機だ」
 円卓に集いし者たちが口々に言う。存亡の危機だ。
 誰もが焦り、戸惑い、絶望する。
 そんな中、ただ一人口を紡いで鎮座する者がいた。
 何者でもない、この王国の女王である。
「…既にあの軍事大国、サムライの国が“奴ら”によって滅ぼされた」
「サムライの国が手も足も出ないとなると、我らの国では…」
「いや、何か手があるはずだ。サムライの国は武力があっても頭が無い」
「そうだ。我々には優れた頭脳がある」
「では、何か有力な方法を考えよう」
 だが、発案した途端に誰も言葉を発しなくなってしまった。
 長い沈黙の後、若い議員が恐る恐る手を挙げる。
「停戦協定は?」
「既に行ったが、意思の疎通は不可能だ」
 即座に外交大臣が否定。
「“奴ら”、我々の言葉を解せぬよう。まるで聞こえないかのようだ」
 それから大きく嘆息して、交渉に向かい帰らぬ者となった部下のことを嘆いた。
 その様子を見やり、軍の幹部が憤慨し、テーブルを叩きつける。
「サムライの国以下の低脳らしいな、“奴ら”は!」
「ただ、純粋なる暴力は何よりも恐ろしい」
「ではどうすればいいのだ!」
 会議室は再び沈黙に包まれた。
107ある王国の滅亡 2/4 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/09(土) 19:59:17.82 ID:xgubRcof0
 ……包まれたはずだったのだが、どこかから重い音がする。
 円卓が、彼らの住処が揺れる。
「ひっ」
「奴らだ!」
「ついにこの時が…っ」
 慌てふためく大臣たち。
 そんな中、女王だけが静かに口を開く。
「“アレ”を使おう」
「なんですと?!」
 『奴ら』の襲撃の予兆に輪をかけたような混乱。
 しかし、女王は決して動じない。
 動じない振りをしているだけかもしれない。内心ではとても話し合いなど出来る状態ではないかもしれない。
 国の主たる王が無様に慌てていては、示しがつかぬ。
 全身から、あらんばかりの威厳を放出させるつもりで、女王はもう一度発言する。
「我が王国の最終兵器を使おう」
「確かに! 確かに我が王国存亡の危機ですが!」
「陛下! お気を確かに!」
「あの兵器は陛下のお命を吸い取ることにより発動する! それがわかっておいでか!」
「黙れ!」
 まさに鶴の一声。静まり返る室内。
「……わらわとて、“アレ”は使いたくなかった。だが……」
 実際、女王の体は恐怖に打ち震えていた。
 怖い。命を失うのが恐ろしい。
 だがそれは皆同じ。ここで女王が立たねば、国家そのものが失われてしまう。
 代わりなどいくらでもいる。女王自身の寿命もそう長くは無い。
 だからこそ。
「だからこそ! 国民のために命を棄てなければならないのではないか!?」
 静まり返った会議室に、女王の声が木霊する。
108ある王国の滅亡 3/4 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/09(土) 20:00:06.07 ID:xgubRcof0
 やがて、どこからか小さな拍手が起こった。
 それを初めとし、割れるような拍手が巻き起こり、円卓を支配した!
「王!」
「国王!」
「万歳」
「万歳!」
「ロイヤルスイート十二世万歳!」
 会議室の戸が突き破られ、拍手と歓声が爆発する。
 なるほど、筒抜けだったわけだ。
 国王はニヒルに笑ったのち、王国全土に響き渡りそうな大声で、自らの国を讃える。
「我が国民に栄光あれ」
「我らが女王に栄光あれ」
 大臣たちだけでなく民が、王国が呼応する。
「我らの王国に栄光あれ!」
 今、王国はひとつとなった。
「私は一匹じゃない」
「はい」
「皆、ひとつだ」
「はい」
 感動のあまり、泣き伏せる大臣たち。
 女王は民を、忠臣を見渡し、満足げに頷き、声高らかに宣言する。
「では準備を開始しろ。最終兵器、『ファイナルジャッ……」
 女王が宣言しようとしたその時。
 城も。
 民も。
 大臣も。
 棲家も。
 最終兵器も。
 女王本人もまでも。
 全てが、水に流された。
109ある王国の滅亡 4/4 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/09(土) 20:00:37.47 ID:xgubRcof0
「すげぇすげぇ! お前ほんと酷い奴だな!」
「別にいいだろ! お前だって踏み潰すの楽しんでるくせに!」
「あははは! でも俺でも『巣を水攻めにする』なんて考え付かないぜ!」
「ま、いいか! アリンコだもんな!」
「今日は寝ションベンだ!」
「おもらしだ!」
「「ぎゃははははははははははははははははははははははははははは!!!!」」

 気付かれぬ間に、超文明と言う物は生まれたり消えたりしているのかもしれない。 


 ―― ある王国の滅亡 糸冬 ――
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:01:57.88 ID:xgubRcof0
秋口ぎぐるのような息苦しい文章が抜けない orz
反省も後悔もこれからだが、今回ばっかは酷いと思う。
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:03:09.69 ID:bMGsJVQ00
>>106-109追加完了
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:07:14.03 ID:xgubRcof0
>>111
お疲れ様です
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:13:07.60 ID:9lW44lWv0
品評会のお題でいいアイデアが浮かばない俺に何かお題plz↓
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:13:59.79 ID:R7Re9G5w0
つ 一般市民
115 ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 20:23:41.04 ID:bMGsJVQ00
久しぶりに一般作投下。
題は「遅い」
116最も遅い(1/3) ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 20:24:38.98 ID:bMGsJVQ00
「五枠六番、マイネルジャッジが今ゲートイン。十二頭全てがゲートに納まりました。
 白旗が振られ、第四十六回信夫山競争のスタートが、今切られました。揃ったスタ
 ート。飛び出したのは一枠一番、ロングウィングか。その後には一番人気、スター
 ダストが続きます。鞍上は藤森。ちょっと離れて後続が団体となって連なります。
 第三コーナーを回って、先頭は変わらずロングウィング。後ろとの差がなくなって
 きたか。先頭は早くも第四コーナーに差し掛かりました。後続が迫ってまいります。
 外からスターダスト。内側からマイネルジャッジも伺っている。さぁ、最終コーナ
 ーを回れば、残るは直線であります。ロングウィング伸びないか? スターダスト
 が外からかわす。内側からはマイネルジャッジ。マイネルジャッジが早い早い。こ
 こで、スターダストに藤森のムチが入る。一つ二つとムチが入ります。伸びる、伸
 びる、スターダスト。スターダストが先頭。マイネルジャッジも食い下がる。だが、
 大勢決したか? スターダストが大きく跳ね……あぁ! 藤森落馬! 落馬であり
 ます。後続がやってくるが大丈夫か。マイネルジャッジが今ゴールイン。スターダ
 ストは落馬であります。第四十六回信夫山競争は大波乱となりました――」
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:25:14.34 ID:nUWX3Ved0
うはwこのララはエロイwww
118最も遅い(2/3) ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 20:25:18.45 ID:bMGsJVQ00
 俺は今、病室の天井を見つめている。別に開いている穴の数を数えているわけでは
ない。他に見るものが無い上に、自分では視界をずらせないのだ。見れる範囲はキョ
ロキョロと眼球を動かすことが出来るところまで。――全て落馬の影響である。
 左半身麻痺。医者からそう聞かされる前に分かっていた。自分で動かせないのだか
らすぐに分かる。医者は回復の見込みが、とか言っているがどうなんだか。動けない
のだからリハビリも出来ない。リハビリどころか、食事も、排泄も、そして自殺すら
俺には出来ない……
 病室には毎日、妻が来てくれる。娘も一緒だ。娘の笑顔を見ていると気持ちが安ら
ぐ。だが、この子を抱き上げることすら、もう出来ないのかもしれない。
 妻はとても尽くしてくれる。働けなくなった夫の変わりに仕事、家事、子育て全て
を賄ってくれている。彼女の負担を少しでも減らしたいが……一番の負担は自分なの
だと気づくと、不意に死にたくなった。

 ある日、娘が俺の似顔絵を描いてくれた。馬の上で笑う俺。休日に一緒にいれない
俺の仕事を嫌いなのだと思っていたが、そんなことは無かったようだ。「パパ、今度
はいつお馬さんに乗るの?」と聞いてきた。強がって「病気が治ったらすぐにでも乗
れるよ」と返すのが精一杯だった。だが、俺の心に一つの目標が出来た。必ず麻痺を
克服して再び騎手の仕事に戻る――
 それからはリハビリ漬けの毎日だった。動かせる右手。動かない左手。膝は曲がら
なかったが、掴まり歩きで動き回れるようになった。最初は動くことが苦痛で悲鳴を
あげていたが、次第に慣れ、運動量を増やしていった。左手に握力が戻り、膝が曲が
るようになる。
 そして――
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:25:56.21 ID:nUWX3Ved0
うんちこんこん まで読んだ。
120最も遅い(3/3完) ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 20:25:57.02 ID:bMGsJVQ00
「晴れ渡りました信夫山競馬場。馬場は良馬場でございます。本日は記念すべき第五
 十回信夫山競争でありますが、それを記念して前哨戦が行われます。出揃いました、
 本日は二頭立て。一枠一番はマイネルジャッジ。二枠二番にスターダストが収まり
 ます。鞍上は帰ってまいりました藤森騎手。さぁ、今スタート。ゆっくりと二頭が
 ゲートを出ます。マイネルジャッジが先行。ぐんぐんと差をつけてまいります。早
 くも最終コーナー。スターダストはまだこない。スターダストはまだか。マイネル
 ジャッジはゴールの前。スターダストを待っております。スターダストが今最後の
 ストレート。藤森のムチが入る。ぐんぐん伸びる。スターダストが早い。今、マイ
 ネルジャッジをかわして一着でゴールイン! 第四十六回信夫山特別競争。一着は
 スターダスト、藤森騎手。タイムは三年十一ヵ月二十四日十八分と十三秒三。信夫
 山競馬史上、最も遅い記録が生まれました――」

<了>
121 ◆qygXFPFdvk :2006/09/09(土) 20:27:04.47 ID:bMGsJVQ00
正直、ネタはオリジナルではありません。実際にあったネタです。
今回は実況アナの喋りを表現することに力を入れたのですがどうでしょうか。
感想批評をお待ちしております。
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:33:45.55 ID:dM4jEYcGO
マラソンでこれと同じ話がありまして…
途中でリタイアしたランナーが手続きの手違いで公式にはリタイアしたことになってなくて、
オジイになってから数十年かけてゴールしたというレースがあるのだよ。

すまん。オチが読めてしまった。
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:35:06.42 ID:dM4jEYcGO
>121
携帯亀レスご容赦www

124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:46:36.92 ID:bMGsJVQ00
orz
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:56:06.60 ID:bMGsJVQ00
作品投下の後、保守って辛いよね
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 20:58:29.10 ID:PWZ7rptN0
>>116,118,120
実況部分の雰囲気はよくだせてるとおもう
距離感がなかったので、スタートからゴールまでの2分ちょっとを味あわせてほしかったかな。

>マイネルジャッジが早い早い。
速いじゃね?

この話のどこまでが実際のことだか分からないんだけど、
このレースでは、直線に入ってから落馬したの?
地方の馬場なら、坂もなく平坦なはずなのに。
騎手も馬もプロなわけだから、何もない直線じゃ普通は中々落馬しない気が。
落馬にいたる理由が欲しかった。

実況であれば、勝負服やゼッケン、残り距離、ラップタイム、または因縁を思わせるエピソード
この辺も表現されていればな、と思いました。

後は約4年後に再レースだけど、これは馬も同じ馬?
現役を続けているのが疑わしい。
でもまぁ、お話としてはとても面白かったです。
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:06:33.11 ID:bMGsJVQ00
>>126
批評ありがとう
最初はレース頭から尻ずっとやるつもりだったw
十二頭の名前全部出したら絶対誰も読んでくれないと思ったので短めにしました。
ゼッケンとか勝負服のことは入れたほうが膨らんだと思う。サンクス。

速いはマジで気づかなかった…すまんorz

落馬に至る理由は考えてなかった。そこも理由にしてエピソード入れればよかったかな。

4年後再レースは同じ馬です。しかし、引退しているという体で。なので馬もゆっくりです。
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:10:24.68 ID:C3kryslPO
>>121新鮮な作品だった。
気になったところは主人公がやる気だすあたり。俺としてはもう一
言ぐらい主人公の感情描写がほしかった。あともっとも遅いタイム
ってなんかとかかってるの?俺にはわからんかった。
実況については競馬みないからなんともいえないなぁ。
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:17:11.12 ID:bMGsJVQ00
>>128
批評ありがとう
主人公のやる気が出るところか…嫁さんのこととか今考えられたらもう少し膨らんだかも。精進する。
最も遅いタイムってのは、お題の遅いを表したつもり。これも今考えると、落馬したレースのタイム
を新記録とかにすればよかったかもと思う。
競馬を見ない人にも分かる実況が掛ければよかったんだが。これも精進する
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:29:51.76 ID:bMGsJVQ00
ほしゅ。やっぱ土曜は投稿少なめだね〜
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:35:38.39 ID:G4dmYABoO
投稿が少なければ少ない程、明日の品評会の作品投下に期待が持てるわけだがwwwww
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:38:35.18 ID:bMGsJVQ00
>>131
出来れば余裕を持って投下してほしいけどな。
同じぐらい推敲頑張ってほしいのも確かだが。
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:39:37.71 ID:6uUj3S6y0
まだ推敲どころじゃない俺は負け組
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:45:44.35 ID:HbXQ6xHR0
足ひねって糞痛くて小説どころじゃない俺はもっと負け組
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:46:23.83 ID:5OU1X68o0
その痛さを言葉にするんだ!
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:46:33.39 ID:yT+QnyUnO
また規制されてる俺は勝負すらしてない…
昨日寝ずに載せられない作品を執筆しないで良かった
危うく骨折り損になるとこだったorz
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:47:29.17 ID:6uUj3S6y0
携帯から載せればいいじゃない
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:49:18.55 ID:yT+QnyUnO
無茶言わないでw
品評会終わっても書き終わらんて
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:50:58.51 ID:bMGsJVQ00
最悪txtでどっかに上げてくれれば代行でスレに書き込むが?
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:51:40.25 ID:6uUj3S6y0
PCで書いてメールで携帯に送ればいい
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:58:38.47 ID:yT+QnyUnO
>>139-140
提案ありがとう
でももういいんです。執筆意欲なくなってテキスト消しちゃったし…
今週は次回のスキルアップに費やすお( ^ω^)
マジでありがとう
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 21:59:48.35 ID:tdXskEmjO
初挑戦
↓お題下さい
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:00:17.92 ID:5OU1X68o0
「真一文字」
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:12:10.94 ID:bMGsJVQ00
      ./       ;ヽ
      l  _,,,,,,,,_,;;;;i  <いいぞ、ベイベー!
      l l''|~___;;、_y__ lミ;l   十分おきに欠かさず保守するのはただの保守人だ!!
      ゙l;| | `'",;_,i`'"|;i |   雑談の中で何気なく保守するのはよく訓練された保守人だ!!
     ,r''i ヽ, '~rーj`c=/   ほんと、品評会中のこのスレは過疎だぜ!
   ,/  ヽ  ヽ`ー"/:: `ヽ  フゥ! フゥハハハーハァー!
  /     ゙ヽ   ̄、:::::  ゙l, 
 |;/"⌒ヽ,  \  ヽ:   _l_        ri                   ri
 l l    ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
 ゙l゙l,     l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
 | ヽ     ヽ   _|_  _       "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
 /"ヽ     'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄  [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/  ヽ    ー──''''''""(;;)   `゙,j"  |  | |
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:23:09.55 ID:bMGsJVQ00
ほしゅ
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:33:17.85 ID:bMGsJVQ00
ほしゅ
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:34:09.91 ID:5OU1X68o0
マジで十分おきのほしゅ乙wwwww
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:40:04.54 ID:0n1ojFyw0
ああ締めが締まんねぇああもう後1日じゃねえかよ……
149 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 22:45:12.80 ID:vxX71nMr0
今のところ六作品か。
この過疎っぷりといい、今回作品数多いかもね
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:51:39.20 ID:R7Re9G5w0
つか、土曜日に6作品も投下されるなんて久々な気がする。
期待期待。
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:54:50.03 ID:bMGsJVQ00
新人さんがぞくぞく増えてるからね
人口が増えれば入賞作家も増えて、いよいよこのスレ出身の作家先生が生まれるやも知れんw
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 22:57:42.79 ID:6uUj3S6y0
初めて三人称に挑戦してるんだけど、挫折しそう_/>。
153 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 22:58:32.33 ID:vxX71nMr0
いつかテンプレに「このスレ出身の作家」の欄ができたらいいな、と妄想
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:01:03.85 ID:bMGsJVQ00
あれか。○○先生のデビュー前の作品が読めるのはまとめサイト2だけっ!
みたいなw
155 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/09(土) 23:04:06.28 ID:U01uky/80
この遅さなら言える。




俺も創英社短編ラノベ入賞した。
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:04:57.72 ID:6uUj3S6y0
>>155
( ゚д゚ )
157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:05:21.59 ID:LzYBKhY60
アイデアが出ないぞ
158 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 23:05:28.22 ID:vxX71nMr0
>>155
まじで!!
オメ!
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:05:28.20 ID:0n1ojFyw0
>>155
おいおいおい

wiki修正してくるよ
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:05:28.66 ID:R7Re9G5w0
>>155
え、お、ちょ。
おめ!うは、超おめ。すげーこのスレ。
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:06:55.48 ID:bMGsJVQ00
>>155
( ゚д゚ )
162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:07:55.69 ID:AOlNZyjK0
>>155
ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwmjkwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:08:02.84 ID:PWZ7rptN0
>>155
おお、おめでとう
俺はあんたなら入賞するとはおも(ry

いやいや、努力と気力の賜物ですな
これからも頑張って
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:08:09.72 ID:qTKIY34TO
>>155
おー、おめっとさん
嬉しくなるねぇ
165 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/09(土) 23:08:36.13 ID:U01uky/80
実は月刊賞狙ってたけどねーw

でも入賞で上出来すぎる。
モチベーションが壮絶にうpしたわw
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:09:10.39 ID:6uUj3S6y0
>>165
7万払うの?
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:10:48.70 ID:qTKIY34TO
何かふざけ半分でこのスレ参加してたけど
随分スケール大きくなったねえ
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:11:04.10 ID:PWZ7rptN0
>>165
過去に月刊賞っていないんじゃなかったっけ?w

この調子で電撃も評価されるといいな
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:11:18.43 ID:C3kryslPO
すげえな、続々と入賞なんて
案外このスレってレベル高いんじゃ
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:11:31.23 ID:0n1ojFyw0
>>165
いやここってvipじゃん
しかもここって文才の無いってのが大前提のスレじゃない。
言わば小説書き達の最底辺層(弱冠大げさかもしれんが)の集まりなわけじゃない。
そんな中からどんなしょぼい賞だろうが入選しちゃう奴がでてきたってのは
朗報以外の何者でもないよ。
ID:e965c+Zr0の持って生まれた才がたまたまココで花開いた、若しくは
元々実力はあって賞とったタイミングでたまたまココに居ただけかもしれないけど、
それでも賞だとか小説家志望が結構多いこのスレ住人にはいい刺激となる。
ここでやってるのも強ち悪くないな、みたいな

というわけで◆2LnoVeLzqY 氏おめでとうございます


ということが言いたかったのさ

上のほうのレスをコピペしただけってのはナイショだ
171 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/09(土) 23:12:23.99 ID:U01uky/80
>>166
俺の場合は18枚だったから6万ちょいだったと思うw
イラスト付くのは嬉しいけど、文章はまだまだ人に見せられるレベルじゃないから掲載は頼まないつもり。
月刊賞取れば自動的に掲載だったはずだし、どのみち月刊賞取るまでは粘るよw

まぁ9月10日締め切り分は間に合わないから来月に持ち越しだけどね('A`)
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:13:38.93 ID:nM7dXZGp0
これで雑誌に掲載されれば、2人はプロってことでいいのか?
173 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 23:15:39.61 ID:vxX71nMr0
>>172
プロってのは、それで金を儲けてこそのものなわけで、金を出して載せてもらっているうちはプロとは言い難いのでは?
174 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/09(土) 23:16:58.48 ID:U01uky/80
>>172
いや、報酬もらえるわけじゃないからプロじゃないよ。
アマチュアの一番下の下って感じ。いわゆるワナビか。
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:17:00.31 ID:bMGsJVQ00
   。
    〉 入賞した二人おめ!
  ○ノ イヤッホォォ!
 <ヽ |
 i!i/, |i!ii ガタン
 ̄ ̄ ̄ ̄
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:19:13.51 ID:PWZ7rptN0
>>172
雑誌掲載じゃなくて、他の受賞作家さんとの合同での単行本掲載

売ってる本屋は(ry
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:21:16.25 ID:V3GUMDse0
初品評会・・・というかまだ二回目の俺だが投下してもいいかね?
>>155
すげぇ・・・すげぇよあんた・・・。
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:21:50.33 ID:bMGsJVQ00
>>177
どぞー。
最後に終わったっていう表示をお願い
179「猫が大好きな王様」1/2:2006/09/09(土) 23:23:27.02 ID:V3GUMDse0
「猫が大好きな王様」

彼の地には、とてもとても立派な王様がいました。
劣等感のの強いその王様は、いつもイライラして、臣下にすぐやつあたります。
傍からみたらとてもひどい人です。

1年前のある日の話をしましょう。
6月に入ってすぐの、とても暑い日のことです。
「さて。そろそろ風呂に入ろうかな。」
いつもの独り言をつぶやくと、風呂場に向かいました。
覗きです。彼は覗きが目的なのです。カスです。
たびたびそういうことをしていましたが、起こられません。
「ん〜・・・・でもな。今日のメイドはユキだしなぁ・・・あんまりかわいくないんだよな」
ジッと風呂場の入り口を見つめて考え込んでいるようです。このアホが。
「ょぅし。今日はやめとこう。アーッハッハッハッハッハ!」
鬱陶しいぐらい大きな声で笑って、部屋に戻っていきました。
ビンから酒を注ぎ、一気飲み。未成年なのにね。15ですよ。しかもそれだけではありません。
わざわざわたしを呼びつけて、酒の相手をさせます。しかし、すぐに退席です。
残念ながら私は飲めないので、彼の話にノリにくいのです。
私はため息をつきながら部屋にもどります。
意思とは関係なく酒を飲まされる日もあるので今日はマシなほうですがね。
飲めない体質っていうのは本当に大変ですよ。
180「猫が大好きな王様」2/2:2006/09/09(土) 23:25:04.30 ID:V3GUMDse0
嫌々私が彼に従事しているのでは、と考えたひともいるでしょう。
けど、私はそんなことはまったくありません。
憎らしいなんて感情はもってのほかです。
偉いから、とか、そういうのには関係なく、
ニッコリ笑って彼に付き合うことができる理由があるのです。
納得してもらえるかはわかりませんが、
理由はすぐにわかるでしょう。
まぁ、気長にこれを読んでください。
すぐに、そう、すぐにわかるでしょうから。

彼のルックスが理由だろうって?いえいえ。
劣等感が強い、といったでしょう?
鼻はつぶれてるし、口も臭けりゃ腹も出てる。
それに加えて、歯を磨かないから黄色い。
残すところなく醜い男です。
子供はいますけどね。女抱きまくりだし。
とんでもない話ですよね、実際。

しかし、それでも私たちは彼を崇めているのです。
羅列しすぎたかな。「立派」とかばっかり書いてますね。私。
何故、彼がそんなに尊敬されるのか理由がしりたくて我慢できなくなってきたでしょう?
いいでしょう。教えましょう。
けど・・・ホントは教えたくないんですようねぇ。
どうしても、と仰るので教ますけどね!

なぜなら。この国には16年に一度恐ろしい災いがあるからです。
<完>  
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:26:25.46 ID:PWZ7rptN0
うわ、>>168前言撤回
月間賞はいるのか。図書カード5千円が欲しいなぁ。
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:26:51.41 ID:bMGsJVQ00
>>179-180
トリなしでOK?
183「猫が大好きな王様」3/2 ◆gugD9oZRwk :2006/09/09(土) 23:27:20.60 ID:V3GUMDse0
オチがないだって?君はいったい何を言っているんだい?タイトルに、はっきり書いてあるじゃないか。



ねこがだいすき  って。
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:27:55.31 ID:V3GUMDse0
>>182
ごめん、忘れてた。
185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:27:57.05 ID:bMGsJVQ00
>>183
え?どこまでが作品?
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:29:25.01 ID:V3GUMDse0
>>185
183はいうなれば捕捉。わかりづらいかもしれないから。
187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:29:59.56 ID:bMGsJVQ00
ん・・・分かった。ID作家で良いんだね?
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:31:13.12 ID:otvP2O7G0
投下してよかですか?
189 ◆gugD9oZRwk :2006/09/09(土) 23:31:15.30 ID:V3GUMDse0
この鳥で。ごめんね面倒なことして(ry
190お菓子のアイリス ◆TbjlUtTwCg :2006/09/09(土) 23:31:29.47 ID:/YSfRuSfO
俺のチン子は嫉妬ぶかい
ある日俺がいつものように綾瀬はるかの水着画像を見てたら、
チン子が私を撫でてっていうから画像を見ながら撫でてやってた訳よ
すると最初のうちは満足して顔真っ赤にして喜んでたのに、急に泣きだしてしょぼくれるんだぜ
で、わけを聞くと俺が綾瀬はるかのおっぱいに夢中だったからだと
はは・・・・俺ってチン子に振り回されてばっかだなー

ふがいないや・・・
191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:31:50.93 ID:U01uky/80
>>186
あとがきで内容を補填しちゃいけないって昔ばっちゃが言って(ry
192「王」:2006/09/09(土) 23:32:01.56 ID:vk0YS6+q0
とある古いビルの下にある薄暗い一室。
そこに目つきの鋭い男たちが集まっている。ただの男たちではない。
闇世界に生きる男たちの会合。
そこは悪意と、悪意に満ちた馴れ合いで溢れていた。
そんな日の光の当たることのない会合に、男の一言が響く。
「ところで兄弟。今日この場に東からゲストが来ているそうだが」
それは穏やかな水面に投じられた小石のように、不安の波紋を広げていく。
あるものは怯え、あるものは強がり、あるものは知りたがった。
「で、その招かれざる客の名前は?」
「王」
一石を投じた男は、右目の眼帯を指で直しながらはっきりと告げる。
「ワン?華僑か誰かの飼い犬か?」
「一匹狼の人殺しさ」
眼帯をした男は、あたりをじっと見回しながら押し殺した声で続ける。
「王は誰にも縛られない、ヤツは自分の信念にだけその腕を預けるんだ」
「所詮は三下のヒットマンだろう?敵じゃあない」
男は慢心に満ちた野次を残った目で睨みつけ、ふぅ、と大きくため息をつく。
「いままで生きて王の実力を見たものはいない。名前を聞いたやつもいない。
 なぜなら、それを知るのは王に殺される瞬間だけだからさ」
「そうかい。それで分かったよ」
葉巻を咥えた仲間の一人が、ゆっくりと片目の男に近寄る。
そして手に収めている大きくて凶悪な拳銃を、その男の後頭部に押し当てる。
「そうなるとおかしいよな。ええ?
 アンタが王じゃないとしたら…なんでそのことを知ってるんだ?」
男は動じることもなく、ゆっくりとネクタイを緩め、そして微笑む。
「いいのかい?俺はもう名乗ったぜ」
仲間の一人が引き金を引くよりも早く、地下の密室に銃声が響いた。
一発、そしてもう一発。
銃声が止んだ部屋には、後には何も残らなかった。
血と死体と薬莢と、男が捨てていった眼帯以外には何も。
193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:33:55.20 ID:vk0YS6+q0
あ、ごめん。
事後承諾だけど投下してもいい?
194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:35:57.31 ID:6uUj3S6y0
いちいち承諾とらなくておk
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:36:44.62 ID:bMGsJVQ00
>>189
まとめに追加した。これでいいかな?最後いらなければ消すけど
196「王」1/2:2006/09/09(土) 23:37:07.86 ID:otvP2O7G0
とりあえず子供の頃の記憶といえば、

「お前は次の王になるためだけに生まれてきたのだ」

と父に言われ続けたことぐらいしか記憶に無い。
父は温和で博識で力も強かった。いつも私の力になってくれた。
だが、この言葉を吐くときの父の顔には何も無かった。感情や私への想いも。私にはそう見えた。

だから私は王になるために勉学に励み、体を鍛え、王にふさわしい人間になるための努力をしてきたつもりだ。
他の誰よりも努力をしてきたと思う。私の同級生が遊んでいるときも、皆が寝静まった後も。
ただひたすらに王になるために邁進し続けた。
辛いと思ったことは一度も無い。私にとって、努力とは生きることと同じだったから。
「王になる」それだけが私の目標であり、私の生きる目的であり、私の存在理由だったからだ。
まわりの私に対する評価などはどうでもよかった。王になれればそれでよかった。
そして私は社会的にも認められ、地位も名誉もそれなりに得た。
次期王の最有力候補とまで言われたこともあったし、老若男女問わず、私に近づいてきた人間は数多くいた。

私は嬉しかった。これまでの努力は無駄ではなかった、とそう思っていた。
やっと私の目標は成就する、とそう思っていた。

だが私は王にはなれなかった。何か大きなものを失ったことを実感した。

父は怒らなかった。
翌日、父は自殺した。
父の死に顔は何も無かった。あの言葉を吐くときと同じ顔。
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:37:25.68 ID:V3GUMDse0
>>195
縦読みに気づかないかもしれないから一応入れて置いてください><
198「王」2/2:2006/09/09(土) 23:38:20.74 ID:otvP2O7G0
私には何も残らなかった。私に近づいてきた人間も全て去って行った。
父は死に、母は私が幼い頃に死んだと、私の父が言っていた。私の家族ももういない。
もはや私が生きている意味は無くなった。
何度も自殺しようと考えた。目標を失ったから。
誰かに殺されても良かった。生きる目的も失ったから。
いつ死んでも構わなかった。存在理由さえも失ったから。
しかし私は生きることにした。
私の子供を王にするために。
父の願いを叶えるために。
私の唯一の目標を、生きる目的を、存在理由を無くさないために。

時が経ち、私は子供を授かった。幸いにも男の子だった。
その数日後、私の妻は死んだ。私が殺した。私の息子に対する教育の邪魔になると思ったから。

私の父は王ではなかった。地位も名誉もそれなりにあったのだが。
何故私の親は私を王にしたかったのだろうか?
それは私には分からない。

そして私は、私の子供に言い続けるだろう。
父が私に吐き続けたあの言葉を。父と同じような、感情や息子への想いなど、何も無いような顔で。

「お前は次の王になるためだけに生まれてきたのだ」

と。


以上
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:39:02.24 ID:bMGsJVQ00
>>192
>>196-198
二人とも品評会だね?
無題「王」でトリ無しID作家でおk?
200「王」2/2:2006/09/09(土) 23:40:04.05 ID:otvP2O7G0
>>199
私は以前投下したのを、文章を増やして手を加えたものですが……
201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:40:45.69 ID:bMGsJVQ00
>>200
おk。んじゃ前の奴と入れ替えておく。IDでいいんだね?
202以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:40:46.83 ID:otvP2O7G0
ハンドルまんまだったorz
まぁトリップはつけない方向でいきますので。
203 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 23:41:05.59 ID:vxX71nMr0
俺も投下するよ
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:42:05.32 ID:vk0YS6+q0
>>199
その方向でお願いします。

>>194
了解でごじゃます。
205品評会作品『王たる資質』1/2 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 23:43:08.20 ID:vxX71nMr0
 愉快だ! 愉快だ!
 全くこれほど愉快な話は、かのローマやアテネの喜劇にだってないだろう。
右手の皮袋には銀貨が三十枚。その上、あの口うるさいイエスの野郎は十字架
行きだ。
 ああ、あんな所にオリーブの木があった。ここまで来れば、他の弟子どもも
追っては来るまい。あの下で少し休むとしよう。
 やれやれ、人心地付いた。
 それにしても、あのローマ兵の奴、何が「ユダヤ人の王様万歳!」だ。冗談
にしても気に入らない。はっきり言って、あんな奴が俺たちユダヤの民の王だ
なんて、考えただけで虫酸が走る。
 あんな奴に比べれば、あのヘロデや祭司長達の方が、まだましだ。少なくと
も、あいつらは功績があれば取り立ててくれるし、逆らわなければ平安を恵ん
でくれるし、なにより金銭の効用を知っている。
 だが、イエスの野郎は、いつもいつも綺麗事を並べ立てるばかりで、どんな
に尽くしても褒美なんて一欠片もくれやしないのだ。ヤコブとヨハネが、「天
国であなたの隣に座らせてください」と言った時でさえ、それを許す事すらし
なかった。人というものは、金や名誉でつらなければ思い通りにあやつる事は
できない。それなのに、奴は「汝の隣人を愛せ」だの、「敵のために祈れ」だ
の、人の性質って物を無視した事ばかり言っていやがった。
 そうなのだ、最初の内は、俺もあいつに期待していた。あいつこそが、我々
の希望の星だと思っていた。あいつこそが、ローマ人をカナンの地から追い払
い、ユダヤの民に栄光をもたらす、王の中の王だと思っていた。だのに、あい
つはローマ人を非難する事もせず、祭司や律法学者達に暴言を吐くばかりだっ
た。全く、期待はずれも良いところだ。
206品評会作品『王たる資質』2/2 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 23:44:01.35 ID:vxX71nMr0
 それでも、たまに褒めてくれたりすれば、まだやる気も出るってもんだが、
俺がどれだけ会計に気を遣い、節約に励んで奉仕しても、褒めるどころか俺の
仕事をむげにするような散財をしてくれやがった。あれでは、忠誠の抱きよう
も無い。人の心をつかむことができず、またつかむ気も無いような奴は、王た
る資格はありはしないのだ。そうだとも、だから、俺が奴を売った事も、神の
御心にかなうはずさ。俺が気に病むこともあるまい。
 気に病む?
 なぜそんな事を考えたんだ?俺はさっきまで、本当に愉快な気持ちだったは
ずだ。これから故郷のイスカリオテに帰って、新たな商売の一つも始めようか
と、幸せな未来を思い描いていたはずだ。
 それなのに、なんで今こんなに悲しい気持ちなのだろう。
 どうして、涙が止まらないのだろう。
 なぜなのだろう。神よ、お教え下さい。私のしたことは、正しかったのです
か? 王の中の王たるお方、どうかお答えください。どうか……
 
207品評会作品『王たる資質』2/2 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 23:44:57.32 ID:vxX71nMr0
あ、わすれてた
これで終わりです
208以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:48:55.55 ID:bMGsJVQ00
あいあい。ここまで追加完了。
崩れてないか確認よろ
209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:49:51.72 ID:sXeAW5I60
   どようびどようび〜          ハ_ハ
                 ハ_ハ    (^( ゚∀゚)^)
               ('(゚∀゚∩    )  /    どようびどようび〜
                ヽ  〈   (_ノ_ノ
                 ヽヽ_)
210 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/09(土) 23:50:13.03 ID:U01uky/80
今から品評会作品練り始めて間に合うかな・・・
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:51:50.23 ID:KU8qx1m00
大丈夫、俺も今書き始めたところだから
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:52:27.74 ID:PWZ7rptN0
>>205-206
うはー好きだなぁ。ストーリーの走らせ方が好きだ。
もうちょっと種明かしというか、俺が誰なのか、最後には名前を知らせてほしかったし、
後悔の念を抱くにいたった流れを、もっと丁寧に見せてほしかった。
後1レス分くらいの展開が欲しかったのと、もう少しキリストを知らなくても分かりやすい文章であれば、
とは思いますが、いや、とてもよかった。
213 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/09(土) 23:54:14.89 ID:vxX71nMr0
>>210
大丈夫でしょ
俺なんかはいつも日曜に書いてるからな、今回たまたま早かったけど
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:57:42.67 ID:6uUj3S6y0
>>210
俺なんかお題発表されてからすぐ書き始めるのに最後は、結局全部消して
締め切り一時間前から新しいの書き始めるよ?
215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/09(土) 23:58:54.27 ID:LzYBKhY60
>>214
あるあるww
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:03:18.74 ID:78tMQQCe0
じゃあ小説書いたことない俺が今から考えてなにかできるかに挑戦するかww
今回のお題は王だったよね。
何も浮かばないががんばろw
王と聴いて最初に浮かぶのがワンさんという名前なんだがwww
217 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/10(日) 00:05:41.41 ID:R/AKsWnd0
>>212
批評&感想サンクス
うん、本当はユダが首をつる話になるはずだったんだが、うまくいかなくって途中で変えたんだ。やや駆け足気味なのはそのせいかな?
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:07:42.12 ID:UmYTo7cn0
どうせならスレタイは
「文才がないのに小説を書くなんて、おこがましいとは思わんかね?」
にして欲しかった
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:10:41.30 ID:sJ+SwNZm0
>>218
それ以降のスレタイにいただくw
言葉を慎みたまえ。君は将来の作家先生の前にいるのだwwwwww
2202:2006/09/10(日) 00:15:25.57 ID:lSJirQg80
それから1ヶ月後。

丘の上には、相変わらずたくさんの者が集められていました。
丘の上は、乾いた血で茶色くなっていました。
処刑は、まだ続いていました。


国からみにくい者はいなくなっていませんでした。
王様は、みにくい者を処刑し続けました。
自分の父親や、母親も処刑しました。
ギロチンの刃は血や脂がたくさんこびりついてしまって切れ味が悪くなっていたので、
王様は毎日刃をみがかせなければなりませんでした。

処刑は 続けられました。
みにくい者は、いなくなりませんでした。



それから、また1ヶ月後。
処刑は、まだ続いていました。

国はうつくしい者ばかりになっていました。
ギロチンの切れ味は、更に悪くなってしまっていたので、
王様は刃の上におもりをつけなければなりませんでした。


処刑は、終わりませんでした。
2211[カキコメテナカタスマソ]:2006/09/10(日) 00:21:39.66 ID:lSJirQg80
昔々ある所に うつくしい王様の治める国がありました。
それは緑の豊かな平原の中の、とても大きな国でした。

ある日のこと、王様はこう考えました。
「こんなにも私はうつくしいのに、こんなにもうつくしい国なのに、
何故この国にはみにくい者がたくさんいるのだろうか。
この国にみにくい者など いらない。
そうだ、みにくい者は全て殺してしまおう。
そうすれば、この国はもっとうつくしくなる。」

そうして、王様は自分の国にいるみにくい者を
全て処刑する事を決めたのです。
2221-2[カキコメテナカタスマソ]:2006/09/10(日) 00:23:05.02 ID:lSJirQg80
王様は、国をよく見わたせるうつくしい丘の上にギロチン台を置きました。
そのギロチン台は、王様が新しく買った、ピカピカのものでした。
うつくしい丘の上にはたくさんみにくい者が集められて、
そして最初にギロチン台に上がったのは、まだ結婚もしていない、若い男でした。

男は、何かよくわからない言葉を大きな声でたくさん叫んでいましたが、
ピカピカのギロチンの刃が落とされると、まるでカエルか何かがつぶれたような
おかしな声を出して、たくさんの血を飛び散らして、
そのみにくい頭をゴトン、と下に落としました。
頭はしばらくの間ピクピク動いていましたが、
すぐに動かなくなりました。

丘の上には小さな子供も集められました。
おじいさんや、おばあさんもいました。
みんなこの若い男のように、おかしな声を出して、血をたくさん出して、
ゴトン、と頭を落とされていきました。

うつくしい丘の上は、一日で真っ赤に染まりました。
国からみにくい者が減って、王様はとても満足しました。
2233:2006/09/10(日) 00:24:12.91 ID:lSJirQg80
そして、更に1ヶ月後。

国に、人はいませんでした。

王様のお城にだけ、人がいました。
王様と、小さな小さな女の子です。
他の人は、みんな王様が処刑してしまいました。
王様は、最後に残った小さな女の子を、お妃様にしました。

お妃様は、うつくしい女の子でした。
とてもうつくしい女の子でした。
でも、もうそれも昔のお話です。

ギロチン台のある丘は、相変わらずかわいた血で茶色くなっていました。
でもそのほとんどは、たくさんのみにくい死体で見えなくなっていました。
死体の山にはたくさんのハエやカラスが飛び回っていて、
思わず鼻をつまみたくなってしまうような腐臭で、いっぱいでした。

王様は、死体を燃やすための人も処刑してしまっていました。

その腐臭は、ギロチン台のある丘の上から降りてきて、
街にもたくさん広がっていました。

街にはたくさんのドブネズミや、その他のみにくい虫がいました。
その死体や、フンもたくさんありました。

王様は、町をきれいにするための人も処刑してしまっていました。
2244:2006/09/10(日) 00:25:12.47 ID:lSJirQg80
国は、まわりのどこの国よりも汚く、そしてみにくくなっていました。
王様は、食べ物を作るための人も処刑してしまったので、
うつくしかった王様とお妃様は、食べるものがなくなって、
たくさんの病気にもかかって、
今までその国にいたどんな人よりもみにくくなって、

死んでしまいました。





とても長い時間がたちました。

国に、みにくいものは何もありませんでした。
あるのはたくさんの骨と、風化してところどころがくずれた建物だけです。
今はもうドブネズミもいません。
生きているものは、何もありません。

その国はやがて、旅の人たちの風のうわさで、

こう呼ばれるようになりました。




『 死  体  の  国 』
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:27:05.29 ID:sJ+SwNZm0
>>221>>222>>220>>223>>224の順か?
タイトル、トリップはなしでいいの?
226以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:32:15.71 ID:sJ+SwNZm0
まいった・・・順番がわかんなくてまとめに追加できない_/>。
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:36:16.82 ID:0by+hfz00
小説以外に、詩を書くのはアリ?ナシ?
短歌はダメだよな?
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:36:59.90 ID:vxE8vM5D0
>>227
小説の中に短歌を取り入れればイイと思うよ
229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:37:59.98 ID:sJ+SwNZm0
>>227
文才が無い人間の集まりだから詩や短歌を品評できるかは不明だwwwwww
小説ならなんとなく面白かった、って分かるからな。

>>220-224の作者さん、説明をお願いします
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:43:32.42 ID:zgx+HtfP0
品評会のが明らかに短編で終われる内容じゃないことに気付いた!!!1
やっべどうしよう、どうしようorz削りすぎるとあらすじ紹介になっちゃう!
もういっそ別の話を練り直すか…
231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:54:17.87 ID:FTFMtir+0
>>230
・部分を取り出して再構成してSSにする
・全部忘れてやり直す(w
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:56:39.99 ID:trPstAVQ0
>>230
身に覚えがありすぎて困る。
おかげで品評会参加したことねぇやorz
233 ◆InwGZIAUcs :2006/09/10(日) 00:57:45.46 ID:IrRskX1g0
>>210
亀ですがおめええ!!
2LnoVeLzqY氏なら入選確実だと思っていましたw
そしてまさか俺もできるとは……

そして俺も来月に持ち越しorz
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 00:59:25.02 ID:sJ+SwNZm0
>>233
( ゚д゚ )
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:00:57.94 ID:IrRskX1g0
>>234
ごめん、前IDe965c+Zr0です。
三人目でなくてごめんよ……orz
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:01:11.75 ID:vxE8vM5D0
>>233
おいおいまたwikiの入選者人数変更かよ……



めでたいなw
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:01:20.53 ID:sJ+SwNZm0
>>220-224
とりあえず、無題「王」、ID作家、名前欄の数字を参考にまとめに追加します。
間違っててもシラネw
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:02:20.48 ID:vxE8vM5D0
>>235
なんだ前回優勝者じゃないの
そりゃ入選もするわな
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:04:19.58 ID:IrRskX1g0
>>238
え?違うよ!
前回は一票入った人です!
240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:04:57.47 ID:vxE8vM5D0
>>239
うへ勘違いw
ゴメンネ吊ってくる
241 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 01:06:23.05 ID:u3Av09hn0
つまるところ、俺でさえ入賞なんだから




このスレ住人なら月間賞狙える
242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:07:26.29 ID:vxE8vM5D0
>>239
今まとめ見て確認してきたが……
マジで勘違いだった(´・ω・`)
ただああいうのが書ける奴が入選したりするんだなと思ったよ
俺には無理だな'`,、'`,、'`,、'`,、'`,、(ノ∀`)'`,、'`,、'`,、'`,、'`,、

>>241
ご謙遜をw
243 ◆InwGZIAUcs :2006/09/10(日) 01:08:14.30 ID:IrRskX1g0
>>240
おkwww
優勝してみたぜ!

今wiki見たらなんか載ってた!
まとめ様本当にありがとうございますorz

wikiのリンク先の結果発表……本名イタスwww
知り合いに見られたら外歩けないタイトルだorz
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:09:11.07 ID:IrRskX1g0
>>243
優勝してみたぜ→優勝してみたいぜ
ミスですorz
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:09:22.65 ID:cRElU0k/0
なんか、すげぇな。半年前の1000が実現しそうじゃないか。
このスレから〜って奴。
つか、もう半年になるのか。
246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:11:10.77 ID:VeC5SDud0
>>243
随分、普通のペンネームだなと思ってたらwwwwwwwwww

なんて素直なんだwwwwwww
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:11:11.56 ID:jwl9/ecX0
>>241

             . ィ
.._ .......、._    _ /:/l!  またまたご冗談を
 :~""''.>゙' "~ ,、、''‐'、|         _      
゙、'、::::::ノ:::::::_,.-=.  _〜:、         /_.}'':,
 ``、/:::::::::__....,._ `゙'Y' _.ェ-、....._ /_゙''i゙ノ、ノ
 ,.--l‐''"~..-_'.x-='"゙ー 、`'-、 ,:'  ノ゙ノブ     
"   .!-'",/  `'-‐'') /\ `/ でノ-〈
 .-''~ >'゙::    ‐'"゙./  ヽ.,'   ~ /
   //:::::       ',    /    ,:'

・・・・いいんだな?本気にするぞ?
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:11:35.71 ID:HXnojymo0
ちょっとまて、初代からROMってて今北ものだけど

このスレからなんか受賞者出たの?
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:12:28.54 ID:vxE8vM5D0
>>248
・創英社・超短編&ラノベコンテスト

入賞者がなんと2人
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:13:21.30 ID:trPstAVQ0
>>248
初代からロムってて今北ってすごいなwwwww
斜め読みしたけど、受賞つっても賞金ン百万出てるすごい賞じゃなくて、自費出版とか共同出版とかああいう類の賞だろう。
まぁすごいはすごいけど、受賞したから俺作家、というわけじゃないと思うよ。
251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:14:46.67 ID:vxE8vM5D0
>>250
そうたいしたことないといえばそうたいしたことではないかもしれない。
ただここってvipじゃないか。
しかもここって文才の無いってのが大前提のスレじゃない。
言わば小説書き達の最底辺層(弱冠大げさかもしれんが)の集まりなわけじゃない。
そんな中からどんなしょぼい賞だろうが入選しちゃう奴がでてきたってのは
朗報以外の何者でもないよ。
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:15:25.55 ID:sJ+SwNZm0
>>250
実際二人とも月間賞狙うまでは出版しないっていってるしな。
でも、少なくともプロの目に引っかかる作品を書く作者が出てきたってことだ。
品評会も侮れなくなってくるかも知れんね。

品評するほうが素人のままなんだがwwwwwwwwwwwwwwww
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:15:37.49 ID:trPstAVQ0
>>251
いや俺はすごいと思ってるよwwww
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:16:13.29 ID:HXnojymo0
>>249
マジカwwww凄すぎワロタwwwwwwww

ちょっと読んできたが、◆2LnoVeLzqYはレモンティーなんとかって話書いてた人だよね?
あれくらい書けるなら入賞もするわな  おめええぇえええ
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:16:29.73 ID:IrRskX1g0
>>246
まさか入賞するとは思わなかったのさorz

しかし読み返してみるとよくこんなのが入選したなあと……
例えばここで批評を受けたら、酷評がたくさん頂けそうww
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:19:01.79 ID:HXnojymo0
>>250
一応書くけど、
初代スレから見てて、普段はROMってる
今日は今来たところ、って意味なんだぜ

そこまで凄いことでは無いんだろうけど
でも俺は嬉しいんだぜ

257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:19:35.18 ID:trPstAVQ0
>>256
そうなんか。
今までずっとロムで初カキコなのかと思ったwwwww
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:20:09.48 ID:vxE8vM5D0
>>256
そんなあなたも作品投下
259以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:20:26.48 ID:IrRskX1g0
>>254
すげえ!なんか聞いたことあるタイトルだと思ったら、
俺が始めて品評会に投稿というかこのスレ自体に始めて投稿した時のお題だw
「戦闘シーン」
あーこの頃俺三点リーダーすら使ってねえww
260 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 01:22:33.10 ID:u3Av09hn0
>>254
あー、18thの想像レモンティーか;
お題が戦闘シーンだったのに全く流血しないし人が死なない恋愛小説書いちゃったせいで1票ももらえなかったと記憶してるww
品評会自体はこれまで半分は出席してきたから、他にも愚作垂れ流し中。
前回の俺の品評会作品は、かろうじて読むのに値するかと・・・。

>>255
俺の作品もごっそり酷評もらうと思う;
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:23:26.61 ID:Xkm464AV0
なにかお題ください
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:23:39.17 ID:vxE8vM5D0
>>261
雰囲気
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:26:10.21 ID:HXnojymo0
>>258
品評会だけたまに書いてるんだぜ?
優勝?ほど遠いよバーローwwwwwwwwwww
264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:28:08.04 ID:sJ+SwNZm0
>>263
品評会優勝の近道は毎回投稿することなんだぜ?

え?俺?ほぼ毎週出してて、この三週間で関心票1だよ?バーローwwwwwwwwww
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:28:34.31 ID:VeC5SDud0
>>255
たしか電撃掌編も出してたよね。
正直にいうと、あっちの方がハードル高そう。
あっちも選に入っているといいね

ところで、今回ので講評はもらえた?
ついでに作品の所有権はどうなってる?

丁寧な講評がついてたなら、良かったね、というところだけど。
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:35:46.94 ID:IrRskX1g0
>>265
よく覚えてらっしゃる!!

講評はいただけませんでした。
ただ、「単行本に掲載可能な高いレベルの作品との評価になります」って書いてあったw
作品の所有権はよくわかりません('A`)
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:36:35.40 ID:sJ+SwNZm0
>>266
抽象的な評価wwwwwww
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:37:52.58 ID:IrRskX1g0
>>267
皆にそう書いてあるだろうねw
まあけどモチベーションは上がったから結果オライですw
269そこにいる意味 ◆8vvmZ1F6dQ :2006/09/10(日) 01:40:15.59 ID:zgx+HtfP0
「あれ、王将ないや」
将棋をやろうと言い出したのは知樹だった。駒の入った箱をひっくり返し、それぞれが自分の陣地に必要な駒を並べた。
しかし、僕の陣地にすべての駒が揃ったとき、知樹の側はまだ準備が出来ていなかったのだ。
あるべき場所に、王将がない。僕のほうにはキチンと玉将が納まっているというのに。
「どうしようかな」
「このまま始めても、僕が知樹に勝てないよ。王手が出来ないんだから」
「んー。じゃあ、この歩を代わりに王にしよう」
知樹は一番端の、香車が下で待ち構えている場所の歩を手にした。そして王の場所に置いた。僕は言う。
「なんだか、アンバランスだね」
実際、王が納まっているべき場所にある歩は、周りの金とか銀とかの大き目の駒に圧倒され、普通よりずいぶん小さく見えたのだ。
「そうだねー。歩は王様の器じゃないんだね」
笑いながら知樹は言った。'うつわ’なんて難しい言葉、よく使えるな、と僕は思う。
「じゃあ、やっぱりこの歩は元の場所に戻そう」
知樹は歩を香車と同じ列に戻した。でも僕は、別に歩がここでもいいんじゃない、と言った。
「だって、歩ぐらいなくなってもいいじゃないか。王様が一番大事なんだから」
「そうかな、逆に、王様がなくなっても別にいいんじゃないの」
知樹は笑顔のような、そうでないような、何とも言えない表情で言った。
「なんでだよ」
僕は訊いた。
「王将以外を全部取ったら勝ち、ってルールにしたらいいじゃない」
僕は一瞬納得しかけたが、そうじゃない、と首を振ってから、
「なんで、歩は王になっちゃ駄目なんだ?最初は知樹もそうしようとしてたのに」
「うーん、やっぱり、歩はあそこにいないと困るから」
知樹はそれから、歩が香車の前にいないと、まず香車で僕の側の歩を取っても、
すぐに僕の側の香車で知樹の香車を取られてしまうから、という説明をした。僕はとりあえず、なるほど、と頷いておいた。
「それじゃあ、そっちの側の玉将もどけて、全部の駒を取った方が勝ちってルールでやろう」
「うーん、分かった」
僕は知樹のアイディアに従い、王将のいない将棋をやった。いつもより、勝負がつくまで時間が掛かった。
終わる頃には、僕たちは王将の存在を忘れかけていた。
《了》
270そこにいる意味 ◆8vvmZ1F6dQ :2006/09/10(日) 01:41:22.79 ID:zgx+HtfP0
品評会作品です
これとは別の長編と化してしまったほうに結構未練があったりなかったりorz
271以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:42:27.86 ID:VeC5SDud0
>>266
そっか。講評はそんなもんか。
所有権がこっちにあるなら、Webで晒そうがどうしようが自由なんだけど、
グレーならやめといた方が無難かね。

晒しちゃえ、といおうと思ったんだがw
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:43:42.70 ID:zgx+HtfP0
雑談中の中作品投下空気読めてなかったwwwwwww
まあいいやお題ください↓
273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:44:44.75 ID:sJ+SwNZm0
>>269追加完了。今日はお仕事終わり。寝ますので後の保守よろしく。

>>272
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:45:59.69 ID:zgx+HtfP0
>>273
把握ー
おやすみなさい
275以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:46:24.50 ID:VeC5SDud0
>>272
むしろ、こっちが謝りたい。投下の邪魔してスマン

お題なら 「回転」
276以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:48:44.52 ID:VeC5SDud0
こう、レスが遅いのって哀しいよね。俺も寝よっと。
277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:50:09.51 ID:IrRskX1g0
>>271
ああそうか……ネットで晒すのはどうだろう……まずいかもしれないorz
確認してないけど。
でもなんだか晒すのは恥ずかしいレベルなので止めておきますw
278以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 01:58:50.28 ID:kSTbYDoz0
【糞コテ撲滅キャンペーン!!】

2ch卒業宣言したのに 馴れ合いにしがみついてる 糞コテ (狐´・ω・`) ◆CBmnFOXXPg を
今度こそ卒業させてやろうぜ!

