1 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :
長い潜伏期間を経てようやく復活。
しかし相変わらずの遅筆さとストックの少なさで、いつ落ちるかとガクブル。
以下詳細は
>>2-
2 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 20:52:32.41 ID:H4dux4d00
――あらあら……あらすじ?――
あるところに、殺し屋の男がいました。
彼はある仕事の最中に、一人のイヌミミ娘を助けました。
そう、何を血迷ったか"助けて"しまったのです。
そして四年後。
まだ男は、殺し屋をやっています。
イヌミミ娘は、彼を御主人様と呼ぶようになり。
いつしか彼女も、殺し屋と呼ばれるようになりました。
――そしてある年のこと。
殺し屋の「タンゴ」と「シエラ」はある依頼を受け、麻薬の取引現場をつぶしにいきました。
しかし、仕事を終えた二人にの前に突然の襲撃者が現れました。
銃撃戦の末、なんとか危機を乗り越えた二人でしたが……。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 20:52:53.03 ID:HdkHggd70
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 20:56:57.19 ID:zh4X3SFE0
よっしゃぁああああああきたぁあああああああああああああああ
5 :
悪のリッチャ ◆Yk9Pufb6Aw :2006/06/20(火) 20:57:03.72 ID:8XBl+pY5O
かしわんこ復活ktkr
wktkwktk
6 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 20:57:10.42 ID:H4dux4d00
シイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 20:58:17.77 ID:DBUctotn0
既にスレのテンションにおいてけぼりです><
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:02:02.98 ID:PY0pt8n50
というかこの量1から読んでたらこのスレに(ry
10 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:06:38.56 ID:H4dux4d00
わんこ、わんこ
12 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:09:04.10 ID:H4dux4d00
まるで雪みたいだな。
ボウルに小さな山を築いているチーズの白い粉末を見て、なんとなしにそう思った。
弓手にはおろし金、馬手にはチーズをしっかり持って、前後にストロークを続ける。心地よい手ごたえと共にチーズは粉になり、ボウルに落ちていく。
その様子が雪のようだった。
実際に背後にあるリヴィングの窓の向こうでは、このチーズよりも更に真っ白な雪が降っている。
冷たくて、絹のようにきめ細かい白。
私の大好きな白。
雪は昨日の晩から盛大に降り始め、すでに世界を純白に染め上げていた。何でも今年は雪が多くなるらしく、真冬でもほとんど雪の降らない太平洋側のこの都市でもすでに、例年の倍の積雪量を記録している。
しかし私はといえば、例年通り毛布に包まったまま、お昼過ぎに御主人様が帰ってくるまでベッドの中でごろごろして、惰眠と曖昧な思考の心地よさに浸っていた。私は寒がりなのだ。
台所に立ってご飯の支度をしている今だって、すぐ後ろに置かれたセラミックヒータが大活躍だ。
一応部屋の隅では石油式ヒータが必死に唸りをあげて、部屋の温度の上昇を試みているが。なにぶん建ってから大分たつこのアパートメントの一室。部屋の方々から染み渡ってくる寒気に何とか拮抗するだけで精一杯といったところだ。
もう少し火力を強めればよいのかもしれないが、それでは燃料代が馬鹿にならない。
*都合上すこし巻き戻ります
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:10:04.15 ID:zh4X3SFE0
wkwktktk
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:13:06.47 ID:jKNi0FvHO
wktkwktkwktkwktkwktk
15 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:14:43.51 ID:H4dux4d00
「はぁ……」
意図せずため息がこぼれる。
冬は一番好きな季節だったが、やはりこの寒さはいただけない。それに昨日の夜から"古傷"が熱を持ったように疼きっぱなしなのだ。
「よし、っと」
ペコリーノを削り終わり、こんどはグラナパダーノを削り始める。今日のメインはカルボナーラだ。本当はパルメザンのほうが良かったのだが、行きつけの店ではグラナパダーノのほうが格段に安かった。
手の動きに合わせて、尻尾がリズミカルに揺れる。
部屋に響くのは石油ヒータのノイズとチーズが削れる僅かな音だけ。
閑散とした空気は静寂とよぶには音がありすぎて、しかしそこには闃寂ともとれるほどの静かさに満たされている。
外界の音は全て雪が埋め立ててしまったよう。
料理中には歌を歌っていることの多い私だが、この静かさを壊したくない為に、無言で手と尻尾だけを動かしている。
16 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:20:32.34 ID:H4dux4d00
「そろそろ、御主人様をおこしてこなきゃ」
独り言を呟く。
出先でお酒を飲んできたらしく、少し疲れた様子の御主人様は、帰ってきてすぐにシャワーを浴びると、『晩飯まで寝る』とだけ言ってベッドへもぐりこんだ。
私はリヴィングで適当に本読んだりしながら、午後を過ごし。そして今、晩御飯の支度をしている。
チーズを削り終え、水を入れた鍋を火にかけて。御主人様の部屋へ。
ドアを開けると案の定部屋は暗闇。廊下から漏れる明かりを頼りに、ベッドのところまで行き。
私は――
1:耳に息を吹きかける
2:肩をゆする
3:尻尾で顔をくすぐる←
4:呼びかける
*たまに安価もあるよ
17 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:23:22.34 ID:H4dux4d00
私は御主人様の顔を覗き込んだ。
若干細面で、整った鼻立ち。薄く開いた唇からは、絹擦れのような寝息がこぼれている。
秋口の仕事であった予想外の襲撃者について、御主人様はつい最近まで情報を収集していた。
その活動のせいもあって、秋の間中は疲れの色を濃くしていた御主人様だが、一先ず私達にさし当たっての危険はないということが判明し、最近はかつてのような生活に戻りつつあった。
私の足の傷は完治した。傷のあとはまだ残っているが、いまさら傷痕が一つ増えたくらいどうということはない。
「ごーしゅじんさまー?」
耳元で呼びかけるが、反応はない。
昨日は多分ドクと徹夜で飲み明かしたのだろう。その寝息には僅かにアルコール臭さが残っている。
「ごはんですよー」
なんだか、とても気分がよさそうに眠っている御主人様を見ていると、心の奥の悪戯心が徐々に頭をもたげてきた。
ちょっとしたひらめきがその悪戯心に油を注ぎ、
「んふふ」
子供のような笑みを浮かべた私はそれに火をつけた。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:25:04.48 ID:zh4X3SFE0
んふふwww
19 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:26:27.82 ID:H4dux4d00
背を向け、尻尾をもたげる。
そしてそれを御主人様の顔のうえに持って行き、
「わさわさー」
まるでモップをかけるかのように顔を撫でる。
御主人様の顔の凹凸を尻尾で感じる。しかしまだ起きるような気配はなく、私の行為はエスカレートする。
「ごはんですよー」
額の辺りで尻尾を軽く跳ねさせてみる。しかし顔には当たらないように、寸止めする。
ふと自分の姿を客観的に想像してしまった。寝ている人の横でお尻を突き出して尻尾を振っているという姿はいささか変態じみているものがあるなあ、と思う。
前にも寝ぼけて耳をはむはむしたことがあるし、酔っ払うと抱きつき癖もあるらしい。……私って結構やんちゃさん?
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:30:39.66 ID:zh4X3SFE0
はむはむwww
前にも寝ぼけてって…異議あり!!!!!!!!!
