【私は】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【此処に居るから】

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
このスレはもしもローゼンメイデンが普通の女の子だったらという妄想を垂れ流すスレです

ローゼンメイデンが普通の女の子だったら @Wiki
ttp://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/

ローゼンメイデンが普通の女の子だったら画像保管所@Wiki-トップページ
ttp://www9.atwiki.jp/nanasi/

女子高スレ練習用wiki@幼稚園
ttp://www9.atwiki.jp/rosen_kindergarten/

ローゼンメイデンが普通の女の子だったら(仮)@雑談所
ttp://yy36.60.kg/nanasi/
携帯からは↓
ttp://yy36.60.kg/nanasi/i/
前スレはどうなったの?なんて言う時は・・・・・
2ch RozenMaiden過去ログ倉庫
ttp://rozen-thread.org/
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:56:37.72 ID:fqsbPrgs0
へぇ
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:56:41.81 ID:8l8LnW2i0
 超そな 二     厶
 読のん ─      >-
 みマだ  二 ,、     \
 てン   ─\^ハレハハ ̄
  ェガ   二--、  トゝ
..       二ヽ'  〈
|│l│l | |       ヽ,
 |/レ|ノ !  u    ´<
,へ   ヽ     -=〈
\ ヽ   \    「
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:56:50.24 ID:22cGJDvH0
・スレ、作品と関係ない雑談は控えてください。

・『原則「コテ」禁止』
 コテハンの人の書き込みが悪いんじゃなくて
 コテを付いてるということが荒れる原因になりやすいので原則コテは禁止で。
・気に入らない作品や書き込みはスルーお願いします。

・今の所・・・

 ドールズは人形ではなく普通の人間。
 スレタイが女の子なので基本的に10代〜20代前半かな?

・長編でレスを大きくまたぐとき(前回の投下は>>51で今回は>>462とか)や前スレから の続きはタイトルやあらすじ、アンカー等付けると読者に優しい職人になれる

・投下するときは「○○ネタだから注意」とか「○○系につき苦手ない人スルーよろ」などと付けた上、さらにNGワード指定するといいかもしれない

例:yuriyuri  sinineta  uhouho  koizumi  guroino

・なるべく自分でWikiを編集できるようになりましょう。
 どうしても編集できない場合は雑談所の掲載状況スレで依頼しましょう。
 (簡単な説明の項目の通りである程度できます)

・エロはエロパロで。どうしても投下したいのであればテキストで投下するか大人の時間に。

・投下混雑時以外の「投下いいかな?」は不要。
 もっと自信持ってよいんだよ?

・投下が終わったあととかに「やっぱりグダグダだったorz=3」とかは馴れ合いと呼ばれる事もあるので注意。
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:57:05.65 ID:Zd3Iw91w0
>>1
乙です。
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:57:23.52 ID:22cGJDvH0
・スレ、作品と関係ない雑談は控えてください。

・『原則「コテ」禁止』
 コテハンの人の書き込みが悪いんじゃなくて
 コテを付いてるということが荒れる原因になりやすいので原則コテは禁止で。

・気に入らない作品や書き込みはスルーお願いします。

・今の所・・・

 ドールズは人形ではなく普通の人間。
 スレタイが女の子なので基本的に10代〜20代前半かな?

・長編でレスを大きくまたぐとき(前回の投下は>>51で今回は>>462とか)や前スレから の続きはタイトルやあらすじ、アンカー等付けると読者に優しい職人になれる

・投下するときは「○○ネタだから注意」とか「○○系につき苦手ない人スルーよろ」などと付けた上、さらにNGワード指定するといいかもしれない

例:yuriyuri  sinineta  uhouho  koizumi  guroino

・なるべく自分でWikiを編集できるようになりましょう。
 どうしても編集できない場合は雑談所の掲載状況スレで依頼しましょう。
 (簡単な説明の項目の通りである程度できます)

・エロはエロパロで。どうしても投下したいのであればテキストで投下するか大人の時間に。

・投下混雑時以外の「投下いいかな?」は不要。
 もっと自信持ってよいんだよ?

・投下が終わったあととかに「やっぱりグダグダだったorz=3」とかは馴れ合いと呼ばれ る事もあるので注意。
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:57:36.94 ID:EW075vpN0
>>1

ナントカ回避できたなwwwww
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:57:47.34 ID:Dgc29Uxg0
>>1
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:57:58.58 ID:l/5bR6jW0
ピタゴラスイッチ?
ほれ |つhttp://37514.net/pc/hatena/keyword/data117381.html
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 14:59:50.20 ID:kq5GnhtX0
>>1
乙かレンピカ
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:05:45.59 ID:XPVuDd6d0
>>1
乙カレー
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:06:43.34 ID:B7tV9AHq0
>>1
乙だね!!
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:18:53.17 ID:UuOC6QWiO
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:26:51.71 ID:jb3Bm37Y0
乱立か!?
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:27:31.28 ID:gJROgllwO
乙ケンサンバ
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:34:15.42 ID:22cGJDvH0
よし行ってしまおう 次機会があったらもっとスピーディーに立てますorz

【ゆめうつつ】〜スノードロップ〜第五話です
スレを跨いだのであらすじを。



「『カフェ・トロイメント』は、流行ってなさそうで本当に流行っていない店ですぅ」
「店長は白崎さん。今は夜のバー営業の部にバイトの水銀燈が居るよ」
「白崎は昔めぐという女性と付き合ってたです。でも彼女は病気で……」
「それで実は、水銀燈とめぐが昔知り合いだったということが判明したのが、前回までの
 お話だね」
「過去と現在をいったりきたりするから読むのが少し面倒ですぅ」
「そうだね、翠星石。でも必ず物語はどこかに収束するから。過去を乗り越えた先に
 居る白埼さんの生き方を見て欲しい」
「甘いです蒼星石。やつは実はザザm、むがっ!?」
「……はい、それでは。前スレ>>693の続きとなります」
「けほっ。……今回は過去編ですね」

「「それでは、どうぞ〜」」
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:34:47.22 ID:22cGJDvH0
s.d.5


 「あ、煙草吸ってるの?」

久しぶりの『再会』から暫く、僕は彼女と逢うことが結局無かった。
僕と言えばあいも変わらずいつものベンチで休憩をとっていて。
 この日は、あまりの手持ち無沙汰に、本当に久しぶりに煙草に手
をつけてみた。メンソールが鼻を抜けていく。それほど強いものは
吸っていなかったと言っても、久しぶりなだけにちょっと頭がくら
くらとする。

 夏が終わり、秋がやってこようとしていた。陽はまだまだ長いし、
残暑のせいで涼しいとも言えない気候。しかし確実に、次の季節の
足音が、ひっそりと近づいている。

 公園での彼女との二度目の邂逅は、そんな時だった。

「久しぶりだね」

「うん、本当に」

今日の彼女の出で立ちは、白色七部丈のサマーセーター、グレーで
チェックのシンプルな模様のついているフレアスカートというもの
だった。ストローマニッシュの帽子が、夏の余韻を感じさせる。

 彼女は前と同じように、僕の隣の席に座った。
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:35:12.51 ID:22cGJDvH0
>>17

「白崎君、煙草吸うんだね」

「うん? まあたまにだけど」

「駄目だよ、白崎君。煙草は身体に悪いから。それに」

なんだか、似合わないよ――煙草呑みとしては、ちょっとショックな言葉を聞
かされてしまったので。僕は苦笑しながら、持っていた携帯灰皿に煙草を押し
付けて火を消した。

「あ……ごめん。気、悪くしちゃった?」

「いや、大丈夫。身体に悪いっていうのは本当だし」

「ごめんね。その、なんていうか――白崎君、喫茶店のマスターでしょ? 
 珈琲に煙草は合うかもだけど、紅茶だったりすると少し違和感あるかなって
 思ったの」

確かに。紅茶は味もさることながら、その香りを楽しむものであるから。ささ
やかな茶会の場に、紫煙は邪魔なものかもしれなかった。

「だから、白崎君がかっこ悪いとか、そういう意味じゃなくってね、」

うん。そのフォローは、どうかと思うな。なんだ、その。恥ずかしい。

「柿崎さん、今日は店に来る?」
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:35:40.20 ID:22cGJDvH0
>>18

 懲りずに誘ってみた。何しろ前回は時間切れだったので。

「そうだね、お邪魔しようかな。実はちょっと探してみたんだけど、流石に
 ノーヒントじゃ無理だったね」

「そりゃそうだ。ちょっと路地っぽいところにあるし」

じゃあ、行こうかと。僕はベンチから腰を上げた。気分は少し、はしゃいでい
たかもしれない。とびっきりの紅茶を淹れてあげようだなんて、考えていた。

「めぐ、でいいよ」

振り返ると、彼女はまだベンチに座ったまま。微笑みながら、そんなことを言
うのだった。

「承知致しました」

僕は前を向き直し、彼女の顔を見ないようにして返す。
 参った。ときめきを感じるという年でも無いだろうに、なんだか酷く気恥ず
かしかった。
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:35:53.60 ID:l/5bR6jW0
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:36:02.14 ID:22cGJDvH0
>>19
――――――――

「ようこそ、『トロイメント』へ」

彼女を店へ招き入れる。店内をきょろきょろ見回しながら、カウンター席につく。

「ここが、夢見るような喫茶店かぁ」

「ちょっと狭いんだけどね。あと少し古めだし」

「ううん、いいと思うよ。とってもいい雰囲気。私は好きだな、こんな感じのお店」

「光栄の極みで御座います」

一礼すると、彼女はまた零れるような笑顔を見せるのだった。

 ふと見ると、彼女はカウンター入り口側の、一番端っこの席に腰を下ろしている。

「かき……や、めぐさん。もっと真ん中に座ればいいのに」

僕がそう言うと、『んー』と人差し指で自分の顎をさしながら彼女は言葉を返す。

「えっとね。今はお客さん居ないみたいだけど、もし来たら何だか
 悪いでしょう。だから、お仕事の邪魔にならないように」

「その辺は大丈夫なんだけど。とりあえず、カウンターが一度に全
 部埋まったことなんて無いから」
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:36:20.70 ID:22cGJDvH0
>>21

「そうなの? 駄目じゃない、もっと頑張らなきゃ」

「善処はしてるんだけど」

「休みすぎなのよ、白崎君は」

ひとしきり、談笑。結局彼女は、席を替えないまま、こう付け加えた。

「じゃあね、ここ。私の指定席にしていいかなあ。私専用」

「どうぞどうぞ。その席は、今まで座ったことのあるお客様は、ほとんどいな
 いから」

やったあ、と。何だか喜んでいる彼女は、まるで子供のように無邪気な表情。


「それとね」

「何ですか?」

「普段呼び捨てで呼ばれてるから。"さん"は要らないわ」


――――――
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:36:43.89 ID:22cGJDvH0
>>22

「どうぞ、お待たせしました」

「わあ。これ、花びらが入ってるの?」

「そうだね。フラワーティーっていうのも、なかなかいいものだよ」

彼女はカップに口をつけて。ほぅ、と溜息をひとつ。

「いい香り。紅茶淹れるの、上手なんだね」

「僕の唯一の取り柄と言ってもいいくらいかな」

「うーん……あと、演劇の才能もあるよ、きっと。ね? 兎さん」

どうやらこのネタは、いつまでも引っ張られそうな気配である。

「そうだ、白崎君。あの本棚に入ってるのって、洋書?」

「そうだよ。ドイツとか、ヨーロッパにある本が多いかな」

「そっかぁ。じゃ、これも良かったら置いてよ」

彼女がバッグから取り出した本は――『Alice in Wonderland』。不思議の国
のアリスだった。

24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:37:08.26 ID:22cGJDvH0
>>23

「こないだ白崎君に逢ったらね、なんか懐かしくなっちゃって。思わず
 買っちゃったの。散歩がてら外で読んだりもしてたから、ずっと持ち歩いてたんだ」

「そうなんだ……でも、いいのかい? 本が増えるのは有難いけど」

「大丈夫、もう読んじゃったし。それに、『不思議の国のアリス』は夢物語で
 しょう。このお店に置いてもらえれば、本もきっと喜ぶんじゃないかな」


 彼女の言うとおり、『不思議の国のアリス』は、少女アリスの見ていた夢の
話である。不思議な世界に迷い込んだ少女は、最後の最後で、家族の居る木の
下で目覚めるのだ。


 これをきっかけに、僕らは他愛の無いアリス談義に華を咲かせた。

「アリスは結局、夢から覚めてしまうけど。眠っていることに気付かなければ、
 いつまでもその世界に留まれたのかなあ」

「どうだろうね。『覚めない夢は無い』――って捉えちゃうと、少し寂しい気
 もするけど」

「寂しい?」

「うん。けど、目覚めている時でも、夢を見ることは出来ると僕は思ってる。
 それは勿論、眠っているときの夢と同じように、自分では気付かないもの
 なのかもしれないけどね」
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:37:35.02 ID:22cGJDvH0
>>24

「……この世界で」

「うん?」

「この世界でね。目覚めていれば、いいことってあるのかな」

まただ。彼女はいつも微笑んでいるけど、時折感じるこの儚さが、どこか危う
い印象を抱かせる。


「あるよ、きっとある」

「本当に?」

「本当さ。現に僕は、あなたに美味しい紅茶を提供しておりますので」

『お気に召して頂けましたか?』そんな台詞とともに、また一礼。彼女は吹き
出しながら言った。

「ふふっ、確かにね。本当に美味しい紅茶……ありがとう、白崎君。いや、兎さん?」

そう言われてしまっては、僕も役を崩す訳にはいかない。とことん付き合うこ
とにしよう。
 本当に、他愛の無い話だ。幸いなことに――まあ、いつものことだが――他
の客は来る気配が無かったので、僕等はずっと話をすることが出来た。

26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:38:04.60 ID:22cGJDvH0
>>25

 適当にアリス談義が終わると、彼女は本棚の方へ足を運んだ。

「へぇ……色々あるんだね……」

「まあ、哲学書やら小説やらね」

「勉強家なんだね」

そう言いながら、彼女が一冊の本を取り出す。

「これ……ファウスト?」

それから、一言『懐かしい』と、ぽつりと零した。

 そんな彼女の声の一つ一つが鍵となって、僕の記憶の引き出しは開けられて
いく。夏の日の『再会』よりももっと前、多分それが、僕と彼女との初めての出会い。

「学校の図書館で読んでたもんね、白崎君。原書だったからびっくりしちゃっ
 たよ。辞書ひいて唸ってるんだから」

「生意気な学生だった、ということで一つ」

「うふふ。でも私があなたに話しかけたのって、実はその時くらいなんだよね」

忘れられちゃっても当然か、と。彼女は嘯くのだった。
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:38:12.76 ID:aTaWMX510
流産した女に死ね発言wwwwwwwww

全てはここから始まった
http://blog.livedoor.jp/shun0312/archives/50628971.html

そしていちいち反論する男
http://blog.livedoor.jp/shun0312/

流産した女に死ね発言その2
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146968999/
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:38:48.82 ID:22cGJDvH0
>>26

『ゲーテ、私も読んだよ。日本語訳だけど』

引き出しが開いた今の僕は、その時の言葉を鮮明に思い出せる。会話としては、
一言二言交わす程度だったけれど。確かにあの時、僕は少し嬉しかったのだ。
 槐とは外国文学の話も出来たのだが、ほとんどの場合は周囲と話の合うこと
が無かったから。


「そういえばさ、……めぐ」

急に呼び捨てで呼べと言われても、少々戸惑うところがある。その癖彼女の、
僕の呼び方は変わることが無かったし。

「うん? 何?」

「前にさ。『トロイメント』の名前出したときに、意味がわかってたみたいだっ
 たけど。ドイツ語の勉強でもしてるの?」

ああそれね、と。何だか可笑しそうに、彼女は返す。

「私もね、『ファウスト』を頑張って原書で読もうと思って、辞書引いてたの。
 だけど途中で挫折しちゃって。

 それで結局、どんな単語があるのかなーって、気になったやつを調べるだけ
 になっちゃった。

『夢』っていうのをたまたま調べたら、『夢見るように』なんて単語もあるん
 だものね。なんだか素敵だったな」
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:39:15.78 ID:22cGJDvH0
>>28

成る程。常用で使う単語なのかどうかはわからなかったが、そのような理由が
あったのか。
 あの辺りには色々派生語があるから。『トラウマ』という単語も、しれっと
ドイツ語だったりする。雰囲気を崩しそうだったので、それを口にすることは
無かったが。


「魂の救済……白崎君は、どう思った? あのお話は」

そう聞かれれば、お答えするのが役者の務め。僕は息を吸い込んだ。

「"時よ止まれ、お前はいかにも美しい!"」

きょとん、としている彼女。……しくったか。流石にちょっと恥ずかしい。

「白崎君……やっぱりあなた、役者の才能、あるよ」

「ちょっと頑張ってみました」

照れ笑いを浮かべる僕に、ぱちぱちと拍手を送る彼女。

 気を取り直して、僕は話し始める。

「ファウスト博士は悪魔の誘惑に負けてしまうけどね。
 君が言ったように、彼の魂は最終的には救済されたんだと思う」
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:40:40.78 ID:22cGJDvH0
>>29

「うん、確かにそうかもね。そして彼は永遠の眠りについた……
 じゃあ更に質問。白崎君にとって、『眠り』って何?」

「眠り……?」

僕は、彼女の質問の意図がよくわからなかったので、答えに窮する。どうして
彼女はそんなことを聞いてくるのか。
 暫く考えていると、また彼女が口を開く。

「えっと、やっぱり無しで。ごめんね」

「いや、大丈夫だけど……じゃあ、めぐはそれをどう思ってるの」

彼女は紅茶に口をつけて。一呼吸置いてから、続けた。

「『眠った』ときから、時間は止まる。そして彼は、それを美しいと言った。
 ……字面だけ捉えるとね。死ぬっていうことが、彼の魂の救済だったのかな
 あって。彼は永遠の眠りについて、永遠の夢を見るの」

「それって、きっと幸せなことじゃないかしら?」


 彼女の中に秘められた危うさが、次第にかたちになり始める。
 そして。その『かたち』が作られれば作られるほど。
 彼女の中にある『何か別なもの』が、壊れていく。
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:41:04.00 ID:22cGJDvH0
>>30

 一枚の絵を完成させていたパズルが。
 その端から、ゆっくりと崩れていくような……
 そんな感覚を抱かせる、声。
 
 僕は彼女に、何か言葉をかけなければならない。


「……それは、少し違うと思う」

「どの辺りが?」

「めぐが考えることも、ひょっとしたら正しいのかもしれない。でも、そうい
 う問いの答えは、一つじゃ無い筈なんだ。
 さっきも言ったけど、生きているままに――夢を見ることだって、出来るんだから」

そうして、無言の時間がやってくる。古時計が午後四時を知らせた
ところで、彼女は口を開いた。

「そう……うん、そうだね。ありがとう白崎君。優しいんだね、あなたは」

「いや、そんなことは」

「褒め言葉は素直に受け取るのが吉だよ」

「……はい」

32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:41:32.44 ID:22cGJDvH0
>>31

何だか萎縮してしまってる僕を見て、君は笑い。その姿を見て、僕も笑った。

「本当にありがとう、白崎君。今度は直接ここに来るから」

だからさぼっちゃ駄目よ、と。そう言い残して、彼女は店を後にした。


 カウンターに残された、『不思議の国のアリス』。
 僕はそれをそっと手にとって、本棚の『ファウスト』の隣に収めおく。
 
 夢を見ていた少女の物語と、最期に夢の世界へ旅立った男の詩曲。
 繋がりの無い二つの作品に関連性を持たせる、一つの言葉。
 そんなキーワードに、僕は思考を巡らせていた。


 ただ。その鍵には、然してかたちが無い。
 それだけのことだ。


 そう、それだけの、こと。


――――――――――――――――――――
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:42:53.70 ID:22cGJDvH0
>>32までで、第五話投下完了です。前回読んでくれた皆様、ありがとうございました
やっとお話は折り返しです。それではまた次回……
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:45:07.35 ID:Dgc29Uxg0
>>33
もういろいろな意味でスゲー!!
ファウストと時よ止まれ、お前はいかにも美しいで、マンキン思い出した。
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 15:46:56.29 ID:Zd3Iw91w0
>>33
いつもながら美しい話でした。GJ!
一言に夢と言っても色々ありますからね…
見るものなのか、叶えるものなのか、それとも…
次回も楽しみにしてます。
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:07:21.17 ID:oI4KwxI00
遅れたけど>>1乙ー

保守!
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:08:14.53 ID:u38q3X3F0
J 「……雨だな。」
蒼「……雨だね。」
J 「こんな日は。」
蒼「こんな日は?」
J 「ベットで一日怠惰に過ごすに限る。」
蒼「って言うか、もうお昼だよ?そろそろ起きようよ。」
J 「嫌だ。今日は一日ベットから出ない。」
蒼「雨だからってそれはちょっと不健康じゃない?せめて起きようよ?」
J 「嫌だ。今日は怠惰を満喫する。」
蒼「駄目だよ。起きてね。」
J 「うー、分かった。じゃあ怠惰に過ごすの止める。」
蒼「うん。さ、起きて御飯食べよ。」
J 「怠惰に過ごさない代わりに今日は蒼星石と一日ベットでニャンニャンして過ごす。」
蒼「きゃ!もう駄目だよ!」
J 「ニャンニャン。」
蒼「ニャンニャンじゃなくて!もう…。」


翠「あの二人は何してるです!昼間っから!」
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:10:14.94 ID:6uB9ity80
にゃんにゃん乙!
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:13:14.96 ID:XPVuDd6d0
>>32
相変わらずの上手さで。
不思議の国のアリスですか。なんか意味ありげですね。
>>37
ニャンニャンwwwwwwww
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:19:59.64 ID:Ng3kFQAyO
>>32
やっぱり良いな・・・
一体どうなるんだろう。
>>37
ちょwwwwwJUMwwwwwwwwニャンニャンってwwwww
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:23:18.52 ID:kq5GnhtX0
「雨だね」
「雨ですね」
「良く降るね」
「こう天気が悪いとなーんもやる気が起こらんですね」
「だからといって一日中寝てるのもどうかと思うけどね」
「だーって。気分が乗らないのに何をしろと言うですか」
「室内でできる軽い運動とかさ。運動不足は肥満の原因だよ」
「翠星石は太らない体質だから大丈夫です」
「…それ、真紅や水銀燈の前で言っちゃダメだよ」
「どうしてです?」
「翠星石は嫉妬の炎に焦がされたい?」
「…わかったです」
「よろしい。それにしても良く降る雨だね」
「あまり降りすぎると庭の草花がダメになっちまうです」
「本当だよ。乾きはまずいけど、過剰な水分もまずい」
「かといって今から鉢に移して室内に入れるのもなんですし。早く止むことを祈るだけです」
「……で、やっぱりベッドに寝転がるんだね君は」
「なーんもやる気が起こらんですもの」
「じゃあヤる気を起こしてあげよう」
「………なんで翠星石の上に覆い被さってるですか」
「もちろん、ヤる事をヤる為さ」
「気分が乗らねーって言ってるですのに」
「大丈夫大丈夫。僕に任せて」
「………はあ。仕方ない奴ですぅ………」
「楽しもう?雨も悪くないって思えるくらいにさ」
「………蒼星石」
「何?」
「ほどほどにするですよ………おめーが頑張ると翠星石は疲れて何もできなくなっちまうです」
「クス…了解」
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:23:33.56 ID:6uB9ity80
つ[五連携:絆とも言うアンマァからたちのもっと歌って君は壊れないッ・審判]
天輪陣で。
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:27:36.42 ID:kq5GnhtX0
>>41

「おやおや、またあの二人はじゃれあっとるのか」
「仲がいいですねぇ、本当に」
「全くじゃのう。外は冷たい雨だというのにこの家は夏のように暑いわい」
「ふふふっ。いいじゃありませんか、おじいさん」
「マツや」
「なんですか?おじいさん」
「ワシも、こう、なんというかその」
「……おじいさん、お年を考えなさいな」
「年など。わしは生涯現役だもんで」
「言葉遣いがおかしいですよ?お茶でも飲んで落ち着いてくださいな」
「エフン。ともかくじゃ」
「……仕方のない人ですね。ふふふっ」
「ワシは、ワシはハァッ!」
「あーれー♪」


終われ
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:30:40.70 ID:Dgc29Uxg0
>>43
想像してみてください、爺と松の・・・な姿を・・・
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:40:34.17 ID:6uB9ity80
蒼星石の日記
         _成長したイチヨウに殺された
        /`
柴崎元治も殺された

カチリ!
じじい「何ッ!?」
_∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧_
> 原作 じじい >
>キラー・オールド 第三の爆弾! >
 ̄∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨ ̄
一葉「激しい喜びはいらない…アニメ版での出番を下さい…」
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:44:54.88 ID:zPFfAOT2O
前スレまた容量overか…スゲェなww
あと>>1
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:50:03.78 ID:mmFfPKdB0
亀になったが>>1乙!
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:50:06.67 ID:BXYzWo+E0
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:54:53.08 ID:J6mYu3qc0
J「ハァッ…ハァッ…ハァッ…ハァッ…」

何でこんなに走らされなきゃいけないんだ。
息は上がって、脹脛はパンパン、太股も痛くてしょうがない。
マラソン大会なんて誰が考えたんだか…
生徒を何十キロも走らせるなんて、考えた奴は間違いなくサディストだ。
だが、そんなマラソンもそろそろ終盤、そろそろ学校が見えて――ほら見えた。
僕は校門から学校に入り、校庭を目指す。
もうすぐこの苦行が終わると思って少し気分が楽になったが、
あと校庭一周が残っている事を思い出して気が重くなった。

校庭に出ると、すでにマラソンを終えた女子達の声が聞こえた。
うるさい、黙れよ…
応援しているのかもしれないが、今の僕にはきゃーきゃーと好き勝手な事を言ってる様にしか聞こえない。
思わず心の中で毒付いていたその時――

蒼「ジュン君頑張って〜!」

アイツの声が聞こえた。

頑張ってって、これ以上頑張ったら死ぬって…
心の中でそう笑いながらも、僕はペースを上げた。
足が重い… 肺はもう爆発しそうだ…
それでも僕は更にペースを上げる。
どこからこんな力が出てくるんだろう…
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:55:41.87 ID:J6mYu3qc0
>>49

何人か抜いた時、自分の前に誰も居ないことに気が付いた。
そして、僕の眼の前に映ったのは白いテープライン。
僕はそれを胸で切った。

それがゴールだということは理解できていた。
だが、今まで長時間動き続けてきた僕の足は、急には止まってくれない。
段々とスピードを落として、走るから歩くに移行し、最終的には足を止める。

J「ハァッ…ハァッ…ゲホッゲホッ…ハァハァッ…」

肺が空気を求めて悲鳴を上げる。体中から汗が噴出す。足は次第にぶるぶると震え始めた。
無茶をやった反動と言う奴だ。
僕は腰を屈めて、手で膝を押さえて身体を支える。
出来ることなら、今すぐ大の字になって寝転がりたい所だが、さすがにそれは出来ない。
僕はそのまま体力の回復に努めた。

呼吸が大分楽になってきた頃、僕を呼ぶ声が聞こえた。
それは僕の所へ向かってくる薔薇乙女達の声。
僕は軽く視線を向けることでそれに応える。

雛「ジュン一位なの、凄いの〜」
真「中々のものだわ」
翠「翠星石が応援してやったんだから当たり前ですぅ」
銀「ラストスパート凄かったわよぉ」
金「一気に8人も抜いたかしら」
薔「クロックアップした……?」
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:57:10.96 ID:J6mYu3qc0
>>50

僕のそばまで来た彼女達が何かを言っているが、僕の頭までは届いてくれなかった。
僕の頭はぼーっと靄がかかっている感じで、さながら起きているのに寝ているような状態だ。
それでも、アイツの言葉ははっきりと頭の中に届いた。

蒼「お疲れ様、ジュン君」

笑顔でそう言ってくれる彼女に、僕は精一杯笑いかけた。
なんでお前の声はどんな時でも届くんだろうな…?
なんでお前の声聞いただけで力がわいてくるんだろうな…?
答えはわからないけど、まぁいいさ…

こんな大会の一位に何の価値も無いけど、今の気分は悪くない…
僕は身を起こして、空を仰いだ。
なんか今なら、空に手が届きそうだ…
僕はそんな妄想とも幻想ともつかない考えに従い、手を空へと伸ばすのだが、やはり僕の手は空へは届かない。
僕は心の中で畜生と呟いて、軽く笑うのだった。


/終わり EDテーマ♪『RUNNERS HIGH』



薔薇乙女達よりJUMの方が好きな俺は変わってるんだろうな、と軽く思う
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:00:26.95 ID:6uB9ity80
いいなぁ、この清々しい雰囲気。
EDテーマは分からないけど、GJ!
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:19:33.67 ID:jA0T/b+HO
保守
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:21:02.33 ID:u38q3X3F0
>>37
J 「雨の中わざわざ出かけなくても。」
蒼「まあまあ、そう言わないで。」
J 「僕はあのままニャンニャンしたかったんだけど。」
蒼「翠星石に怒られても?」
J 「うーん…。」(って言うかあれ唯の嫉妬のような…。)
蒼「僕はJUN君と出かけるの好きだよ?JUN君は嫌?」
J 「嫌な訳無し。」
蒼「えへへ。」
J 「でもさ?」
蒼「?」
J 「傘は一つじゃなくて二つあった方が良かったんじゃない?濡れちゃうし。」
蒼「…だってね。」
J 「?」
蒼「一つだと自然にくっ付いてれるでしょ?」
J 「まあ、そうだな。」
蒼「普段は恥ずかしいけど之ならおかしくないよね。」
J 「別に普段からくっ付いても僕は構わないけど?」
蒼「だーめ。ふたっりきりの時だからこそ良いの。」
J 「そう言うものかな?」
蒼「そう言うものなの。」
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:23:12.22 ID:datZRDUYO
爽やかだな、俺もジュン好きだよ
そして音楽の趣味が合いそうだ
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:24:39.76 ID:datZRDUYO
>>54
アンマー(*゚Д゚)
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:30:48.40 ID:zPFfAOT2O
>>51
雨の中走りたい衝動に駆られた。
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:40:12.57 ID:gJROgllwO
不定期連載「戦え!アルローズ!!」

突如町中にて破壊活動を始めたキャットクロス!!