合言葉は「次スレ立てんなカス ( ^ω^ )」だ!


【誕生日】魔女っ子◆WITCHrSDqQ【8月14日】
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/intro/1155542654/
279わがままな王様:2006/09/10(日) 02:00:25.09 ID:IWUfWYgV0
 俺が思うに、王様はわがままだ。

 趣味に色々なものを使いすぎる。金に食料に時間に人
力に。王様の手元にあるものは、その趣味で消えていく
って話だ。全力で趣味に取り組んでおられるらしい。

 この前だって、兵を辺境に派遣しやがった。首都周辺
の警備が薄くなるのにだ。他にも確かなものから疑わし
いものまで、様々な話がある。曰く、通貨が出回ってな
いような田舎で金をばら撒いた。曰く、金がなくて使用
人に次々と暇を出している。曰く、公務もほったらかし
にしている。曰く、毎日すごい人数を城に集めている。

 他にも王様の趣味のせいで、新しい決まりも増えやが
った。一番大きな決まりは、ふじょ何とか法って奴だ。
大層な名前がついているのに守ることはただ一つ、助け
合おう。全く、ふざけてるとしか思えない。

 どこの国の王様だって、大なり小なり同じと思うかも
しれないが、何よりも違うのはその趣味だ。驚くかも知
らないが、王様の趣味は人助けだ。

 国民全員を助けたいなんて、そんな不可能なことに立
ち向かうなんて、わかがまな王様だろう?

 まあ、そんな王様が大好きなんだけどな。

<終>
280お題「雰囲気」1/2:2006/09/10(日) 02:01:38.49 ID:Xkm464AV0
 「空気読め」
 同僚が冷たく言い放った。
 その瞳は冷たく私を見据えており、彼が冗談ではなく本気で私に対して不快感を抱いている事を示していた。
 周りを見渡すと、みな、彼と同じ視線を私に浴びせかけている事に気づいた。


「じゃあ、おつかれー」

 飲み会は終わり、一同は三々五々に去っていった。
 すぐ近くの駅に向かう者……2次会へとくりだす者……はたまた二人きりで何もない方向へと向かう者達……。
 そして……私はその場に残り、考え込んでいた。

 あぁ……またやってしまった。なにがいけなかったのだろうか……。
 私は自らの欠点について自問する。

 どうやら私にはいわゆる「空気を読む」という能力が決定的に欠けているらしい。
 私はいたって普通の会話をしているつもりなのだが、誰一人として私と会話を合わせられる者はいない。
 それは酒を飲むと顕著に現れる。
 アルコールがそうさせるのだろうか……私はいつもより多弁になる。しかし、やはり誰も話を合わせられる者はいない。
 だんだんと場の雰囲気が悪くなってくる。それでも私は話し続ける……そしてついに……
 「空気読め」
 死刑通告が下されるのだ。
281お題「雰囲気」2/2:2006/09/10(日) 02:02:36.66 ID:Xkm464AV0
どうすれば空気を読めるようになるのだろうか…。
 私は一晩考え続けた。
 そして、空が白み始めるころ、私は素晴らしい結論に行き着いた。

 空気を読めるとはすなわち場の雰囲気を理解出来るということ……。
 私は私の発言により場の雰囲気が悪くなっていく事を理解できている……ということは……私はすでに空気を読む能力を身につけているという事ではないか!


 「……つまり、私はすでに空気を読めるようになっているのだよ!」
 私は手にした大ジョッキを傾けながら持論を展開していた。
 「な、そうだろ? そうなるだろ?」
 「ん、あぁ…」
 同僚はなんだか困ったような顔をしてこちらを見ている。
 なんだこいつは。私の完璧な理論が理解できないのか? もしかしてこいつは馬鹿なのか?
 私はそう思い、さらに持論を展開する。
 「だからつまり空気を読むとはだね、君にも理解できるように説明すると……」
 私の熱弁を同僚が手でさえぎり、そして、冷たく言い放った。
 「お前の言いたい事はわかった。だから黙ってくれ。お前は今、自分がまったく空気読めてないことに気付いているのか?」

 今日も私は一人、考え込む。

 【完:】
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:09:33.31 ID:vxE8vM5D0
書き終わった……
よしタイトル考えつつ寝るぞー

>>281
空気読むってのは
その場の雰囲気を理解して、それを下に的確に行動しろやってことだよな

これ読んで再考しました
283以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:17:54.62 ID:IrRskX1g0
>>280
この短い時間でここまで書けるのはとても凄いと思いました。
オチも王道で、お話としてとても綺麗に纏まっています。

つうかリアルに上手いんだぜorz
ただ、主人公の性別が区別しにくいのが気になった。それだけです。
284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:33:39.30 ID:u3Av09hn0
保守
285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:43:53.42 ID:IrRskX1g0
 
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:50:53.94 ID:trPstAVQ0
なるほど?
287以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:52:57.89 ID:jEukf4oM0
筆が乗ってきたのに眠くなってきた
どうしよう
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:55:21.64 ID:wYmg7Rk30
>>287
眠りながら書けばいいんじゃね?
というか、少しその筆の勢いを分けてください。
289以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 02:58:12.27 ID:jEukf4oM0
>>288
つ勢い

眠りながら書けたらどんなにいいか
290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 03:00:20.51 ID:wYmg7Rk30
>>289
大事に取っておきます。

一向に書き進まないや・・・orz
これだからいつも投下がギリギリに・・・。
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 03:01:47.83 ID:jEukf4oM0
>>290
多分、俺もぎりぎりになって全削除して書き直すから大丈夫
俺もギリギリだ
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 03:13:21.10 ID:IrRskX1g0
 
293品評会出品作:王の資質:2006/09/10(日) 03:16:55.89 ID:P9cLTgbi0
「王足る者の使命、それは何だと思うかね。」
 ここはある変人の講義室、生徒の質問が発端で、随分と内容が脱線し、今に至る。
「それは・・・やはり国を統治することです。」
 指された生徒は、無難で簡潔で漠然とした答えを返す。
「そう!王とは統治が可能だから王なのであり、その権限が与えられているからこそ王なのだ。」
 答えた生徒は、なぜ教授のテンションが上がっているのか分からないが、肯定されたようなので気分がよかった。
「だが統治の仕方にも色々ある、この国は王政ではなくなったが、そのことにより統治能力という面で見れば、逆に低下しているともいえる。」
 なんとも不用意な発言をする。
「では先生は王政のほうが良かったと仰るんですか。」
 これまた不用意な発言だ。
「ある意味ではそうだ。だが先王は間違いようもなく愚者だった。王政の問題はここにある。
 王というものは必ず賢くなくてはならない。その必要は権力に比例、あるいは2次関数的にある。」
 教授は王室の関係者だった。その人が言うのだから間違いはないのだろう。
「だがどうだろう、仮に常に賢いものが王に就けるとすれば、それは正に理想的な統治体制だ。」
 やはり不用意だ・・・。
「しかし先生、そんなことできますかね。」
 合いの手を入れる傍聴者が居るのはなんとも幸運なことだ。
「確かにそれは難しい、たとえば長子相続などでそれを達成するのは無理だろう。
 だが長子相続にも一定のメリットはある。後継者が定まらないことによる権力闘争や、世情の混乱を避けることができる。
 これは差し当たっての外圧がなく、王の権力が比較的低い場合などに有効だろう。」
 王政が潰れた主原因は外圧だったと思う。
「ではどうするか、能力あるものを選抜して王位に就かせるしかない。
 だがこれはどういった手法で王を選ぶかが最大の問題になる。
 本当に能力あるものを選び出せたとしても、周囲が納得しなければならない。
 周囲が納得しても、実際の能力が伴わなければ何の意味もない。」
 問いを出さなくなってきたな教授。
「すなわちこの命題を解いてしまうことこそ我々にとって必要なことなのだ。」
 これではいつ担がれるか分からないな。王が生まれることは不幸なことなのに。

<終>
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 03:28:11.09 ID:IrRskX1g0
 
295以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 03:48:32.35 ID:wYmg7Rk30
ほしゅ!
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 04:00:23.48 ID:IrRskX1g0
 
297以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 04:11:33.15 ID:IrRskX1g0
ほしゅ
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 04:37:04.79 ID:wYmg7Rk30
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 04:52:37.92 ID:IrRskX1g0
ラストホッシュ
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 05:01:01.77 ID:IoMO8cZ0O
仕事の休憩にお題を↓
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 05:02:24.01 ID:jEukf4oM0
睡魔
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 05:03:00.56 ID:jEukf4oM0
一応、書き上げた。
一晩寝かせて、明日推敲して投稿しよう
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 05:03:42.77 ID:IoMO8cZ0O
>>301
わかた
304以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 06:13:30.83 ID:/sxIwkWKO
オダイくだ千代
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 06:17:23.34 ID:IoMO8cZ0O
>>304
睡魔で
306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 07:08:30.69 ID:IrRskX1g0
 
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 07:14:23.28 ID:zEp03sYA0
A「チンポー」
B「うへへへ へらへらw」
C「どけー童貞w」
D「へーい」
E「うぃー」

ABCD「なにをしとるw」
E「うほw」
308 ◆InwGZIAUcs :2006/09/10(日) 07:22:32.96 ID:IrRskX1g0
保守ついでに週末品評会作品を投下したいと思います。
お題「王」
タイトル「とあるお城の婿探し」
309とあるお城の婿探し1/6 ◆InwGZIAUcs :2006/09/10(日) 07:23:20.57 ID:IrRskX1g0
『王女ミスト様の18歳の誕生日、婿君を選別する武闘会を行う。腕に覚えのある若者の参加を待ち望む。
尚、武闘会は一週間後の午前にシーオーグ城で行うものとする』

 小寒い風が吹く季節の昼下がり。だが、街は今熱気に包まれている。
 婿募集の立て札が張り出されたシーオーグ城の城下町では、
どこから沸いたのか分らないほどの人達でごった返していた。
いつもより武装した兵が多いのはもちろんのこと、これほど格好な商売場所はないと踏んだ商人達の露店も見受けられる。
 さらに街では、ミスト王女は絶世の美女であると噂されており、『美女! 王女ミスト様の自画像!』
と書いてある看板も掲げられていたりする。滅多に人前にでる機会のない王女の自画像がどうして描けるのかは謎だ。
 そんな街を、王女側近兵士アレスは城内の窓から見下ろしていた。
「どうしたものか……」
 アレスは一週間後の大仕事に悩んでいるのではなく、もっと根本的な事に頭を痛めていた。
(ああ、このままでは姫様が結婚してしまう!) 
 アレスは恋心から来る胸の痛みを抑えながら王女の部屋へと向かう。もちろん用事は、
「武闘会という方法で婿を決めてしまっても良いのですか?」
と訪ねることである。
(しかし、俺は王に忠誠を誓った一兵士……)
 王女の、豪華絢爛煌びやかな装飾が施された部屋の前に、彼は立ち尽くした。
(いっそのこと兵士を辞めて婿に志願するか?) 
 などと扉の前で考え事をしていた事が不運であった。
 アレスは、バンッ! と勢いよく開いた扉に額を打ちつけ倒れてしまう。
「あれ? アレス? こんな所に突っ立ってたら危ないよ?」
 そこには目を丸くした美少女が立っていた。そう、噂による美女というよりは可愛いという言葉がしっくり来る。
しかし、あと十年もすればその噂も真実とする美女へとなるだろう。
 アレスは額をさすり涙目になりながらも、姿勢を正して王女ミストに問いかけた。
「ひ、姫様……どちらに行かれます?」
 ミストは、長い亜麻色の髪を上に束ねていた。服装もジャージにTシャツといった軽装で、
いかにも運動着といった服装だ。
「訓練所よ! 一週間たっぷり特訓しないとねー」
「あ、あの……」
3102/6:2006/09/10(日) 07:23:51.71 ID:IrRskX1g0
「じゃね!」
 ウインク一つ、彼女は風のように去っていってしまった。


――五時間後、訓練所から戻ったミストの話を聞いたアレスは、自室で肩を落とし唸っていた。
「あのおてんば姫は……」
 ミストによればこうである。
 武闘会優勝者が婿になるのは異存なく、素敵な人であることを祈っているそうだ。
アレス的にはこれで十分すぎる悩みの種だが、問題はここからである。彼女は優勝者と自ら戦い、
見事自分を負かした人こそ真の優勝者として認めると言い張った。
(だからといって……危険な目に遭わなければいいんだけど)
 彼女が剣の達人であることは既に城内に知れ渡っている。勇猛で名を轟かせている兵長、
アレスにとっては上司にあたる人ですら、彼女に負かされていた。かというアレスも赤子を捻るように負かされているが、
それはまた別の理由からでもあった。余談ではあるが、兵長はその後三日ほど部屋に引きこもってしまったという……。
 彼女曰く「自分より弱い男は好きになれないし王として頼りない」とのことである。一応は武人であるアレスも、
女王に剣で勝てない王などの下で働きたくはないという気持ちはあった。
(しかし、姫様は自分より強い人を好きになるのか……。)
 何よりもまず最低条件を満たさなければならないという一心と、悩んでいても何も始まらない現実から、
アレスはただひたすら剣を振るう一週間を過ごす事にした。


 一週間という時間は、体が大きくなると共に早くなっていく。しかし、武闘会が開催されるまでの一週間は、
手足の伸びきったアレスにとってさらに早いものであった。
 そんな武闘会も終幕を迎えようとしている。
 今行われているのは決勝戦。というのも今日で開催されてから三日目である。
 城内にある室内競技場には王女はもちろん、王様もその試合を見学されていた。そして、
その競技場の中心では木剣を構えた男が二人、間合いを詰めあっている。見比べてみると、
片方は体格のよい厳つい顔をした男、片方は中肉長背ニコニコ顔の男で、かなりの体格差があるように思われた。
 アレスは冷静に戦況を分析する。
(目の細いニコニコ顔が有利かな?)
3113/6:2006/09/10(日) 07:24:23.20 ID:IrRskX1g0
 厳つい男は、まだ一度も剣を交えていないのに切っ先は震え、額は汗を滲ませている。
さらに後ろに偏った重心ではあり素早く動けるとはとても思えない。それに対しニコニコ男は、
その表情を常として余裕の構えであった。
 目には見えない競り合いがしばらく続く中、競技場は静寂に包まれていた。
 やがて、ニコニコ男の切っ先が揺れ、厳つい男が突進する。
 勝負は一瞬。
 乾いた木剣の落ちる音に続いて、厳つい男の巨体が石畳に沈んでいった。
「それまでっ!」
 審判の声に続いて湧き上がる拍手喝采、手を振る愛想のいい男。
(ああ姫様、もうどうにもならないのでしょうか……)
 歓声の中、アレスは一人、涙を堪えての拍手を送った。


「さあ、レイ婿候補には最後の難関、ミスト王女自らと試合をしていただきます! 
尚、この試合に勝利いたしますと真の優勝者、つまりは正式な婿様として決定されます。
しかし、ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが王女は剣の達人、油断はできません! 
最後の一戦頑張っていきましょう!」
 ニコニコ顔の男レイ婿候補にアナウンスの激励が入り、さらに歓声が集まる中、アレスはミストの勝利を渇望していた。
(これで決まるのか……姫様、頑張って下さい!)
 姿を現したミストは、一週間前に見たジャージ姿とは違う服を着ていた。上は白の長袖、
下は紺色ダブダブなスカートのような物をはいている。
 ミスとは競技場の中心にいるレイに向き合い礼をすると、競技に定められた位置まで戻り開始の合図を待った。
 そして、その時は訪れる。
「――始めっ!」
 先程の戦いとは違い、合図が始まると同時にミストは相手の懐へと駆け出していた。
同時に相手は一歩下がりミストが繰り出す剣閃を捌く。ミストの下ろした髪が舞い、
それはまるで舞踏会の男女と錯覚するほど綺麗な剣の舞であった。
が、それも数回の接触で両者の剣は弾かれ間合いも開く。
 息を呑むやり取りに歓声が湧き上がった。
 しかし、次の瞬間には二人共次の手を打ち合っている。
3124/6:2006/09/10(日) 07:24:53.68 ID:IrRskX1g0
 アレスの見守る手に力が篭る。
――姫様が有利だ……レイって奴、姫様を侮ってたな。
 アレスの目算通り、ミストは打ち合う度にレイを追い詰めていく。
「やあぁっ!」
 気合一閃! ミストの逆袈裟斬りが唸るが、瞬間的に体を逸らし後退するレイに当たりはせず、
彼の頬を掠める。そして、そのまま後退したレイとミストの間には大きな間合いが生じた。
 その時、レイの頬から血が滲み、零れた。アレスの位置からレイの表情は良く見えなかったが、
彼は笑っているように見えた。そしてレイは静かに剣を握り直す……。
 次の瞬間、レイは先程のミストと同じかそれ以上の速さで間合いを詰めた。一瞬で距離が零となる。
しかし、その剣筋は速く粗く変則的で、ミストは捌くことすらままならない。
彼女は距離を稼ぎ間を置こうとするが、彼はその間に同じく距離を詰める。
 レイはじわじわとミストを追い込んだ。
「きゃっ!」
 ミストの剣が弾かれ宙に舞う。
 剣を見送る暇も与えず、レイはミストの鼻先に切っ先を向けた。
 レイの顔は相変わらず笑ってはいたが、細い目が大きく見開かれている。
ミストは、今までに感じたことのない恐怖、殺気を初めて感じていた。
「そ、それまでっ!」
 呆気に取られていた審判の声がようやく響く。
 しかし、レイは剣を振り上げた。アレスも驚愕の声を上げる。
(なっ!) 
 耳を刺すような悲鳴が会場を支配する。しかし、レイは全く躊躇せずに剣を振り下ろした。
 レイは目を瞑った。……だが剣による一撃は訪れない。
 剣はミストに吸い込まれていくと思われたが、一本の剣がレイの剣を阻んでいた。
 剣を割り込ませたはアレス。彼はそのままレイを蹴り飛ばした。
「姫様! 大丈夫ですか?」
「う、うん……」
 アレスは、ミストを抱きかかえると後ろで控えていた兵士達に彼女の身を預けた。
 その間に国王の声が響き渡っている。
「今だ! この怒れた男を取り押さえろ!」
3135/6:2006/09/10(日) 07:25:45.42 ID:IrRskX1g0
 その声に反応した数人の兵がレイに駆け寄るが、数をものともしない彼に一蹴され、全員綺麗に叩き伏せられていた。
 レイはそのままアレスへと足を傾ける。
「よくも蹴ったね、殺すよ……」
 眼を血ばらせたレイはアレスの前に立ちはだかった。
 レイの手には、先程叩き伏せた兵士から奪った、生身の剣が握られている。
「俺もお前はゆるさない」
(姫様を殺そうとした……)
 アレスもレイも、内情とは反対に剣を静かに構えた。それに呼応するが如く場内も静まりかえる。
 バンッ! という地面を蹴る音と共に、レイはアレスに神速な突きを放った。体を左へと逸らし、
その突きをやり過ごしたアレスは、そのまま回転しながらレイの横腹へと剣を潜り込ませた。
しかし、その一撃は紙一重でレイの剣に阻まれてしまう。その時、その衝撃と反動で二人の間に間合いが生まれた。
 それでもアレスは間髪いれずに動いている。レイの体勢は先程の衝撃により、整っていない。
(怒りが逆に体を冷静にさせる。奴の、レイの動きも緩慢に見えるほど――)
 レイが反応し構えるよりも速く、アレスの剣はレイの両手に閃光を走らせる。
 手から流れる朱と悲痛な叫び……レイの手から剣がずれ落ちた。
――斯くして、レイは取り押さえられることとなる。


 武闘会も終わり、結局うやむやにされた婿選びに一つの結末が訪れようとしていた。
 呼吸を落ち着かせ、身なりを整える。アレスは胸打つ心臓を押さえ込み、両頬を叩いた。
 そう、今彼は王女の部屋の前に立っていた。
(よし! あ、開けるぞ。じゃない。まずはノックしないと――)
 そこまで考えて思考は吹き飛んだ。
 バンッ! と勢いよく開いた扉に額を打ちつけ倒れてしまったのが原因である。
「あれ? アレス? またそんな所に立ってたの?」
 しかしアレスは痛みなど感じる暇はなく、一瞬で復活するや否やミストの手を取り跪いた。
「姫様。俺はもう兵士を辞め、姫様の一婿候補として参りました! 国王様の許可も頂き、
あとは姫様のご意思を残すところとなります。どうか、姫様の心中をお聞かせください」
 目をぱちくりさせるミスト。跪き、運命の時を待つアレス。
3146/6:2006/09/10(日) 07:26:16.21 ID:IrRskX1g0
 この時の間がアレスには千秋の如く感じられた。
「アレス……頭を上げて」
 アレスはゆっくりと頭を上げミストを見つめた。ミストの顔は少し上気し、瞳も潤ませているように彼には見えた。
 そして、ミストの首がゆっくりと縦に振られる。
「で、では!」
(やったあ! 結婚だ!)
「ダーメ!」
「……へ?」
 笑顔で放たれたミストの言葉にアレスは凍りついた。体勢、表情、あいた口、全てが固まり動かない。
 それを見て彼女はクスクスと笑っている。
「とても強いのに私より弱い振りをしていた罰です。
……その代わり私に手取り足取り剣術を教えてくれるのなら考え直してもいいかな〜」
 瞬時に解凍されたアレスが声を荒げる。
「も、もちろん! それは是非とも!」
 ミストは廊下を歩き出した。その後をアレスはついていく。
「でも、王になる為の教養は凄い大変なんだからね、絶対音を上げちゃだめだよ!」
「大丈夫です! 愛の力で乗り切りますとも!」
「……バカ」


 その後アレスとミストがどうなったかはまた別のお話。しかし十年後、
天下無双の強さを持つ王と、強さと美しさを兼ね備えた女王が治めるシーオーグ城の名は、
辺境の国々にまで伝わったという。

(終わり)

今回は特に終始自己満足に終わっていますw
批評感想頂けたらありがたいです。
315 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 07:32:25.99 ID:NHY6N0ekO
続いて投下。
品評会用作品っす
316帰郷1 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 07:34:16.21 ID:NHY6N0ekO
蝉が鳴き、緑の匂いが満ちる林。
滲む汗を気にすることもなく、僕らは走り回った。
それだけで、良かったのだ。

車内のアナウンスにハッとして、僕は夢から目を覚ます。
脇にある暗い窓を覗くと、冴えない男が映っていた。僕、だ。
この暗さは夜の闇なのか、トンネルの中なのか。
ぼんやりする頭を振り、傍らの生温くなった缶ビールを喉に流し込む。

随分、懐かしい夢を見た。
記憶の奥底に追いやられていた、夏の思い出が。
317帰郷2 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 07:35:18.75 ID:NHY6N0ekO
小学生の時、僕の友人の一人に、浅見という男の子がいた。

「神社の裏の林に、秘密基地を作ろうぜ」

受話器越しに、浅見の枯れた声が耳に響く。
お盆の頃のことだ。
皆田舎に帰省していて遊ぶ相手が他にいない僕に、断る理由はなかった。

道路に面していない、切り立った崖の縁。
下からは見えないし、立入禁止の林の中だ。秘密基地を作るには、おあつらえ向きだった。
浅見が何処からか持って来た、ボロボロで大きな木板が四枚。僕が親に黙って持参した、釘と金槌。
それを三日かけて試行錯誤し、歪んだ立木にもたせかける形で僕らの基地は完成した。
頭を下げ、腰を屈めてようやく二人が入れるようなスペースだったけど、それだけで十分だった。

林が、僕達の王国になった。
漫画を持ち込み、蝉取り網を置いた。蚊取り線香だって用意した。
崖から街を見下ろして訳の分からないことを叫んだり、蝉取りに一日中駆けずり回った。
夕立に鳴る雷にびしょ濡れになりながら狂乱したりもした。林に紛れ込んだ野良犬を追いかけ回したこともある。
ただただ、楽しかった。
どこまでも、満ち足りていた。
318帰郷3 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 07:36:31.82 ID:NHY6N0ekO
窓に映るやつれた男に、そんな少年時代があったなんて思いつく人はいないだろう。
浅見だって今の僕を見て、昔を思い出すことなんてことはないと思う。
もっとも、それを確かめる術はもう失われてしまったのだけど。

浅見の訃報を聞いたのは、一週間程前のことだ。
長く病に伏せっていたので、ある程度覚悟はしていた。
だから亡くなったのを聞いても、泣きはしなかった。
ただ、やるせない気持ちだけが、重しのように心にのしかかった。
それだけである。
帰郷し、焼香でもあげれば気は晴れるだろうか。
そんな淡い期待を持って、今こうして新幹線に乗っている訳だが――


唐突に、車内に自然の光が溢れる。
トンネルを抜けたのだ。眩しさに、思わず手で遮光する。

ゆっくりと手を下ろして窓の外を見た瞬間、僕は思わず息を呑んだ。
319帰郷4 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 07:38:17.92 ID:NHY6N0ekO
溢れる緑の山。雲一つない、青い空。
電柱がまばらに立ち、その下で田んぼの中で人が機械を動かしている。
何処かの田舎の、何気ない昼間の風景が流れていた。
見覚えがある訳じゃない。感動する程、雄大な風景でもない。

だけど、僕はそこにはっきりとあの夏を見出した。
あの緑の山中、青い空の下に、少年の日の僕と浅見を感じることが出来る。
無知で、粗野で、純粋な暴君達が、そこにいる。
そのことに驚かずにはいられなかった。
今、夢に見るまで思い出しもしなかったのに。

軽い耳鳴りと共に、僕の居る車両が再び暗いトンネルに突入した。
同時に、窓の向こうに今の僕が帰って来る。
驚いているけれど、どこか嬉しそうな表情をした僕が。

瞼を一度だけ指で拭うと、僕は再び目を閉じる。

昔に。
あの、小さな林の王国に帰る為に。


―了―
320帰郷 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 07:39:16.67 ID:NHY6N0ekO
うい、お疲れさんです。
批評感想諸々、受け付けておりますよっと
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 07:45:05.75 ID:2ywWvC8I0
まだ三行しか書けてないwww
\(^o^)/オワタ
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 08:02:07.93 ID:IrRskX1g0
 
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 08:16:14.59 ID:IrRskX1g0
 
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 08:47:46.29 ID:WaWLym6a0
お題どうぞ
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 09:04:06.12 ID:ebBU39E40
つ 入賞
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 09:35:59.33 ID:ebBU39E40
ほー。
327以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 10:03:27.83 ID:ebBU39E40
王の資質までまとめに入れてみた。間違ってたら修正してやってください。
残りがなんかうまくいかない……。プロにおまかせする。
328antic―king ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 10:12:40.78 ID:TEwlbAQoO
街の郊外にある僕の屋敷に、王様からの使者が来たのは、昨日のことだった。使者は、街で治安に関
わる問題が起きている。だから、それを解決してほしい、という王様からの依頼を、僕に伝えた。報
酬はでるのかと僕が聞くと、使者は、望むだけ、と答えたので依頼を受けることにした。



今、僕はアターシャと城下を歩いている。この道の真っ直ぐ先に、城が見える。両端には店が城の目
の前までずっと並んでいて、賑やかだ。ここがこの町のメインストリートだと、一目でわかる。歩い
ていると、人だかりができている箇所が目に入った。僕は背伸びをして人だかりの後ろから覗き込む。
見ると、そこには一人の道化師がパントマイムをしていた。僕はその道化師に話かける。
「ダジャレですか?王様。」




城では、僕とアターシャのために、食事がもてなされた。長い長いテーブルのある部屋での食事。席
には僕らと王様しかいない。王様が話をきりだす。
「しかし、よくわかったねぇ。あれが私だと。ピエロのメイクもして完璧だと思ったんだが」
僕はパンを頬張りながら答える。
「王様は昔からダジャレ好きで謎かけ好きですからね。ま、勘が働いたってだけですよ。」
329antic―king ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 10:15:02.18 ID:TEwlbAQoO
「まーた、そんなこと言って。ほんとは隣の《神の怒子》のおかげなのだろ?」
僕の隣の、赤いズキンと赤いマントで身を隠した女の子。《神の怒子》――アターシャは、ずっと天
井を見ながら「ワントゥスリフォファイブシックスセブエイト」と言う言葉を繰り返している。僕は
王様に聞いた。
「王様、アターシャの《食料》は城にまだありますか」
王様は首を縦にふった。首からかけてある、真っ白な、王家の紋章が刻まれた白石が、揺れている。
「ある。君が昔、活躍してくれたおかげで地下にたんまり凍らしてあるよ。どうやら初期症状がでは
じめてるね」
「はい。実は《食料》がちょうど切れてしまって」
「ふむ。では、事件を解決したならいくらでもやろう」
「ありがとうございます。依頼というと、もちろんだと思いますが、夜の治安ですか?」
「うむ、そうだ。最近夜に城下で殺人事件があってね。しかも連続殺人で、ここ数日立て続けに起こ
っている。凶悪事件なんかここ数年なかったからどうしていいのか」
「民には?」
「知らせてない。死体は内密に処理して、その家族にも口止をしている」
「そうですか」
「今晩中になんとかならんかね」
330antic―king ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 10:16:04.39 ID:TEwlbAQoO
僕はアターシャを仰ぎ見る。彼女は数数えに夢中だ。僕は王様の問いかけに答える。
「ま、なんとかなるでしょ」



僕とアターシャは夜の城下を歩いていた。寝静まった城下。辺りには誰もいなく、二人っきりだ。バ
ックライトの月が、二人の陰を引き延ばしている。僕は歩みを止め、アターシャに囁いた。
「さあ、アターシャ。始めようか」
僕の言葉に従って、アターシャは静かに瞳を閉じ、犯人を探す。《神の怒子》――先天的なサブァン
症候群を持つ彼女は、異常なほどに第六感が働く。それは、言い変えれば、超能力、だ。そしてそれ
が指し示すのは、いつも決まって、血がある場所だ。真新しいこの国は、何年か前までは、治安が悪
かった。そのとき、いつも決まって殺人現場にいたのがアターシャだった。彼女は孤児だった。彼女
の能力に気付いた僕は、すぐに彼女を引き取り、里親になった。

アターシャが、瞳を開ける。すぐさま、彼女は走り出した。僕も彼女の背中を追って走った。



彼女の目的地には、一人の男がいた。そいつは僕らに気づくと、愛想をふりまいて寄ってきた。
「いやぁー、旦那。今日はいい満月がでてますねえ」
僕はそいつに答える。
331antic―king ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 10:17:08.66 ID:TEwlbAQoO
「そうだね。こんな夜は、狼になっちゃいそうかい?」
男の口が斜めに吊りあがる。
「旦那ぁ、悪いが死んで貰いますぜぃ」
そう言って、男はナイフを取り出した。男の背後では、若い女が血の池の中で寝ている。
「お前はなぜ、人を殺す?」
「……わかんねえなあ。わかんねえけど、なんだか愉快な気分になるんですよ、旦那。」
「そうか。だったら気が合うかもな」
「へ?」
僕は、背中に隠し持っていたサーベルを抜き、男に素早く詰め寄る。

同時に

サーベルをふる

男の腕が

くるくると

闇に舞った

「ぎややゃゃゃやややゃゃやゃ」
男の叫び声。僕は落ちた腕を拾い上げ、それを涎を垂らしながらみていたアターシャに投げて渡す。
アターシャの《食料》――人間。至上のカニバリズム。それが彼女。アターシャはその食事を一定期
間しないでいると、パニック障害を起こす。それの初期段階が数数えだ。僕がアターシャと初めて会
ったときと同じように、アターシャは美味しそうに腕を食した。
「だ、旦那ぁ、あ、あ、あん……た?」
男の目が、一点に集中する。僕の首からかけてある、真っ黒な、王家の紋章が刻まれた黒石に。
王である証の物に。
332antic―king ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 10:20:20.85 ID:TEwlbAQoO
「この国にはねえ。王は二人いるんだよ」
僕は惚けながら腕を押さえている男の首を、サーベルで、身体と切り離した……――

――……「ありがとう。夜の王よ」
「やめて下さい。その言い方」
「言いではないか。今のこの国の平和があるのはお前のおかげなのだから」
「昔話はやめましょう。それより、アターシャの《食料》」
「おお、そうだった。いくらでも持っていきなさい。と言っても昔、君が殺した悪人どもだが」
「なくなりませんかね」
「それはないな。と言うか、そこは君が一番よくわかっているだろう」
「ははは、そうですね」
「ん?まだ、王家の証をつけているのか」
「はい、一応」
「よいよい、隠居していようが、この国の夜は君のものだ」

昔、この国は治安が悪かった。そのとき、騎士だった僕とアターシャは率先して現場に向かい、犯人
を殺しまくった。その勲章として、僕はこの国の「夜の王」に命ぜられた。さしずめ、アターシャは
夜の王妃、か。もう、この国は平和になって、僕らなんか必要ないと思ってたんだけどな。僕らは屋
敷に向かう帰り道を歩きながら、会話をする。
「シチューにする?」
ブンブン
「じゃあ炒める?」
ブンブン
「……また生か」
コクリ
「腹壊すなよ」
ニコッ
《完》
333 ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 10:22:16.34 ID:TEwlbAQoO
以上が品評会作品っす
房クサイの書いてみた
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 10:43:16.69 ID:TEwlbAQoO
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 10:59:29.16 ID:TEwlbAQoO
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:01:13.88 ID:cRElU0k/0
今回はファンタジー主流のようで。
まぁ、王様自体一部例外を除きファンタジーくらいでしか見当たらないからなぁ……
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:01:44.80 ID:cRElU0k/0
すまん prz
338以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:09:48.77 ID:e/noP/QH0
おはようございます。
ここまでまとめ追加しました。途中手伝ってくれた人ありがと
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:14:00.11 ID:0by+hfz00
乙です。
日曜午前の時点で17作品ってすげえw
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:18:28.33 ID:ebBU39E40
乙です。あんまり出来なくてごめん。
全何作品になるんだか。楽しみだーw
341以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:19:44.92 ID:e/noP/QH0
たしかに。常連も出きったわけじゃないし、今回は過去最高記録するかもね。
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:29:13.69 ID:e/noP/QH0
そういや過去には30って時があったんだったな。
さすがに30はいかないかw;
343以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:36:08.21 ID:TEwlbAQoO
>>338乙さんくす
344以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 11:49:08.18 ID:e/noP/QH0
どうってことないよ。
むしろ感想書くほうが大変w
345以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:00:58.36 ID:e/noP/QH0
まとめ手直し完了保守
おかしかったら報告よろ
346以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:10:31.20 ID:e/noP/QH0
昼食保守
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:20:57.84 ID:e/noP/QH0
昼食捕食
348以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:31:57.81 ID:e/noP/QH0
昼食感触
349以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:33:54.90 ID:TEwlbAQoO
我同感触
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:43:26.56 ID:e/noP/QH0
本日酷暑
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:45:10.85 ID:2R8z78Up0
肉体脆弱
352以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:48:05.33 ID:TEwlbAQoO
脂肪燃焼
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:55:44.79 ID:2R8z78Up0
体重不変
354以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 12:55:44.75 ID:D6kPZOCQ0
大腸過敏
355定時案内:2006/09/10(日) 13:00:00.47 ID:e/noP/QH0
週末評会
作品募集
今宵締切
御題「王」
詳細>>4
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:07:22.61 ID:PS0sE2xd0
今書込難
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:09:58.92 ID:e/noP/QH0
はい。ちょうど一時間でこの流れおわりw
以下通常保守の戻ります。
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:14:59.93 ID:IrRskX1g0
>>312
致命的なミスを発見……orz
こればっかりは意味が分からなくなるので訂正を……

4/6下から八行目
訂正前
>>レイは目を瞑った。……だが剣による一撃は訪れない。
訂正後
>>ミストは目を瞑った。……だが、剣による一撃は訪れない。
359以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:17:20.30 ID:ebBU39E40
>>358
あ、感想にそれもう指摘しちゃったwwwwwww

ここまでの品評会、感想全部終わったから投下しちゃってもいいかな。保守ついでに。
後で全部一気にとか、多分辛い。
360以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:18:05.84 ID:2R8z78Up0
>>359
問題ないと思うよ
あとで一気にやるとレス長くなっちゃうしね
361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:19:28.56 ID:IrRskX1g0
>>359
ですよねwww
ああ、推敲して手直しした後の推敲を怠った結果ですたorz
362 ◆dx10HbTEQg :2006/09/10(日) 13:19:30.83 ID:ebBU39E40
おし、んじゃやってまうか。

チェックメイト ◆D8MoDpzBRE 氏
何がおあいこなんだかさっぱり分かんねえよwwwwwwww
なんかこう、永遠に彼女とか出来なさそうな奴だな。ウザー。
最後のシーンの状況が個人的に知りたい。サークルの集まり?

威厳 ◆RxKL4Kx1TU氏
段々読点が少なくなっていって息が詰まる……。もう少し多いほうが読み手に優しい。
戦争巧者を強調しているわりには態勢不利に何度もなるのなー。でもいい王様だ。
褒めまくりすぎて変…だけど、チェスやってる男の作り話っぽいからいいのかな。

合わせ鏡◆GdURz0pujY氏
おお、上手い。誰も彼もその世界の王だけど、その王の上にも王がいると。
でも猿→園長→王→神→書き手の流れは分かったけど、蟻→猿が繋がらない。蟻食べてる……とか?食べるの?
小説に書き手自身を登場させるのは、下手にやると唯の自意識過剰っぽくなるけどこれは上手いと思った。

王 ◆hqltjF9v.Q氏
世界観がうーん?だった。何がどう王なのか、家庭内の王になる基準は何なのか。
会話が多くて地の文が少ないね。2人の会話だから分かるけど、ちょっと逃げてる感じがする。
後、「!」は全角で、……は二個セットな。

二代目として ◆qygXFPFdvk氏
馬鹿馬鹿言われている割には身の程を知ってるし優しいしでいい王様な。ほのぼのした。
やっぱり文章力が高いね。読みやすいし、すごく分かりやすい。
このお題出してよかったって思った。王って出したからには王様の話が読みたかったんだよ!1!!
>もともとこの地は西方の皇帝の領地で
>東方征伐将軍
>王都が東方へ遷都される
東?西?ごめん、地理がこんがらがった。私はどこ?
363 ◆dx10HbTEQg :2006/09/10(日) 13:20:02.03 ID:ebBU39E40
ある王国の滅亡◆vMDm/ZpiU6氏
あー。懐かしい。蟻の巣水攻め。あと掘り返したこともある。結構楽しかったあの頃の自分残酷。
考えとかは面白いんだけど、何が超文明なんだろう?蟻の振りしてて実は蟻じゃなかった?
なんとなく全体的にしっくりこなかった。
>女王本人もまでも。
「も」と「までも」は同じ意味。「も」はいらんでしょう。

猫が大好きな王様◆gugD9oZRwk氏
うん?うーん。………うーん?16年に一度の辺りがよく分からない。
主人公も何だか猫っぽくは見えない。猫って基本的に従事するって感じじゃないからかな。
ってあー縦読み?縦読みする元気はないです。小説って作り手のゲームじゃなくて伝わるように書くものじゃあない?

王◇vk0YS6+q0 氏
名前が王は反則ー。ネタもそんなにオリジナリティはないね。
何で眼帯が捨ててかれたんだろう……。わざわざ描写されてるってことは意味があるのかな。
これじゃ一シーンを描いただけになってるから、もう一押しあるとよかったと思う。文はうまいと思うから。

王◇otvP2O7G0 氏
うあひゃ……怖い。王ってそこまでしてなる価値のあるもの?という疑問を投げかける小説かな。
無表情なのは何でだろう。書き手の回答がないからこそ色々想像できるね。
王が血統で継がれる世界じゃないのな。これは最初に明示してある方がいいかも。半分程度読むまで分からなかった。

王たる資質 ◆aDTWOZfD3M 氏
おお、ユダか。ユダの裏切りは神の御心にかなってる説が定説だし皮肉がきいてるwww
ちゃんと調べてるなーって感じがする。でも分からない人にはカナンって?律法学者への暴言って?ってなるんじゃないかな。
ユダなら当たり前のように頭に思い浮かべる単語だから、書かないのも不自然だし。一人称の限界かなあ。難しい。
364 ◆dx10HbTEQg :2006/09/10(日) 13:20:33.71 ID:ebBU39E40
王◇lSJirQg80 氏
む、最後が「みにくい国」か「うつくしい国」だったら皮肉っぽくてよかったのに、って思う。
「死体の国」だと率直過ぎてあんまり面白くない。もしくは「死の国」?
話は好き。童謡みたいにしてるのも、この話には合ってると思う。
王様だって悪いことしようとは考えてなかったのにね。切ない。

そこにいる意味 ◆8vvmZ1F6dQ 氏
あー。ないね。いる意味ないね、王。将棋はよく分からないんだけどね。
今回、王を否定する話が多くて楽しいなあ。日本人には馴染みのない王を、将棋で表すのはうまいと思った。
とりあえず「?」の後にはひとつスペースな。

わがままな王様◇IWUfWYgV0氏
いい王様だ。全てを注ぎ込んで人助けってのは外交公務云々もしなきゃならない王としては失格かもしれんけど、いい王様だ。
>国民全員を助けたいなんて、そんな不可能なことに立ち向かうなんて、
なんてなんてはわざとかな。わざとなら、後者も「立ち向かおうなんて」にしないと対にはならないんじゃね?

王の資質◇P9cLTgbi0氏
これは、三人称?それとも神の視線である者の一人称?三人称にしては感情的、一人称にしては説明口調。
最後にいきなり>王が生まれることは不幸 とか感想を言われても、読み手は置いてきぼり。
内容も奇抜なものではないし、後は基本的な文のマナーをしっかりがんばってください。
365 ◆dx10HbTEQg :2006/09/10(日) 13:21:26.73 ID:ebBU39E40
とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcs氏
よおし、入賞記念に長々と評価しちゃる!wwwwwwwwwあ、余計なお世話ですかそうですか。
自画像って自分で書いた自分の絵じゃね?肖像画の事?
>「ひ、姫様……どちらに行かれます?」
一緒に行くわけじゃないから「どちらに行かれるのですか?」かな。これだとまだ行き先が決まってないみたい。
後、ちょっと馴れ馴れしすぎる感じがそこはかとなく。おてんば相手だからいいのかな……うーん。
>一週間という時間は、体が大きくなると共に早くなっていく。
何がっ!?とオモタ。時とは、成長するに従い早く過ぎ行くように感じられるものだ。とかかな。
これじゃ全く原型活かせられてないけど。
一般論述べてるわけだから、一週間とか限定した期間を示されると読解が大変。あれ、この解釈であってるよね?
>片方は体格のよい厳つい顔をした男、片方は
一方は、とか使おうぜ。ちょっとばかし稚拙なんだぜ。
>レイは目を瞑った。……だが剣による一撃は訪れない。
名前!名前名前!!
>この怒れた男を取り押さえろ
怒れた…………。イカレタ!
>乾いた木剣の落ちる音に続いて
>その時、レイの頬から血が滲み、零れた。
>レイの手には、先程叩き伏せた兵士から奪った、生身の剣が握られている。
えーっと、勝負は真剣?それとも木剣?
後、なんでレイは姫様殺そうとしたんだろ。なくたって話は進むけど、そのまま放置じゃレイが使い捨ての駒だ。
>でも、王になる為の教養は凄い大変なんだからね
意味は分かる。王になるために学ばなければならない教養の量が多いとか、難しいとか。んで大変。
意味はもちろん分かるんだけど。何か変じゃね?

まあ、なんていうか。お、面白くなんてなかったんだから!姫様に萌えてなんかいないんだから!
文才がない云々じゃなくて、単にケアレスミスが多い感じだね。ガンガレ。
褒めてこれ以上実力が伸びたら悔しいから褒めないんだぜ。って前もこれ言ったけど。
366 ◆dx10HbTEQg :2006/09/10(日) 13:25:53.35 ID:RpPdRBExO
パソコン落ちた上に階段からも落ちた。
続きは10分後くらいには。
367 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:26:41.77 ID:PS0sE2xd0
じゃその間に品評会用作品投下しときますね

タイトルは  王道をゆく
3681/6 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:27:17.33 ID:PS0sE2xd0
 飛んだ。
 男の身体が木々の間を抜け虚空へと舞い上がった。
果てしなく続く森林が目前に広がったが、すぐに身体は地へと戻された。
そのわずかの時間で、前方少々先に手ごろな場所を見つけた。
(あそこでやるか)
 そう決めるやいなや、男はそこへ真直ぐに駆け抜けた。
そこは、森林の中にあるのが不自然なほど綺麗な円状をしており、その上だだっ広い。まるで広場かのようだ。
中央に歩を進め、くるりと旋回し、今来た方にその視線を向けた。既に剣はその手にある。
 来た。
数は、一人。得物は見た所、やや小ぶりな剣一振り。黒装束で身を包み、顔に面を付けている。服装から察するに警備の者ではない。
暗殺や追跡の専門家といったところだろうか。やっかいなことだ。
徐々に距離を詰めてくる。まさに軽妙な足裁き。その足音もない歩きを見ると、どうやら推測は当っているようだ。
(ここで決めて、楽になるか)
 男は腹を決め、剣を下段に構えた。追手も上段に構えた。
 両者止まった。
間合いは、そうない。下手を打った方が死骸となる距離。
男は追手の仕掛けを待っている。精根尽き果てた身だ。先手を打つほどの剣速は最早出ない。
追手もそれを承知している。故に打ち込みはしない。男が動くのを待っている。
(どう撃たせるか)
 この場合、それしか手が無い。
 立っているのも辛くなってきている。額からは汗が滲み出ており、今にも目元に伝い落ちてきそうだ。
そうなっては命は無い。男は右手で剣をかざしつつ、懐から青い布を取り出し額を拭こうとした。
目線は敵の方にある。ゆえに手元が狂ったか、布が懐から零れ落ちた。
「あっ」
 視線が下へと動く。待っていたその時が,遂に来た。
追手は一挙に間合いを詰め、上段から頭上目掛けて剣を振り下ろした。
鮮血は舞い上がらず、火花が散った。
男は何時の間に手にしたか、懐から取り出した短剣で一撃を防ぎ、
相手の体幹を下からすくい上げる様にして渾身の力で切り上げた。
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:27:29.35 ID:IrRskX1g0
>>365
スゴスwwww
こんな長い文自分で推敲するのもだれるのにここまで批評していただけるとはww
本当にありがたい限りですww
でもそのケアレスミスも自分の今の実力なので、精進したいと思いますorz

あつかましくも質問ですが、そういったミスを無くすには、
ひたすら書いてひたすら推敲するしかないですよね?
3702/6 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:28:43.80 ID:PS0sE2xd0
追手がその場に崩れ落ちる。
「手応え……ありか。引っ掛かりやがって馬鹿が」
そう呟き追手の死を確信した後、男もその場で倒れこんでしまった。

 まどろんでいた。
故郷、親兄弟、友人、思い人などが次々と浮かんでは消えていった。
そして徐々に思い出してきた。
自分のしたこと。追われたこと。追手を切ったこと。

 覚醒した。
不覚にも眠りこけてしまったことを瞬時に理解し、その手に剣を握った。
現状を把握するために、目は激しく動き、脳は絶えず来る情景を理解しようと必死だった。
「追手ならおらんよ」
 不意に声が聞こえ其の方に目を向けた。
老人が一人、鍋をつついている。どうやらここは民家のようだ。
「取り敢えず飯にせんか。話はそれからと言うことで」
 思うに腹は減っている。故に老人の提案は悪くない。
よって食べることにした。
 久々に腹一杯に食べ、満足感に浸っていた。
「さて、何から話したものやら」
 老人は思案を巡らしている。
「ここは何処だい」
 男が先手を打った。
「ワシの家じゃ。お主が倒れておった場所からそう離れてはおらん」
 続けて聞く。
「あんたは誰だ」
「こんな辺鄙な所に住んでいる偏屈者じゃよ」
「何故助けたんだ。金なら持ってないぞ」
「なんとなくじゃ。なんとなく」
 人を食った返答に男は黙り込んだ。
3713/6 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:29:20.23 ID:PS0sE2xd0
「じゃ、次はワシが聞く番ということで。何故追われていたんじゃ」
 男は弱冠の躊躇いを見せながらも、一呼吸置いて答えた。
「暗殺未遂さ」
「暗殺未遂。また豪胆なことをやったもんじゃのう。して誰を」
「あの暴虐な王さんだよ」
 と、苦々しげに答えた。
「何故狙った」
「あいつのせいでみんな大変だからな」
 紫煙をくゆらせつつ、老人はなお聞く。
「ほう、そんなに酷いかね。その王様は」
「ああ、酷いもんさ」
 男は立ち上がる。
「俺達、下々の者どもをまるで人とも思っちゃいない。そんな奴は王たる資格はない。だから殺そうとしたんだ」
 気炎を吐く男に対し、老人は静かに言った。
「気概は買うが、手法が間違っとる。殺したところで無駄なことじゃよ」

 男は憤慨し、老人に詰め寄った。
「俺のやろうとしたことの何が違うっていうんだい、爺さん」
 煙を吹かしつつ、言う。
「なるほど、今の王は王たるに相応しくない。じゃあどうするか。じゃあ殺そう。これでは余りに短絡的過ぎると思わんかね」
 老人の話は続く。
「そいつを殺したところで、また同じようなのが王になって終わりじゃ。何も変わらんよ、暗殺ではな」
 自分の愚考を指摘され余計に腹立たしくなり、
「じゃあどうしろというんだ」
 と男はなお詰め寄る。

「そもそも、王ってなんじゃと思う」
 予想外の言葉に、少々面食らったが思案してみた。
 返答できない。今まで考えたことも無かったからだ。
「王とは……」
3724/6 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:30:18.95 ID:PS0sE2xd0
 一呼吸おいた。
「王徳、王憲、王法、王沢、王土、王化、の六王素をなしえる者のことじゃ」
 そうは言われたものの男はさっぱり解らないといった様子だ。
「即ち、徳と自らの掟を持ち、法と恵みをもって領地を良くするという業を行うこと。それを王道と言い、王道を成し遂げる者のことを王と呼ぶのじゃ」
 と老人は語り自分の弁に対して満足げに頷いた。

何度も何度も老人の言を反復しようやく理解するに達した。
「王がどういうものかというのは解ったが、それが俺のやり方とどう関係があるんだ」
「大有りじゃて」
 老人は言葉を紡ぐ。
「殺しても、また同じようなのが王になる。これでは意味が無いと先ほど言ったな。つまり次の王が王たるものじゃないと意味が無い。
そこから考えるに、お前さんが本当に国を良くしたいなら今やるべきは、または次になるべきは一体なんじゃと思う」
 そこまで聞き終えたところで、男は長考を始めた。目を瞑り、心を静め、募る思いと思考を戦わせた。
「まぁ、ゆっくり考えるがええ。わしゃ晩飯の用意でもしとるでのう」

 食後、男は家の外に出た。手頃な切り株に腰掛け目を瞑る。
(要は、王に相応しい者がいないということが問題なのだろう。ならば相応しい奴を見つければいい……のか。
どうやって見つけるんだ。俺にそんな能はないし、本当にいるのかも解らん)
 思案は続く。
 (いるかいないのか解らんような者を求めるのは無駄だな。では作るか、王を。誰かを王として育てるか。誰がいい……)
 まだまだ続きそうだ。
一服を楽しみつつ、老人もまた考えていた。
(なかなかおもしろそうな小僧ゆえ、焚きつけてはみたが……。思いの他阿呆のようだ。私が殆ど答えを言っているようなものを)
 歯がゆい。
いっそ答えを言ってやりたい。
(しかし、ここで自力で答えを出すか出さないかで今後の奴の求心力が大きく違ってくるからな……)
 待つ。
それが最良の手だ。
世が明けようとしている
 夜の間、男は帰ってこなかった。
3735/6 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:31:11.00 ID:PS0sE2xd0
(さて、もう行ってしまったのか)
 結局は下賎の身かと諦めていたその時、男が入ってきた。
「おう、爺さん。おはよう」
その顔は昨日最後に見た陰鬱そうな顔とは打って変わって、晴れ晴れとしている。
「おうまだおったか。で、答えは出たんかい」
「ああ。出たよ」
「して、その答えは」
 と老人は回答を促した。
男は言った。
「次に王になる奴がいない。かといっって相応しい奴を探し出すのも、育てるのも面倒だ。よって俺が王なればいい」
老人はにやりと笑い次の言葉を待つ。
「俺は王を殺そうというほどの気概の持ち主だ。王になるのも不可能ではないんじゃないか」
 聞き終えた老人は、
「お主が自力で導き出した答えだ。それでいいじゃろう」
と言った。
「で、行くかね」
「ああ。王になる方法、若しくは俺を王に出来る奴を探しに行く」
それを聞くと老人は出かける用意を始めた。
「そこまで送っていってやろう」

 森を抜け、道が見える場所にに出た。
 幸い追手らしきものは見当たらない。
「世話になった」
 男が深々とお辞儀をした。
「なあにワシも久々に若いもんに説教垂れることができて楽しかったわい。で、これから何処へ」
「東に向おうと思う」
「何ゆえ」
「なんとなく」
とにやりと笑って答えた。
老人はさも愉快そうに東の空を見つめる。もうすぐ夜明けだ。
3746/6 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:32:01.82 ID:PS0sE2xd0
「安全な道を知らないか」
「王者に外無しというてな。王は全てを我が家にする。故に王に外は存在しないということじゃ。
未来の王が今から自分の家をびくびく歩いてどうする」
今度は男が笑みを湛え、東の空を見上げた。明るさが徐々に増してくる。
「それもそうだな。んじゃ行くわ」
「おお、行け」