22 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:33:28.23 ID:H4dux4d00
「……ん、ぐ」
御主人様が呻く。それを聞いた私はまるっきり子供のように、「ほれほれー」と更に顔の上で尻尾を振る。
なんというか、もうこれは変態とかやんちゃとかいうよりただの馬鹿だな、うん。
「ん……は」御主人様呼吸を乱し、次の瞬間、
「うぇ、っきし!」大きなくしゃみをした。
どうやらやっと起きたらしく。
「ん? んなあ!」
と驚きの声を上げている。
その喚声に私の悪戯心が満足するかしないかより速く、
「ひゃん!」
今度は私が叫んでいた。
おっきしたお
24 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:39:53.80 ID:H4dux4d00
驚愕した御主人様は無意識か意識的なのかはわからないが、目を覚ました次の瞬間には私の尻尾を思いっきり掴んでいた。
「……うるせぇ」
不機嫌そうに呟いた御主人様は尻尾をぐいと引っ張る。背筋に微量の電気が流れたように、筋肉が収縮する。
「あ、や、あぁぅ」
尻尾を握るその手にはしたたかな力が込められていて、それで無理やり引っ張られたものだから、少しばかり痛みガはしる。
されるがままに引き寄せられ、ベッドに倒れこむ。とっさに、御主人様にのしかからないよう腕をだした。
「あ、うぅ」
尻尾はまだ握られていて、
「引っこ抜かれたいのか?」
と寝ぼけ眼の御主人様が睨みつけてきた。
「いえ、あの……」尻尾から背骨を駆ける僅かな痛みと、背中を振るわせる感覚に声が詰まる。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:40:32.68 ID:zh4X3SFE0
わぁーーーーwwww
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:41:08.61 ID:zh4X3SFE0
すいません取り乱しました。モエスです。モエスw
27 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:47:36.07 ID:H4dux4d00
「あ?」
と怪訝な声と共に手首を少し捻る。
「いたっ……あ、のちょっと、尻尾」
全身から力が抜けたように、私はベッドへ沈んだ。御主人様の太ももの上に身体を横たえる。
私が訴えると、
「……ん」
憮然とした様子で、ようやく尻尾を開放してくれた。
私は尻尾を撫でつつ、
「ご飯ですよ。ご・は・ん」御主人様に伝える。「今日はカルボナーラですよ」
御主人様は目を閉じて大きく息を吸い、まだまどろんでいるようすで、私の言葉を聞いているのかどうか分らない。
「あー」
と寝ぼけた声をあげる。少し可愛いな、と思った。
「もうできてるのか?」
「いいえ、後は麺を茹でるだけです」
そう答えると、
「ん……」寝返りをうって枕に顔を埋め、「できたら呼びにきてくれ」と言ってまた眠りに身を任せようとする。
「もう、そうやってすぐ寝ちゃうんですから」
なんだか、朝に弱い男子中学生とその母親みたいな構図だ。
28 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 21:57:31.69 ID:H4dux4d00
「ねねえよ」
と、いかにも眠そうな間延びした声で言われてもね。
「起きないとまた尻尾で顔ぱたぱたしちゃいますよ?」
あきれ半分でため息混じりに言う。
「今度やったら、折る」
どうやら本気らしい"引っこ抜く"ではなく"折る"ときたもんだ。くわばらくわばら。
「おお、こわい」少しおどけて見せて。「すぐにできますからね? 呼んだらちゃんと起きてくださいよ?」
「ああ」
と分ったのか分っていないのかも分らない返事を返す御主人様に、「まったくもう」と嘆息し部屋を後にする。
きっと御主人様はお腹も減っているし、それにカルボナーラは御主人様の好物の一つだ。ちゃんと起きてくるだろう。
台所へ戻ると、丁度鍋の中は沸騰していた。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 21:59:56.29 ID:zh4X3SFE0
ああカルボナーラ・・・料理が美味いのはいいことだ。
30 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:06:48.55 ID:H4dux4d00
鍋に塩を入れ、フライパンを暖める。フライパンが温まるまでに、ブロックのベーコン――パンチェッタだ――を適当な大きさに切る。
丁度斬り終わった頃にはフライパンが温まっていて、ベーコンを投入してカリカリになるまで炒めるのだ。
油の跳ねる甲高い音を聴きながら、鍋に2人分のスパゲッティを入れる。そしてフライパンをひとふるいして、今度は冷蔵庫から卵を取り出す。
パタパタとスリッパを鳴らして台所をせわしなく動き回る。
フライパンを時たま振りつつ、削ったチーズに卵を混ぜる。私の作るカルボナーラは本格風なので、作り方は意外と簡単だ。
チーズの分量とパスタの湯で加減を間違えなければ、最高に美味しいカルボナーラが出来上がる。
逆に言えば、チーズの分量を少し変えるだけでも、味か変わってしまうのだ。そのあたりは作り手の個性が顕著に現れるのがこの料理の楽しいところでもある。
前に一度、御主人様が作ってくれたことがあるが、こってりというか、それをかるがると超越する味付けの濃さには仰天した。
けっしてお世辞にも美味いとはいえなかったし、結局それを全部食べ切ることもできなかったのである。
31 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:09:14.22 ID:H4dux4d00
程よくカリカリに焼けたベーコンを少し冷ましたところで、タイミングよくパスタが茹で上がった。鍋のざるを引き上げて、フライパンへあける。そして素早くベーコンの油とからめる。
大事なのはタイミングだ。麺をフライパンにあけたときに"じゅっ"と音がしたら失敗だ。フライパンの温度は程よく冷ましておかなければならない。
それがカルボナーラの"鉄則"。そうしないと、ソースを混ぜた時に、炒り卵状態になってしまうからだ。
何事にも守るべき"鉄則"というものがあって。それさえ守れば、世はこともなし。全てがうまくいく。
ソースを念入りにからめ、出しておいたさらに盛り付け、胡椒をふって出来上がり。そして御主人様の為に、少しだけチーズを削っておく。
そうだ。
何事もその"鉄則"を守れば、全てがうまくいくのだ。
私はテーブルに皿を並べ、
「ごーしゅじんさまー?」
御油人様を呼びに行った。
32 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:17:26.46 ID:H4dux4d00
夕食を終えると、御主人様は出かけた。「気晴らしに少しぶらぶらしてくる」だそうだ。
私は洗い物を終え、徒然にラジオを流しつつ本を読んでいた。石油ヒータのノイズに満たされた部屋に、今日のニュースを読み上げるキャスターのくぐもった声が響く。
私はソファに寝転び、毛布を胸まで引き上げて、ひたすら指と目を動かしていた。
窓の外の闇を時々横切っていく雪が、部屋の明かりに照らされて一瞬だけ浮かび上がる。カーテンはあるが、閉めるのが少しめんどくさかったし、窓の向こうは山だ。野生動物相手に隠すものなどない。
空っぽの脳みそに、ラジオの音と本の文字を作業的に入れる。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 22:23:05.68 ID:zh4X3SFE0
読書はイイね・・・
34 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:25:32.50 ID:H4dux4d00
「……はぁ」
陰鬱としたため息がこぼれるが、それも無理はなかった。昨日から生理が始まった。下腹部に凝った鈍痛に耐え、御主人様の前では空元気を装ってはいるが、はやりこの陰湿な痛みには正直辟易とさせられる。ああ、早く終わらないかな。
本の内容が全く頭に入ってこないので、私は本を閉じた。毛布を顔まで引き上げ、虚ろな目で窓の外に意識を飛ばす。
(今日午後六時半頃、仙山市本町の交差点で乗用車とトラックの衝突事故があり。信号待ちをしていた仙山市の会社員、水無月あやめさん26才が乗用車の下敷きとなり……)
ラジオからは死亡事故のニュースが流れ、結露した窓の外はやはり闇。この部屋には、私一人。いままさに生の実感を味わっている。
「……ふぅ」
気が重い。ただこうしているだけで体力を消耗する。しかしその消耗を抑えるすべは無く、ただただ静謐な空気の底に身を横たえて、嘆息するしかない。
ぼんやりとした不明瞭な思考の手が、気まぐれに過去の引き出しを引っ張ろうとする。
そうだ、あの日もこんな天気だったな。と焦点の合わない思考が像を結び始める。
それはしだいに、私の過去へと向かっていった。
駄目だ、どんどんエロ&陰惨方面へと想像が
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 22:31:21.05 ID:zh4X3SFE0
えろは・・・どうだろう。むしろついに過去が。
37 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:33:22.17 ID:H4dux4d00
私はお母さんと2人で暮らしていた。お父さんは私が物心つく前に、病気で死んでいた。
小さい頃は、いつも泣いていた。
それが、お母さんの心を更にかき乱すということを知らなかった私は、とにかく泣いて叫んで、不安と恐怖に脅えていた。
小学校に入る頃には、泣いてもあの理不尽な暴力は止まらないのだということを理解し、そしてどうすればその恐怖から自分の心を守っていられるのかを、すこしばかり理解していた。
それは意外と簡単だった。心の一部を殺してしまえばよいのだ。
痛い、怖い、悲しい、寂しい。
私を滅茶苦茶にしようとするそれらの"苦痛"を、感じることの無いように。心を閉ざし、全ての事に関して必要以上に、そして必要な事までもを、考えることが無くなった。そうすれば幾分かはその"苦痛"が緩和されたから。
最低限の感情さえあれば、私の心は少しだけ平和でいられたから。
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 22:35:43.12 ID:gq0eGbTT0
シエラ…(つω;`)ウッ…
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 22:38:02.05 ID:zh4X3SFE0
ああ過去が。うああああ鬱モードキタコレ。
40 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:41:04.02 ID:H4dux4d00
思考を閉ざし、感情を奥へ奥へ……。痛みも、恐怖も、悲しさも、寂しさも、全てが届かないような深淵の底に心を沈める。
でもさすがに、煙草を腕に押し付けられたり熱湯をかけられたりした時は、自分のものとは思えないような叫び声が出たし、あまりの痛みと恐怖に涙を流した。
お母さんは私の言動が気に入らなかったり、ただ単にそのときの気分が悪かったりすると、何の前触れも無く爆発したように怒り狂った。
汚い言葉で私を罵倒し、殴りつけ、そしてそれを通り越すと、今度はどこまでも冷徹な表情になって、もっと酷いことを私にした。
だから私は私の一部を殺して、それに耐えようとした。お母さんは一通り私を痛めつけると、まるでスイッチが切り替わったように、私に対して自分がしたことを涙を流して謝り続けた。
いくら私に酷いことをしても、真摯な眼差しで許しを乞うお母さんを憎み切れなかったのは事実で、自分から家を出たり、お母さんに反抗したりはしなかったし、そんな気も起きなかった。
それに、嵐が過ぎれば次の嵐までは結構間があったし、その間お母さんはきちんと私の面倒を見てくれて、ある程度は自分の娘として大切にしてくれた。
だけど、私が大きくなるにつれて、嵐のの間隔は短くなって、もっと酷いことをされるようになって、そしていつのまにか母さんは私に謝らなくなった。
41 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:49:30.51 ID:H4dux4d00
一日中柱に縛り付けられて唾を吐き掛けられたり、一週間くらいまともにご飯をもらえなかったりしたこともあった。尻尾の先を踏みつけられて、骨折したこともあった。
今でもたまにその時のことを夢に見る。夢のなかで私の尻尾を踏みつけているのはお母さんじゃなくて、得体の知れない大きくて黒い"もや"のようなモノだった。なぜか私はそれの形が恐ろしくて仕方がなくて、夜中に小さな悲鳴を上げて飛び起きることがよくあった。
中学に入った頃になると、そんな日常にも奇妙な"慣れ"のような余裕が生まれて、『なんてよくできた不幸話だ――ドラマみたい』と人事のように思っていたりもした。
実際余裕などなかったのだろう。余裕などなかったから、そんなことを考えるしかなかった。
そして次の年、ドラマのような不幸話は映画のような不幸話へとランクアップした。
お母さんは私を売った。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 22:50:37.60 ID:zh4X3SFE0
徐々に繋がりつつありますね・・・。
43 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 22:56:41.18 ID:H4dux4d00
結構前から、お母さんが多額の借金をしていたのは、なんとなく知っていたし、『もしかしたら私、借金のかたに売られちゃったりして』なんてことも考えたことがあるが。まさか本当に自分が売られるとは思ってもいなかった。
その日、お母さんはいつもより悲しそうな顔をしていた。いかにも"良心が痛む"といったような――いまさら痛むような良心など持ち合わせては居ないくせに――顔をで私に、『ちょっとお出かけしましょう』と言った。
私はお母さんについて行った。真夏の暑い日に、傷を隠すために長袖の服を着て、電車に乗って数駅はなれた街まで行った。
お母さんはなぜここへ私を連れてきたのか分らなかった。でもそれをお母さんに質問することはしなかったし、質問しようとも思わなかった。
多分、それまでの生活のなかで、"お母さんに話しかける"ということを忘れてしまったのだろう。そのときの私はまるでお母さんのお人形みたいだったから。
漠然とした不安を抱えたまま、お母さんの後についていくしかなかった。
しばらく駅の裏手で待っていると、黒塗りの車に乗った中年の男の人が現れた。男は『行こうか』とだけ私に言って、後部座席のドアを開けた。
私はその言葉の意味を瞬時に理解した。
44 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:00:06.49 ID:H4dux4d00
ああ、そうか。
私、売られちゃうんだ。
.