その時、運悪くも一人の男の子が怪人ニャンザーに捕らえられてしまった!!

母「ああ…私の息子が…」
子「助けてー!!」
二「ええぃ!おとなしくしろぅい!!にゃ」
母「ああ…どうすれば…」
真「(見つけたわキャットクロス…!)今よ!変身!!」
キイイィィィン…!
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:41:48.24 ID:gJROgllwO
?「そこまでよ!!」
二「な…その声は!まさか!?にゃ」
ア「サントマリオからの使者、アルローズ、参上!!(高い所)」
二「ぐぬぬ、またしても邪魔をするか!ニャ」
ア「ハッ!(シュタ!)」
二「クッ!戦闘残業員(ニャッカー)!!者どもかかれぇい!!」
戦「キィィィィ!!」

ニャッカーが一斉に襲い掛かってきた!!
ア「はいはい、ローズテイル。」
―ぎゃああぁぁぁ!!―
八割倒した!!
ア「ハァァァ…」
―ガス!!バキ!!ヌルポ!!ガッ!!―
アルローズは残った敵を体術で殱滅した!
ア「ニャンザー!後はあなただけだわ!!」
二「クソォォォ!!」
ニャンザーは装備した爪で切り掛かってきた!
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:43:45.99 ID:gJROgllwO
二「ナアアァァァ…!」
ア「あまい!ディフレクト!!」
しかしアルローズは剣で攻撃を弾き返した!
二「な、なにぃぃぃ!!二」
ア「清流剣!!」
ズバッ!!
二「グハァッ!!」
ア「これで止めよ!!爆砕正拳絆パンチ!!」

ドッギャアアァァァンン!!

二「お、覚えてろにゃぁぁぁぁぁ……」
真「キラーン☆というような音が出そうな勢いで飛んでったわ。」

子「ママー!!」
母「ああ…!この子を助けて頂きありがとうございます。」
子「助けてくれてありがとう!アルローズ!!」
ア「いえ、私は当然の事をしたまでです。一刻も早くキャットクロスを壊滅させなければいけないので、では。」
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:44:33.39 ID:gJROgllwO
そう言い残すと彼女は砂塵のごとく消え去った。
この世界に平和が訪れぬ限り彼女の戦いは終わらない。

次回予告!
真紅はある青年と出会う。どこか頼りない彼だか…
そしてまたまたキャットクロスの魔の手が!!
次回!戦え!アルローズ!!
「ニートの青年」

真「ぶっつぶしてやるわ!!」

※予定していた内容と異なる場合があります。
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:45:12.97 ID:XPVuDd6d0
wktk
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:46:57.89 ID:gJROgllwO
以上携帯からお目汚しスマソ。
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:47:40.36 ID:oi1d77HC0
ちょっと参加者募集中( ^ω^)


18:00 と、21:00 に乱立するお( ^ω^)ノ
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146983361/l50

スレタイ: ベッキーを許さない。

本文:

「ベッキーを許さない!」。
相次ぐ痴漢裁判で、痴漢冤罪事件に巻き込まれた
男性らから、「特技・痴漢撃退」を公言しているタレント、ベッキー(22)に「サラリーマンの
敵だ!」と怒りの声が上がっている。というのもベッキー、無実の人を勘違いで何度も
「誤認逮捕」して警察に突き出し、何人もの、ごく普通の男性の人生をメチャクチャにした
過去があるようで…。何と法的訴追の動きも出ているという。

ソース: http://www.naispo.net/entertainment/20060504/01.php より

若い女性は女性専用車両に乗れ!
間違っても、その両側の車両で座ったりすんな!
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:49:06.25 ID:datZRDUYO
>>63
もちろん続くよね?
超wktk
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:50:00.93 ID:Tln/3BIo0

女子高生のらじお
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146985320/

段取り悪いと思いますが
聞いてもらえると嬉しいですw
今回のテーマは
【恋話】ですw
http://203.131.199.131:8050/vsukiv.m3u
※両親が帰ってきた時は、何も言わずにきるかもしれません※
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:51:22.45 ID:H4FUI3ExO
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:00:19.54 ID:datZRDUYO
乱立来るけど大丈夫かな?
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:03:29.44 ID:mmFfPKdB0
退魔の戦乙女達 蒼の介入(仮)

皹はいつしか空間全体へと静かに侵蝕しやがて空間は破裂した。
外界へと戻った衝撃で真紅と雛苺の魔力はリセットされ先ほどまでいた荒れ果てた家の中に僕等は立っていた。

 「やれやれ、強い魔力の衝突を感じたから来てみれば、こんなことになっていたのか。」

暗闇の中で凛々しい声がする。振り返ると其処には蒼い退魔のコートを羽織った者がいた。
その瞳に僕は魅入ってしまった。左目は赤く、右目は緑色の綺麗なオッドアイ…。
まるで宝石のような双眸は真紅と雛苺を交互に見据えている。

 真紅「止めないで頂戴、蒼星石…この子は間違ってる!」
 雛苺「ちゃ、ちゃぁうのー!ヒナは間違ってないもん!真紅がいけないんだもん!!」
 蒼「二人とも落ち着いて、取り敢えず何があったのか順番に僕に説明してくれないか?」

二人にたたみ掛けられて蒼星石と呼ばれた退魔士はうんざりしていた。
よく見ると腰には巨大な鋏のようなものを佩びている。
結局第三者である僕が彼に事の成り行きを説明した、説明を聞いた蒼星石は難しい顔をしている。
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:04:07.11 ID:mmFfPKdB0
>>69

 蒼「成る程ね…それで真紅は怒ったわけ、か…」
 真紅「ええ、この子には戦いというものがまだよく分かってないのだわ。だから私が教えてあげようと…」
 蒼「まぁ、待ってよ、雛苺の言うことは道理だ、君の行いは退魔士としては間違ってる。」

厳しい冷たく感じる目が真紅に向けられる、流石の真紅も何も言えないでいた。
今までのことを察するに蒼星石と言うのはどうやら『薔薇の退魔士』の中でもリーダー格のようだ。
雛苺が静かに正座して待っているのはその所為なのだろう…多分。

 蒼「けれども、人として間違っているのは確かに雛苺だ。僕等は退魔士である前に一人の人間なのだからね。」
 真紅「蒼星石…」

蒼星石の言葉を聞いて雛苺の顔は青ざめた。まるで今にも体罰を食らうかのような子供のような表情だった。
そんな彼女の頭に蒼星石は優しく手を乗せて諭すように言う。

 蒼「大丈夫、体罰なんて与えないよ。ただ、君は暫く真紅とコンビを組んで退魔業に臨んでくれ。」
 雛苺「うー…でもでもぉ…」
 蒼「今度、真紅の家に差し入れを持って行くからさ。」

笑顔で蒼星石は言う、その言葉の裏には有無を言わさないと表れている。
流石にそれを悟ったのか雛苺は返事と取れるか微妙なうぃーという言葉を返した。
取り敢えず、これで一件落着なのか…?
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:05:17.18 ID:mmFfPKdB0
>>70

 蒼「ところで真紅…君が契約を結んだと聞いたんだけれど、その相手って彼なのかい?」
 真紅「ええ、彼の名前はジュン。知ってると思うけれども『魔眼の大盗賊』よ。」

行き成り自分のことを聞かれて僕は驚いたと同時にこの世界の心地のしない場所に自分が存在していることを思い知らされる。
蒼星石はじっと僕のことを見ていた、綺麗な顔立ちをしているなぁ…などと思っていた。
その目は雛苺とは異なって安らぎのようなものを僕に与えてくれた。

 蒼「成る程ね、中々凄いモノと契約したじゃないか。時を操る魔眼…か。」

気付けば蒼星石の顔がすぐ近くにあった。そのまま近づけば唇に触れてしまいそうなぐらい…。
一瞬、邪な考えが思い浮かんだが綺麗な顔立ちをしていても…。
その時、真紅は矢張り面白くなかった。蒼星石の雛苺に対する判断がじゃない。
蒼星石がジュンに興味を示したからでもない。そう、ジュンが蒼星石と密着するように近づいているのが気に食わないのだ。
この胸が締め付けられ釈然としない苛立ちは何なのだろうか…分からない。今まで経験したこともない感情だった。
その理解不能なところが更に真紅を苛立たせる。

 真紅「ジュン、貴方ちょっと近づき過ぎよ!!」

ジュンの背後から彼と蒼星石を引き剥がすように真紅は無理矢理彼の背中を掴む。
掴まれたジュンは抵抗すると真紅の手は離れバランスを崩し目の前にいる蒼星石にぶつかり二人はそのまま倒れた。
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:09:19.25 ID:mmFfPKdB0
>>71

 J「い、イテテ…と思ったら…な、何か柔らかい…?」

気付くとジュンは蒼星石を押し倒しその胸に顔を埋める形になっていた。蒼星石の顔が見る見るうちに赤くなって行く。

 蒼「う、うわぁぁ!?ちょ、ちょっと早く離れてくれないかな!?」
 J「え、あ、ゴメン!!」

僕はすぐに蒼星石から離れる、ちょっと待て。今の胸の膨らみは何だ?も、もしかして蒼星石って…。

 真紅「何をやってるのよジュン!」
 J「あれは不可抗力っていうかお前の所為だろうが!!というかもしかして蒼星石って…女…の子?」

真っ赤になった蒼星石は頷くだけだった。先ほどまでの凛々しい退魔士は赤くなって未だに座り込んでいる。ちなみにまだ家の中だったので床は水浸しで僕も彼女もびしょ濡れになっていた。

 蒼「え、えっと…じゃあ僕はこれで!」

気まずくなった蒼星石は何かの空間術を使ってその場から消えた。
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:09:39.97 ID:mmFfPKdB0
>>72

 雛苺「うゅー、『薔薇の退魔士』一の冷静な蒼星石があんなに取り乱したの初めて見るの。」
 真紅「確かにね、それはそうと雛苺、彼女も言っていたけれども貴女は暫く私のところで様子を見るのだわ。」
 雛苺「うー…わかったの…でもヒナは真紅には負けてないもん。」
 真紅「それは私だって同じなのだわ。」

再び殺伐とした空気が流れる、止めないと今にもまた先ほどの続きを始めそうな勢いだ。

 J「す、ストップ!退魔士同士で争ったって意味ないだろう!さっさと帰るぞ!」

二人は結局いがみ合ったまま荒れ果てた家を後にした。
こうして真紅の家にまた一人の仲間(?)が増えたのだった。
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:10:54.15 ID:mmFfPKdB0
今回は此処までで続きは(間に合えば)また今晩投下する予定
次回予告としては『うにゅーの来襲(仮)』ということで
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:25:24.14 ID:datZRDUYO
蒼の子テラカワイスwwwwww
続きwktk
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:28:15.42 ID:gJROgllwO
>>65正直続くかわからんwww
あと連携は適当だw

>>74夜までwktk
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:39:16.61 ID:Zd3Iw91w0
hoshu
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 18:54:30.03 ID:oI4KwxI00
保守
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:09:49.65 ID:oI4KwxI00
保守
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:21:11.08 ID:u38q3X3F0
保守
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:28:55.95 ID:datZRDUYO
ジ「あ・・・シャーペンの芯がないや」
薔「はい・・・ジュン」
ジ「お、気が利くな。ありがとう薔薇水晶」
薔「・・・・どう致しまして」
薔(・・・・・褒められた)


ジ「あ、電池が・・・」
薔「・・・はい」

ジ「やべ、宿題忘れた」
薔「・・・私の写して良いよ」

ジ「薔薇水晶は本当に気が利くな」
薔「・・・・えへへ」

ジ「うわ、2時間目は体育のプールだから海パン履いて来たけど替えの下着忘れた・・・」
薔「・・・・・・ごそごそ」
ジ「しょうがない、次の時間は休」
薔「・・・ジュン」
ジ「ん?」
薔「はい」
ジ「・・・・・これは」
薔「私の下着・・・貸してあげる」
ジ「(゚Д゚)」
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:30:51.29 ID:XPVuDd6d0
ま、まて
>ごそごそ
取り出したのか!?そ、それとも・・・(*´∀`)
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:42:25.96 ID:J6mYu3qc0
蒼「ねぇ、ジュンくん」
僕は隣に居る彼に声をかける。
J「ん?」
彼は視線を僕に向ける、彼の眼が僕を映し出す。
彼は僕の眼が綺麗だというけど、僕は彼の眼の方が綺麗だと思う。
蒼「僕の事、好き?」
何度と無く問いかけた言葉。彼はそれにいつものように笑って答えてくれる。
J「好きだよ」
僕は嬉しくなって彼にぎゅっと抱きついた。
そして彼も優しく僕を抱きしめ返してくれる。
蒼「ジュンくん、大好き…」

ごめんね、何度も同じ事聞いて… 君の事を信じてないわけじゃないんだ…
でも、僕は臆病だから… 時々確かめないと不安になるんだ…
僕は本当はこんなに臆病で、弱くて… でも、ズルイからそれを隠してる…
そんな自分が僕は嫌い…

でも、君は僕が隠してる僕に気付いて、それでも好きだって言ってくれた… 一緒に居てくれた…
君が好きだって言ってくれて、初めて僕は自分を少しだけ好きになれた…
ありがとうジュンくん… 大好きだよ…
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:43:15.23 ID:J6mYu3qc0
>>83

僕は自分の生きる意味を見つけることが出来ずにいた。
それなりに日々の生活を楽しんでいたとは思う。
だが、僕の中にはいつも空虚な部分があって、その部分はいつでも世界を否定していた。
お前に会ったのはそんな頃だった。

生真面目でしっかり者、正直初めは取っ付き難い印象だった。
でも、時折見せる寂しげな表情、笑う時に感じる違和感。
それが気になって、僕は気付けばお前を眼で追うようになっていた。
そして、僕は本当のお前を見つけた。

臆病で、弱くて、独りで震えてるお前を、僕は心から愛しいと想った。
この子を守りたい、守らなくちゃいけない、そのために僕は生まれたんだ。
そう気付いた時、僕の中にあった空虚な部分は消えていた。

寂しくなんかさせない、そのために僕は居る。そのためだったら、なんだってする。
だって、この世界にお前以上に価値のあるものなんて無いんだから。

J「蒼星石…」
僕は名前を呼んで顔を上げさせる。
蒼星石は僕の顔を見て、何をするのかを理解し眼を閉じる。
ずっと、一緒に居るからな…
そんな想いを込めて、僕は彼女にキスをした…


/終わり
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:45:54.49 ID:u38q3X3F0
>>54
J (しかし、まあ、なんと言うか…。)
蒼「えーっと、次は八百屋さん行って。」
J (若い身空の二人が…。)
蒼「その後、魚屋さん行って。」
J (折角の休日に…。)
八百屋「いらっしゃい。お、柴崎さん所の双子のお嬢ちゃんじゃねえか。」
蒼「こんにちは。」
J (夕飯の買い物に…。)
八百屋「お、彼氏と買い物かい?若いって良いねー。」
蒼「えっと、その。」
J(決して悪くは無いけど…。)
八百屋「相合傘なんか差しちゃって、かー見てるこっちが恥ずかしくならぁ。」
蒼(////)
J (色気が無いと言うか…。)
八百屋「よっしゃ!なら今日は精が着く様に山芋だな。」
蒼「え、そんな別に僕達は。」(////)
八百屋・妻「こら!あんた!何セクハラしてんだい!御免ね。蒼星石ちゃん。」
J (若いんだし。もうちょっと…。)
蒼「いえ。」(/////)
八百屋・妻「で、何が欲しいんだい?」
蒼「あ、胡瓜と白菜を。」
八百屋・妻「はい、毎度あり。ほい、彼氏君。持ってあげなよ。」
J 「はい。」
八百屋夫婦「「毎度ありー。」」
蒼「えーっと次は魚屋さんかな。」
J 「……でもまあ、こう言うのも悪くないかな。」
蒼「ん?JUN君何か言った?」
J 「別に。さ、次の店行こうぜ。」
蒼「うん。」
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 19:53:42.32 ID:Zd3Iw91w0
いいな。初々しい感じが。
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 20:04:39.64 ID:K1wYfVNg0
なんかこう切ないな
この組み合わせだとそうなるんかな
88 :2006/05/07(日) 20:24:53.97 ID:jb3Bm37Y0
 
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 20:39:25.52 ID:Zd3Iw91w0
保守
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 20:50:57.80 ID:mRwSiLZz0
保守かしらー
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:00:37.78 ID:oI4KwxI00
保守なんじゃねぇの?
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:00:40.44 ID:FIm1oSQW0
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:00:40.47 ID:miHmN9Ko0
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:17:31.08 ID:K9Cf7TJK0
文化祭で撮られた雛苺ブロマイド
http://rozeen.rdy.jp/up/vipww7679.jpg

雛「雛たちのクラスは、おばけやしきしたのー!」
雛「この写真よく撮れてるのー!」



真「…………」
翆「…………」
蒼「…………」
銀「…………」


金「(((((゜Д゜))))」

ついカッとなってやった。
反省はしていない。
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:21:09.72 ID:Dgc29Uxg0
>>94
こええwwwwwww
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:24:57.27 ID:Zd3Iw91w0
精神的ブラクラ乙wwwww
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:25:24.92 ID:VO0Imo660
マジに驚いたwww
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:26:50.59 ID:4qPHBkzrO
まてやこらwwwww
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:27:13.25 ID:zZLW+u0p0
――――


今ではない昔、ここではない何処かに、
赤い神様と黒い神様がいました。
赤い神様は真紅と呼ばれて、みんなに慕われていました。
黒い神様は、水銀燈と言います。とても優しい神様なのですが、
体が黒いので、みんなが水銀燈を怖がって誰も近寄ろうとはしません。
水銀燈は深い深い谷の底で、いつも一人で座っています。
真紅と水銀燈は、仲が悪かったのですが、
毎日顔を合わせては、会話を交わしていました。
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:27:56.75 ID:zZLW+u0p0
>>99

「あら、水銀燈。またこんな暗いところで座っているの?
 そんなんじゃお尻から根っこが生えるのも時間の問題なのだわ。
 私は黒い樹なんか見たくはないのだわ」

「私は黒いから、ここにいると誰かに見つかることも少ないのよぉ
 みんな私を怖がるから、ここにいる方がいいのよぉ
 あなたみたいな人には分からないわ、何処かへ行ってちょうだい。」

真紅は、本当は水銀燈とも仲良くなりたかったのです。
しかし、顔を合わせると恥ずかしくなって、悪口しか言えないのです。
水銀燈も、真紅と友達になりたかったのですが、
自分と真紅が仲良くなることで、真紅が他の友達から嫌われるのが嫌だったので、
我慢して悪口を言うのでした。
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:28:56.47 ID:zZLW+u0p0
>>100

ある日、真紅は裁判所に呼ばれました。
真紅は、猫を殺してしまったのです。
一番偉い神様はとても怒って言いました。

「…猫が嫌いなのは知ってる…けど、殺しちゃ駄目。
 …裁判官、アレ持ってきて…」

そういうと2人の裁判官がとても大きなリュックを持ってきました。
それは、真紅一人なら楽に入れそうな位でした。
リュックはパンパンにふくらんでいて、とても重そうでした。

「真紅…あなたははこの罪を食べてしまわないといけない。
 …でも、罪が零れたら危ないから、谷の底で食べてきて…」

真紅は大きな大きなリュックを背負って、谷へ向かいました。
それはとても重くて、足が折れそうなほどです。
谷へ行く途中、真紅は友達に出会いましたが、もう友達ではありませんでした。
真紅のことを罪人だと非難し、恐れ、避けました。
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:30:08.93 ID:zZLW+u0p0
>>101

「殺しをしたんですって?所詮おめーはそんなヤツだったんですぅ」

「近づいたら殺されるかしらー!」

「こわいのー!」

真紅はとても悲しくなりました。
少し前まではたくさん周りに人がいたのに、今は誰一人真紅を慕ってくれてはいません。
真紅は泣きたかったけれど、荷物の重さに耐えるのに必死で、涙は流れませんでした。

やがて谷について、重かったリュックをおろすことができました。
でも、これで終わりではありません。
これからこの中身を食べてしまわないといけないのです。
真紅はリュックを開けて、中身を覗いてみると、
吸い込まれそうなくらい黒い『罪』が一杯に詰まっていました。
真紅はそれをひとつまみ千切って、食べてみました。
それはとても苦く口の中で広がって、体をほんの少し黒く染めました。
とても全て食べられるものではありませんでした。
真紅が涙を浮かべて次の一口を手にとって食べようとしたとき、後ろから水銀燈の声がしました。
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:31:16.40 ID:JztFjI9V0
突発的に思いついた、JUM×蒼(双子)中心の…ギャグなんだろうな(汗)
ラプラスとべジータはナレーター(?)

JUM@自宅
J「さて、今日は五月蝿い真紅も出かけたし暇だな…チャットでもやるか」
(アクセス中…)
J「やれやれ、今日も独り言を垂れ流しに…お、もう3人いるのか、珍しいな、名前:ジャミングで…行くか」
ラ「それは、彼の運命の分岐点…つまりk」
ベ「こ、ここからが本当の地獄だ…」
ラ「…台詞取らないで…(涙)」
ベ「…」

少し前、双子・真紅・銀@外
銀「あらぁ、貴女達が一緒なんて珍しいじゃないの。何かあったのぉ?」
紅「あ、貴女には関係無いのだわ!」
翠「そうですぅ!お前みたいに、いつもちび人間の邪魔ばかりするやつに言われたくないですう!」
紅「ちょっと!!JUMは私の下僕よ、私物化してほしくないのだわ!」
蒼「(あ〜また始まったよ…)あぁ、僕達は買い物していた先で偶然会ったんだよ。それで帰りがけにネットカフェに寄って行こうと思ったんだけど、水銀燈も行く?」
銀「そうねぇ…JUMのチャットに入り込めるなら私は構わないわぁ」
翠・紅「!!」
銀「昨日、JUMがよく行くチャットのアドレスがわかったのよぉ。」
蒼「だってさ。JUM君がどんな名前使っているかわからないけど、行ってみる価値はあるね。…って、路上で喧嘩ばかりしてないでさ、行くよ!!」
紅「しょ、しょうがないのだわ。下僕を守るのは主人の務めなのだわ」
翠「ちょ、ちょっと待ちやがれですう!」
ラ「名前を知っていたら、の話ですか…」
ベ「JUM…お前も味わうんだな、地獄を…」
ラ「(薔薇水晶に鍋にされかけた…)」
ベ「(キレた蒼星石に去勢されかけた…)」
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:31:33.96 ID:zZLW+u0p0
>>102

「あらぁ、こんな所に座っていると、お尻にカビが生えるわよぉ」

水銀燈は真紅のそばにあるリュックを見つけると、真紅に訪ねました。

「これって…」

「私は罪を犯したのだわ。その償いに、これを食べないといけないのだわ。
 お笑いよ、今までみんな私のそばにいてくれたのに、今はみんな私を軽蔑してる。
 所詮私は、一人ぼっちだったのだわ」

真紅は笑っています。でも、とても悲しそうです。
水銀燈はそっと真紅に近寄って、リュックのそばに座りました。
そして真紅の頭をそっと撫でました。

「大丈夫よぉ。私に任せなさぁい」

そうして水銀燈はリュックから『罪』を取り出して、食べ始めました。
水銀燈は知っていたのです。
真紅が殺した猫は、重い病気で、もう治らなかった事。
猫が真紅に、これ以上苦しみたくないから、殺してくれと言ったこと。
そして真紅はその猫を殺したあと、泣きながらお墓を立ててあげたこと。
だから真紅に罪はないと、そう思っていました。
真紅は驚いて、水銀燈を止めようとしました。
しかし、水銀燈は笑っています。とても苦い『罪』を食べながら、微笑んでいます。

「私は元から黒いから、これぐらいなんともないわよぉ」
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:33:21.84 ID:zZLW+u0p0
>>104

そのうちに水銀燈はリュックの中の『罪』を全て食べきってしまいました。
水銀燈の体はもう、影よりも真っ黒です。
目を懲らさないと、どこにいるのか分かりません。
真紅は手探りでその真っ黒な体を抱きしめて、泣きました。

「どうして…こんな事をしてくれるのだわ…」

「私はみんなに怖がられて生きてきたわぁ。
 だけど、真紅、あなただけは私とお話してくれたのよ。
 あなたはいやがるかも知れないけど、私はあなたの友達になりたかったの。
 でも、私はどうしたらいいか分からないから、あなたの為にできることをしただけよぉ」

水銀燈は、見えない黒い手で真紅の頬を撫でました。
その手はとても冷たくて、すぐにでも崩れてしまいそうなほどでした。

「あなたは…世界一の大馬鹿よ…!」

真紅は叫びましたが、嗚咽でうまくしゃべれませんでした。
真紅の目の前で、光の粒が流れました。
見えないけれど、きっとあそこに水銀燈の目があって、泣いているのです。

「私たち…友達になれるかしら…?」

真紅は黙って深く頷きました。
2人は笑いながら、泣きながら
強く、強く、抱き合っていました。
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:34:27.62 ID:zZLW+u0p0
>>105

やがて水銀燈は霧のようになって、真紅の体をすりぬけていきました。
やがてそれは空一杯に広がって、2人が流した涙が空に点々と跡を残しました。
それはのちに『夜』と呼ばれることになります。
そして真紅は、水銀燈と一緒に空へ昇って、ふわふわと輝く月になりました。

寝る前の一時、空を見上げてみれば。
相変わらず夜は広がっていて、月は真ん中で輝いています。
2人の神様は、いつまでも一緒です。
悪口を言い合ったりもしません。
ただ静かに笑っています。

今ではない昔、ここではない何処か、優しい神様の物語。


――――
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:35:28.55 ID:zZLW+u0p0
以上でオハリ
お粗末様でした。
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:36:19.11 ID:6uB9ity80
感動した・・・
それしか言えないぐらい感動した・・・
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:37:05.03 ID:0s9eYKpf0
>>106
泣いた
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:37:16.28 ID:e2Lnupi5O
全米が泣いた
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:37:30.23 ID:Zd3Iw91w0
>>106
マジで民話にありそうなお話でした…
よかったです!
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:38:46.75 ID:Dgc29Uxg0
>>107
泣いた、全細胞60億個で泣いた。
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:39:01.08 ID:Dgc29Uxg0
JUNのメモ帳

死とは何か?
人が細胞の塊に成り果てることである。
そう少しでも、意識しないでも思ったとき、人間は恐怖を覚える。
そして、それを乗り越えたとき、人間は進化を遂げる。

精神とは何か?
人の考えの呼称である。
人間が精神をコントロール出来たとき、人間は恐怖を拭える。
そして、それを知ったとき、人間は悟りを開く。

身体とは何か?
精密な細胞で出来た機械である。
人間が身体を超越したとき、人を超えられる。
そして、それを行ったとき、人間は超人になる。

還元とは何か?
森羅万象のリサイクルである。
人間が還元を終えたとき、人間は無になる。
そして、それを終えたとき、人間は全になる。

J:・・・何か書いてて、変になってきた・・・寝よう。
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:39:38.90 ID:J6mYu3qc0
>>106
いい話でした
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:39:41.26 ID:22cGJDvH0
>>107 素晴らしい……感動です。
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:40:43.73 ID:K9Cf7TJK0
>>95-98
でも、にてない?
どことなく雛苺に似てない?