道のど真ん中を堂々と闊歩していく。
その心中はすでに、王としての道を歩み始めた者としての自覚に溢れている。
向う先に日の出がある。実に縁起がいい。こんな出立はいいものだ。
そんな感覚も王として相応しいもののように男は感じていた。


(さて、中々面白い男だった。がしかし危うくもある。論理が飛躍しすぎたのも頂けない。
まさか自分から王になるとまで言い切るとは……。大成するかもしれん。ただ問題は大成の仕方だ。
王道にはまればよし。若しくは……)
「覇道か」
 と老人は、一人呟いた。
(王覇は表裏一体。その根底にあるものは大して変わりはしない。違いは徳と自らへの掟のみ。
果たしてあの男がこの先、徳と掟を得られるものだろうか)
 なんにせよ、男の道は始まったばかりだ。
「王道覇道云々の前に、くたばる可能性のほうが大いに高い。お手並み拝見といこうか」
踵を返したその方に、暗く人気の無い森が広がっている。
「表裏一体、王道覇道。ひょひょひょひょひょ」
一人森の中へ消えていった。
375 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 13:32:36.71 ID:PS0sE2xd0
以上です。多少手間取りまして申し訳ない
376以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:33:22.35 ID:HyOTMQDZ0
>>368-374
まとめ追加完了

>>366
俺もパソコン落ちてID変わったwwwww

>>358
昨日懸念されていた件だな。
まとめを直すのは簡単なんだが、投下後の訂正はどうか?って意見が結構あった。
俺の判断では決めかねるんだが、とりあえずどうするかほかの人に聞いてみてほしい。
後々しっかり決める必要があるな。
377 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 13:33:41.30 ID:2R8z78Up0
こなああああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいい
ねぇ
パソコンが凍ってー全部消えたんだーああーああー



書きかけ作品がorz
378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:34:18.01 ID:IrRskX1g0
>>375
割り込みスマソorz
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:34:29.04 ID:PS0sE2xd0
>>377
(´・ω・)カワイソス
ちゃんとこまめに保存しとかないとなぁ
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:34:55.09 ID:HSdooOXq0
お題をちよおおおだい
381以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:35:02.48 ID:HyOTMQDZ0
>>377
こまめにCtrl+Sをお勧めするwwwwwwwww
382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:35:52.73 ID:HyOTMQDZ0
>>380
おっつ。ごめん。
つ「新月」
383以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:35:53.14 ID:PS0sE2xd0
>>376
まとめ乙です

>>380
甘み
384 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 13:37:53.56 ID:2R8z78Up0

goo辞書「ご主人様……めげないでください、私は最後までご一緒しますから!」
Yahoo辞書「べ、べつにがんばれなんて言うつもりなんかないんだからねっ」


がんばります
385 ◆dx10HbTEQg :2006/09/10(日) 13:39:08.53 ID:ebBU39E40
第一部完。

>帰郷◆5GkjU9JaiQ氏
秘密基地懐かしいなー。誰でも自分の世界の王様だったよね。あの頃に帰りたいわけじゃないけど、いいなあ。
話に盛り上がりがあるわけじゃないけれど、それがいい。じんわりと来た。
語彙がさりげなく豊富だ。文章力もあると思うし、自分に言えることはないです。うらやましい。

>antic―king ◆Cj7Rj1d.D6氏
ぎややゃゃゃやややゃゃやゃ。なんかツボった。ぎややゃゃゃやややゃゃやゃ。よく分からんがツボった。
昼の王と夜の王か。アイデアが面白いね。最初のダジャレがよく分からん……。ううむ?
会話がちょっと続きすぎた感がある。わざとだとは思うけど、読み手としてはもっと情景描写が欲しいかな。
後は句読点が多いというか、ちょっと変な感じがする。「?」の後は一個スペースな。


終わり。残りは締め切り後、読み込んでから感想します。
主催者なのにパソコンがこの調子なんで、0時ジャストにいられないかもです。
その場合は誰か締め切るのよろしく頼みます。携帯から出来るだけ書き込むけれど。
まだ投下してない参加者、がんがってください。自分は今回休憩する。


>>369
んー……多分。断言できるほど自分も書けるわけじゃねえwwwww
ただひたすら書いて推敲した所為で下手になるなんてことは絶対ないと思う。
ええと、多分前も言ったけど、その点おまいはかなり努力が見られるから絶対上手くなる。
今の実力で満足しかけて、小説書くのやめようかとか思ってた自分が恥ずかしくなったんだな。
面白くなかったらこんなに長く批評なんて出来ねえんだぜ?ちなみに30分くらい読み込んだww
386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:42:41.95 ID:IrRskX1g0
>>376
実際のコンテストに応募したら最後、
それ以降訂正はきかないわけで……なのでこのままでおkですorz
dx10HbTEQg氏にはその間違いを読み取って貰えたので、
他の方も状況的にそこが間違いだと伝わるといいなあって祈っておきます!
387以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:45:02.29 ID:eSFc21C00
388以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:47:41.07 ID:TEwlbAQoO
>>385批評さんくす。
スペース忘れてたなぁ。ツボってくれて嬉しいよ
ダジャレは投下後の説明イクナイとか言われるのが怖いから説明はしない
……捻らなきゃよかった
やっぱ人にみてもらわんとわからんもんだ。
駄目だぁ。精進しゅる
389以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:48:11.63 ID:HyOTMQDZ0
>>386
おk。どれかの作品で四角追加で注釈をいれたが、そのようにするためには
編集で四角に閉じ込めたい文章の頭に>をつけることでできます。

もし必要ならば付け加えてください。
390以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:51:48.43 ID:IrRskX1g0
>>385
正直泣きそうな俺ガイル。
壁に当たるまでひたすら書いて推敲をして、文章力をあげたいと思います。
ありがとうございます。その一言しかでてきません。

>>389
余裕があれば品評会後にでも挑戦してみます。
ありがとうございます。
391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 13:59:06.32 ID:HyOTMQDZ0
ザ・ラスト保守

外出してきますので後頼む
392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 14:00:54.54 ID:PS0sE2xd0
最近投下投下と強迫観念に駆られて困る
393以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 14:05:04.38 ID:IvAh3A3SO
推敲推敲と強迫観念にかられてなかなか投下できないこともある
394以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 14:05:58.55 ID:mTnPVKGt0
明日やろうを毎日繰り返すこともある
395 ◆Xenon/nazI :2006/09/10(日) 14:18:38.77 ID:gRmo1TBT0
>>◆2LnoVeLzqY氏
遅れ馳せながら、入賞おめwww
入賞者2人か、他人事ながら嬉しいんだぜ。

さぁ、この調子で2000万円狙って頑張るんだwwwwww
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 14:32:58.08 ID:IoMO8cZ0O
どうでもいいけど、今朝に「睡魔」でお題もらったんで投下いいすか
397 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 14:41:15.68 ID:2R8z78Up0
>>395
ありあり。
でも先生・・・俺は・・・電撃に応募したいんです

>>396
許可なんかいらないんだぜ
398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 14:46:23.78 ID:IrRskX1g0
>>397
電撃小説大賞ですか?
来年の四月……遠いorz
399以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 14:48:01.87 ID:TEwlbAQoO
カッパって今、文学賞みたいのある?
400以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 14:51:11.92 ID:IrRskX1g0
>>396
いいと思うんだぜw
ってか他の人が投稿している時以外は特に気にせず投下して構わないはず。
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:11:38.01 ID:2R8z78Up0
保守
402品評会用作品「突撃ラヴァーズ」1:2006/09/10(日) 15:15:46.02 ID:Xkm464AV0
 パチ…黄昏の教室に澄んだ音が響いた。
「はい……王手。また僕の勝ちだね」
 勝者はそう言うとマグネットの将棋版を片付けだした。
「くっそー! お前卑怯なんだよ! 王将をそんなに後ろに引っ込めるなんて男らしくないっての!」
 敗者はそう叫ぶと、背もたれに全体重を任し、両足を先ほどまで将棋版が置かれた机の上に投げ出した。
「これは穴熊という立派な戦術だよ。まぁ、君みたいな突撃あるのみの素人には一生かかっても攻略できない手さ」
 勝者はカバンに手をかけ、ドアへと向かった。
「じゃあね。勝負ならいつでも受けてあげるよ」
 敗者は一人残された教室で天井を見つめていた。
「……ふん、みてろよ。絶対にいつかあいつを負かせてやる!」
 敗者は山へと沈み行く太陽を見つめながら、そう呟いた。
403品評会用作品「突撃ラヴァーズ」2:2006/09/10(日) 15:16:16.21 ID:Xkm464AV0
 志望校判定オールA。
 模擬試験の成績通知書を一瞥すると、田中守はそれを几帳面に折りたたみ机の中に収めた。

 志望校判定オールE。
 模擬試験の成績通知書を一瞥すると、山本進平はそれをぐしゃぐしゃに握りつぶしゴミ箱へと投げ捨てた。

 その日の昼休み、彼らは二人そろって職員室に呼び出された。

「お前ら……何度も言うが、志望校を変える気は無いのか?」
 彼らの担任教師がタバコを吸いながら問う。
「はい……ありません」
「ないっスよ」
 両者、同時に答える。
 教師はため息をつき、タバコを灰皿に押し付けた。
「いいか、守。お前はもっと上を目指せる。あと一年もあるんだぞ? 堅実思考なのもいいが、人生、冒険も必要だぞ。チャレンジしないものに道は開けないんだ」
「……確かにそういう考え方もあるとは思いますが、私はその生き方があまり賢いものであるとは思えません。確実なものこそ信頼できます。」
 守は淡々と答える。
「なに言ってんだよ、守! 先生、いい事言いますね! やっぱり人生チャレンジあるのみっスよ!」
 進平は高々と答える。
「……いや、進平。お前はもう少し身の程ってものを知った方がいい。……ハッキリ言ってお前の成績じゃ今の志望校は無理だ。もっとランクを下げろ」
「堅実な道が一番って事だよ、進平」
 守が呟く。
「チャレンジ精神が一番に決まってんだろ!」
 進平が怒鳴る。
「もういい、わかった。お前らの人生だ、好きにしろ。一応アドバイスはしたからな。まったく……お前らは幼稚園のころからの幼馴染らしいが……どうしてこうも正反対なのかね……」
 教師はそう言うと席を立ち、給湯室へと向かっていった。
404品評会用作品「突撃ラヴァーズ」3:2006/09/10(日) 15:16:54.08 ID:Xkm464AV0
「進平……どうして君はあんなに無謀な事ばかり挑戦するんだ?」
 下校中、守は進平に話しかけた。
「んー……?」
 進平は興味なさげに声を上げた。
「思えば君は昔からそうだった。小学校の体育の時間、みんなが小学生用の鉄棒で逆上がりの練習をしているのに、君は一人だけ大人用の鉄棒で練習をしていた……あげくの果てにはそれで失敗して骨折した事もあったな」
「あー……そんな事もあったなぁ。懐かしい思い出だな」
「君はあれからまったく成長していないんだな。あんな事をして、なんになると言うんだ? 怪我をするだけだぞ?」
「んー……でも、俺、6年生の時にはあの鉄棒で逆上がりが出来るようになったんだぜ?」
「え、そうなのか? ……それは初耳だ」
「まぁ、頑張ればいつか達成できるって事じゃね? それに……」
 進平は足を止めた。
「……それに?」
 守も足を止め、尋ねた。
「……難しい事に挑戦するのって楽しいしな!」
 進平は笑顔で答えた。
「……そんな理由なのか。下らないな」
 守は再び歩き出した。足取りが少しばかり早くなっている。まるで、何かから逃げるように。
 「おい、待てよー」
 進平は突然歩き出した守を追いかけた。
405品評会用作品「突撃ラヴァーズ」4:2006/09/10(日) 15:17:37.22 ID:Xkm464AV0
 半年後、黄昏の教室で二人の少年が向かい合っていた。
 パチ……澄んだ音が響く。
「……王手」
 一瞬の静寂。
「……よっしゃー!」
 それを破ったのは勝者の雄たけびだった。勝者は意気揚々とマグネットで出来た将棋版を片付けはじめる。
「そんな……僕がお前に負けるなんて……」
 敗者の口から呟きが漏れる。
「四間飛車……確かに穴熊を破るにはこれが最適……君、いつの間にこんな手を……」
 敗者はそういうと、椅子に座ったままうなだれた。
「へへ、お前に負けてから色々と研究したのさ。やっぱ、何事も突撃あるのみだろ! チマチマ堅実に行くなんて、性に合わないからな」
 勝者はカバンに手をかけ、ドアへと向かった。
「じゃーな! 勝負ならいつでも受けてやるよ!」
 敗者は一人残された教室で天井を見つめていた。
「突撃あるのみ……か。難しい事に挑戦するのは……本当に……楽しいのだろうか……」
 敗者は山へと沈み行く太陽を見つめながら、そう呟いた。
406品評会用作品「突撃ラヴァーズ」5:2006/09/10(日) 15:18:09.96 ID:Xkm464AV0
 志望校判定オールB。
 守と進平はお互いの成績通知書を見ながら、話していた。
 「しかし…まさか君がここまで成績を上げるとはね。しかも志望校はT大学だろ? 日本の最高学府じゃないか。最初は無謀だと思っていたのに……」
 「お前だって志望校T大学じゃねーか。どういう心境の変化なんだ? もっと堅実な大学志望してたんじゃねーの?」
 「……ま、色々あるんだよ」
 そういうと、守は成績通知書を几帳面に折りたたみ机の中に収めた。
 「へ、落っこちてもしらねーぞ!」
 そういうと、進平は成績通知書をぐしゃぐしゃに握りつぶしゴミ箱へと投げ捨てた。


 二人がT大学将棋部に入部するのは、それから半年後……桜の舞い散る季節の事である

 【完】
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:20:50.83 ID:0by+hfz00
品評会諦めた。お題くれ↓
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:21:11.33 ID:HSdooOXq0
409白馬に乗った王子様 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:24:58.70 ID:lSJirQg80
「今までずっと好きだった。これからもずっと好きだ。
 だから俺と一緒に来て欲しい。」

23日PM11:47。
携帯に届いたメールを見ながら私は嬉しいのか、戸惑っているのか、迷惑なのか、よくわ

からない気持ちだった。
彼は高校時代からの友達だ。友達と言うよりは仲間と言った方が良いかもしれない。同じ

部活、水泳部にいて一緒に青春を謳歌していた。
違う大学へ行ってもちょくちょく電話したり、飲んだり。
背は私と同じくらいで、顔もかっこいい方ではあまりなくて、言いたいことを好き放題言

う無神経さ。恋愛の対象だなんて考えた事もなかったのに。
普段使われる事のないメールアドレス、彼は一体どんな顔をして携帯のボタンを押してい

たのだろう。
返事を考える事もなく呆然としていると、家の外から聞き覚えのある車の音が聞こえてく

る。中古のワゴンR。白は汚れが目立つよと笑ったあの車。
間もなくして扉をノックする音。
何も考えずに玄関へ向かい、ガチャリと鍵を回すと「まだ開けるな」と彼は言った。
410白馬に乗った王子様 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:25:33.60 ID:lSJirQg80
「良いんだったら開けてくれ。良くないんなら、やめてくれ。」
メールの返事。
「なんで?」
「それくらいわかれアホ女。」
アホ女。好きだという女に対して言う台詞だろうか。
でも私は今までこいつから、女として扱われた事はほぼなかった。
それが何だか妙に嬉しくて口元が緩む。
多分、そういうことなんだろう。
あまり何も考えずに私は、扉を開けた。
そこにいたのはいつもの無骨な表情ではなくて、随分情けない顔の男だった。

「ねえ、どこに行くの?」
尋ねても彼は答えない。
白いワゴンRは真っ暗の道をひたすら走った。
24日、AM6:32。着いた場所はどこかの駐車場。
私はいつの間にか眠ってしまっていて、体にふわふわしたものをかけられ目が覚めた。
運転席を見ると、彼は「悪い」とつぶやきながら必死でアナログの腕時計を覗いている。
「もう少し、寝てていいぞ。」
かけられた毛布の匂いを何となくかぎながら、もう眠気はほとんど飛んでいる。周りを見

渡して、彼の顔をまた見て。ここがどこなのかは聞かない方が良い気がした。
何を喋ったら良いのかわからない。
気まずい沈黙の中時間だけが過ぎて、外の寒さがじわりじわりと車の中に浸透してくる。
膝を抱えて俯くと、隣で困っているような気配がした。
私だって困っている。だから助けてあげない。
私達は無言で、時が来るのを待っていた。
411白馬に乗った王子様 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:26:05.41 ID:lSJirQg80
ようやく車から出たAM6:55。
毛布を羽織ったままごつごつとした道を歩く。
彼は歩きながらまた、「悪い」とつぶやいた。
何に対して言ってるんだろう。
不器用な言葉は、私の脳までなかなか届かない。
促されるまま歩いて、5分。着いた場所は切り立った崖。自然の造形美。東尋坊だった。
「俺と一緒に来て欲しい」というメールの文面が頭をよぎる。
まさかねと思い彼の顔を見ると、その表情は硬かった。
「悪い」
またつぶやく。
どういう意味かは私にはわからない。
彼はここに来て初めて、私の顔を見た。
「俺の親父、小学校のときにこっから飛び降りたんだ。」
水平線が明るい。もうすぐ日が昇るんだろう。
私は喉が凍っている。
「ここには何度もおふくろに連れられて来た。」
彼の視線が海に映る。
「親父が何で飛び降りたのかは俺は全然わかんねえ。」
太陽が顔を覗かせた。
「でもここに来て、あれが昇るのを見ると俺は、
 あの太陽は親父なんじゃないかと思う。」
世界に光があふれ始めた。
空気はひどく冷たいのに、頬をなでる光は温かい。
「この光も、あったかさも、全部親父なんだと思うと凄く嬉しい。
 いつもあそこから見守ってくれてると思うと。」
太陽は徐々に姿を現した。
彼は硬い表情のままだった。
412白馬に乗った王子様 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:26:49.58 ID:lSJirQg80
初めて聞くお父さんの話に、私は返事を出来ない。
彼はしばらく無言だった。
私も無言。
また時間だけが過ぎていく。
その間にも彼のお父さんはゆっくりと空を昇っていく。
「思ったんだ、俺は。お前を好きになってから。
 お前にとっての俺が、俺にとっての親父になれたらって。」
「メールの返事、聞いて良いか?」


色んな思いが体を駆け抜けていく。
一呼吸置いて伝えた私の言葉を聞くと彼の表情は初めてやわらぎ、そして太陽のように温

かく笑った。
白いワゴンRに戻り、それから私達は普段の二人に戻っていた。

AM7:58。
一緒に行くよ。
413以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:31:40.84 ID:vdUxGo0K0
ただいま。美容院でまぶたジョリってやられた。
リアルに「サーセンwwww」っていわれたお(#^ω^)

>>402-406
ID作家でいいかな?

>>409-412
不自然な改行があるけど、修正してまとめていい?
414 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:32:48.31 ID:lSJirQg80
>>220-224のものです。
投下直後親にド叱られ書き込みできませんでした申し訳ないですorz
順番は221,222,220,223,224です。お手数おかけしました。

すみませんついでに>>409>>412、メモ帳からコピペしたら改行がおかしくなっていたので
訂正して再投下してもよいでしょうかorz
本当申し訳ないです(´・ω・`)
415以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:35:19.93 ID:vdUxGo0K0
お。同じ作家さんだったか。
前の作品も同じトリに修正しておきます。

張りなおすのであればそちらをまとめに追加します。
416 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:39:00.04 ID:lSJirQg80
ありがとうございます(u_u)
貼りなおします。
417 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:39:40.91 ID:lSJirQg80
「今までずっと好きだった。これからもずっと好きだ。
 だから俺と一緒に来て欲しい。」

23日PM11:47。
携帯に届いたメールを見ながら私は嬉しいのか、戸惑っているのか、迷惑なのか、よくわ
からない気持ちだった。
彼は高校時代からの友達だ。友達と言うよりは仲間と言った方が良いかもしれない。同じ
部活、水泳部にいて一緒に青春を謳歌していた。
違う大学へ行ってもちょくちょく電話したり、飲んだり。
背は私と同じくらいで、顔もかっこいい方ではあまりなくて、言いたいことを好き放題言
う無神経さ。恋愛の対象だなんて考えた事もなかったのに。
普段使われる事のないメールアドレス、彼は一体どんな顔をして携帯のボタンを押してい
たのだろう。
返事を考える事もなく呆然としていると、家の外から聞き覚えのある車の音が聞こえてく
る。中古のワゴンR。白は汚れが目立つよと笑ったあの車。
間もなくして扉をノックする音。
何も考えずに玄関へ向かい、ガチャリと鍵を回すと「まだ開けるな」と彼は言った。
418 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:40:22.33 ID:lSJirQg80
>>417>>409の訂正版です
419白馬に乗った王子様>>412訂正版 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:41:08.28 ID:lSJirQg80
初めて聞くお父さんの話に、私は返事を出来ない。
彼はしばらく無言だった。
私も無言。
また時間だけが過ぎていく。
その間にも彼のお父さんはゆっくりと空を昇っていく。
「思ったんだ、俺は。お前を好きになってから。
 お前にとっての俺が、俺にとっての親父になれたらって。」
「メールの返事、聞いて良いか?」


色んな思いが体を駆け抜けていく。
一呼吸置いて伝えた私の言葉を聞くと彼の表情は初めてやわらぎ、そして太陽のように温
かく笑った。
白いワゴンRに戻り、それから私達は普段の二人に戻っていた。

AM7:58。
一緒に行くよ。
420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:43:30.89 ID:vdUxGo0K0
>>419

>>410
>かけられた毛布の匂いを何となくかぎながら、もう眠気はほとんど飛んでいる。周りを見

>渡して、彼の顔をまた見て。ここがどこなのかは聞かない方が良い気がした。
の見渡してもつめていいのかな?
421 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/10(日) 15:44:06.49 ID:Xkm464AV0
>>413
あ、そうか…じゃあ鳥つけときます。
422以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:47:05.14 ID:vdUxGo0K0
???
とりあえずそのままで追加した。

>>421
訂正しました
423以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:47:20.54 ID:gOHUA3lJO
ソリッドなお題をくれ
424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:47:33.99 ID:2R8z78Up0
425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 15:48:30.54 ID:ZUGTy1/EO
歯車
426お題「睡魔」 ◆3ww9ebY3pM :2006/09/10(日) 15:48:32.87 ID:IoMO8cZ0O
>>397>>400
亀だが把握。亀田?
じゃあ5レスほどもらいま
427お題「睡魔」1/5 ◆3ww9ebY3pM :2006/09/10(日) 15:50:31.47 ID:IoMO8cZ0O
タイトル「夢のような話」

 ねむい。
 おれは、机が回り鉛筆がぐにゃりと曲がって世界と踊るのを見た。古典教師よ、あなたの声はもはやただの音だ。いとあはれなり。
 そうしておれは気だるい午後をノンレムの海に浮かんで過ごす。いわばバカンス。夢の逃避行。
 広がる雲に包まれた今のおれは、下界の営みをせせら笑い見下せる。おれは神様だったのか。いやはや今頃気づきましてん……
 ところでさっきから、妙に聞き覚えのあるサウンドが5.1chの神様スピーカーからだだ漏れている。耳障りだ。電源を引っこ抜いてスピーカーをぶっ壊すぜ。
428 ◆iU3AsNaKpM :2006/09/10(日) 15:51:49.46 ID:lSJirQg80
>>420
あああすみません、そこもつめてもらえますでしょうかorz
以後気をつけますorz
マジ迷惑かけてすみません
429お題「睡魔」2/5 ◆3ww9ebY3pM :2006/09/10(日) 15:52:11.12 ID:IoMO8cZ0O
 それが終業のチャイムだと気づき、おれが目を覚ますのはみんなが帰ったあとだった。5時間足らずの創造者。
 ……だが、なにかおかしい。誰もいない教室だが誰かいる。誰だ誰だ誰だ。
「ようやく起きたかい? しかしよく寝るねえ」
「……誰? ……どこ? ……何?」
「うしろさ」
 おれが恐る恐る後ろを振り向くと、そこには誰もいなかった。幻聴かと思い向き直ったら学生服の少年がいたのだが。
「うわっ! な……何だお前っ」
「ボクか。ボクは睡魔」
「すいま? すいまって睡魔か?」
「イエス」
 頭がおかしいに違いない。第一、うちの学校は学生服じゃない。私服だ。
「え……何? 変態……ですか?」
「変態じゃないが自信はないな。とりあえず睡魔だよ」
「頭がいかれているのか?」
「それに関しても100%の否定はしかねる。睡魔についての説明を?」
 おれは視線で続きを促す。いかれた奴の話ほど面白いものはないから。
「睡魔っていうのは、おおよそ“動物”と呼ばれるものの睡眠を誘う魔物だよ。種類は沢山あるけど、人間及び象・イルカなどの知能レベルが高い動物のみにつく睡魔はリウトンと呼ばれる」
「へぇー」
430お題「睡魔」3/5 ◆3ww9ebY3pM :2006/09/10(日) 15:54:47.35 ID:IoMO8cZ0O
「睡魔は、動物の“睡眠”を主食にするのさ。だから眠らせるのだよ。あ、ちなみにボクはリウトンの石田と申します」
「名前普通だな」
「黙れ! そして、睡魔は2ヶ月で“とりつき主”の元を去るんだよ」
「はぁー」
「普通は“とりつき主”に存在を知られてはいけない。でも、ボクは君に謝りたくて姿を現したんだ」
「なんだ」
 いやな予感って、あんましハズレ無し。この法則はかなり正しいらしい。
「うん、実は君の睡眠を食いすぎた」
「……で?」
「君はもう眠れない」
「……えっ」
「うん」
「まじ?」
「まじ」
 眠れないのかぁーへぇーはぁーすっげぇなー。
「ただ、眠る方法はある」
「んだよ」
「君も半分睡魔になる……いや、まどろっこしい言い方はよそう」
「それがまどろっこしい」
「うるさい! 君がボクと体を共有…いわば合体すればいいのさ」
「えー……」
「ボクには責任があるのさ、君を眠れなくさせた。だから償わせて」
「半分睡魔になるんだろ……? どうなるんだ」
「おなかはすかなくなるよ。自分で寝て自分で睡眠を食えばいい話だもの」
 これからずっと眠れない。それはつらいだろう。長い長い夜は残酷に時間だけを切り刻む。ゆっくりといやらしく。
 おれはそれに耐えられるのか。死ぬほどの静寂に。溢れ出す無音に。黒くて白い真夜中の壁が突きつけるナイフの脅威に。
431お題「睡魔」4/5 ◆3ww9ebY3pM :2006/09/10(日) 15:56:37.62 ID:IoMO8cZ0O
「合体……しよう」
「……覚悟は」
「あるぞ」
「……わかった、じゃあ……服を脱いで」
「はぁ!?」
「いや、実は反睡魔化は……その……人間でいう性交なんだ」
「……俺とおまえでか。無理だろ。不具合が生じるぞ……!」
「? なんで?」
「おまえ男だろ」
「いや……ボクは女だ」
 たまげたことにこいつは女だった。学生服と一人称で男だと判断したのだが、それは間違いだった。た、たしかに顔つきは女だ……てっきり「美少年」だとばかりおもっていたが、しまった美少女だったか。
「……するの? しないの……?」
「し……してえ」
「じゃあ……ボクも服……脱ぐね」
 神様万歳。
 ところでさっきからうるさい終業のチャイムが……終業のチャイム?
432お題「睡魔」5/5 ◆3ww9ebY3pM :2006/09/10(日) 15:57:40.95 ID:IoMO8cZ0O
 寝ていた。目を覚ますと数学教師が「それじゃあまた明日」とか言ってやがる。くそ。
 そう、夢だった。ずいぶんくだらない、だが「惜しい、あとちょっと」な夢を見た気がする。何の夢だったんだ? 気になるが……まあいい、友達と帰ることにしよう。集団生活に埋没だ!
「帰るべー」
「あ、帰り本屋寄りたい」
「何か買うの?」
「ボクの好きな雑誌、今日発売日なんだ」
「ふーん……あれ、おまえいつから自分の事を“ボク”っつうようになったんだよ」
「え?」


433 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/10(日) 16:02:05.44 ID:Xkm464AV0
>>422
ありがとうございます。
お手数をおかけてしまい申し訳ございません。
434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 16:15:22.68 ID:vdUxGo0K0
>>427-
いい感じに眠くてぶっちぎれてる。
二段夢落ちは過去にも見たがインパクトは薄れないな。
この場合は夢落ちじゃないのかもしれんが。

ついワッフルワッフルといいたくなったw
>「変態じゃないが自信はないな。とりあえず睡魔だよ」
このセリフ好きなんだが、ちょっとわかりにくいかな。
>「(自分では)変態じゃないと思ってるけど、自信はないな。とりあえず睡魔だよ」
のほうがストレート。ちょっと長いけど。こうすると後ろの否定にもすぐに絡められる。
435以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 16:23:25.99 ID:IoMO8cZ0O
>>434
把握。そっちのが逆にすっきりしてて良いね。
436以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 16:38:13.26 ID:vdUxGo0K0
まとめいじったよ報告保守。
感想を加えてみました。まだ作品募集中なので、まだ読んでない人のために伏せてあります。
読んでない人は批評のページ開かなきゃいいだけだがwwwwwwwwww
437以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 16:46:06.66 ID:ebBU39E40
>>436
超乙。
もう20作か。30に届いたら嬉しいなあ。
438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 16:56:09.69 ID:NHY6N0ekO
>>436
乙。感想まとまんねー……
439以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:05:59.59 ID:vdUxGo0K0
暇だから個々の作品から直で感想に飛べるようにした。
wikiいじりって楽しいな保守
440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:08:58.44 ID:mTnPVKGt0
おつ
441以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:09:14.75 ID:NHY6N0ekO
>>385
亀だけど批評感想ありがとう。
誉められると調子に乗りがちな自分を戒めてますが、
読み手の方に良い形で受け取って貰えたのは書き手にとって何よりの喜びです。
これからも精進致しますので、宜しくお願いします。

>>439
乙っす。頭が上がりません
442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:21:23.75 ID:vdUxGo0K0
あと6時間半か。
何作品までのびるかな?
443 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/10(日) 17:26:29.59 ID:R/AKsWnd0
>>427
面白いな
一見ただの夢オチかと思わせておいて、最後に真相の一端が見え隠れする構造はなかなか
問題があるとすれば冒頭の、神様がどうとかいう話が出てくる部分。
夢の内容について書いたのだろうけど、あそこは無いほうが文章に張りが出ると思う。
短編SSにおいては、なるべく本筋に関係無い部分は削った方が良いというのが一般的じゃないかな。
444以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:43:35.59 ID:cRElU0k/0
毎度毎度、発想とネタは良いのに文章がダメだと申される。
では対策を練るにはどうしたらよいだろうと今更思う保守。
445以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:45:45.23 ID:vdUxGo0K0
>>444
最短距離は、その批評をつけた人間の文章を読む。その人間が間違いなければそこに答えが載ってる。
次に短い距離は、別の人の作品を読む。たまに答えが載ってる。プロなら尚よし。
もっとも遠いけど確実なのは、何度も何度も書いて読み直して書き直す。自分のスタイルができれば完成。
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:57:50.88 ID:0by+hfz00
447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 17:59:32.81 ID:HSdooOXq0
もう変な顔文字使わないから投下してもいいですか?
448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:01:47.91 ID:vdUxGo0K0
>>447
そんなに気にするなwwwww
作品投下ならどうぞどうぞ
449お題 新月:2006/09/10(日) 18:03:44.74 ID:HSdooOXq0
何も見えない。暗黒の世界は僕を不安に陥れた。
日が経つごとに徐々に姿を露わにし、太陽の光で輝く月が、僕には羨ましく思えた。

               朔月
僕たちは、ゆっくりと山の向こうへ姿を消していく夕日を眺め、車を走らせていた。
「わぁー、すごいよ! ほら! こんなに綺麗な光景見たことないよ!」
彼女がしきりに僕の肩を揺らす。ハンドルを片手に僕も、外に広がるオレンジ色の幻想的な世界に目を奪われた。
辺りを田んぼに囲まれ、目の前に広がる山々に身を隠すかのように沈んでいく夕日が、最後の力で全ての世界をオレンジに染める。
まさか、こんなに美しい景色を拝むことが出来るなんて。これでは、僕たちの目的の風景が霞んでしまうのではないかと、僕は不安に思った。

日は完全に沈み、辺りは静寂世界に広がる虫達による演奏会が始まっていた。
「この山の中で野宿っていうのもなんかいいよね! なんか、こう……、ザ・自然って感じで」
彼女が子供のように無邪気に、はしゃいでいた。
「そうか? ここ虫多いし、ベタベタしてなかなか眠れないんじゃないかな? それに早紀、虫嫌いじゃなかったっけ?」
「いいの! 今日だけは怖くないもん。」
訳の分からない理屈だ。空を見上げると、数え切れないくらいの星の欠片が散らばっていた。
「早紀、見てごらん。夜の星がこんなに広がっているよ」
「すごーい、こんな風景が同じ日本にあるなんて思わなかったよ! あ、そうだ。お目当てのお月様は?」
「今日はお預けってところかな。今日はお月様お休みの日なんだよ」
「じゃあ、今どこにいるの?」彼女が困った質問を投げかけた。
「う〜ん。本当はいるんだけどさ……。新月っていってね、太陽の光が……」
「あ〜あ、つまんない。もっと幻想的なお話してよね」
彼女の声で僕の説明が遮られる。
これから三日間長い日が続きそうだ。
450新月2/4:2006/09/10(日) 18:04:31.79 ID:HSdooOXq0
 二日月
爽やかな鳥の歌声と共に朝が訪れた。昨晩、彼女は機関銃の如く僕に話を振ってきた。
空調が効いた車の中、彼女の声だけが響き渡っていた。
僕もなんとかそれに応えてはいたが、彼女の応答は途中で途切れていた。
中途半端に起こされた僕は、昨晩から眠れずに、お日様がひょっこりと顔を出す頃にも意識を保っていた。
優雅なものだ。暖かい日を浴びて、すっかり夢の世界の旅人となっている彼女を僕は眺め思っていた。
ようやく、日が完全に真上に位置した頃、彼女は夢の旅路を終えこの世界に舞い戻った。

彼女は周りの風景に驚いたようだ。そこには文明的な世界が広がり、コンビニからたくさんの荷物を下げて
車に向かってくる僕の姿があった。
「いやぁ〜、食べ物とかのこと考えて無かったよ」とおどけてみる僕に彼女が一言。
「うん。ドンマイ、ドンマイ、三浪生! 今度はミスしないでね 」
僕の心をズタズタに引き裂くようなことを彼女は軽く言う。
この旅の途中、その単語は禁止だろ……。
田んぼの広がる風景に辿り着く頃には日はもう傾きかけていた。
「今日こそは、お月様見れるよね?」
彼女はワクワクさせながら僕に問いかけた。
「今日は二日月が見れると思うよ。この二日月にはね、言い伝えがあるんだよ」
「へぇー、どんな、どんな?」こういう話には食いつきが良い。
「三日月より細い月を西空に見つけたら、手近の金属をつかむとお金が入るっていう
ポーランドの言い伝えなんだけどね」
「おぉ〜。」
彼女は僕の愛用のライターを手にとって、それを握るらしい。
その間、彼女は僕にライターの火すら分けてくれなかった。
空には光り輝く満天の星空が広がっていた。
そこには、三日月よりも細く微かに輝くお月様の姿があった。
「お金がいっぱい、溜まりますように……」
彼女が真剣にお願い事をしている。この貧乏浪人じゃ何か不満なのだろうか。
その夜、僕らの寝息が車内に静かに響き渡った。
451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:04:42.83 ID:cRElU0k/0
>>445
そうかぁ。しっかし誰が何書いたか把握しきれていないのも事実なんだな。
神林長平と星新一、それと阿刀田先生でも読み返してくるかなぁ

>>447
いいんでね? >>1>>3に沿ってさえいれば
452新月3/4:2006/09/10(日) 18:05:31.55 ID:HSdooOXq0
 三日月
目覚ましも何も無い車内で、僕達の睡眠を邪魔するものは何もない。
僕もこんなに寝たのは人生で初めてだろう。
目が覚めれば、そこはオレンジ色に染まった世界だった。
寝すぎた。頭が重い……。
とりあえず今日が最終日。僕が一番好きな風景を彼女に見せたかった。
エンジンをかけ、彼女を起こし、山を下って少し離れた町へと車を繰り出した。

街中は騒がしく、僕達の存在をかき消していくように人々は流れていく。
その中で僕達は、唯当ても無く時間が流れるのを感じていた。
そろそろ、山に向かうと丁度いい頃に着くだろう。
僕達は街の喧騒を抜け、静かな田舎の風景へと車を走らせた。


空に輝く星達が僕らを上から覗き込んでいた。昨日よりも太く明るく輝く月が西の空に浮かんでいた。
「綺麗だね」彼女はこの空に広がる自然の芸術に魅せられていた。
「そうだろ? 俺も幼い頃、この景色を親父と見てから空に興味持ったんだよ!」
彼女は全く聞く耳を持っていなかった。唯、空の海に浮かぶ舟のような月をボーっと眺めていた。
俺は彼女をそっと抱き寄せた。この瞬間が永遠に止まってくれても構わなかった。
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:06:37.42 ID:HSdooOXq0
  *

僕は彼女の元へと車を出していた。今日は彼女の誕生日。誕生日プレゼントと
飛びっきり甘い愛のプロポーズを捧げるつもりだった。
早紀、OKしてくれるかな……。そんなことを考えながら交差点で車を止めた。

目の前が真っ暗になり、耳を裂く轟音と共に僕の身体が車内から放り出された。
状況が飲み込めなかった。気がついた頃には、僕は病院のベッドで寝かされていたらしい。
正面衝突。何とか命は救われたものの、僕の世界に光が消えた。
大好きな夜の空を眺めることも、早紀の顔を見つめることも出来なくなっていた。

真っ暗な世界。全てが絶望に思えた。そんな暗黒世界に早紀の声が優しく響く。

「あなた、そろそろお散歩しましょっか。今日はとってもいい天気よ」

僕の世界を明るく早紀が照らしてくれる。月を照らす太陽の様に。
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:16:06.15 ID:vdUxGo0K0
>>449-
お、俺が出したお題。
新月が最初だけだったのがちと残念。満月でも三日月でもなく新月の感じを味わってもらいたかったんだが。
でも、パート割がうまかったと思う。最後まですんなり読めた。

>日は完全に沈み、辺りは静寂世界に広がる虫達による演奏会が始まっていた。
ちょっと中だるみなので、
>日は完全に沈み、虫達による演奏会が静寂世界に広がっていた。
のほうがいいんじゃないかな?

ちっと、早紀の人格が若すぎる気がする。
新月の説明で「今日は月はお休み」はちょっとやりすぎな気がwww
娘かと思ったよ
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:17:58.74 ID:R2QSVsY1O
スレタイの日本語がおかしい希ガスのは俺だけ?既出?
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:18:05.35 ID:cRElU0k/0
>>449-450 >>452-453
すまなかった。
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:23:49.06 ID:HSdooOXq0
>>454
thxだお( ^ω^)
句読点は、もう絶対に言われることで、なかなか直らない自分が嫌だ。

んで、痛い所を発見w

>俺は彼女をそっと抱き寄せた。

俺、俺。

>僕たちは

僕、ぼおjbjthてっへwwww


推敲不足これもまた課題です。
458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:32:28.89 ID:vdUxGo0K0
ほしゅ
459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:47:45.05 ID:z/lISxS60
さて、妙にわかりづらい縦読み仕込んでわけのわからない作品をつくりあげた俺がきましたよ

↓お題くさだい
460以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:48:17.70 ID:GQDC+TbG0
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:49:02.42 ID:vdUxGo0K0
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:49:47.46 ID:vdUxGo0K0
おっつ・・・遅かった。
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:53:15.05 ID:ebBU39E40
>>461
そういうお題の出し方は考えてなかった。
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:54:30.51 ID:vdUxGo0K0
いつかやってみたいとは思ってたんだw
街角で口論する二人とかでストーリー作ると結構面白いと思ったんだけど、そういう写真ってないよね(´・ω・)
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:58:18.66 ID:NHY6N0ekO
いいな、楽しそう。
想像力が膨らむね
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 18:59:54.98 ID:ebBU39E40
自分で写真撮ってくるとかw
いいなあ、写真でお題か。そういうのこそ品評会お題にすると面白そうだ。
その写真のお題拾えたら格好よさそうなんだけど……見入っちゃって無理です。
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:00:54.14 ID:vdUxGo0K0
そうか!自分で撮るって手があったかwwwwwwwwww

その前に品評会優勝の栄光を取りたい_/>。
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:02:24.72 ID:NHY6N0ekO
さて、主催者に倣って俺もここまでの感想投下しようかね。
何とかまとまった。
469感想1 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 19:03:18.74 ID:NHY6N0ekO
前スレ>>727-728 チェックメイト ◆D8MoDpzBRE氏
この語り口好きだな。俺こういうのやりたいけど上手く出来ない。
王様ゲームがオチになってるけど、あれ、終わり?と思ったのか正直なところ。
もうちっと引っ張っても良かったかもな。

前スレ>>834>>836-848 威厳◆RxKL4Kx1TU氏
こういう作り話を即興で作れるのは凄いな。
けど展開が活きない。嘘かよ!って思ってしまった。
とは言え、読ませる文だとは思う。

前スレ>>873-876 合わせ鏡◆GdURz0pujY氏
うはwwwww妄想乙wwwwww
引っ張り方が上手いね。オチにニヤリとさせられた。
構成が抜群に上手い。これは面白かった。

>>35-39 王◆hqltjF9v.Q氏
展開を台詞に頼ってる感が強いなあ。
作品の空気を一番知ってるのは作者だからもうちっと読み手にも場の雰囲気を伝えて欲しい。
ほのぼのとした感じは伝わってくるんですが、もっと前後半にギャップを付けた方が面白いんでは?

>>70-73 二代目として◆qygXFPFdvk氏
オチが……分かりにくいです……。
いや、何となーくは分かるんだけどね。
整理された文章と構成は読み易かったっす。
470感想2 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 19:04:57.48 ID:NHY6N0ekO
>>106-109 ある王国の滅亡◆vMDm/ZpiU6氏
あー、これ覚えあるわ。蟻さんごめんよ。
サムライの国って、同じ蟻さんの王国でいいのかな?
展開が物足りないかなあ。もっと極端な方が個人的に好み。

>>179-180>>183 「猫が大好きな王様」◆gugD9oZRwk氏
携帯にやさしくねーなwwwwAAS様々ですわ。
けどなんだろ、解読した喜びしか残らなかった。
縦読みを狙うとそうなりがちだけど。
ねこだいすき

>>192 「王」◇vk0YS6+q0氏
カッコいいねえ。
SSらしいSSというか、短くまとめてある時点で好感触。
捻りがある訳じゃないけど、しっかりとした起承転結もついてる。

>>196>>198 「王」◇otvP2O7G0氏
話の主軸が不明瞭かな。
中心に王という地位と、親子の関係があるのは分かるけど、合わせて伝えるべきことがイマイチ理解出来なかった。
とつとつとした語り口は雰囲気が出てると思う。

>>205-206 『王たる資質』◆aDTWOZfD3M氏
無知で申し訳ありません……。聖書、いつか読まなきゃとは思ってるんだけど億劫で。
単純に一人称の語りとしては、上手いと思います。言葉回しもいいですね。
勉強しないと、と思わされてしまいました。
471感想3 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 19:06:13.24 ID:NHY6N0ekO
>>220-224 無題◆iU3AsNaKpM氏
展開が遅いかな。もっと無駄省けるんじゃね。
おとぎ話風だけど、変に現実が入ってて少々不自然。
しっかり推敲して頂戴よ。

>>269 そこにいる意味◆8vvmZ1F6dQ氏
感じるところがあって好きだな、コレ。
将棋って全然分からないんだけど、何となく楽しそうに感じた。
過不足なくまとめられていて、綺麗。

>>279 わがままな王様◇IWUfWYgV0氏
ごめん、細かいんだけど「わかがま」なんかワロタwwwwww推敲しっかり頼むよ。
要はお人好し、てなことですかね。馬鹿っぽいけど憎めない的な。
けど、話に印象みたいなものが見えないな。そっかー、としか言えない。

>>293 王の資質◇P9cLTgbi0氏
語り手は誰だろう?斜に構えた学生さんかしらん。
話の内容とは関係ないんですが、自分もよく話の出口を見失ってしまう人間なので何となく教授に共感。
これも「そっかー」になっちゃいました。

>>309-314 とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcs氏
いいねー、楽しんで書いてるのが伝わってくる。
根っこがしっかりしてるのでご都合主義も何となく受け入れられるかな。
ぶっちゃけ雰囲気が好みじゃないけど、読める作品だった。
472感想4 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/10(日) 19:07:20.03 ID:NHY6N0ekO
>>332 antic―king◆Cj7Rj1d.D6氏
頭に浮かぶ疑問符。よく分からん。人食?
うーん、感想つけ難いなあ。
これも無知の業かしらん。

>>368>>370-374 王道をゆく◆ohRoMAnyXY氏
頼もしいですねー。惚れちゃいそう。嘘だけど。老人って何者だろう。設定に目が行きますね。
特に奇をてらった風もないですが、もう一工夫欲しいところ。
あと、最初のシーンって必要かな?あまり関係ない気もする。

>>402-406 突撃ラヴァーズ◇Xkm464AV0氏
爽やかだなあ。青春万歳。読み易かった。
将棋は詳しくないんであまり突っ込めませんが、違和感も感じなかった。
対照的だけど仲の良い二人も好印象ですね。

>>409-412 白馬に乗った王子様◆iU3AsNaKpM氏
唐突で伏線がないから展開が活きないなぁ。
時間毎に区切ったのもよく分からん。
話としては成り立ってるけど、個人的にはあまり面白くなかった。

漏れあったら指摘してくれると嬉しい。
473 ◆ohRoMAnyXY :2006/09/10(日) 19:11:20.88 ID:PS0sE2xd0
>>472
感想トンクス
うんすまない。
最初のシーンは前々から戦闘シーンが書きたいと思ってたから書いただけなんだ。
正直1番力入れたんだけどねw
そうですか不要ですかorz
474 ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 19:14:02.40 ID:TEwlbAQoO
>>472感想さんくす
わかんないのはきっと全面的におれの書き方のせいだw
アブノーマル&房すぎたと猛烈に後悔している
精進しましゅ
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:17:05.10 ID:NHY6N0ekO
>>473
一応品評会だからなあwwwwww
お題の回し方に力入れないと。
個人的にそのシーン自体は評価の対象にはならんかった。
けど、戦闘シーン迫力はあったぜよ

>>474
すまんwwwww
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:19:04.09 ID:ebBU39E40
>>472
乙。
しかしあれだな。こうやって感想を見比べると、見てるポイントが違うのが分かるな。面白い。

違うよ、聖書は勉強するために読むんじゃないんだよ。
エロい部分を探すために読むんだよ。
それで読破した自分が言うんだから間違いない。
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:20:09.20 ID:TEwlbAQoO
>>475で、で、できたら、どこがわかんなかった教えてくれたら嬉しいなー…なんて、だめ?
478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:22:49.93 ID:NHY6N0ekO
>>476
流石世界のベストセラーwwww
エロの力は偉大だわwwwww
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:24:38.13 ID:GQDC+TbG0
>>476
オホラとオホリバ乙
480以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:25:31.59 ID:NHY6N0ekO
>>477
話自体の流れは分かるんだけど、作品の空気が嫁ないって感じ。
この話はどこから来てどこに向かってるんだろ、っていうか。
書き手の意図するところがよく分からんかった。

俺連レスウザいね。暫く頭冷やしてくる
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:30:17.28 ID:TEwlbAQoO
>>480意図か……まったく考えてなかったなぁ。
やたら変なエンターテイメント性ばっか追求してしまったorz
ありがとう。超参考にします
482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:42:50.85 ID:e9feB1Ka0
聖書の箴言はエロイ
483 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 19:44:13.46 ID:FL5atwsj0
それでは投下します。4レス作品です。
484スイート・キングダム 1/4 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 19:45:49.72 ID:FL5atwsj0

“そいつ”は突然、我が家にやってきた。

始業式を午前で終えた僕は、特にすることもなく、机に座って漫画を開いていた。
季節は、春。
机の上には、まだ真新しい教科書が所狭しと並んでいる。

ふと、小さな音が聞こえて顔を上げる。
僕の部屋は二階なので、机の前の窓からは、屋根の軒先が見える。
そこに、小さくて茶色い、何かがあったのだ。
鳥の巣ではないな、と僕は思う。小さすぎるからだ。
けれど他に思い当たることが無くて、諦めて目線を漫画に戻そうとして――
窓の外に、一匹のハチを見つけた。

「はぁ、ミツバチのちっちゃな巣?そんなの放っときなよ」
いいかげんな姉から、やっぱりいいかげんな回答が返ってきた。
母親に聞いても同じ答えが返ってきそうだと思っていたら、やっぱり同じ答えが返ってきた。
とにもかくにも、ミツバチなのだ。
それも、女王だ。一匹で巣を作るなんて、女王しかいない。
それにしても、スズメバチじゃなくて良かった、と僕は思う。
そうして、それなら放っておいても問題ないかな、と家族全員が同じ考えに至ったのだ。
家族全員、いい加減だ。

そんなわけで、ミツバチの巣はしばらく気にせずにいた。
気にせずにいたと言っても、無視していたわけじゃない。
晴れた暑い日も、じめじめした雨の日も、“彼女”はせっせと巣の周りを動き回っていたのを、僕は知っている。
ところが巣がある程度大きくなると、女王ははたと姿を見せなくなってしまったのだ。
女王の様子を眺めるのが楽しみになっていた僕は、そのとき大いに落胆した。
それ以来、しばらくハチの巣のことは忘れていたのだが――
数週間後には、窓の外を働きバチたちが元気に飛び回っていた。
485 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/10(日) 19:46:22.69 ID:R/AKsWnd0
>>470
感想&批評サンクス!
聖書ネタ分かりにくかったか……
俺は今回太宰の「駆け込み訴え」をインスパイアして、一人称にしてみたんだが、そうするとどうしても説明が足りなくなっちゃうな。
今度から気をつけよう。分からなかった所は聞いてくれれば分かる範囲で答えるよ。

>>476
オナニーの語源も聖書なんだよなwwww


486スイート・キングダム 2/4 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 19:46:54.52 ID:FL5atwsj0

女王は母になっていた。
思いついた表現に、僕はニヤリとする。
彼女の息子たちは忠実な働きバチとなり、どれも負けず劣らず元気に飛び回っていたのだ。
彼らはどこからともなく足に花粉をつけて帰ってきては、せっせと巣の拡張にも励んでいた。
そんな彼らを、僕は漫画を片手にぼんやり眺めていた。
事実、そうやって見ているだけで、面白かったのだ。
そうしてさらに一ヶ月が経ち、その巣は、立派な大きさになっていった。
女王陛下、万歳。
「これはまた、よく作ったねぇ」
いい加減な家族たちは、いい加減に呟く。
ハチたちはいい加減どころか、生真面目中の生真面目なんだろう。
ぶんぶんぶぶぶんぶぶんぶん。
羽音は止むことなく聞こえていたが、僕はといえば部屋では漫画ばかり読んでいたので全く気にしていなかった。
窓の外ではハチたちがせわしなく飛び回っていて、それを見て僕はふあぁと欠伸をする。
立派な女王の立派な部下たちは、僕を見て笑っているだろうか。
窓と漫画ばかりに目線をやり、ちっとも動かない僕を。
ぶんぶんぶぶぶんぶぶんぶん。
それは嘲笑にも、叱咤にも、忠告にも聞こえそうだった。

「あの巣にも入ってるのかね、これ」
朝食のパンに蜂蜜を塗りながら、父親があたりまえのことを呟く。
あのハチたちも、この父親にだけは蜂蜜を食わせたくないだろうなと勝手に思った。
この蜂蜜だって、どこかで働きバチたちが集めた努力の結晶であるはずなのだ。
それを、いとも容易く人間が奪い、そして食べてしまう。
父親はのそりと立ち上がり、カバンを持って家を出る。
僕も姉も、続いて家を出る。
父は今日も会社の中で、せわしなく、あくせくと働くのだ。
僕や姉も、いずれはそうなるのだろう。
現代社会に王はいないけれど、働きバチは、たくさんいる。
487スイート・キングダム 3/4 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 19:48:12.98 ID:FL5atwsj0

ハチの巣が駆除される。
その知らせを聞いたのは、残暑もまだ厳しい九月のある日だった。
ハチの巣ができてから、およそ五ヶ月が経っていた。

付近の住民も、最近はやけにハチが多いと思っていたらしいのだ。
そんな中で、誰かがミツバチに刺されたという。
そうして我が家の巣はついに発見され、住民によって役所に通報された。
何故今まで放置していたのかという彼らの厳しい問いかけに、母親は、
「放っておけば大丈夫ですよ、あれ」と、さらりと答えたという。
実際、うちの家族は一度もハチに刺されていなかったのだ。
けれどもたった一度だけ、働きバチは、人を刺した。
きっと、大げさに追い払おうとしたのだろう。
相手はミツバチなのに。じっとしていれば、まず大丈夫なのに。

巣が駆除されるその日、僕は学校を休んだ。
母親も「自分で学校に連絡しなさいよ」とだけ言って、理由は聞こうとしなかった。
つくづくいい加減な家族だな、と毎度ながら思う。
電話を掛けてから、自室の机の前に座る。
漫画を手にとって開くけれど、内容は頭に入らない。
王国の最期は、静かに迫っていた。