現在鼓動がMAX
46 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:06:34.55 ID:H4dux4d00
そんな気はしていたし、多分いつかそうなるかもしれないと思ってもいた。だけど、それがこんなにも急に目の前に現れるなんて、思ってもみなかった。
多少だがショックを受けた。そしてお母さんに詰問と戸惑いの眼差しを向けてみたが、お母さんは私の目を見なかった。ただ、小さな声で、『ごめんね』と呟いただけ。
その言葉に私は厭きれた。だってあまりにも定型的な台詞だったから。
『うん……わかった』
今までの人生の中で一番の笑顔でお母さんに言い、立ち上がった。その笑顔と共に、何か……どうしようもなく大切なものが、私の心から滑り落ちて――いや、"崩れ落ちて"いった感じがした。
うながされるまま車に乗り込んだ。ドアが閉められ、私は今まで居た世界から断絶された。
何故か悲しかった。今までどんなに痛めつけられ、虐げられ、罵られても悲しさを感じることはなかったのに。私はお母さんと離れ離れになるのが悲しかった。
子供というものはおしなべて親と一緒いたいと願うものなのだ。それがどんな親でも。
私はリアウィンドウにかじりついて、遠く小さくなっていくお母さんをいつまでも見ていた。車が交差点を曲がって、お母さんは見えなくなった。私は力なくシートに沈んだ。気がつくと頬が濡れていた。
ルームミラー越しに私の顔を確認した男が、『君は売られちゃったんだよ』とさも当然のように言い放ったけれど、そんなことはどうでもよかった。
お母さんとはもう会えない。その思考が喉元に絡みつき、嗚咽となってあふれ、涙が私の頬を濡らし続けていた。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 23:08:11.08 ID:zh4X3SFE0
ぐぁ・・・いつか言ってた以上の威力が・・・
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 23:15:01.15 ID:8XBl+pY5O
あれ…?
眼から汗が…
49 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:15:32.34 ID:H4dux4d00
車がどこをどう走ったのかは覚えていなかった。ただ、冷房が効きすぎだったということだけは覚えていた。だなにしろ"凍えるように"寒かったのだから。
やけにすわり心地の良いシートに体を預け、窓の外をて流れていく見知らぬ街の風景を眺めていた。やがて車は、どこにでもある普通の雑居ビルの裏手にある駐車場に止まった。
男に促されるまま車を降り、後に続く。埃っぽいコンクリートの階段を上り、最上階へ。そこには金属製のドアが一つだけあって、男が何かの符丁のように二度三度と、ドアをノックした。
冷たい金属の音と共にカギがあいて、男がドアを開ける。私は自らそのドアをくぐった。もう逃げることも拒むことも泣き喚くことも私には許されていない。それを心のどこかで解っていたから。
そこは少し瀟洒なアパートメントの一室といったようすだった。幅広な玄関には大人の革靴が一足、子供のものと思われるスニーカが二足あった。上がり框には小柄な男が立っていて、私の背後でドアを閉めた男に『お疲れ様』と声をかけた。
声をかけられた男は少しかしこまって、
『いえいえ。俺はこれで失礼します。この後ちょっと用事があるんで』
と言って軽く会釈をして、踵を返す。小柄の男は笑顔で、
『はいよー』手を振ってそれを見送った。
50 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:25:02.52 ID:H4dux4d00
なんだか拍子抜けした。
人買いに携わる人物といえば、もっと冷淡で非情で恐ろしいものだと思っていたし、それに"商品"はこんな綺麗な部屋ではなく、薄暗い地下室にでも押し込めらるものだとばかり思っていたから。
人のよさそうな男の人に優しい声で、『まあ、あがりなよ』なんて言われるなんて、正直予想できなかった。
他の靴たちはきちんと揃えて置かれていたので、私は脱いだ靴をそれにあわせて並べた。小柄の男は私が靴を並べ終えると、
『私は"李"と言います』穏やかに話しかけてきた。『君の名前は?』
私がそれに答えると今度は、
『そうか……どういうふうに呼べばいい?』
と訊いてきたので、学校の友達に呼ばれていたあだ名を応えた。
『そうか……じゃあ、そう呼んでいいかな?』
私は無言で頷くと、李さんにつれられてリヴィングらしき部屋に連れて行かれた。広々としたリヴィングは不自然なくらいに殺風景で、あるものといえばソファとガラステーブルと大きな葉っぱの観葉植物だけだった。
大きな窓からは暖かな陽光が差し込んでいて、そこには二人の女の子がいた。
李さんは私を彼女らに紹介し、私を彼女らに紹介した。二人とも亜人で、名をアザミちゃんとミズキちゃんといった。
心臓は早鐘のようで、指先は氷のようになって
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 23:31:29.51 ID:zh4X3SFE0
ああヤバイヤバイヤバイ。やば。
53 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:32:15.11 ID:H4dux4d00
アザミちゃんは元気な子で、短い尻尾とピンと立った耳が格好よかった。
ミズキちゃんはアザミちゃんと正反対で、大人しくてあまり喋らない――感情の起伏に乏しい――子で、その大きな耳と長い尻尾の動きから感情を読み取るしかなかった。
『よろしくね、リリちゃん』
アザミちゃんは笑顔で私に話しかけてくれた。ミズキちゃんは、『よろしく』と囁くように言ってすぐに俯いてしまった。
顔合わせが済むと、李さんは私達に、
すこしの間だけ一緒に暮らす。
基本的に自由な外出は不可能。
要望があれば、できる範囲で応える。
と言うことを簡潔に説明した。アザミちゃんとミズキちゃんはすでにそれらを知っているらしく、李さんの言葉に耳を傾けているのは私だけだった。
そうして、"商品"である私達は、一緒に暮らすことになった。
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 23:40:38.13 ID:zh4X3SFE0
ある意味予想外の展開。
55 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:41:25.04 ID:H4dux4d00
アパートメントの一室。子供三人と大人一人が暮らすには十分な広さと設備があったし、何よりその空間には"自由"と"笑顔"があった。
アザミちゃんとミズキちゃんは私よりも一つ上の年齢で、色々なことを教えてくれた。面白い小説を読ませてもらったり、料理を教わったりもした。
外にはでられなかったけれど、どうせ私達にはここを逃げ出しても行くあてがなかったし、"元の生活"よりはずっと自由にできたのだ。
アザミちゃんもミズキちゃんも、実の親や周りの人たちに虐げられてきたらしく、身体の傷や言動の端々からそれが感じられた。
いつも陽気で、おしゃべりの相手をしてくれるアザミちゃんは、急に手をかざされたりするとはっきりとした"おびえ"の表情と共に身体を硬直させた。
感情のわかりにくいミズキちゃんは、異様なほど火と尖ったものを怖がって、パニックになって呼吸を詰まらせたりした。
やはり、みんなどこかがおかしかった。
監督役の李さんは不自然なほどに優しくて、私達を大切に――もちろん商品としてだろうけれど――扱ってくれたし。よほど無理な注文でなければ、私達のお願いを聴き入れてくれた。
アザミちゃんもミズキちゃんも、心に深い傷を負っていることは明白。
そして私は――
56 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:48:52.31 ID:H4dux4d00
私はこの生活が"楽しかった"。
.
