523 :
88式vs90 の中の人:
「湿気てやがる…もっといいもの置いとけよバカ…」
腹が減ったのでカウンターにおいてあった柿ピーを食べた
電気が来なくなって久しいのか、水分のあるものは悪臭を放ってたし
もともと飲めない体質なので酒には手をつける気にもならなかった
俺たちは銃と銃剣、弾薬という最低限の装備で、水筒の麦茶くらいしか口に入れられる物は持たされなかった
2年で辞めるつもりだったという若い2等陸士の分隊長は
「ろくな訓練もしてないお前らが敵弾に当らない様に動きやすくするためだ」と言ってくれたが、
上の人達は俺達が腹が減って動けなくなる頃には既に死んでいると思っていたに違いない
その分隊長も食料を持たされず戦い、今ではとうにカラスの食料になっているのだろう
「おーい、特別自衛官の皆ー俺の話を聞いてくれー」
拡声器のような物から聞こえてきた日本語にハッとする
確か、俺と同じ分隊のピザの声だ