ぴんぽんと玄関のベルが鳴って、保健所職員が現れた。
白い服装に身を包んでいて、その白さが僕にはやたらと嫌味に感じられた。
「駆除します」
「はい」
交わした会話は、いわばこれだけだった。
すべては、もう決定されているのだ。
それは抗いようがなくて、けれども自然の摂理とは、どこかが決定的に違う。
僕は自室の机に戻り、窓からぼんやりと外を眺めていた。
488スイート・キングダム 4/4 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 19:49:04.57 ID:FL5atwsj0
しばらくしてハシゴが掛けられ、窓の外に職員が現れる。
それから彼はごそごそと、何かを取り出した。
白い霧が巣へと吹きかけられる――きっと殺虫剤だろう。
その霧に炙り出されるように、働きバチたちが一斉に飛び出してくる。
窓の外いっぱいに、飛び出してくる。
羽音が、否が応でも耳に届く。
それはこれまで聞いたことがないくらい、大きな音になる。
職員ががつり、と巣の根元をナタで叩く。下に網を構えながら。
がつり、がつり、がつり。
その周りを、まるで泣き叫ぶように、働きバチたちの羽音が囲む。
がつり、がつり、がつり――

そうして、巣は網の中へと沈む。
王国の、あっけない最期だった。

日が暮れるまで、ぼんやりと窓の外を眺めていた。
夕日が部屋の中を染めるけれど、昨日までそこにあったハチの巣を染めることは、もうないのだ。
羽音も、もう聞こえない。
逃げ延びた働きバチたちは、どこかへ行ってしまったのだろう。
だが彼らも、生きるあてなどないはずなのだ。
待っているのは、地面に無残に転がったハチたちと同じ運命のはずなのだ。
あの女王は、どこかで生きているのだろうか。
自らの巣と、運命を共にしたのだろうか。
その運命が、本来の運命だったかどうか。それは、僕の決めることじゃない。
けれど、このやりきれない気持ちは一体、何だろう。
ふと、窓を開けてみる。夕日がどことなく、切なく見えた。
すっと、部屋の中へ風が舞い込んでくる。その風は少しだけ、殺虫剤の匂いがした。

ぱたん、と窓を閉める。
あの巣の中に、蜂蜜は入っていたのかな。そんないい加減なことを、僕は思った。
489スイート・キングダム ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 19:50:53.83 ID:FL5atwsj0
>>484,486-488
以上4レス作品です。
いっつも時間ギリギリ投下なので、今回は早めに(十分遅いけど)投下できて良かったです。
感想、批評お待ちしています。
490以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 19:53:59.42 ID:vdUxGo0K0
>>489
乙。まとめ追加完了です。
491 ◆aDTWOZfD3M :2006/09/10(日) 19:59:25.93 ID:R/AKsWnd0
>>489
割り込みスマソ
淡々としつつも物悲しい雰囲気が漂う良い作品ですね。
いい加減な人間と勤勉な働き蜂の対比が面白いと思った。

>>490
乙!仕事速いですね
492アナウンス:2006/09/10(日) 20:00:00.77 ID:vdUxGo0K0
現在、週末品評会の作品応募を受け付けています。今回の品評会お題は『王』です。
詳細は>>4-5をご覧ください。

投稿受付の締め切りは2006/09/10(日)24:00:00となっております。
締め切り直前には投稿が集中することが考えられますので、作者の皆さんは余裕を持って投稿するよう心がけてください。

【残り四時間です】
493以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:01:13.18 ID:exDKoBBR0
今回はやけに参加する人が多いなw 
そういう俺はまだ推敲中だけど
494 ◆gugD9oZRwk :2006/09/10(日) 20:02:19.27 ID:z/lISxS60

僕は今、パソコンの前に座って、カタカタとキーボードを打っている。
最近見つけたスレを閲覧するためだ。
その名も「文才無しに小説書いてはいけないのかね?」だ。
今は品評会の真っ最中だ。そんな状況のなかで、空気も読まずにお題をもらう。
お題は「○」。
・・・○?これは、円という意味なのか、正解という意味なのか。
横に置いた缶コーヒーを取り上げて一口口に含んで考え込む。
このお題をどう膨らませるか。腕の見せ所だが・・・。
小説を書き始めてまだ、3,4ヶ月しかたってない。
いずれはラノベコンテストの月間賞を取り、どんどん売れっ子になって、
最終的にはこの世界を悪のいない世界にして、その世界の神になろうと思ったのだが・・・。
早速障害だ。○。このお題から逃げること、それは夢を諦めることと同意だ。
495 ◆gugD9oZRwk :2006/09/10(日) 20:03:29.01 ID:z/lISxS60
・・・まてよ、ひょっとしてこれは、私の悪党撲滅キャンペーンの邪魔をする悪の組織の陰謀ではないだろうか。
私が新世界の神になろうとしている、という情報をつかんでその芽をつぶそうという魂胆か。
そうはさせない。悪は許さないぜ。
まてよ・・・レス番も気になる。460・・・し ろ お・・・四郎・・・天草四郎・・・!?
そ、そうか、ひょっとしたらうちの家業がお寺ゆえに、
私が新世界の神となることで仏教が拡大するのをふせぐために
キリスト教が送ってきた刺客なのかもしれない!アンデルセンかもしれない!
二つの組織が僕を狙っているとなると、グズグズしてはいられない。
猫のえさを多めに補充し、友人に電話し熱帯魚の世話を依頼。
母親に花に水をやるように頼む。友人ひとりに仕事を押し付けすぎるのはよくないからな。
タンスから最高級のジャケットを取り出す。高いのでとても丈夫だ。
・・・でもなんでノースリーブなんだろ、これ。
まぁいい。ズボンとシャツを脱ぎ、新しい長袖Tシャツの上にこのジャケットを着る。
サングラスをつけると急いでマンションから飛び出した。
ひたすら走る。向かう先は彼女の家だ。
ふと、自分が周りが見えていないことに気づく。少し落ち着いて、周りを見る。

○                ○

車のヘッドライトがすぐ横に迫っていた。

『・・・今日午前2時ごろ、一人の男性が道路で撥ねられ死亡しました。
男性は防弾チョッキをきて、下半身は裸という謎の格好で倒れていました。
友人と母親によりますと、「夜中に俺は狙われている」といった旨の電話が事故の前にあったようです。
警察は「精神の錯乱による飛び出しなのか、何者かに本当に狙われていたのか判断できない」とさきほど発表しました。』
496以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:14:16.54 ID:TEwlbAQoO
>>495オチにワロタww面白いお題の使い方だなぁ。
こーゆー型ってあるけど、うまくはまってると思う。
車のヘッドライトに一瞬のシリアスを感じとった
面白かったです
497以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:15:30.12 ID:ebBU39E40
>>495
>○                ○
ちょwwwwwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwwww
奇抜だ。ネット小説だからこそ出来るってやつだね。奇抜だwwwwwww
小説として面白いって言うか、ネタとして面白いんだけどどっちにしろ面白かった。
最初小説だと気づかなかったよ。こういう使い方もありか。
どんどん売れっ子になるのガンガレ。悪党撲滅とかアンデルセンとか意味わかんねえよwwww
ちなみに「・・・」は「……」で、「!」や「?」の後ろは一個スペースなー。
498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:29:30.44 ID:ebBU39E40
ほー
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:30:30.84 ID:2ywWvC8I0
品評会の投下しまーす。
間に合って良かった……。
500森の王1/5 ◆HVzqEIcQBs :2006/09/10(日) 20:32:34.18 ID:2ywWvC8I0
 鬱蒼とした森。むっとした濃緑の匂いが立ち込める。
 幾重にも絡み合った枝葉が陽光を遮るそこは、薄闇と静寂を纏ったある種の異界。
 湿り気を帯びた土は緑の匂いに希釈されて混ざり合い、極めて濃密な森の匂いを作る。
 その最奥。周囲の木々を抱き込むように枝を伸ばす一本の巨木があった。
 それは他の木を支えているようにも、肩を貸してもらっているようにも見えた。
 地球を繋ぎ止める太い杭。そんな印象を受ける。
 聳え立つ姿には圧倒的な力を備えつつ、ただ黙して何も語らない。
 時間の流れは忘れ去られ、動的な存在はそこにありはしなかった。
  
 そこが俺達の溜まり場だった。
 神聖で貴い場所。

 誰が見つけたのかは覚えていない。
 大人がそこに行けば俺達とはまた違った所感を抱くだろう。
 悠久をその身で体現した神木を、原始的な情趣として受け止めるかもしれない。
 しかし俺達は違った。
 『自分達の国』
 人間社会で生きていくのは難しい。
 息を潜めても衝突は避けられない。大声を出せば腫れ物のように扱われる。
 指一本動かすだけでも煩わしさが付き纏う。
 しかしここは喧騒と隔絶された世界。すべてが自由だった。
 ここでは、俺達は何をしても赦される存在だった。
501森の王2/5 ◆HVzqEIcQBs :2006/09/10(日) 20:33:13.32 ID:2ywWvC8I0
「拓くん」
 声がした。
「ああ、夕子か」
「ん、今日も来てたんだね」
「お前もな」
 集まる約束はしない。来たい奴だけが好きに来ればいい。
 それでも一日少なくて二人、多くて十人くらいがここに集まった。
 何をするでもない。他愛の無い会話や散策に時間を使った。
 ときにはキャンプ道具を持ってきたりもした。
「拓くんは高校どこに行くんだっけ?」
 太い枝に腰をかけながら陽子は唐突に言った。
「外に出るの?」
「んー、悩んでる」
 外。つまりこの町を出て進学校に行くという選択肢は俺にはあった。
「拓くんは勉強ができるから、ここに残るのは勿体無いよね」
「でもここに愛着はあるからな……正直、ここを離れたくない」
 そう言って太い幹を撫でる。俺達はここで育った。
 この町を出て郷愁にかられたとき、真っ先に思い浮かぶ情景がここだろう。
 土に、草に、岩に、木に、静寂に、様々なものに思い出が染み込んでいる。
 陽子が可愛がっていたペットも、この巨木の根元で眠っていた。
 ここは様々な価値が付加されて、もはや手放すことはできないものになった。
 人間社会からぽっかりと空いた虚構に、俺達はあらゆるものを詰め込んてきた。
「あれ? お前らもう来てたのか」
 次々と仲間達が集まってきた。
 ふらりとやって来てふらりと帰っていく。少しの寂寥感と安心感が入り混じる。
 俺はまだ、このゆっくりとした時間の中で生きていたかった。
502森の王3/5 ◆HVzqEIcQBs :2006/09/10(日) 20:33:48.49 ID:2ywWvC8I0
 俺達の与り知らないところで、確実に終わりの時間は迫っていたらしい。
 だからそれは、俺達にとって唐突と言える。無知であることが悪い。そういうことだろう。
「なんだよこれは……」
 呻き声が落ちる。俺達の国が侵略され蹂躙されていた。
 閑寂とした空気は圧倒的な騒音で満たされ、褐色の原始風景は人工的な色に埋め尽くされていた。
 重機によって倒されていく木々。木材が軋んでいく音が、断末魔となって森に響き渡る。
 いつの間にか夕子が隣にいた。呆然と、その場に頽れる。
「なに……これ?」
 信じられない光景を目の当たりにした反応。
「拓くん、どういうこと?」
 縋るような目で俺を見た夕子は、笑っていた。悪い冗談を聞かされたときのように。
 唇を噛んだ。理不尽さに目頭が熱くなった。
「やめろよ!」
 ちらりとこちらを向いた殺戮者。眉をひそめて、また作業に戻っていく。
「なにするんだよ!」
 走った。こいつらを全員殴り飛ばせるものならそうしていただろう。
 作業員の制止の声を千切り、俺はあの大木の元へ駆け出した。 
「はぁ……はぁ……なんだよこれ……俺達が何したって言うんだよ!」
 いつもの場所。いつもの風景。そこに一つだけ異物が混入していた。
 俺達がいつも腰掛ける太い根に、周りの風景とは浮いた姿で、慣れたように座っていた。
 剥き出しの敵意を男に向けた。俺は猛犬のような形相をしていただろう。
 許されるなら飛び掛りたかった。
503森の王4/5 ◆HVzqEIcQBs :2006/09/10(日) 20:34:22.91 ID:2ywWvC8I0
「そうか、今は君達がここの住人か」
 黄色いヘルメットをかぶった男が言った。その目は、悲しそうにも見える。
「すまないな……本当にすまない……」
 眉を寄せて悲痛な顔をする。
「だったらこんなことはやめてくださいよ!」
「例え僕達がやめても、誰かがここを開発するために伐採する」
 男はヘルメットを取り去り、ぞんざいに捨てる。「馬鹿げているよな」そう呟いて。
「大きな木だろ……僕達も子供の頃はここで遊んだよ。ここは秘密基地のようなもんだった。
いや、そんな安易な言葉で言い表せるもんじゃないな。何だろう……一つの国だったのかな」
 遠く、何かに思いを馳せるような吐露。自分達の国。それは俺達と同じだった。
「僕達はこの木を『王』って呼んでたよ。ほら、いかにもって感じだろ? 多くを語らず、
多くを求めず、ただここに立って僕達を守ってくれるような存在。無償で愛してくれた」
 作業していた何人かがゆっくり追ってきた。その瞳にはどこか寂寞とした光が宿っている。
「僕達の親父もここで遊んだらしい。この町の子供の何人かはここを遊び場にするそうだ。
そしてその子供は大人になっても、必ずこの町に戻ってくるという」
 そう言って、薄暗闇の中でも眩しそうに目を眇めて『王』を見上げた。
「皆こいつの元に帰ってきちゃうんだよな……」
 その場の全員が仰いだ。遠くの方から重機の音が聞こえてくる。
「俺は……認めない……」
「ああそうだな、僕達を恨んでも良いよ。君達の場所を壊しているんだから恨んで当然だ。
それに……僕達だけじゃ自分達を恨み足りない」
 抑揚の無い言葉。諦念に近いそれが、さらっと自嘲的なことを言わせたのだろう。
 奪われる者。それが俺達なら、彼らはなんだ?
 彼らもまた、奪われる者。
「ちくしょう……」
 世界は、誰にも優しくない。
504森の王5/5 ◆HVzqEIcQBs :2006/09/10(日) 20:35:04.78 ID:2ywWvC8I0
 思い出が、記憶の欠片が、少しずつ掘削され暴かれていく。
 俺達の過ごした年月は平らに均されて、躯となってその辺に転がされた。
 夕子が泣く。それらを弔って。俺も泣く。ただ悔しくて。
「王様は崩御されましたってか、ははは」
 茶化したように言った奴も、泣いていた。みんな泣いていた――――。

 俺は一人、外の高校へ進学した。
 電線に囲まれた内側では、充溢した排気ガスが肺を灼く。
 あの頃は感じることができた空気の張り詰めたような澄んだ音は、もう聞こえない。
 都会らしい淀んだ音素が、ただ無遠慮に撒かれている。
 その雑音に混じって、携帯の着信音が鳴る。夕子からのメールだった。
「マンションが建つようです」
 と一言。
「そうか」
 止まっていた時間はようやく動き出したのだ。
 始原の王国は滅び、少しずつ人間の世界に馴染んでいっている。
 変化。万物は流転する。あの場所だけが例外過ぎた。
 俺達はその切り取られた時間に迷い込んだのだろう。
 変化を拒んだ。社会に呑まれることを拒んだ。
 情けない俺達を見て、自らが朽ちることで俺達を元の世界に戻したのかもしれない。
 王として。統治するものとして。今では俺は、そう考えることができるようになった。
「そろそろ、俺もちゃんとしなきゃな」
 怒られてしまう。
 移ろっていく時間を甘受したあの王に。

 王の意志は、その国に生きる人達の総意。だから俺も変わろう。
 あの雄大な王の姿は、今も尚、俺達の中で佇んでいる。
 ひっそりと。
          <終>
505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:36:26.37 ID:vdUxGo0K0
>>500-504
追加完了
506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:42:39.46 ID:/sxIwkWKO
空気読まずにオダイ求める
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:43:13.37 ID:vdUxGo0K0
プレゼント
508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:43:29.09 ID:ebBU39E40
じゃあww
つ 嫁
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:46:39.63 ID:TEwlbAQoO
>>504ぶっとぶほど上手い

なーんかもうやんなっちゃうなぁ……他の人の作品読むと
>>500-504でとうとうクリティカルヒットをくらったよ

そしてお題くだしゃい
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:47:40.20 ID:GQDC+TbG0
上下
511以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:47:54.94 ID:exDKoBBR0
クリーンヒット
512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:49:31.78 ID:TEwlbAQoO
>>510-511把握
513以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:59:09.57 ID:vdUxGo0K0
X-MEN2保守
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 20:59:55.70 ID:7lZeM0WT0
新参だけど、品評会に投稿おkかな?
515以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:00:17.28 ID:GQDC+TbG0
おk
516以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:00:30.92 ID:exDKoBBR0
いちいち承諾取らなくておk
517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:02:20.21 ID:rCGHzaSOO
森の王の2レス目、陽子が混じってるぞw
518 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:02:40.73 ID:7lZeM0WT0
了解。そいじゃ投稿させてもらいます。
519 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 21:03:29.20 ID:FL5atwsj0
>>500-504
例えるならば、あまりに強大な壁。
絶望的なまでに高く、厚く、超えられない壁。
そんな圧倒的な差を、この作品から感じた。
もうね、自分の文才とか、ぶん投げたくなるぐらいの表現力だよ、これ。
ここまでの表現力・描写力は、これまでの品評会ではちょっと見たことがないかな。
520 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:04:30.80 ID:7lZeM0WT0
「王様ってさ」
「ん?」
「やっぱり、死にたいって思うのかな」
「・・・は?」

ある日の放課後、西山は唐突にそんなことを口にした。
級友の笹岡は、あからさまに可哀想な子を見る目をする。

「西山、お前彼女に振られたのがそんなにショックで・・・」
「振られてねぇよ!その前に彼女なんてできたことねぇよコンチクショウ!」
「OK、落ち着け。で、唐突にどうしたんだ」

これが落ち着いていられるか!としばらく息巻く西山だったが、取り合おうとしない笹岡に気づくと、渋々と口

を開く。
日本人離れした彫りの深い顔が、やや赤くなっているのが何故か可笑しい。

「いや、王様って孤独じゃん?」
「ほう」
「独裁者の悲しみっつーのかな。何か寂しそうでさ」
「うーん、それは境遇によって違うとは思うが」
521王 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:05:34.73 ID:7lZeM0WT0
そんなもんかな、と西山は呟く。
ふと窓の外を見やると、いつの間にか太陽は低い位置にある。
グラウンドでは陸上部が熱心に活動している。
ここからは見えないが、他の部も練習に精を出しているのだろう。

「帰るか」
「そうだな」

鞄を手に取り、教室から出て行く二人。
その直前、西山は振り向いて無人の教室を見渡す。
一瞬だけ目を閉じると、彼は再び廊下へと足を進めた。



「友達がいればいいんじゃないのか?」
「おお?」

帰り道、笹岡は唐突に話し始めた。
西山は何のことかわからず、怪訝な顔をする。

「孤独な王様には、友達がいればいいんじゃないのか。そう言ったんだ」
「・・・ああ、その話か」

ようやく合点の言った顔で西山は頷く。
522王 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:07:07.38 ID:7lZeM0WT0
「でもさ、王様になっちまったら、友達なんてできないんじゃないか?」
「どうしてだ?」
「王様に近づくのは、権力に惹かれる亡者共、と相場が決まってるだろ。そんな奴らが友達なんて、こっちから

願い下げだぜ」
「あぁ、それは言えるかもな」

笹岡は一つ頷いて同意するが、すぐに続ける。

「でも、それなら話は簡単だ」
「あ?」
「王様になる前に作ればいい」

こともなげに言う彼に、西山はしばし言葉を忘れる。
そんな西山を気にかけることもなく、笹岡は言う。

「王子とかそういう立場だって、作る気になれば作れるさ。王様になってからよりは余程作りやすいよ」
「・・・で、でもさ、立場が立場だぜ?相手が気後れしちゃうかもしれないじゃん?」
「何を戯けたことを。気後れしない奴を探すんだよ。友達を作りたいなら手間を惜しむな」
「簡単に言うけどなぁ・・・」

とはいえ、真実の一端はついているのかもしれない。
そんなことを西山は思う。
523 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:08:36.59 ID:7lZeM0WT0
「なぁ、笹岡」
「おう」

しばしの沈黙の後、西山は意を決したように笹岡に問うた。

「俺たちは友達だよな?」
「・・・西山、きもい」
「真面目な話だよ!」

茶化しにかかった笹岡だが、いつに無い西山の様子に一瞬面食らう。
そして、しばらく考えた後、こう答えた。

「少なくとも、俺はお前のことを親友だと思ってるぞ」
「・・・じ、実は俺がホモでもか?」
「うへ、それはリアルな仮定だが・・・」

本当に嫌そうな顔をしながらも、彼はすんなりと言う。

「お前の恋人なぞ死んでも嫌だが、お前の親友にはなってやろう」
「お、俺の家系は凶悪犯罪者だらけでもか?」
「何だそれ。お前は犯罪者じゃないだろ?家系なんざ関係ねーよ。というか、さっきからどうした?」

突拍子も無いことばかり言う西山に、笹岡は流石に呆れたような顔をする。
凶悪犯罪者ばかりとはまた、何かのゲームの影響だろうか。
一瞬そんなことが頭をよぎる。

「いや・・・その、何だ、俺もお前のことは親友だと思ってるから、何と言うか」
「変だ変だと思ってはいたが、今日のお前は特に変だな」
「な、何おう!」
524 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:11:40.06 ID:7lZeM0WT0
疲れたようなため息をつく笹岡に、形だけは威勢よく西山が噛み付く。
それを手で制すると、反論を許さないような口調で笹岡は言った。

「いいか。お前がどこの誰で、何がどうだろうとも、お前は俺の親友だ」
「・・・え?」
「わかったんなら返事くらいしろ。さっきみたいな台詞、二度とは言わねぇ」
「お、おう。わかった。・・・ありがとう」
「・・・調子狂うな、まったく」

頭をかきながら、くだらない話はここまでだ、と言わんばかりに率先して歩き出す笹岡。
一瞬遅れて、西山も後に続く。
夕暮れ時の赤い日差しが、二人の影を長く引き伸ばしていた。



数年後、欧州のとある小さな王国で慎ましやかな即位式が行われた。
彼はまだ乳飲み子の頃に養子として外国に預けられ、王家とは無縁の生涯を送るはずだっのだが、
次期王位継承者が次々と亡くなってしまったため、遂に彼に王位継承の白羽の矢が立ったのだ。

「なぁ」
「どうされました、王」
「やっぱり、王様って死にたくなるのかな」
「てめぇ、人に面倒くさい役職やらせやがって、勝手に死んだら地獄で殺すぞ」
「うわやめろ!王様に向かって何しやがる!冗談だ冗談!」

新王の名は、アメルケア=フォン=グラント五世。
旧名を西山章吾。
その側近を務めるのは、近衛長官笹岡祐二。
二人の名は、歴代でも最高の信頼関係を持った者として、永く人々に記憶されることとなった。
525 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:12:43.96 ID:7lZeM0WT0
以上です。
何かまとまらない投稿の仕方ですみません。

というか、やっぱりこれ結構恥ずかしいですねww
526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:13:44.48 ID:vdUxGo0K0
>>520-524
追加完了

>>519
奇遇だな。俺も今、感想まとめているテキストに

>うまいなあ。語彙の豊富さを感じた。
>なんか、クリリンがセルを見たときみたいに「あ゛あ゛ぁ……」ってなったw

と書き込んでいたところだw。まじで圧巻。
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:14:01.69 ID:2ywWvC8I0
>>517
うわあああああああああああああああああ
やってしまったあああああああああああ。

夕子と陽子で悩んでたんだwwwwwwwwww
528 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/10(日) 21:16:24.46 ID:FL5atwsj0
>>526
しかもね、そんな作品の直前に俺の作品があるわけで('A`)

体育のテストで失敗した直後に、後ろの奴が完璧な演技決めた。そんな気分。
529 ◆gugD9oZRwk :2006/09/10(日) 21:17:40.59 ID:z/lISxS60
>>496-497
感想&アドバイスサンクス。参考になったわ。
>>500-504
これが…本当の売れっ子というものかッ…!

すごい暇だからお題もう一個もらいたいんだけどいいですかね↓
530 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/10(日) 21:17:53.08 ID:7lZeM0WT0
>>528
その後に投稿した俺の勇気を誰か褒めるといい。

嘘です。無謀の間違いです。
お目汚し申し訳ない・・・OTL
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:21:34.69 ID:hEh84x8W0
>>529
螺旋
532 ◆Xenon/nazI :2006/09/10(日) 21:22:41.77 ID:gRmo1TBT0
>>527
うん、そうだろうと思ったんだぜw
533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:23:44.65 ID:T2i4CoHf0
>>500-504
ちくしょおおおおおおおお!……お見事でした
534以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:24:32.10 ID:exDKoBBR0
なんか一気にやる気なくなったのは俺だけじゃないはず
535以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:25:35.52 ID:oKpGPP3w0
彼は朝焼けを背に微笑んでいる。
      なんで。
自身のたった一つの願い事を叶えるために、
自身のいくつもの想いを踏みにじった。

唯の一度も救いは無く、誰一人として救え無い。

ーーーけれど、彼は微笑っている。

      なんで。

なんでそんなに、幸せそうなの?

閉じた輪の中、永遠に果てのない螺旋。
「      ?」
決して見つかる筈のないものを、
「        。」
彼は、確かに見つけ出した。
「  、    」
始めて出逢ったこの場所で、
「  、     。」
彼は、幸せそうに微笑っていた。

      01 /mebius ring



オレきんもーっ☆
536以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:27:48.29 ID:FL5atwsj0
>>535
テンプレを三十五回ほど熟読した後で、もう一度お越しください☆
537以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:28:50.24 ID:oKpGPP3w0
そうだね!プロテインだね!
538以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:36:44.37 ID:FL5atwsj0
24作品か・・・結構多い方だな
539 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 21:37:53.28 ID:jwl9/ecX0
ここで空気読まずに、お題「博打」投下してもいい?
どっちかと言うと「賭け事」だけど。
540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:38:37.29 ID:FL5atwsj0
>>539
C'mon
541最期の賭け 1/3 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 21:39:49.77 ID:jwl9/ecX0
 孤児院で育った私とジョーンズは、いつも賭け事をしていた。
記憶にある中で最も古いものは、院で飼っていた鶏の産む卵の数。
その時私達はまだ五歳だった。賭ける対象は、五歳の子供ならば
それはもう宝石の様に愛するであろう代物、ビー玉だ。
 イギリスだから、と言うのもあったのだろうが、サッカーの試合結果は
孤児院全体を巻き込んだ壮大なトトカルチョになってしまう事もあった。
何故かその時だけ、いつもは烈火の如く怒り出す院長が笑っていた。
 孤児院を出たのは十二歳の時。私達は同じ寄宿舎学校に通う事になる。
そこでは孤児院の出とかそういう事は関係なく、単純に賢さが尊敬の対象だった。
賭け事が好きなのを隠す事無く生きた結果、見事私の寮では賭け事が半ば公認となった。
真剣に賭け事をしている間は、上級生とか下級生とか、庶民とか貴族だとか、
そんなのは関係無い。ただ、神にその時愛されていたかどうかだけ。
勿論、私達二人の中でも運命の歯車は冷酷に回り続けていた。
 賭けに負けて悔しがっていた日の事だ。ドイツがフランスの爆撃を始めた。
無論、徴兵された血気盛んな若者としてはドイツ人を皆殺しにしてやる、という
気概に満ちていても悪ではないと思うのだが、実際の所私は一人も殺さなかった。
駐屯地での賭けの時だけは自信満々、戦場では常に後方で「援護射撃」というのが
私の兵士としての生き方だった。残念ながらジョーンズとは離れ離れになったが、
戦争終結と同時に軍隊を抜けた私達は、ロンドンで再会する事となった。
 それから私達は互いの人生を歩む事になるのだが、しばしば一緒に酒を飲みに行っては
また賭け事に興ずる毎日だった。
 五十歳の時に私はパブの主人、彼は著名な家具メーカーの社長となっていた。
賭けは電話を通じて行わた。休日には、お互いの家族と共にハイキングに行った事もある。
 彼の癌が発覚したのは、二十一世紀に入って三年も経とうとした頃だった。
私達は、彼の提案で賭け事をすることになる。
 賭けの対象は、彼がこの世から去った後、私が真っ先に取る行動。
私は「お前の家に行くよ」と言い、彼は「その時にわかるよ」と言った。
 癌は運命や幸運でなんとかなるものではなく、いわば必然であった。
賭けに関しては強かった彼でさえも、末期の癌に抗う術は持っていなかった。
542最期の賭け 2/3 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 21:40:21.53 ID:jwl9/ecX0
 ある春の日、彼は静かに息を引き取った。元々親族が居ないからだが、
彼の家族と、その家族と親睦の深かった私の家族を含む五人ほどが、ベッドを
囲むようにして眠る彼を見つめていた。遂に、彼は遠い場所へと向かった。
 葬儀は、ロンドンの郊外で行われた。血が繋がっていないにも関わらず、
家族がいなくなった様な気持ちだった。涙が流れるかと思ったが、不思議と心は穏やかだった。
芝生は青く、空は限りなく天国に近かった。太陽は全てを照らし、人々に平等な安息と
慰めを与えていた。生と死が混じり合った空間は、つまり人間というものを再認識するのに
この上ない空間なのかもしれない。この世界こそが、常に生きるか死ぬかを賭けた、
壮大な賭け事みたいなものなのかもしれない。いや、あるいは賭け事自体が人生を体言しているのか。
あのスリル、リスクへの甘美な誘惑、勝ち負けの限りない平等さ。単なるこじ付けかもしれない。
ただ、賭け事が好きで、それと共に生きた彼の前ではやはりそう思わざるをえなかった。
 葬儀が終わり、私はふと思いついたかの様に孤児院を尋ねてみた。そのままの場所に座り続けるそこは、
建物こそ近代的になっていたがどこか、私の記憶にある孤児院と同じ温かみを遺していた。
私がお世話になっていた頃の院長の孫が、今の院長だった。私の記憶に存在する、
鮮明で尚且つ詳細な自分の祖父の話を、相手もさぞかし嬉しそうに聞いていた。
どうやら、院長の血は受け継がれているらしい。
そういえば、子供が賭け事をする事は注意するが賭け事で喜んでいる子供自体は憎まない、
院長はそんな人だった。
543最期の賭け 3/3 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 21:40:52.30 ID:jwl9/ecX0
 ジョーンズが亡くなった話をすると、彼は少々悲しげになりながらもある事を伝えた。
ジョーンズから便箋を預かっているという事だった。
扉から奥の方へと歩いていった彼は、すぐに便箋を手にして戻ってきた。
大事そうに渡す彼と会釈を交わし、便箋を開く。
 そこには今までの賭けの結果が、寄宿舎の頃から正確に綴られていた。
それは紛れも無く私達が生きていた証であり、お互いが真剣に向き合った証であった。
恐らくは、昔からつけていた記録を書き写したのであろう。最後の方の字は震え、
所々に大きなシワが出来ていた。
涙は出なかったが、柔らかな春の日差しがどこか苦しげに私を包んだ。
裏面を見ると、貸し金庫の鍵ともう一つの手紙が貼り付けてあった。

「もしお前がこの手紙を見つけたら、賭けは俺の勝ちだ。
 そこで、だ。俺の遺産を受け取れ。どこかに寄付するなら勝手にしろ。
 それと、向こう……いや、こっちでも賭けるぞ。今から楽しみにしてろ
 今更お前に、改まって言うのもなんだが……この七十年間、本当に楽しかった。
 本当に、ありがとう」

ふむ……どうやら、最後の賭けは彼の勝ちだったらしい。
――そういう終わり方の賭けも、悪くない。

fin
544 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 21:41:46.59 ID:jwl9/ecX0
うっわー……俺きんもー☆ なショートになってしまった。

突っ込みどころ満載なので、是非是非感想や批評下さいor2
545 ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 21:43:15.92 ID:TEwlbAQoO
午前二時。街が寝静まったこの時間帯、俺様は仕事にとりかかる。
今、俺様は一棟のマンションの前に立っている。無論、回りには誰
もいやしねえ。狙いは一階の一番左の二十三歳、職業OLの紀子ち
ゃんの部屋のベランダだ。前から目星をつけてた獲物がそこにある。
俺様は颯爽とそこにあがりこむ。物音を一つもたてねえで侵入する
ことぐらい、プロにとっちゃ朝飯めえさ。しめしめ。獲物が呑気に
ぶら下がっていやがる。俺は一枚ずつ外していく。ピンクが一枚、
黒が一枚、白が一ま……獲物の下着を洗濯ばさみから取ろうとした
俺様の手は、違うものを掴んだ。違うもの、それは、手だった。な
んでい、隣に誰か立っていやがる。
「あ……すみません。同業の方で……すか?」
とっさに逃げようとしていた俺様に、そいつは話かけてきた。なぜ
か、そいつは背広を着ている。「なんでい、おめえもかよ。びびら
せんじゃねえやい」
「はあ……すみません。では私はこれで」
帰ろうとした男を、俺様は引き留める。「待ちやがれい。その白の
パンツは俺様が前から狙っていたものなんでい」
「はあ……そういわれましても、私のほうが先に手をかけましたら
私の物、じゃないですかねえ……」
546お題《深夜》です ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 21:44:07.34 ID:TEwlbAQoO
「うるせい。俺様は諦めるってことがだいっきれいなんでえい。ど
うでい、俺様と賭けをしねえいか? 」
「はあ……。賭け……と、言うと? 」
「おめえが勝ったら、今俺様が持ってるやつを全部おめえにやる。
だが、おめえが負けたときはその白だけを俺様によこす。どうでい。
わりい話じゃねえだろ? 」
「はあ……それで、勝負の内容、は ?」
俺様はポケットから二枚のパンツを取り出して続ける。「いいか。
ここに二枚のピンクと黒のパンツがある。これをここから、どれだ
け遠くに投げれるかで勝負しようじゃねえか」
「はあ……まあ、いいで、しょう」
「じゃあまずおめえからだ。どっちにする? 」
俺様はもっている二つのパンツを男に見せる。
「じゃあ……私は、ピンクで」
「よし、じゃあ俺様は黒だな。おまえから投げやがれ」
「はあ……」
男は語気とはまったくもって正反対の勢いで、ピンクパンツをぶん
投げた。勢いよくパンツは飛んでいき、すぐに夜の暗がりにとけこ
んだ。
「次は俺様だな。おらぁ! 」
俺様が投げた黒パンツも、男が投げたのと同じようにすぐに見えな
くなった。
「よっしゃ。確認しにいくぜい」
「はあ……」
547お題《深夜》です ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 21:45:02.04 ID:TEwlbAQoO
俺様と男はさっとベランダから飛び下り、パンツを探す。俺様の黒
パンツよ。頼む、白パンツに導いてくれ。紀子ちゃんの白パンティ
に……。
結果はすぐにわかった。俺様の黒パンツのほうが、やつのピンクパ
ンツより、わずかに距離があった。
「よっしゃあ! 俺様の勝ちでい! じゃあ白パンツは頂いてくぜ
い」意気揚々たぁこのことよ。俺様は二枚のパンツを拾いあげ、ポ
ケットに突っ込み、そこから去ろうとした。すると、後ろから男が……
「ま、まってください! 」
「……なんでい」
俺様は、後ろを振り向かずに、男に言葉を返した。
「わ、私、本当は、本当は、白パンツが大好きなんです! 」
俺様は思わず後ろを振り返る。男の目には、涙。なぜか、男の告白
が胸に染みてくる。
「な、なんでい。そんなこと言われても、パンツは返さねえぜ」
男は静かに歩み寄りながら、崩れ落ちそうな弱さをはおりながら、
言った。
「さ、最後に、ほんの少しだけ、白パンツ拝ませて下さい」
「しょ、しょうがねえな。ほらよ」
俺様はポケットから白パンツを取り出し、男に見せた。男は、ずっ
とパンツに向かって、ごめんねごめんね、と謝り続けている。
548お題《深夜》です ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/10(日) 21:46:31.48 ID:TEwlbAQoO
俺様
は、いたたまれなくなったのか、それともやつの情熱に負けたのか……
「あ――もう。ほらよ! 」
「へ? 」
俺様は、できるだけ男のほうを見ずに、白パンツを差し出した。
「やるって言ってるんでい。いらねえのか? 」
「あ、ありがとうございます! 」
男は、俺様に何度も頭を下げた。俺様は男を背にして歩きだす。ま
あ、たまにはこういうのもいいんでい。これが、男ってやつよ。こ
んとき、俺様はまだ気付いていなかった。マンションのいくつもの
部屋の明かりに……。
《完》
以上です。ちょっとまえに貰ったお題。
さっきもらったのも絶対に書く。
正直、劣等感でいっぱいだ
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:54:52.47 ID:PYBEgK7x0
お題くだしあ!
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:55:54.27 ID:FL5atwsj0
地球儀
551 ◆D8MoDpzBRE :2006/09/10(日) 21:56:40.37 ID:XUW6MFW10
品評会二作目になるんですけど、投下してもいいですか?
552以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 21:57:45.67 ID:0by+hfz00
もち
553王手飛車取り 1/3 ◆D8MoDpzBRE :2006/09/10(日) 21:58:31.37 ID:XUW6MFW10
 思えば、いかにも素行の悪そうな女だったじゃないか。

 僕の名前は工藤守。今年、晴れて大学生の仲間入りを果たした十八歳だ。趣味は将棋。暗いやつ、なんて
よく言われてた。そうりゃそうだよね。中高と、ずっと牛乳瓶の底のような眼鏡をかけてたし、おしゃれやなん
かにも疎かった。勉強漬けの毎日だったから仕方ないんだけど。
 大学合格を機に、そんな自分を変えてみたい。僕はいわゆる大学デビューをしてみることにした。いきなり
街のギャングみたいになろうって訳じゃない。とりあえず黒縁眼鏡をコンタクトにして、髪型を現代風にアレン
ジして、洋服を雑誌なんかに載ってそうなスタイルにしてみようってだけのこと。お手軽な変身願望に毛が生
えたようなもん。
 志望校に受かった僕に対して、両親も反対せずに出資してくれた。突然の方向性の変化には驚いたみた
いだけど。
「おっ、守。なかなかナウいぞ」
 父親の第一声がこれ。そのまま鵜呑みにするにはちょっと心許ない感想だったけれども、嬉しいことは嬉し
かった。
 そんな中で始まった新生活、新学期。僕は彼女と出遭ったのだ。
 何となく新しい同級生に誘われるがままに行ってみたテニスサークル主催のコンパは、百人規模で行われ
ていた。居酒屋は貸切。初めて飲むアルコールと、会場の異様な熱気のせいで、僕はその日ずいぶんと舞
い上がっていたように思う。
「ねぇ、ここ空いてる?」
 いつの間にか、僕の隣に金髪のお姉ちゃんが座っている。派手なマスカラ、模様の入った付け爪、胸元が
露な衣装。僕にとってはあまりにも刺激的な光景だ。
「ももももちろん」
 ろれつが回っていない。完璧などもり。しかし、どうやらこのお姉ちゃんは、僕のこの発言をギャグかなんか
と勘違いしたらしい。
「ギャハハ。キミ話せるねー」
 あとは酔っ払いの会話だ。その後に関しては、僕の記憶も相当怪しい。ただ、意識が戻ったときには、酔い
なんて吹っ飛んでしまうような、そんなシチュエーションの渦中にいた。
554王手飛車取り 2/3 ◆D8MoDpzBRE :2006/09/10(日) 21:59:29.62 ID:XUW6MFW10
 廃ビルの一画のような光景。真夜中なのだろうか。光源は窓の外から薄く漏れる街灯の残りカスくらい。あ
とは闇だ。
 僕はきつく縛り上げられ、下着を残して身に付けているものの全てを剥ぎ取られていた。
――痛っ!
 体を動かそうとした瞬間、電撃のような痛みが全身を駆け廻る。皮膚が焼けただれたように熱い。おぼろげ
ながら、僕は自分が暴力を振るわれていたことを思い出した。
――財布はっ?
 縛られて自由の利かなくなった両手で辺りを探ってみたが、それは虚しく空を切るだけだった。そういえば
確か、財布は上着のポケットの中に入れていたはず。
 しまった! 学生証や、新調したクレジットカードなども入っている。王と飛車をいっぺんに取られた気分だ。
それだけは困る。
 僕は、目の前に立っている女に向かって、声を絞り出した。
「財布の中の、学生証とカードだけでも返してください……」
555王手飛車取り 3/3 ◆D8MoDpzBRE :2006/09/10(日) 22:00:30.49 ID:XUW6MFW10
「うるせぇ、この豚! 文句あるのか」
「あぁ、もっと言って下さい……」
「豚豚豚! 豚男!」
 ビシッ、バシッ。鞭の音。
「あああ、ありがとうございます。女王様」
 これが僕のSM初体験。ノーマルプレイすらまだ未経験だ。
 半開きの僕の口に、女王様の聖水が勢いよく注ぎ込まれていく。一滴でも惜しいから、僕は大きく口を開いた。
――でも、財布はないと本当に困るから、終わったら返してね。
  <了>

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
品評会作品「王手飛車取り」
でした……
556以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:01:19.86 ID:vdUxGo0K0
>>555
追加完了。
X-MEN見ながらだからおかしいところがあるかも
557以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:01:26.14 ID:b1iopnAd0
>>500-504
マンセーレスばっかなのでコメント

これって主人公が中学生のころの話だよね。
今の私が語っているにしても、年齢不詳かな、と思う。
言葉が硬すぎる。淡々としすぎてる。
そのために発現した感情もどこか上の空な感じ。
感嘆符を使えば、強い感情が伝わるとは限らないかと。

一人称だからこそ、語り部の年齢が重要なわけで、
多感であるはずの中学生らしさを微塵も感じられなかった点が残念。
この点で、自分の表現に酔っているように感じられました。

SSだし余分なものを削ぎ落とした結果だと思うけど、物語としては平凡。
古きよき少年時代がなくなったというだけでなく、
もう一歩踏み込んだドラマを展開して欲しかった。
こちらも上で述べたように、中学生らしさが欲しかった。
全体的に淡々としすぎだと思います。

とまぁ、あえて厳しめに書いたけど、文章としては伝わりやすいし、
展開も描写も丁寧で無理もなく、とてもよかったです。
お話を上手にみせる技術はそれなりだと思われるので、次は物語として、
読者に何かを訴えかけるような部分をみせてくれたらな、と思います。

以上。
558王手飛車取り ◆D8MoDpzBRE :2006/09/10(日) 22:06:21.13 ID:XUW6MFW10
>>556
乙、サンクス
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:12:23.20 ID:TEwlbAQoO
これまたぶっとぶほど的確だ
560以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:16:06.29 ID:NHY6N0ekO
>>543
雰囲気が物凄く好きだ。
そう感じたのにきんもーっ☆とか言うな!!!!!!111111
文は綺麗に流れてるし、独白には頷かされるところがある。
面白かった。

>>547
何これwwwwwwwwバカスwwwwwwww
下着ドロが何故か心意気に溢れてていいね。
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:18:51.48 ID:FL5atwsj0
>>557
ぶっとぶほど的確だなw
やっぱり自分の批評の才までも投げ捨てたくなるわ。

三人称だと問題なかったと思うんだけどね。
神様視点じゃなくて、背後霊視点の三人称。
一人称にしちゃったから、どうしても描写や表現と年齢設定にズレが出てくる。
その点は、惜しいところだと思う。

まぁ表現力が遥か向こうにあるので、俺みたいなカスカスが批評するには荒さがししかないのですが・・・。
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:24:19.19 ID:TEwlbAQoO
>>560おお!感想さんくす
狙った部分がわかってくれてすごい嬉しいw
精進しましゅ
563以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:24:34.27 ID:XUW6MFW10
いやあ、ホント、投下する時期を間違えたとしか思えないですよ。
意気揚揚と書き上げて何やら大人気な>>500を読んでみたら……_/>。
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:26:41.11 ID:NHY6N0ekO
>>563
俺はお前の作品も読みたいんだぜ?
565以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:32:58.84 ID:x/sdPvYh0
こりゃどう足掻いたところで今回も優勝はないなこりゃ


寝るか
566以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:33:02.37 ID:exDKoBBR0
X-MENが面白くて筆がすすまねぇw
567以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:33:06.52 ID:wYmg7Rk30
なんか、日曜日の10時台から切羽詰まりながら執筆するのが恒例行事になってきたw
余裕持てよ。俺・・・orz
568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:33:10.00 ID:IoMO8cZ0O
>>443
亀田けど感想ありがとう。最初にいれた神になる下りは、「神様スピーカー」という言葉が使いたかったからだ

ああ、品評会は捨てよう
569以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:33:25.28 ID:XUW6MFW10
>>541
最後のエピソードの発想がとても良かった。
賭け事というお題をうまく使って感動させてくれた。
一番気になったのは、所々突然状況が変わってたりするところかな。
例えば、徴兵のシーンではいつの間にか戦場に出てたかんじ。

>>545
白パンツを巡る壮絶なバトルか、面白かったwwww
わざわざパンツごときのために、最後泣き落としまで入れるシーンは圧巻。
出会ってはいけない二人が、まさに仕事場でであったら、というシチュエーションですね。

>>564
>>553- っス。しょぼくてサーセン
570以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:35:40.07 ID:2ywWvC8I0
>>557
thx

なるほど言われてみれば。語りは難しい。
というか語り部の年齢を何にも考えてなかった。見抜かれまくりで恥ずかしい。
前は三人称にしてダメだし貰ったしなぁw

中学生らしさは初めから切り捨てて、冷めた少年にしたいなぁ〜と。
そういう意味で淡々とできたのは満足してるけど、淡々としすぎていて問題になるとは。
うーむ、悔やまれる。

>物語としては平凡。
グサリ。
前に「オリジナリティ溢れる作品を期待する」って言われて、結局できなかったww
つ、次こそはオリジナリティ溢れるように頑張るお。
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:38:28.24 ID:TEwlbAQoO
>>569批評さんくす
面白いなんて言われたの久々だから嬉しいw
精進しましゅ
572以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:41:41.24 ID:TEwlbAQoO
連レスすまん
>>570蛙ジャンプ?
573以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:43:53.91 ID:NHY6N0ekO
今回投下ラッシュはなしかね。
感想書きとしては楽でいいな
574以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:45:56.20 ID:x/sdPvYh0
>>573
終了10分前が修羅場
575以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:46:53.98 ID:XUW6MFW10
よーし、俺も品評会は諦めた お題plz↓
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:47:58.87 ID:exDKoBBR0
577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:49:01.74 ID:vdUxGo0K0
>>576
お前、デスストライクに夢中だろ?
578御題は「鉄」と「歯車 ◆oxQ.jXqnMY :2006/09/10(日) 22:49:20.98 ID:hEh84x8W0
「もうイヤなんですよ、上に従うのは」

最初に口火を切ったのは広報部のメンバだった。

「そりゃー私だって、20年以上ここで働いている人間だ。
 ここに愛着だってあるよ。でもさ、いや、だからこそ我慢できない」

彼はここに会した一同を見渡す。

「皆さんだってそうだろ?
 皆さんだって、この組織に夢なり、希望なりを持って
 今までやってきたはずだ。だが実際はどうだ?
 この組織は、何処にだって向かってない
 何も生み出していない。何も貢献していない。
 私達があの日に、この組織が生まれた日に描いた志は、
 その時に掲げた願いは……」

頼む、その先を言ってくれるな。
私は思わず顔を伏せた。
【続】
「何も、何も果たされていない」

会場は静寂に包まれる。
ここに集まってるのは、出立以来、生え抜きのメンバ。
先程発言した広報部のと同じく、
メンバ全員に、組織に対する愛着というモノは等しく備わっているはずだ。
正直、組織批判は言うのも聞くのも辛い。
だが、だからこそ言わねばならない。聞かねばならない。
579御題は「鉄」と「歯車 ◆oxQ.jXqnMY :2006/09/10(日) 22:50:46.99 ID:hEh84x8W0
「他のメンバも同じ意見なのかね?」

私は管理部という立場上、発言を促した。

「はい……」

おずおずと、生産部のメンバが挙手した。

「正直、もう限界を感じています。
 我々の部門が立ち上がってそろそろ5〜6年になりますが、
 最近の成果物の消費量は当初の比ではありません。
 時には一日に5セット以上も要求されることがあり、
 我々の作業量は許容範囲を超えています。
 一方で原料の供給量は芳しくない有様ですし。
 いえ、それでも我々の製造した成果物が
 正しく使用されるのなら構わないのですよ。
 我々が許せないのは、本当に許せないのは、
 汗水垂らし、無い知恵を振り絞って、
 やっとの思いで作成した成果物の出荷先が、
 全てunknown。わかりますか?unkownです。
 我々の努力の結晶は有効活用されることなく、
 出荷先リストに載っていない場所に届けられているらしいんですよ。
 もう限界です」

彼の怒りはもっともだ。
彼の部門は発足以来、全く生産的な動きを出来ていない。
報告によると成果物はパルプにくるまれて捨てられているらしい。哀れなことだ。

次に手を挙げたのは、情報収集を引き受けてくれている部門だった。
【続】
580御題は「鉄」と「歯車 ◆oxQ.jXqnMY :2006/09/10(日) 22:51:24.06 ID:nJiJpovI0
「報告します。
 ここ最近、外部から届いたメッセージの内容はほぼ全て苦情のみ。
 他にも、外部に開かれたビジョンを通して情報を集めてみましたが、
 やはり皆、我々に好意的なイメージを持ってはいないようです。
 例えば、直接的な表現ですが、我々は」

彼は少し言いよどむ。が、意を決して、

「”ゴミ”と称されているようです」

発言した。途端に皆肩を落とした。
ライン部門が疲れ切った言葉で言葉を紡ぐ。

「ゴミ、ですか。
 確かに我々が最近行った仕事はそう言われても、しょうがないことばかりでした。
 確たる理由もなく、無闇に他の組織に迷惑をかけました。
 廃棄物を相応しくない場所に捨てました。
 僕らも疑問は感じてましたよ。
 僕らは小さな歯車です。しかし誰一人として欠けてはならない歯車です。
 歯車にだって意地はある。
 せめて、豊かな未来を目指して回っていたい。
 でも今は、なんのために回っているのか分からないんです。
 それがたまらなく辛いんです」

現場サイドのメンバより発言が出たことにより、
一気に皆の不平不満は噴出した。
彼らは皆優秀な歯車である。だからこそ許せないのだ。
正しいモノに向かって回っていないことが。
【続】
581御題は「鉄」と「歯車 ◆oxQ.jXqnMY :2006/09/10(日) 22:51:59.93 ID:hEh84x8W0
私は、彼らのリーダとして決断せねばならない。

「ここに」

突如発言を始めた私に全員が注視する。

「ここに、10年以上前、偶然入手した鉄の塊がある。
 突発的な事故によりシェルターが破壊された折、内部に進入してきたものだ。
 配給部門のリーダ、起立してくれないか」

「はい」

配給部門のリーダが席を立つ。
彼は最近、供給部門から回ってくる原料の質が悪いため、
メンバに十分な質・量の物資を回せないことを悔やんでいた。

「これを君に渡す。これを動力炉に運んでくれたまえ」

私の発言に、皆息を飲んだ。

「諸君、今までご苦労だった。私はこの組織が本当に好きだった。
 諸君達が好きだった。だからこそ、これ以上愚行を容認するわけにはいかない。
 誇り高き歯車達よ。せめて、美しく終わろう」


「本日午前10時頃。大阪府大阪市阿倍野区……
 山田太郎さん(21)が突然胸部の激痛を訴え、病院に運ばれた後、死亡しました。
 調べによると、10年以上前に交通事故が元で手術を行った際に体内に残った針が
 心臓に到達し……」
【了】
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:53:13.75 ID:GQDC+TbG0
品評会の投下する
583 ◆oxQ.jXqnMY :2006/09/10(日) 22:53:26.89 ID:hEh84x8W0
やっと三作目。
名前欄と一発目の「続」の位置まちごーだ。
恥ずかしくて死にそうorz
やはり冗長な気がする。
誰か短く話をまとめられる方法教えてくれ…
584fragile 1/3 ◆qwEN5QNa5M :2006/09/10(日) 22:53:55.16 ID:GQDC+TbG0
1ヶ月に1人が王になれて王としての待遇を受ける。
また副賞として、一つだけ自由に願いを叶える事が出来る。
そんな制度が出来たのがいつなのかは知らない。
この国の最初の王がそう決めたと聞いた事がある。

しかしこれには一つの問題があった。
この国には国民が約100万人いる。
仮に王を順番でやったとしても、100万人が一周するのには相当な時間を必要とする。
全員が100年生きても、王に1度でもなれる人間の方が全然少ない。
この問題を掲げてデモを起こす負け組もいるが、この制度が変わる事はない。
何故なら一生にまたとないチャンス、
これを他人の為に手放すわけには行かないからだ。
王になった人は誰もが、その副賞を自分の私利私欲を満たすためにそれを使っている。
ありったけの金を用意しろ、むかつくあいつを殺して欲しい、
世界一美味い飯を持って来い、1年前にいなくなった子供を探せ、俺を漫画家にしろ―――
人の数だけ願いはあるが、それが自分の為である事に変わりはない。

凄く大きなドームに数十万人の国民が集まる。
仕事が忙しい人や面倒臭い人は来ない。
だがこの国は大きいとは言い難く、国民は他にする事も無いので沢山の人が来る。
それにしても広い。まさに税金の無駄遣い。
585fragile 2/4 ◆qwEN5QNa5M :2006/09/10(日) 22:54:49.98 ID:GQDC+TbG0
王は抽選で決められる。
5歳未満の幼児以外の誰もが王になる権利を持つ。
『願いの回数、王の在位期間を増やす』『実現が不可能な事』
以外は全てが許される。