>>107
ぎ……ぎんちゃぁああん!!
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:41:39.17 ID:Zhi3HgJa0
>>107
GJ!!思わず感動でホロリと涙が…!
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:54:34.68 ID:jb3Bm37Y0
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 21:57:38.24 ID:JztFjI9V0
>>103
双子・真紅・銀@ネットカフェ
蒼「着いたよ。僕と翠星石が共有するから、3台で良いよね」
紅「…も、問題ないのだわ」
銀「真紅…もしかしてネット使えないんじゃなくって?」
紅「ば、馬鹿にしないで欲しいのだわ!」
翠「今時ネットも出来ないなんて、ただのダメ人間ですう!」
紅「ネ、ネットくらい…つ、使える…のだゎ…」
蒼「ま、まぁ…わからなかったら僕に聞いてよ。」
紅「そ、そうするのだわ」
蒼「水銀燈、そのチャットのアドレスわかる?」
銀「ええ、アドレスは…(以下略)」
ラ「ほのぼのしてますねぇ、まだ今は」
ベ「今"だけ"はな…」
ラ「作者の意図が手に取るようにわかり」
ベ「裏話はまだやめとけw」
ラ「以下、チャットの画面ですが、蒼星石→コバルト、翠星石→エメラルド、真紅→ルビー、水銀燈→昇汞水と
  なっております」
ベ「エメラルドとルビーはわかるが…」
ラ「コバルトは放射性同位体の青く光るもの(一時期、ラジウムと共に時計の塗料に使われていた)、昇汞水は
  第二塩化水銀溶液(消毒液として使用されていました)なので、無関係とは言えないでしょう」
ベ「解説が無いとわからんぞw」
120 :2006/05/07(日) 22:10:06.72 ID:jb3Bm37Y0
 
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:10:26.36 ID:jA0T/b+HO
保守
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:15:19.02 ID:Pw925w+r0
>>107
まさかの時の友こそ真の友という言葉を思い出した
いい話をありがとう
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:24:22.10 ID:JztFjI9V0
>>119
JUM@自宅
J「さて今日のメンバーは…コバルト、ルビー、昇汞水?…誰だよこんなマイナーな所探し当てたのは」
J「いつものメンバーじゃないのかよ…ま、良いや、初心者は目一杯煽ってやるかww」

双子・真紅・銀@チャット@ネットカフェ
--------------------------------------------------------------------------------------------
コバルトさんが入室しました。
ルビーさんが入室しました。
昇汞水さんが入室しました。

ルビー「ここがチャットなのね…」
昇汞水「貴女、経験者じゃなくって?」
ルビー「うるさいわね、ほっといてちょうだい!」
コバルト「此処では正体が割れないようにしないとね。とりあえず口調変えよう?」
ルビー「わかったわ」
昇汞水「OKよ」
コバルト「今のところ僕達だけだけどね、他の人が入ってきて、正体ばれてずっとハァハァ(*´д`*)されてたら嫌じゃない?」
ルビー「気持ち悪いわね」
昇汞水「そんな人いるの?」
コバルト「いるよ、あのM型ハゲとか」
昇汞水「べジータね…」
--------------------------------------------------------------------------------------------
ラ「え…M型ハゲ…ww」
ベ「蒼嬢…蒼嬢ぉぉぉぉぅぅぅ…」
ラ「…気づいてないのは本人だけですか(´Д`;;)」
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:25:00.48 ID:jA0T/b+HO

デート中

「・・・さっきから携帯ばっかいじって何やってるですか?」

「え?ああ、ごめんこれはローゼンメイデンがもし女の子」
「そんなことは聞いてねぇです!!翠星石ほったらかしにしてどういうつもりかって聞いてるです!!」

「い、いや、だって保守しないとスレが落ち」
「知ったこっちゃねえです!!だいたいローゼンメイデンってなんですか!!おめえはバカですか!!そんなんだから今日雨降ってるですよ!!」

(゚д゚)(・・・なんて無茶苦茶なことを言うんだ)

「なんですかその顔は!!わかったら返事するです!!」

「・・・はい」

「ほれ!!さっさと手繋ぐです!!」

「・・・はい」

保守
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:38:22.78 ID:Zd3Iw91w0
保守
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:39:07.76 ID:JztFjI9V0
>>123
@チャット(水銀燈→昇汞水、翠星石→エメラルド、真紅→ルビー、蒼星石→コバルト、JUM→ジャミング)
-------------------------------------------------------------------------
エメラルドさんが入室しました。

エメラルド「やっぱり共有は無理みたいですう」
コバルト「4台か…財布大丈夫かな…」
昇汞水「足りなかったら私も出すわ。誘った張本人だし。」
ルビー「会話に追いついていけないわ」
コバルト「う〜ん、ゆっくりで良いんじゃないかな?タイピング良くないとついていけないし」
ルビー「努力するわ」
昇汞水「さて、チャットは良いけれど話題が無いわね…」
エメラルド「JUMの秘密を垂れ流すです!!」
コバルト「ちょ、ちょっと待ってよ、本人が来たらどうするんだよ」
昇汞水「あら、良いんじゃない?尋問すれば良いだけよ」
コバルト「余りプライベートな事は話さないようにね。バレるとまずいから…」
エメラルド「む〜、ちょっと残念です〜」

ジャミングさんが入室しました。
-------------------------------------------------------------------------
ラ「やって来ました運命の分岐点ww」
ベ「楽しそうだな」
ラ「我々が味わった地獄以上のものを彼は味わうのですよ、確実に」
ベ「…下ネタ好きだからな…"回線切って首吊って氏ね"なんてしょっちゅう使うからな…」
ラ「なるほど、期待できそうですねぇ、彼の死亡フラグが立つことを!」
ベ「…JUM、此処からが本当の生き地獄だ…」
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:51:53.17 ID:oI4KwxI00
保守
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 22:55:47.57 ID:JztFjI9V0
>>126
@チャット(水銀燈→昇汞水、翠星石→エメラルド、真紅→ルビー、蒼星石→コバルト、JUM→ジャミング)
-------------------------------------------------------------------------
ジャミング「初めまして…かな?」
昇汞水「初めまして〜」
エメラルド「よろしくですー」
ルビー「はじめましてー」
コバルト「お初だよ〜」
ジャミング「ログ見てたけど、みんな初心者なんだな」
コバルト「まぁ、ルビーはそうだよ」
ルビー「うるさいわね」
ジャミング「女?」
エメラルド「そうですー」
エメラルド「ちょ、ちょっとトイレ行ってくるです」

エメラルドさんが退室しました。

ルビー「全く、こんな時にトイレだなんて、デリカシーが無いのだわ」
ジャミング「生理だろ?まだガキだなw」
昇汞水「ちょっと、それは無いんじゃない?何で決め付けるの?」
ジャミング「うるせえな初心者のくせに。お前も糞まみれのトイレでオナってるんだろ?ww」
コバルト「ちょっといきなりそれは無いんじゃない?自惚れるのはやめて欲しいな」
-------------------------------------------------------------------------
ラ「JUM…死亡フラグを自分から立ち上げるとは何と無謀な…」
ベ「下ネタ好きが裏目に出たな」
ラ「ああまで露骨なのか…」
ベ「今頃PCの前でシコってる」
ラ「…(末期だ…!)」
129 :2006/05/07(日) 23:05:50.05 ID:jb3Bm37Y0
 
130 :2006/05/07(日) 23:06:14.02 ID:jb3Bm37Y0
 
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 23:06:34.14 ID:JztFjI9V0
>>128
@チャット(水銀燈→昇汞水、翠星石→エメラルド、真紅→ルビー、蒼星石→コバルト、JUM→ジャミング)
-------------------------------------------------------------------------
エメラルドさんが入室しました。

ジャミング「オナニー終わったか?w」
コバルト「君それしか考えてないの?」
エメラルド「全く、デリカシーのかけらも無いやつです」
コバルト「べジータそっくり」
昇汞水「べジータでも其処まで露骨じゃないわ」
ジャミング「あんなハゲと一緒にすんな」
ルビー「JUMとも違うようね」
エメラルド「所詮ひきこもりの童貞にはわからないです!」
コバルト「そうだね。だけど入ってすぐ"オナニー終わったか?"じゃ嫌われるのも無理ないよね」
ジャミング「うるせえな。なんだったら俺が姦通式あげてやろうか?」
コバルト「…切るよ」
ルビー「貴方の心臓も貫通させてあげようかしら?」
昇汞水「そうね、鋏でちょん切った方が良いわね」
ジャミング「やれるもんならやってみろ。お前ら初心者には何も出来ねえんだよ!」
-------------------------------------------------------------------------
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 23:11:01.14 ID:e2Lnupi5O
イメージカラーって大事だね、というお話。


J「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

紅「ジ、ジュン!? 何があったの!?」
翠「騒がしいですよ、チビ人間。蜘蛛でも出たんですぅ?」
蒼「あれ? 何これ……メモ?」

真紅→ファイヤー真紅
翠星石→アーマー翠星石
蒼星石→ターボ蒼星石
雪華綺晶→ウイング雪華綺晶
薔薇水晶→シャドー薔薇水晶
水銀燈→ドリル水銀燈
金糸雀→サンダー金糸雀
雛苺→…………

J「雛苺が……雛苺が色的に余るんだよ! トライダグオンしないんだよ!」
雛「うゆー?」
紅「……私達、勇者女子高生?」
銀「ていうか、何で私がドリルなのよぉ! 納得いかないわぁ!」

その後、雛苺はガンキッドになってもらうという事で丸く収まりました。
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 00:58:07.46 ID:e/KXzlyZ0
保守かしらー
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 00:58:53.90 ID:ZrBS22Iw0
復活
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:01:05.28 ID:ZQEMZV7M0
てす
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:01:08.10 ID:zA+b30jf0
何でここはログ生きてるんだ?
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:02:22.32 ID:ZQEMZV7M0
HOS
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:02:42.32 ID:e/KXzlyZ0
流れ早いね
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:13:25.67 ID:Lkf+f8j60
ho
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:13:32.03 ID:mhFcGYYk0
>>131
JUM・・・(´・ω・`)
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:14:15.84 ID:nTydHABQ0
>>131
@チャット(水銀燈→昇汞水、翠星石→エメラルド、真紅→ルビー、蒼星石→コバルト、JUM→ジャミング)
-------------------------------------------------------------------------
昇汞水「ここは貴方の"チラシの裏"じゃ無いのよ、もっと言葉を弁えたらどうかしら?」
コバルト「初心者には何も出来ない?馬鹿言ってるのは君の方だよ」
コバルト「それとも…本当に切られたい?」
ジャミング「ははは、お前らは本当にバカだな。初心者如きが」
エメラルド「お前の暴論には付き合いきれないです、さっさと出て行くです!」
ジャミング「確かに突くのは俺の方だ。だがお前らと突き合うわけにはいかないな。」
昇汞水「さっきからヤることしか考えてないのね…。」
ルビー「まるでケダモノだわ」
エメラルド「もー怒ったです、そーせーせきに切り刻んでもらうです!!」
ジャミング「そーせーせき?あの男女か?オナニーの次は嘘吐きかw」
昇汞水「本当にジャンクにしてあげたいクズね…」
ジャミング「全く…お前ら全員回線切って乳首吊って氏ね!」
-------------------------------------------------------------------------
ラ「やってしまいましたか…」
ベ「どんな地獄が待ち構えているのか…去勢どころかミンチにされそうだな」
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:25:06.14 ID:nTydHABQ0
>>141
JUM@自宅
J「ハァ…今日はちょっと煽りすぎたかな…だけど妙に気になる口調だったな…」
J「ハハハ…まさかな。あいつらだったら本当に洒落にならないからな…」
J「あいつらを騙る連中だよな…(そう思わないと命が危ない…)」
J「…そろそろ通販に戻らないと…(チャットのログも消しておこう…)」

双子・真紅・銀@帰り道
紅「全く、あんなケダモノが出て来るなんて腹立つのだわ!!」
翠「そうですう!あんな野郎、目の前にいたら嬲り殺しにしてやるです!」
銀「そうねぇ…目の前にいたら拷問の上で処刑してあげたいわぁ…」
蒼「生きるに値しないよね…でさ、JUM君に確認してみる?」
銀「何を?」
蒼「JUM君、よくあのチャットに行くって言うじゃない。もしかしたら今日のケダモノの正体を知ってるかも」
翠「本人かもしれないですう」
蒼「その時はその時だよ…ね」

JUM@自宅
J「…(…な、何だこの殺気!)」

ラ「あ〜…やってしまいましたか(棒読み)」
ベ「JUM…逃げろ…マジ死ぬぞ」
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:33:28.69 ID:Lkf+f8j60
死亡フラグきたwww
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:38:55.79 ID:nSWVQyZn0
というか、一気に書いて分割投下することをオススメするw
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:41:37.49 ID:nTydHABQ0
>>142
@自宅
バタン!
J「!!(ヤバイ!)」
J「あ、お帰り…ィ…」
紅「JUM、ちょっと話があるのだわ」
J「何だよ、またやつあたりか?(れ、冷静に冷静に…)」
蒼「ちょっとね、JUM君に聞きたいことがあるんだ」
銀「嫌とは言わせないわぁ…」
J「ちょっwな、何だよ、そんなに殺気だってさ…(適当に誤魔化さないと危険だ…)」
翠「今日のチャットに出てきたケダモノのことですう♪」
J「ケダモノ?」
銀「入ってくるなり自慰の回数とか下着の色とか聞いてきて散々罵った挙句、最後に"乳首吊って死ね"とまで
書き込んだクズの事よぉ」
紅「全くデリカシーの無いブタだったのだわ」
翠「チビ人間、お前がやりやがったですか?」
銀「あそこまで餓えていたのなら私に言っても良いのに…」
蒼「JUM君、まさか君じゃ無いよね…」
J「…(最悪のケースktkr!じゃなくてどうするよ俺!?)」

ラ「…答えようによっては即死フラグが立ちますね…」
ベ「…凄まじい修羅場だ」
ラ「…全部彼が導いたのですから、我々はここで生暖かく見物してましょうか」
ベ「…地獄の入り口は開かれた、か…」
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:49:18.27 ID:Lkf+f8j60
早期保守
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:55:37.48 ID:nTydHABQ0
>>145
J「…(落ち着け、落ち着くんだ俺!シミュレートすれば何とか…)」

素直に白状する

J「そうだよ、悪い?」
紅「なっ…!」
翠「チ ビ 人 間 …」
銀「見損なったわぁ…」
蒼「JUM君?… 今 直 ぐ 、 死 ね 」

即死フラグ発動

J「…(だめだ、まずい、誤魔化そう!)」
(この間1秒)
J「う〜ん、そんなのはいないなぁ(棒読み)」
翠「JUMの常連にもいないですか?」
J「うん、だって笹塚とベジータだもん、このメンバーで強気なベジータでもそこまで出来ないよ」
紅「残念だわ」
蒼「そうか…判明したら全身を切り刻む予定だったんだけどね」
J「たまに変な人も出るから、まともに相手しないほうが良いよ(自虐orz、じゃない、命が助かるのなら何とでも!)」
銀「残念ねぇ…この鎌の向きどころが無いじゃない…」
J「…(た、助かった…)」

ラ「…回避しましたか、残念」
ベ「…俺のせいにされなくて良かった…」
ラ「私が広めまし」
ベ「ヤメロ」

-終-
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:01:28.45 ID:nTydHABQ0
突発的に思いついたままの文章です。
なかなかにgdgdな終わり方になってしまいましたが、知り合いの体験談を元に作ってます(汗)
もちろんチャット中の下ネタは、此処まで酷くないのですがww
私は笹塚やべジータのような"常連"メンバーでした。

勿論、こんな修羅場にまで行ってませんよ。念のため。
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:06:52.40 ID:cF5tkXRh0
回避したか
修羅場で笑ってしまったじゃないか
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:25:36.61 ID:nSWVQyZn0
このまま殺されるよりこの終わり方で安心できてよかったw
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:26:58.92 ID:cF5tkXRh0
遅くなったけど『退魔の戦乙女達』 閑話「近づきたい」

拝啓、あの世にいるであろう姉ちゃん。
俺は元気です、ええ、扱き使われながらも何とか生きています。

 J「こらチビ!またお前飯残しただろ!?」
 雛苺「ヒナこんなの食べたくないもん!ヒナのお家にはこんなのとは比べ物にもならないご飯があるもん!」

今話しているコイツはこの間増えた退魔士だ。雛苺と行って桃薔薇の退魔士である。
そして僕が孤軍奮闘をしている横で一人だけ場違いなぐらい優雅にアフターヌーンティーを飲んでいるのが一応僕と契約した退魔士、真紅。

 真紅「ジュン、紅茶がなくなったわ。淹れて頂戴。」
 J「お前なぁ…この状況を見てみろ!紅茶ぐらい自分で淹れなさい!!」
 真紅「全く、使えない下僕ね。」

文句をたれながら珍しく自分から紅茶を淹れに行く。流石に雛苺の世話をしている僕に感謝しているということなのだろうか…?
しかしそう思っているのなら最初っから淹れろなんて言わないで欲しいもんだが。
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:28:09.75 ID:cF5tkXRh0
>>151

雛苺が来てからジュンは彼女ばかり構っている。先ほども紅茶を淹れて欲しいと言ったら相手にもしてくれない。
別にあんな使えない下僕に相手にされないぐらいどうということはないけれども…。
何だか昨晩ジュンが蒼星石と接触して以来胸にモヤが掛かったようで具合が悪い。
この感情は何なのだろう…今までの先達の記憶の轍を紐解いてもその答えは出ない。
やがて電話が鳴った、恐らくあの人からだろう。出たくない気持ちとは裏腹に私は受話器を取る。

 白崎「やぁ、僕だよ。あのポルターガイストを退治したんだって?」
 真紅「…正確には雛苺が討滅したのだわ。」
 白崎「知ってるよ、君が討滅しようとしなかったってこともね。」

全てを見透かしたように言う。私は彼のこういうところが苦手で嫌いだ。
しかし私は彼から情報を得なければ討滅には赴けない。他の薔薇の退魔士達は『お家』の力で独自の情報ルートで討滅情報を仕入れる。
しかし私は『お家』のやり方が気に入らなくて『真紅』の名を継ぐとすぐに家出するかのように出て行った。
其処で私を拾ってくれたのが白崎だった。

 真紅「情報をくれた貴方には申し訳ないとは思っているわ。けれども…」
 白崎「分かっているよ。君は無益な殺生が嫌いで『お家』を捨てたんだ。僕も無理強いはしない、ただお金は上げられないけれどもね。」
 真紅「…そんなこと分かっているのだわ。」
 白崎「まぁ安心してくれ、これからも情報は提供するからさ。君は僕の掌で踊る美しいお人形なんだからね…。」

それだけを言って彼は一方的に電話を切った。どうやら今回は嫌味だけを言いたかっただけらしい。
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:29:03.90 ID:cF5tkXRh0
>>152

今日は討滅もないようなので久々に読みかけていた本を読むことに専念しよう。
そう思っていたら今度は扉の呼び鈴が鳴った。ジュンが出ると其処には何時ぞやの女剣士、巴が来ていた。

 巴「どうも、二人ともお久し振り。」
 J「ああ、巴か。今日はどうしたんだ?」
 巴「前の鬼退治のときのお礼がまだだったから…それをしに来たの。」
 真紅「貴女が恩義に感じることはないのだわ。その剣が無かったら倒すのは容易じゃなかったでしょうし。」

取り敢えず巴には上がって貰った。巴は手に持っていたお土産と思しき風呂敷を机の上に置く。
それを興味津々の様子で雛苺が見ていた。

 巴「彼女は…ひょっとして退魔士?」
 J「ああ、何でも桃薔薇の退魔士なんだとよ。子供だけど。」
 雛苺「うー、ヒナ子供じゃないもん!!」
 J「喋り方からして子供だけどな。まぁ何にもない家だけどゆっくりして行けよ。」

貴女の台詞じゃないわと真紅が文句を言うが僕は気にせずに疲れて椅子に座った。
雛苺はまだ風呂敷の中身が気になっているらしく餌を貰う前の猫よろしく尺の足りない背なので机に手と顎を乗せてじっと観察していた。
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:30:10.25 ID:cF5tkXRh0
>>153

それに気付いた巴が雛苺に話しかける。

 巴「えっと…食べる?苺大福なんだけど…」
 雛苺「苺…?食べるのー!!」

どうやら苺というキーワードに引っ掛かったらしい。巴が風呂敷の中から大福を出すと不思議そうな顔をしていた。

 雛苺「うゅ、苺…?」
 巴「その中に餡子と一緒に入ってるよ。」

恐る恐る雛苺は苺大福を口に入れる。今まで憂鬱そうだった彼女の表情は何処へやらとても嬉しそうな表情に変わった。

 雛苺「うゅー!苺なんだけどうにゅーってしてて甘ぁくて美味しいのー!!」

感激の余り巴に抱きついて親愛の情を表す、巴も流石に苦笑していた。
こうして見ると二人とも可愛いのになぁ…などとついつい考えてしまう。
結局、巴のお土産は全部コイツに食われてしまったが…。
夕暮れも近づいて巴は帰りの支度をしていた。

 雛苺「巴!ヒナね、あんなに美味しいの食べたこと無かったの!だから今度も持って来てね!」
 巴「ふふ、わかったわ。今度も持って来るからね。」

二人はすっかり意気投合していた。まるで姉妹のようだ。
彼女たちに自分と、大昔に殺された姉ちゃんを重ねて僕は見ていた。
155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:31:06.19 ID:cF5tkXRh0
>>154
巴が帰り、雛苺がはしゃぎ過ぎて疲れて眠った後、不意に真紅が僕に話しかけた。

 真紅「二人とも…姉妹のようだったわね。」
 J「そうだな、僕にもさ昔は姉ちゃんが居たんだ。けど殺されたんだ。」
 真紅「…そう、それは気の毒だったわね。」

真紅は何も聞いて来なかった。ただ僕の悲しみを受け止めてくれた。
何だかそれが嬉しくって僕はついつい今まで誰にも話さなかったことまで話した。
エジプトまで秘宝を探しに行ったこと、誰も知らないような綺麗な風景、今まで長い間生きて触れ合った人たちとの思い出…。
彼女はただただ僕の話を聞いてくれた、聞き流していたのかもしれないけれども僕は話し込んでいた。
話の一区切りがついた頃には夜は深まっていた。

 真紅「そろそろ眠る時間ね。貴方の話は面白いわ、また話したくなったら聞かして頂戴。」
 J「ああ、そうだな。また気が向いたら話すよ。」

僕が微笑むと彼女も今まで見せたことのない微笑みを見せてくれた。
退魔の仕事もない平和な時間…退屈だと思っていたその時間はいつもよりも充実していて楽しかった。
けれども時間は流れまた明日になれば討滅に出かけるだろう。話の続きを聞いて欲しいから僕は今日もまた彼女を守るように戦う。
コイツとの契約を破るのは…話が無くなってからにしようと僕は誓った。

ジュンが私に色んなことを話してくれた。暗くてよく分からなかったけれども私が今度続きを聞かせてくれと言ったら嬉しそうな顔をしていた気がする。
それだけで今日ずっと溜まっていた胸のモヤが掻き消された気がした。清々しい気持ちでベッドに体を預ける。
明日はきっと討滅に出かけるだろう。ジュンも、雛苺も死なせたくない。何時しか二人は私にとって守りたい存在になっていた。

二人の想いは遠くなり、近くなりつつあった…。
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:33:19.45 ID:cF5tkXRh0
今回は此処まで、二人の過去を垣間見せておいてお後は続きのお楽しみ
次回予告としては『黒い翼は躍る(仮)』です
157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:38:00.25 ID:u+PzzZkAO
「戦え!アルローズ!!」
前回のあらすじ!
街で破壊活動を行なっていたキャットクロス!
司令官ニャンザーは子供を人質にするという、卑怯な真似をとらなかったためにアルローズにあっさりやられてしまった!!
しかし!アルローズの方も敵の本拠地を問いただす事を忘れて、ニャンザーをぶ っ 飛 ば し た ! !
真「しまったわ!!」

果たして彼女はキャットクロスを壊滅できるのか!?
158以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:40:17.11 ID:u+PzzZkAO
>>157
「ニートの青年」

真「はぁ…またやってしまったわ…」
真「その場の勢いでぶっ飛ばして…また一から出直しだわ…」

少女が愚痴をこぼしながらとぼとぼと歩く。
先程までキャットクロスが街の破壊活動を行なっていたが、比較的小規模だったた事と、アルローズの活躍により街はすぐに復旧した。
今回キャットクロスの破壊活動をたまたま阻止したものの、ニャンザーを吹っ飛ばしてしまい、情報をみすみす取り逃がしてしまう。
振り出しに戻ってしまったのだ。

真「ダメね、こんなんじゃ…でも…」
真「(あの子の親、涙を浮かべてた…あの子も本当は恐かったはずなのに泣かなかった。それに笑顔でありがとうって…)」
真「ふふふ…そうね。これからよ、これから。よし!紅茶でも飲んで気分転換だわ♪」
そう言い聞かせて彼女は歩きだした。先程とは違い背筋を正し、しっかりと前を向き、目に輝きを持たせながら。
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:42:32.42 ID:u+PzzZkAO
>>158
真「えっと…喫茶店は…?」
街の中心地にやってきた。そこは大きな広場となっており、真ん中に噴水を配置し、そこを目印に人々が行き交う。
クレープ屋の出店が威勢のいい声を上げながらせっせ作り、客に手渡している。
真「喫茶店、喫茶店、あった。」
ちょうどオープンテラスになった、カフェを見つけた。

♪・♪♪・・♪♪
真「…いい音色…」
どこからともなく弦楽器の音がする。それは優しく心を撫でるように、軽やかなリズムを持ちながら。
真「………」
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:43:49.08 ID:u+PzzZkAO
>>159 真「(あれね。彼が弾いているのね。)」

そう心で呟くと自然に噴水にいる彼のもとに足が動いた。
?「………」
彼はただひたすら指を動かし、弦楽器を鳴らす。
真「いい音色。」
?「…!」
一言呟いた途端、彼は演奏をやめた。
?「…何か?」
真「あら、邪魔してしまったわね。あなたの音に感想を述べたまでよ。」
?「?そうか。」
真「よかったら一緒にあそこでティータイムでもどう?奢るわ。」
?「それはありがたい。ちょっと待ってくれ。」
そう言うとかれは目の前に置かれたお金を集めた。
?「さて行くか。」
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:45:15.27 ID:u+PzzZkAO
>>160 ―そして私は彼とティータイムを過ごした。彼の名はジュンと言う。つい最近故郷から旅立ったそうだ―

真「ところでジュン。あなたは働いていないの?」
ジ「働く?何を言っているんだ?」
真「え?ひ、ひょっとしてあなた、働いたことがないの!?」
ジ「あぁ。毎日近所のワルガキ達に音楽を聞かせたり、遊んだり、たまに姉ちゃんの家事を手伝ってたよ。」
真「ジュン、あ、あなたって人は…」
ジ「ん、どうした?」
真「に、二、に…」
ジ「に?」
真「ニートじゃない!!」ジ「ニート?」
どうやら彼はニートという言葉を知らないそうだ。
162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:47:36.94 ID:u+PzzZkAO
>>161 その後も会話は続いた。彼いわく酒の国だから比較的裕福な人が多いそうだ。
真「それにしてもどうして旅に?」
ジ「んー。ここらで一つ旗でも立てようかと。」
真「はぁ…そんな甘い考えで…」
この時私は彼の姉に心底同情した。
ジ「なんとかなるさ。」



ジ「ひぃ、ふぅ、みぃ」
彼は先程路上で稼いだお金を数えている。どうやら結構な額みたいだ。
真「(これも働いてる一種?)」
ジ「ひい、ふう、何だこれ?」
真「?これ…!」
何とそれはキャットクロスの計画指示書だった!!
ジ「誰かが入れ間違えたのかな?」
真「そ、そうね。」
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:48:48.03 ID:u+PzzZkAO
>>162 思わぬ所でキャットクロスの情報を手に入れてしまった真紅!
果たしてその計画書は真実か!?それとも罠か!?
ジ「疾風剣…」
ニートの実力が爆発する!!
次回!「ニートとヒーロー」