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 23:50:00.43 ID:gq0eGbTT0
>>56 >"楽しかった"
>"楽しかった"
>"楽しかった"
>"楽しかった"
>"楽しかった"
>"楽しかった"
58 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:51:04.76 ID:H4dux4d00
そう――この"商品"としての生活が"楽しかった"のだ。
毎日好きな時間――とはいってもきちんと午前中に――に起きて、何をするでもなくアザミちゃんとお喋りしたり、ミズキちゃんから借りた本を読んだりして、一日を過ごす。
平日の間は、李さんは朝から夜まで"お仕事"に行っていて不在だったので、私とアザミちゃんが昼は三人分、夜は四人分のご飯を作った。
アザミちゃんは料理が上手で、私に包丁の使い方や、味付けの基本などをレクチャーしてくれた。どうやら私は料理が好きな性格だったようで、積極的にアザミちゃんの助手を務めたし、
『リリは上達が速いね、教えがいがあるよ』
とアザミちゃんに褒められたりもした。
ミズキちゃんは窓際のソファにゆったりと座って本を読むのが好きなようで、陽光を浴びた艶のある耳や尻尾が、時たま嬉しそうにくりくりと動いたりして、可愛かった。
本を読み終えると、
『リリ……これ、読む?』
私に本を薦めてくれて、そのおかげか私は本を読むのが好きになった。ミズキちゃんの薦めてくる本にはツマラナイ本……いわゆる"ハズレ"がなったから。
二人とも私のことを『リリ』と呼んで妹のように可愛がってくれた。
私達は傍目から観れば、本当に仲のよい姉妹のようだっただろう。偶然に三人とも名前が草花の名前だったし。
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/20(火) 23:55:21.03 ID:zh4X3SFE0
ぬあー。やばやば。しn
60 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/20(火) 23:59:26.24 ID:H4dux4d00
どこかが、おかしい。
何かが間違っている。
少し、普通じゃない。
そのことを、私は十分に理解していた。だけど、その"家"での生活には少なくとも苦痛や悲しみはほとんど無かったのだ。
だから、楽しかった。
自然に笑うことができたから、楽しかった。
それゆえに私が、"この生活が続けばいいな"なんてささやかで馬鹿げた希望を持つまでに、そんなに時間はかからなかった。
でも、そんな歪な希望は砕かれると解っていたし、実際すぐに砕かれた。
それも完膚なきまで、粉々に。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 00:03:32.61 ID:jUqSFTHH0
いやぁあああぁああ
62 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:06:49.52 ID:a4/IERls0
私達"商品"の行く末が決まったのだ。
.
63 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:10:22.37 ID:a4/IERls0
"家"での奇妙な共同生活が一ヶ月ほど続いた晩夏の日、李さんの哀しい瞳と共にそれはやってきた。
李さんはいつもより早く、日が暮れる前に帰ってきた。私とアズミちゃんは夕飯の支度をしていた。
帰ってくるなり、李さんは鞄をソファに放り投げた。それはミズキちゃんの隣に落ち、本を読んでいたミズキちゃんはビクリと肩を震わせた。
その様子で、私達は李さんの気分が良くないということをすぐさま理解した。
李さんの表情はいつもどおりだったが、かもし出す雰囲気は険悪な感じで、行動の端々に粗さが目立ったし、なによりその目つきがいつもと違っていた。
私達はいつものように『おかえりなさい』と声をかけたけれど、李さんは無言で自室に篭ってしまった。
64 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:12:18.51 ID:a4/IERls0
*ここでストックが尽きました。のろのろ進行を開始します。
頃される娘とイキる娘
うわぁん
マヒアマヒア
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 00:15:42.62 ID:H7OVL/e5O
最近わんこの誤爆が無くなった……成長したね
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 00:15:52.83 ID:jUqSFTHH0
。゜゜(´□`。)°゜。
68 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:15:56.16 ID:a4/IERls0
*そして訂正
>>43 ×私はお母さんについて行った。真夏の暑い日に、傷を隠すために長袖の服を着て、電車に乗って数駅はなれた街まで行った。
○私はお母さんについて行った。初夏の日差しが照りつける晴天の日に、傷を隠すために長袖の服を着て、電車に乗って数駅はなれた街まで行った。
69 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:19:41.23 ID:a4/IERls0
70 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:24:55.46 ID:a4/IERls0
『なんだろう? 嫌なことでもあったのかな?』
私はアザミちゃんに訊ねてみたけど、
『……さあ』暗い顔でそう応えて、『ホラ、早く卵焼きつくっちゃいましょう』また料理に戻った。
ミズキちゃんは読んでいた本を閉じ、身体をソファに沈めたままぼんやりと窓の外を眺めていた。今思えば、あの時すでに二人は解っていたのかもしれない。
これから何が起こるのかまでは分からなかったにしても、これからどうなっていくのかはきっと分っていたのだと思う。
だから、アザミちゃんは卵焼きの美味しい作り方を、熱心に教えてくれて。料理が終るとミズキちゃんは『リリ……おいで』私をソファの隣に座らせて、『こないだの本読んだ?』と珍しく本の感想を訊ねてきたのだとおもう。
二人とも、これが"最後"だと解っていたから、あんなにも優しく私に接してくれたのだと思う。
冒頭で死んでた娘たち・・・・
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 00:30:50.58 ID:jUqSFTHH0
最後か。
ぅぁ
73 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:40:50.08 ID:a4/IERls0
夕食の時間になるまで、私達はリヴィングで談笑していた。
アザミちゃんはいつもより少し元気が無くて、でもそれを補うかのようにミズキちゃんはいままでで一番の笑顔を咲かせていた。
私は胸の奥に生まれた違和感を引きずりながらも二人と一緒に笑った。
夕焼けがリヴィングを茜色に染めていて、その暖かい光の中で私は、この瞬間は"永遠"なのだという漠然とした思いを抱いた。
多分これからずっと、私の人生が"終る"まで。夕焼けを見るたびにこのリヴィングでの光景を思い出すのだろうな。そう思った。
たとえ私やアザミちゃんやミズキちゃんが明日で"終って"しまおうとも。
心の奥で何かがガクブルしてる
歯の根が会わなくなって気tq
75 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 00:59:59.80 ID:a4/IERls0
夕食の時間になって李さんを呼びに、彼の部屋まで行った。
呼びかけに応じて部屋から出てきた李さんはすでにいつもの顔と雰囲気に戻っていて、いつものように四人で静かに夕食を食べた。
相変わらずアザミちゃんが作った料理は美味しかったし、私達は綺麗にそれを平らげた。
食事が終ると、私達はリヴィングでしばしの時を過ごした。
私はいつものようにアザミちゃんとどうでもいいことを喋っていたし。ご飯が終るとすぐに部屋に戻ってしまうミズキちゃんは、珍しくリヴィングのソファに座って文庫本の文字を追っていた。
しばらくして、テーブルの椅子に腰掛けてその様子を見ていた李さんは、
『君たちに話がある……とても大事な話だ』
と私達に切り出した。
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 01:02:57.50 ID:jUqSFTHH0
きたか・・・
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 01:03:13.18 ID:whqWYk3m0
ついに…
どきどきしつつ取り逃し風味にねる
79 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 01:15:28.86 ID:a4/IERls0
私達はソファに並んで腰掛け、李さんの言葉に耳を傾けた。
ほんの僅かにためらいのような表情を浮かべた李さんは、溜息を一つついてから機械的に話し始めた。
私達の処遇が決まったこと。
明日の午後にはこの"家"をでること。
話を要約すると、この二点だけだった。これから私達はどこへ行くのか、そしてどうなるのか。誰も李さんに訊かなかったし、仮に李さんに訊いたとしても応えてくれなかっただろう。
話している間の李さんの表情からはこの後に"ろくでもない"ことが待っているということが容易に読み取れた。
李さんは"あっち側"をわたるにはセンシティヴ過ぎる性格を持っていて、私達は十分にそれを知っていた。だから余計に訊きづらかったのだと思う。
その日私達は三人一緒にお風呂に入って、三人一緒のベッドで寝た。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 01:18:43.97 ID:jUqSFTHH0
・゚・(ノД`;)・゚・
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 01:20:43.94 ID:whqWYk3m0
三人一緒………………ッッ
82 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 01:43:13.61 ID:a4/IERls0
翌日の私達は早起きだった。
服を着替えたアザミちゃんと私は、まだ眠そうなミズキちゃんを着替えさせリヴィングまで引っ張って行って、ソファに転がすと二人で朝食の用意をはじめた。
昼にはここをでなければならないので、少しだけ豪華でボリュームのあるメニューだった。最後のほうになるとようやく目の覚めたミズキちゃんも手伝ってくれた。
三人で朝食の準備をするのはこれが最初で最後だった。
その日の李さんは、予想通り暗い雰囲気を朝から振りまいていて。それを振り払うかのように、私達はいつも以上に明るく振舞った。
そのおかげで李さんも少しは笑ってくれたし、私達が抱く"今後"への不安も少しは緩和された。
その日の私達は本当の"家族"のようだった。
たった一ヶ月ほどの共同生活によって紡がれた絆は予想以上に強く、それぞれの心を繋いでいるのだということを、私は実感した。
そこには互いを思いやる気持ちと、偽りの無い笑顔が確かにあった。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 01:56:36.29 ID:jUqSFTHH0
完膚なきまでに・・・・・・・・・(。´Д⊂)
84 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 02:04:15.23 ID:a4/IERls0
だけどそれも曇り空から覗く一瞬の晴れ間のようなものだった。
時計はその尖った秒針で容赦なく時を進め、それにしたがって私達の間に会話は少なくなっていった。
李さんはずっと顔を伏せたままだったし、アズミちゃんやミズキちゃんも窓の外や部屋の隅に空虚な視線を投げかけ続けていた。
ときたま思いついたように会話をするが、それもすぐに立ち消えてしまい、時を追うごとに沈黙だけが積み重なっていった。
そして最後の時が鳴り響いた。
『ねえ、リリ? リリって――』
ぴんぽん。
アザミちゃんが私に話しかけようとしたその言葉を遮って、ドアベルが鳴った。
予定の時間通りだった。
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 02:21:46.09 ID:jUqSFTHH0
いやぁああぁあああきたぁあああorz
86 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 02:41:11.77 ID:a4/IERls0
一番最初に立ち上がったのはアザミちゃんだった。その行動に戸惑いや淀みは無く、『時間だね』と寂しげに呟いて李さんを一瞥した。
それに促されるようにして李さんも腰を上げ、玄関のほうに歩いていく。
その後に私達はついていった。
『ミズキ、それは持っていけない』
李さんの言葉に振り向くと、ミズキちゃんの手には一冊の文庫本が握られていた。たしかこの前買ってもらったばかりで、まだ読みかけだったはずだ。
ミズキちゃんは両手で本を握り締め、うつむき、
『いやだ』
はっきりと答えた。
それまで一度も李さんに反抗したことなど無かったのは当然だし、わがままなことも言ったことのないミズキちゃんが、初めて否定の言葉を口にした。
『……いやだ』それまで聴いたことの無い、明確で大きな声を響かせて『持って行く』言い切った。
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 02:50:45.12 ID:jUqSFTHH0
強烈なのが次々と。・゚゚・o(iДi)o・゚゚・。
88 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 03:15:50.48 ID:a4/IERls0
その言葉に李さんは明らかな戸惑いの表情を浮かべた。
うつむいたままのミズキちゃんを見つめ、言葉を詰まらせたように喉を動かして、数瞬の後に、
『……好きにしろ』
苛立ちを露にして、突き放すような口調で言った。
なぜか私には、それがミズキちゃんに向けられたものではなく、李さんが自分に向けて言っているように聴こえた。