「さて、次の王を決めますよ!」
この抽選のスタッフはこの国の公務員がしている。

「今月の王は、第14番地区の○○さん!!」

さて………あれ?
地区も名前も一致している。
俺の名前は珍しいから被っているという事はないはずだ。
じゃあ、俺なのか。
そうか、俺が王か………。

人間、本当に吃驚すると意外と反応が薄かったりする、とはよく言ったものだ。
俺は歩いて舞台へ向かう。
拍手が起こるが、マナーの悪い客からはブーイングのプレゼントが届く。
その時、背中から痛みがした。
背中を触ってみると、俺の背中にはナイフが刺さっていた。
刺し所は悪くなかったのか、血の量は酷くも無かったが、痛い事に変わりはない。
誰がやったのか、振り返ると犯人と思われる人間が、機動隊によって別室に連行されていた。
あの人はどうなるんだろう?ま、どうでもいいか。
スタッフが救急車に電話した。
痛みを我慢しつつも、俺は更に前に進んでいった。
586fragile 3/4 ◆qwEN5QNa5M :2006/09/10(日) 22:55:48.63 ID:GQDC+TbG0
やがて舞台に着いた。
応急処置だなんだって言われたがこれを拒否。
マイクを受け取ると俺は言った。
「お前ら、俺を殺したって何も利益は無いぞ。
 運が悪い奴は負け続ける。それがこの国のルールだろ?」
俺が偉そうに語ると、一部の団体からブーイングが飛び交った。
司会は俺に問いかけた。
「願いは無いんですか?」
まあ、強いて言えばここの人間はうるさい奴が多過ぎる。
少し黙って欲しい、という事かな。
だが、こんな意味のない事をしたって後で後悔をするのは分かりきっている事。
まさか自分が選ばれるとは思ってなくて、何も考えていなかった。
「考えとくよ」
それだけ言うと救急車が到着したため、俺は看護士に担架に乗せられた。
そうやって会場の外へ出ようとすると、
何かが破裂する音がした。
おいおい、マナーの悪い人間が今度は花火か?
そう考えつつ、俺は救急車の中に入れられた。
587fragile 4/4 ◆qwEN5QNa5M :2006/09/10(日) 22:56:35.06 ID:GQDC+TbG0
俺が病院に辿り着くと直ぐに手術が行われ、やがて傷は癒えた。
王専用の病室に連れて行かれ、あまりにも豪華な装飾と設備に俺は逆に落ち着かない。

そして俺はやってきた看護士にとんでも無い事を知らされた。
「王様、あのドームに毒が撒かれたそうです」

「は?」
窓の外を見ると、病院が物凄く騒がしい。
次々と運ばれてくる人達。
鳴り止まないパトカーと救急車の騒音。
慌ててテレビを付けると、やはりそのニュースが嘘では無い事が分かった。
そうか、あの時の破裂の音……。
重軽傷者はまだ数え切れておらず、増え続けているらしい。
人間なんてこんなものか。一つの毒でバタバタ倒れて行く。

医者が来た。 俺は医者に話しかけた。

「俺、壇に上がった時うるさいのがいるから、引っ込んでろって思ったんだよ。
 願いが叶っちまったのかな」

「まさか。
 それが本当なら貴方は王様ではなく、神様なんじゃないんですか?」

「俺が神なら…………関係のない人まで巻き込みたいとは思わないよ」

『実現が不可能な事』ねぇ……。
この世の限界と残酷さを分からされて、心も身体も痛くなってきた。
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:57:07.69 ID:GQDC+TbG0
終わり。
589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:59:14.19 ID:IrRskX1g0
なんかとても実力差のある作品をみるとドキドキしてくる自分ガイルw

あと少し皆にお聞きしたい。
語彙を増やすために漢字検定うけようかと思っていのですが、
適当な方法といえますでしょうか???
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 22:59:19.43 ID:vdUxGo0K0
>>588
追加完了
例のごとくX-MEN見ながらなので確認よろしく
591以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:03:05.39 ID:x/sdPvYh0
>>589
基本的な熟語力は上がるかもしれないけど
表現力に直結する語彙力が得られるかは疑問。
そういう用途で行われているものではないしね。
592 ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:04:03.18 ID:FTFMtir+0
1日長くても日曜の21時あたりからスパートするのはかわらないなあ……
と思いつつ、品評会用投下させてください
593以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:04:32.63 ID:NHY6N0ekO
>>583
お題の使い方が上手いね。きれいにまとまってる。
皮肉も効いてるしなかなか秀逸だと思う
594ひとならざりしもの 1/5  ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:05:36.48 ID:FTFMtir+0
階段の踊り場に立つ彼女の背中から夕日が差し込み、あたりは赤ににじんで見えていた。
「え?」
階下にいる僕に向かってヘレンはゆっくりと振り返った。
「あの、だから、明日。よかったら――本当によかったら、だけど――シティセンターあたり、
いってみないかな、と思って。い、一緒に」
最後の言葉がなければ街のオススメスポット紹介になってしまう。そう思ってあわてて言いたした。
逆光になってここからは表情が見えない。彼女は少しうつむき加減にして、考えてしまっている
ようだった。困らせてしまうのは本意ではない。なにか取りつくろうような言葉を探さなければ――。
信じられない言葉が思考をさえぎった。
「――はい。わたしでよければ」
あわてて階段を彼女の立つ踊り場まで駆け上がる。
「ほ、本当に?」
「ジェイク。指切りでもしますか?」
彼女はにっこりとわらって、右手の小指を差し出す。あまりに白くて華奢なその指にどぎまぎしてしていると、
冗談ですと言って手をおろした。
時間と待ち合わせ場所をあたふたと決めていく。
「じゃあ、10時に。メインエントランスのライオンの像の下で。……本当に来てくれる?」
「ええ。わたしは約束は守りますから。楽しみにしています」

ヘレン・ランドールがこの学校へ転入してきたのは半年前のことだった。
端正に整った顔立ちと、長いまつげに縁取られた大きな青い瞳。
制服のブレザーをきちんと着込み、この国ではめずらしい、漆黒の髪をリボンで結い上げた彼女は、
全校男子の注目の的だった。
これまで幾人もの男が彼女に告白し、散っていったという。
噂では全員集めるとサッカーの試合ができるという噂だ。審判つきで。
ならば、と彼女の友達から親しくなって……という作戦を思いつく者は多かったけれど、不思議なことに
ヘレンは同性異性を問わず、友人らしいものをつくらなかった。昼食や登下校を通して一人でいる姿を
見かけた。
こうして、彼女は伝説の領域にまで達し、遠巻きに見守られるだけの存在になっていた。
595ひとならざりしもの 2/5  ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:06:27.15 ID:FTFMtir+0
なぜ、あのとき声をかけたのだろう。あれから何度思い返してみても答えが見つからない。
シティセンター。たぶん国で一番大きなショッピングモールだろう。その前にあるライオンの銅像を背にして
僕は雑踏を眺めていた。広場のはるか向こうには政治を担う国府の建物が見える。
あのとき、ヘレンは踊り場の窓から外を眺めていた。
高台にある僕らの学校窓から外を見れば、そこにはこの街が広がっている。
景色を眺めるという行動は、それ程珍しいものではないけれど、その時の彼女の表情は、なんというか、
あまりに寂しそうに、つらそうに見えたのだ。
ふつうなら、そこで「どうしたの?」とか、「なにかあった?」とか声をかけるのべきなのだ。
それを何故か遊びに誘ってしまったのは……どういうことなのだろうか。自分で自分に問いつめたくなる。
――というようなことを夜通し考えて眠れないまま、僕はここに立っていた。
薄曇りの空を見上げると、雲がかけ足で流れていく。
「おはよう。雲の流れがはやいね」
気がつくとヘレンが横に立っていた。
髪型はいつも通りに、紺色のワンピースに白いボレロを組み合わせている。どこからどうみても
良家のお嬢さん、という感じだ。
「お、おはよう。びっくりした。わからなかったよ」
「空を見上げてたからじゃない?」
彼女はくすりとわらうと、少し離れた道に止まった黒塗りの車に向かって軽く頭をさげた。送ってきた
家の人だろう。ゆっくりと車は走り去っていった。
とりあえずシティセンターの中に入ることにして、歩きはじめた。大きな回廊を中心に、左右に店が
並んでいる。どの店もウィンドウディスプレイに趣向を凝らしていて、高級感が感じられた。
ヘレンは物珍しそうにセンターの中を見回している。
「あまりこういう所へは来ない?」
「ええ。そうね。今日が初めて。あなたはよく来る?」
「正直、あまりこないかな。どのお店も僕には敷居が高すぎるよ」
ウィンドウに飾られているビニール製のカバンの値段が、夏のアルバイト代を全部だしてもまだ足りない、
というのを見て毎度のことながらあきれかえる。
大きなショッピングモールといっても、ぐるりと見て回るだけであれば時間はさほどかからない。
僕とヘレンはあっさりと入り口まで戻ってきてしまった。
596ひとならざりしもの 3/5  ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:07:18.04 ID:FTFMtir+0
苦し紛れに選んだ次の場所は博物館だった。
たまたま目についた展示内容のポスターを指し示すと、彼女は一瞬考えた風だったけれども、同意してくれた。
落ち着いたライトが照らし出す、古代の遺物達を眺めて回る。展示は過去にこの場所を支配していた部族の
遺跡についてのものらしく、色々な土器や布などにはエスニックな感じの模様が描かれていた。
「……ひとつ、ききたいのだけれど」
ヘレンは隣からじっと僕の目を見つめながら口を開いた。
「どうして、わたしに声をかけたの?」
「えーっと。あー……ごめん。博物館は退屈?」
「あ、そうじゃないわ。この展示は前から見なければと思っていて、機会がなかったものだったし」
彼女は少し慌てたようにつけたした。
「本当に、急だったじゃない?だからどうしてかな、って」
「驚いた、よね?」
「うん。大抵の人たちは、なぜか知らないけれど前から予告されるの。女の子達とか、その人の友達とかから。
で、その上で、手紙を渡されたり電話だったり」
僕の前を、彼女は歩いていた。リボンと黒くて長い髪がゆったりと揺れている。
僕は正直に話すことにした。いつか声をかけたいとは思っていたけれど、あそこで声をかけたのは全くの
思いつきだったこと。見かけた表情が悲しそうであったこと。そして、気晴らしの手助けができればと
思っている、ということ。
「――だから、ある意味、とてもいきあたりばったりだったんだ」
怒られて、ここで帰られても仕方ないな、と僕は思っていた。
僕らは黙って歩き続け、細長い廊下のような展示室から、大きなホールへ出た。
壁一面に、大きな布が貼られていた。
文字なのだろう、何かの文章が赤黒い色で染め抜かれている。黒い天井や床の中で、その赤だけが
目に焼き付くようだった。
僕ら以外に誰もいない展示室の真ん中で、彼女は立ちつくしていた。壁に並べられた文章を見つめている。
彼女の見開かれた瞳は、ゆっくりと壁面の文字らしき模様を追っていた。
四方の壁面を全て見終わると、彼女はゆっくりと僕に向き直った。
「ありがとう。そんな風に言ってくれたのは――ジェイク、あなたが初めてだった。けれど、もう、大丈夫です」
後ろに立っていた僕から少し離れて彼女は振り返った。首を少しかしげながら笑うその仕草はとてもかわいい。
けれど、瞳だけが悲しそうに見えるのはそのままだった。
597ひとならざりしもの 3/5  ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:08:04.28 ID:FTFMtir+0
「海が見たいのだけれど、いい?」
博物館を出ると、ヘレンは普段の表情に戻っていた。
観光客のようにダブルデッカーの二階席に座り、彼女は街を眺めている。開け放たれた窓から入る風が、
彼女の髪をなびかせていた。
「ジェイク。一つききたいのだけれど。この国――街でもいい。好き?」
不意に彼女が口を開いた。
流れ去っていく街の景色を彼女は眺めていた。
「他の街に住んだことはないけれど、まあ、そうだね。好きかな」
「じゃあ、――この街が、誰かから攻撃されたら、ジェイクは戦う?その相手が、知り合いで
あったとしても?」
彼女は僕の顔をのぞき込むようにしていた。瞳が少し潤んでいる。
バスが減速した。海浜公園の停留所に到着したことがアナウンスされる。その音にヘレンはゆっくりと目を
伏せ、席を立った。

バスが騒々しい音をたてて走り去る。
「僕は……そうだなあ。もしかしたら、だけれど、戦うんじゃないかと思うよ」
公園の中を海へと歩きながら僕は口を開いた。
「逃げるかも知れない。や、絶対逃げると思う。でも、実際に何かが起こるのを目の当たりにしたら
……敵にやられただけやり返そうとするかも知れない。酷い話だけれど。
人間同士なんだから、話し合えばそんなことにはならないと思うんだけどね」
海からの風がびゅうびゅうと音をたててあたりを吹き抜けていく。
「その敵が、わたしであっても?」
彼女が立ち止まる。声がふるえているように聞こえた。
「なんでそんなこと――」
いうのさ、と言いかけて、僕は口ごもってしまう。彼女はの頬を伝っているのは、涙だ。
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:08:22.63 ID:2ywWvC8I0
>>572
なんでわかるのw
599ひとならざりしもの 5/5  ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:09:03.23 ID:FTFMtir+0
「あなた達は知らされていない。この国がどうやって出来てきたのかを。その時に何が起こったのかを。
ここは、あなた達の祖先の場所ではなかった。あなた達の祖先は、国を追われ、海を渡り、やっとの事で
ここへたどり着いた。少しばかりの武器と共に。でも、鉄をほとんど知らなかったここでは、それは
絶対的すぎるな力だったの」
彼女は少しずつ後ずさりしていった。背後には海が広がっている。
「滅ぼされる寸前に、私たちの祖先は口伝としてこれを伝えて、数人を逃がしたわ。ちりぢりになっても、
口伝だけは残り、逃げ出した人々は託された願いを守った。その願いは――この国を取り戻すこと」
「そ、そんな。なんだか、おかしいよ。そんな昔のことなのに。それに、もし本当だとしたら、
人間同士話し合って……」
「ジェイク。ごめんなさい。わたしは……人であることをやめたの。その部族を率いる王なの。話し合いなんて
できないの。矛盾しているかもしれない。けれど、逃げて。この国は滅ぶわ」

遠くでドーンという爆発音が響いた。シティホールの方角を見上げると、黒い煙がもうもうとあがった。
見たこともないマークを付けたヘリコプターが数機、低空を飛び去っていく。
散発的に何かが爆発する音と、サイレンと、人の悲鳴が聞こえる。

公園の中を僕らの方へ向けて黒い四輪駆動車が走ってくるのが見えた。植え込みやベンチがなぎ倒される。
僕とヘレンを物珍しそうに見ていた人々が慌てて逃げていった。
ドアが開き、中から耳慣れない言葉が発せられるとヘレンがうなずいた。
「七日間で終わるわ。だからお願い。逃げて。ごめんなさい」
彼女は僕に走り寄ると、頬に口づけをした。
くるり、と後ろを向くと、彼女は車へ向かって走り出した。
僕に涙を残して。

600 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 23:10:23.27 ID:jwl9/ecX0
一人だけ浮いてるなぁ、俺(;´д`;)
いかに短く、かつ読者の想像に委ねれる文章が書けるかが
重要だと思うんだけどどうだろう?
601以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:10:43.20 ID:2ywWvC8I0
>>599
間に挟まって本当にごめんなさい_/>。
602 ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:10:43.95 ID:FTFMtir+0
うう。失礼しました。597は4/5です。
批評酷評なんでもこいなんでよろしくおねがいします。
603以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:11:17.53 ID:IrRskX1g0
>>591
そうですかありがとうございます!
もうちょっと色々模索してみます。

>>471
感想・批評ありがとうございます!
はい、今回は適当に行き当たりばったり、
自分の書きたいことばっか書きました!
たまにはいいかなあと思った次第ですw
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:11:44.32 ID:x/sdPvYh0
>>600
明確な答えを示すのもありじゃないか?
605以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:12:17.24 ID:vdUxGo0K0
>>602
追加完了。
例によってry
確認よろ
606以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:15:13.43 ID:Bt7ijHWg0
品評会用の投下します。タイトル「遅刻王」です。
607遅刻王 1/3 ◆2NoXLuVXMA :2006/09/10(日) 23:16:37.80 ID:Bt7ijHWg0
 寝ぼけ眼で時計を見ると、すでに7時を回っていた。
 スポットライトのように俺に当たる太陽が眩しい。光のせいで埃が目の前を飛びまわっているのがはっきりとわかる。
 起動され続けのパソコンはモニターがセーフモードになり、積み重ねられていた机の辞書たちは無残にも山崩れを起こしている。
 ベットから起き上がり、背伸びをする。一つ溜息をつくと、ぐちゃぐちゃのタンスの中から制服を取り出し、着替える。
 制服のポケットに買ったばかりながら傷だらけの音楽プレイヤー、左肩に学校指定の鞄をかければ、準備オッケー。
 玄関の扉を開け、もう誰もいない家に一人「いってきます」と挨拶すると、俺は自転車に跨り学校へと道のりを行く。
 ふと左手につけた時計を見る。どうやら今日も、ぎりぎり間に合いそうに無い。
 
 俺のクラス内でのあだ名は3年間遅刻王だ。
 学校始まって以来の遅刻記録を大幅に更新したことからそのあだ名がつけられ、俺の顔と名前は不名誉な形で全教員に知れ渡っている。
 担任から「次遅刻したら推薦試験受けさせんぞ」と釘を刺されたために、ここ一ヶ月は無遅刻だったのだが、推薦試験前日の今日あっけなく寝坊した。
 いつもなら遅刻してもいつもの店でモーニングセットを食べるほど余裕なのだが、今はシャレにならない。せめて、コーヒー一杯だ。
 ペダルを漕ぐ足が重い。横を勢いよく通り過ぎていくバイクに無性に腹が立つ。バイクなら余裕で間に合うのに。
608以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:16:44.02 ID:11IHpeNt0
ちょっとがんばってみようかなと思う。
ってことでお題キボン

って安価したほうがいいのかな?
609遅刻王 2/3 ◆2NoXLuVXMA :2006/09/10(日) 23:17:53.82 ID:Bt7ijHWg0
 家と学校の丁度中間地点にある公園は、ここらの子供達の格好の遊び場である。
 ダンボールの秘密基地や砂場の城、水飲み場に散らかっている水風船の数々。どれも子供達が無邪気にはしゃいだ痕跡だ。
 そんな親しみのある公園を横切ろうとした時、何やら頭を抱えている男が目に入った。
 その男の隣にある自転車はタイヤがパンクしているようで、自転車の重みでタイヤが潰れている。
 俺はちらりと横目でその男を見ると、その男の正体が今村であることが把握できた。
 今村とは俺と真逆の存在であり、無遅刻無欠席のしっかりした男だ。しかもそれが小学校からというのだから凄い。
 俺はこの状況を見て全てを悟ると、自転車から降り、今村の方へと歩いていく。
 今村は俺の足音に気づくと、俺の方へ顔を向ける。目が赤い。多分泣いていたのだろう。
「どうした? お前が遅刻ぎりぎり登校なんてレアだな」
「しょうがないだろ・・・・・・急にタイヤがパンクしちまって・・・・・・最悪だよ・・・・・・」
 今村は地べたに座り込むと、手で顔を覆った。弱弱しい泣き声が口から漏れる。
 自ら「皆勤賞を12年間連続で取るのは俺の夢だから」と切実に語る今村を毎日見ているので、今村が泣き崩れることに疑問は持たない。
 同じクラスメイトとして、そして友達として、俺は今村を放って学校へなんて行けない。
 今村の両肩に手をかけ、泣きじゃくった今村に優しく微笑む。
「俺の自転車乗っていけよ。今なら全速力で漕げば間に合う」
 今村は驚いた表情の中にどこか期待したようなものを見せる。目が若干輝いているのがその証拠だ。
「え? でもお前、次遅刻したら推薦取り消されるんじゃ・・・・・・」
「大丈夫だよ。なんとかなるって。俺なんかよりお前の12年間の歴史が崩れる方が大変だって」
 今村はしばらく顎に手を当て唸っていた。俺はそんな今村の手を引っ張り立ち上がらせる。
「いいから行けって! 間に合わなくなるぞ!」
 半分無理やり今村を自転車に乗せる。抵抗しなかった辺り、やはり乗りたい気持ちがあったのだろう。
 今村の背中を押し、自転車を漕ぐように言う。最初は漕がなかったものの、だんだんと足が動き始めた。
 しかし、10メートルほど進んだところで急に止まり、俺の方へ振り向く。
「藤田、ありがとう! 先生にはなんとか言っておくよ!」
 そう笑顔で言うと今村は猛スピードで自転車を漕いでいった。
 俺は今村の後ろ姿を見送った後、公園のベンチに一人座り、ゆっくりと秋空を見上げた。雲の形がどこか微笑んでいるように思えた。
610遅刻王 3/3 ◆2NoXLuVXMA :2006/09/10(日) 23:19:20.61 ID:Bt7ijHWg0
「へぇー。で、続きは?」
「ゆっくりと秋の風を感じながら歩いてやってきました」
 クラスメイトの全員が呆れた表情を見せる。今村の方をちらりと見ると、ぽかんと口を開けていた。
 時刻はすでに9時を回っている。いつもの喫茶店で長居をし過ぎたのがいけなかったか。
「お前が遅刻する時は、必ず遅刻しそうなクラスメイトと会い、そして助けるんだな。よし、後で職員室に来い」
「はーい・・・・・・」
 その日の授業の間、後ろから突き刺さる全クラスメイトの視線が痛かった。
 流石に毎回遅刻の言い訳にクラスメイトを使ったのが悪かったのだろうか。今村を使ったから、もう全員使ったことになるな。
 その日は一日中、今村が俺と口を聞いてくれなかったのは言うまでも無い。
 そしてあっけなく推薦試験を受けられなくなった俺のこれからの人生は、誰も知らない。

〜Fin〜
611以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:21:11.24 ID:vdUxGo0K0
>>610
追加完
確認ry
612 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 23:21:26.33 ID:jwl9/ecX0
ごめんなさい、今の今までリロードしてなかったです。

>>560
素直に喜ばせて貰いますねw
きんもー(っ)☆ と感じたのは、何か気取りすぎてる文章かな?
と自分で思ったからです。独白も同様に。
ここはやはり、逸る気持ちを抑え、冷静に自分の文才の無さを
見つめていきたいとおもいます。
ご感想、ありがとうございます。喜んで頂けて幸いです。

>>569
出来るだけ短く!……っと思って、一番重要視しようと
決めていた物語の構成やテンポを崩してしまいました。
よくショートを書くときに指摘される点なのですが、
なかなか巧い文章が書ける様にはならないもので。
当面の目標は構成やテンポと、短編として適切な
分量を両立させる事としておきます。
貴重なご感想、ありがとうございます。
613以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:22:06.52 ID:11IHpeNt0
間に入ってスマンorz
614以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:23:02.46 ID:x/sdPvYh0
>>613
とりあえずお題な

悟り
615以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:23:56.00 ID:11IHpeNt0
>>614
イエッサー
がんばってくる。
616以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:24:43.16 ID:TEwlbAQoO
>>598それはおれが鶏のときにオリジナリティうんぬんの批評をしたからさ
617以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:25:05.73 ID:vdUxGo0K0
あー。X-MENよかったー。3見にいこう。
あ、残り30分ぐらいですー
618以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:25:46.67 ID:exDKoBBR0
先週もX-MENのせいでギリギリになったw
今週は間に合うかなw
619 ◆D7Aqr.apsM :2006/09/10(日) 23:27:48.74 ID:FTFMtir+0
X-MEN恐るべし……
620以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:30:14.40 ID:x/sdPvYh0
今X-MEN風の作品書けば優勝だな
621以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:30:24.72 ID:vdUxGo0K0
ここまでで27作品wwwwwすげえwwwwwwwww
まだくるなw
622以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:34:08.08 ID:soVPFXpf0
よし、間にあった。
品評会用の投下させてもらいますね。
623硝子球1:2006/09/10(日) 23:36:30.13 ID:soVPFXpf0
 14勝0敗0引き分け、それが私のスコアだ。
 対戦相手はというと、今、私の目の前で石を投げつけてくる少女だ。名をミーニャと言う。
 別段取り決めを交わしたわけではないが彼女は私に会う度に10の石ころを投げつけてくる。
 とは言うものの、所詮は子供、狙いは甘く、速さも無い。避ける事等簡単な事だった。
 かろうじて原型をとどめている程度の衣服に包まれた貧相な腕を振り回し、本日8投目の石が飛んでくる。
 私は軽く身を捻って避ける。
 その拍子に私が首にかけているネックレスが揺れる。その昔、私がとある老婦人から頂いた品物だ。
 精緻なカッティングが施された小粒のダイヤモンド。それは美の女神の涙もかくやと言わんばかりの美しさ、まさしく宝石の王と言えよう。
 貧相かつ貧乏なる小娘が欲しがるのも無理は無い。いかなる富と交換出来るものか私には見当も付かない程の品物なのだ。
 貧相な小娘であるところのミーニャによる10投目は――
――私に届く前に失速し舗装された道路へと転がっていった。
 戦略において制空権を得た側が圧倒的に有利になるのは近代戦の常識、それはこのような局地戦においても変わる事は無い。
 私はそのように言った。
 ミーニャは聞いているのかいないのか、悔しげに地団駄を踏んでいる。
 私は彼女の顔の前まで降り、一声笑ってやった。
「カー」
「このクソカラス!」一瞬にして顔を真っ赤にし私に飛び掛ってくる。
 即座に上昇する私。
 空を切るミーニャの手。
 バランスを崩し、転んでいく。好き放題に伸びたぼさぼさの髪が風を受けてなびく。
 そして、酷く痛そうな音を立ててミーニャは倒れ、ぴくりとも動かない。
 私はあの髪も少し手入れすれば金糸の如く美しく栄えるのだろうな、等と考えながら彼女のすぐ傍に降り立った。
 何が出来るわけでもないが、こんな事で死なれては寝覚めが悪い。
 耳元で大きく鳴く。
「チャーンス!」
 猫のように飛び起きながら私へと手を伸ばす。
 不意をつかれながらも即座に上空へと退避する。
 間一髪、私は彼女の手を逃れることが出来た。
「カー」一声鳴いて、私は悠々と戦場を後にした。
 15勝0敗0引き分け、今日も私は絶好調だ。
624硝子球2:2006/09/10(日) 23:37:20.63 ID:soVPFXpf0
 それから数日、私はまたもミーニャに出会った、とある中華料理店の裏手、詰まれたゴミ袋の傍らで。
 互いに空腹を満たしにこの場所を訪れた身ではあった。
 しかし、一匹と一人出会ってしまったならば戦わなければなるまい。
 何も言わずミーニャは石を拾い間髪入れず投げつける。
――それと同時に、ガチャリ、と音がした。
 何の音だ、と思いながらも私は反射的に宙に舞い上がり回避する。
「いてっ」
 その声は私の背後から聞こえた。
 ミーニャの顔が青くなる。
 私は背後を見た。
 するとそこには赤鬼の如き顔をした中国人らしき男が立っていた。左手にゴミ袋、右手には箒を持っている。
「このガキが!」
 男はゴミ袋を投げ捨て箒を両手に持つと大上段へと振り上げる。
 小さく悲鳴を上げて逃げようとするミーニャ、しかし、男が箒を振り下ろす方が速い。
 その時、何故そうしてしまったのか私にはさっぱり分からない。
 愚かしい事に、私は羽ばたき男へと突っ込んでいった。
 突然現れた私に驚いたのか男の手元は逸れ箒は詰まれたゴミ袋の一つを叩いた。
 再び箒を振り上げられる前に、私は攻撃を開始した。嘴を使い、男の額を突く。人間の皮膚など脆い物だたやすく破れ血が滲む。
 半狂乱状態になった男が顔を抑えながら手を振り回す。
 男がひるんだのを見て、私は未だに棒立ちしているミーニャのほうを向き逃走を促すように一声鳴いた。
 はっとした様な顔をして、ミーニャが踵を返す。
 私も逃げようとし――何かにぶち当たった。
 羽の付け根に走る熱い痛み。男がでたらめに振り回した腕が鋭く私を打ったのだ。
 力が入らず、落ちていく。
「カ……ァ……」
 地面に落ちた衝撃で自然と声が出た。酷く弱い声だった。
 霞む視界の中で見たのは。
 無数の飛礫を受ける赤鬼と、私を抱え上げた貧相な腕だった。
625硝子球3:2006/09/10(日) 23:38:18.31 ID:soVPFXpf0
 気が付くと、見知らぬ部屋に居た。
 薄暗い為視界が効かないが、どうやら屋根裏部屋のようだった。蜘蛛の巣とネズミの声、割れた採光用の窓、廃屋の如き荒れ様だ。
 段々と何があったかを思い出した。私は恐らくあの貧相な腕の持ち主によってここに連れてこられたのだろう。
 そして恐らく同一人物によって手当てらしき行為を施されてもいた。
 ぼろぼろの布でミイラの如く私の体を巻いている。
 打撲に対し、この行為が何の意味があるのかさっぱり分からなかった、が少なくとも痛みは殆ど残っていない。私は嘴を使い布を解いていく。
 胸元には見慣れたダイヤモンドの首飾りがあった。
 少なからぬ驚きを覚える、ミーニャは首飾りを奪う絶好のチャンスをみすみす見逃したのだ。
 私が人間並みの骨格を持っていたならば肩をすくめただろう。
 それから私は暗闇の中を当てずっぽうにさまよい彼女を探した。
壁に激突すること3度、柱に激突する事8度、薄汚い毛布に包まって眠っているミーニャの元へたどり着いた。
 このお人好しめ、と私は呟きダイヤモンドを外して彼女の眼前に置いた。
 命の代価だと考えれば悪く無い取引だ。
 起こさぬよう、そっと羽ばたき割れた窓から飛び去った。
 15勝0敗、1引き分け。

 私はしばらくの間、巣に閉じこもり溜め込んでいた餌を啄ばみながら過した。
 痛みが無いとは言え傷を負ったのには違いは無いので回復を待つためとダイヤモンドを手放してしまい気が抜けたからだ。
 たくわえが粗方なくなった頃、私は久方ぶりに餌を探しに向かった。
 街に着いて早々、肉の切れ端が落ちているのを発見した。実に幸先が良い。
 熟成が進み旨みを増した肉の味を満喫していると、不意に視線を感じた。
 顔を上げると、少し離れた所にミーニャがいた。
 売り払ったのだろう、ダイヤモンドを身に付けている様子は無かった。もっとも、アレは彼女の物だ、私に口を挟む権利は無い。
 私は彼女から視線を逸らし、再び肉へと向かう。
 ダイヤモンドの無い私はただのカラスだ、彼女ら人間に見分けが付くはずが無い。故に、私は見知らぬカラスだ。
 やがて、彼女は歩き出した。
 私は何故だか酷い寂寥感を覚えた。気を紛らわせるように肉を平らげる。
 そして、そのまま飛び去っていく。
――つもりだったのだが。
626硝子球3:2006/09/10(日) 23:39:21.59 ID:soVPFXpf0
 突如激痛が走る後頭部、極彩色に明滅する視界、失速し落ちていく私。
「よっし、命中」
 はしゃいだような声の先には嬉しげに笑いながらガッツポーズをしているミーニャの姿。
 派手な足音を立てて地面でもがく私の元へと駆け寄ってきた。
 ミーニャは私を見下ろしながら懐に手をいれ、ダイヤモンドの首飾りを取り出した。
 一瞬驚きを覚えるがすぐさまそれは痛みによって散らされる。
 彼女はダイヤモンドを自身の首にかけ、こう聞いた。
「似合う?」
「カァ!」私は答えた。痛くてそれどころでは無い、と。
「そうか、似合うか。えへへー、あんた結構素直だね」
 悲しいほどに意思疎通が出来ていない。
 私はミーニャに抱きかかえられた。
 彼女は鼻歌を歌いながら歩き出す。酷く機嫌が良さそうだった。
 何処に向かっているのかは知らないが、しばらくの間歩いていた。
 ある程度後頭部の痛みが治まると私は彼女の腕の中で暴れ力が抜けた瞬間に飛ぶ。
 ミーニャの頭上30センチを何とかキープしながら見下ろす。是が非でも確かめておかねばならない事があった。
 上から下まで、舐めるようにミーニャを見詰め思う。
 相変わらず薄汚れている。手足は貧相だ。胸は無い。背も低い。髪はぼさぼさだ、ところどころちぎれた様で長ささえ不揃いだ。
 胸元には不釣合いなはずのダイヤモンド。だというのに――
 可憐だ。
 きっと、頭の回線がおかしくなってしまったのだろう。
 私の眼差しをどう勘違いしたのかミーニャは眉根を寄せ、言う。
「……返せって言っても返さないぞ、気に入ったんだからこの硝子球」
 硝子球。その台詞を聞いて、私は思わず笑ってしまった。ミーニャが私を気持ち悪そうに見ているが、それでも笑いは止まらなかった。
「何だよ、ちょっと変だぞお前」
「カァ」失礼、と言い、私は彼女の左肩にとまる。
 怪訝そうな表情を浮かべているミーニャの顔を見詰めながら、こう言った。
「カァ」確かに、君に比べたら宝石の王も形無し、哀れな硝子球に等しいかもしれないな。
「……何言ってんのかさっぱり分からない」
 15勝1敗1引き分け、実に気持ちの良い敗北だった。
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:40:37.25 ID:soVPFXpf0
最後間違えた orz
4で、終わりです。

改行に引っかかって凄く手間取りました申し訳ない。
誰か良ければ教えてくださいorz
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:41:16.59 ID:0by+hfz00
よし、続いて品評会投下いきます
629以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:41:38.14 ID:HSdooOXq0
投下よろしいですか?
お題は嫁、プレゼント
630以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:42:32.16 ID:HSdooOXq0
スイマセン! 空気が読めてませんでした。
くだらない文章なので、お先にどうぞ
631「これが青春だ」 ◆O8W1moEW.I :2006/09/10(日) 23:42:49.16 ID:0by+hfz00
2006年、夏。
日本に一人の王子が誕生した。
斎藤佑樹、通称ハンカチ王子である。
彼の持つ青いタオルハンカチは、たちまちトレードマークとして定着し、世間は彼を王子と呼ぶようになった。
それから一年の月日が流れた……
632これが青春だ ◆j2VQUPGapk :2006/09/10(日) 23:44:00.01 ID:0by+hfz00
2007年、夏。
甲子園の決勝の日。
俺は、甲子園球場の土を今まさに踏んでいる。
試合開始まであと十五分。
俺は自分の左ケツを触ってみる。
パンパンッ
よし、完璧だ。
そう、何を隠そう俺の左ケツのポケットには、ポケットティッシュが入っている。
それもただのポケットティッシュではない。紅花で染めあげられた、京都のとある店でしか手に入らない秘伝のティッシュだ。
試合がはじまったらマウンドで、このティッシュで汗を拭いてやるのだ。
そうすれば、たちまち俺はティッシュ王子として世間にもてはやされることだろう。
そう、憧れの齋藤先輩のように……
待ってろよ日本、いや全世界! 俺の名を、俺の生きている証を時代に刻み付けてやるんだ!

そんな時、一塁側スタンドでは、チアガールたちの応援がはじまっていた。
だが、俺も含めたチームのみんなは、練習に打ち込めるようにオナ禁を実践していたため、わざわざ見せパン目当てにベンチから離れてスタンドを仰ぎ見るような愚か者はいなかった。
そう、俺もその一人だった。今の俺たちに、女が入り込む余地なんてなかったのだ。

「しょーいちくーん!」
突然、真上から俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。おかんか? いや、おかんは俺を『君』付けで呼ばない。第一あんな若い声ではない。
この声には聞き覚えがあった。俺は慌てて一塁側スタンドを仰ぎ見た。そこには……
目が合った。
「しょーいちくん!」
一人のチアガールが、みんなに合わせて飛んだり跳ねたりしながら俺に呼びかけている。
幼馴染の佳奈だった。
佳奈は、チア部ではなかったはずだ。どうして今、俺のすぐ上でこいつはパンティをちらつかせて、いやいや、チアダンスを踊ったりなんてしてるんだ?
633(狐´・ω・`) ◆CBmnFOXXPg :2006/09/10(日) 23:45:06.46 ID:kSTbYDoz0
634 ◆yeBookUgyo :2006/09/10(日) 23:45:26.46 ID:jwl9/ecX0
あのさー、ハンカチ王子ハンカチ王子って持ち上げすぎると、
彼、その内精神に支障をきたすよ。中身は普通の高校生なんだから。

どうせペ・ヨンジュンヲタだったババアが流れ込んだんだろうけど。
ワイドショーのネタ切れもあるんだろうけど。

誰か、同じ境遇だった人が言ってた。
635これが青春だ 3/4 ◆j2VQUPGapk :2006/09/10(日) 23:46:06.00 ID:0by+hfz00
……そうだ、思い出した。
宿舎に向かう前日、そういえば佳奈に学校でこんなことを言われた覚えがある。
「決勝戦の会場で、翔一くんをびっくりさせてあげるね! だから、絶対勝ち進んでよ!」
そういうことか。この日のために、佳奈は俺に内緒でこっそりチア部の練習に参加していたのか。
なんて意地らしいやつなんだ。ありがとう、佳奈。
俺は彼女に微笑んだ。微笑み返してくれた彼女の顔は、真夏の太陽の下で汗まみれだった。
俺、君のためにも試合頑張るよ。そして、ティッシュ王子になるよ!
なるよ……なるけど、なんだよそれ、時折ちらつくんだよ、
俺の鍛え抜かれた動体視力には隠せないんだよ、汗にまみれてぐっしょりのお前のパンティが!
みんな見せパン履いてるだろうが、何でお前だけ普通に布一枚なんだよ! おかしいと思わないのかよ!
チア部じゃないのだから知らなかったんだろうが、それにしてもだな、それ、汗でちょっと透け……
うわああああああああああ!
このままでは試合に集中なんてできるわけがない。目を閉じても、生々しい動画が頭の中に無限に配信されていく!
俺は走った。
試合開始まであと五分、トイレに行く暇などない。
俺はベンチの奥の、誰からも見えないであろう死角で生きている証を刻み付けた、もとい自慰行為をはじめた。
その時、俺は大事なことに気がついたのである。そう、この行為の幕引きにはティッシュが必要不可欠なのだ。
まさかこんなところの地面に発射したままでおいておくわけにはいくまい。
大丈夫、半分くらいなら使っても平気だ。俺はまだティッシュ王子としての面目を守れるはずだ。
俺は、持ち前の早漏技術を発揮しようとする寸前に、
手持ち無沙汰のもう片方の手を使ってティッシュを慎重に半分ほど抜き取ろうとしあれ、
ひっかかってうまくとれな、あれ、やば、んはっ……うんっ……
636これが青春だ 4/4 ◆j2VQUPGapk :2006/09/10(日) 23:46:48.51 ID:0by+hfz00
……終わった。なんとかギリギリのところで、俺の生きている証はティッシュの中に納まったようだ。
自慰が終わった後の男は誰でも哲学者だ。大きくため息をつくと、手元にある残りのポケットティッシュを掴んだ。
クシャッ
やけにスカスカした手触りだった。恐る恐る、手元に目を落としてみる。
そのまさかだった。勢い余って、全てのティッシュを引き抜いてしまっていたのだ。
左手のティッシュは精液まみれですでにしっとりしており、どうやら最深部にまで到達しているようだった。
十枚のティッシュに守られているはずの掌にまで湿り気を感じる。
オナ禁明けの勢いと量はすさまじいと聞いていたが、まさかこれほどとは俺も予想外だった。
俺は涙した。一瞬の劣情が、俺からティッシュ王子の称号を奪ったのだ。
俺のアイデンティティはたったひとときの過ちで、高校球児である前に男だった俺の眼前に脆くも崩れ去ってしまった!
『やがて、誰もが十五分ずつ世界的有名人になる日がやってくる』なんて言ったやつは誰だ!?
そんなの嘘っぱちだ! もう俺は単なるそこらにいる高校球児と同じ、いがぐり頭の糞ガキだ!
大人共が勝手に俺たちなんかに夢を見てる甲子園、自分たちがガキんちょの時にどんなに薄汚れてたか、忘れちまったって言うのかい!
ちくしょう、ちくしょう、青春ってなんなんだよおおお!
俺は泣きながら、マウンドに立った。



2007年、夏、夕暮れ。
駅前では号外が配られていた。
「あらあ、この子、男前ねぇ」
初老の女性が、友人らしき数人と、一枚の新聞の周りでキャッキャと騒いでいる。
「素晴らしい、これが青春だ」
太ったサラリーマンが、独り言のようにつぶやく。
彼らの視線は、一面に載っている少年の写真に注がれている。
見出しにはこう書かれていた。
『涙の王子、栄冠をもたらす』と。

fin
637以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:47:14.70 ID:HSdooOXq0
ひでぇwwww
638 ◆O8W1moEW.I :2006/09/10(日) 23:47:59.27 ID:0by+hfz00
あれ?トリップが変わってるw
本来はこのトリです。
なんか改行に戸惑っちゃって長くなってすみません
639以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:48:08.49 ID:vdUxGo0K0
全部出切るまでまとめまってね。

>>627
ID作家でいい?
640以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:48:27.60 ID:HSdooOXq0
投下いいですか?
641以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:49:00.88 ID:soVPFXpf0
>>639
それでお願いします
642 ◆4RQAzpJruM :2006/09/10(日) 23:49:28.08 ID:sEdPNSW70
>>640
どうぞ、どうぞ
643嘲笑う嫁1/2:2006/09/10(日) 23:50:22.64 ID:HSdooOXq0
お題 嫁、プレゼント

1年に1度必ず通過しなくてはならない恐怖の儀礼がある。
そう、今日は俺の誕生日。
俺はこの誕生日という習慣が幼い頃は大好きだった……。
しかし、俺はこの絶対に逃げようのない苦痛の一日をどのようにして切り抜けるかを考えていた。

家へ帰ると嫁と娘が俺を迎えてくれた。
愛のある家庭の風景。そんな言葉がぴったりだ。
「あなた、お誕生日おめでとー!」
「おめでとー」
嬉しいのだか悲しいのだか、涙が溢れてきた。
娘からはプレゼントとして似顔絵をもらった。一生懸命書いたのだろう、色鮮やかで、とてもこの世のものとは思えない。
そして……、嫁……。
俺は嫁と結婚してからコロッケが食べられなくなった。しかし、結婚する前までは大好物で、嫁によく作ってもらった記憶もある。
「あなた、30歳の記念よ! はい、コレ」
白い紙袋に入っているものを、恐る恐る俺は取り出した。
「これは……、なんだい……?」とりあえず、嫁に聞いてみた。
「何に見えるぅ?」嫁が愉しそうに俺に問う。
「コ、コロッケ……。かなぁ……?」嫁が「驚愕の事実」という名のミサイルを口から放ち、俺の精神に狙いをつける。
「何いってんの? たわしじゃない」
 たわし!? そう、たわしだ! これは、紛れもなくたわし。たわしだぁ〜。これはたわしなんだよぉお〜だ。
俺の精神は見事に打ち砕かれ、今日も枕で涙を拭う夜になるだろう。
終いには娘も私の肩にポンっと手を置き「次があるさ」と俺のハートに追い討ちをかける。
誕生日プレゼントに、たわしをもらうのはこれで5回目だ。
これを貰った日から嫁の誕生日までの期間、心を清めるためと銘打って、トイレ掃除から始まり家事一般をしなければならない。
一個目のたわしはいまだ現役で、毎年増えていくたわしに少し不安を感じている。
勿論、断る事が許されるわけがない。この封権社会、上の言うことは絶対なのだ。
しかし、俺はこの悪習を取り払うためある決断をした。3ヵ月後に来る嫁の誕生日に、復讐をしてやろうと思い立ったのだ。
644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:50:41.34 ID:idt2dLqK0
お題プリーズ。余裕があれば書きたい。
645嘲笑う嫁2/2:2006/09/10(日) 23:51:25.89 ID:HSdooOXq0
嫁の誕生日である11月24日に備え、俺は従順な家臣を演じ続けた。
嫁の痒いところに手が届く、そんな完璧な家臣は虎視眈々と復讐の時を待ち続けた。
俺はこの鬼嫁に反逆の牙を向け、全国にあるであろう「鬼嫁従属優夫委員会」を抜け出し、
元にあるべき正義を取り返す。この聖戦に俺は勝利の旗を掲げるのだ!

来たる11月24日。
俺は、目の前のケーキに涎を垂れ流しているこの汚らわしい鬼に、最高のプレゼントを差し上げる。
そう、ソレは醜いお前の肖像画だ。まさに鬼をイメージして書き上げた大作。
芸大に行っていただけのことはある。我ながらものすごい。
涎鬼は嬉しそうにソレを受け取り、人肉を引き裂くが如く外の包装を切り裂いた。
俺は、この涎鬼の怒りに満ちるその顔を見たくてウズウズしていた。
さぁー、汚らわしい涎鬼よ! 我にその醜態を曝け出してみよ!
俺の心臓がバクバクと波打つ。涎鬼がソレを手に取り確認するまでの挙動が1コマ1コマゆっくり見える。
「あ、ありがとぉ〜! チョ〜かわいい! これ私だよね??」
え? とっても感謝されている。これは予想外だった。そう、予想GUYだった。
俺はとりあえずバナナ酢を口に含み、動揺と一緒に飲み込んだ。

翌朝。いつもの様にリビングへ行くと朝食が用意されていた。
いつもと変わらない朝食……。牛乳、クロワッサン、そして、コロッケ……。
「これなにかな……。」嫁に問う。
「何に見えるぅ?」愉しそうに答える。
「……。牛乳、じゃない! これはバリウム……。革靴……。たわし……。」
俺は泡を吹いて卒倒した。
この人には勝てない。いつも俺の上に存在し、俺を見下し嘲笑っている。
俺は又「鬼嫁従属優夫委員会」に返り咲き、年中家事をやるはめになったのは言うまでもない。
646重み ◆Awb6SrK3w6 :2006/09/10(日) 23:51:59.82 ID:wYmg7Rk30
ふぅ・・・またギリギリか。
フランス革命はホント地獄だぜ。

お題「王」
タイトル「重み」
647以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:52:14.21 ID:HSdooOXq0
>>644
フェイント
648重み1/5 ◆Awb6SrK3w6 :2006/09/10(日) 23:52:31.44 ID:wYmg7Rk30
「刃の滑りはどうだ?」
「問題有りませんぜ」
「そうか」
部下が縄を引いて、ギロチンの刃を上下にするすると動かしてみせる。
「いつもと変わらない切れ味ですわ。これで、あの独裁者の首もスパッと」
下卑た笑いを浮かべながら、部下は手から縄を離した。
ドスリ。
鈍色に光る刃の落ちる音が刑場に響く。
その音が、私に今日の予定を思い出させた。
テルミドール10日の今日は22人の罪人が、処刑されることになっていた。
そしてその中には、ある特別な罪人の名もあったのである。
罪人の名はマクシミリアン・ド・ロベスピエール。
数え切れぬ死の上に立ち、数々の断行を行った「王」は今日、
この日この場所で、その最期を迎えることになっていた。

彼は、革命家であった。
革命家として彼が立派であったかどうかは、一塊の処刑人である私には分からない。
価格の統制令。封建地代の無償撤廃。新しい尺度。革命歴。
彼の行ったこれらの新しい施策は、我々に革命の「成果」を感じさせる物であった。
だが、その成果は実際にどのような利益をもたらすのかと問われて、
それを明確に答えられる者が果たしているのかどうかはわからない。
また、彼は数多くの人を手に掛けた。
ある者は彼の命により、愛する人を失った。またある者は彼の命により、信じる友を失った。
彼の言うフランスを守るための「恐怖政治」は、
フランスの人民を怯えさせるだけの物にしかすぎなかった。
処刑人として、彼らの死を見続けていた私には、
彼の与える恐怖が国家を救うものとは到底思うことはできなかった。
数え切れぬ人々の命を、この断頭台へ送ってきたあのジャコバンの「王」が、
断頭台でその血にまみれた生を終える。
何とも皮肉な彼の最期を思い、私は気づけば溜め息をついていた。
649重み2/5 ◆Awb6SrK3w6 :2006/09/10(日) 23:53:03.86 ID:wYmg7Rk30
どうやら私の嘆息は、結構遠くまで響いていたようであった。
点検作業をしていた部下が、こちらをわざわざ振り向いている。
「親方、どうしたんですかい? 考え事ですか?」
「いや、なんでもない」
「また、そんな事を。ロベスピエールの事でも考えてたんですよね?」
半ば浮かれた顔をして、部下はその舌を舞わせていた。
彼もまた、一人の独裁者の死を喜ぶ者の一人であることを私は認識する。
「……まあな」
「やっぱり、そうですか。どんな死に様でしょうなぁ、あの男」
口元を意地悪く歪ませて、部下はニヤニヤと笑う。
部下は少し調子に乗っていた。このまま雑談と決め込めるつもりなのだろうか。
そのような意図を感じ、私は少し部下をたしなめる。
「そいつは、ロベスピエール自身が決めることだ。
そんな事を気にする前に、お前は目の前のギロチンの点検を終わらせるんだな」
「へい」
笑いながら、部下はギロチンの方へ向きなおる。
部下の後ろには、夕暮れ時へと向かいつつある、青にオレンジの混じったような空があった。
執行の時間が、迫っていた。

空が血を想起させる朱に染まる頃。
罪人たちが馬車に揺られて刑場に入ってきていた。
この日のために刑場に集まった人々が、それを見て歓声を沸かせている。
「夫を返して!」「独裁者め!」「奴の首を見せろ!」
人々の悲痛なまでの叫びが、パリの街を包んでいた。
市民は、血を望んでいる。
自らの家族を、友を、同志を失った事による胸中の哀しみを、
彼らはロベスピエール一人の鮮血を眺めることで、慰めようとしていた。
血で滲んだ包帯で、口を覆っていた彼は、それらの罵声に抗弁する権利も力も
もはや持っていない。
馬車の上に一人立つのは、権力を失った「王」だった。
650重み2/5 ◆Awb6SrK3w6 :2006/09/10(日) 23:53:34.69 ID:wYmg7Rk30
権力を失った王。
その言葉が、私はある一人の王の死を思い出させる。
王の名はルイ・カペー。
私が最も手にかけたくなかった人物であり、人民が敬愛したフランスの主君であり、
ブルボン朝最後の王として、ベッドではなく断頭台でその死を遂げた王。
その死に様が一瞬にして鮮やかに蘇ってゆく。

「私の血がフランス人の幸福の固めになることを切望する」
人は誰であれ、死の直前には動じる物である。
だが、死を前にしての彼の言葉は、詰まることもなく、途切れることもなく、
滔々としており、はっきりとしていた。
死神はすぐそこにまで来ているというのに。
見ている私がかえって落ち着かないくらいであった。
震える手で王を断頭台へと招く。
王はそれを貴婦人に対するが如き、柔らかな仕草で応じていた。

王自身が改良したギロチンの刃で切り落とされた王の首は、実に重い物に感じられた。
フランスを統べていた威厳の重みと、主君を殺した私の罪の重さがそこにはあった。

穏やかさの内に、激情を包ませた彼の最初で最後の弁舌は、
今も私の心に焼き付いて、離れることが無い。その言葉は私に深く刻みつけられている。
だが。
その言葉は多くの人々に重石となって心の底に沈んでいるはずなのにである。
王の切なる願いは、聞き入れられることはなかった。
王の死は、陽光照らす幸福の日々の始まりではなかった。
それどころか、恐怖に打ち震える冬の連続のような日々の始まりであったのである。
政治に携わる代議士達は、死に際した王の言葉ではなく、
ジャコバンの「王」の言葉に服していた。
「王」の言葉は嵐を呼び、そして反動を生んだ。
そしてその顛末が、今の処刑台なのである。
651重み4/5 ◆Awb6SrK3w6 :2006/09/10(日) 23:54:05.91 ID:wYmg7Rk30
一段一段。階段の軋む音が響く。
今日20番目の罪人が彼だった。
夕焼けに染まり、憔悴しきったロベスピエールの姿がそこにはある。
彼は一言も発しなかった。
いや、発することができないというのが正しかっただろう。
顎に刻まれた生々しい傷が、彼の言葉を奪っていたからである。
おそらく、昨日の騒動の時についたものなのだろう。
彼は立ち止まり、空を見ていた。
断頭台か、それとも落日か。
彼の視線の先に映る物が何かはわからなかった。
罵声、怒声が何かを一心に見ている彼に浴びせられる。
人民は、早く彼の死を見せろと訴えていた。
このまま彼に虚空を見つめさせるわけにはいかない。
私の部下たちが彼を促す。
ゆっくりと一歩ずつ踏みしめるように断頭台の前へと歩んできていた。

断頭台に彼を抑えつける段となった時、私はある質問を思いついた。
意地の悪い質問である。処刑人らしい、下卑た汚い問い。
だが、私は問わずにはいられなかった。突き動かす衝動もあった。
「何か言うことが有りますか? 死に際して、市民に対し」
「……」
ロベスピエールがこちらを見る。
眼光はギロチンの放つ鈍い光。
人の意気を沮喪させ、死へと導いた視線が今、私を突き刺していた。
「できるならば、聞かせて頂きたい。先王の如き、心に深く刻まれるような言葉を」
少し、私もそれに怯む。だが、今主導権を握っているのは私であった。
強くにらみ返す。その時だったか。ロベスピエールの眼光は一瞬にして消え失せていた。
口が隠されているので表情は読みとりにくい。
だが、彼は確かに力無く笑っていた。数歩の距離しか離れていない私には、
無力となった自分を自覚する彼の苦笑がわかったのである。
652重み5/5 ◆Awb6SrK3w6 :2006/09/10(日) 23:54:37.31 ID:wYmg7Rk30
刃は部下の言ったとおり、実に滑らかにするりと落ちた。
ドスリという音と共に、「王」の人生が終わる。
落ちた首を手に取った。
罪人の首は拾い上げ、衆人にそれを示して見せるのが慣習である。
私が首の入ったかごの中から、ロベスピエールのそれを持ち上げたとき、
万雷の如き歓声が、四方八方あらゆる方角から響いていた。