ジ「何とかなるさ。」

※予定していた内容と異なる場合があります。
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:50:32.57 ID:cF5tkXRh0
>>163
続きにwktk
165以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 02:51:38.89 ID:u+PzzZkAO
つ、疲れた(´・ω・`)
さすがに携帯じゃムリだorz >>156
次回はついに水銀燈登場?とにかくwkwktktk
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 03:03:32.26 ID:cF5tkXRh0
寝る前保守
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 03:25:00.89 ID:XGcJAEXJO
保守
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 04:04:51.86 ID:DmEtoziG0
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 04:31:13.84 ID:9IdzKHDeO
保守
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 05:28:37.69 ID:W/t7ar4HO
保守
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:24:00.63 ID:Eb9JYLcD0
金「では、「あなたを呼ぶ」の続きを投下するかしらー」
雛「金糸雀、ちょっと待ってなのー。
  スレッドが新しくなったから、あらすじ紹介するのー」
金「ちゃ、ちゃんと私は、わかってるのかしら。
  ジュンは、服飾の学校に通うために東京に来たのかしら。」
雛「それから、水銀燈と仲良くなっていくのー
  二人で、お買い物にいったりしてたのー」
金「二人とも、親が世界中を飛び回ってたり、
  共感できるところが多かったのかしらー」
雛「それからね、水銀燈は、お父様と会う約束をしたのー。
  でも、急にお父様は来れなくなったのー。
  水銀燈、かわいそうなの。」
金「水銀燈は、ジュンを呼んだんだけど、
  ジュンは、水銀燈を慰められなかったかしら。
  水銀燈は、“私はどうでもいいと思われている”と思い込んで、
  お父様がくれた人形を破り捨てて、出ていったのかしら。」
雛「うにゅー……。大変なの。」
金「詳しい内容は、WIKIで読むかしらー」
雛「WIKIに載せてくれた人、ほんとにありがとうなのー」
金「じゃあ、続きを読むかしらー」
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:24:38.93 ID:Eb9JYLcD0
水銀燈が泣いていた。
僕は、彼女のあんな顔みたくない。
僕がせめてできること。水銀燈が壊した人形を直すことくらいなものか。
“こんなもの”なんていってたけど、ずっと大切にしていたものだ。
今頃、後悔しているはず。
僕は水銀燈の部屋に戻り、人形を直し始めた。
しばらくして、このくんくんの人形に違和感を覚えた。
この人形は、なにか違う。
なにかがよく分からないんだけど……
僕は、直し終わったくんくんの人形を眺める。
僕の記憶をたどりつつ、
前後、上下左右、色々な角度からじっくり見てみる。
僕はようやく違和感の正体に気がついた。
水銀燈に伝えないと………、
彼女を慰めることができるはず。
けれど、彼女の行方はわからない。
手ぶらで外に出たし、そんな遠くへはいけないよな。
待ってたら部屋に戻ってくるはず。
入れ違いになるのは、避けたいし、水銀燈の部屋で待とうか。
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:25:20.46 ID:Eb9JYLcD0
>>172
午前2時ごろ、扉の開く音が聞こえた。
ジ「………よう、心配したぞ。」
水銀燈は、少し驚いたようなそぶりを見せたあと、口を開いた。
銀「なんで、私の部屋にいるのよ。
  放っておいてっていったじゃない………。」
ジ「いやだね。そんなこと、僕が聞くと思ってるのか?」
銀「もういや、放っておいて、私を一人にして!
  私なんて、誰からも必要とされない壊れた子なのよ。」
ジ「僕には必要だ!僕には、水銀燈が必要だ!!」
銀「え?」
ジ「お前は、キライかもしれないけど、
  僕は、水銀燈の髪、好きだ。すごい綺麗だと思う。
  僕の淹れた紅茶をおいしそうに飲んでくれるのが好きだ。
  僕は、水銀燈が僕の部屋に尋ねてくれることを楽しみにしてる。」
銀「ジュン………」
水銀燈は、少し黙り込んだ。
ジ「……水銀燈……コレ。」
僕は、直した人形を差し出す。
銀「え、………直してくれたの?」
少し嬉しそうに見えた。
やっぱり、彼女はオヤジさんのことが好きなんだ。
ジ「あぁ、まったく同じってわけではないけど、
  ……大切なものだからな。」
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:25:50.66 ID:Eb9JYLcD0
>>173
銀「……でも、こんなの持ってたって、お父様は……」
表情が曇る。
違う。僕がみたいのは、こんな顔じゃない。
ジ「こんなのっていうなよ。
  せっかくの手作りのぬいぐるみなんだしさ。」
銀「え、手作り………?」
ジ「そう、タグもないし……。それにしっぽの先が色ついていないしな。
  本当なら、尻尾の先も茶色のはずなんだ。
  僕も昔作ったことがあったから分かった。
  オヤジさんは、TVで見たくんくんを元に作ったんだと思う。
  あんまり、TVで後ろ姿はでてこないし。」
銀「そんな、お父様が……」
ジ「来れない理由は分からないけど、
  オヤジさんは、水銀燈のこと嫌ってなんかいない。
  それがなによりの証拠だ。」
銀「お父様……」
水銀燈は、ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる。
銀「……ジュン、ほんとに、ほんとに、ありがとう。」
彼女は、泣きながらだけど、少し笑ってくれた。
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:26:11.98 ID:Eb9JYLcD0
>>174
数日後、水銀燈が、僕の部屋を訪れた。
銀「あの時は、ほんとにありがと。
  ジュン、紅茶好きでしょ?
  これ、シャングリラって紅茶の葉なんだけど、よかったら貰って。」
ジ「おぉ、ありがとう。
  シャングリラか。
  よくこんなの手に入ったな。
  ただでさえ、生産量すくないし、
  日本には、ほとんど出回らないのに。
  どこで手に入れたんだ?
  高かっただろ?
  ……あー、ごめん、なんか一人で盛り上がっちゃって」
銀「ふふっ、かまわないわよぉ、
  すっごい嬉しそうだもの。」
ジ「とりあえず、一緒に飲まないか?」
銀「でも、あなたにプレゼントしたものだし、
  私が飲むのも……」
ジ「紅茶は、おいしく飲めればそれでいいと思うんだ。
  僕は、水銀燈がおいしそうに飲んでくれるのが嬉しいから、
  ひとりで飲むより水銀燈がいるとおいしく感じれるから、
  だから一緒に飲みたいんだ。ダメか?」
銀「ふふっ、そこまで言うなら、一緒に飲んであげるわぁ。」
その後、二人で飲んだ紅茶は
昔飲んだ、僕がずっと飲みたかったあの紅茶の味に近いような気がした。
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:26:30.94 ID:Eb9JYLcD0
>>175
きっと、誰もが、誰かを呼びたがっているし、呼ばれたがっている。
 
呼びかける声の内容は、変わるかもしれない。
 
呼びかける声が届きづらくなるかもしれない。
 
時には、その声が重荷になるかもしれない。
 
けれども、きっと、どんなになっても、
呼ぶ声は絶えないし、呼びかけてくれる声もまた絶えない。
 
だから、精一杯の思いを込めて、
 
 
       あなたを呼ぶ
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:26:41.10 ID:P1egSlTZO
エッチしてくださぃ(>_<)
09033338064です
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:29:01.67 ID:Eb9JYLcD0
以上で、「あなたを呼ぶ」終了です。
読んでくれた人、
感想をくれた人、
保守してくれた人、
その他、このスレに来た人に感謝。
では、ネタが形になれば、また書き込みたいと思います。
179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:45:15.82 ID:5elbSfZNO
……真紅は?
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:49:10.47 ID:ij++phhJO
真紅はどうなった
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:50:44.94 ID:lDuzGihC0
>>156
嫉妬する真紅テラモエスwwwwwwwww
>>163
おまwwwwwwwニートヒーローってwwwwwwww
>>178
よく銀様を救ってくれたジュン、ありがとう


で、真紅はー(´・ω・)
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 06:59:41.21 ID:Eb9JYLcD0
真紅は、5話で、一応、二人を応援する姿勢をとって、
この話の中では終了なんですが……。
 
そのうち後日談でもかければいいなと思ってます。
183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 07:20:47.62 ID:W/t7ar4HO
銀様お父様に捨てられた訳じゃないんだね、良かった良かった
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 07:24:12.72 ID:BtkQdbcJ0
真紅の出番がなかったのがプチサビシス(´・ω・`)
でも、銀様が幸せでよかったよ。
185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 07:45:34.60 ID:70x+XBzv0
ほしゅなのー
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 08:03:24.35 ID:EkUX8y3m0
>>33
キレイな文章だ・・・
読んでてこの世界観に吸い込まれるぜ。
wktkだ!

>>44
じじい頑張りすぎwww

>>51
蒼への愛を感じたぜ。
あと、俺もJUMは好きだ。

>>85
新婚の夫婦みたいじゃないか!!うらやましい・・・

>>94
こええぇwwww

>>107
泣いた。本当の友達ってこういう感じなんだろうなあ〜

>>156
いいね〜和みすwww次回にwktk!!

>>163
ちょwwwなんとかなるさってwwww

>>178
真紅ぅぅぅ!!切ねえぇぇー!!
しかし、銀ちゃんよかったね。
187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 08:29:43.39 ID:HNvF2bH80
保守
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 08:33:58.56 ID:W/t7ar4HO
月明りに照らされた部屋で私は彼を想う

薔「ジュン…」

桜田ジュン
私の初恋の人
私に笑うことを教えてくれた人

彼は遠くに行ってしまった
夢をかなえるため

彼が作ってくれた人形を抱き締める
アッガイをSD化した可愛い人形
彼との思い出が詰まった人形

こうしてると思いだす
彼の声
彼の笑顔
彼の温もり
彼の匂い
彼の…
189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 08:34:56.72 ID:W/t7ar4HO
薔「……っ!」

今日何度目かの涙
彼が遠くに行ってしまったという事実の悲しみの涙
この気持ちを伝えられなかったという後悔の涙

会いたい
会って、この気持ちを伝えたい
ありのままの、この気持ちを伝えたい

けど、彼はここにはいない

薔「…ジュン」
つらい

薔「……ジュン!」
苦しい

薔「………ジュンっ!」
悲しい

薔「会いたいよぉ…!」
心が痛い



次に私が笑えるのは、何時だろう?
190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 09:02:52.76 ID:HNvF2bH80
保守
191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 09:23:24.44 ID:3H/PJkzeO
GW明けのこの日も休みのオレが保守
192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 09:46:31.10 ID:W/t7ar4HO
ジ「やっぱり裸エプロンだよな」
真「い、いきなりなにを言い出すの」
ジ「いやぁ裸エプロンは良いなと」
真「………」

真「ジ、ジュ………」
ジ「けど猫耳も捨て堅いぜ」
真「………」
ジ「いやしかしメイド服も」
真「…………」
ジ「ん?真紅どうし…」
真「ど、どう……裸…エプロン…なのだわ」
ジ「…………」
真「ジュ、ジュン?」
ジ「………もうちょっと胸があった方が」



雛「ういー、良いお天気さんなのー」
ドコォ
雛「あ、ジュンが空飛んでるのー」
巴「雛苺、ご飯出来たわよ」
雛「はいなのー」
193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 09:54:18.59 ID:/xOl0siRO
>>189
ころしてでも連れてくる
194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 10:13:40.65 ID:lY83Qihp0
く「この中に教授を殺害した犯人がいる!」
真「誰?誰なのくんくん?」
雛「うゆー、だれなの〜?」
J「・・・まったく、いい年してこれか。」

テレビにかじりつきながらつぶやく真紅と雛苺。
二人とも『たんてい犬くんくん』が始まるとテレビの前から動こうとしない。
録画もしているのに必ずリアルタイムでも見るのには脱帽だ。
にしても番組に夢中になるのはわからなくはないけど話しかける様はやはり違和感を覚えるな。

く「犯人は(ryザーーーーーーーーー
真「くんくん?どこ?犯人は誰なの?」
雛「あれ〜?おかしいの〜。」

にわかにざわつくリビング。テレビに目を向けるとサハラ砂漠の砂嵐が映されていた。

真「おかしいわね。えいっえいっ。」
雛「ねぇ真紅、くんくんは〜?」

必死になってリモコンをいじる真紅。しかし、くんくんはまったく映らない。
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 10:14:18.83 ID:lY83Qihp0
>>194
J「なんだ、テレビ壊れたのか?」
真「JUM、テレビを早く直しなさい!」
雛「JUM〜くんくん見たいの。」
J「なんでこうなったんだ?」
真「そんなの知らないのだわ。見ていたら急に…。とにかく早く直してちょうだい。」
J「リモコンは効かないのか。配線も大丈夫だし。ならこれはどうだ?」

テレビの本体を軽く叩いてみた。伝統的な修理法なのだが効果はまるでなかった。
「しらーーーーーーーーーーー!」
聞き覚えのある叫び声が庭のほうから聞こえた瞬間、テレビの画面が元に戻った。

く「…てい犬くんくん 『飛行船しろがね号を追え!』 みんな、また見てね。」
真「なおったの?くんくん?何これ?予告ですってーーー!?」
雛「うわーん、くんくん終わっちゃったのー。」
J「でも録画もしてたんだろ?」
真「そうね・・・・・・う、映ってないのだわ。―――くんくんorz」
J「ビデオも死んでるってことはアンテナか。しかしさっきのは?」

うなだれる真紅をよそに庭に出てみると、洗濯物にまみれた金糸雀の姿があった。

J「金糸雀。なにしてんだ、そんなとこで?」
金「う、う〜ん、う〜ん。」

呻き声をあげながら上を指差す金糸雀。上から落ちたということなのだろうか。
指差す先を眺めてみると屋上のアンテナにキラリとひらめく金糸雀の日傘。
砂嵐の原因なのか日傘のおかげで回復したのかはわからなかったが
それまでは金糸雀には艱難真紅が待ち受けていることであろう。
代わりがあれば詰問をゆるめられるかも。薔薇水晶に頼んでみることにした。
終わり
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 10:42:49.45 ID:5elbSfZNO
保守
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 10:44:30.77 ID:W/t7ar4HO
薔「今日は……私の誕生日………わくわく」

薔「ジュン」
ジ「ん?どうした?」
薔「…なんでも」

薔「…銀ちゃん」
銀「あらぁ?どうしたの?」
薔「……なんでも」

薔「……お姉ちゃん」
雪「はい?どうしました?」
薔「………なんでも」

薔「……………くすん」







ジ「あ、朝おきたら枕元に藁人形が!」
銀「げ、玄関先に鶏の死体が……」
雪「…朝食のスープにクモが浮いてました………」
薔「………災難」
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 10:58:33.35 ID:lY83Qihp0
黒いのwww
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 11:08:24.31 ID:HNvF2bH80
保守
200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 11:24:29.04 ID:W/t7ar4HO
薔「…猫飼い始めたの」
ジ「へえ、可愛いな」
猫「にゃー」
薔「あ…ジュンに懐いてるね」
真「……………く!」
薔(ふふ…これで真紅はジュンに近付けない)

次の日、ゲーム中
ジ「強いなシロッコ」
薔「うん…あ…私のゼータが…ピンチ」
ジ「僕のハンブラビもやばいな」
薔「…ハイメガランチャー発射」
ジ「お、当たった」
薔「もうちょっと…」
猫「にゃー」






薔「私のゼータガンダムが……猫パンチに負けた…」
ジ「PS2のリセットボタンをピンポイントパンチとは…」
猫「にゃー」
201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 11:27:33.58 ID:5elbSfZNO
>>200
お前は俺かwwwww
202以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 11:29:13.55 ID:JBso6WxTO
雑誌スレでとあるアホが大胆な荒らしをしています。
ひろゆきはいないとか削除人なんて荒らしを脅すためのデマだとか。
あぼーんされたレスすら見た事ないそうです。
そんな彼に誰か、スパムかアク禁依頼をして下さい。
方法がわからないので、VIPPERのみんなの力を借りたい。
2ちゃんねるをバカにする奴に制裁を!
http://c-au.2ch.net/test/-/zassi/1144253552/457-
203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 11:29:18.05 ID:HNvF2bH80
>>200
あるあるwwww
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 12:00:26.75 ID:5elbSfZNO
保守
205以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 12:30:52.65 ID:Re8Ec3gt0
ho
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 12:37:10.80 ID:W/t7ar4HO
ゲームをやるジュンと雪華綺晶
ジ「僕がハンブラビの海ヘビで動き止めるから…」
雪「私のスーパーガンダムのロングビームライフルで狙い撃ちですね」
薔「機体相性ピッタリ…体の相性もピッタリ」

ジ「うわ、敵の数多いな」
雪「ノーダメージクリアは無理ですね…」
薔「…痛いのも…気持ち良いかも」

ジ「やべ、囲まれてる」
雪「ジュン君の後ろは私が守ります」
薔「後ろだなんて…いきなりアブノーマルプレイ?」
ジ「うわ、アッシマーだ」
雪「敵増援ですね」
薔「二人とも突っ込んでくれないんだね」
ジ「あ、やられた」
雪「まだ自軍ポイントはあるから大丈夫です」
薔「………………」
207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 13:01:31.15 ID:W/t7ar4HO
保守
208以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 13:20:08.90 ID:lY83Qihp0
♪でーれーれーれーー、れーれーーれれー

銀「う、や、やめてぇ。あたまがわれそぉ。」
金「さすがツゴイネルワイゼン、威力抜群かしら。」
209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 13:51:57.06 ID:lY83Qihp0
保守
210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 14:11:00.76 ID:W/t7ar4HO
銀「…………」
薔「…………15P、トーンお願い」
雪「…………ここはもう少し大きく…」
ジ「…………18Pベタ塗り終わった」

銀(わ、私なんでここに居るんだろぉ?)

銀「ね、ねえ」
薔「銀ちゃん黙って」
雪「うるさいです」
ジ「口より手動かせ」

銀「…………」

銀「ね、眠いくなぁい?」
薔「銀ちゃん黙って」
雪「うるさいです」
ジ「寝るなら死ね」

銀「…………」

銀「あ、ペン入れ失敗しちゃったぁ…」


薔「銀ちゃんノルマ10P追加」
銀「え、ええ!?」
雪「うるさいです」
銀「ちょ、ちょっと」
ジ「黙れ」
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 14:11:12.11 ID:/xOl0siRO
ホス
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 14:17:05.49 ID:lY83Qihp0
修羅場ktkrwww
213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 14:34:40.77 ID:lY83Qihp0
保守
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:03:36.09 ID:5elbSfZNO
保守
215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:04:59.40 ID:lY83Qihp0
の「♪あらこんなっところに牛肉が。」
雛「♪たまねっぎ、たまねぎあったなの〜。」

二人の楽しそうな歌声がキッチンから響いてくる。

翠「今日の夕飯は何か知らねぇですけど楽しみです。」
J「おまえ手伝ってこないのかよ。」
翠「今日はチビ苺の番だから翠星石は休みですぅ。」
真「にしても今日は何かしら?」
J「さっきの歌からすると『ハッシュドビーフ』だろうな。」
翠「それなら『ハヤシライス』にしてほしいです。」
真「甘いわね。牛肉・玉葱とくれば『肉じゃが』なのだわ。」
J「今日は洋食な気分なんだけどな。」
翠「ご飯ものがいいです。ハヤシのあのデミソースとの絡みは堪らんです。」
真「牛肉に一番合う調味料は醤油なのだわ。」

やがて漂ってきたのは醤油の香りだった。

真「ほら、この香り。決まりなのだわ。」
翠「く、これでは勝ち目がねーです。」
J「まあ『肉じゃが』でもいいか。」
の「おまたせ。今日の晩御飯は『牛丼』よ。」
真「・・・こんなはずではorz」
J「…良かったじゃないか翠星石…ご飯ものだぞ。」
翠「ちっともうれしくねぇです。」
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:09:20.99 ID:DtgEK1030
牛丼喰いてーーーー
217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:19:59.81 ID:O2Er/6kg0
ハラ減った…
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:25:59.58 ID:W/t7ar4HO
牛丼食いたい
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:42:15.84 ID:W/t7ar4HO
>>200
薔「ジュン、ゲームやろう」
ジ「また猫パンチで消されるんじゃ…」
薔「ふっふっふっ…対策済み」
ジ「これは…」
薔「電源ボタン付近をプラスチックの箱で覆い更にガムテープと接着剤で固める、完璧」
ジ「どうやって電源入れるんだ」
薔「…あ」
ジ「……………」

薔「と言う訳でリモコンで電源からディスクトレイまで操作出来るようにしました」
ジ「すごい努力だな」
薔「えへへーもっと褒めて…」
ジ「すごいすごい(なでなで」
薔「えへへ…と言う訳でさっそくプレイ、はりま棚の上に」

薔「よし…倒した」
猫「にゃー」
ジ「あ、来た…」
薔「大丈夫…猫パンチは利かない」
猫「にゃー」



薔「私のアッガイが…電源ケーブルが…」
ジ「つーか部屋入れるなよ」
猫「にゃー」
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:43:44.36 ID:W/t7ar4HO
×薔「えへへ…と言う訳でさっそくプレイ、はりま棚の上に」

○薔「えへへ…と言う訳でさっそくプレイ、リモコンは棚の上に」
221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:50:44.91 ID:lY83Qihp0
播磨灘キタワwwwあとぬこつよす
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 15:57:04.89 ID:LuCdGCN10
>>220
おまwww確信犯(誤用www
223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:10:39.87 ID:lDuzGihC0
>>215
今日の晩飯牛丼する
>>220
播磨灘ktkrwwwwwwwwwwwwwwwww

>電源ケーブルが…
あるあるwwwwwwwwwwwww
224以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:31:30.10 ID:/ZTtp/eQ0
何処からともなく・・・・出現
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:33:04.94 ID:DtgEK1030
乱立キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!

取りあえず危険レベル3でww
226以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:35:51.78 ID:lDuzGihC0
乱立ktkr
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:37:44.50 ID:DtgEK1030
今日の黒幕

暇だからスレ乱立しようぜwwwwwwwwwwwwww
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1147071956/l50
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:38:31.46 ID:/ZTtp/eQ0
書いても良いけど・・・遅いのでご了承を・・・(後、5時に落ちます)
229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:38:51.27 ID:ZQEMZV7M0
捕手
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:41:31.09 ID:ZQEMZV7M0
HOS
231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:44:24.71 ID:lDuzGihC0
対乱立保守
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:48:46.39 ID:ZQEMZV7M0
保守
233以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:51:01.88 ID:jl36+Wu/0
J「ドイツに行くことになった」
蒼「えっ? いきなり何言ってるの?」

河原に座り込んで話す二人。
蒼「…そうなんだ、人形師の弟子にね」
J「ああ」
蒼「…帰ってこれるんでしょ?」
J「わからない、帰ってこれてもいつになるか」
蒼「そう…」
蒼星石は髪を軽くかき上げた。
蒼「…僕ね、姪伝女子受けるんだ」
J「そうか、女子高受けるのか」
蒼「…隣は男子校だよ」
J「……」
蒼「帰ってきたら、彼氏紹介してあげるね」
そう言って、蒼星石は立ち上がった。
JUMは立ち去ろうとする蒼星石に冗談めかして言う。
J「蒼星石〜、お願いだ僕を捨てないで〜」
蒼「あはは、もう遅いよ… …バイバイ」
蒼星石はそう言って、去って行った。
J「……〜♪」
残されたJUMは一人、少しオレンジに染まる空を見上げて口笛を吹いた。
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:51:25.65 ID:W/t7ar4HO
保守
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:52:11.18 ID:jl36+Wu/0
>>233

家に帰った蒼星石は自分の部屋で勉強をしていた。
コンコンコン。
空が夕闇に染まる頃、部屋の窓を誰かが叩いた。
蒼星石はため息をつきながらも窓を開ける。そこに居たのはもちろんJUM。
J「こんばんわ」
蒼「…何?」
J「話があるんだ」
蒼「…早くしてね、僕勉強しないといけないから」
JUMは頷いてから、口を開く。
J「僕さ、三年経ったら帰ってくるよ」
蒼「三年?」
J「そ、きっちり三年、んで帰ってきたら…」
蒼「きたら?」

J「結婚しよう」

蒼星石は思わず眼を見開いてJUMを見つめた。
JUMは至って真面目な顔で、蒼星石を見つめている。
蒼星石は思わず呆れた顔でため息をついた。
蒼「…ふられた後に愛の告白? 君って節操ないね」
蒼星石は色々言いたい事があったが、JUMは笑顔を見てあきらめてしまう。
蒼「三年か… わからないよ、そんなに先の事…」
蒼星石はJUMから視線を外して、考え込んだ。
J「蒼星石〜、愛してるってば」
蒼「ハイハイ、僕もだよ」


そんな感じなネタ保守。2レスも使ってごめん。
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:52:44.85 ID:W/t7ar4HO
一瞬蒼の子が男子校受けるのかと勘違いした
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:54:22.24 ID:lDuzGihC0
>>235
これはいたずらっ子な蒼の子ですね
>>236
ちょwww
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 16:57:47.22 ID:jl36+Wu/0
>>235
誤字発見・・・orz
下から8行目の『蒼星石は色々言いたい事があったが、JUMは笑顔を見てあきらめてしまう。』は
『蒼星石は色々言いたい事があったが、JUMの笑顔を見てあきらめてしまう。』で
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 17:04:02.58 ID:W/t7ar4HO
保守
240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 17:17:18.62 ID:rJmUl2bXO

「お前の髪の色ってすごいよな」

「カナ以外にこんな緑はなかなかないかしら!!」

「緑っていうか・・・抹茶色のほうがしっくりくるな」

「何を言うかしら!!」

「おばばなのだわ」

「ど、どっからわいてでたかしらー!!」

保守
241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 17:18:57.21 ID:W/t7ar4HO
抹茶wwwwwwヒドスwwwwww
242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 17:31:38.04 ID:DtgEK1030
乱立解除
243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 17:48:37.12 ID:rJmUl2bXO
保守
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:10:34.35 ID:/xOl0siRO
ほす
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:30:58.34 ID:tKlbtO2k0
保守
246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:34:43.21 ID:Al7rlL5Z0
修学旅行で撮られた雛苺ブロマイド

雛「雛たちの班は、寝る前に怖い話したのー!」
雛「これは、その時の写真なのー! よく撮れてるのー!」


http://rozeen.rdy.jp/up/vipww7679.jpg


真「…………」
翆「…………」
蒼「…………」
銀「…………」


金「((((゜Д゜;))))」


ついカッとなってやった。
反省はしていない。
なにがしたいかって。保守ですよ。
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:36:38.86 ID:70x+XBzv0
>>246
二回目だから予想できたけどやっぱり心臓止まりそうになる
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:36:48.39 ID:mhFcGYYk0
>>246
こえぇwwwwwwwwwwww



ほす(´・ω・`)
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:39:05.53 ID:lDuzGihC0
>>246
マジびびったwwwww
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:41:50.47 ID:MPYgnFvLO
これ怖いのか?www
251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:59:27.28 ID:DtgEK1030
>>246
いくよ師匠?
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:59:30.36 ID:rJmUl2bXO
保守
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 19:25:50.42 ID:Al7rlL5Z0
>>251
どっから出てきたwww
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 19:26:29.31 ID:T5N0SXPq0
               ア ガ ー イ ! !
 ゚       \\      ア ガ ー イ ! !      //
   。 +  +  \\      ア ガ ー イ ! !   //+
*     +  .   \\       + 。.  .      //   +  *
                         ⌒    *         。  o
   o    ⌒               (   )   ─ 、____
      (   )   _      ⌒     \\ (   )__  ヽ   *
  +    ヽ ヽ  γ :l l: ヽ (   ) _   〉 .〉 γ :l l: ヽ / /     。 ゚
       \ \_(==○== )/ ノγ :l l: ヽ / ./ (==○== )/ /   。
 。   *    \_ ̄_ ̄  ) / (==○== / ./ (~⌒\'  ト/ )        *
          / ̄ \ /\  ̄ ̄ ⇔' ~ /   \\ \_/ /     ・
      ,⊂二二/〉/-/ /    ̄ ̄| |- | イ/    \\__/ |    +    *
            / ヽ/ /      ヽヽ-ヽ |      ,) )-)ノ
  。゚        ( ⌒〈/         \ヽ-ヽ\/l⌒\ ノ-ノノ、      *  。
             \  \         〉⌒ヽ-( /\ \ γヽ     。   +
    *       / \  \     / / ̄ ̄  / \ 0V _ノ
            /  / / ̄)   / /      / ̄) (\__)|    +   ゚   。
 *   。゚   / ̄ノ |  /    ( ̄\      / /   \ \       。 +
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              *  o     +    。 +*     +
 ダンシングアッガイ3兄弟「12万」
薔「・・・ジュン・・・これちょーだい」
J「高いからダーメ」
薔「ジュン・・・(ウルウル」
J「ひゃ〜っひゃっひゃ・・・・チワワがいないならディックじゃぁぁぁ!!!!!」
薔「えへへ〜ジュンだいすき」
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 19:33:17.27 ID:lDuzGihC0
ちょwwwwwwwwwwwwwwwww
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 19:36:31.20 ID:W/t7ar4HO
ダンシングアッガイwwwwwwテラワロスwwwwww
257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 19:39:12.28 ID:IC8uA7Wp0
おいアッガイwwwwwwwwwwww
バルスwwwwwwwwwwwwww
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 19:55:52.79 ID:HNvF2bH80
ダンシングアッガイwwwwwww
259以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 20:11:38.01 ID:lDuzGihC0
笹塚            ラプラス       梅岡──→べジータ
              ↑捕食↑           捕食 ↑去勢
              │   │                │
              │   │                │
         親友      │   │                  │
┌→水銀燈←→薔薇水晶  雪華綺晶             │蒼嬢ハアハア
│              ↑婚約↑                ↓
│       幼馴染  ↓済み↓            蒼星石
│  巴←─────→桜田ジュン               ↑
│  ↑            ↑下僕                 │双子
│  │親          │                    ↓
│  │友          │                翠星石
│  ↓            ↓友達
│ 雛苺←─────→真紅
│     下僕    友達 ↑
└──────────┘
親友