ああ、この人。本当は弱いんだ。
直感的にそう思った。李さんは"商品"である私達に裏の無い笑顔を向けてくれたし、その"商品"の行方についてこれほどまでに心を痛めているのだ。
こんなに弱くて、脆くて、"人間らしい"人間は"あっち側"ではやっていけるはずが無い。やっていけたとしてもいつかは壊れる。ほぼ直感的にそう思った。
この場の空気がいたたまれなかったのか、そのやり取りを背中で聴いていたアザミちゃんは、
かちゃり
何かを決心したように、自分でドアのカギを開けた。
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 03:32:25.57 ID:jUqSFTHH0
あぁ遂にか・・・
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 04:19:04.05 ID:lNP50KV30
保守
91 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 04:19:16.49 ID:a4/IERls0
眠気で頭が回りませんorz
ここで一区切りです。
92 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 04:32:14.57 ID:a4/IERls0
93 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 04:33:19.12 ID:a4/IERls0
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 04:45:56.95 ID:jUqSFTHH0
もう落ちます・・・・ノシ
願わくば再見を・・・・・・保守
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 05:10:12.34 ID:9LU1mbAq0
保守
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 05:49:05.55 ID:9LU1mbAq0
ここは俺が保守るしかないのかorz
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 06:21:53.85 ID:9LU1mbAq0
保守
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 06:52:19.14 ID:9LU1mbAq0
保守
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 07:18:42.07 ID:9LU1mbAq0
保守
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 07:56:40.69 ID:9LU1mbAq0
ラス保守
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 08:11:34.99 ID:+SVTx0gQO
保守
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 08:40:18.44 ID:gEef2a8+0
保守
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 09:47:14.70 ID:EQ74CiSQO
危ない保守
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 10:07:00.85 ID:WW39AiSRO
時間帯的には早め保守
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 10:33:39.28 ID:WW39AiSRO
授業前保守
106 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 11:44:26.40 ID:a4/IERls0
お出かけ前の保守
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 12:15:56.69 ID:HsBIldfCO
感動保守。・゚・(ノД`)・゚・。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 12:23:47.06 ID:WW39AiSRO
授業と言う名の睡眠時間終了保守
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 12:44:11.00 ID:9LU1mbAq0
保守
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 13:35:40.93 ID:QQolReHPO
保守
昼保守
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 14:54:19.40 ID:WW39AiSRO
葡鄒
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 15:22:41.48 ID:+SVTx0gQO
ほしゅしゅん!
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 16:15:56.54 ID:7BMM74EB0
浮上
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 16:52:25.92 ID:H7OVL/e5O
帰宅保守
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 16:53:41.71 ID:lNP50KV30
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 17:12:29.25 ID:H7OVL/e5O
>>116 わんこに聞いてくれよwww何故俺にwwwwww
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 17:14:12.99 ID:lNP50KV30
>>117 わんこかと思ったジャマイカwwwwwwwwwwwwwwwww
誤認ワロスwwww
>>119 そもそも君がコテを付ければ済んだことジャマイカwwwwwwwwwwww
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 17:53:38.13 ID:QQolReHPO
保守
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 18:21:06.96 ID:6r4KMuDs0
ほっほっほっほっ
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 18:56:32.08 ID:dOJJNIJ+0
帆
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 18:56:51.77 ID:QQolReHPO
保守
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 19:15:42.62 ID:6r4KMuDs0
ほしゅ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 19:47:23.14 ID:QQolReHPO
保守
127 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 20:02:03.37 ID:o1K9Hn7b0
そろそろ再開します。
(゜∀゜)!
129 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 20:10:43.07 ID:o1K9Hn7b0
昔揚げられた絵を見る方法はありませんか
テラミタイス(´・ω・`)
131 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 20:14:51.91 ID:o1K9Hn7b0
>>130 んー、保存してるにはしてるのだけど。
一応絵師さんの許可をとったほうがいいのかな?
132 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 20:17:57.67 ID:o1K9Hn7b0
そのままドアノブを捻ろうとしたアザミちゃんの手を払うようにして、李さんがノブに手を伸ばし、捻る。
金属製のドアが開き、その向こうに立っていたのは私をここまで連れてきた男だった。
『こんにちわ、引取りに来ました』
頭を下げる男に、
『時間通りだったな』冷たい口調で声をかけた李さんは、アズミちゃんの肩に手を乗せ、『お別れだ』と言って優しく肩を叩いた。
アザミちゃんは無言のままその手を払って屈み、静々と靴を履く。私達もそれに倣って靴を履いた。しばらくの間履いていなかった自分のスニーカに足をつっこむ。
薄汚れた外見で、ぼろぼろのそれは長い間履き続けてきた"私の靴"の感触を律儀に残していてくれていた。
しばらくの間忘れていた"私の家"での生活が不意に脳裏をよぎった。何故か真っ先に思い出したのはお母さんのことだった。
そうだ、あの時と一緒だ。
まだそんなに暑さが厳しくなかったあの日、見知らぬ駅の裏、木製のベンチから立ち上がったときと同じだ。
胸の中に突如として現れた茨のような感情が、肺の奥を締め付けた。
それに絆されたのか、もしくはもっと別な感情によってなのかは解らないが、私は框から立ちあがることができなかった。
本スレで確認とって応答があれば、ですかね
微妙な問題ですわな。。。
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 20:23:25.34 ID:5sl1VHdW0
再開・・・ktkr
見慣れた己の靴をはき、向かう先にはただ地獄
胸が締め付けられる・・・
136 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 20:34:06.39 ID:o1K9Hn7b0
私がもたついていると、
『リリ……ほら』
アザミちゃんの手が目の前に下りてきた。無言でその手をとって、立ち上がる。
ゆっくりと、確実に終焉の時が近づいていたのに気がついていながら、自分の"平和"を守るためにそれを直視することを避けてきた。その結果がこのざまだった。
あの時と同じように、目の前で審判のラッパが吹かれて初めて、その結末から逃れることがかなわなくなってから初めてそれと対峙する。
靴を履いた私は、精一杯の笑顔で李さんに言った。
『短い間でしたが、お世話になりました』
ミズキちゃんがそれに続き、アザミちゃんも掠れるような声で、李さんに別れの挨拶をした。
うつむいた李さんは小さく呟いた。
『ああ――元気で』
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 20:51:51.46 ID:5sl1VHdW0
元気で・・・・゚・(ノД`;)・゚・
138 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 20:55:01.47 ID:o1K9Hn7b0
そして私は"家"を失った。これで二度目。
もう戻れはしないし、戻る場所も無い。
何もかもが遅すぎたのだ。
こうなることが解っていたのなら、もっと笑えばよかった。もっとたくさんアザミちゃんに料理を教えてもらえばよかった。もっとたくさんミズキちゃんとお喋りをすればよかった。
もっとたくさん皆で一緒の時間を過ごしたかった。
本を読みたかった。遊びたかった。美味しい料理を食べたかった。李さんと一緒にいたかった。お母さんと一緒にいたかった。わがままを言ってみたかった。笑っていたかった。
だけど、もう遅いのだ。
いくら嘆いても時は戻らない。この一ヶ月の間アザミちゃんや、ミズキちゃんとの会話は漠然としか記憶に無く、そしてお母さんの声もよく思い出せないことに気づく。
鉄の扉が閉ざされ、李さんの顔は見えなくなった。
このときもやはり、お母さんのことが頭にこびりついて離れなかった。
ここにきて、やっぱり私はお母さんのことが好きだったのだということを実感した。
だがそれすらも遅すぎたのだ。
こんな普通の娘がスナッフされるなんて
140 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 21:12:53.93 ID:o1K9Hn7b0
*
小休止入ります。
感想質問疑問批評等があればどうぞ。
この世界の亜人の肉体的強度や出力は通常の人間と変わらない?
チャイニーズマフィアが激しく跋扈してる設定でおk?
タンゴは中華黒社会出身?
142 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 21:22:00.27 ID:o1K9Hn7b0
>>141 亜人について。
女性の場合は地域にもよるが人種と同じ。
男性はこれもまた地域にもよるが他の人種よりも体格が良い傾向にある。
最近チャイニーズマフィアが幅を利かせてきて、いろいろ困っている人がいる。
Tの出身は米国。中華系の孤児。
ある人に拾われて日本へ。
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 21:24:35.77 ID:5sl1VHdW0
セーフハウスの設備・装備教えて
144 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 21:32:44.20 ID:o1K9Hn7b0
>>143 郊外の住宅地のそのまた外れにあるオンボロアパート。
部屋は広い。キッチンもなかなか広くて使いやすい。
銃器類はキッチンの下の棚の底板を外して、そこへ隠している。
拳銃x5 ソウドオフのショットガンx1 ナイフ多数
どこにでもある灰色のRV車と400ccのモタードバイクが一台ずつ。
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 21:34:47.97 ID:lNP50KV30
タンゴの表向きの職業は?