腕に感じる彼の首はえらく重く感じられた。
独裁者であり、人道を踏みにじった彼の首は軽く感じられるべきである。
しかし、私の手に下がっているこの首は、非常な重量を持っていた。
それは、仮にもフランスの全権を一時の間とはいえ握っていた、
「王」の重みだったのかもしれない。
革命家としてはそれはおそらく間違ったことであろう。
だが、私は余り認めたくないのだが、確かに彼は「王」として、
人民に一つの方向性を示し、統率していたのである。
私が感じた重みは、そういう重みなのかもしれない。
653 ◆tGCLvTU/yA :2006/09/10(日) 23:54:50.06 ID:T2i4CoHf0
品評会投下、いきます
654以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:55:38.44 ID:exDKoBBR0
自分も>>653のあとで投下します
655繋がる想い ◆tGCLvTU/yA :2006/09/10(日) 23:55:55.02 ID:T2i4CoHf0
 晴れの日は子供たちが街を駆け回るのを眺めて、雨の日は人通りのない通りに退屈を感じ、雨音を聞きながら休み時間は読書に耽る。
 自室に籠もりきりの生活だが、こんなのも悪くない。それもこれも周りの人間が良くしてくれているからなのだろう。
「私は、幸せ者だな」
 妙な感傷に浸りかけたその時、
「ええ、全くです」
 突如、私の呟きに同意する声がひとつ。声が現れたのは突然だが、その声音には嫌というほど聞き覚えがあった。
「……いつからそこにいた。ソフィア」
 同意した声の主、ソフィアは私の問いに柔らかく微笑んで答える。
「あら、私は姫様の護衛役ですもの。いつから、というより常に姫様のお側に控えております」
 そういってソフィアは私の頭を撫でる。まったく、いつも子供扱いするなと言っているのに止めようとしない。
「頭を撫でるのはよせ。それから私はもう姫ではない。女王だぞ?」 
 弱冠十六歳の私がこの国の女王になったのは4年前の戦争に原因がある。父上も母上もその戦争が原因で亡くなった。
 残された王家の人間は私だけ。そんな絶望的な状態からここまで再興したのは家臣たちの尽力があったこそである。
 もちろん、このソフィアもそんな功労者の一人だ。
「あら、お嫌でしたか? 昔は喜んでくれたのに」
 名残惜しそうに私の頭を撫でている手の動きが止まる。昔は昔、今は今だ。十六にもなって頭を撫でられて喜ぶ女がどこにいる。
「まあいい。お前のそれは今に始まったことではないしな……」
 怒る気分でもない。私はソフィアに向いていた顔を再び窓の外に向ける。街は、変わらず活気にあふれているように見える。
「何を見ているんですか?」
 ソフィアも窓の外を見る。あまり大きな窓ではないので、自然と身を寄せ合う形になる。妙に気恥ずかしいのはなぜだ。
656繋がる想い ◆tGCLvTU/yA :2006/09/10(日) 23:58:09.95 ID:T2i4CoHf0
「ん、いや……街をな。見ていた。」
 不思議そうな顔をするソフィア。街を見るのが不思議なことだろうかと私も首を傾げる。
「おかしいか? これで意外と楽しいものだぞ。」
 そう、楽しい。友達と一緒に楽しそうに走り回っている子供たち。恋人同士で肩を組んで歩くもの。昼寝の場所を探し回る猫。
 幸せも、笑顔も溢れている。その街の中に入ってしまえば、私の見ているものはただの退屈な日常なのだろう。
 だが、私にはその退屈な日常が輝いて見える。いや、退屈には見えないと言うべきだろうか。
 街には日々、色々な変化が起こっている。この場所はその変化を楽しむ特等席なのだ。
「いえ、クレア様も同じようなことを仰っていたことを思い出したんです……」
「母上が?」
 そうか、ここは母上の部屋でもあった。まだ幼かった頃はよくここで一緒に寝て子守唄を歌ってもらっていた。
「やっぱり親子なんですね……女性らしさとしては、クレア様の足元にも及びませんけど」
「う、うるさい。私は私、母上は母上だ」
 少し潤んだ目をゴシゴシと擦って、再び窓を見る。
 この景色を母上は見ていた。この街並みを母上は好きだと言っていた。そして、私もそう思う。
 なんだか、嬉しくなった。今はもういない母上と、こんなところで親子の絆を実感できるとは思ってもみなかったから。
「私はやはり、この国が大好きだ」
 ソフィアは大きく頷く。
「知ってます。私も、この国が大好きですから」
 
 



657繋がる想い ◆tGCLvTU/yA :2006/09/10(日) 23:58:41.15 ID:T2i4CoHf0
以上です。
658お父様とお兄様の手 ◆VXDElOORQI :2006/09/10(日) 23:59:23.97 ID:exDKoBBR0
 広い部屋。高級感がありつつも落ち着いた雰囲気の調度品。そのうちの一つ天蓋つきのベッドで今、一人の老人、
私のお父様が息を引き取ろうとしていた。
「お父様! お父様!」
 私はお父様の手を握り、お父様のことを呼び続ける。私の顔は涙のせいでグシャグシャになっているだろう。
今は大事に伸ばしていた長い髪も、頬に張り付き鬱陶しいだけだった。
 私の後ろにはお兄様が、ただ黙ってお父様と私の様子を見ていた。
 お父様と私は、祖父と孫ほど年が離れていた。それでもお父様は私を甘やかしたりせず、厳しくも暖かく育てて
くれた。そのお父様が今、天に召されようとしている。もう私を叱ってくれない。もう私の頭を撫でてくれない。
そう思うと私の瞳から、涙が止まることはなかった。
「もう……泣くな」
 お父様はそう言うと大きくて暖かい手をそっと、私の頬に当てた。
「お父様……」
 私はお父様の言葉に答えようと必死で溢れ出る涙を止めようとする。だが自分では止まったのか、止まっていな
いのかよくわからなかった。それでもお父様は笑ってくれた。
「そう、それでいい。強く気高く生きろよ。父との最後の約束だ……」
 私は『最後だなんて言わないでください!』そう叫びたかった。でもお父様の願い。お父様との最後の約束。
『強く気高く生きろ』その言葉に反するようなことはしたくなかった。だから私は溢れ出そうになるその言葉
ぐっと我慢して。
「はい、お父様」
 そう答えた。
 お父様は、私の心を見透かしたような表情でそっと笑った。
「あとのことはお前に任す。よいな」
 そうお父様は、私の後ろで、私達のやり取りを見ていたお兄様に言った。
「はっ父上」
 お兄様はそう一言返事を返しただけだった。だけど、お父様はその返事にも満足そうな笑みを浮かべていた。
「これで思い残すことはない」
「お父様……」
 その言葉につい私は不安げな声を漏らしてしまう。お父様はそんな私の頭をいつもみたいに撫でてくれた。
大きくて暖かいその手に、私は安らぎを覚えた。
659以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:59:48.51 ID:hQ6y7Z/bO
ここって、文才ないとかスレタイで言い訳しといて
目立ちたがりの構ってちゃんが小説晒して適当に批評させるのが目的のスレなのか?
660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/10(日) 23:59:57.57 ID:Xkm464AV0
投下していいかな?
661お父様とお兄様の手 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 00:00:23.91 ID:ENbOS0fQ0
 不意にお父様の手が私の頭から滑り落ちる。お父様の腕にもう力は入っていなかった。
「お父様! お父様!」
 私はお父様の体を揺する。だけどお父様は何も反応をしてくれない。それでも体を揺すろうとする私を、
お兄様が肩にそっと手を置いて制する。
「お父様が……お父様が……」
 私は兄の胸にすがりついて泣いた。ずっとずっと泣いた。
 
 その日、私のお父様、この国の王が亡くなったという報が国中に響き渡った。

 それから私は、お父様との約束を守ろうと必死に勉強をした。勉学だけじゃない、ダンスも、馬術も、剣術
さえ習った。それがお父様との約束を守ることになると信じて。
 お兄様はお父様が亡くなった後すぐ、新たな王として即位し、忙しい日々を送っていた。

 そんなある日のこと。
 突如兄は、隣国に軍事的に介入をする言い出した。それは戦争を始めることと同じことだった。政治のこと
はまだ、私にはよくわからない。けど私は知っていた。お父様が隣国と長い時間と多大な労力をかけて結んだ
不可侵条約のことを。それを兄は破ろうとしていた。それが私には許せなかった。


「お兄様!」
 私は剣術の稽古の帰り、城の私達王族だけが入れる中庭でお兄様を見つけた。
 なぜ、戦争を始めるのか。その理由をどうしてもお兄様の口から聞きたかった私は、お兄様に声をかけた。
「お前と会うのは久しぶりだな。同じ城で暮らしてるのに、忙しくて中々会えないからな」
 お兄様は私に気付くと、お父様に似た笑顔をこちらに向ける。
「お兄様に聞きたいことがあります」
 その言葉に兄の表情は一瞬曇った。きっと兄もこれから私が聞くことをなんとなく察したのだろう。
「どうして、戦争を始めるんですか? 折角お父様が築いた平和なのに、どうして?」
「それは……」
 お兄様は口ごもってしまった。やはりお兄様には後ろめたいことがあるんだろうか。
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:00:39.97 ID:7uSoWaBB0
あ、もう期限過ぎちゃったな。やっぱりいいや。
663お父様とお兄様の手 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 00:01:10.65 ID:ENbOS0fQ0
「お兄様、教えてください! お願いします!」
「……わかった。教えるよ」
 お兄様はやっと重い口を開いて話してくれた。
「父上が結んだ不可侵条約は、不完全なものだった。父上はいずれ戦争になればこちらが負ける。そう思って
自らの保身のために、自分が生き残るために、戦争ではない手段で隣国がゆっくりとこの国を手に入れるため
に協力したんだ。そして、こちらが不利で不平等な条約を結んでしまったんだ」
 お兄様は淡々と話を進める。
「僕はそれを改めるために何度も隣国と話し合った。けどダメだったんだ。向こうはこちらの話を聞いてくれ
ない。このまま放置しておけばこの国は、いずれ隣国に支配されてしまう。僕はそれを阻止するために、戦う
ことを決めたんだ」
「そ、それはお父様が国を裏切ったということなんですか……?」
「そ、それは……」
 お兄様はそれ以上何も言わなかった。
「嘘! そんなのお兄様の嘘です!」
 そんなの信じたくない。お父様が、あの優しいお父様が国を裏切るなんて! お父様が自分ために国を犠牲
にするなんて! そんなことあるはずない!
「わかってくれ……」
「イヤです! お父様そんなことするはずない! お兄様、昔のお兄様に戻ってください! 戦争なんて、争
いなんて決してしなかったあの頃のお兄様に!」
 お兄様はただ悲しそうな顔で、私のほうを見るだけだった。
「お願いです、お兄様。今すぐ戦争はやめてください……」
「それは出来ない」
 お兄様はキッパリとそう言った。
「こ、これでもですか!」
 私は剣術の稽古の帰りだったため、手に持っていた剣を抜き、切っ先をお兄様へと向けた。
「お前、自分が何してるのかわかっているのか」
「わかっています! お兄様、戦争をやめてください!」
 自分の手が震えてるのがわかる。それでも私はこの剣をおろすわけにはいかない。
「無理だ」
 お兄様のその言葉に、私の体は勝手に動き出した。お兄様に向かって真っ直ぐに。
664お父様とお兄様の手 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 00:01:56.92 ID:ENbOS0fQ0
「うっ」
 手に今まで感じたことのない妙な感触が伝わる。つぶっていた目をあけるとそこには、お腹を私の剣で貫か
れたお兄様の姿があった。
「ぐっ!」
 お兄様は私を突き飛ばす。その勢いでお兄様のお腹に刺さっていた剣も抜ける。
 剣が抜けるとお兄様のお腹からは大量の血が流れ出す。
「お、お兄様! 戦争をやめると言って下さい! お願いします!」
 私は剣を再び構えるとお兄様にそう告げた。このままではお兄様は死んでしまう。
 だから早く『戦争をやめる』その一言が聞きたかった。なのに――。
「だ、だめだ……」
 私の望んでいた言葉をお兄様は言ってくれなかった。今度は明確な意志を持って、私はお兄様に向けて剣を
振り下ろした。
「あっ……」
 また妙な感触が伝わる。けど今度のそれは私の手からではなく、私の胸からだった。お兄様の剣が、私の体
を貫いていた。
 体から血と一緒に力が抜けていくのを感じる。私はその場に崩れ落ちた。
 お兄様が近寄って来て、私の体を抱き締める。
「すまない、すまない……」
「お兄様……。そんなに強くすると痛いです……」
 お兄様は私の体を強く抱きしめ、謝り続ける。
(お兄様の傷は大丈夫かな……)
 私はさっきまで兄を殺そうとしていたことなど忘れて、本気でそう思った。
 本当はわかっていた。お兄様が正しいと言うことを。それでも私は、信じたくなかったのだ。
 私の頬にお父様が亡くなられた日のように大きく、暖かな手が触れる。お兄様の手だ。けど今はあの時とは
違う。今、泣いているのお兄様。
「お兄様が泣いてるの、初めて見た……」
 お父様が亡くなったときも泣いていなかったお兄様が、泣いているのを見るのは不思議な気分だった。
665お父様とお兄様の手 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 00:02:28.39 ID:ENbOS0fQ0
 お兄様は、黙って私の頭を撫でてくれた。大きくて暖かな手。お父様の手とそっくりなお兄様の手は、お父
様と同じように私を安らかな気持ちにさせてくれた。
 薄れゆく意識の中で、最後に見たのは、泣きながら笑っているお兄様の笑顔だった。
「お兄様の笑顔、お父様とそっくり……」
 私の頬に、暖かい雫が落ちてくるのを感じながら私は目を閉じた。

666 ◆4RQAzpJruM :2006/09/11(月) 00:02:40.41 ID:fdd+hrJu0
X-MENに時間を吸われた
間に合うのか?

品評会の作品投下
題目: 王
タイトル: 愚か者
667以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:02:55.24 ID:F2nD1mNN0
おまいら、あれほど余裕をもって投下しろと言っているのにwwwwwwww
まとめの苦労も知れwwwwwwwwwww
668お父様とお兄様の手 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 00:03:09.38 ID:ENbOS0fQ0
以上です
分割する場所間違えたw
669 ◆4RQAzpJruM :2006/09/11(月) 00:03:25.23 ID:fdd+hrJu0
 王がテラスから兵の調練の見物をしている。
この王は有能で戦も、内政も家臣よりも秀でているが、ただ一つ人に対する優しさが足りなかった。
この調練も王の満足いくものでなく、不快さを表に出す。
 その時後ろで声がした。
振り返ってみれば自身のみが座る玉座に誰かが座っている。
厳しい表情でそれを見据えながら近づく。
片手が、剣の柄にある。
王以外のものが玉座に座る。大罪である。
普通ならば首が飛び遺骸が市中に晒されるほどのものだ。
だが王はそれが誰か確認すると表情を和らげ柄から手を離す。
玉座に座っているのは、なんとも変わった格好をしている。
鈴付きの赤と緑の帽子、白と黒のまだら模様の奇抜な服、尖った先端に鈴をつけた靴。
目元を残し顔に白粉を塗り口に紅をつけ、人の頭部を模した杖を持つ。
最近王が手に入れた、お気に入りの宮廷愚者である。
 本来謁見の許可なく王に会うことはできず、城にも入れない。
だが彼のような愚者達は城の内外を勝手に出入りすることができ、
また貴族でも王族でも庶民でも地位をわきまえずに話すことができる。
「お前か、そこはお前が座っていい場所ではないぞ」
 言われて座っているものを見て、初めて気が付いたように顔を驚かせる。
「これはこれは、王様にはご機嫌麗しゅう。なにやら座り心地の良い椅子が
あったのでついつい座ってしまいました」
 一度立ち上がり、軽く会釈すると悪びれた風もなくまた座る。
「はっはっは。それではわしが座れぬだろう」
「実は実は、つい先ほど市中を散策してたおりに、民衆の話を聞きましてね。
それでとある王の話を思い出したので、今日はお話を致そうと思いましたのです」
 頭を左右に揺らして鈴をならして喋る。
「ほう、聞いてやろう」
 本来臣下が座る椅子に腰がけ手で話を促す。
それでは、と立ち上がり大げさに礼をして玉座に座る。
670 ◆4RQAzpJruM :2006/09/11(月) 00:04:28.72 ID:fdd+hrJu0

「そのむかし、西方にある国がありました。
その国は小さいながらも豊かで栄えておりました。
その国の王はどの臣下より優れていて、戦えば必ず勝ち、
策という策はことごとく当たる程の有能な方でした。
ですが国は栄えれば栄えるほど臣下も人民も苦悩していきました。
なぜでしょう?」
 王に問い掛け、顔をニコニコとさせ返答を待つ。
一考するようにアゴに手を当て、すぐさま顔を上げ答える。
「その者は、才気はあるが人を人と見ていないのだろう、他者を駒としか思っていまい」
愚かな王だ、そう頭に過ぎった。
その答えを聞いて愚者は満面の笑みを浮かべる。
「そうです、臣下も臣民も何かを行うための駒としか思っていませんでした。
駒ならば文句を言いませんが、生きている人間は不満が溜まる一方。
その事を心配してある臣下が諫言しました。
『王よ、人に厳しく当たれば自身もまた厳しくあたられますぞ』 と。
しかし王はそれを忠告でなく侮辱と取ってしまい、その臣下の首をはねてしまいました。
それを聞いた他の臣下達は、次は自分の番かもしれないと恐怖に慄きました。
そしてある日、恐怖に囚われた臣下の一人がついに決起しました。
王は臣下を呼び集め鎮圧しようとしましたが、誰一人やってきません。
みな反乱を起こした者に従ったのです。
従う兵もない王は城から脱出しました。
からくも城を出た王は民家に匿ってくれ、と扉を叩きましたが誰も扉を開けません。
ついに捕らえられ市中で首を切られる時。
臣下や臣民の開放されるような顔を見て、この王は気付きました。
自分に足りないものが何なのかと。
それは人に対する優しさ、おもいやりでした。
他者を気づかう事の大切さ、自分の愚かさを呪いながら死にました」
671 ◆4RQAzpJruM :2006/09/11(月) 00:05:14.61 ID:fdd+hrJu0
「有能でいながらも人の心を知らなかった王のお話です。
この王と似た者達はみな同じような形で死んでいきます。
この王達はみな足元を見ようとしません。
王様、この椅子からの見晴らしは素晴らしい。
しかし足元を見ればこの椅子の足は痛んで腐り始めています。
このままでは、いずれ座った時に足が折れ、怪我をなさいますよ」
 椅子から立ち上がりうやうやしく頭を下げ、王の間から出てゆく。
その後姿を見ながら王は、一つため息をつく。
この話が民衆の話を聞いて思い出したと愚者は言った。
しかし王は違うと感じた。
思い出したのではなく、思いついたのだと。
もしこのまま臣下の話を耳に入れずにいたらあなたはこの王みたいに死ぬ。
そう言いたかったのだろう。
 立ち上がり玉座の足をさする。
なるほど、愚者の言う通りに腐りかかっている。
「この足は、わしの不注意という事か。それほどの苦労をわしは……」
王は落涙した。
 愚者が杖をつき、腰を振りながら歩く。
リン、リン、と鈴を陽気に鳴らしながら歩く。
 そこに子供達が集まる。
「ねぇねぇ、なにかお話してよ」
 愚者は頭を振って考えるようにアゴに手をあて、
「よろしいよろしい、ではお話をしてあげよう」
 くるりと一回転して頭を下げる。
「その昔、西方にある国があった、その国の英邁な王と愚か者のお話だ」


ハイおしまい
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:06:22.03 ID:oqk5pPK60
寝る前にお題をもらおうか
673お題:指+回転:2006/09/11(月) 00:06:23.61 ID:REQl4SrY0
働いても働いても我が暮らし楽にならず。
じっと手を見る……いや、本当はちっとも働いてないんだけど。
我が暮らし仕送りで結構楽なんだけど。ニートだから。でも、じっと手を見てみた。
大きいのね、とよく言われるこの両手。手の甲の部分は意外と小さくて、
指の長さが大きいと言われる所以だろう。陽に焼けていない指は我ながら綺麗に白い。
指の腹に注目すると、おたまじゃくしの腹のように、ぐるりと指紋が渦を巻いていた。
いや、単純に渦じゃないな。全体の形としては渦をひしゃげたように『L』の字を描いている。
……いかん、ずっと渦を見ていると軽く眩暈がしてきた。目を回してしまいそうだ。
指紋の皺は複雑に繊細だった。一旦目を休めようと、瞼をぎゅっと瞑った、その時。
指が手の主の部分から離れ、宙を浮いていた。本来くっ付いていた部分は血は出ていないが赤く、
痛みは無いが指が無くなった、という感覚が確かにした。離れた指は自分の意思で動かすことができなかったのだ。
『なんだこれは』、の『な』も口に出せないうちに、またも変化が襲い掛かった。
指の腹がにゅるりと浮かび上がるように、人の顔へと変わったのだ。もはや瞬きする余裕もなく驚いた。
その顔は五本ともすべて同じ顔だった。でも知らない顔。指はいつしか自由勝手に動き出した。
宙を舞い、頭の周りをぐるぐると回りだしたのだ。これには思わず声が漏れた。頭に異常を来す感じがした。
今度は顔は、指の腹の顔は、その口を動かし何かを囁き始めた。頭の周りを回ることはやめない。
『働け、働け、ニート、ニート』
声が五重になって鼓膜を揺らした。ぐわんぐわんと耳の中で、頭の中で反響した。
声はコンピューターの合成音声のようだった。人間味のない声がずっと周りを回った。
『働け』
再び手を見た。指のない手はもはや何に使えばいいのか分からなかった。
『ニート』
指を見た。いつしか顔は消え、大きな口だけがそこにあった。
困惑した。狂いそうだ。叫びだしたい。
そして次の瞬間、腹の底から叫んだ。幻覚はそこで終わった。

次の日、ハローワークへ足を向けたのは言うまでも無い。

おわり
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:06:53.92 ID:REQl4SrY0
>>672
メントスにコーラ
675以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:08:08.28 ID:Uk3d+wWv0
今さらだけどティッシュ王子がやべぇwwwwwwwwww
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:09:16.91 ID:F2nD1mNN0
愚か者◆4RQAzpJruM氏
これ時間内でいいよな?
677地球儀:2006/09/11(月) 00:09:56.36 ID:OoU5d5qY0
小学2年生の頃、この町に引っ越してきた。

それまではアパートに住んでいて姉ちゃんと一緒の部屋だったが、引っ越してからようやく自分の部屋を与えられた。
今、部屋にある机は、そのときに買ってもらったままだし、本棚やベッドもそのままだ。さすがに本棚の中身は昆虫図鑑や恐竜大全集ではなくなったけれど_
ふと、本棚の上に置かれてある地球儀に目を向ける。
そういえば、この地球儀も机や本棚やベッドと一緒に買ってもらったんだったな。
どうしても地球儀が欲しくて、様々な手伝いの契約を結んでようやく買ってもらった記憶がある。
どうして当時の自分はあそこまで地球儀がほしかったのだろう?

本棚の上に手を伸ばし、埃のかぶった地球儀を手に取る。
地球儀の表面は色褪せていて、当時見た本当の海のような美しい青はそこにはなかった。大きさもなんだか小さくなったように感じる。

少年時代の僕は、与えられたばかりのベッドの上で、この地球儀を眺めていた。
まるで本物の地球を眺めているかのように。
ぐるぐると回しては止め、目に入った国はどんなところなのか調べたりして、小旅行をした気になっていた。
大人になったら絶対に世界一周旅行をするんだ!!なんてかんがえてたりもした。

なつかしいな_あの頃はいったい何を考えて日々を過ごしていたんだろう。
当時の自分に大人の考えがわからなかったように、今の自分には、わかりそうもない。
いつのまにかこの地球儀のように、世界が小さく、色褪せて見えていたのかもな。

世界一周旅行の夢は果たせそうにないが、生まれたばかりの息子が大きくなったら地球儀を買ってあげよう。
ベッドを船に見立てて、息子と二人で行く世界旅行も悪くはない。
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:11:28.85 ID:OoU5d5qY0
まちがえたorz
↑のはこれでおしまいです。初投稿なんで意見があったらおねがいします><
679以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:11:50.18 ID:F2nD1mNN0
主催者がいない。
主催者は多少の遅れは許容するといっていた。
よって俺の独断で時間内と判断する。

間に合わないといっていた人もどうせだから投下してくれ。
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:15:11.06 ID:F2nD1mNN0
このスレ恒例の締め切り後過疎wwwwwwwwwwwwww

返事ぐらいしろwwwwwwwwwwww
681以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:15:46.71 ID:k5326jUt0
いるぞw
682 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 00:15:54.64 ID:HH+/xbxa0
ごめんなさい、パソコンおちてました。
うーん、時間厳守って言ったからには時間外にしたいけど、まあ時間内でもいいかな。
間に合わないって人は時間内に宣言してた人かな。だったらOKだと思うんだけど……。

ええと、とにかく皆さん乙です。まとめさんありがとうございます。
参加者は投票しようなー?
683以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:15:54.95 ID:ZSvzv80t0
みんな読みに入っちゃうからねぇ
684以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:16:01.39 ID:DpBRvolr0
ただの屍ですから・・・
685以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:16:29.85 ID:fdd+hrJu0
>>679
I LOVE YOU!!
首皮一枚でつながってる気分さぁ

686以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:16:31.90 ID:z2+N+3H60
>>680
(゚ー゚)b
687以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:16:40.25 ID:7AgMMD2x0
>>684
それじゃあしかばねーな
688以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:17:38.04 ID:REQl4SrY0
>>677
ンフーフ?まだ実家にいるようなのに、息子がどうの言ってるのが…激しく妄想乙です…
でも色あせた地球儀の表現とか、好きだなあ。浪漫を感じたよ
689以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:17:41.14 ID:F2nD1mNN0
えー。締め切り間際のカオスかなり切羽詰ったので編集ミスがあるかもしれません。
見つけた方は報告してください。
690以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:18:10.28 ID:TFUMQA35O
まとめさん、死ぬほど乙
691以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:18:39.34 ID:DpBRvolr0
まとめさんには頭が上がらん。足を向けて寝れん。
692 ◆oxQ.jXqnMY :2006/09/11(月) 00:19:38.94 ID:va1N/xM90
>>593
thx。
皮肉や隠喩は今回かなり意識して書いてみた。
そこを評価してくれてに嬉しい。
これで生涯三作目。ここの作家さんは過去作はどうしてんの?

さて、寝る前に御題プリーズ。
ビビッドなヤツを頼むよ
693以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:20:40.83 ID:k5326jUt0
花壇
694以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:21:31.36 ID:XMtp+M2J0
>>687
ワロタw
695以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:21:42.08 ID:nen8Pc0D0
>>687
柴田亜美乙www
696以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:23:37.46 ID:vN3iQNDVO
〉578
読み直してみたらワロタ。
オナヌーしすぎってことなんだな
697以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:24:11.67 ID:z2+N+3H60
>>692
過去作は寝かせてまつ
熟成させて、未来の自分に送る

お題「タイムカプセル」で
698以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:24:45.97 ID:OoU5d5qY0
>>688
そうですねorz久々に実家に帰ったって設定で脳内で押し進められてたけど全然書いてないからだめだめですわ
意見ありがとうございました!!皆さんのを参考にがんばってみますよ!

ということでお題ぷりーず><
699以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:26:52.25 ID:BJmv86Y70
ロマンティック
700以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:28:25.20 ID:REQl4SrY0
>>698
そういう設定があったのね。設定は語らずとも染み出てくる感じがベストだと思うんだけど、
直接的な登場人物が主人公だけで、独白みたいになってるから染み出す余地がない。
そういう場合は、やっぱ説明しとかないと、駄目かなぁ。
701 ◆oxQ.jXqnMY :2006/09/11(月) 00:29:44.93 ID:va1N/xM90
>>693
把握した

>>696
分かってくれて嬉しい。一日五回は辛いよな

>>697
なるほど。
俺もタイトル+日付形式で保存してまつ。
後で読み返すと楽しそうですな。
ローカルでwikiでも作って保存しようかなと模索中
御題「タイムカプセル」把握しました。
明日プログラム組みながら「花壇」+「タイムカプセル」妄想します
702以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:30:59.00 ID:pg33aLyuO
ちょwwwコーラとメントスはやだよwww 改めオダイ下さい
703以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:31:31.84 ID:Uk3d+wWv0
つ未完
704以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:31:32.43 ID:ENbOS0fQ0
ダム
705以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:31:35.27 ID:REQl4SrY0
>>702
妖怪あめふらし
706以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:31:38.47 ID:7AgMMD2x0
じゃあメントスとコーラもらい
707以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:33:43.52 ID:ukbAt1V+0
「フェイント」投下してもおk?
708以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:35:05.17 ID:F2nD1mNN0
とりあえず品評会作以外の感想。
品評会33作とかありえねーよw

>>643嘲笑う嫁
鬼嫁のいる家庭のドタバタ喜劇といった感じ。なかなか面白い。
>俺はこの誕生日という習慣が幼い頃は大好きだった……。
>しかし、俺はこの絶対に逃げようのない苦痛の一日をどのようにして切り抜けるかを考えていた。
この二文、声に出して読んでみ?自分のいいたいことちゃんと伝わる?
俺ならば、
>幼いころは、この誕生日という習慣が好きだった。
>しかし、現在の俺ははこの絶対に逃げようのない苦痛な一日をどのようにして切り抜けるかを考えていた。
とするね。こういう文節のつながりを考えることが推敲です。

>>673指+回転
ニートの考え方ってこんな感じなのかな。
あんまり暇だと自我ぶっ飛ぶんだなw
最初の引用はそのまま抜いてもよかったんじゃね?
1レスに収まりきる文章の流れは潔くて好感触。もっと長い分も読んでみたい。

>>677地球儀
いい話だ。懐かしい感じ。
でも、主人公って年いくつなんだ?
基本的な小説の書き方は覚えておいたほうがいい。
_はダッシュなんだよね?ダッシュは―を二回で――とすること。
ほかのことが知りたければまとめサイトのコラムをどうぞ。


顎引退かーーーー!
709「フェイント」1/2:2006/09/11(月) 00:35:52.27 ID:ukbAt1V+0
いきなりでなんだが、俺は今、ものすげートイレに行きたいんだわ。
今学校の中にいて、昼休みなわけなんだが、飯食って牛乳飲んだ後に猛烈な腹痛と便意に襲われたわけ。
もちろん大のほうな。下品で悪いけど。飯食ってる奴ごめん。
で、

「ちょ、ちょっとトイレ行ってくるわ。むっちゃ腹痛くなってきたし」

って一緒に弁当食ってた奴らに言ったわけよ。
したらいきなり教室の中に居た全員が、すげー勢いで妨害してきたわけよ。
何でかわかんねーんだけどさ。俺の服とか腕とか捕まえてよ、こっちはそれどころじゃねーっつの。

「ちょ、なんやお前ら! どけや!!」

とか叫びながら暴れて、どうにか廊下に出れたわけよ。
んで教室からトイレまでそんなに距離は無いのよ。だいたい百メートルくらい。
だけどさ、その百メートルの中にいるわけよ。あいつが。にやけ面しながら。

「あいつ」はうちのクラスで一番体格も良くてさ、運動神経も抜群。
「あいつ」のおかげで体育祭、優勝できたよ。ありがとな。

ってそんなんは俺の便意の前ではどーでもいいわけで、
問題なのは「あいつ」が妨害する気まんまんなことなのよ。多分。
が足を止めるわけには行かない。後ろからもクラスメートが迫ってくる。同じクラスの仲間だと思ってたのによ。
もう躊躇している暇は無い。俺は「あいつ」に向かって、凄まじい勢いで駆け出した。
廊下に行って感覚で並んでいる窓が、高速道路のトンネルにあるライトよろしく、どんどん後ろへ流れていく。
「あいつ」との距離は二十五メートルくらいか。トイレは「あいつ」の十メートル先にある。「あいつ」は身構えた。「あいつ」も俺の敵だ。
710「フェイント」2/3:2006/09/11(月) 00:36:50.38 ID:ukbAt1V+0
真っ向から「あいつ」と組み合っても勝てる要素は無い。今の勢いごと「あいつ」にぶつかってもおそらく止められるだろう。
そうなれば俺はおしまいだ。学校とはおさらばしなければならない。そうは行かない。「あの子」への想いもまだ告げていない。

俺の人生の為に、俺の告白を待ち望んでいるはずの「あの子」の為に。俺はトイレに、辿り着いてみせる!!

だが「あいつ」をどうかわせばいい? 答えは一つしかない
それは、

「フェイント!!」

もうこれしかない。幸いにも廊下は四人が横に並んで歩けるくらいのスペースがある。
俺は右の壁に肩が接触するギリギリの位置を選ぶ。「あいつ」に俺の考えは読めまい。
「あいつ」との距離はあと五メートル。「あいつ」が手を伸ばした瞬間に、勝負をかける!!

あと四メートル……
あと三メートル……
きた! 手を伸ばしてきた!!

俺は一気に左へと体を移動させる、が流石だ。「あいつ」はそれを察していたといわんばかりに右へと移動させた。
それが俺のフェイントなんだよ馬鹿野郎!! 「あいつ」は今、右への移動の最中だ。
俺はそれを読んでいた。「あいつ」が俺にとっての左側へ移動してくることを!
俺は重心を完全に左には移していなかった。そこへ一気に右足を前に踏み出し、「あいつ」の左後方へ蹴りだす!!
「あいつ」には俺の姿は捉えきれて居まい。一瞬で自分の左後方へと瞬間移動して見えたに違いない。
711「フェイント」3/3:2006/09/11(月) 00:37:43.83 ID:ukbAt1V+0
トイレはもう目と鼻の先だ。
後ろから「あいつ」が追いかけてきているが、今の俺を捉えることは出来ないだろう。

俺はトイレへ駆け込んだ。そして個室へ急ぐ。
しかし、あぁ、なんてことだ!!

トイレにある唯一の個室は、誰かが、使用、していた……

いつの間にかトイレに入ってきていた「あいつ」が俺の腕を掴んだ。
俺の未来は、今閉ざされたのだった。

ちなみに数日後、俺は「あの子」に告白した。見事に玉砕しました。
712以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:38:31.43 ID:ukbAt1V+0
以上です。
すいませんでした。>>711に「以上」と入れるの忘れた。
713以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:42:03.58 ID:XMtp+M2J0
投稿しなければという脅迫観念におされて
書きたくも無いことを3時間くらい書き殴ったあげく
結局完成しなくて全部消去した



はぁ。。何やってんだが・・・死にたい・・・・
714以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:42:59.24 ID:OoU5d5qY0
>>699
ロマンチックな文章wwwがんばるお!

>>700
把握した!いろいろとありがと><

>>708
しっかり読んできますね!!ありがとう!
主人公は久々に実家に帰ってきたっていう設定にしようとしてたのに言葉足らずで撃沈orz
715以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:43:43.33 ID:SS++xYdJ0
>>713
ヨクアルコト。キニシナイ。
716以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:44:09.90 ID:ZSvzv80t0
>>713
それが次に繋がる
717以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:45:27.80 ID:F2nD1mNN0
とりあえずまとめ批評の非表示を解除。
感想の追加は後ほど。
俺の全感想も後ほど。さすがに最後10作品がまだ読めてないw
みんなちょっとは余裕をもってね……_/>。
718以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:53:08.00 ID:niCxv+JW0
まとめさんオツカレ様です。
なかなかどうして投下しづらいね、こういう時は。
719以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:55:27.19 ID:F2nD1mNN0
>>709
笑えたw結局だめだったのかよ。いろいろとwwwwwwwwww
一段落目、今今ってしつこいwなんか切羽詰ってんのはトイレ行きたいからか?wwwww
「あいつ」としつこく強調したのに、話のオチには特になんの絡みもないんだな。
普通に名前付けてもよかったような希ガス。
720以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:56:13.90 ID:nen8Pc0D0
>>713
気分転換しとけw
俺たちはプロじゃない。書きたいから書くんだ。
だから、楽しんで書かなきゃ、なんだぜ。
721以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:58:14.44 ID:Uk3d+wWv0
おだいくだしあ↓
722以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 00:59:08.12 ID:k5326jUt0
グローバル
723感想5 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/11(月) 00:59:27.03 ID:TFUMQA35O
はい、行きますよ

>>484>>486-488 スイート・キングダム◆2LnoVeLzqY氏
全体的にドライな触り。淡々とした語り口の中にも、雰囲気的に寂しさが漂ってる。
作り方が上手いです。安心して読める。
生き物の社会の在り方って案外ずっと昔から変わってないのかな、と考えたり。

>>500-504 森の王◆HVzqEIcQBs氏
綿密な描写だね。個人的にはちょっとくどい。けど、それは語彙が豊富な証拠か。
書き手のセンスが前面に滲んでるのが分かる。同時に間口も狭いかな、と思ったり。
何だろ、凄く感心したんだけど面白かったか?と考えると首を捻っちゃう。感性の違いかいな。

>>520-524 王◆yVjbpjOKPc氏
何無粋なこと言ってんだか……とか思って読んでたら最後吹いた。
この飛躍っぷりは好きだなあ。ここまで行くと逆に清々しい。
しっかり伏線も張ってあるし、なかなか面白かったです。

>>553-555 王手飛車取り◆D8MoDpzBRE氏
女王かよwwwwwwww
将棋好きの設定が活きないな。何か無理矢理取ってつけた感がある。
展開にももう少し伏線張れるんじゃないかな。
724感想6 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/11(月) 01:00:17.21 ID:TFUMQA35O
>>584-587 fragile◆qwEN5QNa5M氏
王を選ぶ、という前提や、展開に説得力・必然性がないのが惜しいかな、と思う。
一般市民的な主人公の思考の流れなんかは共感出来るのだけれど。
オチも弱めですねー、ガツンと欲しいです。

>>594-597>>599 ひとならざりしもの◆D7Aqr.apsM氏
冗長かな、と思う。全体の雰囲気作りに、ゆったりとした時間の流れは必要だけど。
なんとなく惹かれるところはあるけど、文が頭に入っていかないなあ。
好みの問題でしょうかねえ。

>>607>>609-610 遅刻王◆2NoXLuVXMA氏
よくある青春いい話かよ、と油断してたら不意打ち喰らった。本日二度目。
オチが読めなかった俺の負けだ。面白かったよ畜生。何か悔しい。これも語り口好きだなあ。

>>623-626 硝子球◇soVPFXpf0氏
読み進めて行く内にぐんぐん引き込まれた。読ませる文章ってヤツですね。
主人公のカラスのクールな視点も格好いい。
続きがありそうな感じで、続きが気になる話でもある。もっと読みたい。

>>631-632>>635-636 「これが青春だ」◆O8W1moEW.I氏
これはひどい
面白おかしく書けてていいと思います。特に気になる点もなかった。
若さって素晴らしいよなあ。
725以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:00:59.09 ID:8DmRXrrC0
いま帰って北産業

シングルモルトって美味いもんなんだねえ
726以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:01:23.74 ID:Uk3d+wWv0
>>722
把握
727感想7 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/11(月) 01:02:01.27 ID:TFUMQA35O
>>648-652 重み◆Awb6SrK3w6氏
歴史物は知識ないと入ってけないな……。文章構成は上手いと思う。
けどなんか、自己完結しちゃってる感じが否めないというか。
あまり読ませる、ってほどの力は感じなかった。

>>655-656 繋がる想い◆tGCLvTU/yA氏
もっと勢いのある展開が欲しいな。毒にも薬にもならない感じ。
特に心に染み入る、ってこともなかった。
多分、設定が特殊なせいだと思う。文に特に問題はなかったかと。

>>658>>661>>663-665 お父様とお兄様の手◆VXDElOORQI氏
随分小綺麗にまとめたな。
けど前みたいなのの方が感想書きやすかったwwww
普通に流れてるし特に問題らしい問題も見当たらんね。

>>669-671 愚か者◆4RQAzpJruM氏
道化は賢くないと務まらんね。
思ったことはそのくらいかな。これも文章は上手い。
オチはホッとできる内容でした。良い王様になったんだな。
728感想補足 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/11(月) 01:02:51.97 ID:TFUMQA35O
総評、ってほど大したもんじゃないけど。
書き手の色が出てないと感想書きにくいなー、と思った。
美味しいんだけど、特徴のないカレーって面白くないじゃない。
だったら死ぬほど辛かったり、隠し味に味噌を投入した方がコメントしやすい訳で。
同時にその方が自分の方向性を見定めやすいんじゃないかと思う。
今回は普通のカレーが多かった。

で、まとめさんは本当にお疲れ様です。今はおんぶにだっこですが、PC買ったら協力しますんでご容赦下さい。
同時に書き手、読み手、保守人、主催者さんも乙です。
729以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:06:09.00 ID:niCxv+JW0
>>728
全作品の感想お疲れ様です。
普通のカレーかぁ。あんまり投入すると変な味になりかねないから、その匙加減が難しい。
そもそも普通のカレーであるかさえアヤシイ俺が言うのもなんですが。
730以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:07:05.40 ID:ukbAt1V+0
>>728
そもそもふつーのカレーの味がわからない俺は……
731以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:07:31.07 ID:SS++xYdJ0
>>728
総評お疲れさんです
732以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:10:30.74 ID:7uSoWaBB0
>>472
感想サンクスです。
教科書に載るようなテーマで小説を書いてみたら、こんな感じのモノが完成しました。
エンターテイメント性や文学性はほとんどありませんが、まぁ、目指していたモノが完成したのでよかったです。
ただ、ひとつの作品としてみると毒にも薬にもならない、駄文ですな。反省点です
733以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:10:34.52 ID:whq0L8J50
>>728
お疲れ様でした。

>美味しいんだけど、特徴のないカレーって面白くないじゃない。
身にしみる言葉です。
734以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:10:59.95 ID:XMtp+M2J0
いつになったら普通のカレーくらい作れるようになるんだろう・・・
そもそも俺は材料を持ってないのかもしれないな。。。
735以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:11:46.66 ID:tiB+KtiL0
     /::::/|::::::/|::| / ̄``i}、`ー-y┐
     /::://レV /l/     !l, `¨´/  1時から乱立 っと……
.    N//::ハ/::::::|_    _ll,  /|     
.    M/:/:::::::::::::/.戈テッ、  _. 〈:::::!             i、
.    |::::::|::::::::::::::| ____7攵kノ::::|             i: \
.    |::::::|::::::::::::i:|'´     ,\_ノ:::::::|       -=ニニ二 ̄`丶、`ー- 、
.    |::::::|:::::::::;::i:|  ‐-、 /:::::/:::!       ,  '´ ̄. -‐ _     丶
.    |:::::从:::::从:!     /::::::::/i::/      イ . :/ . /./: : iwz_ ハ  ,
.    |/  ヽi、 i> -rく:/:/:;i::/ i/       /. : :// . : メ、. ィ ./: ノ_∠ Z: }/レ  2時だぞ兄者!
-―<\    ヘ   ,ムヽi/i/,i/ ′       ': : イ:, : : ,/戎ナ!/'"´tヱァムイ /
.    \\   \_  } ハ、            i/ ノ''l:/:lイ   ノ     Z ∠
      Vハ    ヽ| ハ \_           ′lヘiヘ  r..ュ   __タ~
      ∨ハ     `l  ハ   `丶、         ∠ィ i\   / 从
       Vハ   |  ハ   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  V ̄ `¨´‐<从
        ∨ハ   |  |ハ /    FMV     / .'"´i`ー- 、   |_
         V ハ  |  |lハ/             /  ーヘ: :-、:  ̄ ヽ\
736 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/11(月) 01:12:01.08 ID:7uSoWaBB0
しまった。>>732は俺です。

>>728
普通のカレーを目指して書いたので、今回はある意味企みが成功してよかった。
お疲れ様です。
737 ◆yVjbpjOKPc :2006/09/11(月) 01:13:17.28 ID:CMc7FAWN0
>>728
全作品の感想お疲れ様です。
そしてありがとうございます。
フツーのカレーになっていたかもわかりませんが、ともかく次回の参考にさせて頂きますー。




やっと感想がもらえた(ノ∀`)
738メントスとコーラ:2006/09/11(月) 01:14:28.76 ID:7AgMMD2x0
コーラにメントスを入れると面白いことが起きる。
さっそく俺はそれを試してみようと思い立ち、コンビニで材料をそろえると
庭先で準備に取り掛かった。
ネットで流れていた動画のように、ゆっくりとコーラの中にメントスを
投入していくと、動画の通りに面白いことが目の前で起こった。
その光景を前にして興奮と感動で心が満たされていったのを思い出す。
そしてあろうことか、久しぶりにドキドキする心臓を押さえながら、次は
人体でそれをやってみようなどと計画してしまったのだ。
しかし自分でやるのはこわい。
そこで妹でためしてみることにしたのだった。
まだ覚えている。
何も知らない妹は、旨そうにメントスを頬張っている。
さてお次はコーラだ。メントスが噛み砕かれる前にコーラを注ぎ入れ…

俺はそこから記憶がなくなり、心の病院に入っている。
ここには時々妹が見舞いに来る。
そのたびにあのときの事は怒ってないから、と告げていく。
しかし、だからどうしたというのか。
正直に言って俺の記憶がないというのはウソだ。
そうでも言わなければ何をされるかわかったものじゃない。
あの時。コーラを注ぎいれた数秒後に気絶していなければと思うとゾッとする。
気がついたときは”あれ”はいつもの妹の姿だった。
だから逃げた。記憶がなくなったフリをして逃げた。
ここにいれば安全だ。オヤジやおふくろもそう言っている。
”あれ”のいる家になんて戻るものか。

「やはり精神に異常が見られます。よほど強いショックを受けたのでしょう」
「息子は妹がバケモノだと言ってきましたので……心配していた通りになるなんて…」
「なにか変わったことはありませんでしたか?その、息子さんがおかしくなった日に」
「そういえばあの日メントスがどうとか言っていましたね。まあ、これは関係ないでしょうが」
739 ◆D8MoDpzBRE :2006/09/11(月) 01:14:33.65 ID:z2+N+3H60
批評・感想に対する御返事をさせていただきます

>>362
ウザさが伝わって何よりwwww
一応、テニスサークルの集まりと言う設定です。
確かに一言あっても良かったですね、サーセン

>>469
確かに、オトしたことに満足しちゃって、あっけないラストになっちゃってますね。
あそこからの展開を正直何も考えてなかったです。

>>723
二作目の方。まず、タイトルがオチから焦点を反らせるダマしになってて、そこから将棋好きが派生したって感じ。
もう少しそこを活かせるような展開にすればよかったですね、反省。
オチまでが一本道で、起伏もなければ伏線もない内容になっちゃってますね、猛省です。
740以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:14:51.41 ID:KGhzHIUY0
お前らは、
どうしようもなく無学で粗暴で喰う事
強姦することしか能の無い、毛むくじゃらで
汗臭い、まんま下等生物である糞オヤジの
濁ったうす汚い腐敗しまくり、発酵ザーメンと
小学校時代から喫煙飲酒ヤクまみれで
義務教育すら完了出来なかった場末の
ワイヤーブラシみたいなソバージュだか
陰毛だか分らんような糞パーマの
これまたガバガバのドス黒い、ひからびた
糞マンコの奥で異臭放ってるマン汁が
結合しなくていいのに、結合しちまった、
それこそ地球上の誰からも全く完全に
1000%鼻くそほども望まれる事無く、
言うなれば原発事故みたいに発生した
地球上のゴミですから、ずっとそんな事してりゃいいよ。
741以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:15:22.79 ID:DsemHzjF0
>>728
お疲れ様でございますorz
頭が上がらないのであげません。
742以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:18:14.77 ID:DpBRvolr0
>>728
がむしゃらに特徴を出そうとすればするほど、ありきたりになっていくっていうのはよく言われることです。
たとえば世の中で、"特徴ある作家"と呼ばれる人って、
大量の文章を読んで、研究して、基礎を全て踏まえたからこそ、特徴のあるものが書けると思うんですよ。
基礎なくして応用なし、って感じかな。
俺を始めこのスレ住人も、まずは基礎固めを中心に行ってもいいのでは、という感じです。
そんな中で、試みとして個性的な文章が登場すれば、それはそれは歓迎すべき事柄です。

つまり何が言いたいかというと、
俺のカレーは圧倒的に煮込み不足です_/>。
743以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:19:47.09 ID:z2+N+3H60
>>738
スマソ、メントスとコーラをカクテルするとどうなるか知らない俺には良く分からなかった。
あと、妹が「あれ」に変身してしまった背景とかが良くわかんないです。
結局妹は化け物になる素質を持っていて、それがメントスコーラで開花してしまったと言うことなんでしょうか?
744以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:21:32.09 ID:ZSvzv80t0
745【投票】 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/11(月) 01:22:03.53 ID:TFUMQA35O
投票忘れてたwwwwwwwwwサーセンwwwwww

【投票】
合わせ鏡◆GdURz0pujY氏

【関心】
そこにいる意味◆8vvmZ1F6dQ氏
王◆yVjbpjOKPc氏



おやすみなさい
746以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:22:10.81 ID:QBRvPqfZ0
>>730
普通が分からなくても問題ナス
世の中にあふれるおいしいカレーを食べつくして、
新しい味覚を発掘していけばおk

調理人として大事なのは、他の人が作った料理を食べるとき、
塩加減や調理時間ばかりを気にするのではなく、
これはどういう調味料を使ったのかな?
これはどうやって刻んだのだろうか?
生のまま、煮る、焼く、炒める、揚げる、蒸す、etc.
色んな調理法を考えながら味わうのが、
おいしい料理を作る近道だと思いますよん。
747以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:23:37.18 ID:7AgMMD2x0
>>743
まあ、特に意味は無いので
まあ、そんなに深く考えなくてもいいですよ。

メントスにコーラをいれたらどうなるかっていうのは
ホントすごいことになります。
748以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:24:54.20 ID:niCxv+JW0
返事はすべきか。投下前にちょいと。

>>363
>>470にて言われた展開が足りなさは、超文明ぽさの無さとも取れると思うんだ。
全くいつもどおり、踏み込みが足りない。
なんにせよ、発想法はこのままでよさそうなので、もうちょっとはっちゃけられるようにするのが、今後の課題のようです。
それが俺のカレーのスパイスのようです。

>>470
他のアリの巣を乗っ取って生きるアリっていましたよね。確か、そうサムライアリ。その国だったんです。


感想、ありがとうございました。
749以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:26:08.67 ID:F2nD1mNN0
あ、アナウンス忘れてた…
750以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:26:19.48 ID:z2+N+3H60
>>744
dクス
てか、妹氏ぬだろwwwwwwww
751アナウンス:2006/09/11(月) 01:27:34.03 ID:F2nD1mNN0
現在、週末品評会24thの投票受付中です。今回の品評会お題は『王』でした。
投稿された作品は■まとめ http://www.wing2.jp/~bnsk/?BNSK -週末品評会24th- にてご覧頂けます。
投票期間は2006/09/12(火)24:00:00までとなっております。

感想や批評があると書き手は喜びますが、単純に『面白かった』と言うだけの理由での投票でも構いません。
毎回作品投稿数に対して投票数が少ないので、多くの方の投票をお待ちしております。
また、週末品評会では投票する作品のほかに気になった作品を挙げて頂き、同得票の際の判定基準とする方法をとっております。
ご協力ください。
投票には以下のテンプレートを使用していただくと集計の手助けとなります。
(投票、気になった作品は一作品でも複数でも構いません)

***********************【投票用紙】***********************
【投票】: <<タイトル>>◆XXXXXXXXXX氏
               ―感想―
      <<タイトル>>◆YYYYYYYYYY氏
               ―感想―
気になった作品:<<タイトル>>◆ZZZZZZZZZZ氏
********************************************************
携帯から投票される方は、今まで通り名前欄に【投票】と入力してください。
たくさんの方の投票をお待ちしています。 

―――――――――――此処まで集計――――――――――
  タイトル◆トリップorID【得票数】《関心数》
   合わせ鏡◆GdURz0pujY氏 【1票】《》
752以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:36:18.70 ID:DpBRvolr0
困った時には保守でもしておこう
753以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:37:29.74 ID:F2nD1mNN0
1スレ規制なしで33作とは・・・
読むのが大変だ保守。
754以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:43:15.48 ID:DpBRvolr0
今回は大混戦になると予想
755以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:44:19.03 ID:QBRvPqfZ0
すごいねー
前回、全作品に感想つけた人が多かったからだと思うけど。
とても喜ばしい限り。

作品を投下せず、ロクに感想もつけなくなった俺は、
ますますいらない子になってきたなー

という寝保守
756以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:46:04.68 ID:F2nD1mNN0
混戦になったおかげで一票もらうのがかなり大変な悪寒wwwwwww

参加者はできるだけ投票するように!
可能な人は面白かった作品にだけでも感想を書くように!
常連は全感想しれwwwwww
757以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:48:05.69 ID:z2+N+3H60
>>756
(゚ー゚)b
今鋭意5作品目を読んでいるナリwwwwwwwwww

まとめ人 超乙
758以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 01:52:25.56 ID:niCxv+JW0
***********************【投票用紙】*************************************************
【投票】:とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcs氏→この王道を行く展開が好みなんです。    

【気になった作品】:合わせ鏡 ◆GdURz0pujY氏→なんとも言えません。お任せします。すげえ。
            森の王◆HVzqEIcQBs氏
              ボキャブラリーの広さとそれを有効活用する文章力に脱帽。
**********************************************************************************