薔「とゆうのが現在の人物関係であり・・・」
J「真ん中らへん か な り お か し く ありませんか?」
雪「いいえ、ぜんぜん」
薔「おかしくないよ」
J「婚約した覚えはない」
薔「それなら大丈夫」
雪「今からすればいいのです」
J「なにする貴様らー」
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 20:13:45.49 ID:W/t7ar4HO
携帯からじゃ崩れてよく見れんが



ベジが梅岡を捕食に見えたwww
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 20:14:45.32 ID:Yaq8IBTJ0
ちょwwwwwアッガイの次は相関図かよwwwww
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 20:14:52.40 ID:HNvF2bH80
>>260
君のケータイは間違ってはいないwww

噴いた
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 20:36:05.61 ID:W/t7ar4HO
保守
264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 20:37:19.68 ID:0ETupjiz0
やあ (´・ω・`)
ようこそ、バーボンハウスへ。
突然だけれども、ここを訪れた君に一生射精出来ない呪いをかけたよ。
ああ、君が怒るのも無理はない。
このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
この呪いから逃れる方法はただ一つ、
http://pc8.2ch.net/test/read.cgi/swf/1146999636/
のスレに
「エロ動画下さい」
と書くだけなんだ。
うん、重ね重ね強引なのはわかっている。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
じゃあ、健闘を祈る。
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 20:56:46.30 ID:rJmUl2bXO
保守
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:05:50.00 ID:oHJh2tF1O
ほす
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:17:06.73 ID:rJmUl2bXO
やあ (´・ω・`)
ようこそ、ローゼンハウスへ。
突然だけれども、ここを訪れた君に一生真紅の下僕となる呪いをかけたよ。
ああ、君が怒るのも無理はない。
このMッパゲはサービスだからまず存分に罵って落ち着いてほしい。
この呪いから逃れる方法はただ一つ、ここにSSを投下することだけなんだ。
うん、重ね重ね強引なのはわかっている、済まない。
キムのデコもって言うしね。卵焼きを焼いて許してもらおうとも思っていない。
じゃあ健闘を祈る

保守
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:21:25.31 ID:A4asLz0U0
>>267
・・・ベジータ・・・
269以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:30:04.29 ID:38RntUta0
保守
270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:37:37.15 ID:TWPqlIC/0
薔薇乙女風 都市伝説

蒼「こんばんわ、皆さん。蒼星石です。
  この前、僕は恐ろしい体験をしました。
  それはこんな事でした。」
271以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:38:40.66 ID:TWPqlIC/0
僕は残業で遅くなり、何時もより遅い時間に帰宅しました。
帰宅する途中に後ろから誰かの足音がふいに聞こえてきました。

タッ、タッ、タッ。

僕は少し怖くなり、早足で歩きました。
すると後ろにいる人も僕に合わせ、早足で追いかけてきました。

タッ、タッ、タッ。

僕は恐怖に駆られ、全速力で走りました。
すると後ろにいる人も走って追いかけてきました。

タッ、タッ、タッ!!

後ろの人は僕よりも足が早いらしく、
だんだん距離が縮まってきます。
後ろの人の吐息が聞こえて、僕は後ろを振り返りました。

僕が其処に見たものは!!
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:39:06.25 ID:TWPqlIC/0
凄く目が血走って、やけに興奮したベジータでした。

ベ「あっ、蒼じょ〜〜〜うっ!!」
蒼「うわぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!」

僕は悲鳴にも似た叫び声を上げました。

瞬間、僕ははっと目が覚めました。
僕は夢かと安堵しました。
だけど、本当の恐怖はここからでした。

273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:39:39.53 ID:TWPqlIC/0
その日、僕は今朝見た夢と同様、
残業で遅くなり、何時もより遅い時間に帰宅する事になりました。
僕は、今朝見た夢を思い出しました。
その時です。

タッ、タッ、タッ。

僕の耳に後ろからついて来る足音が聞こえました。
僕は今朝見た夢と同じ様な事がおき、
怖くなり、僕は全速力で走り出しました。
すると後ろの足音も走り出したのです。

僕は途中にあるコンビニに逃げ込み、そこから携帯で家に電話して
翠星石に迎えに来てもらう事にしました。
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:40:05.27 ID:TWPqlIC/0
――数分後、

翠星石がコンビニに現れ、僕はほっとしました。
そして翠星石と一緒に帰る途中、前からベジータが姿を見せました。
だんだんとベジータとの距離が縮まり、すれ違い様、肩を叩かれました。

梅「ウホッ、イイ男!!」
ベ「チョッ、夢と違うじゃないかぁ〜〜〜〜!!!!」
翠「ここからが本当の地獄ですぅ。イ〜ヒッヒッヒッ!!」
蒼「・・・」

――――――――――――――――――――

蒼「これが僕の恐怖体験でした。
  皆さんも深夜に出歩く時は御気をつけて・・・。」


第一章 「悪夢」 完
275以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:52:43.76 ID:70x+XBzv0
――――


今ではない昔、ここではない何処かに、
春の神様がいました。
その神様は雛苺といって、絵を描くのがとても好きでした。
雛苺が地面に花の絵を描くと、そこから沢山の花が咲き、
樹に葉っぱの絵を描くと、その樹は沢山の葉をつけ、
空に蝶々や蜜蜂の絵を描けば、お花畑を楽しそうに飛び回りました。

ある日、雛苺はお花畑でお昼寝をしているときに、ふと考えました。

(前の春にわたしが描いたお花や虫達は、どうしていなくなっちゃったんだろう?)

雛苺は生まれたばかりの神様で、春が終わるとすぐに深く眠ってしまいます。
だから、春の次にくる夏、秋、冬の神様の名前も知りませんでしたし、
それらの季節がどんなものかも知りませんでした。

(別の神様がけしちゃったのかな…
 お花畑も、森の樹も、こんなに綺麗なのに、消しちゃうなんてかわいそうなの)

きっと他の季節の神様達はいじわるで怖い人たちなんだろうと、
雛苺はそう思いました。
276以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:53:54.61 ID:70x+XBzv0
>>275

雛苺は、風車の上に止まっている、物知り風見鶏の所へ、
他の季節の神様の事を聞きに行きました。

「風見鶏さん、こんにちはなのー」

風見鶏は雛苺に気付くと、羽を広げて挨拶をしました。

「こんにちはかしら、雛苺。
 今日は少し、風が強いかしらー」

風見鶏は嬉しそうに、くるくる回っています。

「あのね、風見鶏さんに聞きたいことがあるの。
 私の他にいる季節の神様って何をしてるの?」

風見鶏は、少し驚いて雛苺に尋ねました。

「雛苺は、他の季節の神様にあったことがないのかしら?」

「うゆー、わたしは春が終わったら眠っちゃうから、
 他の神様にあえないのよー」

「そう、雛苺はまだ幼いから、他の季節に起きていられないのかしら。
 でもどうして、そんなこと聞くかしら?」
277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:56:23.36 ID:70x+XBzv0
>>276

雛苺は風見鶏に話しました。
今年の春、起きてみると、去年の春にいたお花や虫がいなくなっていること。
それは多分他の季節の神様がいじわるをして消しているんじゃないかということ。
そしてできれば風見鶏から他の季節の神様にそれをやめるように言って欲しいということ。
雛苺の話を聞き終わると、風見鶏はゆらゆら揺れながら言いました。

「残念だけど、雛苺のお願いは聞けないかしら」

「うゆっ、どうしてなの?」

「雛苺は朝になると目を覚まして、夜になればベッドで眠るでしょう?
 生き物たちだって、いつまでも起きている事はできないかしら。
 生き物たちは、春に目が覚めて、夏に元気いっぱいに遊んで、
 秋になればみんなお家に帰って、冬になると眠ってしまうのかしら。」

風見鶏は、ゆらゆら揺れながら、雛苺に教えました。

雛苺は、風見鶏の言うことが少し分かった気がしました。
雛苺が、絵を描いて、生き物の目覚めを手伝っていたように。
他の季節の神様も、それぞれ生き物のお手伝いをしているのです。
雛苺が、生き物たちが大好きでいるように、
他の季節の神様も、生き物たちが大好きなのです。
278以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:57:46.60 ID:70x+XBzv0
>>277

「風見鶏さん、わたし、風見鶏さんの言っていることが分かったの。
 だれもいじわるなんかしてなかったなのね。
 わたしが眠ってしまったあとで、他の季節の神様に会ったら、
 わたしが謝っていたって伝えて欲しいの。」

「それぐらいこの物知り風見鶏にお任s…かしらー!」

そういいかけて風見鶏は、風で何処かへ飛ばされていってしまいました。
雛苺は風見鶏の飛んでいった方に向かって、もう一度お願いをしました。

やがて春が終わりに近づいて、夏の足音が聞こえます。
雛苺の役目もそろそろ終わりのようです。
雛苺はお花畑の真ん中に座って、空に向かって言いました。

「夏の神様、みんながケガしないように、みててあげてください。
 秋の神様、みんなが迷子にならないように、道を教えてあげてください。
 冬の神様、みんながよく眠れるように、素敵な歌を歌ってあげてください。
 わたしのお仕事はもうおしまいみたいなの。
 いつか、一緒に遊べたらいいな。
 それじゃあ、おやすみなさいなの。」

そういって雛苺は寝転がって、すやすやと寝息を立てました。
そして風に乗ってどこへともなく、流れていきました。
279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:59:20.17 ID:70x+XBzv0
>>278

春の朝日に撫でられて、
夏の日差に駆け回り、
秋の夕日に影を伸ばし、
冬の優しさに眠る。
そうやって生き物たちは、順番に季節の神様に愛されています。
あなたも、私も、誰でも…

今ではない昔、ここではない何処か、子供の神様の物語


――――
280以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:59:47.74 ID:70x+XBzv0
以上でオハリです。
お粗末様でした。
281以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:01:48.74 ID:lDuzGihC0
おお・・・御伽噺読んでるみたいだ
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:03:38.13 ID:BtkQdbcJ0
いいな日本昔話みたいで…GJです!
283以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:04:00.94 ID:jl36+Wu/0
>>280
ほんわかするいい話でした
284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:08:18.19 ID:lV0X9Q3l0
>>274
ベジw
それは確かに夢と違うよな


>>280
あったかくなった
285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:16:54.05 ID:QtoReV1B0
>>280
いい話ですねぇ。
なんだか懐かしさを感じる物語です。心が温かくなる。
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:20:13.20 ID:2bFc6PRe0
GWに投下できなかった金糸雀モノ投下します
287以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:20:54.42 ID:2bFc6PRe0
私の名前は金糸雀。この薔薇乙女学園の生徒。
金「もうこんな時間になっちゃたかしらー。」
誰もいない放課後の廊下を走っている。
何故私がこんなに急いでいるかというと、それは私の属している委員会のせいである。
私は風紀委員だ。
風紀委員といえば聞こえはいいがしていることは
・ゴミ拾い(掃除)
・草むしり
・教室の整理整頓
この三つがほとんどで言い換えれば美化委員である。
マンガや小説みたいに不良を取り締まったりなんてことはない。まあ不良が出てきても私には取り締まれるような力はないが。
私が急いでいるのはその一つである『教室の整理整頓』をするためである。
この教室の整理整頓は週に一回放課後に残って机を綺麗に並べたり、軽く掃除をしたりすることだ。
簡単そうだが掃除というのは皆でやるとはやいものだが、ただホウキではくだけでも一人でやると面倒なのだ。
また今日は先生に頼まれてプリントの整理をしていた。そのためこんなに遅くなってしまったのだ。
急いでいるのはそのためである。このままいくと帰える頃には真っ暗になってしまう。
さすがに暗い中帰るのはいやだ。だから急いでいるのである。
金「やっとついたかしらー。」
教室の前についた私はドアを開けた。毎週見ている光景。でも今日は一つ違うものがあった。
金「ジュン君かしらー。なんで寝てるかしらー?」
一人の少年が机につっぷして寝ていた。彼の名前は桜田ジュン。
クラスメイトで何回か話したことがあった。私はクラスの中では雛苺とよく話をするが、その雛苺と彼が話している時に話したことがある。
あまり自分から話しかける性格ではなく結構聞き役にまわることが多かったが、なんだかやさしい感じがした。その時から少々気になっていた。
彼に対するイメージはそんなところである。
ジ「う〜ん。」
彼は体をゆすり、そして顔を上げた。どうやら起きたようだ。
金「起きたかしらー。おはようかしらー。」
こんな夕方におはようというものなんだが、私は彼に向かっていった。
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:21:39.22 ID:2bFc6PRe0
>>287
ジ「あれ?俺なんでこんな所にいるんだ?」
まだ寝ぼけてるらしい。
金「あなたは今まで寝てたかしらー。で、今起きたかしらー。」
簡潔に今の状況を教えた。
ジ「え!?マジ?」
金「マジかしら。」
彼もやっと起きてきたらしい。
ジ「やっべ〜。もうこんな時間かよ。早く帰らないと・・・って金糸雀はこんな時間になにしてるんだ?」
私の名前を覚えてくれたんだ。そんなに話した記憶がないので正直意外だった。
金「私は風紀委員かしら。そのお仕事の教室の整理整頓のために残っているかしら。」
そうだった。私も仕事しないと。彼ことで忘れてしまっていた。
ジ「そんな仕事があるのか風紀委員は。大変だな。」
金「大変かしら。だからはやくそこから動くかしらー。」
私も早く帰りたい。さっさと終わらせることにしよう。
ジ「・・・なんか大変そうだな、俺も手伝うよ。」
金「え!?」
彼は妙なことを言い出した。
ジ「だってお前も遅くなるのいやだろ。二人でやったほうがはやいじゃん。」
たしかに手伝ってくれるのは嬉しいが他の人に迷惑をかけていいのだろうか。
金「大丈夫かしらー。毎週やってることかしらー。」
さすがに悪いと思い私は断ったが
ジ「え?毎週やってんのか?」
彼は別のことに食いついた。そして彼はまた同じことを提案した。
ジ「だったらなおさらだ。今日ぐらいはやく終わってもいいだろ。手伝うよ。」
私の中の彼のイメージにお人よしというのが追加された。
金「ではお願いするかしらー。まず床を掃くかしらー。」
こうして初めて二人でやる掃除が始まった。
289以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:22:39.97 ID:2bFc6PRe0
>>288
ジ「毎週こんなこと一人でしてるのか、すごいな。」
金「これだけじゃないかしらー、他の曜日にゴミ拾いもしてるかしらー。」
ジ「へー。」
他愛のない会話をして掃除はすぐ終わった。
でも、もう太陽は地平線に沈もうとしていた。
ジ「よし、帰るか。」
金「そうするかしら。今日はありがとうかしら。」
本当に彼には感謝したい。一人でやったら本当に真っ暗になるところだった。
校門まで一緒に歩く。校門に着いた時彼はまた妙なことを言い出した。
ジ「お前どのへんに住んでるんだ?もう暗いし送って行くよ。」
彼は本当にお人好しらしい。
金「さすがにそこまでしてもらうのは悪いかしら。」
そんなお人好しにお断りを申したが、
ジ「大丈夫だって暗い中女の子一人にさせるわけにはいかないからな。」
どうも無理なようだ。私もこの夕暮れの中一人で歩くのは正直怖い。そういう意味ではありがたかった。
金「ではお願いするかしら。」
結局彼の申し出をうけ一緒に歩く。
また他愛のない話をして歩く。
でも私は話の内容などほとんどわかっていなかった。ある一つの考えが頭を占めていたからだ。
なんか恋人同士みたい。
私はこれまで男の子と一緒に帰ることなんてなかった。
そのためどうしたらいいかわからなかったし、とても恥ずかしかった。
でも悪い気はしなかった。彼と一緒にいることが。
結局ほとんど何を話したかわからないまま家に着いてしまった。
金「ここかしらー。今日はありがとうかしらー。」
そういって私はそそくさと家に入ろうとする。
290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:23:41.70 ID:2bFc6PRe0
>>289
ジ「あ、そうだ。」
でも彼に呼び止められた。
ジ「来週も残るよ。」
金「え?」
また彼は妙なことを言った。私は振り返る。
ジ「いつも一人でやるのは大変だろ、俺帰宅部だから暇な時間はたくさんあるし。」
金「ええ!?」
本当に驚いてしまった。嬉しかったが、これ以上迷惑かけるわけには・・・でもまた彼と二人っきりになれる。この二つが私の中で戦っていた。
ジ「迷惑か?」
戸惑う私に彼は言う。そんなことはない。これ以上あたなに迷惑をかけたくないだけ。
でも・・・
金「じ、じゃあお願いするかしらー。」
私は彼と一緒にいたかった。
ジ「わかった。では来週も放課後残っているよ、じゃあなー。」
そういって彼は歩き出した。
金「さよならかしらー。」
私も別れの挨拶を送る。その後ドアを開け家に入ったら、玄関にみっちゃんがいた。
なんだか含み笑いをしている。まさか・・・
み「んふふ〜、みてたわよ〜。」
やっぱり。とたんに顔が熱くなる。
金「べ、別にジュン君とはなんでもないかしらー!」
精一杯否定する。本当になんでもない。本当になんでも・・・
み「へぇ〜、あの子ジュン君っていうんだ〜。」
みっちゃんはまだにやにや笑っている。
金「ただ、きょうの風紀委員の仕事を手伝ってもらっただけかしらー。」
まだみっちゃんには伝わらないようなのでさらに弁解する。
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:24:32.18 ID:2bFc6PRe0
>>291
み「そうね〜。確かにまだ何にもなさそうね〜、でもあなたの気持ちがそうじゃないようね〜。」
うっ。
そのみっちゃんの発言はおもいっきり図星だった。
金「そそそそそんなことないかしら〜!!なんでそんなこというかしら〜!!」
み「顔が嬉しそうに笑ってるわよ。」
気持ちを見抜かれ戸惑う私にみっちゃんはそう言って鏡を見せる。
本当だ。気づかないうちに私は笑っていたようだ。
み「カナちゃんもとうとう好きな子ができたのね〜。しかもまた会う約束をするなんてやるじゃない。」
みっちゃんは心底うれしそうだ。
金「だ、だからまた風紀委員の仕事を手伝ってもらうだけかしらー。」
そう、仕事を手伝ってもらうだけなのだ。それだけのはずだ。
み「でも、ふたりっきりなのよね〜。しかも放課後。」
金「だから仕事を・・・」
もうみっちゃんにはなにを言っても無駄だろう。軽くトリップしてる。
そんなみっちゃんを尻目に部屋へ向かう。
ふと来週のことを考える。
来週彼と会うときはもうちょっとおしゃれをしていこうか?
何かさしいれを作っていってあげようか?
どんな話をしよう?
・・・さっきから彼のことしか考えてない。
本当に彼のことが好きになってしまったようだ。

おしまい
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:26:02.76 ID:2bFc6PRe0
あ、安価ミスった。
291は>>290です。
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:27:15.42 ID:lDuzGihC0
カナリアかわいいよカナリア(*´Д`)
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:31:45.22 ID:BtkQdbcJ0
金糸雀大好きすぎて悶えた(*´∀`)
295以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:33:17.84 ID:jl36+Wu/0
>>291
カナ可愛いww
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:33:25.83 ID:W/t7ar4HO
初々しくてイイ!
最近カナが可愛くてしょうがない
297以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:40:21.97 ID:pYEPq13T0
>>280
シリーズ化でしょうか。これすごい好きです。
>>291
カナがかわいい! いいですねー
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:48:49.36 ID:Zp2dkTjE0
>>291
最近やっと金糸雀の魅力がわかってきた。
いいなぁこういうの・・・。
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 22:55:36.34 ID:Yu5wKRWy0
月並みな感想で申し訳ないがそれでもあえて

カナかわいいよカナ
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:07:36.42 ID:70x+XBzv0
>>291
カナのかわいさが異常。GJ。
>>297
ありがとう。飽きるかネタがなくなるまでやるつもり。
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:09:09.99 ID:jl36+Wu/0
蒼「ねぇジュン君、好きな場所ってある?」
J「好きな場所?」
蒼「うん、そこに居ると落ち着けるとか、気分が良くなるとかそんな場所」
J「う〜ん、そうだな…」
JUMは少し思案してから、思いついたように口を開く。
J「お前の隣…かな?」
蒼「(////) もう、ジュン君ったら♪」
蒼星石はJUMの腕にしがみついた。
蒼「僕の好きな場所もジュン君の隣だよっ♪」

真(バカップルだわ…)
翠(バカップルですぅ…)
銀(バカップルねぇ…)
雛(バカップルなの〜…)
金(バカップルかしら…)
薔(バカッポー……)
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:10:12.54 ID:HNvF2bH80
>>301
薔薇水晶 発音いいなwwww
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:15:23.90 ID:W/t7ar4HO
バカッポーwwwwww
304以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:16:11.43 ID:Yaq8IBTJ0
バカッポーに噴いたwwwww
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:20:06.31 ID:lV0X9Q3l0
ある日曜日

爺「何じゃ。今日はあの小僧は来ないのか。」
蒼「うん、JUN君。今日はお姉さんと出かけるらしくて。」
爺「そうかそうか。それは清々するわい。」
婆「あらあら、そんな事言っちゃ駄目ですよ。お爺さん。」
翠「ほっとくです。ばーさん。あれでお爺はJUNの事気に入ってるです。」
爺「そ、そんな事無いわい。あんな小童に可愛い蒼はやれんわ。」
婆「あら、でもこの間言ってたじゃありませんか。「あいつは意外と骨のある男だ。
  口惜しいが蒼星石にはあいつが合ってる。」って。」
蒼「お爺さん…。」(///)
爺「言うとらん!言うとらん!わしはそんな事言うとらん!」
翠「意地っ張りな爺さんです。そう言う所もJUNにそっくりです。」
爺「なんじゃと!わしの何処があんな小僧と似とると言うのじゃ。」
翠「事ある毎に「蒼星石〜蒼星石〜。」って言う所かそっくりです。」
爺「む、わしは純粋に孫を心配してじゃな。」
翠「JUNも「僕は純粋に彼女を心配してるんだ。」ってこの間言ってたです。」
婆「あらあら、そっくりね。」
蒼(恥ずかしい)(//////)
爺「う…。婆さん!お代わりじゃ!」
翠「そう言う逃げ方もそっくりです。」
婆「はいはい。翠星石ちゃんもあんまりお爺さんいじめちゃ駄目よ。」
翠「へーへーです。」

その頃JUNは…
J 「ヘックシュン!ああ、やけにくしゃみが出るな。これは蒼星石が僕に会えなくて寂しがってるに違いない!」
の「はいはい。彼女が可愛いのは分かったからもうちょっと我慢してねJUN君。」
J 「嫌だ!すぐ帰る!蒼が待ってるんだ!」
の「そうねー。用事終わったら帰ろうねー。」
J 「蒼ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:25:28.40 ID:WvvTCfpi0
ちくしょう、また血糖値があがりやがった
これで入院生活だ、どうしてくれるw
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:26:15.08 ID:jl36+Wu/0
>>305
確かにどっちも蒼星石バカだわww
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:33:25.07 ID:pYEPq13T0
今日も今日とて投下です
【ゆめうつつ】〜スノードロップ〜第六話
ちょっと長いです、申し訳ないです
>>32の続きとなります。では、どうぞ。
309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:34:06.62 ID:pYEPq13T0
>>32 s.d.6


「びっくりしちゃったぁ。白崎さんとめぐが、ねぇ」

『世の中って、狭いのねぇ』と言いながら。彼女はまたグラスに口をつけた。

 全くな話だ。偶然にしては出来すぎた感もあるが、それも悪くないなと考え
てしまう自分も居る。

「白崎さん」

「何でしょうか」

「めぐはね。亡くなる数ヶ月前の間、何だかとっても活き活きしてた。
 知らなければ、とても病人には見えなかったわぁ」

「……」

 僕には結局、辛い素振りをほとんど見せていなかったが。彼女の身体は、確
実に蝕まれていた。

「じゃ、そろそろ今日は帰るわぁ。また週末に」

「ええ、今日もお疲れ様でした。また宜しくお願いしますね」

310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:35:00.94 ID:pYEPq13T0
>>309

 彼女はグラスを片付けて、客が出入りする用のドアに手をかける。
 出勤時には裏口から入るように言っているが、帰りはどうせ僕が内側から鍵
をかけるので、表側から出て行って貰っているのだ。
 ドアを開けて、外へ出ようとするときに彼女は振り向いた。

「今度は、まぁ……ゆっくりめぐの話でもしましょうよぉ。
 『たまに思い出してあげるのも大切』でしょ?」

そう言い残して、店を後にする水銀燈。

 僕は表側のドアに鍵をかけた。適当に店内の照明を消し、裏口から店を出る。

 近くに借りてあるアパートへと向かう帰路、風がなんだか冷たい。酒で火
照った顔が冷やされる。
 夜はまだ明けそうに無い。漆黒の闇の中、周囲に全く音の無い空間を、僕は
独り歩いている。

 ふと、煙草を吸おうと思った。だが、たまたま持っていなかったので、やめ
ておいた。

311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:35:20.21 ID:pYEPq13T0
>>310


 更に一日越えて、木曜。今日は週に一度の『トロイメント』定休日。
 僕は当ても無く車を走らせていた。

 昨日は普通に働いていたものの、何だかぼんやりとしてしまって、集中力に
欠けていた。いつものように休憩をとってみても、それは直らなかった。

 たまには気分転換も必要だろう。そんなことを考えて、今はドライブの最中。
 店の入り口には、『本日定休』のドアプレートをかけておいた。

「思い出してあげるのも、大切……」

 誰に言うでもなく、呟く。一昨日水銀燈に語りかけた、もともとは自分の言葉だ。
 たまに、というか。僕の中では、時々洪水のように君のことが思い出されるこ
とがある。ある一定の周期かどうかはわからないが、多分今はそんな時期なのだろう。
 何しろ、記憶の引き出しの中でも、かなり上段に入っているものだから。思い出そ
うとすれば、すぐなのだ。



――――――――――

312以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:35:40.39 ID:pYEPq13T0
>>311

 彼女は一度『トロイメント』にやってきてからというもの、週に一、二回の
ペースで訪れるようになっていた。
 僕はと言うと、公園で『休憩』している間に店に来られても困るので、店に
常駐している状態になってしまっていた。何しろ彼女のやってくる時間帯と曜
日に、微妙なばらつきがあったので。
 その度に僕らは色々な話をしたし、そんな時間は楽しくて。

「こんにちはー。偉いね、ちゃんと営業中じゃない」

「……監視されてる気分だよ」

苦笑気味に答えたが、僕としては自分の不在で彼女と逢う機会を失う訳にはい
かないと思っただけのことだ。ただ、それを直接彼女に伝えるのは何やら気恥
ずかしいので、言っていない。
 これでは思春期の少年の思考とあまり変わらないな、なんて思う。

 僕とて、女性と付き合った経験はあるが。逢う回数を重ねていくうちに、彼
女に魅かれていったという部分も、確実にあった。
 しかしながら、彼女の場合は。少し触れれば壊れてしまうような危うさを、
話せば話すほど僕は感じていたのだ。だからある種、同じ空間を共有して、そ
の声を聞くだけで満足出来ていたとも言えた。