田舎だとそこそこ広くて3万とか5万とかいう家賃の家あるYONE
シエラはやはり性的な接触は拷問のせいで避けてる?
一応肉体は回復可能なレベルの損傷だとは思ってたけど。
李さんは黒社会?
147 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 21:39:50.72 ID:o1K9Hn7b0
>>145 カタギの人間とあまり接することはないので、もし聴かれたらその場で適当に答える。
因みに免許証(もちろん偽造)の名前は 九重 亮(ココノエ トオル)
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 21:44:42.86 ID:5sl1VHdW0
李さんは中国人でFA?
149 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 21:47:06.60 ID:o1K9Hn7b0
>>146 Sはトラウマのせいもあり性的な事柄を嫌う。
身体的には一応健康。
李は中国人マフィア。
中間管理職みたいな位置かも。
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 21:57:18.24 ID:V85B/5EA0
>>149 じゃ、ちゃんと子供は産める体なのね。安心。
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 22:07:17.09 ID:5sl1VHdW0
だが子供は・・・・・・あまり欲しがっていなかったはず。
最初の拷問のとき、処女だったのかなあ・・・・
だとしたらあんまりだ、あんまりすぎる
そういや最初の分岐での、トランクの中の犬耳くんはどうなったのかな・・・
選択後の世界だから存在しないかもしれんが。
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 22:24:30.05 ID:5sl1VHdW0
思い出すなぁ・・・初期の血みどろ・・・
155 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 22:39:04.82 ID:o1K9Hn7b0
ちょっと詰まりぎみです。
もう少しお待ちくださいorz
156 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 23:04:44.03 ID:o1K9Hn7b0
そろそろ再開します。
いっぱいいっぱいですが、がんばる。
157 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 23:07:34.75 ID:o1K9Hn7b0
久しぶりに出た街は、殺人的な太陽に焼かれていた。陽炎アスファルトから立ち上って、人影の少ない路地を僅かにゆがめていた。
まるでフライパンの縁を歩いているような錯覚に陥る。
駐車場には白いバンが一台、エンジンをかけたままで止まっていた。
スライドドアが不快な摩擦音と共に開かれ、私達は後部座席に押し込まれた。
運転席には金髪の男が座っていて、彼の右耳には冗談みたいにたくさんのピアスがぶら下がっていた。雨乞いの儀式にでも使うのだろうか。
男が助手席に座り、
『ほれ、行くぞ』金髪に言う。
『甘竹のほうでいいんでしたっけ?』
『ああ、そうだ』
妙に媚びたような口調で男に確認をとった金髪は、いささか乱暴に車を発進させた。
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/21(水) 23:12:24.19 ID:5sl1VHdW0
うあーー行っちゃだめーーーー・・・・・
159 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/21(水) 23:26:07.05 ID:o1K9Hn7b0
その車は最悪の塊だった。
貧弱なサスペンションは路面の凹凸をダイレクトに受けて、薄っぺらな車体をがたがたを揺らし。
座り心地の悪いシートのおかげですぐにお尻が痛くなってきた。
冷房設備のない車内は陽光に焼かれ続けオーブンレンジさながら、運転席の窓を全開にしてもなお、蒸されるような暑さだった。
アズミちゃんはずっと窓の外を眺めていたし、ミズキちゃんは持ってきた本を読むこともせず、膝の上に置いたままのその表紙に目を落としていた。
二人ともずっと押し黙ったままだった。もちろん私も、言葉を発しようとはしなかった。
車はいったん街中に入り、途中で助手席の男が降りた。男は、
『仕事はちゃんとこなせ。あと、余計なことはするな』
とだけ言って路地に消えていった。
保守・・・。
続き待ってます
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 00:03:18.26 ID:9nhIMHkoO
保守
162 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 00:23:07.16 ID:bFD3w1bE0
その後も変わらず、金髪は気だるそうにステアリングを握り、沈黙に包まれた私達を乗せた白いオーブントースターを走らせ続けた。
やがて街の灰色はまばらになり、次第に緑の割合が多くなってきた。
もう三時間は走っただろうか。この方向と距離からすると、多分県境のほうへ向かっているらしい。
沈黙に耐えかねた私は金髪に行き先を訪ねてみたが、
『うるせえ、だまれ』
全く相手にされなかった。
アザミちゃんはまだ窓の外を虚ろに眺めていて、ミズキちゃんはいつもの調子で持ってきた文庫本をめくっていた。
163 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 00:29:14.39 ID:bFD3w1bE0
ちょっとここらへん悩みどころなので結構間隔があきそうですorz
気長に待っててくださいなー。
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 00:58:36.52 ID:cFPpTK6c0
保守
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 01:15:28.90 ID:WnvMmrUB0
気長に保守
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 01:39:31.62 ID:fdvzd/w2O
ほっほっほっほっ!
167 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 01:45:06.30 ID:bFD3w1bE0
徐々に道幅が狭まり、道の両脇を彩る緑が濃さを増す。
いつの間にか車はちょっとした山道を走っていた。
広葉樹の投げかける木陰のおかげか、それとも湿った土のおかげか。運転席の窓から飛び込んでくる風は冷たく、気持ちよかった。
道路の凹凸は容赦なく車体を跳ねさせて、視界をがたがたと揺らした。
しばらく走ると建物が見えた。
灰色の壁には所々ひびが走っていて、壁の一面が大きく口を開き、シャッターのフレームと思われる赤茶けた金属の枠がその周りを囲んでいた。
建物の規模は大きく、それは何かの倉庫のようだった。
車はためらわずにその中へと進入する。日の光が遮られ、冷たく湿った空気が車内に満ちた。
そしてエンジンは鼓動を停め、私の鼓膜には静寂だけが残った。
*絶賛煮つまり中
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 01:47:22.81 ID:WnvMmrUB0
wktk・・・・と言うとあれかな。でも
wktk
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 02:08:55.86 ID:SiPEsSfi0
読むのが怖い…でも続きが気になる…
170 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 02:23:25.79 ID:cKl2llpR0
少しの空白の後に、金髪はおもむろに運転席のシートを倒し、ひと欠伸した。
『あのう』私はたまらなくなって、『これからどうするんですか?』と訪ねた。
これから私達はどうなってしまうのか、なんてのは大体予想がついていたが。私はその予想を心のどこかで認めたくなかったのだろう。
その問いに金髪はすぐには答えず、沈黙が車内に溢れた。やはり無視されたのだろうか、と思いかけたあたりで、ようやく金髪は怠惰に答えた。
『明日の夜までここで待機だ。面倒なことはすんなよ』
ということは丸一日この車に閉じ込められるのだろうか? だとしたら、何のために私達はここへ連れてこられたのか……。
今までに得ることのできた、断片的ではあるが決定的な情報を頭の中でまとめる。
色々な可能性について考えてみたが、しかしどれもこれも"最悪"な方向にしか進まなかった。
尻尾の裏が、ひりひりと疼くような気がした。多分、隣に座っている二人も"それ"を解っている。
ミズキちゃんはいつもより熱心に、そして狂ったように速い速度で文庫本の文字を追い続け、
『……』
アザミちゃんは耳をたたんで窓の外、倉庫の闇をじっとにらんでいた。
*('A`)モウイッパイイッパイ
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 02:26:07.90 ID:WnvMmrUB0
大変でしょうけど・・・・・・
続きをwktkさせていただきます。
172 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 02:52:01.31 ID:cKl2llpR0
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 02:54:07.38 ID:iHrvz/b+0
乙!
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 02:54:44.90 ID:WnvMmrUB0
乙ですー!
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 03:46:50.12 ID:WnvMmrUB0
そして保守
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 04:30:37.88 ID:iHrvz/b+0
さらに保守
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 05:12:43.90 ID:iHrvz/b+0
寝る前保守
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 05:38:08.26 ID:WnvMmrUB0
もう寝ます保守・・・。
あとよろー
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 06:51:52.99 ID:w2ZD60T00
ほ
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 07:13:52.55 ID:fdvzd/w2O
な
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 07:40:03.97 ID:u5vwWMUPO
せ
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 07:51:12.92 ID:w2ZD60T00
い
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 07:58:55.05 ID:fdvzd/w2O
ら
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 07:59:20.79 ID:w2ZD60T00
っ
ほなセイラっ!!
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 08:34:01.55 ID:fdvzd/w2O
ほなせいらっ!
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 08:46:59.84 ID:SmC6mnEeO
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 09:28:54.18 ID:w2ZD60T00
ほなせいらー
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 10:01:00.94 ID:fdvzd/w2O
ほなせいらっ
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 10:25:43.75 ID:iHrvz/b+0
ほなせいらっ
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 10:40:54.30 ID:fdvzd/w2O
Honna-sayller!
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 11:32:08.96 ID:fdvzd/w2O
ほなせいるっ
ほなせいらっ
ほなせいりすとっ
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 12:07:46.14 ID:WuDpExNB0
ほ
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 12:28:05.63 ID:LrTJw/py0
せ
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 12:33:13.62 ID:fdvzd/w2O
る
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 12:52:32.11 ID:fdvzd/w2O
ん
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 12:54:35.46 ID:w2ZD60T00
る
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 13:01:05.34 ID:LrTJw/py0
ん
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 13:32:35.99 ID:WuDpExNB0
ほー!
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 14:04:36.99 ID:WuDpExNB0
せー!