ひとつひとつ読んできた甲斐があった。


寝る前にお題「ランプ」、投下します。
759ランプ ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/11(月) 01:53:55.15 ID:niCxv+JW0
 蝋燭の光に照らされ、怪しく光る金属の置物。
 店を照らす色とりどり蝋燭からは、妖しい香りのする煙。
 それらに満たされた店内の奥、これまた怪しげな主人が胡坐をかいていた。
 白く長い髭、ターバン、皺くちゃの肌。
 ちょっと前に世界を騒がせたテロリストの首領に似ているといえば、似ている。
 のんびりとした話し方をするが、時折見せる鋭い眼光には身が竦む。相当数な修羅場を踏んだのかもしれない。
 店に並ぶ品物について聞けば、あながち間違いでもないかと思う。
 無作為に並んだ品物は、地震が来ればひとたまりもなさそうだ。
 きっと、小さな子のおもちゃ箱を引っ繰り返したような状態になるだろう。
 このアラビアンナイトから飛び出したような老人も、自ら集めた品物の下敷きになること請け合いだ。
「そうなる前に、教えてくださいませんかね、ご老体」
 私は老人の額にリボルバーの銃口を合わせる。
「正直、この貧民街は臭いんですよ。さっさと退散してシャワーでも浴びたいので、教えてくださいませんかね」
 科学技術、通信技術、医療技術……ありとあらゆる技術が発達した時代。
 我々が創造出来ないものは何もないと言われた、人類の絶頂期。
 そんな時代になっても、我々はアトムを作り出すことが出来なかった。
 しかし、『アレ』が発見されたことによりその希望が出てきた。
 魔法のランプ。
 アラビアンナイトに登場する、なんでも3つだけ願いを叶える魔神を封じたランプ。
 そんなファンタジーの産物だとばかり思っていたものが実在したのだ。それも複数。
 大国が躍起になって探検隊を組織、各地を調査した結果、合計4つの魔法のランプが発見された。
 4つのうちひとつは何者かによって奪取され、行方不明となっている。
 残った3つの分析結果によれば、ランプには太古にやって来た地球外生物の高等テクノロジーが使われているらしい。
 なんでも、小さなランプに詰まっている魔神は、ある呪文か行為により召喚に応じるナノマシンの集合体で、
呼び出されると召喚した人間に合わせて姿形を形成する……とのこと。
 詳しい話はよくわからない。私の専門外だ。それがアトムを作るのにどう関係あるのかも。
760ランプ 2/6 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/11(月) 01:54:41.95 ID:niCxv+JW0
 私の仕事はもっぱら、技術の解明に必要な技術者を拉致や魔法のランプの入手。今日の仕事は、後者だ。
 命を賭すに値するやりがいのある仕事だった。国家のために身を粉にして働く充実感は普通のガードマンでは味わえまい。
 5つ目のランプが、この宝の山とも取れる店にある。
「さぁ、あなたの発掘したランプ、出していただこうか」
 奈良の大仏よろしく店の奥に鎮座していた主人から視線を感じる。
 何度睨まれても身が竦む。外に仲間がいなければ逃げ出していたかもしれない。
「……いくら出す?」
 しわがれた、非常に聞き取り難い声だった。
「金を望むのか」
「商売だからな」
「良い値による。予算は少ないからな」
「フムン」
 主人は壁に立てかけられた古い大型そろばんに手を伸ばす。
 日本製の使われなくなって久しい道具だが、頭の働きを促進するのには有効らしく、たまにシュミレーターが出回る。
 珠が枯れ木のような指により、軽快な音を立てて弾かれる。
 しかし計算は長くは続かず、主人は指を滑らせ珠を元の位置に戻し、また壁に立てかけてしまった。
「どうした」
「いや、金などもらってもどうしようもないことに気付いた」
「殊勝な心がけだな」
「タダ、というわけではない」
 そこで主人は両手を叩く。たいした音は出ていなかったが、何かの合図だったらしい。奥から人が出てきた。
 出てきたのは、何故かチャイナ服の麗人。結い上げた髪が美しい。
 彼女の手にはこれまた骨董品にしかか見えないのひょうたんがぶら下がっており、
それを主人に渡してから私に一礼すると、奥に戻っていった。
 当の主人はひょうたんを耳元でゆらゆら揺らし、ほんの僅かに頷いた。中身の確認でもしているのだろう。
761ランプ 3/6 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/11(月) 01:55:26.38 ID:niCxv+JW0
「あんた、名前は」
「は?」
「あんたの名前を教えてくれ」
「それが代金なのか?」
「そうだ」
 あまりの唐突さに、開いた口が塞がらない。
 何だ、ここまで引っ張っておいて名前? ふざけているのか?
「気に食わないようだが、貴殿には見所がある。名前を覚える価値がある。
 再び貴殿らの言うところの『魔法のランプ』を入荷したならば、優先的に売却しても良い。
 その時、名前を覚えていなければ不便だからな」
「つまり、もうひとつランプを手に入れる可能性があるとでも?」
「左様」
「各国の調査団が必死になって探しているのに対し、あっさりと2つ目だと?」
「付け焼刃の発掘ではどうにもならない時もある」
「ふざけるな!」
 主人から銃口を外し、足元に向け発砲。ターゲットは動じない。
「信用できないな」
「ならば、なぜここにいる」
「……」
「証拠を見せるわけにもいかんだろう。ランプの魔神はナマモノだ。一度封を開ければすぐさま腐る」
 どうするべきか。どうする?
 名前を教えたところで何の不利益も無いじゃないか。
「それに、貴殿は随分と古いものが好きなようじゃないか」
「何?」
「その鉄砲、今となっちゃ誰も使っちゃおらんだろうに。弾はどうしてる?」
762ランプ 4/6 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/11(月) 01:56:21.43 ID:niCxv+JW0
 図星だった。
 言われたとおり、私の趣味は骨董品を集めること。
 このリボルバーも今となっては骨董品。安定して動くのは奇蹟だといわれた。
 その分、値も張った。
「個人的にも公的にも、我々は貴殿を応援するよ。弾の補給ぐらいはできる」
 揺らぐ。
 もういいじゃないか。勘繰るのはやめよう。理由が無い。
 念のために偽名で行こう。それでいいじゃないか。
 決めた。私は記憶の中から適当な名前を引き出し、銃を下げ、改まって名乗りを上げる。
「私の名は、内藤。ホライゾン=ナイトウ」
「ナイトウ、だな。覚えた」
 主人は疑う様子も無く、大仰に頷いて私の偽名を復唱した。
 髭に覆われた顔が歪んでいるのは気のせいだろうか。
「おい、持ってこい」
「は」
 主人の呼び出しにすぐさま返事が返ってきた。まるで、この瞬間を待っていたかのように。
 やって来たのは残念ながら先ほどの女性ではなく、半裸の筋骨隆々の大男。
 主人と同じように物語から抜け出したかのような男だ。ランプの魔神のイメージにピッタリ。
 彼の体付きと、丁重にランプを持ってくる様子のギャップに噴出しそうなるのは勘弁して欲しい。
 その雰囲気を察したのか元からそういう顔つきなのか、大男は顔を顰めて私の方を一見する。
「大事にしてくれ」
「私の上司に伝えておく」
 見た目に騙されてはいけない、ということか。私以上にモノを大事にする性格に違いない。
 そんな彼がそっと差し出したランプを、両手で包み込むように受け取る。
「縁があればまた会う日もあるだろう。というより、貴殿は来るだろうな」
「えぇ、恐らく」
「上司さん共々、どうぞ贔屓に。適当に顔を出してくれ。ランプも入荷次第引き渡そう」
「しかし、一体どこで発掘を」
 世界に名立たる大国の力を持ってしても見つけることの難しいランプ。
 それをあっさり見つけると宣言したこの主人は一体、どういった経路で入手しているのだろう。
763ランプ 5/6 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/11(月) 01:57:08.88 ID:niCxv+JW0
 場合によっては、というより命令あれば力づくでも聞き出さなければならない。
「企業秘密だ」
「お互い友好的な関係を崩したくは無かろう。深くは突っ込まないことだ」
「……」
 確かに、その通りだ。
 あまり個人的に出入りしては買収行為を疑われるかもしれないが、友好関係にあるのは悪くない。
 欲さえ出なければ上司もきっと分かってくれるはずだ。
「わかりました」
 甘い考えなのは分かってはいるが、私は任務よりも趣味が大切だったのだ。
 ……?
「いかがなされた」
 胸に何かが突っかかる。何かおかしい。何かが。
 任務より、趣味? 私はそんな人間だっただろうか。
「気分が優れないのか?」
「い、いえ、なんでもない」
 私はこんな簡単に感情を顔に出す人間だったのか。
 違う。やはりおかしい。
「失礼する」
 ここから早く出ろ。頭の片隅で誰かが警鐘を鳴らす。
 どうしてと考える間もなく、私は踵を返していた。
「ところで、ホライズン君」
 私が店を出ようとしたその時、唐突に主人が私の名を呼んだ。
 偽名とは一文字違いの本名を。
「まだ何か」
 あるのか。
 そう私が発音する前に、突然体が飛び上がった。
764ランプ 6/6 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/11(月) 01:58:24.35 ID:niCxv+JW0
 そのまま主人の方、正確には主人が握っているひょうたんに、全身が吸い寄せられているかに感じる。
 ぶつかると思い、目を瞑り身構えたのだが、私を待っていたのはやわらかいクッションのような物。
 恐る恐る目を開くと、そこは薄暗い洞窟のような場所だった。
 辺りにはアルコール臭と腐臭しかしない。あまりの悪臭に嘔吐感を覚え下を向いた瞬間、クッションの正体が判明する。
 死体。腐臭の原因。
 壮絶に吐いた。
「何が起こったんだ」
 問いかけても返事は無い。ここにいるのは死体だけ。
 よく見れば軍服やスーツ姿の元・人間が多い。
 思い出せ。ここに来る寸前を。
「主人……ひょうたん……私の本名……」
 思い当たるのは……あった。ひとつだけだ。
 そこからあらゆる可能性を辿り、至った結論もひとつ。
 恐らくここはひょうたんの中だ!
 名前を呼ばれ返事をした物を吸い込み閉じ込める、西遊記の金角・銀角のひょうたん!
 こんなものまで実在するなど、誰が予想できた物か。
 ランプの店の商品も、全てこの手口を利用して奪い取った物に違いない!
 自白作用のある香の香りを利用して名前を聞き出し、身包み剥いでひょうたんに閉じ込める。
 つまりは、そういうことか。
「謀ったなァ!!!」
 私の声が、狭い空間の中で木霊して、やがて消えた。

 ―― a decoy 終 ――
765以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 02:00:35.87 ID:niCxv+JW0
以上。>>760に「か」がひとつ多い。
アンフェアかなぁ。おやすみ。
766以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 02:10:13.44 ID:F2nD1mNN0
>>759
ブーンwwww
シリアルな中にこういうTIPSが混ざってるのも面白いな。
普通の人には別になんともないのにVIPPERだけ反応するというwww
話は面白かったね。でも主人公を内藤にする必要があったのかな?
どっちかというとメインは店の主人のような……
まあいいか。面白かったです。

っつーことで品評会の全感想いってみよう!
すんげえなげえけどお付き合いください(さるさん大丈夫かなw)
767 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:10:43.93 ID:F2nD1mNN0
チェックメイト◆D8MoDpzBRE氏
「王」の「王道」、「王様ゲーム」と来たかw
なんかこいつクドイなーw絶対友達になれないタイプだ。
多分狙いなんだろうけど、本当にうざいw
ここでこんなこと言うか?とかいろいろと突っ込みどころがあるけど
これも作品の中のつくりなんだろう。上手いと思った。

威厳◆RxKL4Kx1TU氏
話関係なしかーーー!
面白い話だと思ったんだが、いい意味で肩透かしを食らったw
2,3レス目はお話の中身だと思うんだが、もっとドラマティックに表現してもよかったかも。
そんなに力入れて作り話されても困るがw
面白かった。

合わせ鏡◆GdURz0pujY氏
合わせ鏡というよりも、視点がドンドンとマクロ化していく感じ。
話の展開がすごく良かった。実際の国王のところをもっと中心に持ってくると
最後の肩透かしがもっと上手く決まった気がする、
>彼女がするのは蟻の出産だけだ。
なんか当たり前感。女王蟻が産むんだから蟻だろうな、と思った。

王◆hqltjF9v.Q氏
設定がぶっ飛んでて面白い。
でも設定についての説明が無いから置いていかれた感が否めない。
もう少し説得力のある設定になっていれば、感情移入度が増したと思う。
小説の禁則事項は守ったほうが読み手には優しいです。
768 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:11:41.75 ID:F2nD1mNN0
二代目として◆qygXFPFdvk
拙作。
舞台についてはどこの国でも、どの時代でもない空想の国を設定しました。
西洋でも中国でも日本でもない不思議な感じを味わってもらえれば幸いかと。
最初は蟲毒を使わせるつもりだったんですが、キャラが拒んだのでこうなりましたw

ある王国の滅亡◆vMDm/ZpiU6氏
落とし方は面白い。でもこのネタなら前半にあそこまで力入れなくても……
>そんな中、ただ一人口を紡いで鎮座する者がいた。
多分口は紡がない。つぐむ/噤むでしょう。
>「サムライの国以下の低脳らしいな、“奴ら”は!」
サムライの国=低脳っていうのはどこからの設定なのかな?そういう表現は他に見当たらない。

猫が大好きな王様◆gugD9oZRwk氏
初っ端から見直しぬけがあると読むほうのテンションも下がります。
2行目、読んでみておかしくないですか?
さらに言えば1段落目で文章が破綻しています。
立派な王様→すぐ八つ当たり→ひどい人。接続詞も何もなしにこう意見が変わっては
読むほうは混乱します。
残念ですが内容には入り込めませんでした。

王◇vk0YS6+q0氏
ワンときたか。俺も最初これを選ぼうとした。
チャイニーズマフィアのことよく知らなくてあきらめたw
よくあるネタだね。昔で言う「必殺技」みたいな感じかw
すっきりとした暴力ネタは個人的に好み。けどワンが「王」であることを示さないと題を消化できないと思う。
769 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:12:41.20 ID:F2nD1mNN0
王◇otvP2O7G0氏
書き直してだいぶ印象が変わった。
>だから私は王になるために勉学に励み、体を鍛え、王にふさわしい人間になるための努力をしてきたつもりだ。
この文はなんか冗長。もっとすっきり書けるはず。
オチに含みを持たせるのが作風なのかな。
読み手としては作者から提示されるオチを読んでみたい。

王たる資質◆aDTWOZfD3M氏
むずかしい…これはイエスの使徒の話だよね?
ユダだっけ…。聖書読んだこと無いから分からないや。
ダヴィンチコードも読んでないって俺がまずいのかな?
そういう人でも分かるように作品の中で埋めてくれるともっと入り込めた。
まぁ、作中で埋めると今度は説明臭いっていわれるんだがw

王◆iU3AsNaKpM氏
絵本調の語り口で惨殺物。嫌いではない。
でも改行が意図的なものなのか分からないけどすんげえ読みづらい。
溜めるところは改行しても良いんだろうけど、やり過ぎ感がある。
語尾が変なところも多々あったので、そこを直すといいと思う。

そこにいる意味◆8vvmZ1F6dQ氏
発想が面白い。王って題を出されたときに、トランプ、将棋、チェスが頭に浮かんだ。
でも王が居ないってのは思い浮かば無かったな。発想勝ちだと思う。
俺なら王将がなかったら別のコインかなんかで代用するけどなw
タイトルで意味、と出ているけど、二人は結局意味を見出せなかったのかな。
なんか説得力のある説明がほしかった気がする。
770 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:13:16.73 ID:F2nD1mNN0
わがままな王様◇IWUfWYgV0氏
ふむ。どういうオチかと思ったらいい話だったんだね。
語り口が軽いからサクサクよめた。
ただ、最初のほうで王様の趣味が人助けに見えなかったのが残念。
後から見直しても、人助け…?と思うことが書いてあった。金バラまきとか。
パッと見人助けに見えなくて実は人助け。難しいと思うけどそこまで書ければよかった。

王の資質◇P9cLTgbi0氏
話は禅問答のように終わりが無く、それをしっかり表せていると思う。
>その必要は権力に比例、あるいは2次関数的にある。」
違和感を覚える。比例する、まではいいんだけど、二次関数的???〜的関係としないとおかしいと思う。
>「王足る者の使命、それは何だと思うかね。」
たるは助動詞だから平仮名でいい希ガス。

とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcs氏
改行の位置がいまいち不安だったけど、最後まで楽しく読めた。
三人の力関係がいまいち分からなかったけど、アレスが力を隠してたってことだったんだね。
誤字が目立った。推敲不足だったかな?
まぁ、面白かったのでよし。ドラクエのアリーナ思い出した。

帰郷◆5GkjU9JaiQ氏
王というより王国って話だけどすごくよかった。
まず表現がすき。吸い込まれる感じで頭の中に夏の情景がすぐに浮かんだ。
(まぁ今も十分暑いんだがw;)
題云々抜きにしていい話を読んだと思う。
771 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:14:15.22 ID:F2nD1mNN0
antic―king◆Cj7Rj1d.D6氏
サヴァン、カニバリズム。要素てんこもりですな。
最後まで面白かった。一介の騎士が王になっちまうのは、ん?て思ったけど
これも面白かったのでよし。
だが、若干の見直し漏れがあった気がする。

王道をゆく◆ohRoMAnyXY氏
ハンカチ王子思い出したwいや冗談ですがw
視点転換があまりうまく運ばなかったせいか、ちょっと読み取りづらいところはあったけど
面白かったと思う。俺なら爺を仕事に疲れた王様にしたかもwwww
でも推敲不足を感じた。代表例は「弱冠→若干」ね。

突撃ラヴァーズ◆ddhKGEW.t2氏
やっぱり王手がらみから入る作品が多いねw
この方法を使うと、いきなり話しに入っても変じゃないからいい。
……の多さにはちょっと辟易としたけど。
会話の返しが単調なのも気になった。
穴熊戦法って常識かな?ストーリーに絡めるなり、説明が入るなりあったほうが素人にもわかりやすい。

白馬に乗った王子様◆iU3AsNaKpM氏
二作もかけるとは。才能がうらやましい。
こちらの作品のほうが好きかも。
題の王とは若干外れたけど、王子様でもいいか。
六時間も車走らせたら結構な距離を走ってしまうのではないかとちょっと心配になったw
772 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:14:48.60 ID:F2nD1mNN0
スイート・キングダム◆2LnoVeLzqY氏
ビクビク……悔しいけど……やっぱりうまいなw
話もよかった。気になったところは次だけ。
>母親に聞いても同じ答えが返ってきそうだと思っていたら、やっぱり同じ答えが返ってきた。
やっぱりってことを言いたいんだろうけど、まったく同じだと変。
>母親も同じことを言うかもしれないと思っていたら、やっぱり同じ答えが返ってきた。
とかのほうがいくね?

森の王◆HVzqEIcQBs氏
前にも書いたけど語彙の多さに圧巻。ただ、よく読んでみると言い回しに改善の余地ありかも。
>それでも一日少なくて二人、多くて十人くらいがここに集まった。
この言い回しは引っかかった。文脈から判断するに、少なくて二人というより、少なくとも二人じゃない?
>それでも一日少なくとも二人、多いときには十人くらいがここに集まった。
はどうだろう?

王◆yVjbpjOKPc氏
なんか、ドタバタ喜劇といった感じ。
面白かったが落ちがちょっと突拍子がない感じがしたなぁw
説明口調になりすぎてるところがある。
もう少し情景表現を入れるといいかも知れない。

王手飛車取り◆D8MoDpzBRE氏
テラエロスwwwwっつーか酔っ払ってんのに本格的なSMプレイかよwwwwwww
まぁ、文章に突っ込みどころはないです。
ただ、お題がまったく関係ないwwwwwwwwwwタイトルと女王様だけかよwwwwww
あと、大学のコンパでアルコール覚えちゃだめです><; もっと早くから練習しといてください><;;
773 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:15:30.53 ID:F2nD1mNN0
fragile◆qwEN5QNa5M氏
なかなか興味深い設定。でもオチが……結局自分の願いはなんだったんだろう?
せっかく登場させた人物が名前を呼ばれるチャンスがあったのならば、
ちゃんと名前を付けてあげたほうがいいよ。
○○さん、ほど興ざめする名前はない。あなたはこの小説の神様なのだから
気の聞いた名前で呼んであげてください。

ひとならざりしもの◆D7Aqr.apsM氏
ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
この話昔から構想練ってたやつでしょうか?
ものすごくテンポのいい語り口に、流れるような展開。内容。すごいと思う。
でも題が取って付けたような……「私、部族を率いる王なの」ここだけ?
もうちょっとお題に則したエピソードがあれば完璧といったところでしょうか。

遅刻王◆2NoXLuVXMA氏
この人も語彙が豊富だねぇ。問題は言い回しかな?
>光のせいで埃が目の前を飛びまわっているのがはっきりとわかる。
光のせいでとすると光があるから埃が飛んでるみたい。光の反射で〜とかのほうがいいかな?
>セーフモード
セーフモード?勝手にセーフモード?セーブモードじゃなくて?
弱弱しいは俺も言われたことあるけどくどいらしいですw(このセリフ何度目?w)

硝子球◇soVPFXpf0氏
宝石の王。ダイヤモンドか。
うまいとは思うけど題の消化度はいまいちかなぁ。
普通の小説としてはうまくかけてると思う。これまでもいくつか書いたことある人かな?
あとは品評会で優勝するための発想でしょうか。以降期待。
774 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:16:04.79 ID:F2nD1mNN0
これが青春だ◆O8W1moEW.I氏
タイムリーww
しかもテラエロスwwwwwwwっつーか投球に集中しろwwww
ティッシュの王子なんて呼ばれるようになったら終わりだなw
面白かった。

重み◆Awb6SrK3w6氏
タイトル通り重い、考えさせられる話だった。
文章の流れはいいと思う。ちょっと突っかかったのは
>その言葉は多くの人々に重石となって心の底に沈んでいるはずなのにである。
どっかでもいったけど文節のつながりが遠い。
>その言葉は、多くの人々の心の底に、重石となって沈んでいるはずなのにである。
のほうが素直。

繋がる想い◆tGCLvTU/yA氏
うん。いい話だ。でも面白みがなかったかなぁ。
出てくる人物は二人とも素直だし。キャラがかぶったというか。
若い女王がツンデレ(この場合ツンデレではないかも試練がw;)ってのも定番だしなぁ……
もう少し訴えたいことが前に出ればよかった。
逆に言うと、この流れならばこの先どんな風にも広げられるってことなんだけど。
まぁ、品評会ですので題により則したものの方が面白いですね。

お父様とお兄様の手◆VXDElOORQ氏
きたなw王の娘ってことは皇女かwwww
最近妹が兄を指す作品に凝ってるのか?wwwwwww
徐々に表現に磨きがかかってきていると思う。刺すシーンが怖くなってきたよw
>突如兄は、隣国に軍事的に介入をする言い出した。
急にカタコト?関西弁?
775 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:16:39.07 ID:F2nD1mNN0
愚か者◆4RQAzpJruM氏
愚者と愚かな王の掛かりか。うまいな。
ジェスターの話があんまりにも冗長で中だるみ感。
お話の中に丸々一個お話が入ってるからかな?
ジェスターの会話分がちょっと長いから、王様との掛け合いを途中で入れたほうがよかったかな?
題は見事にこなしたと思う。
776 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:17:11.61 ID:F2nD1mNN0
最後は総評。
俺なんかは結構新参の部類に入ると思うが、それでも俺が入ったときよりかなり人が増えた。
いろんな人の文章読むのは面白いし、何より刺激になる。
いいところは盗もうとするし、悪いところは直そうとする。これが上達だと思う。
今回投稿して、まだほかの人の作品を読んでない人は是非読んでほしい。いい作品がそろってるから。
いきなり全部は難しいかもしれないからタイトルに惹かれたやつでもいい。
そして投票をしてください。

そして、今回の作品の多さを支えたのは新人作家の続出によるものが多いと思う。
これはスレの成長としてもすごいことだ。この調子なら入賞作家がもっと出るだろうし、
マジで出版みたいな話になるのもそう遠くはないはず。
これからもみんなでがんばりたい。

だが、これだけは今回ものすごく気になった。
新人さんの多くが小説の禁則を守れていない。
・!や?の後はスペース一個分あける。
・「」内の文章には最後の。は付けない(」には。と同じ意味があるから)
・・(中黒)は使わない。…(三点リーダ)を二個つなげて……とする。
・ダッシュは―を二個。――とする。
・算用数字(1234…)と漢数字(一二三四…)は混用しない。
これらはこのスレでいっつもいわれることです。何よりも読み手に読みやすいようにするための約束。
新人賞なんかではこれらを守らないだけで読んでもらえないことすらあるそうな。
別に趣味で書いてるだけだから、「〜〜。」とする作家もいる、いくらでも反論はあるだろうけど、
読み手に優しいのはルールを守ってるほう。知らないより覚えておいたほうがいいと思います。

以上。今回は良作ぞろいでした。
777 ◆qygXFPFdvk :2006/09/11(月) 02:23:53.94 ID:F2nD1mNN0
お返事忘れてたw

>>362
ありがとう。
なんか書いてる途中にいいヤツに成長しやがって…w;
本当はもっと馬鹿なんです。
地理は分かり辛かったか。
主人公のいる土地が大陸の東になります。で、蛮族はさらに東から船かなんかでやってきます。
皇帝は大陸の中央(つまり主人公から見て西)にいます。最後は中央から東に王都が移されて終わりです。
東方征伐将軍は、東方で蛮族を征伐するっていう意味です。やっぱわかりづらいなw
精進します。

>>469
ありがとう。
読みやすいといってもらえるようになったのは正直うれしい。
オチは複雑だったかな?そんなに難しく書いたつもりはないんだけど…
思いっきり、彼が皇帝を討つのは翌年のことだった、って書くと大味な気がしたのでこう書いてみました。
わかり辛かったら俺の責任だwwww
778以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 02:26:27.26 ID:F2nD1mNN0
で、投票は今晩にでも。
さすがに眠いので寝ます。保守よろ
779以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 02:37:57.68 ID:DsemHzjF0
おお!もう一票頂けるとはありがたいですorz
しかし、今回全感想かける時間がなさそう……orz

>>770
激しくお疲れ様です。
とあるお城の婿探しの作者です。

彼は姫様に惚れていたので、
100%の実力を出せなかったって感じです。
改行はどうしたら安定するんだろうorz
誤字は推敲しても減らない俺は集中力が足りないのか、
それとも単純に推敲する時間が短いのか……。
まあ、今が足らないのならもっと増やせばよいですよね。
言われてみればアリーナw
鉄の爪でも使わせておけばよかったw
最後になりましたが、批評感想ありがとうございます。
面白いと感じて頂けたのでとても嬉しい限りです。
780 ◆D8MoDpzBRE :2006/09/11(月) 02:43:04.48 ID:z2+N+3H60
>>767
乙&dクスです
御返事を

>>767 一作目
dクス
キャラを作って勝手に動かしたら、どんどんウザくなったwwwwww
長編には向かないだろうな、と思った次第です。

>>772 二作目
dクス
一作目もそうだけど、タイトルはオチから目を反らそうという、単なるダマしwwwww
お題が「王」になったときから、王様ゲームと女王様だけはどうしてもやりたかったwwwww

なるべく頑張って全レス書きたいと思いますが、今日は限界ですので明日にでも書かせていただきます
781 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/11(月) 02:43:21.49 ID:7uSoWaBB0
えっと、初めて作品投下したので品評も挑戦してみようと思います。
こちらも初めてになりますので、稚拙なものになってしまうと思いますが、ご容赦ください。

チェックメイト ◆D8MoDpzBREさん
文章のほとんどが主人公の心の声になっています。これは面白い試みだと思います。
ただ、序盤はナレーション風の独白だったのに、中盤以降は読者に対する会話になっています。これはどちらかに統一して欲しいです。なんとも言えない統一感の無さを感じてしまいました。
それと、このストーリでD8MoDpzBREさんが何を読者に伝えたいのかがイマイチよくわかりません。童貞の鬱屈した女性に対する気持ち? それとも、初キスを愛する相手と行ったはいいが、そのシチュエーションが王様ゲームだった事に対する悲しさ?
テーマをもっと前面に押し出した方がいいように思います。

威厳 ◆RxKL4Kx1TUさん
序盤と終盤でチェスをする男、そして一番重要な中盤で偉大な王のお話が展開される構成になっていますね。
正直申し上げまして、序盤と終盤のシーンはいらなかったのではないでしょうか。
特に終盤で中盤のストーリーが作中の男による創作だと言ってしまっている。これでは読者は萎えてしまいますし、中盤で展開されたテーマの意義が薄れてしまいます。
中盤がなかなか考えさせられる内容だっただけに、その点が少し残念でした。

合わせ鏡 ◆GdURz0pujYさん
2・3の王と大臣の会話パート、テンポが良く、非常に読みやすいです。
構成も面白く、王と呼ばれる者達の様々な感情がわかりやすく理解できます。
しかし、私はこの作品に対して根本的な部分で共感を得ることが出来ませんでした。
この作品において、GdURz0pujYさんは王として登場し、自らの作品を「妄想」と言い放ちます。確かにGdURz0pujYさんが作品をチラシの裏に書きなぐり、誰にも見せず、小説を作るという行為を完全に自己の中で完結させているのならば、それで問題はありません。
ですが、このような公共の場……しかも品評会のような他者を巻き込まざるを得ない場に作品を提示する場合はそのような態度ではいかがなものでしょうか。
他者を巻き込む以上、ある作者の作品は本人の頭の中だけに存在するのではなく、ましてや作者は究極の神などと言える立場ではない、と私は考えます。
その点で、私はこの作品に共感する事は出来ませんでした。しかし、このような事を考えさせられるという事はこの作品がそれだけ深く読むものに影響を与えうるという事なので、その点は素晴らしいと思います。

王 ◆hqltjF9v.Qさん
ごめんなさい、私の理解力が足りないのかもしれませんが……世界観がまったく理解できません。全編通じて「?」という感想しか得ることが出来ませんでした。
非現実世界を描くのであれば、まずは世界観を読者にキッチリと伝える事を意識してみてください。
782以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 02:54:42.57 ID:DsemHzjF0
 
783以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 03:07:07.70 ID:DsemHzjF0
 
784 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/11(月) 03:21:08.53 ID:7uSoWaBB0
二代目として ◆qygXFPFdvk氏
読後感が爽やかで非常に面白いです。文章も読みやすく、導入部に誰でも知っているであろう童話の要素を持ってくるなど、細かい点まで抜かりはありません。
ただ、少しだけ気になった事は余りに王が完璧すぎるという事。なぜ彼が馬鹿殿と呼ばれていたのか? 
馬鹿殿が構成するようなエピソードがあれば、無理なくストーリーが進められたと思うのですが……。
気になった点はそこだけです。とても面白い作品でした。

ある王国の滅亡 ◆vMDm/ZpiU6さん
女王の勇気で王国は救われました、めでたしめでたし……な中世ファンタジー小説かと思いきや、女王の「私は一匹じゃない」というセリフで読者の想像する世界に違和感を感じさせ、そこから怒涛の勢いで現実に持っていく展開が非常に面白かったです。
しかし、やはり水責めで滅びてしまう世界を超文明と言い切ってしまうのは少し無理があるように感じました。

「猫が大好きな王様」◆gugD9oZRwkさん
ストーリーがちゃんと完成していて、それでいて立て読みも可能なのであれば面白かったかもしれません。

「王」◇vk0YS6+q0さん
一発のネタに全てをかけた作品なのですが、肝心のネタが弱い気がします。
キツイ言い方をしてしまうとありがちです。
それとテーマの「王」を名前に使ってしまうというのはどうなんでしょう……。それなら他のテーマでもいくらでも挿げ替え可能になってしまいますし……。
785以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 03:21:24.55 ID:b2VEThji0
深夜だが

お題頂戴
786以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 03:24:40.70 ID:DsemHzjF0
>>785
787以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 03:39:21.93 ID:DsemHzjF0
 
788以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 03:47:18.97 ID:BJmv86Y70
789以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 03:52:01.71 ID:b2VEThji0
やべ、半分寝てたw

>>786
把握しますた
790以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 03:57:53.25 ID:7uSoWaBB0
王 ◇otvP2O7G0さん
親の自己実現を子供に強制することの悲劇が描かれています。
これは非常に面白い。
家庭環境が変化していく中で教育もまた変化していこうとしている現在。そういう時代に真っ向から向き合ったテーマの作品を書けるという事は素晴らしいと思います。
ただ、少しだけ気になったのがこの小説からは現実世界の現代が舞台になっているような印象を受けるのですが、その世界観において「王」という設定だけが浮いているような気がします。
そこを自然に読者に受け入れられるようにすれば、さらに素晴らしい作品になれたと思います。

『王たる資質』◆aDTWOZfD3Mさん
信頼している者を様々な要因により殺害してしまった者の悔恨を描いているのだと思うのですが……であれば、読者に聖書の知識を要求するようなストーリーにする必要性が感じられません。
登場人物を変え、主人公と殺害される者の過去の交友や殺害の動機などを切々と語るストーリーにすれば、ラストの主人公の苦悩に説得力を持たせることが出来たのではないかと思います。
ちなみにタイトルと本文が合っていない様な気がしました。気のせいかもしれませんが。

無題 ◆iU3AsNaKpMさん
毒々しい童話風で素敵です。
ただ、最後のオチが『 死  体  の  国 』というのはストレートすぎると思います。
一文字ごとに空白を開けているのもなんだかチープな感じを増徴させてしまっています。ここは「美しい国」にすれば皮肉が効いていて良かったのでは。
また、この物語にはお紀様が登場する意義が見受けられません。
自分以外、誰の美しさも認めず処刑し続けていくストーリーなのに、なぜか妃だけは処刑されない。妃は登場させなかった方が王の狂気を表す上で有効だったのではないでしょうか。
それとこの作品を読みながら思ったのですが、もしかしたらこの作品は安部幹事長が訴えている「美しい国」に対する皮肉なのでしょうか。
醜いものは下流社会の住民の比喩? もしそうだとしたら、非常に面白い作品です。

そこにいる意味 ◆8vvmZ1F6dQさん
うーん、恐らく「どんな存在にも各々、他のモノでは代替不可能な存在理由がある」という事を言いたいのでしょうが……。どうにもそのテーマが伝わってきません。
文章がうまくまとまっていない様にも思えますし、そもそもこのテーマで作品を書くのならば「歩」の存在理由を描くと共に、「王」の存在理由も描かなければなりません。
「王」の存在を忘れちゃダメでしょう。作品内で矛盾が発生しているため、テーマがぶれてしまっています。
791 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/11(月) 03:59:06.11 ID:7uSoWaBB0
残りは明日書きますね。

いやー、品評って疲れるなぁ。
小説書くより確実に疲れるわ、これは。
792以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 04:31:38.94 ID:dIzMv/h70
ほっ。
793以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 04:45:53.74 ID:BJmv86Y70
794以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 05:09:01.27 ID:dIzMv/h70
795ロマンチック【romantic】:2006/09/11(月) 05:19:59.04 ID:OoU5d5qY0

[形動]現実を離れ、情緒的で甘美なさま。また、そのような事柄を好むさま。空想的。「―な夢にひたる」
……とある。

俺はいったい何やってんだ!?
渡されたとき以来封印していた分厚い国語字典を広げ、しかも調べている単語は[ロマンチック]ときている。
完全に頭がイカれてるとしか考えられない。
せっかくクソ重たい辞書を広げて調べたってのにいまいち意味が分からん!! 情緒的ってなんだ!? 甘美なさまってなんだよ!? わかりやすくハイパーリンクでも付けといてくれ!

久々に役目を終えた辞典を閉じ、ぼんやりと黒板を見る。
なにやら忙しそうに教師が、書いては消し、書いては消し、を繰り返していて、視線を広げるとみんな眠たそうに授業を聞いていた。
4時間目の授業なんてただでさえ眠たいのに教科は現国ときている。
これは睡眠タイムだね。俺は机に突っ伏して4時間目の授業を睡眠にしようとした。

そのとき、あまりあるだらけ模様を打開しようとしたのか、教師が声を張り上げた。
「それじゃあここからはみんなに読んでもらうわ! 今日は7月12日だから12番! 霧島さん読んでちょうだい!」 
俺はその一言にギクリとした。

「霧島百合」

俺を情緒不安定に陥れた張本人だ。
と、同時に俺の彼女でもある……なんて自信持って言えないけど。
俺と霧島は2週間前に付き合ったばっかりで、未だに下の名前ですら呼んだこともない、呼ばれたことも……

なのに霧島の誕生日は明日に迫っており、どう扱ったらいいのかわからない俺は本人に直接「どのように祝われたら嬉しいのか?」を聞いてしまった……今思えば聞かなきゃよかったかもな。
返ってきた答えは
「え?……ロマンチックな感じがいいかなぁ……」
であった。
その一言によって俺の脳内コンピューターはエラーを吐きまくり、さっきのように混乱したとしか思えない行動をとってしまったわけだ。
796ロマンチック:2006/09/11(月) 05:26:11.75 ID:OoU5d5qY0

霧島はそんな俺の気持ちを知らず、一言もつっかえることもなく流れるように文章を読んでいく。
そもそも霧島を好きになったのもこんな感じだった気がする。
難しい漢字も、意味不明な言い回しも、軽々と飛び越えるように読んでいく。その姿にとても知的なものを感じたし、何より読んでるときの声がいい。
甘いようでいて、どこか凛としているような。パステルカラーのようでいて、しっかりとした色みもある。みたいな……

そのパステルカラーボイスのせいか「霧島百合」は「気になる存在」から、「好きな人」になり、最終的には「彼女」になった。2週間前にね。

そして明日はロマンチックなデートを催さなくてはならない。無理矢理にハードルをあげられたこの難問に答えることができるのか?俺よ。
797ロマンチック:2006/09/11(月) 05:28:36.96 ID:OoU5d5qY0
プランはこうだ。
昼頃に駅で待ち合わせ、映画を見る。映画の感想やらを話しながらショッピングをし、日が暮れるのを待つ。
そこからが山場で、夜景の見えるレストランに行って食事をするんだ。
ここは比較的安価で、穴場デートスポットとして有名らしい。俺も友達に教えてもらったからよくわからないけどさ。
しかも、この日はちょうど花火大会があってだな、ディナーを食べながら花火も見れるってことよ。
そこで駄目押しと言わんばかりにバイト代を叩いて買った指輪をプレゼントするわけだ! 最高のプランじゃないか!!

そして当日。
いつもより念入りに髪型をセットして待ち合わせ場所に向かう。
霧島は先についていて俺を待っていた。いつもの制服と違って私服の霧島は、なんだか柔らかいような印象を受けた。
笑顔も一段とかわいい気がする……なんて見とれてる場合ではない!! 
俺にはロマンチック★デートを実行するという重要な使命があるのだから。

映画を満喫し、それを話題にして話しながら彼女のショッピングに付き合う。まさしく思い描いていて通りになっていた。
レストランへ向かう道の途中で、急に雨が降ってきた。
雨足はどんどん強まってきているみたいなので、足早にレストランを目指す。
雨に濡れながら、なんとかレストランに着くことができた。
霧島も雨に濡れている。なんだかとても困ったような表情になっていたのでお店の人にタオルを貸してもらって霧島に渡した。さっきまでの困った表情はすこし晴れた気がする。

席に座り、メニューを取ろうとしてふと、窓の外を見た。
通り雨なのだろうか、もの凄い雨音をたてている。今日の花火大会は中止かな……
霧島にもメニューを見せて一緒に選んだ。
霧島は野菜のスープとオムライス、俺はハンバーグのセット料理を頼んだ。
雨に降られてしまったことを謝ると
「天気のことはしょうがないよ。そんなにあやまらないで。」
と、雨にもめげずに咲く一輪の睡蓮のような笑顔で言ってきた。
ちくしょう、霧島好きだぜ。
798以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 05:30:58.40 ID:OoU5d5qY0
このあと、さっき頼んだ料理が運ばれてきたのだが味の方はというと、実はよく覚えていないんだ……
それよりもどのタイミングで指輪を渡せばいいのか悩んでいたからな。花火があったら見とれている間に準備して渡せたのに…

そんなこんなでディナーも食べ終えて、一段落着いたところで俺は話を切り出した。
「あのさ…これゆびwyhjfhっkっぁl」

お決まりじゃないか……焦り過ぎだよ自分。

「えっ……あ…ありがと!」
どうやら俺のスワヒリ語は通じたらしく、せっかくだから指輪をはめてあげることにした。

………

中指、薬指、人差し指……入らない

血の気が引いていく音が確かに聞こえた…
女性は9号という神話を信じていたおれが馬鹿だったのね…
微妙な空気に耐えられずに伝票を持って店を出ることにした。その間中、霧島は困ったような笑みを浮かべながら
「大丈夫だよ、ほんとうにありがとう、うれしいよ」
と言っていたような気もするが、ダウン寸前の脳内にはなにも届いていなかった。

799ロマンチック:2006/09/11(月) 05:33:33.74 ID:OoU5d5qY0
何がロマンチックなのだろう。俺がしたことといえば雨に濡れさせて迷惑な指輪を押し付けただけだ。
せっかくの誕生日なのに俺は何やってんだ。あまりの申し訳なさに口をついて出てきた。

「…ごめんな霧島。俺さ、デートとか初めてでよくわからなくてさ…それでロマンチックとかいうもんだから余計によくわからなくなって…いちいち辞書で調べたんだけど、もっとよく分からなくなってさ…今日は誕生日だったのに本当に――」

急に目の前が明るくなって、夜空に花が咲いた。それも一輪じゃなくて大輪の鮮やかな花だった。

なんだか二人してぼーっと見ていた。
そういえば雨、収まってるもんな。
ここで俺はようやく冷静になれた。そういえばまだいうべきはずの言葉をいってなかったな…

「霧島……誕生日おめでとう」

800ロマンチック:2006/09/11(月) 05:34:51.62 ID:OoU5d5qY0
こうして俺の無茶なデート計画は終わった。んで、疲れきった俺は今日の授業をろくすっぽ聞いておらず、いつものダラケスタイルで机に突っ伏しており、しかも次の授業は現国なので、また睡眠に書き変えようとしていた。
すると、目の前に霧島が立っていた。なにやら重そうな本を抱えて、
「『ロマンチック』って言葉の意味、この辞典になら乗ってるかもよ」
といい、その分厚い辞典を俺に渡した。俺がありがとう、という間もなく教師が入ってきた。

教師は、また霧島に掛け、また霧島は席を立って文章を読んだ。
なんだか今日はいつものような流れるように読む感じではなく、つっかえたり、簡単な漢字を間違えたりしていた。

その理由はすぐにわかったけどな。

霧島から渡された国語辞典で「ロマンチック」を調べると、俺が前に見たような意味不明な記述は二重線で消されており、その代わりに
「たっくんとのデート」と書いてあった。

おしまい!!
激しく妄想ですorz
夜に書くと暴走がとまらねええええええwwwwwww
801以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 05:58:58.33 ID:OoU5d5qY0
ホッシュ
802(狐´・ω・`) ◆CBmnFOXXPg :2006/09/11(月) 06:31:52.17 ID:cv70wVhB0
803以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 06:57:42.69 ID:dIzMv/h70
ほっしゅ
804以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 07:24:02.02 ID:7VsZaKrXO
ほっしゅ
805 ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/11(月) 07:38:23.71 ID:oaWXo0SBO
>>771批評さんくす
この作品、わけわかんないっていう感想ばっかだったから面白いって言ってくれて本当に嬉しいw
見直し漏れ……やっぱ変なとこあったかぁ
何度も推敲したつもりだったけど駄目だなぁ
精進しましゅ
806品評会・ここまでの投票集計:2006/09/11(月) 07:54:57.44 ID:TFUMQA35O
【】……得票数
《》……関心数

合わせ鏡◆GdURz0pujY氏 【1】《1》
とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcs氏 【1】《》
そこにいる意味◆8vvmZ1F6dQ氏 【】《1》
王◆yVjbpjOKPc氏 【】《1》
森の王◆HVzqEIcQBs氏 【】《1》


とっても眠いわあ
寝起きだから間違えあったら訂正頼む

あと、投票もラッシュは勘弁だぞwwww
807 ◆2NoXLuVXMA :2006/09/11(月) 07:56:57.66 ID:SS++xYdJ0
批評、ありがとうございます。

>>724
面白かったといわれて光栄です。
自分の作品だけ一つ浮いてる感があったのでwwwww

>>773
内容以前の問題が多数ですねorz
精進します。
808以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 07:57:48.77 ID:r5y+a7DZ0
今回は作品数が多いみたいだ。
だから優勝した作品だけ読もう。
うん。そうしよう。
809以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 08:00:11.75 ID:TFUMQA35O
>>800
ロマンティックと言うとどうしてもフリーザのAAが浮かぶ俺。
ほのぼのな感じが出てていいと思う。
けど、彼女の思考経路が読み手にあまり伝わってこないなあ。
天然系かと思ったら、最後は動揺してるしさ
810 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/11(月) 08:09:24.52 ID:TFUMQA35O
>>770
批評感想ありがとう。
そんな風に誉められると思わず赤面してしまいます。
これからも精進しますので宜しくお願い致します。
811以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 08:13:25.24 ID:oaWXo0SBO
>>800
スラスラ読める文章は好感がもてる。ssならではの文章だね。
ただお決まりの展開って言やぁ、お決まりかも。
主人公の感情の流れがわかりやすくてよかった。
甘酸っぷぇなぁ
812以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 08:19:26.30 ID:fAnQVFlHO
お題下さいな
813以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 08:19:53.23 ID:r5y+a7DZ0
>>812
丸い恋愛
814以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 08:21:09.60 ID:fAnQVFlHO
ま、まる?とりあえず把握
815 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 08:43:35.72 ID:HH+/xbxa0
王道をゆく ◆ohRoMAnyXY 氏
出だしがいい。飛んだ!ってその勢いで読み手を引き込むね。見習いたい。
内容はどうかっていうと、面白いんだけど短編じゃなくなってる。やっぱり戦闘シーンいらないね。
なんというか小説にしては説明的過ぎる感じがそこはかとなく。シーンや台詞に見切りをつけるのも必要かも。
ひょひょひょひょひょ。

突撃ラヴァーズ ◆ddhKGEW.t2 氏
お題があんまり扱われてなくてしょんぼり。将棋が分からなくても、雰囲気で理解できるね。
進路相談を2人一括でやっちゃう教師ってどうなんだろう……。
対照的な2人をよく表してると思った。テンポもよくて面白かった。

白馬に乗った王子様 ◆iU3AsNaKpM氏
>お前にとっての俺が、俺にとっての親父になれたらって
ちょwwwwwwww付き合いたいのに親父はないだろ、親父はwwwwww
しかも親父自殺してるんだし、ちょっと変。だいぶ変人。
女の子の初々しさというか、可愛さは表現できててよかったと思う。
もうちょっとお題に沿ってくれてたら嬉しかったんだぜ?

スイート・キングダム ◆2LnoVeLzqY氏
入賞おめでとう!ようし読み込んで技を盗むぞ。文才も奪い取るぞ。根こそぎ奪い取るぞ。
……そっか、昨日自分がミツバチに刺されたのは大げさに追い払おうとしたからだったのか。だって怖いよ……。
どうして昨日この作品発表してくれなかったんだ。腫れてますよ馬鹿。半泣きでしたよ。
部屋の真横に巣が出来たことあったけど、怖かったよ!?放っておくなんて怖いことできないですよっ!?
小さい巣の時って卵が思いっきり外から見えてた記憶がある。まあそこまで沿う必要はないか。フィクションだし。
言葉の言い回しは微妙かなあって所があるけど、一人称だしこのままでもいいのかな。
段々と蜂に感情移入する、いい加減な家族の様子がよかった。切ないなあ。
>あのハチたちも、この父親にだけは蜂蜜を食わせたくないだろうなと勝手に思った。
何故に?雰囲気で分からなくもないんだけど、唐突な感じ。
上手いなーとおもた。流れが自然で綺麗だよね、おまいの小説って。
でもね、でもね、題出した身としてはもっとお題活用してくれると嬉しいんだな。
816 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 08:44:06.27 ID:HH+/xbxa0
森の王◆HVzqEIcQBs氏
あー。うまい。情景描写が上手い。でも落ち着いてみると、書いてる内容は普通なんだよね。
その普通の内容をここまで魅せるってのは文章力の為せる技だと思う。お題の使い方も印象的。
ただ、上手いだけの小説にならないように気をつけて!
>俺達の与り知らないところで、確実に終わりの時間は迫っていたらしい。
>だからそれは、俺達にとって唐突と言える。無知であることが悪い。そういうことだろう。
「だからそれは」ってのは俺たちが知らなかったから、ってこと?一見接続詞が接続してない。
無知っていうのも何を指してるのか。終わりの時間が迫っていたこと?何がそういうことなの?
後者の一行が、読み手にとってちょっと唐突だった。
少年達が執着してるのが「木」じゃなくて「場所」っぽく見えた。王様にもっと執着しようやー。ついでっぽいよー。
って蛙ジャンプの人かwwwいつも情景褒めてる気がする。

王 ◆yVjbpjOKPc 氏
「?」の後とかはひとつスペースなー。今回これ知らない人多いなあ。&「・・・」は「……」と二個セット。
ちょっと読んでてダレてきた。もう少し、シーン省いて短くまとめられるといいのかも。その所為でオチが読めてしま

った。
最後のシーンを印象的にすれば、友情がもっと際立ったと思う。お題の使い方は好きなんだぜ。

王手飛車取り ◆D8MoDpzBRE氏
うええええええええ!?なんだこの展開wwwwwwwwwww
>大学合格を機に、そんな自分を変えてみたい。
変えてみたくなった?現在形だとおかしいような。他にも現在形?過去形?みたいな所はあったけど、ここは明らかに


ええと、将棋が分からない人間は王手飛車取りの意味が分からないのですよ。あれ、もしかして常識?
もっとお題を活かしてくれるとよかったんだぜ……?
817 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 08:44:42.28 ID:HH+/xbxa0
fragile ◆qwEN5QNa5M氏
え、へっ?願いってあれ?人間がかなえてあげるんじゃなくて、神様か何かが本当に叶えてくれるの?びっくりした。
綺麗に短くまとまってると思うよ。確かに4レスあるんだけど、すらすら読めたから。
あんまり王様って意味がない感じもするなあ。でも、発想は面白い。皮肉もきいてるなw

ひとならざりしもの◆D7Aqr.apsM氏
ヘレン萌えーっとか思ってたらうほあー!に、逃げ、逃げるってどこにー!
話の雰囲気とか、流れとかは好き。でもなんでヘレンはわざわざ転校してきたの?必要があるのかどうか。
「?」の後は、一個スペース。文章が上手くても基本的なものが違ったらそれだけでマイナスになっちゃうから、勿体無さすぎる。

遅刻王◆2NoXLuVXMA氏
ちょおおおおおうい。いい話だーとか思ってたら、そういうオチかよ馬鹿。読めなかったぜ馬鹿。
いるよなあ、なぜかいつも遅刻するやつ。そんでその言い訳が面白いんだよなあ。懲りろよと。
ここまで来たら、クラスメイトも慣れそうなものだけどな。
っていうか、そんなに遅刻ばっかしてきたなら普通に推薦試験とか無理だと思うんだ。

硝子球◇soVPFXpf0氏
あれ?お題は?と思った。ダイヤモンドか。話は面白かったけど、お題使ってほしいんだ、お題。
>痛みが無いとは言え傷を負ったのには〜
ぐ、苦しい。読点を、読点を下さい。
>売り払ったのだろう、ダイヤモンドを身に付けている様子は無かった。
ちょ、なんでいきなり売ったってことに?売り払ったのかもしれない、くらいに弱めたほうが。
ミーニャの年齢も軽く明示してくれたほうが、読み手には想像がしやすい。かわいいな、ミーニャ。
818 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 08:45:28.06 ID:HH+/xbxa0
これが青春だ ◆j2VQUPGapk氏
おあーwwwwwwwwwwwww
こんな青春嫌だ。ティッシュ王子……嬉しいか?
文章もおかしいところはないし、ええと、うん。うん。若いね。

重み◆Awb6SrK3w6氏
シャルル・アンリ・サンソン?何となく、彼らしくない感じがするなー。
でも話の筋はいいし、文章も上手い。暗い影が文全体に落ちてて、雰囲気も出てる。
好きな時代だったので、面白く読めた。でも全然分からない、って人にはきつそうだね。

繋がる想い ◆tGCLvTU/yA 氏
うーん。だから何?になっちゃっている。会話があるだけで、この物語特有のものがないからかな。
後、投下がぎりぎりだったせいで、色々な小説読んだ後だから印象が薄れてしまった感もあり。
投下の時間も考慮に入れるといいと思う。間に合っても皆がもう読む気なくしてたら切ないっしょ。
>父上も母上もその戦争が原因で亡くなった。
この作品だけじゃないけど、身内が死んだことを「亡くなった」って表現するかな。
自分は身内なら「他界した」だと思うんだけど……。違ったらごめんね、本当にごめんね。

お父様とお兄様の手 ◆VXDElOORQI氏
キターーーー。妹妹。もっと早く投下しましょうな。いいなあ、姫様萌え。欲しい。
構成力あるよね、文章力も。ただいつも妹に拘ってる所為か、妹力に隠れてる感じもする。
>国の王が亡くなった
崩御?細かいけれど、やっぱり王に「亡くなった」は使わないんじゃ……どうでもよかったらごめんね。

愚か者◆4RQAzpJruM氏
愚かな王を諭すには、たとえ話を。こういうのよく読むから、楽しかった。
王様があっさり変わるから、拍子抜けしてしまった。今までの自分を振り返るくらいは如何?
最後の締めに思い話がきたら疲れたと思うし、よかったです。文章も上手いし、読みやすい。
819 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 08:55:11.54 ID:HH+/xbxa0
楽しそうだから自分も総評とかしてみる。
お題出した身から言うと、もっとお題を活用してくれると嬉しいんだぜ?
いやだって、王様の話がよみたかったからこのお題なんで。
全感想にお題使えとのコメントが増えていったのは、段々切なくなってきたからです。

被るけど基本的なルール、守ろう。
これだけの量があると投票も困る。困ると、「じゃあこっちはルールが守られてないからあっちで」ってなことに成りかねない。
というか、自分だったらそれを決定打にすると思う。それじゃあ書き手はやりきれないし、勿体無い。
作品がいくらよくても、そこが目に付いたらもうおしまい、と思ってもいいと思う。

参加者、投票しような!
他者の作品を認めるのも、文才を上げるには必要な事だと思うのですはい。

あんまり総評になってないけど、こんな感じで。
820以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 08:56:51.37 ID:7VsZaKrXO
>>815-818
批評乙です!!