「あ、でも白崎君。先週の木曜日は店開いてなかったよ?
 また公園かなーと思っていってみたけど居ないし」

313以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:35:57.98 ID:pYEPq13T0
>>312

「ああ、木曜は定休なんだ」

「そうなんだ……勘違いしちゃったよ、表に『準備中』ってあったから」

しまった。あまり気にしてなかったが、確かに『準備中』ではその日にまた営
業するように思われても仕方ない。
 ひょっとして、今までそれを勘違いしてた客も居たのだろうか……? 
いや、無いか。

「ごめんごめん。今度変えておくよ」

「その方がいいんじゃないかな。まあ、一回知っちゃえば大丈夫なんだけどね」

「うん、だけどまあ。新規のお客様のために、新しいプレートを用意しておく
 ことにします」

「それがいいかもね。……と、じゃあ明日はお休み?」

「そうなるね」

「じゃあ、何処か遊びに行こうよ。明日は特に予定ないんだ」

314以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:36:33.48 ID:pYEPq13T0
>>313
――――――――――


 そして次の日、木曜。普段は仕事の疲れ(疲れる程働いてるのか、と言われ
るとちょっと困る)を癒すために、部屋で一日中ごろごろしたり読書したりし
ているのだが。

「行き先とか決まってるの?」

「いや、特に」

「うーん、そういうところは気が利かないんだねぇ……」

「……申し訳御座いません」

 彼女を連れて、ドライブに出掛けることにした。とりもあえず、適当に道を
流してみようと思う。午前中急に彼女の方から連絡があって、出発するのは午
後からということになった。今は、丁度四時を回ったくらいである。
 夏はその姿を完全に潜めてしまい、周囲の風景は秋の彩りを見せ始めていた。
信号待ちで停車していると、街路樹の葉も大分色付いていることに改めて気付く。

「銀杏、綺麗だね。……もう秋かあ」

「この季節は好きだよ。なんだか時間の流れがゆっくりしてるような感じになるから」

「流れが、ゆっくり?」

「そう。夏みたく活発じゃなく、かといって冬のように冷え切った空気でもない。
 すごく、曖昧に。風景と一緒に自分が溶けていくような、そんな感じ」
315以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:36:52.48 ID:pYEPq13T0
>>314

「そしてゆっくりと時は流れ……冬に時間は、止まってしまう?」

「……そうかもしれない」

「冬に眠っている間は、夢を見ているのかな」

「どうだろう」

「うん、きっと見てるよ。それが優しい夢なら、きっといいと思う」

「詩人だね」

「白崎君には負けるなあ」

 そんな話をしている僕らを乗せて、車は走る。

「ゆっくり、ゆっくりか……それって白崎君の拘りだったりするのかな」

「ん?」

「結構、言ってるような気がする」

「そうだなあ……拘りと言うと、確かにそうかもしれないかな」

 世間の喧騒から隔絶された、ゆったりとした時間を。『トロイメント』のコ
ンセプトを考えながら、確かに彼女の言うことにも一理あると考える。

316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:37:09.92 ID:pYEPq13T0
>>315

「『不思議の国のアリス』に出てくる兎は、やたら時間を気にしているんだ」

「そうだね」

「彼は『急ぐ』ということに。そして僕は、『ゆっくり過ごす』ということに。
 時間に拘っているという本質で言えば、彼も僕も同じなのかもしれないな」

「なるほどね。本質……話の領域を狭めながら、実は意味が広くなっていくのかしら。
 でも、同じく生きるんだったら、白崎君みたいなタイプの生き方のほうがいいかも」

ね、兎さん? 最後にまたいつもの一言を付け加えて、彼女は笑った。

「ふむ……難しいね」

 彼女と話している時、僕が話を持ちかければまさに『打てば響く』の様相を
呈してくれる。聡明とはまた違った、彼女独特の観念のようなものを踏まえ、
話は広がるのだ。


 普通は、退屈してしまうようなつまらない話かもしれない。けれど彼女は、
それをよく聞いてくれる。
 話の種は彼女の方から振られることもあるし。なんとも、心地良い時間だ。

317以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:37:36.08 ID:pYEPq13T0
>>316

「難しい、かあ。でも、一言『難しい』って言っちゃうと。
 答えを出さなくても許される雰囲気が出る気がするよね」

「許される?」

「そう。難しくて答えが出し辛いから、まあいいや、っていう。
 でもそれって悪いことじゃなくて、ひょっとしたら優しい解釈なのかもね」

「うーん……そうかもしれない。逃げることへの許容、って奴なのかな」

「うん。世の中、全てに答えを求めるのは酷だよね」

「……」

 確かに、そうだ。僕がそれに何という返事をしようと思いを巡らせていると、
彼女は弾んだ声で言った。

「あ、見て見て! 綺麗だよ」

 助手席側に、海が広がっているのが見える。路肩に、結構車が停車している
ようだ。秋も深まっている今、泳ぎにきている人々のものだとは考えにくいか
ら。大方、この風景を眺めに来ているカップルか何かのものだろう。

「ちょっと見ていこうか」

僕は適当に車を停めて、彼女をつれて降りた。コンクリートで埋め立てられた
階段の下に、砂浜が広がっている。
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:38:13.01 ID:pYEPq13T0
>>317

「波の音、すごいね」

「ほんとだ。……めぐ、寒くない?」

潮風が吹いていた。彼女は上に羽織っていたデニムジャケットのボタンを締める。
その下には、『再会』の時に着ていた白のワンピースを着ている。

「うん、大丈夫」

 風で、彼女の髪が少し舞い上がる。少し傾きかけていた陽に照らされて、な
んだかきらきらと輝いて見えた。

「季節外れの海の方が、私は好きだなあ」

「夏はひとで砂浜が埋め尽くされるからね」

「本当だよ……あ、ちょっと下にいってみない?」

立ち上がった彼女が、階段を下りていく。砂浜に辿りついて、彼女は履いてい
たパンプスを脱いで手に持った。

「大丈夫?」

「平気だよ、白崎君もおいでよ」

 二人でぶらぶらと、砂浜を歩いた。はしゃいだ彼女がちょっと海に足を入れ
たりして、僕は少し離れたところからその様子を眺める。油断していたら、水
を少しかけられてしまった。
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:38:31.00 ID:pYEPq13T0
>>318

「すごい青色……」

「うん」

「色で溢れてるね、この世界は」

「うん、本当に」

 足首まで海に浸かり、彼女は彼方の方を見つめていた。

「普段眠ってるとね、私も夢を見たりするの」

「どんな夢?」

「えっと。真っ白な、世界の夢。でもね、何もないと思ってると、
 実はそこに花が咲いてるんだよ。一面に広がった、真っ白い花」

「花が咲いてるの?」

「そう。だからね、色鮮やかなのもいいけど。私は白も好きだな。
 あの花の名前、知ってるんだ。スノードロップって言うの。
 空から降ってきた雪を、天使がその花に変えたんだって。

 なんか素敵だよね、雪なんてすぐ消えちゃうのに、花に姿を変えて……」

「……」

320以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:39:08.76 ID:pYEPq13T0
>>319
 飛沫が煌く。単純に、ただ単純に、その中に居た彼女の姿が美しいと思った。
 だけど、僕がずっと感じている、彼女の虚ろさは一体なんだろう。こんなに
も笑顔で、どうしようもなくここに存在している筈の彼女。
 その姿は、僕が注意を向けなければ儚く消えてしまうような、そんな感じが
しているのだ。

 砂浜に戻ってきた彼女が、不意にこちらを向いて言った。


「ねぇ、白崎君」

「あなたは――私のこと、忘れない?」


 君は、その言葉を。
 どんな気持ちで――どんな気持ちを込めて、言ったのだろう。
 僕の記憶の引き出しに、もうどうしようもないほど君は居る。
 忘れることなど、ある筈が無い。


「大丈夫だよ――だって僕は、めぐのことが」

「ううん、待って」

「――え?」


 彼女は、涙を零していた。嗚咽もなく、ただ、まっすぐに落ちていって、砂
浜に吸い込まれていく涙。
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:39:25.50 ID:pYEPq13T0
>>320


「私ね、私ね――ずるいんだ。本当はいけないことだったの。
 だって、一度入った記憶は、どんなに沈んでいっても消えないんだもの」

「……めぐ?」

「けどね。私、駄目だった。弱かったの。だって、高校のときから
 ずっとあなたのこと――

 だからね、公園で見かけたときは嬉しかったの、本当に。
 それでね、思っちゃった――私も、思い出を作っていいのかなって」

彼女は、彼女は――、一体、何を。


「私ね。   ――もうすぐ、死ぬんだ」


 潮騒の音が、大きく響いている。一瞬、彼女が何を言っているか
がわからなかった。

「心臓の、病気。いっつも余命何年何年って、言われ続けて。
 家族はもう疲れちゃったみたいでね、ほっとかれてるの。
 だから検査のとき以外は、好きにしてる」


322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:40:06.27 ID:pYEPq13T0
>>321

「……それって、いつから」

「ずっとだよ。生まれたときから、ずっと」

 事も無げに話す彼女の声は、とても透き通っていた。
 あまりにも、あまりにも透明すぎて、消えてしまいそうな声。

「白崎君たちがやってた人形劇――あの時、家族が入院してたんじゃないの。
 病気なのは、私だから。あ、劇が面白かったのは、本当だよ?」

「私ね、我侭なの。私が関われば関わるほど、白崎君には私の記憶が残る。
 私は眠っちゃうけど、白崎君はずっと、目覚めたままだから」


「だからね、今日はお願い。白崎君は私のこと、忘れないって言ってくれた、

 ――だけど、私のことは……忘れて?」


「酷いでしょう。我侭だって、わかってるけど――」


 言い終わる前に、僕は彼女を抱きしめた。


「――――!」

彼女の身体は少しだけ強張って、そしてすぐに力が抜けた。
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:40:22.98 ID:pYEPq13T0
>>322

「うん。確かに酷いなあ」

そう言って、身体が震える感触が伝わってくる。

「ごめんなさい、本当に――」

「いいんだ」

「――え?」

「いいんだ。我侭でもなんでも、僕はめぐの気持ちが聞けて嬉しい。
 僕は君が――好きなんだ」

「……」

 そう、だ。今彼女がどんな状態であろうと、今、この瞬間に……
僕らが存在するという事実は、変わらない。だから――これでいい。


 もう大分傾いていた太陽が、紅く染まっている。
 一瞬、風がやんで。まるで時間が止まってしまったようなこの空間で、
 僕は彼女に口付けた。

 一度。一度きりの、口付けだった。

324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:40:42.10 ID:pYEPq13T0
>>323
――――――――――


 車はまた二人を乗せ、走っている。辺りはもう、大分暗くなってきていた。

「……なんか、変な感じだね」

「うーん……まあ、僕等らしいというか」

「ふふっ。なあに、それ」

 とりもあえず、彼女は病院に戻らなければならない。アクセルを少し深く踏
み込んで、スピードを上げる。

「ええと、有栖川大学病院でいいんだっけ?」

「うん。そんなに急がなくても大丈夫だよ、私が居ないの、いつものことだし」

 思わず苦笑してしまった。そうだ。言われたあとでも、彼女が病気だなんて
信じられない。
 普段どおり。本当に普段どおりに話をしているうちに、車は病院についた。

「ありがとう、白崎君。ここでもう大丈夫」

「中までついていかなくていいの?」

「一般の面会時間、もう終わっちゃってるから。外部の人間にはやたら厳しい
 んだから、ここ」
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:41:16.51 ID:pYEPq13T0
>>324

 ちょっと、頬を膨らませながら話す彼女。車を降りて、外側から運転席側へ
回ってきた。

「それにしても白崎君、真面目だね」

「何が?」

「二人きりの夜のドライブだよ? 気付いたら着いた場所がホテルでしたー、って。
 無くも無いなあと思ったんだけど」

「なっ! ……僕はそこまで、無粋じゃ御座いませんので」

慌てふためく様を、無理矢理抑え付けようとしていたのがばればれだったのか。
彼女はそんな僕を見て、本当に可笑しそうに笑う。

「ごめんごめん。むしろ安心したかな。やっぱり白崎君は優しいよ」

「どうなんだろうね……」

「そうだよ。……じゃあ、そろそろいくね。またお店にも、遊びにいくから」

「わかった。……お見舞い、行くよ」

「ありがとう。ちょっとパジャマ見られるの、恥ずかしいけどね。それにノーメイクだし」

 それじゃあ、と。手を振って別れる。彼女は建物に入ってしまう前に何度も
振り返り、こちらに手を振っていた。
 彼女が建物の中へ姿を消してしまうまで。ずっと、ずっと。
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:43:02.93 ID:pYEPq13T0
>>325までで、第六話投下完了です。前回感想くれた方々や読んでくれた方々、
感謝です。
それでは、また次回……物語も、佳境です。
327以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:44:08.71 ID:ZrBS22Iw0
>>326
あんたの話好きだ
328以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:45:52.87 ID:BtkQdbcJ0
>>326
いつもながら、読んでいて吸い込まれていくような感じでした。
哀しい結末と分かっている物語…それを語るのもまたいいものですねぇ…
続きもwktkさせていただきます!
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:46:39.63 ID:u+PzzZkAO
数多くの亜しき魔物達を倒して世界を救い、
その後何処かへと消えていった「薔薇乙女」達…

水銀燈
金糸雀
翠星石
蒼星石
真紅
雛苺
雪華綺晶

いつの日かこの世界に混乱が訪れるとき、
彼女達は再び現れ世界を救うであろう。

しかし、平和は長く続かなかった。
領主同士による領土の奪い合い、戦争。
それに伴う治安悪化による、魔物達の跳梁跋扈。
混乱していく世界の中、人々は祈り続けた。
薔薇乙女達が世界を救うことを

そして彼女達は再び現れた。
だが…

なSSキボンヌ。
最終皇帝は薔薇水晶で。
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:47:24.17 ID:W/t7ar4HO
めぐ…白崎…
これが非恋って奴なのかな?
けどまあただ悲しいだけで終わるはずはないと、信じてる
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:58:37.53 ID:Yu5wKRWy0
毎回思うがこんなに白崎がカッコイイのって希有だ





ザザムシのくせにwww<それは言わない約束
332以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:58:40.50 ID:BtkQdbcJ0
寝☆
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 23:59:10.67 ID:MRafTVNU0
                    /: : :\ヽ、: . :`丶、: : . \( /   _ハ__
                   /: : / : :/`丶、 、: . : . `丶: :辷!-‐-<__仁vヽ
                    /: : ´: /     `丶 、:`ヽヽ_ム-‐〈 ヘコ〉人
                   ,゙: . :l : . /          `丶ミ、(∧  ヽ二ノ |〔
                   l: : :l,、≠ ‐‐ - 、,_         _,, ..ム∧    |ノV
                   !: : :|/  、ァぅ‐`、ヾ      '~,r¬く \ヘ__ノl;」ノ
                  ゙,:l :.{  _メ_ノrッc}`      '{_ノッ゙vド くこヒ/  糞スレ撲滅ミッション始動なのかしらっ!
                  ヾ :.!  ヽ辷ン       ヽこ:シ´  !::〃
                   f⌒ハ   ~  ̄´   !   ` ̄ `   ハ⌒i  勇気のある人は、  
                  / (.. ',       r===┐        ,゙..) \  http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1146920888/
                  {! \t‐',       |´    |      た ノ }}    に、「黙ってろキモコテ」って書き込んでくるのかしら!
                  ヾ;、_マ ヽ     ヽ、__ ノ     メ、__ ノ'
          ,. -─- 、  r‐''"´ ̄ ̄`ヽ、          .イ´;: ̄ ̄ ̄`ヽ      
        ,.-''"´ ̄>-、)  |: 〕. . . . . : ;;;;;;;;〉|> 、 _,. ‐''|´〈;;;;;;;;; . . .   〔 .}     ・・・カナだからって無視しちゃダメなのかしらー!
       /    /   〉-、〈_‐ニニニヱヽ/_ノ/={ :::: }=\ズ;;r;;;:二二`_ヽ_〈
     /    /    /  ヽ_ ̄フ;;;;;_∠二イ_::::;:イ ̄l\::: \\_;;;;;;;;;;;;、‐''"ヽ、
     !        ´   / }√´    ;;;;;;|゙/:::| O |:::ハ、:::/;; ̄`"' ゞ、    \
   __ヽ             / /_{   . . . ._:_;_;;|l:::::|  │:::|  〉;;;;;. . . .  \    \
   \  ヽ           イ  |ヽ_、ィ:三≦__|::: |   |:::::| _二≧、ヽ、   /      !
    ̄ ̄ ̄`、           }、/´|''"´. . . .:;;;;〈:::::| ○ |:::::|〉;;;;;. . . . `ヽ`´ l     |
    \ ヾ;ヘ          ノ:.:.)くム_z=ニ二≦\|     !/ー=ニ二ゝ、 丿 .:l:..  〃 /
      >/`>:.\     _」:.:.f  / _//       、 _   ノヘ匕 ̄  .::{:.:../: ./
    / Z| (:.:.:.:`ヾ、   /:.:.:.:.Y/  \ ゝ、        `ヽ~二二ノ: .  . :.:l!:.: イ
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:09:30.30 ID:MDnakx5P0
保守
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:18:24.92 ID:UVsqNofE0
ここで小さなオチの連続で話が作れるかどうかの実験作投下。
久々に長いの投下で緊張。

『桜田洋裁店』

1 店舗兼新居 ○○憑き

 こんにちは、桜田ジュンです。
 僕の趣味は裁縫です。
 つい先日郊外の小さな洋館を買い、この度ついに自分の店を持つことができました。
 店の名前は桜田洋裁店。そのまんまだけど、僕はこれで良いと思っています。
 仕事としては自分でデザインした服を売ったり、服のオーダーメイドを受けたり服の修繕をしたり。
 あとは子供向けのサービスで人形の服を作ったりぬいぐるみの修繕をしたりしています。
 レジの横には暇つぶしに作った小物類を並べてある。
 小さな店だし、そんなに経営状態が良いわけではないけれど、僕はこの暮らしに満足している。
 ただ一つ、問題があるとすれば……

「ジュン、紅茶を淹れなさい」
「…………」
「ちょっと、聞いてるの?」
「うるさいな、自分で淹れれば良いだろ!」

 …この洋館には、ちょっとわがままな女の子の幽霊が住み着いていたのです。
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:18:59.04 ID:UVsqNofE0
>>335

2 おばけのいる生活

 幽霊の名前は真紅。
 金髪に碧眼。見た目は外人なのに何故か日本語がペラペラで、紅茶の味にうるさい幽霊だ。
 飲んだ紅茶がどこへ行くのかは知らないが、本当に味にはうるさい。
 どのぐらいうるさいのかと言うと…

「ぬるいわ」
「痛っ」

 …紅茶が少し温かっただけでも物を投げてくるのだ。
 念力というか超能力と言うか。得体の知れない力で物を浮かせ、飛ばしてくる。
 これがいわゆるポルターガイスト現象と言う奴か。
 直接人間に触れることができない以上仕方ないのかもしれないが、できれば痛くしないで欲しいものだ。
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:19:56.66 ID:UVsqNofE0
>>336

3 理由

 この洋館は僕がコツコツと貯めたお金と今までとった賞の賞金を足したお金で購入したものだ。
 そろそろ独立したいと師匠に別れを告げ、不動産巡りをしている時に見つけた。
 立地条件も悪くなく、少し改装すればすぐにでも店に使えそうな建物だ。
 それなのに物凄く安かったのでそのまま契約してしまった。真紅がいるって知らなかったし。

「ジュン、紅茶を淹れてちょうだい」
「…ほらよ」
「遅い」
「いってーっ! だからってイチイチ物投げることは無いだろ!」
「次はもっと早く淹れなさい」
「話聞けよ」

 ……今はちょっと…、いや、物凄く後悔している。
338以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:20:32.52 ID:UVsqNofE0
>>337

5 日々勉強

 桜田洋裁店ではオーダーメイドもできる。
 『こういう服が欲しい』というお客のニーズに答えるためだ。
 お、今入ってきた客は…お隣の薔薇水晶さんか。

「…あの、オーダーメイド頼みたいんですけど」
「じゃあまず採寸だけするんで、上着を脱いでもらえますか?」


 数時間後


「ジュン、あなた何の本を読んでいるの?」
「…薔薇水晶さんが置いていったゲームの設定資料集」
「……なんで?」
「コスプレ衣装作ってくれって」

 …たまにこういう依頼もくる。
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:21:25.80 ID:UVsqNofE0
>>338

6 ミイラ取りがミイラに

 いっそのことこの店を売却してしまおうかとも考えたが幽霊つきの物件じゃ買い手が居ないのは明らかだし、苦労して貯めたお金で買ったのだからそう簡単に手放すのも惜しい。
 かわいそうではあるが、ここは真紅さんに立ち退いてもらうしかない。そこで、知り合いに霊能力者を紹介してもらった。名前は翠星石さん。

「じゃあ依頼人は奥の部屋で待機してやがれです。その間にこの私がちゃちゃっと除霊してやるです」

 なんか自信たっぷりなので任せることにした。
 それから一時間。そろそろ終わったかな? 様子を見てこよう。

「キーっ! なんで翠星石のお札が効かねぇですか!」

 …なんか騒がしいな。
 扉を開けて中を覗いてみると、興奮している翠星石さんと、すました顔をして紅茶を飲んでいる真紅がいた。

「…えと、できなかったんですか? 除霊」
「ち、違うです。 この霊は物凄く強い悪霊だから流石の翠星石も手こずっているだけなのです」

 …言い訳くさいな。

「あの、お金は払いますから無理なら今日はもう…」
「決めたです。空き部屋一つぐらいあるですよね? この悪霊は翠星石が責任を持って退治してやるです」
「え?」
「泊り込みですよ。ほら、これは下宿代です。ありがたく思えです」
「ちょ、ちょっと困ります!」
 僕の話を聞かず、翠星石さんはズカズカと階段を上っていく。
 …同居人を減らそうとしていたのに、逆に増えてしまった。
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:22:11.84 ID:UVsqNofE0
>>339
7 未練

 翠星石さんが来てから一週間。翠星石さんが何かわかったらしい。

「依頼人、わかったです」
「何がですか?」
「あの悪霊についてです」
「何がわかったんですか?」
「ズバリ、あの悪霊には何か強い未練があるです」
「未練?」
「そうです。だからこの翠星石の力を持ってしても成仏できなかったです」

 …なるほど、未練か。本人に訊いてみるしかないな。

「おい真紅。お前、この世で何かやり残したこととかないか? それが成仏できない理由なんだろ?」
「あるわ。ええと…」

 何故かキョロキョロと辺りを見回し始める真紅。

「今考えてないか?」
「違うわよ! そう、あれよ!」

 真紅が指差したのは…

「……名探偵くんくんDVD−BOX?」
「そうよ、くんくんを最後まで見ることができなかったことが私の未練なのだわ」
「…………強い未練?」
「……何よ、文句あるの?」
 …ないけど、僕の今までの苦労って一体なんだったんだろう?
341>>340:2006/05/09(火) 00:23:38.43 ID:UVsqNofE0
8 旅立ちの日

「…やっぱりくんくんは天才なのだわ」

 真紅がテレビの前で感心している。
 あれから約二十四時間。僕のテレビは第一話からぶっ続けでくんくんを放映し続けていた。この家に憑いている幽霊の真紅を成仏させるためだ。
 勿論店は休業。つき合わされている僕と翠星石さんはそろそろ体力の限界だ。
-------
「…やっと終わりか」
「辛かったですぅ…」

 そしてくんくんが終わった。全話の放映が終了した。

「ああ…これでもう思い残すことは無いのだわ……」

 真紅の姿がだんだんと薄く見えなくなっていく。
 …わがままなやつだったけど、こうしていざ居なくなるってことになってみると少しさびし……

TV「テレビの前のみんな! 今までボクを応援してくれてありがとう! ここでみんなに嬉しいお知らせがあるよ!
  なんと! ボクの活躍する『名探偵くんくん』の続編の製作が決定したんだ! また僕たちの活躍が見れるね!
  それじゃあ続編も、よろし〜、くんくん!!」

 そこでDVDの再生は終了した。固まる僕と翠星石さん。
 薄くなっていた真紅の姿が、だんだんとはっきりとした姿に戻ってくる。

「どうやら私はまだ成仏するわけにはいかないようね」
「「いや成仏してくれ、マジで」」

 すました顔で言う真紅に、僕たちは同時にツッコミを入れた。
 どうやら僕たち三人の奇妙な同居生活はまだまだ続くらしい。
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:24:57.59 ID:UVsqNofE0
以上です。
343以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:26:58.72 ID:+7st+bpk0
くんくんって成仏ってwwwww
続きwktkwwwwwwwwwww
344以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:34:06.61 ID:0I8RBeeg0
>>342
ひどい同居生活吹いたw
345以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:40:09.01 ID:+7st+bpk0
保守短編
ーーーーーーーーーーー
「ここは・・・どこ・・・・あれは・・・・・聞こえる・・・・」

「・・・と・・・どう・・・た・・」
途切れ途切れな言葉。

「きぶ・・・や・・sザーーーー
入ってくるノイズ。まだ遠い音

「キャハハハハハ」
ノイズの中にはいってる笑い声。それは私を蔑む笑い

「どう・・し・・ザーーーーーた?ザーーーーーー」
流れてくるイメージ。確定しない自分。

「じゃあな。・・・ぎ・・・ザーーーーー」
去り行く愛しい人。無慈悲な空間。


「おま・・ザーー・・・の・・こ・・キライ・・・・ハハハハハ」
ノイズとはっきりと聞こえる他人の私に対する嫌悪感と笑い声
346以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:40:32.41 ID:+7st+bpk0
>>345
「アハハハハハハハ」
再び聞こえる笑い声。しかしノイズは途切れない

「ザーーーーーーーーーーー」
途切れることのないノイズ。徐々に近づいてくる。

「ザーーーーーーーーーーーーーー」
全てをかき消すノイズ。もうノイズしか聞こえない。

「      」
聞こえない自分の声

私の声・・・どんなのだっけ?
私って・・・なに?
私は・・・・だれ?
私は・・・・いていいの?
私は・・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーー
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:41:03.75 ID:+7st+bpk0
>>346
唐突に夢から覚めた。午前三時。水銀燈は目が覚めた。
水銀燈「(あんな悪夢なのに・・・明確に覚えてる・・・)」
水銀燈は悪夢によって目が覚めた。今日は3度目。2日連続でだ。
水銀燈「やっぱり私ってジャンクなのかなぁ」
漆黒の闇に向かって言ってみる。何もおきない。あたりまえだ。
水銀燈「(気持ち悪いわねぇ。)」
水銀燈はシャワーを浴びに風呂場へ向かう。寝汗で気持ち悪かったからだ。
ジャーーーー。シャワーのお湯が水銀燈を覚醒させる。
水銀燈「(私ってやっぱりジャンクなのねぇ。もう何日も持たないのかしら・・・明日、病院にでも行って・・・)」
そう思うと水銀燈はシャワーを止め、体を拭き、別の寝巻きに着替え、風呂場を出た。
水銀燈「(どうせジャンクになるなら、みんなに迷惑かけてからのほうがいいわねぇ。そのほうが別れがつらくないし・・。)」
水銀燈はベットに座り、携帯を枕元から取った。
水銀燈「最初は・・・ジュンね。」
そういうとジュンに電話をかけた。だが、携帯は枕元に放りなげた。
水銀燈「(どうせ、寝てるんだし。聞く必要もないわよねぇ。ジュンは寝るとき電源切るらしいし。もし切ってなくてもそのうち留守電につながるだろうし。)」
携帯を放置したまま、水銀燈は考えていた。
水銀燈「(次は誰に・・・真紅・・・電話越しに説教させられそうねぇ。)」
そんなことを考えていると何かの音が聞こえた。
「・・んとう?」
水銀燈「!」
水銀燈はびっくりしてあたりを見渡した。
水銀燈「(何か聞こえた。それは間違いないわぁ。しかしまわりに人はいないし・・・まさか幻聴?やばいわねぇ)」
そんなことを考えているともう一度聞こえた。今度ははっきりと。
「水銀燈?」
水銀燈は声のする方向を向いた。枕元・・いや携帯からだ。
348以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:41:28.37 ID:+7st+bpk0
>>347
水銀燈は携帯をとり、耳を当てた。
「水銀燈?どうかしたのか?」
間違いない。ジュンの声だ。しかし、水銀燈は話す予定などなかったので何を話したらいいか、わからない。
水銀燈「え、・・・ジュン・・・」
ジュン「あぁ、水銀燈。やっとつながったよ。でなんのよう?」
水銀燈「え?いや・・・なんで貴方がこの時間に起きてるのぉ?」
ジュン「ちょっと勉強しててね。今度のテストは頑張らないと進級に絡んでくるからね。」
ジュンの声だ。間違いなく。話の内容は他愛のないものだ。だがそれがうれしかった。
水銀燈「・・・・たい・・・」
ジュン「何?きこえないよ。」
水銀燈「あいたい。今すぐ・・・・ぐすっ・・・」
ジュン「水銀燈?・・・いいけど・・・泣いてるのか?」
水銀燈「泣いてなんか・・・ない・・・ぐすっ・・・」
ジュン「じゃあどうすればいい?水銀燈は家にいるのか?」
水銀燈「う、うん。・・ぐすっ・・・会いに来てくれるの?」
ジュン「あぁ、今行くから待ってて」
そういってジュンとの電話は切れた。
水銀燈「ぐすっ・・・・ひっく・・・」
水銀燈は何故自分が泣いているのかわからなかった。よくわからなかったが涙が出てきた。
349以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:42:31.06 ID:+7st+bpk0
>>348
ピンポーン