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 14:55:40.30 ID:LrTJw/py0
なー!
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 15:15:04.10 ID:fdvzd/w2O
まー!
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 15:40:10.01 ID:0q5aSKHP0
んー!
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 16:20:07.10 ID:AkqOy6tsO
だー!!
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 16:49:00.61 ID:LrTJw/py0
ほせなまん誕生www
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 17:19:18.59 ID:SmC6mnEeO
ほなせいらっ!!
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 17:45:33.37 ID:LrTJw/py0
保守
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 18:11:54.77 ID:cKl2llpR0
20:30には再開したいな /l、
(゚、 。`フ
」 "ヽ
()ιし(~)〜
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 18:31:17.18 ID:LrTJw/py0
再開wktk
211 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 19:05:19.53 ID:cKl2llpR0
料理中保守
どんな料理だろう、独りきり想像してみる
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 19:44:54.98 ID:9nhIMHkoO
保守
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 20:09:11.70 ID:cFPpTK6c0
ROMもすなる保守といふものを、俺もしてみむとてするなり。
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 20:34:46.08 ID:cFPpTK6c0
するなり。
216 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 20:35:13.99 ID:cKl2llpR0
そろそろ始めるよ。
/l、
(゚、 。`フ
」 "ヽ
()ιし(~)〜
/l、
( ゚、 。 フ
」 "ヽ
()ιし(~)〜
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 20:36:09.86 ID:LrTJw/py0
wktk
どきどきどきどき
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 20:48:52.38 ID:FL+ZVQ8G0
wktkwktk
220 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 20:48:58.86 ID:cKl2llpR0
221 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 20:54:08.78 ID:cKl2llpR0
*しかしリアルタイムでタイプ中なのでやはりのろのろです。
感想批評質問等は常時受け付けています。
222 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 21:09:23.65 ID:cKl2llpR0
金髪が用を足しに車を離れたのを見計らって、それまで黙り込んでいたアザミちゃんが私達を連れて逃げようとした。
しかしすぐに戻ってきた金髪に見つかって、アザミはボコボコに殴られた。私は金髪の凶行を止めようとしたが、みぞおちに拳をくらい一発でのびてしまった。
夜になってからは金髪の仲間らしい男がやってきて、二人かがりで私達の監視にあたった。
アザミちゃんはお腹を抱えてうずくまったままで、私とミズキちゃんはただひたすら不安と恐怖に脅えて夜を過ごすしかなかった。
人里はなれた山中。虫の声と風が木々の葉を揺らす音だけが夜に響いていた。
*技量不足のため大幅に省略しておりますorz
223 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 21:10:59.47 ID:cKl2llpR0
それから私達は金髪によって車の中に拘束された。
日が落ちかけたころ、金髪が用を足しに車を離れたのを見計らって、それまで黙り込んでいたアザミちゃんが私達を連れて逃げようとした。
しかしすぐに戻ってきた金髪に見つかって、アザミはボコボコに殴られた。私は金髪の凶行を止めようとしたが、みぞおちに拳をくらい一発でのびてしまった。
夜になってからは金髪の仲間らしい男がやってきて、二人かがりで私達の監視にあたった。
アザミちゃんはお腹を抱えてうずくまったままで、私とミズキちゃんはただひたすら不安と恐怖に脅えて夜を過ごすしかなかった。
人里はなれた山中。虫の声と風が木々の葉を揺らす音だけが夜に響いていた。
*
>>222はミスです('A`)
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 21:12:30.66 ID:FL+ZVQ8G0
殴られたのか・・・ぁ
え、まさか・・・・
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 21:28:19.96 ID:FL+ZVQ8G0
続き、待ってます・・・
227 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 21:44:24.77 ID:cKl2llpR0
いつの間にか眠っていた私は蝉の声で目を覚ました。
寝ぼけた頭が視界に飛び込んできた周りの光景を理解するまで、やけに時間がかかった。
シートの倒れた運転席で金髪が寝ていた。アザミちゃんとミズキちゃんは衣すれのような吐息で眠っていた。この場この状況にあまりにも似つかわしくない安らかな寝顔だった。
私が起きた気配を察して、助手席の男がねめつけるような目でこちらを一瞥した。
徐々にあがる気温を感じつつ、その日も私達は車の中で過ごした。食事はかろうじてパンと水だけ与えられた。
もう私達からは"逃げる"という気は完全にそがれていたし、昨日殴られたところはまだ熱を持ったように痛んでいた。
特に手痛く痛めつけられたアザミちゃんは、いつものように気丈な態度をとっていたが、時たま痛みを訴えるような表情をのぞかせていた。
第1話で細切れにされていたのは誰だろうか・・・・・・・・('A`)
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 21:55:41.52 ID:FL+ZVQ8G0
みんな死ぬのかー死んでしまうのかー・・・・・・
230 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 21:59:42.38 ID:cKl2llpR0
*この中の一人がsゲフンゲフンゴフン
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 22:00:55.43 ID:FL+ZVQ8G0
いや、うん。
ところでリリーってもしかして?
232 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 22:14:04.63 ID:cKl2llpR0
そして慇懃にも時間は進み続け、
空は茜色に染まり、
やがて紺青が世界にに溢れ、
それはしだいに濃さを増し、
ついに夜がやってきた。
それは地獄の始まりを告げる夜だった。
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 22:15:28.48 ID:9w+eThyF0
ガクガクブルブル…
>>230 死なずに生き残れるのよね!!?
後で出てくるのよね!!?
ねえ!そうだと言って!!
別の選択肢で出るはずだった娘をボクに下さいorz
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 22:27:51.29 ID:9w+eThyF0
ま、まさか…
掃除屋に片付けられましたとか言うんじゃないでしょうね!!!!?
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 22:50:00.69 ID:9w+eThyF0
保守します…保守しますから…
神様、どうか彼女達を…
産みの苦しみを味わってますorz
ひいいぃぃぃぃぃ
((;゚Д゚))ガクガクブルブル
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 23:09:27.84 ID:FL+ZVQ8G0
いっそすべて投げ出して楽になる(=安易に生き延びる
・・・・・・・そうもいかんよね、うん。ただものっそい辛いからさ、つい・・・
続きwktk
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 23:10:02.21 ID:ctKiOCf5O
これを読んでて興奮を覚える俺が嫌になってきたorz
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 23:11:21.44 ID:tJKyPNQmO
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 23:28:50.09 ID:zMiV3Yo90
できれば…物語に差し支えがなければ、教えてください。
最初の選択肢で撃っていた場合、シエラが死んでバンの中のもう一人が助かったんでしたよね?
では撃たなかった現在、バンの中の娘は死んだ扱いになってるのですか?
それともちゃんとどこかで生きていますか?
245 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 23:33:40.63 ID:cKl2llpR0
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 23:34:14.10 ID:ctKiOCf5O
247 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 23:36:03.19 ID:cKl2llpR0
闇に満ちた倉庫に、一台の車が侵入してきた。
私達の横に停車したそれは黒塗りの大型バンだった。
ウィンドウは全てスモークがかかっていて中をうかがうことはできなかったが、その中を知る必要はすぐになくなった。
ドアがスライドし複数の男が降りてくる。その数六人。
その瞬間、私は諦めた。
もうここからは生きて帰れないだろう。もし、命があっても五体満足でというわけにはいかない。命や身体よりもその前に"自分"が無事でいられるのかも不明だった。
帰れない?
否、私達には帰る場所などすでに無いのだ。あるのは絶対的な恐怖と苦痛。
だから、私は諦めた。
もう余計な希望を持っていられるほどの、心の余裕など無かったのだ。
カチカチブルブル
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/22(木) 23:53:51.56 ID:zMiV3Yo90
>>245 そうですか…
う〜ん…どうしよう、もう書き出しちゃってるし…
250 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/22(木) 23:55:12.51 ID:cKl2llpR0
男たちは事前に決めた合ったかのように、すぐ行動を開始した。
バンから数個のバッグを取り出し、倉庫の奥へ運んでいく。その中には三脚やカメラバッグのようなものも見受けられ、私の不安は明確にその像を結びつつあった。
数分して、なにやら外で話し合っていた男たちは、私達の乗っているバンのドアを開けた。
大柄な男が私達を舐めるように見、その眼に宿る光を見た私の心は恐怖で埋め尽くされた。
私達は"モノ"だった。
その男の眼には特にこれといった感情は見当たらず、淡々としていて。後部座席に"置かれて"ある"モノ"を運び出すという仕事をこなしているだけ、といった感じだった。
それは私の尻尾を折った時のお母さんの眼と同じものだった。
男はその冷徹で無関心な双眸をアザミちゃんに向けた。
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 00:08:05.09 ID:R1CjN6Lv0
・゚・(ノД`;)・゚・ガクガクブルブル
253 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/23(金) 00:20:50.12 ID:WVVefkmH0
無造作に伸びた腕がアザミちゃんの細い腕を掴んで、無言のままにそれを引っ張る。
その白い腕は一瞬抵抗のしぐさを見せたが、男の強力には勝てないと悟ったのか、それとも諦めがそうさせたのか。されるがままに車を降りていった。
しかし、バンのスライドドアが閉められる寸前に、私は見てしまった。
不快な摩擦音と共にドアが閉められたその時、私達に向けられたアザミちゃんの表情には困惑と恐怖とがないまぜになって塗りたくられていた。
大きな音と共に閉ざされたドアのウィンドウの向こうで、アザミちゃんが私達に叫んだ。
逃げて。
実際には声など出ていなかったが、その唇が僅かに、しかし確かに動いたのだ。
多分それは叫びだった。自分の最後を知ったからこそ、アザミちゃんは私達に"叫んだ"のだ。逃げて、と。
その顔はまさしく必死に叫ぶ人のそれだった。
そしてそれが、私達が聴いたアザミちゃんの最後の"言葉"だった。
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 00:36:55.63 ID:EaTIdEUXO
アーザーミーちゃーん!