そして今回結局何も出来なかった俺に
誰かお題下さい
821以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 08:59:28.63 ID:TFUMQA35O
アフリカの星
822 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 09:04:37.56 ID:HH+/xbxa0
***********************【投票用紙】***********************
【投票】: 合わせ鏡◆GdURz0pujY氏
               ―感想―
   お題が面白く使われてる。構成がぴか一ですね。

      とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcs氏
               ―感想―
   気になる点がいくつかあっても面白かったことに感服。

気になった作品:王たる資質◆aDTWOZfD3M氏
           重み◆Awb6SrK3w6氏
********************************************************
823以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:20:37.52 ID:EspvLH+WO
>>819
全批評乙です。
題の活用ってやっぱり最も目が行く点ですよね。
自分も今回は王という題を使い切れているかと言われれば疑問符のつく物を書いてしまったので……反省します。
投票を普段していないチキンの俺には突き刺さる総評でした。
やります。投票。


そんな俺にお題plz
824以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:28:13.38 ID:HH+/xbxa0
つ 酷暑

自分も主催者になるまでは、品評会のお題をしっかり活用する意義をここまで感じてはいなかったしなー。
がんがれ投票。一票も入ってないと、勇気がいるよな、投票。
825以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:28:26.45 ID:vN3iQNDVO
頂上
826以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:30:02.48 ID:ot4nBlPI0
何!
827 ◆vMDm/ZpiU6 :2006/09/11(月) 09:33:53.33 ID:niCxv+JW0
>>766
感想dクス。内藤に意味は無い。ここがVIPだから。それだけの理由。
そして総評お疲れ様です。

>>768
サムライアリってのは自分じゃ女王の世話から育児、巣作りや餌集めさえ出来ないそうです。
そこから低脳としたのですが、やはりサムライアリの存在をどこかで示さなければならなかったようです。

>>819
こちらもお疲れ様です。ある王国の滅亡のラストの「超」はいらない。ちぃおぼえた!
たった一文字こんなにも変わるとは……
828以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:38:06.74 ID:7VsZaKrXO
>>821
アフリカの星把握

……なんだっけwww
829以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:46:07.39 ID:EspvLH+WO
>>824
把握した。
投票、頑張るよ。俺。
830以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:49:59.85 ID:HJVMRoan0
>>776
>>791
>>819

感想乙っす
読み終わったら私も書こう

後、お題plz
831以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:55:04.69 ID:vN3iQNDVO
上昇
832以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:56:36.28 ID:niCxv+JW0
833以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 09:58:58.70 ID:HJVMRoan0
上昇と……空飛ぶペンギンかこりゃ?
把握した
834以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 10:16:50.11 ID:niCxv+JW0
お題plz↓
835以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 10:17:14.76 ID:HH+/xbxa0
ほほほほほほほしゅ
836以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 10:17:56.09 ID:HH+/xbxa0
ごめん。超ごめん。

つ 磁石
837以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 10:18:29.67 ID:niCxv+JW0
把握。
また子供の思い出かなぁ……
838(狐´・ω・`) ◆CBmnFOXXPg :2006/09/11(月) 10:33:10.13 ID:cv70wVhB0
839 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 10:34:38.94 ID:0bPqjUqA0
>>727
たまにはこんなのもいいかな〜って思って書いたんですけど、思いのほか普通になってどうしようかと迷いました。
けどX-MENに時間吸い取られたのでそのまま投稿しちゃいました。
色出てなくて申し訳ない。

>>774
前回は妹が兄を殺したので、今回は兄が妹を殺そうかなっと思ってそうしましたw
推敲不足でしたね。次から気をつけます。

>>818
毎回早く、投稿しようと思ってるんですが、毎回ギリギリになっちゃうんですよねw
最初、崩御にしようと思って辞書引いたんですけど、天皇関係の人が死んだときに使うみたいに書いてあったので
王に使えるのかわからなかったので、使わなかったんです。
と、思って今、もう一度辞書、引いたら和英辞書に王が崩御したって例文があったので多分、使ってよかったんですよね。
次からはもっとよく調べます。

皆さん、感想、アドバイス、批評ありがとうございました
やっぱり、妹と王様ゲームしていつもの展開にしたほうがよかったかなぁw
今回は妹分が足りなかったなw
840以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 10:47:17.74 ID:vN3iQNDVO
長文しか書けない俺は、毎度投稿の度に30行ずつ改行するのに苦労しているのだが、いい方法ないかい?

後、お勧めのエディタあったらおせーて
841以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 10:53:11.94 ID:HH+/xbxa0
自分はezhtml使ってる。
けど、実際の改行は目分量さ!適当適当ww
842以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 10:56:35.30 ID:uqqVqndRO
このやりかたは良くないのかもしれないけど、
秀丸で行番号を出して書いてる。
843以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 11:08:48.88 ID:EspvLH+WO
目分量で適当なところでぶった切ってるなあ…。
自分の切りたいところで切る事ができないって事態も時にはあるけど。
844以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 11:17:19.38 ID:OoU5d5qY0
>>809
あまりにも彼女の性格を都合よくしすぎたwwww
今度からは個人個人の性格もしっかり決めておくよ!
指摘ありがとう!
>>811
なんだか読める展開になってしまった…
もう一波乱起こしておくべきだったwwwww
ありがとです><
845以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 11:26:09.18 ID:OoU5d5qY0
お題くだしあ><
846以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 11:30:00.78 ID:7VsZaKrXO
彗星
847 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/11(月) 11:39:08.72 ID:ba/1luYu0
昨日の話に触発されたんで、久しぶりにお題くださいなー
848以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 11:43:13.64 ID:oaWXo0SBO
時分柄
849以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 11:43:42.77 ID:8DmRXrrC0
煙草と氷
850以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 11:53:16.67 ID:zSIIeGNjO
お題:恋愛と損得勘定
851 ◆2LnoVeLzqY :2006/09/11(月) 12:06:17.21 ID:ba/1luYu0
>>848
とりあえずこれもらっておくわ。ムズいなーw

>>849-850は第二第三候補にしておく
852以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 12:16:38.98 ID:ZHZ2a2/dO
とりあえず今回作品いくつだったのかと問いたい
853以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 12:24:22.47 ID:5hjnyTfG0
数えろと答えたい
854 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 12:25:54.49 ID:HH+/xbxa0
>>852
33までの数字くらい数えろやー。

過去最高だ。やったね。
そうだった、お題発表が一日早かったのは、結局良かったのか悪かったのか聞きたかったんだ。
人のいない時間帯に尋ねるのもあれだけど、どうでした?
855以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 12:26:58.03 ID:0bPqjUqA0
>>852
携帯だとまとめみれないだっけ?
33作品ってまとめには書いてあるよ
856以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 12:29:33.36 ID:5hjnyTfG0
>>854
良かったと思うよ。
まあそのぶん作品数も増えて読むのが大変になったけどw
857 ◆dx10HbTEQg :2006/09/11(月) 12:33:05.05 ID:HH+/xbxa0
>>856
そか良かったwwwありがとう。
確かに読むのは大変だったw
858以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 12:36:30.98 ID:ukbAt1V+0
俺敵に作品数が増えるのはとても良いことだと思うな。
新しい作品が増えれば書き手にも刺激になるし。
859以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 12:44:21.81 ID:0bPqjUqA0
俺自身としては大して違いなかったけど、結果的に参加数増えたんだからよかったんじゃないかな
けど、やっぱ読むのが大変だなw
今回長いのも多いしw
860 ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/11(月) 12:53:39.48 ID:oaWXo0SBO
【投票】

帰郷◆5GkjU9JaiQ氏

上手いしかるく泣きそうになった
田舎に帰りたくなった。ほんとにこういう文が書けるようになりたい
トンネルを抜けたときの主人公みたいなさ、気持が瞬間で変わることってあるよね
素敵な作品だと思いました
861アナウンス:2006/09/11(月) 13:00:52.07 ID:I/s6FyLt0
現在、週末品評会24thの投票受付中です。今回の品評会お題は『王』でした。
投稿された作品は■まとめ http://www.wing2.jp/~bnsk/?BNSK -週末品評会24th- にてご覧頂けます。
投票期間は2006/09/12(火)24:00:00までとなっております。

感想や批評があると書き手は喜びますが、単純に『面白かった』と言うだけの理由での投票でも構いません。
毎回作品投稿数に対して投票数が少ないので、多くの方の投票をお待ちしております。
また、週末品評会では投票する作品のほかに気になった作品を挙げて頂き、同得票の際の判定基準とする方法をとっております。
ご協力ください。
投票には以下のテンプレートを使用していただくと集計の手助けとなります。
(投票、気になった作品は一作品でも複数でも構いません)

***********************【投票用紙】***********************
【投票】: <<タイトル>>◆XXXXXXXXXX氏
               ―感想―
      <<タイトル>>◆YYYYYYYYYY氏
               ―感想―
気になった作品:<<タイトル>>◆ZZZZZZZZZZ氏
********************************************************
携帯から投票される方は、今まで通り名前欄に【投票】と入力してください。
たくさんの方の投票をお待ちしています。 

―――――――――――此処まで集計――――――――――
  タイトル◆トリップorID【得票数】《関心数》
   合わせ鏡◆GdURz0pujY氏 【2票】《1》
   とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcs氏【2票】《》
   帰郷◆5GkjU9JaiQ氏 【1票】《》
862以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 13:18:35.93 ID:0bPqjUqA0
お題くださいな
863以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 13:19:57.25 ID:EspvLH+WO
カラオケ
864以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 13:22:27.03 ID:0bPqjUqA0
>>863
カラオケ行ったことのない俺にはきびしいが把握した
865 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/11(月) 13:32:55.38 ID:7uSoWaBB0
わがままな王様 ◇IWUfWYgV0さん
うーん、物語として成立していないと思います。
優しい王様がいる。それを好きな国民がいる。
……で? というのが正直な感想です。起承転結の「起」しか書かれていないと思います。
国民が嫌味を感じさせないツンデレ風味だった事から考えると、そちら方面のキャラクター主体の小説を書いてみると面白いかもしれません。

王の資質 ◇P9cLTgbi0さん
これも物語として成立していません。P9cLTgbi0さんの思想表明文になってしまっています。
「王が生まれることは不幸なこと」という主張を作品内で行いたいのであれば、それに関する具体的な事象を作品内で提示して欲しいです。
例えば、王の独断により国が滅びてしまうようなストーリーを書けば、王政の危険性を読者に訴える事が出来ます。

とあるお城の婿探し◆InwGZIAUcsさん
自画像は自分の姿を書いた絵の事なので、本人の外出頻度とは何の関係もありません。
王様や舞踏大会というファンタジー色の強い世界観でいきなりジャージとTシャツという現実感溢れる単語が出てくると違和感を覚えます。
ダブダブなスカートを着て、そのように早く動けるものなのでしょうか。
怒りが体を冷静にさせるという事がイマイチ納得できません。
などなど、細かい点で違和感や疑問点を感じてしまうため、ストーリーに入り込むことが出来ませんでした。ストーリー自体は爽やかで非常に面白いため、大変もったいないです。
細かいところまで気を配れば、すぐに数ランク上の作品を書くことが出来ると思います。

帰郷 ◆5GkjU9JaiQさん
これはグッドですね。淡々とした語り口でうまく情景を表せていると思います。
序盤に男の日常と鬱屈した感情を描けば、田舎の美しさと対比させる事が出来るので、さらによかったのではないかと思います。
嫌味がなく、誰にも好まれるストーリーだと思います。
866以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:03:07.21 ID:Q+EvlPlbO
保守
867以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:07:14.94 ID:O3hEv5Fw0
名無しでも投票していいの? システムがよくわかんねーよ
まぁ、とりあえずテンプレにそってやってみる
868以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:09:49.84 ID:5hjnyTfG0
投票していいんだぜ。
上の方の投票してる人のやりかたを参考にすればおk。簡単だ
869 ◆ddhKGEW.t2 :2006/09/11(月) 14:20:51.37 ID:7uSoWaBB0
残りの品評は夜にします。
火曜中に全部できればいいな・・・…。
870以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:21:01.09 ID:O3hEv5Fw0
でも、よく考えたら オレがしたいのはただの感想だった すまん
適当に感想を書きなぐって、最後に良かったのを投票しよう
871以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:22:13.94 ID:O3hEv5Fw0
あ、あと ■まとめ http://www.wing2.jp/~bnsk/?BNSK が見れなくなってる 404だ
見れるようになるまで待つしかないの?
とりあえず感想1つ

感想  わがままな王様◇IWUfWYgV0氏
上記のレスで不評だから見てみたが、オレはそこまで悪いとは思わなかった。
起承転結はちゃんとあると思う。起で”わがまま”ってネガティブなふりをして
承で受け継いで、悪口に思える言い分を連ねて
転で趣味が人助けって事ををバラし
結でそんな王様が好きだ。でちゃんと〆て見える

帰納法で作ったのかな、穏やかなのはいいが、オチが決定的に弱い気がする。
ネガティブなふりをしつつ最後に「実はいい人」って言うのだったら
たとえば、全文を猫を虐待しているように見えて 1つ1つ分解すると、実は猫を休ませてあげてるだけ
ってコピペがあったと思うが
あれくらいの嫌味をもって全部読者を騙すように作ったぐらいのがインパクトあったかも。
そういう意味では最後単純に「大好き」で締めくくらないほうが良かったかもしれない。
一見「えー?」って見えるけど、1つ1つを逆算していると「ああ、そういう事かw」というオチのほうがインパクトあったかもな。
872以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:22:46.78 ID:Tbgcn0LN0
>>870
作者が一番欲しいのはただの感想なんだぜ?
感想もらえるのが一番嬉しい。
873以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:26:48.52 ID:Tbgcn0LN0
な・・・マジだ。まとめ2も見れねえ・・・
874以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:32:28.50 ID:iNT74AYt0
404はあかんね。URLがなくなってるってこった。
もしも、管理者の手違いじゃなければ、復活は厳しいんじゃないかな。
ディレクトリごとごっそりいかれてるかも試練。
875以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:37:32.51 ID:Tbgcn0LN0
なんだろ…他人の著作を勝手に載せたから強制解約かw;
これからは投下の際に※著作権はまとめ管理者に譲渡しますとでも書かなきゃいかんのかwwwww

いや、笑い事なしで困った。
帰宅したらVIP避難所にでもスレ立てて、品評会作品だけでも掲載するようにします。
876以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 14:44:55.75 ID:O3hEv5Fw0
帰郷 ◆5GkjU9JaiQさん

なかなか好評なコレが、逆にオレはあんま好かん。
文章全体でなんか、「説明口調」な気がする。簡単に言って、こういう口調だとさほど感情移入しない。
以前オレが、比ゆが貧相で感情がうまく伝わってこないって指摘をされた事があるが
それと同じ事をこれにも言える気がする。
秘密基地が王国ってのも、ちょっと無理ある気もするが
まぁ、それはお題をひねった、という事で悪くは無いか。
1つ1つの思い出を振り返って淡々と状況説明を繰り返すだけだったら
細かい思い出は簡潔な説明で全部すませて、中でも1つ強烈な思い出を
さまざまな比ゆを使って感情を膨らませて描いたほうが 1つのインパクトを作れたと思う。
思い出話の中にも、もう1つ起承転結があるぐらいだと面白かったかも。
ただ、冴えない男の”ありがちで、おそらく共感できるだろう”思い出を淡々と述べられても
オレはあんまりしっくり来なかった。 多少共感する所もあっても、まぁそれがあったからといって何というわけではない。
むしろ、これにこそ起承転結がない気がする
起で過去を思い出した夢を見て
承で起きながらにしても思い出をさらに思い出し
転で友人が死んだ帰郷だったことを明らかに
結が故郷に帰った安らぎ?
たしかに、キレイっちゃキレイだけど なんか角が無いっつーか あんまおもしろくなかった
昔の楽しかった思い出を思い出して、今の疲れた自分がいて。その状況説明をしただけ?
疲れた自分に理由があって、昔の自分を思い出すことでやる気を取り戻すとか、
今になって判明した、過去の遊びと 今の自分のつながりとか、なんか ないのか
疲れた自分と過去のギャップを出したいのか、過去の王国(秘密基地)を美しく語りたいのか
その両方なのか。でも、その両方だとしても なんかインパクトなかったな。
877以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 15:00:33.73 ID:NNRTieKG0
ウイング2ってとこ全部吹き飛んでるな。
これって復活するのかな
878以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 15:08:44.71 ID:vN3iQNDVO
システム障害だったら復帰するかも知れんが、ハード障害だったらもうダメかも。
管理側が全てのユーザのデータを復旧させるとは考えにくいしね。

とりあえず皆、今持っているログを堅守しる!
879以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 15:14:09.31 ID:Tbgcn0LN0
あのさ、避難所云々は過去に反対意見があったけど今回ばかりは仕方ないよね?
880 ◆Xenon/nazI :2006/09/11(月) 15:23:05.18 ID:EIqTf2ZbO
ちょwwwwwこればっかはどうしようもねーよwwwwwwwwww

404っつー事は今からバックアップとる事も出来ねーじゃねーか。
どのみち今は会社なんで何も出来ないがw

広告なしでphp使える無料鯖ってどっかあるかなー?
あるなら設置し直すのは楽なんだが。
まぁまた0からのスタートなわけだがwwwww
881以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 15:24:03.96 ID:Tbgcn0LN0
>>880
Xenonタン死亡確認w
俺も鯖探してみる。今回は避難所で乗り切ろう。
882以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 15:24:28.78 ID:vN3iQNDVO
例のサーバにping打ったが帰って来ない。
これは物理的に死んだかもしれんね。
883以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 15:28:57.42 ID:Tbgcn0LN0
pingで駄目ならもう駄目だwwwwwww
避難所、ここはどうかな?一応VIPの避難所で専ブラからでも見れるはず。
http://yy11.kakiko.com/news4vip/
884以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 15:48:45.42 ID:EspvLH+WO
ほす
885以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:02:14.14 ID:LIldxcz30
http://orere.jugem.jp/
才能に溢れる小説(いろんな意味で)といったらこの人だろう。
伝説のガクトスレを作り、今はドラクエ3の小説書いてるし。
886以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:19:39.79 ID:Tbgcn0LN0
ほす
887以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:27:41.08 ID:Tbgcn0LN0
http://n.whss.biz/
広告無、PHP可の無料鯖一個見つけた。
888(狐´・ω・`) ◆CBmnFOXXPg :2006/09/11(月) 16:37:23.81 ID:cv70wVhB0
889 ◆5GkjU9JaiQ :2006/09/11(月) 16:42:22.49 ID:TFUMQA35O
何か大変なことになってんな……。
著作権が問題なのかね?
とりあえずレスしときます。

>>865
批評感想ありがとう。
良い評価を頂けて嬉しいです。
確かに、まだ工夫の余地はあったかもしれませんね。
なるべく完成したものを投下しようと心がけているのですが、難しいです。
これからも宜しくお願い致します。

>>876
批評感想ありがとう。
うーん、手厳しいですね。
的確で、筆者としてドキリとした所があるのも事実です。
読み手の方が受けた印象が第一ですし、品評会中ですから言い訳は止めておきます。
同時に、批評を謙虚に受け止めさせて頂きたいと思います。
ただ、一つだけ。
>”ありがちで、おそらく共感できるだろう”思い出
印象、という意味では否定しません。
読み手の受けた印象が正しいのだと思います。
ただ書き手としては、必要があったからそう書いた訳で、
決して“これなら共感を得られるだろう”、という安易な考えで書いた訳ではありません。
そこにご理解を頂けたら嬉しいです。

厳しい批評を読むとハッとさせられますね。
そこまで読み込んで頂いて、本当にありがとうございました。
出来ればこれからも宜しくお願い致します。
890以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:48:11.41 ID:vN3iQNDVO
まとめサイトだけでなく、まとめサイトのあるサーバごとアクセス出来ない状態みたいだから、著作権云々は関係ないお。

でも不安なら、テンプレにでも「このスレに投稿した作品の著作権は……」とでも書くよろし
891以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:50:07.79 ID:oqk5pPK60
駄目だ
お題だ
892以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:51:30.72 ID:vN3iQNDVO
レコード。
解釈は自由
893以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:51:32.60 ID:oaWXo0SBO
>>891海千山千
894以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:55:10.65 ID:ukbAt1V+0
お題プリーズ。
895以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:55:36.28 ID:E3wSCDBc0
広告がないフリーの鯖って条件は、広告入ってたりすると
めんどくさいからってこと?
896以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 16:58:15.75 ID:oqk5pPK60
暗い夢
897以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:02:14.40 ID:oaWXo0SBO
>>889
起承転結の「転」の部分ってトンネル抜けた後の主人公の気分が反「転」するとこではないの?
それとも読者によって違うのか
898ちくわ 1/4  ◆TEKmperW4Y :2006/09/11(月) 17:09:18.01 ID:FoJBCiG10
ちくわ

「みなさん。よくお集まりくださいました!全国ちくわ祭り。ただいま開催いたします!!」
 会場から割れんばかりの拍手がわく。今回俺は全国ちくわ祭りなるものに赴いた。
この催しは毎年開かれているもので、日本全国のちくわを集め、ちくわの奥深さを一般にも広めようというのが趣旨だとか。
 パンフレットによると、一口にちくわと言えども、様々な種類があるらしい。また〜ちくわ入門〜というコラムには一般的なその食べ方が記載されていた。
ちくわの穴をきゅうりで塞ぐ(ビールに良く合う!)。ちくわの穴をチーズで塞ぐ(「チーちく」と呼ばれ愛されています)。細かく刻んでチャーハンに入れる(ベーコンの代わりにどうぞ)。恵方巻きのように丸ごとかぶりつく(これぞ漢気!豪快だねだんな!)。等々。
899ちくわ 2/4 ◆1pWiavQuVw :2006/09/11(月) 17:09:55.00 ID:FoJBCiG10
最後のページの〜全国ちくわ協会会長のことば〜によれば、ちくわ関係者の間には『ちくわの穴に他の食べ物を入れるなんて邪道だ。ちくわの美味しさはちくわのまま味わってこそ顕れるのだ!』という声も根強く残っているらしい。
 会場に集まった人々は思い思いにこの祭りを楽しんでいるようだった。
各所に設けられた地方のちくわブースを順々に周っていく人達。珍しいちくわを肴にして備え付けの丸テーブルで宴会を始める人達。この祭りのイメージマスコット「ちくわん。」と一緒に記念撮影をとる人達。
 俺はというと舞台上の全国ちくわ協会の有志が集まったとかいうちくわダンサーズの踊りをボーっと眺めながら、入り口で無料配布していた無印ちくわをちびちび食べていた。
900ちくわ 3/4 ◆1pWiavQuVw :2006/09/11(月) 17:10:28.57 ID:FoJBCiG10
 すると舞台上に、何やら鉢巻を締めた人達がぞろぞろと集まってきた。隣の係員にこれからいったい何が始まるのか聞いてみるが、臨時バイトなので分からないらしい。
「私たちはちくわの多様化に反対する集団です!皆さん!ちくわは煮ても美味しい冷やしても美味しい。ですが。ですが!ちくわを刻んだり、ちくわを別の食べ物と一緒に食べたり……。それは私たちに対する挑戦ですか!ちくわの原点回帰を望みます!純粋ちくわ万歳!」
『万歳!』
 どうやら、パンフレットに載っていた生粋ちくわ主義の方々らしい。ちくわ原点回帰を主張するのはいいが、ちくわダンサーズの方々に迷惑だろ。早くそこを立ち去れ。
「どうですか!あなた!ちくわ多様化についてどう思いますか!」
 俺の目の前の学生風の青年が、生粋ちくわ主義のおっさんに指名を受けた。
「え……あ……あの。ちくわ多様化反対っていいますけど。そもそもちくわにそんなに熱くならないでも」
 こいつの言うとおりだ。いくら純粋ちくわが好きでも、人に迷惑をかけるほど熱くなっちゃいけない。
「ちくわに夢中になろうが、何に夢中になろうが、いいじゃないですか!人生いろいろ、十人十色です!今問題なのは純粋ちくわが危機にあるということです。このまま多様化がすすめば、日本から純ちくが消え去ってしまう日もそう遠くは無いでしょう」
 いや。いくらなんでもそれは無いんじゃないか。純ちくて。みろ、ちくわダンサーズの方々も苦笑いしてらっしゃる。
901ちくわ 4/4  ◆1pWiavQuVw :2006/09/11(月) 17:11:00.80 ID:FoJBCiG10
「ちょっとまちたまえ」
 と、いままで全国ちくわ協会テントで会長席に座っていたいかにも会長な感じの男性が、マイクで呼びかけた。
「ちくわ多様化……。現代に生きる我々にとってそれは避けられない道だ。ちくわの形。それにこだわるのもいい。あなた達ちくわ業者が伝統ちくわにこだわる思いもよく分かる。」
「しかし!ちくわは純ちくのままでいいとは思わない!多くの方々。さまざまな年齢層。そして世界中のちくわファンに受け入れられるちくわを作ることが、われわれちくわ製造関係者のそして全国ちくわ協会の使命だったではないか!」
 いきなりの珍客登場にざわついていた会場も静まり返る。純粋なちくわ。純粋とは聞こえはいいが、それは排他的なものだ。
 純粋を求めるゆえにあらゆる物を排除し、受け入れ許す心をうしなってしまった。純粋とはときとして悪意にもなりうる。
「……会長。私たちが間違っていました……」
 あれ?それにしても展開速いね。
「純ちくの素晴らしさを知ってもらおう。そんな純粋な気持ちも、多様性を拒絶することで濁ってしまいました……。純ちくも多様ちくも、共存していく……。これからはそんなちくわ社会を世に広めるため、一緒に努力していきます!」
「それでよい!さぁ、今日は祭り!皆さん!存分に楽しみましょう!」
 帰りに、協会から参加者全員に無印ちくわが配られた。そのパッケージの裏を見てみるとこんなことが書いてあった。

『ちくわの可能性は無印から始まる。何も無いところからはじめるべきである。みなさんの手でそれぞれ独自のちくわを!!』

〜了〜

902以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:11:54.79 ID:Tbgcn0LN0
>>895
あった方が安定なんだろうけど邪魔だからね…
903以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:12:54.58 ID:FoJBCiG10
落ちが・・・・・・orz。批評酷評ください。
一個目のトリップが違うのはキニシナイでくださいな
あと、お題もください。
904 ◆D7Aqr.apsM :2006/09/11(月) 17:16:54.68 ID:E3wSCDBc0
ひとならざりしもの、の中の人です。感想批評ありがとうございます。

◆5GkjU9JaiQさま
たぶん前段のデートシーンがいらないんですよこれ。
博物館>爆発>その後
でもっとヘレンの理由がないとダメなんじゃないかと。

◆qygXFPFdvkさま
や、構想は金曜の夜からです(w
ご指摘の通り、ヘレンの意志決定部分がすっとばされてるんですよね。
デートなんてさせないで、その辺を書けばよかった……

◆dx10HbTEQg さま
ああ、ここでもご指摘を。<なんで転校
薄すぎましたねー。動機付け。

「?」の使い方しらなかったー!!
ほどほどにそういうルールは守ってるつもりだったんですけど、
ご指摘ありがとうございます。
や、入力してる時に「なんか見づらい……」とは思ってたんですが。
無知って怖いw
セリフの間は、?+スペース、カギ括弧が直後にあるときは
?」ですね。一つ賢くなりました。
905以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:25:32.79 ID:TFUMQA35O
>>901
>あれ?それにしても展開速いね。
これいらないなあ。一気に現実に引き戻された。
もうちょい違う言い方も出来たんじゃね?
906以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:26:52.80 ID:E3wSCDBc0
とりあえずお題。感想はあとから。

かばん
とか、どう?
907以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:33:17.80 ID:FoJBCiG10
>>905
批評サンクス
確かに、ご指摘のとおりです><
何で書いたのか分かりません><
客観的に書くか、書かなきゃ良かった・・・
>>906
もらいます。ありがとうございます〜
908 ◆yeBookUgyo :2006/09/11(月) 17:35:49.66 ID:oXrC9w4K0
お題おくれ。戦争とアキバ系を同時にカバーする感じのを。
909以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:37:06.87 ID:E3wSCDBc0
>>898
チャーハンにちくわはとても良いです。
友達の家はカレーにちくわがデフォルトです。

さて。

「純粋ちくわ」と「多様化ちくわ」の対立を
もっともっとオーバーにしてみてもよかったのかなあ、
とか思いました。ちくわテロとか。ちくわアイスとか作っちゃう
人に天誅を喰らわす、とか。

ただ、読んだ後とりあえずちくわが食べたいと思いましたよ。
ええ。キュウリ入れたやつ。
910以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:37:36.86 ID:TFUMQA35O
ガンダム
911 ◆yeBookUgyo :2006/09/11(月) 17:38:09.82 ID:oXrC9w4K0
>>910
う〜……ガンダム全くもって知らんが頑張る。
912以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:38:25.17 ID:oqk5pPK60
ポツダム
913 ◆gugD9oZRwk :2006/09/11(月) 17:40:23.78 ID:3RWXqH9c0
さて、無理矢理勢いだけで縦読み小説書いてgdgdな俺がきましたよっと。

小松左京に毒された俺にお題を↓
914以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:41:09.78 ID:5hjnyTfG0
沖縄沈没
915以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:41:36.20 ID:E3wSCDBc0
宇宙人の宿題
とか、どう?
916 ◆tGCLvTU/yA :2006/09/11(月) 17:48:59.81 ID:qVLB4LpH0
>>727
批評ありがとうございます。
毒にも薬にもならない、ですか。そ、それは痛い……純粋に実力不足ですね。

>>774
批評ありがとうございます。
何かもう一歩足りなかった感じですかね……今回は未熟さを痛感するばかりです。

>>818
批評ありがとうございます
さ、三者連続……自分の書いた作品を駄作だと思ったことはただの一度もありませんが、今回ばかりは実力不足を痛感しました。
「亡くなった」という表現に関しては、なんとも言えません。よく調べておきます。
投下の時間の件はごもっとも。今回はいつもより多く時間がありましたしね……。
917以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 17:51:39.58 ID:FoJBCiG10
>>909
批評サンクス
うちではチャーハンにちくわのみじん切りをいれます

ちくわアイスwwちくわテロww
そうですねあんまりちくわに詳しくないので
ちくわ自体のインパクトが足りてないか
天誅wwwwwちくわ怖ぇwwww

ちくわうめぇwww俺はチーちくが好きwww

関係ないですが実は参考にするために
サークルKのチーちく3個買いました(^^;
美味しかったですww
918 ◆Xenon/nazI :2006/09/11(月) 18:01:50.13 ID:EIqTf2ZbO
>>887
サンクス、帰ったら見とく。
規約楽だといいなぁ。

>>890
このスレに投下された作品は本人の許可なくまとめサイトに掲載されます。
著作権は◆Xenon/nazIに帰属しますwwwwwwwwww

>>895
広告入ってデザインが崩れた場合調整が面倒だお。
919以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:02:57.46 ID:TFUMQA35O
>著作権は◆Xenon/nazIに帰属しますwwwwwwwwww

ふざけんなwwwwwwwww
920以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:04:17.37 ID:Tbgcn0LN0
Xenonタンに著作権預けて、Xenonタンが自費出版して、売り上げで有料鯖借りるってのはどうよwwwwww
921以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:05:50.24 ID:oqk5pPK60
「まだ行かなくていいのか?」
そんな声も聞き流し、我は今ここにいる。
「もう十分だろう?」
いいや、まだだ。我はまだ、ここにいる。
「あまり長く居ても意味ないんじゃないっすか?」
五月蠅い、青二才が知った口を利くな。
「オジちゃん、なんでここにいるの?」
不思議か? 不思議だろう。貴様も我の様に此処に留まるか?
いや、出来るまい。我ですらここまで紆余曲折あったのだ。決して楽ではなかった。
山篭りは何とかなったが、この海篭りは流石に堪える。
何故にこんなことをしているのか?
そう聞かれなければ忘れてしまうところだった。
今、思い返せば唯の好奇心だったのだろう。
まだあの頃は、我も若かった。
四千年前、我は篭ることを決意した。
尋常ならば、海に千年、山に千年篭れば一人前の龍になる。
だが、我はそれを望まなかった。唯の龍になったところで面白くもない。
我はその倍の歳月を過ごし、其を終えた我が如何様になるか確かめたかったのだ。
そして、我はこの歳月をもう少しで乗り越えることが出来る。
あと二日。なんと短い。この長い歳月、この時をただ待ち続けていた。
短い、短すぎるぞ。もう直我の夢は叶う。
その辺の愚図共とは違い、唯の龍に成り下がることを良しとしなかった我は、
今確信している。龍の王、龍王に成るべき存在なのだと。
恐らく今までで最も長い記録を残し、最強の龍王と言われることだろう。
む? だああぁあ。駄目だ、やめろぉお! まだ、まだなのだぁあ!




922お題海千山千 レコード:2006/09/11(月) 18:06:21.19 ID:oqk5pPK60
様々な動物達の鳴き声が轟く空調の効いた小さなお店に少年と男。
「だからさぁ〜、コレ、川にいたんだって! おっさん! コレ買い取ってよ!!」
「いやぁー、そう言われてもね〜。だってこれ野生の蛇でしょ?」
「違うよ! コレは龍になるために川にいたんだよ! おっさん! 頼む!」
男は暫く考え込み答えを出した。
「ん〜。じゃあオマケで500円ね。野生にしては高くしてあげたんだからね。感謝しなさい」
「わーい! 今までで一番高い記録が出たよ。おっさんありがとね〜」
嬉しそうに少年は外へ駆け出し、更なる記録を目指して又旅に出た。


なんだよこれorz
923以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:14:14.03 ID:TFUMQA35O
>>922
蛇がっかりだなwwwwww
海千山千があまり活きてないのが気になるな。
あと、最初の呼びかけって少年だよな。
何か最後の台詞だけ明らかにキャラ変わってね?
気になったのはそのくらい。
面白かった。
924以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:15:22.89 ID:oqk5pPK60
>>923

面白かったとか言わないでくれorz

ほんとうにごめんなさい

ごめんなさい

お題ください
925 ◆Xenon/nazI :2006/09/11(月) 18:18:01.22 ID:EIqTf2ZbO
>>920
ちょwww売り上げが鯖の維持費になるなら最初に自費出版するだけ俺の損じゃねぇかwwwww

>>921
くすり、としたw
文中の表現でいくつか引っ掛かったけど、中々面白かった。
簡単に手直し出来るとこで、感嘆符のあとはスペース。

あと、『出来るまい』っておかしくね?
俺的には『出来まい』なんだが。

そして過度な謙遜や卑下はよろしくない。
面白いって言ってくれた人の感性を否定しちゃいけないんだぜ。
926 ◆Xenon/nazI :2006/09/11(月) 18:19:16.77 ID:EIqTf2ZbO
>>924
つ『お題:自費出版』
927以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:22:25.25 ID:niCxv+JW0
著作権問題は面倒だなぁ。
ホムペのコンテンツの3分の1が消えるか否かだ。
928上下にクリーンヒット ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/11(月) 18:37:11.33 ID:oaWXo0SBO
あたしゃ、ここらに住んでるババアだけど、近頃の若いもんときた
ら、常識ってもんを知らないよ、まったく。今日だってどうだい、
このゴミ袋の中身。ペットボトルに空き缶に燃えるゴミに……全部
ごちゃまぜじゃないか。袋を開けたら中に配達記録があったんで見
てみたら、近くのアパートの大学生が住んでるとこじゃないかい。
こりゃガツンと言ってやんなきゃ駄目だねぇ。


――ゴミ袋を持ち、闊歩する春子、七十二歳。その後ろ姿、憤怒の化身の如し。


――チャイムを押したら大学生がでてきたんで、あたしゃ言ってや
ったよ。「今日はね、燃えるゴミの日なの!」ゴミ袋を見せながら
ね。そしたらどうだい。そいつときたら、素直に謝ってきたんだよ。
「まぁ、わかったんならいいけど、もうするんじゃないよ」
そう言ってあたしゃ、去ろうとしたんだけど、その大学生が手を掴
んで、離しゃしない。なんだと聞いたら
「前から好きでした」
なんて言うんだもの。あたしゃ困ったよ。


――告白され、動揺する春子。その姿、満天星の花が揺れるが如し

929上下にクリーンヒット ◆Cj7Rj1d.D6 :2006/09/11(月) 18:38:25.95 ID:oaWXo0SBO
――「あたしゃ、旦那がいるよ。それにこんなババアのどこがいい
んだい」なんて、あたしゃ、年甲斐もなくこんな台詞言っちゃって
さ。そしたらその大学生「構いません! 一度きりの関係だとして
も…… 」
そう言うなり、いきなり接吻されたんだよ。あたしゃ、こんなこと
言っちゃぁ、旦那に悪いけど、胸がズキュンときたよ。それに、ひ
さしぶりに、下のほうも……


――口づけをされ、酔いしれる春子。その姿まさに、麗若き乙女の如し

《完》

現在進行なんだか過去なんだかわけわかんなくなった。感想おまちしてます
930 ◆8vvmZ1F6dQ :2006/09/11(月) 18:39:31.21 ID:/mW+UCyf0
今までの品評会ではあんまりしてなかった、感想のお返事をやってみる

>>364
感想ありがとうございます。将棋は割とやるほうだけど弱いですorz
「?」のミスが一箇所ありましたね。ちょっと推敲が行き届いてなかったか。

>>471
今回の作品は何かメッセージを感じさせるというか、考えさせる話にしたかった。
なので感じるところがあった、というのは非常に嬉しい意見ですね。ありがとうございます。

>>769
将棋は多分使う人いるだろうな、と思ってました。
他にも二作品(確か)が将棋を扱っていたけど、一番乗りでよかったw
意味の答えは、上でも書いてるように『考えさせたかった』から意図的に省いた、
っていうのはまあ無かったわけでもないですが、実は自分で勝手に1レス縛りにしてたから、行数を減らすためです><
自爆してしまったようでorzともあれ感想ありがとう。

>>790
なかなか手厳しい感想ですね。うーん、でもこの作品は、>>790さんの言う、
>どんな存在にも各々、他のモノでは代替不可能な存在理由がある
というテーマでは、決してないのです。そのため、あまりその下の意見を素直に受けられなかったり。
ですが文章がまとまっていない、というのと、テーマが伝わりにくい、という部分は受け止めて精進します。
ありがとうございました。

全感想は明日させてくださいorz
931以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:43:32.50 ID:/mW+UCyf0
>>929
恋するばあちゃん、なんだかいいなぁww
文章は、ライトノベルのプロローグっぽいです
内容は悪くないし、続きが読みたいと思わせますね
932以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:43:49.36 ID:y7oGZfrA0
今のお題ってなんですか?
933以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:45:19.32 ID:/mW+UCyf0
>>932
品評会の方はせめて優勝者が決まるまで待ってください><
今お題が欲しいなら「煙突」で何か一つ書いてくださいな
934以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:46:37.90 ID:TFUMQA35O
>>932
つ「布団」
とりあえずこれ使って書いてみて。
今週の品評会は終わったから、全員共通のお題は週末まで待ちです。
935以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 18:48:21.62 ID:oaWXo0SBO
>>931批評さんくす
完結できてないかぁ。確かにプロローグだ。
続きが気になってくれるのはすごい嬉しいけどきっとそれじゃだめなんだよねssとして
精進しましゅ
936以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:05:32.87 ID:Tbgcn0LN0
ほしゅ
937自費出版:2006/09/11(月) 19:09:39.71 ID:oqk5pPK60
ここ最近、太陽を拝めていない様な気がする。
作家なんて夢の又夢……。そんなことわかってるよ。
閉じこもった空間はどこか隔離された病室の様だ。
ここに在るのは、残り数枚の原稿用紙と高そうな万年筆、そして俺。
小さい頃から、小説を読んでいたわりには構想が浮かばない。
こんなことをしていて、正直両親には申し訳ないと思うときもある。
「いつか、僕絶対に作家になって家建ててあげるからね!」
なんて言っていたこともあったっけ。
そう甘くないんだよな……。作家……。
俺がやっていることは何だ? くだらん文章をただ書き連ねているだけ?
どこから作家? わからない……。
ただのお遊びにもとれる。
雑誌公募に小説を送っても、カスリもせずに消えていく俺の作品たち。
唯一入賞し、作家になったと思い込んでいたあの夏の日。
人の批評を恐れ、出し惜しみをした自信作もあった。
しかし、その原稿も恐らくは、この原稿が散らばった汚らしい部屋の風景に
溶け込んでいることだろう。減っていく原稿用紙とは裏腹に、俺の作家の夢は、何故かいつまでも消えてくれない。
それとも、他にやる事がないから妄想に更けているだけ? 否定も出来ない。
そもそも、祖父に貰った万年筆が俺に作家の夢を抱かせた。
優しかった祖父が大事にしていた万年筆をくれたのは、まだ俺が五歳の頃だ。
それが何をするものなのかも分からない俺に……。
今となってこの万年筆の意味が分かった。
信じられないとは思うが、この万年筆は喋っていた。
938以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:10:35.78 ID:oqk5pPK60
そう、おれは殺したんだ。高志はしづかに声を出した。

「そうじゃないだろ!」
え?
「そう、おれが殺したんだ。高志はしずかに声を出した。だろ。このバカ者が」
それからだった……。奴が勝手に口を挟んでくるようになったのは。

ここにあるのは……、そう、僕は思い出してしまった。

「駄目だ、駄目だ。書き直せ! いちいち駄文にインクを使わせるな!」
相変わらずこの筆は手厳しい……。
ある時、俺はこの筆に聞いてみたことがある。
「あのぉ〜、何かいい話思いつきませんよね〜?」
返答はなかった。そもそも何でコイツが喋るのか、考えるだけ野暮だ。
仕方なく文章を書き連ねていると、奴はまた口を挟んだ。
「おい、ツマラン話を書くのなら、私を使うのは止めてくれないか」
ヒドイ……。自信作のつもりだったのだが、奴には駄文らしい。原稿を丸めてまた書き直す。
そんなある日、俺はこの話を書いてみようと試みた。
一語一句、奴は書き直しを求める。納得いく文章だと「うーむ」と頷く。
その唸り声が、何処か祖父に似ている様な気もする。気のせいだろう……。
日が経つにつれ、奴の気に入る言い回し、間の取り方等が分かってきた。
それは、今まで俺が使ったことのない表現で、読み返すと俺が書いたものではないように思える。

渾身の作品が出来た。この筆と俺はこの文章を自費出版し、読んでくれる人がいることを信じている。
この作品が出来てから、奴の口うるさい批評が聞けなくなったのが心残りだ。

でも、信じて欲しい。本当に、本当にこの筆が喋っていたことを。

俺はまた、奴が喋りだすのを待って駄文を書き連ねている。
939以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:21:25.20 ID:oqk5pPK60
ストッパーの役割も果たしつつ保守
940 ◆2NoXLuVXMA :2006/09/11(月) 19:26:53.00 ID:SS++xYdJ0
>>817
批評ありがとうございます。
なんだか俺の作品は王様の話しとは全く違った作品になって申し訳ない。
オチが読めなかったと言われると少しうれしいです。
941 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 19:31:44.95 ID:O3hEv5Fw0
 轟音が轟くこの場所で、今日も俺は一人、神経を集中させていた。
 なんでまたこの場所に来てしまったのか。愚かな選択をした自分に腹が立つ。
 狭く、多少息苦しいこの場所で多くの仲間が散っていった。
体の一部を痛めてしまった者。己のプライドをズタズタにされた者。
そうやって多くの仲間達がこの場所から去っていく。
 俺は自分が無事にこの場所から出るためにはどうしたらいいかを考える。
早く考えないと。俺には時間は無いのだから。
 まずはこの場を離れることだ。だがどうやってここを抜け出す。抜け出すのは比較的簡単だ。
だが、その後の俺を待ってるのは、仲間達から白い目で見られるかも知れない。
それだけはなんともしても、阻止しなくてはならない。仲間達から向けられる白い目。侮蔑の視線。
想像しただけでもおぞましい。
 理由。そう何か理由があればいいのだ。この場所から離れる足る理由を。俺は理由を必死に探した。
嘘でもいい。もっともらしい理由を俺は必死に考えた。
 ……ダメだ。焦れば焦るほど何も思いつかない。それに加えてここの轟音が、俺の思考の邪魔する。
 俺に出来るのは頭を抱えることだけなのか。
「……あれ?」
 不意に轟音が止んでいたのに気付く。顔を上げると、そこには一人の少女が立っていた。
その少女は笑って俺に問いかけてくる。
「ねぇ、君は歌わないの? この中で歌ってないの君だけだよ?」
 少女はマイクを俺に向けてそう言った。どうやらタイムリミットのようだ。
「そうだぞー! お前も歌えー!」
「ノリ悪いぞー! 歌え歌えー!」
 周りから囃し立てる声が聞こえる。
「よ、よーし、俺も歌うぞー!」
 俺はそう言いながらマイクを受け取った。
 俺は呪った。歌が下手な自分を。誰かの誘い、頼みごとを断れない自分を。

942 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 19:32:17.24 ID:O3hEv5Fw0
お題はカラオケでした。
批評、感想、アドバイスよろしくお願いします。
943以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:32:38.40 ID:Tls5vTPV0
ちょwwwwここのチャット出会い厨ばっかりwwww
VIPPERのオレ達がこらしめてやろうぜwwwww

http://www2.dochat.net/cgi/chati
944以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:37:30.54 ID:SS++xYdJ0
>>941
これなんて俺?
語り口が凄い好き、それにきれいにまとめられてると思うよ。素人感想だけどwwww
あと一つ気になったのが仲間内なのに、少女が主人公に「君」といったりしたのがちょっと気になったかな。
まあ、面白かったよ
945布団:2006/09/11(月) 19:40:22.02 ID:y7oGZfrA0
ベッドに腰掛け、冷蔵庫からよく冷えた缶ビールを取り出す。
「やっちまったな」
外では車や電車の音がけたたましい。都会で働くのを夢見て田舎を飛び出して来たが、就職しても上司や取引先に媚を売って、パソコンと電話の前に座りっぱなしの日々だ。
ぐい、と手に持った缶ビールを流し込む。酒は嫌いではないのだが、今日は美味しくもないし酔えそうにない。
仕事で大きなミスをしてしまったのだ。伝票整理でただ0を多く一つパソコンに打ち込んだだけ。
たかが指一本分の操作ミスが大きい。解雇の可能性もある。田舎に帰る羽目になるかもしれない。
飲み干した缶を乱暴にゴミ箱に投げつける。
電気を消し腰を掛けた体勢からそのまま後ろに倒れ、目を閉じる。視界は当然、黒く染まる。
「そういや、兄貴に布団で巻かれたことがあったっけ・・・」
幼い頃、兄貴に布団でぐるぐる巻きにされたことがあった。狭くて息苦しくて暗い。あれほど怖いことは他に無いだろうと思ったもんだ。
あのときは涙が止まらなかったっけ。兄貴の宝物だったエアガンをもらって、謝る兄貴を許したっけなあ。
なんだか実家が懐かしくなってきた。懐郷病だろうか。明日、明後日は仕事が休みだから実家に帰ってみよう。
946布団:2006/09/11(月) 19:41:18.84 ID:y7oGZfrA0
電車に揺られて約二時間、一面田畑の故郷へと帰ってきた。
閑散としている。視界に移るのは農作業用の格好をした老人ばかりで、活気はない。
少し歩くと古ぼけた家が姿を見せた。俺の実家である。
「ただいまー」
少し立て付けの悪い引き戸を左右に揺らしながら開ける。なんとも、やかましい。
「あら、なによ突然!?帰ってくるなら連絡ぐらいよこしなさいよ!」
年をとっても相変わらず大きい声の母。まだまだ元気なので少し安心した。
「今日ここに泊まるから」
それだけ言って、すぐに自分の部屋に行って荷物を降ろす。
あのままその場にいたら、長く会話をすることになっただろう。何しろ都会に就職してまだ二ヶ月も経っていない。早くも家が懐かしくなったと口に出すのが恥ずかしい。
ぼふ、と布団に顔をうずめる。
干して太陽光を大量に吸った布団の匂いが、子供の頃を思い出させる。
色んな事があったっけ。泣くのも笑うのも。そして、帰ってくるのはいつもここだった。
あっちに帰ったら・・・布団を干して。また、頑張ろう。
END
947 ◆VXDElOORQI :2006/09/11(月) 19:41:25.04 ID:O3hEv5Fw0
>>944
感想ありがとうございます。
君にしようか、○○君にしようか迷ったんですけど、あんまり○○って使いたくなかったので君にしました。
やっぱ他の呼び方にしたほうがよかったみたいですね。

>その後の俺を待ってるのは、仲間達から白い目で見られるかも知れない。
自分で今、見つけましたけど、ここおかしいですね。
どうみても推敲不足です。本当にすいませんでした。
948布団@あとがき:2006/09/11(月) 19:42:59.57 ID:y7oGZfrA0
ごめんなさい、これが精一杯です・・・起承転結から勉強してきますorz
949以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:49:13.64 ID:oqk5pPK60
>>945
こういう話は結構好きww
950以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:50:11.48 ID:Q+EvlPlbO
思えば2chの書き込み全部ひろゆきの著作権に〜みたいな話なかったっけ?
951以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:53:13.67 ID:oqk5pPK60
とりあえず、御題をもらおうか
952以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:54:01.89 ID:Q+EvlPlbO
タワー
953以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 19:54:08.35 ID:O3hEv5Fw0
野菜
954 ◆yeBookUgyo :2006/09/11(月) 19:59:47.16 ID:oXrC9w4K0
まとめ2落ちてる?
私の所からは見れない。
955以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:08:29.16 ID:EspvLH+WO
956以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:15:03.05 ID:oaWXo0SBO
>>938こういうの好き。ちょっと時間軸がわかりにくかったけど面白い
最後しまりがない気がしたからもう一言なんかほしかったなあって感はある
957以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:22:15.35 ID:Q+EvlPlbO
保守
958以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:22:51.41 ID:TFUMQA35O
959以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:27:32.85 ID:oaWXo0SBO
>>946もう一展開ほしいところだけど、これもまたリアルではあるな
兄ちゃんの話はいるのかな?最後のくだりが素敵だ
今度はもっと濃く、そして起承転結にはめた作品を作ってみたらどうでしょう
960以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:28:39.07 ID:I/s6FyLt0
今帰宅。
メシ食ったら避難所にスレたてっかと思うんだけど、それよりも2ch互換性の掲示板レンタルしたほうが早いかね?
http://yy.60.kg/
ここなんだが。どう思う?
961以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:41:56.59 ID:I/s6FyLt0
すごく……誰もいないです……
962以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:42:36.11 ID:oXrC9w4K0
落ちて・・・ないんですね・・・・
963以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:42:40.40 ID:oqk5pPK60
964以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:43:20.70 ID:I/s6FyLt0
>>962
いや……落ちてます……
404エラーなので……回復の見込みなしです……
965以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:45:18.57 ID:oXrC9w4K0
>>964
( ゚д゚)404……一体何が……
966以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:50:20.16 ID:I/s6FyLt0
wing2全体のエラーらしい。たぶん鯖自体があぼん。
そろそろこのスレも埋まるね。その前に行動しちまうか。
いろいろと公募。
掲示板ジャンル:漫画・小説等 or 雑談系2 (選んでください)
アカウント名:BNSK (でいいよね?予定されるURLはhttp://yy46.60.kg/BNSK/
掲示板名:文才ないけど小説書くまとめ (仮。センスあるやつお願い)
967以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:53:07.75 ID:dIzMv/h70
自分が、全然批評が出来ない人間だと気付いてしまいました_/>。

「あーこれ面白いなー」「これも面白いなー」「うまいなー」
って具合で、全作品に感想を書くと「面白かった」にしかならない_/>。
荒を指摘するのではなくて、どうやって高めるような批評をすればいいのか……。

批評も一種の才能なのか、なんなのか。はぅ_/>。
968以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:53:28.69 ID:sXfmAxni0
初めてこのスレに北訳だが・・・
最近ちょうど小説書きたいと思っていたので、見つけた時うれしかた
必ずお題を貰って、それで小説を書けばいいのですね
969以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:56:22.46 ID:kZFLGBSb0
>>966
異論なし

>>967
批評だなんて気張らずに、思ったことを書けばいいじゃない。VIPだもの。

>>968
安価or矢印↓(強く推奨)どぞー
970以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:56:36.70 ID:I/s6FyLt0
>>968
YES。週末には複数人でひとつのお題について小説を書く品評会(投票あり)があるけど、
普段は「↓お題ください」でお題をもらって小説を書くと、感想がもらえたり直すといいとことか教えてもらえる。


で、返事ねえから独断で行動しちゃうお( ^ω^)
971以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:57:17.22 ID:E3wSCDBc0
>>966
異議無し!
972以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:58:48.85 ID:kZFLGBSb0
ちょっと電波入ってた>>969
何をどうやってくれても異論はないです、って意味です・・・
973以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 20:58:59.75 ID:TFUMQA35O
>>966
異論ないっす
974以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/09/11(月) 21:00:04.14 ID:sXfmAxni0
>>969
>>970
把握した(`・ω・´)

じゃあ、お題ください↓
975以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
幼なじみ
とか、どう?