水銀燈「(ビクッ」
水銀燈玄関に向かい、鍵を開けた。
ジュン「よぉ。・・・はぁはぁ・・・どうかしたのか?」
ジュンは全力で走ってきてくれたらしい。
水銀燈「うわぁぁぁん。」
水銀燈はジュンに抱きついた。そしてジュンの胸に顔をうずめて泣いた。
ジュン「お、おお、おい。どうした?」
水銀燈「うわぁぁぁぁん。ぐすっ・・・ひっく・・・」
ジュン「・・・・・・(ぎゅっ」
ジュンは何かを悟ったのか、水銀燈が泣きやむまで水銀燈を力強く抱いていた。
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:43:11.78 ID:+7st+bpk0
>>349
水銀燈「ひっく・・・ジュン・・・ゴメンねぇ」
ジュン「・・・・大丈夫か?・・・」
水銀燈「大丈夫よぉ・・・もう」
水銀燈がジュンの胸から顔を離す。そこにはパッと見たらいつもの水銀燈がいるように見えたが、弱いときの水銀燈だとジュンはわかっていた。
水銀燈が家の中にジュンを招き入れる。
ジュン「で、どうかしたのか?」
水銀燈「んとね、変な夢見たの・・・今日で3回目・・・」
ジュン「それで?」
水銀燈「もう、私はジャンクだ。って決め込んでこの時間にいたずら電話しようと思ったの。」
ジュン「そしたら僕が出たってわけか。」
水銀燈「うん。出ると思わなかったから携帯は適当になげてたから・・・」
ジュン「そっか・・・相当怖い夢だったんだな。」
水銀燈「う、うん。・・・」
ジュン「そっか。なら・・・今日は一緒に寝るか?」
水銀燈「え?・・・うん。」
ジュン「じゃあ寝ようか。っていってもあと3時間くらいしか寝れないけどね。」
時間はもう4時。少し明るくなってきた。。
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:43:28.42 ID:+7st+bpk0
>>350
水銀燈「ジュン・・・じゃあ腕枕してぇ・・・」
少しの甘え・・・
ジュン「いいよ・・・じゃあほら。」
ベットに横になり、腕を出すジュン。
水銀燈「ふふっ・・ありがと。」
ジュン「じゃあおやすみ・・」
水銀燈「おやすみなさぁい」
水銀燈はジュンの腕の中で眠りについた。
見る夢は幸せな・・・愛しい時間。愛しい人との時間。
ジュンも同様に幸せな夢を見ていた。
それ以降、水銀燈は悪夢を見なくなり、時々嘘をつき、ジュンに腕枕してもらうのでした。

おわり
352以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:51:54.21 ID:OEOD50Em0
>>351
銀様テラカワイス
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:53:44.42 ID:ZoxX5M8R0
>>351
保守短編にしてはクオリティ高すwww
354以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 00:54:48.40 ID:qaGfXq6F0
うはーパイパンモエスwww
ttp://moerun2.blog65.fc2.com/
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 01:10:15.71 ID:ZLmexUzmO
保守するですぅ〜
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 01:12:59.85 ID:MDnakx5P0
>>338で吹いたwwwばらしーレイヤーなのかwww
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 01:21:07.77 ID:+hsgjxiw0
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 01:47:01.59 ID:4ACNN9sqO
保守
359以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 01:51:55.11 ID:EjYgy7Tg0
薔薇「誰も居ない…保守するならいまのうち」
薔薇「ぴっちゃーの球を受けたり投げたり」
薔薇「それは捕手」
薔薇「……」
薔薇「寝よう」
360以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 02:03:46.65 ID:XtmnZiMAO
カワイスwww
361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 02:29:15.06 ID:4ACNN9sqO
保守
362以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 02:59:04.15 ID:4ACNN9sqO

「ちょっとぉ!!JUMいるぅ!?」

「JUMは私を選ぶに決まってるのだわ!!」

「なんだよ騒々しいな・・・ってなんで二人して浴衣なんだよ」

「真紅が私より自分のほうが似合ってるって聞かないのよぉ!!」

「当然よ。JUM、あなたもそう思うでしょう?」

「・・・確かに真紅のほうが似合ってるよ」

「ほら見なさい」

「なによそれぇ!!」

(・・・胸がないほうが浴衣は似合うなんて言えない)

保守
363以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 02:59:17.72 ID:L+BCR0RV0
保守
364以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 03:00:23.31 ID:04f5MR7N0
>>362
銀様乙wwwwwwwwwww
365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 03:15:00.29 ID:MDnakx5P0
>>362
吹いたwww真紅wwwなんてむなしい勝利www
366以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 03:42:58.18 ID:4ACNN9sqO

「さて、風呂上がりの楽しみハーゲンダッツを・・・って無い!!無いぞ!!」

「うるさいわねぇ、冷凍庫に頭つっこんで何してるのよぉ」

「僕のハーゲンダッツが・・・ってなんでお前食べてるんだよ!!さっき一個食べただろ!?」

「あらぁ?私に二つ買ってきてくれたんじゃないのぉ?」

「そんなわけないだろ!!ああ、僕の楽しみが・・・」

「アイス一つでなによぉ、情けないわねぇ。・・・何か文句あるのぉ?」

「・・・無いです」

「じゃあこれで解決ねぇ、私はハーゲンダッツにもどるわぁ」

「・・・最近太ってきたくせに」

「・・・なんですってぇ」

「っ!!地獄耳・・・ぎゃああああぁぁ」



「お隣りさんまた夫婦喧嘩してるのだわ」

保守
367以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 03:44:27.45 ID:V1Ncjfqc0
>>366
銀コワスwww
てかJUMwww
368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 03:45:32.84 ID:MDnakx5P0
>>366
ちょwwwJUMそれ禁句www
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 04:11:35.26 ID:4ACNN9sqO

「あー今日も疲れた、ただいま」

「おかえりなさぁい、あなた」

(・・・この態度、何かあるな)

「今日新しい服買ってきたのよぉ、カード貸してくれて助かったわぁ」

「・・・勝手に抜き取ってくれて助かったよ」

「あらぁ?珍しく怒らないのねぇ?」

「・・・(太ってきたから古い服入らないんだろ、ざまあみろ)」

「・・・なんですってぇ」

「ぼ、僕は口に出してな・・・ぎゃああああぁぁ」



「毎日よく飽きないのだわ」

保守
370以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 04:39:38.14 ID:4ACNN9sqO

「ただいま」

「・・・ねぇJUM、このいかにもお水って感じの名刺はなんなのぉ?」

「ど、どっから見つけたんだよ!それは接待で仕方なくそういう店に行った時もらったんだよ!!」

「ほんとかしらねぇ、この女の子にいれこんで通ってるんじゃないのぉ?」

「そんなことするわけないだろ!!」

「じゃあベランダから私への愛を叫んでもらいたいわぁ」

「む、無茶言うな!!そんな恥ずかしいことできるか!!」

「あらぁ?してくれないのぉ?じゃあ浮気してるってことねぇ」

「ぐ、わかったよ!!やればいいんだろ!!(絶対わかってやってるなこいつ!!)」

「うぅ・・・水銀燈が好きだあ!!ちくしょー!!」

「うるせえです!!何時だと思ってるですか!!」

「ほらぁJUMが大声出したんだから謝りなさぁい」

「・・・すいません」

保守
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 05:07:10.75 ID:4ACNN9sqO
「ただいま」

「おかえりなさぁい・・・ねぇJUM、今すぐ抱きしめてぇ」

「おいおいどうしたんだよ」

「うるさいわねぇ・・・たまには私だってこういう時があるのよぉ///」

「わかったよ、こっちおいで」

「・・・///」


「・・・なんだかこうして抱きしめてもらうの久しぶりねぇ」

「そういやそうだな」

「それで久々に抱きしめた感想はどう?」

「・・・脇腹が少しプニプニしてる」

「・・・なんですってぇ」

「いや!冗談だ・・・ぎゃああああぁ」



「夫婦喧嘩は犬もくわないのだわ」

保守
372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 05:35:20.77 ID:uJOeTdDM0
壁|・∀・)bニヤニヤ

373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 05:48:03.05 ID:4ACNN9sqO

僕が奴隷になったわけ、それは二人の結婚式に遡る・・・

「ついにあの二人も結婚ですか・・・」
「喜ばしいことなのだわ。二人を祝福しましょう」

神父『では私の後に続けてください。私、水銀時は病める時も健やかなる時も桜田JUMを愛することを誓います』

「・・・私、水銀燈は病める時も健やかなる時も桜田JUMを愛することを誓います」

『私、桜田JUMは病める時も健やかなる時も・・・』

(お、真紅泣いてんのか。まあ付き合い長いしな)

「・・・ちょっとJUM、誓いの言葉はどうしたのぉ?」
「あ、ああ、私、桜田JUMは病める時も健やかなる時も真紅を愛する・・・って真紅じゃneeeeee!!」
「・・・JUM、あなた死にたいみたいねぇ」
「ち、違う!!たまたま真紅が目に入ったからだ!!」
「言い訳なんて聞きたくないわぁ」
「待ってくれ!!誓うよ!!僕は一生水銀燈を愛し続けその奴隷となることを誓います!!」
「今の言葉、しっかり聞いたわよぉ。もし誓いを破ったら・・・覚悟しときなさぁい」
「・・・はい」

こうして僕の奴隷人生が始まったのだった・・・

「な、なんだったのだわ///」
「真紅、式は終わったですよ」

寝る保守
誰か保守よろ
374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 05:57:33.08 ID:V1Ncjfqc0
おk引き受けた。
保守
375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 06:29:43.19 ID:Vb1ZUI4jO
ジュンテラアホスwwwwww
376以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 07:00:55.65 ID:5LKndcThO
ジュンwwwwwwww
377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 07:44:52.11 ID:b8rz8dzK0
J「もういくのか・・・」
真「えぇ・・・これでお別れね・・・」
真紅は違う国へ旅立ってしまう
この手を離せば君にもう会えないよ
君と笑顔で別れたい
だから言う
J・真「また会いましょう」
378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 07:45:36.12 ID:b8rz8dzK0
SEAMOのマタアイマショウ聴いてかきたくなった保守
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 07:47:13.98 ID:gLiDt0XD0
>>326
やっぱ文章がうまいですね
にしてもめぐ・・・(つД`)
>>341
成仏しないのかwwwwwww
>>351
銀様カワイスwwwwwwwwつーか感動した
>>359
ちょwwwwwwwww
>>373
相変わらずのアホwwwwwwwww
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 07:47:58.62 ID:gLiDt0XD0
>>378
音楽の趣味が合いそうだ
381以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 08:16:43.57 ID:ZLmexUzmO
保守するかしら〜
382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 08:19:48.75 ID:DMkshcB6O
>>373
アンタのシリーズ最高www

愛を感じつつ笑えるwww
GJ!!
383 :2006/05/09(火) 08:35:38.61 ID:uJOeTdDM0
 
384以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 09:00:09.01 ID:E6hD5cBGO
保守
385以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 09:23:16.91 ID:KnCZi78C0
ほs
386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 09:37:36.43 ID:Vb1ZUI4jO
雪「壺をを売り付けられました」
ジ「断れよ」
雪「セールスマンの方に擦りながら魔法を唱えれば」
ジ「信じるなよ」
雪「古代に封印された魔王デスピサロが出て来るとか」
ジ「唱えるなよ、絶対に」
雪「けどこれを倒すと倒した人とその想い人は必ず結ばれるとか」
ジ「それは魅力的だな」
雪「つまり…私と…ジュン君も…その…」
ジ「けどデスピサロとか無理だって」
雪「それでも…それでも仙道ならなんとかしてくれる」
ジ「誰が仙道か」
387以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 10:06:48.43 ID:Vb1ZUI4jO
保守
388以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 10:35:50.13 ID:zE+b8wbaO
>>386
きらきー気付けwwwwww
そんなもん必要ないぞwwwwwwww
389以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 10:45:09.76 ID:Vb1ZUI4jO
ジ「仕事終わったし真っ直ぐ帰るか」
ドン
み「きゃ!」
ジ「うわ、す、すみません!」
み「あ、大丈夫です、お気になさらず」
ジ「すいません…あ、やばい、電車が!それじゃ!」
み「あ、Yシャツに口紅が…行っちゃった」


ジ「ただいま」
薔「お帰り…ジュ………なにその口紅は?」
ジ「え?あ、いや、これは」
薔「大丈夫、わかってるよ…ジュンはそんな事しないもんね」
ジ「あ、ああ(良かった…分かってくれたみたいだ)」


薔「ジュン、ご飯出来たよ」
ジ「…………これは?」
薔「イモリの姿煮にヘビの味噌汁に芋虫の炒め物に(ry」
ジ「ちょwww無r」
薔「食べてくれるよね?」
ジ「いやだから」
薔「食べてくれるよね?」
ジ「……………」
薔「……………」
ジ「ぬ」
薔「食べてくれるよね?」
ジ「……………はい」
390以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 10:51:18.63 ID:FmSGFYrC0
>>254
かなり吹いたwww

>>259
婚約ktkr!!
笹塚に涙した。

>>274
蒼とベジータが同じ夢を見るなんて・・・
まあ、粛清されたしいっかw

>>280
雛苺のキャラの使い方がウマス。
ほのぼのしました。

>>291
カナ可愛すぎwww
恋する少女っぽさがよかったです。

>>301
バカップルktkr!!www
あめえぇwww


391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 10:51:47.29 ID:FmSGFYrC0
>>305
じじいが男前に見えてしょうがないwww
なんだかんだで中がいいのねwww

>>326
話の佳境に入る前から泣いてしまった・・・
なんて切ないんだ・・・
おとなしく次回にwktkしときます。

>>342
いいコメディだwww
もちろん続くよね?www
wktkしときたいんだがwww

>>351
なんだ、あめえぇじゃねえか!!
銀可愛いなぁ〜w

>>373
おもしれえぇ〜www
何気に真紅とフラグ?がたったしwww

>>389
ちょwww薔薇しぃー怒ってるから!www
392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 11:11:15.07 ID:MN+avDtd0
>>389
「ぬ」www
393以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 11:36:42.26 ID:Vb1ZUI4jO
ジ「でさ…」
銀「うそぉ?」
薔「…銀ちゃん、ジュン」
銀「薔薇水……あらぁ?犬?」
薔「うん…飼い始めたの」
ジ「へぇ、可愛いな、名前は?」
薔「バター犬」





銀「名前はなんていうの?」
薔「バター犬」





薔「そしてここにバターが」
銀「…………」
ジ「…………」
薔「ほら…バター大好きだからバター犬…あれ?銀ちゃん、ジュンドコー?」
394以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 11:49:00.81 ID:FmSGFYrC0
卑猥な妄想をしたのは俺だけでいい。
395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 12:21:33.96 ID:/P0IDq370
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 12:22:31.92 ID:qaGfXq6F0
ちょwwwwすげEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
http://maosblog.blog64.fc2.com/
↑で友達に教えてもらったとか言ってるサイト見れみれww
メアドいれないと中見れないけど捨てアドでもおkだったwwヤフメでおkww
397以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 12:43:28.86 ID:XUB6V0CsO
保守
398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 13:00:32.23 ID:mUd1tVdO0
399以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 13:02:33.60 ID:MN+avDtd0
>>393
吹いたwww
400以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 13:11:20.66 ID:Vb1ZUI4jO
金「カナはバイオリンが得意かしらー」
ジ「カナリア」
金「かしらー?」
薔「是非私たちにバイオリンを聞かせて欲しいの」
雪「カナリアさんの綺麗なバイオリンの音色を聞きたいです」
金「そ、そこまで言われちゃやるしかないかしらー」

カナリア演奏中

金「どうかしらー」
ジ「ああ、流石カナリアだ!」
金「照れるかし」
薔「あれだけ飛んでいたハエがイチコロ…」
雪「やはり虫には超音波ですね」
金「…………………」
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 13:46:20.21 ID:XUB6V0CsO
カナちゃん不憫wwwww
402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 14:13:13.99 ID:uW0j1pZS0
あまりいじめたんなてw
403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 14:39:09.25 ID:uW0j1pZS0
保守
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:03:37.94 ID:04f5MR7N0
保守
405 :2006/05/09(火) 15:05:31.70 ID:GCZN+3R90
406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:07:05.07 ID:uW0j1pZS0
《アイスの日》

真「JUM、今日は何の日か知ってる?」
J「知らない。薔薇水晶はゴッグの日だって言ってたけど。」
真「ズゴックの日でもある・・・じゃなくて今日はアイスの日なのだわ。」
J「ふ〜ん。そんなフリから始まるってことは・・・。」
真「そう。アイスを買ってきてちょうだい。」
J「アイスか。最近急に暑くなってきたからな。」
真「私はバニラにするのだわ。」
雛「ヒナね、イチゴがいいの。」
J「なんだおまえら、もう決めてたのか。」
翠「JUMアイス買いに行くですか?翠星石も行くです。」
真「行かなくてもJUMに頼めばいいじゃない。」
翠「翠星石は現地で選ぶです。期間限定掘り出しモンがあるかも知れねぇです。」
雛「翠星石は気が多いの〜。」
翠「そういうことにしとくです!JUM〜早く行くですぅ。」

JUMの腕を引張る翠星石の顔はやけに嬉しそうなのに2人は全く気付かない。
氷菓子の魔力はそれほどのものなのか。

の「ただいま。ねえみんな、今日は何の日か知ってる?」
J「ああ、アイスの日だろ?だからい(ry」
の「そう。だからおやつにアイス買ってきたわよ。」

のりが手に下げた袋から取り出したのはどでかいアイスのカップ。
業務用もかくやといった趣のある風情。
この時点で全員のアイスはバニラに決まってしまった。
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:07:37.40 ID:uW0j1pZS0
>>406
J「助かった。今買いに行くとこだったんだ。」
翠「せっかく出かけるとこだったのに。しかもこれではバニラ一択ですぅ。」
真「いいじゃない。さっそくいただくのだわ。JUM用意なさい。」
雛「うゆー、のり〜、いちご〜。」
の「あらあら、ヒナちゃんには苺のっけてあげるから。」
雛「わ〜い、ありあとのり。」

キッチンから戻ったJUMはディッシャーを使い
きれいな球状にまとめて盛り付けていく。
その様子を雛苺が嬉しそうに眺めていた。

雛「きれいなまんまるアイスなの。」
J「おまえもやってみるか?」
雛「うん!えいっ、えいっ。」

ディッシャーを受け取りアイスを掬おうとする雛苺。
しかし表面の柔らかい部分しか掬えないのでなかなか球にならない。
力を込めて懸命に掬おうとするが全く動かなくなってしまった。

雛「う〜ん、か〜た〜い〜の〜。」
翠「早くしないとチビ苺の分はそんだけですぅ。」
雛「やーなの、JUM〜。」
J「ほらっ、これなら取れるぞ。」

JUMは雛苺の右手を上からかぶせ持ってアイスをすくい取ってやった。
ある程度集めればあとは雛苺の力でも十分まるめることができた。

雛「や、まんまる〜いのできたの。ありあとJUM。のり〜。」
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:08:05.60 ID:uW0j1pZS0
>>407
の「ヒナちゃんよかったわね。(ヒョイ)はいできた。」

苺とチョコチップをトッピングしてもらってヒナスペシャルの完成だ。

翠「雛苺だけトッピングなんてずるいです。翠星石のもかけるです。」
J「ん、真紅はどうする?」
真「まずはバニラだけで味わうのだわ。」

器に盛られたアイスを練りながら一口ずつ味わう真紅。
口に入れた瞬間は冷たさを堪えているのか顔をゆがめてるのだが
やがてその甘さに頬をほころばされていく。

J「うまそうに食べるなぁ。」
真「あ、あまりじろじろ見るものではないのだわ。」
J「ああ・・・・・・次のはなんかかけるか?」
真「そうね。何にしようかしら?」
翠「見るです。翠星石特製ハニーバニラの完成ですぅ。」
J「ハチミツか。うまそうだな。」
翠「あんまうらやましそうに見るなです。でもしゃーねーから分けてやるです。」

そういうと翠星石はJUMのアイスにハチミツを大量に垂らした。
ハチミツ球と化したアイスは溶け始めて微妙なマーブル模様を描き出す。

J「なにすんだよ。くえねーぞ。」
翠「な〜に、アイスを足せば丁度よくなるです。」

溶けかかっているアイスをほぐした上に丸いバニラの玉が投下される。
見るからに歯の痛くなるような光景だ。味も予想通りの極甘。
やっとのことで見つけたバランスでも、あと3つは追加が必要だった。
409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:09:39.41 ID:uW0j1pZS0
>>408
J「ふぅ、もういいや。あとはのりにでも食わせるか。」

結局1つ食べたところで飽きてしまった。
バニラをもう一つ落としてキッチンののりに渡した。

J「姉ちゃんこれ、翠星石から。」
の「ありがとJUMくん、おいしいわねこれ。」
J「・・・そうか、よかったな。」

うまそうに食べるのり。女なら大丈夫なんだろうか。
軽く口を漱いだあと、普通ので〆ることにした。

真「あらJUM、なにもかけないの?」
J「さっきの食ったらなぁ。真紅は2杯目か。」
真「ええ、今度はこれをかけたのだわ」
J「『ベイリーズ』ってお酒だろ?。」
真「分量を間違えなければ大丈夫よ。」

そういって真紅は再びアイスを練り始めた。
翠星石も同じようにアイスを練っている。うっすらとマーブル模様のアイスだ。

J「翠星石は何入れたんだ?チョコレートか?」
翠「翠星石のはこれを入れたです。」
J「『ティアマリア』ってお酒じゃないか!」
翠「分量を間違えなければ大丈夫ですぅ。」
J「間違えなければ、な。」

※バニラにリキュールはマジオススメ。
 ですが用法用量を守って正しくお楽しみください。
410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:27:26.46 ID:zCb5lN4V0
アイス食いてぇ
411以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:30:03.00 ID:FmSGFYrC0
たしかにアイスを食べたいwww
412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:38:12.61 ID:uW0j1pZS0
アイス日和だったんだが急に天気悪くなったからちょっと残念
室内の方には関係ないか。
413以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:45:19.13 ID:MN+avDtd0
事務所が暑くて今すぐにでもアイス買いに走りたい件
414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:51:52.41 ID:rf94stZ50
>>409 あ、アイスが食べたくなる……

今いけそう 周囲の眼を盗みつつこっそり投下。
【ゆめうつつ】〜スノードロップ〜第七話です
前回読んでくださった方々、ありがとうございました!

ついにと言うか……人死にが出ます、苦手な方はNGワードに【sineta】を
お願いします……
ちょっと長いです、すみません。
では、どうぞ。>>325の続きとなります
415以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:52:30.41 ID:rf94stZ50
>>325 s.d.7

 穏やかに、時は流れる。彼女は相変わらず、週に一回程度は店に紅茶を飲み
にきていたし。僕は僕で、いつもの『休憩』を、病院への見舞いへあてていた。
 他愛ない話を。きっとあの海に行ったときから僕らは恋人同士になったけれど、
二人に流れている時間の質は、きっと変わりなかった。
 同じ空間を、共有しているということ。だけどそれは、いつ終わりを迎えて
しまうかわからない。それを考えると何だか恐ろしくなるのだけれど、深く考
えないようにしていた。
 現実から眼を背けていると。誰かに指摘されてしまうのなら、確かにそれは
そうだったのかもしれない……

「めぐ、林檎食べる?」

「あ、ありがと」

 お見舞い用に買ってきた林檎の皮を剥く。秋は終わり、樹々の葉はすっかり
落ちてしまっていた。十二月、季節は冬。
 最近でこそ、林檎はスーパーなどに行けば年中手に入るものだったが、あれ
はもともと冬の果物である。とりもあえずいちいちそんな理由をつけて、それ
を手に取ったのだった。

「どうぞ」

「……器用だねえ、白崎君」

「取り柄ですから」

「そんなこと言って、それじゃ取り柄がいっぱいありすぎじゃない?」
416以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:52:57.65 ID:rf94stZ50
>>415

「まあね」

微笑む彼女の手元にあるのは、兎を模した林檎の一切れ。何と言うか、皮むき
の基本だと思うのだが。

「じゃあ、私もやってみようかな」

半分に割った林檎の片割れを受け取り、彼女も皮を剥き始める。

「はい」

「どうも……って、これ普通に剥いただけじゃあ」

「共食いになっちゃうじゃない、兎にすると」

「……参りました」

 初めて病院を訪れたときは、確かに彼女は『病人らしい』と言えばそうだろ
うと言えた。パジャマにカーディガンを羽織って、点滴を打っている姿を見た
ときに少しもショックを受けなかったと言えば嘘になる。
 ただ、その笑顔だけはいつもの通りで。ひょっとしたら相当体調的に、辛
かったのかもしれない。だけどそんな素振りは、見受けられなかった。

「ごちそうさま、と」

 手を合わせる彼女。彼女が食した"兎"は一羽だけだった。

417以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:53:21.73 ID:rf94stZ50
>>416

「なんか最近、食欲がねー……病院食は、本当に美味しくないし」

僕は入院したことが無いのでわからないが、そんなに不味いものなのだろうか。
ただ、その食事を思い出したのか、心底嫌そうな感じで眉をひそめる姿を見る
につけて、相当よろしくないものなのだろうと考える。

「冬だねえ、もう」

「そうだね。大分冷え込んできてるよ、外も」

なんとは無しに、窓の外を見る。心臓血管外科の病棟は七階にあって、見える
街並みはまるでジオラマを見ているように小さい。

「雪、降らないかなあ」

「この地方はあまり、降らないからね」

「うん、それでもね。積もらなくってもいいの、ちらちら舞い落ちるくらいで。
 ほら、雪って綺麗じゃない? 白い結晶が、空から落ちて来るんだよ」

子供のように眼を輝かせる彼女に、僕は『そうだね』と返す。

「舞い散る雪……地面に落ちたら、きっと消えちゃうんだろうけど。
 花に変わることは、無いからなあ……」

418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:53:45.83 ID:rf94stZ50
>>417

 季節的には、降ってもおかしくは無い。実際今日は、今年一番の冷え込みを
 見せていた。ただ、朝に見た天気予報によると、どうやら降る予定は無いようであった。

「そうだ、白崎君。あなたに紹介したい娘がいるんだあ」

「え?」

「今その娘は中学生なんだけどね。今もすごくかわいいけど、きっとすごく美
 人になると思うの」

「どうしたのさ、いきなり」

「うん、まあ……なんとなく、かな。あ、今はまだ手を出しちゃ駄目だよ?」

「言われなくても、出さないよ……」

「駄目。私が眠っちゃったら、白崎君寂しいじゃない。だから、一応」

「お生憎様。そういう心配より、まずは自分の身体のことを心配するように」

「ふふ、そっかあ。……うん、頑張る」

419以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:54:10.80 ID:rf94stZ50
>>418

「……」

「白崎君、時間だいじょうぶ?」

「あ、もうこんな時間か……そろそろ戻ろうかな。また来るよ」

「うん、わかった。仕事頑張ってね」

「仰せの通りに……今度は、何か本を持ってくるから」

「本当に? ありがとう」


手を振って別れ、病室を出る。

 そのまま戻ってしまっても良かったのだが、何となく七階病棟のロビーにあ
る長椅子に腰掛け、ぼんやりとしていた。
 ロビーには窓があって、病室よりも大きく風景は切り取られている。雪が降
らないだろうか、と。少し願う。

 今度来るときは、何の本を持ってこようか。そんなことを、ぼんやりと考えていた。

420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:55:07.95 ID:rf94stZ50
>>419

『――……! ――――!』

 ロビーから少し離れたナースステーションが、何やら慌しくなっていた。
ばたばたとスタッフが走っている。


 僕は、その喧騒の中で聞こえた声を、


『――703号室の柿崎さん、容態急変です!――』


 何処か遠い世界のものであると、感じた。


 直ぐに立ち上がり、病室へ走る。
 そんな。――そんな、馬鹿な!