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 00:39:11.22 ID:eP+E1TsQ0
あああああああああああああああああああああorz
アザミ…
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 00:40:07.26 ID:R1CjN6Lv0
あああああ・・・・うあーー
orz
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 00:42:33.90 ID:MVRcK53i0
だめ
もうだめ
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 01:06:34.96 ID:SpV1FRxWO
保守
259 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/23(金) 01:13:03.61 ID:WVVefkmH0
だけどその言葉がどれほど無駄なことなのか、私達は思い知る。
車のそばには二人の男が立っていて、じっと私達を見張っていたし、私はいまだに肋骨の下の辺りに疼く鈍痛を抱えている。今の状態でこの状況を切り抜けられるはずが無い。
それに、ミズキちゃんは運動が苦手だし、私達が逃げるということはアザミちゃんを置いていくという事に他ならない。
そんなのは、絶対にいやだった。そんなことなら、今すぐこの場で銃をくわえて引き金を引いたほうがましだ。
私達には、ただただ不安に脅え恐怖に震え存在しない神に向かって祈ることしか許されていないのだ。
私が恐慌と狼狽にさいなまれていると、
『……リリ』
ミズキちゃんが私の手を強く握った。その顔はやはり困惑にゆがんでいたが、瞳に映る光には今までに見たことのないような力強さがあった。
そこに昨日の脱走劇中に見たアザミちゃんの表情を重ねた私は、歪な顔を更にゆがめた。
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 01:31:47.75 ID:MVRcK53i0
ほっす
261 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/23(金) 01:44:05.07 ID:WVVefkmH0
臓腑に絡みつく赤茶けた何かが急激に膨らみ、肺から溢れたそれは喉を衝き、震えたと息を押し出した。
そのままミズキちゃんの半身に上体を預ける。
僅かに震える肩に腕を回し、頭を抱くようにして私の長い髪を撫で、細い指がその形を確かめるように縁をなぞる。その指もまた、震えていた。
ミズキちゃんの穏やかな抱擁に少しばかりの安堵が生まれたが、それもすぐに吹き飛んだ。
アザミちゃんの声が聴こえた。
絶叫だった。
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 01:55:04.11 ID:R1CjN6Lv0
一人目・・・
263 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/23(金) 02:15:47.28 ID:WVVefkmH0
それはまるで審判のラッパのように建物中に響き渡り、それを聴いた私達は肩を震わせた。
私はミズキちゃんにしがみつき、ミズキちゃんは私を抱く腕にいっそうの力を込めた。
そして、じっと耐えた。
絶叫はある程度の感覚をおいて繰り返された。
それは時が立つにつれて激しさを増し、いつの間にか絶叫ですらなくなっていた。
その"音"からはアザミちゃんがもう壊れてしまったということが明確に伝わってきた。それは頭の中が凍りつきそうなくらい強烈な恐怖だった。
そしてついに、私の番が訪れた。
狭き門なんてどこにも無い。あるのは不快な音を立てる金属製の扉だけ。
私の腕を掴む汚い男の手に引かれ、私は車から降りた。
振り返り、精一杯の笑顔を作ろうとしたけれど、それは不自然な痙攣にしかならず、
『ばいばい』
震える声でミズキちゃんに言った。
だが彼女はただうつむいて。私のほうを見ようともしなかった。
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 02:35:31.03 ID:bkw3ygDP0
保守
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 02:35:34.45 ID:XW7PJsW9O
。゚(ノД`)・゚。
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 02:40:26.17 ID:R1CjN6Lv0
二人目・・・
267 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/23(金) 02:59:29.92 ID:WVVefkmH0
269 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :2006/06/23(金) 03:05:22.34 ID:WVVefkmH0
崩れていく絶叫のその中で、何が行われていたか推測した自分が欝・・・・
とりあえず、まず最初に××されてから×を×されたり××が×するくらい××されたり略
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 03:19:34.69 ID:R1CjN6Lv0
乙でしたー!
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 03:45:51.60 ID:MVRcK53i0
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 04:18:56.80 ID:EaTIdEUXO
ほ
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 04:54:27.36 ID:R1CjN6Lv0
寝ます・・・・
保守よろですー
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 05:25:30.25 ID:bkw3ygDP0
ふぉ
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 05:45:09.66 ID:ZGjro5V8O
っ
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 05:55:40.80 ID:ZGjro5V8O
くす
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 06:19:59.18 ID:WcRjpMzZO
★
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 07:12:32.29 ID:SpV1FRxWO
保守。
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 08:15:32.02 ID:kWB5mJckO
保守
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 08:56:18.59 ID:XW7PJsW9O
ほ?
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 08:56:52.19 ID:j8Emgmn+O
おまいら!ヌクモリティを馬鹿にされたお!
これは許せないお( ;ω;)
81:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2006/06/23(金) 08:37:05 ID:???
ヌクモリティとか糞の傷の舐め合い!
気持ち悪くってゲロが出るわっ!!死ね!
90:名無しが氏んでも代わりはいるもの :2006/06/23(金) 08:42:10 ID:???
ヌクモリティとかバロスwwwwww
VIPPERまとめて豚箱逝け
ヌクモリティとVIPを馬鹿にした奴を発見したお
黙って見過ごせないお
みんな突撃だお(#^ω^)是非協力してほしいお
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/eva/1150721272/l50
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 09:36:36.51 ID:XW7PJsW9O
ほせまんがだいおらん!!
284 :
悪のリッチャ ◆Yk9Pufb6Aw :2006/06/23(金) 10:07:12.04 ID:XW7PJsW9O
ほなせいらっ!!
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 10:07:43.36 ID:EaTIdEUXO
ほ
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 10:08:02.84 ID:lH6fGeoC0
;⌒l )ノ l⌒;
ヾAl ━ -━ノAゞ
// ⌒ | |⌒ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
// (・) | |(・) `、 < このスレはケロッグ四天王が乗っ取った!!
______ | | ノ ヽ <|ヽ \ グウウウゥゥゥレイトオォォッ!!
。// \ l▼ 三三 ⊂lつ 三|三 \_____________
/ /_)ヽ)ヽ)ヽ、 ).▼l (_人_) |.ノ l⌒;
( /, ―― 、, ―― 、 ノ \ヽ \_/ ノ ノ ノ_
/| ⌒ ⌒ |/ \____/_ / (()_)
(⌒| (・) (・) |⌒) <ロ、 `―' >ヽ ▼ ヽ_丿 (()_)
ヽ ,-― ‐( 、,)――-、 /_ \/ l ( (() ) lll
ヽ __l___ノ ,_`ヽ―――――― 、 ノ ̄lll ll
\\ /ノ (( ヽ__) )) - lll ll l
\\_// ''''-――――――-''/ ll l
 ̄ ̄ ̄ ヽ______/. l
, ――y ――― y ―― 、 lヽ
/ / ⌒ ⌒ ヽ ヽ ,/ \
l  ̄~/ (・) (・) ヽ~ ̄ l //\/ヾ
l | ⌒,ヽ―――、 / /\/' (.)(・) `ヽ/ヽ
ヽ l ノ__,_,__,_9/ |/ ̄ ` ( 、, )´ 、 ̄ヽ
l ( ´ \ / ) l l ( l ) ) l
ヽ__\ ヽ' / ノ | \___ ノノ ノ
\__二__/  ̄ ̄ \ /
\____ /
<ロ、 `―' >ヽ
\/
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 10:08:56.71 ID:XW7PJsW9O
コテ取り忘れorz
288 :
ま ◆xE0miVYJNk :2006/06/23(金) 10:29:49.65 ID:Frodnp1RO
まさか…奴らか!!?
キバヤシごっこやってた時に来ればよかったのに…
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 10:32:48.77 ID:Frodnp1RO
………あれ、でもこんな人らいたっけ?
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 10:54:15.88 ID:EaTIdEUXO
ほ
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 11:22:40.31 ID:EaTIdEUXO
ほほ
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 11:24:25.12 ID:Frodnp1RO
やっぱ違ったか
ほほほ
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 11:56:54.18 ID:EaTIdEUXO
ふ
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 12:43:06.75 ID:EaTIdEUXO
ほ
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 12:44:34.88 ID:Frodnp1RO
っ
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 13:01:43.11 ID:Frodnp1RO
す
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 13:43:14.71 ID:EaTIdEUXO
る
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 14:14:23.21 ID:EaTIdEUXO
ほ
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 14:39:44.38 ID:EaTIdEUXO
っ
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 14:51:37.02 ID:EaTIdEUXO
す
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 14:56:19.62 ID:WVVefkmH0
る
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 14:57:13.44 ID:/ynwaOq80
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 15:28:52.62 ID:YntXgdiT0
ほ
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 15:35:39.28 ID:Frodnp1RO
ホフホッスホヘロモヘロ系?
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 16:03:51.37 ID:EaTIdEUXO
ほっするほっする
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 16:47:32.60 ID:EaTIdEUXO
ほっするほっする
アザミちゃんカワイソス保守
せめて、楽に逝けますように保守
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 18:13:58.63 ID:4qv2k5ycO
保守
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 18:14:09.33 ID:5YZgttsB0
保守
イヌミミっ子欲しいな・・・
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 18:58:23.33 ID:4qv2k5ycO
保守
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/06/23(金) 19:25:11.92 ID:5YZgttsB0
イヌミミっ娘欲しいね・・・
314 :
かしわんこ ◆WTJGtkvg02 :
20:30再開予定。