「すみません、中に居る患者さんは――」

「申し訳御座いません、今緊急の処置を行っていますので、部外者の方は中に
 入ることが出来ません」

 他人? 僕は……他人では、無い。


「僕は――僕は、彼女の恋人です!」
421以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:56:49.65 ID:rf94stZ50
>>420

 暫く部屋の前で争っていたところで、中から医者らしい人物が一人出て来た。

「彼女は……めぐは……」

「ご家族の、方ですか?」

「いえ、違いますが、僕は――」

「そうですか……ですが、柿崎さんのご家族は、今日は見えられる日ではあり
 ませんから……」


「どういう、ことです?」

「曜日で、決まってるんですよ。最近では、ただ様子を見に来られるだけでし
 て……今しがた、連絡は入れたのですが」

「それで、彼女の容態はどうなんです!」

 食って掛かる僕に対し、医者の反応は冷静だった。ただ、首を。横に振るだけ。

「ああ、あなたは……ここ最近、毎日来てらっしゃった方ですね。
 最期になるかもしれませんが……中へ入ってください」
422以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:57:20.45 ID:rf94stZ50
>>421

 医者に促され、病室へ入る。中では人工呼吸器をつけた彼女と何やら彼女に
処置を施しているらしいスタッフが三人ほど居た。

 僕は、何を見ているんだ?
 さっきまで、笑いながら話をしていたじゃないか。
 そんなに荒い息をして……
 夢ならば、覚めて欲しい――


 苦しそうに息をしている彼女に対する処置が、やがて止まった。

「何を――」

 病室の外で僕に話をした医者と同じように。
 中に居た彼らも、首を横に振った。

「そんな……! 諦めないで下さいよ!!」

 騒ぎ立てる僕が、強引に外へ追い出される。
 そして医者は、静かに言った。

「もともと、心臓移植をしなければならないほど、彼女の容態は悪いのです。
 正直、ここまでよくもったと――」

「……」

423以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:57:46.42 ID:rf94stZ50
>>422


『私、もうすぐ死ぬんだ』


そんな風には見えなかった、彼女。辛い素振りなんてほとんど見せなかった、
彼女。君は――わかっていたんだ。
 現実から眼を背けた僕と違って。君はいつも向き合っていた。
 こうなることを、他の誰よりも、僕が受け止めてあげなければならなかった
と言うのに――

「……彼女と」

「え?」

「彼女と、二人きりにさせてくれませんか。――お願いします」

医者は少し逡巡の素振りを見せたあと、答えた。

「二人きり、というのは承諾出来ません。私が付き添いましょう」



――――――
424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:58:07.51 ID:rf94stZ50
>>423


「……めぐ?」

「しろさき、くん……あんなこといっちゃって、ちょっとはずかしいな」

苦しそうだ。呼吸が、荒い。

「いいじゃないか、恋人っていうのは本当だろ」

ちょっと、彼女の顔が微笑んでいるように見える。

「……おしごと、は?」

「いいんだ、それは。無理してしゃべらないで、いいから」

僕は彼女の手を握る。少しだけ、握り返してくれているのがわかる。
その力が、あまりにも弱い。

「だめ……じゃない、さぼっ……ちゃ……」

なんだって、君は。こんな時にまで、僕のことを気にかけるのか。

 泣いてはいけない。
 だけど、どうしようもなく溢れてくる涙を、止めることが出来ない。

425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:58:32.97 ID:rf94stZ50
>>424


「し……き、……」

口を動かしている彼女に、顔を近づけた。一言も、聞き漏らさないように。

「し……ろさき、くん、」

「わた……し、の……こと、わす、れ……て?」

 駄目だ。そんなことは出来ない。僕は、忘れない、絶対に!

 僕は首を横に振った。出来るだけ、穏やかな表情で。
 そんな僕を見た彼女の眼は今にも閉じてしまいそうで、
 それでいて、何だか微笑んでいるように見える。


「やさ、し、い……ね、しろ、さき……くん、は」

 眠っちゃ駄目だ、めぐ。そっちへ行っちゃ、駄目だ、

 彼女はゆっくりと首を窓の方に向けた。


426以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 15:59:16.74 ID:rf94stZ50
>>425

「ゆ……き」

「え?」


「ゆき、……きれい、だ、……ね……」


 窓の外を見る。雪は……降っていない。

 けど。彼女の眼には、舞い散る雪が見えているんだ。


「ああ本当だ、めぐ。綺麗な雪だよ」


 手を握る力を込める。彼女はまたこちらを向いて、また口を動かす。

 もう、声は聞こえてこなくて。

 だけど。彼女は確かに、


『ごめんね、ありがとう』


 と。一筋涙を流し、言ったのだ。
427以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:00:22.75 ID:rf94stZ50
>>426

――――――――――


 病室を出る。
 僕は、自分の両手を見た。
 最期に、握る力が失われた感触がまだ残っている、この両手を。

 めぐ、君は眠りについてしまった。
 僕だけがこうやって、目覚めている。
 僕は――


 ロビーにあるエレベーターへ向かっているところで、こちらの方へ走ってく
る少女にぶつかった。

「すっ、すみません……」

 僕に少し頭を下げたあと、また走っていった。

 今の娘――泣いてたな。僕の眼も今、兎のように真っ赤になっているに違いない。


 外へ出る。今年一番の冷え込みの筈が、ちっとも寒くなかった。
 少なくとも、今の僕にとっては。

428以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:00:45.94 ID:rf94stZ50
>>427

 煙草を取り出す。君に『似合わない』と言われてしまった煙草を。
 火を点けて吸い込むと、喉の奥が冷たくなっていった。
 指に挟んだ煙草の先端から、煙が空へ昇っていく。

 ほとんど揺れることなく、真っ直ぐと空へ吸い込まれていく煙。
 それを追って、僕は空を見上げた。


「雪だ……」


 空一杯の灰色の雲から舞い落ちる、雪。
 地面に落ちては、消えていく。


 君のいのちは、手の平から零れ落ちるように。
 この雪のように、消えてしまった。


 この雪は、君が降らせたのか。

 僕はまた、涙を流して。

 そんなことを……ただ、思っていた。

429以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:01:38.43 ID:rf94stZ50
>>428
――――――――――――――――――――――――――――


 車を走らせる。いつものように当ては無くて、適当に流している。君のことを、
思い出しながら。
 改めて考えると、本当に時間が経ったものだ。

 あれから七年。僕はいつも通り仕事をしながら過ごしてきたし、それはこれ
からも変わらないだろう。
 
 たまに今でも考えることと言ったら。君は僕と付き合っていたいくらかの時
間、本当に幸せだったのかということ。
 それを確かめる術は、この先僕がこの世界で目覚めている限り、在りはしないのだ。
 
 僕はあれから、あの白い世界の夢を見ていない。だから、夢の中で。彼女に
逢うことも無くなっていた。
 皮肉なものだ。この世界に彼女が居なくなった途端、彼女の姿そそのものが、
夢の世界ですら消えてしまったのだから。

「――海へ」

 海へ行こうと思った。ひとの少ない、秋の海へ。
 
『感傷的な気分になりすぎるのもよくない』と。めぐが亡くなった年の冬明け
に帰ってきた槐に、そう言われた。


430以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:02:06.78 ID:rf94stZ50
>>429

 それは今でもたまに言われることだし、実際僕もそうだと思っている。この
先僕がどれほど想いを積み重ねていっても、それが報われないことは明らかだからだ。

 けど。こうやってたまに思い出さなければ、記憶は沈んでいく。僕はそんな
理由をつけている。
 これはひょっとしたら、ただの逃避なのかもしれないと。そんな考えを、頭
の隅っこの方へ追いやりながら。


 それは、僕の意識が見せたまやかしだったのかもしれない。
 ただ、車を運転する僕の横に広がっている海岸線の波打ち際に。


 小さく見える、二つの人影、
 その影が、あまりに君に似ているようで、


 僕は眼の前にあるカーブに対する、

 反応が、遅れた。

「――――――――――――!」

 間に合わない。
 時間が、止まる。
 いや、その瞬間、本当に時間は止まったように感じて、――

431以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:03:22.04 ID:rf94stZ50
>>430
――――――――――――――――――――――――


―――真っ白な、世界だった。

 そうか、僕は――また、ここに来ることが出来たのか。
 七年ぶりの、感覚。夢の中の実感なんて、確かなものでは無いのだろうけど。
 ただ。所在無くこの空間を歩いている僕が、彼女の姿を確認することは無かった。
 そんなに、都合よくはいかないようだ。

 全く。夢というものは、自分が見ているものだというのに。その癖、何一つ
自分の思い通りになりはしない。

 何も無い世界で、僕は寝転んだ。何だか眠くなってきたからだ。

――夢の中でも、眠くなることがあるのか?

 よくわからない。ただ今は、頭を働かせること自体が、何だか億劫だった。

 曖昧となっていく思考の中で、君のことを思い出す。今になっても、君が幸
せだったのかという答えを出すことが出来ない。


『一言、難しいって言っちゃうと――』


 声が聴こえた、気がした。
 でも、君はここには居ない。それはわかってる。
432以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:03:49.13 ID:rf94stZ50
>>431

 本当に、難しい問題だったのだろうか?
 僕は。僕という人間は、君と過ごした時間、確かに幸せだった。


 君もそうだったと――僕は、信じてもいいかい?


 気付くと、僕の身体が地面の白の中へと沈み始めていた。


――この白は、君の見ていた夢のように……白い花の花弁では、なかった。


 まるで、水の中へ身を沈めていくような感覚。でも、全然息苦しくない。
可笑しな話だ。僕は"夢の中"で、"はっきりと実感を持ちながら"、沈んでいる。
 この中も、やっぱり白い空間のままだったけれど、何だか薄暗い。多分光が
届いていないのだろう。

 丁度、僕が身を横たえていた"水"の表面。元は、確かに地面だったところに。
僕が沈むときに出来た、波紋が円を描いている。
 その波紋は、広がるだけ広がっていって。やがて消えてしまうだろう。
 その――軌跡。僕がこの世界に居た軌跡が、消える。

 沈み行く底の方に眼線を向けてみると、そこには漆黒の闇が広がりを見せて
いた。何だか怖い感じがしたけれど、沈む身体を止めることは出来ない。

「……」
433以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:04:13.34 ID:rf94stZ50
>>432



 また、水際を見やる。すると――
 水面に誰かが、浮かんでいるのが見えた。


――めぐ。君なのか?


 その顔は、微笑んでいるような感じもしたけど、
 逆光のせいで、ちゃんと確かめることが出来ない。


  そうか。僕は、駄目だったんだ。
  その白い世界に、留まることは出来ない――


 沈みながら、僕は思う。


 水面に居る君は、新しい波紋を作らないから。


 少しだけ、寂しい――



434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:05:11.36 ID:rf94stZ50

>>433で、第七話投下完了です。長くなって申し訳ありません
次回、【ゆめうつつ】〜スノードロップ〜最終章+エピローグ。
願わくば、その旋律は夢見るように。
では……

435以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:05:32.94 ID:GCZN+3R90
つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
436以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:06:03.40 ID:Ng4RJ+D20
すげぇ文章力だ、これは泣ける
437以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:10:08.36 ID:MN+avDtd0
とうとうきちゃったか……(ノДT):・゜+:・。
覚悟しててもやっぱり堪えるな
438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:12:10.95 ID:Ng4RJ+D20
次は水銀燈や真紅たちとの邂逅とかかな?
どっちにしろ楽しみにしてます
439以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:44:43.50 ID:XUB6V0CsO
保守
440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:58:13.56 ID:rf94stZ50
>>435-438 レスありがとうございます! そして保守!
441以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 16:59:44.36 ID:pFVoocQO0
大嫌いだけど大好きだよーーーー白崎ーーーーー!!!
442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:18:46.63 ID:pFVoocQO0
さてと。ホントは書きかけの物を先に完成させないといけないんだろうけど……。
脳汁が別の方に行き渡ってしまったので、そっちを投下します。
やっぱり物語の冒頭風味。

題名は、『最終彼女兵器』です
443 :2006/05/09(火) 17:18:54.35 ID:GCZN+3R90
 
444以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:19:20.99 ID:pFVoocQO0
「最終彼女兵器」


そろそろ日も傾き、時々聞こえる野球部の練習のかけ声以外、特に物音もなくなった下校時刻。
生徒の殆どは帰路に就き、ガランとした広い校舎中には、見る者にどことなく哀愁を感じさせるような
侘びしい雰囲気が漂っています。
こんな時間に翠星石が校舎の裏に来たのは、別に、影口を叩く生徒をのす為でもなければ、
独り寂しくタンポポの数を数える為でもありませんでした。
他でもありません。
翠星石は手紙を貰ったのです。
「放課後、校舎の裏に来て下さい。」
御丁寧にもハート型のシールでのり付けされた、ややしゃれた感じの封筒に入っていた手紙には、
ただ一言、そんなことが書いてありました
差出人は、不明。
とはいえ、翠星石には誰がこんな手紙を寄越したのか、大凡の見当はついていました。
おそらく、クラスの女子のリーダー格を気取っているスケ番一派の仕業に違いありません。
彼女達は、翠星石の綺麗な長い栗色の髪と、左右で色違いな瞳が気に入らないらしく、
何かに付けて難癖つけては突っかかって来るのでした。
まあ同じような容姿の妹が、大した軋轢も無く自分のクラスに溶け込んでいるのを見ると、
其の酷い毒舌振りが一役買っているのも間違い無いでしょうけれど。
今日の手紙も愛の告白の振りをした嘘メールで、ノコノコやって来た翠星石を嘲笑う魂胆なのだ、と
翠星石は判断したのでした。
445以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:20:19.43 ID:pFVoocQO0
そんな訳で、翠星石は、さっきからもう、その不埒ものが目の前にあらわれたら、
其れこそ骨の髄まで粉微塵に粉砕するような、情け容赦のない悪口雑言の限りで
糞味噌に叩きのめしてやろうと、ウズウズしながら手ぐすねひいて待ち構えていたのです。
 ちょうど其の時、翠星石は其の豊富な語彙のなかから、最適と思われるものを
選定し、組織し、装填するのに忙しくって、忙しくって、周りに目を向ける暇もありませんでした。
ですから、背後に現れた人影が、躊躇いがちに話しかけてきたことに気が付かなかったのも
ある程度仕方が無いことだったのです。
ポンと肩を叩かれて初めて後ろに誰かがいたことに気が付いた翠星石は、
驚きの余り「キャッ」と叫んで地面から30cm余りも跳び上がってしまったのでした。
「さ、櫻田!!おどかすんじゃないですよ!」
「わ、悪い!そんなつもりは無かったんだけど……。」
現れたのは、意外にも同じクラスの男子、櫻田淳でした。
しかし、彼はスケ番グループとは何の関係も無いはずなのですが……。
どうも様子が変です。何か妙にそわそわしながら翠星石の顔をちらちら見て来るし、
そのくせ翠星石が見つめ返すと慌てたように目を泳がせて視線を外してしまうのでした。
どちらにせよ、状況を鑑みる限り、手紙の送り主は彼に間違い無いようです。
翠星石の高性能生体光学受動目標識別装置、Mk.1アイボール(目ともいう)は、
速やかに目標をロックオンしてしまいました。
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:21:00.81 ID:pFVoocQO0
さあ、こうなったらもう大変です。
アメリカからの交換留学生が『ミートチョッパー』と呼んで恐怖した、
毎秒25発という、ゼロ戦の20mm機関砲も真っ青な発射速度を誇る毒舌は既に準備万端。
その上、其の威力ときたら……ちょっとした核兵器並みです。
後は翠星石が引き金を引くだけで、鉄の暴風が雨と霰と降り注ぎ、
哀れ櫻田君はお湯を注いだカップラーメンが出来上がるより早く、
煮込んだおでんの里芋よりもギュウギュウフニャフニャにやり込められてしまうでしょう。
しかし、幸いにしてそうならなかったのは、淳が放った次の一言が、
翠星石の脳味噌のキャパを越えてオーバーヒートさせてしまったからなのでした。
「あ、あの、ずっと好きでした!」

はい?

447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:21:17.91 ID:ZtRp1E5x0


○●○ あなたは呪いをかけられました ○●○

このレスが貼られているスレにいるあなたは呪いにより
今後一切性行為が出来ない身体になってしまいました。
しかも呪いにより数日中に事故にあい、大怪我を負ってしまう危険性があります。。

しかし大丈夫!呪いをときたい場合は以下のスレ↓
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/6303/1146735478/


オナニースレ楽しいねm9(*^ヮ^)キャハハ

と書き込むのです。
するとどうでしょう。。呪いが解けたばかりか、
好きなあの子と付き合えたり、お金ががっぽがっぽ入ってきたり
幸せ三昧になる可能性が高いです!
さぁ、あなたも、呪いをといて一発逆転の人生に踏み出そう!


448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:21:57.08 ID:pFVoocQO0

「だから、ずっと好きでした!」
な、なんだっt(ry
櫻田が私を好き?
何それ。 あ  り  え  な  い  。
落ち着け、落ち着け、落ち着くんだ翠星石。元素周期表を1から数えて落ち着くんだ。
水兵リーベ、僕のフネ、なーに間があるシップすぐ来らー、嬶ぁ。
スカちんぼ、黒まんこ、徹子にどーしても……ってこんなことしてる場合じゃ無いわ。
淳は好きと言ったけど、翠星石を好きといったわけじゃない!
油断大敵毛がボウボウ、そんなエサに翠星石が、クマーーーーー!
でも、もしかしたら……いやいやいや、
そうか、これはドッキリかしら。そうよね、そうよね、やっぱりそうよね。
策士たるもの、この程度の罠にプギャーーー
いや、ここは逆に考えるんだ。
仕掛人がM字ハゲじゃ無くて良かった。そう、考えるんだ。

この間約0,5秒。

翠星石が錯乱したのも無理はありません。
なぜって、櫻田君は今まで、他の翠星石を虐めてくる(が虐めている)人達のように
陰湿に陰口を叩いたり、あからさまに酷い嫌がらせをしたり、ということは無かったのですが、
なにぶん、顔をあわせる度に、からかったり、悪戯したりと、いろいろちょっかいをかけて来るせいで、
対抗上(良いですか、飽くまで対抗上仕方なく、ですぞ)翠星石も『多少の』毒舌を振るわざるを得ず、
其の結果として「緑の毒蛇」だの、「人間亀虫」だの、「エア・コブラ」だの、
果ては「平成アマゾネス」から「二足歩行の和田アキ子」に至るまで、
そういう類いのあまり有り難く無いあだ名の数々を頂戴する羽目になっていたのですから。
449以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:22:46.61 ID:pFVoocQO0
そうそう、身の安全を保証して欲しければ「自業自得じゃん」とか、
「それ依然に他の所でも毒舌を吐き散らしているんでしょ」などとは、
口が裂けても指摘しないことをお勧め致します。
この前ひょんなことで翠星石の機嫌を損ねた某野菜王子などは、いちいち的確に急所を抉って行く
速射砲のごとき罵詈雑言の数々をマトモに受けたおかげで、学校を休んで三日三晩泣き続けた挙げ句、
頭部戦線が5cmも後退してしまいましたから。


そうこうしている内にようやく我に帰った翠星石が、まだ混乱する頭の中で、
自分なりに状況を判定し、選定し、判断して、反撃の砲門を開こうとした
ちょうどその時、櫻田君の三度目の告白が、今度は正確に翠星石の胸を貫いたのでした。
「僕は君の事がずっと好きでした!つきあってください。」
半ば焼け糞気味に聞こえるくらいの迫力で叫んだ淳の頬は、
夕日に照らされているせいか、焼けるように真っ赤でした。
そして其れを聞いた翠星石も、同じく真っ赤に染まった頬を、ぽす、っと淳の胸に埋めながら、
只一言、「うれしい」と呟いたのでした。
夏の気配を残した紅い夕日は、未だ沈み切らない光の残滓の中に、
一つに解け合った黒い影を、長く長く、地面に落としていました。
450以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:23:35.13 ID:pFVoocQO0

翠星石は、淳の告白に「うれしい」と答えました。
其の言葉は、確かに偽りではありません。
ただし、世間一般で言う『うれしい』とは、ウルトラCをきめながら
トリプルアクセルした挙げ句、斜35度にぶっ跳んで逝く位、ベクトルがズレてはいましたが。
(イーヒッヒッヒッヒ。漸く復讐の機会が巡って来たというものです。
 櫻田、よくも今までこの翠星石を散々いたぶってくれたですね。
 この罪は一回振ってやる位では、とてもとても償えるものじゃないです。
 弄んで弄んで弄んで、とことんまで貢がせて利用して、搾り取った挙げ句、
 使い古したボロ雑巾のようにポイと捨ててやるです。)
黙っていればそれなりに端正な顔を、子供が見たらトラウマになる確率360%な笑みで歪めながら、
淳の胸の中で翠星石はそんなことを考えるのでした。

ここに、純愛と打算と陰謀の絡み合った、ヘンテコなカップルが誕生したのです。
451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:24:17.48 ID:pFVoocQO0
はてさて彼等はこの先どんな事件を巻き起こすことになるのでしょうか。
本日のお話は此処まで。
おつき合い頂いた皆様、有難うございした。
それでは、あなた方にT-72神の御加護があらんことを。
ヲブイェークト。



続く?かも。
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:26:33.08 ID:pFVoocQO0
>>449
×それ依然に他の所でも
○それ以前に他の所でも
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:28:16.26 ID:Vb1ZUI4jO
>>434
うまいですね
にしてもめぐが…(´・ω・`)
>>451
あまりにハイテンションでワロスwwwwww
続きwktk
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:28:18.53 ID:KL46z8tL0
>>451
Объект

最後の最後で思いっきり吹いたwwwww
キーボードが乳酸菌まみれにry
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:41:37.45 ID:Ng4RJ+D20
ほしゅ
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 17:46:52.73 ID:gLiDt0XD0
>>451
ものすごい擦れ違いだwwwwwwwww
ジュンピンチwwwwwwww
そして最後に吹いたジャマイカwwwwwwww
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 18:15:58.96 ID:KL46z8tL0
保守
458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 18:31:26.61 ID:KL46z8tL0
保守
459 :2006/05/09(火) 18:56:54.96 ID:GCZN+3R90
 
460糸冬 了..._〆(゚▽゚*):2006/05/09(火) 19:19:54.56 ID:GCZN+3R90
 
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 19:21:26.94 ID:UhgoDdWy0
薔薇「ジュン、エヴァごっこしよう。」
ジ「は?どんなことするんだ?」
薔薇「私が初号機、ジュンがゼルエル。」
ジ「で?」
薔薇「私がジュンを喰う。」
ジ「な、なにをす(ry」

保守
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 19:21:51.62 ID:Ng4RJ+D20
それでも!俺は!保守を!やめない!
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 19:32:46.96 ID:gLiDt0XD0
>>461
また喰われたのかwww
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 19:36:08.45 ID:AuDKHb670
>>451
とてもよかった。
どう考えても軍板から出張www
チハタンばんじゃーい∩(・ω・)∩
>>461
またww
465 :2006/05/09(火) 19:56:37.76 ID:GCZN+3R90
 
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 20:01:28.59 ID:Vb1ZUI4jO
薔「ジュンはロリコン?」
ジ「……なんだいきなり」
薔「雛苺とかにハアハアする?」
ジ「ねーよ」
薔「じゃあ銀ちゃんの胸とかみてハアハアする?」
ジ「ねーよ」
薔「そう…じゃあ…」
ジ「シスコンでもないぞ」
薔「ばらコン?」
ジ「………なにそれ」
薔「ばらしーコンプレックス、略してばらコン。ばらしー大好きで堪らない人」
ジ「…………」
薔「ばらコン?」
ジ「別に」
薔「……………」
ジ「……………」
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 20:02:39.24 ID:GCZN+3R90
>>466

「……………」
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 20:04:45.60 ID:gLiDt0XD0
>>466
ちょwwwwwそこは「うん」って言えよジュンwwwww
469 :2006/05/09(火) 20:21:08.74 ID:GCZN+3R90
 
470以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 20:22:23.03 ID:KL46z8tL0
ここは軍板同志が多いスレですねwwww
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 20:47:47.89 ID:KL46z8tL0
保守
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 20:49:19.76 ID:GclzjgWKO
やめられない、とまらない・・・



なんでもないよ。保守
473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 21:11:32.03 ID:NBgzdUXM0
ほしゅ
474以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 21:27:53.02 ID:4ACNN9sqO
保守
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 21:39:40.51 ID:uz0jHIMZ0
保守
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 21:47:05.05 ID:m9sKQ3xg0
俺はJUM×蒼分が足りないとSSが書けないらしい



JUMと蒼星石が付き合い始めました。

帰りのホームルームが終わった後、JUMは蒼星石の所にやって来た。
その顔は何処か赤らんでいる。
J「そ、蒼星石っ////」
蒼「なに、ジュン君?」
JUMに顔を向ける蒼星石。
JUMは眼をあちこち泳がせながら、口を開いた。
J「その、さ、一緒に帰らないか…?/////」
蒼「えっ/////」
JUMの言葉を聞いた蒼星石は、顔を徐々に赤く染めていく。
蒼「あの、えと、い、いいよ/////」
こうして二人は、恋人になって初めて二人一緒に帰ることになった。


二人は下駄箱で靴を履き替え、一緒に学校を出る。
しかし、二人は顔を赤く染めたまま終始無言であった。
J(っ、なんか喋んないと… で、でも、なに話せばいいんだ!?/////)
蒼(ど、どうしよう、ずっと黙ってたらジュン君つまらないよね? で、でも、どんな話をしたらいいんだろう?/////)
付き合い始めたばかりの二人は、妙に恋人ということを意識しすぎて、まともに話が出来なくなってしまっていた。
J(と、とりあえず、黙ってるのも限界だ、何か話しかけてみよう…/////)
蒼(このままじゃ気まずいし、何か話しかけなきゃ…/////)
J・蒼「「あのっ//////」」
二人の声がハモった。
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/09(火) 21:47:47.21 ID:m9sKQ3xg0
>>476

J「えっ…?/////」
蒼「あっ…/////」
二人は眼をぱちくりとさせた。
J「えっと、な、なんだ?////」
蒼「あ、いや、僕は別に…//// ジュン君、何か言いたいことあったんじゃ…?////」
J「えっ、いや、僕も別に…/////」
またも沈黙が二人を包む。
蒼(ど、どうしよう… あっ!)
その沈黙をどうにかしようと考えていた蒼星石が、道路の段差に足を引っ掛けてしまった。
J「蒼星石っ!」
JUMは咄嗟に手を伸ばし、蒼星石の手を掴んで彼女を支える。
J「大丈夫か?」
蒼「う、うん//// あ、ありがとう/////」
J「そうか、良かった」
JUMは笑顔を向ける。だが、蒼星石は赤い顔で戸惑っている様子だ。
そしてJUMも、その蒼星石の様子を見て気付いた。自分が彼女の手を握ったままだということに。
J「あっ、ごめん!/////」
JUMはそう言って、手を離そうとしたが、離す寸前で思い止まった。
蒼「…ジュンくん?/////」
JUMは顔を更に赤く染めて、蒼星石とは眼を合わさずに口を開いた。
J「えっと、さ、このまま、手握ってちゃダメかな…?//////」
蒼「えっ///////」
蒼星石の顔も更に赤く染まる。眼はあちこち泳ぎ回り、明らかに動揺しているのが見て取れる。
蒼「あ、あの、じゅ、ジュンくんがそうしたいのなら… いいよ///////」
二人の顔はもはや蒸気が出そうなほどに赤く染まっていた。
478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>477

それから二人は手を繋いだまま歩きだした。
J(蒼星石の手、柔らかい…////// ヤバイな、心臓がバクバク言って止まらない…//////)
蒼(ジュンくんの手、あったかい…////// どうしよう、心臓の音聞こえちゃわないかな…?//////)
二人はやはり無言だったのだが、さっきまでの様な気まずさは無く、
何処か嬉しさと気恥ずかしさが混じった様な、よくわからない気持ちでいっぱいだった。


途中で別れて家に帰り着いてからも、二人は手を繋いだ時の事を考えていた。
J(蒼星石の手の感触まだ残ってる…//////)
蒼(ジュンくんと手繋いじゃった…//////)
手を繋いでいた時間はそこまで長くはなかったが、その日中二人を幸せに浸らせるには十分だった。


/終わり